第048回国会 運輸委員会航空に関する小委員会 第1号
本小委員会は昭和四十年二月十二日(金曜日)委
員会において設置することに決した。
二月十六日
 本小委員は委員長の指名で次の通り選任され
 た。
      川野 芳滿君    木村 俊夫君
      進藤 一馬君    壽原 正一君
      關谷 勝利君    田邉 國男君
      山田 彌一君    久保 三郎君
      島上善五郎君    泊谷 裕夫君
      矢尾喜三郎君    内海  清君
二月十六日
 田邉國男君が委員長の指名で小委員長に選任さ
 れた。
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昭和四十年三月二十五日(木曜日)
   午後零時五十三分開議
 出席小委員
   小委員長 田邉 國男君
      川野 芳滿君    關谷 勝利君
      島上善五郎君    肥田 次郎君
      泊谷 裕夫君    矢尾喜三郎君
      内海  清君
 出席政府委員
        運輸政務次官  大久保武雄君
        運輸事務官
        (大臣官房長) 堀  武夫君
        運輸事務官
        (航空局長)  栃内 一彦君
 小委員外の出席者
        運輸委員長   長谷川 峻君
        運 輸 委 員 小川 三男君
        運 輸 委 員 勝澤 芳滿君
        専  門  員 小西 真一君
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三月二十四日
 小委員泊谷裕夫君二月二十七日委員辞任につ
 き、その補欠として泊谷裕夫君が委員長の指名
 で小委員に選任された。
同月二十五日
 小委員島上善五郎君同日小委員辞任につき、そ
 の補欠として肥田次郎君が委員長の指名で小委
 員に選任された。
同日
 小委員肥田次郎君同日小委員辞任につき、その
 補欠として島上善五郎君が委員長の指名で小委
 員に選任された。
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本日の会議に付した案件
 航空に関する件(国内航空に関する問題)
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○田邉小委員長 これより運輸委員会航空に関する小委員会を開会いたします。
 航空に関する件について調査を進めます。
 国内航空に関し、その行政指導及び現状等について説明を聴取することといたします。栃内航空局長。
○栃内政府委員 国内航空の問題について説明しろというお話でございますが、国内航空の全般のいままでの体制の経緯ということについて御説明しまして、昨年十一月に国内航空株式会社というのを幹線に入れたという経緯を特にまた御説明申し上げます。
 従来、日本航空が幹線をやっておったわけでございまして、しかも全日空はローカル線ということで進んでおったわけでございますが、全日空を育成する必要があるということでこれを幹線に入れるということで、全日空は東京−大阪、東京−札幌というものに逐次入ってまいりました。次いで、全日空のシェアをさらに高めるということで、昭和三十七年の八月に日本航空と全日空の提携の強化に関する基本方針といとうものが出されました。昭和三十八年度においては、日航六に対し全日空四、昭和四十年度より両社の便数を五対五にするという方針を打ち立てたわけでございます。そして当時はローカル会社としまして、いわゆる路線六社というものがございまして、この路線六社がきわめて小規模に事業をやっておったわけでございます。
 これらの点につきましては、長いおのおののいきさつはあったわけでございますが、いずれにしても大きな路線というものは免許をしないということでずっとやってまいりました。ところが航空企業、特に旅客を運ぶ路線につきましては、小規模のものが乱立しておっては安全上もぐあいが悪いということで、これを何とか合併して基盤を強化していったらどうだという考え方が生まれまして、また相前後して弱小会社に事故が起きましたので、これらを統合しようということで、前運輸大臣のときにいわゆる三社に大臣のほうから話をされまして、そしてもちろんこれは強制はできなかったわけでございますが、三社のほうでも合併をしようということで、昨年の四月に国内航空株式会社というものが発足いたしました。
 それから全日空についても、従来考えられておりましたように、やはりローカル線だけではなかなか経営基盤がしっかりしないということで、これを幹線に入れるという問題がまた新たに起こってまいったわけでございます。ただ幹線に入れるにつきましても、既存の日本航空及び全日空等の関係がございますので、この間の調整をどうするかということは非常にむずかしい問題でございます。としたがいまして、いろいろな点を検討いたしましたが、運輸省といたしましては、既存の会社の既得権というものは侵害できないであろう、すなわち将来の輸送需要の伸びというものについて、この将来の伸びというものを国内航空株式会社の基盤強化のために使っていこうということで考えをまとめました。この考え方は、既存の日本航空なりあるいは全日空から見ますれば、いわば将来の期待権の侵害ということには確かになると思います。いずれにしても、既存のものの既得の現実の権利を侵害するものではないということで、大略申し上げますと、将来の幹線における輸送の需要を三分の一ずつ各社に割り当てようという基本的な考えを打ち立てたわけでございます。ただこの際に、全日空につきまして、これをどういうふうにするかという問題は、いろいろ議論がございました。当時全日空は、東京−大阪、東京−札幌というもののみに入っておりまして、いわゆる東京−福岡あるいは大阪−福岡というものには入っておらなかった。
 一方、いわゆる三社合併に入りませんでした中日本航空また東亜航空というものがありまして、この両会社をどうするかという問題は、従来から問題でございました。これは全日空とすでに提携関係にありましたので、全日空に合併するという方針がいいのではないかということで、この両会社を全日空に合併して、日本の国内路線会社をすっきりした形にしていこうということで考えました。そこで、全日空と中日本航空あるいは東亜航空というこの合併ということを推進するという考え方を別個に立てたわけでございます。
 そこで、結論といたしましては、日本航空の従来の持っておった幹線の利益をこの際国内航空株式会社及び全日空に分け与えようということでございまして、今後輸送需要の三分の一ずつを各会社に割り当てる。そして全日空につきましては、東亜航空、中日本航空というものとの合併ができるまでは、この方針についてある程度の制限を加えていこうという考え方を固めたわけでございます。その後、国内航空株式会社は三月一日から東京−札幌に二便、東京−福岡に一便というものを入れることを認め、全日空につきましては、大阪−福岡間に二便の運航を認めるということにいたしたわけでございます。この方針によりまして、今後国内航空株式会社が健全に育っていき、また全日空も相当な企業基盤ができまして今後さらに伸びていく。それから日本航空につきましては、本来幹線全部をやっていた会社でございますが、全日空の育成のためにある程度のいわば権益を譲り、また国内航空株式会社の発足に伴ってさらにまた将来の期待権を譲るというところで、譲歩を求めたわけでございます。いろいろ議論もございましたが、現在のところこの方針で進んでおります。日本航空も、本年度は、おかげさまである程度の黒字を出す一まだ配当するまでには参りませんが、そういうことで進んでおります。
 以上が、ここ最近におきます国内航空の運営体制の経緯の概略でございます。
○田邉小委員長 質疑の通告がありますので、これを許します。關谷委員。
○關谷小委員 東亜航空と中日本航空の全日空との合併のいきさつはどの程度に進んでおるのか。それともう一つ、国内幹線は727に機種統一するということになっておったはずですが、それらはどうなったのか。その二点だけちょっと簡単に説明していただきたいと思います。
○栃内政府委員 全日空と中日本、東亜航空の合併についてでございますが、中日本航空につきましては、合併という形を取らないで、いわば中日本航空が運営しておりました路線運営を全日空のほうに実質的には譲るという形でもって、中日本航空は路線会社としての性格を失いまして、もっぱら利用事業のみに専念するという形になりました。これは合併ではございませんが、路線会社をなるべく規模の大きなものに統合していくというような基本的な考え方には全く合致しておりますので、非常にけっこうなことであると思います。それから東亜航空につきましては、東亜航空自体も合併の意思を持っております。全日空自体も合併する意思を持っております。問題は条件でございまして、この条件等につきましては、現在のところまだ具体的な話は進んでおらないというふうに聞いております。私のほうといたしましては、両者に対してできるだけ早く合併していただきたいということを申しておりますが、これもまた強制するわけにはいかない問題でございます。
 それから727の問題でございますが、幹線用機材としまして、従来日航のコンベア880あるいは全日空のバイカウント等、あるいは場合によってはフレンドシップというようなものも使われております。また日航につきましては、旧式のプロペラ機というものも使われております。今後これらの機材をどうするかということにつきましては、幹線用機材は統一機材が最も好ましい。これによって、機材によるイタチごっこのような競争をなくすることが必要である。それから、部品なりあるいは訓練なりという場合に、各社間でもって協調なり融通という点があって経費的に節約できるというふうな点で、727を統一機材としてきめたわけでございます。ただ、現在は過渡期でございますので、一斉にこれに切りかえるということは実際問題として不可能でございますし、また不経済なこともございますので、今後も新機材を入れる場合には727ということに統一していただくという考えで、現在進めております。各会社とも非常に協力的に、この方針に沿うてボーイング社との契約あるいはその他の問題を鋭意努力中でございますので、おそらくスムーズな形で、何日かたちますと、幹線用機材は727ということに落ちつくであろうというふうに想像いたしております。
○關谷小委員 もう一つお尋ねしておきたいのは、国産機のYS11は現在どういうふうになっておるか、そしてこれから先の計画がどのようになっておるか、どの会社にどれだけ配置するというふうな計画ができておるのかどうか。それから部品の関係が、共同保有の会社をつくろうかというふうな話も出ておりましたが、その進捗度はどういうようになっておるかということだけ御説明願いたいと思います。
○栃内政府委員 YS11につきましては、ローカル線用の機材としてもっぱら使うようにいたしたい。もちろん、ローカル線につきましては特殊な路線がございまして、YS11ではあまりに大き過ぎるという場合もございますので、そういう場合は例外として認めますが、原則としてYS11でもって全部国内ローカル線を充実したいというふうに考えております。
 それから、YS11の現在までの契約がどういうふうになっておるかという点につきましては、現在東亜航空が二機、それから国内航空機株式会社が五機を買うということになっております。今年度生産されます機材につきましては、いまの民間の需要と、それから防衛庁なり航空局のいわゆる官需というもので、大体におきまして生産される機材は官庁あるいは民間に販売されるというふうに考えております。
 それから民間側の引き取りを容易ならしめるために開発銀行のほらに話をしまして、できるだけ金融面でめんどうが見れるようにというようなことを推進しております。
 それから部品の問題でございますが、部品の問題につきましては、通産省のほうあるいは日本航空機製造株式会社のほうに、運輸省からもユーザーの立場で部品の補充を円滑にいくようにということで話をしましたところ、会社のほうでは羽田に一つ部品庫をつくらせてくれということで、羽田の飛行場全体としてじゃまにならないような場所を選定しまして、そこに部品庫をつくることを認めました。したがいまして、その部品庫によってYSの部品が円滑にいくという第一歩が生まれたというふうに考えております。なおそれだけで十分とは必ずしもいかないと思いますので、今後またユーザー等の要望を聞きまして、通産省なり航空機製造会社のほうにさらに申し入れをしよう、かように考えております。
○關谷小委員 その部品庫をつくりますのは航空機製造株式会社がつくって航空機製造株式会社がそこへ保管する、こういうことになりますか。
○栃内政府委員 羽田につくります部品庫は航空機製造株式会社がつくるということになっております。
○川野小委員 関連して。――ただいまの御説明によりますと、幹線乗り入れば三社に決定した。しかしそのうち全日空は合併という条件がついたが、この合併の促進方についてはあまり無理押しはしない自由な立場でというお話でございましたが、ここに条件をつけられる以上は、やはり運輸省が乗り出して側面的に合併を促進する、こういうようなことをやられる御意思はないのですか。
○栃内政府委員 合併につきましては、法律的な権限は御承知のようにないわけでございますが、勧奨ということはいろいろな方法で可能だと思います。ただ程度が非常にむずかしいわけでございまして、あまりに激しくやるということは、また法律の根拠がないのに行き過ぎであるというような別の反対も出ますので、できるだけ強制的な感じを与えない、しかし当局としては早く合併するようにというようなことで今後も話をしたいと思っておりますが、結局問題は合併の条件ということがやはり業者の間で非常に問題になる点であろう、おのおの合併するということは賛成だということは、いわば積極的に意思を表明しておるわけでございますが、条件の問題になりますと、役所がどういうふうな条件でやるかというようなところまでいくのはむしろ役所として行き過ぎではないかというふうに考えます。
○川野小委員 もちろん命令的に合併をさせるということはできないことは当然です。しかし合併という条件を一つの柱に立てられた以上は、運輸省としても合併の問題について一つの責任を感ずべきである、かように思いますから、第三者の立場から公平に考えて、こういう程度の合併をしたらどうかという内面的指導と申しますか、もちろん命令はできませんから、そういう指導をして合併の促進をされたらどうか、かように思いますから、御答弁は要りませんが、どうかひとつその気持ちで側面的の御援助をお願いしたい、かような意見を申し上げておきます。
○肥田小委員 関連して。――資料でもいいですが、先般壱岐のまだ工事中の飛行場でコンベアが事故を起こしたことがありました。これはまた本委員会で必要なことはお伺いしたほうがいいと思いますが、あれはちょっと新聞を見ますと、壱岐の空港の建設中だったというようなことが書いてありました。実は私の近所にも――近所といっても距離は相当ありますが、和歌山の白浜にヘリコプターか何かの基地もできるということで、ことしの予算にもちょっと載っているということで、賛否の意見がちょいちょいやってくるんです。それで民間ではなく、地方自治体あたりでつくる地方空港というものについての実情がよくわかりませんので、そういうもので工事中のもの、あるいは将来できる可能性のある、もっとわかりやすく言うと、日本国内の空港の現状というようなものを資料でいいですから見せてもらいたいと思います。
○栃内政府委員 ただいま御要求の資料はさっそく調製してお届けいたします。
 それからちょっと資料なしで恐縮でございますが、大体のところをお話し申し上げますと、空港には財政上の面からおおよそ三種類ございます。一種空港、二種空港、三種空港とありますが、一種空港はいわゆる国際空港でありまして、現在のところ東京、大阪で、これにつきましては、全額国費でやります。二種空港は国費でやるわけでございますが、地元地方団体、主として都道府県でございますが、二五%の負担をするわけであります。ただ、北海道については特例がありまして負担割合を少なくしております。三種空港というのは、国がつくるのではなくて、地方公共団体がつくり、国がこれに五割の補助をすることになっております。
 ただいまお尋ねの壱岐の空港あるいは白浜の空港と申しますのは、いずれもいわゆる三種空港に該当しまして、壱岐につきましては長崎県、白浜につきましては和歌山県がつくるというたてまえになっておりまして、これに国の補助金を出します。ただ、離島につきましては補助率が一〇〇%ということになっておりますので、財政的には国の費用ですが、しかし設置すること、また維持管理するのは長崎県ということになります。それから白浜の飛行場につきましては、現在御審議を願っております予算で、新規空港として本年度は一つだけお願いして、その一つの分でございます。
○關谷小委員 いまの飛行場は一種、二種、三種ということに分かれておるのですが、ヘリコプターの基地もやはり飛行機と同じような発着のものを持たなければならぬことになっておるので、実情からいって、ヘリコプターの基地があちらこちらに簡単なものができれば、そこに発着することができることになりますので、これは航空法の改正ということになるのか、どういうふうになるのか、簡単にヘリコプターの基地ができるように法律の改正をやってはどうかという意見があちらこちらから出ておるようであります。これに対しては、航空局としてはどういうふうなお考えを持っておられるのか、お尋ねをしたいと思います。
○栃内政府委員 ヘリコプターにつきまして簡単でないという批評があるとしますと、おそらくヘリコプターの飛行場にしましても、つくる場合にはいろいろ検査をします。一番問題にしますのは、やはり安全上の見地でございまして、ヘリコプターといえども、付近の地形なりあるいは木があるか、家があるかというような点は、厳重にこれを規制しないと、万一の場合に非常に危ないというような点が一つ。それからもう一つ考えられますのは、都道府県におきまして、まだいわゆる普通の飛行場が全部完備しておらないというような段階でございますので、みずからヘリコプターの飛行場をつくって、そして国の補助金をもらおうというような段階までまだ立ち至っておらないというような点も考えられます。それからヘリコプターの飛行場として、屋上の飛行場というものが非常に便利なわけでございますが、これにつきましては、建物の強度を非常にやかましく見ております。したがって、屋上ヘリポートをつくる場合には、基礎工事からかなりの金をかけなければならないという点、この点につきましてやはり屋上ヘリポートをつくる方から見ると、そんなやかましい構造上のことで縛られてはとてもビルをつくっても採算に乗らないというような点、以上のようなことがおそらくヘリポートをつくりにくいという声になってあらわれておるのじゃないかと思いますが、普通の飛行場に比べれば、用地の取得その他の点では、当然容易なわけでございます。
 それから地元のほうで、普通の飛行場ですと、誘致運動というものが非常に起こるわけでございますが、ヘリポートにつきましては、そういう誘致運動というようなものもないというような点も、またつくりにくいというような情勢にある、かように考えております。
○關谷小委員 ヘリコプターの飛行場でも、やはり滑走路というものをつくらなければならないことに規則上なっておるそうですが、ヘリコプターには滑走路は要らないはずですから、そういうようなことは改める必要があるのじゃないでしょうか。
○栃内政府委員 滑走路という名前にたしか法律はなっておると思いますが、ただその滑走路と申しましても、ヘリコプターは非常に短い距離の滑走路でよろしいということになっております。
 それからヘリコプター自体は、地上を滑走しては上がりませんが、垂直に上がるわけでございませんので、必ず斜めの角度をとって上がるということになっております。したがって斜めの角度でもって上がって一定の馬力に達するまでは、非常に危ないわけでございます。したがって、その間に発動機がとまった場合に、安全に着陸するというだけのゆとりというものは絶対必要でございまして、もしそのゆとりがなければ、乗っておる搭乗員なりあるいはお客さんなりというもの、あるいは下にある民家というようなものに被害が起こりますので、一定の馬力が出るまではかなりのゆとりを持った広さが必要である。また適当な不時着場というものを確保する必要がある、そういう点で安全上の点をやかましくしておる関係上、もっとつくりやすくしてくれないかという要望が出るのではないか、かように考えます。
○田邉小委員長 次会は公報をもってお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後一時二十四分散会