第055回国会 社会労働委員会 第25号
昭和四十二年七月四日(火曜日)
    午前十時四十九分開議
 出席委員
   委員長 川野 芳滿君
   理事 藏内 修治君 理事 佐々木義武君
   理事 齋藤 邦吉君 理事 橋本龍太郎君
   理事 粟山 ひで君 理事 河野  正君
   理事 田邊  誠君 理事 田畑 金光君
      青木 正久君    天野 光晴君
      大石 武一君    加藤 六月君
      熊谷 義雄君    河野 洋平君
      菅波  茂君    田中 正巳君
      竹内 黎一君    地崎宇三郎君
      中野 四郎君    中山 マサ君
      藤本 孝雄君    福井  勇君
      増岡 博之君   三ツ林弥太郎君
      箕輪  登君    山口 敏夫君
      渡辺  肇君    淡谷 悠藏君
      枝村 要作君    加藤 万吉君
      川崎 寛治君    後藤 俊男君
      佐藤觀次郎君    島本 虎三君
      西風  勲君    八木 一男君
      山本 政弘君    本島百合子君
      和田 耕作君    大橋 敏雄君
 出席国務大臣
        労 働 大 臣 早川  崇君
 出席政府委員
        総理府人事局長 増子 正宏君
        警察庁警備局長 川島 広守君
        法務省人権擁護
        局長      堀内 恒雄君
        大蔵省主計局次
        長       岩尾  一君
        林野庁長官   若林 正武君
        郵政政務次官  田澤 吉郎君
        郵政省人事局長 山本  博君
        労働政務次官  海部 俊樹君
        労働大臣官房長 辻  英雄君
        労働省労政局長 松永 正男君
        労働省職業安定
        局長      有馬 元治君
 委員外の出席者
        専  門  員 安中 忠雄君
    ―――――――――――――
六月三十日
 委員河野洋平君、三ツ林弥太郎君及び後藤俊男
 君辞任につき、その補欠として岡本茂君、櫻内
 義雄君及び米田東吾君が議長の指名で委員に選
 任された。
同日
 委員岡本茂君、櫻内義雄君及び米田東吾君辞任
 につき、その補欠として河野洋平君、三ツ林弥
 太郎君及び後藤俊男君が議長の指名で委員に選
 任された。
七月四日
 委員井村重雄君、大石武一君、河野洋平君、世
 耕政隆君及び地崎宇三郎君辞任につき、その補
 欠として青木正久君、福井勇君、福永一臣君、
 熊谷義雄君及び加藤六月君が議長の指名で委員
 に選任された。
同日
 委員青木正久君、加藤六月君、熊谷義雄君及び
 福井勇君辞任につき、その補欠として井村重雄
 君、地崎宇三郎君、世耕政隆君及び大石武一君
 が議長の指名で委員に選任された。
    ―――――――――――――
六月二十九日
 最低賃金法案(多賀谷真稔君外十二名提出、衆
 法第五号)
 家内労働法案(多賀谷真稔君外十二名提出、衆
 法第六号)
 最低賃金法の一部を改正する法律案(内閣提出
 第一三六号)
同月三十日
 雇用促進事業団法の一部を改正する法律案(内
 閣提出第九三号)(参議院送付)
 社会福祉事業振興会法の一部を改正する法律案
 (内閣提出第一二九号)(参議院送付)
七月一日
 生活保護法の一部を改正する法律案(八木一男
 君外十一名提出、衆法第三六号)
六月二十九日
 全国産業一律最低賃金制確立等に関する請願外
 一件(阿部昭吾君紹介)(第二〇〇八号)
 同(黒田寿男君紹介)(第二〇〇九号)
 同(島本虎三君紹介)(第二〇一〇号)
 同(中嶋英夫君紹介)(第二〇一一号)
 健康保険制度改悪反対に関する請願(井岡大治
 君紹介)(第二〇一二号)
 同(神門至馬夫君紹介)(第二〇一三号)
 同外七件(永江一夫君紹介)(第二〇一四号)
 同(平林剛君紹介)(第二〇一五号)
 同(門司亮君紹介)(第二〇一六号)
 同(本島百合子君紹介)(第二〇一七号)
 同外十件(山下榮二君紹介)(第二〇一八号)
 同(麻生良方君紹介)(第二〇一九号)
 同(和田耕作君紹介)(第二〇二〇号)
 同外三件(阿部昭吾君紹介)(第二一三二号)
 同(井岡大治君紹介)(第二一三三号)
 同(大出俊君紹介)(第二一三四号)
 同(中嶋英夫君紹介)(第二一三五号)
 健康保険法及び船員保険法の臨時特例に関する
 法律案反対に関する請願(和田耕作君紹介)(
 第二〇二一号)
 医療保険制座改悪反対に関する請願(只松祐治
 君紹介)(第二〇二二号)
 同(中嶋英夫君紹介)(第二〇二三号)
 同外一件(野間千代三君紹介)(第二〇二四
 号)
 同外三件(八木一男君紹介)(第二〇二五号)
 同(中嶋英夫君紹介)(第二一三六号)
 同(山本政弘君紹介)(第二一三七号)
 ソ連長期抑留者の補償に関する請願(横山利秋
 君紹介)(第二〇二六号)
 健康保険法改悪反対に関する請願(永末英一君
 紹介)(第二〇二七号)
 療術の新規開業制度に関する請願(池田正之輔
 君紹介)(第二一二九号)
 衛生検査技師法の一部改正に関する請願(高見
 三郎君紹介)(第二一三〇号)
 日雇労働者健康保険の廃止反対等に関する請願
 (福岡義登君紹介)(第二一三一号)
 各種福祉年金の併給限度緩和に関する請願外六
 件(青木正久君紹介)(第二一三八号)
 同外三十五件(荒舩清十郎君紹介)(第二一三
 九号)
 同外十六件(有田喜一君紹介)(第二一四〇
 号)
 同外七件(伊藤宗一郎君紹介)(第二一四一
 号)
 同外四件(内田常雄君紹介)(第二一四二号)
 同外二件(内海英男君紹介)(第二一四三号)
 同外一件(小笠公韶君紹介)(第二一四四号)
 同外十三件(小川平二君紹介)(第二一四五
 号)
 同外二件(大竹太郎君紹介)(二一四六号)
 同外一件(大坪保雄君紹介)(第二一四七号)
 同(大野市郎君紹介)(第二一四八号)
 同(金丸信君紹介)(第二一四九号)
 同外十四件(鴨田宗一君紹介)(第二一五〇
 号)
 同外一件(久保田藤麿君紹介)(第二一五一
 号)
 同外十件(河本敏夫君紹介)(第二一五二号)
 同(進藤一馬君紹介)(第二一五三号)
 同(世耕政隆君紹介)(第二一五四号)
 同(谷垣專一君紹介)(第二一五五号)
 同外二件(塚田徹君紹介)(第二一五六号)
 同外十二件(羽田武嗣郎君紹介)(第二一五七
 号)
 同外六件(橋本登美三郎君紹介)(第二一五八
 号)
 同(早川崇君紹介)(第二一五九号)
 同(藤山愛一郎君紹介)(第二一六〇号)
 同外十件(船田中君紹介)(第二一六一号)
 同外五件(細田吉藏君紹介)(第二一六二号)
 同(松澤雄藏君紹介)(第二一六三号)
 同外四件(森田重次郎君紹介)(第二一六四
 号)
 同外一件(渡辺肇君紹介)(第二一六五号)
 戦傷病者等の妻に対する特別給付金の不均衡是
 正に関する請願(細田吉藏君紹介)(第二一六
 六号)
 戦没者等の妻に対する特別給付金の不均衡是正
 に関する請願(細田吉藏君紹介)(第二一六七
 号)
七月三日
 各種福祉年金の併給限度緩和に関する請願外七
 件(愛知揆一君紹介)(第二二四六号)
 同(池田清志君紹介)(第二二四七号)
 同外一件(稻村左近四郎君紹介)(第二二四八
 号)
 同外一件(宇野宗佑君紹介)(第二二四九号)
 同外一件(内田常雄君紹介)(第二二五〇号)
 同外二件(大坪保雄君紹介)(第二二五一号)
 同(坂田英一君紹介)(第二二五二号)
 同外二件(坂本三十次君紹介)(第二二五三
 号)
 同外十九件(田中龍夫君紹介)(第二二五四
 号)
 同(高橋清一郎君紹介)(第二二五五号)
 同(竹下登君紹介)(第二二五六号)
 同外二件(増田甲子七君紹介)(第二二五七
 号)
 同(松野頼三君紹介)(第二二五八号)
 同外三件(三ツ林弥太郎君紹介)(第二二五九
 号)
 同(森山欽司君紹介)(第二二六〇号)
 同外一件(青木正久君紹介)(第二三三〇号)
 同(秋田大助君紹介)(第二三三一号)
 同(大竹太郎君紹介)(第二三三二号)
 同外三十六件(加藤常太郎君紹介)(第二三三
 三号)
 同外十六件(亀山孝一君紹介)(第二三三四
 号)
 同外二件(川野芳滿君紹介)(第二三三五号)
 同外一件(草野一郎平君紹介)(第二三三六
 号)
 同(丹羽喬四郎君紹介)(第二三三七号)
 同外六件(三池信君紹介)(第二三三八号)
 同外一件(渡辺肇君紹介)(第二三三九号)
 同(井村重雄君紹介)(第二三八五号)
 同(伊藤宗一郎君紹介)(第二三八六号)
 同外十一件(小川平二君紹介)(第二三八七
 号)
 同外十八件(小澤太郎君紹介)(第二三八八
 号)
 同(大竹太郎君紹介)(第二三八九号)
 同外三件(大坪保雄君紹介)(第二三九〇号)
 同外二件(川野芳滿君紹介)(第二三九一号)
 同外一件(櫻内義雄君紹介)(第二三九二号)
 同(竹内黎一君紹介)(第二三九三号)
 同(竹下登君紹介)(第二三九四号)
 同(羽田武嗣郎君紹介)(第二三九五号)
 同外十二件(長谷川四郎君紹介)(第二三九六
 号)
 同外二十三件(橋本龍太郎君紹介)(第二三九
 七号)
 同(森田重次郎君紹介)(第二三九八号)
 医療保険制度改悪反対に関する請願(高田富之
 君紹介)(第二二六一号)
 同(森本靖君紹介)(第二二六二号)
 同(八木一男君紹介)(第二二六三号)
 同(山本政弘君紹介)(第二二六四号)
 同外四件(三宅正一君紹介)(第二四〇一号)
 厚生年金保険法の特例老齢年金制度改善に関す
 る請願(伊能繁次郎君紹介)(第二二六五号)
 同(山村新治郎君紹介)(第二二六六号)
 同(曽祢益君紹介)(第二三四一号)
 同(門司亮君紹介)(第二三四二号)
 全国全産業一律最低賃金制確立等に関する請願
 (山花秀雄君紹介)(第二二六七号)
 健康保険制度改悪反対に関する請願(井岡大治
 君紹介)(第二二六八号)
 同(川村継義君紹介)(第二二六九号)
 同(平林剛君紹介)(第二二七〇号)
 同(八木一男君紹介)(第二二七一号)
 同(横山利秋君紹介)(第二二七二号)
 同(門司亮君紹介)(第二三四三号)
 同(山口鶴男君紹介)(第二四〇二号)
 療術の新規開業制度に関する請願(井岡大治君
 紹介)(第二三二八号)
 同(内藤良平君紹介)(第二三二九号)
 健康保険法及び船員保険法の臨時特例に関する
 法律案反対に関する請願(伊賀定盛君紹介)(
 第二三四〇号)
 衛生検査技師法の一部改正に関する請願(小坂
 善太郎君紹介)(第二三九九号)
 日雇労働者健康保険の廃止反対等に関する請願
 (中嶋英夫君紹介)(第二四〇〇号)
 ソ連長期抑留者の補償に関する請願(横山利秋
 君紹介)(第二四〇三号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 失業保険法及び労働者災害補償保険法の一部を
 改正する法律案(内閣提出第一〇四号)
 労働関係の基本施策に関する件(郵政省におけ
 る労働問題)
     ――――◇―――――
○川野委員長 これより会議を開きます。
 労働関係の基本施策に関する件について調査を進めます。
 質疑の申し出がありますので、これを許します。西風勲君。
○西風委員 全逓がさまざまな要求をしたときに、庁舎の前で職場大会その他をやるわけですね。こういう職場大会は郵政省は、暴力的な内容を持っておる、こういうようにお考えですか。
○山本(博)政府委員 一般的に庁舎の前で集会をいたしますのは、それが直ちに具体的に暴力行動に出ない限りは暴力的なものだとは思っておりません。
○西風委員 それではこの間、春闘中に全逓の各所で行なわれた職場大会の中でこれを暴力的と断定するような、暴力的威圧を感ずるような職場大会があったかどうか。
○山本(博)政府委員 暴力行為という場合と暴力的な威圧を与えた場合というのとは多少趣を異にしておりまして、前者の場合は、具体的な行動が非常に暴力的な形で現われるということになりますし、後者の場合は、受ける側が威圧を感じたかどうかということでございまして、それは受ける側の判断によって違うのじゃないかと思っております。
○西風委員 それじゃ暴力的な――暴力的といってもなかなか範囲がむずかしい問題になりますけれども、その暴力的と感ずるような職場大会がありましたか。
○山本(博)政府委員 いまお話しのように、暴力的という範囲、私も明確に即断できませんけれども、私が聞いております範囲では、暴力的であると断定した集会はないと思います。
○西風委員 なかったですね。――それじゃ、五月二十二日に社会党の国会議員団が大阪郵政局へ全逓の組織問題その他について調査のためにおもむいたわけですが、このときに、国会議員団十人が面会を求めたにもかかわらず、大阪郵政局長は面会を拒否したわけです。しかも、これは本省と相談の上そういうことになりましたということですが、一体どういう理由で面会を拒否したのか。真相を明らかにしてもらいたいと思います。
○山本(博)政府委員 私が受けております報告に基づいて御説明申し上げたいと思います。
 かねてからいろいろな方が、闘争ないしはそういうものに類した時期に面会を求めてこられるケースが非常に多うございます。郵政省といたしましては、そういう場合の一つの基準といたしまして、平穏な状態でなくて集団の威力というものを非常に顕著に感じ、心理的に平穏に話し合いができる状態でない場合は面会を断わるという一つの基準をつくっておりまして、これはずいぶん前からこの基準に従って処理されてまいっております。今度の場合は、大阪郵政局の判断によりますと、約千名のデモ隊が庁舎を取り囲んで相当喧騒な状態にあった。したがって、平穏な状態においてお目にかかることはいつでもお目にかかりますけれども、約千人のデモ隊に取り囲まれている状態のもとでは平穏なお話し合いをすることが非常に困難であるということでお断わりを申し上げておる、こういうふうに報告を受けております。
○西風委員 先ほどあなたに暴力ないし暴力的な職場集会その他があったのかと聞いたら、あなたはなかったと言うて明らかに答弁したわけですね。この五月二十二日の集会も庁舎を取り囲んでというようなうそをついたらいかぬです。庁舎の前におっただけであって、取り巻いたというふうな事実は全然ありませんよ。そういうふうな事実に基づかない理由に基づいて、暴力でも何でもない、いわゆる中へ入るとかいうような集団的な行動その他が明らかにないことが明確であるにもかかわらず、どうしてあなたの言われたような理由で会わないということが成り立つのですか。
○山本(博)政府委員 先ほど申し上げましたように、暴力的な行為ないしは暴力的な威圧というものではございません場合でも、平穏な状態でお話し合いができるという状態でない、いわば非常に多数の人々が喧騒状態といいますか非常に大きな声をあげていわばデモっておる状態においてはお目にかかるという状態ではないという判断をしたと思います。
○西風委員 六月十日に、同じく社会党の調査団として国会議員七名が調査に行ったわけであります。調査に行ったのは、私どもはやはり労働組合と局との間に、トラブルがふえたほうがいいという前提ではなしに、むしろできるだけトラブルをなくして正常な慣行が守られるような状況をつくり出したい、事実を十分につかみたいということで行ったわけですね。ところが郵政局の人事部長は新聞記者に、社会党の調査団が来てもこれは調査権も何も持っていないのだから適当に相手になったらよろしい、こういうことを公言されておりますが、これは郵政省の方針ですか。
○山本(博)政府委員 人事部長の発言については私は明確にいたしておりませんので、それがそのまま発言されたかどうかについて、ただいますぐにお答え申し上げるだけの材料を持っておりませんが、今回の派遣調査団が派遣されるにあたりまして、郵政省といたしましては実は昨年でしたか同じく調査団が九州地方に派遣された前例がございますので、その前例、あるいはその際起こったいろいろな事件、こういうものを反省いたしまして大体一つの基準を地方郵政局に連絡をいたしました。その一つは、いま申し上げたように、これは一昨年の場合には資料要求というような形で現地で非常に混乱を起こしましたので、今回の場合は、資料につきましては本省なり郵政局なりそういうところでまとめて処理するから、個々の郵便局においては資料という問題については差し控えるようにということが一つ。それからもう一つは、勤務時間中に職員を集めていろいろお話をされたり、あるいは勤務中の者を呼び出したり、あるいはその場でいろいろ質問をされたりということで、勤務時間中に差しつかえのあるような調査というものは可能な限りお控えを願いたいということが二つ、こういうことを申し上げたわけであります。
○西風委員 調査団と大阪の郵政局の幹部と話し合っている最中に、人事部長は言うだけ言わせておけ、言うだけ言わせておけばおさまるだろうというようなことを言っておるのですが、これはそういう考えですか。
○山本(博)政府委員 私はその場に居合わせておりませんので、前後の事情全部つまびらかにしておりませんので、そのとおりの発言があったかどうか、これもここで申し上げるだけの資料はございませんが、前後の事情と関係なしに、いまおっしゃったような発言だけだといたしますと適当でない発言だと思います。
○西風委員 私あなたに注意いたしますけれども、すでに大阪郵便局の問題について質問するということを公にしてあるし、西原局長及び先ほどから問題になっておる人事部長を呼んでもらいたいということを言っておりますし、あなたは人事の管理に当たっておりますから、全逓新聞その他を読んでおるはずですよ。全逓の新聞を読んでいますか、まずそれから聞きます。
○山本(博)政府委員 全逓の新聞も読んでおりますし、大阪郵政局からの報告も読んでおります。ただ、いま御質問のような口調と文句で言われたかどうかということについては、私ははっきり材料を持っておりません。
○西風委員 あなた全逓の新聞を読んだりわれわれが質問するであろうということを知っておるのなら、やはり大阪の郵政局なり人事部長と相談をして――全逓の新聞に公然と書かれておる。秘密にしておるのではなく、書かれておるのだから、その書かれておる内容について事実かどうかたださずに委員会に出てくるのは不謹慎ではないですか、不勉強ではないですか、どうですか。その点ははっきり言ったら都合が悪いから言わないのですか、ほんとうにそういう問題について研究していないのか、どっちかはっきりしてほしい。
○山本(博)政府委員 きょう御質問があるということでお答えのできる勉強はいたしましたけれども、一つ一つのことばにつきましてまで研究しておりません。
○西風委員 人事部長という人間を問題にしておるんじゃないですよ、われわれは。人事部長なり郵政局長の言動、ことばを問題にしておるのだ。これはあたりまえじゃないですか。犬やネコにものを言っているんじゃないですから、そういうつまらない答弁のしかたをしてもらったら困るね。これからする質問に対して明確に答えられますか。いろいろの事象についてお尋ねしますけれども、人事局長で答えられますか、自信を持って。
○山本(博)政府委員 答えられるつもりで勉強してまいりましたが、御質問の内容によっては、完全に自信があるかと言われますと、ない場合もあると思います。
○西風委員 あなたが調べてきたかどうか調べるために一つ質問しますが、この人事部長が大阪の中央郵便局か何かで、荒舩前運輸大臣が首になったのは、急行列車をとめたために首になったのではなくて、政府のある催しにおける行為が問題になって首になったんだということを、主事、主任会議か何かで公然と演説しているわけです。この事実を知っていますか。知っているとしたら、いいのか悪いのか、こういうことを言うのがあなた方の仕事をやっていく上できめられた規則に違反しているのかしていないのか、明らかにしてほしい。
○山本(博)政府委員 この点につきましては、人事部長に十分説明を求めましたが、人事部長の説明並びにその当時それを聞いたという人間につきましても調査をいたしましたが、いまお話があったような件については話をしておらないということでございます。
○西風委員 あなたの言うことは事実と違うわけですね。私ども調査団が行って、そういうことを言ったんじゃないかと言ったら、一回返事したのですよ、言ったと。ところが隣に郵政局の次長がおって、こういうことが明らかになったら問題になるというので、君、そんなばかなことを言っていないと隣から言われて、ああそうです。言っていないです。こういうふうに言っているのです。あなたはここでは、一番都合よく適当なことを言う立場でまた答えるでしょう。またそれはあなたの得意とするところでしょうけれども、われわれが聞いたときに、言ったということを明言しているのですよ。あとで注意されて言わないですと前言をひるがえしているのです。どうしますか。本人は言ったと言っているのですよ、一たん。
○山本(博)政府委員 私たちが調査をいたしました結果では、本人はこれを全面的に否定いたしております。しかし、ただいまのお話がございましたので、もう一度よく十分調査をいたします。
○西風委員 この大阪郵政局の人事部長は、地方選挙の最中にもあるいは選挙が終わってからも、局の主宰する集会ないしは局の権威を背景にして主宰する集会の中で、社会党、総評、全逓労働組合は暴力団体であり、破壊団体であるということを公然と言っておるのですよ。これはあなたが指導して言わしているわけですか。
○山本(博)政府委員 当然のことでございますけれども、そういう指導をいたしておるはずはございません。
○西風委員 こういうことを言うことはどうですか。規則その他に違反しますか、しませんか。
○山本(博)政府委員 私のほうに入りました報告では、そういうことについても本人は否定いたしております。しかし、もしこれを事実といたしますと、まことに適当でない発言だと思います。
○西風委員 適当でないんじゃなくて、処分しますか。
○山本(博)政府委員 事実をよく確かめた上で、どういう措置をとるかきめたいと思います。
○西風委員 一般的にそういう事実があったら処分するかしないかと単純に聞いているのですから、複雑に言わずに、単純に言うてください。
○山本(博)政府委員 その時期とか、その範囲とかその集会の性格とか、そういうものを十分判断をいたしまして、どういう処分になるかをきめたいと思います。
○西風委員 人事局長ばかりに聞くのも気の毒ですから、政務次官おいでですから、いまのような事実があったら、郵政省としてはどういう態度で問題を処理しますか。各党に対する批判とか現職の大臣ないしはそれに類似した者に対して一郵政局の人事部長が、個人で家に帰ってめしを食いながら話をするなら別だけれども、職を利用して、その職であるがゆえに呼ばれる集会でこういうことを公然とあっちこっちで言ったのです。本人は全部言っていないと言っているんですけれども、そんなことないんです。全部言っているのです。きちっとした証拠その他もありますけれども、こういうことが以後引き続いてこの人によって行なわれるんですが、どういうふうに処理されますか。
○田澤政府委員 ただいま山本人事局長からも御答弁申し上げたとおりでございますが、問題は、一人事部長が党を誹謗したり何かするということは、たいへんな問題でございます。そういうことがありますと、これは厳重に戒告を与えてやらなければならないと思いますが、その状態が、先ほど人事局長がお話ししたように、どういう集会であるか、あるいはまたどういう環境にあるかということもつまびらかになっておりませんので、そういう点も注意しながら、今後そういう問題に対して対処してまいりたい、こう考えております。
○西風委員 たくさんの事実があるわけですから、それは調査の上でと言う、たてまえからいえばそうなるのでしょうけれども、そういうように誤解される数々の行為があるんですから、その人事部長に対して厳重な注意をする意思がありますか。
○田澤政府委員 十分調査をいたしまして、その結果によって忠告なり戒告なりというものを与えたい、こう考えております。
○西風委員 調査も、もちろん私どもしておりますし、あなた方がしてもらうこともけっこうですけれども、現にそういうふうな誤解を与えるような、この委員会で取り上げなければならぬような言動のあることに対して、こういうふうな状況をつくり出したことについて、これは望ましいことですか。――望ましくないことでしょう。だから、そういう点であなたのほうから、この人事部長ないし郵政局長に以後言動その他を慎むようにという注意をしてほしいと思うのです。これは注意する気はありませんか。
○田澤政府委員 実は前にこの委員会においていろいろ大阪の郵政局の問題が出ましたものですから、私、ちょうど大阪郵政局長ともお会いいたしました。そうしたら、大阪郵政局長としてはいろいろまた言い分もあるようでございます。しかし、きょうまた当委員会でこういう質問が出ましたので、今後郵政局長なりあるいは人事部長なりに、委員会でこういう質問があったが事実かどうかということを厳重に調査いたします。そういうことで御了承願いたいと思うのでございます。
○西風委員 調査した結果質問しておるのですよ。その上、いままでこういうことを質問するからということを予告してあるのです。したがって、どうしたらじょうずに逃げられるかというつまらぬことを考える前に、どうして正面から答えることができるかということをやってもらわなければ困る。そのために仕事をしておるのでしょう。そういう点でいまごろ調査するということを言われることは了解できない。私たちは調査を終わっておる。あなた方も調査を終わっていなければならぬ。われわれが前から問題にしておったのですが、そういう点で厳重に注意するということを明らかにしてほしい。
○田澤政府委員 まあおっしゃるとおりでございますが、山本人事局長の答弁にもありましたように、この問題は、その環境とかその状況とかいうものをやはり把握して注意を与えなければいかぬと思いますので、十分調査をしてその上で、仰せのとおりでございますならば、厳罰に処さなければならない、こう考えております。
○西風委員 このことばかりやる気はありませんけれども、あなた方にもう二週間も三週間も前に質問する予定で、おそらく話もあったと思うのです。世界に誇る日本の官僚組織が、二週間も三週間も前に予告してあるのに、なおかっ調査できぬというようなことではない。あなた方の仕事はルーズじゃない、非常にきちっとしておるはずですよ。だから、こういう問題についてもちゃんとした用意と対処をするように要望しておきたい。
 次に、あなた方のほうから出された「新しい管理者」という本がある。これはこの間資料として配られたものですが、この「新しい管理者」について若干質問をしたいと思うのです。
 まず最初に六ページ、「行過ぎの民主主義や労働組合」というのは、これはどういうことですか。どういうのを行き過ぎた民主主義とか行き過ぎた労働運動というのですか。六ページにありますね。1の使命感と義務感の中の「行過ぎの民主主義や労働組合運動」云々というのは、これは自分で書いたのでしょう。
○山本(博)政府委員 これは一般的な表現で民主主義なり労働組合運動というものについて、それが具体的にあらわれるときに、たとえば使命感とか義務感というものを制肘するという形であらわれる場合には、それは行き過ぎではないだろうか、したがって、そういう場合、使命感や義務感というものを高揚するように指導することは差しつかえない、こういう意味で書いたわけであります。
○西風委員 現実にいままでの全逓との話し合いの場で、行き過ぎた民主主義や行き過ぎた労働運動というのはどういう事実があったのですか。
○山本(博)政府委員 具体的な例ということになりますと、これは非常にこまかいお話になってしまいますが、たとえば闘争といいますか、紛争があったときが主でございますが、たとえば郵便物をできるだけ能率をダウンさせて処理をするとか、あるいは物を一日分ためるとか、そういう指導があった場合には、これはやはり使命感なりということを従業員にもっと強調したほうがいいのじゃないかということだと思います。
○西風委員 まあそれはあなた方の指導が悪いからそうなっておるので、問題は別ですけれども、一二ページの最後のほうに、「妨害条件を撤廃して」という、職場の中の妨害条件というのは何ですか。組合との関係において妨害条件というのは具体的に何のことをいうのですか。
○山本(博)政府委員 これは文字どおり労使が協力をしていく上に物的な条件もございましょうし、あるいはその他の労働条件もございましょうし、いろいろな条件というものを労使の生産的な面での協力を阻害する条件、いろいろな形のものがあろうと思いますが、そういうものをさしております。
○西風委員 妨害条件とは、全逓の労働組合が団結して一つきちっとあるにもかかわらず、局が、それにいろいろな工作をして、第二組合をつくって職場を混乱さすことが妨害条件なんです。職場の秩序を乱すことですから。
 たくさんありますから、次に移りますが、その次は一五ページ。一五ページの最初のところに、「筋だと思っていても圧倒的な組合の力に抗しきれず主張すべきを主張せず、譲歩すべからざるものを譲歩している多くの事実を指して」云々というのがあります。譲歩すべからざるものを譲歩している、管理者の勇気、これは具体的には何ですか。
○山本(博)政府委員 いろいろな内容があると思いますが、一つの例をとってみますと、たとえばこれは従来もございましたが、人事の発令の場合に、組合の了解を得なければ人事の発令をしないということ、そういうことは従来私たちのほうの指導といたしましては、人事については事前に了解を得なければ発令しないということは指導いたしておりません。ところが局によりましては、そういう慣行というものが相当長く続いておりまして、局の管理者がそういう点についての譲歩をしたという例が現在でも幾つかございます。そういう場合に、人事の発令というものについて話し合いをすることはいいけれども、絶対条件として組合の了解がなければということはやめなさいという指導をいたしております。それが一つの例でございます。
○西風委員 これはやれば何ぼでもありますけれども、飛ばしてあとのほうにいきますと、八一ページに「闘争至上主義的傾向が強いことである。」とありますが、これは全逓のことを言っているわけですか。全逓の労働組合が闘争至上主義である、こういうように見ているわけですか。
○山本(博)政府委員 これはここの文章としては「戦後の我が国の労働組合運動は、」という規定のしかたでございますので、一般論だと思います。
○西風委員 全逓は闘争至上主義ですか。
○山本(博)政府委員 率直に申し上げますと、かつてはそういう時期があったと思いますが、最近においては、だんだんそういう傾向は改まってきておると思います。
○西風委員 かつての時期というのはいつですか。
○山本(博)政府委員 これは私たちの規定のしかたでは大体三十三年以後、団交再開闘争の時期を主としてさしております。
○西風委員 闘争至上主義というのは何ですか。
○山本(博)政府委員 これはいろいろ規定のしかたで違ってくると思いますけれども、私たちの考えでは、ある一つの権利なりあるいはいろいろな条件の改善なりということについて、闘争という方法を主としてとるということでございます。
○西風委員 八五ページに、「組合運動は労働組合主義に徹すべきである。」というふうに書いてありますが、局は労働組合に対して、労働組合は何々主義をとるべきであるというようなことを指導したりすることが法で許されているのですか。またあなたの考えている労働組合主義というのはどういうことですか。
○山本(博)政府委員 ここにございますように、政治的問題というようなものを取り上げる、主としてそういう問題を取り上げるということではなく、もっぱら経済的な問題ということを目的として行動するということをさしておるわけであります。
○西風委員 次官にお聞きします。九二ページに、あなたおそらく読んだことはないでしょうけれども、九二ページに、団体交渉における組合の立場のことを、管理者のとるべき態度として説明しているわけですね。「したがって発言内容は有ること、無いことが言われて真偽がわからないものである。むしろ虚偽の事実の場合の方が多いことをよく承知しておくことである。」、これは全逓と皆さんの団体交渉の中では、全逓の言うことはうその場合のほうが圧倒的に多いということですか、そう書いてありますから、これは次官に聞きたいと思います。
○田澤政府委員 これは団体交渉でございますので、交渉の段階ではいろいろことばのオーバーな点が出てくると思うのでございます。そういう意味でのことをさしていると思うのでございまして、事実全く虚偽のことだというわけではないわけでございまして、団体交渉を進めている段階ではこっちでもオーバーなことを言うだろうし、組合側もオーバーなことを言うだろうというようなことを意味していると思います。
○西風委員 お互いに団体交渉する場合には、かけ引きその他でさまざまな事態があるというふうに文章を書きなさい、それならまだこれは五十点くらいで合格です。しかし「有ること、無いこと」「虚偽の事実」――虚偽ですよ。オーバーと違いますよ。「虚偽の事実の場合の方が多いことをよく承知しておくことである。」半分以上うそだとはっきり文章に書いてあるのですよ。だれがどういうふうに責任をとられますか。これはほんとうならほんとうだとはっきり言ってください。事実でないなら、なぜこういううそを書くのですか。
○山本(博)政府委員 この文章の前段のほう、これはもう項として(1)になっております。前段のほうではこういう文章になっております。それは「組合側は交渉等において『どの局ではこの問題ではどうだ、本部、本省間ではどうなっているとか、あるいは法律、協約、規定では、こうなって云々……』」 こういうことをよく言う。ところが、この問題では、これはいいとか悪いとかの問題は別として、交渉技術でございますから、隣の局ではこうしておるぞというのが事実と相違しておる。あるいは郵政局ではこう言っていたぞというのを一つの論拠にされても、事実そうでなかったということがよくケースとしてございます。私はそれは交渉技術として差しつかえないことだと思っております。そういうことがよくありますので、たとえば郵政局がこう言っていた、あるいは隣の郵便局でこう言っていたということが、事実と相違した内容のことが言われるならば、そういうことについて、隣の局ではこうしたからひとつ自分の局でもということにならないようにということでございまして、この表現については必ずしも適当でございませんということを私も認めますが、この点について十分ひとつ検討いたしたいと思います。
○西風委員 次官、全逓の労働組合はうそをつくことが多くて信用できない組合ですか。
○田澤政府委員 いや、決してそんなことはありません。
○西風委員 間違いないですね。
○田澤政府委員 間違いありません。
○西風委員 それでは、九二ページに「組合の言い分を簡単に信ずべきではない。」あなたの信用されている全逓の労働組合に対して「組合の言い分を簡単に信ずべきではない」これは、あなたの言われたこととこの文章は、どういうことになりますか。
○田澤政府委員 先ほども申し上げましたように、交渉の技術として、いろいろと先ほど局長からも話がありましたように、交渉の段階でいろいろ発言されたことがそのまま対第三者なりどこかで発表される場合を考慮しまして、憂えてこういうことを書いているわけでございまして、交渉技術としていろいろ虚偽に近いものが言われているということでございます。ですから、その交渉の段階のいろいろな発言というものは全逓の真意であるとは解しないという意味において、全逓は非常にまじめないい組合であるというふうに思います。
○西風委員 九四ページに「現実に反動といわれている人を見ると実は信念のある人、勇気のある人、覚悟を決めている人、正しく事業を守っている人の場合が多い」これは労働組合との間にお互いに理解を持ち合うことが必要なんであって、労働組合がきらうような、労働組合と和合できないような人のことを組合では反動と言っているわけですね。それをことさらに取り上げて、反動とはりっぱな人である、反動と言われる人ほど人間がよろしい、この人ほど出世する人であるというような意味のことを書かれているわけですけれども、これは一体どういうことですか。
○山本(博)政府委員 これは実は、それぞれの現場現場におきましては、組合のほうが管理者に対して使うことばとして、そう私は深い意味があってとは思いませんが、反動ということばというものは相当回数多く使われておりまして、受け取るほうでは相当これを深刻な形で受け取ります。使うほうは、私は、そんなに深刻な形でなくて、ことばの使い方としてつい簡単に反動ということばを使われるんじゃないかと思いますが、受け取るほうでは相当深刻な受け取り方をいたしまして、自分が反動と言われたということで非常に悩む管理者というのが従来から多うございまして、それで私たちのほうでは、反動と言われたことによって、直ちに自分が非常に悪いことをした、あるいは非常に自分が誤ったことをした、あるいは非常に自分のやり方が悪かったというような、いわば士気を阻喪するというような結果にならないように、反動ということばは日常的に使われておる結果、こういう文書を出して指導しているわけであります。
○西風委員 次官、こういう「新しい管理者」というようなものを、ほんとうに労使が郵政事業に積極的に協力するような雰囲気をつくるために出すのならいいですが、昔の歩兵操典みたいに、労働組合と戦うためにはどうするのかというような、局の側からの闘争宣言みたいな先制攻撃のような内容でこういうものを出して、郵政省の中で労使がうまくいぐと思いますか。いまこういう文書についてやれば、十時間でも二十時間でもやれるだけの文書があるわけです。みな組合以上に――皆さんは、すぐ組合は戦闘的だと言われますが、組合はだしで逃げるような戦闘的なでたらめなことが一ぱい書いてある。こういうものをずっと出し続けていくことがいいかどうかですね。
○田澤政府委員 個々の内容に関しては私もまだ読んでおりませんのでわかりませんけれども、この「新しい管理者」という一つの参考書を中心にいたしまして――御承知のとおり郵政事業というものはサービスが中心でございます。何としても国民の日常生活に最も必要なことを毎日毎日繰り返しているような状態なのが郵政省の仕事でございますので、できるだけこういう「新しい管理者」というような本を通じて、全逓とか郵政管理者とかいうことじゃなくて、もっと円満にやって国民のしあわせに貢献していこうということのために、この本を出しておるわけでありまして、決して皆さんがおっしゃるような誤解した形のものでないということを御認識いただきたいと思います。
○西風委員 誤解というようなものじゃない。文書に基づいて事実を言っておる。誤解というのは、事実を曲げるあなたの答弁のようなことをいうのです。だから、こういうふうな、組合と対立を深めるような内容の文書その他については今後出さないということをあなたは約束したら、非常に民主主義的な、しかも郵政省の労使慣行についてまたとないチャンスになると思うのです。こういうものは一切出さない、こういうつまらないことはしないということを約束できませんか。
○田澤政府委員 先ほど申し上げたように、管理者の態度というものは、末端の一特定局に至るまで非常に管理者がしっかりしていないと、この郵便事業というものはうまくいかないわけでございます。そういう意味で、その管理者としての指導性を生かすためにこれをつくり上げたものであろうと思いますので、今後、仰せのとおりのいろいろな問題、個々の問題に関しては、十分私たちも吟味してまいりますけれども、この趣旨としては、やはり管理者にしっかりした指導性を持たせて、りっぱなサービスをさせようということが中心でございますから、どうぞ御了承を願いたいと思います。
○西風委員 終わります。
○川野委員長 後藤俊男君。
○後藤委員 話は続くわけでございますけれども、いまの「新しい管理者」というパンフレットですね、これが問題になりましたが、もう一つ別にやはり「新しい管理者」というのがあるわけです。これは以前のものだと思うのです。これも「新しい管理者」、いま問題になりましたのも「新しい管理者」ということで、次から次へと惑わすような文章のパンフレットが出ておるのですが、前の「新しい管理者」というのは、現在どういうことになっておるわけですか、お尋ねしたいと思います。
○山本(博)政府委員 前の「新しい管理者」というのは私は存じませんが、現在の「新しい管理者」以前の「新しい管理者」は、これはもう廃棄になっております。
○後藤委員 三十六年の七月に発行された「新しい管理者」というのを御存じないのですか。
○山本(博)政府委員 「新しい管理者」と銘打ってありますものは、現在のものだけでございます。
○後藤委員 前にはないのですか。
○山本(博)政府委員 前には、現在の本の改訂以前のものはありました。現在は、そのものとしては全然使っておりません。
○後藤委員 前はあったけれども、いまはなくなった、こういう意味ですか。
○山本(博)政府委員 同じ本でございまして、内容を改訂したものでございます。
○後藤委員 同じものじゃない。中身はだいぶ違うので私は聞いておるわけです。同じものなら、こんなことを言うつもりはありません。
○山本(博)政府委員 中身を改訂して、現在の「新しい理管者」になっております。
○後藤委員 改訂したのは、よくしたのですか、悪くしたのですか。
○山本(博)政府委員 見る人によって違うと思いますが、私たちはよくしたものと思います。
○後藤委員 よくしてあの程度、こういうことですね。
 実は、この前の二十七日でございますか、質問がございましたときの問題として、私、労政局長にひとつ確認しておきたい問題があるわけです。あのときの第一番の問題は、質問者としては、これは私が質問したわけじゃございませんけれども、全逓の労働組合の規約の問題の質問があったと思います。憲法から考えて、組合加入、脱退の自由というのは保障されておるはずだ。ところが、現在の全逓労働組合の規約というのは、それに違反しておるのではないか、こういう質問があったと思います。そのときに、労政局長としては、それは一ぺん研究してみぬことにはわからぬ、一口に言って、そういう回答があったやに私は記憶をいたしております。そうなってまいりますと、大体、全逓にしても、電通にしましても、国鉄にしましても、規約の内容というのはほとんど変わらないと思います。しかも組合が結成されてから十数年になっておる。その規約が、今日労政局長として研究してみぬことには、正しいものか不正なことかわからぬということについては、私どうも納得のいかない点があるわけなんです。この点を第一番に解明していただきたいと思います。
○松永(正)政府委員 先般のたしか田畑先生の御質問でございましたが、組合の規約で、組合員は脱退の自由があるのがたてまえではなかろうかということで、その論拠としまして、二、三の判決例をお引きになりまして、個々の組合員の加入、脱退の自由ということが、個人の自由を保障するというたてまえにおいて必要ではなかろうかという御質問がございまして、私も、個々の組合員の加入、脱退の自由というものがあるのが適当であるという趣旨の御答弁を申し上げましたが、全逓の組合規約につきまして、検討してみないとわからぬということを申し上げたのではなくて、具体的に全逓の規約が正しいかどうかということについでは、私からこの場で御意見を申し上げることは差し控えたいということを申し上げたのでございます。
○後藤委員 いまの答弁は、どういうことを意味しているのか私はわかりませんけれども、いまあなたが言われたように、全逓信労働組合の規約そのものは正しいか正しくないかは私の立場として言えません、こういうふうな回答であったと思うわけなんですが、労政局長として、しかも法人格を持っておる労働組合の規約が正しいか正しくないかを、労政局長の立場でものが言えぬ、その意味が私はわからぬわけなんです。これはもう少しはっきりしてもらいたいと思います。
○松永(正)政府委員 労働組合が組合として資格審査を受ける場合がございます。一般的な労働組合といたしましては、たとえば、労働委員会の委員の推薦をする場合に、その組合が資格があるかどうか、あるいは不当労働行為の審査、救済を受ける場合に資格があるかどうか、また法人登記をする際に資格があるかというようなことが、法律上の資格審査の場合でございます。その場合には、労働組合としまして、組合法に基づく必要記載事項が規約に載っておるかどうかということを審査いたします。しかし、その場合に、組合員の加入、脱退についての事項は、組合の資格審査といたしましては、審査の対象にはなっていないというふうに私は理解しております。一般論といたしまして、結社の自由ということ、それからこの結社の自由に対する組合員個々の結社との関係における自由ということにつきましては、原則として結社そのものが自由でありますとともに、結社員個々の自由の確保ということも必要であるということが憲法のたてまえであるというふうに考えるわけでございます。
 したがいまして、この前の委員会におきまして引用されました判決におきましても、脱退の自由が認められていないということは正当でないような判例を引用されたわけでございます。ただ、団体でございますので、その場合に、団体としての一つの結束という観点から、個々の組合員が全く無条件に脱退できるかどうか、あるいは一定の団体としての手続を経た後に脱退できるかどうか、それからその手続が適当な手続であるかどうかという点が問題ではなかろうかと思います。先般私が申し上げましたのは、組合員が組合から組合の承認なしには永久に脱退できないというような規定であれば、それは不適当な規定ではなかろうか。憲法で保障されております個々の組合員の自由という観点から見ますと、このような極端な形のものは適当ではないのではなかろうかということを、一般論として申し上げた次第であります。
○後藤委員 一般論としては大体わからぬことはないわけなんですが、私が言っておりますのは、全逓信労働組合の規約の問題です。全逓信労働組合の規約を読んでみましても、いかに分会の一組合員が脱退しようとしても、永久にこれは承認せぬのだ、こういうことにはなっておらぬと思います。さらに公労協関係の組合もそれと同一形態をとっておると思いますので、間違ってはおらぬ、労組法その他にも触れておらぬ、正しい組合規約である、私はそういうふうに解釈しておるわけです。それは一体どうなんですか。
○松永(正)政府委員 結局、組合の規約が合法であるか違法であるか、組合員を拘束するものであるかどうかということは、裁判所の判決によってその法律的な効果というものは判定されるものであるというのが一般論でございます。
 ただいま御指摘のように、全逓の規約におきまして、脱退の手続の規定をいたしております。本部の承認というような事項がございます。その運用におきまして、たとえば本人が脱退をしたいという意思表示をしているにもかかわらず、組合がその脱退を認めないというようなことを許す規約であるということでありますれば、問題があると私は思うのでございますが、現在の全逓の規約におきまして、その運用の実態におきましてどういうふうになっておるか、運用の実態いかんということになるかと思いますが、それも含めまして、結局において、組合員に対して規約の法的拘束力がどの限度においてあるかということは、裁判所の結論を待ちませんと、法律論としては明確なお答えはできないのではないかというふうに思うのでございます。
○後藤委員 御承知のように、組合規約というのは、どこの労働組合としましても、非常に大切なものでございますので、さらにこの問題につきましては保留をいたしたいと思います。
 その次には、実はこの前の社労委員会、先月の二十七日でございますか、いろいろと全逓の暴力事件についての質問がございました。これに対する回答もございました。私も、大体最初から最後まで、ほとんど一言漏らさず聞かしていただきました。一口に言って、あの話を聞いておりますと、何か全逓信労働組合が、これは検察関係の報告でもございましたように、暴力行為が十五件ある、しかも現在三十一名が取り調べ中である、済んでおるところもあるが、捜査中のものもたくさんある、全くひどいことだという話はなかったけれども、そのような印象を与える質問が次から次へとなされたように私は記憶いたしております。
 そこで、私は、この近畿地方本部全体の不当労働行為の問題なり、さらに暴力行為の問題につきましては、「その事実を徹底的に調査いたしまして一この前話がありましたのと、おおよそ百八十度違う話もたくさんあるわけなんです。しかしながら、山本局長さんでございますか、この質問に対して、さながら質問にうまく合うような回答で、うまく返答をしておられたわけでございますけれども、現在全逓信労働組合そのものは、行き過ぎた暴力行為を十五件三十一名、滋賀県から、大阪から、京都から和歌山へと各県にわたって、さながら連日のごとく行なわれているかのごとき印象を与えるこの前の社会労働委員会の質問の情勢であったように、私、記憶いたしておるわけです。
 そこで、その中の一番大きな問題としましては、京都中郵の問題です。これは山本局長もこの前には回答されております。たとえば、五月の十二日には、両方の労働組合が説得工作に入った、五月の十三日の日には、いわば第二組合の一人の人に対して三十名からの取り巻きというか、囲んだ形で長時間にわたってつるし上げを行なったこういうような報告もこの前山本局長はやられました。しかし、その内容を調査してみますると、そんな内容では全然ございません。しかも、現在におきましては、全逓信労働組合京都地区として、逆に告発をしておるはずなんです。これらの問題について、現在一体どういうかっこうになっておるのか。いわば、こっちはなぐられました、あっちもなぐられました、どっちもなぐられましたということになってまいりますと、どっちがほんまやらうそやらわけがわからぬようなかっこうの上に、少なくとも国会の議事録に残っていくということになるわけなんです。(「それもよくない」と呼ぶ者あり)それもよくないことだと私も思います。
 まず第一番目に、山本局長が、京都中郵の暴力事件について、偏見的な、一方的な見方ではなしに、真実というものは一つしかないと思いますから、その点を間違いなく――この前のとおりで間違いないとおっしゃるならば、この前どおり返答していただければいいと私は思いますけれども、私が調べた範囲では、だいぶ大きな違いがあるわけなんです。さらに、検察庁のほうとしましても、この京都中郵の問題につきましては、いま私が申し上げましたように、現在捜査中でござんす、やがて時間がたてば、これらのことに対しても判明いたします。こういうような回答があったわけでございますけれども、今日の時点におきましては、全逓信労働組合としても告発をしているはずだと思います。さらに捜査が続けられておると思いますが、この点一体どういうふうなことに現状はなっておるのか、両名にいま申し上げました問題をお尋ねいたしたいと思います。
○山本(博)政府委員 この前当委員会で申し上げた、私のほうの知っております内容につきましては、現在でも変わっておりません。
○川島(広)政府委員 京都中郵事件につきましては、事件が三件ございまして、一件は傷害でございます。他の一件は暴行でございます。他の一件は過失傷害ということで、それぞれ三件を六月二十八日に京都地検に対しまして書類送検をいたしております。
○後藤委員 いずれもまことに簡単な回答でございましたが、けっうでございますけれども、山本局長にちょっとお尋ねいたしますが、全然あの当時と変わっておらぬということは、全逓信労働組合京都地区としても告発をしておらぬということですか。
○山本(博)政府委員 全逓側から告発がございます。
○後藤委員 それじゃ変わっておるじゃないですか。
○山本(博)政府委員 いまお答えしましたのは、告発ではなくて、私が取り違えたと思いますが、事実の内容だけの点について申し上げましたので、告発があった点は、私は申し忘れたのであります。
○後藤委員 そうしますと、いまあなたが言われたように、情勢、内容としては変わっておらぬ。ただし、全逓信労働組合京都地区としては、告発された方が逆に告発をしております。このことにつきましては、あなたも十分御承知だと思います。御承知なんですね。
○山本(博)政府委員 承知いたしております。
○後藤委員 そうしますと、京都全逓のほうから告発された以後につきましては、あなたのほうとして、捜査は全然されておらないわけなんですか。
○山本(博)政府委員 私のほうは、捜査をする権限がございませんので、捜査はいたしておりません。
○後藤委員 捜査ということばが誤解があれば何ですが、いままで、職場における暴力行為につきましては、やはり調査もせられたと思います。調査です。調査をされるでしょう。
○山本(博)政府委員 この事件の内容については調査をいたしました。調査をいたしましたが、私のほうが知り得た範囲では、どちら側がどういう暴行を行なったか、あるいはそれに対してどちら側が直ちにどういう暴行を行なったかという具体的な内容につきましては、確証を得ておりません。
○後藤委員 どうもわかったようなわからぬような話になってまいりましたけれども、ただ、私があなたに申し上げるのは、京都の中郵の暴力問題につきましては、告発で起きた。しかも、あなたはこの前こういうことを言われたのですよ。この前は、一名に対して三十名からが長時間にわたってつるし上げを行なった、そのことをあなたはほうっておくのかという質問に対して、ほうっておきません、今後はこういう問題については、労働問題ではなしに、ほかの方法で取り締まるように、近く会議がございますから、その会議でその方法を決定いたします。こういうことをあなたは明確にはっきり言われたわけなんです。覚えはあるでしょう。覚えがあるはずなんです。そうなってまいりますと、この京都の中郵の暴力事件については、この前の第二組合から告発されたときには、あなたのほうも十分に調査をされたが、ところが今度は、全逓の京都地区のほうから告発されたときには、全然調査はいたしません。捜査する権限がなければ調査してもらえると思うのですが、そういうふうに京都地区から告発された場合にはこれらの暴力問題について再度調査しなければいけないと思います。あなたのほうとして調査する義務があろうと思うわけなんです。なぜそれを調査されないんですか、その理由を明らかにしてもらいたいと思います。
○山本(博)政府委員 この京都中央郵便局の事件につきましては、この前御要望がございましたので、調査をいたしました。調査をいたしました結果わかりましたのが、具体的な問題といたしましては、先ほどお触れになりました一人の人間に対するいわば集団でこれを取り囲んで長時間説得活動といいますか、そういう形での数時間にわたる行為があったということの調査は、これは確証をあげることができましたが、暴力行為の問題につきましては、多少私たちのほうが立ち入るのに限界がございまして、いわばほんとうの意味での確証をあげるということが両方についてできません。これは捜査当局にお願いをするということにいたしております。
○後藤委員 そうしますと、この京都の中郵暴力事件につきましては、どちらが暴力をふるった云々のことについてはまだ判明しない、わからない、こういうふうに確認していいわけなんですね。
○山本(博)政府委員 郵政省としてはそのとおりでございます。
○後藤委員 その次は、これは質問が逆になってまいったわけなんでございますけれども、いま局長が言われたのは、あなたの要望によりまして調査をしましたと、こう言われましたね。局長がいまそう言われたのです。私もそのことについて、この前の二十七日の社労委員会ですか、その前だったかと思いますけれども、近畿地方の不当労働行為の問題、もちろん暴力問題も含むわけでございますけれども、全部調査をしてもらいたい、調査いたします。その資料はいつ出ますか、先月の十七日に出て、二十日には国会のほうへ提出をいたしますと、こういうような連絡も私受けておるわけなんです。ところが、現在におきましても、その調査資料はまだ和歌山県の分だけしか出ておりません。いまあなたが言われたように、京都のほうも調査しておるということをはっきり言われたわけなんですが、和歌山以外の分につきましては、なぜわれわれのほうへ調査資料が提出してもらえないのか、これをはっきりしていただきたいと思います。
 さらに、私それにつけ加えまして、はっきり言っておくのは、和歌山県という誤解をされておったそうでございますので、和歌山県だけではなしに近畿地方、いわば大阪郵政局管内のことですよということをはっきり連絡も申し上げてあるはずなんです。でありますのに今日におきましては、不当労働行為その他の問題について、ただ和歌山県の一部だけの調査しかわれわれのほうへは配付されておらない。これはあなた、約束を実行しておらぬじゃないですか。それともそういう不当労働行為に思われるような資料につきましては国会のほうへ出せない、こういう気持ちなのか、その点ひとつはっきりしていただきたいと思います。
○山本(博)政府委員 私は速記録を見ませんとわかりませんが、私が伺ったのは、和歌山県の普通局といういうふうにはっきりおっしゃったように記憶をいたしております。これはあとで会議録を見まして「私が間違いでしたら改めますが、私が伺ったのでは、和歌山県の普通局というふうにおっしゃったように思っておりましたので、そのように取り計らった次第でございます。
 それから近畿全般の問題につきましては、実はこれはひとまず調査を完了いたしましたが、現在この内容につきまして、もう一度組合と内容の突き合わせをいたしております。組合のほうもまだ納得しないところもございます。この納得が十分済んでから、一般にお示しをしたいというふうに考えております。
○後藤委員 それで暴力事件といい、さらに不当労働行為の問題につきましては、かなり何十項目というくらい具体的事実をもって組合のほうとしても調査資料がはっきりしておるわけなんです。さらに、私この前大阪へ参りましたときにも、あなたのほうから管理課長でございますか、現場のほうに調査に行かれた。その人に対しても組合からの資料を提供してあって、組合の調査資料につきまして、その真意というのはやはりあなた方としても調査をしておられるというふうに考えておりますので、いま言われました調査が完結し次第、ひとつ委員長、資料として要求いたしたいと思います。
 さらに、私、検察庁関係のほうへちょっとお願いをいたしたいと思うわけでございますけれども、特に労働問題として職場における問題は非常にむずかしい関係があろうと思います。ただ表面に出た現象だけをつかんでどうこう言われると非常に間違った問題を起こす、間違った処理のしかたになると思います。たとえば、先月の二十七日に行なわれた社労委員会、このときの質問のようなかっこうでやられますと、何か犯人を捜査中のような印象を与えまして、大事にしかもまじめに、また間違いのない処理をしなければいけない不当労働行為の問題なり暴力問題につきましても、結果的にはいいことにはならない、これらの点につきましては、特に私は慎重にやっていただかなければいけないと思いますし、私、現在いろいろ調査いたしました結果を考えてみましても、全逓信労働組合としましては、暴力をふるっておるような組合ではないと思います。これは調査をしていただければ、その事実というのは全部判明をすると思いますので、今後これらの問題の処理につきましても十分考えて、しかも、慎重にやっていただきますようにぜひお願いをいたしたいと思う次第でございます。
 それから、最後にもう一つお尋ねをいたしたいと思うわけでございます。これは六月三日のことでございます。先ほど西風委員のほうから大阪の郵政局長なり人事部長等のいろいろのお話がございました。六月三日の午前十時五十分ごろ、西原郵政局長、さらに板倉人事部長、これらの人が、どういう関係かはわかりませんけれども、大体午前十一時ころからゴルフに行かれたわけなんです。これはもちろん勤務時間中でございます。しかも、その乗っていった自動車は公用車、さらにその公用車のうしろには建設会社の自動車を借りて、それも一台うしろについていっておる。これが組合のほうの調査の結果、明らかになっておるわけでございますが、少なくとも全逓におきましては、先ほど「新しい管理者」のところでも話が出ましたように、りっぱな管理者養成のためにやっておられる一番最高の管理者が、勤務時間中にゴルフに行って、さらに業者の自動車を使ってどこかへ行く、こういうふうなことをやっておられることに対しまして、一体どういうふうにお考えになっておるのでございましょうか。それくらいなことはもうあたりまえのことだ、それくらいなことはやってもいいんだ、こういうふうにお考えなのか、それが事実とするなら事実としてこれは処分すべきである、こういうふうな考え方なのか、あいまいな返答ではなしに、明確にひとつ勤務体制のことでございますので、回答をお願いいたしたいと思います。
○山本(博)政府委員 これは、内容につきましては、全逓新聞に書いてありましたので、私は直ちに大阪の郵政局のほうに連絡をいたしまして、こういう事実の有無について調査をさせました。私のほうにまいりました返事では、このような事実はこの日にはないということでございます。
 しかし、一般的に、勤務時間中にゴルフに行くということは、これはもう郵政省にとどまらず、公務員としてすべきことではございません。こういう事実の有無にかかわらず、こういうことのないよう厳重に指導をしていきたいと思います。
○後藤委員 そうしますと、いま局長が言われたように、六月三日の日にはそういうことはやっておらぬ、こういうことですか。
○山本(博)政府委員 私が大阪郵政局に連絡をして私のほうにまいりました報告では、六月三日にこういうことはしておらない。特に西原局長の場合は、最近健康状態といいますか、特に足のほうが悪くて、ゴルフはやっておらないということでございます。
○後藤委員 これも私は組合のほうの調査でもあり、事実も聞きましたので、あなたのほうで調査された結果としてそういうことをやっておらぬ、こういうふうにはっきり言われれば、あなたのほうとしてはそれまでだと思いますけれども、私はこれは間違いないと思います。こういうことが事実なされたとしたら、一体そのことについてどういうふうにお考えになるか、お尋ねいたしたいと思います。
○山本(博)政府委員 事実といたしましたら、これは非常にけしからぬことだと思います。これにつきまして十分上司とも相談して適切な処置をとりたいと思います。
○後藤委員 そうすると、いまの問題については十分調査をして、事実なれば適切なる措置をとる、こういうことは確認してよろしいですね。
○山本(博)政府委員 上司と相談いたしましてそのように取りはからいます。
○後藤委員 それから最後にもう一つですが、京都の太秦郵便局、ここで最近大阪地方労働委員会のあっせんによって、団体交渉の問題で、いわば組合と当局との関係の争いで当局のほうが敗訴をした。いわば当局のほうのやり方は間違っておる、組合の言っておるのが正しいのだ、こういうのが最近出ておると思いますが、御承知でございましょうか。
○山本(博)政府委員 たいへん恐縮でございますが、現在手元に資料がございませんので、追って調べてから御報告いたします。
○後藤委員 あなた知らぬと言われますけれども、局長が組合に謝罪しておるんですよ。ほんとうに御存じないのですか。これははっきり申し上げますと、あなたのほうは最近どうも団体交渉を拒否し続けておる。上部機関の役員が来た場合には、どうこうとかいって団体交渉拒否の態度をとっておる。これは全般的にそういう傾向にあるわけなんです。そこで問題になりまして、京都の太秦局で第三者のあっせんを得たわけなんです。その第三者のあっせんによりましてはっきりしてきた。その局長はまことに申しわけなかった、今後は十分にこの問題については気をつけていきます。こういうふうに謝罪までしておるわけなんです。こんなこと御存じないのですか。遠いからですか。
○山本(博)政府委員 ほんとうに存じません。
○後藤委員 ほんとうに存ぜぬ。前はうそに存ぜぬだったのですか。知らぬことは知らぬでそのとおりだろうと思いますけれども、少なくとも労使の問題でこの問題をあなたが全然知らぬ、ほんとうに知りませんというようなことは、これはどういうことになっておるわけなんですか。新しい管理者の養成で次から次へとおもしろい文章を流して、しかもこれくらい大きい――大きいというとおかしいけれども、労使の関係の問題です。これをほんとうに知らぬ。ほんとうに知らぬならあなたほんとうに知らぬのだと思いますけれども、そういうことでは私は管理者としての値打ちがないと思います。あなた一体自分というものをどう思いますか。
○山本(博)政府委員 知らなかったことをまことに申しわけないと思います。よく調べまして御報告申し上げます。
○後藤委員 知らぬから勉強しましょう、そう言われればそれまでだと思いますけれども、この労使関係の問題につきましては、今日郵政の職場におきましては至るところで起こっておると思います。
 さらに私は皆さんに一言申し上げたいと思いますのは、去年の春闘のときには、九州方面では不当労働行為が非常に巧妙に行なわれておる。ことしの春闘におきましてはこれが近畿のほうへ回ってきておる。近畿におきまして、至るところの職場で、あちらこちらで不当労働行為が次から次へ行なわれておる。それらが基因しまして、暴力行為らしいことに発展してきておるというのが、私は今日の全逓における職場の情勢じゃないかと見ておるわけなんです。ここで私があなたにお尋ねいたしましても、そんなことは知りません、知りませんと――この前和歌山を調査されたところの資料をいただきました。私は全部一項目ずつ読ませていただきました。ほとんどがその事実はございません、その事実はございません、そういう調査資料になっておるわけなんですけれども、その事実というのは、もっと私は奥深いところに問題があるのだと思います。こういうような問題につきましても、今後もわれわれはこの手をゆるめようとは考えておりません。この不当労働行為の問題につきましては、さらに機会あるごとに徹底的に追及していきたい、こういう決意を固めておりますので、ぜひひとつあなたのほうといたしましても、事実は事実として調査をしていただいて、間違いのない方向へ処理すべく努力していただきたいと考えておりますし、さらに重ねて私は暴力行為の問題について申しますが、いま公労協傘下の各組合におきまして、あえて暴力行為を行なおうというような幼稚な組合は私はないと思います。そういうような意味におきましても、ぜひともその時限その時限に起きた行為につきましては、いろいろな条件のもとから派生する場合もあろうと思いますけれども、これらの問題の扱いにつきましても、特に慎重に扱っていただきますように、全逓信労働組合がさながら暴力行為を行なっておる労働組合のような印象を故意に与えるようなことがないように、関係の皆さんにも強く要請をいたしまして、私の質問を一応保留いたします。
○川野委員長 山本政弘君。
○山本(政)委員 時間がないようですから、簡単にお伺いいたしたいと思います。
 先週私が質問を申し上げて、そして最後に三点だけ事実を申し上げて質問を終わりました。その中で、これは次官にお伺いいたしたいと思います。業務命令というものがありますね、これに違反した場合には一体どうなるかということで、次官の見解をお伺いいたしたいと思います。簡単でけっこうでございます。
○田澤政府委員 その内容によりまして、処罰する場合もあるし、いろいろな方法を講ずる場合がございます。
○山本(政)委員 ともかくも、しかし業務命令に違反するということは、これは当局にとっては好ましくない、こういうことでしょう。
○田澤政府委員 それはそうです。
○山本(政)委員 それではちょっとお伺いいたしますが、「速達郵便の配達強化について」これは昭和二十五年四月十八日郵施二七九ということで通達が出ておる。これの「強化方針」の中に「速達郵便の迅速性の確保」ということがあります。そこで私は前回の質問と関連をいたしまして、渋谷の郵便局で五月の二十一日、これは日曜日でございます。速達郵便物を通常郵便物と併配しなさいという業務命令が出ておる。そうすると、速達の配達の迅速性とこれは私は全く背馳すると思いますが、この点についての次官の見解をお伺いしたいと思います。
○田澤政府委員 人事局長に答弁いたさせます。
○山本(博)政府委員 原則論としてはおっしゃるとおりだと思いますが、業務運行の実態に応じまして、省の側で情勢判断をいたしまして、そういう方法をとることもございます。
○山本(政)委員 速達というものは少なくとも事情のいかんにかかわらず、速達が来ればなるべく早く配達するのが原則だと思う。その原則に忠実であらねばならない。しかし、当局としてはそういうことについて、渋谷の郵便局などでは普通の郵便物と一緒に配達しなさいと命令している。私は事情のいかんということは納得がいきませんが、ともかく速達がくれば、これは速達料は特別料金ですから、配達しなければならぬはずです。そういう指導についてたいへん私は疑問を感ずるわけです。逆に、そういう指導をしながら、先ほどの後藤委員のお話ではないけれども、九州、近畿、そしていまは東京方面においても、そういうことが背景とされながら、だんだんと私はいろいろなことを挑発されておるというような感じが実はしてならないのです。
 そこでお伺いしたいのは、これは人事局長でけっこうですけれども、組合旗を事務所に掲げてはいかぬ。掲げるということについての見解をひとつお伺いしたいと思います。
○山本(博)政府委員 従来郵政省といたしましては、庁務管理の立場から自由に旗を掲げるということは許しておりません。
○山本(政)委員 自由に掲げておるというわけではなくて、事務所の窓のところに闘争期間中に出した、そういうことでございます。その点についての見解をお伺いしたい。
○山本(博)政府委員 やはり郵便局といたしましては庁務管理の立場から自由に旗を出すということについては認めておりません。
○山本(政)委員 大まかに言って、全逓信労働組合の傘下の組合というものは東京では六十一局近くある。その中で、六局が組合旗の問題についてトラブルを起こしておる。あとトラブルは何もないのです。組合旗を春闘のときに上げるということについては一応慣行として今日までやってきたと思うのです。なぜ六十一局のうちのただ六局だけがそういうトラブルを起こしているのか。しかも、トラブルを起こしている郵便局というものは渋谷、中野、あるいは先だって申し上げましたように牛込、そういうところでございます。何かそこにも先ほどのお話ではないけれども、故意にトラブルを起こしている。しかも、そういう挑発をしながら、何か感情的になってきたときに、これは暴力行為だ、こういうふうにあなた方はおとりになっておられるようだ。現実に渋谷の中でも、ハンカチで首をふいてやった。そういう問題が、逆に、倒れて顔をこすったというような問題になって、事実とだんだん違ってきて誇大化されて、上のほうに報告されておる。こういう事実が私はあると思う。具体的にいろいろこういう事実がありますが、私は管理者の側から――ここにたくさんの具体例を持っております。挑発した事実についても。しかし、せんだって処分の例では、全部そういうことはおおい隠されてしまって、一方的に組合側が何か暴行をはたらいたとかなんとかということになっておる。何かで倒れた瞬間に組合員の足が触れた、それがけったということになっておる。私は現場を見てまいりました。あの狭いところで管理者が動こうとするとかどに引っかかってひっくり返るというケースだってあります。そういうことでも、当局のほうに出した報告については、組合員のほうから故意に、あるいは積極的にそういう挑発をしかけたという報告にしかなっていないように処分の内容から見て判断をするのです。そういうことに対して、私はたいへんいまの指導のあり方について疑問を持つものですが、これは前回のお話で、事実を調査した上で報告をいただくということでございますから、この次に、私はぜひそのことについては報告をしていただきたいと思います。
 二番目には、中野の郵便局であった事例ですが、これは中野の北郵便局が、開局と同時に第二組合が多数を占めておる状況である。その中でいろいろな指導が局の管理側から行なわれておる。しかし、その事実について確証を得ることができなかったので今日まで放任をされておったわけですけれども、せんだって私が申し上げたように、管理者のほうから組合員のうちへ行って説得をしておるという事実が出てきておる。こういう事実に対して次官は一体どういうお考えであるか、この点をお伺いしたいと思います。
○田澤政府委員 不当労働行為に関しては、省としてはあらゆる機会において、そういうことはしてならないということを厳重に通達をもって、あるいは管理の場で言っておるわけでございまして、中野の場合に関しましても、かりにそういうことがありましたならば、これは非常に重大な問題でございますので、調査の上それぞれ処置をしてまいりたい、こう考えております。
○山本(政)委員 材料だけお話をしておきましょう。管理者のほうから組合員のうちへ行って、今度主任に推薦するのだが、全逓を、つまり組合ですね、組合をやめないか、こういうことを言っております。それに対して、どうしてという反問に対して、郵便課の中堅は全逓なので新しい者とのパイプになってもらいたい。いまの全郵政は、上と下が離れて困っておるので、全郵政に入ってもらいたい。全郵政は郵便課に中堅層がないので、ひとつお願いをしたい。こういうことが事実としてあがっておる。これは私はよく調査をお願いしたいと思います。そうして先週私が申し上げたように、学歴、給与、年齢、それから勤務の経験、課内における信頼の度合いからいっても、そうしてまた本人は主任の代理を今日やっておるにもかかわらず――片一方と比べて申しましょう。具体的に採用された年月日は昭和三十一年、片一方は昭和三十三年。学歴は大学卒、片一方は新制高校卒。給与は三級十五号、片一方は三級の十二号または十三号。年齢は二十九歳、片一方はたぶん二十七、八歳でしょう。郵便課の各課の経験は伝送係、小包係、特殊係、窓口係、通常係、これだけのものを経験しております。しかし片一方は集配課計画係というただ一つです。もう一つは、課内における信頼感も厚く、これは組合に対しても同様に高いのです。しかし、片一方は信頼度、指導力においては必ずしもそうでない。そうして昭和四十年から主任欠務の際の主任代理として勤務しておる。これに対して後者のほうが主任になったという事実、これは私はどう考えてもおかしいと思うのです。これも先ほどのことと合わして、何か作為的なものが感じられるから、この点もひとつぜひ調査していただきたい。
 最後に牛込の郵便局の例ですけれども、これは、勤務年数十一年七カ月、それに対して勤務年数三年二カ月の人が四十数人を飛び越えて主任になっておる。一体、主任になるのには、私がお伺いしたところでは、普通六年程度はやはり経験しなければならぬ、こう言われておる。こういう非常に矛盾があります。人事局長は先週の委員会で、事実を調査して、そうしてそのことについて事実に誤りがあれば、処分あるいは人事のことに関しても改めるにやぶさかではない、こう申しております。また私は、行政処分の面からいっても、処分者に対しては必ずしも審査機関にかけなくてもできるということを申し上げたつもりでございます。またそういう事例もあります。したがって、そういうことについてひとつ次官からのきちんとしたお返事をお伺いいたして私の質問を終わりたいと思います。
○田澤政府委員 牛込の局に関しましても中野に関しましても、あるいは渋谷の局に関しましても、十分調査をいたしまして、しかるべき結果を得ましたならば厳重なる処置をとりたい、こう考えております。
○川野委員長 島本虎三君。
○島本委員 私は、郵政大臣、郵政政務次官並びに人事局長はじめ皆さんに、私が三回にわたって調べた結果とデータによって疑問とするところを解明したいと思うわけでございますので、ひとつよろしく御答弁を賜わりたいと思うわけです。
 五月の二十二日に大阪郵政局前の抗議集会がございました。この集会について、情勢は全部報告が来ていると思います。私どもも参りましたが、面会拒否でございました。このいきさつについてどのように思っていなさるか、これは人事局長から御答弁を賜わりたいと思います。
○山本(博)政府委員 先ほどもそのお話が出まして御説明申し上げましたが、当日約千名のデモ隊が郵政局の前に押し寄せましたので、郵政局側としては、いわば心理的には相当な動揺といいますか威圧感を感じておったということでございます。それで郵政局長への面会申し入れが出されましたその時間は、なおデモ隊が局舎の前でいわば集会を行なって相当な喧騒状態になった時期でございます。したがいまして、面会を求めましたのに対しまして郵政局側は、こういういわば平穏な状態でない場合お会いするのは非常に困るので平穏な状態になってからお目にかかりたいというようなお返事をした。しかしデモ隊が解散をいたしましたのは、なおその後二時間を経てからでございました。その時期以降に面会をするという機会がなかったということでございます。結果としましていまから考えますと、なお郵政局側では、こういう事情なり態度について、もっとよくお話を十分通ずるように努力したほうがよかったのじゃないかというふうに考えております。
○島本委員 私はまことに遺憾だったと思います。六月三十日に労働省前に全日自労を含む日雇いの人たちが約一万人ほど、やはり集会を催しました。関係部局長に面会を求めました。進みません。私も中へ入れられまして、八木委員と一緒に参りました。そして局長とのお話し合いをつけ、双方ともに道をつけ帰ってまいりました。一万人です。それでも日雇いの人たちもちゃんと道がついたのです。あなたは一千人だと言います。あの広場に一千人ずらっと並びますか。ちらほら帰って、私が見たところでは六百名前後じゃなかったかと思いますが、それでもおりました。しかし私が中に入っていたにもかかわらず出る場所もない、戸を閉ざして、何のためにこうなったのか私はわからない状態でした。そして出る場所を聞いて出てきた。もうすでに白い腕章をつけて警備おさおさ怠りないのです。そしてそれから一時間半ほど経てからようやくその友誼団体の人たちがそこへ来てやったのです。十一時から五時過ぎまで皆さんが完全にストライキをやったじゃありませんか。いないところでやっているのです。来ているのですか。午後三時近くまで来ないのです。十一時過ぎから全部の戸を閉鎖しているのです。こういうふうな状態がまともですか。これが正常な皆さんの管理態度ですか。そういう情勢報告が来ていますか。私もその中で見ました。そうして、この状態ではだめだから、五人の人たちが――西風さんもおりました。参議院の横川先生もおりましたが、円満に話し合うために面会を求めたのに、それも拒否しているのです。労働省でさえ、一万人もいるそういうふうな人たちに、たった三人くらいの代議士が行っただけでもちゃんと道がついて完全に終わっているじゃありませんか。大阪郵政局だけ、これは六百人ほどの人たちを前に完全に半日も職場を放棄してストライキをやる、これも認めておるようなのが郵政省のいまの態度なのですか、郵政政務次官、これを伺いたい。
○田澤政府委員 事実の問題に関してはただいま島本委員から聞いたのでございますが、私たちの報告によりますと、郵政局長の考え方といたしましては、数多くの人がこういう状態で平穏な状態ではないと把握したらしいのです。そういう関係から集団的な威力があるように局長は判断したと思うのでございます。そういう結果がこういう状態になったと思うのでございまして、国会議員との交渉なりあるいはまた国会議員との面接なりを拒否している態度では決してございませんので御了解願いたい、こう思います。
○島本委員 それでは、その間に使いの人が窓口越しに、これはもう不穏当な状態である、われわれが中に入って話し合いをいたしたい、しかじかかような者であると名刺を五枚全部やって、窓口からそれを受け取っていって伝えて、われわれが交渉しこれをはっきりルートに乗せたいから面会願いたいと言ったのにこれを拒否したのです。拒否する理由がないのだ。われわれはこの話し合いをつけるだけなのだと言っても、不穏当ですからだめですと言うのです。何が不穏当なのか、だれが言ったのかと言ったら、上司が言った、上司とはだれだと聞いたら、上司は上司だと言う。名前言えないのかと言ったら、もう一回相談してまいりますと言って、戻ってきたのが人事部長でありますと言うのです。名前はと言ったら、板倉という人です。こう言うのです。そうまでしてわれわれ五人行って、ほんとうに話をしようとしてもそれに乗らない。しかしほんの二、三日前に労働省前に集まった一万人をこえるように思われたああいうような全日自労の人たちの集会でさえも、たった三人くらいの人たちが行って話をつけ、円満にいっているじゃありませんか。五人も行って――たった六百人くらいの人の前のほうにおったくらいのもので何を恐れて半日間ストライキを官側がやらなければならないのですか。それに対して処分をしたのですか、どうなのですか。
○田澤政府委員 島本委員のお話を承ればごもっともなようでございますが局長の判断は、やはり集団的な威力があるように見受けられる、したがって平穏なときにゆっくり話し合おうじゃないかというのが局長の考えのようでございます。われわれの報告によりますと。ですから、私は局長としては国会議員との話し合いを、先ほど申し上げましたように拒否するというようなことでは決してないということだけをさらにつけ加えて御報告申し上げます。
○島本委員 そこに二回も三回も使いが来て、上司と言いながらも、そういうようなことをつめのあかほども言わないのです。ただ、だめだだめだ、では後刻とかまたは何時とか、これくらいは常識じゃありませんか。何も言わないでだめだだめだ、これがおそろしさのあまりやった、周章ろうばいした管理者の態度です。伝えられるところによると、この人事部長である板倉何がしという人はその後東京郵政局長に栄転のうわさもあるということでございますが、これはどういうことなんでございますか。
○山本(博)政府委員 先ほど政務次官が申し上げましたように、その当時の情勢といたしまして、郵政局側がいわば集団で抗議に来るという受け取り方をいたしておりました。したがいまして、平穏な状態で話をするということよりは相当な威圧を受けるという気持ちでデモ隊を迎えたということでございます。したがいまして、その断わり方につきまして、先ほど御指摘がございましたが、こういう点について非常に足らなかった点は私たちも反省いたしておりまして、そういう点については郵政局に、今後は十分御説明申し上げて納得していただけるような応対のしかたというものを指導していきたいと思います。
 なお、板倉人事部長栄転ということにつきましては、これは全く何の根も葉もない話だと思います。
○島本委員 郵政当局のほうではこういうようにして第二組合を育成し、全逓を分裂させるような指導あるいは教唆、扇動、こういうようなことは一切しておりませんか、いたしましたか、これを承ります。
○山本(博)政府委員 これは当然のことでございまして、そういうことを指導するわけはございません。これは全く各組合員の個々人の判断の問題だと思います。
○島本委員 昭和三十七年七月十六日から八月二十五日までの間に、労務管理訓練の資料というもので、労務関係資料――これは人事部管理課から発行されているものでございますが、そういうようなものを出しておりますか。
○山本(博)政府委員 三十七年ごろそういうものを出したか出しておりませんか、いまはっきりいたしませんが、出しておりましたといたしましても、現在では使っておらないものだと思います。
○島本委員 その使っておらないものを現在そのとおりにやっていたという事実があったならば、これはこの通達そのもの、資料そのもの、こういうようなものが完全に生きていることに相なろうかと思うのであります。使っていないものであれば、このとおりやった者は管理者としておそらく違法行為になるんでしょう。この点を聞いておきたい。
○山本(博)政府委員 書いてあります中身が違法でありましたら、これは書いた側の責任でございます。それから現在書いてありますことが違法でございませんでしたら、それを事実上やっておりましたとしましても直ちに責めを負うことはできないと思います。
○島本委員 中間管理者への抜てきは業務三〇%、指導力七〇%という比率で考慮している、こういうようなのもその中にあるのです。これは業務よりも労務対策優先の人事の一つの指導方針じゃないか。業務三〇%、指導力七〇%とはどういうことですか。
○山本(博)政府委員 これは三十七年ごろの一つの判断だと思いますが、三十七年ごろは、実は郵政省といたしまして中間管理者の層が非常に手薄でございました。と申しますのは、ちょうどその年齢に該当する人たちは戦争中に採用をされた人たちが主でございます。したがいまして、比較的数も少のうございましたし、また、厳密な試験制度というものもございませんでしたので、その層の人は郵政省といたしましても構成上大いに訓練もし、また相当な指導もしなければならない層でございました。たまたま、その当時の任用方針といたしましては、業務知識と申しますのは、これは大体中間管理者になるまでに相当みな熟達いたしております。よほどのことでないと業務上の知識がなくて、なお十年、十五年あるいは二十年つとめているという人はございません。一般的には業務知識というものは相当程度あることを前提にいたしまして、いわば中間管理者としての指導的な活動のできる人、そういうことを組織全体として、その当時は希望いたしておったのでございます。そういう指導をいたしておったのだと思います。
○島本委員 この中に第二組合をつくることを教唆扇動し、不当介入を教唆、扇動しているような文が見受けられるのです。それによると、新規採用のときは自宅でしんみり親とともに宣誓書を書かせる。これは親を巻き込んで反組合的な気持ちをあおっているのじゃありませんか。これは六ページのところにちゃんとあります。それと同時に、急進分子に対しては、批判分子を育成していく、育成とは何ですか。第二組合づくりを教唆、扇動していることではありませんか。こういうようなことが、総体的に皆さんのほうから各郵政局のほうに流れていっているのです。したがって、これは具体的な事実になってあらわれてきている。私がいま言ったようなことに対して、どう考えますか。これは郵政政務次官いかがですか。
○田澤政府委員 先ほども申し上げましたように、不当労働行為的なもので、――不当労働行為はもちろんでございますが、的なものでもしてはならないということは、あらゆる会合を通じて、あるいはまた通達をもって、これを厳重に戒めているわけでございまして、決してただいま島本委員の御指摘のような趣旨のものではないということを申し上げます。御了承願いたいと思います。
○島本委員 そういうような趣旨のものでないと言っても、そういうようなことに解釈されて実行されておることを私いま言って教えます。それだけ言うなら、最後のほうにこう書いてあるのです。組合よりも官側についたほうが得だと悟らせなさい。組合のやり方を批判する力を養わせる。また、はね返していくムードをつくっていけと書いているのです。これはどうなんです。これは第二組合づくりの教唆、扇動じゃないですか。官側が中心になってやっているでしょう。
○田澤政府委員 ただいま御指摘になりましたのは、ちょっと私記憶しておりませんが、決して労働組合の内部のいろいろな問題に干渉しないことにしておりますので、組合の分裂などということはおよそ考えてもおりませんので、御了解願いたいと思います。
○島本委員 具体的な例を申し述べさしてもらいます。というのは、次官がいま考えていないと言われたが、これは郵政省の意向だ、こういうように思います。しかし、残念ながら新規採用のとき、自宅でしんみり親とともに宣誓書を書かせる、これが行なわれているのです。これは兵庫県広畑の郵便局であります。外務主事であります松崎義雄さんという方が、新たに入った外務員の田中秀和君の自宅に行って、そして外務主事であるということから、全逓の組合は闘争至上主義の組合である。われわれ郵便課組合員は今度は第二組合をつくる。全部それに入るのだ、おまえも入りなさい。こういうようにして脱退を指導し、母親の前でそれをはっきり言っているのです。当然子供は迷いました。そして母親も一緒に迷いました。母親がどうしたらいいだろうか。その相談を受けた人からのデータであります。そういうふうにしてみますと、もうすでに、あなたはやっていないということでも、新規採用のとき自宅でしんみり親とともに宣誓書を書かせるということをやられていたじゃありませんか。こういうふうなことをした人、どうします。それだけじゃありません。組合より官側についたほうが得だと悟らせる。これだってみんなやっています。私はこういうような具体的な問題からして、これは皆さんの指導がそうでないように――これを指導したという人があったならば、これはゆゆしい問題だと思います。
 三月十六日午後二時四十分から五時まで洲本郵便局の局長室に約三十名の非組合員、主事、主任を集めて行なった板倉大阪郵政局人事部長の演説内容、「洲本局は郵政局に悪い印象を与えている。なぜか。労働運動がゆがめられた形で行なわれているからである。洲本局は島内の中心局の関係にあるので、業務の正常な運営を期するために、あらためて自覚し、省の方針に従ってやってほしい。この中で省の方針に従わないような人があれば、島外へ修業に出てもらうか、さもなければやめてもらっても結構である。私は労働組合の存在を認めている。が、しかし、労使協調主義の組合がよいと判断している。郵政省の中に全逓という組合と全郵政という組合があるが、一方は労使協調主義の組合でこのましいが、一方の組合は闘争至上主義の組合だから困っている一こういうふうに言っているのです。いま言ったように、「新しい管理者」の中で、これはもう人事局長は修正し手直ししましたと、こういうふうに言いましたけれども、依然としてそのにおいの抜けていないのは、管理者は全逓から反動といわれる管理者でないと一人前でない。これが三十七年のころのテキストだったのです。反動といわれるような管理者でないと一人前でない、こう書いてあったのです。それを直していまのようなものにしたけれども、やはりその精神は通っていますから、ことばだけがおかしくなって、精神だけ貫かれておる。それがいまのような結果になってちゃんとあらわれているでしょう。(「時間時間」と呼ぶ者あり)時間だとすると、これは政務次官、どういうふうに考えるかはっきり答弁願いたい。
○田澤政府委員 具体的な問題でございますので、人事局長に答弁いたさせます。
○山本(博)政府委員 ただいま幾つか事例をあげられましたが、伺っておりまして、第一番目の自宅まで主事が訪問をして母親と懇談というようなケースは、これはごく最近でございますけれども、大体少年集配手というのはまだ中学校を卒業したばかりでございまして、非常に年齢が若うございます。したがいまして、職場の中だけでなくて、ある程度家庭のほうでも、自分の子供のいわばプライベートな面もいろいろな心配をいたしまして、局側と相談をするという機会が多うございます。また局側といたしましても、まだあまり年端もいかない連中でもございますので、職場の中だけでなくて、いろいろなプライベートな相談にも応じてやるという、いわば世話役的な活動もしなさいということを少年集配手制度ができましてから、管理者にそういう指導をいたしております。したがいまして、母親と会ったり、それから母親にいろいろ局の事情を説明して心配のないようにというようなことをすることは、これは省の指導でございます。またそこで宣誓書を書かせるというのも、これはちょっと私、一般の公務員法に基づく宣誓書ですと、これは局でやりますので、自宅での宣誓書というのはどういうことかよくわかりませんが、自宅まで行かせるということは少年集配手の場合はいたしております。
 それから、第二組合の問題について主事がやはり訪れたということでございますが、この主事が第二組合員でございましたならば、これは管理者の場合とケースが違いまして、不当労働行為という問題ではなくて、組合相互間の説得の問題ではないかと思いますので、その人間の地位いかんによって、もし管理者でございましたならば……、(島本委員「そんなこと言っていいのですか、主事ということでやっているのです」と呼ぶ)主事は組合員でございますので、それぞれ全逓か全郵政かどちらかに入っています。肩書きとしましては、主事なり主任なりということがございますけれども、主事という形でそういうことをいたしておるのではないんじゃないかというふうに考えております。おそらく組合員としての説得ではないかというふうに考えます。
 それから「新しい管理者」その他のいろいろなパンフレット類につきましては、おっしゃるように、これは三十七年前後につくられたものが多うございます。この当時は労使間の対立というのが相当険しい時期でございまして、それを背景にしていろいろのものがつくられたということも事実でございます。今日ではそういう事態も解消しつつありますので、もう一度それらのものにつきましては十分再検討いたしまして、直すべきところは直していくというふうに考えております。
○島本委員 管理職手当の特別調整額の問題もあるわけですが、郵政省自身でこういうようにして第二組合の育成または分裂の教唆、扇動をしていないということであるならば、大阪郵政局管内で管理職手当に付加額をつけ、その上に特別調整額さえもつけてこれを実施している例は、前回もらったこの資料によってはっきりしているのですが、西宮局及び吹田局の管理職手当の臨時増額について、西宮郵便局――これは第二組合ができて官側の喜ぶべき状態にあったと思考される局、これに対しての管理職手当臨時増額九万二千三百円、これは全逓によって年末もすべてうまくいったと思われる局、しかし、わりあいに第二組合の色のないところの吹田郵便局長には四万九千七百円、同じような規模の局でありながら、こういうように一方は約十万、一方は五万以下という差をどうしてつけるのですか。こういうようなことはあってはいけないはずのものなんです。大阪ではこういうような例が間々あるということを聞いているのですが、これは分裂工作の一つの教唆、扇動になるではありませんか。
○山本(博)政府委員 管理職手当の臨時増額を配分する基準と申しますのは、これは局の規模、それから局のその年末における業務運行の可否その他平常の局の状態、そういうもろもろの条件を勘案しまして郵政局長が配分をいたしております。西宮と吹田の場合は、西宮はかつて非常に闘争の激しかった時期がございまして、その当時は日本でも有数の業務運行のうまくいかない局の一つでございました。それが逐次立ち直ってまいりましたけれども、局の規模からいいましても、吹田とは相当開きがございますし、それから本年度の業務運行の成績は、西宮は管内六十数局のうちの第三位になっております。吹田のほうは、これは覚えておりませんが、相当下のほうでございます。その他局長の従来からの経歴そういうものを全部勘案いたしますと、その差額が完全に妥当であったかどうかということの判断は、私ここで直ちにいたしかねますけれども、それ相応の差があってもやむを得ないんじゃないかというように考えておりますし、この調整額を第二組合運動の有無にかかわらせて配分をするという気は毛頭持っておりません。
○島本委員 最後に、二点だけ的確に答弁願いたい。
 それは兵庫県飾磨局、ここには第二組合のいわば組合事務所があって全逓の事務所がない。しかし、全逓の組合員のほうがよけいだ。しかし、第二組合のほうの事務所だけあって、全逓の組合事務所がないという、この理由を郵政政務次官から承りたい。
○田澤政府委員 人事局長に答弁させます。
○山本(博)政府委員 飾磨の郵便局の場合、お説のとおりでございます。その事情は、全郵政はその局を一つの単位として結成されておりますけれども、全逓の場合は御承知のように中支部制という組織のあり方をとっております。したがいまして、飾磨には全逓としての事務室が必要でないということで、これは置いておらないのでございまして、私のほうから事務室を貸与しないというのではございません。
○島本委員 終わります。
○川野委員長 田邊誠君。
○田邊委員 いま各委員からそれぞれ事実問題について質問がありました。私はまとめの質疑をいたしたいのでありますけれども、時間もございませんから、端的に郵政省の考え方を披瀝をしてもらいたいと思います。
 九州や近畿に不当労働行為とおぼしき事件が数多く起こりました。これに対しては、ものの見方の相違、考え方の違い、それから事実認定の隔たり等があることはもちろんわかりますけれども、しかし一時的にしかも大量に集団的な第二組合の結成が行なわれたというこういう事実の背後には、やはり当局の介入があったではないかと一様に見られるような、そういうことを私どもはたいへん遺憾に思う。それには相当の理由とやはり根拠があると思われるのでありますけれども、郵政当局はこれらの事象に対して一体どのようにお考えであるか、ひとつお答えをいただきたいと思います。
○田澤政府委員 不当労働行為に対しましては、先ほど来申し上げておりますように、あらゆる機会を通じて、こういうことをしてはならぬということを申し上げておるのでございまして、ただいま各委員から御指摘がありましたような事情というものを、この委員会を通じてよくわかりましたので、今後いろいろ調査をいたしましてしかるべき処置をしてまいりたい、かように考えております。
○田邊委員 一つの職場に労働組合が二つある、あるいは労働組合に加盟をしてない者がある、あるいは労働組合から脱退しておる者がある、こういう複雑多様な現象が起こっておるということに対しては、私どもはこれは非常に好ましくないと思っておるのであります。業務の運行上からいってもあるいは職場の秩序の保持からいっても、そういった状態というものはやはりわれわれは何か弱められた形であると考えておりますけれども、郵政省はどう受け取っていますか。
○田澤政府委員 組合内のいろいろな組織あるいはまた行動に関しましては、郵政省はできるだけ干渉しないで、組合として育成助長してもらいたいという方向をとっております。
○田邊委員 人事局長、ところが私が現実に会ったある現場の管理者は、第一組合、第二組合けっこうでございます。それで職場の秩序が守れます。業務の運行上に支障ありません、こういうことを言っているのです。近畿地区です。これはやはりそういった考え方というものがあれば誤りであるということを郵政省自身が指導する立場でなければならぬと思うのです。私は、第一組合にくみしろ、第二組合を応援しろ、こういうことを言っているのではありません。しかしいずれにしても、やはり現実に職場の運行というものが保持される上からいって、そういったことは好ましい現象というふうにだれも受け取らないのが通例だろうと思うのですが、そういうことに関してあなたが今後この種の問題に対する正しい指導をなされることを私どもは強く要求するわけです。いかがですか。
○山本(博)政府委員 職場の中に二つの組合があった場合にどうかというのは、その組合相互間のあり方によりまして非常に円満にいく場合と、必ずしも円満にいかない場合と、いろいろあろうかと思います。しかしこれにつきまして、省側が、二つがいけないのだあるいは一つが望ましいのだという立場で指導をしてまいりますと、これがまた不当労働行為と同じことになりますので、この二つがいいか一つがいいかということについては、省としては一切の干渉をいたさないことにしております。ただし、その反対側といたしまして、先ほど来申し上げておりますように、二つが望ましいから一つの組合を二つにするというような指導、これももちろんいけないことでございますので、組合間のことは組合間で、いろいろ事実あるがままに二つになっても一つになっても、これはやむを得ないのではないか。しかし不当労働行為に関しては、こちらとしても今後とも十分各下部の段階まで戒めていきたいと考えております。
○田邊委員 二つ組合があることが望ましいというような、そういう発言はやはり困りますね。そこで、私はいま申し上げたような現状から見て、正常な労使関係の確立をするために郵政省はやはりいろいろな手だてを講じなければならぬ。昨年の五月二十四日に郵人管第九〇号を出しておりますけれども、これはこれとして、職場全体に行き渡っておらない。これは各郵政局に行っておるのですが、現場の局長は口頭でもって聞いている、こういうのです。しかもその後、御存じのとおり公共企業体労働委員会のいわゆる不当労働行為事件に対するところの命令が下りました。その後九州や近畿にいわゆる第二組合の発生が起こりました。したがって私は、ひとつこの種の通達が現場の管理者まで正しくおりるように、これはやはりもう一度措置をすべきである、こういうように考えているのですが、いかがですか。
○山本(博)政府委員 ただいま御指摘になりました昨年の通達がなお各現場のほうに十分な徹底を見てないではないかというお話でございます。私たちもいろいろな方法を講じましたが、なお不十分な点があるかもしれませんので、今後いろいろな機会を通じまして、その周知徹底ということについては十分努力をしていきたいと思っております。
○田邊委員 あなた方の真意というものが下部にきちんと流れていない、こういうことを私どもは非常に憂えるのです。
 そこで政務次官、大阪郵政局長の西原林之助さんですね、いろいろなことが言われておりますけれども、具体的に本年の四月に出しました大阪郵政局の「郵政だより」――いま、そこへ配りました。これは一々読む時間がありませんから、速記のほうでもって全部これを書いてもらいたい。
 その中に、「民主的ということば」、こういう題でもって、「職務上での命令と服従の関係」、これが郵政の職場では支配するのであって、「民主主義の原理とはおよそ関係がない。」ということを言っておるのであります。実はここに流れる考え方というものは非常にに危険であります。私はことばの端々をとらえて言うのではありませんけれども、職場には民主主義なんということはないのだ、命令と服従の関係が存在するのだ、こういうようなことを言う郵政局長があったのでは、私は、職場は民主的に動く、円滑に動くということはないと思っておるのでありますが、そういう点から見て、いま人事局長が言われたように、あなた方の正しい労使関係の確立という考え方というものが下部に浸透しておらないというぐあいに私は思うのでありまして、そういった点かち見て、ぜひ正しい労使関係の確立のために一そうの尽力をお願いしたいと思うのです。
 資料をいただきました。先ほどからいろいろな質問がございましたけれども、このいろいろな資料の中に、やはり郵政省がとっている労務対策、労務管理、労働組合に対するところの認識、そういった点に前時代的な、近代的労使関係に欠けるものがある、こういうふうに私は考えるのでありまして、この際ひとつ「新しい管理者」を含めてこれらのいろいろな教材なり資料についてもう一度再検討していく、このことが必要ではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○田澤政府委員 「新しい管理者」その他のパンフレットの問題でございますが、郵政省としてはかなり近代的な感覚を盛り込んだ内容であるようにつくり上げていっているわけでございますが、ただいま御指摘がございましたので、今後十分注意をいたしまして、改訂の場合には先生の御意向を十分取り入れた方向へ持ってまいりたい、かように考えております。
○田邊委員 郵政省のいわゆる労務対策についてこの委員会でもって数多く発言がありました。私はその中には考え方の相違があるということはもちろん最初から言っているとおりですけれども、しかしその中には事実問題としての当然郵政省が受けなければならない事柄が数多く含んでいると思うのであります。この際、当委員会の発言の趣旨をよく体して、郵政当局は正しい業務運行と労務管理のためにさちにひとつ一段の努力を払うことを強く要求いたします。終わります。
     ――――◇―――――
○川野委員長 内閣提出の失業保険法及び労働者災害補償保険法の一部を改正する法律案を議題とし、審査を進めます。
 質疑の申し出がありますので、これを許します。渡辺肇君。
○渡辺(肇)委員 私は失業保険法の改正案について若干質問をいたします。
 今回の改正案のおもなねらいは、五人未満の事業所に働く労働者にまで、失業保険を強制適用するということですが、これまで日の当たらなかった零細企業に働く労働者の福祉の向上ということでは、重大な意義のあることであると思います。しかしながら、この法案をよくながめてみまするに、一歩運用を誤れば、将来に大きな禍根を残すような重大な問題点が、多々内在しておるようでありますので、これについて逐次質問してまいりたいと思います。
 まず第一にお尋ねしたいのは、五人未満の事業所に対する強制適用は、現在の適用所数が一挙に三倍以上になる大事業と伺っておるわけですが、具体的な事務の進め方をまず明らかにしていただきたいと思います。
○早川国務大臣 事務処理の能力の問題でございますが、この改正が実施されることにより、百万事業所が対象になるわけでございます。したがって、この事業所の把握につきましては、労災、失業両保険の一元化をはかります。それからさらに機械化を徹底いたすとともに、零細企業にはそれぞれ事務組合を結成させまして、事務の簡素化をはかりまして、膨大な事務量を処理していく、そのように考えておる次第でございます。
 なお、二年後実施いたしまして、五カ年間で零細企業の約八〇%を把握いたしたい、こういう計画であります。
○渡辺(肇)委員 しかしながら、これまで五人以上の事業所でも、キャバレーやバーなどの水商売はもちろん、一般事業所でも、依然として加入していないものも多いと伺っておるわけですが、五人以上の事業所ですら完全でないものを、五人以下の事業所まで手を広げるということは、よほどの覚悟が必要だと思われるわけです。いま一度その決意のほどをお聞かせ願いたい。
○早川国務大臣 事務的困難さのために、社会保障に差別をつけるということは、福祉国家の精神からいって、私は許されないと思う。そういう意味で今回五人未満の零細企業の勤労者に対しましても、全面適用に踏み切ったわけでございます。従来の五人以上の規模の事業所におきましては、労働者数では九六・五%がすでに失業保険に入っております。ただ、五人から三十人までの小企業におきましては、適用率が十分ではございません。これは五人未満とのちょうど境目にあたりまして、今回五人未満の事業所が全面的に適用されますと、その面からも適用状況はよくなっていく、かように考えている次第でございまして、そういった事務的な困難にもかかわらず、大企業と零細企業の差をなくしていこう、こういう考えに立っておることを御了承願いたいと思います。
○渡辺(肇)委員 しからば、五人未満の事業所に対して一〇〇%近い適用率をあげるには、一体どのくらいの期間を考えておられますか。
○早川国務大臣 この法律案は国会を通りますと、二年後に施行されることになりまするが、約五カ年くらいの計画で、五人未満の事業所の八〇%把握程度までは適用を実現いたしたい、かように考えておる次第でございます。
○渡辺(肇)委員 零細な五人未満事業所は倒産の危険も非常に多く、離職率も高いと思われるわけです。その失業率をどの程度に見ておられるか、将来赤字が累積して失業保険の命取りになる心配はないか、政府の見解を明らかにしていただきたい。
○早川国務大臣 お説のとおり零細企業は倒産率が多いと予想しまして、五人以上に比べまして失業率が大体一五%増、もちろんこれも予測でございますから、一〇〇%そのようにというわけにはいきません。あくまで予測でございますが、五人以上よりも一五%程度増加する。そうなりますと、大体百五十四億円の支出額で増加が見込まれるわけであります。しかしながら保険料の収入が約六十六億円、それから国庫負担金が四分の一ありますから、これが三十八億円と見まして、収支の面では約五十億円程度は赤字がふえる、かように予測をいたしておる次第でございます。
○渡辺(肇)委員 将来失業保険料の引き上げをしなければならない状態に追い込まれる心配はないか。また当分失業保険料を引き上げないかどうか、その点をお答え願います。
○早川国務大臣 現在の失業保険会計は一応百億円内外の黒字でありますし、だだいまの予測で五人未満の零細企業に全面適用いたしましても、五十億程度赤字がふえると予測をされるわけでございますから、もし不正受給者、悪用する者がたいへんふえる、また循環季節労務者というものが現在五十八万人おりますが、これが大量にふえる、こういうことであれば別でありますが、現在の実情、また今回の法案で不正受給に対して納付金制度を設けましたし、循環季節出かせぎ労務も横ばいでございますし、今回は三年目に若干の合理化、給付を四十五日にするというような諸般の施策を前提といたしますならば、保険料というものを引き上げないで、健全な失業保険会計は維持できるものと考えておる次第でございます。
○渡辺(肇)委員 そうすると当分失業保険料は上げないというわけですか。
○早川国務大臣 当分というよりも、いま引き上げるということは全然考えておりません。
○渡辺(肇)委員 現在の保険費の分担が、国が四分の一で、残りを雇用主と労働者が折半ですが、政府はさらに国庫負担分をふやす気持ちはないか、お伺いいたします。
○早川国務大臣 国庫負担四分の一というのは、先進諸国におきましても、決して少な過ぎる金額ではございません。今回の適用拡大によりましても、四分の一国庫負担は改める必要もないと考えております。
○渡辺(肇)委員 最近人手不足はなかなか深刻で、特に中小零細企業ではその度合いが一段と激しくなっております。しかし一方職業安定所では、職のない失業保険金の受給者があふれているという話をよく聞くわけですが、今回の改善を行なうと、そのような事態に一そう拍車をかけるのではないか、その点を明らかにしていただきたい。
○早川国務大臣 御指摘のように、非常に人手不足の時代が来ておるわけであります。特に若年労働力の不足、この趨勢は、外国労働者でも入れれば別でありますけれども、日本の国内労働力で推移する以上、ここ五年、十年というのは、常に雇用というものは、いまのような、むしろ不足ぎみのあれで推移するわけでございます。そういう事態に失業保険制度を拡大する、保険金で食っていく、したがって、いわゆる惰民養成ということになりて、さらに人手不足を激化するのではないかという御質問かと存じまするが、御承知のように、私は国民の善意というものを信頼いたしておりますし、保険金をもらいましても、現給料の六〇%でございます。常にそういう不安定な失業状態をしいて望んで、通年雇用の雇用を放棄していくということは、私は少なくとも考えられない。もしやったといたしましても、非常に率の少ないものではないだろうか。したがって、この失業保険という社会保障制度が拡大することによって、人手不足を激化させるという効果は、私はないものと確信をいたしております。
○渡辺(肇)委員 以上お伺いいたしましたいろいろな問題点さえ解決されれば、この五人未満の事業所の強制適用は、労働者の福祉の向上ということで、たいへんにけっこうなことだと思います。しかし、このけっこうなことをどうしてこれまで放置しておったか。なぜもっと早くやろうとしなかったか、お聞かせ願います。
○早川国務大臣 これは、事務的にもなかなかむずかしい問題が先ほど御指摘のようにございまするし、社会保障の前進というものは、やはり一挙にいかないものでありまして、それぞれ保険料も納めなければならず、国の負担もございまするし、もうすでに昭和二十五年からの懸案でございます。今回私が労働大臣になりまして、ちょうど機が熟しましたので、勇断を持って国会に御審議を願う、こういう段階になりました。その特別の理由というのは、事務的な問題、負担の問題、いろいろございます。社会保障制度の前進というものは、こういうものだと私は理解いたしております。
○渡辺(肇)委員 五人未満の事業所に失業保険を強制するということは、非常に有意議なことですが、しかしながら、一方、今回の改正案の最大の問題点であり、私がうなずけないのは、短期循環受給者の給付日数の削減であります。これは保険にとって、制度的な後退に思えるわけですが、なぜこのようなことを行なったか。また、短期循環受給者とはどのような人たちをさすのか、どのような地域におる人たちなのか、どのような産業に多いか、その辺を明らかにしていただきたい。
○早川国務大臣 本来、失業保険というものは、保険でございますから、予期せざる失業、火災保険なら予期せない火災とかいうことが本来の姿であります。ところが、短期必ず毎年失業するというのは、本来の保険からいいますと、原理上問題がございまするが、その後、最近は非常に循環的な短期季節労働がふえまして、現在五十八万人に達しておる次第でございます。
 しかし、今回の改正にあたりましても、これは理屈は理屈でございまして、実際の政治の面から考えますと、特に東北、北海道、あるいは積雪寒冷地帯という、農業その他におきまして、通年雇用というか、年間を通じて仕事をするという機会に恵まれない地域の人が大部分を占めておるわけであります。したがって、これらの人たちに対する保険の給付は、保険料を大体八億ほど納めてもらっているわけでありますが、毎年、保険金は、三百億円という、いわゆる四十倍近い保険金を支払っているわけでございます。しかし、この地区の人たちの就業がなかなか困難であり、積雪寒冷地帯だという立場を考慮いたしまして、今回の改正で一番頭を悩ましたのはこの問題でございます。その結果、お手元に提案いたしました法案では、少なくとも五十八万人という、現に保険に入っている循環季節労務者に対しましては、既得権を尊重して、従来どおりの支給を継続するということにいたしました。
 それから三十五歳以上の中高年の方々、この方々に対しましても、今後新たに保険に入る方も従来どおりであります。あと、残るのは、三十五歳以下のいわゆる若い人でございまするが、これらの人に対しましては、特に、家族を持っている、いわゆる扶養親族を持っている世帯主である人、こういう人たちにも、従来どおりの方式でひとつ保険を差し上げていこうではないかというところまで、非常にあたたかい行政的な配慮を加えまして、この改正案の中に盛り込んだわけでございます。
 そこで、問題は、三十五歳以下のひとり者の青年だけでございますけれども、それにいたしましても、保険料の二十倍はもらうわけですから、しかも、人手不足で、そういう人は身軽でございますから、ほかの地区で仕事を求めましても、雇用の機会は大いにあるわけです。そういう人に対しましては、三年目には現在の保険の給付金というものを二分の一に減らす。二分の一といいましても、保険料の約二十倍でありますから、決して少ない金額ではありませんけれども、そういう措置をとりますと、東北、北海道で問題になっているような御心配は解消するのではないか、これでもいかぬと言われれば、これは良識の範囲を越える一つの批判の声ではなかろうか、かように私は確信をいたしておる次第でございます。
○渡辺(肇)委員 いまのお話ですと、問題は、三十五歳以下の独身者にあると思うわけですが、しからば、これらの若い青年に対する何か特別なほかの対策を考えておられるかどうか、その点をお伺いいたします。
○早川国務大臣 若い独身の三十五歳以下の青年につきましては、通年雇用という機会を与えるために、職業安定所、その他、府県の行政機関を通じまして極力努力をいたしたいと考えております。
 また、将来の問題といたしまして、冬場の土建業その他に対しましても、西ドイツや、またカナダで考えておるように――日本は非常に雪が多いから、同一には論じられませんが、冬場を通じてできる仕事はくふうすればたくさんあるわけであります。そういった工事を冬場やるというような問題につきましても、建設省その他とも相談をいたしまして、要するに働く場をつくってあげる。そして、繰り返し出かせぎ労務というものだけにたよらないように、十分行政的に指導もし、また努力もしてまいりたい、かように考えておる次第でございます。
○渡辺(肇)委員 それでは時間が来ましたから保留いたしまして、また次回に回さしていただきます。
○川野委員長 後藤俊男君。
○後藤委員 私も、時間が非常に短時間で切れますので、簡単に伺います。まず、失保の改正に基づいて派生的に改正が行なわれようとしております公務員退職金関係――附則の改正でございます。法案の一番終わりから入るようなかっこうになりますけれども、時間の関係でお尋ねいたしたいと思います。
 第一番に、まず林野庁の長官にお尋ねいたしたいと思うわけですが、現在国有林で働いておられる労働者の人もたくさんおられます。特にその中で月給制、日給制ということで分かれておると思うわけですけれども、しかも日給制の中には常用もあれば定期もあれば臨時もある、こういうようなかっこうで過去数年にわたって雇用関係をいわば国がやってきた、これが事実だと思います。これからの問題でございますけれども、これからについても、国はこういうような雇用制度を実行していくという予定なのかどうか、その点を第一番にお尋ねをいたしたいと思います。
○若林政府委員 作業員の雇用の安定につきましては、私ども従来からいろいろ努力いたしてまいっておるのでございますけれども、特に直営事業の拡大、作業期間の延長、作業仕組みの改善等によりまして、雇用の長期化あるいは通年化ということによりまして、従来雇用の安定化をはかってまいっておるのであります。
 若干数字で申し上げたいのでございますけれども、御承知のように雇用区分といたしまして、作業員につきましては常用、定期、月雇い、日雇い、この四種類がございます。この雇用区分ごとの各年度におきまする配分比率をちょっと申し上げてみますると、三十五年度について申し上げますると、常用が一四、これが四十年度におきまして二一、定期は二三が四三、月雇い二四が八、日雇い三九が二八、こういうふうに臨時的雇用というものが非常に減ってまいりまして、常用あるいは定期、こういうものが非常にふえてまいっておるのでございます。今後におきましても、雇用の安定につきましては、さらに直営事業の拡大等によりまして努力いたしてまいるつもりでございます。
 なお、昨年の六月、本委員会におきまして、前の長官が基幹要員について、その臨時的な雇用制というものにつきまして改善をはかってまいりたいというふうな趣旨のお答えをいたしたわけでございますが、そういう線に沿いまして、現在鋭意検討いたしておるような次第でございます。
○後藤委員 そうしますと、今後も、いままであったような四種類の雇用制度についてはやらぬわけにはいかぬのだ、こういうふうに確認してよろしいわけですか。
○若林政府委員 先生も御承知のように、林業というものは、非常に季節的な制約を受ける仕事でございます。特に造林事業等を主体にいたしましたピークのときと、それから仕事のない冬場と比較をいたしますと、雇用人員におきまして約十万名くらいの開きがあるわけでございます。したがいまして、やはり非常に仕事の忙しいときは臨時雇用というものをやらざるを得ないというふうに考えております。しかしながら定期作業員あるいは常用作業員、こういうものにつきましては、今後極力雇用の安定という線に沿いまして考えてまいりたいと思っております。
○後藤委員 そこで総理府の関係だと思いますけれども、国家公務員等退職手当法及び炭鉱離職者臨時措置法、この一部改正が行なわれようといたしております。炭鉱離職者のほうは一応あとにいたしまして、国家公務員退職手当法、これをなぜ一体改正しなければいけないのか。その理由なり、さらにその内容について説明していただきたいと思います。
○増子政府委員 ただいまの御質問にお答えいたします。
 今回失業保険の改正に伴いまして、国家公務員等退職手当法の一部が改正されることになっておりますことは、御指摘のとおりでございます。国家公務員等につきましては、原則として失業保険の被保険者としないこととされておりますことは、御承知のことと存じます。国家公務員等が退職いたします際には、いわゆる退職手当が支給されております。したがって、原則的には失業保険の適用はしない、こういう形になっておるわけでございます。しかしながら、具体的な特定の場合には、失業保険法を適用したと仮定した場合のほうの給付額が退職手当法による退職手当よりも多い場合がございます。そういう場合には、失業保険を適用したと同じ程度の退職給付を与えるというたてまえから、いわゆる退職手当の追加といいますか、その保険給付に足りない分を退職手当として支給する、こういうやり方を従来やっておるわけでございます。したがいまして、その限りにおきましては、退職手当制度と失業保険法との調整をはかっておるわけでございますが、この調整に見合います失業保険制度の内容が今回、すでに御説明がございましたように改正が行なわれるといたしますと、当然それとの均衡から同様な改正を退職手当につきましても行なう必要がございます。そういう意味で今回改正をお願いするということでございます。
 その改正の内容は申し上げるまでもなく、失業保険法の改正内容と、いわば表裏一体のわけでございますが、短期循環受給者にかかわる給付日数の合理化とか、あるいは広域職業紹介活動命令地域にかかわる給付日数の延長の場合の受給期間の延長、さらに不正受給者等に対する納付命令制度の創設等、これらの失業保険法の改正に伴いまして、退職手当につきましても同様の措置を行なうということを定めるものでございます。なお、あわせて条文の整理等を行なうものでございます。
○後藤委員 そこでもう一歩突っ込んでお尋ねしたいと思うのです。いま説明がありましたように、今度の失業保険の改正において短期循環季節労働者の保険料ですが、いま言われたように三回目には四十五日になります。だから、いま説明がありました公務員の退職金規定、いわゆる公務員の退職金についても三回目は半額にいたします。そうするために公務員の手当法を改正するのだ、こういうふうに私は考えておるわけでございますが、もし間違っておるなら指摘していただきたいし、さらに一方失業保険がいわば三年目に半分になるから退職金もやはり同じように半分にしなければいけないという理由が一体どこにあるのか、その点につきましても納得のいくように、詳細にひとつ御説明をいただきたいと思います。
○増子政府委員 この点はただいま申し上げたように、退職手当を支給されます一定の職員といいますか、一定の条件を具備しておる職員の場合には原則的な退職手当法の適用のはかに、失業保険法の給付の場合との調整をはかりまして、いわば実質的には失業保険法の保険給付と同様な退職手当を職員に支給しておるわけでございます。これは一定の条件を満たした場合でございます。それは要するに失業保険法の適用をしていない国家公務員等につきまして、実質的に失業保険法を適用した場合と同様の措置をするということに源を発しておるわけでございます。したがいまして、従来失業保険法の改正が行なわれます場合には、この部分に関する限りは同様の措置をとってまいったわけでございます。そういう意味合いにおきまして、失業保険制度自体においていま御指摘になったような制度の改正が行なわれるとすれば、その分だけ国家公務員について例外を設けるという理由もないことと考えられるわけでございます。したがいまして、これはまさに失業保険法の改正と歩調をそろえるということが、従来の取り扱いから見ましても当然のことではなかろうかというふうな考え方をいたしておるわけでございます。
○後藤委員 先ほど林野庁の長官でございますか、話がありましたが、今後もこういう雇用制度についてはやはり行なわれるのだ、一口に言ってそういう話だったと思います。そうなってまいりますと、いま総理府のお答えがありましたように、たとえば林野庁では六カ月間働いて退職金をもらう。ところが失業保険のほうが金額の多い場合には、それだけはプラスされるのだ。さらに翌年もそうなってくる。ところが三年目は失業保険が半額になるからといってなぜ公務員の退職金まで半額にしなければいけないのか、元来のつり合いであるとかどうであるとか言われておりますけれども、退職金規定はなぜそういうふうに悪く改めなければいけないのか、そこを私は明確に聞きたいわけなんです。
 失保のほうは、これは四十五日ということは通るか通らないかわかりませんけれども、そういう案が前提ということで私は話をいたしておりますけれども、ところが退職金の規定までダウンさせなければいけない、こういう理由は見つからぬと思うわけなんです。特に林野庁関係においてもそういうことについてはかなり大きな関心がなければいけないと私は考えております。その点について、あなたの説明は、いままで大体歩調を合わせてきたから、今度もやはり歩調を合わす意味において、四十五日になったから退職金規定も四十五日にしなければいかぬのだ、これは当然のことだというような回答をいまされておるわけでありますけれども、その辺がもう少し明確に、失保の改正なら失保の改正ということでわかりますが、この失保が悪く改正されるのに肩を並べて、公務員の退職金規定まで悪い条件に合わさなければいけないこの理由というのは、あなたの説明では十分ではありませんし、私自体が納得できませんので、さらにもう一ぺんよくわかるように、かんで含めるような説明をしていただきたいと思います。
○増子政府委員 その点につきましては、先ほども申し上げましたように、いわゆる「失業者の退職手当」と規定して処理いたしておりますところは、実質的には失業保険制度による失業保険金と同様のものを職員に支給するということでできておる制度でございます。いわばこの部分につきましては、失業保険金と表裏一体の関係になっておるものでございます。したがいまして失業保険制度の改正があります場合には、それに呼応する措置をとるのが、従来の経過からいいましてもいわば当然といいますか、やむを得ないところではないかというふうに考えておるわけでございます。
○後藤委員 そうしますと、その問題はその問題として――私は納得したわけじゃございませんけれども、政令で指定された地域ですね。いわば失業保険の改正によって三年目に四十五日分に減額されない地域における雇用関係については、退職金の法律は改正されるけれども、そのようにはいかないのだ、いわば現状どおり進んでいくのだ、こういうふうに解釈していいわけでございますか。
○増子政府委員 そのとおりでございます。
○後藤委員 そこで、ただ公務員の退職金規定の改正云々ということはありますけれども、ごく常識的に私考えまして、公共企業体関係にもこういうような雇用制度があると私は思っております。たとえば国鉄を例にいたしますと、国鉄で臨時人夫で五カ月間働いた、あるいは六カ月間、七カ月間働いた、こういうふうな例もあろうと思いますし、さらに全逓なり電通等におきましてもそういうふうな関係があろうと思いますけれども、ただ公務員関係の退職手当法の改正だけでそれ全部を包含するということになるのかならないのか、その点もひとつお尋ねしたいと思います。
○増子政府委員 国家公務員等退職手当法は、先生も御承知のように国家公務員のほかに三公社の職員にも適用がございますので、いままで問題になっております林野庁――五現業は申すに及ばず、三公社の職員も同様の措置が適用されることになるわけでございます。
○後藤委員 そこで大体この問題に対する全貌はつかめたわけでございますけれども、ただ私がどうしても納得のいかぬのは、いままで歩調を合わせてきたからこれも歩調を合わさなければいかぬのだ、それもいい方向で歩調を合わすのならともかく、悪い方向で、退職手当法をいわば改悪しなければいけない。悪くしなければいけない。失保が三年目には半分になるから退職金も半分にしなければいかぬのだ、いままで歩調を合わせてきたから合わさなければいかぬのだ、こういうような非常に薄弱な理由ではどうしても私は納得することができません。もう少し詳しく、こういうようなかっこうになってこうなってくるからこうなんだ、だれが聞いてもなるほどそうかというような説明があれば、ちょっとお聞かせ願いたいと思います。
○増子政府委員 同じようなことを繰り返すことになりましてまことに恐縮でございますが、何ぶんこの制度は退職手当法といいますか、この退職手当制度プロパーの問題というよりは、あくまである条件の公務員であった離職者あるいは失業者に対する措置としまして、もっぱら失業保険法によるこの給付制度との調整をはかる、これを均衡をとるという趣旨で設けられた部分でございます。したがいまして、従来から失業保険の改正があります場合には、それの均衡上同様の措置をしてきたということでございますので、今回に限って失業保険法の線から流れるということは、従来の取り扱いの趣旨からいって妥当でない、こういうことでございます。
○後藤委員 まだまだこの問題につきましては言いたいところもたくさんございますし、さらに労働大臣にもお尋ねしたい点がいろいろあります。この失業保険の改正の問題につきましては、かなり多くの問題があると私は考えておる次第でございますが、きょうは時間もなく、本会議も近づいてまいりましたので、一応この続きにつきましては次の機会に譲らしていただく、そういうことでお願いをいたしたいと思います。
○川野委員長 次会は、明日午前十時より開会することとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後一時五十一分散会