第109回国会 沖縄及び北方問題に関する特別委員会 第2号
昭和六十二年八月十九日(水曜日)
    午前十時一分開議
出席委員
  委員長 稲葉 誠一君
   理事 上草 義輝君 理事 小渡 三郎君
   理事 町村 信孝君 理事 宮里 松正君
   理事 上原 康助君 理事 玉城 栄一君
   理事 和田 一仁君
      北村 直人君    佐藤 静雄君
      鈴木 宗男君    野中 広務君
      鳩山由紀夫君    船田  元君
      江田 五月君    小谷 輝二君
      藤原 房雄君    林  保夫君
      瀬長亀次郎君
 出席国務大臣
        国 務 大 臣
        (沖縄開発庁長
        官)      綿貫 民輔君
 出席政府委員
        沖縄開発庁総務
        局長      勝又 博明君
        沖縄開発庁振興
        局長      塚越 則男君
        外務大臣官房審
        議官      渡辺  允君
        運輸省航空局次
        長       阿部 雅昭君
 委員外の出席者
        警察庁警備局警
        備課長     半田 嘉弘君
        防衛庁教育訓練
        局訓練課長   柳澤 協二君
        防衛庁装備局航
        空機課長    江間 清二君
        防衛施設庁総務
        部業務課長   金枝 照夫君
        防衛施設庁施設
        部施設対策第二
        課長      柴田 桂治君
        防衛施設庁施設
        部連絡調整官  森山 浩二君
        防衛施設庁労務
        部労務管理課長 高倉 博郎君
        経済企画庁物価
        局物価政策課長 熊澤 二郎君
        環境庁企画調整
        局環境影響審査
        課長      櫻井 正昭君
        環境庁大気保全
        局大気規制課長 浜田 康敬君
        文部省教育助成
        局施設助成課長 遠山 耕平君
        文部省体育局学
        校保健課長   込山  進君
        厚生省年金局年
        金課長     谷口 正作君
        農林水産省農蚕
        園芸局果樹花き
        課長      板野  徹君
        農林水産省農蚕
        園芸局畑作振興
        課長      武政 邦夫君
        農林水産省食品
        流通局砂糖類課
        長       紀内 祥伯君
        林野庁林政部林
        産課長     高橋  勲君
        運輸省海上技術
        安全局船員部船
        舶職員課長   合田 憲夫君
        運輸省航空局飛
        行場部計画課長 堀井 修身君
        海上保安庁警備
        救難部警備第一
        課長      垂水 正大君
        労働大臣官房参
        事官      竹村  毅君
        労働省労働基準
        局安全衛生部化
        学物質調査課長 冨田 達夫君
        労働省職業能力
        開発局監理課長 清浦  寛君
        建設省都市局区
        画整理課長   小川 裕章君
        建設省河川局水
        政課長     横田 猛雄君
        建設省道路局国
        道第一課長   堀  泰晴君
        特別委員会第一
        調査室長    木村 俊之君
    ―――――――――――――
七月三十一日
 在比米空軍の沖縄嘉手納基地への移駐反対等に
 関する陳情書外一件(沖縄県中郡部北谷町字吉
 原一〇北谷町議会内辺土名朝一外一名)(第三
 九号)
は本委員会に参考送付された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 沖縄及び北方問題に関する件
     ――――◇―――――
○稲葉委員長 これより会議を開きます。
 沖縄及び北方問題に関する件について調査を進めます。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。小渡三郎君。
○小渡委員 まず最初に、綿貫開発庁長官、御就任以来まれに見る沖縄視察を数多くこなしていただいて、沖縄の実情を復帰後十五年の姿として存分におとらえになり、そして第二次振興開発計画の後期の課題に真剣にお取り組みをいただくお姿、私ども大変敬意を表しているところでございます。御苦労さまでございます。この機会に私個人の考え方でございますけれども御提言を申し上げまして、長官として残す期間がどの程度あるかよくわからないのでございますけれども、その間ひとつ御活用願いたい、このように思っているわけです。
 それは、沖縄県議会だとかあるいは各市町村から意見書が提出されたり、あるいは抗議、決議などがなされております。その中身はほとんどが米軍の基地に関することでございます。基地による被害でございますね。ですから、これは復帰後も恒例化いたしまして、沖縄県民としては悪く言えば慢性化してしまいまして、こういう状態では意見書の本来の意味が全うされていかないわけでございます。そこで、長官といたしましても、そういう県議会から要請のされていること、あるいは意見書が提出されていること、抗議されていること、こういう地域がございますが、その地域を御視察になる、これが最も大事なことではないか、このように思うのです。
 例えば、普天間地区でございますけれども、これは宜野湾市でございます。何回か意見書も出、抗議書も提出されております。それは普天間飛行場における爆音公害でございます。こういうことにつきましても、沖縄においでになられた場合はぜひ宜野湾市まで足を延ばしてその現地を、五分、十分じゃわかりません、少なくとも午前中頑張るとかいろいろなことで実態をとらえないといけないと思うのです。そうしないとわからないと思うのです。
 また、来週は北谷町が抗議要請決議を持って上京してまいる予定になっているようです。これも同じでございまして、嘉手納町を含めタッチ・アンド、ゴーというのをやっているわけです。この爆音というのはもう筆舌に尽くしがたいものがあるのです。ですが、それは書面上は御理解をいただいても実際は体験はなさっておられないわけです。だから、一時間でも結構じゃございませんか、そういうところにお立ち寄りになってどこに爆音の実態があるのか体験してみようじゃないか、こういう前向きの姿勢が、要請決議だとか意見書だとかそういうことにこたえる道である、私はそのように思うのです。
 また、金武なんか見てください。県道百四号越えの実弾演習というのは復帰後ずっと続いているわけです。そして事故も何回も起きているのです。山火事もありました。そしてまた米兵の犯罪、これはもう枚挙にいとまがありませんよ。最近も、不逞な米兵が公共施設の中に入り込んできて電話線を切って捨てるとか、本当に言語道断な行為を平気でやってのける。そういう地域はいろいろな決議がなされて今までお手元に配られているはずでございます。そうすると、その現地を見ていただかなければいかぬですよ。そこへ行かれて、そして一時間や二時間そこで頑張ってもらってこの実態はどうなのだ、これが必要じゃないですかね。その隣は宜野座です。ここも同じなのです。またその隣は国頭なのです。そこもハリアーパッド以来前回からお話を申し上げたとおりでございます。
 ですから、そういう事件が起きたりして県議会や市町村が挙げて全会一致で抗議、要請、意見書の提出、こういうことをやっている地域を全部分類していただいてそこをまず視察する、何日かかってもいいじゃないですか、そうしないと沖縄の実態はわからない。いかがなものでしょうか。
○綿貫国務大臣 小渡先生ただいま御指摘のように、中部地区には基地を中心にしていろいろな問題があるということは聞いておりますが、現地に行って意見書や決議書の内容について体験をしながらよく考えろということでございまして、私も今お話を聞きながら、できれば近いうちにそういう機会が持てればということで、大変貴重な御意見だというふうに受けとめさせていただいております。
○小渡委員 長官、御三名の政務次官を抱えていらっしゃるのは長官だけでございますから大変お忙しいでしょうけれども、それは時間を使ってでも実態を本当に見てもらうということが大事なことだと思います。ぜひよろしくお願いを申し上げたい、このように思います。
 それから、今から私が質問をいたしますことは、運輸省それから開発庁ともに関連をしていることでございます。
 まず、沖縄県那覇市泊一丁目二十五の九に崎浜博和という方がおられます。もう一人は沖縄県宜野湾市大謝名六百八十番地に宮域要夫さんという方がおられます。お二人とも復帰以前から今日まで金武湾、中城湾地区におきまして、主に金武湾地区でございますが、水先案内人を業といたしております。その水先案内人でございますが、これが復帰のときに那覇港関係の水先案内人と金武湾地区における水先案内人が同一に取り扱われずに、那覇地区の水先案内人は復帰に伴う特措法によりましてそのまま本土法の適用を受け、水先人として資格が与えられ、現在業務に従事をいたしております。だが、金武湾の場合は議題にもならず、もちろん認められもしておりません。それで現在何と言っているのかといったら、準水先人と言ってみたり、また水先人類似行為者というようなことが言われております。
 質問です。水先人類似行為って何ですか、お答えを願いたいと思います。
○合田説明員 御説明いたします。
 水先法の場合は、政令で指定されております水先区におきまして行う水先に対して適用があるものでございます。現在、金武湾、中城、これにつきましては水先法を適用されてございません。そういう意味で水先類似行為でありますとかあるいは準水先というふうに言われているわけでございますが、これは水先法の適用対象外の行為でございます。しかし、水先に類似した行為である、こういうふうに考えております。
○小渡委員 どうもわからぬですね。それじゃ、準水先人または水先人類似行為はどの法律によって規定されておりますか。
○合田説明員 御説明いたします。
 水先につきましては水先法の規定によりまして定義がございます。水先法の第一条の二でございますが、「この法律において「水先」とは、水先区において、船舶に乗り込み当該船舶を導くことをいう。」ただ、この水先区につきましては、十一条におきまして政令で指定する、こういうふうになっております。したがいまして、水先類似行為というのは水先法上は言葉は出てきません。
○小渡委員 今お聞きのように水先人の規定はもちろんあるわけです。これがなかったら困るわけで、水先類似行為ということは法律で認めてないのですよ。だから準水先人という言葉もないはずなんです。
 それじゃ開発庁、振興局長か総務局長かどっちかにお尋ねしますが、復帰のときに那覇の水先区の方は水先人は全部指定されました。そして継続しています。金武湾は対象外です。なぜですか。
○勝又政府委員 この問題は運輸省所管の問題でございますが、私の承知しておるところを申し上げますと、復帰当時におきましては金武湾港はまだ港湾施設の整備が十分でなかったということで大型船舶の入港がなかった、そういうことで水先区の指定もなければ水先人の水先行為も必要なかった、かように承知しておるところでございます。
○小渡委員 復帰の当時は、タンカー船が入るような設備はまだ準備されてなかった。四十七年が復帰です。ところが、昭和四十九年十月八日、海運二課という意味でしょうね、海運二第六百二号で、沖縄ターミナルKKに対して沖縄開発庁沖縄総合事務局長名で「水先類似行為の実態把握について」という文書が行っております、おわかりですか。
○勝又政府委員 今の先生御指摘の件は、沖縄総合事務局が当時の地方港湾局の立場で調査した問題でございまして、私ども沖縄開発庁といたしましてはその件については承知いたしておりません。
○小渡委員 この文書には、全部は読むわけにいきませんが、後半の方はこうなっているのです。「この調査は将来これらの行為を制度化するにおたって実績として評価されることも考えられるので念のため申し添える。 なお、今後は水先実績調、各人別水先実績表(日本船舶、外国船舶)等の報告は毎月報告とし翌月の末までに沖縄総合事務局あて提出されたいこういうような文書なんですよ。
 さっき運輸省の合田課長にお尋ねをいたしたものと関連いたしますけれども、水先類似行為ということを初めから認めているのですよ。水先類似行為というのは法律のどこにもないのてす。トラックでも白タク行為をやったら取っ捕まるじゃないですか。タクシーでもあるいは軽貨物でもみんな白トラ、白タクとかあるいは軽貨物行為とか軽貨物のタクシー行為とか、いろいろなことで罰せられているじゃないですか。それをどうして金武湾に関するものばかりに水先類似行為という言葉を公文でも平然と使い、そして実績を出せと言っているのだよ。あなた、資格も認めてない人たちに実績を出せ、それはおかしいじゃないですか。資格を認めている者に対して実績を出せと言うならまだわかる。
 ところが、その実績というのは大変な数字なんですよ。十六カ年間で一件の事故もないわけだ。先ほど私が御紹介いたしました二人の水先案内人は一回の事故もないのです。そして、昭和四十五年十二月から昭和六十一年十二月まで、宮城さんの場合は日本船舶で四千三百七十二隻、外国船舶で四百七十八隻、崎浜さんは日本船籍で四千三百三十三隻、外国船舶で三百三十五隻。トン数にいたしましても、宮城さんが六千七百四十七万トン、それから六千五百六十七万トン。これが宮城、崎浜両人の水先案内の実績なんです。しかも、これは無事故だ。
 経緯としては、初め運輸省の指導によって、おまえらは水先案内人の資格がないのだから那覇の水先案内人にお願いしたらどうかということなんだ。那覇の水先案内人はできるはずがないのです。なぜかといったら距離はあるし、もともと琉球政府の当時の水先法によると、水先案内人の資格はどうなっていますか、合田課長。
○合田説明員 御説明いたします。
 沖縄の水先法でございますが、これは立て方は本土の水先法とほとんど同じでございますが、水先人の免許の要件に関しまして三つの要件がございます。一つは、乗船履歴といいますか、これに関しましては当時の沖縄の水先法の第四条におきまして、一年以上船長として総トン数千トン以上の船舶に乗り組んでいたこと、二番目が、規則で定める一定期間以上、水先人になろうとする水分区におきまして水先修業生として実務を修習したこと、三番目に、行政主席の行う水先人試験に合格したこと、この三つでございます。
○小渡委員 琉球政府の立法していました水先人の資格は今申し上げたとおりです。千トン以上です。ですから、乙種船長資格で十分だったのですね。それとまた、甲種一等航海士でも水先人の試験に合格すれば、それでもパイロットになれたわけなんです。そういうことがあるのです。
 ところが、ガルフだとか石油企業が沖縄に誘致されて後問題になってくるのでございますが、米軍は民政府の指令一号を発布いたしまして、沖縄のそのような水先案内人では、とてもじゃないけれども、何十万トン、何万トンという船をあの桟橋に横づけさせて安全、無事に運航することは不可能である、こういう見地に立ちまして、そして英国から技術を導入するのです。技術導入審議会を経まして導入します。それで、彼らによって一時船の出入りの水先を行うのでございますけれども、もともと琉球政府といたしましては可能な限り沖縄に本籍を有する者、現住所のある者から採用してくれということで、当時甲種船長免許を取得しておるのはだれかといろいろ調べましたら十五名ぐらいおられたのです。だが、それぞれ仕事にはまだついていらっしゃるし、なかなかその機会がなかった。
 ところが、この宮城君、これは琉球政府の職員だったのです。甲種船長免許を持っている、商船大学の出身なんです。崎浜君も甲種船長免許を取得していまして、琉球海運にいたわけです。この二人をスカウトしまして、それでこれだけではあんなでかい船を安全に横づけさせるということは困難だということで特殊訓練に入るわけです。ガルフ社が六カ月間にわたる長い期間訓練をいたしまして、そしてようやくバーシングマスターとしてこれに資格を与え、高等弁務官からも任命されるわけなんです。当時そういう形をとっておるわけですね。
 ところが、そういう経緯を経て十六年間、さっき申し上げました隻数を出入りさせていながら、ただの一件も事故がないということですよ。あんなに岩礁の起伏の多い金武湾です。そして、台風の常連の地域とも言われているところで、避難、離着桟橋、こういうことを完璧に行った。この技術は高く評価されてしかるべきである、このように私は思うのです。少なくともこの二人にはまだ戦後は終わっていないし、復帰も終わっていない、このように思うわけです。それはなぜかと言えば、何の資格も与えられないからなんです。
 そして、那覇の水先案内人会の水先案内人が五名ほどおられます、故人になった方もおられるけれども、名前を挙げるのは控えますが、この皆さんは甲種の船長免許を持っておられる方は一人もいないわけです。みんな乙種免許ですよ。そういうことで、そのまま三千トン以上の、三年間の船長経験もお持ちにならないのにかかわらず、復帰の時点で水先区に指定し、特措法で取り扱いましてこれらを全部水先人として認めたわけです。片方は水先区に指定していないからということがただ一つの理由であるとするならば、今後どうするつもりなのかということを私は調査してみました。
 ここに運輸省の資料があるのです。この運輸省の資料によりますと、全部説明すると時間がないのですが、「水先区新設(案)」というのがある。三つ案がありますよ。この案のどれを採用したらいいかということを海上安全船員教育審議会等に諮問をしております。まだ正式なものは何も出ていないようでございます。これを読み上げると時間がかかりますから別に読み上げませんが、三つ案がございます。三つ案がございますけれども、これはこの案によりまして、中城湾港が六十五年には公共埠頭が完成する予定になっているわけですが、それを前提といたしまして、その六十五年に施行する。要するに、水先区として指定をして施行をする、こういう御予定を立てられて、六十四年には政省令の改正を行おう。それから、六十二年、六十三年、ことし、来年、水先部会などにいろいろ諮問したりなんかして検討してもらおう。その検討してもらうのが先ほど言った三案である、こういうことでございます。その三案の中には、六十五年から水先区として施行しよう。またもう一つの方は、六十五年でもない、もうちょっと先、実情を十分把握してから水先区に指定してもいいじゃないかというような案もあるわけです。もう一つは、もっと早くやるべきだという案なんですよ。その三つなんです。
 ですが、いずれの場合におきましても、さっき言った二人ともう一人、長山行雄さんという人がいる。これは琉球政府時代に本土に籍を置く者で、技術導入審議会の議を経てバーシングマスターに採用された方でございます。もちろん甲種船長免許を持っているわけです。いずれの場合も水先案内人としては認められておりません。だから、毎日戦々恐々とした生活を送っているのです。もう僕らは見込みがないのじゃないか、どんなにまじめに、どんなに確実に当時の事情の許す限り法令や規則に従って行動をしておっても、運輸省がそれを評価しないということになると、我々の生きる道はないのではないかという問題があるのですよ。それについて、今度は運輸省はどう考えているのですか。身分につきましてどうしようと思いますか。それをお答えください。
○合田説明員 金武中城港の水先区の新設につきましては、先生からお話がございましたけれども、同港における港湾整備の進展に対応し船舶交通の安全の確保を図る観点から、本年の三月、海上安全船員教育審議会に諮問をしたところでございます。
 審議の結果、同港に水先区を設定することが適当であるという答申を得た場合には、政令を改正いたしまして同港を水先区として指定することになるわけでありますが、その場合には、同港における水先行為は水先法の規定により水先人の免許を受けた者のみが行うことになるわけであります。
 先生からお話がございましたが、従来から同港で水先類似行為を行ってきた方々のうちには水先人としての免許の要件の一つであります乗船履歴を欠く者がおられるわけでありますが、これにつきましては、事は安全問題に関する問題でありますので慎重に対処すべきものであると考えているわけでございますけれども、琉球政府当時の沖縄における水先制度がどうなっていたか、あるいはまた先生の御指摘の点などを含めて、今後十分に勉強し検討していきたいというふうに考えております。
○小渡委員 今、課長の御答弁の中でも安全確保が一番大事だとおっしゃっている。安全確保が一番大事であるにもかかわらず、この十六カ年間、法律でも規定されていない準水先案内人とか水先類似行為者とかという言葉を使っていかにも合法的に調査書を毎月提出させて、本人には昭和四十九年十月二十四日に水先類似行為届出書なるものを沖縄総合事務局長あてに提出させている。これは崎浜博和並びに宮城要夫両人です。水先類似行為を行いますから届け出をいたしますという文書です。
 何を根拠にこんなことをやったのかと言ったら、先ほど読み上げた、総合事務局から出しなさいということになって、しかも月報も毎月提出せよ、月末までにはきちんと届けろ、将来これは大きく評価されることになるだろうなんと言う。おかしいじゃないですか。あなたが安全が一番大事だと言われるのは当然のことです。安全が大事であるならば、水先区が指定される前に水先人として指定せよというのではなくて、この三名にいたしましても要請が過去においてこんなにされているのです。これは写し書を持ってきたのです。運輸大臣に最初は昭和五十二年から出されて、西銘知事から県を代表して出されたのは昭和五十六年、時の運輸大臣は塩川大臣です。「沖縄県金武湾において準水先行為を行っている者の資格公認について」という要請が出ている。それは同文で開発庁長官にも出ております。さらには昭和六十一年十二月十六日、運輸大臣あてに知事から同じ内容の要請が行われております。「沖縄県金武湾において準水先行為を行っている者の資格公認について」こういうぐあいに出ているわけです。
 これに対して、県に対しては恐らく御返事はなさっていないのじゃないかと思う。運輸大臣や開発庁長官から要請をしたことに対して回答があったはずだが、回答を持ってこいと言ったら、回答など受けておりませんと言っておるわけです。回答を何かせぬといかぬですよ。また、五十二年の一月二十八日には田村運輸大臣にもこういうぐあいに文書が出されております。三塚運輸大臣にも出されている。こんなに出されているけれども返事が何もない。そんなのおかしいじゃないですか。それはどういうことですか、お答えください。
○合田説明員 ただいま先生からお話ございましたように、従来から現地それから県等から水先人の受験資格の公認ということについて御要望をいただいております。これに対しましては、私ども運輸省が沖縄総合事務局を通じまして同人の方々に対してどういう指導をしていたかということでございますが、水先法においては乗船履歴として船長として三千トン以上の船に三年以上乗り組むとかいろいろな要件がございます。その当時、まだ水先区の指定ということは現実に起こっていなかったわけでございますので、できるだけその要件を満たすように努力をしてもらいたいということをお話しし、かつまた法制的に資格の公認といっても非常に難しい面があるということをお答えしたわけでございます。
○小渡委員 そのときのお答えは口頭でお答えしたわけでしょう。文書じゃないですね。それじゃ今後、先ほどの運輸省案三案があったのですが、それが施行される時点でどうなさる予定ですか、同じようにすべての要件を満たさなければどうにもなりませんということですか。
○合田説明員 先ほども申し上げましたが、金武中城港の水先区の新設につきましては現在審議会に諮問いたしておりまして、水先区指定の適否あるいは水先区の範囲あるいは水先区指定の時期、こういったことにつきましても御審議願っておるわけでございます。その結果、水先区の指定が適当であるといった場合にはこの問題は現実になるわけでございますが、その際に際しましては、先ほど申しましたとおり基本的には水先法の要件に従っていく、これが一番いいわけでございますけれども、なお先生の御指摘の点あるいは琉球政府当時の法制度等を調べまして、今後十分に勉強し検討していきたいというふうに考えております。
○小渡委員 合田課長、この運輸省の資料でございますけれども、これにこう書いてあるのです。「現在、同港で水先類似行為を行っているバーシングマスターに対しても水先人試験の受験機会は与えられ、合格者には免許を授与する方針である。」こういうちょっと抽象的な書き方をしているわけです。だけれども、私が言わんとしていることは、那覇港の場合は乙種の船長免許で十分だったわけです、ところが、金武湾の場合は甲種の船長免許なんです。その資格者でなければだめなんです。ここが決定的に違うところです。
 それから、あっちは千トン以下でよかったのですが、こっちは三千トン以上、三年間でなければならぬ。三千トン以上の船で三年間以上の船長経験ということは、当時の沖縄としてはその機会がほとんどなかったということです。三千トン級の船が二、三隻しかなかったのです。甲種船長免許取得者も十五名。だから、あぶれていってしまうわけです。そして、バーシングマスターとして布令によってその資格が与えられ、今日まで十六カ年間無事故でやってきたという実績は評価されるべきである。また、皆さんとしても苦肉の策でしょう、水先類似行為ということをお認めになっているわけです。そして、それから調査書を全部とっているわけです。そういう建前もあるのですから、十分に御検討いただいてこの人たちに水先人としての資格が与えられますように、水先区に指定されるときに格段の努力を要請いたしまして、そちらの方の質問は終わることにいたします。
 次は建設省ですが、長官もお聞きください。
 沖縄市山内に区画整理事業が行われております。これは面積にいたしましても四十五・七ヘクタール、かなりのものでございます。ここはもとは起伏の激しいところでございまして、地価も非常に安い地域であったのです。ところが、それに総工費二十五億をかけまして、二十五億のうち十五億は国の補助、八億は保留地の処分です。そういうことで区画整理事業を行った。再来年の三月三十一日には完全に終わるわけです。いわゆる清算業務を終わって、もちろん登記も終わって清算業務が全部完了するのにはまだ一年有余あるわけですが、現在もう既に換地処分も全部終わりまして、自分の土地がどこであるかということははっきりしているものですから、家が建てられ始まっております、
 ところが、この地域四十五・七ヘクタールのうち、何と一九・七%が個人の所有地なんですよ。名義は幾つかに分散しているのだが、実質的に個人のものなんです。それは、個人のものであろうが何であろうが構わないけれども、土地の利用の問題だと思うのですよ。その自分の所有地が区画整理地域のど真ん中にあるのです。そこを全部スクラップの集積場にして、古物商の免許を取って行っているわけです。だから、あそこへ行きますと、見渡す限り古車ばっかりです。
 これは一体どうしたものか、だれでも疑問を感ずるわけでございます。そして都市計画法によって、その用途につきましては、そのスクラップが置かれているところは商業地域、住宅地域に指定を予定しているところなんです。それで草はぼうぼうと生えるし、その地域はフェンスで囲んでしまって、風致は乱すし 子供たちが蝟集してまいりまして、そこでいつ何が起きるかわからないような状況に事実あるのです。だから事業計画が全然前に進まない。近隣周辺の地主からも、家は建てたいけれどもといって文句を言われているわけです。何とか早く撤去してもらおうということで、要請にこたえ、市としては一生懸命になって努力をし、行政指導を行っているけれども、頑として聞かない。法的根拠がない、こういうことでございます。全くそういえばそうでございますね。
 法的根拠はないにしても、現在どうなっているかというと、その地主と国税庁とは税金の問題で係争中でございます。こういうことをお聞きになっただけでも相当な人だなということになろうかと思います、だが、区画整理事業の本来の目的を達成するためには、公共の利益、公共の福祉の上から、何らかの方法がない限りその目的を達することはできないと思う。どう思いますか、お答えください。
○小川説明員 ただいま先生からお話のございましたように、約四十五ヘクタールの区画整理区域の中で、これはほぼ完了しつつあるわけでございますが、ただ一人の地権者が広大な土地を持っておりまして、それを廃車置き場にしておるということで環境上非常に問題になっておるわけでございます。この一人の地権者以外の地権者の方々につきましては、それぞれ住宅を建てられる等いたしまして市街化が進んでおるわけでございますが、地区のほぼ中央部に位置するこの一人の地権者がそういった廃車置き場というふうな利用の仕方をしておるということで問題になっておるわけでございますが、これにつきましては、私どもといたしましても非常に困ったことだというふうに考えておる次第でございます。
 ただ、土地区画整理事業と申しますのは、要するに道路とか公園とかといった健全な市街地を造成するための基盤施設を整備するというのが区画整理事業でございまして、その基盤が整備された市街地の上にどういう建築物を建ててどういう町をつくっていくかというのは、それぞれの地権者の方々の理解と御協力でもって進めて、要するに地権者主体で進めていただかなければならないということでございまして、上物の建築なり土地の利用といった問題は区画整理事業の範疇の外であるわけでございます。区画整理法ではそういった施行済みの土地の使い方といったものについては規制することはできないということになっておるわけでございます。また一方、都市計画法におきましても、建築物の場合は都市計画法でもって規制ができるわけでございますが、自分の土地の上に建築物を建てるのではなくてただ物を置くという行為につきましては都市計画法では規制ができないという現況でございます。
 そんなことでございますので、現在の段階で考えられますのは、公共団体が景観条例といったようなものをつくりましてその条例に基づいて地権者の方に御協力を願うというのが現状でのとり得るすべではないかというふうに思っておる次第でございます。
○小渡委員 課長、課長がお答えになっているのはもう皆わかっているのです、もうとにかくとことんまでいっているのだから。条例つくれと言ったって、条例つくっても罰則がないんだもの、あなた、どのようにしてやるのですか。聞かないですよ。そういうことが理解できるような人だったらそんなことしませんよ、絶対に動かないのだから。都計法に言う用途指定の場合、第一種は建物の高さはどのぐらいだとかどういうものとか、例えば工場ならば床面積が何平方のものだとかそれ以内だとか、いろいろ基準がありますよ。ところが、これも皆建物なんだ。今あなたがおっしゃるとおりだよ。物を置くというのはその人の勝手じゃないか。
 では、あなたが勝手じゃないかと言われて問題の解決方法がありませんと言うのならば、あの山内の都市計画事業というのは何の意味もないということになるのですよ。二十五億かけて整地して道路もでき、歩行者専用道路もでき、立派なものですよ。今、写真を開発庁長官にもちょっと御参考までにといってお上げしたのですけれども、あの写真から見る限り、全部スクラップ車が積み重ねられているようにしか見えませんよ。これは県でもどうにもなりません、あなたがお答えしているとおりさ。市もどうにもなりません、あなたがお答えしているとおりだよ。
 ではどうすればいいのか、問題はそこです。区画整理事業の本来の目的とか事業の範疇のことを僕は聞いていない。そんなことは聞いてないですよ。こういう実情だから、県でも市でもできないから、こんなのが、美里の第一工区がございますね、美里第二工区があります、今質問しますが、また同じようなことがそちらの方でも行われたらどうしますか。社会混乱ですよ。だからこれは僕は委員会で質問をし、ぜひひとつ何らかの方法を考えてくれ、こういうことを言っているのですよ。あなた、そんな訓育規定みたいなことを言ったって聞くような人じゃないよ。そんなものを聞くのだったら、古物商の免許をもらって――古物商の免許を何で出したかと警察へ言ったら、いや免許じゃありません、これは届け出ですと言うのです。もう何から何まで全部調べているのだから、大したものですよ。僕は敵ながらあっぱれだと思いながらも、これではいかぬので、何か研究して必要な法令があるならばつくりなさい、そうせぬと目的は達成できない。どうですか、時間がないですから、すぐ答えてください。
○小川説明員 個人の土地利用を規制するという問題でございますし、憲法上の財産権の保護といった問題と深くかかわってくる問題でございますので、私どもといたしましても、そういった憲法上の問題も含めまして幅広い対処の方法を考えてまいりたいというふうに思っております。いずれにいたしましても、御指摘の現地の状況を十分調査いたしまして、地元公共団体とも御相談いたしまして幅広い研究をしていきたいというふうに思っておる次第でございます。
○小渡委員 長官、今度おいでになられる機会がございましたら、沖縄市のど真ん中でございますから、ぜひひとつお通りの節は現地を視察していただきまして、これは立法の必要があるという見解にお立ちになれば、またそのような方法でひとつお力をお願いしたい、このように思うのでございます。
 もう時間があとちょうど六分でございますので、その六分間で質問します。
 僕の質問するのは何かといったら、歩行者専用道路の補助率です。美里の土地区画整理事業それから美里第二土地区画整理事業、それぞれ認可になってもう工事に着手して換地も終わりました。前者は、換地指定五十五年十二月十九日でした。それから、第二工区の方は五十九年六月二十五日でした。山内は、今説明したのはそれ以前です。いずれの場合も、五十八年度までは歩行者専用道路の補助についてその補助率十分の九でありました。ところが、五十八年度の美里第二地区の実施計画協議会の段階で、五十九年からは十分の九はできないと言って口頭で断りになりました。補助できない、なぜですか。
○塚越政府委員 お答え申し上げます。
 沖縄振興開発特別措置法に基づく公共事業の補助率につきましては、同法の施行令におきまして補助率を定めているところでございます。ただ、歩行者専用道路そのものについては、従来補助率の定めがございませんでした。これにつきましては、今後実施するとしますと一般の街路事業と同率の補助率になるわけでございますが、今御質問の美里の場合でございますけれども、これは区画整理事業の一環として整備をいたしますので、区画整理事業としての補助率が適用されることになります。したがいまして、これにつきましては従来どおり十分の九の補助率で行われるものと私どもは承知をいたしております。
○小渡委員 おかしいね。私の持っている資料ですが、これは沖縄県内の土地区画整理事業の歩行者専用道路整備に対し、用地買収方式による補助ができない理由ということを皆さんの方で言っているのだよ。それで、歩行者専用道路に対する補助は規定されていない、こうなっているのだよ。土地区画整理事業についてはあるけれども、歩行者専用道路に対する補助の規定がないからもうできませんということで、五十九年から打ち切りになったのです。
 そこで、これはおかしいと思うのですよ。そして、その後県と建設省といろいろ協議したのですね。ゼロになったから大変なことですよ。山内工区は十分の九でずっとやったし、美里の第一工区も十分の九でやってきているのです。美里の第二の方は次の工事ですから、これはもうできません、ゼロですよということになったので、市としては県に対しまして建設省に協議を依頼した。そうしたら、建設省は協議の結果、それじゃということで二分の一は補助しようということになっているのです。
 一体何をやっているのですか。今もあなたは土地区画整理事業は十分の九だからそのとおりできますよと言っている。ところが、こっちの方では協議会ではできませんという文書が出ている。今のあなたのお答えでは十分の九はできると言っている。今度は協議の結果は二分の一はやりましょうということになっている。何が本当なんですか。どうなっているのですか、答えてください。
○塚越政府委員 私ども実態関係をよく承知しておりませんけれども、区画整理事業の一環としてやるものでありますればそれは当然十分の九でできるものと思いますが、建設省とよくお話ししまして後ほどまた回答させていただきたいと思います。
○小渡委員 局長、あなたが事実関係をよくわからないのはそれでいいとして、これはすぐ検討してください。五十九年といったら、来年じゃないのだ、もう終わっているのですよ。補助が十分の九出されていないのだよ。五十八年まではすべての土地区画整理事業に対して出ている。何で五十九年から美里第二工区だけが適用外であるのか。悪く言えば、僕はこれは会計検査院から指摘されたり何かあったのではないかなというような感じを持っているわけです。あなたが言うように、区画整理事業の中に歩専道路として事業計画がされていて、それがみんな承認になっている。事業計画も基本計画もみんな承認になっている。だから、積算基礎に立って要求する、全部出せ、当然のことですよ。
 しかし、細かく歩専道路というものは規定はされていません。ところが、北海道の方は歩専道路というのが二分の一補助で細かく規定されています。あれは沖縄の特措法とは違うわけだ。だけれども、そこは北海道が歩専道路というぐあいに特に項目を設けているのに沖縄は設けていないじゃないかというのが理由であるとするならば、我何をか言わんやだ。従来とってきたことはみんなだめだ。それじゃ返還命令をされぬといかぬ。全区画整理事業に返還、こういうことになるのではないですか。もっと検討しまして、五十九年にさかのぼって、五十八年までやったのと同じようなことをやらないといかぬ。すぐ検討してください。回答を求めますからね。長官もお願いしますよ。
○塚越政府委員 事実関係をよく調査いたしまして回答申し上げます。
○小渡委員 終わります。
○稲葉委員長 宮里松正君。
○宮里委員 私は、まず今後の沖縄振興開発計画の進め方などにつきまして開発庁長官並びに関係御当局に御質問をいたしたいと思います。
 ことしは、御承知のように沖縄が復帰いたしまして十五年日の記念すべき節目であります。そして待望の海邦国体が、九月二十日から二十三日までの四日間は夏季大会、十月二十五日から三十日までの六日間は本国体、秋季大会、そして十一月十四日から二日間にわたって、かりゆし大会が催されることになりました。復帰後、国、県並びに県民が懸命になってつくられてきました沖縄の現実の姿を全国民に披露する絶好の機会だと考えて、今沖縄地元ではこの海邦国体に向けていろいろの面で努力を積み重ねているところであります。そしてそれの準備もすべて整いまして、今やその開催を待つばかりとなりました。復帰後最後のといいますか最大のイベントを迎えるわけでありますので、これをぜひとも成功させていかなきゃならぬ、こう考えているところであります。
 十五年前に比べまして、国の特段の施策の展開、県並びに県民の努力によりまして沖縄は大分発展をしてまいりました。道路や町並みも随分されいになりました。上下水道も整備をされました。学校、教育施設なども整ってまいりました。また、海洋博を契機といたしまして大型ホテルあるいはリゾートホテルなどの宿泊施設もかなり多く整備をされてまいりました。したがいまして、今回の海邦国体は県民としても胸を張って迎えていける、こういうことであります。
 しかしながら、これから後の高齢化社会あるいは国際化社会、さらには情報化、余暇時代といった新しい時代を迎えて飛躍発展していくのはこれからの施策の展開いかんにかかってくるわけであります。その意味におきまして、海邦国体の後は沖縄県にとりましてまさに正念場を迎えるということになろうかというふうに思います。そしてまた、これまではいろいろの行事を遂行し、あるいは本土各県との格差を是正するということで懸命になってきたわけでありますが、この海邦国体後はいよいよ沖縄の自然的特性あるいは気候、風土などを生かした特色のある施策の展開が必要であろうというふうに思います。
 復帰のときに、沖縄は本土との格差を是正するとともに沖縄の地理的、自然的条件を生かし、あるいは特色のある気候、風土を生かして、国内的には国民保養の場としての活用を図ってまいりたいということを言ってきました。そしてまた、国際的にはその地理的な条件を生かしながら、あるいは過去の歴史の教訓などを生かしながら国際交流の場としての活用を図ってまいりたい、こういうことをずっと主張してまいったところであります。もとより県内には、これまでほぼ順調に進んでまいりました経済振興も海邦国体が終了することによって公共事業等が落ち込み、景気が後退するのではないかといったことを懸念する向きもないわけではありません。
 そこで、ここでまず長官並びに開発庁御当局に海邦国体後の沖縄振興開発計画の進め方につきましてどのようなことを今考えておられるのかお尋ねをしておきたいと思います。
○綿貫国務大臣 海邦国体後のいろいろのプロジェクトにつきましては、さきに四全総の中におきましても沖縄の特殊性ということを考えながら将来の位置づけをさせていただいておるところでございまして、それらの条件を踏まえながらいろいろの産業振興を図っていかなければならないと思いますが、まず基盤整備といたしましては、二次振計後期のいろいろの問題について六十二年度において芽出しをさせていただいたもののほか、先般私が沖縄へ参りましてちょっと申し上げましたが、那覇空港道路等あるいは久米島空港その他の公共事業の着手を初め、いろいろと推進をしてまいりたいというふうに考えておる次第であります。
○宮里委員 今綿貫長官のお話によってほぼその方向はわかったのでありますが、最近といいますか、海邦国体以後の諸プロジェクトの推進について県から一定の要請なりあるいは申し出があるはずであります。このことにつきまして振興局長からできればひとつ具体的にお話しを願えればというふうに思います。
○塚越政府委員 第二次振計後期のプロジェクトにつきましてはいろいろ県の方からも御要請を伺っておりますし、また先般、二次振計後期の展望と戦略という審議会の報告も出されたところでございまして、これに沿いまして私どもいろいろな施策を講じてまいりたいと思っております。
 公共事業関係につきまして後期の展望と戦略では、「自立的発展を支える基盤の整備」それから「地域特性を活用した産業の振興」「快適なまちづくり・むらづくり」それから「離島・過疎地域の振興」といったような柱を掲げておるわけでございますが、具体的なプロジェクトといたしまして六十二年度においていろいろと芽出しをしたプロジェクトがございます。
 例えば北西部河川総合開発事業、宮古地区の国営かんがい排水事業、那覇新都心地区開発整備、これは天久地区の整備でございますが、そのようなものが認められましたほか、その他市町村道のつぶれ地についても処理の方針が決まったところでございます。これからは引き続きこの芽出ししたプロジェクトの推進を図るわけでございますが、さらに引き続きまして、中城湾新港地区の整備、新石垣空港の整備、首里城正殿の復元等、国営沖縄記念公園首里城地区の整備を進めることといたしておりますし、また新たに那覇空港自動車道、大臣からのお話もございましたが、この構想の具体化でございますとか久米島空港等の離島空港の整備を図る。今後とも水資源の開発とか道路、空港、港湾等の航空、交通関係施設の整備、農林水産業の生産基盤の整備といったようなもろもろの事業を推進していくつもりでございます。
○宮里委員 今の御説明を承って、海邦国体後も意欲的なプロジェクトが用意をされ、そしてまたそれを順次推進していくための大変な御努力が必要である、こういうふうに思います。
 同時に、関連をいたしまして、去る通常国会で総合保養地域整備法が国会を通過いたしました。前回もお尋ねをしておいたわけでありますが、そしてまた、これは地元の基本計画といいますか、整備計画は今準備をしつつあるところであろうかと思いますが、漏れ承るところによりますと、これは地域的に相当の面的な広がりを持った総合的な計画になる。そしてまた、各県一カ所に絞るといいますか、幾つも出されてきては困るといったような御意見もあるようであります。したがって、本島並びに四十余の離島を抱えております沖縄の場合これをどうやって地域指定をするのか、かなり難しいものもありはせぬだろうかというふうにも思います。
 ただ、ハワイの例をとってみますと、アメリカ本国の保養地域としてハワイが活用されておることは御承知のとおりであります。そして、長い間ワイキキを中心とするホノルルがその保養の地として活用されてきたことも御承知のとおりであります。ところが、その後ハワイではワイキキ一帯がもう既に限界に来たということで周辺離島の活用が今から十数年前に始められました。今では周辺離島がことごとくリゾート地域として整備をされ、発展をしているところであります。
 したがいまして、沖縄の場合にも、保養地域整備法が制定をされ、全国的に保養地域の整備が図られようとするこの時期に、長い間またその方向で進めようということにして県民が期待を持っているこの時期に、本島を初め離島も含めた形でこの保養地域の整備を図っていく必要があろうというふうに思いますが、今のところまだはっきりしないと思いますけれども、方向として、沖縄の場合この保養地域整備の地域指定というのは大体どういう形になりそうなのか。あるいはまた、県との間に協議が進んでなければ今の段階ではっきり言えないところがあるかもしれませんが、大体の方向でも今つかんでおられたらお話しを願いたいと思います。
○勝又政府委員 沖縄は他地域に見られないすぐれた自然景観や伝統文化など魅力ある観光資源に恵まれておりまして、また国際的な海浜リゾート建設の可能性も非常に強いとして、総合保養地域として発展する条件を十分備えていることは先生御指摘のとおりだと思っております。
 それから、先般成立しましたいわゆるリゾート法につきましては、現在主務大臣のもとで総合保養地域の整備に関する基本方針を作成中でございます。沖縄開発庁といたしましては、県及び関係省庁とも十分連絡をとりながら、沖縄県の基本構想が承認された場合には、沖縄の振興開発という立場から今後のリゾート地域の整備が円滑に進められるように関連する公共施設整備等について可能な限り支援してまいりたいと考えております。県とも事務的にはいろいろ話をしておりますが、現在県といたしましては全県域を対象とするリゾート地域の指定を望んでおるようでございますが、これにつきましてはまた若干主務大臣と調整を要するものと思います。
○宮里委員 よくわかりました。私も地域指定としては全県一括して指定するよりほかないのじゃないだろうかというふうにも考えております。広いところですとそのうちのすぐれた一部だけというやり方もあるのでありましょうが、どうしても本島並びに離島を一括して使っていかなければならぬという観点からいたしますと、全地域を指定するという形の方が好ましいと思います。ぜひその方向で御検討願いたいというふうに思います。
 先ほど長官からもお話がございましたが、国体に合わせて石川−那覇間の高速道路、日本道路公団によりましてほぼ完成をいたしました。先般開通式なども行われました。ルートが東に少し寄り過ぎているという点を除きますと、すばらしい形で完成をしたというふうに思います。
 そこで次は、長官お話しのようにこの高速道路と空港を結びます高規格道路、これの完成が大変期待されているところであります。先般、綿貫長官から、那覇でその構想が明らかにされました。みんな大変喜んでいるところでありますが、大体いつごろからいつごろまでの間に、また大体いつごろをめどにこれが完成をしていくものなのか、今構想として出ておりましたら御説明いただければというふうに思います。
○塚越政府委員 那覇空港自動車道につきましては、本年六月に策定されました第四次の全国総合開発計画におきまして、高規格幹線道路網を構成する路線ということで位置づけられております。また、建設大臣も、道路審議会の答申に基づきまして高規格幹線道路として指定を行ってきたところでございまして、その整備は、道路交通の状況、地域開発の動向、関連道路網の整備状況、地元の意向等を総合的に勘案して進めることとしております。当面は、沖縄自動車道と南風原町を結ぶ区間約五キロでございますが、この整備に努めることといたしまして、六十三年度に事業化すべく予算要求を行う予定にいたしております。
 完成までにどれぐらいかという御質問でございますが、これはまだちょっと予定が立ちませんが、七十年代の半ばごろというような感じでおるところでございます。
○宮里委員 幾つかの幹線ができまして陸上交通がかなりよくなってきたことも事実でありますが、とりわけ復帰前に比べますと、これは格段の進歩があるわけであります。同時にまた、鉄道その他の大型輸送手段を持たない沖縄はほとんど自動車に頼っているわけでありまして、主要幹線道路が大変渋滞していることもまた事実であります。
 そこで、前回にも、嘉手納から湾岸を通した国道五十八号に並進をした泊、那覇、空港、そして糸満あたりまでの湾岸道路構想もお願いしたいということを申し上げておったところでありますが、今にわかにといいますか、高速道路に結ぶ高規格道路の構想が出てまいりましたので、あわせて幹線道路網の整備に御努力を願いたいというふうに思います。
 そして同時に、北の方でもこの点は重要な問題を抱えております。御承知のように北は山間地であるがゆえにダムをつくり、そして県民のとりわけ中南部の水がめになっているところでありますけれども、道路網その他の整備はかなり立ちおくれているわけであります。海洋博のときに石川から名護まで高速道路を通しましたときにも、それを許田におろしてあとは国道五十八号に結ぶというやり方で、期間的に間に合わなかったものですから、そういう形をとらざるを得ませんでした。
 この際高速道路の形をとりますかどうか、その手段、方法はどっちでもいいのでありますけれども、やはり久志岳、名護岳の間あたりを通した、中心部を北の方へぶち抜いた、少なくとも大宜味の塩屋あたりまでは幹線道路を一つ抜いておく必要がある。そうすることによって、名護の久志地域あるいは東村の地域に対する開発効果が大いに期待をされるわけであります。今名護の久志地域あるいは東村の地域につきましても、構想としてはいろいろなリゾート構想なども出てきております。交通が非常に不便なためにそれがなかなか現実化してこないということもありますので、この点もあわせて御検討を願っておきたい。きょうは御答弁は結構であります。
 次に、フリーゾーンの問題につきましてお尋ねをしておきたいと思います。
 ことしの補正で十三億余の予算がつきました。十五年前に構想して出しました沖縄のフリーゾーンがいよいよ着工の運びとなりました。長い間御苦労願った開発庁の御当局に対しまして、私は深甚なる敬意を表したいと思います。
 復帰のときにこのフリーゾーン構想を立てましたのは、目ぼしい産業を持たない、あるいは将来とも安心して見ておれるような産業を持たない沖縄で、どうしてもフリーゾーンというものを一つの目玉にいたしまして産業の振興を図ってまいろう、あるいは雇用の安定を図っていこうということで構想として立てられたわけであります。その後なかなか具体化しませんで、もうほぼあきらめようかという声すら出ておったときでありましたが、開発庁御当局並びに県の皆さんの御努力によりましてこれが実現することになりましたことは大変結構なことであります。
 当初の計画、構想と比べますと、現在出発をする構想は規模がいささか小さいような感がないわけではありません。しかし、臨空港型にしてスタートすることになりましたことは、現時点においては私はこれ以外に方法はなかっただろうというふうに思います。言うならば小さく産んで大きく育てる、こういうことで今後これの運営をどうしていくか、ここがまた一つの課題であろうというふうに思います。大体現在まとまりました構想、今後またこれをどう育てていくかということにつきまして御意見をお聞かせ願いたいというふうに思います。
○勝又政府委員 先生御指摘のフリーゾーンにつきましては、さきの補正予算におきまして、総事業費十八億円の四分の三の補助ということで国で十三億五千万の予算を計上いたしたところでございます。県におきましては諸般の事情からまだ残余の四億五千万につきまして予算計上がなされておりませんが、近日中に手続がとられるものと思っております。そういうような関係から、県から沖縄開発庁長官に対しますフリーゾーンの地域指定の申請がまだ出ておりませんが、地域指定の申請が出ましたならば、その段階で県の計画を十分に見た上で関係省庁とも協議して、前向きで地域指定に向けて検討してまいりたいと思っております。
 今後のフリーゾーンの運営につきましては、指定後の問題でございますが、フリーゾーンの果たす地元沖縄に対する効果あるいはそれに対する県民の皆さん方の期待等非常に大きいものがございますので、フリーゾーンが十分その機能を発揮するような運営体制がとられるよう私どもとしても注意深く見守っていきたいと思っておりますし、県もそのような方向で十分努力されるものと期待しております。
○宮里委員 先ほど振興局長から、離島の空港、港湾の整備についても今後大いに力を入れていこうというお話でございましたが、沖縄には数多くの離島があります。また、離島それぞれが特異な歴史を持って今日に至ったわけであります。離島の交通手段、とりわけ空港や港湾は大変大切な施策になるわけであります。離島にとってはどこでもこれは声を大にして要請をしてきているところでありまして、その整備を図らなければならぬのは当然のことであります。そしてまた、復帰後、離島の港湾整備にも相当の力が入れられまして、主要離島ではかなりこれが整備されてまいりましたことも御承知のとおりであります。
 ただ、離島の中でも南北両大東は特異な存在でございまして、港が全くございません。明治二十七、八年ごろ、主として小笠原の人々が先鞭をつけて探険をいたしまして以来非常に特異な歴史をたどってきた両島でありますが、今なお港が一つもつくられていないというのが実情であります。そしてまた、沖縄の島は多くサンゴ礁でできておりまして、真っ白い砂浜の景観を持ったものでありますけれども、この南北両大東だけは絶海の中にそそり立つ岩石でできておるような島でございます。浜が全くございません。そこで小中学校の子供たちが沖縄本島へ修学旅行などで参りますと、教材にするために砂を持って帰る、こういうことでもいかに両大東に住む人々が砂浜を欲しがっているか、港を欲しがっているかということがよくわかるわけであります。南北両大東島にとりましては、港をつくることが明治のころからの念願でありましたが、今なお浮き桟橋をつくりまして貨物も人もクレーンでつり上げて上陸をするという状況であります。島の成り立ちは、先ほども申し上げましたように周辺が岩石でできておりまして、真ん中が低くなっておりまして、いわゆる馬蹄形状をなしているわけであります。そして、周囲は高さ何百メーターという絶海の島であります。一たび台風が来たりあらしが来たりしますととても荷物は搬入できない、こういう歴史をこれまでずっとたどってまいりました。
 そこで、水産庁の漁港課の皆さんとお話をいたしまして先方の御意向を聞いてみますと、水産庁としては何とか南大東島に漁港をつくってみたい、また地元の要請に応じて何とかそれをしてみたい、こういうことで今御努力を願っているところであります。ただ、漁港といいましても島の漁業従事者はそう数多くありません。したがって、島の漁民のための漁港という形ではなかなか巨額を投じて漁港をつくるということも難しかろうと思います。
 ただ、南北両大東島にあります海域は漁場としては非常にすぐれたところであります。沖縄県内の漁民はもとより九州は鹿児島、長崎あるいは宮崎あたりからも多くの漁船がその地域に集まって漁労に従事しておるわけであります。そしてまたそこは、台風の通り道でありまして、どうしても避難港も必要になってくる。ですから私は、漁港としてと同時に避難港あるいはまた一般の港湾といったものを組み合わせた形でこれをつくることにすれば何とかなるのではないだろうか、道づけができるのではないかというふうに思います。
 そして、そこは先ほども申し上げましたように絶海に浮かんでいる島でありますから、通常の形で突堤を出していって、また突堤を囲んで港をつくるというやり方はできません。あらかじめ島の中に港をつくって、それが完成したときに入口の岩石をたたき割って入口をつくる、こういう方法しかとれないだろうと思います。その点、開発庁としても恐らく懸案になっていると思いますが、南大東島に漁港あるいは避難港をつくることに関しましてどのように考えておられるか、ひとつ意見を承りたいと思います。
○塚越政府委員 先生からお話がございましたように、南大東島は海底から屹立した島でございまして、また台風の常襲地帯ということで非常に厳しい自然条件のもとにございます。私ども、南大東地域における水産業の振興のために漁港の整備が必要だということを感じておりますが、非常に難工事が予想されるところでございます。開発庁といたしましては、沖縄特定開発事業推進調査費を使いまして、南大東島における漁港整備計画樹立のための調査を続けてきたところでございますが、今後避難港としての機能をも備えた漁港をここにつくろうということで、そういう方向で水産庁と協議をしてまいりたいというふうに考えております。
○宮里委員 次に、新石垣空港の建設問題についてお尋ねをいたしたいと思います。
 今、八重山地域で最大の問題は、この新石垣空港の建設問題であります。御承知のようにこれを推進する八重山郡民、そしてまた地元に若干の反対者がありまして賛否両論といいますか、今では一部の反対者のためにその工事が大幅におくれてきたということで、九十数%に及ぶ推進派がそれこそいら立った形でその促進を訴えてきている実情であります。
 現在の石垣空港は御承知のように滑走路の長さが千五百メーターであります。ところが、石垣空港で乗降する航空機の利用客は五十九年ごろから既に六十万人台を超えておりまして、六十年には七十万人台になっているところであります。運輸省航空局の所管いたします空港整備基準などによりますと、乗降客五十万人以上はジェット機を就航させる。それから順次、小型ジェット機から中型ジェット機、そしてエアバスヘと需要の度合いに応じて空港を拡張していくというのが基本方針であります。
 石垣の空港は既に七十万人台に達しているわけでありますから、本来ならば中型ジェット機が就航する時期にその意味では来ているわけであります。ところが空港が千五百メーターしかありませんので737の小型ジェット機を就航させて今日に至っております。しかもこの737でも千五百メーターでは基準に合わないわけでありまして、実は運輸大臣の暫定許可という形で今737が運航しておる状況であります。そしてまた空港は一日大体十一、二往復が限度のようであります。石垣空港は今この限度に来ているわけであります。
 そこで、ジェット機が就航できる乗降客六十万人台、それから今後の予測を含めますと百万人台の利用に供せられる本格的な空港をつくらなければならぬ。つまり、二千五百メーターの空港をつくらなければならぬということでこの新石垣空港の計画が進められてきたわけであります。五十七年に新石垣空港は現在の建設予定地に運輸大臣の許可をいただきまして準備をしてまいりました。自来、用地の買収、海上でございますから漁業権の補償等々の手続を進めてまいりまして、行政的には順次その執行体制が進んできたわけでありますが、先ほど申し上げましたように地元で反対の運動が起こり、それが全国に飛び火をいたしまして、そして今日まで着工の運びにならずに至ったというのが大体の経過であります。
 一方、石垣島というのは島の形が南の方に広く後ろの方にしっぽのとがったマンタと言われるエイに似たところがありますけれども、島のほぼ中央に於茂登岳という沖縄で一番高い山があります。それを中心に島のほぼ北側に、東から西の方へ山並みが続いております。そして石垣の市街地を初め人々の住んでいるのはほとんど南からこの東にかけての低地であります。今の空港が拡張できればそれでいいわけでありますけれども、今の空港は、その北側には史跡がありまして、そしてまた南側は市街地に接近をしておりまして、いずれも拡張ができないという状況であります。
 島の形状が先ほど申し上げたような形でありますから、あと内陸部につくるといたしますと宮良川一帯のあの低地、島の南東部に当たるところしかありません。しかし、ここは既に昭和五十年度以降土地改良事業、これはかんがい排水事業、土地改良事業が行われておりまして、この優良農地をつぶすわけにもいかぬ、島の西側には余り適地がない、こういうところから今の白保海上案というのが出てまいりまして、県並びに地元市の方でもそのように決定をしたわけであります。
 そこで、まず開発庁と運輸省航空局にお尋ねをいたします。
 現在の空港の拡張ができない以上、この白保海上案、県が策定をいたしました建設計画のもとで空港建設は進めなければならぬ。そしてまた航空需要が現在の空港ですら既に七十万に達しているわけでありますから、どうしても本格的な滑走路二千五百メーターの空港をつくらなければならぬ、新石垣空港を建設しなければならぬ必要性については御承認いただけると思うのでありますけれども、その点いかがでございましょうか。
○塚越政府委員 新石垣空港の整備でございますが、沖縄県特に八重山地域の産業の振興と住民生活の向上を図る上で最も重要なプロジェクトという認識をいたしております。第二次沖縄振興開発計画におきましても、現在の石垣空港の持ついろいろな御指摘のような問題点を解消して将来の輸送需要に対応するためにその建設推進を図るということで位置づけているところでございます。
 新空港の建設計画は、事業者である沖縄県が石垣島全島を対象にいたしまして数カ所の候補地について空港機能の確保、それから将来性、環境の保全、土地利用計画との整合性等いろいろな要素を考えた上で比較検討の結果、ここを適地というふうに選定されて作成されたものと承知をいたしておりまして、私どもも計画の具体的な推進につきまして関係省庁と十分協議をいたしまして早期実現が図られるように努力をしていきたい、かように考えております。
○堀井説明員 運輸省の立場からお答えを申し上げたいと思います。
 現在の石垣空港の状況でございますが、先生の方からるる御説明がございましたとおりでございまして、乗降客数が七十万人を既に突破をしておりますし、それから特に那覇との路線の座席の利用率を見ましても非常に大きな数字になってございまして、七〇%以上を超えるというような状況でございます。そのような状況でございますにもかかわりませず、現空港は千五百メーターということで小型ジェット機が就航しておるわけでありますが、現実に運用制限を加えつつ就航をさせておる、まさに暫定的なジェット化空港である、このような状況にあるわけでございます。
 私どもといたしましては、もう既に五十七年に新空港の設置許可等も行い、あるいは五十五年度から予算措置も講じてきたということでございまして、できるだけ早くこの新空港を建設して現在の航空需要にも対処するとともに、将来の増大するであろう航空需要に対応できるようにしてまいりたいというふうに考えておるところでございます。
○宮里委員 先ほども少し触れましたように、八重山地域では、この新石垣空港ができてそしてジェット機による乗客の大量輸送ができるようになりますと、あの自然条件を生かしたリゾート計画もこれから進めてまいりたい、大変な期待をかけているわけであります。そしてまた、八重山地域は、あそこを訪れたことがある方ならすぐわかるように、至るところにリゾートに適するビーチあるいは自然景観等々があるわけであります。地元の人たちがそれにかける期待も決して軽はずみなものではない。これから後の高齢化あるいは国際化あるいは余暇時代を迎えて、いよいよ自分たちの時代が来るんだということで大変な期待を持ってこの空港の建設を見守っているところであります。そのために、いつまでもこれが進捗をしないということでいら立ってきているというのが現在の状況であります。
 それのみならず、先ほど航空局に御説明いただきましたように、ジェット機を就航させてはおりますものの千五百メーターの滑走路しかありませんから、これは危険であります。既に数年前オーバーランの事故を起こしました。そのときには操縦士の操縦ミスだといったような形で片づけたようでありますが、空港に滑走路が二千五百メーターあったらあんな事故は起こらなかったわけであります。また、さきに起こったオーバーランの事故は今後ないとはだれも保証できません。しかも、今のままでは乗客の需要に応じ切れない、したがって観光客もこれ以上伸びない、これもまた現実であります。でありますから、この新しい空港建設というのはどうしても関係省庁よく協議をいただいて調整をして、問題点を解消した上で、できるだけ早期に進めなければならぬ、こう思うわけであります。
 そこで、運輸省御当局にあと一点だけお尋ねしておきますが、さきに737がオーバーテンの事故を起こしたこともありました。私どもから見ますと、要するに現在の千五百メーターの滑走路だけでは十分対応し切れない、こう思いますけれども、その点いかがでありましょうか。
○堀井説明員 お答えをいたします。
 先生御指摘のように、現空港は千五百メーターでございますので、先ほどお答えをいたしましたように運用制限を加えつつ小型ジェット機737を就航させているという状況でございます。また、先ほどの御質問にもございましたように、便数もかなり多うございまして、かなりしんどいといいましょうか、きつい状態にあると申して過言ではないと思っております。そんなことから、現在の石垣空港の需要、さらには今後伸びるであろう航空需要を考えますと、二千メーター、中型ジェットが就航できる以上の空港がどうしても必要になるだろうというふうに考えております。そんなことで新空港の早い建設をお願いしたい、こういうふうに思っておるところでございます。
○宮里委員 同時に、もう一つ指摘をしておかなければならぬのは、全国の第三種空港の中で石垣空港利用客といいますか乗降客の数が多い、トップなんですね。ほかの三種空港ではほぼ二千ないし二千五百メーターに整備され、あるいは目下整備中であるか計画中である、このように承っておりますが、そのとおり間違いないでしょうか、運輸省。
○堀井説明員 私も正確に数字を記憶しておるわけではございませんけれども、ほぼ今先生が御指摘されましたとおりだというふうに理解をしております。
○宮里委員 そこで、環境庁にお尋ねをいたします前に建設省にお尋ねをしておきたいと思います。
 関係省庁と協議が調いますと、あとはこれは海上でございますから公有水面埋立法によって県から建設大臣に埋立認可の申請手続がとられるというふうに思います。その場合、どのような手続で埋立認可がなされていくのか、簡単に御説明を願っておきたいと思います。
○横田説明員 公有水面埋め立ての手続でございますけれども、この場合、沖縄県知事が免許権者になります。事業者から免許出願がございますと、知事の方で縦覧、利害関係人の意見聴取、それから地元市町村長の意見の聴取という手続を踏まえまして、免許しようとする場合には建設大臣の認可申請が出てくることになります。認可申請がありますと、建設省といたしまして、法律に免許基準がございますので、それに照らしまして十分審査をいたしまして、認可をしようとする場合には環境庁長官に対しまして環境面での意見を求めるわけでございます。その意見を踏まえまして最終的に処理をする、このような手続になっております。
○宮里委員 そこで、環境庁にお尋ねをいたします。
 既に新聞その他で御承知のように、新石垣空港の建設予定地白保の浜でございますが、現計画では滑走路の南側にアオサンゴの群生がありまして、その関係で空港建設そのものに反対だという人もおれば、あるいはそれを理由にして反対運動が盛り上がってきておるということもこれは事実であります。一方、八重山の海域にはサンゴはいっぱいあるわけでありまして、結論を先に申し上げますと、地元の人と役所あるいは東京あたりの人たちの言うことではサンゴの価値評価に大変な落差があります。これも事実であります。地元はサンゴに囲まれて生活をしておるわけでありますし、漁民はまたサンゴの合間で漁労をしております、サンゴとずっとつき合いをしてきておるわけであります。サンゴの実態もよく知っておる。
 ところが空港予定地の南側にありますアオサンゴにつきましては、反対をする側から余りにも誇張した形で伝えられ過ぎておる。八重山海域でこれが最高のサンゴ礁群である、これは世界的にも有数なサンゴである、世界でも最も立派な浜である、こういった形で余りにも伝えられ過ぎたような感がないわけでもありません。しかし、八重山地域は、御承知のように石垣から竹富、小浜そして西表に至る石西礁湖のサンゴ礁群は国定公園として指定をしていただきまして、これはずっと保護することにしてまいったわけであります。
 一方、また石垣市が日本、オーストラリア、東ドイツのサンゴ学者等々にも委託をいたしまして八重山地域のサンゴの調査をいたしました。その調査報告がこういう形ででき上がっているわけであります。詳細な調査がなされております。それによりますと、先ほど申し上げました国定公園内のサンゴ、そしてまた石垣市の北西部にあるサンゴ礁群あるいは東北の方にあるサンゴ礁群、これらはかけがえのない、そしてまた立派なサンゴ礁群であるから、今後とも保護地域に指定をして保護していくべきであろう、こういう提言がなされております。石垣市もほぼその提言に沿ってこれからそれらの地域につきましてはサンゴ礁の保護をしていきたい、保護地区に指定をして保護をしていきたい、こういう意向のように私も聞き及んでおります。
 ところが、今のところ新空港の予定地になっております白保の浜全体を保護地域に指定するという考えはだれからも示されておりません。少なくとも責任のある方々からそういう形の提言はありません。ただ、空港予定地の南側にありますアオサンゴ、これはアオサンゴだけであります。ほかのサンゴはまざっておりません。周辺に小さいハマサンゴなどはありますけれども、ここはアオサンゴだけであります。そしてまた、問題になっておりますのはこのアオサンゴの群生でありまして、集落であります。これについては、県も、空港建設に伴ってそれが死滅しないようにそれを保護しながら空港を建設していきたい、こういうことを言っているわけであります。
 そこで、環境庁にお尋ねをいたしますが、県としてはこれまでのいろいろな調査、そしてまた昨年からことしにかけてサンゴ学者、経済学者あるいはその他の学識経験者を集めて新空港の建設をどうするかという懇話会を開きました。そこでの議論を経まして、現在の計画で工法を工夫していけばこの予定地の南側にあるアオサンゴの保護もできる、こういう考え方のもとに、できるだけ県が今策定をしております現計画でこれを実施させてほしい、環境庁の方もそれをひとつお認めを願いたい、そして、いずれ県が建設省に埋立申請をした場合に、そして建設省から環境庁長官に意見の聴取があった場合には、ひとつこれに御同意を願えないだろうか、こういうことを今県の方は言っているわけであります。
 しかし、環境庁は環境庁としての立場があり、また環境庁としての環境行政の進め方もあるでありましょう。県が今立てた計画、それも現況のままで実施させてほしいという県の意向に対しまして、環境庁、どう考えておられるのか、この際、御所見を承っておきたいというふうに思います。
○櫻井説明員 お答えをいたします。
 白保のアオサンゴの群体でございますけれども、一般にアオサンゴそのものは与那国や西表島の周辺海域にも分布していることは私どもも承知しているわけでございますけれども、それらに比べまして、他の海域のものと比較して極めて大規模な群体にまで発達しているという点で特異性を有しており、貴重なものであると私どもは判断をいたしておるわけでございます。また、県が設置をされました新石垣空港問題懇話会の提言あるいは環境アセスメント手続における県知事意見においても、アオサンゴの貴重性については沖縄県御自身も認識をしておられるところでございます。
 ところで、空港建設のための埋立予定地は、この貴重とされておりますアオサンゴの群体に極めて近接していると私ども漏れ聞いておりまして、現行計画のままでアオサンゴが確実に保全し得るとはなかなか言いがたいと考えております。環境庁といたしましては、沖縄県がアオサンゴの保護等環境保全の観点から慎重に対応し、埋立法線の変更も含め、十分な検討を行うことを期待しているわけでございます。
○宮里委員 先ほど来指摘をしましたように、この新石垣空港は昭和四十七年の設置許可以来既に相当の年月を経てきているわけであります。環境庁の国当局と県当局の間でもこれまでしばしば意見交換がなされてきたはずであります。ところが、それにもかかわらず、この問題が役所同士の話であるにもかかわらず、ほとんど進捗していない。その結果、五十九年、六十年、六十一年と計上された予算も不用額として流すといったような事態が生まれてきているわけであります。
 私はこの際、県も環境庁も、今問題になっているのは環境庁と県の間の意見の違いであります。もっと役所同士の話として、それこそ自分たちの考え方をぶつけ合って、その中で空港の建設とアオサンゴの保護の対策、両方それぞれ分けて、ちゃんとした形で話を進めていけば、またそういう話し合いをしない限りこの問題はいつまでも進まぬだろうというふうに思います。
 そこで、先ほど課長は、この白保の空港予定地の南側にあるサンゴは群生としてすばらしいものであるということを言われましたけれども、私も、アオサンゴだけだということと、そしてアオサンゴが群生として立派なものであるということは承知をしております。同時に、そこにあるアオサンゴは大体二百メーターないし四百メーターの規模であります。
 同じような群生はほかにもあるわけでありまして、例えば黒島東部リーフの内外のキャン口、これは百メーターから二百五十メーターの範囲で群生をなしております。それから西表島北東リーフ内のユツン口では五十メーターから二百メーターの群生、西表島北東のリーフ内の野原口では五百メーター掛ける五百メーター掛ける七百メーター、三角状をなして、そして百メーターから千メーターの長方形の範囲に群生が見られる。古見沖、アカヤ崎、嘉弥真口、マサー口、先ほど言いましたキャン口、登野城漁港前、真栄里−大浜あるいは富野北、荒川口等々、八重山地域だけでも数多くの群生があるわけであります。
 県は県の立場、環境庁は環境庁の立場があることは承知しておるわけであります。ただ、この問題をそれぞれの立場で一歩も譲らないという形で突っぱねておっては、迷惑するのは地元の人々であります。先ほども申し上げましたように、八重山郡民はこの新石垣空港の建設に大変な期待をかけております。そしてまた、それができれば次の地域振興計画も次々と用意ができる、こういう段取りであります。そのために、役所の協議がいつまでも進まない、そして進んでいるのか進んでいないのか、どこに問題があるのかすらはっきりしていない、こういう状態で地元は大変にいら立ちを覚えてきているわけであります。先般大挙して環境庁にも行ったはずであります。そして恐らくその日皆さんは皆さんの立場をこの人たちに説明したはずであります。しかし、それにもかかわらず、地元の人たちは皆さんの所見に納得しなかったはずであります。私もそのように報告を受けております。
 時間がなくなりましたので、この問題につきましては、先ほど来繰り返し指摘しておりますように、新石垣空港の建設は八重山郡民の多年の念願であり、これから後の八重山地域の振興に欠かすことのできない事柄であります。そして、これはまた今や深刻な政治問題にすらなりかけております。そこで建設省、運輸省、環境庁そして沖縄振興開発計画の任に当たっておられる開発庁も一緒になりまして、県からも十分意見聴取をし、県とも意見調整を図りながら、この問題が一日も早く解決して、地元の期待に沿えるようにしていただくことを最後にお願い申し上げて、私のきょうの質問を終わります。
○稲葉委員長 午後一時から再開することとし、この際、休憩いたします。
    午後零時一分休憩
     ――――◇―――――
    午後一時一分開議
○稲葉委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質疑を続行いたします。上原康助君。
○上原委員 午前に引き続いて開発庁並びに関係省庁にお尋ねをいたしますが、質問が相当多岐にわたりますので、できるだけ予定をしたものをこなしたいのですが、なかなかそういかぬ面もあるかもしれませんので、その点は冒頭、もし漏れたところは御了解をいただきたいと思います。
 ところで最初に、午前の同僚議員の御質問とも関連する面もあると思うのですが、御承知のように二次振計後期の展望と戦略についても、ある程度というか中間報告的に明らかになってまいりました。これまで本委員会なりほかの委員会で議論をされてきたこと、あるいはまた復帰当時の屋良県政から今日までの開発庁なり政府に問題提起をされてきた数々の主要プロジェクトについても大方方向づけられてきた面もあります。また、消化された面もあります。その点は現綿貫開発庁長官を初め沖縄開発庁、関係省庁の御努力に敬意を表することにやぶさかではありませんが、しかし実際問題として、いうところの本土との格差の是正であるとか、自立経済基盤の確立であるとか、沖縄振興開発計画が目標としてきたこの達成というのはなかなかおぼつかない状況にあることも皆さん御案内のとおりです。
 そこで、改めて綿貫長官にお尋ねをしておきたいわけですが、新しく那覇空港に連結をする高規格道路の後期のプロジェクトとしての位置づけであるとか、あるいはその以前にまた嘉手納ロータリー周辺の交通渋滞解消ということで、嘉手納ロータリー湾岸道路の設置であるとか、ある程度の後期のプロジェクトについて出てきていることは期待もし、またそれなりに評価もいたしたいわけでありますが、今後、やるにしてもいろいろ優先順位があると思うのですね。
 けさほどのお尋ねについては、首里崎山から那覇空港への高規格道路については大体七十年代ということでしたが、そのトータルの予算というのは一千億ともそれ以上とも言われているのですが、ある程度の、もう少し漠然としたものではなくして、ただぶち上げるのでなくして、大体年次的にこうなっていくであろう、嘉手納ロータリー周辺の交通渋滞を解消するにはこういう計画でこういくんだというものをお示しにならないと、さっきちょっと聞いてみると、十五カ年で開発庁長官は綿貫長官が既に十八代目のようですね。そうすると一年にお一人でもない、一年以内におやめになっているわけですね、非常に回転速く。
 こういういろいろな状況を考えてみますと、二次振計後期の展望と戦略について県民の期待に沿うには、もう少しきめ細かさというか、そういった具体的な今後の優先順位を決めたいろいろな主要プロジェクトを配置して、それを県も国もまた我々国会も具体的にバックアップしていくということが大事じゃないかと思いますので、そういった構想というか、単なる構想でなくして、具体的に今後沖縄振興を推進していかれる場合のお考え、年次的計画をいま少し明確にしていただきたいと存じます。
○塚越政府委員 御質問の件でございますけれども、二次振計後期の展望と戦略の中でいろいろなプロジェクトを網羅的に取り上げているわけでございますが、それぞれのプロジェクトにつきまして、その必要性、それから地元での御要望の強さ、いろいろな条件があると思います。また、その事業の熟度もいろいろ勘案していかなければならないということでございまして、年次的にはやはり予算の段階で考えていかざるを得ない。これから先にというようなものを今具体的にお示しすることは現段階ではちょっと不可能だと考えております。
○上原委員 いや、もちろんそれは年次的には予算でしょうが、では、那覇空港までのものは年次的に大体どのくらいのプロジェクトでどうなるわけですか。あるいはまた嘉手納のロータリー周辺の交通渋滞解消のために、この間ぶち上げておられる。しかし、その後、いろいろなハンディがあるわけでしょう。基地との関係があり、具体的に路線をどう設定するかという面でのいろいろな難題があるわけでしょう。そういった解決すべき問題も一緒にやらないと、ただある大臣がこうこうこういうことをやりますとぶち上げたけして、期待感だけ持たせて、あとは事務当局がその都度年次的につなげていくということだけではいかないのではないですか。その点は大臣としても明らかにしていただきたいと思うのです。
○綿貫国務大臣 上原さん御存じのように、いろいろなプロジェクトを実現するためには最初は調査費をつけたりしながら芽出しをして、それに後押ししながら実現していくという手法でやっておるわけでございます。嘉手納バイパス問題にいたしましても、私はぶち上げてそれっきりというのではございませんで、これによって今年度予算において芽出しをさせていただいたわけでございますし、これはそういう方向で早期に実現をしていきたいと思っております。
 先般の那覇空港の自動車道にいたしましても、南風原地区のバイパスをとりあえず手がけていくということで、最終的には一千億円のプロジェクトでございますが、当面四百億程度の額になるかと思いますが、それらについて早急に実現できるような方向づけを来年度の予算できちっとしたい、こういうことを申し上げたわけでございます。
 なお、この二次振計以降のいろいろな問題等につきまして御心配をいただいておりますけれども、さきの四全総におきまして沖縄の位置づけということをいたしたわけであります。その中に今の高規格幹線自動車道も入っておるわけでありますし、また国際性、海洋性、また亜熱帯性、これらの地理的条件を生かした沖縄の産業振興をしなければいけない。そういうことで、まず水資源の安定確保だとかあるいは農業基盤の整備だとか、こういう方向につきましてきめ細かくいろいろと意を用いておるところであります。
 ただいま六十二年度の予算の概算要求をまとめておるところでございますが、それらの方向の中において、しかも沖縄には四十も島があるわけであります。それぞれの地区にいろいろとバランスを考え、意を配しながら、きめ細かく新しい芽出しの方向づけを今させていただいておるということでございまして、沖縄の未来について、今非常に重要な時期であるということは十分承知をしてやらせていただいておるつもりでございます。
○上原委員 私も、綿貫長官がしばしば足を運ばれてやっておられることには、冒頭申し上げたように評価もいたします。
 後ほど具体的にいろいろな面で聞きますが、例えば嘉手納バイパスの路線設定の面にしても、今具体的に煮詰まっていないわけでしょう。海岸べりにするのか、あるいは皆さんが言うところの公園を横切るとか、ただでさえ基地の中で非常に狭隘であるというようなところで、そういった自然環境というか、いろいろな面を、こういうプロジェクトについては配慮というか考慮に入れて具体的に進めていっていただかないと、ボタンをかけ違えれば、けさの話のようになかなかまとまるものもまとまらない問題もあるわけですね。それを心配するから申し上げているということです。
 だから、私は沖縄の場合、あれだけの基地が横たわっているということを考えると、もう少し地下道というか、いろいろな高架橋であるとかトンネル、地下というものの利用というのも考えなければいけないと思うのですね、特に嘉手納周辺というのは。だから、そういうことについては、我々が提言しても、コストがかかるとかいろいろな面で余り聞いてくれない、今の総合事務局にしても開発庁にしても建設省にしても。そういった多様なプロジェクトの考案というものをこれからの二次振計の後半においてはやっていただかないと、これはなかなか思うようにいかないという点を注文をつけておきたいと思います。
 そこで、今後の二次振計後期のそういった道路網の整備であるとか、あるいは空港、港湾等々の整備も引き続いてやらなければいけないことは言うまでもないわけですが、特に経済のソフト化、サービス化の進展に伴っての観光産業を中心とする第三次産業のウエートというのが非常に高くなりつつあるということは御承知のとおりで、この産業構造の変化に伴うソフト面の沖縄の振興開発ということにも、もっとやはり後期のプロジェクトにおいては配慮、配置をすべきじゃないかという点、この点についてはどうお考えでおられるかということ、これが一つ。
 そのことと、今一番沖縄にとって大事なことは、御承知のように雇用の創出をどう図るかということなのです。確かに相当のプロジェクトを推進をしてきたけれども、沖縄の雇用失業問題というのは一向に解決しておりませんね。これは最大の課題だと私は思うのです、これからの振興開発をやっていく上で。これは後で具体的にお尋ねいたしますが、特に最近、基地そのものは強化をされながら、米軍が撤退するわけでもない、基地のクラブが別に閉鎖されるわけでもないが、大量の解雇が出ている、こういう問題が現に起きておるという状況。
 そこで、高失業の理由としては一体どう見ているのか。これはいろいろ議論をしてきましたが、雇用機会の絶対的不足にあるということ。今まで開発庁にしても雇用問題を話すとすぐ県外就職ということに重点を置く、あるいはまた、そのための手だてをある程度やるというのが労働省なり関係省庁のあれなんだが、しかし実際問題として、県内志向がより強くなっていますよね、沖縄の高卒にしても、いろいろな面で。そういった実態に伴った雇用失業対策というものを具体化をしていただかないと、いろいろなプロジェクトをやってみたって、結局は本当に沖縄の生活環境そのものと、県民がそこで生活をエンジョイをしつつ、雇用を含めて振興が達成できたというふうには見られないと私は思うのですね。これまでの一次振計、二次振計、今日までのところで欠落というか欠如しているのはそういう視点じゃないのかという感じがしてならないのですが、今の点について、もちろんこのことは国だけの責任じゃないということも私も理解をしての上ですが、御所見を賜っておきたいと思います。
○勝又政府委員 ただいまの雇用の問題でございますが、先生最近県内志向が高まってきたというお話でございますが、最近のデータによりますと、新規高卒者の就職状況を見ますと、県外からの就職の引き合いに対します充足率が非常に低いということが言えるわけでございます。他方、県内企業等の求人数、求人割合というものもこれまた非常に低い、全国最下位だと思います。
 そのような状況下でございますので、一つには、まず県内就職を促進するためには、抽象的な言葉で恐縮でございますが、産業の振興を図るということが一つでございます。もう一つは、やはり県外からの引き合いもあるわけでございますので、もっと積極的に県外就職を推進する必要があるとともに、一たん県外に就職した方が安定して就業を継続するよう、Uターン防止策も積極的に講じていく必要があるのではないか、このように考えております。
○上原委員 ですから、それは今までも議論されてきたことで、それをどう解決するかということが問題であって、例えば県の商工労働部の職業安定課の昭和六十二年、来春卒の予定の中高校生の就職希望状況等々の調査を見ても、県内、県外別の雇用希望状況を見ると、県内希望というのが三千五百六人で、全体の六四・〇%を占めている。これは、前年は六二・一%で、一・九%上がっているのですね。県外希望は逆に三六%で、一・九%減少している。こういう状況なんですね。
 じゃ、県内に仕事がないんだからもっと県外へ出ればいいんじゃないかと言うかもしれませんが、僕はずっとこうやってきて感ずることは、今の日本の官僚と言うとあれなんだが、行政、政治のやり方というのは何でも北海道から沖縄まで同一次元で物事をとらえているのですね。何でも画一化してしまっている。それでは、沖縄が六・四%の失業率、雇用状況が悪いわけで、これは解決しないわけよ。格差是正だって、そうでしょう。私は、正直言って、格差論では沖縄の問題は解決しないと思います。逆に言うと、格差はあってもいいのよ。格差はあってもいいから、もっと沖縄の県民の期待に沿った振興のあり方、あるいは沖縄づくりというものが今求められていると思うのだね。それがないから、雇用失業問題というのは何にも解決しないわけよ。そこに大きな欠点があるということを指摘をしておきたいと思います。
 そういったことを解決していくにはじゃどうするかということなんですが、今総務局長おっしゃるように、確かに就職できる産業や企業ができればそれは就職の輪は広がるわけです。だが、今までのようなやり方では、それは無理だということはもうはっきり答えは出ているわけですね、しかも若年労働者が多いということ。私がなぜ冒頭これを取り上げるかといいますと、来春あたりは関西、関東にしても新卒はほとんど採用を控えるという傾向に現在あるわけですね、経済の落ち込み、円高・ドル安あるいは不況業種。
 そうしますと、今までは沖縄から本土へならばたくさん就職できるという環境、状況にあったけれども、これから厳しくなる。よりこの就職問題、雇用問題というものは沖縄、離島県の方にとっては非常な難問題として抱えていかざるを得ない状況にあるわけであります。したがって、二次振計後期の面においては、この雇用問題をどうするかということをもう少し真剣に政府全体として取り組んでいかなければ、これはいつまでも今までのような堂々めぐりの議論をすることになると思うのですね。
 だから私は、一つの解決方法としては、もう少し沖縄に特定の、例えば公共事業であるとか、公務員であるとか、いろいろな政府関係の機関とか、そういう関連の仕事があると思うのですが、そういうものについては沖縄地元の青少年を優先して採用させるとか、あるいは国家公務員についても沖縄で充当しなければいけないものは沖縄の新卒を充てるとか、官民一体となった雇用創出の機会というものを政治、行政、政策の面で対になってやらなければこの問題は解決しないと思うのです。こういう観点からやったためしはない、我々が幾ら指摘をしても。したがって、いつまでも滞留をしていって三十歳未満の失業者が六割も占めているという状況になっているわけでしょう。これじゃ、本当にもったいない話なんです。こういうことについて、開発庁も労働省もどういうふうに具体化をしていかれようとするのか、お答えいただきたいと思います。
○勝又政府委員 ただいまの沖縄県出身の新規学卒者を国等の出先機関に積極的に雇用すべきじゃないかという御指摘でございます。
 私どもの沖縄総合事務局について見ますと、現在約四割の方が復帰後沖縄総合事務局に地元から新規採用になった方でございます。この数字は、十年前に比べますと大体七ポイントほど上がっているはずでございます。これにはいろいろな要因がございますが、今後とも沖縄総合事務局の職員の採用に当たりましては積極的に地元の卒業者を採用していくという方向で考えてまいりたいと思います。
 もちろん、先生御指摘のとおり沖縄の失業問題と申しますのは通常的に本土の二倍という高い失業率を示しているわけでございまして、振興開発にとって非常に大事な問題だということは重々認識をしております。関係省庁とも今後十分相談させていただきながら、失業問題の解消について開発庁としても努力してまいりたい、かように思っております。
○竹村説明員 お答えいたします。
 労働省といたしましては、先ほど先生が御指摘になりました昨今における非常に厳しい雇用失業情勢というものと、そして最近における沖縄県の失業の特徴、若年の失業の割合が非常に高いということと雇用の場が絶対的に不足しているという二つの条件がございます。そういうものに焦点を当てまして、特に若年層につきましては、沖縄県にだけやっている施策といたしまして二、三のものがございますけれども、そういうものを拡大、充実すると同時に、本年四月から施行されております地域雇用開発等促進法に対象地域として沖縄県は全県を指定しておりますので、その法律に基づきます各種助成措置等を活用しながら雇用の創出というものをまず第一に図っていきたいと考えております。
○上原委員 確かに労働省においても、沖縄雇用対策関係予算なんかも今年度あたりからある程度増額というか確保してやっておられることは僕もわかるのです。沖縄離職者雇用対策費とか雇用対策協議会費であるとか沖縄特措法に基づく離職者雇用促進関係費であるとか、あなたが今おっしゃった若年求職者の職場適応訓練費とか地域雇用促進給付金とか、こういうのはすべて言うところの既存の制度内、枠内での話なんですよ。
 私が言っているのは、それも必要でないとは言いませんが、それもより充実強化をしていかなければいけないけれども、そういった既存の制度、概念だけでは沖縄の雇用問題というのは解決できないのじゃないか、そこにもう少しスポットを当ててもらいたいということなのです。開発庁も今沖縄総合事務局の職員の四〇%は地元採用だと言うけれども、それは地域性からしても当然でしょう。しかし私は、政府全体として果たしてどうなのかと非常に疑問を持っていますよ。
 例えば、今パートで雇っている職場もいろいろあるわけですね、臨時的な雇用というのも。そういった開発庁なり労働省なりが主体になって、政府全体の中で沖縄の若年雇用の失業率を解消していくための連絡協議会を持つとか、年次的に何名は確保していくんだというような積極策をとらないとこの問題の解決はできませんよ。そのことを申し上げているのです。それは開発庁が中心になるのか労働省なのかわかりませんが、そういった積極的な政策というものをやってみたらどうですか。いかがですか。
○勝又政府委員 先生御指摘の問題につきましては、まず第一義的に沖縄現地の関係機関において十分御相談のあることが望ましいと思います。私ども必要があればそれらの関係機関の御相談の結果を受けまして努力をいたしたい、かように思います。
○竹村説明員 労働省といたしましては、沖縄県の雇用失業情勢の特質ということからいろいろ特有の施策も必要であろう、また現地における商工会議所その他産業界、労働界、各界からの御意見も聞くということで、従来から、そういう行政にかかわらずそれ以外にもいろいろな方からの意見も聞く、そしてまた、それをどう具体化していくかということをみんなで考える、こういうものを行っております。ですけれども、なかなか目に見える実効が上がっていないという現状もございますので、先生の先ほど御指摘がありましたことにつきましては、開発庁その他関係省庁とも十分連絡調整しながら検討してまいりたいと思います。
○上原委員 総務局長、それは現地がいろいろ協議機関を持ってというか協議をして具体的に上げればそれに基づいてと、ルートとしては、手順としてはそうなる。しかし、そういう受けとめ方が問題だと私は思うのです。それは余りにも開発庁としては消極的ですね。なぜこのことをたびたび強調するかといいますと、労働力人口の推移を見ても、これからも本土以上にふえていく傾向にあるわけでしょう。だから、沖縄の未来像を本当に明るくしていくには、若年労働者、青少年が安定した仕事に就職をして沖縄の活力というものをみずからつけていくという環境づくりがないと、幾ら金を注いだってだめですよ。そのことをもう少し二次振計後期においては政府全体として位置づけてもらいたい。
 ただ自然淘汰的に実力のある者、能力のある者はどこに行っても働けばいいんじゃないかというだけでは解決しませんよ。陸続きであるところと東京から千六、七百キロも離れているところとは違うのですよ。ですから、そういう視点が今までの雇用問題において、あるいは失業対策において欠けているということ、これは二次振計の大きな欠落点ですよ、欠陥ですよ。その点をぜひ是正をしてもらいたい、特に注文をつけておきたいと思います。
 次に、今後の振興開発とのかかわりで、冒頭申し上げた二次振計後期の展望と戦略の中でもいろいろ指摘をしているようですが、地域振興というかあるいは村おこしというかそういったこととの関係で、イベントをもっといろいろ取り入れたらという意見もあるようで、また開発庁としてもその点は考えているようですが、国体にしてもあるいは海洋博にしても、いろいろな問題も一つのイベントには違いないとは思うのですが、それだけでまた十分というか、むしろ偏った弊害も出る面もありますので必ずしも是とはできないと思うのです。しかし地域性というものを考えた場合にはそういったことも考慮に入れなければいけない。そういう中で、もっと沖縄の伝統文化を生かすための振興のあり方、それの位置づけとそのイベントの事業というものを考える、こういうこともまた、これも地元からと言われるとそれまでのことになるかもしれませんが、こういうことについてはどうお考えなのかということ。
 といいますのは、例えば国の重要無形文化財に指定をされている伝統芸能の一つである沖縄の組踊りの適正な保存であるとか、それの伝承活動を推進していくために国立の組踊り劇場の設置というものがたしか県からも関係団体からも最近強く求められてきていると思うのです。けれども、今日までそういったものはほとんど具体化をしてきていない。確かに道路をつくるのも結構、いろいろなことも結構なんだが、もっと沖縄のそういった伝統文化あるいはこれからの地域性というものを生かした開発振興というものを、位置づけというものをやる意味においてはこれは必要だと思うのですが、こういうことも二次振計の後期においては当然取り入れるべきである。単なる首里城正殿の復元だけではいかないと私は思うので、特に要望の強いこの国立組踊り劇場、国立組踊りという名前をつけるかどうかは別として、国立劇場等の設置についてはどういうお考えなのか、またそのことを早急に手がけていくお考えなのか、お聞かせを願いたいと思います。
○塚越政府委員 従来、沖縄県から文化庁に対しまして国立組踊り劇場の設置を強く要望しておられるということは承知をしております。文化庁の方に伺いますと、現在第二国立劇場の設置という大きなプロジェクトに総力を挙げておられる最中でありますし、今後も既存の国立の施設について改築等の計画があるということもありまして、県の要望に今すぐこたえるということは今のところは大変困難だというふうに伺っております。それからまた、文化庁には全国各地からいろいろな国立文化施設の設置の要望が来ているということでございまして、このために文化庁として国立文化施設等の設置のあり方ということにつきまして全国的な視野に立って調査をするということを伺っております。
 開発庁といたしましては、沖縄の貴重な伝統芸能を継承し、発展させるということは非常に重要な課題であるというふうに考えておりまして、このための具体的な方策について、国立劇場に対する県の強い要望も踏まえまして、文化庁と連絡をとって相談をしていきたいというふうに考えております。
○上原委員 これは文化庁が主体なのか開発庁が主体なのか、一応窓口としては今の御答弁からしますと文化庁のようですが、しかし振興開発という観点からするとやはり開発庁がイニシアチブをとったって決して不思議ではないですね、そういう面でぜひ、六十三年度というわけにはいかないかもしれませんが、早急に六十三年ないし四年あたりには芽出しできるような方策をとっていただきたいと思います。
 それと、ちょっと話が前後いたしますが、もう一つ聞いておきたいことは、確かに沖縄の道路網の整備というのは復帰後大変著しいものがあるわけですが、実際の人口当たりの道路延長面積というかそういう面からすると、まだまだ確かに本土より低いですね。沖縄の方は千人当たり五・三キロ、全国平均は九・四キロ、半分程度なんですね。これは間違いないですか、建設省も来ているかと思うのですが、どうですか、開発庁。
○堀説明員 お答えいたします。
 ただいま詳細な数字持ってきておりませんので、後で説明させていただきたいと思います。
○上原委員 開発庁どうですか。
○塚越政府委員 ちょっと今資料を確認いたします。ちょっとお待ちください。
○上原委員 調べて後で聞かせてください。間違いないと思うのですね。
 そういう面からすると、まだまだやはり道路網の整備というのはやらなければいかぬ。時々沖縄に本土から行かれる方は表面だけ見て、何だおれのところより立派じゃないか、そろそろもういいや、こういう言い分をする人もいないとは限らないですね。しかし、我々が実際に数字をいろいろ調査してみますと、そういう面がある、あるいは都市公園の面にしても、もちろん部分的には相当改善されている面がありますが、まだまだ劣っている。その原因はやはり基地という大きなものが災いをしているということ、これは後で若干触れますが、そういう点。
 そこで、確かめておきたいことは、建設省の第十次道路整備五カ年計画の中でもあるし、また四全総の中でも触れているようですが、今後四全総の中で「南北の基幹的交通軸を形成する。」こととある。いわゆる南北の基幹的交通軸を形成していく、そのための南北部の道路整備計画をもっと推進をしていかなければいかぬという方針というか、そういうものが四全総の中で出されているわけですね。言うところの南北部の道路網の整備計画というものは具体的には何を言わんとしているのか、その点構想があれば明らかにしておいていただきたいと思います。
○塚越政府委員 先ほどお尋ねのありました沖縄の道路事情でございますが、先生御指摘のとおり、舗装等は非常に進んでおりますけれども、やはり面積当たりの道路延長ですとか千人当たりの整備済み道路延長というものは全国に比べて劣っているということでございます。具体的な数字を申し上げますと、先ほどおっしゃいました千人当たり整備済み道路延長でございますが、全国の整備率に比べて沖縄の場合は七四%、三分の二ぐらいの水準というのが六十年の調査の結果でございます。
 それから南北の関係でございますが、ちょっと私どもの関係ではお答えできませんので、後ほど建設省のお話をよく伺いましてお答えさせていただきます。
○上原委員 それは国土庁かもしれませんので、国土庁長官がここにおいでなのですが、後で事務当局に調べていただいて、その点はまた別の機会にいたします。
 そこで、次は二次振計ともかかわるわけですが、農業関係について若干お尋ねをしておきます。
 農業の基盤整備は、逐年継続されてきて、これも開発庁、農水省等々の御努力によってよくなっていることは言うまでもありませんが、耕地の整備率なども、六十年度時点で見てみましても、全国が四〇・八%、沖縄は二二・四%、特にいつも言われるかんがい施設等については、全国もさほどいいとは言えない数字のようですが、三〇%程度に対して沖縄はわずかに五%程度、大きくおくれをとっていることは間違いないですね。また二次振計での圃場整備目標は約七〇%としておるのですが、六十年度実績ではわずかに二二・四%、かんがい排水は整備目標の五二%に対して六十年度実績では一三・三%にしか達していないわけです。
 ですから、農業基盤整備あるいは特に農業用水の確保にいかに力を入れなければいかぬかということはこの数字を見てもおわかりいただけると思うし、またその面の御努力はなさっているということも理解はいたします。今後もよりこの目標を達成するためにもっと促進をしていかなければいかないと思うのですが、そういった予算措置を含めてどのようにお進めになっていかれるのか、開発庁、農水省の御見解をひとつお聞かせいただきたいと存じます。
○塚越政府委員 先生御指摘のとおり、沖縄の場合には農業の振興が非常に大きな課題でございますし、また一方で農業基盤の整備が全国のレベルに比べておくれていることも事実でございます。こうした点に着目いたしまして、私ども予算の要求に当たりましても全国の伸びを上回るような規模の要求をさせていただいておりますし、また予算上も実際そのような措置がとられているところでございます。今後ともそのおくれを取り戻すべく、農業基盤の整備に重点を置いて整備に努めていきたいと考えております。
○武政説明員 私の方で全体の構造改善を推進しているわけではございませんが、畑作振興課といたしまして沖縄県の基幹作物であるサトウキビの振興をいたしております。そういう観点から見ましても、一番の問題点はやはり今後の機械化であり、それから作物の安定化であります。特に昨年度に大干ばつを受けておりまして、そのあれがなかなか回復しないという問題もございますので、農家経営全体を安定させるためには、一番大事な点はかんがいであり、さらに機械化を進める上での基盤整備であるという認識の上で鋭意努力してまいりますし、これからも大いにやってまいりたいと考えております。
○上原委員 農業基盤整備とか農業問題というのは、ややもすると非常に地味な事業なので、根気が要りかつ継続的な努力が必要ですよね。したがって、今いろいろ財政問題その他あるにしても、沖縄の将来を考えた場合に、第一次産業、農業というものを抜きにしては語れないと私は思うのです。ですからこの点は開発庁も、関係省庁、特に農水省等は継続して努力してもらいたい、また頑張っていただきたいと思います。
 そこで、最近の農産物の自由化の問題であるとか、あるいは生産者米価が五・九五%引き下げられた、またその他の畑作物も軒並み生産価格が引き下げられている。そうしますと、今あなたがおっしゃった沖縄の基幹作物であるサトウキビの六十三年価格はどうなるのかということに、農民だけでなくして農業関係団体、県民は大変関心を持っておるわけですね。既に県議会においては意見書を採択して関係省庁に要請をしていることも御案内のとおりでございます。
 米の生産者価格等の決め方とサトウキビの価格決定の方法は違いますね。少なくとも米が下げられたから沖縄のサトウキビも横並び、イコールということになったのでは大変な不信を招く、あるいは不満が出てくることは間違いないと思うのですね。そういう意味で、この十一月あるいは十月末に決められるであろうサトウキビ価格をどのように決定していかれようとするのか、また今私が指摘したことについてどういうお立場でやろうとするのか、御見解を聞かしていただきたいと思います。
 同時に、開発庁長官、これはやはり政治の問題なんですよ。沖縄の農業振興、基幹作物であるサトウキビの振興を図るという意味においては、ほかの農作物の価格が下げられたからといって沖縄のサトウキビ価格についても右へ倣えだ、あるいは同等の次元で考えるということはあってはいかないと私は思うのですね。ですから、農水省の考えを聞くのもいいかもしれませんが、むしろ農林大臣とよく御相談をして、そういうことにならないように大臣としても今からいろいろと御努力すべきだと思うのですが、その点いかようにお考えなのかをお聞かせ願いたいと存じます。
○綿貫国務大臣 御存じのように、六十二年の価格決定につきましても昨年いろいろと協議をさせていただいたわけでございます。農作物の価格というのは、諸般の情勢がございますが、特に沖縄の場合、サトウキビは基幹産業であることは十分承知いたしておるわけでございまして、これがさらに安定的、効率的に農業が営めるような基盤整備ということにも力を入れておるわけであります。
 今、農水大臣とよく協議をせよということでございますが、農林水産省の方におきましても、沖縄の状況を踏まえて、いろいろと御苦労を願っておるところでございまして、今後の問題についても十分協議はしてまいりたいと考えております。
○紀内説明員 お答えいたします。
 サトウキビの最低生産者価格、今先生御指摘のとおり、例年十月の終わりないし十一月ということで決めることになっておりまして、現在データの収集、整理中でございますので、具体的な方針等をまだ定めているわけではございません。
 ただ、算定に当たりましては、今長官からお話がございましたように、サトウキビが沖縄の基幹産業であるということは私ども十分認識しておりますし、そういう基本的認識のもとに、法律の規定に基づきまして、農業パリティ指数の動向を踏まえ、あるいは物価その他の経済事情、生産事情その他諸般の事情を総合的に勘案して決定してまいりたいというぐあいに思っております。
○上原委員 今のところ優等生答弁しかできないかもしれませんが、それはパリティ方式でいくのか、それとも生産費所得方式でいくのか、これまでもいろいろ議論がされてきたことですね。だが、全体的な空気としては、米も下げた、麦も下げた、その他も下がっているのだからサトウキビもというようなことではいかないという点はぜひ理解をしてもらいたいと思います。
 同時に、絶えず価格決定の際に議論になって、また我々も指摘をしてきたことですが、サトウキビの場合は常に生産費を下回って決定されてきているということ、六十年度においても生産費は二万四千六百八十七円、しかし、実際に臨時栽培改善費を百四十円入れても農家手取りは二万一千三百三十円、その差額というのは三千三百五十七円あるわけですね。生産費はより高いのよ。だから、本来ならば、価格決定に当たっては、少なくとも皆さんがはじき出す生産費は二万四千六百八十七円かかる、それだけの補償は今あなたが言うようにしなければいかぬはずなんですよ。
 だから、そういう経過からしても、このキビ価格の決定については、農民だけではなくして沖縄県民全体が注目をしている。これによって、むしろ政府の沖縄に対する姿勢というものを新たに評価するメルクマールに逆になるかもしれませんね。お米が下がったらキビもというふうに、そういう冷たい仕打ちは綿貫大臣、おやりにならないね、もう一遍決意を聞いておきましょう。
○綿貫国務大臣 先ほどからお答え申し上げましたように、価格決定ということは極めてデリケートな情勢がいろいろ絡んでおりまして、この問題については、農水省の方でもいろいろと苦慮をして、また工夫をしていただいておるところでございまして、私どもも沖縄のサトウキビというものの状況等を考えてよく協議をしてまいるということでございます。
○上原委員 直接の御担当は農水大臣だと思います。しかし間接的に、間接的というか、より沖縄という面からすると開発庁長官の御努力というのも期待をしなければいけませんし、特に砂糖類課長もいろいろ事務的な面で御苦労もあると思うのですが、今私が指摘したことについては、十分御念頭に置いて、また誠意を持って、よもや引き下げというようなことのないように強く要望をしておきたいと思います。
 次に、パインの自由化問題についてお尋ねをしておきます。
 これも何度か聞いてまいりましたし、また農水省、開発庁、ある面では通産省も関係すると思うのですが、それなりの御努力をしてきていることには敬意は表しますけれども、特に最近の自由化問題と、いうところのガット提訴との関係で、非常にパイン農家にとっては、一体どうなるのか、果たして生き残れるか、八重山あるいは北部地域のパイン農家、生産者あるいはまた工場関係者が心配をしております。これについて、どういう状況になっており、また政府として今後、どう自由化を阻止する、あるいはガット提訴をさせないような措置をおとりになろうとしているのか、ひとつ御見解を聞かしてください。
○板野説明員 お答えいたします。
 先生御指摘のパイナップルでございますが、これは沖縄県農業の基幹作物の一つでございますし、また、パイナップル産業は地域経済にとりましても極めて重要な分野であるというふうに理解しておりまして、農林水産省といたしましても従来からパイナップルの種苗対策といったような生産性の向上に努めてまいったところでございますが、六十二年度からはまた新たに、缶詰から今後需要の拡大が見込まれております果汁等への生産転換を図るパイナップル果汁工場の整備でございますとか原料価格の安定対策といったようなことも講じまして、諸般の対策を強化してまいっておるところでございます。
 パイナップルの果汁あるいは缶詰といったようなパイナップル加工品につきましては、御指摘のように、アメリカのガット提訴によりまして現在パネルの審議が行われておりまして、これまで二回の審議が行われております。農林水産省といたしましては、この審議におきまして、本件輸入制限のガット上の合法性等につきまして強く主張いたします一方で、沖縄県農業におきますパイナップル産業の重要性、あるいはパイナップルの作付地が傾斜地あるいは不良土壌地帯に多いといったような問題、あるいはパイナップル産業の代替地といったような特殊性などもあわせて主張してまいっておるところでございます。
 なお、今後のパネルの審議につきましては、今後の予定につきましてまだ十分な情報に接しておりませんが、機会あるごとに私ども、先ほど申し上げましたような点につきまして繰り返し強く主張あるいは説明してまいりたいというふうに考えております。
○上原委員 これはガット提訴からの除外の見通しについてはどうなんですか。
○板野説明員 これは、先ほど申し上げましたように既にアメリカはガットに提訴したという事実があるわけでございまして、今後農林水産省としましてはこのパネルの審議に協力する一方で、アメリカとの二国間協議というふうな場も求めていくというのが基本的な方針であるというふうに理解しておるところでございます。
 ただ、アメリカがガット提訴を取り下げるか否かにつきましては、まだその辺の見通しにつきましては、全く十分な情報にも接しておらないという段階でございます。
○上原委員 死活問題であるという認識はおありのようですから、その点は十分踏まえてやっていただきたいし、同時にガット問題というのは農水省だけのあれじゃないですね。通産あるいは外務、特に沖縄にあれだけの米軍基地を存在せしめておって、わずかなパインしか生産できないようなところにまでアメリカが沖縄いじめをするならば、それはやはりそれなりの対抗措置を政府としても講ずべきですよ、農水省としても外務省としても、当然開発庁としても。それだけの気構えで、ひとつこの問題についてはやっていただきたいということを強く要望をしておきたいと思います。
 次に、これも二次振計後期の問題とのかかわりがありますので、空港整備について若干お尋ねをしておきますが、けさほどのやりとりでもございましたが、今後第五次空港整備で久米島、南大東、伊平屋、この三空港の整備をするということがはっきりしているわけですね。改めて説明してください。
○阿部(雅)政府委員 第五次空港整備五カ年計画におきましては、離島空港の新規整備事業といたしまして、今先生がおっしゃいました久米島空港、南大東、伊平屋、その沖縄の三空港を含めまして七空港の離島関係の空港整備をすること、これを予定いたしております。
○上原委員 そうしますと、この五次空整はたしか六十一年から六十五年度ですね。その間に大体完成、そこまでいけるかどうか、それはなかなかいろいろあると思うのですが、目標としてはそういうふうに想定していいのかどうかというのが一つですね。六十五年度までにおやりになると見ていいのか。
 それと、久米島、南大東、伊平屋、それぞれどのくらいの予算でどういう手順でこれからやっていくのか、もう少し明確にしてください。
○阿部(雅)政府委員 具体的な事業の着手につきましては、着工のための地元条件等、こういうものが非常に重要でございますが、それらが整ったものについて、毎年度予算の範囲内で順次採択するということで進めております。したがいまして、沖縄三空港につきましても、六十五年度までに始めたいと私どもは考えておりますが、それは着手するということでございまして、空港は御存じのように相当予算規模もかかりますし、空港ごとにそういう完成までの特殊事情、年月等、必ずしも一定したものではございませんので、今後さらにそういう問題をよく詰めまして予算要求し、できるだけ着工には五次空整の期間内にかかれるようにいたしたいというふうに考えております。
○上原委員 確かに立地条件というか、いろいろ土地取得、またその他の環境整備といいますか、そういうのがあると思いますので、六十五年度までに少なくとも着工にこぎつける、そうしますと開港は少し先になると思うのですが、その点はぜひ実現をしてもらいたいと思います。
 それと、特にこの伊平屋空港。伊平屋に空港を新設する場合に、伊平屋島の空域問題が当然絡んでくると思うのですね。この面の解決というか、支障はないのかどうか、これも含めて御説明をいただきたいと存じます。
○阿部(雅)政府委員 お答えいたします。
 伊平屋島につきましては、直接その上空が訓練空域にかかるということはございません。伊是名島については、前に御指摘がございましたが、訓練空域がかかるといった問題がございますが、とりあえず伊平屋島につきましては訓練空域が直接かかっておりませんので、その空域を避けて例えば那覇に結ぶといったようなことにつきましては、他の離島におきますように、そういう訓練空域との回避を具体的に図りながら航空路の設定ができるものというふうに考えております。
○上原委員 そこは若干疑問がありますが、きょうはこの空の問題、空の安全についても空域問題もお尋ねする予定なんですが、これはなかなか短時間では議論がしにくい面もありますので、今の点は、支障がなければそれにこしたことはないわけです。ただ、必ずしもそう言い切れるかどうか疑問がありますので、その点を含めて運輸省としては十分御検討をしておくように注文を申し上げておきたいと思います。
 そこで、次にお尋ねしたいことは、基地従業員の解雇問題、さっきの雇用問題との関係でありますが、聞いておきたいのです。
 これは委員長にも、後で理事会でも少し検討しなければいけない問題なのですが、最近どういうわけか防衛施設庁は、きょう、課長クラスしか来てないですね、失礼ですが。皆さんどうしてそんなに沖特を軽く見るのですか、沖縄にあれだけの基地を置いておきながら。以前は施設庁長官だってここに来たんだ。しかも私はそれを要望したはずなんだ。その点は、あれだけの基地被害を起こし、解雇問題などいろいろあるのに、防衛庁は説明員しか沖特に来ないということは納得できないということを強く指摘しておきたいと思います。
 そこで、既に七月二日に解雇通告が出て、もう一カ月余たっているわけですね。私も何回かこの問題をお尋ねをし、また施設庁長官であるとか防衛庁長官あるいは外務大臣にも直接お会いをしていろいろ要望するなり意見交換もしているわけですが、明日、現地ではマリン関係を中心に、極めて遺憾なことなんですが二十四時間のストライキに突入するという事態まで来ているわけですね。
 この間、外務省もたしか安保課長がアメリカに行かれたはずなんだ。また、現地のスタックポール司令官も十七日にワシントンまで行って帰ってきた。施設庁も在日米軍その他といろいろやってきた、だからもう何らかの具体的なアメリカ側の見解なり、この解雇問題というものを撤回できるのかできないのか、アメリカ側がどういう提案をしているのか程度は明確にしてもらわなければいけない時期なんですね。お答えいただきたいと思います。
○高倉説明員 お答えいたします。
 七月二日の通報以来、先ほど来お話のありましたように、沖縄の厳しい雇用情勢のもとで大変深刻な問題だと我々は受けとめておるわけでございますが、当初から防衛施設庁としても米軍に対しては強く再考を求め、従業員の雇用安定を維持するように強く申し入れているところでございます。しかし、最近御承知のとおりの円高・ドル安の状況でございますので、クラブの経営状況というのは極めて悪化しておりまして、米側としても幾つかのクラブは閉鎖せざるを得ないというふうなことを考えております。
 そういう状況下でございますので、現段階においては全面撤回ということは極めて難しいものと考えております。しかしながら、我々としましては今後ともあらゆる努力を尽くして従業員の人員整理数を極力圧縮するという方向で引き続き努力を続けていきたいと考えております。
○上原委員 そんな蚊の泣くような声で全面撤回なんかできるか。これはアメリカ側が全面撤回はできないと言ったんですか。アメリカ側はこれまでどういう回答をしてきているのですか。外務省来ていますか。
○渡辺(允)政府委員 お答え申し上げます。
 この問題につきましては、私どもも極めて深刻かつ切実に受けとめておりまして、アメリカ側から通告がありました当日以降、先ほど先生御指摘のございました安全保障課長米国出張の機会等も含めましてあらゆる機会にアメリカ側に対してその立場の再検討、それから今回の影響をできる限り少なくすること、それからこのようなことが二度とないようにという立場から極めて強い要請、申し入れを行ってきております。
 私どもといたしましては防衛施設庁とも十分緊密に御連絡、御相談をしながら、引き続きこの努力を続けてまいりたいと思っておりますけれども、本日の時点ではまだその見通しないし米側の回答というようなことについてはちょっと申し上げられる段階にございませんので、その点は差し控えさせていただきたいと思います、
○上原委員 いつまでたったら回答ができるんですか。
○渡辺(允)政府委員 私どもも、この問題がある意味で期限の切られている問題であるということは十分に承知しておりますので、できる限り速やかに、できる限りの回答を得るように引き続き努力をいたしたいと思います。
○上原委員 施設庁の高倉労務管理課長、もう少し、外務省との何か連携がうまくいっているかなという感じを僕は持つのだよ、これまでいろいろやってきて。私がいろいろ聞いている面では、米側は三つくらいの案を提示をしている向きがあると思うのだが、そのあたりはどうなんですか。恐らく今スタックポールはこっちに来ているんじゃないのですか、在日米軍と折衝しているんじゃないですか。皆さんとの関係は一体どうなっているのです。
○高倉説明員 スタックポール准将がこちらに来ているかどうか私はまだ確認しておりませんけれども、現地にいないということは聞いております。それで先般来外務省の方とももちろん先生おっしゃるまでもなく十分緊密に連絡をとりながら私たちも動いておりますし、私どもの長官からも参謀長に対しては再三会って申し入れもしておりますし、交渉もしております。スタックポール司令官がワシントンから帰ってきまして、その結果、横田の方の在日米軍司令部を通して私どもの方へ何らかの回答が来るという予定になっておりまして、それはそう遠くない時期に来るだろうと期待しております。
○上原委員 それはなかなか微妙な段階のようだから言いたくても言えない面もあるかもしれませんが、しかしあなたが言うように全面撤回は難しいとか、回答も来ない前から担当の施設庁がそんなことを言っては余計できないのじゃないですか。
 私は、これは全面撤回できない話じゃないと見ている。それは外務省と防衛庁あるいは政府全体の対応の仕方の問題だと見ているのですね。といいますのは、米軍が撤退をしてクラブを閉めるというならそれは我々も賛成。できればもうお帰りになってもらいたい。陸も空も海もみんな弾だけまき散らして、一方では首を切る、こんなばかな話がありますか。これは私だけがこういうことに強い怒りや不満を持つわけじゃないですよ。これは党派を問わず沖縄県民は全部今度のやり方についてはけしからぬと言っていますよ、円高・ドル安といったって。
 しかも日本側が新たな百六十五億四百万という追加をした。皆さん、百六十五億四百万というお金はどれだけのあれだと思いますか。IHA五千五百名分の一年間の雇用できる金額なんですよ。そういう面から考えると、もう少ししゃんとすればこの程度のことは、今の日米間のあなた方が友好関係云々を言うならば、基地の安全維持とか安定的運用なんというような観点からすれば、このくらいのことできぬで何が日米友好ですか。
 米側が具体的に三つの案を提示をしているとか、そういうことについては外務省も施設庁もまだおわかりじゃないわけですか。これは確かめておきましょう。
○高倉説明員 具体的な三つの提案というものは参っておりません。
○上原委員 日本側から具体的に、じゃ提案したことがあるのですか。
○高倉説明員 今の段階で具体的な提案はしておりません。
○上原委員 じゃ今まで何してきたのですか。
○高倉説明員 米側に対しましては、今回の解雇の必要性とかそういうものについて十分問いただしてまいったわけでございまして、その我々の申し入れ、そういうものについての米側の何らかの回答を今度期待しておりますので、それをもとにさらに具体的な人員圧縮の交渉に入っていきたい、そういうふうに考えております。
○上原委員 あなたを相手にしておったら時間のむだだ、これは失礼だが。
 日本側が具体的な提案もせずして何とかしてくださいというだけじゃ、それは解決しないんじゃありませんか。近く内閣委員会もあると思いますのでまたそれなりに聞きますけれども、少なくとも外務省も施設庁ももう少しはこの事態に対して深刻に受けとめてやっていただかないと、これは皆さん、簡単におさまりませんよ。
 しかも金だけからすると、私は、大したことじゃないと思っているのだ。アメリカじゃどのくらい赤字と言っているのですか。クラブ運営でどのくらいのショーテージなのですか。それはつかんでいらっしゃいますか。
○高倉説明員 現在米側とそういう点については鋭意詰めておる段階でございまして、具体的な数字は控えさせていただきたいと思います。
○上原委員 もう私に交渉させた方が早いんじゃないかね、本当に全く。それは外務省も知らないのですか。どのくらいの赤字があって三百名首を切らなければいかぬという、そういうことさえも明らかにしないであなた方何を話し合うのですか。両方でコーヒーだけ飲んでいるのですか。
○渡辺(允)政府委員 私どもといたしましても各種の情報のようなものと申しますか、その数字はいろいろ聞いておりますけれども、それから先生が数字を頭に置いておられるであろうということも承知いたしておりますけれども、現在の段階ではその具体的な数字を私どもから申し上げるのはちょっと差し控えさせていただきたいと思います。
 それから先ほどの外務省と施設庁の関係でございますが、私どもといたしましては十分緊密に御相談しながらやっておるつもりでございまして、一つの例を申し上げますれば、先般施設庁労務部長が沖縄御出張の際も私どもから担当の者をお供させましていろいろ御協力をした次第でございます。
○上原委員 それは政府は協力していないとは言えぬでしょう。監視に行ったのか協力しに行ったのかわからぬよ、実際に見てみないと。それはともかくとして、数字を言えない面はあるかもしれませんが、それは百六十五億という範囲内で解決できない問題ではないと思う、もし金銭的な問題が理由ならば。しかしそれだけでなくして、日本人を解雇をして米人軍人軍属を雇おうという意図がアメリカ側にあるとするならばこれは解決しないでしょう、それは絶対に許されませんよ。冗談じゃない。
 そのことと、もう一つは、こんな暑い中でストライキをするとかいろいろやっている。これは労働者だって皆さん好きこのんでやっているんじゃないのですよ。もう少し今日までの期間にこれを誠意を持って解決しようとすればこういう事態は避けられたはずなんです。その点もぜひ頭に入れて、恐らく今週かあるいは来週早々には何らかの動きがあると私は見ている、また私が言ったことについても皆さんわかっておって言わないのかもしれないけれども。そういう面ではあくまでこれは白紙撤回をさせる、そういう前提で努力をしてもらいたいと思います。開発庁長官、これは沖縄の雇用失業問題と密接にかかわっているのですよ。ですから閣議においてもこの解雇問題についてはひとつ積極的に撤回をさせるということで御努力をいただきたいと思うのですが、御見解いかがですか。
○綿貫国務大臣 先ほどから防衛施設庁あるいは外務省とのやりとりも聞いておりましたが、諸般の事情があるようでございまして、沖縄の雇用の問題からただいまの問題、非常に深刻な問題だと受けとめておるわけでございまして、開発庁といたしましても、今後関係の各機関の交渉につきまして十分見守ると同時に雇用の問題についても十分真剣に考えていかなければならないと考えておる次第であります、
○上原委員 これは我々も単なる個人じゃなくして党としてもそれなりの対応を申し入れてありますので、機会があると思いますからぜひ閣議その他の面でも強く解雇撤回をさせるように御努力をいただきたいと思います。
 次に、厚生省来ておられると思うのですが――もう終わった省は、私がお尋ねしたところはお帰りになっていいです。外務省はまだ関係がありますよ。沖縄問題で悪いのはいつも防衛庁と外務省だ。年金問題をちょっと聞いておきたいと思います。
 せんだって国民年金についてはいろいろ厚生省のあるいは保険庁の御努力によって改善されたわけですが、厚生年金の格差というのは依然として存置をされたままなんです。理由はいろいろありますが、結論的に言うと二十七年間の米軍統治下に置かれた沖縄の年金等あるいは社会保険制度の発足は本土よりおくれてできたということ、あるいはまた施政権が分断をされておったということが根本原因なんです。
 そこで、厚生年金についてどういうふうにお考えなのか、相当の格差があるということはお認めになるのかどうかお答えをいただきたいと思います。
○谷口説明員 お答え申し上げます。
 沖縄の厚生年金についてのお尋ねでございますが、沖縄の厚生年金加入者の方々につきましては、先生から御指摘がございましたように制度の発足がおくれたという事情に配慮いたしまして、年金を受給するための必要な加入期間、すなわち資格期間、それと年金額につきまして特別の優遇措置を講じてあるところでございます。この特別措置は厚生年金全体の中でも沖縄の厚生年金加入者の方々以外他に例を見ない優遇措置を講じておるところでございまして、御指摘ありました制度発足のおくれという事情につきましてはこの特別優遇措置によって適切に配慮されているということでございます。
○上原委員 格差があるというのは認めないの、あなた。まずその点はもう少し年金を扱うなら情けのある答弁をしなさいよ、実際問題として。
○谷口説明員 重ねての御質問でございますが、制度発足が沖縄においておくれたということでその分沖縄の厚生年金加入者の方々の加入期間が短くなる、それによりまして年金を受給するのに必要な資格期間が満たせない、あるいは年金額が低くなってしまうということが、そのままの形にしておきますと生ずるわけでございまして、それらの点に配慮いたしまして一方では年金をもらわれるのに必要な資格期間は短縮する、それから年金額につきましてもいわゆるかさ上げというような措置でもって年金額を厚くするような特別措置を講じているところでございまして、その点御理解を賜りたいというふうに考えております。
○上原委員 問題が非常に難しい、あるいは重要な問題なんでそういうお答えだと思うのですが、きょうは問題指摘だけしておきます。特に年金問題というのは専門の方でないと、これはいろいろ複雑かつ難しい問題がありますから、あなたが言うように確かに加入年数の特別措置というか、四十歳以上の人については優遇というのか、措置をやったことは僕もわかるのです。しかし比例報酬部分については全然なされていませんね。そこが問題なんですよ、我々が言っているのは。
 厚生年金被保険者の比較例をとってみますと、これは開発庁もぜひ聞いておいていただきたいのですが、例えば昭和六十一年十二月三十一日付で六十歳で退職をした、本土の場合ですと六十歳で退職をして年金加入年数が三十五年になる。沖縄の場合は十七年。年数において十八年の差がある。平均月収二十七万円と仮定して年金受給額は幾らかといいますと、本土で三十五年になる人は二百二十二万三千円、沖縄の場合は百十一万九千円、格差なんと百十万四千円、本土の五二・六%の支給額なんですよ。この数字は認めますね。理解できますね。
○谷口説明員 お答え申し上げます。
 年金制度におきましては、年金額の計算は実際に加入された期間に基づいて計算されるというのが原則になっておりますので、そういう意味では確かに加入期間が短ければ年金額が低くなるという点があるわけでございますけれども、先ほど申し上げました特別措置におきましては、そういう加入期間が短くなったことによって年金額が低くなる場合に、特別に年金額のかさ上げ等の優遇措置を講じておるわけでございまして、先生の方から報酬比例部分についてもという御指摘もございましたけれども、実は制度全体といたしまして、制度が発足するあるいは制度が適用される前の期間についてさかのぼるというようなことはいたしておりません。
 そういった全体の公平性もありまして、なかなか先生の御指摘の点は難しいというふうに考えておりますけれども、いずれにいたしましても制度発足のおくれに伴う加入期間が短いことにより資格期間を満たせないあるいは年金額が低くなることについては所要の特別措置が講じられているという点について、御理解を賜りたいと考えております。
○上原委員 御理解できないよ、あなた。年金額の受給額において差があるのを、あなた、わかるかどうかを僕は聞いているのであって、特別措置をやったらこんな格差出ないわけでしょう。その格差、僕が今言った数字は間違っておるというのですか、どうなんです。それだけ答えてください、そんなぐずぐず言わぬで。
○谷口説明員 お答え申し上げます。
 今先生からお話ありました数字につきましては、今この時点で承ったものですから直ちにその計算について私ども申し上げる準備はいたしておりませんけれども、申し上げましたように、基本的には年金額の計算というのは実際に加入した期間に基づいて計算されるという点は基本的な仕組みになっておりますので、その点につきましては先生が試算されたような数字もあろうかというふうに考えております。
○上原委員 財布を握っている人はなかなかかたいということはわかるが、谷口さん、御心中はお察しいたしますが、なぜこういう格差が出たかというのは、当たり前じゃないか、年金は加入した時点から起算するのは当然なんですよ。そのくらいのことは僕は素人でもわかっているからお尋ねしている。
 じゃ、沖縄はなぜこれだけの格差が生まれたかというと、施政権が分離されて加入できなかったわけでしょう。沖縄独自のものがあるから、長い間の施政権分断によってこういう格差が生じたわけなのですよ。あなたは今お若いから年金もらわぬかもしらぬけれども、あなたが年金をもらうころになったら、失礼だが、あなたはたくさんもらうかもしらぬが、仮に自分と同じ年で同じ給与、二十七万円もらっておるとして同じ時点でやめた同期生が、本土の人は二百二十二万三千円もらって、沖縄は百十一万九千円しかもらえない。なぜそうなのだろうと思うのは当然でしょう。これはやはり沖縄の施政権が分離されておったからこういう格差が生じたのだよ。だから我々はその責任は当然国に補てんしてもらいたい、厚生年金加入者がそう思うのは当然じゃないですか。きょうはそれの結論は出ないかもしれませんけれども、私は問題提起としてやっておきたい。
 あなたたちは確かに特別措置で、そういった加入期間の満たない人はもらえないわけだから、そういう面の期間短縮はしたけれども、比例報酬分については何ら措置していないわけよ。したがって、このまま放置をして痛くわけにはいきませんので、この点は事業者負担の問題とか追納金、いろいろ出てくるかもしれませんが、しかし、国民年金を改善した方法をとれば、できない相談ではないと私は思うのですね。そういう面、一応御検討してみますね。どうですか、
○谷口説明員 お答え申し上げます。
 国民年金につきましては、先生お話ありましたように、昨年特別措置の一部手直しを行いましたけれども、これは先生御案内のように、今まで国民年金、二十五年年金と言われておったわけです。それが先般の年金改革によりまして、いわゆる四十年年金時代に変わったという、本体の制度の手直しがあったという点に配慮して改正を行ったものでございまして、厚生年金につきましては先般の改革におきましてもそのような改革が行われていないということで同様の事情にはないという点を御理解いただきたいと思っております。
 それから特別措置につきまして、繰り返しになりますけれども、報酬比例部分につきましては厚生年金全体の中でもいろいろ適用拡大をいたしてきておりますけれども、その適用拡大される前の適用されなかった期間につきましては、さかのぼって適用するという仕組みはとっておりません。そういう点からも、先生からも御指摘の点はなかなか困難であろうというふうに私ども考えております。
○上原委員 困難ではあっても不可能ではないわけだ。やろうと思えばできないことじゃないと思いますので、僕はあきらめませんからね。絶対にそれは政府の責任でやらなければいかない問題だ。年金受給者にこれだけの格差があるわけだ。これは明発庁もよく聞いておいていただきたいと思います。
 それと、あともう一つは年金問題で、国民年金の納付率が非常に問題になっていますね。無年金者が将来出る可能性が強い。これをどうするかは時間があれですからきょうはお答えいただかないでもいいわけですが、その点も含めてぜひ御検討をしておいて、後日またいろいろ御相談をしたいと思います。
 次に、普天間小学校の問題についてちょっと聞いておきたいのですが、これは私も学校現場も行ってみましたし、また宜野湾市の市長さんの方からもいろいろ実情も聞いたし、学校長、PTA会長からも事情を聞いてみたのです。いろいろな経過はあるようですが、あの普天間飛行場の爆音被害、また現在の学校敷地が非常に狭隘であるということ、しかも実際十分な防音工事もされていませんね。そういう点からすると、この学校移転というものは基地被害によって移転をせざるを得ない環境に置かれているわけだから、これも当然我々の論理からいうと政府の責任においてなさるべきだ。すべての負担は日本政府がやるべきですよ、こういうのは。どういうお考えなんですか。現在、実情をどうつかんでおられるのか、この移転問題をどう進めていかれようとするのか、きょうはごく基本的な点だけ聞かしてください。
○森山説明員 防衛施設庁の立場からお答えいたします。
 宜野湾市の方が、キャンプ瑞慶覧の一部返還を含めまして普天間第二小学校を移転したいという強い御要望があるということで宜野湾市長から要請を受けまして、防衛施設庁の方が施設特別委員会を通じまして米側に返還要請をしたわけでございます。それに対しまして米側の方は、条件つきでこれを返還したいということで回答してまいりまして、その条件等を含めてただいま宜野湾市の方に御意見を照会しておりまして、我が方はこの意見の開示を待ちまして対処してまいりたい、そういうふうに考えております。
○遠山説明員 お答え申し上げます。
 沖縄県における公立学校の施設の整備の予算につきましては、沖縄開発庁の方でこれまでずっとお世話いただいておりますので、本件につきましても沖縄開発庁、関係省庁等連絡を密にしまして今後対応してまいりたい、このように考えております。
○塚越政府委員 普天間第二小学校の件でございますが、航空機騒音による障害があって安全に対する保護者の不安も大きい、学校移転の要望があるということを私ども伺っております。私どもといたしましても、学校施設が安全で騒音等の少ない良好な環境のもとで教育が行われることが望ましいと考えております。
 ただ、この小学校の設置者でありますところの宜野湾市を中心に、関係者が問題解決に向けて積極的に御検討いただくことがまず必要であろうかというふうに考えております、沖縄開発庁といたしましても、移転に伴う建物の整備に対する補助等につきましてはできる限り協力をしてまいりたいと思っております。
○上原委員 きょうはその程度にとどめておきますが、しかしいろいろ問題ありますね。ただ、防衛施設庁が今言うように、条件づきというその条件が満たされればというと、今ごろああいう条件が満たされるはずがない。これは私の方から指摘しておきます。米側の言う条件を満たしてということになると――我々の言う条件を満たしてくださいよ。そこはいろいろ複雑な問題があるというのは理解しますが、しかし、移転はせざるを得ない状況にあるというその点は共通しているようですから、ぜひひとつ、市の方から具体的に要請なり問題提起があると思いますので、御検討をいただきたいと思います。
 大分時間が押し迫ってきましたので、建築資材の問題についてお尋ねするつもりですが、もしできない場合はひとつ御了解を得たいと思います。
 最後になるかもしれませんが、例の七月二十三日の第一一徳丸の被弾事件ですね。これは自衛隊機のミサイル発射によるものだ、ほぼ間違いないと私は思っているのですが、いまだに犯人がだれであるか特定できないというのは極めて遺憾でありまた怠慢だと言わざるを得ませんね。どうなのか、これが一つ。それと、海上保安庁はなぜ、この一徳丸から取得した破片を犯人であろうかもしらない防衛庁に分析を委託したのか、その二点についてまずお答えください。
○垂水説明員 第一一徳丸の事故の件でございますけれども、海上保安庁といたしましては、当然第一一徳丸の船長、乗組員等、また事故当時現場付近で操業しておりましたその他の漁船の乗組員等からも事情聴取等捜査を鋭意進めておるところでございます。特に、第一一徳丸の船内で我々が領置しました二片の金属片がございまして、先ほど先生ちょっとお話がありましたように、防衛庁に七月二十九日に鑑定依頼をやっておりますけれども、この鑑定結果を待って具体的な対応といいますか、さらにその後の捜査を進めていきたいということを今考えております。
 以上でございます。
○柳澤説明員 御指摘の事案につきましては、事案発生当時その付近にあります米軍の訓練空域内におきまして航空自衛隊のファントム・ジェット機がミサイル発射訓練をやっておったことは事実でございます。ただ、その当時のパイロットの証言等からいたしますと、十分な距離の範囲内には船等がないことを事前に確認してやったとか、あるいはミサイルが海中に没した地点付近にその時点で船が見当たらなかったというような事情がございますので、このままの状況でF4のミサイルによるものということの断定はちょっとしがたい状況であると考えております。
 いずれにしましても、先ほど海上保安庁の方からお話ございました金属片の鑑定が一つの決め手になるものと思いますので、ただいまできるだけ早くかつ厳正にこれを実施するように進めておるところでございます。
○上原委員 これはほとぼりが冷めるようなことを待っておってはいかぬ。これはいろいろ問題がある。また後日、こういう基地の被害の問題については防衛庁長官であるとかそういうもう少し政治判断もできる人に聞きたいわけですが、防衛庁の今のやり方というのは極めて問題ですね。海上保安庁も、もっと公海の安全確保あるいは操業の安全を期すという面では漁民の立場に立ってこういう問題には対処していただかなければいけませんよ。その点を注文をつけておきます。
 あと戦車道の問題等もお聞きしたかったのですが、限られた時間ですから、最後にこれは開発庁にも要望ですが、せっかく経企庁と林野庁に来てもらいましたので……。
 今建築資材が非常に値上がり傾向にあるのですね、物価を含めて。せっかく内需拡大とかいろいろな面でやろうとしているのに、中小の建設業とかその関係の方々は先行き非常に不安を持っている。そういうものについては実態を把握をして適正な物価対策というものをやってもらいたい。要望を兼ねて申し上げておきますが、この点について簡潔にお答えをいただきたいと思います。
○熊澤説明員 建設資材の価格上昇の問題でございますけれども、七月の卸売物価で見ますと、製材、木製品は前月比で三・九%上昇しております。中でもヒノキの正角というものにつきましては三四・四%と大きな上昇を示しております。しかしながら、建設資材一般で申しますと、セメントについては前月比むしろ下落している。鉄鋼につきましても、棒鋼等で七・八%の上昇というようなものが見られますけれども、鉄鋼全体では〇・五%の上昇。セメントとか鉄鋼といったものにつきましては、輸出不振とか輸入の増大とかいうこともございましてまだまだ供給力はあるという状況かと思っております。そういうことで、一般の物価にまで問題が広がったという状況ではないと思っております。多くの業種におきましては供給力もまだある、また賃金も安定しているということで、物価は当面安定基調で持続すると考えております。
 物価の安定は経済運営の基盤でございますので、今後ともそういった価格、資材の動きには十分注意を払って、特に木材につきましては、木材の備蓄機構とか持っておりますところの在庫の放出といったような機動的な対応も考えて、十分万全を期して物価の安定に努めてまいりたいと思っております。
○上原委員 終わります。
○稲葉委員長 玉城栄一君。
○玉城委員 きょうは長官、御存じのとおり沖縄のポスト国体、いわゆる国体が終わった後沖縄の経済というものは冷え込んでいくのではないか、そういう懸念がありまして、第二次振計後期、今後どういう振興開発を進めていくのかという点を御議論をしたいわけで、私もそういう準備を実はさせていただいておりますが、この問題は後半の方に譲らせていただいて、先ほど上原先生のお話もありましたので、基地関係の問題をちょっと最初に私もさせていただきたいと思います。
 先ほどもいろいろやりとりがありましたけれども、今大きな問題は、三百三名という在沖米軍基地従業員の大量解雇通告が七月二日にあった。九月三十日に解雇するということです。
 実は、これは外務省の方ですね。いわゆる在日米軍労務費特別協定が前国会会期末ぎりぎりの段階で通過して、六月一日でしたか、特別協定が発効するその一力月直後にこういう大量解雇通告が来たということで、これは一体どういうことか、何のための特別協定であったのか。三百三名の解雇ということも大問題ですけれども、私はこれは外務省の方にお伺いしておきたいのですが、今回の米側のそういう解雇通告という措置は明らかに協定違反である、このように思うのですが、外務省はどうなんでしょうか。
○渡辺(允)政府委員 お答え申し上げます。
 最初に、政府といたしましては、申すまでもございませんけれども、従来から在日米軍の従業員の方々全体の生活の安定、それから雇用の安定の維持にできる限りの努力をしてきたところでございまして、今回の沖縄におきます海兵隊クラブ従業員の人員整理通告という事態につきましては、先ほども申し上げましたように非常に深刻に、また切実に受けとめておるところでございます。それから、在日米軍従業員の方々の雇用の安定という観点から、先生御指摘の特別協定を含めまして我が方としてもいろいろな努力をいたしておるところでございます。
 特別協定につきましては、昨年末ぐらいからと思いますが、この沖縄の海兵隊クラブも含めまして、一般的に在日米軍従業員の雇用の維持が在日米軍の財政状況等からいたしましてかなり困難な状況になってきて、相当大規模な人員整理等も懸念されるというような状況に立ち至りまして、その中でこの締結を進めてきたわけでございます。在日米軍といたしましても、今回の特別協定によりましてその財政状況がある程度緩和されるというようなことから、一般的には状況の改善が見られるというふうに私ども見ております。
 したがいまして、特別協定が在日米軍従業員全体の雇用の安定の維持にそれなりの役割を果たしておると考えてはおりますけれども、他方、これまでも政府から申し上げておりますように、在日米軍の財政状況は極めて厳しい状況にございますので、この特別協定によって緩和いたしておると思いますが、それだけですべてが完全に解決したというふうに考えるのは難しいのではないかと実は思っておるわけでございます。
 そのような次第でございますので、今回の人員整理の通告は雇用の安定的維持という観点から、極めて残念なことでございますけれども、それが法律的な意味でこの特別協定の違反というふうには私どもは考えておりません。
○玉城委員 先ほどの皆さん方のお答えでも、深刻であるとか残念であるとか遺憾であるとか、これは総理初め外務大臣、防衛庁長官、外務省も防衛施設庁も盛んにそういう言葉を連発していらっしゃるわけですね。私がお伺いしていますのは、今回の特別協定が国会も通過し、発効して一力月直後に三百三名という大量解雇通告が来た、そのことは特別協定の違反ではないか。それについては、そうではない、こうおっしゃるわけですね。
 この特別協定をもう一回改めて申し上げますと、「両国を取り巻く最近の経済情勢の変化が、労働者の安定的な雇用を損なうおそれがあることに留意し、労働者の安定的な雇用の維持を図り、」云々、いわゆる雇用の安定ということがこの協定の主題なんですよ。また、皆さん方は、この協定はこういう協定である、円高・ドル安という厳しい情勢の中でこの協定をつくらなくてはならないという説明をして、国会も通過したわけでしょう。ところが、通過して一カ月にもならぬうちに三百三名、しかしこれは協定違反ではないということになりますと、この協定の主題である労働者の安定的な雇用の維持を図るということと、三百三名の大量解雇という問題とはどんなに考えても結びつかないわけです。
 当時外務委員会で審議した会議録をずっと最初から読みましたけれども、おたくの藤井局長さんは一貫して、この協定は円高・ドル安、そういう労働者の雇用の安定を確保するためにつくるのだということを随所におっしゃっているのです。また、事前の私たちへのこの協定についての説明もそのとおりの説明ですね。ところが、実際はそうなっていないわけです。これが違反ではないということになると、どういうふうに理解していいのか。その辺がまず最初にわからないですね、ちょっとわかるように説明してください。
○渡辺(允)政府委員 先生御指摘のとおり、この特別協定の目的の一つは、両国を取り巻く最近の経済情勢の変化にかんがみて、労働者の安定的な雇用の維持を図るということにございます。先ほど御答弁申し上げましたように、この趣旨は在日米軍に雇用されている従業員の方々を全体として考えまして、その雇用の安定に資するようにしたいという趣旨でこの協定を御承認願ったわけでございますが、他方、私ども在日米軍の財政状況を全体として見ました場合に、最近の経済情勢の変化によって非常に厳しいものがあるというふうに承知しておりますし、この協定によってすべてが解消されるということには残念ながらならないという状況にあると理解をいたしております。そのような意味で、今回の措置が法律的に言って協定違反ではないということを申し上げてあるわけでございます。
 ただ、先ほども申し上げましたように、今回のその通告が雇用の安定という観点から見て私どもとして残念なことと思い、深刻に受けとめておるということは事実でございます。
○玉城委員 先ほど渡辺さんはおっしゃいましたね。昨年の暮れからそういう例えばパート、いわゆる在日米軍基地日本人従業員の特殊な経済変化によってパートに切りかえる問題とか、こういう解雇問題も含めて大規模な人員整理計画等もあるというお話をちょっとされましたね。ということは、この特別協定を皆さんが米側と締結交渉する時点では既にこういう問題についてもある程度耳に入っているわけですね。ですから、それを何とか救済措置をするためには現在の地位協定よりも特別な労務協定を結ばなくてはいけないという政府の判断で交渉して、ことしの一月に交渉妥結したわけでしょう。そして国会に五月のぎりぎりに出してきたわけですね。
 ところがあなた方は、日米間で交渉している最中に既に今回の三百三名という大量解雇の問題については出ているということをおっしゃったのですからね。あの特別協定交渉中にこういう問題が出ていることについてあなた方外務省もあるいは防衛施設庁も知っておきながら、この協定ではすべてを救済することはできないと。今ごろそんなことをおっしゃっても我々はだまされたとしか思っていませんよ、何のために特別協定を結んだのか。三百三名という大量解雇、この協定はそういうものを救済しようという趣旨なんでしょう。また協定にそう書いてありますよ、だれが読んでも。しかしそれは違反ではない、しかし残念だと。知っていたのか知らなかったのか、もう一回ちょっと説明してください。
○渡辺(允)政府委員 先ほど御答弁申し上げましたように、昨年の末以来、非常に一般的な意味で在日米軍の従業員の方々の雇用の維持が困難になってきた、いろいろな形で大規模な人員整理が行われるかもしれないというような話が一般的にあったわけでございます。それで、そういう中でこの協定の交渉を始めたという状況でございます。
○玉城委員 三百三名というのは大規模な人員整理ではないのですか。
○渡辺(允)政府委員 いいえ、そのようには決して申しておりません。私が申し上げておりますのは、いろいろな形で一般的な意味でそういう懸念があったということでございまして、この件につきまして通報を受けましたのは、御承知のように七月の初めでございます。
○玉城委員 いや、ですから、そういう今おっしゃったようなことの認識のもとにこういう特別協定をぜひ日米間で結ばなければいかない、そういう基地従業員の雇用の安定あるいは米軍が安保条約を円滑に遂行するためにもこれは必要なんだということで我々に説明されて、在日米軍基地が多いのは沖縄ですから、当時からそういう話を我々も聞いていました。防衛施設庁もあのパート制の問題のときも私の部屋に来ていただいて話を伺いました。そのときにもこういう話は既に薄々我々の耳に入っていますということをおっしゃっていたのですから、だからその交渉のときに既にこういう三百三名という問題が、数がどうかわかりませんけれども、大量解雇という問題は既に予想されていたわけですよ。そのための特別協定なのだ。
 ところが今はそうでないという話ですね。そうしますと、じゃ渡辺さん、どれくらいの大量解雇――私が申し上げているようにこの特別協定の違反というのは、例えば千名くらいなのですか、あるいは一万名ぐらいなのですか。どの基準であなた方はこの協定の違反だという判断をするのですか、おっしゃってください。
○渡辺(允)政府委員 私、先生の御質問の趣旨を必ずしも正確に理解しておらないかもしれないと思いますが、人数的に何人であれば違反になる、何人であれば違反にならないというようなことではないと思います。この協定は、目的は先ほど来申し上げておりますような雇用の安定でございまして、その目的のためにある種の手当の毎年二分の一に相当する金額を限度として日本側が負担するということを決めておりますので、今先生御質問のような形で何人であれば違反である、何人であれば違反でないということにはならないのではないかと思います。
 それから、いずれにいたしましても、私は決して現在の沖縄の海兵隊クラブの問題を大したことでないというふうなことを申し上げているわけでは全くございませんので、それでありますればこそ、先ほども御答弁申し上げましたように、私どもといたしましてもこの問題の解決のために今最大限の努力をしておるところなわけでございます。
○玉城委員 いずれにしても、あなたはどうもはっきりおっしゃらないのですが、この特別協定ができてもそういう大量解雇というものはこの協定によっては防げるものではありませんとか、そういう説明は何もなかったことは事実ですよ。雇用の安定のためにやるのだということを盛んに言っておきながら、これはまさにペテンにかけたとしか言いようがないわけですよ。
 この協定に合意議事録というのがありますね。合意議事録の二項に「協定第一条(C)の「退職手当」には、人員整理のため合衆国軍隊」云々「除くすべての退職手当を含むことが確認される。」これはどういう意味でこういう条項を合意議事録の中に入れてきたのですか。この詳しい説明は全くなかったのですね。
○渡辺(允)政府委員 先生ただいま御指摘の合意議事録の第二項でございますが、この趣旨は次のようなことでございます。
 この協定自体に基づいてとられます特別の措置、我が国の財政負担は、この協定にも明らかにされておりますとおり、在日米軍従業員の雇用の安定の維持を図るということを目的としておるわけでございます。したがいまして、その趣旨から申しまして、この二項にございますような在日米軍によってなされる人員整理、あるいは専ら在日米軍の管理のもとでの事故等による退職者の退職手当というようなものは本来アメリカが負担すべきものであって、従業員の雇用の安定を図るという趣旨を盛っておりますこの協定の対象としないということを確認しておる条項でございます。
○玉城委員 いや、私がお伺いしておりますのは、解釈でなくてどういうわけでこの条項をわざわざ合意議事録として入れてあるのかということを伺っているわけですよ、米側の人員整理によっての退職については、その退職手当は日本側は知りませんよ、アメリカさんの御都合で人員整理する場合はどうぞ退職金を払ってください、こういう意味ですね。どういうわけでこれを入れてあるのかということを伺っているわけです。
○渡辺(允)政府委員 その点は先ほど御答弁申し上げましたように、この協定全体の趣旨が在日米軍の従業員の雇用の安定ということを趣旨としておりますので、先方都合で退職する方の退職金、それはそれなりにその退職金の規定があるわけでございますけれども、その分はアメリカで負担すべきが趣旨であるということでございます。
○玉城委員 この協定は雇用の安定が趣旨であるから、アメリカが勝手に首を切る場合は退職金はアメリカさん、出しなさいという話を今おっしゃっているわけでしょう。雇用の安定というのは特別協定なのですよ。しかも、協定交渉の当時にあなた方はこういう大量解雇が予想されるということも知っておるわけです。そういうことの歯どめの意味でこれを入れてあるのですか。どういう意味ですか。
○渡辺(允)政府委員 そういう趣旨では全くございませんで……(玉城委員「歯どめではない」と呼ぶ)歯どめとおっしゃるのは――こういうことでございます。
 在日米軍の従業員の方が解雇されるか解雇されないかという問題はこの協定と別の問題としてあるわけでございますが、その場合に、その退職金を支払うに当たって、こういうふうに申し上げるのが適当かどうかちょっとあれでございますけれども、逆に申し上げれば、日本がその退職金の一部を負担することによってそういう解雇をむしろ容易にするというようなことはしないという趣旨でございます。
○玉城委員 ということは、簡単に言うと、当時外務省は日米間で交渉するときにおいて、こういう大量解雇はやむを得ない、切り捨てだ、この特別協定を結ぶに当たって大量解雇があってもしょうがない、そのかわりその退職金はアメリカさん、ちゃんと持ってくれよと協定にわざわざ入れたわけでしょう。犠牲にしたと言っても過言ではないのです。あなた方、知っていたわけでしょう。そうでないとこの協定の理解のしようがないのです、この合意議事録の部分が、
 あなた、歯どめではないとおっしゃったね。これはそういう特別な、円高による経済激変によって基地従業員に対する経済的負担、日本が負担してあげたい、そのために、アメリカが勝手に人員整理した場合はちゃんと自分で経費を持ちなさいという一つの歯どめみたいな意味でこの協定が今のところ置いてあるというのならわかりますよ。ところがそうでもない。
 そうすると、あなた方は知っておってこれはやむを得ないと。だけれども事前に知っていたわけでしょう。三百名がどうか正確な数は別としても、大量に解雇されるということを予想していたわけですよ。それを前提に、この特別協定を結んだのはそれを防ぐためなんだという説明をしておきながら、実際は当時の時点であなた方はどうぞやる場合には勝手にやってくれということで、だからアメリカは簡単に言っているのじゃないですか。ところが、あなた方はアメリカ政府は遺憾だ、残念だと盛んに言っていますけれども、あるいはアメリカからすると日本政府はけしからぬと思っているかもしれませんよ。その辺を説明してくださいよ。
○渡辺(允)政府委員 私、先ほど先生の御質問を誤解したようでございますが、先生ただいま仰せのような意味での歯どめ、つまり一般的な意味で人員整理をするというような場合にはその費用をアメリカ側が持つべきだという意味での歯どめという意味では、これは先生おっしゃるような意味での歯どめでございます。
○玉城委員 いずれにしても今回のアメリカの大量解雇通告というのは明確にこの協定違反ですよ。あなた方がどんなに言い繕ったってそうとしか思えない。しかも、当時あなた方はそういう大量解雇が来るということを知った上でこの協定を結んでいるのです。そういう意味ではあなた方も協力している。
 防衛施設庁、例のパート制の問題のときにうちの部屋に来ていただいて説明されたときに、こういう大量解雇の話も来るということはあの時点でおっしゃっていました。どうですか、防衛施設庁はあの時点で知っていたわけでしょう。
○高倉説明員 お答えいたしますが、当時のいきさつを詳しく承知しておりませんけれども、当時予想されていたといいますかある程度情報があったのは、横須賀のSRFなんかで約百名の人員を減らしたいというふうな話はあったようでございます。ですから、あるいはそういうようなことを念頭に置いての御説明だったのかもしれません。ちょっと正確には、私先生の方にお伺いしていませんでしたので、あるいは見当違いの御答弁かもしれませんけれども……。
○玉城委員 いや、そんなことを今ごろおっしゃっても困ります。あなたじゃなかったでしたけれども、いずれにしてもパート制に切りかえるということがありまして、今のような話も出てきたわけですよ。これは大変だということで地元の沖縄では大問題になったわけですから。そうこうしているうちにこの特別協定を結ぶんだと言ったから、特に我々沖縄出身の者といたしましては、この協定に賛成した方がいいと内心は思いながら私、党内の説明もしたわけです、藤井さんの説明もそうだったから。ところが、あるいはこういうことも出てくるかもしれぬということで一応反対して、協定は通過しておるわけですけれどもね。今ごろになって、この協定は解雇なんか別にどうのこうの、こう言われても、何のために一体この特別協定を国会で通過させたかということがはっきりしないわけですよ。
 いずれにしましても、今後この特別協定についてはいろいろ問題になってくることで、もうどさくさといったら変ですけれども、あのときは売上税問題で国会もいろいろ、この審議もわずか一日で、会議録を綿密に読みましてもこの協定の合意議事録室読みましても、あなたのさっきの説明のようにあいまいな形でこれはでき上がっていて、しかも実態としてはこういう大量解雇という問題が一カ月もたたないうちにぱっとこう来ているわけですから、その点は外務省、防衛施設庁、非常に重大問題ですね。これはまた機会を改めて、おたくの方も今私が申し上げんとするところをよく勉強していただいて、我々が納得できるような説明をぜひ詳しくやっていただきたいと思います。
 それから次に、これも開発庁の方に伺っておきます。基地の問題です。これは私たちも新聞報道で知ったわけですが、金武町のキャンプ・ハンセン演習場とレッドビーチ水域間に国道三百二十九号を挟んで新たな建設が進められている在沖米海兵隊の戦車道について、沖縄開発庁が開発庁の予算で戦車道をつくっているという感じの報道なんです。これ、実態はどういうことですか。
○塚越政府委員 新聞の記事でございますが、関連する場所は国道三百二十九号線の伊芸というところでございます。従来ここに国道があったわけでございますが、これが線形が余りよくないということと幅員が非常に狭いということで、線形を直して拡幅作業をしようということになったわけでございます。その周囲がキャンプ・ハンセンの区域でございます。それから、国道を挟んで海側にはレッドビーチという提供水域がございます。従来からもとの国道につきましてもキャンプ・ハンセンからレッドビーチを連結するための戦車道がついておったわけでございます。
 ところが、今度新しく道路の位置を変えますと、その戦車道が使えなくなってしまう。しかしながら、従来からそういう戦車道があったわけでございますからその従来の機能を維持しなければならないという問題がありまして、返還の要請をいたしましたときに、前のように戦車が通れるようにしてくれという要望といいますか、条件があったわけでございます。それにつきましては、道路の改良工事に伴いまして従来の機能を維持するということでございますので、当然その附帯工事として国道改修費の中でこの戦車道の整備を行ったということでございます。
○玉城委員 今あなたがおっしゃっているいわゆる国道三百二十九号線ですね、それが戦車道と交差するわけですね。ちょっと場所が変わる。それで開発庁の予算でここをやっていくというわけですね。この交差の部分の地位協定上の法的な地位はどういう形になるのですか。国道と交差しているわけでしょう、戦車道が。この交差地点、交差の区域の法的地位をちょっと説明してください。
○塚越政府委員 その交差部分につきましては国道でございますから国の管理でございますけれども、私も十分その地位がはっきりわかっているわけではございませんが、戦車が通過するときにはそこを使用させるということだろうと思います。
○玉城委員 その交差の部分はいわゆる国道ですね。国道を米軍に使用させる。その根拠は何ですか。
○塚越政府委員 細部は協議中でございますけれども、特段地位協定上のものではなくて、事実上使用を認めるということのように聞いております。
○玉城委員 そういうあいまいなものを、県民とか国民が通るのは当然の権利ですが、米軍というのは外国の軍隊ですよ。それを、国道を通すというのをはっきりしない形で、三百七十万円ですか開発庁が出して建設しているわけでしょう。防衛施設庁がやるというなら話はわかるけれども、開発庁がそういうことを――じゃ、これは提供していないのですね、国道のその部分は米軍に。提供区域じゃないですね。
○塚越政府委員 提供区域ということではございませんで、国道を改修してその国道の場所を移したわけでございますが、そのためにもとにあった機能をそのまま移すということで補償工事みたいなものでございます。したがって開発庁で予算をつけて実施したというものでございます。
○玉城委員 その国道三百二十九号線と交差していて、あなた方は仮に三百七十万円ですか、金をつけて補修しているわけですね。そこを米軍戦車が通りますね。どっちに優先権があるんですか、通行の場合。ちょっと防衛施設庁でもいいですし、外務省でも、何かわかるように説明していただけますか。
○森山説明員 実は米軍は地位協定の五条で施設区域の間の出入は許可されておる、許されておるわけでございます。それで一般の国道等通行できることになっております。この件は、国道部分はもちろん米側には提供いたしません、国道を除いた部分は米側に提供されますけれども。その使用については、一般が使うと同じ形で米側も使うということです。
 ただ重車両でございますので、その米軍の車両が通ることで国道に損傷を与えるようなことがあってはならないというので、その補強、重車両が通り得るような形に開発庁さんの方で国道を改修されたときにその部分だけ増強されたという形でございます。
○玉城委員 じゃ、そういう例はほかにもありますか。例えば本土にも現在ありますか、あるいは今後そういうたぐいの建設予定がありますか。
○森山説明員 私も詳しいことは存じませんが、本土でもあると思います。例えば昔、相模総合補給廠からノースドックまで戦車を、これは大分古い話でございますが、ベトナム戦争の当時輸送した経緯がございますが、その際に途中の橋を補強しまして、そういった重車両が通れるようにして通行させたという例もございますし、また沖縄の方でも今の国道三百二十九号線ですか、これを横断してキャンプ・ハンセンに入っております出入路が、ほかにも二、三あるように記憶しております。
○玉城委員 それはちゃんときちっと提供をされたものでしょう。あれは通行の場合ちゃんと遮断したりなんかするわけでしょう。一般通行に制限を加えてやるわけでしょう。非常に理解しにくいのは、国道ですよね、国道、そこを米軍の戦車が通るために国費を使って、何の手続もとられないままに三百七十万円もかける、これは単価も大分高いと私は思うのですけれどもね。それをしかも開発庁がやっているということ、しかもその部分の法的地位があいまいなままでしょう。
 ここで今やりとりしてもなんですけれども、そういうことは私にはちょっと理解できない。それで、今基地が多くてこれはいろいろ問題になってきているわけです、ほかの方が。そういう中で、開発庁までそんなことを税金を使ってまたやっている。役所がまた違うはずだと思うわけです。その辺もちょっと明確にしておいていただきたいと思います。
○塚越政府委員 新たに国道をつくりました部分というのは、提供区域から返還してもらう部分でございます。返還をしてもらうわけでございますが、返還をして道路改良をするに伴いまして、従来あった戦車道、これは法的地位の話は私どもも十分はっきり詰めてないかもしれませんけれども、従来からそういう地位にあったものをそのまま移すという理解のもとにこの条件をのんだわけでございまして、米軍の権利につきましては現在協議中でございまして、まだその結論が出ていないというふうに承知をいたしております。
○玉城委員 先ほどもちょっと質疑がありました例の漁船の被弾事件なんですが、これは海上保安庁が例えば二十三日の第一一徳丸についてその因果関係等について鑑定の必要があるということで、防衛庁の方に鑑定依頼して、あれから二週間以上経過していますか。我々は素人なものですからよくわかりませんので、そんなに時間がかかるのかな、こう思うわけですが、それが一つですね。
 それからもう一つ、例のサガ号というマレーシア船籍、いわゆる重傷者も出したという事件もありましたけれども、この事件についてもその後海上保安庁はどういう捜査というのですか、していらっしゃるのか。その二点を改めてお伺いしておきます。
○江間説明員 ただいま先生御指摘の前段の部分について、防衛庁の方から御説明をさせていただきます。
 先生御指摘のとおり、当該事件が発生しました直後、七月の二十九日に海上保安庁の第十一管区海上保安本部の方から私どもの航空幕僚監部技術部の技術第一課長に捜査上の鑑定嘱託を受けております。
 その内容といたしますのは、当該漁船に落下をしたとされます金属片、それと船体への付着物について、その種類、成分及びその金属片が当時訓練に使用されていたミサイルの構成品であるかどうかということについての鑑定依頼ということでございます、鑑定依頼を受けました後、技術研究本部というところが私どもにございますけれども、そこの協力等を得まして現在検査の分析を進めている状況でございます。
 御指摘のそんなに長くかかるのかという点でございますけれども、依頼をいただきましたその金属片、これは二つございまして、いずれも約一グラム程度という大変小さな金属片でございます。したがいまして、外観からミサイルの構成品であるかどうかというような判定ができるものではもとよりございません。したがいまして、現在エックス線等を使いましてその成分、組成等の調査分析というものを進めておりまして、同時にそれと、一方のそのミサイルの構成部分との比較検討というようなことを進めなければならない状況にございます。もう一つ船体への付着物でございますけれども、それも大変少量でございまして、分析等がなかなか容易ではないというふうに聞いております。
 ただ、関係者は厳正かつ迅速に鑑定をするということで現在鋭意努力をしておるところでございますので、その辺の事情御賢察の上御理解を賜りたいというふうに考えております。
○玉城委員 防衛庁の方に今のお話でちょっとお伺いします。
 これは我々素人考えで考えられることは、あの事件と当日の航空自衛隊のミサイルとの因果関係があるということが一つですね。例えば一つの答えです。二番目に、当日の自衛隊の訓練ミサイルとは関係ないという結論ですね、大体あるかないかという結論を出すとしますと。
 そうしますと、今結論は出てない段階ですけれども、いずれにしても皆さん方の今までの説明を聞く限りは、当日のミサイルとの因果関係というものは、我々が聞いてもないような気がするわけですね。当日二回目のミサイルを発射した。それはパイロットもまた僚機というのですか、そこも確認済みなんだ、ちゃんと海に落ちたということをですね。しかもそのミサイル以外その航空自衛隊の訓練のときには当日一切使っていない。しかもミサイルそのものが海に落ちてそれがもし爆発するとなるとあんな事故ではないというような説明、そういうことからするとミサイルではない。
 当日時間帯はずれますけれども、米軍機はまたあの空域で演習していますからね。いずれにしても、またそれが本当に当時自衛隊のミサイルとの関係があるとなると、ミサイルそのものに欠陥があるのか、パイロットの言っていることがみんなうそっぱちであるのか。とにかく全部海に落ちてくるわけです。あの海域は好漁場ですから漁船はたくさんいる、極めて危険なんです。ですから、その鑑定の結果については非常に関心を持って見守っているわけですね、我々としては。
 そうしますと、これは今の時点では結果が出てこないとわかりませんが、あるいはミサイルとの因果関係はないということも一つは考えられる、あるいはあるということも考えられますね。どうなんでしょうか、その辺は。
○江間説明員 確かに理論的に申し上げますと、先生おっしゃられましたように、分析検討をやった結果、それが当日航空自衛隊で射撃訓練をしておったミサイルの構成部品に該当するのかどうか。ある場合はする、ある場合はしないというような、理論上そういうことがわかってくるものだと思いますけれども、ただ、現在分析検討をやっている段階でございますので、今のこの段階で予断を持ったお答えは差し控えさせていただきたいというふうに考えております、
○玉城委員 これは強く要望しておきますが、いずれにしてもきちっとした結論だけは出して、今後の再発防止、いろいろな問題点の改善のためにも、決してあいまいな形にするということはやはり今後のためによくないと思うのですね。それは強く要望しておきます。
 では、海上保安庁の方。
○垂水説明員 まず、第一一徳丸の関係でございますけれども、海上保安庁といたしましては、防衛庁に今鑑定依頼しております。その結果を踏まえまして、さらに詳細な捜査を進めていきたいと考えております。
 それから、マレーシア船籍のサガ号の被弾事件でございますが、これにつきましては、被弾の弾頭につきまして、米海軍の使用する模擬弾であるという確認がとれまして、その後米軍側に対しまして捜査の協力を申し入れ、一応現在のところ、八月七日に米空軍の嘉手納基地におきまして事故を起こしたとされておりますFA18ホーネットの実況見分等を実施しているところでございまして、さらにパイロット等関係者の事情聴取をさせてもらいたいということを米軍側に申し入れているところでございます。
 以上でございます。
○玉城委員 そのジェット飛行機ですか、それそのものは実地検分された、そしてパイロットについても事情を調べさせてくれと申し入れしているが、まだだというお話ですね。向こうの米側は何か理由を言ってきているのですか、ちょっと待ってくれとか、だめだとか。
○垂水説明員 一応パイロットの取り調べにつきましては、上部の組織と相談して回答するということになっております。
○玉城委員 いずれにしましても、この事件も相次いで起きたわけですから、訓練空域外、海域外の事故であった、こう言われているわけですが、いずれにしてもなぜ船にそういう模擬爆弾が直撃したのか、その原因について明確に究明していただかないことには、あの辺はやはり相当の船舶が運航しているところでありますので。
 もう一つは沖縄のことではありませんけれども、沖縄において米軍関係の事故が多いために我々非常に関心を持っているのですが、最近奈良県で米軍艦載機が事故を起こしましたね。その事実関係と、なぜああいうところでたびたびああいう訓練なのか、その辺を。それだけでいいですから、ちょっと事実関係と、どういう目的で奈良県の十津川、また吉田先生がされるという話を伺っていますが、その辺ちょっとお聞かせください。御報告いただきたいと思います。
○金枝説明員 お答えいたします。
 本件事故は、米海軍機が厚木基地を飛び立ちまして、岩国を経由して厚木に向かって航法訓練を実施中、ワイヤに接触して切断したものでありますが、事故原因につきましては、防衛施設庁から在日米軍司令部に対しまして徹底的究明を申し入れているところでございます。現在、米海軍において事故調査委員会を設置して、その詳細を調査中ということでございます。
 この事故につきましては、これは八月十二日午前十時十五分ごろ、米海軍の第五空母航空団、これはミッドウェー所属の艦載機EA6Bプラウラーが厚木基地を、先ほど申し上げましたとおり飛び立って、ただいま先生から御指摘いただきましたように、十津川村の山岳地帯において、谷底から約二百メートル程度上方に仮設してあった材木運搬用のテール線に接触したということでございます。
○玉城委員 今のことについても、この艦載機、第七艦隊ですか、奈良県のこの辺をたびたび超低空飛行しているということが不可解で、よくわかりませんのですね。だから我々は、沖縄で非常に事故をなにしている、これはまた、もう本土の沖縄化みたいな、本土までそういう事故の問題を持ち込んできているのかなということで、我々非常に関心を持って見守っているわけですから、これは決してあいまいにしないで、きちっと明らかにしていただきたい、このように思います。
 それから、これも先ほど上原さんもしておられたので、私は私の立場でお伺いしたいのですが、まず沖縄の宜野湾市の普天間飛行場のフェンスに隣接しまして、普天間第二小学校があるわけです。在校生は八百九十二名、小学校ですからね。それにしかも百名は幼稚園児がいますから、約千名の児童がこの第二普天間小学校にはいるわけですね。
 ところが、一時間の授業、四十五分の中で五回ないし六回は授業を中断する。六分ないし七分に一回は、ヘリの騒音といいますか、爆音といいますかで授業ができない。これはそういう陳情も、文部省の方にもいろいろ関係省庁に来ていると思うのです。しかも、先ほど上原さんもお話がありましたとおり、これは冷房もされてないですな。クーラーは、機械だけ入れてあっても、仮設の状態ですから。
 これは文部省、義務教育を児童に施すという立場から、こういう教育環境というものは適切とは言えないと思うのですね、だれが考えても。そういうことについて、文部省はこういう学校の今の状況をどう御認識をしていらっしゃるのか、お伺いいたします。
○込山説明員 お答えいたします。
 もちろん学校は、教育上適切な環境に置かれているということが一番大切でございまして、特に学校におきます騒音の害につきましては、まず心理的には非常に児童生徒の注意力であるとか、あるいは集中力も欠けますし、また物理的にも難聴であるとか、あるいは誤解、そういうことが増大するわけでございまして、特に先生の話が聞けないというような、授業に非常に差しさわりがありまして、学習能率が低下する、あるいは学習意欲が低下するという問題がいろいろあるわけでございます、
 そのために、保健所は学校環境衛生を適切に守る、あるいは維持改善していくことが必要だということになっておりまして、騒音につきましても適切な学校環境衛生検査を行うことになっておりまして、いろんなデータを置きまして、授業中の場合あるいは何デシベル以下が望ましいというような基準を置きまして、環境衛生検査をやっていただいているところでございます。
 したがいまして、今先生御指摘のような状況ですと、当然この学校につきましてはその環境基準を上回るような状態になっていると思われますので、そういった場合には防音装置とか二重窓装置であるとか、いろんなそういう施設設備の改善をしていただく、あるいはこれは担当ではございませんが、学校の移転事業等も行っていただいた例があるというようなことをやっていただいているわけでございまして、いずれにいたしましても、そのような点検を十分していただきまして、設置者において適切な措置がとられることが望ましいと思っております。
○玉城委員 ですから、今教育環境は非常に劣悪な状態であるということですね。ですから、それは設置者である自治体の方が適切な措置を講ずべきである。だからそういうことについて、文部省とされてはそこにあるいは助言するなり何らかのことはされないのですか。そのためには、やはり普天間第二小学校ですね、文部省とされても、あるいは直接でなくても、県を通してでも結構、あるいは開発庁を通してでも結構ですけれども、一体どういう実態なのかということを知っておくということは必要だと思うのですね。いかがでしょうか。
○込山説明員 ただいま申し上げましたような学校環境衛生活動につきましては、私どもも日ごろのいろいろな行政を通じまして、すべての学校が適切な検査あるいは点検をしていただくというようなことを指導しているわけでございまして、そういった問題が起こりましたならば、先ほど申し上げましたような施設設備の改善で済む場合もございますでしょうし、いろいろな措置が必要な場合もございますが、そういうのを一応一般的にはいろいろなことを通じまして指導してございます。
 この学校の問題につきましては、私ども初めて聞いたわけでございまして、県の方から今先生が御指摘いただいたような問題は出ておりますが、その学校がどのようにこれを改善したらいいかということにつきましては、設置者あるいは教育委員会、いろいろ通じて、また文部省でもいろいろな関係部局もございますし、その他の省庁とも十分検討して措置されるべきものではないかと思っております。
○玉城委員 開発庁の方は、もうこのことについてよく御存じだと思うわけですが、これは私も何回も行って現場を見まして、移転しなくちゃいかぬ、こういう状況ですから、当然子供がかわいそうですよ。そして、安全性の問題もありますからね。ですから、PTAの方々も学校当局もあるいは市も含めて移転を強く要望している。
 問題は、どこに移転するか。それは、先ほどもお答えありましたけれども、キャンプ瑞慶覧の一万平米ですか、そこは米軍としてはその移転地として返還してもいい。ただし条件がある。いわゆる今の普天間第二小学校の移転した後の敷地、これは担当は防衛施設庁ですね。これは貸してくれと言っているのですか、何と言っているのですか。その条件というのは、移転するには米側としてはそこを開放してもいいが、敷地を使わせてくれという。何のためにその敷地を使いたいと言っているのか。その辺をちょっと御説明いただきたいのですが。
○森山説明員 お答えいたします。
 まず、米側が返還してもいいと言っている土地の面積は、約四万平米でございます。それで、米側といたしましては、キャンプ瑞慶覧の施設が非常に窮屈だということで、小学校の移転が完了した暁には、現在の普天間第二小学校の建物等を事務所とか倉庫といったものに使いたいということで提供してくれないかということを条件として出してきております、
○玉城委員 その移転後の敷地については事務所とか倉庫に使わせてくれというのが条件だ。それで、米軍はキャンプ瑞慶覧を、四万平米ですか、開放しますね、これは民有地ですから、宜野湾市にしてもいわゆる買うなり借りるなりしなければいかぬのでしょう。買うとしたら、坪大体三十万ということで三十億ぐらいかかるという話を市の方は説明していましたね。三十億といったら宜野湾市の年間の予算と大体匹敵するということで、とてもこれは市の力ではできない。だから、それは国のそういう提供によって、騒音によってしているのだから、国が補助してくれぬかという話なのですがね。開発庁、その場合に、どういう形、現在の制度の中でそういう敷地を取得する場合に、どういう補助制度があるのかないのか、その辺ちょっと教えていただけますか。
○塚越政府委員 用地取得費の国庫補助でございますけれども、現在二つの制度があると申し上げていいかと思うのですが、過大規模校等の分離に係る児童生徒急増町村等公立小中学校規模適正化特別整備事業費補助、非常に長い名前でございますが、要するに、過大規模校を分離するという場合、しかも児童生徒急増市町村である場合には用地費の補助ができます。
 また、米軍基地に接収された学校用地に係る提供施設代替借用校地購入費補助という制度がございまして、このいずれかの場合に該当する場合には、その用地費の補助ができますが、それ以外では用地費の補助というのは難しいわけでございます。この普天間第二小学校の場合には、第一の補助要件にも第二の補助要件にも当たっておりませんので、用地費の補助が難しいという状況にございます。
○玉城委員 ですから、実態はそういう大変厳しい劣悪な教育環境の中に児童は置かれているわけですね、安全性の問題も含めて。ところが、移転ということになると、やれ金はかかるわ、米軍との関係はあるわ、そして現在の制度の中でそういう敷地購入のための補助をどうするかというそれには該当しない。結局、そういうことであれば、これはもう移転はできないということなのか。しかも、それを前提にして仮設でコンクリートもむき出しですよね、雨漏りはするし。それで、フェンスを隔ててそのまま学校がある。もちろん防音装置もされてないという状況でそのままということには、これはいかないと思うのですわね。長官、午前中もお話ありましたけれども、これはやはり政治的に何とかしてあげないと、千名の児童というのは大変なことになりますよ。何かひとつ御検討いただきたいのですが。
○柴田説明員 実は、先生御指摘の普天間第二小学校は普天間飛行場の離着陸の騒音によりまして非常に障害を受けておるということは、私ども十分知っております。ただ、宜野湾市と話しましたところ、今お話のありましたような移転の計画があるということなので、移転先地において防音工事をやってもらいたいというようなことでやっておるわけでございます。
 ただ、今お話がありましたように、移転計画がどうも非常に長い間かかりそうなので、一応私どもの方といたしましては、応急対策としまして夏季の期間においても窓を閉め切って授業ができるような状態にいたしたいということで、空調工事、いわゆる除湿工事と我々称しておるのですが、いわゆる冷房工事でございますね、それの補助を行っております。
 以上です。
○塚越政府委員 この問題は、大変劣悪な環境の中で教育が行われているということで、大変な問題でございますけれども、やはり基本的には学校の設置者である宜野湾市を中心として関係者が積極的に解決に向けてのいろいろ御検討をいただくということがどうしても必要なことであろうかと思います。
 先ほど予算と比べての用地購入費のお話がございましたけれども、御参考までに申し上げれば、このようなケースの小中学校の移転に係る用地取得費につきましては、義務教育施設整備事業債という起債が認められることになっているというようなことも聞いておりますし、そういうことも含めてどういうことができるのかよく設置者であるところの宜野湾市を中心にいろいろ御検討いただくことがまず必要ではないかというふうに考えております。
○玉城委員 今の宜野湾市というのはドーナツ型で、ど真ん中に普天間という飛行場があるわけですね。それは、この学校に限らずですが、市民全体が騒音で大変悩まされているわけです。基地そのものがどこかに移転してもらった方が問題は根本的に解決するわけですが、しかしそれまで待っておけというわけにいかぬのです、この児童の教育という問題は。ですから、今おっしゃった起債という方法等も含めて、市当局、開発庁も親身になって、これは教育、さらに人道的な問題ですから、ぜひひとつ真剣に御検討いただきたいと思うのです。
 時間もありませんので、これは労働省の方にちょっと御要望だけさせていただきますが、沖縄振興開発審議会の「第二次沖縄振興開発計画後期の展望と戦略」という沖縄開発庁並びに関係省庁への提言がございます。その中に一貫して、沖縄の場合は失業率が高い、全国平均の二倍強である、その中でも若年失業者がさらに高いということが随所にあるわけです。そういう意味でも、地元の県も積極的な職業訓練短期大学の誘致を労働省あるいは雇用促進事業団の方に要請しているわけですが、私もこういう技術を身につけさせるということが若年労働者の失業問題の解消のために大きなプラスになる、ひいては東南アジアとかそういうところとも提携して技術を身につけさせておくということが基本的に大事だと思うのです、技術を持っている、その中からあるいは自分なりに職場開拓なりをしていく。何もないのではどうしようもないわけです。そういう意味でも、県の要請もありますとおりぜひこういうものを沖縄の方にやっていただきたい。要望なんですが、労働省はいかがでしょうか。
○清浦説明員 お答えいたします。
 職業訓練短期大学校につきましては、五十三年五月の職業訓練法の改正によりまして雇用促進事業団が設置しております総合高等職業訓練校を職業訓練短期大学校と技能開発センターに転換を図っているところでございます。職業訓練短期大学校につきましては、高等学校卒業者を対象にいたしまして、専門課程の養成訓練二年間を行うことといたしているところでございます。学校の数につきましては、二十校を目途に現在進めているところでございます。
 御案内のように、現在ME化を中心とします急速な技術革新の進展がございますが、こういった状況に対応していくためにはやはり実践的な技能を身につける方を養成していかなければならないわけでございます。沖縄県からの御要望につきましては、先ほど先生がおっしゃいましたように若年者の失業率が高いということもございまして、特別な事情にもございますので、前向きに検討を進めているところでございます。
○玉城委員 ぜひ前向きに実現させていただくようにお願いします。
 長官、私は長官のお答えをまだ一回も聞いていませんので、あと一分半ですから最後に……。
 長官も沖縄開発庁長官になられまして、今いろいろな面で前進していること、自由貿易地域もやっと日の目を見るようになりまして、その御苦労について私も感謝を申し上げますが、那覇空港自動車道の問題とかバイパスの問題とか、新聞で読む限り長官は大変自信を持っておっしゃっておられるようなので、なかなか大したものだと思います。
 それに関連しまして、本土と沖縄の航空運賃が高い、この引き下げの要請についても、長官は大分自信を持って、これは何とか内々に関係省庁と話をしていきたいということでありますが、この航空運賃の算定の方法についてはいろいろあります。通行税の問題とか使用料の問題、航空燃料税の問題といろいろありますけれども、そういうものを含めて、長官はやはり自信があって関係省庁と話を進めてみたいということをおっしゃったと思うのですが、それをちょっとお聞かせいただきたいと思います。
○綿貫国務大臣 航空運賃の問題で自信があって申し上げたわけではないのでありまして、前々から皆様方の御要望が強いということは十分承知しておるわけでございまして、その意思を体して今後努力をしていきたい、こういうふうに申し上げておったわけでございます。
○玉城委員 いや、自信を持ってやっていただきたいわけですよ。そんな後退するようなことでは、余り熱意のないようなことでは困るのです。これは地域的にも北海道の問題とかいろいろございましょうが、沖縄はやはり距離だけでは片づかない問題があると思うのです。沖縄振興開発をこれから実のあるものに発展させていくためには、運輸省もそうですよ、国際観光モデル地域に指定もしているわけですから、航空運賃の問題がネックになっていることは事実です。通行税の問題も含め、公租公課の問題は努力すればできる部分があるわけです。ぜひひとつ努力をいただきたい。よろしくお願いします。
 以上です。
○稲葉委員長 和田一仁君。
○和田委員 長官、きょうは朝からずっとお座りになって、初めての沖縄北方特別委員会への御出席でございますけれども、私もずっと委員各位の質問を聞いてまいりました。どの先生も沖縄出身の方で、微に入り細にわたって沖縄開発について非常に愛情ある御質問をされておったと思います。私は沖縄出身ではございませんけれども、この委員会の委員になりまして何回か沖縄に参りました。ことしもまた委員会から派遣されて沖縄の本島、石垣、西表、こういうめったに行けないところを視察してまいりました。訪問するたびに非常に感ずることでございますが、沖縄は我が国土の中でも特に自然が残された非常に美しい土地であり、また、そこに住んでおられる県民も素朴な心を持っておられるかけがえのない土地である、こんなふうに感じまして沖縄が好きになっておる一人でございます。選出の先生に負けない思いで、沖縄のための立場からこれから御質問させていただきたいと思っております。
 沖縄は御案内のように我が国の一番南西端の土地でございますけれども、同時に、環太平洋の時代がやがて来ると言われているその環太平洋の地理的な中にあっても非常に重要な土地ではないか、こんなふうに思います。地形的に言っても環太平洋の玄関というよりも中心になるような位置づけのところではないかと思っております。長官も就任されてから四回ですか、沖縄を訪問されたということを伺っておりますけれども、非常に熱心に長官としての職責を果たそうとされておることにまず敬意を表する次第でございます。同時に、そうやって何回も訪問をされまして、私はそういう印象を持っている沖縄でございますが、長官も北国のお一人として沖縄に対してどんな思いを持っておられるか、まずお伺いしたいと思います。
○綿貫国務大臣 私も沖縄開発庁長官に就任いたしましてからもうやがて十三カ月目になるわけでございます。その間沖縄を何回も訪れております。特に島が四十もございますので、なるべく多くの島を回りたいという宿願を立てておるわけでございます。歴代の長官の中で現職で一番たくさん回った方が十二の島を回ったと言われておりますので、私はその記録を更新しようということで今頑張っておるわけであります。
 そこで、いろいろの島を回りますと、そこの市町村長さん方が、御案内をされながら、いや復帰をしてよかった、復帰をしなければこんな状態にはならなかっただろうということで、大変環境整備あるいは基盤投資ができたことに対して感謝の言葉を述べておられます。これを聞くたびに私は本当にうれしい気持ちでいっぱいになりまして、復帰十五年にしてこれだけの整備ができ、皆様方から感謝されておるということをしみじみと感ずるわけでございます。
 しかし、状況を見ますと、格差解消という言葉がありますように、まだまだ基盤投資等につきましても未熟なものがあると感じております。これからも一層この沖縄を整備するためのいろいろの施策が要るのだということを痛感しておるわけであります。特に四全総の中でもその方向を示しておりますように、熱帯性あるいは海洋性あるいは特に国際的に交流できるような拠点になり得る素地があるというような特色があるわけでありまして、この特色が生かされるような県になるように、行政と民間の活力、それらが一体になっていけるような方向をさらに進めていかなければならないと感じておるわけでございます。和田さんと一緒でございまして、私も沖縄について非常に大きな愛情を持ってただいま臨んでおるところでございます。
○和田委員 沖縄にとっては大変いい長官をお迎えしておると思います。また長官は、沖縄開発庁の長官のみならず、北海道開発庁の長官であり国土庁の長官である。三長官を兼ねるという非常に大変なお立場でございまして、もう一つの北海道に所属する北方四島もこの委員会の所管の問題でございまして、そういう意味では大変関係深い長官になるわけでございます。そういう意味で、北の北方領土を持つ北海道開発庁長官、それから南の一番端にある沖縄、両方の開発のための責任者というお立場、さらにあわせて日本全国土の開発をも考えていくという、言いかえれば非常に仕事のやりやすいお立場で今お仕事をされている、私はこう思うわけでございます。
 そういう三長官を兼ねたという立場から、北と南とを兼ね合わせ、さらに日本全土の開発の中で沖縄の開発をどんなふうに位置づけていかれるか。私は最初に環太平洋という言葉を申し上げましたが、そういう新しい時代の幕あけにとって沖縄というところが非常に大事だと思っておりますが、いかがでしょうか、その点をもう一回お伺いできればありがたいと思います。
○綿貫国務大臣 私が昨年初めて三庁長官を拝命いたしましたときに、皆様方からこれは沖縄開発庁あるいは北海道開発庁、国土庁、みんな一緒に統合するための先駆者として何か私が乗り込んだのじゃないかというようなことを言われたわけでございます。私はそのときから、それは違うのだ、私が効率的にこの三つの役所をこなすことによってそれぞれの存在価値、意義があるということで、行政がさらにその地域発展のために立派な使命を果たすことができるようになるのだ、こういうことで今日までやってまいったわけでございます。
 今御指摘のように、北海道、沖縄、それぞれ大変気象条件も違います。また北と東の国境の際限地帯と南西の国境地帯、いずれにいたしましても国境に面した両方の地域でございまして、これらの地域にそれぞれ開発庁があるということは、やはりそこの特色を生かし、またそれぞれの歴史的な意義を踏まえて開発していかなければならないという使命があると考えておるわけでございます。
 特に沖縄は復帰いたしましてからまだ十五年でございます。北海道は長い開拓の歴史の中にあるわけでございまして、いろいろ浮沈の歴史を繰り返しておりまして、今は大変な状況になっておりますが、しかしそれらの根っこの上に立ってこれからさらに再発展を期していかなければならないと思います。
 沖縄につきましては、きょうの委員会でも御指摘のように、戦後のいろいろの問題がまだまだ残されておるわけでございまして、それらの極めて悪い環境と申しましょうか、ハンディキャップというものを克服していかなければならないという宿命にあるわけでございますので、行政面につきましても特段の意を用いながら今後ともやっていかなければならない、こういうふうに覚悟いたしておる次第でございます。
○和田委員 おっしゃるとおりに日本は四面海でございまして、ボーダーラインは陸続きではございません。しかしながら一番北の端と南西の端というところでよその国に一番近いのが北海道と沖縄でございます。この二つに日本の防衛のための大きなしわ寄せがいっているのではないか、私はそう思います。復帰がおくれた沖縄にとってもそれが大きく後遺症のように残っておりまして、日本全体の安全保障のための大きな犠牲をしょって今新しい開発に向かっておるという立場でございますので、そういう意味で沖縄と北海道、特に沖縄については特段の御配慮があってしかるべきだ、私はこう思っております。
 それで沖縄の問題に入らせていただきますけれども、私先般参りまして、今沖縄で当面大きな課題だなと思いましたことの一つにこの秋の海邦国体があります。これは全国で行われております国体の一巡の最後になる国体でございまして、夏季大会が九月二十日から、秋季大会が十月二十五日からというふうに聞いております。この海邦国体の無事な開会と終わりを念願して、成功を念じながら今沖縄を挙げて準備に入っている、こう思うわけでございます。
 私も行っていろいろな施設等を見せていただきました。その中で一つ気になって副知事にもお伺いしたのは、陛下がこの海邦国体においでになるということでございまして、私が聞いておりますところでは、秋季大会の開会は十月の二十五日ですが、二十三日から二十七日までの御滞在というふうに聞いております。本土の中での国体から比べるとこれは大変長い御滞在ではないかと思うのですね。それだけに警備については万全の警備をしてもらわなければと思いまして、そのときに副知事にもお伺いをいたしました。県側は比較的自信のあるような副知事の御答弁でしたが、私はそんなものではないなという気もしたものですから県警の本部長にもお尋ねをいたしました。
 ところが、その後いろいろ新聞等を見ておりますと、やはりこれは相当慎重に、万全の警備態勢を整えてもらわないといかぬな、こんなふうに思いました。五十年に沖縄国際海洋博覧会がございまして、その節には皇太子御夫妻が沖縄に参られました。そのときに、ひめゆりの塔に参拝をされた際に不祥事件がございまして、過激派の火炎瓶が投げられるというようなこともあったわけなので、そういう意味からいっても過激派の動きというものは見過ごしてはいけない、こんなふうに思っておるわけでございます、
 長官としても当然これは気にされておると思います、もしもということがあれば、せっかく沖縄開発に努力してこられても、マイナスなことにでもなったらこれまた大変なことでございまして、そういう意味で、長官としても陛下の警備に万全を期してもらわなければならぬのは当然だと思います。そのことについてどんな御配慮をされているか、長官の方のお考えをまずお聞きしたいと思います。
○綿貫国務大臣 警察庁の方でも万全を期しておるというふうに聞いておりますので、私どもも十分その点を信頼していかなければならないと思いますし、沖縄開発庁としても当然これに十分の意を配してまいりたいと考えております。
○和田委員 警察庁も、長官が六月には現地に行って十分な視察もし、打ち合わせもしておるようですし、また公安委員長葉梨さんもそのためにわざわざ沖縄に行かれた、こういうことでございまして、そういう担当の方々はそれぞれ心を砕いておるようでございます。きょう、警察庁からお見えいただいておると思いますが、この警備態勢についてどういうふうに取り組んでおられるか、御説明いただければありがたいと思います。
○半田説明員 海邦国体につきましては、極左暴力集団が天皇陛下が沖縄へ行かれることについて大変反対の意向を早くから表明をいたしておりまして、ことしの秋の最大の闘争課題の一つに据えておるセクトも多いわけでございます。
 そういう状況を踏まえまして、私どもとしましては国体が平穏無事に行われるということと、それから天皇陛下を初めといたしまして皇族方が御無事で行っていただけるようにということで、いろいろな対策を考えておるところであります。沖縄県警も早くから国体対策課を新設いたしまして準備をいたしておりますし、その中でいろいろな対策を講じております。今御指摘ありましたような過去の事件、それから過去に沖縄海洋博、日教組大会、献血大会等々かなり大きな規模の警備の経験もございますので、そういうものを参考にしていろいろな対策を考えております。
 それから全国警察でも、沖縄だけが問題ではありませんでいろいろな関係で、東京から立たれるということからいいますればたちどころに警視庁が関係いたしますし、そのほか、飛行機が飛ぶ場合のバックアップシステムなどを考えますといろいろな県が関係するわけでございまして、全国の警察を挙げてこれに対処したいということであります。沖縄は警察官が二千二百人ぐらいしかおりませんので、従来も大きな警備の場合はかなり大勢の部隊、例えば海洋博の開会式の場合には二千四百人ぐらいの機動隊の応援を出しておりますけれども、今回は多分これを上回る部隊を派遣して応援したいというようなことで、万全を期してまいりたいということで着々準備を進めておるところであります。
○和田委員 沖縄で二千二百人ぐらいの県警、海洋博のときにはそれに同数以上の全国からの応援部隊、今度はそれを上回る部隊が警備に入るということなので、万全は期していただけるものと思います。これはぜひそうしていただかないといけない。ただ私は、これからもお伺いしてまいりますけれども、海邦国体にたくさんの人が集まるわけですが、宿泊設備とか国体の会場が分散しておりまして、そういうところへのいろいろなアクセスの問題だとか、非常に大変な沖縄を挙げての行事だと思いますけれども、そういう中で三千以上あるいはどれぐらいですか、四、五千人の人たちの宿泊だとか移動だとかについても大変な御苦労があるのじゃないかと思うのですね。そういうこととあわせてぜひひとつ、狭い島でございますので、かつて五十年にあったようなああいう不祥事件すらないようにしていただかなきゃいかぬと思います。
 そういう意味で、最近の過激派はまさにここにターゲットを絞って、いろいろな飛び道具を開発して使ってでもやるというようなことも聞いておりますので、沖縄の狭い地形の中で海の方からでも攻撃されるのに陸上だけの警備で十分かどうか、その辺はいかがでしょう。警察庁として十分お考えだと思いますけれども、その辺も含めてもう一回お尋ねしたいと思います。
○半田説明員 前段でお尋ねの補給あるいは宿泊の問題でありますが、詳細は省略させていただきますけれども、宿泊の場所も何とか確保できておりますし、食事等も大体準備はできたものと理解をいたしております。
 それから飛び道具の問題でありますが、飛び道具それから最近は爆弾がかなり強烈なものが出始めておりますので、そういうものを十分意識した警備をやる。御指摘のように過去のような事件すら絶対起こさせないという基本方針で、私どもといたしましても過去のいろいろな教訓事項を十分踏まえた上でどういう警備をやるかということについて沖縄県警を十分指導してまいっておりますし、今後もそのようにやっていきたいと考えております。
○和田委員 飛び道具、海の方からは大丈夫ですか。
○半田説明員 あれは海上も含めて今のところ一番長距離飛んでおりますのは四キロ近くでありますから、必要な警備範囲から四キロを踏まえた警備計画をつくっておるところでございます。
○和田委員 くどいようですけれども、最近何か風船爆弾みたいなものも考えるというような、もちろん地形も十分研究した上で連中は何か事を起こしたいと構えているので、今までの四キロ飛ぶようなものだけならばこうだということではなく、やはり慎重にその点は対処していただきたい、御要望しておきます。
 海邦国体でございますけれども、この間も総合運動競技場ですか陸上競技場を見せていただきました。立派な施設ができておるようでございますが、あれで万全であるという御説明を伺っておりました。その点はもうあれでよろしいのかどうか。私どもの見たところ立派に見えましたけれども、お伺いいたします。
○塚越政府委員 国民体育大会の施設でございますが、県と市町村で競技会場、関連する公共施設等の整備を積極的に進めてまいりました結果、国体競技施設の九八%が六十一年度内に完成を見ております。また、ごらんをいただきました主会場である県営総合運動公園でございますが、これも五月に完成をいたしました。開発庁といたしましては、六十二年度予算にも国体関連施設整備事業費として百五十億を確保しておりまして、国体開催に支障が生じないように万全を期しているところでございます。施設の面では既に準備は万全で整っているというふうに承知をいたしております。
○和田委員 そうすると、あとは運営かと思いますけれども、そうでなくても市内が大変渋滞をしていたり、交通機関として大量輸送手段を持たない沖縄であって、そういう輸送の確保だとか、それから海洋博で宿泊設備等は相当充実してきたと思いますけれども、またひとつ規模が大きいようにも思いますので、そういうところの受け入れ態勢は大丈夫なのか、そういうことがちょっと私ら気になるところでございますけれども、その辺はいかがでしょう。
○勝又政府委員 まず輸送の確保でございますけれども、会期中、県外から約三万七千人の国体参加者が予定されておりますが、これらの方々を航空機で運ぶ全国的な輸送につきましては県と各航空会社とが調整しました結果、機種を大型化するとか増便を図るとかいったようなことで対応ができたと承知しております。
 それから、県内の輸送でございますが、空港と市町村間の輸送あるいは開会式、閉会式場への輸送等につきましては、必要なバスの確保につきましても既に対策が講じられたと聞いておるところでございます。また、宿泊施設でございますが、これにつきましては、民泊施設など転用施設を含めまして必要な施設は確保された、かように聞いております。
 私ども沖縄開発庁といたしましても、輸送対策等につきましては、県の要請に応じまして十分の御協力をさせていただきたいと考えております。
○和田委員 ぜひ国体が大成功裏に終わることを念じておるわけですが、沖縄といたしましては、この海邦国体成功が一つの大きなめどになって、ポスト国体ということで第二次振計後半の沖縄にとって、この国体に向かって今までいろいろなイベントというか、事業が行われてきました。これが一段落した後のポスト国体の振興計画というものが非常に大事になってくるのではないか、こう思うのですが、その第二次振計のこれからの実施について長官の抱負、戦略というものをひとつお聞かせいただければありがたいと思います。
○勝又政府委員 沖縄の経済社会は社会資本の整備を中心として相対的には著しい発展を遂げてきたわけでございますが、今なお経済の自立的発展を図っていくためには多くの課題を抱えておりますため、今後とも一層の振興開発を図り、本土との格差是正と経済の自立的発展に向けて努力する必要があるわけでございます。
 このため、ポスト国体、第二次振興開発計画後期に向けましては、沖縄の地域特性、例えば亜熱帯性であるとか海洋性であるとかいったものを十分活用いたしまして、沖縄の産業の活性化と経済の自立的発展に結びつくような観光関連産業あるいは亜熱帯農業その他地場産業の振興を図ることが必要だと考えております。そのための基礎条件といたしまして、水資源の安定確保であるとか、交通、通信体系あるいは農業生産基盤の整備拡充等、振興方策の展開が今後必要になってくる、かように考えておるところでございます。
○和田委員 具体的なことについては各委員が細かくお聞きしておったようでございます。私、さっきも長官がこれから離島をぐるぐる図られるというお話でございまして、先般も石垣に参りまして、そこで今大きな課題になっているのが新しい空港の建設の問題でございました。いろいろ私説明を聞いてしみじみ思いました。計画が練られて、そしていろいろな補償の問題も済んで、用地の問題も済んで、そして県としての建設のための予算もついてきたにもかかわらずなかなかこれが進行しないという実態を説明されたわけでございまして、それがせっかく予算までつけながら繰り越しになってしまうというようなことが五十九年から続いているということなんで、これについてどういうふうな見通しを持っておられるか、お伺いしたいと思います。
○塚越政府委員 御指摘の新石垣空港の建設でございますが、沖縄県の振興開発、八重山の振興開発を図る上で非常に大事なプロジェクトだと考えておりまして、これまで地元、それから関係省庁の意向を踏まえまして必要な予算措置をとってきたわけでございます。これまで用地造成費といたしまして昭和五十九年度から毎年三億五千万円ずつ予算を計上してきたわけでございますが、いろいろ努力をいたしてまいりましたけれども、環境保全問題等いろいろな問題がございまして、残念ながら五十九年、六十年度分は不用となっております。また、六十一年度分は繰り越しになっているわけでございます。
 事業者である沖縄県としましては、現在公有水面埋め立てに係る環境アセスメントの諸手続を進めているわけでございますが、アオサンゴの群生の保全の問題をめぐって調整に時間がかかっていると聞いております。沖縄県は新空港の早期実現を図りたいという意向で、環境保全との調和を図って関係住民の理解を得るための努力を傾けているところでございまして、環境アセスメントの手続が終わり次第、工事着工の前提となる埋め立て免許を得るための手続、申請を行う予定であると聞いております。
 開発庁といたしましては、新空港の建設がおくれることは八重山の社会経済の健全な発展にとって好ましくないと考えておりまして、早い時期に県の努力が実るように必要な支援を行っていくというふうに考えております。
○和田委員 おくれてはいかぬ、早い方がいいんだというお気持ちで必要な支援をこれからやっていく。長官、必要な支援というのは、今一番問題になっているのは、今の御答弁でも環境問題のように思うのですね。その環境問題について環境庁との話し合いが、どこがどうすればそれがクリアされるのか、そういったことで問題点を煮詰めていって、そしてそれをクリアする努力をしないと、三年続いてきたことがまた四年も五年もということになると、あなたが一番心配していたおくれてはならぬという時間的なロスがどんどん大きくなってしまう。その辺を長官の御努力で、これは環境庁との間で何が問題なんだ、そこをどうすればいいんだ、だめなものならだめという結論を早く出せ、いつまでも引っ張っておくな、むしろその点をはっきり煮詰めていった方がいいんじゃないかという気が私はいたしますが、長官、どんなものでしょう。ぜひクリアして、沖縄振興のためにこれは一日も早く実現していった方がいいと私は思うのですが、いかがでしょうか。
○綿貫国務大臣 私も現地へ行きましていろいろ状況等も見てまいりましたし、知事を初め現地の皆様方も大変な意欲を持っておられることも知っておりますが、ただいま御指摘のような一つのネックがございまして、これをクリアするためにどうしたらいいかということで私も腐心をしておるわけでございます。引き続きまして今年度の予算がまた流れるというようなことになっては大変だなということで、今いろいろ最大の努力をしようとしておるところでございまして、御趣旨のような点について十分今後とも頑張っていきたいと思っております。
○和田委員 事務当局に任せるだけでなく、ぜひ環境庁長官と長官同士のひざを突き合わした話としてこの問題解決のために御努力をいただきたい、こんなふうに思います。
 また、先ほど申しましたように、沖縄は日本の安全保障のために大変な重荷をしょったところでございまして、基地の問題でさっきからいろいろ出ていたように、県民としては、本土の国民と違った意味の大変な重荷をしょっているわけなんです。そういう問題についても伺いたかったわけですが、時間が来てしまいました。これはまたいずれ別の機会にお尋ねいたしますが、そういう特殊な負担の上にある沖縄の開発のためにぜひひとつ長官のお骨折りをお願いいたしまして、質問を終わります。
○稲葉委員長 瀬長亀次郎君。
○瀬長委員 私は、発がん性物質石綿、アスベスト汚染について質問いたします。
 沖縄の元牧港米軍住宅区域が去る五月三十一日付で全面返還がされた、それに伴って七百七十二棟の建物が原状回復のため取り壊されております。防衛施設庁の説明では、アスベスト関係の工事は六月十六日から七月三十一日までという大体の計画になっております。ところが、作業に当たった労働者や関係者の話を総合しますと、施設局の作業は極めてずさんであり、異常に高い石綿濃度も検出されている。石綿は環境蓄積性の高い物質であることを考えれば極めて重大であると思います。
 そこで最初に、私は環境庁と労働省に質問をいたします。
 労働省が作成した特定化学物質等作業主任者の講習用テキストによると、石綿工場で保温材を製造していた労働者が、約四年後に息切れがあり、翌年、せき、たん、呼吸困難がひどくなり、石綿肺と診断され、発病後三年で死亡したという事例が示されていますように、こうしたずさんな工事によって環境備蓄性の高い石綿が蓄積され続けていくことは、国民の安全、健康にとって極めて重大であり、その対策が急務であると思います。
 欧米諸国、とりわけ米国の環境基準値は日本の十分の一という厳しさであります。わかりやすく言えば、石綿許容濃度が日本はアメリカの十倍ということになっているわけなんです。石綿、アスベストの発がん性、危険性がはっきりしている以上、規制強化は当然であり、世界的な流れであります。労働者、住民の安全を第一に、基準の見直しを具体的に進める必要があると思うが、いつまで、どのような方向で見直しをするのか、石綿を使用した製品の規制についてはどうするのか。この点について、まず環境庁、労働省、関係がありますから係から答弁をお願いします。
○浜田説明員 お答え申し上げます。
 環境庁の立場は一般の環境へのアスベストの飛散という問題に対処する立場でございまして、そういう観点からお答え申し上げます。
 先生御指摘のとおり、建築物等の解体、改修工事に伴うアスベストの飛散防止は重要なことでございます。後ほど労働省の方からもお話があると思いますけれども、労働省でもそのための指導通知というものが昨年九月に出されておりますし、関係の省庁あるいは地方公共団体におかれましても、個別の事例ごとにそれら通知の内容の徹底といったようなことで、いろいろな面から適宜必要な指導がなされているというふうに承知しているわけでございます。
 環境庁といたしましても、今後とも関係省庁あるいは地方公共団体と十分な連絡をとりながら、こういった解体工事等に伴います環境上の問題が生じないように努力をしてまいりたいと考えているところでございます。
○冨田説明員 石綿に関する規制につきましては、特定化学物質等障害予防規則において規制しているところでございます。この規制事項の徹底をさらに図ってまいりたいと考えております。
 また、アスベストの作業環境基準につきましては、国際的な動向を踏まえつつ知見の集積に努め、必要な対策を講じてまいりたいと考えております。
○瀬長委員 長官については後でお伺いしますが、今度は労働省。
 昨年九月六日付労働省労働基準局安全衛生部長名の「建築物の解体又は改修の工事における労働者の石綿粉じんへのばく露防止等について」という通達を受けて、ことしの七月に建設業労働災害防止協会が「建築物の解体又は改修工事における労働者の石綿粉じんへのばく露防止対策の進め方」という作業マニュアルをまとめております。これによると、シャワー室を含めた更衣室の配置は石綿解体室から直接行ける構造になっており、これが労働省の通達に沿った最善の方法ということであります。
 ところが、先ほども言ったように沖縄の場合はそうなっていない。五百四十二棟の解体作業があるのにシャワー室はたった一カ所しかない。労働省がみずからの通達を実施させることをなぜやらないのか。いわゆる届け出義務を果たすなど、対策を強化しなければならない労働省自身が――マニュアルを出している、ここに絵もあるのですよ。こっちから入ってシャワーを浴びて、まだまだこれで十分でないからということで休憩室に入って、それから外に出る。ところが、今申し上げたようにただ一カ所しかない。これはどういうふうに考えますか。これは極めて重大だと思うのです。あなた方自身が出したものでしょう。これはどうお答えになりますか。
○冨田説明員 御指摘の通達につきましては、建築物の解体、改修工事における労働者の石綿粉じん暴露防止を徹底するため、都道府県労働基準局、所轄労働基準監督署並びに関係団体等を通じましてその徹底を図っているところでございます。特に石綿等の撤去作業につきましては、作業手順を含めたきめ細かな対策を行わせるべく、建設業労働災害防止協会を通じてその周知徹底を図っているところでありまして、今後ともあらゆる機会を通じてその指導の強化に努めてまいる考えでございます。
 シャワーの件でございますけれども、地元の労働基準局を通じて調べたところ、牧港元米軍住宅地区の住宅等取り壊し工事、住宅が七百七十戸、学校が二校であり、そのうち石綿等の除去作業対象が住宅が五百四十六戸、学校二校という状況でございます。そのうち住宅五百四十六戸の石綿等の除去作業につきましては、一業者の労働者四十二名が従事しております用地元の基準局が調べたところによりますと、二基の移動式シャワーが設置されております。さらに学校二校の石綿等の除去作業については一業者の労働者十三名が従事して、同じく二基の移動式シャワーが設置されているという報告を受けております。
○瀬長委員 これはあなたの報告はうそですよ。あれは広さは甲子園球場の大体九倍くらいあるんですよ。そこで一カ所しかない。事実どういう報告かわからぬが、これはうそですよ、私は現実に行ってみておるんだから。だからあなた方が出した通達のようになっていないのですよ。壊すでしょう。壊したら石綿がつくからというので、すぐ入っていってシャワー浴びて、ちゃんと真っ白いあれで、どこにも全部かぶらないように、鼻からも吸わないようにやっている、これが一カ所しかない。だから、あなた方の基準とも合わないから、十分配慮して、そこら辺を労働者の健康の問題なんですということを私は言っているんですよ。これはあなたが言っているのと違いますよ。どうなんですか。
○冨田説明員 特定化学物質等障害予防規則の周知徹底と、昨年出した指導通達のさらに徹底を図ってまいりたいと思います。
○瀬長委員 そうすると、今の答弁はあいまいだったということを認めて、あなた方が出したマニュアルどおりやるというふうに理解していいのですね、どうです。
○冨田説明員 我々の直接の機関である沖縄労働基準局の報告でございます。それを我々信じておりますし、今後さらに充実されるようにその徹底を図ってまいりたいと考えております。
○瀬長委員 これは長官も御承知のように、うそを言っているんですよ。だから自分たちが出したマニュアルどおりやるということが当然だが、今それが明らかになったので、次に進みます。
 今度は開発庁ですね。沖縄は全国的に肺がんの発生率が高い、その原因としてアスベストが多量に使用されているとの指摘もあるわけなんです。ずさんな作業によって、携わった労働者や周辺住民の健康がむしばまれることが非常に危惧されております。将来にわたって心配ないと断言できるのかどうか。今のような状態なんです。労働者や周辺住民に対し必要な健康診断の実施に最大限の便宜を図るということを積極的にやってほしいと思うのですが、大臣じゃなくてもいいですから、どうぞ。
○塚越政府委員 建築物の解体工事等におけるアスベストの飛散等の問題につきましては、環境庁や労働省の指導または基準に基づきまして、労働者や周辺の住民に対して悪影響を与えることのないように関係省庁で飛散防止対策の指導等の所要の措置をとっているというふうに聞いております。沖縄開発庁といたしましても、これらの措置によって環境への配慮が十分に行われることを期待いたしている次第でございます。
○瀬長委員 これも開発庁ですが、現在文部省や防衛施設庁が学校を中心にアスベスト使用の施設の実態調査を始めています。特に多量の石綿製品が使用されていると言われる沖縄について、早急に実態把握をする必要があると私は思います。その際、学校だけに限らず公共施設全体の調査が不可欠と考える。吹きつけだけに限定せず、二次製品を含めた調査をぜひ約束してもらって、徹底してその点をやってほしいと思いますが、いかがですか。
○塚越政府委員 公立施設のアスベストの使用状況につきましては、それぞれの施設を所管する省庁で実態調査が行われることになると考えております。沖縄開発庁として独自に実態調査を行うことは考えておりません。
 私どもが現在承知しているものといたしましては、公立学校施設の天井等に吹きつけられたアスベストについて、現在文部省でその使用状況を把握するため悉皆調査が行われているところでございまして、この十月にはその結果が取りまとめられるというふうに承知をしております。
○瀬長委員 このアスベストについての最後は、長官の御意見を伺いたいのです。
 現在、那覇市首里にある旧琉球大学跡の建物に石綿、アスベストが使用されていることが明らかになり、国の対応が注目されております。使用されている量、どの部分か、石綿材の種類などを明らかにしてほしい。また、九月には契約が行われると言われているが、作業に従事する労働者はもちろん、周辺住民への粉じんの飛散を防止するために具体的措置などをどのようにとられるか。少なくともアメリカ並みの対応策をとる。これは私の質問の最初に申し上げましたが、石綿の許容基準をアメリカ並みに厳しくする。その厳しい基準にも十分たえられるようにやってほしい。もう元琉球大学の学校敷地が始まるわけなんです。最後にその点について長官の御意見を伺いたいと思うのですが、いかがですか。
○塚越政府委員 技術的なことにわたりますので、私から御説明させていただきます。
 昭和六十一年十一月に国営沖縄記念公園首里城地区としての整備を決定したわけでございますが、これに伴いまして昭和六十一年の十二月から同地区の建物撤去に関して調査を実施しております。そしてアスベスト製品使用の建物、それから使用箇所、種類、数量等を調査いたしまして、その全体像を把握したところでございます。
 これらの建物の撤去に際しましては、アスベスト繊維、粉じん、破片の外部への拡散防止等の万全の措置をとるとともに、作業員についても粉じんマスク、保護衣などの着用等、労働安全衛生基準等に従って解体撤去を行うことを予定しております。
 以上でございます。
○瀬長委員 長官の御意見を聞きたかったのは、各国の石綿許容濃度というのが示されているわけなんです。これは日本、イギリス、 アメリカ、オーストラリア、オーストリア、カナダ、デンマーク、フランス、西ドイツ、インドネシア、イタリア、こういった国々でこの許容濃度というのは一番日本が高いのですよ。日本は西側一員、西側一員と言ってやっておりますが、私たちは安保条約には反対です。長官とは別の立場だが、しかしアメリカでもいいところはあるのだから、いいところはとってその基準の十分の一、日本は十倍ひどいですよ。だから長官、せめてこのぐらいやるということをここでひとつお約束してほしいのですが、いかがですか。
○綿貫国務大臣 アスベスト公害という言葉をきょうは御指摘になっておるわけでございますが、できるだけそういうものが広がらないように、国際的基準が今あるというようなお話を聞きましたが、我が国の中におきましても、先ほどから、各役所におきましてもいろいろなマニュアルをつくったりいろいろなことをしておるようでございますから、その公害が拡大しないように最大の努力をさせていきたいと思っております。
○瀬長委員 この石綿の問題は、吸ったら最後、二カ年、三カ年あるいは四カ年、時には死んでしまうという極めて大変なことなんだから、この点については、異論があろうはずはないと思うのですよ。せめてアメリカ並みぐらいには厳しくやらないといけない。軍事問題はアメリカに倣ってはいかぬが、こういった問題は進んでいるのだから倣っていいと思うのですよ。この点、長官が言われたのでこれぐらいにしておきます。
 次は、開発庁の予算というのはどう使うべきかという問題。
 共産党は衆議院、参議院合わせて五名で編成して三日から七日まで基地調査をやりました。その結果発見したことなんですが、米軍のレッドビーチ水域、いわゆる浜田海岸からキャンプ・ハンセンのゲート46に通ずる国道三百二十九号沿いに建設されている戦車道の問題なんです。このビーチは近所の子供たちが水泳するところでもあるのです。それからずっと国道を突っ切ってゲートに入っていく、この国道なんです。これを確かめますが、大体長さが六十六メーター、幅が六メーター。開発庁が三百七十万円出したという事実はお認めになりますか。事実ですか、違いますか。
○塚越政府委員 国道三百二十九号線の改良工事をいたしまして、そのためにキャンプ・ハンセンそれからレッドビーチという提供区域、提供水域の一部を返還してもらう必要がございまして、返還をしてもらって道を改良して別の場所につけたわけでございます。ところが、従来あった古いカーブのきつい、また幅の狭い道でございますが、そこを横切る戦車道が従来からあったわけでございまして、返還の条件として、昔どおりに重車両が通れるような道を残してほしいという話があったわけでございます。その点を受けまして、沖縄開発庁が補償工事というような形で、国道改良事業の一環としてそういう道路をつくったことは事実でございます。
○瀬長委員 時間がないので具体的に言ってください。
 私が言った戦車道、戦する道ですよ。開発庁とは、戦しないために基地を整理縮小するのでしょう。開発庁設置法にもちゃんと書かれている。
 戦車道について六十六メーター、幅六メーター。費用は三百七十万円出したかどうかということを確認しているだけなんです。出したなら出した、そうでなければそうでないと言ってください、簡潔に。
○塚越政府委員 先ほども御説明いたしましたように、開発庁がそういう予算を支出しております。それをつけております、出しております。
○瀬長委員 これは開発庁の予算を使うべきではないのですよ。事実は道路の関係ですが、もちろん国道があるのですね。国道部分がある。それから戦車道路がある。国道部分を差し引いて五十メーター、これは完全に戦車道路なんです。普通の道路じゃない。十六メーター、これはもちろん国道が入っている。国道を突っ切ってゲートから海岸に至るまで長さが五十メーターの戦車道なんです。これは何を返還する条件だとかなんとかということは言えないのです。
 なぜ開発庁の予算で――こういった戦車道というのは、もうあなたに説明する必要はないが、戦車だからあれは……。私行って調べたのです。写真も撮ってきてあるのです。下は鉄筋コンクリートです。そうでないと戦車は通れないのです。これなんです。
 今図で示しますと、これが国道三百二十九号、それからこれがキャンプ・ハンセンのゲート、これが土手です、これが浜田海岸、いわゆるビーチですね。このゲートからここまでの長さが六十六メーター。その十六メーター、これは国道ですから、引いたら差し引き五十メーターは戦車道なんです。こういう格好になっている。この写真はこういうわけです。普通の道路なら戦車が通るのに大変だから鉄筋コンクリートでやっているのです。これに対して予算を三百七十万円も出している。これは極めて重大なんですよ。二次振計の中にも基地の縮小整理が書かれているのであって、戦車道など戦争のための、これはどういう交換条件とかなんとかというわけにはいかないですよ。事実は、どういうことを交換しようが、あなた方は戦車道には使ってはいかぬですよ。私言いますが、この点もう既に金を払ったのでしょう。
○塚越政府委員 工事はいたしております。
○瀬長委員 長官、今の問題は御存じですか、ちょっと答えてください。
○綿貫国務大臣 今の問題は、先ほど局長から答弁した旨のようなことは聞いております。しかし、これは基地を強化するためにやったのではなしに、従来からの国道を改修するための一つの附帯的な関係でやったというふうに聞いております。
○瀬長委員 うそをついてはいかぬですよ。財政法で予算の執行、これは三十二条あるいは三十三条にも違反するのですよ。もし予算を流用するとかというような場合あるいは移用する場合には、款項目あるのですが、目でもいいが、それを動かす場合には国会の議決を経て、大蔵大臣の許可を受けなければいけないのですよ。これは戦車道なんです。国道とは違うのですよ。これを否定したら事実を否定したということになるのですよ、私は行ったのだから、この足で踏んで調べてきたのです。予算措置を誤ったら、開発庁はない方がいい、こうなりますよ。何のための開発庁が。防衛庁がやるのであれば、思いやり予算とかなんとかごまかしもできるかもしらぬが、開発庁の予算でこれを出したということは極めて重大なんですよ。財政法に違反しているのです。
 これはこれだけ出ている。戦車道路なんです。これが入っている。国道何とかというのであれば、これが十六メーター引いて、差し引き五十メーターが戦車道路なんです。これにあなたの言う三百七十万円、血税を出しているわけです。財政法ですよ。ここら辺、きちんとやってもらわないと困る。
○塚越政府委員 今図でお示しになりましたけれども、その緑色の縦になっている部分というのは従来から道があった部分でございます。そのキャンプ・ハンセンとレッドビーチとの間をつなぐ道というのは従来から米軍が使っていた道でございまして、その道が国道改修のために場所が移るということになりますと、その機能を維持することができないわけでございますから、従来からの機能を維持するという意味で私どもが工事をするのは当然のことであろうと思います。
 例えば道路のつけかえ工事をした結果、門から出られなくなったとか、そういう場合には当然国道の工事の費用として私どもで工事をいたします。それと同じようなことがここで起こっているということでございます。長さが非常に長いということをおっしゃいますけれども、古い国道部分は前からあったわけでございますから、新しく戦車道をつくったというものではございませんで、従来のものを機能維持ということでやったわけでございます。したがいまして、新しくそういうものをつくったということでは決してございませんので……。
○瀬長委員 いいですか。委員会でなぜうそをつくのか。路線権はありますよ、それは。路線権の話をしているのではない。戦車道路をあなたが新しくつくった。いつ見たか。私は三日から七日まで行ったのです。これを見に行ったのは五日間です。この写真は、その写真です。
○綿貫国務大臣 戦車道、戦車道ということだけを強調されますが、これは今局長が答えましたように、従来の改修によって道路の機能を維持するということで、道路法の第二十三条に基づく附帯工事として着工したものだ、こういうことでありますから、財政法等には違反いたしておりません。
○瀬長委員 違反いたしませんが、従来のものではなくて戦車道路であるということは確認されているわけなんです。だから路線権はもちろんありますよ、それは否定をしません。ただ戦車道路をこういったような鉄筋コンクリートでつくる、これが現実なんです。だからここで道路法とかなんとかということではなしに、開発庁は県民の経済生活をどうするかという問題に焦点を置く、だから基地は経済に邪魔になるのだということまで書いてある。ですから、これは財政法には違反しない、道路法に基づいてというのだが、道路法に基づいて戦車道路をつくってもいいということにはならない。だから、私は時間がないので締めますが、この点をうそをつかないようにやってもらわぬといかぬと思うのです。今のはうそですよ。
○綿貫国務大臣 うそをつくとかいろいろなことをおっしゃいますが、基地を強化するというような目的は一つもありません。むしろ沖縄の県民の福祉向上のためにこの方がいいと思ってやったことでありますから、そのような言いがかりはひとつしないようにお願いしたいと思います。
○稲葉委員長 では、これで最後ですよ。
○瀬長委員 これでやめますが、鉄筋コンクリートを打った戦車道は基地強化につながるのだ。言いがかりではない。これは常識に反している。私は、大臣も長官の資格があるのかなということを考えざるを得ない。戦車道路に間違いないということを大臣は行って見てください。普通の道路じゃないですよ。時間が来ましたので、終わります。
○稲葉委員長 次回は、来る九月二日水曜日午前九時五十分理事会、午前十時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後五時六分散会