第065回国会 運輸委員会 第18号
昭和四十六年五月十二日(水曜日)
    午前十時三十九分開議
 出席委員
   委員長 福井  勇君
   理事 宇田 國榮君 理事 加藤 六月君
   理事 徳安 實藏君 理事 箕輪  登君
   理事 村山 達雄君 理事 斉藤 正男君
   理事 松本 忠助君 理事 河村  勝君
      石井  一君   小此木彦三郎君
      唐沢俊二郎君    菅波  茂君
      砂田 重民君    關谷 勝利君
      谷垣 專一君    細田 吉藏君
      井岡 大治君    井野 正揮君
      金丸 徳重君    木原  実君
      内藤 良平君    沖本 泰幸君
      塚本 三郎君
 出席国務大臣
       運 輸 大 臣 橋本登美三郎君
 出席政府委員
        運輸大臣官房長 高林 康一君
        運輸省鉄道監督
        局長      山口 真弘君
        運輸省航空局長 内村 信行君
 委員外の出席者
        日本国有鉄道常
        務理事     原岡 幸吉君
        運輸委員会調査
        室長      鎌瀬 正己君
    ―――――――――――――
委員の異動
五月 十二日
 辞任         補欠選任
  久保 三郎君     木原  実君
  宮井 泰良君     沖本 泰幸君
  和田 春生君     塚本 三郎君
同日
 辞任         補欠選任
  木原  実君     久保 三郎君
  沖本 泰幸君     宮井 泰良君
  塚本 三郎君     和田 春生君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 連合審査会開会申し入れに関する件
 陸運及び日本国有鉄道の経営に関する件(国鉄
 常磐線と営団地下鉄千代田線の相互乗り入れに
 関する問題等)
 航空に関する件(新東京国際空港等に関する問
 題)
     ――――◇―――――
○福井委員長 これより会議を開きます。
 陸運、航空及び日本国有鉄道の経営に関する件について調査を進めます。
 質疑の通告がありますので、順次これを許します。内藤良平君
○内藤委員 きょうの私の質問は、新聞等をにぎわしております、四月二十日に開通しました営団地下鉄の千代田線の、いわゆる常磐線相互乗り入れの問題ですが、あれは新聞等でもいろいろ報道されておりますが、また関係団体からも、いろいろ運輸当局にも要請、申し入れもあったわけであります。すでに二十日以上たっているわけでありますけれども、どうも問題が解決をしない。住民の皆さん、利用者の皆さんの御不満は日を追ってますます激しくなる、こういうぐあいにわれわれは聞いておるところであります。斉藤理事から承りますと、きょうの理事会で、運輸委員会としましても現地の調査を行なう、こういう決定をされた由でありますけれども、ぜひひとつ、運輸委員会としましても現地調査を願いたい。
 われわれ国会に出てまいりまして、いろいろな現象をとらえて、今日の運輸行政のスピーディーな、しかも住民の皆さん、都民の皆さん、あるいは国民の皆さんの要望にこたえる行政を迅速に行なう、こういうことをいろいろな機会をとらえて要望なり直言をしてまいりました。そういう国会の、各党派を超越しました要望にもかかわらず、どうも運輸行政は遅々として進まない、こういう今日までの経緯であったと思います。
 そういう中で、いまの相互乗り入れ、常磐線と営団地下鉄の千代田線との相互乗り入れ、この問題がまた国民の皆さんの大きな批判をこうむっているわけであります。これは単に社会党だけでこの問題を政府当局、運輸当局に追及する、こういうようなけちな考えじゃなく、われわれはやはり国民の立場でこの問題につきまして、これはまあ一つの例でありますけれども、全般的な運輸行政をもっと確実に、しかも要望に迅速にこたえる、勇断をふるう、前例にこだわらない、こういうふうな行政態度を期待するものですから、こういうぐあいに申し上げているわけであります。
 ところで、二十日間くらい経過したわけですけれども、われわれは断片的にいろいろな話を聞いております。あるいは新聞、テレビ、ラジオ等で聞いておりますけれども、国鉄と営団地下鉄のこの問題ですね、両方にまたがる問題こういう問題は、どうしてもやはり運輸当局、運輸省で調整をしなくちゃならぬのではないかと思うのです。そこで、どういうぐあいに運輸当局ではこれをとらえておるのか、それを聞きたいわけです。
 その前に私、前提として言いたいのは、運輸委員会としましては、これも委員会全体の意見だと思いますけれども、今日の過密、過疎の中で錯綜する交通事情、渋滞する交通事情、これはもうそれぞれの企業、事業体で好きかってにやっておったのでは、便利な時代もありましたけれども、ここまでまいりますと、利用者、国民の皆さんが逆にたいへんな被害をこうむる、あるいは不便をこうむる、こういう状態になってしまった。そこで、単に陸運だけでありません。海運、航空を入れまして、運輸全体の問題を抜本的にやらなくちゃならぬじゃないか。これもしばしば論議されましたが、ようやく先国会から、橋本運輸大臣が総合的な交通体系というものをつくろう、こういうぐあいに国会の場でも明言されました。運輸省内でもその対策をいま進めておると、われわれそう承知しております。事ほどさように、運輸問題というものは今日の状態であってはならぬ、抜本的な総合的な交通体系が必要だ、こういうぐあいになっておるわけですね。この前提はくつがえすことはできないと思うわけです。またそういう方向に進みつつある、私はこう理解しております。
 そういう立場で私はものを聞いているわけでありますから、そういう前提を十分に踏まえて、今日のこの問題を、地域的には狭い地域の問題かもしれませんけれども、この問題をひとつ取り上げて、そして運輸当局もまずこの問題に対する考え方、今日までの措置、こういうものを最初に承って、それに従って私またいろいろ質問したいと思います。
○山口(真)政府委員 お答え申し上げます。
 常磐線の問題というのは、現在、御存じのとおり、快速線と緩行線の二つに分けて輸送の体系というものをつくり出したわけでございますが、こういう輸送の形態をつくろうということにいたしまして、工事その他を進めてまいった経緯というのを、若干申し上げてみたいと思います。
 常磐線は、先生御存じのとおり、東京都から各方面に出ていく放射線状の地域の中で、いわば最もおくれていた――ちょっと語弊があるかもしれませんけれども、発展のおくれていた地帯であったということは、否定できないところであろうかと思います。それで、この常磐線地帯が非常におくれていたという大きな原因は、やはり常磐線の輸送力が非常に逼迫をしておった。常磐線一線で都市近郊の通勤輸送もやれば、あるいは比較的中距離的な性格の輸送もやる、あるいは水戸またはそれ以遠というような遠距離の輸送もやる、あるいは貨物輸送もこれで処理するというような、非常に重い負担を背負っていたために、輸送力が非常に少なくなっておりまして、そのために、常磐線地帯の通勤輸送等が非常に制約をされておったということが第一にございます。
 それから第二に、常磐線の非常な問題点は、都心に直通をしていなかったということでございまして、この点は、上野あるいは日暮里の乗りかえというものが必然的なものになりまして、都心へ直通していない常磐線地区ということで、この地区の発展が非常に阻害されておったということがいえると思います。
 それから、やはりそれと関連いたしまして、常磐線から都心方面に向かう場合には、常に上野なり日暮里なりで乗りかえをしなければならぬ。この上野、日暮里の混雑というものがたいへんなものでございまして、かつて日暮里で多くの死傷者を出したという、ああいうような事故まで生じているような大混雑を生じておる。これを何とか解決しなければならぬ、こういうような要請があり、私ども、それに対する答えを出さなければならぬということで、常磐線問題を基本的に考えているわけであります。
 それで、そのためには、まず常磐線の線路自体を複々線化するという必要があるわけでございますが、その場合に、上野−北千住間という地域は非常に密集地帯でございまして、これに対しまして腹つけ線場という形で輸送力増強をするということは、実際上非常に困難だということがございます。それから、さらに上野におきますターミナルでございますが、これに直通して常磐線をそのままの姿で都心方面に直通するということを設けることも、これまた非常に困難だという実情もございまして、そういう実情を考えまして、先ほど申しました大きな三つの目的というものを完遂して、常磐線地域の利用者の便益をはかるというためには、結局は、国鉄の複々線化というものと都心へ直通する地下鉄線というものを組み合わせて、これによってこの三つの目的というものを一挙に解決する以外には手がないということでございます。そういう目的のために、都市交通審議会がこれを審議いたしまして、そしてやはりこういうやり方しかないということで、都市交通審議会としてもその方向を打ち出しまして、さらに東京都の都市計画審議会におきましてもこの問題を取り上げて、こういう方向で解決するということにいたしたわけでございます。
 そこで、そういうことにいたしました結果、常磐線の列車は緩行と快速、急行等の線路というように二つに分けまして、そして緩速の列車は地下鉄線に乗り入れまして、都心直通の便を得させるということになったわけでございます。
 それで、この結果どういう輸送上の問題が生じましたかと申しますと、第一に、非常に大幅な輸送力の増強がございます。常磐線地区におきまして、地域の区間によりまして若干違いますが、大体一五〇%ないし一六〇%の輸送力になりました。したがって、五割ないし六割の輸送力増強ということがはかられまして、それだけ常磐線地区の混雑も緩和されるということがいえます。さらに時間的にいいますと、比較的これは遠距離といいますか、中距離の方々の到達時間というものが著しく短縮されたという効果が出てまいった。それから、さらに各駅停車の区域の方々につきましても、従来都心部へ直通の道がなかったわけでございますが、都心へ直通をするという非常にいいサービスができるようになりまして、その地域の発展というものが、私ども非常に期待をすることができるというふうに考えておるわけでございます。
  〔委員長退席、宇田委員長代理着席〕
 それで私どもは、この施策というものが、やはりこういうような基本的な考え方に立たなければ、常磐線の改善というものはできなかったのではないかというふうに考えるわけでございまして、常磐線の国鉄のこれのための工事費は、約三百三十億にのぼるわけでございます。営団線におきましても、キロ当たり六十億の巨費を投じましてこれを建設したわけでございます。そういう非常な建設工事費を使いまして、そして常磐線の沿線地区の皆さまの御便宜をはかったというふうに私ども考えておるところでございます。
○内藤委員 時間の関係もあるが、どうもいまあなたのお話は、概括的な、新線で利便になった、巨費をかけてやったということの説明です。しかし、四月二十日以来きょうまで二十日以上になっておるわけでありますが、その間にいろいろな問題が出た。その声もあなたのほうにも行っておるわけでしょう。聞いておるわけでしょう。関係団体からのいろいろな要請もあったわけでしょう。それらについて、あなたが問題点をどういうぐあいにとらえて、どういうぐあいの見解なり対策を示したのか、それを引き続いて御答弁願いたいと思います。
○山口(真)政府委員 ただいま申し上げましたように、この常磐線の地区は、今回の措置によりまして非常な便益を受けたということはいえると思いますが、いろいろと起きました問題の声といたしましては、まず第一に、各駅停車の駅と快速のとまる駅というふうにあるわけでございますが、快速のとまる駅につきましてもっと快速をとめてもらいたい、この駅には快速をとめてもらいたい、この駅には快速をとめてもらいたいというような、快速の停車駅をふやしてもらいたいという御要望がございます。それからまた前と同じように、緩速の列車というものも上野方面に直接入るというようなルートを検討してもらいたい。それから列車の取り扱い等をいたしますホームの要員その他につきまして、これを十分に確保して混雑を生じないようにしてもらいたい。それからあと、北千住から西日暮里方面に参りますルートが新しく開けたわけでございますが、これを従来の日暮里回りのルートと同じ運賃にして選択的な乗車を認めるというようなことができるようにしてもらいたい。それから輸送力増強、一般的な問題でございますが、回数をもっとふやしてもらいたい、こういうような考え方が大体あったわけでございます。
 それに対しまして、まず第一の快速列車の停車駅をふやしてもらいたいというのは、実は各地区からございます。ございますが、これは基本的には、今回の措置というものが快速と緩速とを分けるということによりまして総体的な、全体的な輸送力を増強するという方策によっておりますから、快速を各駅にとめてしまうというようなことでは、この線の建設した効果というものが減殺をされ、またその意味もなくなってしまうわけでございます。したがいまして、私どもは基本的には、この快速線におきまする停車駅というものを、やたらにふやしていくということは適当ではないというふうに考えておるわけでございます。
 それから第二に、緩速線の列車をそのまま上野方面に乗り入れをするということでございますが、この点は、実はこれは非常に技術的なことになって申しわけないことでございますけれども、列車の運転上の問題といたしますと、やはり同種類の車を一本の線に集中をする、それによりまして非常に輸送力の増大をはかることができるというわけでございまして、緩速線の車を快速線に一部入れるということになりますと、これは輸送力が全体として非常に落ちるわけでございまして、そういう意味からいいましてもこういう措置というものは、基本的には望ましくないというように考えております。実はいろいろ検討はいたしておりますが、そういう点はそう考えております。
 それから第三番目に、駅のホームその他の要員につきまして、これが少なくなっておるということで、お客さまの混雑なり迷惑というものがあるのではないかというような問題につきましては、これにつきましては、国鉄当局のほうでさっそく手を打ってもらいまして、そうして現段階におきまして、お客さまの混雑というようなものを除去できるような方策のホーム要員等を配置いたしております。
 それから、その次に申し上げました北千住−西日暮里経由の運賃も日暮里経由と同じにするというような、選択乗車的なものを認めてもらいたいというような点でございますが、この点につきましては、従来企業体の異なる間におきましての運賃制度というものは、併算制ということにいたしておりますし、さらにそれをいたします場合には、その区間と他区間との非常に不均衡等も生ずるわけでございます。したがいまして、その措置は今後の研究問題ということにいたしたいと思います。
 それから最後に、それでは混雑が非常にふえたではないか、あるいは乗りかえが一ぺんふえたではないかということでございますが、たとえば亀有あるいは金町というところの方でございますが、この人たちのことを考えてみますと、確かに乗りかえが一ぺんふえる場合もあるということは否定できないわけでございます。同地区の方々は、従来は緩行線の列車しかとまってないわけでございますが、従来の緩行線の列車は、この地区は非常に混雑している地帯でございまして、乗り残し等も生じておったような状態でございますが、その地帯におきまして今度緩速線が非常に楽な姿で運行いたしますから、その意味では、この地区の方々も非常に御便宜をこうむられたということはいえると思います。それからさらに、西日暮里から霞ケ関方面へ直通する都心直通の道がこの地帯の方々にもできたということによって、この地帯の方々が非常に御利益を受けたということもいえると思います。ただ、この地帯から上野の方面へ行く方は、従来は直通で行けたものが、北千住で乗りかえをしなければならないということで、その御不便が生じたわけでございます。これに対しましては、問題はその乗りかえの不便というものをできるだけ除去するという意味で、北千住にエスカレーターもつけているわけでございますが、北千住乗りかえの便をなるべくよくする。
 さらに、最も問題になるところは、松戸以西におきまするところの輸送力が非常に減ってしまうということになりますと、乗りかえても列車があまり来ないということになるわけでございますから、その列車本数というものを考えなければならないということであろうかと思います。そこで、実は今回のこの地区におきます問題が起きた一番大きな原因として私ども考えておりますのは、開業当初におけるふなれ等もございましたが、根本的にはやはり松戸以西におきまする列車本数がかなり減ったということに問題があるわけでございまして、この点につきましてはいろいろ御要望もございますので、それに対応いたしまして列車本数におきましてもかなりの増強もいたしまして、そして利用者の便宜をはかるということにいたしたわけでございます。
 そういうわけで、私どもといたしましては、いろいろ御要望に対しましては、今後研究すべきものは研究し、さらにさっそくやるべきものはさっそく手をつけたわけでございますが、そういう輸送力増強等につきまして、今後ともさらにつとめてまいりたい、こういうふうに考えております。
○内藤委員 第一番に大臣の出席を求めますけれども、これは委員長、時間には来るのですね。
○宇田委員長代理 参ります。
○内藤委員 鉄監局長、いままで運輸委員会で、やはりこの種の問題だけじゃなく、いろいろな問題を論議してきたわけです。あなたも政府委員として、関係以外のことでも十分おわかりと思います。いまやはり国民は、近代化されて合理化されてどんどんよくなる、こういうことで、交通関係も時代とともに便利になる、快適になる、こういうイメージを持っているわけです。また、われわれ国会における運輸委員会におきましても、いろいろな矛盾点が各事業体ごとにある、あるいは各運輸関係の分野の中でいろいろある、これらを総合調整しなければならぬ、こういう時代になってしまった。これは政府の皆さんもわれわれも認識を同一にしたわけです。そこで総合交通体系なるものを、いまいろいろ施策を練っておるわけですね。これはおわかりでしょう。同感でしょう。そういう時代に、今日この住民の諸君からこういう問題が出ている。
 その前に、あなたの御答弁では、都の都市計画審議会あるいは運輸省内の審議会があるわけですね。そこで十分審議をして、利便をはかるために、常磐線の輸送力の増加のために、三百三十億のばく大な金をかけて相互乗り入れを行なう、都心部に直通する、こういうことで非常によくなったということだけれども、よくなったならば、私は、今日この種の問題でマスコミの諸君をわずらわして毎日のように報道される、こういう状態にならぬと思うわけです。あの報道も、何やっているかという調子でしょう。あなたも新聞、テレビを見ているでしょうけれども、またかという調子でしょう。また運輸関係は何をやっているんだという調子ですよ。ぼくは議員で執行部じゃないし、野党で与党でもないし、そういう意味では気持ちも軽いほうです。だけれども、運輸に関係しておる者として、いま出る問題で、新聞、テレビ、ラジオでも、言いかえたら国民の皆さんの声なき声が、いつでも翻弄するようなことが出ているでしょう。これは運輸の関係をになっている皆さんとして、いまあなたは長々と対策を言ったけれども、さっぱりその対策が実効ないのだ。国民の皆さんの信頼がますます失われつつある。
 そこで、こまかく言いますと時間を空費しますから省略しますけれども、なぜ事前に、このような住民の諸君のいろいろな状況があらわれるということなら、事情をそれこそこまかく審議できなかったのか。便利になるけれども近い方が不便になる、こういう問題が出てくる、これはいろいろ想定されることですね。そういうことをなぜ事前にやらぬか。今日の交通問題に対する国民の皆さんのいろんな不満というものもわかっておるはずだ。それがなぜできなかったか。山口さん、あなたは監督局長だ。あなたは能弁で、頭脳の回転は早くてぼくは敬服しているけれども、政府の責任者として執行する立場で、なぜこういう問題が出る前に手を打てなかったか。その点どう思いますか、率直なお話を聞きたいわけだ。これをまず聞きたい。
○山口(真)政府委員 この鉄道の建設によりまして、遠距離の方は非常に便利になったが、近距離の人は非常に犠牲を受けたという解釈につきましては、私ども近距離の方も非常に便益を受けているということは、否定できないのじゃないかと思います。ただ、先ほど私が申しましたように、上野方面へ行く場合において北千住の乗りかえが一度ふえたということは、私どもそれは否定していないので、その点の御不便というものをできるだけ除去するために、松戸から以西におきまする快速線輸送力の増強だとか、あるいは北千住なり松戸等におきますところの乗りかえの便益の確保というようなことに力を注いでいくということが必要であるということは、これはもう私どもそれを痛感いたしておりまして、今回早急にとりました措置でも、そういうところに重点を置いて輸送力の増強をいたしまして、そして便益の向上をはかっておるということでございます。
 なお、事前にこういうことが十分に徹底しなかったではないかということにつきましては、その点若干私どもも反省をいたしておりますが、国鉄におきましても地元につきまして若干のお話はしておったようでございます。しかしながら、徹底を欠きましたために十分御理解が必ずしも得られなかったという点については、申しわけなく思っております。
○内藤委員 いろいろな問題はありますけれども、四月二十日の開通、これはよほど前から公示をしておったように聞いていますけれども、たとえば、今日でも北千住あるいは西日暮里の駅で、要員二十八名も用意して、そして出面が八名もおって精算業務をやっておる。ラッシュの際には、多いときにはそこに八千人も乗客の皆さんがたまる。朝の一分を争う時間にそこでたまってしまうわけだ。乗客の皆さんもいら立つのはあたりまえでしょう、朝めしも食べないでかけっこで通勤をしておるんだから。そういう状態のもとに精算事務に当たっておる職員の皆さんも、その感情のはね返りでたいへん不愉快な思い、トラブルがある。暴力ざたはなかったように聞いているけれども、こういう状態があなたのほうでも予測できるわけでしょう。あるいはあなたは、これは定期券の書きかえによりましてだんだんなくなってしまう、こういうぐあいに思っているかもしれません。しかし、この問題などはどうです。地下鉄で四十円、西日暮里から国鉄で三十円、これだけ高くなる。このお金を多くもらわなくちゃならないというようなことを、四月二十日前に徹底し周知させるようなことは、鉄道営業法にもありますね。きっちり公示をしなくちゃならない。ただ張り出すだけではなく、伝達をするようなこともやったのですか。そういうのを関係の事業体はやりましたか、国鉄でも営団でも。それをあなたはちゃんと見届けていますか。監督していますか。その点いかがですか。こういうこまかいことを聞いていきます。
○山口(真)政府委員 公示等につきましては、これは当然法規に従ってやっておるわけでございますが、ただ、先生御指摘のように、実際上の周知徹底というものにつきまして非常に手薄であったということは、これはおっしゃるとおりでございまして、私ども、周知のしかたにつきましては十分ではなかった、まずい点があったということを反省をいたしております。
○内藤委員 委員長、たびたびですが、大臣が来なければちょっとなかなか話が進まないのじゃないかと私は思っています。
○宇田委員長代理 大臣の出席を要求しております。
○内藤委員 ここで質問をやめても委員長は困るでしょうから、その間にまた質問をやりますけれども、早く大臣を呼んでいただきたい。
○宇田委員長代理 原岡常務理事が来ておりますから、国鉄に対する質問はありませんか。
○内藤委員 国鉄もありますが……。
 そこで、あなたを追及するだけじゃなく、冒頭申し上げたように建設的にやっていきたいわけですから、いまここまできてどういう対策が最も効果的であり、住民の要望にこたえるものか、私は、きのう同僚の諸君なりあるいは関係団体なり、これはマスコミの皆さんもおったわけですが、いろいろ話し合いをしました。ぼくたちが結論を出すのは早い気もします。これは運輸の委員会で調査を願って、そこで各党の皆さんの総合的な結論が出ればいいと思うわけですが、私たちの考えだけでもいろいろむずかしい問題もある。快速を各駅停車せしめるには、これは施設の問題でたいへん困難であろう、こういうようなこともあります。しかし運賃の問題は、現在の諸法規に照らし合わせても行政の面で何とかなるんじゃないかしら。調整できるんじゃないかしら。結局亀有、金町方面の方は西日暮里まで、気持ちの上でもよかったな、便利になったな、そうして西日暮里で上野方面なり大宮方面に乗りかえする、こういうぐあいに自然な流れを誘導するには、やはり運賃の問題があるんじゃないか、こうぼくら思ったわけです。この運賃問題については、いままで各団体からもいろいろ鉄監局に要請があったわけでしょう。ところがなかなか答えが出てないのですね。最も今日この問題に対して手が打てる可能性があると思われる点もまだ答えが出てない。それで鉄監局長、この問題に対して、ただ反省をするというだけでは済まないでしょう。運賃問題に対してあなたはどう思っていますか。
○山口(真)政府委員 常磐線のこの地区の運賃に対する御要望というのは、結局選択的乗車を認めてもらいたいというようなことでございます。それに対しまして私どもの今回とりました運賃制度というのは、従来からとっておりまする併算制度という考え方でやっておるわけでございます。これは、従来連絡運輸が行なわれる場合には、それぞれの運賃を併算するというたてまえで来ておりまして、常磐線もその原則どおりにやったわけでございます。
 それで、かりに同一の目的地へ行く場合に、国鉄と他線の二つの道があるというような場合に、その運賃を同額にするというようなことは、両者の運賃の制度が根本的に違いますので、非常にむずかしい点がございます。と申しますのは、国鉄は先生御承知のとおり、四円二十銭の対キロ制でございまして、三十円が最低でございますが、さらにその上に四十円、六十円というような刻みである。定期につきましては、五キロまでが一律の九百円運賃でございまして、さらに五キロごとに千二百円、千八百円というような運賃制度をとっております。ところが、営団地下鉄の場合の運賃は、四キロまで三十円でございますが、以下十円刻みで上がっていくというように、普通券でも違いますが、特に定期におきましては、一キロ刻みの運賃になっております。したがって、国鉄の場合には五キロまでは同一でございますが、六キロで急に上がる、そのかわり、その上がった運賃が十キロまでは続くというような運賃制度でございますのに対しまして、私鉄におきましては一キロ刻みの定期の運賃というようなことになります。したがって、この区間の運賃を、同じような到達場所につきましては同じ運賃にするということになりますと、運賃制度の違いがございまして、実際上からは非常に困難だということがいえるわけでございます。
 さらに、こういう同一の地域に異種の交通機関が幾つかあるというような例は、地下鉄等が現在のように非常に発達してまいりますと非常に多いわけでございまして、各地域に同様の問題があるわけでございます。したがって、私どもこの問題はもうずいぶん前から研究いたしております。特に東西線の設定の場合にも、この問題は実は非常に問題になったわけでございまして、研究をいたしておりますが、現在では、別個の運賃を取って併算にするのがやはり公平であるということで、こういう運賃を取っているわけでございます。そういう運賃制度と、それからそれに対応するサービスということで、御利用者の選択にまかせるということであろうかと思うわけでありまして、これにつきましては、今後ともさらに研究を続けてまいるというふうにいたしておりますが、現段階では、すぐにこれを調整するということは困難だろうと考えます。
○内藤委員 大臣の来る前に、鉄監局長にもう少し私も聞きたいと思うけれども、さっきからぼくは言っているように、いまいろいろな問題で行政的にも交通問題は渋滞しているでしょう。そこで思い切って総合的なものをやろう、そして国民の負託にこたえようというわけだ。だから、いままではこうだからやれない、これでは、ぼくらがいままで皆さんと一緒に論議してきました、日本の交通問題について総合的に体系をつくろうじゃないか、これが逆戻りする考え方じゃないですか。ここまで議論してきたのだから、総合的なものがなくちゃだめだ、思い切ってやらなくちゃだめだ、そういう前提をお互いに持ったのだから、そういう中でこの問題なども、いままではこういうところがあるからだめだ、それでは全然前進がないわけでしょう。
 そこで私は、やはり今度の問題の中でも、非常にあざやかに皆さん方の考え方、いわゆる官僚といいますかお役所の考え方、それが国民の皆さんの要望と相反しておる。そのことが交通の渋滞を、解消じゃなくさらに促進しておる。あなたのほうの考え方が変わればだいぶこれは変わる。運賃問題なども、国鉄の場合だって、そこに常務理事さんおられるのですが、軽微な場合は国鉄だけで運賃をきめられるのでしょう。営団の場合だって、営団法という法律があっての営団です。一般の会社と違うんだから、株主なんかも地方公共団体というくらいに限定になっているわけです。一般の純粋の民間の会社じゃないでしょう。営団の場合は国の監督が非常に強いのです。総裁は大臣の任命だ。国の機関のようなものでしょう。営団も。だから、私鉄の問題、民鉄会社の問題もいろいろあるけれども、これは比較的やりやすいような国鉄としかも営団という国の影響が非常に大きい事業体、この二つの運賃問題だけでも矛盾を解決できないなんということになったら、総合的な交通体系なんというのは全然できないじゃないですか。私は大きくそういうぐあいにものごとをとらえなくちゃ、いつまでたっても国民の諸君と運輸省が相対するかっこうで行ってしまうのじゃないかと思う。これを突破するようなことをあなたのほうで、しかも比較的国の言うことを聞きやすい国鉄と営団、ここで一つ例をつくる、よい先例をつくる、住民の負託にこたえ、苦情の出る前にそういうことをやらなくちゃならないわけですよ。出たらなおさらやらなくちゃならないじゃないですか、反省をして。大臣はなかなか政治家だから、大ざっぱな話だけでいつも煙に巻くんだけれども、あなたは、やはり実際の実務の最高責任者としてそういう答弁をしなくちゃならぬでしょう。
○山口(真)政府委員 交通問題につきまして、総合的な目でこれに対処しなければならぬということについては、先生お説のとおりでございます。
 それからなお、私、先ほど申しましたように、従来からそうやっているから、これはそれがいいんだということを実は申し上げているわけではございませんで、この地区の運賃問題というのは従来から研究はしておりましたけれども、先ほど申しましたような問題点が非常に多い。たとえばその地区だけ調整すれぱ、その地区と他の地区にまたがるものとの関係というものがまた違ってまいりますし、それから、その地区と営団の内部の他の地区というものに関する運賃の不公平という問題も生じてくるわけでございまして、結局そういう意味のいろいろな不公平な問題がございまして、そして現段階では、やはりその事業者の賃率を中心とした、その賃率に従った運賃というものを設定するということが、現段階では一番公平であろうということを申し上げているわけでございます。
 なお、これはさらにさかのぼれば、国鉄の運賃制度というものが、先ほど申し上げましたような五キロ刻み、その次は十キロというようなことに対しまして、営団運賃等が一キロ刻みの運賃制度であるというようなところにも問題が実はあるわけでございますが、これはやはり従来の沿革等がございます。それといま一つは、運賃の値上げの時期が、やはりこれもいろいろ違っておるというようなことで、必ずしも一律に行かなかった面があるわけでございまして、そういう点も考えあわせて、現段階では、やはりこのいまのような運賃制度で行くのもやむを得ないのじゃないかというふうに考えております。ただしかしながら、将来の問題としては、こういう問題は全般的に十分に検討しなければならぬ、このように考えております。
○内藤委員 それでは、あなたは現地に行ったことがありますか。現地に行って住民の皆さんの声を聞いたことがありますか。
○山口(真)政府委員 現地につきましては何べんも行っておりますし、それからこの開通が始まって以降も私、何べんも行っております。ただ、直接に住民の代表の方と会って、その地区でお話をしたということはございません。しかし、役所へはおいでになりまして、役所で住民の方々等とお目にかかりまして、お話は承りました。
○内藤委員 それなんですよ。もうこの問題につきましては、葛飾の区議会と足立の区議会で、超党派で満場一致の決議ができているわけだ。鉄監局長は、現地に行った際には、やはり住民の皆さんあるいは区の代表者なり区議会議員なり、そういう方々と会って、そうしてお話を聞くようなこともすばやくやらなくちゃならぬですよ。そしていま運輸行政、交通行政にいろいろ問題なり要望を持っている国民の皆さんに、すばやくこたえていくようなことを運輸の立場でやらなくちゃならない。だからぼくが冒頭言ったように、ハイタクの問題でも、国鉄の問題でも、民鉄の問題でも、運輸行政はいつでも国民の皆さんの指弾を受けるだけじゃありませんか。いいことをやったことがありますか。ぼくら出てから五年になりますけれども一つもない。どうしてこういう役所になっているのですか。その中で、この問題は運輸省の権限内でも非常にやりやすい問題だと思うのだ。それを、どうもいままでのようなやり方では、こういうぐあいに住民の皆さんの声が出てきて、そして国会で論議しなくちゃならぬ。ぼくらも、これは幾らお話をしても、のれんに腕押しということばがあるけれども、そんなような感じを持つ。だけれどもあきらめません。ぼくらはこれはどこまでもやりますよ。どこまでもやりますけれども、とにかくあなたのほうもこたえて――これはおそらく、区議会議員の皆さんの御意見等から見ても、国会でも超党派の意見になると思うのだ。だから、あなたのほうでもこたえてやるようなかまえを出していただかなければ困る。
 この運賃問題も、これは私はいろいろな法律、規則を見ても、全然抵触してどうにもならぬということじゃないと思います。これはやる気があるならできると思います。営団地下鉄の場合だって、いま施設の費用に対しては、公共団体も半分金を出すような時代になったのです。何も独算で、自分たちの金だけでやっているのじゃないのですから、都民の皆さんのお金あるいは県民の皆さんのお金をいただいて、そうして投資をしているのですよ。公共的な面が非常に大きいし、施設でもそうなっているのですよ。だから、独算だから、国鉄はこうだから、こっちはこうだからというような、それだけにこだわる必要はないと私は思います。
 だから、あなたの決意というか、いままでとは変わった総合的な交通体系をつくるというような、これは蛮勇をふるわなくてはならぬですよ。いろいろなものを押えつけて調整しようという、そういうあなたの立場を、もうこの問題でぐっと出さなくちゃならないのじゃないですか。運賃問題でももう一本強い、しかも住民にこたえるような答えを言ってくださいよ。
○山口(真)政府委員 新聞紙上等におきまして、まあ運輸行政があまり十分ではないというようなことがあるということにつきましては、もしそう
 いうことがございますれば、これは私どものPRの不足と申しますか、PRが少ないわけでございまして、まことに申しわけないと思います。
 ただ、この常磐線につきましては、先ほど申し上げましたように、私ども非常に地元の便益にはなっておるということを確信を持っておるわけでございます。ただ、総合的な目でこれを解決しなければならないということにつきましては、これは先生のお説のとおりでございまして、私どもこの常磐線問題というのは、住民の方々の具体的な御便益、あるいは乗りかえの問題、輸送力の問題、それから快速列車の本数の問題、そういうような各般の問題につきましても、そういう総合的な目で十分に改善すべきものは改善をしてまいりましたし、今後もその方向で改善をしてまいりたいと思います。
 それから、運賃問題につきましても、先生おっしゃるように、総合的な目でいろいろ見なければならぬことは、これはお説のとおりでございます。ただしかしながら、本件につきましては、先ほど申し上げましたような、この地区だけの問題だけではなくして、同じ千代田線におきましても、この地区と他の駅との関係、あるいは南行と北行との関係、あるいは千代田線自体のアンバランスというような、各般の問題を惹起するような問題でございまして、そういう点をいろいろと考えて研究をいたしてまいりたい、このように考えております。
○内藤委員 委員長、これは大臣に聞きたいので、私の話を、大臣が来てから十分間の保留を、各党の理事さんの御了解を得る中で委員長のお取り計らいを願いたいと思います。
○宇田委員長代理 はい、了承しました。
○内藤委員 一応私はここで中断します。
○宇田委員長代理 内藤委員の質疑は、大臣の出席された後、再度御質疑を願うことにいたします。
 次に松本忠助君。
○松本(忠)委員 日本国有鉄道に関する小委員会が、当運輸委員会の中に設置せられました。近日中に国鉄に関するあらゆる問題を研究、討議する機会が恵まれます。このようなことになりましたことについて、私も小委員会の設置をすることを提案いたしました一人といたしまして、まことに欣快にたえないわけであります。会期も残り少ないわけでありますけれども、会期中もちろん、休会中にも小委員会を数回持って、少なくとも八月末の来年度予算の概算要求の時点、これまでには何らかのめどをつけたい、このように思うものでございます。きょうは、小委員会の開催を待てない緊急の問題、ただいま内藤君からも質問がございましたその問題について、私も質問をいたしたいと思うものでございます。
 御承知のように、今回の常磐線と帝都高速度交通営団の地下鉄千代田線の相互乗り入れの問題でございます。この点については、去る四月二十日に開業以来いろいろのトラブルが発生しております。大臣がいま来られる前に、鉄監局長と内藤君の間でいろいろとやりとりがございました。しかし、この問題を聞いておりますと、まことにのれんに腕押しでございまして、ほんとうに真剣に取り組んでいくという姿があらわれていないという点を、私は非常に残念に思うわけです。抽象的な問題でいかに取り組んでみても始まらない。私は、少し具体的な問題について大臣にもひとつ聞いていただきたい。それから鉄監局長の答えも、ひとつ具体的な答弁をやってもらわなければ、いまの内藤君のお話のように抽象的な問題に終始するのならば、これは何日やっても切りがない、こう思います。ひとつその点を十分御理解の上で具体的にお答えをいただきたい、こう思うものでございます。
 昨日の夕刊にも出ておりますが、五月十四日、ストが予定されております。このストにつきまして、大臣がきのうの閣議におきまして、ストの対策について、観光バスを使って輸送してはどうか、こういうお話も出ておりました。しかしながら、この観光バスの問題についても、私、一考を要する問題があろうと思っておるわけでございます。
 いずれにいたしましても、この開業の前日、十九日以降今日に至るまで、もう金町、亀有、それから綾瀬、それからまた松戸においても北千住においても、それからまた西日暮里の乗りかえのいわゆる割り増し料金を払う、こういう問題にも、実に大小さまざまなトラブルが発生しておるわけであります。国会に対しましてもしばしば請願、陳情等が見られておるわけでございます。御承知のように、四月二十五日までは地方統一選挙がございましたので、現地からいろいろと電報、電話などでお話がございました。その動向は私も承知しておりました。二十六日になりますと、東京の葛飾区の区議会の議長を先頭にいたしまして、大挙して国会においでになりました。先ほども内藤君からお話があったように、葛飾区議会においてもまた足立区議会においても、超党派でこの問題には取り組んでおります。要望書を持って国会に来られたのは、全政党を代表されたところの区会議員の方々でございました。その際運輸大臣にも面会を申し込んだわけでございますが、残念ながら会えなかったので、いまそこにいらっしゃる鉄監局長にお会いいたしました。その要望書を局長にも差し上げてあるので、十分にごらんになっているわけでございます。その足で国鉄のほうにも参りました。国鉄もちょうど旅客局長がおりませんでしたので、旅客局の総務課長、営業課長、この両所に対しまして要望書を提出いたしました。
 その要望書につきましては、十分おわかりのことと思いますけれども、念のために申し上げますと、要点は三項目ございます。第一番が、松戸−上野間を従来どおり国電を運行しろ、こういうことであります。第二番目は、西日暮里を経由するところの料金、経由する場合でも料金は同じにしろ。第三番目が、ホームの駅務の係員を常時置くことにしてもらいたい。これは、安全輸送の面から当然のことだろうと私は思うわけであります。
 こういう内容が盛られておったわけでございます。これは地域住民、利用者の方々の声といたしましてもまことに素朴でございまして、しかも、偽らない気持ちを端的にあらわしたものであると私は思いました。その日の午後になりまして、また日本住宅公団の葛飾区自治会連合会、この代表の方約八十名が国会に見えました。同様の趣旨の要望書を持って見えられたわけでございます。
  〔宇田委員長代理退席、委員長着席〕
 このようにしまして、そのような行動、それから電話、もうあらゆることをもって私どものところに、この問題の解決を迫ってきておったわけでございます。
 なお、話は前後いたしますが、今月の六日には、主として亀有、綾瀬の両駅を利用して乗りおりされる方々が国会に見えられまして、二万五千百四十一名という署名を添えて、この両駅に常磐線の電車を停車させてもらいたい、また西日暮里経由の運賃は国鉄線利用と同運賃にしてもらいたい、いろいろ盛ってございますが、この二点は特に重要な問題として盛られておったわけでございますが、この請願書を船田議長のところに持ってまいりました。議長にもお願いをいたしまして、請願の受付をしていただいたわけでございます。
 このように、いろいろ国会に対しましても、また運輸省に対しても、国鉄に対しましても、しばしば陳情が繰り返されておりますし、そのほか、国鉄の本社の前で、ゼッケンをつけた人たちがたくさんたむろして陳情した、この事実もございます。
 私も、事実この問題を重要視いたしまして、四月の二十八日でございますが、朝の七時に松戸の駅へ参りまして、この松戸駅を振り出しに、ずっと北千住のほうまで上がってまいりました。そしてまたさらに西日暮里の駅も視察をいたしまして、朝のラッシュの状況を見たわけでございます。そしてなおこの間に乗客の各位から、ラッシュアワーにおけるところのいろいろの問題点、直接苦情の数々を私は聞き取ったわけでございます。
 こうした結果、四月の三十日になりまして、午後のことでございますが、私が視察に参りましたとき同行されました国鉄幹部の方が私のほうに見えまして、要望書に対する回答が寄せられました。その内容は、先ほども申し上げましたけれども、第一項、すなわち松戸−上野間は従来どおり国電の運行をしてもらいたいという要望に対しては、これはできない、こういう御回答であります。第二項目の、西日暮里経由でも料金は従来どおりにしてもらいたいというこの要望に対しても、これまただめでございます。第三項の、ホームに駅務の係員を常時置いてもらいたい、こういう要望に対しましても、朝夕のラッシュの時間帯にはこれまでどおり置きますけれども、ラッシュ時間帯以外の時間は、工業用テレビを駅務室から見ているから、ホームで何か事件が起きれば、すぐ飛んでいくからだいじょうぶだ、あるいはホームには非常警報機が備えつけてあるから、非常のときにはそれを押してくれればわかる。まことにそっけない返事なんです。その非常警報機にしたって、どのホームにくっつけているのか全然わからぬですよ。一本おきについている。どの辺についているのか、非常警報機がついている場所だって全然明示されていない。こういう状態なんです。わずかに、先ほど局長も答えられましたけれども、当分の間、朝のラッシュに三本、それから夕方一本、昼間五本、この快速電車を増発する、こういう程度の御返事なんです。
 このように、国鉄当局の回答というのは全く事務レベルの通り一ぺんの、何のあったかみも感ぜられない。まことに、地域住民に奉仕する公共輸送機関であるところの国鉄としては、お客さんのことも考えてない、相手のことも考えてない、自分のほうだけ、こういう姿勢の回答だ、私はこう思う。
 そこで、これはもう一ぺん――きょうは国鉄総裁がお見えになっておりませんが、しかし、そのときに鉄監局長もあるいは原岡常務もいらっしゃったから、たぶん記憶があるんじゃないかと思いますが、二月の十六日に当委員会において、私は東北本線の事故の問題を取り上げました。そのときに、大臣からも懇篤なる陳謝のことばが述べられた。また、国鉄総裁からも陳謝のことばがあった。その国鉄総裁の返事、思い出していただけばわかると思いますけれども、要するに国鉄の「国」の字は残酷物語の「酷」の字にしろ、名前を変えろ、あのとき私はそう申し上げた。そのときにも国鉄総裁は、企業に対しては忠実であり、お客さんに対しては忠誠心をもって接するように今後の教育に当たりますと、こういうふうに言われている。それにもかかわらず、国鉄の姿勢というものは全然改まっていない、こういわざるを得ないのです。まことに乗客不在です。重大問題だ。こういうものをいつまでもいつまでもほっぽっておく、この問題に対しては私はほんとうに憤りをもって、大臣にもそれからまた当局の方々にも聞いていただきたいわけです。
 この相互乗り入れに関する不平不満を、全部を解消するというわけにはいかないと私は思います。しかし、ある程度の不平不満を解消する一つの提案、これを私は申し上げてみたいと思うのです。技術的な問題はいろいろあるでしょう。技術的な問題について、これはできないんだというふうに国鉄当局でも言われるならば、これはなかなかむずかしい問題でしょう。現地で見てみるとわかります。金町の駅の立体交差の問題、あるいはまた説明のあったいわゆる上野−日暮里間の狭い問題、こういう例から考えて、技術的には無理だと思われますけれども、私がこれから申し上げようとすることは、勇気があればできないことじゃないと思うのです。
 ということは、いまも話題になりました運賃の問題です。庶民のふところというものは非常にたいへんな状態なんです。楽じゃないのですよ。この荷物価に攻められて四苦八苦している。こういう善良な大衆は、十円の金もむだづかいできないという、そういう状態です。
 ところが、一つの例を申し上げますけれども、亀有から浅草橋まで通勤しているおじいさんがある。この人は、いままで亀有から北千住を通って、日暮里乗りかえ、秋葉原乗りかえの浅草橋、こういう経由の国鉄線を使って、一カ月千八百円。今度は定期が西日暮里経由ということになりまして、西日暮里経由で買って二千八百円。一カ月で千円の金の違いです。こういう人は会社から交通費なんか負担してくれない、ちっぽけな会社につとめているおじいさんですよ。この人にとっては千円という金はたいへんなんです。確かに西日暮里を経由すれば、亀有から日暮里、秋葉原より幾らか時間は短縮できるでしょうが、時間の問題よりも、このおじいさんにとってみてはお金の問題なんです。それを、私どもも先ほどから口をすっぱくするように運賃の問題を言っているのです。
 現在の都市交通のあり方から考えてみたとき、将来の展望、むずかしいことはいろいろあるでしょうけれども、要するに、国鉄と私鉄の相互乗り入れということは、今後も東京においても大阪においても起こる問題だと私は思うのです。たとえば、金町の住民が千代田線で西日暮里経由で日暮里まで行っても、北千住で乗りかえて日暮里まで行っても、どちらを利用しても同一金額だ、こういうことになればお客さんは納得するんだと思うのです。要するに、お客さんの自由選択でどちらの経路を通ってもお金は同じなんだ。これを私は全国のあらゆる地域にわたってやれと言うわけじゃないんですよ。いなかのほうの、一日に五人か十人しか乗らないような赤字線のところまで、そういうところにはそういう線があるかどうかわかりませんけれども、そういうほうまで範囲を拡大しろと言うんじゃないんです。都市交通の政策上、今回のような方法をとらなければならない、こういうときだけ別途の計算にするという法の改正は、ぜひともしなきゃいかぬと思うんです。
 いまの局長と内藤君のやりとりを聞いていますと、現在はこうでございますからできません、いつまでたってもこれじゃ際限がないです。国鉄と地下鉄その他のいわゆる私鉄、こういうものの運賃が法律的にもきめられている、また運輸大臣の認可によってきめられているというようなことは、子供も承知しているのですから、この特殊な事情、要するに大都会においてこういうふうな相互乗り入れ、こういう問題によってやらなければならないような場合、二社以上の線にまたがって乗車する場合には、いままででいけば両方プラスしたんだ、両方合算するのはあたりまえのことなんで、その合算した料金をいただくんだ、こういうことでなしに、都市交通の運賃だけは特別特例で定めることに法の改正をしなきゃいかぬと私は思うんです。この法の改正を当局がおやりになる御意思がないならば、私どもは議員立法でもこの問題を提案して、実現をはかるまでこの運動を一生態命継続して、住民の皆さんの期待にこたえたい。この法改正を、運輸省で大臣がお考えにならないというならば、私たちは議員立法でこの問題を提案してそして解決をしたい、こう思うのです。そうでもしなければ、こういう問題はいつになったって解決できないと思う、やる気がないんだから。いままでのやり方は、一足す一は二である、こういうやり方で、これできまっているんだから、これでやってもらうんです、これじゃ住民の皆さんは納得しっこないと思う。
 そこで、大臣の勇断をもって、新規にこういう場合だけ、都市におけるこういう二社にまたがって乗っていくような場合の運賃のきめ方というものを特例をもってきめる、こういうことを大臣が勇気をもってやっていただくことを、私は切に希望するわけです。もしどうしてもできないなら、私どもは、今回は期間がもうありませんけれども、次期の国会においてもこの問題を議員立法で提案して、そうして解決をはかるまでほこをおさめない、そうして住民の皆さまの御希望に沿いたい、こういうふうに私は思うわけでございますけれども、大臣のお考えをお聞きしたいわけであります。
○橋本国務大臣 常磐線の問題、皆さんにたいへん御心配をかけて、まことに恐縮に存ずる次第であります。
 私も陳情を承っておりますからして、関係通勤者の不満の点はよく承知をいたしております。この問題につきまして、私も一市民のつもりで、通勤者のつもりで、この事件が起きましたあとで、関係者を集めまして数時間にわたっていろいろと忌憚ない意見の交換をいたしました。私はやるときには、単にああせい、こうせいというだけじゃなく根本問題まで、したがって、せんだってやりました際には三時間に及んで、そうしてこまかい点、技術的な点に至るまで、私は運輸大臣というよりは通勤者の一人の立場に立って、そこで激論を戦わしてやったのでありますが、残念ながらいま直ちにこれの解決策というものは、むずかしいというような結論に一つは立ったのであります。
 その一つは、いま松本さんのおっしゃるような別個の法令をつくるなら別でありますけれども、現行の法律、規定あるいは運賃制度――私はそのときの討論会では、何とかしていまやれないかということが前提であったわけですが、やってみますと、これは私が申すまでもなく皆さん御承知のとおりに、国鉄の運賃のきめ方は一キロから五キロまでという単位であります。それから営団地下鉄は、一キロ幾らという計算をしておりますから、したがって、一キロ乗っても国鉄は五キロ分を払わなければならぬ。地下鉄のほうは一キロ一キロでありますから違うわけであります。そういうことからして、常磐線だけでなくあらゆる例を持ってこいということで、あらゆる例を持ち出しましてやってみると、たとえは中野から船橋までを国電で通うということになりますと、国電のほうでは四千数百円取られます。ところが、最近地下鉄ができて乗り入れをしておりますが、それで船橋まで距離が短くなるわけでありますけれども、それで参りますと約三千円足らずであります。二千数百円です。地下鉄がべらぼうに安くなるのですね。どういうわけでそうなるのか。距離が少し短い点もありますけれども、それだけではなくて、要するに、運賃制度がいま松本さんがおっしゃったように、大都市というものは通勤圏といいますか、一つの通勤範囲内であるから、企業体が変わっても運賃制度が共通点があれば、こういうことは出てこないのですね。
 いま、われわれ政府といいますか、運輸大臣として考えますと、問題は、料金のあり方もさることながら、大都市交通圏における旅客の流れをいかにして順調にさせるかということが、地下鉄をつくり、認可し、あるいは私鉄の乗り入れを認め、あるいは国鉄の複々線をつくっておるところの最大の理由であります。お客さんを円滑に運ぶ。その結果生まれてくるところの障害は何かというと、いまのように運賃制度が各企業体でばらばらである。これは日本が特殊な事情にあるわけであって、ロンドンでありますと、大体ああいう交通機関が国営企業で統一されておりますから、その点ではそういうことは比較的に少ないのでありますけれども、日本では、私鉄あるいは営団あるいは国鉄、こういうように分かれておりますために、たとえば、御承知のように名古屋から豊橋まで、これは通勤線であります。全く同じところを走っておる通勤線でありながら、国鉄は一カ月の定期が七千三百円、それに対して私鉄の名鉄が通っているのですが、これが五千円、こういう違いが出てきている。問題は、ああいう場合はたしてこれを通勤線とみなすかどうかという問題もありますけれども、少なくともある地域の、大都会の地域内においては共通運賃というものがあっていいんじゃないかということを、この会議で私は強調をした。ただ、いまは実際法律改正なりいろいろの問題がありますからして、いまこれを実行することはむずかしいということでありますが、しかし、何とかして現在においてもこの制度を変える方法はないだろうかということでやってみたんですが、いま直ちにこれが実現することはむずかしいという結論に達しました。
 そこで、私からは関係当局、いわゆる鉄監局並びに国鉄に向かって、大臣はこういう考え方を持っておる。すなわち、ある通勤区域というものは共通運賃といいますか、金額の上で一キロあるいは一キロから五キロというような考え方じゃなく、もちろん通過する駅も利用者にまかせる。原則としてあまり違わない三角地帯のようなものはどう通ってもいいだろう。ただ問題は、どこを通ってもいいということになると、実は再三申しましたように、乗客のほうでも尋常に押えていくということができなくなりますので、広範囲にはできない。どこにもここにもそれをやりますと、私鉄にしても国鉄にしても地下鉄にしても、どういう乗客さばきをしていいかわからない、こうなりますから、全体的にはどこを通ってもいいというわけにはいきますまいけれども、あまり距離の違わないところについては共通的なものを認める。大きな都市圏の通勤に関しては、これを共通運賃、しかし、これでどこでも乗れるというのではなくして、ある程度共通的な料金制度を考えるということを検討する。
 こういうことで最終結論は、先ほどおっしゃったような、一つは、松戸からあの間に快速をとめることができないかといっていろいろ設計図を取り寄せてやってみましたが、松本さんもおっしゃったようにこれは可能だ。やればできないことはない。しかし、そのためには何百億の金を費やすので、とても国鉄がいまできる問題でもないということで、かつまた、そうなれば中距離の通勤者を運んでくるという目的が全くくずれてしまうということになりますから、これはせっかくの希望があるようでありますが、これは無理だ。しかしながら、問題はやはり料金制度の問題だと思うのであります。だれにも便利よくいたしたいのでありますけれども、実際上からいえば通勤範囲が広くなってまいりましたから、昔であれば複々線というものは、いわゆる旧東京というものを中心としたものを考えておった。いまでは御承知のように、複々線というものは中距離といいますか、相当長距離まで、たとえば今度は千葉まで複々線ができ上がる、あるいは常磐線も将来は水戸もしくは仙台まで複々線にする、あるいは中央線も相当距離まで複々線ができ上がるということになりますと、ある程度通勤距離が拡大するに従って、いかにしてお客さんの流れをよくするかという問題が先に立ちますからして、乗りおりの場合において多少の不便が一部の人に出てくることはがまんをしてもらわなければならない。ただ料金問題は、いまお話があったように、これは制度の問題でありますから、制度としてそういう制度を将来なるべく早い機会に考えるべきだろうと思う。
 しかし、せんだっての数日間の討議で、私はこまかい点の支障があるかどうかまでは突きとめることができませんでしたから、可能だというような結論をここで申し上げることはできませんが、私はこれはできるんじゃないかと思います。それがためには、企業体がお互いに譲り合わなければならぬ。おれのところはとてもそれではやっていけないのだ、こう言われたんでは困る。ですから結果的には、それも収支決算の点もありますけれども、いずれにせよ、いま松本さんのおっしゃったようなものの考え方でこれから検討してまいりたい。こういう点で、これはいま直ちにやれと言われてもできませんので、その点はひとつ御理解をいただきたい、こう思います。
○松本(忠)委員 大臣の答弁を、私もほんとうに了とするわけでございます。要するに、大臣がいま言われたように、都市交通の問題は流れをよくする、この問題に尽きるわけです。特に朝夕のラッシュアワー、この問題を考えたときには、渋滞はもう一刻も許されないわけでございます。そういう点から考えまして、いま私が申し上げたようなこういう都市における交通の問題、特に二社並行で走る場合、あるいは乗り継ぎで行く場合、こういう場合の特殊の運賃、これをいま大臣が共通運賃の制定、これを考えたいということですが、ほんとうに私はそれが一日も早く実現する、特に今回のこの常磐線、それから営団地下鉄の千代田線の相互乗り入れを機会といたしまして、この問題はどうしても解決をしなければいかぬと思うのです。今後も、東京においても大阪においても、こういう状態は出てくると思うのです。そのときのためを思って、ひとつ大臣がぜひとも在任中にこの問題を解決していただきたい。私は強く要望するわけです。いままでもいろいろと運賃問題について討議を繰り返されましたけれども、ほんとうに一歩も域を出なかった。いままでこうなんだから、これ以外やりようがないんだ、こういう石頭のような考えでなくて、もう一歩前進したお答えが得られたということは、私は非常に満足に思うものでございますけれども、何としても一日も早くこの問題は解決しなければならぬ。この問題を放置しておくということは、政治家としての責任上まことにまずいんではなかろうかと私は思います。大臣の勇断をもって一刻も早く解決をしていただいて、そして地域住民の方々が安心して仕事にいそしめるように、通勤、通学に支障のないようにしていただくのがほんとうの政治じゃないかと思うのです。技術的な問題は無理としてもこの問題は要するに法律の問題なんですから、運賃法を変えればいいんです。そうすればできないことはないのですから、ぜひとも大臣の力によって解決していただきたい、こう思うわけでございます。
 それからもう一点、これは技術的な問題でございますけれども、営団地下鉄と国鉄の接続点、これは御承知のように綾瀬駅になっておるわけです。二十日以来、綾瀬駅は営団地下鉄の駅長さんが来て、ここで勤務しておるわけです。国鉄の駅長さんじゃないわけですね。五月十四日予定されているところのいわゆる私鉄のスト、これは事故が起きますとどういう状態になるかということは、大臣も十分御承知だと思うのですけれども、綾瀬と北千住の間、荒川の鉄橋を越えてわずか一駅の間でありますが、この間は動かないことになります。そうしますと、当然綾瀬、亀有、金町から都心に向かって来る通勤客は、一たん松戸まで行って、松戸で乗りかえて、そして北千住経由で都心へ入っていかなければならぬ。こういうコースになることは十分御承知だと思うわけです。きのうの夕刊でしたか、出ておりましたが、ひとつ観光バスを活用して運んではどうか、こういう御意見もございます。
  〔委員長退席、加藤(六)委員長代理着席〕
私もたいへんけっこうだと思いますが、朝の上りのいわゆる国道筋をごらんになればわかるわけですが、ふだんでも身動きできないくらいの自動車の渋滞ですよ。観光バスをいかにやってみたところで、これはもう立ち往生するにきまっています。これははっきりわかります。とにかく荒川の鉄橋という関門があるのですから、その橋を渡らなければ都心部へ入ってこられないんだから、観光バスを何台出してみたところで、全部じゅずつなぎになるだけの話です。これはもうはっきりわかるわけです。ですから、こういうこともちょっと無理ではなかろうかと私は思うのですよ。いろいろと対策を考えておられるようで、きのうの夕方から夜にかけて国鉄の各駅に、この乗りかえの問題について、こういう方法でやってください、料金はこうでございます、あるいは乗りかえの切符は渡しますとありました。国鉄としては珍しい、前例のない大サービスです。これは原岡さん、ほめておきますけれども、ゆうべ張り出した。いや、実にりっぱだ。あれくらいふだんからやってくれるといいんですけれどもね。頭をかかなくていいですよ。ほんとうなんです。私はほめるものはほめておきます。
 そこで、ほんとうにストが起きたときにどうなるかということは、あらかじめわかっていたんじゃないかと思うのです。私鉄のスト、その際にどうなるかということを、この問題を討議するときに全然考えなかったのかどうか。考えなかったとしたならば、重大な手落ちじゃないかと思うのです。この点は、ひとつ鉄監局長に伺っておきたい。
○山口(真)政府委員 綾瀬−北千住間でございますが、これは地下鉄営団が建設をいたして、また地下鉄営団の手でいま運行をしております。ただ、従来常磐線は、綾瀬−北千住間は国鉄線もあったわけでございます。したがって、そのお客等に対しましては国鉄線としての扱い、処理をいたしませんと、不利益になるわけでございますので、運行自体は営団がやっておりますが、そこは国鉄の営業としてやるというようなことにいたしております。
 そこで、ストの場合でございますが、これは営団の方が運転をなさるわけでございますが、営団の労働組合の方は争議権があるということでございますから、当然、これに対するストライキというものもできるわけでございます。ただ、いま申しましたような特殊の性格のところでございますので、営団の労働組合等に対しましては、営団当局からも再三、これはそういう特殊のところだから、この区間は運転をしてもらいたいという申し入れをいたしました。そして、現在まだいろいろと折衝をやっている段階のようでございます。私どもそういうような形で、もし営団労働組合がこの区間をストから解除して、北千住へ乗り入れるということができれば、これはまた非常に望ましい運行の形態になるというふうに考えております。
 ただ、それができない場合にどうするかという問題につきましては、これは先ほど先生御指摘のように、バス輸送力でこの大きな鉄道輸送力をまかなうということはなかなか困難でございます。したがいまして、これは松戸経由の道というようなことで実際上処理しなければいかぬ。その処理をする場合につきましては、松戸乗りかえで、あるいは国鉄線の輸送力というものを十分に増強してこれを処理していかなければいかぬというふうに考えて、万全の措置を考えております。
○松本(忠)委員 私がお伺いしているのは、四月二十日以前において、こういう相互乗り入れということをきめるときに、将来地下鉄がストをやったときにはどういうふうにお客さんを運ぶのか、そういうことを相談したことがあるのかないのかということを聞いておるわけですよ。私は対策を聞いておるのじゃないのです。要するに、四月二十日以前に相談したことがあるのかないのか、これなんですよ。
○山口(真)政府委員 それにつきましては、国鉄と営団の間でもう数回にわたって相談をいたしまして、最悪の場合には松戸経由の輸送ということにする、こういう話はしております。
○松本(忠)委員 それでは住民の意思を無視していますよ。ストが起きました、綾瀬、亀有、金町の人は松戸まで戻ってください、ぐるりと回って東京へ入りなさい、こんな言い分がありますか。それこそ住民無視ですよ。そんな解決方法だったら赤ん坊だってできます。私は、そういうことはまことに情けないことだと思います。ここでそういうことを言ってもしょうがありません。
 そこで、私がひとつお願いしたいことは、この接続点を北千住にしてはどうかということなんです。それには契約変更なり、いろいろ手続はあるでしょう。しかし、接続点を北千住にすれば、ストがあったとしても、金町、亀有、綾瀬の人は北千住までは国鉄に乗ってこられるわけです、国鉄の車は動くのですから。特にそういうときには増発すればいいのです。そして北千住の千代出線のレールに入ってくるでしょう。それから乗りかえればいいだけの話ですから、接続点を北千住にすればこういう問題は解決がつくと思うのです。その接続点を北千住にすることは、一体できるのかできないのか。これは別にレールをひん曲げる必要も何もない。契約を変えればいいだけの話なんです。それは一体できるのかできないのか、その辺のところはどうですか。
○山口(真)政府委員 先生御指摘のように、線路自体は続いているわけでございまして、これは物理的にできないということではございません。したがいまして、これはできます。
 ただ問題は、北千住−綾瀬間は営団がつくっておりまして、営団かそれを運行するということが、やはり一応のたてまえだろうと思います。したがって、もしそういうことになるとすれば、営団と国鉄との間の契約内容の変更ということも必要でございましょうし、場合によっては、営団の労働者の方々がいままでやっておった仕事を国鉄の方がやるとか、そういうような各般の問題が生ずるわけでございます。将来の検討問題であろうかと思います。
○松本(忠)委員 大臣、この問題は、お聞きになっておわかりになると思うのですけれども、接続点を綾瀬じゃなくて北千住にすれば全部解決がつく問題なんです。物理的な問題じゃないのです。その契約を直せばいいのですから、それくらいのことはできると私は思うのですよ。そうすることが地域住民の方にどれくらいプラスになるか、通勤客にどれくらいプラスになるかということを考えたら、これはさっそくにもやらなきゃいけないと思う。とにかく綾瀬できまったことはきまった。もう現に四月二十一以降やっておる。しかし、それにこだわっておる必要はないと思う。いけなかったら直せばいいと思う。いずれにしても国民の税金でつくっているのです。国民の不便を考えないで、そうして地下鉄の国鉄との接続点を綾瀬にしたのだからもう変えられない、変えられないでいったのでは、いつまでも解決しないと思う。ここでひとつ大臣の御出馬を願いたいと思う。
○山口(真)政府委員 先ほど申しましたように、物理的な問題としてはそれは不可能ではございませんが、ただいま申し上げました契約の問題もございますし、さらに、この綾瀬からは営団の車庫線があるわけでございます。したがって、そういう営団の車庫線との運用の関係というものも十分考えて、いずれが合理的かということも十分考えなければならない問題でございますので、非常にむずかしい問題を多々含んでおります。
○松本(忠)委員 大臣の御答弁をひとつお願いいたします。
○橋本国務大臣 どうも私、こまかい点はよく承知していないので……。ただ単なる契約だけの問題じゃないと思います。綾瀬から北千住は営団の建設費によってつくられたものであります。したがって、いまそれを国鉄が買収してしまうということになれば、これは別問題だと思うのですが、それが、いまの場合においてこれをやれば、一種のスト破りになる心配もあります。
  〔発言する者あり〕
○加藤(六)委員長代理 御静粛に願います。
○橋本国務大臣 問題は、ストライキは会社側に不利益をもたらすと同時に、やはり一般の社会問題として取り扱うという目的でしょうから、したがって、綾瀬と北千住がただ契約がどうのというだけてなくて――契約の問題もありますが、そういうことじゃなくて、所有権が営団にある。したがって、それが単に契約でもって片がつくならば、地下鉄の乗り入れているところを全部契約でやってしまえば、これは問題はないわけです。だがそれができないのじゃないですか。もし松本さんがおっしゃるように、単に契約だけでやるならば、少なくとも国鉄と私鉄で乗り入れている線は、ストライキがあった場合においてはこれを使用することができる、こういうことをやること、はたしていいですか。そこにいろいろな問題がある。
○松本(忠)委員 とにかく大臣、逆質問でおそれ入りますけれども、私は……(橋本国務大臣「そういうことはぼくはよくわからぬから」と呼ぶ)わからぬと言う。それじゃいかにも情けないですよ。これは小さな地域の問題ですよ。ほんとうに日本全体の問題じゃないのですから、小さな問題だから、おれは知らぬでは済まされない問題ですよ。連日連夜テレビに新聞に書き立ててある問題ですよ。それを大臣が実態をわからぬというのはおかしいと思うのです。いま私がここで申し上げただけだって、優秀な頭脳の大臣が御理解できないわけはないですよ。
 要するに、契約はどうあろうとも、金はどっちで出ていようとも――それは金は営団で出してつくっていることはわかっています。そして綾瀬を起点として、綾瀬を接続点として、綾瀬から向こうは、営団の車に乗っていくときには、あそこで乗務員が乗りかえるわけです。また向こうから来れば同じことです。ですから、要するにスト破りだとかそういうことじゃなくて、私は将来の問題として、いまここで綾瀬の接続点を変えて北千住にするということについて考えられないか。お金の問題ももちろんあるでしょう。契約の問題もあるでしょう。しかし、いずれにしても物理的にできるとおっしゃっている。物理的には何ら混乱もない。ただ、要するに文章の上で、契約の上で直せばできないことはないと私は思う。金のやりとりは営団と国鉄でやったらいいと思う。どっちにしたって国民の金が出ている。できないことはないわけです。
○橋本国務大臣 それで先ほど私は申し上げたのですが、乗り入れ区間、それがたとえ一部であろうと全線であろうと、国鉄が乗り入れているところ、いわゆる人の財産のところにその一部ができるということになれば、国鉄が乗り入れているところ、私鉄が乗り入れているところはやれるという原則がなければできないでしょう。そうでしょう。ですからして、ここだけは特別だからこれは例外として認めるといっても、おそらく営団の労働組合は認めないと思います。これは社会党の皆さんにもお聞きしたいが、それともお認めになりますか。それはやはり国鉄の職員が行って、そこで保線工事をやるわけにはいかないのです。営団の人たちが保線工事をやる。もしそれを契約上認めてくれるならば、あなたのおっしゃったようなことはできる。のみならず全体の市民の足を確保するのですからね。したがって、地下鉄の線に国鉄が乗り入れている線は全部、たとえば西船橋まで中野から出ている、この線もやはり使えるという前提でないと、ここだけは使えるがほかはやらない、これはできないです。ですから、私は事情を知らないのではない。事情を知っているから、私はそういうことを遠回しに申し上げたのです。であるから、もしお互いの力でもってそれができることであれば、これはけっこうであります。ぜひそうしたいのです。
 そういう点で、いま鉄監局長が言ったように、何とかできるだろうかという相談をしておるけれども、営団のほうもなかなかそれは了承しないということだろうと思うのです。そういう問題がありますから、したがって、できればけっこうなんで、私もそういう方面で進めたいと思いますが、いま言ったように、保線工事はやはり営団地下鉄の人たちがやらなくちゃならない。国鉄の職員が行ってやるわけにはいかない。そうなりますと、営団の労働組合としてはおそらく全面的にストライキができないということになるから、そういう意味合いでむずかしいのではなかろうか、こういう意味でありますから、その点は御了解願います。
○松本(忠)委員 この問題、いつまでやっていてもしようがありませんけれども、要するに北千住から綾瀬までの間、これは確かに営団で引っぱったわけです。ですけれども、ここは今度は考えを改めて、北千住を接続点にするのだ、こういうことです。接続点を変えればいいのです。そして金が出ているその金の分だけは、要するに一駅間のものだけを国鉄さんが営団に払う、そうしてやればできる。国鉄の所有にしてしまえばいいのです。あとは、いまのように綾瀬で乗務員が乗りかえているのを、北千住で乗りかえればいい。それができないなんということは私はないと思うのです。ひとつこの点も十分御検討願って、その線に沿ってやってもらいたいと思います。
 とにかく、今度の問題に対しましていろいろあります。具体的に言えば問題は山積でありますが、特に私はこの機会に申し上げておきますが、夜おそくなりますと綾瀬がどういうことになるかというと、十五分から二十分間隔になる。それはどういうわけかというと、車庫へ入ってしまうのです。これは夜になれば車庫に入れるのはあたりまえだと言えばそれまでですが、下りの人があのホームで二十分から三十分待たなければならないということになっておる。要するに松戸以遠の電車が来ないというわけです。前の常磐だけで行ったときはそうではなかった。ちゃんと十分間隔で来ていた。そういう状態が起きているわけです。ですから、こういうものもぜひ改善するようにやってもらいたい。こういうことに対しても鉄監局が目を光らせて、そして営団のダイヤ、こういうものも十分考えてやってもらわないとだめだと思うのです。
 それから、これはこの間も行って見てきましたけれども、三駅の放送です。電車が入ってくるから白線の内側へお下がりください、これはどこの駅でもやっています。テープです。ところが、そのテープを聞いていますと、下り線が来るのか上り線が来るのかさっぱりわからないのですよ。そんなサービスの悪いのをおっぽっておいてはいけないと思うのです。やはりそういうところは、鉄監局長が営団へ直せと言うのが私は当然だと思うのです。私は二十八日に行ったときにそれを指摘してきました。至急直すべきだ、わかりました、こういう返事なんです。私ゆうべ電話をかけて確認してみた。依然として直ってない、こういう状態です。ほんとうに乗客を無視している扱いだ、こう言わざるを得ないのです。
 いろいろありますけれども、原岡常務、ひとつ聞いてもらいたいのは、国鉄の京浜東北あるいは山手、こういうようなものが二十日以降、カラー電車といって国鉄では評判にしていたのがだいぶ狂ってきました。色がめちゃめちゃになってきた。どこへ行くのだかさっぱりわからないということになる。おまけに、現在の国鉄は一番前に行き先の表示板がついているだけです。それを見はぐったらあとは放送にたよる以外にない。列車の横っ腹にはどこどこ行きと書いてあるでしょう。差しかえて入れるようになっているでしょう。列車は青森行きだとか、盛岡行きだとか、一本の列車だって前のほうが盛岡で後のほうが青森、こうなった列車が走っています。あの式に国電でも、山手はいいですけれども、やはり京浜東北はやらなければいかぬと思う。薄田で終わるのか、あるいはまた桜木町まで行くのか、あるいは洋光台まで行くのか、この辺のところが前の掲示板を見ない限りさっぱりわからない。それを見はぐったら、どこに持って行かれるかさっぱりわからない。夜になれば特に本数が少なくなるのですから、この点も私は至急改善をすべきじゃないか、こう思うのです。
 いろいろございますけれども、ついでですからもう一つだけ原岡さんに言っておきます。これは亀有ですよ。亀有の駅にある切符の自動販売機、この一つの機械で、右側のほうは地下鉄千代田線、六十円から八十円と書いてある。左側のほうは西日暮里乗りかえ国鉄線八十円から百四十円、こう書いてある。その上のほうに駅ごとに幾らと表示が出ておるわけですよ。この機械で秋葉原まで切符を求めるとしますと、上にある表を見ますと、国鉄では六十円なんです。地下鉄で行くと八十円になっておるわけです。亀有から北千住経由、日暮里か上野で乗りかえて国鉄で行けば六十円ということです。乗りかえは二回です。一方、亀有から西日暮里で一回乗りかえて行くと、今度秋葉原まで八十円、こういうことですね。大体だれだって六十円のほうを押すわけですよ。それでどっちでも乗れると思って行くのです。ところが、西日暮里でとっつかまってしまう。そこでまた金を取られる。これは当然だ、しようがないといえばそれまでですけれども、一つの機械にそういうふうになっているから勘違いをするのですよ。これは早急に直して、個々別々の機械にすべきだと思う。千代田線の切符はこっち、国鉄線の切符はこっちというように機械を別にしなければ無理です。一つの機械から両方出るようになってたいへん便利のようだけれども、それを理解できる人は少ないということですよ。普通の通勤、通学定期でやっている人は、どうなってどうなっているとわかりますよ。だけれども、普通金を出して乗る人がいまどのくらい混乱しているか。一々駅の窓口に行くと、二百十円までは向こうでございます。それで向こうに行くと高いところにある。見えやしませんよ、そんなものは。おれはわかっているからみんなもわかるだろう、こういう考え方なんですよ。それが要するに輸送の根本精神に反している。もう少していねいに真剣にやらなければいかぬと私は思うのです。
 いろいろと申し上げましたけれども、特に常磐線の問題に対しては、私、以上で終わりますが、あと五分ばかりあるそうでございますから、片づけますよ。
 原岡さんについでに聞いてみたいのです。山陽新幹線です。これは来年の四月に岡山まで開通するということですな。これはたいへんけっこうなことだと思うのです。そこで伺いたいのは、新大阪−岡山間の途中の停車駅ですよ。Aひかりというのがノンストップで直行だ、Bひかりが神戸に停車する、こういうことです。こだまのほうは、神戸、姫路、相生、こうとまって岡山に行く、こういうことがいわれておるわけです。そこで、こだまはいいですけれども、ひかりにつきまして、AひかりとかBひかりとか区別しないで、すべてのひかりは神戸にとめるべきではないかと思うのです。
 現在の東海道新幹線を見ましても、ひかりは名古屋、京都、新大阪でしょう。京都−新大阪間は距離は三十九キロだから、時間にしてわずか十九分です。大阪−神戸間は、現在の急行の瀬戸一号やとも二号クラスに乗っても、三十一分前後の距離です。特に神戸は五大市の一つでもありますし、当然ひかりは停車すべきではないかと思うのですが、原岡さんは神戸の停車についてどのようにお考えになっているか。また鉄監局長はどのようにお考えになっているか。もう来年の四月に開業を控えているわけでありますから、ひとつお答えを聞いておきたいわけであります。
○原岡説明員 山陽新幹線は、来年の四月に岡山まで開通いたします。
 そこで運行計画でございますが、現在の時点におきましては、ひかりとこだまと、すなわち、まっすぐ岡山まで行くひかりと、各駅停車のこだまと、この二本立てを考えております。途中の停車の問題については、まだ検討中でございます。
 そういう状況でございます。
○山口(真)政府委員 山陽新幹線の列車の運転計画につきましては、まだ国鉄としての成案が出ていない状況でございまして、成案を得次第、検討の上対処したいと考えております。
○松本(忠)委員 来年四月の開業でしょう。そうすると、途中の駅についてはまだホームもできていないわけですね。来年四月までに場所をきめてそしてホームをつくるのだ、こういうお考えなんですか。もうきまっているなら、はっきり言ったほうがいいと私は思うのです。いずれにしても現地では大きな問題にしているわけです。五大市の一つである神戸にとまるのはあたりまえだと私は思うのです。京都と大阪の間、それを考えてみたって、神戸はとまって差しつかえないと私は思うのですよ。その点を、まだきまっておりません、打ち合わせができておりません、こういうことでなく、前向きにひとつお答えを願いたいと思う。
○山口(真)政府委員 駅のホームその他につきましては、これは具体的な工事の計画ではっきりきまっておりまして、それに従った実際の設計等をいたし、着工いたしております。
 ただ問題は、いまお答え申しましたのはすべての具体的な列車の問題、運行計画の問題でございまして、具体的な列車の運行計画につきまして、どの列車がどこへとまるというようなことは、まだ確定していないということを申し上げたわけでございます。
○松本(忠)委員 それじゃ、きょうはほこをおさめておきますよ。
 それでもう一つ局長に聞きますけれども、東北新幹線、上越新幹線の東京都内の始発駅がしばしば問題になっております。これが実は国鉄総裁が、先月と思いますけれども、記者会見で何やら発表していらっしゃる。整備計画を二月五日に鉄建審で答申したばかりで、工事の実施計画について決定した話を私は聞いておらぬのですよ。私も鉄建審の一員として聞いておらぬのです。運輸大臣に対して、国鉄からもあるいは日本鉄道建設公団からも、工事の実施計画は提出されたという話も聞いていない。私の聞き間違いかどうかわかりませんが、大臣もそれに対して免許を与えた、認可を与えたという話も聞いてないわけです。国鉄総裁が始発駅に対して、記見会見の席上で言われていらっしゃることについて、鉄監局長はどのようにそれを承知していらっしゃるのか、その辺のところをお伺いしておきたい。
○山口(真)政府委員 東北新幹線は、先生御指摘のように、基本計画、整備計画等がきまりましたが、まだ工事の実施計画はきまっておりません。そして始発駅の位置だとか、具体的な途中駅の位置だとか、その他一切実はまだきまっておりませんで、それは工事実施計画の中できまるということでございます。
 したがいまして、新聞記事に載りました、国鉄総裁がおっしゃったというようなことは、私ども全然了知をしておりません。これは、まだそういうこと自体一切きまっていないことでありますから、今後の調査、検討の上できめてまいりたい。その上で工事実施計画を確定するということになります。
○松本(忠)委員 以上で私は終わりますけれども、要するに、国鉄総裁がおっしゃったこと、発表したことは、これは運輸省としてはあずかり知らぬ、こういうわけですね。まだそれをきめるべき段階でない、私はそう思うのですよ。ですから、あれがかってにああいうふうに新聞紙に載るということは、私はけしからぬと思う。こういうことに対して、鉄監局長として国鉄総裁に注意を与えたのか与えないのか。
○山口(真)政府委員 この新聞は、私も一紙だけそういうことが報じられたように記憶しておりますが、この計画自体につきましては、ただいま先生御指摘のように、まだ一切きまっておりませんし、今後の検討でございます。ただ一紙だけの問題だと私は記憶しおりますので、これについて、特別に国鉄総裁に対しまして注意を与えておりません。黙殺をいたしております。
○松本(忠)委員 では、以上で終わります。
○加藤(六)委員長代理 内藤良平君。
○内藤委員 大臣の御出席をお待ちして、約十分くらいの時間を保留していただいておりますので、そのつもりで大臣にひとつお尋ねします。
 同僚の松本委員から詳しくお話がありました。同じようなことは省略したいのですが、きょうの私なり松本議員の議題といいますか、問題にしております常磐線の乗り入れ問題ですが、われわれも、これはぜひひとつ運輸委員会として現地を見ていただいて、そして野党の追及なんというのではなく、住民の皆さんの声にこたえるために、政府当局と議会と一緒になって解決策を早急に出す、そういうことを心から期待しております。きょうの理事会で、運輸委員会としてもこれを調査しようということになった由です。私はそういう立場で言っているわけです。
 そこで、これはこれからいつ行なわれるか、これからの運輸委員会の現地調査によっても、大体われわれと同じ意見になると思いますけれども、やはり料金、運賃ですね。この問題を住民の皆さんの要望にこたえた場合においては、大体今日の交通渋滞あるいは住民のこの問題に対する御不満は半ば以上解決するのじゃないか、こういう考えです。
 運賃問題で、さっきからいろいろ大臣からもお話がございましたが、これなんですね、大臣。結局この新しくできた西日暮里、これは新しい国鉄の駅です。これは大臣、こういうことです。この西日暮里の駅まで、この新しい駅まで、四十円取られるのです。これはなかったのですが、だけれども乗り入れ関係でここへ国鉄はつくったわけです。つくったものだから、駅と駅との最低料金は三十円なんです。そこでこれは三十円取られる。この四十円とこの三十円、これが西日暮里の駅でたいへんな流れを阻害する精算事務になってしまった。二十何人の要員をかかえて、出面で八人くらいの方が精算用務をやる。この四十円と三十円の金を追徴するために、ここでやらなくちゃならぬ。そのために流れがたいへん滞っちゃったわけです。だから、さっきから言っているように、こっちのほうから来る場合も、こっちから来る場合も、料金が同じ場合はこういう流れがとどまらないのですよ。流れがうまくいくのですよ。
 だから大臣、いま運賃体系云々ということを言っていますけれども、そんなにむずかしい考えではなく、国鉄の運賃法の場合にも、法律でも、軽微なものは国鉄限りでできる、こうなっていますし、営団法でも、営団は大臣の任命の総裁でしょう。事業計画その他は大臣の認可を得なくちゃならぬわけです。管理委員会なり総裁などの役員がおるわけです。だから、他の東武とかあるいは西武という、ああいう純粋の民間会社と違って、どちらも大臣の御威光が及ぶところであります。総合交通体系をこれからやろうという橋本ビジョンの中で、このくらいのことをやらなければ、これはもう総合的な交通体系なんというものも絵にかいたもちになるのじゃないか、ぼくらそういう心配もするわけです。だからあなたは、これからやりたいが、いろいろ運賃体系があると言うけれども、ぼくらが見ると、これはあなたのお考えでできると思うのだ。だから、おだてるわけじゃないけれども、国会のほうは、ここに徳安先生もおられるけれども、大体まとまった意見になると思うから、その場合には受けてこういうことをやっていただく、これが新しい国会の運営じゃないか。こういうところで、これをひとつ御答弁願いたい。
 それから、松本先生から北千住で接続にせよと言われた。これはぼくらも見てまいりましたが、綾瀬の場合、北千住の場合、これはどっちの場合でも技術的にいろいろ問題があると思います。ただ、この中間に荒川放水路があるわけです。鉄橋があるわけです。だから、これは何かの事故があった場合には、ここが一つのポイントなんです。だからこういう点を考えて、しかも快速列車が金町、亀有、綾瀬にとまらないという点、これは万一事故があった場合にはこれがどうなるか、そこら辺を事前に、東京都の審議会、運輸省の審議会で、交通関係者としては、そういう事故のあった場合に、万一の際にはどうなるのだ、流れがどうなるのだ、そういうことくらいは相当慎重に審議したものだと思います、それはしろうとじゃないんだから。ところが、出たものはこうなるわけだ。
 そこで、話がちょっと広がるけれども、国鉄の場合でも営団の場合でも、計画をやる際には、もう少し民意、住民の声を着手する前に聞くようなことがなくちゃならぬのじゃないか、ぼくはそこにいま気づいているわけです。町では、都市計画をやる際には、住民の諸君の意見をいろいろ聞きますね。そして、いろいろ練りに練ってやるわけです。どうも今日の民主主義の時代に、国鉄関係とか営団地下鉄、こういう場合は、着手する前にきめこまかい計画を練って、住民の諸君――諸君といっても不特定多数だから、これはだれでもじゃなくて、区議会議員がおるでしょう、あるいは区長もおるでしょう、そういう方々の意見をいれて練った上でそうして着工する、こういう配慮がなければ、こういう問題がそのつど出たんじゃ、英明な橋本大臣のこけんにかかわると思うのです。出たあとからの問題が多いのです。しかも、われわれは皆さんや大臣と同感で、総合的な交通体系をやろうというぐあいにずいぶん張り切っているわけだ。
 ところが、こういう問題のいままでのやり方を見てみると、どうも官僚独善といいますか、当事者だけの考え方で、住民の声は二の次、三の次になって、できてから今度わあわあ騒いで、新聞で、何をやっているかとたたかれる。これでは、ぼくらだって運輸の関係者としてまことに残念きわまりない。
 だから、技術的な問題は金の問題もあるから、ここでわれわれはこうしたいということはなかなか出せません。しかし、問題点はあるということは、欠陥があったということはおわかりでしょう。万一事故の際にはどうなるか、流れがとどまるということで。だからこういう問題は、将来、金がかかるかもわからぬけれども、この欠陥をこのままにしておかれぬから、いつかは直さなければいかぬ。こういうことは、大臣ひとつ答えておいてもらわなければなりません。
 それと、これらの問題から考えて、将来都市交通の整備をいろいろやるでしょうが、さっきから鉄監局長が、これだけいいことをやったんだ、文句を言うのは悪いというような調子で話をされておるわけです。それが、さっぱり地域住民なり都民なりに通じないんですね。だから、前広にみんなの意見をいれるようなことは大臣はできるでしょう。これはあなたのお考えでも、きょういいお答えができるんじゃないかと思うのです。
 運賃の問題とこの施設の問題、この二点にしぼってお答えをいただきたい。
○橋本国務大臣 先ほど松本さんにもお話をいたしましたが、やはり私が幾ら勇気を持っておりましても、法律を破ってまでやるわけにはまいりませんので、問題は、いまの国鉄運賃法なりあるいは営団地下鉄の運賃法というものが法律として現存しておるので、いま直ちにこれを実行することはむずかしいだろう。しかし、これは考えなくちゃいかぬことでありますから、できるだけ早い機会に、そういう問題を含めて考えていかなくちゃいかぬということを申し上げたのですが、ただ、事前にその点十分なる考えが及んでおらなかったんではないかということになると、おっしゃるように、どうもそういう点まで考慮が及んでいないような気も私もいたします。
 たとえば、積極的に言うなれば、西日暮里と綾瀬間が、もちろんこれは営団がつくった鉄道でありますけれども、全体として使うというのであるなれば、その当時において、これは何らかの法が講ぜられなかったのか。契約がいままでの法律上の立場からできないならば、できるような状態に直せばいいわけですね。だから、たとえば買収してしまうとか長期に借り入れてしまうというような措置が講ぜられればよかったと思うのですね、その点だけで考えれば。しかし、そういう部分的な問題だけではなく、先ほど来から申し上げておるように、大都市交通圏の流れをどうすべきか。たとえ企業体が違っても、これが流れをよくするためには、やはり共通的なものの考え方をしなくちゃいかぬのじゃないか。もっと極端に言うならば、私は技術屋でないからわかりませんけれども、しろうとから考えて、たとえば乗り入れ線に対しては、いわゆる共同保守ということもあっていいのじゃないか。もちろん、これは地下鉄の電車がレールの上を走るのだから、あるいは国鉄の職員がやってみてもそう差しつかえないかもしれません。しかし、乗っかる電車が違いますから、ああいう乗り入れ区間については共同保守ということも可能じゃないだろうか。こういうことができるということになれば、一方においては、今度は一つの運賃設定の上においても、従来とはかなり違った運賃設定のしかたもできる。
 それには、もちろん法律を直さなければいけませんよ。ですから、せっかくの内藤さんの御提案でありますけれども、いますぐにはできない。しかし、そういう方向に持っていって、やはり大都市交通圏というものを、あるいは通勤線というようなものを考えていく。企業体が違っておる現実は、これは無視できないのでありますから、これは合同してしまえばいいかもしれませんが、そこまではなかなか現状ではできない。できないとなりますれば、一つの共同的なものの考え方、こういうものをひとつ積極的に進めていく。これが重要な総合交通における一つの都市交通のあり方でもありますから、それらを含めていわゆる前向きに検討していく。皆さん方も現地をごらんになるそうでありますが、けっこうなことでありますから、ひとつ現地を見ていただいて、そうして即刻にできるものはもちろん即刻にやる。たいした金がかからなくてできるというような、先ほどの保守の問題のごときは、やれば直ちにやれることであります。しかし、根本問題になりますと、私がいかに蛮勇をふるっても、法律を破るわけにはいきませんから、したがって、法律を改正する必要があるものはやはり法律の改正を待ってやるということで、これは皆さんも、いわゆる野党とかなんとかの立場でおっしゃっておるのではなくて、いかにして大都市交通圏をよくするかという善意の御発言でもあり、積極的な前向きの御発言でもありますので、それを受けてわれわれも積極的にこれを進めていきたい、こう考えております。
○内藤委員 ちょっとだめ押しですけれども、大臣、施設の面ではやはり万全じゃなかったということは、今日のトラブルで証明できたと私は思うわけだ。事故の場合はなおさらだ。荒川をはさんだ綾瀬と北千住の関係ですよ。そういうぐあいになって、なおまた運賃問題が要望になっておるわけだ。施設も欠陥がある、運賃にも問題がある、流れも渋滞しておる、そこでいろいろ声が出ておるのでしょう。施設の関係もなかなか簡単に改善できない、運賃関係もなかなか簡単にできない、これじゃ、いままでの運輸の行政と変わりないのじゃないかとぼくらは言うのだ。あなたが大臣になってから、スピーディーに要望にこたえて、部下を激励してどんどんやっていこうじゃないか、こういうかまえに私は了解しておる。ところがいまの状態は、全部総合交通体系の中へ、何でも総合交通体系、総合交通体系というぐあいになっておる。みんなそれに万能薬みたいに持っていかれてしまうわけだが、この種の問題だけでも大臣はきめて、しかも、これは調査に行っていただけば、与党の皆さんだっておわかり願えると思う、われわれと人間的には同じなんですから、変わりないのですから。だから、国会の運輸のまとまった意見になると思うのだ。その場合に大臣が、いやこれは法律関係がああだからこうだからという部下の意見のみをうのみにして、政治家橋本登美三郎の立場を忘れちゃ私は困る。
 そこで、くどいようだけれども、そういう状態になった場合には受けてやるようなことが、今日のまことに欲求不満の多い都市の交通問題――それを総合交通体系ということで先へ持っていかれているわけだ。しかし、こういう軽微な問題だけでもやってもらいたい。運賃問題は法律の範囲内でもできるわけです。それをやっていただくと、なるほど橋本運輸行政ここにありということになるので、このくらいのことをひとつ御発言いただいて、私は終わりたいと思っておるのですが、いかがですか。
○橋本国務大臣 ベテランの皆さんが今度は調査をされるそうでありますから、おそらく名案をお出し願えると思います。名案を出されましたら、もちろん私は前向きにこれを処理してまいりたい、かように考えます。
○加藤(六)委員長代理 この際、午後二時から再開することとし、暫時休憩いたします。
  午後零時四十六分休憩
     ――――◇―――――
  午後二時十二分開議
○福井委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質疑を続行いたします。木原実君。
○木原委員 大臣の時間があまりないようでございますので、成田の問題を中心に、二、三お伺いをいたしたいと思います。
 その前に超音速機、成田との関係があるわけでありますけれども、SSTの問題について政府の見解をお伺いいたしておきたいと思います。幾つかの問題があるわけでございますけれども、SSTについては、成田の空港自体がSSTを迎え入れる、こういう前提でつくられる、そういう計画であったと思います。そのようなことを含めまして、SSTは御存じのように、アメリカにおいては開発が一時中止になっておる、こういう事態が起こったわけでございますけれども、一体SSTそのものについて、どういう見解なり措置なりをとろうとしておるのか、その辺のことをまずお伺いしたいと思います。
○内村(信)政府委員 SSTにつきまして、まず初めに開発状況からちょっと御説明申し上げたいと思います。
 まず、米国のSSTでございますけれども、これは御承知のように、先般政府の援助資金というものが打ち切られまして、そのために、アメリカにおけるSSTの開発は停止しておるという状況でございます。なお、一部におきましては、民間資金によって再開をするというふうな動きもあるやに伝えられておりますが、おそらくこの可能性は相当むずかしいだろうというふうに感じております。
 それから次に、ソビエトにおきましてツポレフ144というものを開発いたしております。これにつきましては、必ずしも詳細な情報は入手しておりませんけれども、マッハ一をこすということは実現したというふうに聞いております。そこでこれにつきましては、ことしの十月ごろにハバロフスク−モスクワ間を飛ぶというふうなことが伝えられておりましたけれども、これはその後、来年に延期をされたというふうに聞いております。
 それからもう一つは、英仏共同開発によるコンコルドでございます。これは先般来からも新聞に出ておりますので、御承知のことと思いますが、いろいろな実験を続けて試験飛行も続けておるようでございます。これにつきましては、一九七三年の末に型式証明を政府から渡す、その型式証明を取得したならば、それから引き続き各国に引き渡しを行なうというふうなことになっておるようでございます。ただ、これにつきましても、騒音その他の状況についてはまだ必ずしも明らかでございません。
 そこで、こういったSSTに対する考え方でございますが、SSTというふうなものはもちろん航空界における革命的な現象でございまして、こういうふうな技術革新ができていいものができれば、これを採用するということは一つの歴史の流れでございます。しかし、一方におきまして、騒音問題というふうなことが非常に多うございますのは、皆さん御承知のとおりでございます。SSTにつきましても、騒音問題が解決いたさないうちは、わが国といたしましても、これを使用するというわけにはなかなかまいらぬのではないかというふうに私は考えております。
 さらに、かりに離着陸騒音というものが解決されまして、従来の飛行機並みあるいはそれ以下になったということになったといたしましても、やはり超音速飛行をいたしますと、そこに衝撃波というふうな問題もございますので、少なくとも内陸における超音速飛行は許さないというふうになるだろうと私は考えております。
○木原委員 そうしますと、騒音が解決しないうちは入れない、そういうことなんですけれども、そうしますと、具体的に問題が二つ出てくると思うのですが、一つは、日本航空にはアメリカのSSTの購入契約があったと聞いておるわけです。これは開発中止になったわけですから、自然に解消しました。ただ、コンコルドの契約があるように聞いております。そうしますと日航自体も、政府の方針がそういうことですと、日本の飛行場を使ってたとえばコンコルドを使用する、こういう時期はうんと先にずれていく、こういうことでございますか。
○内村(信)政府委員 今後のSSTの開発状況いかんにかかりますけれども、騒音問題が解決されないということになりますと、なかなか日航としても使うことができない。日本においてのみならず、たとえばアメリカのほうで使わぬということになりますれば、つまりアメリカでの飛行を許さない、アメリカの飛行場には着陸させないということになれば、これまた使い得ないということになってまいろうかと思います。
○木原委員 そうしますと、たとえば日本航空も、その問題が解決するまではSSTを使うことはない、外から入ってくる分についても、したがって日本の飛行場は使わせない、こういうことになるわけですか。
○内村(信)政府委員 私といたしましては、当然その騒音障害というものが解決されない以上、ましてや日本が使わないうちに、外国の飛行機の乗り入れを認めるわけにはいかぬだろうと考えております。
○木原委員 従来も、成田の空港の性格の問題に関連をして、この問題については何回か私も質問したことがあるわけですけれども、そのときの御答弁は、ともかくアメリカが開発続行中だったわけですけれども、たとえば大統領か消音技術の開発を指示している、必ず音は消えるに違いない、やがてDC8程度の音になるに違いないという御見解であったわけですから、当然成田空港にはSSTが入ってくるのだというふうに考えてほしい、こういう御答弁を何回かわれわれも聞いておるわけです。そうしますと、現実にアメリカでああいう事態になったという新しい現象が起こりました。そういうことでSSTについては、繰り返すようですけれども、騒音問題が解決するまでは日本の飛行場、つまり成田の空港がかりにできてもそれには使用させない、こういうふうに解釈してよろしいわけですね。
○内村(信)政府委員 端的に申し上げますと、そのとおりであると思います。
 ただ、それでは現実の問題として、一体SSTの騒音というものがどのくらいになってくるかという御質問だと思いますが、その問題につきましては、これも必ずしも正確な情報ではございませんけれども、一応コンコルドをつくっておりますメーカー側からの言い分によりますと、離着陸の場合には、大体ボーイング707あるいはDC8とほぼ同程度のものに下げられるであろうというふうなことを申しておるようであります。
○木原委員 それは先のことですけれども、大事なことなんですが、技術的にそういう可能性の見通しはどうですか。
○内村(信)政府委員 私も、そこまで技術に詳しくないものでございますから、はたしてそういうような可能性がありやいなや、あるいはいつごろ到来するかということについては、つまびらかではございませんが、一応メーカー側はそういうふうに申しております。しかし、私どもといたしましては、事実としてそういうふうな騒音が小さくなったのかどうかということが問題でございまして、たとえそういうふうなメーカーの宣伝がいかにあろうとも、事実として騒音が大きいものについては認めない、事実として騒音が小さければ認めてもよろしいということが、価値判断の中心になると思います。
○木原委員 大臣もいらっしゃるのであれなんですが、SSTを使うか使わないか、入れるか入れないかという問題は、これからの航空政策上の非常に大きな選択だろうと思うのです。アメリカでは議会の意思その他が反映しましてああいう形になりました。これは単に騒音という問題だけではなくて、ほかに排気ガスを出すという問題もありますし、いろいろマイナス的要素も含んでおるわけですね。それからまた、技術的な可能性ということについては、私どもしろうとでよくわからないのですけれども、やはり消音というのは技術的に不可能なんじゃないかという説なるものもわれわれは聞いておるわけです。しかし、それにもかかわらず超音速で大洋を渡っていくということになりますと、これは一種の飛行上の革命であることも間違いないわけです。だから、これは採用するかしないかということは、飛行場の問題もさることながら、航空政策上の非常に大きな選択になると思うのです。この段階でなかなか無理な側面はありますし、また相手方もあることですから、何か方針を出して手を縛るのもどうかと思いますけれども、しかし、現状の中で次々と大きな飛行場をつくっていかなくちゃならない、新しい航空政策の見通しもつけなくちゃいけない、こういうことになると、そういう政策上の問題として将来、しかもきわめて近い将来ですけれども、何年か先にわたってSSTを一体どうするのかということは、この辺でよほど性根を入れて考えておきませんと、問題を誤るのではないか。こういう点についてはどうですか。
○内村(信)政府委員 先生のおっしゃいますように、SSTの出現は歴史の中の一つの大きな革新であることには間違いないと思います。したがいまして、SSTを発注するということをやりましたのも、そういった航空界の一つの流れにおきまして、私どもといたしましてもその注文のポジションを確保していくということでございまして、今後、現実の問題として、それをどういう契約に直すか、どういう状態の場合に採用するかしないかということにつきましては、先生おっしゃるように、慎重に検討してきめねばいかぬというふうに考えております。
○木原委員 これはあとでもう少し聞きたいと思いますけれども、そうしますと、そういう考え方によって、騒音の問題が片づくまでは少なくとも成田にはSSTが離発着することはない、こういうふうに考えてよろしいわけですね。
○内村(信)政府委員 私は、そういうふうに考えております。
○木原委員 さて、そうなりますと成田空港の問題は、SSTを迎え入れる飛行場をつくるんだ、これが空港建設の大きな前提の一つだったと思うのです。私は、これを取り上げてどうこう言おうというわけではありませんけれども、やはりここで飛行場の性格が変わってきたと思うのです。
 そういうことに関連をしまして、これは大臣にお伺いするわけですけれども、成田の空港というのは、新しい事態が次々起こってきたことも間違いないのですけれども、一貫してどうも性格がはっきりしない。富里のときの規模に比べて半分になり、四千メートル一本の滑走路をいましきりに追求しておるわけです。これもSSTを入れるということが一つの大きな前提だった。ここでまたそれが変わってきた。そうなりますと、一体成田空港というのは、結局羽田の補助港なのかどうか。羽田との相関関係において、羽田が満ぱいであるから、ともかくここに一本つくるんだ、こういう事態になってきたわけですね。だから、成田空港というものの政策上の位置づけというか、性格というか、私は、全く無性格だと思うのですが、その辺はどうですか。
○内村(信)政府委員 私は、性格ははっきりしておると思っております。と申しますのは、成田空港というのはあくまで首都における国際空港であるということでございます。御存じのように、羽田は、確かにいままでは国際空港としての使命を果たしてまいりましたけれども、それと同時に国内空港としての重要な意味を持っておりました。先生御存じのように、現在におきましては、羽田空港はもうすでに満員という状態でございまして、今後は成田を国際空港、羽田を国内空港というふうに正確に位置づけて運営してまいりませんと、首都周辺の航空というものはささえ切れないというふうに私は思います。
 それから、成田の性格が違ったのではないかということでございますが、これもおことばを返すようでたいへん失礼でございますけれども、やはり成田空港というものは、今後十年、二十年の先まで使うことを考えてつくっておるものでございます。
  〔委員長退席、加藤(六)委員長代理着席〕
空港などと申しますものは、単に四、五年間のことだけを考えてやるわけではありません。先ほどのSSTにいたしましても、確かに、騒音問題が解決するまでは入れないあるいは入れたくないと申し上げましたけれども、十年たち、二十年たつうちにそういうものが解決されぬという保証は全然ございません。したがいまして、そういうふうなことが解決され、SSTが来ることもあり得るということを十分頭に入れた上で空港の建設をすべきであろうというふうに考えております。
 それから、滑走路の長さでございますけれども、現在のDC8の61型とか、そういったものにつきましても、最大離陸重量で飛びます場合には、やはり三千以上の滑走路が要りますが、その場合は、現在の計画を手直しする必要はないのではないかと私は考えております。
○木原委員 空港の性格論争は、また別の機会にやりたいと思います。
 もう一つ承っておきますけれども、成田にはそういう騒音の大きい飛行機は入れないということになったわけですが、成田を使う場合に騒音の限度、そういう基準を定めるということはお考えになりませんか。たとえばSSTの騒音の問題につきましても、将来は音の問題は解決するかもわからない、こういうこともあるわけです。飛行場に入ってくる飛行機について、騒音の規制をいろいろやるわけでしょうけれども、この音までは許容できるんだとか、その基準みたいなものを新しくおつくりになるお考えはないですか。
○内村(信)政府委員 これにつきましては、現在あります飛行機、DC8とかボーイング707とかジャンボとか、いろいろありますけれども、そういったものを、あえて規制するということは現実問題として不可能であり、不適当である、こう思っております。
 航空機の騒音と申しますものは、これは世界的な問題でございまして、残念ながらいまわが国におきましてはジェット機はつくっておりませんけれども、ジェット機の作製国でありますイギリスにおきましてもアメリカにおきましても、世界各国でその航空機騒音を減らすような努力が盛んに払われておるわけでございます。したがいまして、これからの航空機騒音というものは、いままでよりも相対的に小さくなることはあっても大きくなることはないというふうに考えておりますので、特に成田空港について特別な基準を設けて、これ以上のものは入れないとか入れるとかいうふうなことは、あえてつくる必要はないというふうに私は考えております。
○木原委員 これは抽象的なことで、なかなかむずかしいことだと思いますけれども、われわれ成田空港の問題に関与してまいりまして痛感をいたしましたことは、ともかく飛行場というのは、確かに便利な施設には違いないのでしょうけれども、同時に、これは著しい公害のかたまりだということです。そういう点で、われわれは新しく発見した側面が多いと思うのです。その中でも騒音の問題というのは、どうにも避けがたい問題である。したがって、騒音問題を解決するためには、たとえば海上につくるとか、少なくとも内陸にはあの種の飛行場はつくらないとか、そういう新しい問題も出てきて大きな問題になっている。それにもかかわらず成田は、ともかく一期工事は一期工事で、来春の供用開始を目ざしてやるんだ、こういう御意思がおありなんですね。しかし、それならそれで、騒音なら騒音についても、あるいはまた飛行場周辺で排出されるであろう排気ガスなら排気ガスについても、やはりあらためてきびしい規制の措置をとる、これぐらいの一つの歯どめというものがないと、かりに四千メートルができましても、実際に供用開始になりますと、新しい問題が出てくるという可能性が非常に強いような感じがするわけです。その辺は、御配慮はいただけないでしょうかね。
○内村(信)政府委員 私も、考え方はまさに先生と全く同じでございます。航空というものが現在の社会において必要であるということは否定できません。しかし、その航空による騒音とか、そういったしわ寄せを地元の方々がこうむっていいという理屈は全くないわけでありまして、騒音防止とかそういったものについては、あらゆる角度からの対策をできる限り講じていかなければならないというふうに考えております。それはまさに先生のおっしゃるとおりだと思います。
○木原委員 きょうは具体的なことは触れませんけれども、いま騒音防止のあれがありますね。あれはあれでいいわけでしょうけれども、ただあれだけではどうしようもありませんね。成田に特例を設けよと言うわけではありませんけれども、飛行場騒音という問題につきましては、ともかく滑走路の端から二キロ、それからこっちが六百メートル、こういう規制のワクの中だけではどうにもならない形ですね。飛行機の騒音を消す技術も開発されるでしょうけれども、しかし、同時に数の面なりあるいは規模の面で機材が非常に大きくなっていくとか、いろいろ別の要素も出てくるわけです。そうしますと、単に騒音を技術的に消していく見通しが封来はあるからというだけでは解決しませんで、それに付随をしていろいろな問題が出てきますから、やはり飛行場は公害のかたまりであるという一つの観点に立って何か新しい措置をとっていく。かりに成田ができましたら、成田にまずそれを適用するくらいのことから始めませんと、次々と問題が出まして、関西空港の問題その他もすでに出ておりますけれども、どこだって飛行場をつくってくれと歓迎するところなんてなくなってしまいますね。その辺の御配慮をぜひ要望しておきたいと思います。
 それから、大臣の時間がございませんので、大臣に当面の問題を少しお伺いをしておきたいと思いますけれども、この二月から三月にかけまして、御承知のように地元ではたいへん代執行に伴う混乱がございました。現在一期工事の第二次の収用分について手続が進められておるわけです。現地はたまたま農繁期に入ったものですから、反対派の農民諸君も一生懸命野ら仕事をやっておる、こういう形で平穏が保たれておるような状況なんですが、しかし、これがこのまままいりますと、結局また六月下旬から七月ごろにかけまして、この二月、三月と同じような事態が現出するのではないか、こういう心配を私どもも実はいたしておるわけであります。
 そこでお伺いしたいわけですが、先般千葉県知事が大臣や総理にお会いをして、このままの状況でいけば、地元側の知事としてはどうも代執行を受け合うわけにはいかない、何とか国のほうで、国の仕事だから、農民諸君を説得するような努力をしてほしいという旨の何かお話をしたというふうにわれわれ承っておるわけですけれども、何か政府としてこの間に、解決を目ざしての打つ手はお考えになっていらっしゃいますか。いかがでしょう。
○橋本国務大臣 せんだってはいろいろと皆さんに御迷惑をおかけしたり、御協力を願って、心から御礼申し上げます。
 千葉県知事が先日、知事選のあとでありますが、当選をいたしましてあいさつにまいりました際に、せんだっての第一次の代執行は一応ああして行なわれたけれども、第二次のほうの執行というものを、その手続に基づいて進めていくことはやむを得ないにしても、これを代執行の形でやるということは、できるだけ自分のほうも避けたいと思う、したがって、政府なり公団においてぜひひとつ説得してもらいたい、こういうようなお話で、いろいろ話しておりますうちに、代執行ということはやらぬというわけじゃないけれども、代執行しなくても済むようにというような意味の話でありました。
 そこで、これは政府としてもできるだけそのようなことにならないように、実はせんだってから公団の総裁、副総裁を呼んで、そうして、従来ももちろんこれは努力してきたのだろうけれども、ほんとうに真剣に、かつまたねばり強く権利者に対してひとつ説得してもらいたい、こういうことでいろいろ打ち合わせをいたしました。かつまた、ただ手ぶらで説得というわけにもまいりませんから、そこで運輸省の考え方等も話をいたしまして、かつまた公団の意見もよく聞きまして、そこで運輸省と公団の間でも、いろいろ農民との間で話をしてまいりました幾つかの問題があるわけでありますが、一つは、騒音区域を広げてもらいたいという話、これは芝山の農民の方々からの希望であろうと思いますが、これもひとつできるだけやることにしましょう。それから千葉県が民間に対しても、防音施設をつくる場合に一部の助成といいますか、何か補助する考え方をしておる。そして四十六年度の予算に出してあるのですね。もちろん全体の希望に応じておるわけではありますまいけれども、これはできるだけ拡大して、こちらもお手伝いしようではないか。ただ、いまの公団の予算それ自体からはまいりませんけれども、千葉県側がそういうような自主的な施策をなさるということについて、こちらも非常に感謝にたえない。したがって、公団及び政府としてもそれに対してできるだけの協力をしてまいるといいますか、これはほんとうはこっちがやるべきものでありましょうけれども、予算の関係上当方が直接できないということでありますので、そこで、千葉県の自主的な努力に対しては感謝をすると同時に、積極的に私のほうも協力をさせてもらう、こういう話をしたわけです。
 その後、いろいろ公団側も、マン・ツー・マンといいますか、積極的に話を進めてまいりまして、その結果でありましょうが、現在未買収地が約八十六ヘクタールありまして、その八十六ヘクタールのうち、最近になりまして約十五ヘクタールの土地については買収の交渉がまとまりまして、またその他の部分につきましても、任意買収ができる見通しを持っておると公団から報告がありました。
 何といいましても陸上にできますこうした大型飛行場というものは、できるだけの対策、特に騒音対策ということを考えてやらなければいけませんので、したがって、いまの予算措置ではできない問題がありますけれども、これは飛び立ってからの問題もありますから、将来、やはりこれを国際飛行場といいますか、成田は国際飛行場としての特殊な施設ができておりますし、かつまた公団がその運営に当たる、こういうことでありますから、将来騒音に対する問題にしましても、あるいは防音設備にしましても、公団自身の手でやる可能性があるわけであります。その点、従来の運輸省が直轄にやっておるのよりも、財政上の運営は非常に幅がある。そういう点から見て、いろいろ知事さんからの要望もありますが、それらの要望を十分に満たし得る状態にあるのではないか。こういうことを、せんだって私が入りまして、総裁、副総裁及び両次官と航空局長を交えまして、かなり突っ込んだ意見の交換をやりました。
 そういうようなことで、ひとつこれからは農民の気持ちにも十分こたえる、こういう形でやっていきたい。ただ、私はこれは前からお話を申し上げておりますが、ここに飛行場をつくることは絶対だめなんだという主張に対しては、これは話しようがありません。問答無用と同じことでありますから、これにはこたえようがない。しかし、こうしてくれるならば何とか騒音も防げるじゃないか、あるいはまた、こうすればわれわれがそこで生活が可能じゃないか、こういう具体的な問題であれば、政府としては最善の誠意を示してこれを解決していきたい、こういうことを申し上げてまいったのでありますが、その方針に従って、できるだけ第二期工事のいわゆる今後の代執行については、話し合いでできればもちろんこれは幸いであり、またそういう気持ちで当たっていきたい。ただしかしながら、代執行を絶対やらないか、こう言いますと、これはそうもいかない場合も起きてまいりましょうが、できるだけ話し合いで解決をしていきたい、こういう方針でまいりたいと思っております。
○木原委員 たいへん微妙な段階に来ていると思うのです。いま大臣はそれぞれの、国としてもできるだけのことをと、こういうことなんですが、一つは、未買収の地域の中に入るのかどうか、騒音地域の買い上げの対象になっている戸数が何戸かあります。こういうところもなかなか強硬にいま反対をしているわけであります。しかも、いままでの長いいきさつから見まして、いろいろとこの間の混乱の中でも、地元からあっせん案その他の動きがございました。ただ、これが解決をするための条件、だということで示しますと、これはなかなか乗れない条件があるわけなんです。まあ大臣は、どうしても空港をつくらせないという前提だとこれは困る、第一話がうまくできない、こういうことでありますが、反対しておる諸君の立場はこれはもう全然逆でございまして、ともかく空港をつくるという前提であったならば話し合う必要はないんだ、こういうことですから、これはなかなか、私どももいろいろ話し合いということで努力はしてみましたけれども、これは両極端なんですね。これではしょうがないわけなんです。
 ただ、私の希望として申し上げておきたいことは、いずれにしましても政府が仕事を進めるならば、黙って準備すべきものはやはり準備してほしと思うのですね。たとえば、先ほど来いろいろお話がございました代替地の問題その他の問題につきましても、ある意味では県まかせのようなところもありましたし、県にしましても、いままで十分な代替地その他の準備もできなかったという実情にあるわけであります。そういうことを考えますと、買収地域を広げるということも、それからまた、かつて知事を通じて地元の農民諸君に、同じ量と同じ質の田畑を、代替地を用意をしましょうという約束などが私どものところに来たこともあります。だからそれらの問題につきまして、とにかく対立は対立としながら、国が仕事を進めるというのならは、あるいは公団が仕事を進めるというのならば、とにかく仕事を進めて、皆さんの行き場所はこういうところがきちんとあるのですよというだけのことはやはりきちんとしてもらいたい。それを、これが一つの条件になりますということになると、何だ、こういうことで話に乗れないわけであります。だから、条件とか何とかいうのではなくて、ともかく仕事を進めれば立ちのかなければならない人たちが出てくるのは当然なんですから、それに対してはやはりきちんとした、いままでのいろいろないきさつもありますけれども、きちんとした準備はやはりそれなりに整えておいてもらいたい、こういうことが大事な時期じゃないかと思うのです。
 それから、話し合いの問題ですけれども、私どものほうは代執行を、あの愚かなことを繰り返したくないという気持ちが強いわけであります。どうしても話し合いで、反対だという人も含めて話し合いをしなければならないわけです。ですから、私はたいへん幻滅を感じたのですけれども、予算委員会で総理の発言がございましたが、法律できまったん、だから、ともかくつくっていくんだ、こういう御発言なんですけれども、地元の受けとめ方は、長いいきさつの中で、この問題については政府に対する不信感があるわけですから、だから、反対だと言っている人たちと話し合いをしなければ問題は解決しないわけですから、この飛行場をつくらせないんだ、つくることにも反対しているんだ、こういう人たちも含めて話し合いをしなくちゃならぬわけですから、この際にはあまりそういうことにこだわらないで、やはり無条件で裸になって農民諸君の声を一ぺん聞こうじゃないか、こういう考え方、腹をお持ちになっていただくことはできないでしょうか。農民側から言わせれば、飛行場はつくらせる、そのかわりこれだけの代替地と補償をよこせと、ここへ行くまでにいままでのいきさつがあったわけですから、だからこれからの当面の問題としては、ともかく絶対反対だと言っている人たちに対して、もう一ぺん裸になって接触をしてみる、話をしてみる、やはりこれがないとなかなか最後の山は越せないんじゃないか、こういう感じがするわけですがどうでしょう。
○橋本国務大臣 前段のほうの、いわゆる話し合いがまとまる、まとまらないにかかわらず、これは政府並びに公団側で準備すべきものは準備したほうがいいだろうというお話、これはごもっともでありまして、その方針で公団総裁、県当局にも強く指示をいたしております。幸いといいますか、県当局も非常に御協力くださいまして、現在代替地として正式に買収済みのものは五十ヘクタール、それから大体話し合いのついたものは五十ヘクタール、なお県としては、将来騒音地域を売ってもいいという人が出てくるかもしれぬ、それらも含めて百ヘクタールを今後予定しようという方針でおるという報告であります。それで、あとのほうの百ヘクタールのほうは、これは騒音地域をもし買収するという場合でありますからともあれとしまして、まあとりあえず百ヘクタールの準備はできておると聞いております。そのうち五十ヘクタールはきまった、五十ヘクタールは大体もう近く手続を済ませることができる、こういうお話しのようであります。八十六ヘクタールのほうからいうなれば、百ヘクタールを用意すれば間に合うわけでありますけれども、それ以外に騒音地域を売りたいという人も出てくるだろうということからして、県としてもなおそれ以外に百ヘクタールを用意しよう、こういう考え方でおるようでありますから、おっしゃるように話がまとまる、まとまらないは前提にいたしませんでも、とにかくこういうふうにするのだ、大体反対派の人々の気持ちをわれわれもいわゆる十分に承知をしながら、察知しながら準備を進めていくことは当然のことでありますから、その方針でやっていきたい。
 また、民家の騒音防止の問題でも、これも反対派の方とはそこまで話し合いはできておりませんけれども、方法としては、ただ国が直接これをやるということは、法律で定められておりますのでできませんから、したがって公団なりあるいは県当局が、公団というよりか県当局が、全体の再開発という、こういう意味から県当局にやってもらうというような考え方で、これも具体的な話は進んでおります。
 また、問題は、八十六ヘクタールのうち十五ヘクタールというのは話が済んだといいますけれども、なお七十ヘクタールというものがまだ残っておりますからして、これが税の減免の問題があるわけであります。これをどうすべきか。いまの法律上の規定によりますと、これが告示されてから一カ年過ぎますと効力がなくなるということでありますが、しかしながら差別待遇をするわけにはまいりませんので、法律はまあしかたがありませんからして、法律改正をするわけにもまいりませんので、ただ実際上の受け取る側の、買収に応じた農民に対してよけいな負担をかけない方法を、これをひとつ公団当局で、県当局とも相談をしてきめておいてもらいたい。あとから、なったから税金をよけい取られたということでは不公平を生じますから、そういうことのないように、いまから用意をしておいてもらいたい、こういうような具体的な話をこまかく進めてまいっております。
 第二段の、いわゆる無条件で話し合いに応じてはどうであろうかと、気持ちとしては全く同感であります。ただ、無条件ということは白紙に戻すということでありますから、これも運輸省の責任者として、運輸大臣として、かつまたかつてこれを決定した当時の国務大臣として、決定したものが白紙の状態に戻ってそこで話をするということは、これは形式上もできない、実際上から見てもおかしな話であります。すでに一千億以上の金がかかっており、しかも、その決定には当時私は国務大臣であり、今日また運輸省の、政府の責任者としておるのでありますから、これを無条件、すなわち白紙に戻すという前提で話をするということは、これは行政上の立場あるいは法律上の立場から見てもできない。やはり私が会う場合には、空港建設を進めるという前提で会うということでないと、これは私自身の背任が生まれてくるようになるわけでありますから、その点はひとつ御了承願いたい。しかしながら、農民の気持ちは十分に察しておるつもりでありますから、会えば私は決して皆さんに対して、おれは何でもかんでも権力主義でやるのだという言い方はもちろんすべきでないし、できるだけ十分意見を聞きたい、かように考えておるわけでありますから、実際のいわゆる関係者が私と積極的に会うような気持ちになってもらえば幸いである、かように考えております。
○木原委員 それではまだありますけれども、大臣お時間だそうですから、大臣に対する御質問はこれぐらいにしておきたいと思います。
 局長、もう一つ、ちょっと問題は違いますけれども、例のパイプライン、これはどういうことになっておるのでしょう。計画はできておるのでしょうけれども、明らかにされておりませんし、安全性の問題、それから敷き方の問題、いろいろあると思うのですが、これはどういうことでしょうか。
○内村(信)政府委員 ただいま御質問のパイプラインでございますけれども、これは大体千葉港頭でバージから油を揚げまして、それからパイプでもって成田空港まで運ぶ。大体その距離は四十四キロメートルぐらいになります。その間を三十五センチの口径のパイプ二本をもって成田空港まで運び、空港内ではこれを貯油槽にため、ハイドラント方式によって飛行機に油を供給するということを考えております。
 そこで、一番問題は安全の問題と思いますけれども、この問題につきましては、かねがね専門家からなる委員会を設けまして、そこでもって綿密に調査をいたしまして、外国の事例を調べるとかあるいは日本の消防法の基準というものを取り入れるとか、いろいろ考えまして一つの安全基準をつくりまして、それに基づいてやってまいりたいというふうに考えております。たとえばその中では、油が漏れた場合にすぐわかるような油の検知器であるとか、あるいは非常の際にすぐ油を遮断できるような遮断弁、それから自記式地震計といったようなもの、そういったもろもろの保安設備をつける、あるいは保守、点検の要領その他についても標識をつけるとか、あるいはパトロールをするとかいうようなことをいたしまして、保安につきましては万全を期したいというふうに考えておるわけであります。
○木原委員 そうしますと、やはり道路の下を通す、これの配管の大体の計画もできておるのだろうと思うのですが、最近はかなりあの辺の道路も重量の重いのが、しかもたいへんたくさん通るという状況があるのですが、どうですか。
○内村(信)政府委員 その点は、十分重量計算その他をいたしまして、適当な距離、適当な深さに埋めるというふうなことを考えておると思います。
○木原委員 わかりました。
 それじゃこれで終わりますけれども、もう一つ、先ほど来同僚議員が質問しました常磐線の問題で、重複は避けますけれども、一つ二つ伺っておきたいと思いますけれども、問題は、綾瀬の問題その他のところも出ましたけれども、もう一つ、私も何回か調査をしてみまして痛感をしたことは、事故寸前ですね。もう非常にホームその他が混乱をしておる。あるいは私が調査をいたしましたところは、柏近くの踏切が遮断されるものですから、朝などバスの中からおりて線路を横切ってホームに行かれる人が、もう毎日ラッシュの時間にかなりの数ある。こういうのを見まして、そういうことを含めてどうも事故寸前のような感じがするわけです。そこで急いて対策を立ててもらいたいというのは、これはもう同僚議員と同じ意見なんですけれども、具体的に言いまして、あの辺の踏切閉鎖になったところはずいぶんたくさんあります。それから通っておるところも、ラッシュのときにはもうほとんどあかずの踏切になっている、こういうところが多々あります。そういう面についての対策についても至急に検討してもらいたいと思うのですが、いかがでしょうか。
○山口(真)政府委員 常磐線が複々線化いたしましたために、列車の回数が非常にふえまして、したがって、踏切におきますところの道路交通面で非常な支障を来たしております。それで常磐線の問題といたしましては、これを立体交差化いたしまして、原則として踏切を全部なくするという方向で大体計画を進めております。ただ、いま工事その他の関係でかなり残っておりますが、これは原則として、よほど例外的なところを除いて、なくなしていくということで問題を解決していかなければならぬと思います。これは先生御指摘のように、いま非常にそういう問題が起こっておりますので、早くやはり工事を進めなければいかぬと思いますので、これは大いに督励して踏切の立体交差化につとめてまいりたいと思います。
○木原委員 ラッシュの時間に、現地を少し調査したら一目りょう然ですけれども、とてもはらはらして見ておれないという姿ですから、ぜひ急いでもらいたいということです。
 それからもう一つは、柏に快速がとまらない、こういう状態です。ここもたいへん乗降客が多くて、しかも東武が入っておるものですから、ここの乗降の通勤の人たちは、ある意味では従来よりもたいへん不利益な立場に追い込まれて、これがまた、朝の七時から七時半ごろのピーク時には、事故寸前のような混乱を起こしておる姿があるわけです。これは快速をとめるという計画がおありなんですか。
○山口(真)政府委員 常磐線のお客のふえ方の状況を見ますと、東京の都心部から先へ行くほどといいますか、行くほどお客がふえておりまして、たとえば、綾瀬、亀有、北千住のふえ方というものはわりあいに少ないのでございますが、松戸からあるいは馬橋、北小金、南柏、柏、こちらの方面のお客が非常なふえ方でございます。ところが、現在運行しております快速線の列車は、我孫子から松戸まで無停車で参っておりまして、その間に一カ所も実は快速の停車駅がございません。それで、いま申し上げましたようなお客の伸び方というものを将来考えて、それからなお、柏の駅というのは東武野田線が両方から入ってきておるというような特殊な事情もあるし、また人口のふえ方が非常にひどいところでございます。
 したがって、快速の駅をふやさないという原則には変わりございませんが、柏につきましては若干性質が違うわけでございますので、設計上からも、将来快速がとまることができる可能性を残した設計をいたしております。したがいまして、まあ今後の事情を十分見ました上で、この問題は将来検討をしてまいる、こういうふうに考えております。
○木原委員 これで終わります。ただ、柏に快速をとめるという問題については、いろいろな問題がありましてね、これはぜひとめるという方向で、これまた急いでもらいたいという問題がありますが、きょうはあまり理由は申しませんけれども、一つは、おっしゃるようにたいへんに利用者がふえているということと、それからもう一つは、これは総武線に比べまして、総武線でとまる快速、たとえば津田沼にとまる、船橋にとまる、こういうことになっているでしょう。ところが、向こうのほうはいきなり我孫子からですから、その辺のかね合いの面からいいましても、どうも柏あたりにやはりとめてやるということのほうが、いろいろな意味で合理的ではないか、こういう判断も持っておりますので、これはひとつぜひとめるという方向で、大急ぎに御検討をいただきたい。これは要望として申し上げておきたいと思います。
 終わります。
○加藤(六)委員長代理 沖本泰幸君。
○沖本委員 私は航空局長に、主として航空行政全般に関してお伺いしたいのですが、時間をあまりいただいておりませんので、二、三にとどめたいと思います。
 まず、いろいろな点から日本の航空行政を見てみまして、空港整備五カ年計画というようなものもあるわけですけれども、何かどろなわ式な――どうしても航空行政というものは、十年とかそれ以上とか向こうを見て、いろいろなものを展開していただかなければならないわけなんですけれども、現状だけをにらんで、それに対して一生懸命、どうだこうだと言っているようにしか見えないわけです。そういう点非常に危惧を感じるのですが、そういう点からいろんな問題を伺っていきたいと思います。
 最近、しばしば飛行機の運賃を値上げしてほしい、こういうような話を専門家のほうからも伺っておりますし、いろんなことがあるのですが、いまどきこれを上げるともろもろの値上げにつながって、それこそまた物価へのはね返り、いろんなものにかかわってくると思いますが、運輸省として航空運賃の値上げを、国際線はもちろんのことですが、国内線についてはどういうふうにお考えになっていますか。
○内村(信)政府委員 それでは、ただいま航空全般の問題についての御質問がございましたので、それから御説明申し上げます。
 航空運賃の問題について……(沖本委員「あまり時間がないので」と呼ぶ)そうでございますか。それでは前おきはやめまして申し上げますと、御承知のように、第二次空港整備五カ年計画というものを立てまして、それに必要な財源が、五カ年間で五千六百億ということになっております。さらに、これに必要な維持費を加えますと、約六千億というのがこの五カ年間に必要な空港整備及び航空路の整備、運営に費されるべき金額でございます。
 ところで、その五カ年計画というのは、従来からもしばしばつくっておったわけでございますけれども、これが実現されたためしがない。と申しますのは、それに必要な金というものが、しょせん絵にかいたもちになってしまって、予算がそれだけつかない。したがって、五カ年計画はやってみても半分くらいしかつかない。そこで、途中で改定、改定しながらずるずるとついていくというのが、いままでの五カ年計画でございました。しかし私どもは、五カ年計画というものはそういうものであってはならないというふうに考えております。五カ年計画というものをつくれば、それに対する財源というものの裏づけがはっきり出て、それによって、ほんとうにそれが実現できるような五カ年計画というものをつくるべきであろうというのが、私どもの考え方でございます。
 そこで今度、特別会計制度は去年からでございますけれども、考えましたのは、はっきりとこれを受益者負担制度に結びつけてはどうだろうか。従来は、特別会計とはいうものの、ほとんどその財源を一般会計に仰いでおりましたので、やはりこれはどうしても予算となると切られるということにならざるを得なかった。しかし、これをたとえば受益者負担というようなことで受益者の負担に切りかえますと、必ずその財源というものは、たとえば利用者が多くなればなるほど財源というものは、それに比例して出てまいるというふうなかっこうがとれますので、そこで、そういうふうな負担をかける。その形として、航行援助施設利用料とかあるいは着陸料、これはまたさらに値上げをしなければいかぬと思っておりますが、そういうふうなものを取る。それから、あるいは通行税というものも、大体事実上それとリンクして特別会計のほうに繰り込む、こういうふうなことをいたしたわけでございます。こういうふうにいたしますと、財源というものが、いままでと変わりましてはっきりしたものになってまいりまして、毎年毎年計画どおりの財源ができ、空港整備計画どおり進むということになっているわけであります。
 そこで、問題はその財源でございますけれども、この財源をどこから取るかというと、受益者負担でございますが、これはやはり一応直接的な受益者というものは航空機でございますから、航空機を飛ばしている航空会社、あるいは自家用機の場合にはその航空機を飛ばしている人、これから徴収せざるを得ないわけでございます。
 そこで、航空会社の場合を申し上げますと、航空会社からそういうものを取るわけでございますが、そういたしますと、いままでと違った原価項目が出てくるわけでございます。現在まではそういうものがなかったわけでございますが、相当大幅にそういうものを取られますと、いままでとは原価項目が違ってまいる。したがいまして、その原価項目を改めて原価というものを考え直しまして、いままでの運賃では足りない場合には、これは上げなければいけない。これは足りない、足りればそれでけっこうであるというふうなことがものごとの筋であろうというふうに考えております。
 したがいまして、先生おっしゃいましたように確かに物価の問題もあり、公共料金の抑制というふうな問題もございますので、簡単にこういったものを、ある程度財源を負担されたからといって、それをすぐ転嫁させていいというふうには考えておりません。しかし、もの、ことの理屈といたしましては、そういうものを負担することによって、いままでの運賃では吸収し得ない場合には、やはりその限りにおいて運賃を上げて、それによって合理的な負担をするということがやはり筋だろうというふうに考えておりますので、その意味から、これはもちろん慎重な検討を要しますけれども、あるいは時期、方法につきましても検討を要しますけれども、そういったものごとの筋において考えてまいりたいというのが、率直に申しまして私どもの考え方でございます。
○沖本委員 そうすると、そういうお考えがあるわけですから、大体時期的にいつごろにやろうというふうにお考えになっているわけですか。
○内村(信)政府委員 時期は、まだはっきりと考えておりません。
○沖本委員 航空機の場合は、たとえていうならいろいろな問題があるわけです。機材についてもだんだんと高額になっているということですから、ある程度の保護を加えていかなければ、航空機の発達あるいは航空行政の発達というものは考えられないわけです。ですから、国のほうがうんと力を入いるという段階を考えなければなりませんし、ある一定の時限まではうんと国が力を入れなければ、航空界の発展ということは望めないわけです。そういうものと空港整備五カ年計画というものとのかね合いと、いろいろなものが出てくると思うのですが、この論議をやっていると時間が幾らあっても足りませんから、問題点について伺っていきたいと思います。
 まず、運賃はいろいろなことにかかわっていくと思うのですが、日航に対しては国が出資しているわけです。ところが最近、羽田−大阪の間に日航のほうがDC8を入れている。それは三十分間隔で全日空と日航とが受け持っているわけですけれども、その間で、たとえば四十五分なら四十五分という時間にDC8を入れてきている。すると、次の時間の零分に出るときには全日空であるということになると、時間幅が十五分しかない。そして、DC8の大型でお客を持っていくと、あと727はどうにもならないということで、結局はそういう問題を日航が一方的に押しつけてきて、そういうダイヤを組んで発表してしまっている、こういうふうなことを聞いたわけですが、これはどういうことなんですか。
○内村(信)政府委員 おっしゃるとおりの時間のズレがございます。と申しますのは、従来日航も全日空も727で飛んでおりましたので、日航は東京発が零分、大阪発が三十分、全日空はその逆に、大阪発が零分で東京発が三十分というふうなダイヤを守っておったわけでございます。ところが、お話がございましたように、日航がDC8を入れてまいりました。と申しますのは、その幹線におけるいろいろな旅客の需要も非常に多くなってまいりましたので、いままでの727では旅客をさばき切れないということもございまして、大型のDC8というものを入れてまいったわけでございます。そこまではよろしいのですけれども、そういたしますと、非常に大型になるものですから客の数も多くなる。したがいまして、客さばきあるいは荷物のさばきのハンドリングに時間を要する、あるいはメンテナンスに時間を要するというようなことから、いままで同様に零分、三十分というパターンを守れなくなりまして、そこで大阪発が四十五分というようなことになってきたわけでございます。しかし、これは先生おっしゃいましたように、やはり旅客の乗る立場からすれば、どっちの航空会社でもかまわないけれども、三十分おきに出ていくということが非常に便利なわけでございまして、零分から四十五分待ってそれから出て、それからあとは十五分たったらあるというふうな形ではあまり望ましくないということは、おっしゃるとおりでございます。
 そこで、私どもといたしましてもいろいろ会社のほうを指導いたしまして、なるべくそういったものではなくて、定期的な、同じような間隔を保つようにというふうなことを指導してまいったわけでございますが、五月はやや接近いたしましたけれども、まだ必ずしもこれは満足のいく状態ではない。六月のダイヤにおきましては、大阪発の場合に、JALの場合でございますが、三十分に出ますものが十本、それから四十分に出るものが五本、四十五分のものが一本、それから十分のものが一本、合計十七本のうち三十分で出るものが十本というふうにだいぶん改善されたのではないかと思っております。ただ、これにつきましては、さらにもっと旅客の利便を考えていくようにというふうに、できるだけの改善をしてまいりたいというふうに考えております。
○沖本委員 結局、いろいろ事情を聞いてみたわけですが、全日空のほうは、幹線のほうで収益をあげてローカルの赤字をその点である程度カバーしている。そういう問題がこれから重なってくれば、赤字のほうの幾らかを削らなければならないというような事情も起きてくるんじゃないかというような事情も調べてみたわけです。そうすると、これから運輸省のほうはローカル線の空港を五カ年計画で整備していく、また空港にもいろいろな問題があるけれども、やはり問題は、そうなると整備計画にも水をさすようなやり方ではないかということになるのじゃないですか。お客のほうをとられてくると、どうしても収益がだんだんに少なくなってくる。日航のほうに大型機を入れられてきて、どんどん押されてくるわけですね。乗客のほうから見てみれば、非常に楽な条件を入れてくれております。しかし、実際に飛行場へ行ってみると、全日空と日航との連絡というものは全然ないわけです。受付が、こっちは一ぱいですけれどもあっちへ行ってくださいということはないわけですよ。そこでけられたらもうけられっぱなしで、行ってみてあいていたのがわかる、こういうような事情なんですね。いろいろな内容について、同じ路線を飛んでいるものが、お互いに協調し合っていないということがまのあたりにあるわけです。あなたはいろいろと指導しているということをおっしゃるけれども、全然指導なんか行き届いていないような状態、こういうものが現実に見えるわけですね。大体大型機が出だしたので、この間のストなんかでは、それがうまく当たったということは言えるわけですけれども、それに対して航空局は、一つの面から考えると、少し日航だけに力を入れているのじゃないか、こう見られやすい面も出てきているのですが……。
○内村(信)政府委員 まず一つの点として、両社が協調を持つべきじゃないかという御意見、これはまことにそのとおりでございます。私どもとして指導の足りない点は十分指導いたしまして、両社が協調いたしまして、一方の便がぐあいが悪ければ片一方のほかの便を向けるというような、スムーズな協調体制をとらせたいというふうに考えます。
 それから、幹線とローカルの問題でございますけれども、現在までは比較的幹線というものは利益が多うございました。それから同じ機材でも、日航と全日空というものは、のれんの相違と申しますか、そういう点で若干塔乗率が違うということは、従来もあったというふうに思います。これはわれわれではいかんともしがたいことかもしれません。ただ、両社の関係もございますけれども、やはりわれわれが考えるのは、究極の目的は、旅客に対する利便ということでございまして、そこで日航がDC8を入れる、それによって大量の旅客をさばく、それによって需要をまかなうということができるとするならば、やはりお客さまのためということを考えますと、これはやはりここで押えるべきじゃないというような感じがいたします。
 それからさらに、ローカル線がもうからぬじゃないかということが従来ではいわれてきておりました。しかし最近におきましては、ローカル線というものは、むしろローカルだけでももうかっております。さらに、今後、空港整備計画におきましても、地方空港をもっと大型化しまして、ジェット機を入れるようにしてまいります。そうすると、もっとローカルの航空需要というのはふえてくると思います。幹線につきましては、鉄道も新幹線網ができてまいりますので、特に東京−大阪というものはこれに相当とられましょうし、さらにこれから新幹線網ができるに従って、鉄道に旅客をとられるという面がございます。いわゆる航空の幹線ルートというものの先を考えますと、必ずしもそう楽観を許さない。しかし、逆に言うと、むしろ東京から鹿児島であるとか、東京−広島ルートであるとか、東京から北海道、そういう地方、ローカルを直接結びつけるような路線は、将来としてはむしろよくなってくるのではないか。そういった意味では、全日空なりあるいは今度できます新合併会社、そういうローカルを経営する会社の将来というものは、先行きはよろしいのではないかというふうに私は見ているわけでございます。
○沖本委員 それに関連してですけれども、日航側がDC8を使い出したということは、機材が相当余ってきたということで、DC8を順次おろしてきたのですか。順次国内線に727が飛ぶようになってきたし、YSの問題もあると思いますが、そういうこととローカルの空港との問題も当然出てくると思いますが、いまおっしゃるように、これからおいおいとジェット機も国内のローカルへどんどん入ってくるので、こういうものの先買いとしてDC8を日航がおろしてきた、自然に機材がどんどんおりてくる、こういうふうな関係からこういう形になったのでしょうか、あるいはDC8をさいてそういう新しい組み方をしてきたのですか、どっちなんですか。
○内村(信)政府委員 日航はローカル線をやっておりませんから、ローカルに日航の飛行機が逐次下がってきたというわけではございません。ただ、幹線におきましても非常に航空需要が多うございますから、いままでの727では必ずしもこなし得ない。また、ただいま日航といたしましては国際線にDC8を持っております。また国際線においてはジャンボ化するということもございますので、そういった点から見まして、国内線に従来の727よりもDC8を回して、それで国内の需要をまかなう、それによって国際線の機材更新にも役立つという事情がございます。
○沖本委員 それはそれといたしまして、これからそういう行き過ぎた面とか、摩擦を起こすようなものとか、そういうことでなくて、航空局自体が業界のコントロールをしてあげて、お互いが十分発展するように力を入れてもらわなければならない、こういうように考えるわけです。五カ年計画問題は別にして……。
 それと同じことが言えるわけですけれども、新聞にも出ておりました羽田のBランですが、これは初めからやあやあ言っていたのです。C滑走路とB滑走路とかち合うところで問題が起きませんかということを前から言っていたのです。言っていたのに問題が起きたのです。それで六十億かけて、結局初め目標としたとおりに使えない、こういう事態が起きているのですが、これに対してどういうお考えですか。
○内村(信)政府委員 羽田のBランと申しますのは、実は二つの意味があるわけでございます。
 一つの意味は、横風の滑走路でございます。飛行機というのは、大体風が吹いてくる方向に向かっており、方向に向かって離陸するというようなことでございますので、横風が非常に強い場合には、その滑走路が使用できないわけでございます。したがいまして、従来羽田におきましても、横風が非常に強い場合には羽田におりませんで、大阪に行き先変更をするとか、そういうことをしておりました。しかし、Bランができますと、そういう問題がなくて、非常に横風が強い場合にも羽田におりられるという利便がございます。これが一つの意味。
 もう一つの意味は、大井とかあの辺に対します騒音の問題でございます。従来Cランを使っておりますと、その延長上に大井とかいうところがございますから、あの辺が非常に騒音に悩まされておったわけでございます。特にこの場合には、南風のとき逆に向こうのほうから回って入ってくるものでございますから、その辺が悩まされる。それが、BランができますとBランに行きますので、そちらのほうの被害がなくなってまいるというふうな面がございます。ただ、そのBランの場合には、新しくできたものですから、その方向には新しく騒音が発生いたしますけれども、それは海上のほうに逃げるというふうなことが相当できますので、騒音は、従来の大井方面の騒音に比べれば頻度が相当少ないということもございます。
 この騒音対策の問題、それから横風対策の問題ということにつきまして、私どもといたしましては十分意味があったことであろうというふうに考えております。
○沖本委員 それだけじゃないのでしょう。羽田にはAランとCランがあったのですが、Cランのほうはジャンボなんかに使われて、一本しか使えなくなってきた。そういう事情がからんで向こうはパンク状態になってきたから、ある意味では、それをある程度緩和する意味も含めてBランを延ばしていくというようなことも考えた。便数をふやすということも内容に入っておったということになるけれども、結局はそういう目的が果たせなかった。私たちはもっと向こうに延ばしなさいということをやかましく言っておったわけです。十字路になってかち合うとそこで必ず摩擦を起こすからということを、われわれはこれをやるという計画を出されたときに申し上げておったわけですけれども、結果としてはもう一本また滑走路がなかったらぐあいが悪くなってきた。成田ができるまで待っていられないという事情も起きているということなんですが、こういうことにからんで、秋山試案というものもできております。新しいロンドンのヒースロウのようなやり方で、まん中へ空港のターミナルをつくって、周囲を滑走路にするという考え方も出ているのですが、そういうものとからんで、羽田についてほかの考え方はないのですか。
○内村(信)政府委員 Bランの問題、確かに先生御指摘のように、Bランができますと、若干なりとも能率は上がるであろうというようなことは考えておりました。これは世間において期待されるほど上がっておりませんけれども、実は、Bランの効用というのは南風のときにあるわけでございます。御承知のように、羽田の場合は南風のとき非常に着陸回数が少なくなります。したがいまして、こういった場合の対策といたしましてBランをつくりますと、南風が起きましてもそれほど能率が落ちないということにおいての意味はあったというふうに考えております。
 さらに、秋山試案のお話がございましたが、秋山試案というものは、私どういうものかよく存じませんけれども、これに関連いたしまして、私どもは羽田に関する将来の考え方を申し上げたいと思っておりますが、それは現在御承知のように羽田は一ぱいでございまして、ただ、これは成田ができますと国際線が移りますので、年間大体約五万回程度は余裕が出てまいります。しかし、年間五万回というふうな程度では、ここ数年を出ざるうちに、やはり再び羽田は一ぱいになるであろうというふうに考えられます。その際に、国内線の問題といたしましては、もし厚木が使えるならば厚木というものを、これは自衛隊の管理でございますけれども、自衛隊と共用に使わしていただけるなら使わしていただきたいという希望を持っております。しかし、それもやはり限度があることでございまして、自衛隊との共用というふうなことでは、かりにそれが許されるといたしましても、そう大きなキャパシティーは期待できない。それもやはりすぐ限度に達するであろう。そうすると、そこに先生御指摘のように、羽田における拡張ということをもう一回振り返って考えていかなければならない時期が、必ず到来するであろうというふうに考えております。
 その際に、拡張のしかたといたしましては、先ほど先生もおっしゃいましたが、いまのAランというものはスポットになっておりますので、Cランというものの一本になっております。元来、主要滑走路に並行して補助滑走路がございますと能率があがるのでございますけれども、それがいまのような形でAランがふさがっておりますので、Cラン一本になっております。したがいまして、そのCランの滑走路の補助的なものをつくるということが第一次の羽田の拡張計画、さらにそれが詰まる段階におきましては、さらに沖合い二キロないし二・五キロくらい離しまして、独立した並行滑走路を一本設けるということになりますと、倍とまではいかないけれども、ほぼ倍に近い収容力になるので、そういうふうなことにしていくのが、将来の羽田の構想ではないかというふうに考えておるわけでございます。
○沖本委員 十字路になるときには立体交差を考えるとか、専門家に聞くと、V字型に滑走路をつくることが一番効果的だということですが、あくまでもそちらのほうは十字路計画を遂行したということになるわけです。これはまたあとで時間をいただいてやりたいと思います。
 そこで、いろいろな機材がおりてくるんですけれども、ほかの新聞を見ますと、五カ年計画でローカル線の滑走路の整備から管制塔、いろいろなものを整備しなければならないけれども、ほとんどが欠陥だらけだ、こういうふうに指摘しておりますけれども、この点どうなんでんか。
○内村(信)政府委員 欠陥だらけというふうなことが、新聞にもいつか出ておったように私も記憶いたしますけれども、必ずしも安全ではないという意味ではございませんで、ややそれは十分ではない点もあるかと思いますけれども、その点については、十分ほかの方法でカバーして、この安全を担保してまいりたいと思っております。
 特に、今後の五カ年計画におきましては、飛行場の建設というものと同時に、航空保安施設の建設、これは航空路における航空保安施設も含めまして、航空保安施設の建設というものを十分進めてまいりたいというふうに考えておるわけでございます。たとえば、主要な空港についてはILSをつけてまいります。これは大体五カ年計画でも二十三カ所くらい計画しております。さらにVORあるいは空港監視レーダー、こういったものを整備してまいりたいというふうに考えておるわけであります。それで、やはり先生おっしゃいましたように、空港ができても保安施設のないものは、これはほんとうにいけませんので、空港と一緒に保安施設というものも十分備えまして、安全かつ能率のいい空港を建設してまいりたいというふうに考えます。
○沖本委員 あまり時間がないんですけれども、たとえばこの中に指摘しておる、名古屋空港もILSの進入の方向を示す電波に乱れがあって、計器にまかせて着陸したのでは、滑走路の左側にずれる、こういう問題点を指摘しておりますけれども、日航の五階に飛行機の頭を使って練習する、あれがありますね。あれは名古屋をさして計器でやっているんですね。着陸誘導の練習をやっているのは、全部名古屋をさして、あれは……(「シミュレーターです」と呼ぶ者あり)そうそう。あれは名古屋をやっているんです。ぼくが見たときは名古屋を中心にやっておりました。そうすると、あれで練習をやったって、こういう食い違いがあれば、事故が起きるということになるんです。
○内村(信)政府委員 いま技術部長に確かめてみたわけでございますけれども、名古屋につきましてはそういうふうなお話もございましたが、フライトチェックをやりました結果、電波には異状がないというふうにこちらのほうでは聞いております。
 それからシミュレーターの場合は、これは一つの模型みたいなものでございまして、あらゆる想定を模型でもってやり得る性質のものでございますから、これは名古屋に想定を置けば名古屋もできるし、それから乱気流なら乱気流の想定もできるし、あるいはどこそこの飛行場も、風向きその他も全部想定してやれるというふうな設備のものでございまして、これにつきましての訓練は、相当こまかにあらゆる場合を想定してできますので、効果的なものではないかというふうに考えます。
○沖本委員 最後に、航空安全推進会議から出された報告があるのですね、これを一応まとめて私たちにもお見せいただきたいと思うのです。と同時に、五カ年計画で飛行場がどの程度整備されていく、飛行機の発達はどの程度になっていくからこういう順序で進んでいくのだ、ここに安全性が保たれるようになるのだというような内容のものを、ちゃんと航空局のほうできちっとしたものをつくっていただかないと、その点について全然ばらばらじゃないかという感覚が出てくるんじゃないか。五カ年計画は五カ年計画で進んでいる、同時に航空会社のほうは、かってに航空会社で飛行機の整備とかあるいは機材を入れていっている、あるいはダイヤを組んでいっている、こういうところに、何かどこかで衝突を起こすのではないかという心配があるわけです。そういう点を具体的に含んだ、はっきりしたものを運輸省でつくって発表するようにしていただきたいと思います。
○内村(信)政府委員 おっしゃるような必要があると思います。ただ五カ年計画につきましては、これは空港及び航空路を含めてでございますけれども、先般の五千六百億というのは、これは全体の数字を示しただけでございまして、今後さらにこの詳細な積み上げというものを、各空港別なり航空保安施設、航空路別の積み上げをやる必要がございます。それにつきまして、航空審議会のほうでいまいろいろ議論を重ねておりますので、それの答申を得ました段階におきまして、また御報告申し上げたいというふうに考えております。
○沖本委員 一つ忘れていたので……。最後に大阪の空港ですが、もう少し改造するというようなすっぱ抜きがあるのですがね。頻度が高くなるので大阪国際空港はことしじゅうには必ず限界にくる。ジャンボが入ったり、そういう点で、もう少し広げておかないと使用に耐えられない。こういうところから、地元が反対しているけれども、大阪空港事務所のほうでは、これは少し手を入れて改造しよう、滑走路も延ばそう、こういう計画があるというふうに新聞に出ているんですよ。
○内村(信)政府委員 その新聞を私は存じませんけれども、大阪につきましては、ことし詰まるということは必ずしもないということでございましょうけれども、これは関西新空港との関連もございますけれども、だんだん機材が大型化するので、あるいは大阪経由便を直行便に直すということになりますともう少しもつと思いますが、このままほっておけば、おそらく一ぱいになるであろう、こういう意味だろうと思います。
 それから拡張の問題でございますが、いま考えておりますのは、滑走路の延長ということは別段考えておりません。ただ、タクシーウエーをつくりまして、その結果そこを通りますと、非常にブラストの音がやかましいというような話がございますので、ブラストの方向に防音壁をつくるというようなことは考えております。それから、あとは具体的にわかりませんけれども……。
○沖本委員 終わります。
     ――――◇―――――
○加藤(六)委員長代理 この際、連合審査会開会申し入れの件についておはかりいたします。
 ただいま大蔵委員会において審査中の自動車重量税法案について、大蔵委員会に連合審査会開会の申し入れを行ないたいと存じますが、御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○加藤(六)委員長代理 御異議なしと認め、さよう決しました。
 なお、連合審査会の開会日時につきましては、大蔵委員長と協議の上決定いたしますが、明後十四日、本会議終了後開会の予定でありますので、御了承願います。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後三時三十分散会