第119回国会 本会議 第4号
平成二年十月十八日(木曜日)
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  平成二年十月十八日
    午後三時 本会議
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○本日の会議に付した案件
 国際連合平和協力法案を審査するため委員五十人よりなる国際連合平和協力に関する特別委員会を設置するの件(議長発議)
 国際連合平和協力法案(内閣提出)の趣旨説明及び質疑
    午後三時三十二分開議
○議長(櫻内義雄君) これより会議を開きます。
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 特別委員会設置の件
○議長(櫻内義雄君) 特別委員会の設置につきお諮りいたします。
 国際連合平和協力法案を審査するため委員五十人よりなる国際連合平和協力に関する特別委員会を設置いたしたいと存じます。これに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(櫻内義雄君) 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決しました。
 ただいま議決されました特別委員会の委員は追って指名いたします。
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 国際連合平和協力法案(内閣提出)の趣旨説明
○議長(櫻内義雄君) この際、内閣提出、国際連合平和協力法案について、趣旨の説明を求めます。外務大臣中山太郎君。
    〔国務大臣中山太郎君登壇〕
○国務大臣(中山太郎君) ただいま議題となりました国際連合平和協力法案について趣旨の御説明を申し上げます。
 世界は今、歴史的な変革期にあり、平和と安全の新しい秩序を模索して種々の国際的な努力が行われております。このような国際社会の努力の中心的役割を担うのが、国際の平和と安全の維持を主要な目的とする国際連合であります。今般の中東における危機的な事態に対しましても、国連は累次の安全保障理事会の決議等に示される毅然たる態度によって対応し、湾岸危機に対する国際社会の一致した行動の中心となっております。世界が、新たな国際秩序を模索する過渡期に特有の不安定で不確実な状況に直面するにつれ、国連を中心とする国際の平和と安全のための努力は、今回の事態にとどまらず、今後ますますその重要性を高めていくものと考えられます。その際、我が国が国際社会の責任ある一員として、このような努力に対して単に資金面での協力にとどまらず、人的、物的の両面で効果的な協力を行っていくことは、世界平和のためのみならず、我が国の平和と繁栄にとっても極めて重要であることは言をまたず、国際社会による我が国に対する評価を決定的に左右するゆえんでもあります。
 しかしながら、今般の湾岸危機に当たっての経験にかんがみても、我が国が国際的な緊急事態に他の関係諸国とともに速やかに対応していくための国内体制は不十分であると言わざるを得ないのであります。今回提案の法律案は、このような認識に基づき作成されたものであり、国際の平和及び安全の維持のために国連が行う決議を受けて行われる国連平和維持活動その他の活動に対して、人的、物的な面での協力を適切かつ迅速に行うことができるように、国内体制を整備することを目的といたしております。
 具体的には、内閣における国際連合平和協力会議の設置、内閣総理大臣を本部長とする国際連合平和協力本部における国際連合平和協力隊の設置、国連平和協力隊の海外派遣等について定めることにより、停戦監視を初めとする多岐にわたる平和協力業務を行う平和協力隊の海外派遣の実施体制を整備しております。また国際の平和及び安全の維持のための活動に協力するため、政府が国際連合等に対して物資協力のための措置を講ずることを定めております。さらに、海外派遣に係る平和協力業務の実施に際しましては、平和国家たる我が国の憲法を踏まえ、武力による威嚇または武力の行使に当たる行為を行ってはならないこと及び内閣総理大臣が内閣を代表して行政各部を一元的に指揮監督する旨を明記しております。なお、平和協力隊員は広く各界から人材を求めることとし、平和協力業務の実施及び物資協力に当たっては、関係行政機関のほかに、国以外の者の協力を求めることができることといたしております。
 以上が国際連合平和協力法案の趣旨であり、この法案につき御賛同を得られますよう、格別の御配慮を得たい次第であります。(拍手)
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 国際連合平和協力法案(内閣提出)の趣旨説明に対する質疑
○議長(櫻内義雄君) ただいまの趣旨の説明に対して質疑の通告があります。順次これを許します。山崎拓君。
    〔山崎拓君登壇〕
○山崎拓君 私は、ただいま提案されました国際連合平和協力法案について、自由民主党を代表して、海部総理ほかに質問いたします。
 この法案は、申すまでもなく、国論を二分しかねないほどの重大な意義を持った大法案であり、国際国家日本の進路を左右し、かつ、憲法前文に示されているように我が国が国際社会において名誉ある地位を占めることができるかどうかを決するものであります。でありますがゆえに、国民の皆様に本法案の持つ意義を明確に理解していただけるように、海部総理の明快な答弁を期待いたします。
 さて、去る十月十五日、ノルウェーのノーベル賞委員会は、一九九〇年度ノーベル平和賞をソ連のミハイル・ゴルバチョフ大統領に授与すると発表いたしました。
 ノーベル賞委員会は、次のように述べています。ここ二、三年の間で東西関係が劇的に変化した。交渉が対立に取ってかわった。欧州各国は再び自由を手にした。軍拡競争は歩みを緩め、我々は今、軍備管理と軍縮に向けての確かで積極的な進行を見ることができる。幾つかの地域紛争は解決したか解決の方向に向かっている。国連は、法によって秩序が保たるべき国際社会において、設立趣旨に見合った役割を果たしつつある。さらに、こうした変化は、幾つもの要因が重なったとはいえ、ゴルバチョフ大統領が第二次世界大戦後四十有余年続いた冷戦に終止符を打つのに最も重要な役割を果たしたとの功績を授賞の理由に挙げています。
 私は、この報道を深い感慨を覚えつつ聞きました。なぜなら、五年前の一九八五年三月、ゴルバチョフ大統領が初めてソ連の最高指導者として誕生した故チェルネンコ前書記長葬儀の際、当時内閣官房副長官でありました私は、中曽根総理のお供をして葬儀に参列し、かつ、日ソ首脳会談に陪席して初めてゴルバチョフ氏に相まみえる機会を得ました。その折の率直な印象は、五十四歳の若さにして十分な迫力と威厳を持ち、機略縦横なばりばりの共産主義者ではないかというものでありました。そして、恐らく世界共産化のために対外侵略による膨張政策をとるであろうと推量したのであります。今、私は不明を恥じ、同氏の聡明さと勇気をたたえます。
 ところで、彼の聡明さのゆえんは何でしょうか。それは、もはや完全に行き詰まったソ連経済を打開するために、上からの抑圧と競争の原理が働かず、創意工夫が発揮されない、よって進歩発展のない社会主義や計画経済をあきらめ、自由民主主義や市場経済への移行を試みていることにあります。(拍手)すなわち、今東側諸国で流行している小ばなし、社会主義とは自由主義から自由主義に至る暗くて長い絶望のトンネルであるということに気づいたということであります。(拍手)また、彼の勇気は、国家財政を圧迫し続けた膨大な軍事費を削減することに着手し、それらのことを実現するために、西側諸国と共存の道を選択し、冷戦構造の解消に向けて努力していることによって証明されます。
 そこで、総理にお伺いいたしますが、一昨日の社会党の土井たか子委員長の代表質問をいかに受けとめられたかということであります。
 土井委員長は冒頭に、世界は急激に転回しつつあるが、これらは非戦の構造というべきものを共同してつくり上げていこうとする試みの一環だ、このときに当たり、誇りと感動を覚えるのは、日本国民が持つ非戦の憲法だと述べられました。国民を惑わす美しくロマンチックな表現ですが、政治家は、単なるロマンチストであってはなりません。(拍手)理想の灯は高く掲げつつも、冷厳な現実を見詰め、平和と安全を守るために最善を尽くすリアリストの一面を持つべきであります。
 この表現を裏返して言えば、社会党の一部と共産党が今もって信奉する古典的イデオロギーをまさに放棄せんとするゴルバチョフの出現までは、世界は非戦の構造でなく冷戦の構造であったということでありますから、今までは我が国の憲法に誇りと感動を覚えることはなかったという意味にもとれます。
 土井委員長は直ちに否定されるでしょう。なぜなら、今日まで社会党は、ほぼ一貫して非武装中立を唱えてこられたからです。もしその間まかり間違って社会党が政権を担当していたら、長い冷戦期にあって、果たして我が国の安全は保たれていたでしょうか。(拍手)国民の自由は守られていたでしょうか。日米安保体制がなく、自衛隊の存在がなかったとしたら、今日の日本の平和と繁栄はなかったのではないでしょうか。(拍手)私は、NATOや日米安保体制に代表されるような西側の結束と集団安全保障体制があったればこそ、冷戦時代を終えんさせ、ポスト冷戦期を迎えることができたと信じます。
 総理は、いかがお考えですか。
 ところで、ポスト冷戦期を迎えて、英国のサッチャー首相は、氷が解けるときが一番危ないと警告を発しましたが、途端にイラクのクウェート侵攻という事態が発生しました。総理、この事態をどう受けとめておられますか。国民の中には単なる対岸の火事程度に考えている向きもありますが、このような国際法を破り、国際秩序を乱す許すべからざる暴挙を放置した場合に、一体これからの世界の平和と安全の問題はどういうことになるのでしょうか。
 今日まで我々は米ソ両軍事超大国の力の均衡によって世界の安全を保ってきたわけですが、その構造が崩れた今日、土井委員長が指摘するような非戦の構造に本当に変わったのでしょうか。私には、ゴルバチョフ大統領の出現によって人類の理性が突然目覚めたということは到底信じることはできません。この議場にいらっしゃる多くの方は、土井委員長ほどのロマンチストではないと思います。残念ながら、愚かな人類はこれからも紛争や戦いをこの地上のどこかで繰り返していくおそれがあるのです。その頻度をできるだけ少なくし、封じ込めていくための新しい安全保障の枠組みは一体どのようなものになるか、総理の所信をお伺いいたしたいと存じます。(拍手)
 私は、先ほど紹介したゴルバチョフ大統領のノーベル賞授賞理由の中にある、国連は、法によって秩序が保たれるべき国際社会において、設立趣旨に見合った役割を果たしつつあるというくだりや、そのゴルバチョフ大統領のカウンターパートであるブッシュ米国大統領が十月一日に行った国連総会演説の中で、国連の創設は、平和な世界への強い希望を具現するものであった、我々は今これまでになくその理想に近づいている、一九四五年以来初めて国連を当初の計画どおり、国際的集団安全保障のセンターとして使うことのできる可能性を我々は目にしている、ソ連が国連のこの場に集う我々の多くと同調してイラク侵略を非難する列に加わったことは、我々が四十年の歴史を過去に葬り去ったことを疑い得なくさせるものだと述べている点に注目すべきだと思います。
 つまり、冷戦時代には、米ソ両大国を初め安全保障常任理事国の拒否権発動の前に、国連がみずから果たし得る役割にも大きな限界があったが、米ソの和解により国際的な協調体制が形成されつつある現在、国連創設四十五年目にして、ようやく国連憲章第一条にうたわれている国際の平和及び安全を維持するため集団的措置をとるという本来の機能を発揮し始めたのではないか。そして、今般の湾岸危機に際してとられた一連の国連決議にそのことがあらわれているのではないか。総理の御所見をお伺いしたいと存じます。
 加えて、我が国の外交、防衛の基本方針は元来国連中心主義であります。この点、情理を尽くしていま一度国民の前に明確にしていただきたいと存じます。
 以上の立場から、今回の湾岸危機に際し我が国がとってきた行動あるいはとろうとしている行動はどうであったのか、国民にわかりやすく説明する必要があります。国連平和協力法案の目的は、国際の平和及び安全の維持のために国際連合が行う決議を受けて行われる活動に対し適切かつ迅速な協力を行うため、国連平和協力隊を設置するとあります。多国籍軍への協力はこの範疇に入るのかどうか、入るとすれば、一日も早くこの法案を成立させて国連平和協力隊を現地に派遣すべきではないかと存じますが、総理の所信をお伺いいたします。
 その場合、多国籍軍の後方支援活動を行うことになると思いますが、法案は、平和協力業務として、具体的に物資協力に係る物品の輸送、通信または機械器具の据えつけ等、あるいは医療等が列記されています。この国連平和協力隊の平和協力業務には自衛隊員も参加できることになっており、まさにその点がこの法案の是非に関する論争のポイントになっていますが、これは従来の憲法解釈では禁止されている集団的自衛権の発動ではなく、したがって、海外派兵にあらずして憲法解釈上認められている武力行使を伴わない海外派遣であることを総理、国民に向かってこの際明確にしていただきたい。
 私は、自衛隊は平和を守るために存在し、これら平和協力業務に関しては、本部長たる内閣総理大臣の要請があれば喜んではせ参じ、日ごろの訓練の成果を遺憾なく発揮してくれると信じています。そして、この新しい任務は自衛隊に対する国民の評価及び隊員の士気の向上にもつながると信じますが、防衛庁長官、所信をお伺いいたします。
 次に、国民のひとしく胸を痛めている問題についてお伺いいたします。
 それは申すまでもなく、何の罪もなく不運にして人質となっている同胞及び諸外国の人々の問題であります。
 我が国としては、経済制裁措置を初め一連の国連決議に従い、それが有効なものとなるよう行動することは重要であり、国連平和協力隊構想もその一環をなすものでありますけれども、他方、人質の救出のためにも、別途平和的解決の方途を真剣かつ懸命に模索すべきであります。フランスのミッテラン大統領の提案にサダム・フセイン大統領も関心を示し、また、ブッシュ大統領も、平和的解決が達成された後に取り上げられる中東地域の問題への理解を国連演説で示していますが、日本政府としても、平和的解決のために、パレスチナ問題等を含む中東の将来を考えた長期的視野に立った考え方を示し、あるいは提案を行う必要があると思います。総理の御所見をお伺いいたします。
 また、中山外務大臣におかれては、国連安保常任理事国の外相に呼びかけられて、和平案の取りまとめのイニシアチブをとられるお考えはないか、決意のほどをお伺いいたします。
 最後に、次のことを指摘し、国民の皆様方にお訴えしたいと存じます。
 社会党は国連平和協力機構設置大綱なるものを発表しましたが、それによりますと、「国連が決議し、かつ、国連の要請に基づき、国連の指揮下による平和の確保のための非軍事・民生の分野での活動に対し、国連平和協力隊の派遣等を行う」としています。すなわち、これは今回のようなケースに関してはこれ以上何もしないということを宣言しているのに等しいのであります。(拍手)中山外務大臣、お読みになったと思いますが、いかがお考えですか。
 私が先日訪米した際に、ワシントン・ポスト紙の論説が目に入りました。表題は「ザ・フリーランチ・カントリーズ」、つまりただ飯食いの国々という意味であります。その一節を紹介しますと、「日本は石油輸入量の三分の二を中東石油に負いながら応分の責任分担を表明していない。一方、米国は若い生命を灼熱の危険な湾岸に送り込んで平和の維持のために果敢に取り組んでいる。そして米国は日本に派兵を求める立場になく、ただ嘆願することができるだけだ」というのであります。
 何もしないと言う社会党の諸君は、憲法の前文をよく見直してほしいのであります。(拍手)国際国家を標榜する我が国が、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようとする国際社会において名誉ある地位を占めるために、せめて現行憲法の枠内で何ができるか、ともに真剣に考え、行動しようではないかということを全国民を代表する議員各位にお訴え申し上げまして、私の質問を終わります。(拍手)
    〔内閣総理大臣海部俊樹君登壇〕
○内閣総理大臣(海部俊樹君) 山崎議員にお答えをいたします。
 国際情勢の基本認識というのは、おっしゃるように、今欧州を中心として東西の対決が終わりを告げ、冷戦時代の発想を乗り越えて、まさに協調と協力の体制に向けていこうという、こういった構造的な変化は確かに一つの希望をもたらすものでありますけれども、しかし、その現実を打ち砕くように起こったのがイラクのクウェート侵略、併合でありまして、私はこういった事態に対して、国際社会の世論が国連という場を通じてこれを平和の破壊と決めつけ、許されないことであると決めてかかったこの決議に対して、各国が抑止力として、これ以上平和を破壊しないように、国連決議の線に従って解決できるように、経済制裁の措置が上がるように、今力を合わせて平和回復運動の協力をしておるのが現在の基本認識だと思います。したがいまして、これをやむを得ないことだといって見逃すことは、今後の新しい世界秩序を見る上において黙視してはならないことであると考えております。(拍手)
 その中にあって、我が国の外交は、新しい世界の秩序づくりの中で日本として積極的な役割を果たして、世界の平和と安定のために貢献をしていかなきゃならぬというのが、私も考えておるところであります。
 日米安保体制と日本の繁栄について、もしこれがなかったらどうであったかというお尋ねでありますが、今日の国際社会を見るときに、我が国が単独でその安全を確保することは困難でありますし、また、我が国が今日これだけ経済的に大きな影響力を持ち、世界に貢献することのできる国になることができたのも、世界の安全が確保されており、その自由貿易の中において日本が自由に能力を発揮することができたそのおかげであったと思います。(拍手)
 日米安全保障条約や自衛隊について、我が国が節度ある自衛力を整備するとともに、米国との安全保障体制によってその安全を確保してまいりましたけれども、安保条約は戦争につながるとの反対論も強くありましたが、四十年間事実としてただの一日も戦争に巻き込まれなかったことによって、それがいかに間違った指摘であったかということはよくわかるわけでありまして、私は、今後とも、日米安保条約のもとにおいて節度ある防衛力を整備して、我が国の平和と安全を確保しながら世界に貢献していかなければならないと考えております。(拍手)
 また、イラクのクウェート侵攻と併合は、東西対立の構図が大きく変化し、冷戦時代の発想を超えて世界の歴史が新しい平和の秩序を求めた中で、人々の希望を頭から否定したものであります。これは国際法の違反であり、国際の平和と安定を破壊するものであります。この違法行為の既成事実化を黙認するなれば、新しい国際秩序の構築に向けた国際的な努力は、その足元をすくわれてしまうことになります。私は、世界全体が不安定な状況に置かれる危険性を防ぐためにも、イラクの行為に対しては、国連を中心とする国際社会の一致団結した国際的努力によって、原則に従った根本的な解決がなされることを強く望んでおります。(拍手)
 今日、私は、御指摘があったように、体制を異にする国々も、今や冷戦時代の発想を超えて、自由化、民主化、市場経済を基礎として世界平和構築へ流れつつあるのであります。この流れを壊すような不安定性、不確実性がありますが、流れは壊してはなりません。私は、この中で、米ソの協調を基調として、国連が活発な役割を果たし始めつつあるということに将来を大きくかけるものであります。このことは、将来の国際秩序のあり方についての一つの方向性を示しているものとも考えられますが、事態は依然として流動的であります。今後とも、国際社会の中において米国との安全保障体制を堅持する中で、日本の平和を守る抑止力として引き続きこの問題は重要であると、御指摘のとおりに私も考えております。
 冷戦時代には、国連の役割にもおっしゃるように大きな限界はありました。しかし、米ソ和解による国際的協調体制は、ようやく国連がその本来の機能を発揮し始めたものであり、湾岸危機に際しての一連の安保理事会決議にもそのことがあらわれておるものであると考えます。私は、今般のイラクのクウェート侵攻問題においては、国連が国際社会の一致した行動の中心となって大きな役割をますます果たしていかなければならないと考えますし、我が国のきょうまでの外交、防衛政策の基本は、我が国を取り巻く国際環境を平和で安定的なものにするための積極的な外交を展開する、そのためには、一九五六年の国連加盟以来、一貫して国連中心主義の外交をとってきたことが国の基本方針になっておることも確認されております。私は、国連が果たしている重要な役割にかんがみ、我が国としてもその国際的な地位、国力に応じた役割を遂行していくことが大切であると考えております。
 また、多国籍軍についてお尋ねがありましたが、国際の平和と安全の維持に関する国連の活動が活発化していく中で、国連決議を受けて行われる国連平和維持活動その他の活動に対して、単に資金面で協力するだけでは十分ではなく、要員派遣面でも協力を強化拡充していくことが重要であると考えます。しかし、人的協力を含む協力を実施するための国内の体制は未整備でありました。我が国の国際的責任に見合った貢献を行うための実施体制を整備することは必要な課題であり、国連平和協力法案はまさにこの課題に対応しようとして提案をしたものであり、国連決議を受けて活動しているいわゆる多国籍軍のために協力を行うことも、平和協力業務の一つとして想定をしているところであります。
 自衛隊の問題につきましては、これは法案は、国際の平和及び安全の維持のために国連が行う決議を受けて行われる国連の平和維持活動その他の活動に対して、平和協力隊の派遣及び物資協力による協力を行うための実施体制を整備することを目的としておるものでありますから、平和協力隊の行う平和協力業務は、武力による威嚇や武力の行使に当たるものであってはならないという憲法の基本原則の枠内で協力を行うことが前提となっております。この活動に適切かつ迅速に協力するためには、平和協力隊が行う業務に参加させることが適切であると考え、自衛隊の部隊または隊員が参加できるようにいたしましたが、このような協力隊の海外への派遣はいわゆる海外派兵に当たらないと私は考えております。(拍手)
 湾岸危機の平和的解決及び長期的見通しについてとのお尋ねでありますが、湾岸危機は、湾岸のそれぞれの国々の首脳と話し合いをいたしましても、すべてがこの問題を深く憂慮いたしております。そして、この危機の長期化といいますか、不安定の中の安定化といいますか、この現在の情勢について深刻に憂えるとともに、この事態が公正に、平和的に粘り強い話し合いによって解決されることを皆が強く求めておるわけであります。私は、この問題の局面を片づけることは、この今回の湾岸危機の根源となるそのものをつくったのはイラクのクウェートへの武力の侵略でありますから、将来の中東地域に対する未解決の問題を解決するためにも、局面を転回することができるのはイラク当局であり、イラクが勇気を持って決断をして、国連の決議に従ってまずクウェートから撤退をするということが、局面転回の第一歩になることは間違いありません。(拍手)これを通じて平和的な解決を行ってから、さきのブッシュ大統領の国連演説やミッテラン大統領の提案にあるように、中東和平に対する展望も開けてくるものと考えております。
 私は、現下の急務である湾岸危機の平和解決のために、さらに努力を続けていきたいと考える次第でございます。
 残余は、関係大臣から答弁をいたさせます。(拍手)
    〔国務大臣中山太郎君登壇〕
○国務大臣(中山太郎君) 湾岸危機に関し、国連安保理事会常任理事国の外相に呼びかけて和平案の取りまとめのイニシアチブをとる考えはないかというお尋ねでございました。
 私は、ベーカー・アメリカ国務長官あるいはまたソ連のシェワルナゼ外相を初め、安保理常任理事国の各国外相と直接会談を行う機会を持つ等、常時密接な連絡をとっております。今般の湾岸危機に際しまして、安保理の常任理事国は、累次の安保理決議の推進において完全に一致しております。私は、議員の貴重な御意見を踏まえつつ、今後ともこれら各国と密接に協議、連絡を行いながら平和的解決を粘り強く追求していく考えであります。
 次に、我が国の国際社会における名誉ある地位を占めるためには、現行憲法の枠内で何ができるか真剣に考えるべきではないかというお尋ねでございます。
 国連平和協力は、平和を理想とする日本がその地位に相ふさわしい責任を果たしていくとの観点から、国際の平和及び安全の維持のために国連が行う決議を受けて行われる国連平和維持活動その他の活動に対し、国連平和協力隊の派遣及び物資協力を行う体制を整備することを基本目的といたしております。
 平和協力隊の派遣に当たりましては、憲法の枠内において、我が国にとり適切な分野に出すことに相なります。かかる分野としては、停戦等の監視、行政事務に関する助言または指導、選挙等の監視、管理、輸送、機械器具の修理、通信、医療、被災民の救援、紛争による被害の復旧等が考えられます。
 派遣の態様につきましては、その任務、現地事情により各活動で差異がございますが、具体的には、各国連平和協力維持活動等の現状、求められるニーズ、国連等の要請を勘案しながらこれを実行していく考え方でございます。
 次に、社会党が発表されました国連平和協力構想設置大綱をどう思うかというお尋ねでございますが、社会党の大綱につきましては、目下勉強をさせていただいております。
 我が国が国連の平和維持活動を積極的に支援をし、貢献すべきであるとの認識は、まさに国連平和協力法案の目的とするところであります。国連の平和と安全の維持のための活動は、国連加盟国が力を合わせて侵略を抑え、平和を維持せんとする制度でございます。したがって、国連が、他国を侵略し平和を破壊したと認定した国に対して、国際社会が一致して立ち上がることを国連憲章は想定をしております。かかる認識のもと、国際社会におきまして、我が国が平和協力の分野でより一層積極的に貢献することが求められているわけであり、我が国としましても、かかる要請に前向きに対処する必要があります。
 新しい立法措置は、我が国が平和国家としての基本的立場に立って、こうした国際的要請に従来よりも一歩進めて新たな貢献の道を開くことこそ意義があるものと考えております。(拍手)
    〔国務大臣石川要三君登壇〕
○国務大臣(石川要三君) 私に対する御質問にお答えをいたします。
 平和協力業務という新しい任務のもたらす効果についてお尋ねがあったわけでございます。
 今回の国連平和協力法案は、自衛隊に新たに海外で平和協力隊が行う平和協力業務に参加するという任務を付与するものでございます。したがいまして、この法律の枠組みの中で、自衛隊が長年にわたって蓄積してまいりました技能、経験、組織的な機能を活用し、平和協力隊が行う平和協力業務に参加するということは有意義なことである、かように思う次第でございます。
 御指摘のように、こうした自衛隊の活動を通じて、国民の自衛隊への理解が深まり、また、隊員の士気の向上が図られることばまことに望ましいことである、かように見解を持っている次第でございます。(拍手)
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○議長(櫻内義雄君) 高沢寅男君。
    〔高沢寅男君登壇〕
○高沢寅男君 私は、日本社会党・護憲共同を代表いたしまして、ただいま議題となりました国連平和協力法案、この法案は、名前は平和協力法案でありますが、中身は戦争協力法案であります。(拍手)この法案の撤回を求める立場に立って、以下、総理並びに関係大臣に質問いたします。
 まず、私が問題としたいことは、この法案がなぜ今この臨時国会へ提案されてきたかということであります。その答えを私から言いましょう。
 総理、あなたは、今起きている中東動乱の中でアメリカが計画しているアラビア半島の作戦行動に対し、日本は金も出せ、人も出せとブッシュ大統領に要求され、それにこたえるために、何が何でもこの国会で自衛隊海外派兵の道を切り開こうとしているのであります。(拍手)もう一つは、一九五五年の保守合同で自由民主党が誕生して以来、その綱領として掲げながら今日まで実現できなかった平和と民主主義の日本国憲法の改悪を、あなたは中東危機に便乗してこの際一挙に実現し、もって憲法第九条を空文化させようとしているのであります。(拍手)
 海部総理、あなたが内閣総理大臣となられたとき、その政権の基盤が極めてもろく弱いものであることを知りつつも、国民の中には、あなたに対するある種の期待感がありました。それは、あなたが、日本国憲法の平和と民主主義の原則を守ることをその生涯の政治信条として貫かれた亡き三木武夫氏のまな弟子であったということから、あなたならば平和と民主主義を守ってくれるであろうという期待感であったのであります。それが海部内閣の支持率の高さの主なる理由であったのではないでしょうか。ところが、どうですか。国民の期待を裏切って、あなたは、この国連平和協力法案、戦争協力法案をこの国会に提出し、もはや恥も外聞もなく、ただひたすらに自衛隊海外派兵の扉をこじあけようとしているのであります。(拍手)
 八月二十九日の記者会見で、あなたは、自衛隊を海外に派遣することは考えていないと断言されました。あれからまだ二カ月しかたっていません。一体、八月二十九日の海部俊樹ときょうここにいる海部俊樹は、果たして同一の人物でありましょうか。(拍手)あのジェキル博士とハイド氏の二重人格の物語がありますが、日本の総理大臣はジェキルとハイドであってはならないのであります。海部総理、失礼ながら、あなたの姿を見ていると余りにも哀れと言わざるを得ません。(拍手)今あなたの耳元には、憲法を破れ、自衛隊を出動させろ、こうささやいている悪魔がいます。それは、アメリカの一部の人たちであり、あるいは自民党タカ派の一部の人たちであります。この人たちに強要されて、今までのあなたの政治信念と全く正反対の方向へ駆り立てられていく主体性を失ったあなたの姿を、私は哀れと言うのであります。
 総理、今ならば間に合います。ここで最大の勇気を持って踏みとどまり、国連平和協力法案、戦争協力法案を潔く撤回すべきであります。(拍手)三木武夫氏の遺志を継いで憲法を守る政治家としての節操を貫くのか、それとも憲法破壊の下手人としての汚名を末代の歴史に残すのか、私は腹の底からのあなたのお考えをお聞きしたいのであります。(拍手)
 以下、私は、具体的な問題点について、順次お尋ねいたします。
 第一に、現在の事態において国連への協力とは何かということであります。
 イラクのクウェート占領という暴挙に対し、国連安保理事会は、第六百六十号から第六百七十号に至る決議を採択いたしましたが、その主たる内容は、国連憲章第四十一条に基づく経済制裁の措置であります。我が日本も、現にこの経済制裁の行動に参加しております。この経済制裁を実効あらしめるため、ペルシャ湾を航行してイラク、クウェートへ出入りする船舶を点検、捜査するため、アメリカその他の国の艦船がペルシャ湾に今出動しています。これは国連決議に協力する行動であります。だが、サウジアラビアに展開している二十万のアメリカ軍を中心とする多国籍軍は、これは国連決議とは全く異質の軍隊であります。この多国籍軍に協力することは、国連協力では全くない。逆に、中東の戦争の一方の当事者に加担することになるのであります。(拍手)これは、集団自衛権を否定した憲法を持つ日本が断じてやってはならないことであります。国連協力という看板を使って、国連決議とは無縁な多国籍軍に協力することは明らかに政治的な詐欺であります。(拍手)この点についての総理の御所見を求めます。
 第二に、私は、現代の戦争において前線と後方を区別することができるのかどうか、これをお尋ねいたします。
 政府は、我が国の自衛隊が協力するのは後方支援活動だとか、戦闘の行われるところへは近づかないなどと言っていますが、果たしてそれができるでしょうか。こちらが幾ら後方支援だと言っても、前線と後方は状況によって絶えず入れかわります。戦いの相手が、日本の自衛隊の行動を自分に対する敵対行為だと認定すれば、その相手は日本の自衛隊に対して攻撃をしてくるでしょう。そういう心配はないと一体だれが保証するでしょうか。さらにまた、戦争の論理として、もし相手から攻撃されれば、日本の自衛隊もまた反撃することになるのではないでしょうか。そのときには、小火器に限定するなどということはできるはずがありません。ミサイルなどの大型の兵器が使われることになるでしょう。こうなれば、これはもう正真正銘の戦争であります。
 総理、あなたは、我が国の自衛隊をペルシャ湾、アラビア半島へ出動させて、戦争をやらせるお考えですか。戦争に巻き込まれるところへは行かないとか、やられたら逃げればいいとか、そんな子供だましは国会では通用いたしません。(拍手)自衛隊に戦争をやらせるつもりかどうか、私は総理の責任あるお答えを求めます。
 第三に、総理、あのベトナム戦争の歴史について思い出していただきたいのであります。
 あの戦争は、ベトナムに軍事介入したアメリカが、首まで泥沼にはまり込んで抜き差しならなくなり、結局一九七五年、完全にベトナムから追い出されて終了した戦争であります。アメリカは、おぼれる者はわらをもつかむの例えのとおり、アジアの諸国に対してベトナム戦争への参戦を要求しました。この要求にこたえて、豪州、ニュージーランド、韓国などの諸国がベトナムへ軍隊を派遣し、ベトナム軍と戦いました。
 しかし、我が日本は、ベトナム戦線へ自衛隊を派遣はしなかったのであります。それは、ベトナム戦争への介入に反対した日本社会党を初めとする平和運動勢力の運動の成果であります。また、何よりも、集団自衛権の行使を禁止している日本国憲法がこれを許さなかったからであります。(拍手)さらにまた、あなた方自民党も車守防衛の方針を堅持された、これも大きな力であったと私は認めましょう。
 さて、海部総理、そこでお尋ねをしたい。
 ベトナム戦争に我が国が自衛隊を派遣しなかったことにより、その後のカンボジア紛争をめぐるベトナムとASEAN諸国の対立の中で、日本は、その双方から信頼される立場を確保することができました。本年六月、東京において、日本政府の招待によりカンボジア和平のための会議が開かれました。この会議に出席したプノンペン政権のフン・セン首相とシアヌーク殿下を中心とする三派代表の会談で、カンボジア暫定政権の基礎となる最高国民評議会を両派同数で構成することが合意され、いわゆる東京声明が発表されました。この東京声明は、カンボジア和平の障害となっていた壁を破り、和平会談を前進させる道を切り開いたものであり、日本のアジア外交の大きな成果となりました。こうした成果は、あのベトナム戦争に日本が自衛隊を派遣しなかった、そのことから生まれてきた成果であります。(拍手)
 海部総理、このベトナム戦争にかかわる歴史の教訓を今こそ中東危機の中であなたは発揮すべきであります。あなたの御所見をお伺いいたします。
 第四に、私は、中山外務大臣にお尋ねいたします。
 本年七月二十八日のASEAN拡大外相会議において、ASEAN側から、日本の軍事力の脅威に対する懸念が表明されました。中山外務大臣は、これに対し、日本は平和憲法第九条により交戦権を放棄した国家である。また、防衛費をGNPの一%以下にとどめて専守防衛に徹している、日本は二度と再びアジアに迷惑をかけるような考えは持っていない、こういう答えをされたのであります。あなたのお答えでASEAN諸国が納得をしたかどうか、私は知りません。だが、その後、海部内閣が自衛隊海外派兵の法案をこの国会に提出したのを見て、ASEANの諸国はどう考えているでしょうか。
 彼らは今、日本の外務大臣のあのときの説明はその場限りのうそであった、やっぱり日本の行動は自分たちが心配したとおりになってきた、いつの日か日本は再び我々の国へ攻めてくるに違いない、今アジアの諸国はこのとおり考えているのであります。(拍手)ASEANだけではありません。中国や韓国からも鋭い警戒と批判の声が起こっているではありませんか。
 中山外務大臣、こういうアジア諸国に対して、あなたがASEAN外相会議でやられた説明をもう一度されても、もはやアジア諸国は聞く耳を持たないでしょう。あなたは、今、改めてアジア諸国の心配を解きほぐすためにどのように説明をされるのか、この場所でひとつお聞かせをいただきたい、こう思います。(拍手)
 第五に、私は、石川防衛庁長官にお尋ねいたします。
 もし万一、この法案が成立して、自衛隊が海外出動していく場合、自衛隊は日の丸の旗を立てて行くのでしょうか。もしそうだとすれば、第二次大戦で日本の侵略を受けた、その苦しみと怒りを今でも忘れていないアジアの諸国はどういう印象を抱くでしょうか、あなたの率直なお考えをお聞かせいただきたいと思います。
 もう一つあります。防衛庁長官、今までの政府の方針は、日本は専守防衛に徹し、自衛隊の海外派兵は行わないということにありました。したがいまして、現在自衛隊の隊員として身を置いている人たちはすべて、海外へ派遣されることは絶対にないという前提で入隊したはずであります。(拍手)ところが、この法案が成立すれば、どうでしょう、自衛隊員は有無を言わさず海外への出動を命令されることになるのであります。海外出動となれば、状況によっては……
○議長(櫻内義雄君) 高沢君、申し合わせの時間が過ぎましたから、なるべく簡単に願います。
○高沢寅男君 (続)異国の地で、戦死することもありましょう。重大な戦傷病を受けることもありましょう。これは、自衛隊の隊員及びその家族から見れば、自分たちは政府にペテンにかけられた、このように考えるのではありませんか。(発言する者あり)
○議長(櫻内義雄君) 静粛に願います。
○高沢寅男君 (続)防衛庁長官、あなたは、自衛隊員及びその家族に対し、今後は君たちは海外出動を命ぜられることもあるけれどもそれでもよいかと、あなたは自衛隊員と家族にお尋ねになったことがありますか。私は海外出動は嫌だ、こう言う隊員が出ることは当然予想されますが、これらの海外出動を断る隊員に対していかなる処置をされるお考えか、防衛庁長官のお考えをお尋ねいたします。(拍手)
 さて、私の質問を終わるに当たり、私は、もう一度海部総理に申し上げます。
 あなたが幾ら美辞麗句を連ね、あるいは弁論大会のようなレトリックを使っても、この法案が日本国憲法を圧殺しようとする前代未聞の悪法であることは一目瞭然であります。(発言する者あり)
○議長(櫻内義雄君) 高沢君、時間ですから結論を急いでください。
○高沢寅男君 (続)しかも、国連協力という、だれでも反対できない美しい衣をかぶせてあるだけに、その罪はなおさら悪質であります。あなたは、潔くこの戦争協力法案を撤回すべきであります。もしあなたがどうしても撤回しないというならば、私はここに宣言いたします。
○議長(櫻内義雄君) 高沢君、時間ですから、結論を急いでください。
○高沢寅男君 (続)日本社会党は、院内においては他の野党と協力し、自民党内の心ある人たちとも協力し、院外においてはすべての国民と協力し、この悪法の成立を阻止するために全力で闘います。
 同時に、海部総理、あなたの政治生命を断ち切るために、我が日本社会党は全力で闘う……
○議長(櫻内義雄君) 高沢君、時間ですから、結論を急いでください。
○高沢寅男君 (続)このことを宣言いたしまして、私の質問を終わります。(拍手)
    〔内閣総理大臣海部俊樹君登壇〕
○内閣総理大臣(海部俊樹君) 高沢議員にお答えを申し上げます。
 平和協力法をなぜこの国会に出したかということでありますけれども、御承知のとおり、冷戦後の世界が初めて直面をした湾岸危機であります。新しい冷戦後の世界秩序を求めていく上において、このような暴挙を黙って見過ごすのか、あるいは国際社会が力を合わせて、こういったことを許さないという経済制裁の徹底によって根本的な解決をさせるか、国連が今大きな使命を果たそうとしておるこのときでありますから、こういった世界じゅうの平和への希望を打ち砕くこと、これを許してはいけないという基本的な認識がございますから、現行憲法の枠組みの中で、我が国としてできること、できないことを十分に検討をし、我が国の平和への協力を示すことが急速に変化しつつある国際社会に対する対応として必要であると判断をして、これを提案したわけでありますし、また、御指摘になりました日本国憲法には、もともと「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、」「安全と生存を保持しようと決意した。」こう書いてあります。けれども、この公正と信頼に基づく世界を力によって破ろうという現実が目の前にあるわけでありますから、いずれの国も自分のことのみに専念して他国を無視しておってはならない、これも憲法の前文に書いてあることでありますから、できる限りの協力をしなければならないということであります。
 今議員は、このアメリカの行為は中東における紛争の一方の当事者に加担して、とおっしゃいますが、これはそういう次元でとらえられる問題ではありません。湾岸危機は、国連が決議に明らかにしておるように、これが世界の平和に対する破壊だということは国際社会が認めておる秩序であって、一対一の紛争とは質が違うのだということも、あわせて申し上げさせていただこうと思います。
 また、自衛隊は結局戦争に参加するのではないか、こう言われましたが、戦争に参加をしようとは毛頭考えておりませんし、これは平和を回復するために行っておることであります。(拍手)ですから、平和協力隊が行う平和協力業務は、武力による威嚇や武力の行使に当たる行為は行わないのでありますから、原則非武装で出ていくわけです。(発言する者あり)
○議長(櫻内義雄君) 静粛に願います。
○内閣総理大臣(海部俊樹君) (続)今、反撃をするためにミサイルまで撃つとおっしゃるが、ミサイルはだれが持っていくのでしょうか。そのようなことは、念頭にはありません。(拍手)
 ただ、一つだけ申し上げれば、平和協力隊の隊員にも基本的な人権はございます。ですから、派遣先のいろいろな問題について、身を守る必要があるときには、その特殊事情を勘案して小型の武器、ピストル、小銃までは特別な許可で渡さなければならないかと、法案も想定はしておりますが、ミサイルのミの字も書いたことはございません。同時に、今、日本の輸送機や補給船にはミサイルは積んでありませんし、特に許すのは小銃とけん銃でありますから、これは身を守るための護身用であって、反撃ができるとか戦争に参加できるとか、そのような武器はないわけでありますから、御理解をいただきたいと思うわけであります。(拍手)
 なお、ベトナム戦争についての問題にるるお触れになりました。
 私は、カンボジアの平和解決ということは極めて大切だと思って取り組んでまいりましたが、これは各国の要請と当事者間の合意に基づいて初めて成り立ったことでございますし、そもそも、ベトナム戦争と、今回の国連決議を受けての平和の破壊と認定されたイラクの湾岸危機に対する対応とは、本質が違うものであって、次元が違うということを申し上げさせていただきたいと思います。
 残余の質問については、関係大臣から御答弁をいたします。(拍手)
    〔国務大臣中山太郎君登壇〕
○国務大臣(中山太郎君) 高沢議員から、本年七月の二十八日、ASEAN拡大外相会議で私が発言をした言葉を御紹介いただきましたが、私は、今日もその言葉を発した心は変わっておりません。
 私は、九月のニューヨークにおける国連総会において、既に、このイラクのクウェート侵攻に対して、我々日本政府が国連の決議に沿うべくこの新しい法律案を国会に提出する準備を進めていることを、中国の銭外相を初めASEANの各国の外相に日本政府の考え方を十分説明をいたしております。(拍手)
 我々は、明年、日米の開戦からちょうど五十年を迎えます。(発言する者あり)
○議長(櫻内義雄君) 静粛に願います。
○国務大臣(中山太郎君) (続)そして、我々があの戦争に敗れて四十五年、我々の国民は、アジアの方々にかけた迷惑、また日本の国民が受けた悲惨な経験を踏まえて、我々はアジアの国の人々とともに手を携えて、アジアの繁栄のために、世界のためにやっていこうと考えているわけでありますから、今御指摘のようなことは全然御心配が要らないということを明確に申し上げておきたいと思います。(拍手)
    〔国務大臣石川要三君登壇〕
○国務大臣(石川要三君) 高沢議員にお答えいたします。
 私に与えられた御質問は、二つあったと思います。
 まず第一番目の、日の丸の旗を立てていくのかいかないのかということでございます。
 現行の制度におきまして、現在は、自衛隊の使用する船舶は、自衛隊法第百二条に基づきまして、長官の定めるところにより、国旗等を掲げなければならないとされております。
 それはどういうときかといいますと、幾つかその事例がありますが、例えば、港に停泊している間、特に夜間でない昼間、そういう場合には日の丸の旗を立てなければならない、こういうふうになっているわけでありますが、仮に、国連平和協力法のもとにおいて、自衛隊の部隊等がいわゆる海外に派遣されることになった際に国旗の使用をどうするかについては、今後検討されることとなると考えております。
 次に、自衛隊員に対する派遣命令についてでありますが、そもそも、自衛隊員のうち、自衛官については、防衛庁設置法において、「命を受け、自衛隊の隣務を行う。」とされております。自衛官以外の事務官等についても同様の規定が設けられております。したがって、本法案が成立し、平和協力業務への参加が新たに法令に規定された自衛隊員の職務となれば、これに参加することを命ぜられた自衛隊員は、整々としてその職務に従事するものと考えております。(拍手)
    ─────────────
○議長(櫻内義雄君) 日笠勝之君。
    〔日笠勝之君登壇〕
○日笠勝之君 私は、公明党・国民会議を代表いたしまして、ただいま議題となりました国際連合平和協力法案につきまして、総理並びに関係大臣にお伺いするものであります。
 政府の提出しました国際連合平和協力法案は、東西冷戦の終結後において、初めてイラクによって引き起こされた国際法違反の平和破壊行動に対して日本がどう対応するのか、あるいは国際の平和の維持にどう貢献していくのかなど、今後の日本の進路を決定づける極めて重要な法案であります。しかし、この法案は、一口で言えば、自衛隊の海外派遣を行おうとするところに最大の目的があることは明らかであります。(拍手)これは、自衛隊創設以来、日本の基本的な政策の転換であります。
 今日の自衛隊に対する国民の支持の前提は、少なくとも専守防衛という範囲であり、海外派遣も派兵も行わないという前提のものであることは言うまでもありません。(拍手)今回なぜ自衛隊の海外派遣を行わなければならないのか、その必然性は示されておりません。これでは、国民の理解、支持を得ることは到底困難であると思うのであります。(拍手)
 また、国民の最も大きな不安は、これまでの政府の防衛問題に対する対応が、建前だけを言い、実態は、なし崩し的に既成事実を積み上げていくというやり方にあります。こうした手法を改め、率直に国民の判断を求めるという姿勢に転換すべきであると思うのでありますが、まず初めに総理の御見解をお伺いしたいのであります。
 次に、法案について具体的にお伺いをいたします。
 第一に、国連平和協力法の目的として、「国際の平和及び安全の維持のために国際連合が行う決議を受けて行われる国際連合平和維持活動その他の活動に対し適切かつ迅速な協力を行う」としているのでありますが、「その他の活動」とはいかなるものを指すのか、国連の平和維持活動以外にどのような活動を想定しているのか、必ずしも明確ではありません。今回の中東における多国籍軍はこれに当たるのか、その他にはどのような活動に対する協力を指しているのか、明らかにしていただきたいのであります。(拍手)
 この法案は、国際連合平和協力法と名づけ、国連協力という美名、大義を装ってはいるものの、その実態は、必ずしも国連にだけにとどまらず、多国籍軍やそれに類する国連とは直接関係のない活動まで含んでいるのではないかと思われますが、国際連合と名づける必要性はあるのかどうか、政府の見解を伺いたいのであります。(拍手)
 また、かつての朝鮮戦争タイプの国連軍なども平和協力隊を派遣する対象に含まれるのかについても、この際明らかにしていただきたいのであります。
 第二に、平和協力隊の派遣は、国際紛争に対する我が国の基本的姿勢にかかわるものであります。たとえ国連の決議に基づくものであるといっても、決議は全会一致とは限りませんし、我が国との歴史的、地理的あるいは外交的な関係も十分に考慮されるべきであります。平和協力隊の派遣は、時の内閣の都合や恣意的判断で決めるべき問題ではありません。
 国連平和協力という以上、例えば、国連事務総長等の要請があって初めて派遣を決めるとか、協力隊を派遣するに当たって、政府は、派遣先の国などと条約や協定を締結するといった派遣の要件、原則を明確に示すべきであります。
 また、私は、事の重大性にかんがみ、平和協力隊の派遣に当たっては、少なくとも国会の事前承認が必要であると考えるのでありますが、この点もあわせて総理の見解を伺いたいのであります。
 第三に、自衛隊の海外派遣についてであります。
 今回、政府は、自衛隊の部隊の組織的な参加あるいは自衛隊の補給艦、輸送機の派遣など、自衛隊を海外に直接派遣できるようにいたしました。八月二十九日の記者会見において、総理は、自衛隊を海外に派遣することは考えていないと明言されました。しかし、この方針は二転、三転したあげく、最終的には併任という形での自衛隊の参加を盛り込み、部隊としての直接派遣をも認めました。なぜ総理は当初の方針を撤回され、自衛隊の海外派遣を認めることになったのか、納得のいく説明を伺いたいのであります。(拍手)
 この法案によれば、平和協力隊の規模、定員については全く触れられておりません。したがって、場合によっては自衛隊の大部分が参加することもあり得ることになるのであります。規模、定員については無制限なのか、どのように考えておられるのか、明らかにしていただきたいのであります。
 総理は、平和憲法を有する我が国が、憲法制定以来一貫して国の基本方針として自衛隊の海外派遣を厳に戒めてきたことの意義について、どう認識されておられるのか。また、海外派兵への歯どめをどこに置こうとされているのか、この際はっきりとお答え願いたいのであります。
 第四に、自衛隊の身分を併任としたことについてであります。
 このことによって、平和協力隊は自衛隊が主力になるのではないかと思うのであります。すなわち、協力隊という名の自衛隊の海外派遣ということにならないのか。なぜ併任にしたのか、その理由を示していただきたい。
 併任する自衛隊の部隊の指揮監督権は、総理と防衛庁長官とに一元化するおそれはないのか、また、防衛庁長官の指揮権の範囲はどこまでか、明らかにしていただきたいのであります。
 さらに、平和協力隊に参加する自衛官は、国際法上文民なのか、軍人なのか、どういう扱いになるのか。紛争に巻き込まれ、もし身柄拘束等を受けた場合には、自衛官とそれ以外の協力隊員とは、戦時国際法上の取り扱いが異なることになると思うのでありますが、その点もあわせて見解を伺いたいのであります。
 第五に、総理は、これまで平和協力隊は非武装であると言ってまいりましたが、隊員は小型武器を携行し、自衛隊の補給艦は通常の武器を装備しており、明らかに武装であります。これらが攻撃された場合においては、応戦することはできるのか、できるとすれば、その指示、許可はだれが行うのか、その場合の法的根拠は何かを明らかにしていただきたいのであります。また、小型武器とは具体的にどういうものをいうのか、小火器とはどう異なるのかも説明していただきたいのであります。
 さらに、平和協力隊の物資や人員の輸送に当たる自衛隊の輸送機に、新たに武器を搭載することはあり得るのかどうか、もしあり得るとすれば、攻撃を受けることは必至でありましょう。その装備の追加の決定権はだれにあるのか、総理なのか防衛庁長官なのか、明確にお答え願いたいのであります。
 第六に、いわゆる多国籍軍への人員、物資の後方支援は、憲法で禁止されている集団的自衛権の行使に当たらないのかということであります。
 現在、中東に展開している米軍を中心とする多国籍軍は、武力行使を前提としており、これへの後方支援は、憲法で禁止している集団的自衛権の行使につながるのではないか。また、武力衝突が起きた後の後方支援は武力行使と一体の活動と見るのは常識であり、国会答弁でも、米軍と一体をなすような行動をして補給業務をすることは憲法違反と答弁しているではありませんか。この政府見解は今後とも変更しないのかどうか、明らかにしていただきたい。
 第七に、総理は、平和協力隊は危険なところには行かせない方針だと言っておられますが、今回の場合、サウジアラビアのほぼ全域がイラクのスカッドミサイル等の射程範囲であり、安全なところなどないと言われております。危険なところには行かせないというのは現実問題としてあり得るのか、明確な答弁を求めるものであります。
 第八に、国連憲章に基づくところの国連軍は、憲法で禁止されている集団的自衛権とは異なる集団的安全保障措置であるとの立場から、これに対する自衛隊の参加は憲法上許されるという憲法解釈の重大な変更を総理が研究しているということを過日の本会議において述べられました。なぜ今この時期に、かつて一度も創設されたこともないし、創設が日程にも上がっていない国連軍への自衛隊の派兵を研究されるのか、全く理解に苦しむところであります。
 総理、こうした研究を今すること自体、自衛隊の海外派兵に道を開こうとする意図としか考えられないのでありますが、なぜ研究する必要があるのか、その理由をはっきりとお答えいただきたいのであります。(拍手)
 第九に、我が国が自衛隊を海外に派遣することに対し、中国などアジア諸国ではこれまでにない大きな懸念を表明しております。これは、かつて我が国が周辺諸国に対し行った行為を振り返れば、アジア諸国の危惧は当然であります。総理は、自衛隊の海外派遣に対する海外諸国の懸念をどう受けとめておられるのか、そしてどう対処されるのか、明快な所見を伺いたいのであります。
 最後に、今回の中東危機に対して、総理御自身の包括的解決方針や提案はお持ちなのか。もし明確なものがないとされるなら、日本の外交は小切手外交で哲学も理念もないとのそしりを免れないと考えるのでありますが、総理の率直な見解をお伺いをしたいのであります。(拍手)
 以上述べましたように、この国際連合平和協力法案は、極めて重大かつ多くの問題点を有する法案であります。
 我が党は、これまで、国連平和協力に当たっては、憲法厳守、国連中心主義を原則とすべきであり、特に、集団的自衛権の不行使、海外派兵の禁止など、従来の平和原則の厳守を前提とし、自衛隊は組織としての参加は認めず、併任も小火器の携行も認めず、協力隊の任務は非軍事に限定し、殊に、難民救済等の医療、輸送、通信、建設の各分野にわたって積極的に行い、また、紛争により被害を受けた周辺国並びに開発途上国への経済援助を推進していくことを強く主張してまいりました。
 しかるに、この法案は、私たちの主張とは全く妥協の余地のないものとなっております。特に、多国籍軍への自衛隊の海外派遣と後方支援を容認しておることは、一たび武力衝突が起きた場合、後方支援は武力行使と一体不可分であり、憲法で禁止される集団的自衛権の行使につながるものであり、この法案には到底賛成できないことを明らかにして、私の質問を終わります。(拍手)
    〔内閣総理大臣海部俊樹君登壇〕
○内閣総理大臣(海部俊樹君) 日笠議員にお答えをいたします。
 平和協力隊への自衛隊の参加の問題について、いろいろな角度から御質問がございましたが、国際の平和と安全の維持のための活動に適切かつ迅速に協力するために、平和協力業務に参加させることが適切であると考え、これまで政府部内で慎重に検討してきた結果、今般提出した国連平和協力法案においては、このような形で自衛隊を参加させることができるようにしたものであります。
 国の防衛は、かかる観点に立って、政府としては従来から、我が国の防衛政策、防衛力整備の考え方などについて防衛白書等により国民の理解を求めるとともに、自衛隊の組織、定員、予算などの重要事項につきましては、国民の代表たる国会の御判断を求めてきたところでありまして、今後とも一層御理解を深めるために努力をしていきたいと考えております。
 また、平和協力業務の実施は、武力による威嚇または武力の行使に当たるものであってはならないことを大前提といたしております。また、平和協力隊の行う派遣を含む平和協力業務の実施に当たっては、具体的な実施計画を閣議の決定に求めるなど、慎重な手続を経て行うものでありますし、また、自衛隊のいわゆる海外派遣とは、武力行使の目的を持たないで部隊を他国へ派遣することであり、このような海外派遣は憲法上許されないわけでなく、これを実施するために法律上自衛隊の任務、権限として規定されていることが必要であります。
 現在規定されて実施されておるものは、南極地域観測とか遠洋航海とかが存在しておりますが、今回の法案においては、規模、任期、定員、行き先、実施計画などは、その都度要請を受けて会議で決定をいたしますので、今から自衛隊全部を出そうなんて、そんなことは考えてもおりませんし、それは一部の必要な部隊の限度に相なりますし、ほかにも一般公務員の皆さんあるいは一般民間の人にも広く門戸を開いて、すべての国民の合意による国際的な平和協力をしていこうというのがこれの根本でありますから、どうぞ御理解をいただきたいと思います。
 海外派兵というのをどこで歯どめをかけるのかという御指摘でございましたが、海外派兵とは、初めから武力行使の目的を持って他国の領土、領海、そこへ出ていくものでありますから、そのようなことは全く想定をいたしておりませんので、海外派兵には当たりませんし、何回かの会議や閣議の決定において慎重にこれらの問題は対応をしてまいりますから、海外派兵は行わないことになることは当然でございます。
 また、指揮監督権のことにつきましては、法案の第二条で、内閣総理大臣が、海外派遣に関する協力業務の実施に当たり、業務計画に基づき、内閣を代表して一元的に指揮監督することとなっております。
 また、応戦の可否、小型武器の定義とおっしゃいましたが、これは、平和協力隊は武力行使の目的で編成するものでございませんから、原則非武装であります。ただ、隊員の一人一人にも基本的な人権もございます。いろいろな派遣先や派遣地域の状況に応じて、護身用の小型武器は、これは携行させることが特別に必要と認められたときにとれを貸与することといたしております。
 しかし、これについては、小型武器と小火器とはどう違うかとおっしゃいますが、専ら自己の生命、身体を防衛するためのけん銃、小銃が想定されておるところでございますが、今後業務内容、派遣先等について十分慎重に対処してまいりたいと思いますし、攻撃をされたときに応戦をして戦争とおっしゃいますけれども、そのような心配は全くないように十分に業務計画で対応いたします。といいますのは、けん銃と小型兵器はあくまで護身用でありまして、これをもって武力行使とか武力による威嚇をしようという意思は全くありませんし、先ほど高沢議員の御質問にあったように、それこそミサイルぐらい持っておらなければ応戦できないではないかというのが議員の御指摘でございましたけれども、私は、交戦とか武力行使というようなところに出そうという考えや、そのような業務の目的は全くございません。これは御安心をいただきたいと思うのです。
 また、現在、武器を搭載していない輸送機がございます。それに新たに武器を搭載しようとは考えておりません。また、現在四隻あります補給艦も、船内の部屋にかぎをかけて、そこに小銃、けん銃、機関銃、散弾銃が保管されておりますが、これは武力による威嚇とか、応戦、交戦するとかいうものではないと私は思いますし、また、これを使用するときの細目については、十分に慎重にこれを行うように、国内刑法の例えば正当防衛とか緊急避難とか、それらに当たる場合を厳しく実施計画のもとにおいて想定をしていく考え方を持っております。
 また、危険なところに行かせないということについての御質問もありましたが、これは戦闘目的や武力による威嚇をするわけではございませんから、現に戦闘が行われているような場所や戦闘が行われようとしておる場所に平和協力隊を派遣することを実施計画の中で考えてはおりません。そのときに慎重に対応をしていく次第でございます。
 集団的安全保障に関する国連憲章第七章の規定に基づく国連軍ができた場合の国連協力のあり方については、将来の問題として研究を行っておりますが、いずれにしても集団的自衛権に関する憲法の解釈の変更は考えておりません。
 今回の中東危機に対して私自身の包括的解決方針や提案があるのかとおっしゃいますが、私は、基本的な理念としては、国連の決議に従って、暴力による侵略と併合を許してはならないというあの決議の趣旨に従って、クウェート正統政府の復帰と、今自由を抑圧されている人質の解放という国連決議の大原則がまず行われること、そうして、今湾岸諸国の首脳も非常に憂慮しておりますことば、この不安定の中の安定といいますか、この危機の中の安定化というような奇妙な状況が、どこかで局面転回されないと非常に心配だという憂慮を皆が持っております。そのためにも、それをなし得ることができるのは、原因をつくって、出兵をしたイラク軍のクウェートからの撤退ということが局面転回の第一でありますから、それをまず行うことによって話し合いのできる場をつくり、場をつくれば、ブッシュ大統領やあるいはミッテラン大統領の提案になる中東和平の問題や、日本の考えている二百四十二号の国連決議に基づく中東恒久和平への話し合いのいろいろな機会が提案されるし、また、日本としてはイラクの国際社会への復帰を望むものでありますから、原則に従った解決をして国際社会に復帰するときには、従来同様の日本とイラクの経済協力関係の再構築についても、私はラマダン副首相と話し合って共通の認識をしておりまして、それは関係が大いにあることだからどうか局面打開をしてくださいということを強く言ってまいりました。
 残余の質問に関しましては、関係大臣から答弁をいたします。(拍手)
    〔国務大臣中山太郎君登壇〕
○国務大臣(中山太郎君) 日笠議員にお答えをいたします。
 まず第一にお尋ねの、国連平和協力法の目的として、「国際の平和及び安全の維持のために国際連合が行う決議を受けて行われる国際連合平和維持活動その他の活動に対し適切かつ迅速な協力を行う」とあるが、「その他の活動」とはいかなるものを指すのか、国連の平和維持活動以外のどのような活動を想定しているかというお尋ねでございます。
 御指摘の第一条に言う「国際連合平和維持活動その他の活動」は、第三条第一号に言う「国際の平和及び安全の維持のための活動」と同義でございます。御指摘の規定の文言は、平和協力隊の任務として特にふさわしいと考えられる国際連合平和維持活動、PKOでございますが、PKOを特記、強調したものでございます。「その他の活動」の具体例としては、湾岸の平和と安全の維持に関する一連の国連決議の実効性確保のために現在展開されている、いわゆる多国籍軍への活動のようなものが含まれると認識をいたしております。
 第二に、国際連合平和協力法は、必ずしも国連にだけとどまらず、多国籍軍やそれに類する国連とは直接関係のない活動まで含んでいるが、国際連合と名づける必要性はあるのかというお尋ねでございます。
 国連平和協力法は、我が国がその地位に相ふさわしい責務を果たしていくとの観点から、国際の平和及び安全の維持のために国連が行う決議を受けて行われる国連の平和維持活動その他の活動に対し、国連平和協力隊の派遣及び物資の協力を行う体制を整備することを基本目的といたしております。したがって、表題における国際連合への言及は適切なものと考えております。
 次に、朝鮮戦争時における国連軍なども平和協力隊を派遣する対象に含まれるのかというお尋ねがございました。
 国連平和協力隊につきましては、国際の平和及び安全の維持のために国連決議を受けて行われる国連の平和維持活動その他の活動に対する協力を任務とするものでございます。いわゆる朝鮮国連軍は、国連憲章第三十九条に基づき、国連安保理決議八十三によって編成をされたもので、仮にこのような形で将来国連軍が形成される場合、平和協力隊が武力による威嚇または武力の行使を伴わない平和協力作業任務により協力することは排除されないものと考えております。
 なお、かかる場合には、その時点での国際情勢を十分勘案して、派遣をするか否かを含め、基本方針等につき、関係閣僚により構成される国連平和協力会議の諮問を経て具体的な実施計画を閣議で検討、決定されることと相なるわけでございます。
 国連平和協力という以上、例えば国連事務総長等の要請があって初めて派遣を決めるとか、協力隊を派遣するに当たって派遣先の国などと条約や協定を締結するといった派遣の要件、原則を明確にすべきでないかというお尋ねがございました。
 国連平和協力隊につきましては、国際の平和及び安全の維持のために国連が行います決議を受けて行われる国連の平和維持活動その他の活動に対する協力を任務とするものであります。平和協力隊が国連の平和維持活動に参加をする場合は、通常、国連と派遣先国との間で行われる取り決めを締結し、派遣することとなりましょうが、平和協力隊の行う海外派遣を含む平和協力業務の実施に当たりましては、その時点での国際情勢、国連及び関係国の立場等を十分勘案いたしまして、派遣先を含む基本方針等につき、関係閣僚により構成される国連平和協力会議の諮問を経て具体的な実施計画を閣議で決定する等、慎重な経過を踏まなければならないと考えております。
 次に、法案によれば、平和協力隊の規模、定員について触れられていないというお尋ねでございます。
 規模、定員は無制限なのかという問題でございますが、この問題につきましては、平和協力隊の規模、定員等につきましては、派遣の必要性が生じた場合、その都度平和協力隊の派遣目的、活動内容等に配慮しながら実施計画を作成し、閣議を経て決定されるものであります。このように、海外に派遣されます平和協力隊は、任務が終了いたしますと直ちに解散をいたします。
 例えば、先般派遣をいたしました、選挙監視団としてナミビアへ派遣された二十七名、ニカラグアへ派遣された六名の選挙監視員等もその例でございます。常時海外に派遣されている平和協力隊員の数には、おのずから制限があるものと御認識をいただきたいと思います。
 平和協力隊に参加する自衛官は国際法上文官なのか、軍人なのか、どういう扱いになるのか。紛争に巻き込まれたら、身柄を拘束された場合には、自衛官とそれ以外の協力隊員とは国際法上の取り扱いが異なることになると思うがどうかというお尋ねでございました。
 自衛隊は、憲法上必要最小限度を超える実力を保持し得ない等の厳しい制約を課せられております。通常の観念で考えられます軍隊ではありませんが、国際法上は軍隊として取り扱われておりまして、自衛官は軍隊の構成員に該当いたします。この点は、平和協力隊に参加している自衛隊の部隊等についても変わりはございません。平和協力隊の海外派遣に当たりましては、その時点での国際情勢等を十分勘案いたしまして、派遣先を含む基本方針等につき、関係閣僚により構成される国連平和協力会議の諮問を経まして具体的な実施計画を閣議で決定する等、慎重な対処を行いますことにより、平和協力隊が紛争に巻き込まれることのないように万全を期する所存であります。
 このことにより、自衛官である平和協力隊員とそれ以外の平和協力隊員との間で国際法上の取り扱いが異なることになるような事態は、実際問題として想定されておりません。
 次に、いわゆる多国籍軍への人員、物資の後方支援は、憲法で禁止されている集団的自衛権の行使に当たるのではないのかというお尋ねでございました。
 いわゆる多国籍軍への協力は、我が国憲法の枠内で行うことが当然の前提であります。輸送等の協力につきましては、武力の行使と一体をなすような行為を行うことはないというふうに御認識をいただきたいと思います。(拍手)
    〔国務大臣石川要三君登壇〕
○国務大臣(石川要三君) 日笠議員にお答えする前に、お許しをいただきまして、先ほど高沢議員から質問をいただきました内容について訂正をさせていただきたいと思います。
 まず、日の丸の旗、国旗の掲揚についてでございますけれども、先ほど私は、現行法に基づきまして、いわゆる自衛隊法百二条に基づきまして、現在の状況を申し上げました。そして、今後は、国連平和協力法に基づきまして自衛隊が海外派遣される場合には、今後の問題として検討されることとなる、こういうふうに申し上げたのでございますが、今後の問題となるということではなくして、海外の国連平和協力隊のもとにおきましても現行法に基づいてやる、こういうふうに御理解をいただきたい、かように思うわけでございます。次に、私に対する御質問にお答えをさせていただきます。
 平和協力隊における防衛庁長官の指揮権の範囲についてでございますが、平和協力隊が行う平和協力業務に参加する自衛隊の部隊等は、自衛隊の組織である以上、制度的には防衛庁長官の指揮下にあるわけでございます。ただ、国連平和協力法案は、自衛隊員の身分をあわせ有する平和協力隊員は、平和協力業務について本部長の指揮監督に服すると規定されているわけでございますので、したがって、この限りにおいて本部長のもとに指揮の一元化が図られるということでございます。(拍手)
    ─────────────
○議長(櫻内義雄君) 古堅実吉君。
    〔古堅実吉君登壇〕
○古堅実吉君 日本共産党を代表して、国連平和協力法案について質疑を行います。
 イラクのフセイン政権のクウェートに対する侵攻と併合は、民族自決の権利と平和の諸原則を踏みにじった侵略行為であり、断じて許すことのできないものであります。国連が、イラクの侵略を直ちに糾弾するとともに、貿易や経済援助の禁止などイラクへの経済制裁の一連の措置を決定したことは当然であり、この経済制裁の徹底によって平和的に問題を解決していくことが決定的に重要なのであります。
    〔議長退席、副議長着席〕
 ところが、アメリカは武力行使をも辞さない態度を示し、一触即発の危機的状況をつくり出しています。このアメリカに協力、支援するための法律が、この国連平和協力法案なのであります。この法律によって、自衛隊は国連平和協力隊という形で海外に出動することになります。政府・自民党が、イラク問題に便乗して長年ねらい続けてきた自衛隊の海外出兵に道を開くなど、断じて許すことはできません。(拍手)
 戦後四十五年がたちました。しかし、三百十万人の親兄弟を失った国民の悲しみ、二千万人の命を奪われたアジア諸国民の苦しみ、あの悲惨きわまりない沖縄戦や広島、長崎の原爆、東京その他の大空襲など、だれも忘れることのできないものであります。あの十五年にわたる無謀な侵略戦争が終わり、やっと生き残れたとの思いをかみしめながら苦難に満ちた戦後の出発となったとき、国民の一人一人が考えたことは、いかなることがあっても二度と戦争を引き起こすようなことだけは絶対にあってはならないということでありました。そこに我が国の戦後政治の原点があります。
 日本国憲法は、このような第二次世界大戦の痛苦の教訓の中から、「政府の行為によって再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意」して確定されたものであります。しかし、この憲法のかけがえのない平和条項が今極めて重大な危機に直面しています。
 総理は、去る九月二十七日の記者会見で、従来の解釈を変えるとか変えないとか後ろ向きの発想ではなく、前向きの新しい秩序のデザインをつくるのだという趣旨のことを述べておられます。憲法第九条など平和条項を断固として守ることを後ろ向きだとしながら述べたあなたの前向きな新しいデザインとは一体どういうことを指すのか、その点をまず最初に伺うものであります。(拍手)
 この法案は、米軍を中心とするいわゆる多国籍軍への軍事支援を強化するために準備されてきたことは明白であります。法律は、協力隊が協力する対象として「国連決議の実効性を確保するため」の活動、「国際連合その他の国際機関又は国際連合加盟国その他の国が行う活動」と規定しておりますが、これは国連決議によらないで、独自にアメリカが決定し、軍事展開する米軍の作戦行動も含んでいるのかどうか。法律上、国連平和協力隊という形式で自衛隊を海外出動させ、この米軍を支援する道を開くものではありませんか。明確な答弁を求めるものであります。(拍手)
 自衛隊の部隊参加を含む協力隊の協力、支援の対象となる米軍は、国連安保理が出動を要請したものではないばかりか、国連憲章五十一条を根拠として武力行使に踏み切ることのある立場をも表明した軍隊であります。チェイニー米国防長官は、十月十五日にイギリスのテレビインタビューで、我々はどのような選択肢も排除していないと改めて武力行使の可能性を表明しました。また、昨日、ベーカー国務長官も米議会で、軍事的選択を見失うべきではないと証言しております。もし武力を行使するようなことになれば大戦争となり、世界の大混乱は避けられません。その場合、日本の石油エネルギーは甚大な被害を受けることになると考えられます。戦争の事態に立ち至った場合の予想される被害について説明を求めるものであります。
 さらに、米軍が武力行使をすれば、米軍に協力する平和協力隊は、米軍の兵たん支援の一部を実施するため、日本も国際法上の交戦国とみなされることになるのではありませんか。絶対に戦争に巻き込まれないという保証がどこにあるのか、答弁を求めるものであります。(拍手)
 次に、法案の第三条は、日本の協力隊が行う協力業務として、「輸送、通信又は機械器具の据付け、検査若しくは修理」を明記しております。しかし、こうした協力は、戦闘行動と不可分一体の兵たん行為そのものであります。防衛庁が作成した防衛白書にも、兵たん行為は作戦の基盤と明記しています。西広前防衛事務次官も、広い意味での戦争行為には、戦闘部隊も後方活動も全部包含されているはずと述べておりますが、こうした兵たん支援は、広い意味で武力による威嚇または武力の行使と一体のものではありませんか。総理の所見を求めるものであります。(拍手)
 さらに、自衛隊は平和協力隊の構成員として海外に出動する形となっていますが、あくまで部隊としての出動となるという点がとりわけ重大であります。例えば、自衛隊のO130輸送機あるいは輸送艦が、米軍の要請により、米軍が作戦に使用する物資の輸送業務に従事することがあります。その際・自衛艦は軍艦旗を翻し、O130機は自衛隊機であるマークをつけて行動することとなるのでありましょう。敵対する相手国からすれば、日本の軍隊が出動してきたと受けとめ、敵性国だとみなして攻撃してくる可能性は十分にあります。極めて危険ではありませんか。総理の所見を求めます。(拍手)
 また、総理は、危険なところには行かさないなどと言っていますが、法律上はそうした規定がありません。結局、日本に協力を求める国の要請に応じて出動地域が決まってくることは必然ではありませんか。危険地帯に行く可能性があるから、小型武器の携帯を法案に盛り込んだのではありませんか。明確な答弁を求めるものであります。(拍手)
 法案二十七条には、小型武器が協力隊員に貸与される規定がありますが、この小型武器がどういうものを指すのか、なぜ明らかにしないのでありますか。既存の法律にはないこの小型武器について法案が定義しないということは、政府の決定によって、例えば携帯用小型ミサイルまで含み得るということになりませんか。明確にしていただきたいと思います。(拍手)
 とりわけ重大なことは、自衛隊が平和協力隊という形で出動するというのに、国会の承認さえ求めず、内閣に設置する国際連合平和協力会議だけで決定するという問題であります。自衛隊の防衛出動については、自衛隊法七十六条が国会承認を得ると明記しております。また、国内問題である治安出動についても、七十八条が国会承認を求めなければならないと明記しております。ところが、自衛隊を海外に出動させるというのに、この法案は国会の承認さえ求めないのであります。国会と国民が全く知らない間に自衛隊が出動するなど、絶対許されないことであります。総理の見解をしかと伺うものであります。(拍手)
 法案は、自衛隊に、平和協力隊の構成員という形式で、米軍の平たん協力を実施させるものでありますが、これは、米軍と一体の平たん支援を行うことは憲法違反という政府解釈からいっても認められるものではありません。一九五九年三月十九日の参議院予算委員会において、当時の林法制局長官は、「極東の平和と安全のために出動する米軍と一体をなすような行動をして補給業務をすることは、これは憲法上違法ではないかと思います。」と明言しております。以来、米軍と一体の補給業務は憲法違反との政府見解は、厳然として存在するのであります。法案が成立して、自衛隊を中核とする平和協力隊が行う米軍への兵たん支援は、まさに米軍と一体のものとして実施されるわけでありますから、これは憲法違反だと言わなければなりません。総理の明確な答弁を承りたいのであります。(拍手)
 総理は、自衛隊の海外出動を実施に移す重大きわまりないこの法案の成立を急ぐ理由を説明する必要があります。というのは、ブッシュ大統領が、八月十四日の海部・ブッシュ電話会談で、海上自衛隊の掃海艇と給油艦の派遣を、九月二十九日の日米首脳会談では、ジャパニーズフォースが武力を使わずに輸送、後方支援、医療に活躍すれば世界に歓迎されるだろうと具体的に要請したと報道されているからであります。首相は、我が党の不破委員長の質問に対して、自衛隊をと具体的に要請されたことはないと否定する答弁を行いましたが、ブッシュ大統領は、自衛隊と言わずに、ジャパニーズフォースの出動を要請したのではありませんか。事実を明らかにするよう要求するものであります。(拍手)
 こうして自衛隊が米軍の展開する国際紛争に参加することで、日米安保条約は世界的規模で発動する軍事同盟に変質、強化することになりましたが、在日米軍基地が公然とこの中東作戦の基地とされていることについても指摘しなければなりません。在日米軍司令部は、八月に、米軍が第七艦隊指揮艦ブルーリッジを公式に中東派遣すると表明した上で横須賀から出動させました。また、沖縄からは海兵隊を初めとする戦闘部隊が出動し、基地の中の食堂が閉鎖される事例さえ出ているほどであります。このように、日本の米軍基地が世界的規模で米軍の出撃拠点とされていること自体、いかなる意味でも許せない問題であると同時に、今後も在日米軍基地を中東作戦の拠点として使用させることは許されてはなりません。総理の所見を伺います。
 イラク問題は、経済制裁の徹底によって、経済制裁の段階で平和的手段で解決すべきであります。きのう我が党の不破委員長がこの点について具体的な質問を行いましたが、総理の御答弁はありませんでした。私は、改めて、ソ連やアメリカ、イギリスを初めとした抜け穴的行為を完全にふさいで、経済制裁を徹底させるための外交的努力を強く要求するものであります。総理の明確な答弁を求めます。(拍手)
 この国連平和協力法の成立で自衛隊の海外派遣と軍事支援を進めることは、今度はアメリカの戦争への加担、協力者として、再び政府の行為によって戦争の惨禍を繰り返すことになるとともに、軍事ブロック、軍事的対抗のない世界をつくろうという日本国憲法の理念にも明らかに反するものであります。よって、本件国連平和協力法案の撤回を強く求めて、質問を終わります。(拍手)
    〔内閣総理大臣海部俊樹君登壇〕
○内閣総理大臣(海部俊樹君) お答えをいたします。
 私が九月二十七日、記者会見で、前向きの新しい秩序のデザインをつくるなどということを言った、そのことをとらえて平和主義の憲法を守ることに後ろ向きではないかとおっしゃいますが、同じ記者会見で私は、憲法の基本である平和主義、民主主義、基本的人権尊重主義の理念は大切に考えており、その枠内で何ができるかを考える、このことも明確に申し添えておりますし、また、前向きの新しい秩序と申しましたのは、今まさに皆さん御承知のように、米ソの対立がなくなり、冷戦時代の発想を乗り越えて、国連の安保理事会が拒否権を発動なしに世界の平和破壊者に対するいろいろな決議を次々と行うことができるようになった、これは、戦後四十五年、初めて起こった新しい秩序の芽生えでございました。(拍手)
 同時に、そのことに対して希望を持てるようになったのは、ソ連が政治的には民主化、経済的には自由化によって、今や市場経済の価値を求めて移動している、世界は政治的にも経済的にも一つの市場経済の価値、民主主義の価値に向けての話し合いの時代に入っているということでありますから、この新しい世界秩序の中で日本も何がなし得るか、積極的に役割を果たしていこう、前向きの新しいデザインというのはこういうことでございますから、どうぞ御理解を願いたいと思うのです。
 他方、国際の平和及び安全の維持のための国連決議を受けて活動しているいわゆる多国籍軍のために協力を行うことも、国連平和協力法の業務の一つと想定しておるわけであります。
 イラクでの事態は、米軍の腹一つで戦闘に突入する可能性がある、こう御指摘になりましたが、私は、そのこと自体については、そういったことがないように平和的な解決をアメリカともよく話しておりますけれども、同じく別の視点に立てば、逆にイラクの腹一つで湾岸危機という問題は根本的に解決するのだ、このこともどうぞ同時に私は指摘をさせていただきたいと思うのです。直接日本はこれの実力行使に加わるのではなく、局面打開をすることのできる当事者はまさにイラクであり、イラクがクウェートから撤兵するということによって局面打開が起こるのだということを、この際私の考えとしても申し上げさせていただきたいと思います。
 また、平和協力隊の危険な地域への派遣の問題については、これは戦闘に参加するとか武力行使をするなんということは毛頭考えていない協力業務ですから、業務計画をつくりますときには、現に戦闘が行われているような場所や戦闘が行われようとしている場所に向けて協力隊を派遣するような業務計画は我々は立てないという、その基本的な方針でいくわけであります。
 また、小型武器というのは、これはあくまで隊員の護身用として、原則非武装の平和協力隊でありますけれども、隊員自身の基本的人権の問題等もございます、無関心の態度をとっておることも許されませんので、平和協力隊を秩序が十分に維持されていない地、外国に派遣し、平和協力隊員の生命または身体の保護のため特に必要があると認める場合には、この小型武器の携行を認めよう、そして、これを貸与することができる旨の規定を第二十七条に設けておる次第であります。
 また、ブッシュ大統領との電話は、さきにも申し上げましたように、自衛隊の派遣を要請されたという事実は全くありません。日本の憲法のことはブッシュ大統領も理解をしておりますし、日本の貢献策について私がいろいろ説明をしましたけれども、それに対しては、世界の国々にさらに日本が効果的に国際的な平和維持活動に参加できるよう検討していることは歓迎されるだろう、そういう感想を述べられたわけであります。
 また、第七艦隊に所属する艦船としてブルーリッジが中東に派遣されていること、またミッドウェーほかが中東に派遣される予定であることは承知しておりますが、それ以外に、今後具体的にいかなる部隊が中東に派遣されることになっておるかについては、政府としては承知いたしておりません。いずれにしろ、今般の中東情勢に対応して、米軍の運用上の都合により、米軍艦船及び部隊を我が国から他の地域に移動させることは、特に問題のないことと考えております。
 イラク問題は、国連安保理決議が決めたように経済制裁で解決すべきである、私もそう思っております。そうして、イラクの明白な国際法違反に対して、安保理諸決議の中で特にイラクに対する経済制裁措置を厳格に実施していくことが必要なのは、そのとおりであります。すべての国が、いかなる国も厳格にこれを守ることが大切と考えます。我が国は、国際社会の一員として、速やかに包括的な経済制裁措置を決定しておりますけれども、その後も安保理決議を厳格に守って実施をいたしております。(拍手)
    〔国務大臣武藤嘉文君登壇〕
○国務大臣(武藤嘉文君) 私に対する御質問は、万が一にも武力の行使が行われたときには、日本のエネルギーに対してどういう影響があるか、こういう御質問であったと思います。
 日本は、御承知のとおりエネルギー源の約五七%を石油に依存をいたしておりますし、その石油の約七割を中東地域に依存いたしておるわけでございますから、万が一にも中東地域に武力の衝突が起これば、これは石油の供給に対して大きな障害が起きることは当然でございます。今、私ども、そういう万が一の事態を心配をいたしまして、それぞれ備蓄をいたしておるわけでございますが、IEA加入の各国の備蓄は、今平均百四十九日でございます。万が一にも石油の供給に不足が生じました場合には、各国協調して石油の供給をその放出によって確保していく、こういうことを申し合わせをいたしておるわけでございます。(拍手)
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○副議長(村山喜一君) 和田一仁君。
    〔和田一仁君登壇〕
○和田一仁君 私は、民社党を代表して、ただいま趣旨説明のありました国連平和協力法案について、総理に対して質問を行うものであります。
 今日まで、この議場において数多くの重要法案が審議され、日本の進路が決定されてまいりました。そして本日ここに、議会制度百年の間に行われたどの法案にもまさるとも劣らぬ重要な政策課題が提起されたのであります。
 世界は今、冷戦のもとの米ソの力による対立の構造が崩れ、緊張緩和と国連を中心とした新しい国際秩序の構築へと大きく動こうといたしております。折しも発生したイラクのクウェートへの侵攻そして併合は、冷戦の終えんが即世界平和を人類に約束させるものではないことを実証し、新たな地域紛争の解決、国際秩序の安定に果たすべき国連の役割、そして重要性が一段と問われてまいりました。国連加盟諸国の協力という問題を我々に提起してきたのであります。
 民社党は、国連中心主義に立つ我が国が、かつまた、世界第二の経済大国として世界平和の恩恵を享受している我が国が、世界の秩序維持と平和の構築に向け、平和を金で買うという姿勢ではなく、人の面でも主体性を持って、しかも口先だけではなく、積極的に国連に協力していくということが必要であると指摘してまいったのであります。(拍手)かかる意味合いで、今日、国会において論議が始まったことを歓迎するものであります。
 しかし、この法案が提出されるまで、政府の方針は右往左往したと言わなければなりません。特に、自衛隊の参加、身分、指揮権問題等をめぐって、総理を初め政府、各省庁首脳からさまざまな異なる意見が伝えられたのであります。そして、最終的に自衛隊は参加、派遣に決まり、さらにその身分は併任とし、指揮権は一元化の案に落ちついたのであります。
 これだけの重要法案を提出するのに際し、基本的な姿勢、殊に自衛隊の参加、派遣についての政府の考え方が極めて短期間に二転、三転したというところに大きな問題があるのであります。このような政府の姿勢が、自衛隊の海外派兵につながるのではないか、なし崩し的に軍事大国への道を歩むのではないかとの一部国民の懸念をますます増幅させていると指摘せざるを得ないのであります。我が国が今後、国連を中心にして新たな世界秩序形成のため何をなすべきかの確固たる哲学に裏づけされたものではないとの疑念はぬぐえないのであります。海部総理、この一カ月半の間にあなたの言動が百八十度変わった点を含めて、納得のいく説明を強く求めるものであります。
 私は、この政府の対応に見られるように、その基本姿勢に、また法案の内容に幾つもの不消化な点、疑念を指摘し、政府の見解を求めたいと思います。以下、数点にわたり、総理の明確なる答弁をお願いいたします。
 まず、本案第一条には、「国際の平和及び安全の維持のために国際連合が行う決議を受けて行われる国際連合平和維持活動その他の活動に対し適切かつ迅速な協力を行うため、」とあります。この法案にある「その他の活動」の中には、当然、国連決議による、すなわち国連憲章第四十二条に基づく国連軍の創設も含まれるものと読めるのでありますが、いかがでしょうか。政府は、本法第三条に基づいて、この平和協力隊が将来国連軍に参加する道を開いているのかどうか。また、そうであるならば、参加する意図があるのかどうか。この点を明快な答弁を求めておきたいと思います。
 また、今回の中東における多国籍軍の展開は、本法第三条で言う「国連決議の実効性を確保するため、」の活動なのでありましょうか。今日の状況を見るとき、各国が軍事力を行使することも辞さぬ構えで対峙するなど、参加する態様も背景もさまざまであり、通常の平和維持活動とは本質を異にするものが多いと考えざるを得ないのであります。
 このような地域に小型武器しか携行しない平和協力隊を協力させるについては、それが戦闘行為に巻き込まれることなどがないよう、協力業務が無制限に拡大することがないよう、一定の歯どめを論じることが必要であります。法案では、協力隊の海外派遣の可否については、平和協力会議に諮ることとされております。しかし、シビリアンコントロールをより徹底するためには、国会の承認事項とすべきではないかと思うのですが、総理の御所見を求めるものであります。(拍手)
 また、法案によりますと、国連平和協力隊は志願制を原則といたしております。政府は、国連の平和維持活動その他の活動への参加が必要となるたびごとに定員を定め、募集をし、採用をし、派遣という手順を踏むことになっております。一朝事が起きて、国連からの派遣の要請があってから実際の派遣までに、一体どのような程度の期間を想定しておられるのか。第一条に定める「適切かつ迅速な協力を行う」体制をとることが一体これで可能なのかどうか。十分な訓練もなしに派遣して、活動は果たしてできるのかどうか。結局、自衛隊を中心とした部隊の派遣にならざるを得ない結果になるのではありませんか。これらの疑問に対して、総理の明快な御答弁を願うものであります。(拍手)
 私は、これらの活動を有効ならしめるためには、隊員に対し、国際法や平和維持活動への理解の教育であるとか、また、前もっての組織化、そして必要とする小型武器の操作や通信の方法などの訓練を行うことが不可欠ではないかと考えるものであります。国連からの要請があった場合に速やかに派遣することができるためには、北欧やカナダで行われている国連待機部隊的な制度とすることが必要ではないかと思いますが、総理のお考えを承りたいと思います。(拍手)
 次に、国連平和協力隊の性格について伺います。
 今回の湾岸危機に際して平和協力隊が派遣された場合、国際法的には軍隊と見られると思いますが、それでよろしいのかどうか。したがって、平和協力隊員は、軍人として取り扱われるのか。軍人かどうか識別する一つの大きな目印といたしましては、その服装がございます。協力隊は自衛隊員と文民の混成ではありますが、制服は統一されるのかどうか。自衛のための小型武器の使用は、軍人であるならば国際法によって許されるものでありますけれども、文民には許されておりません。軍人の地位でないと、万一の場合、捕虜としての処遇もなく、スパイとして扱われても文句は言えません。政府の見解を明らかにしていただきたいのであります。(拍手)
 総理、世界の平和のために汗を流そうという若者に、この法案はいかなる取り扱いを用意しているのでありましょうか。身命を賭して協力隊に志願し、イバラの道を歩み、熱い砂漠や危険の伴うジャングルの中で活動して、さらに国際国家日本の名誉を守らんとするために働く協力隊員には、十分な待遇と万一に備えて手厚い補償制度が確立さるべきだと考えますが、総理のお考えを伺いたいと思います。(拍手)
 最後にお尋ねいたします。
 我が国政府は、冷戦構造による軍事バランスの中にあって、危機管理体制の確立を怠ってまいりました。これまで、国連平和維持活動への参加が具体的に我が国に問われたことが、過去二回ありました。一つは、一九五八年七月のレバノンの国連監視団であり、もう一つは、一九六一年二月のコンゴ国連軍への参加要請でありました。これに対して政府は、国連協力と憲法、自衛隊法との関係を明確にすることもできず、かつ、国内の反響をおもんぱかって、いずれもこれを拒否したのであります。
 我々は、国連による国際紛争解決に、平和憲法を持つ我が国がどのようにかかわっていくべきなのか真剣に検討し、結論を出す必要に迫られているのであります。しかし、短期間に結論を出すには内容は余りにも重大であり、我々は今、日本が何をなすべきか、何をしてはならないかを問われていると同時に、今日までたびたび我が党が指摘したにもかかわらず、何事もなさなかった政府・自民党の怠慢もまた問われていると言わなければなりません。(拍手)今こそ我々は、中長期的視野に立って、国際的な危機管理にいかに参加していくのか、そして、国内的にも、有事法制を含めた危機管理体制の確立をいかに図っていくのか、国民合意の形成に努めるべきであります。
 憲政の神様とも言われる尾崎咢堂翁の言葉に「憲法で国が救われるならば、世界に滅亡する国はない。」とあります。海部総理、国民の生命と財産を守ることは国政の最重要課題であります。あなたの真摯な答弁を期待して、私の質問を終わらせていただきます。(拍手)
    〔内閣総理大臣海部俊樹君登壇〕
○内閣総理大臣(海部俊樹君) 古堅議員に答弁の補足をさせていただきます。
 平和協力業務の実施については、二重三重のチェックが制度化されておりますので、これを慎重に進めていくことにおいて十分であると考えております。
 ただいまの和田議員の御質問にお答えを申し上げます。
 自衛隊参加の問題につきましては、国際の平和と安定に積極的に貢献する必要があると考え、そのためには単に資金面のみならず、要員面での協力を強化していくことが大切と考え、適切かつ迅速に協力するためには、自衛隊を平和協力業務に参加させることが適切であると考え、これまで政府部内で慎重に熟慮、検討した結果、今般、国連平和協力法案において示したような形で参加させることにした次第であります。
 国連平和協力法のもとでは、国連憲章第七章の措置を含めて、国際の平和及び安全の維持のために国連が行う決議を受けて行われる国連の平和維持活動その他の活動に対し、武力による威嚇または武力の行使を伴わない国連平和協力隊の派遣などの協力を行うことを想定いたしております。国連憲章第七章の措置に対する国連平和協力法で想定される以外の協力のあり方につきましては、将来の問題として研究を行っておりますが、いずれにしても、集団的自衛権に関する憲法の解釈の変更は考えておりません。
 平和協力隊の派遣につきましては慎重な検討が必要なことは、まさに御指摘のとおりでございます。この観点から、内閣に平和協力会議を設け、派遣の可否を審議するとともに、派遣に関し閣議決定を経る規定を設けた次第であります。このように、平和協力隊の海外派遣を含む平和協力業務の実施については、二重三重のチェックが制度化されておりますので、これを十分に活用して御質問の御趣旨にこたえてまいりたいと考えております。
 法案は平和協力隊を原則志願制としておりますが、一朝事あるとき、派遣要請があれば、実際の派遣を迅速かつ十分に行う必要については、これは御指摘をいただいたとおりでございます。これを行う国内体制が不十分であるという認識から、この法案を国会に提出した次第であります。国連からの派遣要請があってから実際の派遣までの期間についてはどうなんだという御指摘でありますが、個々具体的なケースによって、その任務内容等により一概に申し上げられないところがありますけれども、法律制定によって体制が整備できれば、その期間は大幅に短縮されることは確実になろうと思います。
 また、平和協力隊員は、志願者のみならず関係行政機関からの派遣参加者により構成をいたします。各自の専門的な知識、技能、経験を生かすとともに、事務局の支援により十分な活動を行うことは可能と考えますし、また、自衛隊の専門的な知識、技能、経験が平和協力業務全般を行う上で不可欠なことは言うまでもありませんが、例えば紛争終了後の選挙監視などは、必ずしも自衛隊の派遣となるとは限らないと考えております。
 我が国の協力活動を有効とするためには教育訓練が不可欠である、速やかに対応するため、北欧などの国連待機軍的な制度を持つことが必要ではないかと御指摘がございました。大切な問題ではございますが、今後御指摘を受けて北欧の実情等は十分参考にさせていただこうと思います。
 国連平和協力隊は、国連が行う決議を受けて行われる国連平和維持活動その他の活動に派遣されるものであり、国際法上、軍隊と見られないものでございます。
 また、制服については、制服の形状、種類、支給方法、着用の必要のある場合等については、これは政令で定めることといたしております。(発言する者あり)
○副議長(村山喜一君) 静粛に願います。
○内閣総理大臣(海部俊樹君) (続)平和協力法案は、第二十七条として、平和協力隊員に対する護身用の小型武器、これの貸与に関する規定を置いておりますが、このような護身用の武器の使用は、国際法上の自衛権とは無関係であり、軍隊の構成員と文民との間で取り扱いに差が生ずるということはないと考えます。
 また、軍隊の構成員の地位がないとスパイとして扱われるのではないかという御指摘でございましたが、国際法上にそのような規則があるとは承知いたしておりません。
 最後に、我が国は危機管理体制の確立を行ってまいりましたが、今こそ中長期的視野に立って、国際的危機管理体制への参加、国内的な法制を含めた危機管理体制の確立を、これは政府一体となって取り組み、考えていかなければならないと考えておるところであり、御質問、御指摘の点を念頭に置いて今後とも取り組んでいきたいと思っております。(拍手)
○副議長(村山喜一君) これにて質疑は終了いたしました。
     ────◇─────
○副議長(村山喜一君) 本日は、これにて散会いたします。
    午後六時五分散会