第087回国会 予算委員会 第19号
昭和五十四年三月五日(月曜日)
    午前十時開議
 出席委員
   委員長 竹下  登君
  理事 伊東 正義君 理事 小此木彦三郎君
   理事 塩川正十郎君 理事 浜田 幸一君
   理事 毛利 松平君 理事 大出  俊君
   理事 藤田 高敏君 理事 近江巳記夫君
   理事 河村  勝君
     稻村左近四郎君    奥野 誠亮君
      海部 俊樹君    倉成  正君
      櫻内 義雄君    笹山茂太郎君
      砂田 重民君    田中 龍夫君
      田中 正巳君    田村  元君
      谷川 寛三君    中川 一郎君
      根本龍太郎君    羽田  孜君
      羽田野忠文君    藤田 義光君
      藤波 孝生君    坊  秀男君
      松澤 雄藏君    森  美秀君
      安宅 常彦君    井上 普方君
      石橋 政嗣君    稲葉 誠一君
      岡田 利春君    川崎 寛治君
      川俣健二郎君    兒玉 末男君
      平林  剛君    安井 吉典君
      池田 克也君    坂井 弘一君
      玉城 栄一君    広沢 直樹君
      二見 伸明君    和田 一郎君
      大内 啓伍君    中野 寛成君
      米沢  隆君    寺前  巖君
      東中 光雄君    正森 成二君
      大原 一三君    加地  和君
      山口 敏夫君
 出席国務大臣
        内閣総理大臣  大平 正芳君
        法 務 大 臣 古井 喜實君
        外 務 大 臣 園田  直君
        大 蔵 大 臣 金子 一平君
        通商産業大臣  江崎 真澄君
        運 輸 大 臣 森山 欽司君
        自 治 大 臣
        国家公安委員会
        委員長
        北海道開発庁長
        官       澁谷 直藏君
        国 務 大 臣
       (内閣官房長官) 田中 六助君
        国 務 大 臣
        (防衛庁長官) 山下 元利君
 出席政府委員
        内閣法制局長官 真田 秀夫君
        公正取引委員会
        委員長     橋口  收君
        公正取引委員会
        事務局経済部長 伊従  寛君
        警察庁刑事局長 小林  朴君
        防衛庁参事官  番匠 敦彦君
        防衛庁防衛局長 原   徹君
        防衛庁経理局長 渡邊 伊助君
        防衛庁装備局長 倉部 行雄君
        法務省刑事局長 伊藤 榮樹君
        外務大臣官房領
        事移住部長   塚本 政雄君
        外務省アメリカ
        局長      中島敏次郎君
        外務省中近東ア
        フリカ局長   千葉 一夫君
        外務省条約局長 伊達 宗起君
        大蔵省主計局長 長岡  實君
        大蔵省主税局長 高橋  元君
        大蔵省証券局長 渡辺 豊樹君
        大蔵省国際金融
        局長      宮崎 知雄君
        国税庁長官   磯邊 律男君
        通商産業大臣官
        房審議官    島田 春樹君
        通商産業省通商
        政策局長    宮本 四郎君
        運輸省航空局長 松本  操君
 委員外の出席者
        会計検査院長  知野 虎雄君
        予算委員会調査
        室長      三樹 秀夫君
    ―――――――――――――
委員の異動
三月五日
 辞任         補欠選任
  海部 俊樹君     森  美秀君
  正示啓次郎君     谷川 寛三君
  野呂 恭一君     羽田  孜君
  二見 伸明君     和田 一郎君
  正木 良明君     玉城 栄一君
  矢野 絢也君     池田 克也君
  大内 啓伍君     中野 寛成君
  宮田 早苗君     米沢  隆君
  浦井  洋君     正森 成二君
  山口 敏夫君     加地  和君
同日
 辞任         補欠選任
  谷川 寛三君     正示啓次郎君
  羽田  孜君     野呂 恭一君
  森  美秀君     海部 俊樹君
  池田 克也君     矢野 絢也君
  玉城 栄一君     正木 良明君
  和田 一郎君     二見 伸明君
  中野 寛成君     大内 啓伍君
  正森 成二君     東中 光雄君
  加地  和君     山口 敏夫君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 証人告発の件
 昭和五十四年度一般会計予算
 昭和五十四年度特別会計予算
 昭和五十四年度政府関係機関予算
     ――――◇―――――
○竹下委員長 これより会議を開きます。
 昭和五十四年度一般会計予算、昭和五十四年度特別会計予算及び昭和五十四年度政府関係機関予算、以上三件を一括して議題といたします。
 この際、大平内閣総理大臣より発言を求められておりますので、これを許します。大平内閣総理大臣。
○大平内閣総理大臣 政府は、昭和五十四年度防衛関係予算のうち、早期警戒機E2C購入に係る歳出予算十六億七千三百万円及び国庫債務負担行為三百六十三億八千万円については、今国会における予算委員会の審議の状況を踏まえ、慎重かつ公正な執行に配慮し、当該予算の執行については衆議院議長の判断を十分に尊重する所存であります。
○竹下委員長 これより理事会の協議により、航空機購入問題について質疑を行います。大出俊君。
○大出委員 この国会の予算委員会におけるダグラス、グラマン疑惑解明についての私の最後の質問になると思うのでありますが、それだけに、どうも大分問題を残しておりますので、きょうはぎりぎりのところまで実は詰めさせていただきたいと思っておるわけであります。海部メモの裏づけなるものなども明らかにしていきたいのであります。
 最初に、総理に例のハワイ会談にかかわる部分について一、二点承っておきたいのであります。どうせまた知らないと言ってお逃げになるとは思うのでありますけれども、まあいまになって知っていたと言うわけにもまいりませんでしょうが、代表団の方々が超党派でアメリカにおいでになりましてマーシャル・グリーン氏に会っておられますね。ここでグリーン氏の言っていることは、ちょうど一年ぐらい前から何回も日本政府に、これは外務省を指しておりますが、E2C購入について、これはアメリカの国策なので、このことについて要請をしてきた、したがって、ハワイ会談の鶴見、グリーンのこの出会いというのは日本側に回答を求める場所であったということを、これは私どもの代表団の坂本代議士等はテープにとってあるわけでありますから、言っておられることがそのまま声になって入っておるのでありますが、相手方は一年も前から何遍も外務省に物を言ってきた、だからハワイ会談というこの場所は日本側から回答を求める場所だったと言っているのに、そのことが一つの、ある部分の懸案ならば、日本側はこれに対してどう答えるかという相談がどこかでなければならぬはずでありまして、そのことがただ単なる雑談だと言われたのでは、しかも総理が全く知らないと言われたのでは、これはおさまりがつく筋合いではない。きょうはそこに主題があるわけではないのですけれども、せっかく皆さんが行ってじかに聞いてきたことですから、もう一遍総理に、その後の検討を含めて、一体E2Cの導入に関するこのハワイ会談における状態というのはどうだったのかということを改めて実は御答弁をいただきたい、いかがでございますか。
○大平内閣総理大臣 たびたび御答弁申し上げておりますように、ハワイ会談当時、日米間の最大の関心は日米貿易収支のインバランスをどのように詰めていくかという問題でありました。したがって、ハワイ会談に先立ちまして、箱根会談におきましてこういう問題が取り上げられたわけでございます。外務省としては、各省がどういう購入計画を持っておるか、各民間セクターでどういう対米購入計画があるかという数字を取りまとめまして、アメリカ側に今後の日米間の収支の展望はこうなるというようなことについて数字を集めておったことは事実でございます。
 そこで、大出さんのおっしゃる回答でございますが、私の理解するところでは、そういう収支の展望についての回答をアメリカ側が期待しておったことは考えられることだと思うのでございます。したがって、わが方としてもアメリカ側と相談いたしまして、この問題につきましては鶴見、インガソル両氏のレベルにおいて問題を整理していただきたい、その結果は首脳会議に報告してもらいたいということをいたしたのでございまして、そのとおり実行いたしたわけです。したがって、ハワイ会談におきまして鶴見・インガソル会談の結果が報告され、それが世間に発表されたわけでございます。
 問題の重点は貿易収支のアンバランスにあるわけでございまして、機種の選定にあるわけではないのでございます。そういう問題をわれわれかかわり知らぬことなのでございます。その点につきまして、ただいまグラマン問題がたまたまこう議題になっておりますから、皆さんの頭がその機種の選定に関心が移りますことは当然だと思いますけれども、全然われわれはそういうことは関知しないことでありましたことは御理解をいただきたいと思います。
○大出委員 いまの御答弁を裏返しますと、貿易収支のアンバランスの是正ということの中に、民間機あるいは軍用機を日本側に買ってくれという、その中にE2Cは入っていたわけであります。アメリカ側の記録を見てもそうであります。ただ、いま話にありましたように、特定してE2Cと、こういうことになると、当時は貿易収支のアンバランスが中心だったのでと、こういうことになる。だが相手方の方は、一年前から言っていたのだ、E2Cについては回答をもらう場所だった。ここに認識の相違があったかもしれないのですけれども、鶴見氏は亡くなりましたが、目下考慮中というふうに答えられたと言っているのでありますけれども、考慮中ということは、初めから話があったから、相談をしたのだが目下考慮中と、こうなるのであります。これまた押し問答をしてもいたし方ありませんが、その認識の違いを指摘して、E2Cはハワイ会談で、単なる雑談でなくて、一年も前から物が言われていて、だから考慮中という答えになっていたという点だけ指摘しておきたいのであります。
 もう一点、最近またこの東京サミットをめぐりまして、日米貿易収支のアンバランス問題が出てきています、百億ドルどうのこうのと。この中に、F15の完成機をふやせということをアメリカから対日貿易の是正の中に含めて物を言っている。ここにこういう記事がありますが、どうもこれは百機となっておりますけれども、ライセンスがほとんどでありますから、それを輸入に切りかえろという趣旨にとれるのですが、この点について総理あるいは通産大臣、外務大臣、どなたか御存じでございますか。
○園田国務大臣 お答えをいたします。
 私の知っている限りでは、サミットで二国間問題が取り上げられるようなことはないと思います。
○大出委員 時間がもったいないので、深入りする気はありません。
 ここで総理にもぜひ聞いておいていただきたいのでありますが、わが党の平林さん等がすでに質問いたしております、将来に向かってこの種の疑惑をなくす制度、機構の改正が当然必要でありますけれども、その前に、会計検査院の皆さんはSECの指摘に基づく航空機輸入に関する数々の疑惑、これに対して一体どこまで調べたのか。調べ直す、こういうことでございましたが、もうここまで来れば、会計検査院の皆さんが一生懸命お調べのようでありますから、中間的な報告は少なくともいただけるだろうと思うのでありますが、そういう意味で、ここで、総理のおいでになるところで、ひとつ検査院長から会計検査院の再検査の結果というのを、中間的だと思うのでありますが、御報告おきをいただきたいのでありますが、いかがでございましょう。
○知野会計検査院長 ダグラス、グラマンの航空機の問題が発生いたしましてから、会計検査院といたしましては、見直し検査を鋭意進めてまいったわけでございますが、現段階におきます検査の進展状況及び今後調査検討すべき問題等につきまして、中間的に説明を申し上げたいと存じます。
 まず、会計検査院が今日まで見直し検査をすべき事項として取り上げた対象は、当委員会において先般申し上げましたように、一、防衛庁関係では、ダグラス社製RF4E偵察機及び同機の初度部品、グラマン社製S2F対潜哨戒機及びUF2救難飛行艇の予備部品、ダグラス社製RF4E、F4EJ関係等の部品または整備機材の購入について、二、運輸省関係では、グラマン社製ガルフストリームII型機の購入について、三、日本航空株式会社関係では、ダグラス社製DC10−40航空機及びボーイング社製B747SR型航空機の購入について、四、日本輸出入銀行における輸入航空機に対する融資関係では、東亜国内航空、日本航空、全日空の各会社に対するダグラス社またはボーイング社製航空機購入資金の貸し付けについてであります。
 このうち、防衛庁及び運輸省の国の機関が購入した航空機に対する検査についての現在までの状況を申しますと、最大の関心事は、航空機等の購入価格が妥当なものであったかどうかについてであります。そしてこれに関連しまして、これら省庁が、航空機等の輸入を取り扱いました商社が外国の製造業者等との間に独占販売代理店契約を締結しており、この契約に基づいて両者の間にエージェントコミッションと言われるような代理店報酬等を授受しており、それがどのような率、どのような金額で決められているかという実態を把握して、それが購入価格にどのような影響を持つかどうかということを検討することでありました。
 ところで、懸案となっておりました代理店契約書については、運輸省関係のガルフストリームII型機及び防衛庁関係の航空機部品を取り扱っている住友商事からは秘密を守るという条件でその開示を受けました。また、他の商社については、いろいろの事情もあってまだ開示を受けておりませんが、会計検査院では商社関係者を招致するなどしてその実情を聴取いたしましたところ、いずれの場合においても、独占販売代理店契約が存在し、それに基づいて代理店報酬等の授受が行われているという心証を得ることができました。
 この代理店報酬等の性格について、商社では、商社が市場開拓や販売活動等のために投入した費用を回収するための報酬として海外メーカー等から受けるものであり、通常の商慣習に基づくものであると説明しております。
 会計検査院といたしましては、この種事態の性格上、その解明には種々の困難が伴うことも予想されますが、このような独占販売代理店契約の存在を知り得た現段階においては、次の作業として、今後、これら商社に対して、販売活動の内容等についてさらに事情をただし、これらを分析評価したいと考え、その検討を開始しているところであります。
 次に、日本航空株式会社の航空機購入については、日航が米国メーカーと直接行っている航空機の購入契約について関係書類等の確認をいたしましたが、現段階において、会計検査上特に指摘するような問題はございません。
 また、日本輸出入銀行の東亜国内航空、全日空に対する航空機関係の融資については、輸銀検査の際に関係書類等によって資金貸し付けの適否を検査いたし、さらに、これら会社についても実情を把握したいと努めましたが、これら会社に対しては会計検査院の検査権限が及ばないことなどもありまして、調査が十分でなかったと考えられる点もございます。
 以上、見直し検査の状況につきまして、概括的に申し述べましたが、検査上の結論に到達するまでにはなお相当の期間を要することを申し添えさせていただきます。
○大出委員 これは総理に聞いておいていただいた理由は、問題の重点は、検査院は指摘しているわけですよ。つまり代理店報酬の性格というのは一体何だ。商社が市場開拓や販売活動のために投入した資金、あるいはこれは政府高官にいっている場合だって過去の例ならある。そういう資金を回収するための報酬として海外メーカー等から金を受け取る。つまり猛烈な販売活動をやる、商社が資金投入をやる、それを今度は海外のメーカーから商社は金を取る。つまりそれだけ日本に導入する飛行機の価格が高くなる。防衛庁の飛行機ならば、国民の税金の上にこれらの活動をした、そこで投入した費用が上乗せされている。これはそこのところを指摘しているのですね。だから購入したものが一体高いのか安いのかということを検査院は重点として調べたいということを言っているわけですね。まさにこれは中間としては妥当な指摘だと私は思っておるのです。しかも、いまの会計検査院の機構の上において手の及ばない残念さも述べているわけでありますが、この二点について総理の御見解を承っておきたいのであります、将来どうするおつもりか。
○大平内閣総理大臣 物の生産、販売につきまして、どういうシステムでやってまいるかということは、それぞれの国がそれぞれの立場でやっていることでございまして、私は一々それをコメントする立場にございません。問題は、政府が購入する場合に、できるだけ安く、かつ不正のない形で購入ができるようにすることが問題であろうと思うのでございまして、わが政府といたしましても、そのことにつきましては鋭意努力してまいらなければならぬと存じます。
 それから第二点は、会計検査院の権限の問題でございます。こういう行政から一応独立した機関の権限をどういう範囲に認めるかということは立法政策の重大な問題だと思うのでございまして、政府だけの判断でとやかく申し上げるべき問題ではないと思います。われわれといたしましては、会計検査院が民主的な制度の中でその任務を十分果たすことができるように期待をいたしております。
○大出委員 なかなか歯切れの悪い答弁でございますが、検査院の指摘の中には、市場開拓であるとかあるいは販売活動に大変金を使った、それを外国メーカーからある種の契約を結んで回収しようとする、つまりそれが上乗せになって、防衛庁の飛行機なら国民の税金でございますから、大変高いものについているのじゃないか、高いものを買ったのじゃないかというふうなところを明らかにしていきたいということなんでありますね。制度的に手の及ばぬところを大変釈明をしておられるというわけでありますから、やはり両方あわせて制度改正等が行われることが妥当である、手の及ぶようにしなければならない、こう考えます。
 そこで、きょうの私の質問のポイントに入りたいのでありますが、このF4ファントムに関する数々の疑惑、海部メモもそうであります。イニシエーションフィー二万ドルなどと書いてあるメモの真偽も明らかにしていただきたいのでありますが、かつまた、私もやがて、きょうはちょっとまだ場所が悪いという気がいたしますから、長丁場と申し上げましたが、最後のところだけはきょうは残しておきます。次の機会に海部メモの真偽について明らかにしたいのでありますが、そのぎりぎりのところまで実は金の動きについて申し上げておきたい。
 そこで、まず最初に承りたいのは、ライセンス生産でございますから当然ライセンス料というものがなければならぬ。これを払わなければならぬ。三菱重工が国産をするわけでありますけれども、まずライセンス料をMDCに払わなければ生産ができない。この頭金、イニシアルフィーと申しますか、これは一体幾ら払ったのでございますか。きちっと金額を防衛庁長官に承りたいのでございますが、いかがでございますか。
○山下国務大臣 F4EJのライセンス生産会社である三菱重工業がマクダネル・ダグラス社に支払うライセンス料は、御指摘の当初に払われるイニシアルフィーと、そしてまた機数に応じて支払われるロイアルティーとに分けられてございますが、いまイニシアルフィーというお尋ねでございますが、その額は、マクダネル・ダグラス社と三菱重工業との間の契約の細部にかかわることでございますので、私どもの方から申し上げることは控えさせていただきたいと思う次第でございます。
○大出委員 疑惑解明をしようというわけでありまして、政府は積極的に協力をすると言っているのでありますから、いまだかつて一度も世の中に出たことがない数字でありますけれども、これを明らかにしなければ解明できません。あなたがどうしても言わないというのなら私が言いますが、そのとおりであるのかないのか。ないというなら、あなたの政治生命をかけて答えてください。五百万ドルだ。
○山下国務大臣 その点については承知いたしておりません。
○大出委員 ふざけたことを言うのじゃないですよ。承知していないで大臣が務まりますか。これは今度の問題の解明のポイントだ。否定をなさいますか。
○山下国務大臣 先ほど御答弁申し上げましたとおりに、これにつきましてはイニシアルフィーと、それから個々の納入の際に機数に応じて支払われるものとがございます。そういうことは承知いたしております。したがって、イニシアルフィーがあることは承知いたしておりますけれども、その額については申し上げることを控えさせていただきたい、こういうことでございます。
○大出委員 どうも海部証人みたいなことを言うのですね。否定をしないのですね、二回聞いたが。
 次にいきましょう。イニシアルフィー、私は、海部メモでイニシエーションフィーという言葉を使った。似たようなものです。このイニシアルフィーを払ってライセンス生産の生産権利を獲得をする、こういうわけであります。私が言わぬ前におっしゃいましたが、イニシアルフィーの次に出てくるのはロイアルティーであります。特許権使用料というふうに訳したらいいのだろうと思います。ロイアルティー。ロイアルティーを申し上げましょう。一号機から百四号機まで一機当たり七万ドル。一号機から百四号機まででございますからこれは百四機です。合計をいたしますと七百二十八万ドル。それから少し向こうさん、つまり追加分ですね、海部メモをごらんになるとわかりますが、岸さんであるかどうか、これはわかりません。わかりませんが、書いてあるから読んだのだが、岸さんが百四機までは引き受けたというのです。これが防衛庁が最初に契約した契約ですよ。契約は六次にわたっておりますけれども、最初の計画は百四機だ。これが一機七戸ドルですよ。何と七百二十八万ドル払っている。さて、百五号機から百四十機までは、どういう理由かあのときに私は議論しましたがよくわかりませんでしたが、後になってみると最初から二百機までということを考えておられたようだから、それがとりあえず百四十になったのでしょう。百五機から百四十機まで一機当たり六万五千ドル、これがロイアルティーです。合計二百三十四万ドルでございます。この点についてもう一遍ひとつ答えてください。あなたがロイアルティーと言ったからロイアルティーの金額を明らかにしたのだから、イニシアルフィー五百万ドル、ロイアルティー百四機までは七万ドル、以下百四十機までは六万五千ドル。いかがですか、また海部さんと同じですか。
○山下国務大臣 ライセンス生産会社でありますところの三菱重工業とマクダネル・ダグラス社との間の問題でございまして、私どもとして申し上げることは差し控えさせていただきたいと思います。
○大出委員 こういうポイントを逃げちゃ困りますな。私は防衛庁に聞いたら、防衛庁は逃げてどうしても言わない。会計検査院に承ったら会計検査院もおっしゃらない。会計検査院がおっしゃらぬ理由はわかる。防衛庁が言わないのだから、防衛庁を検査してみんなわかっているのでしょうけれども言わない、こういうわけだと思います。だが、この数字は防衛庁にもあるし、会計検査院にもあるのだ。いいですか。――よけいなところが口を出すと頭が混乱するよ。この数字は会計検査院にもあるし、防衛庁にもあるし、三菱重工にもある。ある限りはとれるのだ、こんな数字は。私は証拠を持っていますよ。あなたがとことんまで言わないで、それじゃ証拠を突きつけて、それから認めるのなら、あなたの責任、大臣をやめてもらいますよ、私は。もう一遍聞きますが、はっきりしてください。どうなんですか。
○山下国務大臣 さようなことがあることは私もはっきり申し上げました。ただ、その額につきましては、三菱重工業とマクダネル・ダグラス社の問のことでございますので、私どもの方で申し上げることは適当でない、差し控えさせていただきたい、このように考える次第でございます。
○大出委員 いいですか、違うのなら違うと一言言えば済むのだ。言えないでしょう。どうですか。答弁の仕方があるのですよ、そんな数字もございますとか、当たらずとも遠からずとか。どうなんですか、あなた、否定できないでしょう。否定したら、これは本当に大臣の首が飛ぶ、ここでうそを言うことになるのだから。海部さんと一緒だ。だから、会計検査院でも結構だが、防衛庁でも結構だが、答え方があるでしょう。これは疑惑解明の山だ。はっきり答えてくれ。このくらい言えないか。何ということだ。言わなければ質問にならぬ。
○山下国務大臣 先ほど来申し上げましたとおりでございますけれども、おおむねその程度であろうかと思います。
○大出委員 答え方があるでしょう。一つ一つ言わなければお答えにならぬじゃ困るのですよ、時間がないのだから。おおむねその程度と言うのだから、冒頭にいろいろおっしゃっていましたから、つらさもわからぬわけじゃないから、おおむねその程度にしておきましょう。皆さんに申し上げておきますが、ぴったりその額で、間違いはびた一文ありません。大地を打つつちが狂っても私の言っているこの数字は狂わない。間違いない。そうすると合計、五百万ドルプラス七百二十八万ドルプラス二百三十四万ドル、一千四百六十二万ドル、四十二億を超えますよ。これはみんな日本の国民の税金で払っているのだ。一機一機の納入額にみんな上乗せになっているのだから、三菱重工は。
 お約束の時間ですからどうぞ。総理がおいでになりませんと、またマスコミの皆さんがトーンが落ちたのどうのと言うから、あなたに出てもらったのだから……。
 これを配ってください。これは三菱重工と日商岩井との契約が裏にある。この契約の中では、機材だとか、つまり背骨になる飛行機の機材その他を含めまして、日商岩井はマクダネルから手数料を取らないことになっている。はっきりしている。全部調べてあります。日商岩井は二転、三転、うそばかりを言う商社で、私も実はあきれ返っているのです。アメリカに行った代表団がマクダネル社長に会ったときに、四十四年から昨年十二月十五日まで九回払っていると言う。国税庁はこれに対して十回払いだと言う。この違いは後から国税庁にお答えをいただくけれども、ともかく約二百万ドル近い金が入ってきている。この金の性格を明確にいたしませんと今回の疑惑解明はできない。私は、F4ファントムというのは再来年まで入ってくるのだから包括一罪ではないかと言った理由は、初めからここにある。
 いま差し上げたのを読んでいただけばわかると思いますが、上の方に書いてありますのは、題名は「MDCの日商に対するF4ファントム売込に関する二百万ドルの支払い(成功報酬である)」成功報酬です。「1F4の第一次契約六百九十二億円。第二次千一億円。第三次五百五十六億円。第四次四百五億円。第五次三百四十三億円。第六次四百五十三億円。合計三千四百五十億円(昭和四十六年から五十六年迄計百四十機になる)」契約の内訳です。三千四百五十億円も払うことになる。すべて国民の税金です。この中に実は千四百六十二万ドル、四十数億の金が含まれて国民が払うのです。
 二番目。主契約者三菱重工のMDCに対するイニシアルフィー、ライセンス生産のライセンス料の頭金五百万ドル。その上に一機ごとの割り掛けがあって、これをロイアルティーと言う。特許権使用料。一号機から百四号機まで一機七万ドル、計七百二十八万ドル。百五号機から百四十号機まで一機六万五千ドル、計二百三十四万ドル。五百万ドルプラス七百二十八万ドルプラス二百三十四万ドル、合計千四百六十二万ドル。三百円計算ならば四十二億を超える。
 三番目。「1にある三千四百五十億円はライセンス料千四百六十二万ドルを含んだものであるがMDCにすればF4を防衛庁が採用したことによって百四十機分のライセンス料千四百六十二万ドルが黙って収入となるのでマクダネル社長の言うように」F4Eをライセンス生産ということで防衛庁に売り込んでいただいたお礼と、ライセンス生産をする主契約者三菱重工を中心とするいささかの調整に対するお礼ということで、平均二十万ドルずつ毎年差し上げてきたと答えているのです。明らかに成功報酬でしょう。イニシエーションフィーがあって、ここではイニシアルフィーだが、以後成功報酬が日商岩井に入っているということなんです。日商がMDCからお礼をもらっていながら、日商は、当時F4Eファントムを防衛庁に売り込むについて、数々お世話になった方々にこの分け前がいかないというのはおかしなことになるでしょう。いかがですか。わかるでしょう。
    〔委員長退席、毛利委員長代理着席〕
だから海部メモは、二万ドルというのはイニシエーションフィーなんだ。あとは成功報酬に基づいて流れていく仕組みになっている。そう考えざるを得ぬでしょう。だから有森さんが証言拒否をする。
 四番目。「この二百万ドルは日商は部品売込みの手数料と発表したが全くウソである。何故ならば防衛庁にMDC−日商−防衛庁納入の部品、機材に関する数字がある。」もう恐らく否定なさらぬと思うが、四十九年の十二月から五十三年十一月まで、部品または整備機材七億九千三百八十七万一千三百九十九円という数字がある。お認めになりますな。もういいかげんなことを言わぬで、はっきり答えた方が時間の倹約だ。
○倉部政府委員 ちょっと突然でございますので、この数字はまだ確認しておりません。至急調べてみます。
○大出委員 突然でございますと言ったって、おたくの責任者にお見えいただいて、部長さんか課長さんか忘れましたが、私が聞いたら言わなかったでしょう。聞いて言わなかった。この部分を聞いたんだから、この質問が出てくるぐらい、初めからわかっているじゃないか。何をやっているのだ。そういうことだから困るのだ。
 四十九年の十二月から五十三年十一月、部品または整備機材。整備機材がこれは入っているのだ。七億九千三百八十七万一千三百九十九円。これは納期は、納める期日は五十一年二月から五十五年三月までで終わっている、この中身は。これはF4、RF4E、その他、飛行機に関係ない、航空機に関係ないのだが、シミュレーターが入っている。だから、ここから先は防衛庁の数字に基づいて計算をしたのだ。つまり、シミュレーターとか整備機材というのを七億九千三百八十七万一千三百九十九円から引いた。引いて出てきた答えは、同じ年次の四十九年十二月から五十三年十一月まで五年間、F4EJとRF4E、この部品なんだ。件数は十七件しかないのだ。金額で三億八千七百万円しかない。三億八千七百万円、これしか部品の補給はしてない。わざわざRF4Eを入れておりますが、RF4Eというのは、機体はF4Eと全く同じものだから、これは割り掛けずれば一機の補用部品の、初度部品を除く補用部品の金額はわかる。だからこのままにした。RF4Eを入れてみても十七件しかないのですよ、部品の補給は。合計で三億八千七百万しかないのですよ。部品手数料というのは五%なんだから、五年間の手数料は千八百万円しかないのだ。千八百万、五年で割ってください。いま私が挙げている数字は全部MDC−日商−防衛庁という関係のもの。日商に限られている。日商は百八十万ドルは部品と言うのだから。五年間で千八百万しかないのだから、五で割ってごらんなさい。年間四百万ぐらいしかないじゃないですか。そうでしょう。年間四百万にも満たない部品補給を日商岩井はやっているだけなんだから、年間二十万ドル、三百円なら六千万円だ。そんなものが部品で入ってくるはずがないじゃないですか。日商というのはうそばかり言う商社。二転、三転、四転、しまいにはどこまで転ぶかわからぬ。
 けさのこの東京新聞じゃないけれども、またうそを言っている。こんなものはちゃんと私の方は調べてあるのです。三菱重工と日商の契約があるのだ。資材についてはMDCからもらわないことになっている。なら、部品しかないじゃないですか。だから最初この百八十万ドルがぽんと頭に出たときに何と言ったかと言ったら、日商は部品購入の利益だと言った。ところが、どうも部品が少な過ぎるということになってきたら、資材だと言った。資材も入っている。資材は、三菱との間でMDCから金をもらわぬことになっているのだ。三菱がちゃんと払っている。多少のレートの違いがあるけれども、私が計算しても約七億四、五千万払っている。間違いない。三菱が払っている。MDCからもらわない契約ができている、日商と三菱の間に。それなら一体この金は何だ。明らかにF4ファントムを防衛庁に売り込んだ、MDCは座っていて千四百六十二万ドルがふところに入ってしまう。こんなぼろい商売はないですよ、MDCにすれば。だから、その骨折り賃、海原さんまでぶっ飛ばしてF4入れるようにしたのだから、だから二百万ドル割り返しているのだ。しかもことしも二十万ドル、来年も二十万ドル、さらに再来年また二十万ドル入ってくるのだ。
 絵解きをいたしましたが、海部メモというのはうそじゃないでしょう。仕掛け、中身はそっくりそのままじゃないですか。成功報酬、この数字について検討なさいましたか。九十九円の端数までぼくは言ったんだ。間違いない。
○倉部政府委員 いま至急やっているところでございまして、少し時間をいただきたいと思います。
○大出委員 いいです。
 そこで、もう一点つけ加えます。実はF4というのは、これは防衛庁の資料です。私が防衛庁に出してもらった資料ですが、ここにございますけれども、主要な部品、液酸気化装置だとか、これは酸素マスクに酸素を入れる装置なんですが、大阪酸素工業がつくっている。これはライセンス国産であります。相手はMDCじゃありません。それから低速駆動装置なんというのは帝人製機、これもライセンス生産。あるいは空調用熱交換器なんというのは島津製作所、これもライセンス生産。島津製作所がつくっております機材はアメリカのエアリサーチ社というところ。だから、これはMDCじゃないのですが、つまりここに書いてありますのは主要部品全部です。中心になる部品です。この中に日商扱いは一つもない。住友商事が二つある。これはどういうことかといいますと、ライセンス生産というのは国産でございますから、部品というのは飛行機一機の、つまり損耗率というのは一〇%になっています。部品の損耗率は一〇%で、その八〇%がライセンス生産の場合は国産なんです。一〇%の八〇%は国産。一〇%の残り二%しか輸入はないんですよ。これはアメリカの数多くの小さな会社にばらまかれている。そこから買っているのです。ほとんど日商はないんです。だから、さっきのような数字に日商はなる。利益は年間四百万ないんだ。そんなものが何で部品なんですか、MDCから二十万ドルももらっているのに。そうでしょう、はっきりしている。明確な成功報酬でございます。イニシエーションフィーがあるのなら成功報酬の割り戻しがほかの方だってなければならぬ。日商だけがもらっているのは筋が通らぬ。そうでしょう。あと残るのは、海部メモが本物かどうかが残るだけ。仕掛けは全部明らかであります。後で防衛庁から、いま私が挙げた数字をお答えをいただきます。間違いはございませんから。いいですか、私は九十九円の端数まで申し上げているのですよ。七億九千三百八十七万一千三百九十九円、こんな数字は本物でなければ出てきやしない。答弁するまでもないが、念のために後でひとつ答えておいてください。これがF4Eファントムの仕掛けです。篤とひとつ御検討いただきたい。
 次、日本のいまの防衛庁の主力戦闘機はF4Eファントム、間違いない。マル四なんというのはもうおんぼろ飛行機で使い物にならぬのだから、これだけです。F15は入ってきていない。そうでしょう。これが中心なんだ。三千四百五十億円も国民の税金を払ったんだから。ところで、あとはRF4E。あとはろくな飛行機はない。RF4Eについて承ります。
 この際あわせて国税庁にお答えをいただきたいのですが、まず第一は、磯邊さんお見えだと思いますけれども、RF4Eについてこういうあなたの御答弁がございます。五十四年の二月三日、「日商岩井につきましては、」ということから始まりまして、まず一つは四十三万一千ドルあるわけでございまして、つまりMDCから二百四十万ドル日商岩井は金を取っていますね。二百四十万ドル、これがまず一つです。その二百四十万ドルのうち四十三万一千ドル、これが受取手数料という勘定科目、間違いないですね。受取手数料という勘定科目。この四十三万一千ドルは、したがってRF4Eに関する受取手数料という勘定科目に言うところの収益である。これが一つ。
 同じくRF4Eで日商岩井は、防衛庁に対するこれは仕切り売買でありますから、つまりMDCから日商は十四機のRF4Eを買い取っちゃった。買い取っちゃって売ったから仕切り売買でしょう。間違いない。仕切り売買でございますから売買益として四千九百九十七万七千円の利益が計上されておる、ここまでお認めいただけますか、国税庁長官。
○磯邊政府委員 そういうことでございます。
○大出委員 ほかにRF4Eの利益計上は日商にございますか。
○磯邊政府委員 私がRF4Eに係る日商岩井の損益の問題について御答弁いたしましたのは、これはそのときに御答弁をそこまでしたかどうかちょっと記憶ございませんけれども、これを日商岩井の事業年度から申しますと、昭和五十年三月期の決算、それから五十年の九月期、中間決算の決算です。したがいまして、その二期におきますRF4E本体十四機及びその部品に関して御答弁申し上げたわけであります。
○大出委員 わかりました。
 これは磯邊さんのところで税務調査なさいました中身でございますから、ここにございますから結構です。いまのとおりです。念のために承ったのです。
 ところが、RF4Eについてはこのほかにまだ利益があるのです。四十三万一千ドル、これが一つあって、これはMDC、マクダネル・ダグラスから取った日商の勘定科目は受取手数料と書いてあるのです。受取手数料という名の利益なんです。おかしな話でありますが、ところが、これはもう一つあるのです。防衛庁から取っている。六千万円。これまたおかしな話であります。防衛庁から六千万円取っている。かくてべらぼうないい利益率になっている。それはそうでしょう。仕掛けする人がいて仕掛けしたんじゃないかとさえ思われるくらいに、生産ライン打ち切りの通告が来た。この通告が来たことは認めていながら、ついに見当たらないと称して防衛庁はお出しにならない。きわめて不明朗であります。
 ところで、これをお配り願いたいのです。委員長済みません。
 決着を一つずつつけてまいりたいので申し上げますが、RF4Eの利益、いま磯邊さん、国税庁長官のお認めになりましたように、MDCから受取手数料という勘定科目で、これは国税庁長官の答弁であります。いまの答弁であります。四十三万一千ドル。三百円で換算いたしますと一億二千九百万円になります。これが一つ。防衛庁に対する仕切り売買の売買益として四千九百九十七万七千円、これも国税庁長官の答弁。この前後の期における税務調査の結果、これは二つしか出ておりません。私の調査によると、粗利益として防衛庁は六千万円日商に支払いをいたしております。RF4Eの契約は、まん中ごろに書いてありますように四十八年三月三十一日でございます。RF4Eの契約、総額二百三十九億円。このうち日商扱いは百九十六億円しかございません。RF4E十四機総計二百三十九億でございますが、このうち日商扱いは百九十六億円であります。
 さて、これを日商がMDCに払った分を確認をして防衛庁が払うという方式をとったそうでありますけれども、精算をいたしました。精算の結果百九十六億円は百八十九億円でおさまっています。「七五%の資金の前払い、レートはそのときのレートで払う。」という条項まで契約書につけまして、為替差損の保障までしている契約であります。うまくでき過ぎています。
 そこで、為替差損の契約の最後には、「但し、予算の枠以上に日商が払った場合には、両者協議する。」という丁寧な条項までついています。全部調べてあります。
 時間を倹約をいたします。そこで精算は百八十九億円でありますが、この百八十九億円の中に手数料として手数料契約はなく、一本契約で六千万円が含まれていると防衛庁はお認めでございます。しかし防衛庁の説明によると、多少の管理費などがあるかもしれない、その意味では粗利益的なものと考えるわけでございますが、というふうに私に答えています。私が調べた限り、ほとんど完全な利益だと見ていいと思います。が、防衛庁と私の見解の差は、多少の管理費等がこの六千万の中に含まれているかもしれない、これは契約金額に対して〇・三%ぐらいであるというわけであります。
 そこで、いま差し上げましたものの中に書いてありますが、1と2と3とを足しますと、つまり四十三万一千ドル、一億二千九百万円と四千九百九十七万七千円、それから防衛庁が払った六千万円、足しますと、これが三億三千八百九十七万円になります。これが4です。そして契約金額、日商分が百九十六億円であります。これが5です。4を5で割りますと利益率は一・二一%になります。大変な利益であります。参考のところに書いてありますように、丸紅の場合にはロッキードが〇・七五%の利益率、三井がDC9、DC10を売りまして〇・五一六%の利益率、日商がE2Cで証人喚問のときの海部さんの答弁が〇・九%、RF4Eというのは一・二一%の利益率であります。しかもこの六千万円は利益に計上されておりません。国税庁長官の御答弁のように、六千万円は利益に計上されていない。防衛庁は手数料契約を別につくらずに本体契約一本になっている。だから一本である限りは第三者から見ればこれは利益にならない。ところが中身は六千万という丸い金で〇・三%に当たるものを取扱手数料ということで別契約なしに一本で入れた、こう言う。だとすると、多少の管理費を差し引く、これはあるかもしれませんけれども、利益で出てこなければおかしい。つまりまことに不可解千万だということになるのでありますが、防衛庁長官のお答えをいただきたい。
○山下国務大臣 その点については政府委員から御答弁いたさせます。
○倉部政府委員 輸入手数料につきましては、輸入業者が防衛庁にかわって、たとえば製品の受領をするとかあるいは検査をするとか、あるいは輸送保険契約をするとかあるいは通関手続をする、こういう事務に対する報酬としての性質を持っておるものでございまして、いまお話がございました趣旨とは少し違うと思います。そういう点から申しまして、私どもはいわゆる代理店手数料と二重ではないというふうに考えているわけでございます。
○大出委員 倉部さん、そういう全くでたらめを言っちゃいけませんです。私の方は全部あなた方の方の責任者を呼んで聞いて念を押してあるんだから、もうちょっとそこを御勉強いただかぬと大変な食言になりますですよ。いいですか。私の方から説明しましょう。
 いま輸入業者がとおっしゃいましたが、どうなっているかと言いますと、輸入の場合には、まずFOBの品代というものがある。これは物の代価です。これは製造会社に支払う金額なんです。だから輸入なんです。輸入諸掛かり、通関手数料、保険などなどを含む。これを全部防衛庁は実費で払っているんですよ。倉部さん、おわかりでしょう。実費でみんな払っているんですよ。これこれ払いましたよと日商が持ってくる、そうですがと全部払ったのだ。全部払った結果、取扱手数料として、利益という見方なんですよ、取扱手数料として〇・三%見てあげましたというわけです。だがこの〇・三%の中に何がしかの管理費的なものが入っているかもしれないと考えていますと言うんですよ。いいですか。だから手数料契約は別にしませんで一本の中に六千万円という丸い数字で入れました、こう言うのです。あなたの言っているのは全部実費支払いとちゃんと書いてある。あなたいまここでしゃべったのは、防衛庁は全部別枠で実費で払っちゃっている。
○倉部政府委員 いま先生おっしゃいましたように、品代とそれから輸入諸掛かりと輸入手数料とございまして、輸入手数料は私先ほど申し上げましたような性格を持っているわけでございますが、先ほどお配りになりました資料で申しますと、2は3と並列するものではなくて、私どもは3の内数的な意味が2にあるのじゃないかという気がいたすわけであります。
○大出委員 そういうことを言ってはいけません。仕切り価格の売買差益というのはほかにもあるのです。ガルフストリームがそうです、仕切り販売。住友が買い取りまして運輸省に売った。つまり防衛庁に売った金額は、このRFで言うと、日商からすれば日商の扱い分は防衛庁に百八十九億で売っている。その前にMDCから買っている。仕切り売買というのはそういうことなんです。十四機MDCから日商が買った。買った価格がMDCの方にある。防衛庁に売った価格が百八十九億、こうなっている。その差が仕切り売買の差益なんです。それが四千九百九十七万七千円。
 つまり百八十九億円よりも四千九百九十七万七千円安く向こうから買っているから仕切り差益が出るのです。そうすると、百八十九億の中へ入っている六千万というのは、別途契約じゃないんだから、一本契約なんだから、百八十九億が精算金額だから、こういうことであってはならない。いま倉部氏が、そんなことじゃないかと思います、ないかと思いますなんて、ここでそんなばかげた答弁をする人がありますか、調べてもいないで。
 時間がありませんので次に参ります。最後にまたひとつ防衛庁から先ほどの数字はお答えをいただきます。問題の焦点を明らかにしていけばいいんですから。
 次に国税庁に承りたいのですが、先ほどのF4Eファントムについての百八十万ドルと言われているもの、これは税務調査の結果どういういきさつになりますか、日商の帳簿を御検討いただいた結果として。
○磯邊政府委員 四十四年九月期から五十三年九月期までに、いま御指摘のダグラス社関係からのF4Eファントムに係る収入がございます。これは、この間の合計は百八十万ドルということでございますけれども、私たちの調査では百九十八万五千ドルでございます。その内訳といたしましては、ソフトウエア分、ハードウエア分、それからその両者の混合ということに相なっておるわけでございます。
○大出委員 そうしますと、こういうことになりますか。四十四年九月期から五十三年九月期までの間、MDCから約二百四十万ドルの手数料収入があった、このうちRF4Eにかかわるものは、四十三万ドルに一千二百ハドルがついておりますから、四十三万一千二百ハドルである、だから二百四十万ドルから四十三万一千二百ハドルを差し引きをする、その残り、これがつまりいまお話に出てくる百九十八万五千ドル、こういう意味ですか。
○磯邊政府委員 そのように解しております。
○大出委員 そういう意味ですね。いまちょっと話を聞いておりましたのでうっかりしましたが、そういう意味だというわけですね。
 そうすると、これは九年間ですか、十年間ですか。
○磯邊政府委員 四十四年九月期から五十三年九月期まででありますから、十年間とわれわれは計算しております。
○大出委員 十年間という計算になる、そこだけ確認をいたしておきます。
 次に、五十五万ドルの使途不明金がございますが、この使途不明金について承りたい。
 百五万ドルという金が入ってきている。これは七二年の秋に米国税庁が日商へ百五万ドルの手数料が払われているのでと通報があったのです。それで国税庁が捜査したら、まずもって五十万ドルの方の手数料はアメリカ日商から入ってきておりまして、利益に計上されていた、これはわかったわけです。残り五十五万ドルはわからない。この五十五万ドルは交互計算も何も本社、アメリカ日商の間でされていなかった。アメリカ日商に五十五万ドルそのまま埋め込みになっていた。もちろんそれは支払っていたわけであります。このアメリカ日商と日商岩井との間、五十五万ドルというのはまずもってアメリカ日商の埋め込み、こっちに全く来ていない、そっくりそのままアメリカ日商にあった。そこから払われた。で、七万数千ドル残っていた、それを寄付金にした、こういうかっこうですな。
○磯邊政府委員 否定いたしません。
○大出委員 否定いたしませんとおっしゃいますから、どうもちょっとこの答弁も、なかなかこれはむずかしいですね、磯邊さん。私は国税庁長官にならぬでよかったような気がする。否定いたしません、否定しないということは、肯定はするんでもないのですか。否定しないんだから、まあ、そうですという意味でしょう、そう受け取りましよう。
 さて、そこでお調べになったときに幾ら残っていたのですか。
 それからまた、あわせて聞いておきますが、最近国税庁から調査官をアメリカに何人かおやりになっているようですけれども、それは何のために何が目的で、あわせてお答えください。
○磯邊政府委員 百五万ドルの件につきましては、ただいま先生が御指摘になったような資金の動きがあったということは否定いたさないわけであります。最終的に幾ら残っておるかという御質問でございますが、五十万ドルは国内にございます。ございますが、それはもちろん税金を済ましたその残りしか残っていないということも言えるかと思います。それ以外の資金につきましては、もちろん支出だけでありますから残っておりません。
 それから、ただいま東京国税局からアメリカの方に調査官が出張しておりますけれども、これは例年の調査でありまして、アメリカのIRSとの事実上の協定といいますか、了解を得まして、わが国の企業の海外取引等についての事実確認、あるいは帳簿を見せてもらうというふうなことで行っておるわけでありまして、特に現在の問題について特別に派遣したというものでもございません。
○大出委員 四十八万ドルすでに使っていて、七万ドル残っていたはずですが、そうじゃございませんか、これが一つ。
 次に、747SR、ボーイングですね、この100型、これを七機買ったわけですね。日商というのはその間の商社です。この手数料のトータルというのは一体どのくらいにごらんになっているのですか。これは五十五万ドルにどうしてもかかわるので、磯邊さんお答え願います。
○磯邊政府委員 747の本契約にかかわる分の手数料というのは、まだSECの方から特に指摘ございませんでしたので、特にそれだけを取り上げて調査しておるということはやっておりません。
○大出委員 そういうことになると、百五万ドルのうちの五十五万ドルなんというのは、一つ間違えば眠り口銭でしょう、言うならば。これは全くやみの裏金じゃないですか。そうすれば、どうしても747の手数料は幾らかというのを調べなければ税務調査の面で決着はつかぬじゃないですか。それはおかしいですよ。その点とあわせて、一体この五十五万ドルというのはどこに使われていたのですか。そして結果的に日商側の申し立てがあったのでしょうが、つまり、どういうふうに使ったと申し立てているのかということと、結果的に四十八万ドル、七万ドルはアメリカ日商に残っていたようですが、寄付金だというんだけれども、これを含めて寄付金というのを認めずに、百五万ドル、つまり残り五十五万ドル全額に、最も悪質な脱税と称せられる重加算税を含めて税金を取ったんでしょう、いかがでございますか。
○磯邊政府委員 たくさんの御質問の項目がございましたので、その最後のところから申し上げますと、五十五万ドルについて、これをわれわれとしては最終的には使途不明金あるいは寄付金というところで損金性を否認いたしまして重加算税を課したわけでありますけれども、それは、この五十五万ドルというものが米国日商岩井において管理されておった、そういうゆえをもってこれを否認したということがまず大きな理由であります。
 それからその使途先につきまして、私たちが日商岩井の東京におきましてその使途先を調査したわけでありますけれども、もちろんそのための説明はございました。これはこの前の証人喚問のときに、当該会社の社長の方から、中近東における受注のための資金に使ったというふうな御答弁がここであったやに私記憶しておりますけれども、確かに事務当局の方からも中近東に対する、あるいは東南アジア地域に対する新しいプロジェクトを受注するためのいろいろな工作に使ったというふうな説明はございました。しかしながら、私たちがそういった支出を明らかにそうだというふうに認識しまして損金に算入することを認めますのは、やはりそれに関する証拠書類あるいは的確な、何といいますか、客観的な資料がなければ認めませんので、どうもわれわれとしては最終的にそれを損金算入として認容するだけの的確な資料がないという理由をもって、これを損金に算入することを否認し、なおかつ、それが最初申しましたようにアメリカにおいて管理され支出されておったというゆえをもってこれに重加算税を課した、こういうことでございます。
○大出委員 それじゃ、この五十五万ドルについては大変に悪質な脱税行為である、言いかえれば日商岩井アメリカに埋め込みになっていた眠り口銭だ、747SRを売り込んだそのやみで入ってきた金、こういうことになる。
 それで、日商さんの方の申し立てというのは、いまちょっとお話が出ましたから、時間がありませんがつけ加えておきますが、ここにちゃんとある。証人喚問のときの海部さんの答弁、「故島田常務の報告によりますれば、中近東の公団の入札資格取得のために使った」こうなっている。これは国会証言です。中近東での公団入札獲得のために五十五万ドルは使った、こう言う。そこで調べてみた、一体何があるかと思って。そうしたら、国際契約は四つやっているんですよ、日商は中近東ということになると。リビアに一つ、クウェートに一つ、イランに一つ、トルコに一つ。公団というのはイランとトルコだけ、二つだけです。NIOC、これは石油公団です。イラン国営石油会社、石油公団、ここで石油タンクの修理工事、これは第一本部担当、百三十億円、七七年の十月契約、日商の川崎重工、日商の川重、現金ベースで、これは借款なし、これが一つ。もう一つトルコ、石油化学プラント、BTXプラントというんです。これは国営公団、ペトキム、ペトロキムヤというんですね。これはなかなかむずかしいんです。ペトキム、ペトロキムヤ、こういうんです。これは百三十二億円、七七年、七八年、二年にわたる契約。これは日商と日本揮発がやっているのです。二つしかない。二つしかないのだから磯邊さん、調べればわかるでしょう。ここに使われてなければ全くの眠りだ。これは二つしかないのです。証言だから間違いないと見なければいかぬでしょう。うそならば海部さんの証言が偽証だ。いかがです。
 それから、通産大臣に承りますが、この辺のことは御存じでございませんか。あわせてお答えください。
○江崎国務大臣 そういう細かい取引の内容については、通産省は承知しておりません。
    〔毛利委員長代理退席、委員長着席〕
○磯邊政府委員 私たちの方で当該会社の方にその使途につきましていろいろ質問いたしました。会社の方からもこういった方面に金を使ったという話がございましたけれども、最終的には、私たちとしてはそれは取り上げなかった、使途不明であるというふうに処理したということは、果たしてそれが本当であるかどうかわからないというゆえんであります。したがいまして、会社がどういうふうな説明をしたかということについては、これは私たち自身が否認したということでもありますので、ここで御答弁するのは御容赦いただきたいと思います。
○大出委員 それじゃもう一点、この際承りましょう。ハリー・カーン氏の契約打ち切り。これはE2Cが入ってきそうになったところで打ち切るというのは不自然だという話がありました。
 そこで、これも絡んでいますから、淡水化プロジェクト。この淡水化プロジェクトというのはジベール工業団地の淡水化プロ。この淡水化プロを調べてみるとこうなっているのです。日商岩井がサウジでこれをやったわけですけれども、三番札なんですね。一番札、二番札に行かないで何でこれが三番札に行ったのかわからない。これはカーンとのサウジでのやりとりなんですがね。つまり一番札がトーメンと住友重機、二番札が石川島播磨、三番札が日商岩井と日立造船なんですね。ところが、これは全く逆転受注、三番札が取っちゃった。容量約三百万ガロン、工費八十億円というのです。こっちの方をお調べになりましたか長官。また、通産大臣、このいきさつを御存じですか。
○磯邊政府委員 その点については調査いたしておりません。
○江崎国務大臣 通産省としては関与しておりません。
○大出委員 介入していない。なるほど介入したら大変なことだ、逆転受注ですからねこれは。こういうところを実はお調べをいただかないと、五十五万ドルの性格がはっきりしないのですね。私はここで伊藤刑事局長さんに聞いておきたいのですが、一番最初の私の質問のときに、そう簡単な御答弁でよろしゅうございますかということを申し上げたのですが、五十五万ドル問題というのはそう簡単でない。そこで伊藤さんの方でこの件に関して、それからまた冒頭に申し上げたF4ファントムに関して――ファントムの方は後からまとめて聞きましょう。いまの点だけでいいですが、この辺に関して伊藤さん、一体どうお考えでございますか、五十五万ドル問題。
○伊藤(榮)政府委員 先ほど来いろいろな問題点を網羅的に大変よく整理して御質疑でございまして傾聴しておるわけでございますが、いずれにいたしましても、この日商岩井等の商社を中心といたします俗に商法でございましょうか、いろいろなパターンがあるかと思いますが、その中には一つの筋というものがあるようにも思うわけでございまして、そういった観点からいたしますと、先ほど来御指摘のような点はいずれも検察としてこの際注目をして、先生のお言葉をかりれば絵解きの手法という観点で十分活用すべきであろうと思います。
○大出委員 私の絵解きの手法をお取り上げになったようでありますが、ぜひひとつ絵解きをしていただきたいのです。対国民という意味でお願いをしておきたいのであります。
 ところで、時間もありませんから、次に二百七十万ドルと言われ、これは東中さんが最初触れておりましたが、私も実はいろいろな角度で調べていた問題でございます。総額で三百六十万ドルでございます。実はこれは、日航が買い入れました747SR七機、これと非常に近い時点なんですね。念のために申し上げておきますと、日本航空が七機購入しましたのは、四十七年の十二月二十二日の四機というのが契約です。四十七年十二月二十二日に四機の契約、四十八年九月二十五日に一機契約、四十九年三月二十二日に二機契約をしているのです。これはちょうど韓国のこの契約時期とはいずれも同じ時期、相前後、こういうかっこうになっている。ちょうど似たような時期です。しかもこの三百六十万ドルが流れ出しましたのもこれまた同じような時期です。ここに一つの相関関係があると私は考えております。先に申し上げておきますと、七機の購入のあっせんをした。同じ機種です。一機百億前後の機種です。通常ならば、SECの報告の外国の例などによりますと、百億円ぐらいの飛行機の売り買いが行われると、これは正当報酬じゃありませんが、リベート、大体五万ドルとか七万ドル、高くても七万五千ドルぐらいまでなんです。これがべらぼうなリベートになっている。これは九十万ドルもあるのですからね。こうなってくると、三百六十万ドルですからね。したがいまして、大変な疑いを差しはさんでいるのですけれども、まずもって国税庁長官に対して承りたいのは、この三百六十万ドルというのは、国税庁としては、日商岩井がすべて扱ったものである、ボーイングが小切手を切った、日商はその小切手を受け入れた、二百七十万ドルのように、その翌日あるいは二、三日のうちに今度は日商が小切手を切って、それが韓国なら韓国に行っている、こういうパターン、こういうケース。それからもう一つのケースは、日商という名前で実際にはボーイングが払っていたというケース、これが二番目、こうなっていたのではないかということと、時間がありませんからあわせて承りますが、あわせて日商は確認書というものをつくったんだということを言っていますね、新聞報道によりますと。この確認書というのは、ボーイングが受取を書いてくれと言ったから書いたんだという確認書だ、こう言うのですね。これも非常に不思議なことでございまして、確認書は二年後ぐらいに書かれているという感じがするのですが、この三点目、この三点のお答えをまずいただきます。
○磯邊政府委員 昨年の七月二十八日に公表されましたアメリカSECのいわゆる8Kレポートによりますと、韓国の民間航空会社に対して六千六百万ドルの航空機支払いに関して、当該航空会社の主要株主の一人の要請に基づき、当社は、ある会社のコンサルタントに対して三百六十万ドルの支払いをした、こういうふうな報告がございます。この支払いに係る金員は、航空機または航空機に関連する目的のために、当該航空会社または同社の株主により使用されたものと考えられる、それと同一航空会社の職員の要請に基づき、当社は、このコンサルタントに対し当該職員のために八万七千ドルを支払った。これを合計いたしますと三百六十万ドルになるわけでありますけれども、このコンサルタントというのが私たちとしては日商岩井であるというふうに考えておるわけであります。ただこの資金の流れにつきましては、ただいま先生がいろいろな資金の流し方についての御指摘がございましたけれども、私たちも、その資金の流れにつきまして本社並びにアメリカ日商の資金の流れ、それからそのいわゆる資金移動表といいますが、そういったものを調査いたしました結果、ほぼ先生がおっしゃったようないろいろな方法によって、それが日商岩井が利用されたといいますか、あるいはその名によって、あるいはそれをスルーして配られたという事実を私たちは確認したわけであります。したがって私たちとしては、これは結論を先に申し上げるようでありますけれども、日商岩井そのものの収益には関係ないということで処理いたしたわけであります。
 それから、なお確認書の問題がございまして、これは当該会社の方もそういった趣旨の発表をしておるようでありますけれども、事実、誤解があってはならないという意味だろうと思います。日商岩井とそれからボーイング社との間に、これは全く日商岩井には関係のないものであるという両方の会社のサインによる確認書がございます。
○大出委員 いまはっきりしませんでしたから、もう一遍だけ承っておきますが、日商岩井が領収書を書いたものは、四十八年五月の百五十万ドル、八月の百二十万ドルの計二枚、二百七十万ドルだけですか。そのほかにも領収書を書いたものがありますか。それと日商岩井の名前でボーイングが払ったのは一件だけですか、ここのところをお答えください。
○磯邊政府委員 領収書という御指摘でございますが、これは8Kレポートではありませんが、三百六十万ドル、この数字が出ておりますが、いわゆる領収書らしきもの、それは一枚でありまして、この三百六十万ドルについてであります。
 それから日商の名においてボーイングに払ったといいますのは、日商の名において払ったというのは私たちの目では一つだと思います。
○大出委員 そうすると、磯邊さん、コンサルタントだというならば、日商岩井とボ社の契約書がなければならないはず、あわせてコンサルタント料がなければならぬはず、そこらはお調べになりましたか、また、あったのか、なかったのか、あるとすれば幾らなのか。
○磯邊政府委員 私が先ほど領収書らしきものという御答弁を申し上げましたのは、三百六十万ドルに関しましてその表題が、見出しがコンサルタント契約書兼領収書というふうな言い方をしておるものですから、これはそのもとになるコンサルタントの契約が果たしてあったのか、なかったのか、それからまた、本当にそういった契約があったかどうかということ、それはわれわれは確認してないわけであります。もちろんわれわれの調査のいままでの段階でも、大韓航空に関連しての収入金とコンサルタントのフィーといいますか、それははっきりしておりません。
○大出委員 では、これはなお調べる必要があると私は思っています。そして日商が仲介をして渡った先は、一つは韓国、つまり百五十万ドル、百二十万ドルは韓国だということは大韓航空の趙重勲だというふうに書いてありますが、その中に何とか商事が入っているかどうか知りませんが、大韓航空へ最終的に行ったのでしょう。
 そこで、ほかに東洋人の方で御婦人の方がおるというのですね。漢字を使っているというのですが、漢字ということになりますと、日本はこれは関係ない。それから中国は関係ない。そうすると、あとは韓国と台湾と、しいて言えば香港、このくらいですね。台湾も必然性がない。香港も必然性がないとなると、やはりこれは韓国じゃないですか、この御婦人は。いかがでございますか。御婦人には一体幾ら行ったことになるのですか。金額もちょっとついでに言っておいてください。
○磯邊政府委員 支払い先は個々に分かれておるわけでありますけれども、支払い先の個別につきましては、ここで詳しく御答弁申し上げるのは、これは日商そのものの収支に関係のない事案でございますので、御容赦いただきたいと思います。
 なお、名前が漢字であったというお話でございますけれども、漢字の名前ではありませんで、全部ローマ字でございます。
○大出委員 ここで通産大臣に承りたいのですが、ほかの方がおいでになりませんから……。(「いない、いない」と呼ぶ者あり)あ、いないか。
 ボ社が大韓航空から領収書をとれない事情があったから日商が肩がわりをした、こうなりますね。領収書がとれない金だとなると、これは簿外資金なんでしょうね。強いて言えば裏金づくりでしょうね。裏金づくりに日商が手を貸したということは、商社モラルという意味でいろいろ問題があると私は思うのです。
 もう一遍言いますよ。いま国税庁長官がおっしゃるのは、ボ社が二年後ぐらいに確認書をつくってボ社と両方で確認し合って、ボ社が日商に領収書を書いてくれと言ったんだ、だから書いたんだ、こういうことなんだそうですが、これはちょうど昭和五十年ごろアメリカ国税庁が調べ始めた。同じころSECが猛烈に航空機販売の黒い資金について調べ始めた。危ないなというわけですな。四十八年の仕事だけれども、これは二年たったが危ないなということで、どうせ日本に知れるということでボ社が言ったから日商が書いたのだという確認書を二年後につくった計算になる、これは。そうすると、これはつまり大韓航空が直接領収書を書けなかった理由がある、事情がある。だから日商が肩がわりをした。そうすると日商が肩がわりをして、金はボーイング社に行ったのだから、これは簿外資金だ、そう言わなければならぬ。つまり裏金づくり、それに日商が手を貸したということになると、これは商社のモラルという問題もございますね。私はこれは非常に不愉快で、だから疑えば切りがないので、さっき申し上げたように、四十七年、八年、九年に七機、日商も仲介をして747SR100型を日本航空に売り込んでいる。この方は百五万ドルということになっていて、五十万ドルは表へ出ているから、簿外資金は五十五万ドルと見なければならぬ。ところが韓国へ三機で二百七十万なら一機九十万ドルなんですからね、リベートは。日商の方は、日本の方は余りと言えば少な過ぎる。そうなると、これは書かなければならぬ理由がここにあったのじゃないか、日商の方が。もうちょっと、もらい分が足りないからそっちの方につけておいてくれなんということになっているのじゃないかと思うのです、悪く言えば。そう疑われてもしようがない面もある。詰まるならば、裏金づくりに、簿外資金に手を貸す商社というものは、商社モラルに欠けるという気がするのですが、江崎さん、いかがでございますか。そこらが実はあなたに伺っておきたかったポイントなんでございますが……。
○江崎国務大臣 総合商社の事業活動につきましては、その適正化を図るというために日本貿易会、それから各社に行動基準というものを整備させております。それに沿って公正な事業活動を行う、特に大商社であればそういう線に沿っていくことは大切なことだと思います。したがって、通産省もそれを所管する意味から言うならば、不正があったり間違いがあれば適時事情聴取をしたり実態の把握に努める、これは私、必要なことだと思います。いま御指摘の点については通産省としては関知しておりませんが、モラルの問題という点については当然重要だと思います。
○大出委員 実はそのほかに外為について、これは大蔵省、通産省共管でございますから細かく承りたかったのですが、残念ながら時間がありません。江崎さん、お呼び立てして恐縮でございましたが、外為に入る時間がございませんので、江崎さんへの質問はこの程度にさせていただきます。
 そこで、残り時間で幾つか承りたいのですけれども、私のところに手紙が一通来ている。さきの証人喚問の海部副社長に再度証言を求められなければいかぬと書いてあって、そのほかに、「昨年の一月、日商岩井を退社した元専務として同社の経理関係の最高責任者であった山村謙二郎氏」ここには住所が東京都世田谷区代沢三丁目二十二の二十三、こう書いてありますが、「証人として喚問されることを望みます。同氏は社内で」社内と言うのですからこれは恐らく日商の人が書いたのだと思うのですが、「同氏は社内で山村天皇と言われた実力者で、帳簿外での黒い金の出入りについて詳細熟知している第一人者だと思います。伝えられる同社の脱税事件の究明もあり、彼の証言はこの事件の究明に大きな効果があると確信します。ロッキード事件でぐらついた商社の腐敗、金権体質を究明し政界を刷新」云々、こう書いてあるのです。
 私は伊藤さんに承りたいのですけれども、この山村さんという方はある社の記者の方に、少し前に、海部という人物は妖怪だと言うのですね。妖怪変化の妖怪なんですね。彼がいる限り日商はよくならないという御発言があったり、おれのところからやたら金を持っていくが、本当に相手に渡っているのかどうか疑わしい面が多々ある、ここに書いてあるのを読みますと、こういうことを言っておられるのですね。私が提示いたしました海部メモに「経理部長殿」になっていますが、山村さんが当時その責任者なんですね。これは御関心をお持ちいただく必要のあることではないか。これは伊藤さんに承りたいのです。
 それからもう一点重要なことを承りますが、時間がありませんから羅列いたしますが、五十一年の二月二十四日のロッキード調査のときに、検察庁、警視庁、東京国税局合同の初めてのロッキード強制捜査が行われましたね。東京大手町のロッキード日本支社、クラッター氏がいたところ、ここで多数の押収物件がございました。「かなり分量のある英文の資料が発見された。それは第二次FXをめぐる日商の工作の内幕をレポートしたものだった。捜査当局は報告者の立場からみて確度の高いものであることに注目した。」この後のところに政治家の名前が載っているわけですけれども、「その英文資料は、」云々とここに書いてあるのですが、これは「日本地下帝国」という共同が編集したものであります。最近の新聞にも幾つか出ておりますが、私が知る限りは、ある社の相当な方が、この英文のレポートを持っている方もおありのようであります、表にまだ出ていませんが。これは有森レポートと称するわけですが、有森氏がロッキードのコンサルタントをやっているときであります。これはちょうどあの海部メモと同じような書き方で、ただ英文で書いてある。当時警視庁がこれを入手されておったり、有森さんも、実は三回四谷署でお調べになったようだがということを言ったら、回数を言わずに有森さんお認めになりましたが、その後私が調べたら有森さんを何と十六回取り調べているのですね。一番最後の土壇場で警視庁側は逮捕状請求というところまで行っているのですね。地検はこれをお断りになっている。だから私が二月二日に聞いたら、伊藤さんは、個人的に見たことはあるが関知せず、こう言っている。当時けっていれば関知せずと言わざるを得ぬでしょう。ところが警察庁の小林さんの方は重大関心を持っていると言っている。答弁が食い違っている。ここらを含めて、そういういきさつがもしあるとしても、わかりませんが、あるとしても、そういうものにこだわらずに捜査をしてもらわなければならぬ海部メモであり、金の裏はいま私がるる指摘したところにある、こう思うのですが、この辺でひとつ山村さん問題を含めて伊藤さんに御答弁を願いたい。
○伊藤(榮)政府委員 まず検察当局としては、昨年日商を退かれました山村さんという方がおられるということは承知しておると思います。必要があれば事情をお聞きすることもあるかもしれないと思います。
 それから、昭和五十一年二月に検察、国税、警視庁三庁合同でロッキード社の日本支社を捜索したことは御指摘のとおりでございまして、その際、三者協力いたしまして相当の量の証拠資料を押収しておるわけでございます。しかしながら、現実の問題として、押収しました資料の中にどういうものがあったとかいうようなことにつきましては、捜査上の観点から御勘弁願いたいと思うわけでございます。
 なお、当時警察でどういうことをなさいましたか、その辺については私、検察当局から何ら報告を受けておりません。
○大出委員 伊藤さん、あと一、二分しかありませんが、事の真偽は、議会側はそれは有森さん告発云々という問題も後に残ってはおりますが、この海部メモの問題については、私冒頭に申し上げたF4ファントムの金の流れに関連いたしまして、初めからそういう認識で私は物を言ってきたわけでありますが、やはりどうしても事の真否を明らかにしていただかぬと、永遠のなぞでございますなんということじゃ困る。金の流れが裏づけられて大きな疑惑があるのだから、そこのところを最後に私ははっきり聞いておきたいのと、あわせて警察庁の方々に、最近、島田サンケイさん――とおっしゃるのじゃないのでしょうけれどもそう読ましていただきますが、亡くなられた方に本当に恐縮でございますけれども、余りにも数多く、自殺ではないのではないかということで、テレビのあるチャンネルが長い時間やってみたり、週刊誌がたくさん取り上げてみたり、新聞紙上でも多少の疑念が出てきたりいたしております。司法解剖の結果等もあるのでありましょうが、ここらのところの解明が対国民という意味では必要であろう。有森さんの心配もそれなりに、弁護士さん、人づてに聞きますと、そこらにも大きな疑念を持っておられるようでもあります。その辺どうなっておるのか、この際ひとつお話をいただきたいのでありますが、いかがでございますか。
○伊藤(榮)政府委員 先般来申し上げておりますように、海部メモそのものは作成が古うございますし、そこに書かれておりますこと自体も古い出来事でございますから、それ自体について犯罪の容疑を認めてどうこうというわけのものではないことは再々申し上げておるとおりでございます。しかしながら、一方、前に申し上げましたように、F4ファントムの問題も、犯罪の嫌疑をいろいろ探していく上の射程距離内にあるというお話をいたしたことがあるわけでございますが、そういった観点からある程度の関心を持たざるを得ないわけでございます。また最近におきましては、福田赳夫氏からこれをめぐる告訴も出ておりますので、当然検察としてはある程度踏み込まざるを得ない状況にあるわけでございます。さらに、たとえば前回証人にお呼びになりました方々の御処理によりましては、検察当局も真っ向からその問題と取り組まなければならぬ、こういうことではなかろうかと思っております。
○大出委員 小林さん、ひとつ海部メモについての関心の度合いと、それからいまの有森さんのおびえというのもございますから、そういう意味で島田さんの死因と申しますか、大変恐縮ですけれども、世情どうも騒然たる、テレビで長いチャンネルで解説までしているわけでありますから、そこらひとつお触れをいただきたいのであります。
○小林(朴)政府委員 島田常務の自殺につきましては、本年の二月一日午後の二時四十分から同五時四十分の間、慶応大学の法医学教室におきまして斎藤教授の執刀により解剖いたしたわけでございます。
 死因でございますけれども、頭部前額部、顔面、頭蓋底の骨折及び内部組織の挫傷、頭が砕けた。それから胸部の打撲、骨折及び心膜の破裂傷、それから左右両腕部の打撲、骨折、それから両下肢の複雑骨折、及び傷の問題でございますが、傷が今度は右側の頸部、ここの切創でございます。それから左手首の切創でございます。それから左の胸部に刺創、突いた傷でございます。こういうようなものが重なりまして死因としておるわけでございまして、外傷性の脳機能障害及び失血と鑑定をされております。切創、刺創は、現場の状況及び解剖の結果から判断いたしまして、現場にございました肥後の守のナイフと千枚通しによるものというふうに認められるわけでございます。また、頸部及び手首でございますけれども、この切創にはいわゆるためらい傷、通常何条もつくわけでございますが、そういうためらい傷が数条ずつありまして、死者自身が傷をつけたものというふうに見て疑問はございませんし、頭部、胸部、両手足の骨折等は高所からの落下によるものと認められまして、解剖結果及び現場の観察結果から見まして、総合的に自殺と判断をいたしまして何ら不審な点はないというふうに見ておるわけでございます。
○山下国務大臣 先ほど御提示のF4EJにつきまして政府委員から御答弁申し上げましたが、お答えしていない面もございます。それを補足しながらちょっと私から申し上げます。
 最初の御提示の件でございますが、私先ほど申し上げましたが、イニシアルフィー、ロイアルティーにつきましては、おおむねこのとおりであると思います。これはライセンス生産をやる以上やむを得ないということでございます。
 そしてまた、ダグラス社が日商岩井に対しまして毎年二十万ドル支払っているということも、これはもう代理店手数料として支払っておるし、これにつきましてはSECに提出した資料においても適切なものであるという記述がございますし、これにつきましては解明をしていただければ結構だと思います。
 最後の四の、実は四十九年十二月から五十三年十一月までのF4EJ、RF4E、十七件、三億八千七百万円の御指摘がございますが、これは、大変申しわけないのでございますけれども、細かい部品に関連いたしますので、ただいまこれについてはお答えできません。
 最後にもう一つ、RF4Eのことにつきましては先ほど政府委員が答弁いたしましたとおりでございまして、私どもは総額百八十九億円につきましての輸入手数料を六千万円支払ったのでございまして、御提示のマル二の数字はマル三の内数ではないかと思われるのでございますので、御答弁させていただきます。
○大出委員 これは内数ではないかと言うから、国税庁等にもお願いをしておきますが、調べていただきたいのです。
 それから、先ほどの数字は、端数の九円まで言っておりますが、間違いがございません。後で必要ならば私の方でお教えいたします。
 以上で終わります。
○竹下委員長 これにて大出君の質疑は終了いたしました。
 次に、稲葉誠一君。
○稲葉(誠)委員 いま大出委員から質問がありました五十五万ドルの件ですが、これについては国税庁としては検察庁と協議して告発をしたのですか、しなかったのですか。あるいはそういう点についてどういう相談があったのですか。
○磯邊政府委員 この五十五万ドルの件につきましては、これが社外に流出しておるというふうなことでわれわれとしては経費性を否認してそれによって重加算税を課したわけでありますけれども、これが社外に流出してしまって社内にたまりがない。ただ、税務上の処理としては、経費性を否認するというふうなことで、行政上の措置として否認し重加算税を課したわけであります。
    〔委員長退席、毛利委員長代理着席〕
したがいまして、これをあえて告発するということまではしない。それから、なおかつ、実際の調査上の問題としましても、海外取引の関係あるいは海外において行われたというようなこともございまして、関係者がそういった人たちでありますので証拠収集も非常にむずかしいというようなこともございまして、われわれとしては告発をしないで行政上の処分をするということで結末をつけたのでございます。
○稲葉(誠)委員 告発をしないということについては私は納得できないのですが、告発するかしないかということについては捜査の過程で東京地検なり何なりと当然相談をしているはずですよ。相談しないで勝手に告発しないなんということを実務上決めるわけがないです。そこはどういうふうになっていますか。
○磯邊政府委員 一義的には告発するかしないかということは、国犯法で言うところの収税官吏の判断に任されておるということでございますので、一つ一つのそういった事件につきまして事前に検察庁と協議をするというようなことは、原則としてやってないわけであります。
○稲葉(誠)委員 だめだよ、そういううそ言っちゃ。そんなことないですよ。これはまた後で別にやりますけれども、これだけの大事件で検察庁と告発するかしないかということについて相談しないわけないですよ。告発しない場合には、ちゃんと検事と打ち合わせをして告発をしないということを前もってやって、告発をする場合にはちゃんと起訴するということを前提として検事と全部打ち合わせしてやるのです。実務上全部そういうふうになっているはずです。条文から言えばそんなことありませんよ。条文から言えばそんなこと書いてないけれども、実務はそういうふうにやっているのです。ごまかしちゃだめだよ。そんなことはぼくの方がよく知っているから。だめだよ、それは。それはそれとしてまた後でお聞きします。
 それから、いまの有森メモのレポートの問題については、後から別にお聞きをしたいと思います。実は、私も十六回という話は、聞きまして驚いたのです。それはまた後でお聞きいたします。
 そこで、E2Cの予算の問題ですから、きょうはひとつじみに、目立たないかもわかりませんけれども、いろいろ聞いていきたいというふうに思います。
 私はまず第一によくわかりませんのは、たとえばF15の場合二十三機で千六百十二億で、その前金として四億六千四百七十万、これを五十三年度の予算で決めているわけですね。これはもうすでに支払ったのですか。どうですか。
○倉部政府委員 FMSによる分につきましては支払っております。ライセンス生産の方はまだ契約しておりません。
○稲葉(誠)委員 それはどういうレートで支払ったですか。概算要求のときのレートと、それから予算提出のときのレートと予算が可決されたときのレートと、それからアメリカと契約するときのレートと、一体どれをとって計算したのですか。――わからないのか。
○倉部政府委員 日米間はドルで決済いたします。そのときのレートで精算をすることになっております。
○稲葉(誠)委員 だから、そのときのレートというのは、いつのレートを言っているのかと聞いているのだよ。
○倉部政府委員 ちょっと調べてまいります。
○稲葉(誠)委員 この前、大体分科会のときに予行演習をやってね、いや予行演習じゃないけれども、だめだ。
○長岡政府委員 一般論でございますけれども、外貨に関連する予算の組み方、またその支払い方につきましては、支出官レートというものが決められておりまして、それは最近では年二回に分けて六カ月の平均のレートをとっております。予算編成直前の六カ月平均が一ドル百九十五円でございまして、それで五十四年度予算の外貨関連予算は組んでおります。国が契約の相手方として外国に金を払います場合には、その時点において国は予算に計上されました一ドル百九十五円で小切手を切りまして、そして支払い事務は日銀に委託と申しますか、やってもらうわけでございます。日銀が現実に支払いますときには、その支払い時点における円・ドル相場によりまして支払う。これが百九十五円よりも円高で、たとえば百九十円で済んだという場合には、その差額はまた国庫に戻ってくる。足りない場合には、別途国がその差額を支払う、こういう仕組みになっております。
○稲葉(誠)委員 仕組みはわかったのですが、実際には幾らでどういうふうにしたのかということを聞いているわけです。
 それからもう一つの問題は、E2Cの場合は三百四十二億九千三百万でしょう。それに対してこれは十一億五千百万円の前金ですね。これとF15の場合とを比べると、このE2Cのときには前金が非常に高いんじゃないですか。それをどういうふうに考える。
○倉部政府委員 アメリカの海軍と陸軍とでは調達の方式が違っておりまして、そういうことになっておるわけでございます。
○稲葉(誠)委員 はっきりしないこと、また後から聞いていくよ。それじゃ、予算要求は八十五億七千三百万かな、概算要求は約九十四億ですね、今度のE2Cは。
 それで、その値段が決まる前に、これはFMS調達の手順として、予算概算要求に先立ち、幕僚監部からアメリカに見積もりを依頼する、こういうふうにあなたの方の資料でなっているわけですね、防衛庁の資料で書いてありますね。そうすると、いつ、どういうようなことを幕僚監部から要求したのですか。
○倉部政府委員 昨年の一月に空幕の方からアメリカの方に米軍提案価格の見積もりの依頼をしております。
 それから、まことに申しわけありませんが、先ほど米海軍と米空軍と言うべきところを陸軍と言ったと思います。訂正させていただきます。申しわけありません。
○稲葉(誠)委員 落ちついて答えなさいよ。そこで、アメリカから見積もりが来たのでしょう。見積もりが来たから、だから概算要求をしたわけでしょう。こういうふうに承ってよろしいですか。――いやいや、防衛庁長官。あなた、そんなことを答えられなくて、どうするのよ。
○倉部政府委員 そうでございます。
○稲葉(誠)委員 そうすると、アメリカからどんな見積もりが来たの。
○倉部政府委員 E2Cの価格につきまして、FMS方式による場合に幾らであるかという回答が来たわけでございます。(稲葉(誠)委員「そんなことはあたりまえじゃないか、しっかりしなさいよ、本当に」と呼ぶ)これにつきましては、それをもとにして最終的には予算要求をしたわけでございまして、約九十四億円という回答が参っております。
○稲葉(誠)委員 あたりまえのことを答えておってはだめよ。時間ばかりたって、しようがないじゃないですか。だから、アメリカから来た見積もりを基礎として九十四億という、そのときのレートは二百四十三円かな、何かレートで計算をしたのでしょう。レートを幾らで計算したか、概算要求のとき。それが一つと、それからもう一つ、アメリカからの見積もりというものの、では、そのコストは幾らなんだい。
○倉部政府委員 コストということではなくて、初度部品込みの価格として約九十四億円という数字が来たわけでございます。(「レートは幾らだ」と呼ぶ者あり)それからレートは、一ドル、先ほどおっしゃいました二百三十四円でございます。それで当時計算し直しました。
○稲葉(誠)委員 見積書ということは、内訳が書いてあって見積書なんで、あなたは約九十四億円ということだけ、そこだけ数字が書いてあるわけじゃないでしょうが。そうでしょう。だから、その内訳を説明してくださいよ。もし説明できないのなら、こういう理由で説明ができないということ、理由があれば、それは私どもお聞きしますから、こちらもちゃんと紳士的に言っているのですから、ちゃんとよく説明してごらんなさい。
○倉部政府委員 米側の要請で内訳は公表しないということでお願いしておるわけであります。
○稲葉(誠)委員 米側の要請というのは、一体法律的な根拠があるのかないのか、一体どっちなんです。その程度のことは、試験問題としてあなたの方に教えてあるでしょうが。ちゃんとしなさいよ。そのくらいわかっているだろうが。
○倉部政府委員 従来からそういうことで来ておりますし、また各国に対しても、そういった公表されておるということを私ども知らないわけでございまして、そういう公表しないというたてまえになっていると思います。
○稲葉(誠)委員 そうすると、ここに一機八十五億幾らで、三百四十三億幾らか、そういう金額が妥当であるか妥当でないかということについては、国会は一切関与できない、そういうことになるのですか。そういうことになるね。それは防衛庁長官、あなたが答えなければだめよ。
○山下国務大臣 この購入価格につきましての見積もりについては、やはり米軍の要請によりまして公表いたさない。これはもう通例になっておりますので、これはFMS方式につきましてそういうことになっておりますので、御了解賜りたいと思います。われわれといたしましては、この導入価格につきましては厳正を期する意味におきまして十分な手順を踏み、厳正に取り決めておる次第でございます。ただ、公表をいたすことはやはり米側の要請もございますので差し控えさせていただきたい、こう思う次第でございます。
○稲葉(誠)委員 だから、米側の要請というのは法律的な根拠に基づいているのかいないのかとこう聞いているわけよ。
○山下国務大臣 このFMS方式は、アメリカの武器輸出管理法という法律に基づいてこのとおりいたすわけでございます。そうした関係もございますので、この見積もりについて一々申し上げることは差し控えさせていただきたいと思う次第でございます。
○稲葉(誠)委員 アメリカの国会にはちゃんと報告して契約書が出るんでしょう。契約書が出るかどうかはちょっとこれは議論があるところだけれども、内容についてはアメリカの国会、いわば下院から上院に上がってきて、ちゃんと説明するんですよ、売る方では。買う方では最後の金額だけ出てきて、内訳が何だかかんだかわからないで、さあこれ買え、これ審議しろと言ったって、そんな予算の審議なんかないですよ。こんなばかな話はない。(山下国務大臣「政府委員……」と呼ぶ)政府委員じゃない。あなただよ。
○倉部政府委員 アメリカの方ではこのFMS価格につきましては議会でも詳しい説明はやっていないと私ども見ているわけでございますが、この調達の価格につきましては、アメリカの国防省の調達機関におきまして、米軍のために行う調達と同様に厳正な規則、手続に従ってやっておるということでございまして、私どもそれにつきまして、海外へ防衛庁から調査団が出るという場合にもその内容について十分説明を受けておるわけでございます。
 それから、米軍が調達する価格と私どもが予算要求いたしております金額とにつきまして差があるわけでございます。(稲葉(誠)委員「そんなことまだ聞いてないよ」と呼ぶ)では、後ほどまた……(稲葉(誠)委員「いいよ、いま言いなさい」と呼ぶ)価格について吟味しているかというお話でございましたので若干申し上げたいと思うのですが、米軍の調達価格は一機当たり、これは一九七九米会計年度の予算でございますが、議会に提出している数字でございますが、一機当たりのFAC、フライアウエー・コストというものにつきましては二千三百七十万ドルということでございまして、現在の私ども予算で用いておりますレート百九十五円というもので計算してみますと約四十六億円強になるわけでございます。それから、私どもが現在予算要求させていただいております一機当たりのFAC、フライアウエー・コストというのは、御承知のように六十三億円弱でございます。この差が十七億円弱あるわけでございますが、この差につきまして、どうしてこういう差が出てきたかということでございますが、一つはわが国が独自に必要とするスペック、特別の仕様がございます。そのための経費というものが一つと、それからFMSにつきましては米側がいろいろな事務を商社にかわってやるわけでございますので、そういう事務管理費というものが、これは通常三%でございますが、その要素が一つございます。
 それからもう一つは、米軍では別途その予算措置を講じている、たとえば研究開発するための膨大な金額を予算で支出しております。それにつきましての分担金の問題、あるいは米国におきましては、軍用の装備等につきましていろいろな政府の、いわば官有の施設とか設備を使わせるわけでございますね、その生産をする場合に。そういう使用料というものも分担をする。それからまた、取得の時期が若干私どもの方はおくれてまいりますので、それによる材料費、人件費等の値上がりの分というものが要因となりまして、その差が出ておる、こういうことでございます。
○稲葉(誠)委員 いま話がありましてわかるのは、向こうは四十六億、それにいろいろなものが加わってくるのでしょう。六十三億というのは、六十三億じゃなくて、それにまたこっちが加わってきて八十五億になるのじゃないの。それは、機体だけが六十三億、こういう意味でしょうけれどもね。その中で、いま言ったような中で一番大きいのは何なんですか。研究開発費でしょう。研究開発費が一〇%から二〇%価格にかかってきて日本に高く売りつけられてくるのじゃないんですか。これが第一点。いいですか。そうでしょう。
 それからNATO諸国に対しては、研究開発費はかかってないわけだ。NATO全部かどうかはわからぬけれども、とにかくNATO諸国に対してはこれはかかってないわけだ。だから、日本にだけそういうふうにかかってくるのはどういうわけなの。
 それから、研究開発費の計算方法、これはいろいろな計算方法があるわけだ。今度の場合日本は四機買うけれども、これは十機の中の四機だ。十機というのは全部一緒につくるわけね。アメリカは八十八機でしょう。そういうのを全部まぜて計算するのか、あるいはどういうふうな計算をするのか、こういうことよ。
○倉部政府委員 いま申し上げました米軍の調達価格と私どもが現在御審議をお願いしておる価格との差におきまして一番大きいものは、開発経費の分担金等でございます。それから、あとは特別の仕様というふうな感じになります。
 それから、いまの開発経費の分担のことでございますが、ただいま八十八機という数字で割るというお話がございましたが、アメリカで調達する飛行機の数、それに各国の、日本のものも含めまして、将来の見込みも入れまして、それを分母として開発経費を割るわけでございます。それは一体幾らの数字で割るかということにつきましては公表されていないわけでございますが、私どもとしては、いま申し上げたようなことで割り掛けをしているのではないかというふうに思っております。
 ただ、NATO諸国につきましてどうなっているかということでございますが、これにつきましては、制度的には軽減ないしは免除し得るということになっておりますが、現在確実に免除しているかどうかということは、E2Cについてはこれも必ずしも公表されておりませんので、確認はできないわけでございます。
○稲葉(誠)委員 NATO諸国はそんなもの払っていないですよ。これは防衛庁に勤めた航空関係の専門家から聞いたのですから、そのことは間違いないわけですよ。
 それから、この前も話したとおりイスラエルは四機買っているでしょう。イスラエルが四機買っているのは非常に安く買っているのですよ。大体一機二百五十万ドルくらいで買っていますよ。いや、違うなら違うで説明してごらんなさい。ぼくが聞いたのはそうなんだから。大体日本の金で五十億くらいなんだな。
 それから、アメリカではこれはどういうふうになっているのかな。この飛行機は二百万ドルにならなくてできるんじゃないの。これは一機大体百七十万ドルから二百万ドルくらいの問でできるらしいよ。
○倉部政府委員 二百五十万ドルというのは、計算しますと五億円ということになるのじゃないかと思いますけれども、ちょっとけたが違うのじゃないかと思いますが、アメリカの議会の議事録によりますと、イスラエルはFMSによりまして一九七六年E2C四機を契約いたしまして、これに支援関係の費用を加えまして総額一億六千三百万ドルということになっております。したがいまして、これを四機で割ってみますと、一機当たり平均四千七十五万ドルになるわけでございまして、支援関係の費用も入っておりますが、いずれにしても、それを考慮してもかなり大きい数字になるわけでございます。
○稲葉(誠)委員 これはいろいろ数字の計算の方法があるのですが、いずれにいたしましても、ぼくが一番疑問に思いますのは、予算が出ているでしょう。予算の内容というものを国会が全然吟味できないのですよ。そうでしょう。あなたの方はこう出してくるわけだ、三百四十何億だとか、払うのは十一億五千百万円と出してくるけれども、それが妥当であるか妥当でないかということは、日本の国会で全然審議できないのですよ。そんなばかな話はないじゃないですか。だから、さっぱりわからぬな、これは。
○山下国務大臣 ただいま政府委員から御答弁申し上げましたが、米軍が自軍に調達する価格とわが国が調達する価格に差がございます。その差につきましても、ただいま政府委員から御答弁申し上げた次第でございますので、御了解賜りたい、こう申しておる次第でございます。
○稲葉(誠)委員 そうすると、あなたの方で、国民の税金で買うわけですから、どういうような買い方が出しいいかということを比較したことがありますね。日商岩井を呼んでその点について聞いたことがあるのですか、ないのですか。ここら辺が一つはっきりしない。
 それから、グラマン社から直接見積もりをとったことはある、これは装備局長が認めているから。ちゃんと議事録に出ているよ、それは。認めているんだ、それは。そういうことについての詳細をちょっと説明してください。
○倉部政府委員 私どもは、FMSについての米軍の提案価格を調べると同時に、これは日商岩井ではなくて、グラマン・インターナショナル社の方に直接価格見積もりの依頼をいたしまして、その結果も参考にして、そのほかのいろいろな要因もございますが、FMS方式の方が有利であろうという判断をして、いまの予算をお願いしておるわけでございます。
○稲葉(誠)委員 では、結論的に防衛庁長官に聞きますけれども、幕僚監部を経てアメリカから見積もりが来ましたね。その金額と予算書に出しておる金額と、レートは別として、違うのですか、違わないのですか。違うとすればどこが違うのですか。
○山下国務大臣 基本的には違いません。
○稲葉(誠)委員 あなたは基本的に違いませんと得意になって言っているけれども、逆なのよ、違わないことが問題なのよ。ということは、アメリカからの言いなりほうだいになって日本がこれを買わされているということじゃないですか。それ以外に考えられないじゃないですか、これは。アメリカが言っている金額と日本が買う金額と基本的に違わないと言って喜んでいるけれども、話が逆なのよ。よくその点はお考えなさいよ。
 それからもう一つ、私よくわからないのは、政府間取引だとこう言うんでしょう。政府間取引だと言うのなら、何か申し出をすると、正当な代理店手数料も調達価格の中から排除される、こう言うんだよ。政府間取引なら代理店手数料なんて初めから入る余地ないじゃないですか。それをなぜ申し出ることが必要なの。日本は申し出ているけれども、それからそのほかの国も申し出ているけれども、そんな必要はどうしてあるの。ちょっとわからないんだよ、これ。
○倉部政府委員 アメリカの武器輸出管理法の方でも代理店手数料を排除するということがございまして、さらに正当なものについても、もし必要があれば各国が申し出をすれば排除できるということがございまして、私どもはそれを申し入れをしてそうやるということになったわけでございます。
○稲葉(誠)委員 わかったの、それは。武器管理法に書いてあることはわかるんだよ。だけれども、政府間取引なら正当な手数料というものを排除するなんという申し出をすること自身、そんなことは要らないのじゃないですかと聞いているのよ。そんな規定があること自身がおかしいじゃないかと聞いている。あたりまえじゃないの、それは。そうじゃないの。政府間取引なら、手数料の問題入りっこないじゃないですか。だからそれを聞いているわけ。
○倉部政府委員 先ほど申しましたように、武器輸出管理法でそういった規定がありますので、それを活用して、できるだけ問題がないようにやろうということでございます。
○稲葉(誠)委員 いや、規定はわかったと言っているのよ。どうしてそういう規定ができるんだろうか、おかしいじゃないかと聞いているのよ。まあいいや、それ。
 それからもう一つ、いまのFMSでは全体の九五%だけがFMSで、あとの五%はコマーシャルベースに残されている。それから初度部品というのは、最初の二年間だけがFMSで、あとはFMSでいくかどうかわからないんだ、こういうようなことが言われていますね。これはアメリカへ行ってきた方が調査されて、この前の委員会で質問されていますよ。どういうふうになっているの。いや、九五%はFMSでいく、五%は民間コマーシャルでいく可能性があるということが一つと、それから初度部品や何か、二年間だけはFMSだけれども、あとは違うんだ、という可能性もある、こういうことよ。
○倉部政府委員 先ほど二年間というふうにおっしゃいましたが、初度部品のことだと思いますが、機体、飛行機そのものと初度部品につきまして予算で御審議いただいているわけですが、そのものについては全部FMSでやりたいということでございます。
 それから、この前もちょっと御説明いたしましたが、関連機材が約二十一億ございまして、このうち私どもは、九億ぐらいがFMSでいけるのじゃないか、あと十二億が、これも極力検討はいたしますが、恐らく商社扱いになるのじゃないだろうか、こういうふうに思っております。
 それから、あと維持部品でございますが、それにつきましてはまだ最終の決定はいたしていないわけでございますが、五十七年度以降取得する段階でどの程度必要になってくるか、毎年調査をしながら予算をお願いしていくことになると思います。いずれにしましても、その維持用の部品につきましては、一部国産もございます。一部輸入もあるわけでございますが、輸入につきましては、前に長官も申し上げたと思いますが、極力FMSでまいりたい。しかし、一部のものにつきましては、一般の商社あるいは一部また特定の商社ということになる部分も少し残るのじゃないか、こういうふうに思っております。
○稲葉(誠)委員 時間の関係でほかの方に進まなければなりませんけれども、わからぬのは、一つの点は、いまの研究開発費、これは具体的にはアメリカからグラマンならグラマンへ返されるのですか、あるいは何に使われるのですか、この研究開発費というのをためていて。これがよくわからないのですよ。これが一つ。
 それから、いま言ったような研究開発費の振り掛けだとか米軍のFMSの管理費だとか、取得年度の差によるというように厳密な積み重ねができておると言うんだから、これは五十三年四月六日に間淵さんという人が答えているんだ。だから、当然アメリカから来た見積書にはそういう点が詳しく出ているはずなんですよ。それを見ればコストというものはちゃんとわかってくるわけだ。まだ説明したようなしないようなものだけれども、わかってくるわけですよ。だから、アメリカから来た見積書というものは、当然その性能とか何とかということについては、MSA協定の問題なんかもあるでしょうから、ぼくはそこまではあれしないけれども、品目とか金額というものは国会へ出して、そして審議を仰がなければ妥当か妥当でないかわからないじゃないですか。そこら辺はっきりもう一遍答えてごらんなさい。
○倉部政府委員 研究開発費の分担金につきましては、最終的にはアメリカの政府の国庫に入るわけでございます。これはアメリカ政府として予算を使った研究開発費でございますので、そういう形になります。
 開発経費の取り扱い等につきましては、先ほど申し上げたとおりでございます。
○稲葉(誠)委員 いずれにしても日本の国会としては、アメリカの関係があったって、法律的に規定されているなら別だけれども、MSA協定で規定されているのは性能の問題ですよ。性能の問題まで聞いちゃ、それは軍事秘密かもわからぬけれども、品目だとか金額ということはMSA協定によっても排除されてないですよ。だから、それについては大ざっぱなものは国会へ出して、審議を仰ぐ、そうでなければ、これは高いのか安いのかわからぬじゃないですか。契約書を出すかどうかは別として、売る方のアメリカではある程度の資料を下院から上院へちゃんと出して審議をしているのじゃないですか。だから、日本は必要以上にアメリカに気を使って秘密主義になっているというふうに私は思うのですね。
 ほかの方に移りましょう。そうすると、やはり見積もりの内容は出せないということか――見積もりそのものを出せというのじゃないですよ。
○山下国務大臣 先ほど来、米軍が自分で調達する価格と、わが国がFMS方式で調達する価格との間に価格差が約十六億以上あるということは政府委員答弁申し上げた次第でございますし、その内訳につきましても、御説明申し上げたとおりでございます。(稲葉(誠)委員「金額は言わないよ」と呼ぶ)そのうちの主なものは開発分担金でございますか、これはアメリカ政府もいろいろと開発につきましてはアメリカの予算を使っておりますので、それをこういうときに、FMS方式によるときに分担金を課せられるわけでございますので、それらにつきましても先ほど政府委員から大体申し上げたとおりでございますので、御理解賜りたいと思う次第でございます。
○稲葉(誠)委員 一つ一つの金額が出てこないと理解できないのですが、非常に高いものを買わされておる。しかも、アメリカの言いなりに買わされて、値段については割引の交渉も何もできないということでしょう。民間で取引したら割引の交渉なんかできるわけだけれども、全然これはできないということですね。これは一番のFMS方式の特徴じゃないですか。値段は向こうの言いなり、それから研究開発費を大体一〇%から二〇%ぶっかけられる。第三は時期的にアメリカの議会との関係で、時期が制約されるということ。この三つの点が一番大きな特色ですよ。それはちょっと別の方向へ進むからいいよ、言いたいことがあれば一番最後にちゃんと言う機会を与えますから。
 そこで聞くのは、さっき島田常務の自殺のことについて聞かれましたね。自殺のことについては小林局長が言われて、そのとおりだと思いますが、私どもが疑問に思いますのは、それは自殺であるとしても、そこに至るプロセスが、なぜ自殺しなければならなかったのだろうかということが第一点。それから、有森氏がなぜ島田さんの自殺について異常なまでの恐怖を覚えているのかということ、これが第二点。これは小林刑事局長の方からお答え願いたいと思います。
○小林(朴)政府委員 御本人がどういう理由で自殺をしなければならなかったかということにつきましては、私どもはわからないわけでございます。ただ、自殺に至る前後の行動とか、それから自殺というものが一体どういう手段で行われたか、あるいはその当時他殺によるような、あるいは巷間言われるような謀殺というような条件があったのかというようなことを総合勘案いたしまして、私どもは自殺というふうに判断をしたわけでございます。
 なお、有森氏の問題につきましては、私どももなぜ有森氏がそんなに身の危険を感じられるのかということについて、有森氏自身の心の内までまだ聞いておるわけではございませんけれども、ただ、電話がかかってきたというようなことがございまして、そして警備をしてほしいという要請もあったので、そういう措置をとったわけでございます。
 以上でございます。
○稲葉(誠)委員 それはそうなんですけれども、あなたの方としての、第一の質問、第二の質問について一応の推定みたいなものはできるんではないですか、小林刑事局長の方で。
○小林(朴)政府委員 犯罪捜査というのは観察と推理ということの繰り返しだと思いますけれども、いずれにいたしましても亡くなられた人のことでございますので、私どもは、そういう点について事実の確認という面から総合的に判断をしたということでございます。
○稲葉(誠)委員 有森氏が島田さんの死について異常なショックを受けておるということについて、常識的に考えると大体想像はつくわけですが、そこで、有森さんを前に参考人としてというか何というかよくわかりませんが、警察で事情をお聞きになったことが、一体いつごろからいつごろまでの間に何回ぐらいあるわけですか。
○小林(朴)政府委員 この前からここでも申し上げておるわけでございますが、ロッキード事件の捜査に関連をいたしまして、当時有森さんがロッキードのコンサルタントもやっておるというような話がございまして、そのものに関連して事情を聞いたということなのでございます。
○稲葉(誠)委員 それはわかっておりますけれどもね。だから、何回ぐらい、どういうことについてお話を聞いたか、当然もう少し詳しくお話をしていただけるんじゃないですかと聞いている。さっき大出委員から、十六回聞かれたんじゃないかという話があったでしょう。それを私も聞いてびっくりしたのだけれども、これはその人の名誉にも関することですから、そう根掘り葉掘り聞くわけにはいかぬが、具体的にどういうふうなことで何回ぐらい聞いたのかということは、四谷署の三回ぐらいではないということはお答え願えるんじゃないですか。
○小林(朴)政府委員 捜査の内容に触れるような形になりますので、この際は答弁を差し控えさせていただきたいと思います。
○稲葉(誠)委員 そうすると、いまの捜査の内容に関するということが、現在のダグラス、グラマンの事件に生きてくるというふうに理解してよろしいですか。
○小林(朴)政府委員 その点につきましては、私、詳しくは存じておりませんので、それがどういう影響を持つかどうか、今後のことになるのではなかろうかと思います。
○稲葉(誠)委員 今後のことになるのではなかろうと、みんな今後のことになるに決まっているよ、そんなことは。
 では、こういうことを聞きましょうか。少なくとも四谷署だけではない、これだけははっきりしているのでしょう。
○小林(朴)政府委員 答弁を差し控えていただきたいというような話もございますので、捜査の内容となってまいりますので、ここで御答弁することを差し控えさせていただきたいと思います。
○稲葉(誠)委員 捜査のことですから、あなたがそこまで言われるならぼくの方もそうしますが、・相当いろいろなことで、もちろん参考人としてやらされているというふうに聞いているわけですね。
 それから、もうさっきちょっと話が出ました、いつでしたっけ、全部が共同して五十一年二月二十四日か、押収捜索に行った。ロッキード社ですか。そのときにいろいろな資料がたくさん出てきた。その出てきた資料の中から有森レポートと称されるというか何というか、通称有森レポートと言われて英文で書いてあるものが出てきた。これは間違いないわけですか。
○伊藤(榮)政府委員 先ほどもちょっと大出委員の御質問でお答えしましたが、どういうものが出てきたかということは、お答えを御勘弁願いたいと思います。
○稲葉(誠)委員 お答えを御勘弁願いたいというのは、現在もそれに関連して捜査が行われているし、また近いうちに行われる可能性があるから勘弁をしてくれ、こういうふうな意味のことですか。捜査が全然もう終わってしまっていることなのでしょう。終わってしまっていることならば、これはしゃべったっていいのじゃないですか。
○伊藤(榮)政府委員 まず第一に、捜査が終わりますれば、どういう証拠を集めたかを公開していいということにはならないわけでございます。
 それから第二に、現在ロッキード事件は公判中でございまして、それと関係があるかないかという一つの問題点があろうと思います。仮にそういうものがあったという前提に立てば、将来のために秘匿しなければならぬのではないかという問題もあろうと思いまして、仮定の問題を申し上げましたけれども、いずれにしても内容を明らかにする、あるいは標目を明らかにすることは御勘弁願いたいと思います。
○稲葉(誠)委員 その中に日商岩井から政治家に渡した金額についての英文で書かれたリストがあったということが一部に報道されておるわけですね。そのことについてはどうなのでしょうか。そういうことも含めて、御推察は御自由でございますが御勘弁願います、こういうふうなことなのかな。どうなのだ、それは。
○伊藤(榮)政府委員 私が存在を肯定しなかったものにつきまして、そのものということでお尋ねでございますので、お答えするすべはございません。
○稲葉(誠)委員 そう。非常に口がかたくなったのですが、これは捜査がある程度進展しつつあるということの証明だとも見ていいわけです。
 そこで警察の方にお聞きをしたいのですが、いわゆる海部メモですね、海部メモによって、これは事件になる、恐喝になるかあるいはならないかは、それはわかりませんよ、それを聞くわけではありませんで、少なくとも海部メモに関連をしてお金が日商岩井から支払われたかどうかということ、このことについて、これはまず警察の方では関心を持っていらっしゃるのですか。
○小林(朴)政府委員 警視庁におきましていわゆる海部メモのコピーを入手いたしましたのは、最近のことなのでございます。これに関連いたしましていま一連の情報の収集というようなことに当たっておりまして、いろいろな具体的な何かうわさがあるようでございますけれども、警視庁としては固まったものを把握しておるという現状ではございません。
○稲葉(誠)委員 しかし海部メモが出回ったことを知ったというのは――あなたはずっと捜査二課長をやっておられたでしょう、小林さん。捜査二課長をやっておられて、そこから福井県の本部長に出られたわけでしょう。その二課長のときにあなた自身がもう海部メモのことを知っておられて、これによって金銭がどういう形か動いておるということを知っていて、それをよく調べるようにということを言い残して、あなたは福井県の本部長になっていかれたのでじゃないですか。そこをもう少しはっきり言ってよ。
○小林(朴)政府委員 私は全然存じませんでした。その後で出たものだと思います。私が出ましたのは四十一年の七月だと思いますので、その後だったと思います。私が警視庁の捜査二課長として当たりました事件は、当時防衛庁にまつわる一連のスキャンダルと申しますか黒い霧と申しますか、そういうようなもののいわゆる怪文書が出まして、その怪文書に基づきまして海原さんから私のところへ電話がございまして、君、こういう文書が出回っておるのだ、ひとつ捜査をしてくれないかという話がありまして、捜査を命じて、その直後に転勤になったというふうに記憶をいたしております。
○稲葉(誠)委員 そのときに、あの二人、山辺、恩田という人たちが調べられたときに、背景として有森さんをあなたの方で事情聴取した、そういうことはあるのですか、ないのですか。
○小林(朴)政府委員 事情聴取をいたしましたことはないようでございます。
○稲葉(誠)委員 それは二人がしゃべらなかったのでしょう、あのとき。
 それでは今度は法務省の方にお聞きをしたいわけですが、私が運輸省に対しまして、空港の土地の問題についての資料を出してほしいということを言ったのですが、そうしたら運輸省当局の方では、九州では宮崎、大分、鹿児島、熊本、長崎、北海道では千歳、釧路、函館、この空港の敷地関係に関連する書類を検察庁から出してくれと言われて検察庁の方へ出してしまった、だからいまのところはないという話でしたね。その間の経緯を、まず運輸省の航空局長の方からお話をしてくれませんか。
○松本(操)政府委員 お答え申し上げます。
 空港関係につきまして、もちろん検察庁からの御要請でございましたので、関連のこれこれというふうな点については私どもの方で全面的に御協力申し上げるということで資料を提出したわけでございます。提出しましたどこをどういうふうにということになりますと、北海道及び九州におきまして運輸省が設置します二種空港でございますが、二種空港の中でここ十年くらい大規模な工事を行っていないところ、何もないところを省きまして、先生おっしゃったのを私全部聞き取れませんでしたけれども、新千歳、釧路、函館、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島、この八つでございます。内容的な、何をどういうふうにお調べになるかという点については、私ども全く承知をしておりません。
○稲葉(誠)委員 この八つの空港土地の問題については、日商岩井なりその海部さんなりがその土地を買っておるとかなんとか、そういうふうなことを運輸省としては知っていたのですか、そこはどうなんですか。
○松本(操)政府委員 新千歳につきましては、海部氏がらみの話がこの国会でも取り上げられたことがございます。それ以外の点については私ども全く承知をしておりませんし、よくわからないと申し上げた方が適当かと思います。
○稲葉(誠)委員 そうすると 法務省の方にお尋ねをするのですが、私は運輸省の政府委員室の人に来てもらったならば、こういうふうなものを検察庁から出せと言われて出した、なぜこんなものが必要なのかわからぬと言っておられたのですが、検察庁はなぜこういうふうな九州で五つ、北海道で三つの空港土地に関連をする書類を任意提出をさせたのですか。
○伊藤(榮)政府委員 どういう観点から提出をさせたかということは、私も詳細報告を聞いておりませんが、察するに国会で新千歳空港の件等が御論議になりましたことも踏まえまして、その他多角的な検討の結果、一応参考にお出しをいただいた、こういうことであろうと思います。
○稲葉(誠)委員 そうすると、いま言った八つの空港については、日商岩井なり何なりが関連をしているという一つの見込みというか、前提で提出を求めたわけですか。
○伊藤(榮)政府委員 ただいま申し上げましたような国会の御論議の経過等も踏まえて、一応吟味をするために提出をいただいたということであろうと思いますので、それが直ちに日商岩井にストレートに結びつくとか、あるいは海部氏に結びつくとか、そういう定まった観念は必ずしも持っていないのじゃないかと思っております。
○稲葉(誠)委員 そうすると、捜査としては非常に範囲を広げておるというか、広げ過ぎておるくらいに広げておる、こういうふうに承るというか理解せざる得ないのですが、そういうふうに理解してよろしいでしょうか。いまの捜査の段階は、全体の中でどういう段階にあるわけですか。
○伊藤(榮)政府委員 まずお尋ねの前段について申し上げますと、率直に言って捜査の対象と申しますか範囲と申しますか、これは相当広く見ておると言えると思います。今回の問題は、申し上げるまでもなくSECの報告に端を発しまして、これに関連する事実関係を究明することを中心に捜査を進めておるわけでございますが、その間やはり国会での御論議あるいは世上報道されますような事柄、これらを一々重要な部分については関心を持ちまして吟味をしながら、大変広い範囲の中から的をだんだんしぼっていく、こういうような捜査をやっておるように思いますので、そういう意味で御指摘のように捜査の範囲は相当広がっておる、こういうことであろうと思います。
○稲葉(誠)委員 広がっておるということは、率直に言ってなかなか的をしぼりにくい事件だということ、しかもその的といのは一体どこにあるかということがなかなかつかみにくい事件だというふうに理解されるのですが、その点はどうでしょうか。
○伊藤(榮)政府委員 御理解いただきますために申し上げますと、たとえばロッキード事件の場合には、いきなりピーナッツ、ピーシズの領収証とかそういうものが明確に出てまいりました。それからまた公開資料といたしましても、上院におけるコーチャン氏等の証言、こういうものがストレートにあって、いわば一種の的が示されたような捜査過程であったわけでございます。ところが今回の問題は、すでに国会での御論議からも明らかになっておりますように、いろいろな金の動きがいろいろなものに絡んで非常に広範にわたっております。したがいまして、検察の姿勢としては、それらにまつわる疑惑、その中にいささかでも国内的に犯罪となるものがあればこれはすべて取り上げていかざるを得ないという意味で、およそマスコミあるいは国会の御論議等で取り上げられますものは全部視野の中に入れて白黒を明らかにしていかなければならぬ、こういう態度でやっておりますので、ロッキード事件の捜査とはやや趣を異にする、こういうことだと思います。
○稲葉(誠)委員 それから、いま原田検事がダグラスの資料を取りに向こうに行っているわけですね。これは向こうで翻訳というか検討してこっちに来るわけですが、大体いつごろこちらに来るような状況になって、それが来ると一つの進展というものも考えられる、こう見てよろしいでしょうか。
○伊藤(榮)政府委員 ただいま申し上げましたように、非常に多角的な観点に立ちまして検討の上、次第に的をしぼっていく、こういう捜査の形がとられるのではないかと思うわけでございます。そういう意味で、国外からとりあえず入手し得るものは入手をいたしまして、それらを国内捜査の結果と十分関連させて吟味をいたしまして、そして言葉が適切であるかどうかわかりませんが、次の段階へ進むとかというようなことであろうと思うのでございます。そこで、現在東京地検の検事がアメリカへ参りまして、ダグラス社関係を主とするSECの非公開資料の入手に努めておるわけでございますが、いつごろ彼が日本へ戻ってくるか、これは検察当局マターでございますから、私ども法務省として関与すべきことではございませんが、一応の見通しとしてはやはり中旬にはなるのではないかというふうに考えております。
○稲葉(誠)委員 これは、まだ決まってないことについて質問をするというのは私もちょっとちゅうちょするのでございますが、仮にだれに対してかわかりませんけれども、国会で告発がされるということになるというと、それは今後の捜査の進展の中にどういうふうな影響を持つというふうに理解してよろしいのでしょうか。
○伊藤(榮)政府委員 仮定の上に立った御質問でございまして、いやしくも一人の人につきまして、被疑者として犯罪捜査を開始するかどうかという微妙な問題でございますので、ストレートなお答えは御勘弁願いたいと思います。いずれにしましても、現在私どもが捜査しております問題と関連させて捜査をするという心構えはございません。もし国会が何らかの告発等の御措置をおとりになりますれば、それはそれとして真剣に受けとめて処理をする、こういうことであろうと思います。
○稲葉(誠)委員 しかし、真剣に受けとめて処理をした結果として問題がつながってくるという関連性も当然考えられる。これは常識的にそうだろうと思うのですが、そういう点はどうですか。
○伊藤(榮)政府委員 そういった問題について、いわゆる常識をもってお答えをするのは適当でないと思っております。
○稲葉(誠)委員 私もそれ以上聞くのをやめましょう。
 そこで法務大臣、いまの捜査について、このダグラス、グラマン関係の捜査について、必要な時期に中間報告といいますか、そういうものができる状態になればそれを国会に対してするという気持ちがありますか。そこはどうですか。
○古井国務大臣 できる段階になればというお話でありますが、さあいまの状況では、一体そういう段階にいつ来るものやら、ちょっと見当も立ちませんし、わけのわからぬことを申し上げたっていま仕方がないわけです。ですから、捜査にあるいはその後の裁判の進行に差し支えがないということなら事は申し上げてもいいのでしょうけれども、いまの段階ではちょっと見当がつかぬのです。そういうことがいつできるか、どう見ていたらいいのか、ぼやっとした話になるので、その程度に御了承願いたいと思います。
○稲葉(誠)委員 とにかくできる状態になれば、もちろん中間報告は国民に対して国会を通じてする、これはあたりまえの話でしょう、できる状態になればということで。
○古井国務大臣 いま申しますように、捜査とかその後の裁判の進行に差し支えがあることは御勘弁願うほかありませんが、それに支障がないことで御報告できることがあればという意味に御了解願いたいと思います。
○稲葉(誠)委員 それでは防衛庁長官、さっき何かおっしゃりたいことがあったようですから、あなた方の言い分というものももちろん十分お聞きいたしますから、遠慮なく言ってください。
○山下国務大臣 E2CのFMS契約について、これは高いか安いかわからぬではないか、言いなりになっているのではないかというような御指摘がございました。これにつきましては、FMS方式は米国の法令に従いまして厳正に調達するたてまえになっておりますし、またわれわれも調査団を派遣いたしまして、価格の内容は十分調査いたしております。特にまた、米側が自分で調達する価格と一緒であるということ、これはよろしいのですが、価格差がある問題について御指摘がございましたが、それも先ほど来政府委員からもるるお答えいたしましたが、いわゆる研究開発費でございますが、これは率直に申しまして、言うことは差し控えさせていただきたいと思いますけれども、われわれもその実情は十分調査しておりますので、御理解賜りたいと思う次第でございます。
○稲葉(誠)委員 実情を調査、これはアメリカへ調査団が行きましたよね。調査団が報告書を出していますね。それがなぜ国会へ出せないのですか。これはE2Cに対しては調査は一つかな。それは何か秘だとか極秘だとか言っているけれども、行って経費の点についてもいろいろ調査をしたわけでしょう。その調査報告書というのは出ているのでしょう。出ているならば国会に出してもいいのじゃないですか。どこかぐあいが悪い点があるのですか。あなたの出した資料の七ページ、国会に出した資料に「第二次FX、第三次FX、AEW(早期警戒機)に関しての防衛庁の調査団報告書は、秘または極秘であり、対外信義上の問題もあるので、提出は差し控えさせていただきたい。」こういうふうになっていますね。そうすると、防衛庁の調査団報告書というのは、それは何を調査してきたわけですか。あのときにはE2Cの問題もあるし、E3Cの問題もある、もっと大きなもの、あれとどっちがいいかということも調査してきたわけでしょう。
 そこで最後に聞くのは、FMS方式でやった場合と民間ベースでやった場合、その一長一短というものがあると思うのです、物事はそうですから。その一長一短についてあなた方の方の説明をお聞きしたい、こう思うわけです。
○山下国務大臣 契約方式につきましては、御指摘のとおり一長一短がございます。しかしながら、私どもがこのE2CについてFMS方式によりましたのは、グラマンにもいろいろ問い合わせましたが、そうしたことと比べましても、この方が価格的に有利であるということがはっきりしていたしておるわけでございます。しかし、FMS方式によるか一般方式によるかは個々のケース・バイ・ケースによって判断すべきものでございますが、E2Cに関します限りはそうした先ほど申しました点からいたしましても、またいろいろな御審議の経過等を踏まえての問題からいたしましても、これが一番適当である、かように考える次第でございます。
○稲葉(誠)委員 いや、あなたのは結論なので、結論に至る道筋の説明がないわけですよ。政府間交渉の方が、E2Cの場合妥当だとあなたの方は言うのでしょう。だから、なぜE2Cは政府間交渉の方が妥当なのかという真ん中をよく説明してもらわなければわからないじゃないですか。
○倉部政府委員 一つは、この種のAEWは非常に新しい飛行機でございますので、米軍の支援というものが非常に必要じゃないだろうかということでございます。第二は、ソフトウエアの関係、コンピューターあるいはそれを馳使した電子関係の機器、こういうものにつきまして、いろいろ秘密にわたるものもございますし、米軍が管理をしているというものもかなり含まれておるということもございます。それからもう一つは、米軍の調達分と合わせて生産した方が、調達の面で非常に早くもなり、また安くもなるのじゃないか、こういう点を検討いたしました結果、今度のFMS方式の方がいいのじゃないかというふうに、そういった調査団の結果も踏まえまして決めたわけでございます。
○稲葉(誠)委員 同じことを何回も聞いて悪いのですけれども、私の言うのは、このFMSの方式でいくと、アメリカからあなたの方に見積もりが来たわけでしょう。その見積もりと同じだと言うのでしょう、さっきあなたの方は。同じだということは、そこでの交渉も全然ないわけじゃないですか。内容についての、あるいは値引きについての交渉というのが全然なしに、ただアメリカから見積書が来た、幕僚監部を通じてやったら、来た。それをそのまま受け入れて、それはもちろんレートの換算とかなんとかありますよ、受け入れて、それを国会に買ってくれといって提出しているのじゃないですか。そこで何らかの値引きの交渉だとかなんとかということがアメリカ側といままで一体あったのですか、なかったのですか。それは、この場合にはそういうことはできないのですか。それをぼくは前からちょっとくどいけれども聞いているわけよ。だから、結局向こうの押しつけどおりの値段で買わざるを得ないということになってきているのではないかということです。それはそうでしょう。それはそうであるけれども、なおかつほかにこういうプラスがある、こう言うのならば、それはまたそれで一つの理屈だ、こう思うのですよ。そこのところをよくわかるように説明してごらんなさいよ。
○山下国務大臣 先ほど政府委員が御答弁申しましたことで、このFMS方式にプラスがあることは御理解賜ったと思う次第でございますが、ただこのことにつきましては、先ほど申しましたとおりに、米国の法令によりまして厳正に調達いたすわけでございまして、しかもその内容につきましては、これは一々申し上げることは先ほど来お許し願っておりますけれども、われわれも十分に調査いたしておりますので御理解賜りたい、このように申しておる次第でございます。
○稲葉(誠)委員 だから私は、いま局長が支援機がどうだ、ソフトウェアがどうだとかいろんなことを言ったよ、それはわかった。そういう利益があるだろう。だけれども、値段については向こうの言い値で買わざるを得ないのじゃないかということよ、これは。結果としてそうなんでしょう。それをぼくはくどく聞いているのよ。その方のマイナスの方が大きいのではないかということは、これは判断の問題よ。判断の問題だからいいけれども、向こうから来た見積書と国会に出している予算と一体違うのか違わないのか、どうなんだ。あなたはさっき同じだと言ったでしょう。もう一遍そこのところを説明してくださいよ。その方のマイナスが大きいのじゃないかと言っているのだよ。しかもその内容については全然国会は審議できない。ただアメリカから言ってきたものを出して、これ買え買えと言っている。イエスかノーかだけだ。こんなばかな話はないじゃないかと言っているのだよ、私は。それを言っているわけだ。では中を何を検討したと言うの。
○倉部政府委員 この購入価格は、アメリカの軍が買う価格と基本的には同じわけでございます。アメリカの方はいろいろな法令に基づきまして厳重に管理をし、また生産したものについても徹底的な検査をしましてやっておるわけでございまして、その点は日本向けに輸出されるものについても全く同じでございまして、日本が購入する場合にそれにどれだけプラスされるかということは、先ほど申しましたように、いろいろ私どもさらに吟味をするわけでございます。そういうことでございますので、調査団も参りますし、その中身については十分説明を受け、やっておるわけでございまして、まけてくれというふうな性格のものではないわけでございます。
○稲葉(誠)委員 だから、それはまけてくれというような性格のものではないという意味は、裏を返せば、向こうの言い値どおりということでしょう。あたりまえの話なんだよ、これは。だから、それはそれで、それを補うところのもっとプラスの面がうんとあるなら、ぼくはいいと言うのよ。言い値であるということと、それから研究開発費がかぶされるということと、これは維持管理費がうんとかかるのですよ。全部こっち持ちなの。そうでしょう、これ。運賃を持つのは、これはしようがないけれどもね。そういう点維持管理費というものは将来どういうふうにふえてくるのですか。その計算はあなた方できておるの、それ。どんどんふえてくるのじゃないですか、これ。
○倉部政府委員 私どもが希望しております八機ということで考えますと、年間大体七十億円余りかかる計算になっております。
○稲葉(誠)委員 その具体的な内容は何、どういう内容。七十億円、そんな程度で済むわけがないでしょう、あなた。それじゃ、その内訳を説明してごらんなさい。
○山下国務大臣 維持管理費につきましては、ただいま政府委員が御答弁申し上げたとおりで御了解賜りたいと思う次第でございます。
 なお、先ほど政府委員も申しましたとおりに、基本的には米軍が自分で調達する価格と同様であるということでございます、FMS方式は。これは実は有償武器援助ということで、もう一々申すまでもないことでございますけれども、そういう性格のものでございまして、基本的には米軍が調達する価格と同一である、これは御理解賜りたいと思う次第でございます。
○稲葉(誠)委員 そうすると、米軍が調達する価格というのは、アメリカの議会の予算書の中に出ておるわけですか。
○倉部政府委員 これは出ております。
 それからちょっと一言補足いたしたいわけでございますが、開発経費の分担金は、民間から輸入する場合もこれはかかってまいります、日本に。
○稲葉(誠)委員 これで終わりますが、私はFMS方式で一番大きな問題は、向こうの言い値どおりだということですよ。言い値どおりで、その内容について全然審議がされないということ、そうしてそれを買うか買わないかだけを国会で審議しろ、こういうふうなことになってくるのであって、これはぼくは問題であるということなんです。これはMSAの協定によってされるというなら、これはまた話は別だけれども、それは性能だけの話であって、金額とか品目についてはその協定には関係ないのですよ。だから、当然アメリカから来ておる何といいますか見積書というものの大ざっぱな内容だけでも国会に提出して、そして具体的な審議をするのが正しい行き方ではないか。それでなければ、国会は何のためにあるのかわからないじゃないか。アメリカの言うことを信用しろ、信用しろ、これだけでは話にならないということを私はくどく言っているのです。これはそういうことですが、もうあなたの方の見解と食い違ってきておるのだから何時間やっても同じだから、残念ですけれども、一応これで質問を終わります。
○毛利委員長代理 これにて稲葉君の質疑は終了いたしました。
 午後二時より再開することとし、この際、休憩いたします。
    午後一時七分休憩
     ――――◇―――――
    午後二時一分開議
○竹下委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質疑を続行いたします。坂井弘一君。
○坂井委員 疑惑解明に当たりまして、国会が政府に対して資料の提供要請の問題でございますが、大平総理は、この国会の資料提供要請に対しましては、いわゆる司法取り決めに基づきます米側のSECの生資料、これは非公開のものだから国会への提供は困る、相手側、アメリカから入手する際の条件として、出さないという約束だから、したがって国会への提出はできかねる、ただしかしながら、その他の資料については、法令の許す範囲で提供申し上げなければならないことは当然のことである、こういうお考えを言われたわけでございますが、これは、今日もこのとおりでございますか。
○大平内閣総理大臣 仰せのとおり心得ております。
○坂井委員 そうしますと、一例としてE2Cに関しますグラマン社と日商岩井との間に結ばれました代理店契約、これは古い契約とそれから改定された新しい契約、この二つがあるわけです。この二つの契約書は国会に提供できる、いわゆる総理のおっしゃる法令の許す範囲内で提供できる資料ということになりますか。
○大平内閣総理大臣 ここにいう法令というのは、実定法もございますれば慣習法もあるというように私は思うのでございまして、民主社会におきまして定立した慣習法がございますならば、それはそれとして尊重しなければならないのではないか、一般的に私はそう考えております。
○坂井委員 慣習法がどうとかと――総理、非常に具体的に、例のとおり疑惑解明というわけで、集中審議あるいは証人喚問等を通じまして、この種の資料の提供要請ということについて、今日までいろんな経緯をたどってきているわけですね。
 それで、いまこの契約書につきましては、グラマン社の方は、この間訪米調査団に対しましては、提供いたしましょう、ただ相手方、日商岩井がございます、よろしいと言うならば提供いたしますと、これは明確に言っているわけなんです。日商岩井の方では、これまたグラマン社が了解であるならば提供を検討いたします、こう言っているわけですね。双方ともこの提供にはまず異存はない、こういうことなんです。
 そうしますと、政府が国会に対して協力をいたしましょう。いま、この種の資料というものは、総理のおっしゃるその他の資料でありましょうし、また慣例等という話も持ち出されましたけれども、事実は具体的にそういうような進行を見ておるということですね。ですから、そういう事態を踏まえまして政府が協力するというのならば、国会がこの代理店契約、その他にもいろんな資料要請がございます一例として私は申し上げているわけで、この代理店契約を出しなさい、こうグラマン社ないしは日商岩井に対して要請されるのは当然でしょうね。いかがでしょうか。
○山下国務大臣 私から申し上げますが、日商岩井とグラマン社との代理店契約書につきましては、当庁といたしましても、先般、日商岩井に対し、代理店契約書を国会に提出するよう要請しているところでございます。
○坂井委員 返事はないのですか。
○山下国務大臣 この問題につきましては、先般の坂井委員の御質疑の際に、私どもといたしましては、委員長の方で御処理願うようにお願いいたしている次第でございまして、その後、私どもといたしましては、日商岩井に国会に提出するよう強く要請しているところでございます。
○坂井委員 ですから、日商岩井からの返事があるのですか、ないのですか。
○山下国務大臣 国会の方から御要請があれば提出する意向のようでございます。
○坂井委員 では委員長、早急に提出するようにお計らいいただきたいと思います。
 総理、御提案したいと思いますが、行政府の密室行政あるいは密室契約といいますか、言い方はよくないかもしれませんが、しかし、そういう姿勢というものが今回のこういう事件を発生をしていくという一つの遠因といいますか、あるいは原因の一つだろう、こう私は思うのです。そういう観点から、内閣に対します国会の監督権限、これをやはり強化しなければいかぬだろう、私はこう思うのです。その場合、疑惑の持たれやすい一定の物の契約の締結につきましては、事前に国会の議決を要する、こういうことにする必要があるのではないか。重ねて申しますと、航空機のこういう購入、あるいは大規模工事とか建設工事等の一定の取引で、一定の金額を超える重要な契約の締結については、事前に国会の議決を要するものとする、こういう考え方を私は持つわけですが、総理、御所見といいますか、御感想でも結構です。いままでの審議等を通じまして思われることも多々あろうと思いますから、いまのような一つの提案に対しましてはどうお考えでしょうか。
○大平内閣総理大臣 内閣は国会に対して責任を持って行政に当たっておりますので、全体として責任を負う立場にあると思うのでございまして、一つ一つのケースにつきましてあらかじめ国会の議決を経てやるというようなことは、本来、行政のやり方といたしましては、私は妥当なものではないと考えています。
○坂井委員 いままでも重要な政府人事等につきましては、国会の監督権限、これを及ぼすということで、その人事、任免等につきまして国会の議決を要するという例は幾多あるわけです。ですから、私、いま提案いたしましたのは、重要な契約の締結については事前に国会の議決を要するという提案を申し上げておるわけですけれども、全くいまの人事の問題、考え方と共通するものだ、こういう認識で実は申し上げておるのですが、いかがでしょうか、法制局長官で結構です。
○真田政府委員 国がいろいろな契約をいたしますについては、経費を要するわけでございまして、それは全体としての予算として国会の議決を経て支出権をいただき、あるいはその契約の根拠となる御承認も得ているわけでございまして、それを一つ一つの契約ごとに国会の議決を、事前のチェックを受けなければいけないということは、それは憲法違反とまでは言えないにしても、行政の円滑なる遂行上はなはだ妥当性を欠くのではないか。もともと政府は国会に対して、全体としての政治のあり方はもちろんのこと、個別的な行政行為についても責任を負っているわけでございますから、それを予算の形で毎年一回国会の議決を経べしということだけは憲法に書いてあるわけでございまして、それを越えて、さらに行政の個別的な執行にまで一々事前のチェックを必要とするという立法をすることは、はなはだ妥当性を欠くのではなかろうかというふうに考えます。
○坂井委員 時間がございませんので、ちょっと議論のあれがどうかと思いますが、法制局長官がおっしゃっているのは、一つは二重の議決ということではないかという趣旨だろうと思うのですね。私は違うと思うのですよ。予算の議決と、いま申します重要な契約締結についての議決というのは、具体的観点を全く異にしておるということ。つまり、重要な契約締結についての議決というものは、個別的、具体的な重大な事項についての内閣に対しますところの行政監督としての国会の作用である、こういう考え方。一方、予算の議決というものは、いわゆる国家財政全般を判断して行う予算の国会の議決ということでございますから、つまり性質が違うということで申し上げておるわけなんです。
 憲法に抵触するとかどうとかというのは、これまたはなはだ私には奇異な長官のお考えのように聞こえるわけでございまして、議会の予算の議決とは別個に、行政機関が個別的な契約を締結する場合において、一定の重要な契約につきまして議会の議決を必要なものとしておる事例が地方自治にはありますね。自治法第九十六条がまさにそれだと思いますね。あるいはまた、個別的な譲渡契約締結につきまして、チェック機能の意味で国会の議決を必要とせしめている例も、憲法八条がまさにそれに当たるのではないでしょうか。
 そういうような点から見まして、今度も私が思いますことは、こういう航空機疑惑、一定の物で非常に大きな額の物、その契約の締結等に関しましても、事前にこれを国会の審議に付せしめて議決を要する、細やかな内容に至るまで審議を行うということが、今回のような不正なり疑惑、これに対する一つの事前的な防止の意味合いを持たせることができるという意味で御提案しておるわけです。
 時間が参っておりますので、この問題はまた機会を改めて議論したいと思います。
○竹下委員長 次に、米沢隆君。
○米沢委員 私は、先般、例のこの疑惑解明に資するための派米調査団の一員として参加をしてまいりました。
 あちらに行ってみて非常に強く感じましたのは、アメリカと日本のこの問題に対する関心に余りにも大きな違いがあるという感じが第一印象でございました。衆議院、参議院、両院一致して国会決議をやるなんというのは、アメリカでは一世紀に一回だ、あるいは大挙しておいでいただいたというのは、大変大きな皮肉に私は聞こえたわけであります。同時にまた、アメリカの新聞なんかには、この種の記事はほとんど載らない。大使館の方もアポイントをとるのに大変苦労をされたという話を漏らしておられました。今度までですから何とか頼みますという感じでアポイントをとったという例もあるそうでございまして、そういう意味で、アメリカと日本のこの問題に対する関心が余りにも違うというふうに非常に印象づけられたわけでございます。
 そこで、なぜだろう、こう思いました。一つは国民性の問題もありましょうし、一つには、私には関係ないという個人主義的な発想もありましょうし、もうウオーターゲート事件で疲れたという発想もありましょうし、もらう方と配る方との国の違いかもしれません、いろいろと理由はありますけれども、なぜだろうというのが非常に私の頭に焼きついたわけでございます。そこで、冷静にこの問題を考えましたときに、日本がこの事件に異常な関心を示し、新聞等もしょっちゅうトップでこの記事を掲載をする、なぜこういう反応をしなければならぬのか、そこに私は何か国民の悲劇みたいなものを感じます。
 結論的に申しますならば、日本の政治史というのは、戦前戦後を通じまして、権力を握っておる者がその権力を利用していろいろとやってきたという汚職、疑獄事件の連続、こう言っても私は過言ではないと思うのであります。
 そして、その事件が結末に至りましたときには、ほとんどの例で、ただのネズミはつかまります、同時にまた、その中に入って悩んだ者の中からは多くの自殺者が出てくる、その背景にある黒い大ネズミはほとんどつかまらない。日本の警察、検察庁ともに世界的にも優秀であると伝えられ、どろぼう捕りには確かに効果を上げておりますけれども、大物づかまえという意味においては、過去の事件においてそう効果を上げてない、そういう印象を国民が非常に強く持っておられるのではなかろうかという感じがするのです。
 なるほど汚職事件、特に贈収賄罪なんというのは、金銭の授受、請託、職務権限、この三つの構成要素が必要だと言いますけれども、これは立証するのに非常にむずかしい。事実日本においては、今度の事件でもちらほら名前が出ておるたとえば岸先生なんというのは、すべて実力者として元総理だとか政府長老、こういうフィクサーが絡むことはあっても、現実にその職務権限を持っておる人が直接にはやらないという構造を持っておるわけでありまして、だから摘発しにくい、そういう意味では法の改正というものも必要ではないかという感じがするのであります。
 そういうことを考えていきますと、国民というのは法の執行に非常に疑問、不信を持っておる。えらいやつは何をしてもつかまらない、そういうものが異常な関心を示す動機の一つになっておるのではないかという感じが私はいたしました。
 同時に、こういう事件が繰り返されながらも、政界、財界、官界の癒着あるいは構造汚職と言われるような土壌が改善されていくような実感が国民には感じられない。少なくともアメリカでは、ウォーターゲート事件等の発生によって現職の大統領が現に追放されるということはある。しかし、日本においては構造汚職の構図が余りにも根深く、そしてどっしりと腰を据えてしまっておるというこの政治不信、そういう政治体質、言葉をかえますならば、権力を握る者の体質に強い不信感を持っておる。いわゆる法の執行に対する不信、それから構造汚職等が一向に改善されていかないという政治に対する不信、こういうものが日本における異常な関心になっていくのではないかという感じがします。
 そこで総理にお尋ねをしたいのでありますが、法の執行に対するこの不信を解いていくためには、確かに法の整備されてない部分がありますからむずかしいものはありますけれども、少なくとも灰色高官の発表をあなた自身の言葉でいま約束をされる、出たら必ず発表すると約束をされることだと私は思います。
 同時に、この構造汚職の体質を追放していくためには、政党サイドあるいは行政サイドにおいて、少なくとも防止策を当面の重要な課題にする、そして積極的に検討するという、この二つのお約束をしていただくことが必要なのではないかと思うのでありますけれども、御感想かたがた今後の具体的な対応策についてお尋ねを申し上げたいと思います。
○大平内閣総理大臣 わが国におきまして、法秩序が保たれておりますことは、法の執行機関に対して国民が信頼を持っていただいておることだと思うのでございます。裁判あるいは検察、警察等に対しまして、国民の信任が揺らいでおるとは私は思いません。アメリカと比較してどうかということでございますけれども、アメリカと比較する立場でもないし、能力、そういう判断する材料を十分持っておりませんので、それを差し控えますけれども、わが国の法執行機関に対する信任が揺らいでおるというようには、私はあなたと見解を異にいたします。
 それから第二点でございますが、いわゆる灰色高官の氏名を発表するということをあらかじめ言明することが、不信を解消する上において必要じゃないかということでございますが、私はそういうようには考えません。このことにつきましては、先般からもお答え申し上げておるとおり、まだ捜査が始まったばかりでございまするし、まだ国政調査権による調査も始まったばかりでございまして、その段階におきまして、政府がこの問題について軽々にある種の予断をもってこうするああするというようなことを申し上げることは、決して法の信任を、執行機関に対する信任を支えるゆえんではないと思います。
 それから第三の問題といたしまして、再発防止対策について熱心でなければならぬ、これは御指摘のとおりに存ずるのでございまして、かねがね申し上げておりますように、三木内閣以来、政府におきましてもそういう方針を立てまして、その方針のもと、鋭意再発防止策の実現に向かって努力をいたしておりますことは御案内のとおりでございまして、一部は実現いたしておりますし、一部はまだ検討中のものもございますことは、米沢さんも御承知のとおりでございます。
○米沢委員 しかし、そう言われるけれども、総理と私の見解はアメリカと日本の差ぐらいにあるような感じがします。
 いままでの疑獄事件で、フィクサーみたいなのは全然つかまっておりませんし、そういうのは不信以外の何ものでもないわけですし、構造汚職をなくするなんて、いろいろと閣議で了解されておりますけれども、全然実行に移されていない。そういうことをつけ加えまして、後に問題を残したいと思います。
○竹下委員長 次に、正森成二君。
○正森委員 本日の総理の発言は、結局、わが党を除いて各党が合意されました、昭和五十四年度予算成立後、E2Cの予算執行を保留し、その解除の時期については議長の判断するところによる、というものと全く同じものを別の言葉で言われたものにほかならないというように私は考えます。
 ところで、そうだといたしますと、いわゆるE2C予算執行の凍結解除を無条件に議長の判断に一任したものになります。衆議院議長は、本来、政治的道義的責任をも含めて、E2C導入について疑惑解明がされたと判断する機関でもございませんし、議長が判断をする資料も議長みずから取得し得る立場でないことはきわめて明らかであります。
 そうだといたしますと、結局政府が、捜査当局の資料を含めて、資料提供して、凍結解除を議長に求め、議長がそれを了承することになるわけであります。しかも、捜査当局が提供する資料は、不起訴になった資料については、これは種々、刑事訴訟法等の制約、人権上の制約もありますから、恐らく衆議院議長にといえども提出されないでございましょう。そうなると、凍結解除は、実質的には議会における政治的道義的責任を解明するという上については、何の歯どめもないことになると思いますが、いかがですか。
○大平内閣総理大臣 この問題につきましては、目下予算審議中でございまして、また捜査当局は捜査当局として事案の解明に当たっておるところでございます。
 私は、このE2Cの予算の執行につきましては、こういう、これまでまた今後の国会の審議の状況を踏まえて、慎重にやらなければならぬと考えておる次第でございまして、そのときには衆議院議長の判断を尊重いたさなければならぬと考えておるということが、いま申し上げられることでございます。
○正森委員 いまの御答弁は残念ながら私の質問に対する答えになっておらないと思いますが、時間が制約されておりますので、そういうことであるから、わが党はこのような合意に賛成できなかったのだということを明らかに申し上げて、次のもう一問の質問に移らせていただきます。
 ここに一月十八日付の読売新聞の夕刊があります。その中で、マーシャル・グリーン氏の発言が載っております。こう言っております。「私は、(公式会談のあと)クイリマ・ホテルの別室で開かれたわれわれのレベルの非公式協議で、日本がE2Cを導入することが望ましいとの見解を伝えた。日本側代表は」すなわち、これは鶴見さんのことであります。「「早速検討する」と答えたが、この回答は、通りいっぺんのものではなく、E2C導入について好意的なものだった。私の印象では、日本側は、この時点で、E2Cについて十分な知識を持っていたようだと述べた。」こういうぐあいに書いてあります。これは明らかに雑談として聞いたものではありません。
 私は、このたび、超党派の訪米議員団の一員として、マーシャル・グリーン氏に、二月二十一日、国務省で会うてまいりました。そして、このくだりをマーシャル・グリーン氏の前で読み上げました。その見解をただしたら、マーシャル・グリーンはこう答えたのです。
 一カ月半前のことで、日本でこんなに重大になると思わず軽く答えた。こんなに重大になると思わなかったから思わず本音を答えた、こういうように言ってもいいわけであります。読売新聞が事実から離れているとは思わないが、感じしか記憶に残っていない、こういうことであります。感じしか記憶に残っていないとは何か。それは日本政府が前向きに答えてくれたという感じであります。マーシャル・グリーン氏は、そんなに重大になると思わなかったから思わず本音を答えたのがこの読売新聞の記事である、こういうことを私ども代表団に、特に私の質問に対して答えたわけであります。
 そうなると、外務省が言っていることとも違うし、特にその当時外務大臣でございました総理は、どのように聞いておられたでございましょうか、それをお聞きして、私の質問を終わります。
○大平内閣総理大臣 今朝の大出さんの御質問にも答えたのでございますが、あのときの日米間の関心は貿易収支のインバランスをどのようにして埋めていくかということでございました。したがって、収支のインバランスはどうなるかということが最大の関心でございまして、そのうちの商品の種類がどうなるかとか、とりわけ飛行機の機種の問題なんということは全然私どもの頭になかったのでございまして、あなたは大変な御関心を持たれておるようでございますけれども、私は全然、なぜそんなことにこだわられるのか、ちょっと理解に苦しみます。
○竹下委員長 次に加地和君。
○加地委員 E2C予算の凍結解除の条件となっておる疑惑の解明の時期というのは、総理はいつごろと踏んでおられますか。
○大平内閣総理大臣 目下、鋭意解明に努めておるわけでございまして、これは早ければ早いほどいいと思いますけれども、いつごろまでに解明が済むであろうかという見当はまだつきかねております。
○加地委員 このE2C問題は、予算委員会では、まあ言いかえますと予算を人質にしていたために、かなり証人喚問等はできたわけでございます。しかし四名だけでございました。これが航空機輸入に関する特別委員会の方へ移りますと、過去二年間のロッキード委員会の例からいきますと、国会法にないところの理事会というものが非常に大きな権限を持ちまして、どの証人を調べるかということについて理事会ばかりを開きまして、現実に二年間ほどの間に二人か三人ほどしか証人調べができていないという状態でございます。
 それで、大平総理は自由民主党の総裁でもございますので、やはり航空機委員会の方で証人喚問等がどしどしと進まなければ疑惑は解明されていかないことになろうかと思うのでございますが、この特別委員会におけるところの証人喚問の重要性をどのように考えられますか。
○大平内閣総理大臣 国会、とりわけ当該委員会における御判断によって証人喚問をどうされるか決まることと思いますので、私の立場からこれをとやかく申し上げることは差し控えなければならぬと思います。
○加地委員 そうしますと、航空機特別委員会の方では、過去二年の例からいきますと、二年たって二人ほどしか調べができないであろう、総裁として強力に、この疑惑解明のために当院の有力な議員の皆様方を督励していただかなければ、一歩も進まないであろうという心配をここに私は述べておきたいと思うわけでございます。
 アメリカあたりにおきましては、委員会におけるところの過半数に満たないいわゆる少数派が申請した証人もどんどんと呼んで、証人イコール灰色高官でもない、罪人でもない、たまたま事実を知っておる第三者として率直に事実を述べてもらう機会を大いに与え、そして真相究明に進んでおる。こういうことを日本においても実現できるようにしていきたいと私は思うわけでございますが、総理のお考えはどうでございましょうか。
○大平内閣総理大臣 せっかくの御質問でございますが、それは国会が御処理されることでございますので、私からとやかく言う立場にはございません。私の立場では、国会が国政調査権の発動をされる場合におきまして、政府は法令の許す範囲内において最大限の御協力を申し上げなければならぬという立場であるということでございまして、証人をどれだけ呼ぶか、どういう方を呼ぶか、その他のことは、これは当該委員会において御決定があるべきことと思います。
○加地委員 終わります。
○竹下委員長 次に、坂井弘一君。
○坂井委員 五十二年の五月かと思いますが、ボーイング社から日商岩井を通じまして日本航空に入りました、いわゆる日商岩井への百五万ドル、この百五万ドルは、国税庁長官ちょっと確認していただきたいのですが、ボーイング747SR七機についての百五万ドル、こういうことでしょうか。
○磯邊政府委員 そのように理解しております。
○坂井委員 わかりました。
 それから、その際要請のありました内容でございますが、この百五万ドルにかかわらずもっと幅の広い調査の要請がございましたか。
○磯邊政府委員 ございました。
○坂井委員 ボーイング747SR七機については百五万ドル、それからあとは例の三百六十万ドル、二百七十万ドルですね、後で申し上げたい、問題になっております二百七十万ドルに関します仮領収書の問題、ここで二件。ほかに何件ございますか。
○磯邊政府委員 何件というふうなことでお答えするのはちょっとむずかしいわけでございますけれども、ただいま国会でいろいろ議論されておりますこと以外のことについても照会がございましたことは事実であります。
○坂井委員 本論に戻しますが、百五万ドルの金の性格でございますが、五十万ドルと五十五万ドル、いずれも性格は一緒でしょうか、違いますか。
○磯邊政府委員 金の性格と申しますと、入ってきた金の性格は一緒であり、出ていった金の性格は別であるということでございます。
○坂井委員 入ってきた場合はコンサルタント料として入ってきた、五十万ドルは日商岩井本社、五十五万ドルはストレートに米国日商に入った、こういうことになりますか。
○磯邊政府委員 私どもの調査の範囲内では、米国日商に百五万ドルが入り、そのうち五十万ドルが東京日商の方に参り、五十五万ドルは米国日商で管理されておって、それが使途不明金になった、そういうことでございます。
○坂井委員 わかりました。そうしますと、百五万ドルが日商岩井本社に一応入るわけですね。その後五十五万ドルが米国日商にプールされる。これは五十万ドル、五十五万ドル、百五万ドルが入ってきた、受け取った時期はいつでしょうか。
○磯邊政府委員 おおよそ昭和四十八年の初期から五十年の中期ごろであります。
○坂井委員 四十八年初期から五十年の中期。これは何回に分かれておりますか。
○磯邊政府委員 だんだん御質問が実際の調査の内容並びにアメリカ内国歳入庁からの資料提供、その具体的内容に入ってまいりますので、私としても立場上御答弁を申し上げにくくなってきておるわけでありますけれども、747SRというのは七機導入されております。以上で御賢察をいただきます。
○坂井委員 なるほど。
 米国日商の方へ払い込まれました五十五万ドル、これは四十三万ドル、中近東あるいは東南アジアというようなことを言っておるようですが、残り七万ドルは米国日商への寄付金、寄贈金ですか、こうなっておるようですが、この五十五万ドルの使途につきまして指示をしたのは日商岩井本社でしょうか。
○磯邊政府委員 本社であるというふうに私たちは推察いたしております。
○坂井委員 推察の根拠は、たとえばテレックス等がその根拠の一つになっておりますか。
○磯邊政府委員 やはりこれだけの資金を動かすということになりますと、一子会社ではやることではなくて、やはり総体的な判断でやる性質のものであろうからであります。
○坂井委員 細かく入りまして恐縮なんですが、五十五万ドルで、四十三万ですね、この支払いの時期についてはここで報告はいただけないでしょうか。
    〔委員長退席、毛利委員長代理着席〕
○磯邊政府委員 ちょっと念のために補正させていただきますけれども、大体四十七万ドルと八万ドルに分けておいた方がいいかと思います。
 その八万ドルが子会社に対する寄付金であるというふうなことを言われておりますけれども、これは税務処理上の独特の言葉でありまして、ある法人からある法人に支出する、理由もないのに資金が渡った場合にわれわれは寄付という言葉を使っています。ですから、いわゆる寄付金というふうなことでは御了解されずに、そういった意味で御了解いただきたいのでありますけれども、五十五万ドルのうち八万ドルが子会社に行っておる、したがってこれは寄付金である。四十七万ドルというのはいわゆる使途不明金として損金算入を否認したわけでありますけれども、それは、期間的に申しますと入金の時期と大体一致しておるとお答えしたいと思います。
○坂井委員 五十五万ドル、これが日本に還流されたという形跡はございませんか。
○磯邊政府委員 もちろん、私たちが使途不明金として損金算入を否認いたします場合には、ただ単にそれを法人にかければいいというわけではありませんで、実は、その金が何らかの形においてわが国の課税権の及ぶ法人もしくは個人の所得を形成しているのではないかというところで鋭意調査いたすことにしておるわけであります。本件につきましても、その点についてかなり突っ込んだ調査をしておるわけでありますけれども、現在のところ、これが国内に還流したということをわれわれが立証する、あるいはそういった疑念を抱くまでの事実というものもまだ発見されておりません。
○坂井委員 そうしますと、裏返しまして、還流されていないということを立証する根拠もないということになろうかと思うのですね。伊藤刑事局長、この辺はかなり重要な関心を持って検察当局はお調べになっていると思いますが、感触ぐらいお知らせいただけないものでしょうか。
○伊藤(榮)政府委員 けさほども他の委員の御質問にお答えいたしましたが、非常に広い視野に立ちまして、いろいろな金の動きというものを総合的に、あるいは個々には具体的に分析、検討するという捜査の手順をやっておるはずでございますが、そういう意味におきましていろいろなことが検討の材料になっておると思いますが、ただいま御指摘のものについてどういうふうに受けとめておるかということは、ちょっといまの段階では申し上げかねます。
○坂井委員 国税庁長官、もう一回お尋ねしますが、アメリカ国税庁に対しまして五十二年の十一月二日に回答されたようでございますが、米側はその回答をもって満足しておるでしょうか。さらには、この件につきまして今後重ねて調査の上、改めてアメリカに対して回答するというようなことはあるでしょうか、ないでしょうか。もう五十二年十一月二日の回答でもって終わり、こういうことでしょうか。
○磯邊政府委員 五十二年十二月二日付の回答をもって、その後アメリカの内国歳入庁から何ら再照会もございませんし、さればといってもうこれで結構だというふうな回答もございませんが、あれからすでにもう一年余り経過していますから、それで済んだものと思っております。
○坂井委員 これに日米租税条約に基づきます要請でございますが、わが方からアメリカに対して調査を要請した、そういうことはございませんか。
○磯邊政府委員 アメリカとの間の情報交換というのは、ほぼ一年間で、やりとりを合計いたしますと、いろいろな資料等を含めまして約一万件になるというケースでございます。ただいま先生が御質問になりましたのは今度の飛行機の件に関してというふうな御質問というふうに了解いたしますが、この件につきましては私どもも、国会でこの航空機の問題に関していろいろと論議されておる、したがってIRSの方で何らかわが国の法人なり個人に課税上関連のあるというふうな資料があれば、それを提供してもらいたいという包括的な意味の協力要請はいたしております。
○坂井委員 重ねて、今度は昨年の七月のあのSECの公表しました、ボーイング社の大韓航空への売り込みに関する例のコンサルタント、これは、コンサルタントは日商岩井であったということを確認されたという御答弁でございましたが、ここでいう日商岩井とは、米国日商岩井でございますか。わが方の日商岩井本社は関係ございませんか。
○磯邊政府委員 午前中に大出委員に私はそういうふうにお答えいたしましたのは、いわゆる8Kレポートの中において、大韓航空に対して、航空機売り込みに対して、あるコンサルタントに対してこれこれ支払ったというふうなことで8Kレポートに出ておりますが、私どもとしては、その後の調査等によって、一つの文書から、そのコンサルタントとは日商岩井である、しかもそれは米国日商岩井でなくて、日本日商岩井であるというふうな感触をつかんだわけでありまして、特に日商岩井とボーイング社との間のコンサルタント契約そのものを見たというわけではございません。いずれにしましても、われわれの見た文書では日本の日商岩井であります。
○坂井委員 そうしますと、日本の日商岩井とボーイング社の間にはコンサルタント契約は存在するのでしょうか、しないのでしょうか。その辺はいかがでしょう。見たわけではない、しかし存在はするというように理解していらっしゃいますか。
○磯邊政府委員 正式な意味においてボーイング社と日本の日商岩井との間にコンサルタント契約があったかどうかということは、実は私たちもはっきりいたしません。といいますのは、例の8Kレポートに出ておりますように、三百六十万ドル支払う、そのときに日商岩井というものが名義貸しをしたわけでありますけれども、私これは確信を持って言えるわけではございませんので、国会でこういったことを御答弁するのはいささか行き過ぎかとも思いますけれども、一つの考え方としては、日商が名義貸しをするに当たって、形式を整える意味においてコンサルティングアグリーメントというものができたのではないか、具体的にそのコンサルティングの内容というものは全然ございませんから、あるいはそういったのではないかなと私は思っております。しかし、これは国税当局が調べた上で確信を持ってお答えするわけではございませんので、いまコンサルタントになっているかどうかというふうな御質問に対しましては、そのようにお答えするしかないかと思っております。
○坂井委員 伊藤刑事局長、お答えいただきたいと思うのですが、この代理店契約、コンサルタント契約があるのかないのかというのは非常な重要な問題だろうと思うのですが、先般の派米調査団に対しまして、ボーイング社のウィルソン会長は、日商岩井は韓国におけるボーイング社のコンサルタントであるということを明言しているわけですね。ということになりますと、やはりコンサルタントである以上は代理店契約がなければおかしいと思うのですが、代理店契約は存在するのでしょうね、これは。そうでありませんと非常におかしいと思うのですが、代理店契約があるはずだと思うのですが、いかがなものでしょう。
○磯邊政府委員 その前にちょっと補足させていただきます。
 例の三百七十万ドル、これのもろもろの書類は韓国の航空機売り込みに関して云々となっておりますから、そういった意味で日本の日商岩井が、もちろんこれはボーイングの代理店として、日本の地域内にはコンサルタントなり代理店契約があるにしろ、それが韓国の航空機の売り込みに関してそういった契約があるかどうかということがはっきりしてない、そういった意味で私は御答弁申し上げたわけであります。
○伊藤(榮)政府委員 8K報告書によりますと、ボーイング社から見ると、日本の日商岩井という会社は韓国に対する航空機売り込みのア・カンパニー・コンサルタントである、こういうことになっておるわけですが、先ほどの国税庁長官の御答弁の中の一応の御推測によりますと、日商岩井側から見た場合には、韓国に対する航空機売り込みのボーイング社のためのコンサルタントという実質は備えなかったのではないか、こういう御答弁であったようでございまして、この問題が仮に将来捜査上問題点となるようなことがありますれば、真実はどうかということ、そこが知りたくなる、そういう問題であると思います。
○坂井委員 では具体的に、これは米国日商の仮受勘定に二百七十万ドルを入れた、受け取ったのが四十八年五月が百五十万ドル、それから七月に百二十万ドルのようでございますが、日商岩井本社の指示で米国日商の仮受勘定にいまの金額をいまの日時に入れた、こういうことでしょうか。
○磯邊政府委員 多分そういうことだろうと思っておりますが、まだ詳しくはわかりません。
○坂井委員 多分そうだろうと思いますね。
 それから、その同額の小切手を大韓航空の代理人に手渡したようですね。これはシアトルで手渡しでしょうか。この手渡しの時期は四十八年の五月と八月ということになりましょうか。多分そのようなことでしょうか。
○磯邊政府委員 私たちもこの件につきましては、アメリカ日商岩井の資金の動きというものを資料を取り寄せて検討したわけであります。ですから、大体の動きというものはつかんでおるわけでありますが、だんだん御質問が調査の内容そのものあるいはアメリカとの情報交換の内容まで入ってまいりますので、御答弁申し上げにくくなってきております。そうった意味で、御推察にお任せして、お許しいただきたいと思います。
○坂井委員 そうしますと、細かく申し上げて恐縮なんですが、三百六十万ドルから二百七十万ドルを差し引きました残り九十万ドルですね、この金の性格、受け取った日にち、支払った日にち及びその相手とか、あるいは八万七千ドルというのは公表資料にございますが、この金の性格あるいはこの金を受け取った日及びこの金を支払った日及びその相手というようなことにつきましても、国税当局は相当部分を具体的に調査の上お知りになっている。それで、そのことは租税条約によりますアメリカからの調査要請の際の内容の中にかなり具体的な情報として米側から入手されたものに基づいて調査されて、その結果、いま申しましたようなことにつきましても具体的な事実関係については相当克明に把握をしておる、こう承知してよろしゅうございましょうか。
○磯邊政府委員 相当詳細に具体的に承知しておるというふうなことかという御質問でございますが、どの程度までいけばそういうふうに具体的に細かく知っていると申し上げていいかわかりませんが、私どもとしてはその資金の払い先、それから受取人、金融機関、そういったものは一応全部調査したわけであります。ただ、何分にもそういった調査の結果、これは日本の日商岩井あるいはアメリカの日商岩井の損益には関係しない問題であるということがはっきりいたしましたので、それで具体的にその行き先等まではここで御答弁申し上げるのは非常にむずかしいということになるのであります。
○坂井委員 アメリカから要請がありましたのがたしか五十年の五月だと私は申し上げたのですが、この問題が、最初の国税庁長官の御答弁によりますと、百五万ドルにつきましては四十八年初期から五十年の中期。そういたしますと、当時の米国日商岩井の社長さんはこのようなことは御存じなんでしょうね。どうなんでしょうか。米国日商岩井の方も確認されまして、金を受け取った当時の米国日商の代表は、こういう金が動いたということについては承知をしておるというように国税当局の方では調査の結果わかっておりますか、おわかりなんでしょうか。
○磯邊政府委員 当時のアメリカ日商の代表者の方が知っておられるかどうかということ、そこまではわれわれは存じておりません。
○坂井委員 また戻りますが、二百七十万ドルについての領収書的なものですか、あるいはこれは確認書ですか、これは双方の了解でボーイング社あてに日商岩井が出した、この時期というのは五十年の六月ごろでしょうか。
○磯邊政府委員 ほぼそのころでございます。
○坂井委員 そのとおりということになりますと、五十年六月ごろといいますと、現在の植田社長さんは五十年四月から五十年六月まで米国日商の社長さんですね。申し上げるまでもなく、米国日商は日商岩井本社一〇〇%出資の子会社ですよね。植田社長さんはよく御存じだったのだろうと思いますが、これは知らないということはないでしょうな。どなたにお聞きしていいのかわかりませんが、刑事局長、その辺の感触はいかがでしょうか。
○伊藤(榮)政府委員 私は先ほど来細かいお答えはしておらないのでございます。
○坂井委員 これは日商岩井がボーイング社に発行した肩がわり領収書、単に肩がわり領収書であるのかどうなのか、あるいは肩がわり領収書でありましてもそれにかわる見返りといいますか、見返り的な報酬、そういうものは日商岩井には払われているのかいないのか。ただでコンサルタントをやるというようなことは常識的に考えられぬわけでございますが、またボーイング社は、日商岩井は韓国に対します、韓国への売り込みのためのコンサルタントだということも言明しているわけですが、仮に肩がわり的な領収書であるとしましても、それに対する見返り的な報酬というのは日商岩井には全く入っておりませんか。その辺の確認はされましたでしょうか。
○磯邊政府委員 これが単に日商岩井の名義貸しの領収書であるということをわれわれは確認いたしまして、それに対しまして、かつてロッキード事件のときにそういった領収書を書いて、それによって手数料を得たというような事件もあったやに私聞いておりますが、今回もそのような問題がないかということも念査いたしましたけれども、ただいまのところそういった事実は発見されておりません。
○坂井委員 ここでせめて言い得ることは、米国日商はボーイング社及び日商岩井のための資金操作の機関、そういう役割りを持っていた。このことはさきの五十五万ドルの使途不明金につきましても、米国日商、これは日商岩井本社が指示するわけですが、この金の操作されたのは米国日商であるというようなことから考えましても、ボーイング社と日商岩井のための裏金づくり的な役割りまでこの米国日商に持たしたのではないか。少なくとも、ボーイング社の立場からしましても、米国日商はボーイング社の海外不正支払いのための一つの機関として関与していたというところまでは言い得ることだと思うのですが、この辺はいかがでしょうか。これは刑事局長にお答えいただきましょうか。
○伊藤(榮)政府委員 具体的な問題についてはちょっとお答えしにくいのですが、一般論といたしまして、会社がいろいろな資金をやりくりしたり捻出いたします場合に、本支店間の勘定のやりとりで行われる場合がある程度あるということは一つの常識かもしれません。外国に現地法人を置いておるような会社におきましては、あるいはそういうことが一般的に行われておるといいますか、行われやすい傾向にあるというようなことはごく常識的に考えられるところでございます。
    〔毛利委員長代理退席、伊東委員長代理着
    席〕
○坂井委員 二百七十万ドルを渡した相手というのは大韓航空の主要な株主、これはむしろオーナー趙重勲氏のことでしょうか。ということになりますと、趙重勲氏と日商岩井の関係性というのは非常に密だ。したがって、こういう点については検察は重大な関心を寄せて調査をされておるというように理解してほぼ間違いないのではないかと私は思うのですが、刑事局長いかがでしょうか。
○伊藤(榮)政府委員 再々お答えしておりますように、今回の問題をめぐる捜査と申しますのは、非常に広い視野に立ちましていろいろな点を究明をいたしておるわけでございまして、先ほど来の御論議に出ましたようなことも検察当局としては関心を持っておると思います。
○坂井委員 終わります。
○伊東委員長代理 これにて坂井君の質疑は終了いたしました。
 次に、池田克也君。
○池田(克)委員 最初にこれは委員長に、竹下委員長おいでになりませんが、お尋ねなのですが、二月十四日の証人喚問の際に私資料の要求をいたしました。私ばかりじゃございません、当日質問に立ちました多くの議員の方から資料の要求が出されているわけであります。たとえば日商岩井の脱税六十四億の部門別内訳あるいは日商岩井社内の権限規定、運輸省が検察へ出したと言われる空港土地買収の資料、こういうようなものをお出しいただきたいということで、特に日商岩井の社長からは、当委員会の要請があれば出す、あるいは出すことを検討する、こういうような答えだったわけであります。竹下委員長おいででありませんが、委員会でその後どういうことになっているかお聞かせいただきたいと思います。
○伊東委員長代理 池田君にお答えいたします。
 いまの資料要求の点ですが、理事会において、出せる資料、これはいまのところまだなかなかむずかしいというものとか、いろいろ理事会で相談いたしておりますので、まだ御希望の資料がいろいろありましたら、後刻理事会でまた相談をしてお答えいたします。
○池田(克)委員 ずいぶんとこれがなまぬるいのですね。たとえば「衆議院予算委員会要求資料(理事会協議事項)について」、こういう一つの回答が先ほど出てきているわけですが、矢野委員要求資料。坂井委員要求資料、グラマン社と日商岩井との代理店契約書、グラマン社と日商岩井との修正代理店契約書。この回答は、「代理店契約書については、防衛庁は第三者の立場にあり、防衛庁からの提出は差し控えさせていただきたい。なお、当庁としては、日商岩井に対し国会提出に協力するよう要請しているところである。」防衛庁から日商岩井に協力を要請しているわけですね。この内容は委員会が出すことを認めているわけですね。国政調査権というものは院に与えられているというふうに私は承知をしております。したがって、国権の最高機関と言われる国会が決めて必要だとした資料、これが防衛庁としては、日商岩井に「国会提出に協力するよう要請している」、こんなに弱いこういう状態であっていいのですか。委員長、どうお考えですか。
○伊東委員長代理 池田君にお答えしますが、資料要求全般につきまして、理事会でいまのお話のような点、防衛庁から日商岩井に極力提出するように要請するというようなことをやっているということを理事会で皆確認していますので、今後も引き続き努力いたします。
○池田(克)委員 二十日間も経過をいたしました。国民的な大きな関心を持っている本件について、この資料の要求については速やかに促進をしていただきたい。先般も両院の代表がアメリカに参りまして、その記録を見ますと、押し問答しています。グラマンにおいてもダグラスにおいてもあるいはアメリカの司法省においても、資料を出してくれ、あるいは日本政府と取り決めたんだからそっちからもらってくれというようなことで、大変これは大きな問題だと思うのですね。ぜひともその点についての督励をお願いして、問題を先へ進めます。
 防衛庁長官、予算E2Cにつきまして執行を停止する、その解除については議長にゆだねる、こういうことになったわけでありますが、その後、これは相手のあることであります、グラマン社あるいはアメリカ政府とのそうしたやりとりがあるわけでありますが、こういう執行停止という事態を迎えてどういう手を打たれたのか、お伺いいたしたいと思うのです。
○山下国務大臣 この問題につきましては、ただいま当委員会でも御審議中でございますので、私どもから申し上げることは差し控えさせていただきたいと思いますが、先ほど大平総理大臣からE2C関係予算の執行については公正、慎重に行い、衆議院議長の御判断を尊重すると申しております。政府といたしましてはこの国会の御意思を尊重してまいる所存でございますが、ただ、いまのところ御審議中でございますので、このことについて申し上げることは必ずしも適当ではないと存ずる次第でございます。
○池田(克)委員 ここで審議中、だから伺いたいのですね。要するに、防衛庁としてはわが国を守るためにE2Cが必要であった、これは重ねて本委員会でも強調しておられました。択捉、国後等でいろいろな動きもある、したがって、それを執行停止ということはやはり国家の安全に伴う重大な問題なわけですね。しかも合意を見て、審議中ではありますが、この部分に関しては決着がついているのじゃありませんか。まだ決着がついてないという認識ですか。
○山下国務大臣 ただいま御審議中でございますが、いずれにいたしましてもこの御審議の結果がはっきりいたしました上は、国会の御意思は尊重することはもとよりでございますけれども、御指摘もございますように、私どもとしては、この執行が整々として行われまして、われわれのお願いいたしておりますことに支障のないように努力いたしたいと思っておる次第でございます。
○池田(克)委員 別の角度からお伺いしたいのですが、もしこれが問題なく通っていたとしたら六月ごろ契約を結ぶ、こんなように伝えられておりましたが、そういう手はずであったわけですか。
○山下国務大臣 このFMSにつきましては、米政府との関係もございますし、また米議会との関係もございますために、新年度早々には進めさせていただきたいと思っておりましたが、先ほどの総理大臣の発言もございますが、私どもは一日も早く議長の御判断を得たい、その上で支障なく進めさせていただきたい、このように願っておるわけでございます。いずれにいたしましてもまだ御審議中でございますので、それ以上私から申し上げることは控えさせていただきたいと思う次第でございます。
○池田(克)委員 六月ごろ、つまり新年度早々にということであったわけですが、こういう事態を迎えますと、議長にゆだねられたわけですが、一応解除ということを前提にお考えになっていらっしゃるわけですか。
○山下国務大臣 国会の御意思を尊重することは政府としてはもとよりでございますけれども、またこの予算についての院としての御結論が出ました上は、これができるだけ支障なく執行できますように御判断をいただくように努力いたしたい、ただいま申し上げるのは以上でございます。
○池田(克)委員 私がなぜこういうことを伺うかと言えば、本件は一つの予算の執行に伴う相手の国のあることであります。しかも、その信用問題にも関係してくる。したがって私は、本件の決着というものはロッキード事件等とはまた性質を異にして、時間的な一つのリミットがある。最終的な結論が出るのは先になるかもわかりませんが、何がしかの結論というものは、一つのリミットを持って調査を急ぎ、あるいはわれわれもその審議に協力をして、そして国民のそうした疑惑を解明し、解除するものは解除する、あるいはまだ疑惑はなお深い、この結論というものは少なくとも一つのリミットを持って図られなければならないのじゃないか、こういう認識を持っておるのですが、防衛庁としていかがですか。
○山下国務大臣 この疑惑の解明は十分やっていただきますが、疑惑の解明と導入とは切り離してお願いいたしておることは政府がかねがね申し上げておるとおりでございます。ただ、当委員会における御審議の経過を踏まえまして、内閣総理大臣といたしましては、その執行に公正また慎重を期する、こう申しておるわけでございます。
 それで、時間的なリミットと申しますと、これはただいま御審議中でございますので、私どもの方からとやかく申すことはいかがかと思いますけれども、ただ、これはFMSという政府間契約でございまして、またアメリカ軍が自己の調達する航空機と同時に調達するという仕組みになっておりますために、私どもとしては新年度早々には進めさせていただきたいと思っておりました。しかし、先ほどの総理大臣の発言もございますので、そうは言いながらも国会の御意思を尊重し、しかも、早く御判断をいただくように努力する、そして、そうした米政府との間の問題につきましてはできるだけ支障のないように、御了解いただくように努力いたしたい、このように思う次第でございます。
○池田(克)委員 いま防衛庁長官のおっしゃった新年度早々には進めたいという内容は、アメリカも承知していたわけですか。こっちが勝手にひとりでそう思っていたわけですか。多分アメリカもそう承知していたと思うのです。
○山下国務大臣 E2Cの導入については、いろいろと調査団も参りましたし、またいろいろと話をいたしておりますので、もし昭和五十四年度予算としてお認め願えますれば、その上における調達につきましては、米政府との契約をいたさねばなりませんし、その契約につきましていろいろ法規上の制約もございますために、そうしたことを考えますならば新年度できるだけ早く進めさせていただきたい、このように思っておる次第でございまして、その考えにはいまも変わりはないわけでございます。ただ、その場合には議長の御判断をいただくことになっておりますので、その御判断を一日も早くいただいて、そうしたただいま申しましたような事情に支障のないように努力いたしたいというのでございますが、いずれにいたしましても、これはただいま御審議中でございますので、以上をもって御理解賜りたいと思う次第でございます。
○池田(克)委員 その審議のことは先ほど来同じ話なのですが、アメリカ側は予算が通れば新年度早々に話がまとまるという事情を承知していたのかということなんです。これは当然あるわけですね、お互いなんですから。
○山下国務大臣 これは、アメリカの政府自身がグラマン社へ自分の飛行機を調達するのも大体秋ごろでございますし、その前にアメリカと日本との間で日本の導入するE2Cについて契約を結ばねばなりませんし、その契約を結ぶにつきましては、武器輸出管理法の規定に従いましてアメリカ上院、下院の同意を得なければなりませんので、そうしたことを考えますならば、新年度できるだけ早い機会に御了解を得まして進めさせていただきたい。そうしたようなことにつきましては、いま申しましたように武器輸出管理法のたてまえ等がございますために、アメリカもそうした手順は承知いたしておると思う次第でございます。
○池田(克)委員 アメリカも承知しているということですね。そうなりますと何らかの手を打たなければなりませんね、日本でこういう事態になった、ひとつ時間を延ばしてほしいとかあるいはことしはだめらしいとか。いかがですか。
○山下国務大臣 ただいまのところまだ予算が御審議中でございますから、それらについてアメリカと話すことはいたしておりません。ただ、私どもといたしましては、国会としてのこの予算についての御結論を得ました以上は公正、慎重に執行いたすわけでございますけれども、それにつきまして国会の御意思を尊重し、議長の御判断を一日も早く得まして、先ほど申しましたような手順に支障のないように努力いたしたい、このように思う次第でございます。
○池田(克)委員 当然相手があって日本の状況は伝えていかなければならない、国家の問題であります。
 そこで、これは刑事局長にお伺いしたいのですが、本件について、やはり一つの時間的な制約があって調べていかなければならないと私は考える。それは最終決着は先になっても、ある程度のめどは立てなければならない。この捜査の今日の進展状況、また一つの時間的なめど、こういうものについてどのようにお考えになっているか、お聞かせいただきたいと思います。
○伊藤(榮)政府委員 今回のような観点のいろいろあります広い視野にわたって究明を要する諸問題につきまして、いつまでに究明しろと言われましても、それは御無理なお話でございまして、検察当局としては、疑惑の存する限り究明に努力する所存でございます。
○池田(克)委員 それはそうですね。疑惑の存する限り究明に努力する、そうすると、解除というのは一体どういうことになるか。ともかく徹底的にというとになるわけですね。少なくともこの問題については、もっと政府側が国会に対しても資料を思い切り出す、あるいはさまざまな調査の内容というものを出して、そしてその区切り区切りで、先ほど来、法務大臣に中間報告をお願いするというお話もありましたけれども、そういうことをしていかなければならないのではないか。私もそういう気持ちで先ほど来お尋ねをしたわけであります。
 官房長官、お忙しいというので、二、三お伺いをさせていただきたいと思います。
 問題になっております新千歳空港の予定地の転売のことであります。二月九日の集中審議の際に、官房長官からも、お尋ねになった内容が報告されました。私も当時、総理に再度実情をお調べになるか御意向をただしましたところ、総理からは一度検討してみる、こういうお答えでございました。その点検討されましたかどうか、その結果をお聞かせいただきたいと思います。
○田中国務大臣 池田委員にお答えいたします。
 二月九日の総理に対する委員の御質問、それからそれ以前二月一日に塚田議員に電話連絡をしまして、九日は私自身お会いしました。実は土曜日から塚田議員との連絡を申し上げているのですが、選挙区にお帰りになっておりまして、きょうお会いしたいということを申し上げましたら、電話でということで、東京にお着きになっているかどうかまだ疑問でございますが、幸いに電話の連絡はとれたわけでございます。そうしますと、塚田議員は、せんだって申し上げたとおりのことで、それ以上何も申し上げるところはないというお答えでございましたことを、総理に対する委員の御質問としてお答えするわけでございます。
○池田(克)委員 前回と同じなことなのですが、証人喚問の場で、日商岩井の植田社長は、海部副社長から事情を聞いたところ、塚田さんとの個人的なお知り合いの中で塚田さんからお話がございましたので御一緒に買わしてもらった、こう証言していらっしゃる。一方、海部氏の方は、やはりこの場で、海部氏が平野さんという地主から話を持ち込まれ、パーティーで会った程度で余り親密でない塚田さんに持ちかけて一緒に買った。これは話が真っ向から行き違っているわけです。片っ方は塚田さんから話があったということ、片っ方は海部氏が自分で買う気を起こしてパーティーで会った塚田さんに持ちかけた。どっちがどっちか、ここのところが前々からいろいろな方から指摘をされているところなんですね。これは今回の件の一環としてはっきりさせておかなければならぬじゃないか。官房長官、いかがですか。きょうのそういうやりとりで満足しておられますか。
○田中国務大臣 先ほども申し上げましたように、ちょうど今回で三回、塚田議員に連絡しているわけでございます。私も予算委員会の状況、それから塚田議員に対する質問の方々の現況をつぶさに御説明申し上げておるわけでございますが、私どもの同僚である塚田議員御本人が、ただいま申し上げましたようなことを申されるわけでございますので、私としては、それ以上塚田議員に余りどうとかこうとかと言うこともできませず、塚田議員の判断にまつということで済ましております。しかし、予算委員会の現状は、その他の方の御質問もございますし、十分申し伝えております。それ以上のことを私がどうとか言うことは、ちょっと私自身もどうかなという思いであることを申し上げたいと思います。
○池田(克)委員 議員の名誉にかかわることですし、余り何度もこういう場でお名前を出すことは、私は好ましいことじゃないと思っております。ぜひ早急にこの問題のいきさつを明らかにしていただきたいと思います。
 また、この土地は、海部氏と塚田氏が二人で共有であると登記所の写しが出ておりました。共有というのは処分する場合にも一緒じゃなければならない。お金は分けることがあるわけでありますが、普通親戚などが共有という形で土地を持つ、こういうことはあるかもしれませんが、パーティーで知り合った程度で共有というのもどうもおかしなことだ。どちらか側がイニシアチブをとり、どちらか側が名目だけそれにかんでいる、私はそういうことじゃなかろうかと思うのですが、検察の方でこうしたことについて何か調べていらっしゃいますか。
○伊藤(榮)政府委員 すでに御存じのとおり、その問題について検察側が関心を持っておるということは御説明申し上げたわけですが、その関心の度合いを深めるに関してどんなことをしておるか、この辺はお答えを御勘弁いただきたいと思います。
○池田(克)委員 官房長官どうぞ。
 国税庁にお尋ねをしたいのでございますが、たしかこの土地については租税特別措置法第三十三条の四、つまり収用交換等の場合の特別控除ということで税金がかかってない、こういう話でございました。この租税特別措置法第三十三条、つまりこういう場合、飛行場のような土地を手に入れた場合税金が免除されるという法律の精神はどういう精神か、お伺いしたいのです。
○高橋(元)政府委員 いまの仰せのように、租税特別措置法の三十三条の四では、土地収用法、河川法、道路法、その他関連の法律に基づきまして収用される場合に、収用対象事業用地として買い取られる場合には、いわゆる収用等の三千万控除というのをいたしております。その趣旨についてのお尋ねでございますが、これは大きく申して二つあろうかと思います。
 一つは、収用または収用権を背景としての買い取りでございますから、土地の所有者の譲渡の意思に関係なく譲渡所得は実現してまいる。それに対する課税でございますから、三千万円の特別控除を認めることによりまして収用を容易にしようということでございます。
 二つ目は、収用等公益に関する事業でございますから、そういうものの事業の施行を容易にいたそう、こういう趣旨でございます。
○池田(克)委員 本来、先祖伝来の土地を持っている者が公共用に土地を手放す、これは先祖伝来の田地田畑である、どうしても手放したくない、こういう趣旨の方々に対して、公共用のものだからぜひ提供してほしいというようなことでそれを促進する、私はそういうことじゃないかと思うのですね。ところが土地転がし、つまり大変短い期間土地をお持ちになって、そしてそれがかなりの利得を生む、こういうふうな場合も、これは法律の、一応形の上では違法じゃないかもしれませんが、精神から見ればもとっているのじゃないか。この辺はいかがですか。
○高橋(元)政府委員 この収用等の三千万円の特別控除は、土地の長期譲渡というものだけでなくて、短期の譲渡でございますとか、土地以外の資産の譲渡でございますとか、山林の譲渡でございますとか、すべての場合に適用になるわけでございます。その趣旨は、先ほどお答えしましたように、一つは所有者の意図に関係なく実現をしてくる譲渡所得であるということ、もう一つは国の施行する事業の施行を容易ならしめよう、この二つのことでございます。それは実際上法律の規定でございますから、年間に九十万件ぐらいあります譲渡所得の中で、これに該当いたしますものが六万件から七万件ぐらいございます。その一つ一つにつきまして譲渡者に関する個別の事情、主観的な事情というものを税務の執行当局で判別いたすというのもなかなか大変でございますし、それから土地の譲渡についての現在の制度、実体的な制度でございますが、それにおきまして、こういうごく短期の所有であれば収用等の事業から外すとか、そういうことにはなっておらないわけでございます。そういうところから仰せのようなケースについて、御趣旨はわかりますけれども、これを税法の施行上別個のものにするということは実際上非常にむずかしいのではないかというふうに考えております。
○池田(克)委員 税法の精神にもとっているのじゃないかというふうに私は聞いているわけです。それをどう直すか、それが実務上どうむずかしいかということについてはまた別の議論があると思う。たとえば鹿児島でいろいろ調べてみますと、たった二月自分で持っていて県に売っている。飛行場用地ですよ。あるいは三月、一年。昭和四十三年、四十四年、四十五年ごろですけれども、もう二月、三月で次々と土地を手に入れ、そしてそれを県に売り渡している。この飛行場周辺というのはもう発表される、あるいはそれ以前から情報も流れ、幾つかの候補地があって、その中にしぼられてきて、さあいよいよ告示になる、県がこれを買うということになりますと、一斉にその周りの土地がわあっと買われるんですね。確かに名目としては、自分の持っている畑の拡張であるとか、いろいろな形で名目は立っているのですが、結果から見ますと、もう本当にわずかな期間に自分が取得し、県に買わせている。これはいまのお話しのように、一件一件その性質を点検するわけにはいかない、こういうふうに言われるかもしれません。しかし、税務調査というのはそれぞれの企業に調査に入って、一枚一枚の伝票に至るまで、これは一体どういうことですか、どういう金ですかと言って、交際費の認定などについては大変細かいことをやっていらっしゃるわけですね。ですから、制度上そんなことは無理ですというのじゃなくて、やはり国民的におかしいじゃないか、たとえば今回の件も、私、最後に結論としてお伺いしたいのですけれども、こういう疑惑が持たれている。税金は免除されている。少なくともいま官房長官お話しのように、いきさつがわからない、おかしいんじゃないかという指摘に、いや、そうじゃないという反論もない、こうだったという明快な説明もないとなった場合に、この税金を免除したということは、国民の目から見たらずいぶん変なふうに映ると思う。
 今日、一般消費税を新しく導入しなくては国の財政がもたない、大蔵大臣もいらっしゃいますけれども、そういう点で税収の問題は国民的な大きな話題になっている。そういう中で、こういう形で一部の人が情報を得て、そして制度上問題がないからといって短期間に取得して、そこで得たことが税金がかかっていないということは、私はおかしいんじゃないかと思うのです。時間がありませんのであれですけれども、今回この新千歳空港の土地について税金の取り立て方が正しかったか正しくなかったかということで国税庁として独自にこの問題の経過をお調べになる御意向はありませんか。
○磯邊政府委員 ただいま主税局長から御答弁申し上げましたように、私たち国税の執行に当たる者としましては、現在の税法の規定に従ってそれを処理するわけでありまして、今回の事案につきましても、租税特別措置法の第三十三条の四の規定に該当しているということで、税法に従ってわれわれは処理したわけでありまして、その段階におきますわれわれの処理について、その後またさらにそれ以上に突っ込んだ細かい事情等につきましても調査するという考えはいまのところございません。
○池田(克)委員 問題を変えます。
 外務大臣にお伺いしたいのですが、ニクソン不正献金リスト、やぶから棒にこういうことを申し上げて恐縮ですが、新聞報道でもずいぶんと出ております。アメリカにこういうリストがある、こういうものの存在について御承知でしょうか。
○園田国務大臣 お答えをいたします。
 ニクソン再選委員会に対する企業不正献金リストというものが出されたということが米国の刊行物に載っておったことがありますが、この刊行物が正確なものであるかどうかということは確認することができません。
○池田(克)委員 なぜ私がそういうお尋ねをしているかというと、SECのバート・ワイアンという人物、この人物は三十二歳、ダグラス、グラマン両社担当の主任調査官という人なんです。この人が日本人の記者にこう語っているんですね。今回の調査の発端はウォーターゲート事件である。ニクソン再選委員会への政治献金リスト、これの公開訴訟というのがアメリカであった。市民団体であるコモンコーズというのが起こしまして、そこで明らかになった違法献金の大部分が企業からのものであるということがわかって、企業は会計報告のつじつまをどう合わせているかという疑問が出てきた。多国籍企業が記帳されない秘密の賄賂資金を蓄えている事実を明らかにしながら、同時に海外のエージェントコミッションの額についても、独自情報に基づいて調査し始めた。こういうようないきさつを語っているわけです。つまりこのSECが出してきた文書、これが今回の事件の発端なんですが、これのさらにもとをたどると、ウォーターゲート事件、こういう事件を再発させないために、ニクソンの不正献金リストというものを集めて、そこに集まった多国籍企業の金を順番に調べているというんです。私は、外務大臣も同じお気持ちだと思うのですが、こういう事件が毎年毎年アメリカの方からもたらされて、わが国の国会がそのたびに決議をし、そのたびに調査団を派遣して、アメリカへ行って資料を下さい。私は、わが国の主権という立場から見ても余り感心したことではないと思うんですね。ところが見ていますと、そのリストがあって順番に調べているというわけですね。この次何が出てくるかわかりません。また来年、再来年、このグラマン、ダグラスのほかに多国籍企業はいっぱい来ているわけですから、そういう動きがないとは限らないのですね。外務省としてこのニクソン不正献金リストというのを入手されて、それをお調べになるという御意向はありませんか。
○中島(敏)政府委員 御指摘のリストなるものは、いま外務大臣からもお答えがありましたように、私どもといたしましては向こう側の刊行物からその存在を知るということでございまして、向こうの裁判の中で使われておる書類というふうに承知いたしております。そのリストそのものも正確なところは実は全く表に出てない、公表されていないものでございます。したがいまして、せっかくのお説ではございますけれども、これを入手するということはできないのではないかというふうに考えております。
○池田(克)委員 今回アメリカへ調査団が行きまして、司法省のキーニーという刑事局次長に皆さんが会っているわけです。このいろいろな話の記録を見てみますと、裁判に出てきた資料というものは公の資料だ。アメリカの修正憲法第六条には公開原則というのがある。それによって、裁判に付された資料というものは公であり、これは手に入る、こういうことを言っているわけです。公になってないというお話なんですが、この裁判がどういうふうに進行しているか、これは私、結論をいただこうとは思っておりませんが、外務省としてもこれに関心を持ち、これを入手する方向で検討されたらどうかと思うんです。
○中島(敏)政府委員 せっかくの先生の御指摘でございますので、果たしてそれが入手できるものかどうか、米側のしかるべき当局に当たってみたいと思います。
○池田(克)委員 さらにこのキーニー氏の話を聞いてみますと、記録を見てみますと、アメリカで問題にしたのはほぼ三百社、海外において不正取引を行っているのではないか。その中でしぼって五十社、これに対して捜査をした、こうなっているわけです。これはアメリカの司法省がそう言っているわけで、アメリカから、ではこのいまのニクソン不正献金リストとは別に、この五十社というものはいかなる会社であるか、どういう方向が心配されているか、こういうこともこれは資料を入手して調べる、少なくともそういう事前の手を打つ、こういうことはどうでしょうか。
○中島(敏)政府委員 あわせて先方に聞いてみたいと思います。
○池田(克)委員 このアメリカへ行かれた方々のいろいろな記録を見てみますと、日本とアメリカの各官庁の間でやりとりが、特に法務省からは非常な協力をいただける。司法共助でありますから、向こうからも資料が来ると同時にこちらからも行っている、こういうふうに見られるわけであります。
 そこで時間がありませんので先へ進めますが、アメリカに行った方々に対してカーン氏から手紙が届けられたわけであります。これは大臣も御承知のとおりです。この手紙によりますと、これはその場で通訳の方々が翻訳されたものだそうであります。「私から申し上げたいことは、カーンはグラマン社が一九七九年一月にSECに対して8Kレポートを提出することに強力な反対をしました。」こうなっているわけです。新聞でこれが報道されて私も注目をしておりましたのですが、この新聞を見ますと、内容について反論をした、こういうふうになっておるのです。ところが、このアメリカでの翻訳を見てみますと、「提出することに強力な反対をしました。」こうなっているわけですね。ずいぶんと意味が違う。つまり、カーンはこの内容そのものに、いや自分はこうじゃないと言っているのじゃなくて、提出することに強力な反対をした。私もこの英文の訳について専門家に見てもらいました。ファイリングに対して反対をした。つまり、事前にグラマン社とカーン氏との間に何らかの相談があったのか、あるいは事後に、何でこんなものを提出したんだという形のオブジェクション、非常な抗議であるのか、この内容わかりませんが、いずれにしてもこのものが公開されるということについてカーンは大変な怒りをもって抗議をしている。この文章について外務省は入手されておられますか、あるいは刑事局長でも結構です。
○中島(敏)政府委員 入手いたしております。
○池田(克)委員 いまの訳ですが、「提出することに強力な反対をしました。」このように読めますか。
○中島(敏)政府委員 この手紙の原文を見ますと、「アイ ハブ ロッジド ザ ストロンゲスト オブジェクションズ ウィズ ザ グラマン コーポレーション アズ ツー イッツ ジャニュアリー一九七九 ファイリング ウイズ ザ SEC」と書いてございまして、このままを直訳いたしますと、先生のおっしゃられるように、SECに対してグラマンが一月に8Kレポートと監査委員会の報告書をファイルしたことに対して最も強い反対を提起してありますと、そういうことを言っておるようでございます。ただその後を見ますと、手紙では、「特に」と言いまして、具体的に言うと、私の会社のフォーリン・レポーツもまた私も、コミッションの一部を日本政府関係者に支払ったことはなく、また支払いに同意したことも、支払いを求められたことも、また支払う意図を持ったこともないことを強く主張いたします。私はグラマンの報告書は名誉棄損であると考え、グラマン社はその旨通報されてあります。こういうことを述べておりますので、どうもこの趣旨は、提起したこと、ファイルしたこと自身に対する反対というよりは、ファイルした内容が自分の意見とは全く異なる、そういうことで、内容に対して異議を提起しておるということを言わんとしているのではなかろうかという感じがいたします。
○池田(克)委員 両方にとれませんか、ファイルするということについても、あるいはその内容についても。
○中島(敏)政府委員 表現そのものから申しますと、いま先生おっしゃられるようにファイルしたことに対して異議を提起した、こう言っているので、字義どおりにはそのとおりだろうと思います。ただ、内容はいま申し上げましたように、その中身について、内容について異議があるのだということを言いたかったのではなかろうか。これは私の推測でございますが、そういう感じがいたします。
○池田(克)委員 時間がありませんから、最後に一つだけ伺いたいのですが、本委員会の証人喚問のときにも大内委員が取り上げておりましたが、ハリー・カーン氏はグラマン社に対する説明で、これはいわゆる密約がばれたというので説明に入って、日商岩井から受け取る金は自分の取り分というのではない、何人かの日本政府高官に渡すことになっているのだ、こう言っている。これは議事録にも載っておりますが、こういうふうにいろいろな調査の中で、もうグラマン社は七七年から七八年にかけて非常に熱心に不正なお金の流れというものを追跡しているわけですね。この文章を分析してみますと、大変熱意を持って世界二十二カ国にわたって二十二の飛行機のはっきりしない金の行方を徹底的に追跡しているのです。私も表をつくってみました。場合によっては「ベネズエラで指定の個人である。社員の疑いがある。米人コンサルタントの指示する第三者。サウジアラビアでは金が行っている。リヒテンシュタインの会社に払い込まれた。他国政府高官もしくは大統領以外の高官。ガボン共和国」というように非常に詳細にわたって追跡をしている。その結果わかったもの十一、わからないもの十一、半分わかって半分わかってない。特に日本についてはそういう可能性が察知された、こういう形でレポートしているわけです。この熱意といままでの手順を見てみますと、いいかげんな情報でこれを出してきたのじゃないと思われるのですね。
 最後になりますが、この調査団に対してグラマン社の幹部が答えているのによれば、知ったいきさつは、グラマン社の職員の一人と日商岩井の職員一人が内輪の話をしていたときにわかった、こう言っているわけです。内輪の話をしていたときにわかったというようなことを、SECとグラマン社が合意をした文書に書くでしょうか。どうもそんないいかげんなことをするはずがありません。また、カーン氏がいまの手紙によるように相当怒っている。提出するとは何事だ、また内容もとんでもないと言っているのを見れば、当然グラマン社としてもカーン氏から告訴されるようなことは予想にかたくないわけですね、名誉棄損だ、こう言っているわけです。したがって、何らかの確証を持ってSECあるいはグラマンがカーン氏から聞いたか、あるいはそれを裏づける何物かがあるか、私はそれ以外に考えられないですね。
 そこで最後の質問ですが、検察として、かぎを握るのはカーン氏である、カーン氏に対して直接聞いてみる、嘱託尋問調書ということもありましたけれども、そういう方法というものをとらなければこの問題の解明はできない、私、こう思うのですが、刑事局長いかがでしょうか。
○伊藤(榮)政府委員 検察当局は、問題につきまして所要の捜査を進めておりますので、御指摘の人物について事情聴取する必要があればしかるべき方法で聴取することになると思います。
○池田(克)委員 必要があればと仰せですが、必要があるのじゃありませんか、いまの時点で。
○伊藤(榮)政府委員 若干御説明申し上げますが、国外にいる人を調べます場合の方法として、たとえばアメリカにいる人でございますと、司法取り決めに基づきまして、米国連邦司法省の協力を得て、わが国の捜査官が渡米をいたしまして、現地において任意の供述を得る方法がございます。それがかなわないとき、すなわち任意の供述を拒まれたような場合には、御承知の嘱託尋問という形が考えられるわけでございます。ところで、この嘱託尋問の請求をいたします場合には、刑事訴訟法の規定にのっとって裁判官に対して証人尋問の請求をいたします。その請求をいたします際には、特定の被疑者名とその被疑者に係る被疑事実を明記いたしまして、これを疎明いたします資料を整えるわけでございます。したがいまして、外国に現在おる人を何としても適確な方法で取り調べをしようと思いますと、最後のただいま申しましたところまで吟味した上で措置をする必要があるわけでございまして、そういう点も考慮に入れながら手順を運ぶはずでございます。
○伊東委員長代理 池田君もう時間ですから……
○池田(克)委員 吟味されているということなんですが、やがてその方向になると考えていいですか。
○伊藤(榮)政府委員 必要が生すればそういうことになると思います。
○池田(克)委員 終わります。
○伊東委員長代理 これにて池田君の質疑は終了いたしました。
 次に、米沢隆君。
○米沢委員 司法共助協定によりましてグラマン事件についての第一次の資料が入手されて、すでに分析が終わったと聞いております。いままた原田検事がダグラス関係の資料をもらいにアメリカに赴かれておりますが、果たしてアメリカ側が提供する資料の中に、いま私たちが問題にしておる疑惑の解明に有効に資する証拠、傍証みたいなものはたくさんありましょうけれども、有効に資する証拠があるのだろうかという疑問がこの前行ったとき第二の強い印象でございました。と申しますのは、御案内のとおりSECはSECの目的の範囲内でしか捜査してない。それも主たる資料は企業側が出した資料がほとんどでございます。FTCの資料にしましてもしかりでありまして、グラマン事件につきましては、いまから司法省が段取りを決めて捜査をしていく、そういう段階にあるわけです。同時に、もうすでに御案内のとおり、SECにいたしましてもFTCにいたしましても、過去のシロクロはあったかなかったかわからぬけれども、あったような気がする、しかし将来に向けて早く防止する必要があるから、ここらで和解をしようという、そういう同意審決をする範囲内での捜査がなされ、そしてそれに基づいて出てきた資料でありますから、われわれがいま問題にしております贈収賄はなかったか、あるいは政治資金規正法違反はなかったか、あるいは外為法違反はなかったかという、こういう容疑をいわゆる確認をし、起訴に持っていかれるには、これは相当の時間と相当の労力が要るのではないかということを私は感じました。同じように、SECの実務者の皆さんも、あるいは司法省の皆さんも、こんなものは時間をかけてやらなければいけませんという話でございまして、E2Cあたりが予算が解除されることがあるのだろうか、そんな感じで私は見てきたわけであります。
 そこで、法務大臣にお尋ねいたしたいことは、グラマン資料の分析を終わられた現段階において、その手ごたえと、その後の捜査の進捗状況について簡単に御説明いただきたいと思います。
○伊藤(榮)政府委員 SECの非公開資料でわが国に到着いたしましたものの内容については、法務大臣に御報告してございませんので、私から御答弁を申し上げます。
 先ほどお述べになりましたところからも若干出てまいるわけでございますが、SECの資料と申しますのは、申し上げるまでもなく、アメリカにおける証券取引法に基づいて調査をされました結果のものでございまして、日本における犯罪捜査の便益のためという目的で集められたものではございません。したがって、それをもらってきてすぐにわが国の犯罪事実が十分な証拠をもって認定し得る状態にならないということは当然でございます。しかしながら、これから捜査を進めるについての貴重な内容を含むものであることは、これまた疑いのないところでございます。したがいまして、検察当局といたしましては、今回持ってまいりました資料、あるいは近く持ってまいります資料の内容を国内捜査の結果との絡みにおいて十分消化いたしまして、適切な判断をしていく、こういう段取りになると思います。
○米沢委員 それから、いま入手されておる資料は、御案内のとおりSECの資料、FTCの資料、SEC自身で調べられた資料等々でありましょうが、その他に、この前行って話を聞いたときに、大陪審にもこの一連の事件に関する資料があるということをお聞きしました。大陪審の資料は司法共助協定に基づいて出てくるものではない、というのは、司法省の管轄にない、こういうことでございまして、大陪審にもこの事件に関する資料が存在をしておるということがわかったのでございます。ちょうど司法省のベル長官も、これは連邦刑訴法六十条と申しましたか法律の名前はちょっと忘れましたが、その法律に基づいて申し入れをするならば、裁判の命令を受けて出すことができる、お世辞かどうか知りませんが、われわれは裁判の命令まで取ってでも御協力しましょうというような話をされたのであります。この大陪審の資料について関心はございませんか。
○伊藤(榮)政府委員 若干御説明が要るかと思いますが、まずFTC、アメリカ取引委員会の資料につきましては、法務省の係官を派遣いたしまして先方と折衝いたしました結果、SEC資料のほかに新たな情報を得るべき資料がございませんでしたので、入手をいたしておりません。
 それから大陪審資料につきましては、今後必要が生じますれば、ただいま御指摘のような方法で入手する可能性はございます。しかしながら一般論として申しますと、大陪審というのは一人の被疑者についてこれを公判にかけるかどうか、いわゆる起訴するかどうかを決定する組織でございまして、その合議の内容あるいは収集しました資料の内容は一切厳秘に付する、そういう性格のものでございます。それだけに、私ども外国の者がその大陪審の持っておる資料を入手しようといたします場合には、やはり相当なる必要性を裁判所に御説明をして、大陪審のものを引き渡すという決定を裁判所にしていただくことになると思うわけでございます。もちろん将来の問題として、大陪審に現在存在します資料がぜひ必要だということになれば、そういう手続もとるべきであると考えておりますが、現在のところは当面持ち帰りました資料で判断ができる、参考になる、こういうふうに考えております。
○米沢委員 次は、ボーイング社関係についてお尋ねしたいのでありますが、けさほど来いやというほどこの問題は出ております。ボーイング社に関するものはSECの関係で日本には関係がない、こういうふうに報道され、まだちょっと疑いはありますが、事実そういうことで動いておりますので、司法共助協定の対象になっていないのは御承知のとおりであります。しかし、疑惑の解明が進むに従いまして、御案内のとおり使途不明金が出てきたり、大韓航空との関係が出てきたり、あるいは経理のずさんさが出てきたり等々、相次いで日商岩井の商法に関する問題点が摘出されておるわけでありまして、そういう意味では今回の事件は、グラマン社の事件、あるいはダグラスの事件、あるいはボーイングの事件というあちら様の航空機会社別の系列の事件ではなくて、すべて日商岩井の航空機商法にかかわる問題だという感じがしてならぬわけでございます。そういう意味で確かに、後でもお尋ねをしますけれども、ボーイング社関係に日本はないかもしれないけれども、しかしボーイング社の商法のやり方あたりをある程度背景に頭に入れておかないと、実際は日商岩井の商法も浮き彫りにされないという意味で、私はこのボーイング社の問題につきましても司法共助協定の中に加えられて、資料を日本にもらうということが必要ではないかと思うのでありますが、いかがでしょうか。
○伊藤(榮)政府委員 ボーイング社に関します8K資料を拝見します限り、だんだんわかってきておりますことは、韓国に関する部分に日商岩井がア・カンパニー・コンサルタントという形で出てくる一点のようでございます。当面は私ども、このボーイング社に関するSECの非公開資料を待つ必要はなく、大体いままでわかっていることで間に合う、俗な言葉で恐縮ですが、と思っておりますが、今後、もちろんそのSECの持っておりますボーイング関係資料も捜査上必要であるということになりますれば、また私と先方の刑事局長とで司法取り決めをして要請をする、こういうことも考えられなくはございませんが、現段階では、いまのところ既存の資料で間に合っておる、かように考えております。
○米沢委員 私は行って感じましたことは、確かに今度の事件はグラマン社の事件、ダグラス社の事件、ボーイング社の事件等々ありますけれども、特にボーイング社の皆さんにお会いして感じておりますことは、たとえば御承知のとおりSECの調査によって、資料を提供せよというのにもかなりこれは抵抗されておる。そしてまた、ある国という文字あるいは十八カ国の秘密代理人、そのあたりも、裁判にかけて公表を禁ずるような措置に出ておる。そしてすでに、社内に設けられました委員会によって出てきたレポートに、少なくともそのような事実があったということが報告されながらも、しかし、それはおれたちには関係がない、私たちは決して不正をしていないという、一貫して疑惑を否定する発言をしておるわけであります。そういうものをずっと聞いておりますと、裏からこの問題を考えますと、逆に言うたらボーイング社というのは、対代理人との関係においては、経理面ではきれいな姿になっておるのではなかろうかということを私は想像するのであります。しかしながら、この大韓航空の問題が出てきますように、手口は、代理人にいろいろさせる、しかし私たちは関係ない。関係ないと言えるほどに経理的にはきれいに取りつくろっておるかもしらぬけれども、しかし何をするかわからぬという、そういう私は疑惑を持って帰ってきたのです。ちょうど委員の方が、たとえば日商に支払われた金の総額、その明細あるいは代理店契約書その他、書類を提出せよと言うたときに、それは日商岩井からもらったらどうですかとか、あれは日本の捜査当局からもらったらどうですか、私たちは出しません、しかしSECには出しております、こういうわけでありますから、このあたりの分析をしていく場合にもこういう資料がかなり有力な証拠になっていくという意味から、ぜひこのボーイング社関係のものも司法協定に早く入れていただいて、捜査当局が格段の努力をしていただくことを私はお願いを申し上げたいと思うのでございます。答弁は要りません。
 それから先ほどの話に関連をしますけれども、御承知のとおり、ボーイング社がSECと和解手続をやったときに出されたいわゆるあの暫定報告書の中に、ある国というものが伏せられておる。そのある国の政府高官に三百三十万ドルという金を支払ったという、そういう意味でこのある国というのはひょっとしたら日本ではないか、ひょっとしたら十八人の秘密代理人の中に日本人がいるのではないか、そういう疑惑が起こってきておるのも事実です。しかしSECもそれはノーと言いますし、あるいはボーイング社そのものもそれはノーと言っておりますし、何となくノーノーでやってきておるのでありますが、しかし状況をながめたときに、決してある国というものを日本でないと言い切れるような証拠がないわけでありまして、そういう意味で、この段階において刑事局の御見解として、ある国というものは日本でないという保証される確証を本当に握っておられるのかどうか、まず聞かしていただきたいと思います。
○伊藤(榮)政府委員 ある国が日本であるのかないのかは、むしろ外務省の方でお答えになるべきことではないかと思いますが、いずれにしろ私どもとしては、SECの報告書につきまして一々批判する立場にはございません。
○米沢委員 私は批判をしておるのではありません。ある国が日本でないかという、そういう確証を得られるようなものがあるのかないのかというのを聞かせていただいておるわけでありまして、SECがけしからぬと、こういうことを言うておるのではありません。もう一回答弁し直してください。
○伊藤(榮)政府委員 批判という言葉は撤回いたします。これをいろいろ自分なりに解釈する立場にないというふうに言いかえます。
○米沢委員 外務省、頼んでいないのですが、ひょっとしたらおられますか。
○中島(敏)政府委員 その点につきまして、私どもはSECに問い合わせをしたわけでございます。そのSECが申しますのには、ボーイング社は、当該国名の特定されていない国は日本ではないと言っておるところです。SECは、ボーイング社がそう言っているということは真実であると確信しておる、こういう間接的な言い方でございますけれども、そのある国というのは日本ではないということを事実上認めている回答をいたしております。
○米沢委員 しかし、この前の調査団との会談の中では、それは翻訳間違いか、それとも私の聞き間違いかは知りませんが、ある国は日本ではないと言いながらも、しかし日本では決してないということはない、こういう話をしておるのですよ。そういう意味で、私はこのある国というものをある程度外務省筋、単にSECに聞いたらこうだったじゃなくて、もう少し確実に、そうではないという事実を知るための努力を、国民に公表はできなくとも、少なくとも日本の検察庁の目で、そうではないと見られるような措置というのをとられることが必要ではないかと思うのでありますが、いかがですか。
○伊藤(榮)政府委員 ただいま外務省から御答弁がありましたように、向こうの調査を実際やりました機関が、間接か直接か知りませんが、日本でないと言っておるのに、私どもが何をなすべきことがあろうかと考えます。
○米沢委員 異論はありますが、ここらでやめます。
 次は、例の使途不明金の問題であります。
 いままでのところ、ボーイング社から日商岩井へB747SR機七機の手数料として百五万ドル支払われて、日商岩井が入金をしておるということでありますけれども、このボーイング社から日商岩井へ手数料として渡されたその名目はどういうことになっておるのでしょうか。
○磯邊政府委員 追加手数料というふうにわれわれ理解しております。
○米沢委員 その追加手数料というのは、たとえば日商の方に言わせれば、それはボーイング機関係の手数料はすべて納税して、重加算税扱いになったのは航空機とは別の取引だとこうなっておるわけですが、追加手数料というのは飛行機に絡む手数料ではなくて、別の何か取引があって追加された手数料なんでしょうか。
○磯邊政府委員 747SRの販売に関する追加手数料と了解しております。
○米沢委員 それならば、747の手数料であるわけで、日商のおっしゃっておることは本当はうそなわけですね。
 次は、これもアメリカの方から依頼があって調査された結果これが出てきたわけでありますが、ちょうど五十二年の二月二十五日、SECがいわゆる調査をした、あるいは調査をするボーイング社関係の社外契約一覧表というのを公表いたしました。その中には日本航空関係は約十四件、契約書号二〇一PA、昭和四十一年九月二十二日の契約から昭和四十九年三月の契約六三五PAの契約まで十四件あるわけです。
 そこで、アメリカのいわゆる国税庁の方から調べてくれと依頼を受けたのは、この十四件すべてについて調べてくれと依頼を受けたのか、それとも名指しでB747SR機の七機について調べてくれということになってそれだけを調べられたのか、お聞かせいただきたいと思います。
○磯邊政府委員 アメリカのIRSの方からの照会の内容等につきましては、午前中の御答弁でもお願いいたしましたように、お互いにその内容については、これを部外に漏らさないということになっておるわけで、そういった意味で、アメリカのIRSからの照会の内容あるいは情報等についてここで御答弁するのはお許しいただきたいと思います。
○米沢委員 それじゃIRSの依頼の内容ではなくて、国税庁としては、この十四件の契約すべてについて洗いざらい調べた結果このB747SRが出てきた、こういうふうに理解していいのですか。あちらから頼まれた内容は言わなくても結構です。それを解明するために国税庁としてはこの十四件を洗いざらい調べたか、それともただ一件だったかというのは余り関係ないのじゃないですか。
○磯邊政府委員 IRSからの情報に基づいて日本の国税当局が調査をして、判明したことであります。そのときに、いまおっしゃいました十四本全部の契約について一つ一つ洗ったかどうかということにつきましては、これは日商岩井そのものの税務調査を毎年やっておりますから、その調査の過程において重要な契約に基づく収支については調査していることと思います。
○米沢委員 普通、税務監査によってこういう問題が出てくれば問題はないわけですね。アメリカの方からの依頼によって調べた結果、こういうぼろが出てくるわけですから、いまの御答弁を聞いておりますと、ただ一件だけに限って調査をされたというふうに私は聞きました。そうなりますと、この十四件の中のただ一件だけがこういう使途不明金を生んだと考えるよりも、その他の十三件についても皆さんが調べたならば、再調査をされたならば、ひょっとしたら同じような使途不明金的なのが出てくる可能性があるような気がするのでありますが、その点再調査をされるつもりはございませんか。
○磯邊政府委員 大商社のみならず、一般の大企業等につきましての調査に当たりましては、いわゆる使途不明金の調査というものは重点的にやっておる項目の一つであります。したがいまして、これは私たちが当該国税局に指示するまでもなく、年々の実施調査において調査しておることと思いますけれども、現在の調査計画では、その十四本の契約一つ一つに当たって、そういう使途不明金の支出があるかないかということまで調査するという計画は持っておりません。
○米沢委員 会計監査は何も定期的なお調べの中で――日商岩井は関係ない。済みません。
    〔伊東委員長代理退席、委員長着席〕
 では質問を変えます。
 日本航空はボーイング社とは直接に購入契約を結んだもので商社に手数料が支払われた事実は全く知らぬ、こう言っておられます。確かに日本航空はボーイング社との取引については、昭和三十年代の初めは商社を通じてやったけれども、三十五、六年ぐらいからは直接取引をしておる、こういうふうに言っておられるのですが、ボーイング社の会長は、そんなのはわれわれとしては商社を通じてやっておると理解しておる、日本航空にいたしましても、全日空にいたしましても、東亜航空にいたしましても同列だ、こうわれわれの前で言っておるわけです。
 そこで運輸大臣にお聞きいただきたいのでありますが、日本航空だけ直接購入契約をしておるということは一体どういうことなのか。余り詳しい御説明は要りません。日本航空が事実直接購入をやっておる。全日空だとか東亜航空とは違うという、そこだけ確認すれば結構です。
○森山国務大臣 日本航空からの報告によりますと、同社は昭和三十年ごろから、航空機の購入契約はすべて直接メーカーとの間で結んでおって、契約を締結するまでの交渉等もすべてメーカーとの間で直接行ってきており、航空機メーカーの代理店である商社が関係したことは全くなかったということであります。
 なお、本件について再度事務方が問い合わせましたところ、同社からは同様の報告を受けており、また私自身も日本航空の最高責任者に会いまして、この事実を確かめたところ、全部直接契約、中間に商社なし、こういうことであります。
○米沢委員 そうなれば、けさから指摘をされておりますようにおかしなことになるわけですね。実際、日本航空の取引に関してはボーイング社は日商岩井を使ってないにもかかわらず、日商岩井の方に手数料と称して百五万ドルという金を渡しておる。そうなれば、まさにボーイング社が、何か手数料を支払う口実として日商岩井を使っておるというふうに言われたのだ、こう理解する以外にないわけでございます。したがいまして、そうなれば、日航の皆さんがボーイング社とは直接取引をするということが正しければ、日商は何もしないで口銭をとっておるわけで、ボーイング社としては、日商岩井を通じて手数料を支払う、手数料という名目によって何らかの金を日商岩井に渡す必要性がある。イコールそれは政治的な工作資金かもしれません。そういう可能性が十分あると判断をしなければならないと思うわけでございます。だからこそ、日商岩井がこの飛行機に関する手数料百五万ドルのうち五十五万ドルという相当大きな金額をわけのわからぬ方向に使って、何らかの工作資金に使っておる、そういう理解をしてよろしいのでしょうか、刑事局長。
○伊藤(榮)政府委員 私は先ほど申し上げましたように、百五万ドルの行方につきましては、細部にわたる御答弁は一切しておりません。
○米沢委員 次は大韓航空との関係でありますけれども、簡単にお答えいただきたいのでありますが、三百六十万ドルの中の二百七十万ドルは大韓航空の幹部に渡っておる。九十万ドルについては東洋人女性名義など、日本を除く計四カ国の会社や個人の口座に払い込まれておる、日本を除くというのは確認をされておることですね。同時にまた、肩がわり領収書はけさほどの説明では、コンサルタント契約兼領収書というようなものであったというのでありますが、よければその内容を読んでいただきたいと思います。
○磯邊政府委員 表題までお答えいたしましたけれども、何分現在御質問の件というのは日商岩井の収支には関係のないことでございましたので、そういった意味で詳しく御答弁するのはお許しいただきたいということでございます。
○米沢委員 この事件を通じてわかることは、結局米国の日商岩井というのが政治工作資金の操作機関という重要な役割りを持っておるということだ、そう思うのでございます。さきの調査団に対してボーイング社は、この日商岩井が、ただ韓国がコンサルタントカンパニーであるということを認めると同時に、かつて台湾でもときどきそうだったし、フィリピンでは現在売り込み中である、こういうことを言うておるのでありますが、ここでも勘ぐれば、この大韓航空との関係のような、同様な操作があり得る可能性があるわけでございます。たまたま大韓航空の場合には、米国日商岩井を通じて韓国に渡ったというだけで日本には関係ないということでありますが、台湾、フィリピンのこの関係においては、ひょっとしたら日本に還流してくるかもしれない、そういう疑いがこれは十分あるわけでありまして、このあたりにも関心を持って捜査をしていただきたいのでありますが、いかがでしょうか。
○伊藤(榮)政府委員 先ほど来種々捜査上の着意点につきまして御指摘をいただいておりまして、十分傾聴させていただいております。
○米沢委員 ところで、韓国、台湾、フィリピン、この売り込みに関して、ボーイング社と日商岩井の関係で国際契約があるはずでありますが、この点については公取の方には提出をなされておりますか。
○橋口政府委員 いまの三国に関する売り込みについての国際契約の届け出はなされておりません。
○米沢委員 韓国とのコンサルタント契約がまだ続いておるとするならば――ちょうどボーイング社に行きましたところ、韓国用の飛行機をいまつくっておるのですね。そういう意味では、いまだに契約が、ただスポット的な契約ではなくてずっと続いておるという可能性があるわけです。そうなりますと、国際独禁法に基づいて届け出なければならぬわけですから、そのあたりは公取として関心を持って調査をして、もし必要であるならば提出を要請する、こういうことにしてほしいのでありますが、いかがでありますか。
○橋口政府委員 一回だけの取引でございますと届け出は不要でございますが、継続してコンサルタント契約が行われているということであれば、届け出が必要であるということでありますが、十分善処いたしたいと思います。
○米沢委員 最後の一問だけお願いします。
 グラマン社は、こういう事件を契機にいたしまして、再発を防ぐために社内規定を改善するような具体的な勧告がなされた監査委員会に対応して、取締役会で不正を招かないようなそういう管理運営方針、計画を立てて、それが承認されて、すでにその部門が動き始めておる、こう聞いております。どうも過去のいろいろなこういう事件にかんがみて、われわれ日本の社会に、政界を初め自浄能力というのが非常に欠けておるということを、先ほども申しましたが痛感をしておるわけであります。日商の社内にこういう委員会をつくって鋭意検討されていらっしゃるということでありますが、少なくとも自分の企業に不利になるようなことまで摘出して公表して、しかし、これからはしませんというような段取りになるかというと、私は決してそういうものではないという感じがするわけであります。あの石油ショックの後の売り惜しみ、買い占めで商社がたたかれて、商社商法もうちょっとまじめにやれという話の中で、日本貿易会等が商社行動基準をつくられる。日商岩井のパンフレットの中にも、貿易会がつくったこの商社の行動基準にのっとってやります、そういう教育もやりますということを書いてあるわけですね。にもかかわらず、営々としてこういう商法がずっとまかり通っておる。言うておることと、書いておることと、やっておることが全然違うという、そこらに何か大きな欠点、欠陥というものがあるような気がするわけでございます。
 そういう意味で、通産大臣、大蔵大臣が来ておられますので、この総合商社の行動基準の策定後、総合商社の動きというのはこの行動基準に適合しているかどうか、そういう観点から見ていただいたことがありましょうか。
○江崎国務大臣 仰せのように、総合商社の事業活動につきましては、その適正化を図るために社団法人の日本貿易会、それから各社に行動基準というものを整備させておりますね。したがって、各社がこれにのっとって公正な事業活動を行っていくということは当然必要であります。
 そこで、現在御指摘の日商岩井の場合はともかくとしまして、その後おおむね守られておるというふうに認識はしておりますが、これは今後ともいろいろな調査を実施しなければならぬと思います。
 それから、折に触れて特に総合商社などから事情聴取を行ったり、実態を的確につかむということに努力したいと思います。
 それからまた、問題があれば、適宜必要に応じまして指導を行っていきたいと考えます。
○米沢委員 自由経済でありますから、商社活動に政治が介入したりあるいは法律で規制をする、そういうことは私たちもいかがかと思いますけれども、野方図にしておったら何をするかわからぬという意味では、行政当局の方でも、日本の社会の中に法的な欠陥あるいは行政指導という意味での何か欠陥、商道徳という意味での欠陥、社会的な責任論という意味での欠陥等々がたくさんあるわけでありますから、今後の大きな課題として鋭意、一生懸命努力をして、商社が世界じゅうで少なくともグラマンやダグラスやボーイングのようなことをほかの国に行ってやらぬようなことぐらいはきちっと決められるようにがんばっていただきたいと要請をいたしまして、質問を終わりたいと思います。
○竹下委員長 これにて米沢君の質疑は終了いたしました。
 次に、正森成二君。
○正森委員 私は、まず初めに、具体的な質問に入る前に法律問題について質問いたしたいと思います。
 過日の証人尋問で、二、三の議員から包括一罪というような言葉が出ました。これは法律家にとってもむずかしいことですが、素人にとっては一層むずかしい言葉であります。
 そこで、ここに持ってきておりますのは、「註釈刑法」の「総則」でありますが、その中には、たとえば大塚氏の学説として、「「同一構成要件にあたる数個の行為であっても、各行為の間における密接な関係から、それらを同一の法益の侵害に向けられた、行為者の一個の人格態度のあらわれと目しうる限り、包括して一回的な構成要件評価に含ませることができ」る場合が包括一罪だとし、」云々というように述べております。また同じ本の中では、そういう例に当たる例として、大審院判例の昭和十年十月二十三日付でありますが、「公務員が賄賂を要求し約束し収受した場合」などはこれに当たるのだということが示されております。純粋な法律論でございますから、私の述べた見解は学説としてあり得るものかどうか、そういう判例はあり得るかどうかだけをお答えください。
○伊藤(榮)政府委員 簡潔にお答えします。
 大塚説を御引用になりましたが、そういう包括一罪の考え方はございます。
 なお、賄賂罪で御指摘になりました要求、約束、収受、こういう関係は、包括一罪の関係と申しますよりも、むしろ吸収されて一罪しか成立しない、こういうことでございます。
○正森委員 それを理解した上で質問しております。おおむね私の質問のとおりだったと思います。
 そこでもう一間抽象論を伺います。
 刑事訴訟法の二百五十三条の二項には「共犯の場合には、最終の行為が終った時から、すべての共犯に対して時効の期間を起算する。」と書いてあります。たとえば、ある一つの件について、ここで賄賂を贈るという約束をした、それから同じことについて何回も、初めは着手金が払われ、次いで順次成功報酬が払われていくという行為が何年にもわたったというようなことを何人かがやっていた場合には、そのうちの一人は、自分もまたその共犯として時効が完成していないのではないかというように考える余地はあり得ると思いますが、これも純粋の法律論として答えてください。
○伊藤(榮)政府委員 共犯の問題と、それから一個のたとえば約束に基づく数個の履行の問題とを一緒に御質問でございましたので、ちょっとお答えしにくいわけでございますが、共犯の場合は刑事訴訟法の二百五十三条及び二百五十四条に書いてあるとおりの法律の適用になるわけでございます。
 それから先ほど御指摘の賄賂罪のような約束、収受、こういうような関係になりますと、最後の最も重い態様の事実に全部が吸収されまして一罪となりますから、収受の点から時効が進行する、こういう関係になります。
○正森委員 それでは、そういうことを前提として具体的事実に入りたいと思います。
 私たち訪米調査団は二月二十六日にセントルイスに参りました。そこでマクダネル・ダグラス社のリチャード・デービス副社長からブリーフィングを受けました。その中でこう言っております。「日本政府が新型戦闘機の選考を行なっていた期間、マクドネル航空機会社は日本に販売事務所を置きませんでした。日本におけるF−4EJライセンス生産の実施およびその支援のための必要業務への報酬として、マクドネル社は日商岩井に一九六九年一月一日から、一九七八年十二月十五日までの九年間、毎年平均して二〇万ドルを少々超える金額の支払いを行ないました。」こう言っております。私はこれに対して、この意味がよくわからないから、もう少し詳しく説明してほしい、こういうぐあいに質問いたしました。ここにそのときに私がとりましたメモがあります。このメモと、ここに持ってきております東京新聞の二月二十七日付の報道が完全に合致しております。そこでデービス副社長が再度答えた答弁はこうであります。これは「ライセンス生産に当たって、日商岩井は三菱との間でいろいろ調整が必要だった。また、初めにF4EJを売ってくれたことへの礼金の意味もあった」こういうぐあいに答えております。これはテープもとってありますから、何人も動かすことのできない事実であります。
 そこで伺いますが、国税庁は、日商の手数料は二百四十万ドル、国税当局も確認ということを一般のマスコミに流されました。その内容は、偵察機RF4Eに関する支払いが四十三万一千ドル、残りの百九十八万余ドルはF4EJ戦闘機の部品などに関する手数料であることを確認した、こう言っております。したがって、SEC報告書に言うところの百八十万ドルというのは、広く認められておりますように、そのうちRFの偵察機の分は四十三万一千ドル、残りの百四十万ドル足らずはこれは三井物産の民間機のものであるということが言われておりますから、私たちが説明を受けた「二〇万ドルを少々超える金額」というのは、すなわちここで言う百九十八万ドルのことであって、SECの指摘している百八十万ドルではない、こういうことを言っていただけますか。それは確実なはずであります。
○磯邊政府委員 私ども、この二百四十万ドル、百八十万ドル、百九十八万ドル、この関係はいま正森先生の御指摘のとおりだと思っております。
○正森委員 そこで、二月二十七日に東京新聞がこの報道をいたしましたときに、日商岩井の弁明が載っております。この中で日商岩井はこう言っております。「百八十万ドルは部品の手数料 日商岩井広報室の話 マクダネル・ダグラスのデービス副社長が指摘した通り、F4Eの部品の購入に当たって六九年から七八年まで毎年約二十万ドルを手数料として受け取ってきた。F4Eはライセンス生産になっているが、機体の一〇%近くに当たる部品についてはマクダネル・ダグラス社から直接輸入せねばならぬ。当社でその代理業務をしている。」こういうようにはっきりと天下に公言をしております。
 しかるに、三月二日、日商岩井にわが党の橋本参議院議員が調査に参りました。そして同じ広報室の室長藤田英二氏にお会いいたしました。そこでは次のように述べております。MD社支払いの百八十万ドルについて、この支払いはいわゆるSECリポートで指摘されている百八十万ドルとは別のものだ。これは国税庁と合致しております。F4EについてMDC、マクダネル・ダグラス社と日商との間に代理店契約が締結されており、百八十万ドルはこの契約により支払いを受けたものだ。この契約書は見せることはできない。この支払い金は日商がマクダネル・ダグラス社の側に立ってそのセールズ・リプレゼンタティブとして仕事をしたことに対する手数料だ。いいですか、セールズ・リプレゼンタティブとして仕事をしたことに対する手数料だ。その仕事の具体的内容は何かということは、三菱重工がマクダネル・ダグラス社とのライセンス生産を行う契約により、その両社間にマクダネル・ダグラス社から部品を買い付けるプロキュアメント・アグリーメント、調達協定を直接締結しているので、日商岩井はマクダネル・ダグラス社が出すその部品の輸送に関する業務を行うことだ。また三菱重工の部品買い付けについてマクダネル・ダグラス社のためにいろいろ世話をする。たとえばマクダネル・ダグラス社の社員が来日したときにホテルや交通機関、通訳のアレンジなども行う。このような輸送業務の委託もマクダネル・ダグラスと日商との代理店契約の内容となっているのだ云々、こう述べております。そしてわが党の、マクダネル・ダグラス社から部品を調達する三菱重工が日商に対してその到達、輸送を委託しているのではないか、その契約が存在するのではないかという問いに対しては、いま返答できない、調べてみる、こういうように答えております。
 その後電話でこう答えております。調べたところ、三菱重工と日商との間に部品輸送に関する基本契約的なものがある。その契約の正式名称、内容は私にはわからない。わからないと言っているのです。調べて答えるわけにもいかない。マクダネル・ダグラスと日商との輸送業務の契約と三菱重工と日商岩井との間の輸送や調達業務に関する契約とは、つまり重複しているわけですから、どういう関係があり、どこでどう区別されるのかというようなことは、いま尋ねられても私は答えることができない。これ以上のことは御勘弁願いたい、こう言っております。
 つまり、二月二十七日に言っていることと、だんだんばれてきたこれとは違いますし、きょう東京新聞に報道されましたが、そこでも弁解が載っているようであります。それとも明らかに食い違っているわけであります。それはなぜか。それは日商岩井が次々にうそをついているからであります。うそをつかなければならない理由があるから、うそをついているわけであります。
 ここで資料をお配りください。――ただいま資料をお配りいたしました。各大臣にもお見せください。私どもは日商岩井に直接参って確かめました。また三菱重工にも、後で申し上げますが行って、直接確かめました。また私どもには両社からあるいは日商岩井から内部告発もあります。それらを総合して言うのですから間違いありません。
 ここに御説明しました資料はF14EJ、Jというのがついているのはライセンス生産の場合に必ずつけるのです。「F−4EJ委託買付業務に関する基本協定書」であります。その第一条には、「甲は乙に対し次の業務を委託する」、「(7)受領、輸送、付保、通関、納入に関する業務」であります。しかも、この受領のデリバリーポイントというのは、私どもがはっきりと三菱重工の藤田慶三航空機一課長から三月一日、同じく橋本敦参議院議員が調べたところではセントルイス工場であります。米国内の輸送も全部、これは三菱が日商に頼んで、それについて三菱が全部、ここに書いてありますが、二から三%の手数料を払っているわけであります。しかも十七条にはどう書いてあるか、甲というのは三菱であります。甲がマクダネル・ダグラス社より買い付ける資材の価格には、乙はセールズ・エージェント・フィー、またはこれに類するものを一切含めてはならない。こう書いてあります。
 そうすると、わが党の代表が聞いてきたことやこれまで述べてきたこととは完全に違うではありませんか。この委託買い付け業務というのは昭和四十四年五月十三日より発効しております。そしてこれが結ばれたのは十月二十三日で、過去にさかのぼっております。この契約署名者は、一方は三菱重工の常務取締役小原氏であり、他方は当時日商の専務取締役であった海部八郎氏であります。なぜ、こういうように間違ったことを次々に言うのでしょうか。
○山下国務大臣 F4EJのライセンス生産は三菱重工業がいたしております。三菱重工業がこのMDC社から部品等を輸入する場合の輸送代行業務を日商岩井に委託していることは承知いたしております。
○正森委員 それでは防衛庁に伺いますが、あなた方は日商岩井と三菱重工との間の、いま私が申し述べました「委託買付業務に関する基本協定書」、これを知っておられますね。少なくとも最近は持っておられるのではありませんか。
○倉部政府委員 私どもはこの契約書は持っておりません。また承知しておりません。
○正森委員 私は、そういうものを知らないとすれば国政上の大変な怠慢であるというように思います。
 そこで、委員長に申し上げますが、ここで私どもがアメリカへ参ってまいりました、一九六九年から毎年毎年二十万ドルを超える額が払われているということが十分な意味を持ってくるわけであります。つまり日商岩井はほとんど何もやっていないのに、せいぜいよそから人が来たときにホテルを世話したり通訳をするだけなのに、しかもホテル代や名古屋へ行く新幹線代は全部マクダネル・ダグラス社側が持っているわけであります。それなのに年々二十万ドルを超える金をもらっているのはなぜか、それはF4Eを買ってもらうお礼だと言ったデービス副社長の言葉、これが十分な意味を持っているわけであります。
 つまり、これはF4E戦闘機を買ってもらったお礼なのです。そこで海部メモが生きてくるわけであります。海部メモにはどう書いてありますか。そういうのをやってくれたら、その場合には着手金を二万ドル何がし某々政治家に払うと書いてあります。着手金にはわけがあるのです。それは、次々と毎年毎年、二十万ドルづつ報酬が払われているから、これは着手金なのです。したがって、同じF4E戦闘機の購入について、引き続いて二十万ドルずつ、大して仕事もしない日商岩井にどんどん払われていく。これはいままでではありません。五十六年に終了いたしますが、五十六年まで払われるわけであります。こういうことがこの疑惑の本質的な問題点だということを私は指摘しなければならないと思います。
 そこで、私は伊藤刑事局長に伺います。私はいま申しました。あるいはあなたは、それは一つの説であると言われるかもしれませんが、説なら説でもよろしい。そういうような場合に、もし政府高官がお金を受け取っていて、それが職務権限があって賄賂であるとするならば、それは継続して一つのことについて続けて賄賂を取っておるということになるのではありませんか。
○伊藤(榮)政府委員 お答えの結論はノーであります。
 収受が一回終わりますごとに、当該収受に関連する約束というものが一罪に吸収されてまいりますから、収受の時期がいまだ時効の期間を経過しないものについては犯罪が成立するでありましょう。
○正森委員 ちょっと待ってください。それならば、マクダネル側は一九七八年まで払っておると言いますから、それについては時効になっておりませんね。
○伊藤(榮)政府委員 国家機関に関連されます公務員がこれを受領し、かつその公務員が職務権限があり、職務に関する趣旨がある金であるということを前提にすれば、そのとおりでございます。
○正森委員 刑事局長はずいぶん慎重な、苦しい答弁であります。なぜなら、それがこの事件の核心であるからです。
 さらに申し上げます。これはある週刊誌でございますが、その中で、海部氏が独占会見記といって会見したのがあります。その中でこう言っているのです。「サウジアラビアの淡水化プロジェクトでは、日商岩井は入札で三位だったにもかかわらず、落としたと聞くが。」という質問をしているのです。そうすると「コンサルタントは、なんのためにいるか……ということです。」こう言うのです。そして、そのコンサルタントというのはハリー・カーンである。そしてハリー・カーンというのは、アメリカにはロビー活動を許す法律があるのだけれども、ロビー活動で一生懸命政治家に働きかけるのだという意味のことを、全部読んだら時間が長くなりますが、この中ではっきりと言っているわけであります。
 そうなりますと、E2Cの今度の問題では、私は前の集中審議で申し上げました。総額については、後で防衛庁は、これこれこうこうだから正森議員の言うように六十何億ではなしに、二十何億だと言いましたが、仮にあなた方の言う二十何億が正しいとしても、その四〇%はハリー・カーン氏に渡り、そのハリー・カーン氏から一人もしくはそれ以上の日本の政治家に渡る可能性があるというのがSECの指摘であります。同じようなことを、やはり第二次FX戦争のころから人脈としてつながり、やっているという疑惑をわれわれはぬぐい去ることができない、これが私の意見であります。
 そこで、防衛庁長官に伺います。なるほど百九十八万ドルのマクダネルの収益は収益として挙げてあるかもしれません。けれども、日商は最近五年間だけで六十四億円の所得隠しをやっており、それについては使途不明としてあなた方は二十数億円の追徴税を課している、こういうように言われております。それは事実でありましょうか。
○磯邊政府委員 最近五年半におきます日商岩井の当初申告と修正申告との差額は、所得で申しますと六十四億六千百万円ということになっています。
○正森委員 いまの一言は私の質問を認められたことであります。そうして、同じようにこの所得隠しは十六の商社の中で飛び抜けて多いということになっております。なぜ多いのでしょうか。なぜ使途を説明することができないのでしょうか。それは説明することのできないところに渡しているからにほかなりません。これが事件の真相であります。私は断言してはばからないと思います。
 防衛庁長官に伺います。ある新聞がグラマンと日商岩井との間の当初の契約書の内容を発表しました。それによると、部品についてのコミッションというのは一〇%だったということになっております。その後、この契約というのは数回変わりました。前に一〇%だったことがありますか。
○倉部政府委員 ロッキード事件が出ましてから、私どもは代理店契約書を取るようにしておりますけれども、当時は取っておりませんので、承知しておらなかったわけであります。
○正森委員 だから当委員会にお出しなさいと言っているのです。
 われわれの調査によれば、当初は一〇%だったのです。ところが、この間の集中審議では、日商岩井の植田社長は明白に五%であるということを認めました。私のこの前の集中審議の指摘が正しかったということを認めました。今度、私はグラマン社へ参りました。そしてそのときに、オラム社長に、あなた方は前に私が共産党の代表として会ったときに、日本政府の指令によって部品の手数料は五%にした、アット ザ ディレクションオブ ジャパニーズ ガバメントと言ったではないか、こう言いましたら、私の主観的判断かもしれませんが、途端にオラム社長は顔を赤らめて、確かにそう言ったが、本来はアット ザ ディスクリプション オブ ジャパニーズ ガバメントと言うべきだった、こう言っているのです。ところが、後で辞書を引いても通訳に確かめても、この二つはほぼ同じ意味だというのです。そうなれば推理は一つしかありません。初めは一〇%という手数料だったのだけれども、いよいよ本体をFMSで、あとは部品だということにするときに、一〇%では高過ぎるから、防衛庁が一定の指示を与えてこれを五%にした、だから、まさにこれはFMSでなしに、部品については一般商取引にするつもりだった、少なくとも去年の十一月まではそうであった。そうでしょうが。
○山下国務大臣 このたびの予算がお認め願えましても、飛行機が入ってまいりますのは五十七年に二機、五十八年に二機でございまして、私どもは、そのような補用部品の調達方針については、まだこれから先検討しようと思っておったところでございますが、今回の予算委員会の審議の経過にかんがみまして、できるだけFMS方式によりたい、こう申し上げておるところでございまして、決していまの御指摘のようなことではございません。
○正森委員 答えになっておりませんが、時間が参りましたので、これでやめさせていただきます。
○竹下委員長 これにて正森君の質疑は終了いたしました。
 次に加地和君。
○加地委員 まず最初に国税庁の方にお尋ねをいたします。
 最近の新聞によりますと、日商岩井の内部委員会の方の調査結果が一部分発表されておりまして、日商岩井の副社長の海部八郎氏の個人資産というものが発表されております。海部氏の毎年の申告所得に比べ、自宅も含め時価数億円という不動産その他の資産を有しておるということが判明しておるのでございますが、国税庁の方では、この資産と収入とのアンバランスにつきまして、どのような調査をしておられますか。
○磯邊政府委員 ある人の所得というのは、年間一千万を超えますと公示になるわけであります。それからまた、所得が二千万を超える場合には、財産債務明細表というのをつけるということになっておるわけでありまして、二千万を超えた年のその人の財産債務というのは、申告書の添付資料として税務署に提出されるわけであります。そういった意味で、毎年の所得というものをわれわれは把握すると同時に、資産の増減についても把握しておるところでございます。
 ただ、いま御指摘のように、そういった資産の取得につきまして、それは税務署の方で、一つの財産がふえますと、特に不動産がふえますと、どういうふうな資金繰りで、あるいはどういうふうなお金の出所でその不動産を取得しましたかという、いわゆるお尋ねというのを出します。そういったことによって、資産の増加というものについての実態をわれわれは把握しているわけであります。
○加地委員 今度、たとえば二月二十七日の読売新聞にも「国税当局も重大関心」という見出しで大きく発表されておるのでございますが、いま申されましたところの通常の形式的な調査のほかに、特別に改めてこの事態の重大さにかんがみまして新しい調査をなさる予定でございましょうか。なさるとすれば、それはいつごろまでにその調査結果が出てくるという段取りになるのでしょうか。
○磯邊政府委員 現在新聞紙上等で、あるいは国会等でも、いろいろな企業、それから個人の方々の名前が出まして論議されております。私たち税務調査をいたしますときには、そういった新聞情報あるいは週刊誌情報、それから、こういった国会での御論議、そういったことをすべて取り入れて、的確な所得の把握に努めているわけでございますが、そういった意味で、現在名前の出ておられるもろもろの方については重大な関心を持っているということは事実であります。
 ただ、調査をいつやって、いつごろまでに完了するかということでございますけれども、それにつきましては、やはりもろもろの客観情勢、あるいは私どもの方の事務の手順、そういったことを考えて調査をいたしますので、この場で、いつから調査を手がけ、いつごろ終わるかということをはっきり申し上げるということは不可能だと思います。
○加地委員 この日商岩井商法というものが非常に関心を集めておりますし、また、もろもろの刊行物によりますと、日商岩井が船舶で日本一になるためには、いわゆる船主の外国におきまして資産の保全ということについて危惧を感ずる人たちのためには、日商岩井のエキスパートの人が、そういう外国船主のための資産管理的なものも、海外の銀行口座を利用してめんどうを見ておるという話もありますし、その他いわゆる海外の隠し口座の有無についてもいろいろとうわさなり、報道がなされておるわけでございますけれども、この海外におけるところの口座の有無等につきましても十分に調査をなさる覚悟がございますか。
○磯邊政府委員 特に海外活動を活発にやっている事業、海外に事業所あるいは子会社等を持っております企業の税務調査に当たりましては、海外にそういった資産が秘密裏に留保されているのではないかということも調査の重要なポイントの一つでありますから、できるだけの資料を集めて、そういったものがもしありとすれば、海外の資産あるいは海外の銀行取引口座、そういったものを調べてまいるのが常道であります。
 ただ、その場合に、国によってその調査の難易がございます。たとえば西ドイツとの間には租税協定はありますけれども、アメリカのように、具体的に調査官を交換して、そうして当該国において税務調査をするということを黙認といいますか、そういうふうにはなっておりませんし、それからまた西独におきましては、こちらの方から租税条約に基づきまして資料の情報を求めましても、すでに当該西独の国税当局が把握している資料だけについてはこちらの方に回答するということになっておりまして、新たにこちらの要請に基づいて調査活動をするということはやらないということになっております。それから、スイスの場合におきましては、これはもちろん、そういった預金、取引等についての守秘義務がきわめてかたいところでありますが、租税協約上におきましてアメリカ等と違いますのは、そういった情報交換の規定もないというふうなことがございまして、国によってわが国との税務調査上の協力関係が違いますために、必ずしも海外におけるもろもろの資産というものを的確に調査するということは、現状ではわれわれは自信を持って十分にやっているということをお答えするまでにはできない、かように考えております。
○加地委員 では、次は、防衛庁長官にお尋ねいたします。
 私たちが入手しておる資料によりますと、E2Cの購入に関しまして、一年おくれれば八%の値上がりになる、二年おくれれば何%の値上がりになるという資料を実は得ておるわけございますけれども、E2Cの予算がいま凍結をされておりまして、アメリカの下院における手続、アメリカ政府との契約の時期、また、アメリカの国防省の方がグラマン社に対しE2Cの注文をするのと抱き合わせで有利に日本のE2Cも注文をしようとすれば、これはグラマン社との契約は十月になる、こういうぐあいに実は聞いております。そういうぐあいに時間というものをさかのぼって考えてみますと、四月の末ごろにこの凍結されておる予算が解除されないことには、いろいろと考えますと、もう一年先に飛んでしまうのでなかろうかというぐあいに私たちは思うのでございますけれども、この昭和五十四年度の予算を現実に使えるためには、やはり私がいま申しましたように四月の末ごろには解除にならないことには、ぴょんと一年先に飛んでしまうものでございましょうか。また、一年先に飛んだ場合には、値段というものが変わってくるものでございましょうか。
○山下国務大臣 御指摘の点につきましては、米軍のグラマン社に対する発注とわが方の導入するものと一緒に発注いたせればよりよろしいわけでございまして、そのためにはなかなか、いろいろ武器輸出管理法等の規定の関係もございまして、私どもとしては、この予算をお認め願えるとした場合には、新年度早々に進めさしていただきたいと思っておるわけでございますけれども、先ほど総理大臣からも発言申しましたように、公正、慎重に執行するし、そしてまた議長の御判断を尊重すると申しておりますので、私どもといたしましては、一日も早く御判断をいただきまして、それによって導入に支障のないように努力いたしたいと思う次第でございまして、ただ、いま御審議中でございますために、これ以上のことは申し上げることはできませんけれども、できるだけ早く執行さしていただきたいということは御理解賜りたいと思う次第でございます。
○加地委員 先ほどからの同僚議員に対しましても同じような御答弁を十回ぐらい言うておられるような気がしますので、この話はこれ以上進展しないものと私は思います。
 しかし、現実問題として、先ほど私が総理にも質問しましたように、この予算委員会の手を離れた場合に、特別委員会の方へ移っていった場合に、過去二年間の実情を見ますと、ロッキード委員会は実際には四十六回ほど理事会を開いておりまして、証人喚問できたのは二人でございまして、そういう過去の実情からいきますと、特別委員会の方へ移った場合に、なかなかこの疑惑の解明というものが、残念ながら与党の皆様方の御協力が十分に得られないために、できていないのが実情でございます。そういうことを考えてみますと、防衛庁長官として、一日も早く解明されるように、凍結が解けるようにとおっしゃいましても、特別委員会の機能が十分に果たし得るように、まずその前の作業をやっていかないことには、防衛庁長官の思っておられるとおりにはならないであろうということを私は申しておきたいのでございます。
 それからもう一つ、やはり国民の間に素朴な疑問がございますのは、四機のE2Cを導入いたしましても、一機が二時間ずつ飛び、一日に八時間しか実際には警戒に当たれません。ところが、いま世界では宇宙衛星技術等も進んでおりまして、日本のE2Cがいま飛んでおるかどうかということは、某国の宇宙衛星によってちゃんと把握をされる。そうしますと、一日のうちで飛んでいない十六時間の間に、よその国の戦闘機は低空飛行で日本に侵入してくることになります。たとえて言いますなれば、食糧倉庫に三つのネズミの穴があった場合に、一つのネズミの穴だけをふさいで、それでネズミに食糧ががりがりとかじられるのを防ぐことができないのと同じように、実際には、二十四時間警戒に当たれるものを一挙にそろえないことには意味がないのじゃないか。それ以前に防衛庁としてなすべきことは、すでに購入しておる兵器等を十二分に果たして活用しておるかどうかということについての、購入当時の国会における、この兵器はこういうような機能を持っておりますとか、こういう訓練をいたしますとかと言っていたことが、全部果たして実行できておるかどうかということがまず反省されるべきでなかろうかと思うわけでございます。この点につきまして、たとえばネズミの穴三つのうちの一つをふさぐにすぎないではないか、こういう問題、また十二分にこの国有財産であるところの武器、兵器等が活用されておるかどうかということにつきまして、簡潔に御答弁を願いたいと思います。
○山下国務大臣 まず最初の点について申し上げますと、私どもは、当委員会のみならず、他の委員会の運営のやり方については申し上げることはできない立場でございますが、ただ政府は、かねがね申しておりますとおりに、疑惑の解明と導入とは切り離していただきたいと繰り返し申し上げておる次第でございますので、御了承賜りたいと思う次第でございます。
 なお、E2Cにつきましては、運用については、平時におきましては八時間程度の警戒飛行を実施するつもりでございまして、もしそれを強化すべき事態が生じたときには、哨戒点を選定して、二十四時間連続して哨戒することも考えておりますが、現在の国際情勢のもとにおきましては、私どもはその程度でいいと思っておりますが、率直に申しまして、現在全く欠落しておりますところの欠陥、これの是正を図ることはどうしても必要である。
 そこで、いまいろいろ食糧倉庫のネズミの穴の問題がございましたけれども、実は御理解賜りたいことは、このE2Cの飛行機を買いましても、これは飛行機を買っただけでございまして、問題は、そのパイロットを訓練しなければなりません。そして、専門家の話によりますると、人間と申しますのは、地上におりますときと空中におりますときとでは、大分機能が違うようでございますので、これはE2Cにつきましては、早目に導入して訓練をいたして対処せねばならない、こういうようなことがございます。なおまた、こういう欠陥がありますときに、やはり私どもとしてはその欠陥を是正するためにその飛行機を購入し、そしてそれに対するパイロットを養成しましてそれに対処していく。私どもは、防衛というのは一朝一夕にはできませんけれども、今回四機お認め願いまして、一日も早く導入し、そしてそれについてのパイロットの訓練をすることによりまして、いまの防衛上欠落しております穴を埋めてまいりたい、このように考えておる次第でございますので、御理解賜りたいと思う次第であります。
○加地委員 法務大臣にお尋ねをいたします。
 このグラマン・ダグラス事件に関しまして、現在までに参考人として取り調べた人の数、その中に政治家は含まれておるかどうか。また、被疑者として取り調べた人というのがあるかどうか。また、国外からこの問題について提供を受けておる資料の点数等を教えていただきたいと思います。
○伊藤(榮)政府委員 せっかくのお尋ねでございますが、いずれも捜査の秘密そのものに属しますので、お答えは差し控えます。
○加地委員 私は、全く秘密にならない、ただ数を聞いておるだけでございますので、だれの名誉を傷つけることになるのか。どうして証拠隠滅等の疑いがあるのか。私は、日ごろの伊藤刑事局長の柔軟なる態度とは打って変わった、この秘密主義的な態度に驚かざるを得ないわけでございます。
 それから、グラマン事件の資料を入手されました。報道等によりますと、ダグラス事件の資料がまた三月の中ごろにでも入るので、それが入らなければ何とも言えないというようなことが報道されております。一番最初には、異例の捜査開始宣言というものまでおやりになった検察当局の姿勢が、国民の素朴な感じとしては、ひょっとすれば、このまましりすぼみにダウンしてしまうのでなかろうかという危惧を抱いておる向きもあります。刑事局長、このグラマン事件の資料と、グラマン事件の捜査のために、ダグラス事件の資料というものがなければ捜査というのがそんなに進まないものでございましょうか。私は余り関係がないと思うのでございます。
○伊藤(榮)政府委員 まず、先ほど言葉が足らなかったことについておしかりを受けたのですが、いろいろ手広くいろいろな方に事情を聞いたり、いろいろ資料を集めたりしておりますが、毎朝、毎晩、何人、何点と数えているわけではございませんので、いまの時点ではお答えするすべがないというふうに御理解をいただきたいと思います。
 それから、ただいまの御質問ですけれども、先ほど来申し上げておりますように、今回の問題と申しますのは、広い視野に立ちまして、日商岩井なら日商岩井、そういった商社、これは一つの例でございますが、をめぐりましていろいろな問題点があるわけでございます。これらを総合いたしまして、国内捜査の結果と相対照して、そしてだんだん的をしぼっていく、こういう捜査の形になっておるわけでございまして、そういう意味で、とりあえずは、間もなく入手されるでありましょうダグラス社関係の資料もあわせてよく検討の上、捜査の方針を固めていくべきものであろう、かように考えておる次第でございます。
○加地委員 異例の捜査開始宣言をやっておられるわけでございますが、これは何か特別の意味があったのでしょうか。われわれの推察するところでは、ロッキード事件のときに飛行機関係についていろいろと資料が集まっており、そうして今回の場合にはその下地があるために、ダグラス・グラマン事件についての資料もある程度あるために、検察当局としては単なる人騒がせではなしに、起訴に持っていける見込みが大いにあるということで、捜査開始宣言までなされたのではなかろうかと思うのでございますが、いかがでございましょうか。
○伊藤(榮)政府委員 ただいまの御質問には二つの点があるわけでございまして、第一は、なぜこの捜査を開始したかという問題でございまして、これにつきましては、もちろんロッキード事件を処理をいたしましたその頭をもってSECの公開資料をいろいろ検討した、そういう観点からわが国内において犯罪が犯された疑いがあるというふうに認めて、捜査を開始したわけでございます。
 それから問題の二点は、なぜ捜査開始宣言というようなものをしたかという点でございまして、別に高らかに宣言をしたというようなことではございませんが、新聞記者団の質問に答えまして、捜査を開始する旨明らかにしたわけでございます。これは日米間で司法取り決めを結びます前提といたしましては、わが方において捜査が開始せられるということが前提になりますので、その点を明らかにしたもの、かように了解しております。
○加地委員 先ほど同僚議員からも質問が若干あったのでございますが、現在日米司法共助協定が、グラマン・ダグラス事件について、ロッキード事件のときの協定の適用範囲を広げる、こういうことになっております。
 訪米調査団の一員としてアメリカへ行った感触では、ボーイング問題についてやはり日商岩井が韓国への売り込みの代理店になっていたということがわかりましたし、また、フィリピン、台湾などへの売り込みにも日商岩井は関係しておることがわかりましたし、先ほど公正取引委員会の方の答弁では、このような国際契約についての届け出がなされていないというようなこともございます。また、日商岩井の方が大韓航空にかわって、身がわりとなって領収書を製造しておるということがわかりました。
 私は、やはりボーイング事件につきましても、捜査の結果どうなるかはこれは別といたしまして、やはり日米司法共助協定の範囲をボーイング事件にまで適用範囲を広げていくべきでなかろうかと思うのでございますが、その点はいかがでございましょうか。
 もし否定されるとすれば、この協定をつくる場合とつくらない場合とのその限界となる基準についての考え方を聞かしていただきたいのでございます。
○伊藤(榮)政府委員 司法取り決めを結びますと、米国におきます法執行機関、これは連邦司法省、SEC等をすべて含みますが、これが持っておりますもので一般には公開できない資料も、見せたりあるいはコピーを渡したりしてもらえるというメリットがあるわけでございます。したがいまして、御指摘のボーイング社関係につきましても、将来もしSEC等が手にしております非公開資料がわが国における犯罪捜査上必要であるということになれば、司法取り決めを結ぶのにやぶさかでございませんが、現在のところは、わが国内において持っております資料で、適切な言葉がなくて再々使って申しわけありませんが、間に合っている、こういうことでございます。
○加地委員 終わります。
○竹下委員長 これにて加地君の質疑は終了いたしました。
     ――――◇―――――
○竹下委員長 この際、証人告発の件についてお諮りいたします。
 去る二月十四日、本委員会に出頭した有森國雄証人が、宣誓の上、数次にわたって行った証言の拒絶につきましては、その後理事会において慎重に検討を重ねてまいりましたが、当該証言の拒絶は、議院における証人の宣誓及び証言等に関する法律第七条第一項の罪に該当する疑いがあると認めるに至りました。よって、本委員会は、同法第八条の規定により、同証人を告発いたしたいと存じます。これに賛成の諸君の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
○竹下委員長 起立多数。よって、有森國雄君を告発するに決しました。
 なお、告発状の作成その他の告発の諸手続につきましては、委員長に御一任を願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○竹下委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。
 次回は、明六日午後零時三十分より開会することとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後五時二十四分散会