第053回国会 地方行政委員会 第1号
本国会召集日(昭和四十一年十一月三十日)(水
曜日)(午前零時現在)における本委員は、次の
通りである。
   委員長 岡崎 英城君
   理事 大石 八治君 理事 奥野 誠亮君
   理事 渡海元三郎君 理事 中島 茂喜君
   理事 和爾俊二郎君 理事 秋山 徳雄君
   理事 華山 親義君 理事 細谷 治嘉君
      大西 正男君    亀山 孝一君
      久保田円次君    纐纈 彌三君
      田村 良平君    中馬 辰猪君
      登坂重次郎君    永山 忠則君
      藤田 義光君    村山 達雄君
      森下 元晴君    山崎  巖君
      井手 以誠君    久保田鶴松君
      阪上安太郎君    重盛 寿治君
      島上善五郎君    安井 吉典君
      門司  亮君    吉田 賢一君
―――――――――――――――――――――
昭和四十一年十二月十九日(月曜日)委員会にお
いて、次の通り小委員及び小委員長を選任した。
 固定資産税等に関する小委員
      大石 八治君    奥野 誠亮君
      亀山 孝一君    渡海元三郎君
      中島 茂喜君    和爾俊二郎君
      秋山 徳雄君    細谷 治嘉君
      安井 吉典君    門司  亮君
 固定資産税等に関する小委員長
                渡海元三郎君
 交通安全対策に関する小委員
      大石 八治君    大西 正男君
      亀山 孝一君    小山 省二君
      白浜 仁吉君    和爾俊二郎君
      秋山 徳雄君    阪上安太郎君
      重盛 寿治君    門司  亮君
 交通安全対策に関する小委員長
                亀山 孝一君
 消防に関する小委員
      大石 八治君    大西 正男君
      奥野 誠亮君    亀山 孝一君
      福田 繁芳君    和爾俊二郎君
      華山 親義君    細谷 治嘉君
      安井 吉典君    吉田 賢一君
 消防に関する小委員長
                大西 正男君
―――――――――――――――――――――
昭和四十一年十二月十九日(月曜日)
    午前十時五十五分開議
 出席委員
   委員長 岡崎 英城君
   理事 大石 八治君 理事 奥野 誠亮君
   理事 渡海元三郎君 理事 中島 茂喜君
      大西 正男君    亀山 孝一君
      小山 省二君    纐纈 彌三君
      白浜 仁吉君    田村 良平君
      永山 忠則君   橋本登美三郎君
      福田 繁芳君    藤田 義光君
      村山 達雄君    山崎  巖君
 出席国務大臣
        自 治 大 臣 藤枝 泉介君
 出席政府委員
        警  視  監
        (警察庁交通局
        長)      鈴木 光一君
        自治政務次官  伊東 隆治君
        自治事務官
        (大臣官房長) 宮澤  弘君
        自治事務官
        (行政局長)  長野 士郎君
        自治事務官
        (選挙局長)  降矢 敬義君
        自治事務官
        (財政局長)  細郷 道一君
        消防庁長官   佐久間 彊君
 委員外の出席者
        自治事務官
        (選挙局選挙課
        長)      山本  悟君
        自治事務官
        (財政局交付税
        課長)     横手  正君
        消防庁次長   川合  武君
        自治事務官
        (消防庁総務課
        長)      山田  滋君
        専  門  員 越村安太郎君
    ―――――――――――――
十二月七日
 委員村山達雄君辞任につき、その補欠として橋
 本登美三郎君が議長の指名で委員に選任された。
同月十七日
 委員田村良平君及び永山忠則君辞任につき、そ
 の補欠として今松治郎君及び江崎真澄君が議長
 の指名で委員に選任された。
同月十八日
 委員今松治郎君及び江崎真澄君辞任につき、そ
 の補欠として田村良平君及び永山忠則君が議長
 の指名で委員に選任された。
同月十九日
 委員久保田円次君、田村良平君、中馬辰猪君、
 登坂重次郎君、藤田義光君、森下元晴君及び亀
 山孝一君辞任につき、その補欠として福田繁芳
 君、大平正芳君、村山達雄君、白浜仁吉君、小
 笠公韶君、小山省二君及び坂田英一君が議長の
 指名で委員に選任された。
同日
 委員小笠公韶君、大平正芳君、小山省二君、坂
 田英一君、白浜仁吉君、福田繁芳君及び村山達
 雄君辞任につき、その補欠として藤田義光君、
 田村良平君、森下元晴君、亀山孝一君、登坂重
 次郎君、久保田円次君及び中馬辰猪君が議長の
 指名で委員に選任された。
十一月三十日
 都道府県合併特例法案(内閣提出、第五十一回国
 会閣法第一四七号)
 地方財政法の一部を改正する法律案(川村継義
 君外八名提出、第五十一回国会衆法第四号)
 地方公務員等共済組合法の一部を改正する法律
 案(川村継義君外八名提出、第五十一回国会衆
 法第五号)
 公営企業金融公庫法の一部を改正する法律案
 (安井吉典君外九名提出、第五十一回国会衆法
 第四〇号)
 地方自治法の一部を改正する法律案(阪上安太
 郎君外八名提出、第五十一回国会衆法第四五
 号)
十二月十八日
 昭和四十一年度における地方財政の特別措置に
 関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出
 第六号)
 地方公共団体の議会の議員及び長の選挙期日等
 の臨時特例に関する法律案(内閣提出第一〇
 号)
 公職選挙法の一部を改正する法律案(辻武寿君
 外六名提出、参法第一号)(予)
 政治資金規正法の一部を改正する法律案(辻武
 寿君外六名提出、参法第二号)(予)
同月九日
 地方公務員給与改定実施に関する請願(唐澤俊
 樹君紹介)(第二〇号)
 同(小坂善太郎君紹介)(第二一号)
 同(羽田武嗣郎君紹介)(第二二号)
 同(増田甲子七君紹介)(第二三号)
 同(小川平二君紹介)(第一四六号)
 同(吉川久衛君紹介)(第一四七号)
 同(倉石忠雄君紹介)(第一四八号)
 地方公務員等共済組合の制度改善に関する請願
 (唐澤俊樹君紹介)(第二四号)
 同(小坂善太郎君紹介)(第二五号)
 同(羽田武嗣郎君紹介)(第二六号)
 同(増田甲子七君紹介)(第二七号)
 同(小川平二君紹介)(第一四九号)
 同(吉川久衛君紹介)(第一五〇号)
 同(倉石忠雄君紹介)(第一五一号)
同月十四日
 地方公務員給与改定実施に関する請願(井出一
 太郎君紹介)(第四一〇号)
 同(中澤茂一君紹介)(第四一一号)
 同(松平忠久君紹介)(第四一二号)
 地方公務員等共済組合の制度改善に関する請願
 (井出一太郎君紹介)(第四一三号)
 同(中澤茂一君紹介)(第四一四号)
 同(松平忠久君紹介)(第四一五号)
同月十六日
 全国重機建設協同組合の防災重機械集団化に関
 する請願(金丸信君紹介)(第一〇六〇号)
同月十七日
 戦傷病者に対する地方税の減免に関する請願(
 砂田重民君紹介)(第一二六三号)
 地方公務員給与改定実施に関する請願(下平正
 一君紹介)(第一三一九号)
 同(原茂君紹介)(第一三二〇号)
 地方公務員等共済組合の制度改善に関する請願
 (下平正一君紹介)(第一三二一号)
 同(原茂君紹介)(第一三二二号)
同月十八日
 小選挙区制反対に関する請願(山花秀雄君紹
 介)(第一三一八号)
 同(柳田秀一君紹介)(第一四一五号)
 同(加藤進君紹介)(第一四五〇号)
 同(谷口善太郎君紹介)(第一四五一号)
 同(林百郎君紹介)(第一四五二号)
は本委員会に付託された。
十二月八日
 地方公共団体等共済組合法の制度改善に関する
 陳情書外一件(福井県議会議長山本治外一名)
 (第一三号)
 町村財政の健全化に関する陳情書外二件(高知
 市帯屋町一〇七の八四国地区町村議会議長会長
 古川清美外二名)(第一四号)
 地方公務員の給与改定に伴う財源措置に関する
 陳情書外五十三件(滝川市議会議長中島正雄外
 百十一名)(第一五号)
 町村行政水準の引上げ等に関する陳情書(大津
 市京町四の三の八滋賀県町村会長樋口恒雄外五
 名)(第一六号)
 町村財政の確立等に関する陳情書(金沢市本多
 町三の一の二五石川県町村議会議長会長中川石
 雄)(第一七号)
 地方自治法等の改正に関する陳情書(全国都道
 府県議会議長会長愛知県議会議長橋本繁蔵)(
 第一八号)
 地方自治法第九六条の規定による政令の基準価
 格改定に関する陳情書(高知市帯屋町一〇七の
 八四国地区町村議会議長会長古川清美)(第一
 九号)
 警察官の定員増加に関する陳情書(奈良県議会
 議長中谷幾蔵)(第二〇号)
 交通安全対策のための地方財源確保に関する陳
 情書外二件(関東一都九県議会議長会常任幹事
 東京都議会議長大日向蔦次外十一名)(第二一
 号)
 特別区の区長公選制復活に関する陳情書(東京
 都大田区議会議長坂本辰治郎)(第二二号)
 消防費にかかる地方交付税の単位費用引上げ等
 に関する陳情書(福島市中町五の二一福島県消
 防協会長石川浅次郎)(第二三号)
 退職消防団員報償受給該当年限の短縮に関する
 陳情書(福島市中町五の二一福島県消防協会長
 石川浅次郎)(第二四号)
同月十三日
 住民基本台帳制度の法制化に関する陳情書(東
 京都千代田区永田町一の一七全国町村会長河津
 寅雄)(第一九九号)
 交通事故未然防止対策に関する陳情書(神戸市
 須磨区禅昌寺町一の一粂久吉)(第二〇〇号)
 道路交通事故等による国庫税外収入金の地元還
 元に関する陳情書(大阪府市議会議長会長池田
 市議会議長南広好)(第二〇一号)
 救急業務の政令基準撤廃に関する陳情書(加須
 市議会議長宇和野柘植)(第二〇三号)
 消防団員等の公務災害補償改善に関する陳情書
 (兵庫県市議会議長会長姫路市議会議長井上藤
 雄外十九名)(第二〇四号)
 交通事故防止のための危険な通学道路解消に関
 する陳情書(和歌山県議会議長山下柳吉)(第
 二〇五号)
 水道事業に対する起債わく拡大等に関する陳情
 書(日本水道協会長東京都知事東龍太郎)(第
 二〇六号)
 地方交付税の一部改正に関する陳情書(東北市
 長会長仙台市長島野武)(第二〇七号)
 地方公営企業に対する財政援助に関する陳情書
 (札幌市議会議長斉藤忠雄)(第二〇八号)
 地方公営市場設置に対する助成措置に関する陳
 情書(東北市長会長仙台市長島野武)(第二〇
 九号)
 地方公務員等共済組合制度改善に関する陳情書
 (岐阜県議会議長古田好)(第二一〇号)
 町村議会の権限強化に関する陳情書(松山市一
 番町四の四の二四国地区町村議会議長会長古川
 清美)(第二一一号)
 地方事務官制度改善に関する陳情書(関東一都
 九県議会議長会常任幹事東京都議会副議長今泉
 太郎外九名)(第二一二号)
 戸籍手数料増額に関する陳情書(宮崎県市議会
 議長会長宮崎市議会議長児玉辰生)(第二一三
 号)
 個室付浴場業の全面禁止に関する陳情書(愛知
 県議会議長橋本繁蔵)(第二一六号)
 自動車用安全ベルトの装備に関する陳情書(東
 京都文京区三軒町八の一日本保安用品協会長辻
 二郎)(第二五〇号)
 昭和四十二年度の町村財政対策等に関する陳情
 書(東京都千代田区永田町一の一七全国町村会
 長河津寅雄)(第二五六号)
同月十七日
 地方自治体の超過負担解消のため事業費の補助
 基準単価引上げに関する陳情書(全国市長会中
 国支部長松江市長斉藤強)(第二八八号)
 地方公共事業等事業関連補助金の早期決定等に
 関する陳情書(全国市長会中国支部長松江市長
 斉藤強)(第三〇一号)
 交通安全基本法の早期制定に関する陳情書(近
 畿二府六県議会議長会代表三重県議会議長天春
 元太郎)(第二六二号)
 山村町村の財政強化に関する陳情書(近畿二府
 六県議会議長会代表三重県議会議長天春元太
 郎)(第二六三号)
 ゴルフ場の固定資産税適正評価等に関する陳情
 書(全国ゴルフ場所在都市議会協議会長宝塚市
 議会議長上原末太郎)(第二六四号)
 消防防災態勢の充実強化に関する陳情書(新潟
 市学校町一の五二九〇新潟県消防協会副会長杉
 山要平)(第二六五号)
 地方公務員の給与改定に伴う財政措置等に関す
 る陳情書(近畿二府六県議会議長会代表三重県
 議会議長天春元太郎)(第二六六号)
 地方税財政確立に関する陳情書(全国市長会中
 国支部長松江市長斉藤強)(第二八三号)
 県民税の徴収取扱費増額に関する陳情書(全国
 市長会中国支部長松江市長斉藤強)(第二八四
 号)
 特別地方債のわく廃止に関する陳情書(全国市
 長会中国支部長松江市長斉藤強)(第二八五
 号)
 地方税法の改正時期に関する陳情書(全国市長
 会中国支部長松江市長斉藤強)(第二八六号)
 耕地面積等の基準財政需要額の算定に関する陳
 情書(全国市長会中国支部長松江市長斉藤強)
 (第二八七号)
同月十八日
 選挙管理機構の充実強化等に関する陳情書外一
 件(長崎市江戸町二の一三長崎県選挙管理委員
 会委員長中山八郎外一名)(第三一五号)
 小選挙区制反対に関する陳情書外百四十八件
 (荒尾市議会議長小川潔外千六百五十八名)(
 第三一六号)
は本委員会に参考送付された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 小委員会設置並びに小委員及び小委員長選任の
 件
 国政調査承認要求に関する件
 閉会中審査に関する件
 昭和四十一年度における地方財政の特別措置に
 関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出
 第六号)
 地方公共団体の議会の議員及び長の選挙期日等
 の臨時特例に関する法律案(内閣提出第一〇
 号)
 警察に関する件(交通安全対策に関する問題)
     ――――◇―――――
○岡崎委員長 これより会議を開きます。
 この際、国政調査承認要求に関する件についておはかりいたします。
 すなわち、衆議院規則第九十四条の規定に基づき、本会期中、当委員会の所管に属する事項につき、国政に関する調査を行ないたいと存じます。つきましては、地方自治行政の実情を調査し、その健全なる発展に資するため、小委員会の設置、関係各方面からの説明聴取及び資料の要求等の方法により地方自治、地方財政、選挙、警察及び消防に関する事項について国政に関する調査を行なうこととし、議長に対しその承認を求めたいと存じますが、御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○岡崎委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
     ――――◇―――――
○岡崎委員長 次に、小委員会設置の件についておはかりいたします。
 昭和四十二年度以降の固定資産税について、免税点、基礎控除、累進税率等の問題を根本的に検討するため、小委員十名からなる固定資産税等に関する小委員会、交通安全対策について調査のため、小委員十名からなる交通安全対策に関する小委員会、消防関係法令の整備及び消防施設の整備強化をはかるため、小委員十名からなる消防に関する小委員会、以上三小委員会を設置するに御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○岡崎委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
 次に、小委員及び小委員長の選任についておはかりいたします。
 小委員及び小委員長の選任につきましては、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○岡崎委員長 御異議なしと認めます。それでは、固定資産税等に関する小委員に
      大石 八治君    奥野 誠亮君
      亀山 孝一君    渡海元三郎君
      中島 茂喜君    和爾俊二郎君
      秋山 徳雄君    細谷 治嘉君
      安井 吉典君    門司  亮君を指名いたします。
 小委員長に渡海元三郎君を指名いたします。
 次に、交通安全対策に関する小委員に
      大石 八治君    大西 正男君
      亀山 孝一君    小山 省二君
      白浜 仁吉君    和爾俊二郎君
      秋山 徳雄君    阪上安太郎君
      重盛 寿治君    門司  亮君を指名いたします。
 小委員長に亀山孝一君を指名いたします。
 次に、消防に関する小委員に
      大石 八治君    大西 正男君
      奥野 誠亮君    亀山 孝一君
      福田 繁芳君    和爾俊二郎君
      華山 親義君    細谷 治嘉君
      安井 吉典君    吉田 賢一君を指名いたします。
 小委員長に大西正男君を指名いたします。
 なお、おはかりいたします。
 ただいま設置されました三小委員会の小委員及び小委員長の辞任の許可及び補欠選任等につきましては、委員長に御一任を願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○岡崎委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
     ――――◇―――――
○岡崎委員長 この際、藤枝国務大臣から発言を求められておりますので、これを許します。藤枝国務大臣。
○藤枝国務大臣 私は、このたび自治大臣兼国家公安委員長を命ぜられました。所管行政の各般にわたり複雑多様な問題をかかえております時期にあって、その責務の重大さを痛感いたしております。この機会に地方行財政と治安行政の当面する問題について所懐の一端を申し述べ、各位の御理解と格別の御協力を賜わりたいと存ずるものであります。
 近時、国政の進展とともに地方行政に対する各種の要請はとみに強まり、地方行政のあり方は、その質の面においても、また量の面においても大きな変貌を遂げつつあるのでありますが、私は、このような事態に対処して、すみやかに適切な施策を講じ、もって地方自治の伸展に万全を期してまいる所存であります。
 最近における社会経済情勢の変化に伴い、行政の運営にあたって、これを広域的に処理する体制を整備することの必要性は一そう強まっていると考えられます。政府といたしましては、このような見地から広域的地方公共団体としての府県の自治能力の充実強化を期すべく、さきの通常国会に都道府県合併特例法案を提出し、御審議をわずらわしているところでありますが、当面、都道府県、市町村を通じての事務の共同処理方式の活用を推進する等行政の合理的かつ効率的な運営について積極的な指導を行なってまいりたいと存じております。
 また、人口及び産業の都市集中化に伴って生じております。いわゆる過密過疎の問題につきましては、都市における過密の弊害を除去するための再開発の施策や農山漁村における行政水準を確保するための方策等、早急なる対策を迫られている課題でございます。私は、この際、変貌しつつある各地域社会の将来を洞察し、その特性に即応した地方自治体の形成、振興につとめてまいりたいと存じております。
 なお、国と地方公共団体との間における行政事務の再配分につきましては、地方制度調査会におきましてかねてから御審議をいただいているのでございますが、目下第十一次地方制度調査会におきまして事務再配分に伴い必要となる財源配分の問題について御審議をお願いしておりますので、その結論をまってその実現につとめてまいりたいと存じております。
 次に、公務員行政につきましては、ILO八十七号条約の発効とともに地方公務員法が整備され、この改正法の趣旨にのっとり、公務員秩序の確立に万全の措置を講じてまいったところでありますが、なお、今後、地方公共団体の近代的な労使関係を確立し、公務能率の向上をはかるための措置について検討する必要があるものと考えております。
 次に、選挙制度について申し上げます。現在、各方面から政治のあり方に対して批判されておりますが、今日このような事態を招いた原因の一つは、金のかかる選挙の実態にあると考えられるのでありまして、その改善をはかるため、今後とも政党の近代化、組織化と金のかからない選挙の実施及び国民の政治意識の高揚につとめる必要があると考える次第であります。これらの諸問題を解決するため、政府は、さきに第五次選挙制度審議会を発足させ、第四次審議会に引き続き当面の諸問題を含めて選挙区制その他選挙制度の根本的改善をはかるための方策について、目下鋭意御審議をお願いしているところでありまして、適切な答申が出されることを期待いたしますとともに、答申がありました暁には、その趣旨を尊重してその実現に努力してまいる所存であります。
 次に、地方財政について申し上げます。地方財政は、最近における経済情勢を反映して、自主財源の伸び悩みとともに人件費、公共事業費等の増高もあって楽観を許さない状況にあります。特に本年度におきましては、国家財政における国債を財源とする大幅減税と公共投資の増大等によって、その運営は一段と困難な局面を迎えることとなりましたので、地方交付税率の引き上げを行なうほか、臨時地方特例交付金の交付、特別事業債の発行等臨時応急の措置がとられたことは御承知のとおりであります。しかしながら、国家財政において国債を財源とする施策が今後とも継続されるということであれば、そのような財政環境に対処するためにはいかにすべきかという問題につきまして、第十一次地方制度調査会においてかねてから御審議をお願いしておりました。このたび、当面の地方税財政措置についての答申を得ましたので、この答申の趣旨を尊重しつつ国債発行下における地方財源の確保、超過負担の解消、零細補助金の整理等当面の地方財政対策に全力をあげて取り組んでまいりたいと存じております。なお、行政事務の再配分に伴って必要となる財源再配分の問題及び社会経済情勢の変化に伴う地方行財政の変貌に対処する地方財政のあり方については、鋭意検討を重ねておりますが、今次の地方制度調査会においても引き続き審議をわずらわしているところでもあり、その結論をまって長期的観点から安定した地方財源の充実につとめてまいりたいと存じます。
 一方、地方公共団体に対しましても、冗費を節減して経費の重点的かつ効率的な使用を徹底させ、地方財政の健全化に一そうの努力を払い、いやしくも住民の不信を招くことのないよう強く期待し指導してまいる所存であります。
 地方公営企業につきましては、改正地方公営企業法の趣旨にのっとり、企業経営の健全性を堅持するよう指導体制を整備し、公営企業の財政再建を積極的に速めているところであります。
 次に地方税制につきましては、ここ数年来、困難な地方財政のもとにおいて、あとう限りの減税を行ないながら税負担の合理化、均衡化を進めてまいりましたが、今後においても税制調査会の長期税制に関する中間報告の趣旨に沿って地方税負担の合理化と均衡化にさらにつとめるとともに、国と地方公共団体との間の税源の画配分を通じ地方税源の充実強化をはかるよう努力してまいりたいと存じます。
 さらに消防行政につきましては、火災及び火災による死傷者の増加する傾向にかんがみ、消防力の充実強化を一そう積極的に進める必要を痛感するのであります。そのため、消防の常備化と広域化の施策を推進するとともに、消防財源を充実して消防施設の増強をはかってまいりたい所存であります。特に、最近における社会経済の発展に伴い危険物災害が続出し、また、超高層ビル、地下街等従前に見られなかった建築物が増加しておりますので、これらの特殊災害に対処するため科学消防力の増強につとめてまいりたいと存じます。
 なお、最近の交通事故等の増加の状況にかんがみ、全国的な救急体制の整備をはかってまいりたいと考えております。
 次に、国家公安委員長としましての所信を申し述べたいと存じます。
 私は、治安の確保が国政の基本であることにかんがみ、いかなる事態にも対処し得る警察体制の確立につとめてまいりたいと思います。当面の警察運営の方針としましては、従来に引き続き交通事故の防止、青少年非行の防止及び組織暴力の絶滅に重点を置いて諸施策を進めるとともに、近く行なわれることが予想される各種選挙に関して行なわれる違法行為に対しましては、真に厳正公平な取り締まりを行ない、選挙の公正明朗化に寄せる国民の期待にこたえるようつとめてまいる所存であります。
 交通事故は、本年に入ってから増加の傾向が著しく、本年の死者数が従来の最高を記録していることは憂慮にたえません。このような状況に対処するための交通事故防止対策につきましては、特に皆さま方にも御配意いただいているところでありますが、私は、交通安全施設の整備、運転者対策の推進、大型車による交通事故防止対策の徹底、交通安全教育の普及、交通暴力の排除、被害者救済対策の確立等の施策を、特に歩行者保護の観点から強力に推進してまいる所存であります。
 青少年非行の問題は、わが国の将来に思いをいたすとき特に重視する必要があると考えております。私は、積極的に健全な青少年を育成することを全国民の課題として推進するよう関係各機関と協力を密にするとともに、この中で非行少年の早期発見、早期保護及び青少年をめぐる有害な社会環境の浄化に努力を重ねてまいる所存であります。
 組織暴力の取り締まりにつきましては、徹底した取り締まりを重ね、相当の成果を見ていると存ずるのでありますが、さらに国民各層の協力を得て取り締まりを継続し、その根絶をはかってまいる所存であります。
 以上、所管行政の当面の諸問題について所信を申し上げたのでありますが、委員各位の格段の御協力によりましてその実をあげることができますよう、一そうの御鞭撻と御指導をお願い申し上げる次第であります。
     ――――◇―――――
○岡崎委員長 昨十八日付託になりました内閣提出にかかる昭和四十一年度における地方財政の特別措置に関する法律の一部を改正する法律案及び地方公共団体の議会の議員及び長の選挙期日等の臨時特例に関する法律案の両案を順次議題とし、まず政府から提案理由の説明を聴取いたします。藤枝自治大臣。
○藤枝国務大臣 ただいま議題となりました昭和四十一年度における地方財政の特別措置に関する法律の一部を改正する法律案について、その提案理由とその内容の要旨を御説明申し上げます。
 今回、政府におきましては、人事院の勧告に基づき、本年九月一日から国家公務員の給与改定を実施することといたしましたが、これに伴い、地方団体が国に準じて地方公務員の給与改定を実施する場合における一般財源所要額を、基準財政需要額の算定を通じて付与することといたしたいのであります。
 なお、本年度においては、景気の回復に伴い、地方税収入については、相当の増収が見込まれ、その一部が再算定に際し基準財政収入額に算入される結果、再算定後の財源不足額は、予算補正後の国税三税の総額に対応する普通交付税の額を約二十億円下回ることになるものと見込まれますので、この際、昭和四十年度において給与改定の実施に要する経費の財源を付与するため、交付税及び譲与税配付金特別会計において借り入れた借り入れ金三百億円の年度別償還額のうち、最終年度分から二十億円を本年度に繰り上げて償還することとし、別途予算上の措置をいたしておる次第であります。
 次に、第五十一回国会において修正が加えられた固定資産税の免税点の引き上げ等に伴う地方税の減収額は、総額五十億五千九百万円にのぼるものと見込まれますので、政府としては、この減収に対処して地方財源の補てんをはかるため、臨時地方特例交付金中に新たに第三種特例交付金を設け、これを地方団体に対し交付することといたしたいのであります。
 以上がこの法律案を提出いたしました理由であります。
 次に、この法律案の内容の要旨につき説明申し上げます。
 第一は、地方公務員の給与改定に要する経費を基準財政需要額に算入するため、その積算に用いる単位費用の引き上げをはかることであります。本年度分の単位費用の算定の基礎となっている給与費に、本年九月一日から国家公務員に準じて給与改定を実施した場合の所要経費を算入することといたしたのであります。
 第二は、本年度限りの特別措置として、市町村及び都に対し、第三種特例交付金を交付することとしたことであります。
 第三種特例交付金の総額は、五十億五千九百万円であり、すでに説明申し上げました固定資産税の免税点の引き上げ等による地方団体の減収額の総額に見合うものであります。各市町村等に対して交付すべき額については、総額を各市町村等の人口で案分して算定することといたしております。そのほか、第三種特例交付金については、第一種特例交付金と同様に基準財政収入額の算入の対象とすることとする等関係規定に必要な改正を加えることといたしております。
 以上が、昭和四十一年度における地方財政の特別措置に関する法律の一部を改正する法律案の提案理由及びその内容の要旨であります。
 次に、地方公共団体の議会の議員及び長の選挙期日等の臨時特例に関する法律案について、その提案理由と内容の概略を説明申し上げます。
 御承知のように、都道府県及び市区町村を通じて、全国大多数の地方公共団体におきましては、議会の議員または長の任期が明年三月、四月または五月に満了することとなるのでありまして、現行法によりますれば、その任期満了前三十日以内に多数の地方選挙が集中して行なわれることになるのであります。
 政府といたしましては、前例にもかんがみ、これら多数の選挙の円滑な執行と選挙執行経費の節約を期するとともに、国民の地方選挙に対する関心を高める意味において、これらの選挙の期日を統一して行なうことが適当であると考え、この法律案を提出した次第であります。
 次に、この法律案の概要について説明申し上げます。
 第一に、期日を統一する選挙の範囲につきましては、明年三月から五月までの期間に任期が満了することが予定されている地方公共団体の議会の議員または長の任期満了による選挙を三月以降に行なう場合、これらの議会の議員または長について任期満了以外の選挙を行なうべき事由が発生し、三月及び四月中に選挙を行なうこととなる場合並びに明年三月から五月までの期間に任期が満了することが予定されていない地方公共団体の議会の議員または長について選挙を行なうべき事由が発生し、三月及び四月中に選挙を行なうこととなる場合について、これらの選挙の期日を統一することといたしております。
 第二に、選挙の期日につきましては、都道府県並びに指定都市及び特別区の選挙にあっては、年度末の都道府県議会等の会期との関係、引き続いて行なわれる市町村の選挙との関係及び明年三月の選挙人名簿の追加登録等との関係等を考慮して、これを四月十五日とし、市町村の選挙にあっては、市町村における立候補届け出の受理の事務と都道府県の選挙における投票及び開票の事務との関係を考慮して、これを四月二十八日とするとともに、これらの選挙期日を告示する日につきましては、各選挙の選挙運動期間が公職選挙法に規定する最短期間となるように、これを法定いたしたのであります。
 第三に、この法律の規定により統一期目に行なわれる各選挙は、法律上当然に同時選挙の手続によって行なうものとして選挙管理事務の簡素化をはかるとともに、都道府県の選挙の候補者となった者は関係地域において行なわれる市町村の選挙の候補者となることができないこととして重複立候補による弊害を除くことといたしました。
 また、任期満了による選挙について、後援団体に関する寄付等の禁止期間を各選挙の期日前九十日から選挙の期日までの期間とすることといたしました。
 なお、この法律の規定の適用を受ける選挙の手続その他その執行に関し特に必要があるときは、政令で特別の定めをすることができるものとし、選挙の円滑な執行をはかることといたした次第であります。
 以上が地方公共団体の議会の議員及び長の選挙期日等の臨時特例に関する法律案の提案理由及びその概要であります。
 何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
○岡崎委員長 以上で両案の提案理由の説明は終わりました。
    ―――――――――――――
○岡崎委員長 次に、昭和四十一年度における地方財政の特別措置に関する法律の一部を改正する法律案を議題とし、質疑に入ります。
 質疑の通告がありますので、これを許します。大石八治君。
○大石(八)委員 二、三お尋ねをいたしたいと思うのですが、今回の補正予算によります地方交付税の総額は三百二十六億円というふうに承知しているわけでありますが、実際に地方団体に交付される交付税の額は三百六億円、その差額二十億円は、昭和四十年度の給与改定財源として交付税会計で借り入れた額の繰り上げ償還をするということにされているようであります。昭和四十年度の地方財政は、地方債の増発、交付税総額の特例等により、また昭和四十一年度は臨時特例交付金あるいは特別事業債の臨時の措置及び地方交付税率の引き上げで、とにかくようやく収支のつじつまを合わせている実情でありますのに、いまその繰り上げをして、ここで二十億円とはいえ、地方財政に余裕があるものという形で、借り入れ金の繰り上げ償還に充てるということはおかしいのではないかというふうに考えられますが、この点実情から考えまして、どういうことでこういう措置をされたか、御所見を伺いたいと思うわけであります。
 なお、第二点は、去る五十一国会において地方税法の一部を改正する法律案の一部が修正議決をされて、固定資産税の免税点の引き上げが行なわれたわけでありますけれども、これによる減収を補てんする措置に関連しては次の二点についてお伺いをしたいわけです。
 まず第一点は、補てん措置を講ずる場合は、各地方団体に対する配分方法を、たばこの本数に案分するということを私どもは希望をし、想定をしておったわけでありますが、これを人口配分にしたという点についての理由をひとつお聞かせ願いたいと思うのであります。
 次に、第二点としては、この減収は永久に実は続くわけであります。したがいまして、これに対する明年度以降は一体補てん措置をどういうふうにしようとしているのか、その点をお伺いをいたしたいと思うわけであります。
 第三点は、地方公営企業職員の給与改定の問題でありますが、一般の公務員について給与改定が行なわれる場合には、公営企業の職員についても均衡上同様の扱いがなされることになるのでしょうかどうか。もちろんそういうことも考えられますが、同時に、今度の地方公営企業法のたてまえでは、当該地方公営企業の経営の状態というものを考慮しろということが明らかにされているわけであります。一般職員の場合とは違った取り扱いが、いわゆる法律上は明記されているわけですが、この点について、実際上の自治省の指導方針をどういうふうにされるのか、お伺いをいたしたいと思うのであります。その場合に、改定措置がとられた場合に、財源措置というものは一体どういうふうに見ていくのかという点、この三点をお伺いをいたしたいと思うわけであります。
○藤枝国務大臣 第一の、今回の三百二十六億の交付税のうち二十億を繰り上げ償還する問題でございます。詳細の数字につきましては、あるいは局長から申し上げますが、結局現在におきまして地方財政が非常に窮乏しておる困難な事態にあることは御指摘のとおりでございまして、それこそ極端なことばで言えば一銭でもほしいという態度ではありますが、しかし、一面考えますと、この過去の借り入れしたものはいずれの日か返さなければならないわけでございまして、本年の給与改定その他につきましてはこれを返しても十分まかなえるという見通しもつきましたし、将来の安定した地方財源につきましては別途根本的に考える必要があるのではないかというような観点で、今回はこの二十億円を返還いたすこととした次第でございます。
 次に、固定資産税の補てんにつきまして、第三種特例交付金の配分方法を、たばこによらずに人口配分にいたした問題でございますが、これもまた試算につきましては、詳細はあるいは局長のほうから申し上げますが、試算をいたしました結果、たばこによるほうが実際の固定資産税の減り方に対してあまりそぐわない、むしろ人口配分にしたほうが現実に減る固定資産税に見合うことに近いというようなことがございまして、特にたばこにいたしますと大都市に集中するというようなこともございますので、人口割りにいたした次第でございます。さらに、これを将来どうするのかという問題につきましては、当然次年度以降にこれが継続されるわけでございますので、これの見返り財源につきましては、まだそれをどういう形でやるかということについてはなお検討させていただきたいと思いますが、いずれにしてもこれが財源補てんの措置は、しかもできるだけ安定した財源でやりたいというふうに考えております。
 それから公営企業職員の給与改定の問題でございますが、いま御指摘のように、もちろん他の類似の国家公務員の給与あるいは地方公務員の給与、さらには民間の給与のほかに、公営企業として、その企業の経営状態というものが給与決定の大きな条件になっておることは御指摘のとおりでございます。したがいまして、一般の地方公務員の給与が改定されたからといって直ちに企業職員の給与を改定すべきであるとは存じておりません。もちろん一般の地方公務員の給与が改定されたということは、企業職員の給与を改定する一つの要素はあると思いますが、あくまで企業の経営の状態というものが相当大きく予定されると思うのでございまして、そういう意味で、これはやはり企業の実態に即してやっていただくほかないのではないか。したがいまして、今回の国の財源措置といたしましては、企業職員の給与改定についての財源は見積もっておらない次第でございます。
○細郷政府委員 ちょっと数字について申し上げます。
 今回の給与改定九月実施ということになりますと、四百六十一億必要でございます。それのうち交付団体分として三百四十三億、不交付団体分として百十八億が必要でございます。特に交付団体につきましては、八月の際に七十六億調整をいたしておりますので、その需要を加えて、需要といたしまして四百十九億の需要額が所要となります。これに対しまして、収入のほうは固定資産税の補てん分が交付団体に二十九億、それから分割法人の置きかえによります収入増が百三十一億と相なります。したがいまして、その差額を交付税で補てんをするわけでございますが、その所要額は二百八十八億でございます。これに特別交付税相当分を加えますと三百六億の需要額ということになります。今回、国税三税に伴って増加いたします地方交付税の総額は三百二十七億でございますので、差し引き二十億につきまして、先ほど大臣からお答えしたような措置をした次第でございます。
 なお、第二のたばこと人口割りによります固定資産税の減収に対する収支の変化につきましては、もし、たばこということにいたしますと、大都市分につきましては、減収に対して七億七千二百万円の増、反対に町村につきましては七億二千八百万円の減という結果になります。人口割りにいたしますと、その格差が縮まりまして、大都市については三億七百万円の増、町村については三億八百万円の減ということになります。この町村の減に対しましては、それぞれ交付税によって七五%分を措置する考えでございます。
○岡崎委員長 本案について、他に質疑はありませんか。――なければ、本案についての質疑は終了いたしました。
    ―――――――――――――
○岡崎委員長 次に、地方公共団体の議会の議員及び長の選挙期日等の臨時特例に関する法律案を議題とし、質疑に入ります。
 質疑の通告がありますので、これを許します。大西正男君。
○大西委員 統一地方選挙の臨時特例法案につきまして、若干質疑をいたしたいと思います。現在、国、地方を通じまして政治に対する不信感といいますか、そういうものが漂っておるわけであります。これは議会制民主政治の危機であるというふうにもいわれておるのでありまして、まことにゆゆしい問題だと考えます。その原因は、大別いたしまして二つあると私は思います。その一つは、議会政治に対する与野党共通の土俵でありますところの議会における審議の場を通じて、その場において論議を戦わすという、そういう議会制の最大の要請が今日軽視をされ、ないしは無視されておるというのが一つの原因ではないかと思います。第二は、選挙の不明朗ということではないかと思うのであります。
 そこで、第一の点はこの場においては問題外といたしまして、第二の点でございますが、まず現下の情勢から特に明るく正しい選挙の推進ということが急務であると考えられます。また、第二には金のかからない選挙を実現するということが緊急の要務であると思いますが、そのためにはどういう措置を講ずべきであるか。第三には、新聞その他でいろいろと報道されておるところでございますが、事前運動に関しまして、その取り締まりないし選挙の公明化に関しまして、大臣は、自治大臣として、また国家公安委員長として、いかなる対策をお持ちになり、また、それを講じておられるか、この点をまずお伺いいたしたいと思います。
○藤枝国務大臣 現在の政治不信をもたらした原因はいろいろあろうかと思いますが、御指摘のようにやはり選挙に相当な金のかかるということも一つの原因だと思います。金のかからない選挙の実現ということは、いわゆる特効薬はなかなかないわけでございまして、組織的にいえば政党の近代化、組織化というようなこと、あるいは国民の政治意識の高揚というようなこともあろうかと思いますが、一面選挙制度をどう変えていったらいいかということでございまして、先ほど所信にも申し上げましたように、第五次の選挙制度審議会を発足させまして、ただいま当面する問題並びに選挙制度の根本についての御審議を願っておるのでございまして、この審議会で適切な答申をいただくように期待をいたし、また答申のあった暁にはこれを尊重してやってまいりたいと思いますが、特に選挙制度の問題としては、個人本位の選挙制度から政党本位の選挙制度に移るというようなことが根本であろうかと思います。
 そのほかにも、場合によっては罰則の強化であるとかあるいは政治資金の問題であるとか、こうした一連の問題を考えてやっていかなければならないと存じまして、審議会の適切な御答申を待っておるという状態でございます。もちろん審議会の答申がなくてもできる問題につきましては、皆さまの御教示をいただいてやってまいりたいと存じます。
 それから特に年末年始を控えまして、さらに来年が選挙の年であるというようなことから、相当事前運動が行なわれておることは御指摘のとおりでございます。さきに警察といたしましては、事前運動の取り締まりについての方針を各県警に通達をいたしまして、形式犯等についてはまず警告を発する。しかもその警告を聞かないような者については本人なりその他を招致して、さらに厳重な取り締まりをいたす。またこの選挙の告示前といえども、悪質な事前運動については検挙も辞さないという態度をもちまして、目下取り締まりをいたしておる次第でございます。
 それから、さらにこういうことは、やはり特に年末年始を控えまして国民の皆さん方が一致してそういう自覚を持っていただかなければならないわけでございまして、都道府県あるいは都道府県の選挙管理委員会等を通じまして、こうした年末年始を控えての事前運動等について、十分国民の啓発をし、また候補者たるべき人たちの自覚を待つような運動を集中して行なうような、そうした態度をとっておる次第でございます。
○大西委員 以上の点につきましては、せっかくの御努力をなおお願いいたしたいと思います。
 次に、いまお話しにもありましたが、目下進行中の第五次選挙制度審議会におきまして、従来の答申、つまり第一、二次の答申の未措置事項につきまして、緊急に再検討の上再答申をして、そうしてその実現を要望する、こういう予定だというふうに承っておるのでございますが、それはいつごろになる見込みでございましょうか。また、これに関し答申のあった際はどのように措置するお考えでございましょうか。
○藤枝国務大臣 お話しのように、第五次審議会におきまして、従来の答申の中で、ことに第一次、第二次答申の中でまだ完全に実施されていないものにつきまして、緊急にこれを再検討しようということでございまして、さきに行なわれた総会におきまして特別委員をあげられまして、そうしてこれを緊急に審議しようということでございます。二十一日に第一回の御会合があると存じますが、いつごろ出されるか、私どもまだ予測をいたしかねるのでございますが、委員の皆さま方の御意見を通じますと、相当早い期間に、あるいは二月中とか、そういう早い期間にその緊急に処置すべきものについては答申をされるやの御意見が多いようでございます。御答申がありましたら、十分検討いたしまして、その答申の趣旨を尊重して成案を得て、御審議をいただくようにいたしたいと考えております。
○大西委員 この臨時特例法案によりますと、明春の地方選挙の期日を二つに分けておるようでございます。一つは四月十五日、それから次は四月二十八日と、こう二つに分けておりますが、これらを二つに分け、かつそういう日にちに予定をしておることはどういう理由であるか、具体的にお聞かせをいただきたい。
○降矢政府委員 この四月に集中的に地方選挙が行なわれまして、その数は三月から五月までの間に任期の満了するものは三千百六ございます。そこで従来の例にならいまして四月中にこの選挙を行なうということにいたしまして、そして県並びに六大市及び特別区の議会の議員については四月十五日、その他の市町村の長及び議会の議員については四月の二十八日に行なうことにいたしまして、ただいま御質問の両者を分けました点につきましては、県を一括し、また市町村を一括するという考え方に立ちまして、それぞれの選挙につきまして選挙運動の期間が御案内のとおり違っております。それが第一点でございます。それから第二点は、市町村の事務処理を両方の選挙を通じて円滑に行なうようにする必要がございます。そういうことと、もう一つは、三月一日から選挙人名簿の調製が行なわれますので、その調製の期日等も勘案いたしまして、そういう観点に立ちまして県と市の選挙を申し上げましたような両日に振り分けて四月中に行なう、こういうふうにいたした次第でございます。
○大西委員 次に、地方公務員等の共済組合法によりまして議員の年金取得資格がきめられておるわけでございますが、来年のこの統一地方選挙が政府案によって施行されるといたしますと、たとえば現在市町村の議会の議員も、来年の統一選挙には都道府県会議員として立候補しようという人も中にはあろうかと思います。そういう際に、四月一日以降までその任期がある場合に、四月一日以降まで在任をすればその資格が得られるというふうな人もあろうかと思います。ところが、それらの人が他の候補者とくつわを並べて同じ選挙活動のスタートに一緒に立とう、こういうことになりますと、それ以前に辞職――辞任といいますか、して立候補しなければならぬ。またこの政府の予定どおりにいきますならば、三月三十一日と、たしかなっておるのでございますので、まあそこで立候補すれば当然に資格は喪失される、こういうことになると思います。そうしますと、かりにこれが四月一日に投票日ということになっておれば、一日違いでその資格が得られる人があるかもしれません。そこで政府がこういう案をつくられました都道府県会議員の告示日を三月三十一日にされておるということは、これは技術的その他の問題から動かせないものかどうか、その点だけお伺いしておきます。
○藤枝国務大臣 都道府県関係の選挙を四月十五日にいたしますし、それから一方市町村関係を二十八日にいたしたのでございます。なぜ四月の二十八日にしたかといいますと、実は二十九、三十が連休でございまして、まあ連休というのは投票の上から非常に都合が悪いのじゃないか、したがって連休前の二十八日にするのが妥当ではないかということをまず考えました。そうしてそれと都道府県関係の選挙との重複関係その他を避けることを考えますと、どうしても都道府県関係は十五日にしなければならない。それから逆算いたしますと、告示の日は三月三十一日ということになりまして、どうも四月の二十九、三十等の連休を避けるということを前提にいたしますと、この御審議をいただいているようなかっこうでなければ、ちょっとやりにくいのじゃないかということを考えておるわけでございます。
○大西委員 じゃ次に移ります。
 もう二点だけ伺いたいのですが、一つは、特例法案の第四条の「重複立候補の禁止」の問題でございますが、公職選挙法では八十七条でございますか、その原則がうたわれておるわけでございますが、それによりますと、同時に立候補いたすことを重複立候補と称して、そしてそれを禁止しておるわけでございます。ところで、この特例法案に基づくいまの選挙の日程を見ますと、県会議員等の選挙は四月十五日が投票日になっておりまして、そうしてそれが終わった後に、二日おいて十八日に六大市以外の市長あるいは市議会議員の告示がある。そうして二十一日に町村会議員あるいは町村長の選挙の告示があって、そうしてその投票日は両者ともに二十八日、こういうことになっておるわけでございまして、これは全然重ならないわけでございます。したがって同時とは言えないわけございます。そこで特例法の第四条は、公職選挙法の一般の原則を拡大しておるということに、まあ結論的になろうと思いますが、そういうことでは被選挙権を侵害するといいますか、そういう問題は起こらないものでしょうか、その点を伺います。
○降矢政府委員 特例法の四条の重複立候補の禁止は、御指摘がございました公職選挙法の八十七条の規定とはその趣旨を異にしております。八十七条は、御指摘のとおり時間的に同時に一つの選挙に立候補した者は他の選挙には立候補できないという時間的な同時立候補の禁止をやっておるのでございます。それに対しまして重複立候補、特例法の第四条の規定は、時間を異にした選挙における立候補の禁止でございます。この立候補の禁止の規定は、従来からもこの種特例法には盛られておりますが、その趣旨とするところは、四月中に集中的に選挙を行ないますので、たとえば四月の十五日に行なわれる選挙に立候補した者が次に二十八日に行なわれる選挙にも同時に立候補できるといたしますと、選挙運動の公正な確保という点からいたしましてむしろ適当じゃない、つまり二日実際はあけてありますけれども、実質的には、この精神としては、公職選挙法の八十七条の精神と同じ精神に基づきまして、この四条を特に設けて、重複立候補の禁止ということをいたした次第でございます。したがいまして、私たちとしては、八十七条と特例法四条は、この精神において同じものであり、やはり選挙運動の公正を期するという観点からいたしまして、ただいま御指摘のような被選挙権を特に合理的な理由なく制限したものじゃない、こういうふうに考えておる次第でございます。
○大西委員 それじゃ最後に一点だけ伺います。
 次は第五条の問題でございますが、「後援団体に関する寄附等の禁止期間」、この問題でございます。第五条によりますと、選挙の「期日前九十日」と、こういうことに相なっております。そうして、知事、六大市長あるいは議員、あるいは都道府県会議員、これにつきましては、選挙の期日は四月十五日、したがいまして、その九十日前といいますと、一月十五日じゃないかと思います。したがって一月十四日までは禁止が適用されない。こういうことになると思います。それから市長、市会議員、町村長、町村会議員、これは四月二十八日が選挙の期日でございますから、その九十日前は一月二十八日、したがって一月二十七日までは禁止がない、こういうことになると思うのでございます。したがって、その点から申しまして問題はございませんが、ただ公職選挙法の百九十九条の五でございますか、その四項の三号によりますと――本来この特例法が効力を発生しなければそれが生きておるわけでございますので、地方公共団体の議会の議員及び長の選挙にあっては、その任期満了による選挙についてはその任期満了の日前の九十日、こういう定めになっております。つまり特例法は選挙期日前、それから公職選挙法は任期満了前、こういうことになるわけでございます。そこで、ちょうだいいたしました資料を拝見しますと、三月に任期の満了をする市長選挙の立候補者もあろうかと思います。そうしますと、かりに三月一日から三月中に任期が満了する人については、三月一日については、ことしの、昭和四十一年の十二月一日が九十日前に当たると思います。したがって順次そういうことで十二月一日から十二月中にそれぞれ九十日前が来る人があると思うのです。そうすると、現在もう公職選挙法ではそういう寄付を受けてはならないという人があると思うのです。ところがこの特例法が出ることによって、それらの人も今度はそのワクがはずされる可能性があろうかと思います。そういうことになるのでしょうか。
○降矢政府委員 ただいま御指摘のように、特例法の第五条は、公職選挙法の百九十九条の五の後援団体に関する寄付の禁止の制限につきまして、本法におきましては、任期満了前九十日ということになっております。しかし特例法におきましては、御指摘のように、選挙の期日前九十日というふうにいたした次第でございますが、この点につきましては、この特例法は、三月から五月までの間に任期の満了する議会の議員及び長を一定の期日に統一いたす次第でございますので、したがいまして、三月に満了するものにつきましては、いま御指摘のようなことがございますけれども、また五月に満了するものにつきましては、九十日はだいぶうしろの三月近いものになるわけでございます。そういうふうに、任期の期間として二カ月程度の差のあるものを一定の期日に統一いたしますので、それぞれ任期から起算しましてこの九十日を適用しますと、あるものは選挙運動期間の間近までいくというような事態も生じますし、また反面、先生御指摘のような三月中のものについては十二月というような事態も生ずるわけでございます。したがいまして、この公職選挙法百九十九条の適用につきまして、一定の期日に任期の非常に異なるものを統一いたしますので、特に特例法におきまして、第五条という規定を設けて、同じ条件のもとに後援団体に関する寄付の禁止規定を適用される、こういう配慮をしようということでございまして、従来からもこの規定は、そういう趣旨から規定されておりますので、御了承願いたいと思います。
○大西委員 そこでお願いをいたしておきたいのですが、したがって、現在まだこの法案が、現時点では通過しておりません。成立しておりませんので、公職選挙法によって現実に禁止されておるものもあるわけですが、それがこの法案が通過すれば、成立をすれば、それがはずされる、こういう結果になろうかと思うのです。したがって、その点についての行政指導と申しますか、その点を徹底をさしていただきたい、こう思います。
 終わります。
○降矢政府委員 ただいまの御質問の御趣旨、十分徹底させるようにいたしたいと思います。
○岡崎委員長 奥野誠亮君。
○奥野委員 ただ一点だけお尋ねをしておきたいと思います。
 私は、地方公共団体の長や議員の任務として、年間を通ずる予算の編成を行なう、あるいはその審議に当たる、これが最大といってもよいものではなかろうか、かように考えるものであります。今回の法律案では、三月一日以後に任期の満了するものについて統一選挙が行なわれるわけでありまして、一月や二月に任期の満了するものについては、何ら適用がないわけであります。ところが、一月ないし二月に任期満了する人たちがかなり多いようでございまして、たしか府県知事は来年の一月ないし二月に任期満了する人たちが十府県内外あったのではなかろうか、かように考えるものであります。一月ないし二月に任期満了する知事、市長の数と、それが知事なり市長なりの総数に占める割合、どれくらいになっているだろうかということをお教え願っておきたいと思うのでございます。同時にまた、三十七年の改正で、任期満了前に長が辞任した場合には、それに引き続く選挙に立候補、当選しても、従前の残任期間しかつとめられなくなったわけでございますので、任期前に辞任するということはなくなった。したがって、統一選挙が行なわれた場合には、それに加わったものである限りにおいては、大体同じころに選挙が行なわれる、こう考えてよろしいと思うのでございます。三十年の改正の際には、一月二十五日以後に任期満了するものにつきましても、統一選挙のワクの中に加えられたわけでございます。もちろんこの長については、任期延長の措置もとられたわけでございまして、そういうことを考えてまいりますと、将来、三月一日以後に任期満了するものについて統一選挙を行なうのじゃなくて、一月、二月に任期満了するものについても、何らかの措置を講ずることによって、年間を通ずる予算編成、あるいはその審議に支障のないような措置を講ずることが非常に大切な問題ではなかろうか、かように考えるわけでございます。またそういたしましても、すでに三十七年で、先ほど申し上げましたような改正が行なわれておるわけでございます。また今後ばらばらになる面がたくさん出てくるということは起こらないのではなかろうか、こう考えるわけでございます。四十二年の一月ないし二月に任期満了するものについて、いまこれを統一選挙に入れるということは、これは困難だと思います。しかし、四十三年一月以後に任期満了するものについては、何らかの措置が必要ではなかろうか、私はこう考えるわけでございます。そこで、数の点については事務当局からでけっこうでございますが、いま指摘いたしました問題につきましての自治大臣の所見を伺っておきたい、かように考えます。
○藤枝国務大臣 確かに御指摘のように、一月、二月等に特に知事あるいは市町村長等の選挙が行なわれますと、相当馬力をかけても、なかなか年間を通じた予算の編成等は困難であるということ、まさにそのとおりだと存じます。前にもそういうこともございましたし、今後の問題といたしまして、特にいま御指摘のありましたように、任期満了以前に辞職した場合の規定等もできたことでございますので、十分御趣旨に沿ったような方向で研究してみたいと存じます。
○降矢政府委員 ただいま御質問のございました一月、二月に任期の満了するものは、知事については十ございます。それから市長につきましては、全体として団体は五百五十九でありますが、そのうち三十一であります。市町村につきましては、二千七百八十一団体ございますが、そのうち一月、二月の関係は二百程度ございます。
○岡崎委員長 本案について、他に質疑はありませんか。――なければ、本案についての質疑は終了いたしました。
    ―――――――――――――
○岡崎委員長 この際、委員長の手元に、地方公共団体の議会の議員及び長の選挙期日等の臨時特例に関する法律案に対し、奥野誠亮君外三名から修正案が提出されております。
○岡崎委員長 提出者から趣旨の説明を求めます。奥野誠亮君。
○奥野委員 ただいま議題となりました選挙期日等の臨時特例に関する法律案に対する修正案について、提案者を代表して、その提案の理由及び内容を申し上げます。
 御承知のとおり、従来から地方統一選挙における都道府県の議会の議員の選挙は、いずれも四月中に選挙の告示が行なわれ、同月中に執行されたのであります。したがって、市町村の議会の議員が、都道府県の議会の議員の選挙に立候補する場合におきましては、市町村の議会の議員としての任期が四月以降まで残っている議員についてはその立候補の日、つまり四月のその当日までは市町村議会の議員として在職していたのであります。
 しかるに、今回の政府原案による都道府県の議会の議員の統一選挙は、投票日が四月十五日とされ、その告示日は三月三十一日とされました結果、この選挙に三月三十一日に立候補する市町村議会の議員の身分は、その残任期間が四月以降に及ぶ場合でも、同日をもって、つまり三月三十一日をもって失われることとなるのであります。その結果、四年前の統一地方選挙で選挙された市町村議会議員が今回の統一地方選挙に際し、都道府県議会議員の選挙に立候補する場合は、四年間在任するものと予想されていた期間が、三年十一カ月で打ち切られるという事態が生ずるのであります。
 かくては、従来の統一地方選挙の場合に比し、議員の在職期間を基礎としてなされる処遇その他に差を生ずることとなります。ことに、年を単位として計算される権利関係についての影響が大きいと考えられます。
 本修正案は、このような差異のよってきたるところが、三月三十一日を告示日と定めた結果であり、しかも同日を告示日とすることは、来たるべき統一地方選挙における各種選挙の日取りその他諸般の選挙管理執行上やむを得ないものである等の事情を種々考慮した結果行なおうとするものであります。すなわち、都道府県の議会の議員の選挙に立候補するため、昭和四十二年三月三十一日に退職した市町村の議会の議員の在職期間を、本来の任期満了の日まで、また、その日が都道府県の議会の議員の選挙の期日以後にまで及ぶ場合には、当該選挙の期日の前日までそれぞれ在職するものとみなして、取り扱い上の不利が起こらないように是正するものであります。
 以上がこの修正案の提案の理由及びその内容であります。何とぞ全会一致御賛同あらんことをお願いいたします。
    ―――――――――――――
○岡崎委員長 これより、昭和四十一年度における地方財政の特別措置に関する法律の一部を改正する法律案を討論に付します。
 別に討論の申し出もありませんので、直ちに採決いたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
○岡崎委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。
    ―――――――――――――
○岡崎委員長 次に、地方公共団体の議会の議員及び長の選挙期日等の臨時特例に関する法律案及びこれに対する修正案を一括して討論に付します。
 別に討論の申し出もありませんので、直ちに採決に入ります。
 まず、修正案について採決いたします。
 これに賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
○岡崎委員長 起立総員。よって、修正案は可決されました。
 次に、ただいま可決されました修正部分を除いた原案について採決いたします。
 これに賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
○岡崎委員長 起立総員。よって、地方公共団体の議会の議員及び長の選挙期日等の臨時特例に関する法律案は、奥野誠亮君外三名提出の修正案のとおり修正議決すべきものと決しました。
    ―――――――――――――
○岡崎委員長 ただいま議決いたしました両案に関する委員会報告書の作成等につきましては、委員長に御一任を願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○岡崎委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
  〔報告書は附録に掲載〕
     ――――◇―――――
○岡崎委員長 警察に関する件について調査を進めます。
 交通安全対策に関する問題について質疑の通告がありますので、これを許します。亀山孝一君。
○亀山委員 交通事故時代、交通戦争時代といわれて、すでにかなりの歳月がたっております。しかるに、悲惨な事故は減るどころかふえる一方であります。本年の交通事故による死亡者数は、すでにこれまでの最高であった一昨年の一万三千三百十八人を上回りまして、二万三千三百十九人となりました。
 きのう、きょうの新聞を見ましても、朝には横断歩道の園児に突っ込む殺人ダンプ、夕べには地下鉄の横腹に突っ込む電車で、歩行者や乗客は全く身の置きどころもないありさまであります。
 特に去る十五日、愛知県下の横断歩道で無謀ダンプカーによりまして、三歳から五歳といういたいけな保育園児十名がなぎ倒されて死亡し、十八名の者が重軽傷を負うという大事故が起こったということは、全く痛ましいとも悲惨ともことばには尽くしがたいものがございます。おそらくこの事故を知った者だれ一人として激しい怒りを感じない者はないでありましょう。しかもこのいまでも胸の痛む事故は、去る十二月五日、横浜市中区において幼稚園児と学童二十数人の列の中に猛牛のようにあばれ込んで、即死三人、重軽傷六人を引き起こした事故からわずか十日を経ていないのにすぎないのであります。
 そればかりではございません。これらの事故とほぼ同じようなケースの痛ましい交通事故は、去る九月二日埼玉県川越市霞ケ関小学校前でも起こされております。横浜の事故の遺族は、愛知県下の事故をテレビ速報で知って、横浜の事故からわずか十日でまた同じような暴走事故を起こすのでは、娘の死はむだ死にであったといって怒りに身をふるわせたといっております。また、川越市の事故の遺族である川越署の交通規制係の村田巡査部長も、霞ケ関小学校の事故のあとには横浜事故があり、いままた愛知県下の同様の事故で、これでは社会がどうかしているのではないか、愛児の死もむだ死にだと述べております。これらの事故について、これではまるで重戦車による大量虐殺ではないかという声が高いのでございます。今度の愛知県下のダンプ事故の経過にかんがみて、どういうように警察当局は対処されますか、お伺いしたいと思います。
 さきにもちょっと申し上げましたように、交通事故の死者は史上最高の記録を示しました。しかも死亡事故で目立つのは、ダンプカーや長距離輸送用のトラック、これがずば抜けて多いのでありまして、全体の半分に近い四六・一%を占めております。今度の愛知県下の事故も運転手の居眠り運転が原因でありますが、当局ではよく、雇い主側の歩合制度がよくないとか、運転手の疲労度が問題であると言いますが、いかに歩合制度であろうと、疲労していようが、このような無謀運転が性こりもなく続いてよいわけではありません。全く言語道断であります。雇用者の刑事責任を追及しない限り、このようなトラックの事故はあとを断たないでありましょう。強引、粗暴な運転を平気でやる運転手、長距離運転、その他過酷な労働条件を課して、しかも休養時間もろくに与えない雇用者、その上横浜事故の場合のように、車体の整備、点検が不十分であったということであれば、惨事が起こるのはあたりまえのことであります。早急に各般の実効ある措置を講じなければ、また同じようなケースの事故が発生すると思われますが、当局は一体どのような具体的な対策を講ぜられるおつもりか、御所見をお伺いしたいと思います。
○鈴木政府委員 御指摘の重大事故につきましては、まことに不幸な状態でございます。御指摘のように、最近の重大事故につきましては、ダンプカーによるものが非常に多うございますので、愛知県の事故の直後、とりあえずの措置といたしまして、ダンプカーについてだけ従来の原因によりますところの整備不良車の多いということに着眼いたしまして、整備不良車の取り締まり、それから過労によりますところの運転ということに着眼いたしましての過労運転、この二点を重点にいたしまして全国的に一斉検問を実施いたしまして、このような事態が再び起こらないような事前の予防取り締まりという意味で、警察庁といたしまして全国に指令したわけでございますが、これは当面の措置でございまして、今後警察庁といたしまして交通警察の施策並びに運用の重点につきまして、一応来年度の重点ということで三つの柱を立てた次第でございます。
 一つは歩行者の保護の徹底をはかるための対策、二番目にはいわゆる交通暴力の排除の徹底をはかるための対策、三番目は雇用者等の安全運転に関する責任体制の確立をはかるための対策、以上の三つを三本の柱といたしまして、施策の面、交通警察の取り締まりの規制を含めました運用の面につきましても、この三つの柱に集中的に、重点的にやってまいりたいという方針を確立いたした次第でございます。
 第一の歩行者の保護の問題につきましては、従来ともこの問題は取り上げられておりましたが、今回はこの歩行者の保護の徹底をはかるという意味におきまして安全施設の面、規制の面、安全教育の面、取り締まりの面、運転者対策の面、あらゆる面から歩行者保護ということに集中いたしまして、さらに歩行者保護を徹底したいという考え方でございます。
 二番目の交通暴力の排除の徹底、このことにつきましても従来からそのような方針で進んでまいりましたが、最近の情勢にかんがみまして、ダンプカー、いわゆる白トラ等の大型貨物自動車、スポーツカー、マフラーを切った二輪車等、こういう車種に無謀運転をしがちな傾向がきわめて強いということにかんがみまして、これらの車種につきまして重点的に施策を講じ、運用の強化をはかりたいという考え方でございます。その場合に、現在検討しております大型自動車の運転資格を引き上げる問題、それから悪質な交通違反をして重大な交通事故を起こした運転者に対するところの運転免許の効力の仮停止の制度を創設したい。御承知のように、愛知県の事件が起きましても、公安委員会が聴聞を開いて取り消すまでは運転できる状態にあるということはきわめて不合理でございまして、あのような重大事故を起こした場合には即時運転免許の効力の停止ができるような仮停止の制度を設けたいということで、法律的に措置する準備を進めておるのでございます。そのほかいろいろ精神障害者等に関する措置といたしまして、その一環として運転免許の申請に医師の診断書を添付する問題、それから先ほど列挙いたしました重点対象の車種につきましての違反につきましては、その危険性の大なるにかんがみまして、行政処分をさらに強化する。それから取り締まりの問題につきましては、いわゆる覆面パトカーを増強いたしまして、取り締まりの徹底をはかりたいというようなことを考えておる次第でございます。そういうことで、いわゆる交通暴力、特にダンプカー等のきわめて重大事故を起こす車種につきましては、各般の面から強化してまいりたいというふうに考えております。
 それから三番目の雇用者等の安全運転に関する責任体制の確立につきましては、従来からも道交法に雇用運転者等に対する責任を追及する法規がございますが、この場合に、いわゆる立証の問題でなかなか困難な面がございましたが、この困難を克服して、さらに雇用者の責任追及をはかってまいりたいということを考えております。そのほか、法制的に従来自家用自動車を相当数保有する雇用者につきましては安全運転管理者という制度がございまして、これは保有台数十台以上の場合に設けなければならないという規定になっておりますが、さらに五台まで拡大いたしたいということを考えております。これも法律的に措置をしなければならない問題であります。それから大型の貨物自動車の運行状況を運行記録計、いわゆるタコグラフによって記録する義務を雇用者等に課してまいりたいということで、これも法の改正の準備を進めております。それから雇用者に対しましては、雇用運転者の性格適性検査の受検及びその検査結果に基づく管理措置の徹底をはかってまいりたいということで、全国的に適性検査所というものを設けまして、現在雇用者の要望に応じてこういう措置を講じておりますが、これをさらに徹底的にそういう指導をしてまいりたいというふうに考えております。
 それからなおトラック等におきます積載制限違反が多いのでございますが、積載制限違反の積載等につきましても雇用者の下命行為あるいは容認行為等を直接禁止する規定を新設したいということで、そのことによって雇用者等に対する取り締まりの徹底をはかりたいということで、これも法律の改正の準備をしておる次第でございます。
 以上のように、長期的には三つの柱によりまして御指摘のような悲惨な事故の絶滅をはかるための施策、運用をやってまいるということで、先般も公安委員会の御承認を得まして、そういう方向で進んでまいりたいと存じておる次第でございます。
○亀山委員 たいへんよくわかりました。もうこの事態になると、ことばではありません。有言は不必要です。それよりも実行してください。ぜひお願いします。
     ――――◇―――――
○岡崎委員長 この際、交通安全対策に関する小委員長から、小委員会の経過について報告いたしたいとの申し出がございますので、これを許します。交通安全対策小委員長亀山孝一君。
○亀山委員 委員長にひとつお願いしたいのです。実はこういうような国会の状況でもありますし、先国会でできました交通安全対策小委員会の経過を御報告申し上げたいと思うのです。何ら結論は得ておりません。ただ熱心にやりました審議の経過を御報告申し上げたいのですが、これは資料を出しておきますから、会議録に掲載していただければいいわけです。お取り計らい願いたいと思います。
○岡崎委員長 ただいま亀山君の御希望がございましたように、亀山君の報告書を本日の会議録に掲載することに委員会として認めたいと思いますが、御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○岡崎委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
  〔報告書は本号末尾に掲載〕
     ――――◇―――――
○岡崎委員長 次に、消防に関する小委員長から、小委員会の経過について報告いたしたいと申し出があります。これを許します。消防に関する小委員長大西正男君。
○大西委員 お許しを得まして、さきの国会において設置いたしました消防に関する小委員会の現在までの審査の経過を御報告申し上げます。
 最近における社会環境の複雑化に伴いまして、火災をはじめとする各種災害は、その様相も複雑かつ大規模化し、また死傷者の続出する傾向にありますことはまことに遺憾にたえないところであります。
 昭和四十年の火災の実態を見ますと、出火件数五万四千余件、損害額五百十二億円、死者九百六十五人に及んでおります。特に出火件数及び死傷者においては戦後最高となっており、毎日百四十八件の火災によって一億四千万円の財産が失われていることになります。このように尊い人命の損傷とばく大な財貨の損失は、まことに惜しみてもあまりあるものがあるのであります。
 これに対して、消防の現状はどうかと申しますと、消防庁の示す消防力の基準に照らしてもその実現にほど遠く、古典的消防の域を出ないものすら見受けられるのであります。
 このような実情にかんがみまして、消防関係法令の整備及び消防施設の整備強化をはかることを目的として、第五十二回国会閉会中、十月十八日、小委員十名からなる小委員会が設置されたのでありますが、本国会においてもさらに審査を続行するため、本十二月十九日、本委員会において再び本小委員会が設置されたのであります。
 現在までの論議のおもなものを申しますと、次のとおりであります。
 一、LPG等の火災が多発している現状にかんがみ、これに対処することがきわめて緊要である。そのためには各省庁の責任分野を明確にするとともに、現行消防法を実情に即するように改定すべきではないか。
 二、常備消防の政令指定の範囲を拡大すべきではないか。政令指定要件において、あまり人口要件に固執することなく、現地の特殊事情を勘案すべきではないか。
 三、人口の都市集中に伴う消防団員の減少の傾向に対処する意味からも、市町村の行政区域を越えた広域の消防組織を考えるべきであると思うが、広域消防体制のあり方について、根本的に検討すべきではないか。
 四、交通戦争の実態や高速道路の整備等から、広域的な救急体制の確立が緊要ではないか。
 五、高層または無窓建物あるいは地下街等、防火対象物の量的増大と質的変化に対処するため、建築許可に際し消防としての規制をさらに強化すべきではないか。また港湾における火災は、消防と海上保安庁のどちらが責任を持ってやるべきか。
 六、人命救助の見地から、ビルディング、旅館、病院等における避難設備の基準を強化するとともに、設備の総点検や避難訓練を行政指導によって徹底すべきではないか。
 七、消防財源の拡充をはかるため、消防施設税の実現をはかるべきではないか。
 以上が、従来まで行なわれましたおもな論点であります。
 本小委員会といたしましては慎重に審査を行なうとともに、消防関係法令の詳細なる検討及び消防施設の整備状況の分析を引き続いて行なうことといたしておったのでありますが、当面、昭和四十二年度予算において、防火体制の整備強化と消防力の充実を基本とした施策を推進することが緊要であり、少なくとも次の措置を早急に講ずる必要があるという意見が圧倒的でありました。
 一、消防の常備化促進と消防団員の確保
  (一) 消防本部、署必置市町村の政令指定の範囲を拡大するとともに、一部事務組合等の共同処理方式の活用による常備消防体制の整備をはかること。
  (二) 賞じゅつ金、報償金等の増額をはかり、消防団員の処遇をさらに改善すること。
 二、消防施設の整備強化
  (一) 現行消防施設整備計画を改定し、市町村一般消防力を緊急に整備すること。
  (二) 化学車、はしご車、消防艇等、科学消防力の増強をはかること。
  (三) 離島における消防施設を計画的に整備強化すること。
  (四) 石油化学コンビナート地区所在の府県に化学消火剤を備蓄すること。
  (五) 国、都道府県間の消防災害無線網の拡充をはかること。
  (六) 文化財に対する消防施設を整備強化すること。
 三、救急業務の拡充強化
  (一) 救急業務実施市町村の指定基準を引き下げること。
  (二) 高速自動車道路上の救急体制の確立をはかること。
  (三) 中央における救急体制を確立するため消防庁の組織強化をはかること。
  (四) 避難設備については、質量ともにその基準の強化をはかるとともに、施設整備に伴う資金のあっせん等を考慮すること。
 四、消防吏員待機宿舎の建設
  消防吏員の待機宿舎を設置し、消防の緊急出動体制を確立すること。
 五、消防財政の拡充
  (一) 消防施設税の創設など、市町村の自主財源を強化すること。
  (二) 国庫補助金の総額を大幅に増額するとともに、補助率の引き上げ及び補助対象事業の拡大をはかること。
  (三) 政府資金による消防施設債を設定するとともに、損保債の金利の引き下げ及び償還年限の延長をはかること。
 六、消防研究所の整備拡充
  消防研究所の機構を拡充するとともに、各種実験施設を整備すること。
 以上、御報告申し上げます。
     ――――◇―――――
○岡崎委員長 閉会中審査申し出の件についておはかりいたします。
 内閣提出にかかる都道府県合併特例法案、川村継義君外八名提出にかかる地方財政法の一部を改正する法律案、同じく地方公務員等共済組合法の一部を改正する法律案、安井吉典君外九名提出にかかる公営企業金融公庫法の一部を改正する法律案及び阪上安太郎君外八名提出にかかる地方自治法の一部を改正する法律案並びに地方自治に関する件、地方財政に関する件、選挙に関する件、警察に関する件、消防に関する件、以上各件につきまして、閉会中もなお審査を行なうことができますよう、議長に対し閉会中審査の申し出をいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○岡崎委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
 次に、委員派遣承認申請についておはかりいたします。
 閉会中審査にあたり、現地調査の必要がありました場合には、委員長において適宜委員派遣承認申請をいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○岡崎委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
 なお、派遣地、派遣期間、派遣委員の選定等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○岡崎委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
 次会は公報をもってお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後零時二十九分散会