第055回国会 運輸委員会 第3号
昭和四十二年四月二十八日(金曜日)
   午後一時三十九分開議
 出席委員
   委員長 内藤  隆君
   理事 大久保武雄君 理事 進藤 一馬君
   理事 福井  勇君 理事 細田 吉藏君
   理事 井岡 大治君 理事 久保 三郎君
   理事 河村  勝君
      大竹 太郎君    木部 佳昭君
      徳安 實藏君    中川 一郎君
      福家 俊一君    板川 正吾君
      小川 三男君    神門至馬夫君
      内藤 良平君    野間千代三君
      米田 東吾君    渡辺 芳男君
      山下 榮二君    石田幸四郎君
      松本 忠助君
 出席国務大臣
        運 輸 大 臣 大橋 武夫君
 出席政府委員
        外務政務次官  田中 榮一君
        運輸省海運局長 堀  武夫君
        運輸省航空局長 澤  雄次君
 委員外の出席者
        外務省北米局安
        全保障課長   浅尾新一郎君
        専  門  員 小西 真一君
    ―――――――――――――
四月二十五日
 委員板川正吾君辞任につき、その補欠として横
 路節雄君が議長の指名で委員に選任された。
同日
 委員横路節雄君辞任につき、その補欠として板
 川正吾君が議長の指名で委員に選任された。
    ―――――――――――――
四月十八日
 船舶整備公団法の一部を改正する法律案(内閣
 提出第三一号)
同月二十六日
 船舶積量測度法の一部を改正する法律案(内閣
 提出第一〇〇号)
同月二十八日
 船員災害防止協会等に関する法律案(内閣提出
 第一〇五号)
同月七日
 国分線鉄道建設工事の早期完成に関する請願(
 二階堂進君紹介)(第四三四号)
 古江線高須駅、根占町川北間鉄道の調査線編入
 に関する請願(二階堂進君紹介)(第四三五
 号)
 横浜市生見尾踏切の改善に関する請願(伏木和
 雄君紹介)(第五四八号)
同月十四日
 熊本県高遊原大型空港建設計画反対に関する請
 願(松前重義君紹介)(第八六一号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
四月二十四日
 離島空路に対する助成措置促進に関する陳情書
 (長崎県議会議長小柳二雄)(第一八一号)
 関西本線複線電化促進に関する陳情書(関西本
 線複線電化促進連盟会長名古屋市長杉戸清外百
 六名)(第一八二号)
 特別鉄道債券の利率引上げ等に関する陳情書(
 関東一都九県議会議長会常任幹事東京都議会議
 長大日向蔦次外九名)(第一八三号)
は本委員会に参考送付された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 船舶整備公団法の一部を改正する法律案(内閣
 提出第三一号)
 航空に関する件(米軍用チャーター機東京国際
 空港使用問題)
     ――――◇―――――
○内藤委員長 これより会議を開きます。
 船舶整備公団法の一部を改正する法律案を議題とし、提案理由の説明を聴取いたします。大橋運輸大臣。
○大橋国務大臣 ただいま議題となりました船舶整備公団法の一部を改正する法律案の提案理由につきまして御説明申し上げます。
 船舶整備公団は、昭和三十四年に国内旅客船公団として、国内旅客船の建造、改造を目的として設立されましたが、その後、戦時標準型船舶、老朽貨物船等の代替建造、港湾運送用船舶の建造及び港湾荷役機械の製造等の業務が追加され、さらに、昭和四十一年十二月内航海運対策推進のため新たに融資等の業務が追加され、名称も船舶整備公団と改められて、わが国海運業の発展のため重要な使命を果たしております。
 今回御審議をお願いいたします船舶整備公団法の改正点は、船舶整備債券についての政府保証及び公団の余裕金の運用範囲の拡大の二点であります。
 まず、第一の点につきましては、いままで公団は事業資金を全額資金運用部資金に依存いたしてまいりましたが、事業規模の拡大に伴い、四十二年度には全事業資金百五億円のうち八十八億円を船舶整備債券によってまかなうこととなりました。船舶整備債券は現在の公団法の規定によっても発行できますが、その発行を円滑にするためには、政府保証を必要としますので、その点について改正しようとするものであります。
 次に、公団の余裕金の運用につきましては、現在、国債の取得及び銀行への預金または郵便貯金に限定されており、かなり不利な条件で余裕金を運用いたしております。ところが、今回、債券の発行に伴い、いままで以上に多額の資金が一時的に滞留することが予想されますので、余裕金の運用方法のワクを広げ、運輸大臣の指定する安全有利な金融債の取得を認めようとするものであります。
 以上がこの法律案を提案する理由であります。
 何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御賛同いただきますようお願い申し上げます。
○内藤委員長 これにて提案理由の説明聴取は終わりました。
 本案に対する質疑は後日に譲ることといたします。
     ――――◇―――――
○内藤委員長 次に、航空に関する件について調査を進めます。
 この際、米軍用チャーター機東京国際空港使用問題について、政府当局から説明を聴取いたします。澤航空局長。
○澤政府委員 米軍のMACチャーター機、これは米軍が民間の飛行機をチャーターいたしまして、米国軍人軍属の輸送に当たっているものでございますが、MACチャーター機の羽田に参ります状態が、三十九年五百八十三機、四十年八百四十機、四十一年千三百六十九機でございましたものが、四十二年に入りまして、一月百九十九機、二月に二百機、三月に二百四十一機というような調子でふえてまいっております。
 羽田は御承知のように、スポットが非常に窮屈でございますので、外務省を通じまして米軍のほうに、このMACチャーター機はなるべく米軍の基地のほうに着陸してもらいたい、どうしても羽田に来ることが必要であるものにつきましては、羽田空港のスポットの使用状態が、午前の十一時から午後の六時までがわりあいにすいておりますので、どうしても来る場合は、この時間に来てもらいたい、こういう申し入れをいたしました。米軍からは、四月に入りまして、四月の中旬に合同委員会におきまして、外務省に対しまして、羽田に来るMACチャーター機はこれ以上数をふやさない、それから、どうしても羽田に来る場合は、なるべく午前十一時から午後六時までの、羽田のすいている時間を利用するようにつとめる、このような回答がございました。
 以上でございます。
    ―――――――――――――
○内藤委員長 質疑の通告がありますので、これを許します。小川三男君。
○小川(三)委員 いまの航空局長からの説明について、これは、最初はいつごろから入り始めたのですか。
○澤政府委員 これは、終戦以来ずっと羽田を利用いたしております。
○小川(三)委員 終戦以来ずっとというのは、軍用チャーター機がですか。
○澤政府委員 昔はMATSと申しておりましたが、MATSチャーター機は羽田をずっと使用いたしております。
○小川(三)委員 これは月平均にして最近――去年なら去年、月平均にしてどのくらいになりますか。
○澤政府委員 昨年は、申し上げましたように千三百六十九機でございますから、月平均百十機でございます。今年は、先ほど申し上げましたように、一月百九十九機、二月二百機という状態でございます。
○小川(三)委員 この間、二十二日に現地調査をした際にもあなたが答えておりましたが、内容については、一体これは兵員を輸送しているのか、それとも戦闘用機材を輸送しているのか、その点併用なのか、内容についてはどういう状態になっているか。
○澤政府委員 これは米軍の公の目的で運航されている飛行機でございますので、航空当局には、その内容をチェックする権限はございませんが、これを実際に運航いたしておりますのは、ノースウエストであるとかブラニフであるとか、民間会社でございますので、その辺から聞きますと、物資の輸送はいたしておりませんで、大部分が兵員、軍属の輸送でございます。
○小川(三)委員 これは、羽田を使用しなければならないという理由はどこにあるのです。他に米軍の専用している飛行場があるのでしょう。
○澤政府委員 羽田をぜひ使用しなければならないという理由はわからないのでございますので、できる限り米軍が管理している軍の飛行場を使用してもらいたいということを、まず第一に申し入れたわけでございます。
○小川(三)委員 この間のあなたのほうの答えによると、日米合同委員会を通じて申し入れをした、これは文書で申し入れしたのか、口頭で申し入れしているのか。
○浅尾説明員 ただいま御指摘のありましたのは、口頭で合同委員会を通じて申し入れております。
○小川(三)委員 それについての向こうからの回答はどうなんです。
○浅尾説明員 すでに新聞等にも発表されておりますように、四月の十三日、アメリカ側から回答がございました。さらにその後回答を確認する意味で、合同委員会の議事録にそれを載せてございます。
○小川(三)委員 その議事録を、あなたいまそこにお持ちですか。
○浅尾説明員 実はまだ議事録ができておりませんで、向こう側から口頭で回答がありました。それを書いたものはございますけれども、通常、合同委員会の議事録は、部外に出さないという約束になっております。ただ内容は全く同じでございます。
○小川(三)委員 それじゃ、その内容について報告してもらいたい。
○浅尾説明員 まず申し入れでございますけれども、第一に、なるべく他のアメリカの軍に提供してございます専用の飛行場を使ってもらいたい、これが第一点でございます。
 第二点は、羽田を使う際には、羽田があいている時間を使用してほしい、こういう二点の申し入れをいたしました。
 それに対するアメリカ側の回答は、できる限り他の軍用の飛行場を使う、これが第一点でございます。
 それから第二点、羽田を使用する場合には、日本側の指摘しましたように、午前十一時から午後六時までの一番あいている時間を使う、こういう回答でございます。
○小川(三)委員 その回答どおり現在実施しているのか。
○浅尾説明員 現在の実施については私たちもまだ承知しておりませんが、米軍の態度は、日本側の要望はよく承知しておる、そこでさっそくに実施に移すという回答は得ております。
○小川(三)委員 それは了承しているということでなく、文書の内容が問題ではなくて、現実にそういうようにやっているのかやっていないのかということです。すでに改めているのか改めていないのか、この点。
○澤政府委員 これは四月分につきましては、MACのほうで一応の予定を立てているので、急激にこの数を変更することは困難な点があるのではないかと思いますが、たとえば四月二十一日からの状態を申し上げますと、二十一日十機、二十二日七機、二十三日十機、二十四日八機という状態でございまして、数は減っておりませんが、その配置状態を見ますと、午前の十時から夜の六時ごろまでの比較的すいた時間に集中いたしております。それからこれは私のほうの、羽田の飛行場の事務所のほうにノースウエストのほうから連絡がございましたのですが、近くノースウエストの飛行機の半数は横田のほうに回るようにという指令を上から受けている。それからブラニフは大部分を横田に回るようにという指令を受けているということを申しております。これはもちろん非公式な話でございます。
○小川(三)委員 そうすると現在、日米合同委員会で文書でそういう覚え書きが作成されておるというけれども、現在は覚え書きは作成しておらない。実際において、いま局長の報告によれば、事実においてはこの申し入れ以後まだ全然変更はなくて、これは使っているんでしょう。外務省としてはそれはどうなんです。
○浅尾説明員 ただいま御指摘のありましたように覚え書きでございませんで、議事録を作成するわけでございます。委員会で話しました、そのとおりをタイプに打つというのが議事録でございます。
 それから、ただいま航空局長からもお答えがありましたように、総体の機数は減っていないにしても、時間はあいている時間を守っておる。これはアメリカが、こちらの申し入れました第二点に対する回答どおり実施していると私どものほうは考えております。
○小川(三)委員 十一時から六時までという、何でこの時間を言ってやる必要があるのか。最初から全面的にやめなさいということをどうして言えないのですか。時間の問題じゃないのです。
○澤政府委員 これは外務省からお答え申したほうがいいかと思いますが、米軍は、地位協定五条によりまして、日本の海港、空港を使用する権利を持っております。それで航空当局としては、羽田の能力の面からこれを米軍に申し入れをいたしたわけでございます。羽田の能力は、御視察いただいて御了承のとおり、午前五時ごろから十時ごろまで、それから午後は六時ごろから以降が非常に込んでまいりまして、スポットの使用が困難の状態になりますが、十一時から六時の間は能力的にはあいておるわけでございます。それであの羽田を使わなければならない場合は、この時間帯を使うようにということを申し入れたわけであります。
○小川(三)委員 外務省の態度として、日本合同委員会に向かって最初からこれを、飛行場がどうにも手狭で、羽田空港が実際において仕事ができないような状態になっておるということを、どこから報告を受けて、あなたのほうで交渉を始めておるのですか。
○浅尾説明員 私のほうは運輸省のほうから、羽田の飛行場の駐機場が、特に特定の時間込んでいるから、この時間はなるべく避けてほしいという要望を受けまして、それに基づいてアメリカ当局と交渉したわけであります。
○小川(三)委員 その前に、軍用のチャーター機が入ってくるということについて、外務省に向かってアメリカ当局は了解を求めてきているのですか。
○浅尾説明員 ただいまも航空局長から御答弁ありましたように、羽田を米軍が使用するのは協定上認められている権利でございますので、そのつど外務省あるいは日本側に、使いたいということの承認を求める性格のものでございません。条約上認められている権利でございます。
○小川(三)委員 そうすると、これは羽田についてのみですか。大阪とかそういう点はどうなんですか。
○浅尾説明員 地位協定の第五条で、日本国の港あるいは飛行場にはいれるということでございますから、大阪も当然はいれるわけであります。
○小川(三)委員 この問題について、富里に国際空港をつくろうとして計画を発表したときに、富里の新国際空港は、アメリカの空軍が使用を申し入れたら、使用を許すのか許さないのかというのに対して、当時松浦運輸大臣は、それは許さない。そういうことはあり得ないでしょう。したがって、これは羽田のみではないでしょう。新国際空港がかりにできたとしたら、そこもまた、彼らが申し込めば使用することができるわけでしょう。その点どうなんです。
○浅尾説明員 私のほうの条約あるいは法律の解釈としては、御指摘のとおり、日本の飛行場にははいれるということになっております。ただ、ただいまの成田の件については、私たちまだ相談を受けておりませんが、、法律上ははいれるということになるかと思います。
○小川(三)委員 相談を受けるというのは、だれから相談を受けるのですか、アメリカからですか。アメリカから事前にあなたの外務省のほうに、何か入る前に相談があるのですか。どうなんです。
○浅尾説明員 私どもいま相談があると申しましたのは、国内的に地元の方からそういう点についてまだ何もお話は聞いておらない、こういうことです。
○小川(三)委員 地元なんて、だれが地元なんですか。一体あなたのほうに相談するという地元というのは、だれが地元ですか。まさか成田総裁じゃないでしょう。成田市長でもないでしょう。地元とは一体何ですか。
○田中(榮)政府委員 いまの新空港につきましては、まだそういう点はわれわれのほうとして全然考えておりません。ただこういう問題は、地位協定によりまして、全面的に港湾なり空港を使用するアメリカ側が権利は持っておりますが、しかし実際上の問題といたしましては、事前に十分に関係当局と協議をいたしました上でこれを使用する、こういうことに大体なっております。
○小川(三)委員 羽田をいま使用しているチャーター機の兵員は、羽田に着陸すると外出するのでしょうか。
○澤政府委員 このMACチャーター機の羽田に着陸しております大部分の目的は、技術着陸でございまして、羽田で給油をし、それから小修理を加えてまた飛んでいっているわけでございます。ここで人間の上陸あるいは貨物の積みおろしということはほとんどございません。
○小川(三)委員 ほとんどございませんということは、例外的にはあるということですか。
○澤政府委員 例外的には、貨物につきましては、飛行機の予備エンジンをこれで運んできたことが二、三度ございます。
○小川(三)委員 外務省のほうに伺いますが、チャーター機が最初入り始める当時、米軍からあなたのほうに事前の了解を求めてきているのですか。
○浅尾説明員 全般的にいつどこの飛行場を使うかという問題は、先ほど申し上げましたように、法律的な問題で、向こうは権利がございますが、一々飛行機の発着については管制塔を通じて、管制塔のほうに連絡があるというふうに私、了解しております。
○野間委員 ちょっと関連。
 いまの外務省のほうの答弁の問題ですが、確かに地位協定の五条一項によると、合衆国の飛行機が公の目的で入る場合には入れるというふうになっておりますね。ただ問題は、日本の飛行機でも入港をしたり着陸したりするときは手続があるわけですね。だからしたがって、この地位協定は協定としてあるけれども、当然それを実際にする場合には、どういう手続でどうして入るかということの手続を、規定なり何なりがなければいけないのじゃないですか。それはあるのですか、ないのですか。
○澤政府委員 ほかのほうの手続は外務省のほうにお願いいたすといたしまして、航空法上では、航空局の関係におきましては、これは東京EIRという東京管制部の受け持ち範囲は日本本土から約千八百キロのところにございます。これはどこの飛行機でも同じでございますが、この東京FIRに入ります三十分前に、たとえばホノルルを出ました飛行機でありましたら、ホノルルの管制部から東京管制部にこういう飛行機が入るという連絡がございます。それによりまして、東京管制部では、その飛行機の管制上の、東京FIRに入りましてからの安全の措置をとります。それから日本本土から約百マイルの地点に近づきますと、飛行機自身のVHFで東京の管制塔との連絡がつきますから、それからは直通電話によりまして、東京の管制塔から飛行場への着陸の指示をいたします。それが航空局関係の手続でございます。
○野間委員 それはわかっておる。それは日本の飛行機であろうと、そうするわけでしょう。飛行機の管理としてそうするわけでしょう。管制上そうするわけでしょう。私の言っているのは、五条一項の前段の「日本国の港又は飛行場に出入することができる。」こうなっていますね、五条一項の前段は。だからそうすると、いま澤さんのお答えのようになるのには、五条一項の飛行機は日本の法令に従ってやるわけでしょう。日本の管制に従ってやるわけですね。そういうことは書いてないです。これには。だから日本の法令に従うということになるのには、五条一項のこの前段の分については何か取りきめがなければならぬのじゃないかと言っている。あと五条の後段のほうの一等おしまいのほうに、「日本国の法令による。」と、こうなっている。これはいいですよ。そうでなくて、前段のほうなんです。前段は日本の法令によるのだということがどこに書いてあるのか。
○浅尾説明員 ただいま御指摘の前段の場合でございますが、日本法令に従う、いかにして従うかという具体的な手続は、合同委員会の合意でございます。
○野間委員 その合同委員会の合意というのは議事録でですか、それとも協定ですか、あるいは規定なんですか。そういう取り扱い上の名称はどうなっていますか。
○浅尾説明員 それは、私たちは合意と呼んでおります。
○野間委員 その合意というものは、それはつまり意見が一致したわけですね。したがってさっきの話だと、議事録になったり、あるいはそれが両国の条約になったり、あるいは協定になったりするでしょう。これは協定に基づく合意なんだから、そうすると協定の次の段階か、あるいは協定か何かになるわけでしょう。それはどういう取り扱いになるか。
○浅尾説明員 それは協定のもとでございますから、協定のもとにある合意というふうに考えております。
○野間委員 そうすると、その合意というのは協定じゃないんですな。その辺ちょっとはっきりしてくださいよ。合意というのは、ただ単に合意でしょう。それは、国際間の合意はどういう取り扱いであらわすのですか。あらわさないでいいのですか。
○浅尾説明員 これは御承知のように、一番正式なのは条約であります。それから、あるいはまた協定であります。協定がある場合、行政権の範囲である場合は、ある場合は交換公文と呼び、ある場合は合意というふうに呼んでおります。
○野間委員 そうすると、その合意というもので、この前段のものはどういうふうな取り扱いで、どうして入ってきてというふうに、ちゃんと日本の、あるいは国内法によるならよるとかいうふうに、きちんとそういうふうに整理をされてできているのですね、その内容を言ってください。
○浅尾説明員 ただいま手元にその合意を用意してございませんが、大体のことは日本の航空管制に従ってお互いに合意を得てやるのだというのが大筋でございます。そうして、たとえば通報はどうするとか、細部はさらに現地会議できめるということになっております。
○野間委員 そうすると、先ほどの小川君の質問の場合と違ってくる。先ほど小川さんの質問には、協定があるから、そういう権利が向こうにあるから、チャーター機にあるから、どんどん入ってくるんだという答えは、それはおかしいと思う。いま言われるように、ちゃんと何か規定的な合意なら合意というものが、手続が、ちゃんとあって、それに基づいて入ってこなければ、やたらに入ってきちゃう。そうすると、それをチェックする場所がないじゃないですか。したがってこの問題は、合意の内容をちゃんと整理をしてこちらに提出してもらいたいですね。それがないと審議できない。
○田中(榮)政府委員 ただいま手元に合意の文書を用意してございませんので、いずれ合意書をコピーいたしましてお手元に配付いたしまして、それをひとつごらん願いたいと思います。この合意の根拠に基づいて、いろいろいまの航空機が飛行場に入る場合の手続その他につきましては認めておるわけでございます。いまここで文書がございませんから一々申し上げることを欠いておりますが、いずれ文書を提出いたしたいと思っております。
○野間委員 合意の文書を提出してもらわないと、おそらくこれから小川さんの質問もたいへんしにくいと思う。問題はその合意の内容なんだけれども、日本で使う民間の飛行場もいまでは無差別に一おそらく今度この委員会が調べなければ、こういう問題はなかった。日本の飛行機が入れないぐらい無差別に入ってくるという内容になっておるのですか、この合意の内容は。
○浅尾説明員 これはお互いに調整して入るということであります。どちらかが、たとえば米軍の飛行機が入ってくるために民間の飛行機が上空で非常に長い間滞空するような、そういうことはないと思っております。お互いに調整して入るようになっております。
○野間委員 その調整して入るということは、断われるわけですね、断われるのですな。
○浅尾説明員 これは、民間機の飛行との関係で非常に危険であるという場合には、これは断わるということはできると思いますけれども、絶対羽田を使ってはいけないということはいえません。
○野間委員 それは問題なんだよ。それは調整というのが、確かに、いまおたくの言われるように、入れるならば断われないと思う。ところが、羽田の飛行場は、いまこちらで言ったように、日本の民間航空の飛行場なんだ。日本の民間航空に使う飛行場に無差別に入ってもいいような合意書になっておるから、向こうでは入ったと思うのだ。入ってくれば、幾ら調整をしておっても現地ではなかなか断われないですよ。だから民間航空の飛行場に入ってくるのには、それのチェックができるだけのことをしておかなければ、合意書でしておかなければ、これからでもチェックをする権限はないということになるのだから、そうすると無差別にどんどん入ってくる。きょうは問題があったから入らない、しばらくは問題があったから入らないが、権利としては入れる。無差別にどんどんふえてくるということになるのじゃないですか、それはチェックができるのですか。
○田中(榮)政府委員 私いま合意の文書を見ておりませんので、はっきりお答え申し上げることはできないのでございますが、いずれ合意の文書を確認いたしました上で、本件につきましてはひとつはっきりした答弁をいたしたいと思っております。
○野間委員 それでは私のほうでもそれが出たときに――この問題の実は本質的な問題だと思うのです。これはすぐ取り寄せられるでしょう、どうですか。――その間保留しておきます。
○久保委員 その合意書の写しですね。これは持ってこられるでしょうから、委員長のほうから外務省に言って、いまやっているうちに持ってきてもらいたいと思います。せっかくですからね。
 それから一、二お尋ねします。これは航空局長にお尋ねしますが、さっきも小川委員からあったように、最近の情勢からいくと、羽田は狭くて飽和状態になりそうだ。そのために新しい国際空港をつくるのだ。理由はそのほかにもあるかもしれないが、最も重要な理由はそういうことになっておる。そうなると、地位協定五条一項によって許していたものを、国民的な立場からいけば、これはもはや地位協定はどうあろうとも、さっき質問があったように、羽田にMACチャーター機の出入りは困る。国家的な問題として困るということになってきたといっていいと私は思う。そうすれば、全面的に羽田出入りだけはひとつやめてほしいという交渉をさっき言ったようにやるべきだと思う。地位協定にとらわれていては、どこの施設であろうが何であろうが、アメリカの言うとおりのものをただで提供しなければならぬ。これはまさに安保条約の特質なんでありまして、これをこの委員会でくつがえすということはできません。できませんが、国家全体の立場からいってこれは危険というよりは、これは安全の問題もありますが、片方ではいろいろな犠牲を払いながら新しい空港をつくらなければならぬ条件下において、片方では米軍に専用の飛行場を提供しながら、なおかつ民間空港に無理して入られるということは、国民感情も許さぬと思うのです。だから、いままでにおそらく、入ってきてもらっては困る、軍用のほうへひとつ全部出入りしてほしいという要求をしていないようでありますが、これは要求をするということが筋ではないかというのが一つであります。
 それからもう一つは、さっきこの地位協定五条一項の前段に、無差別といっては語弊があるが、無限に日本の港なり空港に出入りができるということが、アメリカの権利としてあるわけです。その飛行機や船の中に、そういう前段に掲げておるような軍人というか、軍属以外の者が入ってきたときにはあらかじめ日本側に通告しなければならぬ。それからこれらの出入国の手続は、これまたわが国の法令に従う。これはあたりまえの話です。そこで一ぺんお聞きするが、この例外的な、日本に通告しなければならぬような者がMACチャーター機に今日まで入っていたかどうか。
 それからもう一つは、さっきの答弁では、その前段の兵隊なり軍属というか、家族も入っているのかもしれませんが、そういう者を一々取り調べることができないというのだが、取り調べができないが、わがほうの主権というものも、これは尊重してもらわなければならぬ。ましてや区別のつかない民間空港というか、羽田の一般空港へ入ってくるのでありますから、どれが軍属やらどれが単なる旅行者かわからない。空港の管理体制からいっても、地位協定には免除されているか知らないが、本来ならば出入国の手続もこの合同委員会の責任として取りきめがあるのだろうと思う。全然ないというのはおかしい。そういう点はどうなっているか。
○澤政府委員 久保先生の第一番目の御質問でございますが、米軍は確かに地位協定五条一項で羽田を使用する権利を持っております。持っておりますが、航空当局といたしましては、羽田はやはり民間の飛行場でありまして、民間の商業機が優先的に使うべきであるということで――最近MACのチャーター機の数がふえまして、そしてスポットを占領して、民間機が非常に不便になるという状態に立ち至りましたので、直ちに外務省を通じて米軍に、第一段としては、他の米軍に貸与している飛行場を使用してもらいたい、どうしても羽田を使う場合には、十一時から六時の間を使ってもらいたい、これは能力の面から私たちはそのようなお願いをしたわけでございます。
 羽田の能力には離着陸回数上の能力とスポットの能力と、これは御視察いただいて御説明申し上げましたように、二つの面がございますが、羽田の能力は、現在の時点におきましては離着陸の能力はまだ余裕がございます。しかしスポットの能力が、もう午前の早い時期と夕方以降満員になっているわけでございます。そういうことで、なるべく他の基地を使用してもらいたい、羽田にどうしても来る場合は、スポットのあいている十一時から六時の間を使用してもらいたい、このような申し入れをしたわけでございます。
○久保委員 いや、ぼくの質問の要点は、もはやそういう遠慮してほしいという段階じゃなくて、もう羽田は利用せぬでよそを使用してほしい、いわゆる専用にお使いになっている横田なり何なりを使ってほしいと言う時期じゃないだろうかということを申し上げているのです。
 それからそれに関連して、アメリカは何がゆえに羽田を利用しているか。これはあまり聞いたことないようですが、どんな理由で使うと言っているのでしょうか。その理由は明らかになっていないのですか、どちらですか。
○澤政府委員 米軍が羽田を使います理由は、これは当方の推測でございますが、よろしゅうございますか――当方の推測として、横田の給油能力が非常に弱いのが第一でございます。横田の給油能力が弱いために、現在は貨車及びタンクローリーで給油をいたしております。これは外務省からもお話があるかと思いますが、横田の給油能力の増強については日本側に要求があるわけでございます。
 それから第二点は、MACチャーター機はほとんどが民間機でございまして、ノースウエストとかブラニフとか。パンアメリカン、それぞれ羽田に自分の整備基地を持っている純粋の民間機でございます。したがいまして、それらの整備、給油等の状態が羽田のほうが便利である、そのような状態ではないかと思います。これはただし私のほうの推測でございまして、米軍に確かめたものではございません。
○久保委員 近い合同委員会でそれを一ぺん聞いてもらいたい。聞いてもむだだということでなく、次の段階を考えて聞いてもらいたい。というのは、片方ではいま言った、パンアメリカンとか何か使っているから、整備基地も羽田にあるからということだが、もしパンアメリカンで横田に離着陸するというなら向こうに整備基地を設けてもらえばいいのであって、羽田を何でもかんでも利用しなければだめだということではないと思うのですね。そういうこともありのすので、ただ条約に縛られてどうも言うことを聞かざるを得ないのだという先入観念だけでこれを処理すべきではないと私は思うのです。
 合意の写しがきますれば発表していただきたいと思うのですが、私から申し上げたいのは、何としてもこの際、もはや羽田からはどいてもらいたい。どいてもらったほうがいいのじゃないか。あまり混雑しているととろに、調整をして入れるといっても、これは限界があることでありますから、しかも空港の管理上もこうなってはやはりおもしろくない。そういう安全の面からも管理上からも、やはりこの際は断わってみたらどうかという気持ちを持っているわけです。その点はさっき明確じゃなかったが、どうですか。航空局としては、来てもらわぬほうがいいのでしょう。その点はっきり言ってください。
○澤政府委員 航空局といたしましては、米軍は、先ほども申し上げましたように、協定第五条第一項の規定によりまして羽田を使う権利を持っております。ただし羽田空港の能力その他から、これが普通の商業機に非常な悪影響を及ぼすという場合には、これを遠慮してもらいたいということで、まず第一にほかの基地に行ってもらいたい、どうしても使わなければいけないときには、十一時から六時という羽田のあいているときに使っていただきたい、このように考えておる次第でございます。
○小川(三)委員 二十二日に羽田を調査したときには、米軍のほうから電話で回答がきていると言っていましたね。口頭というよりも、電話でそろいう回答がきている。その後いま航空局長の言われたことを、外務省のほろとしてはそのまま伝えているのかどうか。それに対して電話で回答がきた、その内容をはっきりしてもらいたい。
○浅尾説明員 先ほど申し上げましたように、航空局からの御要望は、なるべくよその飛行場を使ってほしい、羽田を使用する際には、できる限りすいている時間、十一時から午後六時、そのまま外務省のほうから合同委員会を通じてアメリカ側に伝え、アメリカ側の回答は、先ほど申し上げましたように、できるだけ他の飛行場を使用いたします。羽田を使用する際にもできる限り午前十一時から午後六時、こういう回答でございます。
○小川(三)委員 実際はどうなっています。局長、現在は。その後米軍から回答がきたでしょう、電話で。あとは文書で取りかわしたというが、その後実際においてそのとおりやっているのかどうか。
○澤政府委員 先ほども御説明申し上げましたように、数は急激には減っておりません。これはMACといたしまして、一月分の予定を立ててやっているからであろうと思います。ただしその使用状況は、昼間のあいている時間に集中して使用いたしております。それから先ほど、これは非公式なものでございますが、ノースウエスト、ブラニフの羽田の事務所の者は、私のほうの羽田空港の事務所に、近くノースウエストでは半分、それからブラニフでは大部分のものを横田のほうに回すように、こういう上からの指令がきている、こういう非公式の連絡がまいっております。
○小川(三)委員 そうすると、これはいままで、横田へ回せたものを横田へ回さずに羽田を使用していたのかどうか、横田へ回して間に合うものであるならば、いままで何で羽田へ着陸していたのか、その点はどうなんです。
○浅尾説明員 私のほうも正確にアメリカ側の意図はこうだということはちょっとわかりませんけれども、私のほうの推測も、先ほど航空局長からお話がありましたように、横田が十分に使えなかったのは一つは給油の問題、一つはその他のサービスの問題。給油の問題は、向こうの貯油能力との関係の問題でございます。
○小川(三)委員 この月間のというと、四月までは向こうの計画どおりやらざるを得ない、あと数日を残して。五月からの計画については、アメリカ側に変更する意図があるのかどうか。五月はこういう状態で、あるいは六月以降はこういう状態でというような計画、発着陸についての報告は全然少ないのですか。
○澤政府委員 まだ、五月の機数の予測については連絡を受けておりません。
○小川(三)委員 いまはどうなんです。たとえば一月の分は十二月のうちにきているとか、あるいは二月については一月のうちに報告があるとか、そういう点はどうなんですか。
○澤政府委員 いままでも連絡がございませんでしたのですが、非常に三月ふえたものですから、四月の予定は、各社を通じて調査いたしましたその数字よりは大体いま下回って着いております。
○小川(三)委員 これは明らかにベトナム攻撃のために使っておる飛行機なんです。したがって、ベトナムの戦局いかんによっては、また羽田をどんどん使用するという可能性が十分あるでしょう。そのことは外務省は十分予測できるわけですね。したがって、これは全然使用させないということであるならば、国会で決議するよう外務省でも国会へ持ち出すくらいの決意でなかったら、簡単にアメリカに使われてしまう、今後だって。問題があるのはその点ですよ。
○浅尾説明員 向こう側の回答はいつまでということでございませんで、今後なるべく日本側の要望に沿ってほかの軍用の飛行場を使う、それから第二は一定の時間に羽田を使うように努力する、こういうことであります。
○小川(三)委員 これはベトナムでエスカレートすれば、日本の飛行場が彼らによってエスカレートされるのです。そのとおりでしょう。この関連以外には考えられないでしょう。どうなんです。しかもこれは兵員を輸送しておるというが、武装しておる兵員を輸送しておる場合に――武装しておるんでしょう。平服で乗っておる兵員じゃないのですよ。武装しておるんでしょう。武装しておるようなものを羽田の飛行場に発着陸させること自体がおかしいのです。どんな条約があろうとも、その点について少なくとも独立国であったら、もっと断固たる態度が必要でしょう。その点どうなんです。
○田中(榮)政府委員 いろいろ御意見があろうと思いますが、問題は、地位協定の第五条によりまして、一応日本側としましては、飛行場を使用して差しつかえないという協定になっておりますので、したがいまして、アメリカ側の使用に対しましてこれを拒否することはできないわけであります。ただ問題としましては、現在商業飛行場でございますから、この商業飛行場はやはり商業機が使用するということ、優先的にこれは当然認めなければならぬと考えておりますので、したがいまして、商業飛行機の発着陸に支障を来たすようなことが発生いたしましたならば、当然これはアメリカ側にその旨を申し入れまして善処方を要請する以外にはないと思っております。そういう意味におきまして先般アメリカ側にその旨を申し入れいたしまして、先ほど浅尾課長から答弁いたしましたように、二つの点はアメリカ側としても今後考慮する、こういう回答を一応もらっておりますので、一応この回答を了といたしまして、さらに今後十分成り行きを見ました上で、もしこれがまた商業機の発着に非常に支障を来たすような点がありますならば、さらに政府といたしましても本件につきましては、再度また話し合いをするというような機会を持ちたい、かように考えております。
○久保委員 いま政務次官からお答えがありましたが、この問題は安保条約の改定というか新安保の論議の際にも問題になったのでありますが、いま小川委員から申し上げたように急激にふえたというのは、やはりベトナムにいま四十二、三万の兵隊をアメリカは出しておるわけです。さらに最近の情勢からいうと、歩兵部隊を云々ということで論議を呼んでおることは、政務次官も御存じのとおりであります。また、LSTの問題で二年ほど前に国会でも論議されました。これまた、事故があって最近論議しておる。これも同じように、佐藤総理が平和に徹する、そういう外交方針をよく言うわけでありますが、特にベトナムの戦争に加担すると言っては語弊がありますが、結果としては加担しているかっこうなんです。しかも、戦争の実態からいえば和平工作というか、、そういうものもなきにしもあらずでありますが、全体を支配する空気としては、ベトナム戦争はエスカレーションの方向にあるということは事実だと思うのですね。しかし、そうなってまいりますと、戦争の常識というか常道からいけば、あらゆるところに敵側の兵員なり兵力というものを粉砕するのがまず第一、あるいは後方部隊を撹乱する。まさに、羽田の空港にMACチャーター機に兵隊あるいは軍属が乗ってくるということになりますれば、本格的に北側の戦争がエスカレートしてくれば、羽田空港は当然爆撃の対象になる。わが方はベトナム戦争に介入はしてない、平和に徹するというようなことを言っても、これは口頭禅に終わる。まさに戦争がやめる方向にあるときならばあんまり注目されないのでありますが、いまのような情勢下においては、単に羽田の空港の利用あるいは管理、あるいは能力というか、そういうものだけで普通の場合は論議されてもけっこうだと思うのでありますが、この際はやはり、アメリカ軍の輸送であるとかいうようなものをどうとらえていくかというのが、私は政治的課題だと思うのですね。だから、なるほど地位協定五条第一項によりますれば、どこでもアメリカが必要とするところは貸さねばならぬということにはなっておる。だけれども、国家の安危に関することであるならば、やはりさっき言ったように返還をというか、使用をやめてもらうという方向で、これは日本国民の利益という観点から私は要求するのはあたりまえだと思うのです。アメリカの戦争に協力するとかしないとかいう問題以前の問題でありまして、これは少しく考えてほしい。LSTの問題もそうなんでありまして、当時われわれが国会でこの問題を取り上げたときには、LST乗組員の生活の問題はどうなんだとかいうところまで話がいきました。私は国家の安危にかかわるようなことを、そういうものと引きかえっこに、ある特定の者が生活するためにという理由で私はそういう者を乗せるべきだとは思っていないのです。その人の生活を維持するために一億というか九千万というかわからないが、国民全体が危険にさらされるということでは、これは日本国憲法からいっても当然やめさせてもいいと思います。ところがいまだに旅券がどうのという話をしているようでありますが、この問題はあらためてまた取り上げることになると思うのです。これとやはり関連性があると思うのですね。単に人が殺されたからというだけで、あるいは羽田の空港が一ぱいだからというだけで取り上げる問題ではないと私らは思うわけです。そういう点について一応お考えを御披露いただきたいと思うわけです。
○田中(榮)政府委員 ベトナムの和平問題につきましては私どももまことに遺憾に考えておる次第でございまして、一昨日からの予算委員会におきましても、ベトナムの和平工作は政府としてはどう考えておるか、総理に対しても相当具体的にいろいろ御質問がございまして、政府としても今後十分にひとつ努力はしていくという答弁でございまして、われわれも本件につきましては相当高度の外交政策によりまして、ひとつ日本だけでなくて、他の諸国の御協力を得まして、ベトナムの和平問題を早期に解決せねばならぬと思うわけであります。ただ、この問題につきましてはよくお話はわかるのでございますが、協定上の問題では一応使用できるということになっておりまして、その使用する場合の条件と申しますか、どういうものを運んでくるかという内容につきましては別にかれこれ話し合いをしておりませんので、これにつきましてはわれわれとしては関与できない立場に立っております。ただ問題は、現在の羽田飛行場における一般の飛行機がその使用に支障を来たす、あるいは保安上危険を生ずるというようなことがあっては一大事でございますので、そうした観点から、今後もしそうした事実が発生するおそれがありますならばアメリカ当局とも十分に話し合いをいたしましてアメリカ側の善処を要望してみたらどうか、かように考えておりますので、ひとつ御了承を願いたいと思います。
○野間委員 防衛施設庁が来たようですが、その前に、協定によると合衆国以外の飛行機も入れるというふうになっておりますが、いま澤局長の答えられたのは米国のものというふうに聞きましたけれども、米国以外のものがあれば、それはどのくらいあるのかということが一つ。
 それから先ほど局長が、日本の管制圏に入ってくると日本の管制能力が働いてというお話があったので思い出したのですが、管制圏に入ってきたが羽田の飛行場にはおりなかったというようなものもあるようにも思えるので、そういうものもとらえていらっしゃるのかどうかということが一つ。
 三番目に、支障を来たした場合には支障を来たさないようにという御答弁と、それから能力の関係についてお答えがあったのですが、一番重要なのは能力であると思うのです。羽田飛行場の管制あるいは管制通信その他の能力。その能力というのは、日本の民間航空機の現状を基本にして人員の配置、機械その他が配置をしてあるというふうに思います。そうすると、それを基準にしてつくられておる空港の能力を越えて、いま澤さんが答えられたような数も、相当高い割合で入ってきておるわけですね。それは能力を越えておるわけだと思う。その関連はどういうふうに考えておられるかということが第三番目。
 それから今度は、もし管制内に入ってきたが着陸しなかったというようなものがあると、それは管制の能力には関係はしてくるわけですね。私がちょっと聞いた範囲では、着陸をしないで管制圏を通っただけの数が相当たくさんな数になっておるようです。それは管制能力に対して相当大きな支障を与えておると思うのですが、すでにいままでに、最初数機しか着陸をしなかったチャーター機が、今日では御発表のように、二百とか三百というふうにたいへんな数になっておるわけです。それにプラス、管制圏に入ってきたものというふうになりますと、能力を圧倒的に上回るような支障を来たしておると思うのです。そういう関係はどう考えておりますか。
○澤政府委員 米国のMAC以外の国連軍の飛行機あるいはその他の外国の飛行機の統計、ただいまございませんので、これはすぐ作成いたしましてお届けいたします。
 それから能力と先ほど申しましたのは、羽田の能力が、離着陸の回数といたしましては、たびたび申されますように十七万五千回までの能力があるわけであります。これは昨年一年間で十一万七千回の実績でございますから、離着陸の能力はまだあるわけでございます。私が能力がない、あるいは民間機に支障を及ぼすと申しましたのは、羽田のスポットでございます。羽田のスポットが現在でもごらんのように満員の状態になっておりまして、これ以上MACがふえれば民間機に支障を及ぼす。これは羽田の商業飛行場としての能力に支障を来たすということで、外務省を通じてお願いしたわけでございます。
 それから管制圏に入ってきたけれども羽田に着陸しないで、いわゆる日本の管制官の管制能力には、管制官のコントロール下には入るが羽田に着陸しないで素通りしている飛行機の数、これは手元に統計はございませんが、これは東京管制部のほうでは相当の飛行機の数の増加となっております。これも資料を後ほどつくりましてお届けいたしたいと思います。
○野間委員 ちょっと確めたいのですが、いま発表されておりますのはアメリカのチャーター機ですね。私が質問しているのは、それ以外の国の、あるいは国連軍のチャーター機があるんじゃないかということなんです。
○澤政府委員 先ほどから申し上げております数字は、アメリカのMACのチャーター機でございます。それ以外の国連の飛行機も若干ございますが、数は微々たるものでございますが、これは統計をつくりましてお届けいたしたいと思います。
○小川(三)委員 局長に伺っておきますが、羽田飛行場が使用能力があるにもかかわらず使えない分があるというのは、いわゆるブルー14によって空の制圧を受けている、管制をアメリカに持たれている、これについては外務省なり何なりを通じて、この撤廃なり解除なりあるいは縮小なり、そういう点について申し入れをした事実があるかどうか。
○澤政府委員 羽田の能力とブルー14の関係は、これはブルー14の関係もございますが、羽田の能力が二本の滑走路を十分に発揮できませんのは、あの間が非常に密接しているからでございます。AランとCランの間が二百五十メートルしかございませんので、同時に離発着ができないというのが羽田の能力を一番制限している理由でございます。
 それからブルー14の問題につきましては、新空港の位置を決定いたしますに際しまして、これは外務省を通じて数次にわたって米側と交渉いたしておりましたことは御高承のとおりでございます。
○小川(三)委員 その交渉の経過はどうなっていますか。
○浅尾説明員 私の承知している限りでは、新空港の問題が起きましたときに、その前に現在米軍が立川、横田、厚木を使用しておりますけれども、そのうちのいずれかを日本側に返還することができないかというラインで交渉いたしましたが、当時の米側の回答は、これらの三飛行場はいずれも米軍のために使用しており、将来も使用するので返還することができないという経緯であったように記憶しております。
○小川(三)委員 そうするとブルー14については、撤廃する意思もないしあるいは制限する意思もないということですね。
○澤政府委員 これは御承知のように横田、立川、厚木、この三飛行場を日本側に返さないといたしますと、結局その飛行場に進入いたしますための空路というものが必要でございます。これがブルー14でございまして、下の飛行場を廃止しない限りブルー14の廃止は不可能であろうと思います。
○野間委員 合意書は来たのですか。
○浅尾説明員 来ました。
○野間委員 それは配付はしませんのですか。
○内藤委員長 一部しかないそうだからいずれ……。
○野間委員 それではあとで印刷していただくことにして、きょうは読んでもらいましょう。
○浅尾説明員 この合同委員会の合意書はすでに国会、予算委員会その他にも提出したことがございます。それと同じでございますが、いろいろ書いてございますが、主として関係するところだけ申し上げさせていただきます。
 まず第一に、昭和二十七年の六月の合意というのがございまして、その中の二に、「日本政府及び米軍の行なう航空交通管制はICAOの定める標準方式を使用する。」それからさらに昭和三十四年の六月に新しく合意いたしまして、その一が一番関係するところというふうに理解しておりますが、「一、米軍に提供している飛行場周辺の飛行場管制業務、進入管制業務を除き、すべて、日本側において運営する。二、防空任務に従事する軍用機に対しては交通管制上、最優先権を与えることに同意している。これらの軍用機の離着陸に際しては、その迅速な行動を可能ならしめるため予め定められた一定の空域をあけるように他の航空機の管制が行なわれる。」それからさらに気象の交換その他いろいろございますが、これは省略させていただきます。
○野間委員 いまの合意書、聞いただけなのでやや正確ではないのですが、聞いた範囲でいくと、先ほどの御答弁のように、調整をするとか、あるいは支障を来たしたときには断わるということはありませんか。支障を来たさない程度にとか、そういうふうに言われたのは、いまお読みになった範囲では、合意書に基づいてそういうふうに言われたというふうにはとれませんね。
○田中(榮)政府委員 ただいま読み上げました合意書の昭和三十四年六月の合意でございます。この一ですね、「すべて、日本側において運営する。」運営の意味はいろいろございますが、「米軍に提供している飛行場周辺の飛行場管制業務、進入管制業務を除き、すべて、」それを除いて「すべて、日本側において運営する。」こういうことになっております。したがってそれらに関する一切の権限は、日本側において権限を有する。したがって、話し合いの上においてもし支障を来たす場合においては、困ると言ってこれを断わることができる、こういうふうに一応解釈ができるのであります。いかがでしょうか。
○野間委員 三十四年六月の第一項の「米軍に提供している飛行場周辺の飛行場管制業務、進入管制業務を除き、すべて、日本側において運営する。」というのですね。そうすると、除いて、だから羽田のほうはこれは後段の「日本側において運営する。」というところに適合されるという考え方で、いま御答弁をされたということですね。そうすれば、私が心配するような無制限に入ってくるということは、この三十四年六月の合意書の第一項によって排除できるというふうに理解していいわけですね。そういう根拠に立って、ことばはちょっと強いけれども、そういう根拠に立って日本側において運営するんだから、支障があれば断わりますよというふうに一声えるのだというふうに解釈していいわけですね。
○田中(榮)政府委員 この地位協定五条の精神から申しますと、一応は飛行場使用は日本側におきまして応諾いたしております。ただ、合意書におきまして、ある程度日本側において運営するというかぎをこちらが持っておりますから、このかぎを使用することによって、こちらのほうに商業機の運航に非常な支障を来たすというような場合におきましては、向こう側と協議の上で、先ほど局長からお話ししたように、返してもらうというような交渉ができると、こういうふうに解釈しております。
○野間委員 少し遠慮されておるのだ、答弁が。言われるように、確かにこれは第一項で「日本側において運営する。」というふうになっているのだから……。それではお聞きしますけれども、かつては月数機であった。それが、御発表のとおり、月に三けたの数字になってきた。それほど入ってきているのだから――支障というのは、そのつど考えるわけでしょう。そうすると、そのつど支障がある、あるいは非常に管制上無理だというふうに考えられてお断わりになったことはあるのですか。
○澤政府委員 先ほどの管制の協定の解釈でございますが、この三十四年六月の、米軍に提供いたしました飛行場の飛行場管制及びこれの進入管制を除いて日本側に全部管制権が移譲されたわけでございますが、この協定はあくまで管制上の技術的な協定でございまして、これに基づきまして、MACであろうと商業機であろうと、全部東京FIRに入る前に日本の管制部に通達がございまして、管制部ではこれを羽田のタワーに移しまして、VHFの通信が可能になってくれば、その羽田の飛行場に着いた順番に着陸を許可するという状況でございます。したがいまして、政務次官がおっしゃいましたように、米軍は地位協定五条の精神に従いまして、羽田に着陸能力あるいはスポットの能力がなくなれば、これは日本側としては断われると思いますが、能力のある間は地位協定に基づきまして断われないという関係で、ちょっとこの管制の協定と面が違うのではないかというふうに思います。
○野間委員 それはわかりました。ただ、先ほど久保議員からも御質問のあったように、せっかく日本の民間航空を振興しよう、また非常に増強されつつあるということですね。したがって、政府としては民間航空を一そう強化をしていこうという方向にいまあるわけでしょう。そのために飛行場の整備をしょう、新国際空港までつくろうというときですね。そういうときなんだから、したがって消極的にそのときそのときに支障があるとかなんとかというのじゃなくて、この一項後段の「日本側において運営する。」という、あるいは使いようによっては有効に使えるかもしれない、そういうものを最大限に使って――この辺がちょっとわからぬのですが、たとえば五月なら五月に何機チャーター機が毎日何時何分にこういうふうに入ってきますということを、これによると、事前に日本側に通知があるのですか、ないのですか。
○澤政府委員 事前には通知はございませんで、入りましたあと、これは米軍の五条一項に基づくチャーター機であるという証明書の送付がございます。
○野間委員 それじゃ、あなた、話にならないじゃないか。
 政務次官、これはえらそうなことをおっしゃるけれども、計画的に前にわからなければ、そのときそのとき、管制官の、あるいは現場の職員の判断で、支障があるとかないとか、そういうことになってしまうのじゃないですか。
○澤政府委員 あらかじめの予告はございませんが、傾向値を見ておりまして、たとえば一月が百九十九、二月が二百、三月も毎日十機程度に達した。これはこの状態が続けば支障がくるということで、外務省を通じて申し入れをしたものでございまして、今後も、先ほど小川先生から御質問がございましたように、現在の使用状況を見ておりまして――現在は昼間にこれを圧縮して使用いたしております。この使用状況を見まして、また民間機に支障を来たすような傾向が出れば、またすぐ米軍のほうに申し入れをしたい、このように考えております。
○野間委員 日本の民間機ですからちゃんと計画があってやっておるわけでしょう。定期航路にしても、不定期にしてもそうですね。それがアメリカのチャーター機はかってに自由にいつ何どきでもどんどん入れるという取り扱いでは、これは運輸大臣やあるいは外務大臣が知らないうちに、支障があるかないかは現場の一担当官、管制官にまかされているだけなんですよ。これじゃ両国間の合意といえないじゃないですか。そんな合意になっているんですか。そんな合意ではあまりひどいですよ。ちゃんとそれは計画があって、これは戦局が拡大してくるからふえてくる、その傾向値を見ておったのでは、これは減らすといったって減るかどうかわからないですよ。ちゃんと向こう側から計画をもらって、それでこれでは支障があるなしを、外務省か運輸省か、最高幹部がちゃんと協議をしてきめて、そしてこれは断わりますとか、これは支障がありますとか、これは十一時から六時までならいいですとかいうふうに判断をしてあげなければ、合意したことにならないじゃないですか。そうでなければ、いま国会でわざわざ調査をして、それからせっかく申し入れをして、議事録までとって、これはなるべく入らぬようにしますとか、入らぬでくれとかいったって、実効はないですよ。それはいましてないならば、日米協議会でちゃんと、何月からは計画書を出してもらうというふうにまた合意してください。どうですか。これは。
○田中(榮)政府委員 お答えします。
 従来平均の機数というものが大体統計的にわかっておりますので、いま局長からお話がございましたように、毎日の飛来する機数が、多少上がり下がりはございますが、大体平均されております。したがって、それを土台にしてこちらのほうとしてはいろいろ計画を立てておるわけですが、今後非常に飛来する機数が飛び抜けて多くなるというときには、あらためて計画の変更について話し合う必要があるのじゃないか、こう思っております。
○野間委員 入ってきた結果、平均をしてみたら支障のないようになった、それは偶然なんだ、こっちから見れば。そうでしょう。入れているのは向こうなんだから。こっちから見れば不可抗力なんだ。いまのあなたの考えは、五条一項があるからしようがない――やたらに入ってくるのです。雨みたいに。それで平均してみたら十一時から六時までだった、偶然ですよ。なぜそういうことで支障がないといえるのかというんだ。実際に入ってきたときが問題なんです。あとで統計をとってみたら支障がなかったというのは、それじゃ支障がないとはいえない。そうじゃなくて、毎日毎日入ってくるときに支障があるかないかは、ちゃんと事前に皆さんが知っておかなければ、それは日本の政府として支障がないとはいえないじゃないですか。だから、いままでしてないならしようがない。少なくとも今後は、いついつからはちゃんと計画をもらいます。もらって、それによって判断をして入れるようにいたしたい、そういう申し入れをアメリカさんにしたらどうだと言っているのです。
○澤政府委員 運輸省といたしましては、このMACチャーターのチャーター会社は大体わかっておりますから、そこを通じて五月なら五月の予測をとるように努力をいたします。それから外務省には、合同委員会を通じて、もし米軍側でその予測を日本側に交付してくれることが可能であれば、交付してもらうようにいたします。
○野間委員 何も会社に聞くことはないんです。アメリカの軍用機なんだから、会社に責任はないんです。ちゃんと五条一項を読んでごらんなさい。アメリカ合衆国の管理下にと書いてある。何も澤さんがそんなことを言うことはない。これは外務省のことです。外務省の態度はどうなんですか。
○田中(榮)政府委員 私のほうは、実害があるかどうかということは、外務省ではわからないわけです。実際はこちらでやっておるわけです。航空管制は運輸省の責任でやっておる。その結果を見て、私どもは米軍当局に交渉する立場にある。したがいまして、運輸省からこうしてもらいたいという御要請があるならば、私のほうでは申し入れるに差しつかえございません。
○野間委員 そんな責任回避はない。だからうしろにすわっておるんだ。支障が予想されたから、国会でわざわざ調べたんですよ。その意味では、運輸省はぼんやりしていたんだ。支障があると判断されるので、わざわざ国会が調べて、問題にしておるわけです。したがって、羽田空港において、民間航空において将来は支障が全くないという保障をわれわれはほしい。それを言っているんです。次官の答えは、まだ支障がない、統計上の話です。調べてみたら、ことしはない、ああよかった、またこの次もないということでしょう。そうではなくて、日本政府としては、五月は支障がないということをちゃんと判断をして入れるというくらいの、きちっとした態度を持っていいじゃないか。それを外務次官は、日本側において運営をするということを言っておるんだから、ここに書いてあるんだから、そのくらいのことできないでどうなんですか。
○田中(榮)政府委員 外務省では決して交渉をいとうものではないのです。私のほうでは、合同委員会に提出すべき意見は幾らでも提出いたします。ただ、運輸省のほうでこれだけの実害があるといろ、はっきりしたデータを持って合同委員会に臨みませんと……。ひとつわれわれに十分御連絡願いました上で、今後事を運んでいったらどうかと考えております。
○野間委員 観念がおかしいんです。日本の政府はいつもそうなんだ、支障があったらと。よくここでお話しになるけれども、どこかで汽車が衝突をして人が死んだ。人が死んだから踏切を直す、人が死んだから信号機をつげる。そういうことをまたやろうとしておる。支障が予想されるからやりなさいと、ぼくは言っておる。支障があってからではおそいんですよ。
 先ほど澤さんがあとから出しますと言われたけれども、日本の航空管制圏、羽田の航空管制圏に入ってきておるチャーター機の数がこれに出ている。たいへんな数なんだ。四十一年の十月は千五百九十五機、アメリカのチャーター機が羽田の航空管制圏に入っておる。これは航空管制の問題でたいへん問題なんですけれども、日本の航空管制官が非常に優秀で、一生懸命やっておるから支障がなかっただけなんだ。羽田空港の上で近接をしてしまって、非常にあぶなかったという報告が、羽田飛行場から運輸省に届いている数が運輸省にあるわけですね。それはきわめて微妙な、しかも四つも五つも周波数を持って一これは一人が一周波数を持つべきものを、一人で四つも五つも持って精密な仕事をしている。管制官がやっているから事故がなかっただけです。管制官は、事実上飽和状態になっておるから、これがちょっとあやまればたいへんなことになる。これはチャーター機が落ちるかもしれない。日本の飛行機が落ちた場合にはびっくりしないが、アメリカの飛行機が落ちたらびっくりするでしょう。そうなってからではいかぬというのです。ぼくが言っているのは、日本の民間の飛行機がアメリカのチャーター機と接触して、そういう事故が起きる危険性が羽田飛行場の上空にある。それが千五百九十五という去年の十月の数字なんです。それほどになっておるにもかかわらず、まだ支障がないから統計でいいんだ、傾向でいいと言っている。少なくとも五月はちゃんと計画をもらい、いつどのくらいのチャーター機が上空を通る、あるいは飛行場におりてくる、それを見て、これはむずかしい、この程度ならば、今日までの統計でもだいじょうぶという判断はつくが、いままでなかったといっても、これからはそうはいきませんぞ。それを言っているんです。
○田中(榮)政府委員 御趣旨の点はよく了解いたしました。
 ただ、私どもとしましては、地位協定の五条の点もございますので、米軍に飛行場を使用させなくてはならぬという一つの義務があるということを前提にいたしまして、その上で、いまお話のございましたような点で、十分運輸省とも協議をいたしまして、これに対して至急米軍当局にその点を申し入れまして、その回答をさらに確保してもらうといいますか、その実現をさらに確保してもらう。そういう点で努力してみたいと考えております。
○野間委員 ようやく合意に達しそうです。運輸省では、会社に聞くということではなく、おたくのほうでは、私が申し上げたチャーター機の航空管制圏に飛来している状況、それから今日までの入っている状況、そういうものを、資料があるはずですから、ちゃんと提出をして、ちゃんと外務省で――いま言われた後半のほうのことばはちょっと問題があるんです。せっかく向こうへ善っているんだから、そういうふうになるようにしたいということなんだが、私が言っているのは、そういうふうにするためには、いま口頭で約束されたことを実現をするためには、正確にちゃんとした数字がなければ、いついつどう入るかという計画がなければ、実際に口頭回答のようになっておるのかどうかが事前にはっきりしない。これは統計の話だから、事前にはっきりするように、外務省ではきちんとしてもらう。
 私は四十一年三月から十月までのチャーター機の飛来状況、それからチャーター機の羽田飛行場におりた数、どこの会社の飛行機をチャーターしておりたかということもちゃんと持っている。ただ持っていないのは、先ほど聞いたアメリカの会社以外の会社からアメリカがチャーターをしてやったもの。それは持っていない。それを出してもらいたい。しかし、これはちゃんと澤さんが来ているから、こういうものを見せれば、いくら外務省でも、これはたいへんだということになるだろう。十分に協議をしていただいて、そうして事前にちゃんと計画がとれるようにしてもらいたい。できれば、私はいついつまでに回答をもらいたいというように申し上げたいんだが、両国家間のことだから、また外務委員会でもないからそこまで申し上げませんが、そこはきちんとしていただいて、少なくともきちんとした御回答を運輸委員会にお示し願いたいと思います。
○田中(榮)政府委員 ただいまの申し入れの点は、十分に了承いたしました。努力いたします。
○野間委員 その点はひとつやっていただくことにして、もう一つは、チャーター機が着陸をします。着陸をすると、それは兵員がそのまま乗って、また出ていくわけですね。それはどうです。
○澤政府委員 チャーター機が着陸いたしますと、これはトランシット・パッセンジャーということになりますので、保税区域で待機をいたします。給油の間待機をいたしまして、また出ていくのが大部分でございます。
○野間委員 そうすると、たとえば荷物ならどういう荷物、あるいは兵隊さんならば、完全武装した兵隊であるとか平服の兵隊であるとか、そういうものはわかるわけですね。
 それからもう一つ。日本の民間飛行機の場合には、飛行の行く先、そういうものが載っておりますね。それはどういう取り扱いになっておりますか。
○澤政府委員 軍服を着ておりましたり、平服を着ておりましたりいたしますので、その外観でわかりますが、休憩いたしますときは、武器はみな置いてまいりますので、武装しているかどうかはわかりません。行く先は、通常の管制の規制に従いましてフライト・プランを私のほうの航務課に出しますので、これはわかります。
○野間委員 それでは、たいへんお手数ですけれども、航務課には行く先は記録はしてありますか。どうですか。
○澤政府委員 私のほうで行く先はわかります。
○野間委員 それでは、いまどの辺に出ていくのか、澤さん御承知ですか。
○澤政府委員 実はベトナムのことの御質問があるかと思いまして、ベトナム関係だけを持ってまいりました。四十一年は千三百六十九機でございますが、そのうちベトナム向けのものが四十八機で、ベトナムから来たものが二百九十五機でございます。
○野間委員 ベトナムから来たものの行き先は……。
○澤政府委員 私どものほろで受け取りますのは、これは管制上の規制でございますから、次の飛行場までのものでございますから、最終発着地は私のほうではわかりません。
○野間委員 四十一年の千三百六十九機のうち、羽田へ一回降りて、それからベトナムへ向かっていくのが四十八機である、それから、ベトナムから羽田へ帰ってきたものが二百九十五機である、こういうことですね。それでは出発点もわかっておるのでしょう。そうすると、ベトナムへ向かっていく四十八機の出発点はどこなんですか。
○澤政府委員 これはとってございませんので、後日調べまして……。
○野間委員 わかりました。それではこれはとっていただいて……。それからついでにとっていただきたいのですが、アメリカ本国から日本の羽田へ到着をして着陸をして、それからベトナムへ向かっていった数、これもあわせてとっていただきたい。
 それから澤さんたいへん悪いのですが、この千三百六十九機の状況を傾向的に、全部でなくてけっこうですから、いま言われたように四十八機は、これはそう多くないのですから、こういうふうに出発地、行く先の数を一緒に出してくれませんか。
○澤政府委員 これは交通管制上の通常の業務としてそのときそのときで処理をしてしまいますので、統計的にやっておりませんからちょっと時間をおかし願いたいと思います。
○野間委員 時間のほうはけっこうです。
 関連のほうが長くなって悪いのですが、あと一点。羽田の飛行場に千三百六十九機四十一年に着陸をしたというのは、主としてどういう必要があって、たとえば給油であるとか乗員の休息であるとか、どういう必要があって着陸をされておるのか。
○澤政府委員 先ほど申し上げましたように、主たる目的は、これは航空のほうで技術着陸、テクニカル・ランディングと申しておりますが、給油が主たる目的でございます。
○野間委員 三十四年の六月の合意書の一項の問題は以上でよろしいのですが、二項のほうがちょっとわからないのです。「防空任務に従事する軍用機に対しては」優先的に、つまりこれはオールマイティーなのですね、日本のほうのあらゆる問題を一切排除をして管制が行なわれるようにするということになっておるようですが、そういうふうに理解していいのかどうか。
○澤政府委員 これは外務省からお答え申し上げたらいいのかもしれませんが、これは非常体制の場合の管制の米軍との打ち合わせの問題でございます。したがいまして、現状におきましてそのようなものが発動されたことはございませんし、現在のMACも商業機と同様、羽田に到着する順番で着陸を許しているという状態でございます。
○久保委員 その経験というか、そういう事例がないとおっしゃるが、ほんとうですか。それは違うでしょう。
○澤政府委員 私がいま申し上げましたのは、ただいまのお読みになりました協定は、非常事態、もっと戦局がいわゆる戦争になりそうな場合の管制のやり方についての、米軍と日本政府との打ち合わせの問題でございます。その場合には、防空態勢の飛行機を優先させて管制をするということでございます。現在は平和な時代でございます。そのようなものは発動はいたしておりません。米軍機といえども商業機のあとに来ればもちろん商業機のほうを優先的に離発着さしているわけでございます。
○久保委員 そういう事例はないとおっしゃるが、いままでないのですか。たとえばキューバの問題があったときなんか、たとえばです。そういうのがなかったようにあなたはおっしゃるけれども、ないのですか。
○澤政府委員 私の記憶いたしております限り、交通管制上、その規定に従って米軍機を優先さしたという事例は記憶いたしておりません。
○野間委員 いま羽田に限って問題を出していますが、今度この問題はちょっと羽田を除外をして、全体としてお答えをいただきたいのです。これは、いま運輸省のほうでは実際に発動したことはないというお答えですが、そこで外務省のほうにお尋ねするのですが、「防空任務に従事する軍用機」こうなっているのですよ。「防空任務に従事する軍用機」となりますと、緊急事態であるとなしにかかわらず、防空任務というのはアメリカの場合、日常でもあるんじゃないかというふうに思えるのですが、その辺の解釈はどうなっているのですか。
○浅尾説明員 これはただいま航空局長から答弁されたとおりでけっこうだと思います。ただ、現実の問題として、防空任務に従事している米軍機の数が一時より非常に減っておりますし、解釈はいまの航空局長の答弁のとおりだと思います。
○野間委員 そうすると、外務省のほうでも運輸省のほうと同じように、この条項はいわゆる緊急事態における防空の任務というふうに解釈しておるわけですね。
○浅尾説明員 そのとおりであります。
○野間委員 わかりました。終わります。
○内藤委員長 次会は来たる五月十日、午前十時より委員会を開会することといたします。なお、理事会は来たる五月九日午前十時より開会いたしますので、理事の方々はさよう御承知おき願います。
 本日は、これにて散会いたします。
   午後三時二十二分散会