第080回国会 本会議 第25号
昭和五十二年五月十一日(水曜日)
    ―――――――――――――
 議事日程 第二十号
  昭和五十二年五月十一日
    午前零時四十分開議
 第一 内閣委員長正示啓次郎君解任決議案(木
    原実君外五名提出)   (前会の続)
 第二 沖繩県の区域内の駐留軍用地等に関する
    特別措置法案(内閣提出)
    ―――――――――――――
○本日の会議に付した案件
 本日の議事における発言時間は趣旨弁明につい
  ては十五分質疑答弁討論その他については十
  分とするの動議(安倍晋太郎君外二十四名提
  出)
 日程第一 内閣委員長正示啓次郎君解任決議案
  (木原実君外五名提出)   (前会の続)
  討論終局の動議(安倍晋太郎君外二十四名提
   出)
 防衛庁長官三原朝雄君不信任決議案(山原健二
  郎君外八名提出)
  質疑終局の動議(安倍晋太郎君外二十四名提
   出)
  討論終局の動議(安倍晋太郎君外二十四名提
   出)
 総理府総務長官・沖繩開発庁長官藤田正明君不
  信任決議案(沢田広君外八名提出)
  質疑終局の動議(安倍晋太郎君外二十四名提
   出)
  討論終局の動議(安倍晋太郎君外二十四名提
   出)
 日程第二 沖繩県の区域内の駐留軍用地等に関
  する特別措置法案(内閣提出)
    午前零時四十四分開議
○議長(保利茂君) これより会議を開きます。
     ――――◇―――――
 発言時間に関する動議
○議長(保利茂君) 安倍晋太郎君外二十四名から、本日の議事における発言時間は趣旨弁明については十五分質疑答弁討論その他については十分とするの動議が提出されました。
 本動議は記名投票をもって採決いたします。
 本動議に賛成の諸君は白票、反対の諸君は青票を持参せられんことを望みます。――閉鎖。
    〔議場閉鎖〕
○議長(保利茂君) 氏名点呼を命じます。
    〔参事氏名を点呼〕
    〔各員投票〕
○議長(保利茂君) 投票漏れはありませんか。――投票漏れなしと認めます。投票箱閉鎖。開匣。――開鎖。
    〔議場開鎖〕
○議長(保利茂君) 投票を計算いたさせます。
    〔参事投票を計算〕
○議長(保利茂君) 投票の結果を事務総長より報告いたさせます。
    〔事務総長報告〕
 投票総数 三百八十
  可とする者(白票)       二百十五
    〔拍手〕
  否とする者(青票)       百六十五
    〔拍手〕
○議長(保利茂君) 右の結果、本日の議事における発言時間は、趣旨弁明については十五分、質疑、答弁、討論その他については十分とするに決しました。
    ―――――――――――――
 安倍晋太郎君外二十四名提出発言制限時間の動議を可とする議員の氏名
      安倍晋太郎君    足立 篤郎君
      阿部 文男君    相沢 英之君
      逢沢 英雄君    愛知 和男君
      愛野興一郎君    青木 正久君
      天野 光晴君    荒舩清十郎君
      有馬 元治君    井出一太郎君
      井上  裕君    伊藤宗一郎君
      池田 行彦君    石井  一君
      石川 要三君    石橋 一弥君
      石原慎太郎君    稲垣 実男君
      稻葉  修君    稻村佐近四郎君
      稲村 利幸君    今井  勇君
      宇野 宗佑君    宇野  亨君
      上村千一郎君    内田 常雄君
      内海 英男君    江崎 真澄君
      江藤 隆美君    小此木彦三郎君
      小沢 一郎君    小沢 辰男君
      小渕 恵三君    越智 伊平君
      越智 通雄君    大石 千八君
      大塚 雄司君    大坪健一郎君
      大西 正男君    大野  明君
      大平 正芳君    大村 襄治君
      奥田 敬和君    奥野 誠亮君
      加藤 紘一君    加藤 六月君
      鹿野 道彦君    海部 俊樹君
      粕谷  茂君    片岡 清一君
      金子 一平君    金子 岩三君
      金丸  信君    亀岡 高夫君
      鴨田 宗一君    唐沢俊二郎君
      川田 正則君    瓦   力君
      木野 晴夫君    木村武千代君
      北川 石松君    久野 忠治君
      久保田円次君    熊谷 義雄君
      倉石 忠雄君    藏内 修治君
      栗原 祐幸君    小坂徳三郎君
      小島 静馬君    小宮山重四郎君
      後藤田正晴君    河本 敏夫君
      高村 坂彦君    國場 幸昌君
      近藤 鉄雄君    左藤  恵君
      佐藤  隆君    佐藤 文生君
      佐藤 守良君    佐野 嘉吉君
      斉藤滋与史君    齋藤 邦吉君
      坂田 道太君    櫻内 義雄君
      笹山茂太郎君    志賀  節君
      始関 伊平君    塩川正十郎君
      篠田 弘作君    澁谷 直藏君
      島村 宜伸君    正示啓次郎君
      白浜 仁吉君    菅波  茂君
      砂田 重民君    住  栄作君
      瀬戸山三男君    関谷 勝嗣君
      園田  直君    田澤 吉郎君
      田中伊三次君    田中 龍夫君
      田中 正巳君    田中 六助君
      田村  元君    高鳥  修君
      竹内 黎一君    竹下  登君
      竹中 修一君    谷  洋一君
      谷川 寛三君    玉生 孝久君
      玉沢徳一郎君    地崎宇三郎君
      中馬 辰猪君    津島 雄二君
      塚田  徹君    塚原 俊平君
      辻  英雄君    坪川 信三君
      戸井田三郎君    戸沢 政方君
      渡海元三郎君    登坂重次郎君
      中尾 栄一君    中川 一郎君
      中島源太郎君    中島  衛君
      中野 四郎君    中村 弘海君
      中村  直君    中村  靖君
      中山 利生君    中山 正暉君
      灘尾 弘吉君    二階堂 進君
      丹羽 久章君    丹羽喬四郎君
      西田  司君    西村 英一君
      西銘 順治君    根本龍太郎君
      野田  毅君    野中 英二君
      野呂 恭一君    羽田  孜君
      羽田野忠文君    羽生 田進君
      葉梨 信行君    萩原 幸雄君
      橋口  隆君    橋本龍太郎君
      長谷川四郎君    長谷川 峻君
      服部 安司君    浜田 幸一君
      早川  崇君    林  大幹君
      林  義郎君    原田  憲君
      原田昇左右君    廣瀬 正雄君
      福島 譲二君    福田  一君
      福永 健司君    藤井 勝志君
      藤尾 正行君    藤波 孝生君
      藤本 孝雄君    船田  中君
      古屋  亨君    細田 吉藏君
      堀内 光雄君    堀之内久男君
      本名  武君    前尾繁三郎君
      増岡 博之君    松澤 雄藏君
      松永  光君    松野 幸泰君
      松野 頼三君    三原 朝雄君
      三塚  博君    箕輪  登君
      水平 豊彦君    湊  徹郎君
      宮崎 茂一君    宮澤 喜一君
      武藤 嘉文君    向山 一人君
      村上 茂利君    村田敬次郎君
      村山 達雄君    毛利 松平君
      森   清君    森  美秀君
      森  喜朗君    森下 元晴君
      森田 欽二君    森山 欽司君
      保岡 興治君    山崎  拓君
      山崎平八郎君    山下 元利君
      山下 徳夫君    山田 久就君
      湯川  宏君    綿貫 民輔君
      渡部 恒三君    渡辺 栄一君
      渡辺 紘三君    渡辺 秀央君
      渡辺美智雄君
 否とする議員の氏名
      安島 友義君    安宅 常彦君
      阿部未喜男君    井上  泉君
      井上 一成君    井上 普方君
      伊賀 定盛君    伊藤  茂君
      池端 清一君    石野 久男君
      稲葉 誠一君    岩垂寿喜男君
      上田 卓三君    上原 康助君
      枝村 要作君    小川 国彦君
      小川 省吾君    小川 仁一君
      大柴 滋夫君    大島  弘君
      大原  亨君    太田 一夫君
      岡田 哲児君    岡田 利春君
      加藤 清二君    角屋堅次郎君
      金子 みつ君    川口 大助君
      川崎 寛治君    川俣健二郎君
      川本 敏美君    河上 民雄君
      木島喜兵衞君    木原  実君
      北山 愛郎君    久保 三郎君
      久保  等君    栗林 三郎君
      兒玉 末男君    後藤  茂君
      佐藤 観樹君    佐藤 敬治君
      佐野 憲治君    佐野  進君
      斉藤 正男君    沢田  広君
      渋沢 利久君    島田 琢郎君
      島本 虎三君    嶋崎  譲君
      清水  勇君    新村 勝雄君
      新盛 辰雄君    鈴木  強君
      田口 一男君    田畑 政一郎君
      多賀谷真稔君    高沢 寅男君
      竹内  猛君    武部  文君
      楯 兼次郎君    千葉千代世君
      土井たか子君    栂野 泰二君
      中西 績介君    中村  茂君
      中村 重光君    楢崎弥之助君
      成田 知巳君    西宮  弘君
      野口 幸一君    野坂 浩賢君
      芳賀  貢君    馬場猪太郎君
      馬場  昇君    長谷川正三君
      原   茂君    日野 市朗君
      平林  剛君    広瀬 秀吉君
      古川 喜一君    細谷 治嘉君
      美濃 政市君    水田  稔君
      武藤 山治君    村山 喜一君
      村山 富市君    森井 忠良君
      矢山 有作君    山口 鶴男君
      山田 耻目君    山田 芳治君
      山花 貞夫君    山本 政弘君
      湯山  勇君    横山 利秋君
      吉原 米治君    米田 東吾君
      渡部 行雄君    渡辺 三郎君
      渡辺 芳男君    新井 彬之君
      有島 重武君    飯田 忠雄君
      池田 克也君    石田幸四郎君
      市川 雄一君    小川新一郎君
      大久保直彦君    大野  潔君
      大橋 敏雄君    近江巳記夫君
      岡本 富夫君    沖本 泰幸君
      長田 武士君    鍛冶  清君
      貝沼 次郎君    北側 義一君
      草川 昭三君    草野  威君
      古寺  宏君    権藤 恒夫君
      坂井 弘一君    坂口  力君
      鈴切 康雄君    瀬野栄次郎君
      田中 昭二君    竹内 勝彦君
      武田 一夫君    谷口 是巨君
      玉城 栄一君    鳥居 一雄君
      中川 嘉美君    西中  清君
      林  孝矩君    春田 重昭君
      平石磨作太郎君    広沢 直樹君
      伏木 和雄君    伏屋 修治君
      二見 伸明君    古川 雅司君
      松本 忠助君    宮井 泰良君
      宮地 正介君    矢野 絢也君
      薮仲 義彦君    山田 太郎君
      吉浦 忠治君    和田 一郎君
      渡部 一郎君    安藤  巖君
      荒木  宏君    浦井  洋君
      工藤  晃君    柴田 睦夫君
      瀬崎 博義君    田中美智子君
      津川 武一君    寺前  巖君
      東中 光雄君    藤原ひろ子君
      正森 成二君    松本 善明君
      安田 純治君
     ――――◇―――――
 日程第一 内閣委員長正示啓次郎君解任決議案(木原実君外五名提出)(前会の続)
○議長(保利茂君) 日程第一、内閣委員長正示啓次郎君解任決議案を議題とし、前会の議事を継続いたします。
 討論の通告があります。順次これを許します。竹中修一君。
    〔竹中修一君登壇〕
○竹中修一君 私は、ただいま議題となりました内閣委員長正示啓次郎君解任決議案に対し、自由民主党を代表して、反対の討論を行うものであります。(拍手)
 本決議案提出の理由は、今国会に内閣から提出された沖繩県の区域内の駐留軍用地等に関する特別措置法案並びに日本社会党、公明党・国民会議、日本共産党・革新共同の三党提出に係る沖繩県の区域内における位置境界不明地域内の土地の位置境界及び地籍の明確化に関する特別措置法案を審議する内閣委員会において正示委員長の委員会の開会及びその運営が適当でなかったということにあるようであります。
 しかし、残念ながら、私は提案者とは全く見解を異にするものであります。正示委員長に対し、その適正なる委員会運営にむしろ賛辞を呈し、その議事進行及び採決は全く正当かつ合法的に行われたことを確認するものであります。(拍手)
 およそ国会は、国民を代表して国民の信託にこたえ、国家国民にかかわる重大なる課題について審議を尽くすべきものであります。しかも、本案件は、内閣提出案、三党提出案とも、それぞれ立場の相違はあるものの、多年の懸案である沖繩県における地籍を明確化するためのものであります。しかるに、一部野党は審議を拒否し、みずから審議を放棄するかのごとき態度を見せたのであります。かかることは、国会審議を冒涜するのみならず、厳粛にして崇高であるべき国会の権威をみずから失墜させるものであり、まことに憂慮にたえないところであります。
 沖繩県における地籍問題は、政府案、三党案ともに四月十九日内閣委員会においてそれぞれ提案理由の説明を受け、続いて、両案の委員会の審査に資するために、翌二十日より三日間、正示委員長みずからが沖繩派遣の調査団長として、野党各党がこれに参加、基地内外を問わず詳細に現地調査を行い、また、沖繩県知事、県議会議長、関係市町村の代表を初め、各団体の意見を聴取し、十分に現地の状況を掌握したところであります。
 その後、現地調査の成果を踏まえ、正示委員長を中心に、本問題に関し、理事会あるいは理事懇談会、非公式会談等を精力的に行い、大方の合意を得た上で、政府案に対する自由民主党、民社党、新自由クラブ三党の修正案を作成したものであります。
 したがいまして、私は、以上の経緯にかんがみ、委員会における正式審議は時間的には短かったとはいえ、実質的な審議は必要かつ十分に行われたと断言できるのであります。(拍手)
 かかる事態にもかかわらず、忍耐強く審議を尽くされようとした正示委員長の態度こそ、高く評価されてしかるべきものであると思います。(拍手)
 すなわち、正示委員長は、日本社会党、日本共産党・革新共同の二党の審議拒否というかたくなな態度にもめげず、誠意をもって再三再四審議への参加を要請され、さらに公明党・国民会議、民社党、新自由クラブ各党からも二党に対し強力に審議参加を申し入れたにもかかわらず、残念ながらその出席を得ることができず、各党理事に了解を求めた上で、職権により委員会を開会されたのであります。
 委員会の審議は、自由民主党、民社党、新自由クラブ、公明党・国民会議の各党代表によって正常に行われた後、適法に採決がなされたのであります。
 さらに、沖繩復帰後五カ年間の基地の暫定使用を規定した沖繩における公用地等の暫定使用に関する法律の有効期限が五月十四日をもって失効するというぎりぎりの日程の差し迫った場面でありました。
 沖繩の基地存続問題に関しては、それぞれ多くの意見のあることは私も率直にこれを認めます。しかしながら、この法律の失効とともに、基地使用に関する法が存在しなくなり、しかも、予期せざる人命にもかかわる不祥事件等の発生することも予想されるところであります。このような事件の勃発するや、日米安保条約に支障を来し、また、わが国国防の上にも重大な破綻を来します。お互いに主義主張は異なれども、刻下現実問題を扱う政治家として、沖繩県民の破局を救う道のために、職務に懸命の努力を捧げた正示委員長を何人もとがめることはできません。(拍手)委員長の解任決議案を出された諸君も、恐らくはその心情においては御理解がいただけるものと思います。
 御承知のように、この修正案は、沖繩県の区域内において位置境界不明地域が広範かつ大規模に存在し、関係所有者等の社会的、経済的生活に著しい支障を及ぼしていることにかんがみ、その位置境界の明確化のための措置等の緊急かつ計画的な実施を図り、もって沖繩県民の生活の安定と向上に資することを目的とし、しかもこの決着を五年間を目途とし、あわせて基地使用を五カ年間延長することとしたものであります。
 当初提出の内閣案、野党案について十分審議の後、三党共同の修正案を作成したという事情もあり、また、差し迫った緊急事態に直面し、今回、正示委員長がとられた措置は当然のことであり、議会運営の原則を無視した事態に対処して、みずからが妥当と認める措置を毅然たる態度でとったことはまことに当然と言うべきであります。(拍手)
 私は、本問題が委員会に付託されて以来の各党の御努力を多とするとともに、審議に参加された公明党・国民会議、民社党、新自由クラブに敬意を表するとともに、最後に採決に参加された民社党、新自由クラブの諸君は、よき選良として国民の負託にこたえたものと、その識見を重ねて高く評価するものであります。(拍手)
 それに反して、先ほどの提案者と質問者との質疑応答は、議事引き延ばし以外の何物でもない、まことに遺憾であると警告を申し上げます。
 私は、ここに内閣委員長正示啓次郎君を強く信任するとともに、解任決議案に絶対反対し、あわせて一部野党諸君の猛省を促し、反対の討論を終わるものであります。(拍手)
○議長(保利茂君) 栂野泰二君。
    〔栂野泰二君登壇〕
○栂野泰二君 私は、日本社会党を代表して、ただいま議題となっております内閣委員長正示啓次郎君に対する解任決議案について、賛成の討論を行うものであります。(拍手)
 昨晩、いや一昨晩、職権による一方的な内閣委員会の開会を強行し、沖繩における公用地等の暫定使用に関する法律、いわゆる公用地法の五カ年延長を本質的なねらいとする沖繩県の区域内における位置境界不明地域内の各筆の土地の位置境界の明確化等に関する特別措置法案の強行採決を図った正示内閣委員長の態度は、まさに暴挙というほかなく、断じて許すことのできないものであります。(拍手)
 もともと政府・自民党は、政府提出の原案である沖繩県の区域内の駐留軍用地等に関する特別措置法案、いわゆる基地確保新法案そのものの成立を企図してきたのでありますが、わが党初め沖繩県民挙げての反対闘争に押され、ついにこの法案の成立を断念したのであります。
 しかし、沖繩の米軍及び自衛隊基地の強制的永久使用という当初の不当な意図はあくまで捨てず、今度は一転して公用地法の期限延長という、まことに安易な、しかし絶対にとるべからざる手段に訴え、あえてその強行突破を図ったのが一昨晩の修正案強行採決であります。
 そして、正示内閣委員長はかかる暴挙を押しとどめるどころか、政府・与党の先兵としての役割りを果たしたのであります。
 言うまでもなく、公用地暫定使用法は、この法律の施行の日から起算して五年を超えない範囲内において、契約を拒否する反戦地主の土地を強制的に使用し得るとしております。そして、この法律の施行の日から起算して五年目とは、来る五月十四日であります。
 この五年間、五百名を超える軍用地地主が防衛施設庁及びその出先機関である那覇防衛施設局の悪らつな契約強要と切り崩し策動に抗して、契約拒否、土地提供拒否の闘いを続けてきたのであります。
 私は、この機会にぜひとも沖繩県における軍事基地の実態に触れでおかなければなりません。
 よく指摘されることでありますが、沖繩の中に基地があるのではなく、基地の中に沖繩があるのであります。日本列島を北から南にかけて濃密に配置されている米軍基地の総面積は、四百九十九・五八平方キロメートルに達しております。ところが、国土総面積の一・七%を占めるにすぎない沖繩県一県に、何とこの広大な米軍基地の五三・〇九%に当たる二百六十五・二五平方キロメートルが集中して存在しているのであります。つまり、沖繩県一県が日本全国の米軍基地の実に半分以上を背負い込まされているのであり、これが沖繩県の置かれた過酷な現実であります。
 この結果は、沖繩全土の一一・八八%が軍事基地ということになり、しかも人口の集中した沖繩本島で一八・四三%、さらに沖繩本島の中でも、伊江村で三一・九九%、金武村で六六・四〇%、恩納村二九・五四%、読谷村五三・五〇%、沖繩市四二・三二%、そして嘉手納村では実に八七二二%が軍事基地というありさまであります。この現実を果たして本土のどれだけの人が深刻に考えているでありましようか。
 私は、単に沖繩県のかけがえのない土地が基地として奪われている事実だけを指摘しているのではありません。
 いわゆるニクソン・ドクトリンと一九六九年の佐藤・ニクソン共同声明のもと、基地つき、核つき、自由使用での沖繩返還が強行されて以来、この五年の間に、沖繩の米軍・自衛隊基地は日米安保体制の最重要軍事拠点として再編強化の一途をたどってきたのであります。
 さらに、最近に至っては、アメリカのアジア軍事戦略による日米韓軍事一体化の前進攻撃拠点として、沖繩基地の役割りは一段と強化されているのであります。
 昨年八月に起きた板門店事件や、ことし一月に行われたコープ・ダイヤモンド作戦などの実態に照らして言えば、沖繩基地には、米軍の空、海、海兵三軍の航空戦力が集中され、また第三海兵水陸両用部隊に見られるがごとき緊急出撃用の現代戦即応戦闘能力の著しい基地集中化が行われているのであります。
 私はここで、いま沖繩の基地は朝鮮半島への前進攻撃拠点として、日米韓軍事一体化戦略の核心となっている事実を指摘したいのであります。
 このような危険きわまりない戦争挑発政策に反対し、平和な沖繩を取り戻す闘いを進めているのが沖繩県民であり、そしてこの闘いの先頭に立っているのが、毅然たる態度で基地への土地提供を拒否し続ける軍用地地主五百名によって組織された反戦地主会であります。
 わが党は、この反戦地主会の闘いを断固支持するものでありますが、こうした沖繩県民の基地撤去の悲願を踏みにじり、基地確保のためにはいかに卑劣な手段を弄しても恬として恥じないという政府・自民党の姿勢こそ、ひとり沖繩県民だけでなく、全国民から厳しく糾弾されなければなりません。
 なお、強調しておきたいことは、わが党は委員会における審議を拒否したのではなく、強く実質審議を要求したのであり、審議を拒否したのは正示委員長だということであります。これだけ問題の多い法案について、正示委員長が示した質問時間は、自民三十分、社会一時間四十分、公明四十五分、民社三十分、共産、新自由クラブ各十五分、これをもって一切の質疑を打ち切り、採決を行うというのであります。わが党七名の委員に割り当てられた質問時間は一人約十四分にすぎないのであります。これでは、まさに実質審議の拒否ではありませんか。(拍手)
 以上、いかなる観点に立っても、正示委員長の暴挙は許しがたいものであります。かかる暴挙に対する沖繩県民の深い憤りを代弁し、かつ、全党一丸となって沖繩基地の永久強制使用に反対して闘っている日本社会党を代表し、内閣委員長正示啓次郎君に対する解任決議案の賛成討論を終わる次第であります。(拍手)
○議長(保利茂君) 柴田睦夫君。
    〔柴田睦夫君登壇〕
○柴田睦夫君 私は、日本共産党・革新共同を代表して、内閣委員長正示啓次郎君に対する解任決議案に対し、賛成の討論を行ないます。(拍手)
 正示啓次郎君は、一昨日九日、わが党や日本社会党などの慎重審議を求める具体的提案を無視して、審議日程について合意を得ないまま、九日じゅうの採決を宣言して、内閣委員会を職権開会し、軍用地を継続して確保するための沖繩県の区域内の駐留軍用地等に関する特別措置法案の審議を強行しました。そして、土地強奪法ともいうべき現行沖繩における公用地等の暫定使用法の効力期間を五カ年延長することを含む修正案を、自民、民社、新自由クラブ三党だけで採決したのであります。
 委員会の議事を整理し、秩序を保持するということが委員長の職責であります。正示啓次郎君は、この職責をみずから放棄して、議会制民主主義を踏みにじったものであると断ぜざるを得ないのであります。(拍手)
 わが党は、戦後二十七年にわたる米軍全面占領のもとで基本的人権を剥奪され、復帰後も引き続く広大な米軍・自衛隊基地によって言語に絶する犠牲を強いられてきた沖繩県民の声を代弁し、正示君の暴挙を厳しく糾弾するものであります。(拍手)
 自民、民社、新自由クラブ三党が共同して提案した修正案は、境界不明地域における地籍確定を求める沖繩県民の要求にこたえたかのごとく言っていますが、沖繩県当局が長年にわたる経験を土台にしてまとめた法律要綱を具体化して、わが党、社会、公明三党が共同して提出した地籍明確化法案にはほど遠い内容であります。
 しかも、このように困難な地籍確定を具体化する当てもないまま、現行暫定使用法を五カ年延長することを盛り込んだもので、基地の維持確保を至上命令として、地籍確定を名目とする全くの欺瞞であると言わざるを得ないのであります。(拍手)
 この公用地暫定使用法は、憲法の保障する国民の財産権を侵害してきた悪法であり、このため、政府・自民党も五カ年の時限立法にせざるを得なかったのであります。
 この点について、当時の西村防衛庁長官が「一定期間の暫定経過措置であるから、将来改正して延長しようなどとは全然考えておりません」と答弁していることを思い出さなければなりません。法律の性格上も延長することは許されないものであります。また、みずからの言明を破って、事もあろうに五カ年の延長を強行することは、沖繩県民に対する二重、三重の欺瞞を行うことであります。断じて許すことのできない暴挙であり、憲法違反の責任が改めて追及されなければなりません。
 わが党は、本法案が提出されて以来、この法案の重要性にかんがみ、一貫して形ばかりの審議に反対する立場から、徹底審議を要求し、連合審査、参考人からの意見聴取、総理大臣に対する質疑など具体的提案を行ってきました。
 連合審査について言うならば、地籍確定が他省庁の所管にまたがる一大事業であり、当然関係委員会を含めての審議がなされるべきでありました。正示君は、これに対して聞く耳を持たないという態度で採決を急いだのであります。特に沖繩問題を審議する沖繩及び北方領土に関する特別委員会との連合審査さえも行わないということでは、どのような弁解も通用するものではありません。
 また、公用地暫定使用法に対しては、現に違憲訴訟が起こされており、憲法学界、法曹界などで重要な論議を呼んでいるものであります。そうした問題についての審議を無視した正示君の行為は、憲法違反の法律を成立させる先導をしたという批判を免れないのであります。
 さらに、国防の最高責任者たる総理大臣に対する質疑は、本件審議にはどうしても必要であります。五年前の公用地暫定使用法の制定の際の委員会審議に、当時の佐藤首相が関係委員会に何度も出席して、暫定使用に対する弁明をしている経過から考えても、その法律を延長するに当たって、総理大臣が出席するのは当然ではありませんか。
 正示君は、この当然の提案を無視し、強行採決のための委員会を強行したことは、前例を見ない暴挙であり、この暴挙を行った委員長としての責任は断固として糾弾されなければなりません。(拍手)
 わが党は、沖繩土地強奪法である公用地暫定使用法の延長に断固反対し、不法不当な強行採決を断じて認めず、直ちに委員会に差し戻し、徹底審議を要求するものであります。
 同時に、沖繩県民の要望である共産、社会、公明三党共同提案の地籍明確化法案の実現を目指し奮闘することを改めて決意するものであります。そして、国民と沖繩県民の要望には背を向け、憲法に保障された基本的人権への挑戦をもはばからない行為を行った正示啓次郎君の解任を強く支持するものであることを申し上げて、賛成討論を終わります。(拍手)
    ―――――――――――――
  討論終局の動議
○議長(保利茂君) 安倍晋太郎君外二十四名から、討論終局の動議が提出されました。
 本動議を採決いたします。
 この採決は記名投票をもって行います。
 本動議に賛成の諸君は白票、反対の諸君は青票を持参せられんことを望みます。――閉鎖。
    〔議場閉鎖〕
○議長(保利茂君) 氏名点呼を命じます。
    〔参事氏名を点呼〕
    〔各員投票〕
○議長(保利茂君) 投票漏れはありませんか。
    〔投票継続〕
○議長(保利茂君) 投票漏れはありませんか。――投票漏れなしと認めます。投票箱閉鎖。開匣。――開鎖。
    〔議場開鎖〕
○議長(保利茂君) 投票を計算いたさせます。
    〔参事投票を計算〕
○議長(保利茂君) 投票の結果を事務総長より報告いたさせます。
    〔事務総長報告〕
 投票総数 四百十八
  可とする者(白票)       二百四十七
  否とする者(青票)       百七十一
○議長(保利茂君) 右の結果、討論は終局するに決しました。
    ―――――――――――――
 安倍晋太郎君外二十四名提出討論終局の動議を可とする議員の氏名
      安倍晋太郎君    足立 篤郎君
      阿部 文男君    相沢 英之君
      逢沢 英雄君    愛知 和男君
      愛野興一郎君    青木 正久君
      天野 光晴君    荒舩清十郎君
      有馬 元治君    井出一太郎君
      井上  裕君    伊東 正義君
      伊藤宗一郎君    池田 行彦君
      石井  一君    石川 要三君
      石田 博英君    石橋 一弥君
      石原慎太郎君    稲垣 実男君
      稻葉  修君    稻村佐近四郎君
      稲村 利幸君    今井  勇君
      宇野 宗佑君    宇野  亨君
      上村千一郎君    内田 常雄君
      内海 英男君    江崎 真澄君
      江藤 隆美君    小川 平二君
      小此木彦三郎君    小沢 一郎君
      小沢 辰男君    小渕 恵三君
      越智 伊平君    越智 通雄君
      大石 千八君    大塚 雄司君
      大坪健一郎君    大西 正男君
      大野  明君    大平 正芳君
      大村 襄治君    奥田 敬和君
      奥野 誠亮君    加藤 紘一君
      加藤常太郎君    加藤 六月君
      鹿野 道彦君    海部 俊樹君
      粕谷  茂君    片岡 清一君
      金子 一平君    金子 岩三君
      金丸  信君    亀岡 高夫君
      鴨田 宗一君    唐沢俊二郎君
      川田 正則君    瓦   力君
      木野 晴夫君    木村武千代君
      北川 石松君    久野 忠治君
      久保田円次君    熊谷 義雄君
      倉石 忠雄君    倉成  正君
      藏内 修治君    栗原 祐幸君
      小坂徳三郎君    小島 静馬君
      小宮山重四郎君    後藤田正晴君
      河本 敏夫君    高村 坂彦君
      國場 幸昌君    近藤 鉄雄君
      左藤  恵君    佐々木義武君
      佐藤  隆君    佐藤 文生君
      佐藤 守良君    佐野 嘉吉君
      斉藤滋与史君    齋藤 邦吉君
      櫻内 義雄君    笹山茂太郎君
      志賀  節君    始関 伊平君
      塩川正十郎君    篠田 弘作君
      澁谷 直藏君    島村 宜伸君
      正示啓次郎君    白浜 仁吉君
      菅波  茂君    砂田 重民君
      住  栄作君    瀬戸山三男君
      関谷 勝嗣君    園田  直君
      染谷  誠君    田澤 吉郎君
      田中伊三次君    田中 龍夫君
      田中 正巳君    田中 六助君
      田村  元君    高鳥  修君
      竹内 黎一君    竹下  登君
      竹中 修一君    谷  洋一君
      谷川 寛三君    玉生 孝久君
      玉沢徳一郎君    地崎宇三郎君
      中馬 辰猪君    津島 雄二君
      塚田  徹君    塚原 俊平君
      辻  英雄君    坪川 信三君
      戸井田三郎君    戸沢 政方君
      渡海元三郎君    登坂重次郎君
      中尾 栄一君    中川 一郎君
      中島源太郎君    中島  衛君
      中曽根康弘君    中西 啓介君
      中野 四郎君    中村喜四郎君
      中村 弘海君    中村  直君
      中村  靖君    中山 利生君
      中山 正暉君    灘尾 弘吉君
      楢橋  進君    二階堂 進君
      丹羽 久章君    丹羽喬四郎君
      西田  司君    西村 英一君
      西銘 順治君    根本龍太郎君
      野田 卯一君    野田  毅君
      野中 英二君    野呂 恭一君
      羽田  孜君    羽田野忠文君
      羽生 田進君    葉梨 信行君
      萩原 幸雄君    橋口  隆君
      橋本龍太郎君    長谷川四郎君
      長谷川 峻君    浜田 幸一君
      濱野 清吾君    早川  崇君
      林  大幹君    林  義郎君
      原田  憲君    原田昇左右君
      平泉  渉君    廣瀬 正雄君
      福島 譲二君    福田  一君
      福永 健司君    藤井 勝志君
      藤尾 正行君    藤田 義光君
      藤波 孝生君    藤本 孝雄君
      船田  中君    古屋  亨君
      細田 吉藏君    堀内 光雄君
      堀之内久男君    本名  武君
      前尾繁三郎君    増岡 博之君
      増田甲子七君    松澤 雄藏君
      松永  光君    松野 幸泰君
      松野 頼三君    三池  信君
      三原 朝雄君    三塚  博君
      箕輪  登君    水平 豊彦君
      湊  徹郎君    宮崎 茂一君
      宮澤 喜一君    武藤 嘉文君
      向山 一人君    村上 茂利君
      村田敬次郎君    村山 達雄君
      毛利 松平君    森   清君
      森  美秀君    森  喜朗君
      森下 元晴君    森田 欽二君
      森山 欽司君    保岡 興治君
      山崎  拓君    山崎武三郎君
      山崎平八郎君    山下 元利君
      山下 徳夫君    山田 久就君
      山中 貞則君    湯川  宏君
      与謝野 馨君    綿貫 民輔君
      渡部 恒三君    渡辺 栄一君
      渡辺 紘三君    渡辺 秀央君
      渡辺美智雄君    甘利  正君
      伊藤 公介君    大原 一三君
      川合  武君    菊池福治郎君
      工藤  晃君    小林 正巳君
      河野 洋平君    中馬 弘毅君
      中川 秀直君    永原  稔君
      西岡 武夫君    山口 敏夫君
      依田  実君
 否とする議員の氏名
      安島 友義君    安宅 常彦君
      阿部未喜男君    井上  泉君
      井上 一成君    井上 普方君
      伊賀 定盛君    伊藤  茂君
      池端 清一君    石野 久男君
      稲葉 誠一君    岩垂寿喜男君
      上田 卓三君    上原 康助君
      枝村 要作君    小川 国彦君
      小川 省吾君    小川 仁一君
      大出  俊君    大柴 滋夫君
      大島  弘君    大原  亨君
      太田 一夫君    岡田 哲児君
      岡田 利春君    加藤 清二君
      角屋堅次郎君    金子 みつ君
      川口 大助君    川崎 寛治君
      川俣健二郎君    川本 敏美君
      河上 民雄君    木島喜兵衞君
      木原  実君    北山 愛郎君
      久保 三郎君    久保  等君
      栗林 三郎君    兒玉 末男君
      後藤  茂君    佐藤 観樹君
      佐藤 敬治君    佐野 憲治君
      佐野  進君    斉藤 正男君
      沢田  広君    渋沢 利久君
      島田 琢郎君    島本 虎三君
      嶋崎  譲君    清水  勇君
      新村 勝雄君    新盛 辰雄君
      鈴木  強君    田口 一男君
      田畑政一郎君    多賀谷真稔君
      高沢 寅男君    竹内  猛君
      武部  文君    楯 兼次郎君
      千葉千代世君    土井たか子君
      栂野 泰二君    中西 績介君
      中村  茂君    楢崎弥之助君
      成田 知巳君    西宮  弘君
      野口 幸一君    野坂 浩賢君
      芳賀  貢君    馬場猪太郎君
      馬場  昇君    長谷川正三君
      原   茂君    日野 市朗君
      平林  剛君    広瀬 秀吉君
      福岡 義登君    古川 喜一君
      細谷 治嘉君    松沢 俊昭君
      美濃 政市君    水田  稔君
      武藤 山治君    村山 喜一君
      村山 富市君    森井 忠良君
      矢山 有作君    安井 吉典君
      山口 鶴男君    山田 耻目君
      山田 芳治君    山花 貞夫君
      山本 政弘君    湯山  勇君
      横山 利秋君    吉原 米治君
      米田 東吾君    渡部 行雄君
      渡辺 三郎君    渡辺 芳男君
      新井 彬之君    有島 重武君
      飯田 忠雄君    石田幸四郎君
      市川 雄一君    小川新一郎君
      大久保直彦君    大野  潔君
      大橋 敏雄君    近江巳記夫君
      沖本 泰幸君    長田 武士君
      鍛冶  清君    貝沼 次郎君
      北側 義一君    草川 昭三君
      草野  威君    古寺  宏君
      権藤 恒夫君    斎藤  実君
      坂井 弘一君    坂口  力君
      鈴切 康雄君    瀬野栄次郎君
      田中 昭二君    竹内 勝彦君
      武田 一夫君    谷口 是巨君
      玉城 栄一君    鳥居 一雄君
      中川 嘉美君    西中  清君
      長谷雄幸久君    林  孝矩君
      春田 重昭君    平石磨作太郎君
      広沢 直樹君    伏木 和雄君
      伏屋 修治君    二見 伸明君
      古川 雅司君    松本 忠助君
      宮井 泰良君    宮地 正介君
      矢野 絢也君    薮仲 義彦君
      山田 太郎君    吉浦 忠治君
      和田 一郎君    渡部 一郎君
      安藤  巖君    荒木  宏君
      浦井  洋君    工藤  晃君
      柴田 睦夫君    瀬崎 博義君
      瀬長亀次郎君    田中美智子君
      津川 武一君    寺前  巖君
      東中 光雄君    藤原ひろ子君
      正森 成二君    松本 善明君
      三谷 秀治君    安田 純治君
      山原健二郎君
    ―――――――――――――
○議長(保利茂君) 本決議案につき採決いたします。
 この採決は記名投票をもって行います。
 本決議案に賛成の諸君は白票、反対の諸君は青票を持参せられんことを望みます。――閉鎖。
    〔議場閉鎖〕
○議長(保利茂君) 氏名点呼を命じます。
    〔参事氏名を点呼〕
    〔各員投票〕
○議長(保利茂君) 投票漏れはありませんか。――投票漏れなしと認めます。投票箱閉鎖。開匣。――開鎖。
    〔議場開鎖〕
○議長(保利茂君) 投票を計算いたさせます。
    〔参事投票を計算〕
○議長(保利茂君) 投票の結果を事務総長より報告いたさせます。
    〔事務総長報告〕
 投票総数 四百十六
  可とする者(白票)       百六十九
  否とする者(青票)      二百四十七
    〔拍手〕
○議長(保利茂君) 右の結果、内閣委員長正示啓次郎君解任決議案は否決されました。(拍手)
    ―――――――――――――
 木原実君外五名提出内閣委員長正示啓次郎君解任決議案を可とする議員の氏名
      安島 友義君    阿部未喜男君
      井上  泉君    井上 一成君
      井上 普方君    伊賀 定盛君
      伊藤  茂君    池端 清一君
      石野 久男君    稲葉 誠一君
      岩垂寿喜男君    上田 卓三君
      上原 康助君    枝村 要作君
      小川 国彦君    小川 省吾君
      小川 仁一君    大出  俊君
      大島  弘君    大原  亨君
      太田 一夫君    岡田 哲児君
      岡田 利春君    加藤 清二君
      角屋堅次郎君    金子 みつ君
      川口 大助君    川崎 寛治君
      川俣健二郎君    川本 敏美君
      河上 民雄君    木島喜兵衞君
      木原  実君    北山 愛郎君
      久保 三郎君    久保  等君
      栗林 三郎君    兒玉 末男君
      後藤  茂君    佐藤 観樹君
      佐藤 敬治君    佐野 憲治君
      佐野  進君    斉藤 正男君
      沢田  広君    渋沢 利久君
      島田 琢郎君    島本 虎三君
      嶋崎  譲君    清水  勇君
      新村 勝雄君    新盛 辰雄君
      鈴木  強君    田口 一男君
      田畑政一郎君    多賀谷真稔君
      高沢 寅男君    竹内  猛君
      武部  文君    楯 兼次郎君
      千葉千代世君    土井たか子君
      栂野 泰二君    中西 績介君
      中村  茂君    楢崎弥之助君
      成田 知巳君    西宮  弘君
      野口 幸一君    野坂 浩賢君
      芳賀  貢君    馬場猪太郎君
      馬場  昇君    長谷川正三君
      原   茂君    日野 市朗君
      平林  剛君    広瀬 秀吉君
      福岡 義登君    古川 喜一君
      細谷 治嘉君    松沢 俊昭君
      美濃 政市君    水田  稔君
      武藤 山治君    村山 喜一君
      村山 富市君    森井 忠良君
      矢山 有作君    安井 吉典君
      山口 鶴男君    山田 耻目君
      山田 芳治君    山花 貞夫君
      山本 政弘君    湯山  勇君
      横山 利秋君    吉原 米治君
      米田 東吾君    渡部 行雄君
      渡辺 三郎君    渡辺 芳男君
      新井 彬之君    有島 重武君
      飯田 忠雄君    石田幸四郎君
      市川 雄一君    小川新一郎君
      大久保直彦君    大野  潔君
      大橋 敏雄君    近江巳記夫君
      沖本 泰幸君    長田 武士君
      鍛冶  清君    貝沼 次郎君
      北側 義一君    草川 昭三君
      草野  威君    古寺  宏君
      権藤 恒夫君    斎藤  実君
      坂井 弘一君    坂口  力君
      鈴切 康雄君    瀬野栄次郎君
      田中 昭二君    竹内 勝彦君
      武田 一夫君    谷口 是巨君
      玉城 栄一君    鳥居 一雄君
      中川 嘉美君    西中  清君
      長谷雄幸久君    林  孝矩君
      春田 重昭君    平石磨作太郎君
      広沢 直樹君    伏木 和雄君
      伏屋 修治君    二見 伸明君
      古川 雅司君    松本 忠助君
      宮井 泰良君    宮地 正介君
      矢野 絢也君    薮仲 義彦君
      山田 太郎君    吉浦 忠治君
      和田 一郎君    渡部 一郎君
      安藤  巖君    荒木  宏君
      浦井  洋君    工藤  晃君
      柴田 睦夫君    瀬崎 博義君
      瀬長亀次郎君    田中美智子君
      津川 武一君    寺前  巖君
      東中 光雄君    藤原ひろ子君
      正森 成二君    松本 善明君
      三谷 秀治君    安田 純治君
      山原健二郎君
 否とする議員の氏名
      安倍晋太郎君    足立 篤郎君
      阿部 文男君    相沢 英之君
      逢沢 英雄君    愛知 和男君
      愛野興一郎君    青木 正久君
      天野 光晴君    荒舩清十郎君
      有馬 元治君    井出一太郎君
      井上  裕君    伊東 正義君
      伊藤宗一郎君    池田 行彦君
      石井  一君    石川 要三君
      石田 博英君    石橋 一弥君
      石原慎太郎君    稲垣 実男君
      稻葉  修君    稻村佐近四郎君
      稲村 利幸君    今井  勇君
      宇野 宗佑君    宇野  亨君
      上村千一郎君    内田 常雄君
      内海 英男君    江崎 真澄君
      江藤 隆美君    小川 平二君
      小此木彦三郎君    小沢 一郎君
      小沢 辰男君    小渕 恵三君
      越智 伊平君    越智 通雄君
      大石 千八君    大塚 雄司君
      大坪健一郎君    大西 正男君
      大野  明君    大平 正芳君
      大村 襄治君    奥田 敬和君
      奥野 誠亮君    加藤 紘一君
      加藤常太郎君    加藤 六月君
      鹿野 道彦君    海部 俊樹君
      粕谷  茂君    片岡 清一君
      金子 一平君    金子 岩三君
      金丸  信君    亀岡 高夫君
      鴨田 宗一君    唐沢俊二郎君
      川田 正則君    瓦   力君
      木野 晴夫君    木村武千代君
      北川 石松君    久野 忠治君
      久保田円次君    熊谷 義雄君
      倉石 忠雄君    倉成  正君
      藏内 修治君    栗原 祐幸君
      小坂徳三郎君    小島 静馬君
      小宮山重四郎君    後藤田正晴君
      河本 敏夫君    高村 坂彦君
      國場 幸昌君    近藤 鉄雄君
      左藤  恵君    佐々木義武君
      佐藤  隆君    佐藤 文生君
      佐藤 守良君    佐野 嘉吉君
      斉藤滋与史君    齋藤 邦吉君
      櫻内 義雄君    笹山茂太郎君
      志賀  節君    始関 伊平君
      塩川正十郎君    篠田 弘作君
      澁谷 直藏君    島村 宜伸君
      正示啓次郎君    白浜 仁吉君
      菅波  茂君    砂田 重民君
      住  栄作君    瀬戸山三男君
      関谷 勝嗣君    園田  直君
      染谷  誠君    田澤 吉郎君
      田中伊三次君    田中 龍夫君
      田中 正巳君    田中 六助君
      田村  元君    高鳥  修君
      竹内 黎一君    竹下  登君
      竹中 修一君    谷  洋一君
      谷川 寛三君    玉生 孝久君
      玉沢徳一郎君    地崎宇三郎君
      津島 雄二君    塚田  徹君
      塚原 俊平君    辻  英雄君
      坪川 信三君    戸井田三郎君
      戸沢 政方君    渡海元三郎君
      登坂重次郎君    中尾 栄一君
      中川 一郎君    中島源太郎君
      中島  衛君    中曽根康弘君
      中西 啓介君    中野 四郎君
      中村喜四郎君    中村 弘海君
      中村  直君    中村  靖君
      中山 利生君    中山 正暉君
      灘尾 弘吉君    楢橋  進君
      二階堂 進君    丹羽 久章君
      丹羽喬四郎君    西田  司君
      西村 英一君    西銘 順治君
      根本龍太郎君    野田 卯一君
      野田  毅君    野中 英二君
      野呂 恭一君    羽田  孜君
      羽田野忠文君    羽生 田進君
      葉梨 信行君    萩原 幸雄君
      橋口  隆君    橋本龍太郎君
      長谷川四郎君    長谷川 峻君
      浜田 幸一君    濱野 清吾君
      早川  崇君    林  大幹君
      林  義郎君    原田  憲君
      原田昇左右君    平泉  渉君
      廣瀬 正雄君    福島 譲二君
      福田  一君    福永 一臣君
      福永 健司君    藤井 勝志君
      藤尾 正行君    藤田 義光君
      藤波 孝生君    藤本 孝雄君
      船田  中君    古屋  亨君
      細田 吉藏君    堀内 光雄君
      堀之内久男君    本名  武君
      前尾繁三郎君    増岡 博之君
      増田甲子七君    松澤 雄藏君
      松永  光君    松野 幸泰君
      松野 頼三君    三池  信君
      三原 朝雄君    三塚  博君
      箕輪  登君    水平 豊彦君
      湊  徹郎君    宮崎 茂一君
      宮澤 喜一君    武藤 嘉文君
      向山 一人君    村上 茂利君
      村田敬次郎君    村山 達雄君
      毛利 松平君    森   清君
      森  美秀君    森  喜朗君
      森下 元晴君    森田 欽二君
      森山 欽司君    保岡 興治君
      山崎  拓君    山崎武三郎君
      山崎平八郎君    山下 元利君
      山下 徳夫君    山田 久就君
      山中 貞則君    湯川  宏君
      与謝野 馨君    綿貫 民輔君
      渡部 恒三君    渡辺 栄一君
      渡辺 紘三君    渡辺 秀央君
      渡辺美智雄君    甘利  正君
      伊藤 公介君    大原 一三君
      川合  武君    菊池福治郎君
      工藤  晃君    小林 正巳君
      河野 洋平君    中馬 弘毅君
      中川 秀直君    永原  稔君
      西岡 武夫君    山口 敏夫君
      依田  実君
    ―――――――――――――
○議長(保利茂君) 山原健二郎君外八名から、防衛庁長官三原朝雄君不信任決議案が提出されました。
 本決議案は、提出者の要求のとおり、委員会の審査を省略して、議事日程に追加するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(保利茂君) 御異議なしと認めます。よって、日程は追加せられました。
    ―――――――――――――
 防衛庁長官三原朝雄君不信任決議案(山原健
  二郎君外八名提出)
○議長(保利茂君) 防衛庁長官三原朝雄君不信任決議案を議題といたします。
 提出者の趣旨弁明を許します。山原健二郎君。
    ―――――――――――――
 防衛庁長官三原朝雄君不信任決議案
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
    〔山原健二郎君登壇〕
○山原健二郎君 私は、日本社会党及び日本共産党・革新共同を代表して、ただいま議題となりました三原朝雄防衛庁長官の不信任決議案の提案に当たって、その提案の趣旨を述べ、同僚諸君の御賛同を得たいと思います。(拍手)
 まず、決議案文を朗読いたします。
    防衛庁長官三原朝雄君不信任決議案
  本院は、防衛庁長官三原朝雄君を信任せず。
  右決議する。
    〔拍手〕
      理 由
  防衛庁長官三原朝雄君は、自民党と結託し、一方的に内閣委員長職権によって開会を強行した同委員会において、いまだ審議を終了していない「沖繩県の区域内の駐留軍用地等に関する特別措置法案」に対する修正案を強行採決に持ち込ませた。
  かかる暴挙は、広大な米軍・自衛隊基地の存続・強化に反対し、その撤去を強く要求している沖繩県民の声を一方的にじゅうりんするものである。これは「ニクソン・ドクトリン」に沿って、「日・米・韓」の軍事戦略一体化の企図にたつものである。広大な米軍・自衛隊基地の存続・強化をはかり、これを朝鮮半島への侵略の前進・攻撃拠点化しようと画策するのが、この内閣委員会の職権開会と強行採決によって「公用地法」の五ケ年延長をはかる暴挙の本質的なねらいである。防衛庁長官三原朝雄君の責任は、極めて重大であり、厳しく糾弾されなければならない。
  百万沖繩県民の要求を踏みにじり、基地撤去の声を抑圧して恥じない今回の暴挙は断じて許されない。沖繩の米軍・自衛隊基地の永久使用のみを考え、百万県民の要求を一顧だにしない防衛庁長官の姿勢はまことに反国民的である。従って、閣僚としてその任に値しない者と断ぜざるをえない。
 これが、本決議案を提出する理由であります。(拍手)
 私は、以下、この理由の主要な諸点について具体的に申し述べるものであります。
 その第一は、沖繩軍用地強奪という沖繩県民の権利に重大な侵害を加え、また、国の安全と主権にもかかわる重要な法案をわずか四時間足らずの審議で強行採決し、これを陰で操った防衛庁長官三原朝雄君の責任は重大と言わなければなりません。
 沖繩の軍事基地は、米軍が沖繩戦争直後、沖繩県民を捕虜収容所に収容し、その間に土地を強奪し、同時に、米軍の一方的な布告、布令により、文字どおり銃剣と戦車とブルドーザーで県民の土地を無法な形で奪い取ったものであります。この土地を沖繩施政権返還の時点で引き続きそのまま米軍や自衛隊の基地として使用できるようにしたのが現行の公用地暫定使用法、すなわち土地強奪法であります。
 六年前の沖繩国会において、政府は、まだ施政権返還前であった沖繩には憲法が適用されないためのやむを得ざる措置として暫定的に五カ年間使用すると説明してきたのであって、だからこそ当時の西村防衛庁長官でさえ、余りの悪法のため、「延長するという考えは全然ございません」と答えざるを得なかったものであります。にもかかわらず、現に憲法が適用されている沖繩に対して、三原防衛庁長官は自民党にくみして、その悪法をさらに五カ年延長の強行を図ったのであります。
 このことは、アメリカと自衛隊の基地を確保するために沖繩県民の権利をじゅうりんしてはばからないということであり、それこそ恥ずべき売国と反動の姿勢をむき出しにしたものであると言わなければなりません。
 第二は、自衛隊が土地収用に当たり強制的に使用できるのは防衛出動という緊急時のみであり、平時においては強制収用は認められていないのであり、いまだかつて自衛隊の使用する基地は強制収用ないし強制使用されたことは本土では一度も例を見ないのであります。にもかかわらず、沖繩県民に対してだけは自衛隊のための土地収用、強制使用権を適用し得るという、きわめて悪らつで反憲法的性格を持つ公用地暫定使用法を再び延長させ、なおかつ防衛庁長官三原朝雄君は、これは合法であるかのごとく強弁しておるのであります。
 このことは、違憲の自衛隊に違憲の法律を適用させる二重に不法、不当なものと言わなければなりません。同時に、このように沖繩県のみに適用されるこの特別法は、沖繩県民の権利剥奪、差別を強いるものであり、断じて容認できるものではありません。
 第三は、沖繩の軍用地地主で米軍に土地を提供することを拒否し続けている人々に対し、きわめて悪質な手段で強圧を加えていることであります。
 那覇防衛施設局の軍用地地主に対する切り崩しのやり方は、たとえば年老いた親をおどして息子の印鑑を持ち出させて押させたり、地主相互間の反目と対立をあおるため、契約者と契約拒否者の地料等に差を設けたりするなどの卑劣なやり方をとっているのであります。
 また、沖繩は、復帰満五年を迎えている現在、防衛施設庁の怠慢によりいまだ地籍混乱の状況を強いられているのであります。もともと地籍の混乱は、沖繩が戦場とされ、大量の破壊の中で公簿、公図等が焼失したこと、そして米軍基地の建設による原形喪失をされたことにより生じたものであり、地籍を明確にすることが国の責任であり、義務なのであります。県民の強い要求や日本社会党、公明党、日本共産党三党の現実的で合理的な地籍確定法案の提案により一定の手直しはしたものの、最終的に国の責任で地籍を確定するという要求に対比すれば、きわめて不十分なものと言わざるを得ないのであります。
 そして、何よりも重大なことは、防衛庁の真のねらいが地籍問題の解決よりももっぱら基地確保をねらったもので、地籍問題を隠れみのに利用する危険な意図があることを指摘しなければなりません。さらに言えば、拒否地主に対しては基地内の地籍確定のための当然の立ち入りさえ許さないという非道なことまでやっているのであり、こうした防衛施設庁の態度は断じて容認できるものではありません。
 第四は、アメリカのアジアにおける干渉と侵略の拠点である在日米軍基地の機能強化に積極的に協力すると同時に、米軍の侵略補完力である違憲の自衛隊を懸命に増強しようとしていることであります。
 それは、ベトナム以後、アメリカが朝鮮半島を焦点とする新たな戦略に切りかえ、沖繩基地の強化を軸に米日韓軍事一体化路線の飛躍的な推進を行っている今日の事態のもとで、わが国民をアメリカのアジア干渉侵略に一層深く巻き込むきわめて危険なものと言わなければなりません。
 たとえば、朝鮮半島での有事の際における昨年の板門店事件にとられた緊急動員態勢を見ても明らかなように、沖繩の嘉手納基地からファントムが韓国へ緊急発進し、KC135が空中給油に飛び、まさに日米共同での処置がとられているのであります。同時に、防衛庁は、有事の際を想定し、日米防衛協力小委員会を発足させるなど、着々と日米軍事体制の強化を進行させているのであり、日本の平和と安全を願う国民に対する真っ向からの挑戦と言わなければなりません。(拍手)
 太平洋戦争末期の沖繩上陸戦で、日本軍国主義者の手によって悲惨な全滅戦に駆り立てられ、わずか三カ月間に二十万の生命を失った沖繩同胞は、戦後本土から切り離され、アメリカの直接の軍政のもと、社会秩序がことごとく破壊し尽くされたのであります。凶暴な人権侵害、基地の建設のための無法な土地強奪、まさしく言いようのない圧迫と専制で苦しめられながら沖繩県民は闘い続けてきたのであります。施政権が返還されたいまなお、引き続く米軍と自衛隊基地の威圧のもとに権利がじゅうりんされているのであります。
 米軍の銃剣のもとで続けられてきた英雄的な壮大な一大叙事詩的とでも言うべき不屈な沖繩県民の祖国復帰と基地撤去の闘いは、全国民に限りなき勇気と励ましを与えました。まさに日本民族の愛国運動の象徴でもあります。(拍手)私たちはこの沖繩県民の闘いにこたえる義務があると考えます。
 しかるに、防衛庁長官三原朝雄君は、沖繩県民の権利の剥奪と差別を強いる悪法を強引に推し進め、そして日本国民の安全と平和を損なう数々の行為を重ねているのであります。
 愛国と平和の熱き沖繩県民の心を無残に踏みにじってはばからない防衛庁長官に強く抗議するとともに、不信任決議案に対して同僚諸君の満場の御賛同をお願いいたしまして、私の提案趣旨の説明を終わります。(拍手)
    ―――――――――――――
○議長(保利茂君) 質疑の通告があります。順次これを許します。伊藤茂君。
    〔伊藤茂君登壇〕
○伊藤茂君 私は、日本社会党を代表して、ただいま提案されました防衛庁長官三原朝雄君の不信任決議案に対し、これに全面的に賛成する立場から、さらに、ただいまの提案では言い尽くされていない三原朝雄君の数多くの反国民的な行為、即時解任に値する数々の行為をさらに徹底的に明らかにすべきであるとの立場から、若干の質疑を行うものであります。
 私は、まず第一に、いま問題となっている沖繩県の区域内の駐留軍用地等に関する特別措置法案に対する修正案、いわゆる土地強奪法案を強行採決に持ち込ませたことを初め、三原防衛庁長官のとった態度、政策が、沖繩百万県民の心と意思を完全に踏みにじっていること、そして国民を代表する国務大臣としての資格と能力を失っていることを、もっともっと明確にすべきであると思うのであります。
 私は、この法案の審議の中で、改めて沖繩の生々しい現実を思うのであります。五年前、沖繩復帰まで長い間私は日本社会党の一員として、核も基地もない沖繩の全面返還を目指して、沖繩県民とともに闘い続けてまいりました。その中で、基地に包まれた沖繩の現実、沖繩県民の怒りと汗と涙の中からの叫びを身にしみてかみしめたのであります。
 たとえば、沖繩に駐在する米軍基地の最大の拠点である嘉手納空軍基地に土地を奪われている嘉手納の住民が、自分の村の七割も八割も土地を米軍に奪われて、そうして残された狭い土地の中に肩をすり寄せるようにして生活をしながら、軍用地をわれわれの手に戻せと訴え、軍用地を指さして、あれはわれわれの土地だと訴えてきましたが、これが沖繩県民の切実な叫びであり、県民の心であります。
 防衛庁長官三原朝雄君は、この状態を復帰後五年間もそのままにし、さらに長期にわたってこれを延長しようとしております。また沖繩百万県民の意思を、そして心をいま完全に踏みにじっているのであります。
 私は、この不信任案がこのような反国民的行為に対する沖繩県民の怒りを象徴的に表現するものとして、言うならば全沖繩県民を代表したものとして提出されている、そういう立場を国民の前に明確にすべきであると思いますが、いかがでしょうか。
 第二に、この特別措置法と日本の防衛に対する防衛庁長官三原朝雄君の態度は、日本の平和と安全、そうしてアジアの平和を一層危険な道に引き込もうとする反国民的なものであることは、これをさらに明確にしなければならないと考えるのであります。
 現在、沖繩県には、全国の米軍基地の五三%が配置をされております。その米軍基地の機能は、文字どおり太平洋のかなめ石でありました。私は沖繩で米軍基地撤去の要求の行動に参加しながら、基地の中に立てられているオキナワ――キーストーン・オブ・パシフィックと書かれた大看板を怒りを持って見詰めてきました。
 復帰後五年、この米軍基地の機能はどうなったでしょうか。それは、撤去、縮小せよとの県民の期待に反して、逆にその機能は強化されています。この五年間に、自衛隊の沖繩配備によって、沖繩をモデルとする日米共同作戦体制が形成されてまいりました。沖繩に派遣された自衛隊は米軍基地を守るために活動し、米軍は朝鮮半島に照準を当てた軍事体制を強め、共同して侵略的な軍事作戦体制をつくり上げてまいりました。
 さらに重大なことは、朝鮮をめぐる情勢が重要な局面を迎え、朝鮮の自主的、平和的統一が大きな世界の潮流となって前進しつつある中で、在韓米軍撤退に反対の動きを行うなど、アジアの平和に背を向けていることであり、防衛庁長官三原朝雄君が指揮して、最近も米韓日合同の大規模な軍事演習を行っていることであります。
 三原防衛庁長官は、何の防衛に徹しようとしているのか。それは、日本の平和、国民の生命と安全の防衛ではなく、自民党の政権と日米軍事体制を防衛しようとしているのではないでしょうか。(拍手)
 私は、三原朝雄君に対する不信任決議案が、日本の平和と安全、アジアの平和にとって危険かつ挑戦的な行為を積み上げてきたことを全国民の前に事実をもって糾弾すべき立場から、可決さるべきであると思うのでありますが、提案者の詳細な見解をお伺いしたいと思います。
 第三に、私は、沖繩の米軍基地を初め在日米軍基地とアメリカの核戦略との関連について、すなわち、アメリカの核兵器の存在の認否をいまだ固く国民の前に閉ざしたままにしている日本政府の責任、原水爆に反対する全国民の決意に背を向けている防衛庁長官三原朝雄君の責任を徹底的に究明しなければならないと考えるのであります。
 五年前の沖繩復帰のときも、自民党政府は核兵器撤去の国民的要求を踏みにじって、米国政府のあいまいな一片の言葉を信頼してもらいたい、国民にそれを求めるだけの、まことに空虚な、無責任な態度をとっただけでありました。あれから五年間、沖繩伊江島における米軍の核模擬弾投下演習を初め、アメリカの核戦略が沖繩を初め日本全土を覆っているという疑惑は深まる一方であります。
 三原防衛庁長官は、このような国民の疑惑に対してどのような努力を払ったのでありましょうか。そういう努力の一つも払っておらなかったことは明白な事実であります。いや、疑惑を深めるような事実がさらに積み重ねられてきたのが現実の姿であります。世界唯一の被爆国としての日本のとるべき道を忘れ、そうして核兵器なき世界の実現に貢献するという使命を忘れた責任は、国民の名において究明されなければなりません。
 このような視点から、防衛庁長官三原朝雄君を不信任する決議案は、より補強された内容で可決されるべきだと考えますが、提出者はどうお考えでしょうか。
 第四に、私は、三原防衛庁長官がこの特別措置法案を強行しようとしている行為を通じて、平和で豊かな沖繩の建設を妨害している責任をより明確に究明しなければならないと思います。
 沖繩の現実の中で、基地、軍用地を国民の手に、県民の手に取り戻すことなくして平和で豊かな沖繩は実現できないことは、だれの目にも明らかであります。沖繩県民は、この厳しい現実の中で、基地のない沖繩を、軍用地をわれわれの手にと痛切に訴え続けているのであります。ある沖繩の代表は、小指の痛みは全身の痛み、沖繩県民の痛みを全国民のものとして受けとめてはしいと訴えてきました。
 防衛庁長官三原朝雄君は、この痛切な百万県民の痛みを一つも感じていないようであります。それは通常の神経、当然の痛みを感ずる心を持ち合わしていないことを示していると思います。
○議長(保利茂君) 伊藤君、制限の時間になりましたから、結論を急いでください。
○伊藤茂君(続) このような状態で三原朝雄君が防衛庁長官を続けていることは、沖繩県民の不幸であり、日本国民の不幸であり、さらに三原朝雄君御本人の不幸でもあると思うのであります。
 私は、数え上げて防衛庁長官三原朝雄君、さらには福田自民党内閣の反国民的政策を挙げようと思えば、幾ら時間をかけても限りはないと思うのでありますが、以上幾つかの問題点を挙げて、この不信任決議案の内容がさらに強化されるよう望むものであります。
 私は、この不信任決議案を可決いたしまして、三原朝雄君を防衛庁長官ではなく、直ちに元防衛庁長官とすることを強く要望して、私の質問を終わるものであります。(拍手)
    〔山原健二郎君登壇〕
○山原健二郎君 伊藤茂議員の質問にお答えいたします。
 私の趣旨説明は十五分間でございまして、意を尽くしておりません。その私の趣旨説明に対しまして、これを補完する立場で御質問をいただいておりまして、私も質問者の伊藤さんと同じ考え方に立ちまして御答弁をいたしたいと思います。
 まず最初に、伊藤さんは、沖繩県民の怒りを込めて質問をされたわけでございます。また、沖繩へ直接行かれたときの感情を込めて質問をされました。私は、沖繩に最初に参りまして現在まで基地の調査その他で十六回沖繩に参っておりますが、最初に参りましたときに瑞慶覧の基地を見ました。そのときに、土地を強奪されました農民の方からこういう話を聞いたのです。この瑞慶覧の基地は、もとは伊佐と言って沖繩における最大の美田であった、こう言うわけです。それを千名の海兵隊が一列横隊に並んで銃剣を突きつけて一歩一歩進んでこれを取り上げたのだ、こういう怒りの声であります。私は、大変恐縮ではありますけれども、そのときの私の怒りの気持ちを忘れることはできません。「千名の銃剣をもて恫喝し奪いし土地は伊佐の美田ぞ」という歌をつくって私はこの農民の方にささげたのでございます。伊藤さんは、そのような沖繩県民の怒りの声をひっさげまして、この今回の土地強奪法五年間延長に対して反対をされているわけでございますが、私もあなたとこの怒りの気持ちは全く変わりません。沖繩県民戦後三十年のこの願いは、核もない、基地もない、平和な沖繩というこの叫びであったはずであります。私はそのことを考えますと、いまの御質問の趣旨、全くこれを補強してくださるものと思うわけでございます。
 二番目に御質問になりました、沖繩の復帰後も基地は強化されている、米日韓軍事演習についての問題が質問をされました。この問題について新しい情勢を一つつけ加えて私は答弁といたしたいと思うのです。
 日米共同作戦の一つの具体的な例といたしまして、現在、沖繩の北部山岳地帯に戦車の道路がつくられておることは御承知のとおりであります。これは明らかに朝鮮を想定しての作戦訓練であると私は考えます。この戦車道のずさんなやり方というのは、御承知のように、百万県民の水源地が汚染されるという問題を起こしています。率直に言って、三原防衛庁長官はこの問題についても何ら措置をとろうといたしておりません。このことを私は付加いたしまして、日米共同作戦体制が一層強化されておるということを趣旨説明の中でも申しましたけれども、新たな事態として御報告をいたしまして、答弁にかえたいと思います。
 三番目の問題といたしまして、沖繩の核基地化に対する三原長官の責任の問題が出されておるわけであります。
 五年前に、私たちはあの沖繩国会で核問題を論議しました。そして自由民主党の諸君は、核抜き本土並みということを大宣伝したことを覚えておられると思います。これはまさに国民を欺くものだったと思います。いまや、伊藤議員の指摘されたとおりの事態になっております。当時、佐藤総理大臣はこう答弁しました。核はあるかないかわからぬところに妙味がある、こう言ったのです。こういう答弁をぬけぬけといたしてまいりました。当時、三原現防衛庁長官はたしか防衛政務次官をしておったと思います。こういう点で佐藤内閣当時のこの核に対する考え方の一翼を担っておったことは明らかだと思います。その意味でも、私は、今回の土地強奪法とあわせて不信任に値する人物であると思います。
 もう一つは、三原防衛庁長官は現在はどうかといいますと、アメリカのアジア侵略の最前線基地としての沖繩を維持強化していく立場をとり、それに協力しておることは明らかであります。この核問題とあわせまして三原防衛庁長官、まさに今日もなお不信任に値すると考えておる次第でございます。
 さらに、豊かな沖繩の問題でございます。最初に申しましたように、核抜き、そして基地もない沖繩というのが沖繩県民の悲願でありますが、基地はまさに諸悪の根源であるということ、これはもう明確なところでありまして、沖繩県民を苦しめる最大の源であり、さらに沖繩の民主的な平和的発展を阻害するものであることも明白であります。そういう意味で質問者の御意見と全く同一であります。
 最後に、一番最初に御質問になりました、強行採決に怒りを覚えると同時に、採決した法案の本質のねらいは何かということについて、時間のある限り答弁をいたしたいと思います。
 もともと沖繩公用地暫定使用法、今年の五月十四日に期限が切れるわけでありますが、本年の二月に至りまして、この暫定法と同じ線上の立場に立って政府は基地確保法を提出してまいりまして、五月十五日の発効をねらってきたわけでございます。県民の反対でこの成立の見通しが困難になってまいりますと、現行法を五カ年延長するという方針に転換をしてまいりました。
 新しく出されておりました基地確保法は、地籍問題に一見こたえるような体裁をとりながら、実際にはアメリカと自衛隊のための土地強奪を恒久化することをねらった違憲の反動立法であると私は考えております。当然のことながら、平良沖繩県知事を先頭といたしまして、沖繩県民の糾弾の的となったことは御承知のとおりであります。新法は四月十九日に内閣委員会で説明をされまして、現地調査が行われましたが、政府は五月四日に至りまして、同法の成立を断念して、先ほど言いましたように、五カ年延長に転換をするという態度をとってきたわけであります。
 ところで、この現行法は一九七二年日米沖繩協定と一体のものとなって、米軍が銃剣でおどし、奪い取って軍事基地に変えた私有地、公有地を、防衛施設庁が通知し、公示すれば、いやおうなしに引き続き米軍や自衛隊の基地に使用できるという、本土には類を見ない無法の法律であります。それは、憲法に保障された国民の財産管理権をじゅうりんした悪法であるばかりか、五年間の時限立法をみずからせざるを得ないほどのものであったことも御承知のとおりであります。二度と延長はしないと言明をしておきながら、それを破って今回延長するというたくらみは一体何か。まさに、その本質は日米軍事同盟優先と対米従属の反国民的路線に立って、軍事基地確保を至上命令と考えておるからだと思います。(拍手)
 アメリカは、ベトナム以後、朝鮮半島を焦点とする新たな戦略に移行して、日米韓軍事一体化路線の強化を推し進め、そのため、アジア最大の侵略基地である沖繩基地をさらに強力な前進拠点に仕立て上げようとしています。
 現行法延長は、こうしたアメリカのアジア新戦略の拠点としての沖繩の基地の機能強化計画と密接に結びついたものであると考えます。軍用地の強奪を続けようとする点では、現行の公用地暫定法の延長のたくらみは、基地確保新法のねらいと全く軌を一にするものであります。そういう意味で、まさにこの悪法に対して沖繩県民が反対するのは当然であり、また日本の平和と民主主義のためにも当然のことでございます。
 この問題の解決は一体どういうところにあるか、私たちは、いままで政府が沖繩の地籍の問題についても全く何ら手を打たず、無責任で反県民的態度をとってきたことに対して厳重に抗議しますとともに、この問題解決のためには、三党が提案をしましたところの地籍確定法案を実現することが最大の道であると考えるわけでございます。このような意味におきまして、質問者に対しまして、私は社会、公明、共産が提案をしました地籍確定法案の実現こそ、現実的かつ合理的な問題の解決法であると考えておる次第でございます。
 以上をもちまして、伊藤議員の質問四点に対するお答えといたします。(拍手)
○議長(保利茂君) 後藤茂君。
    〔後藤茂君登壇〕
○後藤茂君 私は、日本社会党を代表いたしまして、ただいま提案されました三原朝雄君防衛庁長官の不信任決議案の趣旨説明に対しまして、すでに同僚議員に対しましての答弁がございましたけれども、以下さらに掘り下げていただかなければならない点が多々あると考えますので、以下若干の質問をいたしたいと思うものであります。(拍手)
 まず、私は冒頭にお聞きいたしたいのでありますけれども、三原朝雄という政治家の名前は、昨年夏から秋にかけて、時の三木総理引きおろしで勇名をはせた中心人物であると承知をいたしておるのであります。しかも、この仕掛け人としての功績によって防衛庁長官のいすを得、次期自民党の領袖としての地歩を築いていると聞いておりますけれども、ただいまの提案者の御説明では、私には三原朝雄君はこの領袖には不適当であるように聞こえるのでありますが、この点について私の見解は正鵠を得ていると思うのでありますけれども、具体的にお伺いしたいのであります。
 私は、数年前に沖繩を訪ねたことがあります。青い美しい海に囲まれた沖繩は、しかし私の心を晴らしてくれませんでした。私の心を何よりも暗くさせたのは沖繩の余りにも広大な基地でありました。沖繩の中に基地があるのではない、広大な米軍・自衛隊の基地の間に実は沖繩が存在をし、百万県民が肩をすり寄せて生活している実態を私は改めて確かめたのであります。
 一九七二年、確かに沖繩は復帰をいたしました。七五年には海洋博が行われました。このような本土との一体化をつくろうためのお祭り的な行事でどんなにごまかしても、基地に支配された沖繩の苦悩は救われないと思うのであります。
 「沖繩が復帰して初めて日本の戦後は終わる」と言った総理がありましたが、この言葉がペテンであることをこの広大な基地は雄弁に物語っているのであります。(拍手)沖繩一県に日本全国の米軍基地の半分以上が集中配置されている事実に、私たちは目を覆ってはならないと思うのであります。
 沖繩は、悲惨な戦争と、それに続く長期の米軍事支配の過酷な体験と、さらに狭隘な土地に存在する広大な米軍基地によって、いまなお平和な生活が脅かされ、県民福祉が大きく阻害されているのであります。まさに、米軍と自衛隊によって太平洋のかなめ石、いや火種をかき立てているのが沖繩の実態であると言っても私は過言ではないと考えるのであります。
 三原防衛庁長官が平和を愛する政治家であるなら、この火種をかき消すべきでありますが、提案者はこの事実をどのようにとらえているのでありましょうか。
 沖繩の復帰を前にして、一九六九年になされた佐藤・ニクソン共同声明、いわゆる韓国条項は、その後も田中・ニクソン共同声明から三木・フォード共同声明、そして福田・カーターの新韓国条項へと打ち固められているのであります。
 沖繩は、いまや極東の最重要軍事拠点として、また日米韓一体化戦略の前進核攻撃拠点として、基地は強化の一途をたどってきたのではないでしょうか。
 特にインドシナ侵略戦争の全面敗北の中で、アメリカのアジア戦略の重点が東南アジアから東北アジアに指向されるに及んで、朝鮮半島に立ちはだかる前進核攻撃拠点としての沖繩基地の役割りは一段と強化されるに至ったのであります。ニクソン・ドクトリンからフォードの太平洋ドクトリン、さらにカーターの日米韓一体化戦略へと、アメリカのアジア戦略は目まぐるしく転換してきております。だが、いついかなるときでも、沖繩の最重要軍事拠点としての位置と役割りは不変であります。
 沖繩に強行配備された自衛隊は、朝鮮半島に立ちはだかる前進核攻撃拠点としての沖繩米軍基地を防衛する主任務を担いながら強化され、その先頭に三原防衛庁長官が立っていることはまことに残念に思えてなりません。提案者はいかなる見解を持っておられるのか、お伺いをいたしたいのであります。
 私は、この不信任決議案に対する質問に当たり、特にお聞きをいたしたいのは、去る一月七日未明、コープ・ダイヤモンド作戦が発動された問題であります。
 提案者も触れられておりますけれども、韓国の群山基地を飛び立った米第五空軍傘下のF4Dファントム戦闘爆撃機八機と鳥山基地から飛来したF4E機六機が合流して沖繩を急襲したと言われております。これに対して那覇基地の航空自衛隊南西航空混成団第八三航空隊のF104戦闘機十二機と嘉手納基地の米戦術戦闘航空団のF4C、Dファントム四機がスクランブル発進をし、激しい迎撃戦闘を繰り広げたというのであります。
 この合同演習を伝えた一月二十二日の琉球新報は、航空自衛隊南西航空団司令部幕僚長が、米軍の了解を得て、在韓米空軍機を仮想敵として、自衛隊機が迎撃訓練を実施したことを認めた上で、さらに演習は今後も続けていくとの意向を明らかにしたと報じております。
 提案者にお聞きをしますが、このことは、第二次朝鮮戦争を想定した事態のもとで、日米韓の共同作戦・一体化戦略の総仕上げがこのような方法で進められていると思うのでありますが、この危険な作戦の責任者が三原防衛庁長官であるから不信任決議案が出されたのでありましょうか、ひとつ具体的にお伺いをしたいのであります。
 最後に、もう一点お伺いをいたします。
 先ほどの質問に対するお答えの中で触れられておりますけれども、沖繩基地の暫定使用の五年間延長は、表向きは沖繩の軍用地の混乱した地籍を確定していくかのような印象を与えておりますけれども、むしろ、いつまでたっても地籍を確定できないようにして、基地だけを永久に確保することを意図していることはきわめて明らかであります。まさに私は強奪と言わなければならないと思うのであります。かつての封建領主でさえも行わなかったであろう土地の強奪を、二十一世紀に入ろうとする今日、しかも世界的なデタントの時代に行おうとすることは許すことのできない暴挙であります。
 沖繩の人々は、いまも、小指の痛みを知っているかと叫んでおります。まさにこの沖繩の血と汗の叫びに、永久軍事基地化をもってこたえようとするのが三原朝雄防衛庁長官であるとすれば、沖繩県民ばかりでなく、平和を愛する全国民の立場に立って糾弾をし、三原朝雄防衛庁長官を不信任されるべきであるということになると思うのでありますが、提案者に重ねてその真意をただしまして、私の質問を終わるものであります。(拍手)
    〔山原健二郎君登壇〕
○山原健二郎君 後藤茂議員にお答えをいたします。
 最初出されました質問は、現三原防衛庁長官が三木おろしの一役を買ったということについての質問がありました。私も三木おろしの一役を買った人物であると理解をいたしておる次第でございます。
 さらに、後藤議員の方から、やはり沖繩を訪問されましたときの経験の中から質問がなされたわけでございますが、私は、本当に沖繩の問題は、沖繩の現地を実際に目で見たときから始まると思うのです。いま、基地の外に沖繩があるというお話がありましたけれども、まさにそのとおりでございます。
 私は、沖繩の教育の問題を考えましても、たとえば戦火で荒れ果てた沖繩におきまして、実際に砂の上に字を書いて子供たちを教えたという、こういう状態が戦後の沖繩の実態であります。そして、今日のような基地の状態に置かれて、依然として問題は解決をされていないわけでございます。
 その意味におきまして、私は沖繩に対して、後藤議員と同じような感慨を込めておりますが、いま、年じゅう沖繩ではブッソウゲという真紅の花が咲いております。それは、全土に年じゅう咲き誇っておりますけれども、私は最初にこのブッソウゲの真紅の花を基地の中に見まして、「仏桑華そこには咲くなそこは基地なが紅は沖繩のもの」という歌をつくりました。(拍手)
 私は、沖繩の実態は、この基地がなくなったときに初めて戦後が来ると考えておるわけでございまして、そういう意味で、沖繩の基地をなくするまで沖繩県民とともにわが国民は闘うべきであるということを最初に申し上げたいのでございます。(拍手)
 二つ目の御質問の中に、今日の基地の実態とアメリカのアジア侵略のかなめ石としての沖繩の問題が出されました。
 御承知のように、沖繩は、復帰五周年を現在迎えるわけでございますが、しかし、県土の一二%近くを占める米軍基地は、依然として残っておるわけです。復帰後返還された基地はわずかに一〇%にも満たないというのが現状でございます。
 さらに、基地報道局は、ことしの二月に、お話に出ましたコープ・ダイヤモンド、コープ・サンダーという名の韓国軍との合同演習が実施されたことを明らかにいたしております。さらにまた、基地司令官のウォルター・H・バクスター准将は、アジアの平和維持のためにはこの基地が必要であると、基地の継続使用を強く示唆いたしておるのであります。
 先ほども伊藤議員に御答弁をいたしましたように、海兵隊も出撃演習のほか、沖繩本島北部の野戦演習場での山兵密林戦など対ゲリラ作戦演習も強化されまして、ブルドーザーで自然林を押しつぶし、二十三キロに及ぶ戦車道の建設の計画のうち、すでに二・二キロは完成をしておるという実態でございまして、まさにアメリカのアジア侵略のかなめ石としての役割りを一層強化しておるということが考えられるわけであります。
 その状態の中で、いまお話に出ましたように、真に平和を愛するならば、三原防衛庁長官はこの火を消すべきであるというお考えは当然でありますけれども、この火に油を注ぐような役割りをいたしております三原防衛庁長官は当然不信任に値すると考える次第でございます。(拍手)
 さらに、佐藤・ニクソン会談並びにカーター新政権の問題についてお話がございました。カーターは、大統領就任以来、日本の対潜強化を述べておるわけであります。まさにロッキード事件で本院が審議をしておりますときに、P3Cを受け入れよという意味と同一のことを発言をし、日本のアメリカ協力の戦時体制を強化することを強要しておるというふうに考えられるわけでございます。
 さらに、沖繩の、アメリカの対アジアの拠点としての御質問でございますけれども、まさに、ベトナム戦争のときには、沖繩なくしてベトナムなしと言われたぐらい、ベトナム戦争で果たした沖繩の役割りということは世界周知の事実であります。しかも、ポストベトナムの後におきましては、朝鮮に対する戦略体制としての日米韓の戦時一体化の路線をひたすら歩み続けようとしていることは明らかでございます。
 さらに、コープ・ダイヤモンド作戦について御質問がなされたわけでございますが、このこともいま申し上げましたことと軌を一にいたしておりまして、米日韓合同軍事演習について、在日米軍、在韓米軍、航空自衛隊、三者による共同訓練は、ことしに入って一月と二月に沖繩上空で行われ、このことの意味は、後藤議員が指摘されましたように、米日韓の軍事一体化路線を着々と進めている何よりの証明であると私も考えます。とりわけ、在韓米地上軍撤退に伴い、日本における空、海の強化が叫ばれている折、きわめて危険な意図を持って行われているものと私も考えておる次第でございます。
 さらに、最後に御質問になりました地籍問題についてでありますが、これは趣旨説明の中でも申し上げましたし、また、先ほどの伊藤議員に対する答弁の中でも申し上げましたから、繰り返しは避けますけれども、地籍問題は、戦争で公簿、公図が焼失したこと、基地建設で地形が変形されたことで生じたものであります。したがって、これは本来国が責任を持って解決をしなければならない問題であります。しかるに、政府は、先ほども申し上げましたように、事実上何の手も打たず、無責任で反県民的な態度をとってきたものであると私は考えます。
 政府・自民党は、今回の現行法の五カ年延長に当たりまして、地籍の確定方式を基地以外の土地も対象とするなど、一定の手直しはしておりますけれども、国の責任が不明確であるなど、現在沖繩県民の要求を反映をしたものではないと私は考えております。何よりも問題は、政府の真のねらいが、地籍問題の解決よりも、もっぱら基地確保をねらった延長に県民を同意させる隠れみのに利用する点にあることであると思います。
 真に沖繩県民が要求している地籍確定の方法は、沖繩県自体が要綱として出しましたことに基づいてつくられました社会、公明、共産の地籍確定法案の実現こそが最も現実的、合理的なものであるということも加えて御答弁を申し上げたいと思います。
 もう一つ、私は地籍の問題について憲法上の立場から御答弁をいたしたいのでございます。
 まず第一番に、憲法第十四条は法のもとに平等の原則をうたっております。ことしは憲法制定三十周年でありますから、あえてこの場所で憲法の条項について申し上げたいのです。
○議長(保利茂君) 山原君――山原君、制限の時間です。結論を急いでください。
○山原健二郎君(続) 一つは憲法第十四条であります。さらにもう一つは、憲法第二十九条の財産権の問題であります。「財産権は、これを侵してはならない。財産権の内容は、公共の福祉に適合するやうに、法律でこれを定める。私有財産は、……
○議長(保利茂君) 山原君、制限の時間です。
○山原健二郎君(続) 正當な補償の下に、これを公共のために用ひることができる。」さらに憲法第三十一条、さらに憲法第九十五条の規定によりまして(「時間、時間」と呼び、その他発言する者あり)この暫定法がいかに反憲法的、反国民的性格を持っておるかということは明白でありまして、私はこのことを確信をいたしまして、御答弁にかえさせていただきます。
 ありがとうございました。(拍手)
    ―――――――――――――
  質疑終局の動議
○議長(保利茂君) 安倍晋太郎外二十四名から、質疑終局の動議が提出されました。
 本動議を採決いたします。
 この採決は記名投票をもって行います。
 本動議に賛成の諸君は白票、反対の諸君は青票を持参せられんことを望みます。――閉鎖。
    〔議場閉鎖〕
○議長(保利茂君) 氏名点呼を命じます。
    〔参事氏名を点呼〕
    〔各員投票〕
○議長(保利茂君) 投票漏れはありませんか。――投票漏れなしと認めます。投票箱閉鎖。開匣。――開鎖。
    〔議場開鎖〕
○議長(保利茂君) 投票を計算いたさせます。
    〔参事投票を計算〕
○議長(保利茂君) 投票の結果を事務総長より報告いたさせます。
    〔事務総長報告〕
 投票総数 三百七十五
  可とする者(白票)      二百二十四
  否とする者(青票)       百五十一
○議長(保利茂君) 右の結果、質疑は終局するに決しました。
    ―――――――――――――
 安倍晋太郎君外二十四名提出質疑終局の動議を可とする議員の氏名
      安倍晋太郎君    足立 篤郎君
      阿部 文男君    相沢 英之君
      逢沢 英雄君    愛知 和男君
      愛野興一郎君    青木 正久君
      天野 光晴君    荒舩清十郎君
      有馬 元治君    井出一太郎君
      井上  裕君    伊東 正義君
      伊藤宗一郎君    池田 行彦君
      石井  一君    石橋 一弥君
      石原慎太郎君    稲垣 実男君
      稻村佐近四郎君    稲村 利幸君
      今井  勇君    宇野 宗佑君
      宇野  亨君    上村千一郎君
      内田 常雄君    内海 英男君
      江崎 真澄君    江藤 隆美君
      小川 平二君    小此木彦三郎君
      小沢 一郎君    小沢 辰男君
      小渕 恵三君    越智 伊平君
      越智 通雄君    大石 千八君
      大塚 雄司君    大坪健一郎君
      大西 正男君    大野  明君
      大平 正芳君    大村 襄治君
      奥田 敬和君    奥野 誠亮君
      加藤 紘一君    加藤 六月君
      鹿野 道彦君    海部 俊樹君
      粕谷  茂君    片岡 清一君
      金子 一平君    金子 岩三君
      金丸  信君    亀岡 高夫君
      鴨田 宗一君    唐沢俊二郎君
      川田 正則君    瓦   力君
      木野 晴夫君    木村武千代君
      北川 石松君    久野 忠治君
      久保田円次君    鯨岡 兵輔君
      熊谷 義雄君    倉石 忠雄君
      倉成  正君    藏内 修治君
      栗原 祐幸君    小泉純一郎君
      小坂徳三郎君    小島 静馬君
      小宮山重四郎君    後藤田正晴君
      河本 敏夫君    高村 坂彦君
      國場 幸昌君    近藤 鉄雄君
      左藤  恵君    佐々木義武君
      佐藤  隆君    佐藤 文生君
      佐藤 守良君    佐野 嘉吉君
      斉藤滋与史君    齋藤 邦吉君
      坂田 道太君    笹山茂太郎君
      志賀  節君    始関 伊平君
      塩川正十郎君    篠田 弘作君
      島村 宜伸君    正示啓次郎君
      白浜 仁吉君    菅波  茂君
      砂田 重民君    住  栄作君
      瀬戸山三男君    関谷 勝嗣君
      園田  直君    染谷  誠君
      田澤 吉郎君    田中伊三次君
      田中 龍夫君    田中 正巳君
      田中 六助君    田村  元君
      高鳥  修君    竹内 黎一君
      竹下  登君    竹中 修一君
      谷  洋一君    谷川 寛三君
      玉生 孝久君    玉沢徳一郎君
      地崎宇三郎君    津島 雄二君
      塚田  徹君    塚原 俊平君
      辻  英雄君    戸井田三郎君
      戸沢 政方君    渡海元三郎君
      登坂重次郎君    友納 武人君
      中尾 栄一君    中川 一郎君
      中島源太郎君    中島  衛君
      中曽根康弘君    中西 啓介君
      中村喜四郎君    中村 弘海君
      中村  直君    中村  靖君
      中山 利生君    中山 正暉君
      灘尾 弘吉君    楢橋  進君
      二階堂 進君    丹羽 久章君
      丹羽喬四郎君    西田  司君
      西村 英一君    西銘 順治君
      根本龍太郎君    野田 卯一君
      野田  毅君    野中 英二君
      羽田  孜君    羽田野忠文君
      羽生 田進君    葉梨 信行君
      萩原 幸雄君    橋口  隆君
      橋本龍太郎君    長谷川四郎君
      長谷川 峻君    浜田 幸一君
      濱野 清吾君    早川  崇君
      林  大幹君    林  義郎君
      原 健三郎君    原田  憲君
      原田昇左右君    平泉  渉君
      廣瀬 正雄君    福島 譲二君
      福田  一君    福永 一臣君
      福永 健司君    藤井 勝志君
      藤尾 正行君    藤波 孝生君
      藤本 孝雄君    船田  中君
      古屋  亨君    細田 吉藏君
      堀内 光雄君    堀之内久男君
      本名  武君    前田治一郎君
      増岡 博之君    松澤 雄藏君
      松永  光君    松野 幸泰君
      三塚  博君    箕輪  登君
      水平 豊彦君    湊  徹郎君
      宮崎 茂一君    宮澤 喜一君
      武藤 嘉文君    向山 一人君
      村上 茂利君    村田敬次郎君
      村山 達雄君    毛利 松平君
      森   清君    森  美秀君
      森  喜朗君    森下 元晴君
      森田 欽二君    森山 欽司君
      保岡 興治君    山崎  拓君
      山崎武三郎君    山崎平八郎君
      山下 元利君    山下 徳夫君
      山田 久就君    山中 貞則君
      湯川  宏君    与謝野 馨君
      綿貫 民輔君    渡部 恒三君
      渡辺 栄一君    渡辺 紘三君
      渡辺 秀央君    渡辺美智雄君
 否とする議員の氏名
      安島 友義君    安宅 常彦君
      阿部未喜男君    井上  泉君
      井上 一成君    井上 普方君
      伊賀 定盛君    伊藤  茂君
      池端 清一君    石野 久男君
      稲葉 誠一君    岩垂寿喜男君
      上田 卓三君    上原 康助君
      枝村 要作君    小川 国彦君
      小川 省吾君    小川 仁一君
      大出  俊君    大柴 滋夫君
      大島  弘君    大原  亨君
      太田 一夫君    岡田 哲児君
      岡田 利春君    加藤 清二君
      角屋堅次郎君    金子 みつ君
      川口 大助君    川崎 寛治君
      川俣健二郎君    川本 敏美君
      河上 民雄君    木島喜兵衞君
      木原  実君    北山 愛郎君
      久保 三郎君    久保  等君
      栗林 三郎君    小林  進君
      兒玉 末男君    後藤  茂君
      上坂  昇君    佐藤 観樹君
      佐藤 敬治君    佐野 憲治君
      佐野  進君    斉藤 正男君
      沢田  広君    渋沢 利久君
      島田 琢郎君    島本 虎三君
      嶋崎  譲君    清水  勇君
      新村 勝雄君    新盛 辰雄君
      鈴木  強君    田口 一男君
      田畑政一郎君    多賀谷真稔君
      高沢 寅男君    竹内  猛君
      武部  文君    楯 兼次郎君
      千葉千代世君    土井たか子君
      栂野 泰二君    中西 績介君
      中村  茂君    楢崎弥之助君
      西宮  弘君    野口 幸一君
      野坂 浩賢君    馬場猪太郎君
      馬場  昇君    長谷川正三君
      原   茂君    日野 市朗君
      平林  剛君    広瀬 秀吉君
      福岡 義登君    古川 喜一君
      細谷 治嘉君    松沢 俊昭君
      美濃 政市君    水田  稔君
      武藤 山治君    村山 喜一君
      村山 富市君    森井 忠良君
      矢山 有作君    安井 吉典君
      山口 鶴男君    山田 耻目君
      山田 芳治君    山花 貞夫君
      山本 政弘君    湯山  勇君
      横山 利秋君    吉原 米治君
      米田 東吾君    渡部 行雄君
      渡辺 三郎君    渡辺 芳男君
      新井 彬之君    有島 重武君
      飯田 忠雄君    池田 克也君
      小川新一郎君    大久保直彦君
      大橋 敏雄君    近江巳記夫君
      沖本 泰幸君    長田 武士君
      貝沼 次郎君    北側 義一君
      草川 昭三君    草野  威君
      坂口  力君    鈴切 康雄君
      瀬野栄次郎君    竹内 勝彦君
      武田 一夫君    玉城 栄一君
      鳥居 一雄君    中川 嘉美君
      春田 重昭君    平石磨作太郎君
      広沢 直樹君    伏屋 修治君
      松本 忠助君    宮井 泰良君
      宮地 正介君    薮仲 義彦君
      和田 一郎君    安藤  巖君
      荒木  宏君    浦井  洋君
      工藤  晃君    柴田 睦夫君
      瀬崎 博義君    田中美智子君
      津川 武一君    寺前  巖君
      東中 光雄君    藤原ひろ子君
      正森 成二君    松本 善明君
      三谷 秀治君    安田 純治君
      山原健二郎君
    ―――――――――――――
○議長(保利茂君) 討論の通告があります。順次これを許します。近藤鉄雄君。
    〔近藤鉄雄君登壇〕
○近藤鉄雄君 私は、自由民主党を代表して、ただいま議題となりました社会党、共産党・革新共同両党提案による三原朝雄防衛庁長官の不信任案に対し、反対の討論を行うものであります。(拍手)
 第二次大戦の末期、沖繩の同胞県民がこうむった筆舌に尽くし得ない大きな犠牲については、ここで改めて申し上げるまでもないことであります。私たちは、この大きな同胞の悲劇と犠牲を、いまもなお片時も忘れるわけにはいかないのであります。
 五年前の沖繩の祖国復帰は、沖繩県民にとってはもとより、私たち国民のすべてにとって大きな喜びであったのであります。そして、何よりもまず、沖繩の県民があの忌まわしい戦いのさなかに受けた傷跡を何としてもいやすことができるように、また、復帰まで、友邦とはいえ、他の国の施政権のもとにあった不自由や、こうむった困難に対しても、できるだけの改善、補償のための措置を講じたいというのが、私たちの思いであったのであります。
 しかし、戦後四分の一世紀を超える不正常な状態からの脱却には、数多くの問題があったことも事実であります。数々の困難な問題を当時一挙に解決できなかったことは、やむを得なかったことと言わざるを得ません。沖繩における公用地等の暫定使用に関する法律は、このような復帰に伴ってとられたやむを得ない措置であったのであります。
 私たちのだれもが、戦争のない、平和な世界を望んでおります。しかし、平和は、単にそれを口にするだけでは達成できるものではありません。私たちの自主的な防衛努力を進めるとともに、日米安保条約によってそれを補完していくことこそが、私たちの基本的な安全保障、日本の平和確保のための政策であります。
 沖繩の基地は、この日本の基本的な平和の政策の重要な一つのかなめなのであります。このような大切な基地が適切に存在し、機能し得るために、政府は、これまでにもあらゆる努力をしてまいったものであります。
 実は、沖繩の駐留軍用地については、戦争の惨禍による土地の公簿、公図の焼失に加えて、基地建設に伴って土地の形質が変わってしまい、一筆ごとの土地の位置や境界が確認できない状況が多かったのであります。沖繩の復帰後、防衛庁は、歴代防衛庁長官の指示のもとに、駐留軍用地内の土地の実態把握に努め、特に昭和四十九年度からは、航空測量の実施、現況図の作成、さらには、これら資料の所有者への提供等を行い、本格的調査によって位置、境界の明確化に努めてまいりました。
 従来とも、駐留軍や自衛隊の用地は、所有者との合意によって使用権を得ることとしておりましたが、復帰時においてこの合意を得ることができなかった土地について、五年の期限を限って使用権を認めるとした法律が、沖繩における公用地等の暫定使用に関する法律であります。しかしながら、政府の懸命の努力にかかわらず、この法律の期限が切れる本年五月十四日を目前に控えてもなお合意が得られず、契約がなされていないケースが、残念ながら四百件も存在しているのであります。
 この未契約の土地について、本年五月十五日以降使用権の空白が生じないように、すなわち無法状態が生じ、基地及びその周辺において混乱が惹起されないように政府が提案したのが、沖繩県の区域内の駐留軍用地等に関する特別措置法案なのであります。
 この法案は、さきの臨時国会に政府提案され、不幸にも審議未了となったのでありますが、今通常国会において二月四日国会に提出され、早期審議が望まれておりました。三原防衛庁長官は、この法案の重要性から、つとに与野党関係議員に積極的に働きかけておったのでありますが、三原長官及び防衛庁当局の真剣な努力にもかかわらず、また、内閣委員会におけるわが与党議員の真摯な要請、話しかけにもかかわらず、社会党、共産党ら野党の委員は、この法案を認めることは基地の固定化につながり、日米安保条約の永久化につながるとして、いたずらに審議に応じようとせず、ついに一昨日の九日を迎えたのはまことに遺憾のきわみであります。
 日米安保条約及びそれに基づく米軍の基地の使用が、わが国の自主的防衛努力と相まって日本の平和を維持しつつあることは、私たちの確信するところであります。この体制を不安定化することは私たちの許すべきところではありません。
 しかし、一歩、否百歩譲って、この体制に反対を言う三野党の意見に耳を傾けるとしても、現に日米両政府間に条約が存在し、基地の使用が法制化されている現実のもとに、この体制自体を変えることなく沖繩の基地内において不用意に無法状態を招くことが、果たして責任ある立法府のメンバーとしてとるべき態度であったでありましょうか。少なくとも、責任ある野党の国民に対する、国政に対する態度であってよいのでありましょうか。断じて否と言わなければならないのであります。(拍手)
 五月十四日はもう三日後に迫っております。一昨日の深夜において、民社党、新自由クラブの理解と協力のもとに、内閣委員会において無法状態を回避するための措置がとられたことは、まことに喜ぶべきことであります。これは、わが国の立法府において良識と責任感の存在することを示すものであります。ここに民社党、新自由クラブに対し、心から敬意を表するものであります。
 しかるに、社会党を中心とする野党三党はこの採決を拒否したのであります。のみならず、防衛庁長官就任以来、問題の重大さにかんがみ、筆舌に尽くし得ない苦労をしてこられた三原防衛庁長官に対し、社会、共産両党が共同で不信任案を提出するといった愚挙、暴挙に出るに及んだのであります。このような愚挙、暴挙に対しては、まさにわれわれは言うべき言葉すらないのであります。
 三原防衛庁長官は、これまでも内閣委員長、文部大臣を歴任された、わが自由民主党の指導的政治家であります。とりわけ国家の安全保障、国防の問題に対しては、高い見識と情熱を傾けてこられた方であります。国士的な風貌と温情あふるる人柄によって、三十万自衛隊員の信望、信頼を一身に集められている方であります。(拍手)
 このような三原防衛庁長官が、今回の国を思い、沖繩県民の民生安定を図ろうとする行動に対して不信任案を上程されたことは、まさにその不信任案を上程した社会、共産両党の無責任さ、不見識さを示す以外の何物でもないのであります。(拍手)
 いまや、わが国の安全保障の問題について、われわれが議論しなければならない重大な問題が数多くあります。
 アメリカのカーター政権のもとに、韓国の米地上部隊の引き揚げが言われております。朝鮮半島の平和と安定にこのことがどのような影響を与えるのか、わが国にはどのような対処の仕方が必要なのか。日ソ漁業交渉の難航は、領土主権と国民生活との重大な関連を改めてわれわれに教えています。武力なき外交では経済権益すら守れないという意見さえも、国民の中に起こりつつあります。領海を三海里から十二海里にすることによって、改めて非核三原則が論議されてもいます。石油に次ぐエネルギー資源としての核エネルギーの利用の問題について、その再処理が核軍事力の拡散可能性につながるという危惧から、重大な規制が加えられようとしております。
 まさに、国家民族の将来を誤らないために、国家民族の存在の基本である安全保障の問題について、われわれ立法府は、それこそ毎日でも夜を徹しても真剣に議論をしなければならないときなのであります。それこそが、われわれ国会議員の一人一人が国民に与えられた至高の負託にこたえることなのではないでありましょうか。(拍手)そのためにこそ、三原防衛庁長官を委員会に招き、さらには本会議において真摯な議論を尽くさなければならないときなのではないでしょうか。(「時間だ」と呼び、その他発言する者あり)
○議長(保利茂君) 近藤君、制限の時間です。
○近藤鉄雄君(続) かかるがときに、いま、全く場違いな不信任案で、われわれが昨日来夜を徹して不毛な議論をし続けているという現実を、私は心から悲しむものであります。
 社会、共産両党の無責任かつ不見識な不信任案、本院みずからの権威を失墜し、国民の側の政治不信を深めることしかない不信任案に対して、憤りと悲しみを込めて断固反対するとともに、直ちにその取り下げを要求して、私の反対の討論といたします。(拍手)
○議長(保利茂君) 上田卓三君。
    〔上田卓三君登壇〕
○上田卓三君 私は、日本社会党を代表いたしまして、ただいま提案のありました防衛庁長官三原朝雄君の不信任案に対する賛成討論を行います。(拍手)
 一九七二年、沖繩の施政権が日本政府に返還されて以来、政府・自民党が行ったことは、ただ一つ、広大な米軍・自衛隊基地の永久使用を可能とするために、徹底した、そして考えられる限りの沖繩差別政策をとり続けてきたということであります。そして、その先兵となって沖繩県民に敵対したのが防衛庁であったのは、紛れもない事実であります。
 政府・自民党は、五年前に、沖繩県民が土地強奪法と呼んだ沖繩における公用地等の暫定使用に関する法律を、われわれ野党の反対を押し切り、単独で強行採決を行ったわけであります。そして、五月九日、またも沖繩県民に米軍・自衛隊基地の強制収用と使用を強要する公用地法の五カ年延長を強行採決するという暴挙に出たのであります。こうした暴挙を推進した張本人こそ、防衛庁長官たる三原朝雄君であります。
 公用地法が七二年の沖繩国会において強行採決される過程で、わが党が主張してきたことは次の点であります。
 すなわち、公用地法は、沖繩を戦後二十七年の長きにわたりまして不法に占拠し続けてきた米軍の植民地支配を日本政府、なかんずく、防衛庁が引き継いだものであります。また、このことは、沖繩県民への差別を公然と制度化したものであります。
 そして、政府・自民党、そして防衛庁は、この公用地法をてこにして、軍用地契約拒否者に対して脅迫と恫喝を加え、しかも、地籍の明確化を求める県民の切実な願いを逆用して、軍用地契約の強要を迫ってきたのであります。
 米軍が銃剣とブルドーザーで強奪した土地を、政府・自民党、防衛庁が強行採決によって不法に占拠せんとするのが今回の事態なのであります。これは基地撤去、地籍明確化を求める百万県民の悲願に対する許しがたい挑戦であります。
 わが党は、ことしに入り、二度の沖繩調査団を派遣いたしました。私も、この目で沖繩の実情をつぶさに調査してまいりました。この調査によって、わが党は、防衛庁が沖繩の軍用地を確保するためにどのように非道なことを行ってきたのか、動かぬ証拠を押さえてまいりました。
 防衛庁は、契約拒否者に対して調査を行い、あるいは一部の地主を丸め込み、さらにまた、地主間にデマ宣伝を行って分裂と対立をあおってまいったのであります。こうしたことを三原朝雄君の率いる防衛庁が率先して行っているというのであります。
 沖繩の現状は、沖繩の中に基地があるのではなく、広大な米軍・自衛隊基地の中に沖繩が存在するというのが県民の実感であります。
 カーター大統領の新しいアジア戦略を背景に、防衛庁は現在基盤的防衛力構想を画策いたしております。今回の強行採決の背景にあった防衛庁のねらいは、米国の対ソ核戦力の展開を支え、ソ連太平洋艦隊の行動を規制することによって、沖繩の米軍・自衛隊基地をアジアにおける軍事介入の拠点にするものであります。このことは、日米韓三国の軍事的結びつきをさらに強化するものであります。
 果たして、今回の暴挙によって達成しようとする沖繩の基地群の再編と日米安保体制の強化は、国民的合意を得るに足る現実的かつ理性的なものでありましょうか。答えは、断じて否であります。
 その理由は、緊張激化をもたらす日米安保体制と緊張緩和を求めるアジア諸国民の願いとは救いがたく対立するからであります。アメリカのアジア政策も日米安保体制も、アジア情勢の転換をもたらす諸条件の厳しい制約から逃れられるものではありません。
 まず第一に、アメリカはすでにアジアの警察官たる実力を失っておるのであります。それゆえに死活の戦域を東北アジアに限定せざるを得ないのであります。
 第二に、ベトナム解放を中核とするインドネシア半島全域の革命的変革とアジアの若い民族国家の覚せいといった一連の要因は、アメリカを盟主とする冷戦軍事同盟は自国の安全性を保障するものでないという自覚を生み出しています。この結果、アメリカは総合兵力構想によってアジア諸国民に責任の分担を押しつけることはもはや不可能なのであります。
 第三に、アメリカのアジア戦略が一握りの軍事独裁者の支持しか当てにすることのできないという事実自体、アメリカのアジア政策の不人気を示すものであります。
 国民から完全に孤立した韓国の朴、フィリピンのマルコス、インドネシアのスハルトといった独裁者が一体いつまで生き残れると日本の防衛当局は考えているのでありましょうか。弾圧が激しければ激しいほど、その没落に伴う社会的、政治的激動もまた激しいものであります。
 したがって、最後に、こうした米国の力の限界が明瞭になるにつれて、日米同盟を基軸に中国を取り込み、全体としてソ連に対抗するという戦略に後退せざるを得ないのであります。
 結局において、今日のアメリカのアジア戦略の成否は、日米安保体制が存続するか否かによっています。在日米軍がなく、対ソ戦略への日本の加担がなければ、アメリカはこの地域での強国としての地位を維持することは絶対に不可能であります。
 一張一緩する共存と抗争といった防衛庁の認識とは正反対に、わが国の安全保障政策のありようによっては、アジアにおける冷戦の源泉を断ち切り、緊張の緩和を大幅に進めることのできる時代がすでに到来しておるのであります。こうした時代に、わが国の緊張緩和を新しい国際秩序の形成によって、国際的信頼を向上させたいという希望のふくらむことも避けがたいものであります。
 わが国の憲法は、「平和を愛する諸國民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持」すると述べております。今日の国際情勢は、こうした規定の正しさを改めて立証しております。
 以上の理由によって、防衛庁長官三原朝雄君がその席につくことをとうてい容認し得ないのであります。
 日米安保条約破棄、非武装中立、善隣友好、平和共存こそ、安全保障に関する国民的合意を回復させる唯一の道であることを重ねて強調して、防衛庁長官三原朝雄君に対する不信任案に対する賛成の討論を終わりたいと思います。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)
○議長(保利茂君) 安藤巖君。
    〔安藤巖君登壇〕
○安藤巖君 私は、日本共産党・革新共同を代表して、三原朝雄防衛庁長官の不信任決議案に賛成の討論を行うものであります。(拍手)
 不信任決議案に賛成する第一の理由は、沖繩基地を恒久的に確保し、戦後三十二年たった現在においても沖繩県民の権利を不当に侵害するとともに、沖繩県民のみならず、わが国の安全と主権にもかかわる希代の悪法を提案した責任者である三原防衛庁長官の責任の問題であります。
 さらに、こうした悪法をわずか四時間足らずの審議で強引に採決を推し進めた防衛庁長官の責任は重大であります。
 沖繩の軍事基地は、米軍が軍事占領直後から土地を沖繩県民から有無を言わせず強引に無法な形で奪い取ったものであり、絶対に容認できないものであります。この土地を沖繩施政権返還のときから、引き続きそのまま米軍や自衛隊の基地として使用できるようにしたのが現行の公用地暫定使用法、すなわち土地強奪法であります。
 この法律自体が憲法違反であり、余りにも悪法であることが明確であるために、五年の時限立法にせざるを得ず、当時の西村防衛庁長官でさえ、「延長するという考えは全然ございません」と答えざるを得なかったのであります。その悪法をさらに五カ年延長の強行を図ったことは、沖繩米軍基地を恒久化するためには、たとえ違憲の法律でも多数を頼んで成立させ、沖繩県民の権利をじゅうりんしてはばからないという恥ずべき売国と反動の姿勢を露骨にあらわしたものと言わなければなりません。
 第二の理由は、自衛隊は平時においては土地の強制収用は認めておらず、強制収用できるのは防衛出動という緊急時のみであるにもかかわらず、三原防衛庁長官は、平時における土地強制収用が合法であるかのように強弁していることであります。この態度こそ、自衛隊のためには不当な法律の拡大解釈も平然とやってのけようという反国民的な態度のあらわれにほかならず、このような人物を、武装集団である自衛隊の指揮権を持つ防衛庁長官としておくことは、危険きわまりないことであります。
 第三の理由は、沖繩の反戦地主に対する問題ですが、防衛施設庁当局が、米軍に土地を提供することを拒否し続けている人々に対し、地代をえさにして懐柔したり、不当な権利侵害を行っていることであります。
 那覇防衛施設局の軍用地主に対する切り崩しの卑劣なやり方は、たとえば親戚に反戦地主がいる人に対して、那覇防衛施設局が土地を基地として借りるのをやめ、地代が入らなくしてやると近所の人を使って言わせ、圧力をかけたり、また他のところでは、反戦地主の周りの人を使って、おまえが反戦地主であるために、自分たちの土地も防衛施設庁に借りてもらえなくなり、地代が入らなくなると圧力をかけさせていることなどであります。
 こうした防衛施設庁の態度は、絶対に容認できるものではなく、地代をちらつかせての反戦地主への不当な差別をやめさせるとともに、このような事態を引き起こした三原長官は、即刻解任されるべきであります。
 第四の理由は、アメリカの意向をくみ、三原防衛庁長官は、米軍基地撤去と平和を願う日本国民の意思に挑戦し、日本をアジアにおける前進基地とするために、着々と米軍基地機能の強化に協力してきたのであります。
 このため、沖繩県道百四号線を封鎖しての米海兵隊の実弾射撃演習のたび重なる強行や、沖繩本島北部山岳地帯での二十数キロメートルに及ぶ戦車機動訓練道の建設は、交通遮断や生活用水の汚染など、県民への新たな苦しみをもたらしています。
 同時に、米軍の侵略補完部隊である自衛隊の増強を積極的に図ってきたのであります。このことは、ベトナム以後の朝鮮半島を焦点としたアメリカの危険な侵略戦争政策に日本を引き込むものであり、断じて容認できないものであります。それは、ベトナム以後、アメリカが朝鮮半島を焦点とする新たな戦略に切りかえ、沖繩基地の強化を軸に、米日韓軍事一体化路線の飛躍的な推進を行っている今日の事態のもとで、日本の国民をアメリカのアジア干渉侵略に一層深く巻き込む、きわめて危険なものと言わねばなりません。
 第五の理由は、三原防衛庁長官の国会に対する無責任な答弁の問題であります。
 日本共産党上田耕一郎参議院議員が、恐るべき自衛隊のスパイ、謀略組織、陸幕二部別班の実態を数々の証拠を挙げて暴露すると同時に、金大中氏殺害未遂拉致事件に、これら自衛隊情報幹部がKCIAと手を組んで関与したという重大な疑惑を指摘したことに対して、三原防衛庁長官は、調査もろくにしないで、事態を隠蔽しようとしていることであります。これは国民を欺き、国会の権能を軽んじて恥じないものであり、断じて許すことができません。
 三原長官の態度は、まさに自衛隊調査学校でのスパイ、謀略教育で重視されている偽編工作を地でいくものであり、国会と国民を欺き通す恥知らずの策略と言わねばなりません。
 第六の理由は、大規模な違法の自衛隊ぐるみ選挙を黙認し、野放しにしていることであります。
 三月二日、衆議院公選法特別委員会で、私は、自衛隊奈良地方連絡部長小舟迪夫一佐が、参議院選挙の事前運動を行ったことについて、その違法性を厳しく追及いたしました。この事件は、奈良県警が警告を発せざるを得なかった悪質な事件であります。これは氷山の一角にしかすぎません。現実に防衛庁と自衛隊の三幕僚監部の指導で、驚くほど大規模な参議院選挙の事前運動が行われていることであります。
 去る四月十六日、参議院予算委員会で共産党上田議員が厳しく糾弾したように、自衛隊出身の自民党の特定候補を支援するため、陸幕長の命令で総額二億円から二億五千万円もの選挙運動資金が自衛隊父兄会の募金という形式で全自衛隊員に強制されております。これらが自衛隊法違反及び公選法違反であることは、全く明白のことであります。
 三原防衛庁長官は、こうした防衛庁幹部と自衛隊幹部による違法の自衛隊ぐるみ選挙の事実を国会の場で指摘されたにもかかわらず、調査の意思さえ表明せず、事態を隠蔽しようとしているのであります。こうした長官の態度は、断じて許すことはできません。
 以上の数々の言動及び政治姿勢からいって、三原朝雄君は防衛庁長官として不適格であり、即時解任を要求するものであります。(拍手)
    ―――――――――――――
  討論終局の動議
○議長(保利茂君) 安倍晋太郎君外二十四名から、討論終局の動議が提出されました。
 本動議を採決いたします。
 この採決は記名投票をもって行います。
 本動議に賛成の諸君は白票、反対の諸君は青票を持参せられんことを望みます。――閉鎖。
    〔議場閉鎖〕
○議長(保利茂君) 氏名点呼を命じます。
    〔参事氏名を点呼〕
    〔各員投票〕
○議長(保利茂君) 投票漏れはありませんか。――投票漏れなしと認めます。投票箱閉鎖。開匣。――開鎖。
    〔議場開鎖〕
○議長(保利茂君) 投票を計算いたさせます。
    〔参事投票を計算〕
○議長(保利茂君) 投票の結果を事務総長より報告いたさせます。
    〔事務総長報告〕
 投票総数 三百八十五
  可とする者(白票)      二百三十一
  否とする者(青票)       百五十四
○議長(保利茂君) 右の結果、討論は終局するに決しました。
    ―――――――――――――
  安倍晋太郎君外二十四名提出討論終局の動議を可とする議員の氏名
      安倍晋太郎君    足立 篤郎君
      阿部 文男君    相沢 英之君
      逢沢 英雄君    愛知 和男君
      愛野興一郎君    青木 正久君
      天野 光晴君    荒舩清十郎君
      有馬 元治君    井出一太郎君
      井上  裕君    伊東 正義君
      伊藤宗一郎君    池田 行彦君
      石井  一君    石橋 一弥君
      石原慎太郎君    稲垣 実男君
      稻村佐近四郎君    稲村 利幸君
      今井  勇君    宇野 宗佑君
      宇野  亨君    上村千一郎君
      内田 常雄君    内海 英男君
      江崎 真澄君    江藤 隆美君
      小川 平二君    小此木彦三郎君
      小沢 一郎君    小沢 辰男君
      小渕 恵三君    越智 伊平君
      越智 通雄君    大石 千八君
      大塚 雄司君    大坪健一郎君
      大西 正男君    大野  明君
      大平 正芳君    大村 襄治君
      奥田 敬和君    奥野 誠亮君
      加藤 紘一君    加藤常太郎君
      加藤 六月君    鹿野 道彦君
      海部 俊樹君    粕谷  茂君
      片岡 清一君    金子 一平君
      金子 岩三君    金丸  信君
      亀岡 高夫君    鴨田 宗一君
      唐沢俊二郎君    川田 正則君
      瓦   力君    木野 晴夫君
      木村武千代君    北川 石松君
      久野 忠治君    久保田円次君
      鯨岡 兵輔君    熊谷 義雄君
      倉石 忠雄君    倉成  正君
      藏内 修治君    栗原 祐幸君
      小泉純一郎君    小坂徳三郎君
      小島 静馬君    小宮山重四郎君
      後藤田正晴君    河本 敏夫君
      高村 坂彦君    國場 幸昌君
      近藤 鉄雄君    左藤  恵君
      佐々木義武君    佐藤  隆君
      佐藤 文生君    佐藤 守良君
      佐野 嘉吉君    斉藤滋与史君
      齋藤 邦吉君    櫻内 義雄君
      笹山茂太郎君    志賀  節君
      始関 伊平君    塩川正十郎君
      篠田 弘作君    島村 宜伸君
      正示啓次郎君    白浜 仁吉君
      菅波  茂君    砂田 重民君
      住  栄作君    瀬戸山三男君
      関谷 勝嗣君    園田  直君
      染谷  誠君    田澤 吉郎君
      田中伊三次君    田中 龍夫君
      田中 正巳君    田中 六助君
      田村  元君    高鳥  修君
      竹内 黎一君    竹下  登君
      竹中 修一君    谷  洋一君
      谷川 寛三君    玉生 孝久君
      玉沢徳一郎君    地崎宇三郎君
      津島 雄二君    塚田  徹君
      塚原 俊平君    辻  英雄君
      坪川 信三君    戸井田三郎君
      戸沢 政方君    渡海元三郎君
      登坂重次郎君    友納 武人君
      中尾 栄一君    中川 一郎君
      中島源太郎君    中島  衛君
      中曽根康弘君    中西 啓介君
      中野 四郎君    中村喜四郎君
      中村 弘海君    中村  直君
      中村  靖君    中山 利生君
      中山 正暉君    灘尾 弘吉君
      楢橋  進君    二階堂 進君
      丹羽 久章君    丹羽喬四郎君
      西田  司君    西村 英一君
      西銘 順治君    根本龍太郎君
      野田 卯一君    野田  毅君
      野中 英二君    野呂 恭一君
      羽田  孜君    羽田野忠文君
      羽生 田進君    葉梨 信行君
      萩原 幸雄君    橋口  隆君
      橋本龍太郎君    長谷川四郎君
      長谷川 峻君    浜田 幸一君
      濱野 清吾君    早川  崇君
      林  大幹君    林  義郎君
      原 健三郎君    原田  憲君
      原田昇左右君    平泉  渉君
      廣瀬 正雄君    福島 譲二君
      福田  一君    福永 一臣君
      福永 健司君    藤井 勝志君
      藤尾 正行君    藤波 孝生君
      藤本 孝雄君    船田  中君
      古屋  亨君    細田 吉藏君
      堀内 光雄君    堀之内久男君
      本名  武君    前尾繁三郎君
      前田治一郎君    増岡 博之君
      増田甲子七君    松澤 雄藏君
      松永  光君    松野 幸泰君
      三池  信君    三塚  博君
      箕輪  登君    水平 豊彦君
      湊  徹郎君    宮崎 茂一君
      宮澤 喜一君    武藤 嘉文君
      向山 一人君    村上 茂利君
      村田敬次郎君    村山 達雄君
      毛利 松平君    森   清君
      森  美秀君    森  喜朗君
      森下 元晴君    森田 欽二君
      森山 欽司君    保岡 興治君
      山崎  拓君    山崎武三郎君
      山崎平八郎君    山下 元利君
      山下 徳夫君    山田 久就君
      山中 貞則君    湯川  宏君
      与謝野 馨君    綿貫 民輔君
      渡部 恒三君    渡辺 栄一君
      渡辺 紘三君    渡辺 秀央君
      渡辺美智雄君
 否とする議員の氏名
      安島 友義君    安宅 常彦君
      阿部未喜男君    井上  泉君
      井上 普方君    伊賀 定盛君
      伊藤  茂君    池端 清一君
      稲葉 誠一君    岩垂寿喜男君
      上田 卓三君    上原 康助君
      枝村 要作君    小川 国彦君
      小川 省吾君    小川 仁一君
      大出  俊君    大柴 滋夫君
      大島  弘君    大原  亨君
      太田 一夫君    岡田 哲児君
      岡田 利春君    加藤 清二君
      角屋堅次郎君    金子 みつ君
      川口 大助君    川崎 寛治君
      川俣健二郎君    川本 敏美君
      河上 民雄君    木島喜兵衞君
      木原  実君    北山 愛郎君
      久保 三郎君    久保  等君
      栗林 三郎君    小林  進君
      兒玉 末男君    後藤  茂君
      上坂  昇君    佐藤 観樹君
      佐藤 敬治君    佐野 憲治君
      佐野  進君    斉藤 正男君
      沢田  広君    渋沢 利久君
      島田 琢郎君    島本 虎三君
      嶋崎  譲君    清水  勇君
      新村 勝雄君    新盛 辰雄君
      鈴木  強君    田口 一男君
      田畑政一郎君    多賀谷真稔君
      高沢 寅男君    竹内  猛君
      武部  文君    楯 兼次郎君
      千葉千代世君    土井たか子君
      栂野 泰二君    中西 績介君
      中村  茂君    楢崎弥之助君
      西宮  弘君    野口 幸一君
      野坂 浩賢君    馬場猪太郎君
      馬場  昇君    長谷川正三君
      原   茂君    日野 市朗君
      平林  剛君    広瀬 秀吉君
      福岡 義登君    古川 喜一君
      細谷 治嘉君    松沢 俊昭君
      美濃 政市君    水田  稔君
      武藤 山治君    村山 喜一君
      村山 富市君    森井 忠良君
      矢山 有作君    安井 吉典君
      山口 鶴男君    山田 耻目君
      山田 芳治君    山花 貞夫君
      山本 政弘君    湯山  勇君
      横山 利秋君    吉原 米治君
      米田 東吾君    渡部 行雄君
      渡辺 三郎君    渡辺 芳男君
      浅井 美幸君    新井 彬之君
      飯田 忠雄君    池田 克也君
      石田幸四郎君    大久保直彦君
      大橋 敏雄君    近江巳記夫君
      岡本 富夫君    沖本 泰幸君
      長田 武士君    鍛冶  清君
      貝沼 次郎君    北側 義一君
      草川 昭三君    草野  威君
      坂口  力君    鈴切 康雄君
      瀬野栄次郎君    竹内 勝彦君
      武田 一夫君    谷口 是巨君
      鳥居 一雄君    中川 嘉美君
      林  孝矩君    春田 重昭君
      平石磨作太郎君    広沢 直樹君
      伏木 和雄君    伏屋 修治君
      宮井 泰良君    宮地 正介君
      薮仲 義彦君    山田 太郎君
      吉浦 忠治君    和田 一郎君
      渡部 一郎君    安藤  巖君
      荒木  宏君    浦井  洋君
      工藤  晃君    瀬崎 博義君
      田中美智子君    津川 武一君
      寺前  巖君    東中 光雄君
      藤原ひろ子君    正森 成二君
      松本 善明君    三谷 秀治君
      安田 純治君    山原健二郎君
    ―――――――――――――
○議長(保利茂君) 本決議案につき採決いたします。
 この採決は記名投票をもって行います。
 本決議案に賛成の諸君は白票、反対の諸君は青票を持参せられんことを望みます。――閉鎖。
    〔議場閉鎖〕
○議長(保利茂君) 氏名点呼を命じます。
    〔参事氏名を点呼〕
    〔各員投票〕
○議長(保利茂君) 投票漏れはありませんか。――投票漏れはありませんか。――投票漏れなしと認めます。投票箱閉鎖。開匣。――開鎖。
    〔議場開鎖〕
○議長(保利茂君) 投票を計算いたさせます。
    〔参事投票を計算〕
○議長(保利茂君) 投票の結果を事務総長より報告いたさせます。
    〔事務総長報告〕
 投票総数 三百七十九
  可とする者(白票)       百四十七
  否とする者(青票)      二百三十二
    〔拍手〕
○議長(保利茂君) 右の結果、防衛庁長官三原朝雄君不信任決議案は否決されました。(拍手)
    ―――――――――――――
 山原健二郎君外八名提出防衛庁長官三原朝雄君不信任決議案を可とする議員の氏名
      安島 友義君    安宅 常彦君
      阿部未喜男君    井上  泉君
      井上 普方君    伊賀 定盛君
      伊藤  茂君    池端 清一君
      稲葉 誠一君    岩垂寿喜男君
      上田 卓三君    上原 康助君
      枝村 要作君    小川 国彦君
      小川 省吾君    小川 仁一君
      大出  俊君    大島  弘君
      大原  亨君    太田 一夫君
      岡田 哲児君    岡田 利春君
      加藤 清二君    角屋堅次郎君
      金子 みつ君    川口 大助君
      川崎 寛治君    川俣健二郎君
      川本 敏美君    河上 民雄君
      木島喜兵衞君    木原  実君
      北山 愛郎君    久保 三郎君
      久保  等君    栗林 三郎君
      小林  進君    兒玉 末男君
      後藤  茂君    上坂  昇君
      佐藤 観樹君    佐藤 敬治君
      佐野 憲治君    佐野  進君
      斉藤 正男君    沢田  広君
      渋沢 利久君    島田 琢郎君
      島本 虎三君    嶋崎  譲君
      清水  勇君    新村 勝雄君
      新盛 辰雄君    鈴木  強君
      田口 一男君    田畑政一郎君
      多賀谷真稔君    高沢 寅男君
      竹内  猛君    武部  文君
      楯 兼次郎君    千葉千代世君
      土井たか子君    栂野 泰二君
      中西 績介君    中村  茂君
      楢崎弥之助君    西宮  弘君
      野口 幸一君    野坂 浩賢君
      馬場猪太郎君    馬場  昇君
      長谷川正三君    原   茂君
      日野 市朗君    平林  剛君
      広瀬 秀吉君    福岡 義登君
      古川 喜一君    細谷 治嘉君
      松沢 俊昭君    美濃 政市君
      水田  稔君    武藤 山治君
      村山 喜一君    村山 富市君
      森井 忠良君    矢山 有作君
      安井 吉典君    山口 鶴男君
      山田 耻目君    山田 芳治君
      山花 貞夫君    山本 政弘君
      湯山  勇君    横山 利秋君
      吉原 米治君    米田 東吾君
      渡部 行雄君    渡辺 三郎君
      渡辺 芳男君    新井 彬之君
      飯田 忠雄君    池田 克也君
      大橋 敏雄君    近江巳記夫君
      岡本 富夫君    沖本 泰幸君
      長田 武士君    鍛冶  清君
      貝沼 次郎君    北側 義一君
      草川 昭三君    草野  威君
      坂口  力君    鈴切 康雄君
      瀬野栄次郎君    竹内 勝彦君
      武田 一夫君    谷口 是巨君
      鳥居 一雄君    中川 嘉美君
      林  孝矩君    春田 重昭君
      平石磨作太郎君    伏屋 修治君
      宮井 泰良君    宮地 正介君
      薮仲 義彦君    吉浦 忠治君
      和田 一郎君    渡部 一郎君
      安藤  巖君    荒木  宏君
      浦井  洋君    工藤  晃君
      瀬崎 博義君    田中美智子君
      津川 武一君    寺前  巖君
      東中 光雄君    藤原ひろ子君
      正森 成二君    松本 善明君
      三谷 秀治君    安田 純治君
      山原健二郎君
 否とする議員の氏名
      安倍晋太郎君    足立 篤郎君
      阿部 文男君    相沢 英之君
      逢沢 英雄君    愛知 和男君
      愛野興一郎君    青木 正久君
      天野 光晴君    荒舩清十郎君
      有馬 元治君    井出一太郎君
      井上  裕君    伊東 正義君
      伊藤宗一郎君    池田 行彦君
      石井  一君    石橋 一弥君
      石原慎太郎君    稲垣 実男君
      稻村佐近四郎君    稲村 利幸君
      今井  勇君    宇野 宗佑君
      宇野  亨君    上村千一郎君
      内田 常雄君    内海 英男君
      江崎 真澄君    江藤 隆美君
      小川 平二君    小此木彦三郎君
      小沢 一郎君    小沢 辰男君
      小渕 恵三君    越智 伊平君
      越智 通雄君    大石 千八君
      大塚 雄司君    大坪健一郎君
      大西 正男君    大野  明君
      大平 正芳君    大村 襄治君
      奥田 敬和君    奥野 誠亮君
      加藤 紘一君    加藤常太郎君
      加藤 六月君    鹿野 道彦君
      海部 俊樹君    粕谷  茂君
      片岡 清一君    金子 一平君
      金子 岩三君    金丸  信君
      亀岡 高夫君    鴨田 宗一君
      唐沢俊二郎君    川田 正則君
      瓦   力君    木野 晴夫君
      木村武千代君    北川 石松君
      久野 忠治君    久保田円次君
      鯨岡 兵輔君    熊谷 義雄君
      倉石 忠雄君    倉成  正君
      藏内 修治君    栗原 祐幸君
      小泉純一郎君    小坂徳三郎君
      小島 静馬君    小宮山重四郎君
      後藤田正晴君    河本 敏夫君
      高村 坂彦君    國場 幸昌君
      近藤 鉄雄君    左藤  恵君
      佐々木義武君    佐藤  隆君
      佐藤 文生君    佐藤 守良君
      佐野 嘉吉君    斉藤滋与史君
      齋藤 邦吉君    坂田 道太君
      櫻内 義雄君    笹山茂太郎君
      志賀  節君    始関 伊平君
      塩川正十郎君    篠田 弘作君
      島村 宜伸君    正示啓次郎君
      白浜 仁吉君    菅波  茂君
      砂田 重民君    住  栄作君
      瀬戸山三男君    関谷 勝嗣君
      園田  直君    染谷  誠君
      田澤 吉郎君    田中伊三次君
      田中 龍夫君    田中 正巳君
      田中 六助君    田村  元君
      高鳥  修君    竹内  猛君
      竹下  登君    竹中 修一君
      谷  洋一君    谷川 寛三君
      玉生 孝久君    玉沢徳一郎君
      地崎宇三郎君    津島 雄二君
      塚田  徹君    塚原 俊平君
      辻  英雄君    坪川 信三君
      戸井田三郎君    戸沢 政方君
      渡海元三郎君    登坂重次郎君
      友納 武人君    中尾 栄一君
      中川 一郎君    中島源太郎君
      中島  衛君    中曽根康弘君
      中西 啓介君    中野 四郎君
      中村喜四郎君    中村 弘海君
      中村  直君    中村  靖君
      中山 利生君    中山 正暉君
      灘尾 弘吉君    楢橋  進君
      二階堂 進君    丹羽 久章君
      丹羽喬四郎君    西田  司君
      西村 英一君    西銘 順治君
      根本龍太郎君    野田 卯一君
      野田  毅君    野中 英二君
      野呂 恭一君    羽田  孜君
      羽田野忠文君    羽生 田進君
      葉梨 信行君    萩原 幸雄君
      橋口  隆君    橋本龍太郎君
      長谷川四郎君    長谷川 峻君
      浜田 幸一君    濱野 清吾君
      早川  崇君    林  大幹君
      林  義郎君    原 健三郎君
      原田  憲君    原田昇左右君
      平泉  渉君    廣瀬 正雄君
      福島 譲二君    福田  一君
      福永 一臣君    福永 健司君
      藤井 勝志君    藤尾 正行君
      藤波 孝生君    藤本 孝雄君
      船田  中君    古屋  亨君
      細田 吉藏君    堀内 光雄君
      堀之内久男君    本名  武君
      前尾繁三郎君    前田治一郎君
      増岡 博之君    増田甲子七君
      松澤 雄藏君    松永  光君
      松野 幸泰君    三池  信君
      三塚  博君    箕輪  登君
      水平 豊彦君    湊  徹郎君
      宮崎 茂一君    宮澤 喜一君
      武藤 嘉文君    向山 一人君
      村上 茂利君    村田敬次郎君
      村山 達雄君    毛利 松平君
      森   清君    森  美秀君
      森  喜朗君    森下 元晴君
      森田 欽二君    森山 欽司君
      保岡 興治君    山崎  拓君
      山崎武三郎君    山崎平八郎君
      山下 元利君    山下 徳夫君
      山田 久就君    山中 貞則君
      湯川  宏君    与謝野 馨君
      綿貫 民輔君    渡部 恒三君
      渡辺 栄一君    渡辺 紘三君
      渡辺 秀央君    渡辺美智雄君
    ―――――――――――――
○議長(保利茂君) この際、一時間休憩いたします。
    午前四時二十九分休憩
     ――――◇―――――
    午前五時三十三分開議
○議長(保利茂君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
     ――――◇―――――
○議長(保利茂君) 先刻の防衛庁長官三原朝雄君不信任決議案の議事における上田卓三君の発言中、不穏当の言辞があるとの申し出があります。(発言する者あり)議長は、速記録を取り調べの上、適当な処置をとることといたします。(発言する者多し)
     ――――◇―――――
○議長(保利茂君) 沢田広君外八名から、総理府総務長官・沖繩開発庁長官藤田正明君不信任決議案が提出されました。
 本決議案は、提出者の要求のとおり、委員会の審査を省略して、議事日程に追加するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(保利茂君) 御異議なしと認めます。よって、日程は追加せられました。
    ―――――――――――――
 総理府総務長官・沖繩開発庁長官藤田正明君
  不信任決議案(沢田広君外八名提出)
○議長(保利茂君) 総理府総務長官・沖繩開発庁長官藤田正明君不信任決議案を議題といたします。
 提出者の趣旨弁明を許します。沢田広君。
    ―――――――――――――
 総理府総務長官・沖繩開発庁長官藤田正明君不信任決議案
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
    〔沢田広君登壇〕
○沢田広君 私は、日本社会党を代表いたしまして、総理府総務長官であり、特に沖繩開発庁長官藤田正明君に対する不信任決議の提案を行い、全国民と憲法の名において、特に沖繩県民百四万の声を代表し、提案を行うものであります。(拍手)
    総理府総務長官・沖繩開発庁長官藤田正明君不信任決議案
  本院は、総理府総務長官・沖繩開発庁長官藤
 田正明君を信任せず。
  右決議する。
    〔拍手〕
 理由。
 藤田正明君は広島県出身であり、原爆の被災地であり、戦争の悲惨さとその後遺症の恐ろしさをつぶさに体験し、理解をし、多くの県民を失った犠牲者の方々の代表であると言って過言でないと思います。そのゆえに、沖繩の県民の持つ悲惨さも、その犠牲の重さも、十分理解できる立場にあったはずであります。いまもし、沖繩の現状と住民の利益を守る立場にあったとするならば、かかる不信任の提案を受けることのなかったことと思うのであります。
 総理府総務長官・沖繩開発庁長官藤田正明君は、福田内閣の重要な要職を占め、与党自民党と結託をし、一方的に内閣委員長の職権によって開会を強行した同委員会において、いまだ審議を終了していない沖繩県の区域内の駐留軍用地等に関する特別措置法案に対する修正案の強行採決に加担をしたものであります。
 かかる暴挙は、沖繩における地籍の確定とともに、広大な米軍・自衛隊基地の撤去を求めている百四万沖繩県民の要求を一方的にじゅうりんするものであると断定せざるを得ません。
 先ほど自民党の賛成討論がありましたが、今日の日米安保条約の状況において、否定をするものではありませんが、悪法も法なりという言葉もあります。百歩を譲るという言葉もありましたので、その言葉をそのまま自民党にお返しをして申し上げるならば、条約第七号第三条第一項、第二項、第三項、それぞれ示されているものは、「近傍の土地、領水及び空間において、関係法令の範囲内で必要な措置を執るものとする。」というのが第一項であります。第二項は、「航海、航空、通信又は陸上交通を不必要に妨げるような方法によっては執らないことに同意する。」第三項は、「公共の安全に妥当な考慮を払って行なわなければならない。」と示されております。同じく、国有財産の管理に関する法律施行令によれば、「産業、教育若しくは学術研究又は関係住民の生活に及ぼす影響その他公共の福祉に及ぼす影響が軽微であると認められるもの以外のものとする。」と示されているのであります。
 これらの条約、法律が十分に住民の立場を考慮されてこられなかったことは明らかであり、まことに遺憾と言わざるを得ないものであります。
 また、米軍・自衛隊の永久基地の永久使用を企図し、そのための公用地法の五カ年延長を画策しながら、それを修正案で覆い隠そうとするのを助ける行為は、沖繩開発庁長官としてあるまじき暴挙であります。その責任はきわめて重大であり、沖繩県民を初め、全国民から厳しく糾弾されなければなりません。
 この機会に沖繩の現状について若干述べ、いかに政府が怠慢であり、その担当にある藤田正明君の責任の所在を明らかにするものであります。
 沖繩人口の動態は、一九六〇年においては八十八万三千百二十二人、一九六五年九十三万四千百七十六人、一九七〇年九十四万五千百十一人、一九七五年百四万二千五百二人、国勢調査の結果であります。県民分配所得の一人当たりによれば、四十七年全国民平均所得は七十三万七千円であります。しかるに沖繩の県民の一人当たり所得は四十五万五千円しかないのであります。四十八年は全国民の所得は九十四万八千円でありました。しかるに沖繩の県民の一人当たりの所得はわずかに六十二万九千円であります。四十九年は全国民の国民所得一人当たりは百十一万円でありました。しかるに沖繩の県民一人当たりは七十六万一千円であります。いかに沖繩の県民の分配所得が少なかったかをこれは示すものであろうと思うのであります。
 第一次産業は、四十九年度においてはついに五・七%に下がりました。第二次産業においては二一・三%に下がりました。第三次産業が北三%に肥大をいたしたのであります。無業無職者は三十三万、失業者は七%と言われております。この現状は、肥大した第三次産業に依拠し、基本であります第二次産業が伸び悩んだことは、一に基地の存在と今日までの政府、担当長官の失政であると言って過言でないでありましょう。(拍手)
 一人当たりの民力は、一九七六年度は全国を一〇〇としてわずかにその六割にしか当たりません。一人当たりの国税徴収については、四十七年度対比五十年度において一七〇・六%にまで増税が行われております。
 地方の財政能力においても、五十年度において一人当たり十四万二千百三十円であり、北海道十五万二千九百十九円に比し低水準に置かれているのであります。また公共事業は、わずか百二十七億で、全国最下位であります。
 教育においても、最高一〇〇としてわずかに六・二%。公民館は若干数ということによって証明されるように、住民のコミュニティーは全くなく、意識的に妨害されていると言っても過言でありません。
 住民水準は、全国の七〇から八〇に対し、わずか一〇%という水準であります。住民の安全度についても、昨年全国平均を一〇〇として、殺人事件において二〇〇、その他の犯罪において一〇九と、いずれも全国第一位を占める現状は、基地被害の最たるものと言って過言でないと思うのであります。
 医療水準も、全国水準に対し三四・二という低水準にあることも、これまた嘆かわしい現状と言わなければなりません。
 これら住民の生活条件の中において、何らなすところなく、沖繩住民を無視し、放置をしてきていたと言っても過言でないものと思うのであります。(拍手)これらの現状、現実からだけでも、全くその任を全うすることをしていなかったものと確信をするものであります。
 このことは、沖繩開発庁長官は、沖繩の平和と基地の速やかな撤去、健全な経済振興並びに生活向上が職責であったにかかわらず、その職責を全うしなかった、その事実に立って私は深い憤りを感ずるとともに、ぜひ沖繩県民の一人一人の心情になって退任をされることを心から願ってやまないものであります。
 さて、ノーベル賞の平和賞を受けた佐藤前首相は、「沖繩の返還なくして戦後は終わらない」と言われました。この沖繩の返還は、現在の無法で暴力的な米軍基地、核基地や基地の半永久的延長を図ることではないものと信ずるものであります。
 一九七二年の沖繩復帰とともに、沖繩振興開発特別措置法、沖繩開発庁設置法、沖繩振興開発金融公庫法のいわゆる開発三法が発効したはずであります。さらに、昭和四十七年から五十六年に至る沖繩振興開発計画が策定されたのであります。しかしながら、この計画ですら、計画期間の折り返し時点の今日において、完全な破綻を遂げたことは、だれしもが確認でき得るものと思います。
 沖繩経済の振興開発どころか、沖繩県では、ただいま申し述べたように、農業は切り捨てられ、海洋博の遺産として肥大化したホテル産業などは、過大な設備投資の圧力のもとに、四十八年度対比五十一年度は五十一倍という倒産に苦しめられているのであります。これは、「臨海工業については、埋立てが容易で大型港湾の建設が可能な本島東海岸の自然条件を活用し、臨海地域の埋立造成をすすめ、臨海工業の立地を促進する。」という計画の独占本位で反県民的な性格の必然的な所産であるということが言い得ると思うのであります。
 広大な米軍・自衛隊基地の存続強化を前提とし、これと両立可能な本土の重化学工業の沖繩進出のみを考える工業開発戦略に立つ沖繩開発庁は、もはや平和な経済発展と生活向上を念願する沖繩県民の要求とは、いかなる意味においても両立できない姿勢を見せていると断定せざるを得ないのであります。
 私は、かかる開発庁並びに開発庁長官の県民無視の基本方針が、地籍明確化をめぐる今日の政府・自民党の混迷した対応の中にも明確にあらわれていると強調したいのであります。
 全島を焦土と化した沖繩戦は、土地の境界、所有権を記した公簿、公図を完全に焼失させてしまいました。さらに、米軍による土地の強制取り上げと全島の軍事基地化は、地籍問題の解決を一層困難なものにするに至りました。
 私は、地籍確定に関する根拠法が不在であるゆえをもって何らの具体策を講ずることなく、無責任と混乱のままに放置をするだけであった沖繩開発庁と同長官の責任を厳しく追及しなければならないものと思うのであります。
 しこうして、今国会、内閣委員会に提出された沖繩県の区域内の駐留軍用地等に関する特別措置法案、すなわち基地確保新法案は、この放置され、混乱の極に至った地籍の確定に名をかりて、米軍基地の永久使用、自衛隊基地の土地収用法による拡張を企図する悪らつなものであったのであります。
 それのみならず、沖繩県民とわが党の断固とした闘いの中で、この基地確保新法案の立法化を断念せざるを得なかった政府・自民党は、一転いたしまして、同法案の全面修正の上に、沖繩県の区域内における位置境界不明地域内の各筆の土地の位置境界の明確化等に関する特別措置法案を内閣委員会で強行採決、公用地法の五カ年間の延長を企図したところまで悪らつな策動を展開するに至ったのであります。
 沖繩開発庁官藤田正明君は、率先してかかる暴挙の先頭に立って沖繩県民の要求を一方的にじゅうりんする行為に出たのであります。もはや、藤田正明君が沖繩開発庁長官の職責にとどまるべき一片の理由の痕跡を見出すこともできないのであります。
 私は、以上の観点からいたしまして、沖繩開発庁長官藤田正明君は閣僚としてその任に値しない者と断定をし、同君に対する不信任決議案を提案するものであります。全国民と沖繩百四万のこの厳しい声とともに、憲法の名において全議員の賛成を心から願って提案するものであります。
 御賛成を心から願って、提案説明を終わりたいと思います。(拍手)
    ―――――――――――――
○議長(保利茂君) 質疑の通告があります。順次これを許します。井上一成君。
    〔井上一成君登壇〕
○井上一成君 総理府総務長官・沖繩開発庁長官藤田正明君不信任決議案の趣旨説明について、日本社会党を代表し、若干の質問をしたいと思います。
 いまは亡き佐藤元総理が、「沖繩の復帰なくして戦後は終わらない」と述べられ、そして沖繩が復帰して五年。しかし、沖繩県民の期待は無残に裏切られたのであります。沖繩県民百万人の人々にとって、日本国憲法でうたわれた平和と基本的人権が保障されない限り、戦後は終わらないのであります。憎むべきは戦争であり、そして守るべきは平和であります。
 いま、沖繩県民にとって平和とは一体何なのか、戦争にかかわりを持つ軍事基地を撤去することであります。そして、自然に恵まれた沖繩の島々で働く権利が与えられ、毎日の生活に生きがいが持てることではないでしょうか。
 そこでお聞きをいたします。沖繩に対していままで政府のとった施策は一体どうであったのでしょうか。「すべて國民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。」と憲法二十五条に規定していますが、沖繩の復帰後五年の実態は明らかに違っていることを示しています。沖繩に対する政府の姿勢は、県民を犠牲にし、憲法での生きる権利さえも十分に保障していないのが実情であります。
 ちなみに、私は一、二具体的事例を挙げて、ここにお尋ねをいたしたいと思うのであります。
 沖繩経済の自立的発展をリードする産業の設定には必ずしも成功していないと、沖繩開発庁みずからも認めているところであります。また、就業者数の産業別構成を見ても、復帰前の体質と何ら変わらず、沖繩県の収支の赤字は拡大傾向にあるのであります。とすれば、復帰後五年間の沖繩開発庁の存在は何であったのかと私は改めて問いただしたいのであります。
 さらに、不況による失業者、県内就職を希望する学卒者等が広範囲に滞留している一方、県内雇用力が小さいために労働力の需給のバランスは全く崩れてしまい、失業率はここ三年ほど五、六%台で推移し、常に全国失業率の三倍前後に上っているのであります。この深刻な現実は、沖繩開発庁の無策を証明している以外の何物でもありません。
 また、産業振興についても、新規工業の導入が大幅におくれる見通しであることに加え、県在来の産業についても全般に大きな伸びを見込むことは困難であるとも沖繩開発庁は認めているのであります。このことは、地場産業の育成に本格的に取り組むことこそが沖繩経済復興の道であるにもかかわらず、これを放置したことによるものであります。
 このことについても、担当大臣としての沖繩開発庁長官の責任は重大であり、かつ、無策無能であると考えざるを得ませんが、いかがでありましょうか、お尋ねをいたしたいと思います。
 また、雇用、労働問題は引き続き重大な問題であるにかかわらず、今後とも雇用の機会を県内だけでつくり出すことは困難であり、それによって県民所得の向上は望めず、所得格差が是正される見通しは立てにくいと、これまた沖繩開発庁みずからが認めているところであります。
 いずれをとっても、すべて県民の生活を無視した施策の結果であることは明白な事実であります。
 復帰後五年、軍事基地の撤去を求め、平和な暮らしを願う沖繩県民の要求を政府は一方的に押しつぶし、沖繩開発だと称しては公害をまき散らし、産業資本優先、生活無視の政策をとってまいりました。そして、その破綻した姿が今日の沖繩の実態であることは、だれの目にも明らかなことであります。
 政府・自民党が、基地のない平和な暮らしを望む沖繩県民の願いを聞き入れず、これまでと同じ政策を継続するつもりだとしたら、平和と民主主義を尊重するわが国にとって許しがたい行為であると言わざるを得ません。いまこそ、官僚的発想から国民的発想に切りかえるべきであると私は考えるわけであります。
 沖繩に基地のない平和な生活を実現することは、いまやまさに国民的課題であり、責務であると言っても過言ではありません。沖繩県民とその祖先が血と汗で守り育てた土、その沖繩の大地を沖繩県民に返すことが、平和を守る道であり、沖繩県民百万人の人々の生きがいにつながる道だと私はかたく信じるのであります。(拍手)
 沖繩県民が命をかけて守ってきたその土、その母なる大地を奪い取ろうとする考え、その法律にすべての国民が怒りを覚えています。もちろん、沖繩県及び沖繩県議会は、そのような法律に対して差別立法と反対し、政府が沖繩県民の意思を問うべきであるといち早く主張しているところであります。にもかかわらず、民意をくみ入れず、国民大衆の側から離れた政治を行おうとする政府・自民党、とりわけ総理府総務長官・沖繩開発庁長官藤田正明君の責任が問われても当然であります。(拍手)
 第二次大戦終了後、三十二年経過しようとしているのに、戦禍は沖繩に依然として深く根をおろしたままであり、一部では亀裂となって沖繩の大地を走っています。日本の平和と民主主義を守るためにも、そして沖繩県民百万人の人々の生きる権利を保障するためにも、政府・自民党は、日本国憲法を制定した精神を遵守し、法のもとすべて平等であると定めた第十四条に反する施策は即刻廃棄すべきであると考える次第であります。
 満堂の諸君、日本国憲法の精神を尊重し、平和と民主主義を守ろうではありませんか。(拍手)
 これをもって私の質問を終わります。(拍手)
    〔沢田広君登壇〕
○沢田広君 いま非常に貴重な御質問をいただきまして、ただいま私が提案の趣旨を述べましたが、非常に足らない点を補足をしていただいたような感をいたします。
 特に、政府のとった態度は私も述べたところでありますけれども、先ほども申したように沖繩の県民の水準はいま残された各都道府県の中でもきわめて低い水準に据え置かれている、それは第一次産業、第二次産業については特にひどいものがある、そのことを放置をしてきた開発庁長官の責任というものはきわめて重い、こういうことになると思うのでありまして、まさに御指摘の点、憲法で示された条項がそれぞれ沖繩において十分有効に生かされていない、その点はきわめて遺憾な点だと言わなければならないと思うのであります。
 さらに、いまの御質問を通じて、あるいは全都道府県の中の基地がそのほとんどを沖繩にしわ寄せをして、日本の基地の大部分が沖繩の犠性によって賄われていくような方法がとられていくということについては、国民が本当に真剣になって考えていかなければならないものである、私もそのように同感をするものであり、特に医療水準等につきまして、これは国民の生命に関することでありますが、全国平均に対してわずかに三四・二%、生命の危険すらあるような、今日はその医療水準において低水準に置かれている。こういう状況を見ましたときに、御指摘の点は深く私も感銘をいたしているところであります。
 しかも、これは感銘をすると同時に、開発庁長官が今日まで行ってきた施策は何にもないということにもなるわけなんでありまして、それだけに歴然たる証拠を示しているものだろうと思うのであります。(拍手)
 しかも、これは沖繩の県民といたしましてみれば、本当に女の人も子供も、あるいは農夫の人も、あるいはいろいろな全沖繩県民が血みどろになって戦い抜き、本当の血と汗によって守り抜いてきた沖繩であったと思うのであります。
 その意味において、御説のように全国民の被害はもとよりでありますが、特に沖繩県民の被害が早急に解消されていかなければならない、そういう悲壮な御主張に対しましても心からまた深く感銘をするわけです。同時に、感銘を深くすればするほど、開発庁長官の怠慢はどうも顕在化してくるようなことになるわけでありまして、やはりおやめになっていただき、不信任が満堂の議員の諸見によって御賛成をいただくことがやはり国民の負託にこたえる道である、これがその道につながるものである、このように確信を持ってお答えを申し上げられるものと思うのであります。(拍手)
 さらに、先ほども申し上げましたが、雇用問題、きわめて厳しい状況にあります。職を求むるに職なし、働くに働く場所なし、さらに所得の格差はますます大きくなる一方であります。その平均も、全国民に対して非常に低水準、六割水準にある、こういう状況を解決するのにこれまた手をつかねていて何ら行ってこなかったその責任は全く許しがたいものであると言っても、私は断じて間違いないと思うのであります。(拍手)
 最後に、最終的に憲法第十四条で保障されている諸項がこの沖繩に守られていない現実というものに対して、これは藤田正明君だけでなく政府それ自身が反省をしていかなければならない局面に来ているものであろうと私も同感をするものであります。
 大変貴重な御意見を賜りましたことを、同時に、開発庁長官がおやめになられた後の新しい長官に、この速記録がそのまま残されて生かされるよう心から願って、御賛成を賜りますように私からもお願いを申し上げて、答弁にかえたいと思います。
 以上です。(拍手)
○議長(保利茂君) 小川仁一君。
    〔小川仁一君登壇〕
○小川仁一君 私は、日本社会党を代表して、総理府総務長官・沖繩開発庁長官藤田正明氏の不信任決議について質問をいたしたいと思います。(発言する者あり)
 沖繩の話をすると、どうしてこのようにやじが飛ぶのでしょうか。本当に戦後、第二次世界大戦以来の厳しい闘いの中で生き抜いてきた沖繩の人たちの現実をいま訴えながら、沖繩の将来について考えようとする提案、質問にやじ自身が飛ぶということそれ自体が、日本の政治の問題であると私は考えるのであります。(拍手)
 沢田議員は、その提案理由の中で、大綱的な趣旨だけを行ってまいりましたが、しかし、時間的不足の中から十分な趣旨あるいは理由が行われなかったと思いますので、さらに、具体的な問題について幾つかの点について質問を申し上げたいと思います。
 私は、四月の十日から三日間沖繩に行ってまいりました。そして、戦後の厳しい生き方の中で生きてこられた沖繩の人たちの話をこの耳で聞き、また、基地周辺に住む人たちの話を聞き、沖繩の将来を、いや、日本の将来を背負うであろう子供たちの意見を聞きながら、いまこの問題について皆さんとともに考えてみたいと思います。そして、沖繩の人たちが考える考えを、沖繩の戦後処理を含む政府の無為無策を憤っている沖繩の人たちの心を私の心として質問を続けてまいりたいと思います。
 先ほど来、沖繩の経済力の低さについて沢田議員は問題を出してまいりましたが、これは無謀な侵略戦争の結果、沖繩の破滅的な状況をもたらし、さらにその後の米軍の占領、復帰後五年間の無為無策、これが現在の沖繩をつくり上げているものであり、また、復興開発自身の計画のずさんさにこのような状態があると思います。したがって、復興計画について沢田議員のさらに答弁を詳しく求めたいと思うものであります。
 特に、産業構造について触れられましたが、先ほど触れた第一次産業構成比五・七%の問題は、農業の基盤整備のおくれ……(「それは昭和何年だ」と呼ぶ者あり)昭和四十九年でございます。(「藤田さんは総務長官じゃなかったじゃないか」と呼び、その他発言する者あり)さらには、沿岸漁業の問題を中心にした一つの施策の不足がこのような結果にあらわれ、さらに計画の中で人口の増加問題に対する計画の不足が、これに一層拍車をかけているわけであります。
 沖繩の開発は、一体だれのための開発であったのでしょうか。(「沖繩県民のためだ」と呼ぶ者あり)沖繩県民のためとおっしゃる言葉の中に含まれておりますものは、果たして何であったでしょうか。地場産業は本土の企業によって侵食され、次第にその力を失い、金融面においても恵まれない状態の中にあって衰退をしているのであります。栄えているのは大企業であり、本土企業であるとすれば、沖繩の開発はまさに企業独占のための開発であった、沖繩県民のものではなかったと言えるのではないでしょうか。この点について、沢田議員のさらに深い説明をお願いを申し上げたいと思うのであります。
 二つには、教育の問題に触れられましたが、現在の沖繩の学校における基地の障害が非常に大きなものがございます。爆音の問題、実弾射撃の問題等を含めて、幼い子供たちの心理的な屈折、情緒不安といった傾向が非常に大きくふえていることを、われわれの世代の者は真剣になって考える必要があると思うのであります。(「考えて、行動しなければだめなんだよ」と呼ぶ者あり)その行動の一つとして、県道百四号線を越えるあの実弾射撃は、喜瀬武原の小中学校の子供に対して、非常な恐怖心を与えているのであります。
 恩納村の喜瀬武原中学校一年生の外間君は、県道百四号線を越える米軍の実弾射撃について、次のように訴えています。
  自分たちの身の回りでおきている問題なので、どういう考えをもっているかということぐらいは考えておく必要があると思います。
  恐ろしい米軍の実弾射撃演習。何のために訓練するのか、それは「戦争」ということのために相手をどういう目に合わせてもいいから殺すという恐ろしいものなのである。だからぼくは米軍の演習には反対する。
また、中学三年の外間学君は
  実弾演習は絶対にやめてほしいと思います。演習は人を殺すための訓練だからであります。人を殺す訓練が喜瀬武原だけでなく沖繩の各地で、いや日本の各地の基地で行なわれているということです。
  我が国の憲法に「戦争の放棄」と記してあるのに、日本国内で戦争の訓練が行なわれているのは変だと思います。
  憲法にうたわれているように、戦争のない平和な国にしてもらいたいと思います。そうすれば百四号線を封鎖して、住民を困らせる実弾演習もなくなると思います。
と書いております。
 県道百四号線は、御承知のようにあの地区の人たちの生活道路です。実弾演習のたびにその道路が閉ざされるのです。生活の道を閉ざされるという状態を子供たちはどのように見ているでしょうか。子供たちの登校、下校の道でもあります。このような子供たちの心理的な状態を、との子供たちが将来成人となっていったとき、彼らの心の中に与えた恐怖心がどのような形であらわれていくかということについて、沢田議員の深い洞察的なお答えをお願いを申し上げたいと思います。
 このような状態をつくり出している沖繩の開発計画は、実は子供の一人一人、大人の一人一人の心の中に痛手となって刻み込まれ、そして、それが日本の政治の不信を招いているという状態は、どうしても私にとっては許すことのできない状態だと思います。(拍手)沖繩の人の心の痛みをおのれの痛みとし、沖繩の人たちの祈りを祈りとして沖繩の開発が行われ、沖繩に対する政治が行われるとき、初めてこの議場は満場一致の状態で新しい日本を築いていくことができると考えるのであります。(拍手)
 そういう立場に立って……
○議長(保利茂君) 小川君、制限の時間になりましたから、結論を急いでください。
○小川仁一君(続) 現在の沖繩開発のあり方について、さらに沢田議員の徹底した御批判をお願いを申し上げたいと思うのであります。
 以上をもちまして、私の質問を終わらしていただきます。(拍手)
    〔沢田広君登壇〕
○沢田広君 小川議員からの質問に対しまして、答弁をしてまいりたいと思います。
 産業活動、開発はだれのためであったか、これが先ほども述べましてまことに遺憾なことなんでありますが、海洋博に示されておりまするように、結果的には大企業だけが大もうけをして中小企業はその犠牲を強いられた、そういう海洋博が終わってみれば、その残骸を示したものはそういう結果にほかならなかった。今日、産業活動は沖繩において全国平均で四・一%、これは全国最下位の産業活動状況であります。しかも、消費水準につきましても六・五%、これまた全国最下位の水準に低迷をいたしているわけであります。
 以上のようないろいろな数字を見ましても、今日の沖繩が、いまお説のとおりこの開発計画が結果的には県民のものになり得なかった、こういうことを示しているものであろうと存じて、非常に遺憾に存ずる次第でありますし、同時に、開発庁長官は、これらの事実をどのようにとらえ、どのように把握しておったのか。あるいはわが意を得たりと思っていたのではないかと思うわけであります。そうして、わが意を得たりと思っているところに、やはり不信任をされる原因があった、こういうことになるわけでありまして、その辺の事情を十分御考察をいただきたいと思うのです。
 なお、第一次産業は、小川先生の質問に対しましてもいろいろありましたが、一年間に第一次産業は一四・六%から五・七%に下がったのです。だから、一四・六から五・七に下がったということは、いかに第一次産業が圧迫されたかということを、この一年間の圧迫度合いによって示されると思います。第二次産業につきましても、二三・四%から、先ほど申し上げた二一・三%に下げられているわけであります。でありますから、二%程度、第二次産業におきましてもやはり下がった。その結果、第三次産業にやむなく行かざるを得なかった、こういう状況というものが沖繩の現状として把握することができると思うのであります。
 よく天につばするという言葉があります。いまいろいろと小川先生の御質問に対してもやじがありまして、やじについてもいろいろと小川先生は指摘されましたけれども、まさにこれを称して天につばするという言葉があるわけであります。その言葉それ自体がみずから返っていく言葉であると思うのでありまして、御質問者の御趣旨、きわめてもっともなところがあるものと存じておりまして、ひとしお感銘を深くいたした次第であります。(拍手)
 そのことと同時に、教育の問題について御指摘がございました。
 教育については特に実弾射撃、あるいはその他基地のために公害が生じていく、こういう条件は、これは単に沖繩のみでありませんけれども、特に沖繩の膨大な基地を抱えておりまするところにおきましては、その被害は異常なものがあると思うのであります。私も再三沖繩に参りまして、その被害の状況を見てまいりましたけれども、その基本的なものは何か、それはもう基地をなくすことである。基地をなくさなければ、基本的にこれは解決はできない。平和を取り戻すことである、憲法を守ることである、こういうことに基本的には私は回答していかなければならないと思うのです。
 しかし、これを実現するのは、いまの政府ではできない、また開発庁長官ではできない。沖繩県民の皆さんよ、全国民の皆さんよ、ぜひ日本に平和と、そして基地をなくし、そして憲法を実現していくためには、やはりいまの政府を打倒し、この長官の不信任案の可決をすることが日本の平和の道を取り戻していくことであり、完全教育を実現していく道につながるものであることを十分に御理解を賜りたいと思うのです。
 洞察をされた御批判をいただきたい。こういう御質問でありましたので、洞察をした意見といたしまして私の所信を述べ、国民の英知を傾けて今後の参議院選挙に示されていただきますことを心から願ってやまない次第であります。(拍手)
 藤田正明君の不信任案にこの満堂の御賛成をいただくことが、まず第一の負託にこたえる道であることを改めて御認識を賜りまするようお願いを申し上げまして、答弁にかえる次第でございます。(拍手)
    ―――――――――――――
  質疑終局の動議
○議長(保利茂君) 安倍晋太郎君外二十四名から、質疑終局の動議が提出されました。
 本動議を採決いたします。
 この採決は記名投票をもって行います。
 本動議に賛成の諸君は白票、反対の諸君は青票を持参せられんことを望みます。――閉鎖。
    〔議場閉鎖〕
○議長(保利茂君) 氏名点呼を命じます。
    〔参事氏名を点呼〕
    〔各員投票〕
○議長(保利茂君) 投票漏れはありませんか。――投票漏れなしと認めます。投票箱閉鎖。開匣。――開鎖。
    〔議場開鎖〕
○議長(保利茂君) 投票を計算いたさせます。
    〔参事投票を計算〕
○議長(保利茂君) 投票の結果を事務総長より報告いたさせます。
    〔事務総長報告〕
 投票総数 三百七十
  可とする者(白票)      二百二十二
  否とする者(青票)       百四十八
○議長(保利茂君) 右の結果、質疑は終局するに決しました。
    ―――――――――――――
  安倍晋太郎君外二十四名提出質疑終局の動議を可とする議員の氏名
      安倍晋太郎君    足立 篤郎君
      阿部 文男君    相沢 英之君
      逢沢 英雄君    愛知 和男君
      愛野興一郎君    青木 正久君
      天野 光晴君    荒舩清十郎君
      有馬 元治君    井上  裕君
      伊東 正義君    伊藤宗一郎君
      池田 行彦君    石井  一君
      石橋 一弥君    石原慎太郎君
      稲垣 実男君    稻葉  修君
      稻村佐近四郎君    今井  勇君
      宇野 宗佑君    宇野  亨君
      上村千一郎君    内田 常雄君
      内海 英男君    江崎 真澄君
      江藤 隆美君    小川 平二君
      小此木彦三郎君    小沢 一郎君
      小沢 辰男君    小渕 恵三君
      越智 伊平君    越智 通雄君
      大石 千八君    大塚 雄司君
      大坪健一郎君    大西 正男君
      大野  明君    大平 正芳君
      大村 襄治君    奥田 敬和君
      奥野 誠亮君    加藤 紘一君
      加藤常太郎君    加藤 六月君
      鹿野 道彦君    海部 俊樹君
      粕谷  茂君    片岡 清一君
      金子 一平君    金子 岩三君
      金丸  信君    亀岡 高夫君
      鴨田 宗一君    唐沢俊二郎君
      川田 正則君    瓦   力君
      木野 晴夫君    木村武千代君
      北川 石松君    久野 忠治君
      久保田円次君    熊谷 義雄君
      倉石 忠雄君    倉成  正君
      藏内 修治君    栗原 祐幸君
      小泉純一郎君    小坂徳三郎君
      小島 静馬君    小宮山重四郎君
      後藤田正晴君    河本 敏夫君
      高村 坂彦君    國場 幸昌君
      近藤 鉄雄君    左藤  恵君
      佐藤  隆君    佐藤 守良君
      佐野 嘉吉君    斉藤滋与史君
      齋藤 邦吉君    櫻内 義雄君
      笹山茂太郎君    志賀  節君
      始関 伊平君    塩川正十郎君
      塩谷 一夫君    篠田 弘作君
      澁谷 直藏君    正示啓次郎君
      白浜 仁吉君    菅波  茂君
      砂田 重民君    住  栄作君
      瀬戸山三男君    関谷 勝嗣君
      園田  直君    染谷  誠君
      田澤 吉郎君    田中伊三次君
      田中 龍夫君    田中 正巳君
      田中 六助君    田村  元君
      高鳥  修君    竹内 黎一君
      竹中 修一君    谷  洋一君
      谷川 寛三君    玉生 孝久君
      玉沢徳一郎君    地崎宇三郎君
      津島 雄二君    塚田  徹君
      塚原 俊平君    辻  英雄君
      戸井田三郎君    戸沢 政方君
      渡海元三郎君    登坂重次郎君
      友納 武人君    中尾 栄一君
      中川 一郎君    中島源太郎君
      中島  衛君    中曽根康弘君
      中西 啓介君    中野 四郎君
      中村喜四郎君    中村 弘海君
      中村  直君    中村  靖君
      中山 利生君    中山 正暉君
      灘尾 弘吉君    楢橋  進君
      二階堂 進君    丹羽 久章君
      丹羽喬四郎君    西田  司君
      西村 英一君    西銘 順治君
      根本龍太郎君    野田 卯一君
      野田  毅君    野中 英二君
      野呂 恭一君    羽田  孜君
      羽田野忠文君    羽生 田進君
      葉梨 信行君    萩原 幸雄君
      橋口  隆君    橋本龍太郎君
      長谷川四郎君    長谷川 峻君
      浜田 幸一君    濱野 清吾君
      早川  崇君    林  大幹君
      林  義郎君    原田  憲君
      原田昇左右君    平泉  渉君
      廣瀬 正雄君    福島 譲二君
      福田  一君    福永 一臣君
      福永 健司君    藤井 勝志君
      藤尾 正行君    藤波 孝生君
      藤本 孝雄君    船田  中君
      古屋  亨君    細田 吉藏君
      堀内 光雄君    堀之内久男君
      本名  武君    増岡 博之君
      松澤 雄藏君    松永  光君
      松野 幸泰君    三池  信君
      三原 朝雄君    三塚  博君
      水平 豊彦君    湊  徹郎君
      宮崎 茂一君    宮澤 喜一君
      武藤 嘉文君    向山 一人君
      村上  勇君    村上 茂利君
      村田敬次郎君    村山 達雄君
      毛利 松平君    森   清君
      森  美秀君    森  喜朗君
      森田 欽二君    森山 欽司君
      保岡 興治君    山崎  拓君
      山崎武三郎君    山崎平八郎君
      山下 元利君    山下 徳夫君
      山田 久就君    山中 貞則君
      湯川  宏君    与謝野 馨君
      綿貫 民輔君    渡部 恒三君
      渡辺 栄一君    渡辺 紘三君
      渡辺 秀央君    渡辺美智雄君
 否とする議員の氏名
      安島 友義君    安宅 常彦君
      阿部未喜男君    井上  泉君
      井上 一成君    井上 普方君
      伊賀 定盛君    伊藤  茂君
      池端 清一君    石野 久男君
      稲葉 誠一君    岩垂寿喜男君
      上田 卓三君    上原 康助君
      枝村 要作君    小川 国彦君
      小川 省吾君    小川 仁一君
      大出  俊君    大島  弘君
      大原  亨君    太田 一夫君
      岡田 哲児君    岡田 利春君
      加藤 清二君    角屋堅次郎君
      金子 みつ君    川口 大助君
      川崎 寛治君    川俣健二郎君
      川本 敏美君    河上 民雄君
      木島喜兵衞君    木原  実君
      北山 愛郎君    久保 三郎君
      久保  等君    小林  進君
      兒玉 末男君    後藤  茂君
      上坂  昇君    佐藤 観樹君
      佐藤 敬治君    佐野 憲治君
      佐野  進君    斉藤 正男君
      沢田  広君    渋沢 利久君
      島田 琢郎君    島本 虎三君
      嶋崎  譲君    清水  勇君
      新村 勝雄君    新盛 辰雄君
      鈴木  強君    田口 一男君
      田畑政一郎君    多賀谷真稔君
      高沢 寅男君    竹内  猛君
      武部  文君    土井たか子君
      栂野 泰二君    中西 績介君
      中村  茂君    楢崎弥之助君
      西宮  弘君    野口 幸一君
      野坂 浩賢君    芳賀  貢君
      馬場猪太郎君    馬場  昇君
      長谷川正三君    原   茂君
      日野 市朗君    平林  剛君
      広瀬 秀吉君    福岡 義登君
      古川 喜一君    細谷 治嘉君
      松沢 俊昭君    美濃 政市君
      水田  稔君    武藤 山治君
      村山 喜一君    村山 富市君
      森井 忠良君    八百板 正君
      矢山 有作君    安井 吉典君
      山口 鶴男君    山田 耻目君
      山田 芳治君    山花 貞夫君
      山本 政弘君    湯山  勇君
      横山 利秋君    吉原 米治君
      米田 東吾君    渡部 行雄君
      渡辺 三郎君    渡辺 芳男君
      有島 重武君    池田 克也君
      石田幸四郎君    市川 雄一君
      小川新一郎君    大久保直彦君
      大橋 敏雄君    近江巳記夫君
      沖本 泰幸君    鍛冶  清君
      草川 昭三君    権藤 恒夫君
      斎藤  実君    坂口  力君
      鈴切 康雄君    田中 昭二君
      武田 一夫君    谷口 是巨君
      玉城 栄一君    鳥居 一雄君
      西中  清君    林  孝矩君
      平石磨作太郎君    伏屋 修治君
      二見 伸明君    松本 忠助君
      宮井 泰良君    宮地 正介君
      山田 太郎君    吉浦 忠治君
      和田 一郎君    渡部 一郎君
      安藤  巖君    荒木  宏君
      浦井  洋君    工藤  晃君
      瀬崎 博義君    瀬長亀次郎君
      田中美智子君    津川 武一君
      寺前  巖君    東中 光雄君
      松本 善明君    三谷 秀治君
      安田 純治君    山原健二郎君
    ―――――――――――――
○議長(保利茂君) 討論の通告があります。順次これを許します。木野晴夫君。
    〔木野晴夫君登壇〕
○木野晴夫君 私は、自由民主党を代表しまして、ただいま議題となりました藤田総理府総務長官・沖繩開発庁長官の不信任案に対し、反対の討論を行います。(拍手)
 今回の沖繩開発庁長官に対する不信任案は、きわめて唐突に出されたものであります。その内容を見てまいりますと、全く的外れでございます。一言に申しまして、いわれなきものと言えると思うのであります。かかる不信任案を軽々に提出することは、議会制民主主義の制度を理解しないものであります。また、その意義と責任を自覚しないものでありまして、全く不当であります。(拍手)
 藤田長官は、沖繩開発庁長官として就任以来、沖繩の民生の向上、経済の安定のために、誠心誠意努力しておることは多くの方々の認めるところでございます。
 そもそも、沖繩県における境界不明地の地籍明確化の問題は、政府は、昭和四十七年復帰以後、状況調査を実施するとともに、土地所有者の合意に基づいていわゆる集団和解方式、この方式を進めてまいりました。
 この問題は、皆さんも御承知のとおり、きわめて困難な問題であります。沖繩開発庁、県当局は関係者の協力を得まして、精力的にその解決に当たっておるところであります。
 われわれ自由民主党は、審議の過程を通じましていろいろ提案をいたしました。また、民社党、新自由クラブからも諸提案がなされておりますが、いずれもこの地籍明確化をすることによって民生の安定に資したいと思ったからでございます。野党三党ですら、いわゆる三党案が出されております。これもわれわれと同じ方向を向いておると思うのでございます。
 ただ、違うところは、われわれ自由民主党は、現状に基づきまして、そうして現在結実しておりますところのこの集団和解方式、これをさらに一層進めて、着実に促進していきたいと考えておりますのに対しまして、野党三党案といいますものは、基地の内も外も沖繩開発庁長官行うべし、行政決定を行うべしということであります。したがいまして、実情にそぐわないことは申すまでもありませんし、行政裁定にはなお幾多の解決すべき問題を含んでおりますことは、皆さん方も十分御承知であります。これをしもしなければ賛成しない、審議をしないということは、まことに私は形式的また短絡的であると申さねばなりません。いわんや、これに基づいて不信任案を乱発するということは、私は良識ある判断とは申せないと思います。
 藤田長官は、内閣委員会の審議過程におきまして、従来から進めておりました地籍明確化路線を一層促進しよう、このように決意しまして、そうして新立法をすることを決意したのであります。地籍明確化をこいねがう沖繩県民のためにも、私はまことにこれを高く評価すべきである、こう思うのでございます。
 すなわち、第一番に、おおむね五カ年をめどに明確化を計画的に進めることにしたわけであります。所要の予算もつけることに法をもって定めたのであります。第二は、集団和解方式を進めるとともに、審議会の意見を聞いて行政勧告に踏み切ったのであります。第三は、返還地の土地利用を図り、そのために住民の土地買い取り資金の融資あっせんの措置を講ずる、このように法をもって決めたのであります。さらにまた、公共施設に供されている土地につきまして、その補償に万全を期したのであります。
 これらのことは、沖繩県の各方面からの強い要請のものでございまして、私は、懸案の解決に大きな一歩を踏み出したと言えると思うのであります。
 この法案は、議員修正の形で出されておりますが、その陰にありまして、藤田長官は、防衛庁長官と十分に連絡をとり、関係閣僚とも連携の上、総理の決断を求めることに縦横の活躍をしておることは、私の承知いたしておるところでございます。この議員修正につきまして、政府の意見を取りまとめるために、部下の職員を指示いたしまして、徹夜を重ねることもたびたびあったのでございます。また、解決を見たときには夜も明け初めるということもあったと聞いておるのであります。
 このようにして、県民待望の明確化法案の審議に当たりまして、審議に参加せず、のみならず不信任案を乱発いたしましてその成立を妨害することは、まことに残念であります。反省すべきはまさに提案者みずからであると私は思うのであります。(拍手)
 提案者は、先ほど、何もしない、こう言っておりますが、藤田長官の努力は、皆さん方高く評価しておるところであります。
 物を知る、知ってから後の判断でございます。物を知らずに判断することは、これは短見であると思うのでございます。具体的例を申しますと、私は、藤田長官はこの法律案作成にこれだけの努力をしたということを申しました。一番大事な法案に全然触れずに提案者が説明し、また質問されておることは、私は、もっとこの法案を勉強していただきたい、このように思うのでございます。(拍手)
 私は、ここに、本院の機能と権威と良識、この立場に立ちまして、この根拠薄弱な、唐突にして的外れな不信任案に対し、提案者の猛省を促し、断固反対して、討論を終わるものであります。(拍手)
○議長(保利茂君) 小川国彦君。
    〔小川国彦君登壇〕
○小川国彦君 私は、日本社会党を代表いたしまして、ただいま提案されました総理府総務長官・沖繩開発庁長官藤田正明君に対する不信任決議案の賛成討論を行うものであります。(拍手)
 沖繩開発庁長官藤田正明君は、九日深夜、与党自民党と結託し、内閣委員長正示啓次郎君が職権によって一方的に開会したところの内閣委員会において、沖繩県の区域内における位置境界不明地域内の各筆の土地の位置境界の明確化等に関する特別措置法案を強行採決するという暴挙に出たのであります。
 申し上げるまでもなく、同法案は、いわゆる基地確保新法案を全面修正するものであり、沖繩県民がこぞって要求している地籍の明確化に名をかりて、その実は、五月十四日に迫っている期限切れの公用地暫定使用法の五カ年延長を画策せんとするものであります。
 私は、沖繩県民の平和経済振興並びに生活向上の要求に直接責任を有する沖繩開発庁長官が、かかる県民無視の暴挙に加担したことに深い憤りを覚えるものであります。かかる暴挙は、沖繩県民のみならず、全国民の厳しく糾弾するところであり、その責任は最後まで追及されるものであります。
 そもそも、一九七二年の沖繩復帰以来、沖繩開発庁は一貫して、沖繩県民の要求に背を向けて、反動的な姿勢と政策に終始してきた事実を私はこの機会に改めて指摘しなければなりません。
 沖繩の本土復帰と同時に、沖繩振興開発特別措置法、沖繩開発庁設置法、沖繩振興開発金融公庫法のいわゆる開発三法が発効しました。さらに、沖繩振興開発特別措置法に基づいて昭和四十七年から五十六年までの十カ年計画である沖繩振興開発計画が策定されたのであります。しかしながら、この計画の本質は、「臨海工業については、埋立てが容易で大型港湾の建設が可能な本島東海岸の自然条件を活用し、臨海地域の埋立造成をすすめ、臨海工業の立地を促進する。」との内容に見られるように、実は広大な米軍・自衛隊基地の存続強化を前提とし、その上に本土の独占企業の沖繩進出立地をねらった、沖繩県民不在の工業開発戦略を指向したものにすぎなかったのであります。
 特に、埋め立て問題につきましては、私も、かつて東京湾埋め立ての実態をつぶさに調査をし、その結果を中央公論あるいは文芸春秋に発表し、あるいは「利権の海」「新利権の海」二冊の本にまとめまして社会新報から出版をいたし害した。
 この内容は、東京湾埋め立てにおいて、自民党の元総理田中角榮や小佐野賢治などを初めとして、自民党の政治家と官僚と大企業が結託していかに埋め立ての利権をむさぼってきたか、そしてまた、この埋め立て開発の陰において、東京湾の漁民が先祖伝来の漁場を売ったために、その大半が漁業という定職を失い、東京都や千葉県のごみ処理人夫となり、あるいは失業者となって、なすことなしといった悲惨な状態に追い込まれた実態をえぐったものであります。
 この内容については、沖繩の漁民あるいは沖繩の地方議員から引き合いがあり、青いサンゴ礁の海、そして沖繩の自然と漁業を大企業と自民党の開発に奪われようとする沖繩県民から、共鳴と共感をもって迎えられました。
 かくして、沖繩の臨海地域埋め立てを中心とする沖繩振興開発計画の実施半ばに差しかかったいま、沖繩県民の失業率は七%と本土の三倍を超え、農業は切り捨てられ、世紀の浪費と言われた沖繩海洋博覧会の遺産としてのホテルなど、第三次産業のみが過大設備を抱えて倒産、苦境にあえぐなどの現実は、沖繩開発庁の失政と沖繩振興開発計画の行き詰まりを如実に示すものだと言わなければなりません。(拍手)
 私は、このような藤田開発庁長官の沖繩軽視の姿勢が、地籍明確化をめぐる今日の政府・自民党の混迷した対応の中にもはっきりとあらわれている事実を指摘したいと存じます。
 そもそも、沖繩県における地籍の確定は、何ものにも増して優先さるべき最重要の政治課題であることは、改めて申し上げるまでもないことであります。沖繩の不幸と悲惨の原点とも言うべき第二次世界大戦末期の沖繩決戦は、沖繩の国土を無残に破壊し尽くしたのであります。さらに、この廃墟に上陸した米軍は、沖繩全土にわたる銃剣とブルドーザーによる土地取り上げと基地建設を強行し、すべての土地を原形をとどめ得ないまでに破壊し去ったのであります。全島を焦土と化した沖繩戦により、土地の境界、所有権を記した公簿、公図は完全に焼失し、さらに米軍の軍用地強制収用により、沖繩の地籍問題は完全に放置されるに至ったのであります。
 このように、本土に比類を見ない特殊要素を持った沖繩の地籍問題に関し、政府・自民党はいわゆる本土並みの無策に終結してきているのであります。私は、この機会に、地籍確定に関する根拠法が不在であることを理由に、何らの具体策を講ずることなく、無責任と混乱のままに、長年にわたってこの問題を放置してきた自民党政府の責任を厳しく糾弾しなければなりません。(拍手)
 かくして、復帰前の開放軍用地及び非軍用地については沖繩開発庁が担当し、復帰後の開放軍用地及び提供軍用地については防衛施設庁が担当するという二本立て行政は、かかる県民不在の政策の具体的なあらわれであったと指摘できるのであります。沖繩県民の追及に対して開発庁は、借りた土地を返すとき境界を明確にして返還するのは借りた者の当然の責任とげたを施設局に預け、一方、施設局は、われわれには地籍を明確化する職権はないと開発庁に責任を転嫁し、責任のなすり合いをするありさまであります。
 今国会、内閣委員会に提出された沖繩県の区域内の駐留軍用地等に関する特別措置法案、すなわち基地確保新法案は、今日まで放置され、混乱の極に達した地籍の確定に名をかりて、実は米軍基地の永久使用、自衛隊基地の土地収用法による拡張を企図する悪らつな策動を張りめぐらしたものであった事実は、すでに明らかであります。(拍手)ところが、沖繩県民の反対闘争の高まりや、わが党を初めとする野党各党の強い反対の中で、この基地確保新法案の立法化を断念するに至った政府・自民党は、一転して、わが党が公明、共産両党と共同提案したところの地籍明確化法案に妥協するかの態度を見せながら、その実……(「小川君、時間だ」と呼ぶ者あり)まだ議長が何も言っておりません。
○議長(保利茂君) 小川君、制限の時間でありますから、結論を急いでください。
○小川国彦君(続) 五月十四日に期限切れの迫った公用地暫定使用法の五カ年延長を盛り込んだ地籍明確化特措法案を、さきの基地確保新法案に対する全面修正案として持ち出し、突如としてこれを九日深夜の内閣委員会において、一切の審議を抜きにして強行採決するという暴挙に及んだのであります。――あと一枚であります。
 総理府総務長官・沖繩開発庁長官藤田正明君は、沖繩県民に対する何らの顧慮をも見せぬままにこの暴挙に加担し、与党自民党並びに内閣委員長正示啓次郎君らと結託し、沖繩の米軍・自衛隊基地の永久使用のみを最優先する、安保強化政策の先兵の役割りを果たしておるものと断定せざるを得ないのであります。
○議長(保利茂君) 小川君、制限の時間でございますから、終わってください。
○小川国彦君(続) かくして、藤田沖繩開発庁長官は、沖繩の平和経済と生活向上を図ることを忘れ、沖繩基地の日米韓一体化戦略の拠点化のみを考える防衛庁の走狗となり果てたと言わなければなりません。開発庁長官が沖繩の軍事拠点化のみを優先課題とするならば、もはや開発庁は不要であり、開発庁長官も無用のポストに転落したものであります。
 私は、かかる無用の存在となり下がった、いや、無用どころか、沖繩県民にとってきわめて有害な存在と化した開発庁長官は、即刻辞任すべきであると考えるのであります。
○議長(保利茂君) 小川君、再三申し上げております。制限時間を超えております。
○小川国彦君(続) かつて、「沖繩を返せ」と叫んだ沖繩県民百四万の叫びは、いま、「沖繩を売るな」という県民の叫びとなって、長官への不信を爆発させているのであります。
 私は、以上の立場から、沖繩開発庁長官藤田正明君に対する不信任決議案に全面的な賛意を表するものであります。(拍手)これはひとり私のみならず、わが日本社会党全議員の立場であり、この本議場におられる議員が全員一致し、特に自民党の諸君がこの討論に賛同されることを強く念願して、私の賛成討論を終了いたしたいと思います。(拍手)
○議長(保利茂君) 藤原ひろ子君。
    〔藤原ひろ子君登壇〕
○藤原ひろ子君 私は、日本共産党・革新共同を代表いたしまして、ただいま議題となっております藤田正明沖繩開発庁長官に対する不信任決議案に賛成の討論を行うものであります。(拍手)
 一昨日、九日の内閣委員会は、軍用地の継続確保のための沖繩県の区域内の駐留軍用地に関する特別措置法の審議を強行するとともに、違憲、不当な公用地暫定使用法の延長を含む修正案を自民、民社、新自由クラブ三党で強行採決をするという暴挙を行ったのであります。
 藤田長官は、沖繩開発庁長官として沖繩県民の利益を擁護し、生活の向上を進める振興開発を図る重要な責任があるにもかかわらず、閣僚の一員として沖繩軍事基地の恒久化を進める沖繩県の区域内の駐留軍用地に関する特別措置法案を提案し、これが成立困難と見るや、希代の土地強奪法であります公用地暫定使用法の延長を含む修正案の強行にくみしたのであります。
 そもそも、公用地暫定使用法は、当時の佐藤総理みずからが、「憲法を沖繩に適用するための異例の措置であり、本土並み祖国復帰を実現するためのやむを得ない措置である」、こういうふうに答弁せざるを得なかったものであります。
 しかも、沖繩県民の財産権をじゅうりんするなど、三重、四重に違憲の土地強奪法に対し、すべての野党の同意を得ることができず、ついに自民党単独で強行採決を行った希代の悪法なのであります。
 今回、内閣委員会で強行採決をされた修正案は、地籍確定については対象を基地外にも広げるなどの手直しを行っているものの、これはあくまでも公用地暫定使用法の延長を図る付属物にすぎないものであります。
 第二次世界大戦の戦火と引き続く米軍の全面占領のもとで境界不明地域が全県土の一割にも及んでいる沖繩では、地籍の明確化は沖繩県民の立場に立った振興開発を進める上で不可欠のものであります。
 しかし、藤田長官は、この沖繩県民の切実な願いである地籍明確化の要求には、何らの誠意も示そうとはしませんでした。
 沖繩百万県民は、二十七年にわたる米軍の占領支配と引き続く基地使用の中で、米兵による婦女子に対する数限りない犯罪を初め、耐えがたい爆音被害などによる犠牲は言語に絶するものでありました。
 したがって、沖繩県民は、公用地暫定使用法の期限が切れる本年五月十五日をもって米軍の銃剣支配から解放され、憲法にはぐくまれた新生沖繩の第一歩が始まると、大きな希望を持って期待をしていたのであります。
 それにもかかわらず、藤田長官、あなたのとった行動は、この沖繩県民の願いをも踏みにじり、基地の重圧による犠牲を引き続き押しつけようとするものであり、沖繩県民を初め、平和と民主主義を願う国民が絶対に認めることのできないものであります。
 さらに、藤田長官は、沖繩県の法律要綱を具体化した、わが党と社会、公明三党提案の地籍明確化法案にある地籍確定への行政介入は憲法違反であるなどと言っております。しかし、これは一九七二年、当時の総理府総務長官や経済企画庁長官が、「一義的に行政裁定を行う第三者機関が必要だ」として、特別立法の検討を明言した政府みずからの約束をもなし崩し的に葬り去ろうとする沖繩県民に対する許しがたい敵対行為であります。
 藤田長官、あなたは、最近起きた戦車道建設が安保条約に基づく地位協定の規定すら踏みにじり、沖繩県民の飲料水を供給する宜野座村内のダムを汚染しているという、まさに沖繩県民の命と健康にかかわる重大問題が発生していても、これに目をつぶっていたではありませんか。
 このように傍若無人な米軍の横暴に対して、何の口出しもできないという全く屈辱的な対応で、これでどうして日本国政府の閣僚と言えるでしょうか。しかも、あなたは、沖繩の広大な軍事基地の存在が沖繩県経済と県民の生活を圧迫し、どんなに障害になっているかは、だれよりも一番よく御存じのはずであります。
 深刻な不況とインフレのもとで、沖繩では、昨年一年間の企業別倒産は実に百五十二件、負債総額三百六十億円に達しており、失業率も六・三%と全国平均の約三倍にも及んでいるのであります。
 このような実態を一刻も早く打開をする沖繩振興開発をなおざりにして、沖繩軍用基地の確保に狂奔するあなたの態度は、沖繩開発庁長官の職務を放棄するものであり、沖繩県民の声に真っ向から挑戦するものであると断ぜざるを得ないのであります。(拍手)
 最後に、私は、違憲、不法な公用地暫定使用法の延長に断固反対をし、日本の平和と沖繩県民の生活と権利を守るために引き続き奮闘する決意を明らかにしますとともに、藤田正明沖繩開発庁長官に対する不信任決議案に全面的に賛成することをここに表明をして、討論を終わります。(拍手)
    ―――――――――――――
  討論終局の動議
○議長(保利茂君) 安倍晋太郎君外二十四名から、討論終局の動議が提出されました。
 本動議を採決いたします。
 この採決は記名投票をもって行います。
 本動議に賛成の諸君は白票、反対の諸君は青票を持参せられんことを望みます。――閉鎖。
    〔議場閉鎖〕
○議長(保利茂君) 氏名点呼を命じます。
    〔参事氏名を点呼〕
    〔各員投票〕
○議長(保利茂君) 投票漏れはありませんか。――投票漏れなしと認めます。投票箱閉鎖。開匣。――開鎖。
    〔議場開鎖〕
○議長(保利茂君) 投票を計算いたさせます。
    〔参事投票を計算〕
○議長(保利茂君) 投票の結果を事務総長より報告いたさせます。
    〔事務総長報告〕
 投票総数 三百九十二
  可とする者(白票)       二百二十九
    〔拍手〕
  否とする者(青票)        百六十三
    〔拍手〕
○議長(保利茂君) 右の結果、討論は終局するに決しました。
    ―――――――――――――
   安倍晋太郎君外二十四名提出討論終局の動議を可とする議員の氏名
      安倍晋太郎君    足立 篤郎君
      阿部 文男君    相沢 英之君
      逢沢 英雄君    愛知 和男君
      愛野興一郎君    青木 正久君
      天野 光晴君    荒舩清十郎君
      有馬 元治君    井出一太郎君
      井上  裕君    伊東 正義君
      伊藤宗一郎君    池田 行彦君
      石井  一君    石田 博英君
      石橋 一弥君    石原慎太郎君
      稲垣 実男君    稻葉  修君
      稻村佐近四郎君    今井  勇君
      宇野 宗佑君    宇野  亨君
      上村千一郎君    内田 常雄君
      内海 英男君    江崎 真澄君
      江藤 隆美君    小川 平二君
      小此木彦三郎君    小沢 一郎君
      小沢 辰男君    小渕 恵三君
      越智 伊平君    越智 通雄君
      大石 千八君    大塚 雄司君
      大坪健一郎君    大西 正男君
      大野  明君    大平 正芳君
      大村 襄治君    奥田 敬和君
      奥野 誠亮君    加藤 紘一君
      加藤 六月君    鹿野 道彦君
      海部 俊樹君    粕谷  茂君
      片岡 清一君    金子 一平君
      金子 岩三君    金丸  信君
      亀岡 高夫君    鴨田 宗一君
      唐沢俊二郎君    川田 正則君
      瓦   力君    木野 晴夫君
      木村武千代君    北川 石松君
      久野 忠治君    久保田円次君
      鯨岡 兵輔君    熊谷 義雄君
      倉石 忠雄君    倉成  正君
      藏内 修治君    栗原 祐幸君
      小泉純一郎君    小坂徳三郎君
      小島 静馬君    小宮山重四郎君
      後藤田正晴君    河本 敏夫君
      高村 坂彦君    國場 幸昌君
      近藤 鉄雄君    左藤  恵君
      佐々木義武君    佐藤  隆君
      佐藤 守良君    佐野 嘉吉君
      斉藤滋与史君    齋藤 邦吉君
      櫻内 義雄君    笹山茂太郎君
      志賀  節君    始関 伊平君
      塩川正十郎君    塩谷 一夫君
      篠田 弘作君    澁谷 直藏君
      正示啓次郎君    白浜 仁吉君
      菅波  茂君    砂田 重民君
      住  栄作君    瀬戸山三男君
      関谷 勝嗣君    園田  直君
      染谷  誠君    田澤 吉郎君
      田中伊三次君    田中 龍夫君
      田中 正巳君    田中 六助君
      田村  元君    高鳥  修君
      竹内 黎一君    竹中 修一君
      谷  洋一君    谷川 寛三君
      玉生 孝久君    玉沢徳一郎君
      地崎宇三郎君    中馬 辰猪君
      津島 雄二君    塚原 俊平君
      辻  英雄君    坪川 信三君
      戸井田三郎君    戸沢 政方君
      渡海元三郎君    登坂重次郎君
      友納 武人君    中尾 栄一君
      中川 一郎君    中島源太郎君
      中島  衛君    中曽根康弘君
      中西 啓介君    中野 四郎君
      中村喜四郎君    中村 弘海君
      中村  直君    中村  靖君
      中山 利生君    中山 正暉君
      楢橋  進君    二階堂 進君
      丹羽 久章君    丹羽喬四郎君
      西田  司君    西村 英一君
      西銘 順治君    根本龍太郎君
      野田 卯一君    野田  毅君
      野中 英二君    野呂 恭一君
      羽田  孜君    羽田野忠文君
      羽生 田進君    葉梨 信行君
      萩原 幸雄君    橋口  隆君
      橋本龍太郎君    長谷川四郎君
      長谷川 峻君    浜田 幸一君
      濱野 清吾君    早川  崇君
      林  大幹君    林  義郎君
      原田  憲君    原田昇左右君
      平泉  渉君    廣瀬 正雄君
      福島 譲二君    福田  一君
      福永 一臣君    福永 健司君
      藤井 勝志君    藤尾 正行君
      藤波 孝生君    藤本 孝雄君
      船田  中君    古屋  亨君
      細田 吉藏君    堀内 光雄君
      堀之内久男君    本名  武君
      前尾繁三郎君    増岡 博之君
      増田甲子七君    松澤 雄藏君
      松永  光君    松野 幸泰君
      三原 朝雄君    三塚  博君
      箕輪  登君    水平 豊彦君
      湊  徹郎君    宮崎 茂一君
      宮澤 喜一君    武藤 嘉文君
      向山 一人君    村上  勇君
      村上 茂利君    村田敬次郎君
      村山 達雄君    毛利 松平君
      森   清君    森  美秀君
      森  喜朗君    森下 元晴君
      森田 欽二君    森山 欽司君
      保岡 興治君    山崎  拓君
      山崎武三郎君    山崎平八郎君
      山下 元利君    山下 徳夫君
      山田 久就君    山中 貞則君
      湯川  宏君    与謝野 馨君
      綿貫 民輔君    渡部 恒三君
      渡辺 栄一君    渡辺 紘三君
      渡辺 秀央君    渡辺美智雄君
      鳩山 邦夫君
 否とする議員の氏名
      安島 友義君    安宅 常彦君
      阿部未喜男君    井上  泉君
      井上 一成君    井上 普方君
      伊賀 定盛君    伊藤  茂君
      池端 清一君    石野 久男君
      稲葉 誠一君    岩垂寿喜男君
      上田 卓三君    上原 康助君
      枝村 要作君    小川 国彦君
      小川 省吾君    小川 仁一君
      大出  俊君    大島  弘君
      大原  亨君    太田 一夫君
      岡田 哲児君    岡田 利春君
      加藤 清二君    角屋堅次郎君
      金子 みつ君    川口 大助君
      川崎 寛治君    川俣健二郎君
      川本 敏美君    河上 民雄君
      木島喜兵衞君    木原  実君
      北山 愛郎君    久保 三郎君
      久保  等君    小林  進君
      兒玉 末男君    後藤  茂君
      上坂  昇君    佐藤 観樹君
      佐藤 敬治君    佐野 憲治君
      佐野  進君    斉藤 正男君
      沢田  広君    渋沢 利久君
      島田 琢郎君    島本 虎三君
      嶋崎  譲君    清水  勇君
      新村 勝雄君    新盛 辰雄君
      鈴木  強君    田口 一男君
      田畑政一郎君    多賀谷真稔君
      高沢 寅男君    竹内  猛君
      武部  文君    土井たか子君
      栂野 泰二君    中西 績介君
      中村  茂君    楢崎弥之助君
      西宮  弘君    野口 幸一君
      野坂 浩賢君    芳賀  貢君
      馬場猪太郎君    馬場  昇君
      長谷川正三君    原   茂君
      日野 市朗君    平林  剛君
      広瀬 秀吉君    福岡 義登君
      古川 喜一君    細谷 治嘉君
      松沢 俊昭君    美濃 政市君
      水田  稔君    武藤 山治君
      村山 喜一君    村山 富市君
      森井 忠良君    八百板 正君
      矢山 有作君    安井 吉典君
      山口 鶴男君    山田 耻目君
      山田 芳治君    山花 貞夫君
      山本 政弘君    湯山  勇君
      横山 利秋君    吉原 米治君
      米田 東吾君    渡部 行雄君
      渡辺 三郎君    渡辺 芳男君
      新井 彬之君    有島 重武君
      飯田 忠雄君    池田 克也君
      石田幸四郎君    市川 雄一君
      小川新一郎君    大久保直彦君
      大野  潔君    大橋 敏雄君
      近江巳記夫君    岡本 富夫君
      沖本 泰幸君    長田 武士君
      鍛冶  清君    貝沼 次郎君
      北側 義一君    草川 昭三君
      古寺  宏君    権藤 恒夫君
      坂口  力君    鈴切 康雄君
      瀬野栄次郎君    田中 昭二君
      竹内 勝彦君    武田 一夫君
      谷口 是巨君    玉城 栄一君
      鳥居 一雄君    中川 嘉美君
      西中  清君    長谷雄幸久君
      林  孝矩君    春田 重昭君
      平石磨作太郎君    広沢 直樹君
      伏屋 修治君    松本 忠助君
      宮井 泰良君    宮地 正介君
      矢野 絢也君    山田 太郎君
      吉浦 忠治君    和田 一郎君
      渡部 一郎君    安藤  巖君
      荒木  宏君    浦井  洋君
      工藤  晃君    柴田 睦夫君
      瀬崎 博義君    田中美智子君
      津川 武一君    寺前  巖君
      東中 光雄君    藤原ひろ子君
      正森 成二君    松本 善明君
      三谷 秀治君    安田 純治君
      山原健二郎君
    ―――――――――――――
○議長(保利茂君) 本決議案につき採決いたします。
 この採決は記名投票をもって行います。
 本決議案に賛成の諸君は白票、反対の諸君は青票を持参せられんことを望みます。――閉鎖。
    〔議場閉鎖〕
○議長(保利茂君) 氏名点呼を命じます。
    〔参事氏名を点呼〕
    〔各員投票〕
○議長(保利茂君) 投票漏れはありませんか。――投票漏れなしと認めます。投票箱閉鎖。開匣。――開鎖。
    〔議場開鎖〕
○議長(保利茂君) 投票を計算いたさせます。
    〔参事投票を計算〕
○議長(保利茂君) 投票の結果を事務総長より報告いたさせます。
    〔事務総長報告〕
 投票総数 三百九十五
  可とする者(白票)       百六十七
  否とする者(青票)      二百二十八
    〔拍手〕
○議長(保利茂君) 右の結果、総理府総務長官・沖繩開発庁長官藤田正明君不信任決議案は否決されました。(拍手)
    ―――――――――――――
 沢田広君外八名提出総理府総務長官・沖繩開発庁長官藤田正明君不信任決議案を可とする議員の氏名
      安島 友義君    安宅 常彦君
      阿部未喜男君    井上  泉君
      井上 一成君    井上 普方君
      伊賀 定盛君    伊藤  茂君
      池端 清一君    稲葉 誠一君
      岩垂寿喜男君    上田 卓三君
      上原 康助君    枝村 要作君
      小川 国彦君    小川 省吾君
      小川 仁一君    大出  俊君
      大島  弘君    大原  亨君
      太田 一夫君    岡田 哲児君
      岡田 利春君    加藤 清二君
      角屋堅次郎君    金子 みつ君
      川口 大助君    川崎 寛治君
      川俣健二郎君    川本 敏美君
      河上 民雄君    木島喜兵衞君
      木原  実君    北山 愛郎君
      久保 三郎君    久保  等君
      小林  進君    兒玉 末男君
      後藤  茂君    上坂  昇君
      佐藤 観樹君    佐藤 敬治君
      佐野 憲治君    佐野  進君
      斉藤 正男君    沢田  広君
      渋沢 利久君    島田 琢郎君
      島本 虎三君    嶋崎  譲君
      清水  勇君    新村 勝雄君
      新盛 辰雄君    鈴木  強君
      田口 一男君    田畑政一郎君
      多賀谷真稔君    高沢 寅男君
      竹内  猛君    武部  文君
      土井たか子君    栂野 泰二君
      中西 績介君    中村  茂君
      楢崎弥之助君    西宮  弘君
      野口 幸一君    野坂 浩賢君
      芳賀  貢君    馬場猪太郎君
      馬場  昇君    長谷川正三君
      原   茂君    日野 市朗君
      平林  剛君    広瀬 秀吉君
      福岡 義登君    古川 喜一君
      細谷 治嘉君    松沢 俊昭君
      美濃 政市君    水田  稔君
      武藤 山治君    村山 喜一君
      村山 富市君    森井 忠良君
      八百板 正君    矢山 有作君
      安井 吉典君    山口 鶴男君
      山田 耻目君    山田 芳治君
      山花 貞夫君    山本 政弘君
      湯山  勇君    横山 利秋君
      吉原 米治君    米田 東吾君
      渡部 行雄君    渡辺 三郎君
      渡辺 芳男君    新井 彬之君
      有島 重武君    飯田 忠雄君
      池田 克也君    石田幸四郎君
      市川 雄一君    小川新一郎君
      大久保直彦君    大野  潔君
      大橋 敏雄君    近江巳記夫君
      岡本 富夫君    沖本 泰幸君
      長田 武士君    鍛冶  清君
      貝沼 次郎君    北側 義一君
      草川 昭三君    草野  威君
      古寺  宏君    権藤 恒夫君
      斎藤  実君    坂口  力君
      鈴切 康雄君    瀬野栄次郎君
      田中 昭二君    竹内 勝彦君
      武田 一夫君    谷口 是巨君
      玉城 栄一君    鳥居 一雄君
      中川 嘉美君    西中  清君
      長谷雄幸久君    林  孝矩君
      春田 重昭君    平石磨作太郎君
      広沢 直樹君    伏木 和雄君
      伏屋 修治君    二見 伸明君
      松本 忠助君    宮井 泰良君
      宮地 正介君    矢野 絢也君
      薮仲 義彦君    山田 太郎君
      吉浦 忠治君    和田 一郎君
      渡部 一郎君    安藤  巖君
      荒木  宏君    浦井  洋君
      工藤  晃君    柴田 睦夫君
      瀬崎 博義君    田中美智子君
      津川 武一君    寺前  巖君
      東中 光雄君    藤原ひろ子君
      正森 成二君    松本 善明君
      三谷 秀治君    安田 純治君
      山原健二郎君
 否とする議員の氏名
      安倍晋太郎君    足立 篤郎君
      阿部 文男君    相沢 英之君
      逢沢 英雄君    愛知 和男君
      愛野興一郎君    青木 正久君
      天野 光晴君    荒舩清十郎君
      有馬 元治君    井出一太郎君
      井上  裕君    伊東 正義君
      伊藤宗一郎君    池田 行彦君
      石井  一君    石田 博英君
      石橋 一弥君    石原慎太郎君
      稲垣 実男君    稻葉  修君
      稻村佐近四郎君    今井  勇君
      宇野 宗佑君    宇野  亨君
      上村千一郎君    内田 常雄君
      内海 英男君    江崎 真澄君
      江藤 隆美君    小川 平二君
      小此木彦三郎君    小沢 一郎君
      小沢 辰男君    小渕 恵三君
      越智 伊平君    越智 通雄君
      大石 千八君    大塚 雄司君
      大坪健一郎君    大西 正男君
      大野  明君    大平 正芳君
      大村 襄治君    奥田 敬和君
      奥野 誠亮君    加藤 紘一君
      加藤 六月君    鹿野 道彦君
      海部 俊樹君    粕谷  茂君
      片岡 清一君    金子 一平君
      金子 岩三君    金丸  信君
      亀岡 高夫君    鴨田 宗一君
      唐沢俊二郎君    川田 正則君
      瓦   力君    木野 晴夫君
      木村武千代君    北川 石松君
      久野 忠治君    久保田円次君
      鯨岡 兵輔君    熊谷 義雄君
      倉石 忠雄君    倉成  正君
      藏内 修治君    栗原 祐幸君
      小泉純一郎君    小坂徳三郎君
      小島 静馬君    小宮山重四郎君
      後藤田正晴君    河本 敏夫君
      高村 坂彦君    國場 幸昌君
      近藤 鉄雄君    左藤  恵君
      佐々木義武君    佐藤  隆君
      佐藤 守良君    佐野 嘉吉君
      斉藤滋与史君    齋藤 邦吉君
      櫻内 義雄君    笹山茂太郎君
      志賀  節君    始関 伊平君
      塩川正十郎君    塩谷 一夫君
      篠田 弘作君    澁谷 直藏君
      正示啓次郎君    白浜 仁吉君
      菅波  茂君    砂田 重民君
      住  栄作君    瀬戸山三男君
      関谷 勝嗣君    園田  直君
      染谷  誠君    田澤 吉郎君
      田中伊三次君    田中 龍夫君
      田中 正巳君    田中 六助君
      田村  元君    高鳥  修君
      竹内 黎一君    竹中 修一君
      谷  洋一君    谷川 寛三君
      玉生 孝久君    玉沢徳一郎君
      地崎宇三郎君    中馬 辰猪君
      津島 雄二君    塚原 俊平君
      辻  英雄君    戸井田三郎君
      戸沢 政方君    渡海元三郎君
      登坂重次郎君    友納 武人君
      中尾 栄一君    中川 一郎君
      中島源太郎君    中島  衛君
      中曽根康弘君    中西 啓介君
      中野 四郎君    中村喜四郎君
      中村 弘海君    中村  直君
      中村  靖君    中山 利生君
      中山 正暉君    楢橋  進君
      二階堂 進君    丹羽 久章君
      丹羽喬四郎君    西田  司君
      西村 英一君    西銘 順治君
      根本龍太郎君    野田 卯一君
      野田  毅君    野中 英二君
      野呂 恭一君    羽田  孜君
      羽田野忠文君    羽生 田進君
      葉梨 信行君    萩原 幸雄君
      橋口  隆君    橋本龍太郎君
      長谷川四郎君    長谷川 峻君
      浜田 幸一君    濱野 清吾君
      早川  崇君    林  大幹君
      林  義郎君    原田  憲君
      原田昇左右君    平泉  渉君
      廣瀬 正雄君    福島 譲二君
      福田  一君    福永 一臣君
      福永 健司君    藤井 勝志君
      藤尾 正行君    藤波 孝生君
      藤本 孝雄君    船田  中君
      古屋  亨君    細田 吉藏君
      堀内 光雄君    堀之内久男君
      本名  武君    前尾繁三郎君
      増岡 博之君    増田甲子七君
      松澤 雄藏君    松永  光君
      松野 幸泰君    三原 朝雄君
      三塚  博君    箕輪  登君
      水平 豊彦君    湊  徹郎君
      宮崎 茂一君    宮澤 喜一君
      武藤 嘉文君    向山 一人君
      村上  勇君    村上 茂利君
      村田敬次郎君    村山 達雄君
      毛利 松平君    森   清君
      森  美秀君    森  喜朗君
      森下 元晴君    森田 欽二君
      森山 欽司君    保岡 興治君
      山崎  拓君    山崎武三郎君
      山崎平八郎君    山下 元利君
      山下 徳夫君    山田 久就君
      山中 貞則君    湯川  宏君
      与謝野 馨君    綿貫 民輔君
      渡部 恒三君    渡辺 栄一君
      渡辺 紘三君    渡辺 秀央君
      渡辺美智雄君    鳩山 邦夫君
     ――――◇―――――
 日程第二 沖繩県の区域内の駐留軍用地等に関する特別措置法案(内閣提出)
○議長(保利茂君) 日程第二、沖繩県の区域内の駐留軍用地等に関する特別措置法案を議題といたします。
 委員長の報告を求めます。内閣委員長正示啓次郎君。
    ―――――――――――――
 沖繩県の区域内の駐留軍用地等に関する特別措置法案及び同報告書
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
    〔正示啓次郎君登壇〕
○正示啓次郎君 ただいま議題となりました沖繩県の区域内の駐留軍用地等に関する特別措置法案につきまして、内閣委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。
 本案は、沖繩県内の駐留軍用地等の区域内において、大部分の土地の位置境界が明らかでないことにかんがみ、その明確化のための措置を定めるとともに、現に駐留軍または自衛隊の部隊の用に供されている沖繩県の区域内の土地で、本年五月十五日以後引き続きこれらの用に供すべきものの使用について、特例を定めようとするものであります。
 本案は、安井吉典君外二名提出の沖繩県の区域内における位置境界不明地域内の土地の位置境界及び地籍の明確化に関する特別措置法案とともに、三月十五日本会議において、趣旨の説明及び質疑が行われ、同日両法案とも本委員会に付託せられたものであります。
 本委員会におきましては、四月十九日政府並びに安井吉典君より、それぞれ提案理由の説明を聴取し、委員会における両法案の審査に資するため、翌二十日から三日間の日程で沖繩県に委員派遣を行い、沖繩県知事、同県議会議長を初め、沖繩県市長会、同町村会の代表者並びに関係地主会代表者等からそれぞれ陳情を聴取し、また、現地関係行政機関から土地問題等について説明を聴取したほか、位置境界不明地域等の現地視察を行い、その実情を調査してまいりました。
 その後、法案の取り扱い等につきまして理事会等において検討を重ねてまいりましたが、五月九日両法案を一括して質疑を行い、これを終了いたしましたところ、本案に対し、木野晴夫君外二名から、自由民主党、民社党及び新自由クラブの各派共同提案に係る修正案が提出されました。
 修正案は、原案の全部を修正するものでありまして、題名を「沖繩県の区域内における位置境界不明地域内の各筆の土地の位置境界の明確化等に関する特別措置法」に改め、その要旨は、沖繩県の区域内において位置境界不明地域が広範かつ大規模に存在し、関係所有者等の社会的、経済的生活に著しい支障を及ぼしている現状にかんがみ、駐留軍用地等の区域の内外を問わず、昭和五十二年度からおおむね五年を目途として、土地の位置境界の明確化のため法制上、財政上許されるあらゆる措置を緊急かつ計画的に実施して、沖繩県住民の生活の安定と向上に資することであります。
 また、現に駐留軍または自衛隊の部隊の用に供されている沖繩県の区域内の土地の本年五月十五日以後の使用につきましては、この際やむを得ざる措置として、沖繩における公用地等の暫定使用に関する法律を改正し、同法に定める暫定使用期間をさらに五年間延長することによって措置しようとするものであります。
 本修正案につきまして、趣旨説明を聴取した後、国会法第五十七条の三の規定に基づき、内閣の意見を聴取したところ、三原防衛庁長官より、政府としてはやむを得ない旨の意見が述べられ、討論もなく、採決の結果、修正案のとおり修正議決すべきものと決しました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
○議長(保利茂君) 討論の通告があります。順次これを許します。上原康助君。
    〔上原康助君登壇〕
○上原康助君 私は、ただいま議題となりました沖繩県の区域内の駐留軍用地等に関する特別措置法案に断固反対する立場から、日本社会党を代表して討論を行います。(拍手)
 まず私は、一昨日政府・自民党が内閣委員会において、沖繩県民にとってきわめて重要な意味を持っておる本法案を、わが党の強い要求と県民の意思をまたもや踏みにじって、審議らしい審議を全くせずに、強行採決した暴挙に対して、怒りを込めて抗議するものであります。政府・自民党のたび重なるこのような暴挙は、断じて承服することはできないのであります。
 私が本法案に反対する第一の理由は、日本軍国主義が引き起こした戦争行為と、長きにわたる米軍支配によって、沖繩の地形をことごとく変質させ、混乱している地籍の明確化と、基地の永久固定化をたくらむ憲法違反の公用地等暫定使用法の延長と絡ませ、自衛隊基地を含む軍事基地を継続使用していこうとしているからであります。
 本来明らかに区別されねばならない基地の継続使用の問題と地籍確定の問題を混同してきたところに、この法案をめぐって与野党の対立を激化せしめた大きな要因があったことを政府・自民党は深く反省をし、認識すべきであります。
 いまさら指摘するまでもなく、沖繩における公用地等の暫定使用法は、六年前のいわゆる沖繩国会において、憲法違反の悪法として、わが党を初めとする国民の厳しい糾弾と強い反対を押し切って、政府・自民党が数の暴力で強行採決したいわくつきの悪法であります。
 そのことは、すでに明らかにされておりますように、契約を拒否して権利と財産を守るいわゆる反戦地主の皆さんが違憲訴訟をもって闘っていることを見ても明らかであります。
 また、政府みずからがこの公用地法の延長は絶対にやらないと約束をしておきながら、みずから果たすべき役割りを果たさないでおいて、今年五月十四日の期限切れが迫った段階で、がむしゃらに、きわめて不十分な内容でしかない地籍法案と抱き合わせで強行してきたことは、断じて認めるわけにはまいらないのであります。
 反対する第二の理由は、この法案の内容が依然として沖繩に対する差別と犠牲を強いようとしているからであります。
 政府は、復帰後の沖繩の基地の態様については、しばしば「核抜き、本土並み」ということを言明してきたにもかかわらず、沖繩基地の実態は、質量ともに再編強化され、本土並みどころか、変質強化された日米安保体制のかなめとして、アジア最大の核基地として、県民犠牲の上に君臨しているではありませんか。
 アジア人民殺戮の侵略基地として、特にポストベトナム後は、朝鮮半島をにらんでの、米軍の自由な発進行動の展開を保障するための基地の継続使用を固定化していこうとしているのが本法案の真のねらいであります。
 復帰前、米軍の不法、不当な占領支配下で、米軍がブルドーザーと銃剣をもって情け容赦なく強奪した県民の土地、財産を、復帰後五年間も沖繩だけに適用してきた差別立法である公用地等暫定使用法で強制使用してきながら、さらに五年間延長することは、まさに沖繩に対する新たな差別でなくて何でありましょう。
 反対する第三の理由は、本法案は、当初政府が考えていた基地確保新法案を修正して地籍明確化部分を取り入れたとはいえ、社会、共産、公明、三党共同提案の沖繩県の区域内における位置境界不明地域内の土地の位置境界及び地籍の明確化に関する特別措置法案の内容、沖繩県が策定した地籍明確化のための要綱案の主要部門を取り入れていないことであります。
 すなわち、沖繩の地籍問題は、戦後処理の一環として政府の責任においてなさねばならないにもかかわらず、その責任の明確化を依然としてあいまいにしていること、政府の責任において地籍の明確化作業を具体的に進めていくための一切の費用はもちろんのこと、沖繩の地籍問題が抱えている複雑な権利の調整、地籍の明確化に伴うつぶれ地や残地などへの完全な補償措置を不明にしていること、集団和解方式で地籍確定が不可能の場合の行政措置のあり方が抽象的になっていること、沖繩位置境界不明土地審査調整会議を設置しようとしていないことなど、修正案はきわめて不十分な内容でしかなく、返還軍用地の跡利用問題を含め、県民の切実な要求である地籍明確化のための実施法とは言いがたいからであります。
 要するに、政府自民党がとろうとしている措置は、五月十四日以降も沖繩の軍事基地を継続使用していくための手段として、地籍確定問題で譲歩せざるを得なくなって本法案を修正したのであって、沖繩の地籍問題を政府の責任において抜本的に解決していこうとする誠意ある姿勢を示していないのであります。あめとむちを織りまぜ、毒入りまんじゅうで国民を愚弄しようとする態度は断じて承服できないのであります。(拍手)
 第四に指摘しておかねばならないことは、本法案が、沖繩の基地問題、県民生活と密接なかかわり合いを持つきわめて重要なものであるにもかかわらず、野党第一党であるわが党の質問を、強行採決を前提とした形式的な審議によって行わせずに、百万県民を含む国民の前に本法案の秘めている反動性を明らかにさせなかったことであります。
 第五に、復帰して満五年になろうというのに平和憲法を無視し、安保体制至上主義の軍事優先政策を沖繩に押しつけ、基地被害と失業の増大によって県民生活を破壊し、戦後処理の最大の課題とも言うべき地籍問題さえ解決できなかった政府の責任は、きわめて重大と言わなければなりません。基地強化にのみ狂奔して、地籍問題をないがしろにしてきた政府・自民党の怠慢こそ、厳しく追及されなければならないのであります。
 以上、反対する主な理由を指摘してまいりましたが、一体沖繩県以外に、日本のどこに、米軍の実弾射撃演習によって、県民の生活道路がしばしば封鎖されたり、新しい戦車道の建設によって美しい自然を次々と破壊され、県民の飲料水であるダムの汚染まで引き起こし、その他教育環境の破壊、殺人的爆音等によって基地周辺地域住民の生活が痛めつけられている府県があるでありましょうか。軍事基地の存在こそまさに諸悪の根源であり、憲法否定の安保体制こそ直さなければならない重要な課題であることを銘記すべきであります。(拍手)
 本法案は、地籍明確化に名をかりた、沖繩を永久に安保条約の太い鎖で縛りつけておこうとするもので、絶対に認めるわけにはまいらないのであります。速やかに撤回し、社会党、共産党、公明党、三党共同提案の地籍明確化法案を成立せしめることこそが、沖繩県民の切実な要求にこたえるものであることを重ねて強く指摘して、私の反対討論を終わります。(拍手)
○議長(保利茂君) 塚原俊平君。
    〔塚原俊平君登壇〕
○塚原俊平君 私は、自由民主党を代表いたしまして、ただいま議題となっております沖繩県の区域内の駐留軍用地等に関する特別措置法案につきまして、委員長報告どおり修正することについて賛成の討論を行わんとするものであります。(拍手)
 御承知のとおり、政府原案は、沖繩県の駐留軍用地等の土地の位置境界が現地に即して確認できない状況にあり、また、沖繩県民の位置境界明確化促進の強い要望もあるため、これらの明確化促進に必要な措置を講ずるとともに、本年五月十五日以後の沖繩の駐留軍及び自衛隊の部隊の用に供されている未契約土地の使用の特例を定めようとしたものであります。
 しかしながら、沖繩県の現状は、太平洋戦争による破壊等によって、土地の形質変更あるいは公簿、公図が滅失するなど、位置境界が明確でない土地が広範に存在しております。この位置境界を明確化することについての沖繩県民の強い願望は、われわれといたしましても無視できないところであります。
 内閣委員会におきましては、三日間にわたる沖繩県の現地調査を実施した上、各党及び各方面の意見を可能な限り取り入れ、それを盛り込んだ修正案を採択するに至ったものであります。(拍手)
 すなわち、修正案は、位置境界明確化措置の対象を駐留軍用地等に限らず、必要と認められる沖繩県全範囲に拡大し、位置境界不明地域内の土地について、おおむね五年間を目途として位置境界を明確化するための計画制度を取り入れ、関係所有者の協議が円滑に進行しない場合に備えて、沖繩開発庁長官または防衛施設庁長官の勧告の規定を設け、駐留軍などから返還された土地の利用促進のための措置、土地の交換または買いかえのあっせん、いわゆるつぶれ地対策としての財政措置などについて定めるなど、政府原案を大幅に改善した内容を持つものであります。これらは大多数の沖繩県民の心からの期待に十分こたえているものと確信するものであります。(拍手)
 また、修正案は、現に駐留軍または自衛隊の部隊の用に供されている沖繩県の用地の本年五月十五日以後の使用につきましては、この際、やむを得ざる措置として、沖繩における公用地等の暫定使用に関する法律を改正し、暫定使用期間をさらに五年間延長することとしておりますが、これはわが国の安全保障を全うするため、駐留軍などの基地使用を確保するには絶対に欠くことのできない措置であり、基地の法律上の使用権原を確立しておくことは、一日も空白を許されないものであります。(拍手)
 先ほど申しましたとおり、位置境界明確化のための措置につきましては、各党及び各方面の意見を聞いた上、可能な限りその要望の内容を法制化したものであり、また、わが国の防衛上及び日米安全保障条約履行上、必要な施設の使用権を保全することは当然の措置であると考えます。(拍手)
 私は、沖繩県における土地の位置境界の明確化を速やかに、かつ計画的に進めることにより、沖繩県の住民の生活の安定に資するとともに、わが国の平和と安全を守るため必要な措置を定めようとする本案に全面的に賛成するものであります。(拍手)
 最後に、この修正案の取りまとめに尽力をされた正示委員長初め各党関係委員の御努力に対し、深く敬意を表する次第でございます。
 満堂の諸君、以上をもって本案に対する私の賛成討論といたします。(拍手)
○議長(保利茂君) 玉城栄一君。
    〔玉城栄一君登壇〕
○玉城栄一君 私は、公明党・国民会議を代表いたしまして、ただいま議題となりました沖繩県の区域内の駐留軍用地等に関する特別措置法案に対し、反対の討論を行うものであります。(拍手)
 その前に、私も沖繩県民の一人として、ただいま傍聴席に、遠く沖繩から来ておられる要請団の代表の方々の長い闘いの御苦労に対しまして、心から敬意を表しますとともに、最後まで御奮闘あらんことを念願をいたしますとともに、特に政府・自民党の皆さん方に申し上げたいことは、その切実な実情というものを強く認識をしていただきたいのであります。(拍手)
 政府・自民党は、沖繩国会において、わが党を初め、沖繩県民の強い反対を押し切り、沖繩公用地暫定使用法を強行採決いたしました。
 沖繩の軍用地は、米軍占領下において、米軍の戦車やブルドーザーあるいは銃剣のもとに、県民から容赦なく取り上げたものであります。いわば米軍に強制収用された沖繩県民の土地並びに財産を、政府は再び公用地暫定使用法によって強制接収したのであります。この現行法が、専門家の指摘をまつまでもなく、重大な多くの憲法違反の疑いが指摘できるものであり、すでに沖繩においてはこの法律に基づく土地接収は憲法違反であるという訴えが提起されていることからも明らかなとおりであります。
 しかも、政府は、沖繩国会におけるこの法案の審議過程において、この五年という暫定期間をさらに延長することはあり得ないことを再三明らかにしてまいりました。当然、この五年間において、政府は真剣に沖繩の地籍混乱を明確にすべき責務があったはずであります。
 しかるに、政府は、みずからの怠慢を沖繩県民に転嫁する形で、理不尽にも、地籍明確化を装いながら、現行の公用地暫定使用法をさらに五年間延長しようというのであります。かかる違憲性の強い沖繩公用地暫定使用法を再び五年間延長し、沖繩県民に重ねて犠牲と差別を強要し、戦争につながる軍事基地を固定化しようとするあり方に対して、私は激しい憤りを覚えるとともに、断じて許すことができないのであります。(拍手)
 政府・自民党は、沖繩返還に当たって、県民に対し、核抜き本土並みを約束いたしました。しかるに、復帰五年を経過しようとする今日、沖繩の基地の実態は、本土並みどころか、全国基地の五三%が沖繩一県に集中し、その機能はむしろ強化されているではありませんか。この五年間、沖繩において返還された米軍基地はわずかに五・六%、本土の約一五%に比較をしてその三分の一にすぎないのであります。
 まさに、政府の約束した本土並み基地は、現実の沖繩の実態を見るときに、大きな欺瞞であったことが明らかであります。
 なぜ沖繩県において地籍を明確化しなければならないのか。すでに御承知のとおり、沖繩県は、去る第二次大戦による破壊または占領軍たる米軍の行為によって土地の形質が一変し、また、公簿、公図が滅失したことによって土地の位置境界が不明となった地域が広範かつ大規模に存在しておるのであります。
 このような地域内の土地については、売買も円滑にできず、相続による分筆もできず、また、借金の担保とすることも困難であるなど、土地の取引及び利用について重大な支障が生じておるのは御案内のとおりであります。
 そこで、このような土地の位置境界の明確化を図ることは、沖繩県民の切実な願いであり、沖繩県民の生活の安定と向上のための緊急な課題であります。
 したがって、その抜本的な解決のために公明、社会、共産三党共同提案による地籍明確化法案を提出をいたしました。
 しかるに、政府は、公用地暫定使用法の期限切れである五月十四日を目前にして、基地の永久使用、恒久化を目指すいわゆる基地確保新法案を提出してまいりました。当然、沖繩県民の強い反対に遭い、政府提案の基地確保新法案をあきらめざるを得ない状態に追い込まれ、全面修正を余儀なくされるに至ったことは周知のとおりであります。
 以下、政府原案に対する修正案の問題点を指摘しながら、反対の理由を申し述べるものであります。
 第一の理由は、われわれ三党の共同提案による地籍明確化法案に対し、若干その趣旨を盛り込んだ内容にはなっているものの、地籍問題の抜本的な解決を図るためには、三党共同提案による地籍明確化法案以外にはないことを強く申し上げるものであります。
 その一つは、この法律の目的において「沖繩県の住民の生活の安定と向上に資する」とあるが、地籍明確化による土地所有者の権利の回復、土地の高度利用を図る必要性については何ら具体性がないことを、まず指摘しておかなくてはなりません。
 二つには、境界確定の方法については、長年の経験と実態に即応して、協議による話し合いを尊重しながらも、協議が不成功に終わった場合には、民主的な手段を講じながら最終的には行政による解決もやむを得ないという三党共同案の手法導入以外に実効性は確保できないにもかかわらず、修正案によれば、拘束力のない勧告による事態収拾を図るような内容になっていることは、沖繩の実態に即応しないのみならず、地籍明確化の真の解決にはなり得ないのであります。
 三つ目には、本来、地籍の問題は、沖繩開発庁が所管する問題であるにもかかわらず、基地のみを特別扱いとし、防衛施設庁が所轄をするということは、地籍の明確化といっても、基地を重点とした姿勢に何ら変わりがないところに大きな問題点があります。
 四つ目には、地籍の明確化を促進するためには、補償、権利の調整が必要であるにもかかわらず、民間における土地においては、土地または建物の買い取りのための資金の融通、土地の交換等のあっせんにすべてをゆだね、補償及び権利の調整には何ら具体的な方途を示していないことは、ふくそうした沖繩の地籍明確化の最終的な解決にはなり得ないことを指摘するものであります。
 以上が、ただいまの修正案に反対する理由であります。
 わが党は、この問題の沖繩県民に与える影響のきわめて重大性にかんがみ、内閣委員会において慎重審議を強く要求をし、総理の出席はもとより、連合審査会の開催、現地沖繩よりの参考人、公聴会等の開催を最後まで強く要求をいたしました。
 しかるに、政府・自民党は、わが党の慎重審議の要求を拒否し、変則審議のまま、まさに問答無用的な採決の強行を図ったことは、議会制民主主義の正しいあり方の上からきわめて残念なことであり、その責任は挙げて政府並びに自民党にあることを強く指摘するとともに、あくまでも沖繩県民の望んだ本土復帰は、あの忌まわしい戦争による後遺症を払拭し、諸悪の根源と言われる軍事基地の重圧から解放され、日本国憲法のもとに、国民としての基本的権利を回復し、平和な、そして明るい沖繩を建設していきたい、これが百万県民の悲願でありました。ところが、政府・自民党はこの沖繩の悲願を踏みにじり、いままたこのような許しがたい法案を強行せんとしていることに対し厳重に強く抗議をし、私の反対討論を終わるものであります。(拍手)
○議長(保利茂君) 瀬長亀次郎君。
    〔瀬長亀次郎君登壇〕
○瀬長亀次郎君 私は、日本共産党・革新共同を代表して、沖繩基地確保・土地強奪継続法案に対し、満身の怒りを込めてこれを糾弾し、反対討論を行うものであります。(拍手)
 今回、自民、民社、新自由クラブ三党が、九日夜内閣委員会において、日本共産党などの徹底審議要求を無視して強行採決した位置境界明確化特別措置法案なるものは、沖繩県民の強い要求になっている地籍問題の解決に一見こたえるかのような体裁をとっているが、実際には、沖繩の米軍と自衛隊の基地のための不法な土地取り上げを法の名で保障してきた現行の公用地暫定使用法をさらに五カ年延長することをねらった許すべからざる反動立法であります。(拍手)
 そもそも、沖繩の基地は、一九五〇年代初めの朝鮮戦争前後から一九六〇年代の初めにかけて、沖繩基地をアメリカのアジア戦略のかなめ石として構築するために、武装して土地取り上げに出動した米軍は、沖繩県民を追い立てて家を焼き払い、ブルドーザーで田や畑を一気にひきつぶし、大切な祖先の墓まで掘り起こし、無残にも白骨を踏み砕いて、今日見るようなアジア最大の侵略基地をつくり上げたのであります。
 こうして沖繩県民から奪い取った土地を、一九七二年の沖繩施政権返還の時点で引き続きそのまま米軍や自衛隊の基地として使用できるようにしたのが、現行の公用地暫定使用法であります。それは、防衛施設庁が一片の公示を行い、強奪した後で通知さえすれば、土地所有者が拒否しても、いやおうなしに米軍占領当時そのままに米軍や自衛隊の基地に使用することができるという、驚くべき仕組みになっているのであります。
 米軍への基地提供を義務づけた日米安保条約や地位協定に基づく特別措置法でさえ、通知して取り上げる、また、地籍が明確になっていなければ土地の取り上げはできないようになっております。
 ところが、今回、三党の共謀によって延長がたくらまれている土地強奪法は、土地所有者の一切の権利を無視、じゅうりんして、沖繩県民の土地を奪い去るものとなっているのであります。
 明らかに、現行の公用地暫定使用法は、憲法に保障された国民の財産権をじゅうりんした希代の悪法であり、だからこそ政府・自民党は、制定時には、五年間の時限立法にして、再び延長しないと言明せざるを得なかったのであります。(拍手)
 このような沖繩県民の権利を踏みにじる、本土には類を見ない悪法を福田内閣と自民党がなぜしゃにむに延長しようとたくらんだのでありましょうか。
 それは、五月十四日で期限切れとなる現行の公用地暫定使用法にかわって沖繩県民の土地取り上げを恒久化しようとする憲法違反の基地確保新法案が、沖繩県民などの強い反対で成立する見込みがなくなったためであります。
 また同時に、政府・自民党が、民社党や新自由クラブの協力を得ながら、あくまでも沖繩県民の土地を引き続き軍用地として強制使用を行おうとするのは、まさに、沖繩基地を、ベトナム以後、朝鮮半島に照準を当てたアメリカの新しいアジア戦略に即応して、一大前線基地として強化し、この沖繩基地を中軸に米日韓軍事一体化路線を維持するためであります。これこそ、日本とアジアの平和と安全を脅かし、国民をその意に反してアメリカの侵略的なアジア戦略に一層深く巻き込む危険な反動の道と言わなければなりません。(拍手)
 次に、私は、自民党など三党の位置境界明確化特別措置法案なるものについて指摘したいと思います。
 それは、決して、沖繩県民の立場に立って第二次大戦の戦火と引き続く米軍占領による地籍の混乱を真に解決しようとするものではありません。これは、沖繩県民の要望にこたえるかのようなポーズをとって政府案の修正を行いましたが、いずれも欺瞞的なものであります。この修正案には、沖繩県民の強い要求となっている基地以外の土地も対象とするなど、一定の手直しは盛り込まれていますが、肝心の地籍確定の事業実施上の国の責任が不明確であり、土地境界の明確化に際して、協議及び確認が得られない場合の措置が講じられていないなど、県民の要求を反映したものとは決して言えないのであります。
 沖繩県民が要求している地籍確定の道は、共産、社会、公明三党の地籍確定法に盛り込まれている方法以外にありません。
 日本共産党・革新共同は、現行公用地暫定使用法の五カ年延長に断固反対し、同法の廃止と基地の全面返還、三党共同提案の地籍明確化法の成立を図るとともに、国の責任で返還軍用地の復元補償を完全に行うこと、さらに、地籍確定と復元補償が完全に実現されるまでは政府が地代相当額の管理費を軍用地主に支払うべきことを強く要求して、私の反対討論を終わります。(拍手)
○議長(保利茂君) これにて討論は終局いたしました。
    ―――――――――――――
○議長(保利茂君) 採決いたします。
 この採決は記名投票をもって行います。
 本案の委員長の報告は修正であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君は白票、反対の諸君は青票を持参せられんことを望みます。――閉鎖。
    〔議場閉鎖〕
○議長(保利茂君) 氏名点呼を命じます。
    〔参事氏名を点呼〕
    〔各員投票〕
○議長(保利茂君) 投票漏れはありませんか。――投票漏れなしと認めます。投票箱閉鎖。開匣。――開鎖。
    〔議場開鎖〕
○議長(保利茂君) 投票を計算いたさせます。
    〔参事投票を計算〕
○議長(保利茂君) 投票の結果を事務総長より報告いたさせます。
    〔事務総長報告〕
 投票総数 四百四十
  可とする者(白票)      二百六十四
    〔拍手〕
  否とする者(青票)       百七十六
    〔拍手〕
○議長(保利茂君) 右の結果、本案は委員長報告のとおり決しました。(拍手)
    ―――――――――――――
 沖繩県の区域内の駐留軍用地等に関する特別措置法案を委員長報告の通り決するを可とする議員の氏名
      安倍晋太郎君    阿部 文男君
      相沢 英之君    逢沢 英雄君
      愛知 和男君    愛野興一郎君
      青木 正久君    天野 光晴君
      荒舩清十郎君    有馬 元治君
      井出一太郎君    井上  裕君
      伊東 正義君    伊藤宗一郎君
      池田 行彦君    石井  一君
      石橋 一弥君    石原慎太郎君
      稲垣 実男君    稻葉  修君
      稻村佐近四郎君    稲村 利幸君
      今井  勇君    宇野 宗佑君
      宇野  亨君    上村千一郎君
      内田 常雄君    内海 英男君
      江崎 真澄君    江藤 隆美君
      小川 平二君    小此木彦三郎君
      小沢 一郎君    小沢 辰男君
      小渕 恵三君    越智 伊平君
      越智 通雄君    大石 千八君
      大塚 雄司君    大坪健一郎君
      大西 正男君    大野  明君
      大平 正芳君    大村 襄治君
      奥田 敬和君    奥野 誠亮君
      加藤 紘一君    加藤常太郎君
      加藤 六月君    鹿野 道彦君
      海部 俊樹君    粕谷  茂君
      片岡 清一君    金子 一平君
      金子 岩三君    金丸  信君
      亀岡 高夫君    鴨田 宗一君
      唐沢俊二郎君    川崎 秀二君
      川田 正則君    瓦   力君
      木野 晴夫君    木村武千代君
      北川 石松君    久野 忠治君
      久保田円次君    鯨岡 兵輔君
      熊谷 義雄君    倉石 忠雄君
      倉成  正君    藏内 修治君
      栗原 祐幸君    小泉純一郎君
      小坂徳三郎君    小島 静馬君
      小宮山重四郎君    後藤田正晴君
      河本 敏夫君    高村 坂彦君
      國場 幸昌君    近藤 鉄雄君
      左藤  恵君    佐々木義武君
      佐藤  隆君    佐藤 守良君
      佐野 嘉吉君    斉藤滋与史君
      齋藤 邦吉君    坂田 道太君
      櫻内 義雄君    笹山茂太郎君
      志賀  節君    始関 伊平君
      塩川正十郎君    塩谷 一夫君
      篠田 弘作君    島村 宜伸君
      正示啓次郎君    白浜 仁吉君
      菅波  茂君    砂田 重民君
      住  栄作君    瀬戸山三男君
      関谷 勝嗣君    園田  直君
      染谷  誠君    田澤 吉郎君
      田中伊三次君    田中 龍夫君
      田中 正巳君    田中 六助君
      田村  元君    高鳥  修君
      竹内 黎一君    竹中 修一君
      谷  洋一君    谷川 寛三君
      玉生 孝久君    玉沢徳一郎君
      地崎宇三郎君    中馬 辰猪君
      津島 雄二君    塚原 俊平君
      辻  英雄君    戸井田三郎君
      戸沢 政方君    渡海元三郎君
      登坂重次郎君    友納 武人君
      中川 一郎君    中島源太郎君
      中島  衛君    中曽根康弘君
      中西 啓介君    中野 四郎君
      中村喜四郎君    中村 弘海君
      中村  直君    中村  靖君
      中山 利生君    楢橋  進君
      二階堂 進君    丹羽 久章君
      丹羽喬四郎君    西田  司君
      西村 英一君    西銘 順治君
      根本龍太郎君    野田 卯一君
      野田  毅君    野中 英二君
      野呂 恭一君    羽田  孜君
      羽田野忠文君    羽生 田進君
      葉梨 信行君    萩原 幸雄君
      橋口  隆君    橋本龍太郎君
      長谷川四郎君    長谷川 峻君
      浜田 幸一君    濱野 清吾君
      早川  崇君    林  大幹君
      林  義郎君    原田  憲君
      原田昇左右君    平泉  渉君
      廣瀬 正雄君    福島 譲二君
      福田 篤泰君    福田  一君
      福永 一臣君    福永 健司君
      藤井 勝志君    藤尾 正行君
      藤波 孝生君    藤本 孝雄君
      船田  中君    古屋  亨君
      細田 吉藏君    堀内 光雄君
      堀之内久男君    本名  武君
      前尾繁三郎君    増岡 博之君
      増田甲子七君    松澤 雄藏君
      松永  光君    松野 幸泰君
      松野 頼三君    三池  信君
      三原 朝雄君    三塚  博君
      箕輪  登君    水平 豊彦君
      湊  徹郎君    宮崎 茂一君
      宮澤 喜一君    武藤 嘉文君
      向山 一人君    村上  勇君
      村上 茂利君    村田敬次郎君
      村山 達雄君    毛利 松平君
      森   清君    森  美秀君
      森  喜朗君    森下 元晴君
      森田 欽二君    森山 欽司君
      山崎  拓君    山崎武三郎君
      山崎平八郎君    山下 元利君
      山下 徳夫君    山田 久就君
      山中 貞則君    湯川  宏君
      与謝野 馨君    綿貫 民輔君
      渡部 恒三君    渡辺 栄一君
      渡辺 紘三君    渡辺 秀央君
      渡辺美智雄君    受田 新吉君
      大内 啓伍君    春日 一幸君
      河村  勝君    神田  厚君
      小平  忠君    小宮 武喜君
      佐々木良作君    高橋 高望君
      竹本 孫一君    玉置 一徳君
      中野 寛成君    中村 正雄君
      永末 英一君    西田 八郎君
      西村 章三君    宮田 早苗君
      山本悌二郎君    吉田 之久君
      米沢  隆君    和田 耕作君
      渡辺 武三君    甘利  正君
      大原 一三君    加地  和君
      川合  武君    菊池福治郎君
      工藤  晃君    小林 正巳君
      中馬 弘毅君    中川 秀直君
      永原  稔君    西岡 武夫君
      依田  実君    鳩山 邦夫君
 否とする議員の氏名
      安島 友義君    安宅 常彦君
      阿部 昭吾君    阿部未喜男君
      井上  泉君    井上 一成君
      井上 普方君    伊賀 定盛君
      伊藤  茂君    池端 清一君
      石野 久男君    稲葉 誠一君
      岩垂寿喜男君    上田 卓三君
      上原 康助君    枝村 要作君
      小川 国彦君    小川 省吾君
      小川 仁一君    大出  俊君
      大島  弘君    大原  亨君
      太田 一夫君    岡田 哲児君
      岡田 利春君    加藤 清二君
      角屋堅次郎君    金子 みつ君
      川口 大助君    川崎 寛治君
      川俣健二郎君    川本 敏美君
      河上 民雄君    木島喜兵衞君
      木原  実君    北山 愛郎君
      久保 三郎君    久保  等君
      小林  進君    兒玉 末男君
      後藤  茂君    上坂  昇君
      佐藤 観樹君    佐藤 敬治君
      佐野 憲治君    佐野  進君
      斉藤 正男君    沢田  広君
      渋沢 利久君    島田 琢郎君
      島本 虎三君    嶋崎  譲君
      清水  勇君    新村 勝雄君
      新盛 辰雄君    鈴木  強君
      田口 一男君    田畑政一郎君
      多賀谷真稔君    高沢 寅男君
      竹内  猛君    武部  文君
      楯 兼次郎君    土井たか子君
      栂野 泰二君    中西 績介君
      中村  茂君    楢崎弥之助君
      西宮  弘君    野口 幸一君
      野坂 浩賢君    芳賀  貢君
      馬場猪太郎君    馬場  昇君
      長谷川正三君    原   茂君
      日野 市朗君    平林  剛君
      広瀬 秀吉君    福岡 義登君
      古川 喜一君    細谷 治嘉君
      松沢 俊昭君    三宅 正一君
      美濃 政市君    水田  稔君
      武藤 山治君    村山 喜一君
      村山 富市君    森井 忠良君
      八百板 正君    矢山 有作君
      安井 吉典君    山口 鶴男君
      山田 耻目君    山田 芳治君
      山花 貞夫君    山本 政弘君
      湯山  勇君    横路 孝弘君
      横山 利秋君    吉原 米治君
      米田 東吾君    渡部 行雄君
      渡辺 三郎君    渡辺 芳男君
      新井 彬之君    有島 重武君
      飯田 忠雄君    池田 克也君
      石田幸四郎君    市川 雄一君
      小川新一郎君    大久保直彦君
      大野  潔君    大橋 敏雄君
      近江巳記夫君    岡本 富夫君
      沖本 泰幸君    長田 武士君
      鍛冶  清君    貝沼 次郎君
      北側 義一君    草川 昭三君
      草野  威君    古寺  宏君
      権藤 恒夫君    斎藤  実君
      坂井 弘一君    坂口  力君
      鈴切 康雄君    瀬野栄次郎君
      田中 昭二君    竹内 勝彦君
      武田 一夫君    谷口 是巨君
      玉城 栄一君    鳥居 一雄君
      中川 嘉美君    西中  清君
      長谷雄幸久君    林  孝矩君
      春田 重昭君    平石磨作太郎君
      広沢 直樹君    伏木 和雄君
      伏屋 修治君    二見 伸明君
      古川 雅司君    松本 忠助君
      宮井 泰良君    宮地 正介君
      矢野 絢也君    薮仲 義彦君
      山田 太郎君    吉浦 忠治君
      和田 一郎君    渡部 一郎君
      安藤  巖君    荒木  宏君
      浦井  洋君    工藤  晃君
      柴田 睦夫君    瀬崎 博義君
      瀬長亀次郎君    田中美智子君
      津川 武一君    寺前  巖君
      東中 光雄君    不破 哲三君
      藤原ひろ子君    正森 成二君
      松本 善明君    三谷 秀治君
      安田 純治君    山原健二郎君
    ―――――――――――――
○議長(保利茂君) 本日は、これにて散会いたします。
   午前八時四十七分散会
     ――――◇―――――
 出席国務大臣
        国 務 大 臣 藤田 正明君
        国 務 大 臣 三原 朝雄君