第048回国会 地方行政委員会 第17号
昭和四十年三月十六日(火曜日)
   午前十時四十五分開議
 出席委員
   委員長 中馬 辰猪君
   理事 亀山 孝一君 理事 久保田円次君
   理事 田川 誠一君 理事 川村 継義君
   理事 佐野 憲治君
      大石 八治君    奥野 誠亮君
      亀岡 高夫君    島村 一郎君
      登坂重次郎君    森田重次郎君
      山崎  巖君    秋山 徳雄君
      重盛 寿治君    細谷 治嘉君
      門司  亮君    吉田 賢一君
 出席国務大臣
        自 治 大 臣 吉武 恵市君
 出席政府委員
        自治政務次官  高橋 禎一君
        自治事務官
        (財政局長)  柴田  護君
        自治事務官
        (税務局長)  細郷 道一君
 委員外の出席者
        専  門  員 越村安太郎君
    ―――――――――――――
三月十五日
 地方交付税の税率引き上げに関する請願外二件
 (下平正一君紹介)(第一四三五号)
 同外十一件(倉成正君紹介)(第一七五二号)
 地方公務員共済組合短期給付費用の一部国庫負
 担に関する請願外二件(長谷川保君紹介)(第一
 四七四号)
 同外一件(武藤山治君紹介)(第一六九四号)
 貸切バスの自動車税増税案撤回に関する請願
 (二宮武夫君紹介)(第一六五五号)
 国会集団請願に対する警察官の妨害排除に関す
 る請願(石野久男君紹介)(第一六七〇号)
 地方公営企業の確立に関する請願(赤松勇君紹
 介)(第一七四八号)
 地方公営企業の財政確立等に関する請願(五島
 虎雄君紹介)(第一七四九号)
 同外三件(華山親義君紹介)(第一七五〇号)
 は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 地方税法の一部を改正する法律案(内閣提出第
 八七号)
 石油ガス譲与税法案(内閣提出第八二号)
     ――――◇―――――
○中馬委員長 これより会議を開きます。
 地方税法の一部を改正する法律案及び石油ガス譲与税法案の両案を一括議題とし、質疑を行ないます。
 質疑の通告がありますので、これを許します。細谷治嘉君。
○細谷委員 まずお尋ねいたしたい点は、今回の地方税法の改正にあたって、自治省としてはどういう態度、方針をもってこの改正に当たられたか、この点をお尋ねいたします。
○細郷政府委員 一つには、明年度におきます地方財政の状況、非常に苦しいというふうな状況を勘案いたしまして、それから税負担の面からは、御承知の昨年来の住民税の減税ということが進行している、こういう両面の事情から、明年度の地方税の改正にあたっては、これを減税の面におきましてもできるだけ小規模にとどめてまいりたい、こういう考え方であります。
○細谷委員 地方財政が非常に苦しい、こういう観点が一つだ、こういうお答えでございますが、この税制調査会が行なった長期答申と、四十年度の税制改正に関する答申、これが昨年十二月に出ているわけでありますが、これに対してはどういう態度で臨まれたか、これをお尋ねします。
○細郷政府委員 長期答申の地方税に関する問題といたしましては、一つは地方税の総量の問題、これについて充実強化を将来はかるべきだ。一つは住民税の問題、これにつきましては四十一年度以降において住民税の軽減合理化を考えるべきである。それから一つは事業税の問題であります。事業税につきまして、その事業税の性格からして課税標準に付加価値的要素を導入すべきである。その次には固定資産税につきまして、新評価を尊重して、負担調整の恒久的措置を立てる。第五番目には、電気ガス税につきまして、現状においては税率の引き下げは困難であるけれども、負担の軽減、合理化という意味においての免税点とか、あるいは産業用非課税の問題といったようなものを、従来の基準の線によってやるべきである、こういったようなものが地方税に関する長期答申の大体の骨子であります。
 この長期答申につきましては、答申の前文にもございますように、長期ではあるが現実問題としては、少なくとも四、五年の間にそういう税制を打ち立てていくべきであるといったような基本的な考え方をうたわれておりますので、われわれといたしましては、これらの問題につきまして、それぞれ今後順次これの実現を期するようにやってまいりたい、こういう考え方をとっておったわけであります。
○細谷委員 私のお聞きしている点は、具体的にどういう答申があったからということではなくて、この答申に対する基本的態度と申しますか、そういうものをお聞きしているのです。答申を尊重する気でやられたのかどうか、こういうことなんですよ。どうなんですか。
○細郷政府委員 もとより政府の諮問機関としての税制調査会、私どもといたしましてはこの答申を十分尊重してまいりたい、かように考えております。
○細谷委員 この税制改正にあたって、十分尊重してまいりたいということでありましたが、まいりたいというのは、将来のことですか、まいったということなんでしょうか、答申にない部分を取り上げたのはどういうことですか。
○細郷政府委員 長期答申は先ほど申し上げましたように、ここ数年の間を見通しての答申でございまして、それを個々の具体の年に、どの程度まで実現をしていくかということは、それぞれの今後におきましての事情を考慮してやっていくべきものだと思います。税制調査会におきましても、そういった考えのもとに、四十年度においての地方税についての答申を出したわけであります。したがいまして、長期答申について尊重しているか、いないのかという点につきましては、尊重しつつこの実現を期しておるというふうなことになると思います。
○細谷委員 尊重しつつ、答申にない部分も具体的に必要と認めたから改正の中に織り込んだ、こういうことですね。イエスかノーか答えてください。
○細郷政府委員 税制調査会は、御承知のように非常に基本的な事項並びに主要な税目についての審議をいたしております。具体の税制改正につきましては、その全体的な構想を尊重しながら、こまかい部分等につきましてはそれ以外のものもつけ加えをいたしております。
○細谷委員 いまの御答弁は、長期答申の問題について主としてお答えいただいているのですが、後段のところで、四十年度の答申についても、具体的な問題として答申にない部分も一取り上げたということでございますので、地方財政の窮迫化という問題と、この税制調査会の長期答申というものが、今度の改正の一つの柱、これを尊重するという態度で臨まれたようでございますので、お尋ねいたしたいのですが、この長期答申を見ますと、二十四ページ「第8、地方税のあり方」、こういうことで原則的な点が述べられております。これによりますと、国と地方との税の配分という問題から言及いたしまして、地方税を充実する必要があるのだ、「特に地方独立税を充実することが適当である」、こういうふうに認めまして、「地方歳入中に占める地方税の収入の割合は少なくとも五〇%を維持することが望ましく」、こう書いてあります。これはきわめて基本的な長期答申の柱です。これについて今度の税制改正にあたってはどういう態度で望まれ、今度の税制改正の中にどの部分に具体的にあらわれているのか、これをお聞きしたいと思うのです。
○細郷政府委員 そこにございますように、地方税収の割合を高めて自治体としての本来の機能をはっきりさせるようにしたいというのが、税制調査会の考え方であります。それをどういうふうに具体化するかということにつきましては、そのいまお読み上げになりましたあとのほうにもございますように、この税制調査会自体が現行の税体系のもとにおける住民の租税負担ということを前提として考えておるわけでございますので、かりに地方税を増強する場合には、国税としていま徴収されておりますものを地方税に回すということに具体にはなるわけであります。そうしました場合に、それを生み出すためには、たとえば国庫補助金といったようなものを整地していかなければならないというところで、税制調査会としての一つの壁にぶつかったのであります。そういう意味合いにおきまして、われわれも五〇%に引き上げるための検討の資料としての試案を提出いたしたのでありますが、十分なるその点の結論が得られなかった。しかし引き続いて具体策について検討を行なうことが適当である、こういうことになっております。何分にも相当大きな問題でございますので、この答申にありますように引き続きその具体案について検討してまいりたい、こう考えております。
○細谷委員 私は端的に申し上げますと、この四十年度の答申は、この長期答申の線に沿っておらぬ、こういうふうに思っておるのです。きわめて基本的な、地方の自主財源を強化すべきであるということが長期答申の柱になっておるにかかわらず、この四十年度の当面の答申の中には、それが具体的に一歩も前進しおらない。こういうような点からいって、この長期答申と四十年度の答申との間にはギャップがある、こういうふうに私は理解をしておるわけですが、確認しておきたい点は、昭和十年、中国主義はなやかなりしころのことなんです。そのころの国と地方との税の配分は国が六五、地方税が三五という比率であった。ところが資料にもございますように、昭和三十九年、これを見てみますと、戦後ほとんど動かない、七対三、国が七〇%、地方税が三〇%という比率になっております。戦後地方自治というのは確立されたのです。軍国主義はなやかなりしころの昭和十年には、地方自治ということが憲法上にもうたわれておらぬで、戦後非常にはっきりとしたのです。ところが税収入の面では、自主財源が逆に地方の比率が減っておる、こういう状況なんです。支出のほうを見てみますと、最終的な支出でありますが、国は昭和十年ごろには五二%の支出をしておって、地方は四八%、ほぼ折半の形で支出が行なわれておったのです。ところが、最近は国はわずかに三七%の支出しかしておらぬ、地方が六三%の支出をしておる。歳入の面を見ても歳出の面を見ても自治の姿は一体どこにあるや、こういうことがこの点で証明されると思うのですが、いま申し上げた数字は間違いないか、また、これで地方自治体の財源強化をうたっておる税制調査会の答申の精神が生かされておるのかどうか、これについてひとつ自治大臣と税務局長のお答えをお聞きしたいと思う。
○細郷政府委員 ちょっと先に、数字のことを申し上げます。
 昭和十年の国税と地方税の徴収額の比率は六五対三五でございます。そして現在、三十八年で申しますれば、その比率は六九対三一、本年度の予算におきましても、見通しでございますが、七〇対三〇、こういう姿が出ております。それから最終の支出の姿といたしましては、昭和十年では国は五二、地方は四八、三十八年で見てまいりますと、国が三三%に対して地方が六七%、こういう姿でございます。御承知のように現実に使われておる姿に応じた税源の配分が行なわれることが望ましいことだと私どもも考えておりますし、またそれを目標に絶えず努力をいたしておるつもりでございます。ただ、いま御指摘のございました中で、戦後におきましては、税の割合のほかに、租税の効率的な使用という面で、地方交付税というものが相当の分量になってきておる。したがいまして、戦前におきます国と地方の最終帰属の姿は、いまのほうが地方が多いわけでありますが、多い中にも地方団体の自主財源として保障されております地方交付税というのが相当割合で入っておるという点はこれを認めざるを得ない、こう考えるのであります。なお総体の割合その他につきましては、先ほど申し上げましたように、もっとこれを高めるべく努力をすべきものと考えております。
○吉武国務大臣 細谷先生の御指導の点は私でもも実は苦労しながら検討を続けておる問題でございます。何とか地方独立財源をということでずいぶん検討をしておりますが、なかなかいざとなりますと適当な財源というものが実はむずかしい状態でございます。そこで、先ほど御指摘になりました昭和十年に比べての国税と地方税との割合が三十九年で変わっておるというお話でございますが、これはいま税務局長からも御答弁申し上げましたように、地方財源として見ていい、いわゆる地方交付税、これは決してただ単なる国の交付ということじゃなくて、りっぱな一つの財源でございますから、これを加えますと、むしろ昭和十年よりは地方の財源としては確保されているのじゃないかという点が一点でございます。
 それから、こういう地方交付税のような制度々できるだけ独立財源のほうに振りかえていったらという意見もございますけれども、現在一番問題になっているのは、地域格差をいかにして是正しいくかという問題が一つの地方財政の問題点だと思うのです。ですから、各府県に独立の財源を与えましても、その与えた財源が地域格差の是正にならない、都会地のほうによけい財源が入るということになると、さてそれではその是正はどうしていくかということになりますと、やはり交付税という問題を持ち出さざるを得ないのでありますから、独立財源を与えながらそれが即格差是正に役立つような財源があると一番いいのですけれども、そういう財源はなかなか見出しにくいという点が一つ悩みの種でございまして、実質的には交付税を含めますると、地方財源としては必ずしも昭和十年から比べて悪くはないと思うのが一点でございます。
 それから支出の面につきまして、御指摘になりましたように確かに地方のほうの支出がふえております。これは、戦前の政治の姿勢というものが、戦後になりましてだんだんといわゆる住民の福祉、あるいは地方の開発といったような方面に重きを置いてまいりまして、例をあげますれば、国民健康保険にいたしましてもすでに皆保険の状態になってくる、あるいは国民年金のような問題が出てくる、その他環境衛生の問題ももう地方でもほっておけない問題で、そういう点で支出が伸びたといいますか、財政需要が伸びております。このことは私、決して悪い傾向じゃなくて、むしろ財源の許す限りそうあるべきだと思う。問題は、御指導になりましたように、何とか独立の財源がほしいという点は私も同感でございますけれども、さあ、いざとなりますと、先ほど申しましたような悩みがございまして、なかなかむずかしい問題である、こういう点を御了承いただきたいと思います。
○細谷委員 私が昭和十年を引き合いに出したので、議論がすりかえられたような答弁になったわけですけれども、この税制調査会の答申というのは、地方交付税等を含めた現行制度の中において、先ほど申し上げたように地方独立税を特に充実することが適当である、そしてさらに具体的には「地方歳入中に占める地方税」――交付税じゃないのです。「地方税の収入の割合は少なくとも五〇%を維持することが望ましく、これを目途として具体案を考慮すべきであるとする意見があった」、こういうことなのです。ですから、昭和十年と昭和三十八年とか九年とか、現在と比べての議論ではなくて、税制調査会ではいみじくも今日の制度の中において、地方の自主財源を強化すべきだという強い主張をしているわけです。それが一つも今度の地方税改正の中に取り上げられなかったということを、私はきわめて遺憾に思っておるのです。端的に言いますと、長期答申と四十年度の答申とでギャップがあると私は考えますけれども、なぜ自治省はそのギャップを長期答申の基本線に沿うて埋めるような方向で――答申にない部分も取り上げておるくらいなのですから、そういう誠意と決意があってしかるべきではなかったかということを私は申し上げておるわけです。
 これに関連して、昨年の十月ごろに、自治省の試案として出された、国税のうち二千八百億円程度を地方税に移管すべきだということが、資料として税制調査会に出されたことは事実です。これを質問した際に自治大臣は、私は存じません、こういうお答えを私は聞いた。せんだって川村委員の質問に対して、税務局長はそういうものを資料として出したということを確認しております。大臣と局長とのことばが違うのですけれども、どうなのですか。
○細郷政府委員 私ども自治省に職を置いておりますが、半面、税制調査会の書記的な仕事も実はいたしております。そういった意味合いにおきまして、税制調査会の審議の資料として、例の二千八百億円案を提出いたしたわけでございます。しかし一般的には外から見ると、これは自治省案だというようなことで議論になったのでありまして、その間の事務的な区分というのはそういう事情でございました。御了承いただきたいと思います。
○細谷委員 大臣、確認されておるのですか。自治省案なんですよ。
○吉武国務大臣 実は、私、勉強が足りませんで、そこまでは存じませんでしたが、私の記憶では、最初税務局長が話しましたように、現在の補助金をある程度、二千億程度整理をして、それを独立財源として地方にやるようにしたらいいんじゃないかという話は、夏ごろから検討をして聞いておりましたので、その問題ではないか、こう思っておりましたが、いま聞いてみますと、税制調査会では、やはり独立の財源としてそういう試案も考えられたときがある、こういうことでございまするから、その点は、訂正をしておきます。
○細谷委員 そこでお尋ねいたしたいのですが、この自治省の構想、二千八百億円、国から地方への税の移管ということについては、その後の新聞論説等では、内容はともかくとして、自治省の態度、決意がかなり評価されております。具体的にどうなるかしらぬけれども、今日の地方財政の中において、自治省がこういう構想を打ち出したということは、やはり頂門の一針だ、こういう形で評価されておりまして、私が遺憾に思うのは、その税制調査会で、私は直接税制調査会の委員からもお聞きしたのでありますけれども、単なる資料として、一片の検討の材料にもならなかったと私は聞いておる。単なる資料として出たんだ、遺憾ながら税制調査会で検討がなされなかった、こういうふうに私は聞いております。事実かどうかお尋ねします。
○細郷政府委員 税制調査会の地方税制部会におきまして、この問題を議論していただいたわけでありまして、税制調査会自体が従来からも地方財源の増強という考えを持っておりますので、その意味においては、この試案は、一つの具体的なものとして、検討のたたき台になるというふうに皆さんに御認識をいただいたわけでございます。あるいは地方税制部会外に属される委員の方もおられますので、その間の事情が、いまお話のような点もあるいはあったかもしれません。
○細谷委員 税制調査会の空気というのは、この答申に盛られたような、地方の自主財源を強化すべきだということが支配的な空気を持っておる。そういう空気の中に自治省の具体的な構想が出されたのが、やはり検討の素材になり得なかったという点は、自治省の地方財源の拡充ということについて熱意が足らなかったと私は理解しているのですが、この点は大臣、いかがでしょうか。大臣もどうもこの問題について、ほんとうの腹をおさめて自治省の方針を打ち出しておらないということは、いままでの経過、おことばでわかっておるのですが、どうも熱意が足らなかった。ただ単にそういう空気があるので、ひとつこういう試案をやってみようかという形で投げ出したにすぎないんだ、こういうふうに理解せざるを得なかったのですが、いかがですか。
○吉武国務大臣 実は、先ほど先生にも申し上げましたように、私は非常な熱意を持っておりまして、地方財源を何とかして充実をしたいということで一ぱいでございます。いまも同じでございます。そうで検討いたしてみますと、先ほど申しましたように、地域格差を是正するということが一つでございます。それともう一つは、同時に地方財源を充実するということは、これと同時に解決できれば一番いいことでございます。
 そこでいろいろと検討してみますけれども、同時でなくても両方を解決する道というものがなかなかむずかしいので、今日に至っておるわけでございます。そこで、私、先ほど申しました点は、誤解があって訂正を申し上げましたけれども、いまこの税制調査会の答申の中を見ましても、やはりこの点に触れております。これは御存じのことでありますので、私があえて申し上げることもないと思いますが、「国庫補助負担金を整理し、これに伴って生ずる財源をまず地方税の充実、ついで地方交付税の拡充に充てることとする具体案を検討する場合に、当調査会が国庫補助負担金の整理の具体策を作成することは困難であるので、かりに国庫補助負担金の一定割合を整理するという前提で、これにより生ずる財源を地方税に振り替える場合の試案について検討を行なったが、これについては明確な結論は得られず、引き続きその具体策について検討を行なう」、これは私どもも同じ気持ちでございます。こういう方法でやらざるを得ぬだろう、こう思っていろいろ検討をいたしましたけれども、補助金を整理するということ自体が非常にむずかしい問題でございますけれども、そういう点で調査会自体においてもその点は指摘されておりますように、私どももこういう点がございますので、今後とも熱意を持って当たるべきであり、また当たるつもりでございます。
○細谷委員 具体的にはむろん国庫支出金、特に補助金等を整理していく、これは当然なことでございますけれども、この財源の問題になりますと、事務の再配分というのが先行して、それに見合うところの財源を配分すべきだというのが今日行なわれておる議論です。しかし今日も制度はあるわけなんです。その制度の中において税は七対三だ、使うほうは四対六だ、それ以上に用いておる。こういう制度は明らかに地方自治を育成するたてまえとしてはおかしいわけなんです。間違っておるわけなんです。今日の事務の国と地方との関係ということを前提にしても、財源の配分が誤っておるということですから、これはやはり自治省が積極的に取り組んでいただかなければならぬ問題である。その方法は大臣もおっしゃるように、まずやはり補助金等を整理していく、むろん地方交付税の問題は、格差を是正するということで、これは制度としてはどこまでも必要でありましょうけれども、補助金を整理していくということが、地方に財源を移すこととうらはらの問題として出てくることは間違いないと思うのです。ただ私が申し上げたいのは、それについて熱意が欠けておったのではないか、こういうふうに思います。
 さらにお尋ねいたしたいのですが、せっかくのそういう構想ですが、もう一つ熱意不足だと申さなければならぬ点は、私はこういう点にもあると思うのです。これは四十年度の税制の答申の中に、五ページでございますが、自動車用燃料のLPGガスの問題でございます。この答申は、LPGガスの課税については、「地方税として行なうかについては、道路整備財源との関連において政府で検討することが適当である。」――税制調査会はLPGガスに課税すべきだという結論を出したのでありますが、これを国税にすべきか地方税にすべきか、そしてそれを道路財源としてどういう形で譲与するか、こういう問題については、あげて政府当局の検討にまかせられたわけでありますけれども、御承知のように国税になっております。そして、その二分の一が道路財源として、譲与税として、府県及び指定市へ交付される、こういう形になったのですね。このいきさつについては、地方税ということがどうも最初は勢力が強かったようでありますけれども、最終的には国税になっている。いま申し上げたような結果になったのです。この点に限っても、やはり自治省の自主財源強化ということについての決意、姿勢が足らなかった、こう申さなければならぬのでありますが、これについて、経過なり、どういうことだったか、伺いたい。
○細郷政府委員 自動車用の燃料としてのLPGガスに課税をすべきだということは早くから結論が出ておりました。これを国税にするか地方税にするかにつきましては、かなり議論が分かれました。ガソリンがまあ自動車燃料として主体でございますが、そういうものに対するいわば補助的な、あるいは補完的な燃料であるLPGについては、地方税にすべきではないかという議論もございました。それから一方では、LPGの自動車の普及の状態が普遍的でない。自動車台数で言いますと、八割までが六大府県にございまして、県によっては全然ない県もある、こういったような事情が反面ございまして、地方の法定の目的税とするには普遍性が足りないのではないかという点がございまして、その点で地方税より国税にして譲与してはどうであろうか。
 それから、もう一つはLPG自体の将来の見通しでございます。LPGは、最近はおっしゃるように非常にふえておりますが、現在はもうすでに家庭用その他を入れますと、国内にありますLPGでは不足で、海外から輸入をしておるというような状況にございます。燃料資源としての面から見て、将来ともこういう趨勢を続けていくのがよいかどうか、あるいは外貨の面から見て、続けていくのがよいかどうかといったような議論がございます。LPGが将来、はたしていままでのような増勢を続けていけるものかどうか、こういった見通しの点について必ずしも明るくないといったような問題もございまして、最後に、国税として、財源的にはこれを分け合う、こういうことになったわけでございます。
○細谷委員 それは経過であって、私が言うのは、自治省は自主財源の強化なんということについては、どうもやはり積極的な姿勢がないということを私は指摘しているのです。いまの答弁についてはたいへんに不満なのですけれども、さらにお尋ねしたい。これはひとつ大臣に私はお尋ねしたいのですが、自治省の試案の、国から財源を地方に移譲していく、そして、地方団体にとって、地方自治にとって、あるいは地方財政にとってはある意味では毒だ、こういうふうにも言われる補助金を整理していくということは、これはけっこうなことなんです。そこで私は思うのですが、二千八百億程度――国の補助金負担金等は、今年度の予算では一兆円になんなんとするのですね。九千九百九十九億ぐらいになっているのですよ。そういうものでありますから、二千八百億ぐらいの財源ではなくて、もっと地方に自主財源を与えてやることが地方自治を育成するゆえんであるし、自治省はもっと積極的に前向きで考えるべきではないかと私は思うのです。これは私の私案でありますけれども、たとえば格差格差ということを大臣はしきりにおっしゃいます。たばこの税金は、これは地方にもたばこ消費税というのがあるわけです。たとえば三千八百億程度ある酒の税金、これは飲むのは地域格差というのはあまりないでしょう。それは一級酒と特級酒としょうちゅうというのはありますけれども、まあしかし量でやれば、地域格差というのはほとんどありません。格差是正という点からいきますと、自治省の考えをさらに一歩進めて、これは私案でありますが、そういう格差を起こさないような国の財源三千八百億あるわけですから、それをやりますと、自治省のものと合わせますと、おそらく自主財源は四六、七%になりましょう。この答申の五〇%くらいということにほぼ達するのですが、そういうような積極的な考えで、この長期答申の線に沿うて今後自治省としては検討し、誠意を尽くして自治確立のために努力する御決意があるかどうか、ひとつ大臣にお尋ねします。
○吉武国務大臣 実はそれも検討する際には検討した一つではあったのでございます。そこで、先ほど酒は地域の格差がないからいいじゃないかという御意見でございますが、実は格差を是正するという点から見ると、格差がない財源だけではいかないわけであります。つまり地方のほうへよけい入ってくる税金、都会のほうへはそのわりあいに低くなる税金でないと格差が是正されないので、同じように入ってきたのでは格差は依然としてそのままになってしまう。そこに非常に悩みがあるわけなんです。ですから、独立財源を与えて、それが都会といなかとの間の格差の是正になるといういい財源がございますと、これは非常に願ったりかなったりでございまするけれども、そういう財源というものがなかなかない。いなかに財源を与えようとすると、それは同時に都会地に財源が当たってきて、格差は依然として残ってくる。むしろ都会のほうにプラスになる。まあ酒は御指摘のようにあまり格差がない。都会もいなかも両方飲むという関係で、私どもも一つのいい財源かと思いまするけれども、しかし、それは格差がないというだけで、是正にはならない。だから依然として交付税のようなもので是正せざるを得ないという悩みが一つございます。
 それからもう一つ、事務の再配分は、これは確かにいまも地方制度調査会でやっておりまするし、今後もぜひやらなければならぬ一つの大きな問題で、私はできるだけ取っ組みたいと思いますが、さて、いま御指摘になりました九千八百億程度の、一兆円に近づくこの国庫支出金というものをできるだけ整理して、これを独立財源にする、こういうことは私どもも一応考えてみ、また今後も努力いたしますけれども、いまの国庫支出金の内容を見ますると、これはいずれも重要な財源が多いのであります。御承知のように、いま私ちょっとここで拾ってみましても、国庫支出金のその九千八百億余りの内容を見れば、義務教育費が二千三百億程度、これも義務教育としては、人件費にしましても施設にしても二分の一国庫が持つ。これを整理してといってもこれは容易なことではないと私は患います。むしろ義務教育はもっと国が持っていくべきだという方向のほうが強くて、これを整理するということはなかなか容易ではない。その次に、その他の二千八百億程度のものの内容は、生活保護でありまするとかあるいは結核医療であるとか、児童保護であるとか、精神衛生であるとか、中小企業の近代化であるとかいって、これもいずれも総理の言われる社会開発、社会保障的なものでございまして、だんだんとこの問題については、政府が政府の責任において充実していくべき問題であって、これを整理して地方に移譲して、地方の財源でもってまかなうという方向は、これはなかなかむずかしい問題ではないかと思うわけでございます。その次に掲げられるものが公共事業費の補助として四千三百億ございますが、この問題は、これは財源を与えて、公共事業についてはひとつ地方でおやんなさいという道がつくかもしれませんけれども、これも国の助成なくして、ただ財源だけ与えてということも、言うべくしてなかなか至難な問題ではなかろうかという感じがいたします。しかし、私どもも先ほどちょっと申しましたように、税務局長も上生懸命で夏ごろからこの問題に取り組みまして、何とか二千億くらい整理をして独立財源ができぬものだろうかということで、実は私ども一生懸命で夏ごろから検討したわけでございます。実現しなかった点が熱意が足りぬ、こういっておしかりを受ければやむを得ぬことでございますけれども、私どもも、一にも二にも検討いたしましたら、いずれもそういう一つのむずかしさがある。一つは格差を是正していかなければならぬという点が一つと、もう一つは、いま言ったように、補助金を整理すべきものはございます。まだそのほかにもございますけれども、大きい項目を拾ってみると、いずれも社会保障的な、あるいは社会開発的な問題が主要なものを占めておりますので、さてこれを二千億整理をしてこれを移譲するということは、なかなか容易な問題でないという点はひとつ御了承をお願いしたいと思います。
○細谷委員 容易な問題でないということは私も理解いたします。しかし、私はいま大臣のことばを聞いて、私は何も九千九百十億円という負担金、補助金を全部削っちゃえ、――おっしゃるように、義務教育の関係のものが二千三百二十億円あります。これはやはり教育の機会均等、教育の格差をやはり生じさせてはいかぬわけですから、これをやはり国のほうで国庫負担法に基づいて存続させる必要があろうと思います。池田総理ですらも、これは種類について言ったのか金額について言ったのかわかりませんけれども、四十年度においては半減するんだ、こう言っておる。約一千種類ある補助金、負担金の、種類で半減するのか金額で半減するのかではだいぶ違ってまいりますけれども、それだけの熱意を持って、そういう法定の負担金は別として、一般補助金等を整理していくということは必要であろうと思うのですが、大臣のおことばを聞きますと、自主財源も強化したいんだ、しかし補助金、負担金等いずれも重要な問題でありますから手がつけられませんというのですから、それはことばはどうあろうと、現状無視じゃないですか。それがやはりいままでの自治省のこの問題に対する取り組み方の不足としてあらわれているんじゃないかと私は思うのですが、ひとつ大臣、重ねてその所信をひとつお示しいただきたい。
○吉武国務大臣 所信は先ほど申しましたように、何とか少しでも整理をすると同時に、独立財源は与えたいという、その方向に向かって熱意を持っていることだけは、ひとつ私所信を申し上げます。ただ、ぶつかってみますというと、先ほど申しましたようないろいろな難点にぶつかりまして、なかなかいざとなると容易ならざる問題である、非常に困難性がある、こういうことでございまして、私どももそれだからあきらめてやらないというわけでは絶対にございません。今後とも前向きの方向に向かいまして、できるだけ独立財源を見出していく、こういうつもりでございます。
○細谷委員 私は先ほど格差の問題について、大臣のおことばの中にちょっと理解できない点がございました。格差是正というのは、都市と町村との財政力の格差をなくしていく、こういうことなんですけれども、そうしますと、都市のほうはもう財政があり余っておるかといいますと、決してそうじゃないですよ。大臣も御承知のように、裕福だと言われておった指定市が、今日軒並みに赤字に転化しようとしておって、自治省自体もそのことを御認識になって、たとえば都市開発のための新しい独立財源、都市開発税というような構想も、非公式か公式か知りませんけれども発表されたくらいでありまして、こういうことからいきまして、私はどうも自治省の鏡に映る地方財政というのは、一都一道二府四十二県ですか、その府県の財政の格差だけが鏡に映って、市町村の問題については、どうも境に映っておらないんじゃないかという私は気がするのですが、これはいかがですか。
○吉武国務大臣 御指摘の点は私も実は気がついておりまして、検討をする重要な課題でございます。したがって、私が先ほど申しました格差是正に役立ちながら、同時に地方に財源が与えられる税源があるならば非常にいいがなと思って苦心をしておるということは、ある一つの独立財源を与えましたときに、その財源が格差是正に役立つものがあればと言ったことでありまして、都会地の財源があり余まるからという意味ではございません。それで都会地は都会地で、東京を例にいたしましても、もう水道はどんどん拡張いたしませんとことしも水不足で困りはしないかという心配を私どもいたしておるわけでございます。東京都にも督励をいたしまして、できるだけひとつ早く工事を急ぐように、起債が要るならば起債もひとつ大いにめんどうを見ましょう、こう言っているときでございますから、財源は決してあり余まっているわけではございません。ただ、一つの財源の、独立税を与えた場合に、その独立税が格差是正に役立てばいいが、それが役立たないので非常に困っておるということだけでございます。全体の財源としては、大都市は大都市で再開発に必要なものはまだたくさんございます。したがいまして、私どもも都市再開発税というようなものでも考えたらどうだろうかということも実は検討しておるところでございます。
 それからもう一つ御指摘になりました点は、府県と市との関係の財源の配分について、一体いままでの形でいいかという点は、私も実はその点は非常に気がついておりました。たとえば大阪市を例にとってみましても、大阪市というのは昔は相当の財源を持ったところでございましたけれども、今日では大阪市がすでに交付税を受けなければならないような地方団体になっております。その原因はどこかというと、結局税が住民税と固定資産税が主体になっておる。ところが住民税のほうは、いわゆる所得割とか法人税割とかいうようなもので、所得というものがある程度主体になっておりますから、大阪あたりも、東京にしましても伸びるのですけれども、固定資産税が伸びない評価は伸びる。評価は伸びるけれども、大阪の固定資産税を高くとるということは、率を高く上げますと、いなかの固定資産も同時に率が上がってきてそれは困る、いなかの農家やその他は現在でも収入のない固定資産に税金がかかって困っている状態でございますから、できるだけそれは、今度の評価がえにいたしましても、二割にとどめるようにということで制限せざるを得ない。そうするとそれが東京、大阪等の固定資産においても同時に制限を受ける。つまり評価額としては、都市を再開発すればするほど評価が伸びていくんですけれども、実は収入として伸びない、売って伸びるだけでございますから。したがっていなかと同じように制限を受けて伸びない。こういう一つの悩みで大阪市が、今日では相当の財力を持ちながら、いわゆる地方団体としての財源が伸びない、これを一体どうすべきかという点は確かにございます。私どもも検討しておるわけでございますけれども、それでは固定資産税を上げたらいいじゃないか、こうおっしゃいますが、上げるといなかも一緒について上がっちゃって困るという問題もあります。そこで先ほど申しましたように、何か都会地独自の一つの再開発税的なものでも考えられれば非常にいいがという感じを持っております。
○細谷委員 格差是正ということについて、大臣もそうだろうと思うのです。私は、こういうふうに差があるのを、低いほうだけに財源を詰めて差を縮めればいいんだ、こういうふうに理解しでいるのじゃないのです。こういうふうに段階があるにしても、これを全体をこう上げることによって、基本的には、それであって自主財源を強化して、その間において強化しつつその差を縮めていく、こういうことでなければならぬと思うので、私は、そういう点において、市町村財政についての自治省の認識というものが、府県ほどないのではないかということが強く感じられます。具体的に、単に国と地方税ということで、やれ七対三だ、こういうことが言われておりますけれども、私は、ここ数年来の地方税の中の府県と市町村の推移というものをひとつ見てみますと、明らかにやはり府県が自治省の鏡に映っているのだということが証明されるのではないかと私は思うのです。例をとってみましょう。地方財政計画にあげられました地方税の中の都道府県税と市町村税を見てみますと、昭和三十五年には一五・一%地方税は前年に対して伸びているのです。その内訳は、都道府県税が二〇・八%伸びている。市町村は一〇・八%なんです。一〇・八%しか伸びていない。昭和四十年度を例にとりますと、前年比一五・八%の地方税の伸びなんです。内訳を見ますと、都道府県税が一六・二%伸びている。市町村税は一五%しか伸びていないのです。そこで、この三十五年から四十年を通じて見てみますと、地方税というのは、三十五年から四十年の間に平均しまして二・四倍になっているのです。ところが、府県税のほうは二・八倍に伸びているのですよ。市町村税は二・一倍しか伸びていない。これが目的税も含めたあれでありますが、普通税だけをとってみても、この数字ははっきりしております。そこで、昭和三十五年度は、地方税のうち、府県税が四五%であったのですけれども、市町村税が五五%ありました。府県と市町村は四五対五五なんです。ところが、金額も市町村のほうが税額として多かったのでありますけれども、三十八、九年ごろから逆転いたしまして、昭和四十年度の財政計画を見ますと、府県が五二%、市町村が四八%。五、六年前は四五であったものが五二になっておる。そして、市町村は五五であったものが四八に下がっておるのですよ。その年々の伸びの構成がこういうふうになっております。したがって、税額も三十八年から九年を契機として逆転しております。こういう点にも、今日の指定市等の財政の困窮、あるいは中小都市における財政の困窮、あるいは農村地帯における町村の財政の困窮、こういう点がやはりこういう経緯から出ておるのではないか。根本的な問題は国と地方税との関係でありますけれども、地方税の中においても、府県と市町村との間にこういう問題があるわけです。これについて私が申し上げているのは、どうも自治省の鏡は府県だけしか映らなくて、市町村はまた映しじゃないかということを私が申し上げている理由でありますが、これについてひとつ税務局長なりあるいは財政局長さんいらっしゃったので、この問題についてお答えをいただき、また、自治省の最高幹部としての大臣は、こういう経過を御存じで、また実績がそうなんでありますから、どういうふうに対処していくお考えなのか承っておきたいと思います。
○細郷政府委員 地方税を府県と市町村に分けてみますと、三十五年以降はおっしゃるとおり、府県税のほうに非常に伸びがかかっております。これは御承知のように、府県税と市町村税の税目の構成によるところが非常に大きいと思います。御承知のように、府県税におきましては、府県民税並びに事業税、これがいわゆる所得課税でございまして、この数年、所得課税が非常に伸びが著しいということが大きな原因であろうと考えております。これに反しまして、市町村税におきましては、所得課税部分の住民税よりも本来、固定資産税が非常に大きなウエートを占めておったのでございますが、その固定資産税が所得課税に比しまして伸びが十分にいっていない。そこに昨年の新評価の問題も実は生まれたわけでありますが、そういった税目構成による異同によっておっしゃるような推移になっておるのでございます。それで、やはりこれを見ますと、全体として国と地方の税源配分をするというような大問題は一応おいて、現行税体系の中でこの姿を見てまいりますと、私どもとしましては、やはり市町村税中の固定資産税をどういうふうに持っていくべきかということがまず一番に考えなければならないことではないか。御承知のように、昨年新評価をいたしましたが、二割の頭打ちというようなことで、先ほど来出ております宅地の評価の伸びに対応する税収が得られていない。この問題をやはり早急に結論を出すように努力すべきではなかろうか、かように考えておるのであります。
 なお、全般的な問題といたしましては、府県、市町村で、府県に偏重ではないか。これは単に税の面だけでなく、府県と市町村の事務の持ち方の分量の問題が背後にあるわけでありまして、その問題を今後どういうふうにしていくかということはやはり課題であろうと思います。ただ、一般的な姿として言えますことは、市町村の行政の重点がどちらかといえば前向きの行政、従来は単に学校とかあるいは水道とかいうようなものを、基礎的な施設を設けるというようなことで一ぱいであった市町村の行政が、だんだんと開発と申しますか、住民福祉の向上と申しますか、環境衛生あるいは都市的施設というようなものの増強のほうへ行政の質が転換しつつある。それが半面には、そういった歳入とのバランスの上において御指摘のような面が出ておると思うのでありまして、この点は私どもも十分研究いたして将来に対処すべきものと考えています。
○柴田政府委員 お話の点は、私どもも、傾向としてさようなことがあることは率直に認めるものでございます。したがって、また、交付税の配分等につきましては、ここ数年来、市町村の財政充実という方向でいろいろな施策をとってきたわけでございます。しかしそれが本来の姿から言いますならば、税制そのものの形でもって解決するというのが望ましいことは言うまでもありません。交付税でもって財源を与えるという姿は、本来の姿から言いましたならば望ましくない、まあかように考えているわけでございます。先ほど来税務局長から御答弁いたしましたような方向で税制改正、税のあり方といったようなことにつきましても検討してまいるつもりであります。
○吉武国務大臣 いまの点は両局長が申しましたように自治省あげての問題でございまして、先ほど府県と市町村の数字を上げて御指摘になりました。なかなかよく御検討になっているので私非常に敬服をいたしました。私はそこまでの数字を詰めてはおりませんでしたけれども、そういう実態であるであろうということを考えまして、夏以来この問題には自治省あげて実はほんとうに真剣に取っ組んでおるところでございます。先ほど御答弁をしておりましたような方向に向かって私ども進んでおるということをひとつ御了承いただきたいと思います。
○門司委員 五分か十分くらい、ちょっと問題が関連しておりますのでお聞きしておきたいと思いますことは、いま大臣のお話はよくお伺いをしたのでありますが、私のふに落ちないのは、今度の税法の中でいまの地方税の問題として取り上げれなければならぬのは、一つは細谷委員がずっと言われております財政をどうするかということで、非常に不可解に感じておるのは今度のLPGの問題でございますが、これは本年度はわずか四億です。これが一月から三月までの三カ月分ですから、四億くらいしかない。しかし平年度三十五億と書いてある。そういたしますと、この税金が約七十億くらいありはしないかと考えられる。そうして説明書を読んでみますと、これは道路の整備のために大体こういうものが必要である、したがってこれを国に譲るべきか地方に譲べきかということで、政府のほうでまだ検討中だということが説明書に書いてあります。私はこの点は非常に重大な点であって今日の地方の事情を見てみますと、国道の維持管理、あるいは県道、それから指定市の道路というような主要な産業道路というものは、大部分は県道ではないと考えておるわけであります。国道はきわめて少ないのじゃないかと考えられる。したがって、この税金の対象が道路整備を中心として考えられるといたしますならば、これはガソリン税も同じでありますが、当然これは地方税であってしかるべきだというように私は率直に考えます。ガソリン税のほうを国がとっておりますので、そうして譲与税として多少地方に譲与はいたしておりますけれども、少なくとも今度新税として課税されるこのプロパンガスの税金くらいは、やはりこれは道路整備の観点からいけば、全額地方税としてどうして一体国が考慮をなさらなかったのか、これは説明書の中で逃げておる、まだ政府のほうで検討中だと逃げておりますけれども、私はこれはあいまいさがあると思う。自治省としてはどうお考えになっておりますか。私は道路整備に使うことを目的とするなら、これは国税でなくて、むしろプロパンの新しく課税されるものくらいは地方に移譲すべきであると考えております。これは半分しかくれないというのは、どういうわけですか。
○細郷政府委員 先ほども細谷委員の御質問にお答えをいたしたのでありますが、地方税にするにはやはりその税源の所在が普遍性があるということが一つ重要な点であろうと思います。特に道路のように、あらゆる団体にとって普遍的な施設でありますものに充てる目的税ということになりますと、そういう普遍性があることが望ましいわけであります。ところが、現実にはプロパン自動車の普及は、非常に都市部に偏しておる。県によっては全然ない県がかなりあるというような事情がございます。いま一つは、プロパンガスは、将来全国的にこれが伸びていくかというような見通しの問題でありますが、御承知のように軽油と違いまして、プロパンを使用する自動車のエンジンはガソリンのエンジンと同じものが使われるという点がございます。したがいまして、非常に代替性が強い、そこへプロパン自体の輸入の問題等がございます。この伸びについてはたして将来こういう伸びが期待できるかどうか非常に疑問の点もあるわけでございます。そういったような考え方から、この税につきましてはいわゆる国税にして財源的に半分に分ける、こういうことにいたしたわけでございます。
○門司委員 いまの答弁は成り立たぬの、じゃないかと思う。半分であろうと、みんなであろうと、それとは関係ない。半分にしたという理屈は成り立たぬ。ただ多いか少ないかが問題だ。案分の問題は案分の問題で考えればよろしいと思う。これと同じような税に映画や演劇の税がある。これは国が全額取り上げてそのまま全額下に下げておる。これは法を制定したときには、半分だけ国が使って、半分だけ地方にやる、いわゆる徴税は地方がしにくいから国がとって、半分はそっちにやって、半分は国が使うということにしたが、しかしやってみたら地方財政がどうにもならないというので、全額地方に出しているというのが事実であります。またそういう愚を繰り返そうとするのですか。私はそういう愚かなことは繰り返さないで、最初から道路整備に充てるようなものはどんどん地方に出してやる。配分の関係はあとでやれる。配分は実態に応じてということがちゃんと書いてある。半分の半分、全額の四分の一は道路の延長に使う。他の四分の一については道路の面積で案分する。こう書いてある。あなたのほうは知っているんだ。知っているんだから、私はいまの答弁は聞いておくだけにいたしたいと思います。
 この際もう一つ、これは大臣に聞いておきたいと思いますが、これは非常に大事なことで、ちょっとやっかいな問題だと思います。いま細谷委員の御質問がございましたように大都市財政が非常に窮屈になっております。これを一体どうカバーされるのかということが一つの問題であります。そこで大都市の実情を見てみますと、大臣のお話のように、都市開発その他で非常にたくさんの費用が要るということは事実であります。もう一つの問題は、具体的の問題として昼間人口が非常にふえているということがある。そのことのためからくる税制制度の中に誤りがありはしないか。一つは遊興飲食税であります。一つは娯楽税であります。都市に集中された昼間の諸君の行為というものの中には、たくさんの飲食が含まれているということは御承知のとおりであります。それから娯楽の施設がほとんで都市にあるということも御存じのとおりであります。この二つの税金を府県税として取り上げられてきているということであります。一方またこの指定市の行政面から見てまいりますと、浴場、公衆衛生その他については、指定市がその権限をもって支配するといいますか、監督をしておるということ、それからもう一つの食品衛生法に基づく監督も指定市がやっているということ、行政権は指定市に譲られておるが、それからくる密接な関係を持っておる財源は、都道府県にとどめられておるというところに、私は一つの問題が残っておりはせぬかと思う。この問題はやはり私は解決をする必要があるのではないかと思う。そうしてやはり行政権と、それからくる税収入というものを一致させていくという考え方が、私は行政運営の面では正しいと思う。こういうことが大都市財政の緩和に役立つのではないかということが一つ考えられるのですが、こういう考え方は大臣どうお考えになりますか。
○吉武国務大臣 ただいま御指摘になりました問題も、実は私どもといたしましては検討の問題として研究はしておるわけでございます。しかしながら、府県におきましても実は財源が非常にあり余っておるというわけでもございません。いわゆる再開発に必要な仕事もたくさんございますものですから、府県から取り上げてすぐ市に譲ってはたしていいものかどうかという点もございまして、実は困っておる問題でございますが、御指摘になりましたような昼間にそういう料理飲食その他の点が集中して、それが府県の財源になっておるという点も、私ども実は常々検討をしておるところでございますから、なお今後とも検討は続けていきたいと思っております。
○門司委員 それからもう一つ伺います。ちょっと私の言い方が足りなかったのですが、もう一つの問題は、この昼間人口が著しく多いということが、都市、ことに大都市財政にどれだけ影響を持っているかということは、水をたくさん使うということのための、いわゆる固定された人口の何割増かの施設を必要とするということ、道路の整備も同じことであります。そこから出てくるし尿の処理も同じことであります。じんあいも同じことであります。今日の都市行政を最も痛めつけております水道、下水あるいはじんあいの処理、し尿の処理というような非常に急いで拡充しなければならないような問題は、あげて今日の都市構成の中から生まれてきていると考えられます。そういたしますと、これらの問題を解決いたしますためには――財源的には、直接それに関係のある、ごみをたくさん出す、し尿をたくさん出す、水をたくさん使う業種個々の税金が、どうもトビに油あげさらわれたような形で、上のほうにさらわれていって、下のほうに来ないということが都市財政の不均衡、不健全性をもたらす最大の原因だ。少なくとも根本的な問題は、さっき細谷さんから御指摘がございましたいろいろな問題があろうかと思いますが、当面の処置としてはそういう処置をとって、一面におきましては、さっき申しました半分だけを地方に出すということだけでなくて、プロパンガスの税金等のごときは当然理論的にいっても都道府県に私は付与すべきだと考える。こういうことで国と地方とのある意味における財政調整ということはなし得ると思います。こういう点について、自治大臣ばかり責めても始まらぬと思いますけれども、どうも政府の最近の考え方というものは、ちょっともわからない。そうして、いたずらに都市の不健全性を嘆いているということだけでは私は問題の解決はつかぬと思う。もしその点に対する御所見があれば大臣から承っておきたいと思います。
○吉武国務大臣 御指摘の点は、私もごもっともな点だと思いますし、また私どももそういう点は先ほど申しましたように一つの大きな研究課題として実は研究しておるところであります。
 なお、プロパンガス税につきましても、先ほど細谷先生からも御指摘がございましたように、私どもとしては何とかしてこれを地方財源にと思ってやったわけでございますが、いろいろな事情がございまして、あまりけんかしていつまでもほったらかしにするよりも、仲よく分けて早く実現をしたい、こういうことになりましたが、これも御指摘のとおりでございますので、今後も努力をいたすつもりでございます。
○細谷委員 私は、いま門司委員からもあったのでありますけれども、市町村の認識が不足しているのだ、こういうふうに考えざるを得ない。今度の四十年度の地方税法の改正にあたりましても、これはたまたまそうなったのだ、こういうお答えかもしれませんけれども、府県税においては税法改正部分で七十七億円の伸びなんです。ところが市町村税においてはわずかに二億円増なんです。こういう点も、たまたまということではなくて、一貫した府県重点で、市町村の実態をわきまえないと言うことは少しことばが過ぎますけれども、認識不足からくるこういう税法の改正になったのではないかと私は考えざるを得ないのです。
 そこで具体的にお聞きしたい点は、新聞等でずいぶん粘られました消防施設税で、年間約三十億円程度ある、こういうふうに見つもられております。最近新潟の災害、あるいは宝組の勝島倉庫のあの火災、あるいは伊豆の大島の火災、最近の乾燥季では各所にまた火災があって、しかも人が死んでいます。修学旅行の生徒まで一網打尽、すっ裸になってやられて、しかも二人も死んでいる。
 こういうような現況からいきまして、都市構造の変化に対応する、あるいは近代産業の変化に対応する消防体制を整えることが必要ではないか。そういうために、では国はどのくらいの措置をやったかといいますと、昨年と比べますと施設の充実のために四、五億もふえたのですか、合わせても十億ちょっとくらいでしょう。三十億の財源というのは、今日の消防体制の充実という意味からいってきわめて重要な役割りを演ずるのじゃないか、そういうお考えで大蔵と折衝されたのだろうと思うのです。自治省はしゃにむに創設するというお考えであったようでありますけれども、結論は大蔵省に完全に負けた。勝負の問題じゃないのです。自治省の姿勢にあるのじゃないかと思うのです。私は、市町村がやっておる消防の実態、火災の実態というものの認識が不足じゃないかと思うのです。消防施設税、これを一体どうするつもりなのか。
 もう一つは、今度大法人の償却資産について十年来のものについて若干の法律の改正が行なわれた。たとえば六億五千万というものを増額する、あるいは基準財政需要額前年度の分に対して百三十億を百四十億までの保障をする、こういうような措置が講ぜられるわけでありますけれども、もともとこれは市町村税であったのです。それを、一部、府県に三十年ころやったのです。その理由は、市町村では評価能力がないからだ、こういう理由でやったのです。こういう問題についても、市町村の財政問題についての認識、しかも、社会開発、公害問題、こういう問題は消防問題というのが重要な一つの柱にならなければならない今日、地方の財源が欠乏してどうにもならない、こういう事態になっている。こういう二つに対する自治省の態度も私は不満でしょうがない。この二つについて、どうお考えであるか、どういうふうに対処してきたのか、お聞きしたいと思う。
○細郷政府委員 消防施設税は、おっしゃるとおり消防力強化という面でかっこうな財源ではなかろうかと実は私どもも考えておるわけであります。関係の地方団体からもかねてから非常に要望されておるということで、今回も実は税制調査会において御審議をいただいたわけでありますが、反面に消防施設税の内容であります保険の加入者の割合の問題、それからそれらの上がった場合の負担関係の問題等につきまして議論がございまして、料率等の関係等もございまして、四十年度の問題としては遺憾ながら実現を見なかったわけであります。しかし私どもは、将来ともこの問題は取り組んでまいりたい、特にいま考えております消防施設税の対象となっております損害保険会社につきましては、事業税の面でも収入金課税を行なっておるわけでありますが、この収入金課税の課税方法等をも将来検討を加えてまいることも一つの方法ではなかろうか、こう考えまして、それらも含めて検討してまいりたいと思っております。
 第二の大規模償却資産の課税区分の問題につきましては、大規模償却資産の所在する市町村の財政の規模あるいは人口の規模等から、この問題については当初から所在市町村の周辺の関係市町村に配分をするというような措置をとっておったわけであります。その考え方は、租税の効率的な使用というその程度をどの程度に見ていくかという問題はあろうと思いますが、租税の効率的使用をはかっていく、たとえば山奥の町村にダムがあって、そこに非常に大きな償却資産税が入るというようなことが租税の効率的使用の面からはたしてよろしいかどうかといったような点から、従来からそういう配分をいたしておったのでありますが、三十年からでありますか近隣に配分することにしまして、関係の市町村と関係の府県にこれを配分するという仕組みに改めたものでございます。今回、その後の諸般の推移並びに投資的な需要の増高というような点を考慮いたしまして、この改定を加えて地元市町村によけいいくようにいたしたのでございます。
○細谷委員 消防施設税については、今後も検討するということでありますが、あれだけこの問題に熱意を示した自治省がしりつぼみになった。昨年あれだけの火事があって、これも私は遺憾に思っているのですが、しかし時間がありませんからこの問題についてさらに申し上げません。
 大法人の償却資産、これは税務局長も御承知だろうと思うのですが、三十八年度の例をとりましても、発電施設等も含めて全償却資産の三二%というのは課税されておらないのです。そうでしょう。償却資産の総課税標準の三二%というのは減免の対象になっている。税額にしたら大したものなんです。御承知のように四日市あるいは倉敷市がやみ起債だ、やみ起債、だと騒がれておるが、工場がきたのに税が期待どおり入らぬというのは、やはりこういう税法からきている。これは税法をよく読んでいないというおしかりを受けるかもしれませんけれども、いずれにしても新しい施設ができると五年間は三分の二が課税の対象にならない。五年から十年の間は三分の一が対象にならない。その間にどんどん償却が進みますから、五年たったらだいぶ入るなんて思いますと、税は逆に減っていく。こういうところに、今日、廃業開発に熱意を入れた都市が軒並みに赤字になって、再建団体におちいらなければならぬ根本的な原因の一つがあろうと思うのです。こういう点も再検討をしていただかなければならぬと私は思うのですが、これについてどうお考えですか。
○細郷政府委員 大規模の償却資産について、特別措置が一部とられております。大きなものは発電あるいはガス、鉄道あるいは航空機といったような特殊な事業の用に供される償却資産についてであります。これらにつきましては、一つにはそれらの事業が料金の統制を受けておるというところから、その料金の国家的な統制の中に占めますコストとしての固定資産税の負担割合を、長期的に見てならすような措置という意味で、当初五年なり十年なりというような軽減措置を考えておるのでございます。そういった点の考慮をいたしましての措置でございまして、やはりそういった面の考慮も国民経済の全体から見て必要な点であろう、かように考えております。
○細谷委員 国民経済からの必要性ということでありますけれども、私はやはりこういう点にもメスを入れたほうがよろしいのじゃないかと思っております。
 そこで、次官にお尋ねしたいのですが、この大法人の償却資産については、従来六%程度が府県のほうに吸い上げられておったのですが、今度の和法改正によって四%強にしかならないのです。全国の市町村の中では吸い上げられているのはおそらく五十市町村くらいでしょう。そういうところには工場なり社会開発という経費が非常にたくさん要るのです。決して格差の拡大などということには私はならないと思うのです。この大法人の償却資産のたった四%強のものを府県にやって、そしてその百分の百三十だとかあるいは限度だ、あるいは新しいものについては百分の百五十だとか、こんなややこしいことにしないで、わずか四%か五%のものなんですから、地方税財源、特に市町村の今日の財政事情、また社会開発ということから非常に財政窮迫を告げておるという事実からいって、全部を市町村にやる意思はございませんか。次官の率直な意見をお聞きしたいと思います。
○高橋(禎)政府委員 このたび法案として政府が提出しておりますものをこの機会に変更させる、こういう考えはないわけでありますが、将来どうするかということについて考えてみますと、お話のように、この税の問題は非常にむずかしいものであることは申し上げるまでもございません。税のあり方そのものがはたして民主的であるかどうか、民主政治の行き方としてどうであるか非常な大きな問題があると思います。そしてまた国税と地方税をどのようにするか、また同じ地方税でも都道府県の財源にするか、あるいは市町村の財源にするかというようなことは、きわめて複雑な問題だと考えておるわけであります。しかしながら自治省といたしましては、何と申しましても地方自治を守ってまいらなければなりません。それにはいろいろの問題もありますけれども、何と申しましても財源を確保する、すなわち税収ということを十分地方自治を守り得るものにしていくということに大きな努力が必要だと思うのでありまして、そういうふうな意味におきまして、市町村の自治を守り得る財源ないしは税制、都道府県制を守り得る財源ないしは税制ということを考えなければならぬと思うのであります。しかし一朝一夕に直ちにこれを解決できるものだとも思いません。しかしながら税の問題は社会事情の変遷、また従来の反省と相まちまして絶えず検討してまいらなければならぬ問題であると思うのでありまして、ただいま細谷委員お話のような貴重な御意見は、将来これが問題解決のために十分参考にして検討を続けてまいりたい。このように考えておるわけであります。
○細谷委員 ぜひひとつ検討していただきたいと思います。
 時間がございませんから、あと具体的な問題について何点か所見をお聞きしたいと思います。
 第一の問題点は、昨年いろいろ大きな問題をかもしながら新しい固定資産税の評価基準、こういうものが採用されたわけであります。ところで三十九、四十、四十一と暫定措置がとられております。ところで、私は各市町村の実情を調査したのでありますけれども、自治省のあのややこしい評価基準を完全にマスターして、あれに基づいて評価するとなりますと、二年、三年かかるのです。しかも相当膨大な人件費を投入して二年、三年やらなければ、あの評価基準でできないのです。この委員会にあった税務局長のほうからの報告によりますと、昨年の九月には一切の準備が完了した、こういうふうに報告をされておりますが、事実はそうでありません。そして暫定措置がとられまして、従来の税額に宅地なら一・二倍する。評価基準でやっておりません。全部やってないとは申しません。やっているところもありますが、大部分やっておりません。暫定措置で従来の税額にかけております。そういうことで課税しております。そうしますと、四十一年までこの暫定措置がとられることになるわけでありますけれども、一体この新評価基準というものをどうするつもりなんですか。もう二年しかないわけですから、きちんとした基本方針をきめて市町村に示さなければ、たいへんなことになると私は思うのです。先ほど固定資産税の問題が局長なり大臣からも言われましたが、たいへんなことになると思うのですが、自治省としては基本的にこの問題にどう対処していくつもりなのか、お伺いしたいと思います。
○細郷政府委員 評価の方法、あるいはその具体の実施という点につきましては、市町村によって多少テンポが合わない点があろうかと思います。御承知のように、相当その方面の知識に習熟していなければなりませんし、また評価制度が行なわれております二十五年以来の十何年間にわたります間の経験の生かし方にもよって多少市町村によっておくれたところがあろうかと思います。将来の問題といたしましては、私どもはやはりこの新評価基準によって評価をすることをすすめてまいりたい、かように考えております。ただ昨年の新評価の実施事務の実態をいろいろと調べてまいりますと、やはり市町村のそれぞれの税務事務の一般的な能力といいますか、レベルと申しますか、そういったものを十分に考えて、こういうものの指導をしていかなければならないというふうに思っておるのでございまして、そういった点を考え合わせながら将来なお一そうの指導をいたしたい。基本的には先ほど申し上げたとおりでございます。
○細谷委員 新しい評価基準について再検討する御意思がないようでありますが、これはたいへんなことでありますから、もっと簡易な、実情に即したような評価基準を採用すべきだ、こういうふうに考えております。ひとつよく御検討をいただきたいと思うのです。
 次に、私はきのう小委員会に出まして、きょうも局長は述べたのですけれども、どうも局長の昨日の答弁では理解できないので、ひとつ政務次官、耳打ちせぬでずばりお答えいただきたいと思います。
 自動車税は今度五〇%の引き上げというのが行なわれておるわけなんです。それを見ますと、税調の答申はこういうことなんですね。「道路交通の現状にかんがみ」ということが一つの理由です。そしてせんだって松隈参考人がこういうことを言っております。五〇%という上げ幅は大き過ぎると思いますけれども、道路の損傷状態、あるいは道路交通の混雑を緩和するという一役もねらって上げ幅を五〇%にしたんだ、こういうことでありました。この道路交通の現状にかんがみてというのが一つであります。もう一つは、自動車税の負担均衡化をはかるためというのが理由になって、そしておおむね五〇%程度の値上げをしなさい、こういうことになっておるのですが、自動車税というのは、固定資産税的な性格と、道路損傷税的な性格と、奢侈税的な性格と、大体三つあるのですが、質問をしますと、この性格三つに適当にウエートをかけて、こう質問をするとこっちにウエートをかけ、こう質問をするとこっちにウエートをかけて逃げ回るお答えがあって、私はまことに残念に思っているのですが、具体的に、道路交通の現状にかんがみて、あるいは道路損傷、あるいは自動車税の負担均衡という観点等から申しますと、たとえば観光用の貸し切りバスは三万円から四万五千円に五〇%値上げをする。ところがトラックは昭和二十九年以来そっくりそのままなんです。この辺になりますと、この答申の精神を尊重すると言っておりますけれども、どうも尊重していない、片手落ちじゃないか、こういう気がいたしますが、これについて政務次官からお答え願いたいと思う。
○高橋(禎)政府委員 自動車税の税率引き上げについての考え方のお尋ねでございますが、税率をどの程度に定めるかということは、これまたなかなかむずかしい問題でありまして、そこにいろいろの意見があり得ると実は考えるわけであります。そこで、いまの税制のあり方、それに対する検討、改正というものは、従来の税制のあり方、それに社会の変化によるいろいろの条件、それらを総合して専門的な一つの貴重な意見を出していただくというので御承知の税制調査会等があるわけでありますが、そこでの検討の結果というようなものをいろいろ総合的に考えまして、そこにとれが妥当であるという税率というものが生まれてくることは御承知のとおりでございます。そこで自動車税の場合について考えますと、現行の自動車税率は昭和二十九年以降据え置かれておることは御承知のとおりであります。この十年間における自動車の増加は著しいものがございまして、それだけというわけではございませんが、それに影響を受けてと申しましょうか、道路の新設であるとか、改良であるとか、保安施設など、直接道路に関する経費の需要が非常に増大をいたしてきております。また他面交通警察の強化などで、やはり自動車の増加ということを原因といたしましての経費が増加しておるのでありまして、これらの経費の増加については、原因者負担の原則によりまして、自動車の所有者に対してやはり応分の負担を求めるということが適当であろう、社会通念に合致するものであろう、こういうように考えられるのであります。それに加えまして、道路の整備に伴って陸上の運搬手段としての財産である自動車の価値というものが、やはり増加をしてきております。これらの面から見まして、自動車の運搬手段としての財産価値に対して課せられる自動車税の税率というものを、先ほど冒頭に申し上げましたようなふうに考えてまいりますと、これは引き上げることが適当であろう。そこで、税率引き上げの幅は、今後における道路事業に要する地方の一般財源の所要額等を勘案いたしまして、現行税率を五〇%程度引き上げるのが適当であろう、このように考えたものであります。
 大体大まかに申しまして、以上申し上げたような事情でございまして御了承を願いたいと思います。
○細谷委員 どうも少し下品なことばになりますけれども、税務局長から補助金をもらったんで、どうもあまりいいお答えをいただけなくてたいへん残念なんですけれども、少しもわからないのです、私は。しかし時間がありませんから、ひとつこれはたいへんなことで、少なくとも答申の線に沿っておらぬと私は考えております。いずれまた小委員会でぜひひとつ検討し直していただきたい、こう思っておるのです。
 最後に、時間がありませんから、お聞きしたいのでありますが、電気ガス税の問題であります。大体一二%しか――これは電気料金の定め方の問題もあるわけですけれども、全体の電気の一二%しか使っておらぬ一般消費者が、税の面になりますと、三倍の三六%納めなければならぬというのはいささか不合理じゃないかと思うのですが、どうお考えですか。
○細郷政府委員 電気ガス税をどういうふうに考えていくのかという問題が基本になると思いますが、この点につきましては、今回税制調査会でも御審議をいただきまして、その結果は、電気ガスの消費に対して課税をするが、その際、その電気ガスが産業用に使われて、諸物価、国民生活等に影響を及ぼすものについては、一定の基準のもとでこれを非課税の措置にし、また家庭用のものにつきましても、その消費の実態を見て免税点等を引き上げるなどを考える、こういったような趣旨の答申をいただいたわけであります。その線でいたしておるわけでございます。したがいまして、その産業用非課税の基準も従来の線に合わせた線で整理をいたしてございます。結果としてそういった税収の比率を見ますと、いま御指摘のような点になろうかと思います。ただ、電気ガス税自体は、その沿革から見ましても、あるいは諸外国の例から見ましても、どちらかといえば消費税的なものというふうに考えられるのであります。その意味合いにおきまして現状の措置によっておる次第でございます。
○細谷委員 ただいまのおことばに、非課税品目の整理をしつつある、こういうおことばですが、時間がありませんからはしょってお聞きしますが、非課税品目で全体の電気の使用料の四四%というのが、四割四分というのが電気使用料の非課税なんですよ。課税の対象になっているのは、五五%しかないのですよ。私は知っておりますけれども、ある市に行きますと、産業用に使っている電気の八%しか課税の対象がなくて、九二%というのは非課税なんです。そういう実例もございます。ところで税務局長は、非課税品目の整理をなさっているということばでありますけれども、昭和三十八年度は料金で言いますと、総料金の二七%が非課税であったのですけれども、四十年度の電気ガス税のうちの電気を見ますと、この非課税の範囲が三〇%としてウエートが上がっているじゃないですか、品目の整理どころではないですよ、拡張しているでしょう。ウエートを増大させているではないですか。今度の税法改正でも、幾つかの品目については非課税品目から除きまして――四つか五つかあるでしょう。金額を調べてみると百万円か二百万円ですよ、全国で一年間に。そういうものだけで、あとは連綿とした既得権として非課税になっている。こういう産業政策は正しいかどうかについては多大の疑問があります。非課税品目を整理ではないですよ。拡張されているというのが現実の姿だと思う。私が調べた数字が示しているのですから。いかがです。これは整理してということを取り消したらどうですか。
○細郷政府委員 私のことばについて誤解を招いたかもしれませんけれども、基準に従って整理をしておるという、仕分けをしておるという意味で実は申し上げたつもりであったのでありますが、なくしていくという意味の整理ではなくて、基準にのっとって仕分けをしていくという意味でございまして、誤解のないように御了承をいただきたいと思います。
 なお、いまいろいろ御指摘がございましたけれども、先ほど申し上げましたような、電気ガス税につきましての基本的な考え方にのっとって現在やっておるものでございます。
○細谷委員 私は整理ということばも少しごまかしだと思うのです。整理なんということばをおっしゃらぬで、産業用のためにはこれからどんどん拡張してあげますというのが実態なんですから、そういうふうに数字をもとにして日本語をおっしゃっていただきたいと私は思うのです。
 最後に私はお聞きしたいのですが、今度の税法改正で、ガスをつくるに直接必要な電気、直接使った電気、電気をつくるに直接使ったガスについては電気ガス税を課さないと書いてあります。私はある新聞を見ましたが、長い間陳情したことがようやく実りました、こういうふうにその新聞の論説に書いてございます。新聞の名を申し上げませんが、書いてございます。自治省の陳情を聞いていただいたことについては深く敬意を表しておる。ところが、遺憾ながらこれはこの税制調査会の答申にも何もないことを持ってきたんですよ。答申以外は取り上げてはいかぬということは申し上げませんけれども、ある場合には答申という名のもとについて、答申があったからやるんだと、こうおっしゃる。答申の中でも気にいらないものは捨てる。そうして答申にないものを今度は法の中に入れる。これが答申の尊重という姿で今度の税法改正にあらわれているのですが、私は申し上げるまでもなく、今日地方公営企業の問題はたいへん大きな問題になっております。予算委員会の最後の段階でもたいへん大きな問題になっております。そのうちの水道について、いま東京都でも大阪でも京都でも、全国至るところで水道料金の大幅な値上げが起こっております。これに使う電気の料金というのは、大体において私は七%前後と考えております。自治省は五%以上電気料金が占めておるのは、ひとつ産業育成という意味合いにおいて減免しているのだ、こういうことをおっしゃっておるし、そういう資料が出ております。水道の場合は、七%くらいなんですよ。もっとも、税になりますと、それの百分の七でありますから七、七、四十九、〇・四九%の影響、五%としますと五、七、三十五、〇・三五%の影響しかないというわけなんです。こういう観点から考えますと、――しかも先ほど来議論がありましたように、都市の公営企業としての責任というのは、ある場合にはやはりその経済原則というものを越えて公共のためにやらなければならぬというのが、今日の水道事業、あるいは地方公営企業の実態です。にもかかわらず、ガスの電気、噴気のガスについては、業者の長い間の陳情を実らせる熱意を持っておりながら、地方公営企業の使用する電気料金は、なぜ減免対象にできないのか。用途減免では、たとえば運送事業用の電気とか地方鉄道に使う電気とか、あるいは製氷会社の電気とか、こういうものは減免しているでしょう。あるいは、公衆用の街灯、こういうものについては減免しております。なぜ上水道の電気ガス税は減免できないのか、ふしぎでならない。これについてひとつ明確な御答弁をお願いしたい。
○細郷政府委員 電気及びガスの製造に用いております電気、ガスにつきましては、それぞれ電気のための電気、ガスのためのガスは現在でも非課税になっております。その考え方は、やはり電気ガス税という税の課税客体となります製品をつくる過程におきましての一種の二重課税を排除するという考え方に立っておるわけであります。今度は、電気についてのガス、ガスについての電気ということも、電気、ガスを一体とする電気ガス税の現在の税制のもとにおいては、これはいわば当然それとのバランスから非課税にすべきものではなかろうかというふうに考えるのでありまして、私どもとしては、税制上の問題としてこれを処理いたした次第であります。なお、たとえば他の物品税等におきましても、物品税としてかけられる製品に使われます他の物品税の課税客体となるものについては免税とするというような措置も現に行なわれておるのでありまして、そういった面からいたしたものであります。
 なお、水道料金におきます電気ガス税の問題につきましては、確かにいわゆるコスト計算をいたしますと、いろいろ事業体によって違いますけれども、五%以上のものもあります。ただ、御承知のように、水道料金のコスト計算をいたしますときには、水道自体を無料と申しますか、ただの水という計算をいたしますと、コストの占めます構成比率が非常に高くなってきます。しかしだんだんと時勢も変わりまして、水自体につきましても何がしかの分担金と申しますか、水の料金と申しますか、原水の料金を負担しなければならないといったような事情もございまして、必ずしもコスト中に占めます比率だけで議論はできないと思います。半面、御承知のように、水道事業は市町村がこれを公営することが原則でございまして、全国ほとんどの団体においてそれが行なわれておるわけでございます。その限りにおきましては、市町村間の、いわゆる同一市町村間におきます問題ということになるわけでありまして、水道事業自体につきましては、御承知のように、公営企業としての面からのいろいろ改善すべき問題があろうと思います。電気ガス税自体につきましては、いま申し上げたような考え方から従来どおり課税するという、こういうことにいたしております。
○細谷委員 まことに私は、不本意な答弁だと思うのです。上水道の場合は、原水を持ってきて、そうして電気で浄水するわけです。ある意味では、石灰とコークスをまぜてカーバイトをつくる原料みたいなものです、電気というのは。しかも公営企業とこう名がつく以上は、これはぜひひとつ再考していただかなければならぬ点であると私は思うのです。
 まあ、しかし時間がありませんから、これはまた小委員会等でねばることにいたしますが、最後に一つ、これはお尋ねしたいのですが、私は、こういうことは万々あり得ないとこう思っておるのですけれども、ある地方で、電気ガス税の配分が不明朗だ。私が申し上げるまでもなく、電気ガス税というのは、使った電気、それに対して特別徴収義務者が磁気料に対して百分の七の税を一ぺんに電気料金と一緒に集めていきます。そうしてそれを市町村に対して一定の配分率で配分していきます。問題点は、電力会社が特別徴収義務者として集めたところの料金を、上前をはねておるということがあるのかないのか。それから、もう一つの問題点は、配分というのがはたして合理的であるかどうか、こういうところに問題点がございます。こういう疑問が投げかけられておりますが、これは電気ガス税の税行政のあり方として重大な問題でありますから、ひとつ十分に御調査をいただきたいと、こういうふうに考えております。これについて税務局長として何かおことばがございますならばお漏らしいただきたいと思います。
○細郷政府委員 御指摘のように、特別徴収義務者がはねておるというような問題があれば、これはゆゆしき問題だと思います。具体の事例がもしございますならば、さっそく調べさしていただきたい、かように考えます。
○細谷委員 終わります。
○中馬委員長 奥野委員。
○奥野委員 娯楽施設利用税のことについて税務局長に一言お尋ねをしておきたいと思います。
 今回の法律改正にあたって、ボーリング場を娯楽施設利用税の課税対象に追加されて、料金を課税標準とする場合には百分の十の税率を適用するということにして、適用税率の区分を明確にする措置をとられたことは適切な改正である、かように考えておるものでございます。ボーリングは最近の発展に属しておるものでありますが、多くの府県では条例でボーリング場を指定して課税をするという態度をとってきたと思っておるのであります。同時に、その場合に、利用度の状況等に応じまして、一レーン幾らといったような税額のきめ方をしている、いわゆる外形課税方式を採用しているところが相当数にのぼっているのじゃなかろうか、かように推定をいたしております。私は、税制の運用にあたっては、できる限り朝令暮改を避けていくことが大切だ、かように考えておるものでございます。同時にまた、税制の運用にあたっては、常に、納税者の理解と協力が得られるように進めていかなければならないことは言うまでもございませんけれども、特に経営者を特別徴収義務者としてこれに税の徴収をゆだねているようなものにつきましては、その協力が得られやすいように考慮を払っていくべきだ、そういう考え方を税務当局者の重要な姿勢と心得ていくべきではなかろうかというように存じておるものでございます。
 そこで、二点についてお伺いをいたしたいと思うのであります。
 一つは、今度の法律改正後も、料金課税方式のほかに外形課税方式も残っていくも一のだ、かように理解しているのですが、そのように理解してよろしいかどうか。法令の内容についてお示しをいただきたいと思います。
 第二には、外形課税で円滑に運営されているところはそれでよいのではなかろうか、かように考えておるわけでございまして、今回の法改正は、特に課税方式を切りかえさせる意図に出たものではない、かように理解しているのですが、そのように理解してよろしいものであるかどうか、お尋ねしておきたいと思います。
○細郷政府委員 今回法定の施設としてボーリング場を入れましたのは、ボーリング場の普及が相当の府県に及ぶことになりまして、現実にそれぞれの県におきましても条例で定めて課税をいたしております。そういった事情にかんがみまして、今回法定施設としてはっきりさせたのでございます。
 それから、課税の方式につきましては、娯楽施設利用税でございますから、利用料金課税が原則であるわけでありまして、その原則によって課価していくことが将来の姿であろうと考えておりすすが、反面特別徴収義務者の徴収の便宜と申しますか、公平な意味での便宜あるいはボーリング場におきます利…の状況、あるいは利用事務の手続といったような点も考慮いたしますと、直ちに全部を利用料金課税にいたしますことには多少の摩擦も生じることでありましょうし、それなりの事務の改善も研究をいたさなければなりませんので、外形課税につきましても、私どもとしては経過的に両建てで認めてまいりたい、かように考えております。
 なお、娯楽施設利用税につきましては、御承知のように外形課税ができます根拠は、法律の第七十六条第三項でございまして、それによりまして、自治省令第九条によってそれぞれの施設が掲げられております。ボーリング場の場合でございますと、その第六号にございます「設備を設けて遊技をさせる施設」に該当するもの解しております。
○奥野委員 特別に法令の改正措置をとらなくても、外形課税はできるのだ、こうお示しいただいたと思うのでありますが、それでよろしいかどうかということを重ねて伺っておきたいと思います。
○細郷政府委員 そのとおりでございます。
○奥野委員 ただいま、課税対象に追加したのはボーリングが最近普及してきた、課税をする場合に一々府県が条例で指定をしていかなければならない、そのような煩を避けることを中心のねらいとしているのだということもお示しいただいたわけでございます。したがいまして、いずれ法が成立したあかつきには、運用について通達も出されることと思うのでございますので、その辺の趣旨も明確にされまして、府県が直ちに外形課税方式を料金課税方式に改めなければならないのだというような誤解を持ち、無用の混乱を起こさせることのないようにしていただきたい、かように考えておるわけでございますので、その点もあわせて伺っておきたいと思います。
○細郷政府委員 奥野先生御承知のように、税法が成立いたしますれば、運用についての通達を出すわけでございます。立法の趣旨並びにその運営にあたりまして、地方団体の指針となるべきものを盛り込んだ通達を出すわけでございます。ただいまの点につきましても、われわれの立法の趣旨がそこにございますので、そういった趣旨をうたうつもりでおります。
○奥野委員 自治大臣に伺いたいことがございますので、後日に質問を留保させていただきたいと思います。
○中馬委員長 次会は公報をもってお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後零時五十六分散会