第087回国会 運輸委員会 第12号
昭和五十四年五月二十九日(火曜日)
    午前十時四分開議
 出席委員
   委員長 箕輪  登君
   理事 佐藤 守良君 理事 関谷 勝嗣君
   理事 堀内 光雄君 理事 三塚  博君
   理事 佐野  進君 理事 渡辺 芳男君
   理事 西中  清君 理事 山本悌二郎君
      石井  一君   小此木彦三郎君
      北川 石松君    玉生 孝久君
      浜田 幸一君    古屋  亨君
      増岡 博之君    小川 国彦君
      太田 一夫君    久保 三郎君
      斉藤 正男君    坂本 恭一君
      田畑政一郎君    有島 重武君
      草野  威君    薮仲 義彦君
      小林 政子君    柴田 睦夫君
 出席国務大臣
        運 輸 大 臣 森山 欽司君
 出席政府委員
        内閣法制局第四
        部長      工藤 敦夫君
        運輸省鉄道監督
        局長      山上 孝史君
        運輸省航空局長 松本  操君
 委員外の出席者
        警察庁警備局警
        備課長     依田 智治君
        運輸省航空局飛
        行場部新東京国
        際空港課長   松尾 道彦君
        建設省計画局総
        務課長     台   健君
        消防庁危険物規
        制課長     小池 次雄君
        参  考  人
        (新東京国際空
        港公団総裁)  大塚  茂君
        参  考  人
        (新東京国際空
        港公団理事)  角坂 仁忠君
        参  考  人
        (新東京国際空
        港公団理事)  増村啓一郎君
        運輸委員会調査
        室長      榎本 善臣君
    ―――――――――――――
委員の異動
五月二十九日
 辞任         補欠選任
  久保 三郎君     小川 国彦君
  小林 政子君     柴田 睦夫君
同日
 辞任         補欠選任
  小川 国彦君     久保 三郎君
  柴田 睦夫君     小林 政子君
    ―――――――――――――
五月二十八日
 自動車検査登録書士制度の創設に関する請願
 (神田厚君紹介)(第四五四二号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 参考人出頭要求に関する件
 新東京国際空港公団法の一部を改正する法律案
 (内閣提出第六六号)
     ――――◇―――――
○箕輪委員長 これより会議を開きます。
 新東京国際空港公団法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。
 本案審査中、新東京国際空港公団総裁大塚茂君、理事角坂仁忠君、理事増村啓一郎君、以上三名の方々を参考人として出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○箕輪委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
    ―――――――――――――
○箕輪委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。浜田幸一君。
○浜田委員 今回提案されました公団法改正につきまして質疑をさせていただきます。
 その前に、実は新東京国際空港の建設に当たり、千葉県の要請並びに地元市町村の要請に前向きな姿勢で御努力いただいております運輸大臣初め運輸省役員、空港公団職員の各位に、その努力に対して心からお礼を申し上げておきます。ただ、お礼は申し上げますけれども、まだしていただかなければならないことはたくさんございますので、そのことをも含めて今後の問題処理には十二分に御配慮いただくよう、この機会にあわせて御要請もさせていただきたいと存じます。
 質問に入りますが、まず最初に、公団法の改正の趣旨について大臣より御説明をいただきたいと存じます。
○森山国務大臣 新東京国際空港は、関係各方面の御協力を得まして、御承知のとおり昨年の五月二十日に開港されまして、現在までほぼ順調に運営をされております。
 今回の法改正の趣旨は、新東京国際空港の運営については、公団の行う業務、空港関連事業者の行う業務、この二つありますが、その事業が一体となって進められることが必要であると考えまして、公団がこれらの事業に対して投資をすることによってこれらの事業の適正な遂行を確保して、空港の円滑かつ効率的な運営を確保することを目的といたしておるわけであります。
○浜田委員 ただいまの御答弁に関連して質問させていただきますが、本来でありますれば、国際空港の建設に当たって国が千葉県に要請されて今日まで十数年間の経緯があるわけでありますが、空港建設に協力する千葉県側の姿勢としては、芝山−成田間の鉄道建設というものは、その期待にこたえる要求の一つだったんですね。だとすれば、これは当然、国鉄がこの期待にこたえることが一番妥当な方針ではないか。これは国鉄ということを出さなくても、一般会計支出の中で、あるいは鉄道予算の中でこれらの要請にこたえてくれるのが当然だと私は思っているのですけれども、その点はいかがでしょうか。
○松本(操)政府委員 この鉄道につきましては、地元の芝山町の方から昭和五十一年と五十二年の二回にわたって建設方の強い要望がございました。この鉄道の延長の仕方が、たまたま京成の地下駅が空港内にございますが、それを延長するという形になっていること、それから空港の関連従業員の輸送等につきましてもきわめて有効に使えるのではないかということもございまして、空港の円滑な活用に非常に効果的なものではないかというふうなこともございまして、地元の方々とどういう形でこれを具体化するかということを篤とお話し合いしたわけでございますが、その過程におきまして、第三セクター方式というふうなことで地元の方からも強く御希望があったような経緯もございまして、五十二年十一月に運輸大臣の方から第三セクター方式によってこの鉄道の建設をいたしたいというふうなことをお答えした経緯があるわけでございます。
 先生いまおっしゃいますように、国鉄をして経営に当たらしめるというのも一つの考え方であろうかと存じますけれども、冒頭申し上げましたように、たまさか京成の地下駅から真っすぐ延ばしていくというふうな形でありますこと、あるいはその先が二・七、八キロのところでございまして、国鉄のどこへつながるという将来にわたっての正確な計画も現時点ではまだ立っていないというふうなことも考えますと、当面、私どもの方で地元と御相談いたしました第三セクター方式というふうなものが、この事業の経営主体としては一応適当な形ではないだろうか、このように考えておるわけでございます。県も、開港後さらにこの問題について強い御希望がありまして、その際にも、従前の約束に従って第三セクター方式でというふうなことをおっしゃっておる経緯もございますので、いまのところ、そういうふうな形でこの鉄道の建設運営に当たっていくということを考えている次第でございます。
○浜田委員 いま、はからずも第三セクターによる建設が地元の要望として出てきたので、それを国側は取り入れたにすぎないという御回答でありますが、私は、そうだとすると非常に矛盾を感じざるを得ない。ということは、要求があった場合に、それは国鉄のどこの駅と芝山をつなぐということではなくて、たとえば成田までの間二・七キロを六十億程度のものでやられるとするならば、その程度の全額負担を国がすべきではないかと私は申し上げているのです。それがたまたま京成につながろうと国鉄の駅につながろうと、そのことについては、それは便利さについては一切関係ないわけでありますから、それが六十数億円かかるものであるとすれば、いまあなた方の方で、現在、空港関連の周辺開発費で芝山町には二億五、六千万程度のものを、これは空港関連の予算で援助するということになっており、その中の一部分を負担すればいいということですけれども、私はそうは考えない。問題は、あれだけ町長宅に焼き討ちが行われたり、いろんな反対闘争のあるところを説得するためには、当然、六十億程度のものをやることによってあの周辺の交通が改善されるとすれば、その金をたとえば千葉県の説得費というか協力要請に対する配慮として国が温かい考え方で助成しても間違いではないのではないか。
 むしろわれわれが聞いている段階では、やはりいま国鉄をすぐ持っていくわけにもいかない、京成の延長である、そういうことから第三セクターでやることが一番早く解決する道だからその道を選んだというふうに聞いているのです。ところが、航空局長に御答弁いただくと、それは地元の要請があったからだと言われますけれども、私は、そうだとすると、これはちょっと矛盾が多過ぎるなという考えを持たざるを得ないのです。
 たとえば、その六十億円の金を国が京成の延長に出して運営管理費を京成に払ってやってみたところで、これは仕事がおくれる理由にはなりませんね。
 ですから、そういう点もあわせてもう一回御答弁をいただきたいのですけれども、国がそれを第三セクターにしてやった方がいいと思った理由は、その方が早くできるからということなのか、それだけなのかどうか、それが一つ。
 それから、もう一つこの際聞いておきたいことは、もしこれが二十五年なら二十五年、三十年なら三十年の長期的な運営によってその採算性が確保されるというふうに聞いているのですけれども、長期的な見通しはそうだと言われていますけれども、私は、現在の国鉄のあり方そのもの、京成の内容、そういうものを見ても、黒字になっている鉄道というのは少ないですね、国鉄関係でも。そうだとすれば、黒字になる見通しのあるものを第三セクターに任せて運営をさせて、そして、もし仮に赤字が多く出ました場合には、それは地方団体にその負担をさせなければならないわけですから、してもらうわけですから、そういうしわ寄せは当然出てくるんですね。
 ですから、そういう点について、私は、あくまでもこの公団法に賛成の立場で御質問しているのですけれども、ここできちっとしておかなければいけないのは、たとえばもしそういう第三セクターでやって赤字が出た場合に、長期的な見通しの上に立って黒字である、黒字が出ると言うけれども、赤字であった場合に、地方の財政支出に悪影響を与えないような歯どめを何かお考えいただいているかどうか、この二点をまずお伺いしておきます。
○松本(操)政府委員 第三セクターにした方が仕上がりが早いのかどうかという御質問につきましては、これは必ずしもそういうふうなことではなかろうかと思います。どういうやり方をしたから早いとか遅いとかいうこととはかかわりが余りないのではないか。というのは、御案内のような地形上の制約がございますから、経営主体がどうであるかということとの直接の関係はなかろうかと思います。
 ただ、第三セクターといたしました理由は、地元との御相談の過程で、先ほどもちょっと触れましたけれども、芝山方面から空港の方に通勤をする方あるいは芝山方面から京成の空港駅を通って上野の方へお出かけになる方というのもかなりおるわけです、三、四割になろうかと思いますけれども。そのほかにもまだ空港の中を移動する人、これが整理地区と中央地区との間の移動という点において、この鉄道の果たす役割りは非常に大きいのではないか。ですから、地元といたしましてもいろいろの利便もある、空港自身といたしましてもいろいろな利便がある、そういうこともございまして、必ずしも先生がおっしゃいますように、地元だけの利便のために特にこれを設けようというような考え方よりは、むしろ空港が地元と一体になって成長していきます過程においてこの鉄道の果たす役割りというのが非常に大きいというふうな点にも着目をし、したがって現在のところ、約六十八億の工費というふうに見積もっておりますが、そのうちの二十八億ばかり、つまり地下でトンネルを掘って出てくる部分についてはもう公団が全部背負い込みましょう、そういう形でこれを第三セクターに貸与するという形でやっていただきましょう、残りの四十億のうちの何がしかを第三セクターの資金と借金という形にして、公団ももちろん金を出す、地元も金を出すという形にして、本来のこの鉄道の運用の仕方にふさわしい方法で対応していきたいというふうなことが第三セクターということに落ちついていった経過でございまして、必ずしも地元の要望だけということではございませんで、ちょっと私の説明があるいは舌足らずであったかとも思います。
 それから、長期の見通しにつきましては、大体昭和六十年で一日一万人ないし一万一千人程度の旅客が利用するということを前提にして勘定いたしました場合に、二十五年ないし三十年で大体とんとんになるというふうな考え方をしております。もちろん、いま例示的におっしゃいました国鉄の赤字線その他等の問題との対比でこの鉄道をどうとらえるかという問題もあろうかと存じますけれども、この鉄道につきましては、ともかくも赤字を出さないようにする、長期的な見通しに立ちました場合に、欠損を生じて身動きがとれなくなることがないようにという点については、せっかく地元及び関係事業者も入っての第三セクターでございますので、せいぜい利用するという方向で収支償う時点が一日も早く来るような努力をお互いにしていくということであろうかと思います。
○浜田委員 そこで、次の質問に入らしていただきますが、そういうお考えであるとしますと、当然、国鉄の運賃あるいは京成の運賃、第三セクターの鉄道の運賃、そういうものの運賃だけでとても経営の維持はできないと思いますが、公団法の中で定められる空港関連の諸事業に対して積極的に参加でき得る――今度のこれは公団法の内容でございますが、投資することができるというその範囲について、たとえば鉄道だけでできなければ、関連した何かしらを、財政収入が見通されるようなものに対して努力しなければいけないと思うのですけれども、公団法の改正によって今度は資本が投下でき得る企業とかそういうものの内容をちょっと教えていただけないでしょうか。
○松本(操)政府委員 今度の公団法の改正の中で投資が可能になる事業といたしましては、この法律の中でごらんいただいてわかりますように「公団の委託によりその業務の一部を行う事業」、これが一つでございます。それから「公団の業務と密接に関連する事業で新東京国際空港の円滑かつ効率的な運営に資するもの」、この二つに、政令の定めるところにより運輸大臣の認可を得て投資ができる、こういうようにしようというわけでございますが、まず前段の公団の委託によって業務の一部を行う事業というものの最も典型的な例といたしましては、現在、空港の中に日本空港給油株式会社というのがございます。これなどはハイドラントを使いまして飛行機に対して燃料を補給する、そのハイドラントの施設の保守、点検等の業務をしておるわけでございますが、これは現在でも、公団の委託を受けてそういった業務をしておるわけでございますが、こういったような業務を行います企業に対しては、これによって公団が出資できるようになっていくものと理解をしております。
 それから、いま当面、先生の御質問にございました芝山鉄道のごときものは「業務と密接に関連する事業でこの空港の円滑かつ効率的な運営に資するもの」という法の解釈を適用いたしまして、これに対して出資ができるというふうな考え方を現在とっておるわけでございます。
○浜田委員 私は、この問題をやっておりますと時間がかかりますから、また後刻、個々に意見交換をさせていただきたいと思いますが、ここで、−いままでの問題に対して終止符を打っておきたいのですが、私は、航空局長、いまでもその設けられようとする趣旨はよくわかりますが、本来であるならば、そういうたとえば六十億なら六十億、四十億なら四十億、空港関係のところだけは公団が持ってやりますということでなくて、二・七キロについては、地元の要請があったのですから、あれだけ激しい闘争のある中でやったのですから、このものについては国の予算でやりましょうということが、私は、政治的な決断として正しいのではないかという考え方を捨てるわけにはいかない。しかし、一応公団法の中で第三セクターでやるということになりました以上、この問題について、今後財政的な問題で地方公共団体なりそういうところに迷惑がかからないように、ひとつ十二分な、赤字が出ないような対策をふまえて運営をしていただくようにお願いをいたしておきたいと思います。
 それから、第三の質問で芝山間の経過についてお伺いしようと思いましたが、先ほど説明がなされておりますので、省略させていただきたいと思います。
 そこでもう一つ、これは大臣にお伺いしたいのですけれども、実は運輸省で大臣も御努力をいただいておりますけれども、運輸大臣としての見解を承っておきたいのですが、成田新高速、この名前を御存じでしょうか。
○森山国務大臣 はい、聞いております。
○浜田委員 その内容について御存じであったら、ひとつ大臣からお聞かせをいただきたい。
○森山国務大臣 地図でいろいろな固有名詞がありますから、まず航空局長からお答えいたさせます。
○浜田委員 それでは、その御説明をいただきます前に大臣にお伺いしますが、東京から成田までの新幹線構想は御存じだろうと思いますが、その経過についてはいかがでございましょうか、御案内でございましょうか。
○森山国務大臣 成田新高速鉄道構想は、田村さんのときに出たお話でありますが、五十三年四月以来、日本鉄道建設公団、それから国鉄、東京都、千葉県、帝都高速度交通営団等から成る協議会におきまして、その整備に関するいろいろなことの検討を行っておると聞いております。特に、本年三月末以来、技術的、経済的可能性について早急に結論を得るべく協議、検討を進めている状態であります。
 運輸省としては、関係者の意思を十分聴取して、その間の調整を図って本構想実現の方向で検討を続けたい、まだしかし、全部の相談を終わっておる段階ではない、そういうことでございます。
○浜田委員 これは公団法の内容とは多少違いますけれども、空港建設という大事業を持っております私たちとしては、アクセス問題解決について避けて通れない問題でございますので、あわせて質問することをお許しいただきたいと存じます。
 いま大臣の御答弁を承りますと、どうも新幹線についても余り積極的ではない、あるいはそれにかわるものとしても積極的ではないようなところが見受けられるのですけれども、実際に東京から成田までの鉄道輸送、こういう問題について大臣はどのようにお考えになっておられるのか。たとえばだれだれの構想とかは千葉県側には関係ないんですね。私はいま、はからずも森山大臣にかわっておられますので、田村構想なんということを口に出したらごきげんが悪くなって困ると思いましたので、運輸省当局のという言葉で出しているのですが、一国の大臣もしくは運輸省の代表であるべき者が、千葉県におみやげとしてこういう問題をやりましょう、こう出されたものが、それは言われる方も出される方も結構なことなんですけれども、当初新幹線計画を立ててやろうとしたものが、美濃部都知事の協力が得られなかった、あるいは千葉県側の一部の市町村の同意が得られなかった、そのことで現在、用地買収等が進められているとはいえ、とんざをしている状況で、この鉄道の問題は解決しなければならない状況です。ところが、それが大体だめであろうということで、今度は成田新高速の問題が運輸省から提案された。しかし、それも研究をしておりますということで、これは前向きな御努力をいただいておることについては、われわれも感謝をいたしておりまするが、ここで大臣にお伺いしたいのは、くどくどしくは申し上げませんが、三つお伺いしたいのですが、まず、おやりになる気持ちがあるかどうか、ひとつ答えてください。
○森山国務大臣 前向きに考えてまいりたいと思います。
 ただ、新幹線の問題は、先ほどお話もございましたし、やはり全体としてはっきりしたものに、まあ所管が航空局と鉄監局と両方にまたがっておりまして、私も、事務方にそれを調整するようにということを申しておるところでありますが、そういう過程におきましてもっとはっきりした体制に持ってまいりたい、そういうつもりです。
○浜田委員 実は三点というのは、いま意思についてはお伺いしましたが、めどは、いつごろまでにそういうものをつくられようとしておられるのか。めどという質問はおかしいのですが、着工をする、あるいは完成をさせる、そういう考え方について具体的な考え方があったらお聞かせをいただきたいと思います。
○森山国務大臣 新幹線構想もありますし、これも一応始末はつけなければなりませんから、したがって、成田新高速鉄道構想というのは、この構想実現の方向で検討を続けておると先ほどお答えいたしましたが、現段階はそういうことであります。しかしできるだけ早く、私のことですから余りゆっくりしているのはいやなんでありますが、いままでの経過がいろいろあるようでありまして、現在の段階はそれ以上お答えできませんが、できるだけ早く結論をつけたい、こういうことです。
○浜田委員 あわせて重ねて大臣にお伺いしますが、成田国際空港の二期の問題についてどのようにお考えでしょうか。
○森山国務大臣 成田一期工事ということで当面四千メーターの滑走路、それから付帯する誘導路、エプロン、ターミナル、それで開港したわけでありますが、日本を代表する玄関口国際空港上してまだ完璧なものとは言えない。空港ということになれば、やはり主滑走路、副滑走路、並行滑走路、横風滑走路、空港機能を拡充整備してやらなければならない。しかも一方において、航空需要は増大しておりまして、現在、三十一カ国三十四の航空会社が成田に乗り入れておるわけであります。しかも、それらの会社は、それぞれの国をバックにいたしまして路線の増加を要望しております。そのほかに三十三カ国の国が、そのうちどこまで本気かどうかは別にいたしまして、相当数のものは新たに路線を開くということをわが国に対して要望しておるというような状況でございまして、これらの増大する航空需要を考えますと、一つには、航空燃料の問題がございますから――後ほど話題になることと思いますが、燃料輸送はいま貨車輸送をしておる、やはり本格的パイプラインを一日も早くつくって、燃料需要に心配のないようにしなければならぬということとともに、この空港機能の拡充整備ということが必要であると考えておるわけであります。
○浜田委員 実は、いま新高速から急に第二期工事に質問を移りがえさせていただいた理由は、第二期は運輸省当局が運輸大臣を初め絶対に必要だ、これをやらなければならない、このことも千葉県側としては知事を初め実は最善の努力を払っている、払おうとしている、しかし、それを完成させるためには、私の方は条件とは申し上げませんけれども、当然国は国として交通問題に対する処し方というものを明確にしていただかなければならない。
    〔委員長退席、佐藤(守)委員長代理着席〕
たとえば、新幹線もいつになったらできるという目安もない、あるいは新高速についてもめどが立たない、そういうままに第二期だけを国際的な空港としてつくらなければならないということになりますと、ここはわれわれ、それはやってもらわなければ反対だというのではなく、当然、空港の機能をきちっと確保するためには、これらの鉄道の整備というものは絶対に必要だと私は思う。ですから、二期工事をたとえばあなた方の計画どおりにやろうとするならば、千葉県側の協力も求めなければなりませんでしょうし、住民の同意も求めなければならない。利用拡大の面から考えてみても、新幹線もしくはそれにかわる成田新高速という問題は、一日も早く解決をしていただかなければならない問題だと考えるわけであります。
 ですから、ここではひとつ、具体的な問題について私は鉄監局長にお伺いしておきたいのですが、新高速の内容は、営団八号線から、これは私、聞いたことですからはっきりわからないのだけれども、京成の押上、高砂、千葉ニューを通って成田新空港、こういう形の路線が考えられているそうですが、いまいろいろな形をあなた方が中心になって御協議をいただいているそうですが、路線はそういう形で御検討されているのですか。
○森山国務大臣 鉄監局長がお答えする前に、第二期工事の問題はやらなければならぬことだと考えております。また、そういうふうに考えておればこそ、いままで空港の発展というものは周辺地区、地域社会と一体になって調和のある発展を遂げなければならない、住宅の防音工事あるいは農業振興対策とかそういうことと並んで、いままでいろいろお約束してきたことを実現するために、芝山との鉄道問題については、現行法律ではいままでの約束の線で手をつけることはむずかしいわけでありますから、今国会非常に遅まきながらこの法案を提出して、従来、地元と御相談をしてきた事項につきましては、これを着実に実行したいということでこの法案を提出したわけでございますから、先ほど成田新高速鉄道構想、新幹線の問題とかそういう問題がいろいろあるではないかということでございますが、着実にこれを一つ一つできるだけ速やかに片づけていかなければならない、そういう方向で進んでおるわけです。この法律の提案そのものが、やはりそのお約束を実現するという方向でやっておるわけでございますから、どうぞ御了解願います。あとは鉄監局長から……。
○山上政府委員 先生御指摘の成田新高速鉄道のルートの考え方につきましては、当初から先生いまおっしゃったような一応ルートを予定しておるわけでございますが、この中で成田空港と松虫間、これにつきましては、先ほど御指摘ありました新幹線、これが仮に困難であるという結論が出た場合にはこのルートを使う、これは間違いないと思います。それから松虫−小室間、これにつきましては、いま宅地開発公団が免許をとりまして、一部すでに建設中でございますので、このルートが利用できると思います。それから小室−北初富間、これにつきましては、すでに北総開発鉄道が去る三月九日に開業しております。それから北初富−高砂間、これにつきましては、北総開発鉄道が本年度一部着工の予定になっております。
 ただ、さっき大臣からもお答え申し上げましたが、この関係の九者で、協議会で技術的な問題あるいは財政的な問題を具体的にいろいろな角度から検討しておりますが、その中でも、高砂−押上間、この間につきましては、地下鉄の八号線ルートをそのまま使うのがいいのか、あるいは別に並行する別線が要るのか、そこら辺のことを現在協議会で詰めつつあるわけでございます。それから八号線を、いずれにいたしましても一部使いまして、越中島から東京駅の間、これは新幹線が困難であるということになりましたら、新幹線ルートを使うということになるかと思います。そこら辺のことを現在、協議会でもって技術的に詰めつつあるわけでございます。
○浜田委員 鉄監局長に重ねてお伺いしますが、協議をしておられまして、可能性、見通しですね、まあ前向きでやっておられるという大臣の御答弁なんですが、あなたが事務的にやっておられて、見通しはどうですか。千葉県側としては、実際に知事を初め四百五十万人の県民の要求というのは、これに対する期待が非常に大きい。実際に国際空港ができた、そして第二期工事も完成した、その上でも、いまの鉄道のままではこれはどうにもならないという不安もあるわけですね。ですから、めどをつけてもらわないと困るのですが、いま何年何月ということでなくても結構なんですが、やっておられて、その見通しはどうでしょうか、専門家として。お伺いしておきます。
○山上政府委員 成田空港と都心を結ぶ良質なアクセス鉄道輸送力が必要であるということについては、これはだれが考えても認められることだと思います。ただ、その具体的な候補といたしまして、新幹線がいいのか、また、それができるのか、あるいはこの成田新鉄道構想というものが、いろいろな面から検討いたしまして、良質のアクセス鉄道輸送力として一体合格するかどうかということでございまして、この良質なアクセス鉄道輸送力として合格するかどうかといういわば審査をしているわけでございますが、この視点といいますか、検討の問題点といたしましては、まずやはり技術的な問題が一つあります。それからもう一つは、何と言いましても概算七千数百億かかる構想でございますので、経済的な問題、このめどをつける必要があります。
 そういうことで、現在、協議会で実は三つの部会を設けまして、おのおの先ほど申し上げました九者のうちの専門家に出ていただきまして検討をしていただいております。
 実は、正直言いまして、まだ、そのめどがどうなるかということにつきまして、ここで申し上げるところまで詰まっておりません。詰まっておりませんが、大臣もお答え申し上げたとおり、何とか前向きな結論を得たいと思っております。さらに、それも早期に着手する必要があるとすれば、来年度の概算要求にできれば間に合わせるように結論を得たい、こう考えております。
○浜田委員 私は、いまここですべてのものを明らかにしていただかなくても結構でございますが、より前向きに検討していただいて、一日も早く完成していただくよう、この際、特に御要望申し上げておきたいと存じます。
 この問題は、やはり県が要求するからつくるということではなくて、国際空港を世界的に見て恥ずかしくない空港として、利用者に迷惑をかけないために国がどうすべきかという観点でお考えいただかないと解決のつかない問題だろうと思いますので、その点もあわせて御要求を申し上げておきます。
 そこで、そういう問題を、千葉県がどうの国がどうのということではなくて、今度は空港公団の総裁に御質問するのですけれども、どうでしょうか、そういう全体の第二期工事や新幹線や成田新高速やあらゆる問題をきちっと、千葉県側の要求として出すのじゃなくて、空港公団対国の協議機関としてスムーズに話をしていただくために、千葉県側からもう一人空港公団の理事をおとりいただくわけにはいかないでしょうか、お答えをいただきます。
○大塚参考人 御趣旨は私もよくわかるのでございますが、公団法で理事の定数が六人ということに決まっておりまして、それぞれ全部満員になっておりまして、その余裕がいまのところないというのが残念でございます。
○浜田委員 この問題は、委員各位はよく御理解の上で笑っておられると思いますけれども、私は、やはり千葉県側としては大変な問題だと思う。たとえば空港公団に各省庁から理事を送る、それもわかります、わかりますけれども、実際に予算投下額六千五百億なり七千億なり投下して国際空港をつくって、その空港で闘争が十二年間も十三年間も、これからも行われようとするのは千葉県なんですね。たとえば当初は、佐藤内閣のときには一兆円かかってもいいから空港をつくりたいという要請が千葉県側にあって、実際の投下額はまだ六千五百億か七千億であるとすれば、あと三千億程度のものは一般会計から投下してもらったっていいのではないかというのが私の持論です。これは千葉県の持論じゃない、私の持論です。そういう中からいけば、それだけのものを合理的に金を使ってもらうと仮にすれば、千葉県側の要求だけを満たすのじゃなくて、千葉県側も責任を果たしますけれども、そういうものをつくっていただく、合理的なものをつくっていただくとすれば、当然その中に、四百五十万県民の、闘争が行われている地域の代表が、国から天下りで送られる人間よりもほかに一人でも二人でも入れられることは常識ではないでしょうか。これは運輸大臣が任命するとか政府が枠を決めてあるから入れられないという問題ではなくて、実際にすばらしい空港をつくろうとする地域の、地元のその要求にこたえるためにも、代表役員を一人でも多くすることが常識的だと私は思うのですけれども、その点はいかがでしょうか。これは大臣にお伺いします。
○森山国務大臣 まず第一番に、この問題について三月に省内で早くめどをつけるようにということを指示しております。この段階でまだいまの程度の御答弁しかできないことはまことに遺憾でありますから、できるだけ速やかに結論を出します。
 それから、公団の役員ということですけれども、千葉から一人入っておりますし、やはり役員の数をふやしたから片がつくというようなものでもないのではないかというふうに私は考えますが、天下の浜幸さんが、千葉県の浜幸さんという意味じゃなくて、お話しになっていることだと承りまして、そういう御意見があることを念頭に置いて、この公団の運営をよく見てまいりたい、こう思います。
○浜田委員 この問題は大臣から御検討いただくということですから、念のために申し上げておきますが、実は空港公団が一番困難だったころ、だれを副総裁にしたかと言うと山本さんという人を千葉県側が副総裁にした。困難の度合いが薄まってくると首にして平の理事にした。けしからぬ話だと私は思う。あの当時、自民党から、あるいは千葉県側から山本さんという協力体制をつくらなければ空港はできなかったでしょう。だとすれば、でき上がった今日、運営に入った場合に当然、これは私、日本の政治家として言うのですが、苦労したときにそういうものを置いていたのであったら、でき上がって苦労しなくてもいいときにも、そういうものを与えていいのではないかという私の常識論でございます。
 あとは大臣の御見解にお任せをいたしますが、私は、千葉県の代表として物を言っているとか日本の政治家として物を言っているとかは別として、むしろこの際私は、セクト的に千葉県から選ばれている千葉県の国会議員として、余りにも身勝手な国の政策、人事について不満の意を表明しておかなければならないと思います。できるだけ不満をなくするために一日も早く御決断をいただければ幸いだと思います。
 それでは、最後の質問に入らせていただきます。
 いま空港公団の総裁、地元から十数年間にわたって陳情をされた、たとえば騒音対策を初めとして農業の問題あらゆる問題がございますが、そういう問題に対して陳情要求案件で解決のできていない問題は何件ぐらいありますか。お答えいただきます。
○大塚参考人 大きな問題として残っておりますのは、先ほど来出ております鉄道延伸の問題、それから博物館の問題でございます。その他の問題では若干ございますが、解決した部分が大部分でございます。
○浜田委員 そうすると、これは総裁にお伺いしたいのですが、私が聞いたところでは、博物館の問題は大分前進していると聞いておりますが、そのとおりですか。それはまだ全然目安がありませんか。
○松本(操)政府委員 芝山の航空記念館と一般に呼ばれておりますが、この問題につきましては、すでに昨年のわりあい早い時期から地元の方に入っていただきまして委員会をつくりました。芝山の町長、当時の議長さんあたりを含めて世界の博物館、航空博物館なども見てきていただきまして、それについてのレポートもようやくまとまったころでございます。さらに、芝山町のどこら辺のところに置けばいいのかという点について、実は芝山町として御議論があるようでございます。南の方か北の方かという議論がございます。これは将来のつけかえ道路のぐあいとかそういったようなものを念頭に置いていかなければならないかと思いますので、この二つの議論、二つながらに両方それぞれの理屈がございますので、現事点ではいまいずれとも決めかねておるわけでございますが、私どもとしましては、なるべく北の方、空港に近い方、騒音地域として余りほかのものには使えないというふうなところを活用するというのがよろしいのではないかというふうなことでいろいろお話し合い、ついせんだっても、これに関する委員会を開いた次第でございます。ことしできれば、そういったような場所の問題も固めまして基本設計程度のところまでは入れるようにしたい、このように考えております。
○浜田委員 最後に残った問題として、先ほどの鉄道問題に入るわけでありますが、これは当然、公団法の中で質問をしたわけですから、たとえばいま言われた新高速、そういうものを第三セクターでやられることが早いとした場合に、空港公団はこの問題に対して出資ができるのですか、どうですか、ちょっと聞かせてください。答弁は簡単にひとつお願いします。
○松本(操)政府委員 この新高速鉄道自身は、延長が恐らく六十キロ程度の非常に長いものになります。したがいまして、もちろん、これが公団のアクセス用として使われるというふうなこともあり得るわけでございますが、さらに北総台地に展開しております多くの団地の通勤輸送にもきわめて有効適切に使われるということであろうかと思います。したがいまして、第三セクターになるかならないかについては、鉄道監督局の方において議論をもっぱら詰めておるわけでございますが、これに対して公団として何がしかの寄与をするということは可能であるというふうに考えております。
○浜田委員 時間が参りましたので、最後に御算請だけを申し上げます。
 先ほど申し上げましたように、これは大臣に特にお願いでございますが、私は、当初から空港小団法の改正によってこういうものはつくるべき下はなくて、当然、国家の一般会計の支出の中で、地元の要求にこたえるような形で処理をすべきであるという主張を実は重ねてきてまいったところでございますが、もしこのことを公団法の改正によって行う、第三セクターで行うということになりました場合に、地方自治団体に悪影響が出ないような、財政的な負担がかかるようなことがもしたとえばあった場合には、どうか国家がその責任をおとりいただくような御配慮をいただきたいということが第一点のお願いであります。
 第二点目のお願いは、先ほどから申し上げておりますが、どうか森山構想で結構でございます、私は、人の言われたことを踏襲していただかなくて結構でございますので、実力のある、実行力のある森山大臣の手によって、千葉県民の期待する新交通体系をできるだけ一日も早くおつくりいただくよう御要請を申し上げ、その決意を承りまして私の質問を終わらせていただきたいと存じます。大臣、決意のほどをひとつ再度お願いします。
○森山国務大臣 御承知のとおり、長年にわたっていろいろな経過で今日の事態に至った問題でございますから、私、大臣着任後に、すでに二カ月ほど前にこの問題を処理すべく指示はいたしましたが、先ほど申し上げましたような答弁の段階でございますが、御発言の趣旨について十分留意いたしまして、今後の運営を考えてまいりたいと思います。
○浜田委員 どうも委員長ありがとうございました。
○佐藤(守)委員長代理 浜田幸一君の質疑は終了いたしました。
 佐野進君。
○佐野(進)委員 私は、いま上程をされております新東京国際空港公団法の一部を改正する法律案について質問をしてみたいと思います。
 まず第一にお聞きいたしたいことは、この法案は、提案説明ないし法律案要綱についてこの表現されておる部分を見まするとき、一体何をやろうとするのかということについてはほとんどその内容が明らかではございません。しかし、その提案する背景を分析いたしますると、その及ぼす影響はきわめて大きく、しかも新しい事態に対応するという意味合いにおいて、新方式を公団が行おうとする、しかも、それが関係地方団体、さらにまた金融機関あるいは航空事業を営む者等々の共同出資に基づく事業ということになるわけでございまするから、その与える影響ないしそのことによって生ずるであろう将来の危惧を考えますとき、本法案をただ表現されておる文字において簡単に了承する、あるいはまたその内容をそのまま受けとめる、こういうわけにはいかないのであります。したがって、その意味を含めて質問をしてみたいと思います。
 そこで私は、いま申し上げました言葉の意味をいま少しく拡大して申し上げますならば、新東京国際空港が建設され、そして開港いたしましてから、しかも、その開港という事態は、きわめて社会の耳目を集め、かつまた、その及ばす影響というものはどうなるかという大いなる危惧のもとに発足いたした空港であります。したがって、その空港を発足させるまでの間には、新法律をつくったとかあるいはその他幾多の疑念を残しながらその開港にこぎつけていったわけでありまして、昨年のいまごろ前運輸大臣はまさに心血を注ぐ苦労をし続けておられたことを考えるとき、今日の事態が現運輸大臣下においてきわめて大きく変化しておることを、私どもは、この事態の進展というものを率直に認めながら、国民各位に与えた影響、そしてまた、それに当たったわれわれ運輸委員会として今日の事態をどう受けとめていくべきか、そしてさらに、この事態をどう将来の発展に役立たせていくかということについては、常にその時点その時点にまじめに真剣に判断していかなければならぬ問題だと思うのであります。時たまたま、この法案がそういうときに提案されたわけでございまするから、私は、本法案の内容に入ります前に、それらの諸問題について若干の質疑をしてみたいと思うわけであります。
 そこで私は、そういう意味におけるところの質問の順序をつくりまして、皆様方いわゆる関係者の方々とも協議をしてまいったわけでありまするけれども、いま浜田委員の質問にもありますような問題等の関連もございますので、質問の順序を若干変更して、第二番目の質問から入ってまいりたいと思います。
 いわゆる成田国際空港が発足して一年余を経たわけでありますが、この間におけるところの毀誉褒財というかその実績というか、そういうものにはいろいろな見方がございます。私どもは、この見方の中で、まあ比較的よくいっているわいという見方の前提に立つわけでございまするが、その陰には、そう言葉だけで言いあらわすことのできない幾多の欠陥が指摘される面もあるわけであります。
 そこで私は、まず大臣にお尋ねをしてみたいと思うのでありますが、この成田国際空港が一年間の実績の中で国際的な評価をどのように得ておられるか、いわゆる成田国際空港というのは、世界各国の主要都市におけるところの国際空港の中においても非常にいい空港であるわいということに見られておるのか、いやあれは欠陥があって困るわいと言われるように見られておるのか、特にIATA関係のそれぞれの主要なる国における国際空港と比較してどのように評価を受けておると御判断になっておられるか、この際、大臣の原則的な見解を示していただきたい。
○森山国務大臣 私が聞いておるところでは、飛んでくる個々の飛行機で、まず格別の苦情がない、こういうふうに聞いております。
○佐野(進)委員 まあ大臣がそう聞いておるということだから、余り御勉強なさっておられないのじゃないかという気もするわけですから、余りここで強く、それ違うぞとやっておると時間がなくなりますが、いま少しく、各国の情勢等、主要国におけるところの成田国際空港に対する注文等をひとつ御研究の上、次期に改めて御答弁をいただきたいと思いますので、ひとつあれしていただきたいと思います。
 私は、成田空港がまあまあそういう評価を受けておるということは、いわゆる現状態の中において恐らくあり得ない実態である、具体的な例を、資料もございますから申し上げてみたいと思いますが、しかし、そういう評価を受けていながらも、まあ大過なくやってきたわいという努力については、先ほど申し上げたとおり評価をするにやぶさかでないわけであります。私は、そういうことを前提にして質問をしてみたいと思いますから、あえて聞いたわけであります。
 そこで、空港公団総裁にお尋ねをしたいのでありまするが、空港を発足させて一年、空港の持つ、この空港運営に関して発生した赤字は膨大なものがあると言われております。百数十億に上る赤字を抱えながら、その運営の基本はまあまあとは言いながら、それは前提が悪かったからまあまあであって、現実に、世界各国の主要国際空港に比較いたしますならば、いまなお幾多の欠陥があるわけであります。そして、その欠陥を持つ中で百数十億の赤字を抱えておる、さらにまた、この法案提案によって多くの赤字を発生させなければならないという事態、その中で、あなたは、先ほどのお話にもございましたとおり、あえてこの方式に基づくところの空港公団の出資を加える形の中で赤字をふやそうとすることについていささかの心の痛みをお感じになることがないのかどうか、赤字は、当然発生しなければならない要件の中で目下発生したのであり、将来の赤字も、この国際空港を維持し発展するためには当然相当大きな赤字を見なければならないし、それは当然、政府が責任を負ってもらわなければならぬのだという御判断に立ってこの法案を――これはまあ政府が提案したので、あなたじゃないですが、運営はあなたの方で当たるわけでございまするから、心の痛みをお感じになっておられる点があるのかないのか、全然感じませんというならそれで結構ですが、お答えをいただきたい。
○大塚参考人 この鉄道は、先ほど来お話がございますように地元の非常な要望でございます。それと同時に、空港自体の運営のためにも必要なものでございます。そういうふうな観点からいたしまして、公団は地元と一緒になって、ともに栄えていかなければいかぬという根本的な考え方、それから、この鉄道が空港従事者の通勤あるいは空港内の中央部と整備部との……(佐野(進)委員「そんなことは後で聞くのです、ぼくの質問の真意を取り違えないでください」と呼ぶ)そういう利便に寄与する、こういうふうな点を考えますと、公団としてこの鉄道に若干の負担を、出資等をするということは、これはまあ当然と言えば当然、やむを得ないと言えばやむを得ないことであるというふうに考えております。
○佐野(進)委員 総裁、大臣は、わからなくたって適当に短く答弁して終わるわけだから、あなたはわからないならわからないで結構です。ただ、質問の趣旨を履き違えて、まあ意識的に履き違えて答弁するならそれでいいけれども、わからないならわからないでいいんですよ。私が聞いておるのは、国際的な評価を受ける成田新国際空港を建設し運営している、その中で発生した赤字は大変膨大じゃないか、その上にさらに赤字が出ることについて、その赤字に上乗せするような状態の中でつくるということについて、細かなことは後で聞くのですが、原則的にあなたはどう感じておられるかということを聞いておるのです。いま原則を聞いているのです。内容に入るのはこれからです。
○大塚参考人 公団総裁といたしましては、赤字はなるべく出したくない、また出ても小さくしたい、しかし、公共的な空港として赤字が出てもやらねばならぬことはやらねばならぬ、こういうふうに考えております。
○佐野(進)委員 大変勇敢なる御見解で、これは国鉄総裁とは大変違った意味において、森山運輸大臣も国鉄総裁だけいじめないで、空港総裁と同じような取り扱いをひとつやっていただくこともこの際必要じゃないかなと、いまの総裁の言を聞いて私は感じました。
 それはそれといたしまして、これは後で具体的な内容の質問に入りますが、いま原則的なことだけを聞いたわけで、国家的な要望があるならば、空港を維持する必要があるならば、赤字は幾ら出ても構わないのだ、それはやむを得ない国家的な事業だということでございますから、そういうことを前提としてこれからも質問を続けてまいりますから、大臣もそういう意味でお答えをひとついただきたいと思います。
 そこで、技術的な問題に入る前に、もう一つ原則的な問題でお聞きしたいのですが、要するに国際空港として成田の持つ意味合いにつきましては、この建設の過程の中で大変多くの議論がございました。その中で安全の問題、これは非常に大きな問題でございました。
 そこで、発足して一年間非常にいろいろの制約の中で、発着数その他制約をいたしておるわけでございますが、しかしこの間、私どもたびたび新聞報道等を通じて得る知識によれば、いわゆるニアミス等きわめて危険な状態が続く、あるいは他の空域との関係の中におけるところの錯綜した状態の中で危険な状況が発生したということを聞いておるわけでありますが、航空局長、そのような実例はどのように把握をしておられるか、この際簡単でいいですから聞かせていただきたい。
○松本(操)政府委員 成田空港周辺の空域におきまして、航空法に定められておりますニアミスレポートというものが出されたのは一件しかございません。これはことしの四月三十日に、着陸姿勢に入っておりましたジャンボ機の前方をモーターグライダーが飛んでおったというレポートがあったわけでございますが、なお調査中でございます。しかし、一応のチェックでは、別にぶつかるおそれがあったということではなかったというふうに考えております。
 その他、いま先生がおっしゃいました新聞報道としてございましたのは、開港直後から二、三カ月の間であったかと思いますけれども、成田空域と羽田空域の重なっている部分で、成田空域の天井をぶち抜いて羽田の空域に侵入したと申しますか、三回ぐらいあったように記憶しておりますが、これにつきましては、いずれもその近辺に別の航空機がいたとかいうことではございませんで、約束事が守られなかったということでございます。しかし、現象的にはそうでございましたが、約束事が守られなかったという点には私ども非常に強い注目をいたしまして、それの運営方法については、現地の方について本省も交えて検討した結果、現時点におきましては改善措置を講じてございます。そういった問題は今後起こらないというふうに考えております。
○佐野(進)委員 この問題は、成田がいわゆる内陸空港として持つ、しかも百里基地あるいは羽田その他の関係の中で、きわめて重要視された課題でありまするし、一瞬の過ちが結果的には数百の命を奪っていくわけでありますから、いまの航空局長の答弁を私は是認するといたしましても、慎重なる配慮が必要ではないかということを、これからの状態等も考えまして強く感ずるわけであります。
 特に私は、この際大臣の見解を聞いておきたいのでありますが、数日前にシカゴ空港においてダグラスDC10が墜落をいたしたという事故があり、全員一瞬の間に、離陸後数分の間で死亡したという痛ましい事故の報道がなされておるわけであります。私も、シカゴ空港の現状を知っておるわけでございますが、広大な飛行場であり、かつ周辺が恵まれた状態にあるシカゴ空港において起きた惨事を、わが成田の上空においてもし再現されたとするならば、その及ぼす被害の度合いは比較にならないほど大きなものがあるわけでありまして、しかも、そのことによって周辺あるいは国民に与える影響というものはきわめて大きい、こう判断するわけであります。そういうふうな判断をするほど航空関係者は強いショックを受け、かつまた、それに携わる皆さん方としても、大臣以下航空局の首脳部としても相当強い衝撃を受けられておると思うわけであります。
 そういう状況の中で、御承知のとおり、アメリカにおいてはダグラス社が、このDC10につきましては、国内はもちろん各国にある飛行機を一時停止せしめて、これの再検討をするということが報道されておるにもかかわらず、わが国の日本航空当局は、あるいはまた関係当局は、それに対して、このことは他国のことであってわが国はそのような再点検を一時飛行を中止してやるがごときことは必要ではない、こういうような判断を示されておるということを聞くとき、わが国がそのような問題に対してきわめて冷淡であるという措置がこの状況の中にあってしかるべきかどうか、私どもとしては、きわめて大きな危惧を持たざるを得ないわけでございます。
 これは私、新聞ないしテレビの報道をもってそのことを聞いたわけでありますが、大臣は、このような事態に対してどのような決意を持って対処されておるか、あるいはそのような航空関係当局の姿勢に対してどのように判断をしておられるか、常に勇断をもって果敢なる発言をすることをもって聞こえておる森山大臣が、この際、航空安全の立場から、国民の命を守る立場から、利用者の安全を図る立場からどう判断されておるのか、その見解をひとつこの際お示しをいただきたい。
    〔佐藤(守)委員長代理退席、委員長着席〕
○森山国務大臣 五月二十五日シカゴ空港で発生いたしましたDC10の事故でございますが、私は、これは一成田の問題ではない、わが国の国内航空におきましても、全般の問題として、すなわちDC10だけではなくて、他の航空機についてもこの際安全を確保する必要があると考えましたので、きのう日本航空、全日空、東亜国内航空の社長を大臣室に招致いたしまして、この際、安全の再検討を強く要請いたしました。それぞれ各社において最善の措置を講ずることを約束をして散会したわけでありますが、DC10につきましては、日本航空だけがこの大型機を使っておるわけでございます。
 このDC10の飛行機の再検討ということでありますが、きょう米国連邦航空局から、耐空性改善通報というものが参りまして、五月二十九日十六時までに発動機支持構造部の点検をやってもらいたいという連絡がございまして、日本航空は同社所有のDC10型九機のうち、二十八日夜三機の点検を完了、異常のないことを確認し、なお残りの六機につきましても本日中に点検を完了することになっております。シカゴの航空機事故につきましては、私どもの立場からは万遺憾のない措置を講じつつあるところでございます。
 しかし、いずれにいたしましても、ああいう事故が起きないようにしなければならないわけでございますので、最善の努力を尽くす所存でございます。
○佐野(進)委員 本問題については、その持つ重要性にかんがみ、本委員会としても重大な関心を持たざるを得ません。したがって、委員長におかれては、本問題の真相究明その他安全のために適切なる処置をとられるよう、委員長に要望をしておきたいと思うのでありますが、委員長の見解をひとつ聞いておきたいと思います。
○箕輪委員長 佐野委員のお話はもっともであります。私といたしましても、関係者と相諮りまして、委員会として要望申し上げ、万全を期してまいりたいと考えております。
○佐野(進)委員 そこでもう一つ、安全問題について質問してみたいと思うのであります。
 御承知のとおり、わが国はコンコルドの空港乗り入れについては了承しないという立場を今日とってきておるわけであります。これはもちろん、航空施設の問題、飛行場の受け入れ体制の問題等等があろうと思うのでありますが、今回のいわゆる東京サミットにおけるところのフランスの代表団の来日に対しては、これを受け入れるということに相なったやに仄聞をいたしておるわけです。あるいは受け入れないということも言われておるということも聞いておるわけでありますか、コンコルドをわが国の空港が受け入れる受け入れないという問題、それらについてここで基本的議論をしていると大変時間が長くかかりますから、私は差し控えたいと思うのでありますが、成田空港でなくこれが羽田空港で受け入れる、こういうようなことも聞いておるわけですが、そうすると、成田国際空港はコンコルド受け入れに対する体制が整っておらないという、そういう条件の中で羽田ということに決めたのか、あるいは羽田自体もいまは国内線専用でございますから、その施設がそれを受け入れるにふさわしい状態でないということは当然でございますにもかかわらず、これを受け入れたということの理由はどうなのか、そして将来とも、このコンコルドの受け入れ等についてはどう判断されておるのか、これは航空局長からひとつ御答弁をいただいておきたい。
○松本(操)政府委員 コンコルドの受け入れにつきましては、成田に限らず、原則としてこの航空機の持っております騒音特性から、現時点において直ちにこのコンコルドが定期便の機材として就航するということについてわが国は賛成の立場をとっておりません。ただ今回、ジスカールデスタン氏がコンコルドで飛来するというのは、サミットのためにやってくるわけでございますし、きわめてまれなケースでございます。たとえばカーター大統領は707のエアフォース1で来る、サッチャー氏は何とかで来る、それぞれ専用機で来るわけでございます。これもまた一般原則といたしまして、専用機で飛来する国公賓については羽田で受け入れるということが、外務省その他とのお話し合いで一応決まっておるわけでございますので、そういったような特殊事情にかんがみまして、コンコルドによるジスカールデスタン大統領の羽田飛来についてわが方が断るわけにはまいらないのではないか、こういう判断をしておるわけでございます。施設的には、成田空港といえども四千メートルの滑走路を有し、ILSその他の保安施設を持っておるわけでございますので、入ってこられないということではございません。ただ、成田空港については従来の経緯もございますし、こういった今回のケースにつきましては、原則として羽田において受け入れるという形を特例として考えておる、こういう次第でございます。
○佐野(進)委員 いずれにしても安全度、騒音度等々そういうような問題について、もしそれらの条件が適応する可能性があるならば、わが国も成田空港においてコンコルドの受け入れをすることは、条件の整い次第やるべきだという判断なのか、将来とも、条件が整ってもコンコルド受け入れば、わが国の航空実情の中においてはむずかしいという判断に立って便宜的にそれを受け入れておるのか、この点、大臣に聞いた方がいいのか航空局長がいいのか、どちらでも結構ですから、ひとつ……。
○松本(操)政府委員 コンコルドの問題は、その飛行機の特性が云々ということではございませんで、むしろその航空機の発します騒音が現在の707、DC8よりもやや高いという点に実は大きな問題がございます。たとえば超音速で飛ぶといったような問題につきましては、わが国の周辺空域においてそのような飛び方をすることはあり得ないわけでございます。また認める気も全くございません。したがって、騒音の問題について解決のめどがつくのであるならば、これは特にコンコルドを排除しなければならない積極的な理由はないのではないか。もちろん、そのコンコルドの飛行特性、つまり安全の面については、さらに突っ込んで研究をすべきだとは思っておりますが、現に幾つかの空港に定期便として運航しておるわけでもございますので、特に安全上問題のある航空機であるとは必ずしも考えておりません。騒音の問題が一番大きいというふうな理解でございます。
○佐野(進)委員 これらの問題については、国際的評価と事故防止、航空安全の問題については一応質問を終わりますが、いずれにせよ、非常に重要な意味を持つ国際空港でありまするし、その安全はいままさに大変重大な課題になりつつあるのでございますから、一層の御努力を大臣以下に要請しておきたいと思います。
 さて私は、二番目の問題といたしまして、開港直前において大きな課題となった諸問題、いまそれらの問題については、その解決が逐次進められつつあることについては評価をするにやぶさかではございませんが、先ほどの質問にもありましたとおり、幾多の問題が中途半端というか、その解決が進められておらないという情勢を踏まえながら若干の質問をしてみたいと思います。
 まず、燃料問題でありまするけれども、今日の世界経済情勢の中で特にエネルギー問題がきわめて深刻になりつつあるということは、たびたび本委員会で私は明らかにしておるところでございまするけれども、この影響が航空燃料関係にも及んでくるであろうということは当然予想されるわけであります。したがいまして、その予想される事態に対して運輸当局はそれぞれ慎重なる配慮と重大なる決意を持って対応せざる限り、わが国の空の便は守ることができない事態に追い込まれる可能性すらあります。経済問題じゃございませんから、きょうはそれ以上のことは触れませんけれども、それらの事態に対して大臣はどのような決意を持って対応せられようと考えておられるかということが第一点。
 第二の問題は、いわゆる成田空港に対して燃料を確保するためにいま貨車輸送を行っておるわけでありまするけれども、この限界は、もはやすでに一般便の削減あるいは貨物便の制約という、それぞれの条件の中であらわれつつあるわけでありまするけれども、こういう状況に対応してパイプラインの建設ということがいま重大な課題となりつつあるわけであります。地元反対を説得しながらこれらの問題に対して鋭意努力を続けられるということについては、先ほど来申し上げておるとおり評価をするにやぶさかでないわけでございまするけれども、この問題について、先ほども申し上げました燃料の確保という基本的な問題と、具体的なパイプライン建設という、安全にして確実なる輸送手段と言われておるその輸送手段に対する取り組みという二つの面について、これは航空局長で結構ですから、ひとつ具体的にお答えをいただきたい。
○松本(操)政府委員 ただいま御指摘ございましたように、成田空港における燃料問題というのは非常に大きな問題でございます。現在のところ、御案内のように七列車百両を運転いたしまして、一日フルに運転しますと五千キロリッターの油が入ってくる、こういうことになっておるわけでございますけれども、しかしながら、現在のところ、成田空港における使用量が四千七、八百キロリッターということになっておりますし、さらにまた一日五千キロというのはフルに運転した場合のことでございまして、月に一日または二日、施設の点検その他のために運休日がございますので、ならしますと入ってくる方もやはり一日四千八百何がしという程度にとどまっております。したがって現在、二万四千キロリッター程度の備蓄量を持っておるわけではございますけれども、大事にこの油を使っていかなければならないという状態にあるのも事実でございます。そこで、これを抜本的に改善していくためには四十七キロに及ぶ本格パイプラインの建設ということが不可欠でございます。これも長い間の紆余曲折を経、昨年の十月の暮れに国としての諸般の手続を終わり、さらに地方公共団体に対する公団側の工事施行に伴う諸般の手続に入ると同時に、沿線八十幾つの自治団体がございます、自治会と申した方がよろしゅうございましょうか、四十数回にわたって説明会を開き、ほとんどの方の御同意を得て一部発注等の段階に入ったわけでございますが、花見川にかかります一部の工区において必ずしも十分な御納得が得られず、ついせんだって開港記念日の五月二十日にも、公団はここに出向いて地元とお話し合いをいたしました。一応の御理解を得られたというふうな判断のもとに工事に着手したわけでございますけれども、今後とも、こういったような機会をとらえて十分に納得いくような説明を繰り返し、さらに工事そのものにつきましても、工事のやり方等についての説明を繰り返し行って地元住民の方の理解を得るようにということを強く公団にも指示しておるところでございまして、そういう形で、これもまた別途約束があるわけでございますので、五十六年三月までには何としてでも本格的パイプラインを完成いたしまして、年間八千キロリットルという油を間違いなく送り込めるようにしたい、このように考えております。
○佐野(進)委員 大臣に後で、先ほどの油の確保の問題は総括的質問でございますから、まとめてひとつお答えをいただきたいと思います。
 そこで私は、次の問題に入りたいと思いますが、新空港開設に際して最も重大な問題となったのは新法の制定でございます。この新法制定がその後どのような運用をいたしておるのか、トラブルがどの程度発生しておるのか、あるいはこの新法運用に基づいて将来起きるであろうと予測される諸問題に対してどのような対応をしておるのか、議論が大変あったところでございますので、この点について要点だけで結構ですから、取りまとめて航空局長答弁をしてください。これは運用の問題で将来も関係しますから……。
○松本(操)政府委員 いわゆる成田新法と呼ばれるものにつきまして、最初の適用は昨年の五月十六日でございまして、その時点においてどのような範囲のものにこれを適用するかということの議論のあったことは先生仰せのとおりでございますが、結論といたしまして、木の根の団結とりで及び岩山の団結小屋に集会禁止の命令を出したわけでございます。この命令は一カ年ということに限って出したわけでございますが、五月の十五日で一カ年たったその時点において、なおかつ残念ながら周辺の状況はこの適用を完全に解除しても支障ないというふうには至っていないというのが判断でございます。したがいまして、重ねて本年の五月十六日、改めてこの二カ所について集会禁止の命令を発しますとともに、とりわけ木の根の団結とりでにつきましては、警察の方が捜査をいたしましたときに、ガソリンの入りました一升びん何十本というのが出てまいりまして、これはやはり火炎びん製造の材料というふうに目さるべきものかとも思いますので、火炎びんの製造、貯蔵についても、木の根については改めて禁止の措置をとったわけでございます。
 そのほか、いわゆる横堀要塞と称されるものの攻防戦が昨年あったわけでございます。その後長いこと警察の押収する形になっておりましたが一裁判上警察が押収できないという判決が確定をし、これも去る二月に返還になりました。その時点におきまして、この横堀要塞というものは、これは岩山の記念館とは違いまして、出入りにはしごをもってするといったような初めから戦闘的な意図を持ってつくられた建物でもございますことから、これについて新法の集会禁止の適用をしておるというのが実情でございます。私どもの方といたしましては、巡回その他の方法によってこの動きを絶えず監視いたしております。幸いにして、これらの新法が適用になっておりますところを拠点として過激派集団が集まり、あるいはここを拠点として出撃をするというふうなことは、過去一年間に確認されてはいないわけでございますが、今後とも、そういったようなことが起こりませんように、警察当局等とも十分に連携をとりながらこれらの拠点の監視体制は持続してまいりたい。ただ、そういったような面の対応策と同時に、やはり北風と太陽の話ではございませんけれども、全般的なムードを変えていくという面についての努力は、また別途真剣に取り組んでまいりたい、こう考えております。
○佐野(進)委員 航空局長の最後の答弁は大変いいことであって、私どもの質問している真意もそこにあるわけでありますから、取り締まりだけで問題の処理ができるわけではなく、北風と太陽ということわざ、まさに航空局長の人柄をあらわしたものとして評価するにやぶさかではない、こう思います。いいことはいいとこうやってほめるのだから、別にけなしているばかりではないのだから、その点はひとつあれしてもらいたいと思うのです。
 そこで、次の問題になるわけでございますが、先ほど浜田委員から質問がなされておった成田新高速鉄道構想、いわゆるアクセス問題の解決に関係することであります。私は、先ほど来浜田委員が繰り返し質問しておった内容については、その党派の所属は異にしておりますが、この問題が発足に際しての重大な課題の一つであっただけに共感をしておるわけでございます。
 そこで私は、鉄監局長、きょうは国鉄総裁なりあるいは鉄建公団総裁なりに来てもらって聞こうと思ったのですが、余り大げさになると思いましたから鉄監局長だけにして、あるいは地下鉄の営団の総裁にも来てもらおうと思ったのですがやめたわけです。そういう意味を含めて鉄監局長からひとつ責任ある答弁をしてもらいたいと思うのです。
 私は、あれを聞いておって、この前の鎌ケ谷か初富の新駅の開設について関心がありましたから、あの寒い日でありましたが、私は、わざわざ行って、その実情も見てまいりました。結果的に千葉という問題だけでなく、東京の都心地域を中心とした人たちあるいは成田を含めた人たち全体に対して重大な関心を持つ問題であります。したがってこれは、単なるアクセスというだけでなく、通勤という意味あるいは付近の開発という意味も含めてこの結論を早期に出さなければならない。いわんや、それが関連してこのアクセス問題解決の重要な柱になるわけでありますから、先ほどのお話にありましたとおり、将来、検討だけじゃ困るので、即時検討即時実行という森山大臣の果断なる勇断を求めなければならぬ状態に来ているわけです。森山さん大変熱心なんだけれども、そういう肝心なところにいくと、ちょっと何かびびっちゃうのじゃないかというような気がするので、きょうは改めてひとつ鉄監局長とあなたに聞いておきたいと思うわけであります。
 要するに、こういうことですね、成田新幹線は東京駅を出て成田へ行く、途中駅はストップなしということだけれども、これをやるのだということで成田の飛行場の中に駅をつくっておるわけですね。予定地を持っておるわけですね。この成田の新幹線はまだやめたということはちっとも言っていないわけです。相変わらず存在しているわけです。工事は鉄建公団がやる。田村新構想とは、それに敷衍した形の中で八号線を利用したり、あるいはさっき言ったあれを利用したり、あるいは松虫からこういうような形で曲がりくねった道を地域開発と関連してやるのだということでなったわけですね。世論は大体田村構想の方にいっちゃった。こういうぐあいになっているので新幹線の構想は消えていない。それで駅の予定のところは一つだ、二つが入るには余りにも狭いのじゃないか。新幹線が入っていって、この高速構想に基づくところの鉄道が入っていくということになると、これはもう収容限度を超えてしまう。駅の設備としてもこれは違うんですからね。そうなってくると、これは大変な問題になるのじゃないかということになるのですが、鉄監局長、一体どっちなんですか。この前も聞いたのですが、成田新幹線でやるのか、この成田新高速鉄道構想でやるのか、もういいかげん腹を決めなければならぬときじゃないのですか。どっちでもやりますなんていつまで言ったって、もうそんなことできませんよ。――大臣が答えたいそうですから、大臣の答弁を求めます。
○森山国務大臣 都心から成田空港へのアクセス、交通機関は、京成電鉄のスカイライナーとか東京空港交通のリムジンバスだとか現在までのところ輸送について支障は生じておりません。したがって、アクセスという観点から見ると、いままでありました構想についてはけりをつけなければならぬ問題も出てきています。
 それで、成田新高速鉄道構想というのは、いま佐野委員お話しのとおりです。ただ空港だけの問題ではなくて通勤という問題、それがああいうごたごたしたときでありますから、そういう話が出たわけでございましょう。しかし、一応公式に出た問題でございますから、これは直接成田の問題とだけ言えるかどうかということはいろいろ議論があるところだろうと思いますが、関係ないことはございませんよ。ですから、その方については、先ほど申しましたように、できるだけ早く結論を出したい、そうなれば新幹線の問題はどうなるのかということでありますから、これまた早く結論を出したいということでありまして、この問題につきましては、できるだけ早い時期に結論を出すつもりでございますから、まあ先ほど来佐野委員のおっしゃっている方向でけりをつけなければならぬ問題だ、そういうふうに考えています。
 ただしかし、いまのところ、すぐそういうふうにはっきり私や鉄監局長の口から申すのも必ずしも適当でございませんから、しばらくお待ちをいただきたい。拱手傍観しているわけではありません。
○佐野(進)委員 局長、いまの大臣の答弁はいいですよ。ここで私はこうしますなんて言えないということは私もわかっています。ただ、その決断を早く出させるためにこうやらなければ、ますますしりを温めて立つことを忘れるのじゃないかということでやっているわけで、これはここにいらっしゃらない関係者も、どうせここで質問したことだから、すぐぴんぴんはね返っていくでしょうから、そこらの点については速やかなる結論をひとつつけてもらいたい。
 そこで、鉄監局長に聞いておくのですが、いずれにせよ、既定路線の中でつくらなければならない線はあるわけですね。掘るったって地下鉄掘るのに一年や二年でできるものじゃないでしょう。どんなに短くたって掘り始めてから五年は必要としますね、いままでの経過から言うと。地上を走る線路だってそう簡単にはいかぬですね、用地の買収から始めていくのですから。だから、いま計画されている、たとえば八号線で押上から右へ行くか左へ行くか真っすぐ行くかはともかくとして、それは後になればやるんですよ。いま東京駅は別として、明石町からすでに計画されている既定路線、この路線ぐらいもう着工したらどうですか。予算もつけられるでしょう。あしたでもつけられるのじゃないですか。それもしないでおいて検討、検討、何を検討するかはわからないけれども、それでは困るでしょう。だから、既存の路線の中における既存計画だけでもそれを着工させる意思はございませんか。予算をつけておいてやることはできるでしょう、それはどうですか。
○山上政府委員 いわゆる成田新高速鉄道の構想につきましては、先生も御承知のとおり、たとえば松虫−小室間は鉄建公団がすでに免許を受けまして一部建設中です。それからいま、先生もいらっしゃったようですが、北総開発鉄道、これが小室−北初富間が三月の九日に開業いたしております。それから北初富から高砂の間につきましても、北総開発鉄道が本年度一部着工の予定でございます。そのようなことでございますが、さらに先生多分営団地下鉄八号線の問題だと思いますが、これにつきましては、この成田新高速鉄道、これにつきまして、いま協議会でいろいろ技術的な問題あるいは経済的な問題を詰めつつありますが、その結果、これを推進するということになりました場合には、八号線を使い、また適宜新幹線ルートも使って東京駅の乗り入れが可能になります。そういうことで、この八号線の沿線住民にとりましては、実質的には八号線そのものは早期に建設されるというのと同様の大きなメリットがあるわけでございます。いずれにいたしましても、協議会の具体的な検討、三つの部会をつくりまして、いま急いでもらっております。その結果によって、八号線問題についてどのように対応をするかどうか、早く詰めたいと考えております。
○佐野(進)委員 ともかく質問するにしても何にしても、早く詰めたい、早く詰めたいで、ことしの春に聞いたときも去年のいつか聞いたときも早く詰めたいということでしたが、この早く詰めたいというのは、五年でも十年でも早く詰めたいということじゃないかと思う。もちろん、それぞれの手続があるから私は余り言わぬけれども、免許されて既存の計画の路線を、向こうはやっていてこっちはやらないということはないのだから、しかも金がないわけじゃないし、やることもできるのだから、あなたの方でどうなんだと、こう言われれば、それに対応しなければならぬ体制になっておるわけだから、これはもう十号線の建設の問題とも関連いたしますけれども、また別に向こうの千葉地域の開発と関連する重要な課題でありますけれども、ひとつ早期にその決断をしてください。大臣が決断すると、こう言っているのだから、これはひとつ大臣が言っていることですから、幾らかやらなければならぬじゃないかと思いますから、ひとつ強く要望をしておきます。
 そこで、法案の審議の時間がなくなってしまいますから、私は、法案の内容の審議に入ってまいりたいと思うわけでございますけれども、一つその前に大臣に聞いておきたいのですが、いわゆる第二期工事の関連の中で、前の運輸大臣は、大変地元との話し合いを重視して、地元の理解と協力を得ながらそれぞれの措置を進めるということでありました。先ほど航空局長の言葉の中にもありましたような配慮は、大臣であるあなたは当然持っておられると思うのでありますが、この新線建設の問題も、その一つの地元の要望にこたえるという意味におけるところの具体的な施策であろう。いわゆる芝山町から出されている十一項目の要望事項の中にあるわけですから、地元要求にこたえるという形で提案されておると私どもは理解しておるわけでございますけれども、話し合い路線におけるところの大臣の取り組みの姿勢はどのようなことであるのか、この際ひとつ原則的な意味でお答えをしておいていただきたい。
○森山国務大臣 新東京国際空港の整備につきましては、空港と周辺地域社会が一体となって調和ある発展を図る、そういう基本方針で進んでいることは御承知のとおりでございます。ですから、従来から地元との約束の履行ということにつきましては、この法案もまたそういうことの一環で出しておるわけであります。また全室防音工事それから用水等の農業振興対策、地元の理解と協力を得て積極的に推進するように努力したい、こういう基本線であります。
 ただ、大臣が地元の関係者の方と直接お会いするというのは、私の出番はまだ来ていない、こういうことでございまして、私は、地元の方とお話をすることはいささかもいとわないつもりです。知事とか市長とか町村長あるいは議員の方々、そういう方々だけではなくて空港の当該関係者の方方にも、空港用地の関係者の方々ともお会いすることはいささかも気にしておりません。むしろ望むところでありますが、なかなか出番が来ませんので、そういう意味ではひとつできるだけ御支援を願いたい、こう思っております。
○佐野(進)委員 大臣が新聞なんかに出ると、そういう意味ではときどき変わった意味において、いわゆる勇断を持ってやるということは、話し合いなんか必要ないのじゃないか、こんなようなふうに承れるわけですが、私どもは、こうやって年じゅう大臣と話しているから、あなたの人柄がどういう方かわかるので、記事そのものの表にあらわれることと裏に持つあなたの人間性とは違うのじゃないか、こう判断しておりますから、別にどうだこうだと申し上げるのじゃないのですが、公の席上におけるあなたのいまの見解、御答弁等を中心にして対処していただきたいということを要望しておきたいと思います。
 そこで、この法案の内容について質問してみたいと思うのでありますが、冒頭申し上げましたとおり、文句にあらわれておることは大したことじゃないわけであります。いわゆる「公団の委託によりその業務の一部を行う事業及びその業務と密接に関連する事業」であって、政令で定める範囲内のものに投資することができるという内容でございますから、その投資がどういうことかということについて、その内容に入っていかなければならぬわけでありますが、先ほど原則的な質問を空港公団総裁にいたしましたら、空港公団総裁は、成田の空港を建設し維持していくためには赤字がどんなに出たってしょうがないのだ、必要があればどんどん出すのだ、こういう御見解でありますから、その御見解のもとにこの法案が決められて、そういう御見解のもとにどんどん所要の措置を講ずるということになってまいりますと、大変なことになるのじゃないかという気がいたすわけであります。
 そこで、これは鉄道をつくるということでありますけれども、内容そのものは航空局ということになるわけですから航空局長にお聞きしておきたいと思うのですが、この京成空港駅と芝山町間の鉄道事業としてこの第一回の法律改正が行われれば出資を行う、こういうようになってくると思うのでありますけれども、これのよって発生する内容は、いわゆる営利事業としての側面から見る場合、その営利性というものはきわめて少ない、いわゆる必然的に赤字が発生してくる路線である、こういうぐあいに判断されるのですが、あなたの方では、この資産の現状の中で運営した場合、どのような経営状況になるという御判断で出資をされるようにもくろんでおられるか、その点ひとつこの際明らかにしていただきたい。
○松本(操)政府委員 空港内の京成の地下駅から二・七キロ、芝山町の北東の位置に最初の駅を置く、こういう構想でございます。したがいまして、この乗る人はどういう人かと言えば、芝山町から東京方面に出る人がこの鉄道を利用し、直接に空港内の駅で乗りかえて京成を利用して東京に出られる、鉄道線路がつながるという利点が一つございます。それから芝山町内から空港の中に通勤をする人も何人かおるわけでございますから、こういう人たちの通勤の利便に供せられる、これが三千数百人であろうかと思います。そのほかにちょうどこの位置に、駅のできます近辺に整理地区というのが現にあるわけで、そこにハンガーその他がそろっております。御案内のように、空港の中枢部のところは現在のターミナルビルの近辺にございますが、この間の職員の往復というのがかなりあるわけでございます。さらにまた、芝山につくろうとしております航空記念館、こういうところに行く人たちも、別途の方法もございましょうが、空港を見た帰りにここからすっと抜けるというふうなことも可能であろう。これらを入れまして、昭和六十年に大体一万人から一万一千人というぐらいの人数を念頭に置き、その時点における運賃を百四十円程度、こういうふうに考えました場合に、もちろん初年度においてこの第三セクターは恐らく赤字でございましょう、二十五年ないし三十年というのが私どもの試算の結果でございます。
 ですから、営利的な面からのみ見ました場合には、この鉄道の建設というものは、別してどこに利益をもたらすというふうなものではないと言い切っていいと思いますけれども、そもそもこの鉄道をつくるに至った発端が、そういうことが念頭にあるわけではなくて、むしろ空港の円滑な運用というふうなことを最大限目に置き、その中には地元の御要望に率直にこたえるというふうなことも含んでおるわけでございますので、単に営利的面にのみ注目いたしますと非常なむずかしい出費ということにはなりますけれども、しかし、鉄道としてできた以上は、これは鉄道監督局の方とも一十分に御連絡をとりながら、鉄道の経営の面においてあらゆるむだを省き、旅客の輸送人員をふやすというふうな形で少しでも早く経常収支とんとんというふうな形にまでは持っていくように努力をすべきではないか、このように考えております。
○佐野(進)委員 それで要するに、いまの答弁を聞いておりますと、私どもも率直でいいと思うんですよね。だけれどもしかし、この赤字経営という期間が、少なくともノーマルに動くまでの間は当然発生するわけですね。東京モノレールでも浜松町からあそこの羽田空港に行く間、当初、予定されたよりも料金が高かったせいもあるけれども、大変赤字というか利用客が少なかった時期があって、料金をおろしたら大変使いやすくなったということもあるわけですけれども、その事情のともかくはおくといたしまして、あなたが言われるように、この出資をせんとする対象の鉄道については、結果的に赤字ということが当然予想される。そして、この業務は京成にこれを委託をする、こういうように言われておるわけでございまするが、赤字の線を委託するということで京成がそう簡単に応ずるでしょうか。応ずるということでないとすると、これは出資者が負担をするのかあるいはその差額について政府がこれを補てんするのか、直接政府が補てんするということは恐らく不可能だと思うのでありまするが、それらの点については、われわれがこの法案の持つ内容を理解して認めるという前提に立てば、そういう無責任な結論も出せませんので、その点についてはどう判断しておられるのか、どう処置をしようとしておられるのか、この点をひとつ……。
○松本(操)政府委員 まず、いま京成に業務委託というお話でございましたが、あるいは結論的にそうなるかも存じません。というのは、第三セクターそのものは、鉄道の経営についてはどちらかと言えば素人でございますから、このようなむずかしい鉄道の運営に当たっては、最もその知識、経験の深いところと言うと間近に京成がある、しかも京成の地下駅と線路がつながっておるということでもございますので、京成に委託するというのが自然の流れになろうかとも思いますが、その委託の場合には、京成が赤字で動けなくなるような委託の方法ではなくて、京成の方との今後の話し合いでございますけれども、たとえば同じ車両一つにつきましても、新車を購入しないで京成の本線にはなかなか使えなくなってもまだ走れるという車があるわけでございますから、そういう車を安い費用で借りてきて使うとかいうようなことを考えるべきだと思うのです。
 おっしゃるように、赤字がある程度出ることは、これは率直に言って私はやむを得ないと思います。できた途端に黒になるというふうなことは考えられません。しかし、その赤字を減らす努力は最大限しなければなりませんし、もし赤字が出てきた場合には、それは運営を委託された者の負担においてというのではなくて、それは第三セクターの中において工夫をしながらその措置をしていく。もちろんその中には、借金の借りかえとかいろいろ具体的な方法がございましょう。私、経理の専門でないのでいまの時点で委細をお答えもいたしかねますけれども、そういう努力の積み重ねによって委託された方も別してそれが本家の経営に支障を及ぼすというふうなことはないという形で持っていくのが当然であろう、このように考えます。
○佐野(進)委員 いま世上でいろいろ言われておることは、御承知のとおり京成は大変な赤字である、その赤字は、もはや銀行によって管理される程度にまで来ている、したがって、社長が交代するとかどうとかいうことで、その内容をここで言う必要はないのですが、そういうところにまたこれを任せるということになりますと、素朴な感じとして大変だなという気がするわけです。
 しかし、いま局長の答弁の中で、管理運営はともかくとしてその内容については第三セクターで、こう言われるようなことでありますから、これはこれからの検討課題でございますので、その赤字が幾ら出てもしょうがないのだという、それは一営利企業に任していくのだということでないということでございますから、その点については、この運用の将来の見通しと関連いたしまして、ひとつ積極的に対応していただければいいのじゃないか、こう考えます。
 そこで私は、そういうような状況の中でこの鉄道が運営されていくのでありまするが、この鉄道を、要するにもう少し視点を変えて活用する方法があるとすると、案外黒字幅が広くなるのではないか、こんなような気がする一つの考え方があるわけです。
 それは、先ほど鉄監局長に質問申し上げたわけですが、要するに空港内、現在の空港内ですね、新しいターミナルができるのじゃなくて、空港内に予定されている駅、予定地、そこのところは、いまの京成の終点からは相当距離がございますね。したがって、いまの京成を利用して空港に入ろうとする人はまたバスを利用する、二重の手間というか何というかやっておるわけですね。そこを何らかの形で利用すれば、それから先の流れということになると、非常に効果があるのじゃないかというような、これは素人考えでわかりません、技術的にもそれは不可能かどうかということもわかりませんけれども、それやこれやを考えたとき、この新線の持つ意味が、要するに大きく生かされてくるのじゃないかという、これは考え方ですからね、答弁を必要といたしませんけれども、それやこれやを含めて、この新線は単に赤字が出ても、これは国家的な事業であるからしようがないのだというような考え方ではなく、いかにして効果を上げ、効率を高め、地元の要望にもこたえるかという視点に立った積極的な考え方に基づく対応をされることが必要でないか、そう判断するわけですが、これは大臣どうですか。総合的な意味におけるところの――いま聞いていなかったかな、じゃ局長でもいいです。
○松本(操)政府委員 いまこの新線と申しますか、新しい鉄道の運営、活用についての一つのアイデアの御提示があったわけでございますが、いまおっしゃいました現在のターミナルと現京成の地下駅とを結ぶというのは、これは地形が非常にむずかしい、線形もむずかしい、私どもずいぶんと研究をいたしましたが、技術的にはできないと言った方がむしろ正確なようでございます。ただ、だからと言ってすべてそういったような考え方を捨て去るというのではなくて、やはりおっしゃいましたように、いろいろな面で活用を図るという点についての努力を最大限していかなければいかぬ。ただ地元のためにつくって差し上げました、空港の中でも便利でございますということだけで、後は実はどうなっているのでしょうというふうな運営の仕方というのは無責任きわまるわけでございますから、いやしくも、これだけのエネルギーを使って法律の御審議を願ってまでつくるということである以上、これがすぐにとは言わないまでも、しかるべき時期にはまともな経営状態に入れるように、また本当に地元の方にとっても利便性の高いものであるという御認識がいただけるようにということで、今後、この第三セクターの運営に当たっていくべきであろう、このように考えております。
○佐野(進)委員 時間が少なくなりましたので締めくくりに入りたいと思います。
 先ほど来いろいろ質問をしてまいりました意味は、お答えをなさる当局の方々もそれぞれよく御理解がしていただけたと思うのであります。したがって、私どもは、この法案そのものの持つ緊急性ないしまたその背景その他いろいろの条件の中において、必ずしも本法律案はいまの事態の中で即必要かどうかということについて大変疑問を持っておるということは、先ほどから経営の問題その他を含めて申し上げてきておるわけであります。しかし、この法案を出されたという意味も、それぞれ理解するにはやぶさかではないわけでございますので、それらの点については、先ほど来幾つかの視点から質問をいたしました。
 なお、第三セクターにした理由あるいはその出資あるいは二期工事とこの鉄道建設の関連その他、その他その他とたくさん課題があるわけでありまするが、あと同僚議員からそれぞれ質問をいたすことになっておりますので、省略をしてまいりたいと思います。
 最後にお聞きいたしたいことは、航空局長には、この鉄道は一体いつ開通するという予定をもって工事を行おうとする考えであるのかということが一つであります。大臣には、先ほど申し上げましたとおり、総合的な見地に立って、エネルギー事情逼迫の現状に加えて起きてくるであろう、予想される幾多の困難を乗り越えて空港が本来のその機能を発揮するために、どのような決意を持って望まれるかということが一つ。もう一つは、この公団法改正の審議を通じて、一年間いわゆる運行してきた成田空港のその運行の一つの締めくくり的決算と言ってもいいこの時期において、これからの空港の問題に対してどのような心構えなのか。いわゆる愛情ある立場に立って国民の空の足を守るという意味において、どう決意されておるかという総合的な見地に立った見解をお聞きして、私の質問を終わりたいと思います。
○松本(操)政府委員 この芝山延伸鉄道のいつというめどの問題でございますけれども、現在、ここに法案の改正方の御審議をお願いしておるわけでございますから、できるだけ早くこの法案が成立する――成立いたしますと第三セクターというものを設置するに足るだけの要件が整う、その段階で関係の方との御相談もありますから、私どもが一方的にとは言いかねますけれども、なるべく早い時期に第三セクターをつくって委細の設計その他に入っていくようにいたしたい、それによって、少なくとも地元の方に対しましては、一つの節目はちゃんと越えましたというふうなことにしたいと思っておりますが、しかし、トンネル部分等も含んでおりますので、やはり四、五年という工期は要るのではなかろうかというふうに考えておるわけでございます。
 それから、エネルギー問題を含めての今後の空港のありよう、特に成田のありようという点は非常に大きな問題でございますけれども、御案内のように、いろいろとエネルギー問題、特に航空燃料についてその不足あるいは値上がりというような問題が起こっております。したがって、成田におけるいまの燃料不足とは別の意味の、もっと基本的な燃料不足の問題が出てきているのは事実でございます。私どもといたしましては、単に成田の問題ではございません、全般的な問題でございますが、やはり有効適切な路線というものを形成していくというところに重点を置かなければいけないのじゃないか。それから使用機材におきましても、やはりいろいろ統計的に調べますと、大きな機材の方が一キロリッター当たり多くの人間が運べるわけでございます。同じ機材であれば距離が遠いほど燃料は経済的に使用できるということになってもおりますので、そういったような形でなるべく航空機に、何もいつでも満員という意味ではございませんけれども、なるべく多くの旅客が乗ってもらえるような形を考える、それは運賃政策との絡みも出てまいろうかと思います。したがいまして、この点は航空政策全般にわたっての総合的な手当てが要るだろう。さらに技術的な問題ではございますが、管制上の問題あるいは航空路の設定の問題、こういうふうな点でもエネルギーの節約ということは可能性があるとされておりますので、今後早急に、検討すべき問題としてこういうことにも手をつけていくようにしたい、こう考えております。
 最後に、ようやく一年を迎えました成田、特にまた、この法案を御審議願うような段階に至りました成田の今後のありようとしては、これは大臣からも、ただいまの時間において何回かお答えをしておるわけでございますけれども、長い間期間をかけ、地元の方々にいろいろお約束をし、その上に乗っかって一応現在の状態におるわけでございますので、お約束したことはなるべく早くめどをつけていく、むずかしいものがあっても、少なくともめどをつけるところまでは早急に持っていくというようなことによりまして、今後の運用が、やはりこの空港というものがあって何がしかいいところもありますね、いろいろうるさい変なこともあるけれども多少はいいこともありますねというふうな形で、地元の方に御理解願えるような形へ持っていきませんと、この空港の発展、大臣がよく申しております地域社会と一体となった空港の発展というのは空念仏に終わってしまいますので、心してそういう点に努力をしてまいりたい、このように考えております。
○森山国務大臣 本日の閣議で江崎通産大臣から、国際エネルギー機関、IEAの閣僚理事会に出席いたしましたことの報告がございました。
 それによると、今年のエネルギー需給は深刻で、自由世界で一日当たり二百万バレルの石油供給が不足するおそれがある、この状態は来年も続くものと見られ、緊急かつ強力な体制が不可欠だ、ことしだけでなく来年も大変だ、こういうことであります。対策としては、先般決定した五%の石油消費節減措置の徹底を図るとともに、来年においても同様の措置を継続することを合意した。三番目に、中長期的にも世界のエネルギー情勢はますます深刻化することが懸念されて、事態を放置するならば、今後の経済成長、経済運営に対する重大な制約要因となりかねない、こういう旨の報告がございました。したがって、今日のエネルギー事情はきわめて深刻でございます。
 そういう前提に立ちまして、わが国の航空各社が使っておる石油消費量を見ますと、わが国石油全消費量の〇・八%、国内交通機関のエネルギー消費石油換算で三二%、こういうふうに航空の石油消費は現状では決して大きなものではありませんが、国際間の交流は今後その必要性がふえこそすれ減るということは考えられない、したがって、国際航空輸送を維持発展させる必要というものがあるわけであります。また国内航空も、現在、ローカル線がジェット化の過程にありますとともに、需要増に対処するための機械の大型化の必要性もありまして、石油の絶対量については今後もむしろある程度ふえるのじゃないか、こういうふうに考えられます。
 ただ、先ほど申しましたように、エネルギー問題が世界的にきわめて大きな問題になっておりますから、今後の航空の問題を考えるに当たりましては、やはりそういうエネルギー事情というものの配慮が必要であります。そういう点から、国際線については、先ほど航空局長から話がありましたように、旅客貨物流動に最も適した路線の選定というものが非常に大事であります。国内線につきましても、鉄道等の他の輸送機関との関係も配慮しまして、海越え等の時間短縮効果の大きい路線を中心に航空輸送の特性が十分生かされつつ、エネルギー効率の高い航空路線網を形成するということであろうかと思います。国際、国内線とも、輸送需要の大きな路線については、単位輸送キロ当たりのエネルギー消費の少ない大型機の導入を促進する等、省エネルギーの推進に今後とも最善の努力を尽くしてまいりたいと思いますし、また航空政策におきましても、この省エネルギーという観点を重視してやっていかなければならない。どの会社に得だから、どの会社に損だからというようなそういう航空各社の利害関係というものに基づいて航空政策は必ずしも決めるべきではないと思っておりまして、目下そういう観点も入れて検討中でございます。
○佐野(進)委員 終わります。
○箕輪委員長 草野威君。
○草野委員 私は、ただいま議題になっております新東京国際空港公団法の一部を改正する法律案について若干の質問をいたします。
 その前に、先ほども質問がございましたけれども、DC10の事故でございますが、アメリカの連邦航空局の発表によりますと、墜落事故に関連いたしまして、現在使用中のDC10の飛行機はすべて飛行を停止させて機体の緊急検査を行うことを決定した、このような発表がございました。これにつきましてお伺いしたいわけでございますけれども、アメリカの連邦航空局からどのような内容の要請がございましたでしょうか。それから、いまわが国ではこのDC10は何機ございますか。それからもう一点は、今回の事故に関連いたしまして、このDC10の使用停止を命じたのかどうか。以上三点についてお伺いしたいと思います。
○松本(操)政府委員 まず第一点でございますが、アメリカの連邦航空局からエア・ワージネス・ディレクティブ、ADと略称されておりますが、耐空改善命令というのが出ました。これは通常の場合、このような緊急のものはFAAから在日アメリカ大使館を通して私どもの方に電報がストレートに入ってくるというのがならいでございますが、私がけさ出てくるまでの時点では、直接の電報は入手いたしておりません。しかし、テレックスの形で日本航空にはけさ入ってきたようでございます。したがって、内容は私どもも十分に承知をしておるわけでございますが、ダグラスが自発的に技術改善通報というものを出しております。この技術改善通報の内容を日本時間五十四年五月二十九日の十六時までに実施せよ、実施ができない場合にはフライトをとめるということを考えろ、これが国内のDC10に対する連邦航空局の命令でございまして、国外に存在いたしますDC10については、そのようにすることを勧告したい、こういう趣旨というふうに承知をいたしております。
 そこで、第二点の方に入ってまいりますが、日本航空は現在九機のDC10を持っておるわけでございます。この九機は、いずれも事故を起こしましたアメリカンのDC10に比べますと、ずっと製造番号が新しい機材ではございますけれども、昨日の時点において私どもの方は今月中、つまり三十一日までにダグラス社の出しましたサービスブレティン、技術通報を実施するようにというとりあえずの指示をいたしておきました。これに基づいて日航は鋭意チェックをしておったわけでございますが、けさ未明、冒頭申し上げましたようなFAAからの通報があったということが確認をされましたので、勧告ではございますけれども、やはり努めてこれに従おうということで、本日中に全機チェックを終わるようにということをとりあえず私、国会に来る前に指示をして出てきた次第でございます。九機のうち八機までは、問題なく日本時間十六時までに一切のチェックが終わる予定でございますが、現在マニラに行っておる飛行機が一機ございます。この飛行機は福岡経由で成田に戻る、こういうことになっておりますので、通常の運航で戻ってまいりますと、九時半ごろでないと成田に戻ってまいりません。そこで、このチェックをいたしますのにはしかるべき施設も要りますので、なるべく早くこれを成田に戻したい。したがって、マニラから直行して成田に返すか、その場合に福岡におりるお客がかなり多数ある場合にどのようにするかといったような点について至急詰めるようにということもこれまた指示してまいりましたが、いずれにもせよ、本日中のしかもなるべく早い時刻までに全機についてのチェックを終わる、こういうふうな手配を完了したということを御報告申し上げます。
○草野委員 九機あるということでございますけれども、アメリカのようなあの大惨事ではなくて、このDC10について何か問題があった、こういうような報告を運輸省は受けておられますか。
○松本(操)政府委員 アメリカで惨事を起こしましたDC10はダッシュ10型でございます。日本航空が用いておりますのはダッシュ40型でございますので、多少部分的な違いがございます。それからエンジンも、日本航空が使っておりますのはプラット・アンド・ホイットニーのエンジンであります。今度事故を起こしましたアメリカン航空のエンジンはゼネラル・エレクトリックのエンジンであるというふうな違いはございますけれども、このエンジンが脱落するに至りました原因は、エンジンを支えておりますパイロンと称する部材が翼から離れて落っこったということのようでございまして、この点の構造につきましては別に変わりがないようでございます。
 そこで、先ほど御報告申し上げましたような措置を指示したわけでございますが、現在までのところ、私どもは、このDC10について、機材が新しいということもございましょうが、日本航空の通常の整備において特にふぐあいがあったとか、あるいは定時出発率というのを一つの整備の目安にとっておりますが、どの程度の比率で定時で出発できたかということでございますが、九八%前後という数字でございますので、特に問題があったというふうな報告は受けておりません。
○草野委員 じゃ次に移ります。
 大臣に伺いたいわけでございますけれども、先般大臣が、成田空港の問題につきまして二期工事年内着工、こういうことをお話になられた。いろいろな話題を呼んでいるわけでございますが、ともかく開港一年を迎えたわけでございます。ほぼ順調に運営をしていると、この法案の提案理由の中にも書いてございますけれども、しかし現実には、いまもって大ぜいの警官に見守られている中での運営という非常に異常な事態でございます。こういう異常な事態は一日も早く解決して、利用客がすべての面で安心して乗れるように、そういうような空港に定着させることが一番大事なわけでございますけれども、大臣に一つ伺いたいことは、この二期工事の着工は最も必要なことであろうと思いますけれども、そのためにも大臣は、着工時期をいまぶち上げる前に、反対農民の人たちとの心からの対話のチャンスをみずからおつくりになる、そういう決意がおありになるかどうか伺いたいわけでございます。ともかく、この空港の将来にかける期待と役割りというものが非常に大きいがゆえに、まず大臣の御所信を伺いたいと思います。
○森山国務大臣 新東京国際空港は日本の空の表玄関でありますが、いまのように四千メーターの主滑走路だけということではまだ十分ではありません。したがって、並行滑走路、横風滑走路あるいはそれに関連する付帯施設全部そろったものにしなければならないということだけではなくて、現に三十一カ国、三十四社が成田にはもうすでに乗り入れておりまして、そして各航空会社とも増便を要求しておる、それ以外に三十三カ国がぜひ乗り入れたい、こういうことをいま言ってきているのが現状でございまして、それらの需要に応ずることができないということであります。
 私が発言をいたしましたことは、ちょうどイラクと日本との間の航空協定ができました際に、そういうふうに現在乗り入れている航空各社も増便の要求があり、それから三十三カ国から航空協定を結んで乗り入れたいという要望があるから、どうしてもこの二期工事は着工しなければいかぬ。何か巷間伝えるところによりますと、一部では二期工事はギブアップしたのじゃないかというような受け取り方をしている向きもあるやに聞いておりますが、そういうことはないのだということを強調するために、できるだけ速やかな時期に二期工事に入りたい、こういうことを発言したわけであります。
 それにつきましても、先ほど来再三申し上げておりますとおり、空港の整備と周辺地区とがともに共存共栄でまいらなければならないという観点があるわけでありまして、そういうためにいろいろなことをいままでもやってまいりましたし、また、いろいろなことをお約束もしてきた、また、お約束までいかぬといたしましてもいろいろなことが話題に上っている、こういうことでありますから、それらの事項につきまして一つ一つ片づけていくということをしなければならないわけでございます。
 そういう点から申しますれば、知事、市長、町村長、議会の方々等ともいろいろお話をしていかなければならないことは当然でございますし、また地元でいま十七戸の農家が二期工事予定地に残っておられます。それらの方々にも必要があればお話をしなければならないということも考えておりますが、先ほども申し上げましたように、私自身はそれらの方々と御接触をする段階には至っておりませんけれども、つかさ、つかさでそういう方向で努力をしておられるようでありまして、私も、出番があれば、そういう方々を中心とする地域住民の方ともいろいろお話をしてまいりたいというふうに考えておるわけでございます。
 したがって、基本的な心構えは、空港及び周辺地区の共存共栄という観点から話し合いを尽くして二期工事にかかりたい。当面、そういう地元とのお約束ごと、あるいは話題になったこと等について、できるだけ体制を整備してまいりたいということでありまして、今回提出いたしました新国際空港公団法の改正案も、その趣旨に出たものでございます。どうかこの立法の趣旨並びにその背後にある考え方について、格別の御理解をお願いいたしたいと思う次第であります。
○草野委員 いまの大臣のお話を伺いまして、そのお気持ちはわからないわけではございませんけれども、反対農民の方々との対話という点につきましてははなはだ消極的である、こういうような感じを受けていささか残念でございました。いろいろな地元対策ももちろんこれを進めるということは必要であろうかと思いますけれども、やはり農民の人たちの気持ち、心をしんぼう強く解きほぐしていく、こういうことの努力がなければ決して二期工事の問題についての前進はあり得ない、私は、そのように思います。それにもかかわらず、国の姿勢はある面においては非常に一方的なやり方が強い、こういうような批判もあるわけでございますので、どうか開港したからと言って、農民との対話の姿勢を失うことが絶対ないようにひとつ努力をしていただきたい、要望申し上げます。
 それから、法案の中身につきまして若干伺いたいと思います。航空局長に伺いたいわけでございますけれども、この法律案の中にこういうところがございます。「公団の委託によりその業務の一部を行う事業」、これは一体何を予定されていらっしゃるわけですか。それからもう一つは、公団の「業務と密接に関連する事業」とは何を予定されているわけですか。
○松本(操)政府委員 「公団の委託によりその業務の一部を行う事業」というのは、どういうことかと申しますと、公団の業務の中には、たとえば空港施設の維持管理、清掃といったように、公団が自分で行なってしかるべきではあるけれども、みずから行うとすれば職員をふやし、それなりの組織をつくりということで、いたずらに空港が膨大化してくる、こういうふうな問題があるとか、あるいは機械の保守業務のようにすぐれて専門的な人たちにお願いしないとうまくいかないといったような問題等があるわけでございます。こういうふうな業務につきましては、公団が資金的、人的な面からの制約を受けて自分がやるというよりも、むしろその道の専門のところにお願いをする、それで、ただお願いをするのではなくて一つの委託契約を結んで、その枠の中で仕事をしてもらう、そのかわりその委託契約の履行に関して公団が管理監督の責任を負う、そういう形にする方がいいというふうに判断されるものがあるわけでございます。
 そこで、公団が委託をいたします、いま申し上げましたような業務の中で、公団の業務の運営上重要なものを行う事業につきましては、公団が出資をし、その財政基盤を強化するというふうなことによりまして、公団の業務の運営方針を反映させながら適切にその業務が行われるようにしていきたい、まずこれが、公団の委託によりその業務の一部を行う事業に出資する事由でございます。
 次に「公団の業務と密接に関連する事業」というのはどういうものかということでございますが、公団の業務の範囲の外には一応なるわけでございますけれども、空港管理者である公団の業務を機能的に補強して、公団の業務と一体となって空港の運営に寄与する事業、たとえば空港内におきまして旅客あるいは職員等を適当な個所から個所へ移動させるための業務でありますとか、あるいは空港の中で航空機に対して適切に品質管理された燃料を適切な圧力その他で給油できるように一切の維持管理を行う業務でありますとか、そういう業務につきましては、きわめて空港の運営に密接に寄与するものであると言ってよろしいかと思います。これらの事業の適切な遂行を確保していくことが、ひいては公団の業務の円滑な運用に資するということにもなるわけでございますので、空港管理者としての公団の意思が十分に反映されていくようこれらの事業に対して投資し、資金的援助等も行うというふうな考え方が、後段で言っております「公団の業務と密接に関連する事業で新東京国際空港の円滑かつ効率的な運営に資するもの」という条文の解釈の内容であるというふうに考えております。
○草野委員 そういたしますと、先ほど来質問が出ておりました芝山鉄道といいますか、この事業については、地元対策ということではなくて、私が先ほど二つ伺いましたその後半の部分の事業に当たる、このように解釈をしてよろしいわけですか。
○松本(操)政府委員 「公団の業務と密接に関連する事業」という範疇にこの法律の解釈としては入ってくる。ただ、ここに至ります一つの要因といたしまして、地元から強い要請があって、その内容について検討した結果、地元にとってもきわめて有用なものでありますと同時に、公団自身におきましても、中央の部分から整備地区に人員が移動するというふうな場合に、きわめて手っ取り早い輸送手段であるというようなこととも相なるわけでございますので、そういう意味から、この後段の部分を適用して芝山鉄道の延伸に当たるという考え方をとったわけでございます。
○草野委員 その性格が少しあいまいなような気がいたしますが、それはともかくといたしまして、私は、計画の概要についてもう一回伺いたいと思います。
 二、三十年先に収支がとんとんになる、こういうような先ほど来のお話でございましたけれども、まず一つは収支の面、それから着工の時期、こういう点を含めて、計画の概要について御説明をいただきたいと思います。
○松本(操)政府委員 この現在の詰めました計画によりますと、この鉄道の延長キロが二・七キロ、そのうちの相当部分がトンネルになります。総工費六十八億と見積もられますが、そのうちの二十八億がトンネル部分の工事であろうかと考えられます。この部分につきましては、公団が自前で工事をしてしまう、そしてそれを適宜第三セクターに貸与するという形をとりたい。残りの四十億の部分のうち……(草野委員「収支を聞いているのです」と呼ぶ)十五億程度が出資になりますので、その残りの二十五億が借金になる。この二十五億の借金をどうやって返していくかということが問題になるわけでございますので、昭和六十年において一万一千人程度の人員というふうに考えますと、営業開始後二十年ないし二十五年には十分に収支がとれるという形になるものというふうに私は考えておるわけで、その当初の段階においての運賃を百四十円程度というふうに踏んでおるわけですが、営業開始の時期はいまから大体四、五年先、このように考えておる次第でございます。
○草野委員 もう一点伺っておきますが、先ほどの局長のお話の中で、ぽんこつ電車を使用して云々というお話がございました。この電車は空港と芝山町の間の往復だけであって、直行で成田から先の方に行く、こういう性格のものではない、こういうことでございますか。
○松本(操)政府委員 ぽんこつというわけではございませんけれども、本線を高速で走るのには問題があっても、十分に支線での使用にたえる車もあるわけでございますので、当面の運営としては、この二・七キロのところを機織りをするという形で運用を開始するのが適当ではなかろうか。将来の問題としては本線への延伸ということもあろうかと思いますが、その場合には一両二両ということではなくなってまいりますので、また別途の考察が必要になろうかと思います。
○草野委員 次に移ります。
 次に、空港のアクセス問題について伺いたいと思います。
 このアクセス問題は、先ほどからいろいろと質問が出ましたけれども一、とも一かく第二期工事の着工の大前提となる非常に重要な問題であろうかと私は思います。したがって、その基本構想はどういう形になっているのか、どんなルートを現在考えているのか、まず、この点について伺いたいと思います。
○松本(操)政府委員 空港開港後一年の実績だけから見てまいりますと、大体リムジンバスが四三%、京成のスカイライナーが二八%、それぞれの役割りを果たしてきております。したがって、ここしばらくの間は高速道路と京成と、さらにこれを補てんします国鉄ということで一応は足りるかと思いますが、将来、空港が整備を完了していきます時点においては、やはり年間の取り扱い旅客も一千万人を優に超えてまいりますので、その時点においては、かつて新幹線構想がございましたように、高速をもって、つまり一時間はかからない、できれば五十分程度で都心と成田空港とを結ぶ高速鉄道輸送というものが望ましいというふうには考えるわけでございます。
 たまたま現在、北総台地に多くの団地があり、この通勤用としての線が延長いたしますと、そのまま空港内に持っていくことが可能でございます。これを一体として構想をとった場合に、成田新高速鉄道というものが出てきたわけでございます。これから第二期工事等を終わって空港が当初の計画どおりに動くという場合には、質的な面をも考慮いたしますと、道路――湾岸道路を含めた道路とこの高速鉄道と、さらに、これを補てんする形での京成のスカイライナー、あるいは国鉄が横須賀線から乗り入れてまいりますので、そういう点をもさらに十分に活用するという形によってアクセス問題に対処していくということになるものと考えております。
○草野委員 鉄監局長に伺いますけれども、この成田高速鉄道の構想につきまして協議会で協議をされておる、このようなお話も先ほどございましたが、いままで何回協議されておりますか、それで、その協議の内容は現在どの程度まで進んでおりますか、この二点について伺いたいと思います。
○山上政府委員 成田新高速鉄道協議会、この運営状況でございますが、まず協議会そのもの、いわば本会議でございますが、これは三回開いております。それから三つ部会を設けました。さらに幹事会を設けております。これらを通算いたしますと延べ十回やっております。
    〔委員長退席、佐藤(守)委員長代理着席〕
 中身といたしましては、基本的には、この成田新高速鉄道というものが成田空港と都心を結ぶ良質なアクセス鉄道輸送力として妥当かどうかということが主体でございます。それにつきまして、その判断の材料といたしまして、この協議会それから各分科会、幹事会におきましては、この鉄道の経済的あるいは技術的な諸問題、これを手分けいたしまして専門家で詰めておるというところでございます。
○草野委員 この新線の問題については、また少し中身を伺いたいと思いますが、その前に成田新幹線の問題でございますけれども、この新線の構想について田村元運輸大臣から発表になったときに、新幹線の方は凍結状態にする、このような話もあったそうでございますけれども、この新幹線の計画については放棄してしまったのですか。
○山上政府委員 成田新幹線の建設につきましては、先生も御承知のとおり、工事実施計画は四十七年に認可をいたしまして、現在、成田線の交差部と空港駅との間の工事と、それから用地買収を行っているわけでございます。その他の区間につきましては、御承知だと思いますが、公害問題等の見地から地元住民の強い反対運動が続いておりまして、事業が進捗しておりません。
    〔佐藤(守)委員長代理退席、堀内委員長
    代理着席〕
 一方、千葉県からは、御承知のように成田新高速鉄道構想、これの実現につきまして要望が強いわけでございます。したがいまして、このような状況から、成田新幹線の工事につきましては、新高速鉄道構想等との関連で手戻りの生じない範囲内で工事を実施するように鉄建公団に指示しているわけでございまして、鉄建公団もその範囲内において工事を進めているわけであります。
 新東京国際空港へのこのアクセス問題につきましては、成田新高速鉄道協議会その他の場におきまして、いろいろ検討している段階でございますが、その結論を得た段階でこの成田新幹線につきまして最終的な決定を行うことが適当であろう、このように考えております。
○草野委員 協議会の方で現在いろいろと審議されているそうでございまして、そこの結論を得てということでございますけれども、この成田特急新線といいますか、この問題につきまして協議会の方のメンバーを見てみますと、ほとんどの方々が事業主体者ですね。それで、こういう計画段階で事業体同士の方々に検討を任せたとしても、各社の利害得失ということがまず絡んできてしまってとても無理ではないか、こういうような感じがするわけでございます。しかも事業費が六千億とか七千億とか非常に膨大な大事業でございます。また一方、それでなくても関係している各社が現在赤字、経営難、こういうところばかりでございます。したがって、この協議会だけに任しておいて結論がいつになったら出るのだろうか、先ほどから何回も言われていることでございますけれども、非常に私どもも心配している点でございます。
 そこで、大臣に伺いたいわけでございますけれども、この協議会の性格というものをもう一遍ひとつ再検討していただいて、運政審でもこれは大臣から諮問する、こういうような方向も検討していいのではなかろうか、このように思いますけれども、お考えをお聞かせいただきたいと思います。
○山上政府委員 この協議会につきましては、先生も御承知のとおり関係者九社から構成されておりまして、その関係者の利害関係いろいろあることは先生も御指摘のとおりでございますが、そこら辺を技術的な問題それから経済的問題、両方にかみ分けまして、関係者でできるだけコンセンサスを得るように行政としてもこれを推進してまいりたい、かように存じております。
 それで、先ほど来御指摘がございましたけれども、この協議会の場で関係者のいろいろな意見の調整をしていただきまして、それで私ども行政サイドからも推進をして、できるだけ早く結論を出す、できれば来年度の概算要求に間に合うように何とか結論を出していただくように、いま行政サイドとしても具体的な中身について検討を進めているところでございます。
○草野委員 そういたしますと、鉄監局といいますか運輸省では、この成田特急新線というものについて、これを具体化していこうという方向でいま強く進んでおる、このように理解してよろしいですか。
○山上政府委員 先ほどもお答え申し上げましたが、また大臣からもお答えしておりますが、これをできるだけ実現する方向で検討を進めているということでございます。
○草野委員 ほかのルートを検討する、そういう余地はございませんか。
○山上政府委員 この協議会は、これは成田新高速鉄道構想について、これが成田空港と東京との間を結ぶ良質のアクセス輸送として適当であるかどうかということを、技術的あるいは経済的に検討するものでございます。そのほかに、先ほど航空局長からも答弁がありましたが、国鉄在来線の延伸の構想とか、それから新幹線構想、それから京成電車の新幹線ターミナルへの乗り入れ、このようないろいろな構想がございます。これにつきましては、この協議会の場においてあわせて検討するということではございませんで、これは行政サイドとして総合的に検討を進めているということでございます。
○草野委員 私が伺っているのは、成田のアクセスの問題で伺っているわけでございまして、ただ単にこの成田特急新線をどうか、これだけで伺っているわけではないわけでございます。
 先ほども申し上げましたように、この新線の問題と同時に、先ほどからお話がありました、たとえば国鉄の新幹線の問題、これについては一体どうなったのか、まさか両方とも通すというようなむだなことはしないと思います。だから、運輸省としては、どちらの方にいま重点を置いていろいろと計画を進められているのか、そういう点を伺いたかったわけでございます。
○山上政府委員 先ほどもお答え申し上げましたが、成田新幹線につきましては、現在、手戻りにならない範囲内において工事あるいは用地の確保の事業を進めておりますが、実は非常にいろいろ難関にぶち当たっております。したがいまして、この成田新幹線をこれ以上進めることについては非常に問題があるということだと思います。したがいまして、大まかな方向といたしましては、成田新高速鉄道、この構想につきまして、協議会の場を中心にしまして、その技術的あるいは経済的な問題を早く解明して、この構想ができるだけ早く実現する方向で検討を進めているということでございます。
○草野委員 そこで、それじゃ伺いたいわけでございますけれども、この成田特急新線の場合、このルートは先ほどから御説明あったとおりでございますけれども、この新線の場合にいろいろと問題になること、たとえば地下鉄八号線のルートの一部を利用して東京駅に入る、この問題につきましては、都市交通体系上からも無理だ、そういうような声もございますし、また建設費の面で東京都も難色を示しているとか、また、さらに京成の押上と高砂間、この間も複々線化をする必要が出てくるのではないかという問題もございます。また、事業主体が何社にも分かれている、そうしますと、実際、運行上の問題としていろいろ不都合な点が出てくる、こういうことも考えられるわけでございます。そういうことから、建設費も非常に膨大であるということも含めていろいろと問題が多過ぎるのではないか、果たして実現できるかどうかという声もあるわけでございますけれども一、いかがでしょうか。
○山上政府委員 成田新高速鉄道構想を実現するにつきましては、ただいま先生御指摘のとおり大きな問題がいろいろございます。都市計画の問題、複々線化の問題、あるいは事業主体の問題、いろいろございます。
 それにつきまして、たとえば都市計画の問題につきましては、この協議会には東京都からも参加をしていただいております。それから複々線化の問題、これは多分高砂と押上間の問題だと思いますが、これにつきましても、いまの京成の路線をそのまま使えるかどうかにつきましていろいろ問題がございますので、別に並行いたしまして新線を設ける必要もあるのではないかというような検討も技術的にいたしております。それから三番目の事業主体につきましては、現在松虫−小室間、これは宅開公団。それから小室−北初富間、これは北総開発ですでに営業いたしております。それから北初富−高砂間、これにつきましても北総開発が工事を進める予定でございます。それから、さらに地下鉄八号線ルート、これは都市計画上の問題、いろいろあるかと思いますが、これにつきましては帝都高速度交通営団というようなことでございまして、そのほかに新幹線、これが困難だとすれば、その新幹線ルートを成田空港−松虫間、それから八号線から東京駅の間につきまして使うわけでございますが、このように現在建設し、また運営している主体がそれぞれ違います。したがいまして、この成田新高速鉄道構想というものを実現する場合には、少なくとも運営段階に入った場合には、この各現在の建設ないし運営主体と適当な関係づけをいたしまして、いわゆる第三セクター的なものが必要ではないかということも具体的な検討課題にしているわけでございます。
○草野委員 成田新幹線の問題について伺いたいと思いますけれども、その前に、国鉄の在来線、この成田空港間の延伸計画はどういうふうになっておりますか。現在成田まででとまっておりますけれども、空港までの延伸ということについて、いまどのように進んでおりますか。
○山上政府委員 国鉄在来線の成田空港への延伸問題につきましては、国鉄としてそういう計画があることは十分に承知しております。しかし、この構想につきましても、概算でございますが、六百億前後の資金を要します。したがいまして、先ほども申し上げましたけれども、この成田空港鉄道アクセス計画あるいは構想といたしまして幾つもございますので、その中で技術的にも経済的にも、また関係地元の要請にも一番こたえられる構想、これがどれであるかということで総合的に検討し、詰める必要があるかと思います。国鉄在来線の延伸につきましては、そういった総合的な詰めの段階で結論を出すべきもの、かように存じます。
 なお、国鉄につきましては、もう先生御承知のように、現在いろいろ財政的に非常な危機に直面しております。そういったときに、このように大きな資金を要する新線建設につきましていかがかという検討が、国鉄の場合には特に再建問題に支障のないようにする必要がありますので、そういう角度からの検討も必要である、かように存じております。
○草野委員 このアクセス問題につきましては、先ほどからもお話がございましたように、国鉄の在来線、京成、またリムジンバス、こういうことで現在のところは一応足りているわけでございますけれども、しかし、これから将来のことを考えた場合には、どうしても何らかの新しい線を考えなければならない、これは当然のことであると思いますけれども、しかし、いまの新高速鉄道、いろいろな問題点が余りにも多過ぎるのではないか、そういうように私は感じております。
 そこで、申し上げたいわけでございますけれども、これは御見解いろいろ伺いたいと思いますけれども、この新幹線の見直しをひとつやってみたらどうか、こういうことでございます。先ほどもお話ございましたように、成田から出発して松虫を通って千葉のニュータウン、それから小室から西船橋の方を抜けて都内に入る、こういうルートになっておりますけれども、この西船橋の先の東京都内、江戸川区、ここで住民の非常に大きな反対運動があるということも伺っております。
 そこで、このルートを変更して、西船橋から京葉線、いま計画されておる京葉線でございますけれども、これは品川の方から千葉の先の蘇我まで至る京葉線、これが近い将来に完成するわけですね。
    〔堀内委員長代理退席、佐藤(守)委員長
    代理着席〕
この西船橋から京葉線を経て、そして新砂町あたりを通って東京駅に入る、こういうことも考えられるわけでございますけれども、こういうような考え方に対して運輸省はどのような御見解をお持ちでございますか。これは当然、成田特急と通勤特急、こういうものを兼ねたものでございまして、輸送の質的向上という面から見ると、非常におもしろい一つの案ではないかと思いますけれども、このような考え方に対しての御見解をひとつお示しいただきたいと思います。
○山上政府委員 国鉄の一部におきまして、そのような考え方といいますか、素案があるということは間接的に承知をしております。しかし、この構想につきましては、膨大な資金を要すること、それから用地の買収等につきまして、成田新幹線についてと同じようにいろいろ問題も当然考えられるわけでございます。そのようなことで、このような構想につきましては、まだ正確には承知しておりませんが、実現性については非常に困難があろう、かように存じます。特に膨大な資金を要するというようなことになりますと、国鉄の場合にはまず財政再建ということが至上命題でございますので、そのような見地からもいろいろ問題がある、かように存じております。
○草野委員 次に、防音工事の問題について一つだけお伺いして終わりにしたいと思います。
 かつてつくられた防音ハウス、非常に評判が悪かったわけでございますけれども、五十三年度から全室防音、こういうような工事が始まったわけでございます。
 そこで、その対象戸数と現在までの申し込み数、これはどのくらいでございますか。
○大塚参考人 現在、全室防音工事の対象としては八百十七戸を考えておりますが、その中で現在までに申し込みのございましたのが四百四十戸でございます。
○草野委員 そういたしますと、約半分ということで、申し込みが非常に少ないわけでございますけれども、これはどういうわけなんですか。防音効果が非常に上がってないとかそういう問題があるのじゃないですか。
○大塚参考人 これにつきましては、まだ申し込まないところにつきまして個別に説明をし、説得をいたしておる段階でございまして、まだ全部終わっておりません。しかし、その一部の結果をまとめてみますと、新、改築をするときに防音工事を実施したいという数が一番多いようでございます。それから防音工事をやった家屋の状況を見てから実施をしたいというのがそれに続いて多い。それから新築をして間もないので、いま防音工事のために手直しとかそういうことをしたくないというのが、それに続いておりますし、集落と歩調を合わせてみんな一緒にやることにしておるので皆さんの意見が一致したらというようなところ、それから中にはもう一、二室防音工事をやっておりますので、全室防音工事の必要はないというようなところもございます。そういったいろいろな理由から、必ずしもわれわれが望んでいるほど申し込みがない、こういう状況のようでございます。
○草野委員 時間が参りましたので、最後に一、二点だけお伺いしたいと思いますが、いろいろな理由があるようでございますけれども、現在そういう防音工事が終わった家で、これから将来改築だとか新築だとかこういうときには一体どうするのですか。
 それからもう一つは、エアコン等の電気代、これは二分の一地元の市町村で負担をしてくれる、こういうようなことでございますけれども、これはいつまでという期限があるのかどうか、お伺いいたします。
○大塚参考人 一たん防音工事をやりました家を新築あるいは改築をするという場合に、また防音工事の費用を公団が補助するかどうかということについては、私個人の考えとしては、一遍やったからもうあとは見ないというわけにはいかぬのじゃなかろうかというふうに思いますが、しかし、国としてこれをどうするかということは、まだはっきり決まっておりません。
 それから、空調その他の維持費の関係でございますが、これは周辺対策交付金の中で各市町村が見るというようなことで、市町村と地元の方々との話が進んでおるようでございますので、私どもとしては、そういう方向でひとつ処理をしていただきたいというふうに考えております。
○草野委員 やはり防音工事の対象になっておる方々は、毎日騒音に非常に悩んでいる人たちです。したがって、公団としてもひとつできるだけの誠意を持ってやっていただきたい。前回のあの防音ハウスのこと一つをとってみても、公団に対する不信感というものはやはり残っておるわけですね。いまも総裁からおっしゃっていただきましたけれども、古い農家の家、間もなくだめになる家もあるかもしれません、そういうときの改築のときには一体どうするのだという問題、これは総裁個人のお考えを伺ったわけでございますけれども、そういうこともひとつ早目にきちっと決めていただきたい。また、この空調等の維持費の問題についても、一体どうなるのかというそういう心配を持っておるわけです。こういうことについても、何らかの方法で住民の方々にきちっと示してあげる、こういうものが大事じゃないかと思いますけれども、最後にそのことを伺って終わりたいと思います。
○大塚参考人 私どもも、騒音の被害を受けられる方にはまことにお気の毒だと思っておりますので、御趣旨のような線で努力をしてまいりたいというふうに考えております。
○草野委員 よろしくお願いいたします。
○佐藤(守)委員長代理 草野威君の質疑はただいま終了いたしました。
 この際、暫時休憩いたします。
 なお、本会議散会後直ちに再開いたします。
    午後零時四十九分休憩
     ――――◇―――――
    午後二時十四分開議
○箕輪委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質疑を続行いたします。山本悌二郎君。
○山本(悌)委員 この空港公団法の一部改正を見ますと、もう少しこの事業を広げていこう、また、いろいろな面で少し充実させようという趣旨が含まれていると思うのであります。
 そこで、年間の収入を見ますと二百五十億、支出は四百三十四億、赤字が百八十四億ということなんですね。これは当然で、いわゆる設備に相当な金が――いままでも飛行場を設置する、あるいは設備に相当金が要ることは当然でありますけれども、この赤字、これはますますふえていくと思うのです。先ほども質問があったと思うのですが、まず航空局長にお尋ねいたします。大体どのくらいのめどで赤字を解消できるのかあるいは解消できないのか、このままずっと続いていくのかどうか、この辺はちょっとお尋ねをしたいところであります。
○松本(操)政府委員 詳細な数字につきましては公団の方からお答えすべきかと思いますが、私どもの立場といたしまして、五十三年の仮締めの状態でなるほど百九十億の赤字、これは償却を入れてでございますが、出ておるわけでございまして、来年五十四年度には百四十億足らずに減るだろう、しかし、これは考えてみると非常に矛盾に満ちた面がございまして、空港公団本来の仕事は実は飛行場を整備して飛行機に来てもらうというのが仕事でございます。ところが、従来地元とのいろいろなお約束が十分に果たせなかったということもございますけれども、十分な飛行機を受け入れる施設もございませんし、また現在の施設でも燃料が主として不足がちであるというふうなことから、一日百七十機程度にむしろ抑えざるを得ないというふうな実情にございます。
 したがいまして、現在、鋭意進めております本格パイプラインができ上がりまして、ある程度燃料油の方についての制約がなくなる、現在三十三カ国が日本に乗り入れたいと言っておりますし、現に乗り入れております三十四社も増便の要求がございますが、これをただ無定見に受け入れあるいは増便するということではございませんけれども、将来の国際航空の需要に対応してしかるべき乗り入れ国の増加なりあるいは増便をしていくということになりますと、航空機が一回着陸するだけで一年間にたしか三億程度の収入が出てくるわけでございますし、出る方はそうたくさんふえるというわけではございません。したがって、純粋に経理的な面から見ますならば、やはり十分に機能が発揮できるようにしていく、それが一日も早い時期にそういうふうな状態になるように努力するというのが筋論であろうと思いますけれども、ただ、そうは言いながらも、地元に対するいろいろな約束事を実施していくにもこれまた金がかかることでございますので、今後の問題ではございますけれども、公団の経理内容のありようについては、私どもとして十分に検討しながら対応していくようにしたいと思っております。
 一方、公団といたしましては、やはり速やかに本格的なパイプラインを完成し、航空機の着陸回数を所要の限界にはきちっとふやせるようにしていくというふうなことと、それから周辺とのお話し合いが進むのに従いまして現在のような厳戒状態でなくなってまいりますと、空港見学者等もふえてまいりましょうし、これは公団の収入にもつながるし、また転業してそういうところに店を出しておられる方にとってもプラスの話になるわけでございますので、そういうふうな方向を念じながら今後努力をしていくべきではないか、このように考えております。
○山本(悌)委員 公団の方は後ほどお伺いしますが、そういうことになりますと、いま開業して一年間見まして、営業収支というのは全く無視をせざるを得ない、こういうことになろうかと思いますが、そういう形でやっておるかどうかということですね。いま局長の言うように、一機年間着陸してくれれば三億ずつ入ってくるのだから、これは着陸料が主でありますけれども、そればかりではなくて、いわゆる公団の収入というか公団の営業そのものというものは、着陸料とそれに家賃収入というか営業収入というものが加味されるわけでありますが、そういうものはちゃんと頭の中に入っておってやっておるのか。いまは当然まだ第二期工事もやらなくてはならないし、それから、いろいろな問題が残っておるから、とてもそんなことはできるような状況ではない、むしろ赤字覚悟でどんどんと工事を進めていくのが先決だ、営業収支なんということは第二次の問題だ、こう言うならば、また、それなりの考え方もありましょうし、また私も質問の方向を変えていきたいと思うのですが、いかがでございましょう。
○松本(操)政府委員 確かに、十何年かかってようやく運用を開始いたしましてわずか一年でございますから、この時点で収支の面をシビアな目で見るということはいささか酷であろうかとも思いますけれども、ただしかし、そうだからと言って収支は度外視してということでは、私はやはりよろしくないと思う。これはやはり一歩一歩の積み上げが将来の大きな赤字のもとになるかならないかということでもございますので、当然やらなければならない業務につきましては、これは多少無理をしてでもがんばってやっていかなければならない、これは当然であろうかと思いますが、その二方で、やはり節約すべき限りのものは節約をし、そして収入を少しでもふやすという努力をしなければならないわけで、現に、たとえば着陸料等につきましても、昨年数回にわたってIATAと話し合いをし、この四月からの千九百円という単価を決めたわけでございますが、今後とも、折に触れてIATAあたりとの会合を繰り返し行いながら、こういったようなものの適正な対価への引き上げというふうな努力を一方でしていく。そうは言いながらも、建設勘定と業務勘定に分かれておるわけでございますから、建設勘定において当然つくっていかなければならない仕事については、これは金勘定にとらわれてためらうことがあってはならないと思いますし、たとえば同じ業務勘定の中でも、民家防音工事のようなものは業務勘定の中で行うわけでございますので、これも収支にとらわれるの余り、そういうふうなところに行き届かないということがあっては、これは本末転倒であろうかと思います。非常にむずかしい議論であろうかと思いますけれども、やはり両方に眼を配っていくという心得が肝要ではなかろうか、こう考えております。
○山本(悌)委員 局長、それでは公団の総裁にもお尋ねいたしますけれども、一年やってみてこれからが一つの営業の収支をそろそろ立てていくと
 いう、そういうときに入ってきたのだというわけですから、よくわかりますが、そこで、そうであるならば、たとえば営業収入の中で、でき上がっている空港ですと、各国の状況を見ますると六〇%か七〇%ぐらいの収入度もあると聞いております。成田の場合はまだそこまでいかない、五〇%にも満たないというところだと思いますけれども、それに向けての努力をある程度されておられるのかどうか。成田のお客さんなんかからいろいろ話を聞かしていただきますると、たとえば設備の上でもまだ完全じゃないのではないか。タクシーに乗りたくてもなかなか乗り場がうまく連結してくれない、そういう乗り場問題が残っている。あるいはバスの乗り場に何とかというようなことで不平が出てくるというようなことで、完全な整備はできていないということはよくわかりますけれども、そういう問題がたくさん残っておって、営業する上でもまだまだ考慮しなければならない面がたくさんあるのではないかというふうに思うのですが、その点はいかがでございましょうか。
○松本(操)政府委員 業務収入、これは五十四年度の概算でございますが、五十四年度の業務収入三百二十七億というふうに一応考えております。その中の百五十一億、ほぼ半分が着陸料でございます。その次に建物、供給施設等の使用料、つまり家賃その他が九十一億あるわけでございます。ここら辺のところはIATAの関係もあっていろいろ努力をすべきだということを、先ほどお答えしたわけでございますが、そのほかに旅客サービス施設使用料というのが四十六億ある、これはお客さんからいただく、これをいただきながら、先ほど御指摘があったように、たとえばタクシー乗り場に行くのに屋根がないとか、あるいはカートの使い方について非常に使い勝手が悪いとかいうふうな御批判を旅行者の中から公団は受けておるようでございます。たとえばいまのタクシー乗り場に行く屋根のようなものにつきましては、近くこれをつくって、雨の日にもぬれずに行けるようにするというふうな配慮をしたいと公団は申しております。あるいはカートのような問題は、これは税関との関連等もあってなかなかむずかしい問題ではあるようでございますけれども、しかし、世界のいろいろな空港におきます使用状況というふうな一つの定型的なものもあるわけでございますので、そういう方面への努力をしなければならぬ。ただ、ここで非常に困りますものは、そういうサービス面の向上ということに努力をいたしました場合に、やはりそれに付随して出費の方も何がしかふえていくという問題がございます。特にサービスの問題というのは、サービスが向上したからお客がふえると必ずしも言えない面があるわけでございます。そういう点については、はなはだ頭の痛い問題ではございますけれども、しかし、現在の空港によりなじんでいただくという意味においては、私どもとしても、今後さらに公団にそういった面の努力を求めていきたい、こう考えております。
○山本(悌)委員 総裁、いかがですか。
○大塚参考人 ただいま航空局長からお答えしたのと同じ考え方を私ども持っておりまして、実は公団の中でも開港して間もなく経営改善委員会というのをつくりまして、収入の増加と支出の節約、その他いろいろ経営に関するアイデアを職員の中からも求めるというようなこともやりまして、経営の改善には努力を払ってきているわけでございます。従来はとにかく早く開港しなければならぬという一本やりでイノシシのように突き進んできたのでありますが、開港いたしましたので、経営問題がわれわれの頭の中の大分大きな部分を占めるように、また職員にもそうした気持ちを持たせるようにということで指導いたしてまいっております。
○山本(悌)委員 この問題はこの辺にしておきます。
 そこで問題は、いまの滑走路だけではだめでありまして、結局二期工事に何とか足ががかりをつくりたい、また二期工事をしなければいけないということだと思います。いわゆるB滑走路の工事の足がかりであろうと思うのでありますが、過ぐる新聞で見ますると、二期工事の足がかりの周辺対策ということで、先ほどもちょっと質問が出ておりましたけれども、芝山鉄道の建設の問題とかあるいは京成電鉄成田空港線の延長問題とか、そのほかに特に何か農業振興対策を考えておるというようなことが記事に出ておりました。それとあわせて当然、これは騒音対策もあたりまえでありますけれども、この三つの問題をどんなふうにされていくのか。芝山鉄道については、先ほど話を聞きましたから割愛させていただいて結構でありますが、空港所有地の周辺農家への貸与や成田用水の受益地の拡大なんというようなことで、何か農業振興対策を一つのしんにして、それを手がかり、足がかりにしたい――騒音対策もまだ完全ではないようでありますけれども、その面をひとつ教えていただきたいと思います。
○松本(操)政府委員 この空港が今後発展してまいりますためには、周辺地域の発展と一体となってというより、むしろ周辺地域の発展の驥尾に付して空港が発展していくという形でなければいかぬわけでございます。そういう意味において、この空港の周辺の土地柄というものをいろいろと観察してまいりますと、やはり農業が主要な産業になっているエリアが非常に広いわけです。そういうこともあって御案内のような、通称かさ上げ法と呼ばれる法律ができまして、成田用水その他の用水事業を初めとする一連の周辺対策事業というものに取り組んでまいったわけでございますけれども、しかしながら、必ずしもその当初の計画どおりに進んでいない面がある。一方、かさ上げ法の方は、ことしの三月末で期限が切れてしまうというふうなこともありまして、昨年の十二月一日に閣議報告という形で周辺の農業対策の基本的な考え方というものを出したわけでございます。これをベースにいたしまして、現在は主として千葉県が現地にずっと入りまして、細かな点で農業団体等との話し合いを詰めておるわけでございますが、その内容は、ついせんだって成立し、その期間が延長になりましたかさ上げ法を一つのてこにいたしまして、成田用水というものの流域の拡大をしていこう、特にAランとBランの延長線上にはさまれました菱田部落という地域が両方の騒音の谷間になるというふうなこともございまして、ここにおける農業問題というのは非常に大きなテーマになっておるわけでございます。そこで、こういうようなところも念頭に置いてどのような形でやるかということをいま進めております。
 もう一つの方法といたしましては、すでに公団が騒音対策用水として買い上げた土地があるわけでございます。これも公団は農業を営むことができませんので、ただ土地として持っているにすぎない、しかるに空港周辺の農家の中には、さらに農業規模を拡大したいという強い希望をお持ちの方もあるわけであります。そういう方々に可能な限りこの公団の買い上げた土地を使っていただけるようにしよう、これもどういうふうな手続でどういうふうな価格でどういうふうな方にお貸しするかというふうな点については、やはりきちっと詰めていく必要がございますので、県及び関係の市町村あたりといまいろいろ話を詰めているというのが実情でございます。
 こういうふうな形で周辺の人々に対する従来の約束事あるいは今後の発展ということを考えながら、将来こういうふうになれば営農者は営農として発展し、その他の商業活動もまたそれに従って発展し、あるいは騒音に対する問題も相当程度緩和されるであろうというふうな目標を置いて、いま鋭意取り組んでいるわけでございまして、それによって空港というものの存在が、理屈の上だけでなくて、はだに感じる形で周辺の方々に受け入れられていただくようになるということが一つの大きな目標であり、また、そうなってくることがこの空港の将来の転機になるのではないか、こういう考え方でいませっかく取り組んでいるというのが実態でございます。
 騒音の方につきましては、すでに従来から八五WECPNLをもとにしまして一種、二種、三種の線引きをし、八百十七戸を対象にしていろいろと作業をしたわけでございますが、遺憾ながら、結果論的に判断いたしますと、いわゆる一室二室防音というのは地元住民の歓迎するところとなっておりません。そこで、開港後これを全室防音に広げていこうということで、昨年の八月に六軒のモデルハウスをつくって設計のありようその他を検討すると同時に、財政当局との詰めを開始いたしまして、国の施策よりも早く全室防音に踏み切ったということでございます。ただ、作業のなれが進んでいないというふうなこともございまして、現在、八百十七戸のうちの四百四十戸程度のお申し込みを受け、完成したものはまだ十軒足らずの状態であろうかと思いますが、公団の方も大分そういった事務になれてまいりまして、今後に向かって相当のピッチで進んでいけるのではないか、こう考えております。
 それと同時に、従来八五というラインで引いておりましたものを五下げまして八〇Wによって線引きをする、これは現在地元といろいろとお話し合いに入っておりますので、そう遠くない時点で八〇WECPNLの線引きをして、恐らく千戸をちょっと超すようになろうかと思いますが、それに向かってできるだけ早く到達するようにしたい。最終目標は七五でございますが、まず中間目標の八〇に向かってできるだけ早く到達するようにしていくということで、いま公団を督励しているところでございます。
○山本(悌)委員 昨年私は、成田空港に調査に行ったのでありますが、そのときにこの騒音問題が陳情の一つの大きな目になったんですね。最初に、運輸省さんとお約束したとおりになっていないじゃないか、公団と約束したとおりになっていないじゃないか、このとおりひとつ音を聞いてくれということで、私たちも、外で爆音を聞かしていただいたり、あるいは防音装置をする地域を回ったのでありますけれども、いまお聞きしますとまだ十戸程度しかできていないということでありますが、しかし、このまま放置しておくわけにいかないでしょうね。大体いつごろまでをめどとして全戸の防音装置を完成するつもりなのか、目標をひとつお聞かせ願いたいと思います。
○大塚参考人 先ほど局長からお話がありましたように、さしあたりは八五Wの範囲内八百十七戸を対象にして防音工事を進めておりますが、そう遠くない将来に八〇までこれを広げる予定にしております。そうした中で公団といたしましては、八〇まで広げたうちの二百戸ぐらいを現在の八百十七戸にプラスした約千戸を五十四年度ぐらいに終わりたい、そしてあとの残り、八〇内の全部を五十五年度いっぱいぐらいに終わるという目標で進めたいということでやっております。
 ただ、これはやはり住民がやる気になっていただきませんとどうもやれませんので、極力進めるつもりでありますが、全部きれいに終わるということは実際問題としてなかなかむずかしい問題だというふうに考えております。
○山本(悌)委員 そこで航空局長、私がお尋ねをした最初の方のいわゆるB滑走路への足がかり、二期工事ですね、B滑走路をおやりになるのでしょう、どんなふうにしてやるのか。これは、たとえばB滑走路の二千五百メートル、いわゆる横風防止のためのC滑走路三千二百メートルというようなものを、大体どの時期にどういうふうにしてやっていくのか、その見通しはどうなのか、それをお聞きしたいのです。
○松本(操)政府委員 先ほど来お答え申し上げていることの延長線上になるわけでございますが、現在の空港の運用についてより多くの周辺の住民の方の理解を得るということを踏まえた上で、二期工事というものの時期、いつから実際かかるかということがおのずから定まってくるのではないか。私どもは、単にそれを放置するというのではなくて、一日も早い時期にそういう状態になるようにあらゆる努力をいま進めていこうとしておるわけでございます。したがいまして、いまこの時点で私の口からいついつまでにこうこうするようにしたいと考えておりますということを申し上げるのは、いささか本末が逆になったお答えになりかねないわけでございまして、前段の部分が十分に尽くされた上において工事に取りかかるということが事の次第であろうかと思います。
 したがいまして、いつということをなかなか申し上げにくいわけでございますけれども、今後の需要のありようその他を考えますと、昭和六十年という声を聞くまでにはこの空港が当初の計画に従ったりっぱな空港としてでき上がっているということが恐らく非常に重要な問題となってくるのではないか、そのようには考えております。
○山本(悌)委員 現在のところでは年間回数十三万回というのが限界なんでしょう、そうですね。そうしますと、これはもうかなりオーバーをしそうな気配でありまして、もうすでにオーストリアあたりから、三十三カ国ぐらいですか、乗り入れのお申し入れがあると先ほど答弁もされておりましたね、ほうっておくわけにはいかないでしょう。六十年まで待てる状況なんですか。そこの心配なんですね。
 私は、この後で御質問申し上げますけれども、反対勢力が非常に強くてなかなかやれない状況だ、そういう話が解決してないということでできないのかどうか、その辺のことも勘案してお聞きしているのですが、いかがですか。
○松本(操)政府委員 滑走路一本の容量はおっしゃるとおり十三万回でございます。五十四年度の推定が六万までいくかいかないかという程度であろうかと思います。ただし、五十六年の春以降になりますと燃料問題が解決するわけでございますので、増便に対してもう少し柔軟な姿勢で臨むことも可能になろうと思いますから、この時点以降においての便数の増加はやや伸びが大きくなるのではないか。したがいまして、どの時点で一本の滑走路でこなし得なくなるのかを現在数字的に予測するのは、相手のある航空交渉でもございますのでなかなか困難でございますが、私が先ほど六十年という声を聞くまでには当初計画に従った形に整備されることが強く望まれるというふうなお答えをしましたのは、先生の御指摘のようなことを私も念頭に置いてお答えしたつもりでございます。
○山本(悌)委員 そこで、二期工事の計画にいろいろ支障が起きるであろう、あるいはまた、ことしの春にもいわゆる反対派、過激派がかなり巣くって、集会やいろいろな問題を起こしておりますけれども、その対策についてはどう考えておられるか。これはまず大臣からお答え願いましょうか。その後、警察庁の方からも一状況と対策について伺いたい。
○森山国務大臣 反対派という範囲はどこまででしょうか。十七戸の問題ですか。
○山本(悌)委員 いや、過激派がいろいろ問題を起こしているでしょう。それで、先ほども質問がありましたように特別法をつくって適用をした、適用をしたけれども、まだ残っているわけでしょう。それに対して大臣としてはどういう見通しで排除していくのか、あるいは排除しなくたってそこに置けばいいのか、どういう考えでおられるのかをまずお尋ねしたい、こういうことです。
○森山国務大臣 一つは、残っております十七戸の農家、それらの人のお考えはいろいろ人によって違うと思います。したがって、公団の方と過激派の間の板ばさみになって困っている人がおありになると思いますが、私は、十七戸の人たちとあらゆる手を尽くして話し合うことがまず基本であろうかと思います。そういう人たち、金米糖の粒がなくなってなおかつ過激派がやるということであれば、そのときはそのときの体制で対処しなきゃなるまいと考えております。やはり地元農民の方々に対しましては、できるだけの手を尽くした努力を今後も重ねてまいりたい、そういうふうに考えております。
○依田説明員 現在、成田現地には三十数カ所の団結小屋があります。平常時には百八十人ぐらい
 の過激派が常駐しておる。この間も五・二〇のときには四千三百人が動員されて集会をやりましたが、その中で過激派が三千人ということで、いま大きな集会をやるとなりますと、過激派が大体五、六千人くらいは集まるというのが現在の過激派の実情じゃないかと思うのです。この間も二期工事実力阻止というスローガンを採択しておりまして、二期工事が始まったらやるぞということでやっておりますので、いまの状況で二期工事が始まるということになりますと、相当な反対闘争があるのじゃないかと考えております。
 私ども警備当局としては、周辺対策等地元住民についてはできるだけ円満に解決しまして、空港廃港ということであくまでも反対する極左暴力集団に対しては所要の体制をとって断固として阻止してまいる。現在、応援を含めて大体三千人という警察官で空港の警戒をやっておるという状況でございますが、二期工事その他で闘争がある場合には、県内及び県外等から所要の応援をとって対策を講じてまいりたいと考えております。
○山本(悌)委員 いまの、二期工事予定地の中に大きなものは二つの団結小屋があるんですね。それから三十四の小さい小屋があるのだそうですね。その中に寝泊まりをしている。問題を起こさないからいいようなものですけれども、これをいつまでも見張っているというのも容易でないですね。警察庁としては、事件を起こさないからどうしようもないのでしょうけれども、運輸省としてはどうするのですか。いつまでもこうしておくわけにはいかぬのでしょうが、その辺はどんな見通しを持っておられるのですか。
○松本(操)政府委員 先ほど菱田部落のことについてちょっと触れたわけでございますが、この近所にもおっしゃるような団結小屋というのが幾つかあるわけでございます、必ずしも二期工事の中だけではございません。
 そこで、周辺対策、農業問題と申しますのは、そういったような空港の外周を含めてある広がりを持った中における過激派でない人たち、もちろんその中には、反対とおっしゃる方もございましょうけれども、そういう方々に対するいろいろな手だてを尽くし、あるいはお話し合いをしということによって空港のあり方についての御認識を得、また今後の私どものやり方につきまして御理解を得という形で、先ほど大臣もお答え申し上げましたように、いわゆる過激派集団と農地、大地に直結して反対運動をなさっておるという方との間にはかなりの隔たりもあろうかと思いますから、周辺対策、農民対策という言葉の中には、必ずしも二期工事用地内の十七戸のみを指して申しておるわけではございませんので、周辺の広い地域にわたってそういった考え方が徐々に理解を得ていくに従いまして、そういったところに立てこもっている過激派の人たちもいささか孤立化し、活動の源泉を失っていくようになるように持っていくことが周辺対策の一つの成果として大きなものではないか、このように考えるわけでございます。
 したがって、そういうふうな扱い方と、それから万が一にも、そこを拠点として過激な妨害行動に出るという場合には、いまも警察庁の方から御返事がありましたように、そういっ純粋治安問題として取り扱われるべき問題については、警察力というものの支援を得てしかるべく対処していくということではなかろうか、こう考えております。
○山本(悌)委員 私は、地行委にいたときに、この空港の過激派の行動に対してかなり厳しく発言をした一人です。いまでもそれには変わりございません。そのころを振り返ってみまして、警察庁としては非常によくやったと思うのです。あれぐらいやらなかったら恐らく開港はできなかったであろうし、また、それだからこそ、ああしていまでも三千なり五千なりという警察官があすこに寝泊まりして番をしているというか警戒しておるのでありまして、感謝にたえないと思うのです。
 そういう中で、いま局長が言われたように、運輸省としてはそれをどうすることもできないということかもわかりませんけれども、そんな手ぬるいことをいつまでもやっておって一体いいのだろうか。それはなぜかと申しますと、国際空港では世にも珍しいんですね。廃港にしようとして立ち上がっているからということで、それは遠いところでやっているならともかく、飛行機がおりてくるその目の前のところに穴を掘ってトーチカをつくって、その上に鉄塔を建ててがんばっているというようなところは、実際見たことがないですよ。
 これは私、意見が分かれるところだと思いますし、また運輸省当局としても非常に頭の痛いところだと思うけれども、もう少し何か手だてがあるのじゃないか。いわゆる特別法をつくったときも、そういう意味で何か相当の手だてができるのじゃないだろうかということでつくったと思うのです。にもかかわらず、一年たっても相も変わらずこんな状況であります。大臣がおっしゃるように、十七戸の反対派というのは、これは土着の人でありまして、私は、それはそれなりのいろいろなメリットがあったり、あるいは問題を抱えている人たちだと思いますけれども、あとの三千、四千、五千という過激派というものは、外から入ってきて、しかも、ここで下手をすれば飯を食わせてくれ、小遣いをくれみたいな話で、あるときにはたんぼで田植えを手伝ったりして日当をかせいだり、いろいろなことをしておる人たちでしょう。その中には、公務員もおれば地方公務員もおる、三公社五現業の職員もおるというような話。学生ばかりじゃないのであります。われわれ学生ばかりだと思ったら、とてもそんなものじゃないんですね。学生なんというのは本当に千人か千五百人くらいで、あとの半分は違うんでありますよ。そういう者が集まってくるような素地をつくっておる。その素地を取らせるための特別法であったわけだから、もう少し何らかの手だてがないものかどうか。
 これはどうしてもその腹づもりというものを私は大臣にお聞きしたいのです。これしか方法がないというのなら、もうそれであきらめざるを得ないし、そうではないのだ、大臣の言われるように十七戸を説得していき、あるいは先ほど私が御質問申し上げました、この三つの条件を一つ一つ満たしていけば必ずわかってもらえるという航空局長のそういう答弁もよくわかりますけれども、それとこれが違うのだという、その違ういわゆる過激派の対策をどう考えているかということを重ねてお聞きいたします。
○森山国務大臣 先ほど来申し上げておりますとおり、周辺対策について、いろいろ約束事や相談事がありました点について、とりあえずのめどだけはつけておく、それが現段階において一番力を入れておるところであります。そういう事態の推移の中から局面打開の時期を探りつつあるというのが現状でございます。それ以上申し上げますと、非常に勇み足になりますから、この程度でひとつお許しを願いたいと思います。
○山本(悌)委員 言いたいのでしょうけれども、ここら辺まで出ていてもなかなか言えないという気持ちもよくわかります。言えない点は、後ほどまた恐らく質問で相当出ると思いますから、それは私の方からもう追及しないことにいたしておきましょう。
 警察庁、私は、昨年調査に行ったときに、大変気の毒だなと思ったのでありますが、地方から来ている警察の方々が飯場に等しいようなところにみんな泊っておられた、暑いのに、ちょうど夏に行ったのですが、ふんどし一丁で、食堂もないというんですね。気の毒でならなかったのだが、何とか早くきれいなものをつくれないのか。もうこれは人の住むところではないと私は申し上げたのですけれども、その後どうなっておるのか。あるいはまた、いま運輸大臣は余り答弁したくないようでございましたけれども、過激派の動き、それから対策、もう一度お尋ねを申し上げます。
○依田説明員 隊舎の関係等につきましては、この三月中旬に二十億をかけました空港警備隊の隊舎、これは貨物地区に四百、日航ハンガーの方に八百くらいですか、冷暖房完備の施設ができ上がりました。現在それを中心にやっております。ただ応援部隊等は、現在、去年見ていただいたあの飯場と言われるところにその後ずっと手を入れていただきまして、これは公団の方でいろいろとやっていただきまして、畳を入れたりいろいろして条件を多少よくしてあります。ただ、これから夏に向かってもし大量動員というようなことになりますと、なかなか冷暖房完備のところに入るというわけにいきませんが、いまの空港警備隊の隊舎の講堂とかその他いろいろスペースもありますし、なお、その他空港内外に去年以来若干の施設等もふえるという状況ですので、そういうところを活用してまいれば、去年よりはずっといい条件の中でできるのではないかというように考えておるわけでございます。
 それから、過激派対策の問題につきましては、われわれとしては、現在、全国的に過激派の動き等についての取り締まりを強化しておるわけでございますが、空港等でのあくまで反対を唱える者に対しては、警察としては必要な部隊を全国的に動員し、また空港警備隊も現在、精鋭千二百名が毎日訓練して相当な力をつけておりますので、このあたりを中心に、検挙こそ最大の防犯であるというような考えに立って対策を講じてまいりたいというように考えております。
○山本(悌)委員 私の質問はこれで終わらせていただきますけれども、最初に申し上げましたように、公団の営業という点、いわゆる収支の点、ひとつ十分考慮をしてやっていただきたい。
 それから、警察庁にもお願いをいたしておきますけれども、同時に、また大臣にも申し上げておきますが、いつまでもあの周りにうろうろさせるようなやり方ではなくて、もっと何か知恵をしぼって、そしてきちっとした対策を講ずべきではないか。知恵がなければわれわれかしてもいいと思うのでありますが、私どもは、非常に苦慮し、また苦々しく思っているわけです。強い態度でこれに臨むことを御期待申し上げまして質問を終わります。
○箕輪委員長 柴田睦夫君。
○柴田(睦)委員 今回の改正案は、空港公団が、公団の委託によりその業務の一部を行う事業及びその業務と密接に関連をする事業に対して出資をすることができることを定めるものであります。空港公団は今年度で京成線の芝山延伸計画と日本空港給油株式会社に出資するとしております。改正案では、投資することができる事業の範囲は政令で定めるということにしておりますが、どのような範囲を考えているのか、そのことからお伺いします。
○松本(操)政府委員 今回御審議をお願いしております公団法の改正によって空港公団が出資できるようにするという対象となりますものは、法案でごらんのように、公団の委託によるもの及び密接関連業務となります。これを政令でしぼっておりますのは、非常に広範囲にわたるものでございますので、これは法律をもって具体的に書けない、よって政令によって個々のものを書いていこうということでございます。
 さしあたっての問題といたしましては、いま先生もおっしゃいましたように、密接関連の方といたしましては芝山鉄道、これはまだ仮称でございますので、どういう名前になるかわかりませんが、これと、それからもう一つ、委託によってという方の業務といたしましては、日本空港給油株式会社というのがございます。これは現に委託を受けて給油施設等の維持管理をいたしておりますが、これに対する出資ということを考えておるわけでございます。
○柴田(睦)委員 京成線の芝山延伸計画ですが、この計画は芝山町から強い要望が出たものであります。私も、この問題で国会で御質問を申し上げましたが、一番問題になるのは、やはり地元負担の問題であると思います。運輸省は、この延伸計画について第三セクターで実施することをすでに明らかにしているわけですけれども、ごの事業費の負担をどのようにするお考えか、お伺いいたします。
○松本(操)政府委員 現在の私どもの試算でございますけれども、京成の空港内駅から約二・七キロ、国道二百九十六号との交点まででございますが、この間に鉄道を延伸する、これに要する経費が約六十八億というふうに踏んでおります。その六十八億のうちの二十八億、これは空港の中の土地が高台でございますので、現在の京成の地下駅からトンネルで抜けるようにする、その部分の工事費が約二十八億と見ておりまして、これにつきましては、公団が全部工事をしてしまおう、こう考えております。そういたしますと、残りが四十億になるわけでございます。その四十億の中の大体十五億程度を資本金とする第三セクターをつくる、借金が二十五億、こういうことになるわけですが、その十五億という金を、公団、地元――これは主として県というふうに考えております。それから公団に関連のあります各種企業、銀行でありますとか日本航空でありますとか、そういったような企業体がございますが、こういうところに応分に持ってもらう、そういたしまして、二十五億の借金ということで工事をやるといたしまして、私どもの試算といたしましては、大体昭和六十年ごろに一日一万人ないし一万一千人程度の旅客が乗る、その運賃を百四十円、これは私鉄の運賃に応じて適当に三年ごとの見直しをしていく、幾つかの前提がございますが、そういうふうなことをいたしまして、大体二十年後には累積赤を消してとんとんになるという形でこの鉄道が運営できるようになるのではないか、こう考えております。
○柴田(睦)委員 この芝山延伸計画は、地域住民の反対を押し切って空港をつくる中で、見返りとして芝山町に約束したという性質のものであるわけで、こうした経緯から考えてみますと、資金面では国の責任で実施すべき性質のものである、芝山町には負担をさせるべきものではないというふうに考えますが、いかがですか。
○松本(操)政府委員 この鉄道の計画が固まるに至りました経緯はいろいろあるわけでございますが、地元芝山にとりましても、この鉄道は地域鉄道としてそれなりの効用を持つというふうに私ども考えるわけでございますので、先ほど申し上げました十五億の資本金の中のごく一部につきましては、芝山町にも負担をしていただけないだろうかと考えておりますけれども、その額はきわめて少ない額になろうかと考えております。したがって、町の財政を圧迫するとか、そういったような問題には全くならない、こう考えております。
○柴田(睦)委員 路線の問題では芝山町当局は、空港の後背地となって町が空港によって分断されてしまうという理由から、町の振興策としてこの鉄道を要望し、町の中心街まで延伸する要求を出しております。今回の計画によりますと、先ほどお話がありましたように、二・七キロということになりますと、空港の東の端まででとどまっているわけです。これについて、芝山町ではとりあえずだというようにいま説明しているのですが、号して将来は町の中心街まで延伸したいという希望を出しているのですが、将来の問題として、この芝山町の期待にこたえる考え方があるかどうか、お伺いします。
○松本(操)政府委員 現在の芝山町の人口が七、八千人でございます。したがいまして、ここの真ん中を貫く鉄道が仮にいまできたといたしまして、どれだけの方がこの鉄道にお乗りになるかという点については非常に問題もあろうかと思います。したがって、当面の計画といたしましては、京成の成田空港駅から芝山町の千代田までの二・七キロということでスタートさせるわけでございますが、今後の鉄道に対する需要の伸び、これは芝山町の人口にも絡んでまいりましょう。さらには建設資金の調達の可能性でございますとか、あるいは第三セクターをもって運用いたします鉄道の収支の状況、こういうふうなものを十分ににらみまして、おっしゃいますように、この空港を芝山の中心部まで延ばすことが、それなりの価値を持つかどうかという点の判断については、芝山町を加えて相当の議論が必要かと思います。そういうふうなことがある場合には、これは当然の問題として将来の計画の中に取り込まれてもおかしくはないのではないか、こう考えます。
○柴田(睦)委員 今回の改正で、公団は航空機へのウイングサービスを委託しております日本空港給油株式会社に出資するということになっております。公団がこのような委託業務を行う会社へ出資するということは、公団が本来責任を持つべき業務を下請化する、これを促進するという性質のものでありますし、こういう点から見ますと、いま問題になっております天下り先をふやすという問題も生ずると思うのですが、この会社への出資の理由、今後こうした計画はどのようなものを考えているのか、お答えいただきたいと思います。
○松本(操)政府委員 日本空港給油に出資をすることにしておるというお話でございましたが、これはこの法律が成立後政令で定め、さらに運輸大臣の認可を得るという手順がございますから、その間に十分の判断を私どもとして加えていくべきかと考えておりますが、現時点においての考え方を申し上げますならば、この日本空港給油は、公団の委託を現に受けて、その監督のもとに航空機給油施設の保守業務あるいは燃料の品質、在庫の管理等をやっておるわけで、これらの業務はすぐれて技術的な問題を含んだ作業が多いわけでございます。
 そこで、公団が特段にこの種の人間をみずから雇うということではなくて、その道はその道の専門家に任せる、ただし、総括的な管理監督については公団が責任を持つという形において運営される方が、より確実な運営ができるのではないかというふうに私ども考えておるわけでございます。しかしながら、あくまで空港機能の円滑な運営に不可欠な業務であります以上、公団としてその適正な運用が確保されなければならず、そういう意味において、投資条項がもし通った場合、これを適用してこの基盤を確立し、管理監督のよりどころとしていき、その業務の適正を図るという方向で進むのであるとすれば、私は、特に問題は生じないのではないか、このように考えます。
○柴田(睦)委員 では次に、石油パイプライン建設計画についてお尋ねいたします。
 私は、このパイプライン建設に当たっては、安全性が十分実証され、確保されるとともに、周辺住民の十分な納得が必要であると考えるわけです。空港公団は、今月の二十五日に沿線住民、特に真砂地区の住民の全体的な納得を得ていない状況の中で工事に着工しました。
    〔委員長退席、関谷委員長代理着席〕
 そこで、まずお聞きをしたいのは、石油パイプライン事業法成立のときの衆議院の附帯決議では「関係地域住民の意見を尊重し、その不安の解消に努め、安全かつ適正に行なうよう強力に指導すること。」、それから参議院では「関係地方公共団体および関係地域住民の意思を尊重し、」ということを決議しているのですが、運輸省の方では、附帯決議のいまの趣旨をどのように理解していらっしゃるのか、お伺いします。
○松本(操)政府委員 いまおっしゃいましたように、パイプライン事業法が衆議院及び参議院のそれぞれの商工委員会において議論されましたときの附帯決議については、私ども十分承知をいたしております。そのために、本件の実施に当たっては非常に初期の段階から地元との話し合い、地元に対する説明、趣旨の徹底あるいは理解を求めるという点について公団には特段の努力を要求してまいったわけでございます。具体的には公団からお聞き及びの方がよろしいかと存じますけれども、私どもが承知している限りにおきましても、八十幾つかの自治体に対し四十何回かにわたる説明会を行う等によりまして十分にその趣旨を説明し、ほとんどの方については理解を得た状態に到達しておるというふうに承知をしておるわけであります。ごく一部の方になお詰まらない点がありまして、これは去る五月の二十日にも重ねて説明会を催していろいろと話し合いをしたというふうに聞いておる次第でございます。
○柴田(睦)委員 その五月二十日の集会は、私も出席しておりましたけれども、町田公団副総裁は、関係地域住民の意思の尊重という問題について、関係市町村の意思を尊重するということで大方の理解を得たと考えている、こういう趣旨の発言をされていらっしゃるのですが、運輸省も、せっかく「関係地方公共団体および関係地域住民の意思」というように書いてある中で、やはり同じような認識でおられるのかどうかお伺いします。
○松本(操)政府委員 住民に対して説明をし、あるいは関係地方公共団体に対して説明をし理解を求めるに当たって、その説明の内容が不適切であるとすれば、これは問題でございましょうけれども、十分技術的な資料に基づき順序を尽くして御説明を申し上げた場合に、もちろん、人と人との意見でございますから、多少は意見の食い違った問題が残るということも、あるいは避けられないかと思います。だからと言って強行するとかなんとかいうことではございません。十分な説明を尽くし、大方の意見は十分に承り、大方の御理解を得たというふうに判断されました場合には、その内容がみずから省みていささかも恥じるものでもなければ、順序を踏んで手をつけていくということもやむを得ないのではないかというふうに私は考えております。
○柴田(睦)委員 空港パイプラインの建設に当たって、公団は数十回の説明会ということを盛んに言っているわけですが、説明と納得したということとは、やはり次元の違う問題であると考えますけれども、その点についてはいかがですか。
○松本(操)政府委員 私が聞き及び承知をしております限りにおきましては、石油パイプラインというものについての不安があるというお話と、そういう御心配はないはずですという公団側の説明との間に完全な納得、合意が一部においてなされていないのだというふうなことのようでございます。ただ、この問題につきましては、住民サイドのそういった御意見も尊重すべきでございますが、また広くその地域の責任を持っております市の意見というふうなものも当然に尊重し、拝聴していかなければならない、また、その市の持っております将来計画というものにマッチングのとれた形で当該計画を進めていくということもまた不可欠の問題であろうかと思います。したがいまして、公団がいままでやってまいりました段々の次第というものをよく聞いてまいりますと、市に対する説明も十分に行ってきたようでございますし、住民に対しても、先ほど来お答え申し上げておりますように、そのほとんどの方については御理解を得ておる、ごく一部の方についてはなお意見が平行のところが残っておるかもしれませんけれども、客観的に見てこれが明らかに危険なものであるということであるならば、当然市の方からもその点の御指摘があったはずでございます。そういう点をいろいろと勘案いたしまして、公団としてさらになお努力を続けていくべきであるという点については私、異存はございませんけれども、現時点においては公団として一応やるべきことはやってきておるというふうに思います。ただ、今後の努力というものはそれは怠るべきでないという点については同意見でございます。
○柴田(睦)委員 そこで、大分認識が私も地元にいて違うわけですけれども、パイプライン建設について問題の真砂地区の住民が、住民自治会の合意のもとに行うことという趣旨の署名を運輸省や公団に提出しているわけです。これは県営住宅検見川自治会百七十戸、メゾンドール検見川自治会百十戸、真砂五丁目町内会百十戸、真砂第一団地自治会三百五十戸であって、署名率は実に九三・七%であるわけです。この趣旨は決して絶対反対とかいうものではなくて、工事の強行着工をやめるように十分の話し合いを通じての解決を願う、そういう趣旨のものであるわけです。これについて運輸省はどう考えますか。
○松本(操)政府委員 この問題については、実は長い間のお話し合いが過去にあるようでございまして、公団は公団としてそれなりの努力をしてまいってきておると私どもは考えております。現実にそのような御要望が出ていることも私どもは承知をしておるわけでございますが、御要望の中にございますルートの変更については、先ほども触れましたけれども、市の方における長期計画との対比において適切でないというふうな市の判断であるように私どもは聞いておりますので、そういう状況のもとで考えました場合に、河底十メートル以上のところにトンネルを掘るということ及び現在の中心線から住宅密集地域までの距離、こういったようなものをあわせて考えてまいりました場合に不安をお持ちになる方がおられることを否定はいたしません。そういう方がいらっしゃることは認識しておりますけれども、私どもは、現在定められております省令なりあるいはこれに基づく告示なり、こういった技術基準に十二分に適合した状態で工事が行われるものというふうに考えますし、また、このやり方について同じような立場の方々の中には御理解をいただいておる方もあるわけでございますので、そういう点をあわせ考えますと、今後の努力を尽くすべきだという点については私も同意見でございますが、現在までのお話し合いというものが必ずしも合意していないからと言って、この計画の内容そのものが不適当なものであるということでは必ずしもないのではないか、このように考えます。
○柴田(睦)委員 いま言いましたように、この地域で九三・七%の人がそういう署名を出しているという重み、これは考えてもらわなくちゃ困ると思うのです。こうした住民の要望に反して公団は第二、第三立て坑の工事着工を行ったわけですが、工事説明会はこの地区については行ったのかどうか、やったかやらなかったか、公団、お答えください。
○大塚参考人 工事説明というのは、工事によって車両の出入りとか騒音とかその他被害を受ける範囲の方々に御説明をする、こういうことにいたしておりまして、真砂の第二、第三立て坑は、人家から一番近いところで二百メーターあるいは三百メーター離れておりまして、現在の立て坑の段階では騒音の問題もありませんし、また車の出入りにつきましても、国道十四号から幕張の方を通っていくということで真砂町は通らぬというルートになっておりますので、特に工事の説明はいまの段階ではいたしておりません。
○柴田(睦)委員 公団は、検見川地区などでは工事説明会を行っているわけです。しかし、この真砂地区はパイプラインとの距離という点で見ますと、最も近いところで二百メートルということになって、周辺の中では一番近い距離にあるわけです。公団は、この地区に対しては前の日の夜の八時過ぎにこうした書類を、これによりますと「公団から工事説明を実施したいと考えており、御相談にまいります。」、こういうことを書いてあるのですが、こうした文書を自治会長宅へ届けただけという実情であるわけです。これから見ても、もちろん工事説明はやっていないということになるのですが、このことはことしの二月の二十八日の予算第五分科会で松本航空局長が「手続が終わったから、それですべてが終わったということではございません。なお、さらに今後工事に当たっての説明会も、当然のことながら必要でございましょうし、まだ完全には納得しない、こう主張しておいでの四つの自治会に対する根気のいい説明及び了承を得るための話し合いというふうなことをしていくように、私ども公団には強く求めておる次第でございます。」、こういう答弁をしておられるのですが、この答弁に反することを実際に行なっているというように思うのですが、局長いかがですか。
○松本(操)政府委員 いま私どのようにお答え申し上げたか正確な記憶がございませんけれども、しかし、いまお読みいただいた線に関する限り、私、決して別のことを申したとは思っておりません。手続的な面だけを申しますならば、昨年の十月の末に国に対する諸般の手続は終わっておるわけです。さらに二月から三月にかけまして地元の市町村に対する手続も県を含めて終わったわけでございますから、やろうと思えば手続的にはできる、しかし、そういうことはしないのであって、八十幾つの自治会のうち四つであろうとやはり納得ができないという方があればとことん説明をすべきであるという趣旨によって、五月の二十日にまた重ねて公団は説明会を開いたということでございますし、私は、公団としてできる限りの努力をしながら、御納得を得るように努めつつ諸般の作業を進めているのではないか、このようにいま理解しておるわけでございます。
○柴田(睦)委員 現在、五月の二十日の説明会では納得をしていないというのが大勢であったわけですけれども、それをさらに納得を得るようにやらせるという方針ですか。
○松本(操)政府委員 花見川の中を通っておりますルートを変えるということにもし固執しての、それ一本にしぼっての御議論であるとすれば、これは私、非常に実現困難な御議論ではないかと思います。ただ実際に当たって、それではどうして安全だと公団は主張するのかとか、すぐれて技術的な問題を含めて一般的に御納得を得るための努力というものは、公団の側においても今後これでおしまいということであってはならない、こういう点については私も別に異存はございません。
○柴田(睦)委員 今回の工事着工に当たって、千葉県や市に対してはどのような連絡をしたのかという問題ですが、新聞報道によりますと、窓口である千葉市の企画調整局長は知らなかったと述べております。千葉市当局は住民に対して工事の際は市職員の立ち会いということをお約束しているわけです。しかし、市にこの工事着工が知らされていないから今回は立ち会わなかったということになっております。こうなりますと、二重に約束違反をしたということになるわけです。
 こうした点から見て、運輸省は工事着工について、現時点では工事を一たんやめさせて、住民に対する約束の尊重、了解を得て実施する、そういうような指導をすべきであると考えますが、いかがですか。
○松本(操)政府委員 先生の累次の御意見は、今後の公団の地元に対する対応のしぶりにおいて十二分に反映させていくようにしてまいりたいと思いますが、工事をいま差しとめるべきかどうかという判断につきましては、残念ながら先生のおっしゃるような形をとるのは必ずしも適切な方法とは私は考えておりません。
○柴田(睦)委員 では今度はルートの問題ですが、公団はこのルートについて十六通りのルートを検討し、国道十四号線以西の埋め立て地区については花見川の河底に通すことに決定した、こうしているわけです。この十六通りの検討ルートの中に幕張埋め立て地区案というのがなぜ入らなかったのですか。
○増村参考人 ルートの選定に当たりまして基本的に考えましたことが幾つかございますが、そのうち最も重視いたしましたのが、一つが公共用地を利用するということでございます。それからもう一つが、パイプラインそのものはそれほど危険なものではございませんけれども、パイプラインに対する一般の不安というものがございますので、なるべく人家のあるところから離れたところにルートを選びたいという二つを主眼にして、考えられる十六ルートを選んだわけでございます。その場合に幕張地区をその対象にしなかったということは、幕張地区の埋め立て計画というのがすでに埋め立て認可の時点から計画が出されておりまして、その計画によりますると、幕張地区の将来計画も現在の検見川地区と同じような住宅であるとか文教地区であるとかというものが将来できることが想定されております。そういったようなことを勘案いたしまして、両者の将来の住宅その他の張りつきのことを考えた場合に、その中間のルートを選んでおいた方がよかろうということで、その時点から幕張地区は考慮の外に外してあったわけでございます。
○柴田(睦)委員 この幕張地区というのは現在でも開発されていないし、いわば更地の状態にあるわけです。公団は、いま言ったような公共用地あるいは人家から離れたところというようなことを言うならば、宅地利用計画があるのだという説明をしているのですけれども、この宅地利用計画を変更してもらう、いっぱい広いところがあるわけですから、変えようと思えば変えられるはずですから、そういうことは考えに入れなかったのでしょうか。
○増村参考人 おっしゃるように理屈としてはそういうことはあり得ると思います。ただ、私どもが計画しておりますように、家から百メートル程度離すということをあの地区で考えたわけですけれども、その程度のことを考えますと、幕張地区にそのルートをとりますれば両側百メートル、すなわち二百メートル程度の土地を空地というようなことにしなければならないわけでございます。まあ大乗的な立場から見て決していい案というふうに考えなかったわけでございます。
○柴田(睦)委員 住民の不安があるのですから、それくらいのことは当然やるべき問題だというように考えます。
 石油パイプライン事業法に基、つく事業用施設の技術上の基準を定める省令を見ますと、その第二条の四号で「河川区域および水路敷にはパイプラインは設置してはならない」と定めてあるわけですが、ただし書きがあって、これは第二項になるわけですけれども、「地形の状況その他特別の理由によりやむを得ない場合であって、かつ、保安上適切な措置を講ずる場合は」、これは設置することができるということになるわけです。
 この基準は、まずルート検討の前提として禁止区域は避けるということが原則でなければならないというように理解すべきであります。そして、この原則の上に立っても法律的に技術的にだめな場合に、このただし書きの「やむを得ない場合」が発生してくる、こう見るのが正しい見方であると思うわけです。この幕張埋め立て地区案について、この省令の共管省庁であります自治省の方もやむを得ないというように判断をされたのかどうか、自治省の方にお伺いいたします。
○小池説明員 ただいまの件につきましては、自治省消防庁といたしましても、運輸省とともどもに十分内容を検討いたしまして、やむを得ない地区と思っております。しかしながら、それに対応しては十分な補強関係の措置が必要であるというような判断をいたしました。
○柴田(睦)委員 納得しないのですけれども、「特別の理由によりやむを得ない場合」に該当するということですけれども、実際上のこの「特別の理由」というのは、いままで現地で私たち説明を聞いておりますと、要するにタイムリミットだ、すなわち暫定輸送が三年以内ということからきているわけです。こうなりますと、安全性という問題が第一義的な問題ではなくなってしまうわけであります。幕張地区で言えば、宅地利用計画を国と行政当局がその責任において変更してもらって、十分の保安距離も保つ、そういうことをやれば、わざわざ禁止されている河底を通す必要はないわけです。こういうものを検討ルートに載せないということ、この点運輸省はどういう指導をしてきたのか、お伺いします。
○松本(操)政府委員 この石油パイプライン事業法に関連いたします省令及びこれに関連いたします告示、これはきわめて厳密な保安上の基準というものが決まっておるわけでございます。当初公団が計画いたしましたルートについては、先生篤と御案内のことと存じますが、いろいろと問題がございまして、実施に移すに至らなかった。それを改正するに当たりましては、将来計画等をも十分に勘案いたしまして、そういった枠の中で公団として最大限の努力を払って、最も安全な場所を通すというのが公団の置かれた立場ではなかろうか、このように私どもはまず理解をしたわけでございます。したがいまして、これらの厳密な規定をさらに上乗せするほどの意気込みで、安全第一に諸般の計画を練らせたというのが実情でございます。決してタイムリミットその他に追われる形で、安易な気持ちで結論を急いだというようなことはないわけでございます。この点につきましては、また関係の省庁とも何度かにわたりまして十分議論をいたしましたし、さらに専門の方々の御意見も十分に拝聴して決めたというのが経緯でございます。その点については何とぞ御理解を願いたいと思います。
○柴田(睦)委員 住民の人たちがやはり何と言っても納得していないのです。そういうことであるならば、運輸省自身が出向いていって、住民の方から話を聞くということをやってもらわなければ困るというように考えております。
 次に、パイプライン建設の予算の問題ですが、公団の説明では、昭和四十六年当時百五億であったものが、現在は千六百七十一億円になったということです。この理由につきましては、ルートが変更になったこと、安全基準が厳しくなって追加工事が必要なことを挙げているわけですが、何と言っても最も大きいのは、花見川の河底を通すということにしたことであると思うわけです。聞くところによりますと、四百億円だというふうに聞いております。わざわざ省令で禁止されている区域で、しかも、このように莫大な投資が必要とされるルートを選定するということに、われわれは疑問を抱かざるを得ないわけです。
 そこで、埋め立て地区の検討ルートの工事費用はそれぞれどれぐらいなのか、また河底に埋設することで要する費用は一体どれだけかかるのか、お伺いします。
○大塚参考人 先ほども申し上げましたように、幕張の方を通すことについては、早い段階で候補から外しましたので、幕張の方の工事にどれぐらいの経費がかかるかという計算はやっておりません。
○柴田(睦)委員 そういうことになるとますます問題ですけれども、幕張地区を検討すれば、安全上も経費上も十分納得のいくことになったかもしれないわけです。ともあれ、安全上、経費上、さらにルートの上でも十分に説明して、住民の納得を得ることが必要であると考えます。
 こうした点、公団の副総裁は、さきの対話集会で、安全性のどこに問題があるか指摘してくださいというようなことを反対に言われました。これは安全性の実証よりも、住民に危険性の立証提示を要求して、これができなければ安全であるという態度を示すようなものであって、本末転倒であるというように考えます。航空局長の安全性を十分説明するという答弁とは違うようにしか考えられないわけです。
 そこで問題は、こうした住民に危険性の提示を求めるという公団の態度をやるならば、公団の資料を提示すべきであると思います。公団は一応パイプライン相談室などをもって資料を提示している体裁をとっておりますが、肝心なものは一切公表しておりません。私は、資料として、一つは航空機給油施設比較設計作業、二番目にルート選定に要した資料のすべて、特に成田空港、東関道、港頭基地を除くほかのルートの検討資料、三番目に空港公団が裁判所に提出した資料のすべて、四番目に工事計画認可申請書及び工事計画仕様書を要求したいと思いますので、委員会に提示されますようにお取り計らい願いたいと思います。
 時間が参りましたので、最後に大臣に一言。幾つか問題点を挙げまして、運輸省、公団等、見解の違いはあるようでありますけれども、問題がまだたくさん残されているわけです。これを無視して、特に数々の住民との約束をほごにして、ただタイムリミットがあるから急ぐということで強行するのは非常に問題であると思うわけです。この工事着工の問題について、一時中断するというぐらいの態度をとって、住民と話し合いをし、住民に安全性を十分に説明し、納得を得てやるべきであるというように考えるわけです。タイムリミットも、公団が十分誠意をもって行えば、これは解決できる問題であり、これを理由に住民との約束がほごにされるということは非常に問題であるわけです。
 大臣は、この点空港公団を十分指導していただきたいと思うのですが、御決意のほどをお伺いして終わりたいと思います。
○森山国務大臣 私は、公団側から、何回も地元の方々と御相談を申したけれども、どうしてもなかなか聞いてもらえないというような経過であったと報告を受けております。そちらのおっしゃるように、できるだけ話をして御納得を願ってということでありますが、できるだけのことを尽くしたがどうしてもできなかったということで着工するに至ったというふうに聞いております。
 なお、柴田委員からそういうお話もありましたので、さらに実情を調べてみたい、こう思っております。
○関谷委員長代理 柴田睦夫君の質疑は終了いたしました。
 小川国彦君。
○小川(国)委員 最初に、運輸大臣にお伺いしたいと思いますが、運輸大臣は、大臣就任早々に成田新空港を御視察なさったそうでございますが、大臣は、成田空港の中にホテルがあるというふうにお思いでございましょうか。
○森山国務大臣 成田空港に行く途中にホテルが右手の方に見えましたが、あれは敷地内かどうか知りませんが、多分敷地の中にはないのではないかと思います。
○小川(国)委員 いまの大臣の認識が大体当たっているのでございますが、空港に行く途中、直前にはホテルが幾つかありますけれども、敷地の中にはないわけでございますが、成田空港の中にホテルが存在し得るかというその問題については、どういうふうにお考えでございますか。
○森山国務大臣 空港のそばにホテルがあれば、中になくてもいいのじゃないか、こう思っております。
○小川(国)委員 私もう少しお伺いしたいのは、成田空港というのは民間空港というふうに言われておりますが、もう一つの性格は公共用飛行場ということになっておるわけです。これから二期工事の問題を控えて大臣も頭を痛めていらっしゃると思うのですが、二期工事の問題で頭が痛いというのは、やはり土地収用の問題が当然関連してくるであろうし、土地収用の問題が関連してくるであろうということは、その中に持っている飛行場の性格というのが公共的な性格を持った飛行場であるということになると思うんですね。ですから、そういう中にホテルが存在し得るかということを、厳密な意味で、そういう意味でもう一度お聞きしたいのです。
○松本(操)政府委員 成田空港の中にホテルが絶対あってはいけないということではないと私は思います。
○小川(国)委員 大臣は、どういうふうにお思いになりますか。
○森山国務大臣 いま航空局長が話したとおりでございます。
○小川(国)委員 どうも主客転倒のような答弁なんですが、いま航空局長、あってもよいというふうにおっしゃったわけですけれども、それはどういう意味で、あってもよろしいというふうにお考えでございますか。
○松本(操)政府委員 一般的に空港と呼ばれますものは、単に航空機が離発着することのほかに、旅客も出入し、貨物も取り扱われるわけでございますから、これと一体となって空港の機能を全うするために必要な施設、たとえば駐車場とかあるいは旅客の収容、取り扱い施設とか貨物の取り扱い施設とか、そういったようなものがあり得るというのは当然のことではなかろうかと存じます。
 したがって、これら施設に該当するということが言える限りにおきまして、ホテルという名前で、何を、どういうふうなものを直に連想するかということは別にいたしまして、私が申し上げたような趣旨においての施設ということであるならば、空港の中にそういうものが存在するということはあり得てもいいことではないか、こういうふうに申し上げているわけでございます。
○小川(国)委員 これは非常に重大な問題なので、その場合に航空局長は、それが公団の所有のものであるか民間の所有のものであるか、その点も厳密に区別されなければならないと思いますが、その点はどういうふうに判断をされますか。
○松本(操)政府委員 これは私は必ずしも公団が設置し、公団が運営するというふうに限られなければならないものではないと存じます。
○小川(国)委員 その点はまだ公団法の改正は行われてないのですが、現行においてそれが許されるという法的な根拠はどこに求めておりますか。
○松本(操)政府委員 この種のものは、公団法の言いようによりますと、利便施設ということになるのだと思います。利便施設であって、公団が直にやるものについては政令で定めるということになっておるわけでございますので、政令で定めてございます場合には、公団が業務として行うことができるわけでございます。
○小川(国)委員 政令で定めがないというものについては存在は認められない、こういうように理解してよろしゅうございますか。
○松本(操)政府委員 政令で定めのないものにつきましては、公団がこれを行うことはできません。それはおっしゃるとおりでございます。
○小川(国)委員 そうすると、民間が行う場合にはどういうふうになりますか。民間が空港の用地内においてホテルを行うということについて政令で定めがない、公団が行うのではない、民間が行う場合にはどういうことになりますか。
○松本(操)政府委員 公団が行いますものについては、公団法の二十条にその定めがあるわけでございます。公団が行わないものにつきましては、公団と当該事業を行う者との間の契約関係と申しますか、そういう形において定まっていくものというふうに理解すべきではないかと思っております。
○小川(国)委員 そうすると、公団が契約を行えば、今後、公団の用地内でホテルの経営が可能である、こういうことでございますか。
○松本(操)政府委員 先生御存じのように「新東京国際空港を利用する者の利便を確保するために」云々、こうなっておるわけでございますから、そういうふうなものに該当するものであればそれはできる、ただそれを、どんなものをどの程度にやらせるかというのはおのずから別個の判断だろうと思います。私は、ただ法律の上の条文解釈としてはそういうことになっておるということを申し上げておるわけでございます。
○小川(国)委員 非常に回りくどく答えておりますが、規模の大小はいろいろありましょうけれども、利便の用に供するものであれば現行法でもホテルは認められる、民間のホテルは空港の乗客の利便の用に供するものであれば認められる、こういう解釈でございますか。
○松本(操)政府委員 別に回りくどいお答えをしているつもりはございませんので、法律の二十条に言うところを素直にそのまま読んでまいりますと、これこれの施設でこれこれの利便を確保するために空港の敷地内に建設することが適当であると認められるこれこれ、これこれその他政令で定めるものの建設及び管理を公団が行えると書いてあるわけでございますから、公団以外の者が行うことについては法律は何も書いてないわけです。書いてないものをできないと読むかということになりますと、これはそうではなくてできると読むべきであろう、こう申し上げているわけで、ただ、だからと言って何をつくってもよいということにはならないのではなかろうか、こういう趣旨でございます。
○小川(国)委員 航空局長、詭弁を言ってはいかぬと思うんですよね。できるなら空港の外に四つできているホテルは全部申し込んだはずですよ。法律に書いてなければできるというなら、申し込んで当然敷地内にできたはずですよ。日航ホテルとかプリンスホテルとかあるいはビューホテルとかホリディ・インホテルとか、一流のホテルが皆敷地の外にホテルをつくったということは、そういう法解釈はできないという前提だから外へつくったのだと思うんですよ。いま改めてそれはできると言うのですか。
○松本(操)政府委員 先ほど私お答えしましたように、条文解釈上できるということと現実にそれがそこにつくられるかどうかということとは、決して詭弁ではないのであって、これは考え方が全然別の立場に立って考えているわけです。おっしゃいますように、仮にいま先生指摘されたようなビューホテルなり何なりをことごとく空港の中につくったとすれば、空港本来の機能をつくる場所がなくなってしまうわけでございますから、常識的に言っても、そのようなことはあり得ないというのが答えではなかろうかと存じます。
○小川(国)委員 だから、空港本来の機能のための施設をつくる場所に民間のホテルはできない、こういう結論になるわけでしょう。しっかり答えてくださいよ、そこの辺……。
○松本(操)政府委員 できるかできないかという御質問については、私はできると答えているわけでございます。しからば、これもこれもみんなできるのかという御質問でございますから、それは時と場合による、ものによりましょう、こうお答えしているわけで、決して言を左右にしているつもりはないわけでございます。
○小川(国)委員 それじゃ、そのできるという基準をひとつ示してくれませんか。どういう場合にどうしたらできるのか、その基準を示していただきたいのです。
○松本(操)政府委員 先ほど来何回もお答えしておりますが、二十条の第二項に言うところのこれこれ、これこれは公団がやれると書いてあるわけでございますから、そうでないものは公団はやれない、これははっきりしているわけでございますね。公団のやれないものはだれがやることもできないのかと言うと、そうは書いてないわけでございますから、そこは、ではしからば、そこに法律上こういうものはできる、こういう場合はできる云々の規定があるかと言えば、そういった委細にわたっての規定はこの公団法自身にはございません。しかし、こういう政令で定めた場合には公団はできると書いてあるわけで、政令で定めてないものについて公団ができないということは文意上明らかでありますけれども、いかなるものも、何人といえどもできないということにはならないということを、先ほどからお答えしているにすぎませんので、この法律の中におっしゃるような基準を示せとおっしゃられましても、この法律の中にそのような基準が明定されているということではございませんので、私として明らかに何条かを引用してお答えするというわけにはちょっとまいらない点は御理解いただきたいと思います。
○小川(国)委員 この空港公団の運用規定の中のどこを探してもそういうものは出てきませんね。これは利便の用に供するものは今後の拡大解釈でできる、それは拡大解釈すれば何でもできますよ。しかし、では現行においてホテルはないのかということを聞いているのです。
○松本(操)政府委員 私の理解では、現時点においていわゆるホテルと呼ばれるものは空港の現在の敷地の中には建っていない、こういう理解でございます。
○小川(国)委員 今後についてはどういうふうにお考えになっておりますか。
○松本(操)政府委員 あの空港はごらんのように非常にふところの狭い空港でございますので、そういったようなものを、たとえばもっと必要な駐車場等と対比して考えました場合には、そういったようなものの中につくり得るゆとりがあるというふうには、私は、個人的な見解ではございますけれども、考えておりません。
○小川(国)委員 公団総裁にも伺いますが、公団の敷地内に今後ホテルを認めるというお考えはございますか。
○大塚参考人 いまのところはございません。
○小川(国)委員 将来はいかがですか。
○大塚参考人 長い将来までちょっといまはっきり断言はむずかしいと思いますが、二期工事等をやってみましてスペースがどうなるか、それから旅客の利便に資するという意味でそういう施設が空港内に必要かどうかということを、スペースとのにらみ合いで判断をしなければならぬだろうというふうに考えております。
○小川(国)委員 ここで建設省に伺いたいのですが、成田空港は土地収用法と公共用地取得に関する特別措置法と二つの法律を適用して第一期工事の用地買収に当たらした。この事業認定も建設大臣はいたしているわけです。建設大臣は、その事業認定に当たって空港の中に民間のホテルを建ててもよろしい、こういう前提のもとにそういう特措法の適用、土地収用法の適用を認めてまいったのですか。
○台説明員 事業認定を行います場合には、事業認定の申請書に事業計画というのが出てまいりまして、事業計画の内容に従いまして事業認定をいたしたわけでございますが、事業計画の中にはホテルと明示された施設の計画はございません。
○小川(国)委員 それから、もう一つ伺いますが、公共用地取得に関する法律なり土地収用法を発動するに当たって、公共事業ではない民間の営利事業のホテル建設用地のためにこの法律の適用をするということはあり得ますか。
○台説明員 ホテルの建設事業は、土地収用法の事業認定ができる、各号で列記されております事業の中には入っておりません。
○小川(国)委員 これで明白だと思うんですね。農民が血を流して守ろうとする農地を、土地収用法とか公共用地取得に関する特別措置法とかそういう法律まで適用しながら用地買収をしてきたところに、ホテルは許されないということなんですよ。公共用に認められる施設以外は、営利事業を行うホテルは認められないということです。
 この点を明確にして質問をしてまいりたいと思いますが、現在、成田空港の中に東京航空食品が建設をいたしました成田エアポートレストハウスというのがございますが、これはどういう性格の建物でございますか。
○大塚参考人 これは航空機の正常な運航、特に早朝便の定時性を確保するとか、あるいは夜遅く到着した便の乗員の宿泊所というようなこと、それから上陸禁止の旅客の宿泊といいますか滞留施設というようなものを空港内に持つ必要があるということで、入国管理当局からも要請がございましてこのレストハウスの設立を認めたわけでございます。
○小川(国)委員 その設置を認めたことはわかりましたけれども、開港後一年間、そのレストハウスの中でいわゆる航空乗務員の宿泊それから不法入国者の宿泊、これは何名行われましたか。それからもう一つは、例外としてある一般乗客は何名宿泊をいたしておりますか。この一年間の利用状況を利用人数でひとつ発表していただきたいと思います。
 まず、いま言われた第一の目的の不法入国者の利用は何名であったか、それから第二番目の航空乗務員、クルーの使用は何名であったか、それから特別の事情が存する場合という一般乗客の利用は何名であったか。
○大塚参考人 まだ開港して一年で、はっきりした営業報告と申しますか、そういうものを私ども会社の方から詳しくもらっておりませんので、とりあえず問い合わせたことだけを御報告申し上げます。
 上陸禁止の取り扱いを受けた者の宿泊が四月三十日までに九百八十五名という報告を聞いております。それから航空会社の乗務員の宿泊でございますが、これは人数までははっきりわからないのでございますが、インドネシアのガルーダと大韓航空ですか、これが乗員の宿泊室として何室かを常に予約をしておるようでございます。それから三月まではパキスタン航空も部屋をあそこに何室か借り切っておるというふうに聞いております。そのほか日本航空とかノースウエスト航空は不定期的に乗員の宿泊所として利用するということを聞いております。その人数がどれくらいであったかということは、まだまとまった報告をもらっておりません。
○小川(国)委員 契約書によれば公団はこれに対して調査をすることになっているわけです。したがって、いまの段階で上陸禁止者の数だけわかって航空会社と一般旅客に利用させた数がわからないというのはきわめて怠慢じゃないかと思うのですが、これは実態調査をしてないのですか。そういう特定な目的を持って許可した施設の利用状況というものについて、公団は現状把握してないのですか。
○大塚参考人 まだはっきり現状把握をいたしておりません。上陸禁止者だけは特別な取り扱いになりますので、はっきり人数はわかっておりますが、そのほかの外人客はどれが乗員でどれが普通の外国旅客かというようなことまで区別して把握するというところまで至っておりませんので、これはできるだけ早い機会に実態を調べるようにしたいというふうに考えております。
○小川(国)委員 これは公共用の飛行場の必要な施設ということで認めることは非常に怠慢であるというふうに思うのです。
 それで、空港公団に対しては昭和四十六年五月七日に施設の設置許可申請書というのが提出されて、そしてその「目的」の中では「日本航空その他航空会社に機内食、酒類、たばこ等を提供するため」、それから二番目には「航空機乗務員及び上陸禁止者のほか官庁、航空会社等の職員、その他航空旅客などで必要やむをえないと認められるものに対して宿泊、食事、喫茶、休憩、待機等のサービスを提供する」、こういう二つの目的を掲げて設置許可を受けているわけです。これは事実ですね。
○大塚参考人 さように私も承知しております。
○小川(国)委員 ところが、この一年間の利用状況は、いま総裁の報告によれば九百八十五名、不法入国者は一日二人余りしかなかった。
    〔関谷委員長代理退席、委員長着席〕
二百十室の膨大なものを、シングルで百六室、ツインで百四室、こういうことでつくらせながら、現実にその対象となる不法入国者は一日二人余り、こういうことですね。それから航空会社の職員がやむを得ず宿泊した場合の記録もとっていないわけなんです。
 実は先日、私がこのレストハウスに参りまして、大変御繁盛のようで結構でございますね、どれくらい一般旅客が宿泊しておりますかと伺いましたら、五十三年十月で六九%、十一月も六九%、十二月は六三%、本年の一月は七三%ということで、この二百十室の大半、例外の必要やむを得ないと認められたものが七割を占めているということなんです。
 ですから、これでいきますと、公団が認可した不法入国者や航空会社職員のためではなくて、一般旅客に現実に七割も提供されている、こういう実態は把握されてないのですか。
○大塚参考人 そこまで私どもの方ははっきり認識いたしておりません。
○小川(国)委員 昭和四十六年七月二十三日、公団総裁が東京航空食品の野間口英喜氏と交わした土地賃貸借契約書の中で、その第三条には「乙」というのは東京航空食品ですが、「乙は、賃貸借物件またば賃貸借物件上の建物その他の構築物を使用目的に附帯する業務以外に一般公衆に対する物品の販売または役務の提供のために使用してはならない。」、こうあります。これから言うならば、明らかに目的外に使用してはならないところが七割も現実には使用されているという事実があるのです。この点については責任をお感じになりませんか。
○大塚参考人 七割が一般の旅客かどうかについては、先ほど申し上げましたように、そこまではっきり確認いたしておりませんが、とにかく一般の旅客が多いということであれば貸した目的を逸脱しておることになりますので、私どもとして必要な取り締まりといいますか監督をせねばいかぬと考えております。
○小川(国)委員 一般の旅客があったら取り締まりをすると言っているやさきに、もうすでにレストハウスはホテルの宣伝を行っているわけです。これは私が受付でもらってきた案内書ですが、「成田エアポートレストハウス」という案内書を見ますと、「ふんだんにとり入れたステンレスの光沢とイタリア大理石」「空港の夜をファンタジックに演出するバー・ムーンライト」、不法入国者にバー・ムーンライトまで必要かどうかと思いますし、それから大事な航空乗務員が果たしてこんなところを利用するのかというふうにも思うのです。この間酔っばらいの航空乗務員がありましたから、こういうものをつくったらまずいのじゃないか。それから「本格的な西洋料理をご賞味ください」というので、これは全くホテルの案内書です。
 それから最近、もっと驚きましたのは「NARITA−TOKYO−GUIDEMAPS」という新東京国際空港の和文と英文の案内書が売り出されているのです。これの最新号を見ましたら、はっきり「ホテル」というふうに書かれているのです。「成田エアポートレストハウス」「ターミナルビルまで僅か3分本格的空港ホテル」「どなたでもお気軽にご利用下さい」、こういうふうに書いてあるんですよ。こういうものを公団の皆さんはごらんになっていないのですか。「SING」EROOM¥9、000 TWINROOM¥12、000up」、こういうふうに書いてあるのですが、これは、まさにこの案内書に書いてあるように「本格的空港ホテル」、こういう宣伝を始めているのですが、こういう事実を公団はお認めになっているのですか。
○大塚参考人 私も実は、そこまでは存じませんで、いま先生から伺ったわけでございます。
○小川(国)委員 大臣、今度の空港公団法の改正では、公団が何でも副業ができるように改正しようとしているようですけれども、副業の第一が、こういうような民間会社に、レストハウスという不法入国者とか航空乗務員の宿舎という特定の目的を持った施設ということで設置を認めて、実質はホテルのような案内書を配り、ホテルと同じような経営をやっている、こういう実態について大臣は初めて聞くわけでございますか。
○森山国務大臣 いま初めて伺いましたが、よく調べさせていただきましょう。総裁も、ああいうふうに言っていることでございますから、いずれ委員会に報告します。
○小川(国)委員 これは大臣みずから現場の調査をなさっていただきたいと思います。大臣は、先ほど中にはホテルがないと思うと言われた。これは大臣非常に御明快なのです、それはあってはならないものですから。ところが現実には、そういうホテルまがいのものがあって、これは法的に許されないものでありますから、この実態調査を大臣に進めていただくことにいたします。
 私、こういうものが認められた経過の中に大変疑惑を感ずる点があるわけなのです。
 それは空港公団の用地部長、これは昭和四十一年八月一日に空港公団に入社した下川重義用地部長ですが、農民の土地買収の山場を越えた昭和四十六年三月十六日に空港公団を退社しているのです。ところが、その四十六年四月一日に東京航空食品に入社しているのです。東京航空食品はその一カ月後の五月七日に、このレストハウスの施設設置許可申請書を提出しているのです。そして許可を得たのは三カ月後の七月二十二日なのです。こういうホテルまがいのりっぱな建物を、公団の用地部長が転出した航空食品が五月七日に申請を出して、七月二十二日には建築許可を受けるというようなスピードぶりなのです。これはやはり空港公団の姿勢を疑われてもやむを得ないのじゃないかと思うわけです。公団と民間企業が癒着してこういうものを認めながら、公団は、またその干下り先をつくっていくのじゃないかというふうに疑われてもやむを得ないというような状況があるのですが、こういう実態については総裁、御存じでございますか。
○大塚参考人 この前先生から伺いました。しかし、その後は公団からだれも入っていないというように承知いたしております。
○小川(国)委員 ただしかし、同じ航空機内食であっても、機内食の工場が羽田には二つあったわけです。東京航空食品とコスモ企業という二社があったのです。この二社の申請はそれぞれいつなされて、許可はいつなされたのですか。航空機内食の移転に対しては一致した取り扱いではなかったのですか。
○大塚参考人 航空食品の方は四十六年七月二十
 二日に施設許可書が出まして、コスモの方は四十七年の三月十七日に施設許可が出ております。
○小川(国)委員 その間、期間はどれくらい開いているのですか。東京航空食品の方が先でコスモの申請がかなりおくれておるようなんですが……。
○角坂参考人 東京航空食品が四十六年五月七日、コスモ企業が四十七年三月十七日でございますから、八カ月コスモの方がおくれております。
○小川(国)委員 この提出は同時になされたのではないのですか。
○角坂参考人 申請が、東京航空食品が四十六年五月七日に申請されまして、四十六年七月二十二日に許可になっております。これは先ほど先生が御指摘のとおりでございます。
 それから、先ほどのはちょっとあれで、コスモは四十七年一月三十一日に申請書を出しまして、四十七年三月十七日、約三カ月足らずで許可になっております。
○小川(国)委員 申請から許可まではそれぞれ三カ月足らずですが、提出期限の間に一方が十カ月もおくれておるというのは、これはどういうわけなんですか。
○角坂参考人 この四十六年、七年当時おくれた事情につきましては、実は私、承知いたしておりませんので御答弁できません。
○小川(国)委員 ここも非常に疑惑に富んでいるわけです。この前公団の総裁は、出店者については一律に公募の表示をして、そして公募して出店者を求めたと説明しておられました。ところが、この国内の航空食品については、一方との間に申請の時期に十カ月もずれがあるわけです。しかも申請した一方の方には公団の用地部長が行っておる。私は、どう見ても、これは本来空港の用地内につくるのが適切かどうかという問題があるものを、敷地内の、しかもど真ん中につくてしまった、そういうことで後を追っかけてもう一つを認めざるを得ないというところに追い込まれたのだと思うのです。だから、いわば空港の中心部に台所があるような、うちの座敷の真ん中に台所がある、台所というのはどこのうちでも大概すみっこにあるものなんですが、航空食品の工場が成田空港に入っていくとど真ん中に二つある、こういう惨めな姿になったのは、公団がみずからの用地部長を転出する先の会社にこういうような特定なものをつくらせた、しかも三カ月で許可した、そういう実態があるところに公団とこういう民間企業との癒着があり、問題点があるのではないかというふうに考えるわけなんです。しかも、その用地担当部長は、その後常務に栄進をしているし、それから今日ではその子会社をつくって、その子会社の社長になっているという事実ですから、そういう点から見ると、どうもこの許可の内容というものについては、きわめて不自然さが認められる。
 それからもう一つ、現実に、この公団の管理棟、これはいろいろ国会関係者、皆さんごらんになっていらっしゃると思うのです。大臣も行ったと思うのですが、公団の管理棟からエプロンの駐機場が見られましたですか。
○松本(操)政府委員 管理棟というのは、わりあいに低いビルでございますから、管理棟からは見えません。タワーの上からは見えますけれども、管理棟からは見えないと思います。
○小川(国)委員 見えなくなっちゃったのですね。地上八階ものこういう不法入国者や航空乗務員の一時仮泊の施設を、地下二階地上八階ものホテルまがいのものをつくらせてしまったから、現実には、公団の管理棟からターミナルビルのフィンガーも見えなければ、駐機場も見えなくなってしまっているわけです。
 そういうところに公団のきわめてずさんな行政のやり方が私はあると思うんですね。これは現行の航空の運営上、管制官の中からも支障があるという指摘があるのですが、そういう事実は御存じでないですか。
○松本(操)政府委員 管制官はタワーの上で勤務をしておるわけでございますので、タワーの上からは少なくとも管制官として見るべき範囲のところは全部見えております。これは私、何回も上がって見ておりますし、管制官にも確認をしております。公団の行いますエプロンコントロールにつきましては、位置が低うございます、タワーより下にくっついておりますから、したがって、ターミナルビルそのものに隠れて見えないというところもあるわけでございますが、管制上という御指摘でございましたら、管制上見えないということはないというふうに私は承知をしております。
○小川(国)委員 まあ局長は玄人のお答えですから……。私が指摘したのは、二番目のエプロン駐機場が見えなくなってしまった、こういうことなんですよ。八階ものレストハウスをつくらしてしまったために、エプロンの駐機場が見えなくて管理に支障を来しているというのが職員の指摘しているところなんです。そういうような形でこういうものをつくらせてきてしまったわけで、そういう点で私どもこれは絶対に認められない。
 先ほど公団の総裁は、これについては一般の宿泊をやめさせる、こういう取り締まりをするということを明らかにされたわけですが、取り締まりをするだけではこの問題は解決しないと思うのです。こういう現行行われているホテル経営というものについて、これはもう明らかなホテル経営です、これをやめさせる措置というものをおとりになる決意がおありになりますか。
○大塚参考人 その前に先ほどの設置許可の問題でございますが、この二者とも羽田で同じようなことをやっておりまして、成田空港の場合は羽田でやっておったものについては優先的に認めるという原則をとっております。したがって、一般に募集というのは、一般の出店者、物品販売店等については募集をいたしましたけれども、羽田でやっておった者が国際線が移るために失業をするという者については優先的に成田では認めるという原則をとって認めましたので、別にそういうあれは私はなかったのじゃないかというふうに考えております。
 それから、一般の旅客をとってホテル業のようなことをやっておった場合にどうするかということでございますが、これについては先ほど申し上げましたように、私どもは、まだはっきり確認をいたしておりません。ひとつよく実情を調べて、確認をした上で必要な措置をとるようにしたいというふうに考えております。
○小川(国)委員 羽田の例をおっしゃられましたが、私は、東京航空食品の久保という専務のところに電話をかけまして、羽田はどういうような利用状況であったか、それから私、現場まで行って見てまいりました。そうしましたら、羽田の利用は日本航空の専用が十室、それから不法入国者用に充てているのは四室か五室なんですが、これもほとんど利用されてなかった。ですから、十五室でも余っていたわけです。
 それから御承知のように、羽田には東急ホテルがありまして、そして元来、不法入国者というのはその航空会社が責任を持てということになっていますから、航空会社が使用しているホテルへ留置してもよろしいわけなんです、あえてあそこは留置場じゃございませんから。そういう意味では、十五室もあれば足りていたものを、二百十室建てさせていったというところに、これはもう当初の意図が、明らかに本来の目的を逸脱した意図を持っているのではないかということは予想されたと思うのです。予想されながらそういうものをつくらせて、そして現実にホテル的な経営をさせていって、そしてそういう事実が積み重なってきたら、最後はこういう広告でもホテルだホテルだと宣伝をしておいていつの間にかこのホテルを認めてしまおう、こういうふうに私どもは理解せざるを得ないわけなんです。
 そういうふうなことが許されたら、これから二期工事をやろうという段階で、公共用という目的のもとに農民の土地を取り上げてホテルに使うなら、いままで買った土地を公団に返してくれ、これは農民から訴訟が起こっても、公団はこれを拒み切れないと思うのです。空港公団の姿勢が、公共用の飛行場をつくる用地だからということで、土地収用法まで発動しながら、死亡者まで出しながら、用地を買っておいて、そこにこういう営利会社のホテルをなし崩しに認めていったら、とてもそういうことで地域の住民なり農民の信頼はかち得られないと思うのです。そういう実態があるからこそ、農民から大きな不満が出ているのは当然である。
 総裁は、管理塔とは道路一本はさんだ目と鼻のところですから、レストハウスがどういうことをやっているかということは、もうおわかりのはずなんです。これは即刻ホテルとしての営業を中止させる、こういう毅然たる態度をとってもらいたいと私は思いますが、この点、大臣いかがでしょうか。
 こういうような公団法の改正の中で、空港公団が今度は鉄道にも参加できる、あるいはいろいろな副業にも参加できる、宿泊施設もやれるようになる、あるいはパイプラインとか給油事業もやれるようになるだろうと思うのですが、そういう際に、こういう一期工事の中で行なってきた土地に対するけじめがきちんとつかないのでは、こういうことを暗黙に認めてしまうのでは行政のけじめがつかないと思うのです。
 そういう立場から、行われている実態に対して、土地収用法のたてまえからも用地取得のたてまえからも許されないホテルの経営というのは中止させる、こういうような大臣の決然たる態度を私は望みたい、こういうふうに思います。
○森山国務大臣 先ほど来のお話で、公団総裁もよく御存じないような点がおありになるようであります。私に現場に行って見たらというお話もございますが、いまのところ国会もあり、いろいろ用もありますので、なかなか現場に行ってみる時間が私自身にあるかどうかわかりませんが、航空局の関係者にも調べさせますし、公団総裁も先ほど来の御返事でございますから、結果を伺いまして、その段階で考えてみたいと思います。
○小川(国)委員 大臣の言っていること、もやもやっとしてしまいの方聞こえないのですが、大臣が直接行けるかどうかということは、大臣の日程もあるからわかると思うのですが、さっきから私が言っていることは大臣も聞こえていると思うのです。ずっと言ってきた経過は聞こえていると思うのです。聞いておられたなら、そのことの常識的な判断なり大臣の判断というものは生まれてきていると思うのです。したがって、いまの問題について、大臣はとかく一年ですぐかわってしまいまして、責任をとらないのが前回からの例ですが、私は、森山運輸大臣は、そういうことのない非常に責任感の強い大臣だと承っておりますので、この問題の処置を、今国会中に大臣から当委員会に御報告願いたい、こういうふうに思いますが、いかがでしょうか。
○森山国務大臣 極力努力いたします。
○小川(国)委員 大臣答弁でよく努力というのがあるのですが、努力ということはできることとできないこととあるのですが、私は、これはきわめて簡単なことだと思うんですよ、いま申し上げてきたことは。わずか四、五十分の時間の中で問題点を大体言い尽くしておりますし、賢明な大臣もこの点わかっていらっしゃると思うのです。そういうようなものをないがしろにしたまま今後の二期工事の予算を実行しようとなどと言っても、とてもそれはできないと思うのです。土地収用法なり特措法なりと重大な関係のある用地の使用に当たって、疑念のある土地使用、土地利用というものを許していくのか許していかないのか。あるいはその点について政府、運輸省なりの調査をして、きちんと国会へ報告する、そういう明確な態度がとれるかとれないかということは大切なことだと思うのです。
 もう一遍大臣、その点努力するではなくて、報告するという大臣の答弁を伺いたい。
○森山国務大臣 一番最後に、あなたが二期工事云々と引っかけてお話しになる点は私は賛成しません。このこと自体については、あなただけがおっしゃっているわけでありますから、あなたの一方的な話だけで結論をつけるわけにいかない。したがって、公団総裁の方で調べると言っているのですから、その調べた結果というものによって報告するように努力しましょう、こう言っているので、何がおかしいですか。
○小川(国)委員 このTFK、いわゆる東京航空食品と公団の土地賃貸借契約書の中には、その第十四条の中で「甲」というのは公団でございます。公団は「業務上必要と認めたときには、賃貸借物件の使用状況について実地に調査し、資料の提出または報告を求めることができる。」、こういうふうに賃貸借契約書の中に明確にうたっているわけです。ですから、公団が直ちにとればその報告書をとることができるわけです。その報告書をとったものについては、大臣が検討を加えて運輸省としての判断を下す、これは当然できることです。ですから、二期工事の問題には関係なくこの問題のあり方について明確な答えを願いたい、こういうことを言っているわけです。
○森山国務大臣 先ほど来のあなたのお話を踏まえて公団の総裁の報告を聞いて、それで極力努力します、こうお答えしたのですから、あなたのお話を一方的に聞いたことだけで私が判断をしろというのはまだ時期が早い。だから、公団総裁もよく調べると言っているのですから、調べた結果を私に報告するでしょう、それによって私が判断しましょうと、こう言っているのですから、あなたの言ったことだけで一方的な話で私に判断しろというわけにいきませんよ。――そうじゃないですか。あとは公団の方で調べて私に報告しますから、それによって私の方であなたの方に極力御返事するように努力しましょう、こう言っているんですよ。
○小川(国)委員 一方的な私の言い方だけでという言い方はないですよ。おかしいよ。(「審議できない」と呼び、その他発言する者あり)
○箕輪委員長 御静粛にお願いします。――小川君、質疑を続けてください。(発言する者あり)
○小川(国)委員 ちょっと委員長に申し上げますが、いまの大臣の答弁は、あなただけの発言だけで答えはできない、こう言っているのですよ。私は、国会議員として質問をしているのだし、国政上の重大な問題について質問している。その報告を――一方的な報告を求めているわけじゃないんだよ。運輸大臣として調査したことを報告してくれ、こう言っているんですよ。私の意見だけで何もあなたに返事を求めているのじゃないんですよ。運輸省として調査をして、こういうような疑惑を持った事実に対して調査をした報告をしてもらいたいと言っているんですよ。運輸大臣がちゃんとしたそうした見解を持って、自信を持って答えられることを答弁すればいいわけなんです。報告すればいいわけなんです。(森山国務大臣「委員長」と呼ぶ)あなたに言っているのじゃないんですよ。ですから、そういう報告を大臣から提出させるように、これはひとつ委員長……。
○箕輪委員長 小川君に申し上げます。
 先ほどの答弁をずっと聞いておりました。大塚総裁は早速調査をして御報告しますということを申し上げております……。
○小川(国)委員 あなただけの発言で答えられないというのは、大臣取り消してくださいよ。そういう失礼な言い方はないですよ。国会で質問していることに対してそういう失礼な言い方はないのだから、まずその点謝ってからひとつ……。
○森山国務大臣 いまあなたからいろいろ私どもに参考になる話がありました。しかし、いま直ちにあなたの話に同感するわけにいかない。それはあなたはいろいろのお立場でお調べになった結果がありますが、公団の総裁もよく知らぬとおっしやるのだから、そこで公団の総裁が調べた結果が私のところに参りますし、私の方も航空局を通じて先ほど申し上げましたように調べます、私自身が行けるかどうかわかりませんが、その結果によって極力御報告するように努力します、こう言っておるのですから、その努力するというのは国会答弁でいいかげんではないかとあなたがおっしゃるから、極力答弁するように努力するという答弁の仕方がどうして悪いのかと私思った。そうでございましょう。
○小川(国)委員 そういうことじゃないですよ。いま言ったことについてあなたは謝ってないじゃないの。そのことからはっきりしてください。
○森山国務大臣 どういうことですか、私が謝るということは。どういう点が私の答弁の中で問題でございますか。
○小川(国)委員 あなたの言ったことだけで答えるわけにはいかないと言ったでしょう。そういう言い方はないということですよ。
○森山国務大臣 あなたが先ほど来言っていることに、あなたのおっしゃるとおりに私いろいろ参考になることがありましたけれども、私、あなたの結論そのとおりでございますといま言うわけにまいりません。だから、総裁の方で私に報告するでしょうし、私の航空局でも調べますから、調べた結果をあなたに報告するようにしましょう、あなたのお話だけで同感でございますと言うわけにはいかぬ、こういうことです、現段階では。その結果によって報告するように努力しましょうと先ほど来申し上げたのです。努力をするという表現では、それは国会答弁ではないかとあなたがおっしゃるから、そんな気持ちはありませんと申し上げた。(「理事会をやれ」と呼び、その他発言する者あり)
○箕輪委員長 小川君に申し上げますが、速記録を調べまして、不穏当な個所があれば、私の、委員長の責任で訂正をいたします。
 また、公団の総裁も早速調査をして御報告しますと言っております。
 なおまた運輸大臣は、総裁も知らない、これから調査をするということだから、その報告を聞いて、いまあなたから聞いて直ちに御返事ができませんが、やがて総裁から報告があった場合に御報告をいたします。(発言する者あり)極力努力すると言っておりますので、これで質問の時間が参りましたので、質疑を終結していただきたいと思います。
○小川(国)委員 終わってないですよ。(発言する者あり)
○箕輪委員長 速記をとめてください。
    〔速記中止〕
○箕輪委員長 速記を起こしてください。
 運輸大臣。
○森山国務大臣 小川さんから大変熱心にいろいろなお話がありました。いろいろ私も問題を感じておりますが、公団の総裁も公団の総裁でお調べになって報告があるでしょう。また航空局を通じてという言葉を申し上げましたが、航空局長から、しかるべき方法で調査をいたしまして、その報告を受けて、できるだけ早い機会に極力報告するように努力をいたします。
○小川(国)委員 私、その二点もう一度明確にしていただきたいのですが、委員長、さっき森山大臣の発言は、あなたの言い分だけで答えるわけにいかないというのは、これは国会議員に対する重大な侮辱の発言ですよ。だから、これについては委員長が発言を後で調べて適切に処理するなんということではなくて、言ったことを私は訳していただいて、そのことに対して大臣からいまの段階ではっきり――いま言われたことですから、明確に覚えていらっしゃると思うのですよ。頭脳の明晰な大臣ですからね。あなたの言い分だけで答えるわけにはいかない、そういう言い方については、今後委員会で大臣がそういう発言をされるということは私は重大な問題だと思っておりますから、国会議員に対しての答弁として、あなたの言い分だけで答えるわけにはいかないという、こういう言い方はないわけですから、そういう点についてはあなた自身から取り消しなり陳謝をしてもらいたいと思います。
○森山国務大臣 私の表現につきましては、速記録でまた委員長のもとでお調べを願いたい、こう思っております。
 私の申し上げました真意は、あなたのお話についていろいろ問題があるというふうに感じましたが、しかし、それは公団総裁からも調べて報告するということであり、私の方も航空局というものがあって、いま航空局長も聞いておりますから、航空局の方でそれを調べた結果を受けましてそれであなたにお答えしたい。いまあなたがおっしゃったことだけでじゃ、ああそうだというふうな結論を出すわけにはまいりかねる、こういう意味で申したのが私の真意でありますから、どうか御了解いただきたいと思います。
○小川(国)委員 最後に、あなたの真意でないことを言われたわけですから、その点については十分反省願って、それから最後にもう一点、私は、この問題はそれほどむずかしい問題ではないと思うのですね。少なくとも問題の事実経過というのははっきりしているわけで、申請書も許可も契約書も全部私も持っているし公団にもある。それから現実にその建物も存在する、営業実態も存在するわけです。それから建設過程の、諸法規に照らしての関係も明らかである、そういういろいろな経過関係が明らかである問題ですから、この点については運輸省の調査の報告について努力するということではなくて、この国会は六月十四日まであるわけですし、それからまた、運輸省の機能をもってすれば、次回の委員会まで少なくともこの実態に対する政府見解ぐらいは回答できなければならないはずですよ。公団総裁知らないと言うけれども、公団の職員の方でもこのレストハウスを使っていると私は思いますよ。総裁もあそこで食事をしたことないですか。調査すれば、レストハウスの領収書も恐らく公団の総裁が会食なすった報告も、これは推測ですが、私は出てくるのじゃないかと思うのですが、そういう実態を考えれば、当然、レストハウスの実態についてはわかり過ぎるほどわかっていらっしゃるわけですから、そういうものをずさんなまま、疑惑のまま見逃すのではなくて、政府がもう少し毅然たる姿勢を持って対処するのには速やかに報告を願いたいということなんです。努力するではなくて、大臣に報告する、この態度を明確にしていただきたい。最後にその一点だけでいいです。この問題は次の委員会に報告ができると思うのですよ、期間が十分ありますから。
○森山国務大臣 伺いますと、去年もこのことが議題になったそうであります、私はおりませんでしたけれども。そういうことでありますれば、そのとき適当な返事がなかったのでしょう。しかし、小川さんも御承知のとおり、私はこういう男ですから、まあいいかげんなことはほっとかない主義でありますから、これは真相をよく調べまして、それで御報告するということはやぶさかでありません。しかし、できるだけ国会開会中に御返事するようにはしますけれども、いままだ、私にしてみれば、きょう初めて聞いたことですから、それじゃよろしゅうございますと、こう安受け合いはまたしない方なものですから、努力すると申し上げたわけですから、安受け合いをしないという意味で私は御返事したのだ、こういうふうにひとつお聞きとり願いたいと思います。
○小川(国)委員 だけど安受け合いはしないって、わからないのですよね。男を信用してくれとか安受け合いはしないとか、そういうことを聞いているのじゃないのですよ。運輸大臣として、こういう事実経過に照らして、公団の調査報告に基づいた運輸省としての見解というものを当委員会に報告してもらいたい、こう言っているわけですよ。
 委員長、その取り扱いを委員会で取り計らってもらいたい、こういうことを理事会でひとつお決めいただく、で、この委員会に報告させるという取り扱いを理事会でお諮り願う、委員長こういうことに願いたいと思いますが……。
○箕輪委員長 公団の総裁並びに航空局長が調査に当たることをただいま答弁されました。したがって、その調査報告とあわせて、ただいまの運輸大臣の答弁中、不穏当な個所があるかないか速記録を調査し、その結果を理事会に諮りまして、その上で委員会に報告いたします。また理事会で速記録の再検討をいたしまして、不穏当な個所がありますれば、改めて運輸大臣の御答弁をいただくということにいたしたいと思います。(小川(国)委員「レストハウスについての御報告は」と呼ぶ)それは、さっき申し上げたとおり含めていたします。そういうことですので、よろしくお願いします。
 これにて小川国彦君の質疑は終了いたしました。
 次回は、来る六月一日午後零時三十分理事会、午後一時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後四時四十三分散会