第113回国会 建設委員会 第1号
本国会召集日(昭和六十三年七月十九日)(火曜
日)(午前零時現在)における本委員は、次のと
おりである。
   委員長 中村喜四郎君
   理事 加藤 卓二君 理事 東家 嘉幸君
   理事 野中 広務君 理事 野呂田芳成君
   理事 東   力君 理事 中村  茂君
   理事 矢追 秀彦君 理事 西村 章三君
      榎本 和平君    遠藤 武彦君
      大塚 雄司君    金子原二郎君
      木村 守男君    桜井  新君
      田村 良平君    武村 正義君
      橋本龍太郎君    松田 九郎君
      松永  光君    村岡 兼造君
      小野 信一君    木間  章君
      坂上 富男君    三野 優美君
      大野  潔君    伏木 和雄君
      伊藤 英成君    辻  第一君
      中島 武敏君
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昭和六十三年十二月十四日(水曜日)
    午前十時開議
 出席委員
   委員長 中村喜四郎君
   理事 加藤 卓二君 理事 東家 嘉幸君
   理事 野中 広務君 理事 野呂田芳成君
   理事 東   力君 理事 中村  茂君
   理事 矢追 秀彦君 理事 西村 章三君
      遠藤 武彦君    金子原二郎君
      木村 守男君    北村 直人君
      桜井  新君    田村 良平君
      武村 正義君    松田 九郎君
      松永  光君    村岡 兼造君
      木間  章君    坂上 富男君
      辻  一彦君    三野 優美君
      大野  潔君    辻  第一君
      中島 武敏君
 出席国務大臣
        建 設 大 臣 越智 伊平君
        国 務 大 臣
        (国土庁長官) 内海 英男君
 出席政府委員
        国土政務次官  大原 一三君
        国土庁長官官房
        長       公文  宏君
        国土庁長官官房
        水資源部長   大河原 満君
        国土庁土地局長 片桐 久雄君
        国土庁大都市圏
        整備局長    北村廣太郎君
        国土庁地方振興
        局長      森  繁一君
        国土庁防災局長 三木 克彦君
        建設政務次官  古賀  誠君
        建設大臣官房長 牧野  徹君
        建設省建設経済
        局長      望月 薫雄君
        建設省都市局長 真嶋 一男君
        建設省河川局長 萩原 兼脩君
        建設省道路局長
        事務取扱    鈴木 道雄君
        建設省住宅局長 伊藤 茂史君
        消防庁次長   平林 忠正君
 委員外の出席者
        公正取引委員会
        事務局審査部第
        一審査長    鈴木  満君
        警察庁刑事局捜
        査第二課長   垣見  隆君
        警察庁警備局公
        安第三課長   伊藤 一実君
        科学技術庁原子
        力安全局防災環
        境対策室長   酒井  彰君
        環境庁大気保全
        局企画課交通公
        害対策室長   奥村 知一君
        環境庁水質保全
        局企画課長   照井 利明君
        水産庁振興部沿
        岸課長     本儀  隆君
        資源エネルギー
        庁公益事業部開
        発課長     作田 頴治君
        運輸大臣官房国
        有鉄道改革推進
        部施設課新幹線
        環境対策室長  羽賀  肇君
        運輸省運輸政策
        局海洋・海事課
        長       川上 五郎君
        運輸省港湾局管
        理課長     亀甲 邦敏君
        運輸省航空局飛
        行場部新東京国
        際空港課長   田口 弘明君
        参  考  人
        (本州四国連絡
        橋公団理事)  岡田 哲夫君
        参  考  人
        (住宅・都市整
        備公団理事)  片山 正夫君
        参  考  人
        (住宅・都市整
        備公団理事)  佐藤 和男君
        参  考  人
        (新東京国際空
        港公団理事)  中島 眞二君
        建設委員会調査
        室長      佐藤 毅三君
    ─────────────
委員の異動
十月七日
 辞任         補欠選任
  中島 武敏君     経塚 幸夫君
同月二十日
 辞任         補欠選任
  榎本 和平君     相沢 英之君
  遠藤 武彦君     木村 義雄君
  伊藤 英成君     塚田 延充君
同日
 辞任         補欠選任
  相沢 英之君     榎本 和平君
  木村 義雄君     遠藤 武彦君
  塚田 延充君     伊藤 英成君
同月二十五日
 辞任         補欠選任
  経塚 幸夫君     中島 武敏君
同月二十八日
 辞任         補欠選任
  榎本 和平君     古屋  亨君
同日
 辞任         補欠選任
  古屋  亨君     榎本 和平君
十一月一日
 辞任         補欠選任
  榎本 和平君     金丸  信君
  遠藤 武彦君     古屋  亨君
  桜井  新君     松野 頼三君
  武村 正義君     渡辺美智雄君
  橋本龍太郎君     北村 直人君
  中島 武敏君     野間 友一君
同日
 辞任         補欠選任
  金丸  信君     榎本 和平君
  古屋  亨君     遠藤 武彦君
  松野 頼三君     桜井  新君
  渡辺美智雄君     武村 正義君
  野間 友一君     中島 武敏君
同月八日
 辞任         補欠選任
  榎本 和平君     奥野 誠亮君
  遠藤 武彦君     河本 敏夫君
  桜井  新君     武藤 嘉文君
  武村 正義君     有馬 元治君
  松田 九郎君     橋本龍太郎君
  坂上 富男君     大出  俊君
  三野 優美君     加藤 万吉君
  伊藤 英成君     米沢  隆君
同日
 辞任         補欠選任
  有馬 元治君     武村 正義君
  奥野 誠亮君     榎本 和平君
  河本 敏夫君     遠藤 武彦君
  橋本龍太郎君     松田 九郎君
  武藤 嘉文君     桜井  新君
  大出  俊君     坂上 富男君
  加藤 万吉君     三野 優美君
  米沢  隆君     伊藤 英成君
十二月六日
 辞任         補欠選任
  榎本 和平君     佐藤 一郎君
  遠藤 武彦君     加藤 紘一君
  桜井  新君     稻葉  修君
  武村 正義君     木部 佳昭君
  松田 九郎君     金丸  信君
同日
 辞任         補欠選任
  稻葉  修君     桜井  新君
  加藤 紘一君     遠藤 武彦君
  金丸  信君     松田 九郎君
  木部 佳昭君     武村 正義君
  佐藤 一郎君     榎本 和平君
同月十四日
 辞任         補欠選任
  木間  章君     辻  一彦君
同日
 辞任         補欠選任
  辻  一彦君     木間  章君
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七月十九日
 中水道の整備の促進に関する法律案(伏木和雄君外二名提出、第百七回国会衆法第五号)
 土地基本法案(伊藤茂君外二名提出、第百十二回国会衆法第一五号)
八月十二日
 脊髄損傷者に対する建設行政改善に関する請願(船田元君紹介)(第一八二号)
 同(宮里松正君紹介)(第二〇八号)
同月十八日
 脊髄損傷者に対する建設行政改善に関する請願(奥田敬和君紹介)(第三五〇号)
 同(池端清一君紹介)(第三五一号)
 同(石橋政嗣君紹介)(第三五二号)
 同(丹羽雄哉君紹介)(第三五三号)
 同(水田稔君紹介)(第三五四号)
 内部機能障害者等に対する有料道路料金割引制度の適用に関する請願(小川元君紹介)(第四一九号)
 同(小坂善太郎君紹介)(第四二〇号)
 同(中島衛君紹介)(第四二一号)
 同(井出正一君紹介)(第四七五号)
 同(羽田孜君紹介)(第四七六号)
 同(宮下創平君紹介)(第四七七号)
 同(若林正俊君紹介)(第四七八号)
 建設省の公共事業関係職員の大幅増員に関する請願(矢追秀彦君紹介)(第四五八号)
同月三十日
 建設省の公共事業関係職員の大幅増員に関する請願(小野信一君紹介)(第五四四号)
 同(沢藤礼次郎君紹介)(第五四五号)
 同(中村茂君紹介)(第五七二号)
 同(坂上富男君紹介)(第六三五号)
 内部機能障害者等に対する有料道路料金割引制度の適用に関する請願(唐沢俊二郎君紹介)(第五五四号)
 同(村井仁君紹介)(第五五五号)
 同(串原義直君紹介)(第六一〇号)
 同(清水勇君紹介)(第六一一号)
 同(中村茂君紹介)(第六一二号)
 同(小沢貞孝君紹介)(第六二一号)
 脊髄損傷者に対する建設行政改善に関する請願(岩垂寿喜男君紹介)(第五九一号)
 同(沢藤礼次郎君紹介)(第五九二号)
九月五日
 建設省の公共事業関係職員の大幅増員に関する請願(辻第一君紹介)(第六五一号)
 脊髄損傷者に対する建設行政改善に関する請願(北村直人君紹介)(第六九七号)
 同(保利耕輔君紹介)(第六九八号)
 同(牧野隆守君紹介)(第六九九号)
 同(森田一君紹介)(第七〇〇号)
 同(渡辺省一君紹介)(第七〇一号)
 同(渡部恒三君紹介)(第七二六号)
 同(奥田幹生君紹介)(第七五六号)
 同(玉生孝久君紹介)(第七五七号)
 同(田邉國男君紹介)(第七九〇号)
 同(野呂田芳成君紹介)(第七九一号)
 同(前田武志君紹介)(第七九二号)
同月十二日
 建設省の公共事業関係職員の大幅増員に関する請願(中島武敏君紹介)(第八三四号)
 同(児玉健次君紹介)(第八六七号)
 脊髄損傷者に対する建設行政改善に関する請願(小坂徳三郎君紹介)(第八四四号)
 同(若林正俊君紹介)(第八七七号)
 同(山口敏夫君紹介)(第九二三号)
同月十六日
 不動産経営管理士の業務資格認定に関する請願(堀之内久男君紹介)(第九六五号)
 同(綿貫民輔君紹介)(第九六六号)
 同(武藤嘉文君紹介)(第九六七号)
 同(栗原祐幸君紹介)(第一〇二一号)
 同(鴻池祥肇君紹介)(第一〇二二号)
 脊髄損傷者に対する建設行政改善に関する請願(田中直紀君紹介)(第九八六号)
 同(吹田ナ君紹介)(第九八七号)
同月十九日
 不動産経営管理士の業務資格認定に関する請願(甘利明君紹介)(第一一四六号)
 同(田村良平君紹介)(第一一四七号)
 同(中西啓介君紹介)(第一二三八号)
同月二十日
 建設省の公共事業関係職員の大幅増員に関する請願(伏木和雄君紹介)(第一四五二号)
 脊髄損傷者に対する建設行政改善に関する請願(塩谷一夫君紹介)(第一六五〇号)
 同(新村勝雄君紹介)(第一六五一号)
十月三十一日
 過疎地域の振興策の強化拡充に関する請願(井出正一君紹介)(第二〇七一号)
 同(小川元君紹介)(第二〇七二号)
 同(唐沢俊二郎君紹介)(第二〇七三号)
 同(串原義直君紹介)(第二〇七四号)
 同(小坂善太郎君紹介)(第二〇七五号)
 同(清水勇君紹介)(第二〇七六号)
 同(中島衛君紹介)(第二〇七七号)
 同(中村茂君紹介)(第二〇七八号)
 同(羽田孜君紹介)(第二〇七九号)
 同(宮下創平君紹介)(第二〇八〇号)
 同(村井仁君紹介)(第二〇八一号)
 同(若林正俊君紹介)(第二〇八二号)
 同(小沢貞孝君紹介)(第二二四一号)
 不動産経営管理士の業務資格認定に関する請願(平沼赳夫君紹介)(第二〇八三号)
十一月七日
 過疎地域の振興策の強化拡充に関する請願(近藤元次君紹介)(第二三三九号)
同月十五日
 脊髄損傷者に対する建設行政改善に関する請願(坂田道太君紹介)(第三〇五〇号)
同月十七日
 紀伊丹生川ダム設置計画の実情調査に関する請願(吉原米治君紹介)(第三三九九号)
 は本委員会に付託された。
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九月十四日
 過疎地域振興特別措置法の期限後対策に関する陳情書外二十三件(高知市丸ノ内一の二の二〇
 高知県議会内平山公敬外三十名)(第七号)
 北関東自動車道の建設促進に関する陳情書(宇都宮市塙田一の一の二〇栃木県議会内神谷正二)(第九二号)
 第二東名自動車道・第二名神自動車道の早期実現に関する陳情書(名古屋市中区三の丸二の三の二住田隆)(第九三号)
 中部横断自動車道の早期建設に関する陳情書外一件(甲府市丸の内一の六の一山梨県議会内堀内一男外一名)(第九四号)
 国土開発幹線自動車道等の整備促進に関する陳情書外六件(松山市一番町四の四の二愛媛県議会内渡辺武外三十名)(第九五号)
 一般国道バイパスの建設促進に関する陳情書外一件(高知市丸ノ内一の二の二〇高知県議会内西岡寅八郎外四名)(第九六号)
 西大津バイパスの構造に関する陳情書(大津市御陵町三の一大津市議会内南部政一)(第九七号)
 国道二百十九号の復旧対策に関する陳情書(熊本県人吉市麓町一六人吉市議会内田口善胤)(第九八号)
 一般国道二百六十七号の改良促進に関する陳情書(熊本県人吉市麓町一六人吉市議会内田口善胤外三名)(第九九号)
 一般国道四百四十七号の整備促進に関する陳情書(熊本県人吉市麓町一六人吉市議会内田口善胤外三名)(第一〇〇号)
 四国南予海岸線主要県道の国道昇格に関する陳情書(松山市二番町四の七の二松山市議会内宇都宮良則)(第一〇一号)
 四国伊予川内道路の改良整備促進に関する陳情書(松山市二番町四の七の二松山市議会内宇都宮良則)(第一〇二号)
 本州四国連絡橋の建設促進に関する陳情書外二件(高知市丸ノ内一の二の二〇高知県議会内平山公敬外九名)(第一〇三号)
 九州縦貫自動車道の早期完成に関する陳情書外五件(熊本県人吉市麓町一六吉市議会内田口善胤外八名)(第一〇四号)
 島原・天草・長島架橋の建設促進に関する陳情書(鹿児島市山下町一一の一鹿児島市議会内四元統一郎)(第一〇五号)
 河川、道路の管理保全に関する陳情書(福岡市博多区東公園七の七福岡県議会内中村忠和)(第一〇六号)
 公共事業の後進地域に対する傾斜配分に関する陳情書(高知市丸ノ内一の二の二〇高知県議会内西岡寅八郎外三名)(第一〇七号)
 総合保養地域の整備促進に関する陳情書外二件(高知市丸ノ内一の二の二〇高知県議会内平山公敬外十二名)(第一〇八号)
 下水道の整備促進に関する陳情書外三件(大津市御陵町三の一大津市議会内山口孝雄外十三名)(第一〇九号)
 奄美群島振興開発事業の推進に関する陳情書(鹿児島市山下町一一の一鹿児島市議会内川路益巳)(第一一〇号)
 住宅・都市整備公団の賃貸住宅家賃適正化に関する陳情書(福岡市博多区東公園七の七福岡県議会内中村忠和)(第一一一号)
 琵琶湖総合開発事業の推進に関する陳情書(大津市御陵町三の一大津市議会内山口孝雄)(第一一二号)
 南関東地域における地震防災対策の強化に関する陳情書(東京都千代田区丸の内三の五の一東京都議会内近藤信好外九名)(第一一三号)
十一月七日
 高速自動車道等の整備促進に関する陳情書(宮崎市橘通東二の一〇の一宮崎県議会内堀之内砂男)(第一六九号)
 国道四百三十八号の早期整備促進に関する陳情書(高松市番町一の八の一五高松市議会内佐藤達二)(第一七〇号)
 島原・天草・長島架橋の早期実現に関する陳情書(宮崎市橘通東二の一〇の一宮崎市議会内堀之内砂男)(第一七一号)
 公共住宅政策拡充等に関する陳情書外一件(大阪府高槻市桃園町二の一高槻市議会内新家末吉外一名)(第一七二号)
同月十六日
 過疎地域の振興策強化拡充に関する陳情書(鳥取市東町一の二二〇鳥取県議会内山口享)(第一八二号)
 は本委員会に参考送付された。
    ─────────────
本日の会議に付した案件
 国政調査承認要求に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 建設行政の基本施策に関する件
 国土行政の基本施策に関する件
     ────◇─────
○中村委員長 これより会議を開きます。
 国政調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。
 建設行政の基本施策に関する事項
 都市計画に関する事項
 河川に関する事項
 道路に関する事項
 住宅に関する事項
 建築に関する事項
 国土行政の基本施策に関する事項
以上の各事項について、本会期中国政に関する調査を進めたいと存じます。
 つきましては、衆議院規則第九十四条により、議長の承認を求めたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○中村委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
     ────◇─────
○中村委員長 建設行政の基本施策に関する件及び国土行政の基本施策に関する件について調査を進めます。
 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りをいたします。
 両件調査のため、本日、参考人として本州四国連絡橋公団理事岡田哲夫君、住宅・都市整備公団理事片山正夫君、理事佐藤和男君及び新東京国際空港公団理事中島真二君の出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○中村委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ─────────────
○中村委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。野呂田芳成君。
○野呂田委員 きょうは大深度地下利用について質問をしたいのでありますが、それに先立ちまして、米軍工事安全技術研究会、いわゆる星友会というのだそうでございますが、この問題について先にお伺いしたいと思います。
 先ごろ通称星友会が、会則上、建設工事等の安全技術の研究等を目的に掲げながら、実質的には建設工事を受注すべき者の決定を行っていた、こういうことで、十二月八日、公正取引委員会が独禁法違反であるとして、関係者に対し文書の警告や課徴金の納付命令を出しているようでありますが、この事件についての事実関係はどういうことなのか、そしてこういう大きな問題が起こってくる背景はどうなっているのか、この問題について伺いたいと思います。
○望月政府委員 公正取引委員会の先般の発表によりますと、事実関係は以下のような次第でございます。
 今御指摘のいわゆる星友会というのは、昭和五十九年三月二十七日から昭和六十二年十月八日までの間、米国海軍の発注する建設工事の入札に際しまして、あらかじめ定めたところによりまして会員に当該工事についての受注予定者を決定させる、あるいは受注予定者の入札価格が最低となるように価格を調整させる、こういったことで当該受注予定者が受注できるようにしたものである、こういった次第でございます。
 このことは当然のように、米海軍発注工事の取引分野におきます競争を実質的に制限しているものであるということで、独禁法八条一項一号に抵触するというものでございます。公取は、この星友会の会員百三十九社に対しまして文書警告を行ったところでありまして、そのうち六十九社に対して課徴金の納付命令を出した、こういった事実関係でございます。
 なお、この星友会の会員以外に大手もう一社が、実は会員と共同して独禁法違反行為を行っていたということで、文書警告及び課徴金の納付を命ぜられた次第でございます。
 こういった事件が起こったことについては、私どもまことに遺憾のところと考えておる次第でございます。
○野呂田委員 独占禁止法に基づく処分が厳正に行われたようでありますけれども、建設業者を一般に監督しております建設省は、この問題についてどういう対応方針をとっているのか、重ねてお伺いいたします。
○望月政府委員 事実関係は先ほど御答弁申し上げたような次第でございまして、私ども建設省としましても、独禁法に違反することのないようにということでこれまであらゆる機会に指導しているにもかかわらず、こういった事態が起こったということについてはまことに遺憾と考えている次第でございます。
 そういったことから、建設省といたしましても事態を重く見まして、関係者に対し、関係法令等に照らしてしかるべき措置を講ずる、こういう方針でおります。既に十二月の九日、直轄工事につきまして指名停止を行っておるところでございますし、あわせて建設業法に基づく監督処分を行うべく手続を進めているところでございます。
○野呂田委員 最後に建設大臣にお伺いしたかったのでありますが、参議院の方へ御出席のようでありますので、かわって政務次官にお伺いいたしますが、こういうゆゆしい問題が起こらないように、再発防止のために建設大臣としてはいかなる方針であるか、その所信を伺っておきたいと思います。
○古賀政府委員 独占禁止法の遵守につきましては、これまでもあらゆる機会を通じて指導に努めてきたところでございます。そういった中にもかかわらず、今回のような事態に至ったことはまことに遺憾でありまして、また我が国の建設業に対する内外の信頼を大きく損なわせたものであると深く憂慮いたしております。このため、私といたしましては、今回の事件に対して厳正かつ速やかな対応をとるよう事務当局に指示するとともに、関係建設業団体の長を集めまして、独占禁止法の遵守方を強く指示したところであります。
 もとよりこのような事件の再発防止には業界を挙げた取り組みが不可欠であり、関係者が今回の措置を厳粛に受けとめ、襟を正し、国民の信頼の回復に努めることを強く望むものでありますが、建設省といたしましても一層の指導の徹底を図り、再発防止に万全を期す考えであります。御理解をいただきたいと思います。
○野呂田委員 今政務次官の答弁にありましたように、このようなことは我が国の国際的な信用を低下させる非常に大きな問題であると思いますから、指導の徹底、処分の厳正ということで、再びこういうことが起こらないように厳重に注意を喚起しておきたいと思います。
 それでは、予告してありましたように、きょうは大深度の地下利用についてお伺いしたいと思います。
 土地利用が過密で地価が高くて公共用地の取得が大変困難である、こういう大都市においては、大深度の地下利用を図ることは大変必要なことであると思います。しかし、この大深度地下利用に関する最近の状況を見ますと、建設省、運輸省、郵政省、厚生省、通産省の五省から、それぞれ所管する施設について各省がばらばらに自分勝手に利用を進めるような構想が出ている。しかもみんな単独法でやるようなことを言っておりますが、私はこれは大変大きな誤りであると思っております。
 地上においても、舗装の終わった道路をガス管や水道管あるいは電話管や電柱等で掘り起こして、今までも税金のむだ遣いは目に余るものがありましたし、その結果、交通渋滞が起こったりして国民に多大の迷惑をかけてきたという事情があります。今度はこれを工事のやり返しが一層困難な大深度において再び繰り返すということであれば、これはもう大変大きな問題になってくると思いますが、こういった問題について建設省の考え方を聞いておきたいと思います。
○古賀政府委員 各省庁から各種事業にかかわる大深度地下利用構想が提案されておりますが、建設省といたしましては、先生も御指摘のとおり大深度地下が大都市問題の解決のための貴重な空間であり、その秩序ある利用を図ることが必要であると考えております。このため、公共利用を基本といたしました私権との調整手続を軸とした共通の制度とする必要があるとの考え方に基づいて、関係省庁と十分に調整を図ってまいりたい、そのように考えているところでございます。
○野呂田委員 ここで環境庁の意見を聞いておきたいと思いますが、大深度地下の利用については、環境の保全や安全性の面からも大変大きな問題があると思います。例えば、地下水の流動を阻害するとか地下水の強制排水等によって地盤沈下――これまで私どもは大変な税金を使っていろいろな規制措置をやってこの地盤沈下を防いできましたが、この大深度利用によって今言ったような状況が出てきますと、再び地盤沈下をもたらすおそれがないかどうか。また、環境庁の調査等によりますと、都内だけでも約四千本の井戸があるそうでありますし、二十七件の温泉権があるようでありますが、そういうものの利用障害の調整ということも大事であろうと思います。
 さらにはまた、排気口周辺での局地的な高濃度の大気汚染というようなことも予想されますが、そういう問題について、これから、各省がばらばらに言っている大深度利用について、環境行政を所管する環境庁はどう対処していこうとしているのか、その問題についてお伺いしておきたいと思います。
○照井説明員 お答え申し上げます。
 今先生おっしゃいましたように、今考えられております大深度地下利用、これは主として大都市地域であろうと思いますが、御承知のとおり東京とか大阪、名古屋、かつて三十年代から四十年代前半にかけて著しい地盤沈下を起こした地域でございます。これは御承知のとおり地下水の過剰採取が主たる原因であったわけでございますが、その後こういう地域におきましては厳しい地下水採取規制によりまして、今地盤沈下は鎮静化している状況でございます。
 ところで、今行われようとしております大深度地下利用の対象の地層を考えてみますと、いわゆる東京などでいきますと洪積層、礫とか砂という透水性のいい層が何重にもある大変良好な帯水層であるというふうに認識をいたしております。こういうようなところで大深度地下利用が特に無秩序に行われたような場合には、おっしゃいますように工事中の地下水の排除の問題、あるいはでき上がった後の構造物の中へ大量の地下水が漏水しそれをまた強制排除する、あるいはその構造物自体が場合によっては地下水の流動を阻害するというような観点から、いろいろおっしゃいますような地盤沈下のおそれあるいは地下水利用の阻害あるいは温泉源への影響等の問題が生ずると考えられます。
 そのほかに、今先生もおっしゃいましたように排気口周辺での高濃度の汚染、今大気でも特に窒素酸化物の汚染の問題で大変困っておるわけでございますけれども、そういうものが激化するおそれもある。あるいはさらに残土処理の問題等、いろいろ環境に対する問題が生ずる懸念があるというふうに考えております。これらの問題、残念ながらまだ大深度に関しましての情報が非常に少ないわけでございますので、十分にその可能性を実証する段階には至っておりませんが、私ども今それを一生懸命調査をしておるところでございます。
 そこで、これらの環境の影響を考えてみますと、恐らく単独の行為というよりか複数の開発行為が行われることにより、その相乗的な影響によってそういう影響が生じたりあるいは激化するものではないかというふうに考えております。そこで、これらを防止するためには、各種開発行為についてやはり先生おっしゃいますように十分な調整を行って総合的な計画を作成する、そしてその計画段階から環境影響について検討するなど、環境保全上の配慮を加える必要があるのではないかというふうに考えている次第でございます。
○野呂田委員 今のお話のとおり、これは大深度の地下利用について十分な利用調整をしなければいかぬ、あるいは環境の保全の観点から十分な調査がなされなければ後世に悔いを残すことになるかもしらぬ、こういう問題もあります。
 同時に私は、消防、防災の観点からも大変大きな問題があると思います。きょうは時間がありませんから消防庁は呼んでおりませんが、例えば、私もかつて建設省におるときに地下街の規制とかそういうものを所管する仕事をやった経験がありますが、これまでも地下利用については、地下鉄日比谷線の列車火災とか東名高速道路の日本坂トンネルの自動車火災とか静岡の地下街のガス爆発とか名古屋の地下鉄の変電室の火災とか、そういう大惨事がたくさん起きております。去年の十一月にロンドンでも地下鉄火災が起こって、約三十名の人が死に、五十名の人が負傷するという大惨事に至っております。
 比較的地層の浅い地下でもこういった事故が相次いでいるわけですから、大深度地下ということになれば、今度は一たん事故が起こればこれは大変な大惨事になるということが予想されるわけであります。地上から隔離された閉鎖性の高い場所で、しかも地上への出入り口が非常に制約されている、それから地上への避難経路が長くて、火災が発生すると濃煙とか熱気流が充満して視界が悪くなって利用者の避難や消火活動が不可能に近くなるというような困難が予想されます。
 こういうふうなことを考えますと、今各省がばらばらにそれぞれの所管する施設に従って勝手な利用計画を打ち上げているというようなことでは、これは大深度の合理的な利用を阻害し、その結果として税金のむだ遣いを助長する、また環境保全の面とか国民の生命、安全にかかわる重大な問題もおろそかにされるということになりかねません。そこで、大深度の地下利用をすることは時宜を得た大事なものであるとは思いますが、このように各種事業が無秩序に利用するのではなくて、共通の制度に基づき、一元的な所管でこの事業が行われるような配慮をするべきじゃないかと思いますが、この点に関する建設省の意見を伺っておきたいと思います。
○望月政府委員 御答弁申し上げる前に、去る十一月九日、中村委員長初め当委員会の先生方には、大深度あるいは地下利用について実情をつぶさに御視察賜りましたことについて、この席をかりまして御礼申し上げたいと思います。そういった場を通じての知見を踏まえながらの今後の御指導もあわせてお願い申し上げます。
 今先生お話しのように、大深度地下利用というものが各方面から大変関心を持たれている中でございますが、それだけに、御指摘のように私どももこの地下の利用というものについては将来に誤りなきを期さなければいかぬということが最大のポイントであろう、こう考えております。言ってしまえば、一つは、お話しのように防災面、環境面での配慮、あるいはまた秩序ある利用の実現ということになりますが、あわせまして、特に私どももう一つの柱として考えなければいかぬのが私権との調整の問題であろう、こう考えております。その三つの点を総合的に考える中で政府として一つの制度を確立していく、これが今後目指すべき方向であろう、こういう考え方に立っております。
 建設省といたしましても、そういったことを十分頭に置きながら現在建設省としての考え方を取りまとめ、整理中、こういう状況でございます。
○野呂田委員 今建設経済局長の答弁にありましたとおり、この問題を進めていく上に非常に不可欠な問題は私権との調整の問題であります。民法の二百七条に「土地ノ所有権ハ法令ノ制限内ニ於テ其土地ノ上下ニ及フ」、こう書いてあります。そのことは、昭和十三年六月二十八日の大審院判決とかあるいは昭和三十一年十一月八日の福岡高裁の判決、そういう判例を見ても、やはり大深度地下には土地の所有権が一般的には及んでいると考えることが適当だと思います。そして、この所有権の及んでいるものを、この大深度地下の所有権を強制的に一定の公共の目的、あるいは公共公益事業のために用いるという法制度を創設しようとすることは、言うまでもなく憲法二十九条第三項の「公共のために用ひる」場合に該当すると考えるのが妥当だと思いますが、その点についてはどういうふうに考えているか、所見を伺っておきたいと思います。
○望月政府委員 お話ございますように、私ども、この私権との調整問題というのは、この制度を考える上でのキーポイントである、こういうふうに終始認識いたしておるところでございまして、そういった観点から、先般来私ども建設省といたしましても、民法、公法の学者先生十人ほどにお願いしまして、地下利用法制懇談会という場を持たせていただきました。そこで大変御熱心な御審議を賜って、先般報告書をいただきましたけれども、この報告書をいただいて、この中で言われていますことを繰り返してみますると、結論としては、今先生お話しのように、大深度地下といえども所有権は及んでいると考えるのが至当である、こういう御結論でございます。
 そうなりますと、この及んでいる所有権をどう公共利用との調整を図るかということが大変大きな問題になるわけでございますが、要するに、今お話しの憲法二十九条との関係でございます。結論的にはしょって申し上げさせていただきますと、憲法二十九条二項、財産権の内容はこれを法律で定めるということと、二十九条三項の、正当な補償のもとで公共のために利用する、こういった規定であるわけでございますが、結論としては、この辺は要するにあわせて、二項、三項ともども一本として考えるのが至当であろう、こんなふうな大宗を占めた御意見をいただいております。要するに、無償で大深度地下利用をするということにつきましては、まず公共性というものが問われるというふうな御報告を賜っている次第でございます。
○野呂田委員 公共事業のために土地を強制的に用いる場合の私権調整手続については、現在でも憲法二十九条三項の規定を受けてその一般法としての土地収用法があります。これに基づいて建設大臣による一元的な調整が行われているわけでありますが、今仮に、各省が提案しているように一般法をこれからつくるというんじゃない場合、現行法の体制の中で大深度地下利用をしようとすれば、他人の所有権を強制的に利用するのでありますから、当然現行法の中では、土地収用法による事業認定と収用委員会の裁決を得てこれを利用することになると思うのであります。そうすれば補償についても、昭和三十七年六月二十九日の閣議で決定された「公共用地の取得に伴う損失補償基準要綱」を使って対処するほかはないと思うのであります。
 この点についてはどう思っているのか、伺っておきたいと思います。
○望月政府委員 仮に新しい法律なかりせばどうかという御指摘、全く先生お話しのとおりでございます。やはりその場合には、土地収用法の手続に沿って公的な使用権を設定していただく、こういう道筋でございまして、その補償のあり方としていわゆるゼロ補償といいましょうか、補償必要なしという裁決もあり得るという中でこの使用権を設定していくということに相なります。
 私ども、今回大深度地下利用というものを考えるに当たって、このやり方というものが一つの大きな参考になるルール――参考という言葉も適切かどうか問題あるかもしれませんが、やはり法理論的に見てこの土地収用法というものが憲法二十九条との関係で出てまいっている制度でありますので、土地収用制度の一環として位置づけるという物の見方が大事なポイントだろう、こう考えている次第でございます。
○野呂田委員 そうしますと、今回の大深度地下利用法制というものは、当然として土地収用法制の一環として位置づけてこれから運営していくことが、さっき私が冒頭で申し上げたような跛行行政を防ぐ非常に大事なキーポイントとなると思いますが、これについてどう考えているか伺いたいと思います。
○望月政府委員 今回の大深度地下利用に関する法制というものが今後どういう格好で政府として取りまとめられていくかということについて、いろいろと今後の御議論、詰めなければならぬ点があるわけでございますけれども、その中で私権との調整という部分については、これは非常に厳密な法議論がなされなければならぬだろう、こういうふうに認識しているところでございまして、そういった中では、ただいま先生おっしゃったように、私ども建設省の今のスタンスとしましては、やはり今後ともこの土地収用制度との関連、あるいは憲法二十九条二項、三項との関連、こういったものを踏まえたシビアな議論というものが基本になければならないだろう、こういうふうに考えている次第でございます。
○野呂田委員 現にもう地下三十メートルとかそういうところについて収用法の枠の中で運営しているのでありますし、幾ら大深度といってもそれから十メーターか十五メーター下がるだけの話でありますから、十メーターか十五メーター下がれば土地収用法にはなじまなくてほかの法律をつくるという考え方は、私は国民の法益保護の均衡からいっておかしいと思うのであります。今のところは土地収用法の運営の中でやっていきたいという話でありますが、これはもう少しきちんと、自信を持って、これからも国民の所有権を強制的に利用するには土地収用法の中において運営をしていく、ただ、手続は非常に厄介でありますから、収用裁決までいかなくて簡略化して、事業認定ぐらいで終わらせて利用促進を合理的にしていくということは納得できますが、ぜひひとつそういうふうな毅然とした姿勢でやっていくべきだと思うから、そのことはこの段階において要求しておきます。
 ところが、今各省の方針を見ますと、民間施設を入れたり、あるいは土地の取得や何かが非常に困難な大都市以外の地域を対象地域の中に入れたりする構想も出ております。今申したとおり大深度の地下利用が個人の所有権に制限を加えているものであるし、その直接の根拠はやはり憲法二十九条三項の「公共のために用ひる」あるいは二項の「公共の福祉に適合するやうに」用いるというそれを受けているわけでありますから、対象地域というものは無制限に広げるべきではないのではないか、利用の仕方が非常に稠密で地価が高くて公共用地の取得が困難な、そういう大都市地域でやることが国民の私権保護のゆえんではないか、また、対象事業も何でもいいというのではなくて、公共公益事業で土地収用法の対象事業の中から大深度地下における事業実施の必要性があるというようなものをふるいにかけて選択してやっていくことが、私はこの際正しいあり方であると思うのでありますが、その件についてはどう考えているのか、伺いたいと思います。
○望月政府委員 先ほど来申し上げているように、大深度地下については所有権が及んでいる、こういう前提で私どもこの制度を考えなければならないというスタンスに今おりますが、そういった前提のもとで、お話のようにこの問題整理に当たっては憲法二十九条三項に基づく「公共のために用ひる」ということが大変重要な要件だろう、こう私どもは考えております。
 現行法上、御承知のとおり土地収用法の対象事業というのがこの公共のために用いる要件を満たす事業と一般的に考えているわけでございまして、そういった意味で私どもとしては、収用法の対象事業に掲げられている事業というものを大枠として、その中で考えていくのが適切ではないだろうか、しかもその際に、今先生るるお話しのように、私権との調整問題などなど考えますと、これは前提としては事業実施の必要性あるいは緊急性、こういったことも踏まえて検討していく必要があるのではないか、こういうふうに考えております。
 また、同じような前提に立ちまして、この地域の考え方でございますが、結論から申しますと、この大深度地下利用法制というものが今議論されている背景というものは、何といいましても大都市地域におきます社会資本整備の立ちおくれ、この整備の難しさ、こういったことから地下空間というものが着目されているという経緯でございますので、私どもとしましては、やはりこの問題は大都市問題という側面を重視して、大都市地域に焦点を当てて考えていくのが至当であろう、こんな考え方に現在立っております。
○野呂田委員 私は、憲法二十九条の二項と三項とは一体的に連続して考えるという局長のさっきの理論に異議がありません。ところが、この大深度地下利用問題を議論して各省のヒアリングを聞いておりますと、あたかもこの大深度地下利用の問題は憲法二十九条の二項の規定に基づいて財産権の内容を制約するものである、したがって二十九条三項に基づく土地収用法とは別個の体系の法律であって、そういう根拠に基づいて各省が個別法をつくりたいと主張している向きもありますが、この点について建設省はどう考えているか。そういうことがまかり通るようでは困りますから、ここで毅然とした答弁をひとつ聞いておきたいと思います。
○望月政府委員 各省がどういうスタンスで御検討されているかということ、実は私どもも現在のところでは新聞報道等を通じて見る以外に余り詳細には承知していません。各省いずれもまだ現在検討中の段階ということで、結論が果たしてどうなっているかということは詳細に申し上げにくいのでございますが、いろいろなお考えがその際に出てくるものと考えられます。
 ただ、私どもは、この問題は挙げて純法律論の世界の話という面が避けて通れないということで、先般来申し上げておりますような法制懇談会の先生方にも非常に慎重な御審議を賜った経過があるわけでございまして、したがって、私どもとしては二十九条二項だけでということについては現在のところ、現在というか私どもの考えとしてはそう割り切れない。やはり二項及び三項一体としてこれは考えて物を整理すべきである、こういった法制懇談会の御報告というものを私どもは基本に置いて、現在勉強させていただいておるという次第でございます。
○野呂田委員 もう少しはっきり言えば、建設省は憲法二十九条の三項の「公共のために用ひる」という観点から検討を進めているようだけれども、これは第二項の公共の福祉に適合するように法律で定める事項に当たる、こういうことを説明している省があります。これは私は必ずしも正しい議論だとは思いません。憲法二十九条の二項について財産権の内容を定める法律として、建築基準法とかあるいは文化財保護法とかあるいは私的独占禁止法のような一般的な制限を課す法律が挙げられておりますが、本項は補償を要しない財産権の制約を規定している、だから補償を要する規制を本項に基づいて設けることはできないというある憲法学者の考え方に基づいているのだと思うのであります。だから、憲法二十九条三項は「正当な補償の下に」と書いてあるから、この場合は、大深度地下利用については補償を要しないものであるから、憲法二十九条の三項の問題じゃなくて二項の問題だ、こう主張しているのであります。
 しかし、私はこの憲法学者の説は必ずしも正しいとは思いません。そういう考え方もできますが、最近は一般的に制限を行いながら補償規定を設ける法律もたくさん出てきました。例えば自然公園法とか古都保存法とかが立法されておりまして、憲法二十九条の二項は必ずしも補償を要しない財産権の制約を定めておるのではない、そういう有力な学説もたくさん出てきました。だから、この大深度地下利用は補償をしないで無償で使うのだから憲法二十九条の三項の問題じゃなしに単純に二項の問題であるということは、私はまず当たらないというのが一つであります。
 それからもう一つは、この憲法二十九条三項の問題じゃないというのは、三項には当然補償を伴うものだという前提で考えておるようでありますが、現在の土地収用法の体系の中でも、土地収用法を動員しながら正当な補償がなされるべきかどうかという判断のもとにゼロ裁決にして、無補償という裁決もたくさん出てきました。例えば大分県の場合とか鳥取県の場合とか、憲法二十九条の三項の運用においても、正当な補償であるかどうかという判断をした上でゼロ補償があるということが是認されているわけでありますから、ある省が言うように、この大深度地下利用は補償を要しないものであるから憲法二十九条三項とは関係ない、だから収用法のもとでこの大深度利用の問題を議論することはおかしいということを言っているようでありますが、そういう判断について、収用法を所管している建設省の考え方を聞いておきたいと思います。
○望月政府委員 二十九条の二項、三項の関係でございますけれども、まず、憲法二十九条二項に基づき法律で制約を課するということのためには、第一に、制約の目的、手段の合理性からこの規定に該当するかどうかを判断しなければならぬ。第二に、制約が無補償で可能か否かということについては憲法二十九条三項に対して判断するということが基本的なスタンスであるわけでございまして、そういった意味におきましても憲法二十九条二項と三項は一体的に解釈すべきであるというのが先ほど冒頭申し上げたことでもあり、先生もお話しになっていることであるというふうに相なるわけでございます。
 今先生のお話の中で、各省庁のそれぞれのスタンス、二十九条二項でいけるんだとか、あるいは二十九条三項でなければだめなんだとか、いろいろな議論が現在率直に言いまして各省の法理論の検討の中ではあろうと存じます。これにつきましては、私ども率直に言いまして、建設省がどうとか何省がどうとかいうことでなくて、事は純粋に法律的な話でございますので、最終的には政府として一元的に解釈をし、解釈を確立する、そういった中でこの制度が整理されるべきもの、こういうふうに考えている次第でございます。
○野呂田委員 局長が言うような見解で私もよろしいかと思います。
 もう一回念を押しておきますと、さっきからあなたが言っているように、憲法二十九条の二項と三項は、いろいろな学説上の問題もありますが、この大深度利用が憲法二十九条二項に当たる、こういうことがそれ自体私は誤りと見る必要は何にもないと思います。財産権は憲法二十九条二項により公共の福祉の制限を受けること、そしてその典型的なケースが財産権を公共のために用いる三項である、こう考えることが正しいし、そういうふうに二項と三項を一体的、連続的に考えるのが正しい解釈であり、運用であると思います。したがって、本件は、この大深度地下利用ということは、一般的な意味でまず公共の福祉による制限という網をかぶせた上で、具体的には公共のために用いる場合として三項に該当するというのが正しい、私はこう解釈すべきだと思います。その意味で、本件が二十九条の二項に当たるという主張は法理論的に全く否定することは適当じゃない。ただ、ある省が言っておるように、本件は二十九条三項ではなくて、それとは全く違った、切り離された憲法二十九条二項に当たるものだ、こういうことは否定されるべき考え方である。憲法二十九条二項であるから、土地収用法とはなじまないものであるから、だから単独の立法をする必要があるという主張は、私はこれは当たらないものだと思うのであります。したがって、今皆さんが土地収用法を所管しながらそういう間違った考え方で運用されていくということは私は非常に遺憾であると思うから、この際建設省にきちっとした態度でやってもらいたいし、そのことについて、予告なしで恐縮でありますが、政務次官にお考え方があればひとつ伺っておきたいと思います。
○古賀政府委員 先生の方から御指摘いただいていること、私ども建設省といたしましても十分考えてこれからの対応を図っていきたいというふうに考えております。
○野呂田委員 大深度地下利用というものは鉄道とか道路等の長いものの事業でありまして、大深度地下だけで自己完結的に完成するものじゃない。これらは必ず出入り口がありますから、地上との連絡部分が必要となってくると思うのであります。これが大深度利用の当然の現状であろうと思いますから、この地上との連絡部分は当然土地収用法の適用を受けるということになります。したがって、大深度地下を使用する事業を円滑に実施するためには土地収用法と大深度地下の公的利用に関する制度が有機的、一体的に機能することが必要だ、これはもう不可欠だと思うのであります。出入り口については土地収用法が適用になって、大深度については別の法律が適用になるなんということは、これは絶対にいかぬ、こういうことであろうと思いますから、そういう考え方について建設省はどう考えているか、もう一度伺っておきます。
    〔委員長退席、東家委員長代理着席〕
○望月政府委員 お話しのように、今現在各省、建設省も含めてでございますが、大深度地下利用で具体的に考える事業というものは、公共性が高いものの中ではえてしていわゆる長物ということになるわけでございます。鉄道にしましても河川にしましてもあるいは道路にしましてもいずれもそういった意味では長物である、こういうことになるわけですが、とりわけそういった中で道路など、鉄道につきましても地上との連結、連絡というものが、これは不可欠の部分があるわけでございます。こういったところについては、私ども当然事業として一貫性を持って進めなければならないということが基本であるわけでございますし、そうなりますと、いわゆる大深度部分以外の浅深度と申しましょうか、地表に接続する部分、これをどうまた具体的に措置するかということが大変大事な問題になります。これについては一般的には任意交渉等で土地の取得がなされるわけでございますが、それを担保するものとして当然土地収用制度というものが有効に機能しなければならぬ、またその必要があるというふうに考えておるわけでございまして、そういうことになりますと大深度地下利用の制度と土地収用制度というものは不離不即、一体の関係となって有機的に機能することが必要である、こう考えておる次第でございます。
○野呂田委員 せっかく国土庁の政務次官も御出席でありますから、国土利用を所管している国土庁の政務次官にもこの際考え方をお伺いしておきますが、ただいまのやりとりで御理解いただいたとおり、大深度利用については、第一に個々の施設についてばらばらの調整手続でやるのでは大変誤りを犯す、事業全体を通じての共通の制度とすることが私は絶対に必要であると思うのであります。ばらばらの調整手続のもとでは第一権利者間にアンバランスが生じて、権利保護上からも大きな問題が発生してまいります。
 それから第二に、調整手続が一つの主体による一元的な体系でなされなければいけません。そうでなければ、大深度において後から跛行行政のもとで手直しが起こったり、あるいは災害が発生したり環境問題が発生したりします。開発計画の策定などと違って私権の調整手続は複数の主体による共同作業にはなじまないものである、こう思いますが、国土庁、国土の利用調整をやっておられて、こういった問題について大深度問題が大変大きな関心を呼んでいるわけですが、ひとつ政務次官の御意見を伺っておきたいと思います。
○大原政府委員 先ほどから先生の御意見をいろいろ聞きながら考えておりましたが、今国土庁で鋭意作業を進めておる問題が一つございます。それは、土地臨調の答申を受けまして、それに基づいて土地基本法をどのように扱うかという議論、これは近いうちに結論を出さなければいかぬと思うのでありますが、この問題とも大変大きなかかわり合いがあるのじゃないかなという感じを持ってお聞きしております。
 それから、大都市圏整備局長も来ておりますが、各省ばらばらではいけないな、何か国土庁としてもこの問題にタッチして調整の場があればやっていかなければならぬのじゃないかなということを内々御相談はしておるわけでありますけれども、まだその段階に至っておりません。その時期に来ましたらやはり先生のおっしゃるような問題点を、いろいろありますから集約いたしましてお手伝いを申し上げたい、こういう気持ちでおります。
○野呂田委員 せっかく政務次官からラブコールがありましたから、北村大都市圏整備局長にも伺っておきますが、これは私は、利用が非常に稠密な大都市圏において行われる大事な問題であるし、これを誤れば大変な混乱を起こす問題でありますから、今政務次官が御答弁されたことを敷衍して、国土庁としてはこの問題について何も考えておらないということじゃおかしいわけでありますから、今後こういう問題について所管局長としてどう対処していくのか、そのことを一言伺っておきたいと思います。
○北村政府委員 ただいま政務次官の方からお答え申し上げたとおり、私どもといたしましても、国土庁としては土地も担当しておりますし、また大都市地域の整備も担当しております。また防災面でも防災局の方で担当しておりますので、重大な関心を持ちまして各省庁の最新のお考えを私どもで承って整理させていただいている段階でございます。しかし、その内容は、ただいまの御質問、あるいは建設経済局長からも答弁ございましたとおり、かなりな点で相違があると認識しているわけでございます。まだその取りまとめというような腹案を直ちに持っているわけではございませんが、しかし、大都市圏を担当しております立場からいたしますと、この大深度地下利用というのはやはりぜひとも法秩序として成立し、この高騰した地価に対する問題あるいは都市の整備という点からも法制度として成立しなければならぬというふうに考えておりますので、お手伝いできる点がありましたら私どもなりに精いっぱい汗をかかせていただきたいと考えているところでございます。
○野呂田委員 今までの議論でそれぞれ御答弁ありましたように、この大深度の地下利用の問題、これは合理的な利用を図る、あるいは環境を損なわない、あるいは災害から国民の生命や安全を守るというような観点からいけば、これは関係した各省がばらばらに利用計画を発表するのじゃなくて、もう少し話し合って一元的にその利用を考えるような利用調整をすることを考えるべきだ。そしてまた、次に大事な私権の調整の問題については、新しい法律がなかりせば当然現行法の規定によって土地収用法によって運営される問題でありますから、これは今あります憲法二十九条の二項、三項を受けた土地収用法のもとに一元的に私権の調整を行っていくことがやはり正しい結論である。ただ、収用法の手続では過去に運用上非常に時間がかかって難しい、こういうこともありました。今回の大深度利用は、収用権は地上、地下に及ぶけれども、実際はゼロ補償に近い事例がほとんどであると思いますから、そういう前提に立って収用法における収用委員会の裁決まで待たなくても事業認定でそういった公法上の使用権が発生する、そういう仕組みにしておけばいいわけでありまして、そういうことを建設省は所管省として毅然として主張しながらこの大深度利用が合理的に行われるように要請をして、私の質問を終わりたいと思います。
○東家委員長代理 三野優美君。
○三野委員 時間が余りございませんので、私も要点だけ質問いたします。少し項目が多過ぎますので、答弁の方もぜひ私の質問に対して要領よく簡潔にお答えいただきたいと思います。
 まず最初に、先ほども取り上げられました、去る十二月八日に問題になった米軍の工事の発注に伴う談合事件でございます。この事件はもう先ほども報告がありましたように、米軍側から指摘をされ、公取委員会が独禁法違反ということで取り上げたわけでありまして、その結果、建設省がこれを重要視しながら百社の指名停止一カ月、こういうことになったわけであります。この際お尋ねしておきたいのでありますが、これは建設省独自の調査ではないのでありまして、公取委が米軍のいわば申し出によって調査したということになっているわけです。今日まで多くの談合事件あるいはその他不祥事件があるのでありますが、建設省がみずからの調査によってこういう事案を取り上げて、そして指名停止なりその他の処分をしたという事例が今日まで何件ぐらいあって、どういうものが挙げられるのか。他からではありません、警察だとか公取委だとか、第三者ではなしに建設みずからがこういう問題を発見をしてやったという事例が幾らあるのか、過去の事例を簡単にひとつ御報告いただきたいと思います。
 今度の場合の指名停止は関東地方建設局管内ということになっているようであります。停止期間が一カ月という論拠は何でしょうか。聞くところによると、一カ月以上やっていると、大手企業が多いものですから他の事業に影響する。例えば、新聞報道にも出ていますように、東京湾横断道路の工事が間もなく発注をされる、一カ月でとどめておけばこれに間に合うというような仕組みになっているわけですね。指名停止というのは処罰なんで、影響のない指名停止というのは何の意味もないわけなのであります。どうも建設省がやっているのはこういう傾向が非常に強いわけでありますが、指名停止の機能というものをどういうように考えているのか、この点をひとつお尋ねをしておきたいと思います。
 以上二点だけ、お願いします。
○牧野政府委員 私どものみずからの談合に関する調査で指名停止を直轄についてやったことがあるかというおただしでありますが、みずからの調査でというものはございません。ただ、今までは、指名停止全般に共通することではございますが、私どもも報道とかいろいろな情報を寄せられるとかいうことがありました場合に、それをきっかけとして一定の客観的事実をつかんだ上で指名停止をしているというのが実態でございます。
 それから、一カ月間の指名停止、今回百五社に原則一カ月、その一カ月間というのは短いんじゃないかというおただしだと思いますが、これにつきましては私どもが持っております指名停止要領に基づきまして、かつ過去における同様の種類の事案の取り扱いというものも勘案して実施したものでございまして、私どもは一カ月間というのは適正なものだというふうに考えております。
○三野委員 官房長、今あなた報告があったように、建設省みずからの手で調査をし、これらの事犯を摘発したということはないのですよ。第三者から言われて初めて渋々やったということでしょう。これは建設省の体質だと思う。しかも一カ月というのが過去の事例と言うんだけれども、過去の事例そのものが私は甘いと思う。ですから、できるだけ影響がない範囲の中でのみ指名停止をしてしまうものですから、こういう事案が次々と連発して起こる。しかも、今度の場合も関東地建局内ということになっている。大体そうですね、刑事事件が起きても。九州なら九州、四国なら四国で起きたならば、その地建内での処分ということに限るわけなんです。他には全然影響ない。全国大手などから見るとほんの蚊にかまれたほども痛くないというような現状なんです。率直に申しまして、建設省がみずからの手で調査して摘発したことは一件もない、しかも指名停止にしても局部に限って時間的にも極めて短いので何の影響もないというような中で、年中行事のごとく繰り返しこういう問題が起きているわけですね。したがって、この点についてもう一遍根本的に考え直す必要があると思うのですが、政務次官、どうですか。
○古賀政府委員 先生の御指摘をいただいている今回の件についてでございますが、御承知のとおり、独占禁止法の遵守につきましてはこれまでもあらゆる機会を通じましてできるだけの指導に努めてきているところではありますが、そういった中にもかかわらず今回のような事態に至ったことはまことに遺憾なことであります。また、我が国の建設業に対する内外の信頼を大きく損なわれたことは大変憂慮すべきことだと考えております。大臣もこのようなことを大変憂慮されまして、今回の事件に対する厳正かつ速やかな対応をとるよう事務当局に強く御指示があるとともに、関係建設業団体の長を集めまして独禁法の遵守方についてなお強く御指示があったところであります。
 もとよりこのような事件の再発防止には業界を挙げた取り組みが不可欠な問題でありますので、関係者が今回の措置を厳粛に受けとめて、なお一層襟を正し、国民の信頼の回復に努めることが一番大事なことだと思っておりまして、建設省といたしましてもこれらの点の指導に万全を期していきたい、このように思っております。
○三野委員 五十九年にも独禁法の問題についての指針を出しているわけですね、談合はいかぬけれども情報交換は認めるという。談合と情報交換とどこが違うのですか。事実上談合を認めていることになっているわけなんです。これは業界の問題であるけれども、しかし実は建設行政の体質でもあるということになるのです。ですから、その点については根本的に見直すということを考えないと再発防止にはならない。問題が起きたら関係局長なり大臣の通達で終わりだ、こういうことの繰り返しをしていると思いますので、この点についてぜひもう一遍根本的に見直すということをしないと、建設省みずからも調査をする機能を持つということでなければならない。他人様から指摘されたときだけとにかくふたをするということの繰り返しでやっているということを指摘しておきたいと思います。
 次にお尋ねしておきたいのでありますが、御承知のように今リクルート問題が大変議論になっているのでありますが、一つは川崎駅前の西口のリクルートのビル建設に当たって、都市計画法に基づいて特定街区指定がなされているわけであります。一般的に特定街区の指定については、市の方から建設省に要請があり、容積率は五〇〇%、こういうことになっていますが、この場合には、特定街区の指定で全体としては六四〇%という容積率を認める。ところがこの場合、リクルートのビルだけについて七〇〇%の容積率を認めた経過がある。これは市の方が独自でみずからの意思に基づいてやった、こう言うのでありますが、この土地は言うまでもなく都市整備公団の土地なのであります。都市整備公団が売る際に、七〇〇%なんですよということを決めてしまって、そしてリクルートに売っているわけですね。この際、都市整備公団は、川崎市と相談をして七〇〇%ということに置きかえをして、それぞれ市との手続があったのでしょうが、する場合に建設省に対して意向打診をしたのかしないのか、こういう特異な状況をつくるにもかかわらず、これは川崎市の固有事務だからということで、公団側は川崎市とだけやったのか、建設省に対しても、こういうことをやりますよという話をしたのかどうか、この点についてです。あるいは、建設省は、川崎市からそういう相談があったのかどうか、この点を聞いておきたいのが一つであります。これは六十年五月に承認されているわけでありますが、いわば特異な事態であります。
 いま一つ続けてお尋ねしたいのでありますが、多摩ニュータウンであります。
 多摩ニュータウンの都市整備公団の土地を、十二社から希望があって、結果的にリクルートコスモスに決定をした。その際ひとつ聞いておきたいのでありますが、リクルートコスモスでなければならぬという理由はどこにあったのか、ひとつ基本的なそれを聞きたいのであります。
 さてそこで、恐らく答弁は、リクルートコスモスの、ここに建設しようとする建設構想というのは意見一致したということに答えがなるのだろうと思いますが、その場合に、十二社に対して都市整備公団は、この土地利用計画はこうこうこういうもので、こういうものをつくりたいと思うが、十二社の皆さんどうですかという青写真を出して、そして十二社の希望をとったのか、あるいは十二社のそれぞれの建設計画というものを出してもらって、それでリクルートが最も適当だと考えてしたのか、この点ひとつ聞いておきたいと思います。
○片山参考人 川崎の特定街区の容積率の変更につきましては、五十九年の、時期はちょっと定かには記憶しておりませんけれども、市の方からそういう契約の変更がある旨お聞きをいたしまして、土地の処分の価格につきましては、それを前提に鑑定を求めて処分をしているということでございまして、私の方から建設省に相談したというようなことの経緯はございません。
○佐藤参考人 多摩ニュータウンの豊ケ丘における民間卸しでございますが、これは新住法施行令の規定に基づきまして、あらかじめ処分計画を建設大臣の認可を得るわけでございます。その際、建設指針という形で、このような地区にどのような住宅を形成してほしいかという事業者側の設計指針、この中では、基本的な方向とか、それから位置、形態、意匠その他について、一応事業者として希望するものを決めておりまして、それをあらかじめ公募の際、実際上は公募の形をとりますが、公募の際に各希望者に対して公表して、それに基づいて私どもは計画の審査を行ったものでございます。
○三野委員 建設省は。
○真嶋政府委員 この都市計画でございますが、川崎市が関係権利者全員の同意を得ました上で神奈川県知事の承認を得て、昭和六十年五月に決定いたしたものでございまして、制度上市が決めるということでございますので、建設省として個々の具体的な内容については承知をいたしておりません。
○三野委員 この特定街区の指定、平均、全体として六四〇%、リクルートの建物だけ七〇〇%。そこで、そうなると、その部分だけほかに影響しちゃうわけですね。他の地権者に影響しちゃう。にもかかわらず都市整備公団は川崎市から出てきたそういうものに対して、それに見合った価格で売っちゃった。売ったけれども、いわば親子関係にある建設省には何の相談もなしにやった、そういうことですね。そうですか。そういうことは一般的には常識で実際には考えられないと思う。なぜかというと、都市整備公団の幹部の皆さんも、率直に言ってOBの方が多いわけです。したがって、こういう異常な事態がある、特に突出した事態がある。それは適切であるかどうかについて、建設省にも何も相談なしにやりましたか。私はやはりこの点はどうしても不審でならないわけであります。
 さて、そこで一つお尋ねしておきたいのですが、これは各省にいろいろと飛び火しているのですけれども、建設省なり都市整備公団に対してリクルート側から、人を出してくれとかあるいは就職、現役でもOBでも私のところへ希望者を何かお世話してもらえぬかという話はあったですか、なかったですか。そういう話もうわさであるのですが、どうでしょうか。これはひとつ聞いておきたいと思います。
 それから多摩ニュータウンの問題については、さっきの話聞いていると、どうも十二社からそれぞれ出していただいて、それを見て多摩ニュータウンはリクルートコスモスに決めちゃったわけですね。そうなんですか、これはもう一遍ちょっと確認しておきましょう。あなたの方から青写真を出して、こういうものでなければなりませんよ、十二社の皆さん、希望どうですかということで出したのか、それとも十二社に計画を出させて、それでもってリクルートに決めちゃったのか、この点もうちょっと、そこだけ教えてください。
○佐藤参考人 募集の仕方といたしましては、私どもが「民間集合住宅建設指針」というものを募集の際に公示してございます。ここで基本的な考え方、それからこの地区に建設されるべき集団住宅の内容等について、例えば位置に関しては、建物の位置は「周辺の市街地との調和に配慮する」、それから「住宅の構成は中・低層集合を主体とし、」一ヘクタール戸数を百戸とする等、細かいことを一応公募の時点で一般的に定義いたしております。それに即して各事業者がいろいろ創意工夫されてプランを当方にお出しになって、それを審査したという結果でございます。
 それからもう一点、人のことについては、私どもが承知しておりますのは、私どもの幹部職員でリクルート社もしくはリクルートコスモス社に対して出向または再就職した人はおりません。
○牧野政府委員 人事を担当している私どものところへ、正式にリクルートコスモス社から人材の割愛の要請があったことはございません。
○三野委員 では多摩ニュータウンの場合、公団は結果的に十二社から出してもらった、リクルートコスモス社が一番優位である、これに決めるべきであるという具体的な論拠はどこにあったのですか、それをちょっと教えてください。
 私はどうも、基本指針は出したけれども、結果的には十二社からそれぞれ出てきた。それに、リクルートコスモス社でいいということであなたの方が合わしたんじゃないかという気がするわけです。だから、リクルートコスモスでなければだめだ、ほかの十一社はだめなんだという理由をちょっと明確にしてくれませんか。
○佐藤参考人 お尋ねは、建設指針との関係でどういう審査基準をもってやったかということだろうと思いますが、計画内容については法規制への適合性が一点、それから建設指針への適合性、これは先ほど申しました各事項についてそれぞれ評点を付し、結果的にリクルートコスモス社の計画が最もすぐれているという判定をしたものでございます。
○三野委員 そういう抽象的な、一般的なことではいけませんから、十二社の対比の資料を後でもいいですから出してください。
○佐藤参考人 計画指針への適合性の具体的な内容については、まず基本方針で、先ほど申しましたように、住宅形式として二世帯同居とか隣居等の幅広い年齢層の居住に適していること、それからコミュニティー施設や付加サービスなどで斬新な工夫を加えていることなどが同社を選定した私どもの基本的な理由でございます。
 それから、それぞれの各項目について建設指針に適合しているということを判定したわけでございますが、残りの十一社の計画内容については、それぞれいわば結果的に落選されたわけでございまして、それのどういう点がまずかったかというのを摘記するのは各社の御名誉にかかわることだと思いますので御容赦願いたいと思います。
○三野委員 委員長、これはまたひとつ理事会で検討してもらって、資料をできるだけ出していただきたいと思います。
 ちょっと走らせていただきますが、次に建設省、例のずっと続いている補助金カットの問題ですね。いよいよ予算編成段階にあるわけでありますが、これについては大蔵省と自治省を含めましていろいろと議論が何回もあるわけですが、来年度は補助金カットはないということで各省庁間は合意しているのかどうか、これをひとつ聞いておきたいと思います。
 それからもう一つは、次期国幹審は年度内におやりになるのかどうか、この点ひとつお尋ねをしておきたいし、方向としてはおやりになるのだろうと思うが、この段階でどの程度のものが用意されているのか、ひとつ聞いておきたいと思います。
○牧野政府委員 お尋ねのいわゆる補助金カット、俗語で恐縮ですが、あれの措置が六十三年度で切れることは御指摘のとおりでございます。
 そこで六十四年度以降の取り扱いが問題になるわけでございますが、この点については概算要求基準の閣議了解の際に、予算編成過程において取り扱いを検討するものとするとされておるところは御承知かと思いますが、そういう点で現在政府部内で財政当局等を中心にして議論をしておる段階というふうに御理解をいただきたいと思います。
○鈴木(道)政府委員 次期国土開発幹線自動車道建設審議会につきましては、お尋ねのとおり今年度中に開催していただきたいと考えております。その中でどれだけの基本計画を出してどれだけの整備計画を出すとか、どの箇所の追加インターチェンジの整備計画を決めるかということにつきましては現在検討をしておりますので、お答えは差し控えさせていただきたいと思います。
○三野委員 補助金カットは協議するだけでは困るので、我が方としては断じて、これはもう打ち切るというのでないと、毎年毎年もう一年もう二年ということでは困りますから、この点、特に要望しておきたいと思います。
 それから、次に国土庁にお尋ねします。建設省にもお願いしたいのですが、いわば政府関係機関の地方移転の問題について、率直に申しましてどの程度進んでいるのでしょうか。来年度の移転のための予算要求した出先機関の箇所数はどうなっているのか。そして、まず特にあなたのところに関係をしている水資源公団なり地域振興整備公団は、移転のための費用というものは来年度予算に要求しますか。建設省の本四公団の予算は来年度に要求するようになっておりますか。これひとつ聞いておきます。
○北村政府委員 移転機関の予算要求に絡まる御質問でございますけれども、予算要求は各種の段階がございまして、調査費あるいは建設費という点で各種のものがございます。それから要求そのものの形態といたしまして完全な機関移転という形の予算要求になっておらないものもございますので、一まとめで箇所数という点はなかなかお答えしがたいわけでございますけれども、今のところ幅を持たせてお答えさせていただきますと、七、八カ所ないし十カ所程度の機関において具体的な予算の、要求の段階は各種ございますが、要求あるいは調査費の段階まで至っているというふうにお答えさせていただきたいと存じます。
○公文政府委員 三野委員の御質問の中で、地域公団と水公団の予算要求の取り扱いの問題でございます。
 今おっしゃられましたように、国土庁所管法人としては両公団に対しまして移転の要請をいたしております。今、両公団ではそれぞれこの移転に伴う諸問題を検討中でございますので、特段具体的に、六十四年度予算の問題として予算要求をしているということはございません。
○鈴木(道)政府委員 本州四国連絡橋公団の移転に対しましては、移転についての検討の要請は八月三十日付で公団に行っているところでございます。現在同公団におきまして今後の業務の円滑な運営、職員の生活条件の維持確保が図られることなどの観点から、移転先地の選定の検討を行っているところでございます。
 なお、予算措置につきましては、現在移転先をどうするかという検討を行っている段階でございますので、特別な移転経費については来年度の予算要求は行っておりません。
○三野委員 両政務次官ともお聞きになったように、具体的に移転の予算要求をしていなければ移転はないということですね。竹下内閣で地方分散ということで声は上げたけれども、なかなか事は進まぬというのが現状だろうと思いますから、この点についてはまた改めて質問するとして、こういう現状であるということになると、実際には言ったことはできてないということになりますから、もう少しやはり積極的に取り組んでもらいたいということをお願いしておきたいと思います。
 それから、地元の問題で恐縮ですが、瀬戸大橋に関連して交通料金の問題なんです。御承知のように瀬戸大橋の上部の部分、一日の交通量の予定が二万四千九百台であったのが、一万三千ないし四千ということなんですね。とりわけトラックは七千七百三十台というのが一千台くらいだということで、トラックの需要がだめだ。一方でフェリーは、国の方が補償したけれども余り減らない。一部減便したけれどもまた新しい船をつくっていますね。こういうことで、どうも料金問題が障害になっているという結果が出ているわけです。フェリーの方は喜んでいるでしょう。補償はもらったわ、トラックは減らないものですから、また新造船をつくろうなんということでそれは喜んでいるのでしょうけれども、橋公団の方は大変なことなんです。これはやはり国が全部補てんしなければならぬ。
 ちなみに見てみると、この橋の方は児島―坂出北インターチェンジの間十五・九キロが普通車で五千五百円ですね。一回通るのが五千五百円。ところが、阪神、東名を通ってみますと、大阪の名神の吹田から東名の浜松まで二百八十四・四キロを走って五千五百円、二十倍かかってしまうんですよ。船より安いと政府は言うんですが、船の方は実際上大割引きして半額ぐらいで乗せているでしょう。そこのところは目をつぶっているものですから、だれも乗る人はない。トラック運送業者は、運転手は休ませるわ、乗っている人の事故の責任は負わぬでいいわ、車は傷まぬわ、燃料はたかぬわということで、半値の船の方にいってしまうわけですね。この点、やはり根本的に見直す必要があるわけです。また、瀬戸大橋線の陸上部分を考えてみても、東名、名神から見たら一・六倍ということで、やはり道路も全体に高くなっている。そういう点から見ると、これはやはり一兆数千億投資したものを有効にするためには、何としたって東名、名神を含めた道路公団とプールするという考え方を持つべきじゃないかと私は思うのですが、そういう議論をされたことがあるのかどうか、これをまずひとつ聞いておきたいと思います。
 それから二つ目は、例のこの問題、いまだに皆さんに大変御心配をおかけしていますが、瀬戸大橋線のJRの騒音の問題でございます。環境庁にお尋ねしますが、環境庁は新幹線の鉄道騒音は環境基準として七十ホン以下であるべきである、こういうことを設定いたしました。それでいろいろと努力をして、いわゆる発生源の対策あるいは受音点の対策をやってきているわけですね。ところが、瀬戸大橋の場合には環境基準が示されないで、建設段階で環境影響評価書が示されている。これは御承知のように八十五ないし八十、努力目標として八十ないし七十五ということになっているのですけれども、五ホンの差があるのです。新幹線が環境基準として示されたわけですが、もしこの瀬戸大橋線も環境影響評価を環境基準に置きかえれば新幹線並みの七十ホンというものが設定されるべきだと思うのでありますが、この点について環境庁はどういう見解を持ちますか。なぜならば、あの瀬戸大橋は御承知のように新幹線が通る構造になっております。四国の島民は早く新幹線をと、こう言っている。そうすると七十ホンというものが基準で示されるわけですね。ですから、これは環境影響評価を基準に置きかえた場合には新幹線並みの七十ということになると思うのですが、その点についてちょっと見解を聞いておきたいと思います。
○鈴木(道)政府委員 それでは、本四道路と高速自動車国道を合わせた料金プール制はどうかということについてお答えいたします。
 まず先に、本四の料金が非常に高いじゃないかというお話でございますけれども、先生御指摘のように建設事業費が大変高くかかっておりますし、三ルートをプールして行う、料金収入をプールして全体を償還していくという考え方になっておりますので、現在の料金がそれによって決まっているわけでございます。
    〔東家委員長代理退席、委員長着席〕
 私どもといたしましては、御指摘のように当初の交通量が少ないわけでございますが、まだ四国内あるいは中国内の本州四国連絡橋に前後する関連道路の整備がおくれているということもあって、本四だけを、橋だけを利用してもなかなかメリットが少ない。また、それに見合うような輸送形態の転換がなされていないというようなこと、それから、先生も御指摘のようにフェリーが料金をかなり安くされているというようなこともあって、現在の利用状況が少ないというふうにも判断しているわけでございます。しかしながら、今後三ルートをプールしながらこれの採算性を確保して全部つくっていくということになりますと、国あるいは地方公共団体による助成強化ということもいろいろ考えなければいけませんので、現在道路審議会に諮問をいたしまして基本的な勉強をしているという状況でございます。
 それから、プール制はどうかということでございますが、率直に申し上げまして、四国の高速道路もプール制のおかげで何とかやっているということでございますので、本四自身は地域が非常に限定されているということで、つくる当初から地方公共団体と国とが助成をしながらやっていこうということでございますので、これ以上高速道路の全体のプールに負担をかけるということはなかなか御了解が得られないということで、当面はやはり国と関連の地方公共団体、本四公団一体となって建設を進めていこうということで、高速自動車国道のプールはまだたくさん残っております四国内の高速道路の方がまず先決ではないか、かように考えておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
○奥村説明員 お答えいたします。
 瀬戸大橋につきましては、御指摘のように当初より新幹線が通っておれば、確かに環境保全目標として新幹線の環境基準が適用されたものというふうに考えておるわけでございます。ただ、当時のアセスにおきましては在来線型の鉄道が通行するということが前提にアセスが実施されたものでございまして、新幹線の環境基準を環境保全のための努力目標とすることについては適切ではないというふうに判断したものでございます。
 それで、当面の問題でございますが、御案内のように瀬戸大橋を通ります在来線鉄道は、新幹線鉄道とは列車の種類、編成とか運行時間等において大きく異なっております。そういうことで、直ちに新幹線鉄道の環境基準の評価の仕方といいますか、尺度を用いるということは、また、そしてそれを用いて騒音状況を新幹線の鉄道と比較するということは困難であると考えております。ただ、沿線の住民の生活環境を保全するという観点からは、本地域におきまして新幹線鉄道に係ります環境基準と同等の騒音状況が維持達成されるならば、そのことにつきましては望ましいものと考えておるところでございます。
○三野委員 今のような在来線も新幹線並みの基準が確保できればいい、環境庁はこう言っているわけですね。時間がないから、これ以上環境庁に詰めません。
 さて、そうなりますと、せんだって来ずっと橋公団の方でさまざまな努力をしていただいたのですが、残念ながらかなり遠いわけですね。新幹線並みに達するのはかなり遠いわけです。そうすると、あと残された発生源対策というのは残っているのか。私はあると思うのです。これは住民が言っている減速でしょう。ところが四国側の人は、せっかく橋がついて減速じゃかなわぬと、こう言う。そうすると、受音点対策がある。受音点対策は、移転もあるでしょう。移転もある。私は、本来これは幾つかの部分は移転すべきだったと思う。これは大きな過ちだったと思うのですが、移転がある。移転が今直ちにできないとするならば、いわば空港騒音並みの二重窓など含めた対応というものがあると思うのですが、この段階でひとつぜひJRなりあるいは橋公団に対してどう対応しようとするのか、具体的に聞いてみたい。地元の知事の方も、住民を説得するためにはぜひ新幹線並みの受音点対策を含めてやってもらいたいという意見があることは御承知のとおりです。その前提に立ってひとつお答えをいただきたいと思うのです。
○羽賀説明員 ただいま御質問の件でございますが、本四連絡橋の騒音問題につきましては、ことしの四月十日に開業して以来、それまでに行ってきました防音工事に追加しまして、本四公団がその橋の上に防音工事を追加して実施してまいりました。その間、JRの西日本あるいはJR四国、その橋を通る鉄道会社の方でも、走行する列車の車輪をきれいに削正するというような努力を積み重ねてまいりました。こういった追加工事とそういった対策の効果といったものがどれくらいであったかということで、先般十月、十一月にかけまして岡山、香川両県で測定がなされました。そういう効果もありまして、全体的には開業をした当時からしますと沿線の環境は改善されてきたというふうに私ども見ているわけでございます。しかし、先生今御指摘のとおり、現在なお一部の地区で依然、特にディーゼル列車なんでございますが、ディーゼル列車の騒音が高いために、建設の際に本四公団が努力目標とした騒音数値に達していないところがまだ若干あるということでございます。私どもとしましては、今後はこういった地区を対象にいたしまして、基本的には円滑な列車の運行を確保するということを確保しつつ、さらに騒音対策の基本でございます音源対策の可能性がないのか、そういった検討をしながらも、今地元の各位と本四公団、JR四国といろいろ話し合いが進められておりますが、そういった進捗を注視しつつ、私どもとしまして本四公団あるいはJR四国と詳細に打ち合わせて、今後適切に対処してまいりたいというふうに考えておる次第でございます。
○岡田参考人 先生御指摘のように騒音が高いという問題が起こっておりますが、本四公団といたしましては、先ほど運輸省からもお答えになったように、環境保全努力目標を達成していない地点について鉄道関係者と協調しつつ、さらに対策を講じることにより努力目標を達成してまいりたいと思います。
 そのさらなる対策とは、構造的な音源対策というのは、私どもはもうやり尽くしたと思っております。まだそういうものがあるかということについても議論はあるようでございますが、構造的にはここまでやりましたということでございますので、受音点対策、これを今後検討しながら、いろいろ地元と相談しながら進める方向で努力してまいりたい、そういうふうに考えておる次第でございます。
○三野委員 これで終わります。実は、通告していた中に税制問題があったのですが、時間の関係で次の機会に、ありがとうございました。
○中村委員長 辻一彦君。
○辻(一)委員 私は、きょうは近畿自動車道、それから中部縦貫自動車道、この二点について整備状況等について若干の質問をしたいと思います。
 まず第一に、第四次全国総合開発計画における一万四千キロの高規格幹線道路網が既に決定されているのでありますが、これを策定した基本的な考え方をちょっと論議の最初に伺っておきたい。
○鈴木(道)政府委員 昨年度策定されました第四次全国総合開発計画におきましては、多極分散型の国土形成を図るということを目的にいたしまして、その大きな戦略的手段として高規格幹線道路の整備がうたわれているわけでございます。
 建設省といたしましても、そういった構想を受けまして、今まで高速自動車国道としては七千六百キロということで昭和四十一年来目標として進めてきたわけでございます。これですと、やはりネットワークの不足あるいは高速道路に到達する時間が二時間以上もかかるというような地域がございますので、ネットワークの強化とか高速道路のサービスを向上させるために検討いたしまして、一万四千キロのネットワークの構想を立てまして、四全総にも取り入れていただき、その後そのうちの新しく三千九百二十キロについては建設審議会の審議を経て、昨年九月に法定化しているところでございます。
○辻(一)委員 この中で、昨年の国土開発幹線自動車道建設法の一部改正が行われて、国土開発幹線自動車道は既定予定路線が今言われる七千六百キロ、新たに追加した予定路線がお話のとおり三千九百二十キロになっておりますが、この追加予定路線三千九百二十キロの中で第十次の五カ年計画として基本計画を採択する基準、こういうものはどのような方針でいられるのか、お尋ねしたい。
○鈴木(道)政府委員 新しく追加いたしました三千九百二十キロメートルにつきまして、先ほどもお答えいたしましたけれども、今年度、国土開発幹線自動車道の建設審議会を開きまして、新たに基本計画に取り込むことにしております。その基本的考え方といたしましては、十月七日に道路審議会の御答申をいただいておりまして、それに今後の国土開発幹線自動車道の整備の基本的方針が答申されているわけでございまして、基本的には、道路整備の効果と採算性の双方を考慮して段階的に整備を進めなさいということが基本になっているわけでございます。
 やや具体的に申し上げますと、拠点都市間を連絡する、他の主要な交通施設との連携を強化する、交通サービスの全国的普及とか供用中の高速自動車国道の混雑の解消、そういったことを十分検討して基本計画を決めていきなさい、なお、そのときに採算性については十分配慮して、内部補助がある路線と申しますか、非常に交通量が少なくてプール制に過度に依存するような路線については慎重に編入しろというような答申を得ておりますので、それに基づいて今のどの路線、どの区間を基本計画の審議の原案として出すかということについて検討しているところでございます。
○辻(一)委員 私、この九月にIPUの会議に出た機会にフランスの方を少し回ってみたのですが、そのときに高速自動車道をいろいろな機会に少し勉強してみたのです。
 欧州もそうだと思いますが、特にフランスにおいてはパリから高速道が地方へ放射線状に流れているというかそういう整備をしておりました。最近ではそれを横につなぐという道路のネットワークを完成するというかそういう方向にかなりなウエートを置いている、かなりなというよりもウエートを置いているのではないかと見られたわけです。今言われる日本の新しい追加分、この基本計画の採択に当たって、そういうような道路のネットワークの完成というか実現というところにかなり重点を置いているようにも私は感ずるのですが、この点の見解はどうか、ひとつお尋ねしたい。
○鈴木(道)政府委員 先ほどもお答えしましたように、一万四千キロメートルの全体計画を決める際にも、主要拠点間のネットワークの強化ということに非常に大きなウエートを置いて計画策定しております。
 具体的には、例えば東名、名神は一本でございますが、特に第二東名をつくってそれを強化する、あるいは中央道と東名を結ぶような中部横断自動車道をつくるとか、そういう一本の幹線に頼っていた場合、何か事故があった場合に全線が麻痺するというおそれがありますので、先生の御指摘のようなネットワーク強化という観点からの路線を計画段階でも重要視して決めておりますし、今後の基本計画に際しましても、そういうネットワークの強化ということを十分念頭に置いて決めていきたいと思っております。
 なお、この一万四千キロにいたしますと、大体そういうネットワークといいますか、網の目の状況からいきましても、先生が御視察されましたヨーロッパ並みのネットワークに、完成した場合にはなるような計画でございます。
○辻(一)委員 今高速道に万が一のいろいろな事故があったときにというお話があったのですが、交通障害が起きたときに、一番端的な例は災害発生ということになろうと思うのですが、代替ルート、バイパス的な観点からも今のとおり配慮していきたい、こういうお話を伺ったのです。これは広義に言えばネットワークの拡充ということにつながると思うのですが、この場合に、代替ルートとして有効と思うような事例を一、二、あればちょっと挙げてもらいたい。
○鈴木(道)政府委員 具体的な例としては、先ほど申し上げました東名、名神に対する第二東名・名神でございます。そのほか、例えば先生の御地元の近畿自動車道で見ますと、舞鶴までだったのを敦賀まで延伸しているわけでございますが、こういったものは、例えば北陸道から中国、九州、四国に行く場合にはやはり京阪神を通って行っているわけでございますけれども、そういった舞鶴と敦賀をつなぐといいますか、舞鶴の終点を敦賀まで延ばしたわけでございますが、それによりまして、京阪神を経由せずに中国道と直結するようになる。そうしますと、例えば名神が通れない場合にはそちらへ迂回する、あるいは京阪神に必要のない車が京阪神を通って西の方に行くのを迂回させるというような効果が生まれています。そのほかにも幾点かございますけれども、とりあえず今舞鶴線の例で御説明させていただきました。
○辻(一)委員 今お話が出たのですが、北陸自動車道が一本通っていますね。随分と走っておるのですが、名神はもちろん非常に混雑をしている。それから中国道につながりますね。そういう意味で、このどれかに異常な事態、災害等が起きた場合に多少の迂回をする場合もありますが、これらをバイパス的につなぐ役割、こういう点は非常に大きいと思うのですが、これから新しい基本計画を採択する段階で、このような観点はひとつ十分に考えていっていただきたい、こういうように強く希望したいと思います。
 そこで、既に近畿自動車道の具体的な問題に一、二入ったのですが、これは建設省も御存じのとおりですが、近畿自動車道の舞鶴敦賀線は夏場が非常に混雑というか、渋滞をします。これは大変な状況なのですが、これについて建設省はどういう認識を持っていらっしゃるか、ひとつお尋ねしたい。
○鈴木(道)政府委員 舞鶴―敦賀間につきましては、ただいまも御説明いたしましたように、路線としてももちろん重要でございますし、今御指摘のような夏場に非常に海水浴に行く乗用車等で混雑することは私ども十分承知しております。今後そういうものを含めて、高速自動車国道整備については考えていきたいと思っております。
○辻(一)委員 大体は今局長の御答弁でわかるわけですが、私もよくそこを通っておりますので、若干補足しておきたいと思うのです。
 若狭湾敦賀―舞鶴間は海が非常に静かできれいである、それから背後には緑の山もある、文化財もある、そういう意味では海洋性のリゾート地区としては西日本有数の場所であるというように私たちも思っております。また、敦賀―高浜間を見ても、この間に敦賀、美浜、小浜、大飯 和田、高浜等の海水浴場があって、年間五百万前後の海水浴のお客さんが来ている。ところが、この高浜という町は常住人口が一万二千程度なんですが、夏場の土曜、日曜は十五万から二十一万ぐらいの関西あるいは中京方面の若い人であふれ返っているという状況になります。したがって、若狭湾全体を見たときに、夏場は人口が非常に膨れ上がる。夏は物すごい人口になっておると思います。
 そんな中で、例えば二十万人の海水浴のお客さんが一つの町に来る。一万二千の人口が二十万に膨れれば、それに必要な水、それからごみ、し尿処理、こういうものは欠くことができない。だから、一万二千の人口であっても二十万のキャパシティーを持たなくてはならないという問題があるわけですが、その中で、渋滞というか道路の困難さというのが非常に問題になっておる。それで、私も時々通りますが、間に挟まると何時間も、とにかく十数キロにわたって国道二十七号が渋滞をしておる。だから、せっかく関西や中京方面から来た若い方が、海水浴で海に入っている時間よりも渋滞で自動車の中で汗を流している、まあ今は冷房がきくから汗は流れないかもわかりませんが、何時間もやっていれば冷房も大変なので、その時間の方が長いという状況ですね。この渋滞状況が解消されるとなったならば、言うならば道路が整備をされれば、西日本における非常に有望な若狭湾一帯の海洋性リゾートの開発というものは非常に推進されるであろうと思うのです。
 そういう点で、若狭湾一帯の自治体それから住民から、これは建設省の方も近畿地建も随分と耳には入っておると思いますが、何とかこれをできないかという極めて強い要望がある。こういう点を建設省の方はどういうように理解していらっしゃるか、認識されておるか、それをちょっとお尋ねしたい。
○鈴木(道)政府委員 今基本計画策定の準備でいろいろそういった各地の御要望について、県御当局あるいは地方建設局を通じて事情を聴取しているところでございますので、その中でも、今先生御指摘の近畿道につきましても近畿地方建設局等から十分聞いております。
○辻(一)委員 運輸省、見えておりますね。ちょっとお尋ねしたいのですが、昭和四十七年に、当時私は参議院の方におったのですが、東は九十九里浜、西は若狭湾を海洋性レクリエーション基地として、運輸省がそういう構想を打ち出したことがあったのですが、残念ながら第一次石油ショックでこれは棚上げになっております。しかし、海洋性リゾート開発の西日本における位置というものは依然として変わらないと思っております。
 そういう点で、例えば和田マリーナ等には相当なヨットを抱えてやっておりますが、全国の状況から見て和田マリーナ等はどういうところにあるのか、運輸省からちょっと説明していただきたい。
○川上説明員 お答え申し上げます。
 先生御指摘の和田マリーナでございますけれども、若狭湾の高浜町と小浜市の間ぐらいにございまして、収容能力は約四百九十隻ということでございます。五十五年度に完成して運用しております。
    〔委員長退席、野中(広)委員長代理着席〕
○辻(一)委員 それは全国規模で言うと何番ぐらいになりますか。
○川上説明員 対全国比で約五%でございますが、公共マリーナの中ではかなり上位の部類に属しておると思います。
○辻(一)委員 私のもらった資料を読むと、千ぐらいのが一番大きくて、あとは五百、四百九十。だから、全国では四、五番目ぐらいの規模になっておると思うのですが、実は福井県の小浜市の鯉川というところに運輸省の支援で人工海浜公園ができたのですね。これは県費もかなり投じて、二十六億を投入した日本海側では最大の人工海浜海水浴場になっております。大型の駐車場等も随分用意をしたのですが、いかんせん道が渋滞をすると、こういう相当優秀な人工海浜海水浴場も利用し得ないという状況にあるのですね。そういう点で、この道路のネックということが海洋性リゾートの開発を非常に阻んでおるという気がいたします。道路状況がよくなれば若い人が関西あるいは名古屋の方から随分と見えて、海洋性リゾート開発の可能性を一段と開く可能性がある、こういうように思いますが、運輸省はこういう問題をかなり長い間担当していらしたので、そういう可能性をどういうように考えられるか、簡単で結構だから、お尋ねしたい。
○川上説明員 お答え申し上げます。
 最近、余暇時間の増大あるいは国民の物から心へというふうな意識の変革に伴いまして、海洋性レクリエーションというのは今後非常に飛躍的に増大する分野だというふうに考えております。こういう観点から、私どもといたしましても、ことしの七月にマリン99計画というふうなマスタープランを発表いたしまして、それに基づきましてプレジャーボートの保管機能の充実でありますとか、あるいはウオーターフロント空間における魅力の増進というふうなものを柱といたしまして、振興施策を講じつつあるところでございます。
 先生御指摘のように、こういった振興をしていきます場合に、道路の渋滞などを初めといたしますいろいろな制約があるのも事実でございまして、私どもの立場から申し上げれば、そういった制約というものはできるだけ緩和されるようにしていただくのが望ましいというふうに考えておるところでございます。
○辻(一)委員 もう一つ、科学技術庁と自治省の消防庁、見えていますね。
 私はこの二月の予算委員会で原子力の安全性と防災問題についてかなり突っ込んだ論議をしたので、大臣も御記憶あろうと思いますから詳しいことはここで申し上げるのは割愛したいと思いますが、ただ若狭湾には、御存じのように、現在十二の原子力発電所があって、その容量は約九百万キロワット。さらに建設中が三つですね。近く十五になり、その容量は千二百万キロワットに近くなる。私はソ連のチェルノブイリもアメリカのスリーマイルもずっと見てまいりましたが、これぐらい一定の地域に集中した原子力発電所の基地は世界にない、こういうふうに私は思いますが、こういう中で、住民の皆さんが安全性や万が一のときの防災に多くの懸念を持っているということは御承知のとおりであろうと思います。
 そこで、チェルノブイリは言うに及ばず、日本の原子炉と同型のアメリカ・スリーマイル原発二号は燃料棒の四分の三が溶けたという最終報告がなされておりますが、これらからして万が一ということを否定することはなかなかできない。そこで、あってはならないわけでありますが、その万が一を考えたときに、防災体制から見て国道一本、それは二十七号線ですが、一車線、対向車線は走りますが、極めて細長い、狭い国道が一本あるだけ。しかも夏には、さっき言ったように、五百万からの海水浴客が来る。そういう中で万が一があったときには非常な混乱が起こるということが考えられる。こういう点で、防災という観点からも道路状況を改善する必要がある、こういうふうに思いますが、科学技術庁とこの問題を担当している消防庁のこれについての考え方をちょっと聞きたい。
○平林政府委員 地域防災の観点から、交通の問題が非常に大切だということはおっしゃるとおりだと存じます。万一の場合の避難の問題あるいは物資の緊急輸送等に際しまして交通が整備されているということは、先生おっしゃるとおり、大切なことかと存じます。
 現在、先生御承知のとおり、地域防災計画の中におきまして、そういう災害発生の場合の措置、避難体制等について定めているわけでございますが、この点につきましては、立ち入り制限でありますとか交通規制に関する措置というものを定めているわけでございます。
 福井県の地域防災計画におきましても、具体的な交通制限対策等についても定めておりますので、現地の実情等を踏まえながら、その地域防災計画の中で適切な対応を図るべきだ、こういうふうに考えております。
○酒井説明員 道路の重要性につきましては、先ほど消防庁からも述べたとおりかとは存じますが、原子力防災につきましては、地方公共団体におきまして、災害の状況に応じた地域防災計画が作成されておると考えております。
 万が一につきましては、市町村の職員、消防駅員、警察職員、そういった防災業務関係者により、避難誘導の措置がとられるというふうに考えております。状況に応じまして、必要に応じて、交通規制、立ち入り制限等によりまして、住民の皆さんの移動の輸送が確保されるというふうに考えております。
○辻(一)委員 そういう地域に防災計画があるということはわかりますが、今私が言っておるのは、国道が一本で極めて狭い、一車線しかない、そうして夏は大変な海水浴のお客さんもいる、渋滞が続くという中で万が一が起こった場合に、ああいう狭い道で一体どうするんだ。こういうことを考えると、道路整備の必要を、防災の担当者として科学技術庁や消防庁はあの状況を見て感じないのかどうか、その点、簡単で結構だが、伺いたい。
○平林政府委員 まことに失礼でありますけれども、現地の状況を私ちょっと存じないのでございますが、そういう状況に対応した防災計画を立てていく、その中でそういう問題が解決されるように努力をすべきだと考えております。
○酒井説明員 地域の防災計画につきましては、地方自治体においてやられておるところでございます。詳細につきましては科学技術庁におきまして十分承知してないところもあるわけでございますが、万一の対策に向けまして、県において最善の対策がとられているというふうに考えております。
○辻(一)委員 一般論の答弁はそれでいいですが、自治省の担当者にしても、現地を知らないのでは困る。世界一原子力が集中している。千二百万キロワット。今でも九百万キロワット。一千万キロワットは世界にそうないわけですよ。今福島原発が合わせて一千万ちょっとありますが、それを超えようとする最大の集中地域、その状況を見て防災問題を考えないということは私はあり得ないと思う。だから、これはぜひ現地をよく見て、ああいう夏の混雑している状況を一遍見てきて、その中でどう考えるかということをよくよくやってほしいと思います。きょうは主題がこの問題ではないので論議はこれ以上やりませんが、予算委員会でこの問題は二月の論議を踏まえてもう一度取り上げるつもりですから、よくひとつ検討しておいてもらいたいと思います。
 そこで、大臣に伺いたいのですが、二月の論議はいろいろと聞いておっていただいたと思いますが、その上に立ってでありますが、世界一原子力の発電所が集中している、こういう観点から見て、国幹道追加の中の基本計画採択に当たって、十分こういう問題は考慮されるべき重要な条件でないかと思いますが、大臣の見解はいかがでしょうか。
○越智国務大臣 国幹道の今回の基本計画の組み入れにつきましては、あらゆる面から検討を進めております。でございますから、それは一つの要素にはなると思いますけれども、原子力でどう、何でどうということでなしに、総合的な面で検討を進めさせていただいたらと、一つの考え方、交通量であるとか地域の開発であるとかいろいろあらゆる面を総合的に判断して決定をしたい、こういうふうに思っております。
○辻(一)委員 いや、私は防災道路だと言っておるのじゃないんですよ。さっきから、大臣しばらくいらっしゃらなかったのですが、道路のネットワークの完成、それから災害等の非常時におけるところのバイパス的役割、それから非常に夏に込む渋滞状況、その中でのいわゆる海洋性リゾート開発の可能性等々を論議した上で、もう一つ、この原子力の世界に例のない集中地域を見れば、これからの検討の一つの大きな要件といいますか、配慮されるべき要件でないか、こういうことを言っておるので、それが全部であるとは言ってないのです。しかしまた大きな条件の一つでないかと思うのですが、もう一度ちょっとそこをお尋ねしたい。
○越智国務大臣 いずれにいたしましても、やはり交流ネットワークの中、そしてそれの重要度、さらに地域の開発の問題等々いろいろ考えて進めてまいりたい、こういうふうに思っておる次第であります。
○辻(一)委員 もう一つ通産に伺いたいのですが、見えていますね。
 先ほど私申し上げたように、これだけ原子力発電所が集中していると、住民の立場からすると安全性や万が一の災害に大きな懸念を持つというのは、私は当然であると思うのですね。しかしまた、自治体からすると随分と苦労しながら国のエネルギー政策に大変な協力をしてきた、こういう思いが自治体にはあるわけですね。そこで、千二百万キロワットからの発電基地を引き受けているこの地域に自治体や住民が今一番必要としているのは、こういう高速道を、信号なしの道を一本あそこに何としても通したい、この希望が強いわけですね、願いが強い。
 そこで、昭和六十年であったと思うのですが、通産省エネルギー庁はこういう原子力発電所の集中基地の地域振興のために嶺南地域振興対策を委託調査をした経緯があります。その中の最も大きな柱は、やはりこの地域に高規格道を建設すべきである、これが一番大事だ、地域振興にも重要である、こういう調査報告を出しておるのですが、この点から考えて、通産省としてこういう願いがある中でこの道路状況をどういうふうに認識をしているか、それをちょっと伺いたいと思います。
○作田説明員 お答えいたします。
 通産省におきましては、従来からこの若狭湾地域のような電源地域の振興を図るために、いわゆる電源三法に基づきまして電源立地促進対策交付金等を交付する等、諸施策の充実強化を図ってきたというわけでございます。また、当省といたしましても、これら電源地域の振興にとりまして交通網の整備、とりわけ道路の整備は極めて重要な役割を果たすという認識を有しておりまして、先ほど申し上げました電源立地促進対策交付金の一部も、これは基幹道路ではございませんけれども、地方公共団体等が行う事業の道路の整備に一部充当されているということでございます。
 いずれにしましても、通産省といたしましては、地域振興を行っていくには交通網の整備は極めて重要である、こういった認識を持っております。
○辻(一)委員 近畿自動車道舞鶴敦賀線は、大臣、舞鶴と敦賀という非常に重要な港湾を結ぶという点も欠かすことのできない視点であろうと思うのです。そこで、大臣のいらっしゃらない間に、先ほど申し上げましたようにかなりな論議をしたのですが、いずれにしても、近畿自動車道の舞鶴敦賀線の緊急性あるいは重要性については、ある程度この論議の中でも浮き彫りになっておると思うのです。これらを踏まえて、建設大臣としてこの路線の緊急性、重要性を最後的にどう認識をされているのか、これをちょっとお尋ねしたい。
○越智国務大臣 いろいろお話を、きょうでなしに今までも十分聞いております。でございますから、重要な路線であるとは認識をいたしております。しかし、今全国のどれだけを基本計画に組み入れるかという問題もございますので、直ちにどこがどうという具体的なことは申し上げることができません。ただ、この路線も交流ネットワークの中で大切な路線であるということだけは認識をいたしておるのであります。
○辻(一)委員 時間的にもう限られてまいりましたが、いずれ国幹審が開かれると思うのです。この沿線の希望は、舞鶴―敦賀間を幾つかに分割するとかそういうことのないように、採択するなら全線採択を基本計画にぜひやってほしい、こういう強い声があるということをひとつ大臣に伝えて、次期国幹審は大体いつごろ開かれるのか、それをもう一度お尋ねしたい。
○鈴木(道)政府委員 次期国幹審につきましては、今年度中に開催していただきたいと考えております。
○辻(一)委員 今年度中というのは一月もあるし三月もあるわけですが、前は大体一月ということをいろいろ聞いておったのです。予算編成全体がずれ込んでいるということが考えられますが、今の状況に立てば、およそ何月の、上中下あたりで言えばどれぐらいのときになるのか、ちょっとめどをお聞きしたい。
○鈴木(道)政府委員 先生の御指摘のように、予算編成がいつから始まるということを私どもちょっと承知しておりませんので、予算編成が終わる前に開くということはまずできませんですから、予算編成が終わって通常国会の審議が始まる間ぐらいでないと実質上は開けないと思いますので、その辺は御推察願いたいと思います。
○辻(一)委員 近畿自動車道の方はこれで終わりまして、あと二、三分ですが、中部縦貫道の状況についてちょっと伺いたいのです。これは詳しいことを伺う時間がありませんから、その点は割愛して、端的にひとつお伺いしたい。
 中部縦貫道の方は一般国道としての自動車専用道路として整備をされるということになっておりますが、北陸それから松本を通って東京に至る最も短い距離になり、産業あるいはリゾート開発等に非常に大事な意味を持つ。特に石川、福井の方にかかる奥越地方という広大な森林地帯があるのですが、これは海じゃなしに森林の、山の方のリゾート開発とこの路線の整備は重要なかかわり合いを持っておると思う。いろいろ努力をいただいて、難所であった油坂峠はかなり整備されたのですが、最大の難所は安房トンネルが残っておるのですが、安房トンネルの掘削のこれからの見通し、めど等々についてどう把握されておるか、これをひとつお尋ねしたい。
○鈴木(道)政府委員 安房トンネルにつきましては、先生御案内と思いますけれども、大変地質が悪く、熱水が出るというようなことで、これは委員会をつくっていろいろ議論をしていただいておりましたが、先般十二月七日に委員会の方から、一応こういう工法ならば大丈夫だろうというような御報告を受けました。今までは調査坑の掘削ということで進めてまいりましたけれども、そういった御報告をいただいたということで、六十四年度、来年度から本坑に着手したいと考えております。
○辻(一)委員 大体時間が参りましたので、最後に、今の問題について、非常に難所でありますのでこれから大変であると思いますが、この安房トンネルを貫くについて大臣の決意を一言伺い、それから、今申し上げました住民のいろんな声がぜひひとつ届くように理解をいただきたい。その決意を最後に一言伺って、終わりたいと思います。
○越智国務大臣 今道路局長事務取扱からお答えがございましたが、安房トンネルの方は六十四年度から確実に本坑の施工をいたします。今後どういう問題が起こってくるかもわかりませんけれども、学者の先生も大丈夫であろう、こういう報告をいただいておりますので、できるだけ早く進めたい、こういうふうに考えておる次第であります。
○辻(一)委員 終わります。
○野中(広)委員長代理 午後一時二十分から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。
    午後零時十二分休憩
     ────◇─────
    午後一時二十分開議
○野呂田委員長代理 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質疑を続行いたします。坂上富男君。
○坂上委員 まず、建設省にお伺いをいたします。
 昭和六十一年二月十二日に、リクルートコスモスが宅建業法違反をなしたということで聴聞手続がなされて、処分がなされたようでございますが、その処分の内容、違法行為が行われた内容それからその指示処分の要綱等について御答弁いただきたいと思います。
○望月政府委員 リクルートコスモス社につきましては、六十一年二月十二日に宅建業法による処分をいたしております。
 処分をした理由でございますが、最大のものは、御案内のとおり不動産のあっせん等についての手数料が昭和四十五年に大臣告示という格好で決められておりますが、これを逸脱して手数料を徴収した、これが一つでございます。そのほかに、いわゆる一般媒介契約か専任媒介契約かという区別をしなければならぬということについて、それを明確にしてなかったということがありまして、こういったことを理由に宅建業法による指示処分にいたしたというものでございます。
 指示処分の内容は、まさしくこういう法令に触れることをやってはならない、今後早急に改善するようにという内容でございます。
○坂上委員 もう少し指示処分の内容があるのじゃないでしょうか。こういうことをしてはならないという指示処分じゃないでしょう。もっと、かくかくしかじかのことを改善せよということでしょう。それを答えてください。
○望月政府委員 指示処分の主文は、今後かかる行為が二度と発生しないように、社内体制の整備強化、そしてまた社員の研修教育の徹底を図るなどの所要の措置を講じて法を遵守するようにという指示でございます。
○坂上委員 さてそこで、この処分がなされたのが六十一年二月でございます。今、リクルートコスモスの株が譲渡されたということで、国会、国民の皆様方は大変な騒ぎになっておるわけでございますが、建設省いかがでございますか。六十一年二月に、社員の研修をしてその体質を改善しなさいとか法の違反のないようにしなさいと、なるほど宅建業法違反はないかもしれませんけれども、こういうもろもろのことが六十一年二月以降に起きているわけでございます。これを一体建設省はどう見るのですか。
○望月政府委員 実は、先生御案内のとおり、建設大臣の指示処分というのは宅建業法の世界での指示処分でございまして、そういった意味で、職員の研修訓練が至ってない等々のことを今申しましたように指示したわけでございます。その後、今先生御指摘のような今日社会をにぎわしているようなもろもろのことが伝わっているわけでございますが、これにつきましては、宅建業法の世界の中と必ずしも限らないものでございますので、私どもとしてはちょっとコメントのしようがない感じでございます。
 いずれにしましても、業務を行うに当たって業法による処理を十二分にできるような職員の訓練、体制の整備をするようにという指示をしたものでございます。
○坂上委員 職員の訓練、改善、そういうものをきちっとしなさいという指示であることは間違いないわけです。しかし、宅建業法の範囲内においてやりなさいということではないでしょう。ちゃんと憲法以下法令を遵守して、世から批判を受けるようなことのないようにという意味は含まれていませんか。
○望月政府委員 気持ち、願いとしては、およそ世の批判、指弾を受けないようにということは当然あり得ると思うのでございますけれども、何分にも法に基づく指示処分というこのことにつきましては、やはり先ほど申しましたようなことが限界であると私ども考えている次第でございます。
○坂上委員 さて、この指示処分に至るまでいろいろと新聞の報道がなされております。それからテレビの報道もなされておるわけであります。一体こういうことがあったのかなかったのか、まずお聞きしたいと思っておるのです。
 まず十一月二十八日の読売新聞でございますが、「警察OBの役員も暗躍「コスモス社」建設省工作 官僚人脈で情報収集 職員スカウトまで画策 宅建違反処分前 株譲渡話も持ちかけ」こう書かれているわけであります。これが今度、十二月九日の読売新聞でございますが、「建設省の処分筒抜け 次官秘書が聞き出す 役員と親交の都議依頼 違法地上げのコスモス」こう書いてあるわけであります。それから今度は十一月二十八日のTBSのニュースコープでございます。六十一年リクルートコスモス社が土地売買に絡む宅建業法違反で建設省から行政処分を受けた問題をめぐって、当時リクルート側は建設省首脳の一人に対して処分を軽くするよう働きかけ、数百万円の現金を贈っていた疑いが浮かび、警視庁など捜査当局では贈収賄事件に発展する可能性もあると見て情報収集に乗り出しました。こういう放送をしたそうでございます。私もこれは確かに見てびっくりしたわけであります。
 さてそこで、これは一つ一つ答えていただきたいのでありますが、こういうような情報が報道された以上、建設省の名誉にもかかわることなんでございますが、まず、どなたがどういう調査委員会などをつくっておやりになったか。というのは、私が税特やリクルートの委員会で御質問申し上げると、各官庁の官房長は、これ以上ございませんと答えるのです。絶対にもうこういうことはありませんと言うけれども、言った舌の根の乾かないうちからぼろぼろと出てくるわけであります。そうしますと、朝になると私のところに電話が来るわけであります。先生、申しわけありません、また出てまいりました、ひとつ国会答弁と違いましたが御報告だけいたしますと。何を言っているんだ、おれが暴露したんだと言って私はどなっているわけでございます。そういうようなことがよくあるわけでございます。
 建設省、これに対して一体どういう調査をなさったか、どういうところからこういう情報が漏れ出しているのか、調査委員会等が設置されたかどうか、それらも含めて詳しい説明をしてください。
○越智国務大臣 今の報道関係がありました都度、私が指示をして調査をいたしております。首脳につきましては私自身が聞いております。でございますけれども、そういう事実はございません。他のことにつきましても、それぞれ担当の次官以下に指示をして調査をしておりますが、ございませんので、御報告をいたします。
○坂上委員 あと御答弁ありますか、ありませんか。
○望月政府委員 ただいま大臣から御答弁申し上げましたように、その都度、私ども大臣の御指示もございまして、関係者の実態に当たらしていただいております。特に、今先生お話のありましたような処分をめぐりまして、事前にどうであったとか情報がどうだったとかという報道がなされているわけでございまして、私どもとしては全く寝耳に水のことでございます。が、あえて当時の担当者に当たっております。責任を持って当たっている結果では、全くそういう記憶はございませんということでございます。
○坂上委員 調査委員会でもつくったのですか。それから何人くらい調査をなさったのですか。それから調査の責任者は一体どなただったのですか。
○越智国務大臣 調査委員会はつくっておりません。私が直接聞きただすことがいいものは私がやっておりますし、それ以外はそれぞれ指示をして、次官なり局長あるいは官房長が調査をいたしております。したがって、委員会はつくっておりませんが、そういう事実はございません。
○坂上委員 株の譲渡の話を持ちかけられたということはありますか。
○望月政府委員 先ほど来申しているような報道の中で、私どもその都度調べておりますが、そういう話があったということを全く記憶してないと言う者ばかりでございます。
○坂上委員 警察OBの役員が暗躍した、これは麻野さんを指すのだろうと思うのですが、どうですか。
○望月政府委員 麻野さんという方がそのころ、というのは六十一年か六十年の末か明確でございませんが、時々見えていたという記憶があるという話は聞いております。
○坂上委員 麻野という人は一体何しに時々お見えになっていたのですか。
○望月政府委員 何といいましょうか、当時何のためであったかということはだれも覚えていないものですから、私、推測しかできませんが、やはりこういう会社に行ったということ、しかも官庁出身者ということであるいは足を運ばれたのじゃないかということでございますが、ただ言えますことは、その麻野さんという方から株の譲渡の話だとかあるいは処分をめぐってのいわば穏便にとかいうふうなお話というものは一切覚えていない、こういうことでございます。
○坂上委員 麻野さんというのがよく建設省へ出入りしていたというが、これは建設省の役人をしていたのですか、警察でしょう。何でそんな用事、しょっちゅうどうぞ来てくださいとでも、どこか警察の退職者の控室でもあるのですか、どうですか。
○望月政府委員 私どもの担当業課などには、必ずしも官庁出身者とかいうことに限らず、業に従事されている方はよくお見えになるわけでございます。何のために来るかは、それぞれの目的等は個々違うと思いますけれども、いずれにしても、麻野さんだから特別どうこうしたというものではなくて、要するに業に行かれた麻野さんが時々見えていた記憶がある、こういうことでございます。
○坂上委員 職員をひとつこちらの方の会社に就職させてくれないかというような要請もあったという話らしいですが、どうですか。
○牧野政府委員 午前中にも御答弁申し上げたところでございますが、要するに人事を担当しておる私どものところには一切そういう話は参っておりません。
○坂上委員 人事担当の責任者のところに話はないだろうけれども、どうもスカウトがあった、こう書いてあるわけです。それを聞いているのです。
○望月政府委員 そういう意味で申し上げさせていただきますと、人事当局に直接でなくて、例えば当時の私どものところへ直接ということもそれはあり得る話だと思いますが、それもまともな、まじめな話として聞いたものは全くないという現状でございます。
○坂上委員 どうしてまじめな話として聞かないのでしょうか。
○望月政府委員 ちょっと言葉が適切でなかったかもしれませんが、要するにリクルート社に建設省の人を欲しいのだというふうな強い意思表示の話は聞いた覚えがないということでございます。
○坂上委員 そうすると、いい就職口は場合によってはうちらで出しますよ、この処分ひとつ適当にしてくださいと言って上手にそういう工作をしていたのだろうかね、どうですか。
○望月政府委員 いや、ただいま申し上げましたような次第でございますので、今先生御指摘のようなからくりというか絡みというものは全く考えられない次第でございます。
○坂上委員 その次に今度は、建設省の処分が筒抜けになった、次官の秘書さんが聞き出した、こういう話でございます。しかもこの処分は、処分があるまではもう日参したと書いてある。しかし、処分が指示処分という最低のものになされますと、「態度は一転、「お騒がせしました」と軟化。そして、あいさつと称して同省幹部を訪れた際には、「二度とこうした事件を起こさないためにも、専門知識をお持ちの省の方をどなたか、わが社にいただけないでしょうか」と平然とスカウトをもちかけ、幹部をあきれさせた。」こう言っているのです。確かに皆さんの方はあきれた話として聞いていたのじゃないですか、どうですか。
○望月政府委員 先生が今お読みになりました報道、まことにリアルに表現されているものですから、私どもそれなりにこの辺を再々確認といいましょうか、担当者に当たっております。ところが、全くそういう記憶がない。それからもう一つ、そういった中で今の処分の情報が事前にリークされたのじゃないか、あるいは流れたのじゃないかという点でございますが、これも、処分という事柄の性質上、担当官はそういうことをうかつにも口に出すはずがないというものでございまして、全部ひっくるめましてそういったことがなかった、こう申し上げたいと思います。
○坂上委員 警察、おられますかな。こういう情報が流れているわけでございますが、警察はこういうことに対してどのような関心を寄せておられますか。
○垣見説明員 お答えいたします。
 御指摘の事案につきましてマスコミ報道等がされたことは承知をいたしておりますが、現段階でその具体的状況を把握するには至っておりません。
○坂上委員 これは読売新聞あるいはTBSという大変信頼のある報道機関でございます。これだけの記事が出ている以上、建設省の名誉にもかかわることでありますから、もう少し、事案といたしましては、特にこの数百万円の現金が贈られた、こう言っているわけであります。大臣が直接お調べになったけれども、そういうことがないというわけであります。これはもう一度メスを入れる必要があるのではなかろうかと私は思っているのですが、警察庁どうですか。
○垣見説明員 お答えいたします。
 警察といたしましては、一般的な情報収集は常々行っているところでございまして、今後ともその中で必要な対応をしてまいりたいと考えております。
○坂上委員 捜査上の秘密もあろうからこれ以上追及しませんが、警察庁、リクルート問題というのは隠せば隠すほどぼろが出てくるという事件でございますから、殊に麻野さんというのはあなた方の先輩なんでございましょうから、疑われないように、きちっとした証明をするためにも捜査はきちっとしていただくよう私は特に要望しておきたいと思っております。
 その次に今度はやはり嫌な話なんでございますが、横須賀米軍工事に関しまして不正談合があったという話でございますが、これは公取の方でひとつわかりやすく簡単にお話しをしていただきたいと思います。
○鈴木説明員 御説明いたします。
 公正取引委員会は、十二月八日に、旧米軍工事安全技術研究会の会員ら百四十社に対して文書警告を行いますとともに、うち七十社に対して課徴金納付命令を行いました。旧米軍工事安全技術研究会と申しますのは、神奈川県横須賀市に事務所を置いており、米国海軍極東建設本部の発注する建設工事等の入札に参加する事業者を会員として昭和五十九年三月二十七日に設立された任意団体でございまして、独占禁止法第二条第二項に規定します事業者団体に該当するものでございます。
 この研究会が米国海軍極東建設本部の発注する建設工事について会員に受注予定者を決定させることによりましてこの分野における競争を実質的に制限していたものでございまして、これは独占禁止法第八条第一項第一号の規定に違反するものでございます。また、研究会の非会員でございます一社は、研究会の会員と共同して米国海軍発注工事について受注予定者を決定することによりましてこの分野における競争を実質的に制限していたものでございまして、これは独占禁止法第三条の規定に違反するものでございます。
 この研究会は昭和六十二年十月八日解散しておりまして排除措置命令を命ずる相手方がおりませんために、公正取引委員会は、この研究会の会員でございました百三十九社と非会員一社、合計百四十社に対しまして今後同様な行為を行わないよう厳重に警告しますとともに、これらのうち七十社に対しまして総額二億八千九百八十九万円の課徴金の納付を命じたものでございます。
○坂上委員 この命令は裁定書と言うのですか、どう言うのですか公取では。こういう命令を出した場合、何と言うのです。それで、確定しましたか。
○鈴木説明員 これは行政処分の一種でございまして、十二月八日にこの納付命令を送達をいたしております。受け取りましてから三十日後に確定しますから、まだ確定はいたしておりません。
○坂上委員 これは、確定をさせない方法というと行政訴訟を起こすのですか。
○鈴木説明員 この命令に対して不服申し立てをすることができます。
○坂上委員 だから、行政訴訟ですかと聞いておるのです。
○鈴木説明員 そうしますと、審判開始決定をいたしまして、審判において事実が争われることになります。
○坂上委員 さてそこで、この問題はいろいろの問題を含んでいると思うのでありますが、膨大もないたくさんの会社の数でございます。文書警告は約百三十九、それから課徴金納付命令は六十九社、そうですかな。
○鈴木説明員 文書警告いたしましたのが百四十社でございます。うち七十社に対して課徴金納付命令を送付しました。
○坂上委員 ひとつ名前を発表できませんか。
○鈴木説明員 本件は、事業者団体によります独占禁止法違反事件でございます。公正取引委員会は、従来から事業者団体の代表者名は発表しておりますが、構成事業者の名前は公表しておりません。今回も従前の例にならっているわけでございます。
○坂上委員 新聞紙上では数社が発表になっておるようでございますが、ではこれはどうしてわかったのです。
○鈴木説明員 公式的には事業者団体の場合には代表者だけでございますが、新聞記者レクの席上におきまして、新聞記者の方からどうしてもという御要請がございましたので、こういう場合には従来から上場会社についてはやむを得ず発表するということになっております。
○坂上委員 では、その上場会社、約十五社ぐらいあると思うのですが、発表してください。
○鈴木説明員 それでは、十五社について会社名だけ申し上げます。
 五洋建設、三和大榮電氣興業、清水建設、大成建設、千代田化工建設、電気興業、東亜建設工業、東洋建設、西松建設、日本通信建設、能美防災工業、日立造船、前田道路、若築建設、以上が旧研究会のメンバーでございます。それに鹿島建設。
○坂上委員 ある程度名前を公表することは、今後こういう違反を再発させないためにもやはり必要だろうと私は思っておるわけであります。以下は中小企業だからという御配慮があるのだろうと思いますからそれ以上私も追及しませんが、公取といたしましては精いっぱいの調査でございましょうから、厳格なる法の運用をひとつ期待をしたいと思っておるわけであります。
 そこで大臣、これは米軍の工事のいわば不正談合事件でございます。今、日米間の貿易摩擦、殊に外国の企業も建設業の中に入れよという運動が去年、おととしあたりから猛烈になされているわけでございますが、こういうようなものを大臣ごらんになりまして、どうも皆さん方の監督の立場から見てもやはり問題があるのじゃなかろうか。何か午前中の答弁を聞きますと、建設省独自で談合を指摘し、これを問題にしたということはほとんどなかった、こういうお話でございます。米国の方から出されるというような状態になっておりますと、建設省の体質というものが問題になるのじゃなかろうかな、こう思っておりますが、まず米国との国際摩擦の問題、それから談合問題の建設行政におけるお立場としてどのようにお考えになっているのか、ひとつ御答弁いただきましょうか。
○越智国務大臣 このたびの談合事件、甚だ遺憾に思っております。
 米軍の関係で談合事件が起こったということ、貿易問題あるいは外国企業の参入問題等々も考えましても全く遺憾に存じております。でございますから、建設省といたしましても厳正な態度で、今後こうしたことのないように十分注意をし指導をしていきたい、かように思っておる次第であります。
○坂上委員 さて、建設省はこれに対する処分、どういう態度で臨んでいるのですか。
○望月政府委員 今回の事案、まことに遺憾のきわみである、私どもこういう認識に立ちまして、早速に十二月九日から関係業者に対しては指名停止行為を直轄分について行っております。あわせまして、建設業法によりますしかるべき監督処分というものを進めるべく現在手続を進めているところでございます。
 さらにまた、こういう問題を今後繰り返さないためには毅然たる指導というものがやはり不可欠である、その中でもとりわけ業界団体に対して厳しく注意をしなければならぬ、こういう認識から、先般も大臣のじきじきの指示事項というものを事務次官を通じまして関係団体の長に行っておる。また、関係団体においては、この機会に内部的なしっかりした体制を整備して再発の防止に努めていただくように、これもまた指導いたしておる。こういうことで、業法に基づく処分も含めまして総合的に対処してまいりたいと考えておるところでございます。
○坂上委員 さっきも申し上げましたけれども、公の入札、公共事業でこういうことがあれば刑法の談合罪になるわけであります。たまたま米軍でありまするから検察庁は乗り出さないのだろうと私は思っておるのです。しかし、これはまた米軍であったからこういう不正が暴露したんだろうと思うのでございます。日本の国内でありますると、午前中あったそうでございますが、建設省としてはこれに対する不正競争がないかという調査、努力がやはり体質的にも何らなされておらないうらみがあるのじゃなかろうか、こう実は私は思っておるわけであります。ちょうどロッキード事件がそうだ。アメリカの方から火がついてロッキード事件になったわけであります。今回、それでもリクルートは内方から火がついてこうなったのでございますが、たまたま米軍の工事問題の不正談合事件が米軍の工事だからばかっとこうやって出てきたわけであります。あと内方で、こうやって私たちが、隠しているのじゃなかろうか、こういう心配がしてならないわけでございます。ましてやさっき申したとおり、この問題が国際貿易、国際摩擦にもまたかかわる問題でもあるわけでございます。
 建設省とされましては、こういうような観点からごらんになりまして、やはりもう少しきちっと腰を入れてやっていただきませんと、外国の方から批判を受けて内方からは何にも見えないようでは非常にいかぬと思っておるわけでございます。再度建設大臣、ひとつ決意のほどを承りまして、この問題を終わります。
○越智国務大臣 こういうことが今後行われないように、先ほど政府委員が答弁いたしましたように、各団体を呼びまして十分注意をいたしますし、指名停止、そういうことについてもきちっとやっておりますし、今後こういうことがないように大いに指導監督に努めてまいりたい、かように思う次第であります。
○坂上委員 処分の内容も聞きたいのでございますが、適正な処分をしなければいかないだろうと思っておるわけであります。
 さて今度は、建設省が公共事業をできるだけたくさん発注するというようなことに絡まりまして、建設省の出先の職員でございますが、大変な労働過重になっているんじゃなかろうかということを私は心配をいたしておるわけであります。この間も組合の皆さん方からお話を聞いたわけでありますが、三百時間も超勤をやっておるというような報告が実はあってびっくりいたしたわけでございます。統計表によりますと人員がまた大変削減をされておる、こういう状況で、結局のところ仕事がふえる。公共事業をふやす。人員が削減をされておって、しかし仕事はするということになりますと、労働過重となるわけでございます。これはどうも定員は拡充をしなければならないし、過酷な労働を建設省がさせるというようなことはこれまた問題があろうかと思っておるわけですが、これはどういう対応を職員に対してなさっておるのか、ひとつお話をいただきましょうか。
○牧野政府委員 我が国と申しますか日本に求められております内需拡大、その重要な一翼を担って私ども建設省が担当する公共事業がふえておることは事実でございますし、片や一方政府全体の方針で、ただいま第七次まで定員削減計画というのができております。その四十二年度からほぼ二十年間で建設省の定員が約一万人減ったことは事実でございまして、現時点において定員面で率直に言ってかなり厳しい状況にあるということは私どもも認識をいたしております。
 そこで、私どもも政府全体の計画である定員削減計画にはもちろん従うわけでございますが、そうした中で業務の円滑かつ適正な執行を図るためにいろいろな工夫を凝らして、先生がおっしゃった過酷なということのないようにいろいろな工夫はしております。一方、削減は削減として受けとめながら、やはり新規な行政需要もあるわけでございますから、それに対応する新規増員についてもできる限りの努力をして要員確保を図っておる状況でございます。
○坂上委員 御注文を申し上げますが、これは職員の組合の方から私らのところに出されている文書でございます。本当にひどいと思います。こう書いてあるのです。「私たちの労働条件は建設省の職場が「地方出先機関」に不当に低く評価されていること、建設省が職員の処遇改善に不熱心だったこと、などから他省庁よりも一級遅れの処遇となっており、「必要な要員確保とせめて他省庁並の処遇」が職員の切実な要求となっています。」こう言っているわけであります。これはいかがですか。
○牧野政府委員 私どもも、職員の方の団体等からいろいろな御意見は常に承っております。そういうことも踏まえまして、私どもが職員の待遇改善に不熱心ということは断じてございません。常に最高、最善の努力を果たしておるつもりでございます。
○坂上委員 官房長が官房長になられてから一生懸命であるということは決して否定はいたしません。ただ、歴代やはり努力がやや欠けていたんじゃないかと私も考えますから、ひとつ素直にこれを受けとめまして一生懸命に頑張っていただきたい、こう思っておるわけです。余り時間をかけてもあれだから……。
 ちょっと今度、関東対新潟の関係になりますが、この間我が新潟県の君健男知事が関東分水影響調査検討委員会をつくられまして報告書が提出をされたわけであります。ことしでございましたか、建設大臣もわざわざ新潟にお出かけくださいまして関東分水問題について御意見をおっしゃったようでございますが、この報告書ができてまいりまして、建設省の方にも届けてあると思うのであります。
 この分水報告書の概要を申し上げますと、信濃川の流量減少と水位が低下するということ、海岸線が侵食されるということ、地盤沈下が行われるということ、自然生態系が破壊されるということ、信濃川、阿賀野川水系の水質が悪化するということ、地すべりが多発する、こういうおそれがあるということをこの報告書は指摘をしておるわけでございます。
 建設省、一体これをごらんくださいまして、今後の河川行政といいましょうか、あるいはJAPIC計画といいましょうか、こういう問題に対して専門的な立場でどのようにお考えになっておるか。
 それから、建設大臣は大いに議論をしてほしいというようなことをおっしゃったわけであります。これは、議論というのは一体どういう意味なのか。建設大臣の地元への発表で、議論をさせることによって分水させるんだろうかどうかということを地元では非常に心配しているわけであります。こういうふうな心配をしているからといって、私は文書課長に地元の新聞をお送りしたわけであります。これについても御検討になったんだろうと思うのであります。こういうような観点からひとつ専門的な立場と大臣の立場で御答弁いただきたいし、後からまた国土庁、こういう問題について大臣どのようにお考えになっているかもお聞きをしたい、こう思っております。
○萩原政府委員 お答えをいたします。
 新潟県が出されました調査報告書、ごく最近でございますが私ども建設省の手元にも届きました。現在通読をさせていただいたという段階でございます。御指摘のようなことが内容に盛り込まれておりましたことは私どもも承知いたしております。
 ただ、内容について私どもがコメントするということになりますと、やはり私どもなりに内容の十分な検討が必要でございますし、また、この報告書そのものが県独自の立場でされたものでございますので、それと私ども建設省の立場というのがどういう関係になるかというあたりも十分考えなければいけませんし、ちょっとまだいろいろ所見を述べさせていただく段階にない、そういうふうに判断をいたしております。
○越智国務大臣 私が新潟に出張いたしまして、県御当局なり地元の方々からはこの話は一切ございません。記者会見をいたしましたときに質問がありまして、こういう論議が行われておるが、どうか、こういうお話でございましたから、私が申し上げましたのは、これは建設省では関知してないところであります、皆さんがそれぞれの立場で論議をされることは結構でございましょう、私どもは関知をしておりません、こういうお話をいたしました。でございますから、信濃川の向こう、新潟側あるいはこの関東側の方々が御論議されることは、してもいいけれども、我々は関知しておりません、このことを申し上げて、それが記事になったのであろう、かように思う次第であります。
○内海国務大臣 ただいまの先生の御質問による報告書というのは民間団体の構想である新潟を流れておる信濃川の分水計画に対しまして県が独自で調査検討委員会に委託をして影響調査を行ったものであると承っております。
 国土庁といたしましては、調査の前提となる信濃川分水計画については、建設大臣もお答えになりましたけれども、国土庁としても関知をしておりません。また、現時点では報告書について県から何らの報告もまだ受けておりませんので、この段階で私が所見を述べることは差し控えたいと思います。
 なお、先生の御心配されておる信濃川分水というような問題につきましては、関東地域における二十一世紀当初の水需要に対しましては、従来の計画基準に基づきますと、地域内の水資源開発及び有効利用の促進を図ることでおおむね対応ができると私どもは見ております。したがいまして、関東地域内の事業を促進することがまず緊急な課題である、こういうふうに認識をいたしておるところでございます。
○坂上委員 建設大臣もそれから長官も大変ありがとうございました。建設大臣、従前の建設大臣の答弁と全く変わっていないのだ、こういうふうに御理解してよろしゅうございますか。
○越智国務大臣 全く変わっておりません。今、国土庁長官が言われましたように、全く論議は私どもの関知するところでない、こういうことであります。
○坂上委員 結構です。
 もう一点だけ、恐縮でございますが、せっかく来ておられるから。国道二百八十九号線のいわゆる八十里越えと称する法線決定はいつごろになるのでございましょうか。
○鈴木(道)政府委員 法線決定につきましては現在調査をしておりますけれども、この県境部のトンネルを挟む区間につきましては本年度中にルートを決定して公表したいと考えております。(坂上委員「本年度ですか」と呼ぶ)トンネルを含む区間につきましては、今年度中に決定したいと考えております。
○坂上委員 ありがとうございました。
○野呂田委員長代理 大野潔君。
○大野(潔)委員 きょうは建設大臣並びに国土庁長官がおそろいでございますので、なるたけお二人共通するような問題をテーマにして若干伺いたいと思います。私は出身が東京ということなので、東京はただ東京というわけではありません、首都東京ということで東京を中心にいろいろなことで伺ってまいります。よろしくお願いしたいと思います。
 それで、最初に両大臣に伺いたいことは、今、東京都に世界都市博覧会開催という計画がありまして、いろいろとその動きがあるわけでございますが、これを御承知であるのか御承知でないのか、それを伺って、それによってはまた質問の方向も変わってくるものですから、まずお一人ずつひとつ御認識を伺いたいと思うのです。
○内海国務大臣 本年の九月に東京都に設けられました東京ルネッサンス企画委員会の報告におきまして、臨海部副都心を中心会場とした東京世界都市博覧会、仮称でございますが、の開催が提唱されまして、これを受けて東京都におきまして、東京世界都市博覧会の基本構想について検討するために、東京世界都市博覧会基本構想懇談会が設置されたということは承っております。
○越智国務大臣 ただいま国土庁長官がお話しになりました程度のことを承っております。
○大野(潔)委員 大変お勉強いただいているようでございまして、若干補足的に申し上げますと、これは二月二日に東京都の知事がその構想を公式に明らかにしたということでございますが、これは大変な歴史がありまして、歴史的には、昭和十五年、一九四〇年でございますけれども、東京でオリンピック大会と万博を同時に開催する予定でいろいろな計画が進められていたわけでございますが、御承知のとおり日中戦争、さらに太平洋戦争の環境、それから国際的な環境の悪化によりましてこれが中止になったという経緯があるわけでございます。
 当時から何とか万博に近いものを東京でやりたいというのが大体東京の一つの考え方であったわけでございますが、約五十年たった今日、やっとそれが実現する方向になってきた、そういう歴史的なことが一点あることと、それからもう一つは、今お話がありましたように、東京湾の埋立地八十七ヘクタールに及ぶ計画で、開催時期は六十九年の四月を大体目途にして考えているようでありますが、それまでに必要な上下水道、道路、さらには海底トンネル、新交通システム、さらに情報ネットワーク、そういった首都東京としての都市基盤というものをきちっと整備しよう、そういうものが大きなねらいとしてこの都市博覧会というものを政府の協力をいただきながら進めていきたいというのが都の考えのようでございます。いわゆる世界都市博をてこにした東京都のウオーターフロントの都市基盤の整備、これを進めよう、さらにまた地価対策の手がかりにもしたい、こう考えているわけですね。
 ところが、その会場になる十三号地の埋立地の開発をめぐりまして運輸省と建設省がどうも対立的になっている。対立という言葉を使っては両省に対して大変申しわけないかもしれませんけれども、しかし、実施団体である東京から見れば、運輸省はこう言う、そうするとまた建設省は否定的に物を言うということで、どちらの言うことを聞いたらいいんだということで非常に悩んでいるというのが現況でございまして、私も三月の一般質問のときにこの問題を取り上げていろいろと御質問したわけでございますが、その後もちっとも変わっていないみたいなんですね。そこでこの際、その後どういうふうな考え方になったのか、両省から、関係者の方から御説明を願いたいと思います。
○真嶋政府委員 お答え申し上げます。
 十三号地の埋め立ての開発につきましては、ただいま東京都におきまして土地利用計画とか施設計画、あるいは整備の手法等を内容といたします整備計画の策定作業をしていただいているところでございまして、今年度中にはそういう案を策定したいということで承知をいたしております。この整備計画が策定された後、その土地利用計画につきまして今先生のお話の運輸省との関係での臨港地区の扱いというのが出てくることも予想はされますが、その場合には運輸省と十分に調整をいたしてまいって、その事業の執行に支障のないように、円滑にいけるようにやっていきたいというふうに考えております。
○亀甲説明員 運輸省でございますが、運輸省も基本的な考え方は今の建設省の方のお考え方と同様でございまして、先般、この六月に東京港の港湾計画の改定がございまして、その改定の際にも建設省も審議会のメンバーとしていろいろ御意見も伺っておりますし、改定された計画も、新しい副都心計画にそごがない、いわば適合した計画になってございます。今御説明ありましたように今年度中、来年三月を目途に具体的な詰めを今、東京都の方でおやりになっておられるようでございまして、その辺の計画を受けて臨港地区の扱いその他でいわば事業の進行が円滑にいくように、私どもの方としても十分意を用いてまいりたいと思っておる次第でございます。
○大野(潔)委員 ただいまの両省の御答弁を伺いますと、まことに問題もなくスムーズに計画が進んでいるように聞こえるわけでございますけれども、しかし実態はどうかというと、運輸省は運輸省でもって、港湾の埋め立てなどというのは運輸省の所管であるということで、モデル条例案というものを出して、こういうふうにやってもらいたい、こう言っておる。ところが建設省の方では、これは審議会ができて、ちゃんと審議会に諮った上でそういうものは出してもらう、ところが全然諮られていない、そんなの聞く必要ないということを都の方に言われる。そんな状況でもって計画案をつくるといったって、都にはできるわけがないのですよ。運輸省マターの計画を立ててそれで補助金もそっちからもらうというのか、建設省の指導どおりに従って計画をつくってそして建設省関係の補助金をもらうのか、早く決めていきませんと本当に仕事にならないということで、東京都としては大変悩んでいるというのが実態なわけでございます。
 当然これを調整するためにできているのが国土庁ということでございまして、そのために総理を中心にした、国土省にしないで国土庁にしたわけでございますが、国土庁長官、一体どうなさるつもりなのか、その辺の御答弁を伺いたいと思います。
○内海国務大臣 先生御指摘のように運輸省、建設省、いろいろそれぞれ所管の中において構想が違うということもわかるわけでございますが、私どもの役所はそういった意味において、政府部内において企画調整を担当するという立場もございますので、そういった意味で博覧会を予定されておる臨海部副都心を含む東京臨海部の開発につきましては、本年三月に、国土庁、運輸省、建設省等関係省庁及び東京都から成る東京臨海部開発推進協議会におきまして「東京臨海部における地域開発及び広域的根幹施設の整備等に関する基本方針」を取りまとめたところでございまして、この基本方針を踏まえて関係省庁及び東京都において円滑に整備を進めるといった観点から十分協議を行いつつ関連施策の展開を図ることといたしております。
 なお、国土庁といたしましても、今後必要があれば東京臨海部開発推進協議会の場において今後とも調整を図り円満な事業の推進を図ってまいりたい、こう考えておる次第でございます。
○大野(潔)委員 ちょっと長官のお話は大分古過ぎるわけでございまして、今三月のお話がございましたが、十月には見るに見かねた総務庁が、行政監察局が間に入りまして、運輸省と建設省の審議官を、調整協議できるようにいたしましてやったのですけれども、依然として言うことが対立しちゃっているものですからどうにもならぬという状況なんです。三月の時点でもう既にこれ事終われりという判断では困るわけでございまして、この十月に総務庁が入って手を打ったけれども依然としてこの対立状況は変わってないということなんで、今どうしてくださるんですかと私は伺っておるわけでございます。今ここでもって御答弁を求めても無理かと思いますが、早急にお帰りになりまして、どうなさいますか。
○内海国務大臣 せっかくの重ねてのお質問でございますからお答え申し上げますが、運輸省としての臨海部に対する基本的な開発の考え方あるいは建設省としての臨海部に対する開発の施策の展開方法、これはおのずから違うと私は思っております。それをいかにあわせて整合性を持たせながら東京都と一体となって世界博に向かっての準備を進めていくか、こういうことでございますので、私どもはそういった観点から、両省の違った方向にある問題につきましてもできるだけ調整をいたしまして、円滑にこれが六十九年開催に間に合うように両省の御協力をいただきながら取りまとめてまいりたい、こう思っております。
○大野(潔)委員 都の方では、工事を実施する都の方からは要望を含めた見解をお出しして長官にお願い申し上げたい、こういう考えなのでございますので、ぜひひとつそれらを含めてよろしくお願いしたいと思います。重ねて申し上げますけれども、これがやはり首都東京の大きな整備の手がかりであるし、またこれが地価対策の基本になってくる問題でございますので、どうかひとつ国土庁としては全力を挙げて対応をお願いしたいと思います。
 次に、また国土庁で恐縮でございますが、圏央道、これが発表になりまして、アセスの調査その他進められておりますが、現状ではどうなっているか、ひとつ現状報告についてお願いしたいと思います。
○鈴木(道)政府委員 首都圏中央連絡道路は、東京都心から半径四十ないし五十キロの位置に計画されています延長約二百七十キロメートルの幹線道路でございます。東京都内につきましては、八王子市の国道二十号から埼玉県境までの約二十二キロメートルについて現在都市計画決定の手続を進めているところでございまして、東京都におきます都市計画審議会が十二月二十三日に開かれると聞いておりますけれども、都市計画決定後直ちに事業を推進してまいりたいと考えております。ただし、高尾山トンネルを含む国道二十号から中央道の間につきましては、関連する国道二十号八王子南バイパス等の道路計画の進展を踏まえながら、その間については今後事業実施が図られるよう検討してまいりたいと考えております。
○大野(潔)委員 御承知のとおり現在の国道十六号線、これは唯一の外郭道路になるわけでございますが、大変な混乱で、私どももちょっと急用があって出かけようとしてもその混雑に紛れ込んだらどうにもならぬということで大変悩んでおるわけでございますが、それだけ期待が高い。しかしながら、高尾山の自然を守る会というものが盛んにいろいろと反対運動も展開していらっしゃる。しかし、将来のことを考えますとやはりこれは進めるべきではないかと私どもは考えているわけでございます。
 自然を守るという意味におきましては、都心には上野公園という公園があるわけでございますが、その公園の下にはいわゆる京成電鉄の駅もあるし駐車場もある。地下にあるわけでございますが、その上の上野公園は木も枯れずにきちっとしているわけでございます。それを十分研究されまして、その中にトンネルをつくっても決して心配ないのだというやはりきちっとした住民にわからせるという手だても必要じゃないかと思うのですが、そういう手だてなどはしていらっしゃるのでしょうか。
○鈴木(道)政府委員 東京都におきますアセス審議会におきましてもいろいろな意見書、ただいま先生御指摘のような高尾山にトンネルを掘った場合に水がかれたりあるいは貴重な植生が枯死することがないようにというようないろいろな意見書も出ておりまして、それに基づいて現在評価書を作成しているわけでございます。事業の実施に当たりましても、そういった自然保護という観点から十分対策をとって事業を進めていく考えでございます。
○大野(潔)委員 ぜひひとつ、強引な着工というのではなくて、十分その辺の民意を体しながら事を進めていただきたいと思います。
 時間がないのでぽんぽん進んで大変申しわけないのですが、最近の新聞を見てまいりますとアルメニア地震というものが大変にぎわしているわけでございますが、大変な大惨事で、毎日のテレビで報道されて本当に私たちも心が痛む思いでございます。各国の救援隊を含めた五百台のクレーン車の活躍で、けさのテレビによると五千四百人が瓦れきの中から救われたという、ほっとするようなうれしいニュース、しかしながら一方ではまだまだ助けてくれという声が聞こえてくる、そういう環境にあるわけでございます。一方また、非常に寒い中で氷点下十度にもなる、しかしながら、余震があるので建物の中には入れない、そういうことで表でもって夜を過ごすという大変気の毒な状況にある。
 そういう中にあって、日本から緊急に毛布、テント、そういうものを送られたようであります。我が国も十二億円近い援助をしたということは承知しているわけでございます。しかし、何となくメキシコ地震のときと比べてどうも物足りないような気がするのですけれども、これは窓口は外務省でございますので、それは外務省に言ってくれといえばそれまででございますが、やはり災害問題というのは国土庁なり建設省というのは決して切っても切れない問題ではなかろうかと思いますので、その辺のことを閣僚のお一人としてどうお考えになっているか、御答弁を願いたいと思います。
○内海国務大臣 とりあえず事務的に局長から答えさせます。
○三木政府委員 外務省が把握しておるところによりますと、十二月七日にソビエト連邦アルメニア共和国で大きな地震が発生しております。死者五万五千人、被災者七十万人、二つの都市が壊滅するという被害を受けておるわけでございます。
 我が国の政府の救援活動でございますが、外務省が中心となりまして、ただいまお話のございましたように、国際協力事業団を通じます総額一億六千万円相当の医薬品、発電機、毛布、テント等の救援物資を供与するとともに、日赤を通じまして十億円の供与を決定しております。また、被災地の状態を把握するために、外務省から担当課長など四名の災害援助専門家を派遣をしておるところでございます。
 以上のように、外務省を中心に当たっておるわけでございますが、海外におきます災害の援助につきましては、災害の状況、被災国の国情、援助要望、受け入れ態勢、これらを十分にしんしゃくして行う必要がございます。こういった状況について一番把握がしやすいところにございます外務省が、被災国との調整等を含めて取りまとめを行うということが適当であろうというふうに考えているわけでございます。こういった趣旨から、緊急援助隊の派遣に関する法律におきましても、外務大臣が被災国政府と相談をして、要請があった場合に国土庁を含む関係省庁と協議をいたしまして協力を得て派遣を行うという仕組みになっているわけでございます。
 国土庁は防災所管官庁という立場でございますので、こういった援助の方式にのっとりまして外務省に十分協力をいたしたいというふうに考えております。
○大野(潔)委員 こちらが御質問したのは、大臣の所感を伺ったつもりだったのですけれども、何か現況報告だけを聞いたような気がするのですが、時間も余りないのでまあまあ結構としまして、私はいつも思うのですが、国内の災害がありましても、結局災害があったといいますと出てまいりますのは自衛隊の出動ということですね。自衛隊やそれからまた消防庁とか、これは当然かもしれませんけれども、やはり災害問題というのはもっと国土庁というのが前面に出てもいいんじゃないだろうかと思うのです。その点、国土庁長官どうですか、もう少し権限を広げる気はありませんか。
○内海国務大臣 現実に災害が発生をいたしましたときに一番組織的に行動がとれるという団体といたしましては、消防であるとかあるいは自衛隊であるとかといった組織的な活動のできるところが応急、救援といった形では一番活動ができる可能な組織ではないかこういうふうに私どもは考えております。
 国土庁が防災局というのを持っておりまして、中央防災会議を主宰しておるわけでございますけれども、実際問題といたしましては、河川のはんらん、その他土石流あるいはそういうものにつきましては、建設省が河川を管理し、砂防事業も管理しておる、こういうようなことでございまして、実際問題、国土庁が直接現場に動員をかけて動かせるという体制に余りないということは、私も従来から、防災局を持っておりながら余りに力がないなという感じを痛感しておるものでございます。先生がおっしゃるように、国土庁がもう少し行動的にとれる防災組織というものを確立しなければならぬという気持ちは十分持っております。
○大野(潔)委員 長官の御決意、大変頼もしく聞かせていただいたわけでございます。私はぜひそのシステムというものをきちっと定着させていただいて、いろいろな細かいところは消防なり専門家がやられて結構だと思うのですけれども、基本的な専門的な問題についてはやはり国土庁が動く。しかもまた、今回のアルメニアのような、また、かつてのメキシコのような大災害の際には、直ちに国土庁が外務省と協議をとって、いわゆる仮称国際緊急援助隊とでも申しましょうか、そういったものを派遣できるような、経済大国と思われておるわけでございますから、そういうことで本当に日本としての活躍できるような形をつくっていきたい、そういう体制をぜひとるようにしていただきたい、こう思う次第でございます。
 次に移ります。
 先日、十二月六日でございますか、政府の中央防災会議から、南関東に関東大震災並みの地震が襲ったらと題して、一都三県で十五万人の死者が出る、負傷者も二十万人は出るのではかいか、大変ショッキングな報告が出されました。中身を見ますと大変ショッキングなんでございますが、発表目的と簡単な内容を御説明いただきたいと思います。
○三木政府委員 南関東地域の地震被害想定調査でございますが、南関東地域震災応急対策活動要領を検討するために南関東地域の地震被害の全体的な傾向を把握するということを主たる目的として行ったものでございます。
 この想定調査におきましては、既往最大の地震でございます関東大震災クラス、マグニチュード七・九でございますが、この地震が相模湾を震源域として発生した場合を想定いたしまして、発生時刻につきましては、冬の夕方、冬の深夜、秋の正午ごろの三つのケースを想定しております。この想定調査の手法といたしましては、南関東地域の市街地の現況に基づきまして、過去の震災事例等を参考に想定を行っております。
 その結果でございますが、主なものを申し上げますと、震度六以上に相当する地表加速度になる地域は全体の三六%。建物被害は、大破が四・五%、中破が四・九%。焼失の棟数でございますが、冬の夕方の場合では二百六十万棟、約三〇%、冬の深夜では一一%、秋の正午ごろではやはり三〇%、こういった状況でございます。また、人的被害でございますが、死者につきましては、冬の夕方で十五万人、冬の深夜で八万三千人、秋の正午ごろで十五万二千人。負傷者につきましては、冬の夕方で二十万三千人、冬の深夜で十二万人、秋の正午ごろで二十万五千人、こういった想定結果となってございます。
○大野(潔)委員 学者の意見などを聞いてみますと、地震で一番切迫しているのは東海地震じゃないか、今回発表された南関東地震というものは当分ないのじゃないか、地震の予知はとても難しいのかもしれませんけれども、専門家の間では大体そういうことですね。今の御答弁でもますます大変ショッキングなお話を伺うわけでございますが、東海地震についてもう一度警鐘的に重ねて発表されるならいいのですけれども、あえて南関東地震をここでもって発表された、それは用心にこしたことはないという意味がなどという冷やかした新聞記事も出ていましたけれども、これはどういう意味なのか。ちょっと伺いましたならば、東海地震というのは既にこの間もう発表してありますからここで言う必要はないということのようでありますが、東海地震についてもちょっと私どもの記憶から消えているくらい時間がたっているわけでございますから、一体その辺のことを長官、どういう判断でなさったのか聞かしていただきたいと思います。
○内海国務大臣 東海地域の方の災害ということにつきましては、十年前に強化地域として指定をいたしておるわけでございまして、いつ災害が起こっても不思議ではないというような観点から指定をしたわけでございますが、十年たちますと、ことしもない、来年もないということで、十年も訓練、訓練とやっておりますと防災意識というのが大分薄れてくるのではないかというような感じもいたしておったわけでございますが、本年の防災訓練、浜松でございましたのに私が参加いたしました。大変御熱心な行き届いた組織的な訓練が展開されまして、非常に実戦さながらといった言葉が該当するような熱のこもった訓練ぶりを拝見をいたしました。忘れたころに災害はやってくるということを十分肝に銘じた訓練だなという実感を受けてまいりました。
 この南関東地震の問題につきまして、先般発表いたしました想定が余りにショッキングな数字が出てきておる、こういうことで御心配をされる方が出やしないかと私どもも実は心配をいたしておるわけでございます。ただ、直下型地震というのが非常に想定がしにくい、予知がしにくいというような状況から、まして用心にこしたことはないという意味で、政治、経済、産業の中枢を担っておる、しかも国際都市東京という機能を持っておる世界の中の東京という立場からいたしますと、これをいかに最小限度に地震が起こっても食いとめるかということは常日ごろから考えておかなければならない。また、東京の中枢機能が麻痺することによりまして世界経済にも影響しかねないというような状況から考えますと、ある程度強化した防災意識の高揚ということの意味からいきましても、日常の防災意識というものを高めて一朝有事の際には対応ができるような心構えと訓練が必要ではないか、こういうことからああいう想定をして発表いたした、こういうことでございます。
 日本だけの東京ではなく、世界の中の国際都市としての東京、こういった周辺の機能が麻痺することは世界全体に与える影響も余りにも大き過ぎる、こういった観点からいきまして、用心にこしたことはないという意味で、関東大震災程度の地震が起きた場合には、今の過密東京、関東大震災の当時にはなかった超高層の建物あるいは地下街あるいはいろいろな科学的なケーブル施設、地下に埋設しておる施設、こういうものが一挙に破壊されるということになりましたら本当に壊滅的な打撃を受けると言っても過言ではないといった意味において、防災意識をこの際強く国民の皆さん方に、地域の皆さん方に認識していただくという意味で発表いたしたわけでございます。我々もそういう災害に備えて、いつでも対応できるような準備態勢を関係省庁とも相談をしながら構えておかなければいけない、こう考えておる次第でございます。
○大野(潔)委員 せっかくの御答弁でございますけれども、結局は用心にこしたことはない、こんなような気がするのですけれども。
 この資料も、実はきのうこれを質問するのだと言ってやっと資料をちょうだいしたということで、余り一生懸命頑張った資料ではないのじゃないかなと思うわけでございますが、それにしては内容的には超高層ビルなどは全然判断もしておりませんし、また地下街のパニックとか自動車衝突、いわゆる関東大震災当時なかったような本当に想定しにくいような問題については避けて通っているという印象ですし、その辺のことは大臣ごらんになってどんなふうにお感じになったのですか。
○内海国務大臣 ただいまもお話し申し上げましたとおり、また先生からも御指摘がございましたとおり、関東大震災の当時とは建築物も違ってきておる、あるいは土地の利用という面におきましても地下街というものが非常な発展をしてきた、あるいは地下交通というものも非常に発展をしておる、あるいはいろいろな埋設物が地下に共同溝というような形で設置されておる、こういうものが一たん大災害によって機能を失うことによって非常な麻痺状態になるといった意味で、関東大震災程度のマグニチュード七・五から八というようなものでも起きたら今の東京はどうなるだろうか。あるいはビルそのものは倒れないにしましても、ガラス等の破片が壊れて落ちてくる、雨のように降ってくるというようなことも、いろいろな想定がここでなされると思います。したがいまして、やはり日ごろから防災意識の高揚、常に備えておかなければいけない、こういった意味を含めて想定されたものと解釈をいたしております。
○大野(潔)委員 今大臣も言われましたけれども、ビルそのものは倒れないかもしれませんけれども、ガラスなどは相当降ってくるのじゃないか。
 それからもう一つ、世界各国を歩きまして見ますと、特に日本、特にまた東京は、ガラスでつくられた看板だとか、そういうものが物すごく多いんですね。若干東南アジア方面にはそういうところもありますけれども、特に日本では本当に駅を中心にして多過ぎる。私も今現在大震災なるものがあったときにはどこへ逃げればいいんだろうなと思うぐらいに、ガラスでできた危険物が非常に多い。これは全部地方自治体にその対策はお任せ申し上げて国としては一切関係なしということなんでございましょうか。その辺のことをぜひひとつお答え願いたい。
○三木政府委員 今回の被害想定では、落下物の関係、広告物の関係については想定を行っておりませんが、これは既往の震災例ではそういったものの事実がないというようなこともございます。また、実態調査が十分でないというふうなことから、やっておりません。しかしながら、これは極めて重要な問題でございますので、今後の課題といたしまして、想定につきましては積極的に取り組んでいきたい、こう考えております。
 また、窓ガラスや落下物につきまして建築物の所有者が改善を行う場合につきましては、その改善された施設につきまして税制上の特例をただいま準備して改善を促進するような措置を講じているわけでございまして、できるだけの施策はこれからやっていきたい、こう考えておるわけでございます。
○大野(潔)委員 今の答弁もよくわからないのですけれども、私はやはり自治体で勝手な――ということは、かつて看板類についての規制を東京都でやられたことは御承知だと思うのですけれども、自治体でそれぞれ勝手にやらせておくというのじゃなくて、国土庁がいいのか建設省がよろしいのかよくわかりませんけれども、十分話し合いをいたしまして、基本的な問題をきちっと決めて、それに基づいて具体的には自治体に、こういうことで研究しろ、こうやって進めろということで指導をなさるべきじゃないか、基本的なベースというものは国で示すべきじゃないか、こう考えておりますが、最後に長官にお返事をいただきたいと思います。
○内海国務大臣 先生の御指摘のとおりかと思います。したがいまして、今後ともそういった趣旨を踏まえまして都県と、行政指導といいますか、いろいろと打ち合わせをしながら、防災対策に万全を期してまいりたい、こう考えております。
○大野(潔)委員 一方では関東大震災が急に起こればこういう被害が出ますよと言われ、一方では何もしない。そうなれば、結局自分自身でもってずきんか何かかぶってでも歩かなければならぬということでは困りますので、どうかひとつその点十分、両大臣研究していただいて、国民が安心して日常生活できるように頑張っていただきたいと申し上げて、終わらせていただきます。
○野呂田委員長代理 矢追秀彦君。
○矢追委員 最初に土地問題についてお伺いをいたします。
 国土庁長官にお伺いをいたしますが、ことしの七月十二日の閣議後の記者会見で、土地政策のあり方や今後の方向づけを示すために土地基本法を検討する方針を表明をされました。また、さきに閣議決定された総合土地対策要綱を踏まえ、野党の土地基本法案も参考にする、このように報道されておるわけでございますが、既に社会、公明、民社、三党三会派による土地基本法案も提出をされておりますが、これを参考にするという点については間違いがありませんか。
○内海国務大臣 国土庁といたしましては、土地基本法の制定ということを考えまして、野党のさきの国会に御提出になっております野党四党の土地基本法案につきましても十分参考にさせていただきながら、土地基本法に関する懇談会という私の私的機関を設けまして、各界各層から成る有識者の御意見等も今まで四回伺っております。それで、総合土地対策要綱というものも踏まえまして土地基本法の制定をやりたいということで、ただいま準備中でございます。明十五日、第五回目の土地基本法に関する懇談会をやりまして大体の意見の集約を図りたい、こういうことで次の国会等に法案としてぜひ御審議をお願いしたいという準備を進めておる次第でございます。
○矢追委員 次の通常国会に提出されるということでございますが、これはぜひきちんとした形で提出をしていただきたいと思います。そうでないと、いつも物価の狂乱とか土地の高騰、こういういろいろな異常事態といいますかそういう場合はいつも対策がおくれる、政府の対策あるいは国会における対応がおくれることが国民の間に大変な政治に対する不信といいますかそういったものが生まれてくるわけでして、こういう法律ができる前にどんどんまだ土地は上がり続けておるという状況でございますから、本当に実効のある法案にしていただいて、そして今我々の意見も参考にすると言われておりますので、ぜひこの基本法案の考え方というものも十分取り入れていただいて、要は土地の高騰を防ぐということが一番大事です。そのためには土地の供給をふやす、あるいは価格を抑えるといったこと、特に土地投機というものの規制を我々の法案でもやかましく言っておりますので、その点をきちんと踏まえてやっていただきたい、こう思うわけでございます。それに対する御意見。
 それからもう一つは、新聞報道でございますが、この懇談会では、土地基本法案に盛り込むべき重要項目であるはずの「開発利益はその一部を社会に還元し、社会的公平を確保する」また「土地の利用と受益に応じて社会的な負担は公平に負う」、こういった二つの原則につきまして、「受益に応じた適切な負担」こういう抽象的な表現に後退した、このように言われておりますが、この点についてはいかがですか。
○内海国務大臣 土地基本法に関する懇談会におきまして、土地に関する基本理念、基本原則、こういったものについて先生方から御議論をいただいておるところでございます。今先生がおっしゃった「開発利益はその一部を社会に還元し、社会的公平を確保する」という原則は「土地の利用と受益に応じて社会的な負担は公平に負う」という原則に含まれることから、表現の仕方がちょっと違いますけれども、中身は受益に応じた負担のみを原則として掲げれば十分であり、公平の原則を掲げることはかえって重複を招き適切ではないという方向で議論がまとまりつつあるところであります。したがいまして、開発利益の還元の原則を後退したのではないかという御趣旨のお話でございましたが、そういうことではないというふうに御理解をいただきたいと思います。
○矢追委員 今長官は後退ではないとおっしゃいますけれども、やはり言葉としては「受益に応じた適切な負担」というのと、きちんと社会に還元するということをうたっておかないとだめなのではないか、こう思うのでございますが、重ねてその点をお伺いしたいのと、野党の出しました法案の中でも、税のところでもはっきり言っておりますけれども、「国及び地方公共団体は、適正な地価の形成に資するとともに社会的公平を確保するため、土地の処分等により生じた利益に対し適正な課税を行うものとする。」こういうように、一つの税のことを取り上げても「社会的公平を確保するため」「適正な課税」、こういうようなことも言っておるわけでありますし、その貫かれておる基本的な趣旨というのは社会的な公平ということでございますので、ちょっとこういった表現ではやはり後退ととられてもやむを得ないのではないか、こう思いますので、重ねて今の税の問題も含めて御答弁をいただきたいと思います。
○内海国務大臣 「開発利益はその一部を社会に還元し、社会的公平を確保する」という総合土地対策要綱にうたわれておりますこの言葉をそのまま盛り込んでまいりますと、宅地供給をやるようなデベロッパー、こういった人たちも含めて、では住宅宅地をつくるというのは開発利益だから取られるのか、こういうような誤解を招きやすい言葉といいますか表現にもとられがちということでございますから、そういったものと、「土地の利用と受益に応じて社会的な負担は公平に負う」という二項目につきましては、これを両方含めたもので「受益に応じた適切な負担」というような表現にいたしますれば両方の意見がかみ合うのではないかというふうに私どもは考えておるわけでございます。
○矢追委員 しかしその点、私の主張も含めましてまたよく御検討いただきたいと思う次第でございます。
 次に、旧国鉄用地の売却方針や利用方法などを検討している国鉄清算事業団の資産処分審議会が、去る十二月六日に埼玉県の大宮操車場地区、北海道の桑園宿舎跡地の土地利用計画と、東京の赤羽駅旧貨物線跡地、池田水源涵養林、それから北海道の旧狩勝線跡地など全国十二カ所の旧国鉄用地の売却について同事業団に答申をされたようでございます。
 今年度内には凍結されていた一般競争入札による入札も再開される見通してありますが、債務減らしで頭を抱える国鉄清算事業団の事情も理解できますけれども、ただ心配なのは首都圏の地価暴騰の引き金にならないか、このように思うわけでございます。この点については大丈夫であるのかどうか、そのためにはどういう方針でいかれるのか、御答弁をいただきたい。
○内海国務大臣 先生御指摘のように、旧国鉄用地の処分につきましては、国鉄清算事業団の方では累積債務がさらにふえて利息がそれに加わっていくということで大変な苦悩をしておるというのが実情でございます。したがいまして、できることなら一般競争入札でやらしてくれというようなお話が土地対策閣僚会議の席でもございました。
 そこで、私は土地担当の責任大臣といたしまして、一般競争入札にして凍結を解除するようなことになれば、せっかく地方公共団体の皆さん方に御協力をいただいて国土利用計画法に基づく監視区域、こういった制度で地価の鎮静化を図っておる中で、国みずからが何ぼ債務があってやり切れないから一般競争入札で国だけは青天井で売らしてくれという議論は通らないということで、私は断固反対をいたしたわけでございます。
 言うなれば、大蔵省あるいは清算事業団としては一刻も早く処分をして、それで債務を返したい、こういった気持ちであったかと思うのでありますけれども、そういうことでケース・バイ・ケースで今後は相談しようということで、今そういうようなことで一般競争入札をやる場所もあります。そういうのは先生も御承知かと思いますが、露地裏のようなところで車が一台通るか通らないかというような場所に、地価の高騰を招かないような場所に旧国鉄職員の住宅跡地があるとか、これは百坪とか二百坪程度のことでございますが、そういったものまでも全部凍結をしておくというのは余りにも酷ではないか、地価の上昇を招かない範囲においてそういったものはケース・バイ・ケースで認めてあげるべきではないかという意見になっておるわけであります。
 それから、お話のような大きなまとまった土地等につきましてはその地方公共団体を優先的に考えまして、その地方公共団体の意を十二分に酌み取って、できるだけ都市計画をやり宅地供給に供する、こういった社会公共のために利用していただくという趣旨で検討すべきではないか、こういうような意見も申し上げておるわけでございます。
 また、国鉄清算事業団自体もいろいろと創意と工夫をやりまして、土地信託というような形で家を建てるなりビルを建てるなりして、それによって債務の返済に充てよう、こういうような考え方もあるように承っておるわけであります。
 以上でございます。
○矢追委員 去る十一月十八日に日本不動産研究所が発表いたしました「市街地価格指数調査」によりますと、東京都内の住宅地価格は半年で平均七・五%下落して鎮静化傾向にあるが、関西圏や地方中心都市では引き続き地価が上昇している。大阪など「関西の三都市」では半年間で住宅地が一二・二%、商業地が二三・四%も上昇しております。札幌、仙台など「その他の大都市」の上昇率は住宅地が八・六%、商業地が八・九%、このようになっております。
 また、十二月六日に国土庁で発表されました東京、神奈川、千葉、埼玉の一都三県の地価監視区域内の短期地価動向調査によりますと、東京では住宅地、商業地とも全域で価格は下落か横ばいとなっています。しかし、その率は住宅地で二%前後、商業地で一%に満たないものが多く、高い地価は依然として続いております。一方、千葉、埼玉では住宅地、商業地ともに上昇しておるわけでございまして、東京の中心ではとまったあるいはまたちょっと下がった程度ですが、今度は今逆に地方の方にそれがやってきまして、私の住んでおります大阪でも今さっき申し上げたような状況でございまして、こういった地方の中心都市対策、これはどのようにやっていかれるのか。監視区域も、それは大阪でも設けられておりますけれども、今申し上げたような現状であるわけです。その点いかがですか。
○片桐政府委員 まず、最近の地価の動向につきまして概要を御説明いたしますと、突出して地価が上昇しておりました東京圏におきましては、東京から比較的遠い地域、四十キロから五十キロ圏、そういうような地域ではまだ地価上昇が見られるわけでございますけれども、東京都、それから神奈川県の横浜、川崎等地価が下落いたしておる地域が次第に拡大しているということで、東京圏では鎮静化傾向が次第に拡大をしているというふうに考えている次第でございます。
 また、大阪圏におきましては、かなり広い範囲で著しい地価上昇が見られているわけでございますけれども、ただ、ことしの四月ごろから大阪府、兵庫県等では上昇が鈍化傾向というふうに判断いたしておりはす。また、名古屋圏でも、名古屋市、その周辺におきまして著しい地価上昇が見られているわけですけれども、やはりここもことしの四月以降くらいから上昇の鈍化傾向というふうに判断いたしております。また地方では地方の主要都市とか、それからまたリゾート地、そういうところで一部地価上昇があるわけでございますけれども、それ以外の地域では地価はおおむね安定的に推移しているというふうに判断いたしております。
 そこで、大阪圏とか名古屋圏を初めといたしまして依然として地価上昇の継続しているような地域につきましては、今後とも地価動向を厳重に監視いたしまして、監視区域の指定等地価の抑制に努めてまいりたい。また、東京圏におきましても地価の鎮静化傾向が顕著となっているということでございますけれども、やはりまだ地価の水準が非常に高い、高どまりになっているという傾向もございますし、またその周辺部ではまだ上昇が続いているということがございますので、今後とも地価の安定、引き下げに努めていきたいというように考えている次第でございます。
○矢追委員 土地問題はずっとこのところ言われ続けでして、でもなおかつまだまだ大変な状況ですし、特に首都圏ではだんだん通勤が遠くなり、やむを得ず新幹線で通勤だというふうな状況の方もおられるわけでして、それに対して余り新幹線通勤の手だても講じられていないと思いますし、結局先ほども申し上げたように土地基本法案もまだできていない。また、いろいろな監視区域をつくったにしても、ちょっとは効果が上がっているかと思いますけれども、まだまだ問題があります。
 要するに、これは需要と供給の関係と、それから首都にすべてが集中しておるという問題と両方あるわけです。これは本気になってやらないと、結局は、今とまっているといったって、おっしゃったように高値安定ですし、本当に総がかりで本気になってやる、今までやられて効果が上がったというのは、土地の騰貴を防ぐために融資を締めた、これが一番効果が上がったわけですけれども、その程度でとまっておるような気がしてならぬわけです。さらに、これからもう一回本気になって、今後のことも考えてやっていただかなければならぬと思いますが、それに対する長官の御意見をお伺いいたします。
○内海国務大臣 国土利用計画法の機動的運用であるとか、金融機関に対する今後とも強力な指導あるいは宅建業者等に対する指導も強めていかなければいかぬ、こう思っておる次第でございます。
○矢追委員 次に、先ほども少しお触れになりましたが、リゾートの問題ですけれども、最近非常にリゾートブームで、リゾート地においてマンションがどんどんできております。発表によりますと、一月から十一月の供給戸数が一万五百三十六戸、年末までの供給予定を合わせると一万一千五百戸に達する見込みでありまして、しかも現実に新潟県の湯沢町では、一坪十万円以下、これは十年前、現在では六十万円以上にはね上がっておる、こんな状況でありますし、また、そのために、急にどんどんマンションができるものですから、自然環境の破壊あるいは地元住民のコミュニティーを混乱させる、そういったことが起こってきております。
 例えば今申し上げた湯沢町においては、新幹線で一時間ですから非常にいいところでございます。今まで二十二棟のマンションが林立しており、今後さらに三十四棟も計画がある。これが完成しますと、二千五百世帯、人口九千三百人の小さな町に二万戸近いマンション郡ができるわけです。そうなると、上水道あるいはごみ処理、交通、そういうことを考えると、もう町がパンクしそうな状況にあるわけでして、町当局などは、もう来てもらいたくない、また地元住民にもそういう世論が出てきておる、こういうような状況でございまして、リゾート法も結構ですけれども、その後の手当てができていない、こう思うのでございますが、その点いかがですか。
○片桐政府委員 先生御指摘のように、リゾート地におきましても一部地価高騰の現象が見られているわけでございます。特に、軽井沢とか、それからまた伊豆の伊東とか、そういうところが先行的に上昇いたしまして、また先生御指摘の新潟県の湯沢町等でもマンションブーム等で地価が上昇しているという状況でございます。
 私どもといたしましては、こういうリゾート地におきましても国土利用計画法に基づきます監視区域を積極的に指定するようにという指導を行っておりまして、先生御指摘の新潟県の湯沢町におきましては、昨年の十二月一日に監視区域に指定いたしまして、六百平米以上の土地取引について届け出というようなことをやっておりまして、地価対策に努力しているということでございます。
 それからまた、総合保養地域整備法に基づきますいわゆるリゾート地域の指定の地域でございますけれども、この地域につきましても、リゾート地域の指定に先駆けて監視区域を指定するようにという指導をしておりまして、現在各関係の地方公共団体は、そのように対応いたしておる次第でございます。
○矢追委員 今申し上げたように、法律ができた、そしてその場所が地域に指定された、途端に業者が行ってどんどんやってしまう、結局後からいろいろ問題が出てくる。今、監視区域ということを先にやるというふうに指導しているとおっしゃいましたが、それとともに環境整備の方を何とか先にきちんとした上で、それから建てるようにできないものかどうか。結局日本のいろいろな都市、住宅等のあり方を見ますと、下水でも何でも全部後から整備しなければならぬ、ごみ処理もできた後。全部後追いになっているわけですね。この点は、これから高齢化社会を迎えまして、また日本もある程度経済力もついてきたために、こういったリゾート地域というのはかなりこれからもやっていかなければならぬことでありますので、それだけにいいものをつくらなければいかぬわけですから、何か後から後からというのが日本の行政の悪いところだと思うのですけれども、その点長官いかがですか。
○内海国務大臣 全く御指摘のようなことが従来から多かったわけでございますが、今回の総合保養地域につきましては、良好な自然条件が不可欠の資源であり、その整備に当たりましては自然環境の保全に十分配慮しなければならないことは言うまでもございません。このため、基本構想の承認に当たりましては、環境庁長官と協議することとされておりますとともに、基本方針におきましても、特に自然環境の保全との調和に配慮すべき旨を明記しております。総合保養地域の整備に当たりまして、自然環境の保全に十分配慮して進めていくことといたしておる次第でございます。
 また、リゾート開発につきましては、地域振興という面と同時に町づくり、都市づくりであると認識をいたしておるわけでございまして、このような観点から、リゾート地域の整備に当たりましては環境の保全、秩序ある土地利用、良好な景観形成に配慮することはもちろん、地域住民とも十分調和を図るよう自治体を指導しているところでございます。今後とも行政、民間事業者、地域住民が密接に連携し、魅力あるリゾート地域の整備を推進してまいりたいと考えておる次第でございます。
    〔野呂田委員長代理退席、委員長着席〕
○矢追委員 次に、奄美群島振興開発特別措置法の延長問題についてお伺いいたします。
 私は六月に調査に行ってまいりました。それから、その後、国土庁長官にも申し入れをさせていただいたことは御承知と思います。二十八年に復帰して以来、住民の今までの非常に涙ぐましい努力によって、ここまである程度は向上してきたわけでございますけれども、まだまだほかと比べて、特に沖縄が近いものですから沖縄とよく比較されておりまして、沖縄との格差がまだまだあるというのが奄美群島の住民の方の強い要望でございました。
 そこで、申し入れにすべて尽きておるわけでございますので御承知と思いますが、この際、もう一度御意見を伺いたいのでございますが、その第一番目は、延長問題につきまして少し法改正をして延長措置をしていただきたい。それとともに予算措置、これもきちんとやっていただきたい。この点はいかがでありますか。
 それから、自由貿易地域の指定、これにも非常に強い要求もございますので、ぜひ検討していただきたい、このように思いますが、まずその点はいかがでございますか。
○森政府委員 今先生お示しのとおり、奄美群島につきましては、昭和二十八年に本土に復帰して以来、特別措置法に基づく各般の事業が積極的に推進されてきたところでございます。それで成果も着実に上がっておるところでございますが、しかしながら、何といいましても外海の離島であるとか台風常襲地帯である、こういう奄美群島をめぐります諸条件が依然として厳しい状況にございます。そのため本土との格差がなお残っておるというのも現実の問題としてあるわけであります。
 そこで、そのような格差を解消しまして奄美群島の自立自興を図るというためには、今後ともなおこの振興開発事業を積極的に推進していく必要があるというふうに考えておるわけでございます。先般、前回の国会におきまして法延長につきましての請願が採択されておりますし、また奄美群島振興開発審議会におきましても、特別措置を継続するよう意見具申がなされておるところでございます。そのため、私どもといたしましても、関係方面の意見を十分踏まえながら所要の立法措置等につきまして積極的に検討いたしてまいりたい、かように考えておりますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。
 それから、自由貿易地域につきましてのお話がございました。これは実は、沖縄県におきまして復帰以前に自由貿易地域が存在していた、こういうこともありまして、沖縄の復帰に際しまして、沖縄振興開発特別措置法によりまして自由貿易地域が制度化されたものでございます。それで、この自由貿易地域というのは、企業立地を促進いたしますとともに貿易の振興に資する、こういう目的を持ちまして現行の関税法上の保税地域の制度とそれから立地企業への税制上の優遇措置、この二つを組み合わせた制度であるというふうに承知いたしておるわけでございます。
 ただ、この制度につきましては、その自由貿易地域の本来の性格からいいまして、その近くに輸出入の基地となります国際空港だとか国際港湾というものが整備されておるということが前提条件といいますか不可欠の条件になっておるわけでございます。そのため、奄美につきまして今申し上げましたような事情から直ちに自由貿易地域というものを導入することはなかなか困難ではないかと考えておりますが、いずれ地元ともよく相談をいたしまして、奄美の振興を図れるような各般の施策の一環として検討させていただきたい、かように考えております。
○矢追委員 大島つむぎの問題もございますが、今回はそれではなくて、もちろん大島つむぎあるいはサトウキビ、これは奄美の重要産業でありますが、特に水産業の問題につきまして農水省からお答えをいただきたいのですが、大型まき網漁船など県外船の沿岸操業によって現状は大変脅かされておりまして、奄美群島の漁業というのは大変零細な漁業者が多いわけでして、大きなものに来られたらひとたまりもない、こういうふうなことでございますので、これについてひとつきちんとした措置をお願いをしたいわけなのでございますけれども、その点はいかがでございますか。
○本儀説明員 お答え申し上げます。
 先生御指摘の大型まき網船団等というのは九州西部海区を漁場としております、我々の言葉で大中型まき網というのですが、十二カ統ばかりございます。御指摘のような問題につきまして、実は私どもまだ詳細を承知しておりませんので、今後地元の状況を調べさせていただきまして、県当局の話も伺って適切に対応したいと考えております。
○矢追委員 要するに、地元の住民からしたら、県外船はもう締め出せ、ここまで言われておるわけです。漁業振興大会なんかではそういう非常に強い要求も出ているわけでございます。といって、これは自由経済といいますか、自由という問題もございますけれども、それに対する手厚い保護といいますか、また、漁業の振興の方をきちんとやってもらいたい、このように思うわけでございます。
 それから、東シナ海と太平洋に囲まれた飛び石のように連なるこの奄美群島というのは、サンゴ礁と亜熱帯性の豊かな観光資源があるわけです。有名なマングローブの林もございまして、群生林もありまして、エジンバラ公も来られたようなところでございます。リゾート地としては非常にこれから発展する可能性が十分あるわけでございます。そのためにも、もし鹿児島県からリゾート法に基づく地域指定の申請があれば政府としては対処されますか。また、ぜひそういう考え方で推進をしてもらいたいと思うのですが、いかがでございましょう。
○森政府委員 リゾートの承認につきましては県が主体的にまず場所を決める、こういう形になっておりまして、鹿児島の場合にはまだ県内でどこにするか、こういうことを決めていない状況だと承知をいたしております。
 ただ、今先生御指摘のように、奄美群島は東シナ海と太平洋に囲まれまして、飛び石のように連なっておりますし、サンゴ礁なりあるいは亜熱帯性の豊かな観光資源を最大限生かせば、国内有数のリゾート地にもなる、こういう可能性を秘めた地域であるというふうに理解をいたしておりますので、県当局とも十分相談の上、今後いろいろな手続を進めてまいりたい、かように考えております。
○矢追委員 長官は奄美群島は行かれたことございますか。
○内海国務大臣 行ったことございます。
○矢追委員 だからよく御存じと思いますので、まだまだ問題もたくさんございますが時間の関係で割愛をさせていただきますが、私たちが視察をいたしましたその申し入れ書に従って、延長も含めましてぜひひとつ前向きで御検討いただきたいのです。それに対する決意をお伺いしたいと思います。
○内海国務大臣 前向きに検討いたします。
○矢追委員 もう時間がなくなりましたので最後に、午前中も野呂田先生の方からも質問が出ておりました大深度地下の問題でございますが、まとめて簡単に質問をしてお答えをいただきたいと思います。
 大深度地下の利用につきましては、建設、運輸、郵政、厚生などそれぞれ独自案を練っていろいろな構想が発表されておるわけでございますが、どうしても、各省庁が独自案を出しておかないとバスに乗りおくれるというようなことで、いわば縄張り争いといいますか権限争いといいますか、そういうようなものになっているような気がしてならないわけでございまして、これはばらばらでなく、ひとつ相互調整を十分に行って決めていただきたい。これが一つ。
 それからもう一つは、この大深度地下の利用に関して一番大事なことは、大深度地下の利用に関する明確な理念といったものを確立しなければならぬと思うわけでございます。例えば、仮称ですが、大深度地下利用基本法というようなものもつくった上で、この大深度地下の利用をやっていただきたい。憲法上の問題あるいは土地収用法等の問題、法律的にいろいろ難しい問題もあろうかと思いますが、やはり理念をきちんとした上でそういったものをやらなければいかぬと思いますので、その点についての政府の御見解をお伺いして、質問を終わりたいと思います。
○内海国務大臣 大深度地下の利用のための法案につきましては、御指摘のように現在建設省、運輸省等の関係省庁において御検討をされておるようでございます。政府全体として調整のとれたものとする必要があると私は考えております。国土庁といたしましても、各省の法案の検討状況の推移を踏まえまして適切に対応して調整の役を果たしたい、こう考えておる次第でございます。
 また、大深度地下につきましては、残された貴重な空間だということを考えますと、その利用につきましては、現在及び将来の的確な地下利用の見通しのもとに、総合的かつ計画的な利用が図られるべきものと考えております。大深度地下の利用に関する先生のお話のような基本法といった理念を確立すべきではないかというような御意見も踏まえまして今後十分検討を加えるべき問題である、こう考えておる次第でございます。
○矢追委員 今の答弁を聞いておりますと、各省で法律が出されて国土庁で調整される、こういうふうに印象を受けたわけですが、それではやはりばらばらになるわけです。だから私は、今申し上げたように基本法をつくった上でやっていく、こういうことでございますので、その点も踏まえてひとつよろしくお願いしたいと思います。
 以上です。
○中村委員長 西村章三君。
○西村委員 まず最初に、建設省の要員問題につきましてお尋ねをいたします。
 建設省は、昭和四十三年の第一次から第七次にわたる定員削減の結果、約一万人強の定員が減少となっております。一方、公共事業の増大あるいは内需の拡大に伴いまして業務量は大幅に増加をしている状況にありますが、定員削減が日常の業務執行に影響が出ていないのかどうか、まずお答えをいただきたいと思います。
○牧野政府委員 先生御指摘のとおり、二十年間にわたって約一万人の定員削減が実施されております。これは政府の統一した方針に基づくものでございますので、それに従って私どもは実行しておるわけでございます。それに伴って業務運営の面で何か支障はないかというお尋ねでございますが、もちろんそのままほっておけば問題も出ようかと思いますが、そこで私どもはいろいろ工夫をしております。例えば外部委託の活用でございますとか、積算数量発注の活用とか、職員の適正配置もございましょう。いろいろな工夫をしながら、かつ一方、本当に必要な人員は要るわけでございますから、そういうものの獲得に全力を挙げるというふうなことで、支障のないように、円滑、適正な業務執行ができるように努力をしておる、こういうことでございます。
○西村委員 地方建設局あるいは工事事務所、出張所等ではさまざまな努力もなされているようでございますし、もちろん本省におきましてもそういうことについてのいろいろな工夫がなされておることについてはもう間違いないのでありますが、ただ業務量の増加に伴って定員内の正規職員のみでは対応することができずに、この人手不足に対処をするためにいわゆる業務の外部委託、これがどんどんと拡大をいたしておるようでございます。聞くところによりますと、業務委託が建設省全体で六人に一人の割合を占めるという現場もあるようでございます。
 そこでお尋ねをいたしますが、外部への委託の実態はどのようなもので、現場でどのように行われているのか、お聞かせをいただきたいのです。
○牧野政府委員 業務委託をもちろん活用しておりますが、先生はどんどんとおっしゃいましたが、どんどんかどうかは別として、まず実数で申し上げますと、六十二年度の調査がございますが、これで業務委託の延べ人員はおおむね四千七百人強、この程度になっております。
 そういう外部委託をする際にどういう仕事をさせるか。本来私ども職員が担当すべき分野と、外部委託をしてそういう方々にお願いする業務との間にきちんとした区分が必要でございます。そこで私どもは、業務委託につきましては、例えば庁舎の清掃でございますとか賄い等のいわゆる単純業務、あるいは設計積算等の計算の補助的業務、あるいは道路、河川の管理の補助業務ということで、直接国の行政判断を伴わない事務に限って行っておる次第でございます。
○西村委員 外部委託の内容につきましてはさまざまなものがあると思うのですが、やはり今官房長が答弁されましたように、一定の基準のごときものが必要であると私どもも考えておりますが、その場合に地建あるいは工事事務所、出張所などの業務量といわゆる配置要員所用数との関係をどう見るのかということも大事なことでございます。
 二つ目には、いわゆる委託業務の範囲、基準をさらに明確化することが大事ではないか。単に単純業務あるいは補助的業務とおっしゃいますけれども、この中にもいろいろとあるわけでございます。国が直接責任を持つものとの間にどういうような区分が必要なのか。
 また、三つ目には、いわゆる必要人員と定員のあり方、これについても考慮をしていく必要があるのでありますが、今後どのように取り組んでいかれるのか、その辺についてお伺いをいたします。
○牧野政府委員 基本的には先ほどお答えした内容になるわけでございますが、先生のお話にもございましたように、行政判断を伴うものまで任せるということになりますと、これはやや問題であろうかと考えます。その辺について、先ほど駆け足で御説明したようなことでございますが、それらについてさらに私どもも妥当性を欠かないような配慮はしていくつもりでございます。
 それから、定員との関係ということでございますが、確かに定員については現在与えられた数値及びそれに対して現在で言うならば第七次定員削減計画がございまして、年平均三百六十四人でございましたかずつを減らしていくということがございますが、それはそれとして政府全体の方針でございますから私どもは従っていくわけでございますが、新しい行政需要等も当然あるわけでございますので、それに必要な人員は何とか全力を挙げて新たに確保していくというのが私どもの仕事ではないかと考えております。
○西村委員 先ほどの官房長の答弁では、四千七百人委託人員の関係があるとおっしゃいましたが、現行の地建の定員が二万二千五百八十七人ということからいたしますと、およそ五人に一人、こういうことになるわけでございます。定員削減計画はそれなりに私どもも必要だと思っておりますが、行政需要の変化に即して組織、機構の見直しあるいは定員の見直し、改善の努力が必要であるわけでございます。今後とも十二分に実態を把握されまして改善の努力をされるように強く要請をいたしておきたいと思います。
 もう一度官房長としてのお立場から御意見を聞かせていただきたいと思います。
○牧野政府委員 地建の職員の数が先生御指摘のとおり二万二千二百名強でございますが、先ほどの四千七百人は、私、その前提として延べと申し上げました。もちろん延べでなく実人員ベースで、ちょっと手元に資料ございませんが、半分になるというようなことではございませんから、数千人いることは間違いございませんが、四千七百というのは延べということに御理解をいただきたいと思います。
 そうといたしましても、先ほど申し上げたことの繰り返しになりますが、新しい需要あるいは骨格的な部分は国の職員で業務を遂行すべきでございますから、今後とも努力を続けてまいりたい、かように考えております。
○西村委員 次に、土地収用制度に関連をいたしまして若干お尋ねをいたしたいと思います。
 成田空港の第二期の工事予定地の土地収用をめぐりまして、いわゆる暴力集団過激派が、本年九月、千葉県の収用委員長を襲撃して重傷を負わせましたし、そればかりではなく、その後は他の収用委員に対しましても、委員を辞職せよ、しないと家族の安全を保障しない、こういうような脅迫や嫌がらせを続けております。この結果、委員全員が、収用委員七名、それから予備委員二名が辞職するという事態を招いたわけであります。その後千葉県では委員の補充選任を行うことができずに、県における収用委員会の機能は全面停止をしたままでございまして、空港建設はもとよりでありますが、県内の公共事業にも重大な支障を及ぼすことが予想されます。今回の事件が提起をした問題は、国にとりましても、今後公共事業の遂行あるいは公共用地の取得という面でも非常に重要な影響を持つものだと思います。真剣に対処していかなければならぬと思うのですが、そこで、この事件が提起をいたしました諸問題につきまして順次お尋ねをさせていただきたいと思います。
 まず最初に警察庁にお尋ねをいたしますが、今回のこの千葉県の収用委員に対する襲撃事件あるいは他の委員に対する脅迫や嫌がらせ事件というものは事前に防止をすることができなかったのかどうか、事実関係についてお答えをいただきたいと思います。
○伊藤説明員 お答えいたします。
 警察は、極左暴力集団が収用審理の再開に向けました新東京国際空港公団等の動きに大変危機感を募らせておりましたところから、千葉県当局等に注意を喚起いたしまして、収用委員宅へのガードマンの配置警戒、こういったことをお願いいたしますとともに、各収用委員宅を重要防護対象といたしまして警察官によります警戒警備を実施してまいりました。しかるに、極左暴力集団はその戦術を飛躍させまして、千葉市内の路上で、しかもいまだ人通りのある夕刻、帰宅途上の収用委員会会長を襲撃する、重傷を負わせるという、これまでにない個人テロの暴挙に出たわけであります。その後、他の収用委員に対しましても脅迫、嫌がらせ等を行いまして、これらのことによりまして収用委員全員が辞任するに至ったものであります。警察は、収用委員会会長襲撃事案の発生以後、各収用委員等に対しまして身辺の警戒に当たりますとともに、自宅、勤務先等に警察官を配置するなど警戒警備を行ってまいっております。
○西村委員 警戒体制を今は強められておるとのことでございますが、この種の事件というものはなかなか予期しにくいものでございますが、やはり何としてもこの収用委員が襲撃をされた後、他の委員に対しての身辺警護をもう少し強めていただきたかった、嫌がらせについてもやはり徹底的に捜査をしていただきたかった、こう思うのであります。現在犯人の捜査中だと思うのでありますが、今後の見通しあるいは再発防止についてどういう考え方をお持ちでございますか。
○伊藤説明員 お答えいたします。
 事件発生以後、千葉県警では直ちに千葉中央警察署長を長といたします百五十人から成る捜査本部を設置いたしまして、現場付近の実況見分を行いますとともに、犯行セクトと思料されます極左暴力集団の活動拠点、こういったところを中心に捜索を実施いたしました。被疑者らが遺留したと思われます車両、それからその中に残されました多数の物の捜査、あるいは現場周辺それから被害者の通勤経路等の聞き込み、さらには目撃者の情報の掘り下げ、追及、こういったようなところを鋭意現在捜査中でございます。
 それから、その後の脅迫事件につきましても、被害者それから家族からの事情聴取あるいは不審者についての情報収集、それから拠点等に対します捜索、押収品の分析、こういったようなところを中心に捜査を継続中でございます。
○西村委員 大いに捜査を強化していただいて、やはり犯人検挙をすることが今後の再発防止の大きな有効な手段でございますので、どうぞ御努力をいただきたいと思うのであります。ただ、今後二期工事がさらに進展をしていきます中で、この関係者に対する嫌がらせあるいは襲撃、ゲリラ事件等がさらに多発が予想されるわけでございますが、今後はどういうような体制でこれらの防止に当たられるのか、具体的な案がありますればぜひお示しをいただきたいと思います。
○伊藤説明員 お答えいたします。
 警察といたしましては、千葉県収用委員会委員の再任命に関しまして、再びかかる個人テロが発生することのないよう関係者に自主警戒の強化をお願いいたしますとともに、警察官を常時張りつけての身辺警護、自宅等の施設に警察官を固定配置するなど警戒警備に万全を期してまいる所存であります。さらに、これら事件を引き起こす極左暴力集団の非公然部門の行動を防圧するために、アパートローラーを初め車両盗難防止対策とかあるいは旅館、ホテル対策等の諸対策を強力に推進しているところであります。
○西村委員 いかなる理由にしましても暴力行為は許せるものではございません。法治国家としての威信を保ち秩序を守り責任を果たすためにも、断固信念を持ってこれに取り組み、再発を許さない、このことを明言すべきだと思います。今ちまたで言われておりますのは、この事件を見て、これでも法治国家なのか、法秩序に対する重大な挑戦だ、こういうことも言われておるわけでございまして、もう一度、恐縮でございますが、取り締まり当局としての今後に対応する決意を述べていただきたいと思います。
○伊藤説明員 お答えいたします。
 極左暴力集団は、組織の非公然化、軍事化を一層強めながら、成田闘争でありますとか皇室闘争等の各種反対闘争に取り組んでおりまして、その過程でただいまのようなテロでありますとか爆弾を初めとした事件を敢行しておりまして、その内容も一段と凶悪の度を強めております。こうした悪質きわまる不法行為を引き起こしている極左暴力集団の行為は、ただいま委員御指摘のとおり民主主義に対します重大な挑戦でありまして、断じて許すべからざるものであります。警察といたしましては、極左暴力集団の根絶を期すべく一層取り締まりの徹底を図りますとともに、この種事案の再発防止のために引き続きまして警戒警備の万全を期していく所存でございます。
○西村委員 警察庁、お帰りいただいて結構です。
 次に、運輸省並びに空港公団にお尋ねをいたすわけでございます。
 既に成田の第二期工事につきましては昭和六十五年度の末に概略完成の予定だと伺っておりますが、これは間違いございませんか。
○田口説明員 お答えいたします。
 新東京国際空港につきましては、第五次空港整備五カ年計画で六十五年度に概成、大略をつくるというふうに定められておりまして、その方針に従いまして現在努力をしているところでございます。
○西村委員 公団お見えいただいておりますね。直接建設の担当者として、公団として、この六十五年度のいわゆる完成目標というものは今日の進捗状況から見て可能だと思いますか。
○中島参考人 六十五年度の概成を果たしますための前提といたしまして、まだ未買収地がございますので、この買収が一日も早く実現するということが必要でございます。そういう意味でかなり日程的に苦しくなってきているのは事実でございますが、まだ六十五年度概成は可能であるというふうに公団としては考えております。
○西村委員 新東京国際空港の滑走路は現在わずかに一本でございます。これでは全く国際空港とは言えないのでありますが、現状そういう事態の中でこれはやむを得ざる措置でございます。ただ、五十三年五月の開港以来十年間で旅客は二倍以上に膨れ上がっており、貨物は三倍以上に膨れ上がっておりまして、最高、ゴールデンウイークあたりでは一日に三百二十四回、ピーク時には二分間で一回の離発着が行われておる。滑走路一本では、もうとっくに成田空港はパンク状態だと。これ以上の増便が可能なのかどうか、運輸省お答えいただけますか。
○田口説明員 お答えいたします。
 今先生おっしゃいましたとおり、新東京国際空港は十年たちますけれども、その運用はほぼ順調に推移しておりまして、特に最近、海外旅行の増大等を背景にいたしまして空港は既に相当の混雑を呈しているわけでございます。さらに、国際化の進展に伴いまして三十九カ国から新しい乗り入れの希望がございますし、さらには航空需要がふえると思われますので、現在のままでは近い将来に空港は満杯になるというふうに思っておりまして、できるだけ早く完全空港化を図る必要があるというふうに考えております。
○西村委員 公団にお伺いをいたしますが、未買収地の用地確保は今後話し合いで解決をしたいという、その努力目標につきましては我々も大いに理解をいたしております。また応援もいたしたいと思うのですが、実はこの未買収地は、四十五年の十二月までに県の収用委員会に権利取得の裁決を申請して以来、ずっとその後たなざらしになってきたまま今日に至っておるわけでございます。六十五年のいわゆる概成を目標とするとは言いながら、この現状から見て果たしてこれが可能なのかどうか、努力をしてすべてこれが解決をするという見通しがあるのかどうか、公団としての認識はいかがなものですか。
○中島参考人 空港公団といたしましては、従来から話し合いによりまして円満に未取得地を買収するという方針で対処してまいってきたところでありまして、交渉の進展状況に応じまして、去る十月上旬からは副総裁を本部長といたします用地交渉推進本部を成田市に設置いたしまして、公団といたしまして総力を挙げて話し合い解決に向けて努力をしているところでございます。もちろん交渉事でございますので相手がございますから、今私がここで話し合いによって十分解決できるということを申し上げるわけにはまいりませんけれども、公団といたしましては話し合いによる解決ということを目指して総力を挙げて取り組んでいるところでございまして、その方向で事態の解決を図るということでございます。
○西村委員 話し合いによる解決は我々望むところでございますが、実際に未買収地の農家の方々と空港公団とのいわゆる接点はないのでしょう。あるのですか。あるならばそれは話し合いの可能性も浮かぶと思うのでありますが、現在の時点で私はないと伺っております。
 昭和四十六年十月に千葉県の県議会の各党代表者会議に運輸省、公団が、今後一切代執行の請求は行わない、話し合い解決で行う、こういう回答をされておるのですが、これは今後も変わらないのですか、変わるのですか。
○中島参考人 御指摘のとおり、昭和四十六年当時に公団は話し合いで解決する線で努力するという旨の方針を明確にいたしておりまして、現在もこの方針に変わりはございません。
○西村委員 接点はあるのですか、ないのですか。
○中島参考人 先ほど申し上げましたように、現在用地交渉推進本部を設けまして公団として全力を挙げて取り組んでおりますが、交渉についてのいろいろな発展段階がございまして、それなりに私どもは進展していると思います。その交渉の具体的な状況ということにつきましては、いろいろと差しさわりもありましょうからここで申し上げることは差し控えさせていただきますが、私どもは、全体として決して順調とは言えないかもしれませんけれども、全力を挙げて話し合い解決に向けての努力をしているということでございます。
○西村委員 交渉事ですから、私もこれ以上に今の時点で申し上げることは差し控えたいと思います。
    〔委員長退席、野呂田委員長代理着席〕
 運輸省、ことしの十月二十五日、運輸大臣のコメントが出されております。それによりますと、成田空港は国際的にも国家的見地からも早期完全空港化は喫緊の課題である、計画がおくれるような事態は絶対にあってはならぬ、しかし「今後とも、用地問題の解決のため、農家の方々との話し合いを更に進めるとともに、関係機関及び県と緊密に連携し、総力を挙げて完全空港化を推進していく所存である。」こういうコメントを発表されております。
 私は思うのですが、話し合いあるいは和解、これを主眼にしてきたからこそ、工事の大幅な遅延を招いたわけでございます。利用者からは手ぬるいとかいろんな批判も出ております。片一方で早く急げ、こうせき立てておいて、もう一方で無理は禁物だとブレーキをかける。これでは車は失速するのは当たり前の話でございまして、一体このコメントのポイントあるいはねらいというのはどこにあるのですか。
○田口説明員 お答え申し上げます。
 先ほどから話し合いによる取得に努めているというふうに申し上げました。話し合いは前からやっているわけでございまして、十年前に開港いたしましたときには、敷地内に未買収地が約三十九・九ヘクタール、そして敷地内に居住している方が十七戸ございましたけれども、その後の努力によりまして、二十一・三ヘクタールの未買収地、そして農家は八戸というところまできているわけでございます。従来から、敷地内の農家の皆さんには話し合いで解決したいというふうなことでやっているわけでございまして、さらにそれを公団にも徹底をいたしまして任意取得に努めていくというふうなことを考えているわけでございます。また、関係機関及び県とも緊密な連携をとりまして、総力を挙げてやっていきたいと考えているわけでございます。
○西村委員 本当に四十五年に裁決をしてから今日までずっと延びてきたことは、いわゆる話し合い円満解決ということがこの問題の進捗に大きな支障になっておるということでございまして、空港を早くつくれ、話し合いは十分にやれといったって、全く進展をしないということでは大きな矛盾があるわけでございます。いつの時点かでやはり重大な決断をしなければならぬ、こう私は思うのでありますが、きょうはそこのところは差しおいておきます。
 あと、今後千葉県に対しまして、収用委員会の審理なり再開要請をなさるおつもりがあるのかないのか、その辺はどうですか。
○中島参考人 十月二十五日の運輸大臣の御指示も受けまして、公団といたしましてはその趣旨を徹底いたしまして、全力を挙げて話し合い解決に努めている段階でございます。したがいまして、公団といたしましては現在話し合い解決に全力を注いでいるところでございまして、収用を云々する段階ではないと考えております。
○西村委員 未買収地二十一ヘクタールのうち敷地内の農家は八戸、十一件で十六・二ヘクタール、その他はいわば農家の生活と直接関係のない土地でありまして、一坪地主でありますとか団結小屋でありますとか、これは当然のことながら話し合いがつかないという見通しのもとに収用法の手続をとらざるを得ないと私は思うのでありますが、この件につきまして、いわゆる収用委員会の再開あるいはそういった要請をするのかしないのか、この農家以外の土地についての公団あるいは運輸省の考え方を聞かせていただきたい。
○中島参考人 先ほどから繰り返し申し上げておりますように、公団といたしましては話し合い解決に向けて努力をしているところでございます。したがいまして、例えば一坪地主がございます。かなり意図的に空港の完成を妨害するといいますか、そういう目的での一坪地主ということがあろうかと思いますが、公団といたしましては、そういう方々に対しても誠心誠意話し合いをいたしまして、何とか御理解と御協力をいただくということで、全国に散在しております一坪地主に対しても、できるだけ訪問をいたしまして説得に当たっているということでございます。決して数が多いわけではございませんけれども、それなりの数での買収に応ずるということも出てきておるところでございます。
○西村委員 微妙な問題を含みますから私もこれ以上申し上げません。しかし、公共の福祉という面からも土地の所有権につきましては一定の制限があるのは当然のことでございまして、そういう意味で私は、公団あるいは運輸省というよりも政府が総合的に判断する必要があると思うのです。今まで運輸省あるいは空港公団と私とのやりとりの中で大臣はどんなお考えをお持ちになられましたか、率直に聞かせていただきたいと思います。
○越智国務大臣 用地の取得につきましては、お話しございましたように、あらゆる努力をして話し合いで解決する、これが第一であります。第二点は、どうしても話し合いがつかない場合にはやはり収用法に基づく収用ということであります。しかし、これは最小限にすべきであるということと、まず収用を申請すればそのときに解決しないと、二十年もそのまま置いて今いろいろ言ってもなかなか解決は難しい、私は率直にそういうふうに感じております。あらゆる努力をする、そうしてできるだけ話し合いで取得をする。次には、どうしてもやむを得ない場合には公共福祉のために収用法もやむを得ない。しかし、それが出たときにはその場でなるべく早く解決していく、十数年も二十年近くもほかしておいてそれをやるといってもこれは率直に言ってなかなか難しいのではないか、私はこういう気がいたしました。
○西村委員 私は、この事件が起こしましたいろいろな影響の中で最も恐れますのは、今後こういうことが他府県にも及ばないか。とりわけ国家的なプロジェクト、例えて申し上げますと関西新空港、今建設中でございます。明石大橋もそうでございます。そういったもろもろの公共事業に飛び火をするようなことがあって、地方自治体がそれぞれこの種の収用委員会が機能を停止するという事態になったときに最も恐れなければならぬことが起こるわけでございます。もちろんこのことは公共事業の遂行にも大きな影響を与えるわけでございまして、この辺に対する憂いがあるのかないのか。建設省、所管省でございますが、ひとつ見解をお聞かせいただきたい。
○望月政府委員 先ほど来お話しのような経過の中で千葉県の収用委員会の委員の先生方が全員辞職されて今日に至っているということについては、私どもにとっても全く前例を見ない異常な事態でございます。こういったことが今後他に累はどうかという御質問でございますけれども、私ども、今後こういうことがいささかもあってはならない、こういう基本に尽きるわけでございますが、少なくとも収用委員会が不存在という状態になりますと公共事業の遂行に少なからざる影響が出てくる、そういった意味でゆゆしきことである、こう考えておる次第でございます。
○西村委員 昭和四十六年の十月十六日に、千葉県議会の意見書といたしまして総理大臣、建設大臣、自治大臣に提出をされております中で、「代執行のごとき極めて国家的、強権的色彩の強い事務を処理しなければならないことは、他行政に好ましくない影響をもたらす恐れが多分にあると思われる。さらにこの代執行事務は、技術的、専門的な性格が強く、地方自治体である県としては、必ずしも常時かかる事務を執行するに適切な職員、組織を有してはおらず、これを強行することは、円滑なる地方自治行政の遂行をはかる上からも妥当性を欠く」したがって、「特に大規模かつ長期にわたる代執行に関しては、その代執行権者を当該事業に関する国の主務官庁もしくは認定官庁とする等、現行制度を改正されるよう強く要望する。」こういう意見書を出しておるわけでございます。この意見書について、主務官庁としての建設省の御見解はいかがですか。
○望月政府委員 お説のとおり、四十六年十月に千葉県議会からその種の意見書が出ております。これにつきましての私どもの考え方でございますけれども、この土地収用法に基づきます代執行というのは、各都道府県に置かれます収用委員会が行います収用裁決を受けて知事が行う、こういった土地収用法の一連の体系の中に実は組み込まれているものであるわけでございまして、しかるがゆえに代執行のみを都道府県から切り離して取り扱うということは基本的に疑問がある、こういう見解で今日に至っております。とりわけこの収用の事務ということになりますと、何といいましても適正な補償の実現ということが最も大事な点であるわけでございます。そういった意味で、地域における実情をよく承知している公共団体、都道府県におきます収用委員会制度というものが今後とも基本であろう、こう考えている次第でございます。
○西村委員 建設省におきましては、土地収用制度の活用ということで、六十二年十月の新行革審の答申、それから十月には同じような政府の緊急土地対策要綱の中における土地収用制度、それに基づきまして土地収用制度の運用の研究会、これが経済局長の諮問機関として検討されたようでございますが、今提起されておりますような、いわゆる代執行に当たっては地方自治体にふさわしくない、これは国でやれ、こういうような意見について、その研究会の諮問の議題や検討対象になったのかどうか、もし今までの時点の中でないとすれば今後検討する用意があるのかどうか、お尋ねをいたしたいと思います。
○望月政府委員 お説のとおり、私ども建設省で土地収用制度運用の研究会をお願いした経過がございます。これを受けまして、私ども去る八月三十日付でその制度・運用について、むしろ運用についての指導通達等を出させていただいておりますが、この研究会におきまして収用制度の、今先生御指摘のようないわば制度が現在成り立っている前提を超えたような場面における収用制度がどうあるべきかというような検討は、実は一切やっておりません。
○越智国務大臣 今局長がお答えしたとおりでございますけれども、今収用そのものでなしに土地の取得そのものが全国で非常に多く行われております。これとても都道府県、市町村に御協力をいただかないとなかなかできない状態であります。それぞれの事業について御協力を皆いただいておる、こういうことであります。と申しますのは、やはり人間関係が一つと、またその地域の実情をよく知ってないとなかなか事務的に処理ができない、こういうことでございます。したがいまして、土地取得につきましてはそれぞれ県、市町村の御協力をいただいておりますし、収用につきましてもやはり県でやっていただく今の制度が一番いい、こういうふうに存じておる次第であります。
○西村委員 確かに現行制度は申請手続等も非常に複雑でございますし、かつ審理の期間も非常に長期にわたるという意味での欠陥がございますから、それはそれなりに改善を図っていく必要があると思いますが、今度のこの事件によりまして千葉県の収用委員の方は、「辞任するに当たって」という中で、「国家プロジェクトについては、その用地問題を地方自治体の収用委員会に行なわせることなく、国の段階で処理する制度を早急に確立されるよう強く要求し、」こういうことをうたっておりますし、また、ことしの十二月一日に可決されました千葉県議会の意見書でも、現行の制度で解決することは非常に困難である、国が威信と責任において、法の整備などを含めた対策を講じ、早急に完成させてくれ、こういう要望もあるわけでございます。すぐには結論の出ない問題ではございまするが、今後この種の収用委員会の機能停止ということがないような意味におきましても、私は当然検討していくべきではないか、かように思います。いずれにいたしましても、法の整備は完壁にやっていくということがより大事でございまして、今後の公共事業、なかんずく公共用地の取得についてのいわゆるスムーズな運営ということが要請をされるわけでございます。
 最後に、この問題の取り組みについての建設大臣の所見をもう一度聞かせていただきまして、私の質問を終わりたいと思います。
○越智国務大臣 先ほど申し上げましたように、用地の取得、私有の土地をちょうだいするわけでございますからなかなか難しい。難しいその実情をやはり知っている、また地価の問題等、あるいは類似のところ等いろいろ研究をしなければいけないということでございますから、今の制度で適正に運営していくことが一番いいのでなかろうか、こういうふうに思っております。これを全部国でやるといってもなかなかできない、こういうふうに私は率直に思いますので、法の見直し等について今直ちに国でやるというような方向では検討ができない、こういうふうに思います。
○西村委員 終わります。
○野呂田委員長代理 辻第一君。
○辻(第)委員 私は、リクルートコスモス社に対して建設省が六十一年の二月十二日に宅建業法に違反しているとして行政監督処分をいたしましたが、この問題と、これに絡んで、コスモスの役員が建設省に、処分緩和、取りやめを求めるようなことをやっていた問題、あるいは政治家が電話などで同様の陳情を続けていた、こういうことが新聞紙上に大きく報道されております。六十三年の十一月二十八日、読売新聞のトップ記事を初めとして報道されているわけです。このことについて最初に質問をしたいと思います。
 これはもう先ほど来も同僚議員が質問をされたわけでございますが、まずリクルートコスモス社が処分を受けたその事実関係、その概要について、また、このことに対してどのように調査などをされたのか、これも簡明にお尋ねをいたします。それから具体的にどのような処分をされたのか、この三点、まず最初にお尋ねをいたします。
○望月政府委員 リクルートコスモス社につきましては、先ほども御答弁申し上げましたように六十一年の二月十二日に宅建業法によります指示処分をいたしております。それで、この処分の理由でございますがこれは昭和六十年の六月から九月にかけまして東京都内、具体的には新宿と日本橋の土地でございますが、この物件の取引に当たりまして宅建業法に触れる幾つかの事由があった、こういうことでございます。
 その主なる点というか処分の理由を申し上げさせていただきますと、まず一つは、取引に当たりまして建設大臣が決めております手数料の率を超えて徴収しているということが一点、それから、いわゆる一般媒介契約であるか専任媒介契約であるかということを宅建業法上明確にしなければならないわけですが、それを明確にしてなかった、あるいはまた売り主の売買契約の代理人という立場でこれは介入、参画したわけでございますが、取引主任者をして記名押印をさせていなかった、こういったことが処分理由でございます。もちろんこの処分をするに当たりましては、私どもこの辺の事実関係を調査いたしております。具体的には、最終的に処分に当たりましては聴聞という行為も行って処分いたしたものでございます。
 以上でございます。
○辻(第)委員 それでは、その調査の中で聴聞の前にコスモスの関係者を呼んで事情聴取をされた、こういうことはありますか。
○望月政府委員 おっしゃるとおり、聴聞の前には関係者を呼んで事情を調べる、こういうステップがございます。
○辻(第)委員 どのような処分をされたのかということをもう少し……。
○望月政府委員 先ほど申し上げましたように指示処分ということでございますが、指示の内容は、先ほど申しましたような違反事由これを踏まえまして、今後かかる行為が二度と発生しないように社内体制を整備強化し、社員研修教育の徹底を図るなど所要の措置を講じて法を遵守するように、こういう指示でございます。
○辻(第)委員 それでは、リクルートコスモスのような大手業者について、そういうような行政監督処分が六十二年からさかのぼって五年ぐらいにどれくらい行われたのか、簡単にお答えいただきたいと思うのです。
○望月政府委員 お話しのように五十八年度から当該処分があったその翌年の六十二年度までの五カ年間でちょっと見てまいりますと、建設大臣が行いました処分、これは全部で十件ございます。そのうち免許取り消しが八件、業務停止が一件、指示処分が今のコスモスの一件、こういう状況でございます。
 参考までに、特に免許取り消しをした八件というのがどんなものであるかということを申し上げたいと思いますが、七件は事務所の存在がわからなくなってしまった、いわば事実上仕事をやっているかどうか、廃業みたいな状態ということが最大の理由でございます。またもう一つは役員、会社が宅建業法違反で罰金の刑を受けた、こういうものでございます。
○辻(第)委員 次に、これは十一月二十八日の読売新聞だったと思うのですが、その中に、かいつまんで申しますと、リクルート本社のビル事業部が南青山で約三千平米の土地を関連会社を使って地上げをやらせ、転売を計画した、既に九十億近い資金を投下した、こういう情報を建設省がつかまれて、転売をするようなことになれば無許可営業になるよということで六十年十二月下旬に、即時中止をされるべきだというような、言うなら命令をされたというような報道があるのですが、その点はいかがですか。
○望月政府委員 この点につきましては私ども、この報道がなされて本当に実態がどうだったかということを早速当時の担当官に確認をいたしております。が、その間において、今この新聞に書かれているような具体的指導をしたということは定かでありません。というのは、具体的に記憶がないということでございますが、ただ、当時はいわゆる地上げ行為あるいは悪質な取引というものが非常に社会をにぎわした時期でもありまして、当時私どもの担当官、具体的に言うと不動産業課という課がございますけれども、そういったところの担当官は、一般的に折に触れてこういう無免許営業等については出入りする業者に対してもそういう忠告はしていた記憶がある、こういう状況でございます。
○辻(第)委員 この当時は、確かに今おっしゃったように地上げ、底地買いそして土地転がしというようなことが起こって、大手企業がダミーを使ってそれはひどいことをやったということですね。その後も引き続いてやって、大都市部から庶民の土地や住宅を奪ったと言っても過言でないような状態が起こりました。そういう中での問題だと思うわけで、私は非常に怒りを持ってこの質問をしているわけであります。
 さて、この時期に事情聴取をやられる、聴聞をやられる、それから処分をやられる、こういうことだったと思うのです。これも先ほど御質問があったのですが、その時期に、リクルートコスモスの役員、具体的に言いますと麻野氏、これは警視庁の第五方面本部長をやられた方だそうでありますが、彼がいろいろと建設省へ行って情報を収集するとか軽くしてくれとかいうようなことも言ったのではないか、そういうことで行っているという情報が新聞に載っています。その上に、彼がどうかわからぬのですが、リクルート側から優秀な人材を欲しいあるいはこの処分が済んでから半年たった時点で、株に興味がある職員に、こういう株があるのだが欲しくありませんか、譲渡しましょうかという話までしたという報道があるのです。そういうことについての御認識を伺いたいと思います。
    〔野呂田委員長代理退席、委員長着席〕
○望月政府委員 御指摘のような報道がたびたび繰り返されているわけでございますが、先ほども御答弁申し上げましたように、その都度、私ども大臣から大変厳しくその辺の事実を明らかにせよという御指示をいただいておりますし、また、指示があるまでもなく、当然私どもとしては、当時、一体本当にどうだったのかということは真剣に当時の担当者、関係者に確認をいたしております。そういった中で、今先生がお取り上げいただいた新聞に書かれているような事実は全く記憶にないということでございまして、事実、なかった、こう私どもは今確信している次第でございます。
○辻(第)委員 麻野氏が建設省へたびたび顔を出されたということは先ほど御確認がありました。それでよろしいですか。
○望月政府委員 先ほどそのことは御答弁申し上げましたけれども、当時、出入りはしていた。ただ、その辺の頻度が、どのくらいの期間に何回というようなことはだれも覚えてないのですけれども、出入りしていたことはある、こういうことでございます。
○辻(第)委員 それで、その当時の状況を考えてみますと、五十九年に第三者割り当てをやっておられるのです。そして、たしか六十一年七月ですか、それにまたいわゆる還流株の第三者割り当てをやっておられるのです。これは余談ですが、六十一年十月三十日店頭登録をされて、明くる日に譲渡された方は売っておられる、こういう状況なんです。その中間のときですから、私は、リクルートとしては処分を受けるか受けないか、それが重いか軽いかということは非常に関心事だったと思います。ですから麻野氏が建設省へ来ていたということだと僕は思うのです。しかし、麻野氏がただ建設省へ行って、ぶらぶら歩いて帰った、そんなこと繰り返したなんてことがあるはずがないので、そこで私は、やはりその時期その時期によって情報収集をするあるいはできるだけ軽くとかいろいろあったと思うのです。その辺のところは記憶がないという先ほどのお話でした。
 さっきからその記憶がないということを何回も聞かしていただいて、これはロッキードの証人喚問の小佐野氏のあの記憶がないというのを思い出したのですよ。記憶がないというのは、結局コメントできないという意味がかなりあると思うのです、本当に記憶がない場合もあるかもわかりませんけれども。そういうことで、建設省としては記憶がないということは、わからない、あったかもわからぬし、なかったかもわからぬということですね。我々から見ればあったに違いないと思っておるわけです。そういうことで、先ほど来大臣の指示もあって非常に熱心に尋ねたというようなお話だったわけでありますが、十分な対応ではなかった。そんな建設省の皆さん方の立場からいえばそれが普通かもしれませんけれども、国民の立場から見れば、そんな記憶がなかった、はい、そうですかということにはならぬと思うのですね。今後とも十分な御調査をいただきたいと思うのです。
 その次に、議員並びに関係者という表現だったと思うのですが、議員の方あるいは秘書の方がしばしばその状況に応じて電話をかけられた。殊に処分の決定の前あたりは頻繁に電話がかかってきた。こういうことが報道されているのです。これは聞いてみても、また記憶がないということだと思うのですが、これは重要な問題ですので、ぜひ再度厳密に調査をしていただきたいと私は思うのです。というのは、先ほど来申しましたように、ああいう重要な時期でありますし、リクルートというのはその他いろいろななにを見てまいりましても非常にアクティブに動く組織だと思うのです。ですから、いろいろなことでそういう要請というか、悪い言葉で言えば圧力をかけたと私は思うのです。また、その報道の中に、その政治家の中には後ほど六十一年七月ですか、十月ですか、その段階でリクルートの株の譲渡を受けた人がおる、そしてそのことで検察が重要な関心を持っている、こういう報道もあるのですね。ですから、この問題はもっと十分に調査をしていただきたい、こういうことを大臣に要望するのですが、見解をいただきたいと思います。
○越智国務大臣 先ほどもお答えいたしましたが、いろいろ新聞、テレビ等の報道の都度、私が直接調査をし、また官房長、局長、次官の幹部を含めて調査を命じておりますが、そうしたことはございません。でございますから、仮定の問題、想像の問題でこれを言われましても、だれがいつどういうことということでありましたら十分調べますけれども、私には警察権もございませんし、これ以上調べろと言われても調べようがございませんので、ないということではっきりと答えておきますから、もし事実関係がございましたらそれをお示しいただいて調査をいたしますけれども、ただいまのところそういうことは一切ございませんので、はっきりとお答えを申しておきたいと思う次第であります。
○辻(第)委員 いつも大臣の御答弁はそういうふうに明快におっしゃるのですが、局長の認識で、は記憶がないと言っているということで、ないということと記憶がないということとはちょっと違うのですね。
 それから、これは十一月二十九日の朝日の夕刊ですが、それには閣議終了後、大臣が記者会見で「処分を軽くしてくれ、ということは常識的にあったと思う」こういうような御発言もされておるようですが、その点はどうですか。そのような御発言をされた覚えがありませんか、記憶にありませんか。
○越智国務大臣 私が調べた範囲では、麻野氏が何回か来ていたようであります。それを確認したわけではございませんが、この記者会見のときに皆さんから質問がございましたから、恐らく麻野氏が来た場合に行政処分を重くしてくれと言うことはない、軽くしてくれと言うのが常識でしょう、こう私、そのとおり申し上げました。処分を重くしてくれと言うことは恐らくない、軽くしてくれということでしょう、こういうことを言ったのであります。でございますから、軽くしてくれと言ったか重くしてくれと言ったか、それは存じませんけれども、恐らく常識として、あるいはそれも言わなかったかもしれませんけれども、言ったとすれば軽くしてくれと言うのが常識でしょう、こういうことを私が記者の前で申し上げた。そのとおりであります。
○辻(第)委員 それと、やはり読売とか朝日とか大新聞がそれなりにちゃんと裏をとって、いいかげんに想像でこれを書いているわけではないと思うのですね。それなりの裏をちゃんととって、しかも読売あたりは一面のトップに書いているというようなことで、僕はやはりそれなりの裏があると思うのです。
 今大臣はないと断言をされるのですけれども、例えばこれも読売だったと思うのですが、麻野氏からある都議会議員に、こういう状況があるんだ、事情をちょっと調べてほしいというような要請があった。それでその都会議員は自分の知り合いであるある政務次官さんの秘書の人にそのことをちょっと調べてほしいという電話をしたら、ちょっと新聞の原文はわからぬのですが、平たく言えば、もう処分を大体決めておられるようだ、そして頻繁にそういう電話がかかってきたりするので、もうそういう工作はやめてほしいということを建設省からリクルートコスモスでしょうかに話をした、そういう状況だというような意味のことを書いておられるのですね。ですから私は、ないということじゃなしに、大臣はないと思っていらっしゃるのでしょうけれども、客観的にはないということでないと思いますので、やはりもう一度きっちりと調査をしていただきたいということを重ねて要望いたします。
○越智国務大臣 たびたびのたっての要求ではありますけれども、私が調べた範囲ではございませんので、先ほども申し上げましたように、私は警察権を持っておるわけでもありませんし、人権そのものもございますし、建設省首脳というような文面も出ておりましたので、首脳につきましては私が直接、また職員については幹部の者がそれぞれ調査をいたしておりますが、そういうことは一切ありません。報道はいろいろそれなりの取材をしておられると思いますから、先生の方でお調べになって、だれがこうしたということであれば、十分お示しをいただきましたらまた調査をいたします。
 それから、その中に圧力があったとかないとかいう記事もございまして、その点についても調べましたが、都会議員さん、立派な方でございましょうけれども、都会議員さんから電話がかかった、あるいは代議士の第二秘書ですか運転手さんですか、そういう方が言った、それで圧力感ずるような私の方の職員がいるであろうか、そういうことも考えまして、いろいろ話し合って調査をしておる、こういうことでございますので、何か具体的な事例がございましたら調べますからお示しいただく。それまではこれ以上調べる意思はございませんので、はっきりとお答えをしておきます。
○辻(第)委員 そうなりますと、私どもも警察権があるわけじゃありませんので、具体的に私どもがちゃんとしておたくの方へ調べてくださいよなんということはそう簡単にできることではないと思うのですね。これはやはり建設省としての一つの責任の範囲だと思うのですね。やはり国民が納得するようなきちっとした調査をやっていただきたい、再度要請をして、次に進みます。大臣に何ぼ言うても、時間がありませんので、大臣の話は二度も聞いているのですが、私としてはそれは私が納得したのですよということでないわけですから、もう一遍要請しておく。これで終わっておきましょうや。これは切りがないです。あしたの朝までやったって、やれ、あなたはやらぬと言うのだから。
○越智国務大臣 それは辻先生、私が黙ってここで聞いておりますと、私がそれを受けとめた、こういうふうにとられますので、はっきりと申し上げて、議論をするわけではございませんけれども、ぜひひとつそういうふうに、何かございましたら遠慮なくお申しつけいただきたい、かように思う次第であります。
○辻(第)委員 私も引っ込んだわけじゃないですよ。これをやっているとあしたの朝までかかるのです。
 時間が大分なくなってきたのですが、次に、これも何度も国会の議論になっているのですが、多摩ニュータウンでリクルートコスモス社が住都公団の土地の分譲を受けてマンション建設をやった。これは六十年の五月ごろでしたか、いわゆる新住宅市街地開発法の施行令の改正に基づいてこれが行われた。その法の改正の中で、これはコンペ方式で選定をするという方式がとられたようですね。そして、結局リクルートコスモスに、選ばれて分譲をされる、こういうことになったようであります。
 そこで、建設省が認可された処分計画ですね、建設指針、その中に「基本方針」というのがありますね。それから「位置」というのがあるのですね。これに「建物配置にあたり、周辺の市街地との調和に配慮する。」「住宅の構成は中・低層集合を主体とし、一ヘクタール当たりの住宅戸数の限度は概ね百戸とする。」「当該住区における街並み全体のイメージを高めるよう、良好な環境と景観の形成を図るよう工夫する。」こういうふうにありますね。
 そこでお尋ねするわけでありますが、このいわゆる建設指針と実際に今建設が進められている内容とを比べてみますと、そこにやはりいっぱい問題があるのではないかと私は思うのですね。一つの点は、設計変更が具体的に行われているのですね。十一階建てを七十戸ほど建てるという計画があって、それで日照権の問題、日陰がなにするということと通学路が凍るあるいはまた風の問題も起こってくるとか、住民からいろいろな反対があって、またこれまで景観がよかったのに目の前に十一階建てが建つということで景観が悪くなる、こういう問題もありますね。結局、周辺の環境あるいは調和という問題が問題点となって苦情が出、市に持ち込まれる、そういうことの中で十一階が十階にされる、そして戸数も少し減る、また地盤を五十センチほど下げる、それから一メートルほど位置をずらす、こういう設計変更があったのですね。こういう点で見てみますと、リクルートコスモスが選定をされた、ちょっと私はそこのところで疑問を抱くのです。リクルートの設計が一番よかったですよというのが、いろいろ調べてみたりここでの議論のやりとりの中で私が受けておる印象は、いろいろ言われておりますけれども、結局設計がよかったですということに落ち着くと思うのですが、その辺に問題がある、とてもそんなものではないのではないかということが一点であります。その点についてはいかがですか。
○望月政府委員 お話の建設指針とその後の計画変更の関係でございますが、建設指針は言うまでもなく公募に当たって各応募企業に等しくお示しするという基本方針であるわけです。もう内容は繰り返しませんけれども、これは要するにいい環境の住宅、しかも二世帯同居等を実現できるような、多様なサービスができるような住宅をということが基本でありますし、その中で特に建物については、おっしゃるように中低層住宅を主体として一ヘクタール当たりおおむね百戸、こういったことが基本にあったわけです。これを今度クリアしたものでございますけれども、具体に建設に当たって近隣住民の方からいろいろな御意見が出てきた、こういったことであるわけですが、その内容は、今先生おっしゃったように日照等の苦情問題などなどであるわけでして、そういったものをむしろ受けとめて、十一階建て一部十階建てというものから、十階建て一部九階建てに変更したとか、あるいは今おっしゃったような地盤を五十センチ下げるとかいうことをやりながら、基本的には二百二十四戸から二百二十戸、いわば一ヘクタール百戸というものを実現しながら設計を具体化して建築確認を得た、こういうものであるわけでして、この辺のところは基本方針、建設指針を踏まえて具体化する過程でのものということで、それほど基本的な、致命的な変更というものではない、こう理解したものと思っております。
○辻(第)委員 私はそこのところが評価が違うのですね。この十二社というのは、私にも詳しいことはわからぬのですが、私が見ただけでも超一流の企業が相当加わっておられるのですね。私は専門家ではないのでわからぬのですが、具体的に比べてみたわけじゃないのですが、なぜこういう設計変更、これは大きな設計変更だと思うのですが、いろいろ周辺の環境なんかとマッチしてないという問題も含めて、そういうものがこの十二社の中で一番優秀だということで選ばれたのか、私はやはり納得できないのです。この点について、他の十一社の計画を資料として国会へ提出せよと私は言おうと思っていたのですが、さっきの御答弁で、そない言うてもちょっと出してもらえへんなと思うてこれは言わないことにしたのですけれども、しかし、もう少しわかるような説明を、今は時間がありませんのでなにですか、後日、もう少し国民が、私も納得できるような説明をしていただきたいと思うのです。
 それから、六十年の四月ごろ、建設省は公団とともに多摩ニュータウンにおける民間への払い下げは当面見合わせる方針を立てられたのですが、これはどういうことでそうされたのか。これは六十年の四月二日の朝日新聞に載っているのですね。それをまたなぜ変更をして、六十一年の十二月ですか、処分計画が建設省に認可されたのか。当初見合わせたのはなぜか、またそれを変更して処分をすることに認可されたのはなぜか、その辺のところを簡明におっしゃっていただきたいと思います。
○望月政府委員 おっしゃったような趣旨の新聞報道がかつてありました。このことについて再々確認をいたしておるわけでございますが、率直に言うて、六十年の春、四月ごろ、改正施行令の施行の当時は、具体的にどの土地をどうこの新しい制度に乗っけるかということはまだ持ち合わせていなかった、方針が決まっていたわけじゃない、こういうことでございます。その後、公団としてとにかく具体の地区を検討する中で、多摩ニュータウンについては御案内のとおりの三地区をこういった公募方式にいたした、こういうものでございます。
○辻(第)委員 私としてはちょっと納得しかねる。時間がないので丁寧に言われても困るのですが、ちょっと短過ぎたようですが、時間がありませんので次に大臣にお伺いしたいと思うのです。
 こういう宅建業法に違反するというようなことをリクルートコスモス社がやりまして、処分も受けた。その後の一連の未公開株を譲渡するという、あれは私どもの立場から見ればわいろだ、ロッキードを上回る一大疑獄事件だということは明らかだというふうに理解をするのですが、そういうことをやった。建設省にかかわって言えば、住都公団関係のあの川崎市の問題で疑惑がやはりあります。小松助役に譲渡していますね。それから、浦和でもそういう問題があります。譲渡して、そして売る。あそこでも土地をなにしているということがありますね。このなにについては、株はまだわからぬのですが、これは記憶がないと言うのと同じ程度のことで真実はわからぬのですけれども、一応疑惑が持たれているという状態です。
 そういうようなリクルートコスモスですが、宅建業法の第三条「免許」のところに三年ごとの更新、そこで第五条一項五号では「宅地建物取引業に関し不正又は不誠実な行為をするおそれが明らかな者」、七号で「法人でその役員又は政令で定める使用人のうちに第一号から第五号までの一に該当する者のあるもの」こういうものはそこのところでチェックされるということだと思うのですね。ですから、たしか来年の四月が三年になるようですが、その四月を待たなくても、こういうようなリクルートコスモスには法律的にペナルティーを与えることができるのかできないのか。私はぜひやるべきではないのかと思うのですが、その辺の御見解を承りたいと思います。
○越智国務大臣 宅建業者が不正なことを行ったり、またその役員が不正を行った場合には、私の方ではそれなりの指導監督をしてまいりたい、こういうふうに思っております。また、更新時にはそういうことも法に十分照らしてよく検討していきたい、でございますから、今からそういう更新時にどうするかをよく法に照らして進めてまいりたい、こういうふうに思っております。
○辻(第)委員 最後に、きょうも私の前にお二人から議論があったのですが、建設省の職員の増員の問題でございます。
 三月でしたか、これは私は当委員会で質問させていただいたわけでございますが、状況は全く一緒であります。仕事の量が非常にふえました。ところが、定員削減で人が大幅に削減される。そして、増員を要求されておりますが、それは削減から比べれば大変少ない数であります。結局、大幅に定員が減ってきているという状況です。そういう状況のもとで仕事をやっていかれる中でいろいろ御苦労いただいている。私はあの御苦労というのはマイナスの御苦労だと思うのですが、委託業者の人でありますとか、あるいはアルバイトをたくさん使っておられますね。こういうことで本当に日本の建設行政がしっかりやっていけるのかということを私は非常に心配をするわけです。それと、労働者の方にとっては大変な労働強化ですね。そのために家庭も大変だと思うのです。百時間、二百時間の残業、私は最近三百時間を超えるような残業をやられたところがあるというような話も聞いたのです。こういう点で、先ほど官房長は、最大限の努力をしているのだという力強いお言葉があったのですが、それは官房長としてはそういう努力をされているおつもりでしょう。しかし、客観的に見てまいりますと、なかなか今の職員の対応というのは現実とは乖離をしているという状態だと思うのです。ですから、最大限やっているというお気持ちはわからぬことはないのですが、さらに、客観的に見てそうだ、人員がふえてきたなと言えるような状態にするために一層の御努力をいただきたいとお願いをいたします。簡単にお答えをいただきたいと思います。
○牧野政府委員 先ほども御答弁申し上げましたが、仕事がふえておる一方、この約二十年間で一万人減っている、それは事実でございまして、定員面でかなり厳しい状況にあるということは認識しております。
 そこで、いろいろ仕事のやり方について工夫をする一方、新しい行政需要にも応ずるために新規増員、なかなか先生の合格点をいただけないのかもしれませんが、私どもとしては精いっぱいの努力をして新規増員の獲得もしておるということでございます。
○辻(第)委員 時間が参りました。終わります。
○中村委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後四時四十二分散会