第112回国会 予算委員会第八分科会 第1号
本分科会は昭和六十三年三月八日(火曜日)委員
会において、設置することに決した。
三月八日
 本分科員は委員会において、次のとおり選任さ
 れた。
      佐藤 信二君    町村 信孝君
      村田敬次郎君    上原 康助君
      貝沼 次郎君    吉田 之久君
三月八日
 村田敬次郎君が委員会において、主査に選任さ
 れた。
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昭和六十三年三月九日(水曜日)
    午前九時開議
 出席分科員
   主 査 村田敬次郎君
      佐藤 信二君    町村 信孝君
      上原 康助君    串原 義直君
      沢藤礼次郎君    中村 正男君
      安田 修三君    新井 彬之君
      遠藤 和良君    貝沼 次郎君
      斉藤  節君    岡田 正勝君
      吉田 之久君
   兼務 石橋 大吉君 兼務 岩垂寿喜男君
   兼務 左近 正男君 兼務 沢田  広君
   兼務 田並 胤明君 兼務 永井 孝信君
   兼務 渡部 行雄君 兼務 長田 武士君
   兼務 神崎 武法君 兼務 中村  巖君
   兼務 田中 慶秋君 兼務 野間 友一君
   兼務 藤原ひろ子君 兼務 松本 善明君
   兼務 矢島 恒夫君
 出席国務大臣
        建 設 大 臣 越智 伊平君
        国 務 大 臣
        (国土庁長官) 奥野 誠亮君
 出席政府委員
        国土庁長官官房
        長       清水 達雄君
        国土庁長官官房
        会計課長    佐々木 徹君
        国土庁計画・調
        整局長     長沢 哲夫君
        国土庁土地局長 片桐 久雄君
        国土庁大都市圏
        整備局長    北村廣太郎君
        国土庁地方振興
        局長      森  繁一君
        建設政務次官  古賀  誠君
        建設大臣官房長 牧野  徹君
        建設大臣官房総
        務審議官事務代
        理       中嶋 計廣君
        建設大臣官房会
        計課長     鹿島 尚武君
        建設省建設経済
        局長      望月 薫雄君
        建設省都市局長 木内 啓介君
        建設省河川局長 萩原 兼脩君
        建設省道路局長 三谷  浩君
        建設省住宅局長 片山 正夫君
 分科員外の出席者
        環境庁自然保護
        局保護管理課長 島田 直幸君
        大蔵省主計局主
        計官      若林 勝三君
        大蔵省主計局主
        計官      武藤 敏郎君
        建設省河川局河
        川計画課長   角田 直行君
        建設省河川局治
        水課長     齋藤 尚久君
        建設省道路局高
        速国道課長   玉田 博亮君
        参  考  人
        (住宅・都市整
        備公団理事)  渡辺  尚君
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分科員の異動
三月九日
 辞任         補欠選任
  上原 康助君     沢藤礼次郎君
  貝沼 次郎君     二見 伸明君
  吉田 之久君     安倍 基雄君
同日
 辞任         補欠選任
  沢藤礼次郎君     中村 正男君
  二見 伸明君     薮仲 義彦君
  安倍 基雄君     小沢 貞孝君
同日
 辞任         補欠選任
  中村 正男君     大原  亨君
  薮仲 義彦君     新井 彬之君
  小沢 貞孝君     岡田 正勝君
同日
 辞任         補欠選任
  大原  亨君     串原 義直君
  新井 彬之君     遠藤 和良君
  岡田 正勝君     川端 達夫君
同日
 辞任         補欠選任
  串原 義直君     上原 康助君
  遠藤 和良君     斉藤  節君
  川端 達夫君     大矢 卓史君
同日
 辞任         補欠選任
  上原 康助君     安田 修三君
  斉藤  節君     貝沼 次郎君
  大矢 卓史君     吉田 之久君
同日
 辞任         補欠選任
  安田 修三君     井上  泉君
  吉田 之久君     岡田 正勝君
同日
 辞任         補欠選任
  井上  泉君     沢藤礼次郎君
  岡田 正勝君     安倍 基雄君
同日
 辞任         補欠選任
  沢藤礼次郎君     上原 康助君
  安倍 基雄君     吉田 之久君
同日
 第一分科員沢田広君、渡部行雄君、長田武士君
 、藤原ひろ子君、第二分科員神崎武法君、第三
 分科員石橋大吉君、左近正男君、田中慶秋君、
 第五分科員岩垂寿喜男君、田並胤明君、永井孝
 信君、中村巖君、野間友一君、松本善明君及び
 第六分科員矢島恒夫君が本分科兼務となった。
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本日の会議に付した案件
 昭和六十三年度一般会計予算
 昭和六十三年度特別会計予算
 昭和六十三年度政府関係機関予算
 〔総理府(国土庁)及び建設省所管〕
     ────◇─────
○村田主査 これより予算委員会第八分科会を開会いたします。
 私が本分科会の主査を務めることとなりました村田敬次郎でございます。よろしく御協力をお願いいたします。
 本分科会は、総理府所管中国土庁並びに建設省所管について審査を行うことになっております。
 なお、両省庁所管事項の説明は、両省庁審査の冒頭に聴取いたします。
 昭和六十三年度一般会計予算、昭和六十三年度特別会計予算及び昭和六十三年度政府関係機関予算中総理府所管(国土庁)について、政府から説明を聴取いたします。奥野国土庁長官。
○奥野国務大臣 総理府所管のうち、国土庁の昭和六十三年度予算について、その概要を御説明いたします。
 国土庁の一般会計歳出予算は、二千三百三十八億三千二百万円余を予定しておりまして、前年度予算に比べ、四十四億四千百万円余の増となっております。
 さらに、大蔵省所管の産業投資特別会計に計上の日本電信電話株式会社の株式の売払収入の活用による社会資本の整備の促進に関する特別措置法第二条第一項第二号に該当する事業のうち、国土庁に係る無利子貸付金について、歳出三百十九億四千五百万円余を予定しております。
 その主要な内容は、
 第一に、第四次全国総合開発計画の推進等の国土計画の推進
 第二に、地価の安定、適正な土地利用の促進等の総合的土地対策の推進
 第三に、水資源の開発及び有効利用の促進等の総合的な水資源対策の推進
 第四に、良好、安全な都市環境の整備を図るための大都市圏整備の推進
 第五に、人口の地方定住を促進し、国土の均衡ある発展と活力ある地域社会の形成を図るための地方振興の推進
 第六に、国土を保全し、国民の生命及び財産を災害から守るための総合的災害対策の推進
 第七に、地方都市の開発整備、工業の再配置、産炭地域の振興等を図るための地域振興整備公団の事業の推進であります。
 国土庁予算の重点施策の概要につきましては、お手元に配付してあります昭和六十三年度国土庁予算概要説明によりまして御承知願いたいと存じます。
 よろしく御審議のほどお願いいたします。
○村田主査 以上をもちまして、総理府所管(国土庁)についての説明は終わりました。
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○村田主査 この際、分科員各位に申し上げます。
 質疑の持ち時間はこれを厳守され、議事進行に御協力を賜りますようお願い申し上げます。
 なお、政府当局におかれましては、質疑時間が限られておりますので、答弁は簡潔、明瞭にお願いいたします。
 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。渡部行雄君。
○渡部(行)分科員 最初に、国が総合保養地域整備法、いわゆるリゾート法と言われるものに基づいて大規模リゾート基地建設を訴えてから、その開発構想の承認を求めて各道府県等から非常に過熱状態と言われるほどになっていることは御承知のとおりでございます。
 そこで具体的にお伺いいたしますが、第一に、福島県からも同様に出されておりまして、その申請から承認に至るまでの手順と見通しについて御説明をお願いしたいと思います。第二には、その承認はおおよそいつごろになる見込みなのか。第三番目には、国は一応この基準面積というのを十五万ヘクタールと定められているようですが、これはあくまでも目安であって、若干これを上回ってもあるいは下回っても、それは実態に即して弾力的に運用されるものと考えておりますが、その点はいかがなものでしょうか。
 大体以上について、まずお伺いいたします。
○森(繁)政府委員 お答え申し上げます。
 初めの福島県の申請の状況でございますが、昨年十二月に基礎調査が終えたということで申請がございました。先生御承知のように、このリゾートの整備というのは国が基本方針をつくりまして、それに基づきまして県が基本構想をつくり、その基本構想を国が承認する、こういうことになっておるわけでございますが、基本構想の予備的な段階として基礎調査をそれぞれ県にお願いしておったわけでございますが、今申し上げましたように、福島の場合は昨年十二月に提出をされておるわけでございます。
 今ヒアリングをさしておる途中でございますが、今後ヒアリングをいたしまして、国際的にも通用する立派なリゾートの整備が可能であろう、こういうところにつきましては具体的に承認の手続に入るわけでございますが、その前に関係行政機関との協議の問題もございますので、いつごろまでにできるかという確たるめどを申し上げるわけにはいかないと存じますが、私どもできるだけ早く事務処理をさしていただきたい、かように考えておるわけであります。
 それから、第三点の十五万ヘクタールのお話がございましたが、これは大体四十キロ四方の間で、簡単に申し上げますと、一時間以内であちらこちらへの移動ができる、こういう考え方から十五万ヘクタールというのを打ち出しておるわけでございますが、今申し上げましたような性格からいいまして、これは当然一応の目安でございまして、十五万ヘクタールを少しでも超えればこれはだめだとか言うつもりは毛頭ございません。その地域、地域の実情に合ったような形での運用にさしていただきたい、こういうふうに考えております。
○渡部(行)分科員 そこで、このリゾート建設を進めるに当たって最も大事なポイントといいますか、そういうのはどういうふうにお考えでしょうか。その点についてお願いいたします。
○森(繁)政府委員 リゾートの整備に当たりましてのポイントというお話でございますが、幾つかの切り口といいますか視点があろうかと思います。
 今回、この総合保養地域整備法は、一つは特に民間の活力を活用さしていただきたいということを主たるテーマにいたしておりますので、言うなれば民間の熟度が相当熟しておるということが一つのポイントになろうかと思います。
 二番目には、いわば長期滞在型、複合型のリゾート基地の整備でございますので、全国各地数多くと申しますか非常に数多くできるような代物ではないと思いますし、一般的にその集客能力というのもございますでしょうし、その辺規模なりも考えていかなければいけない問題だろうと思います。
 三番目に、このリゾートの地域内には例えば集会施設だとか文化施設だとかいろいろな施設が複合的に整備されることが必要でありますので、その辺の組み合わせも肝要なことではなかろうかと思います。
○渡部(行)分科員 この会津高原リゾート構想にある地域というのは、世界的にも珍しいほどすばらしい景観があり、あるいは冬は冬なりに利雪のできる地方でありまして、大変重要な観光の役割を果たせると私は思いますので、どうかひとつ早急に、事務手続が済み次第御承認をお願いしたいと思います。
○森(繁)政府委員 先ほど申しましたように、関係省庁との協議もできるだけ早く済ませまして、いいものはできるだけ早く処理をさしていただきたい、かように考えております。
○渡部(行)分科員 次に、国土庁長官にお伺いいたします。
 まず、現在首都の分散というのが大きく叫ばれて、これが政治課題になっていることは御承知のとおりでございます。
 そこで、この分散という問題についてはいろいろな考え方が出ておるようです。例えば首都の移転、遷都という言い方をする方もおりますが、あるいは分都、あるいは展都、言い方はいろいろ人によって違うようですが、その他拡都とかいろいろ勝手な言い方が今大分錯綜しておるという感じでございます。しかし、こういう問題はやはりその責任の長としてまず長官の腹が確たるものとして決まって、その上で国民に十分な議論をさせる、こういうことが非常に重要ではないだろうか。それにはまず政治の中心でありかつ国権の最高機関である国会をどういうふうに位置づけるか、これは地理的あるいは政治的あるいは地方自治体との関連等でそのことをきちっと位置づけをしておいて、そこからどう発想を付随させていくか、こういうことが大事だと思います。そういう点で、まずこの問題について長官の御所信をお聞かせ願いたいと思います。
○奥野国務大臣 首都移転の問題は二、三十年来いろいろな議論が行われてきたわけでございますけれども、最近の東京一極集中、過密状態、地価の高騰というようなことから、やはりこの際この問題を取り上げ、解決しなければならないというような意見が特に高まったように思うわけでございます。しかし、いずれにいたしましても首都移転ということになりますと、単に国土政策の見地からだけでは決定できない、いろいろな角度から論じていかなければならない問題でございますので、国民の間の議論が熟してその方向を見定めなければ、政府としてどうするという方向づけをすることは困難じゃないか、こう思っているわけでございます。
○渡部(行)分科員 結局そうすると、まず長官としての基本的な腹の決め方は、国民に自由な立場から議論をさせてそれを十分しんしゃくした上で考える、こういうふうに受け取っていいわけだと思います。
 そこで、結局こういう考え方が議論されてきておるというのは、これ以上この東京都を過密都市にしてはならない、人口の集中をさせてはならない、こういうところから来ておるものと思いますが、この際特に人口集中はさせない、これ以上はさせない、こういうふうに断言できますか。
○奥野国務大臣 東京へ人口を集中させないという問題と、もう一つは首都圏を秩序ある姿に持っていくという問題と二つあるんじゃないかな、こう思っているわけでございます。今後日本の人口は若干増加するわけでございますけれども、そういうことを考えますと、一切今より増加させないということは困難かもしれませんけれども、できるだけその困難の程度を少なくしていかなければならない、そのためにいろいろな手法を講じていかなければならない、その一つが、今おっしゃいました需要の分散ということになるんだろうと思うのでございますけれども、都市産業機能を分散させていく、そのためには政府みずからその機関を分散させる方途を講ずべきだということになってきているわけでございます。
○渡部(行)分科員 これにはしかし余り国民の議論というものを先行させるとどうにもならないところまで行く危険性もあると思うのです。そういう点では、私は、やはり長官がまず国会の位置づけについてある程度の発言をして、そして方向づけを考える必要があるんじゃなかろうか。そこで初めてどういう形の国づくりをやるのか、これはすぐれて政治問題だと思いますから、そういうことを十分考える必要があるのではないか。評論家や学者なんかは非常に勝手なことを言っておるようです。それも専門家と言われる人たちが余りにも隔たった議論をして、どこで調和をとれるのか考えた場合、調和どころか対立点がますます大きくなっていく、こういうようなことが話されているわけです。そういう点について、これは行き過ぎじゃないか。議論の中には相当出入りがありますから、出過ぎたのはたたいて、それから余り固まって出ようとしないのはこれはしりをたたくとか、いろいろ方法があると思うのですが、そういう点についての長官のお考えをもう一度お願いします。
○奥野国務大臣 さきに行政改革推進審議会の方で政府関係機関の移転の検討を求められましたし、また昨年の政府の緊急土地対策要綱におきましても政府関係機関の移転の問題を取り上げられておるわけでございまして、そういうことからいたしまして、今は政府関係機関の移転問題を進めている最中でございます。
 首都移転の問題につきましては、自民党の政務調査会の中にも首都機能移転に関する調査会が設けられまして、三年間をめどに結論を出そうということで進行しているわけでございます。まず行革審におきましてもこの問題を取り上げていただいているようでございまして、だんだんと考え方が煮詰まってくるのじゃないだろうかな、こう思っておるわけでございます。したがいまして、それと並行的に進めていけるという立場において、今は政府関係機関の移転の問題を進めていきたいと考えているところでございます。
○渡部(行)分科員 それでは、次の問題に移らせていただきます。
 最近、尾瀬分水問題についてまた火がついておるような感じがするわけですが、これは、何十年という尾瀬分水反対の運動と、分水をしようとする運動とが対立してきておるわけでございます。そこで、今も話にありましたように都市機能の分散と人口の集中を避ける、これ以上させない、そこで人口の分散も考えるという一つの流れができたわけでございますから、首都圏ではこれ以上の水は必要としないと判断するのが当然だろうと思うのです。そういう点では、何もこの世界的なすばらしい自然の保たれておる尾瀬を分水して危険にさらしてまで水を分けるというようなことはあってはならないと思いますが、そういう点についてはどのようにお考えでしょうか。
○奥野国務大臣 人口の問題とは別に、文化が進みますと水の需要がふえていくわけでございますので、水の需要はふえるものとして対策を講じなければならない。そういう意味で、先般、水資源対策につきましても若干の改定を行ったところでございます。しかし、今御指摘の問題については、一切触れておりません。大変大事な課題だと思いまして、軽々にそれに手をつけるべきものではないだろうと私は思います。
○渡部(行)分科員 確かに文化が進むに従って、それは水の需要もふえることは事実ではありましょうが、しかしこれ以上そういう集中、これはもう人口ばかりでなくて水でも、よい環境をそこに集中すればそこに人間が集まるということは自然の現象ですから、その人間を分散させるには人為的に役所を分散させたり工場を分散させたりする方法のほかに、やはり水もある限度で、これ以上は増加をさせない、そういうことが必要になってくると思います。とにかくあり余るほど水があるならいざ知らず、そうでないわけですから、地域の水というものの利用の仕方にある秩序を保つべきではないか。こういうふうに考えるときに、尾瀬分水というのはもうこの辺でピリオドを打つべきじゃないかと私は思うわけでございます。
 しかも、利根川水系あるいは荒川水系の水資源開発計画を見ましても、これが全面的な改定がなされ、二月二日に閣議決定されたと聞いておりますが、この開発計画の中では全然尾瀬分水というのは考えられておらず、ただこの水系開発によって、新規需要量として毎秒百六十九立方メートルを今後昭和七十五年までの水道用水、工業用水あるいは農業用水として供給する、こういうふうになっておるようです。そうすると、今のところ尾瀬分水というのは議論の余地がないと私は思うのですが、その点についての長官のお考え方はいかがでしょうか。
○奥野国務大臣 御指摘いただきましたように、水資源の供給対策について改定を行って、増加を期待するようにしたわけでございますけれども、その際にも尾瀬問題については一切論議に上っておりません。
○渡部(行)分科員 そこで環境庁にお伺いいたしますが、環境庁は、そういう立場で尾瀬というものを考えた場合にどのような評価をされておるのかお伺いいたします。
○島田説明員 尾瀬につきましては、我が国を代表するすぐれた自然の風景地として、その保護と利用を図るために国立公園に指定されている地域でございまして、またその核心部は、特別保護地区に指定して厳正な保護を図っているところでございます。そういうところでございますので、この問題につきましても、尾瀬のすぐれた自然の保護の観点から対処してまいりたいと考えているわけでございます。
○渡部(行)分科員 そうすると環境庁では、尾瀬については一切分水してもらっては困る、こういうふうに受け取っていいでしょうか。最近観光客から、尾瀬は水がだんだん少なくなって干上がるんじゃないかという心配さえ出ておるという話を聞くのですが、そういう点で尾瀬の保護のためにはどうあるべきか、もう一度お聞かせください。
○島田説明員 尾瀬の分水問題につきましては、現在のところ具体的なお話を聞いておりませんので、それについて具体的にどうこうということを申し上げることはできませんけれども、私先ほど申し上げましたとおり、尾瀬は国立公園の中でも特にすぐれた地域というふうに認識しておりますので、そういう観点で対処していきたいというふうに考えております。
○渡部(行)分科員 そこで、最後に建設省にお伺いいたしますが、建設省は水利権を握っておりますので、建設省の立場からはこの尾瀬分水というのをどういうふうにお考えでしょうか。
○角田説明員 尾瀬分水について建設省はどう考えるかということでございますが、ただいま環境庁からありましたが、尾瀬分水は、自然保護との調和それから流域変更という問題も含んでおりますので、関係県の意見を十分尊重して対応してまいりたいというのが建設省の姿勢でございます。
○渡部(行)分科員 流域変更というのは、具体的にどういうふうな流域変更を考えているのですか。
○角田説明員 御説明いたします。
 尾瀬の流域は阿賀野川水系でございます。新潟の方へ出ていく河川でありまして、それをよその流域へ回すことを流域変更という言い方をしております。別の流域に水を回すことを流域変更と申しておりまして、そういう場合には十分慎重に詰めてまいりたいということでございます。
○渡部(行)分科員 そうすると、阿賀野川に流れた水をほかに回すというだけの話なのか、尾瀬の水を分水して阿賀野川の流域に変化を与えるということなのか、その辺を明確にお願いします。
○角田説明員 御説明をいたします。
 流域変更と申しますのは、ただいま先生からありました分水と同じ意味というふうに御理解いただきたいと思います。
○渡部(行)分科員 これは重大な答弁ですね。国土庁長官の答弁を聞いておりますと、そのことは全然考えていない。それから、利根川、荒川の水資源開発基本計画を見てもそういうことは全然考えていない。都市機能は分散する、人口もこれから分散していこう、こういう一つの大きな政治の流れというか時代の流れに逆行して、今なお尾瀬分水を考えているということは重大な問題じゃないですか。これは政府としても意見が全然統一されていないということを暴露しているのじゃないですか。
○角田説明員 御説明のし直しをさせていただきます。
 全く同じことを申し上げたつもりでございますが、流域変更という問題も含んでおりますので、関係県の意見を十分尊重して対応してまいりたいという姿勢であるということであります。
 それで、なおつけ加えさせていただきますと、四全総を受けまして、「二十一世紀に向けての水資源開発計画」というものを建設省でこの一月に策定いたしましたが、その際にも、先ほど国土庁長官からありましたように、私ども尾瀬分水については全く触れておりません。
○渡部(行)分科員 そういうふうに最初から言えばいいのですよ。あなたは今、尾瀬分水するみたいな言い方をするから、こっちはもう心臓がどきどきして、血圧も上がって、これからどうなるのだろうと思いました。
 そうすると、私はこの議論を通じて、一省庁の問題でなくて政府は尾瀬分水をする意思は現在のところない、こういうふうにはっきりと認識していいでしょうか。これはひとつ大臣にもよろしく。
○奥野国務大臣 現在のところ、全く考えておりません。
○角田説明員 私の説明がまずかったといたしましたら、議事録を確認して、間違っていればそのように訂正させていただきたいと思います。間違ってないように言ったつもりでございますが。
○渡部(行)分科員 時間が参りましたので、これで質問を終わります。どうもありがとうございました。
○村田主査 これにて渡部行雄君の質疑は終了いたしました。
 次に、沢藤礼次郎君。
○沢藤分科員 私は、三全総から四全総に移行、継承されている計画につきまして、幾つかの点で質問いたしたいと思います。
 まず最初に、全総から始まりました開発計画というのは、今さら申し上げるまでもなく、全総における拠点開発方式、それから新全総における巨大開発と交通ネットワーク整備、そして三全総になりまして定住圏構想、定住という言葉が出てまいりまして、定住圏の整備、こういう系譜、系列をたどるわけでありますが、どうも、一貫してこの流れを見ますと、うたっていること等は意のままにならずに、やはり人工の過疎過密化というのがずっと進行してきたのじゃないかというふうに考えます。そういった意味で、この三全総、私どもは、地方の時代が来るということで大変期待をしておったわけでありますが、それが必ずしも燃焼し尽くしていないという感じを私は持つわけであります。
 まず最初に、三全総までの総括、特に人口動態の特徴というのをどうとらえておられるか、そして、定住圏構想を旗印にしてきた三全総でありましたけれども、人口の過疎過密の進行に歯どめがかかったかという点。特に、私は東北出身でありますから、地方圏、東北地方を念頭に置いて質問を申し上げるわけでございますので、まずその点についてのお考えをお示しいただきたいと存じます。
○長沢政府委員 先生がおっしゃっておりますように、一全総から新全総、三全総、四全総、一貫して国土の均衡ある発展を目指してまいりました。ただ、現実は大都市圏への人口、諸機能の集中がかなり進んできたというのが一般的な戦後の傾向であったかと思います。
 ただ、三全総時代、つまり昭和五十年代前半期には、それまで高度成長期に非常な勢いで東京、名古屋、大阪、三大都市圏へ集中が進みました動きがとまりまして、そして地方の時代ということが盛んに言われたこともございまして、いわゆる地方定住が定着しかかったわけでございます。ところが、五十年代の後半以降、また国際化の本格的な進展あるいは情報化、サービス化、ソフト化といった産業構造の大きな変化の影響を受けまして、今度は三大都市圏でなくて東京一極集中が非常に激しい勢いで進み始めた、こういう経過をたどったというふうに認識しております。四全総は、この五十年代後半から進み始めました東京一極集中を是正し、多極分散型国土の形成を目指す、こういう考え方に立っているものでございます。
○沢藤分科員 認識については大体同じような認識だということをお伺いしたわけですが、今おっしゃいました一極集中ということを今度取り上げてみたいと思うのです。
 どうも一極集中という言葉がキャッチフレーズめいてしまいまして、したがってそれを今度は多極分散するんだ、つまり多くの極、複数の極という意味だろうと思うのです。私ども地方の側からこの三全総のキャッチフレーズの定住圏構想と四全総の多極分散というキャッチフレーズを実感として感ずる場合、三全総の場合、我々が住んでおる土地、村でも山村でもいいですが、そういったものも含めた地域の定住の条件をつくっていくのだ、こういうふうに受けとめていました。ところが、今度の場合の多極分散はそこまではいかないで、東京の持っておる機能を幾つかの、例えば仙台なり広島なりというところに分散するんだ、分割するんだというふうにしか感じ取れないような感じがするわけですけれども、この辺はどうなんでしょうか。農山村というのは果たして未来ありやなしやということになってしまうのですけれども、多極分散ということのとらえ方、もし間違っていたらひとつ御指摘いただきたいと思います。
○長沢政府委員 四全総の多極分散型国土の形成というのは、国土の均衡ある発展という基本的な目標を端的に言いかえたものでございます。そうして、開発の方式、戦略といたしましては交流ネットワーク構想ということを言っておるわけですが、これは、言いかえれば定住プラス交流という考え方でありまして、その意味では三全総の定住構想の考え方を基本的に継承いたしております。したがいまして、地域主導の地域づくりを国土の隅々まで進めていくという考え方は継承しているわけでありますが、ただ、閉ざされた地域づくりではなくて、地域間の交流がいろいろな面で活発な、開かれた定住構想、定住圏づくりを目指すというところが、四全総において三全総よりも発展した要素になっている、こういう認識をいたしております。
○沢藤分科員 ぜひそういう方向に進みたいものだというふうに考えております。
 ちなみに、これは今は人事異動なさったようですが、国土庁計画・調整局の計画官栢原さんの論文を拝見したわけでありますけれども、その中でやはり今おっしゃったような「定住と交流」ということを強くうたっておられまして、人口が地方に定住する構想プラス居住の選択を拡大させるというのが四全総の一つのねらいではないかというふうに私、読んだわけであります。
 ただ、やはり現実は、今三大都市圏と地方圏を比較してみた場合に、どうしても学校に進む場合、特に高等教育に対する進学の場合は地方ではなかなか果たせない、そういった面がやはり東京集中ということを非常に助長しているように思うわけであります。遷都、分都の話もさっき出ましたけれども、私は、政治経済の機構を分散させるということは、言うにはやすく実行はかたいと思うのだけれども、ただ一つの突破口としては教育機関、研究機関というものの地方分散、国立学校はこれはできるのじゃないかという気がするのですけれども。ちょっと横道にそれるようで恐縮ですけれども、学歴偏重という社会風潮の中に、やはり東大を頂点とする一つのピラミッド型の教育体系というものが国民の中に想定されてまして、それに準ずるところを次にねらうというふうな、こういう志向があったようですけれども、東京から離してみてもいいんじゃないか。そういった意味で、私は教育機関、研究機関を一つの大きな突破口にしたらどうかというふうな意見を持っているのですが、この点についてはいかがでしょうか。
○長沢政府委員 居住地選択の拡大という考え方は、四全総においても先生と考えを同じにするものでございます。
 この居住地選択の拡大の要素は大きく言って三つあるのじゃないか。一つは就業機会。それからもう一つは健康環境といいますか、医療を含めた高齢化社会に向かって健康を守っていく環境。そして三つ目が、先生のおっしゃる教育文化環境の整備ということでございます。この三つの要素が備わりますと、どの地域も住みやすい地域になっていく。
 そこで、教育施設につきましても高等教育、研究機能の適正配置を図るという観点から、地方国立大学の充実、高等教育機関の移転の促進あるいは地方圏に重点を置いた整備を進めていくという考え方をとっております。
○沢藤分科員 この問題については、これからの質問一つで終わりたいと思います。
 栢原さんの論文を再度引用させてもらいますと、地方に生まれ住んでいる人の定住圏に対する信頼度といいますか依存度というものと裏腹に、実は東京のアスファルトジャングル、コンクリートジャングルの中で生活していることに対する不安なりあるいは不満なり、住居環境とかその他、そういったものを持っている人もかなりいるはずだ。そういった人たちが居住の選択、生活地域の選択ができるように、やはりそれはネックになっているのは医療であり教育でありあるいは娯楽、文化、スポーツであろうというふうに指摘しているわけで、今後の四全総を実現に移していく重点としまして、そういった総合的な、いわば居住地域、居住地選択の自由度というものを保証するような方向で政策を進めていただきたいと思いますが、一言、それについての決意のほどをお聞かせ願いたいと思います。
○長沢政府委員 全くその点では同感でございまして、そういう方向で居住地選択、地域間交流の活発化という方向を目指し、そのための基盤整備を積極的に進める、こういう考え方で四全総を強力に推進してまいりたいと考えております。
○沢藤分科員 次に、これは長官にお伺いしたいのですが、最近東北地方を揺るがせているニュースがあるわけであります。
 それは大阪商工会議所会頭の佐治さんの発言であります。これは謝って済む問題じゃないし、ついうっかり間違ったという問題じゃない。あれは全く本音ですよ、内容からすれば。別に、ここで繰り返すのもちょっと恥ずかしいのですが、「仙台遷都などアホなことを考えている人がいるそうだけど、北になんぼ住んでいるか知らないが、だいたい熊襲の産地、文化程度も極めて低い」、ここまで言われたのでは東北人のプライドといいますか、大変傷つくのも無理がないわけであります。
 ただ、そこで感情的にばかりなっていられませんので、やはりこれは日本の社会の、特に経済界のトップリーダーですよ。その他にもたくさんの要職についておられる、そういう方がこのような発言をする。蝦夷と熊襲を取っ違えるという初歩的なミスもありますし、文化程度が低いと決めつけられてしまっているわけでありますが、私は東北人の立場あるいは岩手県人の立場からすれば、決してそういうことはないと思う。例を引けば幾らでも出てくるのですけれども、例えば昔話をしても、さんたる平泉文化というのは中央の分権じゃなくて、枝分かれじゃなくて、土地に住む豪族といいますか、地方の住民がつくり上げた文化なわけです。すばらしい文化なわけですね。そういったことを一つ取り上げてみても、東北地方なり北の方を十把一からげにして熊襲の産地だ、文化程度が極めて低いというふうな把握をする人があの方に代表されるようにあるとするならば、私は大変問題だと思うのです。
 国土の均衡ある発展という基本からいっても、長官、この事件――事件とあえて言いますが、この事件に対する御所感をお願いしたい。私は大変不穏当な発言だと思うのですが、いかがですか。
○奥野国務大臣 御指摘ありましたように、日本のそれぞれの地域、それぞれに特色のある文化を育ててきたと思いますし、平泉文化を一つ例に挙げられましたが、おっしゃるとおりだ、こう思っております。
 関西の人たちは関西復権を年来唱えておるわけでございまして、同時に首都移転、ぜひ関西に持ってきたい、かなり強い希望を持っておられるようでございます。その熱望の余り、口が少し滑ったんじゃないかな、私はこんな感じに受けとめておるわけでございまして、本人も平謝りに謝っているようでございますけれども、首都を自分のところへ持っていきたい、その熱望の余りに口が滑ったというふうに受けとめたいな、こう思っているところでございます。
○沢藤分科員 善意に解釈すればそういうことになるわけですけれども、やはりふだんそういうことを考えておられない場合はああいう発言は出てこないと思います。言葉じりというか、言葉をとちったとか表現を誤ったという問題ではないわけですよ。
 私は余り深追いはしませんけれども、国土全体をよくしていこうというときに、トップレベルの方がああいう発想を持っているということを大変残念に思います。そのことについて、長官、残念だとお思いになりませんか。
○奥野国務大臣 本人もわざわざ出向いて謝ったりしておられるように、みずから大失態を犯したと自覚を深くしておられるわけでございますので、私も将来そういうような問題が起こらないように、これを契機に一層戒めていきたいものだな、こう思います。
○沢藤分科員 建設省の方、お見えになっておりますか。――では次に、全総にかかわる幾つかの具体的な問題を取り上げて御質問申し上げたいと思います。
 四全総の一つの大きな柱と申しますか特徴は、交流ネットワークあるいは高規格道を含めた全国的な高速交通のネットワークというところにあると思います。過日発表されました国幹道につきましては非常に努力をなされたし、当初予定されておったよりも延長されている部分があるというふうに好意的に私は受けとめておるわけですが、ただ三陸縦貫道について、仙台の方から上ってきたわけですけれども、岩手県の釜石でとぎれて、その北の方の久慈―釜石間ですか、これが空白になっているわけですが、これについては将来、あるいは近い将来どうかしなければならないのではないかと思うのですが、その点をまず一つお聞きしておきたいと思います。
○玉田説明員 お答え申し上げます。
 先生御承知のとおり、昨年四全総が策定されまして、その中で一万四千キロメートルの高規格幹線道路網の計画が策定されたわけでございます。一万四千キロを日本地図に描いてみますと、ただいま御指摘いただいたような地域がまだ幾つか残っているわけでございます。事実上は、空白地域とまでは申しませんが、まだつながっていない空間は現に存在するわけでございます。
 私どもの基本的な考え方は、高規格幹線道路につきましては、当面一万四千キロの構想規模が適切ではないか。全国の幹線道路網は、高規格幹線道路網のほかに一般国道等主要な幹線道路をもって構成するという基本的な考え方でございまして、現在高規格幹線道路が抜けているという地域につきましては、国道、都道府県道等の整備を強力に進めて、当面これによって対処するというのが私どもの考え方でございす。
○沢藤分科員 高速自動車道が東北におきましては何といっても、今度弘前線になったのですか、弘前線が大きな役割を果たしております。交通の体系からすれば、いわゆるバックボーンができたわけであります。ただ、やはり何といっても残念なのは肋骨、東西の交通が非常に弱いということであります。
 そういった意味で二つ三つ御質問申し上げたいのですが、東北横断道の釜石秋田線ですか、特に横手―北上間、これの整備がまだおくれている。土地の取得が一部分始まったということになりますか、ただその途中で、湯田―和賀町間というのがまだ計画もできていないという状況にあるようですが、それを含めまして、この東北横断道、釜石秋田線の北上―横手間の今後の進め方あるいは見通し等についてお聞きしたいと思います。
○玉田説明員 東北横断自動車道の釜石秋田線でございますが、これは御承知のとおり釜石市を起点といたしまして秋田市に至る約百八十七キロメートルの国土開発幹線自動車道でございます。特に、御質問のございました北上ジャンクションから横手インターチェンジ間、この間約五十一キロございますが、このうち北上ジャンクションから和賀インターチェンジ、これは約九キロでございます。それと湯田インターチェンジから横手インターチェンジの間、約二十キロでございますが、これにつきましては昭和五十七年一月に整備計画を策定いたしまして、現在設計協議を行っているところでございます。今後とも事業の推進に努めてまいり、昭和七十年ごろの供用を目指しているところでございます。また、中間の和賀インターチェンジから湯田インターチェンジ二十二キロにつきましては、六十一年一月に整備計画が策定されたところでございます。現在、日本道路公団において事業実施のための調査を進めているところでございまして、今後ともその推進に努めまして、昭和七十年代前半の供用を目途に整備の促進を図ってまいりたいというふうに考えております。
○沢藤分科員 限られた予算という事情もあるでしょうが、この問題の冒頭申し上げましたように、東北地方の開発あるいは開発のおくれを取り戻す一つのポイントはやはりこういう高速交通ネットワークの完成ということになるだろうと思いますので、ひとつ早期に工事が進捗されますように強く要望いたしておきたいと思います。
 次に、同じく横断のルート、これは高速道じゃありませんが国道百七号線、太平洋岸から日本海に通っている国道でありますが、これの整備が非常におくれている、部分的に交通渋滞が激しい、あるいは大型車のすれ違いができないような橋もある。これは珊瑚橋といって私の市にあるわけですが、そういった幾つかのネックがあるのですね。特に今問題になっておりますのは、車両交換もできないような珊瑚橋の新しい橋を、新珊瑚橋と仮に呼んでおくとしますと、新珊瑚橋の完成、それからその延長の部分にありますバイパスの完成、今手をつけておりますのは北上市の西側の江釣子近辺ということですが、その新珊瑚橋と江釣子バイパスの工事の見通し、完成の見通し等についてお聞かせ願いたいと思います。
○玉田説明員 一般国道につきましてもその整備の促進に努力をしているわけでございますが、先生御指摘のとおりのような現状にあるということは事実でございます。
 ところで、御質問のございました百七号線の新珊瑚橋でございますが、これは事業に着手いたしましたのが本年度、すなわち昭和六十二年度でございます。現在その橋の取りつけ部分の用地買収を進めているところでございます。それから、それに近接いたします同じく一般国道百七号江釣子バイパスにつきましては、これは昭和六十一年度から事業に着手をし、これも現在用地買収を進めているところでございます。
 今後とも事業の促進に努めてまいる所存でございますが、完成の目途につきましては、事業の着手後間もないというようなこともございまして、最善の努力をしたいということでかえさせていただきたいと存じます。
○沢藤分科員 この問題については、用地買収というお話もありましたが、地元は大変積極的、協力的でございまして、用買についてはほとんど問題がないというふうに申し上げてもよろしいかと思います。積極的にこの工事を進めていただきまして、早期完成をお願い申し上げておきたいと思います。
 次に、東北縦貫自動車道弘前線にかかわる問題を二つほど簡単に質問したいと思うのですが、北上南にインターチェンジが欲しいという要望が出ているはずであります。これはすぐ近くに工業団地を抱えておりますし、大変重要なポイントになるだろうと思います。これについての今後の対策の進め方、まだ緒についていないように思うのですが、お考えあるいは見通しがあればお聞きしたいと思います。
○玉田説明員 インターチェンジを追加してもらいたいという要望は全国で約百カ所程度に上っておりまして、大変な数になるわけでございます。これをすべて従前の高速自動車国道側の負担で施行していくというのは、採算面その他の面からかなり困難な状況にあるわけでございます。
 一方、NTT売却資金を活用いたしました開発インター方式の制度を既に私ども確立しておりまして、今後はこの方式を中心として、開発インター方式ということで進めさせていただいたらどうかということを考えております。
 当北上南インターにつきましても、地元の市長さん等からインターの設置要望があるというお話を私は直接伺っております。これにつきまして、先生御指摘のとおり、周辺には大きな工業団地もございますし、インターチェンジを設置してその開発効果を吸収し、地域開発と高速道路のインターチェンジの整備を同時セットで行うということに大変適地であると考えております。そういったことから、開発利益吸収型のこの開発インター方式、これに基づいて本インターの検討を進めてまいりたいというふうに考えております。
○沢藤分科員 時間が来ましたので若干飛ばさせていただきますが、同様のバイパス等の問題につきましても、国道四号線水沢バイパス、大変混雑しております。これの促進。
 さらには、国道四号を補完する意味で北上川の左岸をずっと盛岡から一関まで走る道路があるわけです。もちろんこれは一本の道路ではありません、国道が若干あったり地方道があったりしまして、これをつなげて国道にしてほしいという要望もあります。このことを今後ぜひ検討していただきたいということを要望申し上げておきたいと思います。
 最後に一つ、今度の四全総の中でも国土の防災あるいは安全性の確保ということがうたわれておりまして、水災害についての安全性の確保ということが一つの文章としてこの四全総の中に組み込まれておるわけであります。
 そこで最後の一つの質問になるわけですが、河川改修のおくれ、あるいは逆に、堤防が完備しておって、ただし、大きな河川の増水時には水門をシャットする、閉じる、そのことによって小さい河川が内水がたまって、内水の方からの水害をこうむるというケースも出てきておるわけであります。去年八月の水害のときには秋田、岩手、私ども視察いたしまして、災特でも申し上げておったわけですが、今度新規事業として救急内水対策事業というのが提起されておるようであります。大変いいアイデアだと感心しておるわけでありますが、ぜひそれをそういった水害常襲地帯に重点配備すべきだと思うのですが、見通しあるいは配分等についての見通しがあったらお聞かせ願いたいと思います。
○齋藤説明員 お答えいたします。
 救急内水対策事業につきましては、先生御指摘のように来年度から新規に着手いたしたいということで今要望しておるところでございますけれども、その内容につきましては、河川法を受ける河川からの排水を対象にいたしまして、内水対策事業の中でも比較的小さい規模の内水を対象にいたしまして、可搬式のポンプを整備いたしまして効率的あるいは機動的に内水対策に対処していきたいというふうに考えておる事業でございます。来年度につきましては、初年度でございますので箇所を限定してモデル的に実施していきたいというふうに考えておるところでございます。
 ところで、先生御指摘の北上川の治水対策でございますけれども、先生御存じのように、昨年の洪水その他でもわかるように、まず本川の堤防のまだ未整備のところがあるわけでございます。それで、我々といたしましては、まず本川の対策を第一にいたしたいというふうに考えておるところでございます。
 それで問題の、先生の御指摘の北上市付近の内水の問題でございますけれども、そこの水路は法河川でございませんで、下水路――広瀬川あるいは大曲排水路というふうに承知しておりますけれども、下水路で整備したところでございまして、下水道が管理者として管理しておる水路でございます。したがいまして、下水道の管理者とも調整をとりながら慎重に対処していきたいというふうに考えておるところでございます。
○沢藤分科員 一言要望して終わります。
 河川法上の河川である、ないという問題もあるのかもしれませんけれども、現実に常襲しておるわけですね、水害が。これに対してやはり目をつぶるわけにはいかないだろうと思います。どうぞひとつ、積極的に御検討願いまして、本堤防の改修を急ぐと同時に、内水対策をひとつ完備していただきたいということを申し上げまして、質問を終わります。
 ありがとうございました。
○村田主査 これにて沢藤礼次郎君の質疑は終了いたしました。
 次に、中村正男君。
○中村(正男)分科員 社会党の中村正男でございます。大変御苦労さんでございます。
 私の方の質問は、関西学術研究都市構想、この問題に限って国土庁の奥野長官を初め、当局のお考えをお聞きをしたいと思います。
 この構想につきましては、御案内のように、昭和五十二年の五月に京都大学の奥田先生を中心にした、いわゆる関西研究学園懇談会準備会、これが発足をいたしまして、以降逐次この懇談会が拡張拡大をされてまいりまして、六十二年の六月には建設促進法の施行も決まったわけでございます。極めて関西というよりも、西日本全体にとってはかつてない国家的なプロジェクトということで、非常に産業界あるいは学究関係の方々の期待が大きいわけでございます。しかし一面、周辺地域の現在住んでおられる住民の方の立場からいたしますと、この構想が進むにつれて生活にいろんな影響が出てまいってきておるわけでございまして、我々はその構想そのもの自体には賛成でありますし、これは大いにひとつ立派な世界に誇れるものをつくり上げていただきたい。しかし同時に、その建設過程の中におきまして地域住民の皆さん方の生活環境を損なわないようにあらゆる手段を講じていただきたい、そういう立場で二、三お聞きをしていきたいと思います。
 まず、もう既に立地決定が次々と行われておりまして、既に民間の主要な企業が具体的な作業に入っている段階でありますが、その後の進捗状況といいますか、それの報告をちょっとお願いを申し上げたいと思います。
○北村政府委員 ただいま御質問の中にもございましたとおり、昨年の六月に立法措置が講ぜられまして、直ちに九月に都市整備の基本的方向を示す都市建設に関する基本方針を決定したところでございます。これを受けまして、現在、関係三府県におきまして都市建設の具体化のための建設計画の策定作業が鋭意進められておりまして、近日中に国に対しまして承認の手続申請が行われると承知しておるところでございます。提出され次第、できるだけ速やかにこの計画を承認いたしまして確定し、具体的な建設計画の、さらに一層の進展を図ってまいりたいと存じております。
 一方、ここに立地する各機関の関係でございますが、御案内のように同志社大学等既に開設されておるほかに、国際高等研究所それから国際電気通信基礎技術研究所等都市の核となります各施設が、既に用地の取得に取りかかるあるいは既に設立されまして移転、立地準備に取りかかっておる等、かなり広範囲に立地動向が急激に高まっております。
 今後とも、この立地を計画的に、しかも円滑に推進するよう努めてまいりたいと存じます。
○中村(正男)分科員 今具体的な立地決定について御報告があったのですが、問題は、これから建設が進んでいくに伴って関連するさまざまな自治体自体の課題も出てまいるわけでございまして、とりわけ、私の質問する立場は大阪府側、こういうことで御答弁をお願いしたいのですが、基本的にことしの予算ではどういう決定をしていただいたのか、それをちょっと詳細にお聞きをしたいと思います。
○北村政府委員 先ほど御説明いたしましたように、ただいま各府県におきまして建設計画が策定中でございます。当然のことながら、大阪府におきましても長期的な都市地区の整備のための計画と、それからそれに基づく六十三年の具体的要求を、関係各省、特に公共公益施設を担当いたします各省に対して要求しておるようでございます。
 ただ、これを配分します各省庁といたしましては、ただいま予算の審議中でもございますし、具体的な箇所づけにつきましてはそれぞれ担当からの事前のヒアリング等の最中でございまして、ただいまそれをつまびらかにする段階にはございません。
 ただ、御案内のように、今年度の六十三年度予算案につきまして公共事業等を中心にかなりの伸びを示しておりますので、地元要望もかなりの程度に充足されるものと期待しておりますし、国土庁としてもそのような方向で努力してまいりたいと存じます。
○中村(正男)分科員 ということは、これから、隣接するあるいは関係する自治体の学研都市絡みの予算要求に対しては国としての格段の配慮はしていただける、こういうことでございますか。
○北村政府委員 私ども国土庁を初め、そのようにしてまいりたいと存じます。努めてまいりたいと存じます。
○中村(正男)分科員 国としての六十三年度の今審議しております予算案、これでは具体的な金額は、これはもうおっしゃってもいいわけでしょうから、その内容はどうなっていますか。
○北村政府委員 具体的に箇所で要求している予算は、例えば大阪府なら府段階では確かに各省庁に対してそういう要望という形で要求が出ておるわけでございますけれども、各省庁といたしまして、全国的な調整の中でそれを箇所づけいたしますのは予算が成立いたしましてから後の具体的な段階になるわけでございます。したがいまして、現在のところ、まだ国側として具外的な箇所づけの意思決定をする段階にございません。この段階では、申しわけございませんが、御説明できる段階まで熟していないというふうに御理解いただきたいと存じます。
○中村(正男)分科員 次に、周辺の環境保全の問題なんですけれども、とりわけ大阪府側からいたしますと、国道三〇七号線を中心にいたしましてダンプカーの往来が物すごい量になっております。それなりの対応をやっておるようでございますけれども、これはこれからかなり長期に続くわけでありまして、この間のこれの住民に対する被害は大変なものがございます。
 また一方、これは当然出てくるわけでございますが、具体的な立地をされておる中での下水道の問題。下流部分に相当なしわ寄せが来ると思うのですが、例えば枚方市の渚処理場の建設のテンポもそんなに進んでおりませんし、そういった下水道処理の問題、さらにはごみ処理という問題も、民間企業が個別に立地をしていくわけですからそこから出されるさまざまな問題等々、周辺の環境保全についてより具体的な対策としてどんなことを今実施されておるのか。また、これからの対応としてこういうふうに考えているということがございましたら、お聞きをしたいと思うのです。
○北村政府委員 基本的な環境の保全対策につきましては、この文化学術研究都市にふさわしい都市整備、それからこの地区は現在非常に緑豊かな地区でございますが、その緑を保全し、なおかつ都市整備、都市景観の優良な確保を図るという点が基本でございまして、先ほどの基本方針におきましても明確にこの点は明記されておるわけでございます。必要に応じていわゆる環境アセスメント、環境影響評価を実施する点も明記してあるわけでございます。また、現在建設計画策定中でございますが、この計画の中にもその環境保全について十分徹底するように私どもとしても指導しているところでございます。
 また、具体的にただいまお尋ねのございました国道三〇七号でございます。私自身も通らせていただいたことがございますが、現道ほぼ六メーター、二車線の道路でございまして、歩道も現在十分に整備されておりません。ただいまのところ両側に各二メーターの歩道を設置中でございまして、その工事と、それからただいまも御質問の中にございましたとおり、土取りだと存じますけれどもダンプカーの通行、大型車両の通行がかなりふくそうしている交通区間でございます。やはり歩行者の安全を保ちながらなおかつ周辺住民に対する環境を配慮するということで、ただいま全体として七キロメーターの区間について両側二メーターの歩道を拡幅いたしまして、歩行者と車両を分離する工事の施行中でございます。
 ただ、工事の施行と通行と両々相まってしておりますし、それからこの地区が、かなり山間部を抜け、また既存集落の中を三〇七号は抜けておりまして、道路状況としては交通処理の非常に難しいところでございまして、住民の家屋移転も相当程度多量に予定されているように承知しておりますので、その辺につきましても既存集落の住民の方々に対する十分な配慮をとりながら施行、交通管理を行っていただくよう、関係各方面と協力しながら進めている段階でございます。
 それから、下水処理と廃棄物処理の関係でございますが、下水につきましては、この地区非常に区域が広うございます。したがいまして、末端の終末処理場と、それからそれにつなげます公共下水道の管渠の整備、それを各施設や各戸につなぐという工事につきましては経費の点でもかなり余計かかりますし、施行の段取りも難しいということでございますが、これもただいま申しました建設計画の中で明確に位置づけまして、できるだけ施設設置とバランスがとれ、また既存の住民の利便に寄与するように鋭意促進を図ってまいりたいと存じます。
 最後に、廃棄物処理施設の関係でございます。
 ただいまその枚方市におきまして廃棄物処理の第二清掃工場の建設の構想があるとお聞きしております。まだ構想の段階ではございますが、具体的な立地の場所等の選定の段階にあるということで、これに伴いますいわばごみの運搬車両の通過の問題等々、ただいまの道路の関係もございまして住民からの御要望もいろいろあると承っておりますので、今後とも関係住民等あるいは関係省庁と十分調整をとるよう私どもとしても配慮してまいりたいと存じております。
○中村(正男)分科員 三〇七号線の拡幅工事で今歩道二メーターの作業を進められておりますが、めどは大体いつごろ完工の予定でございますか。
○北村政府委員 三〇七号の計画区間は七キロでございまして、四十八年度に着工いたしまして六十二年度までに四・八キロメートル施行しておるわけでございます。予定としては、残りが二・二キロメートルということでございますので、ここ数年のうちには完成が図れるというふうに予算の進捗規模等では予想されるわけでございますが、用地、家屋移転の交渉等もございますので、できるだけ早期に完成するよう関係省庁に働きかけてまいりたいと存じます。
○中村(正男)分科員 まだ数年かかるというお話でございますが、工事が行われている中でダンプが走り回るということでありますから、これはもう大変な住民に対する影響が出てまいります。そういう日程ではなしに、今まさに公共投資については予算が十分配分されているわけですから、思い切った前倒し予算で早期完工をぜひひとつ促進をしていただきたいということを強く要望しておきたいと思います。
 それとの関連で、これから建設、立地が本格化していきますと、三〇七号線だけでは大阪からのすべての機材輸送あるいは建設のための土取りのダンプカーということでなかなか対処し切れないのじゃないか、専用の建設道路といいますか暫定的な建設道路をお考えになってはどうか、また考えていただきたいという地元の要望も大変強うございます。そういったことについてはどういうふうにお考えになっておられますか。
○北村政府委員 これは地元大阪府当局の検討といたしましても、三〇七号線一本だけではいろいろな意味で、ただいまおっしゃられました工事施行あるいは既存交通のさばきが難しい、他の関連道路等もネット状に考えて対応しないと対応ができないのではないかということは現場でも強く認識されておるようでございます。その対応につきましては、土木関係と警察関係といろいろただいま御相談中でございまして、地元とも御相談の上、できるだけ住民等あるいは交通関係者に迷惑をかけないように最善の努力をしてまいりたいと存じます。
○中村(正男)分科員 第二京阪道路についてお聞きをしたいと思うのです。
 これは関西学術研究都市構想とも極めて密接な関係がございます。既にもう京都府側あるいは大阪府側からも相当計画が、まだ計画の段階だと思うのですが、具体化しつつございます。これの現状と一応のめどをまずお聞きしたいと思うのです。
○北村政府委員 第二京阪道路につきましては、一般道路部分を建設省、それから自動車専用部分につきましては日本道路公団で施行しております。ただいまの京都―大阪間の交通、国道及び高速道路は非常にふくそうしておりますので、それに対する最重点の対応策としてこの第二京阪道路を整備中でございます。国及び公団側としても最優先という立場で予算等を投入しているところでございますので、現在のところは七十年代初頭を目標に鋭意施行中であると承知しております。
○中村(正男)分科員 同時に、これは確かに経済の発展なり交通渋滞の緩和、そういったところで期待もある反面、その道路が通る地域についてはまだ逆に地域の皆さん方に大変迷惑をかけることになるわけです。それぞれの行政区で今この対応が地域住民の皆さん方が参加をされて行われておりますが、これは国土庁に申し上げることではないかもわかりませんが、十分関係がございますので、ぜひひとつ建設に当たっては地域住民の意向というものを十分勘案して進めていただきたい。とりわけ、行政が道路によって分断されるとかさまざまな障害が出てまいります。一たん決まった構想に基づいてただそれを進めるというのじゃなしに、柔軟な考え方で、基本構想の大枠を損なわない範囲でその地域地域の要望を取り入れてぜひやっていただきたい。これは長官にぜひお願いを申し上げておきたいと思います。一部には絶対反対という方々もおられますが、私の立場は、そういう方々とも十分話し合いをしながら、より建設を促進していかなければならないという立場で対応しなければならぬと思っておりますので、国のそういう面での一段の理解をお願いを申し上げておきたいと思います。
 もうあとは要望になるのですが、もう一つの道路として第二阪奈道路がございます。これも現状は極めて過密道路になっておるわけでして、六十五年の花博とも関連いたしましてこれについての整備、これは今どんな状況になっておるのですか、ちょっとお聞きしておきたいと思うのです。
○北村政府委員 第二阪奈の整備の話でございます。
 これにつきましては、ただいまの花博の問題もございますが、大阪―奈良間は特に近ごろ、新居住者と申しますか、新しい住宅団地の開発に伴いまして非常に交通量が増加しつつあります。基本的にはその対応策としていろいろな道路体系全体の整備計画が立てられているようでございますが、この阪奈の整備も重点の一つでございまして、ただいまのような花博等も踏まえた上で、両府県間の交通の基本的な軸としての今後の整備がさらに図れるように私どもとしても要請してまいりたい、また努力してまいりたいと思います。
○中村(正男)分科員 次に、学研都市の周辺地域の地価が極めて高騰している、そういったことが言われておるわけですが、これの実態についてどういった把握をされておるのか、また、それに対する地価を抑制していく手だてとして具体的にどんなことをお考えになっているのか、それをお聞きをしておきたいと思います。
○片桐政府委員 関西文化学術研究都市周辺地域の地価の動向でございますけれども、私ども、六十二年の都道府県地価調査、昨年の七月一日現在で調査したものを十月一日に公表いたしておりますけれども、その調査結果によりますと、この学研都市の区域を含む五市三町の地価でございますけれども、これは小幅な上昇にとどまっているというふうに理解いたしております。特に大阪府の地域でございます枚方市、四条畷市、交野市、この辺の地域につきましては、六十二年七月一日現在の地価の上昇率は四%から五%程度であるというふうに把握いたしております。
 しかし、その後の地価の動向につきまして、最近いろいろ情報を集めているわけでございますけれども、この学研都市の区域に隣接している大阪府の市街地といいますか、商業地といいますか、そういうところでは、最近になりましてかなり地価の上昇の傾向が見られるという報告を受けております。
 私どもといたしましては、学研都市の区域につきましては、大阪府でありますとことしの一月五日に監視区域の指定をやったわけでございますけれども、今後の地価の動向によりましては、市街地区域といいますか、こういうところにつきましてもそういう監視区域の指定を行って、地価の監視を十分に行うよう指導を徹底してまいりたいというふうに思っております。
○中村(正男)分科員 時間がそろそろ参ったようでございますので、最後に、奥野長官に基本的なことをちょっとお聞きをしておきたいと思うのです。
 一つは、この建設の基本的な考え方が、いわゆる民間活用型の公共投資という、そういう性格を持っておるわけです。したがって、例えば土地の造成あるいはその基盤整備、こういったところは都市整備公団が主体的にやる、施設、立地については主として民間企業が行う、国は関連公共施設等の整備を主体的にやる。言ってみれば、極めて複合的な、しかも事業主体が別々な形で行われます。現在でも私は相当いろいろなそれに伴う支障なり障害が生まれてきておると思うのです。周辺の自治体に言わせますと、もっと国が、国土庁が強力な指導と調整をしていかなければ、でき上がってみれば非常にいびつな、全体の整合性が損なわれるような形でこの都市構想というものが進んでいくんじゃないか、そんな懸念がするわけです。だから、それについて、単にそういう事業主体に任すのではなしに、何らかの全体的な調整あるいは指導をしていく役割と責任があるんじゃないか。それについての長官のお考え。
 それから、これは今大変話題になっておりますいわゆる東京一極集中、この遷都だとか分都だとか散都だとか華々しく言われておりますが、一面、この関西学研都市というのは、今まさに一極集中から脱皮していく大きな素材じゃないか。そういう意味合いで、長官として、遷都問題も主管大臣としてやっておられるわけですから、ここをどういうふうに今後見ていかれるのか。特に、御出身が奈良県でございますし、私は相応のお考えがあろうと思うのですが、その二つをお聞きして終わりたいと思います。
○奥野国務大臣 関西文化学術研究都市を私は時々筑波研究学園都市と比較して考えることがございます。筑波の方は政府主導で進んでまいったものでございました。関西文化学術研究都市は、御指摘ございましたとおり、十数年前に奥田さんがこの構想をつくられて、民間主導でいこうじゃないかということでございます。民間、官界、学界、三者が協力してやろうじゃないか、そして、二十一世紀に向けて創造的な文化学術研究都市をつくり上げようじゃないかと大変意気込んでおられる、私はその気持ちを非常にありがたいことだな、こう思っておるわけでございます。
 先ほどもお話がございましたように、昨年の六月に法律ができて、九月に基本方針が定まって、そして今建設計画が具体化しようとしているところでございまして、私は、スタートラインについたところだ、こう言っているわけでございます。民間主導でございますけれども、御指摘ございましたように、官界は積極的に公益公共的な施設の整備に当たるとか、あるいはいろいろな施設の立地に協力していくとか、努力していかなければならないと思っているわけでございます。
 首都移転の問題ございましたけれども、これはまだ議論が行われている過程でございますので、それについてとやかく言うことは私としては避けておいた方がいいのじゃないかな、こう思っておるわけでございまして、いずれにいたしましても、私も中村さんと同じ立場でこの都市の充実発展のためには最善を尽くしていきたいなと思っておるところでございます。
○中村(正男)分科員 終わります。ありがとうございました。
○村田主査 これにて中村正男君の質疑は終了いたしました。
 以上を持ちまして総理府所管(国土庁)についての質疑は終了いたしました。
    ─────────────
○村田主査 昭和六十三年度一般会計予算、昭和六十三年度特別会計予算及び昭和六十三年度政府関係機関予算中建設省所管について、政府から説明を聴取いたします。越智建設大臣。
○越智国務大臣 建設省関係の昭和六十三年度予算について、その概要を御説明いたします。
 建設省所管の一般会計予算は、歳入二百一億四千百万円余、歳出三兆六千八百十六億三千六百万円余、国庫債務負担行為四千三百九十八億七千八百万円余でありますが、建設省に移しかえを予定されている総理府所管予算を合わせた建設省関係の一般会計予算では、歳出四兆二千二百七十一億四千八百万円余、国庫債務負担行為四千六百七十九億五千百万円余を予定いたしております。
 次に、建設省所管の特別会計予算について御説明いたします。
 まず、道路整備特別会計では、歳入歳出とも三兆千六百三十七億八千九百万円余、国庫債務負担行為二千九百三十一億七千七百万円、うち、日本電信電話株式会社の株式の売払収入の活用による社会資本の整備の促進に関する特別措置法第二条第一項に該当する事業に要する無利子貸付金は、歳入歳出とも三千八百六十一億千五百万円を予定いたしておりますが、歳入については、臨時的な措置として揮発油税収入の一部直接組み入れを行うことといたしております。
 また、治水特別会計では、歳入歳出とも一兆四千二百一億四千二百万円余、国庫債務負担行為三千十三億九千四百万円余、うち、日本電信電話株式会社の株式の売払収入の活用による社会資本の整備の促進に関する特別措置法第二条第一項に該当する事業に要する無利子貸付金は、歳入歳出とも千七百九十五億八千四百万円を予定いたしております。
 都市開発資金融通特別会計では、歳入歳出とも千四十一億三千四百万円余、うち、日本電信電話株式会社の株式の売払収入の活用による社会資本の整備の促進に関する特別措置法第二条第一項に該当する事業に要する無利子貸付金は、歳入歳出とも百十億一千万円を予定いたしております。
 次に、大蔵省と共管の特定国有財産整備特別会計のうち、建設省所掌分については、歳出二百五十億四千二百万円余、国庫債務負担行為三百八億九千万円を予定いたしております。
 以上のほかに、大蔵省所管の産業投資特別会計に計上の日本電信電話株式会社の株式の売払収入の活用による社会資本の整備の促進に関する特別措置法第二条第一項に該当する事業のうち、建設省所掌の事業に要する無利子貸付金は、歳出二千六百十一億七千八百万円を予定いたしております。
 建設省といたしましては、以上の予算によりまして、都市対策、住宅宅地対策、国土保全・水資源対策、道路整備等各般にわたる施策を推進してまいる所存であります。
 なお、建設省関係予算の事業別の重点施策の概要につきましては、お手元に配付してあります昭和六十三年度建設省関係予算概要説明によりまして御承知を願いたいと存じます。
 以上、よろしくお願いいたします。
○村田主査 以上をもちまして建設省所管についての説明は終わりました。
    ─────────────
○村田主査 この際、分科員各位に申し上げます。
 質疑の持ち時間はこれを厳守され、議事進行に御協力を賜りますようお願い申し上げます。
 なお、政府当局におかれましては、質疑時間が限られておりますので、答弁は簡潔、明瞭にお願いいたします。
 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。田並胤明君。
○田並分科員 それでは早速質問に入りたいと思います。
 その第一点は、高速自動車道に設置をする開発インターという新しく聞く内容なのですが、それの性格と、それから財政負担についてでございます。
 もう私が申し上げるまでもなく、四全総によりますと、全国一日行動圏の道路整備の確立が非常に大きな政策課題だ、このように言われておりますが、その動脈としての高速道路の建設は、第十次五カ年計画に長期目標として一万四千キロの計画がされております。当然のことながら、高速道路の建設と同時に、それぞれ地域の経済の発展あるいはもろもろの有効利用を考えて、インターが必要になるのは申すまでもありません。
 今、埼玉県では関越自動車道、東北自動車道、合わせて十一のインターがございます。新しくこの関越自動車道の東松山と花園間ですね、そこのところで嵐山町、小川町というのがあるのですが、この地内でインターの新設を前々から非常に強く要望されているわけであります。建設省にも何度か県なり地元の市町村なり、あるいはこの促進期成同盟会ができておりますから、これらが陳情にはお伺いをしたと思うのです。最近になって、このインターチェンジ新設促進期成同盟会長と埼玉県の方から、ある地元の民間企業に対して新会社を設立をしてこのインターを建設をしてほしい、こういう旨の要望があったというように聞いております。これは恐らく建設省の御指導だろうと思うのですが、新会社をつくることによってこのインターが早まるのならばいいのですが、幾つか疑問点がありますので聞かしてもらいたいと思います。
 その一つは、この開発インターというのはどういう性格のものなのか。
 二つ目が、なぜ民間企業でなければならないのか。ということは、逆を言えば道路公団でもいいのじゃないか。
 もちろん、インターができることによってその地域の開発が見込まれて、新しくつくられた会社によって開発利益がもたらされるというふうに考えられておられるのでしょうが、果たしてこの周辺、新しくインターをつくる予定の周辺の地域開発を進めても、その建設にかかった分の費用というのを回収するだけの開発利益というのが見込まれるのかどうかということも考えてみると、国としてはどのような指導をされているのか。
 以上三点について、まず御説明を求めたいと思うのです。
○三谷政府委員 まず、先生御質問の開発インターでございます。
 開発インターチェンジは、高速道路の沿道におきまして都市開発事業あるいは工業団地造成事業等の開発が行われる場合に、開発者の負担により新たにインターチェンジを設置して開発事業の促進を図って、もって地域振興に資するものとしよう、こういう考えでございます。この制度でございますが、これは例のNTTの関連法でございますが、この関係法律によりまして、NTTの株の売却益を活用する事業ということで制度化されたものでございます。
 今先生御指摘のように、高速道路がどんどん延伸をするに従いまして追加インターチェンジというものについての要望も大変多いわけでございます。これらの整備に当たりまして、やはり開発インターチェンジ制度というものは、受益者負担、民間活力の導入の観点から地域の活性化を図ろうという制度でございます。
 そこで、追加インターチェンジの整備の方策につきましてはいろいろ検討しておりますが、当面、この開発インターチェンジの制度を積極的に活用してまいりたいと考えております。やはりインターチェンジの問題につきましてはいろいろ検討しなければいけませんし、さらに高速道路が地域開発に果たす役割は非常に重要でございますから、今後ともいろいろな検討をする必要があろうかと思っております。いずれにいたしましても、こういうインターチェンジを実際に決めてまいります際には国土開発幹線自動車道建設審議会の議を経る必要がございます。
○田並分科員 私の二つ目の民間企業に建設をさせる理由として、民間活力の活用であるとか受益者負担だということで、今、これを積極的に進める、周辺開発を同時に行ってそこで一定の利益を生み出す、そのことによって当然受益者がそれを持つんだという考え方のようなんですが、そうすると将来ともこういう方式で統一してやるかどうかということですね。これは、インターをつくるには開発インター以外にないんだというふうに言われているのかどうか。仮に従来の方式でインターをつくる場合に時間的にはかなりかかってしまうのかどうか。これの方が早いんだよ、こちらは遅いんだよ、こういう区分を建設省はされているのかどうか。
○三谷政府委員 先ほど追加インターチェンジの要望が非常に多いということを申し上げました。具体的には、今全国から百以上出ております。これは、土地要件等も含めましてすべてというわけにもなかなかまいりません。先ほどちょっとお話ししましたように、整備の方策につきましていろいろな検討をしておりますが、当面は開発インターチェンジの制度を積極的に活用したいと思っております。しかし、今御指摘のように周辺開発利益がそれほど見込みがたい地域のインターチェンジにつきまして、高速道路は地域開発に果たす役割が非常に重要でございますので、今後ともその検討も進めてまいりたいというふうに考えております。
 なお、今箇所とかそういうことを具体的にしているわけではございませんので、いずれが早いかということについてはちょっとあれでございます。
○田並分科員 といいますのは、確かに今言った東松山―花園間のインター予定地というのはそれなりの開発は見込めるところではありますけれども、特に重要なのは、建設省の御努力によって例の国道百四十号線、これは今、山梨と埼玉を結ぶための長大トンネルの工事に着手をされる、こういう状態にありまして、このトンネルができ上がった時点の百四十号における交通渋滞等を考えてみますと、この熊谷から入る百四十号一本だけではかなり問題があるだろう。したがって、インターを利用して、東京方面から秩父方面へ入る国道もありますから、これらを利用する車両のためにもこのインターというのは非常に重要じゃないか。もちろん花園インターから百四十号へ入れますけれども、それ以外に正丸を越えたりいろいろな路線を使って秩父へ入っていく、それで山梨側へ抜けていく、こういう意味でも一面ではバイパス的な役割をここにインターをつくることによって果たせる、こういう観点からも地元では非常に強い要望を出しているわけですよ。
 したがって、そういうことも十分御理解をされて、開発インター一本でほかはもうだめなんだ、ずっと後回しになってしまうのだということでは困るので、ちょっと答弁しにくいかもしれませんが、仮に開発インターの場合だったら見通しとしてはいつごろから着手ができるのか、あるいは従来のインターをつくるような、道路公団なら道路公団がやるような方式でやった場合にはどのくらいかかるのか、その辺がもしわかったらば教えていただきたいと思います。
○三谷政府委員 ただいまお話がございました関越自動車道の東松山のインターチェンジから花園インターチェンジの間の小川、嵐山地区については、開発利益の吸収によって整備を図る開発インターチェンジができるかという検討が進められているというふうに聞いております。それらの結果を見てインターチェンジの設置の可能性について検討してまいりたいと思っております。
 今の検討を待ちまして、これは一般論でございますが、全体としていろいろなところでそういう検討をしておりますので、これらの中で追加インター位置の決定というものについては国土開発幹線自動車道建設審議会の審議を経て決まる、こういうことでございます。
○田並分科員 結果的には、地元としては県なり新設促進期成同盟会、そこから地元の有力な民間企業に対して会社をつくってやってほしいという要望が出ていますので恐らくそういう方向で検討は進められるだろうと思いますが、仮にそういう方向にまとまらないにしても、あるいはまとまるかもしれませんが、いずれの場合であっても地元の要望を十分しんしゃくされて早期に完成方をお願いしたい、このように申し上げておきたいと思います。
 次の質問でございますが、外環と圏央道、それから十七号、百四十号、この国道の問題についてまとめて一遍に質問をしたいと思うのです。
 第一点目は外環の関係でありますが、特に埼玉県なんかの場合は、放射状の道路というのは整備をされているのですが横に結ぶ道路というのが非常に少ない。したがって神奈川、埼玉、千葉を結ぶという東京の、いわゆる首都圏の外側の道路というのは整備が非常におくれておったのですが、最近に至って建設省も大変力を入れ、また県の方も相当の力を入れて、おかげさまで昭和六十六年度には高架の部分を含めて常磐自動車道、東北自動車道、関越自動車道、この三本の高速自動車道が横で結ばれる、こういう方向が出てきて私ども大変喜んでおるのですが、中でも埼玉県のみの開通の目途がついた、このように建設省の方から聞いておるわけであります。これができ上がりますと、県内の経済的な波及効果ははかり知れないほど大きなものが出てまいります。建設省なり埼玉県の努力に対しては敬意を表するところですが、都内と千葉県内についてはどうなっておるのか、これからの見通し。それと、外環状線というわけですから、名前のとおり外環の形をなすのはいつごろの目途になっておるのかという点についてお聞かせ願いたいと思うのです。
○三谷政府委員 東京外郭環状道路は、首都圏の体系的な道路網を確立するためには非常に重要な路線でございます。延長は今の計画では約八十五キロぐらいでございます。
 このうち千葉県でございますが、千葉県分につきましては国道六号線から東京湾岸道路の間が約十二キロぐらいございます。これにつきましては、昨年の十月に建設省から千葉県知事に対して道路構造のいろいろな再検討結果をお示ししまして、今いろいろ地元の理解を得て早期に都市計画変更、こういうことを考えて努めております。
 それから東京都内でございます。これは関越道から東京湾岸道路の間、これはちょうど三十五キロぐらいございますが、これにつきましては、周辺の土地利用とか交通事情等を踏まえて道路の構造、整備手法についてさらに十分な検討を行って、関係機関と密接な連絡調整を図りながら計画を策定していきたいと考えております。
 外郭環状は非常に重要でございますけれども、なかなか首都圏の密集地区でございますし、御指摘のように放射道路に比べまして環状道路は整備が非常におくれておるということで、私ども全体についてできるだけ早い時期に供用したいというふうに考えております。
○田並分科員 概括的にはわかったのですが、特に埼玉、千葉、都内に対して何か本年度の重点的な施策というのはあるのですか。特に埼玉県の場合を聞かしてもらいたいのですが。
○三谷政府委員 埼玉県管内につきましては、高速道路の両方を結びます高速道路の部分、つまり二階建てというか、二重構造になっておりまして、一般道路の部分とそれから高速道路の部分、こういうふうにございますが、その高速道路の部分につきましては昭和六十三年度から始まります第十次五カ年計画で、ちょうど三十キロございますが、その間につきまして整備を進めてまいりたいというふうに考えております。
 千葉県側につきまして、一般部分につきましては若干それよりおくれますが、やはり五カ年計画以内に何とか格好をつくりたいというふうに思っております。ただ、千葉県につきましては、先ほど説明いたしましたように、都市計画で変更を目指しまして、特に松戸から以南につきましては地元と今いろいろ御相談をしているところでございますし、また東京都につきましても理解を得るいろいろな調査を進めておりまして、今いろいろ御相談をしておりますが、すぐというわけにはなかなかいかないのかなというふうに考えております。ただ、我々は一日も早く完成させていただきたい、こう思っております。
○田並分科員 わかりました。
 そうすると、確認をしておきますが、埼玉県内の場合は、六十六年度中には高架部を含めて常磐自動車道、東北自動車道、さらに関越自動車道、この三本の高速自動車道が結ばれるというふうに理解をしてよろしいわけですか。
○三谷政府委員 先ほど申し上げましたように、常磐と関越の間、これはちょうど三十キロございますが、これを五カ年計画内に昭和六十六年度くらいを目指して何とか整備を終わりたいというふうに考えております。
○田並分科員 ぜひひとつ早期によろしくお願いしたいと思います。
 二つ目の問題として首都圏中央連絡道、これはもう御案内のとおり、首都四十キロから五十キロ圏を環状で結ぶ道路でございますが、関越道から都県境、東京と埼玉県の県境の間約二十キロについても、用地買収を県の方で道路公団の全面委託を受けて今事務所を設けて積極的に進めていることは御案内のとおりでございます。この地元の熱意にこたえて関越道から東側、東北道あるいは常磐道まで、この区間についても早期に着工すべきではないか、このように思うのですが、その見通しについてひとつお聞かせを願いたいと思います。
○三谷政府委員 首都圏中央連絡道路は先ほどの外環のさらに外側で、ちょうど四、五十キロのところにございます。やはり大事な環状道路でございます。総延長二百七十キロぐらいございますが、昭和五十四年度から本格的な調査に着手しておりまして、昭和六十年度は、まず第一番目といたしまして国道十六号線が一番混雑しております中央道と関越道の間、ちょうどこの間約四十キロございますが、事業化を図りました。
 また、関越道と国道二五四バイパスの間約八キロにつきましては、埼玉県の既事業化区間と合わせまして昭和六十一年に都市計画決定を終わらしております。
 国道二五四より東の部分につきましては、沿線の開発動向、交通需要等を勘案しながら調査を一層推進して、都市計画決定を行った上で事業化について検討してまいりたいというふうに考えております。
○田並分科員 今の局長の答弁で、住宅密集地ですしいろいろな難問があると思うのです。ですからこれは、見通しとしてもおおむねこのくらいに着工ができればというような希望的なものでもいいのですが、ないですかこの辺は。
○三谷政府委員 既に事業化を図りました中央道と関越道の間でございますが、この間につきましては、埼玉県側はかなり進んでおりますが、東京都側につきまして今都市計画決定を行うべく準備をしております。そのための環境アセスメントの手続を今東京都でお願いをしてございまして、それを終わってとにかく早くやりたいというふうに考えております。
○田並分科員 わかりました。
 それじゃ続いて国道百四十号線の問題なんですが、特にこの百四十号というのは、埼玉県にとっては秩父地域をリゾート地域に指定をしようということで、その開発構想が現在あって、既に第三セクターによって関連会社をつくってこの秩父地域のリゾート開発のために最大限の努力をしているわけであります。それとあわせて水資源公団、埼玉県がつくります三つのダム、秩父三ダムの建設や他の施策と相まって、秩父地域の活性化のためには百四十号線は非常に重要な路線でございます。この地域開発のためにはどうしても百四十号の整備が重要でありますし、その最大の課題になっているのが幾つかあります。
 その一つが、先ほども申し上げましたように、建設省の大変な御努力で山梨、埼玉両県境の交通不能区間の解消を目的として昭和三十七年から山梨埼玉両県が道路工事を進めてきたわけでありますが、残っているのがいよいよ山梨、埼玉を結ぶ長大トンネルと、それからこれに取りつけるいわゆる道路ですね、それと埼玉側の橋梁と小トンネル、これの工事なんですが、建設省の直轄施行となる雁坂トンネル竣工の見通しについてまず第一点、いつごろを目途にされておるのか。
 今順調に工事が進められておるようでありますが、また一方では、山梨側から道路整備が進んだということで始められておるようで、埼玉側は若干おくれて工事着工に入るようですが、全体的な見通しについて当初計画より早まるものかどうか。大分内需拡大でもって建設省は予算がいっぱいありますから、これらをもっともっと、地元に金丸先生もいますし、かつては私どもの荒船先生がいたところでありますから、このお二人の先生の代から手がけてきている話でありますし、余り遅くなるということは亡くなった荒船先生にも大変失礼になると思いますから、その辺早期の完成を図るようにどのようにお考えになっておるか、ぜひひとつ聞かしていただきたいと思います。
○三谷政府委員 国道百四十号線のちょうど山梨県と埼玉県の県境部が交通不能区間で、今御指摘ございました大変な難所でございます。そこで雁坂トンネルということで計画をしておりまして、事業化をいたしましたのが昭和六十年度でございます。このトンネルの延長が六・六キロございまして、ここに二車線のトンネルを掘ろう、こういうことでございます。
 現在、早期着工を目指しまして調査、設計を実施しておりますが、できるだけ早くその事業の促進に努めてまいりたいというふうに考えております。
 完成は、これは今後の見通し等もありますので、七十年代の初頭には何とか完成をしたいというふうなことで、今鋭意調査あるいは事業の促進を図ろうとしているところでございます。
○田並分科員 私、七十年代初頭というのはおととしも聞いたんです。それ以来一生懸命やられているんでしょうが、先ほども申し上げたような意味からもぜひひとつ早期にやってほしい、このようにお願いをしておきたいと思うのです。
 それとあわせて、今の百四十号というのは秩父地域へ入る主要な幹線道路でありますし、特にこの秩父地域に入る手前の、もちろんこれも秩父地域なんでしょうが、皆野町、寄居町、これを結ぶ十二キロ区間というのはもう常に、土曜、日曜あるいは祭日、ふだんの日でも最近は渋滞がひどくなっておって、二車線ですし、しかも迂回路がないんですね。それこそ一本でもって秩父盆地へ入っていく百四十号ですから、そういうこともありますので観光シーズンは大変な交通渋滞を招いております。県の方でも一生懸命やっているようでありますが、建設省の方としてこの対策についてどうお考えなのかということが一つ。
 もう一つは、時間の関係がありますのでまとめて申し上げますが、あそこで秩父地域基幹道路建設促進議員連盟というのができておるんですが、私なんかもその中に入っております。そこで私常々言うのは、せっかく関越自動車道があるんだから、前の分科会でも申し上げましたが、本庄児玉のインターから百四十号の秩父市の影森あたりへ抜ける高規格道路というものをつくらないと、七十年代の当初に仮に百四十号が山梨、埼玉と結ばれた場合の交通渋滞というのは、これははかり知れないものが今から予想されます。したがって、もちろん渋滞を解消するための、先ほど言ったインターの新設であるとか二五四の道路整備であるとかいろいろなことがありますが、この高規格道路というものも一つは考えておく必要があるのではないか。考えるというより早速検討してもらう課題なのではないか、このように思います。前に、一昨年ですか、昨年はなかったですが、一昨年質問したときに、建設省の方としては第十次道路整備五カ年計画の中で検討してみたい、こういうお話を、これは会議録を見ていただければわかりますが、そのように御回答いただいた記憶があるのですが、それらについてどのような御検討がされておるのか、お知らせをいただきたいと思います。
○三谷政府委員 高規格幹線道路網でございますが、昨年一万四千キロに及びます計画を策定いたしました。
 この計画のいろいろな要件が幾つかございますが、主なものをちょっと御紹介いたしますと、一つは高速交通サービスの全国的な普及、主要拠点間の連絡強化ということが目標でございます。もう一つは、地方発展の核となる地方都市及びその周辺地域等からおおむね一時間以内で到達可能であるということでございます。したがいまして、こういう高規格道路網からとにかく一時間以内で地方都市に行けるようにということで考えております。
 したがいまして、関越自動車道から秩父の区域というのは一時間程度でカバーはされておるのですが、今先生御指摘のように、この百四十号の整備というのは、シーズンになりますとなかなか込んでおりまして確かに整備をする必要があろうということでございまして、先ほど前半に御指摘がございました特に皆野町から寄居町の十二キロ、こういうところにつきましては人家が非常に連檐しておりまして現道の拡幅がなかなか難しゅうございます。したがいまして、バイパスによる抜本的な対策というのがこういうところには必要であろうというふうに考えております。そういうことでございますので、調査に着手することを検討している段階でございます。
○田並分科員 参考に申し上げておくと、今東京の駅前を日曜、祭日、はとバスが出まして、百四十号を通って奥秩父の三峰神社という神社を参拝をして、その帰りに、三峰神社のあるところは大滝村ですから、その隣は荒川村というところなんですが、その荒川村の観光農園へ寄って買い物を済ませて、それでまた百四十号熊谷経由ではとバスが帰るというコースがあるんですよ。ところが昨年の春先に、ちょうど祭日を利用して、五月の連休だったと思うのですが、はとバスが行ったんですね。普通荒川村の観光農園に着くのが午後二時。三峰神社に参詣して昼飯を食べて、観光農園へ寄って地場の物を買って、それで東京へ帰る。ところが、この連休のときは大変な渋滞で、荒川村へ寄ったのが午後五時だというわけですね。それで東京駅へ着いたら午後十一時だというわけですよ。それ以来もう秩父の観光はやめたということで、荒川村の観光農園の収益は落ちてしまった、こういう深刻な問題まであるのです。
 今でもそうですから、これで恐らく山梨と埼玉を結ぶということになりますと、例えば埼玉から山梨の観光へ行くのもその道一本で今度は行けることになりますから、それぞれ両県にとっては産業、経済あるいは文化面でも交流ができるということで大変喜んでおるのですが、この交通渋滞については今から解消する手を打っておかないといけないのではないか。これは前から県にも言っておりますが、建設省の方でも今の局長の御答弁を聞くと調査に入るということですから、ぜひひとつ早期に調査を開始していただきまして、少なくもこの長大トンネルが開通するときぐらいには何らかの抜本的な対策が講じられておった、こういう方向で進めていただきたい、このように要望しておきます。
 あと一つだけ、済みません。
 十七号の関連なんですが、大変感謝申し上げたいことは、三月五日に熊谷パイバスが、延長十八キロございますが、そのうちの十一キロが一部開通をして、開通のお祝いをさせてもらいました。これは三月十九日からちょうど埼玉博覧会が開かれるものですから、交通渋滞解消のために、当初の予定を建設省には延長してもらって交通渋滞を解消しようということで大変な努力をされたことについて心から感謝をしたいと思うのです。
 そこで、これのさらに四車線化が一部残っておりますので、それの早期四車線化と、あわせて現在工事中の上武道路それから深谷バイパス、これらの工事の今後の見通し等についてお聞かせ願いたいということと、例の上尾バイパス、これの都市計画の変更と着工の見通しについて最後にお聞かせを願って、私の質問を終わりたいと思います。
○三谷政府委員 まず、上武道路でございます。上武道路は二十七キロの延長の四車線のバイパスでございますけれども、そのうち六十二年三月現在で一部十六キロを二車線で供用しております。残る区間は昭和六十年代の半ばの供用を目途に鋭意事業を進めております。
 それから、深谷バイパスでございますが、深谷バイパスは同じく十五キロの四車線のバイパスでございますが、六十二年三月現在でうち四・四キロが二車線で供用しております。残る区間につきましては昭和六十年代の半ばの供用を目途に鋭意事業を進めております。
 それから、上尾バイパスでございますが、昭和四十四年五月に都市計画決定をしておったわけでございますけれども、道路の周辺が都市化に伴いまして土地利用の変化が大変著しいことから、周辺土地の利用に即しました道路構造について関係機関と十分調整を図りながら調査検討をして、できるだけ早く、本当に早くやりたいと思っておりますが、都市計画の変更を行って事業に着手したいというふうに考えております。
○田並分科員 どうもありがとうございました。
 以上で終わります。
○村田主査 これにて田並胤明君の質疑は終了いたしました。
 次に、新井彬之君。
○新井(彬)分科員 我が国は十五年後には全人口の七割が都市に居住する、こういう予想も建設白書で出ております。そういう状況の中で、大都市圏だけではなくて地方都市におきましても人口が集中してまいりますし、それに伴って高齢化あるいは交通体系の未整備、いろいろな社会資本の投下、こういうことが必要になってくるわけでございますが、そういうことも非常に立ちおくれておる。こういう中で建設省も今一生懸命に頑張っていただきまして新都市拠点整備事業であるとか都市の活力の再生、定住拠点緊急整備事業、いろいろのことをやられておるわけでございますが、その中で六十年より推進しておられます新都市拠点整備事業が今どのような実績を上げておるのか、初めにお伺いしたいと思います。
○木内政府委員 先生今御指摘の新都市拠点整備事業というのは、都市の中心部等におきまして鉄道の操車場跡地とか工場跡地等を活用して新たな都市拠点をつくる事業でございまして、こういった事業につきましては区画整理等の基盤整備を初め高度情報センターとか複合交通センターとか、そういうふうな高次都市基盤施設の整備につきまして新たに国の補助等を行いまして、新しい都市を形成しているものでございます。
 実績につきましては、六十年度二地区、六十一年、六十二年と二地区ずつやりまして、現在までのところ六地区事業化がなされております。
○新井(彬)分科員 その中で姫路市もいろいろと御指導を賜っておるところでございます。御承知のようにこの姫路市を一つ例にとりますと、何といいましても西播磨テクノポリスという新しい事業が今推進されておるわけでございますが、その母都市でございます。そういう中で周辺に二十一町ございまして、どうしてもやはり仕事とかいろいろの関係でこういう中核都市である姫路市にだんだん人口が集中してくる。その中で姫路駅の高架化一つとりましても、姫路をちょうど中間を分断されておる状況でございますので、これから豊かな住みやすい姫路市を建設するためにはどうしてもこの事業を早期にやってもらわなければいけないということで、今まで歴代の市長さんあるいは知事さん、そしてまた商工会議所の方々も全力を挙げてやってまいったところでございますが、そういう中で六十二年二月に都市計画決定をしていただきまして大変喜んでいるところでございます。
 そういうことで、この駅の高架化、そしてまた駅の周辺の四十五ヘクタールにわたりますところの計画がうまくいきますと見違える都市になる、こういうふうな状況でございまして、六十三年度におきましても山陽本線等連続立体交差事業あるいは姫路駅周辺整備の推進、こういうことについて要望が出ておるわけでございますが、この姫路駅周辺土地区画整理事業、新都市拠点整備事業、山陽本線等連続立体交差事業、こういうことについての今後の見通しをお伺いしたいと思います。
○木内政府委員 今先生から御指摘のございました姫路駅周辺、大変に大きな事業がございまして、中身としては三つほどございます。一つは姫路市周辺地区の土地区画整理事業でございます。それからもう一つはJR山陽本線連続立体交差事業でございます。この二つの事業は六十二年の二月に都市計画決定されまして、現在事業の認可に向けまして調査設計及び関係機関との調整を進めているところでございます。
 それからもう一つの新都市拠点整備事業でございますけれども、これにつきましては六十二年度から事業に着手されておりまして、施設の基本設計を現在行っているところでございます。
 こういった事業を今後総合的に調整して早目に完成したいということで努力してまいりたいと思いますけれども、それぞれの計画は、ただいまのところ目標は昭和七十六年ごろを目指したいというふうな計画になっておるところでございます。何しろ規模が大変大きい事業でございますので一生懸命やりたいと思いますけれども、ちょっと時間がかかるという感じでございます。
○新井(彬)分科員 本当にありがとうございます。確かに今日本全国いろいろ立体交差化事業をやっていると思いますが、これはその中でも大変な規模である。なかなか本来でき得ないことを本当に地元の皆さんはもとよりでございますが、県あるいは建設省、本当に御支援賜りましてここまで来ているわけでございます。
 もう一つつけ加えておきますと、それができ上がりますと――とにかく朝七時ごろから八時半ごろまでは周辺の道路二十九号線とか三百七十二号線とかあるわけでございますが、南へ渡るために、駅を渡るためには時間がもう非常にかかる、こういうことで大変な交通渋滞で何キロも毎朝やっているわけでございます。したがいまして、やはりこれがなるたけ、たとえ一日でも早いということを待ち望んでいるわけでございまして、これが解決することによってもう大変大きな問題が解決する、こういうことをひとつまたよろしく御認識を賜りたい、このように思うわけでございます。
 次に、道路問題についてお伺いをいたします。
 二月五日の閣議におきまして第十次道路整備五カ年計画が了承されました。十次計は九次計に比べまして計画額で一・三九倍、大変大幅増となっておるわけでございます。一般道路一・四九倍、有料道路一・五二倍、地方単独事業一・一九倍でございますが、この十次計に対する取り組みにつきましてお伺いをしたいわけでございます。
 建設白書によりますと、高速道路の供用延長は六十一年末で三千九百十キロメートルで、西ドイツの八千二百キロメートル、これは一九八四年末でございます。イタリアの五千九百六十キロメートル、これは一九八五年でございます。この延長の絶対値において大きな差がある。また、延長人口は、キロメートル万人で見てもアメリカの四・一〇、西ドイツ三・〇三、フランス二・五五、イタリア二・六一、日本〇・三三と欧米から見ると極端に低くなっておるわけでございます。また、一般国道、都道府県道の整備状況を見ても、大型車が満足にすれ違えない車道幅員五・五メートル未満の道路が約四〇%の約七万一千キロメートル、自動車通行の不可能な区間が約三千キロメートル、冬季に自動車が通れなくなる区間が約五千キロメートルもあるわけでございます。また、国、県道の幅員五・五メートル以上改良済み区間で混雑度が一・〇以上の延長が五十二年の約一万五千キロメートルから六十年の約二万二千キロメートルと四六%も増加し、全延長の二二%で交通混雑が発生しております。人口集中地区におきましては四八・二%に達しており、都市部の幹線道路の約半分が交通渋滞に悩まされておるわけでございます。
 このような日本の道路状況でございますが、今回決められました十次計、大変大幅増にはなっておると思いますが、これをとにかく一〇〇%まず貫通をしていただきたい、このように思いますけれども、御所見を伺いたいと思います。
○三谷政府委員 まず、第十次五カ年計画のことでございますが、大きな方針といたしまして、多極分散型国土の形成と地域社会の活性化を促すための道路整備、特に立ちおくれております道路整備につきまして多様化するニーズに適切に対応するため、総投資額として五十三兆円、国土構造の骨格をなします高規格幹線道路から日常生活の基盤としての市町村道に至るまでの道路網を体系的に積極的に整備をしようということでございます。
 ただ、今先生御指摘のとおり、数字を挙げていろいろ日本の道路がいかにおくれているかという御指摘がございましたけれども、確かに交通需要の伸びに比しまして道路整備が大変立ちおくれております。交通混雑がますます増大いたしておりますし、質量ともに非常に不十分でございます。そういうことでございますので、具体の第十次五カ年計画の策定に当たりましては今後いろいろ検討して決めてまいるわけでございますが、一つには高規格幹線道路網、これは一万四千キロの高規格幹線道路網を昨年計画を策定いたしましたが、昭和七十五年におおむね九千キロの供用を目標にいたしまして、この五カ年計画以内に約六千キロの供用を図るということで、まず交通ネットワークの強化ということが第一目標でございます。さらに道路の交通混雑を解消するための大都市圏におきます自動車専用道路網あるいは地方都市のバイパス、環状道路などの整備を推進することとしております。それから、不況地域などを活性化いたしますためのテクノポリスあるいはリゾート開発などの地域振興プロジェクトを支援する道路綱の整備、その他いろいろございますが、そういうことの施策を推進してまいる考えでございます。
○新井(彬)分科員 今も交通ネットワークというのが非常に大事であるということでございますが、これからの日本の交通ネットワークを形成する上で大変重要になってくるのが南と北の交通であると考えておるわけでございます。四国も、本州四国連絡道路が順調に進んで、これから重要とされるのは、南と北の交流を通し、バランスある日本全体が活性化されるような施策であると考えるわけでございます。
 また、兵庫につきましては、西播磨テクノポリスを成功させ、その恩恵をより広く波及するためにも、中国横断自動車道姫路鳥取線の早期着手を要望するということで、この中国横断自動車道姫路鳥取線につきましては、期成同盟もできまして、もう前々から何とかこれをつくっていただきたいということで要望をしているところでございます。これができることによりまして、まず「地域の産業・観光開発に対する効果」というのがあるわけでございますが、「商工業の発展に寄与します。農林水産業の発展に寄与します。観光の振興に役立ちます。過疎地域の振興に役立ちます。就業機会が増大します。大都市への距離が近くなります。走行費の節約ができます。交通事故の減少に寄与します。」こういうことでございます。これができますと時間的にも、今まで三時間十分かかっているのを一時間二十分、これは姫路市―鳥取市でございます。鳥取市から大阪市も、三時間二十分かかっているのが二時間二十分。岡山市―鳥取市が、三時間二十分のが一時間五十分。こういうことで非常に短縮されるわけでございますし、非常な効果がある。ところが、今、もしも兵庫県から鳥取に行こうと思いますと二十九号線を通らなければ行けないわけでございまして、後ほどまたお話ししますけれども、二十九号線というのは大変な山道でございます。雪のときはなかなか走れないというような状況があります。
 そういうことで、やはり南の方から今度は北に向かってのこういう交通ネットワークというのが非常に大事であるということでございますが、これらについての御所見と見通しをお伺いしたいと思います。
○三谷政府委員 中国横断自動車道の姫路鳥取線でございますが、これは、昨年の九月一日に国土開発幹線自動車道建設法の一部改正を行いまして、予定路線として位置づけられました。高規格幹線道路網の一環としてでございますが、延長は百キロございます。
 本路線につきましては、地域の開発状況、交通需要、周辺道路の整備状況等を総合的に勘案いたしまして、昭和六十三年度から高規格幹線道路網の調査に着手をしたい、調査を進めてまいりたいというふうに考えております。
○新井(彬)分科員 特に今後のこの推進方でございますが、どれを重点的にやるか。みんな重点的にやらなければならない地域だと思いますが、特に抜けておるようなところ、そういうところを先になるたけ優先してやっていただきたいということで御要望をいたしておきます。
 それに関連をいたしまして、現在、一般国道の二十九号線がございますが、戸倉トンネル付近の改築についてでございますが、一般国道二十九号線は、鳥取県東部地域と兵庫県西南部地域を結び、地域住民の生活を確保し、社会経済活動の発展を支える重要な幹線道路であるわけです。しかしながら、鳥取、兵庫県境の戸倉トンネル付近は標高が高いため、凍結と多くの積雪にしばしば見舞われ、さらに、急勾配、急カーブの連続の上、トンネル内も幅員が狭く、近年、自動車の大型化に伴い離合も困難であり、交通障害の要因ともなっておるわけでございます。今後、沿線地域の振興には、この路線の整備に大きく依存していることから、戸倉トンネル付近の改築の早期着手をお願いをしたい、この要望も、何回も、何年にもわたって出ておると思いますが、これについてのお考えをお伺いしたいと思います。
○三谷政府委員 一般国道の二十九号線のうちのちょうど兵庫と鳥取の県境の戸倉トンネルでございます。この戸倉トンネルはもう既にできまして三十有余年たっておりまして、非常に幅も狭くて大型車のすれ違いが困難でございますし、また、前後にヘアピンカーブ等もございまして、大変道路としては線形が悪いわけでございます。したがいまして、昭和六十二年度から、トンネル付近の改築についての路線検討の調査を行っております。
 今後は、できるだけ早期に路線計画を策定をいたしまして、調査を完了させて、事業に着手できるよう努めてまいりたいというふうに考えております。
○新井(彬)分科員 私もこの二十九号線を鳥取に行くときに時々通るわけでございますが、冬は本当に雪で走れない。それから、大分上まで上がっての山道でございますので、さっきもお話がありましたように、七曲がりぐらいの大変大きなカーブがありますし非常に危ない。そういうことで、地元の人たちがいろいろ言っておりましたのは、もっと下にトンネルを掘って、雪が降りましても下だったらもうすっと抜けてしまうわけでございますので、そういうようなこともあわせてとにかく考えてもらわないと、この改築に伴ってトンネルだけ直してもらいましても、出ればまた大変なカーブ道であり雪道でありますので、危険度というか、その走れる要因というのが今までと余り変わらない、こういうことになるわけでございますが、その辺、もう一度お考えをお聞きしたいと思います。
○三谷政府委員 現在のトンネルは七百四十二メーターございます。したがいまして、今、いろいろな調査をやりまして、どういうトンネルを掘るか、恐らくいろいろな調査の検討中でございますが、例えば、下へおろしますとトンネルの延長はそれだけ長くなります。その点はよろしいのですが、今度はトンネルの延長が長くなりますと、また排気の問題とかいろいろございますので、そこら辺を総合的に勘案しまして、トンネルの延長は当然ながらかなり長くなるだろうというふうに思っておりますが、そういう方向でいろいろな調査を進めております。
○新井(彬)分科員 次に、国道二号線の整備の助成についてお伺いします。
 姫路バイパスが開通しまして、その次に太子バイパスも、一都道路公団が入ったわけでございますが、開通をしていただきました。揖保川町の正条の交差点から今度は大門に至る四車線化が今ずっと進められているわけでございまして、その次に、今度は相生市の那波野から赤穂市の有年まで四車線化が進められているわけでございます。
 現在はとにかく、何しろバイパスでございますから、二号線と交差する地域があるわけですが、やはり一日に三万五千台ぐらいの自動車が通っているわけでございまして、高速道路で、バイパスで来た場合は、わりかたそこまではいいのですけれども、もうその二号線の交差点でおりるときになかなかおりられない、結果的にはそこから非常におくれてしまう。
 これはやはり、竜野市と相生市を抜ければもうそんな大きな市はないわけですから、その地域からたくさんの車で仕事に姫路市の方へ向かっている、こういうような状況でございますから、とりあえずこれを早期にやっていただくことが、大きな交通渋滞の解消になるということでございます。特に二号線関連でございますので、これも今一生懸命にやっていただいておりますが、大体いつごろどうなるのか、これの予測をお聞きしておきたいと思います。
○三谷政府委員 二号線の整備事業でございますが、今先生の御質問がございました揖保川と正条交差点の大門あるいは四車線化の問題、これにつきましては、正条拡幅ということで昭和五十四年度から事業に着手しておりまして、今鋭意進めております。昭和六十二年度は、若干でございますが、大阪側の約〇・八キロを四車線化で完了する予定でございます。早期に全線を供用すべく、事業の促進を図っております。
 それから、相生の那波野それから赤穂の有年の国道二号の整備でございますが、これは相生におきましてまず延長二・五キロメーターの相生拡幅、それから赤穂市においては延長四キロメーターの有年道路ということで進めております。
 前者の相生拡幅は五十九年度からやっておりまして、今用地の取得を促進しておりますし、また有年道路につきましては、六十年度に着手しまして、地元協議を進めて都市計画決定を早く行って、事業の促進を図りたいというふうに考えております。
 残る相生の竜泉から若狭野間でございますが、このうちの相生の竜泉町の一・三キロメートルにつきましては、昭和六十二年十二月十五日に都市計画決定を行ったわけでございます。残る区間、三・七キロございますが、地元関係機関とも調整を行って早期の都市計画決定を行いたいと考えております。
○新井(彬)分科員 国道二百五十号線のバイパス整備事業の助成についてお伺いいたします。
 御承知のように、東西は、二号線と二百五十号線しかないわけでございます。したがって、二百五十号線も前々から満杯の状況で、特にトラックなんかもよく走っております。そういうことで、姫路市内においては飾磨大橋―白浜町地区を拡幅改良していただきたいということが前々から要望に出ております。これも本当に、自転車で走るあるいは歩く歩道も余りないようなところでございますし、その幅も余り広くない道路でございます。あれだけの交通量があるとなかなか横断するのも大変であるというような状況があるわけでございます。これについての御所見をお伺いしておきたいと思います。
○三谷政府委員 二百五十号線のバイパス整備事業でございますが、まず飾磨大橋から白浜間のバイパス計画につきましては、現在都市計画決定がなされております海岸線の一部につきまして、兵庫県と姫路市で、その内容を二車線から四車線にしようということで見直し中でございます。これを踏まえまして、今後早期事業化に向かって検討してまいりたいというふうに考えております。
○新井(彬)分科員 最後に、大臣にお伺いをしたいと思います。
 大臣も、この建設行政、毎日本当に大変だろうと思います。各県、各市、各町、いろいろなところからこういう要望が出ますけれども、こういう要望については、地元では何十年来これを何とかしていただきたいという、涙の出るような思いで陳情を出しているところもたくさんあるわけでございまして、大臣としてもそういうことには大変気を配っていただいておると思いますが、何といいましても、これから二十一世紀に向かいまして、本当に豊かな、私たちの生きがいのある生活というものを確立していかなければいけない。諸外国と比べてみまして何か豊かさがないなと思うのは、一つはやはり環境、これは社会資本が非常におくれているということがあろうかと思います。あるいは、土地一つとりましても非常に高いわけでございますから、所得は世界一だと言われながら住宅はなかなかいいところが手に入らない。もう一つは、食べ物が諸外国と比べてえらい高いような感じがするわけでございます。
 そういう中で、住宅、道路、公園、下水道、大体五カ年計画で閣議決定がされたこういう事業が今建設省で進められておるわけでございますが、今までの進捗率を見ますと、一〇〇%いったのもありますけれどもなかなか一〇〇%いきにくい、こういうことがございます。そういうことで、とにかく閣議決定をしたということは、これだけは絶対に一〇〇%やるんだというようなことでやっていただきたいなと思うわけでございますが、そういうことを含めて大臣の御所見だけお伺いして、質問を終わりたいと思います。
○越智国務大臣 確かに、日本は社会資本の充実がおくれております。今先生が御指摘になりましたように、五カ年計画、こういうものをやりましても、今までは一〇〇%達成をしていないのであります。しかし、最近は非常にピッチが上がってきた。ピッチが上がってきたということは、やはり国民の要望が非常に強い。私どもがどこを歩きましても、建設大臣を見ると、道路、公園、下水道あるいは住宅、また雨が降らないと渇水の問題等々言われております。でございますから、六十一年度以降に決定いたしました五カ年計画については一〇〇%を達成する。特に道路につきましては、今もう各地区とも大変な要望であります。御指摘のありましたように、縦の線はいいのですけれども、いいといっても十分ではございませんけれども、まあ進みつつございますが、横の線、横断関係が非常におくれております。
 私、第十次の道路五カ年計画を見まして、県庁所在地に高速自動車道が入らない県を調べてみましたら、御指摘のように、鳥取、島根、それから徳島、愛媛、それから奈良、この五県がどうも行かないようであります。「ふるさと創生」を唱えておる島根県、それから地域分散を唱えておる奈良県、国土庁長官ですね、それから建設大臣、それを実施しなければならない、愛媛県、これが五カ年計画で終わらないようでございます。でございますからひとつ、これは我田引水にならないので、それはいいと思いますけれども、そのことはそれといたしまして、均衡ある発展のために、一〇〇%達成のために全力を尽くしてまいりたい、かように思う次第であります。
○新井(彬)分科員 ありがとうございました。
○村田主査 これにて新井彬之君の質疑は終了いたしました。
 次に、岡田正勝君。
○岡田(正)分科員 私は、広島県の三原市、尾道市、因島市、向島町という、大臣からいいますと対岸の町の代表として出ておるわけでございますが、その地域は、御存じのとおり大変な不況地域でございます。その不況地域の活性化のためにもこれだけはぜひお願いをしたいということで、第一に三原バイパスの問題、第二に山陽自動車道の問題、第三に本四架橋尾道―今治間の問題、それから中国横断道、これは尾道―松江間でございますが、この四つの問題につきまして、大臣並びに御当局にただいまから陳情をいたします。質問というよりは陳情でございます。でございますので、どうぞひとつ温情あふるる御答弁をいただきますようよろしくお願いを申し上げまして、質問に入らせていただきます。
 まず第一の三原バイパスでございますが、御存じのとおり、広島県の三原バイパスは、昭和四十五年に計画をされましたが、今日に至るまで十八年間事業が進展をいたしません。これは用地買収等の関係があるのでありますが、そのために二号国道の交通渋滞というものは大変なものでして、全国でもワーストワンかツーだろうと言われるほど悪い評判をとっております。三原市内の住民の諸君はもちろんでございますが、三原市内を東西へ抜けていきます、一本しかない二号国道を皆が通るのでありますから、全国の通過車両の皆さん方に大変御迷惑をかけておりますし、大変弱っておられることは御存じであろうと思います。
 ともかく地元といたしましては、早く着工して早く完成をしていただきたいと願っておるのでありますが、現状と将来の展望につきまして、工事期間とか完成年次とかいうことにつきましてお聞かせをいただきたいと思います。
○三谷政府委員 まず三原バイパスでございますが、先生今御指摘のとおり、延長は十キロ、幅が二十二メートルで、事業化年度は四十六年度でございます。都市計画決定が五十九年三月までになされましたが、その問いろいろ環境問題、用地問題等々、なかなか御理解を得るのに関係者の方がいろいろ努力をいただいたわけでございます。しかし、昭和五十九年の三月に都市計画決定がなされましたので、昭和六十一年度から用地買収に着手いたしまして、今鋭意進めておるところでございます。今後とも地元の協力を得ながら事業の促進を図ってまいりたいというふうに考えております。
○岡田(正)分科員 今御答弁がありましたとおり、まさしく計画は決まってもなかなか用地買収が進まないということで、大変御迷惑をおかけしておるのでありまして、これは我々の方が本当に陳謝を申し上げなきゃならぬことでございますが、この機会に局長さん、地元の市に対してあるいは市民に対して、何か御要望をなさるようなことがありましたら、一口ちょいとほえてみていただけませんか。――大臣、ありがとうございます。
○越智国務大臣 高速道路、公団がやっておりますのは公団、国がやっておりますのは建設省、県道については県、こういうことでありますが、用地買収といいますのは人間関係でございまして、地元の方々に御協力をいただいておりますけれども、なかなかうまくいっていない。用地ができましたら、道路の場合は七〇%も八〇%もできたようなことであります。施工というのは、もうちょっとの時間であります。今のところ金の方も六十三年度は随分いただいておるようなことでありますので、私が要望といいますかお願いいたしたいのは、みんなで一緒になって、用地買収に御協力をいただいて、できるだけ早く事業が進むように、これは県、市町村、また地域住民の方々に御理解をいただく、御協力をいただく、もうこれが道路は第一番だ、こう思いますので、ぜひともひとつ先生からもよろしくお願いいたしたい、かように思う次第であります。
○岡田(正)分科員 ありがとうございます。大臣、本当に懇切な御答弁いただきましてありがとうございました。
 私は常に言っておるのでありますが、とにかくお向かいの県から越智先生が建設大臣に御就任に相なったということで、大変な希望を持っておる、だから、とにかく用買に協力してくれ、もう用地買収をやらなければ話にも何にもならぬじゃないですか、だから、用地買収が済めば、大臣としても、御当局といたしましても、それはもう予算はふんだんにつけて仕事をやってあげますよといって、建設省の方ではいつも構えていらっしゃるぐらいである、こう言うてハッパをかけているのですが、まさしくそのとおりでよろしゅうございますか。
○越智国務大臣 結構であります。用地ができましたら必ず実施をいたしますから、ぜひとも御協力をいただきたいと思います。
○岡田(正)分科員 ありがとうございました。
 それでは次の問題でありますが、これは山陽自動車道の関係であります。
 これもお礼を申し上げなきゃなりませんが、去る三月一日に岡山県の瀬戸大橋に行きます早島インターから広島県の福山東インターまでの山陽自動車道が開通をいたしました。これによりまして、岡山県の倉敷と広島県の福山との間は、自動車の走行時間が何と驚くなかれ三分の一に縮まっちゃったのですよ。これは、実際に走ってみた市民の諸君がびっくりしております。すばらしいものだと沿道の住民はもう大喜びで、大変な感謝をしておるわけでございますが、さて、その完成しました福山東インターから、六十三年度中に完成予定と言われております西条インターまでの間、これが今できておりません。
 そこで、私ども広島県民といたしましては、六十八年の十二月に開港予定の新広島空港、これの利用の関係からいたしましても、これはちょうど広島と福山との真ん中になりまして、これが完成をいたしますと、広島からも三十分で空港へ来れる、福山からも三十分で来れる。大変便利になるわけでございまして、その関係、利用の関係からも、また先ほど申し上げました三原市、尾道市、福山市の発展のためにも同時完成を望んでおるのでございますけれども、現状と将来の展望についてどうなっておるか、お聞かせください。
○三谷政府委員 まず、新広島空港開港時でございますが、これまでには福山―広島は全区間供用をいたします。ただ、それより前にできるところもたくさんございますので、若干御紹介申し上げさせていただきますと、ちょっと細かくなりますが、福山東から福山西は六十年代の中ごろでございます。それから、福山西―河内、この間がやはり新広島空港開港時だというふうに考えております。それから、河内から西条、これが六十年代の中ごろ、西条から志和、六十三年九月でございます。それから志和から広島東の間は、これは六十二年三月に供用をいたしております。それから、広島東から広島ジャンクションまで、これは六十三年に供用を考えております。
○岡田(正)分科員 局長さん、いや本当に頼もしいお言葉をいただきまして、ありがとうございました。これはもう県民がひとしく望んでおることでして、新空港はできたわ、アジア・オリンピック大会は翌年の六十九年だわ、道路はできておらぬわというようなことになったら大変なことになるわけでありまして、ただいまの答弁、広島県としても本当に心から感謝を申し上げる次第でございます。大臣から、ただいまの局長さんのお答えが全線開通、六十八年の十二月まで、空港開港に間に合わすよと言って力強くおっしゃっていただきましたが、大臣は地元みたいなものですから、ちょっと一言よろしく。
○越智国務大臣 広島県の知事さんからもぜひとも空港開港までに幹線道路の整備をしてくれ、また、アジア・オリンピック大会までにその他の道路についてもできるだけ努力をしてくれというお話を承っております。今道路局長からお答えをいたしましたように、必ずこれを実施いたしたい、かように思います。
 先ほど申しましたように、地元の方々の用地に対する御協力、これだけはぜひともお願いしないと、途中一カ所でも用地ができないと、収用とかいろいろやりましてもなかなか時間がかかりますので、ぜひとも御協力をお願いいたします。今の開通の方だけは責任を持ってやりますから、どうぞ御協力のほどお願いいたします。
○岡田(正)分科員 ありがとうございます。大変いい答弁ばかりいただきまして、本当に気持よく思っておるのであります。何か気持ちが浮き浮きしてきた感じであります。
 さて、越智先生がめでたく建設大臣に就任されるや、私は非常に印象深いのでありますが、直ちに本四連絡橋の凍結を解除というところへ持ち込まれましたね。いや、これはすばらしいものですよ。これは私は大臣の底力というのを目の当たりに見たような気がいたします。さて、それが解除されましたので、待望の尾道―今治間の本四架橋ですね、これももう力強く前進が始まったと四国の皆さんも広島県の皆さんも感じていらっしゃるのであります。御承知のように、尾道には市民の手づくりの新幹線の駅、これは駅だけで六十二億円、それから広場とか取りつけ道路の附帯工事、これが約四十億円でありますから、合わせて百二億円からのいわゆる市民の手づくりの駅ができ上がりまして、この三月十三日いよいよ開通することになります。
 そこで、せっかく新幹線の駅ができるのでありますから、木四架橋も一日も早い完成を望みたい。これは大臣も全く同じだろうと思うのでありますが、この木四架橋につきまして、現状と将来の展望はどんなものであろうかということをお知らせいただきたいと思います。
○三谷政府委員 本四架橋の尾道―今治ルートにつきましては、現在尾道大橋から因島大橋、大三島橋、伯方・大島大橋が供用されております。建設中のものは生口橋でございますが、昭和六十六年度には完成させるべく鋭意工事の推進を図っているところでございます。
 それから、来島大橋でございますが、昭和六十三年度から着工することとしており、工期につきましては現地において工事着手後約九年を見込んでおります。
 それから、残る未着手橋梁でございます多々羅大橋につきましても、第十次道路整備五カ年計画期間中に着手できるよう調査を進めまして、来島大橋と同じ時期に完成できるように努力してまいりたい、こういうふうに考えております。
○岡田(正)分科員 六十三年にプラス九年ということになりますと、七十二年ですか、七十三年度開通でしょうか。どちらでしょう。
○三谷政府委員 工事着手後九年と申し上げましたが、その前に準備期間がちょっと要ります。これは、いろいろ準備でございますけれども二年ぐらいかかるかと思います。したがいまして、計算でいきますと十一年ということになろうかと思っております。
○岡田(正)分科員 もう一つ細かいことをお尋ねするようでありますが、現在尾道大橋がついておりますね、二車線のが。それをもう一本つけるという問題については今お話が出なかったのでありますが、どういうふうに考えていらっしゃいますか。
○三谷政府委員 多々羅大橋のお話をいたしましたけれども、尾道大橋につきましても拡幅をいたします。今、二車でございますので四車ということでございます。
○岡田(正)分科員 そうすると、これも今の来島、多々羅と同じように、ことしから勘定したら大体十一年目ぐらいには同時に完成するだろうと考えておってよろしいでしょうか。
○三谷政府委員 来島が六十三年度から着手ということでございまして、多々羅はやや規模が小そうございますから工期的には少し短いだろう。それから、先ほどお話のございました尾道大橋の拡幅、こういうものも含めまして同時期に全線を開通しよう、こういうことでございます。
○岡田(正)分科員 どうもありがとうございました。よくわかりました。
 最後の質問に入らせていただきますが、委員長、時間は十二時に終わるように気をつけますから。
 尾道市には先ほど申し上げましたように市民手づくりの新幹線駅ができ上がったのでございますが、不況の企業城下町です。そうすると、この尾道市が二十一世紀に託する夢を成就させるためにも新空港までの山陽自動車道の早期完成、尾道―今治間の本四架橋の早期完成、陰陽を結ぶ尾道―松江間の中国横断道の早期着工と完成こそが尾道市の飛躍発展のかぎになるというふうに私は考えておるのであります。
 そこで最後の質問でありますが、尾道―松江間の中国横断道であります。先般、計画としてはお認めをいただいたところでございますけれども、どうも先行きが霧に包まれてよくわからないというので県民が不安を持っておりますが、現状と将来展望につきましてお聞かせいただきたいと思います。
○三谷政府委員 昨年、高規格幹線道路網の計画を策定いたしました。続いて、その関連でございまして、中国横断自動車道の尾道松江線、これは昭和六十二年九月一日に施行の国土開発幹線自動車道建設法の一部改正によりまして予定路線として位置づけられたわけでございます。これは延長は百三十キロございます。本路線につきましては地域の開発状況それから交通需要、周辺道路の整備状況等を総合的に勘案いたしまして、昭和六十三年度から高規格幹線道路として調査に着手する、そういうことでございます。
○岡田(正)分科員 これは聞かぬ方がいいのかもわかりませんが、一部新聞でちょろっと出た話で、このいわゆる横断道のことで気になることがあるのであります。建設省は計画の中には入れて調査はしようと思っておるが、しかし考えてみると一日の通行車両が四千台というのでは、どっちかといったら迷惑な話だなというようなうわさがひょこひょこっと入ってくるのですよ。どこからそれが出るのか私どもよくわかりません。それで、きょうは局長さんもいらっしゃることですから、いやいや建設省としてはそんな地元住民が聞いて不愉快になるようなことは考えてない、計画に入れたということはやはり事業を実施しなければいかぬというので真剣にこれから取り組もうとしておるところである、こういうふうにきっぱり言い切っていただけると期待をしておりますが、ひとつ御回答をお願いいたします。
○越智国務大臣 先ほども申し上げたのでありますが、高速幹線自動車道は東西は非常に進みつつございます。ところが南北、いわゆる横断、これが大変おくれております。今の松江の問題、これは今度の十次五カ年計画の中で六十七年度までに県庁所在地に高速自動車道が連結をしないところは鳥取、島根、奈良、愛媛それから徳島、この五県になるようであります。「ふるさと創生」を唱えておる竹下総理の地元でありますし、また多極分散を唱えております国土庁長官のところ、またそれを実施する建設大臣のところは皆おくれておるわけでございます。でございますけれども、経済効果だけをいいますと今言ったようなことがございますけれども、やはり均衡ある発展のためにはぜひ必要だ、こういうふうに思いますので、この十次五カ年計画の中で全部完全にできるかというと、一万四千キロを指定いたしておりますからなかなか難しいと思いますけれども、特に渋滞をするようなところ、特に必要なところは計画をし、実施してまいりたい、こういうふうに思う次第であります。要は日本海から太平洋まで早くつながるように努力をいたしたい、かように思う次第であります。
○岡田(正)分科員 大変御丁寧な御答弁をいずれもいただきまして、本当にありがとうございます。
 今まで私は以上四点の要望をさせていただきましたけれども、いずれも三原市、尾道市、因島市、向島町などの不況地域の活性化のためと、昭和六十九年には広島県でアジア・オリンピックが開催される、これを成功裏に終わらせるためにも大臣に心から四つの問題について陳情したわけでございますが、最後にまとめて大臣の所信のほどをお聞かせいただきまして私の質問を終わりとさせていただきます。
○越智国務大臣 いつも言っておることでありますけれども、要は開発の大変おくれておるところ、また不況地帯、これには傾斜配分をいたしまして均衡ある発展、多極分散、これにできるだけ努力をしたい、こういうふうに思います。特に広島県につきましては今の空港の問題もございますし、またアジア・オリンピックの問題もございますので、これに間に合うようにできるだけ努力をいたしてまいりたい、かように思う次第であります。因島市につきましても大変な不況地帯でございます。努力をいたしたい、かように思う次第であります。
○岡田(正)分科員 大変ありがとうございました。終わります。
○村田主査 これにて岡田正勝君の質疑は終了いたしました。
 次に、串原義直君。
○串原分科員 高規格道路でありますところの三遠南信道路につきまして伺いたいわけでありますが、基本的なことを今回は伺っておきたいと思いますので、できるだけ大臣からお答えを願いたい、こんなふうに思う次第であります。
 まず伺いたいのは、この道路の手始めといたしまして、つまり新規事業として、従来百五十二号国道の中で計画されていた矢筈トンネルに六十三年度着工するというのでございます。地元としては幸いなことでありまして喜びにたえないところでありますが、このトンネルは何年度でどのくらいの計画と予算ですか、伺います。
○三谷政府委員 矢筈トンネルでございますが、矢筈トンネルは延長が四・二キロでございます。矢筈トンネルを含みます四・六キロの区間につきましては、十次五カ年計画中に供用を予定しております。金額は今のところ百十億と考えております。
○串原分科員 そういたしますと、つまり高規格道路でまずトンネルに着工する、こういうことであろうと思うのでございます。
 そこで私、大臣に伺いたいのですけれども、この三遠南信道というのはこのトンネルを契機にして着工した、始まった、こういう理解でよろしゅうございますか。
○三谷政府委員 では、ちょっと私の方で事務的な説明をさせていただきます。
 矢筈トンネルは昭和五十九年度より事業を進めておったわけでございます。それで、三遠南信自動車道、これは高規格幹線道路の問題が、昨年一万四千キロの計画を策定したわけでございますので、そこへ取り組もう。つまり、今そういうことでトンネルの事業を行っておるわけでございますから、そのトンネルが例えば構造的にこういう高規格道路に使えるものなら、あるいは少し直すことによって使えるものだったらこれを使うことがよかろうというようなことで、六十三年度からトンネル工事に着手をしようということでございます。
 ルートの問題は、構造的な面からトンネルとはまた若干違った意味で検討しなければいけませんので、トンネルはそういうことで着手をいたしますが、ルート等についてはいろいろ早急に決定をしたい、こういうふうに考えております。
○越智国務大臣 今道路局長からお答えがございましたように、高規格につきましては今までも調査をいたしておりますけれども精密な調査は六十三年度からやりますので、せっかくトンネル着工をいたしますから、でき得れば高規格に規格が合うようにいたして、その後、今お答えいたしましたように高規格道路のルートとかその他について調査を進めてまいりたい、かように思う次第であります。
○串原分科員 したがいまして、まずこのトンネルは高規格道路として手始めに仕事をやろう、これは大変ありがたいことなんでございますが、全体のルートというお話も今いただきましたが、トンネルを除きまして従来この道路は百五十二号線ということで考えられてきたわけでありますから、そこに高規格道路とトンネルが併用するということになるわけですね。そういたしますと、このトンネルは二役を担う。つまりこのトンネルは、二つの異なる道路の役割を果たす、つまり併用するという言い方がいいかと思うのですけれども、そういうことになる場合に、この二つの関連する道路、トンネル、この関連は運用に不都合なくやっていけるのかどうか、このことについて御説明をいただいておきたいと思います。
○三谷政府委員 若干専門的になりますが、高規格幹線道路というのは非常に高速でいきたいということで、道路構造令という道路の構造を決めておる政令がございますが、それで一種三級という八十キロの設計速度で実は設計をするように、見直しをしているわけでございます。今までは級としましては三種というもうちょっと下の一般道路的な設計にありましたのを程度を上げて、今のようなルートとかトンネル等を決めてまいりたい、こういうことでございます。
 今先生の御指摘のように、ではその道路が一般道路として使えないのではないかということはもちろんありませんで、道路の程度を上げたわけでございますが、もちろん高規格幹線道路網の持っておる非常に広域的な交通網も持ちますし、またいわゆる地域の交通にも十分使用できるというふうに考えております。
○串原分科員 したがいまして、この高規格道路というのは有料であるということなんでしょう。ここのところをはっきりしておいてもらいたいと思っております。
○三谷政府委員 高規格幹線道路綱を整備する際の整備手法としていろいろ議論されております際に、例えば有料道路制度を積極的に活用する、こういう議論があることは事実でございます。この道路につきましては、まだそういう意思を特にはっきり出しているということではございませんで、これから協議をして決める、こういうことになろうかと思っております。
○串原分科員 大事なところですからもう一度きちっとしておきますが、この矢筈トンネルを高規格道路の一部分ということで着工をことしからするということであるけれども、高規格道路そのものは有料道路ということもあり得るだろうけれども、この場合は有料ではない、こういう理解でよろしゅうございますか。
○三谷政府委員 有料道路制度を導入するというのは確かに利用者にもう一遍負担をいただくということですからなかなか大変なわけですけれども、一方、有料道路制度によって道路が早くできる、こういうメリットがあるわけでございます。したがいまして、費用をお願いして有料道路制度を導入して整備を進めるか、あるいは無料だと若干時間がかかる場合もある、これはもちろん一般論でございます。ここにつきましてはまだ検討中でございます。
○串原分科員 先ほど高規格道路という規格で矢筈トンネルをつくっていただくということは大変ありがたいということを申し上げましたが、そこで、有料であるかどうかということについては実は大事なところだというふうに思っているわけなんですよ。それから、私が申し上げましたように、有料でないといたしますならば、これはなるほどわかりました、こういうことになりますけれども、有料ということになりますというと、百五十二号線の国道部分と有料としての高規格道路、三遠南信道路としての役割と二つ持つということになると、これはうまくいくのかなという感じを持つわけなんですね。したがいまして、有料にするのかしないのか、高規格道路トンネルとして。このことはやはりできるだけ早い時期に、もう六十三年度着工するわけですから、これは明確にしてもらわなければいかぬ、こう思うのですね。これいつごろ決まりますか。
○三谷政府委員 有料道路制度の導入は、例えばもう一つ、先ほどの説明の中にはいたしませんでしたが、採算性の確保とかいろいろな問題がございます。例えば非常に交通量が少なくて償還ができないものが有料道路でできるかとか、いろいろな問題がございます。
 したがいまして、今無料であるとかあるいは有料であるということの御下問でございますけれども、若干そこら辺につきましてはまだ検討中ということでございます。
○串原分科員 わかりました。わかりましたけれども、無料で願いたいというのは地元の願いですね。したがいまして、六十三年度に着工するわけですから、トンネルを大きくして着工してもらうわけですから、無料でありますということはできるだけ早く決めてもらいたい。これは着工する時点までには決めてもらわなければうまくないな、こう思うのですけれども、いかがでしょう、大臣。
○三谷政府委員 確かに、あらゆる道路を整備する際に、やはり有料道路というものが便利である反面、やはり料金を取られるというのは、もちろん料金抵抗というのがございまして大変問題があるわけでございます。一万四千キロの高規格道路をこれから整備していく際に、やはり一番頭の痛い理由の一つは、そういう制度をある程度活用していかないと、なかなか日本じゅうの立ちおくれております道路整備ができない、こういうこともこれまた事実でございます。
 この箇所につきましてはそういうことで、いまだ、将来有料にするとかあるいはトンネル部分だけはどうするとかあるいはいろいろな考え方があろうかと思いますけれども、いずれにしても、私どもまだ態度を決めておりません。検討中でございます。
○串原分科員 だから局長、いつごろまでにお決めになりますかと聞いているわけですよ。
○三谷政府委員 一つは有料道路制度、これはこのケースではございませんが、有料道路制度を導入する際に、例えば非常に採算性が悪い場合はある程度公共事業で進めておりまして、例えば最後の維持管理だけを有料にするとか、そういう制度もいろいろございます。そうしますと、そういうものは有料道路制度の導入というのはかなり時間的におくれてまいるわけでございます。
 したがいまして、最初に決めるのじゃなくて、例えば、これは全国的にも幾つかの例がございますけれども、非常に道路整備が立ちおくれております。財源があってそのまま道路ができれば一番よろしいわけですけれども、なかなか財源がなくて道路ができない。したがって、途中で有料道路制度を入れて整備を促進して完成したというケースもございます。そういうケース等がございますし、この際、この場合についてもそういう検討をしなければいかぬと思いますので、今ちょっとお答えができないわけでございます。
○串原分科員 このことを余りここで詰めたいと思いませんが、大臣、伺っておきますけれども、今のお話を聞いていて御理解を願えましたように、地元は無料であることを強く期待している。これは利用者という立場に立つならば当然ですね。そういう意味を含めて、これは少なくとも六十三年度中くらいには大臣の立場で決めてもらいたいと思うのですよ。いかがですか、大臣。
○越智国務大臣 できるだけ早く決定をいたしたいと思います。今もお話がございましたように、全部有料か無料か、あるいは一部維持管理だけを有料とかいろいろな方法が今とられております。地方の方々にはこれは随分関心が深いものと思いますので、もちろん地元の方々――方々といいますのは、県あるいは市町村等々とも御相談の上、ひとつ決定いたしたい。地元に相談しますと、無料にしてくれということが大体要望であろうと思いますけれども、全国の問題もありますし、同じところへ高規格の有料の隧道と、また無料の隧道を近くへ掘るということも大変なことでございますので、早く隧道を抜くということになりますと、今言ったような点につきましてよく検討をして、できるだけ早く決定をいたしたいと思います。
○串原分科員 さて、それでは次に移りますが、できるだけ六十三年度中ぐらいには方向を決めてもらいたい、こういうことを強く要請しておきます。
 そこで昭和四十一年七月一日、国は当時国土開発幹線自動車道法というふうに呼んでいたと思いますが、建設省は当初全国で一万キロメートルぐらい高速道路網を計画していた。ところが一遍に一万キロでは大変だというので七千六百キロに落として、今申し上げた四十一年七月一日に発表した経過がございます。そのときには実はこの三遠南信道路は一万キロメートル構想の中に含まれていたという経過があるわけだと私たちは理解をいたしているのでございますが、そういうことも含めまして、当時から非常にこの地域の人たち、つまり飯田市の南の部分、南部と言っておりますが竜峡地域、それから飯田、下伊那の南部地域、この人たちは標高の低い天竜川に沿って愛知、静岡の方へ行くというルートを相当期待をして今日まで運動してきたということが実はあるわけでございますね。これはお聞き及びだというふうに思っているところでございます。したがいまして、ルートの問題はこれからだという答弁も先ほどございましたが、そういうことでございましょうから、この矢筈トンネルの話もお聞きをいたしましたが、それとあわせながら今申し上げたような地域の問題も含めてルートをこれから検討していくんだということで理解してよろしいかどうか。そんな点をどの程度検討されていらっしゃるか、お知らせください。
○三谷政府委員 昨年策定をいたしました高規格幹線道路網の全体的な調査につきましては、六十三年度から着手する予定でございます。ただ、この区間につきましてはさっきから先生御指摘のように、もう既に非常に熟度が上がっておりまして、事業に着手というところまで来ておりますので、そういうこととはまた別途にトンネルの、例えば取りつけ部の道路としてのルートあるいは構造、こういうものについては、全般的な調査とは別に早急に決めたいというふうに考えております。
○串原分科員 でありますから、私が申し上げましたように飯田、つまり飯田の南部、下伊那地域の南部地域、天竜川に沿って南下していくというようなルートを考えていて、そういう期待度も非常に高かったわけでございますが、それがいいかどうかわかりませんよ、その辺を含めて検討いたします、こういう理解でよろしゅうございますか。
○三谷政府委員 ルートの問題につきましては、そういういろんな考え方を踏まえて検討することになろうかと思っております。
○串原分科員 それから引き続いて道路のことでございますが、国道二十号線、御承知のとおりでございます。大変渋滞をするという国道で有名であります。
 そこで岡谷―茅野間の改良計画はどの程度に進んでいるわけですか、教えてください。
○三谷政府委員 一般国道の二十号線諏訪バイパスでございますが、これは岡谷と茅野市の茅野に至ります延長十九キロの交通混雑解消を目的としたバイパス計画でございます。昭和四十四年度から調査を開始いたしまして、地方自治体との調整がなかなか調わなかった岡谷市の区間、これはちょうど三・六キロございますが、その区間を除きまして、昭和四十七年の十二月に都市計画決定を行いました。で、昭和四十八年度からこのうちの諏訪―茅野間五・三キロにつきまして中央自動車道西宮線の諏訪インターチェンジ関連区間として事業化を行いまして、昭和五十六年の三月に諏訪インターチェンジの供用に合わせまして、そのうちの二キロの暫定供用を行ったわけでございます。残る三・三キロにつきましては、地元調整が調わず今事業を中断しております。
 都市計画決定が行われておりません岡谷市の区間につきましては、地元の協力を得まして路線計画を策定する必要がありまして、諏訪バイパスの調査の再開については検討を進めております。あわせて当該区間を含む諏訪バイパス全体の今後の事業展開につきましても必要な検討を進めてまいりたいというふうに考えております。
 それからなお、諏訪―茅野間の未供用の三・三キロメーターにつきましては、周辺の区画整理事業の具体化により昭和六十三年度から事業を再開し、地元調整等を進めることとしております。
○串原分科員 ありがとうございました。そうすると諏訪―茅野間は今年度から着工するという理解でよろしいということもわかりましたが、殊に今話の中で、岡谷―下諏訪間のルート、これは定着していないわけですね。これは一刻も早く決めてもらわなければ困るというので地元関係地域から強い御要請を申し上げていると思いますが、これはルートを決めるということはそう簡単じゃないよと言えば言えるわけでありますが、それだけにしかし早く決めませんとどうにもならないところに来ているんじゃないかと思っているのですよ。いかがですか。
○三谷政府委員 ルート問題につきましても市がいろんな案を提案しております。で、期成同盟会の陳情も受けております。その辺を踏まえて、おっしゃられるように道路整備をしたいというのは我々もやまやまでございますので、その辺でいろいろ理解を求めて進めてまいりたい、こう思っております。
○串原分科員 私申し上げたいと思いますことは、ルートを決めることはそう簡単ではないことは事実でしょう。しかし、私はもう機は熟していると思う。もう定着させなきゃいかぬと思うのですよ。少なくとも六十三年度中くらいには一定の方向を出してやるべきだ、こう思うのですけれども、いかがですか。
○三谷政府委員 先ほど申し上げましたように、未供用の区間につきましても、諏訪バイパスの調査の再開、これについては検討を進めております。したがいまして、先生のおっしゃられるように、できるだけ早くこの調査を再開しまして事業の決定を待ちたい、こういうふうに考えております。
○串原分科員 したがって、岡谷―下諏訪間のルートというのは、少なくとも六十三年度中くらいには一定の方向が出る、こういう理解でいいですか。
○三谷政府委員 我々の希望もそうでございますけれども、これはやはり地元の協力も仰がなければいけませんので、我々はできるだけ早くということにつきましては努力したいと思っております。
 以上でございます。
○串原分科員 何か念を押すようで恐縮ですが、ルートというのは地元も確かに理解しなければいかぬ。地元関係市町の理解と協力が得られるならば六十三年度には一応方向を出していきたい、こういう理解でよろしゅうございますか。
○三谷政府委員 ぜひそうさせていただければありがたいと思うのでございます。地元の協力をぜひ得たいと思います。
○串原分科員 そこで、今道路のことを、三遠南信の問題と両方伺ったのでございますが、道路の問題で終わりに、先ほど伺いました三遠南信のルートにつきましてあちらこちらと各方面をにらみながら検討する、こういうことでありましたが、そうでございましょうけれども、この三遠南信高速道路のルート決定というのはいつごろまでに結論を出そうというふうに今のところ考えていらっしゃいますか。
○三谷政府委員 幾つかの課題に分かれるかと思いますが、まずトンネルの前後の取りつけ部、こういうものにつきましては大至急決めなきゃいかぬだろうと思っております。それから全般的な道路の問題につきましては、高規格幹線道路網の調査を六十三年度から着手することにしておりますので、その一環として進めてまいりたいというふうに考えております。
○串原分科員 それはあれですか、基本調査、ルートのおおよその決定というものは一、二年かかるわけですか。
○三谷政府委員 道路の調査もかなり時間がかかるものもございます。特に、構造物とかそれから非常に地形の急峻なところ等々につきましては幾つかの代替路線をいろいろ検討しますと同時に、いろんな地質の調査とかそういうこともしなければいけませんので、調査は一年とかいうものではなくてもう少しかかると思います。
○串原分科員 やっぱり三、四年、数年かかりますか。
○三谷政府委員 数年というふうに割り切れるものではないと思いますが、調査も実はいろんな、一次調査、二次調査ということで熟度を高めてまいりますものですから、一次調査が例えば一年で次の調査が二年でと、こういうものではございません。一般的には、平均値からいきますと、道路のバイパスとかそういうものについては普通大体数年くらいかかっております。ただ、この部分全体を決めるのにはどのくらいかかるかとかということになりますと、恐らく部分的に、一般論でございますが、全体の道路網計画ではそういうコントロールポイントを決めて、決めてまいりますものですから、いろいろその辺検討にも時間がかかるだろうと思っております。
○串原分科員 時間が参りますから道路のことはそれだけにして、次に飯田市に松川という川がございますが、そこに多目的の松川ダムがつくられているわけであります。このダム機能に影響しない土砂の最大堆積許容量は二百万立方メートルである。この二百万立方メートルが堆積するのに百年かかるという当初は予定だったんですけれども、これが実は建設後十年ほどで許容量の九〇%と言われておりますが、土砂が堆積してしまいまして長野県下では最も深刻なダムになってしまったということでございます。飯田市の上水道の六割以上を供給しています水がめであります松川ダムが埋まることは大変だというので、何とかしてくれというので対策について強い要請があると思いますけれども、この上流の土砂流出防止事業を急がなければならぬ、これが一つですね。
 いま一つは、堆積をした土砂をしゅんせつしなければダムは実は機能を失ってしまう、こういうことになるわけでありますが、ダム保全対策を国といたしましてはどのように進めようと考えていらっしゃるか、教えていただけませんか。
○萩原政府委員 お答えをいたします。
 御指摘のとおり、大変砂がたまりまして苦渋をしておるダムでございますが、昭和五十五年から六十年にかけましてちょうど貯水池の末端のところに貯砂ダムというものをつくりまして、とりあえず流れてきますものを直接ダムに入りませんようにしたわけでございます。それと、これは松川ダムができる前から実はやっておりますが、上流の流域におきまして砂防堰堤を今までに六基ほど入れておろうかと思います。たまたま六十二年は施工中のものがございませんが、新年度にかけて砂防ダムをつくります適地があるかどうか、これは砂防の方の事業として調査をいたしておるところでございます。
○串原分科員 ぜひ調査をして進めてもらいたいわけですけれども、堆積した土砂しゅんせつについてこれは何とかしなければならぬというふうに思いますが、これに対して国は取り組んでいただけませんか。
○萩原政府委員 御指摘の分でございますが、今たまっていますものにすぐ手をつけるのは実はなかなか難しいわけでございます。取りにくいということもございます。貯砂ダムと申しますのを末端につくりましたということは、そこにたまりますものをすぐのけて、また来ますものをそこへためようという発想でございましたわけで、普通はそういうたまりますものが骨材資源として使えることを期待しておるわけでございますが、松川ダムの場合はいわゆる粒度が余り好ましくございませんので、すぐに骨材として使っていただけるという余地がなかなか薄いわけでございまして、県の方で、年度がかわりまして六十三年度から、さしあたりは県の単独事業になりますが、その貯砂ダムにたまっております分を除去し始めようかということを検討しておるところでございます。
○串原分科員 それでは、その県の調査を受けて、県が取り組むということを受けて、国もまた県と相協議をする中で、しゅんせつにつきましては今後の問題として検討してもらいたい、そう思いますが、そういう理解でいいですか、いかがですか。
○萩原政府委員 御存じのように松川ダムは県が管理をしております補助ダムということになりまして、予算とのつながりで申しますと、そういう純粋の維持的、管理的経費に直接私どもが直ちに口を差し挟みますことは、現在の制度ではなかなか開かれてないわけでございます。ただ、ダムといたしまして大変困る状況にあるということは私ども十分認識しておりますので、県の方といろいろ実施に関しては十分打ち合わせをさせていただきたい、そのように考えております。
○串原分科員 終わります。
○村田主査 これにて串原義直君の質疑は終了いたしました。
 次に、松本善明君。
○松本(善)分科員 建設大臣に伺おうと思うのですが、今、東京の地価の高騰、それから土地の買い占めということが非常に深刻で、全国的にも問題ですけれども、東京の場合は非常に深刻であります。そういう中で、都市再開発の事業その他は新たな視点で見ないとえらいことになるという事態になっていると私は思うのです。そういう点で、その実情をお話をしながら建設大臣の御意見を伺っていきたいと思うのであります。
 まず第一は、東京の渋谷区にあります恵比寿のサッポロビールの恵比寿工場を中心とする特定住宅市街地総合整備事業であります。これは東京都で素案を決定して計画の作成中という段階と聞いておりますが、まず最初に伺いたいのは、この整備事業の目的というのは、「都市機能の更新、居住環境の改善及び良好な住宅の供給を推進」し、「もって公共の福祉に寄与する」ということになっておりますね。この目的に沿わないということになるとこれは承認しないことになるのは当然だと思いますが、その点あらかじめ確かめておきたいと思います。
○片山(正)政府委員 特定住宅市街地総合整備促進事業の制度の概要でありますけれども、大都市地域におきまして、そういう公共施設の整備とそれから市街地住宅の供給、あわせまして居住環境の改善、こういうものを一体的に整備していこうということでございまして、幾つかの要件を持っておりまして、それに適合しなければ当然それは指定をいたしません。
○松本(善)分科員 それで、恵比寿地域のことを申し上げますと、大臣、これをちょっとごらんになっていただきたいのですが、この黄色で書いてあるところがサッポロビールなんです。この黒く印のしてありますところが買い占められた土地なんです。それで買い占めは、恵比寿一、三、四丁目で三井不動産、東急不動産、新井組、大成建設、フジタ工業のダミーの不動産会社の二十七社、面積にして一万平方メートルです。そして融資は、それに対して富士銀行、三菱銀行、住友銀行、三井銀行など八行が総額百十九億円を超える抵当権、根抵当権を設定しておりまして、これは登記簿を見ますと歴然たるものです。いかに銀行が融資をして土地買い占めが行われたかということは、地図を見ますと歴然たるものなんですね。
 その結果どうなっているかといいますと、公示価格は昨年の倍で、坪約三百六十万、売買価格は一番高いときで四倍ぐらい、千五百万ぐらい、あるいはもうちょっとかもしらぬ、今少し下がっていますけれども、それでも三倍から三・五倍の千百万から千三百万ぐらいだろうというふうに言われております。そういう状況で、ここの突端がサッポロビールの正門前なんですが、そこからずっと黒く買い占められておるでしょう。ここの伊達町会というのですが、この町会長と数人しか残らなくなっちゃった。ここはずっと、きょうも行ってみましたけれども、廃業それから転居しまして、それからもう取りつぶして更地になっているところ、取りつぶしかけているところというような、商店街、通りそのものがなくなっちゃっている、そういう事態が渋谷でも起こり始めている。都心部、新宿あたりはそういうことが大問題になっておりますけれども、渋谷でもそういうことが始まっている。非常な不安が起こっているのですね。もちろん反対運動が非常に強まっております。
 そして、しかもサッポロビールはどう言っているかといいますと、これは去年の八月九日の朝日新聞で高桑さんというサッポロビールの社長さんんがインタビューをしています。それによりますと、これは百年前にキツネやタヌキが住んでいたただ同然の土地がこうなってきたというのですね。そして、不動産事業の収入は年間四十四億円ほどだったけれども、それが恵比寿などが完成すると六年後には三百億円ぐらいになる。それで新聞記者から、じゃ、もうサッポロビール・アンド・ビル株式会社にしたらどうかというような冗談まで言われるような、ビルの収入が物すごくなる。だから、このサッポロビールはこれによって、この計画が進むことによってそれは本当にほくほくなんですね。
 ところが一方では、今お示ししましたように住民は追い出されている。住宅の供給どころか住んでいる人が追い出されるという事態になっているわけです。それで、党派を超えて、自民党支持だということをはっきり、自民党員だという人も含めまして、これは住みたいという人がちゃんと住めるようなものでなければ、いつまでも住めるというものでなければならぬはずじゃないかということで反対同盟ができて、そして反対運動がたされているわけです。
 こういうようなことになりますと、国や都が莫大な補助金を出して計画事業を進めていく、結果は大会社がもうかって住民が追い出されるということになったらば、これは本来の趣旨に反するのではないか。今、土地の高騰ということの中で、もちろん計画だけの責任ではなくて、銀行だとかけしからぬ不動産会社とかの買い占めというものも相乗的にありますけれども、この計画そのものがそういう結果をもたらしているということになりますと、これは都市問題としては非常に重大な政治問題だ。この問題をどう解決するかということは、これから東京都民にとっては本当に深刻な問題なんですね。こういう事態に直面をして、こういう整備事業については本来の目的に沿わないものは承認しないという点で厳格に現状を調べるということが必要だと思いますが、建設大臣の御意見を伺いたいと思います。
○片山(正)政府委員 この恵比寿地区の特定住宅事業につきましては、先生御指摘にもございましたように、現在、東京都が素案をつくりまして、区の意見を聞きながら検討中でございます。
 この事業の概要としましては、恵比寿の工場跡地約十ヘクタールございますが、そこのところにおおむね千戸の市街地住宅の供給を行う、あわせてその工場跡地の高度利用を図っていこう、これがまず一つの目的であります。それと同時に、この地域全体におきまして公共施設が極めて未整備の状況にある。既存の十八号、十九号についても当然でありますけれども、その他なお、その余の新規の街路も必要である、そういうことから、既存のものに加えまして二路線の街路整備計画をもちましてその整備を行おう。あわせまして、その工場跡地の周辺の、まとまった利用のできる、しかしながら現在は低度利用をしている土地が幾つかございますので、そこにつきましては市街地住宅の供給を図るなど高度の利用を進める。その余の、周辺を取り巻いております市街地につきましては、建てかえ等住宅をよくする、そういうようなことを主眼にしました誘導的な事業を整備していこう、こういう事業内容でございます。したがいまして、その工場跡地をめぐります周辺の地域を全面的にクリアランスする、そういうような事業の性格ではございません。
 そういう一環としまして、現在市街地住宅の供給地というのは大変少なくなっておりまして、こういう十ヘクタールにも及びます大きな土地というのは、大変これは有効な資源でございますので、そういう観点からこの事業の性格にまさにぴったり合っているということでございまして、今回そういうことで進めておるところでございまして、計画案が出てまいりますれば、事務的にはその内容がよければ認可をする、こういう予定にしてございます。
○松本(善)分科員 全然答弁になってないのですね。そういうことで進めているくらいのことは全部調べて質問しているのですよ。時間のむだなんですよ、そういう答弁はね。
 私が言っているのは、そういうことをやってきたけれども、実際はこうなっているということでしょう。公団住宅が五百戸できるということは承知の上ですよ。だけれども、大川端なんかにしたって予定は公団でも家賃十七万くらいと聞いておりますけれども、やはり二十万前後になるでしょう。それはとても庶民の住むところじゃないです、公団だって。民間でできたら、あんなところはそれこそ億ションですよ。そういうものをつくるために、補助金を出していくということになるので、そのことが一体いいのかどうか。現状を調べないで、いや計画はそういうことなんだ、どういうふうになっていようと構わない、周りの住民はどんどん出ていったって平気だ。私の言ったことに全然答えないんだから、そういうような姿勢では、私はちょっとぐあい悪いと思うのですよ。大臣に聞きたいと思うのです。
 その前に、ちょっと局長がせっかく立ちたがっているから聞くけれども、一体、これは大体総工費どのくらいになりますか。それを簡単に。もう長いこと言わぬでいいから。
○片山(正)政府委員 まだ概要の段階で、約でございますけれども、総事業費としては約三千億円くらいになるのではないかと考えております。
○松本(善)分科員 そうすると、国の補助は三分の一というと、約一千億ということになりますな。
○片山(正)政府委員 約三千億と申し上げましたのは総事業費でございまして、相当部分の民間の事業が含まれておりますので、国費につきましてはそんなオーダーでは決してございません。
○松本(善)分科員 どのくらいになるのですか。
○片山(正)政府委員 これはまだ計画の中身が出てまいりませんとはっきりした数字は申し上げられませんけれども。
○松本(善)分科員 どのくらいからどのくらいということは言えませんか。
○片山(正)政府委員 計画の中身によりまして国費を挿入するかしないかの判断をせざるを得ませんので、まだそういう計画は方針しか来ておりませんから、概数でもちょっと申し上げかねます。
○松本(善)分科員 決まってないと言うけれども、総工費三千億なら、何としたってやはり少なくとも何百億ということになるでしょうね。私はそういうことが十分あり得るのではないかと思うのですけれども、そういうことはありませんか。百億以下ということになりますか。
○片山(正)政府委員 数百億にはとてもなりません。
○松本(善)分科員 百億以下になりますか。百億単位ではありませんか。
○片山(正)政府委員 百億を超えるかどうかというところははっきりまだ申し上げられませんけれども、百億単位で計算するというお金のものにはならないと思います。
○松本(善)分科員 いずれにしても百億前後、どんなに少なく見ても百億前後ということになりそうですね、今の答弁でいけば。
 私は、先ほども申しましたような結果になっているものにそういうふうに国費が出される、それと、それと同じぐらいのものが都からも出るということになりましょうな。そういうことが果たしていいのかどうかという問題について、もう計画したんだからどんどんやっていくという態度で建設省はいかれるのかどうかという問題について、これは政治家として一体それでいいのかどうか。私は、そういうことでいかれるなら、今の局長の答弁のようなことでいくというなら、それはそれで恵比寿の皆さん方に皆報告しますよ。しますけれども、一体それでいいのかどうかということを、大臣としての御見解をお聞きしたいと思います。
○越智国務大臣 今御質問がございましたが、ちょっと私もよく検討をしてみますが、ただ、先生が言われるように、追い出しというようなお話がございましたが、決して私どもは、土地を追い出しとか、そういうことで求めていくとか、そういうことについては十分指導をしてまいりたい、こう思います。
 御承知のように、東京都下、特に中心部の地価あるいは家屋の価格、非常に高騰いたしまして、特に地価が高騰いたしまして、私どもは、監視区域とかそういうところで、余り強制はしないけれども、できるだけ地価を下げていく、もちろん多極分散、地域分散等々も考えてやっていく、こういう考え方であります。その中において、今まで金融面につきましても大蔵省で十分指導をしていただいて、いわゆる地上げ屋というようなものはなくしていこう、こういうことで御承知のように地価も幾らか下がっておりますが、まだまだ高いのでもっともっと下げなければいけない。このためには良好な宅地、それから家ですね、これを需要と供給の面でやはり供給をふやしていかないといけない、このことは基本にあるわけであります。
 でございますから、この地域が非常に住宅地に適しているという判断には間違いございませんけれども、といって周辺の人を追い出しというような言葉を使うほどのことはいたしたくない、いろいろお話し合いで売買することは結構でありますけれども。そういうふうに考えております。でございますから、よく検討をしてみたい。しかしまた、建設省にいろいろ相談はあったが認可をしてくれというような話は来ておりませんので、今直ちにどうということもできませんが、よく調査検討をしてみたい、こういうふうに思います。
○松本(善)分科員 大臣の、よく調査検討するということに期待をしようと思うのですけれども、土地を売って出て行くのですけれども、商店は売りたくて行く人は一つもないですよ。それはもうどんなに高く売ったって、新しいところへ行ったらこれは新規まき直しですから。本当にみんな泣き泣き行くのですよ。商店街が、くしの歯が欠けるように一軒置き、二軒置きになる。商売ができなくなっていくから、それでいなくなるのですよ。それは強制力は使わないけれども、実際上そういうことで商店街がなくなっていくのですよ。そこを考えなかったら、いや売買でやっているんだからいいだろうと思っていたら大間違いなんですよ。だから運動が起こっているのですよ。商店の皆さんが運動なんてそう簡単にやらないですよ。そういうことですから、そこをよく知ってやってほしい。
 それから、高円寺のことを伺います。
 これは再開発計画で都が調査中という状況になっているようです。当初の計画七・五ヘクタールの再開発だったけれども、反対運動が強いために四ヘクタールにした。四ヘクタールにしたんだけれども、それでもやはり反対運動がある。それで、四ヘクタールにしたときの再開発の計画説明会で発言した人は全部反対です。
 まず最初に聞いておきたいと思いますのは、昭和五十五年の衆議院建設委員会ですが、都市再開発法の一部を改正する法律案の附帯決議が超党派で出されまして、その附帯決議では「都市再開発方針の策定に当たっては、地域住民の意向が十分反映されるよう配慮すること。」となっております。これはもう当然のことながら、反対の声が強ければ反対の声を反映してこれはやらないということもこの決議の精神であると思いますが、いかがでしょうか。
○木内政府委員 都市再開発法の法定再開発をやる場合に、先生も御承知のように、都市計画の手続を踏みますから法定手続があるわけでございますけれども、縦覧とか公聴会の開催とか地方審議会とかあるわけでございますが、そういった決議がございますので、こういった法定手続に入る前に、通常の場合、地元の方々といろいろ計画案をつくりまして、御協議して十全を期しているという形をとっているのが通常でございます。
○松本(善)分科員 これにつきましては杉並区議会も全会一致で、大多数が反対する区域は除外すべきであるということを決議しております。そしてこの反対の声は非常に切実でありまして、けさも私ちょっと回ってきたのですが、その地域も絶対反対と墨で書いたものを家の前にずっと張ってあります。大体地域としても人数にしても反対の方がはるかに多いという状況になっている。これは東京都もそれから区も知っているのですね、反対はどういうところというのはずっと見てもわかりますから。区なんかでは、もうこれだけ反対があればちょっとできませんなということもきのう言ったようです。
 例えば、こういうことになるのです。家族七人が一緒に商売をしている。そうすると、再開発でビルになるとそういう営業形態をとれなくなってしまうのです。だから、再開発になってビルに入るということになれば私のところは死ぬ以外にない、そういう切実な声も出ている。
 それから、高層ビルになったらお年寄りはとてもあんな高いところへ住めない。いざ危険になったら、火事だなんて言ったらおりてこなければいかぬでしょう。そんなこと到底できないというのです。そういうことであるとか、それから、新しいビルになったら地盤づくりは商店としてはとてもできない、新しいことになるからだめだ。きょうも聞いたのですが、再開発というのはこんな怖いものだということを初めて知りましたと言うのです。そういうことになっているのです。
 これは住民の要求がずっと出てきて、それに補助を出して、本当にちゃんと住民本意の町づくりをやりましょうというのが趣旨でしょう。ところが、住民が怖くて怖くてしようがない、恐ろしいことだ、こういうふうになっているのです。そういう再開発というのは本来の趣旨と違うのではないか。これも大臣にお聞きしたいと思うのです。こういう再開発が本来の趣旨だということになれば大変なことになると思うのですが、いかがでしょうか。
○木内政府委員 大臣にお答えいただく前に、ちょっと先生にお願い的な意味でお話しさせていただきます。
 この場合の再開発は都が一生懸命やろうとしてやっておりますので、先生のおっしゃいましたように、先ほど区域の縮小とかいろいろございましたけれども、私どもは直接でございませんので、都がやりたいと思って一生懸命やっておりますので、どうか御協力のほどをお願いしたいという感じが一つ。
 もう一つは、先生御承知のように組合施行の再開発等もございまして、全国にもう二百幾つかございますけれども、先生の御例示に挙げましたようなケースも幾つかありましたが、そういう点をいろいろ協力によりクリアしまして、やってよかったとかいう実績もいろいろ各地であるわけでございますので、ケース・バイ・ケースではございますけれども、再開発そのものが大変悪い制度だという御理解はちょっと改めていただければありがたいと思っております。
○松本(善)分科員 再開発全部が悪いものだ、そんなことは言っていませんよ。それはいいのがあるのかもしれません。だけれども、この場合はそういうふうに受け取られているというのですよ。都が一生懸命やっているんだけれども、都が戸別訪問をやって切り崩しをやっているんだ、それはけしからぬという話なんですね。賛成派の人も、これも今から見ますと、商店会の幹部の一部の人に話をつけて始めてしまってえらいことになっている、こういうのが実情だと私は思います。賛成派の人もこういうことを言っています。「要望事項」として、「再開発事業によって街を離れざるを得なくたるケースが多々みられるが、当地区ではそのような事がないように努力してもらいたい。」賛成派の人だってそう言っているのです。それは、言っていることは、そうなる人が出てくるということの心配をしているからなんです。
 それで、東京都の職員がちょっと口を滑らせたのかどうかわかりませんけれども、これでいくと半分出ていかなければいかぬのじゃないかと言ったという、そういう状況なんですね。そうすると、これも最終的には国が補助金を出すことになるのでしょう。だから、そういう点で国が軽々にこういうものを承認するということになってはいかぬ、その点を慎重にやらなければならぬのじゃないかということを大臣に聞いているのです。
○越智国務大臣 今都市局長からお話をいたしましたが、要は再開発なり区画整理なりということはできるだけ皆さんの御同意を得てやっていかなければならない。いつまでも地価が高騰しておる、そのことを見逃すわけにもいきませんので、供給の面からも、また町の、地域の発展のためにもやっていこう、こういうことであります。
 先生が言われておりますように、全体が反対のようなお話が先ほどもありましたけれども、賛成と反対の人がありましょうが、そこはよく話し合って進めてもらいたいと思う次第であります。それで、この事業につきましては東京都がやっておるようでございますので、よく話も聞きまして、決して補助金をむだに使うようなことはいたしませんけれども、結局町がよくなり、また宅地なりの供給をしていく観点からいいますと再開発も区画整理も進めていきたいと思いますので、先生も御協力をひとつぜひいただきたい、こういうふうに思う次第であります。しかし、話し合いは十分して、先生の言われるような追い出しとかそういう言葉が使われることのないように努めてまいりたいと思う次第であります。
○松本(善)分科員 こういう実情をお話しすること自体が国の政策の誤りなきようにということでやっているんだと思うのです。地価の高騰を放置できない、これも地価の高騰なんです。杉並の中で一番高くなっているところの一つですよ。そうなるんですよ。だから、一番最初に申しましたように、今の地価の高騰という状況のもとで再開発計画そのものを、全体を見直さないとだめですよということを言っているのです。それは私は公務員の皆さんを誹謗するわけじゃないけれども、計画してしまったから情勢構わずどんどんやっていくといったら、これはまさに官僚の事務的な仕事ですよ。進めていったらどうなるのかということを見ていきながらやるのが政治でしょう。だから大臣に言っているのです。これは強行、反対があるものは押し切ってやるということはあってはならぬと思うのです、本来の趣旨が。私はそこをちょっと大臣に、反対を押し切ってやるようなことはしないということを一言答弁しておいてほしいのです。
○越智国務大臣 できるだけお話し合いをしてやっていくように指導をしてまいります。
 ただし、非常に大勢の方々の中でわずかの方々のためにその事業が全部進まないということになれば、これはまたいろいろな方法をとることもやむを得ない。これは一般論であります。ここに適用するということではございませんけれども、すべての問題で、多数の方々の中で大方の方の御同意を得て事業を進める場合には、わずかの方でなかなか話のつかないような場合にはそういうこともやむを得ない、こういうふうに考えております。
○松本(善)分科員 これは、さっきみんなが反対というふうに言われても困ると言われたけれども、圧倒的多数はやはり反対ですよ。
 それで、そういう状況になってきているのですが、これは率直に言って道路を通すための計画なんですよ。大臣は本当にそこに住んでいる人がよくなるようにと言って答弁されていましたけれども、初めは道路を通すという計画で、それに対して大反対、全部、賛成派の人も含めて反対だという。これは、道路をどうしても通すというならば仕方がない、そういうことで賛成派の人が一部できたのですよ。あるいは、率直に言えば、商店会の幹部の人たちに話をつけて動き出したのですよ。だけれども、やってみたらやはりぐあいが悪いなというので、下の方まで議論をしていくと反対がどんどん多くなっているということなんです。
 そういうことでありますので、この点について、今、都の段階でありますけれども、国は将来承認するかどうかということでありますから、重ねてでありますれども、そういうような反対運動に十分に耳を傾けて、これからの再開発事業でありますとか今の住宅整備事業でありますとかをやっていくという御決意を伺いたいと思うのでございます。
○越智国務大臣 先ほど来申し上げておりますように、十分話し合いをいたしまして実施をするように指導をしてまいりたい、かように思います。
 今もお話がございました、例えば住宅をマンションにいたしましても、多数のマンションを建設するような場合には、今申しました道路もそれに匹敵するように整備しておかないとまいりませんので、道路整備とかあるいは下水道とかそういうものもやってまいります。そういうものを含めましてよくお話し合いするように指導をしてまいりたい、こういうふうに思う次第であります。
○松本(善)分科員 時間が来ましたので終わりますが、道路もやはり実情は決してためにならない。時間がありませんのでもう言いませんけれども、それが実情でありますので、よく調べてやっていただきたいということを要望して終わります。
○村田主査 これにて松本善明君の質疑は終了いたしました。
 次に、安田修三君。
○安田分科員 それでは建設省当局に少しお尋ねいたします。私の方は道路のことばかりでございます。
 まず、中部縦貫道の建設からお尋ねいたしますが、今度四全総で中部縦貫道、松本市から岐阜県の白川郷の荘川を過ぎまして福井県の福井まで行く縦貫道が予定路線に入りました。建設は一般国道の高速度道路として建設されるということでございますが、御存じのように北陸方面というのは、関西それから東京方面は距離的には大変近いのでございますけれども、どうもその間に挟まれたところは、中部山岳地帯を控えておるために、両方から近いにもかかわらずかなり遠いという感じを持っております。幸い関西方面は列車それから北陸自動車道の方も全通しておりますのでそうさしたる不便も感じていなかったのですが、東京方面の方はそういう点ではかなり不便を感じてまいりましたが、最近は列車事情も改善されることになってまいりました。
 今年八月、北陸自動車道がいよいよ親不知区間の開通をもって全通するということになりましたので、東京―富山間の高速バス等も今既に通行しておりましてそういう点の改善策になりましたが、しかし何としましても、この日本海沿岸の中の富山県の場合は、発電県として重化学を中心にした工業が戦前から発展してきたところでございます。そこで、言うなれば重厚長大の出荷物の大変多かったところでございますし、現にまた、産業構造が変化しながらもそういう点ではかなりそういう方面の出荷の多いところでございます。そこで、短距離ということになりますとどうしても岐阜県、長野県境の安房峠を越えて東京方面に行くということで、プロの運転手の場合はバスのような大きいボディーすらつづら折りのところをぐるぐる回りながら通る、大変危険でございますけれどもその方が大変近い、しかし冬は全然だめだ、こんなことで、東京との近いコースが大変望まれておったところでございます。
 幸いにしまして今度四全総に中部縦貫道が入ったということで、大変歓迎し喜んでおるわけでありますが、さて、この着工と、それではいつごろ完成するのだろうか、入れば早速次のことを聞きたいというのがこれは待望している者の心理でございまして、そういう点でひとつお聞かせをいただきたい。
○三谷政府委員 ただいま先生から御指摘がございましたように、高規格幹線自動車道路中部縦貫道、松本―福井間でございますが、として位置づけられました一般国道百五十八号の安房峠は、昭和五十三から事業に着手しております。
 安房トンネルそのものは、延長が四・三キロの長大トンネルでございまして、活火山の焼岳の付近に位置しておりまして高圧の地下水を含んでおります脆弱な岩盤を通過するため、技術的に大変難しいトンネルでございます。このため、昭和五十五年度から中ノ湯側、昭和五十八年度から平湯側におきまして、地質等の確認、施工方法の検討のために、現在まで中ノ湯側千二百メーター、平湯側八百四十メーターの調査トンネルを掘ってきております。
 先生御案内のとおり、平湯側では、坑口から四百七十メーター付近で非常に熱い熱水、七十三度といっておりますが、こういうわき出た水がございますし、また八百三十メーター付近では、毎分百八十トンという大変な水量が噴き出しております。大変難しいわけでございますが、私ども、いろいろこういうことで調査工事を進めておりまして、できるだけ早くトンネルの本体に着手したいというふうに考えております。
 完成予定は、これから決まってまいるわけでございますが、七十年代を考えております。
○安田分科員 そこで、今、試掘されているトンネルのお話でございました。局長、その試掘トンネルは六十三年度で完成するのでしょうか。
○三谷政府委員 できるだけ急いでやっておったのですが、つい最近も湧水等がございまして、ちょっと若干不透明な部分がございます。先ほど申しました完成も七十年代初頭を目指しております。
○安田分科員 七十年代初頭というのは、それは安房トンネル全体の完成でございましょう。試掘が終わってそれから本坑の着工へ、こういう手順になっていくと思うのですが、試掘が六十三年度に終わって、では次の年度から本坑に入るのでしょうか、こうお聞きしておるのです。
○三谷政府委員 今試掘をやっておりまして、ちょうど専門語で申しますと先進ボーリングをもう少しやらなければなりません。したがいまして、六十三年度で終わって六十四年度からというところまでまだ至っておりません。
○安田分科員 七十年代というと、今昭和六十三年で、はるか先ということなのですが、それができなければ中部縦貫道というのは何もかにも役に立たぬわけですから、そうしますと中部縦貫道の方も大体見当はつくのですが、そこで中部縦貫道全体のコースというのはどういうことになるのでしょう。これも七十年代ということになるのでしょうか。
○三谷政府委員 中部縦貫道といいますか、全体の高規格道路ですけれども、実は今、高速道路と若干それに類した道路で四千数百キロございます。それを二十一世紀初頭までに一万四千キロにしよう。二十一世紀初頭の一万四千キロというと余り先でございますので、昭和七十五年度、これまでに高規格幹線道路九千キロを整備しようとしているわけでございます。もうちょっと具体的に申し上げますと、昭和六十三年度から発足をいたします第十次五カ年計画におきまして、今の四千キロを六千キロにしようとしております。
 では、そのうちのどれを重点的にやるかというのは、これからこの五カ年計画でおいおい詰めていくことになろうかと思います。
 今のルートにつきましては、先ほどからもお話がございましたように、一番のコントロールポイントは確かにこのトンネルでございます。したがいまして、トンネルのフィージビリティーといいますか技術的な可能性、これを確認をして掘り出すことが一番かぎになりますので、できるだけ早くその試験工事を成功させまして本工事に着手したいということでございます。まだ、若干湧水とかそれから高熱隧道、大変熱いところにトンネルを掘るという大変技術的な問題等がございますので、いろいろな検討を非常に本格的にやっております。かなり技術的にも詰まってきておりますが、まだ若干詰まってない部分もございますので、もうちょっと調査をしまして、できるだけ早く着手をしたい、こういうことでございます。
○安田分科員 そこで、高規格道路の場合に、既に六十三年度から一部予算のついているところもあるわけですね、五カ年計画を皆さん今夏場に向かって策定される前に。ですから、中部縦貫道の場合は事務当局に聞きますと経済調査もこれからだというお話ですが、私も不思議なんですけれども、路線を設定するのに何の概要の調査もないというのはこれはあり得ないわけで、全然白地のところに線を引くということはないわけですから、各県とも多少のいろいろな調査をやっておりますが、そういう点では中部縦貫道の方はどういいましょうか、計画的には以前からしますとかなりおくれておった。というのは、もともとこちらの方は鉄道の計画があったわけですね。信富鉄道の建設なんか要望しておったわけですから、それが鉄道の時代が過ぎたものですから今度は高速道路という陳情等がございました。幸い今度皆さん国土庁の方で四全総へ入れていただいたということでは、他の方からやってくれという、あるいは必要性からいうとこの方が遅かったような感じもして、何かちょっとおくれておるような感じもいたします。
 そこで中部縦貫道について、安房トンネルも今おっしゃったようなちょっと雲をつかむような話ですが、これは私たちの方でいろいろ現地も見に行っているわけですが、試掘が技術的にはかなり解決されておる、大変困難なところを解決されておる、こういうぐあいにも見たり聞いたりしておるわけでありまして、それが近く大体完結するのではなかろうかという、素人目でございますが、見方を持っております。完結すればすぐ本坑に着工されるのかどうかというのが一つのポイントです。私たちは着工してもらいたいということで、そこら辺ひとつ聞きたいのですけれども、どうなんでしょう。
○三谷政府委員 高規格幹線道路、前半の御質問でございますけれども、一万四千キロの高規格幹線道路網の計画が策定されたのは昨年でございます。そのうち路線の何本かは国幹道にもなったわけでございまして、そういうこともございますので、六十三年度にはおのおのの路線について、これは大変熟度の高いものも低いものもございますが、いろいろその路線に応じまして調査をしようというふうに考えております。
 それで、この安房トンネルそのものは、高規格幹線道路に昨年決まったわけでございますが、既にもう昭和五十五年からこれについては非常に重要なルートだということで、そのトンネルの調査が実は始まったわけでございます。今まで大変進んできております。先生の御指摘のように非常に幾つかの問題もございましたけれども、調査もかなり進んでまいりました。もうちょっとでございます。ただ、それが六十三年度か六十四年度かと言われると、ちょっともう少し検討――さあいよいよということを言うにはまだちょっと早いかな、こういうことでございます。ただ、もうほんのそこまで来ているという感じではございます。
○安田分科員 皆さんも予算の関係があるからなかなか言いにくいのでしょうけれども……。
 それでは次に国道八号線の関係をお聞きしたいと思うのですが、富山―滑川間の全面供用開始は六十三年度と思うのでありますが、さらに四車線化がいつごろこの間がなるのかということです。
○三谷政府委員 国道八号線の富山―滑川の間には、滑川富山バイパスという延長十・五キロのバイパスを整備中でございます。これまで七キロが供用いたしました。残る三・五キロにつきましては昭和六十三年度に供用をいたします。
 ただ、この区間、暫定二車線でございますので、これを四車線化ということに次のステップとしてなろうかと思います。これにつきましては、交通量の推移を見て検討してまいりたいというふうに考えております。
○安田分科員 そこで、これが完成すれば次はずっと東に延びていくものだと思うのですが、たまたま魚津バイパス、これはこのときにもいろいろな議論があったのですけれども、言うなれば魚津市内をぐるっと湾曲して卵のような格好で囲むわけでありますが、四・一キロということになっております。そこで、これは交通量調査からしましても大変交通量の多いところでございまして、実は六十年度の全国道路交通情勢調査、この一般道路交通量の調査結果の中でもかなり多いところでございます。他のバイパスをつけている地点からしますと非常に混雑度も高いところでございますが、さて、魚津バイパスの完成は一体いつごろになるのだろうか、この点ひとつお聞きしたいと思います。
    〔主査退席、町村主査代理着席〕
○三谷政府委員 魚津バイパスでございますが、魚津バイパスは、八号線、魚津市内の交通混雑緩和及び交通の安全というものの確保を目的としました四車線バイパスの計画でございます。
 昭和五十四年度に事業に着手をいたしまして、現在まで鋭意仕事を進めてまいりましたが、昭和六十三年度に魚津市の吉島から本江間〇・九キロ、わずかでございますが、供用を図る予定でございます。残る区間につきましても、昭和六十三年度から始まります第十次五カ年計画、六十七年度まででございますが、この計画期間内に供用を図る計画で、今鋭意仕事を進めております。
○安田分科員 そこで、さらに今度は魚津市から新潟県境に向かってのいわゆる東の方面でございますが、このバイパスの建設計画というのはどういうことになりましょう。
○三谷政府委員 魚津バイパスからさらに東の区間は、現在二車線でございます。黒部の市街地や黒部川にかかる黒部大橋付近ではやはり交通が混雑しております。こういうことも考えまして、昭和六十二年度から下新川郡の入善町上野から魚津の江口に至る延長十二・七キロの区間におきまして、混雑緩和を目的とした道路の改築のための調査に着手いたしました。
 今後は、周辺の開発状況、交通需要の動向等を勘案しまして黒部川架橋の位置の検討等の路線計画のための調査を進めまして、都市計画決定をまずしなければいけませんので、そういう決定をするような努力をしてまいりたい、こういうことでございます。
○安田分科員 そこで、皆さんの方の計画では入善町内は拡幅をしてということで今局長のおっしゃった改築をされていく、そしてあとは皆さんの方で調査されるようでありますが、ちなみにこれは交通量の場合、一日当たりの換算でいった方がいいのか、どう言ったらいいのでしょうか、たまたま先ほど言いました六十年度調査、十二時間交通量調査の中でも、例えば今言いました区間、魚津市の木下新という地点で十二時間交通量で一万八千二百三十三台、ここからずっと東の方へ向いていきまして黒部市の西小路というところで一万四千三百六台、これは乗用車換算であります。入善町椚山で一万四十二台、朝日町横尾で一万一千七百六十六台ですが、一方、大型車の混入率からいいますと、入善の椚山で二四%、朝日町の横尾で四一・七%、これはここで高速から八号線へ上りおりするところでございますのでこういうことになるのだろうと思いますが、大型車混入率はかなり高いわけでございます。したがいまして、通勤時、実は黒部川の橋梁が非常に少ない、そういう点で朝のラッシュ時は四キロほど渋滞が続くということになります。というのは、黒部市に大きい工場が少し集中しておりまして、そういう点でこれはバイパスがぜひ必要だという見方をしておるわけでございます。
 その点、局長さんは北陸地建の方も在勤していらっしゃったので北陸の事情はお詳しいわけでありまして、これはぜひバイパスが必要だというふうに思っていらっしゃるのではなかろうかと思うのですが、どうでしょうか。
○三谷政府委員 道路の計画をいたします場合に、例えば予測の交通量を計算いたしまして、それに対応する道路の容量、それが現道拡幅である場合もあれば、あるいはバイパス等でやる場合あるいはほかに道路をつくるとか、いろいろな方法がございます。そういうものを含めまして、先ほど申しましたように昭和六十二年度から直轄国道計画調査費という予算をつけてその辺を全部含めていろいろ検討しておりますので、またその検討結果を待ちたい、こう思っております。
○安田分科員 それでは次に、四十一号線の改良関係です。富山―笹津間の四車線化の完成はいつということになりますか。
○三谷政府委員 四十一号の富山―笹津間の四車線化につきましては、昭和四十八年度より南富山拡幅、これは延長四・一キロでございますが、それから昭和六十年度から大沢野拡幅、これは延長九・七キロ、この事業を進めております。現在まで南富山の拡幅区間四・一キロを四車線供用しております。また、大沢野拡幅区間につきましても引き続き事業の促進に努めておりますが、逐次四車線化を進めまして、七十年代前半に完成を図りたいと考えております。
○安田分科員 どうも七十年代と出ますと随分先のようでございますが、そこで実は、笹津から四十一号線ずっと岐阜県の県境に猪谷というところがございますが、ここまでが、道路の交通量からしますとそんなに多くはないのですが、大型車の混入率からいいますと随分高いことになってまいります。例えば猪谷で大型車混入率は三三・六%、これは大型車がどんどん名古屋方面と先ほど言いました安房峠を越えて東京へ出ていくということからこういうことになるわけであります。そこで神通川の右岸に、これは、四十一号線の拡幅というのは神通川峡谷の左岸を道路が走っておりますので大変困難でございます。そこで右岸にバイパスをつくれという声があるわけでございます。
 これは当該町村からもかなり陳情も出ておるわけでありますけれども、なかなか日程的には上ってまいりません。そこで私たちも、これは必要だ、先ほど言いました中部縦貫道が将来できた場合に、四十一号線の拡幅なりバイパス等があって、交通容量がふえなければ富山県の場合は結局は宝の持ちぐされになる、こういうことになりますので、将来的にもこれは必要だ、ぜひこれは調査の日程に入れてもらわなければならぬと思うのですが、どうでしょうか。
○三谷政府委員 建設省では、昭和六十年度、六十一年度、二年にわたりまして、一般国道四十一号線の大沢野の笹津から猪谷までの区間を含みます富山県の南部地域におきます将来の道路網計画、こういうものについての調査を行ったわけでございます。その調査の結果によりますと、将来交通量等をいろいろ勘案いたしますと、国道四十一号線については現在の国道の機能の維持をまず基本として整備をすべきだということで、防災対策あるいは線形改良、歩道設置等の事業の促進を図ってまいりたいと考えております。
 ただ、神通川の右岸側に県道の東猪谷富山線というものがございます。これは富山県が改良計画の調査を進めておりまして、調査の終了した区間より逐次工事を実施しているというふうに聞いております。
○安田分科員 そこで、これは国道として――というのは、これは大臣も聞いていただきたいわけですけれども、富山県の雪というのは大変べた雪なんです。つい一昨日ぐらいの雪ですと、傘を差しておりまして重くてだめです。大変べた雪の地帯でございます。五十六年からの連続豪雪のときには八号線も北陸自動車道も列車も全部とまったのです。ただ威力を発揮したのは、高速はそのとき何とか除雪して間に合いました。それと四十一号線です。四十一号線は高原地帯を通りますけれども、県内にトヨタ自動車とかああいう関係の大手工場がたくさんありますが、そういう関係の部品輸送なり納期に迫られた品物の輸送には大変大きな威力を発揮しまして、この四十一号線の整備というのは産業界にとりまして大変重要な路線でございます。しかも将来中部縦貫道につないでいくということになります。そこで私は、神通川右岸のバイパスは将来四十一号線のバイパスとして必要かどうかということについてぜひ調査してもらいたい。
 それから、将来、猪谷から神岡へ出て、そこから今度は平湯へのコースの拡幅もしくはバイパスという問題について建設省の方で考えてもらいたい。そうしませんと、こちらの方の日本海沿岸は、結局将来への発展とかいろいろなことを考えますと、今持っている産業そのものが自滅していく。なければどうということはないのですけれども、今持っている産業が最近の産業界の構造変化についていけない、こういうことになりますので、その点は建設省の方でぜひそういう将来構造を考えて路線等についての調査等を行ってもらいたい、こう思うのです。
 そこで局長にその点をお尋ねし、大臣には、中部縦貫道の予算づけ等の問題が将来出ます。そういう点では、これは日本の北アルプスのど真ん中を縦断するわけでありますので技術的にも金の面でも大変かかりますが、それだけにまた重要な路線として念頭に置きながらこの計画をなるべく早くするようにしてもらいたいということで、大臣の答弁もいただきたい、こう思います。
○三谷政府委員 まず、国道四十一号線のいろいろな道路網調査、それから神通川の右岸側に位置します道路の調査等については、実施したもの、あるいは実施してその結果を云々ということは先ほど答弁したとおりでございます。
 もう一つの、四十一号線の神岡から平湯に行きます一般県道、この県道は主要地方道神岡上宝線と言っておりますが、岐阜県神岡から上宝の平湯に至る道路でございます。この道路自身は既に一次改築をおおむね終わっておりますが、交通需要の伸展状況を見まして、必要に応じて整備計画を検討していくということを岐阜県から聞いております。
○越智国務大臣 先ほど来お話を聞いておりまして、先生が非常に詳しい、また非常に熱心な御意見、敬服をいたしております。
 第一点の中部縦貫自動車道につきましても、その必要性、これは局長からお話を申し上げました。また、日本海側の開発のおくれたところ、これを進めていく、こういうことも非常に大事であります。また、お話のありましたように産業の構造の変化等もございますので、実際の計画では長くなりますが、今のような変化の激しいときでございますから、できるだけ早く御期待に沿うように努力をしてまいりたい、かように思います。
 また、富山県のぼた雪ですか、このことについても常々聞いておりますが、大変なことでございますので、そういうことも考慮をして鋭意御希望に沿うように努力をしてまいりたい、かように思う次第であります。
○安田分科員 そこで、局長にもう一つ。
 さっきの四十一号線の神通川右岸のバイパス問題ですけれども、県が今更猪谷線の改良に着手している。今建設省の方では、六十年度、六十一年度調査の結果先ほどの防災その他やるということで、そういうバイパスとかそういうことについては全然いまだ必要を考えていないということなんでしょうか。
○三谷政府委員 将来の交通量のあり方につきまして昭和六十年、六十一年、二カ年にわたりまして南部の全体的な調査をいたしました。その調査結果では、現道の機能をレベルアップするということがまず一義的だということで、先ほど申し上げましたようにまず現道の防災対策、あそこはいろいろ防雪施設等を今積極的につくっております。また、かなり線形の悪いところがございますので線形の改良あるいは交通安全の意味での歩道の設置、こういうことをやっております。それをまず促進をするということで今進めている、こういうことでございます。
○安田分科員 幾ら狭いところで防災対策をやっても、今のように例えば岩が落ちたとかあるいは雪崩があってとまるということ、それはなくなりますけれども、交通量そのものは、容量はふえませんよ。だからその点はどういうことになるんでしょう。
○三谷政府委員 確かにまず道路を、あそこのところは非常に豪雪地帯でもございますから、そういうことをまずやるわけでございます。そして交通量が将来ふえまして、倒えばその交通に合わせたいろんな将来の道路網、こういうものにつきましては、将来の交通量の状況を見て検討したいというふうに考えております。
○安田分科員 私も皆さんの調べた資料を見ておりますと、確かに交通量からいうと多いところの半分です、五千台ですから。だが、大型車の混入率からしますと、これを他の一万台以上走るところの率に換算しても優にそれ以上になると思うのですね。したがって、一遍通ってみられるとおわかりだと思いますが、続くときは物すごいんです。ですからそれだけに、いわゆる普通の乗用車だけでない、そういう大型車が随分中京方面、関東へ向かって通るという交通量の点からしますとぜひひとつ、拡幅は困難なところですから、バイパスという点について建設省の方でも考えていただきたい、こう思います。
 では、以上で終わります。
○町村主査代理 これにて安田修三君の質疑は終了いたしました。
 次に、遠藤和良君。
○遠藤(和)分科員 私は徳島県でございますけれども、同じ四国の人間といたしまして越智建設大臣の御就任を心から祝福申し上げたいと存じます。おめでとうございます。国政はもちろんでございますけれども、ぜひ四国の発展のためにも大臣の大いなるお力を発揮していただきたいと四国の人たちはみんな期待をしております。
 さて、うれしいことにこの四月の十日でございますが、待望の瀬戸大橋が開通をいたします。いよいよ本州と四国が陸続きになるわけでございますけれども、今もなお四国は、道路一つを取り上げましても、大変発展から取り残された現状にあるわけでございますが、大臣はこの現在の四国の現状というものをどのように認識をされるか。さらに、二十一世紀まであと十二年でございますけれども、この二十一世紀初頭の四国のあるべき姿というものについてどのように考えていらっしゃいますか、お聞きしたいと思います。
○越智国務大臣 私の建設大臣就任を祝っていただいて、まことにありがたい、かように思う次第であります。
 四月の十日にいよいよ瀬戸大橋が開通いたします。非常にめでたいことであるし、ありがたい、四国でいいますと四国の夜明けかな、こういうふうに思う次第であります。
 しかし道路網が、縦は非常によく進みつつあります。ところが横断、横が大変おくれております。四国もそういう意味で離島であるし、今まで経済あるいは文化、大変おくれておった、かように思います。これは四国だけでなしに、やはり日本海側も南九州も四国も同じようなことである、かように思います。国土の均衡ある発展のためには、こうした日本海沿線とかあるいは南九州とか四国とか、このおくれたところを取り返さなければならない、こう思うのであります。そのために一番大事なことは、やはり道路であろうか、こういうふうに思います。
 四国四県の高速自動車道大変おくれております。おくれておりますが、できるだけ、これは全国でありますが、全国の少なくとも県庁所在地は高速自動車道でつながなければならない、かように思う次第であります。
 今度の十次五カ年計画でずっと調べてみますと、十次五カ年計画の中で県庁所在地に高速道路が入らないところは、島根、鳥取、それから愛媛、徳島、それから奈良、この五県だそうであります。でございますから確かにおくれておる。でございますから、できるだけ早くこれを取り返さなければならない。これは日本海沿線も同じでございますが、努力をしていきたい。
 先生の地元の徳島につきましては、特に今美馬から愛媛の川之江に至る、これが基本計画になっておりますが、できるだけ早く整備計画にいたしまして、早く徳島県につながるようにいたしたい、かように思います。
 もう一点は東瀬戸道路ですね。明石―鳴門間、これができますまでには海岸沿いの高規格もどうしても早くやらないと大変だ、こういうふうに思いますので、確かに四国全体がおくれておりますし、徳島もおくれております。四国のことだけやるということでなしに、日本海側も南九州も四国もともに発展するように努力をしたい、こういうふうに思っておる次第であります。
○遠藤(和)分科員 大変御丁寧な御答弁ありがとうございました。
 二十一世紀の姿、ちょっとお触れいただきたかったのでございますけれども、恐らく二十一世紀には、四国には瀬戸大橋に加えて明石―鳴門ルートあるいは尾道―今治ルートも完成いたしまして、本州と三つのルートで結ばれる形になるのではないかと思いますが、明石海峡大橋の建設並びに資金計画は当初の予定どおり進んでいますでしょうか。
○三谷政府委員 明石海峡大橋につきましては、昭和六十一年度から事業に着手しております。現在、精査ボウリング等試験工事を実施しておりますが、昭和六十三年度から、埋め立てそれから海底掘削等の現地工事に着手する予定でございます。昭和六十二年度末では一六%程度の進捗率に上げたいというふうに考えておりますが、昭和七十二年度の完成を目途に事業の推進を図っていく所存でございます。
 なお、資金計画でございますが、縁故債について申し上げますと、昭和六十三年度には約二百六十八億円の縁故債を予定しておりまして、最近の金利の低下から順調に調達できる見通しでございます。
○遠藤(和)分科員 二年前の三月六日、私はこの部屋のこのところから質問をいたしまして、当時は建設大臣は江藤隆美先生でしたが、ちょうど起工式の直前でございました。そのときに、工期は十年に短縮できると答弁されておりまして、起工式から計算をいたしますと完成は昭和七十一年と理解していたのですが、七十二年でございますか。
○三谷政府委員 七十二年度でございます。
○遠藤(和)分科員 七十二年としますと、一九九七年ですから、二十一世紀の四年前ということですね。二十一世紀には間違いなくできるということで理解してよろしいですね。
○三谷政府委員 もちろんできます。
○遠藤(和)分科員 この日の質問の際に私は、資金調達の一つのアイデアといたしまして低利の縁故債の引き受けに対しまして宝くじ方式を採用してはいかがか、こういうふうな提案をいたしましたところ、当時の江藤建設大臣は、初めて聞くお話ですが、大変おもしろいアイデアである、「道路局長と早速検討してみようと言って今合意を得たところでありますから、研究をさせていただきます。」と答弁をされたわけでございますが、その後研究は進みましたでしょうか。
○三谷政府委員 先生から御質問をいただきまして勉強させていただいております。
 一つには、御趣旨を実現するためには、先生からも御指摘がございましたが、やはり特別の法律を制定する必要があろうかと思われます。この特別な特例法といいますかこういうものをつくることにつきましては、例えば商法では、刑法で富くじを禁止していると同様の趣旨で、射幸心の刺激を防止するために、割り増し金を付与する場合には各社債につき同率であるということが決められております。また、抽せんによりまして割り増し金を付与する制度を認めております国民貯蓄債券法という法律も存在しておりますが、現在発行されておりません。そのほか国債公債、公社債等のすべてについてもこの制度は存在していないのではないかというふうに承知しております。
 この特例につきましては、本四公団の低利縁故債だけでなくて、ほかの公団の発行する債券にも影響するということなど幾つか問題がございます。したがいまして、現在のところ御趣旨のとおりのことを行うのはなかなか難しいのではないかというふうに勉強の結果では考えております。
○遠藤(和)分科員 私の提案は、もう少し詳しく申し上げますと、賞金を用意するというのではなくて、一等賞は例えば明石の橋を十年間無料で通行できる通行券を渡すとか、これは低利の縁故債を買っていただくのですね、そのときに抽せん券を一緒につけて差し上げる。それで夢の大橋で夢を当てましょうというふうなプランでございまして、少し弾力的にお考えいただければいろいろな知恵が出てくるのではないかと思いまして、さらに検討を加えていただきたいと思いますが、私のアイデア、建設大臣どうですか。
○越智国務大臣 今道路局長からお答えをいたしました。先生のアイデア、また勉強をさしていただきます。ただ、今資金が非常に楽なような時代であります。また、金利が低いような時代でございます。そういった点からどうかな、こう思いますが、勉強はさしていただきます。
 それから、先ほど道路局長からお答えいたしましたが、前々の江藤大臣からお答えがあった工期の問題でございますが、担当する者はより堅実なということでございますけれども、政治をやっております大臣としては、私も江藤大臣と同じように工期を少しでも短縮をして早く供用開始する、そのことが地域の発展にもつながりますし、また工事そのものの金利等を考えて少しでも安くなる、こう思いましてできるだけ督励をして早く完成するように努めてまいりたい。七十二年でありますけれども、少しでも早くなるように努めてまいりたい、これは江藤元大臣と同じ考えであります。
○遠藤(和)分科員 七十二年度が七十一年度になれば幸いとするところでございまして、大臣の指導力を心から期待するものでございます。
 それから、先ほどちょっと大臣触れていただきましたけれども、四国縦貫自動車道いわゆる高速道路の整備の問題でございますが、徳島―脇の六十七年度工事完了、供用開始、これは間違いないでしょうか。
○三谷政府委員 四国縦貫自動車道のうちの徳島インターチェンジから脇インターチェンジ間、これは四十一キロでございますが、今設計協議、用地買収、それから一部工事を進めております。第十次五カ年計画は昭和六十七年度に完了をいたしますが、その間に供用をしたいというふうに予定しております。
○遠藤(和)分科員 六十七年度ですか。
○三谷政府委員 五カ年計画期間内、これは昭和六十七年度までですが、その期間内に供用したいというふうに考えております。
○遠藤(和)分科員 今年度の事業計画は用地買収を主とした事業になるのでしょうか。
○三谷政府委員 そのとおりでございます。
○遠藤(和)分科員 それから脇―美馬間のいわゆる路線発表はいつごろ計画しておりますか。
○三谷政府委員 脇インターチェンジから美馬インターチェンジ、この間十二キロございますが、道路公団で今調査を進めております。六十三年度前半には施行命令を発することを予定しております。
○遠藤(和)分科員 六十三年度前半というのはことし九月までということですか。
○三谷政府委員 九月三十日まででございます。
○遠藤(和)分科員 それから、先ほど大臣が触れていただきました美馬―川之江間でございますけれども、この整備計画というのはいつ決定されますか。
○三谷政府委員 美馬から川之江の間、ちょうど四十四キロございます。この間は現在建設省の四国地方建設局で整備計画のための所要の調査を進めております。整備計画そのものは国土開発幹線自動車道の国幹審を通らなければいけませんので、その準備を今進めております。整備計画だけでなくていろいろなほかの、例えばインターチェンジの問題等いろいろございますので、あわせてできるだけ早く計画を固めたいというふうに考えております。
○遠藤(和)分科員 国幹道の審議会というのは、何か三年に一遍しか開かれないというふうな話を聞いているわけでございますけれども、これはもう少し早く開くわけにはいかないのでしょうか。
○三谷政府委員 今のところ予定としては今年度中に開きたいというふうに考えております。そこでまたいろいろ審議をしていただくことになろうかと思っております。
○遠藤(和)分科員 そうすると、今年度中にこの国幹道の審議会を開催し、そこで整備計画が決定できる、こういう見込みですか。
○三谷政府委員 失礼いたしました。今年度ではございません、来年度でございます。四月一日からの年度でございますので、その年度中、来年度中に開くということでございます。
 で、基本計画、例えば整備計画それからインターチェンジ等、こういうものがその国幹審で議論をされますので、そこで審議をされる、こういうことでございます。
○遠藤(和)分科員 くどいようでございますけれども、来年度ということは来年の三月三十一日までということですね。
○三谷政府委員 はい、そういう予定でおります。
○遠藤(和)分科員 それで、全線開通の時期でございますけれども、いろいろ地元との話し合い等もあろうかと思います。先ほど明石海峡大橋が遅くとも昭和七十二年度に完成をする、こういうお話でございますが、この時期までには当然開通する、このように考えてよろしいでしょうか。
○三谷政府委員 現在、十次五カ年ということで昭和六十七年度までの整備計画を固めつつあるわけでございます。五カ年計画の中でどこまで供用するかということを、今発表いたしましていろいろ御審議をいただいているわけでございます。その後になろうかと思っておりますが、まだその後いつということについては決めておりません。ただ、高規格幹線道路網の整備、なかんずく在来の高速国道の整備というのがその中でも一番プライオリティーが高いと思いますので、その意味では早くやりたいというふうに考えております。
○遠藤(和)分科員 諸般の事情があることは十分承知をしておるわけでございますが、やはりできれば、徳島県の話ばかりして申しわけないので、この三ルートが完成されたときには、四国の姿といたしましては縦貫自動車道は徳島から大洲まで予定どおり全線開通ということでなければ橋のメリットが十分に生かされない、このように思うわけでございます。極力、基盤整備の最重点項目といたしましてこの高速道路の完成に全力を挙げていただきたいと思いますが、いかがですか。
○三谷政府委員 高速道路の早期完成に全力を尽くしたいと思っております。
○遠藤(和)分科員 瀬戸大橋が四月十日開通するわけでございますが、四国側の取り合い道路がかなり一般の国道を使うわけですね。しかもその国道がかなり幅員も狭いし、いろいろと整備が行き届いていない関係から、交通の渋滞が私は大変心配になるわけでございます。
 徳島県の例を挙げますと国道三十二号線、これは直轄道路でございますが、特に高知県の方には、四国と本州をつなぎました瀬戸大橋の幹線道路にこの道路がなるわけでございます。この道路について今局部改良工事が進められているわけでございますが、この局部改良工事を進めるとともに、もう少し抜本的に整備をして高知へ行く車の渋滞をなくすという考え方が必要ではなかろうかと思うわけでございます。この四国と本州を結びます瀬戸大橋開通後に車両が大体どのくらい通行するのか、そういうことを考えた上での国道の整備というものを進めていくべきだと思いますが、この点はいかがでございますか。
○三谷政府委員 この地域におきましては、先生今御指摘の国道三十二号線と、それからもう一つやはり関連する幹線道路といたしまして、四国横断自動車道川之江―大豊間の整備を推進しております。この区間につきましては、第十次五カ年計画期間内、先ほど申しました昭和六十七年度でございますが、この期間に何とか供用をしたいと考えて整備を進めております。これが供用されれば、ある意味では並行しております国道三十二号線の交通量も少し減るわけでございます。
 三十二号線につきましては、現在徳島県の中では池田の局改とか下川の局改とか、こういう事業を進めております。さらに四百二十八号線につきましても、美馬町におきまして改築事業を実施しておりますけれども、いずれにいたしましても、この国道三十二号、四百三十八号の整備に当たっては、今後の交通量の推移も見ていろいろ対処していく必要があろうかと思っております。
○遠藤(和)分科員 国道四百三十八号は補助道路でございますけれども、これは何か県境の部分がトンネルの工事をしなければならないというように伺っているわけでございます。この国道四百三十八号の整備についてはどういうふうな考え方でございますか。
○三谷政府委員 国道四百三十八号は徳島市から坂出までの間四十五・三キロのうち、さらにまた特に美馬から香川県の琴南町までの間が未改良、さらに県境部は先ほど御指摘がありましたように未供用というふうになっております。
 この未供用の区間につきまして、香川県の琴南町地先で昭和六十一年度より、また徳島県の美馬町においては四十六年度より改築事業を進めておりまして、この事業の促進を図りたいと思っております。なお、その県境の未供用区間につきましては徳島、香川県について調査に着手をする予定でございます。
○遠藤(和)分科員 徳島県西部は瀬戸大橋の完成によりまして非常に便利になるのですけれども、いかんせんこの県内の道路整備がおくれておりますものですから、そのメリットは十分に生かせない、こういう状態にあるわけでございまして、極力推進を要望したいと思います。
 それから吉野川にかける橋のことでお伺いしたいのでございます。これは県の方からも強い要請が出ていると思うわけでございますが、徳島市内と板野郡藍住町を結びます矢三応神橋、この建設促進でございます。六十三年度に工事着手、これは間違いないでしょうか。
○三谷政府委員 矢三応神橋でございますが、一般県道大麻徳島線の吉野川に計画されている橋梁でございます。徳島県において調査が今進められておりますが、事業化につきましては、徳島県からの要望を検討して対処方針を決定することとしたいと思っております。
○遠藤(和)分科員 既に徳島県から建設省に要望が行っているでしょう。どうですか。
○三谷政府委員 今いろいろ御相談をしておりますが、来年度の予算のことでございますので、まだこの御審議中でございます。今いろいろ検討しているところでございます。
○遠藤(和)分科員 そうすると、この予算が通れば箇所づけになるわけでございますが、今予算の審議中でございますから言えないのはよくわかるわけでございます。が、通れば、六十三年度の工事着手は十分に可能であるということですか。
○三谷政府委員 予算はいま審議していただいておりますのであれでございますが、そういうことにしたいというふうに考えております。
○遠藤(和)分科員 したいけれどもできなかったという心配もあるわけでございますけれども、越智建設大臣がいらっしゃいますから間違いなくしていただけるものと理解をしたいと思いますが、どうですか。
○越智国務大臣 努力いたします。御希望に沿うように努力をいたします。
 先ほど来の道路のお話ですけれども、結局四月十日の開通で徳島も高知も愛媛も、まあ香川も十分ではございませんけれども、おくれておりますけれども地元でありますから、あとの三県も大変なことは先生と同感であります。でございますから、最初に申し上げましたように、一月でも早く、この高速自動車道を徳島なり高知なり愛媛なりに延ばしていかないと解決しない、こう思います。それに伴って、市町村道を含めて国道県道の整備をしなければならないと思います。
 それから明石―鳴門の件につきましては、高規格をそれまでにやっていかないといけない、こういうふうなことで鋭意努力をいたしております。
○遠藤(和)分科員 道路から少し観点を変えまして、徳島市内の連続立体交差事業のことでございますけれども、先ごろJR徳島駅の駅舎を高層ビルにしたいという計画がJRから発表されました。これとドッキングをいたしまして、今、佐古の駅から吉成の方に向かいまして連続立体交差事業の第一期工事が進んでいるわけでございます。
 市民にとって大変期待が大きいのは、佐古の駅から徳島の間を立体交差にしてもらいたいというのがある。これは第二期工事と位置づけられているようでございますが、ここには交通渋滞で大変有名なお花畑踏切というのがございまして、私もよく通るのでございますけれども、長いときにはもう五分も十分も車が待っていなければならない。しかもそれが徳島のメーン道路になっているわけでございまして、ここの部分についてこの第二期工事を早急に計画発表されたい、こういうふうな希望が大きいのでございますけれども、この点についてはどのようにお考えでございますか。
○木内政府委員 先生の御指摘の第二次と申しますか、従来のJRの佐古駅付近のものに続けてということでございますけれども、延伸区間であります徳島駅の付近の連続立体交差事業につきましては、現在事業主体である徳島県と徳島市、それからJR四国等において鋭意検討して進めておるところでございまして、その結果をもとに、事業化につきまして徳島県から建設省の方に要望がございますれば真剣に検討してまいりたいと考えております。
○遠藤(和)分科員 最後に一つ、吉野川にかかる第十せきの改築の問題でございますけれども、これは歴史がございまして、昭和四十一年七月に早明浦ダムの建設のときに、この基本計画を作成するについて知事の意見が付記されました。「第十堰、第十樋門の改修について格段のご配慮をお願いしたい」という意見でございます。
 それから昭和五十八年七月に、富郷ダムの建設に関する基本計画の作成についても知事の意見がありまして、「第十堰の改築については、治水利水上必要であるので、建設のための調査を早期に着手され、この計画については、徳島県とも十分協議されたい」こういうふうに、いわゆる早明浦ダム、富郷ダムの建設を認めるけれども、ぜひこの第十せきの改築を進めてもらいたい。このときに建設省としては、ぜひそうしたいという県民との約束があるわけです。
 しかしながら、これは二十年たった今もまだ調査中ということでございまして、早急にいつどこに建設をするのか、計画を明らかにしていただきたいと思いますが、いかがですか。
○萩原政府委員 お答えをいたします。
 それぞれの基本計画の協議の時期に、徳島県の方から強く御要望を受けましたことはそのとおりでございます。
 第十せきでございますが、いろいろおくれておりましたが、現在御審議をいただいております六十三年度の予算案におきまして、いわゆる実施計画調査ということで計上させていただいております。これは先生御存じのように、私どもこういう大きな構造物をやりますときは、いわゆる予備調査の時期と実施計画調査の時期、建設事業の時期と三段階になろうかと思っておりますが、その第二段階の実施計画調査の時期に新しい年度から上げていただくように予算計上させていただいておるところでございます。
○遠藤(和)分科員 調査も結構でございますけれども、二十年は余りにも長過ぎるわけでございまして、早急に結論を得て実施をいただくように御要望いたしまして、質問を終わります。
○町村主査代理 これにて遠藤和良君の質疑は終了いたしました。
 次に、田中慶秋君。
○田中(慶)分科員 最初に、道路問題について若干質問してみたいと思います。
 先般の予算委員会の一般質問で、高速道路を初めとする有料道路の関係の問題を指摘しました。すなわち、混雑緩和という前提で現在ボトルネックと言われている問題が数カ所あろうと思います。このボトルネック対策を何らかの形で行っているかということが一つ。
 さらにまた、交通渋滞というのはいずれにしても建設省やあるいは警察の方でそれぞれ把握をしているわけでありますけれども、もう十年一昔と言われて今日に至ってもなかなかその解消がされていない。そういう点についてはどのような考えと対策を持たれているのか、お伺いしたいと思います。
○三谷政府委員 道路網の計画的な整備を進めるに当たりましては、まず交通の把握をいたさなければいけませんので、道路交通のセンサスを行います。それから交通需要の将来予測を行いまして、個々の路線につきましてその性格、役割、地域計画との整合性を総合的に勘案して道路計画がつくれるように努めております。
 ただ、現実の問題といたしまして、自動車交通の伸びに道路整備が追いつきませんので、大変混雑をしている区間が多々ございます。そこで、例えば線としてのあるいはネットワークとしての道路整備を進めると同時に、一つの混雑地点を解消すべき工事といたしましてボトルネック解消事業というものを発足させまして、これは具体的に非常に込んでいる交差点を例えば立体交差等で処理をしてその混雑したいわゆるボトルネックを解消しよう、こういう事業でございます。
○田中(慶)分科員 全然回答になっていないと思うのですね。ボトルネックをどうしていくかということを私は聞いているわけです。例えばこの前も箱崎の問題を指摘しました。大臣だってゴルフをやるでしょう。千葉へ行ったとき箱崎に向かってください。逆にあそこは混雑を余計拡大しているようなものだし、三ツ沢の問題もこの前私は指摘をしましたね。首都高があり、第三があり、一般道があって、それが一車線になる、当然込むのは当たり前のことですよね。現実問題としてこういうことをその解消のためにやられてないわけでありますし、ジョイント方法とかいろいろなことを含めて、ペーパープラニングではなくして、もう少し現実問題としてこれらの問題に取り組んでいるならば、あのようなボトルネックと言われるようなものはできなかったであろう。例えば、この前も指摘をしました箱崎だって、それぞれの合流するところの距離を五百メートルか一キロずつある程度置いていくならばボトルネックにはならないわけであります。私は、そういう一連の問題を含めて具体的な対策を今やっておかない限り、あれは絶対に解消しないであろうということを心配しながら申し上げているわけです。
○越智国務大臣 首都圏だけではございませんけれども、首都圏の問題にいたしましても、お説のように車をどういうふうに逃がすかということが大事でございます。でございますから、今、中央環状線、外環状線、いろいろ計画をして進めているわけでございますが、道路の整備が都市化あるいは車の増加等に追いつかない、車の増加の方が速い、こういうことであります。首都圏でいいますと、何といっても中央環状線を早く全部整備して二十三区の中におりない車、高速に乗った分を直接外に出していく、こういうことでないとうまくいかない、こういうふうに思う次第であります。
 こういうことについて用地の問題とかいろいろ難しい問題がございまして鋭意努力をしておりますが、今後も今まで以上に大いに努力をしまして、車が一番近道で早く抜けられるような道路網の建設に努めてまいりたい、こういうふうに思います。
○田中(慶)分科員 この前も御指摘申し上げましたけれども、例えば横浜新道を見てください。あれは有料道路ですよ。一日たりとも混雑のない日はないわけですし、渋滞だって長蛇のごとく、本当に大変な状態が続いているわけであります。あれができた時点では横浜新道は画期的な道路だ、しかしその後十年、十五年、逆にその混雑が解消されないまま今日に至っているわけですね。その間にも第二横新の計画が打ち出されましたけれども、それだってそのまま消えてしまっているのかどうなったかさっぱりわからない。部分的な拡幅はあっても抜本的な対策がない限り、道路というものはそんなにすぐできるわけではないのですから、幾ら早くても大体十年もかかるわけですから、そういう点ではもっともっと計画的にやる必要があると私は思うのですね。都市計画決定された道路だって、計画決定されて大体三〇%から三五%ぐらいしか首都圏においては現時点で着手されていないのが現実ですね。ですから、そういうことを含めて積極的にこういう問題を検討していただくということを、ぜひ約束していただけませんか。
○三谷政府委員 先生の御指摘のとおり、横浜新道は大変混雑をしております。特に横浜市内は、これはちょっと横浜の特殊性もお話ししなければいけないのですが、人口が全国の市に比べて非常に激増しておりまして、なおかつ自動車の台数はさらに全国平均よりふえております。
 特に御指摘の横浜新道というのは、結局第三京浜から横浜新道を通って横浜を貫く、こういう性格と、それから横浜自身には環状道路がございませんので、中で動いている車と東京から横浜を通って行く車がまさにみんなあそこへ集中するということで、大変混雑しているのは甚だ遺憾でございます。
 それから、第三京浜と首都高の横浜高速とが三ツ沢でちょうどぶつかりますものですから、今一つのボトルネックということで、これは抜本的な解消策にならないと思いますが、大変難しい中を六車線の拡幅事業というのが行われております。
 それからもう一つは、横浜新道を何もかもみんな通るというのではなくて、特に通過交通なんかはなるべく横浜新道を通さないような方法、これが先生の御指摘の抜本的に近い方法だと思います。そのための一つの方法が湾岸線であり、もう少し小さな目で見れば、ベイブリッジを通ります横浜高速二号線等の首都高とのリンクであろう、こういうことでございます。
 残念ながら、いずれも若干まだ時間がかかることはおわびをしなければいかぬのですが、横浜高速湾岸線あるいは横浜高速二号線、こういう首都高速関連につきましては六十四年度くらいに何とか完成をさせたい、それから長期的な湾岸線、これはやはり六十年代の後半になろうかと思っておりますが、そのころまでには若干そういう道路を整備することと、もう一つは、横浜市内の中でも環状の道路の整備を進める、こういうことでございます。
 いずれにしましても、道路網の整備の基本は、まさに道路の性格に応じまして環状あるいは分散導入、こういうことをいたすわけでございますが、残念ながら今の横浜ではその絶対的な質、量いずれも不足をしておりましてなかなか問題が起きているということでございます。そういうことでございますが、今鋭意そういう事業も進めておりますので、若干まだ時間はかかるのでございますが、いろいろな計画等については鋭意整備を進めておる、こういう段階でございます。(田中(慶)分科員「第二横新の問題は」と呼ぶ)
 第二横新の問題は街路事業で、並行する第二環状道路をやっているということで、横浜市の道路整備事業団も、これは一つの第三セクターですが、この道路を進めている。これは何といいますか、ほかの首都高速なんかと違いまして専用道路というわけではございませんけれども、内々交通ですね、こういうものについてはかなり効果があろうかと思っております。
○田中(慶)分科員 いずれにしても、人口もふえる、車の量も平均を上回る。しかし、今の第二横新の問題だってもう十年前に計画を言われていまだに進まないのだ。ですから局長、いずれにしても一回朝通ってみてくれませんか、鎌倉かどこかに泊まってでもいいですから。そういうことをすれば本当にいら立ちもわかるでしょうし、僕が言っていることも理解をしていただけると思うのだね。あれはまして有料道路なんですね。あそこを抜けるのに大体三十分から四十分かかるのですから。そんな状態ばかり続いていたのではもうどうすることもできない。人口も多い、車も多い、だったら全体的にいろいろなことを考える。私、ここと言いません、はっきり申し上げて。いろいろなことを言い出したら切りがないわけですから。だから渋滞的なものをピックアップして、そこの抜本対策をぜひ、これは大臣、早急に検討してくれませんか。
○越智国務大臣 先ほど道路局長からお答えいたしましたように、早急に検討をし実施いたします。ただ、用地の問題が大変なのであります。用地の問題については自治体の方々、地域の方々にも御協力をいただいて、用地ができませんとなかなか進まない。こういうこともネックになっておりますので、よろしくお願いしたい、かように思います。
○田中(慶)分科員 よく存じ上げておりますので、いずれにしてもやるかやらないかが物というのは進行するかしないかの問題になっているわけでございますので、ぜひその辺を含めて検討してください。
 もう一つ、駅前の都市計画といいますか、駅前の空間、駅前の交通混雑、こういうものがあるわけですね。そうすると、駅前の全体的な道路や、あるいは河川や、そういう点での立体的な、私は前々から元建設大臣の水野さんにもこのことをお訴えしました。大変いいことだということで検討する、検討したけれども、結果はいまだに進んでいない、こういう問題もあるわけですね。ですから、駅前の道路、駅前の空間、河川の空間利用等々含めながら、こういう問題に対して抜本的な考え方を検討していただきたいということを、まず検討する気があるかどうか。
○木内政府委員 駅前の交通混雑、大変なことでございますので、駅前広場等を重要な施設だと考えておりまして、その整備については積極的に取り組んでまいりたいと思うわけでございます。
○田中(慶)分科員 積極的な姿勢を示されて大変ありがたいわけですけれども、そこで、例えば一級河川と二級河川とあるわけですね。そうすると、その河川の空間というのはそこの利用者にとってみれば大変うらやましいというか、もう少し駅前広場として検討できないか。河川法上云々ということ、これは必ず出てくるわけですから、そうじゃなく、全体的な駅前の都市計画といいますか、町づくり、駅前広場という形の中で、その辺を含めてひとつ検討できないかどうか。
○木内政府委員 先生も御指摘のように、河川の上というのは大変河川管理上問題がございます。だから、いつでもということはなかなか難しい話がございますけれども、地形上の制約等からその河川の区域を含んで例えば駅前広場の整備をしないとどうしてもうまくいかないというような場合につきましては、河川の改修計画とか管理等について十分調整を図った上でそういった整備を進めていく必要があると考えておりますので、さらに検討させていただきたいと思いますし、また現に準用河川の上でございますけれども、金沢文庫駅の前でそういう河川上の整備もやっておる事例もございます。
○田中(慶)分科員 いずれにしても発想の転換をしながら、例えば橋といったって、ふたといったって、橋の延長がふたみたいなものなんだし、そういう点では工夫をすれば、やる気になればできるわけです、はっきり申し上げて、大臣。私はこのことを、悪いけれども、ずっと十五年間ぐらい言い続けているのに、これは絶対いつまでたっても、やるまで僕は言っていこうと思っておりますし、はっきり申し上げて、そういう発想の転換をすれば、そうでしょう、ふたをかけるんじゃなく、橋を広くすればふたみたいなものなんだから工夫を考えればできることだ、やる気があればできるんだ、私はそんなふうに思います。これは大臣にひとつ。
○越智国務大臣 河川の上、空間を利用することにつきましては、今都市局長もお答えいたしました。絶対にいけないというものでもありませんが、ただ最近一般的にいいまして、山ですね、山林が非常に荒廃をいたしております。それから農地等も非常に改良されまして、水路等が三方張りといいますか、そういうことになっております。農道まで舗装するような時代であります。また宅地にいたしましても、宅地の表の部分を舗装すると、いわゆる洪水のときに急に水があふれるというようなこともございます。特に最近そういうことが激しい。でありますから、洪水ではんらんいたしますと、何年に一回、何十年に一回のときにまたいろいろ問題も起きますので、その点十分その地点地点を考慮して進めてまいりたい、かように思う次第であります。
○田中(慶)分科員 いずれにしてもこれは、やるかやらないかという一つの姿勢の問題で、駅前のそういう全体的な交通の流れ、混雑緩和、そしてまた空間利用というものはもっともっと、今の河川の整備は少なくとも百ミリ対応とか五十ミリ対応とか、そういう形のものをやってきているわけですから、それよりも今の工法でいくならば、オーバーフローもできるような形であればもっとそういう駅前広場としての確保もできるわけですから、この辺はまだ、いずれにしてもいつまでも、できるまで私はこれをやってまいりたい、こんなふうに思っておりますので、その辺をぜひ検討の対象の中に入れておいていただきたい。
 そこで、河川局長いらっしゃいますので、河川法ですね。前々から言っているように、今の河川法が一級河川、二級河川あるいは準用河川なり都市小河川、一本の法律ですね。ですからそこで例えば新しい道路をつくってみたり、いろいろなことをするときに、特に都市小河川の問題があるわけですけれども、オーバーラップすることによってもっと、はっきり申し上げて、道路の建設が、用地買収がもっと具体的に促進をできたり、あるいはまた全体的な効果というか、そういうものができるわけでありますけれども、一つには河川法が、本当は分類をしてもっとやれば一番いい。ですから、河川法の見直しができないかどうかという問題もあります。もう一つは、河川法の見直しができぬならば、局長通達とか指導要綱とか、そういう形の中で運用面でそういうものをもっと徹底して、スリムな形でやりやすいようにできないかどうか、この辺をちょっとお伺いしたいと思います。
○萩原政府委員 先生御指摘のように、都市の中におきましてはやはり河川というのは貴重な公共空間でございますので、逆にいろいろなものと一緒に使える分は使わなければいけないという気持ちは私どもございます。ですから公園とか運動場とか随分使っておりますし、一部道路につきましても、都内の高速道路をごらんになりますと、河川の上空を走っているものもございますし、荒川沿いのように堤防の上を走っているものもございますし、条件の許しますものについては道路事業者と話し合いをしてやっているのが現状かと思います。
 ただ、大臣も申しましたように、治水上不都合が起こってはまずいわけでございますので、その原点だけはいつも頭に置きながら御相談をしているというのが現状かと思いますし、やはり都市が特殊であるという認識は私ども十分持っておりますので、現実に運用通達等はいろいろ出しておるところでございます。
○田中(慶)分科員 確かに法律というものはそれなりの目的があってできているわけだし、しかし余りにも時代が変わってもそれを守る、死守するために、守っていくために時代おくれになってもいけないであろう。確かに、今局長が言われたように、堤防の上が道路に一般開放されている部分もあります。それは時代とともにそうなってきたと思うのです。ですからこそ今の下水道の整備も進んでいるわけだし、あるいは水と親しむとか、いろいろな形で検討されているわけですから、そういう点ではケース・バイ・ケースというものをもっと、地方自治体が独自の運用なり、独自で積極的なそういう整備ができるようなことを含めてもっとやりやすいようにすれば整備の促進ができると思いますよ。基本的な考え方ですから、その辺をもっと鮮明に答えていただきたいと思います。
○萩原政府委員 私ども河川法にこだわってかたい頭だけで仕事をすることはないように考えているわけでございますが、前回もお答えしましたように、現に昨年も一部河川法の改正をやりまして、そういうことをしやすいようにしてもおりますし、いろいろ勉強しておりますので……。
○田中(慶)分科員 ひとつ積極的にそういうことを含んでやっていただきたいと思います。
 実は同じような悩みというのは、都心における駐車場の悩み、あるいは公園の悩み、こういうものがあるんですね。ところが、公園になると、今がんじがらめで、こういうものを整備をするとかなっているわけですね。ところが、多目的な公園の利用が都市においては必要なんですね。時にはおじいちゃんのゲートボールもできる、子供たちの広場もできる、災害時における避難場所にもなる、駐車場にもなる。ところが、そういうものを確保するための補助対象になっていない、こういうことが一つ。
 もう一つは、例えば市内におけるそういう空間、公園でもあるいはまた道路の下でも、そういうものに地下駐車場をつくろうとする場合、これも補助対象になっていないのですね。例えば大臣、横浜あたりで一台の地下駐車場をつくろうとすると一千二百万から一千五百万お金が要るのですね。これでは横浜市だってつくり切れない。まして、民間はできません。そういう点では、駐車場やそういう多目的な広場といいますか、こういうものに対する補助の枠の拡大というものはもっとできないかどうか、その辺はいかがですか。
○木内政府委員 多目的な、例えば公園の下に駐車場というふうなことにつきましては、一定の基準さえ満たせばできるだけ促進してまいりたいと考えておりますし、現に全国二十九カ所ぐらいそういう例はございます。
 ただ、先生がおっしゃいましたように、多目的な、総合的、合併的な補助金ということになりますと、駐車場には駐車場でいろいろ融資制度とか補助制度とか一応あることはあるのですけれども、駐車場の性格が収益事業であったり無料であったり、それから、合併した場合には公園に補助があったり、そちらの施設に補助があったり、いろいろありますので、そういったことを、先生のおっしゃったことを整理させていただきまして、どういう形の補助ができ上がるか、検討させていただきたいと思います。
○田中(慶)分科員 いずれにしても、都市の中心においてなかなかできないわけですよ。広場も欲しい、公園も欲しい。しかし、公園としてがっちりやってしまうと、そこは何も多目的に使われない。そういうときに地下の駐車場、こういうものを考えて、もっと有効にあるいは立体的に、総合的な補助対策をして、これらの検討をしていただきたい、こんなふうに思います。
 最後に、時間の関係で大臣に、例えば横浜なんてみなとみらい21とかいろいろな形で大きな事業をやっておりますね。ところが、これらに対する発注方式が大体みんな中央になってしまっているのですね。ところが、現実には地元の人たちが下請、孫請で入っているわけですね。みんな指をくわえながらやっているわけです。ですから、何らかの方法で、ジョイントベンチャー、共同企業体とかいろいろなことをやっておりますし、いろいろな方法があろうと思うのですね。ですから、ああいう大きな仕事であっても、今度横浜が外国の参入も認めていこうとかいろいろなことをやっておりますけれども、それは地元とすれば、外国の参入も結構だけれども、もっと大きなプロジェクトで仕事をやっているとき、地元の発展のために、その業界がいま少し何らかの形で参入ができないかどうか、こういう問題があるわけです。恐らく大臣は、自分の地元のことも含めてそういう悩みとか相談とかあると思うのですね。ですから、それらに対して、これはきょう通告しておりませんけれども、基本的な考え方で、大臣から指導とかいろんなことを含めてひとつ検討をしていただきたいと思いますし、そのことがやはり全般的なローカルの経済の発展にもつながるであろう、こんなふうにも思いますので、その辺どうでしょう。
○越智国務大臣 今、御承知のように外国企業の参入問題、確かに議論になっております。今先生の言われました地元業者の参入問題これは議論にはなっておりませんけれども、そういう強い希望があることも十分承知をいたしております。でありますから、その工事の規模とかまた技術的な問題そういうことを考慮しながら、お説のようにできるだけ地元業者もやれるように、でき得ればジョイント等でやれるように今後検討をしてみたい、こういうふうに思います。
○田中(慶)分科員 時間があと二分ばかりでありますが、大臣からそういう考え方が述べられましたけれども、技術とかそういうものはある一定のクリアをしているのですね、下請、孫請が入っているわけですから。そういう点ではやはり全体的な方法論だと思うのですね。今ジョイントベンチャー、共同企業体方式、ABCD、Dくらいまでいけば何とかそういう問題は全般的にクリアできるのだと思うのですね。ですから、現実問題として見れば、下請、孫請、こんな形で全体的な仕事はその人たちがやっているわけですから、そういう点もぜひいろんな形で考慮に入れていただきたいと思います。
 時間が参りましたので、要望だけして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○町村主査代理 これにて田中慶秋君の質疑は終了いたしました。
 次に、矢島恒夫君。
○矢島分科員 大臣にお伺いいたします。
 東京への一点集中化が急速に進んできている。また、これを促進するというこれまでの政府の施策の中で、首都圏の各県民の生活というものも大変いろいろな影響を受け、いろいろなひずみが生じているということは御案内のとおりだと思うのです。埼玉県におきましても、この十年間で人口が百数万人ふえました。現在六百万を超しました。人口増加率でいきますと全国最高、こういう状況になっているわけです。こういう状況の中で、県が世論調査を毎年やっているわけですけれども、その第一位は、毎年同じ住みよい町づくり、生活環境の整備、これが世論調査の第一位であるわけです。河川だとか下水道だとか道路だとかあるいは公園だとか住宅、こういう生活関連施設の整備が県民の切実な要望となっているわけです。
 ところが、こういう中で政府は、六十年度以降補助金カットということでその負担を県や地方自治体というところに一方的に押しつけていく。地方の生活関連事業を大変おくらせているという状況にあるわけです。具体的に埼玉県の補助金カットによる影響についてちょっと申し上げますと、六十年度が九十一億三百万円、以下六十三年度まで八百四億五千四百万円の影響額が出ている。直轄事業負担金の増加額を調べてみますと、この四年間で百四十五億八千六百万円にもなっているわけなんです。県民の切実な願いである社会資本の整備、そのための公共事業の促進のために、ひとつ建設省としては、この補助金カットを絶対やめるように要求していくべきだと思うのですけれども、大臣、この点についてはいかがでしょうか。
○越智国務大臣 今お話がございましたように、社会資本の充実、この点については各地域とも要望が非常にたくさんあります。道路にいたしましても、下水道、公園、すべて非常に要望が強い。この中で公共事業をやっていく、社会資本の充実をしていく、そのためにはどういう方法にするか。先生の言われましたように、これは事業量と補助金との問題があります。事業を縮小していけば補助金を高くしていいわけでございます。でございますから、やはり事業をたくさんするか、あるいは補助金を多くするか、こういうこと。また、これは建設省だけでもございません。公共事業は御承知のように農林省もあるいは運輸省もございますし、各省庁との関連、こういうところともよく連絡いたしまして検討をしてまいりたい、かように思いますが、ただいまは、とりあえず六十三年度は今までのとおりで進めさせていただきたい。六十四年以降は事業量の問題と補助率の問題、こういう問題がございますので、事業をたくさんやろうと思えば補助率が低い、事業を縮小しようと思えば補助率が高くなる、こういうことでございますから、よく連絡をしてみます。
○矢島分科員 いろいろ言われましたが、ぜひ六十四年度補助金カットということをやめるという方向で御努力いただきたいと思うのですけれども、そうしていただけますでしょうか。
○越智国務大臣 ただいま申し上げましたように、各省とも連絡いたしますし、また大蔵省ともどの程度の事業ができるのか、その点をよく連絡をとりながら検討してまいりたい、かように思います。
 私ども歩きますと、どこへ行っても道路をやってくれ、下水道をやってくれ、公園をつくってくれ、こういうことの要望ばかりでございますから、補助金をたくさんにして事業が少なくなりますとこれまた大変なのです、地域の方々の要望にこたえるために。でございますから、その点をよく検討をしてみます。これはどちらへなるかわかりませんけれども、よく相談はしてみます。
○矢島分科員 ぜひひとつ住民の願いをかなえるためにも御努力いただきたいと思います。
 さらに、公共関連施設整備にかかわって、直轄事業負担金のうち、ちょっと埼玉県の道路、河川事業の負担金を調べてみたわけですけれども、六十年のときが百九十四億五千万円、六十三年になりますと、年々増加してまいりまして約三百億円、こういう状況にあるわけです。さらに、国の道路財政の多くは幹線道路としての計画に充当される関係から、直轄事業負担金はどんどん増大するという状況にあるわけなのです。
 そこで大臣にお聞きしますが、この直轄事業負担金の軽減措置というものを講じるべきだと思うのですけれども、これについてのお考えをお伺いしたいと思います。
○越智国務大臣 これもただいまの補助率の問題と同じでございまして、事業量の問題と負担金の問題こういう関連になりますので、先生、今、道路にしても河川にしても大変な要望があります。これは想像以上のものがありまして、なかなかこの負担金にしましても、先ほどの補助の後のことにつきましても、カット分につきましては自治省とも相談いたしまして、それなりの措置をいたしておりまして、しますから、直接住民がそういう事柄に、自治体の人はそれは補助率が高い方、あるいは負担率が低い方がいいことは決まっておりますけれども、それなりの措置をいたしておりますので、ただいまそれを下げるという意思はございません。むしろ事業をもっともっと伸ばしていこう、こういう考え方であります。
○矢島分科員 例えば地方自治体にとりましては、結局のところ後年度負担というのがどんどんふえてきている。埼玉県の臨時財政特例債を見ますと、六十年が五十六億四千万、これに対して六十二年になりますと百三十八億三百万と二倍以上に借金がふえている、こういう状況にありますので、こういう点も含めて一層の御努力をお願いいたしまして、次の質問に移りたいと思います。
 高速自動車道における追加インターチェンジについてお伺いしたいと思うわけです。
 昨年の七月二十九日の建設委員会で当時の天野建設大臣がこう言っていらっしゃるわけですが、「インターチェンジも採算性だけではなくて、将来の開発性も見込んでやれるようにしたらどうだという提言を私は事務当局にしているのでございまして、できるだけ御不自由のないような格好にだけはしたいと考えております。」こう答弁されていらっしゃるわけです。
 そこで伺いますが、関越自動車道の件なんですが、東松山と花園間の追加インター設置についてはあの周辺関係自治体十三自治体が非常に強い要望を持っている。建設省にも恐らく何回も陳情されていると思うわけですが、これはひとつことしぜひとも実現する方向を出すべきだと思うのですけれども、この点をお聞きしたいと思います。
○三谷政府委員 追加インターチェンジの要望は全国で多数出ております。今その要望にすべてというわけにもなかなかまいりませんが、今御質問がございました関越自動車道の新潟線の東松山インターチェンジから花園インターチェンジの間の小川・嵐山地区について開発利益の吸収によって整備を進めます開発インターチェンジの検討がいろいろ進められておるというふうに聞いております。いろいろ検討をされているやに聞いておりますが、その結果を見てインターチェンジの設置の可能性等について検討してまいりたいと思っておりますが、いわゆるインターチェンジの設置につきましても国土開発幹線自動車道の審議会、この議を経る必要がございます。
○矢島分科員 審議会はことしの六月ごろかと聞いておりますけれども、そうでしょうか。
○三谷政府委員 審議会の日程等についてはまだ決めておりませんが、来年度中にできたらというふうに考えております。
○矢島分科員 実は、ここにインターチェンジをつくっていただくことは、今開発インターチェンジとして検討中というお話がありましたとおり、埼玉の西、北方面、比企地方だとか秩父地方、こういう地域と、現在既設の花園インターがありますけれども、このルートが一つでき上がるという点や、あるいは県道熊谷小川線があるわけですけれども、これとの接続で地域の活性化とか産業開発あるいは地場産業の発展という点で大きな影響をもたらすということは事実であります。ぜひ関越自動車道の機能を果たすという本来の姿にするためにもその実現を強く要求いたしまして、次の質問に移らせていただきたいと思います。
 八七年度の道路統計年報、都道府県別整備状況という資料をいただいているわけですが、これを見ますと、道路整備率のところは全国平均三七・七%、埼玉県を見ますと二七・二%の状況にあります。一般国道で比較してみますと、全国平均が五六・一%、これに対して埼玉県は三二・四%、いずれも低くなっております。県道や市町村道はまさに身近な生活道路として住民もその整備を強く要求しています。交通渋滞が一層深刻な状態にある地域は全国どこでも同じだと思いますけれども、ひとつこの道路行政ということについてちょっとお聞きしたいのです。それは、道路の路線だとか構造の決定に際しては、関係住民や自治体の要望、意見というものを十分に尊重する、そういう道路行政こそ求められていると思うのですけれども、建設省もそう考えていると思うのですが、いかがですか。
○三谷政府委員 道路整備をまず進めます場合に、一番初めに基礎となりますのは五カ年計画というのを策定しております。現在、第九次五カ年計画の最終年度でございますが、これはこの三月三十一日で終わります。そこで今私ども第十次五カ年計画の策定をお願いをしてございます。第十次五カ年計画の策定に当たりましては、今いろいろおっしゃったことと必ずしもぴたり合うかどうかわかりませんが、いろいろな方のアンケート調査とか、あるいは地方懇談会、それから自治体、一般市民の道路に対する要望を広く聴取できるようにいたしました。
 例えば一つの例を申し上げますと、将来ビジョン懇談会、これは地方の懇談会をつくってみましたが、昭和六十年度、六十一年度に各都道府県ごとにいろいろなキャッチフレーズのもとでいろいろなメンバーの方の懇談会を行っております。全国計で千七百十三名に上っております。そのほかアンケート調査、いずれにいたしましてもそういうようなことをやりまして、今後とも道路整備に関する国民各層のニーズを十分取り入れてまいりたいというふうな所存でございます。
○矢島分科員 実は、下からの意見や要望を聞くというのは計画に当たっては当然のことだと思うのです。ところが今十次五計の問題で広くいろいろな御意見をお伺いしていると言われたわけなんですが、どうも私のところに入ってくる意見でいろいろなものがありまして、この十次五計では先に五十三兆円ありきということで、地方自治体として住民の意見を十分に聞く時間もなく、この予算五十三兆円を確保するため建設省が県を通して各市町村議会でこの推進に関する意見書を採択するよう働きかけた、こう聞いておるわけですが、これは事実ですか。
○三谷政府委員 事実ではございません。
○矢島分科員 ここにいろいろそれに関する地方自治体に道路局が昨年の八月の日付で出している文書もあるんですけれども、これは一つの例として、昨年の十二月の地方議会の直前になって国の方から予算要求のバックアップのため別紙、この別紙がここにあります、意見書を上げてほしいという要請が市議会にあった。これは一つの市議会じゃなくて相当数の自治体であります。下からの意見を聞くと言いながら、五十三兆円の確保をするために、どういう形であるかは、意見書の形で出せという通達であるか、文書であるか、県を通しての形ですからそれぞれ違いはあるかもしれませんけれども、こういう押しつけをやっているのは問題だと思うのですが、いかがですか。
○越智国務大臣 今道路局長からお答えいたしましたが、別に押しつけということではございません。各自治体の議会がどういうことをなされたか存じませんけれども、それは各自治体の議会の方々の意思でありますから、別に建設省から押しつけたからこれをやるとかやらないとかいう問題とは私は別だ、こういうふうに思います。
 ただ、道路の要望というのは、もうどこに参りましてもどなたに会っても道路をやってくれ、道路をやってくれという要望が強いことだけは間違いございません。でございますから、私は、五十三兆の十次五カ年計画、よくできた。でありますから、これを一〇〇%利用して一〇〇%使ってひとつ道路をよくしよう、こういう気持ちでおります。国といたしましては、県とか市町村とかそういうところといろいろ御相談して個々の問題国民個人個人の問題も聞きたいと思いますけれども、それは各地方団体がそこそこでやっていただく、こういうことにいたしたい、こういうふうに思っております。
○矢島分科員 大臣の言われるとおりに進めていただくということが非常に重要だと思います。
 もう一度局長に聞きますが、そういう推進に関する意見書を採択するようという働きかけはしなかったと、もう一度確認いたします。
○三谷政府委員 そういうことはやっておりません。それで、いずれにしましても市議会等がいろいろ議決をしていただいたことは事実でございます。それは、国民の代表として選ばれた市議会等でいろいろ道路の必要性を感じられて、そういうことについて御意見をいただいた。これは事実だと思います。
○矢島分科員 私の方の把握の仕方とちょっと違う点がありますが、このことの問題についてはまた後の機会ということで、時間の関係がありますので、ぜひひとつ下からの意見を大臣の御答弁のように十分聞いて、しかも道路問題というのはあちこちにあるわけですから、そういう道路行政をぜひ進めていただきたいということを希望いたしまして、幾つかの道路整備状況を具体的な問題でお聞きしたいのです。
 まず一般国道二百五十四号線ですけれども、和光富士見バイパスの問題です。
 現在富士見市の下南畑の県道浦和所沢線と交差するところまでは供用が開始されているわけですが、問題は志木市の部分だと思います。この問題では県議会でも昨年の六月、この公害対策、環境保全を求める志木住民の請願というのが出されまして、これが採択されております。やはり環境基準を守っていくというようなことなど地元の住民との合意の上で進めていくべきだと思いますけれども、いかがですか。
○三谷政府委員 二百五十四号線の和光富士見バイパス、これは昭和五十九年度から事業に着手しております。富士見市側から用地買収を進めてきております。事業計画につきましては、今おっしゃられるように、これは地元といろいろお話し合いをしない限りは、地元の協力を得ていかなければ道路は当然できませんので、そういう整備、これは補助国道でございますので県の方でいろいろ実際の事業はタッチされておりますが、環境問題それから地域の分断問題等がいろいろ起きまして地元の方にいろいろ理解を求めているというようなことを伺っております。
○矢島分科員 ぜひそういう方向で地元住民と十分に話し合って合意を得るように努力されることを希望しておきます。
 もう一つ、今度は二九九バイパス、二百九十九号線、飯能バイパスでございますけれども、この事業は全長六・八キロメートル、五十六年から工事が開始されていると思いますけれども、現在の工事状況、それから完成年度はいつになるのかという点。
 あわせてもう一つお聞きしますが、国道十六号線ですが、入間、狭山、川越にわたる拡幅工事が行われていると思いますが、これは今どうなっているか、またこれの完成はいつごろか、あわせてお答えいただければと思います。
○三谷政府委員 まず二百九十九号線の飯能バイパスでございます。
 一般国道の二百九十九号、飯能市の双柳地先から狭山市間のバイパス、これはちょうど三・九キロございますが、飯能、それから狭山工区として昭和五十六年度に事業に着手して現在用地買収及び工事を実施しております。工事の推進に今鋭意努力しておりますが、何とか七十年ぐらいに供用をしたいというふうに考えております。
 それからもう一つの一般国道の入間、狭山、川越市分の拡幅でございますが、これは十六号線、入間市、狭山市、川越市にかかる区間の四車線整備状況については、延長二十四・八キロのうち、昭和六十二年度までに十三・三キロの整備を終えております。残る区間についても地元等の協力を得ながら鋭意整備を進めてまいりたいと考えておりますが、何とか十次五カ年計画以内、先ほどの六十七年度でございますが、までに完成をしたいというふうに考えております。
○矢島分科員 もう一つお聞きしたいのですが、これは主要県道ですけれども、十八号線の問題です。
 所沢の、飯能から入間の途中までは既に完成しているわけですけれども、所沢と入間市の間の工事状況、これについてはどのようになっているかお答え願いたいと思います。
○三谷政府委員 この路線につきましては、所沢市上新井から入間市小谷田間の七キロについてバイパス事業として鋭意促進しております。既に昭和六十二年の三月に、入間市の一・九キロまでの暫定二車線として供用を行っているところでございます。残る区間についても、今後とも引き続き事業の促進に努めてまいりたいと思っておりますが、完成は七十年代半ばというふうに考えております。
○矢島分科員 この残る期間で今何か障害になっている、例えば用地買収もあるでしょうけれども、特に何かそういう報告はありますでしょうか。
○三谷政府委員 今のところ聞いておりません。
○矢島分科員 大臣が退席されましたので、最後に大臣にお伺いしようと思いましたけれども、局長の方で御答弁いただければと思います。
 この二百五十四号線、いわゆる川越街道と呼ばれているこの街道の混雑は、特に三芳町から川越の間というのは非常に大変です。これはバイパスをつくっていかなければならないということで鋭意努力していただいておるところでございます。それから十六号線の方も、新富士見橋付近は大体ラジオの渋滞情報の常連になっている。埼玉県の調査によりますと、この二百五十四号線につきましては、大井町の亀久保交差点の付近ということで、実は十二時間調査をしたところ、一万四千九百七十八台、二十四時間、一晩じゅうやりましたら二万四千百三台という状況で、昼間も夜もひっきりなしに大変な交通量があるということ。もう一つ、十六号線の方の川越市内で調査をした結果を見ますと、これは昼間だけ十二時間ですけれども、三万二千三百八十七台という、いわゆる超過密状態で車が走っているという状況にあるわけです。
 これらの道路整備というのは、いずれもこの地域の混雑解消のためにも、また交通ネットワークの点からも非常に切望されているところであって、早急な対処が必要である、こういう状況にあります。ひとつ御見解をお伺いしたいと思います。
○三谷政府委員 今おっしゃったところの数字について、私は特に知っておるわけではございませんが、確かに東京周辺のそういう幹線道路につきまして大変道路が混雑をしまして、特に周辺の開発あるいは人口の集中化に道路整備が追いつきませんで、そういうような混雑したところがあります。そういうところにつきまして五カ年計画の一つの柱として、大都市周辺の住みよい都市づくりのための道路整備というようなことでいろいろ道路を計画しております。
 また一方、そういうところにつきましては、環境問題とかそういう道路の整備の必要性等、またある意味ではなかなか話がぴたっといきません場合もあります。いずれの場合も私どもよくいろいろな調査をいたしまして、地元の方に理解を求めて道路の整備を進めていく所存でございます。
○矢島分科員 大臣御退席でしたので局長の方から御答弁いただいたのですが、最後に、首都圏の人口がふえている地域では道路状況、特に交通渋滞の問題は可及的に対処していただく必要があるということで今お聞きしたわけなんですけれども、そういうものの解消に対する大臣の決意をひとつお聞きして、終わりにしたいと思います。
○越智国務大臣 首都圏の交通渋滞の問題は御承知のとおりであります。大変なものであります。これはやはり道路整備が都市の発展と車の増加に追いつかないような状態であります。でありますから鋭意努力をしてまいりたい、かように思いますが、ただ、進まない理由の一つとして一番大きい問題は、用地の問題であります。用地の取得ができますと、道路整備は非常に早い、七割も八割もできたようなものであります。ただ、用地がなかなか難しくて、特に首都圏については、価格も高いのですが、価格の問題は別にして、なかなか話がつかない、こういうことでございますから、この点についても皆さんの御協力をいただいて、今後大いに進めてまいりたい、かように思います。
○矢島分科員 そのことをお願いしまして、質問を終わりたいと思います。
○町村主査代理 これにて矢島恒夫君の質疑は終了いたしました。
 次に、岩垂寿喜男君。
○岩垂分科員 上原委員にお伺いしたら夜中の九時ごろまで審議を続けるそうでございますから、できるだけ時間短縮に協力をしながら質問をしたいと思いますので、ひとつ簡潔に、しかし前向きに御答弁を賜りたいというふうに思います。
 私は、選挙区が川崎、鎌倉、逗子、葉山、横須賀、三浦という選挙区なんです。きょうは地元の問題なんですが、特に道路の問題、さっき建設大臣もおっしゃっておられたように一番大きな問題でもございますので、お尋ねをしたいと思います。
 これはちょうど十年前の一九七八年度のパーソントリップ調査なんですけれども、これは言うまでもないのですが、神奈川県の総合的な交通量は人口の増加に比例して急増の一途をたどっている。県内の交通機関の利用状態というのは、通勤に絞ってみると四三%が鉄道、それから自動車が二八%ということです。一方業務用で調べてみますと、七八%が自動車利用ということになっているのが特徴なんです。鉄道輸送の増強に一生懸命で努力をしていただいたり、あるいは道路網の強化などの整備は確かに進んできました。だけれども、人口の急増に追いつかないというのが実態ではないだろうかというふうに思います。これはどこもそうかもしれませんが、特に神奈川はその傾向が強いのです。鉄道交通の混雑ぶりというのは目に余るものがございますし、道路も、自動車の保有台数の増加などによってその混雑状況は悪化の一途をたどっています。
 そこで、神奈川県内の道路網の整備というものが、県政の上でもあるいは国がかかわっていく上でも最優先の課題として考えていただきたいということを前提にして質問をしたいと思います。
 まず第一には、東京湾岸道路についてお尋ねをしたいと思います。
 もう御承知のとおりでございますから繰り返して言いませんけれども、千葉、東京、川崎、横浜そして横須賀まで、この東京湾岸の都市を結ぶ交通の大動脈としての重要な位置を占めていることは言うまでもありません。臨海部における産業あるいは経済活動の活性化、あるいは都市機能の拡充強化、あるいは既成市街地における交通環境の改善のためにも、その効果というものははかり知れないものがあることは申すまでもございません。特に道路が川崎都心地区整備計画あるいは横浜のみなとみらい21計画などの基軸になっていることは御承知のとおりでございまして、東京湾岸道路全体の建設状況を見ますと、状況から見て著しく立ちおくれていると言わざるを得ません。
 そこで、この際、既に着工した区間の早期の完成、そしてまだ未着工の部分についての工事に早期に着手してほしいという願いを込めながら、現状についてと建設のこれからの方針、見通しというものについて少し細かく承っておきたいというふうに思います
○三谷政府委員 神奈川県内の東京湾岸道路でございますが、神奈川県に関連する首都高速湾岸線、つまり神奈川県分だけではございませんで、ぶつかっておりますのが東京の東海地先の羽田の先でございますので、その部分まで入れますと三十八キロでございます。神奈川県分だけですと二十九キロでございますが、現在大田区の東海一丁目から川崎市を入れて横浜市金沢区並木に至る区間については、全線用地買収、工事等、鋭意事業を進めております。
 供用見込み等につきましては、このベイブリッジ等が一番初めにできまして、この区間は横浜高速湾岸線と言っておりますが、その区間につきましては六十四年度にできます。あとの区間は、少しずつ違っておりますが、大体七十年までにはできる、六十九年目途に整備を進めておる、こういう状態でございます。
○岩垂分科員 道路局長、この道路について言うと、横須賀の方の有料部分だけは確かにできておるのですけれども、そこのところまでの道のりがかなり遠いので、六十九年ごろとおっしゃったのですが、できるだけ前向きに検討いただきたいと思うのです。この点は実は後から質問しますが、横断橋との関係も非常にあるわけでございまして、その点を含めて、できるだけ早めていただくということについて、もう一遍御答弁をいただきたいと思います。
○三谷政府委員 確かにこの区間につきましては、横浜市内を貫く道路、横浜新道とかあるいは第三京浜等も大変混雑しております。それを救う一番の抜本策がこの湾岸道路だと思います。今鋭意進めております。これは私が進めますと、こう言うのもなにかと思いますが、早急に完成するよう懸命に努力する所存でございます。
○岩垂分科員 実はきのう私、このはがきをもらいました。建設省横浜国道工事事務所事務所長針貝武紀さんですが、これはときどきくれるのです。私は率直に言って、市民と行政というものの風通しをよくするという上で大変貴重な努力だというふうに感謝します。「道路だより」で全国でやっているのかもしれませんけれども、やはりこういう努力は今後ともぜひ積極的に対応して、単なるPRだけでなしに、何か血の通った道路行政というものを進める上で積極的な御努力をお願いしたいと思うのですが、これを見ましたら、「お蔭様にて新湘南国道も間もなく開通の運びとなりますので御利用下さい。今後共道路行政に御理解と御協力をお願いいたします。」と書いてあるのです。新湘南国道というのは、確かに一期工事は間もなく完成に近いそうでございますが、あれはどこになるのかな、藤沢のバイパスから茅ヶ崎の下町屋、旧国道一号ですけれども、そこまでの完成でありまして、そこから先は二期工事になるわけですが、茅ヶ崎から中郡の大磯町、西湘バイパスまでつながらなければならぬ。ここもまた大変なんです。その二期工事の頭の部分を六十二年度の予算で一キロメートルだけ新規事業の採択をいただいたわけですが、残余の区間の事業化というのはどんな計画になっているのか、そしてどういう見通しを持っていらっしゃるのか。これはせっかくはがきをもらったものですから、これは質問をして激励をしておかないといかぬと思って申し上げるわけであります。
○三谷政府委員 新湘南国道は、全長で十五・一キロございます。そのうち一期工事が、この三月三十日でございますが、完成をいたします。二期線がちょうど六・七キロ、今おっしゃいました茅ケ崎から平塚を経て大磯へ至る区間でございます。この区間につきましては、神奈川県の湘南なぎさプランの提言を踏まえまして、昭和六十一年八月から都市計画決定を開始いたしまして、現在まで環境影響評価書案に係る公聴会を終了しております。このアセスメント審査会あるいは公害調停の場で計画内容及び環境対策について十分に説明をして理解を求め、そして事業の進捗を図るようにしてまいりたい、こういうふうに考えております。
○岩垂分科員 次にお尋ねしたいのは、これが実はきょうの私の質問の本題でございまして、前から各方面にお願いをしてきたのですが、多摩川にかかっている橋梁の拡幅なんです。
 東京と神奈川を結ぶ場合に、幾つか橋があるのですが、その橋を通過しないとなりません。この橋のいわば幅員が、道路の渋滞というものをかなり深刻なものにしているわけです。ですから、よく言われるのですが、あちこち歩きますと、何をやっているんだ、政治家として何をやっているんだということを実はおしかりを受けるわけですが、そういう意味ではかなり古い橋もございますので、かけかえと拡幅とそして交通混雑の解消ということのためにぜひひとつ積極的に頑張ってほしいなということを督励をいたしてまいりました。
 そこで、そういう責任を果たす上でも、こういうプログラムを持っているんだ、こういうふうにやるんだということをこの際明らかにしていただいて、そうした住民の政治に対する注文あるいは不満というものに対して誠意を示していただきたい、こう思うのです。
 最初に申しますのは六郷の大橋、国道十五号、これは建設省直轄だものですから実は工事が速く進んでおりまして、もう八割方二車線の拡幅が終わろうとしています。これは大変結構なことだと思っております。早く供用ができるようにというふうに思っておりますが、建設省の方だけ急がれても、地方自治体が管理しているところは少しおくれてもしようがないということにはならぬと思いますが、その建設省の方の六郷の橋の供用開始はいつになりますか。
○三谷政府委員 十五号線の六郷大橋の供用開始でございます。これは今御指摘のとおり、旧六郷橋のかけかえとそれから前後の拡幅、交差点の立体化、こういうものを一緒に行って交通の円滑化に資そう、こういうものでございます。昭和五十九年度に第一期供用として新橋の四車線を完成いたしまして供用いたしました。昭和六十二年度は第二期供用として、川崎側の国道四〇九号との立体化を行い、供用を図ることとしております。
 次に、三期工事は、東京側の都市計画変更を行いまして、拡幅及び立体化に必要な用地、こういうものを行いまして、旧橋の撤去、新橋の拡幅、こういうものについて完成に向けて努力してまいりたい、こうなっております。
 すべて全部できますのは、道路の現道の取りつけとかそういうものを含めますと七十年代までかかるということでございます。
○岩垂分科員 建設省のやっている仕事にしてはえらいのんびりしているじゃないか。
 それでは、今の地方自治体が管理している大師橋、これも実は大変なんです。これは大臣、――大臣の答弁でなくてもいいのですが、川崎は横断橋を受け入れなければならぬわけです。これは賛否両論大変でございます。私どもかなりつらい立場に立つ。私も立場はあるけれども、それはそれとして、とにかくそれらのことも含めて言うと、今の橋というのが昭和十四年にできたのですが、これは現在、昭和六十年の調査ですけれども、二十四時間で三万三千六百三十九台、大変な数です。これが何と二車線とくるわけです。これではとてもじゃないけれどもどうにもなりません。だから、拡幅の工事について、拡幅計画があるわけですが、建設省そのことは承知していますか。
○三谷政府委員 大師橋でございます。大師橋は、主要地方道東京大師横浜線でございますが、東京都及び川崎市において拡幅の計画がございまして、現在川崎市の方で調査をしております。そういうふうに聞いております。事業化の要望が出た時点で、建設省としても対応を考えてまいりたいと思います。
○岩垂分科員 両地方自治体がまとまった意見として、既設橋の下流側に、片側歩道二・七五メートル、そして車道幅員十・七五メートル三車線の新しい橋を架設し、既設の橋と合わせて六車線とするという計画でございまして、ことしから予備調査に入ります。そして着工のめどを六十六年度としておりますが、これはぜひこの自治体の要望というものを建設省として受け入れていくという姿勢をお示しいただきたいと思います。
○三谷政府委員 今先生のおっしゃられたとおり、両市で今調査をしまして、予備調査にかかったところでございます。調査が固まることが一つと、それからやはり地元の理解というのが道路を実際につくる場合には一番要りますので、それが両方必要かと思っております。それらをまとめまして事業化の要望が出たときに、建設省としてはもちろん対応を検討してまいります。
○岩垂分科員 その次は丸子橋です。これは実は私がかねてから言ってきたことなんですけれども、これも昭和八年の架設年次、できたのが八年です。そして二十四時間で三万三千九百三十六台、これは東京の方なんですが、川崎と東京の合意の中で、仮橋をかけて古い橋を取り壊し、都市計画幅両側歩道四メートル、車道幅員十七メートル、四車線で架設する計画で東京都と協議を進めている。それで昭和六十一年から予備調査が始まっているわけですが、昭和六十五年に着工ということを目指しております。これも今の御答弁と同じように、地方自治体の意見がまとまって調査が終わって申請が出たら建設省として誠意を持って対応する、これは受けとめていただくということの御答弁をいただきたいと思います。
○三谷政府委員 できるだけ努力をいたします。
○岩垂分科員 もう一つあるのです。いろいろあって申しわけないのですが、これは一つ一つ押さえておかぬとだんだんずれちゃうものですから。
 多摩水道橋、これは昭和二十八年で割と新しいのですけれども、二十四時間で二万三千九百九十八台、これは既設の橋梁の上流側に片側歩道二・七五メートル、車道幅員七・五メートル、二車線の半断面を架設して、その後で古い橋を撤去して残り半断面を架設する。それで予備調査が六十年から始まっています。これは着工を六十四年度というふうに考えているようでございますけれども、これも東京都並びに川崎市からその申請があったときにはちゃんと受けとめるという御答弁を、三谷さん、もうちょっと歯切れのいい御答弁をいただきたいと思います。
○三谷政府委員 今先生御指摘のように、東京都及び川崎市において調査を進めておるというふうに聞いております。それでやはり事業化の要望が出たときに、また建設省としての対応を検討してまいりたい、こういうふうに考えております。
○岩垂分科員 三谷さん、これは川崎の方ではないので私から言うのも変ですけれども、稲城と調布の間の多摩川原橋、原橋というふうに私ども言うのですけれども、それは別として、これは中央高速のインターから接続しているものですから、この渋滞は大変なんです。これはやはり同じように考えてよろしゅうございますか。東京都の方から恐らくそういう相談があろうと思いますが、いかがでしょうか。
○三谷政府委員 多摩川原橋は、主要地方道町田調布線の多摩川にかかる橋でございます。東京都において拡幅の計画を考えているようでございます。そういう意味での調査をしております。それで、事業化の要望が出たときにやはり建設省としての対応を検討することになろうかと思っております。
○岩垂分科員 大臣、今私が申し上げたのは、下の方から、海の方から大師橋とか丸子橋とか、全部狭くなっているのです。それはしようがないことなんですが、それをやはり広げること、古い橋を建てかえること、そういう一体のものとしてとらえて首都圏の交通混雑の緩和のために御努力をいただきたいと思いますが、ちょっとまとめて御答弁を……。
○越智国務大臣 道路局長からお答えいたしましたように、道路の整備につきましては国、地方公共団体一体となって行わなければなりません。でありますから、今の各自治体でそれぞれ計画をされて建設省に上がりました場合にはきちっと対応していく、こういうことで進めたいと思います。交通緩和に大いに努力をいたしたい、かように思います。
○岩垂分科員 ありがとうございました。
 では、ちょっと小さくなって道路局長恐縮ですが、首都高の大師インターと産業道路、それから今問題になっている国道の四〇九、近いものですからこれはごちゃごちゃになっていまして、高速インターが高速じゃなくてこれはときには低速なんです。そのために普通の道路の交通まで渋滞しているのです。こういうことを余り言いたくないのですけれども、コンビナートに働いている労働者はバスを途中でおりて三十分ぐらい歩かないといかぬ、遅刻してしまう、あるいは小島新田という京浜急行の駅でおりて四十分歩く人がいます。私はこの間現場を見てきた。そういう状態を何とかしなければいかぬと思うのです。これは総合的にとらえて首都高について何か計画があるのか、それから高速、そういう全体のエリアの中で交通混雑について建設省として何らかの調査なり対応を示していただきたいと思いますが、まとめて質問をいたします。
○三谷政府委員 首都高速が大変局部的に込むというのは、よく私ども指摘を受けるところでございます。抜本的には、先ほどお話が出ました東京湾岸道路、こういうものの完成を待つこととなろうと思っておりますが、いずれにしましても、仮に例えば東京湾横断道路の整備によりまして一般国道が非常に込むのではないか、あるいは首都高速の大師橋付近が非常に込むのではないか、こういう御意見もございます。東京湾横断道路というのは昭和七十年度供用に向けて事業中でございまして、本道路に合わせまして、首都高速湾岸線あるいは関連道路、こういう整備をしていくことになろうかと思っております。
○岩垂分科員 横断の方だけがどんどん進んじゃって受け皿の方がおくれていくというような状態というのは、私どもにとっては我慢のならぬことでございまして、言ってしまえば、通過交通だけを引き受ける川崎市ということになってしまうものですから、そういう意味では、それを唯々諾々としておったら、これは選挙で勝てませんからね、一生懸命でとにかくそこのところを注文をつけなければなりませんので、ひとつその辺は御承知おきを願いたいと思います。
 最後に一つだけ。東京湾の横断道路の二期工事のルートというのは決まっていますか。
○三谷政府委員 今先生の御指摘がございましたのは川崎縦貫道路のことだろうと思います。川崎縦貫道路はまず国道十五号線までやっております。その延伸問題でございますが、これは川崎市の都市整備の方向を踏まえてルート及び構造についてはいろいろ調査をしておりますが、まだなかなか詰まっておりません。地方自治体とも十分今後調整を図りながらできるだけ早く計画を固めたいというふうに考えております。
○岩垂分科員 そのときに、局長、今みたいに縦貫道は国がやっていただくわけです、横断道の連結として。縦貫道路をつくるでしょう。当然のことながらアクセスなどを含めた関連の道路が要るのです。これは一本一本別々にやっていくという態勢ではどうもならぬと思うので、私は、横断といってもいいし縦貫といってもいいが、それの関連道路整備事業として位置づける、トータルな形で位置づけるということを最後にお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
○三谷政府委員 先ほど多摩川を渡る橋のことも出ましたが、どちらかといいますと横断方向よりも縦断方向が、非常に川崎市の場合は整備がおくれているかと思っております。そういう意味で川崎縦貫というのはいろいろ検討しておるわけでございますが、さらに川崎縦貫道路のアクセス道路と関連道路の整備につきましてもあわせて検討しております。それで地元川崎市と調整を図っておりますが、川崎縦貫道路の整備と一体的に整備を図られるよう努めてまいりたいというふうに考えております。
○岩垂分科員 時間短縮に協力いたしまして、以上で終わります。
○町村主査代理 これにて岩垂寿喜男君の質疑は終了いたしました。
 次に、長田武士君。
○長田分科員 私は、東京外郭環状道路について何点かお尋ねしたいと思います。
 この外環道路でありますけれども、私は、首都圏の均衡ある道路体系にとって大変重要なウエートを占めておる、このように認識をいたしております。その意味から当委員会でも私は何回か取り上げておるわけでありますけれども、四全総におきましても多極分散型国土の形成に必要な高速道路体系ということが位置づけられておりまして、この外郭環状線というのはその点は非常に重要なポイントを占めておる、このように認識をいたしております。
 そこでまず、この東京外郭環状道路についての大臣の基本的なお考えをひとつお述べいただきたいと思います。
○越智国務大臣 今の外郭環状線の問題でありますが、今この二十三区内で一日約五百万台、高速道に乗っております車が百万台、その三分の一がただの通過であります。でございますから、これを外環状でさばけば非常に効果がある、こういうふうに思いますので、その点についてできるだけ早く進めていく必要がある、こういうふうに認識をいたしております。
○長田分科員 特に関越自動車道の受け皿であります私の地元であります谷原交差点混雑解消のために、関越自動車道の交通量をどうすれば広域的に分散できるか、そういう問題について私も何度か議論をいたしました。六十年十月に、御案内のとおり関越自動車道の全線開通が行われました。そういう状況でございまして、谷原交差点は従来よりも増して混雑の状況というものは一層激しくなった、こういう経緯がございます。こうした交通公害は付近の住民にとりましても大変耐えられない大きな公害問題となっておるわけであります。
 そこで私は、谷原交差点の混雑解消のためにも、また都心方面に集中する交通量を適切に分散させるためにも、関越自動車道と外郭環状道路を直接結ぶということが不可欠であろう、このように考えておりまずけれども、大臣お考えはどうでしょうか。
○三谷政府委員 先ほど大臣からお答えがございましたように、東京の場合放射状の道路は比較的整備されておりますが、環状道路は非常に整備がおくれております。そういう意味で、東京の中心から半径約十五キロくらいの間隔で外郭環状の計画ができたわけでございます。延長はすべてで八十五キロというふうに考えております。
 今御指摘の東京へ放射状で入ります高速道路、これが何本かございます。特にそのうちの関越自動車道練馬のジャンクション、それから常磐自動車道の三郷のインターチェンジ、この区間は外郭環状でちょうど三十キロございますが、外郭環状そのものは高速道路、いわゆる専用道路と一般道路と二重構造になっておりますが、その高速部分につきまして現在事業を進めております。地元協議、用地買収、工事を鋭意推進しておりまして、第十次道路整備五カ年計画期間内に供用を予定しております。
○長田分科員 そうすると供用は六十七年になりますか。
○三谷政府委員 六十七年度までに供用をいたします。
○長田分科員 具体的に六十七年完成ということでございましたけれども、今後こうした関越自動車道または東北縦貫道さらには常磐道を外郭環状道路で結ぶことによりまして、首都圏の、いわゆる東京に向けての集中する交通が相当緩和されるであろう、このように予想されるわけであります。この点について、時間的に見ましてもどのぐらいの短縮が可能か、交通混雑の緩和の状況というのはどうなんでしょうか。
○三谷政府委員 一つの例を申し上げますと、例えば市川から三郷へ参ります際に、現在五十七分かかっております。これが十四分ぐらいで行ける、約三・五分の一ぐらいでしょうか、そのくらいになろうかと思っております。
○長田分科員 また、関越自動車道より常磐道に至る、あれは三十キロくらいありましょうか、この事業が順調に行われておるということをお聞きしておるのでありますが、その中で練馬区の工事でありますところの約一・五キロ、この区間についてお尋ねをいたします。
 この区間につきましては、道路構造は掘り割り半地下といいますか、そういう形をとるということであります。そういう構造をとりまして上にふたをかける、部分的でありますけれどもふたをかける、そして環境対策に万全を期したい、こういう計画のようでありますけれども、地元の住民の間では、大規模道路建設に伴う周辺の環境やあるいは町づくりへの影響について非常に不安を抱いておるというのが現状でございます。そうした不安を解消するために地元の住民の皆さんが特に次の三点について強い要望をいたしております。
 その第一点は、掘り割りは半地下でありますけれども、この構造の上にふたをかける場合、部分的なふたかけではなくて全面的にふたをかけてほしい、そうして、排気ガス等の問題が当然出てくるわけでありますけれども、この排気ガスの処理については別な設備を考えていただきたい、これが第一点であります。
 第二点は、将来供用を開始したときの問題でありますけれども、関越とのインターチェンジの場所に大泉北小学校、それから大泉北中学校、二つの学校がございます。それの騒音や排気ガスの問題も含めまして、こうした教育環境に影響の出ないようなインターチェンジを考えてほしい、こういうことなのであります。じゃ、どういうインターチェンジかといいますと、足立区の加平にあります加平インターチェンジ方式をぜひ採用してほしいということが地元の第二点の要望であります。
 第三点は、掘り割り構造の側道ですね、サービス道路と言われておりますけれども、この幅を六メートルから八メートルに広げてほしい、そうして片側に駐車帯を設けてほしい、このような要望が出ております。
 この三点について具体的に対応ができるかどうか、お答えをいただきたいと思っております。
○三谷政府委員 まず構造上の問題でございますが、練馬ジャンクションから和光東インターチェンジ間の掘り割り区間に係りますふたかけ問題でございます。今の構造では、半地下になりまして、ふたをかぶせるようにしております。ただ、全部かぶせますと排気の問題で今先生おっしゃったように問題が起こります。やはり自然環境をある程度考えないといけませんので、全部というわけじゃなくて、部分的にはやはりどうしても――それを強制で出すというのもなかなかこれは方法論として難しいことは事実でございます。いずれにしましても、道路公団がいろいろ今研究をしております。
 それから二つ目の問題でございますが、学校等の関係につきましては、ジャンクションを含めました練馬地区におきまして、両側に環境施設帯、これは幅二十メーターの施設帯でございますが、これを設けまして植樹を行うこととして、地域の環境の保全に十分留意をしております。
 これから駐車帯の問題でございますが、側道部の細部の構造については、都市計画の幅の中でいろいろ地元の自治体との設計協議を行っておりますが、駐車帯設置につきましてもこの中でいろいろ協議を行っていきたいというふうに考えております。いずれにいたしましても、道路公団等でいろいろ仕事を進めていく場合に、地元住民の方と十分話し合って理解を求めるように指導をしておるところでございます。
○長田分科員 第二番目に私申し上げましたけれども、加平のインターチェンジ方式ですね、これの採用ができるかどうか。
○三谷政府委員 その件につきましてはちょっと私も十分承知しておりませんので、後刻調べさせていただきたいと思っております。
○長田分科員 加平インターチェンジの方式をとりますと、公害、騒音等大分工夫されておるようでありますから、ぜひ研究していただきまして採用できるものならしていただきたい、このように考えております。
 この外郭環状道路につきましては買収もほぼ軌道に乗りつつある、このように私たち地元で状況を聞いております。皆さん方は土地を提供されまして道路をつくっていただく、こういう関係でございますけれども、このような道路ができて町の活性化に大きく役立てたい、こういう気持ちも実はあるわけです。しかし、道路はできましたけれども町が分断されてしまうとかあるいは道路だけ残って住民がいなくなってしまう、こういう傾向が出るのではないかということを実は地元の皆さんが非常に心配をいたしております。こういう点についてどうかひとつ、道路ができたら町が繁栄するような、活性化ができるような手だてというものがぜひ必要ではなかろうか。この点大臣どういうお考えでしょうか。
○越智国務大臣 お説のように、道路ができてその付近が非常によくなる、活性化する、こういうことで道路はすべてやっておるわけであります。高速自動車道にいたしますといろいろ心配をする向きもあると思いますけれども、そういうことに十分努めて、皆さんに喜ばれるようなふうにいたしたい、こういうふうな指導をしてまいりたいと思います。
○長田分科員 また、外郭環状道路の常磐道より千葉県の京葉道路、東関道に至るこの区間ですね、この事業化の見通しについてはどうなっているんでしょうか。また、この区間が事業化になることによって、私は波及効果というのは随分出てくるのではないかというふうに考えますが、いかがでしょうか。
○三谷政府委員 常磐道から国道六号線に至ります八・一キロメーターの区間につきましては、建設省の直轄事業として今事業を実施しております。現在、葛飾大橋〇・四キロを供用しておりますほか、全区間で用地買収を促進しております。第十次五カ年計画期間中の供用を目指して事業を促進してまいりたいというふうに考えております。暫定で整備を進めております。
 それから、国道の六号線から東関東自動車道に至ります十一・五キロの区間、この区間につきましては昨年の十月十九日に、建設省から千葉県知事に道路構造の再検討結果をお示しいたしました。今いろいろ御相談をしておりますが、今後地元の理解を得て、早期に都市計画変更の手続を進められるように努めてまいりたいと考えております。
○長田分科員 次に、中央環状新宿線についてお尋ねをいたします。
 既に新聞等で発表された建設計画を見てまいりますと、都心部を走る地下高速道路トンネルといたしまして世界最長と言われております。そういう意味で、私はこれが大きな交通渋滞の解消に役立つのではないか、このように期待をするわけであります。そういう点で技術的な問題等々解決しなくてはならない問題等が多々あるとは思いますけれども、完成はいつごろというふうにお考えでしょうか。
○三谷政府委員 首都高速の中央環状線は、現在四十六キロのうち二十キロが先般供用を開始をしております。残りの区間のうちの中央環状新宿線、ここにつきましては、抜本的な渋滞対策として期待はされておるわけでございますが、非常にまた難しいところでもございます。今、首都高速道路の構造としては、主として高架、掘り割り、トンネル等が採用されておりますが、これらの構造についていろいろな技術検討を加えて、そしてこの地域は非常に住宅系の土地利用が卓越しておりますから、特にその沿道環境の保全が必要でございます。また、道路、河川、鉄道等の交差施設が非常に多いこと、こういうことを考えますと、やはりトンネルということになろうかと思っております。供用を、今私ども何とか七十年代の前半を目途に頑張っておるところでございます。
○長田分科員 今回の中央環状新宿線の工事は、ただ高速道のトンネルだけをつくるということではなくて、上を走っております山手通り、環六といいますけれども、この道路幅を二十二メートルから四十メートルに拡幅をするのですね。そういう工事をあわせて行うということ、さらに新目白通りから中野本町までの地下鉄十二号線というのがございます。新宿に都庁が移ってまいりますけれども、それが練馬からずっと放射部分で、それから環状部分というふうにできるわけでありますけれども、この地下鉄十二号線、この三つの工事が重なるという重大な、たくさんの、規模が大きい工事なんであります。そうなりますと、当然周辺住民の環境問題であるとか、騒音とか、交通渋滞とか、そういう問題が非常に大きな問題であろう、このように考えるわけでありますけれども、そうした場合、この三つの工事を同時に始めていただいて同時に終わるぐらいにしてもらわないと、これはいつまでも、十年がかりでこれをやられたらたまったものじゃない。
 というようなことでありまして、地下鉄の問題あるいは道路の拡幅の問題さらには地下道の問題この三つを同時に行うわけでありますけれども、この点うまくかみ合って、すっとできるものでしょうかね。
○三谷政府委員 今先生御指摘のとおり、中央環状線がちょうど環六の下へ入る、こういう格好を計画しておりますので、都営地下鉄十二号線と、それから環状六号線の拡幅事業と、一体となっての都市計画決定の諸手続を進めております。もちろん、ですから実際の建設事業に当たりましても、各事業との調整を十分に図って事業の効率的な展開をしていかなければならないというふうに考えております。
○長田分科員 その点、どうかひとつ十分配慮していただきまして、周辺住民への迷惑を短期間に抑えてもらいたい、強く要望いたします。
 さらに、実は私の地元であります豊島区高松を起点としまして工事を始めるわけですね。そして山手通りに沿いまして東名高速道路の大橋インターに至る計画でございます。そのほとんどがトンネルでありますけれども、一部、豊島区内を高架で走る部分がございます。現在は車両数も多くはありませんが、供用時には相当の交通量が予想されるわけであります。こうした高架部分の周辺住民に対する、騒音あるいは振動、排気ガス等の環境問題をどのように考えていらっしゃるのか、この点についてお尋ねいたします。
○三谷政府委員 首都高速道路の新たな路線を決めます場合は、都市計画決定をいたします。都市計画決定をいたします際に、環境保全上必要な措置につきまして環境アセスメント等々の種々の検討を行って決めることにしております。
 ですから、もちろん中央環状新宿線におきましても、計画あるいは建設の各段階におきましても必要な調査検討を行って、環境保全に十分配慮してまいりたいと考えております。
○長田分科員 この山手通りは二十二メートルから四十メートルに拡幅されるわけでありますから、そういう点で周辺住民の買収問題ということが当然大きな課題でございます。特に新聞等によりますと、この買収は相当骨が折れるのではないか、このように報道されておるわけであります。長年住みなれた土地を去るわけでありますので、こうした立ち退きをする周辺住民に対しましては、どうかひとつ誠心誠意、真心を尽くして事に当たっていただきたい。特に商店街が多いものですから死活問題にもなりかねませんから、その点についてはどうかひとつ誠心誠意、真心を持ってやっていただきたい。この点についてはいかがでしょうか。
○三谷政府委員 本地域の用地買収につきましては、最近の急激な用地の高騰、それから今先生の御指摘のあった問題等いろいろな問題を抱えております。したがいまして、街路事業を行っております東京都とも連絡をとりながら、適正価格による買収、それから代替地のあっせん等、地元の要望に沿うようできるだけの努力をしてまいる所存であります。
○長田分科員 この都心部の高速道路は、現在、御案内のとおり、値上げはしたけれども車が動かない、特に首都高速道路は。この点が非常に評判が悪いわけですね。中には前の料金でしか金を払わないという一部の動きもございまして、大変苦慮されておるようでございます。このような交通渋滞私は構造的に問題があると思います。もうひつかかるところは年じゅうひっかかる。何か六百円ただで取られておるみたいな感じがするのですね。
 そういう点では非常に問題があると思いますけれども、この今申し上げました中央環状新宿線が完成しますと、首都高速道路というのは緩和が可能かどうか。その点は影響があると思いますけれども、どうなんでしょうか。
○三谷政府委員 先ほど大臣からも御説明がございましたように、現在首都高速道路は約百万台、正確には九十五万台、東京都区部で動いております。ところが、そのうちのかなりの部分が環状をただ通るだけ。しかも一番小さい環状をですね。したがいまして、そういう車を分散させれば非常に交通が減るわけでございます。そういう意味では、この中央環状線は大変大きな力を持つと思っております。それにさらに、先ほどからもお話が出ました外郭環状であるとかあるいは首都圏中央道路であるとか、こういう外側の環状道路も大いに役に立つというふうに考えております。
○長田分科員 どうかひとつ、高速道路の問題も含めまして総合的に検討していただきたい、緩和の方向にぜひ向けていただきたい、このように考えております。
 次に、電線の地中化についてお伺いいたします。
 昭和五十八年ごろより推進をしてまいりました電線の地中化でございます。この事業の大きなきっかけとなりましたのは、私も長い間商工委員会をやっておりましたから、原油の価格の値下げの問題さらには円高、こういう問題がありまして、料金の還元はしておるわけでありますけれども、一部電線の地中化という問題を推進していこうということになりまして、推進をしておる状況でございます。
 そこで、建設省としては昭和六十一年から六十五年の五カ年計画で単独またはキャブシステムの両地下化といいますか、合わせて大体一千キロを予定しておる、そういうことを聞いておりますけれども、その進捗状況と昭和六十三年度より実施されます第十次道路整備五カ年計画に伴うキャブシステムの事業距離をどの程度と計画されておるのか、まず、お尋ねをいたします。
○三谷政府委員 電線類の地中化につきましては、通行空間の確保にも非常に役に立ちますし、また防災あるいは都市景観等にも非常に役に立ちますので、積極的に進めております。
 今御案内のとおり、昭和六十一年から六十五年まで一千キロの地中化、うちキャブシステムは約四百キロを計画しております。昭和六十一、六十二年度におきまして約六百キロの地中化を実施いたしましたけれども、そのうちいわゆるキャブシステムにより百三十四キロが整備されたわけでございます。
 第十次五カ年計画、昭和六十三年度から発足させるべく今審議をいただいておりますが、この十次五カ年計画におきましては、昭和六十三年度から昭和六十七年度までの五カ年間で全国で約五百キロのキャブシステムの整備を考えております。
○長田分科員 たしかキャブシステムの場合は総合的にやられるわけで、単独的な事業というのも実はあるわけですね。そういう点を勘案しますと、円高がどこまで続くかあるいは原油安がどこまで続くかという見通しは非常に不透明でございます。そういう中にありまして、全国で七十都市以上で地中化事業は行われておるわけでありますが、ぜひ我が町もやってほしいというような要望が非常に多いようですね。確かにそのとおりだと思います。
 そうした状況の中で、もしか円高が続かなかったとか経済の状況が変わってきた、そういう場合、この事業は続けられるかどうかという問題も当然出てくるだろう、私はこのように考えております。そういう対応というのは考えていらっしゃるのですか。
○三谷政府委員 今お話しのように、電線類の地中化は、昭和六十一年四月八日の総合経済対策によりまして、昭和六十一年、六十二年の二カ年間に促進が図られたわけでございます。
 総合経済対策が決定されました当時の円ドルレートはちょうど一ドル百六十五円でございました。今百三十円を切っているわけでございますから、ややといいますか、かなり余裕があろうかと思っております。そういう意味で、六十三年度から計画的に地中化を推進していくこととしております。確かに総合経済対策が決定されたときのこういうような背景はございますが、先ほど言いましたまだ余裕があることとか地中化の重要性、こういうことを考えますと、やはり続けていただきたい、私どもこういうふうに考えております。
○長田分科員 電線の地中化は、特に都心部において町の活性化をさらに促進する絶好の機会である、そのように私たちは考えておるわけであります。とりわけこの事業を町の看板に活性化を図ろうと考えている町も非常に多いんですね。この際、道路を舗装したりあるいは街灯をつけたりというようなことで、町の活性化、商店街の活性化も図ろう、こういう町も非常に多いのです。
 ところが、現在事業許可の基準は歩道の幅が四・五メートル以上というふうに実は決めてあるんですね。そうなりますと国道あるいは都道府県道のみが対象になりまして、区道とか市道といった道路は比較的狭いものですから対象外である、こういう問題が起きております。確かに工事等の理由で難しい問題もある、私はそういう点はよくわかるわけでありますけれども、商店街の活性化とか町を活性化したい、そういう意気込みのある町にとってはこれが非常に弊害になるということでございます。この点についてはある程度幅を持たせるということは検討されていらっしゃるでしょうか。
○三谷政府委員 キャブを入れます歩道の寸法でございますが、これは、キャブシステムの研究会を私ども設けましていろいろ検討していただいております。その御報告によりますと、「一般には歩道幅員概ね四・五メートル以上の道路であることが望ましい」というふうにされております。しかし、日本の道路は質量ともに乏しくて必ずしもそういう寸法がございません。したがいまして、事業の実施に当たりましては、既設の占用物件等の状況によっては四・五メーター未満の箇所においても整備を行っておりますし、また実績もございます。
○長田分科員 では、四・五メートル以下でもかなり実績はありますか。どのくらいありますか。
○三谷政府委員 今のところ二十キロございます。
○長田分科員 二十キロ程度じゃどうにもなりませんね。大臣、電線の地中化というのは、町の美観という問題とやはり交通のスムーズ化といいますか交通渋滞を避けるためにも交通が容易になるという点では非常に効果があると私は思いますね。そういう意味では、二十キロ程度の四・五メートル以下の特別なあれがあるようでありますけれども、もうちょっと弾力的に地中化という問題を考えたらどうなんでしょうか。
○越智国務大臣 今道路局長がお答えいたしましたように、四・五メーター程度、こういうことでありますから、弾力的に考えてまいりたい、こう思います。それとともに、必ずしもキャブシステムだけでなしに、電力会社は電力会社あるいはNTTはNTTで単独で入れる場合も、狭いところはそういうことも考えていきたい。要は地下に入れる、こういうことで、電柱をなくするように努めてまいりたい、かように思います。
○長田分科員 それでは、最後に、質問通告しておりませんけれども、大臣にちょっとお尋ねしたいのです。
 三月の期末になりますと道路工事が非常に激しくなります。これは、予算の関係で四月は新年度予算で、そういう意味で予算を新年度へ持ち越せない、こういう点があると思いますけれども、そういう点はもう少し弾力的に考えられて、何か工事が三月に、期末に集中するみたいな、こういう弊害というものはお避けになるお考えはございませんか。
○越智国務大臣 六十二年度は御承知のように補正予算等で増額になってまいりました。六十三年度につきましては公共予算も大分いただいておりますので、年度当初からやっていくように平準化をしていきたい。これは資材の問題もありますし、労務者の問題もございますので、年度末に集中することのないように努力をいたしたい。今後、六十三年度だけでなしに将来とも平準化していくように努めてまいります。
○長田分科員 終わります。
○町村主査代理 これにて長田武士君の質疑は終了いたしました。
 次に、吉田之久君。
○吉田分科員 初めに、大和川の水質汚濁につきましていろいろ対策をお願い申し上げたいと思うわけでございます。
 実はこの間、総括質問の中だったと思いますが、我が奈良県出身の森本議員からもこの質問がございました。特に、環境庁長官堀内さんも奈良県出身でありますし、奥野国土庁長官も奈良県出身でありますが、お互いに濁り果てた大和川の現状に大変苦渋の色を示しているわけでございますが、こうなりますと、どうしても建設大臣にお願いするしかないと思いまして、よろしく御配慮をお願いしたいと思うわけでございます。
 まず建設省、特に関西におきましては近畿地建等がいろいろ調査していただいておりまして、この水質汚濁の現状が次第に明るみに出ておるわけでございますが、建設省としてはこういう調査をなさった後、汚濁の原因、それぞれ各河川によって事情は違うと思うのでございますけれども、どのように分析されておるか、あるいはその原因を排除するためにどのような対策を講じようとなさっているか、まずその辺からお伺いいたしたいと思います。
○萩原政府委員 お答えをいたします。
 大和川でございますが、御指摘のように私ども管理をいたしております一級河川の中でも大変水質現況の悪い河川でございます。
 どういうふうに原因分析をしているかという御指摘でございますが、やはり主として大阪平野の人口の集中と申しますか、それに伴います産業の隆盛等がございまして、河川に対しますそういう汚濁物質の排出が増加していることが原因と考えております。
 また、そういうことについてどのような対応をしておるかということでございますが、後ほど都市局長からお答えがあるかもしれませんが、やはり一番は下水道の整備かと思っておりますし、また、多少区域を外れて奈良県とは遠くなりますが、大阪の府域等におきましてはかねてから私ども河川浄化対策事業として汚泥のしゅんせつ等も実施しております。そういうものをあわせまして、少しずつでも大和川の水質を改善していきたいというふうに考えております。
○吉田分科員 例えば全国でワーストファイブを数えますと、東京、埼玉の綾瀬川ですか、それから今問題の奈良、大阪の大和川、神奈川県の鶴見川あるいは兵庫の揖保川、それから埼玉、東京の中川。大体共通した原因があるとお考えでしょうか。
○萩原政府委員 ただいま先生、川の名前をお挙げになりましたですが、いずれも首都圏及び、揖保川は姫路に近うございますが、近畿圏という見方をいたしますとやはり大都市圏地域でございますので、その汚濁の原因にはいわゆる都市集中によるものという共通性があろうかと私ども考えております。
○吉田分科員 特にこの大和川の場合、ちょうど私の住んでいる村も通っているわけなんでございますが、まだその辺は六ないし七のBODの数値でございまして、まだ我慢できるのでございますが、だんだん下流になればなるほど汚濁がひどい。しかも大阪に入ってからもその事情は変わらない。そういたしますと、今もお話がありましたとおり、やはり流域下水道あるいは公共下水道をどのように促進していくかということに大きくかかわってくると思うのでございますが、この大和川流域下水道の進捗状態、今後の見通し、あるいは全国のそうした地域と比較してその進みぐあいが極めておくれておるのかどうか、おくれておるとするならばその事情はどこにあるのか、ちょっと御説明をいただきたいと思います。
○木内政府委員 奈良県におきましては、大和川、宇陀川、吉野川という三つの流域下水道事業を始めまして、二十四の市町村において下水道事業を今鋭意整備中であるわけでございます。
 六十一年度末におきまして奈良県の下水道の普及率は二二%でございまして、これは全国の平均の同じく六十一年度末三七%に比べますと整備水準はやはり残念ながら相当低いというのが現状でございます。これは奈良県下の市町村が、財政上の理由もあったと思われますけれども、下水道事業の着手が若干おくれたということ、それに加えまして河川局長からお話がありましたように、近年の急激な人口増加によって下水道が相対的におくれを来している、こういうことかと思います。
 それで、昭利五十九年度から大和川上流の流域下水道の二処理区が先生御承知のように動き出しまして、また六十二年四月からは宇陀川の流域の下水道の供用開始が行われまして、今後着実に下水道が普及していくものと思われるわけでございます。大和川の水質改善の観点からも奈良県における下水道は緊急な課題であると考えておりまして、私どもとしても極力応援してまいりたいと考えておる次第でございます。
○吉田分科員 着工がおくれた点は私どももいささかの責任を痛感する一人なのでございますけれども、それにも増して予想せざる人口の急増、こういう状況、これは今問題の各河川に共通する一つの悩みではないかと思うわけなんでございます。したがって、建設省におかれましては、そういう悩みをともにする人口急増地帯の河川の汚濁、それが流域下水道を完備、促進させることによってしか根本的な対応がないとするならば、何か特別の配慮、行政上の特段の措置を特にこういう地域に限って集中的に配慮されるという御努力がない限りいつまでもおくれは続いていくし、かつ人口急増の方がむしろそれを追い越して条件を悪化させていくというふうな気がしてならないわけなんでございます。ひとつ大臣の方で、建設省としてそういう今後特段の決断をなさっていただくお気持ちがあるかどうか、あるいは国だけがそうしたって地方がそれについていけなければ問題は解決しないと思うわけなんでございますが、そういう地方財政等をにらんでのなし得る可能な限りの対策をどうなさろうとするのか、お聞かせいただければありがたいと思います。
○越智国務大臣 ただいま両局長からお答えをいたしましたように、大和川につきましては、一つには下水道の着手が少しおくれた、そしてお説のようにその後人口が急増をした、こういうことであります。そういうことから今の普及率、六十一年末で二二%、非常に低い状況であります。
 これを、大和川自体をよくするというためには下水道の普及を進めていくよりほかに方法がないと思います。地方公共団体とよく連絡をとってできるだけこれを進めていくように努力をしてまいりたい、かように思います。もうそれよりほか方法がございませんので、できるだけ早く計画を各地方公共団体にとってもらいまして、よく連絡をとりまして早くやるように努めてまいりたいと思います。
○吉田分科員 大臣のお考え、大変ありがたいんでございますが、縦の連絡を密にしていただくと同時に、各省庁間の横の連絡も一層ひとつ緊密にかつ前向きにとっていただきたいと思う節がございます。
 と申しますのは、去年六十二年の七月でございます、奈良県大和川流域公害防止計画に関する要望書というのが県から出されておりまして、これは主として環境庁に出されているわけなんでございますけれども、それによりますと、第二次、第三次地域が五カ年計画単位で本年度は第四次計画策定作業に入っておるが、環境庁で地域指定についての見直し、縮小を進めておる、したがって在来二十四市町村がこの計画の対象であったけれども、今回の見直しによって十二市町村に縮小されようとしておる、大和川流域は、人口急増地域であることから水質汚濁が全国でワーストツーであり、さらに二十四市町村において諸施策を推進する必要がある、にもかかわらず、見直しによって地域指定から除外された市町村は、公害防止関係事業に対し財特法上対象除外されることに伴い市町村の財政負担が大幅に増大する、こういう悩みを訴えておるわけでございます。
 これは環境庁の指定に基づく一つの現象でございますけれども、建設大臣、今せっかくのありがたいお言葉がございましたので、各省庁が連絡をとりながら、そういう縮小的な計画では建設省の方は困るではないか、やはり国家全体の本当に住みよい環境を完備するためにいろいろ横の連絡も一層密にしていただきたいと思うわけなんでございますが、いかがでございましょうか。
○越智国務大臣 今のはよく調査をいたしまして、環境庁の方にもよく連絡をいたします。この汚濁の問題では、各河川のデータが出ましたときに環境庁長官の方から建設省の方へ、ひとつしっかりお願いしたい、こういうふうに閣議でも言われておるようなことであります。でございますから、この対象地域をよく調べてみまして、環境庁によく連絡をとりまして、いずれにいたしましてももうただいまではまず下水道の整備だ、こう思いますので、積極的に進めてまいりたいと思います。
○吉田分科員 当時の環境庁長官は稲村さんでございまして、今は堀内さんにかわっておりますけれども、ひとつその辺大臣からも、ただそのときどきの数値のわずかな動きで対象指定から外したりなどしないで、もっと長期的に考えて、建設省などとも連絡をとりながらすべての市町村が一層前向きに対応できるような条件、環境をつくってやろうではないかということで、格段の御指導をいただきたいと思う次第なのでございます。
 次に、大和川にかかわる別の問題でありますけれども、王寺町あたりから大阪府に入ってまいりますところに亀の瀬というところがございまして、ここは非常に狭くなっているわけでございます。この辺は昔は山でつながっておって、大和平野も昔は湖だったのじゃないだろうかと思うのであります。そういう一つの突破口があって大和盆地が誕生したのだろうと思いますけれども、太古の昔からほとんど変わりない川の流れのままでございます。しかも、このあたりはわずかながら地すべりが続いておるとも伝えられております。特に大洪水がありましたときなど、ここに全部水がたまって逆流してくるというような状況でございます。やはり将来の対策を考えれば、何か特段の措置を講じて亀の瀬を広げるとか、あるいは、その辺は国鉄も走っておりましてなかなか難しい状況もあるかと思いますが、科学技術がここまで進歩した現状でございますので、大規模な暗渠か運河のようなものを掘っていざというときはそこから水を流すとか、何かそのぐらいの措置が講じられてもいいのではないかとひそかに思うのでございますが、建設省の方ではどのようにお考えでございましょうか。
○萩原政府委員 お答えをいたします。
 御指摘の亀の瀬の地すべりでございますが、仮に動きますと全国でも最大規模の地すべりになるおそれがあるということで、私ども昭和三十七年から特に直轄事業として地すべり対策を御存じのようにやっておるわけでございます。既に二百億を超えます投資をいたしておりまして、地面が動きませんように、上の方は土を取りますし、下の方には鋼管、鉄の管の大変径の大きなものを要するにくいという形でつくっておるわけでございますが、年々二十億円前後の投下をいたしまして、全国的に見ましても地すべり対策事業としては最大規模の工事をやっておるわけでございます。これは先生御指摘のように、山が動かなくなる自信をつけました上で、奈良平野の洪水対策上いずれ掘らなければいけない時期が来ると思っているわけでございますが、地すべりを安全にとめますための仕事が大ざっぱに申しましてまだ半分ぐらいの感じでございますので、当面は山が絶対に動かないような、今やっております地すべり対策工事をいよいよ積極的にやっていこうと考えておるわけでございます。
○吉田分科員 いろいろ御苦労をいただいておりますことを感謝いたしますが、そういういろいろな工法あるいは工作によって山全体の地すべりは完全にとまり得るものなのでしょうか。そういう例が日本にかなりございますか。
○萩原政府委員 確かに、私どもがやります仕事のうちで地すべり対策と申しますのは、見えない地盤の中にいわゆるすべり面というものがございまして滑るわけでございますので、大変対応しにくい事業ではございます。しかし、全国的に地すべりという事例は多うございまして、特にこの十五年ほど研究が進んできておりますので、私どもとすればとめることについて自信を持って仕事をしているわけでございますので、いずれもう動かないという自信を持てる状況になると考えておるわけでございます。
○吉田分科員 そういうことが成功すればそれ以上に望ましいことはないわけでございますが、そういう一つの大自然の動きに挑む人間の知恵と申しますか、それが対応可能であればよろしいのですが、どうしてもだめだということになればまた別の対応、多少の地すべりがあったって大丈夫だ、そういう防止法を決断してもらわなければならない。いずれの時期にそれを判断なさるのかなかなか難しい問題だと思いますけれども、ひとつよくお考えおきいただきたいと思うのです。今なさっておりますこと、そしてそこで地すべりがほぼ恒久的にとどまり得たとするならば、そういう中で第三段の、新しい水路をどうつくっていくかということを考えていただかなければなりませんし、これが百年たってもできない問題であるならば別な対応を急いでもらわなければならないのではないかと思いますので、この辺のところは特に御留意しておいていただきたいと思う次第でございます。
 いま一つ、川もさまざまございまして、奈良県はかなり多くの山岳地帯を持っておるわけでございますが、僻地山村におきましては、川はありがたい存在であると同時に、自然の流れに少し改良を加えることによって村が一挙に活性化するという問題が幾つかあるわけでございます。大変蛇行いたしまして、川がこんなにくねって流れておる、ここを真っすぐにさえ抜いてもらえば、その島のようになっておる地域を本当に新しい時代に沿うような地域として開発することができる。特に西吉野村におきましては丹生川という一級河川が流れておるわけでございますけれども、この河川に今申しましたような部分がございまして、何とか河川のつけかえをしてもらえないだろうか。山村でございますので、新林業構造改善事業の六十三年の指定地域になりましたので、それにすがりながら、かつ建設省の格段の御配慮をいただいて、何とか川の流れを変え、そこに出てくる部分を平地化して、村民のスポーツグラウンドのようなものをつくるとか、またこれからだんだんヘリポートの時代に入りますのでそういう発着場をつくるとか、多目的な広場をつくりたいという切なる要望を持っておるわけでございます。
 これは大臣も四国でいらっしゃいますし、似通った地域のことを御存じかと思いますけれども、山村に入りましたらまさに猫の額のような土地でもそれはもう村民にとってはかけがえのない大事な土地になってまいりますので、そういう僻村の要望にこたえるために、これも農林水産省と建設省の横の協力がなければ解決しない問題だと思うわけなのでございますが、こういう面につきましても格段の御配慮、御英断をお願いしたいと思うことしきりなのでございますけれども、いかがでございましょうか。
○萩原政府委員 先生お話しの西吉野村の丹生川におきましてそういう事業がいろいろ構想として持たれておることにつきましては、私ども現段階では仄聞いたすまででございまして、細かいお考えまでを伺ってないわけでございますが、山の中でございますので、多分河川管理者という立場になりますものは奈良県の知事さんかと思いますが、そういう事業計画が明らかになってまいりましたら、私どもよく担当部局と相談させていただきましていろいろ検討させていただきたいと考えております。
○吉田分科員 似通ったのは各地にございまして、例えば川上村というのが吉野郡にございまして、これも紀ノ川の上流部分になるわけでございますが、この辺でもやはり同じような要望が長年ございまして、ようやく最近、その解決の糸口を見出しておるわけでございます。もちろん知事初め町村が精いっぱい努力しなければならない問題ではございますけれども、何せ財政負担の弱い地域でございますので、ひとつ中央におかれまして特段の御配慮をお願いいたしておきます。
 次に、都市計画法の問題でございますが、それはそのまま宅地供給の問題にもかかわってまいります。特に私、ここ毎年予算委員会等で、減反転作の問題と、いま一方で宅地が極めて逼迫しておる問題この二つの問題を有機的に結びつけて、国として同時解決を図るべき道があるはずだということを、歴代の建設大臣や農林大臣に申し上げておるところなのでございます。特に都市近郊の農村におきましてはもはやだんだん後継者も減ってきておりますし、本当に正常な形で農業を継承することは非常に難しくなっておる。一方、東北や北海道では米を中心として本当に農業でしか生きていけない、そういう地域が現存する。そういう地域には一〇〇%農業に専念させ、それにかわる面積を、言うならば今の市街化調整区域を徐々に市街化区域化することによって問題が解決できるのではないだろうか。
 昭和四十三年だったと思いますけれども、都市計画法ができましたころ、私も建設委員の一人で、当時委員長は金丸さんだったと思うわけなのでございますが、日本のスプロール化を防ぐために皆一生懸命に知恵を絞ってこの新しい都市計画法を策定した思いがまだ生々しく思い出されるわけなのでございます。しかし二十年の歳月がたちまして、この都市計画法が絶対のものなんだろうかどうだろか、あるいはこの二十年の歳月の流れの中でやはり社会の変化も起こっておりますし、必ずしもスプロール化は当時のような形で起こるとは思われないような節々を私も感ずるわけなんでございます。特に今、円高等の問題もありまして電力やガスが非常に強い立場にございますので、この辺は十分にいろいろと市街化していく地域に対しての先行投資ができるであろう。問題は下水道とか地方自治体にかかわる部面が非常に多いわけでございますが、その辺を国として大いに計画を持ち積極的な新しい対応を考えることによって、何とか農業を営んでもよし、あるいはだんだん自由に宅地化してもよしというような部分を設定する時代に差しかかっているのではないだろうかという気がしてならないわけなんでございます。
 ところが、農林水産省にすれば、おれたちが随分お金を出して農道をつくり、あるいは土地改良を試みてきたんだ、それがここになって全部都市化される、言うならば建設省の手中にゆだねられるということ、それは役所としてはかなり耐えがたい問題であろうかと思うわけなんでございます。しかし、各省庁がそんな縦割りにこだわっているべき時代は既に終わり始めているのではないか、こう思うわけでございまして、建設大臣として、この種の新しい時代に対応する、特に宅地を大量に供給する側に立つべき責任上、こういう問題についてどうお考えになっていらっしゃるか、お伺いをいたしたいと思います。
○越智国務大臣 今の都市計画上の問題、お説の点十分私もわかっております。ただ、農林省と建設省の関連もこれあり、今宅地が非常に困っておる、一方では三〇%の減反、こういうことでございますから、一般的に考えればそのとおりでありますけれども、各地方公共団体にいたしますと、二十年前に決めたこの都市計画法によって開発を抑制するような気持ちが今も続いておるところが随分ございます。でございますから、二十ヘクタールの開発を五ヘクタールに下げましても、それを適用していただけないような公共団体もありますし、また担当しておる方々も、どちらかといいますと宅地供給の面、時代の変化の面の頭の切りかえがちょっとできてない、こういうことで、農林省もこれありますけれども、それ以前の問題で大変問題が多いところもございます。
 また、線引きの問題につきましては、できるだけ都市近郊につきましては優良なところは宅地化していくように、市街化区域にしていくようにいたしておりますが、これとても非常に積極的なところと消極的なところ、こういうことがございます。これは統一的にうまくいくように地方公共団体等の指導をしていくのが建設省だ、こういうことで今鋭意努力をいたしております。
 お説の農振地域の問題等につきましても、十分農林省と連携をとりまして積極的に進めてまいりたい、かように思う次第であります。
○吉田分科員 各市町村によって市街化区域を広げようとすることに対してのばらつきがあるようでございますが、それもしょせん、つまるところはお金の問題だと思うわけでございまして、市町村の財政が非常に逼迫いたしております。したがって公共投資ができない、だからあるがままで辛抱しよう、しかし、本当はそれで迷惑をこうむるのは国民、住民でございまして、どうかその辺は大臣におかれましてはよく御理解をいただきまして、国家のために一層の御指導をよろしくお願いいたしたいと存じます。
 ありがとうございました。
○町村主査代理 これにて吉田之久君の質疑は終了いたしました。
 次に、左近正男君。
○左近分科員 私はきょうは問題を一点のみ御質問をし、委員長に協力をして時間の余るような形で終わりますので、大臣の方といたしましても格段の御配慮をお願いしたい、このように思います。
 私、淀川の河川公園問題について質問をさせていただきたいと思います。
 御案内のとおり、この淀川の河川公園の事業は昭和四十七年度から実施されまして、昭和五十年の七月には淀川河川公園基本計画が策定をされておるわけであります。この基本計画の内容と、今日までの整備状況はどうなっておるのか、御質問をいたします。
○木内政府委員 淀川河川公園は、近畿圏の広域的なレクリエーション需要に対処するための、淀川の高水敷を、八百六十五ヘクタールでございますけれども、活用しまして整備しているものでございまして、その整備計画の内容と申しますのは、高水敷の規模、自然生態、堤内地の土地利用、交通網等をもとに、第一にスポーツや遊戯のできる施設を整備する施設広場地区、それから第二に既存の自然を生かし遊戯や自然観察を行うことのできる野草広場地区、それから第三に良好な自然環境を保全または助長する自然地区の三つの区域で構成してございます。
 本公園の整備状況は、昭和四十七年に事業に着手し、河川改修計画に沿いまして、高水敷が整備されたところから順次整備を進めてきてまいっております。現在までに合計三十地区約百五十五ヘクタールの整備を完了して、一般にも使用に供しているところでございます。
 今後の整備見通しにつきましては、河川改修の高水敷が整備された地区におきまして、逐次公園の整備を行っていきたいと考えている次第でございます。
○左近分科員 今お話ありましたように、八百六十五ヘクタールの中で今日整備されておるのは三十地区百五十五ヘクタール、こういうような状況ですが、この調子でいけば、すべての整備が完了するのはこれから先何年ぐらいかかるのですか。
○木内政府委員 先ほどもちょっと御説明しましたように、河川整備事業、高水敷の整備と対応しながら公園の方を整備してまいるものでございまして、それを急ぐわけでございますのですけれども、ちょっと高水敷の整備につきまして河川局長の方から御答弁させていただきます。
○萩原政府委員 先生御存じのように、あの淀川は明治改修と申しまして、明治から大正、昭和の初年にかけまして寝屋川を分離いたしましてこの川をつくりましたわけで、そのときに大体百五十メートルぐらいの幅で、低水路と申しまして船が通りません、ずっと一度川をつくったわけでございますが、その後、もっと高水が十分流れるようにしなければいけませんものですから、戦後、そのいわゆる低水路と申します、水が常時流れます幅を大体二倍半から三倍近く広げる工事を今やっている最中なわけでございます。
 したがいまして、都市局長が申しましたように、そういう河川の整備の工事が済みましたところについてその公園整備を順次していくということになりますので、先生おっしゃいましたように、見ていただきますと多少進捗がはかばかしくないというような感じに映る部分があろうかと思いますが、そういうことでございます。
○左近分科員 だから、大体どれぐらいの展望で、ここ十年ぐらいで展望すればどれぐらいの率までいけるのか、その辺どうなんですか。
○萩原政府委員 淀川全体といたしましては、私どもそういう川の中を掘りまして低水路と申しますのを広げます工事とあわせまして、御存じのように堤防は大体できておるのでございますが、高水になりますと漏水と申しまして水が漏る箇所が大変多うございます。それからいろいろな、樋門とか樋管とか申しますいわゆる水が出入りいたします施設が、淀川そのものがもう大変古い時期の改修でございますので、大変古くなってございます。そういうものとあわせまして、それぞれ優先順位をつけまして一つずつ改良、改築をしていくことになりますので、大変時間がかかっておるということになっておるわけでございます。
○左近分科員 今の御答弁、事情はわかるのですが、それではこの淀川河川公園基本計画というのが策定されたけれども、具体的な年次計画というのはこれはないわけですか。大体、淀川の全改修計画について何年ぐらいをめどにひとつやっていこう、これが基本計画だと私は思うのですが、それが抜けておったのでは基本計画にならぬじゃないかと思うのですが、いかがでしょうか。
○萩原政府委員 御指摘のとおりでございますが、私ども淀川のような大河川になりますと河川法に基づきまして工事実施基本計画というのを策定しておりまして、それには御存じのように河川のどこどこの場所はどんな断面でということまで書き込んでおるわけでございますが、そういう最終計画は持っておるわけでございます。
 ただ御存じのように、河川の整備水準というのは、大体こういう大きな川で平均しますと当面の低い目標に対しても六割方しか進んでおりませんものでございますから、具体的にいつどこまでやってという計画は長くて五カ年計画であるわけでございまして、御存じのように治水事業五カ年計画は六十二年度から発足をいたしましたものですから、さしあたりあと四年間くらいのものについてはある程度のめどを持って私ども仕事をしておるわけでございますが、その先いつごろまでというのは、大変残念でございますがなかなか申し上げられないような格好になっておるわけでございます。
○左近分科員 それでは今後四年間ぐらいで、今三十カ所と言われておったのがあと何カ所ぐらい整備されますか。
○木内政府委員 正確にはちょっと資料ございませんけれども、数カ所程度上乗せできると考えております。
○左近分科員 きょうは陳情するところがちょっと別なところですので、そこだけやっていただいたらいいわけですが、六十三年度はどれくらいの事業費が計上され、どの部分を実施するか、確定していますか。
○木内政府委員 六十三年度の事業予定としましては、守口地区の用地買収及び長柄地区、三島江地区、大山崎地区の園地整備計画等がございます。こういったものをやるとしますと、おおむね八億円程度の事業費がかかるかと思われます。
○左近分科員 御案内のとおり、この河川公園というのは今大阪府民にとっても非常に喜ばれているのですね。大体年間三百万人からここを有効に利用しておる。建設省の方もこういう河川敷地の公共的活用ということでかなり積極的にやられておる。こういう点については私は高く評価をしたいと思うのです。しかし、年間八億ということでは非常に微々たるものではないかと思うのですが、もっと大胆にできないですか。
○木内政府委員 全体の予算との、バランスもございますけれども、この八億円程度というのは公園だけでございますので……。
○左近分科員 総事業費は幾らですか。
○木内政府委員 先ほどから申しておりますように、事業の具体化が河川の高水敷の進行と歩調を合わせておりますので、全体の総事業費というのは今のところ決めてございません。
○左近分科員 大体の概略はわかりました。
 そこで私、一点きょうは陳情したいと思うのですが、淀川河口の先端なんですね。これは皆さん地図がそこにあるだろうと思いますが、この淀川の一番川下の先端地区なんですが、これは通称矢倉地区と言われているのです。ここを整備してもらいたいという地元からのかなり強い要望がもう十年来出ておるわけです。
 それで、その地区は、実際こんな状況なんです。この先端だけを拡大すればこんな状態になっているのです。この地区というのは海没しておったのですよ。それを土砂なんかを埋めてこういう海岸線をつくったというような地域であります。この周辺を、ここを特に整備してもらいたい、こういうことを大阪市の方からも近畿地方建設局に整備の要望を強く言っているのですが、この点は話を聞いておられますか。
○木内政府委員 矢倉地区を自然的な公園とする要望があることは聞いております。
○左近分科員 それで、どう対応しておられますか。
○木内政府委員 これも河川改修の進捗と絡んでまいりますので、進捗状況に合わせて、最初申しました自然地区として整備を進めることにしたいと思っております。
○左近分科員 そこで、大阪市と近畿地方建設局とのいろいろなやりとりを僕は議事録として持っておるのですが、国の方は非常に冷たいのですね。特に大阪市の方は、国においてこの淀川の河川公園の早期整備をかなり強く何回も要望しております。さらに、国で早期事業化ができない場合は大阪市において暫定的な事業でもやりたい、これについて建設省として認めてもらえないかということを強く要望を大阪市が出しておるわけです。これは大阪市も金のかかることですからこういうのはやりたくないのですが、地域住民からかなり強い意向が出ておりまして、そういう要望を近畿地建に出しているわけです。ところが近畿地建の方では、この点については河川管理上協力できない、こういう一方的な見解が何回も出ておるわけですが、この点についてもう少し前向きにいろいろ配慮ができないものかどうか、これをお聞きしたいと思います。
○萩原政府委員 淀川河川公園につきましては、先生も御指摘のように年間三百万人に近い方が利用されているという全国でも一番利用頻度の高い公園でございますので、私どもの方の出先と大阪市当局との間でそう大きな考え方の差があって仕事が進まないということがあるようには私どもは考えていないわけでございますが、具体的に地名を挙げての先生の御指摘でございますので、早速持ち帰りましてよく検討させていただこうと思います。
○左近分科員 私は、この地区が瓦れきで埋めた地区ですので、この辺が、この写真は不正確ですが、廃棄物が川へはみ出ているわけです。したがって、不法投棄された建築物、こういうものが川の方へ出ているわけでして、こういうものを、大きな護岸工事をきちっとやっていただくのはいいわけですが、当面暫定的な形ででも、ひとつ大阪市と十分相談をして何とか前向きに善処してもらえないか、この点いかがでしょうか。
○萩原政府委員 実は、先ほど申しました五年単位で考えております私どもの方の改修計画には現在のところ入ってない場所なのでございます。ただ、先生のきつい御指摘がございましたので、早速持ち帰りまして検討させていただこうと思います。
○左近分科員 大臣、大阪市というのは、これは言うたら西淀川地区なんでして、非常に公害の多い地区なんです。たまたまこういうところが、これは大阪市の土地ではございませんが、市としては将来自然公園的にこの土地を買収してもいいような意向もやや持っているわけです。しかし、ここの護岸を建設省としてきれいにやっていただかなければどうにもならないというような事情をもって、これは十年来ごたごたしているのですね。その辺、ひとつ大臣の方で何とか前向きにこの問題について対処していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○越智国務大臣 今、河川局長からお答えをいたしましたから、よく連絡をとって検討をしてみたいと思いますが、河川は、第一義的にはやはり洪水等を考えて、河川の水自体のことを第一義に考えなければならない。その点は、今、山にいたしましても非常に荒廃をいたしておりますし、非常に舗装率が高まりますし、農業の施設、水路等も非常に速く水が流れるようになっておる。こういうことでございますから、河川の改修に伴ってその河川の空間を公園で使う、こういうことで公園は第二段ということにならざるを得ない。まず河川の洪水に対する安全、このことを考える、このことで進んでおるわけであります。
 しかし、都市の中に流れております非常に有効な河川敷でありますから、利用ができる範囲は利用して、空間地帯を公園に利用することは結構だと思いますので、よく事情を調査しまして検討してまいりたい、かように思う次第であります。
○左近分科員 よろしくお願いしたいと思います。
 ちょっと体調が悪いですので、これで終わらせてもらいます。
○町村主査代理 これにて左近正男君の質疑は終了いたしました。
 次に、神崎武法君。
○神崎分科員 まず大臣に、ウオーターフロント開発につきましてお尋ねをいたしたいと思います。
 土地の有効利用の一環といたしまして未来空間の活用がかぎを握るということが言われております。そこで注目を集めておりますのが水際におけるウオーターフロント開発でございます。例えば、東京湾の埋立地に住宅を重点とした都市づくり等の構想も公表されておりますけれども、その反面、神戸においては河川の景観訴訟というものも起こっているわけでございます。この住宅を重点といたしました生活空間を絡めたこのウオーターフロント構想につきまして大臣はどういうふうにお考えになっておられるのか、御所見を伺いたいと思います。
○越智国務大臣 これからの都市づくりを進めるに当たっては、土地の有効利用を図る観点からウオーターフロント開発を促進することは重要な問題である、こう考えておりまして、積極的に進めてまいりたい、かように思います。
○神崎分科員 続きまして、都市公園の地下駐車場の問題についてお尋ねをいたしたいわけでございます。
 大都市ではどこでも駐車場の確保が大変難しい問題になっております。そこで、土地を多角的に利用するために都市の公園の地下駐車場というものを全国的に建設してはどうか、このように考えるわけでございますが、建設当局のお考えはいかがでしょうか。
○木内政府委員 都市公園におきまして地下の占有を駐車場等のような場合に認めるときは、当然のことでございますけれども公園利用者の利便とか都市公園の機能が著しく損なわれないという条件がまずございます。しかしまた、公園の地下に駐車場を設ける場合は都市公園法の第七条によりまして公共駐車場に一応限られているわけでございまして、一定の技術的要件を満たすことが必要であるとされておるわけでございます。そういうような条件はございますけれども、御指摘のようなニーズと申しますか需要については大変重要だと思いますので、以上のような要件に該当するものにつきましてはその設置を推進してまいりたいと考えております。
○神崎分科員 ただいまの答弁の中にございました都市公園法の七条の問題でございますが、「公共駐車場その他これらに類する施設で地下に設けられるもの」とあります。公共駐車場ならいいということですが、この公共駐車場はどういう定義というのでしょうか、基本的にどういうふうに考えたらいいのでしょうか。
○木内政府委員 都市公園法の七条の公共駐車場は法律上に定義が特にあるわけでございませんけれども、私どもとしては交通緩和のために平等の条件で一般に公開されている駐車場のことをいうと理解しております。国、公共団体等の設けるもののみならず、民間が設けるものであってもこの条件を満たす限り公共駐車場として扱われるものと解しております。
○神崎分科員 そういたしますと、都市の公園を利用いたしました地下駐車場づくりに民活を利用すると申しましょうか、第三セクター方式あるいは民間に委託をいたしまして地下駐車場を建設する、こういうことも、それが公共駐車場として使われるのであればそういう建設また施設の管理運営も可能である、このように解釈してよろしいでしょうか。
○木内政府委員 結論から申しまして可能であると思いますし、現実に民間あるいは第三セクター等が設置した例として上野の上野パーキングセンターとか名古屋の矢場公園内にあります名古屋地下駐車場という例もございます。ただ、民間の場合ですと、いろいろ注意をして設置するということは必要かと思います。
○神崎分科員 ぜひこの都市公園の地下駐車場の建設につきましても、建設当局としてもこういうものができるように積極的に応援をしていただきたいと思います。
 それから、地元問題で恐縮でございますけれども、西鉄大牟田線の連続立体交差の問題についてお尋ねをいたします。
 西鉄大牟田線は福岡市と大牟田市を結ぶ福岡県の大動脈でございます。特に都心部を通っておりますため交通混雑と踏み切り事故の多発が見受けられまして、そのため現在高架化事業が進められております。既に平尾―大橋間は完成済みで、福岡―平尾間の高架化も六十七年完成を目指して現在計画が進められているところでございます。
 この大牟田線につきまして、我が党におきましても昭和五十一年当時に西鉄大牟田線安全対策実態調査委員会を設けまして、最も事故の多かった福岡―朝倉街道間十七・九キロについて実態調査を行った経緯がございます。その結果をもとに西鉄本社に安全対策を申し入れたり高架化を含む改善策の促進を強く今日まで要請し続けてきたわけでございますが、この西鉄大牟田線の連続立体化事業促進につきまして、特に福岡―平尾間の見通しと状況についてまず最初にお答えをいただきたいと思います。
○木内政府委員 西鉄の大牟田線の薬院駅付近のことでございますが、約一・七キロの連続立体交差につきましては、昭和五十七年に補助事業採択をいたしまして、用地買収を進めるとともに六十一年度から事業に一部着手したところでございます。今後とも事業の推進に努めてまいりたいと思います。
 なお、事業主体である福岡市は昭和六十七年に完成したいと申しておりますけれども、予算その他もございまして、現状から見れば若干おくれるかもしれないという懸念がございますけれども、鋭意努力してまいりたいと考えております。
○神崎分科員 ぜひ六十七年完成を目指して建設省当局も御協力、御支援をお願いいたしたいと思います。
 同じくこの西鉄大牟田線の大野城市と春日市にわたります井尻―下大利間につきましても平面交差のために市街地の分断、踏み切りによります交通渋滞、交通事故の多発といった問題が起こっているわけでございます。JR九州鹿児島本線のラッシュ時におきます運行本数が一時間に七本、並行して走っております西鉄大牟田線は一時間に三十本と、相当多い運行本数でございます。この西鉄大牟田線を横切る踏み切りは下大利一号から雑餉隈六号まで十二本ありまして、自動車の踏み切り遮断によります交通量は一キロ当たり一時間に七万六千台にも及ぶ時間ロスを発生させているところでございます。これは春日市内だけを例として申し上げたわけでございますが、このように大変問題が多いところでございます。したがって、西鉄大牟田線を連続立体交差することによりまして踏み切りでの待ち時間、交通渋滞、事故などが解消されますし、街路の分断がなくなり駅を中心に町づくりの一体化ができるわけでございます。さらに、市街地再開発も積極的に進めることができますし、鉄道にとっても安全性の向上というメリットもございます。
 ぜひこの井尻―下大利間の連続立体事業化が強く望まれるところでございまして、事業認可の見通しについてお尋ねをいたしたいと思います。それには、まずは調査の見通しはどうでしょうか。
○木内政府委員 井尻―下大利間の約五・三キロの連続立体交差化につきましては、ただいま福岡県の大野城市、春日市で検討されているところでございますけれども、県、市の事前の検討及び福岡県の意向を踏まえまして対処してまいりたい。
 具体的に申しますと、例えば六十四年度国庫補助の調査の対象というふうな申請が出てまいりましたならば、私どもとしてはそれを真剣に検討してまいりたいと考えております。調査してから事業化はまた一、二年かかるのが通例でございます。
○神崎分科員 この問題はぜひよろしくお願いいたしたいと思います。
 もう一つ、福岡外環状線問題でございますが、実は私、五十九年三月十二日の予算委員会の同じく第八分科会でこの福岡外環状線問題を取り上げまして、その進捗状況と完成の見通しについて質問いたしておるところでございます。
 このたび、この福岡外環状線が高規格幹線道路として建設大臣から指定された西九州自動車道路に組み込まれましたことは地元の住民にとって大変大きな朗報と計価されておるわけでございますけれども、全長二十六・四キロのうち、その六一・三六%に当たります建設省施行分十六・二キロメートルについていまだ一・四キロメートルの整備にとどまって、建設省施行分全工程の五%程度の進捗にしか達していない現状でございます。福岡都市圏の交通体系の確立、交通網の再編成のかぎを握る緊急かつ重大なこの環状道路でございますので、改めてこの福岡外環状線の進捗と完成の見通しについてお尋ねをいたします。
○三谷政府委員 お答えいたします。
 福岡外環状道路は、福岡市内の交通混雑と交通安全の確保を目的として、昭和四十八年度に事業化されております。城南地区において延長〇・四キロメートルの側道部を供用しており、現在、堤交差点付近の用地買収を促進しております。先生御指摘のとおり、延長は十六キロございますが、幅員が四十メーター、総額三千億円という大変大規模な工事でございます。しかし、こういう外環状道路は福岡市にとって非常に必要なこともまた言をまちません。そういうことで、どちらかといいますと、今まで整備の進度は非常におくれがちでございました。
 ただ、昨年、高規格幹線道路網の策定に伴いまして、この部分が高規格幹線道路の西九州自動車道の一環をなします一般国道の自動車専用道路として位置づけられておりまして、この高規格道路につきましては、昭和六十三年度から発足をさせます第十次五カ年計画におきましても、特に重点配分でこの整備を進めるということで、五カ年以内に六千キロメーターの整備水準に持っていこう、こういうことも考えております。したがいまして、昭和六十三年度以降、自動車専用道路を含めた都市計画決定を行うべく関係機関と調整をし、その整備を図ってまいりたい、こういうふうに考えております。
○神崎分科員 ぜひその早期実現をお願いしたいわけでございますけれども、当時私が予算委員会で質問をいたしましたときに、いまだなかなか進捗しない理由といたしまして財政事情の悪化というものを挙げておられました。当初予定されていた総事業費は千三百五十六億円。今のお話ですと三千億円でしょうか、現在においては、先ほどの答弁された金額がこの総事業費というふうに見てよろしいのでしょうか。また、完成のめどを大体いつごろというふうに地元としては見当をつけておけばよろしいのでしょうか。
○三谷政府委員 この道路は幅員四十メーターでございまして、横断的には一般道路の四車線分と専用道路の四車線分がございます。その専用部分を入れまして三千億円ということでございます。一般部だけですと一千億円強になろうかと思っております。
 整備の目標でございますが、そういうことで最重点で整備をしてまいりたいと思っておりますが、なかなか規模も大きいわけでございまして、七十年代を目途に整備を推進していこう、こういうふうに考えております。
○神崎分科員 他のバイパスとの関連性でちょっとお考えを伺いたいわけでございますけれども、この福岡外環状線は、福岡東バイパスを始点に、福岡南バイパスと交差し、さらに、福岡市の西部に位置します今宿バイパスに連結いたしておりまして、特に建設省施行分が福岡南バイパス、今宿バイパスと連結、交差をするわけでございます。この環状線の施行順位によりましては、この三本のバイパスを中心とした部分使用というものも可能になってくるわけでございますが、建設当局としては、他のバイパスとの関連性、本環状線の施行順位について基本的にどういうふうにお考えになっておられるのか。
○三谷政府委員 この福岡周辺の道路ネットワークにつきましては、今先生の御指摘のとおり、佐賀の方には今宿バイパス、それから南の方には福岡南バイパス、さらには博多バイパス等で北の方に向かっておりまして、その放射状の道路を有機的に環状で結ぼうというのがこの構想でございます。
 整備着手は、例えば今宿バイパス等については既に着手をしておりますし、特に順番をというわけではございません。ただ、大規模な道路でございますので、部分供用を図りましてできるだけ効率的に使おう、こういうことでございます。
 また、この今宿バイパス等も、例えばその先二丈浜玉の有料道路とかこういうものと結び合っておりますので、今度はまたそちらとの関係もいろいろ調整していかなければいけませんので、全体としてのネットワークが一番効率的になるよう整備の方向を決めていく、こういうことでございます。
○神崎分科員 ぜひこの早期実現のために御尽力をいただきたいと思います。
 時間の前でございますが、これで終わります。
○町村主査代理 これにて神崎武法君の質疑は終了いたしました。
 次に、藤原ひろ子君。
○藤原(ひ)分科員 私は、京都市の二条駅及び丹波口周辺整備事業の問題で、お尋ねをいたしますが、これらはいずれも土地区画整理事業によって行われる計画でございます。
 まず、大臣にお伺いをいたします。
 土地区画整理事業などの再開発事業を進めるに当たりましては、地権者はもちろんのこと、関係地域住民の意向を最大限に尊重して進めるというのが当然だというふうに思うのですが、いかがでございましょうか。
○木内政府委員 土地区画整理事業では、都市計画事業の決定に当たりまして関係権利者の意見を聞くこととなっておりますし、また事業につきましては、地権者等から選出されました土地区画整理審議会の意見を聞き、同意がなされなければならない、その他、実施の中で地権者等の意向が反映されるというのが法の建前でございますけれども、区画整理事業に入る前に、事業説明等がなされまして、地域の人々、権利者の意見を十分聞いているのが通常でございます。
○藤原(ひ)分科員 地域住民の意向を最大限に聞くということは、大臣、そのとおりでございますね。
○越智国務大臣 もちろん、地域の方々の御意見も聞きまして、よく地方公共団体等も相談をいたしますし、そういうことで進めてまいります。
○藤原(ひ)分科員 二条駅周辺整備事業は、国鉄貨物ヤード跡地の六・二ヘクタールを含めました十三・二ヘクタールの面積を対象とし、京都市西部の副都心として総合的な都市機能の立地を図るものとされております。
 京都市は、六十一年五月に国鉄二条駅周辺整備計画(案)を発表し、六十一年度には建設省の補助事業で新都市拠点整備事業の調査が実施をされ、先月の二月十八日には、二条駅周辺新都市拠点整備計画(案)が発表されております。
 ところが、計画による土地利用と導入施設の想定規模を見てみますと、国際交流会館、市民文化ホール、それに、新たに計画に加えました多目的広場などの文化施設地のほかに、容積率の緩和などによりまして、業務施設地にインテリジェントビルなどの事務棟が九万平方メートル、商業施設地に、年間販売額が九百七十億円以上、売り場面積は九万から十万平方メートルの商業施設が想定をされているわけでございます。売り場面積は、天神御旅商店街や朱雀二条商店街、三条会商店街、丸太町商店街など、中京区、堀川以西の全商店街の売り場面積二万四百五十七平方メートルの実に約五倍に相当するわけです。最近都市再開発事業とセットで大規模小売店舗の出店が進められるケースが大変ふえているわけですけれども、既存の商店街の意向を無視して地元商店街に大打撃を与えるような再開発事業はとても認めるわけにはまいりません。地元商店街の意向も十分に尊重した計画にすべきだというふうに思うのですけれども、いかがでしょうか。
○木内政府委員 既存の商店街との関係にも十分配慮して計画されることが必要であると考えます。
○藤原(ひ)分科員 この問題は、引き続き私、商工委員会でも追及する予定でございますが、同じ京都市の北区では、北大路バスターミナルの敷地を利用いたしまして、新大宮、北大路、新町、鞍馬口など周辺商店街売場面積の一・五倍以上もの新型大型店の出店も計画されておりまして、都市再開発に便乗いたしました大資本による大型店出店が極めて重大な問題となっているわけなんです。
 こうした計画の中で、地権者やこの地域に住んでおられる皆さんが最も心配をしておられますのは、京都市がこの事業を土地区画整理事業方式で進めようとしていることなんですね。京都市議会は、昨年の十月五日に、朱雀第五学区自治連合会会長、それから朱雀二条商店街振興組合理事長、それから二条駅周辺再開発を見つめる会の会長、それから小倉町の一部自治会長、二部町内会長など八団体の長が呼びかけた「一、二条駅周辺地区整備計画については、住民負担を伴わないようにされたい。二、計画立案の根拠とされた調査資料を公開すること。三、住民の合意と納得が得られるまで誠意をもって説明し、一方的な都市計画決定は行わないこと。」という四千七百三十九人の請願を全会一致で採択をしております。新都市拠点整備事業などこうした都市整備事業を進めるに当たりましては、建設省としても当然市議会で採択をされた請願の趣旨を尊重すべきだというふうに思います。しかし同時に、区画整理事業方式で事業を進めます限り、地権者や住民の負担、すなわち減歩であるとかつけ換地、清算金などの負担は避けられないというふうに思うのですが、いかがでしょうか。
○越智国務大臣 この事業は、京都市がやっておる事業であります。でございますから、市長さんも議員さんもそれぞれ皆さん公選によって選ばれた方々が決定してやられておるわけであります。でございますから、この内容についてまだ聞いてもおりませんし、今直ちにこれがどうなるとか、こういうことをここで申し上げることはかえって混乱を招くと思いますので、京都市からいろいろのきちっとした資料が出てきてからの話、こういうふうに存じます。今この国会でこのことをまだ私ども十分承っておりませんし、お答えすることがかえって混乱を招くのでなかろうか、こう思いますので、いろいろ事業の内容がわかってからお答え申し上げたい、かように思う次第であります。
○藤原(ひ)分科員 大臣はそういう――大臣のところまでお耳に入っていないかもわかりませんが、一応この新都市拠点整備事業、こういうことでお届けもし、区画整理方式でやるというふうなことも御相談が行き、都市計画審議会も計画が一応されて――今とまっておりますけれども、そういうことですから、京都市が全然何も言ってきていないということはないと思うのですね。
 それで、こういう減歩とかつけ換地、清算金、こういうものの負担が地権者、住民の負担となることは避けられないのじゃないかというふうに思うのですけれども、京都市のこの二条駅ではどうかとか丹波口はどうかとかいう聞き方はいたしませんので、いかがでしょうかということです。
○木内政府委員 一般論としてお答えさしていただきますと、区画整理方式でやられるということになりますと、その区画整理の施行前と施行した後では当然その地域の利用価値の増進いわゆる効用増と申す土地の価値の増進があるわけでございます。その範囲内で減歩というものが行われるわけでございますので、総合的に見まして地権者に過当な負担をかけるということにはならないというのが区画整理の考え方でございます。
○藤原(ひ)分科員 考え方の違いだと思いますけれども、とにかく住民の負担は避けられないという点では皆さんと私とは一致しているというふうに思うのですね。しかも、わずかな土地にぎりぎり住宅を建てて住んでおられるような方は、結局その減歩方式という中で追い出されざるを得ないということになるわけです。全国各地の例を聞きますと、減歩方式で住民の意向を十分酌んで区画整理事業を成功させているというところもあります。しかし、京都市の既存の市街地のようなところで区画整理事業を行うのはとても無理があるわけですね。ずっと広い広い田んぼであると、そこを区画整理をしてそれから家を建てようというのじゃないわけですね。先月、二月一日には、区画整理事業予定区域内の全世帯の七八%に当たる百十三世帯の署名をつけて「住民負担をともなう再開発には反対します。」「住民が住み続けることのできるまちづくりをして下さい。」「住民の合意と納得がない現在、都市計画決定を強行することに反対します。」それから「住民の意見を取り入れて、計画案をつくりなおしてください。」こういう緊急意見書も京都市長あてに提出をされているわけです。
 にもかかわらず、京都市は六十九年の建都千二百年に向けたプロジェクトの一つだ、こういうことで来年度早々にも区画整理事業の都市計画決定を強行するやに伝えられているわけですね。また、丹波口駅周辺の整備事業につきましても、大阪瓦斯、日本たばこ産業、この所有地を含む十七・六ヘクタールの区域が、住宅・都市整備公団による区画整理事業を実施すべく、ことしの秋にも都市計画決定されるやに伝えられているわけですね。日本たばこ産業所有地は、かつては京都市長が大規模公園を建設する、こういうふうにもおっしゃっていたところなんですけれども、方針が急遽変更されまして、内外大企業のためのリサーチパークとして整備されようとしているわけです。関係住民の合意もないまま、関係住民の期待に反するような都市計画決定がされようとしているわけです。そういう点で、見切り発車で計画決定されることがないように、都市計画決定に当たりましてはあくまでも地元住民の皆さんの意向を十分に尊重して慎重に進めるように京都市を指導していただきたい、こういうふうに思うのですが、いかがでしょうか。
○木内政府委員 京都市の方も権利者等の理解を得るべく相当努力しているというふうな状況も聞いておりますし、大臣もお話ありましたように、この都市計画の最終的な判断は地方公共団体でございますから、私ども余り不必要に関与するというのはいかがと思いますけれども、もし必要がございますれば私の方からも地域の住民の意向をよく取り入れるように、よくお話しするようにという指導はしてまいりたいと思います。
○藤原(ひ)分科員 ぜひ住民の意向を聞いていただきたいし、指導していただきたいし、私の方も住民側の声とかいろいろな要望であるとか意見であるとか、そういうものはぜひ建設省の皆さんにもお伝えをする仲立ちをさせていただきたいというふうに思いますので、絶対に見切り発車をするというふうなことがないようにぜひともお願いをしておきたいというふうに思います。
○越智国務大臣 もちろん地域住民の方々の御協力、御理解をいただくことは大事でありますけれども、建設省として地域住民の話ということばかりでやるわけにもまいりませんので、これはやはり京都市自体、地方公共団体自体で御判断をいただいて、その上で建設省と相談をいただく、こういうことでないと、京都市を抜きにして国、建設省で判断しろとか指導しろとかいってもこれは私は無理だ。でございますから、第一義は京都市の方へよく話していただいて地域住民の方々とそこで話し合いをしてもらって、その上で上げてもらう、上げると言ったら悪いかもしれませんが、こちらに話を進めてもらいたい、こういうふうに思います。国の方で、地域住民と建設省が直接話を先にとってしまうということでは、今の制度上は難しい。やはり地方公共団体第一義、こういう趣旨でやっていきたい、かように思います。
○藤原(ひ)分科員 地域住民の声が京都市を飛ばしてここへ来ているということは絶対ありません。先ほどもそのために御説明したのですが、請願書であるとかいろいろな状況をお話しさせていただいたわけです。京都市にもせっせと皆さん意見も言っておられる、こういう中で、新都市拠点整備事業であるとか区画整理であるとか、そういうことはやはり建設省が予算もつけておられたり、直接指導もしていただかなければならないというふうな問題ですので、私は京都市の意見は全く無視して住民の意見さえ聞いてもらったらいいとは言っておりません。今皆さん方の経過にありますように、京都市がなかなか住民の皆さんの意向を聞こうとしないというふうな面もありますので、全部がそうだとは言いませんけれども、一番最初に大臣にも念を押したのはその点でございますが、地権者はもちろん関係住民の意向を最大限に生かすという点で申し上げているわけで、それを京都市の自治体のやっていることを無視して、この声だけを絶対に聞いてくださいなどとは言っておりませんので、そういう点お間違えいただかないのと同時に、こういう住民の声をよく反映してやりなさいよという御指導をいただきたいということを言っているということでございますので、ぜひよろしくお願いを申し上げたいと思います。
○越智国務大臣 もちろん地域住民の方々の理解と協力がなければいかなる事業もできない、こう思います。それはそのとおりであります。しかし、先生の党のお話の中に追い出しというような言葉がよく使われますけれども、今どき、今の時代にどういう方々でもそれを追い出しするようなことで話ができるわけがない、こういうふうに私は理解をしております。でございますから、地域の方々よく話し合って、それは大勢の中に一人とか二人とかありますと例えば収用とかそういうことを使うかもわかりませんけれども、それ以外に追い出しというような言葉で言われますと、建設省がそれを認めて、地域の公共団体がやっておられることをこちらが何か間違った指導をするような感じを受けてもいけませんので、第一番には京都の問題は京都でよく話し合って、そして建設省に上げていただく。その話がつかなかったら上がってこないと思いますよ。地域の大方の方々の御理解をいただかないと上がってこない、こういう観点に立っておりますので、今後もそういうふうにしてまいりたい、かように思います。
○藤原(ひ)分科員 追い出し問題でやりますと時間がありませんが、私は、決して京都市が追い出しているなどと一言も言っておりません。後、地代家賃の問題で言いますけれども、それは追い出されておりますので、誤解がないようにしていただきたいのと、そういう点で、京都市が地元住民の皆さんの意向を十分尊重して慎重にやってほしい、この点についてぜひ指導していただきたいということを重ねてお願いをしたいと思います。
 それから、昨年十一月に京都市で開かれました世界歴史都市会議では、各国の都市の代表から、歴史的、文化的遺産、都市環境を守るためにはさまざまな規制を含めて必死の努力がされたというふうな報告があるわけなんですね。二条駅周辺はどんなところかといいますと、出世稲荷とか二条陣屋、神泉苑、二条城、数々の貴重な歴史的文化遺産が集中しております。外国からお客さんがお見えになったときにもこういうところは必ず行かれるというふうなのは御存じのとおりですが、目の前には愛宕山、衣笠山、北山、こういう山に囲まれて、大変落ちついた町並みが残っている地域であるわけです。こうした環境が一たん破壊されると取り返しがつかないということになると思うのですね。だからこそお願いをしているわけですけれども、二条駅周辺、丹波口周辺の整備事業については地域住民の意向を最大限に尊重して、かつ日本の古都京都の特質を生かした町づくりを進めていただきたい、こういう点でお願いをしているわけでございます。その点ぜひよろしくお願いをいたしたいと思います。
 大臣の御答弁をいただきたいのですけれども、時間がございませんので先ほど言っていただいたことで了としたいというふうに思います。
○越智国務大臣 ちょっと言っておかないと、先生の言われるとおりを建設大臣が認めた、こうなりますので。
 今のお話の古都としての特有、これも生かすことももちろんでありますが、そういう判断も、私どもの判断よりは第一番には京都市がそういう判断をしていただく、このことが大事だ、こう思うのであります。私どもは、京都市は京都市の地域、歴史あるいは文化、そういうものを十分加味した上での都市計画であろうと思いますので、京都市で御判断をしていただく、こういうふうに思います。
○藤原(ひ)分科員 もちろん京都市の判断が大切なのは理解ができます。しかし、今の状態で大変一方的だなということが多々起こっているからこそ国会で質問をさせていただいているわけですし、京都市から言ってきたら、そういう環境の問題も、歴史、古都を守る点からも全部全く満点ですということではないという目でしっかりと見て御指導をいただきたいということを言っているわけです。その点お願いをしたい。
○越智国務大臣 すべて、いろいろなものが参りましたら、どこから参りましても建設省は建設省として一般的に検討をし、そういうことは考えますけれども、京都市からそういうことが出てこないうちに先に予見を建設省がここで申し上げるということにはなじまない。京都からこういうふうになっておる、こういう意見もあるがどうかということはそういうものが決まって出てからの話で、先に建設省の意見を出すということはどうかな、こういうふうに思いますので、はっきりと申し上げておきます。
○藤原(ひ)分科員 大臣の御答弁がちょっとかみ合わないと思うのですが、私はそんなことは、京都市が言うてきてないのに大臣からああ言うてくれこう言うてくれというようなむちゃなことは言っていないわけですね。もちろんそういう筋道が要るし、私どもも住民の皆さんも京都市へお願いをしたり意見を述べたり要望したりする、そういう上に立って京都市が満点ではないということを申し上げ、そういうことにも莫大な補助も出しておられるという関係から、しっかりと目を据えて見ていただきたいし、声も聞いてくださいよということを重ねて重ねて言っているということでございます。
 次に問題がありますので、もうそればかりですれ違いをやっていてもしようがないですから、地代家賃統制令の失効に伴う便乗値上げの問題に移りたいというふうに思います。
 地代家賃統制令は六十一年の十二月三十一日限りでその効力を失うことになったわけでございます。建設省は失効を前にした六十一年六月六日には建設省の住宅局長名でそれぞれ都道府県知事及び政令指定市長あてに「地代家賃統制令の失効について」という通達を出されていらっしゃいます。そこでお聞きするのですが、その通達で地代家賃の便乗値上げ防止等の努力を求めているという中身は今日も生きているんでしょうか、どうでしょうね。
○片山(正)政府委員 御指摘にありましたように、六十一年六に事務次官それから住宅局長名で便乗値上げを防止する等の趣旨の通達を出しております。現在もそういう趣旨に従いまして各地方公共団体が指導するように、公共団体を私の方が指導しております。
○藤原(ひ)分科員 生きているということを明確に言っていただいたのですが、実は京都市におきます借家・借地を合わせた統制令対象住宅といいますのは住宅総数の九・五%なんですね。民間借家の総数の二七・四%を占めているわけです。しかも上京とか中京とか下京区とか、こういう都心の行政区に集中をしているのですが、全国比率で見てみますと三・二%と一〇・六%ですから、これと比べますとずば抜けて高いというふうな状態です。それだけに統制令失効の影響というのは大変大きいんですね。
 昨年の春ごろから京都の至るところで地代家賃の大幅値上げのラッシュが引き起こされているわけですが、京都の借地借家人組合の事務局長さんに直接お話を伺ったわけですが、三倍や五倍の値上げは挙げたら切りがない。これは新聞でも報道されましたが、五十一倍も値上げされたという例も生まれているわけです。
 ここに昨年の二月の十七日付で家主からたな子に送られてまいりました書留内容証明郵便、これを持ってきたんですけれども、ちょっと紹介いたしますと、
 貴殿去る十二月賃料金一万一千円は近隣自由賃料十三分一で同額金十四万三千円迄向三カ年に左記値上致度政府統制廃止目的をご賢察下され賃料値上げのご協力を願ます
 自昭和六二年一月分から五倍値上一カ月金五万五千円至同年十二月末日迄とする
 自昭和六三年一月分から八倍値上一カ月金八万八千円至同年十二月末日迄とする
 自昭和六四年一月分から十三倍値上一カ月金十四万三千円至同年十二月末日と迄する
 貴殿一方的理由で自由賃料三カ年契約書の作成拒絶は再告を要せず賃貸借契約を解除する
こんなむちゃくちゃなことを一方的に通告をしてきているわけです。このように統制令失効を口実とした便乗値上げが次々と行われている事態を一体どうお考えか。通達さえ出しておいたらよろしいということでは困るわけで、直ちに現状を調査して便乗値上げをやめるように改めて京都市や関係業界を指導していただきたいと強くお願いをしたいと思います。
○片山(正)政府委員 今御指摘にありました事例につきましては、京都府あるいは京都市からは直接の報告は受けておりません。ただそういうことが一部文書にあるということは承知はしておりますけれども、確認をしておりません。
 なお、私どもの方で京都府を通じまして調べておりますところによりますと、統制令が失効になりました以後六十二年の一月から三月、四月にかけまして値上げの相談が多発した。多発したと申しましても全国ベースで五百件ベースでございまして、京都のベースでいきますと百九十件とか百七十件というベースですか、それがその後どんどんと減少いたしまして、六十二年の十月、十一月、十二月ベースですと百四件とか八十六件とか百四件、これが全国ベースでございまして、かなりこれはおさまっている状況でございます。
 また値上げの幅につきまして御相談受けております一番大きい数字のところは二倍以下のところが大変多うございます。したがいまして、全体的に見ますると、失効後一時的現象としてそういう動きがあったというふうに私どもは解しております。しかしながら全く便乗値上げがないというわけではなさそうでございまして、これは例外的な形でもって相談を受けましたのが昨年の九月に二千七百円のところ、これを四万二千五百円に要求されたという事例を一つ報告を受けております。これは倍率で十五・七倍でございます。したがいまして、これにつきましては公共団体の方で相当額の供託指導をいたしまして、五千円だそうですが、これを供託指導をしている。そういうことで、その後におきましては居住者からは何の苦情も出ていない、こういうことも聞いておりますけれども、通達あるいは国会の趣旨に従いまして十分指導してまいりたいと考えております。
○藤原(ひ)分科員 これは現物をコピーしてきたんですから、うそを言うたり針小棒大に言うているわけじゃないのです、現物そのまま読んだんですからね。ですから、報告がまだないというのは大変残念に私は思うのですが、事ほどさように先ほど大臣に重ねて重ねて申し上げたのはそういう面もあるということが一層御理解いただけたんじゃないかと思うのです。
 とにかく統制令の対象住宅に住んでおられる皆さんは親の代あるいはその前の代から長いこと住んでこられて、しかも一人あるいは夫婦で生活しておられるお年寄り、収入といえば年金や子供からの仕送りだけで年収百五十万から二百万というような方々が多いわけすね。今でこそ周辺と比べますと家賃は確かに低いかもしれませんけれども、昔は高かったわけですね。で、家の修理、修繕は全部自分がやってこられた。それこそ自分の顔を磨くように格子戸や柱や敷居や黒光りするほど手入れをして、愛着を持って住んでこられたわけですね。こういう歴史的な経過を大切にするということこそ人の道だというふうに思うわけです。それにもかかわらずこのような突然の便乗値上げに身も心も途方に暮れておられるわけですね。
 そして、そもそも四倍とか五倍の家賃では支払う能力というものがないわけです。こういう悪質な地上げ屋、底地買い業者から暴力団まがいの脅迫をされて追い出されているという、それこそ追い出されているわけですね。見捨てるわけにはいかぬと思うのですね。西陣とか友禅などの、京都の伝統的な地場産業を抱えて、祇園祭りであるとか地蔵盆になっても、皆さんが次々追い出されてそういう町が消えていく。祇園祭りの山町、鉾町が消えていくというふうな状態にありますので、こうした実情をお考えいただき、伝統産業とか祇園祭りとか地蔵盆とか、こういうものを守るためにも、通達の趣旨を改めて徹底をしていただきたい。最後に大臣の御決意を伺って終わりたいというふうに思います。
○越智国務大臣 今の事例、お話がございましたが、そのことは京都府からこちらに来てないようであります。でございますから、それは大勢の家主でございますから、たまにはそういうのもあるかもわかりませんけれども、決してそれかといって、それではすぐ出ていきましょうという人も私はない、こう思います。でございますから、京都府の方へひとつお話をして、それからこちらへは上がってないようでございますから、京都府の方で指導をしてもらいたい、こういうふうに思います。
○藤原(ひ)分科員 終わりますが、上がってないのじゃなくて、今私は上げたんですから、ぜひ御承知をお願いいたします。
○越智国務大臣 いやいや、私が申し上げますのは、京都府にお願いをしておりますし、府の方でその業者を指導を、家主なら家主を指導をしていただく、こういうことでありますから、一方的に先生が言われたことを取り上げて、建設省が右だ、左だと言うことは適当でない。京都府の方で一応実情を調べていただいて指導をしていただく、これが最も適当だ、こういうふうに思います。建設省が、その事実があったかないか、先生が言われたこと、あったのかもしれませんけれども、片方の言うことを聞いて、さようでございますかと……(藤原(ひ)分科員「片方の言うことを聞いてと言っても、もう片方は言うてない。」と呼ぶ)いや、言ってないのですから、そのことを聞いてないと御回答できませんから、京都府の方へ申し出ていただいて御指導をいただく、こういうことにお願いしたいと思います。
○藤原(ひ)分科員 ぜひ調査をお願いいたします。
 終わります。
○町村主査代理 これにて藤原ひろ子君の質疑は終了いたしました。
 次に、石橋大吉君。
○石橋(大)分科員 島根県選出の石橋大吉でございますが、きょうは地元の問題を中心に質問をさせていただきます。
 まず初めに、高速自動車道と国道などの整備の問題について幾つかお尋ねをしたいと思います。
 その第一は、山陰自動車道、中国横断自動車道尾道松江線の早期建設についてであります。
 既によく御承知のとおりで、私の方からあれこれ言う筋合いのものでもありませんが、四全総の最大の目玉の一つは、高規格幹線道路の長期構想。そして、この高規格幹線道路というのは、御承知のように自動車の高速交通の確保を図るために必要な道路、全国的な自動車交通網を構成する自動車専用道路のことだ、こう言われておるわけであります。そして、この高規格幹線道路の整備については、四全総の審議経過の報告の中でも、できるだけ早く達成するように努力する、こういう留意事項もつけられておるわけでありまして、整備のテンポを早めていくことが求められておるわけであります。
 御承知のように、私の出身県の島根県は東西に非常に細長い県でございまして、一番東の方にある県都の松江市から西の益田市まで約二百キロ、一日で用件を完了して往復することができない、こういう数少ない県の一つであります。また、陰陽、山陽と山陰を結ぶ道路の関係におきましても、御承知のとおり境界に中国山地が横たわっておるために、これまた一日で往復することが非常に困難であります。そのため、県内及び陰陽間を一日行動圏とするため高速道路の整備が緊急の課題となっているわけであります。特に高度成長など今までの開発から取り残された山陰地方、島根県民にとって、山陰自動車道、中国横断自動車道の早期建設は極めて切実なものがあります。
 そういう意味で、まず最初に、この山陰自動車道と中国横断自動車道尾道松江線の早期建設につきまして、ひとつ建設省の構想なり御見解を承りたいと思います。
○三谷政府委員 山陰自動車道とそれから中国横断自動車道尾道松江線につきましては、ただいま御指摘のように、昨年、高規格幹線道路網一万四千キロの策定に伴いまして、昭和六十二年九月一日施行の国土開発幹線自動車道建設法の一部改正によりまして、予定路線として位置づけられております。
 これからの整備につきましては、まず調査をしなければなりませんが、本路線につきましては、地域の開発状況、交通需要、周辺道路の整備状況等を総合的に勘案いたしまして、昭和六十三年度から高規格幹線道路網調査としまして調査の着手を考えております。
○石橋(大)分科員 ありがとうございました。
 二番目に、やはり同じように中国横断自動車道広島浜田線の建設促進についてお伺いをしたいと思います。
 この中国横断自動車道広島浜田線につきましては、第七次施行命令区間旭町―浜田間では本線工事も進みまして、多年の要望でありました瑞穂インターチェンジの設置も決定し、第八次施行命令区間千代田―旭間においても一部工事が始まるなど、全線開通に大きく展望が開けてきつつあると私たちは受けとめております。建設省の尽力に改めてこの機会に感謝を申し上げておきたいと思いますが、地元自治体関係者、住民一同、第十次五カ年計画期間中の全線開通を心から期待をしているところであります。
 したがって、これが早期全線開通のため、当面特に、一つは、浜田―千代田間、第七、八次施行命令の早期全線完成、そして二つ目に、設置予定の各パーキングエリア及び千代田町蔵迫地区、旭町重富地区に高速バス停留所の設置をする、この二つが非常に強く要望されているわけであります。
 早期開通に向けての建設省の御見解、また今申し上げました二つの問題点について考え方を承りたいと思います。
○三谷政府委員 中国横断自動車道の広島浜田線は、広島市から浜田市までちょうど七十一キロございます。今お話もございましたように、全線にわたって整備計画が策定しておりまして、このうち山陽自動車道広島ジャンクションから広島北インターチェンジ間十四キロについては供用済みでごさいます。
 事業中の区間でございます千代田ジャンクションから浜田のインターチェンジ、これは五十七キロございますが、鋭意事業を進めておりまして、第十次道路整備五カ年計画、これは昭和六十三年度から五カ年計画を考えておりますので昭和六十七年度までということでございますが、その供用を予定しております。
 それから、このうち旭インターチェンジから浜田インターチェンジの間十八キロでございますが、六十年代の中ごろに供用できる見通しでございます。
 なお、バスストップ等につきましては、まだ検討中でございます。
○石橋(大)分科員 引き続き地元の要望を尊重してやっていただきますように、ひとつよろしくお願いをしておきたいと思います。
 三番目に国道三百七十五号線、広島県の作木と島根県の大和の間の改良促進についてであります。
 この路線につきましては、島根県大田市を中心とする石見地方と昭和五十八年三月に全線開通した中国縦貫自動車道を結ぶ最短路線でありまして、近年交通量の増加など、その役割は飛躍的に高まっているわけであります。しかし、この路線は未改良区間が非常に多くて、しかも幅員が狭い。中でも、今申し上げました広島県双三郡作木村から島根県邑智郡大和村の間は一級河川江の川と隣接をしておって、増水時には水没する区間も非常に多く、高度な技術を要する難工事が予想されているわけであります。したがって、本路線の早期整備のため、この区間を国の直轄事業として採択をしていただきたいというのが地元の非常に強い切実な要望であります。建設省の方にも陳情が出ていると思います。
 また、建設省の方では既に県境の直轄調査なども行っていただいておるようでありますから、ここまでやっていただいておるとすれば、もう直轄事業として採択いただくことは間違いないのではないかとも思ったりしていますが、そういう意味で大変大きな期待を持っているわけでありまして、この辺につきまして、ひとつお伺いをしたいと思います。
○三谷政府委員 国道三七五の作木―大和村間の改良事業でございますが、一般国道三百七十五号線の広島県の作木村から島根県の大和村に至る間は、今お話がございましたように一級河川江の川沿いにありまして、ちょうど地形の非常に急峻なルートでありまして、未改良区間が残されております。
 現在、その未改良区間でございます作木村、これは作木工区と言っておりますが、延長が十二・二キロ、幅員が九・五メートル、及び大和村、これは松原工区と言っておりますが、延長が一・五キロ、幅員が九メートル、こういうところにおきまして一次改築を実施しておりまして、この促進に努めておるところでございます。
 なお、県境部につきましては現在国により調査を行っております。
 若干説明をさせていただきますと、先ほどのように江の川沿いの地形で、非常に急峻な渓谷で、幅員が狭小な区間が連続いたしますので、例えば豪雨時については交通の難所となります。そのため、広島県の作木村の大津から島根県の大和村の都賀本郷の間ちょうど七キロでございますが、昭和五十六年度から一次改築のための基礎的な調査を国において開始しておりまして、昭和五十九年からその調査の熟度を進めまして、具体的な路線計画の検討を進めております。
 現在、JRの三江線との関係あるいは沿線集落への連絡等を勘案して各種計画ルートの比較を行っているところでありまして、昭和六十三年度においてもさらに調査の推進に努めてまいりたいというふうに考えております。
○石橋(大)分科員 非常に山奥の寒村地帯といえば寒村地帯でございまして、今申し上げましたように中国地方一の大河を挟んだ急峻な地帯でございますので、先ほど申し上げましたとおり難工事が予想される地域であります。ぜひ建設省の方で地元の要望をしんしゃくいただきまして善処をしていただきますように、お願いをしておきたいと思います。
 四番目に、松江―伯太―新見間国道昇格の早期実現の問題についてであります。
 この路線は、島根県の東部松江市から鳥取県の西部を経て岡山県の西部の新見市に至る国道及び県道を結ぶ山陰、山陽の最短路線であります。特にこの路線は、中国自動車道との接続によって、今後、山陰、山陽はもとより、近畿圏、九州方面との広域的な経済圏の育成に大きく寄与し、関連地域の経済活動の活性化を促すとともに、生活基盤の充実並びに産業、文化等の発展に重要な意義を持つ幹線道路としてその役割を担うものであります。昭和五十年以来関係市町挙げて早期国道昇格実現を訴え続けており、国道昇格は積年の悲願であります。
 漏れ承るところによりますと、国道昇格問題は五年に一度のチャンスがあって、今度のチャンスを外すと当分の間国道昇格のチャンスはないのではないかというような話も、正確かどうかしれませんが聞くわけであります。そういう意味で、長年の宿願でもございますので、この際、この路線の国道昇格をぜひひとつ実現していただきたい、こういうふうに考えておるわけでありますが、いかがでしょうか。建設省の御見解を承りたいと思います。
○三谷政府委員 昨年、高規格幹線道路網計画が策定されたわけでございます。まずそういうことで幹線道路網の再編成の検討が始まるわけでございます。幹線道路網の再編成という観点から、従来一般国道の昇格というのが行われております。最近では、昭和五十年に五千八百六十七キロ、昭和五十七年に五千五百四十八キロということで八十三路線の追加指定が行われております。
    〔町村主査代理退席、佐藤(信)主査代理着席〕
 そこで、御要望の松江―伯太―新見間の国道昇格問題につきましては、次期の一般国道の追加指定の際に検討してまいりたいと思っております。
 具体的には、一般国道の整備進捗状況等も勘案しつつ、第十次道路整備五カ年計画の期間の中で都道府県等の要望も踏まえて国道昇格の選定を進める方針でございます。この規定等についてはまだ道路法等にもいろいろ規定がございます。
○石橋(大)分科員 以上、四つの自動車道や高速道路、国道の昇格問題などについてお願いをしましたが、以上は、地元からも建設省の方へ陳情があっていると思いますので、私の方からも改めて強くお願いを申し上げます。よろしくひとつお願いをしたいと思います。
 次に、当面三月三十一日までの間に鳥取、島根両県知事の回答待ちということで、今島根県の東部と鳥取県の西部で最大の政治的な課題になっております中海・宍道湖の淡水化問題について、幾つか建設省に関する部分について、この際承りたいと思います。
 まず一つは、中浦水門の管理規程につきまして農水省と建設省との協議は決着がついたのかどうか、決着がついていないとすればいつごろ決着するのか、その辺をちょっと最初にお聞きしたいと思います。
○萩原政府委員 お答えをいたします。
 ただいま私ども建設省の出先と農林水産省の出先と、おっしゃいます中浦水門の操作に関しまして協議をしておるわけでございますが、これは農林省さんが言われます限定的淡水化試行計画、この案に関連をいたしまして一緒に協議、説明を受けているところでございます。もちろん限定的淡水化試行計画、これにつきましても私ども、農林水産省の方からさらに詳しくいろいろ教えてもらう必要があると考えておりますので、そういう質問をし、お答えをいただくということを行っておる最中でございます。
 特に管理規程につきまして見込みがどうかというお話でございますが、私が改めて申し上げるまでもないわけでございますが、地元の推移等も、特に両県の動きを十分に見きわめる時期に来ておるように思いますので、その辺も配慮の中に入れまして慎重に対応さしていただきたいと考えております。
○石橋(大)分科員 端的にお伺いしますが、まだ協議は進行中で今日段階決着はしてない、こういうふうに確認していいですか。
○萩原政府委員 ややこしいことを申しますと、協議といいますといわゆる河川法に基づきます協議ということになってしまいますわけですが、そういう手続的なものは実際まだ動いてないわけでございまして、農林省さんが昨年秋に発表になりました限定的淡水化試行計画につきまして説明を受けているという段階でございますので、その説明についての話し合いが続いておる、そういうふうにお考えいただきたく思います。
○石橋(大)分科員 次に、少し踏み込んだ話になりますが、地元の県議会の議論や表に出た話や出ぬ話いろいろありますが、各種の情報を総合したところによりますと、農水省と建設省との間には、試行の方法論と水質の予測の二つの点で根本的に見解の対立がある。建設省の立場としては対立があるなどという不穏当な言葉を使いたくないというふうにあるいは言われるかもしれませんが、端的に言って対立がある。試行の方法論については、御承知のように農水省は常時水門の一部を開放することを原則とした限定的淡水化試行をやりたい、こういう提案をしている。これに対して建設省の方は一年に一門ずつ閉めて水質の変化や汚濁の進行状況など慎重の上にも慎重に確かめながらこの問題に対応すべきではないか、こういう意味で試行の方法論について考え方が違っておる。水質の予測については、農水省は限定的淡水化試行でも全面淡水化をした後の水質の予測は可能だ、こう言っている。建設省の方は限定的試行だけではそういう水質の的確な予測はできない、こういう立場をとっておられるように聞くわけであります。この点事実かどうかちょっと承りたいと思います。
○萩原政府委員 お答えをいたします。
 先ほども申しましたように、私ども出先と農林水産省の出先との関係は、ただいま限定的淡水化試行計画、農林省さんが案をお示しなさいましたものについて私どもはいわゆる河川管理者という立場から、その説明の中に十分理解しかねるといいますか、さらに十分な説明を必要とする分について説明を求めているという段階でございまして、先生がおっしゃいますように、具体的に私どもがその試行の方法論について提案をしておるとかあるいは水質の予測につきまして私どもが提案をしておるとか、そういうことはまだ、まだといいますか、ない段階と考えております。
○石橋(大)分科員 私も申し上げましたように、この段階で根本的な対立があるとかなんとかいうことは皆さんの立場からすれば余り認めたくないことでしょうからこれ以上は言いませんが、しかし今の試行の方法論や水質の予測の問題が大きな問題点であるというふうに建設省の方としてはお考えになっていることは事実ですか。その辺、お伺いしたいと思います。
○萩原政府委員 農林省さんも私どもの方も国の機関ということで基本的には同じ立場に立つわけでございますが、私どもは河川管理者という立場で御相談に応じておるわけでございますので、特に河川管理上水門を操作しますことによって治水上の不都合が全く生じないかどうか、それから流水の、正常な機能が維持できるかどうか、これは主として水質でございます。それから、仮に水をお使いになるという話がついて回ることであれば、その水利使用が適正なものであるかどうか、これは大変厳格に河川管理者という立場で検討しなければいけないと考えております。
○石橋(大)分科員 この問題はこれくらいにして、では次に進みたいと思います。
 建設省の出雲工事事務所長の福成孝三氏ですか、ちょっと読み方が違うかもしれませんが、福成孝三氏は、朝日新聞のインタビューに答えて、水門管理規程をめぐって基本的には治水と水質問題の二つがある、こういうことを言っておられるわけであります。治水面では洪水時、水門がなかったときよりも水はけが悪くならないようにしたければならない。水質面では水門の操作で汚濁が急速に進まないようにしなければならない。そして農水省は、平常時の水位を七十センチ上回れば水門を全開すると言っているが、防災面から見てそれで安全かどうか。斐伊川治水では百五十年に一回発生するであろう大豪雨を想定し、宍道湖には毎秒二千五百トンの水が流入すると見ている。この場合、中海の水位は標準から百四十四センチも上がると予想されている。現在この水位に耐え得る堤防ができているのは中海沿岸の低地の約七割という状況である。こう言いながら治水面での問題点を指摘をしておられますし、限定的淡水化試行で本格淡水化後の水位や水質予測ができるかどうかについても、はっきりわからない、全くだめというわけではないが予測は非常に難しい、こう言っておられるわけであります。このような見解は、現状認識として建設省の持っておられる基本的な問題意識として受けとめていいかどうか、ちょっと承りたいと思います。
○萩原政府委員 お答えをいたします。
 何度も申し上げて申しわけございませんが、現在現地におきます説明を聞き、質疑をするという段階でございます。理場の所長が言うておりますことでございますので、現場の認識としてそういうことであろうと私どもも思います。
○石橋(大)分科員 時間がありませんから次に進みますが、協議中ということで余りはっきり具体的なことを、そうだとお認めにはなりませんけれども、私は正直なところかなり基本的な問題点として建設省はお考えになっている、こういうふうに思うのです。そういう意味で建設省が心配されているこれらの問題点については、治水問題を除いて水質の問題だとかそういう問題は島根県の水質管理委員会の報告書がもう既に明快な解答を出している、こう私は思うわけであります。御承知のようにこの水質管理委員会の報告は、全面淡水化したときには中海、宍道湖とも汚濁が進む、水質は悪化する、そしてここにすんでおる魚介類は全滅をする、こういうことをはっきり言い切っているわけであります。そういう点では、さっき言いましたように、建設省の心配されている問題についてはこの水質管理委員会の報告書が解答を既に出しているというふうにも思うわけですが、この点、建設省はどういうふうにお考えになっているか承りたいと思います。
○萩原政府委員 お答えをいたします。
 同じことを何度も申し上げて大変恐縮なんでございますが、私どもの立場は、今現在出先機関が農林水産省の出先機関から限定的淡水化試行計画の案について説明を受け、質問をし、お答えをいただいているという段階でございます。
 先生がおっしゃいました島根県の水質管理委員会の報告書、これは私どもは、県が独自の判断に基づかれてそういう委員会をつくられ、報告書をお出しになった、こういうふうに考えておりますので、農林省さんのお立場あるいはその他を飛び越えて、私どもがこの報告書に対しましての意見を申し上げることは、少し筋が違うと申しますか向きが違うという気がしておりますので、御勘弁をいただければと思うわけでございます。
○石橋(大)分科員 秀才官僚の模範答弁をされますからなかなか難しいですが、当面の答えは答えといたしましても、腹の中にはそう問題意識としては違ったものはないんじゃないか、私はこう思ったりもしているのです。
 それにしても私どもが心配をしているのは、協議中だとか調整中だとかいろいろ言われているけれども、実際のところ農水省と建設省との見解の相違というものはかなり根本的、本質的なものであって、時間をかけたからといって簡単に解決をしないんじゃないか、こう私は思っているんですが、その点はどうですか。やはりお答えはできませんか。あえてひとつ聞きたいと思います。
○萩原政府委員 農林水産省の説明を聞いている段階という答えになるわけでございますが、これは私ども同じ国の機関として、現に続行されております土地改良事業でございますので、基本的立場が異なるということは当然ないわけでございます。何度も申しますように、事業者である農林水産省さんと、河川管理者という立場で物を見ます私どもとの間のやりとりということに御理解をいただければありがたいと思います。
○石橋(大)分科員 時間が来ましたのでこれが最後になりますが、これは少し時間があるからということでここへ来てつけ加えた問題ですから、無理だったらいいんですが、できれば大臣にちょっと見解を賜りたいと思います。
 大臣も御承知をいただいておるかと思いますが、中海・宍道湖問題といいますのは、昭和三十八年から始まりまして、二千五百ヘクタールの農地の造成、そしてこの農地に農業用水を供給するために中海、宍道湖という全国五位、六位の湖を淡水化しよう、こういう計画であります。このことにつきましては、一つは、正月明け、淡水化反対を盛り込んだ景観保全条例制定の直接請求が十三万五千人の署名を集めて県に出されております。しかも、この十三万五千人の署名者は、中海・宍道湖周辺の十市町の有権者の平均四三%の署名であります。そういう意味で非常に反対運動が盛り上がっているわけであります。朝日新聞の松江支局、鳥取支局の調査によりますと、中海・宍道湖淡水化反対は七三%の高さに及んでいるわけであります。こういう住民の意向が、両県の県知事など自治体の首長も含めまして態度決定を大きく制約する、こういう状況に今あります。
 同時に、大臣も御承知のように、昭和三十八年当時、まだ米を初めとする農産物の増産運動がやられていたときに計画をされた事業でありまして、その後減反政策などで米もだぶつく、農産物も国際問題を含めて大変危機的な状況になっておる。そこで五十三年の計画では、米作を目的にしておったのを畑地転用に変えたことは変えたのであります。しかし、畑地にするといっても、見通しのある営農計画などは残念ながら全く示されていないし、示される状況でも今日ないわけであります。そこで、本来の事業目的が既に失なわれた、これは地元の商工会議所さえも言っていることですからね、そういう意味では、自民党だ、社会党だという政治的な立場を超え、利害関係を超えて、地元の大勢は反対でまとまっているわけです。
 ましてや、生態系の破壊だとか、宍道湖の七珍といいまして、今宍道湖でとれるヤマトシジミは、利根川の下流の方のシジミだって、あれは全部子貝を宍道湖から持っていってばらまいて親貝にして、この辺に供給していると言われていまして、そういうものまで含めると全国の八割を占めている、こう言われておるわけです。したがって、ここで淡水化をしてしまったときにはそのヤマトシジミもなくなってしまう。高い品物ではないけれども、日本人には長年親しんできた味でもあるわけです。そういう意味では一地域の問題ではなくて、日本人の食生活の原点みたいたものを失うことにもなるわけでありまして、今非常に大きな反対運動が盛り上がっているわけであります。そうい状況を踏まえまして、最終的には農林水産大臣、建設大臣、幸か不幸か内閣総理大臣は島根県選出の竹下登先生ですから、そういう皆さんも含めて高度な政治判断をしないと、もう官僚レベルではどうにも始末がつかないのじゃないか、私はこういう感じもしているわけであります。ぜひそういう観点に立って大臣にお考えをいただきたいと思って、あえてここでお願いをしたいと思います。
○越智国務大臣 先生のお説、ごもっともであります。しかし、今建設省でどうするということよりも、地元の島根県、鳥取県、この両県の知事さん初め地域の方々がどう判断するか、こういうことがやはり基本になるであろう、かように思います。知事さん、もちろん議会を含めて地域の県、ここの御判断、その上に立って、建設省としては慎重に対処をしてまいる考えてあります。
 以上のとおりであります。
○石橋(大)分科員 遅かれ早かれそういう高度な政治判断を必要とする時期が来ようかと思っておりますので、ぜひその節には適切な御判断をいただきますようにお願いをいたしまして、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。
○佐藤(信)主査代理 これにて石橋大吉君の質疑は終了いたしました。
 次に、斉藤節君。
○斉藤(節)分科員 私は、公明党・国民会議の斉藤節でございます。
 まず最初に、道路問題からお尋ね申し上げたいと思います。
 ここに「道路整備特別会計」という建設省所管のものがあるのでありますけれども、この「概説」によりますと、「この会計は、」ということから云々といきまして、長いですから省略しますが、「なお、昭和六十年度から昭和六十二年度までの三年間においては、地方公共団体に対して地方道路整備臨時交付金を交付するための財源として、揮発油税収入の一部を一般会計を経由しないでこの特別会計の歳入に充てることとしている。」このようにあるわけでございますけれども、これは三年間ということで、昭和六十年度から六十二年度で終わるわけでございます。いよいよ六十三年度が始まるわけでありますけれども、六十三年度以降これは打ち切られてしまうのか、さらに継続されるのか、その辺のことをお聞きしたいと思うのです。
○三谷政府委員 地方道路整備臨時交付金につきましては、道路整備緊急措置法を改正いたしまして、昭和六十年度以降三カ年ということでございますので、六十二年度で一応終わる、こういうことでございます。
 ただ、この道路整備緊急措置法は道路整備五カ年計画の根本となる法律でございます。それで、私ども今、第九次の道路整備五カ年計画がちょうど今年度で終了いたしますので、昭和六十三年度から第十次の道路整備五カ年計画を策定いたそうと思っておりますが、そのための道路整備緊急措置法の改正をこれからお願いすることになろうか、こう思っております。したがいまして、その際に、六十三年度以降につきましての地方道路整備臨時交付金制度を存続、拡充をしたいというふうに考えております。
 具体的にちょっとその説明をさせていただきますと、地方道路整備臨時交付金制度は、おくれております地方道路の整備を促進するために昭和六十年度からできた制度でございます。この制度は、地方の生活基盤整備の課題に対しまして必要となる複数の道路事業を一体として行うものでございまして、生活関連道路の整備を進める上で極めて有効な制度であるというふうに考えております。
 六十年度から既に三カ年を施行してまいりましたが、地元の期待も大変大きいものがございます。したがいまして、先ほど申し上げましたように、昭和六十三年度を初年度とする第十次道路整備五カ年計画におきましては、この制度をもちろん存続もいたしますし、さらに拡大しよう、具体的には約四倍近く伸ばそうか。ただ、これは法律等についてこれからまた御審議を願うことになりますので、この辺であれいたします。
○斉藤(節)分科員 今まで昭和六十年度を見ますと一千百十億円、それから六十一年度が一千百二十三億円、六十二年度はちょっとわからないのですけれども、これの四倍ぐらいをこれから予定されるということでございますか。
○三谷政府委員 交付金の額で申し上げますと、昭和六十二年度が千百四十二億円でございます。事業費はちょうどその倍でございまして二千二百八十四億円でございますが、昭和六十三年度で今私どもが考えておりますのは、交付金といたしまして四千三百八十億円、三・八四倍でございます。もちろん、事業費ですからその約倍近くの八千三百三十一億円を計上してございます。
○斉藤(節)分科員 では、次の課題に移らせていただきます。
 私の選挙区の関係の方でございますけれども、首都圏中央連絡道路というのがあります。いわゆる圏央道というふうに略して言っておるわけでありますけれども、これの東京都部分の進捗状況というのはどんなふうになっているのでしょうか、その辺御説明願いたいのです。
○三谷政府委員 首都圏中央道路は、東京都心より半径四、五十キロの位置に計画されております延長二百七十キロメートルの環状の幹線道路でございます。
 首都圏につきましては、放射状の道路の整備に引きかえまして環状道路の整備が立ちおくれております。特にこの付近につきましては国道十六号線の混雑が非常に目立っておりまして、特に混んでおります東京都の八王子、これは中央自動車道のところでございますが、それから埼玉県の鶴ケ島、これは関越自動車道のところで、この間がちょうど四十キロございます。この区間につきまして、建設省の直轄事業と道路公団の一般有料道路事業とあわせまして事業を実施しております。
 埼玉県につきましては、昭和六十一年の三月二十八日に都市計画決定が終わりまして、現在用地を買収しております。東京都内につきましては、昭和六十一年度から東京都において、都市計画決定をお願いしておりますが、そのために環境影響評価の手続を行っておりまして、現在、環境影響評価の見解書の地元説明を終了した段階でございます。今後早急に都市計画決定を行い、事業の進捗を図りたいと考えております。
○斉藤(節)分科員 この圏央道につきましてはいろいろ議論されておりまして、私は賛成なんです。早くつくってほしいというのが私の願いなんでありますけれども、昨日、第一回定例都議会が行われまして、ここで賛否両論者から質問されたものに対しまして東京都知事は、この圏央道は不可決なんだ、「東京大都市圏の広域幹線道路として必要不可決だ。緑の保全に最大限の配慮をしている」というような答弁を都議会議員の質問に対してなされているわけであります。
 御案内だと思いますけれども、八王子市長選挙が一月の末にあったのでありますけれども、このとき、保革といいましょうか保守系と革新系、そういう二人が一騎打ちの戦いになったわけであります。保守系であります波多野重雄現市長が当選したわけでありますが、この波多野市長候補の得票というのが八万三千九百三十一票、それに対して圏央道中止を争論の中心に据えて戦いました山田和也という革新系候補者は六万七千三百二十という票をとりまして、その差わずか一万六千六百十一票という、今までかつてないような非常な僅少差といわれるような差で勝ったわけでありますけれども、私この選挙戦を通して、また選挙結果を見まして、この圏央道の問題、いわゆる高尾山の下をトンネルで突き抜ける、こういう問題がもしこの選挙に争点としてなかったならば、恐らくこんな差でなくてもっともっと差があったんじゃないかな、そんな気がするわけでございます。
 と申しますのは、いわゆる高尾山に対しまして八王子市民の抱いている感情といいましょうか、いわゆる緑を守るというばかりじゃなくて、高尾山というのは昔から御案内のように国定公園になっております、そういうことでみんなが大事にしたい、そんなふうに考えております。また、八王子市民ばかりでなくて、近郷の人も東京都区部に住んでいらっしゃる方々も、森林浴をしたいというようなことで、緑を満喫したいというときには高尾山まで足を伸ばしてそこで十分憩いを味わってくるといったようなことで高尾山というものを非常に大事にしておるわけでありますけれども、この緑が枯れてしまうのだといったようなことを、何の根拠もなく感情的にだと私は思うのですが、言われまして、それがこのような選挙結果になったんじゃないかな、そんなふうに感じているわけであります。
 そういう意味で、こういった市民の緑に対する願いをやはり十分満足さしてあげなきゃならぬ、枯れるようなことのないようにしてあげなきゃならぬと考えるわけであります。私は大丈夫だろうと思っておりますけれども、改めて道路局長からこのことを御答弁いただければ一般市民の皆さんも安心するんじゃないか、そんなふうに思いますので、お願いしたいと思います。
○三谷政府委員 この首都圏中央道路の八王子から鶴ケ島の間を事業化いたしますに先立ちまして、やはりこの都の部分の都市計画決定をいたさなきゃいけません。したがいまして、都市計画決定をいたします事業者であります東京都と、それから専門的にいいますと事業予定者といっておりますいわゆる建設省とが一緒になりまして、先ほど御指摘のございました、もちろん高尾山だけではございませんが、この首都圏道路にかかわる道路整備によります環境の悪化ということが絶対ないようにその保全を図る。しかも高尾山というのは東京都民の大変な財産で、私どもも随分いろいろ勉強させていただいております。そういうこともございまして、ちょうど二年弱前の六十一年七月に環境影響評価の案を提出いたしまして、いろいろ意見を伺ってまいりました。それで、実はちょうど一年半前ぐらいに地元説明会を地元でやりまして、いろいろ住民の方の意見を伺いました。それをまとめまして、私どもと東京都が一緒になりまして見解書というものをつくったわけでございます。それで、先般二月でございますが、この見解書をまた地元説明会というようなことで、何回かのチェックで私ども可能な限りいろいろなことにつきまして調べ、かつこういうような工法等を考えて、できるだけそういう御期待に沿うという決意でやってまいりました。
 したがいまして、この後いろいろまた東京都等で環境影響評価審議会であるとか等々の審議がなされると思いますが、いずれにいたしましても、私どもこういう結果を踏まえまして環境影響評価書の内容を確定をし、なおかつ都市計画決定をさせていただいて、そして道路事業を進めさせていただきたい。その際、もちろん先ほどの環境問題を最大に考える、こういうことで進めさせていただきたいというふうに考えております。
○斉藤(節)分科員 圏央道に関連いたしまして、当然のことながら取りつけ道路が予定されているわけでありますけれども、その取りつけ道路につきましてはどんなようなことになっているのですか。
○三谷政府委員 国道二十号線―八王子南インターのアクセス道路の整備方針でございますが、これにつきましては、八王子南インターが設置される予定の国道二十号線八王子の南浅川付近は二車線でございますのでアクセス道路としては容量が不足しておりますし、また八王子市街地におきます国道二十号線の交通量は大変な混雑でございます。そのため、建設省では一般国道の八王子南バイパスとして八王子南浅川から国道二十号日野バイパスに至ります区間の調査を進めており、首都圏中央連絡自動車道の国道二十号以南の計画とあわせまして都市計画決定を図りたいと考えております。
 それから、首都圏中央連絡自動車道の整備を推進をいたしまして、八王子南インターを供用する際には、国道二十号線の八王子南バイパスの必要な区間につきましても同時に供用が図れるよう整備を進めてまいる考えでございます。
○斉藤(節)分科員 道路関係は以上で終わらせていただきまして、関連しますけれども橋の問題ですね。いわゆる多摩川にかかっております橋の問題についてお伺いしたいと思うわけでございます。
 御案内のように、私が関係しております、はっきり申し上げますと東京十一区ということになります。三多摩の方でございます。特に西多摩、南多摩、北多摩の一部というところでございますけれども、ここにかかっております橋は七橋、七つの橋がかかっているわけであります。これらはいずれも非常に古い架橋でございまして、しかも一市一市の間、一つの市と一つの市の間には一本の橋しかかかってないといったようなことでございます。
 申し上げますと、是政橋でございますね、これが昭和三十二年架設でございます。それから多摩川原橋、これが昭和十年架設、それから拝島橋、これは昭和二十九年架設でございます。これは最近拡幅されましたのであれでございますけれども。それから日野橋ですね、これは大正十五年架設でございます。それから秋留橋、これは直接多摩川ということではありませんけれども、多摩川の支流でございますけれども、これが昭和十五年架設。それから関戸橋、これが昭和十二年架設ということでございます。それから多摩水道橋、これは昭和二十八年架設。
 以上、七橋ということになるわけでございますけれども、今ここで架設の年を申し上げましたように、非常に古い橋が多いということでございます。しかも一市一市の間に一本しか橋がないということで、これは大変混雑しております。朝のラジオで道路状況などを聞いておりますと、決まって日野橋が渋滞とアナウンスされておるのです。
 そういうことで大変困っているわけでありますけれども、建設省さんの方にはいろいろ新しい橋の架設、あるいは東京都には新しい橋の架設などが聞かれておりますし、また実際に今工事中というところもあるわけであります。
 例えば立日橋です。これは立川と日野の間ですね。これは第二日野橋みたいな形でございますけれども、これが現在工事が進行中でございまして、私たちには早くできてほしいと思うのですが、なかなかいらいらするくらい時間がかかっているわけでございまして、この辺の進捗状況など、あるいは第二関戸橋の現状、計画、どんなふうになっているか。これはできればこの進捗状況も詳しく、どんなようになっているかということを御説明いただければありがたいのでございますけれども。
○三谷政府委員 ただいまお話がございましたように、三多摩地区におきます架橋は大変古いものも多く、また架橋計画等を進めなければなりませんものもいろいろございます。
 具体的に今お話のございましたものを順次お話をしたいと思っておりますが、まず主要地方道川崎府中線にかかっております是政橋、これは御案内のとおり昭和三十二年に架設で、やはり大変古うこざいます。さらに主要地方道の田園調布線にかかっております多摩川原橋は昭和十年の架設でございます。この二つは非常に老朽化が進んでおりますことから、東京都におきましてもかけかえの構想がございまして、現在調査中ということで伺っております。
 それから一般国道十六号線の拝島橋でございます。これも昭和二十九年に架設されたものでございまして、老朽化が進んでおります。したがいまして、現橋の上流側に新橋を計画いたしまして、昭和五十八年度より下部工に着手をいたしまして、六十一年五月に暫定二車で供用を開始しております。新橋の四車線化につきましては、旧橋撤去に引き続き事業を進めてまいりたいというふうに考えております。
 それから日野橋でございます。これは大正十五年。現橋の下流側に日野バイパスの一環として新日野橋を計画しておりますが、これはバイパス事業の進捗に合わせまして着工時期を検討いたしております。
 それから一般国道の四百十一号、これは秋留橋でございます。老朽化が進んでおりますこと等から、多摩川支流にかかります秋留橋のかけかえを昭和六十二年度より進めております。今後とも事業の進捗を図ってまいりたいと考えております。
 さらに関戸橋でございますが、これは主要地方道府中町田線、それから世田谷町田線の多摩水道橋、この二橋につきましても、昭和十二年、昭和二十八年の架設ということで老朽化が進んでおりますことから東京都にはかけかえの構想がございまして、現在調査中というふうに伺っております。
 それから立日橋の進捗状況でございますが、これは昭和五十四年度に延長四百二十メーターの橋に着手いたしました。昭和六十一年度でちょうど進捗率が四二%でございますが、昭和六十二年度はけた製作架設を行いまして、六十三年度に暫定二車線で供用をしたいというふうに考えております。
 また、第二関戸橋は四百四十メーターございますが、昭和六十二年度に事業着手をいたしまして、完成は六十年代の後半、六十八年度ぐらいというふうに考えております。
○斉藤(節)分科員 今いろいろ御説明いただきまして大体わかったわけでありますけれども、例えば今御説明ありました立日橋の進捗状況、四二%というわけでございますけれども、この橋ができましても、いわゆる道路ですね、私たち見ていますとびっしり住宅が建っておりまして、果たして橋ができてもその取りつけ道路ができるのだろうかという心配がされるわけであります。その辺の取りつけ道路の土地の買収とか、そういったあれはどういうふうになっているのか、その辺をお聞かせ願いたいと思います。
○三谷政府委員 昭和六十三年度に立日橋では二車線で供用を目途としておりますが、もちろん橋の供用をいたします際に前後の道路が整備できておりませんと使いものになりませんので、それは大丈夫でございます。
○斉藤(節)分科員 それから第二関戸橋のことでありますけれども、これは昭和六十八年度完成予定というようなことで言われているわけでありますが、この第二関戸橋、第二ですから二つ目なんですけれども、最初の関戸橋は多摩市と府中市を結んでいる橋でありますけれども、昭和十二年架設ということで欄干もコンクリートでできているような状況で、しかもそれがあちこち崩れているようなところもたくさんありまして、見るからに危険だというふうに思うわけであります。この橋こそもっと早く第二関戸橋というものをつくらないと非常に危険だなと思っているわけであります。特に渋滞が激しい橋である、そんなふうに私は見ているわけでありますけれども、第二関戸橋に関しましての橋幅だとか、どういったような構造でつくられるのか。昭和十二年架設ですから大変悪いわけで、今度は相当立派なものができるのじゃないかと予想しているわけでございますけれども、いかがでしょうか。
○三谷政府委員 関戸橋は昭和十二年の非常に老朽橋でございます。今度考えております第二関戸橋、延長が四百四十メーター、幅員が二十五メーターでございます。構造はまだ決まっておりません、検討中でございます。ただ、昭和六十二年度は用地買収ということで、取りつけ道路の分も含めて事業中でございます。
○斉藤(節)分科員 今お話しのように幅員が二十五メーターということでありますけれども、二十一世紀に向けて考えますと、二十五メーターぐらいの幅の橋ではまたすぐ渋滞になってしまって、また第三関戸橋ということになりかねないのじゃないか、そんなふうに私は思うのでありますけれども、その辺はかなり見通しを立てて、これからの車のふえる台数だとかそういったようなことも考慮されて二十五メーターというふうに決定されたのでしょうか。
○三谷政府委員 計画交通量を、私ども例えば昭和七十五年度に自動車交通がどういう需要になるかというようなことを全体的にマクロで推定いたしまして、それからおのおのその発生交通量というのを各単位ごとに出しまして、それをコンピューターで分析をするという方法で交通量を予測するわけでございます。
 多摩川を渡ります橋の要望につきましては、この三多摩地区も、それから下流側につきましても、老朽化とか橋がボトルネックになっているということで非常に要望が強いわけでございます。私ども、そういう将来の交通の予想からこの幅員二十五メーターというものを推定しておりますので、今私どもが考え得る予測では、こういうことでもつはずでございます。
○斉藤(節)分科員 道路局長がそのように言われるわけでありますから恐らく二十一世紀は大丈夫ではないか、そんなふうに私は思うわけでありますけれども、いずれにしましても、これからの道路の面積に対する自動車のふえる割合というのは相当高いのじゃないか、そんなふうに考えるわけでございます。また、土地の買収とかなんとか大変困難な問題が年を追ってだんだん厳しくなるわけでありまして、特に二十一世紀になるとどんなことになるか私もよく予測がつかないわけでありますけれども、大変厳しくなるのじゃないかなと思うわけであります。そういう意味で、二十一世紀に向けても大丈夫な、万全な、そういう橋をつくっていただきたい、そんなふうに考えているわけでございます。
 そのほか、今述べられております予定されている橋のほかに、多摩川にもっと橋をかけるような予定があるのかないのか、その辺、将来についての御構想はおありかどうか、お聞かせ願いたいと思います。
○三谷政府委員 もう一つ、第二多摩川原橋の計画というのを考えております。これは、ちょうど多摩ニュータウンの地域開発等によりまして市街化が非常に著しいものですから、自動車交通の増大によりまして多摩川断面の交通容量が不足している状況でございます。多摩川断面と申しますのは、道路の計画をつくります場合に、一つの橋で幾らというのじゃなくて、結局、多摩川に沿って橋を何本かけて、それで断面としてどのくらいもつか、こういう検討をするわけでございますが、そういう意味での交通容量が不足している状況でございます。そのために、昭和六十二年度に東京都では道路公社を設立いたしまして、稲城市と府中市を結ぶ第二多摩川原橋を有料道路事業として整備するということを考えております。
 それで、この予算の審議をまたなければなりませんが、東京都といたしてはできるだけ早くこの事業に着手したいというふうに考えておるようでございます。
○斉藤(節)分科員 今御説明ありましたように、第二多摩川原橋というのでしょうか、この計画は東京都でやっているわけでありますけれども、有料道路事業としてやられるということで、有料道路化しますと案外そこを通らないで別の方を無理して通るというようなことになりかねないと私は思うわけです。
 と申しますのは、御案内のように八王子に十六号バイパスができまして、一部あれが有料道路になっているわけですね。あそこは今、京王線が高架化を進めておりまして、そういうことでまだ北野の踏切があかずの踏切的な、ラッシュ時にはそんなようなことになることからも利用しないのかもしれませんけれども、しかし、有料道路の方を余り通らないで野猿街道の方を通っていく車が非常に多いわけですね。それで野猿街道の北野に出るところが大変渋滞してなかなか通りにくいような状況になっているわけでありますけれども、それはやはり十六号バイパスとしてできていながら有料化しているということによってそういうことが起こっているのじゃないかな、こんなふうにも思われるわけであります。できることなら有料化しないでやってもらいたいと思うのですけれども、その辺はどんなものでございますか。
○三谷政府委員 この第二多摩川原橋の計画につきましては、専門家の御意見を伺って――確かに有料道路にいたしますと、料金抵抗と言っておりますが、その料金のために交通量がある程度阻害されるということがございます。ただ、その料金抵抗が例えば料金を安くすればどういうふうになるかとか、あるいはどのくらい計画交通量が乗るかというような専門家のいろいろ議論によって、有料橋として整備をしようというふうに考えられて東京都がこういう計画を固めたと伺っております。
 それで、先ほど多摩川断面ということを申し上げましたが、多摩川にはそのほかたくさん橋がございまして、確かに有料道路としてやや料金抵抗がある部分もございますが、例えば第三京浜あるいは首都高速道路という有料道路もございまして、だから有料道路でいいというわけじゃございませんが、やはり一つの役目も果たしておりますし、また第二多摩川原橋は、例のNTTのAタイプという制度で、安い料金でアクセス道路と一体となって整備をしようという方式も検討しているかに聞いておりますので、その点、ないように努めたいと思っております。
○斉藤(節)分科員 最後に大臣に御所見を承りたいと思うのでありますけれども、今もいろいろと道路問題で道路局長から御答弁いただきまして大変よくわかったのでありますが、第四次全国総合開発計画及び第十次道路整備五カ年計画がいよいよ来年度、六十三年度から施行されるわけでございますけれども、これらの計画にかんがみまして建設大臣として、今橋の方もお話を聞きましたけれども、橋梁架設も含めましてどのような哲学を持ってこれから道路行政を進めようとしておられるのか、お聞かせ願えればありがたいと思うのでありますが、それをお伺いしまして私の質問を終わりたいと思います。
○越智国務大臣 御承知のように、今東京都を中心に非常に地価の高騰をもたらしております。日本全国では東京一極集中、また地方に行きますとほぼ県庁所在地に集中をしてきておる、こういう状況であります。
 そこで多極分散。多極分散といいましても、やはり都市間の距離、拠点拠点の距離を短くする、要は道路網を整備して、この道路網で距離、通勤時間なら通勤時間を短くする。もちろん鉄道の問題もございますけれども、道路については特に整備を進めていく。でありますから、もちろん道路、橋、東京都中心のこの周辺ももちろんでございますけれども、他の過疎地域にもそういうことをもたらして、できるだけ分散をしていくように、またその地域が活性化していくように努力してまいりたい、かように考えておる次第であります。
○斉藤(節)分科員 今いろいろお願い申し上げましたけれども、一日も早く道路整備をよろしくお願いしたいと御要望申し上げまして、私の質問を終わりたいと思います。どうもありがとうございました。
○佐藤(信)主査代理 これにて斉藤節君の質疑は終了いたしました。
 次に、永井孝信君。
○永井分科員 大臣に冒頭お伺いしたいと思うのであります。分科会ですから地元の問題を出しますけれども、勘弁してください。
 せんだって三月三日に山陽自動車道の施行命令が大臣から公団に対して出されました。これについては、施行命令は出たのですが、これからの手順としては、事業計画の策定がなされ、それから工事着工、こうなっていくのですが、おおむね着工の時期や完成の目標はどの辺に置かれていらっしゃるのですか。
○越智国務大臣 去る三日に三木―姫路間の施行命令を道路公団に出しました。これからの手順といたしまして、どこを通るという路線発表を道路公団がいたすと思います。これがいつになるかまだ聞いておりませんが、なるべく早くやるように言っております。それが終わりますと中心ぐいあるいは幅ぐいを入れていく、それから用地の買収、こういうことになると思います。でございますから、もう調査を進めておるであろうと思いますし、およその見当はついておると思います。ここしばらくの間に路線発表がなされるのではなかろうかと思っております。それから用地交渉とかいうことに入っていく、こういうふうに存じております。
○永井分科員 これからそういう事業計画を策定していったり用地買収などをやっていかなければいかぬわけですから、この時期の設定はなかなか難しい問題かもわかりませんけれども、国土の開発という面からいきますと、物流関係からいきましてもこの山陽自動車道をつくらなければいけないというそれだけの根拠があるわけですね。そうすると、一応いつごろの時点にはこの山陽自動車道を全通させたい、この区間についてはいつごろまでを目途に完工させたいとかという目標があってしかるべきだと私は思うのですが、その目標はわからないのですか。
○三谷政府委員 三月三日に施行命令を出していただいたわけでございますが、それでこれからいよいよ路線の発表をいたします。路線の発表そのものは、いろいろ測量等がありますが、そう時間はかからないのではないかと考えております。いずれにしましてもそれからの工事でございます。この工事はなかなか難工事でございますけれども、七十年代の前半に供用開始を目途として整備を進めたいと考えております。
○永井分科員 今、七十年代の前半ということをお聞きいたしましたが、今も他の委員会でいろいろなことの国の施策について政府の考えをただしてきたのですが、道路だけではなくていろいろな国営の事業などが当初の予定よりも大幅におくれて、そのために工費がかさんでしまって、受益者負担をしなければいけないような事業の場合は負担が大変増加をしてきているという問題があるのです。これは随分ほかの委員会でもやってきました。これは自動車道の場合は受益者負担でということには直接なってまいりませんけれども、七十年代の前半という目標を定めたとすると、その目標で可能最大限実現ができるように持っていくことに建設省としても責任があるだろうと私は思うのです。そのことをまず冒頭にお願いしておきたいと思うのです。
 そこで、これから大臣初め建設省の皆さんに大変な御無理も申し上げていかなくてはいけないのでありますが、もちろん路線は発表されておりませんけれども、聞くところによると私の地元にランプ、インターチェンジができる。そのランプが接続する道は国道ではなくて主要地方道なんです。大臣御存じかもしれませんけれども、高砂から北条まで走っている主要地方道であります。その主要地方道は兵庫県では最も古い南北道路なんです。交通量も極めて多くて、一時は全国の交通事故死のナンバーワンを記録するような路線でありました。これが全線追い越し禁止なんです。追い越しできるところは一カ所もない。片道一車線。しかも近くには採石場などがたくさんあるものですから大型ダンプが通る。私は、ずっと議事録を調べましたら、おととしまでの過去五年間この問題を毎回取り上げてきています。荷物を持って歩くことが困難で、荷物を右側に持って左側を歩けば自動車に間違いなくひっかけられるという道路なんです。だから、今交通安全特別事業として歩道をつけてもらっています。歩道が全部できれば、それはそれで歩く人の問題は解消するのです。ところが、今度その道路にランプができるとなると、これはもう本当に想像を絶することになると思うのです。といいますのは、加古川を通っている国道二号線、これの容量がもう満杯になってしまってどうにもならぬということから神戸市から姫路市までバイパスができています。国道二号線のバイパス、自動車専用道路ができているのです。その自動車専用道路も今申し上げた主要地方道にランプを持っているのです。両方にランプができると、あとは想像にかたくないわけですね。
 そうすると、私が今まで議事録をずっと調べてみて、私の記憶にもあるのですが、もともと二十数年前から、現在の国道二号線のバイパスの自動車専用道路のランプから今度設置が予定されている山陽自動車道のランプの設置箇所まで、たまたまその主要地方道のバイパス計画があるのです。これを早期にやってくれということを私は何回も申し上げてきました。もちろん、主要地方道でありますから主体は県かもしれませんけれども、国がやはり思い切ってもらわないとこれはなかなかできる問題ではありません。ところがこの議事録の中では、県当局とも十分に協議して進めていきたいという答弁が五年ほど連続して私に返ってきているのです。いよいよ今度山陽自動車道が施行命令が出た。七十年代の前半にそこにランプができるとなると、私は、当然のこととしてそのアクセス道路として、その道路の改善というものはその時期に合わせて、バイパスの建設を含めてやるべきではなかろうかと思うのです。
 ひとつこれは、大臣、全国にたくさんの道路があっていろいろな要望がありましょうけれども、自動車専用道路と専用道路の間に挟まれている、その北側にはもう既に走っている中国縦貫道というのがある、この三つから乗り入れたりあるいはそこへ迂回してくる車を考えますと、これは放置できない問題でありますから、単に高速道をつくるだけじゃなくて、この関係については特段の配慮が必要ではないかと思うのですが、どうでございましょうか。
○越智国務大臣 高速自動車道をつくりますと、これに伴いまして国道あるいは地方道を整備していくことはもちろんでございます。この地点につきましては、地元の兵庫の方々も早く三木―姫路をやってもらいたい、こういう要望もございましたので、できるだけ早くと思って施行命令を出したような次第であります。
 この地域につきましての具体的問題は道路局長から答弁をいたします。
○三谷政府委員 ただいまのとおり、主要地方道の高砂北条線のことだと思っておりますが、山陽自動車道から一般国道二号加古川バイパス、この間は、先ほどお話がございましたように、全線一次改良済みでございます。この歩道の整備を現在進めております。やはり歩道の整備をいたしますと歩行者の安全という意味では確保されるわけでございますが、また交通量の問題がいろいろ御心配であるという御指摘だと思います。
 この区間につきましての、特に加古川バイパス近くの非常に込んでいるところにつきましては、バイパス計画につきまして約二キロぐらいを考えておりますけれども、これを兵庫県において調査検討しております。現在、その調査をかなり進めておりまして、都市計画決定のための調査ということで、具体の整備手順の調査を進めている段階でございます。
○永井分科員 今言われたその調査していることについては、私ここに議事録は持ってきていませんけれども、五十七年、八年、九年ごろからずっと同じ答弁をもらっているわけです。
 私は、建設省が積極的にその対応をしていこうという決意があれば、年数がたってきておるのですから、いま少し事柄が前へ行っておらにゃいかぬと思うのです。ところがいつまでたっても検討中、調整中では、地元の問題ではありますけれども、私は何のためにこの委員会で要求をしてきたのか、提起をしてきたのかわからないわけですね。
 しかも、今度は山陽自動車道というものがいよいよ具体化してくる。具体化してきたときに、今の主要地方道であばき切れないような、関西の言葉で言うとあばき切れないと言うわけですが、もう容量が耐え切れないということになることは一二〇%わかっているわけですよ。だからこの間に、私は交通安全対策委員会にもずっと籍を置いておるのですが、交通安全対策委員会で、わざわざこの場所まで国会から委員会調査で行ったこともあるのです。そのときに、地元の陳情に対してその当時の団長さんは、善処いたしますと、こう約束もされてきた経過がある。そうすると、それが建設常任委員会でなかったとしても、地元からすれば、国会の調査団が来て善処しますと言えば、すぐに善処してくれると皆期待を持っているわけですよ。だから、そのバイパスの予定のところには、私からも話をしたのですが、一切農地転用は認めていないのです。農地転用を認めると、家が建ってしまったら、またいざというときに大変なことになりますから。そこまで地元も配慮して何とか、何とかと言ってきているのだけれども、あす、あさってできる問題ではありません。しかし、山陽自動車道をつくる以上は、その開通の時期に合わせてそのバイパスぐらいは特段の配慮がほしい、そのための具体的な対策がほしい、こう思って、私は重ねてお聞きをいたします。
○越智国務大臣 今のお話でありますが、今のバイパスは、主要地方道、県道のバイパスだそうであります。でございますから、よく連絡をいたしますけれども、県の方から今の調査を早く上げていただいて、都市計画決定をして、そして計画を進めていく、こういうことになろうかと思います。連絡はいたしますが、県の方から積極的にこれをぜひやろうと、先生もひとつ県の方へ言っておいていただきたい、こういうふうに思います。国道につきましては私の方で、建設省で単独で進められますけれども、地方道になりますとやはり県から出てまいる、こういうことであります。
○永井分科員 今の大臣の答えはよくわかるのですが、たまたまこれが国が施行命令を出す高速自動車道とのアクセス道路の関係でありますから、県の方にももちろん言いますよ、県の方にはやかましく言いますが、建設省の方ももちろん積極的な姿勢を示しておいてもらわないと、県もなかなか踏み切ることができない、全額国の負担ということにならぬわけですからね。その辺のところを、私は特段の御配慮をお願いしておるのでありまして、ひとつアクセス道路として重視をしてもらいたい。よろしゅうございますか。
○三谷政府委員 先生のおっしゃられるように、ここは確かに高速道路とのインター関連でございます。したがって、県道は、どれが大事ということはございませんが、特にそういう意味では、このインターチェンジの整備と合わせまして整備する必要があります。
 先ほど、五十九年から調査というお話がございました。五十九年度の調査は幹線道路網調査ということで、全体の調査でございます。調査にも段階がございまして、今熟度を高めております。整備をするためには、まずそのバイパスの都市計画決定をしなければなりません。そのための調査がもうかなり進んでおります。都市計画決定にはもちろん地元の御協力も要りますので、かなりのところまで来ております。したがいまして、そういう意味では非常に進んでまいっておりますので、さらにまた県の方とも連絡をとって整備を促進させてまいりたい、こういうふうに考えております。
○永井分科員 大臣は何か用があるそうですから、もう結構です。
 その次に、同じアクセス道路の関係で、ひとつ道路局長に促進方をお願いしておきたいと思うのであります。
 兵庫県というところは、御存じのように、海を越えて大きな淡路島という島もあれば、瀬戸内海から日本海までまたがるところでございまして、非常に自治体も努力はしているのですが、山陽関係と山陰関係、いわゆる日本海側と瀬戸内海側で見ると、地域経済圏についても、その実力あるいはそのよって来るいろいろな客観的な状況から、かなり格差が目立っているわけですね。だからこそ、但馬空港をつくることなどについても今度の予算案の中に盛り込んでもらっていると思うのでありますが、この自動車の道路というのは、ある面ではそういう格差の解消に不可欠な条件を備えているわけですね。
 そこで、例えば有料道路で行きますと、東西は、今申し上げましたように、国道二号のバイパスの自動車専用道路があります。あるいは真ん中に中国縦貫道があります。今度山陽自動車道ができます。南北の関係でも高速道路、舞鶴まで延びる線が今工事中でありますけれども、播但有料道路というのがございまして、これがもうあとわずかで全部目的地に到達できるようなところまで来ているわけですね。これが途中でとまっているものですから、せっかく莫大な投資をしてみてもなかなかその効果があらわれにくいということがありますので、この播但有料道路の早期全通、これをまずお願いをいたしたいと思うのです。
 あるいは、一般国道でいいますと、これも大変御努力いただいて、毎回毎回問題提起をしているのですが、国道百七十五号線というのが南北にあります。この百七十五号線も、都会地の小野市であるとか西脇市のバイパス計画があって、用地買収もほとんど終わるほど進んでいるのですが、何せ予算の関係もあるのでしょう、なかなか早期完成というところに至っていないのでありまして、こういうものを具体的に早期完成させるようにひとつ集中的な御努力を願いたい。あっちもこっちもつばをつけて途中でということではなくて、一つでも早く完成さすことによってその地域はそれで目的を果たすわけですから、ひとつ集中的な取り組みをいただいて、この播但有料道路、百七十五号道路のバイパスなどを含めて、これこそ国の施行する責任のある箇所でありますから、ひとつ頑張っていただきたいと思いますが、どうでございましょう。
○三谷政府委員 播但連絡有料道路でございますが、この道路は、播磨とそれから但馬を結ぶ国道三百十二号線のバイパスとして建設されておりまして、昭和五十年十一月に一部供用開始して以来、逐次供用区間を延ばしてまいりました。現在姫路バイパスから神崎町までのちょうど三十九・七キロを供用しております。さらに、六十年十二月にはその北伸部分、延長八・九キロを播但連絡道路四期として工事に着手しました。これができますと、全区間四十八・六キロできるわけでございます。今工事の方では、昭和六十三年度に用地買収を何とか完了させまして、トンネル工事等を進めまして、昭和六十五年度に完成をさせたい、こういうふうに考えて鋭意工事の進捗をいたしております。
 それから、もう一つの国道百七十五号線の小野の樫山それから古川間におきます交通混雑の緩和を目的といたしまして整備をしております小野バイパス、これは延長八キロでございますが、四車線バイパスで現在まで用地買収、工事を進めてきたわけでございます。昭和六十二年度は用地買収それから工事ということで促進をしておりますが、今後も引き続き事業の促進に努めまして、全線を六十年代半ばに供用したいというふうに考えております。
○永井分科員 ついでのことと言ったらなんですが、明石海峡大橋がいよいよ実現目前という形に気持ちの上ではなってまいりましたね。まだなかなかこれは年数がかかると思うのでありますが、これで淡路島が離れ島じゃなくて、四国と兵庫県、全部本土と一本につながるわけでありますが、これのアクセス道路も大変なんですね。湾岸道路やあるいは阪神高速の北神戸線あるいは西神自動車道路などが今着工はされているのですが、これも早期の完工が望ましいし、もう一つは、そういう高速道路や自動車専用道路ができていくのでありますが、そこへのアクセスの道路というものは生活道路として極めて重要な役割を持つわけですね。しかも、その地域が、自治体としては政令都市である神戸市とそうでない明石市とにまたがっている問題でありまして、そこには複雑な問題が発生してくると私は思うのでありますが、これについては建設省としてもひとつ可能最大限の御努力をいただいて、今申し上げた湾岸道路、阪神高速道あるいは西神自動車道だけではなくて、それとの関連における生活道路といいますか、そのアクセスの関係については特段の御配慮を願いたいと思うのですが、どうでございましょう。
○三谷政府委員 明石大橋でございますが、七十二年度の完成を目途に今整備を進められておるわけでございますが、その明石海峡大橋のアクセス道路ということで、まず大阪湾岸、それから西神、それから神戸西、それから阪高北神戸線の整備、こういうものが重要になってまいります。
 そのうちちょっと具体的にお話をいたしますと、大阪湾岸道路につきましては、神戸の魚崎町から東の部分五十五キロを阪神高速の湾岸線として既に事業化しておりますが、うち十一・六キロについてはもう供用しております。昭和六十三年度には、明石海峡大橋に接続をいたします垂水区名谷町から垂水区下畑町間一・八キロについても湾岸線七期として新たに事業着手をしたいというふうに考えております。また、残る区間につきましても、できるだけ早く都市計画決定が行われるよう努力をしてまいっております。
 それから西神自動車道、これは垂水の名谷から三木の志染町の間の十八・五キロでございますが、これは昨年の高規格幹線道路網の策定に伴いまして高規格幹線道路に位置づけられまして、昭和六十三年の二月五日に都市計画決定をされました。整備手法の検討をいたしまして早期事業化を図ってまいりたいと考えております。
 それから、神戸西バイパスにつきましても西神自動車道とともに都市計画決定されたところでありまして、昭和六十三年度より建設省の直轄事業及び日本道路公団の一般有料道路事業として新たに着手する予定でございます。
 そのほか、阪神高速北神戸線でございますが、これは全線事業を行っておりまして、西側の起点から七・三キロ既に供用しております。残る二十・二キロにつきましても早期完成が図られるよう努力してまいりたいと思っております。
 いずれにしましても、こういう幹線道路とまたあわせまして、いわゆる機能全体としての市町村道からの体系的な整備が必要でございますから、今度はこの幹線道路にまたネットワークとしてなります生活道路の整備というのがもちろん必要となりますが、そういう道路についても整備の努力をしてまいりたいと考えております。
○永井分科員 時間がなくなりましたので、道路の関係はその辺でおいておきたいと思いますが、繰り返しお願いだけしておきますけれども、高速自動車道やそういうアクセス道路、自動車専用道路をつくる際に、その周囲の生活道路としての拡充整備というものについては、建設省も特段の配慮をいただきたいことを重ねて要望しておきます。
 最後になりますが、もう時間がなくなりましたので走りますけれども、流域下水道ですね、私どもの地元では加古川上流の流域下水道は五十一年に着工されておるのですが、これは計画の距離からすると一体どの程度現在進捗しておるのか、目途は、一体いつになったら完成させるのか、ちょっと答弁をいただきたいと思います。
○木内政府委員 先生御承知のように、二つの処理区に分かれております。まず、上流の処理区から申しますと、距離からいいますと、全体計画の三三・八%進捗しております。これは、昭和六十五年度に七市町のうち、小野市、三木市、加西市については供用開始する予定でございます。残る四市町につきましては、昭和七十年度を目途として供用開始ができるよう鋭意整備促進を図ってまいりたいと考えております。
 それから、下流処理区につきましては、今年度都市計画決定しまして、事業計画認可等の手続を行いまして、昭和六十三年度から事業の本格化を図る予定でございます。
 全部の四市町村については、同じく昭和七十年度をめどとして供用開始ができますよう、鋭意努力してまいりたいと考えております。
○永井分科員 瀬戸内海の浄化を図るために特別立法もされているわけです。そうすると、この国立公園瀬戸内海そのものを守っていく上からも、この流域下水道というものは一日も早い完工が望まれているわけですね。これは五十一年から、今六十三年でしょう、十二年たってまだ三三・八%しか実は距離的には進捗していないわけですね。一部供用開始が六十五年からできるということでありますが、これとてもやはり早くやらないと、瀬戸内海の汚れたものは戻ってこない。環境庁の調査によりましても、着実に瀬戸内海の汚れは進行しているそうであります。それだけに、今度下流の事業認可がされましたけれども、この事業認可された下流の流域下水道も含めてひとつ積極的に進めてもらいませんと、地方自治体の受け持つべき分の取り組みについても支障が出てまいりますので、ひとつ全力を挙げてこの流域下水道の早期完工を図ってもらいたい。このことを要望だけいたしまして、終わります。
 どうもありがとうございました。
○佐藤(信)主査代理 これにて永井孝信君の質疑は終了いたしました。
 次に、中村巖君。
○中村(巖)分科員 まず最初に、住宅・都市整備公団の関係についてお尋ねを申し上げたいと思います。
 私の選挙区は、実は東京の板橋区、北区というところでございまして、大変に住都公団の団地の多いところ、板橋では高島平の団地、蓮根の団地、さらに北区におきましては赤羽台団地、豊島五丁目団地、王子五丁目団地というふうに公団団地が非常に多い地域でございます。公団の居住者といたしますれば家賃の問題であるとか建てかえの問題ということに大きな関心を持っているわけでございます。私のところだけではなくて、公団は六十七万戸あるという話でありますから、各地域ともそんなことは一緒なんだろうというふうに思っておりますが、まずこの家賃のことからお伺いをしてまいりたいと思います。
 公団の家賃の決め方はいろいろあろうと思いますけれども、既存の住宅について、空き家もあれば継続居住ということもあるわけでありますが、空き家の家賃の設定あるいは継続入居者の家賃の値上げという問題についてはどういうふうな手続でこれが決まってくるのでございましょうか。
○渡辺参考人 もう先生御存じかと思いますけれども、公団の家賃につきましては、これはいわゆる私法上の契約ということで民事法規が適用になるわけでございますが、公団住宅の公共的性格ということもございまして、これは施行規則で定めがございまして大臣の承認を得て家賃の改定を行うということになるわけでございます。
 その場合に、いろいろ議論がございましたけれども、総裁の私的諮問機関でございます基本問題懇談会というのが、これは五十七年の九月に設置されておるわけでございます。これは十五人の先生方から成っておるわけですが、いろいろな有識者の方々から公団の事業運営の基本的な問題についていろいろ御意見を伺って、その推進に役立てていくということでございます。
 家賃の改定の問題につきましても、公団にとりましては非常に大きな一つの問題であります。ただこの問題につきましては、特に家賃の改定のあり方について御意見を伺うというために家賃部会というのが基本懇の下に設けられております。これは十三人のメンバーから成っております。その家賃部会の中には居住者代表という形で二名の方の御参加もいただいておるわけでございます。さらにその下に専門部会、これは非常に専門的、技術的な問題もございます、かつ、詳細、個別にいろいろと検討を積み重ねるという意味合いもありまして、専門家四名から成ります専門部会というのが設けられております。
 こういった仕組みの中で、公団の家賃のあり方についていろいろ御意見を伺いながら、その改定のあり方について公団としての考え方をまとめて、そしてその規則に基づいて大臣に申請するという形になっているわけでございます。
○中村(巖)分科員 総裁の私的諮問機関としての公団基本問題懇談会というものがある。その中に家賃部会というのが最近できたというかあるわけで、居住者代表ということで団地居住者の方あるいはまた団地居住者でありますけれども全国公団住宅自治協議会の代表、こういう者も加わっておるというふうに聞いておりますけれども、この家賃部会におきましては、家賃のあり方についてどうするかという抽象的な問題を論議するのか、具体的に家賃はこういうルールで値上げをしていく、あるいはまたこういう金額を今回上げるということについてもここで論議をするのかどうか、その点はいかがですか。
○渡辺参考人 公団におきましては、いわゆる継続家賃につきまして過去二回、五十三年と五十八年に改定をお願いしてございます。その都度国会で、これは建設委員会でございますが、審議が行われてまいったわけですが、五十八年のときに、両方の建設委員長の要望というのがございまして、その中に「公団は、今後の家賃改定について、適切な手続きに基づく必要なルール作りを行い、改定が公正かつ円滑に行われるよう配慮すること」というのがございます。これと同様の趣旨につきましては住宅宅地審議会等でも定期的な的確な見直しということが要求されておるわけでございます。
 そこで、今先生のお尋ねの件でございますが、結局公団といたしましては、今後の家賃改定のあり方という、言ってみればそのときそのときということじゃなくて一応の基本的な考え方というものにつきまして、その中身として例えば改定家賃の算定方法でありますとか、激変緩和措置でありますとか、あるいは生活保護世帯等いわゆるそういう方々に対する特別措置、こういったことについての考え方をまとめて、それについて御意見をいただく。今回の家賃部会におきましてはそういう基本的な部分と、それからそれに基づくといいますか、ちょうど五十八年、前にやりましたが、六十三年度にも家賃改定をお願いしなければいかぬというふうに我々考えておりまして、六十三年度の分につきましてもいろいろ御意見を伺っているということでございます。
○中村(巖)分科員 そういう中で公団も、従来そういうルールがあったかなかったかということは別として五年に一度の改定をやってきたということになるわけですけれども、それが今度はルールという形で三年に一度ずつ家賃を改定するんだという方針で臨んでおられる、こういうようなことで、今年度、六十三年度につきましてはこの十月から家賃の値上げをしたい、こういう御意向をお持ちのようだというふうに言われておりますけれども、その点はいかがでしょう。
    〔佐藤(信)主査代理退席、町村主査代理着席〕
○渡辺参考人 先ほど申しましたように、これは専門部会がたたき台をいろいろ検討していただくわけですが、それを家賃部会でいろいろ御意見をいただく、それをさらに基本問題懇談会に御報告するということになっております。現在の時点では家賃部会については一応のまとめができたということでございますが、近く基本問題懇談会に御報告をするということになっておりまして、現時点ではまだそういう形で決まっていないということでございます。
○中村(巖)分科員 しかし、家賃部会はもうこれで一応検討を終わったという時期に到達をしているわけですね。
○渡辺参考人 一応そういうことになっていると思います。
○中村(巖)分科員 そうすると、あとは基本問題懇談会の総会というか、そこへかけて、そしてそこで承認を得られれば建設大臣に値上げの申請をする、こういう段取りになると思われますけれども、そのとおり間違いないですか。
○渡辺参考人 基本問題懇談会に御報告申し上げる、その結果公団として、まあいろいろ細部の問題もございます、そういったものについて詰めをして、そして公団の案を決めて建設大臣に承認を申請するという手続でございます。
○中村(巖)分科員 そこで、家賃部会でもいろいろ論議はあったろうというふうに思いますけれども、一応家賃部会の考え方、そこで示された結論というものが今後そのまま大臣申請になるかどうかということは別といたしまして、そこでは改定のルールというか、三年ごと改定というようなこと、あるいは改定する際の家賃の算定の仕方、したがってその算定の仕方を当てはめれば当然今度の値上げの額というものが出てくることになると思いますけれども、そういうものはもう決まったことになるわけですか、家賃部会では。
○渡辺参考人 家賃部会として基本問題懇談会に報告する案は一応取りまとめられたというふうに考えております。
○中村(巖)分科員 そこで、この家賃部会におきましてはいろいろ学識経験者の方もおられるし、いろいろな方がおられるわけでありますけれども、やはり公団の居住者側とすれば家賃の値上げが多額に過ぎるんじゃないか、こんなに値上げをするとはひどいじゃないか、こういうような意見があったろうというふうに思うわけでございまして、公団の家賃というものはどういう観点で、どういう考え方で本来設定されなきゃならないのかということについての居住者側とそうでない公団サイドというかそういう人との間に考え方が違ってきていると思うのです。公団としては家賃はどういう物の考え方で算定するという立場で臨んでおられるわけですか。
○渡辺参考人 この場合の家賃というのは既存賃貸住宅といいますか継続家賃ということでよろしいかと思いますが、これはもう先生御存じだと思いますが、経済事情の変動に即しまして定期的にそして的確に見直しを行う、そして適正な家賃額と現在お払いいただいている家賃額、この間に差がある場合にこれを改定していく。考え方としてはそういうことで、そういうことによって、これはいわゆる国民全般から要請があるというふうに我々考えておりますが、やはり公的施策住宅でございますから、この賃貸住宅相互間の均衡を図っていくとか、あるいはやはり国民的資産ということで適切な維持管理をやっていかなきゃいけない、そういうためのお金を確保していく、あるいは先ほど申しましたように、国から相当のお金をいただいてやっております施策住宅でございますから、そういった国民的視点というようなものからも今のようなことで改定をしていかなければいけないというふうに考えておるわけでございます。
 で、こういったような考え方は先ほど申しましたように住宅宅地審議会の答申におきましても再三指摘されているところでございますし、また第二次の臨時行政調査会の第一次答申においても指摘されておるところでございます。このために先ほど申しましたように公団は過去二回見直しを行ってまいりましたけれども、今後とも定期的に的確に見直しを行ってその適正化に努めてまいりたいというふうに思っております。
 なおその際、先ほどちょっと申しましたように、建設委員長要望というものを賜っておるわけでございます。で、当然のことでございますが、その趣旨を踏まえながら適切に対応してまいりたいというふうに考えております。
○中村(巖)分科員 そういう考え方で公団は臨まれているということですけれども、何か公団の考え方自体は民間家賃がこれだけ高くなったんだから民間家賃に近づけなくちゃならぬ、こういうような考え方が非常に多いように思われるわけですね。ところが住宅・都市整備公団法というようなものを考えてみますと、もともとこれは健康で文化的な生活を営むために住宅施策を行っていくんだ。言ってみれば大変に福祉的な意味も一部含まれている。こういうことであって、民間が高くなったから高くするということでは従来の居住者というものはやはりなかなか支払えない面、そういうのがあるだろうし、また公団住宅の居住者は全般的にいって老齢化とかあるいは母子家庭になったりいろんな人が出て、負担能力が非常に乏しい人たちが出ている。ましてや古い団地についてはそういう状況、高齢化の進行というものは甚だしいものがある。したがって、今私も正確に、的確に言うことはできないわけですけれども、巷間言われているところでは、一挙に一万九百円の値上げになるんだ、こういうふうに言われて、それではやはり居住者が困ってしまうだろうというふうに思うので、そこのところでやはり急激な値上げというものはしないようにしてもらいたいというふうに私どもは思うわけですが、いかがでしょうか。
○渡辺参考人 御指摘の点は二つあると思います。一つは、先ほど申しました均衡の考え方だろうと思います。経済事情等が変わってまいりますと、当然立地的な環境も変わってまいります。そういうものを前提として、そういうものから見て公団の賃貸住宅相互間の家賃の均衡がとれているかどうかということを見ながら是正していくべきだというのが一点でございます。
 それから二点目の、福祉的な側面もあるではないか、これはおっしゃるとおりだと思います。住宅政策というのはそういう意味では、広い意味では福祉的なものが非常に多いということは事実だと思います。ただ、これも先生御存じのとおり、現在の住宅政策の中で公営住宅、公団住宅そして公庫住宅というようなやはりそれぞれの対象層というものを見ながらの役割分担というものがあると思います。で公団も、さはさりながら既に過去二回の改定のときに、先ほどもちょっと申し上げましたが、いわゆる生活保護世帯、母子世帯あるいは老人世帯、そういった方々につきましては特別措置、その前に全体について激変緩和措置というのをやっておりますが、さらにそういった方々に対して特別措置というものを講じておるわけでございます。そういったことで、現在の制度を前提としながら公団としてはそういう観点もできる限り盛り込んでいるというつもりでございますので、ひとつ御理解をいただきたいというふうに考えます。
○中村(巖)分科員 公団に現に居住している人たちの生活実態というものも考慮しながら今後十分に検討をしていただいて、その居住者が困らないようなそういうことをお考えをいただきたいということをお願いをしまして、この家賃問題は終わりにいたします。
 あともう一つ、建てかえの問題でございます。公団は古い三十年代の団地を建てかえていくということで事業を推進をしておりまして、六十一年度あるいは六十二年度と順次お進めになっておられるようで、六十二年度ではたしか八つの団地について予算が承認されて事業に取りかかっておられるようであります。まあいろいろ財政事情にもよりましょうけれども今後そういうふうにどんどん進められるおつもりでございますかということと、それから私どもの地元にあります蓮根の公団、これが八百十六戸ある団地でございますけれども、これについて六十二年度の予算がついているようですけれども、これをこれからどういうふうに進めていかれるのか、その点をお尋ねを申し上げます。
○渡辺参考人 まず、建てかえについての全体的な考え方であると思います。
 御存じのとおり、公団は三十一年から賃貸住宅を供給してまいって、先ほど申されましたように、現在六十七万戸をもう超えております。三十年代に供給いたしましたものは十七万戸あるわけでございますが、それは比較的立地条件がいいところにあります。ところが一方において、法定の容積率が大体二〇〇%ぐらいに対して六〇%ぐらいしか使っていないというようなこともございます。それからさらに、面積的に見ても平均三十八平方メートルとか、非常に小さいうちが多いとかいうことがございます。さらに一方、現在、これも御説明するまでもないと思いますが、大都市地域において公的な賃貸住宅の供給ということが、非常に強く求められておるわけであります。例えば、昭和六十一年度の空き家応募でございますが、これは延べ数でございますのでダブリがあるかもしれませんが、約五十七万人の方が応募されておりまして、その中で五万人弱の方しか空き家にお入りいただけない、十一倍以上になっているということでございます。そういうようなことがある。
 そこで、先ほど申しました、敷地の適正な利用を図って、好立地を生かした職住近接した住宅、これも公的住宅でございますが、それを供給していこうということ、それから先ほど申しましたような居住水準にあるものですから、それを何とか良質なものにしていこうということ、それから、先ほどから申しておりますように、供給ということにこたえていきたい、そういうようなことから、そういうことを基本的な考え方といたしまして、十七万戸のうち一万戸はいわゆる市街地住宅、俗称で言いますとげたばき住宅でございます。これは除きまして、この十六万戸につきまして、約二十年間で建てかえてまいりたいというふうに考えております。この場合、当然のことでございますけれども、現在居住されておる方々、この方々の御理解と御協力がなければなかなかこれは進まないということでございます。この御理解と御協力がぜひとも必要であるということでございます。
 そこで、二年間かけまして御説明をする、あるいは話し合いをするといったようなことでやっていくと同時に、長くなりますからはしょりますが、例えば建てかえ後住宅への優先入居でありますとか、あるいは建てかえ後住宅の家賃の減額措置あるいは仮移転住宅のあっせんでありますとか、他の公団住宅への優先入居あるいはその関係の費用の支払い、それから他の公団賃貸住宅へ移られた方々に対しては家賃を、五年間でございますけれども、四〇%ないし二万円を限度として減額する等々、約十項目にのぼる措置を講じようということでございまして、誠心誠意やっているつもりでございます。
 先ほど先生申されましたように、六十二年度は八団地、これは二千四百十戸に着手しておりますが、六十一年度からやっておりまして、これは二団地五百三十七戸ということで、六十三年度には予算案では五千戸ということが認められている、内示になっておるということでございます。
○中村(巖)分科員 余り時間がないのですけれども、蓮根公団がどういうふうにこれから進行するかということを伺いたいと同時に、ついでに申し上げると、やはりそれは公団は公団なりにこの建てかえ後の入居についてのいろいろな措置というものは考えておられるとは思いますけれども、ただ蓮根公団の場合に、実際問題として、もう大変に入居者の高齢化が進んでおりまして、とにかく建てかえになって家賃が高くなったらもうこんなところにいられない。年金とか、そういうもので暮らしているんだからいられない。むしろ建てかえしないでもらって、古くなってもこのままにしてもらいたいというような方が非常に多いわけです。私自身は、それは建てかえということは大変にいいことだというふうに思いますけれども、そういう人たちが非常にたくさん出ているという状況の中で、今公団がお示しの今後の入居条件等についてもさらにお考えをいただけないかということを申し上げるわけでありますけれども、今後この蓮根公団についてはどういうスケジュールでありましょうか。
○渡辺参考人 大変失礼しました。先ほど蓮根団地の建てかえ計画、御質問ございまして、ちょっと答えを落としました。これも簡潔に申し上げますが、現在、先ほどお示しのように八百十六戸ございます。これを九百六十戸にいたしたい。ただ、これは戸数的に申しますと一・一八倍ということでございますが、面積的、いわゆる住宅の面積を全部足した場合にはこれは二・二九倍というふうに、かなりの高度利用が図られるというふうに考えておるわけでございます。詳しくもし必要ならば、後ほどまた申し上げます。
 それから、スケジュールでございますが、まず、これは過去のことになりますが、昨年の六月十二日から十三回にわたりまして居住者の説明会を行っております。同じく昨年の六月の下旬から七月の上旬にかけまして住宅移転等希望調査票というものをお配りいたしまして、お戻りになるのか、他の公団を希望されるのか、あるいは民間に移られるのか、あるいは分譲住宅に戻られるのか、他の分譲住宅に行かれるのか、こういったことについでの希望調査票を配付、そしてまた回収をさせていただいております。六十二年の七月中旬から、その調査票に基づきまして仮移転あるいは本移転のあっせんを行っているということでございます。一応六十四年の六月三十日、これを移転期限日ということで御説明しておりまして、その後工事に入っていくというようなスケジュールになると思います。
 それから、家賃の問題でございます。我々も、もちろん家賃につきましては安いにこしたことはない、もちろん安い家賃で供給しなければいけないということで、新規供給につきましてもいろいろの努力を払っておるわけでございますが、やはりこの建てかえ事業といいますのは、居住者に御協力いただいて、そこを全部あけていただいて、これを全部クリアランスする。そうなりますと、そこに今度建てる住宅というのは、通常の新規の住宅とのバランス、新しい住宅とのバランスというのが当然考えられなければならないという要請もあるわけでございます。しかし、一方、今おっしゃられたようなこともあるわけで、必ずしも満点とは我々も思っておりませんけれども、先ほどちょっとかいつまんで申しましたようないろいろな措置を講じて御協力をお願いしていこうということでございます。
○中村(巖)分科員 そういう点で私も一つの考え方というか、何か住都公団と例えば都営住宅との間に、先ほど申し上げましたように高齢化等に伴う公団住宅居住者の低所得化というものが進んでおりますので、そういう低所得の人たちに対しては都営住宅等へ入居ができる措置というものは考えられないのか、こういうことをぜひ積極的に東京都とお話しいただいて進めていただきたいということを御要望申し上げたいというふうに思います。時間がなくなりましたので公団はもう結構でございます。
 最後に、公団と関係なく、東武東上線の連続立体交差化のことについてお伺いをいたしたいと思います。
 これは、私、一昨年もこの分科会におきましてお伺いをしておるところでありますけれども、現地の方にもいろいろの事情があると思いますが、東武東上線は今全都、そこを横断する道路とは平面交差でございまして、そのために板橋区が分断をされているという状況があって、多くの住民はそれを何とか連続立体交差化できないかということで望んでおられるわけでありますけれども、建設省が承知している限りにおいて、この問題について今どういう状況になっておりますでしょうか。
○木内政府委員 現在、板橋区におきましては、先生の御指摘の東武東上線立体化研究会というものを設置しまして、六十二年度、六十三年度で鋭意、要するに交差方式をどうするか、連続立体にするのか、個別の立体にするのかということを含めて検討がなされているところでございます。建設省としましては板橋区の検討結果がまとまった後に、施行者は東京都になりますので、東京都から例えば連続立体交差事業調査の申請がございますれば、補助対象調査事業にするかどうかということを検討してまいりたいと考えております。
○中村(巖)分科員 現地の方でいろいろ研究をしていることは事実のようでございまして、具体的に今建設省に対して事業についての補助申請があるわけではございませんから、建設省に今すぐ何をしろということを申し上げるわけではないのですけれども、やはり連続立交でやるというようなことになりましたら、従来継続中の事業もあるわけで、また継続中でなくても先着手というか、そういう意味で優先順位のある事業もあるわけです。そういうことで、補助の申し出があった場合にひとつ御採択をいただけるようにお願いを申し上げて、時間でございますので、私はこれで終わります。
○町村主査代理 これにて中村巖君の質疑は終了いたしました。
 次に、沢田広君。
○沢田分科員 委員長初め、大臣もそうでありますが、皆さん遅くまで大変御苦労さまでございます。
 これは大臣の出番はあるいはないのかもわかりませんけれども、一つは道路の位置指定の扱いなのであります。普通の道路であれば、これは道路法上の道路ということになりますから、それの持つ権利あるいは債務というものも明らかになるわけでありますが、道路の位置指定というものは建築基準法上の道路、こういうことになっているわけでありまして、その点は、例えば道路にするにしても、ほかの道路をつけ加えるにしても、河川にするにしましても、その道路位置指定の権利というものは極めて重く扱われているように感じられるわけです。回答は一たん聞きますが、その後の扱いの方に重点を置いているわけでありますけれども、御回答をいただきたいと思います。
○片山(正)政府委員 建築基準法上の道路位置指定に係る道路でありますけれども、この道路はあくまでも建築基準法に根拠を置くものでございます。建築基準法で建築物を敷地に建築いたしますときは道路に接していなければ建築することができないという規定がございます。これは安全上あるいは衛生上の観点でそういう規定になっていますけれども、そういう場合、道路がない土地を建築物の敷地として使います場合の一つの方策として基準法独自の規定として設けられたわけでありまして、その場合は、その土地を使われる方々がみずからの負担によりまして、特定行政庁の指定は受けますけれども、基準法上の構造基準等の要件を満足する道路を築造いたしまして、そうしますと、道路としての基準法上の効果が出てまいりますので、それに接する敷地には建築することができる。したがいまして、その後の扱いとしましては、まず建てます場合に、その道路位置指定を受けました道路からの道路斜線制限等の制限は当然受けなければいけないわけでありますけれども、逆にその土地を建築物の敷地として利用できる、こういうことになるわけであります。
 その後におきまして、その道路に関連いたしましてさらに新たに土地をその敷地として使いたいというような場合が発生いたしますと、道路位置指定を受けてつくりますときの手続に準じまして、その手続と申しますのは道路位置指定を受けるところの土地所有者の同意を得て特定行政庁に道路位置の指定の申請を行うわけでありますから、当然その同様な手続を経まして申請をするというような形が考えられると思っております。
○沢田分科員 短い時間ですから……。
 では、ここからここまで河川の堤塘敷で買ったと仮定をいたします。買ったときは例えばここに住宅を建てたい。ところが、県へ土地を売る場合に、まず建てちゃってから、じゃないとここへずっとうちが建たない、この堤塘幅を売っちゃうと。そうすると、ここが五メートルあると仮定いたします。五メートルあるところへ業者がうちをずっと建てるわけですね。建てた後売りますというのです。それで建てたわけです。建ててから県へこの土地を、河川の堤塘に、河川に一部なりますが売ったわけです。そうすると残りが一メートル。五メートルですから四メートルに一メートル。それに堤塘の幅が二メートル五十ぐらい残ります。その分が、例えば道路位置指定をした、しかしはんらんをするから川を広げたいということになった場合に道路位置――所有者は土地改良区の財産ですね。土地は買収してあるのですから財産です。しかし、残ったのは一メートルしかない。そして、それを広げるということが果たして可能なのか、可能でないのか。道路位置指定をすれば、そこの住民の了承を得なければならないとある。しかしそれは、河川というものはそこが狭ければ上流ではんらんを起こすわけですね。ですからその被害もある。そうすると、この道路位置指定はいつまでの期限、うちが永遠に続く限り不可能なのかあるいはそこへは手をつけられないのか。そういう道路位置指定というものに対する一つの枠というもの、あり方というものはそれぞれケース・バイ・ケースで違ってくると思うのですね。でも、今おっしゃったような答弁だけではやはり解決しない問題がある。これは当然公共の福祉なんだ。公共の福祉だけれども、これが拒否されればこの拡幅はできないのですね。そういうことについて今後何らかの基準なり政令なり規則、そういうものを設定する必要があるのじゃないのか。何か一たん決めたならば、永久にそこに居住者がいる限り普通三十年ですね、住宅の存在する限りにおいては二十五年です。その間は結果的には動かせない。それでは公共の福祉は守られない、こういうことになるわけですが、その辺は回答がなくてもいい。回答してもらえればしてもらっていいですが。
 要すれば、そういう何かルールをあなたの方でつくってもらわないと、鬼の首をとったような気持ちになって、それはもう絶対だめだという論理になってしまう。しかし、それによって多くの住民がまた被害を受けるということとのプラスとマイナスがあります。そういうルールをひとつつくっていただきたいというのが一つの、二メートルあればいいという論理でこれも一つの方法だと思うのですよ。四十三条の一項ですね。二メートル隣接していればいいということで割り切れればそれでいいのです。だから、その辺の見解をはっきりしてもらえばいいと思うのですね。
○片山(正)政府委員 まず最初の出だしのところで、道路位置指定していない状況で建築物がもし建ちまして、そしてそれが善意の第三者に売られてしまって、住んでいるのは善意の第三者となったとき、地形的にその後におきまして適法の道路がつくれる場合は、そのように事後でございましても適法の道路をつくる申請を一応させましてきちんとした形にするのですけれども、地形的にそういうことがとれない場合というのは、これは何とも難しい問題であろうかと思います。しかし、善意の第三者だけはそこに残っている。そういう場合の処置は一般的ないわゆる基準というのがなかなか当てはまりにくいものですから、それは個別の問題として現場をよく見まして全体のために判断せざるを得ない、こういうことでございます。
○沢田分科員 要するに、道路位置指定というもののいわゆる法律上、しかもあえて申し上げると建築基準法の書類は三年で焼却しちゃう。これも極めて不見識だと私は思う。だから、後になっていろいろ法律行為を議論してもなかなかできない。これは改めてもらいたいと思っている一つの点なんです。その道路位置指定を行う場合についてはその状況をよく考えてこれから対応してもらいたい。こんな遅くなってきてみんなも大変だろうからきょうはこのくらいにしますが、ただ、ルールをつくらなければなりませんよということが一つ。その当時、私が聞いたときに答えたのは山岡さんですよ。この問題で答えたのは五十二年ですから、今から見ると十年前。ちっとも前進していないなという気がいたしましたが、今後もよろしくお願いします。
 続いて、同じようにそれに関連しますが、これは何回言ってもなかなか直らないのですが、公共用に買った土地が抵当権設定してあった、相続ができない、あるいは大勢の人の共同相続であるというようなことで分筆もなかなか判こをもらえない。そして十年たち十五年たった。そのうちに第三者に売られてしまった。売ったときにはその端数もくっつけて売ってしまった。そうなってくると、第三者はこれまた正当な第三者ですからただではくれない。今埼玉などでは坪当たり百三十万の値段がつくのですよ。昔三千円で買ったようなところにそういう値段がついてくる時代です。公共用に買った場合の登記には便宜を図ってもらえる措置を建設省が考えなければだめだろうと思うのです。法務省で同じように今やったのですけれども、正当な第三者になかなか対抗できないというのです。強制執行できるような土地であってもなかなか難しい、こう言うのです。ですからやはり立法措置を講じて――あなたのところなどは皆二重に払っているのですよ。昭和二十二年や二十三年、二十四年に買った土地がそのままになってしまっているものはもう一回金を払って買っているのですよ。時効になっているから税金のむだ遣いにもなっているのでしょうけれども、そういうのがたくさんある。ですから、やはり便宜的な簡易登記みたいな制度を考えて公共的なものを守っていかないと、これは税金が、代がかわれば構わないやという、さっきの山岡さんの代には同じようなことで済ませておいて、次にかわったらまたいいや、こういう送り勘定をやらぬようにしてもらいたい。だから、登記事務についても何とか適切な立法措置なりあるいは規則なりを、これは法務省との関係がありますから立法措置が必要だと思いますが、そういう措置を講じてもらいたいと思います。この点はやってくれるかどうか、お答えいただきたいと思います。
○望月政府委員 ただいま先生おっしゃったような事例というものが古い時代のものとしてあり得るとは思いますけれども、最近の事務処理は、もう先生御案内と思いますが登記が済んで金をお払いするということでしっかりやっておりますので、そういった意味で今後そういう問題はまずないはずである、こう考えております。
 ただ、おっしゃったのは戦前のもの、まず私ども可能な限り権原関係をよく調べて、登記簿に当たってできるだけそういうことのないようにやっているわけでございまして、率直に言って、所有関係等を確認しながらやっているという中で形式的には二重払いというものはないはずだと思っております。
 いずれにしてもそういう問題があってはならない、挙げて登記事務を的確に処理しなければならぬ、こういうことは言うまでもないことでございまして、特にそういった古いもの、幾つかの件数についてまだ未登記のものもあったりしますので、私どもこの事務処理について非常に急いでやっている、こういった現状でございますので、ひとつまた御理解賜りたいと思います。
○沢田分科員 きょうは疲れているでしょうから余りしませんが、不法占拠したものに代金を払って立ち退いてもらった例もあるわけです。ですから、必ずしもそうきれいな言葉で全部表現できるとは、私も県議会をやったりなんかしてそういう実例は目の当たりに見ているわけですから、それは必ずしもそうは言えないだろうと思いますが、しかし、できる限りそれについては立法措置を講じて公共の福祉を確保してもらうように特にお願いを申し上げておきます。
 続いて、今ビルを建てる場合に水の吸い込み方式を建築の中で一部取り入れていますね。それで、この吸い込み方式を取り入れて雨水を入れると言っているわけでありますが、現実的には雨水だけでは済まされない。例えば今の東京なり埼玉を例にとって、吸い込みで吸い込まれる水が一つの穴にどの程度あるのか、それからどの程度の影響を持っているか、ひとつお答えいただきたいと思うのです。お願いします。だけれども、念のためですが、この間私は本会議で吸い込みという言葉を言おうとしたら、建設省の役人、大学出の人でしょうが、吸い込みとは何ですかと聞きに来たくらいですから、まあその程度なのかもしれませんが、ひとつ教えてください。
○木内政府委員 先生の御指摘の吸い込みの事例がどのくらいあるかというのは、ただいまのところ有効な調査がございません。
○沢田分科員 シンガポールじゃないですけれども、このままこういう形をとっていますと水質の汚染につながり、日本も同じように生水が飲めなくなる時代が来るだろうと思うのです、関東平野をそのまま置いておきますと。極めて憂慮する事態だと思うのです。
 雨水は、二番目もそうなんでありますが、雨水に関する対策というものは極めてない。下水道は分流方式を採用する。そうするとこれは汚水しか入らない。そして一般的な雑排水も含めてあとは都市下水路か何かその他水路に入ってくるという形ですから、どうしても土地が汚染をしていきます。同時に雨水に対応する力がない。川幅がない。それから、御承知のとおり勾配は三千分の一なりその程度のものしかない。こういう関東平野の状況の中で吸い込みをすれば必ず水は悪くなって恐らく東京の水は近日中に飲めなくなっていくだろうと思います。BOD、CODばかりではありません。その他のものをもってしてもそういう状況になってしまう。
 ですから、格好よくビルをつくって吸い込みにしたからそのビルの雨量はそれで耐え得るんだという解釈は極めて危険だ。それは完全に別に水路をつくって流すようにしていかないと、これはもう日本の水を汚すだけだということを私は言いたいわけであります。その点はひとつやめるようにしてほしい。山の中その他は別かもしれませんけれども、少なくとも関東平野においてはそういう形はとるべきではないと思いますが、見解を承りたい。これはそう簡単に引っ込みませんよ。お願いします。
○木内政府委員 下水道の未整備区域、いわゆる処理区域、排水区域以外のところでございますけれども、そういうところではやむを得ず下水を吸い込み方式で対処しているという地域も見られるところでございます。これは確かに好ましいことではないわけでありますので、そういうことを防止するためにはどうしても下水道の早急の普及を図っていかなければならない。先生御承知のように下水道ができますと排水義務が生じますので、これは入れていただくわけでございますので、下水道の整備を急ぐということが最高の方策だと思います。
○沢田分科員 今間違えて答えているけれども、一般の下水道は汚水を入れるのですよ、いわゆる下水、いっぱいある。普通のときには雨水は入れないのですよ。もちろん下水道のないところは普通の水路の高いところから低いところに流れるという論法以外のものはないのでありますが、御承知のように今道路でも何でも全部舗装されてきておりますからもう水は一瀉千里に流れてくることになるわけですね。ですから、余計に越水したり、言葉がいいかどうかわかりませんが湛水する、そういう現象が起きてきているわけです。
 要すれば、高い建物、例えばビルを建てた場合にそこで雨水の吸い込み方式を採用することはやめてほしい、ただ下水道ができるまではやむを得ないんだという論理はやめてほしい、地下水の汚染はこれ以上させないでほしいという三つなんです。だから、直ちにこの吸い込み方式だけはやめてほしいのです。そういう方法で物を逃げていくというやり方は極めて国土の汚染につながりますからやめてほしいという私の主張なんです。ひとつこれはそう答えてほしいのです。それは建築指導課も同じでありますが、そういう形で指導してもらいたい。そう答えてもらえればいいんだよ。なければないでいいんだから。
○片山(正)政府委員 ビルの場合でなくて一般の住宅の場合に下水道がない区域につきましては普通の場合はくみ取り方式でやってきたのですけれども、生活水準が上がってまいりまして水洗にしたい、こういう要請が大変強い情勢でございますので、そういう地域につきましては浄化槽を設置させて処理をしている。この浄化槽を設置する場合に建築基準法で厳格な構造基準をつくっておりまして、排出水のBODを抑えて排出させるようにこれはしております。これは概数でありますけれども全国で約三千五百万世帯がそれに頼っているということでございますので、住宅の場合につきましてはそういう措置はせざるを得ない。ただ雨水の吸い込みという方は総合治水の観点でありまして、これは私の所管でございませんので、ちょっと御答弁は控えさせていただきます。
○沢田分科員 それではだれの所管ですか。
○萩原政府委員 先生のおっしゃいます吸い込みという意味が雨水を分散財流させます意味でということでございましたら所管と申しますか、私ども特に都市化の激しい流域ではそういうことを市町村にお願いしてやっていただいておる分がございますので、汚染にかかわりなく、要するに川に水が出てこないために雨水をためるということでございますと私どもの所管になろうかと考えております。
○沢田分科員 だからもう余り時間をとりたくないから、やめてほしいということです。やはりそれには必要な水路をつくるようにしていくという形をとるのが――ごまかしばかり多くなってきちゃってだめです、これは。だれもチェックできないのですから。ですからそういう方法はひとつ首都圏を含めて、吸い込みで雨水を流し込んでいるというふうにすれば結果的には水脈が汚れちゃうんです、井戸水が汚れちゃうんです。ですからそういう意味においてはその方法をやめてほしい、少なくとも首都圏はやめてほしい。
○萩原政府委員 どうも先生の頭の中に持っておられるイメージがちょっといま一つ私どもわからないのでございますが、私どもが今、川に出てきます水を幾分でも減らしますために、家の地下に一時的にためていただくとかなんとかやっておりますものは恐らく出てきます雨の量からいいますと極めて微々たる、ほとんど役に立っておるか立ってないかの段階で今お願いしておるわけでございまして、それがおっしゃいます汚濁につながるというのがどういうメカニズムでつながるかがいま一つ理解できないのでございますが、関東平野なりなんなりという非常に大きなゾーンで地下水全体を汚すことになるというあたりはちょっと研究してみませんとあれでございますが、それほど大きな影響を持たしていただけるほどそういう施設が関東地方なら関東地方に普及し切っておるという感じがちょっとないわけでございますが、そのように考えております。
○沢田分科員 だから、一つのビルができますと、マンションができますと、今言われたように下水がある場合は下水道に流します。下水がない場合に汚水については浄化槽をつくって一般の水路、下水路を通じて流します。それで雨水についてはいわゆる今の吸い込みを使っておるというのが方法、それ以外には河川に入る以外にないですね。河川に入ればこれは溢水することになりますから非常に費用負担がとられます。ですから結果的には逃げとして、そこに吸い込みで地下水に水を入れているんだから問題ないんだということで建築許可を与えているのが実態なんです。ですから地下水に入れるということは、今の東京湾中等水位から見て五・八とか六メートルのところの地盤に地下水たんか浸透したって東京湾になんか行きっこないし、これは汚すだけなんです。ですからそういう能書きはやめるけれども、とにかくそれは関東平野はだめです。こういうことが私の一応の結論なんです。あなたが幾ら言ってみても物を知らないのだからこれ以上言ってもしようがないと思うけれども、少なくとも建築物を建てた場合にはそういう意味においては十分に検討してもらって、今言葉は和らげておくけれども、吸い込みというのは検討してもらう。ただそうなると、溢水、ほかの河川にはんらんという問題が起きてきますね。はんらんという問題が起きてくるし、湛水という問題が起きてくる。しかしそれでも、地下水を汚すよりは国土としてはプラスである、こういうふうに思います。全部がプラスだとは思っていません。だからあなたが検討してもらうということ以外には今のところないと大臣思いますがね。とにかくこれ以上地下水を汚したら本当に水が飲めなくなりますよ、あと二、三年で。そういうことになったとき慌ててもこれはもう直らないのです。ですから、あえてここで忠告をしておくというのが私の言い分です。
 もう一つだけ、もう時間の関係でできませんが、ビルが建って、同じ面積で同じ三十ミリの雨が降ったならばその現象は同じだと思いますか。これはどこが担当ですか。やはり雨水だからあなたですか。例えば三百坪なら三百坪のビルができて、地盤も三百坪ですからその上に三十階建てのビルができた場合に、三十階の上に降る三十ミリの雨は同じものだと思いますか。
○萩原政府委員 ちょっと私も理解力が不足をしておりましてあれでございますが、普通の土地のところに降ります三百ミリとそういうコンクリートの構造物の上に降ります三百ミリとは、それはどういう経路を使って出てくるかはまた一つ問題がございますが、川から見ますと、やはりコンクリート構造物がふえていく方がずっと流出が大きくなりますので川を管理する者からしますと恐ろしいことということになってこようかと思います。
○沢田分科員 特にさっき言ったように勾配がない関東平野の場合は物すごい速度の流下速度というものが、九百八十ダインですからね、そのダインの強い非常な落下速度がありますね。すごい力になって水を押し流すわけです。これは物すごい流速になる。この流速がはんらんを起こす原因になります。だから三百坪のところへ三百坪のビルができたから水の流量は同じだという論理は通用しない、そのことを覚えておいてもらいたい。それは落下速度によって流速が大変違ってくる。流速が違うということは瞬間的な溢水とはんらんが起きるということであります。ですからきょうは大臣、それだけで終わってしまいましたが、あとの具体的な問題はまた後でお願いすることにいたします。関東はそういう形で、汚染だけはひとつ防止してもらうことをお願いして、何の回答もなかったような気もするけれども終わります。
○町村主査代理 これにて沢田広君の質疑は終了いたしました。
 次に、野間友一君。
○野間分科員 建設大臣初め皆さんお疲れだろうと思いますが、きょう最後の質疑者でございますのでよろしくお願いしたいと思います。
 紀ノ川大ぜきについて端的にお伺いします。
 この基本計画、今各省庁と協議中というふうに聞いております。恐らく年度内にこれを確定して告示という運びになると思いますが、その点、いかがでしょうか。
○萩原政府委員 お答えをいたします。
 基本計画でございますが、御指摘のとおりただいま関係府県それから関係ダムの使用者、関係省庁に協議をしているさなかでございますが、関係府県あるいは水道事業者からは協議の回答をもらっておるところでございますが、各省からの回答がそろっておりませんのでいまだ告示に至ってないわけでございますが、私どもといたしましては、できるだけ早く回答をいただきまして、できるだけ早く基本計画の告示をいたしたく考えております。
○野間分科員 年度内ですか。
○萩原政府委員 時期は私どもは早いほどいいという考えを持っておりますが、各省庁の回答のそろいます結果が前提になりますものですから、できるだけ早くやらしていただきたいと思っております。
○野間分科員 告示ということになりますと、まずどういう作業の手順と申しますか、どこから始まりますか。
○萩原政府委員 告示といいます手続は御存じのように、特定……(野間分科員「いや、告示後の作業の手順です」と呼ぶ)私どもは、大体どのくらいの規模のものをどのくらいの事業費で建設できるという目安がつきましたので基本計画の協議を行ったわけでございますから、具体的に現地で作業が始まるわけですが、やはり手順としましては、ここの場合は川の中に構造物をつくりますので、いわゆる用地買収というのは余りないかと思いますので、恐らく、漁業権の補償関係とか、あるいは既に川を使っておられます関係河川使用者の方とのお話し合いから入っていくことになろうか、そういうふうに考えております。
○野間分科員 総事業費が七百億、これは非常に大きな規模のものであります。これは治山治水、大阪分水も含めたもののようですが、そこでお聞きしたいのは、この七百億の内訳ですが、これは補償費も含めたものなのかどうかということと、それからもう一つは負担割合ですが、大阪府、そして国、和歌山の負担割合がどうなっておりましょうか。
○萩原政府委員 お答えをいたします。
 七百億の中には、当然補償関係費が含まれております。
 それから、七百億の負担割合でございますが、基本的に申しますと、国と和歌山県は治水の効果が上がることに対します負担をいたすわけですが、これが負担率で申しますと五八・四%でございまして、七百億のうち約四百九億前後になろうかと思います。さらにこれを、他の公共事業と同様でございますが、国と和歌山県が分担するわけでございます。最近、公共事業費の国の負担率の特例等で率が大変変動してございますが、大体国の持ち分が六割から六割六分前後に、年々変動いたしますが、なろうかと思います。和歌山県の場合が四割から三十数%までと思いますが、仮に四分六という仮定を置かせていただきますと、国の負担が二百七十億、和歌山の負担が百四十億程度になろうかと思います。その残が、大阪府が水道事業者としての負担ということになりますが、二百九十億前後になろうかと考えております。
○野間分科員 この七百億というのは積み上げて出された額なのかどうか。これは実際地元では、いろいろ聞きますと、例えば上流の大滝ダムがありますね、これは当初二百三十億、これが六十二年度では千五百四十億に膨れ上がっておるわけですね。だから、期間も長いし、物財費もずっと上がりますから、計画は六十七年度完成ということのようですが、延びると相当上がる。しかも、今言われたように百四十億前後が県の負担になるわけですね。だから、そういうようなことで、この七百億というのは、きちっと正確に積み上げてこういうことになったのか、将来ふえるという危険性が非常に強いと思いますが、いかがですか。
○萩原政府委員 七百億でございますが、現時点では私ども可能な限りの調査をいたしまして、また、現在価格で積算したものでございます。将来にわたりまして物価の変動要素がまずございますし、例えば地質調査等も現状までで可能な限りの調査をしておるわけでございますが、実際に工事を起こしましたときに、土壌の状態その他で計画上の変更が出ます余地もあれだけ大きな構造物になると実際には予測されるわけでございまして、完全に七百億で終わりまでいけるかということになりますと、いろいろ将来にわたって変動要素があるものかという気がいたします。
○野間分科員 これからの問題でさらにフォローしていきたいと思いますが、県と市の工業用水あるいは上水、こういう取水口がこの紀ノ川大ぜきの上にありますね。これは大体七つありますが、この七つとも最低水面が一メートルに下がるわけですからね、川底を掘削しますから。だから、全部これがパアになってやりかえなきゃならぬ、こういうことになりますね。そういう認識はありますね。
○萩原政府委員 先生御指摘のように、紀ノ川大ぜきができますと多少水位が変動いたすわけでございます。一番高い部分は現在ございます新六ヶ井ぜきと同じ三メートル六十でございますが、一番低いところは、先生おっしゃいますように、プラスの一メートルということで、可能性があるわけでございまして、こういう取水口につきましては、取水口の施設を持っておられる方と十分協議、調整を行いまして、取水に支障のないような形に変えさせていただくなり、いろいろ適正にさせていただくということになろうかと思っております。
○野間分科員 有本の取水施設、それから松島の取水施設、これはいずれも伏流水のようですが、あとは要するに上流水ですか、あれをずっと取水しておるのですが、いずれにしても、これは七とも皆かかるわけでしょう、最低水位が一メートルになれば。
○萩原政府委員 七つとも、影響の度合い、それから機能回復のための方法等はそれぞれ異なってくるかと思いますが、私どもは、やはり七つとも影響が出てくる施設であろうというふうに考えてございます。
○野間分科員 そこで、この補償の問題が出てくるのですけれども、これまた大変なんです。これは市民の水道料金にはね返ったら困りますので、絶対そういうことはない、国が全部責任を持ってやる、こういうふうにお聞きしてよろしいですか。
○萩原政府委員 私どものせきの工事に関連いたしまして、機能に影響が出ますものについては、私どもの側で機能回復をさせていただくのが原則でございます。そのようにお考えいただいて結構だと思います。
○野間分科員 四十二年二月二十一日付の閣議決定がありますね、公共事業の施行に伴う公共補償基準要綱、これで補償というのはやるわけでしょうか。
○萩原政府委員 御指摘の基準要綱に沿いましてお話し合いをさせていただくことになろうかと考えております。
○野間分科員 これは大臣もちょっと聞いておいてほしいのですが、朝日新聞の八五年五月二十七日、大阪本社版、ここで、取水口をやりかえることになりますと四百億から五百億円ぐらいかかるんじゃないかという報道があるわけですね。これは総事業量が七百億円ですから、やはり相当かかるんじゃないかというふうに思うのですね。実際に、私も一人の水を使っておる人間ですが、市民に負担のないように、本当にきちっと補償をやってほしいと思うのです。これは要するに、機能回復ということで、国が責任を持って取水口を最低水位一メートル以下に全部埋め込むとかいうことになるわけですか。
○萩原政府委員 施設を持っておられる方とのお話し合いになりますので、工事施行そのものを私どもの方がやるのか、あるいは取水口の権利者がおやりになるのか、これはお話し合いの末だと思いますが、要します費用に関しましては、当然、影響を与えます私どもの方の事業で見させていただくというのが原則かと思います。
○野間分科員 和歌山市から要望が上がっておりますか、こうせい、ああせいという。
○萩原政府委員 詳細につきましては私どもは了知していない部分があるわけですが、私どもの方も、先ほど先生が申されました基本計画なるものが告示をされませんと、変な言い方でございますが、表立って皆様とそういう形の協議を始めるわけにいかないものでございますから、現在のところ、表立った形で、御要望をいただくなり、私どもの方が積極的に御意見を申し上げるというようなことは、多分現地でもまだ行っていないのではないかというふうに推量をいたします。
○野間分科員 これはやはり誠実に市民の要望を踏まえてぜひ善処していただきたい、こう思います。どうですか。
○萩原政府委員 私ども、取水口を所管しておられますそれぞれの事業者とは十分のお話し合いをさせていただこう、そういうふうに考えております。
○野間分科員 ここの地下水利用の問題についてお聞きするわけですが、和歌山市に四箇郷というところがありますね。この地域の井戸が、全部合わせますと二千百九十あるわけですね。これは紀ノ川の左岸になるわけです。この中には、生活用の井戸が千七百三十九本、アパート及びマンション用井戸が二百三本、農井戸が百五十本、工業及び商業井戸が四十七本、その他、相当多いわけですね。これは実際ここを河道掘削等やりますと、相当影響を受けて井戸が使えなくなる危険性が非常に強い。ですから、ここの四箇郷という地区では紀ノ川大堰問題対策委員会をつくりまして今いろいろと検討されておりますが、この地下水に影響が出るということになりますと、これは当然補償の対象になると思いますが、いかがですか。
○萩原政府委員 この新しいせきの計画では、先ほども先生が申されましたでしょうか、既設の六ケ井ぜきというせきの水位、これを満水位と考えまして、大ぜきができましてもその水位に保たれている日数が圧倒的に多いわけでございますので、私どもの思い込みとしては、そう大きな影響が地下水に出ることはないのではないかと考えているわけでございますが、それはあくまでも考えているということでございまして、現在、現地に既に数カ所私どもも井戸を掘りまして、日々の水位変動観測を継続的にやっておるわけでございます。したがいまして、せきをつくりました後その影響がどういうぐあいに出てくるかということは、一種のシミュレーションをやるわけでございますが、十分に調査をいたしまして、そういうせきによります影響が受忍の限度を超えて認められる場合には御指摘のように適切な対応をする必要が出てくる、こういうことになってくるのではないかと考えております。
○野間分科員 これは非常に不安に思っていますので、時期を見て納得のいくような説明を住民に、これは当然だと思いますが、ぜひやっていただきたいと思います。どうですか。
○萩原政府委員 これだけ大規模な仕事になりますと、工事を始めます前に関係地域の方に十分な事前説明をさしていただく、これは当然のことかと思いますので、そういう時期になりましたら手違いのないように事前説明をさしていただこう、そういうふうに考えております。
○野間分科員 それから、冒頭にお聞きして今局長から答えもあったのですが、漁業に対する影響の問題です。御案内のとおり、紀ノ川雑魚組合、これは、ドニュウガニというのですが非常にうまいカニ、それからウナギ、スズキ等々を、和歌山市の満屋というところから北島橋、この間に採捕の許可を受けておりますね。それからアユの協同組合もありますね。今お話がありましたけれども、これはイの一番にこことの協議それから補償をぜひやるべきだと思います。この補償について言いますと、水域が非常に減少する。これは今の六ケ井ぜきより五百メートルくらいずっと下流に下げるわけですね。そうすると、それだけ採捕する地域が減るということもありますし、それから工事に伴う水の汚濁等々、被害が出てくることを非常に今心配しておりますが、この点を含めて誠意を持って組合と話をしていただきたいと思うのですが、いかがですか。
○萩原政府委員 お話しの漁業に関します実態、操業の実態とかその他でございますが、私ども詳細に内容をつかみ切っているわけではございませんで、これから調査をさせていただくということでございますが、事業を実施いたします前提といたしまして、そういう方とのお話し合いがあるということ、これはもう当然のことと私ども考えております。
○野間分科員 実はきょうも平田貞雄さんという組合長から電話がありまして、これは実際に年々漁獲量が減っておるわけです。そこへさしてこれをやられたらえらいこっちゃ、何とかその点はひとつ強く要求してくれという話がありましたので、重ねてその点、誠意を持って話し合いをしていただきたい、こういうふうに要求しておきたいと思います。
 今補償の中身については二通り言いましたね。一つは工事中の水の汚濁、もう一つは狭められた採捕の地域、いずれにしても誠意を持って話し合っていただく、こういうことでしょう。
○萩原政府委員 誠意を持って話し合いますことは、もう当然のことと思います。
 また、工事中の水位等に関しましては、そういう影響が出ないような施行計画にいたしますのがまず大前提でございますが、万一実際にそういう形での影響が出た場合には、またお話し合いをさせていただくということになろうかと思っております。
○野間分科員 次に、ホテイアオイのことについてお聞きしたいと思います。
 これも昨年の夏ですが、南洋産のホテイアオイが随分と繁殖して、私も現地に参りまして、工事事務所にも申し上げてかなりこれを駆除してもらったのですけれども、御案内のとおり異常繁殖。これは専門家がいろいろと調べたりしておりまして、ここに私が持っておりますのは、和歌山の地方気象台の山崎忠夫さんという方がいろいろと調査研究したものであります。
 これによると結局、「窒素、りんの富栄養化が進み、下水処理率が極端に悪いと云われるが、今年程多量に繁殖した例は過去にないそうである。冬と夏の高温に加えて、雨量の少ないことが異常繁殖に拍車をかけた。」こういうまとめをされております。この報告書を見ましても、「水流が殆どなく、透明度の小か、中の所」で繁殖が激しいというようなことも指摘をされております。
 これは実際に、腐って水没しますと、カニをとる網を切ったり、船の航行を妨げる、スクリューに巻きつくとか、それから屋形船が覆われるとか、現に去年いろいろな被害が出たわけですね。ですから、これは国だけじゃなくて県と市と十分協議をして、ぜひこの原因の究明と駆除を遺漏のないようにしていただきたい、これが皆さんの要望ですが、いかがですか。
○萩原政府委員 昨年夏に、ちょうどお話のございました紀ノ川大ぜきの予定地点の上流でそのようなホテイアオイの異常発生がありましたことは、私どもも十分承知いたしております。
 発生原因については完全につかみ切っておるわけではございませんが、戦後初めてのことであったというふうに聞いております。もちろん、おっしゃいますように舟運あるいは漁業に悪い影響を出すということで、私ども河川管理者の立場でやはり除去する必要があろうという判断をいたしまして、夏にも除去作業を行いましたし、また九月以降につきましても順次除去作業を続けております。たまたまでございますが、今月中旬ぐらいには全体の除去作業を終了する予定にいたしております。そのように積極的に除去に取り組んでおるつもりでございますので、よろしくお願いをいたします。
○野間分科員 次に、この紀ノ川大ぜきとの関連で、九度山町というところにある丹生川のダム、これから計画しておるダムのことですが、これは治水だけでなくて大阪分水との兼ね合いで利水目的、こういうことで、今どこにやるかということで候補地を調査中というふうに聞いております。これについてもやはり地域の住民は、水没というようなこともありますので、四カ所ばかり今重点的に調査をされておりますが、非常に不安に思っております。
 これはいつごろまでに予備調査をやられるのか。そして、趣旨の説明等も含めでできるだけ早くいろいろな計画の説明をしていただきたいと思うのです。進捗状況についても、やはり詳しく説明せぬことには非常に困ると思います。これも地元から非常に強い要望がありますが、いかがですか。
○萩原政府委員 御指摘のように、紀ノ川水系の丹生川という川筋で、私どもいわゆる予備調査のレベルといたしまして、公的なダムサイトの調査を今現にやらせていただいております。これは先生がおっしゃいました大阪分水の絡みもございまして、昨年の暮れにこの紀ノ川大ぜきがゴーサインが出るに至ります直接的のなにとなりました和歌山県知事と大阪府知事の基本協定にも、両府県協力をされて水資源開発を早くやろうというお話がございますし、私どもは立会人という立場でそのお話し合いに寄せていただいておりますので、建設省といたしましても、できるだけ早期にその可能性について調査をいたしまして、できることなら早い時期に、例えば実施計画調査とかそういう上のレベルに上げていきたく考えております。
○野間分科員 この間私も現地に行ってきたのですが、私の友人で今九度山町の町会議員をやっておる福井健次というのがおって二人でずっと回ったのですが、どこへ行っても、自分のところかはっきりせい、ぜひ聞いてこい、こういうことでやはり不安なんですよね。だから、これについて本当に説明を十分――これは実際利水と治水と両方加わるわけですから、分水の水の確保ということになるわけでしょう。だから、恐らく治水のときに比べて利水ということが加わりますと、よくわかりませんが、計画の中身が今までずっと考えておられたこととちょっと変わってくると思うのですがね。この点も踏まえて、今も答弁されましたが、ぜひ地元に不安のないようにひとつ行政をやっていただきたいと重ねてお願いしておきたいと思います。
 次に、官房の関係の方にお聞きしたいと思います。
 和歌山の工事事務所の職員の数ですけれども、これをずっと調べてみますと、仕事の量が年々うんとふえていますよね。ところが、人はどうかといいますと、職員の数はどんどんと減っておる。例えば、昭和四十年に工事事務所、百九十一名おりました。六十二年に百二十五名、どんどんと減っておりますね。ですから、大変な仕事の量で、オーバーワークですね。私もいろいろ現場にも参りましたし、工事事務所の所長さんにもお会いした。大変苦労されておりました。
 そこで、まず初めにお聞きしたいのは、今国鉄の実務研修職員、これは和歌山の工事事務所では三名です。全国では百六十三名ですか、いらっしゃると思いますが、これはぜひ早く定数化するべきだと思いますが、いかがですか。
○牧野(徹)政府委員 おっしゃいますように、和歌山工事事務所には現在三名の国鉄の派遣実務研修生がおります。これらの研修生につきましては、原則として職員として採用していくということでまいりたいと思っております。もちろん、おっしゃいますように定員管理上の問題があるわけですが、早い機会に全員を職員に採用できるように努力してまいりたいと考えております。
○野間分科員 その早い機会というのは六十三年度、新年度ですね。これは全部やっていただきたいと思います。いかがですか。
○牧野(徹)政府委員 和歌山の事務所について申し上げれば、六十三年度について今ここで完全にそういたしますということはお答えしにくいのですが、その方向で私の方も努力をしてまいりたいと考えております。
○野間分科員 これは全部で百六十三名と違いますか。
○牧野(徹)政府委員 全部で百三十九名のようでございます。
○野間分科員 これはぜひ全員六十三年度に定数化するということを重ねて御要望申し上げておきたいと思います。
 それから、これは大臣もお聞きいただきたいのですが、ずっと調べてみましたら、固有の公務員、職員の数に比べて外部の方が非常に多いわけですね。現場の技術業務、これはデスクが二名、それから施工監督者七名、合計九名。それからアルバイトですが、これは民間の人ですね、事務補助が十一名。それからパトロール一名、運転手三名、巡視が二名、情報員が二名、それから庁務員が十二名、これを合わせますと二十名。アルバイト関係だけで三十一名、それから今申し上げた現場の技術業務、この九名を加えますと四十名。百二十七名というのが国鉄からの研修員も含めてですが、この割合から見ますと三一・五%、これは恐らく役所の中でも外部の方々の比率が異常に高いところだと思うのですね。
 先ほども申し上げたように、もういっぱい仕事がふえておる。しかも今度は関西新空港絡み、これでさらに仕事がふえるわけですね。だから、これは六十三年度、建設省の中でどれだけ増員要求されておるのか。それで、和歌山はぜひこれをふやしてほしい、これはみんなの要望なんですが、いかがですか。
○牧野(徹)政府委員 私どもも業務の伸展に応じまして適正な新規の増員を確保するように鋭意努力をしておりますが、六十三年度につきましては八十一名ということで、従来に比べますとかなり前進を見ているように考えております。ただ、この中でどの地建のどの事務所に何人を配置するかというのは、今後いろいろ諸般の情勢を踏まえて相談しながら決めていく問題かというふうに考えております。
○野間分科員 これはちょっと大臣にお伺いするのですが、公共事業の前倒しとか、それから特に関西、近畿それから和歌山もいっぱい仕事の量がふえておる、先ほど若干数字を挙げましたが。だから、そういう点も十分配慮した上で人員の適正な配置、これをぜひお願いしたいと思いますが、いかがですか。
○越智国務大臣 公共事業、大変多くなっております。これは予算でそういうふうになっておりますので非常にありがたい、かように思っております。それといいますのは、社会資本が非常におくれておる、でございますから非常にありがたい。
 さて、定員でございますが、御承知のように定員法で縛られております。でございますから、今もお話がございました臨時の職員あるいはできるだけ下請等を考慮して事業を進めなければならない、かように思います。そして、要は仕事を平準化していこう、こう思っております。でございますから、前倒しあるいは後ろ倒しというようなことのないように、できるだけ六十三年度、今後平準化していく、物価の面あるいは労働者の面、そういうことを考えまして平準化していこう、こういうふうに考えております。
 それから、関西は御承知のように空港あるいは空港のアクセス問題、こういうことを含めまして、仕事が非常に多くなっておることは事実であります。でありますが、定員の方は全体を見た中で考慮していく、こういうことでございます。でございますから、どこだけをふやすということをここで明言するわけにはいきません。全般にふえておりますから、関西は特にふえておりますけれども、そうしたふうにやっていきたい、かように思います。
○野間分科員 六十二年五月二十日付の大臣官房地方厚生課長から近畿地建総務部長あての「職員の健康管理について」こういう通達がありますが、これを見ても職員の健康管理の重要性、今の仕事の量が非常にふえたということの中で書いてあります。ただ問題は、どうするかという対処については、「健康診断」とか「ビタミン剤、胃腸薬、感冒薬等の常備薬を購入、」云々と、今委員長笑われましたけれども、実際にほんまにこれを見たらお粗末なことなんですね。だから、仕事を本当にまじめに予定どおり消化するということになりましたら、やはり相当職員の数をふやさなければならぬ、これは当然だと思うのです。その点重ねて私の方から要望しておきたいと思います。
 時間が参りましたので終わりますけれども、いずれにしてもこの紀ノ川大ぜきというのは和歌山県、和歌山市の住民の生活にとって欠くことのできないものでありますし、これが分水、私たちは民主的な手続を経てないということで同意については県議会で反対したのですけれども、いずれにしてももうこれからゴーになるわけですね。だから、市民や県民に被害や支障のないようにぜひこれをこれからやっていただきたい。このことを御要望申し上げて、大臣から一言その所感を承って、終わりたいと思うのです。
○越智国務大臣 今の大ぜきなりまたダムの問題、これはどうしても地域の福祉のため、もちろん洪水調節もございますけれども、水利のためにやらなければならない、公共の福祉のためにやらなければならない、かように思います。もちろん、地域の大阪府なり和歌山県、こういうところの要望もございますし、一緒に進めてまいります。地域のいろいろの団体等、漁業組合等につきましては十分に話し合いをいたしまして、被害があればそれなりの補償もいたしますし、御協力をいただいて進めてまいりたい、かように思う次第であります。
○野間分科員 終わります。
○町村主査代理 これにて野間友一君の質疑は終了いたしました。
 以上をもちまして建設省所管についての質疑は終了いたしました。
 これにて本分科会の審査はすべて終了いたしました。
 この際、一言ごあいさつを申し上げます。
 分科員各位の御協力によりまして、本分科会の議事を終了することができました。ここに厚く御礼を申し上げます。
 これにて散会いたします。
    午後八時五十一分散会