第051回国会 農林水産委員会 第36号
昭和四十一年五月十二日(木曜日)
   午前十時四十五分開議
 出席委員
   委員長 中川 俊思君
   理事 大石 武一君 理事 倉成  正君
   理事 小枝 一雄君 理事 舘林三喜男君
   理事 本名  武君 理事 赤路 友藏君
   理事 東海林 稔君 理事 芳賀  貢君
      伊東 隆治君    池田 清志君
      宇野 宗佑君    金子 岩三君
      坂村 吉正君    田口長治郎君
      高見 三郎君    丹羽 兵助君
      藤田 義光君    兒玉 末男君
      千葉 七郎君    西宮  弘君
      湯山  勇君    玉置 一徳君
      林  百郎君
 出席政府委員
        農林政務次官  仮谷 忠男君
        農林事務官
        (農政局長)  和田 正明君
 委員外の出席者
        農林事務官
        (農政局農業協
        同組合課長)  小山 義夫君
       専  門  員 松任谷健太郎君
    ―――――――――――――
五月十二日
 委員西宮弘君辞任につき、その補欠として阪上
 安太郎君が議長の指名で委員に選任された。
同日
 委員阪上安太郎君辞任につき、その補欠として
 西宮弘君が議長の指名で委員に選任された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 農林漁業団体職員共済組合法の一部を改正する
 法律案(湯山勇君外十二名提出、衆法第一二号)
 農林漁業団体職員共済組合法等の一部を改正す
 る法律案(内閣提出第一三八号)
     ――――◇―――――
○舘林委員長代理 これより会議を開きます。
 委員長所用のため、委員長の指名により私がその職務を行ないます。
 湯山勇君外十二名提出、農林漁業団体職員共済組合法の一部を改正する法律案及び内閣提出、農林漁業団体職員共済組合法等の一部を改正する法律案の両案を一括して議題といたします。
 質疑の申し出がありますので、これを許します。湯山勇君。
○湯山委員 昨日新法と旧法の通算についてお尋ねいたしましたが、なおその問題で若干お尋ねをいたしたいと思います。
 昨日は、最終年をとるということについてはたてまえ上問題がある、四〇%という新法の率を適用することについてはバランスの上で問題があるというような御答弁でしたが、いずれにしても、どちらかとらなければならないという必要はお認めになって、大臣から全力をあげて努力をするという御答弁をいただいたわけですが、さらにその問題について、これは農林省へお尋ねすることはいかがかと思いますけれども、公務員、国公、地公、これらをもし新法によって計算した場合には一体どういうことになるか。そういうことについて御検討になられたかどうか、伺っておきたいと思います。
○和田(正)政府委員 ただいまお尋ねの趣旨が、国家公務員について旧法期間を四〇%の給付率にしたらどうなるかということでございますと、私どもとしては計算をいたしておりませんので、どうなるかということをちょっとお答えいたしかねるわけでございますけれども、農林年金と国家公務員共済関係との比較をいたします意味で、組合員期間なり在職年限なりを一応同じものとして測定して計算をする個々の例は一、二やってみましたが、そのことが、先般来お答え申し上げておりますように、旧法期間の給付内容が若干違う、そのことを補助率でカバーすることにしておりますというふうに申し上げておりますその説明のためにと申しますか、そういうことの根拠を求めますための若干の計算はいたしたわけでございます。
○湯山委員 国が財源の負担をするということについては、そのことは組合員の手取り年金には影響のないことで、いま検討しておる問題は、組合員が受け取る年金の額ということを申し上げたいわけです。政務次官も、先般、農林年金は当然国家公務員、地方公務員と均衡すべきものだという原則的なお立場を御表明になられて、それは私どももそういうことだと思います。そこで、従来農林年金を改定してそれらに合わせるという立場で議論をしてきたわけですけれども、逆に今度は国公、地公を改定することを考えてみる。そうすると、現在は給付の率は旧法ですし、そのかわり、最終年をとっても、新法になれば給付の率が上がるかわりに、標準報酬といいますか、そのとる年数が三年になってくる。そこにはプラスの要素とマイナスの要素があるわけです。そこで、このつり合いからいえば、そして政府が一本化していこう、そういう立場からいえば、国家公務員、地方公務員の旧法期間の計算を新法によってやる、その場合にどうなるだろう、そういうことも農林年金の改正の場合に検討する必要があるのじゃないかということを考えたわけです。そこで、昨年、一昨年あたりのベースアップの状態、定期昇給の状態から見ますと、それは全体としては新法を適用するほうが若干有利だということはいえると思います。しかし、現在の物価の状態、貨幣価値の状態等から見て、ベースアップがかなり大幅にあった、あるいは昇給が定期昇給以外に特別昇給等があったというような場合には、新法よりもいまの旧法適用のほうが有利な場合、そういう場合が地方公務員、国家公務員の場合にはあり得るということになります。そういう観点に立てば、その得失というものはいろいろ考えられますが、これには救済規定が常に伴うものですから、そうすれば、むしろ国公、地公を変えて、それと一緒に農林年金も新法によって通算をするという考え方が一つ出てくると思うわけです。その検討ですね、それはなさったかどうか。
○和田(正)政府委員 ただいまお尋ねの件については、国家公務員法の関係について、旧法期間にも新しい給与ベースを適用すれば全体としてどうなるかということについては、私どもは検討いたしておりません。
○湯山委員 ということを申しますのは、国家公務員の場合は、私はそういうことはあまりないと思いますけれども、地方公務員の場合には、定年制ではないけれども、およそ定年制のような扱いがどこでもなされておると思います。そうすると、来年はやめるときだということで、特別昇給等の措置もとられる。定期昇給が約四%、特別昇給で四%やるとすれば、ベースアップ等で一二、三%あった場合には、むしろ旧法のほうが有利なんです。大体二〇%弱の引き上げがあった場合には、旧法適用のほうが有利になってまいります。ただ、いまの国家公務員のように定期昇給合わして一〇%あるいは一二%、その程度のときは新法が有利ですけれども、その他の条件によっては必ずしも新法が有利だとは言い切れない、そういう条件にあるのがいまの公務員の状態だと思うのです。そこで、救済規定を設けて、新法を全面的に適用するということも検討する必要があると思いますし、きのう局長の御答弁にあったように、かびのはえたようなやり方じゃなくて、この方向に統一するのだということになって、全体をそういうふうに統一すれば、ずいぶんすっきりしてくる。船員保険や厚生年金のようなものと、これらとの区別も若干それによってなくなってくるということであれば、そういろ問題も検討の必要があると思うのですが、いかがですか。
○和田(正)政府委員 共済制度全体として総合性を発揮するという意味では、私ども自身でもそういう検討をあるいはすることが必要になるかもしれませんが、御承知のように、国家公務員の共済制度及び地方公務員共済制度は、私ども直接所管をいたしておりませんので、それぞれの所管庁の研究と相互に連絡をとりながら、全体のバランスを考えてまいるという立場でもございますから、いま御指摘のようなことを直接に私どもが数字的に計算をいたしてはおらないわけでございます。
○湯山委員 その御答弁は了解せざるを得ないと思いますけれども、こういう問題は、局長が御答弁になっておるように、他の制度とのバランスということが非常に強く押し出されているし、それが一つは、この制度をよくしていく障害になっているということはお認めになられると思います。そうすれば、検討する立場にないからということで、いいほうにはそういう立場でこれを回避されて、悪くするほうの場合にはバランス、バランスと言われるのじゃ、これは全く何局長かわからない。これは私は御答弁としてはわかりますけれども、内容ははなはだ不満なので、もしそうだとすれば、そういう衝にある大蔵省なりあるいはそれを担当する責任者に御出席願って、いまのようなことをお尋ねしなければならないと思うのですが、このことについてはひとつ留保いたしますから、質問の今後の状況その他によって、そういう機会をお与えいただくようにひとつ委員長において御了解いただきたいと思います。――それじゃ御了解をいただきましたので、通算の問題は一応これで一段落いたしまして、次は、既裁定年金の問題についてお尋ねをいたしたいと思います。
 今度既裁定年金についての最低保障等についての改定がございました。そこで、要点だけお尋ねいたしますが、現在出されている政府案によれば、組合員期間二十年という制限がついております。その理由はどこにあるか、ひとつ伺いたいと思います。
○和田(正)政府委員 御承知のように、昭和四十年でございましたか、厚生年金法の改正の機会に、これからやめます人についての最低保障額は、それぞれ退職年金、障害年金、遺族年金で相当額引き上げられておるわけでございますが、それが既裁定に及んでおりませんので、今回、既裁定年金につきましても、ごく低額の人たちについて改定を加えることにして、現行法の改善をはかっていきたいという趣旨で、いろいろ検討をいたしたわけでございますが、二十年という期限を置きましたことは、やはりこの共済制度が横に制度としてのバランスをとることも必要がございますので、私学あるいは旧令共済組合、旧軍人恩給等とのバランスを考慮いたしまして、二十年という条件を設定いたしたわけでございます。やはり最低額を保障いたすにつきましては、勤務年限のある程度長い者に特に優遇をすると申しますか、改善措置の重点を置くという趣旨でございまして、いずれにしても、国の制度としてのバランス論が一番重点になっておるわけでございます。
○湯山委員 これもバランス論になってくるので、はなはだ立ち入ってのお尋ねはしにくいのですが、地方公務員、国家公務員についてはそういう制限がございますか。
○和田(正)政府委員 これは現在政府として国会に提案をしております法案で、二十年以上の者についての六万、三万という規定の新設をする法案を提出いたしておるわけでございます。同じ国会に政府として似たような法案を提出いたすわけでございますから、その平仄を合わせると申しますか、バランスをとって、二十年という制限をつけて提案をいたしておる次第でございます。
○湯山委員 国家公務員、地方公務員の場合は、恩給法の場合十七年ですね。これは十七年ですか、二十年ですか。
○和田(正)政府委員 いま私ことばが足りませんでしたが、この年金では、御承知のとおり、退職年金の支給を受けます最低の勤務年限が二十年でございます。旧恩給法の時代につきましては、御承知のように十七年になっておりますが、その年金の支払いが開始される最低の年限が二十年、十七年というふうに違うことはございますが、それぞれの制度の最低年限に合わせて条件をつける、そういう形で両案のバランスをとったわけでございます。
○湯山委員 そこでまた、昨日のところへ返るわけですが、そういうところにも、差別と申しますか、この年金よりも公務員関係のほうが有利になっているという条件もあるわけですから、バランスといえば、そういうことも考慮に入れる必要があるということだけ、ここでは指摘するにとどめます。
 そこで、問題になりますのは、二十年の制限が障害年金にまで及ぶということは、障害年金にはそういう二十年という条件は制度としてはないはずです。にもかかわらず、それにも及ぶということは不合理だと思います。これは局長も率直にすぐお認めになられると思いますが、いかがですか。
○和田(正)政府委員 二十年という農林年金における最低勤務年限と、旧恩給法の時代における十七年と、すでに年限の差があるという点は、御指摘のとおりでございます。また障害年金につきましても、なるべく長く勤務した者を優遇するという趣旨であるとは申せ、二十年という制限を障害年金の最低保障のすべてに付しますことにつきましては、いろいろ問題がありますことは御指摘のとおりでございますので、私どもとしても、今後そういう点につきましては、一そう検討を重ねて、できるだけ改善をしていきたいというふうに考えてはおります。
○湯山委員 ただいまの御答弁はそれでけっこうだと思います。
 そこで、次に遺族年金ですけれども、三万円という遺族年金で、一体遺族が生活できるかどうか、これはどうお考えですか。
○和田(正)政府委員 遺族年金は、一般論として申し上げますれば、退職年金の額の二分の一というのが一般的な制度でございますが、退職年金の最低保障を六万といたしたことと、三万ということとは、一応金額的にはそういう平仄を合わせたものとして御提案を申し上げておるわけでございます。元来これはたてまえ論になって、私も議論をこの席でいたすつもりはございませんが、各種の共済制度で年金等のものを考えます場合に、やはりそれだけで生活の保障をするという制度であるかどうかということは、この種の社会保障制度全体としてのたてまえ論から考えまして、いろいろ問題点のあることは、先生もすでに御承知のとおりでございまして、遺族年金の三万円というのも、これで食っていける最低の数字であるというふうには私ども考えておりませんし、また制度でそういう生活の保障をぎりぎりのところまでしなければいけないというものでもないというふうに私は考えておるわけでございます。
○湯山委員 いまの局長の御答弁ですと、遺族年金について、最低保障額をこういうふうに設定をする必要はないのであって、年金額の半分というのがたてまえだというそのままでいいわけじゃないですか。障害年金なり退職年金なりの最低保障額があるわけですから、それの半分が当然三万円だからあたりまえだということなら、あえてこれを立てる必要はないと思うのですが、その点はいかがですか。
○和田(正)政府委員 御承知のように、昭和四十年でございましたか、厚生年金の改正とあわせて、農林年金のほうの最低保障も現在改正をされております。遺族年金の最低保障は、退職年金なら退職年金の半分というふうには言っておりませんで、新法では遺族年金の最低保障額が六万七千二百円でございますか、そういう最低保障をいたしておるわけでございます。
  〔舘林委員長代理退席、委員長着席〕
今回の既裁定年金について、三万というふうに設定をいたしました数字の根拠は何かというお尋ねがあれば、退職年金も障害年金も、六万以下の人を六万に引き上げるということとからんで、一応三万というふうに整理をして、すでに恩給関係の法案の提出もございますので、それにバランスを合わせたのでございますという、こういう趣旨だけを申し上げておるわけでございまして、半分でいいのだということを申し上げているのではございません。
○湯山委員 ですから、いま局長御答弁なさりながら、自分で矛盾をお感じになったと思うのです。つまり、新しい制度では決して半分じゃなくて、たてまえは半分だけれども、これに足りないものはここまで持っていくということの精神はどこにあるとお考えでしょうか。
○和田(正)政府委員 お尋ねの趣旨が必ずしも理解ができませんが、あまり少額でないようにいろいろな制度とのバランスを考えて、最低額をある程度のところで保障をしたいという程度のバランス論で、三万という数字を提案をいたしておるわけでございます。
○湯山委員 何もかもバランスで、一方は生活の程度、そういうものとのバランス、一方は年金の制度とのバランス、しかし、いずれにしても、あまり最低保障の額が少ないというととは、制度として好ましくないということから、いまのように、本来ならば半分だけれども、最低保障する以上は、半分というようなしゃくし定木でなくて、ある程度いま言われたような生活、そういうものを考慮して最低保障額をきめる、これが私は最低保障額のたてまえだと思います。そうすれば、この遺族年金の三万、これはどう考えても、これだけで生活できるとは思えません。思えませんけれども、それにしても少な過ぎる、こういうふうにこれはお思いにならぬでしょうか。政務次官、常識ですが、いかがですか。年額三万という遺族年金ですね。しかも二十年以上組合員であった者の遺族です。それの最低保障が三万、これで一体最低保障しましたということが言えるかどうか、政務次官からひとつお願いします。
○仮谷政府委員 局長からいろいろお話し申し上げましたように、決して私どもは多いとは思っておりません。最低生活を保障するということもとても困難だろうというふうに思います。だから、この問題についてはいろいろ検討いたしたわけです。ただ、ほかのほうとのいろいろの関連がございましたものですから、結局この程度のもので終わらなければならぬという事態が生じたことは、湯山先生すでに御承知のとおりでありまして、お説はよく了解できます。
○湯山委員 そうすれば、これもいま、大体障害年金を別として、二十年以上組合員であった者の遺族ということになれば、かなり老齢だと思います。その点は局長もお認めになると思いますが、いかがでしょう。
○和田(正)政府委員 それはおっしゃるとおり、相当の年齢の人ばかりだと思います。
○湯山委員 そうすると、他からそう大きな収入があるということも期待できない人が多い。そういう人にここにあらためて新しく最低保障という制度を設けるときに、こういう低い状態では、これはあまりにも制度として、バランスはどうであろうと、制度が泣くだろうと思います。
 そこで、当初年金自体の最低保障額を三万五千五百二十円で発足いたしました。そのときにも、これじゃあまりひどいじゃないかということで、それは次に改定しますということで、もうそのときにある程度約束ができておって、翌年の五月にはこれが年額八万四千円に改定された過去の事実もございます。そこで、この三万というような最低保障は、他の年金だっていま私が申し上げたことは同じだと思います。二十年在職した者の遺族に三万という最低保障でやっていけというようなことは、これはどの年金だって同じなので、全体足並みをそろえてこれを引き上げていく、こういう努力は当然なされなければならないと思いますが、これも政務次官からお答えいただくほうがいいと思いますので、政務次官からお願いします。
○仮谷政府委員 やはり制度そのものも時代の進展に伴って前進をさせなければならぬ。後退させようという考え方は私ども持っておりませんから、そういう意味において、遺族年金が決して十分でないということも承知をいたしております。将来制度改正を行なうということになれば、そういう方向で努力していくことは当然のことだ、かように存じます。
○湯山委員 そこで、内部に立ち入ってお尋ねいたします。
 二十年という制限、これは農林年金には任意継続という特別な制度がございます。なぜその制度が設けられたかというようなことはもうお聞きしないで、端的にお尋ねいたしますが、厳密に言えば、それ以前に職場を離れているわけですから、ほんとうの正規の組合員であったかどうかという問題もあるかと思いますので、任意継続を含めて二十年以上であった者は、二十年という制限にかからない、該当しない。実際に在職期間は十五年で、任意継続の期間が五年で二十年、それで年金を受けている。そういう場合の者はこの制限によって失格するのか、これは失格しないで適用されるのか、はっきりしておいていただきたいと思います。
○和田(正)政府委員 法律の十八条で、組合員期間の計算に関します詳細な規定を設けておりますが、その中に、任意継続の組合員の任意継続期間も、組合員期間として合算をする規定がございますので、お尋ねの点につきましては、この最低保障額二十年の中へ継続期間も含んで計算をいたします。
○湯山委員 非常に明快によくわかりました。
 その次に、やはりこれについてお尋ねいたしますが、旧法期間が二十年以上ということになっておりますね。旧法の組合員期間二十年以上という規定になっておると思います。そうなっていますね。
○和田(正)政府委員 法律案の一〇ページのところに「附則第十二条中第三項を第四項とし、第二項の次に次の一項を加える。」ということで三項を加えておりますところでは、新法期間と旧法期間とを合算した期間が二十年以上である場合ということで、それぞれの組合員に応じて各所に書き分けてございますが、必ずしも旧法期間に関してだけではないわけであります。
○湯山委員 そうすると、三十九年の十月から四十年の五月までの間、これは最低保障額が退職年金で三万五千五百二十円ということになっておりますね。遺族年金等もそれより低い、三万円よりも低い最低保障額になっております。この期間は新法期間に入るのか、旧法期間に入るのか、この人たちの最低保障額は今度の場合どうなるのか、これはどうなりますか。
○小山説明員 技術的な問題でございますので、私からお答えをいたします。
 厚生年金法の改正の附則の施行は四十年の五月からでございますが、三十九年のこの前の農林年金の改正のときからそれまでの間ですね。今度の改正法では旧法ということばを使っております。だから三十九年の改正法のときに使った旧法ということばは、それ以前の旧法でございます。今度提案をしております改正法の法文で旧法といっておりますのは、三十九年に改正をした――だから、それぞれの段階でそれぞれ旧法旧法といっておりますけれども、旧法という意味は、三十九年の改正法でいっております旧法と、今度提案しております法律でいっております旧法とは違うのですけれども、お尋ねのこの期間の分は、旧法期間になる、該当としては旧法期間になる。ただいま提案をしております法律の旧法という意味では、旧法に該当します。
○湯山委員 ちょっとそれはもう一ぺん検討してみてください。旧法という規定は、どこかこの法律にしてあったはずです。
○小山説明員 たとえば法律の附則の第二条を見ていただきますと、「組合が施行日前に改正前の農林漁業団体職員共済組合法(以下「旧法」という。)第二十条第三項の規定により標準給与を定める場合には、」「改正後の農林漁業団体職員共済組合法(以下「新法」という。)」これこれの例によるということでございまして、この新法と申しますのは、今回の改正が成立をいたしました場合に改められたものが新法でございます。その改められる前、だから現時点でいえば、現行法が旧法でございます。そういう意味の使い分けと申しますか、ことばの使い方として申し上げれば、先ほどお尋ねの三十九年から四十年の五月までの間というのは、現行法が適用されるわけでございますから、この法律でいう、ここでいう意味での旧法になるわけでございます。ただ、旧法期間と新法期間とを通算するとか、いろいろいわれます場合の旧法というのは、三十九年改正前の旧法期間と新法期間の通算ということをいっておるわけであります。だから旧法という意味によりまして、そこのところが違ってくるので、ちょっとこんがらがって恐縮なんですけれども……。
○湯山委員 いまの御説明、大体わかりました。そうすると、結論的にいえば、いま改正案として出されておるものが新法で、四十年五月改正の最低保障額の引き上げ、その時点までを含めて旧法、いま出ている法律の文章ではこういう解釈でいいわけですね。
○小山説明員 この法律の中ではそうです。
○湯山委員 そうすると、三十九年の十月から本年五月までの最低保障額についても、これは当然旧法期間に入るから、この法律は適用されるのだ、新法適用の対象になる、いまの点はこういうことですね。
○小山説明員 その間に既裁定者になった者でございますね。
○湯山委員 もちろんそうです。
○小山説明員 それはこの規定の適用がございます。
○湯山委員 それじゃいまの点もよくわかりました。
 次にお尋ねいたしたいのは、スライドの問題です。スライド制については、ずいぶんいろいろ要望がございましたが、今回はただ原則だけが出されております。これは一体どういうふうに解釈したらいいのか。どういう場合にどういうことをしなければならないのか。具体的にいえば、どういうことをさしておるのでしょうか。
○和田(正)政府委員 これは現在厚生年金法の二条の二にあります規定と同趣旨の規定を織り込んで、すでに国会に二月十八日に提案をいたしました旧令共済組合法等の関係法律案の一部改正の中に、厚生年金法と同文章で載せてあるわけでありますが、具体的に変動が生じた場合にどうするかということは、その変動の度合いに応じてそのつど検討して、具体的にきめて処置をしてまいる、そういう趣旨でございます。
○湯山委員 変動というものの内容はどういうふうになるわけですか。
○和田(正)政府委員 これは原則を法文として規定をいたしたわけでございますから、「変動が生じた場合」という、この変動をどう認識するかということにつきましても、今後の事態に対応してそのつど具体的にきめ、それにあわせて給付内容その他について改善を加えていく、こういうことでございます。
○湯山委員 国家公務員、地方公務員の場合は、恩給法の改正等によって何回か改定が従来行なわれましたが、三十四年ですか、この制度発足以後、そういう公務員の年金あるいは恩給は何回ぐらい改定されたか、どうなっておるでしょうか。
○小山説明員 手元に資料を持っておりませんので、正確な回数を記憶しておりませんが、数回行なわれたように覚えております。
○湯山委員 その間農林年金は一回も行なわれていないのですね。
○小山説明員 農林年金につきましては、まだ一度も行なっておりません。
○湯山委員 つまり、この制度発足以後、公務員の場合は数次にわたっていま御答弁のように改定が行なわれておる。農林年金のほうは生まれたままで寝ころばせておった。これは扱いとしては不公平な扱いということにはならないのでしょうか。
○小山説明員 国家公務員のほうの既裁定のベースアップは、いま先生御指摘のように、国家公務員のベースアップにスライドしてというほど厳密ではないと思いますが、それとの均衡を考えて行なわれたように承知しております。国家公務員の既裁定のベースアップが行われた最近のものは、たしか昭和三十五、六年のころのベースアップの分をやっといまさばいている段階にあるというふうに承知しております。
 それで、農林年金の発足したのは昭和三十四年でございますけれども、この既裁定が出てきましたのは、ちょうどそのころで、そういう意味では必ずしも厳密な比較ができるということでないかもしれませんけれども、これから――いまと申しますか、これからと申しますか、ちょうど国家公務員のほうの既裁定のベースアップとのバランス上しなければならない時期に差しかかってきておるのではないだろうかというふうに私どもは承知しております。
○湯山委員 そうすると、それに伴って当然農林年金の既裁定も、いまのような条項が入った以上は、対応してベースアップの改定が行なわれる、こういう意味の条文でしょうか。そうではないのでしょうか。そうだとたいへんな問題ですか……。
○小山説明員 それだけを考えるとか、あるいはそれをまさに考えるという規定の表現には必ずしもなっていないと思いますが、その考えるべき要素はかなり広く、国民の生活水準だとかその他の諸事情という中には、物価というようなこともございますけれども、これから農林漁業団体の現にいまいる人たちの給与のベースアップ、国家公務員でいえば、国家公務員のベースアップに応じて既裁定の人たちを上げたというようなことのバランスからいえば、農林漁業団体に現にいる職員の人たちのベースというようなことも勘案すべき事情がたくさんございますので、できるだけ早く、この規定が施行されました暁には、その具体的な方針を研究いたしまして、措置すべきものであるというふうに理解をいたしております。
○湯山委員 この制度発足以来七年間に物価あるいは賃金はどれくらい上昇しておるか、これは資料としてお持ちでしょうか。
○小山説明員 いま手元に正確な資料を持っておりません。
○湯山委員 概略どれくらいですか。年平均五%と見ても三十何%、三五%くらいに上がっているはずです。五%というようなことじゃなくて、もっとずいぶん上がっていますから、それでいままでほっておったというのは、私は怠慢じゃないかと思うのです。政務次官、どうでしょう。
○仮谷政府委員 そういう見方もあるかもしれません。あると思いますが、今後の検討課題として考えていかなければいかぬと思います。
○湯山委員 政務次官のほうが課長よりも後退した答弁をなさったのでは困りますので、課長のほうは検討の時期にきているとはっきり言っておられるのですから、政務次官は、そういうことじゃなくて、七年も五〇%も変動があるのをほっておったのは怠慢だから、ひとつさっそくやります、こういう御答弁でなければならないと思います。政務次官、もう一度ひとつやり直してください。
○仮谷政府委員 私は湯山先生の御意見を了承して、そういうつもりで発言したのでありますが、そういうふうに今度は法改正も行なわれますから、それに基づいて、当然前向きで善処しなければならない、それはもちろん当然であります。
○湯山委員 局長にお尋ねします。
 局長は、一体どれくらいの――あなたはこの法律を提案した責任者ですから、事務的な担当の責任者ですから、どれくらいな変動があった場合にベース改定を検討する、こういう案をお持ちでしょうか。
○和田(正)政府委員 今回、この法案ではなしに、別に御提案を申し上げております法案の中に、厚生年金法等にございます規定と同趣旨の規定を提案いたしておるわけですが、いまの湯山委員の具体的なお尋ねについては、現在、厚生省を中心に関係各省の連絡会議で具体的なことは話し合いをいたしておりますが、先ほど来問題になっております既裁定年金の問題につきましては、昭和三十四年の消費者物価指数を一〇〇といたしました場合に、四十年度の上半期で二二八くらいの指数になっておるかと思いますので、それらを勘案をいたしますれば、既裁定年金のベース改定の問題については、この法案が成立をいたしまして施行の手続が進みましたあとでは、十分検討いたしまして、早期に具体化をする方向で努力をいたしたいというふうに考えておるわけでございます。
○湯山委員 大きい方向としては了承できますけれども、私は、もっと立ち入って、局長を含めて法案を提案した立場としては、これくらい考えている、人事院勧告は五%以上の変動があった場合ということだから、従来の恩給法が、大体普通のベース改定よりも一期おくれるか二期おくれるか、その程度で行なわれている。そうすれば、ここでいえば一三八になっているということならば、一〇%なら一〇%、五%なら五%。そうすると、今度秋やる場合には三回分くらい一ぺんにやらなければならない、こういうことですね。これはいま局長がそう言ったから、そのとおりできるかどうかは別として、そういう考えで臨むのだというものがなければ、何のためにこういう改定をしたかわけがわからないので、ただおつき合いに改定をしたということであってはならないと思います。ここをひとつはっきりしていただきたい、こう思うわけです。
○和田(正)政府委員 先ほどから申し上げておりますように、またおしかりをいただくかもしれませんが、各種の制度全体の共通の問題でありますので、各種の年金制度を所管しております関係省の間で連絡会議などを設置いたしまして、相互の協調、連絡をはかって今日までまいっておるわけでございますが、この規定による具体的の変動の場合にどのように対処するかということは、やはり政府部内での統一意見として処理する以外に方法はないと思います。いまおまえの決心はどうかとおっしゃられましても、具体的数字を云々申し上げることは差し控えさせていただきたいと思います。
○湯山委員 すでにこの規定は、厚生年金、それから船員保険、国公、地公、そういうものに入っておるはずです。そうすれば、この段階でまだどうするかわからないというようなことが一体政府にあっていいのでしょうか。私は、むしろ厚生年金でこういう規定を入れるときはこういう腹だ、こういうものがなければならないと思います。それをいまこの年金の条項を適用するその段階で、いまから相談してということで、ばく然と何も出ていないというようなことであってはならないと思いますし、今日までこれができて一年余になります。この規定が厚生年金に取り入れられて、その後一体どういう検討がなされておって、現在政府はどういうことをやっておるというようなことを含めて、もっとしっかりした御答弁があるべきじゃないかと思います。もう一度お尋ねいたします。
○和田(正)政府委員 先ほどから申し上げておりますように、各省の連絡会議等でいろいろ打ち合わせをいたしておりますが、現在、国民年金法の所管であります厚生省が中心になりまして、諸外国における立法例などを検討いたして、寄り寄り原案を固めておる段階でありますので、それ以上のことはこの際控えさせていただきたいと思います。
○湯山委員 それはどういう内容を検討しておるのですか。ということを申し上げるのは、ただこれが宣言規定に終わって、中身はどうでもよい、ただこういう規定を入れることによって、組合員の非常に強い要望を一応なだめておく、頭だけなでておくというようなことに終わってはならないと思います。ところが、そういう心配もないではない。そこで、私たちは、五%というものについても、根拠があって、人事院勧告もそうだからというので五%という数字を入れておるわけですが、そうではなく、これは実質のあるものにするのだという御決意が見られない。これは非常に残念なことで、ひとつもう少し、これこそ前向きの御答弁を願いたいと思います。
○和田(正)政府委員 おことばでございますが、政府として提案をいたしておる以上は、この規定の趣旨に沿って改定の措置を具体的に講ずるのが当然でございまして、ただ頭をなでるためにだけ提案をいたしておるわけではございません。ただ、具体的な基準は何かとお尋ねがございますので、現在関係各省の間で外国の例などを調べつつ検討いたしておるので、具体的にいま湯山先生から五%という御提案もございましたが、そのとおりいたしますとか、そうではございませんとかいうことを、政府として責任を持ってお答え申し上げる段階にないということだけを申し上げておるわけでございます。
○湯山委員 各省で話しておる話し合いの結論は、いつごろ出る見込みですか。
○和田(正)政府委員 私どもとしては、厚生省その他関係各省と連絡をいたしながら、なるべく早く結論を出すという考え方でおります。
○湯山委員 その御答弁ははなはだ不満でございます。ただ、そういうことは厚生省でまとめてやっておるということですから、先刻、通算について、やはり年金全体を統轄しておるところの政府委員を呼んでいただいて質問するということを、委員長が代理で会を進めておられたときに、お願いして御了承を得ておるのですが、いまの問題も、機会を得て、都合によれば担当者を呼んで聞くようにおはからいを願いたいと思います。
○中川委員長 わかりました。
○湯山委員 それではその次にお尋ねいたしますが、次の問題は在職支給の問題です。これについて、芳賀委員に対する局長の御答弁は、私はそばで聞いておって、はなはだ心外千万であった。と申しますのは、それは現在の組合員の中にだって、一生つとめる人もあるというようなことで、その区別は必要ないんだという御答弁であった。そういうものではなくて、農事組合法人等については、一般の農協とか漁協とかにつとめておる人とは勤務の形態が違っている。そういうことを考慮して、掛け捨てにならないようにしなければならない。これは前に改正のときにも、そのことは議論になって、当然考えなければならぬということになっていたはずなんです。原則的に、農事組合法人等の組合員については、掛け捨てにならないような措置を講ずる必要があるかどうか、必要がないとお思いになるか、ここからひとつお尋ねいたしたいと思います。
○和田(正)政府委員 湯山先生外の御提案になっております法案に、在職退職年金制度の規定が主として農事法人の問題について含まれておることは、私も承知いたしております。芳賀委員からその問題についてお尋ねがありましたときに、私がお答え申し上げました趣旨は、農林年金制度は老齢年金制度ではなくて、退職という事態をとらえて年金を支給するというたてまえになっておりますので、在職支給という形になりますと、退職ということを一応たてまえにした年金制度とは別に、老齢になったということで年金を支給するという形になって、この農林年金制度全体の中でやや異質な事情になるのではないであろうか、また、そういう共済制度全体をながめてみても、前例がないという意味において、なじまないので、なお検討を要する問題だと私は考えております。御指摘のように、いまのままでは掛け金が掛け捨てになるということは事実でございますので、前段二つの理由をあげて申しましたこと等のからみで、やはり掛け捨てにならないようにするためにはどのような措置が必要か、いろいろなことが考えられると思いますが、それがいろいろ利害得失もございますので、十分検討いたしまして、できるだけ早い機会にこの問題についても具体的結論を出したいというふうに、私としては考えておるわけでございます。
○湯山委員 そうすると、確かに異質なものであることは私どもも認めております。異質なんだから、これは特別な配慮がなければできないことだということも、いま局長のおっしゃったとおりで、そうだからといって、いまもうすでに掛け金を掛けておるものをこのままにしておくということは、これは国の政治のあり方として許されないことだと思います。そこで、具体的には、他の年金にはこういうのはないわけですから、バランスというような関係もありません。そうすれば、一体どういう方法でこういう掛け捨ての現象をなくしていくか、これだというものはなくても、いろいろ御検討になっている方向はおありになると思いますので、それをこの際ひとつお示し願いたいと思います。
○和田(正)政府委員 いろいろな考え方があると思いますが、異質だということを承知をしながら、在職支給をするというような、湯山先生側で御提案になっておりますようなものも一つの考え方でございます。それからもう一つは、農業法人の組合員と申しますか、メンバーであるというような形でとらえずに、それは実質的には、ある意味では農業経営者という形でございますので、むしろ国民年金制度等の改善のにらみの中でこの制度からはずしていくことも、一つの方法であろうかと思います。その他いろいろな考え方があり縛るのではないかというふうに思っておりますが、いま申しましたような二つの点が主たる考え方ではないかというふうに現段階では考えて、検討いたしておるわけでございます。
○湯山委員 これは強制適用で、しかもすでに掛け金を掛けております。ただ、いまのような掛け捨てという事態があるために、強制適用でありながら、実際には厳密に適用していない。したがって、農事組合法人でありながら、この年金に加盟していないものがある。これは違法行為だと思います。これを黙認しなければならないというような事態になっている。このことも問題だと思いますし、そういうものを一体何の必要があってこれに加えたかということを考えてみますと、おそらくとの農事組合法人をこの年金の対象にするということについては、そういうことは全然検討しないで、ただ協同組合法等改正したときに、いつの間にか入ってきておった、こういうことで、年金自体もあとで気がついてびっくりしたというか、これは困ったといったような事態ではなかったかと思うのでありますが、加えるときにそういう検討があったかどうか、お聞きになっていらっしゃいませんでしょうか。
○和田(正)政府委員 私の担当する前のことでございますので、詳細にはよくわかりませんが、いろいろ過去の書類その他を調べましても、御指摘のように、それらの点について十分検討ができておったというふうには私には推測できない事情でございます。
○湯山委員 そういうことから考えれば、一方においては強制適用で掛け金を取られている人もあるし、無視してそのまま、恩典も受けなければ、その掛け金も掛けないという人もあるし、政府も生まれなくてもいい子供が生まれたようなもので、もてあましている。これでは済まないことで、当然すみやかに、これについては、農林省独自で考えなければならない問題ですから、措置する必要があると思います。その場合に、いまお話しになった二つの点ですが、国民年金にかぶせるという考え方は、徴収の主体が違うわけですから、これには非常に問題があると思います。そこで、今度こそ農政局長の立場で御答弁願いたいのは、むしろ農事組合法人の人たちの業態からいえば、性格としては農民年金的な性格のものだと思います。そこで、いま離農の問題、構造改善の問題、あるいは事業団の問題等出ている段階ですから、すみやかにこれに対する処理は処理として、将来農民年金というようなものをここでつくって、そうしてそれとこれらとを同じような観点から一体的に制度化していく、こういう大きな見通しのもとに、とりあえずの問題はとりあえずの問題として処理して進めていくというかまえが必要ではないかというように思いますが、その点はどうお考えでしょう。
○和田(正)政府委員 御質問の御趣旨が必ずしもよく理解をできなかったわけですが、私が先ほど、いま私の頭にあるものは何かとおっしゃられれば、二つくらいのことを考えておりますと申し上げました。そのうちの後段で申し上げた国民年金制度との関係ということは、それを国民年金と切り離した農民年金というようなものにするのか、国民年金の上へ付加的に、あるいは厚生年金における調整年金式に上乗せをして考えるのか、いろいろな考え方があろうかと思いますが、そういうものが一緒にわりあい手早くできるような体制なら、一緒に解決をしたいというふうに私としてはいま考えておるわけでございます。と申しましても、農政上きわめて大きな問題でもございますので、そういう一緒での解決がもし困難であり、あるいはある程度時間がかかるというようなことでございますれば、おっしゃいますように、とりあえずの解決方法というものを考えざるを得ないというふうに思います。
○湯山委員 これは懸案でございますから、ひとついまのように早急に御解決を願いたいと思います。
 次には対象団体ですが、これはもう発足当時から附帯決議、附帯決議できておって、そしてあるいはこの年金に加盟できるのではないかという希望を持って七年間推移してきた。しかし、いまだにそういうことについて何の結論も出ていないということであっては、これは不親切でもあるし、また一方、待っておる人にとっても耐えられないことだと思います。一体、この対象団体の拡大ということはできるのですか、できないのですか。結論的にひとつまず伺います。
○和田(正)政府委員 たとえば三十九年のこの法律の改正案の際の両院の附帯決議の御趣旨にも、そのことが盛られておりまして、衆議院のこの委員会では、「公益法人等で農林漁業の発展に資する事業を行なっているものについて、希望がある場合には、」という表現を用いておられますが、実はその希望があるものだけをとりますと、現在私どもの手元に届いておりますだけで二百四十近い団体が希望の申し出をいたしておりまして、その中には、職員の数も五人、六人というような団体もございますし、さらにそれらの人をしさいに調べてみますと、わりあいしょっちゅう職員がかわっておるような団体もあったりいたしまして、どうもこの附帯決議の御趣旨のように、希望があればみな入れるというようなことでは、ある意味では、年金の当事者も掛け金の徴収に事務上いろいろ困難を来たすとか、非常にバラエティーに富んだ団体でございますので、なかなか処理をいたしかねておるわけであります。昨年来たしか小委員会のようなものができまして、いろいろ加入を認める基準などの御検討をいただいたようでございますが、どうもまだ最終的結論に到達をいたしておりません。私どもとしては、希望がたとえ多いにしろあるわけでございますから、その中からすぐにこの年金制度に取り込むに適しておるような団体を、何らかの基準を設定して、明確な処理をいたしたいというふうに考えておる次第でございますが、残念ながら、今回の政府提案までには、そのところの基準を明確にいたすことができなかったわけでございますが、なお引き続き検討いたしまして、おっしゃるように、いつまでも引っぱることなく、早急に結論を出して決着をつけたいと考えておるわけでございます。
○湯山委員 過去において小委員会等で検討したという事実がございますか。
○和田(正)政府委員 農林委員会の小委員会という意味ではなくて、私どものほうでという意味でございます。
○湯山委員 そういう小委員会では結局結論が出なかったわけですね。そうすると、今後早急に結論を出したいといっても、さきに小委員会をおつくりになって検討して結論が出なかった。また同じことを繰り返すのではないかというような心配はございませんか。
○和田(正)政府委員 どういう基準でこの年金制度の中へどの範囲を取り込むかということについては、いろいろな価値判断と申しますか、基準の判断でいろいろなことをおっしゃる方が多いわけでございますが、どうもやはり「公益法人等で農林漁業の発展に資する事業を行なっている」という抽象的なことだけで、何でもかんでも入れるということはやはり適当でないと思いますので、ぜひ何らかの基準をつくって、相当数しぼった範囲で加入を認める方向で考えていきたいと思っております。どうしてもなかなか結論を出し得なければ、これはもう今後は広げないということも一つの結論だと思いますので、どの範囲まで入れるか、あるいは全く入れないことにして今後進むか、両方含めて今年度中ぐらいには何とか結論を出したいというふうに私自身は考えております。
○湯山委員 非常に明快な御答弁でけっこうでございました。長くかからないで、いまのような強い決意で今年度中に結論を出す、ぜひそのようにお願いいたしたいと思います。
 それからいま一点お尋ねいたしたいのは、掛け金の負担です。これはもう御存じのように、社会保障制度審議会の答申におきましても、掛け金の貧相が非常に多い、この軽減をはかるべきだという答申がございます。従来の決議にもそのことがなされておりますが、どの程度になればいいという目安があるのでしょうか。
○和田(正)政府委員 湯山先生御承知のように、現在この年金の掛け金率は千分の九十六でございます。それからたびたび私が引き合いに出します国家公務員の共済組合におきます掛け金率は、たしか千分の八十八であったかと思います。その差を国という立場で全額補助をいたすのか、あるいは雇い主である団体にも一部持たすのか、いろいろな問題はあろうかと思いますが、私どもとしては、そこらを目安に置いて、掛け金のことを今後考える必要があるのではないかというふうに、一応の目安をそこらに置いて考えておるわけでございます。
○湯山委員 同じような立場にある私学の場合、私学振興会から負担があります。私学振興会の収入というのは、御存じのように、憲法上の問題もあって、国が直接私学に出資等するわけにはいかないということから、国の資金を私学振興会に回して運用して、その運用益から若干の負担をしているということなので、これは国が直接出しておるのと、性格からいえばあまり変わらないと思います。こういうことから見て、負担の軽減をはかって、大体似たような制度である私学並みぐらいにしていく、そういう目途が必要ではないかと思うのですが、それについてはどうお考えでしょうか。
○和田(正)政府委員 私学振興会が一部を私学の共済に補助のような形で支給をいたしておる事実は承知をいたしております。それらの事情も十分勘案をしながら、全体のバランスをとってまいらなければならないわけでございますが、先ほど申しましたように、一つの目安として国家公務員共済、私学などを頭に置きながら、国が全額補助をするのか、団体が一部を持つのか、いろいろな方法はあろうと思いますが、これはよく検討してみたい、こういうことを考えております。
  〔委員長退席、倉成委員長代理着席〕
○湯山委員 とっさの計算で恐縮ですが、私学並みにするのには、現在以上各人負担はふやさないと思いますから、そうすると、国なり団体なりが持つ、あるいは国が持つとすれば、どの程度国が持てば私学並みぐらいな掛け金になるでしょうか。
○和田(正)政府委員 とっさの頭の計算でございますので、あまり正確ではないかと思いますが、給付内容改善をしない場合に、五%国が補助をすれば、大体国家公務員並みのものになるというふうな計算です。ですから、それをちょっと上回って、七、八%ぐらいのものが必要であろうと思います。
○湯山委員 そうすると、将来は、私学並みあるいは国公、地公並みにするとすれば、その程度まで国が持つということを考慮してもいいということですね。
○和田(正)政府委員 国が全額持つと考えるのか、あるいは一部は団体が持つというふうに考えるのか、考え方はいろいろあろうと思いますし、また、国の財政事情全体との関係もございますので、全額必ず国が持ちますというふうにいまここでお約束するわけにまいりませんが、農林省の立場としては、できるだけ補助金をよけい出すことによって、掛け金負担の軽減をはかっていきたいという気持ちを持っております。
○湯山委員 いま五%程度あるいは六%程度というのは、今度提案されておるものでは、給付に要する費用の一六%ということになっておりますが、その上にでしょうか。
○和田(正)政府委員 いまの補助率とは全然別個に、ただ補助金だけで掛け金を下げるとすれば、何%くらいになるかということについておよそはじいた数字でございます。
○湯山委員 というのは、一六%というものが、給付内容の改善に向けられるのか、掛け金の引き下げに使われるのか、そういう問題もからむと思いましたので、お尋ねしたわけです。しかし、いまの御答弁等から見て、将来給付内容の改善もしなければならない、さらに負担の軽減もはからなければならないということであれば、一六%といういま提案されておるだけでは、いろいろお答えいただいたような点の実現は不可能だということだけは間違いないと思いますが、いかがでしょうか。
○和田(正)政府委員 それはおっしゃるとおり……。
○湯山委員 そうすると、いま、大臣、政務次官、局長、皆さんが、その点については努力する、やらなければならない、早急に結論を出さなければならない、いろいろ段階はありましたけれども、御答弁いただいたような給付内容の改善をはかっていく、さらに負担の軽減をはかるということであれば、さらに国負担を多くする。これは使用者側の負担ということを考慮に入れても、相当国が負担しなければいまのような点は実現できない、これが言えると思いますが、その点も同感でございますか、いかがですか。
○和田(正)政府委員 それは給付内容の改善をはかるにいたしましても、また給付内容改善をいたしません場合につきましても、現在でも掛け金がわりあい高いわけでございますから、今後財源率を再計算いたします場合にも、なるべく組合員の負担が高まらないように、むしろ軽減されるような方向で考えていくのが農林省の当局の立場でございますから、そのように考えますれば、当然今後国の補助金をいまよりはふやしていくという方向を考えなければならないというふうに私は思っております。
○湯山委員 最後に、お尋ねするのは、一回だけでないかもしれませんけれども、いろいろお尋ねした、ぜひやらなければならないと言われた最低保障の問題とか、あるいはベースアップの問題とか、あるいは通算の問題、これは直ちにではないかもしれませんが、負担の軽減、そういうものを大ざっぱに考えてみると、少なくともこれくらいは国負担をふやさなければなるまいというおよそのめどがおありになるかどうか、これを伺いたいと思います。
○和田(正)政府委員 給付内容を、たとえば最低保障にしろ、あるいは新旧の完全通算などという団体の御要望の問題にしろ、他との関連の中で煮詰めていかなければならないわけでございますので、およそこれだけは必ず必要だということをおっしゃられましても、改正をいたします内容に応じて財源率も違ってまいる問題でございまして、いまにわかに数字を言えとおっしゃられても、ちょっとお答えをいたしかねるのでございます。
○湯山委員 私は大ざっぱに考えてみて、事業主負担もあるいは若干考えなければならないかもしれないけれども、先ほどちらっと局長おっしゃったように、まあ他との関係もあって、私学並みあるいは国公並みにしても五、六%はふやさなければいくまい、これは計算の上だからということですが、私も、少なくともそれを下回るようなことがあっては、ほんとうにこの趣旨の運営はできないだろうというように思います。したがって、少なくともいまおっしゃった五、六%は来年度は増額する、そういう決意で臨まれる必要があると思いますが、これも今度は政務次官のほうからひとつ御決意を含めて御答弁いただいて、質問を終わりたいと思いますが、いかがでしょう。
○仮谷政府委員 目標は、やはり公務員というものを目標に置いて努力しなければいかぬ。それから逆算をすれば大体どの程度の財源が必要だということは、湯山先生一番御承知のとおりでありまして、われわれはその目標に近づけるために、財源獲得に努力することは当然であります。ただ、一挙に来年度すべてそれが可能かどうかということについては、これはもう御承知のとおりだと思いますが、最善の努力をいたしていくことは当然だと思います。
○湯山委員 私はこれで終わります。
○倉成委員長代理 玉置一徳君。
○玉置委員 農林漁業団体職員共済組合法等の一部改正につきまして、大体質疑も尽くされておると思いますけれども、党といたしましても、重要な問題でありますので、簡潔に政府に御質問をしておきたいと思います。
 私たちは、去る四月十九日に、この問題につきまして、次のとおり政府に申し入れをしておいたのであります。すなわち、スライド原則の新設にあたりまして、具体的にどのようにするのか、この機会に明示をしていただきたい。二番目には、旧法期間にも新法の給付率を適用するように配慮していただきたい。三番目には、既裁定年金の最低保障額につきまして、政府案は根拠に乏しく、低きに過ぎるように思いますので、厚生年金等と均衡するよう引き上げてもらいたい。さらに既裁定年金の最低保障額の引き上げに伴いまして、組合員期間二十年となっておりますが、その該当者はきわめて少数である実態にかんがみまして、年数制限を廃止していただきたい。さらには既裁定年金につきまして、旧法期間にも新法の給付率を適用するよう配慮していただけないかどうか。四番目に、今次の改正は、国家公務員共済組合その他と給付条件を同じくするよう配慮されておりますけれども、国家公務員共済組合、私学教職員の共済組合等と比べまして、掛け金率のほうで非常に高い。こういう点をお考えいただいて、政府は整理資源として特別な助成をなして、掛け金、給付ともに他の制度と均衡のとれるように措置をしていただきたい。五番目には、かねてから問題になっております対象団体の範囲をすみやかに拡大していただきたい。こういう各項につきまして要望を申し入れたのでありますが、それに従いまして簡単に質問をしていきたい、かように思います。重複するところもあると思いますけれども、具体的に簡潔に御説明いただければしあわせだと思います。
 そこで、第一番のスライド原則の新設でございますが、当然のことでありまして、これを認めていただいたことも非常にけっこうだと思うのでありますけれども、一体その実施はどういうようにやっていくおつもりかどうか、この点について見解を明らかにしていただきたいと思います。
○和田(正)政府委員 スライド原則の規定は、玉置先生すでに御承知のように、厚生年金法、船員保険、国家公務員、地方公務員、国民年金法等にも同様の趣旨の規定がすでに設けられておるわけでございます。この農林年金につきましても、二月十八日に国会に御提案をいたしました旧令の共済組合法の改正関係法律で、この農林年金法にも同趣旨の規定を入れることになっておるわけでございますが、それぞれの各種の共済制度に共通の規定になりまして、制度としては整備をいたします関係で、現在関係各省の間で共済年金全体につきまして連絡会議等を常に持ちまして、連絡協議等もいたしておるわけでございます。現在、厚生省が中心になりまして、外国の制度等の研究もいたしながら、各種の制度全体として共通の方針を打ち出すために検討をいたしておるわけでございます。なるべく早くそれらの結論を得て、一定の基準に達しましたときには給付内容を直していくというような措置がとれますように、現在進めております関係各省の検討を一そう早めてまいりたいと思います。いまは具体的に、たとえば物価が何%上がったらこうするのだというふうにお答えできる段階ではございませんですが、政府部内における研究を一そう早めまして、なるべく早く成案を得たいというふうに考えております。
○玉置委員 よくわかりましたが、大体次の国会くらいまでには間に合うように詰めていく御方針かどうか、この際、お伺いしたいと思います。
○和田(正)政府委員 ちょっと時期的な見通しは何とも私の口から申し上げかねるのでございますが、次の国会という段階には、すぐそれに伴っての内容の改善までの具体案は出にくいのではないかというふうに考えております。
○玉置委員 せっかく認められた原則でありますので、その適用の方法を一日もすみやかに具体的に御提案ができるようにひとつ御努力をお願い申し上げまして、次の問題に移りたいと思います。
 二番目に申しました、旧法期間にも新法の給付率を適用してもらいたいということは、団体の強い要請でございますが、なかなか困難なことも私たちわからないことはないのでございますが、この際、こういうものは実現が不可能かどうか、不可能とすれば、それはどういう理由で、理論的にどうで、実際上はどうなんだというように、ひとつ明確にお答えをいただきたいと思います。
○和田(正)政府委員 御承知のように、旧法期間の給付率は三三・三%で、新法期間の給付率は四〇%ということになっておるわけでございます。団体側の要望も、三三・三%でございます旧法期間に新法期間の給付率四〇%を適用してほしいという要望であることも、御承知のとおりでございますが、現在やはり国として各種の共済制度の横のバランスということを考えますと、いずれもが旧法期間について三三・三%という給付率を採用いたしております関係で、現段階におきましては、農林年金だけを四〇%の給付率に改めて法案として提出をするという段階になっておらないわけでございます。今後とも国全体としての制度のバランスを考えながら、できるだけ給付の内容をよくしていくということは当然のたてまえでございます。そういう方向で検討と努力は続けてまいりたいというふうに思います。
○玉置委員 そうしますと、その他の年金法との均衡上、いまのところやむを得ない、しかしながら、給付の改善という点を考えましたときに、その他の年金法と均衡した姿勢でもってこの改善に努力したい、こういう御意向だと思います。農林年金だけじゃなくて、その他の年金につきましても、私たち国会は今後この改正の努力を続けていきたいと思いますので、農林省の当局としてもその点をお考えいただきまして、今後とも研究をお続けをお願いしたい、かように思います。
 そこで、三番の、既裁定年金の最低保障額につきまして、政府案の根拠がどこにあるのか、あげてはいただいたけれども、確たる根拠があるやには思えないのであります。なお低きに過ぎるような感じがいたします。厚生年金等と均衡するようにこの引き上げを実施していただきたい、こういう要請につきましては、どういうようにお考えでございますか。
○和田(正)政府委員 既裁定年金の最低保障額につきましては、御承知のように、退職年金と障害年金が六万円、遺族年金が三万円ということで、今回御提案を申し上げておるのでございますが、この年金法を国会に提案をいたします以前に、すでに政府原案として提出をされておりました恩給法の改正法案で、やはり六万、三万という制度をとりまして、国家公務員の既裁定年金者についてそういう最低保障をいたすことにいたしましたので、政府としては、全体の均衡上、そういう数字でこの年金についても御提案を申し上げておるわけでございます。でございますので、その理由はとおっしゃられれば、やはりなるべく勤務年限の長い人についてとりあえず優遇をしていこうという考え方に立っておるわけでございます。御指摘のように、この六万、三万で十分でないではないかというお話でございますれば、私ども必ずしも満足すべき数字だとは思っておらないわけでございますが、やはり他の制度とのバランスと申しますか、そういうことも十分政府としては考慮をいたさなければならないわけでございます。今後ともさらに検討の余地がある問題であろうかと思っております。
○玉置委員 先ほどのお話のように、これまた均衡上の問題もあり得ると思いますけれども、さらにその他の年金の制度ともからみ合わせて、研究と努力を積み重ねていただきたい、かように思います。旧法期間は三年を基礎として計算することになっておりますけれども、これは国家公務員のように、最終年の給与を基礎として計算するようにでき得ないのか、この点につきまして……。
○和田(正)政府委員 最終俸給で計算をいたすという仕組みは、実は旧恩給法の時代に一、二なお例が残っておるわけでございますが、ごく最近の各種の年金制度では、三年平均というのをとることに統一をいたしておるわけでございます。したがいまして、農林年金の制度におきましても、既裁定年金あるいは旧法の期間を、最近の制度としては、むしろ古い時代の形のものに戻ることは、全体のたてまえ論としてもあまり好ましくございませんことと、それから御承知のように、農林年金におきましては、非常に幅広い段階を含んでおりますので、いろいろ給与の基準等にも違いがございます。これらの点も考慮いたしますと、やはり旧法期間につきましても、三年平均の給与というのをとるのが適当ではないかというふうに、私どもとしては考えておるわけでございます。
○玉置委員 既裁定年金の最低保障額の引き上げに伴いまして、組合員期間二十年となっておりますけれども、先ほど申しましたとおり、該当者はきわめて少数であると思われますので、この年数制限は撤廃をされたほうがいいんじゃないか、かように思いますが、御意見を承りたい。
○和田(正)政府委員 二十年という制限期間につきましては、退職年金は二十年以上の在籍期間がございませんと支給開始になりませんので、当然でございますが、特に障害年金につきましては、やはり二十年という制限を付すことが基本的に正しいかどうかということについては、十分検討の余地のある問題だと思います。ただ、先ほど申しましたように、旧恩給法の関係で、すでに国会に出ております法案その他との均衡論上、二十年という制限を付してこの法案を御提案申し上げておるわけでございますから、そういう均衡等も考慮いたしまして、なるべくこの制限がはずれることが望ましいという御意見の方向に沿って、早急に私どもも検討してまいりたいと思います。
○玉置委員 今次の改正によりまして、他の年金と給付がなるべく均衡をとれるようにという努力をされたことはうかがえるわけでございますが、先ほど湯山さんからもお話がございましたとおり、掛け金に関しては非常に均衡がとれていないのじゃないか、農林年金の掛け金が千分の九十六なのに、国家公務員は千分の八十八、私学共済のほうは千分の七十六、こうなっております。農林年金が厚生年金から受けついだ掛け金の安かった分、これが問題であることは、私のほうも承知いたしておりますけれども、私学振興会が先ほどお話しのとおりの運営によりまして、うまく調整をとっておる。先般の総理府における社会保障制度審議会のこの農林年金法の改正についての答申におきましても、掛け金の他の組合に比して非常に高いという点を指摘して、他の年金制度との均衡を考慮しつつ、国庫負担の増額を今後ともはかっていくということを答申いたしております。この点につきまして、先ほどのお話のとおり、政府は、国庫財源の支出が可能な範囲で修正をするようなお気持ちにあるように承っておりますけれども、具体的には一体いつどういうようになさるお考えがあるかどうか、簡潔にお伺いしたい。
○和田(正)政府委員 他の共済制度等とのバランスから申し上げますと、先ほど来申し上げておりますように、今回御提案を申し上げておりますことで、一応の均衡はとれたものというふうに考えておるわけでございますが、均衡はとれておるにせよ、御指摘のような幾つかの点で、まだなお問題は残しておりますので、これらについても、今後内容の改善につとめていかなければならぬということになりますれば、やはりそれに伴って何がしかの財源が当然必要になってまいります。その場合に、それを直ちに組合員の掛け金負担の増ということの形に持っていくということも、いろいろ問題がございます。それからまた、先ほど社会保障制度審議会の答申にも触れてお話がございましたが、ほかの同種の制度に比べまして、掛け金率が高くなっておることも事実でございます。それらの問題については、先ほども湯山委員の御質問に対して、政務次官からもお答えを申し上げましたように、できるだけバランスを得られるように、今後国の補助額を増加をしていくという努力を今後私どもとしては積み重ねていかなければならぬと思いますが、非常に大きな金額を必要といたすことでございます。一挙にということもなかなかいたしにくいかと思いますが、逐次そういう方向で努力をしていきたい。それの方法としては、この法案で御提案申し上げておりますように、毎年の給付に要する補助率一六%を直ちに上げるという形ではなくて、それ以外に金額としての相当額の金が入っていけば、同じ実効をあげ得るわけでございますから、そういう方向もあり得るのではないかということも頭に置きながら、今後の予算折衝等を通して努力をいたしてまいりたいというふうに思っております。
○玉置委員 一般の給付の改善もさることながら、ただいまお話のような非常に差のある掛け金率の問題で、一挙に行けないこともわからぬことはございませんけれども、せめてどういうつもりでどこまではこうしたいというくらいな決意だけでもお示しいただかぬと、多額の原資が要るものでありますからだけでは、ちょっと皆さん期待にはずれるのじゃないかと思いますが……。
○和田(正)政府委員 やはりこの種の共済制度のバランスを考えます場合には、国家公務員の共済組合というものを一応の目安にしてものを考えなければならないと思います。それとバランスがとれるところまでを全額国で持つのか、あるいは雇い主である団体に一部負担をしてもらうのか、いろいろそこらのところは今後検討の余地はあろうと思います。目安としては、その辺を頭に置きながら努力をしていきたいというふうに考えております。
○玉置委員 雇い主のほうの農協も、御承知のとおり、非常に貧弱でありますので、国家公務員並みに財源を支出をしていただきたい。しかも、そのことは少なくとも来年には実現できるようにひとつがんばりますというように、率直に仮谷政務次官からお答えをいただきたい。
○仮谷政府委員 もちろん、努力をすることに決してやぶさかではございませんが、ただ、本年度の予算獲得の面においてもずいぶんわれわれも努力をいたしましたが、御承知のような結果になりました。そういうような過去の実績から推しますと、一挙にすべてが解決するというのは、非常にむずかしい問題じゃないかと思うのです。われわれとしては努力を進めてまいりたいということで御了承賜わりたいと思います。
○玉置委員 せめて千分の八十八までは来年度予算で実現してみせるというようにひとつ――そうすると、仮谷さんは政務次官をずっとやっていただくように野党からもお願いに参りますから……。
 最後に、先ほどもお話のございました対象範囲でありますが、これは毎年の懸案であります。二百数十の希望があって、これを確定するのに非常にむずかしい、こういうお話でありますが、そういうものを満点に、総括して全部きめてからものをやろうという方法も一つでありますけれども、たとえば農業共済の協会とか、あるいは畜産の団体とか、目の前にだれが見ても入れなければならないじゃないかというものも十や二十はあるわけであります。だから、まずだれが見てもいいと思うようなものを先にとっておいて、あと問題のやつをまた審議を尽くしていくという方法もあると思います。農林省のいまのやり方は満点をいこうと思っておるけれども、私は、拙速をとうとぶという方法も一つの方法じゃないかと思う。拙速の拙は要りませんけれども、だれが見てもこれは当然であるという問題は、早く片づけていっていいのじゃないか。しかもこれは法律事項でも何でもありませんから、行政行為だと思いますので、そういう意味ではすみやかにやっていかれることが望ましい、こう思いますが、局長、いかがでありますか。
○和田(正)政府委員 この法律で加入団体の制限列挙をいたしております関係で、新たな加入を認めるといたしますと、やはり法律に何らかの根拠を求めなければならないのでございます。現在いろいろ加入を希望いたしておりまする、いま玉置先生も一、二例をおあげになりましたが、その団体は、いずれもいわゆる民法の規定による法人でございますので、名称禁止規定とかそういうものがございませんので、したがって、いまある団体をそのままとらえて、それを直接に法律で指定をする、あるいは政令で指定をするというようなことをいたしましても、同じような名前のものを他の団体がまた使いだしますと、その間に区分ができないというような問題もございまして、技術的にもなかなかめんどうな面があるわけでございます。非常に日をかけておりまして、申しわけございませんが、そういう技術面も含めて、本年度中には、できるものはできる、できないものはできないというふうにはっきりいたしたいということで、検討を進めてまいりたいと考えております。
○玉置委員 今度の農林年金の政府から御提案されましたものにつきまして、その間、委員会の審議を通じ、各党の折衝を続けられまして、なお修正を加えていっていただくような方向に進みつつあることを非常に多とするものでありますが、大体が財源の少ない団体の職員であり、しかも一般公務員、地方公務員等に比べまして、給与も低いのが実態だと思います。そういうような意味では、ようやく文章上の均衡がとれましても、その母体となる給与そのものが低いので、ひとつ十分農林省のほうで御配慮いただきまして、この方々が安んじて業務につけるようにお考えをいただきたい。と同時に、今日まである程度ていさいを整えてまいったわけでございますが、初めにこの問題に当たりましたときに非常にみんなで弱ったのは、給与体系がそれぞれ区々であります。こういう給与体系を、民間団体のことでありますので、行政機関でもってどうしろとかこうしろということはできないと思いますけれども、長い目で見た給与の体系というようなものも、ひとつ一緒に考えることによりまして、ほんとうに長い将来には、年金制度その他の諸制度の恩典に非常にはまりやすいような形に御指導いただくことが、この際望ましいのではないか、こういうように思いますので、特にこの点もお願いを申し上げて、非常に簡単でありますが、私の質問を終わっておきたいと思います。
○倉成委員長代理 林百郎君。
○林委員 最初に、今年の四十一年度でけっこうですが、掛け金の総額は幾らの計算になりますか。
  〔倉成委員長代理退席、委員長着席〕
○和田(正)政府委員 四十一年度の掛け金収入が百七億三千三百万ぐらいです。
○林委員 念のために、四十年度は幾らだったか、それから政府の補助金ですが、四十年の百分の十五は幾らで、もし改正法の百分の十六になると、幾らになって、幾らの増額になるか。
○和田(正)政府委員 四十年度の掛け金収入は九十一億七千七百万余でございます。それから三十九年は六十八億七千九百万ぐらい、それから給付に対する補助金は四十年度で二億七千二百二十万三千円、それから四十一年度が三億六千二百七十万五千円であります。
○林委員 この三十九年、四十年、四十一年と掛け金の総額が上がってくるのは、これは給料の等級が名目的に上がってくるから、掛け金の収入が上がる、そう解釈していいのですか。
○和田(正)政府委員 給与の点もございますが、組合員数が毎年増加をいたしております。その関係のほうが影響としては大きいかと思います。
○林委員 それから四十年度の具体的な支払い金の総額は幾らであって、四十一年度は予算でどのくらいになりますか。
○和田(正)政府委員 四十年度はまだ決算が最終的に終わっておりませんので、予算額で恐縮でございますが、十八億千四百六十八万五千円、それから四十一年度の予算額は二十二億六千六百九十万五千円でございます。
○林委員 そうしますと、現在の積み立て金の総額は幾らですか。四十一年三月末のがあるでしょう。
○和田(正)政府委員 四十一年度の期末の見込み額が三百七十九億五千三百四十五万九千円であります。
○林委員 私のほうの共済組合の年金情報ですと、四十一年三月現在では四百二億になっていますが……。
○和田(正)政府委員 私、いま四十一年度と申し上げましたが、四十年度でございますので、訂正いたします。
○林委員 去年のだね。ことしの三月末はわかりませんか。
○和田(正)政府委員 まだ四十年度の精算が終わっておりませんので……。
○林委員 ここにことしの五月一日付農林漁業団体職員共済組合発表の数字があって、これを見ますと、四百二億、四十一年三月末現在という数字が出ておりますが、これは農林省のほうでは握っていませんか。――握ってない。
 それじゃその次の質問に移りますが、農林年金の制度ができて今日まで、政府が補助金として出した金額の総額、それから今日までの給付した金、支払いした金でもけっこうですが、総額は幾らになりますか。
○和田(正)政府委員 年次別の資料がありませんので、ちょっと計算をいたしてお答えをいたします。
○林委員 それじゃ時間の関係で次の質問に移ります。そのくらいのものは用意しておいてもらいたいですよ。いままで政府が農林年金制度ができてから幾らの金を出しているとか、いままでの支払い金の総額幾らということが出なければ、運用の内容がわれわれ国会で審議できなくなるでしょう。
 では次の質問に移りますが、積み立て金運用の機構ですね、これはどういう機構になっているか、まずそこを聞きましょう。積み立て金運用の機構です。
○小山説明員 機構というのは、積み立て金運用の制度ではなくて……。
○林委員 積み立て金運用のほうです。
○小山説明員 積み立て金はどういうことに運用できるかということですか。
○林委員 それを運用する機構ですよ。どこがどういう責任を持ってその運用をしているかということなんです。共済組合なら共済組合でいいです。
○小山説明員 それは共済組合の理事長の責任でやっております。
○林委員 共済組合の人選ですが、共済組合の理事者ですか、それはどのようにして選出されているのですか。
○小山説明員 理事長は理事長として選挙をされます。それからその他の理事はその他の理事として選挙をされます。
○林委員 そうすると、いま理事が何人で、そのうち、従業員というか、理事者でない側の人たちは、何人その中に参加しているのですか。――ちょっと説明しますがね、私別にあなた方を苦しめるために質問しているわけじゃないのです。積み立て金を民主化せいということは、組合員側からの一貫した要求なんですね。民主化するにはいろいろの方法がありますけれども、その一つとしては、やはり理事者側でない、労働者というのですか、従業員側の代表をその中に入れてもらいたいという希望が強いわけです。ところが、それらの理再考のうちに何名、そういう実際に乏しい金を積み立てている農協の――私たちからいえば農協労連といいますけれども、労連として労働組合をつくっている人たちの代表が、その中に入っているのかということを聞いているわけなので、別にあなた方をやり込めようとかなんとかいう意味じゃないから、できるだけわかった数字を説明してもらいたいのです。
○小山説明員 四十事業年度末の数字で申し上げますと、理事長一名、常務理事二名、それから常務以外の非常勤理事が十名、それから監事が二人、それから一般の職員、役員以外の職員が百七十名でございます。
○林委員 そこで、その理事ですけれども、それに労働組合の出身の人が入っているかどうかということを聞いているわけなんです。
○小山説明員 理事選挙でございますが、事実問題として、労働組合という立場とは若干違うと思いますが、職員団体代表という選び方と、それから職員代表という選び方、両方から出ております。現にいま非常勤理事をされておる中で、そういう事実上の選出母体で運営をしております、そこから出ておられる人も中に入っております。
○林委員 私の聞くのは、農協の中には理事者もいるわけです。単位農協あるいは連合会の理事者があるわけですね。その理事者以外の職員があるわけですね。それは言うまでもない。理事者以外の職員から共済組合の理事に出ているかどうかということを聞いているのです。
○小山説明員 出ておられます。
○林委員 だから何人出ておるのです。
○小山説明員 理事者以外で職員から出ておられますのが、いまの非常勤理事十名の中で二人でございます。
○林委員 そこで、積み立て金の運用について、具体的に内容についてお聞きしますが、有価証券に運用しているのは――あなたのほうの数字は何年だか、なるべく新しいのを聞きたいのですけれども、できたら四十一年度現在で、有価証券に資産運営している金額がどのくらいで、それは全積み立て金の何%になるのか、わかったらひとつ言ってもらいたい。
○小山説明員 昭和四十年三月末現在で、全体の資産の運用総額が三百十六億七千六百万でございます。そのうち、有価証券に運用しておりますのが二百十五億五千万円。
○林委員 約七〇%、七割と見ていいと思いますね。その有価証券の内容ですが、どういう内容の有価証券ですか。
○小山説明員 ほとんどが金融債とか、それからそのほかにございますのは――金融債のまた一番中心は農林中央金庫の債券であります。そのほかには、電力会社の社債とか、それから公庫関係のものが若干入っているかと思いますが、大部分は金融債、しかもその中心は農林中金の債券、こういうことでございます。
○林委員 それは具体的にわかるのですか。たとえばその農林債券はそのうちの幾ら、これらはあとで資料としてもらえばいいのですけれども、農林債券ばかりではなくて、興業債券だとか、あるいは電信電話債、鉄道債、電力債、交通債、地下鉄債、そういうようなものがあるわけでしょう。大部分といったってわからないわけなんですよ。どうなっているのですか。大体数字がわかりますか。
○小山説明員 それでは少しこまかくなりますけれども、全部読み上げます。有価証券二百十五億の内訳でございますが、金額の大小の順序は不同でよろしゅうございますか。
○林委員 上からずっと言ってください。一番大きいのから…。
○小山説明員 金融債の会計が百三十四億でございまして、そのうち、農林債が七十五億、それから割農が三十六億七千万、それから興業銀行の債券が四億七千万、割引興業債券が二億八千五百万、長期信用銀行の債券が一億五千七百万、割長が十億四千八百万、それから商工中金の債券が三千三百万、同じく割商が九百万。
○林委員 そこでいい。わかりました。その次に運用の大きな部分を占めているのは投資不動産、不動産への投資ですね。その金額は幾らで、全積み立て金の何%になっていますか。
○小山説明員 投資不動産が十三億六千六百万で、全体の構成割合は四・三%です。
○林委員 この積み立て金の運用について、これを直接年金の掛け金をしておる諸君、理事者側の職員も若干ありますけれども、主として組合員の理事者側でない諸君の福利施設そのほかにぜひもっと還元して運用してもらいたい、こういう希望が一貫して熾烈にあるわけですね。いまあなたから聞くと、七〇%以上を占めている有価証券投資はほとんど金融関係ですね。われわれのことばから言うと、金融資本とか金融独占資本とか言いますけれども、そういう乏しい金を積み立てておるのだから、まあ理事者を入れてもけっこうですけれども、現に掛け金をかけておる職員、ことに圧倒的多数の理事者以外の職員のたとえば住宅、あるいは結婚資金、あるいはそのほかの資金、そういう方面へ運用したい、そういう要望にこたえる道を考えておるのですか、これは局長ひとつ答えてください。
○和田(正)政府委員 前回の農林年金法の改正のときにも、その点について附帯決議があったわけでございますが、若干数字的に申しますと、本年の二月末で、四十年度には一般貸し付けあるいは住宅貸し付け、災害を受けましたものへの貸し付けで、三億四千万ほどの貸し付けをいたしておりますが、四十一年度では約七億五千万とその予算額を倍額にふやして計画をいたしております。そのほかに、各地に職員が出かけます保養施設なり、あるいは地方の職員の子供が東京へ出てきて学校へ行きます場合の学生寮なり、そういう施設に十四億三千六百万円ほどを現在投資をいたしておりますが、これらの点につきましては、なお一そう貸し付けの範囲が拡大をされていきますように、今後も指導していきたいというふうに考えております。
○林委員 まあほんのわずか、微々たるものですね。一%前後のものが直接職員側に還元されているということだと思うのですね。
 そこで、積み立て金の運用の問題で最近問題になっているのですけれども、農林年金ビルを約二十億くらいで港区へ建てる、こういう計画はあるのですか。
○小山説明員 四十一年度の共済組合のほうの収支予算で、これから三年ぐらいの継続工事で、虎ノ門のかねてから共済組合が所有をしております敷地に、自分の使う事務所だとか、それから地方の職員の人たちが上京してきたときに安く泊まれる宿泊施設だとか、そういうものを主たる内容にしましたビルを建てる計画を持っております。
○林委員 あなた方安く宿泊するとかなんとか言いますけれども、これはあとで聞きますけれども、虎ノ門にゴルフの練習場が年金積み立て金によってつくられておる、こういうことをわれわれ聞いていますが、そういうことがあるのですか。
○小山説明員 そのビルを建てます計画がかねてからございまして、その敷地に虎ノ門の土地を所有しております。ところが、その上に現実にビルを建てる予算を計上できるまでの間、二、三年間あったものでございますから、その間他の法人に――たしか株式会社であったと思いますが、そこに賃貸をいたしまして、その法人がゴルフの練習場を経営いたしておった時期がございます。現在は、先ほど申し上げましたように、すでに本年度予算、組合の収支予算に建設費も計上をされて、建設にかかることになっておりますので、すでにゴルフの練習場は閉鎖をされております。
○林委員 そのゴルフ練習場をつくっていた会社というのは、何という名前の会社ですか。
○小山説明員 あの株式会社の名称は虎ノ門クラブという名称で、株主の方々は、系統農協団体の方がたしか中心であったかと思います。それはむういまは解散する清算手続に入っているのではないかと思います。事業はもうすでにやめております。
○林委員 あなた方福利施設とかなんとか言うけれども、そんなゴルフ場なんかにこれを使っていて、一体職員の諸君が納得できますか。しかもその経理の内容も、委託制度で、ちっとも皆さんは直接的な監視をしない。
 私、この前も質問したのですが、湯河原の向島園というのがあるのを知っているでしょう。これはいま、一泊どれくらいだかあなた方知っていますか。調べたことがあるのですか、ちょっと言ってみてください。
○小山説明員 宿泊料の資料を手元に持っておりませんので、確かなお答えはいたしかねます。
○林委員 安くないので、組合員が千五百円から二千円ですよ。農協の職員が湯河原に行って一泊二千円なんて……。
 それから、今度できた九州の、ここにはバーなぞつくって――バーへ行きたい人があるかどうか知らぬけれども、そういうことをあなた方もう少し目をつけるわけにいかぬですか。
 それでは、この向島園の支配人の松島文子という人はどういう人だか、身元は調べたですか。何にも知らないんだ。あなた、だめだよ。
○小山説明員 そこまでよく……。
○林委員 調べてないのでしょう。
 こういう向島園だとか、そのほかのゴルフ場だとか、そういうものの具体的な経営、これはどうやっているのですか。委託経営にしている。それで独立採算にする。その委託経営を受ける団体にはどういう団体があるのですか。どういう団体が委託経営を受けるわけですか。
○小山説明員 民法法人の農林年金福祉団というところに経営を委託しております。
○林委員 その福祉団に委託経営するわけでしょう。福祉団がさらにその委託をどのようにしているのか。そういうことに対してあなた方は常日ごろどういう監督をしているわけですか。そうすれば、いま言った向島園だとかゴルフ場だとか、今度新しくできた九州の施設にバーがあるとか、そういうことをあなた方は知っているし、少なくとも年金のまじめな運営からいったら、そんなこと許されますか。どうしてそういうことを放置しておくのですか。一体、乏しい職員が家族連れで行く旅館に、しかも福祉施設に、何でバーをつくる必要があるのですか。(「あってもいいじゃないか」と呼ぶ者あり)それはあなた方にはいいかもしれないけれども、農村の農協の職員がそんなところに行って、むだな金を使わして、家庭の不和を起こすだけじゃないですか。万一間違いでもあったらどうします。(「夫婦で行けばいい」と呼ぶ者あり)夫婦で行けばなおいけない。そういうことをどのようにして握っているのですか。
○小山説明員 福祉施設の経営状況につきましては、農林年金の共済組合のほうを通じて、主として経営内容の数字を毎年取っておりますけれども、いま先生の言われましたような、おそらく九州の阿蘇の保養所であろうと思いますが、どういう姿のバーがあるのかはまだ詳細存じませんので、調べました上で……。
○林委員 この前私が質問したときも、この湯河原の向島園の支配人の松島文子という人物は若干問題がある、何か個人的なつながりでここへ連れてきているという風評があるから、これは厳格に調査して、職員の積み立て金運用の民主化という要望にこたえる必要があるのだということを私は質問しているのです。これは速記録にも残っているのですけれども、その後農林省のほうでは調査したことがあるのですか。この向島園の運営についてですよ。
○仮谷政府委員 いろいろ組合員のための福利厚生施設というりっぱな名目でつくられる施設が、現実には運営の面ではいろいろと疑惑を持たれ、あるいはまた感心しない面が確かにあることは、私ども承知いたしております。ただ、組合の指導監督等はいたしておりますが、組合自体がやっておる事業については、実は徹底した監督まで行き届かない面も確かにあったと思うのです。今後は十分そういった面も留意をいたして努力をいたしてまいりたいと思います。
○林委員 それでは私ここで資料要求しますが、これは国会の審議の必要等がありますから、どういういきさつでこの人が支配人になったか、どういう経歴の人か、資料を私のほうにください。それから阿蘇の新しくできた建物のバーの経営はどういう人が来てやるのか、それを私のほうに資料をください。いいですか。
 これはこまかいことを言うようですけれども、御承知のとおり、職員からできている農協労連のほうから、第一には、積み立て金は組合員の福祉に振り向けて、民間などへの投資をやめてもらいたい。第二は、積み立て金は自主的に運営して、政府が法律的に政府保証債を取得するようなことを大蔵省の指図のもとにたがをはめるのはやめて、自主的な運営にまかしてもらいたい。三としては、資金運用に組合員の代表を参加さしてもらいたい。第四としては、組合員の福祉に役立たないような団体への貸し付けはやめてもらいたいという強い希望があるわけです。これは三十万職員が、他の労働者に比べては安い賃金の中から、しかも高い率の掛け金を出しているのですから、私は無理ないと思うのですよ。その運用が、こんなずさんな、国会の審議にも耐えられないような運用だということになれば、これは問題になるのは当然だと思うのですよ。それに持ってきて、政府の補助金が、野党の諸君が要望するようなものは全然何一つ満たされないということになれば、この制度自体が、金融債や独占の利益のための投資資金を政府に握らせる、そのためにこういうからくりがある、二十年も先のわずかな年金をえさにしてやるのだというような本質だといわれてもしかたがないじゃないでしょうか。
 そういう意味で、私はこれで質問を終わりますけれども、少なくとも野党全体、社会党の皆さんもそうですし、労連もそうですけれども、要求しておる完全通算の問題、それから国の補助金の大幅増額の問題、それから掛け金率の組合員側の負担を理事者側の諸君よりは軽くしろという要求、それから積み立て金の民主的な運営、掛け捨て制度をやめること、それから労働組合側の職員を積み立て金の運営に参加させろという要求、これは約束の時間がありますので、一々聞く時間がありませんから、私は打ち切りますけれども、そういうことをもっと真剣に考えてやる必要があるのじゃないか、こういうふうに思います。
 最後に、その問題でひとつお聞きしたいのは、国の補助金の大幅増額、このうちのスライド制をなぜ明記できないのか、この年金制の中に。あなた方からいえば、どこの法律のどこにこうあるから、その精神は貫かれると言うのだが、それなら、この条文の中に明記していいじゃないでしょうか。それがどうして明記できないのかということが一つと、それから掛け捨ての制度、われわれの側からいう掛け捨て制度ですね。二十年までというワクと、五十五歳のほうは今度減額支払いの制度が設けられましたけれども、掛け捨てになってしまう。これは制度といってはなんですが、掛け捨てになってしまうということ、これはやはり救済してやらなければいかぬじゃないか、この点どう考えるか。それから組合員――私は組合員とよく言いますけれども、理事者側でない職員の諸君の負担率を理事者側の諸君の負担率よりは低目にしてやる。この三つの点について、政府側の見解を聞きたいと思います。
○和田(正)政府委員 第一点のスライド制の原則は、この法案ではなしに、昭和四十年度における旧令による共済組合等からの年金受給者のための特別措置法等の規定による年金の額の改定に関する法律等の一部を改正する法律案をすでに二月十八日に政府が提案をいたしておりますが、その法案の中で、この法律の中へ一条の二として加えるように提案をいたしてございます。
 それから第二の掛け捨ての措置のことにつきましては、農業法人の場合に、一生農業経営に従事しておる法人の会員がおれば、おっしゃるような例が将来起こる可能性があり得るわけでございます。その点につきましては、先ほど湯山委員からのお尋ねもございましたので、国民年金制度等との関連なり、あるいは在職中に支給する方法なりにつきましては、今後検討いたしてまいりたいというふうにお答えを申し上げておるわけでございます。
 それから第三におっしゃいましたことは、たしか今後年金の余裕金運用等にあたって……。
○林委員 掛け金率の問題。
○和田(正)政府委員 掛け金率については、従来法律で折半をするというふうに定められておるわけでございますが、掛け金の負担を国庫補助との関係の中で引き下げを今後考えていくような場合に、十分その点も考慮して検討いたしてまいりたいと思います。
○林委員 それでは時間が参りましたので、私の質問は終わりますけれども、結局結論を申しますと、先ほどの局長の答弁にもありましたように、四十一年度の掛け金総額百七億、このうち、政府は三億六千万、これはほんの三%程度のひも――われわれはひもをつけると言いますけれども、この程度のことで百七億を握る。そしてそれを金融債、電電社債あるいは地下鉄の交通債とかいうようなものへ投資している。それからさらには、私は、いまから十年後の昭和五十年ごろになれば、積み立て金総額は千五、六百億になると思うのです。これはもし違っていたら、政府から答弁してもらいたい。こういう膨大な金を政府が握っていく。一方掛けている人は、二十年ですから、いま二十から三十の人がこれから二十年掛けていく。二十年先まで佐藤内閣が続くわけでもないし、第一、あなた方が農林省にいるわけでもないし、政府だっていまのような自民党の政府かどうかわからない。その二十年先にはこの年金をくれてやる、退職年金なりをくれてやるということで積ませて、そして毎年毎年百億くらいのものを、政府が三億くらいのひもで積ましていく。そうしてこれから十年後には千五、六百億になる。その金の運用がいま言ったようにほとんど金融債だ。しかも組合職員、従業員側の職員の諸君の要求がいれられないということになれば、これは皆さんが大きな資本家へ投資する金を政府に握らせるからくりとして、この年金制度を考えている、そうしか言えないと思うのです。そうでないなら、もっとわれわれの要求をいれるように真剣に努力すべきだと思います。私はそう考えますので、これを申し上げまして、答弁があるなら答弁を聞くし、私の質問をこれで終わらせてもらいます。
○中川委員長 次会は明十三日開会することとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後一時十四分散会