第114回国会 本会議 第22号
平成元年六月十六日(金曜日)
    ―――――――――――――
 議事日程 第二十二号
  平成元年六月十六日
    午後一時開議
 第 一 常時有人の民生用宇宙基地の詳細設
     計、開発、運用及び利用における協力
     に関するアメリカ合衆国政府、欧州宇
     宙機関の加盟国政府、日本国政府及び
     カナダ政府の間の協定の締結について
     承認を求めるの件
 第 二 地域ソフトウェア供給力開発事業推進
     臨時措置法案(内閣提出)
 第 三 小規模企業共済法及び中小企業事業団
     法の一部を改正する法律案(内閣提出
     )
 第 四 中小企業投資育成株式会社法の一部を
     改正する法律案(内閣提出)
 第 五 中小企業事業団法の一部を改正する法
     律案(内閣提出)
 第 六 特定船舶製造業安定事業協会法の一部
     を改正する法律案(内閣提出)
 第 七 農用地利用増進法の一部を改正する法
     律案(内閣提出)
 第 八 特定農地貸付けに関する農地法等の特
     例に関する法律案(内閣提出)
 第 九 日本労働協会法の一部を改正する法律
     案(内閣提出)
 第 十 歯科衛生士法の一部を改正する法律案
     (社会労働委員長提出)
 第十一 大都市地域における宅地開発及び鉄道
     整備の一体的推進に関する特別措置法
     案(内閣提出)
 第十二 水質汚濁防止法の一部を改正する法律
     案(内閣提出)
    ―――――――――――――
○本日の会議に付した案件
 日程第一 常時有人の民生用宇宙基地の詳細設
  計、開発、運用及び利用における協力に関す
  るアメリカ合衆国政府、欧州宇宙機関の加盟
  国政府、日本国政府及びカナダ政府の間の協
  定の締結について承認を求めるの件
 日程第二 地域ソフトウェア供給力開発事業推
  進臨時措置法案(内閣提出)
 日程第三 小規模企業共済法及び中小企業事業
  国法の一部を改正する法律案(内閣提出)
 日程第四 中小企業投資育成株式会社法の一部
  を改正する法律案(内閣提出)
 日程第五 中小企業事業団法の一部を改正する
  法律案(内閣提出)
 日程第六 特定船舶製造業安定事業協会法の一
  部を改正する法律案(内閣提出)
 日程第七 農用地利用増進法の一部を改正する
  法律案(内閣提出)
 日程第八 特定農地貸付けに関する農地法等の
  特例に関する法律案(内閣提出)
 日程第九 日本労働協会法の一部を改正する法
  律案(内閣提出)
 日程第十 歯科衛生士法の一部を改正する法律
  案(社会労働委員長提出)
 日程第十一 大都市地域における宅地開発及び
  鉄道整備の一体的推進に関する特別措置法案
  (内閣提出)
 日程第十二 水質汚濁防止法の一部を改正する
  法律案(内閣提出)
 地方交付税法等の一部を改正する法律案(内閣
  提出)
 平成元年度の財政運営に必要な財源の確保を図
  るための特別措置に関する法律案(内閣提出
  )
 国会議員の歳費、旅費及び手当等に関する法律
  の一部を改正する法律案(議院運営委員長提
  出)
    午後一時二分開議
○議長(田村元君) これより会議を開きます。
     ――――◇―――――
 日程第一 常時有人の民生用宇宙基地の詳細設計、開発、運用及び利用における協力に関するアメリカ合衆国政府、欧州宇宙機関の加盟国政府、日本国政府及びカナダ政府の間の協定の締結について承認を求めるの件
○議長(田村元君) 日程第一、常時有人の民生用宇宙基地の詳細設計、開発、運用及び利用における協力に関するアメリカ合衆国政府、欧州宇宙機関の加盟国政府、日本国政府及びカナダ政府の間の協定の締結について承認を求めるの件を議題といたします。
 委員長の報告を求めます。外務委員長相沢英之君。
    ―――――――――――――
 常時有人の民生用宇宙基地の詳細設計、開発、運用及び利用における協力に関するアメリカ合衆国政府、欧州宇宙機関の加盟国政府、日本国政府及びカナダ政府の間の協定の締結について承認を求めるの件及び同報告書
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
    〔相沢英之君登壇〕
○相沢英之君 ただいま議題となりました宇宙基地協力協定につきまして、外務委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 我が国、欧州諸国及びカナダは、レーガン米大統領が昭和五十九年一月の一般教書演説において友好国に対し、常時有人の宇宙基地の開発及び利用に参加するよう招請したことを受け、それぞれ、宇宙基地の予備的な設計段階における協力を行ってまいりました。
 我が国については、日米科学技術協力協定に基づく協力活動の一環として、昭和六十年五月に、科学技術庁と米国航空宇宙局との間で右協力を開始いたしました。その後、昭和六十一年六月より、我が国、米国、欧州諸国及びカナダの間で、本協定の作成交渉が行われた結果、合意に達したので、昭和六十三年九月二十九日ワシントンにおいて我が国を含む十二カ国がこれに署名いたしました。
 本協定は、国際法に従って平和的目的のために、宇宙基地の詳細設計、開発、運用及び利用を行うことに関する我が国、米国、欧州諸国及びカナダの参加主体間の長期的な国際協力の枠組みを確立することを目的とするものでありまして、その主な内容は、宇宙基地は、すべての参加主体が提供する要素から成る常時有人の本体、無人のプラットフォーム、地上要素等によって構成されること、各参加主体は、自己が提供する要素を宇宙物体として登録すること、各参加主体は、登録した要素及び宇宙基地上の自国民に対して管轄権及び管理権を保持すること、各要素の利用が平和的目的のためであるかないかについては、当該要素を提供している参加主体が決定すること等について規定しております。
 本件は、三月二十四日に提出され、五月二十三日に外務委員会に付託されました。五月二十四日当時の宇野外務大臣から提案理由の説明を聴取し、同二十四日及び六月十四日に質疑を行い、討論の後、引き続き採決を行いました結果、本件は多数をもって承認すべきものと議決した次第であります。
 なお、本件に関連し、宇宙空間の平和的利用の推進と平和的利用への限定を内容とする決議を行いましたことを付言しておきます。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
○議長(田村元君) 採決いたします。
 本件を委員長報告のとおり承認するに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
○議長(田村元君) 起立多数。よって、本件は委員長報告のとおり承認するに決しました。
     ――――◇―――――
 日程第二 地域ソフトウェア供給力開発事業推進臨時措置法案(内閣提出)
 日程第三 小規模企業共済法及び中小企業事業団法の一部を改正する法律案(内閣提出)
 日程第四 中小企業投資育成株式会社法の一部を改正する法律案(内閣提出)
 日程第五 中小企業事業団法の一部を改正する法律案(内閣提出)
○議長(田村元君) 日程第二、地域ソフトウェア供給力開発事業推進臨時措置法案、日程第三、小規模企業共済法及び中小企業事業団法の一部を改正する法律案、日程第四、中小企業投資育成株式会社法の一部を改正する法律案、日程第五、中小企業事業団法の一部を改正する法律案、右四案を一括して議題といたします。
 委員長の報告を求めます。商工委員長与謝野馨君。
    ―――――――――――――
 地域ソフトウェア供給力開発事業推進臨時措置法案及び同報告書
 小規模企業共済法及び中小企業事業団法の一部を改正する法律案及び同報告書
 中小企業投資育成株式会社法の一部を改正する法律案及び同報告書
 中小企業事業団法の一部を改正する法律案及び同報告書
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
    〔与謝野馨君登壇〕
○与謝野馨君 ただいま議題となりました四法律案につきまして、商工委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 まず、地域ソフトウェア供給力開発事業推進臨時措置法案について申し上げます。
 本案は、近年、情報化の急激な進展に伴うソフトウエアの需要の大幅な拡大と地域におけるソフトウエア供給力の不足により、ソフトウエアの供給不足が深刻化しつつある状況にかんがみ、地域におけるソフトウエア供給力開発事業を推進するための措置を講じようとするものであります。
 本案は、去る二月二十八日当委員会に付託犬れ、五月二十四日三塚通商産業大臣から提案理由の説明を聴取し、六月十四日質疑を行い、採決の結果、多数をもって原案のとおり可決すべきものと議決した次第であります。
 次に、中小企業関係三法律案について申し上げます。
 まず、小規模企業共済法及び中小企業事業団法の一部を改正する法律案についてでありますが、本案は、小規模企業共済制度の一層の充実を図ろため、掛金月額の最高限度額の引き上げ及び共済金の分割支給制度の導入を行う等の措置を講じようとするものであります。
 次に、中小企業投資育成株式会社法の一部を改正する法律案について申し上げます。
 本案は、創業期にある中小企業の自己資本に上る資金調達の円滑化を促進するため、中小企業投資育成株式会社は、設立段階にある株式会社に対しても出資をすることができるよう、事業の追加を行うものであります。
 次に、中小企業事業団法の一部を改正する法律案について申し上げます。
 本案は、中小企業構造の高度化の一層の促進を図るため、中小企業事業団の業務に、中小企業構造の高度化を支援する事業に係る貸し付け及び出資を追加する等の措置を講じようとするものであります。
 以上の三法律案は、去る二月二十八日当委員会に付託され、六月十三日梶山通商産業大臣から提案理由の説明を聴取し、十四日三法律案を一括して質疑を行い、採決の結果、三法律案はいずれも全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと議決した次第であります。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
○議長(田村元君) これより採決に入ります。
 まず、日程第二につき採決いたします。
 本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
○議長(田村元君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。
 次に、日程第三ないし第五の三案を一括して採決いたします。
 三案は委員長報告のとおり決するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(田村元君) 御異議なしと認めます。よって、三案とも委員長報告のとおり可決いたしました。
     ――――◇―――――
 日程第六 特定船舶製造業安定事業協会法の一部を改正する法律案(内閣提出)
○議長(田村元君) 日程第六、特定船舶製造業夫定事業協会法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 委員長の報告を求めます。運輸委員長島村宜伸君。
    ―――――――――――――
 特定船舶製造業安定事業協会法の一部を改正する法律案及び同報告書
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
    〔島村宜伸君登壇〕
○島村宜伸君 ただいま議題となりました特定船舶製造業安定事業協会法の一部を改正する法律案につきまして、運輸委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 本案は、特定船舶製造業安定事業協会を「造船業基盤整備事業協会」と改称し、従来からの協会の業務に加え、民間において行われる高度船舶技術に関する試験研究を促進するために必要な資金の助成、当該資金の借り入れに係る債務の保証等を行わせることにより、造船業における経営の安定と技術の高度化のための基盤の整備を図ろうとするものであります。
 本案は、二月二十八日本委員会に付託ざれ、五月二十三日佐藤運輸大臣から提案理由の説明を聴取した後、六月十四日質疑を行いました。
 その質疑の主な事項を申し上げますと、高度船舶技術に関する試験研究の内容、計画、助成等についてのほか、造船対策、船員対策等についてでありますが、その詳細は委員会議録によって御承知願いたいと存じます。
 かくて、同日質疑を終了し、採決の結果、本案は多数をもって原案のとおり可決すべきものと議決した次第であります。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
○議長(田村元君) 採決いたします。
 本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
○議長(田村元君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。
     ――――◇―――――
 日程第七 農用地利用増進法の一部を改正する法律案(内閣提出)
 日程第八 特定農地貸付けに関する農地法等の特例に関する法律案(内閣提出)
○議長(田村元君) 日程第七、農用地利用増進法の一部を改正する法律案、日程第八、特定農地貸付けに関する農地法等の特例に関する法律案、右両案を一括して議題といたします。
 委員長の報告を求めます。農林水産委員長近藤元次君。
    ―――――――――――――
 農用地利用増進法の一部を改正する法律案及び同報告書
 特定農地貸付けに関する農地法等の特例に関する法律案及び同報告書
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
    〔近藤元次君登壇〕
○近藤元次君 ただいま議題となりました両法案につきまして、農林水産委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 最初に、両案の内容について申し上げます。
 まず、農用地利用増進法の一部を改正する法律案は、最近における農業及びこれをめぐる諸情勢の推移にかんがみ、農業構造の改善を一層推進するため、農業委員会による経営規模拡大志向農家に対する利用権の設定等の促進、農業協同組合による農作業の受委託の促進等、農用地利用増進事業の円滑かつ効果的な推進に必要な規定を整備するとともに、遊休農地の利用の増進を図るための市町村長による勧告等の措置を講じようとするものであります。
 次に、特定農地貸付けに関する農地法等の特例に関する法律案は、最近における農業をめぐる諸情勢の変化及び農業者以外の農作業に対する関心の高まり等に対処して、地方公共団体及び農業協同組合が行う営利を目的としない農作物の栽培の用に供するための農地の貸し付けについて、農地法等に関し所要の特例措置を講じようとするものであります。
 委員会におきましては、両案について、五月二十五日農林水産大臣から提案理由の説明を聴取した後、一昨六月十四日参考人からの意見を聴取、同日及び昨十五日の両日にわたり政府に対する質疑を行いました。昨十五日質疑を終局し、両案について、それぞれ討論を行った後、採決いたしました結果、いずれも多数をもって原案のとおり可決すべきものと議決した次第であります。
 なお、両案に対しそれぞれ附帯決議が付されました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
○議長(田村元君) 両案を一括して採決いたします。
 両案の委員長の報告はいずれも可決であります。両案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
○議長(田村元君) 起立多数。よって、両案と本委員長報告のとおり可決いたしました。
     ――――◇―――――
○議長(田村元君) 日程第九とともに、日程第十は、委員長提出の議案でありますから、委員会の審査を省略し、両案を一括して議題とするに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(田村元君) 御異議なしと認めます。
    ―――――――――――――
 日程第九 日本労働協会法の一部を改正する法律案(内閣提出)
 日程第十 歯科衛生士法の一部を改正する法律案(社会労働委員長提出)
○議長(田村元君) 日程第九、日本労働協会法の一部を改正する法律案、日程第十、歯科衛生士法の一部を改正する法律案、右両案を一括して議題といたします。
 委員長の報告及び趣旨弁明を求めます。社会労働委員長丹羽雄哉君。
    ―――――――――――――
 日本労働協会法の一部を改正する法律案及び同報告書
 歯科衛生士法の一部を改正する法律案
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
    〔丹羽雄哉君登壇〕
○丹羽雄哉君 ただいま議題となりました日本労働協会法の一部を改正する法律案について、社会労働委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。また、歯科衛生士法の一部を改正する法律案について、趣旨弁明を申し上げます。
 まず、日本労働協会法の一部を改正する法律案について申し上げます。
 本案は、最近の社会経済環境の変化に対応するため、その事業内容、要員配置について見直し左行うものであります。
 その主な内容は、日本労働協会の名称を日本学働研究機構に改めること、雇用促進事業団の雇用職業総合研究所を移管して、総合的な調査研究体制の整備と情報提供機能等の強化を図ろうとするものであります。
 本案は、去る二月二十三日付託となり、五月二十三日丹羽労働大臣から提案理由の説明を聴取し、昨十五日の委員会において質疑を終了し、採決の結果、全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと議決した次第であります。
 次に、歯科衛生士法の一部を改正する法律案について申し上げます。
 本案は、歯科衛生士の資質の向上と業務内容の拡充を図ろうとするものであります。
 昨十五日の社会労働委員会において、これを成案とし、全会一致をもって社会労働委員会提出の法律案とすることに決したものであります。
 その主な内容は、
 第一に、歯科衛生士は、歯科衛生士の名称を用いて、歯科保健指導をなすことを業とすることができること、
 第二に、歯科衛生士の免許を与える者を、都道府県知事から厚生大臣に改めることであります。
 何とぞ、御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
○議長(田村元君) これより採決に入ります。
 まず、日程第九につき採決いたします。
 本案は委員長報告のとおり決するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(田村元君) 御異議なしと認めます。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。
 次に、日程第十につき採決いたします。
 本案を可決するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(田村元君) 御異議なしと認めます。よって、本案は可決いたしました。
     ――――◇―――――
 日程第十一 大都市地域における宅地開発及び鉄道整備の一体的推進に関する特別措置法案(内閣提出)
○議長(田村元君) 日程第十一、大都市地域における宅地開発及び鉄道整備の一体的推進に関する特別措置法案を議題といたします。
 委員長の報告を求めます。建設委員長東家嘉幸君。
    ―――――――――――――
 大都市地域における宅地開発及び鉄道整備の一体的推進に関する特別措置法案及び同報告書
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
    〔東家嘉幸君登壇〕
○東家嘉幸君 ただいま議題となりました大都市地域における宅地開発及び鉄道整備の一体的推進に関する特別措置法案につきまして、建設委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 本案は、著しい住宅地需要が存する大都市地域において、宅地開発及び鉄道整備を一体的に推進することにより、大量の住宅地の円滑な供給と新たな鉄道の着実な整備を図ろうとするものであります。
 このため、都府県は、大都市の近郊と都心の区域を連絡する新たな鉄道整備と宅地開発に関する基本計画を作成し、主務大臣がこれを承認する制度を定めるとともに、宅地開発及び鉄道整備の一体的推進のための協議会の設置、土地区画整理事業の特例、鉄道整備に対する地方公共団体による助成等の特別措置を講ずることとしております。
 本案は、去る五月十九日本委員会に付託され、六月十四日野田建設大臣から提案理由の説明を聴取し、六月十五日質疑を終了いたしましたところ、日本共産党・革新共同より、本法案の基本計画の作成については都府県の議会の議決を要すること等を内容とする修正案が提出され、これに対し内閣より反対の旨の意見表明が行われました。
 次いで、採決の結果、修正案は否決され、本案は全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決した次第でございます。
 なお、本案に対しては、住宅・宅地対策を積極的かつ強力に推進すること等六項目の附帯決議が付されました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
○議長(田村元君) 採決いたします。
 本案は委員長報告のとおり決するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(田村元君) 御異議なしと認めます。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。
     ――――◇―――――
 日程第十二 水質汚濁防止法の一部を改正する法律案(内閣提出)
○議長(田村元君) 日程第十二、水質汚濁防止法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 委員長の報告を求めます。環境委員長熊川次男君。
    ―――――――――――――
 水質汚濁防止法の一部を改正する法律案及び同報告書
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
    〔熊川次男君登壇〕
○熊川次男君 ただいま議題となりました水質汚濁防止法の一部を改正する法律案について、環境委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。
 本案の主な内容は、
 第一に、有害物質を含む水の地下への浸透を禁止することとし、そのための措置として、特定施設の設置等に係る届け出事項を追加するとともに、都道府県知事は、届け出に係る計画の変更または廃止を命ずることができることといたしております。
 また、地下水の水質の監視測定について、都道府県知事は常時監視することといたしております。
 第二に、事故時の措置について、事業者は、事故により有害物質を含む水が公共用水域等に排出されたときは、応急の措置を講ずるとともに、事故の状況等を都道府県知事に届け出なければならないものといたしております。
 本案は、去る三月三十日本委員会に付託され、六月十三日山崎環境庁長官から提案理由の説明を聴取し、昨十五日審査に入り、同日質疑を終了し、採決を行いましたところ、本案は全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと議決した次第であります。
 なお、本案に対し附帯決議が付されました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
○議長(田村元君) 採決いたします。
 本案は委員長報告のとおり決するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(田村元君) 御異議なしと認めます。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。
     ――――◇―――――
○金子原二郎君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。
 内閣提出、地方交付税法等の一部を改正する法律案を議題とし、委員長の報告を求め、その審議を進められることを望みます。
○議長(田村元君) 金子原二郎君の動議に御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(田村元君) 御異議なしと認めます。よって、日程は追加されました。
    ―――――――――――――
 地方交付税法等の一部を改正する法律案(内閣提出)
○議長(田村元君) 地方交付税法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 委員長の報告を求めます。地方行政委員長小澤潔君。
    ―――――――――――――
 地方交付税法等の一部を改正する法律案及び同報告書
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
    〔小澤潔君登壇〕
○小澤潔君 ただいま議題となりました地方交付税法等の一部を改正する法律案について、地方行政委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 本案は、第一に、新たにたばこ税を地方交付税の対象税目に加え、その収入額の二五%を地方交付税の総額に加えることといたしております。
 第二に、平成元年度分の地方交付税の総額について、交付税特別会計における借入金の一部を償還する等所要の措置を講ずることとし、地方公共団体には、十二兆四千六百九十億円を交付することといたしております。
 第三に、各種の制度改正等に伴って必要となる行政経費の財源を措置するため、普通交付税の単位費用の改正等を行うことといたしております。
 本案は、六月九日当委員会に付託され、同月十四日坂野自治大臣から提案理由の説明を聴取した後、直ちに審査を行いました。
 質疑におきましては、交付税制度の抜本的改革、交付税における補正のあり方、国庫補助負担率の見直し問題等地方行財政全般にわたって論議が行われました。
 本日質疑を終了し、討論を行いましたところ、自由民主党から賛成、日本社会党・護憲共同、公明党・国民会議、民社党・民主連合及び日本共産党・革新共同から反対の意見がそれぞれ述べられました。
 次いで、採決の結果、本案は賛成多数をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。
 なお、本案に対し、六項目にわたる附帯決議を付することに決しました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
○議長(田村元君) 討論の通告があります。順次これを許します。山下八洲夫君。
    〔山下八洲夫君登壇〕
○山下八洲夫君 私は、日本社会党・護憲共同を代表し、ただいま議題となりました地方交付税法等の一部を改正する法律案につきまして、反対の討論を行います。
 以下、簡単に反対理由を申し述べます。
 第一に、私は本案の議論が十分に保障されなかったことを強調いたします。審議時間も例年に比べ少なく、参考人からの意見聴取も行われませんでした。これは、予算案の強行採決やあるいはリクルート疑惑の解明の遅滞によるものであります。このようなことが繰り返されるなら、交付税、地方財政計画という国の予算規模を上回り、行政サービスの七割を占める重大案件に対する立法府の審議権が損なわれることになります。政府・与党の反省を促したいと思います。
 第二に、政府は既に三年間にわたり二兆円から五兆円に及ぶ租税収入の過少見積もりを毎年度意図的に行い、また、その補正後の使途も極めて不適切であります。このような作為は、財政の単年度主義を形骸化させ、国会の予算審議権すら侵害するものであり、また、基準財政需要額の適切な見直しをも阻害するものであり、極めて遺憾であります。今後の是正を強く要求いたします。
 第三に、本案は消費税の強行導入に伴う初年度の財源補てん措置が定められておりますが、国民ひとしく反対している公約違反の消費税は廃止する以外ありません。消費税によって地方財政は重大な悪影響を受け、政府は、見直してはなく、廃止を決断すべきことを強く要求いたします。
 第四に、本案は、国庫補助負担率の特例措置に係る財源補てん措置が定められておりますが、この特例の固定化及び延長が重大なる約束違反であることは論をまちません。私は、国庫補助補助率の完全復元と国民健康保険制度や過疎対策の拡充を含めた永続的な地域振興策、地方公営企業の経営健全化等に対する国庫補助負担制度の拡充を強く求めます。
 第五に、八九年度地方財政が、表面的には財源超過の現象にありながら、住民福祉向上よりも財政至上主義を優先させ、福祉、民生関係の予算は充実していないことは、地方自治、地方財政計画の趣旨を損ねるものにはかなりません。また、国の責任によって発生した過去の交付税特別会計の借入金を交付税を使って返済するための基金が盛り込まれていますが、これは交付税制度をゆがめるものであり、今日の税収状況等を勘案すれば、国の責任で財源措置を行うことを強く求めます。
 最後に、国税の不公平税制の是正、地方税改革の懸案事項は放置されたままであることは、地方財源確保に大きな支障を与え、交付税の総額確保とその財政調整機能をもゆがめております。
 また、地域振興のための地域金融、自治体金融制度の拡充が従来にも増して要請されるもとで、国債及び政府保証債に比し、地方債の取り扱いが後退がもたらされるなど、政府の地方財政、箱制、金融政策は極めて適切を欠くものであり、これらは早急に改善されるべきであります。
 以上、本交付税法等改正案が極めて不十分かつ不適切な内容であることを強調いたしまして、私の反対の討論を終わります。(拍手)
○議長(田村元君) 草野威君。
    〔草野威君登壇〕
○草野威君 私は、公明党・国民会議を代表して、ただいま議題となりました地方交付税法等の
 一部を改正する法律案につきまして、反対討論を行います。
 地域活性化と個性的で魅力ある地域づくりは地方自治体の役割でありますが、これらの課題とともに、自治体は日常生活に密着した行政の推進という重要な使命を有しており、地方交付税はそのための行財政運営の重要な裏づけとなるものであります。しかしながら、今回の改正案は、このような重要な役割を持つ交付税が十分な機能を果たし得るとは到底言いがたいものであり、反対するものであります。
 以下、反対の主な理由を申し述べます。
 まず初めに、国庫補助負担率の削減及び国の直轄事業についてであります。
 国庫補助負担率の削減は、従来の経緯及び暫定措置として昭和六十三年度限りで廃止するべきものでありましたが、今回の見直しについては、一部に恒久財源を補てんしておりますが、その補てんは十分ではありません。このように、国の負相を地方に一方的に転嫁する今回の措置は、国・地方間の財政秩序を混乱させ、信頼関係をも著しく損なうものであります。政府は、地方財政を圧迫する国庫補助負担率の削減を直ちに取りやめ、昭和五十九年度以前の補助負担率に復元すべきであります。
 また、直轄事業に伴う地方の負担金割合はここ数年増加しておりますが、本来直轄事業は国家的施策として実施されるべきものであり、地方自治体に財政負担を強いることは極めて不合理であり、早急に廃止すべきであります。
 次に、財源の地域格差の拡大に対する問題であります。
 最近の東京一極集中など経済機能の偏在は、地方の税源についてもその格差が著しくなっております。最近の都道府県の決算でも明らかなように、その伸びの大半は東京を初め大都市のある地域に集中しております。本年の税制改正でも法人事業税の分割基準の改正を行いましたが、これでもなお十分ではありません。地方自治体の財源調整を充実させるため、交付税の算定方法の抜本的見直しを行う必要がありますが、こうした改革が行われておりません。
 次に、ふるさと創生についてであります。
 政府は、前内閣の目玉である地域活性化のため、ふるさとづくりの具体策として、全地方自治体に対し一律に一億円を交付税の基準財政需要額に上乗せすることとしております。地域の活性化を図るには地方の自主性の拡大を図ることが重要でありますが、これまで地方の自主性を阻害してきたのは国庫補助金制度や国の厳しい規制によるものであり、これらを大幅に見直し、地方に権限を移譲すべきでありますが、このような抜本的改正が行われておりません。また、ふるさと事業は、地域に知恵を出させるが事業の選択は国が行うことになっており、このような姿勢では真の地域活性化は望めません。
 最後に、消費税についてであります。
 本年度から交付税は消費税を対象税目に加えることになっておりますが、消費税導入の際政府が示した地方税、地方交付税の減収により地方財政の運営に支障を来すのではないかとの懸念について、何ら解消されないばかりか、地方自治体では導入をめぐって大きな混乱が生じるなど、新たな懸念が発生しております。
 また、国と地方の税源配分問題についても、地方の自主財源が削減されることになるなど、消費税の導入は地方財政に重大な影響を及ぼしており、速やかに廃止すべきであります。
 以上、反対理由を申し述べ、地方交付税法等の一部を改正する法律案に対する反対討論を終わります。(拍手)
○議長(田村元君) 塚田延充君。
    〔塚田延充君登壇〕
○塚田延充君 私は、民社党・民主連合を代表して、政府提出の地方交付税法等の一部を改正する法律案に対し、反対の討論を行うものであります。
 以下、反対の理由を簡潔に申し上げます。
 第一には、平成元年度の地方財政計画及び地方交付税法等の一部改正案が、昨年の第百十三回国会において、我が党が導入に強く反対した消費税を含む税制改革関連六法に基づき提出されていることであります。
 つまり、さきの税制改革により、地方税の減収額が二兆円、消費税配分額を加味しても八千億円程度の減収超過となり、シャウプ勧告以来さまざまの場において提言されております地方自治の確立、地方の自主財源の確立に反するものであり、本案は理念なき改正案と断ぜざるを得ません。
 第二に、本改正案は、国と地方との関係のあり方を考慮していない点にあります。
 現在、新行政改革審議会において、国と地方の機能分担、費用負担のあり方、その他関連する問題について検討されているようであります。しかし、本来、国と地方の財源に大きな影響を与えるような税制改革等を行う場合、最初に国と地方の事務配分及び財源配分等を検討した後に行うべきであります。しかるに、今回の改正案は極めて拙速なまま導入を行うものであり、容認し得る内容とは言えません。
 第三に、補助負担率の恒久化が場当たり的であるということであります。
 例えば、社会福祉関係の補助金カット分については、国のたばこ税を交付税の対象税目とすることなどによって財源を賄うこととしています。しかし、高齢化の進展などにより今後さらに生活保護などの福祉需要の増大が見込まれるのに反し、喫煙者の減少傾向などからたばこ税の大きな伸びは期待できないと思われます。福祉の切り捨てなどという結果を招かぬよう財源需要に見合った安定的な財源が必要ではないでしょうか。将来にわたり福祉需要に見合う一般財源をどのように確保していくのか、明確な展望が示されておりません。
 また、今回の補助率カット復元において、生活保護等について、十分の七と昭和五十九年度まで十分の八であったことから、それを足して二で割り十分の七・五としたように、今回の復元措置は、大蔵、自治両省の駆け引きだけで決まったまさに理念なき改正であり、このような施策を前提に一般財源である地方交付税の総額を決定することは断じて容認できないのであります。
 民社党は、地方自治を確立するための地方自主財源の強化に今後とも努力していくことを申し添え、私の反対討論を終わります。(拍手)
○議長(田村元君) 経塚幸夫君。
    〔経塚幸夫君登壇〕
○経塚幸夫君 私は、日本共産党・革新共同を代表して、政府提出の地方交付税法改正案に反対の討論を行います。
 反対する最大の理由は、消費税を骨子とした法案であるからであります。
 政府・自民党の暴挙に次ぐ暴挙で強行導入した消費税に対する国民の怒りは、世論調査でも反対が八二%と日とともに広がっております。ところが、政府は、この国民の声に耳をかそうとしないばかりか、国民の中に定着しつつあるなどと称して、転嫁を拒否しておる地方自治体にも転嫁を強要しておりますが、これはまさに住民本位の地方自治を踏みにじるにとどまらず、主権者国民への重大な挑戦と言わなければなりません。(拍手)
 また、二度にわたる約束違反で恒久化された国庫補助負担金削減は、消費税の強行と相まって、とりわけ社会的弱者である老人、障害者、保育などの福祉に重大な影響を与えております。老人ホームの入所者からの徴収金は八年間で何と六・八倍、しかも手元に残る日用品残金は逆に六年前の二万四千円から二万千五百円に切り下げられ、加えて消費税、このままでは葬式代も残せないと切実な訴えが相次いでおります。しかも、年金生活者の八割は一円の減税さえないではありませんか。これで何が高齢化社会のためですか。まさに福祉破壊税と言わなければなりません。
 政府は、福祉のための消費税と称しながら、戦前戦後苦労を重ね今日の日本の発展に貢献してきた老人の老後を、今また軍事費増額で軍拡の犠牲にしようとするのがまさに消費税元年予算の姿であり、断じて容認できません。軍事費を削って、福祉、暮らし優先の政治への転換を改めて強調するものであります。
 また、地方の負担は、老人ホームで四・二倍、精神障害者施設で五倍と急増、加えて一兆四千億円にも上る消費税による地方負担は、地方財政危機に拍車をかけるとともに、住民の税で税を払うという、まさに悪税ここにきわまれりと言わなければなりません。
 さらに、地方交付税法の本来の趣旨に反する改正を行っておるのであります。
 五兆円を超える国庫補助負担金カットについて、万全の財源措置をしたと言いながら、実質国が補てんするのは五一%、加えて国庫補助負担金の一律カットを延長、恒久化することによって一兆円を超える地方への負担を押しつけ、国が負担するとしたものまで新たな地方負担としておりますが、これは、憲法でうたわれた地方自治の本旨の実現とその財政担保としての地方団体の独立性の強化を目的とした交付税法の趣旨に反することは余りにも明らかであります。
 約束違反に次ぐ約束違反を繰り返した国庫補助負担金一律カットといい、やらないと公約した消費税強行といい、さらにリクルート疑惑隠しと一国の総理としてあるまじき女性問題で批判を受けるなど、政府・自民党には住民本位の地方自治左守れないことはもとより、政権担当の能力も資格もないことはもはや明白と言わなければなりません。
 宇野内閣の支持率はわずか二二%、不支持率はその倍近くの四〇%に達し、発足直後の調査では史上最低とされております。今こそ、リクルート疑惑の徹底解明、消費税は廃止、内閣は総辞職、国会は解散して国民に信を問うよう強く要求して、討論を終わります。(拍手)
○議長(田村元君) これにて討論は終局いたしました。
    ―――――――――――――
○議長(田村元君) 採決いたします。
 本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
○議長(田村元君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。
     ――――◇―――――
○金子原二郎君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。
 内閣提出、平成元年度の財政運営に必要な財源の確保を図るための特別措置に関する法律案を議題とし、委員長の報告を求め、その審議を進められることを望みます。
○議長(田村元君) 金子原二郎君の動議に御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(田村元君) 御異議なしと認めます。よって、日程は追加されました。
    ―――――――――――――
 平成元年度の財政運営に必要な財源の確保を図るための特別措置に関する法律案(内閣提出)
○議長(田村元君) 平成元年度の財政運営に必要な財源の確保を図るための特別措置に関する法律案を議題といたします。
 委員長の報告を求めます。大蔵委員長中西啓介君。
    ―――――――――――――
 平成元年度の財政運営に必要な財源の確保を図るための特別措置に関する法律案及び同報告書
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
    〔中西啓介君登壇〕
○中西啓介君 ただいま議題となりました平成元年度の財政運営に必要な財源の確保を図るための特別措置に関する法律案につきまして、大蔵委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 この法律案は、特例公債の発行等平成元年度の財政運営に必要な財源の確保を図るための特別措置を定めようとするもので、その主な内容を申し上げますと、
 第一に、平成元年度の一般会計の歳出の財源に充てるため、予算をもって国会の議決を経た金額の範囲内で特例公債を発行することができること、
 第二に、平成元年度における国債の元金の償還に充てるべき資金の一般会計から国債整理基金特別会計への繰り入れについて、国債総額の百分の一・六に相当する金額の繰り入れ等は行わないこと、第三に、平成元年度における一般会計から厚生保険特別会計健康勘定への繰り入れについて、健康保険法に規定する国庫補助額から四百億円を控除して繰り入れる等の措置を講ずることであります。
 本案は、六月九日村山大蔵大臣から提案理由の説明を聴取した後、同月十四日から質疑に入り、本日質疑を終了いたしましたところ、衛藤征士郎君外四名から、自由民主党提案による施行期日を「公布の日」に改める修正案が提出されました。
 次いで、討論を行い、採決した結果、本案は多数をもって修正案のとおり修正議決すべきものと決しました。
 なお、本案に対し附帯決議が付されましたことを申し添えます。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
○議長(田村元君) 討論の通告があります。これを許します。村山喜一君。
    〔村山喜一君登壇〕
○村山喜一君 私は、日本社会党・護憲共同を代表いたしまして、ただいま上程されました平成元年度の財政運営に必要な財源の確保を図るための特別措置に関する法律案に対し、反対の討論を行います。
 私たちの反対にもかかわらず昭和四十年度補正予算で国債を発行してから、今日まで二十四年の歳月が流れました。昭和四十一年度から建設国債の発行へ、そして、十年後には財政法が禁止している赤字国債の発行まで踏み込んでしまい、平成元年度においては国債依存度一一・八%、GNPに対する長期政府債務残高比四九・六%、利払い費比率一八・四%という、主要国の中で最も悪い財政事情まで転落をいたしています。これはまさに歴代の自民党政府の財政運営の結果として、その責任を厳しく追及をしなければなりません。平成元年度末では、国債の発行残高は百六十二兆円、隠れ借金二十六兆円を含めると百八十八兆円という巨額な赤字になろうとしております。もう通常の手段では財政再建はできないところまで来ております。まさに国債に抱かれた財政であります。
 反対の第一の理由は、本法案は、自民党単独でごり押しをした平成元年度予算の一部をなすものであり、特例公債は一兆三千三百十億円発行にとどめ、そのかわり、国債定率繰り入れ等二兆犬千八十一億円を停止しようとするものであります。そもそも本年度予算は、不公平税制を温存しながら弱い者いじめの消費税創設を織り込んだものであり、防衛費を突出させ聖域化しているもので、基本的に容認できないものであります。
 第二に、政府は、特例公債依存体質から脱却すべく財政再建に努力した結果一定の成果を上げてきたと自己評価をしておりますが、本年度の財政は、表面上は財政赤字を七兆一千億に圧縮をしているものの、実質は十四兆七千億の赤字であります。政府は、来年度は特例公債は発行しなくてもやっていけるとしながらも、財政再建のための中長期の展望を示すことができず、財政制度審議会にげたを預けて、困難な問題はすべて先送りをしようとして、責任をとろうといたしておりません。
 第三は、今、日本国民は極めて不安定な状態に直面をしております。昭和六十二年の国民経済計算によれば、六十二年一年間にGNPは十四兆円しか増加していないのに、金融資産は三百八十二兆円、実物資産は四百二十二兆円増加し、国民資産は八百四兆円も大激増をしているのであります。
 その結果、日本の六十二年度末の土地資産評価額は一千六百三十七兆に対しまして、GNPで日本の一六倍もあります。アメリカの評価額は四百三兆円にとどまり、単位面積比ではアメリカの百倍の額になっております。私たちは、その高い土地の上に家を建て、生活をなし、事業を営み、農業を展開をしております。今日の円安・ドル高の根源もここにありと言わなければなりません。
 六十二年一年間に百六兆円の株価の値上がり益を生み出し、世界一の株価を形成をしたその株の八割は法人が所有をしております。土地インフレは一年間に三百七十一兆円の増価を生み出しましたが、土地なき民は都心から五十キロ圏へ、さらに百キロ圏へ、そして百五十キロ圏に追い立てられております。会社、法人は国内のすべての土地資産評価額の二八%を占有しております。税法上も、土地は償却資産ではないとして再評価益課税もされず、低い簿価のままで評価をされております。相続税の発生をしない法人は、国民資産五千三百三十八兆円の大部分を保有し、世界最大の債権国日本の代表となっております。個人の資産形成についても、総務庁の貯蓄動向調査によると、所得上位二〇%の第五分位の階層が株の五割以上を保有しているとしているものであります。
 「増税なき財政再建」のもとで、資産の格差は恐ろしい勢いで拡大をしております。今やらなければならないのは、資産課税の強化であり、消費税で水平的公平を国民に強制することではありません。
 第四として、現行の制度を前提として、予算編成の仕組みを固定し、そして財政再建を軌道に乗せることは、もはや不可能であることを指摘しなければなりません。財政改革は、財政投融資まで含めて制度改革を進めなければなりません。
 将来展望を明らかにされず、その易しのぎのこの法案に反対をし、私の反対討論を終わります。(拍手)
○議長(田村元君) これにて討論は終局いたしました。
    ―――――――――――――
○議長(田村元君) 採決いたします。
 本案の委員長の報告は修正であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
○議長(田村元君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり決しました。
     ――――◇―――――
○金子原二郎君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。
 議院運営委員長提出、国会議員の歳費、旅費及び手当等に関する法律の一部を改正する法律案は、委員会の審査を省略して、これを上程し、羊の審議を進められることを望みます。
○議長(田村元君) 金子原二郎君の動議に御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(田村元君) 御異議なしと認めます。よって、日程は追加されました。
    ―――――――――――――
 国会議員の歳費、旅費及び手当等に関する法律の一部を改正する法律案(議院運営委員長提出)
○議長(田村元君) 国会議員の歳費、旅費及び手当等に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
 委員長の趣旨弁明を許します。議院運営委員会理事羽田孜君。
    ―――――――――――――
 国会議員の歳費、旅費及び手当等に関する法律の一部を改正する法律案
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
    〔羽田孜君登壇〕
○羽田孜君 ただいま議題となりました国会議員の歳費、旅費及び手当等に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、提案の趣旨を御説明申し上げます。
 この法律案は、本年四月から、各議院の役員及び特別委員長並びに参議院の調査会長が受ける議会雑費の日額四千五百円以内を六千円以内に引き上げようとするものであります。
 本案は、本日、議院運営委員会において起草し、提出したものであります。
 何とぞ、御賛同くださるようお願い申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
○議長(田村元君) 採決いたします。
 本案を可決するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(田村元君) 御異議なしと認めます。よっ
 て、本案は可決いたしました。
     ――――◇―――――
○議長(田村元君) 本日は、これにて散会いたします。
    午後二時五分散会
     ――――◇―――――