第082回国会 建設委員会 第6号
昭和五十二年十一月十八日(金曜日)
    午前十時三十二分開議
 出席委員
   委員長 伏木 和雄君
   理事 塩谷 一夫君 理事 野中 英二君
   理事 渡辺 栄一君 理事 中村  茂君
   理事 福岡 義登君 理事 北側 義一君
   理事 渡辺 武三君
      有馬 元治君    稲村 利幸君
      江藤 隆美君    大塚 雄司君
      瓦   力君    中尾 栄一君
      中島  衛君    井上  泉君
      吉原 米治君    谷口 是巨君
      古川 雅司君    瀬崎 博義君
      甘利  正君
 出席国務大臣
        建 設 大 臣 長谷川四郎君
        国 務 大 臣
        (国土庁長官) 田澤 吉郎君
 出席政府委員
        国土庁長官官房
        長       河野 正三君
        国土庁計画・調
        整局長     下河辺 淳君
        国土庁土地局長 松本 作衛君
        国土庁水資源局
        長       飯塚 敏夫君
        建設大臣官房長 粟屋 敏信君
        建設省計画局長 大富  宏君
        建設省都市局長 中村  清君
        建設省河川局長 栂野 康行君
        建設省道路局長 浅井新一郎君
        建設省住宅局長 山岡 一男君
 委員外の出席者
        環境庁企画調整
        局環境影響審査
        課長      大塩 敏樹君
        水産庁漁政部沿
        岸漁業課長   鶴岡 俊彦君
        通商産業省産業
        政策局産業構造
        課長      日下部光昭君
        運輸省鉄道監督
        局国有鉄道部日
        本鉄道建設公団
        ・本州四国連絡
        橋公団監理官  佐々木建成君
        運輸省自動車局
        業務部旅客課長 阿部 雅昭君
        労働省職業安定
        局雇用政策課長 白井晋太郎君
        建設省河川局次
        長       丸山 良仁君
        自治省財政局調
        整室長     小林  実君
        会計検査院事務
        総長      鎌田 英夫君
        会計検査院事務
        総局第三局長  松尾恭一郎君
        参  考  人
        (日本住宅公団
        総裁)     澤田  悌君
        参  考  人
        (日本住宅公団
        理事)     有賀虎之進君
        参  考  人
        (日本住宅公団
        理事)     大塩洋一郎君
        参  考  人
        (首都高速道路
        公団理事長)  山田 正男君
        参  考  人
        (首都高速道路
        公団理事)   上前 行孝君
        参  考  人
        (本州四国連絡
        公団総裁)  尾之内由紀夫君
        参  考  人
        (本州四国連絡
        公団理事)   蓑輪健二郎君
        建設委員会調査
        室長      川口 京村君
    ―――――――――――――
委員の異動
十一月十四日
 辞任         補欠選任
  刀祢館正也君     甘利  正君
同日
 辞任         補欠選任
  甘利  正君     刀祢館正也君
同月十五日
 辞任         補欠選任
  刀祢館正也君     甘利  正君
同月十六日
 辞任         補欠選任
  瀬崎 博義君     津川 武一君
  甘利  正君     刀祢館正也君
同日
 辞任         補欠選任
  津川 武一君     瀬崎 博義君
同月十八日
 辞任         補欠選任
  坂本三十次君     稲村 利幸君
  刀祢館正也君     甘利  正君
同日
 辞任         補欠選任
  稲村 利幸君     坂本三十次君
  甘利  正君     刀祢館正也君
    ―――――――――――――
十一月十六日
 関越自動車道直江津線の建設促進に関する請願
 (向山一人君紹介)(第二九四四号)
 同(増田甲子七君紹介)(第二九八二号)
 諏訪湖流域下水道の三次処理実施に関する請願
 (増田甲子七君紹介)(第二九八〇号)
 同(向山一人君紹介)(第二九八一号)
 交通渋滞緩和対策の促進に関する請願(増田甲
 子七君紹介)(第二九八五号)
 同(向山一人君紹介)(第二九八六号)
同月十七日
 九州横断自動車道の別府市内住宅地域通過反対
 に関する請願(阿部未喜男君紹介)(第三一六
 四号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 参考人出頭要求に関する件
 建設行政の基本施策に関する件
 国土行政の基本施策に関する件
     ――――◇―――――
○伏木委員長 これより会議を開きます。
 建設行政の基本施策に関する件及び国土行政の基本施策に関する件について調査を進めます。
 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。
 両件調査のため、本日、日本住宅公団総裁澤田悌君、理事有賀虎之進君、理事大塩洋一郎君、首都高速道路公団理事長山田正男君、理事上前行孝君、本州四国連絡橋公団総裁尾之内由紀夫君及び理事蓑輪健二郎君に参考人として御出席を願い、御意見を聴取することにいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○伏木委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
    ―――――――――――――
○伏木委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。瓦力君。
○瓦委員 現在は不況の大変厳しい中にあるわけでございます。先般当委員会におきまして、本年度の公共事業につきまして契約状況につきまして質問をいたしました。これは本委員会におきまして、渡辺委員の質問に対しまして大臣は責任を持って目標の七一・六%を達成しなければならぬ、そしてまた私のさきの質問に対しましては七四・一%目標を達成した、こういうようなことでございましたが、今度の不況は公共事業に力を入れておりましてもなかなか起き上がってこないという厄介な不況でございます。
 先般建設省におきまして建設の投資見通しにつきまして修正を加える、下方修正を行うという事態に立ち至っておるようでございますが、この概要につきましてお尋ねをしたい、かように思います。
○大富政府委員 五十二年度の建設投資見通しにつきましては、五十二年度の本予算案政府経済見通し等に基づきましてことしの三月に公表したわけでございますが、その後の総合経済対策に基づきまして五十二年度の経済見通しの改定試算というのが政府で決定されたわけでございますが、これに基づきまして当初の四十兆一千億という建設投資の見通しにつきまして目下改定作業を進めているところでございます。それによりますと、総額では名目では当初推計値をやや下回るのではないかと思いますが、実質ではほぼ横ばい、同額という見込みでございます。
 建築につきましては、公庫の融資住宅が追加されますけれども、民間が伸び悩みでございます。住宅全体では大体当初推計値並みと見込んでおるわけでございます。
 ただ、民間の設備投資を中心といたしますところの非住宅建築が伸び悩んでおりますので、全体としましてはやや下回るのではないかと思っております。
 それから、土木につきましては、総合経済対策によりまして公共事業費等の追加が行われたために、公共事業が当初予定よりも一割程度増加すると見込まれるわけでございますが、土木全体ではこれもほぼ横ばいだろう、こう思っております。
 政府、民間の別を調べてみますと、政府投資は当初十四兆八千億と見込んでおったわけでございますが、これをやや上回るのではないかと思いますが、民間投資が当初推計値より下回る、こういうことでございますので、五十二年度上半期、下半期に分けてみますと、上半期は前年同月比で一けた台、八%程度ではないかと思います。下半期につきましては総合経済対策等の効果によりまして二けた台に伸びを高めるのではないかという現在の見込みでございます。
 ただ、目下円高状況でございますので、これが民間の設備投資にどう影響を与えるか、もうしばらくこの推移を見きわめたいと思っておるところでございます。
○瓦委員 公共事業につきましても大変配慮の要る時代に入っておる、かように存じます。たとえば公共事業の資材労務内訳比率、こうしたものを見てみますと、どういう仕事をどういう地域に行った方がより経済を刺激するか、また波及効果があるかというような点に及ぶまできめ細かな手だてを講じていきませんと、どうしても当面は公共事業によって引っ張っていくというようなことが要望されるわけでございますので、下方修正をしなければならぬ今日において、さらに細かな配慮をちょうだいして、景気が少しでも持ち上がるように御心配を賜りたいと要望をするものでございます。
 引き続きまして、五十一年度はいろいろ災害に見舞われまして厄介なことがあったわけでございますが、幸いにいたしまして今年度はこれという災害もなく、ややいいぐあいに今年度も終わるかな、こういうぐあいに感じておったわけでございますが、去る十六、十七日、出戻りの秋だというような表現もございますが、台風のような集中豪雨、これで相当被害もこうむっております。一府十三県、この被害状況につきまして建設省におきましてはもうすでに掌握をいたしておるかと思いますが、状況につきまして伺いたいと思います。
○栂野政府委員 お答えいたします。
 まず、十一月十六日から十七日にかけましての秋雨前線によります降雨状況でございますけれども、これは連続雨量によりましては、静岡県天城湯ケ島町二百五十七ミリ、三重県の尾鷲市二百六十一ミリ、和歌山県の古座川町二百六十三ミリ、さらに宮崎県の高鍋町二百七十五ミリ、全国各地で大きな降雨があったわけでございます。
 この降雨に基づきます河川の出水状況でございますけれども、兵庫県の一級河川加古川におきましては、十七日の七時に警戒水位を突破した。そのほか各所でかなりの出水を見て、いろいろな災害が出ておるという状況でございます。
 それで、建設省所管の公共土木施設の被害状況でございますけれども、十七日現在におきまして愛知県、三重県、和歌山県等で被害が発生しておるわけでございますけれども、その被害額につきましては公共土木施設で約十一億円ということで、これはまたかなりふえていくものと思われます。さらに現在調査中でございます。
○瓦委員 重ねて河川局長にお尋ねをいたしますが、民生安定上ぜひ早急にこういう手だてはしてあげなければならぬ。従来、河川、道路等公共施設の災害につきましては、原形復旧というようなことでやってきていただいておるわけでございますが、改良復旧、それに関連する前後の問題をきちんとしておかなければいかぬ、こういうぐあいに思うわけでございますね。
 それで、今回の災害はもとよりでございますが、建設省としてどういうぐあいにこれを受けとめ、災害に対しては改良復旧につきましてこういう考え方を持っておるというようなことをお示しを賜りたいと思います。
○栂野政府委員 お答えいたします。
 二点についてお答えいたしたいと思います。
 まず先生おっしゃいますように、被災個所につきましては早急に復旧する、そして民生の安定に心がけるということは、全く先生のおっしゃるとおりだと思います。特にことしの災害の特色を申し上げますと、十一月末に災害が起きたわけでございます。このため、来年の出水期までにいわゆる復旧期間が非常に短いということしの特色があるわけでございまして、できるだけ早く復旧するということがぜひ必要であろうかと考えております。したがいまして、ことしのそういうふうな特異性というのを考えまして直ちに被災状況の調査、それに応急復旧工法の策定等、迅速に行うよう現在指示しておるわけでございます。また、復旧に必要な災害査定につきましても緊急に実施する。そうしまして一日も早く復旧工事に着手しまして、早急に復旧を図るというふうに、現在最大の努力を払っておる次第でございます。
 次に第二点の、災害復旧工事は改良復旧でやるべきじゃなかろうかという御意見でございます。
 これにつきましては全く同感でございまして、昨年の十七号台風の後、私直ちに現地に行ったわけでございますけれども、やはり改良復旧をやっておるところは災害がないということで、できるだけ改良復旧をやる必要があろうかと思います。現在の災害復旧事業というものは原形で復旧するということが原則でございますけれども、それが不適当な場合には実態に応じた復旧を実施するというふうに現在やっております。特に被害が非常に大きい場合、復旧個所の再度災害を防止するという意味におきまして、単なる災害復旧だけでございませんでそれに改良費を加えて、たとえて申し上げますと災害関連あるいは災害復旧助成事業というものによりまして、抜本的な改良復旧事業というものを実施しておる次第でございます。
 しかしながら、これらの災害復旧の関連事業あるいは助成事業というものは一つの限度がございまして、総工事費に占める改良費の割合が原則として五割以下であること、しかも事業効果が大きいということが採択基準になってございます。しかしながら、激甚な災害が発生した場合におきましては、現在この基準を弾力的に活用するというふうにやっておりまして、改良復旧を大幅に促進しておる次第でございます。ことしも青森県、島根県の隠岐島などにおきまして、各地で激甚な災害が発生しておるわけでございますけれども、今後ともできるだけ改良復旧に持っていきたい、そういうふうに心がけて努力していきたいと考えております。
○瓦委員 この十六日、建設委員会で委員長を先頭にいたしまして、神奈川県、東京都、千葉県視察に出たわけでございますが、鶴見川の状況を視察いたしまして、委員長ことのほか御心配をしておられた件でございますが、現地の強い陳情も受けました。また飛鳥田横浜市長からも熱心な陳情をちょうだいしたわけでございますけれども、この鶴見川の様子を見まして、河川敷といいますか堤防部分で不法占拠の部分がございまして、自治体も非常にお困りである。もちろん国としてもこれは厄介な問題を抱えておる、改修工事のまさに妨げになるわけでありまして、ああいった状況で出水を見る、周辺に広く被害を及ぼすというようなことになりますと、これまさに人災でございます。
 こういう事例は全国的に見て多々あろうと思うわけでございますが、掌握しておるものは幾つぐらいありまして、どういう指導をしておるのか、このあたりの状況をお聞かせいただきたいと思うわけでございます。
○栂野政府委員 直轄区間内におきます不法占用ということでございます。一地区で三十戸以上不法占拠がある地区は約二十カ所ございます。それで、これに対してどういうふうな指導をしておるかでございますけれども、これらの不法占用につきましてはいろいろな歴史約な経過がありまして、その排除というものは非常に困難な問題がございます。しかしながら、地元公共団体の協力も得まして、現在影響の大きい区域から排除してきたところでございます。
 たとえて申し上げますと、鶴見川で申し上げますと栄町、それから安倍川の静岡市、江戸川では京成電鉄付近、白川の熊本、そういう地区におきましてはすでに相当の成果を上げているところでございます。
 それで今後でございますけれども、今後もやはりこれは国と県と市、いわゆる地方公共団体と一体となって、災害の大きい、その他も大きな影響を及ぼすおそれのある個所から重点的に排除を促進していきたいというふうに考えてございます。そうしまして、御指摘のようにそれが原因となって災害を誘発するような事態にならないように努めていきたいと考えております。
 なお、鶴見川におきましては、先生御視察のとおりでございますが、現在当面改修の支障となるそういう地区でございますけれども、主として横浜市鶴見区の潮鶴橋付近の不法建築というものが挙げられるわけでございます。これにつきましても、今後県、市、国一体となってその解決に、いろいろ問題はあろうと思いますが、努力していきたいというふうに考えてございます。
○瓦委員 大変な都市河川で、遊水地区並びに放水路の計画もあるようでございますが、まさにスプロールの典型を見るような感じでございまして、工事も厄介なことは承知するわけでございますが、地元の熱心な陳情を見ますと、また御努力も賜らなければならぬ、こういうぐあいに存ずるものでございます。
 さて、この千葉、東京、神奈川にまたがる東京湾岸道路につきましてお尋ねをしたいと思いますが、現地も見てまいりましたが、供用部分また工事中のところ、調査中のところ、こういったところを歩きながら見てまいりまして、非常に順調に工事も進んでおるようである。そしてまた、この事業を早く完成させることによって相当の交通の利便に供するものになるし、これは大事な道路であるなあということも実感を持って受けとめてまいったわけでございますが、ちょうど雨の中でございましたし、なかなか説明もよく聞き取れなかった部分もございますので、概況につきましてちょっと、これは局長からお伺いした方がよろしいでしょうか、お尋ねをしたいと思います。
○浅井政府委員 お答えいたします。
 御視察いただきました東京湾岸道路は、御承知のように東京湾周辺地域の諸都市を相互に連絡をしまして、これらの都市地域におきます交通混雑を緩和すると同時に、都市再開発を推進する基盤を確立する計画ということで打ち出されたものでございまして、現在この総延長は百六十キロございまして、起点が千葉県富津市から千葉市、東京都、横浜市を経まして、神奈川県横須賀市に至る区間でございます。この百六十キロの区間のうち、すでに百二十キロが都市計画決定をいたしておるわけでございますが、このうちの供用区間の延長は、現在千葉市から袖ケ浦町の間と、船橋市内、東京都の一部等を加えて、合計約七十キロが供用されておるわけでございますが、これはいずれも暫定断面による供用でございまして、最終計画としましては十車線ないし十四車線の計画になっておりますが、現在供用しておりますのは二車線、大部分が四車線というような段階でございます。また、事業化されております区間としましては、暫定断面による供用区間を含めまして、こういった拡幅中の区間を含めまして、約五十キロにわたっておるわけでございます。その重点は、成田空港との関連もございまして、東京−千葉間に重点を置いておるわけでございまして、なおそのほかの東京−横浜間あるいはその他残っておりまする区間につきましては、現在鋭意調査を進めておる段階でございます。
○瓦委員 きょうは、大変お忙しいところ、山田理事長、上前理事にお越しをいただきまして、先般も御案内をいただきまして、感謝を申し上げます。
 大変必要な道路でございまして、また視察をしてまいりますと、いろいろ御苦心も重ねておられるようでございます。沈埋トンネルにいたしましても、技術の粋を集めて取り組んでおるというような状況も拝見をさせていただいたわけでございます。これは工事も順調と伺っておりますが、計画どおりこれをこれからも鋭意やっていってもらわなければならぬ、取り組んでもらわなければならぬことでございますが、工事の上で妨げになる問題がやはりあろうかと思うわけでございますので、そうしたものがございますれば、また具体的に、こういう問題は厄介だけれども取り組んでおるというようなこともございますれば、あわせて御答弁を賜りたいと思います。よろしくお願いします。
○山田参考人 去る十一月一日に理事長に任命されました山田でございます。よろしくお願いします。
 お答えを申し上げます。
 一昨日は湾岸線の建設現場を御視察いただきましてありがとうございました。湾岸線につきましては、成田空港の開港にも関連いたしましてプレハブ工法を採用いたしまして極力工期の短縮に努めてまいりました結果、明年の一月に新千葉−浦安間が開通いたします。残余の区間のうち、箱崎にシティー・エア・ターミナルというのがございますが、箱崎と辰巳間、それから辰巳と新千葉間、これは五十四年度に完成いたします。それから羽田から辰巳に至る区間、それから浦安から高谷に至る区間、これが私どもの受け持っておる湾岸線の全区間でございますが、これは昭和五十六年度に完成する見込みでございます。
 湾岸線につきましては、実はただいま申し上げましたような工期で恐らく完成すると思っておりますけれども、そのほかの区間で約百五キロ目下建設中でございまして、こういう建設に支障のあることがあるかどうかという御指摘でございましたが、かつては用地対策というのが一番問題であったわけですが、いまのところは用地問題というのは大部分解決をいたしまして、むしろ各種の環境対策、これは環境対策は地域地域によって住民の要望が違いますから、バラエティーのある環境対策を組み合わせまして住民の要請に対応していきたい、こう考えておる次第でございます。特に阻害になるということではございませんが、一番意を使う必要があると、こういうことでございます。
 それにいたしましても、大体用地取得の手当てができましたので、一番問題になりますのは実は資金面でございまして、本年度も支出面で五十億、契約面で百九十九億余の補正をいただきまして大変感謝いたしておる次第でございますが、第八次五カ年計画が近く策定されると伺っておりますので、その中では資金面につきまして格別の御配慮をいただければ幸いと存じます。
 以上でございます。
○瓦委員 障害がないかという話をしましたら財源問題に参りまして、最後に陳情を受けるかっこうになりましたが、ひとつ大臣、またここで財源問題も顔を出しておりますので、よろしくお願いをいたしたいと思います。
 それで横浜港の例のベイブリッジでございますが、これまた現地で要望が強いわけでございます。局長、この見通しを伺いたいと思いますが、よろしいですか。
○浅井政府委員 横浜市内の主要幹線道路の混雑状況は、御視察いただきましたように非常に著しいものがあるわけでございますが、そのために国際港であります横浜港の港湾機能が支障を生じているということでございます。こういった港湾機能の向上を図るためにも東京湾岸道路の整備というものは必要不可欠なものだというふうに考えておるわけでございます。特に本牧埠頭と大黒埠頭とをつなぐ横浜港路橋、通称ベイブリッジと申しておりますが、この建設につきましては、その中でも特に急がれるものではないかというふうに考えておるわけでございまして、従来から鋭意調査を進めてまいったわけでございますが、これは東京湾岸道路の一環として調査を進めてまいったわけでございます。このところ調査の濃度を上げて早く設計を固めるところの努力をしておるわけでございます。何分、橋長にいたしましても八百六十メートル、しかもスパンが四百六十メートルというような橋でございまして、しかも湾口に設ける橋というようなことで、デザイン的にも十分関心を持たれておるわけでございまして、十分慎重に検討いたしておるわけでございます。
 そういうことで、こういう大規模な橋の調査は、普通本格的な調査を始めても二、三年かかるわけでございますが、そういうようなことで非常に急がれているという事情もあります。したがいまして、第八次道路整備五カ年計画におきましてこの調査を急いでまとめまして、その事業化を図りたいというふうに考えておるわけでございますが、大体二年ぐらい、二年を待たずして調査を終わるというようなぺースで進めたいというふうに考えておるわけでございます。
○瓦委員 時間が参ったわけでございますが、最後に要望をいたしておきます。
 昨今公共事業が非常に大きな関心を集め、また慎重に取り扱っていただいておるわけでございますが、どうも昨今の紙面で会計検査院並びに住宅公団の問題、大臣も日ごろ頭の痛い問題でなかろうか、幹部の皆さん方も日ごろ注意をしておりましても頭の痛い問題だろうと思うわけでございますが、常に注意を払っていただきませんと、なかなか強力な体制もしけないというようなこともあろうかと思います。ひとつ鋭意御努力を賜りたいということをお願いいたしまして、質問を終わらせていただきます。
○伏木委員長 福岡義登君。
○福岡委員 建設大臣にお伺いしたいと思うのですが、ここ数日来、先ほど瓦さんのお話にもありましたように、新聞紙上をにぎわしているいわゆる会計検査院の接待問題についてであります。
 事実関係につきましては大筋においてお認めになっておるようでありますし、時間の関係もありますのでここでは質問を省略しますが、今回の問題は非常に残念な出来事であると言わざるを得ないと思うのであります。大臣としては一体今回の問題をどのように受けとめておられるのか、お伺いしたいのであります。
 続けて質問があります。第二のお尋ねしたい点は、常識を超えた接待をしておるのは、何か問題があるから検査に手かげんを加えてもらいたいためだという指摘があるのでありますが、もしこれが事実とすればこれは大変な問題でございますが、この点についてどうお考えになっておるのか。
 第三の質問は、問題の解決と今後の対策についてであります。今回の問題は建設行政に対しまして大きな国民の不信を買ったわけであります。信頼を回復するためには何らか具体的な対策というものが必要だと思うのでありますが、信頼回復のためにどう対処されようとしているのか。同時にまた、将来かかる問題が起きないようにするためにはどういうことを考えておられるのか。
 以上、今回の問題をどのように受けとめておられるのか、あるいは第二番目の常識を外れた接待をしておるのはなぜか、今回の問題の解決策と今後の対策、以上三点について、建設大臣からお伺いしておきたいと思います。
○長谷川国務大臣 第一点につきましては早速調査を行わせましたし、また接遇の行き過ぎがあったことは非常に遺憾に思っておる次第でございます。今後再び疑惑を招くことのないような対策を講じてまいりたい、このように考えております。
 二点といたしまして、接遇によって検査に手かげんをしてもらおうというようなことは全くございませんでした。これだけは御了解をお願い申し上げたいと存じます。
 第三点でございますが、建設省としては、今後接待等は一切行わないということにいたしまして、今後再び疑惑を招くことのないよう、地方建設局等を厳しく指導してまいる所存でございますので、ぜひとも御了解を賜りたいとお願いを申し上げます。
○福岡委員 住宅公団の問題もここ二日ほど新聞に出ておるのでありますが、いずれも建設省の関係でございます。これも中身はここでお伺いいたしませんが、新聞に出ていることがそんなに間違っているとは思いません。住宅公団の総裁としては、一体どういうように今回の事件を受けとめておられるのか、また対策を考えておられるのか、お伺いしたいと思います。
○澤田参考人 ただいま御質問の事件、まことに遺憾なことでございまして、申しわけないことだと存じております。
 事実は、職員が二人次々と逮捕された、その内容は報道されておるとおりと、間接でありますが聞いておりまして、現在それは司直の手において調査が続行されておるのでありますが、私どもといたしましては、御承知のような現在の公団の置かれております業務の重大性また困難性、先生方からも御指摘の各種の問題を抱えておる公団が、この時期においてこういう事件が摘発されたということにつきましては、衷心から残念に思い、また国民にもおわびしなければならぬと考えております。常々公団といたしましては綱紀粛正については厳重な注意をいたしておるのでございます。それがこういう事件を見ましたことについては、一層心を引き締めまして今後絶対にこういうことのないように、実は十六日付で、最初の職員が逮捕されたときに早速綱紀粛正の厳重な通達を出しておるのでございます。その後にもう一人逮捕されたということで非常なショックを受けておりまして、私といたしましても、現在の諸問題を抱えて懸命な努力を公団全体としていたそうという出ばなにこういうことが起こりまして、まことに残念にかつ申しわけなく思うわけでありますが、今後の綱紀の厳正な維持ということについては全力を挙げてまいりたいと考えておる次第でございます。
○福岡委員 これらの問題はいずれ機会を得ましてわれわれとしても意見を述べたいと思いますが、きょうのところは当面起きております問題の適切な解決と信頼回復のための適切な処置というものを強く要望しておきたいと思います。
 次は、本四架橋問題についてお尋ねをしたいのでありますが、十一月四日の閣議におきましていわゆる三全総が決定をされたわけでありますが、この中で、「本州・四国連絡ルートについては、当面、早期完成を図るルートとして児島−坂出ルートに道路・鉄道併用橋を建設することとし、」こう書いてあるのでありますが、これは、さきに決定を見ております本四架橋については一ルート三橋という、その中の一ルートということだと思うのでありますが、そのように考えてよろしいですか。
○下河辺政府委員 お答えいたします。
 第三次全国総合開発計画におきましては、ごらんいただきましたように全体計画とここ十カ年間の計画に分けて書いてございますが、ここ十カ年計画として、本四を結ぶルートとしては当面児島−坂出ルートとするということで、一ルート三橋という関係大臣の申し合わせに沿ったものというふうに理解しております。
○福岡委員 そうなりますと、このAルート、神戸−鳴門関係では大鳴門橋、それからEルートの尾道−今治は因島大橋と大三島橋、三橋、この十年間にはAルートとEルートについては、他の橋については全然やらないということなのかどうか、そこのところを……。
○下河辺政府委員 三全総の審議の過程におきまして同様の御議論をいただきましたが、そのときの国土庁の考え方といたしましては、尾道−今治ルートにつきましては現在すでに二橋建設しておりますが、引き続き地域開発橋として建設することについては、建設省あるいは運輸省においていろいろと検討をいただきたいということを考えております。
 それから明石−鳴門ルートにつきましては、現在御承知のように大鳴門橋の建設をしておりますが、実はこのルートについては新幹線問題が一緒に固められなければならない事情にございますけれども、第三次全国総合開発計画におきましては、七千キロという新幹線整備法によります基本計画全体につきましては、どうも今日の経済情勢の不安定さから確たる方向づけをすることができませんで、今後の検討事項ということにいたしましたので、Aルートの新幹線問題につきましても、今後鋭意検討の上結論を得て、その結論によって処置したいというふうに理解しております。
○福岡委員 そうしますと、このDルートの鉄道併用橋という関係といまおっしゃった神戸−鳴門の新幹線との関係ですね。それではこの児島−坂出の鉄道併用橋というのは、新幹線計画ではなくて在来線のという意味なのですか、どうなんです。
○下河辺政府委員 児島−坂出ルートにつきましては、御承知のように鉄道道路併用橋でございますが、中心は在来の船舶による国鉄の輸送を在来鉄道型のものに切りかえたいということが主眼でございますが、場合によってはやはりAルートと同じように新幹線を入れることもあり得べしということにしておりますが、現在では新幹線をどうするという態度は最終的には決まっておりません。
○福岡委員 大体わかりましたが、Aルートの場合はEルートに比べてちょっと事情が違うと思いますけれども、この本四ルートとして完成はできないにいたしましても、島嶼部の開発という立場から今後積極的な計画を進めていただきたいということを、ここでは要望しておきたいと思います。
 そこで、このDルートの着工までの諸手続についてお伺いしたいのであります。
 具体的にお伺いいたしますが、環境アセスメント関係なんでありますが、公団の評価案というものが近く策定をされて、それが公表され、以下一定の手順を踏むということに聞いておるのでありますが、この公団の評価案というものはいつ縦覧の公示をされるのか、これが一つであります。それから縦覧の期間はいつからいつまでを考えておられるのか。それから縦覧の場所は何カ所ぐらい、どこどこを考えておられるのか。それから当然説明会が持たれるわけでありますが、この説明会はいつどこで行おうとしておられるのか。それから、縦覧、説明会と続くわけですが、最後に意見書の提出ということになるのでありますが、意見書の提出期限はいつまでなのか。
 以上、具体的にお答えをいただきたいと思います。
○尾之内参考人 お答えいたします。
 私ども七月二十日に環境庁並びに建設、運輸両省からこの評価につきましての基本指針、技術指針をいただきまして、今日まで準備いたしました。ようやくでき上がったわけでございます。
 この十一月十九日に縦覧の公示をいたしまして、二十二日から縦覧に供するわけでありますが、縦覧期間は三週間と考えております。縦覧の場所は、それぞれ両県にわたりまして六カ所ずつでございます。その間に説明会を開催いたします。これは十二回予定いたしております。三週間の縦覧を経まして、後一週間置きまして、四週間の期間の中におきましてそれについての意見を聴取するということで、意見の提出の期限は縦覧を開始してから四週間ということになっております。さような手続でこれから進めてまいりたい、かように考えております。よろしくお願いいたします。
○福岡委員 いま縦覧の場所が十二カ所とおっしゃいましたね。具体的な場所はどういうようにお考えになっておるか知りませんが、できるだけ広く縦覧の場所を考えていただきたい。私どもが仄聞しておるところによりますと、縦覧の場所というのは岡山県庁、香川県庁、倉敷、坂出市以下、こうなっておるのですが、現地の要望によってはこの十二カ所の縦覧個所数をふやしていただきたい、こういう要望をしておきます。それは県なり市と十分相談をしていただければ、あるいはされておると思いますが、もう少し場所をふやしてもらいたいという声も聞くものですから、その点をひとつ検討していただきたい、こう思います。
 また同様に、この説明会なんですが、これも仄聞するところによりますと、岡山県側で三カ所、六回、それから香川県側で六カ所、六回、こういうように聞いておるのでありますが、この説明会の会場あるいは回数というものも、もう少しきめ細かく、ある人に言わせますと、この説明会の会場が偏っておる、関係地域に十分うまく配置していないという意見も聞くものですから、この説明会場の岡山県三カ所、六回、香川県六カ所、六回というものをもう少し広げて考えていただきたい、こう思うのです。
 それから、さっきおっしゃいました意見書の提出期間は公示の日を含めまして四週間と言われましたが、そうすると三週間説明会その他でかかって、一応縦覧、説明会が終わってから数えると一週間しかないですね。一週間の間に意見書をまとめ切れるかどうかという問題があると思うのですね。ですから、この意見書提出の期限は、おっしゃったあれからいきますと十一月二十二日に始まって十二月十九日まで、こうなるわけですね。その中身を見ると、申し上げましたように、説明会が終わってから計算すると七日しかない。この七日は少し短いのじゃないか、こう思いますけれども、延ばしてもらうことができるのかどうか、お伺いしたいと思います。
○尾之内参考人 ただいまお話しの説明会の会場、数でございますが、これ私どもいろいろ県と関係の市で御相談いたしまして、このぐらいが一番よかろう、時間的にも場所的にも比較的皆さん集まりやすいところを選んだはずでございます。ただ一つ、多いか少ないかという議論につきましてちょっと申し上げておきたいのは、福岡先生御承知のように、実はこの個所につきましては、四十八年以来私ども建設局事務所を置きまして、地元におきまして工事計画あるいは環境問題等常にいろいろお話し合いをしておるわけでございます。今日新たに初めてお話しするということも若干あるかと思いますが、大部分の問題はいままで折に触れてそういう会合を持ちまして説明いたしておるわけでございます。引き続き工事が始まりましても同様な機会というものは持ち続けなければならぬと思います。形式的にはいま申しましたような回数、場所を選んでおりますけれども、私どもはこれまでもしばしばそういう集まりを持っておりましたから、かなり御理解いただいておると思っております。
 でありますから、やってみまして、どうしてもその機会に説明を聞けなかったというような方があれば、またお示しのように県、市と相談いたしまして誠意を持って御説明することも考えてみたいと思いますが、いまのような事情でございますから、いまのところは大丈夫だろうと考えております。
 それから、意見の提出でございますが、これも最後の一週間に出すということじゃございませんので、最初の週、つまり三週間の期間にももちろんお出しいただくわけでございますし、すでにそれぞれの地域でいろいろな問題把握はしておられると考えておりますので、大体大丈夫じゃないかと考えております。それから、もちろんこれは県、市も全部出すわけでございます。県、市からも御意見をいただくわけでございますから、そういうところでいろいろ集約されておりまして、なおこういうことが落ちているのじゃないかということはいろいろな立場で考えていただけると思いますから、普通こういうものの手続として私は期間的に決して少ないとは考えておりません。しかし、これは長いおつき合いで仕事をしていくわけでございますから、十分御意見は拝聴したいと考えております。どうぞよろしくお願いいたします。
○福岡委員 確かに十一月二十二日から十二月十九日まで四週間あるわけですね。ところが、説明会が終わってからは一週間しかない。一週間というのは、県とか市とかの役人あるいは職員が専門的な立場からいろいろまとめていくというのはできるかもしれませんが、地域の住民の場合は会合を開いたりいろいろなことをやるでしょうから、一週間では常識的に考えてみても実態的に考えてみても少し短いんじゃないか、説明会が終わってから一週間というのは。だから、せめて十日とか二週間とか、ここのところはどうしても一週間は変更できないんだということもないと思いますから、少し弾力性を持って検討していただきたいと思いますが、いかがですか。
○尾之内参考人 私は大丈夫だと考えておりますけれども、それから二、三日どうしてもおくれるというものにつきまして、それほど別に違反とか何かという問題ではございませんから、気持ちの上では弾力性を持たしてやりたい、かように考えております。
○福岡委員 善処を要望しておきたいと思います。
 そこで問題は、出てきた意見をどう取り扱うかということなんですが、聞きおくということも一つの処理の仕方だ、積極的に取り上げて計画の中に織り込んでいくというのも処理の仕方だと思うのであります。従来ややもすると、意見書は出してみるけれども余り尊重されないということが過去にあったと思うのですが、今回は出てきた意見書を一体どういうように取り扱おうとされておるのか。私どもはできれば、公団の案が縦覧され説明されるわけですから、それに対してこういう意見が出てきたというものもやはり関係者に周知させるように、他の、場合によっては第三者の意見なども出てくる場合もあると思うのです。ですから、そういう出てきた意見書を尊重するという前提で、それを縦覧という手続になるのかどうか知りませんが、関係者に広く知らせるということもまた必要じゃないか。簡単な問題は、計画の中へ取り入れて処理ができるというようなものはそういう必要もないでしょうが、相当大きいものが出てくる場合も予想されるわけですから、そういうものについては一応関係者に周知させて、またそれに対する意見を求めるというようなこと、必要ならばその意見書に対して公聴会を開くというようなこともあっていいのじゃないかと思います。最終的に計画を変更する場合もあるのじゃないかというように思いますけれども、意見書の取り扱いについてどう考えておられるのか、お尋ねしたいと思います。
○尾之内参考人 出てまいりました意見は、もちろん取り入れるべきものはできるだけ取り入れなければならぬというために聞いておるわけでございますから、そういう努力をいたします。
 大まかに国の方から私どもにいただいております基本計画、そういうものに関係するような問題でございますと、もちろんこれは簡単な問題ではございませんが、いろいろ出てまいります意見の中で、さしあたり処理できるものと、工事しながら長く調整しなければならぬもの等いろいろなものがあろうかと思います。それらは国との関係あるいは県との関係、市との関係、そういう形でそれぞれ解決していかなければならぬと思いますが、何分これから縦覧、意見を求めまして整備するわけでございますので、まだ余り予測的なことは申し上げられませんが、環境庁の基本指針の中には、必要な場合には公聴会も考えるということも書いてございます。やってみました上で適切な判断をいたしたい、かように考えております。
○福岡委員 意見書が出てきた段階で、われわれもまた取り扱いについての意見を必要によって申し上げたいとも思いますが、出てきた意見書を尊重していただくということをここでは要望しておきたいと思います。
 環境庁にお尋ねをしたいのでありますが、あした、お聞きのように公団のアセスメントの案が公示されるわけであります。環境庁としては、公団の案を審査されるのに一体どのぐらいの時間を必要とするのか。さらに、審査の姿勢といいますか、どういうお考えでやられるかということでありますが、審査の結果いかんによっては、架橋そのものを取りやめるというような場合もごく常識的に言えばあるのじゃないか。いままでいろいろやってきた結果、架橋という大筋についてはもう問題はないのだ、個々の環境に及ぼす影響というようなものを審査して、部分的な計画変更その他になるという姿勢というか方向なのか、審査される立場からの御見解、その辺についても聞かしていただきたい。
○大塩説明員 お答えいたします。
 先ほど来お話ございましたように、環境庁といたしましては近く評価書案をいただきますとともに、審査に入るわけでございます。この場合の見通しでございますが、先ほど来お話ございましたように、縦覧、説明会等評価書案の内容の周知が行われて、それに基づいて地域住民の意見、関係自治体の意見が提出されるとともに、それに対する公団の措置が検討されるわけでございます。そういった過程とにらみ合わせて、環境庁の審査が進行するわけでございますが、私どもといたしましては、先ほど来お話がございました環境保全上の措置を特に事業に反映させることに重点を置いています観点から申し上げますと、そういった手続が終わりました段階で環境庁の意見が取りまとめられることになります。したがいまして、環境庁といたしましては、全庁的な体制でこの問題に取り組むわけでございますが、先ほど来申しておりますような若干の不確定要素がございますので、この審査に必要な期間等については、現時点では申し上げかねる次第でございます。
 環境庁の姿勢はどうかということでございますが、公害の防止、自然環境の保全の観点から必要な意見を申し上げることはもちろんでございますけれども、この事業の実施に当たりましては、本年七月環境庁としては実施に当たっての基本的な指針を出してございまして、その中で基本的な考え方を明らかにしているわけでございます。
 その内容は、事業を実施するに先立ちまして、その事業を行った場合に及ぼす影響の内容等についての調査検討結果を公表するとともに、それに対する地域住民等の意見を聴取し、それに対して環境保全上の措置に反映させるということが、基本的な考え方でございます。
 したがいまして、私どもといたしましては、環境保全上の観点からの問題の重要性をまず確認することが前提でございまして、その結果によりましては、先ほど来お話がございましたような計画の一部見直しなどの問題も出てこようかと思います。特に国立公園にかかる部分につきましては、自然環境保全審議会の審議が予定されておりますので、そういった審議の結果を踏まえまして環境庁の意見を取りまとめることにいたしたいと存じております。
○福岡委員 おおむね建設省としても本四公団としても大体の予定というものがあると思います。いま環境庁からお話が出ました不確定要素もあるでしょうが、建設省なり公団としてはいつごろまでに環境アセスメントの審査を終えようとしておられるのか、環境庁にどういう希望をしておられるのか、その辺のめどを一応聞かしていただきたい。
○浅井政府委員 ただいまお話がございましたように、これからの問題として、環境関係につきましては、ただいまのアセスメントについて環境庁あるいは地元から出ました意見を踏まえて計画を固める作業があるほかに、環境庁に対しては、この地域が瀬戸内海国立公園特別地域になっておりますので、自然公園法に基づく協議が必要でございまして、環境庁では審議会を開いていただいてこの関係の協議をして、この辺もクリアにしていただくことも必要でございます。
 そういったことで、これらの審議についてはかなり時間がかかると考えておりますが、私どもの希望といたしましては、年度内着工を現時点では目途に努力しているわけでございまして、できればそういう形に持っていきたいと考えているわけでございます。
○福岡委員 そこで、工事中にいろいろ問題が起きることが予想されるわけです。海底無線発破工法というのがあるそうですね。これは海底にダイナマイトを仕掛けておいて上から超音波を出して自動的に爆発させるという装置なのだそうでありますが、これはここへ投書も実は来ておるわけです。いろいろの関係者は関心を持っておるわけです。そこで、ちょっと角度が変わるのですが、水産庁がお見えになっておると思いますのでお伺いしたいのです。
 水産資源保護法の第五条に漁法の制限というのがあります。これは漁法の制限ですからこっちには及ばないかもしれませんが、要約して申し上げますと、水産動植物の採取に当たって火薬類を使ってはならぬ、こういう規定がある。これは魚族あるいは水産植物を保護する目的でやられておるのですが、今度の本四架橋では魚をとるために使う火薬の量に比べれば何十倍何百倍の多量の火薬を使うと思うのですが、もしこの海底無線発破工法が使われた場合、水産資源にどういう影響を及ぼすか、水産庁としての御見解をお伺いしたい。
○鶴岡説明員 いま先生から御指摘ありましたように、水産資源保護法は、漁業の永続生産という立場から稚魚とか幼魚まで一括漁獲するような爆発物を利用しての漁法を制限しているわけでございまして、一般の海底工事に伴う爆発物の使用を規制しているものではございません。
 ただし、海底工事に伴う水中発破につきましては、水産資源に影響を及ぼすことは明らかでございますので、私どもとしてはできる限り行わないことが望ましいわけでございますけれども、現在計画されております本四架橋に伴います海中土木工事につきましては、現段階の技術ではどうしても発破を使用しなければならない場合がある。しかし、使用する場合につきましては、海中での実験等いろいろ研究も重ねておるようでございまして、穿孔方式といいますか、一番被害の起こらない方式でやるということも聞いております。また極力使用海域を限定して水産資源に影響を及ぼさない方法でやっていただくということで、環境方面と十分連絡をとっておるところでございます。
○福岡委員 どのくらいの発破をお使いになる予定ですか。
○尾之内参考人 その前に、最初に申し上げましたことを一つ訂正させていただきたいと思います。
 縦覧場所六カ所、六カ所と申しましたけれども、香川県側は五カ所でございます。説明会は六回ずつやります。謹んで訂正させていただきます。
 ただいま発破の量はどのくらいかという御質問がございましたが、一番多いのは、児島−坂出ルートでは南北備讃瀬戸大橋でございます。ここで、つり橋の橋脚それから綱を定着するアンカー、それによって量がそれぞれ違います。
 たとえば多いもので申し上げますと、三千キロ級のものを十九回くらいやるものもございます。少ないもので申しますと、十キロないし二百キロくらいのものを何回かやるもの、また五百キロくらいのものを三十数回やるもの等いろいろございます。場所とその下の地盤によりまして違いますので、そういうふうな量を考えております。
 以上です。
○福岡委員 お聞きのとおりであります。これだけの火薬を水中で爆発させるわけですから、水産資源保護法の五条に、想定してこういう条項を起こしたスケールと比べ物にならぬほどの多量の火薬を使うわけです。これは大変なことになると思うのですが、水産資源を保護するという立場から、あるいは環境を保全するという立場から、今後十分検討していただきたい。
 これは一つの例なのでありますが、こういうように工事中にまだわれわれが知らないいろいろな問題が発生するのじゃないか、そういうことが考えられる。恐らく水産庁もあるいは環境庁も、工法の細部に至るまでは技術屋ではないし、わからぬ点もあると思うのですが、そこは公団側並びに建設省としても、工事を施行するに当たって環境破壊をしないような最大限の配慮をしていただきたい、影響を最小限にとどめるような工事施行の段階での御配慮を強く求めておきたいと思います。
 さらに、大きな仕事でありますから、工事をやる従業員の労働災害についても相当危険が予想されるわけであります。労働災害が発生しないように十分な御配慮をお願いしておきたいと思うのであります。
 さて、時間もありませんので先を急ぐのでありますが、問題は、橋がかかった後どうなるかということであります。幾つかの問題があると思うのでありますが、三全総で四国の西南地区のことが書かれておりますけれども、そういう問題もあるし、あるいは架橋によって陸上輸送、海上輸送あるいは港湾荷役というようなものなども相当大きな変化があると思うのでありますが、通産省としては架橋後の産業構造はどういうことを想定されておるのか、それをお伺いしたい。
○日下部説明員 お答えいたします。
 私ども、産業構造全体を扱っておるわけでございますが、その過程で、日本経済全体の産業構造だけでなくて各地域と申しますか、全国を八地域ぐらいに分けまして、それぞれの産業構造が将来どうなるのかというようなことを検討しつつあるわけでございます。本四架橋の関係では四国地域ということが問題になるかと思いますが、これにつきましては、とりあえず四国全体の大体の感じというのをいま出しつつあるわけでございますけれども、その中で本四架橋の問題は特に大きな影響があり得るわけでございますので、それにつきましては、私どもとしては来年度本格的な検討を産業構造全体に与える影響という観点からやっていきたいという方向で、いま予算要求等もしておる次第でございます。その過程においていろいろな問題を広く把握しながら、産業構造審議会の分科会の場でしかるべき報告といいますか答申といいますか、そういうものを得たいと私どもは考えております。
○福岡委員 運輸省にお尋ねしますが、さっき言いました海上交通、陸上交通、交通運輸関係を含めまして、架橋後どのような変化が起きると想定されておりますか。
○佐々木説明員 お答え申し上げます。
 本州四国連絡橋が完成いたしますと、従来海上輸送とか航空機の輸送という非常に気象条件に左右されやすい輸送手段でありましたものが、道路なり鉄道ということで一貫した輸送が可能になるということで、従来の積みかえであるとか乗りかえといった不便がなくなりますし、それから輸送時間の短縮あるいは費用の節減というような効果が期待されるという面では、サービスが非常によくなるということ、もう一つは輸送力が非常に拡大してくるということで、交通体系の改善のみならず、四国地域の産業なり生活の向上発展に非常に寄与すると考えております。
 それで、本四架橋が完成した後にどういうような輸送の流れになるかということでございますけれども、かつて三ルートを並行してつくるというような前提の時代におきまして、機関別、地域別の客貨別輸送量の想定をやったことがあるわけでございますけれども、その後経済情勢が非常に変化してきたということと、もう一つは、三全総がごく最近できましたので、その辺を踏まえまして現在新たな観点から本四公団の方でそういった作業の見直しをしておるということでございます。私ども運輸省といたしましては、そういう輸送需要の見通しの見直しを踏まえて、必要な鉄道施設の整備とかその他の交通体系の整備を図っていきたい、こういうふうに考えております。
○福岡委員 労働省にお尋ねいたしますが、これも将来計画その他基礎になる諸計画がないために明確には言えぬと思うのですが、この架橋によって雇用構造にどのような変化が起きることを想定されておるか、お伺いしたいと思う。
○白井説明員 お答えいたします。
 先生おっしゃいましたとおりで、通産、運輸のおっしゃいましたような輸送量その他の計算が出たところで明確に立てていかなければならないと思っておりますが、交通の効率化その他が図られることによって、産業構造の変化に伴って雇用構造の変化が起こってくると思っております。
○福岡委員 重ねて労働省にお伺いいたしますが、相当数の者が転職を余儀なくされることが考えられる、あるいは場合によっては失業者が出ることも考えられる、それらの対策はどうお考えになっておりますか。
○白井説明員 これらの見通しにつきましてもいま申し上げたとおりでございますが、まず架橋により産業構造の変化等が起こることによって失業者が出ないように措置するということが先決でございますが、そういうことにつきまして関係省庁の御協力をお願いするとともに、不幸にして離職者が出た場合には、現在ございます雇用保険制度その他を活用して対処してまいらなければならないと考えております。
○福岡委員 建設大臣にお伺いしたいと思うのでありますが、ある意味では苦言になるかもしれない。単に建設大臣ということよりも本四連絡橋旅客船問題等対策協議会の会長という、政府を代表して問題の窓口責任者になっておられるという立場も含めてお伺いするのですが、いまお聞きのように、橋はあした十九日に環境アセスメントの公団の案を公示するというところまで来ている。ところが、地域の産業構造であるとか雇用問題であるとか運輸交通とかいうようなものについては、お聞きのとおり前に出ていないわけです。これは本四架橋だけではなくて、ダムの建設の場合だって、あるいはそのほか高速自動車道路を建設するに当たってもそうなんです。何のために橋をかけるのか、何のために道路をつくるのか。地域住民あるいは日本国民全体の生活を向上させるためにつくるのである、われわれはそういうことだと思うのでありますが、一番大切な問題がいまから検討されようとしている。橋の計画と相当ずれがある。橋をかければ交通関係にはどういう変化が起きるだろう、それの対応はこういうようにするのだ、あるいは失業者が出る、転職者が出るだろう、職業訓練はこうしてこういうように完全雇用をしていきたいというような構想ぐらいは本四架橋計画と同時に出なければならぬ筋合いのものなんだ。お聞きのとおりそれらが非常におくれておる。一体どうお考えになるのですか。
○長谷川国務大臣 本四架橋の建設は、住民及び四国、本州というような地域に住んでおられる方々の利便のためにもつくられ、国全体の上から見てこれが将来に最も大きな好影響を及ぼすものになるであろうという上に立って大きな資金を投ずるわけでありまして、でありまするから、いま伺っておるとまだそれができておらないじゃないかというようなお話でございますけれども、一応つくるかつくらないか、アセスメントの方はどんなぐあいになるかという、やっといまここまで来たところであります。したがって、そういう基本的な問題につきましては、いろいろな論議が今日まで交わされておることだけはもう間違いがございません。これをつくって四国方面の産業構造というものがどういうようになるであろうか、あるいは本州−岡山なら岡山県につきましても、構造にどういう変化が来るであろうかというような点についても十分に論議はされておるところでございますが、まだその発表が済んでおらないというようなことでございます。いずれにいたしましても、それらの発表が完全にそれにマッチするような点を明らかにしてまいりたい、こういうふうに考えております。至急にそれらの面と打ち合わせをいたしまして発表するようにいたします。
○福岡委員 ぜひいま建設大臣のお話のとおり促進をしていただきたいということを強く要望しておきたいと思うのです。
 そこで、いろいろ問題が発生することが予測されるわけでありますが、いま直ちにそのすべてを内容まで予測することは困難だと思うのですが、発生する問題は責任持って解決をするという基本姿勢だけは大切だと思うのです。政府の方の態度ですよ。ここで場合によっては特別立法、さっき雇用問題では雇用保険などを活用いたしましてというお話がありましたが、既存の諸制度あるいは現在の立法の範囲では救済できないものも予測できるんじゃないですか。場合によったら特別立法を必要とするかもしれない、新たな手法を考えなければならぬ場合もあると思う。
 そこで、いま具体的に政府との間に話し合いが持たれておりますのは、例の海員組合でありますとか船員関係ですね。あるいは総評の関係であるとか、いわゆる雇用問題が相当大きな問題になっておる。具体的にいまどれだけの雇用構造その他に変化があるかということはお聞きのとおり予測できぬのですが、少なくとも転業する者については転業準備その他しなければならない、あるいは教育もしなければならない、失業する者についてはその失業救済もしなければならぬというような問題点があると思うのでありますが、そういったような基本的な問題についても着工までに関係者と話し合って合意に達していただきたい、こう思いますが、いかがですか。
○浅井政府委員 御指摘のように、架橋によって旅客船あるいは雇用問題等にかなりな影響があるということは、すでに公団におきます調査でも明らかにされておるわけでございまして、これに対する対策は、先ほど大臣からも御答弁ありましたように、現在学識経験者を含めた対策懇談会その他港湾・陸上運送関係雇用問題等協議会等におきまして鋭意中身を詰めておる段階でございます。すでに懇談会等は七回の会合を重ねておりますし、雇用問題等協議会につきましても中央協議会を含めて前後五回ばかり開いております。
 そういうようなことでいま中身を詰めておるわけでございまして、今後鋭意そのピッチを上げまして、こういった問題についての影響を明らかにして、これに対する対策、措置、救済の手法、そういったものをはっきりさせた上で――立法等について御指摘がございましたが、またそういう御要望も聞いております。これらにつきましては、いずれにいたしましてもこれらの協議機関で得ました結論を踏まえて処置した上で着工に踏み切りたいというふうに考えておるわけでございます。
○福岡委員 ぜひそうしていただきたいという要望をしておきたいと思います。
 次は、架橋が終わったならば、四国なりあるいは瀬戸内海の島々にいろいろ中小企業があるわけでありますが、本土から大企業が乗り込んできて中小企業は大きく圧迫されるんじゃないかという心配をしておる向きもあるわけです。これは一般論として、ぜひ地場の中小企業を守るということはひとつはっきりしておいてもらいたい。
 特にバス企業など、たとえば淡路島におきましてもあるいは因島におきましてもあるいはまた四国におきましても、バス企業が本土に比べると規模は非常に小さくやっておる。橋がかかることによって大手のバス会社が乗り込んでいって地場のバス会社と競争することになれば、やはり小さい方が負けるということになるので、そういう面についても特段の御配慮をいただきたいと思いますが、建設大臣、どうお考えになりますか。
○長谷川国務大臣 申し上げるまでもなく、産業構造という点については大きく変わっていくだろうということは想像されます。しかし、それによって地元の中小企業が圧迫されるというようなことは、私はいま現在は考えておりませんけれども、そのようなことがあるとするならば、これらの諸問題は、大企業の進出についてはいろいろな法律もございますので、これらを十分検討を加えまして今後措置していきたい、こう考えます。
 さらにバス問題につきましては運輸省の方からひとつ……。
○阿部説明員 バスの問題につきまして若干説明させていただきます。
 淡路島には淡路交通株式会社一社ございまして、バス事業を全島的に運営してございます。昨年実績で申し上げますと、一年間で約九百万人を超える輸送人員がございますし、車両数約百五十両、従業員四百三十六人という現状でございます。われわれ基本的には、島内の基本的な交通施設としてバス事業を今後とも維持していく必要があろうかと考えております。橋によって具体的にどのような影響が生ずるかということにつきましては、現在公団で御調査いただいております運輸動向その他を踏まえまして十分検討してまいりたいと思いますが、バス事業がたとえば路線設定するといったようなことにつきましては、当然道路運送法等の申請等ございますし、そういう際に地場の影響といったことも十分考慮してやっておるのが実情でございますし、将来的にもそのような問題が起これば、私どもといたしましては当然地域産業といった観点からの輸送への対応、その影響ということも大前提として考えまして処理する考え方でございます。
○福岡委員 最後に、地方財政の問題についてお伺いして終わりたいと思うのです。
 まず、出資金関係についてお伺いしたいのですが、鉄道部分は全額政府出資、これは問題ないのですが、道路関係は国が二で地方公共団体が一の割合で出資しておるわけですね。五十一年度末で政府が約百七十二億円、地方公共団体が六十六億八千万円出資しておることになっておるわけです。今後この出資をさらにふやされるのかどうか、これが一つ。
 もう一つは、本四架橋に伴って関連道路の整備でありますとか道路以外の地域整備をやろうとすれば、地方財政に相当負担がかかってくるわけです。ですから、できるだけ負担がかからぬように配慮していただきたいということなんでありますが、その辺について簡単にお答えをいただきたいと思います。
○浅井政府委員 本四公団に対します出資は、当初国と地方の割合は一対一の出資でいったわけでございますが、その後地元の経済情勢その他いろいろ勘案いたしまして、現在は国が二で地方が一という形になっておるわけでございます。
 今後これを変えていくかというようなお話かと思いますが、これにつきましてはそういった過去の経緯もございますし、やはりこういう形で当面はいかなければいけない。
 将来の問題につきましては、何せこれは長い、十年もかかる仕事でございますので、その間の経済情勢等を勘案して考えなければならぬことはあるいはあるかもしれませんが、その辺は現時点では考えておりません。
○福岡委員 終わります。
○伏木委員長 井上泉君。
○井上(泉)委員 非常に時間が少ないので、これは十分な質疑ができないと思うのですが、まず最初、会計検査院にお尋ねするわけですが、松尾第三局長お見えになっておるのですが、建設省関係の検査員というのは一体何人ぐらいおりますか。
○松尾会計検査院説明員 お答えいたします。
 建設省関係は第三局の建設検査一課、二課、三課とありまして、建設省の直轄工事は一課、二課で分担しております。
 人員は、一課が二十九名、二課が二十四名でございます。
○井上(泉)委員 それで、それ全部技術屋ですか。
○松尾会計検査院説明員 技術屋もおりますけれども、一般の事務系の職員もおります。
○井上(泉)委員 その比率は。
○松尾会計検査院説明員 比率は、ちょっといま記憶しておりませんが、大体本院全体では約一割でございますが、建設一課、二課についてはかなり高いと思っております。
○井上(泉)委員 一割というのは技術屋が一割ですか。
○松尾会計検査院説明員 はい。
○井上(泉)委員 二十何人というのは、これは検査に行かれるのは技術屋が中心ですか、それとも事務系統の者が中心ですか。
○松尾会計検査院説明員 技術屋、事務系統区別しておりません。全部同じような検査の傾向でございます。
○井上(泉)委員 それで会計検査院が検査を、いわゆる工法その他にいろいろ不正と言ったら悪いですけれども不良な工事個所が発見されるという場合には、これは直すのは業者が直すような仕組みになっておるのじゃないでしょうか。
○松尾会計検査院説明員 工事につきまして不良工事があった場合には、不良工事があるということだけを検査院は指摘するわけでございますが、その手直しというのは、建設省の責任におきまして、業者の責任において直していると聞いております。
○井上(泉)委員 そういうふうな関係の中にあって、まあ技術屋が非常に少ない。建設省の工事担当は技術屋のベテランであるし、そこでやった工事にいろいろ欠陥があって、それの手直しは建設省に指摘し、建設省はそれをその業者に直さす。そこで、あなた方が接待を受ける、それによって会計検査院が手心を加えるような必要は何もないじゃないかと私は思うのですが、同じ役所の建設省をかばうような……。どういうところですか。
○松尾会計検査院説明員 そういうふうにおっしゃられると、やはりかばう理由はないのでございますけれども、一応国の予算の執行といたしまして建設省がその年度の金を使っておるわけでございますが、その使い方において不良の工事があったということになりますと、建設省のその工事に対する監督責任と申しますか、そういう責任が当然生じてくるわけでございまして、手直し工事というのは、その是正の策にすぎないわけでございますので、一応建設省としても責任があると考えております。
○井上(泉)委員 それじゃ、いわゆる工事責任者としての建設省が、そういう粗漏なことがあるかもしれないし、それがあっても大目に見てもらおうというようなことで、これは建設省の発意でやったんですか、検査院の発意でやったんですか、どっちですか、この問題の接待は。
○松尾会計検査院説明員 建設省が大目に見てもらうという気持ちがあったとは毛頭考えておりませんし、検査院が大目に見てやろうという気持ちがあって今度の問題が起こったとも考えておりません。
○井上(泉)委員 それじゃこの起こった理由は、あくまでもそれは個人的な悪意ですか。
○松尾会計検査院説明員 個人的な悪意とも考えておりませんが、起こった理由と申しますと非常にむずかしい御質問でございますが、われわれの検査は限られた日数の中で最大限の効果を上げなければいかぬということになっておりまして、検査の執行そのものにつきましても、建設省側に大変協力を仰ぐという点が多うございます。
 たとえて申しますと、翌日の検査個所は大体前日に決めるわけでございますけれども、その検査におきましてこういう点を見たいとか、あるいはこういう器具を用意しろとかいう点はその前の日に言わざるを得ない。それから一つの個所を検査して終わりますと、その日のうちに全部宿舎に帰るわけでございますが、帰ったときにその検査の結果につきまして建設省側の方がいろいろお聞きになるわけでございます。つい、そのときに安易に考えまして、それでは御飯を一緒に食べながらお伺いしましょうというようなことにつきまして、安易に建設省側の申し入れを受けましてやったということで、どちらも検査の執行が円滑にいくことを心に置きまして、第一に考えましてやったのでございまして、悪意というようなことは毛頭考えておりません。
○井上(泉)委員 悪意でもない、善意でもない、しかしやったことは悪いこと、これは一体どうなるんでしょう、どういうことなんですか。
○松尾会計検査院説明員 やったことは重々悪いことと反省しておりまして……(井上(泉)委員「もう一回、やったことは……」と呼ぶ)やったことは確かにこちらが悪かったと考えております。ですから、その点につきましては十分反省しております。
 動機といたしましては、悪意が十分あったというのじゃなく、非常に安易に考えて食事をともにしたという点につきまして、非常に済まないと思っております。
○井上(泉)委員 これは、いまに始まったことでない。私なんかも、小さい村の責任者でやったことがあるわけですけれども、会計検査がよく来る。きょうは会計検査が来るから、今晩はどこそこで飯を食おうぜ、そういうふうな段取りにする。それは会計検査院平気で飯を食うことは何十年もずっと続いてきて、ここに突然持ち上がった問題じゃない。私はそういう歴史的な経験を持っておるものですが、あなたの方はそれを今度一つのこうした事態だけだ、こう判断をされておるのか、やはり今日までの会計検査の地方における検査の実態というものがそういうものであったと理解をしておるのか、どっちなんですか。
○松尾会計検査院説明員 われわれ過去において何回もこういう事故がありまして、その都度、上司の方から、絶対にこういうことを起こすなと言われてきておるわけでございます。最近はそういう事件も聞きませんので非常に理想的にいっていると考えておりまして、昔はいざ知らず、最近におきましてはこういう事態がないものと私たちは思っておりました。
○井上(泉)委員 昔はいざ知らずというのですけれども、昔からそういうことがあって、そういう根がなかなか断ってなかったのじゃないか。それから、検査員がそれだけの二十何人の中で、一カ所にそう何人も行くわけではないし、検査を受ける側は技術担当者その他所在の市町村の関係者あるいは県の関係者等で、検査員一人に十人、二十人の者が一緒に飯を食ったというようなことで、建設省が本当に悪玉にされてしまっておるわけだが、私はその一番の悪玉の根源は会計検査院にありはしないかと、こう思うのですが、あなたはどう考えておるのですか。
○松尾会計検査院説明員 先生御指摘のとおり、悪玉の根源は検査院にあります。
○井上(泉)委員 これは、建設省の方は検査をされて不良個所が発見されて、それは工事監督が粗漏であった、おまえもっと注意せよと、こういうことで会計検査院から指摘を受けても、今度はその粗漏な工事を直すのは業者なりで、よく検査員がたばこをくわえ持って、おまえここのコンクリートを掘りあけというように、まるで検査官の態度というのは検察官のような態度の中で、これは検査員の性格がそうかもしらぬけれども、そういうふうな態度でよくやられておる。だから、会計検査院が来るからといって大騒ぎでこれを接待する。片っ方はきばるから、よけいに接待する。それは、いまあなたが認めたように、悪玉の根源はやはり今日の会計検査院の体質の中にあると思うのですから、十分にひとつこの問題について反省をし、今後そうしたことのないようなけじめというものを絶対つけてもらわなければいかぬと思うのですが、それについてなお局長の見解を承っておきたいと思います。
○松尾会計検査院説明員 ただいまの先生のお話にあるまでもなく、私ども大いに反省をいたしまして、けじめをつける、それから厳正な検査をする、職員一同心を入れかえまして今後やっていきたいと考えております。
○井上(泉)委員 大体それは、たとえば信濃川河川敷の問題なんかでも、会計検査院が本当に会計検査院としての姿勢を持ってやるなら、そこらあたりの検査もやはり取り上げるべき点はあったのじゃないか、こういうふうに思うわけですけれども、きょうはそのことを言う時間がありませんので、いずれまた機会を見て会計検査院の業務の内容等については御質問申し上げたいと思いますので、局長はひとつお引き取りを願いたいと思います。
 そこで、建設大臣にお尋ねするわけですけれども、信濃川の河川敷の問題で、この前当委員会でもいろいろ論議もし、そしてまた委員長に、この問題について建設委員会で集中論議をしてもらいたいという要望をしたわけですけれども、その要望に対して、いろいろ検討され、そしてまあ事態の推移を見てということで、当委員会としてはその問題についてはいま保留というか、そういうふうな状態ですが、これはいままでの経過から見ても、五十一年の十一月の予算委員会で、信濃川の河川敷の問題については決着がついていないから、これは改めてやると、こういうことを当時の白濱委員長が発言をされ、それから五十二年の五月二十日は、参議院の決算委員会で坊大蔵大臣が、河川敷処分問題については議決の趣旨を十分に尊重し国民の納得のいく適正な措置をしてまいります。こういうりっぱな答弁をなさっておるわけで、それに基づいて行動されておると思いますし、この間の委員会のあとで建設省の方ではその現地調査もされた、建設省自体としても現地調査をされたというのですが、そのことについて御報告いただきたいと思います。
○栂野政府委員 お答えいたします。
 今月の十四日、十五日、二日間にわたりまして丸山河川局次長、杉岡治水課長補佐と二名が現地に調査に行ったわけでございます。その目的は、一つは、いわゆる長岡市が譲り受ける土地以外の土地について、市やあるいは県が使う意向があるかどうか、これが第一点でございます。第二点は、長岡市が譲り受ける価格などについての調査でございます。その調査結果の概要は次のとおりでございます。まず、市の利用は二分の一の面積で十分か、それを超える計画はないかという点でございますけれども、これに対しまして市といたしましては、市が利用する土地におきましては老人福祉センターあるいは市営プール等、市が建設する施設のほかに、県立普通高校、美術館など県が建設する施設の敷地も含まれておるわけでございます。そのほか長岡赤十字病院等、公益的な施設の敷地もあるということでございまして、市としましては、全体のバランスを考えますと、この地域だけに公共施設、公益施設を集中することはできないので、まあ二分の一で十分である、しかしながら国からの今回の調査もあるので、十分検討の上速やかに回答いたしたいということでございました。
 それから国の施設につきましては、市としましては当該地に誘致すべき適当なものが現在のところないということでございます。
 次に、県の意向でございますけれども、新潟県としては当面この土地に県の施設の敷地として利用する計画はない、しかし、なお検討の上速やかに県の意向を申し上げたいということでございます。
 次に、第二点の譲渡価格等の調査でございますけれども、室町産業が買収した面積と土地代金などでございますけれども、買収面積の全体は、これは公簿面積でございますが五十六・八ヘクタール。次に、土地代金でございますけれども一億百万円、補償費が二億九千九百万円、それにかかった事務費などが千二百万円、合計しまして四億一千二百万円でございます。
 次に、民有地の単価でございますけれども、これは坪五百円でございます。九条地は坪二百五十円。自作料、これは一番最初に払ってございますけれども坪百五十円。このほかに昭和四十九年、五十年の自作料としまして坪二千円、これは反に直しますと六十万円を払っておるということでございます。
 以上が、調査結果の概要でございます。
○井上(泉)委員 これについてきょうは余り質疑をいたしませんけれども、長岡市の議会で、いわばこれは私ども社会党も、それから公明党も共産党も全部が全会一致のような形で、長岡市の信濃川河川敷問題に対して市議会としては了承を与えたと、こういう文書が長岡市議会の議長から来ておるわけですが、このことについては間違いないでしょうか、確認されたでしょうか。
○栂野政府委員 そういうことは間違いないというふうに長岡市長から聞いております。
○井上(泉)委員 私どもやはり河川敷問題等は、長岡市議会の各会派の人たちも、地元の市のいろいろの施設のことだから、これは満場一致で了承した問題だと思うわけなので、そのあと残った土地についても、公共用地として確保するような、公共用地としてこれが使用できるようなものがあるかどうか、なお一層その調査研究を進めてもらいたい、こういうふうに思うわけですが、大臣いかがでしょう。
○長谷川国務大臣 それがためにこのたび調査に行って、そして県庁まで行きまして、ぜひ利用していただく方法はありませんかということをお尋ねを申し上げたわけであります。現在のところは県の施設というものを長岡市だけに全部設備をするということはできません、県全体の上に立って行わなければならない問題でございます。しかし、せっかくの申し込みでございますから、今後さらに検討を加えて御返事を申し上げたいと存じます。こういうような説明を伺ってまいった次第でございます。
○井上(泉)委員 これは長岡市の人たちだけでなしに、国民の納得のいく処理の仕方を強く要望しておきたいと思います。
 その次に、私はこの三全総の関係でお尋ねするわけですが、三全総の中で幾つか地域を選んでおるわけです。いわゆる国土利用の均衡を図るための基盤整備に関する計画課題というようなことで各地域を選んだわけですが、この地域が非常にいわばおくれた地域であるからということで選んだのではないかと思うわけですけれども、いまの日本の経済情勢、そしてまたこれからの見通し等を考えて、この地域に工業が誘致できるような要素があるのかどうか、そういうことをこれを立案をされた国土庁の方ではお考えになってこうした地域指定をなされたかどうか、承りたいと思います。
○下河辺政府委員 お答えいたします。
 第三次全国総合開発計画におきまして、まず北海道、東北の問題を取り上げております。東北、北海道の問題といいますものは、全国土の四三%の面積を占めるところでありますけれども、歴史的な理由あるいは雪があるというふうな自然条件その他いろいろ重なりまして、現在では全国人口の一五%が定住しているにすぎませんけれども、二十一世紀に向かって一億数千万人の人口が居住するという日本の国土につきまして考えた場合に、やはり東北、北海道の定住の条件を強化することによりまして、もう少し定住人口を増加する必要があるという観点に立って、東北、北海道地域を取り上げております。
 それからさらに、その次には日本海沿岸地域と南九州、四国西南部、沖繩と三地域を取り上げておりますが、これらの地域は実は高度成長期におきまして比較的取り残されてしまった地域であるということ、あるいは現状において求人倍率が非常に下がりまして、雇用の条件に不安定さが加わってきているということもございますが、これらの地域はいずれも自然環境に恵まれた地域でもあるというむずかしさもありますので、特殊な地域として課題を取り上げたわけでございます。
 お尋ねのありました工業誘致が可能であるかどうかという問題につきましては、去年からことしにかけての日本経済の状況からいたしますと、製造工業の新規の設備投資がとまっている今日でありますから、直ちにそれらの地域に工業が誘致されるというほど楽観的な見通しを持っているわけではございません。しかし、中長期的に見まして約六%程度の成長を持続することが、やはり国民生活上どうしても必要な条件であるという前提に立っておりますことから言えば、それだけの成長を支えるに足りる工業の開発を進めるということはどうしても必要な条件であるというふうに考えますし、また指定いたしましたそれぞれの地域の人口の求人倍率が下がっている現状から言いますと、いろいろな施策を伴いますけれども工業を開発しませんと、そこへ定住する条件を失って、やはり従来どおり大都市への若年層の流出を免れないという実態でありますので、何とか若年層の定住の条件としては工業による雇用の条件をつくりたいということでございます。
○井上(泉)委員 これらの西南地域の開発の上では、水の問題が欠かすことのできない問題だと私は思うわけです。高知県の渡川につきましては、私も高知県民ですから、高知県の意思として渡川の分水には強く反対をしておるわけですが、水の需給想定の中で、四国を例にとるわけですけれども、どうしても今後新しい河川の水を確保しなければいかぬ、こういうことで計画表が出されておるわけで、四国西南地域の中における水というものはどういうふうに位置づけておるのか、その点、これは水資源局長になるでしょうか、ひとつ御答弁願いたいと思います。
○飯塚政府委員 四国西南地域の今後の問題につきましては、ただいま三全総の中で説明がございましたが、私どもはこれとの整合性を保つための水資源の計画を現在策定中でございます。しかし、いままでの指導といたしましては、すでに昨年二月、中間見通しとして発表いたしました四国地方における水需要の予測というものが、昭和六十年を見越して計算してございます。この推計値によりましては、四国全体におきましては水資源は比較的恵まれておりますが、地域的にはなお不足する地域がある。たとえば先ほど御指摘のございました四国西南地域におきましては、全体としては地域的には十分な水はございますが、その中でも特に南予地方は非常に急峻な地形でございまして、しかも大河川の流域がございませんので、南予地区の特定な地区については局部的な不足が予想されますが、西南地域全体につきましては十分な水資源があるというぐあいに考えておる次第でございます。
○井上(泉)委員 西南地域全体としては水資源があるけれども、南予地域にないということは、高知県にある水を向こうへ持っていく考え方というものがあるんじゃないですか。
○飯塚政府委員 南予地域の現状につきましては、すでに先生も御存じと思いますが、水資源の面からは非常に不安定な状態にございます。この現状を打開する意味からも、当然に安定的供給のために水資源開発が必要でございまして、現に幾つかのダムが建設され、あるいは完成しているものもございますが、なおこれに加えまして、私どもが第二次全国水需要調査をいたしました段階におきまして当該地域の将来の開発、発展等を見込みますと、なお不足するようになります。これらに対処するためには、四国西南地域全体の水を含めまして、ただいま御指摘の分水の問題等も含めまして検討せざるを得ないというぐあいに考えておる次第でございます。
○井上(泉)委員 四国の西南地域が今度の三全総の中での課題地域として取り入れられたことは、高知県としては非常に歓迎をし期待もしておるわけですが、期待をしておる中で、南予の大事な水を向こうの方へ持っていかれるようなことになると県政上大混乱が起こることが予想されるわけですし、その点について、建設省の方ではこの水の問題をどういうふうにお考えになっておるのか、河川局長から……。
○栂野政府委員 お答えいたします。
 まず分水問題を云々する前に、渡川水系においてダムの必要性といいますか、位置づけといいますか、それについてまず御説明いたしたいと思います。
 先ほどもお話がありましたように、いわゆる四国西南地域、三全総にもうたわれておりますように、今後わが国の国土利用上非常に重要な地域であると同時に、台風が常襲する地域でもあるわけでございます。したがいまして、今後のこういう地域の発展を図るためには、災害に対する対策というものを確立することがまず第一に重要であると考えるわけでございます。このような観点から、この地域の重要な河川である渡川の治水対策の推進というものを第一に必要と考えてございます。
 また、四国西南地域の発展を図るためには、水資源の確保というものがきわめて重要ではなかろうかと思います。しかしながら、この地域は年間の降雨量が非常に多いわけでございますけれども、それは梅雨のときとかあるいは台風期に降雨が集中するわけでございまして、渇水期に利用できる水というものは必ずしも恵まれておるとはいえない状態でございます。したがいまして、渡川水系のダムとしましては、治水対策とあわせて水資源開発を推進するということが非常に重要でなかろうかと思います。このような渡川水系の重要性にかんがみまして、現在建設省におきましては、治水、利水両面から総合的な計画の見直しというものを行っているところでございます。
 次に、分水の問題でございます。分水というものは非常にむずかしい問題でございます。しかしながら、三全総におきます四国西南地域の位置づけを考えてみますと、水資源の確保が基本になるのではなかろうかと思います。したがいまして、建設省としましては、広い立場から両県のあるいは地元の方々の理解を得、また調整を図りながら、広域的に対処してまいりたいというふうに考えます。
 この場合、当然のことでございますけれども、水源地域はもちろんのこと、渡川水系などにかかわる地域の発展を図ること、あるいは再建対策を考えることを第一に考えてまいりたいというふうに考えます。
○井上(泉)委員 せっかく地域指定は受けたわ、渡川の水を向こうへ持っていかぬと四国の西南地域の開発というものには十分な成果を上げることはできないということになると、指定をされたことがかえって高知県民としては残念に思う、いまの高知県民の感情からすればそういうふうに思うわけですが、いま局長の言われるようなことで両県が円満に合意されていくということならそれは結構なことですけれども、私は、その点についてなお建設省あるいは国土庁の間において、この三全総の地域指定を位置づけた中でこれから具体的な開発計画を進めるに当たっては、高知県側の意見とかあるいは愛媛県の主張とかいうものを十分踏んまえて課題に取り組んでいただきたいと思うわけです。
 そのことと、それから渡川の治水問題でも、現在、ダムをつくらなくても、いまでも渡川の流域は非常に危険なところがあるし、治水の防災工事なんかずいぶん強く要望しておるけれども、年間七億、八億程度の予算しか計上されていないというような状態です。それではやはり地域の住民も納得しないし、もっと下流の住民の人たちの安心できるような防災工事というものは考えられないものであろうか、その点局長から御答弁願いたいと思います。
○栂野政府委員 渡川水系の治水の安全度でございますけれども、これは昭和四十年に基本計画が作成されておりまして、現在一秒間に一万四千トンという計画が定められておるわけでございます。この一万四千トンに対しましては、全川的には日本でも一番改修は進んでおる川じゃなかろうかと思います。しかしながら、現在見直しの検討中でございますが、一万四千トンをもっと大きくせざるを得ない。そのためには川幅を大分広げぬといけないということも絡んでくるわけでございます。したがいまして、現在の川幅の中で大半工事が進んでおります――、支川などまだまだ残っておりますし、内水なども残っておりますけれども、考えますと、やはり上流で洪水を調節する、そして現在できております河道の施設を生かしていきたいというふうに考えておりますが、これらにつきましては、現在総合的に見直しをやっておる最中でございます。
○井上(泉)委員 それから、これは同じローカルのことで恐縮ですけれども、この間アメリカでダムが決壊した。これは数年前、仮谷さんが建設大臣のときかその前だったか、早明浦ダムから漏水をするというようなことで大騒ぎをしたことがあるわけです。それは漏水ではなかったということで終わったわけですけれども、しかし依然として、この早明浦ダムから流れる水の汚濁というものは絶えないわけなのです。これについてもう対策を立てて早く吉野川をもとの清流に戻せ、こういう要求というものを常に出してきておるわけですけれども、一向そういうことについてはかばかしくないわけですが、現在どういうようになっておるのか、導水溝の問題を含めて河川局長から御答弁願いたい。
○栂野政府委員 早明浦ダムの導水バイパストンネルとその濁水対策の問題でございます。
 まず導水バイパスでございますけれども、早明浦ダムの導水バイパストンネルにつきましては、昭和五十年、五十一年と二年続きました異常な出水にかんがみまして、吉野川水系全体の治水対策を見直す中で河川改修計画、ダム計画あるいは既設ダムの改造計画等の検討の一環として現在調査を行っておるわけでございます。さらに導水バイパストンネルにつきましては、その建設技術上のいろいろな問題がございますので、その検討を進める必要があるわけでございます。そのために今年度から治水上の効果についていろいろ解析を進めるとともに、技術的検討のための施工事例などについても調査を実施しておるわけでございまして、今後必要な現地調査などを鋭意進めまして、その調査の促進を図っていきたいというふうに考えてございます。
 それから濁水対策の問題でございますけれども、いわゆる濁水対策としましても、湖だけに限った場合に、いろいろ多くの方法があるわけでございます。導水バイパストンネルもその一つの方法でございますけれども、そのほかに表面取水の改善という方法も有効な手段でございまして、現在そういうことを総合的に検討しておるという段階でございます。
○井上(泉)委員 もう時間がないので、これは国土庁長官に見解を承っておきたいと思いますが、これはあなたの代に大臣がこれからの日本のあるべき姿を定めたわけで、これは閣議でも決定をしたというわけですが、これについては各省大臣がこの三全総に基づいた農林行政あるいはその他の行政課題に取り組むという、いわば閣議の了解事項とかいうようなものができておるかどうかということと、それからあわせて建設大臣に、特に三全総の関係のことは建設省が所管することが非常に多いわけですが、これは長谷川大臣の代ではないけれども、最近建設省への風当たりが非常に強い、何かあると建設省のことが新聞で取りざたされて、建設省の職員たちも大変な負い目を感じるということではなかろうかと思うわけですけれども、そういう点で建設行政というものが国民生活に一番密着しておるし、この三全総を進める中においても建設というものが一番主要な中心課題になると思うので、その点についてのお考えをそれぞれの大臣から承って、持ち時間となりましたので、私の質問を終わります。
○田澤国務大臣 先生御案内のように、三全総が閣議決定する前に、十一月一日に国土総合開発審議会の答申を得まして、この案はおおむね妥当であるという答申をちょうだいいたしましたので、十一月四日に閣議決定いたしたわけでございますが、その前に関係閣僚会議を開きました。関係閣僚会議といっても、全員の閣僚に出席していただきまして、計画局長から詳細にこの計画についての説明をいたしまして、御了承をいただき、さらに閣議決定したような次第でございます。
 閣議決定は、先生御案内のように一つの憲法的な、日本の開発の憲法としての体質を持つものであろうと思いますので、この閣議決定されました三全総については、関係各大臣においても、五十三年度の予算からでも、あるいはまたできたらこの五十三年度から実施のために努力をしていただきたいと思うし、またいただけるものと私は確信をいたしております。
○長谷川国務大臣 大都市への人口と産業の集中を抑制して、つまり、地方定住の諸条件を整備したいという三全総の定住構想を達成するという施策につきましては、建設省としても、今後の国土計画の方向については同様な見解を示しておるものでありまして、私は、この三全総の構想を一日も早く実現したいというふうな念願に燃えている次第でございます。
○伏木委員長 この際、暫時休憩いたします。
    午後零時四十一分休憩
     ――――◇―――――
    午後一時四十六分開議
○伏木委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質疑を続行いたします。北側義一君。
○北側委員 先日来、建設省の接待行政がしばしば新聞で報道され、さらにきのうと本日、日本住宅公団の汚職容疑問題が新聞で大きく報道されておるわけであります。建設大臣もこの問題につきましては非常に苦しんでおられると思うわけでありますが、御存じのとおり、現在非常に長期の不況で、国民は政治及び行政に対して非常に厳しい見方をしておるのではないか、私はかように考えております。
 そこで、御存じのとおり、ことしも景気回復のために公共事業が推進されておるわけでありますが、特に建設省及び建設省が指導監督いたしております各種公団におきます景気回復のための公共事業が非常に多いわけです。たとえば日本住宅公団、日本道路公団、住宅金融公庫、首都高速道路公団、阪神高速道路公団、本州四国連絡橋公団、宅地開発公団、水資源開発公団、他の省庁も指導監督する公団もありますが、いずれにいたしましても、非常に公共事業の多い各種公団になっておるわけであります。そういう面から考えまして、このような事件がこういう不況時におきましては特に大きく目立つのではないか、かように私は考えておるわけでありますが、こういう事件を一つのきっかけといたしまして、各種公団に対して建設大臣としてこのような事件が再度起こらないような指導監督を行ってもらいたい、またなさったのかということを、まずお伺いしたいと思います。
○長谷川国務大臣 私が就任と同時に、綱紀粛正という点につきましては、事務次官名だとか、あるいは私が会合を開いてその都度厳重に注意をしておったわけでありますけれども、今回のような事件が起きまして、まことに申しわけないと考えております。北側先生のおっしゃるように、現在の不況の中にあえいでいる方々、しかもかりそめにもその税金がむだに使われたというようなことがあったのでは本当に申しわけないことだと考えております。この問題につきましても、いまいろいろな会議を開くとか通達を出すとか、さらに私のところに各局長を呼びまして、今後再び起こらないような措置を厳重にとる方針でございますので、ぜひ御了解を賜りたいと存じます。
○北側委員 景気回復のための公共事業が来年度も推進されるのではないか、かように私思うわけでありますが、そういう面から見ましても、建設省が指導監督する各種公団に対しては厳しい御指導をしていただくよう再度お願い申し上げておきます。
 それから、信濃川の河川敷の問題につきましては、先ほど井上さんの質問に対して御報告がありましたのでわかるわけでありますが、私聞いておりまして、まだ回答は来ておりませんが、長岡市にしましても県にしましても、この問題につきまして速やかに回答するという御返事らしいですが、一部の新聞報道等を読みますと、これはなかなかむずかしい問題ではないか、かように考えておるわけであります。
 そこで、回答が来るまで待たなければならないわけでありますが、いまの段階では、新聞報道等見ておりますと、また先ほどの報告を聞いておりますと、あとの半分のいわゆる室町産業の持っている分につきましては、県も市も利用するというような計画が非常に少ないように思うわけです。やはり一番いいのは、これを何とか市なり県が利用していただくか、もしくは国が何らかの土地利用計画を立ててやるのが一番いいのじゃないか、こう私自身は考えておるわけでありますが、そこらの問題として、長岡市及び県がこれを使わない場合に、国としてやはりこの利用計画を考えておるのかおらないのか、そこらはどうなのでしょうか。
○長谷川国務大臣 私は、九月だと思いますけれども、市長がこういうふうにやらしてもらいたいというのを持ってきましたときに、ぜひ市が全部をお使いになったらどうかというようなお話も申し上げたのでございましたけれども、市といたしましては、いまの計画でもう何とも十分で、これ以上手を伸ばすことは市の財政にとってもでき得ない、こういうようなお話でもございまして、先日人を出しまして、知事さんの方へもその向きを、何とか御利用していただくようにというお話も申し上げました。また市の方へも、さらにもう少し考えてみてもらえないかというようなお話も申し上げておきました。けれども、いますぐというわけにはいかないというようなお話でございまして、追って何かあれば向こうから私の方へ協議の上また改めて通知をいたします。こういうようなお話でございました。でありますから、その協議を待ってまた私の方でも考えなければならないだろう、こう考えます。
 いずれにいたしましても、先日もお話し申し上げたとおりに、室町産業が自分のものになるから自分で使うのだというわけにはなかなかいかないのでございまして、市の方へ話がある、市の方は建設省の方の了解を求めて、建設省がよろしいと言ったもののみにおいてこれを利用することができるという約束でございますので、ここ一年、二年、三年たっても、そういうような公共性のものでなければ何年たっても私の方はこれに対してOKを出すわけにはいかぬ、こういうような考え方でございます。お話の件、十分よくわかりますので、今後もさらに連絡をとりまして、もって御期待に沿えるような方向を見出していきたい、こういうふうに考えております。
○北側委員 室町産業と長岡市で結びました覚書の中で、たしか第六条だったと思うのですが、そういう公益性の強い土地利用をする、このように覚書にあるわけであります。その点につきましては、先般、長岡市からその計画については事前に建設省の方へ通知がされて、それを委員会に報告をしていただく、このような答弁をいただいたわけです。いただいたわけですが、私ただいま質問申し上げたとおり、一番いいのはやはり公的な機関がこれを利用するのが、世間の、国民の皆さん方の目から見ても一番妥当であろうというような考え方で、ただいまお話を申し上げたわけです。これは室町産業が、私の方はいやだ、こう言ったらしまいでありますが、そこらはひとつ万全の努力をしていただくように心からお願いを申し上げておきます。
 次に、先般一般質問は非常に時間が短く、きょうも短いのですが、詰められませんでした点をきょうは少し詰めてみたい、こう考えております。
 先日の私の一般質問で申し上げましたとおり、三大都市圏の宅地用地完成面積が、昭和四十六年は七千九百三十六ヘクタール、昭和五十一年が四千二ヘクタール、このように約半分近く減少しておるわけですね。これには幾つかいろいろな原因があろうと思うのです。建設省としては、この原因及びどういうことでこの特に三大都市圏あたりの宅地減少が起こっておるのか、またそれらの解決に対してどのようにこれから対処をしていくのか、まずこの二点だけ先にお伺いしたいと思うのです。
○大富政府委員 御指摘になりましたとおり、宅地供給量が四十七年をピークにいたしまして、最近ずっと減少しているわけでございます。特に宅地供給で大きいウエートを持っておった民間供給が非常に減っている、これが非常に心配であるわけでございますが、特にこの三大都市圏も同じくやはり四十七年をピークにいたしまして相当減っておるわけです。
 この減少いたしております理由はいろいろあろうかと思いますが、やはり基本的には、ことに大都市地域周辺の市町村におきまして人口抑制の方針がとられているということに伴いまして、開発許可制度というのが余り動かない。動いたにいたしましても、地方財政逼迫と関連いたしまして関連公共公益施設の負担が非常に大きいウエートになって開発者負担にかかってきておる。この辺が非常に大きい問題だろうと思うわけでございますが、もう一つは、やはり地価が鎮静化したとはいいながら、高値安定といいますか、すっかり素地価格が高くなって、開発者がそれを入手して造成費用を負担し得ないというような事情が原因になっているだろうということでございます。
 ですから、これに対処する一番基本の問題は、何といいましても地方財政に絡む関連公共公益施設負担、なるべく地方に負担がかからないようないろいろな施策を充実していくということが何よりも先決の問題だろうと思っております。
○北側委員 いまお話しになりましたとおりだろうと私も思うのです。
 そこで、もちろん地価が高いということにつきまして、地価が下がる、こういうことはなかなか実際の問題として不可能だろうと思うのです。そうしますと、あと残されてくるのは、やはり地方自治体が関連公共公益施設で負担金が非常に重くなって、そうして宅地開発の許可をおろさない、こういう傾向が非常に強いわけですね。その対応策として、いま局長言われたとおり、この関連公共公益施設に対する地方自治体の財政負担を軽くしてやる、これ以外に手はないように思うのですね。もうそれ以外に方法はないのじゃないかと思うのです。そこいらがやはり来年度の住宅政策に対する一つの大きな抜本的な手段であろうと私自身は考えておるわけなんですが、それらに対して、もし大臣、御答弁がいただけるようでしたら、ひとつこの問題についてどのようにお考えになっておるのか……。
○長谷川国務大臣 宅地供給の件につきましては、いろいろな考え方をもって施策を講じているのですけれども、ただいま局長がお答え申し上げたような、そういう問題がなかなか解決がついておらぬ。そういう点について、今後建設をする宅地を供給してくれるその地方になるべく負担をかけないような方法をとらなければならぬだろうと思うのでありまして、ぜひ来年度からはもう少し国ででき得るものはなるべく国で、たとえば上水道、下水道の問題から道路の問題にかけましても、国ができ得る限りのものを援助をしていくというような方法をとって、その目的が達せられていくようにしていかなければならぬだろう、ただいまこういうような考え方でおるわけでございます。
○北側委員 具体的な数字は出てこないでしょうが、やはり来年の予算編成に対しましてこの問題は特に重点を置いてやらなければいけない問題であろう、こう考えております。
 たとえば、不動産協会が調べた関連公共公益施設の整備の負担の推移を見てみますと、昭和四十六年で負担率が三六・一%、昭和五十年になりますとこれが五一・六%と非常に増加しておるわけです。たとえば有効宅地率を見ましても、昭和四十六年には六二・六%、それが昭和五十年になりますと五三・八%、減少しておりますね。こういう面から見ましても、たとえば民間のいわゆるデベロッパーの宅地開発にしましても、現状では宅地開発に対する意欲というのは非常に薄らいでおるわけですよ。それはもうやはりこういう数字を見ますと一目瞭然だと思うのです。
 また、たとえばこれは私が持っております一つの資料ですが、大阪府下のある市の公益施設費に対する負担ですが、このようになっておるのです。二月から九戸までは一戸当たり三十万、十戸から十九戸までは一戸当たり四十万、二十戸以上は一戸当たり百十一万、こういう負担を課せられているのです。結局これではもう家を小さく建てよう建てようということですね。
 地方公共団体がそれだけの人口が入ってきますと関連公共のそういう費用が要るので財政負担に耐え切れないからこういうぐあいになっていく、これはよくわかるのです。わかるのですが、しかし、いわゆる先般の五十一年から五十五年までの住宅建設五カ年計画の中には五百十万戸という民間自力建設をもくろんでおるわけですね。それが三百五十万戸の公的資金住宅とプラスして八百六十万戸、これは計画でそうなっておるわけですよ。このような状況では第三次住宅建設五カ年計画なんというものは絶対に達成しないと私は思うのです。そういう点でやはり何らかの対応をやらなければいけないんじゃないか、かように私自身は考えておるわけです。
 こういう問題は建設省じゃなくして自治省が地方自治体に対する指導をする問題であるかもわかりませんが、自治省もう来ているかな。――まだ来ていない。こういう問題について簡単には解決できないと思うのですが、やはりこの問題を解決しなければこれからの住宅建設というのは前向いて進んでいかないと思うのです。目標の達成というのは不可能だと思うのです。そういう点、どう考えておられるか。
○大富政府委員 御指摘になりましたとおり、今後の住宅建設、特に宅地供給の一番ネックになっておりますのは、関連公共公益施設の整備をどう助成し、地方公共団体の負担を軽くし、かつデベロッパーの負担も軽くしていくかということにあろうかと思います。四十二年の五省協定以来、四十七年七月には当委員会からも決議をいただきましたし、先ほど五月にもまた再びこれの充実について至急対策を練ろという報告もいただいております。私どももこういう線に沿いまして従来から立てかえ施行制度を充実する、あるいは地方債に対する利子補給をするとか、あるいは人口急増市町村の補助率を上げるとかいうことで逐年内容は充実してきたつもりではございますけれども、まだまだ十分なところまでまいっておりません。
 何にいたしましても、関連公共公益施設は本来国なり地方公共団体なりが負担すべきものが負担し得ないということが原因であるわけでございますので、補助採択基準に合って補助し得る対象のものについては極力補助の道をどんどん開いていくということもやはり一番重要な施策だろうと思いますので、今後とも大いに努力いたしたいと思っております。
○北側委員 自治省お見えのようですが、たとえば各市町村が開発指導要綱をつくっておりますね。市町村としてはこういうものをつくって人口の流入を抑制する、これはよくわかるのです。わかるのですが、しかし、私非常にまずいと思うことは、各市町村でこれがばらばらなんです。そういう点が非常におかしいんじゃないかと思うのですね。
 たとえば、先ほどあなたが来る前に少しお話し申し上げておったのですが、二十戸以上ですと一戸当たり百十一万円の負担金がかかる。あるところではもう一戸から、とにかく一戸に対して三十万であるとか四十万であるとかいろいろばらばらなんです。こういうものに対して自治省としてはどのようなお考えを持っておられるのか、お伺いしたいと思うのです。
○小林説明員 ただいま質問がございました宅地開発要綱につきましては、地方団体にそれぞれのお考えがございまして、計画的な町づくりをするという観点からあるいは財政的に大変であるという観点から、やられているところもございます。また最近ではさらに、人口は要らないという観点から非常に厳しい要綱をつくられておるところもあるわけでございます。この内容につきましては、自治体が判断されまして業者の方々と協議の上措置されていることでございますから、ある程度やむを得ない、こう思っております。
 しかし、極端なものが出てまいりますのは余り好ましくないことでございますので、そういう事例が出てまいりました場合には、都道府県等を通じて指導をしておるところでございます。いままでのところ実態把握もできていない状況でございますので、私どもとしては今年度中くらいにまず実態把握をしたい、こういうふうに考えております。
○北側委員 実態把握なんというのはすぐできるのですよ、こんなものは。私はこの問題で当委員会で二回質問しておるのですよ。それから分科会で一遍やっておるのですよ。分科会で私がやったのは二年前ですよ。だから、自治省は野放しでほうっておるのかな、こういう感じを私自身は受けるわけです。何らか一つの線は引かぬといかぬと思うのですね。そうしなければ、それが全部入居者に負担がかかってきているのですよ、いまのところは。入居者の負担もある程度やむを得ないと私は思うのです。やむを得ませんが、各市町村で全然ばらばらだというのはちょっと問題があるのじゃないか、そういう考えを私持っておるのですが、そこらはひとつ資料を集めて検討なさるということですから……。そうなんですね。
○小林説明員 この問題は大変むずかしい問題でございまして、地方団体がある程度その気になりませんと、幾ら旗を振りましてもなかなかできない性質のものでございます。私どもといたしましてはでき得る限りの財政措置はしてきているつもりですけれども、今後とも関係省と協力しながら財政措置とあわせてそういうことが正されていく方向に進むように努力をしたい、こういうふうに思っております。
○北側委員 建設大臣、聞いていただいておりますとおり、やはりポイントはそこにあるのです。だからひとつ何とか来年度の予算につきましては、そういう点を十分考慮していただくようお願い申し上げます。
 実は先日発表されました建築着工統計、これは建設省が発表したわけですが、それによりましてもそのことは明らかになってきておるわけです。たとえば公的資金住宅の方は、住宅金融公庫の融資等が拡大しましたので比較的伸びておるわけですが、民間自力建設の方は、前年度と比べましても非常に落ち込んでおります。そういう点を考えてみますと、先ほど来私お話し申し上げておりますとおり、五百十万戸のいわゆる民間自力建設に依存した八百六十万戸というこの第三次住宅建設五カ年計画というのはとても大変な、どう考えてみても達成できないように思われるわけなんです。そういう点で建設省としては、やはり発表した以上はどうしても達成するという御意思であろうかと思うのですが、どのように考えておられるのか。
○山岡政府委員 住宅建設五カ年計画を策定いたします際には、住宅宅地審議会の答申を得ることになっております。今回の第三期五計をつくりますに当たりまして答申をいただいておりますけれども、その答申の中に留意点がいろいろと書いてございます。その一番最後に、「今後の経済社会の動向等により、住宅需要が計画から大幅にかい離することが明らかになったときには、速やかにこの計画の見直しを図ること。」というのが付されております。したがいまして、われわれも、経済動向等によりまして大幅に乖離ということが明瞭になった場合には、この留意点に従いまして、計画の見直しをやらなければならないということになると思っております。ただ現在、五カ年計画の改定を要するかどうかという問題の中身といたしまして、四点ばかり実は私問題があろうかと思っております。
 第一点は、先生が御指摘になりました現在宅地の供給が予定どおり供給できるかという問題でございます。全体八百六十万戸のうちでその約四割、官民合わせての数字でございますが、たまたま公的住宅と数字が同じになっておりますが、三百五十万戸分につきましては新規の宅地の供給が必要だということで、六万六千ヘクタール供給が必要だというのが計画の骨子でございます。それにつきましては、先ほど計画局長からもお話がございましたとおり、必ずしも楽観を許しませんけれども、各種の施策を講じまして、この五カ年中には何とか達成をしたいというふうに見通しを持っておるわけでございます。
 要因の第二点は、先生いまおっしゃいました民間住宅の建設の落ち込みでございます。これにつきましても、たとえば民間住宅の建設水準というのはやはり五カ年計画等で望んでおります水準に近づいておりまして、着々と向上はいたしておりますけれども、現在のところ、先生おっしゃいますように、いまの年度で見まして、八月末の分では公的資金のものが五・七%昨年よりふえておりますけれども、民間資金のものは六・三%減、トータルいたしまして約三%減というようなことになっております。暦年で見ますと、一月から八月までの分で公的資金によるものは四・八%増、それから民間のものが三・八%減、トータルいたしまして一・五%減、こうなっております。
 しかしながら、全体といたしまして、ことしの住宅建設の見通し等を振り返って見ますと、昨年の五十一年は百五十三万戸という着工でございました。これは昭和四十六年の水準でございます。四十七年に非常に高くなりまして、四十八年から若干落ち始めまして、四十九年、五十年には激減したわけでございますけれども、次第に回復してまいりまして、五十一年にやっと四十六年の水準まで回復したわけでございます。ただ、中身をよく検討してみますと、一番家ができましたのが昭和四十七年の百八十七万戸というときでございますが、そのときの総床面積と五十一年の総床面積と比べますとほとんど同じぐらいになっております。規模がだんだん向上してまいっておるということだと思います。
 それから戸数の見通しといたしまして、先ほど先生おっしゃいましたけれども、公庫の十万戸増等もございまして、本年度は昨年度を上回るおおむね百六十万戸程度というふうに見込んでおります。これはもちろん公的、民間を含めた話でございますので、問題点としては、民間住宅の建設の落ち込みをどうするんだという問題が残ります。ただ、民間の内訳を見てみますと、民間の中では、伸びておりますのは分譲住宅でございます。分譲住宅はもう二八・七%ぐらい伸びておるわけでございます。それに比べまして、その他の借家、給与住宅等が減っておるということでございまして、公的資金によるものにつきましては、給与住宅以外はいずれも伸びておるというのが現状でございます。
 これらの時勢を踏んまえまして、民間につきましてもさらに足らざる面の応援をいたすということに努めまして、十分に進めてまいりたいと思っております。特に住宅ローンの貸し出し状況が昨年は三兆を超えました。ことしは四半期別に見ますと若干減っております。これにつきましては先ほどもお話が出ましたけれども、土地が高値安定だとかいろいろなことがございまして、ローンに対する返還の増等から見まして持ち家取得の伸びが若干下がったというふうに言われております。しかし、これらにつきましても、最近の金利の低下等からまた盛り返しをするという傾向がございますので、民間住宅につきましてもまあまあ何とかなるのじゃないかという感じを私は持っております。
 第三番目は、公的住宅の大都市を中心とする落ち込みでございます。これにつきましても、特に最近の公団の状況等のようにとにかく数だけつくるということから離れまして、内容のいいものを供給していきたい。
 それからこの前先生から御指摘いただきましたけれども、公営につきましても実施の主体を考えながら、一万五千戸の新しい構想を伴いながら来年度も全体の戸数を減にした、公団住宅も既存のものの改良等に重点を置くために戸数を減したというような状況もございますけれども、これも五カ年間の事業の実行につきましては大いに挽回してまいりたいと考えております。
 第四番目の、計画に対します検討を要すべき要点といたしましては、三全総の策定ということがあると思います。三全総の関係につきましては、全体としての見通しは非常によく整合性はとられておるというふうに思っております。マクロの計画としての整合性は十分とられておるわけでございますけれども、今後定住圏構想がだんだん定着してまいりますと、五カ年計画の中には三つございまして、地方住宅五カ年計画、都道府県五カ年計画等がございますが、そういう点につきましてはマクロの中でミクロにおろす場合の問題ということで、そういう定住圏構想とのすり合わせを十分行っていく必要がある、そういうものについては相当思い切って大胆に計画の変更等についても考えていくべきではないかというふうに考えております。
 したがいまして、いま申し上げましたように計画の検討の要因といたしまして、宅地の供給見通し、民間住宅の建設の落ち込み、それから公的住宅の大都市を中心とする落ち込み、またそれらに対する対策、それから定住圏構想とのすり合わせ等々、検討すべき問題がございます。しかしながら、先ほど申し上げましたような状況でございますので、当面五カ年計画を直ちに改定したいというふうには思っておりません。ただ、地方住宅建設五カ年計画、都道府県五カ年計画等につきましては、先ほど申し上げましたとおりに相当弾力的に運用しなければならないだろうというふうに考えておる次第でございます。
○北側委員 まだ質問がありますけれども、約束の時間が来たらしいのでこれで終わりますが、いずれにしましてもそのように困難な条件が重なっておりますので、建設大臣、先ほど来話しておるとおりですから、ひとつこの問題をよろしく願います。
 以上で終わります。
○伏木委員長 北側君に関連して質疑の申し出がありますので、これを許します。谷口是巨君。
○谷口委員 北側委員の質問に関連をいたしまして、若干私も質問をさせていただきたいと思います。
 従来から国の仕事あるいは公団の仕事、こういうものに絡んでのいろいろなトラブルが非常に多かったわけでございますが、何か起こると反省をし、しばらくするとまたもとに戻るというのが過去の姿でございますから、これは十分に注意をしていかなければならないと思うわけでございます。私は、きょう住宅公団の問題に関連をして若干お尋ねをいたします。
 住宅公団の敷地の中に大型スーパーの進出が見られるわけでございますけれども、いま団地での大型スーパーの現況、出店状況というものを簡単にひとつ御説明願いたいと思います。
○澤田参考人 団地の中に、住民の便宜等を図りまして、小さい小売店のほかにスーパーの設置を認めておりますが、ただいままでのこの九月末の数字を見ますと、首都圏で九十一店舗、団地数で八十七でございます。それから全国で申しますと百五十一店舗、百四十五団地にスーパーが設置されておる次第でございます。
○谷口委員 スーパーの設置についていろいろな基準があると思いますけれども、どのような基準でこれをされておるか。
○澤田参考人 公団住宅の建設に合わせて、ただいま申しましたようなスーパーマーケットの設置を認めておりますが、その基準を大体申し上げますと、団地及びその周辺の状況、これをまず考えます。それから居住者の利便、経営条件等を勘案いたしまして、適当な規模のものを最もいい位置に計画するというのが基本的基準でございまして、これは日本住宅公団の住宅及び施設建設計画規程というものにこの趣旨が決められておるわけでございます。それにのっとって実際に行うわけでありますが、細かい基準は担当理事の方からちょっとつけ加えさしていただきます。
○有賀参考人 ただいま総裁から御答弁申し上げたとおりでございますけれども、もう少し具体的に申し上げますと、団地をつくった場合に入居対象階層とか入居者の月収とか、あるいは団地の戸数、それから入居者の品目別の消費の率とか、あるいは付近でもって買う割合とか、そういったものをいろいろ調査いたしまして、それによって大体必要な面積を出すわけですが、それだけではなくて、周囲に同じような種類の店がどのぐらいあるかというふうなこともまた調査いたしまして勘案して、大体の面積を出します。
 ただ、スーパーマーケットにつきましては、大体五百ないし六百平米以上なければなかなか成り立たないというようなことから、その程度のものにつきましては出さないで普通の小売店舗でやっていく。それ以上のものにつきましては、スーパーと小売店舗と並存をしてやっていく。いま現在私どものやっているところで見ますと、大体千戸以上の団地につきまして八百平米以上のスーパーというのが現在の事例でございます。
○谷口委員 スーパーに対する公団の賃貸決定の審査基準等、いろいろ私も聞いておりますけれども、その決定する場合において実際にいろんな問題があるだろうと私は思うのです。参考までにひとつそちらから資料を示していただきたいのですが、スーパーの中にいわゆる複数の店舗を開いているところがかなりあるだろうと思いますが、その中で上位三傑ぐらいの名前とそれからその店舗数、これをひとつ参考として出していただきたいと思います。
○有賀参考人 複数出しております店舗、多い方から申し上げますと、青楓チェーンストアーというのが九つできております。それから二番目に地産トーカン、これが八店舗、三番目に東武ストアー、これが七店舗。以上のような状況でございます。
○谷口委員 いろいろ私も事情はある程度知っておりますけれども、中には非常にあるエリアに集中して出店している傾向も見られるわけです。私どもから見ますと。それについて参考までに東武線とかあるいは高崎線、京浜東北線、そういうところの状況、店名を、簡単で結構ですから示してください。
○有賀参考人 東武沿線で申し上げますと、大体十七店舗あるわけでございますけれども、この中で多いものは東武ストアー六店、それから地産トーカン四店、あといろいろばらばらでございます。
 それからいまお話しの京浜東北線、これは四店舗ございますけれども、皆経営者は異っております。
 それから高崎線沿線、これは二団地だけでございますけれども、地産トーカン、こういうことになっております。
○谷口委員 いろいろ名前が出てきておりますが、いま示された名前からいきますと、東武ストアーあるいは地産トーカン、こういうところがかなりあちらこちらに数を持っておるわけでございますが、スーパーの出店申し込みについて私お聞きをしたいのですけれども、このいわゆる募集に対する応募の倍率といいますか、その申し込みの状況というものはどのようになっているか、ひとつ資料を示してください。
○有賀参考人 古くは非常に申し込みが少なくて、一社とか二社とかそういったような状況でございましたけれども、最近ではスーパーも、大体業界の基盤が整備されまして数も多くなりまして、一回、団地で店舗を募集しますと、三社あるいは六社といったような応募者があるような状況でございます。
○谷口委員 募集案内によりますと、賃借人の選考というものは「申し込み書類の審査とそれから必要に応じ実態調査をして選考する、但し抽せんを併用する場合がある」というふうにされておるわけでございますが、抽せんによってこれを決定していった実績はどのようになっておりますか。
○有賀参考人 最近の二年間の例で申し上げますと、大体スーパーで九軒ばかり出したわけでございますけれども、そのうち二団地は一社だけで持ってございまして、七団地につきまして数多くのあれがありましたけれども、そのうち抽せんで決定したのは四団地ございます。
○谷口委員 発足当初についてはいろいろな事情もあったし、またいろいろな条件がありますものですから、相当団地の方からの要望、公団側からの要望という形が私はとられただろうと思うんですね。その後に至っては、相当な応募者が私はあるだろうと思っていたわけでございますけれども、このごく最近の二年間の実績からいっても、九店舗の中でわずか四店舗が要するに抽せんによって決定されたといういきさつがあるわけですね、いま示された状況によりますと。このいわゆる公団法の施行規則によりますと、「公団は、原則として施設の譲受人又は賃借人を公募しなければならない。」とされた、その公募ということの意味に私は深い意味があると思うんですね。いわゆる賃借人なりあるいは譲り受け人、こういう人たちがより多く参加をして、そうして機会均等、そこに派生してくる公正な競争というものが加わってこなければならない、そういう意味が含まれて私はこういう公募という制度がとられているのだろうと思うわけであります。そのことは結局、そこに入居しております地域住民の方々の幸せあるいは生活のためにいろいろなサービスを提供するように私はなるものと思っておりますが、私の認識がもし違っておれば御指摘いただきたいし、そのとおりだったらそのとおりと答えていただきたいと思います。
○澤田参考人 公団法施行規則の三十五条に御指摘の趣旨の規定がございますわけでございまして、私もその趣旨は全く同様であると存じます。より多くの出店希望者に機会を与える、それから団地入居者により良質な、低廉な商品を提供し得るようにするということでありまして、同時に社会的な公平を期する、こういうことが趣旨であろうと存じまして、御指摘のとおりと存ずるわけでございます。
○谷口委員 当然そうあるべきだと私考えるわけでございます。しかし、現実の面からいきますと、ごく最近の二年間の例でも、九つの中でわずかに四つだけ、あとは現実には競争者がなくて、要するに悪い言葉で言いますと公団の指名によるような、そういうふうないわゆる無競争、そういうふうな指摘だって私は受けられる現況じゃないかと思うんですね。これから先はもっともっといろいろなことが出てくると思いますが、私も事情はよくわかります。
 たとえば最近の一つの例を挙げますと、大谷田一丁目の団地を例にとりますと、敷金が二千七百四十二万円くらい要るわけですね。そうしてスケルトン賃を採用しておりますから、相当大きないわゆる内装工事が要るわけですね。合わせますと一億という金が要りますから、いろいろな経費の面からいきましてもいわゆる大企業あるいは大手企業の系列スーパー、こういうものに独占されていく一つの条件があることは私もよくわかるわけですが、こういうことがあるからこそなお、私は、いろいろな努力をして抽せんによるものがどんどん出てくるような、そういう状態に持っていかなければならないと思うわけです。
 したがいまして、いまいろいろな問題が言われております。国あるいは公団その他の問題について、日本でよく見られてきたいままでの例からいきまして、利権が発生し、あるいは黒い霧が発生する、そういうことを私はこういう問題についても十分慎重に、過去もそうであったと思うのですけれども、今後も十分慎重にやっていかなければならぬと思いますが、ひとつ総裁のお気持ちを聞いておきたいと思います。
○澤田参考人 御指摘のとおりと存じます。冒頭申し上げましたような設置基準、これの趣旨に忠実にのっとる努力をすべきことは当然でございます。
 それから先ほどの、経営者を公募するという制度にしておるその趣旨に合いますように、厳正公平に選定をする。そして十分資格を備えている者がたくさん応募してくればこれにこしたことはないのでありまして、それを公正な抽せんによって決めていく、こういうことで今後も適正な運営に努力してまいる所存でございます。
○谷口委員 総裁の御意見を聞きましたが、先ほど大臣も、いろいろな方面に自分はいろいろなことを言ってきたんだ、綱紀粛正で言ってきたんだ、こういう御発言がございましたけれども、こういう細かいところまでも建設大臣、目を光らせてと言うと言葉が悪うございますが、細かく心を配っていっていただくよう、公団に力をかしていただくよう私は要望して、この質問はこれで終了いたしますが、あとちょっとございますので、簡単にもう一つ伺います。
 いわゆる財団法人の建設業振興基金についてでございますけれども、この問題については、五十年度に発足しておりまして非常に歴史が浅うございますから、実績その他についてはまだ余り大きく期待はできないと思いますけれども、二年間の実績について簡単に説明願いたいと思います。
○大富政府委員 お答えいたします。
 建設業振興基金は、お述べになりましたとおり、五十年七月十六日に財団法人として設立されたものでございますが、本格的に営業を開始したのは十月末でございまして、ちょうどまる二年たったわけでございますが、五十二年十月末までの実績について御説明いたしたいと思います。
 建設業振興基金は共同事業等に対する助成、指導を行いまして中小建設業者の近代化、合理化を促進するという目的でございますので、一番大きい事業は債務保証事業でございます。これが二カ年間に、保証実績累計額が百三十六億九千万円でございます。それから第二番目に利子補給等の助成事業を行っておりますが、これも助成対象の累計額で三億九千万円でございます。そのほか融資等のあっせん事業とか調査研究、経営改善指導等の事業を行っておる次第でございます。
○谷口委員 これの設立されました趣旨については、建設業の組織化、それによるまた近代化、合理化、こういうことをねらった意味が非常に私はウエートがあるだろうと思うのです。したがいまして、いまの景気対策にしても、この建設業界に対するお金、いわゆる公共事業が非常にいま大きなウエートを占めているわけでございますが、これは基金にそういうことだけを任すのじゃなくて、たとえば建設省自体がこの際もっと積極的にこのチャンスを利用してといいますか活用して、積極的に指導をして、小さな建設業者のいわゆる組織化あるいは近代化、こういうものに大きな力を加えていくべき私はいいチャンスだと思うわけです。そういうことについての建設省の御意見を伺っておきたいと思う。
○大富政府委員 現在建設業者数は四十三万を数えるに及んでおるわけでございますが、中小企業者はそのうちの九九・四%でございます。お述べになりましたとおり、こういった中小建設業者の体質を改善する一番いい方策は、何といっても組織化を急ぐことだろうと思います。建設業振興基金が一つのきっかけではございますけれども、最近建設業の共同化、組織化が非常に進んでまいりました。昭和四十八年の三月末が二千二十三組合でございましたが、五十二年の三月末で三千三百組合になっております。大変な伸び方で、全四十三万の建設業者のうち約三割はこの組織化になっているわけです。そのほかに建設業法に基づく届け出を行う建設業者団体という制度がございますが、これも四十八年の三月末が四十三団体であったわけでございますが、五十二年の三月末で六十八団体になってございまして、これも四十三万業者のうちの相当の数が参加しているということになっております。
 今後ともひとつこういった零細中小業者の共同化には大いに力を入れたいと思っておるわけでございますが、こういう不況の際にこういった中小企業者の体質を改善するというのは一つのきっかけであることはもう御指摘のとおりでございまして、過去におきましても中小企業近代化促進法あるいは中小企業近代化資金等助成法、こういったものの適用をいままでどしどしやってきたわけでございますが、さらに去る七月中央建設業審議会の方から建設業の振興方策という答申も出てまいりました。やはりこの中心にありますのは、専門工事業者の力を大いに促進するというような方策が書かれております。私どもこういった答申に基づきましていろいろ具体的に努力をいたしたいと思っております。
○谷口委員 私は一層の建設省の努力を要望して、時間が参りましたので私の質問を終わります。
○伏木委員長 瀬崎博義君。
○瀬崎委員 非常に時間を限られておりますので、簡潔な答弁をまず要望しておきます。
 会計検査院に対する建設省の接待問題については、いままでに大阪国道、東京国道、飯田国道、福岡国道、木曽川上下流、相武国道、天竜川上流、それから名古屋国道、愛知国道、沼津国道、信濃川下流の十一工事事務所の実態が公表されております。ところが、それ以外でも、共産党の独自の調査結果のこれは一例でありますが、淀川工事事務所についても全く同様のことが行われているのであります。
 五十二年の五月十五日から二十二日までの会計検査において、京都の平安房の三十三万一千九百六十八円、これは宴会及び宿泊費でありますが、これを筆頭に、かに道楽六万七千百三十六円、レストランポポロ五万四千六十五円、宇治の萬福庵四万四千七百二十円、枚方のコハク四万六千六百五十円、京都、金茶寮八万六千六百四十円、祇園、八幡山荘五万九千六百二十五円、その他レストランの八千八百円を含めて、結局この間の接待費合計が六十九万九千六百四円になっております。
 まず、建設大臣に申し上げたい。建設省も調査している、調査していると言うけれども、結局国会での追及を待っているような状態ではないか。ここまでくれば、これはもう建設省全体の体質的なものだとまず考えなければならないと思うのです。したがって、各工事事務所に問い合わせればすぐわかることであります。だから、みずから早くうみを出し切って、各省庁に率先して今後こういう姿勢を抜本的に改めることをはっきりと表明すべきだと思うのです。この点は大臣にお答えいただきたい。
 もう一つ、会計検査院についても、これは建設省と会計検査院だけの間とは恐らく国民は思っていないと思うのです。これも非を追及されるのを待つのみではなしに、みずから非全体を明らかにして、今後こういうことが二度と起こらない検査体制、全省庁に対する検査体制をはっきりと打ち立てることが国民の疑惑にこたえる道ではないかと思うのです。
 お二人の答弁を求めたいと思います。
○長谷川国務大臣 この件につきましては早速調査を行わせておりますし、接遇に対しまして行き過ぎのあったことはまことに遺憾なことでございまして、今後接待等は一切行わないことといたしております。さらにまた各局とかこういう地方局に対しても厳しく指導をしてまいる所存でございます。
○鎌田会計検査院説明員 お答え申し上げます。
 ただいま御指摘の淀川の工事事務所、この点につきましてはまだ私承知いたしておりませんので、これは具体的に場所をお示しいただきましたので、すぐ調べたいと思います。
 それから、他省庁ということでございますが、この点につきましても検査院といたしましては、こういう事態になりまして、みずからえりを正し、そして国民の信頼を回復する、これが念願でございまして、そのためにもできるだけ実態を把握したい、こういうふうに考えておる次第でございます。
○瀬崎委員 これもすでに問題になった、約七千万円で購入した無人潜函掘削機を、二、三回使っただけで百四十八万円でスクラップに処分した事件があります。このスクラップにした無人潜函掘削機という機械は一体どこに発注しておったのか、これを購入するに当たって検収に当たった責任者は一体だれか、どこで検収をしたのか、答えてください。
○粟屋政府委員 お尋ねの潜函用掘削装置でございますが、これは潜函工事を施工するに当たりまして……(瀬崎委員「説明はよろしい、わかっていますから」と呼ぶ)はい。人命の危険を防止するため開発したものでございまして、アイデアは中国地方建設局が出し、三菱重工から購入契約をしたものでございます。
 なお、検収に当たった職員等については現在まだ調べがついておりませんので、現在調査中でございます。
○瀬崎委員 冗談じゃないですよ。そんな態度だからちっとも改まらない。ちゃんと潜函掘削装置履歴簿というのがあるでしょう。ここに載っているじゃないですか。昭和四十五年三月三十一日、三菱重工業神戸造船所明石工場、ここにおいて仮組み立て姿勢で検収、検収者は中部地建機械課長の森田英嗣氏となっているじゃないですか。こういうことも調べてないのですか。
 その機械課長森田英嗣氏は、その後四十五年の七月一日付で中部技術事務所所長に昇進をしていらっしゃいますね。この人は四十七年の七月三十一日まで所長を務め、ここで退職をした。ところが不思議なことに、退職の翌日にはもうそのいわゆるスクラップにした機械を購入した先、つまり三菱重工業神戸造船所明石製作所の設計主任として天下っているじゃありませんか。さらに疑惑が深くなるのは、その七月三十一日退職する直前の七月四日に、いわゆる一番大きな修理整備に出している。これが実に八百万以上かかっているわけであります。
 こういうことを考えあわせると、三菱重工が、結局森田氏と何か深い関係を持っていて、もともと役に立たないとわかっているもの、あるいは欠陥のあるそういう機械を売りつけたのではないか。あるいはまた、必ずしも必要でないものを建設省がわざわざ三菱から買ったのか、こういう疑惑が起こって当然だと私は思うのです。この点について建設省は調査をしたことがあるのかどうか。
 また、こういう問題と接待が絡むから、会計検査院の検査がいわゆるずさんになるのではないか、こういう心配を国民は持つわけです。その点の建設省の答弁と、会計検査院はこういうことが明らかになった以上、改めてこの機械の購入等に疑惑がないか、検査をし直すかどうか、お答え願いたいと思います。
○粟屋政府委員 いまの潜函掘削装置の問題につきましては、使用時間千時間程度稼働いたしておりましたが、なぜ千時間程度の稼動でこれを中止したのか、及びその払下げに至る過程につきましては、現在調査中でございます。
 なお、いま御指摘にありました当時の中部地建の機械課長森田氏にかかる関連事項については、調査しておりませんが、至急調査をいたしまして疑惑を晴らしたいと考えております。
○鎌田会計検査院説明員 お答え申し上げます。
 当該場所につきましては、わずか一日ずつでございますが、五十一年度と五十二年度に検査をしておる実績がございます。ただ、そのものについてどういうふうに指摘したかというのはどうもつまびらかでございません。
 それから、今後どうするかというお尋ねでございますが、この売却が十月というふうに伺っておりますが、本来ならば直ちに検査したいという考えもあるわけでございますが、ただいま検査報告の作成期間中でございますので、なるべく近い将来においてこれの実態を究明したく存じておる次第でございます。
○瀬崎委員 それじゃ会計検査院は結構です。
 次は、問題の信濃川河川敷であります。
 この河川敷に田中ファミリーのシンボル越後交通の本社ビルとかあるいはバスターミナルをつくらせるか、それとも国がちゃんと疑惑を晴らしたあかしをここにつくるのか、これはまさに全国民が注目しているところだと思います。私も上田耕一郎参議院議員を団長にして昨日現地調査に行ってまいりました。
 廃川敷の告示が行われた場合、三カ月以内に下付の申請をしなければならないことになっておりますが、その書類はきわめて複雑です。実測図、戸籍簿、住民票、二万五千分の一、五万分の一の地図、旧登記簿台帳、印鑑証明、こういうものはとてもじゃないが農民個人ではそろえられないから、結局室町が一件書類を整えて印鑑をついてくれと持ってくるのだろうと思うのです。それでも三カ月以内に二百人以上からの下付申請書を整えるなんということは至難のことだろうと思うのですが、三カ月以内に下付申請が出なかったらどうなるのですか。
○栂野政府委員 まず第一点の、下付申請に必要な書類でございますけれども、それについては現在本省と地建とどの程度まで出すべきか調査中でございます。
 それから第二点の、三カ月以内に下付申請が出されない場合どうなるかという問題でございます。廃川公示後三カ月以内に下付すべきというふうになってございますけれども、相当な理由がある場合には三カ月以後の下付申請でも認めることとしてございます。
○瀬崎委員 相当な理由とはたとえば何か、またいつまで延ばせるのか。
○栂野政府委員 相当な理由としましてもいろいろあろうかと思います。たとえて申し上げますと、遠隔地におるとかあるいは降雪で作業ができないとか、いろいろあろうかと思います。したがいまして、そういうケース・バイ・ケースに応じまして判断していきたいと思います。
 それで、何カ月まで延ばせるかという問題でございますけれども、これは相当な理由に応じて考えたいと思います。
○瀬崎委員 通常、ただし書きによっては、十カ月が基準になっているのじゃないですか。
○栂野政府委員 十カ月という問題は、いわゆる河川区域から排除された場合に河川管理者が管理している期間でございまして、それ以降は大蔵省に引き継ぐ。三カ月というのは九条地の場合の下付の問題でございます。
○瀬崎委員 それでは、十カ月以内に下付申請が出なかった場合には、大蔵省の財産になるということですか。
○栂野政府委員 原則的にはそうなるかと思いますけれども、それもやはりいろいろな事情があろうと思います。
○瀬崎委員 いろいろな事情があった場合には、その十カ月をさらに延ばす、大蔵省財産に移すことを延ばす、そういう意味か。
○丸山説明員 いま局長が答弁したとおりでございますけれども、大蔵省に引き継ぐ場合には、大蔵省が引き継ぎ不適当ということで引き継がない場合もあるわけでございます。その中に正当な理由が入るかどうかということは、いままでは例がないわけでございますから、もしそういう事態が生じた場合には、その段階で検討したいと思っております。
○瀬崎委員 だまされたことを知った農民が、室町の持ってきた下付申請書に判こをつかない、こういうふうなケースが出てくるであろうと私は思う。こうなったときには一体どうなるのか。今回政府は何とかして廃川敷処分をして室町の期待にこたえたい、田中ファミリーにこたえたいと思っておるようだけれども、もし農民がそういう態度に出たときには、新たにまたそこに大きな問題が発生するであろうことを示していると思うのです。
 建設大臣が廃川敷処分の決裁をしたのは、参議院建設委員会における栂野河川局長の答弁によりますと、十月二十一日ということですね。
○栂野政府委員 お答えいたします。
 そのとおりでございます。
○瀬崎委員 長谷川建設大臣は、この廃川敷処分に踏み切った理由として、町内会長会議で三百九十人の方が集まって、一日も早く建設大臣に陳情せい、同意をされた、そういうことによって決断した、こうこの場でお答えになっていますね。そうですね。お答えください。
○長谷川国務大臣 私はそのときには、三百九十人が集まったからだけではありません。各派各党が全員が賛成をしたゆえんもそこにあります。
○瀬崎委員 ところが、三百九十人が集まったという町内会長会議というのは、昨日現地で調べてまいりましたら、十月二十二日に開かれているのであります。あなたが大臣決裁をされたのは二十一日であります。どうしてこの二十二日にあった会議の内容を二十一日以前に知り得たのか、私はその手品が教えてほしいと思うくらいであります。この点に対する答弁が一点。
 大臣はまた、九月二十九日に長岡市長が提出した信濃川河川敷の廃川敷処分についての陳情書も処分に踏み切られた理由の一つにしていらっしゃいますし、国会でもそう答弁されています。その陳情書の、「長岡市は、信濃川河川敷について、これが長岡市の都市計画上極めて重要な用地でありますので、その利用について、かねてから検討して参りました。」と述べている部分と、それから「その利用について具体的な計画をもっております。」と述べた部分について、昨日長岡市に行って資料の提示と説明を求めたのでありますが、元締めといいましょうか、肝心の皆川企画調整部長、元建設省におった人のようであります。さらには、市長の代理、吉村市長公室長ともに、かねて検討してきたことは聞いていない、知らない、具体的な計画は持っていない、市長から何の相談も受けたことがない、この一点張りであります。
 結局この陳情書なるものは、市長が建設省向けといいますか大臣向けといいますか、そのために作文したものとしか言いようのないような結果であったのであります。大臣は、重大な判断を下すに当たって、このような実態を認識されておったのかどうか、これが第二点であります。
 第三点は、その陳情書の中に、今後の利用の例として、たとえば普通高校の新設であるとか、あるいは長岡日赤の建設を挙げております。新潟県の高等学校教育課に聞いたところ、現在長岡市には公立高校が五校、私立高校が二校、全体としてはなお余裕はあるけれども、一部の学校では若干窮屈さがある程度で、一校新設しなければならないほどのものではない、高校新設が必要だとの要望は県に出されているようだが、事務レベルでは話が来ていない、将来は必要になると思う、なお、信濃川河川敷に建てるなどの話は一切聞いていない、こういうことであります。
 また、長岡日赤については、足立院長にお尋ねをしてみました。リハビリテーション施設は、できればどこかに早くつくりたいと思っている、しかし、全面新築となると七十億円から八十億円の金がかかり、かつ独算制のもとではちょっと手が出ないので、具体的な構想というものはまだ全くない、河川敷でという話も聞いていないが、五百床、一万坪分の用地が将来のために残されるということは好ましい、こういうことでありました。
 こういう点から言って、何も疑惑を残したまま、一日、二日を争って処分を急がなければならないような事情は全くなかったのではないか、これが第三点であります。
 この点について大臣の答弁をお願いします。
○長谷川国務大臣 私のところへ来た書類というものは、「もちろん長岡市議会の各派代表会議に陳情の趣旨を報告いたしましたところ、全会一致をもって了承いたしました。」こうあります。「三百九十人の町内会長の出席を得て開かれたものでありますが、この会議において建設大臣に対する陳情をはじめ、陳情書に添付しております同用地の長岡市の利用計画及び長岡市と室町産業株式会社との覚書を含め、出席者の圧倒的な支持をいただきました。」こうあります。
 地元の市長がこれは持ってきたのですから、地元の市長が持ってきたものを、あなたがおっしゃることは違いますと私には申し上げられません。これを信頼しないで何を信頼できましょうか。公の市長が市長として私のところへこれを提出したのでありますから、当然これを私は認めなければならないと考えております。
○瀬崎委員 現に私ももらってきておりますけれども、第一、その町内会長会議の招集期日が二十二日となっているわけであります。これほど、この場で長谷川建設大臣から聞いている話と、現地で私たちが生で見聞きする内容とでは、大きな開きが出てきているのであります。
 本委員会において疑惑解明を果たしていく上でも、またこの間理事懇でまとまりました、とりあえず政府の努力をながめながら今後の土地利用についてはできるだけ適正に行われるよう委員会でも検討しよう、まさにそのためにも、第一には、小林長岡市長の参考人出席を求めて事情をただすことが必要であろうと思います。
 第二には、当委員会自身が現地調査を行う必要があろうと思います。
 この点を委員長に要求し、その実行方を取り計らっていただきたいと思うのであります。
○伏木委員長 ただいまの御提案につきましては、理事会で検討いたします。
○瀬崎委員 昨日、長岡工事事務所の忠田副所長に会いました。その話では、連続堤工事予算が四十三年度予算に計上されているということは、前年、すなわち四十二年六月ごろには工事事務所が北陸地建に対して概算要求をしていたと見るのが通例だ、したがって、霞堤から連続堤への変更理由となりました技術的検討というのは、それ以前に行われたと見るのが常識的だということでありました。ただ、自分は技術者じゃないから、その検討期間がどれぐらいかかるかわからない、こういうことです。慎重な技術的検討をやったということですから、もしこの期間が一年間だとするならば、四十一年の六月ごろには技術的検討に入っておったということになるし、半年前といたしましても、四十一年の末ごろには検討に入っておったということになる。四十一年十月の、問題の霞堤を締め切る意思はないと言い切った橋本元建設大臣答弁の時期には、すでにか、あるいはその直後に締め切り方向を向いておったということになってくるわけであります。このことは行政管理庁の行政監察結果でも、昭和三十八年の河川改修総体計画書の中で、連続堤とする必要があるかどうか検討することが懸案事項として残っていた、また、締め切らない、つまり霞堤のままとしておくことが確定したことを示す記録もない、こう報告されておりまして、裏づけられております。
 こうなってきますと、いわゆる橋本答弁なるものは、こうした事情を承知の上で田中ファミリーが河川敷買い占めを円滑にさせるための意図的答弁だったということになるのではないかと思うのであります。もし、建設省事務当局がこの答弁の用意をしたとすれば、建設省ぐるみで田中ファミリーの河川敷買い占めの片棒を担いだことになるのじゃないか、こう思うのでありますが、大臣、いかがですか。
○栂野政府委員 先生のお話から言えばそうなるかと思いますけれども、私たちは絶対にそういうことはやっておりません。
 それから、先ほど、事務所の副所長が、いわゆる夏の要求前に出すのが普通であるという答弁があったそうでございますが、一般的に申し上げますと、事務所の副所長さん方はそういうことは全然知らぬわけでございます。その点、言ったかどうか、私たちの方で確かめたいと思います。
 第二点としまして、私たちとしましては、四十二年六月といいますか、四十三年度夏の要求の時点におきましてそういうことをやったという事実は不明でございます。
 それから、四十三年七月に箇所別変更をやったというのは、箇所別変更調書、それから、貯留のいわゆる締め切ったことによる洪水調節の減ということ、あるいは当時の人々からの事情聴取によって明らかでございます。
 それから、行管の方では三十八年度以降やったかやらぬか、そういう事実がわからないと言いますけれども、私どもの方で調べたところによりますと、三十八年の総体計画から四十三年の箇所別変更をやる間におきまして一度もやったことがないという事情聴取を得ております。
○瀬崎委員 もしもその当時の橋本答弁も、また建設省にしても、絶対に田中ファミリーの買い占めの手伝いをしたのじゃない、こうだとするならば、なぜ締め切りに工事変更するときに大臣答弁の変更の処置をきちっととらなかったのか、ここが問題になってくると思うのです。
 七十一国会、四十八年九月、当時、福島県の大川ダム建設の基本計画案に農業用灌漑用水が入っていないことが問題になったことがあります。これに対して金丸建設大臣は当初、「かんがい用水は基本計画の中に入れてやることが私は当然のあり方だと考えます。十分御意思に沿いまして調整をしてまいります。」と答弁をされたのです。ところが、その後の委員会におきまして、いわゆる答弁訂正がありました。私の考え方はそうあるべきだと考えておるわけだが、あの答弁は行き過ぎだと事務当局からの指摘があったわけであります。大臣の答弁は権威あるものでなくてはならぬ、これも当然だと思います。と言った上で、基本計画の中に入れるという問題は事務手続上困難な問題があるようなので、その点は添付書類の中で灌漑用水を確保できるような何らかの方法を考えたい、そのために知事に対して公文書を出して、その公文書によってはっきりさせるというふうな方法で理解いただけないか、こう答弁を訂正された。
 なお、これを補足して当時の松村河川局長は、現在農民間でこの水利権調整が行われているために、これを待ってこの基本計画をつくるということになりますと非常におくれてしまってダム建設ができなくなるのだ、したがって、何としても大臣答弁を訂正して農業利水の問題は保留ということにせざるを得ないのだ、こういうふうに説明しているのであります。
 だから、ここで大臣に聞きたいのですが、あなたは大臣答弁を権威あるものと考えているのかどうか、これが一点。
 それから、大川ダムのケースから言えば、当然橋本元建設大臣が締め切る意思なしと言ったままになっているのですから、それなら、技術的理由があったにせよ、これは霞堤のまま置いておくべきだったと思う。どうしても技術的理由で変えなければならないのなら、なぜ橋本答弁をきちっと変更する処置を国会に対してとらなかったのか。これは当然問題になってまいります。
 こういう当時の建設大臣の責任が今日の建設大臣、歴代の大臣に引き継がれているのは私は当然だと思う。だから今日まで、疑惑が晴れるまでは処理しない、こう言い継がれてきて、あなたも一たんは引き継ぐと言った。ところが、あれは役人の書いた答弁だからおれは知らぬよ、というようなことを参議院の建設委員会で言われたらしい。結局、あなただけがそういう特異な、異常ないわゆる姿勢を示しておられるとしか言いようがないのであります。
 こうなってくると、長谷川建設大臣は、━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━こういう感じすらわれわれは持つのであります。(発言する者あり)こういう点では大臣としては明確に責任を明らかにしてほしい。(発言する者あり)もし本当に大臣はそういうふうな点について疑惑がないと言われるならば、このような不明朗な処分については、これを一遍撤回して、そして長岡市が本当に必要とするという部分を確認の上、その分だけを廃川敷処分してもいいと私は思うのです。そういう手続のやり直しをとられることをぜひともここで要望したい。
○長谷川国務大臣 一省の長としてやっているのには権威があるものと自分みずからは自認をしております。あなたの御要望は、私は承るわけにはまいりません。
○伏木委員長 瀬崎君、時間ですから、結論を出してください。――瀬崎君。
○瀬崎委員 それじゃ結論に入りますが、あなた自身もそうなんですよ。中馬建設大臣が次の国会に必ず提出すると答弁されたいわゆるビル防災法、これがことしの春の八十国会に出されなかった。これについて長谷川建設大臣自身が、中馬前大臣がおっしゃったことは私の責任になることは当然、こう言った上で、次期通常国会に提出するようにいたしますと、責任の所在と新たな政府の方針を明示しているわけです。
 こういう点から言って、私は次善の策として、上田参議院議員が提起いたしましたいわゆる残る半分についても、これを国、県、市で買い上げて公共の用に役立てる、この点について、たとえ長岡市あるいは新潟県から買い取る意思がないと言ってきても、この場合は建設省の行政財産として買い取るべきではないかと思うのです。そういう方向の検討をされることの答弁を求めて、終わりたいと思います。
○長谷川国務大臣 あなたも少し法律を見てもらいたいと思うのです。法律にそういうようなことがあるのなら、私の方でちゃんと手続をとれます。建設省の意見によって勝手に人の土地を取り上げて公用するということができるかできないか、そんなことはあなたがもう少し法律を見て、その上に立って話してください。
 それから、━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━とは何ですか、それは。取り消しますか、あなたは。取り消さないのなら、私の方はあなたに質問しなければならない。ただ、ここでは質問ができませんけれども、あなたはそれを取り消しますか。
○伏木委員長 瀬崎君、これで質問の時間は終わりましたから……。
 ただいまの瀬崎君の発言中、不適当な言辞があったように思われますので、後刻速記録を取り調べの上、不適当な個所があれば、委員長において適当に措置いたします。
 甘利正君。
○甘利委員 私は、人口急増地域の小河川、この改修事業について数点にわたってお尋ねいたすわけでございますが、答弁は一括で結構でございます。
 人口急増地帯と申しますと、自治体単位でございましても、終戦直後の五倍、十倍という人口急増地帯があるわけでございますから、その河川の流域ということになりますと、人口急増の度合いは数十倍のところもある、このように御理解をいただきたいわけでございます。
 そこで、人口急増地帯で住宅が非常に多くなりますと、あらゆる流水がふえてまいるわけでございます。河川の流水が速やかに流れるという状態に置かれませんと、床上浸水等で大変な問題が起こってくるわけでございます。次には、その流域の地形が急激に大幅な変更をされますので、鉄砲水等が河川に流れ込んで、河川に乱流の状態を起こしてくるわけでございます。また、小河川でございますから、改修が進むにつれまして河川が直線化されてまいりますから、非常に流速が速くなる、こういう状態も起こってくるわけでございます。次には、その周辺に道路等が設定されて雨水の自然の流れがいろいろと変わってまいりますので、その雨水等をどこの地点においてその小河川に流れ込ませるか、流れ込ませないということになりますと、雨水の排水が行われないで、とんだ浸水地帯が出てまいる、こういう現状が非常に多いわけでございます。その他挙げれば切りがないわけでございますが、御承知のとおりということで、挙げるのはこの程度にいたすわけでございます。
 そこで、この改修計画を立てるに当たりまして、どういう言葉が適当か、川を流れる水の量を、流水断面というのですか、流積計算というのですか、よくわかりませんけれども、これをどのくらいにとるかということは、人口が急増してくるに従ってその断面のとり方が非常に違ってまいるわけでございまするから、大変むずかしいわけでございます。そしてこの断面をどのくらいにとるかというほかに、一体三十年に一遍の洪水に耐えるのか、百年に一遍なのか、百三十年に一遍なのか、絶対なのかという点等も見通されると思うわけでございますが、大変なことではございまするけれども、おおむねどんな状態で見通しておられるのかということをお聞かせ願いたいわけでございます。
 それから、私も数十年間この小河川と取り組んできたわけでございます。大変小河川に恵まれておりますので。それを上流から直すのか、真ん中から直すのか、真ん中をすっかり直しておいて、上と下を直すのか。人口急増地帯だけ直して、そこはいいけれども、あと水田地帯は毎年浸水なのか、一体どうなんだというような率直な問いもあるわけでございますが、こういう点については、どんなふうにお考えになっているのかということでございます。
 と同時に、一本の小河川が、同じような対策ならばよろしいと思うわけでございますが、管理者も違ってくるし、それから対策が変わってくるわけですね。中小河川に対する、その部分によっての対策、政策が変わってくるわけですね。早い話が、政策を数字であらわすと予算になりますから、上流部、下流部等に予算のつけ方がやはり変わってくると思う。変わってくると、上流部はすっかり改修された、下流部もある程度来た、真ん中のところは手が及ばなかったというので、真ん中のところでヘビが卵をのんだようにふくらんで、破けなければいいけれども、破けたら大変なことになってしまうわけでございまして、下流まで影響を及ぼしてしまうわけでございますね。そういう状態があると思うわけでございますが、一体、そういう場合でも、一つの河川の上流、下流に対して一貫性をどう持たしておられるのか、こういう点等について御意見をお聞かせ願いたいわけでございます。
 私の質問はこれで終わりまして、答弁をしていただけばよろしいのですが、まああの程度の時間でございますから、時間を見ながら御答弁願いたいと思います。
○栂野政府委員 先生が冒頭申されましたいわゆる小河川、流域の開発によって小河川の洪水が非常にふえてくる、そういう問題がいわゆる都市近郊の河川において非常に大きな問題になっているのじゃないか。これについては後で詳しく御説明いたしたいと思いますけれども、われわれもこれに対しましては非常に真剣に取り組んでおるところでございます。
 それから第二点の改修計画の問題でございます。いわゆる流水断面といいますか、川の断面積をどのように考えておるのか、またそれも開発によって変わってくるんじゃないかという御指摘がございました。それにつきましては、私たちとしましては、将来の開発を見まして、いわゆる百ミリの雨が降った場合に、田んぼでいきますと六十ミリは川に入ってくるということでございますけれども、そういう開発によりましては九十ミリ川に入ってくる、そういうふうな想定を行いまして、事前に開発を予想した計画河川の断面をとっておる次第でございます。しかしながら、昔の川におきましては昔の断面でございまして、現在においては断面が足らないというふうな事例もございます。そういう場合にはできるだけ流域に洪水調節といいますか、貯水池を設けまして、遊ばせながら下流の安全を図っていくというふうな手だてを講じておる次第でございます。
 第三点としまして、改修の仕方を上流からするのか、下流からするのか、あるいは真ん中が非常に弱いところがあるんじゃないかとか、あるいは管理者が違うということで、統一はどうなっておるのかという御指摘でございました。それで、河川の改修というものは、一つの水系を通しましてその重要度に応じて一様に安全度を高めていくというのが基本になっておるわけでございます。しかしながら、財政的あるいは技術的な問題、あるいは流域の重要度、いろいろございまして、重要な個所から、危険な個所から順次やっておるという次第でございます。
 それで、改修の進め方としましては、下流から上流に向かってやっていくというのが普通でございますけれども、河川の現在の流下能力によりましては中流部からかかるときもある。また過去に、現在でもようございますけれども、現在上流部が災害を受けた、そうした場合に、やはり民生安定上、上流部の改修も直ちに進めていかなければいけない。その場合におきましては、見かけにおきましては大きい、小さいというふうに見えますけれども、できるだけ下流に影響が少ないような工事の仕方をやっておるというのが実態でございます。
 それで、いわゆる一つの水系におきましては、あるところは市がやる、あるところは県がやる、あるところは国がやるというふうにいろいろ手分けして上流、中流、下流あるいは支川について施行しておるわけでございますけれども、その一本的な、一つの水系としての物の考え方は本省におきまして統一をとりまして、ここの水系でいきますと百年に一回の重要度であるか、百年に一回の降雨を対象にとろうじゃないかとか、そういうふうに、やはり本省において調整をとりながら進めておるという次第でございます。
 それから、一番最初におっしゃいました、流域の開発が非常に進んだ場合にどうなるんだ、床上浸水とかいろいろあるわけでございます。これにつきましては、昨年の十一月だったと思いますけれども、建設大臣から河川審議会に諮問をいたしたわけでございます。いわゆる河川改修だけじゃなくて、総合的な治水対策はどうあるべきかという問題を諮問いたしたわけでございます。
 その内容を御説明いたしますと、一つは、降った雨ができるだけゆっくり川に入ってくるにはどうすればいいか、流域の保水機能をできるだけ確保しようじゃないか、いわゆる洪水の時差出勤を考えようじゃないか、それにはどういう方法があるだろうか。それから、適正な土地利用、いわゆる流域の土地によりまして、低いところもあれば高いところもある、そういう土地の性格に応じた土地の利用、あるいは先ほど申し上げました保水機能を損なわない土地利用はどうであろうかとか、そういうことも検討の対象になっておる次第でございます。
 それから、洪水はんらんの予想区域の調査あるいは土石流危険区域の調査、これをはっきりいたしまして、いわゆる地元の方々によく知ってもらって、いざという場合の避難体制、あるいはそういう土地柄というものを地方自治体によく知っていただいて、土地利用の場合にそれを有効に使っていただくというための調査をやっておるわけでございます。
 それから、治水施設の緊急整備計画、たとえば鶴見川ですと、十年ぐらいでこの程度に持っていこうとか、そういう流域のコントロールとあわせまして、河川としてもやはり治水施設を整備することが第一義でございますので、そういう整備計画も立てていく必要があるじゃないか。あるいは水害に安全な土地利用方式、建築方式の設定とか、あるいは関係行政機関との協議体制の整備とか、こういうものを諮問いたしまして、ことしの六月に中間答申を得た次第でございます。
 それで、具体的に申し上げますと、来年度の予算要求におきましては、鶴見川とかあるいは引地川、こういう川六河川をモデル河川としまして、その水系に流域の協議会というものをつくって、いわゆる治水サイドと流域を開発していくサイドの公共団体が集まって、この流域をどうやっていくべきか、治水計画をどう持っていくかという面をお互いに一緒になってやっていきたいというふうに考えておるわけでございます。
 それから、先ほど申し上げましたように、治水のやり方にしましても、単に河道だけで洪水を流すのじゃなくて、できるだけ遊水地を使うわけでございます。それでまた、いままでの遊水地というのは川の中に入っていたのを遊ばすわけでございましたけれども、来年度におきましては、川に入る前に流域で遊ばすために、雨水貯留事業というものも設けまして、機能を失いました農業用水ため池とか公園の広場とか、あるいは団地の間におきます花壇とか、そういうものを若干低くして、そこに降った雨をため、ゆっくり川に持っていくというふうな総合的な雨水対策というものを今後ともやっていきたいというふうに考えております。
○甘利委員 大変よくわかりました。もろもろの困難はあると思いますが、そういうことに屈することなく、迫力を持ってひとつ取り組んでください。
 終わります。
○伏木委員長 次回は、来る二十五日金曜日午前十時理事会、午前十時三十分委員会を開くこととし、本日はこれにて散会いたします。
    午後三時二十四分散会