第114回国会 沖縄及び北方問題に関する特別委員会 第3号
平成元年五月二十四日(水曜日)
    午後零時十分開議
出席委員
  委員長 高沢 寅男君
   理事 鈴木 宗男君 理事 高橋 辰夫君
   理事 中川 昭一君 理事 町村 信孝君
   理事 宮里 松正君 理事 上原 康助君
   理事 玉城 栄一君 理事 和田 一仁君
      上草 義輝君    佐藤 静雄君
      武部  勤君    近岡理一郎君
      鳩山由紀夫君    小谷 輝二君
      藤原 房雄君    川端 達夫君
      中路 雅弘君
 出席国務大臣
        外 務 大 臣 宇野 宗佑君
        国 務 大 臣
        (総務庁長官) 金丸 三郎君
        国 務 大 臣
        (沖縄開発庁長
        官)      坂元 親男君
 出席政府委員
        北方対策本部審
        議官      鈴木  榮君
        防衛施設庁総務
        部長      弘法堂 忠君
        防衛施設庁施設
        部長      鈴木  杲君
        沖縄開発庁総務
        局長      手塚 康夫君
        沖縄開発庁総務
        局会計課長   山城  勉君
        沖縄開発庁振興
        局長      藤田 康夫君
        外務大臣官房外
        務参事官    時野谷 敦君
        外務省北米局長 有馬 龍夫君
        外務省欧亜局長 都甲 岳洋君
 委員外の出席者
        警察庁刑事局国
        際刑事課長   村上 徳光君
        科学技術庁原子
        力安全局防災環
        境対策室長   酒井  彰君
        環境庁自然保護
        局企画調整課自
        然環境調査室長 菊地 邦雄君
        環境庁自然保護
        局保護管理課長 小原 豊明君
        大蔵省関税局輸
        出課長     宝賀 寿男君
        運輸省航空局監
        理部航空事業課
        長       圓藤 壽穂君
        運輸省航空局飛
        行場部計画課長 小坂 英治君
        運輸省航空局管
        制保安部管制課
        長       下里  晃君
        海上保安庁警備
        救難部海上公害
        課長      細野 嘉昭君
        海上保安庁水路
        部海洋調査課長 野口 岩男君
        特別委員会第一
        調査室長    寺田 晃夫君
    ―――――――――――――
四月二十日
 沖縄における米軍ハリアー基地建設反対に関す
 る陳情書(沖縄県島尻郡与那原町字上与那原一
 六与那原町議会内喜屋武一正)(第一二三号)
 沖縄米軍貯油施設油送管破裂によるジェット燃
 料流出事故に関する陳情書(沖縄県沖縄市仲宗
 根町二六の一沖縄市議会内照屋武一)(第一二
 四号)
 北方領土返還に関する陳情書(長崎市江戸町二
 の一三笠井和幸)(第一二五号)
は本委員会に参考送付された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 沖縄及び北方問題に関する件
     ――――◇―――――
○高沢委員長 これより会議を開きます。
 沖縄及び北方問題に関する件について調査を進めます。
 それでは、沖縄及び北方問題に関する政府の施策について、外務大臣、総務庁長官及び沖縄開発庁長官から順次説明を求めます。外務大臣。
○宇野国務大臣 沖縄及び北方問題に関する特別委員会の開催に当たり、一言ごあいさつを申し上げます。
 まず、北方領土問題について申し述べます。
 昭和三十一年の日ソ共同宣言による国交回復以来既に三十年余が過ぎた今日、我々の祖先が辛苦の上に開拓し、歴史的にも法的にも我が国の領土として全く疑いを挟む余地のない北方四島が、依然としてソ連の不法占拠のもとに置かれていることは、まことに遺憾であります。
 政府といたしましては、歯舞、色丹、国後、択捉の北方四島の一括返還を実現し、平和条約を締結することにより真の相互理解に基づく安定的関係をソ連との間で確立するとの確固たる基本方針にのっとり、ソ連との間に粘り強く交渉を重ねてまいりました。
 昨年十二月には、シェヴァルナッゼ外相の来日を得て二年七カ月ぶりに日ソ外相間定期協議と平和条約締結交渉を行い、北方領土問題について双方より歴史にさかのぼった議論が初めて詳細かつ長時間にわたり行われました。その後、一月のシェヴァルナッゼ外相との二度目の会談、二回にわたる外務次官レベルの平和条約作業グループでの議論を経て、五月第一週には私が訪ソし、ゴルバチョフ書記長を初めソ連指導部との会談で、領土問題を解決して平和条約を締結することこそ両国関係改善における最重要課題であることを強く提起しましたが、ソ連側が領土問題の実質において従来の立場に終始したことは大変残念であります。ゴルバチョフ書記長の新しい思考に基づく政策転換が対日関係、なかんずく北方領土問題に対するソ連の立場の変更につながるよう期待しつつ、さらに粘り強い外交努力を続ける所存であります。
 北方領土返還を求める国民世論が日ごとに高まりを見せていることは、外交交渉に当たる者としてまことに心強い限りであります。政府といたしましては、本年四月の決議を初めとする累次にわたる北方領土問題解決促進に関する本委員会の決議を踏まえて、全力を傾注してソ連との交渉を続けていく所存であります。
 次に、沖縄に関する事項について申し述べます。
 日米安保条約に基づき我が国に駐留する米軍の存在は、我が国の平和と安全に寄与するものであります。政府としては、米軍施設・区域の円滑かつ安定的使用の確保が日米安保条約の目的を達成するために極めて重要であると考えており、また、このためには地域住民の理解と協力がぜひとも必要であることを認識しております。
 政府としては、これまで、沖縄における施設・区域の整理・統合等の要望に対し、できる限りの努力を行ってきたところであり、また、米軍の活動に伴う住民生活への影響についても、これを最小限にとどめるよう、米軍に対し必要に応じその配慮を求める等、種々の努力を払ってまいりました。
 政府としては、今後とも、安保条約の目的達成と地域住民の要望との調和を図りつつ、沖縄における諸課題の解決のため、なお一層の努力を払っていく所存であります。
 ここに、所信を申し述べまして、委員各位の御理解と御協力をお願いする次第であります。(拍手)
○高沢委員長 金丸総務庁長官。
○金丸国務大臣 今国会における沖縄及び北方問題に関する特別委員会の審議が開催されるに当たりまして、北方領土問題につきまして、所信の一端を申し述べたいと存じます。
 我が国固有の領土である北方領土が、戦後四十四年を経た今日、ソ連の占拠下に置かれたまま、いまだ返還されずにおりますことは、まことに遺憾であり、この問題を国民の総意に基づき解決することは、国家の基本にもかかわる重要な課題であります。
 日ソ両国間においては、昨年十二月及び今月に開催された外相間定期協議の際に北方領土問題が議論されるなど、両国間の対話は拡大しつつあります。
 しかしながら、北方領土問題に対するソ連の姿勢は依然として厳しく、この問題の解決には、今後も腰を据えた取り組みが必要であります。
 このような状況の中で、幸い、北方領土問題に対する国民の関心は、年ごとに高まりを見せております。
 本年二月七日の北方領土の日には、北方領土返還要求全国大会が、政府、国会、民間団体等の代表を初め多数の方々の出席のもとに開催されましたほか、この日を中心に、全国各地においても、多彩な行事が繰り広げられました。また、北方領土の返還を求める国民の署名も既に四千七百万人を超えるに至っております。
 このように全国に展開されております北方領土返還要求運動の定着化を図り、息の長い国民的運動としてその推進を図っていくことは極めて重要であり、特に次代を担う青少年に対して積極的な啓発を進めてまいりますことが大切であると考えております。
 このような観点から、平成元年度予算におきましては、前年度に引き続き全国青年フォーラム等を開催いたしますほか、新たに北方領土問題をわかりやすく解説したビデオの作成、配付を計画するなど、青少年に対する啓発活動の充実強化を図ることといたしております。
 また、北方領土隣接地域振興等基金の造成につきましては、極めて厳しい財政事情のもとではありますが、十億円の補助金を計上いたしております。
 以上のほか、私は、北方対策本部長として、北方領土問題等の解決の促進を図るための基本方針に基づき、今後とも国民世論の啓発、元居住者に対する援護、隣接地域の振興等の施策を推進してまいる所存でございます。
 委員長を初め委員の皆様方の御理解と御協力をお願い申し上げる次第でございます。(拍手)
○高沢委員長 坂元沖縄開発庁長官。
○坂元国務大臣 沖縄開発庁長官として、所信の一端を申し述べます。
 政府は、昭和四十七年五月の本土復帰に伴い、第一次沖縄振興開発計画を策定し、昭和五十六年度までの十年間にわたり、各分野における本土との格差是正と沖縄の自立的発展に必要な基礎条件の整備とを図るため、各般の施策を積極的に講じてまいりました。
 さらに、昭和五十七年には、沖縄振興開発特別措置法を十年間延長し、これに基づき、平成三年度までを計画期間とする第二次沖縄振興開発計画を策定し、現在、同計画のもとに沖縄の振興開発を鋭意推進しているところであります。
 沖縄が本土に復帰してから、十七年が経過したのでありますが、この間、県民のたゆまざる御努力と相まって、立ちおくれの著しかった社会資本の整備が大きく前進するなど、沖縄の経済社会は総体として着実に発展してきました。
 しかしながら、水の確保の問題など生活、産業基盤の面でなお一層の整備を要するものが多く見られるとともに、産業振興や雇用の問題など解決を要する多くの課題を抱えております。
 沖縄開発庁におきましては、このような沖縄の現状に関する認識の上に立ち、本土復帰後十七年の間に上げられた成果を踏まえ、各般の事業を推進しているところでありますが、特に平成元年度は第二次沖縄振興開発計画が余すところ三年となることから、同計画に基づく諸プロジェクトの着実な推進を図り、地域特性を生かした振興策を展開するため、所要の予算額の確保に努力したところであります。
 また、今後の沖縄の振興開発をどのように進めていくかを検討することが重要な課題となっていることから、これまで沖縄振興開発計画に基づき実施されてきた諸施策、事業全般について広く総点検等を行うため、新たに沖縄振興開発総合調査を実施することといたしております。
 沖縄は、現在、二十一世紀を展望してその特性を生かし、特色ある活力に富んだ地域として自立的発展を図っていくための基盤を強固なものにする上で重要な局面を迎えております。
 私といたしましては、今後とも、沖縄県の実情、沖縄県民の意向を十分に踏まえながら、県及び県民と一体となって沖縄の振興開発に積極的に取り組んでまいる所存でございます。委員長を初め委員の皆様の一層の御理解と御協力をお願い申し上げまして、私の所信といたします。(拍手)
○高沢委員長 以上で説明の聴取は終わりました。
 なお、平成元年度の沖縄及び北方関係予算の概要につきましては、政府からの説明聴取は省略し、お手元に配付いたしました資料をもってかえさせていただきたいと存じますので、御了承お願いいたします。
○高沢委員長 次に、沖縄開発庁長官に対し、質疑の申し出がありますので、順次これを許します。宮里松正君。
○宮里委員 ただいま開発庁長官から開陳されました所信表明等に関連をいたしまして、これから質問をいたしたいと思います。
 沖縄は、復帰して早くも十七年がたち、現在実施しております第二次振興開発計画もあと三年間で終了することになりました。この十七年の間に、国は復帰のときに策定をいたしました復帰特別措置法や振興開発特別措置法等に基づいて、沖縄の戦後処理の問題、本土とのもろもろの格差是正の問題、あるいは沖縄経済の自立的発展の基礎づくりの問題などに強力に取り組んでこられました。その間に国が投入した沖縄振興開発関係資金は、今年度の約二千四百七十八億を含めると、およそ二兆九千億になると思います。その結果、道路、港湾、空港その他の社会資本が急速に整備をされ、復帰前に比べると格段の進歩が見られるようになりました。これは、開発庁長官も御指摘をされたとおりであります。
 しかし、これは復帰前に比べてみた場合にそうだということでありまして、これで沖縄が抱えている各種の問題がすべて解決したわけではありません。沖縄には依然として数多くの問題が残っていることは、御承知のとおりであります。最近発表された統計資料等によりましても、所得水準は依然として全国の最下位にあり、一人当たり県民所得は全国のざっと七〇%台であります。経済活動は依然として公共事業等に大きく依存をしている関係がありまして、産業開発は思うように進んでいないというのが実情であります。また、雇用情勢は依然として厳しく、失業率は全国の約二倍のままで推移をしているところであります。社会資本の整備も急速に進歩、発展してきたとはいえ、まだまだ十分ではありません。特に幹線道路網の整備がおくれているために、道路交通の渋滞は耐えがたいものとなりつつあります。昨年末からの長期の干ばつによりまして、水資源が枯竭をして県民に大変な不安を与えたことも、新聞紙上等で御承知のとおりであります。一方、県及び市
町村の財政基盤は余りにも弱く、財政力指数は全国の約半分でありますから、県や市町村だけでこれらの問題を解決することはとてもできることではありません。
 そこで、沖縄開発庁といたしまして、これらの沖縄の現状をどのように認識しておられ、そしてこのような現状認識の上に立ってこれからどのような対策を講じようとしておられるのか、現年度の予算に示された諸施策とも関連をさせながら御説明をいただきたいと思います。
○坂元国務大臣 お答えをいたします。
 沖縄が本土に復帰をして以来十七年が経過いたしております。この間、平成元年度予算案計上分を含めると、約二兆九千億余りの国費が投入されました。また、県民のたゆまざる努力により、社会資本の整備は大きく前進して、本土との格差は次第に縮小されるなど、沖縄の経済社会は総体として着実に発展してきたと思っております。しかしながら、水の確保の問題など、生活、産業基盤の面ではなお整備を要するものが多く見られますとともに、産業振興や雇用の問題など、解決しなければならない多くの課題を抱えていると認識をいたしております。沖縄開発庁といたしましては、今後とも第二次沖縄振興開発計画の基本方向に沿いまして、沖縄の振興開発に積極的に取り組んでまいる所存であります。
○宮里委員 平成元年度の、つまり現年度の予算の中には、先ほど長官も触れられましたように、第二次振興開発計画があと三年で終わるというこの重要な時期を考え、振興開発総合調査費が一億九千万ほど計上されました。これは地元では、沖縄側がこれまで要請をしてきた、第二次振興開発計画の後にも引き続き国の強力なバックアップのもとに、本土との格差是正やあるいは自立発展の基礎づくりが強力に推進されていくものとして、多いに期待をされているところであります。また、国が第三次振興開発計画の策定について政策決定をしたわけではありませんので、あるいは明確な御答弁はしにくいかもしれませんが、昨年度の本委員会におきましても、前長官の粕谷長官との間に同種の議論をいたしました。かなり意欲的な御答弁をいただきました。この振興開発総合調査費を使われて、これから沖縄開発庁はどのようなことをされるのか、とりわけ第二次振興開発計画の後の振興計画の推進といいますか、沖縄施策の展開はどのようなことをされるのか、ひとつ長官の熱意のほどをお伺いをしておきたいと思います。
○坂元国務大臣 お答えを申し上げます。
 今年度予算において計上しております沖縄振興開発総合調査費は、今後の沖縄振興開発のあり方を検討するために、これまでの振興開発の実績等について総合的な調査検討を行おうとするものでございます。沖縄県におきましても、現在、三次計画に向けての基本的課題等を広く検討していくための総点検に取り組もうとされていると聞いております。私といたしましては、ただいまの先生のお話を念頭に置きまして、これらの結果や県の意見等十分に踏まえまして、次の振興開発計画について判断してまいりたいと考えておる次第でございます。
○宮里委員 総合調査費として計上されました一億九千万の資金を使って、第一次振興開発計画から現在実施をしております第二次振興開発計画の実態、そして目標達成がなされたかどうか、残る課題がどういう形で残っているのか、今後これをどのように処理していくか、あるいは解決をしていくかといったようなことを総合的に調査検討を進めてまいりますれば、第二次振興開発計画の後にも、引き続き国の強力なバックアップのもとに振興計画を進めていかなければならないという結論に達するものと私は期待をしているところであります。それだけ復帰までに生じました本土とのもろもろの格差、あるいは新しい時代に即応できるような沖縄県の自立的発展の基礎づくりというものは課題として多く残っているわけでありますけれども、ぜひひとつ先ほどの御答弁のように全力を挙げてその問題とも取り組んでいただきたいと思うわけであります。
 ところで、第二次振興開発計画はあと三年で終了することになるわけでありますが、これからこの残された三年間を含めまして第二次振興開発計画の後期の各種課題を着実に推進をして、社会資本や産業基盤の整備を図るとともに、本土との間のもろもろの格差を是正していかなければならないわけであります。そしてそれと同時に、経済の自律的発展の基礎づくりに一段と力を入れていかなければならないと考えます。そして、沖縄の新しい時代に即応できるような自立的発展の基礎づくりに役立つ産業としては、当面沖縄の地理的、自然的条件の特性を生かした観光産業やリゾート産業以外にはないと私も思いますし、地元でもそのような認識のもとでもろもろの施策が進められているところであります。
 そこで、その関係におきまして、さきに制定をされました総合保養地域整備法に基づく沖縄関係の計画は今どのような形で進められているのか、これは事務当局の方で把握をしておられると思いますので、ひとつ御説明を願っておきたいというふうに思います。
○手塚政府委員 現在、沖縄県の方でリゾートに関するマスタープランを作成すべく、部内で検討を進めているというふうに聞いておりますし、それについて当方もその相談を目下受けているところでございます。それがいつごろどうなるかということについては、まだ今の時点では私どももどうこうという見通しを述べることはできませんが、先生のおっしゃるようにリゾート関係は今後の沖縄開発のためには極めて重要な分野であるという認識のもとに検討、共同作業を進めているというふうに御報告いださせていただきます。
○宮里委員 もうそろそろ開発庁と沖縄県側がその問題についても具体的な話し合いをして、そして具体的な進め方について見解をまとめたところではなかろうかと思っておったわけでありますが、まだそこまで至っていないようであります。そこで、その問題につきましても事柄を急ぐと同時に、ひとつしっかりとした計画を立てていただきたい、こう思います。
 先ほども指摘いたしましたように、昨年の暮れからことしの年明け、春にかけまして、しばらく干ばつが続きました。そのために、久方ぶりといいますか、復帰後しばらくなかったのでありますが、隔日給水という形の制限給水がなされました。一方、水資源の開発計画といたしましては、沖縄本島西部の河川総合開発計画、具体的には国頭村の奥間川、比地川、大宜味村の大保川等々にダムをつくりまして、これを一本にまとめた総合的なダム計画なども出ているわけであります。あるいはまた一方では、これは必ずしも都市用水、飲料水だけではございませんが、かなり前から名護市の羽地川のダム計画も計画としては出されているわけであります。この辺の進捗状況は今どうなっておりますか、あるいはこれからどのような形でこれを進めていかれようとしておられるのか、ひとつ振興局長、御説明をお願いしておきたいと思います。
○藤田(康)政府委員 先生お話にございましたごとく、昨年の十一月、十二月、さらには本年に入りまして二月、三月、降雨量が大変少なかったために深刻な渇水状況になりまして、給水制限が実施がなされまして、その後四月に入りまして水源状況にも好転の兆しが見えましたので、梅雨季の降水も期待されることから、四月二十七日から隔日断水を中止いたしまして、当分の間全面給水、こういう形になっておることは先生お話にありましたごとくでございます。
 ところで、沖縄本島の水問題の解決でございますが、従来から多目的ダムの建設を重点にいたしまして、水資源の開発に努めてまいったところでございます。現在、漢那ダムとか瑞慶山ダム、先生お話ございました羽地ダム、この三ダムの建設を鋭意進めておるところでございます。また、これも先生お話ございましたが、大保ダム、奥間ダム、比地ダム、こういった三ダムにつきまして実施計画調査を行っておりまして、今後これらのダ
ム事業化を努めまして、長期的な水需給の展望を踏まえつつ、地元の方々の協力も得まして積極的に水資源の開発に取り組んでまいりたい、かように考えておるところでございます。
 なお、蛇足ではございますが、離島の問題もございます。これにつきましても、地域特性あるいは利水の目的、こういったものにも十分配慮をいたしまして、島によっては多目的ダムあるいは海水淡水化の事業、こういったような事業をやる、あるいは農業用水を確保いたしますための国営かんがい排水事業、地下ダム等も含まれると思いますが、そういったような多角的な水資源の開発事業を進めてまいりたい、かように考えておるところでございます。
○宮里委員 沖縄は比較的降雨量は多いのでありますが、島々が細長い形をしているのと、島のほぼ中央に山並みが続いているという関係もありまして、保水力がありません。つまり、長い川がなくて、水をとるのには非常に苦労をするわけであります。したがいまして、復帰直後から、川という川はできるだけダムをつくって、その水を確保しようという施策に努めてきたところでございます。
 沖縄開発庁もそのような観点から、これまで鋭意努力をされました。復帰前に比べると、水資源の確保というのは大変な進歩であります。このたびの干ばつも、もし復帰前であるならば、もはや水が全く供給できないというところまで来ておったかもしれません。これも隔日給水という形で何とか辛うじて切り抜けられる、そして梅雨どきを迎えてこれが解除をされたということは、これまでの成果として高く評価すべきものであろうと思います。
 今振興局長が説明をされましたように、しかしながら水資源は、これからリゾート計画等を進めていくにつれまして、つまりは県民生活の向上とともに水需要は倍加をしていくわけでありますから、引き続き水資源の開発に御尽力を賜りたい。そして、先ほど御指摘のありました地下ダム等の建設計画もできるだけ促進をしていただいて、その完成が一日も早くできますことを私は要望しておきたいというふうに思います。
 さて、次は外務省にお伺いをいたしたいというふうに思います。
 一九六五年十二月五日に沖縄近海を北上しておりました、具体的には奄美群島沖永良部の東方約三百キロくらいの地点だそうでありますが、アメリカの空母タイコンデロガの艦上から水爆を搭載したA4型のスカイホークが海中に転落をいたしました。そのまま水没したということが最近伝えられ、沖縄本島を初め地域住民は大変な不安を抱くようになりました。原子物理学につきましては、私を含めて国民の多くの方々が正確な知識を持ち得ません。他方、日本は広島、長崎の原爆の洗礼を受けた唯一の国でもあります。放射能等の危険性といいますか恐怖に対しましては、大変に敏感であります。
 そこで、この事件はどのような形で起こって今どのような状態になっているのか。そして、それは環境の汚染あるいはそれを通した地域住民の健康、生命に対する悪い影響は出てこないのかどうか。つまり、国民が安心をして生活していけるのかどうか。そこらの点を含めて、外務省御当局に御説明を願っておきたいと思います。
    〔委員長退席、上原委員長代理着席〕
○時野谷政府委員 お答えを申し上げます。
 先生御指摘の事故自体の事実関係につきましては、ただいま先生がお述べになりましたとおりでございます。一九六五年十二月五日、一個の核兵器を搭載した海軍のA4型機が米空母タイコンデロガのエレベーターから一万六千フィート、約四千八百メートルというふうに承知しておりますが、以上の海底に落ちたということでございます。現場の位置は、沖縄の北東約二百海里、琉球諸島の直近の陸地の東方約八十海里の公海上であったということであります。航空機はパイロット及び兵器とともに直ちに沈みまして、回収をされなかったということでございます。
 以上が、私どもが米政府から聴取いたしておりますところの事故自体の事実関係でございます。
 先生お話しのとおり、この事故については報道が行われました。国民の中に先生が今おっしゃいましたような懸念、不安、そういうものが生じておるということは、もとより私ども重々承知をいたしております。そういうことでございまして、私どもは米国政府に対しまして、この事故の結果、安全性あるいは環境に対する悪影響、そういった点はどういうふうに米政府として判断をしておるか、こういうことを照会をいたした次第でございます。
 米政府が我が方の照会に対しまして申しておりますことは、大きく申し上げまして三つでございまして、当該兵器はこの事故が起こりました状況のもとでは安全装置が解除される、そういうような仕組みにはなっておらなかったということでございまして、したがいまして、事故当時におきまして核爆発あるいは高性能爆薬の爆発、こういうものは起こり得なかったというのが第一点でございます。
 第二点は、核爆発あるいは高性能爆薬の爆発は、現在あるいは将来の環境下においても決して起こることはないというのが第二点でございます。米政府が言っておりますことは、核物質は海底に至る前に構造的な破損が起こって海水にさらされたということでございまして、また高性能爆薬の成分も同様に海水の腐食効果にさらされた、そのために核爆発あるいは高性能爆薬の爆発が起こるということは現在あるいは将来に向かってもないということを申しております。
 第三点目は、環境への影響でございますけれども、核物質は溶解、沈殿したことで環境への影響はないということを申しております。米政府は、核物質の溶解性を測定するために実験を行いまして、核物質が比較的短時間で溶解するということが判明したということを申している次第でございます。なおさらに、事故当時事故現場におきまして、いかなる汚染も測定はされなかったというふうに米政府は申しておる次第でございます。
 私どもは、この米側の説明を、それはそれとして重いものとして受けとめておりますが、他方におきまして、現在米側の今申し上げました説明を関係省庁間で緊密に連絡をとりつつ、検討を加えているという状況にございます。私どもは今後も、今先生がおっしゃいましたように、国民の皆様が抱かれておる不安、そういうものを取り除くべく努力をいたすつもりでおりますけれども、アメリカの今御紹介いたしました説明というものは、環境への影響はないのだということを明確に申しておるということをこの際申し上げておきたいと存じます。
○宮里委員 事柄が核物質という、高度の専門的な知識を持たないと内容を正確に把握できない、こういうものがあります。したがいまして、私も昨日外務省から、アメリカ側から届けられたこの回答書というものを拝見したわけでありますが、外国の説明だけで国民が納得するかどうか、私は疑問に思います。
 そこで、きょうの世界日報の記事によりますと、政府は「沖縄近海に米軍機搭載の水爆が水没した問題で政府は二十三日、水爆からの核物質漏れによる放射能の汚染が周辺海域であったかどうかを調べる海洋影響調査を早ければ五月末から実施することを決めた。」そして「調査結果は六月中に発表する方針。」という報道がございますけれども、私も政府としても、何らかの調査を行って、政府みずからの責任において国民の納得がいくような、あるいは国民に安心してもらえるような見解を示す必要もあろうかと思うのですが、そのようなことは今準備されておるんでありましょうか、あるいは計画があるんでありましょうか。
○時野谷政府委員 ただいま先生が御紹介になりました報道につきましては、私も承知をいたしております。しかしながら、先ほど申し上げましたように、本件につきましてはアメリカから得ました説明につきまして、現在政府部内で検討中でございまして、ただいまの報道にございますよう
に、海洋影響調査を決定したというような事実はないと承知をいたしております。いずれにいたしましても今後のことにつきましては、現在関係省庁でしかるべく検討を行っておる、こういう状況でございます。
    〔上原委員長代理退席、委員長着席〕
○宮里委員 外務省を中心に、恐らくこれはかなり技術的なあるいは専門的な知識を必要とする事柄でもありますから、外務省だけでは十分でないでありましょう。外務省、科学技術庁、海上保安庁、水産庁あるいは環境庁、運輸省、防衛庁等々、既に協議を始めたということも聞いておりますが、関係省庁ひとつじっくり協議をなさって、この問題に対しまして国民がいつまでも不安を持たなくても済むように、ひとつしっかりとした調査なりあるいは政府見解なりというものを出していただきたい、この際要望しておきたいというふうに思います。
 さて、次は開発庁長官にまたお尋ねをしたいのでありますが、最近、新聞、テレビの報道で既に御承知だと思いますが、朝日新聞のカメラマンが西表にありますオオアザミサンゴにKYという傷をつけて記事を捏造した、それを写真におさめ、そして記事を捏造して発表した、去る四月二十日の夕刊に発表したというものを聞きました。私は大変な衝撃を受けました。事実を事実として報道するのが新聞の使命であります。また新聞報道は、国民の知る権利を確保する上でも、その自由は十分に確保されなければなりません。他方、マスメディアを通して発表される新聞記事あるいはテレビの映像というものは、その影響が甚大であるがゆえに、国民個人個人の人権やプライバシーに密接な関係もあるわけであります。したがって、報道の自由はそれなりに責任が伴わなければなりません。いわんや、記事を捏造して、しかも天然記念物に指定されたこのオオアザミサンゴに傷をつけて、あたかも他人がそれをしたかのように報道するということは、言論人にあるまじき言語道断の所為であります。
 しかも朝日新聞は、当初、もともとからあった傷、うっすらとあった傷をストロボの柄でなぞって、最初は手袋でなぞって、そしてそれを鮮明にした上で写真に撮った、これは行き過ぎであるという発表をいたしました。沖縄県庁に朝日新聞東京本社の編集局次長が謝罪に見えましたが、地元での報道によれば、また私が県の宮城副知事に確かめたところによれば、そのときにもそのような説明があったようであります。言うことはない、そういうことであったので、これは行き過ぎである、陳謝するしかないという説明だったそうであります。
 しかし、この朝日新聞の二人のカメラマンの所業につきましては、目撃者がありました。まず、二人を案内したのが地元ダイビング組合の方であります。そして、同時にこの二人がサンゴの撮影をしている近くには、関さんというダイバーのほかに数名がここへ潜っておったわけであります。二人が写真撮影を終えて現場を立ち去った直後に、その人たちは現場を確かめている。サンゴを壊して、そしてかけらがKYの文字のそばに散らばっているのを目撃して、この二人のカメラマンの所業に大変な怒りを覚えておったようであります。それがたしか四月の十一日でありました。そして二人が東京へ帰った後、四月二十日の朝日新聞夕刊にその捏造記事が載ったわけであります。長官、これはコピーしたものでありますから絵が必ずしも鮮明でありませんが、この大きな写真にKYという鮮明な傷跡があります。そして「サンゴ汚したK・Yってだれだ」というタイトルのもとに、次のような記事が書かれております。
  これは一体なんのつもりだろう。沖縄・八重山群島西表島の西端、崎山湾へ、長径八メートルという巨大なアザミサンゴを撮影に行った私たちの同僚は、この「K・Y」のイニシアルを見つけたとき、しばし言葉を失った。
  巨大サンゴの発見は、七年前。水深一五メートルのなだらかな斜面に、おわんを伏せたような形。高さ四メートル、周囲は二十メートルもあって、世界最大とギネスブックも認め、環境庁はその翌年、周辺を、人の手を加えてはならない海洋初の「自然環境保全地域」と「海中特別地区」に指定した。
  たちまち有名になったことが、巨大サンゴを無残な姿にした。島を訪れるダイバーは年間三千人にも膨れあがって、よく見るとサンゴは、水中ナイフの傷やら、空気ボンベがぶつかった跡やらで、もはや満身傷だらけ。それもたやすく消えない傷なのだ。
  日本人は、落書きにかけては今や世界に冠たる民族かもしれない。だけとこれは、将来の人たちが見たら、八〇年代日本人の記念碑になるに違いない。百年単位で育ってきたものを、瞬時に傷つけて恥じない、精神の貧しさの、すさんだ心の……。
  にしても、一体「K・Y」ってだれだ。
 まさにこのような捏造記事にはあいた口がふさがらない。こういうのは言論界から追放すべきであります。許してはならないことであります。先ほども申し上げましたように、たまたま目撃した人がおり、あるいはまたその人たちの追及があってどうしても逃れられなくなったので、朝日新聞はこの事実を認め、これを解雇にしたということであります。私は、学生時代から朝日新聞を愛読してまいりました。朝日新聞に広告された著書などを頼りに買って、今まで勉強もしてきたつもりであります。その意味では、この二人のカメラマン、記者たちは、先人たちの築いてきた朝日新聞のこれまでの実績を完全にほごにしてしまったわけであります。長官、このことについてどのようにお考えでございますか、率直にひとつ御感想をお聞きいたしたいと思います。
○坂元国務大臣 非常に貴重なサンゴを傷つけたり、また新聞に捏造した記事を発表したりいたしまして国民の信頼を非常に裏切った、このことはマスコミ、新聞記者としてあるまじき行為だと私も同感でございます。大変遺憾に思っておる次第でございます。
○宮里委員 実は、朝日新聞の捏造はこれだけにとどまりません。長官御承知のように、新石垣空港はもともと数年前から白保海上案を採用いたしまして、運輸省の設置許可を得、もろもろの手続を進めてまいりました。しかしながら、一部の反対運動があり、これがまた全国へ広がってまいりました。そして、マスコミ等でそのキャンペーンがなされました。とうとう最近、それを従来の設置場所から約四キロほど北の方、後ろの方へ下げて、これから手続を進めるということになりました。
 朝日新聞は、新石垣空港の白保海上案に最初から反対をいたしました。反対のキャンペーンをしばしば打ってきました。例えば、昭和六十三年九月五日付の朝日には「石垣島新空港計画 地元反対黙殺のまま10年」「無理を重ねて手続き急ぐ市 建設促進派は“部外者”」というタイトルで、このような記事が出されております。
  沖縄県の南端・石垣島白保で進められている新空港計画が世界の注目するところとなったのは、貴重なサンゴの保護を焦点とする自然環境問題にかかわる点が大きい。だがそのかげで案外知られていないのが、自然保護ならぬ「人間保護」そのものである。飛行場予定地の現場、白保の住民の意思は、計画決定の当初から現在までの十年間、一貫して無視・黙殺され、島の市街地や県庁など「外部」によって強行されてきた。このまま飛行場ができてしまうことになれば、日本は住民と無関係に何でも強行が可能な国ということになろう。
冒頭であります。
 真実と違う事実が幾つか指摘されておりますが、その中に、白保にはこの飛行場問題が起こりまして公民館が二つになりまして、分裂をいたしました。その新しくできた公民館は白保住民の一〇%から二〇%ぐらいで、市の思惑によってつくられたという内容のことが載せられております。しかし、私のところに、白保出身の石垣市議会議員内原善市氏から、朝日新聞に投稿した原稿の写
しが届けられております。また、この石垣市議会議員たちは一度東京へ参りまして、開発庁、運輸省、建設省、環境庁等々に実情の訴えに参りました。つまり、新石垣空港の早期着工の要請に参りました。それに引き続きまして、白保部落の歴代公民館長を務められた幹部の方々と婦人部の方々を含めて数多くの方々が同様な要請に来られました。
 これらのことでもわかるわけでありますが、朝日新聞のこの記事、白保住民の中で、建築関係者を中心とする一、二割の賛成派を独立させ、第一公民館という別の自治体を承認する挙に市が出たという記事もあるわけであります。これに対して反論する投稿がなされましたけれども、これはついに載らなかったようであります。歴代公民館長二十九名のうち、白保に新石垣空港をつくることに賛成をする人たちは二十五人もいるわけであります。建設関係者を中心とするわずか一〇%か二〇%、正確には一割から二割程度の者を独立させて強引に第一公民館という別の組織をつくった、こういう記事もあるわけであります。ほかにもたくさんあります。のみならず、ここへ掲載している写真がまた全然別の場所であります。六十三年九月五日付のこの記事と一緒に掲載された航空写真は、そばに「新石垣島空港建設のため埋め立てが計画されている白保海岸のサンゴ礁の海」と説明書きで載っているわけでありますが、これは実は白保の海ではなくて、そのはるか南の、しかも白保の浜よりもはるかにサンゴ礁の発達したきれいな真栄里と大浜の東海岸であります。ここにも捏造があるわけであります。
 それだけではありません。続いて六十三年九月十日付「サンゴ礁の空港 揺れる石垣島」というタイトルで、「踏み絵 問われる足元の環境」と題して、反対のためのキャンペーン記事が載せられております。これにも内容的に事実と違うところが多々あるわけでありますが、この中に載っている写真は白保の浜がほとんど見えない。宮良湾の写真が載せられているわけであります。しかも、これにはこう写真の説明がされております。「サンゴ礁はどうなる――空港建設予定地の白保沖の海域には、百種以上のサンゴが生育している」そして「石垣島で朝日新聞社機から」とある。朝日新聞社の飛行機で撮った、こういう説明がなされております。載っている写真は、白保とは全く関係のないはるか南の宮良湾の、しかも白保よりもはるかにサンゴ礁が発達をしてきれいなところであります。こうして新石垣空港の建設反対のキャンペーンをしてきました。その最後が、先ほど指摘しましたオオアザミサンゴにみずからKYという印をつけて、あたかもほかの心ないダイバーたちがやったかのように記事を捏造して載せているわけでございます。
 私は、最近マスコミには反省を求めなければならない点が多々あると思います。今や立法、行政、司法のほかにマスコミという第四の権力ができてしまった、こう言う人すらいます。そしてまたマスコミは、オピニオンリーダーとしての自負を持ってふだん行動しているわけでありますが、その活動のやり方いかんによっては、国民世論を形成する上で大変な力を持っているわけであります。これが誤った方向へ行くとするならば、大変にゆゆしいことであります。したがいまして、私は、問題の本田記者ただ一人だけが独走してこの過ちを犯したとは思えません。反対キャンペーンの記事を載せたその航空写真二つも、こうして全然別のことがされているわけであります。実は、これは前から地元では問題になっていました。しかし、さわらぬ神にたたりなしといいますから、マスコミに対してかみついていくことは怖いという、心情も働いて、これは表ざたの問題にはなりませんでした。ところが、それが先ほど指摘いたしましたKYの傷をつけたアザミサンゴの問題が起こってくるに至りまして、これも噴き出してきたわけであります。
 これは、石垣市の市会議員たちが建設促進のために関係省庁に要請をいたしましたときに、市会議員の内原善市議員が抵抗して政府関係機関にも提示をしたものであります。そのころはその程度で済んでおりました。しかし、今やこのオオアザミサンゴの問題が起こりましてから地元は大変な騒ぎであります。そして、私は地元の新聞記事ほとんどを切り抜いて持ってまいりましたが、時間がございませんのでそれ全部を紹介するわけにはまいりません。ただ一つだけ、五月二十一日付の琉球新報の社説だけを指摘しておきたいと思います。
  「新聞は、サンゴに傷付けて作るんだってね。かわいそう」と、ある小学校の低学年生が両親に話したそうである。朝日新聞社カメラマンによるアザミサンゴねつ造報道事件は、自然を破壊しただけでなく、子供たちの心まで傷付けてしまった。
  無残な仕打ちに対する人々の嘆きや怒りは、一層募る事態となった。朝日新聞社は十九日夜に至って、当初、サンゴには人為的な傷があったとしていたことを否定、無傷のサンゴにカメラマンがストロボの柄で傷を付け撮影したことを明らかにした。
  何たることであろうか。朝日新聞社自身が「弁明の余地のない行為」といっているように、開いた口がふさがらない。同じ新聞人として怒りを通り越して泣きたくなる。残念でならない。同社にとっては恥の上塗りであろうが、国民にとっては二度欺かれたような気持ちであろう。
  私たちが残念でならないのは、ねつ造報道が表面化した段階で、朝日新聞社が無傷のサンゴに傷付けた事実をつかめなかったことである。竹富町ダイビング組合の経過報告書をもとに詳しく調べれば、最初の段階で事実関係がはっきりつかめたはずだ。日ごろは調査報道の必要性を強調する新聞社が、わが身に振りかかる事柄では追究が鈍るようでは困るのである。
途中、省略いたしまして、
  西表島のサンゴに落書きされた「KY」の二文字は、新聞不信のラク印として長らく人々の心の中に刻まれることであろう。事件としては間もなく落着しようが、新聞界の名誉回復の道のりは遠い。今回の事件を他山の石として、報道の使命を果たしたい。
社説にこのようなことまで同じ新聞社仲間として挙げているわけであります。ここの人々の嘆き、怒りは察して余りあるものがあります。
 そこで、先ほど開発庁長官の御感想を伺いましたので、西表のサンゴを所管をしている環境庁として、このことにどう対処されるか、所見を伺っておきたいと思います。
 それから、引き続き海上保安庁からも、今これにどのような対処をしておられるか、所見を伺っておきたいと思います。
○小原説明員 お答えをいたします。
 ただいま先生が御指摘になりました箇所は、自然環境保全地域並びに海中特別地区として保護されている地域でございます。したがいまして、今度の行為は、自然環境保全法の二十七条に違反するものと解されております。そういうことから当庁としても、厳正に対処される必要があるというふうに考えております。現在、実際の権限は沖縄県が持っておりまして、沖縄県当局が関係者に事情聴取するとかあるいは現地を確認するとか、そういった調査を進めております。その結果等の報告を受けまして、当庁としても適切に対処していきたいというふうに考えております。
○細野説明員 申し上げます。
 海上保安庁といたしましては、現在先生御案内の石垣海上保安部というものが現地にございますが、石垣海上保安部が所属の巡視艇を現場海域に十六日だったと思いますが派遣いたしまして、先ほど先生のお話にもございましたように、現地の民間のダイバーの方の立ち合いを得まして、例のサンゴの損傷程度等について調査を行うとともに、地元の関係者を含めました方々から事情聴取を行っているところでございます。
 本事件につきましては、海洋環境の保全を図るという見地から、私どもといたしましては、関係
当局とも緊密な連絡をとりつつ今後とも鋭意調査を進めてまいりたい、かように思っておる次第でございます。
○宮里委員 時間がなくなってまいりましたのでこの辺で質問を終わりますが、先ほど開発庁長官にもお答え願いましたように、沖縄はこれから二十一世紀の新しい時代に即応できるように、観光、リゾート計画等を初めとして強力な振興計画を推進していかなければなりません。総合保養地域整備法とのかかわりでも、沖縄の本島を初め周辺離島、とりわけ宮古、八重山につきましても、リゾート計画がこれから強力に推進されていかなければならぬわけであります。宮古には、今年七月から、東京からの直行便が就航することになりました。御承知のとおりであります。新石垣空港が完成をいたしますと、石垣にも東京−石垣間の直行便が期待をされているわけであります。そしてまた、リゾート計画が推進をされてまいりますと、需要が高まってまいりますと、関西からも同様に直行便をつけたいというのが地元の要請であります。これから開発庁の御指導をいただきながら、国の強力なバックアップをいただきながら、このような離島振興も強力に進めていかなければならない。
 そのためには、やはり飛行場がどうしても必要になってくるわけであります。場所が日本列島の南西の端であり普通の人にはわからない、しかも海底のサンゴである。このために、中央のマスコミがこのように記事を捏造して全国に誤った情報を伝えてまいりますと、地元の計画はすべてつぶされることにもなりかねません。また、最近知事の英断によって従来の案より四キロほど北へ寄せた案につきましても、周辺にサンゴがあるから反対であるという意見もそろそろ出てまいりました。しかし、沖縄周辺の島にサンゴのない海なんてないわけであります。サンゴが大事であり、環境保全が大事であり、それを保全していかなければならぬという切実な気持ちは、沖縄県民の方がはるかに強いものであります。そしてまた、その環境は、第一義的には地元の人たちのためにあるわけであります。先ほど来指摘をいたしました朝日新聞のこのたびの捏造記事、ひとつしっかりと肝にとめていただいて、今後地元の振興計画にこのようなことで迷われないように、あるいは計画がまた挫折させられないように最後にお願いを申し上げて、私の質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。
○高沢委員長 上原康助君。
○上原委員 最初に、坂元長官に御所見をもう一度賜りたいと思います。
 先ほど、沖縄開発庁長官としての所信の御表明があったわけで、一読して、あるいは聞いておって、坂元長官の人柄なり、二次振計がそろそろ総括段階に入って、これからの第三次振計を展望しながらどういう計画をしていくかということが、その基調が大体わかる感じを受けたわけですが、それはそれとして、開発庁のこれまでの御努力あるいは関係省庁の協力に対しても敬意を表します。ただ、ここ四、五年というか、復帰十年以降の開発庁のいろいろな所信表明とか計画等を見てみると、沖縄の振興開発はもとよりですが、県民生活という面からとらえて、避けて通れない基地問題があるわけですね。このことについては全く触れておられない。大変遺憾に思います。
 そういう意味でも沖縄の振興開発、いろいろお述べになって計画はあるわけですが、沖縄の全体像ということを考えた場合に、あるいは最近のいろいろな事件、事故等を、長官も政局の不安定もあってまだ二回ぐらいしか行っておられないので、その点は大変残念なんですが、基地問題を含めて開発庁としてしっかりとらえて、諸計画なり政府全体のいろいろな政策、対策あるいは予算等々について考えていかないといけない問題だと私は思うのです。今私が指摘をしたこと等も含めて大臣の御感想、または基地問題については沖縄開発庁はどう対処するのか、聞かしていただきたいと思います。
○坂元国務大臣 お答えを申し上げます。
 復帰以来、沖縄は社会資本の整備を中心に大きく前進してまいりました。本土との格差は次第に縮小されるなど、沖縄の経済、社会は総体として着実に発展してきたと思っております。しかしながら、産業振興や雇用の問題など、解決しなければならない多くの課題を抱えていることも事実であります。沖縄開発庁といたしましては、二次振興開発計画後期の残された三年の期間、二次振計に沿って沖縄の振興開発に全力を傾けてまいる所存でありますが、これとあわせて、今年度予算において沖縄振興開発総合調査費が新規調査費として計上されましたので、これに基づき今後ポスト二次振計に向けた検討を開始するために、これまでの振興開発の実績等について調査検討を行っていく所存でございます。次期振興開発計画につきましては、その結果や沖縄県の意見等を踏まえて判断してまいりたい考えでありまするが、皆様方の御指導をよろしくお願い申し上げる次第であります。
○上原委員 随時お尋ねしますが、何か今私が聞いたことには答えていただけないですね。沖縄の抱えている基地問題については開発庁はどうお考えかということ、ポスト二次振計ということもあれだが、ポスト二次振計を企画するに当たっては避けて通れない問題だが、そこはどのように位置づけするお考えがあるのかないのかを聞いているわけですがね。
○手塚政府委員 先生おっしゃいますように、基地の問題は、沖縄の振興開発の観点からも大きな問題という認識は確かに持っております。沖縄は過去の歴史的ないろいろな経過等から、国としても大いにこれは助成していかなければならないと考えておるわけですが、現時点で考えると、やはり基地の存在といったものも大きな影を落としているというふうに認識はしております。ただ権限的に申せば、返還された基地を振興開発計画でどう利用するかということは直接的に当庁の所管になりますが、基地問題そのものは直接の所管とはなりません。したがって、基地が沖縄県の経済等に与える影響ですね、これを頭に置きながらも、全体的に沖縄の振興開発を進めていくということを常に考えているわけでございまして、ポスト二次振計に向けての取り組み、ただいま大臣から御答弁いたしましたように、その背景としては当然私どもも頭に置いているわけでございます。
○上原委員 頭に置いておっても、それが具体的に行政なり政治なり政策として位置づける、解決をしようとする面で表面化してこなければいかないということなんだ。それで、その程度の認識は今までいろいろ聞いてきたが、坂元長官、改めて聞きますが、一国務大臣として、沖縄開発庁の所管というのは基地問題は別なんだという考えでは僕はいかぬと思うのです、政治家という立場で。日本全国の米軍専用基地の七五%がどっかりと座っておって、今までもいろいろな問題が起きている。またさらに後で具体的に聞きますけれども、強化されつつある。この基地問題に対して、沖縄開発庁としてもう少ししゃんとした姿勢がないと、ポスト二次振計をいろいろやろうといったって、後で聞きますが、歴代の沖縄開発庁長官が沖縄に行っていいこと言っても、全然無責任で何ら進んでない計画だってあるわけなんです。それについてどうお考えなのかということを、私は冒頭聞いているのです。この所信表明では、これを見る限りでは評価できるけれども、基地問題の対策なくして沖縄開発庁の存在価値なし。どう思うのですか。
○坂元国務大臣 戦中から戦後を通じまして、私も沖縄の関係については近いところでもありますし、また戦前、私は宮崎でございますが宮崎もたくさんやってこられて、今日までいろいろおつき合いをしているわけでありますが、特にこの米軍の施設、区域の整理、縮小については、第二次振興計画において土地利用上大きな制約となっている米軍施設、区域をできるだけ早期に整理、縮小して、産業の振興、生活環境の整備に資するよう、跡地の有効利用を図るための施策を推進することとされているところでありまして、開発庁と
いたしましても今後ともこの方針で対処してまいりたい、こう思っておるわけであります。
○上原委員 少なくともその線は堅持をなさる、よりそれを積極的に進めるように、後ほど具体的にお尋ねします。
 そこで、まず外務省に水爆水没事件について重ねてお尋ねします。
 既にこの件につきましては、参議院の予算委員会等でも質疑応答がなされておって、私も重大な関心と懸念を持っておりますので、その都度テレビなり新聞なりいろいろ聞いておるわけですが、相も変わらず納得できないですね、外務省や政府の答弁というのは。こんなつまらぬ答弁というか子供だましのことを続けるから国会機能もおかしくなるし、全くうんざりする。
 そこで具体的にお尋ねしますが、本年五月十五日「核兵器の安全性に関する米政府よりの説明(仮訳)」とありますけれども、そもそもこの回答書、説明書というのは一体米国政府の、よく聞いてくださいよ、いつ、どこで、だれが、どのような条件のもとに調査をした結果に基づく報告なのか、まずこれから明らかにしてください。内容の説明は要りません、もう何回も見たり聞いたりしているから。
○時野谷政府委員 お尋ねのいつということでございますが、これは米側が事故発生直後に行いました評価、分析及び今般この事故が報じられまして改めて米側が行いました評価、分析に基づいて、私どもに米側が説明してまいったものでございます。
 それから、だれがというお尋ねでございますが、先生今お持ちの「仮訳」には「米国立研究所の核兵器設計専門家チーム」とございますが、私どもはそのように理解をいたしております。
 どのようにというのは、私ども子細には承知いたしておりません。私どもが承知しております範囲では、このアメリカの回答にも「核物質は海水にさらされ」云々というのがございますが、分析において少量の核物質を海水中にさらした、そういうことは米側として今回行ったというふうに承知をいたしております。
○上原委員 まだあいまいですね。一つは事故の直後にやったものだ。その後というのはいつやったのか。その後の調査というのはいつやったのか。
○時野谷政府委員 申し上げましたのは、もう一つその後と申しますか、今回この事故が報道されまして日本側から本件についてアメリカ側に照会をいたした、そういうことを踏まえて改めてアメリカで分析、評価を行ったということでございます。
○上原委員 照会したのはいつですか、日本側が照会したのは。
○時野谷政府委員 私ども報道に接しましたのが五月八日でございまして、米国政府に事実関係を五月八日に照会いたしました。
○上原委員 五月八日に照会したわけですね。五月八日に照会して、五月十五日にこの回答、説明書が来たということになりますね。
 そうすると、その間に改めて調査したのか。調査の場所はどこですか。
○時野谷政府委員 改めてアメリカ側において評価、分析を行ったというふうに承知をいたしております。
 場所というお尋ねでございますが、私どもの承知しておりますことは、先ほどの米国立研究所の核兵器設計専門家チーム、ここで言っておりますところの研究所というのがエネルギー省の試験所であるというふうに承知しておりますが、特定の場所と申しますか、そのあたりについては承知をいたしておりません。
○上原委員 そこで問題があるんだよ、あなた。水没した位置は沖縄近海でしょう。ちゃんと決まっているんでしょう。水没した位置を調査もしないで、海水に影響はないとか爆発の危険性はない、汚染されていないと言ったって、そんなのはだれが信用できますか。それこそ捏造だよ、全く。だから私が言っているように、いつ、どこで、だれが、どのような条件のもとに調査をした結果がこれなのか。我々は、これは信用できぬと言うんだ。それをうのみにしている政府のそういった回答で国民や県民が納得しますか。そこが今問題になっているのですよ。
 それで、あなた、米国立研究所の核兵器設計専門家チーム、これは何名で、どういうレベルの人ですか。どういう評価、分析をごれでしたのか。その現場へ行って調査したわけではないでしょう。現場の海水を見たの。調査したの。水爆が水没しているという場所の周辺で調査をした結果がこれではないわけでしょう。その点明確にしてください。
○時野谷政府委員 私ども、アメリカ側が現場の水域に行って調査をしたかどうかという点については、多分アメリカ側としてそういう種類の調査をしたということではないと思います。ただ、アメリカ側が国立研究所の専門家のチームによって、専門的な立場から爆発の危険性あるいは安全性という側面につきまして評価、分析を行ったということでございますので、先生うのみにしているというお話でございましたが、私どもの照会に対してアメリカ側がそういう作業をした上で回答してまいったわけでございますから、それはそういうものとして、重みのあるものとして私どもは受け取っていいのではないかというふうに考えておる次第でございます。ただ、先生の御指摘との関連で申し上げれば、私どもはただいま関係省庁にもお願いをいたしまして、関係省庁においてもアメリカ側のこの説明を御検討いただいている状況でございます。
○上原委員 それならどういうことを照会したのか、まずそれを言ってください。あなた、盛んに照会した照会した、どういうことを外務省は米側に照会したの。聞いたの。具体的にここに内容を明らかにしてください。
○時野谷政府委員 私どもが照会をいたしましたのは、海中に核兵器を失ったということでございますので、爆発の危険性、それから環境に対する汚染のおそれ、そういった点はアメリカ側としてどういう見解に立っておるのかということの説明を求めたわけでございます。
○上原委員 もうこれは言うまでもないのですが、事故が起きたのは六五年の十二月五日でしょう。それから二十四年の年月がたっていますよね。そして最近、五月八日にこれが明らかになって、今大問題になっている。大きな疑惑を持たれている。そうしますと、これまでの海水影響調査もさることながら、現在四千八百メートルとか五千メートルとかあるいは四千五百とか、深海深く沈んでいるというこの水爆がどういう状況にあって、その周辺がどういう影響を受けているのかを特定せずして、これで納得しなさいと言って一体納得できますか。照会したことに対してのアメリカの回答だから、重いものと思うというだけで納得できませんよ。そこが今問題なんですよ。だから大きく問題になっているんだよ。
 そこで、あなた方は盛んに関係省庁協議の上で何かやっているようなふりを言っているのは、どういうことをやっているの。関係省庁、来ているでしょう。今どういうことをやっているの。関係省庁相談してこれからどうしようということがあるのかないのか、まずそれから答弁してください。関係省庁、全部言ってください。
○時野谷政府委員 先生おっしゃいますように、納得できないというお話でございますが、私どもとしては、国民の皆様が抱かれておるところの不安を取り除く必要があるということで米側にも照会をいたして、米側よりこういう説明を得ておる、こういうことでございまして、アメリカ側の説明は環境への影響はない、こういうことを申しておるわけでございますが、関係省庁にお願いしておりますことは、このアメリカ側の説明をどういうふうに受け取るか、あるいは何かアメリカ側に照会することがあるのかどうか、そういった点につきましても御検討をお願いしている次第でございまして、現在その結果を取りまとめるには至っていない次第でございます。
○上原委員 関係省庁来ているんでしょう。言ってごらん。
○酒井説明員 科学技術庁におきましては、外務省から本件につきまして米国の説明を受けまして、それにつきまして当庁の関係機関の専門家に集まっていただきまして、私どもは兵器については全くと言っていいぐらいわからないわけですが、従来の平和利用で得られました知見に基づきまして検討をしているところでございます。それから、この検討におきましては、現在時点においては、過去において得られました放射能に関する調査結果についても整理検討をしているところでございます。
○野口説明員 海上保安庁でございますが、海上保安庁は海の調査をしておりますが、関係省庁において調査が必要と認めた場合には可能な範囲で調査に協力してまいりたい、こういうことで対処しております。調査が必要だと認められたら、私ども調査への協力を検討してまいりたい、そのように考えております。
○上原委員 そうすると、さっきの科技庁の答弁はよくわからなかったのですが、今の海上保安庁の言うことを聞いてみると、調査の必要があればできる範囲であるいはできる限りやる、その意思はあるわけですね。その調査の必要を認定するのはどこなの。
 僕は、ほかに聞きたいことたくさんあるので、これで余り時間を――今回もこれどうなるかわからぬが、しかしこれは非常に重要な問題だ。なぜ、私はこれにこだわるかというと、核問題については、非核三原則にしたって沖縄のいろいろな問題にしたって、みんな時間切れでうっちゃり食わされている。冗談じゃない。アメリカの説明をこんな代物で納得せよといって、だれが納得しますか。問題は、今科技庁や海上保安庁の言うことを聞くと、外務省にやる気があるかどうかの問題になっているのじゃないの。そうじゃないの、外務省。
○時野谷政府委員 先ほど来申し上げておりますが、私どもから関係省庁にアメリカから得ました説明の御検討をお願いしている次第でございますので、私どもから御検討の結果は聴取いたしまして、今後どういう対応にするのかということを検討いたしたいと考えております。
○上原委員 何かといえば、各省庁連絡を密にして協議をしてやっていますというようなことを、あたかもやっているようなことを言うのだが、じゃあなた、何を各省庁に言ったの。各省庁の今聞いたでしょう。海上保安庁は、その必要があると認めるのならばやっていいと言っている。科技庁も恐らくそうでしょう。海水影響調査をしなければいかぬはずだ、放射能汚染されているかどうか。問題は、外務省はその必要性を認めるんですか、認めないんですか。
○時野谷政府委員 私どもとしては、関係省庁に御検討をお願いしている次第でございますので、その御見解を踏まえて結論を出したいと思っている次第でございます。
○上原委員 いつ出すの。
○時野谷政府委員 いっと申しますか、本件につきましては緊急に連絡をとっておりますけれども、今後の対応につきましては、見解を得て、なるべく早くどういうふうに取り計らうべきか、検討いたしたいと思っております。
○上原委員 もう一度科技庁と海上保安庁にお尋ねしますが、この五月十五日の米側回答、あるいは同時に出された「事故の概要」という中身を見たって、これはこの一、二、三に掲載されているものを逐一質問すると、これだけでも相当時間のかかる疑問が多い。全くどう見たって矛盾だらけの内容なんだ。そうしますと、これでは我々も、私一人だけでなく、みんな納得しないと言っているわけだから、少なくとも一メガトンの核物質が水没をして、今まで汚染されているであろう、今後どうなるであろうという不安、危険性に対しては、しかるべき処置をとらなくてはいかぬわけでしょう。そういう意味から科学技術庁、海上保安庁に改めて見解を求めますが、今の国民の疑惑、不安に対して、日本政府としてその不安除去のために、解消のために、しかるべき調査なり行動をとるべきだと私は思うのですが、見解を聞いておきましょう。
○酒井説明員 先ほども述べましたが、兵器については科学技術庁は詳しくないわけでございますが、従来からの原子炉利用で培いました知見をもとにへ米側の説明につきまして現在検討をしております。それから、過去に放射能の調査の結果、データがございます。過去にさかのぼりまして、そのデータが異常があるのか正常なのか、もしくはそういったデータが今回の事件、今回のことに使えるのかどうか、そういったことを現在専門家に検討してもらっておるところでございます。そういった検討結果を踏まえまして、さらに過去に採取した放射能についてのサンプルが、研究所等で持っておるものがございます。そういったサンプルについてその灰を放射能調査いたしまして、過去にさかのぼって調査するか否か、そういうことが必要かどうか、それから追加調査が必要かどうかといったことを今後検討してまいりたい。現在専門家によりまして、過去の放射能データの調査と整理を進めているところでございます。その結果を見て、考えさしていただきたいというふうに考えております。
○野口説明員 関係省庁において明確な方針が出ました場合には、調査への協力を検討してまいりたいと思います。
○上原委員 科技庁も、これは核物質にかかわること、放射能汚染にかかわることで、ぜひ専門家の検討を――もちろん科技庁のあれは、こういった兵器というか軍事を担当する省庁でないからわかりますけれども、しかし平和利用という大前提がある以上は、事はあなた、大問題なんだ。それを何か二十四、五年前のことだから、今まで何でもなかったからという安易さが外務省にあるんじゃないの。冗談じゃないんだ。それで、それをぜひ進めてください。
 もう一つ、外務省に確認しておきたいのは、この水爆は、パイロットも飛行機も一緒に水没したというふうになっておりますね、この事故概要説明では。現在も爆弾は飛行機にくっついたまま沈んでいるのか、分離されているのか。どういう状態か確認できているの。
○時野谷政府委員 確認はできておりません。ただ、アメリカ側の回答の中に、核装置、これは一万六千フィートの海底に至る前に構造的な破損が起こったということを申しております。
○上原委員 そうすると、一体でないということを言っていると思うのですね。ますます問題じゃないか。一万六千フィート段階で破損をした。破損をすれば、当然核物質がそれなりの拡散をするわけでしょう。
 それで次に進みますが、元乗組員らの証言等がいろいろマスコミ等で報道されている向きがあります。A4E機が空母から海面に落ちた後、水爆は機体から外れて波間に十秒ないし十五秒間浮き沈みをしておった、灰色の煙を噴き出し、一瞬爆発するのではないかとの恐れを感じた、こういう証言も出ていますね。
 それともう一つ確認したいのは、このタイコンデロガにはこの沈んだ飛行機一機だけが核を搭載しておったの。そんなばかな話はないですよね。そのタイコンデロガには、A4E機は何機搭載しておったのですか。それもわかりますか。
○時野谷政府委員 御質問の点につきましては、承知をいたしておりません。先生御承知のとおり、米国は、核兵器の所在については議論をしないという政策をとっておる次第でございます。
○上原委員 そういう質問をしたら、またこんな逃げ方をする。じゃあ、何で今度は明らかになったのですか。なぜそれを確認しないのですか。何機飛行機が積まれておって、何個の同じような爆弾、水爆があったのか。これは常識でしょう。しかも恐るべきことには、水没事故を起こしたこのタイコンデロガに乗っておった乗組員のあれでは、少なくとも三十個から五十個の核兵器を積んでいたと思われる。だれが聞いたって、だれが見
たって、だれが考えたって常識じゃないですか。そのタイコンデロガは、事故を起こした後どこに入港したのですか。
○時野谷政府委員 お尋ねの、事故の後どこへ入港したかという点については、私ども米側から確認を得ておりません。
○上原委員 確認なさろうとはしたの。
○時野谷政府委員 事故の後、この航空母艦が横須賀に入港したということが報道がなされていることは、私どもも承知いたしております。私どもは、そういう事実があったのかどうかということを米政府に照会をいたしております。現在まだ照会中という状況でございまして、米側から回答を得るに至っておりません。
○上原委員 これも恐らく、照会はしたが返答がなかったということでうやむやにしようとしているかもしれませんが、これは非核三原則、事前協議の問題と重大なあれがありますね。余りにも今の、これまで政府がとってきた核兵器に対する国会答弁なりいろいろな面での矛盾というかでたらめさ、ある面では国民をだましているということになってしまう。事故が起きたのは十二月五日で、その二日後、十二月七日に横須賀に入港したと乗組員が証言しているじゃありませんか。しかも、五日間の停泊後ベトナム海域に向かった。だから、核兵器が横須賀に持ち込まれたのは明白だ。こうなると事前協議制、もちろん非核三原則はその後であるけれども、非核三原則、政府が言ってきたものが全く根幹が崩れている。このことについてはどうお考えですか。これはあなたに聞いたってなかなか、本当はきよう外務大臣があればよかったのですが、改めて聞いてみましょう。事前協議の問題、非核三原則、今私が指摘したことをどう思うか。
○時野谷政府委員 先生のお話でございますけれども、私どもは日米安全保障条約上艦船によるものも含めまして、核兵器の持ち込みが行われる場合には事前協議の対象となるということでございまして、したがってまた、私どもが申しておりますのは、核持ち込みについての事前協議が行われた場合には政府として常にこれを拒否する所存である、こういうことを繰り返し申し上げてきている次第でございます。そういう制度によりまして、我が国の非核三原則、これは十分に担保されているというふうに私どもは認識をいたしておる次第でございます。
○上原委員 もうそれは全くの虚言というと失礼に当たるかもしれませんが、もう事前協議制とか非核三原則というのはそれこそ虚構ですね。もう早晩これは崩れるんじゃないですか、皆さんの答弁根拠というのは。
 そこで、さっきの調査の必要性があるかどうかを促進をしてもらいたいわけですが、改めてタイコンデロガが二日後に横須賀に入港したということが国会でも論議をされ国民もそう思っている、その有無をぜひ米側に外務省が確めること、これが一つ。
 もう一つは、私はこの間の申し入れの際にも北米局長にも強く要求をしたわけですが、少なくともこの水爆が沈没したところは、その当時のことはいろいろ場所がこういう位置である、北緯幾ら等々であると言っているわけですが現在どうなっているか、現在この核爆弾がどういう状況にあるのか、これを特定すること。
 そして三番目。最初の横須賀入港の問題からいうと二番目ですね。現在この核物体がどうなっているのか、これを特定する、位置も今の状況も。
 もう一つは、直ちにその周辺海域が汚染されていないのかどうか影響調査をやるということ。これが四番目。
 五点目。やはり不安を除去するには、この核物体の状況を特定した後にこれを引き揚げること、撤去すること、撤収すること。
 第一義的には米国にさせる、外務省あるいは日本政府の申し入れによって。もし、米国政府がそれをやらないというならば、公海上であるとかいろいろな難癖をつけるならば、日本政府で責任を持って日本独自でやってもらいたい。そのことについてぜひここで政府の態度というものを明確にしてもらいたい。そうしないとこれはだれだって納得しませんよ。こんな代物で理解しなさいとか納得しなさいとか言っても納得できるものじゃない、幾らでも疑問はある。
 今の五点について、ひとつお答えください。
○時野谷政府委員 先生の申されましたことは承りました。
 私どもは先ほど来申し上げておりますとおり、関係省庁の間におきまして検討をいたしておる次第でございますので、国会における御議論も踏まえつつ、今後の対応というものは適切にとらせていただきたいというふうに思っております。
○上原委員 私が今提起をした五つの点について検討して実行するわけでしょう。こんなのをうやむやにしたらあなた困るのです。何のための国会ですか。やるのかやらぬのかを聞いているのです。少なくともやるに値する事項を私は今言っているのじゃないですか。なぜ、それをそんないいかげんな答弁でまた逃れようとする。あなた核をまくらにして、あれだけ漁場として黒潮が流れておってどういう影響を与えているか、単なる沖縄や奄美、鹿児島の問題ではないのです。日本全体の問題なんですよ。核爆弾の水没というのは、アジア、世界にかかわる重大問題なんです。それを、日本政府もアメリカ政府もそんないいかげんなことでうやむやにするような代物ですか。はっきりしてください。
○時野谷政府委員 私は、物事をうやむやにするという趣旨で申し上げたつもりはございません。私どもは関係省庁でせっかく検討をいただいておる、こういうことでございますので、その結果あるいは先生のおっしゃいました点、そういうことを踏まえまして判断をさせていただきたい、こういうふうに申し上げているつもりでございますので、御了解を賜ればと思います。
○上原委員 そんな答弁で了解できない。
 もう一遍聞きます。
 タイコンデロガが二日後に横須賀に入港したかどうか、もう一遍アメリカに確かめますねということ、これが一つ。水没した水爆が現在どういう状況にあるのか特定してもらいたい。その周辺の海水を直ちに汚染度とか影響を調査してもらいたい。そして、その核物体というものを撤収してもらいたい。これは第一義的には、申し入れてアメリカがやるべきです。アメリカがやらないというなら、私は日本政府でやりなさいと言うのだ。そのぐらいのことはできるはずです、日本の今の国力からいって。やろうという意思の問題です。これについては科学技術庁長官もお答えいただきたい。内閣で、私が言っている五点についてこれをさせてもらいたい。もしこれは必要ないというなら、それが必要ないという反論を具体的にきょう示しなさい。
○時野谷政府委員 繰り返しのことになって恐縮でございますが、横須賀に寄港したのかどうか。この点は、先ほど申し上げましたように照会をいたしております。回答は、米側から目下得るに至っていないということでございます。
 あと、先生おっしゃいました物体を引き揚げますとかあるいはこういう点につきましては、例えばそういう能力があるのかどうかというようなこともございましょう。あるいは、周辺の汚染を調査せよという先生のお言葉でございますが、こういう点につきましても関係省庁の意見というものもございましょうし、私が申し上げました趣旨は、国会での御議論も踏まえつつ、また各省庁の見解も徴して適切に対処させていただきたい、このように申し上げている次第でございます。
○酒井説明員 先ほど御説明させていただきましたが、現在鋭意専門家で、私どもとしても兵器については本当はわからないわけでございますが、できる限りの検討をさせていただいております。その結果を踏まえまして、過去のサンプルの再調査とか追加調査の要否、必要かどうかを考えさせていただきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
○上原委員 外務省は、これだけのことじゃない
んだがいつだってそうなんだ、皆さんは。だから、国会での議論というのもいつもうやむやにして、国会が終われば事済む、もうそんな状況じゃないですよ、あなた。少なくとも今私が言った点については、大臣お聞きになって、あなた閣議があるはずだから、これは第一義的にはアメリカがやるべき、アメリカが落としたのだから、公海だろうがどこだろうが。影響を受けるのは日本、アジア。今提起をしたことについては、閣議においても堂々と沖縄開発庁長官としてあるいは国務大臣として発言なさって、このことについてはもっと国民の不安や疑惑に対して政治がこたえるべき、日本政府は。どうお考えですか。
○坂元国務大臣 水爆が水没したという今般の事故はまことに遺憾な事故であり、政府としても重大な関心を持っておるところであります。先生の御意見に対しましては、関係省庁に十分連絡をいたしまして、できる限りの努力をしてまいりたいと思っております。
○上原委員 余り何か頼りないような感じもするが、しっかりやってもらいたいですね。この点は、私が今指摘をしたことについてはそううやむやにできる問題じゃないと思いますので、今後の対応を待ちたいと思うが、速やかにやっていただきたいと思います。
 次も基地問題でお尋ねします。
 外務省、防衛施設庁ですが、さっき冒頭僕が大臣にも聞いたように、復帰十八年目に入っても日本全国の米軍専用基地の七五%が狭い沖縄にあるのですよね。国土の一%にも足りない、正確に言うと日本全国の〇・六%だ。そういう状況でこれ以上新しい軍事基地というものをつくってはならぬ、施設、区域内であろうがあるいは外であろうが。それが、少なくとも沖縄県民のコンセンサスなんだよ。だが、それをどんどん無視している。
 まず、ハリアーはいつ岩国に配備されるのですか。
○時野谷政府委員 海兵隊のハリアーが岩国基地に配備されますのは、本年の夏というふうに承知をいたしております。
○上原委員 夏はいつから。
○時野谷政府委員 現在のところ、六月の第二週を予定しておると承知しております。
○上原委員 何でそうなら夏なんて言わないで、最初から六月の第二週と少しはまじめに答弁しないのか。私はそれほどぼんくらじゃないぜ、あなた。そのくらい知っているわな。
 そうしますと、このハリアーの訓練基地というのは、六月の第二週に配備をされるとすると直ちに必要なのかどうか、その点も明らかにしてください。
○鈴木(杲)政府委員 米軍機の運用について詳細なことは承知しておりませんけれども、六月に岩国にハリアー機が配備されて、それが直ちに沖縄で訓練に赴くということ、必ずしもそういうつながりがあるとは考えておりません。
○上原委員 参議院選挙が済むまでは待つ、何か盛んに言っているようだが、そんなことではだまされないと思いますがね。もういいかげんにしてもらいたいですね。
 何機配備するのですか。
○時野谷政府委員 十二機から十四機程度、六月の第二週から配備すると承知をいたしております。
○上原委員 十二機−十四機ですね。当初計画より少し数もふえたんじゃないですか。そうしますと、直ちにその訓練場は必要ないということのようですが、まあいろいろ諸般の情勢を考えながらまた日米間で密議をしてやるわけでしょう。
 そこで、当初国頭村安波に建設したいということが、これは当然だと思うのですが、強烈というか非常に強固な反対闘争があってとうとう安波建設は断念。代替地はどういうふうにするのですか。安波については、何かまだ断念はしてないとかいろいろ言っているようですが、これは実質上断念でしょう。それはどうなるのか。
 岩国に配備するのになぜわざわざ沖縄へ行ってまた演習するのか、これも問題だよな。配備そのものも私は認めるというわけじゃないよ。この二点をまず聞かせてください。
○鈴木(杲)政府委員 今先生から御指摘がありましたように、北部訓練場の中の国頭村の安波に短距離離着陸用のハリアーパッドを設置したいという米側の考え方は、基本的には変わっていないと承知しております。ただ、諸般の事情で当面沖縄県内で訓練をする場合には既設のパッドを利用したい、そのうち短距離離発着用のパッドは今伊江島にあるものを整備して使用したい、そういう意向であるということでございます。
 それから米側の説明によりますと、岩国に配備しているハリアー機が年に何回か地上部隊との連携した訓練をするために、沖縄で訓練する必要があるということでございます。
○上原委員 安波についてはまだ断念しないというわけですか。それは断念したらいいですよ。それと、伊江島も反対していますね。この伊江島というのは、運輸省も来ていると思うのですが、W178の空域の問題とも関連しますね。それに影響を与えないのかどうか。しかもこの空域については、過去においても私も随分運輸省にも援護射撃をする形で、訓練空域の縮小を図って、沖縄の空港整備の問題とか離島航路の立地をもっと促進をしてもらいたいということでせっかくやっても、一向にこれも停滞かむしろ後退していますね。そういう関係はどうなるのか、御見解を聞いておきましょう。
○鈴木(杲)政府委員 まず、仮にハリアーが伊江島で訓練した場合に民間飛行場の利用との関係でございますけれども、現在伊江島補助飛行場に設定してあります空域は、対地射爆撃訓練あるいはパラシュート降下訓練のために設定してあるものでございまして、ハリアー機がここを使用したとしても、それが直ちに伊江島にあります民間空港の使用に影響が出るというふうには考えておりません。
 それから、民間航空機による伊江島空港の使用につきましては、使用日数の増加とかあるいは具体的な運航の計画とかそういうものが具体化した時点で、御要望がありましたら関係機関と協議をしてまいりたいと考えております。
 それから、伊江島伊江村議会がこのハリアーパッド設置について反対の決議をしたということは承知しております。しかしこの点は、昨日那覇局長が伊江島に赴きまして村長さんに理解と御協力をお願いしたということで、今後とも理解と御協力をお願いしてまいりたいと考えております。
○下里説明員 お答え申し上げます。
 伊江島訓練空域でございますが、先生御承知のように、当該空域が米軍の訓練によって使用されていない場合には、民間航空機は当該空域を通過できることになっております。また、訓練に使用されている場合は、航空交通の安全を確保するため、その空域を迂回して飛行する必要があります。したがいまして私どもとしては、安全には十分留意しながら管制業務に当たっている次第でございます。
○上原委員 安全には十分留意をして飛行機を飛ばすのは当たり前のことだ。留意して飛ばさぬとおっこちたらどうしますか。こんな常識的なことは別としても、問題は、今でさえ訓練空域でホールドされておって、ホットだろうがコールドである場合だろうが、支障を来している。たとえ短距離垂直離着陸機といったって、ハリアーというのは攻撃機ですよ。それが何機訓練をするようになるか知りませんが、そういった新たな軍事的利用によって全く影響がないとは言えないと私は思う。それを聞いている。今後の伊江島空港設置の問題とかに全然影響ないのか、運輸省はそういう認識しか持っていないのですか、それを確めておきたいと言っているのだ。
○下里説明員 先ほどお答え申しましたとおり、私どもは、訓練空域の幅、上限、それらにつきまして十分管制上措置してございまして、この範囲内においてハリアーの発着が、私どもとしてはまだ米軍からそういうような業務的な調整等はございませんけれども、そういう範囲内において行わ
れる場合においては、現行と同じように安全を確保しながら業務を行っていける、このように思います。
 なお、今後の交通量の増大、それから態様の変更、こういうものにつきましては、その都度米側と密接に折衝をし、安全、円滑な業務を行っていきたい、このように思います。
○上原委員 米側がいまだ何とも運輸省との協議がないということも問題ですね。勝手に施設庁は飛行場整備をしたけれども防衛庁は、ただ安保上必要だからといってさせるというわけにはいかぬと思う。私は、これは必ず影響を受けると思う。これはいずれまたどこかで必ず問題になりますね。ハリアーはおりてくるといったって空を飛んでくるわけだから。そこら、定期的に訓練となると、民間航空路に影響を与えないことはない。しかも爆音被害、もうこういうのはやめてもらいたい。
 しかも、施設庁も防衛庁も運輸省も考えていただきたいことは、あなた方が取り決めた第十六回日米安保協で、これは七六年七月八日ですが、伊江島飛行場は移設条件つきながら全面返還が合意されているところなんですよ。返還の努力はやらぬで、そういう新たな軍事基地としての使用というのは断じて許せない、これを強く指摘しておきたいと思うのです。議会は決議をしたけれども、村長が協力的だからというだけでそんな危険なものを持っていかれても、そう簡単に受け入れるとは思いませんよ。それを強く指摘しておきたいと思います。運輸省は、このことによっての空の影響というものをぜひ考えていただきたい。
 こういうふうに次から次に新たな基地の建設なんです。それからASWC砂にしても、これは本部町の議会だって全面的に反対決議をしていますよ。町民大会も起きていますよ。本部町に住んでいない地主の皆さん、地権者が賛成しているからといって、それをごり押しするというのは断じて許せない。この点も指摘をしておきます。これは国頭村しかりですね。あらゆる宣撫工作をやりながら進めているようですが、こういう問題があるということ。
 さらに、最近の都市戦闘訓練施設、これは恩納村に始まって宜野座。だから、私たちがこれまで基地の整理、縮小とか、沖縄の軍事的色彩をもっと薄めていけと言うのは、こういう新たな訓練場であるとかをやめろということなんですよ。外務省も防衛庁も政府全体、それを理解しないからこういう問題が出てきている。今私が指摘したことについてどうお考えなのか、今後のこともあるから一応答えは聞いておきましょう。
○鈴木(杲)政府委員 米軍が施設、区域の中で必要な訓練をするということは、これは練度を維持する、向上させるということで必要なことでございます。防衛施設庁としましては、この訓練等ができるだけ住民の生活等に影響を与えないように、あるいは安全が確保されるように米軍に注意を喚起してまいったところでございまして、今後もそのようにしていきたいと考えております。
○上原委員 皆さんそう言ったって、地域住民は全部反対しているじゃないですか。県議会だって、この問題について全会一致で反対決議しているのです。恩納村だってしかり、宜野座だって、伊芸区や福山区にしたって全部反対なんだよ。そういうものを何で国策でどんどん押しつけていくの。それをやめなさいと言うのだ。施設、区域内だからといって何でもできるということじゃないでしょう、あなた。アメリカの土地じゃない、アメリカの国土じゃない、沖縄は沖縄のものなんだよ。あなた方のものじゃない。この新しい施設については、我々絶対反対ですからね。地域住民も反対している。これは、上原個人が反対しているのじゃないのですよ。私は県民を、地域の住民を代弁しているのだよ。国策のごり押しはやめてもらいたい。
 警察庁、来ていますか。次に、金武町の伊芸区で起きた例の実弾射撃演習の件です。
 四月十三日のときには、沖縄県警は鑑定を踏まえて米軍に対し書簡を送った。それから米軍から回答が来たけれどもそれが不十分だったので、今年の二月初旬にさらに沖縄県警本部長は在沖米軍司令官に対し再質問をしている。同時に、警察庁国際刑事課長より在日米軍に対し同様の書簡を送ったということだったのですが、その後どうなっておるのか。また、社会党沖縄県議団が告発したことについても、鋭意捜査を進めたいということだったのです。もう相当の日時が経過をしているわけですが、この件についてもそのままうやむやにするわけにはいかない。お答えをいただきたいと思います。
○村上説明員 お答え申し上げます。
 ただいま先生から御指摘ございましたように、米軍におけるキャンプ内での訓練状況等を把握するために、米軍に対して照会を行ってきたわけでございます。これは、昨年十月十五日の事案発生直後から行ってきたところでございます。そして本年二月七日に入りまして、在沖海兵隊基地法務部長から回答がなされました。しかしながら、その回答は捜査協力要請事項に具体的にこたえているものではありませんでしたので、そこで、再度二月九日に県警本部長から沖縄の地域調整官に対して、また二月十三日に警察庁国際刑事課長名で在日米軍司令官にそれぞれ協力要請したところでございます。これはただいま先生がおっしゃったとおりでございます。そして四月十三日、先ほど先生のお話にございましたように、当庁当課の者が先生のところに御報告に伺った後でございますけれども、沖縄県警から連絡がございまして、十三日に在日米軍沖縄地域調整官から沖縄県警察本部長あてに回答がございました。この回答は、全般的には誠意ある回答となっているわけでございますけれども、子細に検討しましたところ、捜査を進める上では不十分なところがまだあるということでございますので、引き続き米軍に所要の照会を行っているところでございます。
○上原委員 四月十三日に回答があったわけですか。大体その回答の内容というか大筋、いろいろ米側に捜査の点で支障のあるものは別としても、それはどういうことなのか、ここで御答弁できる範囲はやっていただきたい。
 それと、なお不十分であるということについてはさらに照会しているということなのだが、その回答はいつごろ来るのか、この点もひとつ明らかにしてください。
○村上説明員 お答え申し上げます。
 四月十三日に、沖縄の米軍の関係者が沖縄県警本部に参りまして回答書を交付したわけでございます。この内容につきましては、私どもの捜査の必要な諸点について照会して、その回答でございますが、個々の内容にわたりましては捜査の中身になりますので、答弁は差し控えさせていただきたいと思います。
 なお、いつ再度の照会に対しての回答が来るのかという御質問でございますけれども、私どもなるべく早く回答をいただけることを期待しているわけでございます。
○上原委員 今後、これはうちの党の県議団がこの被弾事件を告発したことに対する捜査を進めるわけでしょう。警察庁としては、今後どういうふうにやっていこうとするのですか。まだ一年にはならぬが、相当の時間が経過をしている。今後のこの事件の決着の見通しとか、警察としてはどういうふうな形でこの問題の捜査を推進していかれようとするのか、大体のことについては明らかにしていただきたいと思います。
○村上説明員 お答え申し上げます。
 捜査の進捗状況でございますけれども、着弾地点の実況見分とか、その地域の住民の方からの事情聴取とか、そういうことはすべて済んでおります。あとは、ただいま申し上げました米軍から照会に対する回答を得まして、それらを総合勘案した上で、具体的事実を明らかにして捜査を進めたいということでございます。
 なお、告発があった点でございますけれども、告発があってもなくても私どもは捜査する立場にございます。告発があった点を十分踏まえまして、捜査を進めていきたいと考えております。
○上原委員 法務省とか警察庁になると、捜査中なんで中身については言えないと言って、いつもこれ以上聞いてもという感じがするわけですが、問題は、私も県警本部長に会ったり担当者に来てもらったり、あるいはこれをお尋ねするのはもう三回くらいやっているわけですが、さっきの外務省のああいう姿勢、あるいは防衛施設庁、防衛庁にしたって、政府全体そうだと思うのだが、地位協定とか米軍基地という大きな厚い壁があるから、今までその点でみんなうやむやにされてきているわけですよ。前に私が指摘をしたのですが、ナットウ弾が米軍住宅地域から投げられてバスのガラスが割れた、それも徹底捜査をすると言ったが、結局それもその後はもうわからない、迷宮入り。少なくともこのことについては、県民の納得する結論を出すように努力なさいますね。
○村上説明員 御指摘のとおり、昨年の十月十五日に事案が発生したわけでございますけれども、それ以来沖縄県警といたしましては、できる限りの努力をしているところでございます。沖縄県警といたしまして事案解明をすることが悲願でございますので、可能な限りの捜査を進めていきたいということでございます。
○上原委員 ぜひひとつもっとスピードアップできれば、その点を含めて最大限の御努力を強く要望しておきたいと思います。
 次に、これも基地問題ですが、米軍貸し住宅の件について端的にお尋ねします。
 これも、思いやり予算でどんどん建設を日本側がやっているわけで、結局米側の要望によって貸し住宅事業をやった方々が大変窮地に立たされている状況にあるわけです。これも今年三月をめどに貸し住宅の実態を把握したい、その上でどのような方途があるのか、いわゆる貸し住宅協会それから防衛施設局というか防衛施設庁、米側と真剣な検討をしたいということで、結論は三月いっぱいには調査結果を出したいということが、那覇局や本庁の担当者の私に対するこれまでの回答だった。これはこういう質問のやりとりの場ではないのですが、そういった陳情や要請に対してどうやるのかという皆さんの説明というものは、それなりの信頼性がないといかぬと私は思うので、その点どうなっているのかというのが一つ。
 もう一つは、基地内の思いやり予算による住宅建設を平成元年度を上限にして、結果いかんによっては見直しをやるというのが大事なポイントだったと思うのです。この点はどうなっているか。そこいらの皆さんが調査を始めた結果と今後の貸し住宅問題について、どういう解決策をお持ちなのか。また、思いやり予算でこれからも継続してどんどん建設をしていくおつもりなのか。この三点を明確にお答えください。
○鈴木(杲)政府委員 沖縄におきます米軍向けの貸し住宅の問題につきまして、この三月をめどに調査をしたいということを申し上げたことは事実でございます。那覇防衛施設局におきまして、全部の貸し住宅について一通りの調査を行ったわけでございますが、従来から貸し住宅協会からのお話にありました約五千戸余りの住宅があってそのうち二千数百戸が空き家になっている、そういう訴えがあったわけでありますけれども、一わたりの調査をした結果を見ますと、事実がお話と違っておるということが判明したわけでございます。
 実態は、現在貸し住宅の数が七千戸余りあって、現在もまだ新築中のものがあるという状況である。それから空き家につきましては、米軍人、軍属以外に日本人が入居しているものあるいは米軍人以外の外国人が入居しているもの、そういうものもありまして、実際の空き家は千戸余りであろう、そういうところまでは判明しております。こういう実態がありますので、さらに那覇防衛施設局に指示いたしまして、現在空き家の実態についてもシラミつぶしに調査をさせているというのが現状でございます。
 それから、いわゆる思いやり、提供施設整備で基地内に住宅を建てる問題でございますけれども、御指摘のように、平成元年度では約四百戸お願いをしておりますけれども、過去におきましても大体三百戸台というような建設を毎年やってきた。今後どうするかという問題はいろいろ考えておりますけれども、ここで申し上げられることは、今詰めております調査の結果を踏まえまして、貸し住宅業の皆様方に圧迫を加えるようなことがないような施策を今後考えていきたい、そういうふうに考えております。
○上原委員 常に圧迫を加えることのないように配慮するとか、基地内と基地の外にあるものの需給バランスをとってやっているのだということが、皆さんの質問主意書に対する回答にしても国会における回答も全部そうなんだ。鈴木さん、圧迫を与えるような配慮をしてないからこういう圧迫を与えているわけですよ。どうもそんな言い方は、僕はちょっと答弁としてはいただけないですね。圧迫を与えているから問題になっているのです。それで、少なくとも概算要求時点までには結論を出すということだったんですけれども、それは間違いないですね、両方合わせてね。それははっきりさせてください。
○鈴木(杲)政府委員 貸し住宅に対してどういう手当てができるか。それから、平成二年度以降の沖縄におきます基地内の住宅建設をどうするかということにつきましては、概算要求までに結論を出したいと考えております。
○上原委員 継続案件もいろいろあるでしょうから、そこまで全部やめろと言うと他方またいろいろ問題も出てくるというのも変なんですが、とにかくあるということもこの間説明がありましたので、しかし私はもう即刻、次年度からやめるべきだ。継続してというものはわからぬでもないが、新規にさらにやるということは恐らくないと思うのですが、その点は強く注文をつけておきたいと思います。
 そこでもう一点、最近のスターズ・アンド・ストライプスをごらんになったと思うのですが、これの五月一日付のものを見ると、沖縄の海兵隊の家族が大幅に増員されるということを報道している。恐らく皆さんも見ていると思う。ここにある。その概要を言いますと、海兵隊の家族の人数が、六年以内に二倍の一万一千人にふえていくという報道がなされているわけです。しかもその住宅は政府の思いやり予算を頼りにしている、こういうことのようですね。この事実関係はどうなっているのか。恐らくそんなことは聞いていませんとか、アメリカ側から何ともないということを言うかもしらぬが、アメリカ側の報道がより正確というか具体的で、四千戸の新しい建物、ユニットのコストは大体二十万ドル、一戸二千八百万。今皆さんがやっているのと大体同じ、合うんだね。僕は百四十円計算でやったから二月二千八百万円だが、予算の百二十幾らかでやると、金、三百万余るのですね。日本人も本当にそういう家に住ましてくださいよ。こういう報道が具体的になされているわけです。しかも向こう六年間で四千。
 そうすると、私がいっか指摘したように、一九九六年か九七年まで米軍基地内に一万二千戸を求めているということがあったのです。もう四、五年になりますか。やったら、いや、そんな計画聞いていませんと言ったが、我々が指摘したような方向で実際問題として動いている。また、アメリカのこういう新聞なんか見ているとより具体的にいろいろなことが書いてある、僕は少ししか知らぬけれども。そこいらどうなんですか。あなたは、先ほどの答弁は、少なくともこれはある箱に制約されますよ。この問題との関係についてどういうふうになさるのか、これはまた事実なのか、こういうことが計画されているのかどうか。
○鈴木(杲)政府委員 先生御指摘のスターズ・アンド・ストライプスの記事は私も読ましていただきました。米海兵隊が家族の帯同基準というものを緩和しましてそれを逐次今広げつつある、そういう一般的な説明は聞いておりますけれども、今御指摘のような具体的な数字について米側から聞いたことはございません。
○上原委員 少なくとも、こういう計画に基づいてこの貸し住宅問題を今後日本側として推進していくというお考えではない、これははっきり言え
ますね。
○鈴木(杲)政府委員 提供施設整備によって住宅を建設し提供するということは、米側の希望を毎年度聴取し、最終的には日本側の独自の判断で行うものでございますから、そういう米側の計画とは全く関係ございません。
○上原委員 私は、非常にこの件も懸念を持っています。これだけ具体的に出してある。また、前にも沖縄のそういった住宅担当事務所というか、そういう面から一九九六年でしたか九七年ぐらいまでの計画が発表というか、内部資料でしょうが、それが出ておったというようなことを考えますと、九六年ですね、どうも日米間でそういうことも暗黙の了解の上で進められているのではないのか。現にもうひどいですね。瑞慶覧地域にしても川崎地域にしても、まるで地形まで変更させて、沖縄の島を何と思っているのか、軍事基地優先の建設をどんどんやっているんじゃないですか。僕は、どうしてああいうのが余り表に出ないのか非常に不思議なんですね。あれでは納得できませんよ。その点も強く指摘をしておきたいと思います。
 そこで最後に、ポスト二次振計のことについてお尋ねします。
 先ほどもございましたが、今言われておりますように、沖縄振興開発総合調査費がついて、事務次官をキャップにいろいろ総点検をなさっておる。一億九千万の調査費がついたということは、また先ほど来いろいろ基地問題とかいろいろな格差とか自立的経済基盤の確立というものが、もちろんそれはそう簡単なことじゃないと思うのですが、できていない、十分でないということを考えますと、やはり第三次振計の必要性というものはだれも否定できないと思うのですね。しかし、他省庁との関係とかいろいろ詰める面もあるから、そのものずばり言えないというお立場かもしれませんが、必要性は認めた上での今の総点検であり、そういう作業だ、こういう認識で、理解でいいですね、開発庁長官。
○坂元国務大臣 私ども沖縄開発庁といたしましては、二次振興計画後期の残された三年間の期間に二次振計に沿って沖縄振興開発に全力を傾ける、二次振計に沿いながら全力を傾けるということでございます。これとあわせて、今年度予算において確保いたしました沖縄振興開発計画総合調査費が新規調査費として計上されたところでありますから、これに基づき今後ポスト二次振興計画に向けた検討を始めていこう。これまでの振興開発の実績等について調査検討をして、将来に大きく希望を持つ計画というものを模索、策定をしていこう、計画を進めていこう、こういうことでございますので、よろしくどうぞお願いします。
○上原委員 大きく希望を持つ計画を策定するための作業となると、第三次というか、あるいは新しい振興計画というか、そういうことだと理解していいと思うのです。そこで、そろそろ次年度の予算、今こんな国会でまだ予算も通っていないので予算の話もしたくないぐらい嫌なんだが、どうなんですか、今度のような一億九千万の調査費のような形でさらに積み上げていくのか。事務当局は、次年度はどういうことをまず目玉に今大臣がおっしゃったようなことでお考えになっているのですか。
○手塚政府委員 ポスト二次振計の関係では一億九千万の総合調査費を今度の予算に計上したのですが、先生御案内のとおり、まだ予算が成立していませんのでその金は一銭も使えません、事前準備を進めているというところでございます。その総合調査費を使って基本調査、それから各論的な、各省にお願いしての調査を広くやるように計画を進めておりますが、もちろんこれは単年度限りということではなくて翌年もこういった方面の調査検討は進めていくつもりでございます。具体的にどの程度のものをどういうふうに組むかということは、現時点ではちょっと勘弁していただきたいと思います。
○上原委員 それは私だってある程度はわかりますよ。だから、この一億九千万で総合調査費としてやったんだが、これはを年度、平成元年度単年度分になるのか、あるいはもっと上積みしなければいかぬのか、これからということでしょう。
○手塚政府委員 総合調査をどのように進めていくか、全体をどのように考えるか、これにもかかわります。その中身に応じて必要なものはやはり財政当局にも要求していきたい、こういうふうに考えております。
○上原委員 そこまで聞けば、三次振計というのはもう何とか方向づけなければいかぬというお立場で進めているというふうに理解をいたしましょう。
 もう一点は、このポスト二次振計とのかかわりで、あと復帰特別措置法がありますね。これは五年単位だったかね。この件は今後どのように措置をしていかれようとするのか。これは基本的なことですから、一応確かめておきましょう。
○手塚政府委員 復帰特別措置の関係は基本的には、復帰の際のもろもろの円滑な復帰を可能にするような措置ということで何項目か措置していたわけですが、現在でもその必要性から残っているものが相当程度あります。例えば、今回の消費税の創設に伴って酒税法等も改正され、それが影響するということで手当てをしたものもございます。そういう意味で本来的には臨時的、暫定的と申しますか、復帰にかかる一時的な措置でありますから、将来はそれは必要なくなることが望ましいわけですが、沖縄の現在の状況等にかんがみながら、必要だと思われるものは残していく、そういう方向で検討してまいりたいと思っております。
○上原委員 そこで、これもちょっと先のことではあるのですが、復帰特別措置法のことにしても、あるいは沖振法で定められている高率補助というか助成措置についても、実質的には、実態としてはだんだん行革の中でなし崩しにされてきている。だが、裏負担とかいうところのそういう面で面倒というか措置をしているから、実質的な高率補助に変わりはないということをこれまで言ってきたわけですが、特別措置の問題とこの高率助成の問題等については、引き続き十分配慮する前提でポスト二次振計というものもあわせて策定をしなければいけない、これが私は基本だと思うのです。その点は大体認識変わりませんね。
○手塚政府委員 復帰特別措置につきましては、その復帰特別措置という本来の性格にかんがみまして、本来的にはむしろなくなることが基本的なものであるかもしれません。しかし、沖縄の現状に照らしてみると、まだまだ残していかなければいけないというものもあるわけでして、それに対しては必要に応じ私どもは頑張っていくつもりでございます。
 補助金の問題は担当が違いますので、ちょっとかわります。
○藤田(康)政府委員 公共事業等の補助率についてでございますが、先生御案内のとおり、六十三年度まで、国の厳しい財政状況下で公共事業の事業量を確保するために暫定引き上げ措置が行われてきたところでございますが、平成元年度及び平成二年度においても同様な事情により、全国的な措置の一環として引き続き同様な暫定引き上げ措置が実施されているところでございます。しかし、沖縄は今なお解決すべき多くの課題を抱えておりまして、第二次沖縄振興開発計画の進行中でもございますし、県、市町村の財政が貧弱であることにかんがみまして、沖縄については従来から引き上げ対象とか引き上げ率の両面について緩和措置を引き続き講じておりまして、本土に比べて特段の配慮がなされているよう措置されているところでございます。こういう観点から今後も引き続き検討していくべきもの、かように考えておるところでございます。
○上原委員 復帰特別措置と振計で定められた助成措置とはもちろん違いますから、それはわかる。しかし、特別措置の場合だってもう全部見直すというか、それではいかぬということ、残すべきものは引き続き措置をすべきだということと、第三次振計を策定する場合に、高率補助というも
のを本土並みに全部なし崩しされてつくってみたって大した特典というものは出てこない。その基本は踏まえた上でやっていただきたいということを申し上げているわけです。
 そこで、その場合に大変問題なのは、先ほどもありましたが、確かに今第三次振計の立案に当たってはリゾート開発であるとかいろいろ言われております。しかし、リゾート問題については私も全面的には否定しませんが、現在の状況を見ても非常に慎重を期すべきものがある。沖縄県民の経済効果を生み出す、向こうに住んでいる人のね。それも含めたリゾートの開発でなければいけない。単なる外から行く人々のためのリゾート開発であったり振計であってはいかぬということを指摘をしておきたい。
 もう一つ、ポスト二次振計でぜひもう二通力を入れていただきたいのは自由貿易地域の問題。こ航は昨年の五月に発足をして、私もちょっと調べてみたのですが、二十七企業が張りついてスタートをし、わりかし希望が持てそうな状況にあるようでございます。だが、今の場合は、どちらかというと一つの保税地域にしかなっておらずに、本格的なフリーゾーンでないわけだ。だからその意味ではぜひこの点については、十分関税問題あるいはスペースの問題等々を含めて二次振計の中で大きく位置づけてもらいたい。そのためにはやはり那覇軍港は開放して、返還をしてもらって、あそこを一つの拠点にして中城湾にサブゾーンをつくるとか、そういう面を真剣に県側とも相談をして、今からこれは着手をしていかないと間に合わないと私は思う。間に合わないという言い方はあれだけれども、大きな目玉として、柱としての位置づけというものがどうかと思うので、この点についてどうお考えなのか。これはだれから答えるかな。大蔵省も来ていると思うから、今後のフリーゾーンの問題について、関税問題、いろいろな面での緩和措置というものは積極的にやってもらわなければね。今、これは本当のフリーゾーンになっていないのですよ。
○手塚政府委員 先生御案内のように、フリーゾーンは確かに沖縄独自の制度として復帰のときから設けたものでございます。しかも、なかなか当時の状況にマッチしないために、ようやく去年指定が受けられて初めて動き出したというところでございまして、去年の六月からですからまだ一年たっておりません。それから、二十七企業が本来入ることになっておりますが、実際に活動を始めたのはまだ二十企業という段階であります。それで、確かに今の制度が完全なものだとは私ども思っておりません。しかし、実際に動いた成果を見ながら、変えるべき点といったものを検討していくべきであるというふうに考えております。その上で県の方とも十分連絡をとりながら、関係省庁にもお願いすべき点はお願いしていくというふうに考えております。
○宝賀説明員 お答え申し上げます。
 沖縄の自由貿易地域につきましては、私どももよく育っていただきたいというふうに思っておりますが、現在の沖縄の自由貿易地域については、関税法上与えられる措置は基本的に全部与えているということでございます。ただし、昨年発足してからまだ一年しかたっていないということで、二十七企業全部入っていないという状況でもございますので、今後その運用を見ながら関税上何かできることがあるかどうか、そういうものを前向きに考えていきたいというふうに思っております。
○上原委員 ぜひ、そういったことを十分配慮してやっていただきたいと思います。
 最後に、もう時間ですので、主要プロジェクトの推進等については、嘉手納バイパス整備が八六年の八月に元長官が行って大々的にぶち上げながら一向に前進していない。これは私は大きな政治的問題だと思います。これはいずれ具体的にやりますが、そういう問題があるということ。
 それともう一つは、今のフリー・トレード・ゾーンとも関連するわけですが、沖縄の離島振興やいろいろなことを考えた場合に与那国−台湾間の航空路の開設、そういうこと等についても政府としてぜひ真剣に取り組んでもらいたい。この点について何かお考えがあれば聞いて、終えたいと思います。
○藤田(康)政府委員 先生お尋ねの嘉手納バイパスの件でございますが、これは沖縄本島の中南部の交通混雑を解消するために計画されたものでございまして、特に夏季において嘉手納ロータリーを中心に大変混雑をいたしますので、その解消を図ったものでございます。これは先生のお話にございましたように、昭和六十二年度に事業化を図ったものでございますが、現在具体的な路線を決める作業を行っている最中でございます。具体的ルートの位置等につきましては、地形、地質等の調査、設計案の検討等を行っておりまして、さらに地元の意向、関係機関との調整を行っているところでございまして、これらの作業をできるだけ早期に行いましてルートの決定ができるよう努力してまいりたい、かように考えているところでぐざいます。
○圓藤説明員 お答えいたします。
 御指摘の与那国−台湾路線の開設というようなことでございますけれども、この問題につきましては私ども正直言いまして、航空企業の方からは何ら開設への意向を聞いていない状況でございます。この問題につきましては、航空企業の経営判断がどうかということもございますし、さらに国際航空路線でございますから日本政府の判断のみでは開設できないといったような問題も存在していると思いますので、今後そういう問題はクリアにしていくという問題点だけ、きょうのところは指摘させていただきたいと思います。
○上原委員 それでいいです。終わります。
○高沢委員長 玉城栄一君。
○玉城委員 私は、一九六五年十二月五日のいわゆる日本近海に水爆が水没したことについて、外務省の方に伺います。
 まず一点は、今日この問題が明らかになりまして、なぜ米国政府は二十四年間もこういう問題を我が国政府に対して報告をしなかったのか。当然そのことについて我が国政府としては米国政府に対して厳重な抗議をしたと思うのですが、どうでしょうか。
○時野谷政府委員 この事故は、一九八一年に米国政府が核事故関係の報告書を出したことがございまして、そこに記載されております三十二件の事故のうちの一つであったということが今般判明するに至った次第でございます。私どもは、八一年当時に報告書が公表された時点では入手しておりましたけれども、その時点ではその報告書の書きぶりが非常に抽象的なものでございまして、具体的な事故の概要を知るに至らなかったものでございますから、その時点においては外務省といたしましても知る由もなかった、こういうことでございます。
 先生のお尋ねは、報告書はそういう形で出たにしても、何ゆえにより具体的に米国政府が明らかにしなかったのか、こういうことだろうと思いますが、この報告書の中でも米国政府は、その事故が公共の安全に影響を与えるといったような種類のものであったならば公表したであろうということを記述いたしておる次第でございまして、米国政府の判断としてはそういう環境への影響がないということで詳細を発表するに至らなかった、こういうことだろうというふうに理解をいたしております。
○玉城委員 いや、ですから、今我が国においてこの問題は非常に重大な問題として、先ほどもお答えになっておられたように国民の懸念、不安は非常に大きなものがあるということは承知している、こういう大きな問題になっておること、二十四年前に、一九六五年の十二月五日に起きた問題を、日本近海にこういう水爆事故がありました、落としました、そういう報告がなぜ我が国政府になかったのか。つまり、ただの爆弾を落としたわけではないのですから、それについて今明らかになったのでいろいろ問題になっているわけですが、そのことについて当然日本政府としては、米
国政府に対してなぜそういうことをちゃんと知らさなかったのかと抗議すべきではないかということを申し上げているわけですよ。
○時野谷政府委員 先ほど来御質疑がございますが、私どもといたしましては、事実関係の把握にこれまで努めてまいった次第でございまして、かつ、現状におきましては、アメリカ政府から得ましたところの安全性についての報告の検討を関係省庁にもお願いしておる、こういう状況でございますので、先生のおっしゃられましたような諸点も含めて今後の対応ぶりについては現在行っております検討も踏まえて判断をさせていただきたいと考えております。
○玉城委員 あなた、ちゃんと答えてもらいたいわけです。なぜ、二十四年間そういう重大な問題を米国政府は隠しておいて、そのことについて日本政府はアメリカ政府に対して、どうしてあの時点でこういうことはちゃんと報告してくれなかったかということを抗議すべきだ。したわけですね、してないのですか。
○時野谷政府委員 私ども、米国政府に対しまして、本件について抗議をしたというような措置はとっておりません。先ほども申し上げましたけれども、現在、安全性の問題を含めまして事実関係の把握及び我が方における検討を行っておる次第でございまして、それを踏まえて今後どう対応すべきかということは検討していきたいというふうに思っております。
○玉城委員 なぜ、そういうちゃんとやるべきことを外務省の皆さん方はきちっとやらないのですか。だからアメリカ追従と言われるのです。
 それじゃ申し上げますけれども、一九八一年、今から八年前に皆さん方はそういう事故があったということは知っていたわけですね。事故があったということを知ったときに、これはどういうことですかとアメリカ政府に対して、こういう水爆が我が国――まあ、あいまいだからどうのこうのとおっしゃいますけれども、少なくとも核兵器ですからね、普通の爆弾とは違いますから、それについてどういう状況なんですかということを、今から八年前の事故を知ったときにあなた方は当然米国政府にやるべきでしょう。どうしてやらなかったのですか。
○時野谷政府委員 当時、八一年の報告書に書かれておりましたことは、一九六五年十二月五日に太平洋海上で一個の核兵器を搭載した云々、こういうことが書かれておりまして、この事故は陸地から五百海里以上離れていたところで起こった、こういう記述でございました。それ以上の具体的な内容も書かれておらなかったということでございまして、私どもは報告書は入手していたということでございますけれども、今般明らかになったような種類の事故であるということには思いも及ばなかった、こういうことであろうと思います。
○玉城委員 それはあなた、おかしいですよ。それはあなた方の怠慢では済まされませんよ。陸地から五百海里のところに水爆が落ちているということがわかったわけですね。これは我が国近海であるのかないのかということをちゃんと調べるのは当然のことじゃないですか。こんなこと小学生でもちゃんとやりますよ。物が物だけに、なぜそういうことをやらなかったのですか。
○時野谷政府委員 繰り返しのお答えで恐縮でございますが、太平洋海上でそういう事故があったということが記述をされておりまして、その報告書を私どもは入手したということは事実でございますけれども、我が国から比較的近いところの海上で起こった事故であるということに思いが至らなかった、こういうことであろうと思います。そういうことでございますので、私どもとして何らの措置、行動というものをとらなかった、こういうことだと思います。
○玉城委員 そういうことだと思いますではなくて、三百二十キロでしょう。水爆ですからね、普通の爆弾とは違いますからね。だから、こういう我が国近海にごれが落ちていたということは今初めてわかったわけですけれども、これは当然外務省としては、八年前にこの事故はどの地点でどうなったのかということをアメリカ政府にちゃんと照会するなりなんなりして、対策をとるべきことは当然じゃないですか。今わかったから関係省庁とどうのこうのという問題以前に、八年前にやるべき問題なんですよ。もっと言うならば、二十四年前にやるべきなんですよ。今ごろになってこういうことを、いろいろな不安ばかり先行していますけれども、やらなかったことについて、あなた、そんな弁解しないでちゃんと責任ある答弁をしてください。
○時野谷政府委員 先生御指摘の点は心にとめさせていただきます。
○玉城委員 何ですか、心にとめるということは。いわゆる怠慢であったということですね。行政官として、外交官として怠慢であったということですね。
○時野谷政府委員 一九八一年当時の具体的な状況を、ただいま私申し上げる用意がございません。正直申し上げまして、三十二件の事故を報告している報告書でございまして若干のページ数もあった、こういうことでございましょうし、その中に先ほど申し上げたような抽象的な書き方で太平洋海上、こういう記述があったということでございますので、当時怠慢であったかどうかという点はにわかに私、判断いたしかねますが、ただ、先生のおっしゃいましたことは心にとめさせていただきたいと思います。
○玉城委員 それは皆さん方、八一年の時点で知っていたわけですね。こういう地点に水爆が落ちていたということを知っていたわけですね。それをあなた方も隠していたのですか、日本政府も。
○時野谷政府委員 先ほど来申し上げておりますことは、外務省としてこういう種類の事故があったということを承知の上で隠しておったというようなことでは全くございません。それを怠慢だと先生おっしゃられているわけでございますが、したがいまして私、心にとめさせていただくというふうに申し上げている次第でございますけれども、外務省として八一年、報告書が出た当時において、こういう種類の事故があったということを知りながら隠しておった、そういうことでは全くございません。
○玉城委員 心にとめるということも私にはよく理解できませんが……。
 一九六五年十二月五日に水爆の水没の事故があった。それから六週間後ですか、スペインにも水爆が四個、そういう事故がありましたね。その四個のうちの一個は海中に落ちた。このときにスペイン政府は毅然として米国政府に対して、アメリカはあらゆる技術的な最高水準を動員してでも、あらゆる代償を払ってでもこの一個については撤去してくれ、スペイン政府と米国政府の大変なやりとりがあったわけでしょう。そして三カ月後には、水爆をアメリカ政府はちゃんと撤去したわけです。そのことを御存じでしょう。日本政府は今までわからなかったというふうにおっしゃいますけれども、このわかった時点においてなぜアメリカ政府に対してそういうことを強い姿勢でできないのですか。
○時野谷政府委員 先ほど来申し上げておりますように、私どもは現在海中に没した、失われた、そういう兵器というものの環境に対する影響、そういった点について米側の説明を得、関係省庁においても御検討をお願いしている、こういうことでございますので、今後の対応についてはその結果を踏まえて判断させていただきたいというふうに考えている次第でございます。
○玉城委員 いやいや、そんな悠長なことを言っているから二十四年過ぎてもこういう……。
 とにかく、こういう重大な事件が発生した時点において、アメリカ政府はちゃんと責任を持って、今回のことについても、アメリカから回答が一枚の紙で来ています。それをあなた方は信頼する、それが日米関係かもしれませんけれども、その紙一枚を信じて、さて我々は国内ではどういうことをするのか、そういう悠長なことではこういう重大な問題は済まされないということを申し上げているわけです。アメリカ政府に対して、この
水爆を責任を持ってちゃんと回収し、除去しなさい、スペイン政府のまねでもないのですけれども、それぐらいの毅然とした態度をとってもらいたいのですが、どうですか。
○時野谷政府委員 スペインの事故に先生言及されている次第でございますが、スペインの事故と今回の事故とは多分いろいろな面で異なる面もあろうかと思います。いずれにいたしましても、例えば今おっしゃいましたように回収しろ、先生の御指摘でございますが、回収能力ということもございましょうし、そもそも今のままで安全性というものに心配があるのかないのか、こういうこともございましょう。したがいまして、関係省庁にも検討をお願いしている、こういうことでございますので、そういう点を踏まえて判断をさせていただきたいというふうに存じております。
○玉城委員 あなたがおっしゃる回収能力というのはどこのことですか。アメリカのことですか、日本のことですか。アメリカ政府はそういう能力はないとは言えないでしょう、向こうはしんかい六〇〇〇も持っていますから、日本の場合はまだまだ就航はあと三年かかるというわけですが。それはあらゆる水準の技術を動員してでも、ちゃんとしてくれということを言わなくてはだめですよ。それは外務省としてちゃんと言うのでしょうね。
○時野谷政府委員 回収能力の点につきましては、アメリカの国防省が言っておりますことは、当時、事故が起こった当時でございますが、当時これを海底から引き揚げる能力は有していなかったということを言っておりまして、また現在、現時点におきましてこういう深いところから物体を回収する能力があるかどうかについては、確かでないということを申しておる次第でございます。
 いずれにしましてもこの兵器は米軍の艦船から海中に落ちた、こういうことでございますから、さらに米側より入手し得る事実関係の情報あるいは我が方におきまして行っておりますところの検討の結果、そういうものを見きわめた上で対応を考えさせていただきたいというふうに存じております。
○玉城委員 この点はしつこく聞いておかなくてはいけませんのでお伺いしておきますが、アメリカ政府が回収能力がないというような話がある。だからといって、ほっておいていいということにはならぬわけですよ。あの回答を読む限りでは、いわゆる水爆なるものは途中で雲散霧消して後は地下に沈殿しているというわけですから、それは本当かどうかも確かめてないわけですから、落とした側のアメリカ政府がちゃんと責任を持ってその海底にあるものも、あるいはどうなのかということもきちっとやってもらわなくてはいかぬわけでしょう。それをこれから日本政府がやるのですか、外務省、この件で窓口になっているわけですから。
○時野谷政府委員 先生御指摘の点は、現状におきまして環境にどういう影響があるかということについての判断に密接に関係する事柄ではないかというふうに思いますが、先生御承知のとおりアメリカ側の見解というのは、環境には影響がないということを申しておる次第でございます。
 いずれにいたしましても、関係省庁の間今後どうするのかということで検討いたしておりますので、それを踏まえて先生御指摘のような点も判断をさせていただきたいというふうに思います。
○玉城委員 まず、とにかく基本的な問題について外務省の姿勢は、申し上げておきますけれども、米国政府が、アメリカ側がやったことについて、このとおりです、それではそれを信じるとか、追従というのですか追随といいますか、そういう外交ではだめなんですよ。我が国として主体性を持って、ちゃんといわゆるイニシアチブを持って、国民の安全あるいはそれに重大な関係をする水爆ですから、では、どうなっているかということを、積極的にアメリカに問い合わせするなりいろいろなことをしてこの不安を除去するということをしないと、今ごろから各省庁が集まってどうのこうのという、それは外交とは違うのですよ。どうですか。今の外務省の外交に対する基本的な姿勢ですよ。
○時野谷政府委員 先生、私どもの姿勢という御指摘でございます。私どもは、この事故によって生じましたところの国民の間におきます不安、懸念、こういうものは早く除去しなければいけないという認識に立っておるつもりでございます。それがゆえに関係省庁にもお願いし、かつ事故が判明した直後よりアメリカ側と接触もいたしておる、こういうことでございますので御了解をいただければと思います。
○玉城委員 この件につきましてはおとといですか、沖縄の県議会でも全会一致で、いわゆるその物の回収そして除去、そういうことも決議をしているわけです。我々も、あらゆる機会を通して今外務省を通して要求をしているわけですから、ひとつぜひ早急にそういう今おっしゃる不安のない、不安を除去するようなことをやっていただきたい、このことを強く要望をしておきます。
 それから、ついでに外務省の方に伺っておきたいのですが、私昭和五十五年からずっと申し上げておりますけれども、いわゆる沖縄大使ですか、これは沖縄大使というのは、外務省の出先機関も含めて、今さら申し上げるまでもなく沖縄にあれだけの米軍基地、いろんなトラブルを抱えている中で、一人も外務省の人もいないで、しかも北海道ではずっと今までいらっしゃったわけでしょう。だからそういう――北海道も必要です。さらに沖縄県では、そういう外務省の皆さん方がちゃんと責任ある対応していただかないと、防衛施設庁の方いらっしゃいますが、防衛施設庁の方に全部おっかぶせて、皆さん方そこでぬくぬくと向こうから来るファックスを見ながらどうのこうのと、こんなのじゃだめなんですよ。どうですか、その点は。
○時野谷政府委員 先生御指摘のとおり私どもの認識といたしましても、日米安保体制の効果的な運用でありますとか沖縄における米軍基地の円滑かつ安定的な使用確保をしていく上での沖縄の皆様方との意思疎通、そういうものが非常に重要であるということを認識しておる次第でございまして、先生今おっしゃられましたけれども、私ども、防衛施設庁等関係の機関とは密接に連絡をして一生懸命やっておるつもりではございますけれども、先生御指摘の沖縄大使と申しますか何らかの外務省のプレゼンスと申しますか、そういうものを考えたらどうかという御指摘は各方面より伺っている次第でございまして、大臣も先般何か考えたいという趣旨の御答弁をされております。したがいまして、私どもとしてはどういう対応があり得るのか、何ができるのかということにつきまして、ただいま真剣に検討をいたしている次第でございます。
○玉城委員 今真剣に検討しているというお話ですけれども、私、五十五年からですからもう九年ぐらいになりますね。最近、何かそういう方向に行こうという話ですけれども、いつまでに検討するのですか。めどづけはちゃんとやってもらわないと、いつごろまでにちゃんとそういう検討を終わるのですか。
○時野谷政府委員 恐縮でございますが、いつまでに検討を終え得るかということを私、ただいまここで先生にお答えできる状況にございません。できるだけ早く検討を進めさせていただきたいと思います。
○玉城委員 とにかく沖縄県は、御存じのとおり今から十七年、十八年前は、復帰以前は地元で米軍についてもいろんなもので話し合い、交渉も抗議もできたのですよ。ところが復帰後は、この十七年間の県議会初めいろんな関係者は、外務省に来ても一課長すらなかなか会ってくれないという状況でしょう。この飛行機賃の高い中であれだけ団体で、それだけトラブルが起きているわけですから、そのことを考えますときに、一日も早く、これは遅きに失するくらいですよ、ぜひひとつ置いてもらいたいと思いますね。もう本当にひとつやってください。
 それから次に、石垣空港のことについて私も伺
いたいのですが、これは開発庁の方に伺いますが、今まで新石垣空港はいろんな理由によってそこじゃだめだ、そして最近また新しい場所に変更された、そのいきさつを御説明いただきたいのですが。
○藤田(康)政府委員 新石垣空港の問題でございますが、沖縄県、従来から新石垣空港の建設地点として数カ所の候補地につきまして比較検討を行いまして、陸上では土地の利用とかの競合あるいは騒音問題等のため極めて困難であるということで白保海上、こういうことでまいったわけでございますが、問題の白保海上につきましては、昨年暮れに環境庁が石垣島全体のサンゴの調査をいたしました結果、保存すべきものである、こういう見解もございまして、さらには従来の計画位置につきまして、環境保全上好ましくないという内外の議論が高まってまいりまして、沖縄県といたしましてはサンゴの保全につきましては、現在利用可能な科学的知見に基づいて慎重に環境アセスメントを行ってまいりましたけれども、現在のところ学問的には定説がないということもございまして、各界の理解を得るためにはかなりの長期の時間が必要だ、こういうことが一方の事態として起こってまいったわけでございます。このままでは、早期に着工を願います八重山郡民の気持ちにこたえられない、こういうことで、または長年賛否両論に分かれております白保住民の苦悩も放置できないと判断をいたしまして、今回知事が計画変更の決断をされた、こういう経過だと伺っております。
○玉城委員 計画変更されたその場所ですね、ちょっときちっと報告していただきたいと思います。
○藤田(康)政府委員 沖縄県の検討によりますと、代替地としては現在の位置から約四キロ北に上がりましたカーラ岳の東海岸でございまして、これは現空港の拡張案を含めまして陸上部は今までの検討の結果から明らかなように非現実的であるということ、海上部を利用する場合におきましては風向等の関係から申しまして空域の確保や滑走路の方向、こういったこともございまして、白保から大里に至る海上しか可能性がないと判断されまして、しかもこの地域と先ほど申し上げましたカーラ岳の東側海岸の一帯でございますが、サンゴ礁への影響をできるだけ少なくいたしますために極力陸域を利用いたしました案も可能だ、こういうこともございましてこのカーラ岳東側海岸を選んだということでございまして、カーラ岳の滑走路の真横に位置させることによりまして空域条件を満足することもできる、あるいは安全運航上も問題ないということでございますし、また周辺集落への騒音の影響も避け得る場所である、しかもこの場所におけるサンゴ等につきましては環境庁の昨年の調査からも自然保護上問題ない、こういうこともございまして沖縄県がこの位置を選んだ、こういう経過がございます。
○玉城委員 埋め立てする部分は四十ヘクタールですね。
○藤田(康)政府委員 飛行場といたしましては大体百十ヘクタール程度必要でございますが、できるだけ陸地に寄せてサンゴ等の影響を少なくするために計画しました結果、四十数ヘクタールというのが現在のもくろみでございます。
○玉城委員 運輸省の方に伺いますが、今変更された場所で空港をつくることについては、運輸省としてはどういう見解をお持ちですか。
○小坂説明員 お答えいたします。
 現石垣空港の現状及び今後の航空需要を考えますと、本格的ジェット空港である新石垣空港の建設は緊急の課題である。運輸省では、かねてから自然環境の保全と両立することを前提に進められることを強く念願し、沖縄県の環境影響評価の進行を見守っていたところでございます。
 今御紹介がありましたとおり、このたび沖縄県知事から空港の建設地点を見直す旨の意向が表明されたわけでございますが、特に航空法上の観点からいいますと、滑走路の延長方向及び東側空域が開かれておりますので、空港計画上は特に大きな問題はない、何らかの解決はできるというふうに考えております。ただし、事業という意味では陸上掘削等、相当現在よりも難しいところはございます。
 この計画見直しにつきましては、知事はサンゴ郡生を保全しつつ、かつ空港の早期建設を図る観点から、永年のサンゴ論争に終止符を打つため総合的判断のもとに決断を下したというふうに聞いているわけでございますが、プロジェクトの遂行に向けて諸手続を既に進めていることを考え、知事はよく決断されたという旨を、運輸大臣もこの変更の知事発表に対しコメントをしておるところでございます。
○玉城委員 ちょっと今お話の中に、陸地との関係ですか相当難しい部分があるという、その難しい部分というのをもう少しどういうことが難しいのか、明らかにしてください。
○小坂説明員 お答えします。
 詳しい計画は今後県がいろいろと検討されるかと思いますが、今の計画地点、白保の地点が言ってみれば単純に埋め立てということに対しまして、新たな地点は相当の陸上の掘削を必要とするということで、単純ではないと考えております。
○玉城委員 工事上の問題かと思うのですが、それでは環境庁の方に伺いますが、先ほど開発庁の方は環境上も問題ないとおっしゃっておりましたけれども、それは所管の環境庁の方からお答えをいただきたいのですが、まず予定された場所は、空港としてつくる場合に自然保護と環境、具体的に言いますとサンゴ、そういう問題との関係はどういうふうになっておりますか。
○菊地説明員 御説明申し上げます。
 私どもでは、昨年来石垣島周辺のサンゴ礁の現況ということを調査してまいりまして、その結果は既に公表いたしておりますが、白保、川平、浦崎という三カ所が特にすぐれておる。中でも白保につきましては、アオサンゴですとか現状ハマサンゴですとかいろいろ特異な群集もあり、私どもとしては将来にわたりこれは保全すべきところではないかというようなことが結果でございました。その結果、今回の知事の御決断ということになったわけでございますが、私どもといたしましては、今回の変更が、まず私どもでも大変評価が高いという判断でございます白保の海域を守ることが可能になるということで、特に高く評価しておるということでございます。
 それから、新しい予定地でございますが、私どもの調査の結果では、サンゴの生息状況の評価は白保に比べますと総体として低いというふうに考えております。
 それから、ただいま運輸省の方からも御説明ございましたが、大幅に陸側に寄せられておりまして、埋め立て面積も縮小されるということもございます。それから、埋め立てられる海域そのものにはほとんどサンゴはございません。さらに、新しい予定地の南寄りの地先海域には、枝状ミドリイシ等の比較的良好な生息域があるということは私どもも承知いたしておりますが、これはなぎさ線から六百メートルあるいは六百五十メートル離れておりますし、工事に慎重な配慮があれば支障が出ることはなかろうというふうに判断いたしておりまして、過日、私どもの長官からも、自然保護上問題はないというふうに申し上げておるところでございます。
○玉城委員 今の環境庁のお話では、変更になった場所については特に環境上の問題はないというような意味のお話なんですが、それは実際に環境庁としてあの周辺を調査されたわけですか、サンゴはあるとかないとか。いろいろな自然保護上の問題は特別ないだろうという、その根拠となる調査はされたわけですね。
○菊地説明員 先ほど申しましたように、私どもは昨年石垣島周辺一帯を調査いたしております。その一環として、この海域についても北側に一調査地点を設けております。それから、その時点で、現在新しく予定地とされた場所の南側に当たる部分につきましても、関連ということで調査員が遊泳してサンゴの状況について確認をいたして
おります。そういったことをベースにしての私どもの今回の判断ということでございます。
○玉城委員 そういう経過もありまして場所を変更になったわけでありますから、それで今環境庁のお話では環境上も問題はないだろう、運輸省の方もそういう見解です。そういう問題点がクリアされているわけですから、新石垣空港はぜひ建設しないと、空港がいつ着手されるのかということが経済的な投資といいますか、そういうものも手控えるというように、地域住民に非常に大きな影響を与えているわけですから、この空港問題はぜひ推進をしていただきたいなという感じでいるわけですが、長官どうでしょう。
○坂元国務大臣 お答え申し上げます。
 今回、県知事が計画変更の意向を表明されましたことは、サンゴ礁の保全等自然環境保全に最大限の配慮をしながら、地域住民の切実な願いにこたえて早期着工を図るためにとられた知事の英断であると、高く評価をいたしておる次第であります。
 新しく代替地と考えられている場所は、県がいろいろ知恵を絞りまして、運輸省や環境庁の意見も参考にして決められたと聞いておりますが、空港計画上特に問題はなく、またサンゴ礁等自然保護上の問題もないと聞いております。知事の意向表明の直後から、県は地元等関係者との話し合いに調整を進めていると承知いたしておりますが、新石垣空港の建設は、安全な航空輸送の確保、離島住民の生活向上、地域産業の振興にとって切実な問題となっておりますることから、関係者の方々の特段の理解、協力を得て、このプロジェクトが円滑に進められることを心から念願をいたしております。また、沖縄開発庁といたしましても、必要な支援をしてまいりたいと思っておる次第でございます。
○玉城委員 サンゴの問題と関連しまして、先ほど官里先生もおっしゃっておられましたけれども、八重山の西表崎山湾内のアザミサンゴをある報道機関のカメラマンが傷つけて、それをまた別の角度で報道したという信じられない事件が起きたわけであります。あの地域は、たしか海中特別区域に指定されているはずであります。もし、海中特別地区に指定されているというのであればいろんな規制があると思うのですが、まずこれは海中特別地区に指定されているのですか。
○小原説明員 お答えをいたします。
 御指摘の場所は、西表島の西の方にある崎山湾というところでございまして、その地域は自然環境保全法に基づいて自然環境保全地域に指定し、さらに全域を海中特別地区というものにしております。その中で、環境庁長官が指定しました動植物、この場合アザミサンゴも含まれているわけでございますが、それを採捕する場合には環境庁長官の許可が必要であるということになっております。この許可権限は、四十三条の方で知事に委任されております。今回の事件は、この条項に抵触するものであるというふうに考えております。
○玉城委員 私もこの条文を持ってまいりましたけれども、自然環境保全法二十七条「海中特別地区」に指定されて、その三項五号の方に「熱帯魚、さんご、海そうその他これらに類する動植物で、海中特別地区ごとに環境庁長官が農林水産大臣の同意を得て指定するものを採捕すること。」こう書いてありますね。いわゆる採捕することはだめだということですね。そのことが知事に委任されている、こういうことですかな。
○小原説明員 そのとおりでございます。
 それで、今回の損傷が採捕に当たるかどうかということにつきましては、私どもは、故意に損傷または殺傷する行為は採捕に該当するというふうに解しております。
○玉城委員 今回のある報道機関のカメラマンの行為は自然環境保全法の二十七条三項五号の採捕に当たる、そういうことを今おっしゃっているわけです。
 これは海上保安庁の方にお伺いしたいのですが、そういうことに関連づけて調査をしていらっしゃるのか、調査の結果はどうなっているのか。いわゆる根拠は、この法律に基づいて海上保安庁としては調査し、関係者の事情聴取をしているのか。その辺を伺いたいと思います。
○細野説明員 お答え申し上げます。
 海上保安庁といたしましては、本件につきましては自然環境保全法違反という疑いで、現地の石垣海上保安部が所属の巡視艇を現場海域に派遣いたしまして、現地の民間ダイバーの方の立ち会いを得まして、当該サンゴの損傷程度等につきまして調査を行いました。こういう調査を行うとともに、地元の関係者の方々を含めまして、現在関係の方からいろいろと事情聴取を行っているところでございます。
 以上でございます。
○玉城委員 行っているところですが、それからどうするんですか、皆さん方は。
○細野説明員 お答え申し上げます。
 調査の結果に基づきまして関係当局と緊密な連絡をとり、法に触れる部分があれば当然所要の措置をとらせていただくということを考えております。
○玉城委員 ですから、今度の問題はちょっと考えられないような、そういうことがありましたので、したがいまして、この自然環境保全法の二十七条の採捕、いわゆるサンゴを傷つけた、落書きしたということは、これは採捕に当たる、こう環境庁もおっしゃっているわけで、それを今海上保安庁は調査している。
 それで、関係省庁というのは環境庁ですね、そこと密接に連携をとりながら、これが当たるかどうか、当たると環境庁はおっしゃっていますから、その裏づけをやっていらっしゃるわけですね。そのこと自体は罰則がありますからね。罰則というのは五十三条にありますから、これはあえて申し上げませんが、いわゆる刑事問題になる、こういうことですか。それはどなたがお答えされますか。
○小原説明員 罰則、刑事罰の方は、これに該当いたしますと六カ月以下の懲役または十万円以下の罰金ということになっております。
○玉城委員 それが、罰則に該当した場合はそういうふうになる。今度は環境庁としては、行政的にはどういうふうにこの事件について対応されるのですか。
○小原説明員 先ほど申しましたように、この許可並びに違反に対する措置につきましては、県知事に委任されております。そういうことで、現在、沖縄県当局が関係者の事情聴取とかあるいは現地確認の調査等を行っております。私どもは、その調査結果等を聞いた上で、県の方と相談しまして適切な措置をとりたいというふうに考えているところでございます。
○玉城委員 大体わかりました。
 それから次に、防衛施設庁の方に伺いたいのですが、例の貸し住宅ですけれども、鈴木さんの方ですね。これは先ほどのお答えにもありましたけれども、これまで思いやり予算でいわゆる沖縄の米軍基地内において、トータルで結構ですから、日本政府は一体どれだけの住宅をつくって米軍に提供したのでしょうか。
○鈴木(杲)政府委員 提供施設整備で沖縄県におきまして防衛施設庁が建設しました米軍住宅、家族住宅でございますが、これは昭和五十六年度から六十三年度までに二千八百七十三戸、それから平成元年度においては四百二戸をお願いしているということでございます。
○玉城委員 今までは二千八百七十三戸、これからは、平成元年は四百戸に、政府は今後基地内住宅建設を思いやり予算でどういうふうにやっていくのですか。
○鈴木(杲)政府委員 施設、区域の中に日本側が住宅を建設して提供するという問題につきましては、従来から毎年度米側の希望を聴取しまして、最終的には日本側の自主的な判断で建てる場所、戸数等を決めるということをやっておりますので、平成二年度以降もそういう手続に従って進めていくことになるわけでございますけれども、先ほど上原委員に御答弁申し上げましたように、現
在基地外の貸し住宅、空き家の実情を調査していることでもございますので、その調査結果も踏まえまして判断していきたいと考えておるところでございます。
○玉城委員 もう既に二千八百七十三戸もつくりまして、さっきも話がございましたとおり空き家が千戸ですか、千戸でもいいですよ、基地外にあるわけですよ。今まで米軍に協力をして銀行から金を借りて米軍用貸し住宅をつくってきた方が、全体で七千戸、そのうち皆さんの調査で空き家が千戸余りある。この空き家はどうされますか。そのまま、今まで協力してくれてありがとう、あとはどうぞ勝手にしなさいでは済まされないですわね。どういうふうにされるおつもりですか。
○鈴木(杲)政府委員 実は、貸し住宅協会からいろいろな資料をいただいておりまして、そういう資料に基づきまして今回調査を実施したわけでございます。三月までにわかった結果では、かなり協会からのお話と実態が違っておるということで、まだ今後の方針を決めかねておるわけでございますけれども、この千戸余りの空き家についてつぶさに、なぜ空き家になっておるか、また空き家の一つ一つの実態はどういうものであるか、現在調査を進めておるところでございます。その調査の結果を踏まえましてまた考えていきたい、こういうことでございます。
○玉城委員 いや鈴木さん、その考えていきたいというのは、さっきも検討しますとかなんとかということですけれども、既に干戸余りの空き家があるわけでしょう。これをどう考えていただくのですか。あなた方、圧迫するのはどうのこうのと言っていますが、圧迫とはどういう意味かわかりませんが、千戸余りの空き家について防衛施設庁としてはどうするつもりなんですか。ただ調査する。調査して千戸はわかりましたよ。後これをどうするんですか。
○鈴木(杲)政府委員 つまり、空き家が千戸余りあるということはわかったわけでございますが、これがなぜ空き家になっているか。これは単純に需給関係のアンバランスであるのか、あるいはまたこの空き家になっている住宅が、その広さであるとかあるいは設備の点で米軍の規格に合わないようなもの、そういう理由で空き家になっているのか、いろいろなことが考えられるわけでございます。そういうことをつぶさに調べまして今後その対策を考えていきたい、そういうことでございます。
○玉城委員 ですから、この二千八百七十三というのは、これまで皆さんが基地の中に思いやり予算でつくって米軍に提供したわけでしょう。それも大きな理由の一つですよね。これがすべてとは私言いませんけれども、少なくとも施設庁に責任ありますよ、そのためにはみ出したという分は相当あるわけですから。それを何とかしてもらえないかというのが関係者の言い分ですから。だから、もう今後は絶対基地の中にそういう住宅はつくってくれるな、でないとさらにまた空き家がふえるという言い分ですね。これは当然だと思うのですよ。ですから、その点どのくらいあるか調査している、それはわかりますよ。その千戸余りの空き家を施設庁としてどうするんですか。まさか調査して、ひとつしっかり頑張れと言うわけにいかないですね。何らかの具体的な対応をしなくてはいかないわけでしょう。それは皆さん方はお認めになっているわけですから。千戸余りの方々について、どういう具体的な救済措置をされるのですか。
○鈴木(杲)政府委員 私自身、担当者としていろいろな考えはあるわけでございますけれども、今後どうしていくかということにつきましては、調査が進みまして、その結果によって判断することでございますので、いましばらく時間をいただきたいと思います。
○玉城委員 時間といったって、これは私、去年の暮れから皆さん方に何回も申し入れしているのですよ。この空き家の方々は今大変なんですよ。ですから時間をかしてくださいといっても、いつまでもというわけにいきませんよ。
 これは、一つは施設庁がこの千戸余りの空き家を借り上げして米軍に提供するのか、もう一つは米軍は借りる、その金を思いやり予算で提供するのか、二つのうちどっちですか。
○鈴木(杲)政府委員 今先生が指摘されたような方法も、一つの方法であるかとは思います。
 ただ、この空き家が米軍が喜んで借りるような内容のものであれば、米軍はなお住宅が不足しているというのですから、借り上げができるはずなんですね。したがいまして、一つ一つの空き家の実態を現在調査しておりますので、その調査が済んでから判断をしたいということなので御容赦願います。
○玉城委員 同じ繰り返しになりますけれども、少なくともこれだけは申し上げておきますよ。
 いわゆる思いやり予算で皆さん方が米軍の基地内で住宅をつくって米軍に提供した、そのあおりを食って基地外にある貸し住宅の方々がこのように空き家になったということは、それだけは当然お認めになるわけですね。どうですか、それは。
○鈴木(杲)政府委員 実は昭和五十九年ごろから現在までに、基地の外にも二千六、七百戸の新しい貸し住宅ができている、そういう実態があるわけでございますけれども、基地内で私どもが二千数百戸建設したということが、空き家と全く因果関係がないと強弁するつもりはございません。
○玉城委員 とにかくこれは近いうちに、おたくの長官、何かお留守のようですが、大臣の方に貸し住宅で私、申し入れに行きますよ。ぜひひとつ、時間をとっていただきたいと思うのです。
 次に、これも防衛施設庁の方に。上原先生もおっしゃいましたけれども、例のハリアーの問題です。ハリアーの訓練基地として伊江島を暫定的に使うのですか。暫定的に使うということは、その後はまた安波を使うということですね。
○鈴木(杲)政府委員 米軍は、安波の候補地が最適であるという態度はまだ変えていないということは言っております。ただ、諸般の事情から、当面は施設の中にある既設のパッドを使いたい。その中で、伊江島についてはこれを整備して、短距離離着陸のものに使いたいということでございます。
○玉城委員 今のハリアーで伊江島を暫定的に使うという話とか、たとえ提供施設、区域内であろうと都市戦闘訓練施設をさらに建設するとか、これ以上沖縄に基地を強化するということは、もう絶対沖縄の人は納得しませんよ。ただでさえ、人口的にも面積的にも日本全体のうちの百分の一、そういうところに在日米軍基地の専用施設では七五%、在日米軍基地の約半分近く、四五%ですか。そういう中でさらに強化するということは、どんなに考えても無理ですよ。ですから、これはもう絶対反対します。当然伊江島も絶対反対です。
 それから普天間飛行場、これもハワイの州議会で、一昨年ですか、知事が行ったときに、そういう撤去要請についてもそのとおりだ、沖縄の米軍基地は余りにもひど過ぎるということで決議もしているわけですが、普天間第二小学校、ここは千名内外の児童がいます。先生だってそこで義務教育をやっている。幼稚園児もいますけれども、それを皆さん方、どうのこうのと言って全然――いろいろなできないという理由はそれなりにわかりますけれども、実態としてそういうところで義務教育をしていること自体に、もう重大な問題があるわけです。それで、二、三日前ちゃんと決議しまして、もうこれでは勉強できない、普天間第二小学校をどこかに移転してくれという要望もしているわけですが、これは当然なことですよ。防衛施設庁はこのことをどうお考えですか。
○鈴木(杲)政府委員 普天間第二小学校の移転の問題につきましては、従来これを、キャンプ瑞慶覧の土地の一部を米側から返還を受けて、そこに移転するという構想がございまして、現実にその手続を始めたといういきさつもあったわけでございます。その手続を開始したところで、米側の条件と地元の御主張とが折り合わないために延び延びになっておるといういきさつがあるわけですけ
れども、この問題、また地元ともいろいろと話し合って検討していきたいと考えております。
○玉城委員 普天間飛行場、そして向こうが使用しているヘリもいろいろな事故を起こしておりますね。これはドーナツ型で市内の真ん中にある基地ですからね。これも異常ですよね。さらに、そのフェンスのそばにそういう小学校を置いて平気でいるということ、これは人道問題といいますか、基地問題以前の問題だと思うのです。あの音は大変なことですからね。ですから、金がかかるからどうのこうのじゃなく、ぜひひとつ早急にこの問題も考えていただきたいと思います。
 それから、これは基地等はもういいのですが、開発庁の方に伺いたいのです。
 電線の地中化へ沖縄開発庁は取り組みをしている。いわゆるキャブシステムですね、ケーブルボックスをこれも那覇市でやろうと。沖縄電力の民営化のときにもこの問題は――沖縄はとにかく道路をはみ出してきて電柱が立っていますから、これは交通の問題、景観の問題、いろいろあります。だから、せめてできる部分でも地中に埋める。これは何も沖縄が初めてやるのじゃなくて、もう既にそういうことはされているところも国内ではたくさんあるわけですから、そのことについて沖縄でもひとつそれをやろうということですから、その経過をちょっとお話ししていただけますか。
○藤田(康)政府委員 電線の地中化対策についてのお尋ねでございます。
 このことは、歩行者等の通行の利便性の向上、あるいは消防活動の円滑化等都市防災性の向上、あるいは都市景観の改善を図るためにも必要な措置であると考えております。今後、道路の歩道部分の地下等に電話線とか電力線等を同時に収容しますキャブシステムを活用いたしました電線類の地中化を沖縄においても実施したいと考えておりまして、現在、現地におきまして関係機関と電線地中化研究会を設置いたしまして、事業箇所等について協議、調整をし、検討を進めているところでございます。電線類の地中化につきましては先生の御提言もございまして、今後とも積極的に取り組んでまいりたい、かように考えておるところでございます。
○玉城委員 これもひとつ早い機会に実現されるように願っておりますので、ぜひよろしくお願いします。
 それから、この間長官は先島の方を御視察なされましたね。二日の日だったでしょうか。いろいろな地元の御要望もあったことと思いますが、宮古島の方でも伊良部の架橋だとかいろいろな地域の問題の要望があったと思うのですが、その中でも例えば宮古の方は池間の架橋もこれはもうすぐですし、来間島の架橋もこれからされようという段階ですし、あとは伊良部架橋の問題ですね。そういう要望も強くあったと思うのですが、長官、どのようにお聞きになられたでしょうか。
○坂元国務大臣 沖縄開発庁は、沖縄の振興開発のために各般の施策を積極的に講じているところでありますが、県及び県民の皆様方の努力とも相まって各種の施策が実りつつありまして、私が沖縄開発庁政務次官でありました十年以前に比べますと、大きく進展をしておるというふうに見てまいりました。大変結構なことだと思っております。
 先般視察いたしましたのは、石垣島底原ダムだとか、栽培漁業センターだとか、宮古島の皆福地下ダムあるいは池間の離島の架橋の問題、あるいは西表亜熱帯研究所等を見てまいりました。何と申しましても離島住民の皆様の生活条件はなお厳しい状況にございまして、このことは宮古、石垣等で受けましたいろいろな要望からも実感として受けとめております。今後とも離島の皆様の生活向上と産業振興のために、第二次沖縄振興開発計画の方針に沿って離島の振興開発を鋭意推進していく必要があると痛感をいたしておる次第でぐざいます。
○玉城委員 五分ぐらいありますので最後にお伺いしておきますが、那覇空港なんですけれども、開発庁が一生懸命になりまして第一次沖縄振興開発計画、第二次沖縄振興開発計画、ずっと見ましても何か目玉というものが、ぱっとして成功だったとは言えないと私は思います。ですから、少なくとも第三次振興開発計画の中の目玉として那覇空港は、きちっとこれからの国際化あるいは時代の流れに沿って十分、今の暫定的なターミナル、そういう形ではなくて、滑走路ももう一本つける、そして東南アジアあるいはそういう航路開設もする、そういう展望も持ちながら、第三次振計の中にぜひともこの那覇空港は入れるべきだ。したがって、それには第六次空港整備五カ年計画ですか、その中に那覇空港問題をぜひ入れていただきたい、こう強く要望しておきますが、いかがでしょうか。
○小坂説明員 お答え申し上げます。
 現在の那覇空港、今先生が御指摘の滑走路をもう一本つけるという問題と、現状のターミナル施設がおかしいじゃないか、二つの問題があろうかと思います。滑走路をもう一本沖側につくって、大々的に空港の拡張を図るという構想があることはよく承知しておるものでございますけれども、この問題につきましてはまだ空港の余裕があるということで、長期的な課題というふうに理解しておるところでございます。
 なお、ターミナルの問題につきましては、六十二年九月の国民体育大会に向けて一応の整備をしたところではございますが、先生御指摘のとおり、現空港におきまして本土線のターミナルビルが狭隘化しているとかあるいは分散立地している、施設がいろいろ分散してございます、この辺につきましては早い時期に解消しなくては、今の状況でもぐあい悪いということは事実でございまして、この辺を中心に関係機関と協議しながら検討してまいりたいというふうに考えておるものでございます。
○玉城委員 そのように、今は余裕があるじゃないか、そういう数字的な積み上げたけでやりますと、これはそういう答えはもうずっと聞いてきているわけです。それはがっちりそれだけの需要があってどうという形になりますと、これは今の状況ではちょっと難しいのじゃないかと思うのですが、やはり中長期的な展望に立ちまして、何らかの形で長官の方で政治家という立場で、みんな四全総の中にもありますから、那覇の国際空港はちゃんと日本の南の玄関として国際空港を整備しなくてはならぬという位置づけもあるわけですから、やはり長官の方でも前向きにそういうことをお考えになって提言し推進をしなくてはならない。これは、運輸省の事務方の方ではやはりそういうお答えしかできないのじゃないかと思うのですが、これは政治家として長官の方の考え方を、前向きの考え方をお聞かせいただきたいのです。
○坂元国務大臣 ただいまの御意見は非常に貴重な提言として受けとめておりますので、努力をしてまいりたいと思っております。
○玉城委員 終わります。
○高沢委員長 和田一仁君。
○和田委員 私は、きょう長官の所信に基づいて、ポスト二次振計の問題あるいは沖縄にとって大変大事な渇水の問題、水道対策ですね、あるいは今も議論されておりましたが、新石垣空港の計画変更について、さらには基地問題等々について、与えられた時間は非常に少ないのですけれども、そういう問題をお聞きしたいなと思って参りました。しかし、今まで審議を聞いておりまして、今沖縄の人たちが一番関心が深い、そして一番重大に受けとめている水爆の問題、もっと実情を知って、そして安全性等に対しての調査をしてもらって、だめならだめ、大丈夫なら大丈夫と安心のいくような調査報告を受けて、そしてなお不安があればどういう対策を政府は考えているのか、そういうことを今沖縄の人たちは一番知りたがっている、こう思うわけなのですね。ところが、この大事な問題に対して、先ほど来の審議を聞いておりまして私は大変落胆いたしました。
 長官も、そこでじっと腕を組んで終始お聞きになっていらっしゃったわけですけれども、長官の
所信の中にも、沖縄の県民の立場に立って私は積極的に沖縄の振興開発を県民一体となってやりたい、こういう所信を述べておられますね。外務省にも聞きますけれども、長官、まず先ほど来のこの水爆問題に対する審議のやりとりの中で、もちろん質問された同僚議員も途中でさじを投げたと思うのです。十分な納得のいくようなものは出てきておりません。そういうことを聞いていて、長官、どうお考えでしょうか。まず、長官の感想から聞かせてください。
○坂元国務大臣 水爆が水没したという今般の事故はまことに遺憾な事故でありまして、政府としても重大な関心を持っておるところであります。私は、この問題については、お説のように早く解明をして安心を与える、地域住民はもちろんでありますが、一般の人に対しましてもそういうことは非常に大事だ、こう思っておるわけであります。
 我が国からの照会に対して米政府の説明によりますと、環境に与える影響はないとのことでありますが、汚染に不安を感じている沖縄県民の心情は十二分に理解できるところでございまして、沖縄開発庁といたしましては直接関与する立場ではございませんけれども、関係省庁における努力と緊密な連携によりまして、早急に沖縄県民の皆様の不安が除去されることを期待をいたしておる次第でございます。
○和田委員 長官、早く解明をして県民に安心を与えることが大事だとおっしゃいましたね。そのおっしゃられた、早く解明をしてというその中身をもう少し御説明いただけませんか。各省庁連絡をとって早急に不安を除去する、こうおっしゃったのですが、具体的に長官としてどういう働きかけをしたい、あるいは自分としてやれることはこれだと何かございませんか。
○坂元国務大臣 非常に難しい問題でございますから、よく各省庁の意見をまとめまして、そして、どうすることが一番いいのかということでさらに努力をしていかなければいかぬ、こう思っておるわけであります。
○和田委員 意見をまとめるというのは、どういう意見をまとめるのかわかりませんが、県民が今知りたがっているのは、実態がはっきりしてきてから日本の政府がとった態度が一体本当に県民の立場に立って物を考えているのかどうか、ここに大変な政府に対する不信感があると私は思うのですよ。各省庁の意見を聞いてから対策と言うけれども、実行できることをやったらどうですか。さっきも言っていましたね。こういう事実が八一年に公表された。公表されたけれども、あいまいもことしてはっきりしなかった。それがたまたまことしになって、ニューズウイークがこういう事実だったということを知って、それから政府は慌てて対応を始めた。そうしたところが、何だ、それは大陸から三百マイルなんて言っていたのが実は沖縄の近くであった、こういうことがはっきりしてきましたね。それからやっていること等がどうもまだるっこしい。そして、八一年発表の三十二件のあの事故の中にも、まだ同じようなケースがあるんじゃないかという指摘すら行われているんですよ。それがどこだかわからないのです。一体それは調べているんですかどうですか。調べているとして、それが大丈夫なのかどうか。外務省、答えてください。
    〔委員長退席、上原委員長代理着席〕
○時野谷政府委員 先生仰せのとおり、私どもといたしましては、この事件によって生じましたところの不安、懸念をなるべく早く取り除きたいということで努力をいたしているつもりでございます。
 具体的なお尋ねとして、ほかに同じようなものがあるのかというお尋ねかと思います。私どもが承知しておりますのは、一九八一年に公表されました報告書でございますが、三十二件といいますのは、一九五〇年から八〇年にかけて起こった事故が三十二件、この概要がこの報告書に記載をされておるということでございます。ほかにというお尋ねでございますが、今回明らかになりました事故以外に三十二件の中に、日本の近辺と申しますか周辺において同じような事故があったというふうには私ども承知をいたしておりません。しかしながら、念のために、本件事故以外に我が国あるいはその周辺に関係する事故が三十二件の中に含まれているのかどうかということにつきましては、米側に照会をいたしております。
○和田委員 その照会の結果はいつごろ明らかになるのでしょうか。報道等によれば、先ほど来なかなかはっきりしないのだと言っている航海日誌すら、アメリカの公文書の中からもう既に公表されているというような状態ですから、その八一年のリストについても、報道では幾つかある中でこの年度とこの年度のがどうもはっきりしないというようなことまできちっと指摘されているわけですね。こんなものはそんなに時間がかからないと思うのですよ。そういう意味で、いつごろまでに大体そういう問い合わせをしたら回答が来るという見通しを持ってやっておられるのかどうか、その辺をお聞きしたいと思います。
○時野谷政府委員 見通しというお尋ねでございます。いつまでに回答を得られるかということは、私ただいま先生にお答えできかねる状況でございます。私どもとしては、なるべく早く得たいということで米側には申しておる次第でございます。
 それから、先生お話しの航海日誌なるものが報道されておるということは私どもも承知いたしておりますけれども、まだ入手するに至っておりません。現在、アメリカ側には照会をいたしております。
○和田委員 照会しているのはわかったのですけれども、いつごろまでに、日本としても住民が非常に不安がっているから早く事実を知りたいのだ、我々政府としても早く説明しなければならぬのだということで、大体いつごろまでに公式のそういう報告がもらえるか、そういう見通しぐらいはあると思うのですけれども、言えませんか。
○時野谷政府委員 恐縮でございますが、いつまでに得られるという見通しをただいま申し上げ得る状況にございません。私どもといたしましては、なるべく早く御不安、懸念の解消に努めるべきであるという基本的な考え方はそうでございますけれども、具体的にただいま照会中の事柄についていつまでに返事がもらえるか、この点については、恐縮でございますが、私ただいま的確にお答えし得る状況にございません。
○和田委員 照会はしたけれども御返事次第というのでは、これはいつになるかわからない。ある程度の期間が来て返事が来なければ、当然催促をしてでも早くそういう結果を明らかにしていただきたいと思う。
 八一年のこの事件がたまたまこうやって明らかになった。また、同じように五〇年の分とかあるいは五九年の事故、不明の分が日本の近海であったというようなことにでもなれば、これは外務省が隠していたのではないか、恣意的にそういうことがありそうだから、そういう回答も御返事待ちというような姿勢だったと言われても仕方がありませんよ。そういう意味で、ぜひひとつある時期が来たら督促をして、一日も早く明らかにしてほしい。まだありそうだということをみんな感じでいるのですから、ないならないではっきりした方がいいのですよ。ありそうだなと思うからこそ、ゆっくりしているのですか。そういうふうにとられてもしようがないですよ。そういう意味で早くしてほしい。要望しておきます。
 長官、これは二十四年前の事実ですから、二十四年間気がつかずに来て、直接環境に対する大きな影響は今のところ見えていないかもしれません。しかし、同じようなことがまだまだありそうな気配もあるし、現に今はっきりしてきたこの水爆の沈没は、これはやはりもっと本当にはっきりしないといけないと思うのですね。そういう意味で、内閣の閣僚の一員として、沖縄を担当しておられる大臣として、やはり積極的に動くべきだ。アメリカに調査を依頼し、一体どうなんだ、先ほども事故の飛行機あるいはおっこちた爆弾そのも
のの引き揚げを要求しろ、これは当たり前ですよ。しかし、それはなかなか交渉がいかなかったら、おれたちがやるから許可を出せ、許可も何もない、おれたちがやるぞ、こういうぐあいに、むしろ積極的に日本政府自身がこれはほっておけないんだということで動き出す、そのことが大事だと思うんですよね。
 その能力が日本にないなら別ですよ、全く。そんなことないでしょう。しんかい六五〇〇なんという世界一の潜水能力を持つ船が、もうじき政府に引き渡されますよ。こういうものが動くんです。ましてや、途中においてどういう漏えい状態なのか、影響を及ぼしているかぐらいのことは、しんかい六五〇〇を使わなくたって何ぼでも方法があると思う。そういうのをこの前科学技術庁長官は、積極的に検討したい、専門家を集めて検討したい、こういう科学技術庁長官の談話も新聞で見ましたよ。てんでんばらばらでなく、長官あたりがイニシアをとって内閣をまとめて、今何かそういう検討委員会みたいなのがあるようですけれども、もっともっと上のトップレベルで、そういうことについて真剣に今こうやっているんだということを国民にもっとはっきり示してほしい、こう思いますが、いかがでしょう。
○坂元国務大臣 先ほども申し上げましたように、大変難しい問題でございまして、いろいろ各方面に影響する問題でありますから、沖縄開発庁は熱心にこれらの問題を関係省庁とも協議して進めてまいりたい、こういうふうに思っておるわけであります。
○和田委員 ぜひひとつあと三十二件のうち不明な分、そういった不明の中のものが日本近海でそういうことでなければいいと思います。現に起きたそういう事故に対しての対応も、長官の御努力によって少しでも早く明らかにしていただいて、もう何でもないということがきっちりすれば、それはそれで一つの安心ですし、少し危ないというなら、その危ないことに対してこういう対策をとればいいんだということを、やはりきちっと対応した姿勢が示されることは大事だ、こう思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 沖縄にとりまして、私は、今ずっとやってまいりました二次振計まで、これがいよいよ時期が参りまして、やがて次のことを考える段階だ、こういうふうになってきたと思います。長官の所信の中でもそのことに触れておられますが、このポスト二次振計につきまして長官がどんな構想をお持ちかを聞きたいと思うのです。もう本土復帰して十七年を迎えまして、本土との格差是正や自立的発展というスローガンの中で振興計画が進んできておるわけですけれども、まだまだ抱えている課題は相当たくさんある、こう思います。そういう現状をつぶさに視察されて御理解いただいた長官が、次の二次振計後の対策についてどういう方針をお持ちなのか、今までの延長線でいくのか、それとも全く新しい開発構想をお持ちなのか、基本的なところで長官のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○坂元国務大臣 二次振興計画の進行中でございますから、従来の実績、そういうものを十分検討して、また将来の展望に向かってどういうことを具体的に取り進めなければいかぬのか。特にまた離島も大変多いことでありますから、格差の点においては何と申しましても非常に低い格差があるということであります。この前、私もあちこち視察してまいりましたが、かつて政務次官をした当時といたしますと、随分と進んできておるという実感はもうはっきりしておるわけであります。ところが、これでいいということではありませんので、また新しく取り上げるべき問題、また不十分である問題をさらに推進する、こういう問題等につきましては、この振興計画の進展につれて将来のしっかりした計画を策定していきたい、こういうふうに思っておるわけであります。
    〔上原委員長代理退席、委員長着席〕
○和田委員 いろいろお伺いしたいこともございますけれども、沖縄の持っている地理的な一つの制約として、大変小さな島にたくさんの人がおられる、そのために、雨は降るのですが、地形もああいう地形なために、絶えず水の問題で水の対策に大変苦労しておられると思うわけです。観光資源の豊かな沖縄は観光の方にも力を入れておられて、そういう意味ではたくさんの観光客が来県する。そういう中で水が足らないというようなことになると、ほかに立派な観光資源が、幾ら内地にはないような、本土にはないようなものがありましても売り込みが非常に難しい、そういうこともあるし、それよりも前に、住んでいる人たちにとって水は大変大事な問題ですが、水の問題についてどういうふうな展望をお持ちか、これをひとつ渇水対策を含めてお聞かせいただきたい。
○坂元国務大臣 沖縄本島の水問題の解決は、県民の日常生活の必要にこたえるためのものだけでなくて、御指摘のとおり、観光、リゾート地域としての振興を図るためにも極めて重要な事柄だと考えております。このため、従来から多目的ダムの建設を重点に、水需要の増大に対応した水資源開発を計画的に進めているところであります。
 現在、本島におきましては、長期的な水需給の展望に基づきまして三カ所のダム、多目的ダムでありますが、建設を鋭意進めることとともに、他のダムの調整、調査を行っているところであります。今後とも水資源開発には地元の方々の協力を得て積極的に取り組んでまいりたい。また、石垣島につきましては、平成元年度から白水ダムに着手するという計画を持って進めておるわけでございます。
○和田委員 空梅雨であるとかいろいろな異常気象なんかが言われるたびに、私は沖縄出身の代議士の先生方、上原先生だとか玉城先生に水は今度は大丈夫ですかというようなことをときどきお伺いしていたんですが、現状はどうなんでしょうか、この夏は。
○藤田(康)政府委員 沖縄の本島の水需給のお話かと思いますが、昨年の十一月、十二月及び本年の二月、三月、大変渇水でございまして、そのため国管理ダム、これがほぼ全体の半分程度負っておるダムでございますが、これが四〇%以下に落ちるという形になりまして、その後四月に入りましてかなりの降雨量もございまして、現在のところ五〇%を上回っておる水準になってございます。
 これから梅雨時期でございますので、この梅雨時期にどれぐらいの降雨があるか、それによりまして今後の水需給のバランスが成っていくものと考えておりますが、願わくばやはりこの梅雨時期に九割ぐらいまで復元をいたしましてこの夏が乗り切れれば、かように考えておるところでございます。
○和田委員 治山治水といいますけれども、水はそこに住む人にとって大変大事でございますので、ひとつ新しい振興計画の中でも重点的に取り上げていただきたいと御要望しておきたいと思います。
 たくさん聞きたいのであれですが、先ほども触れておられましたけれども、新石垣空港の計画の変更についてお聞きしていきたいと思うのです。
 当初計画の空港で、私どもも視察にも参りました。そして、地元の皆さんの意見も聞かせてもらいまして、そういうことを踏まえて委員会においても私はいろいろと質問をしてまいりました。答弁は非常に積極的に、それこそこの建設を支援して一日も早く実現するようにというようなほとんど答弁だったと思うのですね。ところが今回伺いますと計画は変更になった、こういうことでございました。
 沖縄の変更についてというベーパーを見ますと、いろいろ書いてございますが、よく読んでみましたら、計画が変更になったのは「各界の理解を充分に得るには、今後も相当の時間を要することが懸念される。」一方、早期着工を願う人たちのお気持ちを考えて「これ以上の猶予は許されないと考える。」こう書いてある。非常に急ぐ気持ちですよね。十年やってきたけれども目鼻がつかない。したがって「サンゴの保全については、利用可能な科学的知見に基づいて慎重に環境アセス
メントを行ってきたが、現在のところ学問的に定説がないこともあり、」時間はなかなかかかるんだ、こういうコメントなんですよね。定説がない、しかし時間がかかってどうにもならないから急いでやってほしい、こういうことでございます。
 この学問的に定説のないことのために振り回されてこういうことになったと御理解しておりますか、それともそうではなく別の理由があってなのでしょうか、その辺はどうお考えでしょうか。
○藤田(康)政府委員 ただいま先生御紹介いただきましたのは、沖縄県知事の今回の場所の変更に至ったことについてのコメントであるわけでございます。県といたしましては、従来から、そこにございますように数カ所の候補地につきまして比較検討を行いまして、陸上での建設は土地の利用との競合とか騒音等のために極めて困難であるということで、白保海上に至った経緯がございます。サンゴについての議論は種々ございますが、これにつきましてはそれぞれの意見をそれぞれ納得させるには相当の時間が要るということで、しかも石垣空港は現在千五百メートルでございますので航行の安全等から早急に整備をする必要がある、こういうことから今回の変更に踏み切った、そういうことを述べたものと考えております。
○和田委員 環境庁が白保についても独自に調査をされて、「白保は、他の例のないアオサンゴ、現状ハマサンゴの特異な群集の存在、その他のサンゴを含めて、全体として健全で特異な生態系を維持しており、保全すべきもの」というように調査報告を出されましたね。これは非常に権威あるお役所の調査ですから、学問的には定説があろうがなかろうが大きな影響があったというふうに私は思うのですね。これが先にあったか後にあったかは別です。
 そういう上で、今度の新空港予定地については、三番目のところに「サンゴ礁等自然保護上の問題はないと判断される。」こう言い切っておられますけれども、これは間違いございませんか。
○菊地説明員 御説明申し上げます。
 今回、私どもが自然環境保全上問題はないというふうなことを申し上げましたのは、 一つには、私どもの調査でも、この海域で最も守るべき海域というのはやはり白保であるということがわかりましたということでございまして、その白保を守るためになされた計画変更だということを私どもとしても高く評価したということがまずございます。その上で、私どもが調査した範囲内で、新しい予定地のサンゴにつきましては、ただいま先生が読み上げられましたようなそういった特性を持ちました白保に比べますと、やはり新しい場所は評価は低いということがございます。あわせまして、今回は工事そのものも埋立面積が大幅に少なくなる、あるいは埋め立てる場所そのものがサンゴのない場所が選ばれているというようなこと全体を考えまして、私どもとしても、自然保護上今回の知事の御英断の案は問題がないのではないかというふうに申し上げておるところでございます。
○和田委員 ところが、やはり環境問題に関心の深いグループ、あるいは日本自然保護協会とか世界自然保護基金の日本委員会というような団体は影響があるぞあるぞと言っているわけなんで、私は確認をしておいたわけなんです。
 もう一つ確認しておきたいのですが、もとの予定地と新しい予定地とは四キロ北にずらした、こういうことですが、実際には説明をいただいた地図を見ますと、中心から中心までは確かに四キロ北に上がっておりますけれども、旧予定地の一番北の端と新予定地の一番南の端とはわずか一・五キロしかあいてない。千五百メーターしかあいてないのですよ、結果的には。中心から中心までは四キロ北へ上がったかもしれないけれども、説明された地図の中でここが四キロかと言ったら、そうじゃない、中心から中心で、ここの間は一・五キロだ、こういうお話でした。千五百メーター。これでも移動して前のところは絶対だめだったがここなら大丈夫だ、こういうことが言えるのでしょうかどうか。これはどなたに聞いたらいいのかな。
○菊地説明員 ただいまの点でございますが、私どもも、そういった二つの自然保護団体が先生御指摘のような点を問題にされていることは承知をいたしております。
 二つポイントがございまして、一つは先生おっしゃられましたとおり、白保と新しい場所は一連の生態系であって、そういった距離では新しい予定地の工事が白保海域にも及ぶのではないかということでございました。これにつきましては、私どもは、サンゴの生息環境を規定するものは、一つは潮の流れであり、もう一つは流入する河川の影響、こういったことではないかというふうに考えております。この海域の場合、ちょうど前の予定地の真ん中あたりに轟川という川が流れておりますが、そういった川からの土砂の流れとか、潮の流れとかということから判断いたしまして、私どもとしては、そういったものが北を向いているということからも、新しい予定地の影響、いわゆる白保の轟川から南のサンゴ礁に影響が出てくるということはないのではないかというふうに考えております。
○和田委員 もう一回環境庁にお尋ねしますけれども、長官コメントの中に、この白保のサンゴ群生域が残されることになれば、これは残されることになったのですが、「当該区域を国立公園の海中公園地区に指定して保全に万全を期すことを検討したい」これはおやりになりますか。あわせて、国立の海中公園というのはほかにもあるのかどうか、ひとつお願いします。
○菊地説明員 御説明申し上げます。
 海中公園地区と申しますのは、自然公園法に基づきまして国立公園及び国定公園の海域に指定するものでございます。現在手元に資料を持ってまいりませんので、全体で何カ所あるか記憶いたしておりませんが、国立公園、国定公園合わせて五十を超える地区が指定されております。当該海域近傍でも、西表国立公園の石西礁湖一帯で四カ所ほど海中公園地区というのが指定されております。私どもといたしましては、特に轟川から南の白保の海域につきましては、国立公園に指定をいたすと同時に、この海域を海中公園地区というものに指定して、できるだけ早くそれが保全されるような手段を講じたいというふうに考えております。
○和田委員 それほどいいところであり大事なところであり価値のあるところであれば、早くやってほしいと思います。そういうことを考えるぐらいならば、十年前からこの問題はここでさんざん論議をされてきたのです。実は環境庁としては、ここは国立公園になるべきようなところなのだということをどうしてもっと早く言わなかったのですか。こういうことが十年間、住民が一生懸命早くやろうということの何かわからない原因としていつまでも放置されていた。これは、ぜひひとつこれからも考えていただきたい。急いでつくってほしいという要望のために予算までつけてやってきたことが何にもならなくなった。漁業補償までやったことがどうなるのですか。そういうことを考えれば、こういう考えまであるならば、もっと早くにこういうことはやっておくべきだ、こう思うわけでございます。
 それから、西表に大事なサンゴ礁がある、サンゴを大事にするからこそこの石垣の人たちも、それでは白保はやめよう、県もそう判断をしたと思うのです。その大事なサンゴを西表において、あの写真で拝見しましたけれども、KYというああいうものがあった、いや、あれはなかったのだ、傷つけられたんだ、こういうことを知った島民は、サンゴを大事にする島民にとっては大変な怒りだと私は思いますが、長官、これどんなお感じですか。
○坂元国務大臣 貴重なサンゴを傷つけたり、かつ記事を捏造したりすることはまことにあるまじき行為である、こう思いました。大変遺憾に思っているところであります。報道機関はその社会に与える影響を自覚し、公正、中立な立場から正確
な報道を行い、国民の信頼にこたえなければならないと思っておる次第でございます。
 私も、宮崎空港の問題をタッチした経験を持っておりますが、慎重を期して、今相当成果を挙げておる。あそこはシラスという魚がおりまして、ウナギの幼魚でありますが、それに対しましては細心の注意を払って、そして六百メーター沖に出す滑走路をつくったわけであります。今それらの計画が効を奏しまして漁業の問題も完全に解決をしておるというような実態もあるわけでございますから、この問題に対しましては、八重山地区の将来の経済発展のためにも、また地方の要望もありますし、と同時にサンゴは貴重な資源でありますから、今後工事等を行う場合には十分の注意を払うということで進めてまいらなければならぬと思っております。
○和田委員 時間が参りましたので、最後にもう一つだけ外務省に。
 先ほども関連した質問がございましたけれども、基地を抱える沖縄として、私はやはりここに外務省は沖縄大使というものを置くべきだと思っております。北海道に既に置いておられるのになぜ沖縄に置けないのか。もっと積極的に取り組んでいただきたい。これは、漁業補償や漁業の問題で北海道がいろいろ問題が起きるよりはるかに沖縄は問題の多いところでして、ましてや向こうは総領事館まで置いてあるのですから、そういう意味でも、その対応としてここに大使を置くというぐらいのことは何でもない。何でもないところか、ぜひ急いでやらなければいけないことだ、こういうふうに考えますので、その辺もう一回御答弁をいただきまして質問を終わりたいと思います。
○時野谷政府委員 先生の御意見を拝聴いたしました。先生御指摘の可能性、すなわち沖縄大使と申しますか、そういう可能性も含めまして真剣に検討させていただきます。
○和田委員 終わります。
○高沢委員長 中路雅弘君。
○中路委員 限られた時間ですので、きょうは基地に関連した問題でひとつお尋ねしたいのです。
 都市戦闘訓練施設の建設に関する問題ですが、米軍は、キャンプ・ハンセンの演習場内、恩納村側と宜野座村側に都市戦闘訓練施設の建設を行うこととしていることが報道されていますけれども、キャンプ・ハンセンといえば昨年十月、金武の、伊芸の米軍演習に伴う被弾事故が同時期に多数起きたところでありますし、当時当委員会で私もこの問題、質問で指摘しましたが、キャンプ・ハンセンが実弾演習場としていわば不適切な演習場だということが言われてきたわけです。県民が一致して実弾演習の禁止、また基地の撤去を求めているところでありますけれども、実弾演習を行うための基地の機能を一層強化するということは絶対許されないことだと思います。
 昨年十月の被弾事件については、米軍はその後事故の原因についても発表していますが、それを見ますと、レンジ6で分隊規模の歩行戦闘戦術訓練を実施、移動射撃訓練を行っていた中で起こったというもので、隊員が民間地域に銃口を向けて撃ったということが明らかになっていますが、その後の米軍の安全対策として、このレンジ6の実弾射撃演習を廃止するという手直しだけでありますけれども、最初にこれと関連して一言お聞きしたいのですが、最近の報道によりますと、写真も出ている新聞もありますが、アメリカの海兵隊が金武町から恩納村にかけてのキャンプ・ハンセンの演習場内のレンジ2、3、4あるいは18などでいろいろな新設の施設の改造工事をやっているということが報道されているわけです。これはどういう内容のものか、施設庁ですか、最初にお尋ねしたいと思います。
○鈴木(杲)政府委員 御指摘の点につきまして、那覇防衛施設局を通じて現地米軍に照会いたしました。これは御指摘のように、レンジ2、3、4、18、こういうところを改修いたしまして、従来より安全性を高めると同時に訓練の効率化を図る、そういう目的でざんごう等の整備工事を実施しているということでございます。
○中路委員 ここでの演習が一層激化するのではないか、演習被害への不安というのはこれでまた一層高まってきているわけですね。キャンプ・ハンセンは実弾射撃場として不適切だということについて、これは質問された皆さん、沖縄選出の同僚議員の皆さんが指摘されているところですけれども、政府は事故の原因究明の内容を見てからということで、明確な見解を述べられなかったわけですが、先ほど述べましたように米軍は、事故後とった処置としては、このレンジ6での実弾射撃演習を廃止するという手直しだけで済ませているわけです。今お話しのように、新たにまたこのレンジを改造していろいろ施設をつくっていこうということも起きています。政府、米軍は、結局、県民のこうした実弾射撃場として不適切だということを無視してやっていると言わざるを得ないのですが、この実弾射撃場として不適切だという指摘に対して、昨年の事故後の検討を踏まえて政府としてどのような認識を持っておられるのか、まずお聞きをしたいと思います。
○鈴木(杲)政府委員 米軍が、実弾射撃等の日常の訓練を通じましてその練度を維持し、即応態勢を整えておくということは、日米安保条約の目的の達成のために必要不可欠なものである、そのために訓練場というものは必要なものでございます。
 訓練場を使用するに当たりまして、米軍は、その広さあるいは地形、周辺地域の状況、こういうものを考慮しまして、訓練の種類、規模、あるいは訓練に使用します火器、射撃の方法あるいは着弾区域の範囲、そういうものを決定して、かつ安全将校の監督のもとに訓練を実施するなど、安全確保に努めていると承知しております。そういうことで、キャンプ・ハンセンが欠陥訓練場であるとは考えておりません。
○中路委員 絶えず事故が起きると今のような答弁で、それでさらにこうした大変な事故が繰り返されているということなんですね。
 今回の問題と関連してお尋ねしますけれども、都市戦闘訓練施設の建設の問題です。在沖の米海兵隊は、新聞で見ますと、アメリカの国防省の一九八九年会計年度の軍事建設計画に基づくものだということで、この訓練施設は、新しいタイプの訓練や基地機能の強化ではない、これまで実施してきた訓練の効果を増すためのものだということを説明しているわけです。そして安全の面でも、恩納村側の施設は実弾は山手の方に向かって撃つ、宜野座村側の施設は実弾を使わない、空砲である、だからどちらも安全だと説明しているわけですけれども、この都市戦闘施設の建設についてどのように承知しておられるのか。訓練施設の概要や訓練する部隊あるいは訓練の内容、あるいは恩納村側及び宜野座村側の施設、それぞれについて具体的に説明していただきたいと思います。
○鈴木(杲)政府委員 お答えいたします。
 キャンプ・ハンセンの中の都市型訓練施設につきまして米側から聴取いたしました概要について申し上げます。
 まず、恩納村区域でございますが、施設の概要といたしまして木造の建物を三棟建設いたします。このうち二棟は射場、一棟は標的ということでございます。そのほかに木造とタイヤによる建物を一棟、それからタイヤハウスというものを二棟、二カ所でございます。それから小銃射撃場を一カ所建設する計画であるということでございます。これを使用します訓練部隊は、海兵隊と陸軍であると聞いております。訓練の内容につきましては、着弾地に設置してございます標的用の木造の建物が占領されたという想定のもとに、射撃地点の建物からその標的の建物に向かって射撃をいたしまして、その後それを占領する、そういう訓練を実施するものと承知しております。
 この恩納村側の施設につきましては、昨年の九月中旬から建設に着手しまして、一部は完成しておりますけれども、昨年十二月に地元住民の一部の反対によりまして請負業者の車両の通行が阻止されたということがございまして、現在は工事が
中断されていると承知しております。
 次に、宜野座村側の施設でございますけれども、これはコンクリートブロックづくりの建物を六棟建てる計画であるということでございます。これは学校とか教会とかレストランとか、そういうものに見立てた建物をつくる。これを使用します訓練部隊は海兵隊でございます。訓練の内容は、これらの町が占拠されたということを想定してこれを占領する訓練ということですが、御指摘のようにここでは実弾射撃は行わないと承知しております。
 建設の状況でございますけれども、四月中旬に米軍は測量工事を実施いたしましたが、建設工事にはまだ着手していないと承知しております。
○中路委員 今訓練の内容について若干説明をいただいたのですが、昨年十月に起きたレンジ6の被弾事件ですね。これは米軍が発表したように、歩行戦術訓練、移動射撃訓練の中で発生しているわけです。先ほど御説明の今回の都市戦闘訓練施設、特に恩納村側の訓練施設では、レンジ6で実施したようないわゆる山側を目指しての歩行戦闘訓練やあるいは移動射撃訓練、こういうものを実施するのではないかという疑問もあるわけです。宜野座村側の訓練内容については、実弾を使わないで空砲であると説明しておりますけれども、裏返せば、実弾を使用すれば明らかに危険な訓練であるということも示しているわけです。
 キャンプ・ハンセンの使用条件としては、実弾演習が可能な訓練場ということになっているわけですが、今のこの実弾を使わないで空砲である、絶対に実弾は使用しない、こうした保証はあるわけですか。訓練場そのものが、使用条件として実弾演習が可能な訓練場として提供しているわけですね。この中でこうした実弾を使用しないという保証だとか、あるいはこの前の被弾事故のように、射撃とかそういう訓練で山側に向かって移動していくということになれば、前回のような事故もまた起きないという保証はないわけですから、その点はいかがですか。
○鈴木(杲)政府委員 キャンプ・ハンセンにおきましては、米軍が通常装備する兵器で実弾射撃を実施することができることになっているのは御指摘のとおりでございます。
 この問題は二つありまして、一つは米側がキャンプ・ハンセンの中でインパクトエリア、着弾区域というものを設定しておりまして、この宜野座の施設はその着弾区域の外側に設置される計画であるということでございます。この建設に当たりまして、現地の米海兵隊の基地司令官が実弾射撃は行わないという旨の書簡を宜野座村長に提出していると承知しております。
○中路委員 かつて恩納村の水源涵養林、これには撃ち込まないということを約束をしていて、私、何年か前に視察に行ったときはそこは相当撃ち込まれて焼けぼっくいになっていて、施設庁の、自衛隊のヘリコプターで山の現地まで視察に行ったことがあるのですが、その後行きましたら、一時やめると言ってまた撃っているという伊芸の区長さんのお話で、司令官が変わるたびにまた違反してやるんだという話がありましたけれども、もともとこういう実弾の使用可能な訓練場として提供しているわけですから、今のように司令官が約束してもこれが守られるという保証はないと私は思うのです。
 特に、一九八九年会計年度の軍事建設計画によるんだということを米軍は言っていますけれども、この八九年度の軍事建設計画、この項を読みますと、このように述べているのです。「都市戦闘訓練施設の建設は太平洋地域では沖縄にはじめて建設するもの」だとしまして、「都市地域戦闘はもっとも遭遇する可能性の高いもので、しかも特殊な訓練を非常に必要とする」「現在沖縄に配備されている海兵隊が実施している戦闘技能訓練は、ジャングルの環境での訓練にかぎられ、潜在的な戦力と戦闘即応力をひきさげている」というふうに述べていまして、この都市戦闘訓練施設の必要性を非常に強調しているのです。現地の米軍が新しいタイプの訓練や基地機能の強化でない、これまで実施していた訓練の効果を増すためだということを言っていますが、この軍事建設計画で述べているのはそうじゃないですね。今までの沖縄に配備されている海兵隊が実施しているこういうのは限られた訓練で、非常に戦闘力を引き下げている、今度はこれまでなかった特殊な訓練が必要なのだということを述べているわけです。
 今回建設しようとしているこの訓練場は、米軍が説明するようなこれまで実施していなかった特殊な訓練をやろうとしているわけなので‘これは明白に基地の機能を一層強化していくということにもなるわけですけれども、新しいタイプの訓練や基地機能の強化でない、これまで実施してきた訓練の効果を増すためだというだけの米軍の説明では納得できないのですが、いかがでしょうか。
○鈴木(杲)政府委員 米軍の訓練の内容について詳細に承知しているわけではございません。米軍は、安保条約の目的達成のために必要な訓練を実施しているものでありまして、訓練のための施設を提供された施設、区域内に建設することは認められているところでございます。防衛施設庁としましては、安全の問題あるいは周辺の住民に影響をなるべく及ぼさないという問題について関心を持っておりまして、これらについては累次米軍に申し入れをしているということでございます。
○中路委員 安全に関する日本の主体的な責任が持てない状況にあるわけなんですね。昨年の被弾事故に関しても先ほども答弁ありましたけれども、十月二十六日のこの特別委員会での私の質問に対して、キャンプ・ハンセンの使用条件の中には海兵隊の通常装備する武器で実弾射撃ができ、着弾区域あるいはレンジというものは米軍が自主的に設けているというふうに答弁されているわけです。言いかえれば、キャンプ・ハンセンの米軍の使用形態は、使用条件にかなっていれば米軍の自由である、どう使用するかは米軍の裁量に任されているわけですから、一々政府がこれに関知できるわけではないわけですね。だから安全についても、こちら側から主体的に責任を持つという状態にないわけですが、こうした対応では本当に県民の不安を取り除くことはできない。
 私は、前回の質問でもしましたけれども、レンジ5Fジャングルレーンという存在について写真で指摘をしました。そのときは、施設庁自身もまだ知らなかったということも当時答弁でありましたけれども、このように中で何がやられているかということについて知る立場にないわけですね。だから県民の安全を守るつもりだと言っても、安全第一で責任を持って主体的にこの演習について見解を述べていく、規制していく、そういうことができない立場にあると私は思うのです。
 開発庁にお聞きしますけれども、この都市戦闘訓練施設の問題について関係の住民の皆さんあるいは関係の市町村は、今どういう見解あるいは決議等をやっておられる状況にありますか。
○手塚政府委員 私どもの方に参っている決議を洗い出しましても六カ所ございます。
 古い方から申しますと、六十三年十一月六日、名護市議会、北部訓練場の米軍ヘリ訓練の即時中止というようなことで決議しております。それから同じく十二月二十三日には県議会で、米陸軍特殊部隊の実弾射撃訓練施設の建設に関する意見書等ございます。それから元年に入りまして五月六日、宜野座村民総決起大会がございまして、都市型戦闘訓練施設の建設に対する要請決議がございます。
 失礼いたしました。順序がちょっと逆になりまして申しわけありません。古い方では六十三年十月十八日に金武町の議会で、伊芸地区における演習場からの流弾事故に対する抗議決議がございました。それから六十三年十月二十二日に同じく県議会で、同じ被弾事故に関する意見書が出ております。それから十月二十三日に伊芸地区の米軍演習を糾弾する町民総決起大会、ここで米軍演習被害に対する抗議決議がございまして、それから先ほど申し上げました名護市議会以下ということになりまして、六件私どもの方に参っております。
○中路委員 今お話しのように、まだ建設はこれ
からということなんですけれども、訓練施設が完成して既成事実ができてからではもう遅いということで、周辺、恩納村もそうですが、宜野座村でもみんな決議をして、村議会で反対決議をする。今お話しのように、村民大会まで開いて基地建設の反対の運動を起こしておられるわけです。これは県民共通の要望なんです。いつもこういう問題が起きますと、安保条約に基づく米軍基地の運用に当たって施設庁は、米軍の施設、区域の円滑な運営を確保していくために周辺の方々の理解と支持が得られなければならないということや、あるいは安全の問題について言っているわけですけれども、県民の安全第一ということを考えれば、米軍の権限優先ではなくて、本当に県民の立場に立てばこうした県民の要求に率直に耳を傾けていかなければならないと思いますが、改めて施設庁、これだけ訓練施設について県民の強い反対の意見が出ている、これについていかがお考えですか。
○鈴木(杲)政府委員 キャンプ・ハンセンにおきます都市型訓練施設の建設に対しまして反対の御意見があるということは承知しております。
 一方、先ほども申し上げましたが、米軍は安保条約の目的達成のために必要な訓練を実施しているものでありまして、訓練の施設を提供された施設、区域内に建設することは認められているものでございまして、防衛施設庁としてこの建設計画の撤回を米軍に申し入れる立場にはございません。
○中路委員 直接の所管ではないと思いますけれども、沖縄のこうした県民の生活、あるいは県民世論に基づいていろいろ行政の責任を持っている開発庁長官、御意見いかがですか。
○坂元国務大臣 流弾事故を初めといたしまして、最近米軍関係の事故、事件が多発し、沖縄県民に大きな衝撃を与えておりまして、私自身も大いに心を痛めておるところであります。演習の中止等決議の内容について、沖縄開発庁といたしましては直接関与できる立場にはないわけでありますけれども、米軍基地の運用等に当たっては、周辺地域住民の生活に及ぼす影響をできる限り少なくすることが非常に重要であると思っております。沖縄開発庁といたしましては、県民生活の安全を確保する上から、今後こうした問題で沖縄県民に不安が生ずることのないように、今後とも関係各省庁と連絡をとってまいりたいと思っております。
○中路委員 率直に言えば歯切れの悪いあれですけれども、もう少し補足しますと、キャンプ・ハンセンにおける都市戦闘訓練施設の建設というのは決してここだけのあれじゃなくて、調べてみますと、米空軍や陸軍の特殊作戦部隊が読谷の補助飛行場や嘉手納基地で繰り広げている軍事演習と一体なんですね、いろいろ計画見ますと。そういう意味では、沖縄をアジア全域における軍事訓練の本拠地ということで、もっと強化していこうという一環ではないかと私は思うわけです。昨年八月に、トリイ通信基地でタイ国籍を持ったアメリカの特殊部隊員がけがをしたということが出ていますけれども、この事故で私感じるのですが、米軍が第三国人の軍人をこういう形で米軍所属にして訓練をしている、そういう形で沖縄をまたそういう訓練場にしていくのじゃないかという疑問を私は強くこうした報道からも持つわけです。
 今度の恩納村側の特殊部隊用の都市型訓練施設あるいは宜野座村側の海兵隊用の施設といい、まさにこうした訓練基地として使用されるのではないかという危惧も持つわけですけれども、先ほどお話しのように、県民あるいは周辺の住民の皆さん挙げて反対をしているわけですから、しかもこれは実弾演習に適さない、撤去だということがこの前の被弾事故以後県民挙げての要望なわけです。そこでさらにこうした計画を持つということは私は絶対許されないということで、この計画については撤回をする、実弾射撃の演習の全面的な禁止、それからこの演習場はやはり撤去すべきだということを強く改めて要求をしておきたいと思います。
 時間があと数分なものですから、一問だけ。先ほど皆さん御質問されている新空港に関する問題で、私の意見をちょっと述べておきたいのです。
 五月の七日、八日にも現地石垣島へ参りました。白保の方も船で、私の同僚の岩佐議員なんかはダイビングでサンゴも直接見てきましたけれども、新空港の予定地のところも参りました。陸と海と両方から参りまして、住民の皆さんともいろいろ御意見も聞きましたし、石垣市あるいは翌日県にも参ってお話を聞いて痛感したのですけれども、最初に述べておかなければいけないのですが、私たちはこの新空港の建設の問題については、八重山郡民の生活の利便と向上あるいはさらには空港の安全性、ジェット機が入るとき、行ったときも非常に急ブレーキで滑走路にとまりましたけれども、空港の安全性からいっても新空港の建設がぜひ必要だという私たちの立場は変わらないわけですけれども、この建設に当たって、場所の選定や設計といったものも含めて、あくまでそこの住民との合意あるいは自然保護との関連、これはやはりきちっとしていかなければいけない。
 新空港の場合もそうですが、地元の人たちの意見を十分聞きながら進めていかなければならないと思うのですが、石垣の市へ行って、ちょうどその日は市長さんおられなかったので、助役以下皆来られて聞いたら、白保が断念で四キロ移した、それは発表まで助役さん以下全く知らなかったのですね。全く知らないというのもおかしいなと思ったのですけれども、それで次の日もう説明に行っているのですね。県に行って部長にいろいろ聞きましたら、部長が言っていましたけれども、これを知っていたのは市長と部長と副知事と県知事だ。その間で環境庁、運輸省とも根回しして決めたのだというのです。私は、こういうやり方がこれまで十年間なかなか決まらない経緯にあるのではないかと思うのです。今度新しいところも騒音の問題とかいろいろ意見も出ておりました。あるいは先ほど御質問のように、工事なんかで白保に影響しないかという心配も出ている。そういう問題について十分資料も持って、あるいは調査もして住民の皆さんと話をして、その合意の上で進めていく、こういうことがないから、一方的に決まったものを押しつけていこうとするから、結局十年も延びていく結果になったのじゃないかと思うのです。
 だから、今回の計画変更についても、関係者に事前の相談が全くない。変更地についても、そうしたいろいろの心配、意見について十分な調査や検討がないまま、いきなり持ってくるということなんですね。この進め方について、私は十分検討する必要がある。早期着工ということなんですけれども、それを大義名分にして、決定してから支持してくれと押しつけてくる行政のやり方ではなくて、選考の手続とか新たな予定地についても、論議をされている問題について十分な住民との合意の上でこの問題を進めていくことが、結局この空港問題が解決する一番早道ではないかということを、私は現地へ行きまして、時間ありませんから個々の問題についてお話ししませんが、一番痛感したことなんです。開発庁としても、そういう点で十分な全体の合意をかち取って、この新空港の建設問題が一日も早く解決するように役割を果たしてほしいということを強く望みたいと思うのですが、最後に長官の御意見を聞いて終わりたいと思います。
○藤田(康)政府委員 住民の意見もよく入れて仕事を進めるべきではないかという先生の御提言でございますが、新しい建設予定地の選定でございますが、まず県が航空機の運航上の安全面あるいは航空機の騒音面あるいは土地利用面あるいは環境保全の面、さまざまの面から検討を加えまして、事業者としての考えをまとめた上で地元住民の意向を聞きながら計画をまとめていく、こういう手順を踏んでいるところでございます。現在、県は地元石垣市とともに、計画変更発表後直ちに地元住民に対しましてこれらの事情をよく説明をいたしまして、理解と協力が得られるよう鋭意努力していると聞いております。なお、この点については、先生のお話しの点も十分配慮してやるよ
うに県にはアドバイスをしていきたい、かように考えております。
○中路委員 時間ですので、終わります。
○高沢委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後五時三十分散会