第051回国会 物価問題等に関する特別委員会 第7号
昭和四十一年三月九日(水曜日)
   午前十時三十四分開議
 出席委員
   委員長 小笠 公韶君
   理事 木村 俊夫君 理事 倉成  正君
   理事 舘林三喜男君 理事 山本 勝市君
   理事 井岡 大治君 理事 兒玉 末男君
   理事 村山 喜一君
      岩動 道行君    小渕 恵三君
      鯨岡 兵輔君    小山 省二君
      坂村 吉正君    竹内 黎一君
      床次 徳二君    粟山  秀君
      伊藤よし子君    帆足  計君
      吉村 吉雄君
 出席政府委員
        厚 生 技 官
        (環境衛生局
        長)      舘林 宣夫君
    ―――――――――――――
三月七日
 公共料金等の値上げに関する陳情書(北海道紋
 別郡白滝村議会議長丹羽実市)(第一九七号)
 公共料金等の値上げ反対に関する陳情書外三件
 (大阪府議会議長中井信夫外三名)(第一九八
 号)
は本委員会に参考送付された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 物価問題等に関する件(物価対策の現況等)
     ――――◇―――――
○小笠委員長 これより会議を開きます。
 物価問題等に関する件について調査を進めます。
 本日は、厚生省関係の物価対策の現況について、政府当局から説明を聴取することといたします。厚生省舘林環境衛生局長。
○舘林政府委員 最初に、お配り申し上げてございます資料を御説明いたします。
 表1というのをごらんいただきます。これをごらんいただきますと、環境衛生関係営業施設数が、厚生省報告例によってとりました数字がございます。昨年十二月末のものはまだ集計ができておりませんので、一昨年の暮れまでのものでございますが、ここに書いてございますように、理容所が十一万四千九百、美容所が八万、クリーニング所が四万六千、公衆浴場が二万三千、興行場八千、これはあまり変動がございません。ホテル、旅館が六万六千、簡易宿所九千九百、飲食店五十一万八千、喫茶店八万二千、食肉販売店五万六千、氷雪販売所一万という数字でございます。あまり急激にふえるものはございません。理容所がややふえつつあるのと、飲食店業がかなりふえつつある状況で、その他はあまり変化がございません。
 次が、人口十万当たりの施設の数でございます。一番右の欄をごらんいただきますと、人口十万人当たり理容所が百十七軒、美容所が八十四軒、映画館等が八軒、ホテル、旅館が六十八軒、公衆浴場が二十四カ所、クリーニング所四十七カ所、飲食店が五百二十七カ所ございます。
○帆足委員 これは全国平均ですか。人跡未踏のところも…b
○舘林政府委員 人跡未踏の山の中も含め、平均いたしましてこれだけでございます。
 次は、従業者の規模別事業所数。これは要するに、非常に零細な事務所が多いということを示す意味合いでお示しした表でございます。総理府事業所統計でございます。まず一番下が全集計でございまして、三十八年で一人のものが百七万、二人から四人が百八十五万、五人から九人が五十一万、十人から十九人が二十四万、二十人から二十九人が八万、三十人から四十九人までが六万、五十人から九十九人までが四万、百人から百九十九人までが一万五千、二百人から二百九十九人までが四千五百、三百人から四百九十九人が三千、五百人から九百九十九人までが千七百、千人以上が千、こういうことでございます。
○帆足委員 これはバー、キャバレーはどうして入っておらないのですか。
○舘林政府委員 バー、キャバレーというような詳細なものは、これは抜粋でございますので、本日お持ちした表にはございません。
○帆足委員 その経費はいずれ私が数字を示しますが、驚くほどの数字です。
○舘林政府委員 次は、表4をごらんいただきますと構成の比率がございます。一番下の行をごらんいただきますと、全産業三十八年一人のものが二七五%、二人から四人が四七・七%、五人から九人が一三・二%、十人から十九人までが六・三%、二十人から二十九人までが二・一%、三十人から四十九人までが一・六%、五十人から九十九人までは一%、百人から百九十九人までが〇・四%、二百人から二百九十九人までが〇・一%、三百人から四百九十九人までが〇・一%、それ以上はパーセントに乗らないという数字でございます。ごらんのように非常に零細なものでございまして、ことに上から三つ目の理髪理容などは、九〇%が四人未満でございます。
○鯨岡委員 旅館で一人というのはどういうのですか。
○舘林政府委員 下宿屋が入っております。
○山本(勝)委員 従業員一人の旅館というのは二一%ですが、二一%というのは、全体の比率ですか。
○小笠委員長 質疑は、秩序を立ててお願いします。
○舘林政府委員 旅館の中の一人のものが二一・四%と申しますのは、下宿屋等が、数にいたしますと非常に多いということであります。
 次の第五表は、常雇いの従業員の一人一カ月の平均の現金給与額及び現物給与をお金に換算した推定の所得の表でございます。サービス業全体で申しますと、一ヵ月に、三十八年には二万二千八百円、現物給与が千円、その内訳は、男が三万二千四百円、現物給与が七百円、女が一万五千五百円、現物給与が千三百円、こういうことでございます。これはサービス業全体でございまして、環境衛生営業のみではございません。その中の環境衛生営業をごらんいただきますと、総数の欄でごらんいただきますと、旅館が、現金給与が一万七千三百円、現物給与が二千百円、洗たく業が一万七千三百円、現物給与が千四百円、理髪理容業が一万一千三百円、二千四百円、浴場業が一万四千九百円、千七百円、映画館が二万五百円、百円、劇場興業場が三万二千八百円、現物が二百円、こういうことでございまして、劇場のような一部のものを除きましては、給与は非常に低いということでございます。
 これが最近、ことに理容等の値上がりが特にひどいということは、この低賃金の是正が加味されておるのではなかろうかと私どもが推定しておる点でございます。もっと詳細に申しますと、理容の支出の中の人件費というのは、以前は約三割六分ぐらいでございました。したがって、人件費の値上がりから考えると、そんなに理容業の値段が上がることは非常におかしいわけでございまして、昭和三十五年を一〇〇といたしますと、昨年は一八五くらいに上がっております。すなわち、八割五分の値上がりでございます。一般の給与所得者の所得の増に比べてはるかに多いわけでございまして、特別多いからといって、理容所が非常に所得が多くなってきておると私どもは思っておらないのでございます。従来徒弟制度に近い状況でございまして、長年年期奉公いたしました暁には、店を出して持たすということで給与が非常に低かったというものが、漸次普通のサラリーマン式の方向に変わってきて、理容所の主人も、とても店など持たせる金もないという現状がございまして、ようやく普通の給与に戻ってきておる。したがって、その是正が加味されるものですから、非常に急激に理髪業が上がることに影響を及ぼしておるのではなかろうか。その推定の一助になりますものが、この三十八年当時、あるいは三十五年で平均給与五千六百円という驚くべき低賃金であったということを示しておるわけであります。
 次が表6ですが、ごらんいただきますと、一番上が理髪料、昭和三十五年を一〇〇といたしますと三十九年が一八五、先ほど申しましたように八割五分の非常な高率の値上がりでございます。それに対しまして一番下の消費者物価指数は一二五、二割五分しか値上がりしておらぬわけであります。洗たく代の中のワイシャツに関しますものが三割九分一厘の値上がり、パーマネント代、ことにコールド(セットつき)というのが四割九分六厘、入浴料は四割三厘、映画館の観覧料は十割七分三厘の値上がりでありますが、これは特殊の別個の理由があります。
 これに対して、御参考に申し上げますが、この間の国鉄運賃は、昭和三十五年を一〇〇といたしますと三十九年は一一四・七、郵便料金が一一三・二、新聞代一一六・九、水道料金一二一・〇という数字でございます。
 次は表7で、環境衛生関係営業の料金が家計消費の中で何%を占めるかということをお示ししてございます。これは少し古くて恐縮でございますが、昭和三十八年で、世帯人員数四・三人、一カ月平均消費支出総額四万三千六百十六円、この中で年間支出額、これは年間支出額でございますから、これを十二で割る必要があるわけでございますが、一年間に理髪料が平均して千七百十五円、パーマネントが千五百三円、セット代が七百四十七円、入浴料が二千八百二十八円、洗たく代が四千八百四十九円、映画の観覧料が平均いたしまして六百二十円ということでございます。これは後ほど全部写し分けいたしまして、十二で割ってお示しいたします。
 次は表8。これは東京都の商工会議所の統計から比較的新しい数字をとったものでございます。東京都のサービス料金の動向ですが、昭和三十五年を一〇〇といたしますと四十年が一三四・一、洗たく料が一四四・四、ワイシャツの値上がりがわりあい高くなっておりますが、せびろの上着、ズボン等はそれほどでございません。入浴料は一三五・八、婦人の洗髪料、これは数字としてはそれほどのものでございません。次の九ページの理容料、散髪料でございますが、平均しまして二一三・四、パーマネントの美容料が一八一・九、映画の観覧料が一八八・六、以上でございます。
 そこで、これに対しまする料金規制の面から、厚生省といたしまして現在とっております措置は、本年度から環境衛生営業組合並びに組合員に対しまして、近代化、合理化、能率化を指導するために、六千万円の国庫補助金を用いまして、各都道府県に対して県内のこれらの組合並びに組合員に対して、近代化の指導をする、あるいは中央にございますこれらの組合の連合会に対しまして、各組合を指導するための事業に助成をするということをいたしておるわけでございます。
 どんなことをしておるかその例を申しますと、たとえば浴場でございますれば、従来は雑燃料を車で集めてまいりました。ほとんど最近ではこの雑燃料は無料でございますが、これを集めてきてたくために終始ついていなければならない、かな、り早い時間から夜おそくまで絶えず火を供給しなければならないということで、非常に人手が要るわけでございます。最近になりますと、サラリーマン、つとめ人の職業が非常に多いものでございますので、こういう湯屋のかまたきとかあるいはクリーニング屋等に従事する職員がなかなか得がたいということから、賃金も相当出さざるを得ないようになってきておりますので、人件費を食うということが原価に相当強くはね返ってまいりますので、雑燃料でふろ屋を経営するということは、かりに雑燃料が無料で集められたにいたしましても、非常に高くつくということで、最近は、重油のかまに漸次切り変えるように指導をいたしておるわけでございます。重油のかまでございますと、従業員を使わなくとも、家族の者が重油のせんをひねれば自動的に重油がたいていくということで、漸次切り変えさせるようにいたしております。
 また、クリーニング屋を例にとりますと、従来の方式の夫婦共かせぎのような形で、プレスをかけまして一枚一枚丁寧に仕上げるということをいたしますと、一枚一枚のプレスに対するコストが非常に高くつくわけでございます。したがいまして、これを、たとえワイシャツでございましても機械プレスにしてしまう。丁寧な仕上げはそのかわりしない。ただえり筋ぐらいを人間の手でやりまして、あとは機械でしてしまうというような、最近新しいプレスの機械が入ってきております。シーツなども、大きなローラーのようなプレスの機械がございまして、人間の手でやらないというように、漸次機械化を進めてきております。こういうものを個々の業者で購入するには非常な資金が要りまして、また採算も合わないということから、共同でこういうものをやらせるというような指導をするというようなこと、またかなり大きな飲食店等におきましては、機械に皿洗いをさせるというようなもの、あるいはこまかいところを洗い落とすのに、超音波の機械を装置いたしまして洗わせるというような、漸次新しい方式を採用させるような指導を現にやらせておるわけでございます。
 ところが、それらの指導をいたしましても、資金がなかなかない。それらの人々はそれほど大きな資金の余裕を持ちませんし、一時にかなりな金を借りましても、零細な収入でございますので、これを返すのに相当長期間かかる。二、三年で荒かせぎをしてその金を返してしまうというようなことのできない特殊の業種でございますので、従来の借り入れの資金ワクでは、なかなかそういう改良をしたくでもできないという事情がございましたので、例の環境衛生金融公庫というようなものを設けまして、長期で低利な資金を貸そうという計画をいたしたわけでございますが、明年度は新たな公団、公庫をつくらないという政府の基本方針でございましたので、国民金融公庫の中にそれにかわるものを設けまして、従来の国民金融公庫の貸し付けよりはかなり長期な、しかも据え置きも従来のものの倍の期間据え置く、また担保も二百万円まではとらないというような特別な扱いをいたしまして、明年度からこれらの人々の近代化、合理化に資金を貸すという方針を打ち立てておるわけでございます。
○小笠委員長 以上で説明は終わりました。
 質疑の通告がありますので、順次これを許します。竹内黎一君。
○竹内委員 私は、質疑というより、資料についてさらにちょっと御説明を求めたいわけでございますが、この表1のところで伺いたいと思うわけですが、ここに並べてある理容所以下氷雪販売までの料金のきめ方ですね。あるいは許可制である・とか、認可制であるとか、あるいは届け出を要するものとか、あるいは全く自由にしてあるものとか、その辺どうなっておるか、御説明を願いたいと思います。
○舘林政府委員 この中で、公衆浴場の入浴料だけが厚生大臣の統制料金になっております。戦前のいわゆる物価統制令が今日でも公衆浴場の入浴料金に及んでおりまして、厚生大臣が公衆浴場の入浴料金はきめることになっております。ただ、今日この権限を都道府県知事に委任いたしておりますので、実際上は各都道府県の入浴料金を都道府県知事がきめております。きめるにあたりましては、審議会を開きまして、消費者代表、業者代表、学識経験者、行政庁の職員等をもって構成いたします審議会の意見を聞きまして決定いたしておるわけでございます。そのほかのものの料金は、それぞれの業種が自主的にきめておるわけでございますが、環境衛生関係営業の運営の適正化に関する法律に基づきまして、環境衛生同業組合というものが、自分たちの組合の適正化料金というものをきめることができるように法律でなっております。この適正化料金と申しますのは、組合を結成した組合員たちが、その組合の全員に適用する最低料金というものを厚生大臣の認可を得てきめる、こういうことになっておりまして、その最低料金をきめるにあたりましては、それぞれの組合が、基本的には原価計算書をもとにいたしまして適正な利潤を織り込んだ各組合員共通の価格を都道府県知事を通して厚生大臣に申請してくるわけでございます。厚生大臣は、中央環境衛生適正化審議会という審議会がございまして、この審議会に諮問をいたしまして、その審議会の答申を得て、不適当であればこれを修正いたしまして、適正な料金に直しましてこれを認可いたします。したがって、これが実際上は組合員の守るべき最低の料金――この法律は、本来の目的が過当競争防止のことを目標にした法律でございますので、過当競争にならないような価格ということで、これを組合員が守るということになるわけであります。組合員に入っておりません者は、この料金を守る必要がないわけです。ちなみに、たとえば東京都におきまする理容所のこの料金は、おとなが百四十円でございます。今日から考えればかなり低料金でございますが、これを設定したのは数年前でございますので、今日このようになっておるわけでございます。そのようにいたしまして適正化基準というものが設けられ、料金がきめられておるものが一部にございます。全部ではございません。ただいま申しましたように、組合が申請をしてきた場合にそういう料金がきめられるわけでございまして、申請がこなければそのような適正化料金がきめられないきめになっております。今日きめられておりますのは、理容、美容つまりパーマネントの料金、それからクリーニング、食肉販売業、氷雪業、興行場、それだけについてきめられております。
○竹内委員 続いて表の第二についてのお尋ねなんですが、これはあるいはちょっとむずかしい質問かと思いますが、この表によりまして人口十万当たり施設数というものが出ておるわけでございますが、この中で、ただいま局長のことばにもありましたように、この数字から見ても明らかに過当競争、人口十万当たりの適正事業数というものをはるかにオーバーしていると思われるもの、あるいはサービス提供の面からいってまだ足りないと思われるようなもの、そういう点について何かおわかりのことがあったら御説明願いたい。
○舘林政府委員 この七つの業種の中で公衆浴場だけにつきましては、設置の場所について距離制限がつけられる法律の規定がございます。多くの都市におきましては、おおむね二百メートルの距離の制限がございます。したがいまして、公衆浴場の数はかなり適正な数に保たれておるわけでございまして、そのような保護のうらはらで、先ほど申しましたような料金の規制も行なわれておるわけでございます。もちろんそのような距離制限の規定の法律ができる前から、物統令によりまして料金の規制がございましたので、完全なうらはらではございませんけれども、今日、実態上距離制限もあり、また料金統制もあるという関係にあるわけでございます。そのほかのものは全く無制限でございまして、需要に対して供給があるという形で、かなり競争状態でつくられておりまして、ことに一番下の飲食店のごときは、かなり多数あるのが現状でございます。これらは競争によって淘汰され、あるいは競争によって新設されるという現状が繰り返されておるわけでございます。私どもが把握しておる限りは、今日ここにございます事業所が特に多いところとか特に少ないところというものが、必ずしもあるとは思われないわけでございますが、公衆浴場のような国民の基本的な営業所が適正な配置であり、しかも、あまり過当競争が行なわれないということが、料金を適正に保持するには一番好ましいものであろう、かように考えております。
○竹内委員 もう一点お尋ねをいたしておきたいと思います。それは表でまいりますと、表の第五の従業員一人当たり一カ月の現金給与あるいはまた現物給与を現金給与に見積もりした額があって、私どもたいへんな低賃金だと理解されるわけですが、この業種は大体において零細なものが多い。そういう意味におきまして、私も幾ぶんは承知しておるつもりでございますが、特にこういった五人以下の関係についてのいわゆる社会保険の適用の関係ですね、強制であるとか、任意加入であるとか、あるいは全く未適用であるとか、そういう点について御説明願いたいと思います。
○舘林政府委員 御承知のように、健康保険法では五人以下は、いわゆる健康保険、国民健康保険でない組合健康保険のほうに入るには任意加入の制度がとられておるわけでございますが、実態上はこれらの人々はほとんど任意加入しておりません。したがって、つとめ人でありながら事業主の保護がない、いわゆる国民健康保険の対象になっておる現状でございまして、私どもとしては将来の日本のこれらの営業の姿というものが、昔のような徒弟制度、親方とか弟子とかいう形で存続することはだんだんむずかしくなってくるであろう、やはりある程度健康保険の保護とか、寄宿舎の制度とか、退職金とかあるいは年金とか、そういう保護がなければ、漸次こういう営業に身を投ずる人はなくなってくるであろう、したがって、ますます高賃金で人を集める苦労をしなければならないという実態があるので、もう少しこれらの従業員を近代的な従業員の形にいたしたい、こう思うわけでございますが、その際にも、ただいま竹内先生御指摘の五人未満の健康保険の問題を、これらの業種についてはぜひとも解決してやりたい、かように思っておる次第でございます。
○小笠委員長 帆足計君。
○帆足委員 きょうは有益な統計の御説明を願いまして感謝いたしますが、最近、日本の中産階級が没落しつつあることは好ましくありませんけれども、しかし、大衆の生活と中産階級の生活が接近しつつあるということは、また反面私は慶賀すべきことで、この統計局の調査で大いに啓蒙されるのでありますが、なぜ理髪業が、またパーマネントが、またふろ等がそう高くなったかということは、だれしも疑問に思っておりますけれども、しかし、それによって過去の徒弟制度の体系が近代化されて、そしてその人たちに市民としての生活がだんだん保障される傾向にあるとするならば、サービス業が向上しつつあるということに対しては、われわれも、また物価の抑制に骨を折ってくださっておる主婦連の諸君も、この趨勢だけは正しく理解せねばならない。だとするならば、いままで想像もできないような低賃金、五木の子守歌のような低賃金で働いておった人たちが全面的に人間的生活に移ってくるならば、これは一般の小商人、小売り商にも響くことであろう。だとすると、これに対する側面からの援助は、一つは施設についての金利を安くし、金融を楽にし、税制を楽にし、そして金融期間を長くして償却について考慮する。もう一つ重要な問題は、徒弟さんたちの住宅問題に対して格別の配慮を払ってあげる、この側面援助によってコストの暴騰を抑制するということが最も適切なものであろうということを痛感するわけです。
 そこで要望をかねまして質問するわけですが、第一に、私は先日ある大衆食堂に行って運転手さんたち、秘書さんたちと一緒に食事をしました。それはたくあんと、冷ややっこと、ホウレンソウと、それからサバの塩焼きでしたけれども、おなかがすいていたせいかたいへんおいしかったです。もしこれが一流の料亭で食べたならば、ふるさと料理などといって二千円もとるだろう。しかし百五十円で食べることができました。私は、こういうまじめなおじさん、おばさんたちが経営している大衆食堂などが、個人恩借や質屋に行かなければならぬようなことでは困ると思うのでありまして、やはり民主主義といっても、多少進歩的、指導的民主主義ということは、日本の今日の段階としては必要ですから、こういうようなまじめな大衆食堂などに対しては金融の道をあけてあげる。いたずらに高級食堂のみ、高級料亭だけが豪華けんらんたる、まるで織田信長でも、封建大名でもそろって豪遊しているのではあるまいかと思われるような不夜城が居並んでいて、他方では、こういう堅実な大衆食堂が資金に困っておる、重税に追われておるというのでは困るのでありまして、この点については、いまの環境衛生金融公庫が挫折したとするならば、国民金融公庫の中にそういう部局があるときに、その運用方針に対して、監督官庁及び厚生省はもっと話し合う必要があるのではないか。私は今日の高級料亭の値段は目に余るものがあると思う。客を一人呼んで一万円もする。昔は、私は経団連の係長をしていたときに、くにからおじさんがきまして、金田中で昼飯をごちそうしました。そのときの費用は自分で払ったものです。金田中といえば一流の料亭です。最近は行く機会がありませんけれども、一係長のときでも昼飯くらいは、おじが上京したときはそこでごちそうすることができた。いまは思うもおそろしいので、そして金持ちのおめかけさんにそれ以上さらにチップを上げる必要はありませんから、自分で払うことは原則としてやめまして、お客になったときだけ行くことに改めました。しかし、とにかく高級料理店のありますことも、時としてはこう然の気を養い、ことに、外国のお客さまを案内する場合には社交場として適当でありますから、必ずしも悪くありません。悪くありませんけれども、アンバランスがあまりにもひどいので、やはり大衆食堂というものが、いかにかわいらしい、愛すべきものであるか、また国民の保健上いかに重要なものであるかということについて私は痛感いたしておりますので、ぜひ政府当局の御注意を促したい。
 第二には理髪、パーマにつきまして。パーマのほうはセットがむずかしいから高いと思っておりましたところが、指数で見ると、パーマの値上げ率のほうが小さい。これはあるいは女子の低賃金の一種であるまいかと考えるのは、パーマネントに出ている女の子で、しかたがないからアルバイトでバーに来ているという娘にときどき会う機会があるわけです。職業は何かと聞くと、パーマしていますと言う。やはり相当指数は上がりましたものの、低賃金でなかろうか。また住宅問題のために、下宿料が十分でないというので補わねばならぬのではなかろうか。聞きますと、理髪及びパーマにつきましては非常に厳重な国家試験がありまして、試験問題など見ますと、私など受けたら、あるいは落第するかもしれぬと思うようなむずかしい試験問題がある。しかも、長い間インターンを経てそして。パーマになる。功成り名遂げてパーマになったときは、小僧よりも安い給料で働く。そしてまた、幸いに近ごろ環境衛生の同業組合の人も自覚されまして、女の子のことですから、夜なるべく早く店じまいしようというので、昔は九時ごろでありましたのが、六時とか七時とか、早く切り上げるように同業組合の申し合わせができた。私はそれに対して尊敬しておりますけれども、その余暇の時間を読書とかデートに使うのではなくて、またかせがねばならぬという低賃金の現状を見まして、あれほどむずかしい、まるで短期大学のような国家試験を受けて、なおかつ口をすすぐに足らぬということは。同時に幼稚園の先生とか、託児所の先生とか、精神薄弱児を引き受けておる娘さんたち、看護婦さんたち共通の問題でありまして、どうも厚生省というところは、私は政治力が少し足らぬのじゃないかと思う。厚生省は昔の内務省衛生局のような劣等感を持っているのではあるまいか。われこそは福祉国家において宮中第一次の席次を持っておって、まず厚生省の予算をとってあとの予算はゆっくり考える、このくらいの気魄があればいいのに、予算は全部よそへとられてしまって、最後に一月ごろになって、語るも涙聞くも涙、予算はもうきまってしまって、きまった予算は、汽車は出ていく煙は残る、残る煙がしゃくの種、(笑声)これが日本の現状ではないかと思うのです。私はそれを心から痛感します。わが親愛なる同僚議員諸君も笑ってくださるところを見ると、大いに共鳴してくださるものと心強くなるわけです。
 そこで、施設に対する問題を外国と比較してみました。すると、パーマにしましても、理髪にしましても、サービスは日本は非常にいいのです。最後には背中のあんままでしてくれますし、世間話もする。しかしその施設においては、まだ夏目漱石が「草枕」や「二百十日」に書いてある江戸っ子の散髪屋の風景のような施設のところが非常に多くて、がりがりさかぞりして、シャボンでぎゅうぎゅうこすって、井戸水でさっと流すというようなところがたくさんある。いなかに参りますと、じょろで頭に水をかけるところもございます。まあアサガオじゃあるまいし、じょろ水をかけられるのも風雅でけっこうでございますけれども、衛生上からいえばあまり感服いたしません。したがいまして、これらの住宅資金は、散髪屋のおやじの二号さんを囲う手当じゃなくて、これは一たん設備をつくったならば、公共集会所のようなものです。散髪屋は庶民のクラブのようなものであります。いわば赤十字のようなものであります。赤十字に対して重税を課し、資金も安い資金を十分貸さないということは悪いことである。私は、ギリシアやその他のややおくれた国々の理髪に参りましても、設備は非常に優秀です。しかし技術は日本のほうが優秀です。そして丁寧丁です。したがいまして、環境衛生に対しましては、人件費が上がってくるにつれまして、これを緩和しますのには、どうしても設備資金及び従業員の住宅資金、この施策が伴わなければ、せっかく物価委員会でこうして話し合ってもむだではあるまいか。
 最後に、統計をいただきたいのですが、これにはわが親愛なるバー、キャバレーが入っておりません。バー、キャバレーというものの功罪は相半ばでございます。功は、やはり人生ですから、わが親愛なる議会においても、ときにはしゃくにさわることもありますし、それから会社におきましては、わけのわからぬ上役にゆえなきしかられ方などをされて、それをそのままわが家に持ち帰りますと爆発しますのが、バーによってワンクッションして緩和される。また、平素心の通ぜぬ友だちともバーでともに語れば、心も解け、誤解も解けて、ヒューマンリレーションはよくなる。こういう効果もあるわけです。罪のほうは、ややもすれば行き過ぎる傾向がわれ人ともにございますが、そのほか値段がめちゃくちゃに高い。もちろん、よい施設で適当に値段が高いことはけっこうですけれども、わが国のバーは世界の恥辱だと思っております。というのは、値段の高いことはめちゃくちゃでございます。ギリシアの暴利バーに匹敵する。価格表示制度というのが法律できめられておりますけれども、実行されておりません。たまたま実行されておるとすれば、サントリーのハイボールが幾らとか、ピンクレディがどうだとか、サイドカーがどうだとか、フルーツいかがということになると、もはや一週間分の給料が飛んでしまう。私は丸善で四百五十円の英書を買いました。その英語の本を友だちに渡すために、銀座裏のちょうど近所にバーがありましたから、そこにとりに来てくれと言って待ち合わせた。待ち合わせている間に三本飲みましたら、その支払いが四千五百円、丸善で買ったわが親愛なる洋書は四百五十円、これでは人生のバランスがとれたといえるかどうか。まだ宵の口でありますから、丸善が終わってすぐの時間ですから、まだ宵やみ迫るころでもあります。宵やみ迫れば悩みは果てなしという、これはまた別でございますけれども、そこで、私はこの統計の中にバーの統計が入っていないのはよくないと思うのです。外国では、バーのかわりにおおむねクラブがワンクッションとしてございます。また、わが家も民主化されて、友だちを呼び、妻とともに、娘とともに友だちを訪れて楽しむことになっています。私どもも、昔はゆかたがけで友だちのうちを訪ねて楽しい日を過ごしましたが、いまの大東京になりますと、ゆかたがけでふらっと遊びに行く友もゆかりもございません。だとすれば、つい友だちと会う場所、新聞記者諸君と会う場所となれば、やはりバーを選ぶでありましょう。したがいまして、今日バーの持っている意義は、単に中産階級だけでなくて、一般の勤労階級にとっても、レクリエーションの場所として非常に大きな意義を持っておるのでありまして、この点は婦人議員の方はたぶん御存じなかろうと思いますけれども、バーというものの男性に対する鎮静剤としての役割りは、実にハーモニー以上でございます。したがいまして、そこで消費される金額はばく大なものでありまして、生計費の中で、もしパーというものがもう少し合理化されておったら、またはそれがなくて済むような世の中であったならば、家庭の電化のごときは、もうたちまちにして私は完成するものと思います。安月給取りでも、なおかつやはりレクリエーションの場所としては、パーを除いて適当な、ちょっと話し合う場所がないというのが現状です。したがいまして、パーなどといってばかになさらずに、やはりきちっとした統計をおとりになって、そしてそこから一種の社交的雰囲気もでき、明朗にして健康な場所にしていただきたいと思うのでございます。それの持っている日本に及ぼす影響は非常に大きいのでございまして、わが国のへぼ作家などというものは、ほとんどバーを舞台として小説を書いておりますが、あまり感心した文章はございません。しかし、それは重要なことですから、一ぺん統計をお出し願いたい。それで、私はバーを弾圧せよと言うわけではないのです。そうなるほうがやがてもっと栄えるし、もっと能率的であろう。いまのような状況を続けますならば、ちょうど映画館が今日まさに滅びる前夜にあるように、みずからいやしめれば人これをいやしむ、ついに経営が没落する。もうすでに銀座裏のバーの没落は始まっているわけです。せっかくの場所ですから、健全な意味で、国民の心身の健康に役立つような指導行政というものが必要であると思いますが、きょう拝見した統計の中に入っておりません。おおむね生計費統計などでも、これを隠して言わないのですから、亭主の隠し金なんかでやっておりますから、統計に出ておりませんけれども、案外に大きな数字である。私は、かつて会社の部長をしていました時代に、自分で統計をとりまして、その大きさに驚いておる次第でございます。したがいまして、これに対する統計をお出しいただきたい。
○舘林政府委員 第一問のこの環衛関係の特別融資ワク、国民金融公庫の中に設けられました特別融資ワクの貸し付けの運用にあたっては、十分環衛営業の実態を配慮するようにというおことばがございましたが、今回、国民金融公庫の中に二百億の特別ワクをもって、環境衛生営業に対しまして、その近代化、合理化をはかろうとするこの貸し付けにあたりましては、厚生省の方針に従って、厚生省の推薦するものに対して貸すという扱いをするようにいたす予定でおります。その際に、お話のございましたような一般大衆食堂、あるいは旅館についても同じでございますが、従来、観光旅館のような大型旅館に対する融資は行なわれておりましても、一般旅館、国民旅館というような国民大衆が利用する旅館に対する貸し付けが不十分でございましたので、そういうものに対する貸し付け、あるいは、先ほどお話のございました徒弟制度で住み込みというような形でない、近代的なつとめ人として必要な寄宿舎、そういうようなものを十分配慮するようにいたしたい、かように考えております。確かに、お尋ねのように、今日理容、美容等に課する国家試験は相当きびしいものでございまして、そのきびしい国家試験並びにインターンの制度に比例いたしまして、従来の待遇がかなり前時代的なものであったことは御指摘のとおりでございまして、これらの人々に対する処遇、営業のやり方、大福帳でないような営業のやり方に変えること、そのことがやはりこれからの私どもの任務であることを十分自覚しております。従来の私どもの態度が、やや内務省衛生局的な、取り締まり一方に偏しておったということに対して、今日私どもとしては反省をいたしておるわけでございまして、これらの低所得階層ともいうべき零細業者に対しては、別の観点から、取り締まりだけでなくて、これらの営業をより近代的に、所得も適正に、また料金は、国民の側から見ても法外なものにならない努力を私どもとしては払うような行政の熱意を持つ必要があるということから、本年度から特別の補助金を持ち、あるいは融資の方法をとろうといたしておるわけでございまして、今後ともその点は十分気をつけてまいりたい、かように思っておるわけでございます。
 先ほど先生からお尋ねのございましたカフェー、バーの数は、そこに印刷を落としましたが、昭和三十九年の数は全国で三万七百九カ所でございます。ちなみに、すし屋が一万三千二百六十八、そば屋が三万三千八十、料理店、待合等が二万七千六百五十五、喫茶店が八万二千八百六十七、その他の飲食店が四十一万三千三百九十
 七、以上のようになっております。
○帆足委員 一言だけ。四つ項目がありましたが、第一は、環境衛生関係の業者は、表に示しておりますように、大部分中小企業です。したがいまして、大企業における労働組合運動のような形を私は好ましくないと思っております。それこそ合理主義的に、経営者と従業員とが協調して、同じかまのめしを食い、同じところに生活をしておるわけでありますから、これはほんとうに経営者もかわいがっていただき、そうして従業員もいたわっていただくという方式にしていただきたいと思います。
 第二に、遊興飲食税というのが従来ありまして、いまは名前が変わったそうですか、当時は、そば屋に行ってそばを三百円食べますと一そばを三百円食べることはありませんから、ビール一本飲んでそばを食べますと、遊興飲食税がかかる。そばを食べてなぜ遊興であろうかと私は思いまして、これはそば屋のねえさんの手でも握ることを政府が奨励し始めたのかと思ってびっくりしましたが、そういう御意思でもなさそうだ。これが遊興飲食税。そして、すしをつまんでも遊興飲食税。近ごろやっと他の議員諸君からも攻撃があって、これは最近飲食税に変わったと思いますが、それでも先日までは五百円。五百円といえば、友だちと二人で行ってビール二本飲んでちょっとつまみをとって、これに税金がかかる。今度は六百円にするそうですけれども、これなどは物価対策の見地からいって、私は八百円か千円までぐらいはこれに税金をかけることは、他と比例して酷ではないかと思う。こういうことも物価対策の一環として考えられます。
 最後に、水洗便所が普及しますと伝染病が急激に減ることは、もうあなたの御承知のとおりです。伝染病が減れば棺おけ屋も減りますし、それから他の関連の経費もずっと節約できます。したがいまして、せめて飲食店だけには水洗便所を早く優先的に普及する必要があると思いますが、私が東大を出ましたときの日本の鉄鋼産額はわずか二百万トン、大東亜戦争の前夜に六百万トン、それがいまは何と敗戦国になって四千万トン、世界第三位の鉄鋼生産額。四千万トンの鉄をつくっておりながら、私の出身は渋谷、中野、杉並ですが、そこの都心といわれるところの近所の喫茶店やすし屋に、水洗便所の普及しているものはまだごくわずかです。四千万トンの鉄をつくっておりながら、飲食店に水洗便所もないとはこれいかに。しかも、そのおトイレに行ってみますと、まずウガヤフキァェズノミコトがっくりたまい、スサノオノミコトがものしたもうたような、そういう豪快にして臭気ふんぷんたるおトイレがある。そしてウジ虫が一ぱいおる。ウジと一緒に回虫だ。回虫卵をよくかんで食べればいいと言った議員さんがおるそうでありますけれども、あれは顕微鏡で見なければわからないものでございまして、ごみの中にもおるのであります。したがいまして、飲食店の水洗便所に対しては、補助金を出し、長期の金融をする、こういうふうにいたわりのある措置を次々ととれば、物価高もその点ある程度押えることができる。
 まあ他に質問の方もございますから、今後ゆるゆる研究して、またたびたび御足労願いますから……。
○舘林政府委員 先ほど、御質問に対して少し落としたところがございますので申し上げますが、バー、キャバレーの料金につきましては、現在風俗営業等取締法の関係で料金の表示の規定があるわけでございますが、実際上はそれがないわけでございます。なかなか取り締まりが行きわたっていないという実態がございます。これらの営業の実際の姿を見ますと、今日の日本のバー、キャバレー等の料金が法外に高くて、日本の国威を失墜するような事例も相当あるわけでございます。したがって、これらの料金が適正であるかどうかというようなことの指導は、当然環境衛生営業の対象として、今後私どもに課せられた任務であろうと思いますし、またバー、キャバレーが特別の環境衛生同業組合をつくっておりますので、そういう組合を通じて私どもも今後これを指導してまいりたい。ただ、アメリカのように酒の席に女子がはべることを禁止してある国と違いまして、わが国では女子が客に対する比率が多く、また客の接待を長時間いたしておりますので、それらの従業員の経費がかなりバー、キャバレーの料金に加算されてきておりますので、相当高いものにつくには違いないと思いますけれども、しかしながら、今日の営業の実態そのものが、ただいま御指摘のございましたような料金も示さない、あるいは客の要求のないようなものまで持ってくるというような、かなり特殊の営業実態を示しでおることは適当でないと私どもも考えておりますので、少しずつ合理的に指導をしてまいりたい。ただ、同時に先ほどお話がございましたような日本の理容所、バー、キャバレーもあるいは同じでございましょうが、いわゆるうるおいといいますか、日本独特のうるおいのある姿は、できるだけ残してまいりたいというような気持ちで指導してまいるつもりでございます。
 それから、御指摘のございました水洗便所の点は、私どもも日ごろから痛感いたしておるところでございまして、今日日本の水洗便所の普及率は、国民の八%しかございません。水道の普及率が六〇%以上に及んでおるのに比較しまして、格段の非文明国的な姿でございます。せめて飲食店だけは水洗便所に改造せしめるように、法律で強制できないかという声が前々からあるわけでございまして、法律で強制しないまでも、今回このような貸し付けが行なわれるのに際しまして、できるだけ便宜をはかり、また地方によりましては、補助金を出しておるところもございますので、そういう飲食店のようなところには、比較的容易に水洗便所ができるような配慮をしてまいりたい、かように考えております。
 なお、先ほど竹内先生から御指摘のございました数字で、後ほど計算をして申し上げますと申し上げました部分を申し上げますと、一カ月の消費支出が、昭和三十八年四万三千六百十六円、それに対しまして、この第七表でございますが、この七表に書いてございます理髪、パーマネント、入浴、洗たく、映画観覧料、これだけの占める部分は月平均千二十一円、総支出に対しまして二・三%でございます。これだけが環境衛生関係の営業のすべてではございません。そのほか、先ほども申しましたような飲食店関係が相当ございますから、これだけがすべてではございませんが、ここに書いてありますだけでございますと、総支出に対しまして二・三%を占めておるわけであります。
○小笠委員長 倉成正君。
○倉成委員 統計の第二表で、人口十万当たりの施設の統計が出ているわけですが、これは帆足先生その他からお話がちょっと出たように、山間僻地あるいは離島、こういうのを含めた統計なんですね。しかし、現実にわれわれが政策としていろいろ考える場合には、やはり都市であるとか離島であるとか、あるいは山間僻地であるとか、地域によってある程度の実態を知らないと政策が出てこないと思いますので、できる限り、そういうミクロの統計でわかるのがありましたら、ひとつ次の機会でけっこうでございますから、お示しいただきたいのが一点。
 もう一点は、これらのいろいろな業種、たとえば浴場、理容あるいはクリーニング、大衆食堂も入れてもいいと思いますが、そういう業種について、設備投資が一体現在どのくらい行なわれておるのか、現在の資産はどのくらいあるものか。これは全部でなくてけっこうです。それから、これをどこから借りて、どういう条件で借りておるのか、自己資金がどういうものでどこから借りておるのか。それからもう一つは、やはり近代化のための御指導をいろいろ厚生省でなさっておりますが、そういう近代化、こういう業種についてこういうふうにしたらいいという指導方針に基づいて、一体どのくらいの資金需要が要るのかということ。これは国民金融公庫のワクを二百億設定されたということと関連するわけですが、確かにこの二百億は、まあ環境衛生金融公庫からすると後退ではありますが、一応曲がりなりにもこういう前向きの姿勢を示したという意義があるわけです。しかし、一体こういう資金需要に対してこれがどういう役割りを果たすのか。ただ二百億ばく然と財政上の事情からつけたということでなくて、年次計画なりあるいはそういうものについて、どの程度の役割りを果たすのかという意義があると思います。この点もきょうでなくてけっこうですから、おわかりでしたらひとつ資料を整理して委員会に提出していただけば幸いだと思います。
○舘林政府委員 地域のミクロの統計は持っておりますが、本日ここに持ってきておりませんので、次会にお示し申し上げます。
 それから、設備投資の状況並びに金を借りたとすれば、あるいはその金を元にして設備をつくったとすれば、その資金はどこからきておるかという実態は、ちょうど特別調査をいまやっておるわけでございますので、できるだけ集計を急ぎまして、集計が終わり次第提出申し上げます。
 それから、近代化のためにどの程度の資金が要るということをもとにして環境衛生金融公庫の設定を考えたかということでございます。将来またいろいろの近代化も必要になってくると思いますが、当面近代化に必要な資金といたしまして、環境衛生関係営業全体について積み上げて集計いたしますと、三千三百億でございます。私どもは、この三千三百億を五年間で達成いたしたいということで、先般環境衛生金融公庫半年分で二百億を要求をいたしたわけでございます。今回一年分二百億でございますから、ことしの計画では五年間に達成するというわけにはまいりませんけれども、今後ともその点は努力してまいりたい、かように考えておるわけであります。
○小笠委員長 山本勝市君。
○山本(勝)委員 ちょっとお尋ねしますが、最近ヘルスセンターというのが盛んに方々にできておるのですが、あれは公衆浴場としては扱わないで外になっておるのですか。
○舘林政府委員 現在法律できめられております。都道府県知事がきめております公衆浴場の料金は、特殊浴場を除くという扱いになっておりまして、その除かれた特殊浴場の中に、トルコぶろ並びにヘルスセンター等があるわけでございまして、一般的には、ヘルスセンターは一般浴場とは別個の存在でございます。普通の浴場でございますと、全国の最高はおとな一人二十八円でございます。したがいまして、それ以上のものは特殊浴場として統制外のものでございます。
○山本(勝)委員 これは厚生省の、取り締まりと言っては悪いですけれども、やはり管轄になっておるわけですか。ヘルスセンターは、全然厚生省の外にあるわけですか。
○舘林政府委員 公衆のために提供いたしております浴場は、すべて公衆浴場法の範疇に入っておるわけでございます。したがいまして、ヘルスセンターの浴場でございましても、トルコぶろでございましても、公衆浴場法の対象営業といたしまして私どもの監督下にあるわけでございます。
○山本(勝)委員 ちょっとこまかいことを言うようですけれども、あるところで舟ぶろつまり、舟の中にふろをつくって、そして一般的にヘルスセシターと同じようにやっておるわけですが、ただ、ふろということばを使ったから、それで公衆浴場にひっかかるからふろということばを変えろ、こういう注意があった。それは名前だけですけれども、ただふろとつけたのがいけない。ふろといえば公衆浴場に入ってしまう、ふろだから。しかし、ふろとつけなければ、特殊ぶろというか、ヘルスセンターのほうに入ってしまう。これはこまかいことですからなんですけれども、具体的にそういう事件があったのですよ。それで、そういう点はほかにも−公衆浴場とヘルスセンターの関係は、二今後営業上からいいましても、公衆浴場については、一定の区域的な制限をしておるとか、いろいろお話もありましたが、しかし、公衆浴場としてだけ考えますと、家庭内でどんどんふろがふえていくということが、一方営業上からいって非常に圧迫になっておる。もう一つは、ヘルスセンターというものが非常にたくさん、ところによるかもしれませんけれどもできてくる。これからもやはり公衆浴場というものが圧迫を受けてだんだんむずかしくなってきて、両方から圧迫を食っておると思うのです。しかし、家庭内におけるふろがふえるということも、またヘルスセンターができるということも、また別の意味があるのですから、その打撃が及ぶことはいかぬというわけじゃないのですけれども、少なくとも公衆浴場を今後どう育てていくかという場合には、両方の影響を考える必要があるのじゃないか、そう思います。それで、あるところでは設備資金をやるについても、浴場としてはなかなか借りられない、経営がむずかしいという点もありましょうが。そこで、二階をヘルスセンターみたいなことにして、二階で踊りを踊ったり、いろいろ食事を出したりというようなことで、そのほうで、何か政府機関の金ですけれども、借りてようやくつくったという例もあるわけで、こういう点も考慮する必要があるのじゃないか。
 もう一つホテル、この中に初めのところにはホテル、旅館という統計が出ておって、あとの従業員というところには、旅館というだけのことになっておるのですけれども、この旅館という中にホテルが入るのですか、入らないのですか。
○舘林政府委員 ただいまの最後のお尋ねの点は、旅館というものの中にホテルは入ります。これは統計のとり方でございまして、総理府が現在こういう統計のとり方をしておるのであります。
○山本(勝)委員 入るとすると、第一表の中にはホテル、旅館、こういうので三十年から三十九年までの施設の数が書いてありますが、第三表の従業員というところには、旅館と書いてホテルというのはないのですけれども、この第三表の中にホテルも入っておるのですか。入っておるか入っておらないかによって非常に数が違ってくると思うのです。
○舘林政府委員 ホテル、旅館、下宿業、全部入っております。
○山本(勝)委員 大きなホテルでも、全部厚生省がホテルとして扱ってやっておるのですか。
○舘林政府委員 大きなホテルでも下宿業でも、旅館業法の対象になっております。
○山本(勝)委員 それから、モーテルというの盛んにこのごろできておるのですが、あれはどうなんですか。
○舘林政府委員 人を宿泊させる施設は、いずれも旅館業法の対象でございます。
○山本(勝)委員 モーテルというのは、非常にもうかる仕事として最近できてきておるのですが、なぜもうかるかというと、あれは連れ込み宿になるからもうかるのです。結局、自動車で女を連れていってそこでちょっと休む、そういうことであれは非常にもうかる仕事になっておるのですよ。そういう点は厚生省の管轄ではないかもしれませんけれども、もしモーテルというのがあなた方の何に入っておるなら、これもいろんな意味で少し検討を要するのではないか。
 それからもう一つ、環境衛生というふうに一括して、この間も公庫をつくれという非常な強い要求がありましたけれども、しかし、環境衛生というのは非常に範囲が広いために、その中を調べてみると、まるで性格の違ったようなものが入っておる。したがって、公庫をつくるときの陳情団というようなものは、たとえばホテルだのというのは全然来ない。それから食品環境衛生の中で、うどん、そば屋というのは食品環境衛生に入っておるのですか。それで実際問題として、地方に保健所関係の協力会がありますね。そうすると、その中にそば屋なんというのは入らないところが多いのじゃないか。そば屋、うどん屋というのは非常に数が多いものですから、これは別個に神田に大きなビルまでつくってやっておるのですけれども、このそば屋は、この間の公庫のときには猛烈に来ました。それからあとふろ屋ですが、これが中心だったのじゃないか。旅館なんていうのは全然来ないところを見ますと、環境衛生に関する公庫をつくるとかなんとかいうふうなのは、数が多いですから政策的には必要であったかもしれませんが、しかし、中身を調べてみますと、実際に必要とするものは、その中のこれとこれというのであって、表面の数だけが非常に多くて、実際は中身は非常に違っておるという点があるのじゃないか。そういう点で、私は扱っていく場合に、そば屋、うどん屋、それからそれに入れれば中華料理の小さな店、ああいうほんとうの一般大衆的なもの、それに一般のふろ屋、こういうものを特に離して対象にして検討していく必要があるのじゃないか。そば屋なんというものは、実際東京なんかの町かどの一坪百万も二百万もするようなところにざらにあります。ありますけれども、あれは昔から、まだ野っ原の時分から、ずっとあそこにおるからやっておるだけであって、いま新しくああいう一坪百万もするようなところへそば屋を始めたら、とても立ち行くものじゃない。ですから、こういうものがいま困難をしておる理由というものをいろいろ検討して、今後どうやっていくかという場合には、そういう点まで考えていかないといかぬ。これは散髪屋でもそういうところがあります。親代々やっているからやれるだけであって、新しく資本を投じて、そして散髪屋をやったら、とてもあんなことではやっていけない。ですから、散髪屋やそば屋が健全に経営していけるようにやっていこうというのなら、そういう点までも一応考えた上で、どうしていくかということを考えられないといけない。それは、いま新しくつくるということでは絶対やっていけないのだけれども、とにかく、あるものがどうにかやっていけるようにしてやろうというのも一つのねらいでしょう。しかし、それは中途はんぱなものです。それから、このごろはそば屋もやむを得ないものですから、そばやうどんだけではいかぬものですから、みんなごはんを出すようになった。ごはんというか、相当な料理を出すようになった。それでなければやっていけないものですから。
 そういうことで、特殊性といいますか、環境衛生の中のことに食品環境衛生というものと、食品以外の環境衛生というものとは非常な違いがある。それから食品の中身、いま言った料理屋というふうなもの、ある地方の料理屋の団体なんというものは、総会を開きますと、地方事務所の職員は呼んでくる。これは地方税の関係があるから呼んでくるのです。しかし、保健所には全然見向きもしないで、保健所なんか呼んでこないところもあるし、またあるところによりますと、保健所を中心にして地方事務所なんかは呼んでこないところもある。これはまちまちです。まちまちですが、そういう保健所管轄内の、実際厚生省の管轄に入っておるものの実態をよく調べられて、そして今後どうやっていくかという行政の場合にも、一々業種によって――ホテルといいましても、小さい連れ込みホテルみたいなものでホテルと書いてあるのもありますし、それから堂々たるホテルもあるし、旅館よりも小さいようなものをホテルと書いてあるのもありますから、ただ名前だけではとても扱っていけない問題だと思います。これは私の感じたことを申し上げて御参考に供したいと思うのです。
○舘林政府委員 ただいまお話にありましたように、環境衛生営業の中にはいろいろございまして、大きな堂々たる世界的なホテルから、しがない下宿屋に至るまであるわけでございます。したかいまして、先ほど申し上げました国民金融公庫の中の別ワクの貸し付けにつきましても、貸し付け対象は十分考えて貸し付けてまいりたい、かように思っております。ことに、先ほど来御指摘のございました公衆浴場とかそば屋というものは、最も庶民的な、庶民の生活に直結した対象でございまして、今後これらの最も低料金で、多数の大衆のサービスをしておる機関を、このようにして育成するというか、保存するというか、そういうことをしていくのにどうしたらいいかということを私とも十分考えてまいりたい、かように考えております。ことに、心配いたしておりますのは公衆浴場でございまして、公衆浴場は先ほど御指摘のありましたように、家庭ぶろが発達してまいりまして斜陽営業でございます。漸次客は少なくなってくる。しかも、かなり広い敷地で相当しっかりした建物か要る。ほとんどの建物か従来ともに平家で、ほとんど立体的な利用をしていないということから、しかも料金はかってにきめられなくて、消費者代表か加わった会議を経て、知事か非常に苦境に立ちながら料金をきめていくという、これからの公衆浴場というものは非常にむずかしい対象になってくるわけでありまして、これらの営業の営業主に聞きますと、ふろ屋なんかとうの昔にやめて、アパートでも建てたほうか土地の利用価値としてははるかに高い、ただ自分は、先祖代々こういう仕事をしておるからやめたくない、ということでやっておるわけでございまして、私どもとしても、これがやめられた日には、ふろもないような低賃金の大衆はどうなるだろうかということで、これから公衆浴場をどういうふうに維持していったらいいか、もう少し立体的に利用させるのか、他の営業によって所得を得させるのか、これから公衆浴場をどう指導していくか、先ほどそば屋かほかの食品を扱い始めたというお話がございましたか、浴場に対する指導も、非常に私とも苦慮いたしておるわけでございます。
○山本(勝)委員 ちょっと一言だけ。ことし大騒ぎした環境衛生金融公庫というのは、あなたのほうでも大いにバックしておったようですが、まだあれは続けるつもりなんですか。私はあの運動がきたときに、むしろあんなばく然たる環境衛生金融公庫というのは、なるほど二千五百万から有権者をかかえておるなんて言いますけれども、ああいうことはもうやめて、むしろいまおっしゃったような公衆浴場、あるいは大衆的な食堂もそうですか、ことに公衆浴場というようなもののために限って、国家の特別な財政措置、こういうものをやったほうか、いまおっしゃったように、一方では衛生設備をやかましく言いながら、一方では料金は上げさせない、こういう特別なものに対しては、税法の上でも特別な措置を講ずる理由かある。それからその設備その他についても、設備を命ずるのですから、そうして料金を上げられないというものは、これは税だけじゃなしに、財政的にも融資面でも特別に扱う価値があるから、そういうものだけを抜き出してやればこれは成功するんじゃないか。成功するし、またするのがほんとうじゃないか。それをあんまり範囲を広げて、連れ込み宿までもうみんな入っておるようなもので公庫をつくるなんていったって、われわれか迷惑ですよ、あんまりやかましく言ってきて。公正に考えて、そんなものはだめだと言って私ははねつけましたけれども、しかし、その中には何とかしてやりたいというものも含んでおるわけです。これについて、同じことを来年また繰り返すつもりなのかどうか。あなた方の責任じゃないでしょうけれども、管轄下にあるものか、全国的にああやって大騒ぎして結局だめだった、こういうことであと味が悪いんですが、どういうことにしますか。
○舘林政府委員 いまの段階で、将来のことはちょっと予測しがたいわけでございますが、ただ、先般来問題になっております環境衛生金融公庫も、各業種同じように貸す、ということではございませんで、業種の特に近代化に必要な部分についてでございますので、内容は各業種いろいろでございます。したがいまして、国か貴重な資金を貸す対象としてふさわしい内容のものにだけ貸すということに、もちろんしぼっていこうと思います。なお、公衆浴場につきましては、通産省か所管いたしております近代化資金の対象に一部なっております。これの対象になりますれば、御承知の無利子で融資をいたしておりますので、また、水道料金は公衆浴場についてはほとんどの都市がかなり他の事業所よりは安くしておるというような保護はいたしておりますが、今後とも公衆浴場にどういう処置をしていくかということは、私どもとしても十分考えてまいりたいと思います。
○小笠委員長 村山喜一君。
○村山(喜)委員 いろいろお話を承っておりますと、中小企業かやっているからということで、非常に同位的な立場からの質問並びに答弁かなされております。私は前、県の環境衛生適正化審議会の委員をしておりました。所管する部門は五つあるわけですが、環境衛生法が成立をした直後のころでありますが、審議会の構成メンバーを見ておりますと、学識経験者というのが主体になっておるわけですね。そしてそれか中心になって最低料金制度というものをきめるような仕組みになっています。私はこれはちょっと問題があるのじゃないかと思うのは、消費者代表というものか、そういうようなものの中に入ってきていないということか一つ。それから、アウトサイダーを規制ができないというのが一つあります。最近は農協とかいろいろな職員団体等におきましても、厚生施設ということでアウトサイダーとしての仕事かふえている。そういうような部面からのトラブルがあちらこちらに出ております。ところが、その最低料金制ということできめましてもそれか守られない。守られない理由は過当競争、いわゆる自由に営業ができる、店舗を幾らでも開設かできるわけです。いなかになりますと、これは人口がどんどん減っていくわけですから、床屋さんに行く人間も減っていく。その上に新規の店か次から次にできるわけです。できますと、一軒当たりのお客さんに対する割合か低下してくる。低下してくると、それだけサービス過剰という形になってくる。そして料金を上げるか、あるいはサービス過剰かということでやらなきゃならないという仕組みになっておるわけですね。それから、いま公衆浴場については二百メートルという距離制限があるが、その他の施設については、何らそういうような規制がないわけです。そういうような面から、やはりいままであなた方のやられるのは環境衛生、そういう立場の厚生省としての衛生行政というものが中心になって行なわれたところに、今日この問題が出てきておる。料金か高くなりますと、最低料金かきめられましても、それは最高料金を示しているわけじゃありませんから、適当に値段を上げられて、そして過剰なサービスを押しつけられる。すると、フランス香水か何か知らぬけれども、そういうようなのを振りかけられて、はい幾らでございます。お金を出すときになって初めてお客さんはびっくりするという、そういう消費者か対応できない段階がある。だから、いわゆる散髪屋でも段階制の料金公示というものをしっかりやってもらわなければならないわけです。散髪だけ、あるいはひげそりだけ、こういう料金の区分が公示されていないところがたくさんあります。そういうような問題を一緒に考えてもらわなければ、これは消費者の立場というものから物価対策という問題は取り上げているのですから。そういう面が一つ。
 それから、現在の既設の業者というものが、そのように新設の店がどんどんできるようなものを、やはり何らか現制をするという方法をひとつ考えてもらわなければならぬ。それで、それらの店舗の新増設に当たっては、いまおっしゃったように低金利の長期の資金でこれをカバーするという面もありましょう。そこであなたにお尋ねいたしたいのは、その三千三百億円という低利資金を用意しようというふうに考えた。それは、いわゆる町のカルテルと呼ばれている、このような環境衛生法あるいは協同組合法等に基づく共同行為、これによる料金決定というものをどういうふうにしようとしてそれをお出しになったのか。いわゆる価格を上げないためにそういうような措置を講じようとされたのか、あるいは近代化設備のために、あるいは衛生法上の立場からそういうようなものをやろうとしておられるのか、その点のねらいをもっと明確にしてもらいたい。それが一つ。
 それから、この公衆浴場の場合には、これは一つの最高料金が表示されるという形です。だからこれ以上でとってはならないということで、同じ厚生省のそういうような行政にいたしましても、最低料金制と最高料金制の限界の示し方が違うわけです。この点は、厚生省が指示して都内の浴場の実情調査というのをやられているが、はたしてその調査というものは十分であるかということについては、私は問題があろうと思う。といいますのは、いわゆる人件費なり、設備費なり、あるいは燃料費という、その価格構成の要素というものが十分に掌握をされたものになっているかどうか。それと、東京がそういうふうにして最高料金がきまりますと、それに右へならえいたしまして、物価指数その他で各都市の料金がきまっていくという傾向がある。だから、あなた方が実態調査をされるその調査のやり方がはたして完全であるのか、原価計算は一体どういうふうにやっているのか、こういうふうな点についても、私はやはりその公衆浴場の経営者を保護すると同時に、いわゆる消費者、それに入る人たちを保護してもらうための方法というものを考えてもらわなければならないと思うのです。そうでなければ、料金が上がります。二十八円になった、夫婦二人、それに子供三人連れていってごらんなさい、百円をこすのですから。そうなると、冬の間はとにかく回数を減らそうじゃないか、そして夏になったら自分のうちで行水をしようじゃないかということで、自分のうちにふろの施設がなくてもそういうような代替措置を、自分の生活を防衛するという立場から庶民は講ずるのだ。その結果は、それだけ入浴する人員が低下してくる。そういうような、いわゆる消費者の立場というものに立ってもあなた方は考えてもらわなければならないと思う。そういうような点から、一体公衆浴場というようなものについては、いまのお話をお伺いいたしますと、これは保護するという立場の方向だけが強く主張されているようでありますが、いわゆる物価政策との関連において、こういう問題をどういうふうに考えておいでになるか、この点についてお答えを願いたいのであります。
 それと、私はやはりこの環境衛生法の適正化審議会の対象になっております部門につきましては、床屋さんとかパーマ屋さんとか、あるいは肉屋さんとかある、小売り販売もあります。興行場もありますが、こういうようなものについて、あなた方は最低価格ということで適正価格というものを打ち出しておいでになるわけでありますけれども、一つの基準価格というものを新たに設定をする必要があるのではないかと私は思うのです。というのは、それが最低であるということで、結局最高はその店のサービスその他によって違う。こういうようなかっこうで、ほとんどその料金規制ができない形にいまなっているわけです。ですから、ある店にいきますと五百円をとられる。ある店にいきますと三百円で済む。そのサービスは一体どういうふうになっているかというと、お客が必要としないようなフランス香水を振りかけてやったから、それで百円高いというようなことでは、一体そういうようなものが、この消費物価が上がっていく中において認められていいのであろうかどうかという点については、問題があろうと思うのであります。したがいまして、一つの店でこれだけの収入がなければならないし、それに際しては従業員に対してはこれだけの給料を支払うべきだ、こういうような一つの基準というものを設定することが、まだ封建的な存在として取り残されておるたくさんのそういうような状態を解消していく方向にもなるし、お客にも納得してもらえる方向になろうかと思うのでありますが、その基準料金の設定については、どういうふうにお考えになっているかという点であります。
 それから食肉販売の問題でありますが、豚の生産者価格が、屠場の卸売り価格が非常に下落をいたしました。それに伴いまして、豚肉も、すでに食肉の基準価格を下回っているわけであります。各府県におきましては、それに対しましては安定基金のほうからその価格保障を発動をしているという状態にある。ところが、小売り値は一向に下がらないわけです。なぜ下がらないかといえば、牛肉はあまり原料が高過ぎるので、これに対する利ざやをかせぐのはなかなか困難である。だから、牛のかわりに豚で利ざやをかせいでおかなくちゃならぬということで下がっていない。農林省がこれについては下げるようにという指導を行なっているけれども、なかなか実効が上がらないわけです。あなた方が環境衛生適正化法によって食肉販売についても対象としているわけですから、厚生省もやはりそれについては一言あってしかるべきだと私は思う。そういうような点から、あなた方が食肉販売に対するその適正化の問題をどういうふうにとらえておいでになるか、これは消費者物価という上においてきわめて重大な問題がございますので、お答えを願いたいのでございます。
 以上三点。
○舘林政府委員 先般環境衛生関係の金融機関、金融公庫をつくりたいということを思い立ちましたその基本となりましたものは、そもそも最近各種料金の値上がりの中でも、特段に環境衛生関係の値上がりが顕著である。もちろん土地建物等は別といたしまして、その他のものに比較いたしまして非常に値上がりがひどいということで、その原因をいろいろ考えまして、環境衛生関係営業の実態を調べてみれば、前時代的の業態が非常に多い。それが最近の経営の他の部門との摩擦というか、矛盾というか、そういうものが及んで料金にはね返ってきておるというようなところ、並びに営業のそれらの古い形の実態をもう少し近代化し、能率化すれば、すぐさまそれが料金にはね返るようなことのないような措置が講じられるというようなことから、先般来このような特別の金融措置を考えたわけでございます。これらの営業の近代化、能率化が、とりもなおさず料金の非常な激しい値上がりというようなことに対する抑制措置になるであろう、かようなことを配慮いたしまして、このような金融を考えたわけであります。したがいまして、貸し付け対象といたしましては、従来国民金融公庫が一般的にすべての者に貸しておりましたものに対しまして、特に貸し付け対象を選びまして、十分効果があらわれるような事業対象、事業の内容、施設、運転資金等もそういうものに限って貸したい、こういうことで貸し付けるつもりでおったわけでございますし、今回国民金融公庫の中に別ワクとしまして二百億を設定されたものも、同じような方針で貸し付けをいたしたい、かようなつもりでおるわけであります。
 それで、先ほどお話がございました過当競争が今日依然としてありまして、公衆浴場のような距離制限がないために、料金の引き上げにそれがつながってくるというお話がございました。したがいまして、私どもも今回のこの貸し付けにあたりましても、適正な配置ということを頭に入れた貸し付けのしかたをできればいたしてまいりたい。強制的に今日公衆浴場法できめられておりますような法律上の距離制限は、実際上はむずかしいのでございますから、指導並びに貸し付けのしかた等によりまして、できるだけそのような方向へ努力をいたしてまいりたいし、アウトサイダーとの関係ももう少し調整をとってまいりたい、かように思っております。
 それから、理容等の料金の区分を明確にいたしまして、不要なサービスを受けないようにすることは、前々から物価問題の各種の対策の際に指摘されておるところでございますが、ごく一部にしかまだ行なわれていない現状でございまして、これからも十分御指摘のとおり指導をしてまいりたいと思います。
 基準価格の設定ということは非常に好ましいことではございますが、また別の意味から申しますと、それが値上がりの動機になるおそれもないわけではないわけでございまして、今日適正化基準となります最低価格の改定がおくれておりますが、他面このおくれておることの一つの理由は、これを引き上げる結果になるだろうと推定をしておるわけでございますけれども、再計算のし直しをするということが、必ずしも現下の情勢で物価引き下げに対していい影響があると思われないということも配慮の中にあるわけでございまして、基準価格そのものは非常に好ましいものではございますが、十分慎重に処理してまいりたい、かように考えております。
 食肉の価格につきましては、御指摘のとおり環境衛生営業の立場から私どもも十分農林省側と接触を保って、適正な価格になる努力をいたしてまいりたいと思います。
 現在の審議会の構成は、消費者代表、業者代表、学識経験者という形になっておりまして、もしも学識経験者の中に消費者代表という明確な形の方を入れれば、また業者代表も入れなければならないということで、学識経験者の意味が少なくなるわけでございまして、むしろ学識経験者は同時に消費者でもある場合が相当ございます。学識経験者で公衆浴場の利用・者は少ない場合が多いのでございますが、理容あるいは家族が美容を利用するという場合もございまして、学識経験者が十分消費者の立場は考えられる立場にあるということで、私どもはおおむね三者構成でやってまいりたい、かように考えております。
○村山(喜)委員 いまのその点ですが、実際運営の衝に当たりますと、消費者代表あるいは生産者代表、そちらの環境衛生適正化法の対象になる業者の代表というものがどの程度審議会の中で発言力を持っているか。これはなるほどそれらの人たちが出てきていますよ。出てきていますけれども、大勢は学識経験者、公益代表といわれる人たちの手によってほとんどすべてやっていかれるような形になっている。私が言うのは、形は一応そういうような三者構成になっているけれども、消費者代表の選び方というものが問題だと言っているわけです。というのは、地方もいろいろな代表を選んで適正化審議会の委員に任命をいたしております。しかし、それがほんとうに消費者を代表する人たちであるのかどうか。この点については従来の行きがかり等で、学識経験者に近いような消費者の代表が選ばれているという実情ですね。それで、自分たちの生活に直接つながる問題なのに、十分にそれが反映できないというような不適正な組織形成というものが行なわれている。この点については、浴場の問題等についても私は同じだと思う。だから、これについては運営上の留意というものをあなた方はもっと考えていただいて、そしていろいろな消費者を代表する消団連とかあるいは労働組合とかあるわけですから、そういうような人たちの声が反映するような審議会にしなければ、私は十分な納得を得た行政というものは行なわれないと思いますので、この点についてはあなたのほうに要望を申し上げておきたいと思います。
 終わります。
○山本(勝)委員 ちょっといまの食肉のことで関連して。
 いま豚肉が卸が非常に下がっているのですよ。しかし小売りが下がらない。いま現実にはそういうことになっておるのですが、ただその点で、いまのお答えでちょっと私御注意申しておきたいのは、日本の食肉業界の実態からいいますと、これまでずっと卸値段が非常に大幅な変動がある。しかし、小売り値段というものが比較的安定しておるのです。これはもう長年のことなんです。だから、卸が需給関係その他で非常に動くのですね。これを動かさぬようにしようというので、政府もいろいろ苦心しておりますけれども、あまり効果がないのですが、ただ小売り値段は比較的安定しておる。そこで、私も実は何年か前にかなり手広く実際に肉屋をやったことがあるのでわりあい詳しいのですが、肉屋というものは卸値が下がったときはほうっておいてももうかる。しかし、卸が上がったときは損をする。そこでもうかったときのやつを、税務署がやかましいのですけれども、別にちょっとないしょでとっておいて、そうして卸が上がったときに損するやつをそれでカバーしていく。税務署のほうではもうかったときはもうかったように、損したときは損したように税をとろうということをしておりますけれども、実態はどこも、まず十中八、九、卸値が下がったときのもうけで上がったときの損失をカバーするということになっておるのです。いま卸が下がって小売りが下がらぬからというので、簡単にこれを下げるということでいろんな介入をしますと、今度は卸が上がったときに、それならその小売りを上げることができるかということまで考えておかないと、下がったときだけいろんなことをして特別な措置をとっておきますと、上がったときの損失をカバーできないものですから、この点は十分――あなたのほうが直接やるのではなくて、農林省が主体かもしれませんが、従来、ややもすればその実態を知らないでやる。それで卸の値上がり、値下がりも、これを何とかしょうというので、急に輸入したりしておりますけれども、しかし、輸入したころはもう下がってしまって、それで結局輸入したものは大きな食肉業者の冷蔵庫へたいへんな倉庫料を出して預けて、そうして相当なもうけになるような率で処理さしておる。輸入したものをすぐ出せば、いよいよ値下がりがきますから、長い間保管して倉庫料を出しておるというのが実態なんです。ですから、この食肉業の日本の価格問題だけはよほど慎重にやらないと、逆効果を持ってくるということを申し上げておきたいと思います。
○小笠委員長 鯨岡兵輔君。
○鯨岡委員 時間がありませんから、きわめて簡単に申し上げますが、どうやって物価をこれ以上上げないようにするか、できれば下げるようにするのにはどうしたらいいか、それを研究するのがこの委員会の任務だと思います。
 そこで、きょういただいたこの貴重な資料は、そういう具体的な対策にまでいかない間に、それに要するデータをいただいたというふうに理解するのですが、人口十万人当たりの施設数がどうあるかということは、理容所、美容所、そういうふうに分けてみても、帆足先生のお話ではないが、人跡未踏のところまで平均して出してみても、それは私は意味がないと思う。先ほど、そういうのではだめだからという話が他の先生からもありましたが、全くそのとおりだと思います。
 それから、この次でいいですから教えていただきたいと思いますが、表の5で、一人当たりの平均賃金をずっと書いてあります。いろいろお話はありましたけれども、それでもちょっと理解しにくいのは、理髪業がこの中で一番低い。一番低いとはおかしいじゃないか。たとえば、洗たく屋に働いている人、浴場に働いている着物を着せたりなんかするような人、これは何も国家試験なんか要らぬ。それは徒弟みたいな者もいるでしょうけれども、われわれが知っておる範囲においては、徒弟みたいな人が何人かいて、あとは国家試験に受かった技術者がいる。そういう者を含めて一番低いのはおかしいじゃないか、どういうわけだろうという疑問があります。これは、この次でもいいですから教えていただきたいと思います。
 それから、先ほどあなたのお話では、環境衛生をどうやってこれから育成保存していくのか、それを考えるのがわれわれの役目であるというお話がありました。まことにありがたいことなんですが、具体的な例を一つあげて御参考に供したいと思います。
 最近、千葉あたりもそうだと思いますが、東京じゅうのそば屋は大恐慌を税金の面で来たしておる。それはどういうことかというと、いろいろあるのですが、一つの例をとりますと、カツどんぶりとか親子どんぶりとかああいうどんぶりものは、一升のお米で何人前とれるのだというおよその基準があるそうです。しかしその基準は、たとえばこの辺のような都市の中心地、それから私が住んでいるような足立区とか葛飾区というようなああいうへんぴなところ、これは足立区とか葛飾区に限りませんが、そういうところとは少し違うのです。一応の基準というものがあるらしいのですが、中央のほうは基準以下になっているのです。それから、郊外のほうの労働者が非常に多いところでは、そんな少しの御飯ではだめですから大盛りになるのです。ところが、そのことに目をつけた税務署は、いままでずっとそば屋の申告はうそであった。これは御承知のとおり、そば屋は一軒一軒申告するたてまえですが、組合でまとめてやっているのです。これはそば屋でもすし屋でもそうです。そこで全部うそつきだというので、三年くらいさかのぼって相当のおきゅうをすえられた。そうして、それは困りますというので、だいぶ折衝を重ねた結果、このごろだいぶ折衝がまとまりましてみな払っていますよ。申しわけありまませんでしたというので、だいぶまけてもらったのでしょうが払っております。
 そこで問題なのは、何も悪意で隠していたのとは本質的に違うわけです。そういうのがいまになって見つかったからといって、三年さかのぼってとか四年さかのぼってとかいうふうにさかのぼって、ああいう小さい業者の目が飛び出るような税金攻勢があった場合に、育成保存というふうに考えておるときに、そば屋はどこにもたよるところがない。しようがないから税務署に日参して、そうでもございましょうがひとつかんべんしておくんなさい、基準どおりにやったのでは、私のところでは盛りが少ないということで売れなくなりますからということを言うのですが、なかなか聞いてもらえない。だれにたよるか。これは育成保存ということでそんなに一生懸命であったら、こういう面にも念を入れてやってもらいたい。これはだれもたよれないということになれば、物価にはね返ってきます。とてもやれないから、今度はカツどんをひとつ二十円上げようじゃないかということになります。同じ役所ですから、それは厚生省の役目だ、それは大蔵省の役目だといっても、そば屋のおやじには通じません。やはり日本の政府というふうに考えますから、ひとつ御参考までに申し上げておきます。聞いておいていただきたいと思います。
 それから、地価の問題についてひとつ御研究を賜わりたいと思うのですが、先ほど山本先生からもお話がありましたが、またそれと多少ニュアンスの違った観点で社会党委員からもお話がありましたが、おふろ屋のことをいっても十ぱ一からげにいかぬのです。役所はすぐに十ぱ一からげに、人口十万当たりということで人跡未踏のところまで入れてしまいますが、たとえば、埼玉県の比較的へんぴなところにいっておふろ屋を建てる。私の選挙区のことをいうて恐縮ですが、足立区あたりはどんどん都営住宅とか公団住宅が建つが、そういうところへおふろ屋さんなんかだれも建てませんよ。いまからあんな高い地所を買っておふろ屋なんか建ててもできません。ところが、建っているのは何かというと、いままでお百姓だった人が、自分で地所を持っておるからふろ屋でもやってみようかということでやる人がたまたまいるくらいで、従来おふろ屋だった人が、地所を買っておふろ屋をやろうというのはどこにもいません。そういうのと、それから、そうでない埼玉県の奥のほうのおふろ屋と、同じおふろ屋だというふうに考えたならば大間違い。東京の中だって、やはりそうだと思うのです。それから、飲食店の問題なんかたくさんありますが、先ほど山本先生は、私の先輩として最も尊敬するのですが、何十万もするような地所というふうにおっしゃいましたけれども、私が住んでいるところは、北千住という東京では場末ですよ。場末の北千住の駅前がいま坪三百万円です。坪三百万円でそば屋をやって、それでそばを安く売れ売れと言われても、三百万円もするから安く売れない。地価ということについて何も考えないで、ただ育成保護しようなんと言って幾ら力んでみたって保護育成にならない。地価ということをひとつ考えて、どのくらいそこに資本が投下されているのかというようなことも、ひとつデータとして御研究を賜わらないとうまくない、こんなふうに思うわけです。きょうは御答弁は要りません。ひとつ御参考までに申し上げました。
○帆足委員 もう時間もありませんから、これ以上時間をとりません。
 ただ一つだけ、ただいま山本委員、村山委員、鯨岡委員の申し上げたことは、もう党派を越えてわれわれの胸に徹することですから、厚生省におかせられてもおろそかにお聞き捨てにならないように、次の機会にその実施に生かされるようにお願いします。特に大衆浴場、パーマ屋、理髪屋などをはじめ、すし屋、そば屋、うどん屋、てんぷら屋、ウナギ屋、大衆食堂――私はいつもうどん屋さんに何か一筆書いてくれと言われると、「民族の花」と書くのですが、日本の庶民はこれによって健康を保っておるのです。そういう人たちを粗末にしないように、税制、金融、特に固定資産税等の面から、厚生省の強い配慮を大蔵省に助言くださるように。それから適正配置の問題も、いまやきわめて重要です。
 最後に、牛肉の問題につきまして、実は以前は青島肉と申しまして、中国から多量の肉を入れておりました。いま中国にはハエが一匹もおりません。中国の清潔ぶりはだれしも知るところです。保守党の議員と専門家の方が中国を視察されまして、食肉衛生の状況を報告しましたにもかかわらず、いまだにその点許可がない。したがいまして、この点につきましてはいずれ理事会におはかりして、理事各位の御了解を得まして、私は詳細な資料、特に良心的な学者が調査いたしました調査資料を提出いたしまして、そして厚生省当局と農林省当局にもう一ぺん再考慮を促したいと思いますから、その点御記憶におとどめ願います。
○小笠委員長 本日はこの程度にとどめ、次会は公報をもってお知らせすることとし、散会いたします。午後零時三十四分散会