第075回国会 決算委員会 第17号
昭和五十年六月二十六日(木曜日)
    午前九時三十二分開議
 出席委員
   委員長 井原 岸高君
   理事 唐沢俊二郎君 理事 中尾  宏君
   理事 森下 元晴君 理事 吉永 治市君
   理事 綿貫 民輔君 理事 久保田鶴松君
   理事 原   茂君 理事 庄司 幸助君
      赤澤 正道君    宇都宮徳馬君
      大石 武一君    大村 襄治君
      塩川正十郎君   橋本登美三郎君
      増岡 博之君    水田三喜男君
      高田 富之君    塚田 庄平君
      田代 文久君    浅井 美幸君
      坂井 弘一君    玉置 一徳君
 出席国務大臣
        内閣総理大臣  三木 武夫君
        法 務 大 臣 稻葉  修君
        外 務 大 臣 宮澤 喜一君
        大 蔵 大 臣 大平 正芳君
        文 部 大 臣 永井 道雄君
        厚 生 大 臣 田中 正巳君
        通商産業大 臣 河本 敏夫君
        運 輸 大 臣 木村 睦男君
        労 働 大 臣 長谷川 峻君
        建 設 大 臣 仮谷 忠男君
        自 治 大 臣
        国家公安委員会
        委員長
        北海道開発庁長
        官       福田  一君
        国 務 大 臣
        (内閣官房長
        官)      井出一太郎君
        国 務 大 臣
        (総理府総務長
        官)      植木 光教君
        国 務 大 臣
        (行政管理庁長
        官)      松澤 雄藏君
        国 務 大 臣
        (防衛庁長官) 坂田 道太君
        国 務 大 臣
        (科学技術庁長
        官)      佐々木義武君
        国務 大 臣
        (環境庁長官) 小沢 辰男君
 出席政府委員
        内閣官房副長官 海部 俊樹君
        内閣法制局長官 吉國 一郎君
        内閣法制局第一
        部長      角田礼次郎君
        総理府総務副長
        官       松本 十郎君
        内閣総理大臣官
        房会計課長   升本 達夫君
        警察庁長官官房
        会計課長    金沢 昭雄君
        警察庁刑事局保
        安部長     荒木 貞一君
        行政管理庁長官
        官房審議官   川島 鉄男君
        行政管理庁長官
        官房会計課長  關  言行君
        行政管理庁行政
        管理局長    小田村四郎君
        行政管理庁行政
        監察局長    大田 宗利君
        北海道開発政務
        次官      志村 愛子君
        北海道開発庁予
        算課長     高瀬 昌明君
        防衛政務次官  棚辺 四郎君
        防衛庁長官官房
        長       齋藤 一郎君
        防衛庁防衛局長 丸山  昂君
        防衛庁経理局長 亘理  彰君
        防衛庁装備局長 山口 衛一君
        防衛施設庁総務
        部長      安斉 正邦君
        経済企画政務次
        官       安田 貴六君
        経済企画庁長官
        官房会計課長  白井 和徳君
        科学技術庁長官
        官房会計課長  石田  徳君
        環境政務次官  橋本 繁蔵君
        環境庁長官官房
        長       信澤  清君
        環境庁大気保全
        局長      春日  斉君
        沖繩開発政務次
        官       國場 幸昌君
        沖繩開発庁総務
        局会計課長   隈   健君
        国土庁大都市圏
        整備局長    小幡 琢也君
        法務政務次官  松永  光君
        法務大臣官房会
        計課長     近松 昌三君
        法務省刑事局長 安原 美穂君
        外務省アジア局
        長       高島 益郎君
        外務省アメリカ
        局長      山崎 敏夫君
        外務省経済協力
        局長      鹿取 泰衛君
        外務省条約局長 松永 信雄君
        大蔵省主計局次
        長       田中  敬君
        大蔵省理財局長 吉瀬 維哉君
        国税庁次長   磯辺 律男君
        文部政務次官  山崎平八郎君
        文部大臣官房会
        計課長     宮地 貫一君
        文部省体育局長 諸沢 正道君
        厚生大臣官房会
        計課長     松田  正君
        厚生省環境衛生
        局長      石丸 隆治君
        厚生省援護局長 八木 哲夫君
        農林政務次官  柴立 芳文君
        農林大臣官房経
        理課長     降旗 正安君
        通商産業省通商
        政策局長    橋本 利一君
        通商産業省貿易
        局長      岸田 文武君
        資源エネルギー
        庁長官官房審議
        官       井上  力君
        運輸政務次官 小此木彦三郎君
        運輸省船舶局長 内田  守君
        運輸省鉄道監督
        局長      後藤 茂也君
        郵政政務次官  稲村 利幸君
        郵政省経理局長 廣瀬  弘君
        労働大臣官房会
        計課長     橋爪  達君
        建設政務次官  中村 弘海君
        建設省河川局長 増岡 康治君
        自治大臣官房審
        議官      山本 成美君
 委員外の出席者
        会計検査院長  白石 正雄君
        会計検査院事務
        総局次長    鎌田 英夫君
        決算委員会調査
        室長      東   哲君
    ―――――――――――――
委員の異動
六月二十六日
 辞任         補欠選任
  石田 博英君     塩川正十郎君
  菅野和太郎君     増岡 博之君
  三池  信君     大村 襄治君
  塚本 三郎君     玉置 一徳君
同日
 辞任         補欠選任
  大村 襄治君     三池  信君
  塩川正十郎君     石田 博英君
  増岡 博之君     菅野和太郎君
  玉置 一徳君     塚本 三郎君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 昭和四十七年度一般会計歳入歳出決算
 昭和四十七年度特別会計歳入歳出決算
 昭和四十七年度国税収納金整理資金受払計算書
 昭和四十七年度政府関係機関決算書
 昭和四十七年度国有財産増減及び現在額総計算
 書
 昭和四十七年度国有財産無償貸付状況総計算書
     ――――◇―――――
○井原委員長 これより会議を開きます。
 昭和四十七年度決算外二件を一括して議題といたします。
 御承知のごとく、これら各件は第七十二回国会に提出され、本委員会に付託されました。
 自来、第七十五回国会の今日まで、長時間にわたり、予算が効率的に使用されたかどうか等を中心として審査を行い、各省庁別所管の審査を終了いたしました。
 本日は、今日までの審査の経過に基づき、各件についての締めくくり総括質疑を行います。
 なお、質疑時間は、理事会での申し合わせの範囲内でお願いいたします。
 政府におかれましても、答弁は、なるべく簡潔に要点をお願いいたします。
 質疑の申し出がございますので、順次これを許します。森下元晴君。
○森下委員 決算の目的は、予算の効率的な使用、つまり国費がいかに効率的に使われておるか、それを調査したり審議するものでございます。そして国民の前に、予算執行がいかに効率的に行われたかということでございますけれども、私はもう一面、決算の目的というようなものがあるように思います。それは、行政を執行する場合に、法律をいかに運用していくかというのが行政の運営の方法でございますけれども、やはり立法の趣旨というものを常に、もちろん国会もチェックしますけれども、特にこの決算が、金銭的な面だけでなしに立法の趣旨というものを常にチェックして、そして決算の効果を上げていく必要がある、こういうふうに実は思うわけでございます。決算は、予算と違いまして非常にじみな委員会でもございますし、内容でもございますけれども、私は最も大事な国会の活動である、このように実は思っております。
 本国会も残り少なくなりました。本国会で特に私が感じましたことは、いままでタブーにされておりました憲法問題がかなり大きく浮かび上がってきた、私はこれは結構なことだと思います。それから、インドシナ半島から米軍が撤退したということによりましての、いわゆる東南アジアから東北アジアへ緊張が移ってきたということで、後半、防衛の問題、国防の問題安全保障の問題がかなり論議をされました。それから、核防条約の批准にからみまして、核に関する認識が非常に高まってまいった。それからもう一つは、非常に不況が深刻になりまして、さまざまの形で国民生活を圧迫しておる。その中で、特に夢と希望を持って地方自治体が大型の企業誘致を計画した、そのことの蹉跌が始まってきつつある。たとえば、現在は海運が非常に悪うございます。そのために、造船誘致に伴う不況による一時中止とかまた一時休止とか、そういう問題で地方自治体の財政を非常に圧迫しつつある。
 こういうような問題が今回の国会で論議されてきたわけでございますけれども、まず大蔵大臣に、私が先ほど申し上げました、決算の予算と対比しての目的、また取り組み方、そして決算というものは予防決算と言われるぐらい、予算を執行する場合の一つの目安として、やはり古きをたずねて新しきを知る、温故知新という言葉がございますけれども、そういう重要な役をするのだということを、まず大蔵大臣に一言御所見を伺いたいと思
 います。
○大平国務大臣 森下委員の御指摘のように、予算の効率的な使用を確保するために決算の審査が非常に大切でありますこと、御指摘のとおりでございます。
 また、立法趣旨が現実にどのように生かされておるかということをトレースいたしまして、行政の反省の資にいたしますことも決算の重要な目的であることは、御指摘のとおりでございます。
 さらに、決算の審査を通じまして、次に編成さるべき予算に対しまして、どういう点が考慮されなければならないか、どういう点が追加されなければならないか、どういう点が削除されなければならないか、そういった点についての視点を明らかにしてまいることも、決算の重要な目的であると存じます。
 行政府といたしましては、お示しのような点を十分踏まえまして、現実の行政の実践に遺憾のないようにいたしますとともに、次の予算の編成に際しまして、そういった反省を十分に生かすように努力をしてまいりたいと存じます。
○森下委員 次に、憲法問題についてお尋ねをしたいと思います。
 六月二十五日のサンケイ新聞によりますと、ちょうど二十五年前に新しい日本の憲法ができた、制定当時の息詰まるような内容が発表されております。これが残念ながら日本で発表されずに、アメリカのアルフレッド・R・ハッシーという、当時海軍中佐として進駐しておりました方の記録、これがミシガン大学の図書館にあったものを、新聞社がいろんな角度からこれを入手して発表しておるわけでございます。非常に詳細をきわめまして、われわれ、国会の議席、まことに短い歴史しか持っておりませんけれども、われわれの先輩がいかに厳しい占領下で苦労したか、その努力の跡が見られます。
 先ほど申し上げましたように、やはり法を執行する場合には法の精神がわからなければだめだ。ただいま大蔵大臣も同意されましたけれども、日本の憲法の生い立ちが十分わからずして、改憲であるとか、また護憲であるとかいう論争をすること自身が、私はおかしいと思うのです。まず生い立ちをよく調べて、その上に立って、改憲すべきである、また護憲すべきである、そしてまた、たとえアメリカから与えられた憲法でも、いいものはいいのだ、また、日本人の手でつくった憲法でも、悪いものは悪いのだ、そういう前向きな態度で私は憲法問題を、国会の場でもタブー視されずに論議すべき時期がもう来たのだ、こういうふうに思います。
 その新聞の内容の一部分でございますけれども、昭和二十一年の二月四日、ホイットニー局長はこういうことを言っておる。「この草案を日本政府が受け入れぬ限り天皇を護持することはできない。説得が不可能なら力(フォース)も使う。」、いわゆる力によって天皇の地位と引きかえにあの憲法が受け入れられたという、そういうことも実は書いてございます。
 まあ、いろいろ芦田小委員会、これは秘密の委員会でございまして、第九十帝国議会は憲法国会であった。そして戦争放棄という、世界に例のないような理想を掲げた条文がつくられた。その中で、特に戦争放棄についてはマッカーサーが直接筆を入れた。日本人の意思でなかった。それをいかに苦労して、自衛のための力を持てるのだというふうに解釈できるように直していった過程もあの中には見られます。
 そういうことで、私はお尋ねしたいのは、法制局おいでになると思いますけれども、アメリカは、非常に民主主義で自由な国でございます。二十五年すれば秘密の議事録でも公開するのだ。わが国では、これはいつまでも秘密で葬っておくのかどうか。いわゆる適当なこういう時期にこそ堂々と国民の前に、憲法が制定せられた由来を公開すべきではないか、こう思うわけでございますけれども、御見解をお聞かせ願いたいと思います。
○角田政府委員 憲法の制定経過につきましては、すでに憲法調査会が、かなり詳細な報告を公にされておられるところであります。私どもの憲法資料調査室におきましては、そういう資料を中心にして、現在それを管理し、また、いろいろ補充的な調査をやっているわけでございますが、私どもに関する限りは一切の資料は全部公開するたてまえにしておりますので、業務に支障がない限り、何ら公開することについては異論はございません。
 なお、芦田小委員会の記録につきましては、これは国会の方で保存しておられるところでございましょうから、私どもから申し上げることではないと思います。
○森下委員 国会の方の法制局、おいでになっていますか。――いないようてございますから、内閣の方は、いまの御答弁を了承いたします。本当に知りたいのは、やはりその秘密会、芦田小委員会――その内容は、何か国会法でこれを非常に厳重にチェックしておる。国会議員は、個人的には、メモをとらないとかコピーをとらないというような条件ではひそかに見せていただくように、これはまあ新聞に書いてございますから、アメリカでああいう形でもうすでに公開されている以上、私は、やはり憲法という重要な問題、しかも生い立ちをここらではっきりさす時期が来ておるのだと思います。この点、ひとつ前向きで御検討を願いたいと思います。
 次に、防衛の問題に移りたいと思います。
 防衛の問題も、御承知のようにわが国の安全保障の問題、外交とか教育と同じように、いわゆる民族の生存問題という立場で高い次元で論ぜられなければいけない問題でございます。この点について、国会にはいろんな機能がございます。たとえば特別委員会の中には公害対策もあるし、また交通安全もあるし、また科学技術もあるし、いろんな特別委員会までございまして、そして専門的に審議をやられておりますけれども、安全保障に対する委員会というものは、ただ内閣委員会の中に国防関係の一部がぶら下がっておるようなかっこうで、一番大事なことが審議されない、また、そういう機関がないということに、われわれは不満を実は感じます。そういう点で、安全保障に関する特別委員会というようなものを早急につくっていただきたいと私は思うのです。その中で、国防問題を初め、特に最近浮かび上がってまいりました核の問題等につきましても審議ができるように、タブー視しないように、堂々と委員会で討論できるように、そういう機会を実はお願いしたいと思うわけでございますけれども、もし関係の閣僚の方がおいでになりましたら御答弁を願いたいと思います。おらなければ、私の要望だけにとどめておきます。
○斎藤(一)政府委員 大臣がおりませんので、かわってお答えしたいと思いますが、ただいまのお話は、自衛隊に対するいわゆるシビリアンコントロールの問題に関連があるかと思うのですが、いわゆるシビリアンコントロールの一番重要な柱は、国会の自衛隊に対する統制というかっこうでございます。ただいまのところ、国会の統制というのは、通常、予算あるいは法案の審議を通じて行われておるのでございますが、現状では、先ほど御指摘のように、防衛に関する法案等を専門に審議する委員会は設けられておりません。そこで、現在のように防衛についていろいろ見解が分かれており、いろいろ論議が交わされる際に、ただいま御提案のような、国会に防衛問題を専管する委員会が設けられてはどうかということでございますが、もっぱら国会のお決めになることでございますけれども、防衛庁としても、そういうことになればなお審議が十分に行われるのではないかということで、防衛庁長官もそういう考え方を申し述べております。
○森下委員 細かい問題を防衛庁の方にお尋ねしたいと思っておりますけれども、時間の関係で省略して、核の問題について申し上げたいと思います。核の平和利用の問題、これはでさましたら科学技術庁長官、おいでになっているので、考え方だけ御答弁願いたいと思います。
 実は核の平和利用につきましては、私は、将来の航空産業とかその他の成長産業と同じように、たとえば軽水炉発電、こういうものは将来の日本の知識集約的な、いわゆる産業用輸出製品としてもかなり力を入れなければいけないと思うのです。それが核というとすぐに核武装という思想につながりまして、これもタブー視されておる。「むつ」のように、ああいうような悲劇的な結果を得るわけでございます。
 いままで科学技術庁とかまた通産省の方で、この核の問題、特に原子力発電等につきまして御熱心にやられておりましたけれども、われわれ勉強いたしますと、その方向が少し間違っておる。
 たとえば軽水炉発電、これがいま世界じゅうでは約八〇%の需要を持っておりますけれども、わが国では核融合とか、また高速増殖炉、そういう方向にかなりの金を入れまして、軽水炉についての研究が非常におくれてきた。今回の核防条約の仮に批准をした場合に、非常に査察を受けますけれども、これとても自主査察という名前はございますけれども、実際は日本にはその技術者というものはほとんどおらない。ほとんどがよその国から来て、厳重に査察される、こういう仕組みになっておるようでございます。森山科学技術庁長官のときに軽水炉についての研究費がかなり出されまして、われわれも少しは安心しておりますけれども、今後特にこの軽水炉の開発につきましては、もう西ドイツなんかは、たとえばブラジルとかかなり輸出産業としても貢献をし得るだけの技術開発をしてしまっておる、こういうことを考えまして、私は、軽水炉の開発について科学技術庁がまだまだ力を入れていただきたい、このように思うわけでございますけれども、簡単で結構ですから、御見解だけをお伺いいたしたいと思います。
○佐々木国務大臣 主として軽水炉に対する安全研究が日本は大変手薄じゃないかという御質問が焦点かと存じますが、それでよろしゅうございましょうか。――御承知のように油のみに日本は頼れませんから、といって、いまお話のございました核融合とかファストブリーダーというのは相当先でございますので、その間どうしても現在のところでは、軽水炉に頼る以外に方法がないわけでございまして、ただ、軽水炉が、お話のようにドイツ等では、アメリカから輸入した技術にもかかわらず、安全問題に対して非常な研究の積み重ねをして独自の技術を築き上げているじゃないか、日本はいまなおもってアメリカから輸入した技術の改善に対して、特に安全問題に対して余り研究の成果を見せていないじゃないかという御指摘でございまして、全くそのとおりでございます。
 軽水炉は重大事故というのは起きぬような仕組みになっておりますけれども、まだ技術が未熟なものですから、これに対する小さい故障と申しますかが相当多数生じております。日本は、特に安全を大事にしておりますので、丹念にこれをとめまして完全な修理をしておるわけでございますけれども、しかし、今後ともそういう小さい故障が起こるのは、安全の問題もさることながら、効率の問題等から見ましても好ましくありませんので、特に安全の面に注意しながら小さい故障が起こらぬようにしなければいかぬということで、ただいま原子力研究所に二、三年前から思い切ってそれに取っ組ませまして重点研究いたしまして、ことしからセンターをつくりまして、軽水炉の安全に関して専心にただいま研究させまして、大分成果が上がっております。
 同時にまた、九電力あるいはメーカー等におきましても、従来のままではいけないというのでそれぞれ力を合わせまして、その問題の故障の焦点が大体明確になってまいりましたので、その解決に努力したいとせっかく準備中でございます。
○森下委員 最後にお尋ねしたいのは、非常な不況によりまして、もう各地で大型のいわゆる設備投資というものが休止しつつある、また中止しつつある。これによって地方財政が非常に圧迫を受け、地方住民が非常に不安な状況に陥っておる例がたくさん出ております。たとえば福井県でも、先行投資をやりまして、そのいわゆる金利の重みに耐えかねておるというような例もございます。それから造船を例にとりましても、三重県の鈴鹿市の問題とか、それから鹿児島県でもそうでございます。また徳島県の橘湾、住友重機が来るようになっておりましたけれども、漁業補償を払ってしまいながら、これが休止かまたは中止のような状況になっておる。地元の者は非常に不安な気持ちでおるのです。
 これもすべて経済の不況、特に海運関係はオイルショック以来非常に船腹が余ったり、また、スエズ運河の開通によって大きな船は要らない。御承知のように日本の造船は、世界の造船量の約半数を占めておりまして、これがかなりキャンセルされたり大変な事態になっておるようでございます。長崎の林兼造船所なんかでも、十五万トンのタンカーを一隻つくるごとに四、五億の損をする。造船が不況になりますとやはり鉄鋼の方も連鎖的に不況になっていくというようなことで、企業そのものも非常な苦境に陥るし、また、それによって、夢と希望を持って地方自治体がいわゆる先行投資の形で金を借りて用地を買収したりした金利まで払わなければいけない。また補償までしてある。補償された漁民は、これが万一中止になった場合にはまた税金の対象になる。漁業補償ということで補償を受けてそれが返せないという心配もございますけれども、税金の対象になる。いろいろな面で、そういう波及した困難な問題が起こっておる。
 そういうことで、地方自治を預かる自治省としての考え方と、最後に大蔵大臣に、ただいまの地方自治体が非常に困っておるということについて、簡明で結構でございますから、私は総理がおいでになったらすぐにやめることになっておりますので、できるだけ簡単にひとつ考え方を御答弁願いたい。先に自治省の方お願いします。
○山本(成)政府委員 森下委員ただいま御質問の、用地取得あるいは漁業補償等の補償に関連いたしまして、経済の大きな変動に伴う金利負担なりあるいは元金償還が非常にうまくいかなくなった、これについて地方団体に対する援助措置がないかというふうな御趣旨になろうかと思います。
 申し上げるまでもなく、四十八年度途中から非常な経済変動で困っておる例がぼつぼつ出てまいりまして、森下委員御出身地の徳島県におきましても、橘湾の例の問題が出ております。私どもとしては、漁業補償でありますとかそういう補償の内容、あるいは土地取得の態様なり目的に照らしまして、この問題は長期に見てどうするかということ、あるいは短期に見てどういう問題があるかということがいろいろからまっておりますので、また、対象になります団体がふところの小さい市の場合あるいは県の場合といったようないろいろ段階に分かれますので、いずれにいたしましても資金の問題として、私どもとしてはよく地元と話し合って、問題を最小限度に解決するように努力をいたしたいと思います。
○大平国務大臣 進行いたしております不況で、私経済はもとより公経済にも深刻な影響を与えておりますこと、御指摘のとおりでございます。地方財政に対する措置といたしましてどうするかという問題でございますが、御案内のように、そういった状態を踏まえまして地方財政計画が衆知を集めてでき上がっておるわけでございまして、まず、政府といたしましては、この計画をもくろみどおり実行してまいるということに目標を置いておるわけでございまして、その計画の枠内におきまして機動的に問題を処理し、それでなお足らないという場合におきまして次の手だてを考えてまいりたいと思っております。
○森下委員 終わります。
○井原委員長 原茂君。
○原(茂)委員 きょうは二、三、総理を中心にお伺いをいたしたいと思いますが、決算委員会としては久しぶりの総理の御出席でございますから、その前に、時の問題などもあわせて少しお伺いをしておきたい。
 最初に、決算委員会の問題について総理のお考えをお聞きしたいと思うのですが、長い間決算委員会を経験してまいりましたが、残念ながら、非常に重要であると口には言われております、予算・決算と言われる出口の決算に関しましては、非常にこれが軽視されているといいますか、総理大臣以下、決算なんかはという非常に軽んじた気持ちがありありと見えておりまして、きょう総理の出席に関しましても、少なくとも四時間以上の時間がなければと、先々週あたりからそのことを言ってまいりましたが、依然として、きのうになりますとやはり二時間半以上はだめだというような、本来ですとそれならやめましょう、延ばしましょうと言いたいところですが、やはり四十七年度の決算、できるだけ早く上げて、決算を本来あるべき姿に戻していきたいと考えるわけですが、各閣僚にしても同じような風潮が総理と同じにあるというのが現状でございますが、このような状態は非常に遺憾でございますし、自今、このような締めくくりのありますときに、今回のような時間のきわめて常識外の短い制限がありました場合には審議に応じないというようなことを、深く各委員とも決意をしているわけであります。これは与野党一致の考えであります。ぜひひとつこういうことのないように、総理を中心に、決算に関する限り予算同様の重要な関心をお持ちいただき、十分な時間をおとりいただくよう、ひとつ垂範をお願いしたい、このように思うわけです。
○井原委員長 ただいまの原委員の御発言につきましては、与党委員の中からも同意見の発言が森下委員において行われたわけでございます。委員長におきましてもまことにもっともなことと存じますので、政府におかれましても、本委員会の審査に支障のないよう十分な協力をされるよう、委員会を代表いたしまして、厳重に委員長から申し入れをいたしておきます。
○三木内閣総理大臣 原委員の御指摘のとおり、決算は納税者の立場に立っての重要なものでございまして、大変に出席の時間が少ないことは相済まぬです。決して内閣は軽視しているわけでない。予算と決算というものはきわめて重要な、国会における審議の項目、審議の対象であることは明らかでございますから、十分尊重してまいらなければならぬと考えております。
○原(茂)委員 ぜひお願いをいたします。
 そこで、であるからお願いをしておきたいのですが、きょうの私どもの質問に関しましても、総理大臣は特にお答えをいただく中で、しばしば聞いておりますが、その状況説明等がある種の特徴があって、私ども非常に参考になることが多いわけでありますか、時間が非常にない前提でございますから、各質問者とも非常に短い時間でお尋ねをいたしますので、その意味では、どうかお聞きいたしましたことにきわめて簡潔に、状況説明抜きで、各閣僚もあわせて、御答弁をいただくようにお願いをしておきたいと思います。
 そこで最初に、本論に入ります前に二、三お伺いしたいのですか、まず第一は、総理が今国会に臨むに当たりまして、いわゆる重要法案というものを相当数多く何とか成立させようという決意をなさいました。ところが、国会にはいままでの長い間の慣習で、決まったものではないのですが、一国会一重要法案というのが常識ではないかというようなことが当然のことのようにいま言われて、総理の数点にわたる重要法案に執念をお持ちになる態度に対して、少しく冷笑をする向きもある。私などは、やはり国会が一国会一重要法案なんというばかなことはない、国民にとって重要である問題は数法案であろうが何法案でもやはり審議、成立をさせる、これはわれわれの義務だという考えを持っている。特に独禁法に関しては、御存じのようにいま参議院へ回りましても、自民党の中ですら、保革ではなくて革保連合の状態であるというようなことが公然と言われて、いかにも自民党、社会党が逆になって、社会党に追随する自民党、こんなばかげた国会運営があるかと言わんばかりのことを、枢要な地位にある人までが公然と口にしている。総理もお聞きになっていると思う。
 私は、前段申し上げましたように、一体、一国会一重要法案なんというばかげたことは破るべきだ、総理に賛成であります。独禁法に関しても、参議院のいまの段階を見ると、非常に危険だという状況にあります。独禁法に対する見通しをお聞かせいただくのと、国家、国民の立場から、一体、総理の、この議会に対する重要法案をお出しになったものを何とか成立せしめようとお考えになっている現状をどうお考えになりますか。二点に分けて、状況説明は結構ですから、どうか簡潔に所信をお伺いいたしたい。
○三木内閣総理大臣 自民党という政党は、名前のごとくきわめて自由な政党である。決まるまでの間にはずいぶん議論があるわけです。これは何も抑えない政党である。みんな自由に発言をしている。しかし、決まるときには、御承知のように衆議院においても一決して、国会の、ごらんになりましても、本会議でも整然とやはり独禁法の改正に賛成をしたわけであります。過程はそれはまあ、どこの政党でもそういう面があると思いますが、自民党という政党はきわめて自由な発言が認められておるというところがいいところだと私は思っておるのですよ。これを出ていって抑えたりしないように、皆自由に言って、そして結局決定したことに対しては皆が一致する、そういうことで、参議院はきょうも政審を十時から開いていろいろと審議をしておるようですが、必ずや参議院の良識を発揮して、そして、ほかの法案もございますけれども、この国会にぜひ成立をさしてもらいたいと願っておるわけでございます。
 私はまた、一国会一重要法案というのは天下太平のときであって、こういう大きな転換期には必ずしもそういう従来のパターンではいかない、幾つもの法案を国会の審議を経て国家、国民のために成立させなければならぬ場合がある。今度三木内閣が成立したのは、あのような政治危機のさなかに、それは何かと言えば、一つにはやはり政治に対する不信と、狂乱物価などをめぐって自由経済体制に対してのいろいろな国民の不安、これにこたえなければいかぬ、これが三木内閣というものが成立した大きな、国民に対しての責任である。そういうことで、原議員ごらんになっても、相当苦労しておるわけでございます。やはり政治が国民の期待にこたえないということになれば、日本の議会制民主主義というものは国民から離れてきてしまって、国民から離れた議会というものはありませんよ、国民の理解と支持を受けなければ議会政治というものは続いていくものでない。そういうことで執念を燃やしたものでございます。
○原(茂)委員 そこで、その問題の結論として、万が一独禁法が参議院を通過しない、成立しないといったときに、独禁法、どうなさいますか。
○三木内閣総理大臣 これは参議院の審議にゆだねられておるのですかち、参議院の審議を拘束することを私は申し上げるわけにいかぬが、やはり国民の声も独禁法を通してもらいたいというのが声ですから、この良識に参議院はこたえてくれるものと期待をいたすわけでございます。どういうふうになるかということは、これは参議院の審議にゆだねなければならぬということでございます。
○原(茂)委員 それから、もう何回も総理には質問がされていますが、解散は総理のもとで、あるとすれば、どんなときに解散があるのでしょうか。
○三木内閣総理大臣 私は、経済界も大変な時代であるし、物価も鎮静したといっても、まだやはり物価を引き上げる要因というものはあるわけですし、また一方において不況といいますか、総需要管理政策のもとに経済界が非常に不振な状態にあり、マクロ的に見れば上向いてはきておるけれども、ミクロ的に見ればやはり非常に困難な企業もある、こういうふうな、日本がいままでかつて経験しないような非常に困難な時代でございますから、解散というものをいまやったら得だとか損だとかいって私は考えないのですよ。ある程度やはりこういうふうな、いま当面の問題というものに見通しを立てなければ、解散というものはやるべきではないと考えておりますから、正直に言って、私の頭の中にいま解散ということはないのですよ。これが私の正直な考え方でございます。
○原(茂)委員 いまのような国会の、特に自民党の三木総理を取り巻く状況など判断いたしまして、国民の相当部分が、もう三木さん、いやになってやめちゃうんじゃないか、三木さんがもう辞任をするんじゃないかということを口にする人まであるんですね。解散に関しては確かに何も考えておいでにならない。しかし私は、やはり総理とすれば、どんな状況になったときに解散があるか、解散に対してはどういう状況のときに考えるといったような何例かがあってしかるべきだと思いますから、もし答えられるならもう一度その点に答えていただくのと、解散は別といたしましても、現在のような状況の中で、独禁法もだめになった、核防もしかり、何もだめというような状況になったときには、総理がみずからもう、いわゆる自民党に警鐘を打つ理由もある、あるいは国会に対する、議会そのものに対する一つのサゼスチョンを与えようというようなことも含めて、辞任をなさるということがあり得るのではないかというふうな危惧があるのですが、この二点、もう一度お答えいただきたい。
○三木内閣総理大臣 まあ原議員ごらんになっても、各国とも、大きな世界的な転換ですから、各国の政権を担当しておる者は非常な苦労をしておるのですよ。私の苦労なんかは、まだそういう苦労に比べたら、そんなに大きな苦労だと思ってないぐらいですよ。大変な苦労を、ヨーロッパを見てもアメリカをごらんになってもそうでしょう、大きな転換期。これはやはり政権を担当する者が当然受ける試練ですよ。私は、何も三木内閣は行き詰まったと思ってないのですよ。ますますやはり、国会が終了いたしましたならば構想を新たにして国民の負託にこたえなければならぬと考えておりますから、そういう考えは全然持っていない。まあ私自身は、今日の日本の政界は必要とすると、そういう責任と自負を持っておるということを申し上げておきたいのであります。
 解散は、任期が来年まであるわけですから、その間にはしなければならぬでしょう。まあそれだから、いま言った損とか得とかいうのではなくして、国民の審判を仰がなければならぬような、そのときの諸般の社会情勢も、やはり解散というある程度空白時代がありますから、それをやっても差し支えないというような情勢を考えて、解散というものは、もう来年だけですからね、任期はそうたくさんあるわけではないですから、そういうことですから、いま考えておりませんが、もし考えるとするならば、そういう条件のもとにおいて考えたいと考えております。
○原(茂)委員 そこで本論に入りますが、最初に、韓国と日本、対米国との関連における外交上の防衛問題に関して二、三お伺いいたします。
 現在まで国会で論議をされました様子でございますとか、あるいは韓国における対米関係の報道されております内容ですとかいうようなものは大体頭に入れた上でお伺いをいたしますので、冒頭に申し上げたように、端的なお答えだけまずお伺いをしたいと思うわけです。
 この二十四日にハビブ国務次官補が議会において証言をいたしましたが、その証言の中で、「米国が対韓防衛公約を順守しなければ、東アジアにおける力の均衡に基本的な変化が生じ、日本は自らの安全保障および米国の軍事的カサの意義について再検討せざるを得なくなるだろう」こういう言明をされましたね。これは報道されていますからおわかりだろうと思う。質問に立ちましたソラーズ下院議員が、これは民主党の議員でございますが、日本による再検討が再軍備につながるのかと、こう質問いたしましたところ、次官補は、仮定の問題だから余り触れたくないがと言いながらも、「日本が再軍備を真剣に考慮する可能性は十分にある」と明言をいたしております。このハビブ次官補の言う日本の再軍備とは一体何でしょうか。
○宮澤国務大臣 それは、もしそういうことをハビブ氏が言ったといたしますと、私の方がむしろ、どういう意味でハビブは言ったのであろうかということを考えるくらいでございまして、わが国がいわゆる再軍備というようなことを考えていませんことは明らかなところでございます。
○原(茂)委員 アメリカの側から言うと、わが国の自衛隊中心の戦闘装備あるいは戦闘力、防衛力、自衛力というようなものは、一つには、ある意味でもう老朽化している、役に立たない、したがって急速にアメリカの考える近代化された装備に改めなければいかぬ、いかに核の抑止力の中に、かさの下に入っていても、現在のような日本の持っている装備、あるいは訓練されているあの状況を見たときに、戦力とは考えられない、したがって更新された、近代的な、アメリカの期待するようないわゆる再装備がされない限り、どうも軍備とは考えられない、言えないというようなことが一つあるのか。もう一つは、わが国が、軍隊ではない、軍隊ではないと今日まで言ってまいりました、憲法に遠慮をした皆さん方の言い方で、とにかく自衛力、自衛力ということで、軍隊ではないといったそういう言い方が、いわゆるアメリカに配慮をされて、日本に対する遠慮から、もう少し堂々とわが国の遠慮を、いや必要があれば海外出兵もあり得る、あるいは必要があるならば、専守防衛と言いながらも先手を打った攻撃態勢をとることもあり得るんだというようなことが堂々と言え、それに適合したいまの軍備があるんだということも国内に知らせるべきだというようなきっかけをつくってやろうというので、再軍備が日本において真剣に考えられることがあるんじゃないか、この二つのうちのどっちかをアメリカが考えた、配慮をした、その結果再軍備という言葉が正式の議会における証言として出てきたんではないかというふうに考えられますが、いかがでしょうか。
○宮澤国務大臣 わが国の防衛力につきまして、国内では国会等でいろいろ御議論がございますわけですが、よそから見て、外国から見ますと、ともするとGNP等々から見て、いわゆる経済大国としてはきわめて少しのものしか持っていない。ごく通常の会話のときには、軍備なき日本というようなことを外国人が時としては申す程度のものでございます。したがって、一部には、それが日本のいわゆるただ乗りである、フリーライドであるというようなことを、ごく無責任な意味では言われることがしばしばございます。しかし、政府の責任のある者が国会においてそういう意味で申したとは私は思わないので、恐らく、仮にハビブがそういうことを言ったとしますれば、これだけの経済力があるんだから、もう少し防衛力を高められるのではないかという気持ちがあるいはあったかもしれません。しかしそれは、それ以上具体的な意味合いを持つものではないと私は思います。
○原(茂)委員 少なくとも日本という、アメリカにとっては全然属国でも何でもない国家に対して、その再軍備をするであろうとか、しないであろうということを、政府の要路にある人が議会で正式発言をするようなことに対して、いまのような、であろう、こんなふうに考えます程度でほうっておくことはよくないと思う。やがて外相もお会いになります、あるいは総理も八月にはフォードとの会談を行うわけでございますが、そのときには、こういった言辞は戒める、あるいは真意を聞くというようなことが必要だと思いますが、いかがですか。
○宮澤国務大臣 まず、ハビブがどういうことを言いましたのか、それはひとつ確認をしておきたいと思いますけれども、よその国のことをああしてほしい、こうしてほしいなんて言っても、そんなことはできぬことでありますから、もしそう言ったといたしましても、これは問題にするに足りない。もともと、そういうことを言う資格も権限もない人の発言だと思わざるを得ません。しかし、そう申しましたかどうか、これは一度確かめておこうと思います。
○原(茂)委員 そういう見解でこれに対処しようとなさるなら、これからアメリカに対する日本の見解の表明、アメリカのいろいろな問題に対するわが国の批判というものを、もっと窮屈でなくて、遠慮をしないで、自由におやりになる必要がある。いままでアメリカに関しては、日本の外務大臣であろうと総理大臣であろうと、何か言おうとするときはびりびりしていて、ほとんど的確なものを言っていない。いまのように資格のない者が勝手にほざいているんだから、そんなことはもう問題にならぬというようなことを平気で今度はこちらでも言うというぐらいのことを、ぜひ腹を決めておやりいただきたいと思います。これに対しては答弁は要らない。
 そこで、時間の関係でもう一点お伺いいたしますが、従来アメリカはそういう態度をとってまいりましたが、今回もまた、この関連において再びその態度を表明していることの特徴の一つは、韓国の防衛というのは、その最重要目標というのは日本の安全保障にある、日米国交堅持をしようということにある。アメリカが韓国を防衛する最重要目標は日本の安全保障にあるということをしばしば言ってきていますし、今回もその態度の表明がありましたが、これはそのとおりだとわが国の政府もお認めになりますか。
○宮澤国務大臣 アメリカにとりましてわが国との友好が非常に大事であるということは、これは疑いのない事実であると思いますけれども、米韓の関係は米韓条約でできておるものでございますので、何も韓国のためでない、日本のためなんだというようなことは、巷間ではときどきそういう話を聞きますけれども、私は、これは韓国に対して失礼な話であると考えます。
○原(茂)委員 失礼な態度をアメリカがとっているというふうに解釈する以外にないわけです。事実、そのことが何回も言及されているわけでございますから。
 それから、仮定には違いないんですが、このハビブの言明に関連いたしましてもう一点、朝鮮半島での米国の公約が日本にとって具体的にどのような意味を持っているのかという点、非常に重要だと思うのです。と申しますのは、アメリカが対韓防衛の義務を負っている、約束をしている、そのことが日本の防衛にとって非常に重要だということは間違いない。アメリカがそう言っている。一体、韓国の守られるということが日本の安全にとってどういうかかわり合いがあるのか。非常に重要なかかわり合いがあるとするなら何なのか、この点をひとつ。
○宮澤国務大臣 韓国とわが国とは、歴史的に見ましても、地理的に見ましても、非常に近い関係にございますので、韓国の安全が維持されるということは、朝鮮半島の平和が保たれるということは、わが国の平和と安全にとってきわめて緊要な関係があるというふうに政府は考えております。
○原(茂)委員 このハビブの言明の中にもう一つ、ちょっとひっかかる問題がある。人権問題が、依然として韓国には憂慮すべき事態にある。まあいろいろなことを言いながらいまの韓国における人権抑圧のあの問題を、わが国に関係のある問題では金大中、金東雲、まだ問題が解決していないというのを含めた、その後のまた非常に強圧的な人権抑圧の現在の施策というものは、非常に憂慮すべき事態のままにあるけれども、そのことよりも韓国の防衛の方が優先して考えられるべきだと、アメリカの態度の表明がありました。
 私はここでお伺いしたいのは、アメリカですら、韓国における人権問題が非常に憂慮すべき事態にいまある、そして朴政権は国内政策を正当化していくためにいろんな無理をしているんだということを言っているのですが、わが国もこの点ではアメリカと同じように、いまの韓国の事態は人権抑圧の非常に憂慮すべき事態が深刻に発展しているという理解をいたしておりますか。
○宮澤国務大臣 韓国における市民生活あるいは市民の権利、自由等が、わが国におけるそれとは同じでないということは、政府も存じております。また、いわゆるインドシナ半島の新しい情勢以来、韓国政権が万一の場合に備えて体制を強化しておるということも、政府は存じております。しかし、他国の政治のあり方について、われわれと体制を同じくするもの、異にするものを含めて、批判をいたさないというのが政府の方針でございます。
○原(茂)委員 従来と同じ答弁に終始しただけですが、そこで、もうちょっと突っ込んでお伺いしたいのですが、このハビブの言明の中にも、いま朴大統領はいかにも北の脅威があると宣伝をして、そうして韓国の国民に対して警戒心を起こさせる、いつでも非常事態に備えるような体制をつくらせるために、北の脅威がいかにもあるように宣伝しているんだと言わんばかりに、ハビブは実はこの言明の中で言っているのです。ですから、アメリカに言わせますと、北の脅威がそんなにいまあるとは思っていない、こういうように考えていることは間違いないと思うのです、それほど差し迫ったものではないと。しばしば外務大臣の国会における答弁も、いま北の脅威が非常に差し迫ったものであるとは考えないという答弁もございました。
 アメリカも軌を一にしてそう言っているわけですが、であるにもかかわらず、ここでまた、きのうフォード大統領がわざわざ、韓国に戦術核兵器のみならず戦略核兵器までも配備をいたしております、いつでもこれが発動できるようになっておりますというようなことを言っているこの態度は、少し矛盾をしているんじゃないかと思います。例のベトナムで十七度線の敗退をいたしました米国、大敗北をやったその十七度線が三十八度線にいまや戦火の危険が、アメリカのこの態度によって、むしろぐっと移動させられてきている。あるいはアメリカ、あるいは韓国の何らかの必要によって、十七度線のアメリカの面目失墜を挽回するための手段か、あるいは他の何の理由があるか知りませんが、三十八度線にずっとこの危険な状態らしいものがあるように、あるいはあると思われるように移動させてきているという、政治的な、戦略的な配慮が動いているから、必要以上に、またくどく、きのうもフォード大統領の、戦術、戦略両核兵器の装備があり、いつでも発動できるんだという、いわゆる抑止力の強調をするというようなことが行われているんだと私は思うのです。
 この点に対して、たとえばこの二十日にシュレジンジャー国防長官も、必要があれば韓国はもとより日本の防衛のためにも核兵器は使います、こういうことを言明している。
 一連のものを考えますと、どうもわが国の政府も、北の脅威がそう緊迫、急迫した状況にあるとは思わない、こういう見解はアメリカと一緒でありながら、なおかつ、次から次にこの数日のアメリカの責任者の発言を見ていると、何かこうわざわざ、ではあるけれども、核兵器を使う、何を装備してありますと、いままで発表しなかった、韓国にこういうものがあるということすら発表するという、アメリカのタブーのようなものを破ってまでこういったことを発言する。そうして、それにつれて、韓国の防衛のみならず日本の防衛にも原子力兵器は使うのだ、核兵器は使うのだという、こういった発言までしている。何かこう、十七度線が敗退に終わった後、三十八度線へこの危険らしい要素、何かあるらしい雰囲気をわざわざアメリカ、韓国は、何らかの思惑のもとに移動させているような気がいたしますが、そういう見解はいかがでしょう。
○宮澤国務大臣 アメリカのインドシナ半島撤収、あるいはそれに続きました北鮮の金日成主席の中国訪問等々のころに比べますと、ただいま、やや情勢は落ちついてきたかに考えられます。しかし、戦争というものは誤解、誤算あるいは誤った期待から生まれ得るものでありますから、恐らく、米国がたび重ねて韓国についての防衛をいろいろな意味で強調しておりますのは、そのような誤算、誤解を関係各国に与えたくない、そこから戦争が起こるという危険を防止したい、そういう意図にあるものと私どもは判断をいたしております。
○原(茂)委員 そういう意図にわが国も協力をして、今度総理がフォード大統領と会う、その会談の主要テーマに韓国の防衛を入れる、あるいはアメリカ、韓国、日本との防衛問題の関係を主要なテーマの一つに置く、その必要から大統領との会談の前に、韓国とのこの問題に関する、いわゆる理解を得るための会談もできるなら持ちたいというような意向が政府にあるようですが、一体わが国も、いま外相が言われたようなそういう意図に協力をするという態度で三木総理はフォード大統領と会う、そうして主要テーマに韓国問題を選ぶということになる、そういうことになりますか。総理から……。
○三木内閣総理大臣 アジア情勢がことに激動をしておる今日でありますから、そういうアジア情勢全般を踏まえて率直な日米首脳間の話し合いをしてみたいと思っておりますが、その中には韓国の問題、いわゆる朝鮮半島の問題も当然にこの話題の一つとして取り上げられますが、それは韓国に対して日米の協力ということを、何かこう具体的に取り決めるとかなんとか、そういうのでなくして、アジア情勢全般の相互の理解を深めるという意味で話をしたいと思っておるわけでございます。
○原(茂)委員 総理はまあそういうつもりで行こうとしたら、特に注意があって、やはり韓国問題、特に防衛問題は主要なテーマになるからという注意が間々、総理の周りから出されているという新聞報道もありますよね、総理はそのつもりでいても。どうも、いま言ったように、アメリカの何らかの意図に日本も協力するという態度をいまとっているに違いないとしか思えない。
 私は違った角度からお伺いしたいと思うのですが、いまのアメリカの防衛、とにかく外交全体の中でこの地域を見ましたときに、たとえばタイの例ですね。タイは最近非常にアメリカに対して冷たい態度、ベトナムの敗退以来は非常に冷たくなっている。何かこう急転したタイの対米外交というものを見ると、日本でも盛んに前言いました、ヤンキー・ゴー・ホーム、早くアメリカ帰っちまえ、いまでも学生を中心に、きょうもあしたも、やはり米国に対する反対の意思表示をするデモンストレーションを行おうということが、日に日に大きく燃え広がっている現状であります。ヤンキー・ゴー・ホーム。このタイにおけるアメリカに対する急転した外交の状況、それに引きかえていま言っている韓国の方は、ああいった、いま予想されるいろいろな事情があって、これはもうそれとは逆に、いままで以上に今度はアメリカに対してずっといてくれ、いてくれ、強いて言うならヤンキー・ステー・ヒアというんでしょうか、いてくださいよ、こういって非常にすがりつくように、アメリカ、アメリカという状態に韓国はいまなりつつあります。
 こういう状況を見たときに、私がちょっとわが国の外交上思いますのは、もしタイや韓国と比較をいたしました場合に、日本はいまどちらに似ているんだろうか。対米外交の点で、タイに似ているのか韓国に似ているんだろうか。この点、やはり客観的に国民の側からいうと疑念も持ちますし、知りたいところなんですが、総理がお考えになって、いまのタイ、韓国、ヤンキー・ゴー・ホーム、ヤンキー・ステー・ヒア、こういった両国のきわめて際立った違いが同じこの地域で出てきているこの状況の中で、非常に重要な存在と言われる、アメリカにとって不可欠のいわゆる防衛国である日本というようなものが、一体いま、タイに似ているのか韓国に似ているのか。対米外交のウエートが一体どっちにあるんだろうという点を、ひとつ総理からお聞きしたい。
○三木内閣総理大臣 日本とアメリカとの関係についてタイ型であるか韓国型であるか、そういうようには考えないで、強いて言えば日本型であるということでございます。
○原(茂)委員 時間がないので、これはもうちょっと細かく言って、私は、どちら型でもないんだ、日本型だという、その日本型が大変移動を来している、ウエートを少し変えているというように思いますが、これは別のときに論ずるといたしまして、いまの総理の、日本型だ、どちらにも類していないんだということを、一応お聞きいたしておきたいと思います。
 それからもう一つ、何らかの事情でアメリカが、ベトナムのように韓国から手を引くということが万が一あったというときに、日本の現在の防衛実態は変わってきますか。アメリカが韓国から手を引くということがあったときには、一体わが国の防衛の実態は変わってくるのかどうか。現在のままでよろしいのかどうか。
○三木内閣総理大臣 アメリカと韓国との間には米韓条約を持っておるわけですから、アメリカは義務を負っておるので、その義務をアメリカが簡単に放棄するとは私は思わないので、どうもそれがなくなった場合という、そういうふうなことは当分私は考えてはいないわけでございます。
○原(茂)委員 総理が考えていないのか、防衛庁も考えていないのか知りませんが、アメリカのフォード大統領がきのう声明をしたように、アメリカの国益を中心に韓国の防衛も考えるんだ、アメリカの国益を中心にベトナムの防衛も考えてきたんだ、アメリカの国益を中心にいままでの国際的な外交なり戦力を使った争いなりをやってきたんだ。常に国家的なインタレストというものが中心になることは間違いない。このときに、ベトナムには現に撤退という事実があったんだ。ついきのうありました。韓国の余りにもひどい人権じゅうりんあるいは人権抑圧というようなことからする何らか大きな政治的な変化が起きるようなことがあったときには、アメリカが何が何でも韓国の防衛に任ずるということがあり得ると考えるとしたら、わが国の防衛の責任者、わが国の政治の責任者としては、非常に怠慢だと私は思う。現在までのアメリカの状況を見たら、韓国に対してもそういう事態があり得るという前提に立って、そのときには一体わが国の防衛はどうなるのか、わが国はどうすべきなのかということが一応も二応も想定されているけれども、いま公開の席で仮定の問題には答弁ができないから言えませんと言うならば、まだわかる。そんなことはあり得ないと思います、のほほんとそんなことをしているようなことで、わが国の政治を担当する責めが負えるかと思いますが、いかがですか。
○三木内閣総理大臣 国益というものについて、直接にアメリカの利害ということでしょうが、アメリカが約束を守るという、これはやはり大きな国益の基礎になるんですね。一国が約束したことを簡単に破るということで直接の利害という、その根底になるものは国際的な信義ということでしょうから、だから、いま米韓の条約があるわけですから、それが実際問題として、原議員は簡単に米韓の条約というものが破棄される場合があるとお考えになるかもしれませんが、私はそう簡単にこれが破棄されるというものではないと考えておりますから、いまここでそういう場合を仮定して、そういう場合にはこういたしますということをお答えすることが適当だとは思わないわけでございます。しかし、日本の国の防衛、安全ということは政府の第一義的責任でありますから、いろいろな場合を考えておかなければならぬことは当然でありますが、いまそういう場合を想定してのお答えは適当でないと思うのでございます。
○原(茂)委員 それならいいんです。いま答えることが適当でないし、こういう席でお答えができない、こういうことならば、なるほどそうかもしれないと私は納得をいたします。しかし、検討をしておく必要がありますから、十分な検討をすべきだと私は思う。
 そこで、この問題の最後にもう一つお伺いをしたいのは、わが国はいまアメリカの核のかさの下にあるわけです。この核のかさから離れるときはいつごろでしょう。どんな状況のときに核のかさから離れるときが来るんでしょうか。これも何も目的もない、かさの下にずっと入りっ放しなんだ、降ろうが降るまいが、というのでは、わが国の自主防衛論というものは本当には成り立たないと思う。真の自主防衛論というものは、アメリカの核のかさに入っている、そのこともあり得る。だが、何かの状況変化、何かの国際的な動きの中から、やがてかいつか、わが国は真の意味のかさから離れた自主防衛という方針というものがなければいけないと思います。このことをお伺いするための前段として、どんなときに、いつアメリカのかさから離れますか。そして、その後自主防衛方針ができるとすればどういうものなのか。二つに分けて……。
○三木内閣総理大臣 今日の世界における防衛というものを考えて国の安全、防衛というものを考えていくと、一国だけでその国を守り得ることはなかなか困難ですね。ある意味において、今日の時代は集団安全保障の時代だと思うんです。各地に集団安全保障体制を維持して一国の安全を守っておるというのが世界的な状態ですね。日本においてもやはり日米安保条約というものは、日本の自衛隊によって、日本の防衛というものは日本の国土の防衛でありますから、他国の一つの防衛力とは性質が違いますし、憲法の制約もあるわけですが、それにしても、やはり日本の場合も集団安全保障の形態をとっているわけですから、世界的な規模において安全保障というものが、国連などを中心にしてそういう体制ができる日が、近い将来とは言えないにしても、将来はそうなる可能性は私はあると思います。そういうふうな集団安全保障体制から、国連などを中心として国際的規模における安全保障体制が、皆国民から見ても安心のできるような体制ができるならば、この集団安全保障体制というものがそういう世界的な規模の安全保障体制に移行する時代がある。その間は、どこの国も集団安全保障体制で一国の安全を守るという時代がある時代続くのではないか、そういうふうに考えておりますから、日米安保条約を破棄するというような場合は、私はいまは頭の中にはないわけでございます。これはアメリカ自身でもそうだと思いますが、日本としてもそういう考え方は持っていないということでございます。
○原(茂)委員 総理が答弁すると、結果的には、核のかさから離れるというのは、国際的な大きな意味の集団安全保障体制ができたとき以外にはないだろう。そういう見通しがおありならば、そういった核のかさに入らないで済む、いま言ったような国際的な機構づくりのもとにわが国の自主防衛が真に達成できるような方途も模索しながら、それに対する努力もするということが必要だと思うのです。アメリカがもし何かするなら韓国は独自で核兵器の開発を行うぞ、カナダが原子炉を売ります、プルトニウムができます、確かに簡単に爆弾はできるだろうというようなことが、インドでもやった、韓国でもやります。この間のおたくの吉永さんのお話ではないけれども、フランスが原子炉をああいう低開発国といいますか何かあそこらへ売ったということを通じて、えらいことになったなとおっしゃっていましたが、私もそのとおりだと思う。とにかく核をこの地球上からなくす、使用しないということが、私たちの国是でもあるし、本来あるべき理想なんですから、ということから言うなら、わが国の防衛がいつまでも核のかさの下にいるという前提に立って、まあいまのところはしようがないのだというので日を過ごすというようなことは、三原則を持ったわが国の理念から言っても本当のとるべき道ではない。現在は、おっしゃるとおりいろいろな理由からやむを得ないといたしましても、近い将来か将来にわたっては一日も早く核のかさの下に入らず、アメリカの核の抑止力に頼らずにわが国の独自の防衛が完成できるような、いま総理の言った道のための努力があってしかるべきだと思うのですが、この点いかがですか。
○三木内閣総理大臣 私は、日本が核兵器を持つべきではないという強い意見です。あれだけの悲劇、核攻撃を受けた唯一の国民が核を持つということは、日本としてやるべきではない。核のない世界をつくろうということが悲願であったわけですから、ノーモア広島、ノーモア長崎と言った、その初心を忘れてはいけない。
 そういうことですから、継続審議になるようでありますけれども、核防条約のごときも、五年も六年もたなざらしにしないで、みずから核兵器を開発する能力を持っている日本が開発をしないで、そしてあれを日本の核の、核軍縮から進むわけですが、やがては核のない世界、こういう日本の平和外交の出発点にすべきであった。まことに残念だと思うわけでございますが、継続審議になるようでございますから、やがては国会を通過するでありましょうが、そういうことに済ませないと、原議員の言われるようにいま現にあるわけですから、したがって、核の脅威というものは国民だって――日本は非核三原則によって核を持たないのですから、みずから核兵器で日本を防衛することはできないわけです。常に脅威を受けるということは国民として不安でありますから。今日の場合は、日本は能力を持っておるのに開発をあえてしないということに、日本に対して核の脅威を与えたり核の攻撃をしないという道義的責任を核保有国は持っておると思います、しようと思えばできる国がやらぬのですから。ことに安保条約などによって日本との間にそうい条約上の義務を持っているアメリカが、いままでの義務に加えて道義的責任を持っておると私は思うのです、やらないのですから。そういう点で、核防条約などの批准は、日本の外交からして非常に重要な出発点であると考えております。
 現実には、いま原議員の言われるように核があるのですから、これに対して、国民に脅威を与えるということはよろしくないですから、核のかさ――核のかさも、かさの中に入れられると考えないで、核開発のできる能力を持っておる国がしないんだから、かさをさしておらないと承知しないぞという態度でいいのではないか。かさの中に入れてもらっているというふうに見ないで、自分は能力を持っておるのに開発しないんだから、かさをささなければ承知しないぞという態度でいいのではないか。それをこっちの方からかさの中に入れられて小さくなる必要はない。能力のあるものが開発しないんだから、当然に日本に対して核の脅威を与えたり核攻撃をしない責任を持っておるぞと、もう少し大きな声で言っていいのではないかというのが私の考えです。
○原(茂)委員 総理の考えは正しいのですよ。核のかさに入れられているなんて思わないで、こんなものはつくらない、持たない、使わない日本はこんなものは全然要らないんだ、こういう日本になるように、総理が率先新しい方向をつくり出しなさい、こう言っているわけですから、その意味では同感なんです。そんなものが要らない状況をどうか早くつくってもらいたいということです一
 次に、今度は遺骨収集の問題に入ります。
 四十七年十月から厚生省が遺骨収集三カ年やりまして、五十年で大体打ち切ることにいたしました。その後まだまだ完全に遺骨収集ができていない、生存者の探索だって完全にはできていないという状況で五十年で打ち切るということはないと思いますから、五十年でやり残しがいっぱいありますこの問題に関して、恐らくこれから何カ年か送って、第四次といいますかおやりになるだろうと考えますが、その方針があるかないかだけおっしゃっていただきたい。
○田中国務大臣 先生おっしゃいますように、いままでの計画はことしをもって終了いたしますが、旧戦場における遺骨の収集状態はなお不十分でございますので、今後、来年からまた新たに計画等を立てまして、さらに遺骨収集について推進を図る所存でおります。
○原(茂)委員 きのう、総理の周りの人が、遺骨問題で何をお聞きになりますかというので来ましたが、総理にこの本のことを話しておいてくださいよ、この中に万人坑という項がありますから、これは読むのはきっと大変だろうと思うけれども、あなたが読んでよく話してください。聞いていますか。――これから、聞きに来てもまともに答えませんよ。わざわざ聞きに来られたからそういうことをお教えしておいた。それでもなおかつ見てもいない、読んでもいない、総理に伝えていない。これから、われわれが質問するときに何か聞きに来ても、一切答えないことにしたらどうなりますか。こういうことは、よく総理が今度戒めておいてください。聞きに来たから言ってあるのです。にもかかわらず言ってない。やむを得ません。これは後から総理が戒めておいてもらえばいい。こういうばかなことでは困る。
 この本多勝一さんの書いた「中国の旅」という本の中に、「万人坑」という項に非常に多くのページを割いているのです。これを見ましたあるお年寄りが私のところへ手紙をよこしまして、こういうことを言っているのです。これは総理、じっくり聞いておいてもらって――私は、この中に何らかの提案があると思いますし、ある意味では非常に稚拙な文章ですよ、しかし、そのままお読みした方がいいのじゃないかと思うのです。これは今井竜雄さんという方が手紙をよこして、そうしてつい一週間ばかり前に電話がありまして、あの件は、いまの三木総理大臣にならぜひ話していただきたい、三木総理ならきっと考えてくれるのじゃないかというので、わざわざ長距離の電話があったのです。今井竜雄という八十歳になるおじいさんから。そのよこしておりました手紙をそのときには読んでくれと言いましたから、そのとおり読みます。
  我が国は日清、日露、支那事変と三回に渡り支那大陸で戦禍を交えて兵隊は殺傷し合ったことはやむを得ないこととしても、住民を殺害した事は見逃す事の出来ない最悪事であります。
  日露の戦いの戦果により南満洲の権益は我が国が獲得することとなり、各々企業が進出し、石炭・鉄砂の採掘、製鉄の作業等に地元住民を最低賃銀で雇傭酷使し、過労原因に依り死に至らしめ、遺体は埋葬もせず廃棄物品同様に投棄せる地区が三ケ所もあり、これを万人坑と称し、ガイ骨は今尚厚い層をなし重り合ってる由。中には生存中体刑を加えた疑い、両足をハリガネでしばられたままのガイ骨もある由。
  又支那事変の時は南京の住民大虐殺、紫金山の二千人生き埋め事件、十万人に及ぶ住民を川辺に追い出し、機銃掃射で殺したため、川岸は水面が死体でおおわれ、長江の濁流さえ血で赤く染ったと、又婦女子の強姦、集団輪姦の上腹をさいて皆殺しにしたり、強姦後相手と記念撮影、その他惨虐行為、絵画、写真展示館もある由。
  鬼畜に等しい野蛮の行為に憤りを感じます。
  これは朝日新聞記者、本多勝一氏著書「中国の旅」ホンの一部の記事で捏造の事ではなく九死に一生を得た人達の証言による。
  日中国交正常化したものの万人坑の三ヶ所に渡るガイ骨群、日本軍隊による惨虐行為、絵画、写真等存在することは今後対日感情の上、誠にこのましくない事と考えます故、超党派国会御審議なされて、国費を以て野ざらしのガイ骨を火葬し、合せて日清、支那事変に戦死せし将兵との合同慰霊祭を挙行し、明治天皇時代からの事件であり、天皇は国の表徴である故に、天皇皇后両陛下を戦争被害のおわび方々慰霊式典に御渡航をお願い致したら如何と考へます。三木総理に伝えてください、こういう手紙でございます。
 これを見ますと――ごらんになっていない。一度はごらんになった方がいいと思いますが、やはり戦争の責任、だれがあんな戦争を起こしたのだ、何だということをもう一度厳しくわれわれは追及しなければいけないのが一億総ざんげでごまかされていますが、これはドイツのあの、いまに至ってまだまだ戦争責任の追及をしている態度と日本の違うところで、確かにこの問題は非常にあいまいに終っていることが、非常な危険をいまわが国は戦争に対してはらんでいる、というようなことを考え合わせたときに、この「万人坑」という中に非常に多くのページを割いて――死屍累々といいますか、この骸骨がみんな見せ物になっているわけですね。そうして、この階級の苦しみを忘れるなという看板をかけて、見られるようになっています。万人坑が三ヵ所ある。一ヵ所の万人坑、一万八千人くらい、ずっとガイ骨で見られるようになっていますが、こういう見られる場所一ヵ所で、あとの二ヵ所はそのままに放置された、万人以上の万人坑がそのまま野ざらしになっている状況を考えたときに、いま、この今井竜雄さんの言われるようなことが、そのままやるべきであるとかないとかいうことを申し上げるのではないのです。やがて天皇陛下の訪米でございますとかなんとかいうことは論議されています。確かに私は、非常にたくさんの、わが国が虐殺した、相手の軍隊ではなくて無事の大衆を虐殺した、この恐るべき残骸がずっといまそのまま展示されている状況は、日本が中国との国交を正常化したいまになって、いいことではないと考えます。確かに、絵で出すことはいいのですが、現物がそのままになっているような状況、しかも手のついていない二ヵ所の万人坑、こういうものに対してはやはり日本からも積極的に働きかけて、何らか慰霊を行いながら、これの整骨を行い、あるいはきちっと一ヵ所に集めるというようなことをさしてあげるというようなことが中国に対して提案をされる。いまあります虎石溝の万人坑にいたしましても、大衆が見られるように展示室のようになっていることも好ましいことではない。いかにも日本人の残虐行為がそのままいつもずっとある。これも相手の国のやることですから。しかし、われわれの意思としては、そういうことも何とかもう少しやりようがないだろうかということを含めて、やはり中国に対して三木さん熱意おありなんですから、こういった問題の解決のために、慰霊を含めてこの整骨作業に対して何らかひとつ、いつまでもこういう悪い感情が残らないという方途の跡始末のつけ方をできないものだろうかというのが一つで、もう一つは、わが国の象徴と言われる、今井さんの言うような、天皇皇后両陛下が行く行かないは別ですが、総理はこの問題を真剣に考え、日本国民を代表する立場で総理なり何なりが、そうしたものに対するおわびを兼ねて慰霊を行いにその場所だけでも行って、いわゆる中国と日本の国交の正常化に対して国民感情をできるだけ正常に戻すというような手段を講ずるために、総理の訪中なり、あるいはこの問題を中心にした陛下が行かれるような取り計らいなりというようなことが確かにあっていいのではないかという感じがしますが、いかがでしょう。
○三木内閣総理大臣 この「中国の旅」という書物ですね、本多さんの著書は私も読んではいないのですけれども、できるだけ早い機会にその本を私が読みまして、そして、原議員の言われた以外にもいろいろ詳細書いておられるのでしょうかち、よくその書物を精読して、何らかの処置がとれるならばそういうことも検討をいたします。
○原(茂)委員 最後に、厚生大臣、せっかくおいでですから簡単にお答えいただきたいのですが、いま紅茶キノコというのが大分、日本人何百万人だか飲んでいるんですよ。総理なんかうっかりすると飲まされているかもしれませんけれども、私のところにも持ち込まれて、実際にいまつくってみた。大変な動物というか、ばい菌だか何だか知りませんが、砂糖をうまく入れるとふえてくる。これをいま日本全体では何百万人かがもうすでに飲んでいるのですね。勝手につくって飲んでいる。非常に危険だと言う学者もおります。これを放置していいかどうかというので、厚生省も何か手をつけ始めると新聞で見ましたが、これは的確に早く指導をしなければいけないと思いますが、紅茶キノコに関していま御存じのところと、それから今後の方針について……。
○田中国務大臣 紅茶キノコ、今日非常にはやっておりますが、卒然たる御質問でございまして、私どもも的確なことについてのお答えの準備がございませんが、単なる酢酸菌であるというようなことも言われておりますが、いろいろと考えてみなければならぬほど実は流布をいたしておりますので、厚生省といたしましてもこれの分析等をいたしたい、かように考えております。ただいま問題になっておるのは、あの成分そのものではございませんで、いろいろ他の問題について一部報道等をされておりますが、それらを含めて善処をいたしたい、かように考えます。
○原(茂)委員 終わります。
○井原委員長 庄司幸助君。
○庄司委員 実は、きのうの朝日、読売、毎日の新聞の社説に、「田中金脈の解明は終わったのか」あるいは「「田中金脈」追及を打ち切るな」、「“田中金脈”の霧まだまだ晴れぬ」、こういうそれぞれの見出しで、一斉に社説が出ております。
 総理大臣、この社説をお読みになったか、まだ読んでおられないか、その点一言だけ。
○三木内閣総理大臣 詳細には読んでおりませんが、見出しは一応見ました。
○庄司委員 総理大臣、見出ししか読まないという御答弁で、大変残念なんですが、それほど金脈問題に対する関心が薄いようであります。
 時間がございませんので、大臣の方々も他の委員会に呼ばれている方もあるようですから、御協力申し上げる意味で、冒頭でずらりとひとつ簡潔に御答弁願いたいのですが、こういった新聞の社説はそれぞれ国民の声を代表しているのだと思うのです。
 それで、大蔵省、国税庁次長いらしているようですが、田中金脈の脱税問題、脱税の容疑、これは宅建業法違反で検察当局がいろいろ調べましたが、その中から新たな脱税容疑が出てきたのじゃないかと国民は見ておるわけです。この点、さらに調べるのか、もうこれで打ち切ったのか、ひとつ国税庁次長にお答え願いたい。
 次は、法務大臣。これは、一斉に検察庁のあり方についての疑惑があるように述べられております。ある新聞によると、これも一種の検察ファッショだというような表現もあるわけですが、そこで簡単にお伺いしたいのは、特別背任の問題はあの一件で終わりなのか、その後さらに調査をなさるのか。それから、田中氏自身の事情聴取をやる気があるのかないのか。あるいは室町産業、信濃川河川敷問題における詐欺の疑いもあるわけですが、こういった点さらに調査を進められるのかどうか。これを法務省からお答え願いたいと思います。
 それから建設大臣には、宅建業法違反、これは検察庁が指摘したのが十数件ありますが、あれ以上もう調べられるつもりはないのかあるのか。それから信濃川河川敷問題では、これは行管の方で査察も進められるようでありますが、これに対しては建設省としてはどういう態度で臨むのか。
 それから行政管理庁の長官に対しましては、信濃川河川敷も含めて鳥屋野潟の問題もありますから、この辺も行政監察の対象として、今後どういう機関でやられるのか。
 最後に福田国家公安委員長に対して、いろいろ刑法に触れるような疑いが新聞その他で相当述べられておりますので、こういった疑惑を今後捜査の対象になさるのかなさらないのか。
 それぞれ一言ずつでいいですから、簡単に御答弁願います。
○磯辺政府委員 ただいまの先生の御質問でございますが、東京地方検察庁でこのたび起訴されました宅建業法違反の取引、この一つ一つにつきましては一すでに国税庁の方としてもその取引の事実は把握して、ただいままでの税務処理の中にそれを全部取り入れております。
 ただ、その中で、本年の五月末に申告期の到来する期にございました件数が一件ございますけれども、これはすでに事実としてわれわれは把握しておりますし、今後の当該新星企業の調査に当たりましては、当然その問題についても税務調査として処理するということに相なろうかと思います。
○安原政府委員 お答えいたします。
 東京地方検察庁は、ことしの三月の末に警視庁から新星企業の宅地建物取引業法違反の送致を受けまして、単なる形式犯としてではなく、その取引の実態、会社の実態等綿密な調査を遂げました結果、今回公判請求いたしましたように、宅地建物取引業法違反、それから取締役の特別背任について公判請求をしたわけでございまして、私どもにきております報告によりますと、目下のところ、その他の犯罪の嫌疑は生じていないということでございます。したがいまして、現段階においては、あの公判捜査によりまして一応の終結を見たというふうに御理解をいただきたいと思います。したがいまして、田中氏個人から事情を聴取するということも、現在ではあり得ないということに相なるわけでございます。
 それから、信濃川、鳥屋野潟の問題につきましても詐欺になるではないかというような御指摘がございましたが、検察当局としては、詐欺罪が成立するという嫌疑は持っておりませんので、犯罪の捜査には着手いたしておりません。
 以上が概況でございます。
○仮谷国務大臣 建設省は、免許失効後における新星企業の土地売買についてはすべてを調査いたしております。すでに警察庁に調査結果を送付いたしておるのでありまして、その調査の対象については、後に警察の捜査で明らかになったあっせん二件を除いては、すでに警察及び検察庁が発表したものと同一であります。したがいまして、その他の田中関連企業については業法の違反ではないと考えております。
 なお、いま一点の信濃川河川敷の問題でありますが、これはしばしば委員会等においてお答え申し上げておるとおりでありまして、現在、廃川処分に必要な調査を実施いたしております。また、新たに行管庁の方で調査が行われることになっておりますので、その結果によって、廃川処分については、これは総理の指示も受けながら慎重に対処いたしてまいりたい、かように存じております。
○松澤国務大臣 信濃川の河川敷の問題は、河川管理上の重要な問題であるので、特に監察を実施することとしたものであります。
 その他の問題については、監察の実施の意向が現在のところはないということを申し上げておきたいと思います。
○福田(一)国務大臣 お答えをいたします。
 新星企業の宅地建物取引業法違反事件につきましては、御案内のようにすでに警視庁で捜査を遂げまして、三月二十六日に東京地方検察庁に送致しておりまして、一応の捜査は終結いたしております。
 また、現在までのところ、他の犯罪容疑については認知いたしておりません。
 しかし、今後新たな犯罪容疑が認められれば、厳正な捜査を進めることは当然でございます。
○庄司委員 総理、お聞きのとおりであります。非常に国民の疑惑に包まれ、各紙ともきのうの社説で、田中金脈問題は落着せずという強い社説を掲げております。そういう中で、あなたの内閣の関係省庁は、ほんの一、二の事例を除いては、全部一件落着という態度をとっておられるわけであります。これは国民世論が最も求めていた、新星企業やあるいは田中角榮さんにまつわる政治資金づくりの疑惑、これについては何一つ答えていない結果になったわけであります。
 こうして、田中前総理の身辺にまで捜査が及ぶことがなく、ピリオドが打たれることになって、同氏の側近筋では、これも新聞に書いてありますが、「「田中金脈も法的にはかすり傷にとどまった。次は現役復帰だ」と強気のヨミに転じている」こういう報道があります。そういう点で、信濃川河川敷問題だとか鳥屋野潟買収問題を初めとして、幽霊会社やトンネル会社を使ったその他の田中前総理にかかわる土地転がし、地位利用などの数多くの疑問を不問に付している点で、田中金脈問題の氷山の一角のそのまた一かけらだけをとることができたが、他のすべての疑惑を免罪にしようとしている。
 その点で三木総理、総理に登場する際、みずからあなたは、クリーン三木とおっしゃったわけです。金権政治の一掃を公約されたわけですね。それからまた、田中金脈問題を国会で解明する、こういうこともおっしゃったわけです。その点で三木総理が世論の批判にこたえて徹底的にこの問題を解明するかどうか、これが三木内閣の政治的な本質の試金石になるだろうと思うのです。しかし、本七十五国会もそろそろ終盤に近づいておりますが、三木内閣と自民党は、国会での田中金脈追及、これはどうもしゃにむに打ち切ろうとしているのじゃないか、こういうふうに思われるわけです。
 今回、それに続いて司法当局の追及も終止符を打たせられてしまったわけですが、これについては何か政治的圧力があったのではないかなどと書いている新聞もあるのですね。これは三木内閣が、大企業の政治献金奨励法ともいわれている政治資金規正法の改悪、あるいは言論抑圧、金権政治野放しの公選法改悪案、これをごり押ししていることとあわせて、三木内閣がどうも田中内閣と何の変わりもない、金権腐敗政治の擁護者だ、これを改めて示したものといわれても仕方がないんじゃないか、こう思われるのです。
 そこで私は、昭和四十七年度決算の審議を終結するに当たって、総理の反省をもう一遍求める意味から質問するわけですが、あなたは昨年十一月十三日の三木派の総会で、違法性がなければ済むというものではない、問題は、一国の指導者が疑惑を指摘されること自体の道義性、誠実性にある、金脈問題をめぐる田中総理の疑惑は国会ではっきり解明すべきだ、こうおっしゃった。この考えはいまでも変わっておられないかどうか、そのことを一言だけ。変わっているかいないか。
○三木内閣総理大臣 これは決算委員会においても十分な国会の審議を重ねられて、さらに審議を継続されるということでございますから、当然に、そういうことを御解明されるということは、これは国会の機能としてそういうふうにお決めになったことでございます。政府としては、前総理だからといって特別な扱いをする考えはありません。現行の法規に照らして調査するものは調査し、また、適切な処置をとる必要があるものはとって、国民の前に、前総理ということで特別な扱いをするという考え方は全然ないのですけれども、政府がやれることと言えば、やはり現行の法規に照らして、その範囲内でこれを適切な処置をするということでございます。また、政治家自身としての問題は、田中氏自身も国民の前に、この国民の疑惑に対しては解明をするという約束をされておりますから、私は一日も早くそういう機会が来ることを期待をいたすものでございます。
○庄司委員 田中前総理みずからが一日も早く明らかにすることを望む、この御答弁は、この半年間、判こで押したように同じ御答弁を繰り返しておられるわけです。しかし、一向に田中前総理は、明らかにしようとはなすっておられないのですね。もうあれ以来約七カ月も過ぎております。それに対して総理も、いずれ明らかにするであろう、こういう、判で押したような答弁に終始しているわけですが、そういう中で田中前総理みずからが、この間の検察庁の起訴に当たって、こういうことまでおっしゃっているわけです。発表されました田中前総理の談話の中で、山田泰司氏、これは三十年来の私の旧友だ、非常に信頼している、ああいうふうに起訴されたということは非常に残念だ、こうやって開き直っているのです。こういう田中さんの態度がはしなくも出たわけですが、これでは、この問題を田中さんみずからが明らかにするなどということはとうてい考えられないのじゃないか。あんなにささいな一件でさえも非常に残念がっている。遺憾だ、こう言っているのですから。その辺、総理が同じように判で押したような答弁をきょうも繰り返されるのかどうか、ひとつ御答弁願います。
○三木内閣総理大臣 田中氏自身が御自身の言葉として、多少の時間はかかるけれども、いずれ解明をして国民の理解を求めたいということを約束をされたわけでありますから、政治家は信用が大事である、約束したことは必ず実行されるものと私は信じておる。
○庄司委員 これはきのうの社説です。総理、見出ししか読んでいない。この社説の中で、いずれも筆をそろえて言っていることは、たとえばこういうことも言っています。「田中氏は、側近といわれる被告の起訴を「残念だ」「いささかの不正も存在しないと思う」といっている。他人事、といった感じだが、事件の中枢は、田中氏自身である。田中氏は、首相辞任の際に「私はいずれ真実を明らかにして、国民の理解を得てまいりたい」と約束した。その速やかな実行がなければ、田中氏ばかりか、わが国の政治に対する国民の不信をぬぐい去ることはできないだろう。」これは読売です。朝日は、最後の方で、「田中金脈問題は金権政治を一掃するために、ぜひとも解明しておかねばならぬ性質のものである。今後も国会で厳しい追及が行われることを切に要望する。」国会に対しても要望されております。それから毎日は、「“田中金脈”問題の解明は、まだまだ終わってはいない。国民の多くは、依然としてそのことに重大な関心を持ちつづけているはずである。いい加減な決着は許されない。」
 これはわが国の三大新聞と言われていますが、各紙とも筆をそろえて、こういうふうに厳しい論調で言っているのです。
 それに対して、十年一日じゃありません、七カ月一日のように、いずれ田中さんが明らかにするであろう、こういう御答弁だけ繰り返しておられるとなれば、これは切りないだろうと思うのです。一方では、田中さんがああいうふうな、何といいますか居直ったような態度を談話で発表される。これは公式談話ですから。そうすると、この問題、田中さんになぜ早く明らかにしないんだということを勧告するのは、私はやはり三木さんの責任じゃないかと思うのです。あなたは国会では、とにかくもう、いずれ田中さんが明らかにする、こういうお話ばっかりなすっているのですが、その点、あなた電話かけが非常にお好きなようですから、電話入れられたらどうですか。そうして国会に、田中さんはこの事件についてこう言っていたと、これを明確にひとつやってもらいたいと思うのですが、どうですか。
○三木内閣総理大臣 政治家というものは、やはり信用ということは大事ですからね。一日も早く疑惑を解明したいと願っておるのは田中さん自身だと私は信じています。したがって、いま、そういうことに対して準備をされておるものと信じます。私か言うまでもなく本人が――そういう社説が各紙に出るのでありますから、一日も早くそういう疑惑にこたえたいと願わない政治家はあるはずはないのです。信用ですからね。信用なくして政治はできぬ、政治家というものは成り立つものではないわけですから、それはもう私が言うまでもなく、明らかにされる必要があると思います。また、法規に照らして処置すべきものがある場合においては、前総理といえども特別の扱いは絶対にしない、こういうことでございます。
○庄司委員 これは毎日新聞ですね、こう言っていますよ。みずから明らかにすると語った公約が何ら実行される気配はなく、ほおかぶりされようとしている。これを誠実に果たさない限り、問題は解決されたとはいえない。自民党はもちろん、野党側もそのことを再認識すべきで、国会の役割りはまだ残っている。最近、自民党内では田中復活説が取りざたされたり、次の総選挙の洗礼を経れば疑惑を解明したと同じことになるという説さえ流れている。――こう言っています。こうやって、一方では居直り、一方ではほおかぶりして、次の総選挙でこの疑惑を解明したかっこうにする、こういうことさえ言われているのです。そこに私は、国民の政治不信が起きてくる最大の問題があると思うのですね。
 その点で、あなたは自民党の総裁で与党の総裁ですから、この国民の政治不信を解明する、そして政治不信をなくすという責任から言ったら、いまのような御答弁ではとうてい責任果たせないだろうと私は思うのです。その点で、電話であろうと何でもいいですから、あなたが田中さんに、解明するするとおっしゃっているが、どうしてこう延び延びになっているんだ、いつ解明するんだ、おれも国会でこういうふうに聞かれている、ひとつ返事してくれと、これをひとつおっしゃってもらいたいのですが、どうですか。
○三木内閣総理大臣 いろいろ御親切な御注意は十分参考にいたします。
○庄司委員 まあ御意見として承っておくという意味でしょうが、それは何もしないということですね。これまでの答弁はそうなんです。それじゃあなた、これで国民の疑惑が晴らされたとお考えになりますか、なりませんか。
○三木内閣総理大臣 先ほど申しておりますように、法規に照らして適切な処置はいままでとってきておるし、未処理の問題は今後適切な処置をいたすつもりでございます。しかし、それ以外のいろんな疑問に対しては、当人が答えることが私は一番適当なことと思うわけでございます。(庄司委員「答えないから。もう七カ月ですよ」と呼ぶ)当然にそれは、あれだけの約束をされたのですから、答えられることは当然でありますが、これはやはり長期間のことでもあるし相当な調査の期間が要ることは、私もよくわかるわけでございますが、しかし、そういう機会を持って国民の疑問に答えられるということが、田中氏自身のためにも必要であるし、日本の政治の信用を回復するためにも必要であると私は信じております。
○庄司委員 それで、これはマスコミによりますと、あなたが総理就任に際して田中氏と会談したと言われています。そのとき、これ以上追及しないと約束したということが巷間ささやかれているわけですが、その点で、田中派の圧力にあなたが屈したといううわさも飛んでいるわけですが、その点はどうですか。
○三木内閣総理大臣 私は、一国の政治の政権を担当して責任を持っておる者は、そういう取引などは絶対にいたしません。法律というものがそんなに人によって特別の扱いを受けるということになれば、日本の国というものは、これは治まっていかない。許すわけがない。また、そういう約束をしたこともなければ、政権担当後、田中氏と私がお目にかかっていろいろお話をしたこともございません。
○庄司委員 では、三木総理、田中さんの政界復帰説がしきりに出ております。それから、この間の四者会談にも、もうすでに出席されている。いわゆる自民党内の派閥の田中派が、凋落どころか、最近二、三人ふえたという新聞報道もありますね。こういう調子でまいりますと、疑惑を晴らさないまま田中さんが再び現役復帰をなさる懸念もあるわけですが、三木総理、この点、あなたは政治家として、また自民党総裁として、この疑惑を晴らさないままいわゆる現役に復帰するということが許されていいと思いますか、それとも許されるべきでないと思いますか。
○三木内閣総理大臣 それは私が答えるというよりか、田中氏自身が、良心を持った政治家でございますから適当な進退をされるものと考えます。
○庄司委員 もう三木総理、その点になると、本当にあれですね、七カ月間も同じ答弁ばかりですね。私は、三木総理の政治家としての理念をいま伺ったわけです。しかも、国民の中には疑惑はますます強くなる一方で、これをこのまま放置すれば、本当に政治不信を恐れるものです。私も政治家の一人として恐れているわけです。三木総理がそういうふうに相も変わらず、もう田中さん任せ、この一点張りだというのには何かやはり裏があると思われても仕方がない問題だろうと思うのです。
 その点で、私はくどいようですが、これは三木内閣の政治姿勢を問われているわけですから、あなたのためにも、また田中さんの政治家としての立場のためにも、この際、国民の目の前に疑惑を晴らされる、それをひとつ急いで晴らせ、少なくとも今国会中に晴らせということをひとつあなたから強く要請する、これがあってしかるべきじゃないかと思うのです。先ほどは、御意見として承っておくぐらいの御返事でしたが、この点、御意見として聞き流すんじゃなくて、今国会中必ず田中さんに連絡とってもらいたい。それで、もしだめならば、あなたがやらなかったりあるいは田中さんがいやだと言ったならば、これは明確になるわけですから、三木内閣の政治姿勢も田中さんの政治姿勢も明確になるわけですから、そこは国民が判断するだろうと思います。これは念のために申し上げておきます。
 それで、あなたは政治資金規正法の改正に当たって、政治家すべて資金のあれはガラス張りにすべきだ、こういうふうな趣旨をお話しになっていますが、あなた自身、三木さんの政治献金、政治資金、このルートで何か隠していることはございませんか。
○三木内閣総理大臣 隠しておることはございません。
○庄司委員 それでは申し上げますが、大阪市城東区野江東之町一の五十一にゼネラル株式会社、こういう会社があります。このゼネラルはカーボン紙などの業界トップメーカーで、資本金三億八千五百万円の一部上場会社ですが、あなたのいわゆる政治団体である政策懇談会ですか、ございますね、この政策懇談会に青樹会という団体から、四十七年上期二百五十万円、四十七年下期四百万円、四十八年下期三百万円、四十九年上期六百万円、資金が納入されております。この青樹会というのはどういう団体ですか。
○三木内閣総理大臣 私の同級生、学校の同窓生がおりまして、それが後援団体としてそういう会を世話をしておるのに青樹会という会がございます。
○庄司委員 代表は、ゼネラルの監査役をなすっている木内正美さんですね。ところが、この青樹会の事務所、木内正美さん、ここへ電話したら、本人が御不在で、女性の事務員の方だけしかいらっしゃらない。この方のお話だと、木内さん、この方は江口証券その他にいた方で、青樹会の実際の実務は大和銀行の庶務課がやっている、こういう電話です。
 大和銀行ではぐあいが悪いので、便宜的にここを使っている。そうしてみますと、この青樹会というのは、大和銀行、いわゆる金融界、こういうところのいわゆるトンネル献金団体じゃないか。つまり金融会社があなたの政治団体に直接献金すれば、いろいろ取りざたされておりますから、それでこの幽霊団体をつくって、それで金融業界の金集めをしているということになるんじゃないかと思うのです。あなた自身はガラス張りにしなければならないとおっしゃっていながら、実際こういうトンネル団体をつくっている。そういう点で、政治資金規正法改正案、これを提案する資格がないんじゃないか、こういう話もあるわけですよ。その辺、総理どうですか。
○三木内閣総理大臣 その木内というのは、私の学校の同窓生で後援会をつくって、そうしていろいろどういうふうに資金が私に対して――政治政策懇談会に寄付しておることは事実でしょう。どういうふうな各社からそういう献金を集めておるのかは私はよくは承知しておりませんが、それは何もトンネルのためにそういうものをつくったんでなしに、学校の同窓生が何か私の政治活動を助けようという意図でしておるわけで、それは怪しげなる団体ではないのです。
 また、政治資金規正法というものは、いままでの政治資金というものに対しては会員制度というのがありまして、そしてなかなか寄付の詳細は明白でなかったわけですが、今度は会員を皆寄付にするわけですから、全部明らかになるわけです。国会でもしばしば透明度というのが問題になるわけですが、その透明度というのは、いわゆる会員という制度であったならば会費ですから、会員でなしに、会費という制度ならば出ないわけですが、今度は寄付ということになれば皆、どういう人が寄付したかということが明白になるわけですから、きわめて透明度が高くなるわけでして、政治資金というものは国民の前に、こういう資金を政治家が政治活動のために受けているんだということが明らかになって、国民の批判を受けるということが私は必要だと思うわけでございます。
 そういう意味で、今度の政治資金規正法というものは相当画期的な改正である。いままでの状態をごらんになったら至って透明度は薄いわけですから、それが各党とも――共産党もきょう資金を公開されましたけれども、ああいうふうになって、皆どういうふうにして資金が集まってきておるかということが国民の前に明らかになって、その批判を受けるということは政治の進歩である。したがって、政治資金規正法は、この時期においてはやはり相当大きな、日本の政治というものに対してそれを公明なものにするということで重要な意味を持っていると評価をいたすものでございます。
○庄司委員 いや、私は評価の問題を伺ったのではなくて、そういう政治資金を受け取る方も出す方もガラス張りにして明らかにするとあなたおっしゃっているわけですから、それなら、あなたの政治団体で、こういう一つのトンネルか幽霊か何かわかりませんがつくっておいて、いわゆる献金者が明らかにならないような金集めの機関をつくっている、こういうことを言っているわけですよ。そうすると、そういうりっぱなことをおっしゃる資格がまずあなたにあるのかないのか。ことわざに、隗より始めよということわざがありますが、こういうことをあなたみずからやっていらして、それでガラス張りにしなければならないなんて騒ぐ資格ないじゃないか、こう思うのですよ。だから、もう時間ありませんけれども、その点で私は、やはりこういう一つの問題点をあなたもお持ちになってる、そうして、田中総理の問題について言えば、依然として七カ月同じような御答弁しかなさらない、これではやはり三木内閣も、田中内閣と同じような金権的な体質を持っていると言わざるを得ないと思うのです。
 その点で最後に総理に対して、この田中金脈問題、これは先ほどから申し上げておりますように国民の重大な疑惑がまだまだ晴れていないということです。ですから、あなたの政治的責任において疑惑を晴らすよう強く要望するわけですが、あなたの御答弁を聞くと、どうもそれが頼りないんです。ですから、この決算の審議を終結するに当たって、あなたのそういう点を強く指摘して、私の質問を終わりたいと思います。
○井原委員長 坂井弘一君。
○坂井委員 当面します幾つかの大事な問題につきまして、三木総理を中心として質問いたしたいと思いますが、限られた時間でございますので、要約をして質問をいたしたいと思います。したがって、御答弁はどうか簡明にお願いいたしたいと思います。
 先月二十九日でございましたか、三木総理は坂田防衛庁長官との間で現在の国際情勢の分析を行った、その際一番大きな国際的な問題といたしまして、朝鮮半島における軍事情勢の推移、これが今後の一番大きな焦点になるであろうということでもって意見の一致を見たようであります。つまり、このことは、確かに朝鮮半島におきます情勢の展開いかんによってはここに危機的な状況が発生し得るのではないかというような判断があったであろうと、こう推察するわけであります。
 事実、いま韓国におきまして在韓米軍が韓国の海兵隊との間で、浦項湾一帯にかけて非常に大がかりな、いわゆるイエロードラゴン作戦と称する合同実戦訓練を開始した。これには沖繩からF4E戦闘機十数機も参加したということも確認されております。また一方、シュレジンジャー発言等にも見られるごとく、韓国にはすでに戦略核の配備を行っておる、もしここに戦火が起こるとするならば核を使用するという可能性まで示唆をしておる、こういう状況下にあります。
 そこでお尋ねをいたしますが、ひとつ明確に御答弁をいただきたい。
 朝鮮半島においてもし武力衝突があり、かつ、これがきわめて危機的な状況である、つまり戦火が起こった、有事の状況が発生した場合に、わが国の自衛隊はこれに対して何らの行動も起こさなくてもいいのか、何もしなくてもいいのかどうなのかという点であります。具体的な行動を起こすか、何もしなくてもいいのか、明確に御答弁をいただきたいと思います。
○坂田国務大臣 わが自衛隊は、先生御案内のとおりに、憲法の制約のもとに、侵略があった場合において行動するわけでございまして、朝鮮半島で事件が発生いたしましても、直接侵略というようなことがなければ、われわれは何らこれに関与はいたしません。
○坂井委員 確認をいたしておきたいと思いますが、朝鮮半島においていかなる危機的状況が発生した場合においても、わが自衛隊の出動はあり得ないと、こういうふうに受け取っていいかどうか、これは確認をしていただきたい。つまり、朝鮮半島、韓国、これはわが国ときわめて密接な関係にあるということは、しばしば今日までの政府の一貫した見解であります。つまり、自国と密接な関係にある他の国が侵略された場合に、自国の侵略と同じく他国まで出かけて防衛することはあり得ない、具体的には、韓国においていかなる状況が発生しても自衛隊は出動しない、いかなる行動も起こさないということでございますか。
○坂田国務大臣 何らかの日本の安全を脅かすそういう武力攻撃がない限りは出動いたしません。
○坂井委員 では、重ねて確認の意味でお尋ねいたしますが、いわゆる佐藤・ニクソン会談におきますところの韓国条項、韓国の安全はわが国の安全にとってきわめて緊要である、このことにつきましては、サイゴン陥落直前にわざわざ宮澤外務大臣もアメリカまで行かれまして、さらに確認をしてきたところであります。韓国においてきわめて重要な事態が発生した、この危機的な状況というものは、間接的にはわが国の安全を脅かすというような、そういう状況下に置かれておる、ここで言うところの韓国条項にまさに当たるような状況である。そうした場合においても自衛隊はいかなる行動も起こさないということを、再度明言できますか。
○三木内閣総理大臣 坂井議員に、私は最初に、お答えする前に申し上げておきたいのは、朝鮮半島の一つの大きな武力衝突というものは何びとも望んでいない。南北朝鮮もそうだと思いますよ。それからまた、北鮮の友好国である中国にしてもソ連にしてもそうである。韓国の友好国であるアメリカにしても、日本ももちろんそうである。したがってこれはもう、今後の国連総会などに対しても、国連軍の解体を中心として朝鮮問題というものは大きな国連の焦点になる。だれもかれもが、世界のものが、再びこの戦乱の起こるようなことを防ぎたいと願っておるわけでありますから、私は、朝鮮半島に大きな武力衝突が起こるとは考えてないわけでございます。それはお答えの大きな前提である。しかも朝鮮半島に、坂井議員はもし万一と、もう万に一つという意味でありましょう、そういうことが起こった場合ということは、もういかなることが起っても日本の自衛隊は憲法の範囲内でしか行動ができないということは、もう当然のことでございます。したがって、日本の自衛隊が韓国に出動するというようなことは、憲法の範囲内で考えることではございません。
○坂井委員 具体的に御質問をしているわけであります。私がなぜそれを懸念するかと申しますと、すでにわが国の防衛は、いわゆる従来の考えからさらに一歩進めまして、領海、領空に及ぶと、――領海数百海里あるいはシーレーンにつきましては千海里ということが、最近においてそれがすでに政府から公に、つまり公言されておる、そういう事態を踏まえながら質問をいたしているわけであります。つまり、韓国におけるそのような危機的状況、武力衝突が起こった、そういう場合においても一切自衛隊の出動はあり得ないということが明言できるかどうかという問いでございますので、そういうことは一切あり得ないならあり得ないと。もしそうでなくて、たとえば何らかの行動を起こさなければならない、つまり、安保条約第五条におきますところの有事の共同防衛ということを踏まえての質問であります。しかも韓国条項等もこれあり、これらに照らして、これはそのときの状況次第によっては自衛隊がある種の行動を起こすということも想定されているのかどうなのか。ありとすればありということでもってお答えをいただきたい。なければない、はっきりしていただきたい、こういうわけであります。
○坂田国務大臣 私の朝鮮半島自体に対する判断は、先ほどから総理がお答えになっておりますように、南北間における小規模の武力衝突はございますけれども、大規模な戦争状態というものは、ソ、中、そしてアメリカも、しかも日本ももちろん望んでいない、こういう状況におきましては、抑制されるものだというふうな判断をいたしておるわけでございます。しかも、先ほど先生御指摘になりました、領海、領空に限らないのだということは、何も私が初めて言ったことではなくて、本委員会におきましてもずっと言い続けてきておることでございます。したがいまして、先ほどお話がございました問題でございますが、これは私たち、憲法のもとにおきまして、わが国の安全が脅かされる、侵略をされる、直接侵略が行われるということがない限りは出動はいたしません。
○坂井委員 確認をいたしたいと思います。
 朝鮮半島においていかなる武力衝突があろうとも、つまり韓国の安全が脅かされるという事態が発生しようとも、わが国に対する侵略、侵攻がない限りにおいては自衛隊は出動しないということでございましょうか。
○坂田国務大臣 そのとおりでございます。
○坂井委員 では、重ねて質問をいたしますが、日本と米国、自衛隊と米軍の間においては合同演習がなされております。韓国を含めてこの三国で、日米韓合同訓練、演習ということはあり得ますか、あり得ませんか。
○坂田国務大臣 あり得ません。
○坂井委員 有事の際の日米防衛分担ということでもって具体的な話し合いに入ろう、これはすでに防衛庁長官から三木総理に対して相談があり、総理は、この防衛分担について米側とこれは確かに取り決めておく必要があるということでもって、総理もこのことをお認めになった。
 そこで、お伺いいたしますが、この日米防衛分担、この中に韓国が組み込まれるということはありませんか。
○坂田国務大臣 そんなことはございません。
○坂井委員 これは御承知のとおりでありますが、アメリカは、新アジア戦略構想の中で防衛拠点として、つまりポストベトナム、あるいはインドシナ半島から米軍の撤退が完了した時点、これを想定いたしまして、極東におけるアメリカの防衛拠点は韓国にしぼる、そして、それと同時にわが国日本をその後方支援基地とする、そういう位置づけを行っている。いわゆる日韓一体のアジア防衛戦略ということを考えておるということを明らかにいたしております。また、日本の基地機能を韓国の核と結合させる、こういうこともすでに言明をいたしております。そういう中でありますので、冒頭述べましたように、すでに大がかりな米韓合同実戦訓練が行われておる。沖繩からは米軍機が韓国に飛来しておる。そういう現在の実態、実情、そういう情勢を踏まえてのお尋ねを私はしているのでございまして、では、逆の意味でお尋ねをいたしますが、アメリカと韓国の間においては米韓条約がございますが、それに基づいてまた合同実戦訓練、あるいは武力衝突の場合には両者は行動するでしょう。そうした米韓の訓練の中に、今度はわが自衛隊が組み込まれるという心配はありませんか。
○坂田国務大臣 それはございません。
○坂井委員 今度、日米防衛分担ということにつきまして、わが方の案も示し、あるいは米側の意向も聞き、そこでこの防衛の分担がやがて明確にされようとしている。いま政府部内においても防衛庁あるいは外務省、関係省庁の間でも協議をされているところだろうと思います。この防衛分担の中で明確に、米韓とのかかわりの中で、わが国は絶対に日米防衛分担の中で韓国を排除できる、そのことには一切かかわりなく、日米両国間の防衛分担としてその内容を検討し取り決めをするのだ、こういうことでございましょうか。
○坂田国務大臣 おっしゃるとおりでございまして、私は、日本の安全のために、わが国を守るために、わが国民の一人一人の生命財産、国民一人一人の生存と自由を守るために、日米両国の防衛の責任者同士が話し合うことは、日米両国にとってそれぞれ国益になるだろうという判断でございます。したがいまして、その防衛協力の内容といたしましても、日本の安全のための防衛協力である、日米間の当事者同士の協力というふうに御理解を賜りたいと思います。
○坂井委員 米側から要請があった場合、たとえば、韓国においていまそのような朝鮮半島に対する――確かにポストベトナムから韓国におけるこの軍事的な危機というものは、これは意図的であれどうであれ、あるいはアメリカの戦略の中でのこととはいえ、いずれにもせよ、そういう状況をつくりつつあることは事実であります。そういう中で、今度アメリカとの間において日米防衛分担構想というものの話し合いに入るということになりますと、米側から非常に強い要請として、韓国というものを頭に入れたそのような要請がなされる可能性も多分にある、こう実は私は判断をするわけでありますが、そうした場合においても、いかなるアメリカの要請に対しても、韓国に関する、あるいは朝鮮半島に関する、そういう第三国の軍事的な問題についてはこれを一切排除する、断るということをここで明言できますか。
○坂田国務大臣 この日米間の防衛協力というものは、先ほど私がお答えいたしましたとおりでございまして、アメリカ側も、恐らくは日本の憲法というものはよくわきまえておると思います。あるいは、日本の自衛隊の能力ということにつきましても正しく把握をいたしておると思います。したがいまして、先生御指摘のようなことはございません。
○坂井委員 私がなぜこのようなことをくどくどと申し上げるかと言いますと、かつて、内閣委員会等におきましてもこのような議論が実はございました。第三国を含めた合同訓練ということはあり得るかどうか、それはあり得ません、いわゆる日米安保条約は日米間であります、両国間における合同訓練はありましても第三国は絶対に入れません、じゃ、それはできないということなのか、やらないということなのかというような質問がございまして、それに答えて、法的根拠がなければやれないかというと必ずしもそうではないのです、やろうと思えばやれるのです、しかしながら、日米安保条約の精神なりあるいは政治的な立場から見るとやはりそれは不適当であるという観点に立っておるからであります、こういうことであります。つまり、これは裏返しにして言えば、時の情勢いかんによっては、判断いかんによっては政治的判断も加え、三国をまぜた合同訓練はあり得る、こういうことがあるから、ですからそれはきわめて危険である。いわゆる集団防衛体制というようなものに移行して、そのことがアジアにおける緊張激化をもたらし、わが国の安全を危うくするという一つの要因になりかねないということを非常に危惧するから、あえて御質問したわけでございます。ここで言うそうした法的根拠は、なければやらないという問題ではない、やろうと思えばやれるんだ。しかし、いま御答弁によりますと、いかなる場合においても絶対にやらないということが確認されたわけでございますので、これ以上のことは申し上げません。
 ただ、今回の日米防衛分担というものが、一昨日の防衛庁長官がおいでになりました決算委員会におきましても私申し上げたわけでありますけれども、これはわが国の進路ということを考えてまいりますと実は非常に危険な要素を含んでいるのではないかという点を、具体的な問題から実は指摘しながらお尋ねをしたわけでございまして、いまどきなぜ日米防衛分担、こういうことを取り決めなければならぬ必要性がどこにあるんだろうか。常にこのことについては内々言われてきながらも、今日までこれが表面化されることはなかった。いまアメリカが極東戦略体制の中で、あるいは新アジア戦略構想の中で韓国に対して焦点を合わせておる。まさに韓国に焦点が合っておるということについては、三木総理も防衛庁長官も一致した見解である。そういう中で防衛分担問題が起こってきただけに、その背景等を踏まえて考えてみますと、この防衛分担は日米安保条約をさらに変質化さして、軍事同盟体制、さらにはこれに韓国等も含めて極東における日本自体が、わが国がそうした非常に危険な道に足を踏み込んでしまうのではないか、実はこういう必配をしたからであります。
 総理に、この問題について一つだけ御答弁をいただきたいと思いますが、いまのような私の考え、こういうものをひとつ総理も踏んまえられまして、今度のアメリカとの日米防衛分担の取り決めについては、総理自身どのような腹構えで臨まれるか、また指示をされるかということについて、お考えのほどを承っておきたいと思います。
○三木内閣総理大臣 私は、防衛分担という言葉は適当だと思わないのですよ。防衛分担というと、ここまではアメリカ、ここまでは日本という非常に地域的な感じが出て、そういうのではなくして、日米が安保条約を結んでおるわけですから、協力をすべきことは当然でありますから、機能的にいろいろ話し合うことは必要だけれども、分担というようなことになるといろんな誤解を私は生ずると思いますから、防衛長官にも言っておるのは、日米協力、その中で機能的にいろいろ日米間に協力をするというような説明の方が、事実、防衛長官の考え方もそうですが、分担、分担という言葉が出て、どうも分担という言葉は適当ではないのではないか、そういうことを申しておるわけでございまして、そういう機能的な日米協力、日本のできることとできないことがありますから、余りできないことをできるような期待を持たして、次に非常な不信感情を持たすことは日米関係のためによくないですから、そういうことをもっと頻繁に当事者で話したらいいという意見ですよ。いままでは話さなさ過ぎたと思うくらいですから。そういうので、分担で地域的に日本とアメリカとの間に何か協定を結ぶという考え方は私は持ってないのでございます。
○坂井委員 あえて申し上げておきますけれども、機能分担といいましても、海の分担はどうも機能別じゃなくて、やはり海域別分担ということに実態的にはなる、あるいはならざるを得ないのではないか、潜水艦も皆そこにもぐるんですから。陸であれば明確に境界線はあるでしょうけれども、海の場合はそうはいかない。まして有事の際です。一たん衝突があった、その場合に果たしてそうようなことが、機能別でございます、機能別でございますということ、でもって済むかどうか、これは常識的にそういう点についても心配するわけであります。十分にそうしたことの危惧のないような配慮をされてしかるべきであろう、あえて申し上げておきたいと思います。
 次の問題として、最近の資源ナショナリズムが非常に高まってきた。そういう中でインドネシア政府が、わが国がインドネシアに進出をしております巨大企業であります新日本製鉄に対しまして――新日本製鉄が実は九〇%出資しております現地合弁会社、この新日鉄の現地合弁会社に対しまして経営支配権を要求してきた、こういう問題。すでにインドネシアには、現在、日本から約二百社の企業が進出をいたしております。このうち日本鋼管あるいは日本揮発油、三菱商事など十社以上が、プルタミナなど政府機関と合弁企業を設立をいたしております。恐らくやインドネシア側は、このような基幹産業の提携先に対しても同じように経営支配権を要求してくるであろう、これは必至である、こう見られているわけであります。
 で、お尋ねしたいことは、新日鉄側では、これはもうわが社一社だけの問題ではない、きわめて重要な問題である、政府に相談をしなければと、こう言っているようであります。そこで、政府はその相談を受けたかどうか。受けたとすれば、その内容。それから、来月の六日にスハルト大統領が来日をする予定だそうでございますが、三木総理あるいは宮澤外務大臣、さらに河本通産大臣、お会いになるでしょうが、その際、この問題について話し合う用意がなされておるのかどうか。用意ありとすれば、具体的にどのような構えでもって話し合おうとされているのかについてお伺いいたしたいと思います。
○三木内閣総理大臣 政府の方はまだ相談受けてないのですが、通産省でいま調査中であるということですから、これは通産大臣からお答えをいたします。これは民間の話し合いでありますから、スハルト大統領が来月訪日をされるわけですが、その場合に持ち出す予定はございません。この問題を持ち出す予定はありません。
○河本国務大臣 新日鉄と現地の合弁会社に対しまして、インドネシア側から持ち株をふやしたい、それからインドネシア人の雇用の増大を考慮してもらいたい、こういう話が出ておるようでございます。ただしかし、詳細判明いたしませんので、現地駐在の責任者を新日鉄側も呼び返しまして確実な事情の聴取をしたい、こういうふうに言っておりますので、その現地調査が終わりました段階で政府の方も実情をよく調査をしたい、かように考えておる次第でごがいます。
○坂井委員 いささか驚いた話でございまして、これは実は大変な問題だろうと思う。確かに、もう総理篤と御承知のとおり、最近における資源ナショナリズム、経済ナショナリズム、こういうものを基調として一次産品の値上げが相次ぐ。あるいは技術の移転要求等が途上国から盛んに出されてきておる。そういう非常に広範なと申しますか新経済秩序、こう称しているそうでありますけれども、追い上げがある。このこと自体は世界経済が当面する非常に大きな課題だ、これは一致した見解であります。特にいままで、インドネシアとわが国との関係を見ますと非常に深い関係もある。進出した企業、プルタミナ、向こうの政府系のあれでありますが、合弁会社等をつくって、確かに今日までの資源外交からすれば、わが国に及ぼした影響というものは、よかれあしかれ、非常に大きなものがあったということは事実であります。まして、またインドネシアそのものがきわめてわが国には、ある意味では親日的な態度をとってきた。それが突如としてと申しましょうか、このような経営支配権までを要求してきたというようなことは、大変大きな問題であろう。まして、前段申しましたように十数社に及んでおります政府系の向こうとの合弁企業は、同じようにやはり経営支配権までの要求が来るのではないかということになってまいりますと、これはわが国の資源外交そのものを根本的に検討せざるを得ないような非常に大きな事態になるのではないかということを、実は危惧するわけであります。ですからこそまた新日鉄側も、これはわが社だけの問題ではない、すぐに政府に相談したいというようなことが、新聞報道等でもある。今日に至るもなお相談がない。現地の状況をよく見きわめてということかもしれませんけれども、それにしても、何とのんびりしておるなという感じが実はするわけであります。いままでの企業進出の批判とは全く違った次元での問題であろうと思いますし、企業のこうした海外進出に関するわが国の経済外交政策そのものも根底から揺すぶりかねないほどの重要な要素を持っているのではないかと思う。したがって、そういう点を十分に分析され認識をされ、そういう中でこの問題には過ちない対処をしていかなければならぬ、私はこう思いますので、重ねて総理に要請をいたしておきますが、スハルトさんがおいでになった際にはこのことは議題にのせない、こうおっしゃっておりますが、向こうから出てくるかもしれないというくらいの感じが私はいたします。したがって、せっかくの御答弁でございますが、なお御検討されたらいかがでしょうか。
○三木内閣総理大臣 いま政府の方に特別の相談を受けてないのですけれども、私としても十分にこの問題の理解を持つようにいたしたいと思います。
    〔委員長退席、森下委員長代理着席〕
○坂井委員 だんだん時間が参りますので問題を変えますが、実は新幹線公害であります。
 新幹線騒音環境基準答申案、これを審議いたしておりました中央公害対策審議会騒音振動部会、これが二十一日に開かれた。そこでもって住宅地域が七十ホン、商工業地域が七十五ホン、この基準値の達成目標期間を原案どおりに三ないし十年ということでほぼ決定を見た。答申のまとめをあしたいよいよ行いまして正式決定をする、こういう運びになっているようであります。
 答申が出ますと、政府はこの答申を尊重いたしまして、答申どおりに告示されますかどうでしょうか。あるいは告示されるとすれば立法措置等もございますが、いつごろになるでしょうか。
○三木内閣総理大臣 中公審の答申が出ればこれを尊重いたしたいと思っておりますが、これを実施するについてのいろいろな方法なども検討して、できるだけ早く告示をいたしたいと思います。
 とにかく、いま坂井議員の御指摘のように住宅地七十ホン以下、それ以外七十五ホン以下というのは相当厳しい規制でございますが、しかし、答申が出ればそれを尊重して、これを実施の方向で政府は検討を加えなければならぬと考えております。
○坂井委員 大蔵大臣おいでだろうと思ったのですが、この基準値を達成するということについては、例のとおり国鉄が大変な反発をしておるようであります。つまり財政措置をどうするか。技術的な問題等のことも云々しておるようでございますが、一体この財政措置をどう政府は考えておるのか。つまり、迷惑料というようなことでもって利用者から取るというようなことになりますと、こういうことを示唆されているようでございますけれども、これはやはり運賃値上げということに直ちに結びついていくということになるわけでございまして、それは一般利用者から見れば、これまたはなはだ迷惑なことでございまして、それこそ、迷惑料を含むどころか乗る方が迷惑だ。したがってこの財政措置、大変莫大な金を要する。これはいろいろなケースが考えられるわけでございますけれども、いずれにしてもこの財政措置については、何らかやはり早急に明確な結論を出さなければならぬと思うわけでございますけれども、その辺について総理はどうお考えになっていらっしゃいますか。
○木村国務大臣 中公審の答申が近く出ることになっておりますが、伝え聞くところによりますと相当厳しい基準のように思います。いままで部会、専門委員会等で議論されておりますところからそんたくいたしまして、国鉄としてもまた運輸省としても、どの程度の金がかかるかということを計算しておりますが、相当なものでございます。したがって、これをいま坂井委員のおっしゃるように、利用者からいただくかあるいは政府がどの程度これに手助けができるか、そういう問題は今後の問題として、同時に国鉄の再建問題とも絡んでおりますので、十分政府部内で検討いたしたいと思っております。
○坂井委員 時間が参るようでございますので終わりたいと思いますが、いずれにもせよこの新幹線公害、十数年来沿線住民は大変苦しみ、悩み続けてきた問題でございますので、ようやくにして答申が出される、それを受けまして政府はいち早く、総理は御答弁になりましたが、答申を尊重したい。確かにこの答申、ある意味では、被害者から見ればなお不満な点もあるやもしれません。しかしながら、いずれにせよ出た答申につきましては、これを尊重するということは政府のたてまえだと思います。しかし、そういう中でいま一番大きな問題は、確かにこの財政措置の問題であろうと思う。この財政措置については、少なくともこれを一般国民、利用者にしわ寄せするような形でされるならば、これは全く政府はこのことに対して、政府自身の力、政府自身の責任というものを果たさなかったというようなことに結果的にはなりかねない。ですから、そういう点も十分にお考えになりまして、万過ちのないように、しかも早くこの基準値の達成に努力されるように要請をいたしまして、私の質問を終わりたいと思います。
    〔森下委員長代理退席、委員長着席〕
○井原委員長 お約束でございますから、内閣総理大臣には退席を願うことにいたします。
 これにて昭和四十七年度決算外二件についての質疑は終了いたしました。
    ―――――――――――――
○井原委員長 昭和四十七年度決算についての議決案は、理事会の協議に基づき、委員長において作成し、各位のお手元に配付をいたしております。
 これより議決案を朗読いたします。
    議決案
  昭和四十七年度一般会計歳入歳出決算、同年度特別会計歳入歳出決算、同年度国税収納金整理資金受払計算書及び同年度政府関係機関決算書につき、左のごとく議決すべきものと議決する。
  本院は、毎年度決算の審議に際し、予算の効率的執行並びに不当事項の根絶について、繰り返し政府に注意を喚起してきたにもかかわらず、依然として改善の実があがっていない点があるのはまことに遺憾である。
 (一) 昭和四十七年度決算審査の結果、予算の効率的使用等、所期の成果が十分達成されていないと思われる事項が見受けられる。
   左の事項は、そのおもな事例であるが、政府はこれらについて、特に留意して適切な措置をとり、次の常会のはじめに、本院にその結果を報告すべきである。
  (1) 行政機関における電子計算機の利用は、年々拡大し、その経費も相当多額にのぼっているが、現状は、設置、利用の両面において、少なからず問題がある。
      政府は、情報処理の総合調整体制を強化し、行政機関における電子計算機利用の効率化を推進すべきである。
  (2) 科学技術庁から放射能測定調査の委託をうけた民間の分析機関が調査データをねつ造して、委託費を不正に領得していたのを、科学技術庁が長期間にわたって、全く気づかずにいたという事実がある。
      政府は、この事実を反省するとともに、調査の特殊性、重要性を十分に認識して、再びかかる事態を招くことのないよう所要の措置を講ずべきである。
  (3) 国会の調査にかかる問題で、政府の守秘義務の固執等によって全貌の解明ができず疑惑を残している事例がある。
      政府は、みずから疑惑の解消につとめるとともに、国政調査権と守秘義務の関係を再考し、できる限り国会の調査に協力するようにすべきである。
  (4) 国立大学の受託研究は、各大学の定める取扱い規程に従って受託し、受入れた経費は公費の扱いにより処理することとなっているが、最近、大学附属の研究機関において、教官が正規の手続きを踏まずに研究を受託し、経費を私的に経理していた事実が明るみに出ている。
     政府は、国立大学における研究の受託が乱脈にわたることのないよう適切な措置を講ずべきである。
  (5) 輸出保険特別会計において、輸出保険の保険料徴収等に関する事務が二か年余にわたって渋滞し、このため、同特別会計の決算参照書の財務諸表を昭和四十七、四十八両年度にわたり、一部推計の計数をもって作成し、事情を秘したままこれを国会に提出するという事態が起きている。
     政府は、この不祥事態を深刻に反省し、今後再び、かかることが起きないよう万般の措置を講ずべきである。
  (6) 郵政職員による郵政犯罪は依然としてあとをたたず、昭和四十七年度にも、三百四十五名が検挙され、五千五百万円余の実損を出している。
     政府は、郵政事業への信頼を確保するため、防犯管理の徹底をはかり、部内者犯罪の根絶を期すべきである。
  (7) 郵政省は、郵便貯金会館の運営を、一財団法人に委託し、その事業の経理は成果の帰属を含めてすべて法人の経理として処理することとしているが、この委託の取扱いについては、会館の事業が国の事業である点から見て問題があるとの有力な見解がある。
     政府は、郵便貯金会館の運営のあり方について再検討を行い、疑義のないようにすべきである。
  (8) 労働者災害補償保険の適用を受ける有期事業のなかには、労働基準局等の調査が不十分であったため、保険料が徴収不足や徴収もれとなっているものがある。
      政府は、適用事業の把握につとめ、保険料の適正な徴収の確保をはかるべきである。
 (二) 昭和四十七年度決算検査報告において、会計検査院が指摘した不当事項については、本院もこれを不当と認める。
     政府は、これらの指摘事項について、それぞれ是正の措置を講ずるとともに、行政管理庁の勧告等を尊重して制度、機構の改正整備をはかり、綱紀を粛正して、今後再びこのような不当事項が発生することのないよう万全を期すべきである。
 (三) 決算のうち、前記以外の事項については異議がない。
     政府は、今後予算の作成並びに執行に当っては、本院の決算審議の経過と結果を十分に考慮して、財政運営の健全化をはかり、もって国民の信託にこたえるべきである。
    ―――――――――――――
○井原委員長 これより討論に入ります。
 討論の申し出がございますので、順次これを許します。綿貫民輔君。
○綿貫委員 私は、自由民主党を代表いたしまして、昭和四十七年度決算につき、ただいま委員長より御提案の議決案のとおり議決するに賛成の意を表するものであります。
 昭和四十七年度決算は、昨年三月当委員会に付託され、同年九月以来、各省庁及び政府関係機関等につき、当年度の予算がいかに執行されたかを中心として順次審査を続け、その間、是正改善を要すると思われる事項については、その都度関係当局に注意を喚起してまいりましたが、ただいま委員長御提案の議決案に示されましたとおり、予算が効率的に使用されず、所期の効果が十分に達成されていないと認められる事項が改めて指摘されたことは、はなはだ遺憾であります。これらの指摘事項につきましては、政府は誠意をもって改善に努力されたいのであります。
 わが党は、その改善を期待しつつ本議決案に賛成いたすものでありますが、ただ、この際、予算の執行に関して政府に一言希望を申し上げておきたいと存じます。
 御承知のとおり、現下の国の財政事情はまことに厳しく、本年度の場合も、まず当初の予算編成局面で財政硬直化が重大問題となり、予算執行の局面に入ると歳入欠陥が早くも憂慮されるという状態であります。
 国民の福祉政策に対する要望を初めとして、財政需要はますます旺盛になっていく反面、財政難は一層深刻化していく傾向があり、しかも、このような財源難は、減速経済のもとで恒久化していくおそれさえあります。
 かように、わが国の財政は、いまや苦難の時期を迎えようとしているわけでありますが、かかる時期に臨んで最も必要とされるのは財政運営の引き締めでありまして、予算執行の上にも厳しさが求められることになります。政府は、財政の現状を十分に認識して、すでに経費節減の方針を打ち出しておられますが、その方針を末端にまで徹底し、経費節減の実が上がるよう、さらに格段の配慮をされたいのであります。
 以上、希望を申し添えて、私の賛成討論を終わります。
○井原委員長 原茂君。
○原(茂)委員 私は、日本社会党を代表いたしまして、ただいま委員長から提案された議決案に対し、反対の意見を表明するものであります。
 議決案は、
 (一)については、政府に対し特に留意して適切な措置をとることを求めた諸事項が挙げてあり、賛成であります。
 (二)において、議決案は「会計検査院が不当と指摘した事項については、本院もこれを不当と認める」とありますが、決算を全体として是認しないものであることを前提といたしまして、賛成であります。
 (三)において、「前記以外の事項については異議がない。」とあることについては、(一)、(二)以外についてすべて是認するということであり、賛成いたしかねます。
 政府に対する要求事項については、(一)に掲げられたものに尽きるものではありません。
 たとえば、前首相田中角榮氏にまつわるいわゆる金脈問題であります。
 私は、四十六年度決算議決案に対する討論において、国税の賦課について、厳正、公平、遺漏のないようにすべきであり、いやしくも疑惑など招くことのないよう対処すべき旨、要望しておきましたが、政府は守秘義務を理由として具体的内容は一切明らかにしないまま、結論は、申告漏れと解釈の誤りで、偽りや不正の行為があったものではないとして、税金問題は決着させております。
 私は、いままで見過ごしてきた徴税上のミスや納税者によって守秘義務に差別をつけている税務行政を指摘してしかるべきと思います。また、十分解明ができず、疑惑を残したまま、異議がないとすることには賛成しがたいのであります。
 そのほか、未解決の問題を残したまま対韓経済協力を続けている事項、特別天然記念物による被害に対し適切な対策がとられていない事項等々があり、この口の項目に賛成いたしませんので、議決案の全体については反対するものであります。
 以上で討論を終わります。
○井原委員長 庄司幸助君。
○庄司委員 私は、日本共産党・革新共同を代表して、昭和四十七年度決算議決案に対し、反対の意を表明いたします。
 四十七年度決算は、予算審議の際にわが党が指摘いたしましたように、円の大幅切り上げの犠牲を挙げて勤労国民に押しかぶせ、国民から大収奪をしながら大企業本位の景気刺激を図るとともに、アメリカのドル防衛策への協力や日米軍事同盟の強化、軍国主義の全面復活を推し進めるきわめて反動的、反国民的予算の執行結果であります。さらに、列島改造の推進を図る田中内閣の大型赤字補正予算執行の結果、四十七年度決算は、一般会計で二五%増と、前年の伸び率を五割も上回り、歳入面でも公債発行を前年度の六四%もふやすなど、財政インフレを推し進めるものとなっているのであります。
 歳出の内容についても、たとえば、列島改造のための公共事業費は三四%も急増し、その大部分が大企業本位の産業基盤整備に費やされているのであります。このような財政執行が土地投機などをあおり、続く狂乱物価への一歩を進めるものであったことは明白であります。
 その反面、社会保障関係費、中小企業費、文教費、地方交付税などの伸びは低く抑えられ、特に福祉や文教関係の施設整備費などは、道路、港湾などとは対照的に低率の執行にとどまり、住民犠牲の財政執行の姿を浮き彫りにしているのであります。
 他方、防衛関係費は史上最高の伸び率を三年連続で更新し、経済協力費でも南ベトナムかいらい政権への援助を急増させるなど、ニクソン・ドクトリンに忠実に従うものになっているのであります。
 また、財政運営の面でも、五兆六千三百億円の財政投融資計画がさらに六兆円余りに拡大されているのを初め、予備員の拡大、乱用、国庫債務負担行為の増加など、事実上国会の審議権を狭める傾向が一層強められていることも、許すことのできない問題であります。
 さらに、会計検査院の報告や日本分析化学研究所のデータ捏造など、不当な予算執行も依然として後を絶たないのであります。中でも世論の強い糾弾を浴びた田中金脈事件で明らかになった脱税事犯や、特定の企業などに不当な利益を与える結果となっている国有財産の処分、公共事業などの事例も、この決算の中に含まれているのであります。
 このような決算について異議がないとする議決案は、とうてい認めることのできないものであります。また、議決案指摘事項については、わが党は、田中金脈問題が国民の重大な疑惑を招いていることを指摘し、かかる不信を招くことのないよう政府の厳正、公正な行政執行を強く求めるよう提案したのでありますが、あいまいな指摘にとどめていることはきわめて不満であり、容認できないものであります。また、大学の受託研究費に関する事項は、それはそれとして、このようなことを生み出す背景、すなわち研究費、海外旅費の不備等の問題をも考慮すべき問題であると考えます。
 なお、国有財産の増減及び現在額総計算書については、為替レートの減価に伴う損失、防衛施設の急増、大企業のための出資の膨張等を主内容とするものであり、是認できないものであります。
 以上で私の反対討論を終わります。
 最後に、大蔵大臣に申し上げます。
 あなたは、きょうの決算委員会にも十時から十二時半まで欠席され、財政執行の責任者である大蔵大臣がこのような態度では、決算軽視と言われてもやむを得ないだろうと思います。また、採決に当たってもおくれて来られた。この点でもあなたの決算軽視の姿勢が問われるものでありますから、今後十分注意されるよう指摘しておきます。
○井原委員長 坂井弘一君。
○坂井委員 私は、公明党を代表して、昭和四十、七年度一般会計歳入歳出決算等の議決案に対して反対の意を表し、討論するものであります。
 議決案第一項におきましては、当委員会での決算審査の際、各委員より指摘され、政府の速やかにして厳正な措置を強く望まれたものばかりであり、毎年のことながら、政府の不明確な行政に強く憤りを禁じ得ません。政府は、当委員会の意図するところを十分にくみ取られ、国民の負託にこたえるべきであります。
 第二項においては、会計検査院が指摘した不当事項については「本院もこれを不当と認める。」との個所は、私も同意するにやぶさかではありませんが、この不当事項は、政府及び政府関係機関、公団、事業団、地方公共団体等検査対象個所四万一千百四十三のうち七・三%に当たる三千四十一カ所を実地検査した結果、指摘されたものであります。不当事項については、速やかに是正されることはもちろんのこと、今後未検査個所も含めて、このようなことが指摘されないよう努めるべきであります。
 第三項の「決算のうち、前記以外の事項については異議がない。」という点については、四十七年度決算審議が終了しても、一省一日三時間ぐらいの大臣出席で限られた審議日程の中においては十分審議したとは言えず、かつ、異議を表明しなければならないものがあります。
 すなわち、輸出保険特別会計で経理している輸出保険において、保険契約時に徴収すべき保険料を徴しないばかりか、保険料額の算出等保険引き受けの際行うべき経理も放置していた事態があります。このため、同特別会計の昭和四十七年度決算の添付書類である損益計算書及び貸借対照表を、一部推定の計算によって作成し、政府は同決算を国会に提出するに際し特段の説明をも行っていないのであります。しかも、このような経理及び決算の提出が四十八年度も引き続いて行われていました。このような事態を生じたのは、政府の国会に対する姿勢に疑点を残したものであり、関係当局の会計経理の認識の欠如によると言わざるを得ません。
 また、郵便貯金会館建設のために郵政事業特別会計が投下した資金は、昭和四十二年度から四十九年度までに百二十数億円に達しています。郵政省は同会館の運営を、財団法人郵便貯金振興会に委託し、その収支については国の歳入歳出に関係なく、業務に必要な費用の負担、対価の徴収を同振興会の自由に任せています。国の事業を国以外の者に委託する場合、その費用について国が直接歳出予算をもってこれに充て、また、成果について国に帰属させるという会計原則によれば、現行の委託の方式は疑義があると思われます。
 こうしたことを初め数項目について、改善すべき事項が指摘されていますので、「異議がない」ということに対しましては、とうてい妥当とは言えません。
 以上、私の意見を申し述べましたが、最後に、政府は、決算委員会軽視の惰性を改め、これを重視して、総理及び各大臣が積極的に出席されて、国民の血税の行方を公明正大に審議して、謙虚に国民の前にすべての事項を明らかにしなければ、国の決算は承認できないことを強く申し述べまして、私の反対討論を終わります。
○井原委員長 これにて討論は終局いたしました。
    ―――――――――――――
○井原委員長 これより採決に入ります。
 昭和四十七年度一般会計歳入歳出決算、昭和四十七年度特別会計歳入歳出決算、昭和四十七年度国税収納金整理資金受払計算書、昭和四十七年度政府関係機関決算書を議決案のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
○井原委員長 起立多数。よって、議決案のとおり決しました。
 次に、昭和四十七年度国有財産増減及び現在額総計算書、昭和四十七年度国有財産無償貸付状況総計算書の両件について討論に入るのでございますが、別に討論の申し出もございませんので、これより順次採決いたします。
 まず、昭和四十七年度国有財産増減及び現在額総計算書は、是認すべきものと決するに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
○井原委員長 起立多数。よって、本件は是認すべきものと決しました。
 次に、昭和四十七年度国有財産無償貸付状況総計算書は、是認すべきものと決するに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
○井原委員長 起立多数。よって、本件は是認すべきものと決しました。
 なお、ただいま議決いたしました各件の委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○井原委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
    ―――――――――――――
    〔報告書は附録に掲載〕
    ―――――――――――――
○井原委員長 この際、各国務大臣等から順次発言を求めます。
 まず、大平大蔵大臣。
○大平国務大臣 ただいまの御決議につきましては、政府といたしまして十分これを尊重し、関係各省とも連絡を密にして、遺憾なきを期してまいりたいと存じます。
 また、国会の調査に係る問題につきましても、その趣旨を体し、今後とも努力してまいる所存でございます。
○井原委員長 次に、松澤行政管理庁長官。
○松澤国務大臣 ただいま御決議のありました行政機関における電子計算機利用の効率化につきましては、従来から、電子計算機利用の促進とともに、その利用の効率化を図るために総合調整に努めてきたところでありますが、電子計算機利用の進展にかんがみ、今後とも一層御決議の御趣旨に沿うよう努力してまいる所存であります。
○井原委員長 次に、永井文部大臣。
○永井国務大臣 ただいま御決議がありました国立大学の受託研究に関する件につきましては、御決議の趣旨に沿うよう周知徹底を図り、今後一層取り扱いに遺憾なきを期してまいりたいと存じます。
○井原委員長 次に、稲村郵政政務次官。
○稲村政府委員 ただいま御決議のありました郵政犯罪の防止につきましては、今後とも指導監督の徹底を図り、遺憾なきを期してまいりたいと存じます。
 また、郵便貯金会館の運営、あり方につきましては、今後十分に検討を重ねてまいる所存でござ
 います。
○井原委員長 次に、佐々木科学技術庁長官。
○佐々木国務大臣 ただいま御決議のありました科学技術庁関係の事項につきましては、新分析機関の設立、分析評価体制の確立等、その措置を講じたところでありますが、さらに御決議の御趣旨を尊重し、善処してまいりたいと存じます。
○井原委員長 次に、河本通産大臣。
○河本国務大臣 ただいま御決議のありました輸出保険特別会計の経理につきましては、今回このような事態を招き、御指摘を受けましたことを深く反省しておるところでございます。今後御決議の御趣旨に沿って努力いたし、再びかかる事態の起こらないよう十分留意してまいる所存でございます。
○井原委員長 次に、長谷川労働大臣。
○長谷川国務大臣 労働保険料の適正な徴収につきましては、労働保険の事業運営の円滑を期するため、従来から、徴収不足等の事態が生ずることのないよう努力してきたところでありますが、一部に徴収不足等がありましたことはまことに遺憾であります。ただいまの御決議の趣旨を十分踏まえまして、今後は事業主に対する関係法令の周知徹底と指導を積極的に行うとともに、未申告事業場の把握、保険料算定基礎調査の実施等を強化し、徴収不足等の解消に一層努めてまいりたいと存じます。
○井原委員長 以上をもちまして、各国務大臣からの発言は終わりました。
 次回は公報をもってお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたします。
    午後零時五十九分散会