第084回国会 交通安全対策特別委員会 第6号
昭和五十三年四月十三日(木曜日)
    午前十時開議
 出席委員
   委員長 沖本 泰幸君
   理事 加藤 六月君 理事 左藤  恵君
   理事 佐藤 守良君 理事 中村 弘海君
   理事 太田 一夫君 理事 野坂 浩賢君
   理事 新井 彬之君 理事 青山  丘君
      井上  裕君    石橋 一弥君
      北川 石松君    玉生 孝久君
      水平 豊彦君    後藤  茂君
      東中 光雄君    甘利  正君
 出席国務大臣
        建 設 大 臣 櫻内 義雄君
 出席政府委員
        内閣総理大臣官
        房交通安全対策
        室長      三島  孟君
        運輸省自動車局
        整備部長    犬丸 令門君
        建設省都市局長 小林 幸雄君
        建設省道路局長 浅井新一郎君
 委員外の出席者
        警察庁交通局交
        通指導課長   広谷 干城君
        警察庁交通局交
        通規制課長   福島 静雄君
        通商産業省機械
        情報産業局計量
        課長      三野 正博君
        特別委員会調査
        室長      綿貫 敏行君
    ―――――――――――――
委員の異動
四月十三日
 辞任         補欠選任
  伊藤 公介君     甘利  正君
同日
 辞任         補欠選任
  甘利  正君     伊藤 公介君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 交通安全対策に関する件
     ――――◇―――――
○沖本委員長 これより会議を開きます。
 交通安全対策に関する件について調査を進めます。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。後藤茂君。
○後藤委員 建設大臣がおいででございますので、最初に一点だけお伺いをしておきたいと思うのですが、昭和四十六年に道路の危険個所を一斉に点検調査を実施されて、さらに五十一年度に新たな調査を行われたようでございます。その資料をいただいてみますと、大変な欠陥道路といいますか危険個所、総計七万五千七百六十五ヵ所、こういうような危険個所があるわけです。さらにそのうちバス路線上にかかる個所が四万四千三十、こういうように出てきております。
 この危険個所に対する対策を強化されて、そのための事業等も進んでいると思うのですが、私が一点だけ大臣にお伺いをしておきたいのは、この危険個所、七万六千というようなこの危険個所がどこのどういう場所である、そしてその内容はどういう状況にあるかということが国民の皆さん方に十分に告知されていないのではないか。またこの調査が出てまいりまして、それぞれの関係者が出先にお伺いをいたしましても、こういう個所がこういう状況になっていると親切な説明がなされていないというように承っているわけでございますが、やはりせっかくこういう調査をされたわけですから、危険個所等について十分に周知徹底をなさる方がいいのではないか、かように考えますので御所見をお伺いをしたいと思います。
○櫻内国務大臣 せっかく危険個所の調査もいたしたことでありますから、これが関係住民に対して、あるいは交通利用者に対して周知徹底をせしむることは言うまでもないと思うのであります。そこで建設省といたしましては、それぞれの道路によりまして道路管理者があるわけでございますので、市は市、県は県、町村は町村、あるいは国ももとより国道に対する責任がございます。でき得る限り危険個所の表示あるいは管理者によるパトロールなどによりまして、予見のできる個所については周知徹底をして危険にさらされないようにすべきであると思いますが、十分徹底しておるとは思っておりません。現在、交通安全のための整備五ヵ年計画もございますから、その計画に基づきまして今後ともいまの御所見のように周知徹底をして危険からでき得る限り避けられるようにすべきである、こう思います。
○後藤委員 私がこの点を申し上げますのは、周知徹底をいたしますと、後で災害等が起こった場合の責任の所在の問題とか、あるいは運転手、そこを通る人々が大変不安に思うとか、あるいはまた行政責任、こういう危険な状況をまだそのまま放置をして何ら対策をとっていないという一般の非難、こういうことが起こるのではないかというようなことを余りにも考え過ぎているように私は思うわけです。国民の皆さんは大変常識的ですから、この七万数千ヵ所という危険個所が発見された、直ちに翌日すべてが改修され整備されていくということを望んでいないと私は思う。ですから危険な個所、ここはもう運行してはならない、実はこうこうこういう状況にある、あるいはここは速度を落としなさいとか、ここはこういう運転方法をとりなさいとか、こういうことを周知すると同時に、もっと親切ならば、これは何年後には解消される、あるいは次の予算ではこれを整備するのだ、こういうことをむしろ周知徹底をする方が行政官庁としては親切ではないか、私はかように考える。これが一点。
 それからもう一つは、今度の調査は恐らく建設省独自でなされたと思うのですけれども、私も交通問題、ちょっといろいろ関係をしてみまして、一番よく道路状況を知っているのはそこを日常走っている運転者なんですね。あるいはそこを利用、通行しておる人々が一番よく知っていると思うのです。したがいまして、こういった調査の場合に大変な時間と労力と費用を要すると思うのですが、国民の皆さん方の協力をこういう調査については得る、そして意見を求めていくということをされた方が、先ほど大臣に御質問を申し上げた点と関係をいたしまして国民の皆さん方の協力を得られるのではないかというように私は考えます。したがって、こういった点につきまして、つまり周知徹底について、そういう場所を教えてもらいたいということが言われる前に、むしろ行政の責任としてそういうことを明らかにしていくということと、多くの皆さん方の協力を得ながら、全国の非常に広範な道路状況を調べるわけですから、そういった方々の協力を得るという姿勢でこれから進んでいきたいという考えを、ひとつこの際一言で結構でございますので明らかにしていただきたい。
○浅井政府委員 御質問、二点あると思いますが、まず前段の危険個所の予知の――予知といいますか表示の問題でございます。
 御指摘のように危険個所ということで現在把握しておりますのは七万数千ヵ所で、この危険個所を一日も早く解消するというのが当面の最大の努力目標でございます。八次の五ヵ年計画でも、この七万五千ヵ所の約七割近いものを解消したいということで、最重点で防災関係の事業を進めたいと考えておるわけですが、それまでの間、御指摘のようにいろいろ一般の通行者にそういう個所のあることを表示するということ、これはぜひ必要だと私どもも考えておりまして、道路交通の安全を確保するため、道路の落石等の危険個所につきましては状況に応じまして従前から異常気象時における交通どめを含む通行規制措置というようなものを行ってまいったわけでございます。落石のおそれのあるようなところにつきましては、平時におきましても警戒標識を十分設置いたしまして、道路利用者に周知するようなことを考えておるわけでございますが、この警戒標識の設置等、その他立て看板等によりまして、できるだけ危険個所の存在を明らかにするということで指導してまいりたいというふうに考えております。
 それから、後段の御質問でございますが、この危険個所につきましては、一般の人もよくいろいろ通行して見ているわけで、そういうものがよくわかるのではないか、そういう人の情報を生かすべきではないかというようなことでございます。先ほどの七万数千ヵ所の危険個所の調査は、昭和五十一年、全国的にいろいろ危険の度合いをランク分けにしながら、広範囲に調べたものでございますが、この総点検は、過去の被災の履歴とか被災の可能性等について技術的な判断を加えて、対策の必要な個所を緊急度別に調査したものでございまして、これにつきましては、日常のパトロールに従事して、専門的な知識を持って、しかも的確に判断できる道路管理者が中心にこれを実施したものでございます。
 先生おっしゃいますように、一般の人の協力ということも今後考えていかなければならないと思います。道路につきましては、現在全国で四千六百人の一般の方のモニターをお願いしておるようなこともございまして、そういうような人の御意見等も入れながら、考えていかなければならないと思います。道路交通の安全を確保するためには、道路の危険個所につきまして、状況の変化に応じ、適宜見直す必要があると考えております。道路利用者からの危険個所に関する情報につきましても、貴重な意見として点検、見直しの際の参考にしたいと考えております。
○後藤委員 きょうは時間かございませんので、交通安全の中でも本委員会で常に問題になっているように伺っておりますが、過積載の問題についてお伺いをしてみたいと思っております。
 最近の打ち続く不況の中で、さらに今度の五十三年度予算におきましても公共事業費の大盤振る舞いが行われております。また、景気対策で前倒し政策がとられているわけですから、過積載に対しましての条件といいますか、これが大変好ましくない方向に成熟をしているように私は思うわけです。大変困った問題が起こらないように、社会問題化しないように、その対策を講じていくべきだと思うわけですが、総理府三島室長さんお見えのようでございますので、この過積載の問題につきまして、これまでもいろいろな対策なり調査なりをされております。私も資料をいただいておりますが、その中身は時間がございませんので触れていただかなくて結構でございます。この過積載対策というもので一体何が一番問題になるのか、二、三点、その問題点をひとつ挙げてみていただきたい。昨年あるいは一昨年来、ずっといろいろな通達を出され、あるいは交通対策本部等で協議をなされ、そして恐らく毎国会この問題については論議もされていると思うのですが、にもかかわらず、なかなかどうもなくならない。その対策上、問題点なるところをお聞かせいただきたいと思います。
○三島政府委員 ただいまお尋ねのダンプカーの過積載の原因でございますけれども、いろいろあろうとは思うのですけれども、大きく考えますと、やはり重層下請構造を特色としておりますこの業界の経営形態、あるいはダンプカー事業者等の零細性等が最も大きな原因になっておるのではないかというふうに考えられるわけでございます。
 そこで私どもといたしましても、五十一、二年度両年度にかけまして、通産、運輸、労働、総理府、関係各省によりまして実は実態調査をやっておるわけでございます。かなり詳細にわたっておるわけでございますけれども、事業所のダンプカーの利用状況とかその形態、あるいはダンプカーの稼働状況、運転者の収入、経費、仕事の将来に対する考え方等につきまして詳細な実態調査を実施しておるわけでございます。
○後藤委員 どうもいまのは私の質問に対しての御答弁のようでなかったように実は思うわけです。調査をされていること、また調査の中間的な報告等はいただいております。大変むずかしい問題だと思うのです。したがって、そのむずかしい問題に対する対策を講じていく上で一体どこが問題になっているのか。たとえば、仮に法律なり、後でまた御質問申し上げてみたいと思いますけれども、自重計の問題なり、あるいは罰則の問題なり、さらにはまた流通の問題なり、いろいろな課題がたくさんあると思います。一生懸命やっているが、しかしなかなかなくならない。その中で頭を痛めている問題点というものを整理をしてお聞きをしたい、かように考えておるものでございますから、いまの御答弁だと、どうも、やっておりますということで、努力をしているというところで終わっているのではないかと思いますが、重ねてお伺いをしたいと思います。
○三島政府委員 お答えいたします。
 やはり先ほどちょっとお答え申し上げましたけれども、その根本には、ダンプカー業界の経営形態があるのじゃないかという気がいたします。さっきもちょっと申し上げましたけれども、業界の経営形態なり、ダンプカー事業者の零細性等がその背景の一番大きな問題ではなかろうかという気がするわけでございます。これまでもそういう意味においていろいろな対策は講じてきたわけでございますけれども、さらにその原因となる背景につきまして詳細にその実態をつかむ必要があろうということで、先ほど申し上げましたように、実態調査を五十一、二年度両年度かけて実施したわけでございます。その実態調査を踏まえて、今後さらに効果的な方法を検討していこうというふうに考えております。とりあえずは、本年度、学識経験者その他の方にお集まりをいただきまして、ダンプカーの事故防止対策懇談会というものを設けまして、いろいろ対策を検討したいというふうに考えております。
○後藤委員 いまの御答弁だと、過積載の問題は、特に経営形態あるいはその企業の零細性、それが大変大きな特色であって、そうでないものはほとんど解消していると言わないまでも、対策が講じられる、こういうように理解をしてよろしいでしょうか。
○三島政府委員 一番大きな原因はそういうところにあるのじゃないかと思うわけでございますけれども、やはりその他もろもろの原因というものが積み重なっておるのではなかろうか。そういう意味において、そういう実態を十分つかむ必要があろう、こういうふうに考えておるわけでございます。
○後藤委員 時間がございませんので、このことを詰めて議論をいたしておりますとそれだけで終ってしまうのですが、十年以上も前からこの問題が提起をされておりながら、なおいまだにその経営形態なり企業の零細性の実態調査が不十分、これは日本の産業構造なり、経営形態から考えてみましても、いまの室長の御答弁だと百年河清を待つということになるだろうと思う。少なくともこういう営業の自由ということを考えていく場合に、一定規模以上の者以外には許認可をしないのだということになれば別でございます。しかし、青、白ナンバーが並行して走っている、一人親方等もあるということをいけないということにならない限りは、この問題はどんなに調査をされても解決しないと思います。だからむしろ、私はその対策の焦点が、間違っているとは申しませんけれども、見当外れではないだろうか。道交法によりまして過積載は禁じられておるわけです。しかも罰則が担保されているわけですね。これが全然無視されているということに対しまして、運輸省の方にいまお伺いをしたいと思うのですが、こういう過積載が道交法によりまして、法律できちっと禁じられているにもかかわらず、差し枠等にいたしましても、これまた禁止がされているにもかかわらず、私どもも最近は差し枠で走っているのをよく見るわけですね。一体なぜ守られないのか。室長はいま企業の経営形態あるいは零細性の問題に責任を置きましたけれども、運輸省としてはどういうようにごらんになっていらっしゃいますか。
○犬丸(令)政府委員 御指摘の差し枠につきましては、ダンプカーの正規の荷台の上に差し枠をつけております実態につきましては、四十八年の七月に保安基準の改正をいたしまして、差し枠の装着を禁止いたしました。このことによりまして車両検査時もしくは街頭検査等によって差し枠の装着のチェックを行ってきておるわけでございます。もちろん検査場に参りますときには差し枠等はしてまいりませんが、その後において差し枠を装着するというケースが多いわけでございますので、実質的には警察当局と十分緊密な連絡をとりまして、全国各地において街頭検査を行っておるわけでございます。毎年、交通安全運動の時期もしくはその他の時期、特にダンプにつきましては、そういったダンプの主要なルート等におきまして街頭検査をやって、差し枠のチェックを、取り締まりをいたしておるわけでございますが、御指摘のようにまだ絶無とは言いがたい状態でございますので、今後警察当局と一層緊密な連絡をとりまして、この街頭検査による差し枠の排除に努めてまいりたいと考えております。
 それからなお整備工場等で差し枠装着、そういったような工事をやるケースもございますので、整備工場、車体メーカー等につきましては、そういったふうな違法なことの手伝いをしないように厳重に指導をしてきておるところでございますが、その辺のところにつきましても、一層徹底を図ってまいりたいと考えております。
○後藤委員 どうもこの問題、大変大きな問題なんで、時間がございませんのでざっと各関係省庁にお伺いするだけで終わりそうなんですが、後でまた時間をいただきまして御質問申し上げたいと思いますが、警察庁にお伺いをしたいと思います。
 昨年六月に二十四時間集中取り締まりをされて、そのデータ等もいただいているわけでございますが、違反者のほとんどが、取り締まったのが大体目に余る者を取り締まったからだと思うのですけれども、ほとんどその過積載が実は倍近い過積みになっております。
 私もかつて、この過積載がどういう弊害をもたらすかということで、運輸の労働者が晴海埠頭で実験をいたしましたときに実は立ち会ってみたことがあるのです。そのときに二倍の過積み車は法定制動停止距離を二十三メートルもオーバーする、逆に言いますと、過積みのために、急ブレーキをかけますともちろんどこへ飛んでいくかわかりませんし、それから運転者自身が、その後ろの荷物と運転席でちょうど締め上げられまして、そこでせんべいになってしまうということですから、実は急ブレーキというのはかけられないという状況になっているわけです。こういうような大変危険な状態でございます。
 取り締まりをされる場合に、そういった過積載の車がたくさん走っていることはわかっておりましても、取り締まりする上におきましては、いまのような台ばかりだとかあるいは自重計だとか、先ほど運輸省の方からもお答えをいただきましたが、差し枠は検査のときには外しているけれども、後でまたつけるとか、こういうようなことでイタチごっこになっていると思います。取り締まって罰金を払わしてということが取り締まり当局の主たる任務じゃない、なるべくならばそういうことがないようにしていく、その取り締まりをする上において一体どこが苦労されるのか。計量器の問題もあるでしょうし、法律の問題もあるでしょうし、罰則の問題もあるでしょう。先ほど室長も言われておりましたけれども、企業の零細性なり経営形態というものもあるでしょう。取り締まりされている過程でこういうところをすればどうかというものがおありだと思うのですけれども、後でまた時間がいただけましたら少し詳細に御質問申し上げたいと思いますので、きょうは簡潔にお答えをいただきたい。
○広谷説明員 過積載の違反につきましては、年間約十五万件の取り締まりをいたしておるわけでございますけれども、われわれといたしましては過積載というものが単に運転者の責任だけじゃないという観点からいたしまして、事業者あるいは荷主等の責任も追及をするということでやっておるわけでございます。ただ十五万件を検挙しているわけでございますけれども、それで違反の者は全部検挙しておるかということになりますと、それは決してそういうことにはなっておらないというふうにわれわれも考えておるわけでございまして、実はいろいろの工夫をしながら取り締まりに当たっておるわけでございます。たとえば全国一斉の取り締まり日を設定するとか、各署にそれぞれ割り当てて、日にちあるいは時間を設定して取り締まりをするとか、いろいろの工夫もいたしておりますし、それから重量計の問題にいたしましても、現在警察が約千台の重量計を使用いたしまして取り締まりをいたしておりますけれども、固定的な配置をしております重量計でございますと、取り締まり場所が限定をされるというふうなこともございますので、現在軽量の持ち運びができる重量計というふうなものも数多く使用いたしましてやっておるわけでございますが、今後ともいろいろの工夫を取り締まり面でも機械の面でもいたしながら、取り締まりの効率化といいますか、過積載の実態に適合した取り締まりができるように十分努力をしていきたい、かように考えておるわけでございます。
○後藤委員 警察庁にもう一点ちょっとお伺いしておきたいのですが、下命者への再犯加重罪というのですか、これがないようでございますけれども、運転手につきましては点数になっているのですね。過積載の違反を起こしますと、相当厳しい。加重されていくわけですね。罰則が適用されてくるわけです。下命者に対する罰則強化というものにつきまして、何か当然こう考えるべきであるというようにお考えかどうかお伺いしておきます。
○広谷説明員 現在運転手には違反をするごとに点数制で加重がされていくわけでございますが、御指摘のように、下命容認に対しましてはそのようなことになっております。現在提案をいたしております道交法の改正案におきましては、点数制と申しますか、むしろ下命容認をした場合には当該車両の使用を禁止するということを内容といたします改正案を入れまして御審議をいただく予定にしておるわけでございます。
○後藤委員 時間が参りましたので、ただ一点だけ。後の質問の方に申しわけないのですけれども……。
 ダンプ規制法が制定をされましてから、この自重計というのがどうも機能していない。いま装着しておるダンプカーの自重計を調べたら、まず機能していないであろうと言われる状況にあるというのですね。これは通産省にちょっとお伺いをしておきたいのですけれども、計量法に基づきまして、こういう機能しない自重計というものを考えてみますと、車検のたびに、確認証ですか何か取るわけですけれども、車検の場合には、確かにそこで検査をするときは十分に機能するように整備をされた自重計だと思うのですが、実際には全く機能していない。こういうものが今日まで十年あるいは十一年、法律によって装着を義務づけられておる。しかもそれは、取り締まりをしていく上においても、そのことをもって取り締まりが大変むずかしいという状況になっていると聞いているわけでございますが、いまの自重計というものをもっと改良していかなければならない。そのためには研究開発費等もふんだんに出して、大変技術の発達の速い時代でございますから、私はそういったものはできるのではないかと思いますが、ほとんど予算措置も講じられていないようでございますし、研究開発費等についても手当てが行われていないと思いますので、単にダンプだけではなくて一般トラック等についても、過積載に対する自重計というものの研究開発を、鳩首協議しているということではなくて、もっと早急に対策を講じていくお考えはないかどうか。いまの自重計の機能というものとあわせてお伺いをしておきたいと思います。
○三野説明員 お答え申し上げます。
 先生御指摘のとおり、ダンプカーにつきましては四十二年の法律以来自重計というものが取りつけられておりまして、積載の場合の目安として利用されているわけでございます。私の方といたしましては、計量法の計量器ということにいたしまして、メーカーの規制あるいは修理事業者の規制、あるいは運輸省と連絡をとりまして、分解整備事業者を通しましてそういうところで点検したものを用いるという指導をやってきておるわけでございますけれども、御指摘のとおり、実際に荷物を積みます場合にそれを使うかどうかという点につきましては、私の方が承知しております調査でも、運転手さんたちはやはり荷台の構造でおよその目安が立つということもあるのかと思いますけれども、必ずしもその自重計だけを目安にしてやっているわけではないということは承知いたしておるわけでございます。
 それから自重計の性能自体でございますけれども、これは普通のトラックスケール等と異なりまして、自動車に取りつけまして、自動車と一緒に走ってまいるわけでございますから、非常に使用条件が厳しくて、精度がなかなかむずかしいわけでございますが、一応十年ばかり経過したこともございまして、ダンプカーにつけられております油圧計につきましては、現段階では法律が決めております精度の技術基準に適合する、点検ということを前提にいたしましてできるというように聞いておりますけれども、先生御指摘の一般の貨物用の自動車等につきましては、構造等も非常に異なっておりまして、きわめてむずかしい課題でございます。現在、関係省庁あるいはメーカー、研究所等入りまして研究会で試作あるいは実験等を重ねておりまして、通産省といたしましても、そういう研究会の場で積極的に活動いたしまして、そういうことを通じまして正確な自重計がこれからも開発されますように大いに努力したいと考えております。
○後藤委員 終わります。
○沖本委員長 次に、新井彬之君。
○新井委員 昭和五十二年度中の交通事故発生状況、これは警察庁の交通局が発表しておりますが、年々減少しておるということで、非常に喜ばしい状況でございますが、これも建設省が道路網の整備あるいはまた落石防止等、いままで全力を挙げてきたところによるもの大であると感じておるわけでございます。しかしながら、今回第八次の五ヵ年計画を策定したわけでございますけれども、まだまだ建設省にやっていただかなければならない部門というのは多々あるわけでございます。
 そこで、第七次の道路整備五ヵ年計画、これは十九兆五千億、その中で予備費が五千億あったわけでございますが、それの実績というものが非常に落ち込んでおる。逆に私たちの立場から見ますと、どの事業にいたしましても、全部がもっともっとやっていただきたいというところでございますが、その実績が達成できなかったということについてどういうところに原因があったのか、まずお伺いをしておきたいと思います。
○浅井政府委員 お答えいたします。
 第七次の道路整備五ヵ年計画は、昭和四十八年から五十二年度までの五ヵ年間実施されたわけでございます。達成率で八五%ということで、この中にも交通安全関係の事業は最重点施策として盛り込まれているわけでございますが、交通安全関係の事業につきましては、大体一〇〇%に近いペースで仕事が進められたわけですが、一般事業に関しましては、御指摘のように非常にやるべくしておくれたところが諸所に見られるわけでございます。この原因は、何と申しましても第七次の五カ年計画スタートの時点であります昭和四十八年の石油ショック以降の総需要抑制策の中で、道路整備事業が毎年前年対比でほとんど伸びてないという状況が三年ぐらい続きました。そういうような関係で、非常に全体の事業のおくれが見られたわけでございます。これが一番大きな原因と言えば言えると思います。
○新井委員 そうすると、今度の第八次道路整備五ヵ年計画、これは逆に言えば今度は景気浮揚策ということで大幅な予算執行ということになるわけでございますから、当然これは足らないくらい執行ができる、こういうことでございますか。
○浅井政府委員 八次の五ヵ年計画は本年度からスタートするわけでございますが、五十三年度の事業費につきましては、前年対比で全体で二八%の伸びということになっておりますので、五ヵ年計画全体の二十八兆五千億を達成する年率等比の伸びに比べますと、かなり大幅な前倒しな伸びになっております。こういうことで、いまの予算のつき方で考えますと、達成は十分考えられるということでございます。今後もそういうことで七次の五ヵ年計画の経験にかんがみましても、この八次の五ヵ年計画につきましては必要最小限の事業というふうに考えておりますので、ぜひ完全達成を目指して努力したいというふうに考えております。
○新井委員 そこで、交通安全の立場から考えますと、先ほど申しましたように警察庁からの交通事故の概要があるわけでございますが、年々減っておる。そこで、この第八次五ヵ年計画において交通事故というものの減少をどこまで持っていこうか。逆に言えば、歩道をつくるとかあるいはまた自転車置き場をつくるとかあるいはまた立体交差化を図るとか、落石の防止を図るとか、いろいろあろうかと思います。しかし、いままでの事故の状況から見まして、これは何とか減らさなければいけない。これは総理府を中心といたしまして警察あるいは建設省あるいは運輸省、こういうところでいろいろと協議して、各省の持ち分としてやっていかなければいけない、こういうことでございますが、そういう意見についてはどのようにお考えになっていますか。
○浅井政府委員 八次の五ヵ年計画の中では、この交通安全関係の事業を最重点に置いているわけでございますが、中身としましても、歩道の整備あるいはガードレールの整備、たとえば先ほどの落石、のり面崩壊等の危険個所の解消、これにつきましても七万数千個所のうちの四万八千個所の解消を図るとかあるいは震災対策に関する事業も、橋梁、トンネル、歩道橋等の整備等、必要個所七千六百個所のうち七千百個所の対策を実施する、あるいは歩道、自転車道についても、歩道の緊急に必要な道路の延長を約八万キロの水準に引き上げるというような目標をいろいろ掲げてやっております。これらは御指摘のように、交通事故等による死傷者の減少傾向、これを定着させるというような考え方でもくろんだ事業計画でございますが、この目標につきましては、取り締まり当局等々と十分連携をとりながら、その目標が達成できますように事業の中身を考えていくことは当然だと思います。そういう趣旨で、この五ヵ年計画につきましても何人減らすという具体的な数字ではございませんが、昭和四十六年以降徐々に減っております交通事故の減少傾向を定着させるという目標で、こういった事業計画を固めておるわけでございます。
○新井委員 それから、最近一般国道で事故が相次いで死者も出ておるわけでありますが、従来からこのような事故の原因は、ドライバーの運転ミスによるものが多いとされているわけでございますが、中にはドライバーに錯覚を与えやすい線形のところ、急に幅員が狭くなっているところ、カーブしていて見通しがきかないところ、カーブで片勾配がついていないところ等、ドライバーが走行中コントロールしにくい問題のある個所というのが多々あるわけでございますが、そういうことについて点検といいますか、落石と同じように点検したり直したりすることについてはどのようにおやりになっておりますか。
○浅井政府委員 道路を設計計画するときには、御指摘のような点がないように、道路の格に応じて、たとえば非常に設計速度の高い高速道路等では、線形要素等のチェックにつきましては、たとえばパースペクティブというような死角とかそういう欠陥を見つける手法等を取り入れまして、十分チェックをしながらつくっております。しかし、現実の市町村道から国道までの各種道路には、スピードとの関連、周辺との比較上の錯覚というようなことで、いろいろな欠陥があるのは現実の問題としてあるわけでございます。そういう点は、われわれとしまして一番的確にわかるのは、事故多発地点というようなことで、事故の多発傾向を早くつかまえるということからそういう個所がわかるわけでございまして、それに対しましては、そういうことがはっきりしますと、逐次局部的な改良を取り入れていきたいということで考えておるわけでございます。
○新井委員 それからもう一つ、死亡事故多発地帯というようなところがございますね。そういうところは、よくここでは危険だ、死亡事故ありとか、いろいろな立て看板が立っておるわけでございますが、二回も三回も起こっているような地域というのは、非常に道路の舗装とかはいいわけですけれども、カーブの状況とかあるいはまたスリップをするようなところとか、いろいろな何かがあって事故が起こっているという個所がわりかたあるわけですね。そういう面についてはもう一度見直して、安全対策上これは道路を直すべきだというようなことについてはいかがお考えになっておりますか。
○浅井政府委員 事故が多発をするということが一番道路の欠陥を見出す、人体で言えば病気の個所がそこでわかるということでございまして、私どもは事故多発地点といいますか、事故多発傾向というものを早くつかまえることが道路を完全な姿で供用する大きな一つの方法だというふうに考えておりまして、御指摘のように、確かに事故多発地点に注目しながら、そういう点がはっきりしましたら、その多発の原因をつきとめて、それに対する対策を講じていく。原因については、いまおっしゃいましたスリップ事故とか路面に欠陥がある場合あるいは線形に欠陥があって見通しが悪い場合、いろいろありますが、そういうものを見つけていち早くそういうものを直していきたいという姿勢でやっていきたいというふうに考えております。
○新井委員 次に、先ほども出ておりましたが、落石等による事故、これについては全力を挙げていまもやっておるという御答弁でございましたが、地震に関係しての落石の事故についてお伺いしたいのでございますが、去る一月の十四日に伊豆半島を襲った伊豆半島近海地震の被害は、静岡県がまとめた二月十三日現在の被害状況は、死者が二十五人、重軽傷者二百五人、家屋全壊八十九棟で九十三世帯、静岡県の試算では三百十一億六千万円、こういうぐあいに出ておるわけでございますけれども、その中で地すべりとか、がけ崩れ、落石などによるものが死者のほとんどでございますが、天城湯ヶ島町の町道を走行中の観光バスに落石、老人四人死亡、国道百三十五号線、東伊豆町奈良本で乗用車が土砂崩れにのまれて五人死亡、国道百三十五号線白田付近で乗用車へ土砂崩れ一人死亡、地方主要道修善寺−下田線、河津町梨本で定期バスへ土砂崩れ、三人死亡ということで、この地震のために土砂崩れがあって通行中の方々がたくさん亡くなったということが出ているわけです。
 そこで、確かに一般的な落石とかそういうことについては力を入れておられるようでございますが、こういう地震が来るだろうと見られるところの落石問題というのはまた別の要因がありまして、どうしてもこれはとめられないものだということもあろうかと思いますけれども、可能な限りそれを防御しておかなければいけない、そういうことについてはどのように研究されておりますか。
○浅井政府委員 土本工学におきまして地質をいかに構造物に読み込むかという問題は非常に重要なポイントでございまして、従来から一般的にはトンネル、橋、いろいろな構造物につきましてやはり土との関係を十分考慮して、その中でも一般的な形での地震に対する想定もいたしてつくっておるわけでございます。
 今回の伊豆地震等の経験から見ましても、たとえば活断層というようなことで地震が頻発するようなところが局所的に――地域的に非常にはっきりしているところでは一般的な構造的な対応だけではなくて、やはり十分地震を考えた地質的な調査をやってそれに対応した構造物をつくるという姿勢を今後とるべきではないかということで、現在、この前の東伊豆地震の被災状況の実態を十分調査して、その結果に基づきましてこれを今後の地震地帯の道路構造物にいかに経験として生かしていくかということで、早速道路公団及び日本道路協会に委員会をつくっていただきまして、そこでそういった問題を十分検討するようなことを現在いたしております。
 また、たとえば修善寺−下田線ですが、あれが活断層地帯ということで非常に大きく壊されたわけでございますが、あれの復旧につきましても、従来で考えますとやはりのり面の一般的な復旧ということで済ます場合が多いわけでございますが、今回の地震の経験にかんがみましても、再びああいう地震が起きた場合に十分構造的に耐え得るということで、災害復旧費だけでなくて改良費も大幅に入れまして、七十億程度の事業をあそこに集中的にやろうというようなことを考えているわけでございます。そういう姿勢でやはり今後もやってまいりたいというふうに考えております。
○新井委員 高速道路は自動車専用の高規格の道路でありますし、交通安全施設は一般道路と比べて非常に整備がされていると思うのですが、最近東名高速道路では走行中フロントガラスが割れる事件が毎月六十件ほど起こっている。ドライバーの申告によると、飛び石が当たった、当たったようだが全体の約二四%、不明が七〇%という答えがあるようでございます。飛び石によって運転者に事故があった場合には、やはり高速で走っているわけですから追突事故等の非常に大きな事故にもつながりかねないと思いますが、こういう問題についてはどのように対処されておりますか。
○浅井政府委員 御指摘のような事故が東名高速道路等でときどき起こるわけでございます。この飛び石による事故の詳細を把握するということは非常に困難な問題ではございますが、御指摘のようにわれわれが報告を受けたものを統計的に整理したもので見ましても、月に六十件程度のものがフロントガラスの破損事故として報告されている。そのうち、はっきり飛び石とわかるものが一割くらいというふうに把握しておるわけでございます。
 こういったフロントガラス破損事故の原因として一番大きいのは、やはり飛び石によるものであるというふうに私ども考えられるわけでございますが、これを防ぐ方法は非常にむずかしいわけでございます。われわれの対応といたしましては、道路管理者として車両の点検整備、これはタイヤが飛んだりあるいは落下物が原因になってフロントガラスを壊すということもあるわけでございますが、その点検整備がまた重要ではないか。そういうものについて運転者にチラシだとか横断幕等で呼びかけるなどの措置を講じておりますが、こういうものを強化するとか、あるいは一番原因になる、いろいろな落下物等が路面にあることが一番悪いわけでございますので、まず路面の清掃をよくやるということがわれわれの対応としては一番効果がある方法ではないか、それから道路パトロールだとか過積載車両の取り締まりの強化等も、やはり間接的に十分効果があるのではないか、そういったきめの細かい対策をいろいろ関係機関とも十分協力しながら講じてまいりたいというふうに考えておるわけでございます。
○新井委員 私も高速道路でよく各所へ行くわけでございますが、いままで余り飛び石があるような状態ではなかったように思うわけです。芝生を植えてあったり、あるいはまた石できちっと囲ってあったりしたのが長年の間にだんだん緩んで、だんだん道路に石が入るようになる。ところが、数少なくてもタイヤのことですから、ぼんぼんはねまして事故になるようなことになったのではないかと思いますけれども、大きな事故につながる可能性がありますので、ひとつよく調査し、鋭意その対策を進めていただきたいと思います。
 それから、昨年の七月に、交通安全対策特別委員会が西日本の方に視察に参ったわけでございますが、そのときに、西部の播磨地区の道路交通の混雑状況を視察をしていただいたわけでございます。そこで、交通渋滞緩和のためには太子バイパスあるいはまた山陽高速自動車道というものを促進すべきである、こういうぐあいにいろいろな委員の方あるいはまた関係省庁の方からおっしゃっていただいたわけでございますが、これらの進捗状況についてはどのようになっておりますか。
○浅井政府委員 御指摘の西播地区の幹線道路でございますが、一般国道二号線につきましては昭和五十年十二月に、姫路バイパス全線を二車線ないし四車線で供用いたしまして、引き続き四車化の事業を進めているところでございます。しかし、バイパスの終点でございます太子町の山田地先以西につきましては、幅員九メートル程度の二車線道路でございまして、その交通量も二万九千台という非常に大きな交通量が流れておるわけでございまして交通渋滞が著しいわけでございます。この交通混雑の解消を図るために太子−竜野バイパス九・三キロの計画があるわけでございます。これにつきましては、一応昭和四十九年度から事業化はされておるわけでございますが、事業実施のための調査をこれまで進めてまいってきたわけでございます。このバイパスの整備は、御指摘のように非常に重要な問題だと思います。今後、五十三年度からは、用地買収に着手する予定にいたしております。地元の御理解と御協力を得ながら、積極的に事業の推進を図りたいというふうに考えております。
 また、山陽自動車道につきましては、昭和四十七年六月に姫路−備前間四十九キロの整備計画が出されております。そのうちの相生−備前間二十五キロにつきましては、現在用地買収中でございまして、この八次の五カ年計画期間内の供用を目途に事業の推進を図っているところでございます。また、東の姫路−相生間二十四キロでございますが、これにつきましては訴訟問題等がありまして事業が円滑に遂行されておりませんが、西播地区幹線道路網において山陽道の占める位置が非常に重要でもございます。そういう認識のもとに今後とも事業の促進を図ってまいりたい一十分日本道路公団を指導してまいりたいと考えておるわけでございます。
○新井委員 余り時間がありませんから、建設大臣にお願いなり、あるいはちょっと質問したいと思うわけでございます。
 今回の交通安全対策特別委員会における建設大臣の所信表明演説におきましてはいろいろの施策を言われておるわけでございますが、中でも歩道の設置であるとか踏切道の立体交差化の事業であるとか自転車駐車場整備事業だとか、いろいろな目標を立ててやっていくということでございます。その中で、交通事故がなぜ起こるかという内容の分析をいろいろしますと、歩行者の安全のためにはどうしても歩道を、極端に言えば完璧なまでにしなければいけないというぐあいに考えるわけでございます。昭和五十五年度末までに約九万七千四百キロのレベルに持っていく。最終的にはどこまで持っていかれるのか、この第八次の五ヵ年計画にもあるわけでございますけれども、この歩道の設置について、ひとつ建設大臣の考えを聞かしていただきたい。
 それから踏切道の立体交差につきましても、現在鋭意進めておる、昭和三十六年十一月の踏切道改良促進法によりまして、現在踏切道数が四万七千七百三十一ヵ所ですかある中で、当然これは立体交差にしていかなければいけないということで進めているわけでございますが、これも現実に各所に行きますと早急にやってほしいというところが多々あるわけでございます。
 それから、自転車の駐車場の整備事業につきましては、三大都市圏で自転車が五百台以上放置されているか、または放置が見込まれる駅周辺等の地区であることということに限定していますが、この問題についても三大都市圏のみならず、たとえて言えば九州の福岡へ行きましても、あるいは北海道の札幌へ行きましても、いろいろのところでそういう自転車の置き場という問題についてはこれからの交通体系として、重点施策としてやらなければいけない問題だろうというぐあいに考えるわけでございます。
 この三点について、大臣のお考えあるいは決意をお伺いいたしまして質問を終わりたいと思います。
○櫻内国務大臣 歩道などにつきまして促進をすべきではないか、こういう御意見につきましては、この五ヵ年計画では、御承知であろうと思いますが、歩道や自転車道について第二次五ヵ年計画の五十一年から五十五年までに五千四億円ほどやろう、それで、五十三年度までで進捗率が五〇%ちょっと、五十三年度の事業費が千二十三億円になっておるわけでございます。今後とも一層の努力をしてまいりたいと思います。
 それから踏切道の改良の推進につきましては鉄道高架事業によるもののほか、百九十ヵ所の踏切の立体交差化、あるいは千三百ヵ所の構造改良を行う予定にしておるわけでございます。
 なお自転車駐車場について三大都市以外についても考慮せよ、こういうことで、私もごもっともだと思うのでありますが、実はいま手元に、今度の第八次道路整備五ヵ年計画の中に三大都市以外がどの程度考慮されておるかちょっと資料がありませんので、これは道路局長からお答えをさせますが、御趣旨の点十分踏まえて今後の交通安全の上に努力をしてまいりたいと思います。
○小林(幸)政府委員 自転車駐車場を三大都市地域以外に拡大する点でございますが、今年度初めて発足した制度でございますので、御意見の点等も踏まえまして今後とも前向きで努力をしてまいりたい、かように考えております。
○新井委員 終わります。
○沖本委員長 次に青山丘君。
○青山委員 私は道路整備についてまず若干御意見を申し上げて、建設大臣の所信表明に対する質問をさせていただきたいと思います。
 わが国の道路は経済的な豊かさを求めていく中で急速に整備されてまいりました。農村地帯を一躍工業地帯に変貌させるほど大きな開発効果をもたらしてきたわけでありますが、しかしこのような急速な道路整備時代というものがいま若干転換期を迎えているのではないかと私は心配をするものです。すなわち、好むと好まざるとにかかわらず、世界的にエネルギー危機の時代を迎えております。したがって、わが国においても低成長時代を迎えて、かつてのような  急速に道路整備時代というものを進めてこられましたが、いまその大きな転換期に差しかかっているのではないか。ちなみに第七次道路整備五ヵ年計画、その達成率は、事業量において六〇%ときわめて低い水準にとどまりました。
 道路の現状は、幹線道路でも自動車が満足にすれ違える道路というのはおよそ半分くらいであります。また幹線道路の三〇%はきわめて著しい交通混雑区間である。あるいは木橋、老朽橋等整備しなければならない橋梁が全国でおよそ四万三千ヵ所ある。さらには、歩道が整備されているのはおよそ半分くらいである等々、残されている問題がまだたくさんあるというふうに受けとめております。
 そこで、建設大臣は所信表明の中で、増大し多様化している交通需要に対処するため「昭和五十三年度を初年度とする第八次道路整備五ヵ年計画を策定し、道路事業の積極的な推進を図っていく」というふうに述べておられますが、今年度はともかく財源の問題があります。さらに道路整備が大幅に立ちおくれてきている現状にかんがみまして、これからの道路整備事業についてどのように取り組んでいかれるのか。第八次道路整備五カ年計画も第七次計画と同様、その達成が危ぶまれるのではないか。大臣の御見解を伺いたいと思います。
○櫻内国務大臣 これからの第八次五ヵ年計画につきましてはすでに御説明申し上げたと思いますが、諸情勢の変化に応じまして、第一に道路交通の安全確保それから生活基盤の整備、生活環境の改善、国土の発展基盤の整備及び維持管理の充実等を重点にして施策を進めていく考えでございます。
 なお、今回の予算が五ヵ年で二十八兆五千億円ということにいたしましたが、これは安定成長への移行を目指している五十年代前期経済計画に基づいてその投資額を決めたものでありまして、道路整備の現状、国民の道路整備に対する強い要請を考えますときに、これは必要最小限度のものだと思います。したがって、これが一〇〇%達成のために最善の努力を払う考えでございますが、この計画を遂行するために必要な財源措置につきましては、閣議了解に基づきまして昭和五十四年度の予算編成時までに政府としての所要の検討を行う、こういうことでございまして、私としては第七次計画の状況のようなことがないように万全を尽くす考えでございます。
○青山委員 ぜひひとつ、その道路整備がおくれてきた面、さらには今後の財源確保の問題で積極的に取り組んでいただきたいと思います。
 最近の世論では、環境対策に対する要請が出てきておりますし、交通安全施設整備がおくれているとか、歩道、自転車道を整備すべきであるという声が多いようであります。このことは従来の道路整備に対する軌道修正といいますか、これまでの進めてこられました政策に対する方向転換と申し上げるべきでしょうか、あるいはこれまでの進め方に疑問があるのか。いま一つは、生活道路を無視してきたとまでは申し上げませんが、生活道路に対する配慮が足らなかった、こういう意味で、これからの道路は量よりも質への転換を迫られているのではないかと思うのであります。建設大臣のその辺の御見解はいかがでしょう。
○櫻内国務大臣 おっしゃるように、量より質ということもきわめて大事だと思いますが、道路が日常生活や経済活動を支える基礎的な交通施設として、また良好な居住環境を形成するあるいは防災等の公共空間としてなど多様な役割りを担っているものでありますので、それぞれの役割りを踏まえての市町村道から一般国道、高速自動車国道に至るまでの道路網を体系的に整備してきたところでございます。今後とも、このような道路の持つ多様な役割りを十分発揮できるように道路整備を行っていきたいと思います。
 地域社会の日常生活基盤としての市町村道から国土構造の骨格としての高速自動車国道に至るまでの、いわゆるネットワークを体系的に進めるということはやはり必要なことだと思います。
 それから、道路の持つ交通機能とあわせて、街区の形成、防災、採光、供給処理施設の収容など、道路の持つ空間機能に留意しつつ、環境の保全に配慮した適正な道路空間を確保しようという方針をとっておりますが、これはまさに御指摘の、今後の道路を生活道路としてどう考えていくかにこたえるものであると思います。
 それから、道路の整備の進捗にあわせて、適切な維持管理、交通管理を行い、安全で快適な道路交通を確保しようというような、今度の第八次道路整備の中におきましては大きく三つの基本方針をもって、御趣旨のようなことを踏まえて進めてまいりたいと思います。
○青山委員 第八次の計画において、現在不足していると思われる道路、どの程度整備するおつもりであるか、お尋ねしたいと思います。
○浅井政府委員 第八次の五ヵ年計画の整備目標でございますが、これは現在、先ほど大臣からもお話がございましたように、五つの施策に分類しまして、それぞれの施策ごとに整備目標を設定して、施策ごとのバランスをとりながら計画的にその達成を図っていくということで組んでおるわけでございますが、その詳細につきましては、現在数字は検討中でございますが、全体規模として二十八兆五千億のうち、地方単独事業を除きますと二十兆三千億になりますが、この二十兆三千億が五ヵ年計画の一応地方単独除きの中身になるわけでございますが、大体の目標で申し上げますと、全体で、高速自動車国道の供用延長につきましては、昭和五十七年度末までに三千五百キロまで供用に持っていきたい、それから都市高速道路については、五十七年度末でおよそ三百八十キロに持っていきたいというふうに考えております。
 それから本四連絡橋につきましては、一ルート三橋の建設を進めまして、延長にいたしまして全体でおよそ三十二キロの整備を一応考えております。
 それから一般道路の整備量といたしましては、一般国道が、改良延長で約四千百キロ、舗装延長が約四千二百キロ、都道府県道が、改良延長で約一万二千キロ、舗装延長で一万五千六百キロ、市町村道は、改良延長で約二万九千九百キロ、舗装延長で八万九千百キロ程度に一応数字的にはなるものというふうに考えております。
○青山委員 道路整備状況について二、三お尋ねしますが、愛知県の東海市に、国道百五十五号線――東海市から大府へ、大府から刈谷、豊田の方へたしか抜けていく道路でありますが、国道百五十五号線。現道が非常に狭隘で交通量が多い。したがって歩行者の歩道のスペースが全く確保されておりません。したがって相当危険な状況の中で歩行者は歩いているわけなんです。そういうような状況で、何とか国道百五十五号線のバイバスを確保したいということで計画は進められております。どのような進捗状況になっておりますか。完成はいつごろになってまいりますか。東海市から大府へ行く区間でありますが、わかっている範囲で御説明いただきたいと思います。
○浅井政府委員 御指摘の百五十五号線の東海市内の現況ですが、御指摘のように人家連檐の上に二ヵ所の踏み切りがございます。名鉄の常滑線それから名鉄の河和線、そういったような踏み切りがあるようなこともありまして、非常に現道は混雑しているわけでございますが、この改良計画としましては、昭和四十八年度からバイパス事業に着手いたしておりまして、その促進に努めてきたものでございます。この計画は東海市分の延長で全体で三・二キロでございますが、全体事業費が二十五億かかる予定になっております。五十三年度は一億五千万ばかりの事業費をかなり伸ばしてつけておりますが、まだ五十四年度以降十九億ぐらいの残が残っておりまして、そういうような状況でございますので、今後五十三年度以降もこの路線の重要性にかんがみまして、整備の促進を図ってまいりたいというふうに考えております。今年度あたりから急に伸ばしておりますが、残事業がまだ若干ありますので、何年度までということはいまの段階ではちょっとはっきり申し上げられません。
○青山委員 残事業が若干というよりも、進んでおるのが若干で残事業がかなりある、こういうふうに言うのが正しいんじゃないかと思うのですが、ぜひひとつ積極的に取り組んで、地域の交通体系の確立のために努力していただきたいと思います。
 さらにもう一つは、愛知県の瀬戸市に瀬戸環状道路というのを、たしかに四十七年建設省の認可をいただいたものだと思っておりますが、これが周辺二十キロ――瀬戸市というのは道路がすべて中央に結びつくといいますか、中央から放射状型の道路になっておりまして、通過交通量も全部中央に入ってこないと周辺地域に行けないというような道路形態の都市であります。したがって、周辺で道路がずっと結ばれて環状道路ができますと、市街地における交通混雑というのはかなり緩和されます。しかもいま一点は、全体の地域の中でわずか五%にも満たない地域に全人口の六割が密集して生活しておるような都市でありますから、しかもそれで中央へ通過交通量まで入ってくるということになってまいりますと、都市計画上といいますか、なかなか問題が多くて基本的に解決しないような都市であります。したがって、この都市において環状道路が機能を発揮してまいりますと、非常に大きな役割りを果たしてまいる。これはお認めいただいておるところで、昨年来予算もつけていただいておるようです。建設促進の方向に動いておりますが、これも完成されるまでになかなか日にちがかかるようです。完璧に完成されるのはともかくとして、環状道路としての機能が発揮されるような時点というのは、いまいつごろだと見ておられるのか、お尋ねしたいと思います。
○浅井政府委員 瀬戸市のような一点集中と申しますか、各幹線道路が市内に集中してきておるような形の都市構造の都市は全国非常に数多いわけでございますが、こういう場合にはやはりバイパスをつくって通過交通をわきに流すというような形の道路整備が急がれておるわけでございます。
 瀬戸市につきましても、バイパスをつなげた形で環状的なバイパス道路といいますかそういう構想がありまして、御指摘のように昭和四十七年に県道として瀬戸環状線ということで路線認定されておるわけでございます。
 全体で二十キロにわたるわけでございますが、瀬戸市のバイパスとして二十キロの計画というのはかなり大きな構想でございまして、これを完成するには現実の予算ベースからいって相当な時間がかかるのではないかというふうに考えます。しかし入ってくる各路線の交通量、車の流れ等を考えますと、この環状ルートのうち特に急ぐ場所というのが比較的はっきりしてまいるわけでございますので、そういう区間を逐次プラィオリティーの高いものから整備していくということになろうと思います。現にこの二十キロの環状道路のうち、整備済みの区間は二区間にわたって約六・八キロでございまして、これもそれなりの効果を発揮しておるわけでございます。その他の区間につきましては現在具体的な事業実施の計画がないわけでございますが、今後沿道周辺の開発状況とかあるいは交通需要を勘案しながら、逐次重要な区間から手をつけていくということで、愛知県において整備計画を立てることといたしておるわけでございます。
○青山委員 環状道路の機能が十分果たしていける時期といってもなかなかむずかしいかもしれません。ひとつ県の方と十分連携をとって地域のために御尽力いただきたいと思います。
 次に質問を進めさせていただきます。
 道路は、道路そのものだけではなく、安全施設も整備されて初めて道路として十分なものになると思うわけですが、こうした意味で第八次道路整備五ヵ年計画と第二次交通安全施設整備五ヵ年計画とはどのように関係づけされているのか、建設省及び警察庁の御見解を求めます。
○浅井政府委員 交通安全施設等整備事業は、建設省、警察庁共管の交通安全施設等整備事業に関する緊急措置法に基づいて実施されておるわけでございまして、建設省分につきましては道路整備五ヵ年計画に組み込まれておるわけでございますが、その一環として事業が行われているわけでございます。したがいまして、昭和五十一年度から始まりました第二次の交通安全施設等整備事業五ヵ年計画は、五十一年から五十二年の二ヵ年間は第七次の道路整備五ヵ年計画に含まれておるわけでございまして、五十三年度から五十五年の三年分につきましては第八次の道路整備五ヵ年計画の一環として行われるという関係になるわけでございます。七次の五ヵ年計画につきましては、先ほど申し上げましたように全体として達成率が金額で八五%程度に終わったわけでございますが、交通安全事業につきましては、第一次計画は一〇〇%を超した達成率になっておりまして、第二次計画につきましても一〇〇%に近いペースの達成率になっております。そういうようなことで、比較的五ヵ年計画の中では重点を置きながら前倒しで整備を進めてまいっているような実態でございます。
○福島説明員 現行の第二次交通安全施設整備事業五ヵ年計画は、昭和五十一年度を初年度といたしまして建設省と共同で実施しているわけでございます。道路局長からも答弁がございましたように、建設省の安全施設整備事業は道路整備事業の一環として行われているわけでございますが、公安委員会所管の方は全く別個でございます。現在警察におきましては、第二次五ヵ年計画といたしまして、五十五年度を最終年度とする計画によりまして安全施設の整備を行っているところでございます。また、第八次道路整備五ヵ年計画が発足するわけでございますが、その中で道路当局側におかれましても交通安全施設の整備を促進されるわけでございますけれども、警察側におきましても新しい道路整備に対応できるように、今後現行五ヵ年計画の中で安全施設の整備というものを効果的に進めてまいりたいというふうに考えているところでございます。
○青山委員 第一次交通安全施設等整備五ヵ年計画の達成率は、事業費で一〇〇%になっておりますが、事業量では、工事単価の高騰などによって全体的にはやや低い率になっていたようであります。第二次計画に着手してすでに三年目を迎えておりますが、今年度においてはどの程度その整備を進めていかれるのか、達成率をどの程度に置かれているのか、そのお考えを聞きまして、質問を終わりたいと思います。
○浅井政府委員 第二次交通安全施設等整備事業五ヵ年計画におきます道路管理者分の特定事業の五十三年度末までの三ヵ年の達成率でございますが、事業費で申し上げますと、歩道、自転車道等の一種事業では五〇・一%になる予定でございます。それから道路標識とか防護さく等の事業でございます二種事業といたしましては五六・九%、全体では五〇・九%ということでございます。
 五ヵ年計画の等比達成で考えた場合、三年目の達成率は大体四八%ということになりますので、等比達成よりは若干速いペースで整備が進められておることになります。
 それから事業量で申し上げますと、いろいろな事業がございますが、たとえば歩道、自転車道等につきましては大体ちょっと低いのです。四五%、四八%と若干下がっております。防護さくにつきましては四四・三%、道路標識については八四・一%ということで、事業の種類によって若干の差がございます。
○福島説明員 公安委員会所管分でございますが、特定事業につきましては昭和五十三年度二百八十七億四千三百万の事業費を見込んでおります。これによりまして第二次五カ年計画の五十三年度までの達成率は事業費ベースで五〇・六%という状況でございます。
 事業量についてでございますけれども、これは各種の種目がございますが、代表的なものについて申し上げますと、たとえば交通管制センターは五〇%、信号機の新設は五八・三%、系統化が四六・三%、道路標識は五三・三%というおおむねの見込みになると考えております。五十四年度以降におきましても引き続き計画の達成に努力をしてまいりたいというふうに存じております。
○青山委員 それでは質問を終わります。
○沖本委員長 次回は、来る十九日水曜日午後一時理事会、一時三十分委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。
    午前十一時三十四分散会