第084回国会 公害対策並びに環境保全特別委員会 第12号
昭和五十三年四月二十五日(火曜日)
    午前十時三十二分開議
 出席委員
   委員長 久保  等君
   理事 相沢 英之君 理事 池田 行彦君
   理事 登坂重次郎君 理事 林  義郎君
   理事 島本 虎三君 理事 水田  稔君
   理事 古寺  宏君
      高村 坂彦君    戸沢 政方君
      友納 武人君    西田  司君
      萩原 幸雄君    橋本龍太郎君
      福島 譲二君    藤本 孝雄君
      池端 清一君    岡田 春夫君
      馬場  昇君    坂口  力君
      東中 光雄君    工藤  晃君
 出席国務大臣
        国 務 大 臣
        (環境庁長官) 山田 久就君
 出席政府委員
        環境庁長官官房
        長       金子 太郎君
        環境庁長官官房
        審議官     石渡 鷹雄君
        環境庁企画調整
        局長      信澤  清君
        環境庁企画調整
        局環境保健部長 山本 宜正君
        環境庁自然保護
        局長      出原 孝夫君
        環境庁水質保全
        局長      二瓶  博君
        水産庁次長   恩田 幸雄君
        通商産業大臣官
        房審議官    松村 克之君
        通商産業省立地
        公害局長    左近友三郎君
        資源エネルギー
        庁公益事業部長 服部 典徳君
 委員外の出席者
        経済企画庁総合
        計画局電源開発
        官       高木 宏明君
        環境庁水質保全
        局水質管理課長 林   亨君
        厚生省環境衛生
        局乳肉衛生課長 岡部 祥治君
        林野庁林政部管
        理課長     渡邊 信作君
        通商産業省立地
        公害局鉱山課長 檜山 博昭君
        資源エネルギー
        庁長官官房鉱業
        課長      福原 元一君
        資源エネルギー
        庁公益事業部火
        力課長     木内 貞夫君
        労働省労働基準
        局補償課長   原  敏治君
        建設省河川局開
        発課長     堀  和夫君
        消防庁技術監理
        官       矢筈野義郎君
        特別委員会調査
        室長      綿貫 敏行君
    ―――――――――――――
委員の異動
四月二十五日
 辞任         補欠選任
  岩垂寿喜男君     池端 清一君
  土井たか子君     岡田 春夫君
同日
 辞任         補欠選任
  池端 清一君     岩垂寿喜男君
  岡田 春夫君     土井たか子君
    ―――――――――――――
四月二十一日
 鳥獣保護及狩猟ニ関スル法律の一部を改正する
 法律案(内閣提出第五七号)(参議院送付)
 瀬戸内海環境保全臨時措置法及び水質汚濁防止
 法の一部を改正する法律案(内閣提出第七五
 号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 鳥獣保護及狩猟ニ関スル法律の一部を改正する
 法律案(内閣提出第五七号)(参議院送付)
 瀬戸内海環境保全臨時措置法及び水質汚濁防止
 法の一部を改正する法律案(内閣提出第七五
 号)
 公害対策並びに環境保全に関する件
     ――――◇―――――
○久保委員長 これより会議を開きます。
 鳥獣保護及狩猟ニ関スル法律の一部を改正する法律案及び瀬戸内海環境保全臨時措置法及び水質汚濁防止法の一部を改正する法律案の両案を議題とし、順次提案理由の説明を聴取いたします。山田環境庁長官。
    ―――――――――――――
 鳥獣保護及狩猟ニ関スル法律の一部を改正する法律案
 瀬戸内海環境保全臨時措置法及び水質汚濁防止法の一部を改正する法律案
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
○山田国務大臣 ただいま議題となりました鳥獣保護及狩猟ニ関スル法律の一部を改正する法律案及び瀬戸内海環境保全臨時措置法及び水質汚濁防止法の一部を改正する法律案について、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
 まず、鳥獣保護及狩猟ニ関スル法律の一部を改正する法律案について、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
 わが国の鳥獣行政の基本法たる鳥獣保護及狩猟ニ関スル法律は、大正七年に狩猟法が制定されて以来、すでに六十年近くの歳月を経ておりますが、その間、本法が鳥獣保護及び狩猟の適正化に果たしてきた役割りは、少なからざるものがあります。
 しかしながら、国土の開発等に伴い、鳥獣の生息環境及び狩猟の実態が大きく変貌してまいっておりまして、これらに対応した制度の改善が各方面から強く要請されているのであります。
 このような情勢にかんがみ、政府におきましても、制度の改善につき自然環境保全審議会に諮って慎重に検討してまいりましたが、その結果、鳥獣保護の充実、狩猟者資質の向上及び秩序ある狩猟の確保を主眼とした制度の改正を行うこととし、この法律案を提出した次第であります。
 次に、法律案の主な内容について御説明申し上げます。
 まず第一は、鳥獣保護の充実であります。
 その一は、特別保護地区における制限行為の拡大でありまして、近年、絶滅のおそれのある鳥獣等の生息地に撮影等のために立ち入りが行われ、ために鳥獣の繁殖に支障を来す例も見られるのでありますが、このような行為を許可の対象とし、規制を強化することといたしております。
 その二は、鳥獣の輸入規制の強化でありまして、特定の鳥獣の輸入に当たって、相手国に輸出証明の制度がある場合には輸出証明書を添付させることといたしております。
 第二は、狩猟免許制度の改善であります。
 最近における狩猟事故の発生状況等にかんがみ、狩猟免許は、住所地を管轄する都道府県知事が狩猟に関する適性、技能及び知識について行う狩猟免許試験に合格した者に対して与えることとするとともに、その効力は全国に及ぶものとし、三年ごとに更新することといたしております。
 第三は、登録制度の新設であります。
 最近における鳥獣の生息状況等にかんがみ、狩猟と鳥獣保護との調整を図るという観点から、狩猟者の登録制度を新設することといたしております。
 登録制度の内容としては、まず、狩猟を行おうとする者は、狩猟を行おうとする場所を管轄する都道府県知事に申請して所要の事項の登録を受けなければならないこととしております。この登録に当たっては、都道府県知事は、申請者が狩猟による危害の防止または損害の賠償についての要件に該当しない場合等には、登録を行わないこととするとともに、都道府県の区域内における鳥獣の生息状況等を勘案して、登録を行う者の数について制限を設けることができることといたしております。
 なお、登録は、登録を受けた狩猟免許の種別及び狩猟を行う場所についてのみその効力を有することとし、その有効期間は、原則として十月十五日から翌年四月十五日までといたしております。
 第四は、銃猟制限区域の新設であります。
 近年、狩猟解禁直後等における特定の地域での集中銃猟による危険が増大していることにかんがみ、都道府県知事は、期間を定めて銃猟制限区域を設けることができるものとし、当該区域内においては、その承認を得なければ、銃猟を行うことができないことといたしております。
 第五は、猟区制度の充実であります。
 秩序ある狩猟の確保という観点から、国及び地方公共団体以外の者も、環境庁長官の認可を受けて猟区を設定することができるものとするとともに、放鳥獣された狩猟鳥獣のみを捕獲の目的とする猟区を設定することができる旨規定することといたしております。
 なお、以上のほか、麻酔銃等を用いる捕獲手段の制限につき特例を設ける等所要の改善整備を行うことといたしております。
 以上が、この法律案の提案理由及び内容の概要であります。
 次に、瀬戸内海環境保全臨時措置法及び水質汚濁防止法の一部を改正する法律案について、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
 瀬戸内海の環境保全につきましては、その美しい景勝地、貴重な漁業資源の宝庫としての特殊性にかんがみ、昭和四十八年に瀬戸内海環境保全臨時措置法が議員提案により全会一致で制定され、同法に基づいて産業排水に係る化学的酸素要求量で表示した汚濁負荷量を四十七年当時の二分の一程度に減少させる措置、特定施設の設置等の許可制、埋め立て免許等に際しての瀬戸内海の特殊性への配慮等の特別の措置が講じられてきたところであります。
 さらに、同法により政府が策定すべきものとされていた瀬戸内海の環境保全に関する基本計画は今般閣議決定を見、今後この基本計画に沿って、各般にわたる環境保全施策を実施に移してまいる所存でありますが、同法は本年十一月に期限が到来することとなっており、これを引き継ぐ立法措置を講ずることが強く要請されてきているところであります。
 他方、全国の公共用水域の水質の状況は、総体的には改善の傾向にあるものの、瀬戸内海を初めとして伊勢湾、東京湾等の広域の閉鎖性水域においては、水質環境基準の達成はなお困難な状況にあり、一層の水質保全対策を講ずることが緊要の課題となっております。
 このような情勢にかんがみ、政府といたしましては、瀬戸内海の環境保全対策の一層の推進を図る観点から、新たに富栄養化による被害発生の防止、自然海浜の保全等の措置を盛り込むとともに、瀬戸内海を初めとする広域の閉鎖性水域についての新たな水質保全対策として、汚濁負荷量の総量を一定量以下に削減するいわゆる総量規制制度を設けることとし、この法律案を提出した次第であります。
 次に、法律案の主な内容について御説明申し上げます。
 まず第一に、瀬戸内海環境保全臨時措置法の改正であります。
 現在同法に規定されている事項で今後とも必要と認められる施策はこれを引き続き講ずるとともに、新たな観点に立った施策を追加し、また、失効規定を削除して法律の題名を瀬戸内海環境保全特別措置法とすることといたしております。
 新たな施策の一は、府県計画の策定でありまして、関係府県は、基本計画に基づいて府県計画を定めるものとし、国及び地方公共団体は、基本計画及び府県計画の達成の推進に努めることといたしております。
 その二は、富栄養化による被害発生の防止でありまして、燐その他の政令で定める物質につき、関係府県知事は、環境庁長官の指示により定める指定物質削減指導方針に従って、指定物質を排出する者に対し必要な指導等を行うことができることといたしております。
 その三は、自然海浜の保全でありまして、関係府県は条例で定めるところにより、海水浴等に利用されている自然の海浜地等を自然海浜保全地区として指定し、地区内で行われる工作物の新築等の行為を届け出させ、これに対し必要な指導等を行うことができることといたしております。
 その四は、海難等による油の排出の防止、赤潮の発生機構の解明等でありまして、政府は、このため必要な措置を講ずるように努めるものといたしております。
 第二に、水質の総量規制を制度化するための水質汚濁防止法の改正であります。
 まず、内閣総理大臣は、水質環境基準の確保が困難な広域の閉鎖性水域の水質汚濁に関係のある地域として政令で定める地域について、政令で定める水質汚濁項目に係る汚濁負荷量の総量の削減に関する基本方針を定めるものとしており、特に瀬戸内海については、改正後の瀬戸内海環境保全特別措置法において総量規制を導入することを明文化し、法律上基本方針を定めるべきものといたしております。
 次に、都道府県知事は、基本方針に基づいて総量削減計画を定めるとともに、総量削減計画に基づき、指定地域内の一定規模以上の工場または事業場が遵守すべき総量規制基準を定めなければならないことといたしております。
 また、総量規制基準を遵守すべき工場または事業場以外の者に対しても、都道府県知事は、総量削減計画の達成のために必要な指導等を行うことができることといたしております。
 このほか、この制度の実効性を担保するため、計画変更命令、改善命令、汚濁負荷量の測定記録義務等の規定を設けることといたしております。
 なお、この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行することといたしております。
 以上が、両法律案の提案理由及び内容の概要であります。
 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同あらんことをお願い申し上げます。
○久保委員長 以上で提案理由の説明は終わりました。
 両案に対する質疑は後日に譲ります。
     ――――◇―――――
○久保委員長 公害対策並びに環境保全に関する件について調査を進めます。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。島本虎三君。
○島本委員 ただいま二法について提案理由の説明があったわけであります。いまその提案理由を聞いて、また想を新たにした次第でもございますが、それは後日に譲ることにいたしまして、きょうは一般質問として火力発電所関係、この環境と公害の問題にしぼってお尋ねしたいと、こう思っている次第であります。
 まず、長官、今度の場合は、いわば十五カ月予算だ、そして、公共事業重点の景気波及効果を上げるための牽引車になる予算だ、こういうふうに言われておるのであります。当然、これは環境影響評価は完全にやる必要がある、こういうように考えているのでありますが、いわばこの十五カ月予算と言われ、三十四兆円を超えるこれらの予算を前にして、大臣の環境影響評価に対する所感、考えを承っておきたいのであります。
○山田国務大臣 開発事業に伴いまして、当然それが及ぼす諸般の環境上に対する影響、これを十分に評価を行って、そうして計画をし実施にかかる、その必要ということについてはもうすでにかなり認識も透徹してまいっている点でもあろうかと思いまするけれども、経験から見ましても、そういう点について十分、私は、慎重に対処されることが必要であるということを改めて強調いたしたい考えでございまして、その点についてわれわれに課せられた責任、役割り、これについては、遺憾なくひとつ果たしてまいりたい、こう考えている次第でございます。
○島本委員 十分慎重に対処し、責任、役割りを果たしたい、まあこれはよろしゅうございます。そのつもりでやってもらいたいのであります。
 いままで、こういう公共事業に対して適確に環境影響評価をしておりますか。各部局の局長から伺います。
○信澤政府委員 ただいまお尋ねがございましたいわゆる公共事業につきましては、四十七年の閣議了解がございますことは先生御案内のとおりでございます。したがって、各省庁におきまして、この閣議了解の線に沿ったいわゆる事前に環境影響評価をやるという措置をとっていただいておるように承知をいたしておるわけでございます。
○島本委員 もう一回。そうすると、各省庁が勝手にやっているので、環境庁は関与しない、こういうことですか。
○信澤政府委員 制度上そのようなたてまえになっております。つまり環境庁が法律的に関与するというたてまえをとっているわけではございません。
○島本委員 その他の局長は。
○二瓶政府委員 ただいま企画調整局長が答弁したとおりでございます。
○出原政府委員 概要は企画調整局長がお答えしたとおりでございますが、当該地区が自然公園法に基づく規制が必要である場合には、自然公園法に基づく協議を受けて審議をするということになります。
○島本委員 答えたくない人は答えなくてもいいのでありますが、それでは大臣に伺います。
 いま信澤局長が言ったように、これは各省庁に任せきりで、環境庁は各種公共事業に係る環境保全対策については全然関与しない、こういうことですか。
○山田国務大臣 公共事業については先ほど信澤局長から御答弁したように、これは閣議決定に基づいて、それに従って環境影響評価が行われるようなことで、これについてわれわれとしても十分の責任を持って対処しているわけであります。その他の面については、法律上の根拠はございますけれども、これは、われわれの任務に従ってわれわれの知り得た情報その他についてはわれわれの所見を先方に述べ、伝え、そして環境が維持されるようにということの努力を続けてまいっていると私は了解いたしております。
○島本委員 環境庁設置法があって、公害や環境破壊の問題については進んで意見を述べ、また各省庁に意見を求めたりまた意見を述べたり、そして総理大臣にそのことを具申したり、直接、設置法によって大臣は権限が付与されているのです。各省庁に勝手にやらせたままだというのは何たることですか、その考えは。大臣、とんでもないことですよ。必要ある場合やらないとだめなんです。したがって、開発事業がやられた場合には全部目を通して、これが環境にどれほど影響があるか、公害にどういうふうな関係を持つかというようなことに対してはきちっとやって、進んで意見も求めなければならないのです。任せきりとは何事ですか。大臣からこの点はきちっと言っておいた方がいいと思うのです。これはそういう趣旨ではないですよ。
○山田国務大臣 われわれが設置法で課せられた責任で得た情報その他についてわれわれの責任を果たすということでやっている、この点は過去においてもやっておりますし、当然そういうものとわれわれは了解しておりますし、また、事実われわれの局もそういうことでやっていると私は了解しております。
○島本委員 今回の場合はこういうような大型予算で、公共投資によって、公共事業によって景気の波及的効果を上げるということになれば環境より事業の方が先行する、こういうようなことがあっては困るから、その点は十分配慮してやらなければならない、この趣旨です。これを考えて、ほかの方の官庁でそれぞれやっているのだからやりっ放しだ、こういう考えが環境庁にあるということは遺憾です。
 それと同時に、環境影響についてもきちっとした態度でいかなければならないと思います。その場合には、環境アセスメントの場合でも、環境保全優先の原則、それから住民参加の原則とデータ公開の原則、この三つの要件は崩してはならないし、この原点の上に立って今後の環境影響評価は考えるべきだと思っておりますが、大臣、この点は間違いありませんか。
○山田国務大臣 いま御指摘になられた点は、基本的な環境影響評価における要件の点であると考えております。したがって、関係方面とは無論連絡をする必要はあるでしょうけれども、基本的な点、御指摘のとおりだと思います。
○島本委員 したがって、未然防止、これがたてまえになるのです。これがいつでもたてまえになって、これを崩してはならないのだ、後追いではないのだ、この点だけはきちんとしておいてもらいたいと思います。
 そうして、もしこの原点が崩れて、公害の後追いになるような要素があるとすると、たとえて言うと、胎児の間に、五体満足な体の子供になって生まれることが予測されないことと同じです。もうわかってしまった、そういうふうな不具な子供を持ちたくないのは親の共通した気持ちですから、その辺は徹底してがんばってもらいたいと思います。この点は、大臣にきつく要請しておきたいと思うのであります。よろしゅうございますか。
○山田国務大臣 われわれ、そのような心構えで対処しようと考えております。
○島本委員 伊達火力の問題で、私は、電調審の問題についてちょっとお伺いしておきたいのであります。
 これは一月十六日でございましたか、日にちは間違ったかもしれません。伊達の二号機が今度、五十二年十二月五日の申請に対して五十三年一月十二日に許可がおりております。そしてこれは八条許可です。設計図というようなものの許可、すなわち四十一条の工事計画の認可は、五十三年の一月十二日に申請して同じ一月の二十日の認可になっております。これは早いように思いますが、こういうふうな例がほかにあるのでしょうか。
○服部政府委員 伊達二号の許認可関係でございますが、先生御指摘のように、ことしの一月十一日に八条許可、一月の二十日に四十一条の認可が行われたわけでございますが、その間八日間ということで、かなり早いのではないかという御指摘でございますが、どちらかと申せば早い方ではございますが、前例等を調べましても、大体一週間というケースもございます。そういった関係から異常に早いというふうには私どもとしても考えていないわけでございます。二号機につきましては一号機と基本的にはほぼ同様の発電機を設置するということでございますので、一号機の経験というのも二号機の場合には生かせるという事情もございまして、八日間の工事計画の認可の審査期間で済んだ、こういうことでございます。
○島本委員 この約一週間程度でこれは十分の審査ができたのですか。そういう確信がありますか。
○服部政府委員 私どもといたしましては、電気事業法四十一条第三項の基準に照らして厳正に審査ができた、かように考えております。
○島本委員 そうしたならば、二号機の環境調査、こういうようなものはどうなってございますか。
○服部政府委員 伊達一号、二号につきまして、電調審上程に際しまして、四十七年の十月に環境保全につきましての審査を行ったわけでございますが、二号機につきましてはそれから五年有余経過をいたしております。その間の環境上の変化というのもございますので、その辺、その後の必要な測定データー等もとりまして、補足的な審査を行って認可の運びになった、こういうことでございます。
○島本委員 この二号機の設置について、環境庁は協議を受けましたか。
○信澤政府委員 電気事業につきましては御承知のように、電調審にかかる段階で私ども意見を申し上げているわけでございます。その段階で、電力会社が作成した調査等に基づき、資源エネルギー庁でお取りまとめになった資料、それから私ども自身が都道府県に照会して得た資料、こういうものに基づきまして、設置についての環境保全上の問題点をわれわれなりに審議し、それについて電調審の席上意見を述べる、こういうことをしてまいっておるわけでございます。ただし、その後いまお話しのような八条許可等の場合には、制度的に環境庁が意見を言うというたてまえに現在はなっておりません。
○島本委員 あなたはおかしいと自分で思いませんか。環境影響あるかなしか、こういうようなことを進んでやらなければならないのです。あなたは、何でも話して自分の責任を回避しようとする。影響あるかないか自分で見なければならないのでしょう。その態度、少し気をつけた方がいいのじゃありませんか。すっかり通産寄りになってしまったのじゃないですか。笑い事じゃない、これは。その後の測定データ、それによって五年以上たったのであるから細かくまたやっているというのです。それを知っていますか。
○信澤政府委員 この第二号機の問題についてのお話は、いわゆる陳情の形で私どもも先般伺ったわけでございます。したがって、私どもの考えとしては、やはり相当の年月を経ているわけでございますから、私どもが、四十七年電調審におかけになったときのデータだけでは不十分である、さようなことは陳情にお見えになった方にも申しているわけでございます。さような意味で、資源エネルギー庁の方でその後どういう調査をおやりになったのかということをお尋ねし、また、その資料についても御提供を受けているということでございます。
○島本委員 それで環境庁としてはよろしいという判断をしたのですか。
○信澤政府委員 私は、別に逃げを打っているわけじゃありませんけれども、従来そういうたてまえできたわけでありますから、そこで資料の提供を受けた結果その資料について判断した結果、その資料に関する限りはそれなりのことをやっている、こういう判断をいたしているわけでございます。
○島本委員 五年というと相当これは時期がたっているわけであります。まして、これは三十五万キロのですから、合わしてこれが七十万キロになる。また、それに対しての影響も相乗作用、複合、こういうような点からも当然考えなければならないわけでありまして、一つ一つ単独、こういうようなデータでは予測しがたい点もあるわけであります。その点等についても十分これは考えられておるのじゃないかと思いますが、この点どうですか。
○服部政府委員 先ほどもお答えいたしましたように、電調審は四十七年の十月でございまして、そのときに一号と二号両方設置するということで上程をいたしまして、その際の環境審査も、一号、二号合わせて七十万キロワットということで審査を行ったわけでございます。
○島本委員 そうすると、五年以上にもなる。そういうようになりますと、これは社会的条件も変わってきている。同時に自然的条件の変化もあらわれている。こういうような点については十分考えなければならないし、それに対処しなければならない。当然だと思うのであります。したがって、いま私は、この社会的条件の変化、自然的条件の変化、これを伺いたい、こう思うのでありますが、その前に、昭和五十一年の十月に伊達火力パイプラインに関する統一見解というものが、環境庁、経済企画庁、通産省この三省庁集まって出されておるのがあります。伊達火力パイプラインに関する統一見解、この内容のとおりに現在まで実施されてありますか。
○服部政府委員 私どもといたしましては、統一見解の線に沿って行政を行っておるというふうに考えております。
○島本委員 その2の「伊達発電所パイプラインに関する環境問題については、電気事業法第四十一条の規定に基づく工事計画の認可の際、学識経験者の意見をしんしゃくして厳正に審査を行うとともに、地元の要望事項については可能な限り北海道電力(株)から調査資料を提出させ十分検討することとしている。」、こういうようなことになっているわけですが、この点、十分検討しておりますか。
○服部政府委員 パイプラインの工事計画の認可の際に、私どもとしては環境問題について十分審査を行った、かように考えております。
○島本委員 環境庁は「意見を述べることとしている。」こういうようなことになっておりますが、この点はよろしゅうございますか。
○信澤政府委員 お話しのように、パイプラインの問題については統一見解があるわけでございまして、その統一見解に基づいて、通産省から伊達発電所のパイプライン環境審査報告書というものの御送付をいただいております。これに対して内容審査をいたしまして、私どもとしては、おおむね四点について意見を述べているわけでございます。
○島本委員 この地元の意見を、十分資料を提出させて可能な限りこれらは検討するようにということになっておるのですが、聞くところによると、また機動隊が出たり、またそれによってけが人が出たり、大分トラブルがあるようでありますが、これは一体どういうことなんですか。十分検討してやった結果ああいうようなことになっているのですか、少しおかしいじゃありませんか。知っていますか。
○服部政府委員 パイプラインの工事の一部につきまして御指摘のようなトラブルがあったことを、私ども報告を受けております。
 私どもといたしましては、パイプラインは常々地元の理解と協力を得るように十分PRをするようにということで指導をしているわけでございますが、はなはだ残念な事態だというふうに考えております。今後とも電力会社を指導いたしまして、十分話し合いの場を設けてさらに理解を求めていくという努力をさせたい、かように考えております。
○島本委員 この統一見解は、パイプライン敷設について以前から逮捕者を出したり漁民との間のトラブルが絶えなかった、その際に、環境庁としても経済企画庁としても通産省としても、それぞれの立場で意見が違っておったのでこれが統一されたわけです。したがって、三省庁ともこのとおりやっておって、そして意思を十分通じ合っておる場合にはこういうような不祥事が起きないはずなんであります。そしてまた、それをやらせないための統一見解でもあったわけであります。しかし、それが現在、私どもの方で聞きますところによると、つい最近、また当初のようなトラブルが起こっている。機動隊まで出ている。そしてけが人まで出ている。こういうようなことだとすると統一見解が見解だけであって何も機能していない、こういうことになるじゃありませんか。これは私としてはどうも、せっかく五十一年の十月に――もっともこれは五十一年三月二日にこの問題が提起されて、その間、十月までかかったのですから、相当長年月にわたって三省庁ともに審議してでき上がったはずです。ところが、また振り出しに戻っている。これは何かパイプが詰まっていませんか。パイプラインのパイプが詰まってはこれはどうにもならぬですよ。これはやはり企画庁ですか通産省ですか、十分この点等注意すべき問題じゃありませんか。何か手抜きがあるのじゃありませんか。この報告は十分受けているのですか。
○服部政府委員 私どもとしては、現地からトラブルの状況につきまして報告を受けておりまして、先ほど申しましたように、非常に残念なことだと考えております。ただ、本件につきましては、北海道電力から事情を聞きますと、かなり何回か地元に説明のためのアプローチをした。その努力は払っているようでございますが、なかなか話し合いの場が持てなかったという状況のように聞いております。今後とも理解が得られるような努力を北海道電力にさせたい、かように考えます。
○島本委員 この統一見解ができた以上、こういうようなことがあってはだめなんです。それが努力した点もあった、そういうようにも聞こえますけれども、私としてはまことに遺憾である、このことだけははっきり申し添えさせてもらいます。
 それと同時に、二号機に関しても環境、安全問題、これらについては電源開発基本計画決定後でも関連法規に基づく許認可の段階で審査を受ける、これも統一見解になっているわけです。二号機が出た、許可された、そしてそれを実施の段階でも審査を受ける、こういうようなことになっているはずなんでありますが、これらについては十分機能しておりますか。
○服部政府委員 御指摘の点は、統一見解によります「パイプラインを含めて個々の工作物の設置に伴う環境、安全問題等については、電源開発基本計画決定後に、関連法規に基づく許認可の段階で審査を受けることとなっている。」この点の御指摘かと思いますが、私どもはパイプラインあるいは二号機の設置の許認可の段階で安全問題、環境問題については十分審査を行ったということでございます。
○島本委員 すなわち、こういうふうに統一見解ができた。そして初めに環境影響もきちっと調査する、そして住民との話し合い、必要なのはやはり住民参加と公開の原則、それから環境保全優先の原則、これが三つ備わって行われる場合にはトラブルはないはずなんです。資料を隠したりあるいは住民の目をつぶさせたり、あるいは環境優先の原則を忘れて、ただ工事すればいい、こういうことで強行したり、どこか一つ欠けても、これは問題が起こるはずなんです。今度の場合はボタンをどこか二つぐらい違ってかけ始めた、これはこういうところからできているトラブルなんです。未然防止どころか後追いで、まことにこれは困った問題だと思います。具体的な例については後ほどこの問題に対する質問もあると思います。
 私の場合は、特に総体の問題についてだけ伺っておくわけでありますが、現在までの中ではこれはいかがでしょうか。赤潮が発生している、こういうようなことが言われておるのであります。それと同時に、ホタテ貝の斃死、こういうような問題があることも聞いているのであります。またうるみ現象が起きている、また起きるんじゃないかという危惧がある、こういうようなことが言われております。自然的条件の中でもきちっとした環境影響評価をやって工事に着工した場合は、こういうような危惧はなくなるのじゃないかと思いますが、いま言ったこの三つの点について十分調査してありますか。
○服部政府委員 御指摘のございました第一点の赤潮の関係でございますが、私ども、赤潮につきましては専門的でございませんので、専門家の意見をいろいろと聴取したわけでございますが、赤潮につきましては、その発生に当たって栄養塩が十分あること、それから水が停滞状態にあること、日射量が十分あることというような諸条件が複雑に絡み合って赤潮が発生するというふうに考えられているわけでございますが、まだ発生のメカニズムについて確たる知見はないように伺っておるわけでございます。
 ただ、伊達発電所からの温排水と赤潮の発生の関係でございますけれども、温排水それ自体は栄養塩を補給するような性格のものではございませんし、また温排水そのものは流動している。それから、発電所の前面は閉鎖的な海域ではないといったような点を勘案いたしますと、温排水によって赤潮の発生を促進すると申しますか助長するといったようなおそれはないものというふうに私どもは判断をしたわけでございます。
 赤潮の発生、過去につきましては、噴火湾において五十年に七件あるいは五十一年、五十二年にそれぞれ一件と、それぞれの日数は若干違いがございますけれども、そういった件数で赤潮が発生いたしておるわけでございますが、いずれも発電所からは約五キロ内外離れた有珠湾の湾内ということでございますので、温排水の影響が直に出るという性格のものではないというふうに理解をいたしておるわけでございます。
 それから、第二点の御指摘のございましたホタテに対する影響でございますが、二号機の許認可に際しまして、ホタテ貝の養殖についての影響の度合いを環境審査顧問の意見を聞いて検討を行ったわけでございますが、その結果といたしまして、ホタテ貝の浮遊幼生は海域前面に広く分布をしているということでございまして、取水口から取り入れられる幼生はそれほど多くはないと考えられますし、また水面下数メートルの垂下養殖というのが中心になっておるわけでございますけれども、温排水は海面上に主として流れるというようなことから、ホタテガイの養殖についても発電所の温排水が大きな影響を与えるるという性格のものではないというふうに私どもとしては理解をいたしたわけでございます。
 なお、第三点の御指摘のございましたうるみ現象につきましては、私どもは審査を行ったというデータを持っておりません。
○島本委員 これはいろいろな意味で自然的条件が変化している、すなわち五年前に全然考慮になかったはずのものも、いまこれから考慮しなければならない状態に逢着している。当時ホタテガイの斃死、こういうようなものはあり得なかったし、なかった。しかし、いま起こっている。赤潮、この発生のメカニズム、こういうようなものはまだ十分解明されてもおらないし、それにもかかわらず、あの閉鎖性の水域でもない、おっしゃるとおり、北海道の湘南とも言われ、気候のいいところ、そして、この辺では保健上北海道じゅうの一番いい場所だ、こういう場所でありますから、海面等におきましてもこれはまさに澄んで、これ以上いいところはない、こういうような場所であったのであります。それが、五年前には考慮されないことがいま起こっておる。ホタテの斃死、うるみ現象、こういうようなものは心配されているのでありますが、もう一回こういうような点は調査しなければならない時点だと思うのです。
 それと同時に、漁業に対する影響は当然出ているのでありませんか。そういうような点等からして、この自然条件の変化は、五年前と比べて起こっているから、もう一回この点は考える必要があるのじゃないか、こう思っているわけであります。四十七年にパスした、こういうようなことになっておりますけれども、もっともっと条件が変わっているじゃありませんか。同時に、社会的変化、こういうようなものについても考えてみる必要があるのじゃありませんか。五年前といまと、エネルギー庁の方では書式、こういうようなものは前と一緒ですか。それとも、何か加わって厳重な審査、こういうふうにだんだん変わってきておりますか。五年前、七年前と同じですか。まず、この点を伺いたいと思います。
○服部政府委員 発電所立地の際の環境審査でございますが、四十八年に私ども通達を出しまして、環境審査のそれぞれの項目、これを明らかにいたしまして、その書式に沿って環境影響調査書を電力会社から提出させるというシステムに変わりましたので、二号機につきましてはその通達に沿った調査書が出てきているということでございます。
○島本委員 そういうような点からして、四十七年と五十三年、これではもう審査の土俵も変わってきている。そうすると、手続の方も変わってきている、また、その対象も変わっているはずであります。いま中川農林大臣も帰ってきているようです。サケ・マス交渉は、意外に厳しかったようであります。今後もっぱら日本は、二百海里の専管水域、これが今後の唯一の日本のたん白源の補給をされるもとになる。また魚も、そういうことからして漁業資源、こういうようなものを重視されなければならない、こういうふうな段階になってきていると思います。二百海里時代、そうなったら、沿岸漁業か今度きちっとした体制で成り立つようにするのが、これから日本の進むべき道なんです。こういうように変わってきている。社会的条件も変化してきている。二百海里時代に対して、沿岸漁業を無視する、こういうような立場をとれなくなってきている。この変化等についても十分考えなければならないし、それと同時に、いまの公害問題、こういうようなものがだんだん深刻化してきている。こういうようなことに対しても十分の関心を高めていかなければならない問題じゃないかと思っているのであります。そうでしょう。そういうような一つの社会的条件の変化、この中で、四十七年のころと、いまの厳しい状態では違うわけですから、十分その辺も考慮してしかるべきだ、こういうように思っておりますが、その点を十分考慮の対象に入れてこれは調査いたしましたか。
○服部政府委員 環境調査につきましては、基本的には電調審上程に当たっての審査が当てはまるというふうに考えるわけでございますが、先ほど来申し述べておりますように、その後かなりの期間がたっておりますので、その間、補足すべきデータというのは、私どもとしてはできる限り集めて、それを審査の対象に加えたということでございます。
 さらに、今後の環境に対する影響につきましては、適当なモニタリングをやらせると同時に、私どもといたしましても、立ち入り調査を十分に行いまして、環境汚染が生ずることのないように配慮していきたい、かように考えております。
○島本委員 それならば、いま言ったようにして、五年前に考慮をされなかったようないろいろな事件と申しますか、現象がいま起きている。それに社会的条件として、二百海里時代を迎えて漁業資源が重視されてきて、沿岸漁業がいままでと同じような考えの上に立って行われるような状態でなくなってきた。同時に、自然的条件の変化として、赤潮の発生があったり、たとえばこれが燐、窒素、それから水温、こういうようなものからして、このメカニズムがまだ解明されておらない、それは了解いたします。そのとおりでしょう。しかし、発生したというのは事実であります。そういうようなこととうるみ現象、こういうようなものに対する危惧があるわけであります。これもまだ解明されないし、これからのものだ、こうしたならば、これはいかがでございましょうか。もう一回二号機に対しては電調審にかけ直すのが当然じゃありませんか。これが解明されて、そうして安全だということが言えるのであります。電調審に二号機の問題を含めてかけ直すのは当然だと思いますが、この点、いかかでしょう。
○高木説明員 お答えいたします。
 電源開発調整審議会におきましては、たとえば発電所の位置でございますとか、原動力の種類でございますとか、最大出力といったような、あくまでもきわめて基本的な事項を概括的に審議しているわけでございます。そういう意味で、私どもは、その段階でかけ直すというようなことまで考えておりません。
 ただ、おのおのの具体的に行われます工事におきまして、具体的に環境問題なり安全問題の審査が行われるわけでございますから、その段階でまず十全の処理を講じていただくということが第一かと思います。
 なお、法律上申し上げますと、法律上におきましては、そういった処分に当たりまして、関係機関の処分が他の行政機関とも影響するというときには、その求めに応じて総合調整を行えることにはなっております。
○島本委員 そうすると、これは電調審に一回かけ、これが通過すれば、それはいつでも情勢の変化は考えないでもいいのだ、これは切り捨て御免なんですか。ちょっとおかしいじゃありませんか。いま状態が変わってきたことを社会的条件、自然的条件から説いたわけです。それに対して、まだメカニズムも解明されないものもあるし、まだ調査もしていないものもあるというエネルギー庁からの答えがあったわけです。そうすると、それを解明するためにもう一回やらなければならないということは当然じゃありませんか。一回通ったならば後は野となれ山となれ、何でもいいのだ、こういうことをして果たして申し合わせどおりに環境を守るということになりますか。この統一見解どおりにきちっとした姿勢でやれるということになりますか。条件が変わっているのですよ。そしてそれがまだ解明できないのですよ。まだメカニズムさえわからない状態もあるのです。そういうのが起きたとすると、もうすでに情勢か変わったわけじゃありませんか。実態に即してもう一回かけ直すということはあたりまえじゃありませんか。それに対する見解を伺います。
○高木説明員 私どもといたしましては、まず、情勢変化等についての検討は所管する関係省庁に行っていただきまして、もしそれで関係省庁との了解がつかない場合には、先ほどの第四条に基づく総合調整ということが申し出によってできることになっていますから、そういう形で調整を図っていくのが第一の筋ではないかというふうに思っております。
○島本委員 その場合、だれがやるのでしょうか。もう一回やり直してこそ環境がきちっと守られることになり、公害を未然に防止することができ、具体的にこの申し合わせの線に沿うということになるじゃありませんか。では、これはだれがやるのですか、だれがやっているのですか。これをちょっと伺います。
○高木説明員 関係省庁が当然関連法規に基づいてやるわけでございます。それで、先ほど資源エネルギー庁からも御答弁がありましたように、電気事業法等の審査におきましては電気事業法で個々に行われておるわけでございますか、そういった過程におきまして、もし総合調整を図る必要があるというふうに判断された場合におきましては、電源開発促進法の第四条に基づく総合調整、これは関係行政機関の長のお申し出によるわけでございますけれども、そういった形に取り運ぶのが法律上の筋ではないかと思っております。
○島本委員 関係行政機関の長と言うとどこになりますか。環境庁になりますか。
○高木説明員 電気事業に関する環境問題につきましては、直接の省庁は通産省がまずなるのじゃないかと考えております。
○島本委員 通産省の立地公害局長は来ておりますか。
 いま言われたように、もうすでに総合調整の必要がある、こういうところまでいったら当然もう一回かけるべきじゃありませんか。総合調整の必要があるというのに、あなたはないと思っているのですか、いかかですか。
○左近政府委員 資源エネルギー庁の方でいま調査をしておるわけでございますし、それについて経済企画庁が電調審の運営を決めておりますので、そちらの意見に従いたいというふうに思っております。
○島本委員 あなたは立地公害局長でしょう。いま公害のこの現象について総合調整をする必要がある、こういうことになったら、あなたの方ではどこへ今度任せるのですか。
○服部政府委員 私の先ほどの御答弁が若干誤解があるのではないかというふうに考えられますが、私が申し上げましたのは、基本的には環境問題につきまして四十七年の電調審の調停の際に審査が行われ、また、補足的に必要なデータにつきましては、ことしの一月の許認可の際にチェックをしたということでございます。
 赤潮について御指摘ございましたが、赤潮につきまして、私どもとしましては、先ほど御答弁いたしましたように発生のメカニズムがはっきりしない、わからないという点については御指摘のとおりでございますけれども、少なくとも温排水がそれに影響を与えるような性格のものではないというふうに理解をしたわけでございます。また、うるみ現象について調査が行き届いてないという点につきましては、確かに島根の原子力発電所の前面の海域におきましては、うるみ現象というのが一部生じているという事実は承知いたしておりますが、これは何分、温排水が出てその海域に対する影響がどうなるかという点で違ってまいっておりますので、先ほど申し上げましたように、その関係につきましては十分モニタリングなり立ち入り調査なりでそのチェックを行いたい、かように考えております。
○島本委員 どうも最後になったら少し、赤潮の発生に対するメカニズムはわからないという問題はわかったのです。それは理解しているのです。そのかわりに社会的条件の変化、二百海里時代になって漁業資源が重視され、沿岸漁民に影響を与えるようなことをしてはならないのだ。いま漁民の反対でしょう。これは当初からです。しかしながら、条件は変化してきているのです。当初といまでは違っているのです。それとホタテガイの斃死は、当時なかったのですが、いま起きているのです。同時にうるみ現象に対しての発生の危惧があるということはそのとおりなんです。これはありませんよというところまできちっと調査してやらないといけないじゃありませんか。それを心配しているのですから。そうすると環境調査は十分やっていないということになるじゃありませんか。したがって、二号機を含めてこれは環境影響調査が必要だということになるじゃありませんか。したがって、電調審、これはやり直せということになるではありませんか。そこを言っているのであります。やり直す必要があると認めますけれども、私がいま言ったこの理由、理解できますか。自然条件、社会条件、それは変わってきている。当初出ないものがいまあらわれている。当初全然問題にならなかったことがいま危惧として出てきている。これはやはり環境影響調査が十分行われていないからだ。そうすると、二号機を含めた環境影響調査が必要だ、したがって、もう一回やり直せ、こういうことになるではありませんか。必要がないと言うならば、その理由を明確にしてください。
○服部政府委員 いま御指摘のございました自然環境、社会環境がますます厳しくなっている点は、私どもとしても理解をしているところでございます。その影響調査につきましても、ますます厳しい態度で審査をしなければいかぬというふうに考えているわけでございまして、先ほどお話のございました、私どもとしては事前に十分審査をしたつもりでございますが、なお事後的に影響が出るというようなこともないように、十分立ち入り調査あるいはモニタリングということで万全を期していきたい、かように考えております。
○島本委員 大体言っていることはわかるのですけれども、私の言っていることをあなたは理解してないのです。あなたの言うのはわかるのですよ。一つ一つやっていけばいいじゃないかということでしょう。わかったから一つずつやる、それが総合的にこういうような疑問が出たのだから、したがってもう一回やり直す必要があるのだ、こういうことなんですが、私の言っていることがよくわかっておらないようです。わかっていますか。わかっているとすれば、理解できないわけだ。なぜならば、環境影響評価というものを完全にやってないから後から後から苦労する。アセスメントというものは、一つの時点があったならば段階ごとにやっていくのが決め手になるのです。一回やってしまったならばあとは何をやってもいいんだ、これじゃ環境影響評価をやったということにならないんです。したがって、この問題は環境庁が当然やるべきものを、電力に関してはこれはもう全部通産省がやることにして、当初大いにがんばった一つの大きい例がこれなんです。したがって、通産省の方でやった、後から影響が出てくる、この繰り返しじゃありませんか。こういうようなことであってはだめなんです。
 いま成田の問題をどう思いますか、大臣。
○山田国務大臣 重要開発事業について事前に各般における十分の影響の調査が行われる、そういう手法でいくということの必要性、いわば生きたレッスンのようなものの顕著な例の一つではないか、こう考えております。
○島本委員 いま通産省でも不完全な環境影響評価をやり、後から後から起こる現象に対して的確に把握して一つ一つやっておらない。そして、総合的にもう一回審査のやり直しをするか、これもやらない。ちょうど成田、これと似た現象じゃありませんか。成田問題が起きた十二年前に、あれは環境影響評価をやりましたか。ここにいる人、だれか知っていますか。成田では環境アセスメントをやったのですか。こういうときこそ企画調整局長、答弁してください。
○信澤政府委員 私も不勉強で存じませんが、環境アセスメントという言葉自身を使い始めたのは恐らく環境庁ができて以後、つまり昭和四十六年以降ではないかと思います。したがって、いろいろな調査をやったと思いますが、いまお話しのような環境影響調査とか環境アセスメント、こういう言葉で呼ばれる程度までやったかどうかについては、詳細は存じておりません。
○島本委員 したがって、あそこをやって、施設を十分やってしまって、さあ飛び立ってみたら乱気流がある。世界の操縦士がいやがっている。乱気流があるなし、これはやはり調査をやったら、当時わかっているのです。その場所を選定し、その場所を実施することが先行してしまって、あとは排除の論理に立って、あれは十二年間やってきた。それが抜き差しならなくなってしまった。この根本は、やるべき初めのボタンの一つ、これをもう別々につけてしまった。これは考え方としては、完全な環境影響評価をやらないで施行ばかりを急いでやった結果もたらされた一つの現象だと私は思っているのです。大きく言うならばこれです。小さく言うならば伊達火力の問題です。共通しているではありませんか。そして当時成田では、当時は環境庁もなくて、環境アセスメント、影響評価という、そういうことはなかったし、多分やっていないだろう。今度は、できたそれ以後でも、法律によってこの調査をやるものは、電気事業に関しては通産省である。したがって通産省では、これをやったやったと言いながらも、事業促進のため免罪符をつくるためにやったという、こういうような現象をつくり上げているにすぎない。その結果がこういうトラブルなんです。大は成田問題、小は伊達火力の問題。共通した一つの行政の怠慢です。私はこのことを強く申し上げておきたい。いまからでも遅くないから、すぐ行って調査して、ああいうようなトラブルは再び起こすようなことをしてはいけません。環境庁も、向こうがやっているんだから、任してあるんだから、こういう考え方じゃないんです。環境に影響ある場合は、進んで設置法によってできるんです。そういう権限が大臣に与えられているんです。いつの間にかそろりそろりとこれを忘れてしまっている。忘れなければ、もうすでにこれをやる気力もない。これじゃ、だめなんであります。私は、もうこれに対して慎重に扱ってもらいたいし、この問題に対してはいま言ったことを理解してもらいたいのであります。トラブルを起こさない、いま起きていることに対して、これは再び電調審にかけるべきだ、やり直すべきだ、こういうように思うのでありますが、その意思もない、これはもう重大な行政の怠慢です。十分これに配慮しなければならないのでありますが、どうですか、通産省の方では。いま私が言ったこと間違いでしょうか。大は成田、小は伊達火力、共通した問題がある、行政の怠慢である、反論してみてください。
○服部政府委員 成田の点は私からお答えするわけにまいりませんので、発電所に関しますアセスメントの関係をお答えさせていただきますが、私ども電源立地を行います際に一番大事なことは、地元の理解と協力を得るということが一番大事なことではないかというふうに考えておりまして、その理解、協力を得るためには環境に対する影響、これを十分に審査をするということが必要だというふうに考えておりまして、昨年でございますが、通産省の省議で、環境影響調査のやり方につきまして決定を見まして、先ほど来、先生御指摘のございました環境重視、それから公開、地元住民の意見の吸収と申しますか、そういった方法で、できるだけ環境評価につきまして万全を期すということで行政を行ってきているということでございます。
○島本委員 これで終わるわけでありますが、総合調整の必要を認めながら再審の必要は認めないということ、これは遺憾であります。それと、成田のようなああいう問題も、あれは完全な事前においての調査もしないで行政が先行した、その結果が招来した事件でありますから、環境影響調査というものは、きちんとした、五体満足な環境影響評価が必要なんでありますから、そのために一層大臣の努力を要望し、大臣の決意を伺って、私は終わりにしたいと思います。
○山田国務大臣 御趣旨をいろいろ体してわれわれもやっているつもりでありまするけれども、改めてそういう立場において善処していきたいと思っております。
○島本委員 終わります。
○久保委員長 次に、水田稔君。
○水田委員 ただいまの島本委員の質問に関連する伊達火力のパイプラインの問題について質問したいと思うのです。
 これは成田の問題でも、千葉からのジェット燃料のパイプ輸送というのは住民の安全ということで大変問題になった問題であります。また、日本は砂漠の中をパイプラインを通すのと違って、農地あり、密集住宅地あり、まだまだパイプラインというものについて安全性は十分確認されてないことでありますから、慎重に扱うべきものだと思うわけです。
 そこで、伊達火力のパイプラインが一体設計書のとおりあるいは申請書のとおり敷設されてある、いまの工事の状況でそういうぐあいにお考えになっておるかどうか、まずお伺いしたいと思うのです。
○服部政府委員 パイプラインの特に安全性に関します審査でございますが、これは電気事業法第四十一条によりまして、工事計画の認可の際に、チェックすることも可能でございますが、安全性につきましては消防法の方でチェックを行っておりますので、二重規制を避けるという意味で、電気事業法の方では現実にはチェックを行っていないということでございます。
 お尋ねの、その工法が工事計画の内容どおりかということでございますが、これは消防庁の方からお答えいただいた方が適当かと存じますが、私どもも、職員が現地に立入調査等を行っておりまして、その際に見聞したところによりますと、計画どおりに行われているというふうに了解をいたしております。
○水田委員 消防庁、おいでになっていますか。――またですか。
 それでは、ちょっと恐れ入りますが、委員長、この図面でちょっと確認していただきますので、資料を……。
○久保委員長 はい。
○水田委員 いまお渡ししましたその写真の下にあります断面図です。工法としては、申請のものはそういうことですか。
○服部政府委員 いま拝見いたしましたけれども、どうもこれだけでは、工法どおりかどうかという御指摘に対してお答えいたしかねるような状態でございます。
○水田委員 先ほど通産省の方も、現地へ派遣して、工法どおりやられておる、こういう確認をされたという答弁があったわけですが、そうすると、そういう工法どおりやれば全く心配ない状態のパイプラインの敷設ができる、こういうぐあいに理解してよろしいですか。
○服部政府委員 具体的な個々の工法につきましては、私どもも審査した官庁でございませんので、消防庁の意見を聞かなければならないかと存じますが、私どもの知り得る範囲では、工法どおりにして間違いがないというふうに考えております。
○水田委員 それじゃ、現状は心配ない状態の敷設が行われておるというぐあいに通産省の方は判断されておる、こういうぐあいに理解してよろしいですか。
○服部政府委員 私どもの職員が現地を調査いたしました結果によりますと、特に問題がないというふうに報告を受けております。
○水田委員 引き続いて、写真で資料をちょっとごらんいただきたいと思うのですが、これは現地の状況です。先ほど、大体申請、許可のとおりの工事ができておる、こういう御答弁がありましたが、現地の状況を、その写真をごらんになって、先ほど答弁されたように、全く問題ないような敷設がされておるようにお考えになりますか。
○服部政府委員 どうも写真だけでは断定的な判断ができないわけでございますが、御指摘のような写真の場所をお教えいただければ、私どもとしても、その場所についてさらに調査をしてみたいというふうに考えます。
○水田委員 それをごらんになって――私もその写真を見て、大変だなという感じを受けたのです。個々にその場所を教えたら、そこだけ直せばいいという問題じゃないでしょう。
 一つは水浸しの状態、一つは道路に大変な亀裂が入るような状態、陥没があるという状態がその写真では明らかに出ておるわけですね。そうすると、その設計書どおり工事がされて、そういうことが起こっておって、なお先ほどの答弁では、全く問題なく施工されておる、こういう答弁があったのです。それは問題がないですか。その状態は問題と思われるか、問題がないと考えるか、まず答えてください。
○服部政府委員 いま拝見いたしましたところで、道路の亀裂あるいは地下水でかなり水浸しになっているという状態については、これは問題がないとは言えないわけでございまして、特に地下水問題につきまして、私どもも一、二報告を受けておりますが、これはすべて復旧をし、手当てをしているというふうに聞いております。
○水田委員 この状態から考えて、一つは、この地域というのは地下水が大変浅いところを相当量流れておる、そういうことが考えられませんか。
○服部政府委員 地下水がどういう状態で湧出をしたかということでございますが、パイプラインの施工の事前には、私どもとしても地下水の分布というのをできるだけチェックはいたしたわけでございますが、なお湧出する場所があるということで、湧出する場所については、恐らく地下水の水位がかなり地表に近いところにあるのではないかというふうに想定はされます。
○水田委員 消防庁がおいでになったようでありますが、消防庁、先ほど資料で渡しています写真をちょっとごらんいただきたいと思うのです。
 委員長、先ほどの分も渡してよろしいですか。
○久保委員長 はい。
○水田委員 先ほど、これは通産省へ伺ったわけですが、消防法に基づいて消防庁の方がこれの所管をしておるということですが、申請された書類に書いてあるとおり、許可された条件で、その後でお渡ししました写真の下についています図面ですが、これが設計図どおりかどうか。それから、その後の監督をされて敷設されたわけですが、たくさん写真にありますように、道路の陥没そして亀裂、それから埋設溝が水浸しの状態になっておる、そういう中で行われた工事が、これで差し支えない、問題ない、消防法上危険はないという御判断かどうか、まず聞かせていただきたいと思います。
○矢筈野説明員 消防法上は、安全のための具体的な技術基準に従いまして許可しておるわけでございますけれども、現実の施行工事管理につきましては、実態に即応してその基準に適合するように工事しているものと思いますけれども、ただいま拝見いたしましたこの図面から推察いたしますと、相当の安全対策を講じて現場では施工しているものと考えられますが、なお、実態につきましてはさらに調査いたしまして、基準に適合しているかどうかについて、さらに私どもの立場から、安全上支障のないよう現地の方ともよく実態を調査して指導していく、そういうつもりでおりますけれども、この写真をいま見ての感じでは、相当、地下水その他によって条件の悪い環境が生じているのではなかろうかと思いますので、さらに調査してみたいと思います。
○水田委員 それでは消防庁の方は、この写真を見られて、このパイプラインの埋設の方法については問題がある、こういうように理解されておると考えてよろしいですか。
○矢筈野説明員 問題があるかどうかにつきましては、にわかに判断できませんので、直ちに現場の実態を調査した上で判断したいと思います。
○水田委員 もう一つ、写真を環境庁長官にごらんいただきたいと思うのですが、よろしいですか。
○久保委員長 はい、どうぞ。
○水田委員 先ほどの写真もちょっと長官に見せてあげてください。
 長官、最初に見ていただいた写真のように、先ほど来言っておりますように、パイプラインの敷設のところは水びたしの状況、そしてそれがその地表の状況であります。そういう状態がパイプラインを十四キロにわたって敷設する中で起こってくるわけですが、環境問題としても私は問題があると思うのですが、長官、環境問題についてどういうようにお考えになるか、まずお答えいただきたいと思うのです。
○山田国務大臣 この点については、われわれの方から特に注意を喚起しておる点でございますが、詳細は政府委員から答弁させます。
○信澤政府委員 先ほど島本先生の御質問にお答え申しましたように、私どもは、伊達発電所のパイプラインにつきましては、その審査報告書なるものを通産省からいただいて、私どもなりに審査をし、それに対する意見を申しておるわけでございます。その中の一つに、パイプライン設置が地下水位、土壌温度等に及ぼす影響についてはなお検討を要する点があるということを申しておるわけでございます。したがって、実は私ども、この工事が始まって以降、人を出しておりませんので、現場の状況等を確認しておりませんが、事実認識として、先生お話しのように、湿地帯であるとかいうようなことで、地下水位に対する影響というものを十分配慮すべきだという意見を持ってこの問題に対応しているわけでございます。
○水田委員 それぞれ見ていただきました写真のように、地下水位が非常に高くて、しかも、鋼矢板を打ち込んだところから地下水がそれをオーバーしてみぞの中に入ってきておる、そういう写真まであるわけですから、こういう状況は地元の住民から、ここへパイプラインを敷設することは大変問題だと指摘されてきたわけです。そこで、どういう工事をするのかということで、そういう資料をもらいたいという要望を何回も出してきたわけですが、それは出してもらえないわけであります。そこで、これは伊達市と北電と通産省ですから、北電と伊達市は別ですが、昨年、通産省へも内容証明でそのことを送っておるわけですが、ナシのつぶて、握りつぶしということなんですが、なぜ出せないのですか。
○服部政府委員 御指摘のように、私どもの方に質問書が参っておりまして、私どもといたしましては、その質問書を受けまして、北海道電力に、十分誠意を持って、理解をいただくように説明するようにという指導をいたしてきたところでございます。
○水田委員 通産省へ直接内容証明で送っておるわけですね。これはいまだに、きょう現在、北電からも伊達市からも通産省からも、どこからももらっていない。そしてこれは、石油パイプライン事業法がつくられた四十七年六月ですか、そのときに附帯決議として、住民の理解と協力、こういうことがちゃんと決議されておるし、この許可のときにも、住民の理解と不安解消のために努力しろ、こういうことがちゃんとついておると思うのです。それはついていますね。通産省、それは御存じでしょう、ここで答弁してください。
○服部政府委員 パイプラインの工事を行うに当たりまして、よく地元の理解と御協力をいただくように、十分説明等手段を尽くすべきであるというふうに私どもは指導をしてまいったわけでございます。
○水田委員 そういたしますと、その不安を解消するためにはどういう設計がされて――住民は地下水が非常に浅い、地表に近いところを大量に通っておるというのは長年住んでおるから知っておるわけですね。だから、ここは無理だと言っておるわけです。そういう不安をなくするために、設計図ももらって、状況をちゃんと皆さんに説明して、理解してもらって、変えてもらわなければならぬ、これは住民としては当然なんですね。そういう衆議院の附帯決議なり、許可の条件としてつけられたそういう努力を、通産省自身がやろうとしていない。北電もいまだにそのものを見せていない。ということは、住民の理解と不安を除くための努力は全くしていないということになりはしませんか、どうですか。
○服部政府委員 先ほどお答え申し上げましたように、地元の理解を得るように努力すべきであるということで北電側を指導をいたしまして、北海道電力といたしましても、パイプラインにつきまして、地元の方々に説明会あるいはパンフレット等で御理解いただく努力をいたしております。
 ただ、指摘のありました書類、非常に専門的な書類でございますので、そこまでお見せすることが適当なのかどうか、あるいはもう少しわかりやすく住民の方に御説明した方が適当なのかどうか、そういった問題もあろうかと思いますが、ともかくできるだけ理解していただくように努力をすべきだということで指導をしているわけでございます。
○水田委員 一つは、私は通産省に対して……(資料を示す)これなんです。これをもらいたい。出せないなら出せないという返事をすべきなんです。あるいは北電を指導するなら、北電に対して、北電からその写しをやりなさいとか、それは秘密書類ですから出せませんなら出せませんと言うことが住民に対して親切な回答じゃないですか。私は素人です。土木技術屋じゃありませんが、これを見たらよくわかります。あなた、うその答弁をしてはいけませんよ。よくわかりますよ。私、素人です。土木技術者じゃないが、これを見れば、どういうぐあいに埋めなければならぬかと書いてある。そして、先ほど渡した写真が、実際の設計どおりかどうかはよくわからぬ、こう言っているのでしょう。ばかげた話はないでしょう。答えてください。
○服部政府委員 私も、いまどの書類が求められている書類かという点につきまして、先生のいまお示しの書類と同一かどうかもよくわかりませんが、もう一度内部でその書類の取り扱いについては検討いたしてみたいというふうに考えております。
○水田委員 何かわからぬと言いますと、これお見せしますから、ちょっと見て答弁してください。
○服部政府委員 どうも、いまお示しいただきました土木工事施工要領書という書類につきましては、私も初めて拝見する書類でございますし、先ほども申しましたように取り扱いについては検討さしていただきたい、かように考えます。
○水田委員 それじゃ、その扱いだけの問題じゃなくて、内容証明つきで送られた住民の申し出については、通産省は誠意を持ってこたえる、こういうぐあいに言えますか。
○服部政府委員 御指摘のように、内容証明つきの手紙に対しまして、私どもとしては返事を出してないという状態でございます。御指摘もございますし、何らかの形でこの手紙に対して対処方を考えたいというふうに思っております。
○水田委員 それでは、時間もありませんから、あと技術的なことお伺いしますが、先ほどお見せした写真でごらんのように、これは地下水が、あの程度のものでは、中にこうパイプを保護するための砂とか土を埋め戻した後、流していく心配というのはあると思うのです。それは、あの道路の状況その他から考えて、これは土圧がかかって折れる、そういう心配がある地域だというふうに私は判断をするわけです。
 もう一つは、どうせ外側には防腐剤等の措置をするわけですが、あれだけの水浸しの中にあれば、どこかに腐食が生じて、ピンホールからこれは静電気の関係もそこには生ずると思うのです。そういう中で、いわゆるコンビナートで、腐食するはずがないパイプが腐食するという事態はたくさんあるわけですから、そういう危険も、全くいままで余りパイプラインの経験というのは日本には実績が少ないものですからね、そういう心配もあると思うのです。そういう点は、この状況から、消防庁なり通産両方です。心配ないとお考えかどうか、お答えいただきたいと思うのです。
○矢筈野説明員 一般的にパイプラインを敷設する場合には、腐食の問題が非常に重要な問題でございますので、特に水をかぶるような場所については厳重な塗装、あるいは場合により、電食等の保護、あるいはさや管におさめるといったようなことがございますので、そういう工法になっておるかどうかについて再度調査してみたいと思います。
○服部政府委員 ただいま消防庁の方でお答えしたと同様でございますが、私どもといたしましても、現地を速やかに調査をいたしまして、問題あれば是正の措置をとりたいというふうに考えます。
○水田委員 時間の関係がありますので、いまの答弁で私はこの問題は終わりますが、午後引き続いてこの問題についても、岡田委員の方から詰めた質問をさせていただきたいと思います。
 それじゃもう一つの問題は、松尾、土呂久の砒素被害の問題であります。
 実は私ども、今月の十六、十七日、土呂久は時間の関係で入れませんでしたが、松尾の現地へ参りまして調べてまいったわけであります。実際に見てみますと、いまの法律なり法律の運用というのが、本当にああいう悲惨な公害による患者の救済に、とてもではないが役に立ってない面がまだまだあるということを痛切に感じてきたわけであります。
 そこで一つは、土呂久がたしか四十八年ですか、公害健康被害補償法の地域指定になっておるわけですが、それはどのような調査を行い、どういう条件で範囲を決められたのか、そういった調査の状況と、範囲を決めた基準というものが何によって決めたかお答えいただきたいと思うのです。
○山本(宜)政府委員 当時、県とそれから環境庁から委託をいたしまして社会医療調査というのをいたしまして、それによりまして汚染の状況から汚染の地域を決めた。土呂久の場合には、特にその部落が孤立してその地域にあるというようなことから、比較的その地域を指定するという形でいけたようでございます。
○水田委員 現在、土呂久では、地域外の方が宮崎県で患者として認定されておるわけですから、範囲はどういうことでいまの範囲を決めたのか。それは現実に外の人もおるということは、恐らく古い話ですから、いまの一種地域の指定のような調査というのはなかなか困難、ある程度当時を類推するということもせざるを得ないと思うのですが、その中で、現実にいま指定されている地域外でいわゆる被害をこうむったと思われる患者が多数存在しておる。こういう状況からして、いまの範囲を決めたのは何によってかということをお伺いしておるわけです。
○山本(宜)政府委員 当時、土呂久の被害に関連いたしまして、その地域の部落を、町の中の一部を指定しているわけでございますが、先生御承知のように、公害健康被害補償法におきましては、第二種の、その指定された地域において暴露を受けた、たとえばそこにおいて勤めておったとか、あるいはそこにある時期居住しておったというような、そういった条件がありますならば、現在他地域に居住している者でございましても、認定申請をし、かつ、その状況により認定を受けることができるという仕組みになっておりますので、そういう意味で第一種の大気汚染による地域指定とは若干趣を異にしておりまして、その汚染地域の決め方をしておるという状況でございます。
○水田委員 ですから、いまの地域を決めたのは、たとえば事業所があり、どういう気象条件のところで――いま住んでおる者では見られぬわけてすね。指定したときにはすでに工場は動いていないわけですから、状況は調べられないわけですから。それにもかかわらずいまの地域を指定したのはなぜか。そこ以外からも出ておるし、その周辺の者はこれでは救われないわけですからね。
○山本(宜)政府委員 当時土呂久地区の社会学的調査というのをお願いいたしまして、その見解に基づきまして地域を指定したわけでございます。現在、環境の汚染状況は、現状において排煙による汚染がなくなってしまっているので、状況としては著しく改善されておるわけでございますけれども、過去の状況を見まして、過去の鉱山活動それから住民の住居関係、こういったようなことから吟味いたしまして地域を指定した、かように読み取れるわけでございます。
 なお、先ほども申し上げましたように、地域指定外の人でありましても、その地域指定されたところに勤務しておった、あるいは事業活動しておった、あるいは仕事しておったというようなことがございますならば、現在でも、その影響があるとわかりまして申請並びに認定をすることができるわけでございます。
○水田委員 時間の関係がありますので、これは資料として要求したいのですが、どういう条件、ここに工場があり、どういう範囲へ亜砒酸を焼いた紛じんが飛んでいったであろう、影響を受けたということを何によって判断してこの区域を決めたということを、何か条件とそれから図面をいただけませんか。
○山本(宜)政府委員 私ども、地域を指定いたしましたときには、濃厚な汚染地域に居住する、そういったような関係から地域指定を考えたわけでございますが、先ほど申しておりますように運用につきましては弾力的にできるというのが第二種地域でございます。
 なお地域指定のときの資料等につきましては、現在、私ここに手に持っておりませんので詳細を御報告することができませんが、必要でございますならば委員長のお許しを得て提出することはできると思います。
○水田委員 じゃ委員長、それを資料として提出していただくことをお願いしたいと思います。
 何遍言っても同じ答えをされるのですが、弾力的な運用ができるのなら、地域についても弾力的な指定をしてもいいわけでしょう。その点はどうなんですか。
○山本(宜)政府委員 地域の指定の要件といたしまして、汚染の著しいところということで線引きをいたします。しかしながら、健康被害補償法の関係におきましては、その汚染地域と関係のあった人ということにつきましては弾力的に運用する、こういうことが言えるわけでございまして、しかしながら、地域の指定につきましては、やはりある一定の地域ということに限らざるを得ない、かように考えているわけでございます。
○水田委員 汚染の著しい、こう言われるのですね。土呂久も松尾も、いま著しくないのです。なぜなら、工場は動いていないわけですからね。著しかったと想像される、それはあくまでも類推ですから、かたくなにそういう態度をとる必要は全くないと思うのです。これは後で松尾と両方含めて申し上げますが、松尾の方もそうですが、現状の健康調査や当時の状況の再調査を私はぜひやってもらいたいと思うのですが、その点、どうですか。
○山本(宜)政府委員 松尾の地域につきましては、当初、調査をいたしましたときに、これは労働省の方でいたしたわけでございますが、かつての従業員に限られておったことと、その報告書の中に、その家族並びに地域住民には当時の鉱業所の事業の活動の状況から見て影響はないものと考える、こういうことであったわけでございますが、その後のいろいろな方の御意見等を踏まえまして、現在、過去の従業員の家族の方につきまして、宮崎県においてこの二月にその方々の健康調査をいたしております。この答えは五月末ごろまでに出てくると私は県から聞いておりますが、それを拝見いたしまして今後の問題は考えてみたい、かように考えておるわけでございます。
○水田委員 私ども参りまして聞き取り調査でありますが、実は松尾については、鉱山の窯から三百メートルぐらいのところに松尾という村落がある。これはいまは全く人が住めない状態で、一人もおらない。それから塊所というところが、学校のあるところでありますが、八百メートルぐらいですね。それから窯の下百メートルないし百五十メートルのところに社宅が数軒あった。ですから、当時の人口が恐らく五、六百名だろう。従業員が八十人で家族含めて半分ぐらいで、一般住民も当時三百くらいおったということは当然予想できるわけですから、従業員の家族と同時にその当時の一般住民の、現在、塊所におられる人は、当時からおられる人は一人もおられぬわけですから、そういう調査をやる必要があると思うのです。その点はいかがですか。
○山本(宜)政府委員 先生の御指摘の点につきましては、ひとつ宮崎県の環境保健部とよく相談をして、状況を考え、今後対処したい、かように思うわけでございます。
○水田委員 先ほど土呂久の方の再調査については御答弁がなかったのですが、いかがですか。
○山本(宜)政府委員 現在までのところ、土呂久につきましての再調査は考えておりません。
○水田委員 なぜですか。
○山本(宜)政府委員 宮崎県とも情報を交換していることから申し上げたわけでございます。
○水田委員 それでは、その宮崎県との関係で、いま公害健康被害補償法の二種で砒素中毒患者の問題については、三つのチェックポイントが出されておるわけです。環境庁は、慢性砒素中毒症状というのはこれ以外には症状はないとお考えでしょうか。
○山本(宜)政府委員 慢性砒素中毒によります症状というのは、砒素か呼吸器系から入ってきたか、あるいは消化器系から入ってきたかということで若干その症状の面では違いがあるわけでございますが、先生のお尋ねの症状はどうかということよりも、むしろ認定の要件としてどういったものを考えているかということをお答えしてまいりますと、現在、砒素中毒の認定の要件といたしましては、皮膚の病変、それから鼻の粘膜の障害及び鼻中隔せん孔というようなもの、あるいは鼻粘膜の障害、それから末梢神経系の障害、こういったような砒素中毒に見られる特異的な症状というものをとらえまして認定の要件としているわけでございます。そのほか他の原因によっても起こるような症状というのもあるわけでございますが、やはり一つの病気を特定するためにいま言ったような三つの症状を認定要件として考えている、こういうようなわけでございます。
○水田委員 それじゃ、三つというのは大変しぼったあれですが、特徴的な症状だろうと思うのですが、土呂久の認定患者に鼻中隔欠損の患者はおりますか。
○山本(宜)政府委員 土呂久の場合には、鼻中隔せん孔あるいは鼻粘膜瘢痕というだけの人はございませんで、皮膚科の所見と鼻中隔せん孔というような組み合わせの方で一名鼻の所見のある方がおります。
○水田委員 いま認定されておる患者が百五名で、その中で一番特徴的と言われる鼻中隔せん孔が、私どもが行ったときにはないということです。いまの御説明では、それだけではなくて、それを含めてということで一名おられるようですが、それにしても余りにも特徴的とチェックポイントに挙げておる三つの中の一つは、これはどうも特徴的なものではないのではないかと思うわけですね。
 この点は御存じでしょうか。宮崎県がこの土呂久問題を、先ほど答弁の中にもありましたように、指定するために、土呂久地区社会医学的調査専門委員会の報告には、砒素による慢性影響としては、皮膚障害、呼吸器の悪性腫瘍のほか、肝障害、血液の変化、神経系の変化など、三要件に限定さるべきではない、こういう意見がある。それからさらに、この砒素問題については、鳥取大学の石原教授あるいは宮崎大学の河野教授、岡大の太田医師など、この三つの条件だけで慢性砒素中素を認定するのは問題があるのじゃないか、こういう指摘が医学者の立場から指摘されているというのは御存じですか。
○山本(宜)政府委員 存じております。
○水田委員 水俣の場合も、いま認定基準の問題が一番問題になるのは、これは非常に被害を受けて、長期にわたって、急性で起こった状態のところを大体基準にする、それから年数がたてばたつほどそこからその被害の状況というのが違った形で出てくる、そういう点をなかなか認めようとしないところに問題があるので、砒素については全く同じようなことがあるのですね。いまこの土呂久を指定するために調査を依頼した土呂久地区の社会医学的調査専門委員会、ここでもそういう点では三つに限定すべきではない、こう言っておるわけですが、それでも環境庁はあくまでもこの三つ以外にチェックポイントを広げようという考えはありませんか。
○山本(宜)政府委員 水俣病の場合には、過去における経験のない疾患でございましたので、なかなかその症状の把握がむずかしい点があるわけでございますが、砒素中毒につきましては、職業病という経験から幾つかの過去のいろいろな文献記載等があるわけでございまして、したがいまして、この第二種の疾病におきましては、その疾病が特定できる症状として何を選ぶかという形から、現在の認定要件に、いま申し上げましたような特徴的なものを挙げたわけでございます。
 しかしながら、内臓の疾患というのは、特に肝臓の疾患と申しますのは、砒素だけに特有のものでない、いわゆる非特異的な症状でございますので、それをもってのみ判断することにつきましては、大変むずかしさがあるということで、いまの認定要件を決めたわけでございます。当然のことながら、認定要件の単独あるいは組み合わせというような形で現在まで認定がなされているわけでございますし、また、その認定された方が内臓の疾患を持っている場合には、その内臓の疾患についての治療が当然この救済法の対象として治療がされるという仕組みになっているわけでございます。
○水田委員 私ども現地へ参りましたときに、不服審査申し立て、そして却下された方々三十八名が訴訟をやっておるわけです。その裁判の中に、環境庁の山本部長ではなくて前の部長だと思うのですが、保健部長に証人に立ってもらったところ、認定基準はこの三つの症状に限定して考えていない、こういう証言があった、こういう説明を聞いたわけですが、そういう事実はありますか。
○山本(宜)政府委員 私は少なくとも訴訟の証人として、松尾鉱山の関係では立ったことはございません。前任の部長に電話で尋ねてみましたが、ちょっと連絡がとれなかったわけでございますが、松尾鉱山の関係の訴訟の内容からいたしまして、これは旧労働者の六人が日本鉱業を相手取ってやっているわけでございますので、あるいは先生のお尋ねの部長と申しますのは、労働省の安全衛生部の部長ではないだろうかと私は推察するわけでございまして、正確なお答えでございませんが、私どもの方の前任の部長あるいは私ではないわけでございます。
○水田委員 その点、なお確認して、ひとつ御報告いただきたいと思いますし、それから、労働省の方も来ていただいておりますから、その点、私の間違いであれば、労働省の方に後で確認したいと思います。
 実は、私ども参りまして、余りにも悲惨な状態の方々がおられるし、それから、あの当時の工場の実態というのは、父親が働いておる、母親もアルバイトのような形で炭を運ぶ、できた亜砒酸を運んでくる。そして二つ、三つの子供をほったらかしていくわけにいかぬから、子供はついていく。そうして子供は窯の周り、で遊んでおる。頭から真っ白になる状態で亜砒酸の粉をかぶって大きくなっていく。まともに育たなくて、子供で死ぬ。あるいは大人になっても非常に体が弱い。しかし、そういう者にはいま全く何の補償も救済もされてない状態でありますから、松尾、土呂久、いずれの地域も、もう一遍、環境庁が全体的な調査、そしてその当時を振り返ってみて、現実にはどちらも工場は操業してないわけですから、そういう点で、どういう救済をするかしないか別の問題として、まず実態把握をこの時点でもう一遍やってみる必要があると思いますので、その点、もう一度、ぜひ私はそういう態度で環境庁は臨んでもらいたいと思いますので、まず、部長から一応お答えいただきたいと思います。
○山本(宜)政府委員 土呂久の問題にいたしましても、松尾の問題にいたしましても、過去における鉱山並びに製錬活動に伴ったものでございまして、なかなか過去にさかのぼって調査することにむずかしさがあったようでございますが、現状におきましてさらに状況の把握を再度した方がよろしいという先生の御提案でございますが、この点、県の環境保健部が健康問題につきましての調査を担当しておりますので、そちらとよく相談をして方針を立ててまいりたい、かように思うわけでございます。
○水田委員 大臣、先ほど来のやりとりを聞いていただきまして、どういう形で救済するかは別として、同じことですが、松尾、土呂久の被害を受けた人たちの健康調査と、もう一遍、地域をどうするかという問題では、その当時の条件というのは、現在動いていないので確認しにくいわけですから、そういう点についてできるだけ拡大してでも救済するという考え方になるべきだと思うのです。指定地域の範囲の問題等を含めて、環境庁としてぜひ調査してもらいたいと思いますが、長官のお考えをお伺いしたいと思うのです。
○山田国務大臣 さらに事情をよく調査させていただいて、ひとつ検討させていただきたいと思います。
○水田委員 そこで今度は、具体的ないまの救済問題なんですが、土呂久の被害者というのは救済の内容が非常に悪いのです。それはなぜですか。
○山本(宜)政府委員 先生のお尋ねの救済の内容が悪いという点が、私、十分理解できないので、その辺をひとつお聞かせいただきたいと思います。
○水田委員 こういうことです。土呂久の認定患者には不当に低い障害補償費が支給されるだけで一切の補償給付が支給されていない。ですから、実は認定されても、鼻の問題であれば治療する必要はないからそこではもう医療費も何も出ないわけです。続発性で出たものについては認めてもらえないということから、事実上は認定されただけでそういう補償がされてない。ほかのものはほかのもので別の医療を受けなければならぬ、こういうことのようでありますが、そういう点は、環境庁ではわかっていませんですか。
○山本(宜)政府委員 私、手元に正確に持っていないのでございますが、土呂久につきましては、現在九十八人が認定されております。それで、認定の根拠になった所見を見ますと、皮膚科所見の方が七十六例、それから皮膚科の所見と神経内科的な所見の方が二十名、この辺が多くなっているわけでございます。先生が現地調査でお聞きになった内容を類推いたしますと、土呂久におきましては、いわゆる補償費が一級から三級までに分かれておりますが、恐らく三級の医療費だけで補償費のないというか、ほとんど少ないというのが数が多い、こういうことでのお尋ねが現地の方から先生にあったのではないだろうか、こう私は類推するわけでございます。多分、恐らく三級が多いだろうと思います。水俣と違うわけでございますし、そういうことだと思います。しかしながら、この級につきましても、法に定めるように、ある専門の先生方の手によりまして級が定められ、それによって知事の方から支給されるわけでございますので、あるいはその辺の症状が軽い方が多いという事情であろうと考えるわけでございます。
○水田委員 土呂久のこの認定患者に対する給付の金はどういう形で出ていますか。原資です。
○山本(宜)政府委員 お答えいたします。
 御承知のように、笹ヶ谷とか土呂久につきましては、原因物質を排出した鉱業権者というのが転々と移ったわけでございまして、そういった関係の過去の記録も十分に整っていないということで、特定賦課金の納付義務者を把握することが実は困難なわけでございます。現在、両地区における鉱業権の推移あるいは操業の推移、こういったことにつきまして各般の調査を行っているわけでございますが、両地域の補償給付に要する経費につきましては、当面の措置といたしまして公害健康被害補償協会の資金の運用によって賄っている、こういうような実態でございます。
○水田委員 銀行利子などの雑費で賄っておるということですね。ですから、原資が少ないから十分な救済ができない、そういう中で級の認定が低く見られる、そういうことになるんじゃないですか。
○山本(宜)政府委員 障害の等級につきまして決められる先生方は、別に支払いのことなどを考慮なしに、全く独立的な考え方で決めておられるわけでございますので、お尋ねのような点はないと思うわけでございます。
○水田委員 ないと言われても、現実に私どもが見て、この人が何らの救済もされずに、しかも生活保護で生活している実態を見て、そう簡単にそうですがと言うわけにはまいりません。二種の指定地域の財源の問題については、こういうことしかできないということでは今度の調査に問題がある。そういう点について、環境庁としては、いまの方法でやむを得ぬとお考えか。こういう休廃止鉱山というのは全国でまだ何百カ所とあるわけですから、そういう点で言えばここだけで終わるわけではないと思うのですが、一つの方向というのを、いまのやり方にかえた方向というのを何か考える必要があるのではないかと思うのですが、そういう点についてどういうぐあいにお考えでしょうか。
○山本(宜)政府委員 現在の補償法が、特定賦課金を賦課すべき施設の設置者が存在しなくなった場合、こういったことについての想定をしていない仕組みになっておりますので、お尋ねのようなケースの場合につきましてどういうぐあいに取り扱うか、当然のことながら今後の新しい検討課題だと考えておるわけでございます。
○水田委員 時間がありませんから、労働省の方へ、松尾の問題をまとめて簡単にお伺いしたいと思うのです。
 先ほど来、環境庁へ伺いましたように、認定基準の問題について、私どもは専門のお医者さんの見解として、この三つに限定するということは十分な救済ができないのじゃないか、そういう判断をしておるわけですが、労働省の方はこの認定基準を、労災の場合も公害健康被害補償法のこの三つのチェックポイントというのが使われておるわけでありますから、その点についての見解を聞かしてもらいたいと思います。
 それから、昨年行われました診断サービスであります。私ども素人でありますが、これは本当は労働省から全部出していただくといいのですけれども、プライバシーの問題があるということでなかなか出してもらえませんので、現地で本人からもらってまいりましたが、簡単に書いてあるわけですね。
 たとえば、私どもが見てもこれは砒素との関係を疑念を持って見るべきじゃないかと思うものに、そういう診断所見がありながら砒素との関係なしと断定的に書いてある、大変不親切なという意見がたくさん出たわけでありますが、そういう点について、やり方の問題についてどういうぐあいにお考えか、お伺いしたいと思うのです。
 以上、二点についてまずお答えをいただきたいと思います。
○原説明員 お答えいたします。
 労働省の砒素に関しましての認定の考え方につきましては、従来から環境庁で示されておりました三要件を中心とする認定の考え方と同じ見解をとって認定をしてきておるところでございます。ただ、先般、松尾鉱山の元従業員であった方々に関しましての診断サービスによる検診をいたしました。その結果の際に、評価をいたしました委員会での結論の中には、治療ないしは療養の範囲に関係しまして、続発性の気管支炎につきましても慢性砒素中毒の範囲の中に入れて補償をしていく、こういう考え方を示しております。
 それから第二点の、検診結果に関する通知の内容が余りにも簡単過ぎて不親切過ぎないかという点の御指摘でございますが、実は、この診断サービス方式は都道府県の労働基準局長の所管のところでやらせておりまして、この件も宮崎の基準局長のもとで実施をしておりました。その評価につきましては専門の大学の先生に見ていただいて結論を出したのですが、その際、委員会でそのような形で通知をするというところまで決められておったことから、通知がそのような実情になっておるわけでございます。実情等なお問題がございまして、被災労働者等から御照会等がございました場合に、これが細部について御連絡できることになるのかどうか、ちょっと私ども詳しいところはわかりませんが、そういう事案がございましたらば、なお検討させていただきたいと思います。
○水田委員 通産省も来ていただいておるのですが、本会議の始まる時間が参りましたので、改めて時間をいただいてまた質問することにいたしまして、きょうはこれで終わりたいと思います。
○久保委員長 この際、午後二時より再開することとし、暫時休憩いたします。
    午後零時五十三分休憩
     ――――◇―――――
    午後二時十二分開議
○久保委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質疑を続行いたします。池端清一君。
○池端委員 私は、北電伊達火力発電所の問題に関連をして二、三お尋ねをしたいと思うのでありますが、まず最初に、先ほど午前中の質問で水田議員か具体的にパイプライン工事の現場の写真を提示していろいろお尋ねをしたわけでありますが、欠陥工事であるということが歴然としたと思うのであります。これについて、通産省あるいは消防庁はどういう対応を具体的におとりになるおつもりなのか、それをまずお伺いをしたいと思うのであります。
○服部政府委員 先ほど水田先生から路面の亀裂でございますとかあるいは地下水があふれ出た写真の御提示がございまして、拝見いたしまして、私どもとしても早急に職員を派遣いたしまして実情を調査させたい、かように考えております。
○池端委員 早急に調査をするということをお約束になったと思うのでありますが、私は、いろいろ地盤にも問題があって、地盤の軟弱なところ等もあるようであります。調査の結果、当然のことながらルートの変更ということもあり得る、こういうふうに思うわけでございますが、この点、確認してよろしゅうございましょうか。
○服部政府委員 私どもの職員がいままで調査しましたところによりますと、亀裂あるいは地下水の横溢というのは補修が可能であるというような報告を得ているわけでございますが、なお実情をよく調べまして対処したいというふうに考えております。
○池端委員 どうもその答弁がおかしいのでありますが、先ほどは実情を早急に調査をする、こう言っておりながら、いまの御答弁では、いままでの調査ではこれは補修で可能なんだということで相矛盾をしておると思うのでありますが、これは
 一体どういうことなんですか。
○服部政府委員 パイプラインの工事につきまして、職員に随時調査を行わせているわけでございます。行わせているわけでございますが、先ほど御提示ございました地点と私どもの調査した地点とが必ずしも一致しているかどうかという問題もございますし、私どもの受けている報告と必ずしも状態も同じとは限らぬというふうに考えますので、その点は十分に調査をしたいということでございます。
○池端委員 そうであるならば、補修が可能であるというような断定の仕方は、これは差し控えていただきたいと思うのであります。私どもは、具体的に先ほど写真も提示をいたしました。非常に多くの問題がある。何といっても安全第一である、安全の確認をしなければならないということで申し上げているわけでありますので、補修が可能であるとかなんとかという予断はまず除いてもらって、そして早急に調査を行い、状況によってはルートの変更もある、こういう構えでひとつ調査をしてもらいたい、こう思うのでありますが、改めて確認を求めたいと思います。
○服部政府委員 先ほど私のお答えいたしましたいままでの調査結果と、これから調査したいということを、私も若干混同したような言い方で恐縮でございましたが、従来調査をいたしまして知り得た範囲ではそういうことであった、しかしながら、写真等新しい事実も私は拝見いたしましたので、早急に職員を派遣いたしまして調査をさせる、その結果によってしかるべき対処をしていきたい、こういうことでございます。
○池端委員 だめを押すようでありますが、しかるべき対処をしたいということは、このルートの変更もあり得る、こういうふうに確認してよろしゅうございますね。
○服部政府委員 調査をいたしませんと何とも申しかねるわけでございますが、ルートの変更をしなければパイプラインの施設ができないというような状態であるかどうか、それによって判断をしたい、こういうことでございます。
○池端委員 もう少し、やはり、おたくが安全第一をとっているというのであれば、本当に住民にそのことが理解できるような対処というものが必要だと思うのです。どうもいまの答弁を聞いておりますと、余り問題はないんだ、しかし、まあ、やかましく言うから一応調査をしてみようじゃないか、こういうような非常に消極的な姿勢を私はうかがい知ることができるわけであります。非常に歯切れが悪いわけであります。やっぱり過ちを改むるにはばかることなかれでありますから、欠陥があれば早急に調査をし、状況によってはルートの変更も考える、やっぱりこういう積極的な姿勢でひとつ対処してもらいたいということを強く要望を申し上げておきたいと思います。
 先ほど島本議員からもいろいろ御指摘がありましたように、通産大臣は、去る一月十二日に二号機の建設に同意をされまして、二十日に着工の認可を与えたわけであります。しかし、昭和四十七年に一号機が認可をされてから六年という歳月が経過をしておるわけであります。先ほど島本議員からもるるお話がありましたように、この六年間の歳月、その中ではいろいろ社会的、自然的条件が著しく変化をしておるわけであります。のみならず、私どもが一号機建設の段階から指摘しておりましたように、きわめて貧弱にして不十分な予測でもって第二号機の許認可を与えたということは、私ははなはだ遺憾なことであったと言わなければならないと思っておるわけであります。
 以下、環境審査がきわめて不十分であると思われる大気汚染調査の問題に関連をして一、二具体的な問題を申し上げたいと思いますので、それについてお答えを願いたいと思うのであります。
 これは御承知のように、現在、環境権訴訟が争われておりまして、その裁判の中でもいろいろ争点になっている問題でありますのでお尋ねをするわけでありますが、まず第一は、壮瞥地域における風向、風速の観測の問題でございます。
 御案内のように壮瞥町は、気候温暖で農産物の生産に適した、リンゴを初めとする数多くの果樹や野菜が生産をされているわけであります。地元の農民は、そういう地域の中で伊達の発電所が操業を開始するならば、長流川沿いの非常に狭くなっている部分、この回路を通って発電所の煙が壮瞥町に至るのではないか、こういう不安を持っているわけであります。そこで、この不安に対してどういう観測を行って、どういう答えを今日出されているのか、まずそれをお尋ねをしたいと思うのであります。
○服部政府委員 壮瞥町におきます大気汚染の関係でございますが、確かにいま御指摘がございましたように、壮瞥地区は地溝状と申しますか、みぞのような状態の地形になっているということは承知しているわけでございますが、私ども風洞実験の結果をとりますと、風の収束現象というのは必ずしも極端には被害を生ずるような形には出ないという結果を得ております。そういった観点で幾つかの測定地点を設けまして、なお大気汚染関係はチェックをしていくというふうな体制であるわけでございます。
○池端委員 被害を生ずるような結果は出ない、こういうお話でございますが、これは北電の調査でも、同じように、発電所地点での風速と壮瞥での風速は余り変わりはない、したがって問題はないんだ、こういうような答えを出しておるようであります。しかし、いま部長がいみじくも言われましたように、あの地域はみぞ型といいますか、ラッパ状になっておりまして、そして狭い部分を通ってまた盆地になる、こういうような地形でございます。ですから、私は、観測の地点というのが非常に問題になる、こういうふうに思うわけであります。
 しかし、昭和五十一年五月十九日の札幌地裁の公判廷における日本気象協会の伝法証人の証言によりますと、この観測は盆地の真ん中ではかっております。いわゆる狭い部分、狭窄部分での観測はいたしておりません、こういう証言等もあるわけであります。こうでありますと、盆地の中ではかるということになれば風速が弱まった状況でもってこれは観測をされているわけです。私は、やはり狭い部分でどういう数値が出るのか、そこがポイントではないか、こういうふうに思うのでありますが、この点はいかがでしょうか。
○服部政府委員 壮瞥町の測定地点でございますが、リンゴ園が多い滝之町周辺に、壮瞥町の役場とそれから古川果樹園、この二測定点を設置をしているわけでございます。御指摘のように確かに狭くなった地点ではこの測定点はないわけでございますが、先ほども申しましたように風洞実験の結果、著しい大気汚染が生ずるという地形にはなっていないという結果でございますので、そういった測定地点を選んでいるということでございます。
○池端委員 そういうお答えはきわめて説得力がないお答えなんで、私ども素人でございますけれども、狭い部分ではかるのと広がった部分ではかるのとでは当然出てくるデータというのは違ってくる、こう思うわけであります。しかも、私、先般見ましたけれども、古川果樹園のリンゴの木と一緒のところに観測のあれを置いてあるわけです。これで正確な数値が出てくるか、非常に私も現場を見まして疑問に思ったわけであります。私は、いま具体的にその問題を取り上げましたが、事ほどさように、危険がない、安全だ、こういうふうに言っているいままでのデータというものが非常に説得力に欠け、科学的でない、こういうふうに考えるわけでありますが、おたくの方では絶対自信があると断言できますか。
○服部政府委員 先ほどお答えいたしましたように、大気汚染関係、壮瞥町につきましては風洞実験を行いまして、その結果を勘案いたしまして著しい影響が生じないというふうに判断をいたしておるわけでございます。
○池端委員 東京での机の上ではそういうことが言えるかもしれませんけれども、現実に壮瞥町という地形、そういうものを考えた場合にはいまのようなお答えにはならない、私はこう思うのです。
 それからもう一つ、これも昭和五十一年一月二十日、日本気象協会の伝法、石田両氏の陳述書によりますと、大気汚染調査では七項目の調査が重要であるということで、七項目が列挙されておりますが、その一つに海陸風の調査ということも重視しなければならない、こういうふうに言っておるわけであります。要するに海陸風の前線がどういう広がりを持っているか、これによって拡散の状況が違うわけであります。これについてどのような調査がなされたか、海陸風の前線についてどのような調査がなされたのか、これについてもお尋ねをしたいと思います。
○服部政府委員 海陸風の関係でございますが、北海道電力が日本気象協会に委託をいたしまして、そこで周辺の八カ所につきまして年間を通じました気象観測を実施をする、また、長和地点におきまして上層風の観測を実施をしておるわけでございます。これらの観測結果によりますと、排煙の拡散を阻害し、高濃度汚染の要因となるような現象、冷気の降下現象、そういったものは認められていないわけでございます。ただ、先ほどの問題にも絡みますが、大気汚染関係につきましては、万一大気汚染が著しい現象になるという場合に、これは燃料を、たとえばさらに低硫黄の燃料に切りかえるとか、あるいは一番ひどい場合には発電所の運転を一時停止するということによって対処をしていきたい。そういう対策を勘案しながら、なおモニタリングを実施して、必要な場合には必要な対策をとっていく、こういうことでございます。
○池端委員 八カ所の調査地点を設けてやっておるという御説明でございますが、私は、やはり海陸風の前線の調査については、当然のことながら海上で、船を出して定点観測といったようなものが行われなければこれは正確なデータが出てこない、こういうふうに思うわけであります。確かに船での観測をやっておるようでありますが、これは水温の調査でありまして、海陸風の問題についての調査ではない、こういうふうに承知をしておるわけであります。ですから、いまいろいろお話がありましたけれども、これらの調査は、端的に申し上げて、非常に手抜かりの部分が多い、ずさんだと言っても言い過ぎではない、こう思うのでありますが、この点はどうですか。
○服部政府委員 大気汚染関係につきましては、町あるいは市当局がモニタリングを実施いたしておりますので、そのモニタリングの状況によりましては、先ほど申しましたような発電所の一時操業停止を含めて機動的な対策をとっていきたい、それで万全を期したいというふうに考えております。
○池端委員 一時操業停止を含めて万全の対策をとるというのでありますが、操業停止をやらなくてもいいようなために環境調査というのが行われるのではないでしょうか。どうも私は本末転倒していると思うのであります。問題が起きたら操業を停止しますよ、それで済む問題ではない。だから、もう綿密な環境調査というものは事前になさるべきだ、こういう観点から申し上げておるのですが、どうも部長、いまの答弁はおかしいのではないでしょうか。
○服部政府委員 環境調査の結果によりますと、それほど著しい汚染が生ずるというふうには想定されないわけでございますが、なお気象条件等によりまして汚染が著しくなった場合にはどうするかということで、先ほど低硫黄燃料への切りかえとか、あるいは発電所の操業の一時停止というような措置を申し上げたわけでございますが、もちろん御指摘のように、基本は、そういった環境汚染が生じないような状態で操業を行う、これが基本だと存じます。
○池端委員 どうも苦しい答弁のようでありますが、私は時間がございませんので、大気汚染の調査についてもこういうような問題点があるということを指摘しておきますので、よく銘記をしていただきたいと思うのであります。
 次に、水汚染の問題に関連してでございます。
 先ほど、これも島本議員から、赤潮の発生の問題に関連して質問がありました。私もこの点についてさらにお尋ねをしたいと思うのでありますが、環境権裁判におきまして、北電側が昭和四十八年二月二十四日付で提出をいたしました第一準備書面では次のように書かれております。「原告らは、温排水によってプランクトンが異常発生し、赤潮が生ずると主張する。赤潮が生ずるためには、数個の条件が必要であるが、なかんずく水が停滞し、かつプランクトンの繁殖をうながす窒素、りんなどの栄養塩類が豊富に存在するという二つの条件が必要である。長和地先の海域の海水は、常に移動し、停滞することはなく、また栄養塩類が豊富に存するということもないから、赤潮が生ずるおそれはない。」、これが昭和四十八年二月二十四日付の第一準備書面の答弁であります。ところが、その「赤潮が生ずるおそれはない。」と言っておった海域に、昭和四十八年の八月下旬から九月下旬にかけて、噴火湾一帯でありますが、室蘭から豊浦まで延々数十キロメートルにわたって赤潮が発生をいたしました。また、四十九年九月にも室蘭、伊達市黄金沖、伊達市気門別川と長流川の河口付近それから豊浦町の貫気別川の河口付近でも大量の赤潮が発生をいたしました。自来五十年、五十一年にも発生をしておるわけです。「赤潮が生ずるおそれはない。」こう言っておった地域に、しかも伊達火力がまだ操業していない現在でさえ赤潮が発生をしたということになれば、いままでの前提が全部ひっくり返る、前提が変わったということになるのではないでしょうか。そういう意味では、再度この問題について調査をしていく、見直しをしていくということが今日必要ではないか、こういうふうに思うのでありますが、その点はいかがでしょうか。
○服部政府委員 お尋ねの赤潮の発生状態でございますが、私どもも、調査の結果によりますと、四十九年に五件、五十年に七件、それから五十一年、五十二年にそれぞれ一件、赤潮の発生があったという報告を受けておるわけでございますけれども、発電所の位置とそれらの発生した個所との距離の問題がございまして……(池端委員「部長、知っているの、その位置を」と呼ぶ)私ども、特に五十一年、五十二年につきましても発電所から約五キロメートルぐらい離れたところで赤潮が発生しているというふうに聞いております。
 発電所の温排水の影響範囲というのは、大体汀線方向、なぎさの方向で見まして左右八百メートル、それから沖合いが約五百五十メートルというふうに考えられておるわけでございますが、そういった影響範囲から見ますと、発生している地点はかなり距離が離れているところで発生しているのではないか、こういうふうに考えておるわけであります。
○池端委員 だから心配ない、こういうお答えですか。それでは非常に問題があるわけでありますね。先ほど申し上げましたように、長流川の河口付近、ここでも赤潮が発生をいたしておるわけであります。しかも、この地域では赤潮の発生するおそれは全くないのだという前提のもとでなされているわけであります。明らかにこの前提が変わってきている、こう私は思うのであります。しかもその後、先ほど島本議員からもお話がありましたように、自然的な条件が著しく変容しているわけであります。北電の小型港湾の埋め立てがございましたし、家庭用排水の増大という問題もあります。また、昨年八月の有珠山の噴火によるところの降灰、泥流、こういう問題等いろいろな条件が、六年前と違った条件がいまや出てきておるわけであります。そういうことになれば、この条件の変化に基づいて当然改めて環境調査というものはなされなければならない、こう思うのでありますが、その点について、もう一回お尋ねをしたいと思います。
○服部政府委員 伊達につきましての環境調査でございますが、四十七年の電調審の上程の際に基本的な事項につきましては環境調査を行ったわけでございますが、その後、御指摘のようにいろいろ環境条件あるいは社会条件等も変わっているということで厳しく環境チェックをしなければいかぬという考え方から、その後におきましても、必要なデータにつきましては補足的に資料をとりまして、その結果を踏まえまして審査を行い、許認可を行った、こういうことでございます。
○池端委員 経過報告を聞いているわけではないのでありまして、この問題にどう具体的に対処をするのか、こういうことをお尋ねしておるわけであります。この赤潮発生という一つの例をとってみても、やはりいままでの調査というものはずさんであった、したがって、全面的な調査、見直しが必要である、こういうふうに私は思うわけであります。
 ここでひとつ、大臣にお尋ねをしたいのでありますが、このようにいささかでも疑念があれば、この安全性の確保第一義、これを大前提にする、そういう立場からそれを徹底的に調査をし、検討するというのが環境調査というものではないでしょうか。環境庁長官として、いまいろいろなやりとりを聞いておって御理解になったと思うのでありますが、この点についてどう御判断になられますか、お尋ねをしたい、こう思うのです。
○山田国務大臣 赤潮の問題とかいろいろなことが起こっているようでございます。相関関係というのは微妙なものがあろうかと思います。いろいろな点は環境上の問題にも関連します。十分な資料、調査、これを徹底して、ひとつ善処すべきであるというふうに思っております。
○池端委員 時間がございませんので、次の問題に進みます。
 去る四月二十一日、パイプラインの埋設工事に反対する住民ら二人が公務執行妨害等で逮捕をされました。伊達火発の建設をめぐってこの種警察権力による住民運動の抑圧、何か問題があればすぐ北電側は機動隊の動員を要請する、こういう強権的な姿勢をとり続けているところに非常に大きな問題があると私は思うのであります。昭和四十七年に石油パイプライン事業法が制定をされた際に衆議院は、「石油パイプライン事業者に対しては、事業用施設の設置及び事業の運営にあたり、関係地域住民の意見を尊重し、その不安の解消に努め、安全かつ適正に行なうよう強力に指導すること。」、こういう附帯決議を付しているわけであります。また、五十一年十一月十一日の資源エネルギー庁の「伊達火力発電所設置の工事計画の認可について」の文書でも、「地元の理解と協力を得て円滑に着手できるよう最大限の努力を払うとともに、施工及び運用に当っても必要な資料を提示する等更に一層地元の理解を深めるよう努められたい」、こういうふうに述べておるわけであります。ところが、いま申し上げましたように、何か問題があればすぐ警察に要請をする、警察権力が前面に出てくる、こういうことであれば、こういった本院の決議もあるいは通達も全く死文化をしているといいますか、空洞化している。そこにあるのはむき出しの権力だけだ。これでは地元は納得するはずがないわけであります。ますます紛争はエスカレートするばかりであります。こういうような権力的な姿勢というものを率直に改めて、謙虚に地域の住民と話し合う、そういう姿勢が今日非常に必要ではないか、こういうふうに思うわけでありますが、この点について、どのような見解をお持ちになっているか、ひとつお尋ねをしたいと思うのであります。
○服部政府委員 発電所の設置あるいはパイプラインの工事に当たりまして地元の理解、協力を得るということが大前提だというふうに私どもは考えておりまして、そういう意味から、北海道電力に対しましても十分に地元の方と話し合いを続け、理解を深めていただくように最大限の努力をすべきである、こういうことで指導をしてまいったわけでございますが、御指摘のようにパイプラインの一部におきましてトラブルが生じまして逮捕者が出たということは、私どもといたしましても非常に残念なことだというふうに考えております。当該地点につきまして北海道電力から事情を聞きますと、何度かお伺いをして説明のチャンスを持ったようでございますが、なかなか御理解いただくところまでまだ至っていないという状況に聞いております。御指摘がございましたように、なお一層よく話し合い、理解を深めていただくように北海道電力を指導いたしたい、かように考えております。
○池端委員 先ほど申し上げました通産省からの通知あるいはまた北海道知事の設置許可についての通知、これらのいずれの文書を見てみましても、そこには地元の理解と協力を得ることが最も重要なんだよ、いま部長が言われたようなことをるる述べてあるわけであります。ですから、言うなればいずれも条件つきの許認可だ、こういうふうに見てもいいんじゃないかと思うのです。それが大前提なんだよ、そういう性格を持っているものだと私は思うのでありますが、これが無視をされて強行されている。一度ならず二度、三度、枚挙にいとまがないような事態が発生をしているわけであります。これでは本当に地元民のコンセンサスを得ることにはならない、私はこういうふうに思いますので、いま部長が言われました、そういう方針をあくまでも堅持して、これから会社側を強く指導監督してもらいたい、こう思います。
 次に、伊達火力建設や電気料金の値上げなどに反対をして、値上げ分の支払いに応じなかった人たちが「北電に反省を迫る二円不払いの会」という組織をつくっておりますが、これらの十四人の人々に対して北電は、去る二月二日送電をストップしたわけであります。現在なお送電停止を受けているのが伊達市内では二名、このほか、札幌で「電気料金を旧料金で払う会」のメンバー六名が送電停止、こういう状況にあっておるわけであります。二月といいますと、北海道では厳寒期であります。この厳寒期に、しかも伊達の場合は、送電をとめるべきではないという仮処分を申請しておる最中に会社側がこういうふうな挙に出たということは、私は、余りにも一方的な措置ではないか、むしろ、これは電気事業の公益性を否定する暴挙と言わなければならないのではないか、こういうふうに思うわけであります。
 私も、現実に電気をとめられているお宅にも行きました。石油ストーブも使えない、ルンペンストーブといって昔われわれが北海道で使った石炭のストーブ、いまほとんどの家庭ではそれはもう使っておりませんが、そのルンペンストーブ、それから古道具屋さんからランプを買ってきて、そして生活をしている。大変な状況で、私は、余りの非情さに怒りすら覚えるという状況でありました。
 これらの方々も、北電側が納得いく回答を私たちにしてくれれば払う意思は十分にあるということを言っているのであります。ところが、何ら納得いく回答がない。ただ支払え、支払え、こういうことで推移をしてきたわけであります。私は、会社側にも言い分があろうと思います。裁判の結果が出た、こういうようなことも言うでありましょう。しかし、電気というものの公益性を考えるならば、もっと率直に話し合う、そういう謙虚な姿勢が必要ではなかったのか、こういうふうに思うわけでありますが、これについて、通産省としてはどういうふうにお考えになっておりますか。
○服部政府委員 御指摘のございました供給停止の措置は、正規の料金が支払われないことに対しまして、裁判所の判断を得て電気供給規程に基づいて行った、他の需要家との公平という観点から考えますと、供給停止というのはやむを得ないものというふうに考えるわけでございます。
 ただ、ただいま御指摘のございましたように、需要家の方の主張に対しまして、電力会社としても十分に説明等論議を尽くす必要があろうかと思います。こういう需要家に対しまして十分説明を行いまして、問題の解決を図るように北海道電力を指導していきたい、かように考えております。
○池端委員 この人たちは、電気料金の値上げや火力発電所の安全性、必要性に疑問を持って会社側に説明を求めた。そして、納得できればこれはもういつでも払う、こういう姿勢で説明を求めていたにもかかわらず、これに応じない。そして、支払い要求を繰り返して、ついに送電停止。しかも、二月の二日です。全くの厳寒期であります。こういう措置をとるということは、私は人権問題にもなりかねない、こう思うわけであります。地域の独占事業がこういう措置に出るということは、一種の実力行使であります。民法一条に規定する「権利ノ濫用」でもある、こういうふうに思うわけであります。
 いま、十分話し合うようにというような指導をしたい、こういうお話でありますが、私は、まずこの問題の解決は、何といっても、このような生活を脅かす送電停止を解除をして、そしてまず電気を送って、その中で双方話し合いのテーブルにつく、そして話し合いによって解決をする、こういう方法をとるべきだ、そしてそのことを通産省も積極的に現地に対して指導すべきだ、こういうふうに思うわけでありますが、そのような指導をするお考えがございますかどうか、その点をお尋ねをしたいと思うのです。
○服部政府委員 供給規程によりまして、供給停止は一定の要件が決まっております。ほかの需要家との公平という観点から見ますと、供給停止というのはその意味ではやむを得ないものではないかというふうに考えるわけでございますが、先ほどもお答えいたしましたように、需要家とよく話し合い、理解をしていただくように努力するということは必要だというふうに考えますので、その方向で北海道電力を指導してまいりたいということでございます。
○池端委員 時間も参りましたので、これでやめたいと思うのでありますが、ただ需要家と話し合うだけでは問題の具体的な進展にならないと私は思うのであります。それはいろいろ法律にあって、公平の原則とかなんとかいうようなことがあるでしょう。しかし何といったって、これは生活を脅かす大変な問題でありますから、いろいろな事情はあるし、いろいろな言い分はあると思いますけれども、まず送電を行う、送電停止を解除して電気をつけた上で、そしてお互いに胸襟を開いて話し合う、伊達火発の問題点についてもいろいろ話し合う、料金値上げの問題についても話し合う、こういう率直な姿勢というものがいま望まれていると私は思うのであります。二月二日でありますから、もう三カ月経過してランプの中で生活している、この人たちの生活にも思いをはせて、もっと建設的な、前進的な指導というものを私は特に望んで、時間が参りましたので、質問を終わらせていただきたいと思います。
○久保委員長 次に、岡田春夫君。
○岡田(春)委員 本論に入る前に、午前中の水田君の質問、パイプラインで大変欠陥がある、この問題はきわめて重大なんですが、いま通産省の御答弁を聞いていると、事前に御存じであったように感じられる。そうすると、消防庁もこれは監督責任があるんだが、その点について消防庁は事前に知っておりましたか、どうですか。
○矢筈野説明員 午前中御質問ございまして、すぐ消防庁に帰って北海道庁に電話いたしました。初めて事実を知った次第でございます。全然存じ上げておりませんでした。
○岡田(春)委員 知らなかった……。
○矢筈野説明員 はい。
○岡田(春)委員 現地の消防関係も知らなかったわけですか。
○矢筈野説明員 北海道庁はよく知っておりましたので、そういう事態があったら直ちに国の方へ今後は状況を連絡するようにという指示をいたしました。
○岡田(春)委員 北海道庁は知っていたのですか。
○矢筈野説明員 はい、知っておりました。
○岡田(春)委員 これは消防庁ばかりじゃなく、通産省も含めて監督責任の問題ですね。私はここで資料として要求しておきたいんだが、北海道庁が知っておったとするならば、消防庁としては、どういう場所で、どういう距離において、どういう欠陥があったか、そういうのを後で資料としてお出しをいただきたい。それから、通産省も先ほど知っておるというような模様でございましたので、具体的な場所それから調査をした日付、そういう点も含めて後でぜひ資料を出していただきたい。これは委員長にもお願いをしておきます。いかがでしょう、よろしいですか。
○久保委員長 岡田委員の資料要求、いかがですか。
○矢筈野説明員 御指摘のとおりの資料については、すでに午前中に国の方へ連絡するように指示してありますが、さらに念を押して連絡したいと思います。
○服部政府委員 資料にいたしまして提出させていただきます。
○岡田(春)委員 もう一つ、今度は山田長官にちょっと伺いたいのですが、いま御質問のありました逮捕事件ですが、これは二十一日にあった。これは私が質問した数年前の記憶があるんだが、三木環境庁長官のころに、やはり伊達の本体の建設に当たって資材の搬入についてトラブルが起こったのです。機動隊を相当動員をして、これを阻止する側との衝突直前の状態にまで至ったのですけれども、三木環境庁長官は、環境問題としては地元のコンセンサスを得ることが第一であるからそういう流血の惨事を絶対に起こしてもらっては困るということを、わざわざ長官みずから北海道警察に対して連絡をとりまして、そして流血の惨事が起こらないことで未然に解決したことがあるのです。これは数年前のことです。
 先ほどからあなたもお聞きのように、パイプラインについては相当欠陥があるということは大体おわかりいただいたと思うのです。しかも、いろいろなパイプラインの構造その他についても、そういう資料を見せてくれと言っても見せてもらえない。そういう点で、地元住民と北電との間には相当感情が硬化をしているということが大体御想像できると思う。特にそういう中においてこの逮捕事件があり、すでに五日間もたっているわけですね。今後まだまだ逮捕者を置いておくというようなことになりますと、現地の住民と北電との関係というものはますます悪化すると見なければならぬと思う。やはりここで長官として、環境問題として地元のコンセンサスを得るという点からいっても、これは速やかに釈放させるということをひとつ御努力をいただきたいと私は思うのです。そういう中で、少しでも地元住民とのコンセンサスを得る方向に行くというような今後の努力を長官にいただくことが必要だと思うので、そういう点の御努力をいただけるかどうか、その点をひとつ伺っておきたいと思います。
○山田国務大臣 逮捕事件を生じた内容自身、こちらでも詳しくわかりませんけれども、この種の問題については地元民とのコンセンサスが事を円満に運ぶ一つの重要な要件だというのがわれわれの基本的な立場でございまするので、ひとつその点調べて、できるだけ善処したい、こう考えております。
○岡田(春)委員 ひとつ極力御努力を願いたいと思います。
 本論に入っていきますけれども、まず私の伺いたいのはパイプラインの問題なんです。今度の伊達火力の工事総額というのは大体どれくらいになりますか。
○服部政府委員 一、二号合わせまして、約九百四十億というふうに聞いております。
○岡田(春)委員 それじゃ部長、その中にはパイプラインの費用が入っているのですか、それとも別個ですか。パイプラインはどれくらいの工事総額ですか。
○服部政府委員 ただいま申し上げました九百四十億というのは総額でございまして、一号機と二号機とパイプライン、この三者を含めております。パイプライン関係は約百十億でございます。
○岡田(春)委員 では、大体九分の一というわけですね。約一割。
 そこで経企庁に伺いたいのですが、六十回の電調審によると、この電調審の審議、そしてこの議決をやるに当たって、当時の局長が報告をしていますね。その報告の中に、パイプラインを敷設する計画として、室蘭港からパイプラインによりまして約二十五キロ送油するという計画になっています。したがって電調審として承認をしたのは、パイプラインをつけたものということで承認をしたということですね。
○高木説明員 電調審の審議におきましては、室蘭港からのパイプラインによって給油をするという前提において審査をしております。
○岡田(春)委員 それからもう一つ伺いたいのだが、パイプラインは電気事業法の二条、それから電源開発促進法に基づく電気工作物の一部に含まれますか、どうですか。
○高木説明員 電源開発促進法の第二条におきまして、「この法律において「電源開発」とは、」としまして電気工作物の例示がございます。それで最後に「改良又はこれらのため必要な工作物の設置若しくは改良」となっております。この工作物にはやはり電源開発に伴う設備は含むものと解すべきだと思います。
○服部政府委員 電気事業法第二条の「電気工作物」の中にパイプラインは含まれるものと解釈いたします。
○岡田(春)委員 そうすると、電気事業法の八条で伊達火力の建設認可がされて、そして七条に基づいて何年以内に事業を開始するかという指定が行われているはずですね。その指定については五年以内に開始しなければならないということになっているのですが、公益事業部長に伺いたいのは、最初に八条認可で七条に基づく事業開始の通告をしたのは四十七年十一月二十四日、それから五十年の十一月二十三日まで三年間の余裕を置いて事業開始の指定をしたわけでありますね。その後何回、どのようになっていっているのか、ここら辺の経過を伺いたい。
○服部政府委員 電気事業法第八条の許可でございますが、本件につきましては、四十七年の十一月二十四日に許可しておりまして、その後三回の七条によります指定期間の延長の措置が講じられております。第一回目が五十年の十一月二十日でございます。これは一年間の延長でございます。それから、二回目が五十一年の六月二十四日でございます。これは二年間、前回の一年を含みまして二年延長、それから第三回目が五十二年の十月十五日でございまして、前回及び前々回の合計で三年四カ月、新たに延ばしたのは一年四カ月ということでございます。
○岡田(春)委員 最後の場合、五十二年の十月十五日ですね。これは七条の一項じゃないでしょう。七条の三項でしょう。しかも、これは五年間しか、いわゆる事業開始の期間は認められないのに、いまあなたの御説明によると、合計いたしますと最初の三年と後の三年と六年になりますね。そうすると、五十二年の十月十五日ですか、これ以降の、これというのは、これは五年を超えますから、当然これは七条の三項であって、しかもこれは正当の理由がなければならないということになっていますね。その正当の理由というのは一体どういうものなのですか。お認めになった限りは、何か正当な理由ついて論拠がなきゃならないはずだが。
○服部政府委員 若干法律解釈でございますが、八条許可が四十七年の十一月二十四日に行われまして、この際、七条一項によります五年以内の期間ということになっておりますが、その際に三年という期間を指定をいたしております。したがいまして、先ほど申しました一回目、二回目、三回目いずれも七条三項の規定によりまして期間延長を行ったということでございまして、いずれの場合におきましても、それぞれ地元の理解と協力を得るために、地元に対して話し合いと申しますか、その努力を続けていたということから、期間の延長もやむを得ないだろうということで、七条の三項で三回とも認めた、こういうことでございます。
○岡田(春)委員 あなたの解釈だと通算する必要はないわけですか。たとえばあなた、五年以内だったら、最初に四十七年に事業許可を三年出したね。その次また三年出し、永久にそういう形でやっていけるわけですね、そうなれば。三年ごと通算は必要ないわけだ。五年という制限は必要かいわけだ。通算五年間という必要はないわけですね、七条一項の。いつまででもやれるわけですね、それじゃ。
○服部政府委員 電気事業法の事業の許可でございますが、これは先ほど申しましたように、七条の三項で指定された期間の延長ができる、ただし、この場合は正当な理由があると認めた場合に限るということでございますので、無制限に延長ができるという趣旨のものではないというふうに解釈をいたしております。
○岡田(春)委員 いや、私の聞いているのはそうじゃない。あなた、いままでの御答弁だと、合計六年になるわけでしょう。そうしたら五年を超えるわけでしょう、一年。そういうようにしても、そのたびごとに三項によって認可をしていけば、何回でも、もし正当な理由があるとするならば、一度八条認可をするとあとは何回でも更新して、正当な理由があればやっていけるわけですか。そういうように理解をしてもいいのですか。
○服部政府委員 電気事業法七条三項の解釈は、私どもはいま御指摘のとおりに解釈をいたしております。
○岡田(春)委員 その理解には大変私問題があると思うのだが、それじゃ、若干話を変えまして御質問いたしてまいりましょう。いまの点、また後で伺います。
 先ほど、一号機、二号機合わせて全部で九百数十億と言われましたね。それはいわゆる八条に基づく、施行規則の第六条の十一項「工事費概算書」、十二項「所要資金の額および調達方法を記載した書類」これに該当するわけですか。
○服部政府委員 電気事業に関しましては、電気事業法に基づきまして施設計画というのを毎年度とっております。その施設計画に計上されている数字を総計いたしますと九百四十億に至るということでございまして、私ちょっといま手元に数字を持っておりませんが、施行規則による数字ということで九百四十億という数字を申し上げたわけではございません。
○岡田(春)委員 これとは一致するかどうかは、どうなんですか、違うのですか。さっき総額調べておいてくださいよとあなたの方に、通産省に言っておいたのだけれども、これはどうなんです。この中と数字が全然違うものだということは考えられますか、まず第一、部長。一号機、二号機をとるに当たって、あなた八条許可をとっているわけでしょう。そうすると、工事費の概算額というものが、あなたがいま御説明になりました数字とは、それは概算額ですから一千円くらい違うか、二千円くらい違うかはわからないけれども、これと大体一致するものじゃありませんか。どうなんです。
○服部政府委員 施設計画の数字でございますと最近時点の数字が入っておりますので、施行規則によります数字でございますと、これはかなり以前の数字ということになりますので、その間の物価水準等から見まして若干数字の狂いがあるのではないかと思いますが、私ちょっといま手元に数字を持っておりませんので、正確な答えができなくて恐縮でございますが。
○岡田(春)委員 それは後でおわかりになりますか。
○服部政府委員 これは調べれば判明いたします。
○岡田(春)委員 それではちょっと電話で聞いて知らしてください。よろしいですね。
 そこで承っておきたいのですが、さっきから電調審その他からも伺っておるのだが、この工事概算額の中にはパイプラインの経費百数十億は当然入っておるわけでしょう。
○服部政府委員 先ほど申し上げました九百四十億の中には入っております。
○岡田(春)委員 しかし、工事概算額の中にも入っておるでしょう。理論的にはそういうことでしょう。どうですか。
○服部政府委員 申請書に添付されました施行規則に基づきます工事計算書はただいま調べておりますので、その内訳を見てみたいと思います。
○岡田(春)委員 電調審で認可したのを入れないのですか。入れなくてもいいのですか。しかも電気工作物ですよ。入れてなければ問題があるのじゃないですか。どう思いますか、理論的に。資料はいまないとして、それはいいとしましょう。理論的には、電調審で認めた、しかも電気工作物の一部である、工事概算額を出すと当然その中に入っていると見なければならぬのではないですか。入ってないとするならばどういう論拠ですか。
○服部政府委員 ただいま数字を調べておりますので、いましばらく時間をかしていただきたいと思います。
○岡田(春)委員 数字の事実経過はいいですよ、後で伺いますから。それより常識としてそうじゃありませんか。電気工作物の一部でしょう。電調審が認可したのでしょう。もしそれを書いてないとすればその工事概算書は不備だから戻すべきじゃないですか、違いますか。理論的にどうなんですか。理論的に伺います。実態は後で伺いますから。
○服部政府委員 御指摘の工事計算書というのは電気事業法八条の許可申請の添付書類でございます。八条段階では非常に概数だけを概算として載せておりますので、その際にパイプラインをどういうふうに取り扱っておるか、これは資料を見ませんとはっきり申しかねるということでございます。
○岡田(春)委員 あなたは実態論をいま盛んに答弁しておられるわけだ。私は理論的に入っていないとするならおかしいじゃないかと聞いているのです。理論的にいかがですか。それを聞いているのですよ。どうですか。電気工作物の一部でしょうが。電調審は認可したでしょうが。総額としてはその中に入れてなかったら、これはおかしいぞと言って、北電の方にこの資料入っていないと言って戻すのがあたりまえじゃないですか。どうですか、理論的には。どう思いますか。
○服部政府委員 八条許可に際しましては、添付書類は非常に概数が書いてございますので、概略の数字ということでそこにパイプラインを含める含めないということを断定的に判断するというわけにもまいらぬというふうに考えます。
○岡田(春)委員 どう思いますか。あなたは概数と言っても百億ですよ。約十分の一の金額を入れるか入れないか、概数にしろこの点はずいぶん違いますよ。一体どうなんですか。――余り時間をとらないで。ほかの方に入れないから。
 長官、これ常識問題なんだが、どうだろうか。それが入っていないか入っているかわからないというのは困るんだな。
○服部政府委員 数字につきましては調べないとわかりませんが、考え方としては、当初の申請書の添付書類の数字の中に入っているというふうに理解をいたしております。ただ、金額的には、当時の額といま私が申し上げた百十億というのとはかなりの隔たりがあるように感じております。
○岡田(春)委員 理論的には入っているべきであるという御答弁ですね。しかしその当時の物価やいろいろな関係があるから数字は違っているかもしれない こういう御答弁と理解してよろしいのですね。
○服部政府委員 そのとおりでございます。
○岡田(春)委員 部長、これは入っていないと困るのですよ。なぜならば、あなたの方はパイプラインは四十一条認可だと言っているでしょう。施行規則三十二条を調べてごらんなさい。この中には工事金額はないのです。もし入ってないとすれば訂正させなければだめでしょう。もし訂正をしないとするならば罰則規定の適用がありますよ。いいですか。あなた百十八条を知っているでしょう。重要だからちょっとやっておきましょう。罰則規定の百十八条、「第八条第一項の規定に違反して電気工作物を変更した者」に該当する疑いがありますよ。入っていなければ直させなければだめですよ。この点はいいですね。入っていなければ直させることについては御異議ありませんね。
○服部政府委員 ただいま御指摘のございましたような罰則の適用が直ちにあるかどうかという点につきましては、これは解釈上の問題でございまして、問題があろうかと存じますが、私どもといたしましては、八条の添付書類の中に観念的にはと申しますか、考え方といたしましてはパイプラインが入っているというふうに承知いたしておりますし、またそうあるべきものと考えております。
○岡田(春)委員 そうすれば、それは確認いただきましたので、施行規則の第六条に基づく地形図、たとえば第三号、その他具体的な面において工事工程表、この中にも当然パイプラインが入っていなければならないわけですね。工事金額の中には入っておって工事工程表の中には入ってない、地図の中にもパイプラインが書いてない、こんなことがあり得ますか、どうですか。
○服部政府委員 電気事業法八条の許可でございますが、これは発電用の電気工作物にありましては、その設置の場所、周波数、原動力の種類、出力という基本的な事項について審査を行うということになっておりまして、そのための参考資料ということで、先ほど申し上げた工事費概算書も入っているわけでございます。基本的には八条の許可に必要な範囲においてそれぞれの資料を添付させるということでございまして、そのときにはっきりわかっているものについては明確に書くかと思いますが、概略しかわからないもの、まだ決まってないもの等について、八条許可の必要な範囲において資料を提出させ審査するということでございます。
○岡田(春)委員 あなた、もう一度読んでみましょうか。第六条の第三号「変更に係る電気工作物」、電気工作物の中にパイプラインは入っていませんね。「電気工作物の概要を明示した縮尺五万分の一の地形図」、金の方は入っているのに、ここへ入れなくていいという理由にならないじゃないですか。そうでしょう。それから第五号、「変更が発電所、変電所または送電線路に係る場合は、工事工程表」。少なくとも第三号の地形図の中に入ってないとおっしゃることは、私は納得できない。金が入っていて、こっちに入ってないというのはおかしいじゃないですか。それが一つ。恐らく入ってないのだと私は思う。いいですか、長官、これも聞いておいてください。なぜならば、パイプラインの四十一条認可は五十一年十一月十六日に行われているのだから、四年後なのだから、四年前に認可をとった八条認可の中にこれは入るわけはないのですよ。これほどずさんなのだということを私はここで言いたいのです。これほどずさんなのですよ、今度のパイプライン問題、伊達火力総体として。この点をあなた方はよほどしっかり腹に受けておいてもらわないと、北電のやったことは何でもオーケー、オーケーなどと言っているのでは話になりませんよ。先ほど私に御答弁なさった、五十年十一月、五十一年六月と二回変更、これまではないのですよ、パイプラインの認可は。その後なのですよ。だから恐らく書いてないと思います。書いてないということは問題がありますよ。
 というのは、電気工作物の変更を手続を経ずしてやった場合には百十八条の罰則規定を受けるということですよ。あなた方、これで裁判に対抗できますか。裁判をやってみましょうか。通産省、負けますよ。大丈夫ですか、確信がありますか。ないでしょう。私は弁護士じゃないけれども、私がこの実態を具体的に調べた限りでも、第八条一項についてきわめて疑義がある、あなた方の認可について。あなた方は四十一条認可だけれどもとおっしゃっているでしょう。四十一条の中に、工事金額の中にないじゃないですか。百億もするものに対して工事総額の金額も出さないでできるのですか。電気料金全部入るのですよ。こんなことはずさんだと思われませんか、どうですか。御感想を伺いたい。
○服部政府委員 御指摘のございました電気事業法施行規則第六条第三号でございますが、これは「変更に係る電気工作物の概要」云々となっておりまして、「変更に係る電気工作物」というのは、私どもは、先ほど申し上げましたように、八条許可の対象となる電気工作物であるというふうに解釈をいたしておりますので、パイプラインはそれに該当しないと解釈をしておるわけでございます。
○岡田(春)委員 そうすると、パイプラインは八条の対象にならない、あなたの御答弁はそうですね。しかし、工事金額の中では対象になるということですね。それは一体どういうことなのですか。
○服部政府委員 工事総額の方は別に限定がございませんで、発電所全体として概略どのぐらいかかるかという事実を承知しておくためのものでございます。先ほど六条の三号というふうに申しましたが、そこにおける「縮尺五万分の一の地形図」等につきましては、これは八条許可の対象となる電気工作物について提出をさせるということでございます。
 なお、料金関係のお話が出ましたが、料金関係につきましては、料金改定の必要がある場合に厳密なチェックを行いまして、そこで設備の原価を確定するという作業が別途行われますので、この概算額と料金関係は直接結びつかないということでございます。
○岡田(春)委員 あなた、それで質問をした者が納得できると思いますか。施行規則の第六条の十一号では工事概算額というものがあって、その中にはパイプラインが入っているとあなたはおっしゃった。「変更に係る」というのは第八条を意味することなのですよ。「係る電気工作物」という意味なのです。あなたはさっき、電気工作物の中にパイプラインは入っていると言ったじゃありませんか。だから工事概算額の中に入っているのでしょう。地図の方は入れてなくていいのだという論拠はないですよ。まだまだこれは御勉強を願います。私、あと二十分しかないので、この問題ばかりやっていられません。もっと重要な問題を聞かなければならないので、あなた、これはもうちょっと御勉強願いたい。
 ただ一点だけ伺っておきたいが、いまの御答弁並びにきょう朝からやっている島本さん、水田君、池端君、皆さんの御質問を聞いても、私はますます感を深くするのだが、第五条の第五号、「その電気事業の計画が確実であること。」が許可の条件になっていますね。この事業は確実ですか、どうですか。こんなにずさんで、だらしがなくて、工事には欠陥があって、確実と言えないのじゃないですか。これを許可したことは通産省の責任じゃありませんか。この五条の五号に背反することになりませんか、どうですか。
○服部政府委員 第八条の変更の許可でございますが、この基準として計画の確実性という基準があるわけでございます。その解釈でございますけれども、八条許可はやはり総括的、概括的に判断をして許可、不許可の処分をするということでございまして、不確実ということがはっきりしているようなものにつきましては、もちろん確実性の規定で排除されることになろうかと思いますが、概略確実だというふうに考えられるものにつきましては、その基準に該当すると解釈をいたしております。
○岡田(春)委員 部長、気の毒だけれども、ずいぶん苦しいね。その答弁じゃわからないですよ。それじゃ、この問題は留保して、また後でやります。
 今後は温排水に入りましょう。まず電調審に伺いたい。
 六十回の電調審で、伊達火力を承認する場合に、温排水についての具体的な説明がありましたね。その説明の部分を中心に、たとえば温排水の温度はどれくらい、それから水量はどれくらい、それからそれの拡散範囲を調べるとどれくらいになる、こういうことが前提として承認になっているはずですが、こういう点について電調審から御答弁をいただきたい。
○高木説明員 電源開発調整審議会におきまして議論になりましたのはまず水量でございますけれども、水量については一、二号合わせまして約二十二トン毎秒でございまして、それから温度上昇でございますけれども、これにつきましては八度ないし十度近く本来上がるわけでございますが、この場合に取水口を深層取水として、放水口の温度の上昇は五度C以下、冬は七度C以下、そういうことで計画されている、それから拡散範囲につきましては一度Cの範囲内で約七百八十メートルの半径、沿岸流を考慮すると両側に約七百二十メートル程度、そういう報告がされております。
○岡田(春)委員 温排水の条件というのは、電調審で承認をされる際にこういう形になっているわけですね。ところが、また気の毒だけれども通産省に伺わなければならないのだが、部長がさっきも言われた四十八年の資源エネルギー庁における環境審査報告、これあなたの方で去年私もいただきました。持ってきていますか。これを見ると違うんだな。これはどういうことですか。読んでみますが、六十六ページ「冷却水系の計画発電所の設備容量は一号機三十五万KWと合わせ七十万KWとしており、復水器冷却水量は二基合計で二十二t/sec」、これは合っていますね。「復水器による温度上昇は九・三度Cとなっている。取水口前面の水温と透過ブロック堤前面の水温との差は外海水の自然流入を促す等により、七度C(夏季五度C)以下とすることとしている。」これだけならば合っているじゃないかというようにあなたはお考えになるだろうが、ところが今度は七十三ページ「計算結果 温排水拡散予測に当っては復水器で九・一度C上昇した水量二十二平方メートル/secの温排水が、そのままの状態で汀線に至るとし、汀線を基点として予測を行なっている。」云々。そこで幾つかここに問題があるのですよ、六十六ページでは九・三度Cとなっているでしょう、七十三ページで九・一度Cになっているでしょう、この違いは一体何なんだ、それが一つ。
 第二点、それの拡散範囲について七十三ページに書いてある。これは九・一度Cを基準にして、一度上昇した場合には汀線方向の距離は千五百メーター掛ける二、いわゆる半径千五百メーターという意味でしょう。沖合い方向の距離八百メーター。そうすると、あなた、電調審で承認を得た七百二十メーターの倍あるじゃないですか。どういうの、これは。この点が第二点。
 時間がないから一緒にやります。第三点、六十六ページ、九・三度のものを七度にするということで「外海水の自然流入を促す等により、」、これは一体何ですか。外海水の自然流入を促す、これによって冷やす、こういう意味だろうが、これはバイパス方式を言うのですか、何なんですか。何か固定的なものでないと常温七度に下げるというわけにはいきませんね。水を入れたり入れなかったりしたら、九度になっているかもしれないし七度に下がるかもしれない、そういうことになりましょう。だからこれは何か固定的な施設なり設備が必要ではないか。「促す等により、」と書いてあるが、これはバイパス方式を意味するのかどうか。この三点。
○木内説明員 御説明申し上げます。
 まず第一点の二十二トン、九・三度Cの復水器による上昇温度の件でございます。これは六十六ページに記載してございます。それについての先生の御指摘の七十三ページにございます九・一度C、二十二立米パーセカンドということでございます。これはトンと立米の相違でございまして、温度が上昇しますと、いわゆる比重が下がります関係上こういうことになるわけでございます。
○岡田(春)委員 それが第一点。わかりました。そうすると、要すれば〇・二下がっただけで二十二立米、こういうことですね。
○木内説明員 さようでございます。
 第二点でございます。外海水を導入するという件でございますが、これは透過ブロック堤というものを設けまして温排水を流出させることによりましてわきから海水が吸い込まれるという形を指すわけでございます。
 それから、電調審の値につきましては、再度調べてまいりまして先生に御説明申し上げたいと思います。
○岡田(春)委員 第二点はそういう答弁。
 そこで、あなたの言われる方式では毎秒二十二トンで、復水器による温度上昇は九・三度、こういうことですね、ここに書いてあるように。それに対して外海水の自然流入等により七度Cに下げる、こういうわけでしょう。そうすると、この水が二十二トンプラスアルファが入るわけですね。そうでしょう。プラスアルファは一体どのくらいの水量ですか。というのは、なぜそういう細かいことを聞くかというと、電調審、さっき答弁したように二十二トンで計算しているでしょう。そうすると、これは二十二トンプラスアルファです。これは計算の基準が全然違いますよ。
○木内説明員 御説明申し上げます。
 温水の二十二トンに相当する量といたしまして、七度C、約二十八トンぐらいと考えております。
○岡田(春)委員 六トンプラスになるわけですね。六トンプラスになった場合に、電調審で認可したときの数字の単位が全然違うじゃないですか。これが一点。
 それから、先ほど経済企画庁が答弁したように、これを承認するときには、これの影響範囲というのは半径七百二十メートルで波及影響を計算しているのですよ。ところが、通産省で再度審査をし直した場合に、この温水の波及するところは半径千五百メートルになるのです。倍になるのです。そうしたら、この影響というのは、前の電調審のときと数字が全然違うじゃありませんか。部長、これはどうですか。全然違うんだが、前の間違った数字で認可をして、後になってこれを出したのですか。それじゃ、あなたがおっしゃるように、こういうことを再審査をして環境の審査報告書をつくったんだから、あなたは電調審にもう一度出し直す必要があるのじゃありませんか。どうなんですか。電調審に出さなかったら、数字が全然ごまかしになっていたことになるじゃありませんか。これは一体どうなるのですか。しかも、これを出さないとしたら、通産省は一体何のためにこれを調べたのですか。
○木内説明員 御説明申し上げます。
 電調審の際に、二十二トンという水量につきましては、取水量と理解しております。
 それから、電調審の際の詳細データにつきまして、私、ちょっと手元にデータを持ってないものですから……。
○岡田(春)委員 取水量になっていません、水量です。二基合わせまして二十二トン毎秒の量になりますと書いてあります。あなたは資料をお持ちにならないのなら、ここに電調審の資料がありますから、見せましょうか。
○木内説明員 電調審の資料を見まして、後ほど御説明させていただきます。
○岡田(春)委員 それから、後の方はどういうわけですか。七百二十メートルと千五百メートルの違い、倍ですよ。長官、聞いておいてください。しかも、これは七百二十メートルで補償を決めたのですよ。ところが、千五百メートルになったら、また補償を広げなければならないでしょう、追加補償をしなければならないでしょう。この問題が出てくるのです。こういうずさんなことをやっていたら話にならぬですよ。なかなか答弁できないようだから、あと五分しかありませんので、次回まで私は留保しますけれども、よく調べてみてください。その上で……。
 あなた、これはおわかりになるでしょう。七百二十メートルを基準にして伊達漁協に補償をしたわけでしょう。補償はどこでやったのですか。通産省ですか。
○木内説明員 御説明申し上げます。
 補償につきましては、北海道電力が補償いたしました。
○岡田(春)委員 北海道電力がやった基準になるのはこれじゃありませんか。そこら辺の点はお調べになっていますか。七百二十メートルで補償――あのころ問題になったんですよ。あなたはそのころ課長でなかったから御存じない。あなたを余りいじめるのも気の毒な気もするのですけれども、これは七百二十メートルで補償するのについて、隣の有珠漁協というところが、おれのところにだって被害が来るのにどうして補償しないんだといって問題になったんですよ。千五百メートルなら有珠の漁協に及ぶ可能性が非常にあるんですよ、水の流れによって。だから、この点は抜本的に再検討をしてもらいたい。半径七百二十メートルで、それに基づいて補償が行われている伊達漁協についても、これは追加補償をしなければなりません。それから、有珠漁協に対する補償の問題も出てくるわけです。こういう点を含めて検討いただけますか。
○木内説明員 検討いたしまして、先生に御説明させていただきたいと思います。
○岡田(春)委員 私個人に御説明だけでは困るのです。次回あたりに、また、委員長にお許しをいただいて若干の時間――この問題は非常に重要でございます。実は補償問題にかかってくるものですから。こういう点は正式に御答弁をいただき、それに基づいて私、また質問をしたいと思いますので、きょうはちょうど時間になりましたので、これ以上私は質問いたしません。問題を留保して、あなたの方のまとめた御答弁をいただきたいと思います。さっきのパイプラインの問題もありますからね。両方ひとつ、部長、十分御勉強のほどを願います。
 それじゃ、これで終わらせてもらいます。
○久保委員長 次に、古寺宏君。
○古寺委員 最初に、通産省にお尋ねをいたしますが、使用済特定施設に係る鉱害防止事業に関する基本方針というのがございまして、休廃止鉱山等に対する鉱害防止事業が行われているわけでございますが、青森県の上北鉱山の鉱害防止事業についてどのようになっているか、お伺いしたいと思います。
○松村政府委員 お答えいたします。
 上北鉱山の鉱害防止工事につきましては、総点検を、融雪期の五月末と渇水期の八月末、この二回にわたって実施することに、青森県と協議ができているわけでございます。これは、最近行っております全国的な堆積場の総点検の一環であるわけでございますが、この点検を踏まえまして、今後とも鉱害防止工事を一層徹底していきたい。これによって、御指摘のございました鉱害防止工事を遺憾なく実施してまいりたい、こういうふうに考えております。
○古寺委員 いままで五年間、鉱害防止工事を行ってきたわけでございますが、昭和四十八年度以降の毎年の工事量、いわゆる防止計画の工事の経費これはどのくらいになっているのか、また進捗率はどのくらいなのか、お伺いします。
○松村政府委員 お答えいたします。
 鉱害防止工事の上北鉱山における実施状況でございますが、本年の三月三十一日現在をもちまして、坑水関係といたしましては、坑口の耐圧閉塞を完了いたしましたのが三施設でございます。それから実施中が九施設でございます。それから堆積場関係でございますけれども、対策工事を完了いたしましたのが十四堆積場、それから実施中が四件、それから未着手一件、こういうふうになっております。
○古寺委員 毎年の、昭和四十八年、四十九年、五十年というふうに、各年度別の経費は幾らかかっていますか。
○松村政府委員 経費につきましては、ただいま手元に資料がございません。
○古寺委員 資料がないというのはおかしいじゃないですか。それじゃ、前の質問ではありませんが、すぐ調べてください、私のこの質問時間中に。
○松村政府委員 できる限り準備いたしたいと思います。
○古寺委員 昭和五十三年の一月二十七日でございますから今年でございます。仙台鉱山保安監督部長あてに天間林村長名でもって「上北鉱業所の鉱害対策事業について」という要望書が提出をされております。
 その第一項目は「降雨時の水質状況について」、第二点は「名出付沢悪水について」、第三は「松ケ沢悪水について」、第四「上北鉱業所とのPH同時測定について」、第五「天間ダムの堆砂量及び底質調査結果について」、第六「鉱害対策事業終了箇所の補正について」、「以上の諸点と現在実施計画の特別措置法上の諸事業との融合性を加味され地域住民待望の坪川水質浄化のため鉱害対策事業の促進方について特段のご配意賜わりますよう強く要望致します。尚御多忙中の折恐縮ではございますが上記諸点についての対策措置を早期に回答下さいますようお願い申し上げます。」、こういう要望書に対しまして、仙台の鉱山保安監督部長から五十三年の三月十日の天間林村の村長あての回答を見ますというと、この要望に対する具体的な回答がなされていないわけです。
 この要望書につきましては、鉱山側と、それから鉱山保安監督部と両方に要望書を提出しているのですが、鉱山側の方では、その項目別に回答を出しております。
 なぜこの監督の責任にある保安監督部が具体的な回答を出さなかったのか、監督を十分にやっていないのか、その点について承りたいと思います。
○檜山説明員 お答え申し上げます。
 その問題がございましたので、先ほどちょっと審議官の方から御説明ありました五月と八月に点検を行うことにしておる次第でございます。
○古寺委員 その点検をなさるというのはもちろん必要なことでございますからわかりますが、これはもうすでに昭和四十八年以前においても鉱害防止工事というものは行われておったわけです。さらに四十八年以降は、先ほど申し上げましたように、この法律に基づいて鉱害防止工事を行っておるのです。ただ、その具体的な内容が、鉱山保安部の方ではっきりわからないというところに私は問題があると思うのですが、どうなんですか。
○檜山説明員 お答え申し上げます。
 御指摘のとおり鉱害防止工事をずっと続けてきてまいっておりますが、その効果の確認というような点も含めまして点検を行う、こういうことを考えているわけです。
○古寺委員 実際にこの天間林村が、PHの測定だけでございますが、村独自で調査を行っております。その結果を見ますと、全然この鉱害防止工事の効果というものがあらわれていないのですね。もうほとんど以前と同じような状態になっているというのがこの結果に出ているわけです。
 そこで、私はお伺いしたいのは、現在、坪川の下流に天間ダムがございます。ここに鉱泥がどんどん堆積されているわけでございまして、この鉱泥の分析結果が出ておりますが、昭和四十九年の十月二十一日の採泥の分析結果によりますと、天間ダムの鉛で最高が五六〇PPm、銅が一五六〇PPm、カドミウムが二・六PPm、亜鉛が一七〇〇PPm、こういうふうになっているわけですね。それが今度昭和五十二年の十一月の調査結果によりますと、銅が最高一七〇〇PPm、亜鉛が一三〇〇PPm、鉛が七〇PPm、カドミウムが三・三PPm、砒素が二五〇PPm、こういうふうに底質が次第に悪化している傾向があるわけです。したがって、この天間ダムに堆積されている鉱泥をいかに処理するかということが非常に大きな課題になっているわけでございますが、この鉱泥の処理について環境庁はどういうふうにお考えになっておりますか。
○二瓶政府委員 天間ダムの鉱泥でございますが、ただいま先生からお話がございましたような鉱泥中に含まれる重金属、これの含有率があるわけでございます。ただ問題は、こういう含有率は相当高い値を示しておりますが、これがどの程度水に溶けて流れ出るかというところが水質の問題からいたしますと一番関心のあるところでございます。そこで、水質の調査をいたしまして、その結果等を見ておるわけでございますが、その結果によりますれば、重金属の水質中における量、このものについてはそれほど大きな問題はない、かように考えておるわけです。したがいまして、この天間ダムの底質の除去というような問題についても、すぐさまこれをやるべきだというところまでまだ考えておりません。
○古寺委員 私、非常にその辺が環境庁はルーズじゃないかと思うのです。現在、底質除去の暫定の基準として定められてあるのは、水銀とPCBだけでございましょう。他の重金属その他についてはまだ暫定基準も何にも決まってないわけです。
 それでは、それはいつおやりになるのですか。こういうふうにわれわれの想像もつかないような高濃度の金属汚染がある、そういう鉱泥を、大した心配がないと言って放置しているその無神経さと申しますか――それじゃ、それ以上のどのくらいになったら基準を設けるわけでございますか。
○二瓶政府委員 ただいま先生からもお話ございましたように、現在、暫定除去基準を設定いたしておりますもの、これは水銀とPCBの二つでございます。問題は、なぜ水銀とPCBだけを特に、現在、暫定除去基準を決めておるのかということになりますと、この水銀とPCBにつきましては、いわゆる蓄積性汚染があるということで、魚介類を通じましてこれを人間が摂取することによりまして、人体に蓄積をするということでいろいろな健康上の障害が出るわけでございます。そういう健康上の問題がございますので、厚生省としまして魚介類の暫定的規制値というものを水銀とPCBに設定をいたしております。したがいまして、環境庁としましては、この魚介類の暫定的規制値というものから水との絡みがあるわけでございますから、それから考えまして、水なり底質といいますか、そういう面との関連性を考えまして、今度は底質の暫定除去基準というものを決めておるわけでございます。その他の重金属等有害物質等もあるわけでございますが、これらにつきましては魚介類を通じて人体を汚染するというような実態もございません。また、その可能性というものも非常に薄いというようなことで、現在、魚介類の許容基準といいますか、こういうものも厚生省の方でも設定いたしておりません。
 そういうことで、ただいまお話のございましたその他の重金属、これらについても、いますぐにこういう問題について除去基準を決めなくちゃならぬという必要性は乏しいのではないか、かように考えておるわけでございます。
○古寺委員 この天間ダムでは、毎年、一番最下位にあるゲートを秋口に開放いたしまして、昭和四十九年ごろまではある程度鉱泥をここから放流しておった。これはゲートの調節点検のためだったわけですね。それをやりますと、なぜそれでは坪川に魚がいなくなるのですか。どういうわけで魚がいなくなるのですか、局長。
○二瓶政府委員 坪川の水質等につきましてデータ的にいろいろ調べたものは持っておりますが、魚の方がどの程度になっておるかというのは、具体的にちょっと調査をいたしておりません。したがいまして、魚がいなくなったということの理由につきましては十分わかりませんが、まあ一つは、やはりPHが高いという問題はあろうかと思います。これもだんだん下流に及ぶほど、また年次的に調査をいたしてみました結果におきましても、PH等が逐次六をこえるというような数字にだんだん近寄ってきておるのでございますが、河口におきましては、公害防止事業等も十分やっていない段階等におきましては、PHの関係等も魚類にいろいろな問題があったのではないか、かように思います。
○古寺委員 昭和四十九年までは放流しておったのですが、それをストップしてから、いまはフナもそれからサケも遡上するようになったのです。これをまた放流しますと、前と同じような状態になってしまうのですね。ですから、この鉱泥をしゅんせつするなり、どういうふうにして除去するかという問題が一つ大きな問題です。あるいは調節用のゲートを点検するのはもうやめてしまおうか、こういうような問題も出ているわけなんですが、ダム管理の上でこういう鉱泥あるいはゲートの調節、こういう問題については建設省はどういうふうにお考えでしょうか。
○堀説明員 お答えいたします。
 天間ダムにつきましては、これは現在、青森県の県南土地改良事務所が管理しておるわけでございますが、私どもは、河川管理者としてこのダムを管理しいるわけでございますが、ダムからの取水は表面取水で行い、また洪水時も堤頂部から行う構造となっておるということで、鉱泥が流出するおそれはないというふうに聞いております。
 それからなお、堆砂量につきましても、現在、計画堆砂量の中に入っておりまして、それから、私どもこのダムの下流三カ所で水質の調査をしておるわけでございますが、特にこの下流について異常もありませんので、現在このままでおるわけでございます。
○古寺委員 ふだんのときは表面の水だけ流れていきますから大した異常はないと思うのですが、洪水とか大雨あるいは融雪期、こういう場合の水質調査をなさったことはございますか。
○堀説明員 調査しております。
○古寺委員 それは何年の何月何日ですか。
○堀説明員 お答えいたします。
 現在手元の資料では月日までは出ていないわけでございますが、四十九年、たとえば二ッ森橋においては測定回数年間十二回という資料をいま用意しております。それで、何月何日の測定という日にちについては、現在、手元には持っておりません。
○古寺委員 私が申し上げているのは、融雪期あるいは大雨が降っているような場合です。そういう場合の水質について調査をしたことがあるかどうかということを承りたいのですよ。
○堀説明員 現在、御指摘の点については手元に明快な資料をもっておりませんので、検討させていただきます。
○古寺委員 そこで、環境庁にお尋ねしたいのです。
 この坪川は高瀬川流域になっております。御承知のように、むつ小川原開発の一環として現在、小川原湖の淡水化のための高瀬川の潮どめぜきの工事が始まっているわけでございますが、小川原湖をきれいにしていくためには当然、水質の環境基準の類型の設定というものが必要になるわけですが、現在、坪川の環境基準はどのようになっておりますか。
○二瓶政府委員 環境基準の設定でございますが、いわゆる高瀬川水系、坪川も含めまして、小川原湖も含めまして、現在、環境基準は未設定でございます。県の方といたしましては、一応、今年度いっぱい、五十三年度いっぱいを目途に類型指定をしようということで、目下そのための所要の調査を取り進め中、かように聞いております。
○古寺委員 この環境基準の設定が非常におくれているわけですが、これはどういうわけなんですか。
○林説明員 お答え申し上げます。
 先生、むつ小川原開発に伴います環境影響評価についてはよく御存じのとおりでございますが、むつ小川原開発に絡みまして青森県で調査いたしました水質試料につきまして、なお試料数等十分でない面かございまして、むつ小川原開発の際にも私どもから、なお今後、本格的な工事が始まるまでの間に、そういった水質データ等につきましても十分補完調査をするように指導しておるところでございます。青森県は私どもの指導を受けまして、ただいま通年的にデータを十分にとって、私どもの指導に沿ったデータをもって当てはめをしたいということで、ただいま調査中でございます。
 以上でございます。
○古寺委員 高瀬川水系ということになりますと、坪川以外の流入河川についても全部設定しなければならないことになるわけでございますが、他の河川の水質の調査は現在どのように行われておりますか。
○林説明員 お答え申し上げます。
 小川原湖に流入いたします河川は七戸川、坪川のほかにも、先生よく御存じのように、たくさんの河川がございます。これにつきましても、県は、公共用水域の水質調査ということで調査をいたしております。ただ、先ほど局長も御答弁申し上げましたように、類型指定をいたしますために、有害項目のほかにも生活環境項目も含めまして十分なデータを用意して、それから水域の現在及び将来の利用目的の適応性ということを十分に検討した上で類型当てはめをしたい、私どももそのように指導しておりますので、ただいま県で調査中ということに心得ております。
○古寺委員 環境基準を設定する場合に、当然、坪川の上流の問題を解決しなければ目標の達成はなかなか容易でないと思うのですが、そういう点について、いわゆる使用済み特定施設にかかわる鉱害防止事業の基本方針について、環境庁と通産省の間で現在までどういうような協議がなされてきたのか、その点について承りたいと思います。
○二瓶政府委員 ただいまの点につきましては、環境庁の方にも相談がございます。したがいまして、全国には使用済みの休廃止鉱山がまだたくさんございます。これが、特に強酸性の坑水等を初めとしまして重金属等を流しておるという実態もございますので、早目にこの使用済みの鉱山の鉱害防止工事をやっていただこうということで、極力そういう面につきまして充実するようにという角度で、御相談の際には環境庁としてもいろいろ申し上げておる、こういうことでございます。
○古寺委員 そうすると、金属鉱業等鉱害対策特別措置法の中の基本方針は、しょっちゅうその一つ一つの鉱山についてそういう方針を協議するわけでございますか。
○松村政府委員 基本方針は五年前に一回つくりまして、それを今度の三月に改定したわけでございますが、改定に当たりましては、いま環境庁の方から御説明があったような五カ年計画についての考え方といったようなものを基礎といたしまして総事業量を決めたわけでございますが、個別の鉱山につきましては、それぞれ関係しております都道府県、地方自治体と連絡をとりまして毎年これを進めていくということでございます。
○古寺委員 今回の五カ年計画の基本方針の改定に当たりまして、中央鉱山保安協議会ではどういう意見を出しているわけでございますか。
○檜山説明員 お答えいたします。
 中央鉱山保安協議会は三月に開きまして、その場に基本方針の改定を出しまして、了承をいただいております。
○古寺委員 今度の改定の内容は、事業量の改定だけしか公示されておりませんが、他にもあるわけでございますか。
○檜山説明員 お答えいたします。
 事業量のほかに終了時期ということで、五十七年度完了、こういうふうなことになっております。
○古寺委員 これは通産大臣と環境庁長官の協議事項になっておりますが、この改定に当たって環境庁は通産省に具体的にどういうような意見を具申していますか。どういう協議をなさいましたですか。
○二瓶政府委員 ただいま鉱山課長からもお話がありましたように、今度の基本方針の改定の際に環境庁に当然協議があったわけでございますが、
 これは全体の事業量と終了の時期といいますか、一応いつまでにこの事業を完了するかということが一番主な点でございます。それで、これにつきましては全体的な、マクロ的な結果数字としてここに事業量なり終了の時期が五十七年度というような指示が決まっているわけでございますが、もちろんいろいろ個別の問題があるわけでございます。そういうものにつきましても一般的にいろいろ申し上げまして、それの積み上げの結果としてマクロ的にこうできておる、こういうことでございます。
 そういうことで、環境庁としても、この面については十分早期にこれを完了するという角度で、通産省の方も前向きに取り組んでいただいたということで、まあこういう線でよかろうということで、ことしの三月末にこれが確定を見たということでございます。
○古寺委員 何かぴんとこないのですね。通産省を一生懸命ほめていらっしゃいますけれども、どこがそんなに変わったのか。私が見るところでは、当時の三百三十億が四百億に変わり、それで期間が五年間、五十七年までに完了するということであって、内容は全然前と変わり映えがしないわけですね。それを環境庁か一生懸命ほめていらっしゃるわけです。たとえば、いま水質課長さんがおっしゃったように、環境基準を定めますよ、その場合に局長さんは、いまのような通産省の指導でもって昭和五十七年なら五十七年までに環境基準の達成が可能であるというふうにお考えなんですか。今度環境基準を定めますね、その場合に昭和五十七年までに鉱害防止事業がきちっと完了して、そして環境基準をきちっと達成できるというふうに確信しておられるのですか。
○二瓶政府委員 水質の環境基準につきましては、先生御存じのとおり、健康項目とそれから生活環境項目と大別されるわけでございます。健康項目の方は、まさに人の健康に関連する問題でございますから全国一律でござます。したがいまして、現在の高瀬川水系につきましても、この健康項目の方につきましては環境基準というものが決まっておる、こういう姿でございます。
 問題は、先ほど来、環境基準が未設定ということで特に問題になっておりますのは、生活環境項目の方でございます。この生活環境項目につきましては、河川につきましても類型がAから始まりまして数種類あるわけでございます。その類型をその川の実態に応じて現在の利水あるいは将来の利水のあり方、そういうようなものを頭に置いて、ここはそれじゃAであるとかここはBであるというふうに当てはめをするわけでございます。したがいまして、いまたとえば五十七年に鉱害防止工事が使用済みの休廃止鉱山等について終わる、したがって五十七年度には環境基準というものは達成するか、こういうお尋ねでございますが、問題は、その当てはめを一体どういうふうにやっいくか、これは県か、今後のむつ小川原湖そのものの利用の関係もございましょう、その辺も念頭に置いて、同じ川の中でも上流の方はどう、中流の方はどう、下流の方はどうというふうにそれぞれ当てはめをやるわけでございます。したがいまして、Aを当てはめるのかBを当てはめるのか、その辺も県の方が現在調査をしておりまして、将来の小川原湖の利水ということも頭に置いて当てはめをやるということになろうと思います。もちろん環境基準といいますのは達成維持すべき行政目標ということになるわけでございますから、直ちに達成するというのが一番望ましい姿でございます。それに向かって達成すべく、各般の水質浄化対策といいますか保全対策を講じていく、こういうことになろうと思います。したがいまして、いまのところ県の方がどれを当てはめるのか、まだ調査中なものですから、ちょっと明確には申し上げかねますけれども、達成が非常にむずかしい当てはめ、しかも利水というものを度外視した基準を当てはめるというようなことは考えておらない、こう思っております。
○古寺委員 きょうは環境基準の問題は一応そこでおきます。
 次は、現在の上北鉱山というのは国有林の中にあるわけでございまして、地主は林野庁ということになります。
 そこで、林野庁にお尋ねしたいのですが、このように荒廃した国有林野をどのようにして復元をする計画か、お尋ねします。
○渡邊説明員 お答えいたします。
 上北鉱業所に対しまして、現在、約八十二ヘクタール貸し付けをいたしております。
 ただいま先生御指摘の点につきましては、国有林野の管理、経営に支障が生じないように、昭和四十八年に、これは口頭でございますが上北鉱業所に、沈でん池、土捨て場等の埋め立て、覆土緑化、それから露天掘り跡地の土砂流出、鉱毒水の流出防止、それから法令及び地方公共団体の指導に基づく鉱毒水の処理等につきまして申し入れをいたしまして、その後、その実行状況について監視をしておるわけでございます。
 それで、林野庁といたしましては、国有林野の管理、経営に支障が生じないように適切な施策を講じさせるという方針でございます。水質汚濁とか土壌汚染防止等につきましては、関係各省によって御指導されるわけでございますが、それに従いまして林野庁としてもその方向で対処してまいりたいと思っております。
○古寺委員 そうしますと、この鉱山は坑口とかあるいは堆積している鉱滓、ズリ、そういうものを処理し、覆土あるいは植栽等をしていつ林野庁に返還するのでございますか。
○渡邊説明員 お答えいたします。
 林野庁といたしましては貸し付けの条件に、こういう露天掘り跡地とか土捨て場等につきましては鉱害防止対策、そういう措置が講ぜられた後で貸付地の返還をしていただくということになっております。
○古寺委員 大体見通しは、いつごろになったら返還できるというふうにお考えでございますか。
○渡邊説明員 お答えいたします。
 工事の進捗状況等につきましては、先ほどから通産省、環境庁の方でお答えいただきましたように、鉱業関係の法令に基づいて行われておりますが、こちらの方でいつごろ終わるということは、ちょっと現時点では承知しておりません。
○古寺委員 返還していただく場合に、再び林地として使用できるような状態にして返還をしていただくわけでございますけれども、こういうような非常に酸性の強い土壌を再び緑化するということは、これは容易なことではないわけですね。そういう場合に林野庁としては何か対策をお考えでございますか。
○渡邊説明員 林野庁としては、先ほどお答えいたしましたように、緑化できるところにつきましては緑化させるということで対処しておりまして、当該地域におきましても、緑化させたところについて返還を受けたところは若干でございますが、ございます。
○古寺委員 その上北鉱山に対しての指導あるいはいままでの林野庁側が行ってきたいろいろな対策につきましては、具体的な資料で後ほど提出をしていただきたいと思います。
 現在、林野庁は貸付料として百三十五万四千三百三十八円を徴取しているわけですね。これは貸付料につきましては、三年に一遍ずつ更新をすることになっておりますね。面積は七十三ヘクタール。この貸付料というのはいつも同じでございますか。
○渡邊説明員 お答えいたします。
 ここの貸付料につきましては、ただいま先生から御指摘いただきました点につきましては、それは五十二年度の数字でございまして、五十三年度の数字はこれは乙供営林署、青森営林署と二署にまたがりますが、貸付料が二百三十三万八千九百四十一円ということになっております。そして五十二年度とどうして違うかと申し上げますと、これは残存価額になっておりまして、年々、当該貸付期間の間でも数字が動いていくというシステムをとっておりますので、数字が変わります。
○古寺委員 それから、この天間ダムに至るいろいろな河川があるわけですが、これはみんな所有権は林野庁のものだと思うのですが、この河川の管理は、環境庁が管理するのか、それとも建設省が管理をするのか、林野庁が管理をするのか、普通の一級河川、二級河川の場合はわかりますが、天間ダムの上流のような地域については、一体これはどこが管理をするのか、林野庁に承りたいと思うのであります。
○渡邊説明員 お答えいたします。
 林野庁は河川敷を管理しておりますが、河川につきましては林野庁は河川行政を担当いたしておりませんので管理いたしておりません。
○古寺委員 建設省、これはどこが管理をするわけでございますか。
○堀説明員 お答えいたします。
 御指摘の河川は、一級河川の高瀬川の支川になっております。当該個所は一級河川で、指定区間ということで知事が管理する区間になっているというふうに判断いたします。総括的には建設大臣が監督しているわけでございます。
○古寺委員 そうしますと、この河川管理者というものは、先ほども申し上げましたような、鉱山から出てくる鉱泥、こういうものの処理についても、やはり管理者の責任において管理していかなければならないと思いますが、この点はいかがですか。
○堀説明員 お答えいたします。
 河川管理者といたしましては、自然災害あるいは不特定多数といいますか、そういうことに対する問題に対しまして、積極的に河川管理をやっておる、工事をやっておるわけでございまして、全体的な河川管理に当たりましては、原因者が明確なものについては原因者において必要な対策が講じられるよう、関係者と協議をして進めていくという考え方でございます。
○古寺委員 そうしますと、これは鉱山側が原因者でございますから、こういう鉱泥の処理というものは当然この鉱山側と協議をして行わなければならないということになりますが、そういう場合には鉱山保安監督部がこれを監督するわけでございますか。
○松村政府委員 そういった土砂の流出の原因でございます鉱山の施設についての対策、これは鉱山保安監督部が所管するわけでございますが、それが出ました河川のダム自体は私どもの方では所管しないわけでございます。
○古寺委員 そのダムに堆積された鉱泥の処理は、その費用を負担するのは一体どこなのか、どこが監督してそういうものを処理するのか、それを通産省に承りたいのです。
○松村政府委員 ダムに蓄積いたしました鉱泥の処理についての御質問かと思うわけでございますが、これの費用の分担をあるいは鉱山がするということは考えられるわけでございますが、これは通産省が所管ということではございませんで、あくまでそのダムを所管しておられるところの指導で行う、もちろん私どもも関係の行政機関としてこれに協力するわけでございますが、直接私どもがこれに当たるということではないというふうに承知しております。
○古寺委員 先ほどの工事料、金額、おわかりになりましたですか。
○檜山説明員 お答えいたします。
 年度別に申し上げますと、四十八年度が約二億二千万でございますが、四十九年度二億二千六百万、それから五十年度が一億八千五百万、五十一年度は一億九千万、五十二年度は二億二千六百万、合計で、四十八年度から五十二年度まででございますが、十億四千九百万ということになっておりまして、この中で水処理の関係が八億八千万円ございます。あとは鉱害防止工事の関係でございます。以上でございます。
○古寺委員 そうしますと、昭和五十七年までに一体どのくらいの工事費か必要になるわけですか。
○檜山説明員 五十三年度から五十七年度までというお話でございますけれども、これは関係の県と協議しながら、その年度年度で額を確定していきたいというふうに考えております。
○古寺委員 現在の工事量の中には中和処理の酸性水の経費も含まれているわけでございますか。それから人件費も入っておりますか。
○檜山説明員 お答え申し上げます。
 先ほど十億四千九百万のうちの水処理の関係が八億八千万というお話を申し上げましたが、この中には御指摘の人件費そういったものは入っております。
○古寺委員 私は、岩手の松尾鉱山にいたしましても、方々いろいろなところを見て歩いているのですが、そういう私なりの体験からいたしますならば、この工事量というものの大部分は中和処理のための経費なんです。いわゆる坑口の閉塞ですとか、あるいはズリの運搬ですとか覆土ですとかあるいは植栽、こういうような本来あるべき鉱害防止事業というのはほとんど進んでないのですよしかも、洪水なんかがあった場合にいつどんな大災害、鉱害が起こるかわからないような状態で放置されているわけなんです。しかもこれは高い山のところにあります関係上、冬季間は工事ができない非常に不便なところでございます。こういうでっかい鉱害の発生する鉱山を企業にだけ任して放置しておくということは、私は許されないことだと思うのです。秋田県の尾去沢鉱山も最近は閉山するということになっておりますし、青森県には現在四、五百人勤務しておりますところの尾太鉱山というのもございますが、ここも非常に苦しい中で経営を続けているのですね。最近の金属鉱業の不況は非常に深刻でございまして、こういうものに対する対策を講じませんと、現在稼働している鉱山も同じように鉱害源として残るだけであって、いつまでたっても金属鉱山の鉱害防止事業というものは進まないという結果になるわけですが、国として、通産省として、今後こういう鉱害防止工事を促進するために、先ほどのお話ですと今度基本方針を改定した、こうおっしゃいますが、その改定した内容の中には、こういうおくれている鉱害防止工事を促進するんだという何か新しい政策なりお考えというものをお持ちなんですか。あるいはまた、現在稼働中の非常に困っておる鉱山に対しては、何か振興策なり救済策なり、そういうものもお持ちでございますか。その二点についてお話ししてください。
○福原説明員 鉱山の振興策についてお答え申し上げます。
 尾太鉱山は、亜鉛を中心にいたしまして鉛、銅を生産している鉱山でございますが、尾太鉱山に限らず国内の非鉄金属鉱業は、世界的な需給のアンバランスに伴います価格の低迷から、各鉱山とも経営が非常な苦しいところに陥っていることは事実でございます。そのために私どもといたしましては、鉱山が新しい地域を採鉱するために探す、いわゆる探鉱の助成を中心にいたしまして、従来、鉱山の助成をやってまいったわけでございますが、五十一年度からはいわゆる備蓄制度も設けまして、五十三年度もこれを積み増す予定でございますが、さらに関税制度を利用いたしまして若干のコスト補てんということも実施してまいっておるわけでございます。さらに、円相場の高騰に伴いまして、国際価格によって左右される国内鉱山は大きな打撃を受けますので、特に中小鉱山に対しましては円相場高騰関連中小企業対策臨時措置法、これの指定業種といたしまして緊急融資その他が受けられるように配慮いたしてございます。そのほか、雇用保険法の適用というようなことによりまして、レイオフ等をした場合にはそれによる助成を受けられるというような対策を打ってございます。
○松村政府委員 鉱害防止対策についてでございますが、いま鉱業課長から御答弁申し上げましたように、最近の金属鉱業の非常に困難な状況、また資源産業としての鉱業の特殊性といったようなことを考えまして、私どもといたしまして、鉱害の防止について国としての十分な対策というものが必要であると考えているわけでございます。このため、御指摘の点も含めまして、今後の対策について関係各省と協議し、基本的な解決を図りたい、そういう努力をいたしたいという覚悟でございます。
○古寺委員 実際に年間二億近いお金は投資しておりますけれども、その大部分というのは中和処理にほとんど使われてしまうお金であって、根本的、抜本的な鉱害防止工事にはなかなか事業が及ばないわけですね。少なくとも年間二億は中和処理の経費がかかるでしょう。岩手県の松尾鉱山は毎年五億ずつ中和処理の経費がかかる。上北鉱山の場合は少なくとも二億、これは坑水がとまらないうちは、未来永遠にわたって中和処理を続けるならばそれだけの経費が要るわけです。ですから、やはり抜本的に鉱害防止工事をきちっとやっていただかなければならないし、と同時に、鉱害がよくなっていないわけなんですから、いまから本当に環境調査というものも引き続いて環境庁にもやっていただかなければならないし、農林省もまた、土壌改良等は一部やりましたが、今後さらに継続的に広範に調査をし、監視をして環境を保全していかなければならない、こう思うわけなんです。
 そこで環境庁長官、環境庁は、たとえば底質の問題にいたしましても、現在まだPCBと水銀しか除去基準が定められていない。砒素にいたしましても、カドミウムにいたしましても、みんな人体の健康に害があるわけですから、魚介類にも当然影響があります。そういうものについても調査をし、検討していかなければならない問題だと思うのです。特に、こういう休廃止鉱山の鉱害防止について、環境庁がもっと通産省と緊密に連携をとって、一日も早く鉱害防止工事というものを完成しなければならない、こういうふうに思うわけですが、長官から最後に御答弁をお願いしたいと思います。
○山田国務大臣 いろいろ御教示にあずかりまして、十分いろいろなお話、参考にいたしまして、ひとつ善処するように努めたいと思います。
○久保委員長 次に、坂口力君。
○坂口委員 遅くなってまいりましたので、できるだけ早く終わりにしたいと思いますが、きょうは厚生省の方と水産庁の方にお越しをいただいて、特に内湾の関連の問題を質問をしたいと思います。
 二百海里時代に入りまして、内湾における浄化ということが非常に大きな問題になってまいりましたが、ただ、いままでのような目に見えて水が汚れる、海水が汚れるというだけではなしに、その中に含まれるいろいろな細菌分、しかもまた、ハマチ養殖等がたくさん行われるようになりましたために、耐性を持った細菌が非常にふえる、あるいはまたいままで見られなかったような細菌やビールス等がふえてくる、あるいは寄生虫がふえてくる、こういった意味での海水汚染、こういう問題が新しく出てきているわけでございます。きょうは、特に養殖等との絡みでお聞きをしたいと思うわけでございますが、普通の水質汚濁ということになりますと、二瓶局長さんの方でこれはお取り上げをいただく問題でございますけれども、その中の、たとえばそこに細菌が非常にふえるとか、いろいろの種類の細菌がふえるとか、あるいはまた非常に耐性を持った悪質なのがふえてくるとか、こういったものも水質保全局の範囲に入りますか。
○二瓶政府委員 海洋の汚染というような問題等いろいろあるわけでございますが、その際に、現実的に汚染という問題汚濁という問題をどこまでとらえていくかということになるわけでございますが、現在の段階では、環境基準で生活環境項目に大腸菌が入っておるという程度でございます。
○坂口委員 そこで、本論に入っていきたいと思います。
 先日も参議院の予算委員会で、ハマチ養殖等に対する水産医薬品の使用について質問がございました。これは水産医薬品と言った方が本当なのか、水産用薬品と言った方が適切なのか、その使い方も私もよくわかりません。動物用薬品という範疇の中で、一応きょうは水産用薬品という言い方をさせていただきたいと思います。これか非常に乱雑に使用されていることだけは、これは紛れもない事実でありまして、水産庁の方も長官名で通達をお出しになっておりまして、「水産用医薬品等の使用に関する指導の徹底について」こういう文書も実は見せていただいているわけです。ところが、それにもかかわらず、なおかついろいろの問題か実はここには含まれているわけでございまして、まず最初にお聞きをしたいのは、水産用薬品の審議あるいは許可、こういったものをお決めになるとき、あるいはまた審議会等で評価をされる、そのときのデータというようなものは公表されないということになっているようでございますが、これはそうでございますか。
○恩田政府委員 現在のところ公表しておりません。
○坂口委員 それはどういう意味で公表されていないでしょうか、許可になりますときに。と申しますのは、たとえばこれこれの医薬品をつくりました、それに対するデータはこれこれですよというようなものがその製薬会社等から出される、それが公表されますと、それに対する信頼感というものもできてくるわけでありますけれども、そういったものが公表されない、あるいはまた、その許可理由というものが公表されないということになると、一体どこまで信頼性のあるものなのか、あるいはこれを果たして本当に使用していいのであろうか、そういうふうな疑惑もまたそこに深まってくるわけであります。これは私は、はっきりと公表すべき問題だと思うのですが、特に公表されない理由というものがありましたら、ひとつこの際はっきりしていただきたいと思います。
○恩田政府委員 現在、二以上の公的機関の検査を実施しております。それで畜産局の方で御承認をいただくかっこうをとっております。
 なお、何で公表していないのか、私の方よりは畜産局の方で御答弁願った方が適当であろうかと考えます。
○坂口委員 それじゃ、その問題は改めてまた畜産局の方にお聞きをすることにしたいと思いますが、ひとつ皆さん方の方からもぜひお伝えをいただきたい。後日説明をいただければ幸いと思います。
 それから、水産庁長官の出された、全国漁業協同組合連合会その他に対する通達、先ほど申しました「水産用医薬品等の使用に関する指導の徹底について」、この文書を見せていただきますと、一番最初に、「水産用医薬品の使用に当たっては、適格な診断及び病原菌の薬剤感受性を調査するとともに、それぞれの医薬品の添付文書等の用法及び用量にしたがって使用すること。」、こういうふうになっているわけです。ところが、添付されている文書というのですから、それぞれの水産用薬品についておりますいわゆるパンフレットのことだと思うのです。この水産用薬品の幾つかを見せていただきますと、同じたとえばサルファ剤ならサルファ剤でも、内容は同じものなんですけれども、物によりまして、これこれの病気にも効きます。これこれの病気にも効きますと、ずいぶんたくさん出ているのと出ていないのとあるわけですね。
 一例を挙げますと、スルファジメトキシンナトリウムというサルファ剤がございます。同じサルファ剤でありながら、このパンフレットの効能書きには、中にはこれこれの三つくらいの病気に効きますよと書いてある、中には十種類の病気に効きますよと書いてあるのもあるわけです。この内容が非常にばらばらなんですね。この辺のところも、化学構造式その他からいきますと同じものであるはずなのに、製薬会社が違うためでしょうか、効能書きによりますとでたらめになっているわけですよ。多いのやら少ないのやら、どちらかが本当だと思うのですね。これはどうなっているのか。この辺のところをどうやっておみえになるのかということは、水産庁でわかりますか。
○恩田政府委員 ただいまの、同一医薬品で非常に多くの種類の病気に効くと書いてあるものと、わずかの種類しか書いてないものとがあるという御質問でございますけれども、私の方といたしましては、製造承認のときに、それぞれの薬品につきまして対象の魚病とそれに対する用法あるいは使用量、こういうものを決定することになっておりまして、それぞれの病気ごとにデータをとりまして以上のような決定をいたすことにしておりますので、同一製品であってそんなに差かあるということは、私どもとしては考えられないと思っております。
○坂口委員 しかし、実際問題として、調べましたこのパンフレットによりますと非常なばらつきがあるのですよ。たくさんの名前を書いてあるのもあるし、書いてないのもあるのですよ。十種類の名前が出ている方が正しくて三種類の方が控えているのかもしれません。そこのところまでは私もよくわかりませんけれども、非常に違うのがあることだけは事実です。ですから、せっかく通達を出されても、この辺のところをきちっと押さえてありませんと、どう使っていいのかわからないということにもなるわけでありまして、水産用薬品の製造許可、その辺のところを適確にぜひひとつ御指導をいただきたいと思うのです。それではこの問題はお願いをしておきましょう。そういうことで非常にばらつきがございます。
 今度は、その薬をそれではどこで管理をしているかという問題であります。これは現在のところ要指示薬にもなっておらないと思いますので、各養殖業者の家へその製薬会社の方かあるいは小売の方かよくわかりませんが、言うならば昔の大和の薬屋さんのように各家庭に抗生物質やサルファ剤を置いていかれるわけです。だから、各養殖業者がそれを目分量でと申しますか、大体このくらいのものだろうということでお使いになる。それも病気によってサルファ剤なり抗生物質を使わないと魚の病気がどんどん進むということもありますので、連続して毎日のようにお使いになる、こういうところも中にあるわけでございます。そうしますと、中には使用される方の健康上の問題とも思われるような節もなきにしもあらずというところまで来ているわけです。ですから、この辺のところを今後どうしたらいいのかという大きな問題があると思います。この辺のところは前回、参議院の方でも出たと思うのですけれども、それ以来どういうふうな審議が重ねられ、どういうふうな方向に向かいつつあるのかということを、ひとつ御答弁願いたい。
○恩田政府委員 ただいま御指摘のありましたように、一部の養殖漁家の中だと思いますが非常に乱雑な使い方をしているように私どもも伺っております。私どもといたしましては、先日もお答えいたしたわけでございますが、まず養殖の場合には、基本的には養殖の方法を、たとえば非常に高密度で飼うとか非常に高たん白なえさを多量に投与するとか、そういう健康な状態で飼育できないような養殖方法はやめて、もっと密度を減らして健康な魚をつくるということが一番の問題だろうということで、もう機会をとらえて各県あるいは試験場を通じあるいは業界の団体を通じて私ども指導しているところでございます。なお、それでも一部にはまだ非常に高密度で養殖しておられて、魚病の発生の多く見られているところもございます。これらにつきましては、いま御指摘のありましたように、私どもといたしましても、どのような使い方をすべきかということは、まず水産試験場におります。あるいは水産普及員の中におります。いろいろ魚病の研修を受けた専門家の意見を聞いてから使うようにということで指導いたしておりますが、まだ十分徹底してないようでございます。私どもとしては、まずとりあえずの問題といたしまして、養殖業をやっておられる方々に、これはある程度漁業権の免許等の関係もございまして十分な御指導ができるのではないかと思っておりますが、医薬品の使用状況について十分な記録をしていただくということを漁業者の方々にやっていただくようにお願いしたいというふうに考えております。それから、都道府県の職員に対しまして魚病の研修をやっておりますが、さらにこれを拡大いたしまして魚病の専門家をふやして、それぞれの各生産地におきます養殖業者の方々の御要望にこたえるようにいたしたいと考えております。
 さらにもう一つは、医薬品の使用の方法につきまして、いわゆるマニュアルを作成してみたいと考えております。従来、魚病の診断につきましては、すでにマニュアルをつくりまして、それぞれの末端の漁業者の方々にも届くようにいたしておりますが、さらに、いま申し上げたように、医薬品の使用マニュアルもつくりまして、これを中心といたしました講習会等を開きまして、末端に十分徹底するようにいたしたいと考えております。
○坂口委員 密にならぬようにという皆さん方のお考えはわかるのですけれども、養殖等をやっている人間にいたしますと、少しでもたくさんの養殖をやって少しでも利益を上げたいと思うのは人情でございまして、なかなか皆さん方が思っておみえになるような調子には、実際問題としては現場はいっていないわけなんです。
 そこで、いろいろ知識を持った人と申しましても、これは知識を持った人がそうたくさんいるわけじゃないのです。それでは漁業組合の中にはこの知識を持った人がいるかということになりますと、これもなかなかむずかしい問題なんですよ。ですから、これは法律的に言うと、県の段階では一応獣医さんが管理をなさることになるのだろうと思いますが、獣医さんも、牛や豚の話ならよくおわかりになりますけれども魚のことはなかなかおわかりにならないのが普通でありまして、陸のものと海のものでありますから、よくわからない。しかも、はっきりとした知識がないにもかかわらず、法的には獣医さんがそれを管理をしていかなければならないという大変むずかしいことになっているわけでありまして、この辺のところはぜひ管理体制というものを早急に確立してもらわなければならないと思うわけです。それで、牛や豚の場合には要指示薬ということで獣医さんが管理をなさるということになっておりますが、抗生物質やサルファ剤も、これは全部水産用薬品の場合には要指示薬になっていないわけですね。だから、この要指示薬に何とかしてするとか、要指示薬にする場合には、ではだれが指示するかという問題がうらはらの問題として起こってまいりますけれども、それをどうするかということとあわせてこれは早急に検討してもらわなければならないと思います。昨年の予算委員会の分科会で私、ハマチ養殖の問題を取り上げましたときに、ハマチ共済に絡みまして、ハマチの病気がどうであるかということをだれもはっきりと認定せずに共済にこれが合致するとかしないとかということを決めている、これはおかしいじゃないかという問題を取り上げまして、獣医さんに対して魚医という名前がいいかどうかわかりませんけれども、魚医さんというのもつくるべきじゃないかということを提案をいたしまして、時の農林大臣、鈴木前農林大臣が、非常にそれはおもしろい考え方だ、ぜひその方向で検討したいという御答弁をそのときにいただいた経緯もあるわけですが、この問題は具体的に何か進んでおりますか。
○恩田政府委員 私どもも、御指摘のように、資格のある、特に法的に資格のある魚類防疫の専門技術者というものを養成いたしたいということで、現在、検討中でございますが、教育機関あるいは研修等の制度につきまして、まだ十分なものがございませんので、そちらの拡充の方に現在精力を注いでいる段階でございますが、なるたけ近い機会にそういうように制度的に実施できるように、前向きに検討いたしたいと考えております。
○坂口委員 現場では次々いろいろなことが起こっているわけですから、早く対応してもらわなければいけないと思うのです。この前、大臣も早急に検討するとおっしゃったわけでありますから。考えられることとしては、特別にそういう専門のコースを水産学部あたりにつくるというようなことも考えられますし、あるいはまた、現在までの何らかのコースを卒業した人にこの資格を与えるとか、何か資格をきちっと決めてやらないと、薬も指示もできないということになるわけでありますが、その辺はどうですか。その辺の考え方、それもまだ固まっていないというような段階では心細い限りなんですけれども。
○恩田政府委員 現在、私どもの方で四十八年から魚病の研修会を行っておりまして、これには各県の水産試験場の技術者あるいは改良普及員の方々が研修を受けていただいております。これで従来の受講者の数を申し上げますと、基礎部門で百六十四名、それから専門部門で百三十名、さらに高度な応用部門で七十七名ということで、順次この研修会の受講者がふえておりますので、これを基礎にいたしたいということと、さらに、もう一つは、水産関係の大学におきまして、現在、魚病学の関連の講座が設置されておりますのが、東京水産大学、三重大学、宮崎大学、長崎大学とございますし、さらに、現在、新設の計画を持っておりますのが、東京大学、広島大学、宮崎大学、高知大学、このような大学でございますので、これらをさらに拡大するよう文部省の方にお願いすると同時に、現地で、現在までの技術者の中での魚病の専門家をさらにふやしていくというふうに努力してまいりたいと考えております。
○坂口委員 一つ確認をしておきたいと思います。
 いまいろいろ研修のお話をなすったのですが、研修ぐらいなことで間に合う内容なのかどうか。それぐらいな知識でいいというふうにお考えになっているのかどうか。私はかなり専門的な知識を持っていないと処理できないことが非常に多いと思うのですね。それを年に一回か二回かの研修ぐらいでお茶を濁して、それで資格を与えるというようなことで果たしていいのだろうかという気がするわけなんですが、今後の取り組み方の姿勢としてそういうふうな形でいいというふうにお考えになっているように、どうもいまお聞きすると聞こえるわけであります。どうもそれでは心細い、もう少し専門的なはっきりとした指示をなさる、少なくとも獣医さんに匹敵するような方はつくるべきじゃないか、こういうふうに私自身は考えているのですけれども、どうもいまの御答弁は、もう少し研修ぐらいなところで間に合わせていこうというような感じなんですね。その辺はどうなんですか。
○恩田政府委員 私ども現在やっております研修で満足しているわけではございません。ただ、このような研修を受けておりますのは、大体、各県の水産試験場におきましていろいろ養殖部門にタッチし、えさその他いろいろな関係をやっており、また、従来いろいろ現地で魚病が発生しました際にそれについても現地に飛んでいろいろ調査を行っている連中でございまして、私どもとしては、ある程度の基礎ができているとは思っております。ただ、これで満足しているわけではございません。当面の問題としては、そういう関係の技術者をたくさん養成することがまず先の問題であろう。私ども、先ほど申し上げましたように、一部の大学についてはすでに魚病に関する講座もできていることでございますので、これを拡大して、法的なしっかりした資格のあるものに将来持っていきたい、このように考えている次第でございます。
○坂口委員 そうすると、あなたかいま研修とおっしゃったのは私の若干取り違えかもしれません。その研修を受ける人たちが水産学部等を卒業した専門家で、いわゆるポストグラジュエートの研修としてお受けになっているという意味ならば私もわかるわけであります。しかしながら、そうではなくて、ただ、いままでに見よう見まねでいろいろのことに携わってきたような人に研修でこういうふうな資格を与えようというのであるならばどうかなという疑問符を私は投げかけたわけでございます。そういたしますと、これからの方法としては、水産学部等に魚病学のコースというようなものを新しくつくっていく、そういう計画は水産庁としては確実にお持ちなんですか。
○恩田政府委員 先ほど申し上げましたのは、講座が特に設置されているあるいは設置する計画のある大学を申し上げたわけでございますが、それ以外にも講義が行われている大学は全国に水産系の大学で相当ございまして、行われていないところが二、三カ所というような状況でございます。こういうような状況でございますので、これを卒業された方々に今後十分活躍していただくようにいたしたい。したがいまして、そのような線でいろいろ文部省ともお話をいたしたいと考えております。
○坂口委員 厚生省にもお越しいただいておるわけですが、食品衛生法の中には、食品は抗生物質を含有してはならないというふうになっているわけでありまして、これは非常に厳しい条文であるというふうに思うわけです。現在のハマチ養殖等の結果、その中に抗生物質が含まれているのか含まれていないのかというようなことについては、多分、都道府県でおやりになっていることでありましょうし、また、この結果については非常に影響力の大きいことでございますので、あえて私これ以上申し上げませんけれども、私が厚生省の方にお聞きをしておきたいのは、食品の中に抗生物質が含まれてはならないと書かれている背後にある意味ですね。なぜこういう言葉が厳しく書かれているのか、このことについて厚生省の方にひとつ御答弁をいただきたいと思うのです。
○岡部説明員 先生御指摘のように食品衛生法の七条で、食品に抗生物質を含有してはならないという規定をしておるわけでございます。これは、第一義的には一応保存料といたしましてこういう抗生物質が使われるという可能性があるということから決めたわけでございますが、そもそもその背後にはどういうことがあるかということでございますが、これは先生御承知のように、人体に抗生物質を摂取しますと直接的な害というものもあるわけでございます。それで、食品中に含まれるという場合に、直接的な害というよりもむしろ間接的な害があるのではないかということで、御承知のように間接的な問題といたしましてはアレルギーの問題あるいは人体内の菌交代症の問題、あるいは先ほど御指摘のございました細菌の薬剤耐性の獲得の問題、こういうような問題を踏まえまして、治療目的以外の不必要な抗生物質を人体の中へ入れるということを防ぐためでございます。
○坂口委員 いま厚生省の方からお答えになったとおりだと思うのです。薬品の中には、発がん性物質と言われるAF2等と関係のあるものもございますし、あるいはまたいま御指摘になりましたように耐性菌ができたということが、それがまた人間にどうはね返るかというようなことも非常に未知の分野の問題もございますし、これはいろいろ大きな問題を抱えていると思います。したがって、水産庁におかれても余り安易に考えていただくと大変なことになると思うのですね。ですから、私は昨年、魚医制度というものを取り上げましたときにも真剣な意味で取り上げたわけでありまして、そういう軽い意味で取り上げたわけではないわけであります。ですから、ぜひ早くこの管理体制というものをつくっていただきたいと私は思うわけです。しかしながら、当面の問題としまして、養殖業者の各家庭に配られているようなケースがあるわけでございますが、この辺のところ、たとえば漁業組合あたりが一括して管理をして、そして必要なときには指導しながら渡すとか、そういうふうな何か一時的な措置がとれないのであろうか、こういう気がするわけでございますが、これは製薬会社あるいは販売会社等の問題等もありまして、これもそう簡単にはいきにくい問題も含まれていると思いますが、その辺、何とか整理をしてもらって、そして水産庁でその辺の指導というものができないものでしょうか。それをひとつお聞きしたい。
○恩田政府委員 私どもも水産用医薬品につきまして、現在のままでいいというわけではございませんので、ただいま御指摘のありました協同組合等で管理する、これは非常にいい線だと思っておりますし、現在、組合で一括購入して、かつ管理さすような方法がないだろうかということで各都道府県とも打ち合わせ中でございますので、できるだけ早くそのような措置がとれるようにいたしたいと考えております。
○坂口委員 ぜひそういうふうにしていただければと思います。そうしませんと、魚に対する影響もさることながら、それを使用されます養殖業者の皆さん方の健康の問題もございますしいたしますので、ぜひ何らかの過渡期的な措置をとっていただければというふうに思うわけでございます。そして、何とかして仮称魚医制度というものを積極的におまとめをいただきたい、できれば来年度の予算あたりにそのことを織り込んでもらうようなぐらいなスピードでお取り組みをいただきたいと思います。もし皆さん方がそういう御決意をしていただくということになるならば、われわれも積極的に応援をさせていただきたいと思うわけです。その辺の御決意をお聞きしたいと思います。
○恩田政府委員 現在、私どもの方でも、魚類あるいは医学関係、薬品関係の方々等もお集まりいただきまして一つの検討会を持ちまして、なるたけ早くそういう制度が仕組めるような方向で検討をさせていただいております。
○坂口委員 長官、きょうは少し普通の環境問題から話が外れまして大変恐縮でございましたが、こういう公害とそれからほかのエリアとの接点の問題がいろいろ起こってきているわけでございます。特に水質汚濁等々の問題に絡みましたいろいろの問題が新しく起こってきておりますので、新しくこういうふうな問題があるということを御認識をしていただきたいと思いますし、長官としてもこういう新しい分野の問題についても積極的に御研究をいただいて、関係の省庁ともお話に乗っていただく、そしてアドバイスをしていただくということをぜひお願いをしておきたいと思うわけでございます。
 一番最初、二瓶局長にお聞きをいたしましたが、水質汚濁と申します場合に、いままでは大腸菌の数が多いとか少ないとかというぐらいの程度で、それ以外の細菌の問題等は入っていないわけで、むしろそちらの方になりますと、あるいは厚生省の管轄になるのではないかというような意見もあるわけでございます。これからの問題といたしまして、内湾等であちこちでたくさんハマチ等が養殖される、あるいはほかの魚が養殖されるというような状態になってまいりますと、これに近いような問題がずいぶんたくさん出てくるであろうと思います。この場合に、これは環境庁の範囲ではなくてよその範囲の問題であると言っておれないことになってくるのではないか、やはり環境庁としても、法的にそれがどうなるかは別にいたしまして、重大な関心を持ってもらわなければならないことの一つではないか、こう私は感じているわけでございます。そういった意味できょうは若干公害の問題から外れましたけれども、この問題を取り上げさせていただいたわけでございます。もし長官から何かお言葉をいただくことがございましたら、いただいて、なければ、これで終わらせていただきます。
○山田国務大臣 よき環境、快適な環境、そういう意味におきまして水というものの持つ非常な重要性、これはいろいろな観点から、時の推移とともにいろいろな要素も加味されてくるかと思います。関係省との間でもまたよく意見を交換いたしまして、御趣旨の線に沿うような形でわれわれも任務達成に寄与していきたい、こう努力してまいりたいと思います。
○坂口委員 ありがとうございました。これで終わります。
○久保委員長 次回は、来る二十七日木曜日午前十時理事会、十時三十分より委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後五時三十九分散会
     ――――◇―――――