第120回国会 予算委員会第七分科会 第3号
平成三年三月十三日(水曜日)
    午前九時開議
 出席分科員
   主 査 愛野興一郎君
      戸井田三郎君    二階 俊博君
      星野 行男君    増子 輝彦君
      網岡  雄君    遠藤  登君
      川島  實君    斉藤 一雄君
      新盛 辰雄君    田並 胤明君
   兼務 池田 元久君 兼務 上野 建一君
   兼務 小松 定男君 兼務 沢藤礼次郎君
   兼務 竹内  猛君 兼務 鳥居 一雄君
   兼務 東  順治君 兼務 宮地 正介君
   兼務 古堅 実吉君 兼務 山原健二郎君
   兼務 伊藤 英成君 兼務 柳田  稔君
   兼務 江田 五月君
 出席国務大臣
        運 輸 大 臣 村岡 兼造君
 出席政府委員
        運輸大臣官房長 松尾 道彦君
        運輸大臣官房会
        計課長     岩田 貞男君
        運輸大臣官房国
        有鉄道改革推進
        総括審議官   大塚 秀夫君
        運輸省運輸政策
        局長      中村  徹君
        運輸省地域交通
        局長      佐々木建成君
        運輸省地域交通
        局陸上技術安全
        部長      松波 正壽君
        運輸省貨物流通
        局長      吉田 耕三君
        運輸省海上技術
        安全局長    戸田 邦司君
        運輸省港湾局長 御巫 清泰君
        運輸省航空局長 宮本 春樹君
        海上保安庁次長 豊田  実君
        気象庁長官   立平 良三君
 分科員外の出席者
        警察庁交通局交
        通指導課長   人見 信男君
        環境庁企画調整
        局環境影響審査
        課長      橋本善太郎君
        環境庁自然保護
        局野生生物課長 菊地 邦雄君
        大蔵省主計局主
        計官      原口 恒和君
        大蔵省銀行局保
        険部保険第二課
        長       西川  聰君
        郵政省放送行政
        局総務課受信普
        及推進室長   上田 誠也君
        建設省建設経済
        局宅地開発課長 板倉 英則君
        建設省都市局区
        画整理課長   大川 勝敏君
        建設省都市局公
        園緑地課長   曽田 鉄嗣君
        建設省道路局高
        速国道課長   荒牧 英城君
        自治省財政局調
        整室長     香山 充弘君
        参  考  人
        (日本鉄道建設
        公団理事)   藤井  浩君
        参  考  人
        (日本国有鉄道
        清算事業団理
        事)      岡山  惇君
        運輸委員会調査
        室長      長岡日出雄君
        予算委員会調査
        室長      多田 俊幸君
    ─────────────
分科員の異動
三月十三日
 辞任         補欠選任
  戸井田三郎君     星野 行男君
  新盛 辰雄君     田並 胤明君
  武藤 山治君     川島  實君
同日
 辞任         補欠選任
  星野 行男君     増子 輝彦君
  川島  實君     山中 邦紀君
  田並 胤明君     網岡  雄君
同日
 辞任         補欠選任
  増子 輝彦君     戸井田三郎君
  網岡  雄君     遠藤  登君
  山中 邦紀君     伊東 秀子君
同日
 辞任         補欠選任
  伊東 秀子君     武藤 山治君
  遠藤  登君     斉藤 一雄君
同日
 辞任         補欠選任
  斉藤 一雄君     新盛 辰雄君
同日
 第一分科員鳥居一雄君、東順治君、古堅実吉君
 、山原健二郎君、江田五月君、第二分科員竹内
 猛君、宮地正介君、第三分科員小松定男君、伊
 藤英成君、柳田稔君、第五分科員上野建一君、
 沢藤礼次郎君及び第八分科員池田元久君が本分
 科兼務となった。
    ─────────────
本日の会議に付した案件
 平成三年度一般会計予算
 平成三年度特別会計予算
 平成三年度政府関係機関予算(運輸省所管)
     ────◇─────
○愛野主査 これより予算委員会第七分科会を開会いたします。
 平成三年度一般会計予算、平成三年度特別会計予算及び平成三年度政府関係機関予算中運輸省所管について、昨日に引き続き質疑を行います。
 この際、分科員各位に申し上げます。
 質疑の持ち時間はこれを厳守され、議事進行に御協力賜りますようお願い申し上げます。
 なお、政府当局におかれましては、質疑時間が限られておりますので、答弁は簡潔明瞭にお願いします。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。星野行男君。
○星野分科員 おはようございます。連日大変御苦労さまでございますが、何分よろしくお願いを申し上げます。
 御案内のように四全総は、東京一極集中を是正をして多極分散型の国土形成を図ることを目標といたしまして、その実現のための政策手段として定住と交流の促進ということを大きな柱としているわけでございます。そういう点から考えましても、いわゆるこれからの総合交通政策の整備推進ということは極めて重要なことである、そう考える次第でございます。
 ところで、現代は車社会と言われるように、国民生活やあるいは産業経済あるいは教育、福祉あるいは防災活動、すべての分野におきまして車によって成り立っている、こう申し上げても過言でない状況でございます。
 しかし、自動車輸送の問題点を考えてみますと、第一に、自動車は鉄道輸送の約五倍のエネルギーを消費をすることであります。第二に、自動車の排気ガスが、環境破壊として問題となっております地球温暖化あるいは酸性雨あるいは大気汚染などの大きな原因となっております。第三に、
交通事故でありますが、毎年我が国だけで交通事故による死者が実に一万人を超え、あるいは負傷者も七十万人を超える、こういう状況であります。第四に、交通渋滞による時間のロスも大変なものであります。こういうようなことから考えてみますと、今改めて鉄道が見直されていると思うわけでありまして、鉄道整備の必要性を痛感をいたしている次第でございます。
 さて、そこで、まず今度、鉄道整備計画を進めるために新たに鉄道整備基金が設立されると伺っておりますが、その具体的な内容につきましてお聞かせをいただきたいと存じます。
○大塚(秀)政府委員 ただいま先生御指摘のように、地球環境問題あるいは省エネルギー対策等から、鉄道整備に対する必要性がますます高まっておりますが、このような状況の中で、緊急に整備が必要な新幹線鉄道、主要幹線鉄道、都市鉄道の整備を一層促進するために、別途新幹線鉄道に係る鉄道施設の譲渡等に関する法律案の規定によりまして実施されます既設新幹線の譲渡に伴います収入の一部を活用しながら、これに一般会計等からの補助金を加えて、総合的かつ効率的に鉄道助成を行っていく特殊法人鉄道整備基金を設立しようとするものでございます。
○星野分科員 わかりました。わかりましたが、この鉄道整備基金を、例えば道路整備特別会計のように特別会計にしないで、そういう特殊法人ということにされた理由はどういうことにございましょうか。
○大塚(秀)政府委員 ただいま申し上げましたように、今回の鉄道整備基金は、新幹線譲渡収入の一部を特定財源として活用しつつ、これに一般会計財源を合わせるということで、財政法第十三条に言います特別会計にはなじまないような仕組みでございまして、新幹線鉄道保有機構をスクラップ財源として特殊法人を設立するということにしたわけでございます。
○星野分科員 次に、平成三年度にJR株式の上場が予定されていると伺っているところでございますが、御案内のように旧国鉄債務、清算事業団の債務もまだ二十六兆円を超えるものがあるということでありますし、いろいろとその償還ということで旧国鉄用地の売却等々も進められているところでありますが、最後に残ったこのJR株式の売却益ということに期待がかかっているわけであります。
 一株五万円の株式が一体幾らで売れるのか、こういう関心もあるようでございますけれども、私はこのJR株式をただ旧債務の償還だけで終わらせるのはまことにもったいない、やはり株式の売却益をもちましてある程度今後の鉄道整備の財源も生み出すようなことを考えていくべきだ、そう考えている次第でございます。
 そういう意味で、このJR株式上場について慎重に対応し、市況等も判断しながら適切な時期を選択すべきではないか、こう思う次第でございますけれども、このJR株式上場につきまして、大臣の基本的な考え方をお聞かせをいただきたいと思います。
○村岡国務大臣 おっしゃるとおり、JR株式の売却、上場につきましては、時期等慎重に検討してまいりたい、こう思っておりますが、ただいまお尋ねの、売却収益を鉄道整備の財源にしないか、こういうことでございますが、御承知のとおり清算事業団の債務は平成二年度末に二十六・二兆円と見込んでおります。この売却の収入は、この債務を円滑に償還していくための鉄道清算事業団の貴重な財源と考えておりまして、鉄道整備のための財源に充てるということは現在考えておらないところでございます。
○星野分科員 旧国鉄債務が二十六・二兆円、この償還の財源として旧国鉄用地がおおむね十兆円くらいと見込まれているわけでありますが、単純計算であと十六・二兆円残る。仮にJR株が、たしか九百万株を超えているはずでございます、そういたしますと、仮にこれを一株二百円で売却ができれば、二、九、十八兆円、こういうことになるわけでありまして、いずれにいたしましても、一株三百円、こういう話も新聞に出ておりますが、これらを十分検討いたされまして、ただ昔の借金を返すだけで終わってしまうのはまことにもったいない、こう私は思います。将来、二十一世紀を展望した中での鉄道整備計画を推進するための財源にもある程度生かせるような形で、ぜひこのJR株式の活用をお願いを申し上げておきます。
 さて、次に、これからの鉄道整備でございますが、御案内のようにいわゆるリニアモーターカー、磁気浮上式鉄道ということでありますがリニアモーターカー、あるいは新幹線、あるいは新幹線直行特急線、あるいは在来線等あるわけでございますけれども、それぞれの整備についてどのような考え方を持っているのか、あるいはそれぞれのものがこれからの交通ネットワークにおけるどういう位置づけと役割を果たすことになるのか、そのあたりのことをお聞かせをいただきたいと思います。
○大塚(秀)政府委員 四全総や公共投資基本計画に指摘されておりますように、多極分散型の国土の形成のためあるいは大都市機能の維持のために鉄道は特に交通基盤施設として重要でございますが、幹線鉄道につきましては、中距離大量輸送という鉄道の特性を発揮するために、整備新幹線の整備、あるいは新幹線鉄道の直通化、また既存幹線鉄道の高速化等、鉄道の近代化を図っていかなければならないと考えております。また、二十一世紀に向けて超高速交通機関でございますリニアの技術開発を実用化に向けてこれからやっていくというのも一つの政策の中にございます。また、大都市におきましては、都市生活の中で通勤通学の混雑というのが極めて改善されない形で今も問題になっておりますので、今後都市の鉄道についても輸送力の増強を図っていく、このような形で全体として国民生活に大きな役割を占める鉄道整備を我々は大きな目標にしているわけでございます。
○星野分科員 磁気浮上式鉄道、いわゆるリニアモーターカーでございますが、今これからとりあえず考えられるのは、いわゆる中央線ルート、東京―大阪間五百キロということで、これを一時間で飛ばすという構想でありますが、今御案内のように国内でも航空機輸送が非常に進展をし、航空機の乗客もふえているわけでございますが、そういう中で果たしてリニアモーターカーの採算といいますか、役割といいますか、それがこれからどういうことになるか。本当にそれだけの投資をしただけの社会的な役割あるいは効率が果たせるのかどうかというような危惧も若干ございますが、この点はいかがでございましょうか。
○大塚(秀)政府委員 リニアモーターカーにつきましては、これから山梨に新しい実験線を設けて実験を行うところでございますが、今回の実験の大きな目的は、技術開発と並んでいかにコストダウンをするか、安いコストのリニアを建設できるようにするかが目的でございます。このような形で、東京―大阪間のように航空輸送あるいは既設の新幹線だけでは将来旅客輸送需要の増大に対処できない都市間、しかも大量の輸送のニーズがあるところにおいてリニアが実用化できるように検討していかなければならないと考えております。
○星野分科員 それから、いわゆるミニ新幹線、新幹線直行特急線でありますが、これは乗り継ぎの不安や乗りかえの不便解消と時間の短縮が図られること、さらに建設のコストが非常に安いわけでございます。同時に、いわゆる線的な高速鉄道効果を面的に拡大をする効果も十分果たせるのではないか、こう考えまして、非常に投資効率が高い、こう思うわけであります。したがって、いわゆるミニ新幹線を積極的に推進をすべきである、こう思うわけでございますが、いわゆるミニ新幹線整備につきまして、その事業主体あるいは財源と経費の分担あるいは建設後の運営等について考え方をお聞かせをいただきたいと思います。
○大塚(秀)政府委員 いわゆるミニ新幹線という言葉には二種類ございまして、一つは整備新幹線の整備に当たって運輸省規格案としてのミニ新幹
線、今回国会で御審議いただいております法律案によりましては新幹線直通線となっておりますが、このように全国新幹線鉄道整備法に基づいて新幹線と直通化するミニ新幹線が一つでございます。
 それから、もう一つは、事業主体でございますJRの申し出に基づいて既設線の改良として新幹線と直通化するというミニ新幹線、これは現在福島―山形間で工事を実施しているものでございます。
 いずれにしましても、先生御指摘のように投資効率が高く、かつ利便が増進するという点ではこのようなプロジェクトを推進していかなければならないと考えておりますが、やはり第一次的には事業主体の旅客輸送需要の見込み、あるいは採算性の問題等がまず基準になると考えております。
 国としましては、現在の福島―山形のミニ新幹線につきましては補助対象経費、本体工事でございますが、国がその二割を補助するとともに、それに相当する額を地元が出資するという形でやっております。また、今回の鉄道整備基金におきましては、新幹線直通化について建設費の五〇%を無利子貸し付けするという制度を設けたところでございます。
○星野分科員 私が実は関心を持っておりますのは、今の整備新幹線のルート内のいわゆるミニ新幹線ではなくて、それに関連するところの、今お話しのありましたいわゆる福島―山形間あるいはこれからやろうとする盛岡―秋田間、こういうものでございます。これにつきまして、かねて伺ったところによりますと、負担割合は国が二五%、地元が二五%、JRが五〇%、こんなふうに聞いておりますが、この点がどうなのか。
 それからもう一つは、例えば山形―福島間のミニ新幹線の建設工事の事業主体はどこになるのか。当然運行はJRがやるということになるのだと思うのでございますが、そのあたりについて、具体的に山形―福島間の事業についてお聞かせいただきたいと思います。
○大塚(秀)政府委員 福島―山形間につきましては六十三年度から工事を開始しておりまして、現在、福島駅構内における新幹線を在来線に乗り入れるためのアプローチ工事等を行っているところでございます。平成四年夏に完成する予定で鋭意工事を進めておりますが、本工事の建設財源につきましては、国が補助対象経費の二割を事業主体であります第三セクター、山形ジェイアール直行特急保有株式会社に補助するとともに、それに相当する額を地元がこの会社に出資し、その他は開銀等の借入金によって賄っているわけです。
 これとともに、今回、鉄道整備基金を創設して無利子貸し付け制度を設けたところでございますが、先ほど申し上げましたように、建設費の五〇%を無利子貸し付けとするとともに、それと実質相当する額を地方からの補助を受けるということで、今先生が二五%と言われましたのは、建設費の五〇%を無利子貸し付けにすると、これは金利分が補助金に相当するわけで、金利というのは固定しておりませんので、そのときどきの金利にもよりますが、大体二〇%から二五%ぐらいの実質補助になるのではないかと考えています。
○星野分科員 わかりましたが、いずれにいたしましても、結局いわゆるミニ新幹線の整備も地元負担あるいはJRの負担等々が問題になってくると思うのでありますが、今申し上げたように非常に投資効率がよく、あるいは地域の開発効果も大きいものがあろうと私は思います。したがいまして、このミニ新幹線の整備につきましても国の方でもっと補助率を上げて推進することをぜひ御検討をお願い申し上げたいと思う次第でございます。これは御要望だけにとどめておきます。
 次の質問に移ります。
 御案内のように、国際化が進展をする中で空港整備が重要であることは申すまでもございません。羽田空港、新東京国際空港あるいは新大阪空港等の整備が着々と進行しておりますことはまことに結構なことであり、関係者の御努力に敬意を表する次第であります。
 ところで、昨年新潟空港も現在二千メーターの滑走路の二千五百メーター延長工事に着手をしていただいたところでございますが、この新潟空港整備計画の概要と完成の予定年次につきましてお聞かせをいただきたいと思います。
○宮本政府委員 お答えいたします。
 新潟空港の二千メートルから二千五百メートルへの滑走路延長事業は、先生お話しのとおり元年度の予算で採択いたしまして、航空法の設置許可、公有水面埋立法による埋立申請等の所要の手続を終了いたしまして、平成二年の八月から現地着工したところでございます。三年度から護岸工事が本格化するということになっております。
 この工事は、先生御案内のとおり現空港を供用しながらの工事でございます。だから夜間工事を余儀なくされるという事情がございます。それからまた、海上工事は御承知のとおり海象条件に大きく左右される、そういう問題がございまして、施工上の困難を伴うもので慎重な工程管理が必要である、そのように思っております。
 一応予定といたしましては平成八年完成ということでございます。地元ではできるだけ早期に完成してほしいという御要望もあることも十分承知しておりまして、早期供用開始に向けてできるだけ努力いたしたい、そのように考えております。
○星野分科員 今、工事の早期完成に向けて御努力をいただく、こういう御答弁をちょうだいいたしまして大変感謝を申し上げますが、何分ひとつよろしくお願いを申し上げたいと思います。
 それからさらに、今いわゆる環日本海時代と言われておりまして、新潟と対岸諸国との交流が非常に活発になっております。また、おかげさまで本年の六月二十日には東北・上越両新幹線の東京駅乗り入れも実現をすることになりまして、御案内のようにそうなりますと東京―新潟が百分以内で結ばれる、こういうことになるわけであります。大変ありがたいことだと感謝を申し上げているわけでありますが、こういう状況を考えてみますと、今新潟駅でとまっております上越新幹線をさらに新潟空港あるいはその空港近くまで延長いたしますれば、まさに東京から新潟空港まで百分で結ばれる、こういう時間距離になります。
 そういたしますと、今の羽田の空港あるいはまた新東京国際空港その他の状況を考えてみますと、国際空港の整備が将来的にはさらに必要になってくると思うのでございますが、そういう中での新潟空港の位置づけというものが変わってくるのではないか、こういう気がいたします。そういたしますと、現在二千メーターのこの滑走路をやはり行く行くは三千メーターに延長いたしまして、大型ジャンボ機が発着できるようなそういう国際空港化を図っていく。日本海は広いわけでありますから、洋上滑走路でもつくれば幾らもこれは広げることができるわけでありまして、将来構想としてはぜひ御検討を賜りたいと思うのでありますが、局長さん、いかがでございましょうか。
○宮本政府委員 お答えいたします。
 第六次空港整備五カ年計画、現在策定中でございますが、この考え方の基本になる考え方を航空審議会が昨年の八月に中間取りまとめということで発表したわけでございますが、この中で、国内航空ネットワークの利便性の向上のため、首都圏の複数空港化の積極的な推進を図る必要がある、二十一世紀初頭における東京圏の国内航空需要に対応するためには、空港能力の拡充が必要であり、総合的な調査を関係者が連携して進める必要があるという指摘がなされておるわけでありまして、私どもといたしましても平成三年度以降この調査に本格的に着手したい、そのように思っておるわけでございます。
 しかし、先生が御指摘のように新潟空港を首都圏の空港ということで位置づけるということについてはやや問題があるのではなかろうかと私どもは考えておるわけでございますけれども、何らかの形で首都圏の需要を補完する可能性があるのではないか、そのように考えているわけでございます。いずれにせよ、せっかくのお話でもございますので、今後、旅客、貨物の流動について十分勉
強いたしていきたい、そのように思うわけであります。
 なお、滑走路の二千五百メートルへの延長は、ジャンボの就航を前提として計画したものでございます。また、現在の滑走路の三千メートル延長というお話でございましたが、これは新潟港の現在の航路との関係で十分な調整が必要でございまして、かなりの困難があるということも参考までに申し上げておきたい、そのように思うわけであります。
○星野分科員 ありがとうございました。よろしくお願いをいたします。
 次に、今申し上げた上越新幹線の新潟駅から新潟空港までの延長、大した距離ではございません。投資効率は非常に高くなる、こう思っております。将来、今お話しいただいたようなこの新潟空港の利用客の増を考えますと、新幹線の利用客の増とも絡み合わせて非常に効果的なことではないか、私はそう思うわけでありますが、上越新幹線の新潟駅から今申し上げた新潟空港までの延長の問題と、もう一つは、やはり今申し上げたような環日本海時代における日本海沿岸地域の鉄道整備ということで、もともと基本計画路線で羽越新幹線ルートがあるわけでございますが、御案内のように北陸新幹線の上越、具体的には地名は直江津ということになりましょうか、そこから上越新幹線の長岡まで、これは七十キロちょっとでございます。この間をミニ新幹線で整備をお願いしたい、こういうことで、かねて期成同盟会をつくりまして運動を始めてからもう四年くらいになろうかと思いますが、福島―山形、盛岡―秋田に先を越されているわけであります。
 このミニ新幹線の上越―長岡間、そしてさらに新潟から村上、酒田と、今申し上げた基本計画路線の羽越新幹線ルートになるわけでありますが、いずれこの間もミニ新幹線で整備を進めていく必要があろうか、こう考えておりますが、この点につきまして御見解をお願いをいたします。
○大塚(秀)政府委員 まず第一の問題としましての上越新幹線の新潟空港乗り入れの構想につきましては、具体的にどのような計画であるか、まだ内容を承知しておりませんし、検討もしておりませんが、一般的に申し上げますれば、空港へのアクセスとして鉄道を乗り入れるということは、もしそれが実現すれば鉄道行政上も大変重要な問題であると考えており、空港の発展動向、沿線地域開発の動向あるいは収支採算性等事業化の可能性等を総合的に勘案して判断する必要があると思っております。
 また、長岡―上越間の直行特急列車につきましては、現在、北越北線六日町―犀潟間の高速化のための事業を実施しておりますので、それとの競合関係を検討する必要があると思われ、また、羽越線の新潟―酒田間の直行特急列車についても、現在旅客輸送需要というのが停滞しておりますので、今後の輸送の動向等を勘案しながら検討をする必要があると思います。
○星野分科員 今お話がございました北越北線につきましては、これは北陸地域から東京の方に来るには、なるほど時間的には短縮をされる、こういうことでこれをお進めいただいていることは感謝を申し上げておりますが、しかし一方、日本海側の交流も、これは当然今後活発になってくるわけでありますし、先ほど前段申し上げたように、いわゆる東京にだけ人があるいは物が企業が集まるのではなくて、やはり地域の核をつくって、いわゆる多極分散型の国土形成を進めていく、そういう点から見ますと、大変手前みそでありますが、新潟が一つの核になって極になってくるのではないか、そういう気がするわけであります。
 そういう点で、新潟空港の整備等も兼ね合わせまして、日本海側の今申し上げた高速鉄道の一環としての二ルートのミニ新幹線整備はやはり必要なことである、そう考えておりますが、ぜひ今後具体的な御検討あるいは前向きなお取り組みをお願いを申し上げる次第でございます。
 以上で、時間が参りましたので終わらせていただきます。どうもありがとうございました。
○愛野主査 これにて星野行男君の質疑は終了いたしました。
 次に、上野建一君。
○上野分科員 私の方からは、運輸省のJRへの指導方針を中心にお伺いしていきたいと思います。
 まず第一にお伺いしておきたいのは、JRの株式上場をやろうとしているようですけれども、いつをめどにやろうとしているのか、そして現在乗り越えるべき課題というものは何なのか、その点をまずお伺いしたいと思います。
○大塚(秀)政府委員 国鉄改革の趣旨から、JRの完全民営化を進めるためできるだけ早期かつ適切にJR株を上場処分していく必要があると考えておりますが、この時期については現在、学識経験者から成るJR株式基本問題検討懇談会で検討しており、一昨年暮れの閣議決定の線に沿ってその準備、検討を進めているところでございます。
 この上場に当たっていろいろな問題がございますが、一つはいわゆる上場基準と言われる問題、これは特に重要な基準としまして、例えば純資産額が資本金の二倍以上であるとか利益額が上場直前の年度で資本金の四割以上であるとか直前の決算期に配当していることとかございますが、こういう点についてはJR各社の中で東日本と東海はほぼ基準を満たし、西日本は近く満たすのではないかという展望でございます。その他に環境の整備として新幹線鉄道施設の譲渡問題があり、これは別途法案を国会に提出して御審議をいただいております。そういう問題を検討しつつ、上場に備え今もろもろの準備をしているという段階でございます。
○上野分科員 そうすると、時期的にはどのくらいかかりますか、その準備が完了するめどで結構ですけれども。
○大塚(秀)政府委員 今申し上げましたような問題をクリアしつつ、また現実にはJRの株式というのは大変額も大きゅうございますので株式市場に与えるインパクトもあり、株式市場の動向等を十分に見きわめて弾力的に対応していくと考えておりますので、今時期は確定的なことを申し上げられませんが、できるだけ早期に行っていくという姿勢で臨みたいと考えております。
○上野分科員 早期というのはちょっとわかりませんけれども、その上場のためにも特に考えなければならぬのは、鉄道、JR全体の安全対策の強化が非常に重要だと私は思います。それから二つ目は、何といっても公的運輸機関でもありますので社内の民主的な融和ということが重要だ。今答弁のあったのにこの二つを特につけ加えて考えていかなければいかぬじゃないか、私はこう思います。特に鉄道の事故は、一たん発生すると、利用者への被害はもちろんでありますけれども社会的な影響も大きいわけでありますので、重視をしなければならぬことだと思います。
 そこで、JRの安全の問題、特に事故の問題については資料をいただきましたが、六十二年度の民営化後、鉄道運転事故件数は確かに減っています。これは私は今、東日本の場合を申し上げているのですけれども、減っている。そういうことでありますから、これは努力がなされておる、こう思いますので、この点については結構なことだと思いますが、問題はそのほかに、運輸省の北野さんが平成二年に短い文章を書かれておりますけれども、この中で、運転阻害事故というのはふえている、こういうことを言っております。具体的に見ますと、六十二年度には千三百九十八件、そして六十三年度には千五百五件、平成元年度には千五百九十五件、こういうふうにふえています。
 もちろん運転阻害事故というのは自然条件のどうにもならない問題やらいろいろあるようですけれども、ふえているということは一体どこに原因があるのか。この点も大きな事故につながる可能性を持っていることには間違いないわけですから、その点は運輸省としてはどう把握されているかお伺いしておきます。
○大塚(秀)政府委員 運転事故は減っておりますが、運転阻害事故、つまり旅客列車の場合には三
十分以上のおくれ、貨物列車の場合には一時間以上のおくれ、これの統計をとってみますと六十二年、六十三年、元年度と若干ずつふえております。このような列車のおくれというのも何か一歩間違えば重大事故につながることもあり得ますので、我々その中でも特に車両の故障によるもの等についてはできるだけ改善していくようにJR各社を厳しく指導しているところでございます。また災害時におけるおくれというのもございますが、これも復旧体制を整備をしてなるべくおくれをなくすような対応をしていかなければならないと考えております。
○上野分科員 そこで、国鉄時代には運転報告基準というのがありまして、それによりますと、旅客列車が十分以上、その他の列車が三十分以上遅延した場合は報告しなさい、こういうふうになっておりますが、その後の運輸省令によりますと、この基準が旅客列車は三十分以上、その他の列車は一時間以上、こう変わっていますね。変わっているわけですから、その点が緩やかになったというか、報告については緩やかになっている。そう考えますと、私が先ほど挙げた件数というのももっと多く件数があるのじゃないかという感じがするのですけれども、その点はどうでしょうか。
○大塚(秀)政府委員 今先生御指摘のように国鉄改革後は民営鉄道に合わせまして報告規程の適用が三十分以上遅延した場合等の報告ということになっておりますが、国鉄時代は列車が十分以上遅延したときの統計がございますが、これは運輸省に対する報告ではなしに国鉄の内部規則として国鉄本社で把握したデータということでございます。
 そこで、JRになりましてからJR各社はそういうものを把握しておりませんので、時系列的に見ますと、六十一年度までと六十二年度以降の運転阻害事故件数というのは違います。六十一年度までは国鉄で把握した今先生御指摘のような十分以上のおくれの数でございますので、これと三十分以上のおくれの数は比較ができないわけでございます。
 では六十二年度以降どうなったかということでJRに問い合わせても、残念ながらそういう報告をとっておりませんが、ただ私どもが最近調べましたJR東日本の例でございまして、これは以前の国鉄時代の報告の中では、一つは列車の遅延、もう一つは係員のミスにより遅延した場合がございまして、その係員の取り扱い誤りにより列車の遅延等を発生させた件数、これはJR東日本からとれまして、それによりますと、これは限られたものでございますが、六十一年度が二千五百九十七件、六十二年度が二千五十七件、六十三年度が千九百二十五件、元年度が千七百四十九件となっておりまして、若干出入りはございますが、年度を追ってこの分は減少しているとの説明を受けております。
○上野分科員 そこで、その点ではやはり内部にいる者と我々から見ますと大分認識が違う点もありまして、たまたまこの平成元年十月二十五日の新聞報道によりますと「JRミス、報告の三十倍」、そしてこのことを副社長が認めておられますね。
 だから、そういうことから考えますと、このJRの安全対策というのはどうも何となく危ない感じを、まだまだ不十分だという感じを受けるのですけれども、運輸省としては、こういう経過を含めてもうちょっと何かきちっとした対策をやっておかなければいかぬのじゃないだろうか。事故が起きてからじゃ間に合いませんので、その点を含めて運輸省の考え方を、指導方針といいますか、そういうものをお伺いしておきます。
○大塚(秀)政府委員 先生御指摘のとおりでございまして、安全対策というのは徹底して徹底し過ぎるということはございませんので、私どもも常日ごろからJRに対しても安全第一の運営、鉄道輸送を行うように指導しているところでございます。特に最近は、運輸省とJRの安全担当者との間で鉄道保安連絡会議を定期的に開いておりまして、このような事故についても逐一各JRで問題の検討、事故原因の調査、意見の交換等を行っているところでございますが、今後もこの種の会議等を通じて、事故防止、安全確保に徹底を期してまいりたいと思っております。
○上野分科員 安全対策については、今私が申し上げたようなことで一層これを強化をしていっていただきたいと思いますが、その中で、やはりどう考えましても駅の状態その他いろいろ、今のJRになってからの合理化が進み過ぎて、どうも要員が足りない感じを強く持ちます。それから、内部から聞いた話でも人が足りない、こう返ってきますので、この安全対策は要員の面でも考慮しなければならぬことだと思いますので、その点についても徹底した安全対策と要員問題をぜひ考慮に入れていただきたい、こう要望しておきます。
 それから、先ほど申し上げたもう一つの社内の融和の問題があります。この点は、私どもから言わせれば、千余名の人たちを、清算事業団の法律的なものが切れたとはいいながら、旧国鉄に働いた人たちを外におっぽり出したということは、これはもう依然としてそう考えざるを得ない状態でありますけれども、きょう私が問題にしようと思いますのは、不当労働行為が依然として行われているということなんです。一方で、この不当労働行為が行われている中では社内の融和というのはとても考えられませんので、その点についてはもうちょっと運輸省は積極的に指導する必要があるのじゃなかろうか。実は、これは運輸省は初めてのことですから詳細については理解されないかもしれませんが、ぜひこれは調査をして、こういうことが起こらないように大きい意味で御指導をいただきたいと思うのです。
 この点はちょっとだけ申し上げてみますと、岩手、盛岡の電力区のことなんです。この不当労働行為をやられた本人は今はその電力区から離れているわけなんですけれども、本人に言わせると、電力区から離れているので、高いところに登ったりいろいろな仕事の面でもうもとに返りたくないという気持ちを持っている。それで、もうしようがないから今のままでという気持ちになっているのに、おまえは地方労働委員会の証言が悪かった、したがって、今度中労委で証言がある場合には地労委の証言の反対のことを言いなさい、簡単に言えば偽証を強要することが行われています。この点は本人の陳述書その他もありますが、いわば職制を利用して弱い労働者を、しかもいろいろな条件のある中で行われている、こういうことなんです。
 こういうことが、一つの例として申し上げましたが、ほかにもいろいろあります。民営化されたのに一層官僚的な条件になっている。これはまだJRは本当の意味での民営化にはなっていないわけですから、今のうちに、やはり運輸省の監督指導が強く出されるうちに、もうちょっと職場の中を民主的に、あるいは融和を考えておかないといかぬし、またその責任は民営化を進めた運輸省としては当然あるものと思いますので、この点について内容を調査していただいて、こういうことが起こらないように対処していただきたいと思いますが、どうでしょうか。
○大塚(秀)政府委員 先生ただいま御指摘の件につきましては、運輸省としてその事実関係の詳細について承知しておりませんが、必要がありましたらそのような事情についても私ども把握したいと考えております。また、一般論としては、JRの管理者による不当労働行為はあってはならないと考えておりますし、今後の鉄道事業の発展、JRの安定的な発展のために労使関係の安定ということは極めて重要だと考えております。
○上野分科員 その点はぜひ監督を強化していただける、そういう意味で、こういうことの起こらないように指導をいただける、こう受けとめてよろしいでしょうか。
○大塚(秀)政府委員 一般論として労使関係は第一義的に当事者の問題でございますが、運輸省としてできる範囲内でJRの監督の中でそのような問題についても対処していきたいと思っております。
○上野分科員 大変限られた時間ですので、残念ですが次の問題に移らせていただきたいと思います。
 それは私の地元の千葉県にかかわる問題なんですが、実は今度特急列車、あの房総半島の東京湾側から来るのと外の方から来る、外房、内房と言っているのですけれども、ここから来る列車が、特急列車です、その特急が県都である千葉市の千葉駅を通らないで京葉線に回るのです。それはいろいろな事情があるのかもしれませんが、この二つの特急列車が千葉駅で停車をしない。これは実は大変千葉県民にとりましては重視をされておりまして、東日本鉄道に対して県知事が、昨年の十二月二十七日ですけれども、要望を出しております。しかし、これは要望書というふうにはなっているけれども、正直申し上げて、この中身を見ますと抗議文ですね。そうなっているのです。こういうことというのは一体何だ。
 特に、千葉市は政令指定都市に来年なるということで、その努力をしておりますし、千葉駅の大改造も実は行われているのです。こういうことでありますし、千葉の地形は大体千葉駅に集中をしている状態が鉄道の面でもあります。そこへ京葉線ができたからといって、いきなりそっちの方に振り向ける、これは明らかに千葉の県政というものに対して交通面から大変けしからぬことだ、こう思っておりますので、これは何とかならぬのか、再検討するように運輸省としてぜひ御指導いただきたい。
 特に、鉄道が民営化してからもう全然、簡単に言うと県庁に対しても、少なくとも県知事の了解を得るぐらいのものがあってしかるべきだと思うのですけれども、そういうことがない。まして我我なんかは問題にされてない、連絡一つない、こういう状態であります。
 そして、それに加えて今度は成田の特急、成田エクスプレスというのだそうですけれども、これを成田空港から東京までノンストップで走らせる、千葉駅はこれまた無視をする、こういうことになっております。ところが成田空港は、御承知のとおり千葉県としてどれだけ苦労して今日まできたか、多くの犠牲も払われている。なぜそういうふうになっているかといえば、これは県民の気持ちとしては、そう表に出せる問題じゃないかもしれませんが、千葉県に空港が来る、日本の表玄関が成田に来るんだ、こういうことで県庁を初め先頭に立って全部で協力してきた経過があります。この点は運輸省が一番よく知っているはずなんですね。その空港から県都を通るのに、県都にはとめないという、こういうことがあっていいものかどうか。これはいかにも何か人をばかにしたやり方だと思いますので、早急に再検討してもらいたいと思いますが、運輸省、何とかならぬでしょうか。
○大塚(秀)政府委員 これも一般論として申し上げますと、JRになってからの経営の順調な理由の一つに、地域のニーズに密着したダイヤの編成、列車の運行等を行っているということが挙げられますので、今後とも地域住民の意向等を十分JRとしてもくみ上げていく必要があると思います。
 ただいま御指摘の点につきましては、一つは京葉線が開通して総武線のバイパスとして活用されるに当たり、京葉線と直通します場合には線形上どうしても千葉駅を通らないという形になっておるわけでございますが、その際に、千葉駅に最も近い蘇我駅と千葉間のシャトルサービスといいますか、普通列車の増発等にも配慮していると聞いておりますが、今後の千葉駅の需要も十分に勘案して対応をしていかなければならないと思います。
 それから、成田エクスプレスにつきましては、このエクスプレスの性格上、東京から成田まで時間がかかるという空港客の不便を解消するためにできるだけ早く直行させるという目的で設定されたものであり、その点でエクスプレス自体は千葉駅停車をしないことになっておりますが、JRとしては、そのかわりに東京圏―成田を結ぶ快速列車を新たに成田空港まで延長しますとともに、千葉―成田空港を結ぶアクセス輸送という点でサービスを改善させているということで、総合的には千葉駅も重視しているというように理解しております。
 先生御指摘のように、今後千葉市というのはますます発展していきますので、そういう将来の旅客輸送需要も十分考えてダイヤ編成等をやっていく必要があると考えております。
○上野分科員 例えば成田エクスプレスの場合には、これはどう考えても政治的な路線ですよ、空港と東京を結ぶという意味での。しかも、その一点に、時間的に考えたって千葉駅にとめてそんなに時間がかかるわけじゃないから、ぜひこれは再検討してもらわなきゃいかぬことだと思います。まず県民が納得しませんよ。空港を持っている県都に、それは時間は多少かかるかもしれないけれどもとめないということ自体がおかしいし、それから成田空港に対する貢献度など含めて、これは再検討してもらわなきゃ困ります。
 それから、何よりも県民に一定の理解を求めることをやらないで、私どもでこうなりましたからこうしますという官僚的なやり方というのは、これはお客を扱うJRとしてはもう基本的な欠陥だと思うのですね。むしろ国鉄時代よりも最近の方が官僚的だと受けとめている人が多いですよ。ですから、例えば知事だって、これは決して社会党の知事じゃないんですけれども、自民党の知事さんですけれども、腹立ってまことに遺憾であると言っているんですよ。
 そういうことですから、この二つの問題含めてですけれども、何とか県民とも話し合うという立場で、近い機会に再検討をしてもらいたいと思いますが、そういう御指導をやってもらえませんか。
○大塚(秀)政府委員 ダイヤの設定等につきましては、第一義的には鉄道事業者の旅客需要の動向の把握等による判断の問題だと考えますが、私どもとしましては、地域住民あるいは地方公共団体のニーズは十分にくみ上げる必要があるという趣旨は常日ごろからJRに対して徹底しているところでございますが、さらに必要がありましたらその趣旨を伝えたいと思います。
○上野分科員 趣旨は伝えていただいて、それはありがたいんですけれども、これは具体的な問題ですから具体的に対処しなさいと、例えば成田から来る特急列車も全部とめなくても、例えば半分とめるとか、快速だって特急だってとまる駅ととまらない駅が場合によっては変わる場合もありますよね。そういうことなども含めてやはりこれは積極的に対処していただかないと、本当にJRは千葉県では孤立しますよ、正直申し上げて。
 そういうことですから、特に重要な時期でもありますし、県民にとっては、この点については随分強い要望がありますから、もう一回最後に再検討ぐらいはすると言ってもらわないと、質問が終われないですよね。よろしく頼みます。
○大塚(秀)政府委員 三月十九日からのダイヤでございますので、それについて再検討ということは困難だと思いますが、千葉県知事の抗議書も内容を読んでおりませんので、そういうものを十分把握させていただきたいと思います。
○上野分科員 終わります。
○愛野主査 これにて上野建一君の質疑は終了いたしました。
 次に、田並胤明君。
○田並分科員 それでは三点プラス一点ということで、大変申しわけないんですが運輸省関係について、特にJR関係の輸送力増強あるいは新線建設、それらを中心にお尋ねをしたいと思います。
 最近NHKが「くらしと政治九一・三」という世論調査を行いました。もちろん国政に対する要望事項であるとか、あるいは地方政治に対する要望事項、いずれも全部国政、地方政治というのはリンクするわけですが、その中で特に地方政治に望む主なものとして、環境問題、それから道路交通網整備、それから地元産業の振興、こういうものが上位を占めているわけです。いずれをとってみ
ても、例えば環境問題でも、道路交通網が整備をされることによって環境が改善をされるという、こういう願いを込めての環境問題に対する要望もあったようですし、もちろん産業振興というのは道路交通網の整備というのが欠かすことのできない内容でございますから、そういう意味では、道路交通網の整備にかける地域住民の願いというのは非常に強いという意思をこの世論調査ではあらわしたと思うのです。
 そこで、私もJRの熊谷というところからこちらに通っているものですから、たまたま新幹線を利用させてもらって、上野駅から今度はE電に乗りかえて、地下鉄を乗り継いで国会へ来るというのが日常の私の通勤圏なのですが、高崎線の輸送力の増強については、JR当局も相当力を入れてその改善に努力をされていることについては高く評価をしたいと思うし、また、E電の朝夕のラッシュというのは、これは経験をしたことがないと全然わからないと思うのですけれども、もう本当に、時たま階段規制までやってE電の混雑を解消する、よくあれでホームから転落をしたりなんなりする事故が少なくて済んでいるなというふうに考えるぐらい、職員の人が総出でもって事故防止とそれから円滑な電車の通過というのでしょうか、それに努力をされているという姿を見るのですが、通勤電車の混雑緩和については別の機会で質問をすることにして、特に最近新幹線が、朝晩はまさに通勤電車並みになってきたということなのです。特に、上越新幹線を利用していますから、それを申し上げたいのであります。
 朝の六時台、七時台、八時台、それぞれ高崎始発で上野まで来るおはようライナーみたいなのが何本か通っているのですが、高崎を出て次の駅の熊谷でもう既に乗客が立って乗ってくる、こういう状態が最近しばしば見受けられます。特に月曜日の朝なんというのは、単身赴任の方が金曜日に郷里へ戻って月曜の朝早く出てくるという事例があるのでしょうし、そういう意味では最近の混雑度合いというのは非常に激しくなっております。
 そこで、上越新幹線の輸送力の増強についてまず第一点お聞きをしたいのであります。
 JRの方では、三月の十六日のダイヤ改正で月曜日の朝の臨時を、こだま型の各駅停車のものをかなりふやすようでありますが、それ以外の日については、今までこだま型の高崎―熊谷―大宮―上野というこの新幹線は上下二十五本運行しておったのです。ところが、今度の三月十六日のダイヤ改正の中身を見ると、残念ながら往復二十四本になっているわけです。要するに一本減っているのです。これはどうも私どもとすると、今までの上越新幹線の、特にこだま型のいわゆる「とき」ですが、これの乗車効率から見てもあるいは朝晩の込みぐあいから見ても、しかも朝晩というのは比較的十二両編成でなくて八両編成が多いわけですが、八両編成を改善をしないまま往復の本数というのを二十五本から二十四本にする、やや解せない輸送力の増強になっているのではないだろうか、こういう気がするのです。
 したがって、朝晩の乗車効率の推移、おかげさまでこれは昭和六十年の三月に新潟―上野間全面開業いたしまして六年経過をしているわけでありますが、東京の大手の企業、あるいは中小関係でも既に新幹線による通勤を奨励をするような形で、定期代まで企業が持って、遠隔地から東京へ通えるようなそういう手だてを企業によってはやっておりまして、間違いなくそういう企業が年々ふえているわけですから、本来は望ましくないのかもしれませんけれども、なるべく地方分散で職住接近というのが一番いいのでしょうけれども、今の東京一極集中の中では現実的にそんなことを言ったって始まらないわけで、そういう東京へ通勤される高崎以遠の人たちが、定期券を利用して通勤電車並みに新幹線の利用というのが非常にふえたということ、それと、特に群馬県の一部では、今まで御子弟を大学に進学をさせた場合に、東京都内に独身寮あるいはマンションを借りて、そこで生活をさせて大学へ通わせるという御家庭があったようですが、この新幹線ができてからは、子供さん方のいろいろなことも心配をして新幹線による通学定期で学校へ通わせる、こういう家庭も多くなったようであります。
 そういう意味では、間違いなく六十年の三月に開業して以来この新幹線はかなり乗車効率が高まっているんじゃないだろうかという意味で、この乗車効率の推移、それから、先ほど申し上げました三月十六日のダイヤ改正で残念ながら上下二十五往復が二十四往復に一往復減らされたということと、それともう一つは、編成車両数が八両でずっと来ておりますから、それの混雑緩和のためにも十二両編成に編成がえをする必要があるんじゃないだろうか、こんな気が実際に利用してみていたします。
 その点をひとつお聞かせを願いたいということと、もう一つは、追加の問題で申しわけないのでありますが、本年の六月に、大変運輸省、JRの努力によりまして、一時御徒町駅の陥没事故等があって延びましたが、三月の予定が六月にはなりましたが、上野から東京へ東北・上越両新幹線が乗り入れる、こういうことになりました。せっかく東京乗り入れをするのでありますから、場合によれば検討してもらいたいのは、ぜひ東北・上越新幹線と東海道新幹線の相互乗り入れというものを考えて、より利用者のサービスを高める必要があるんじゃないだろうか、このような気がいたしますので、その点についてまずお伺いをいたします。
○大塚(秀)政府委員 それぞれについてお答えしたいと思います。
 まず、上越新幹線の最近における通勤時間帯の乗車率の推移でございますが、先生御指摘のように、最近、上越新幹線も沿線が開発され、また、新幹線によるビジネス客あるいは通勤客もふえておりますので、混雑率も高くなってきております。上野着七、八時台の列車の上野着時の平均混雑率は、昭和六十三年度が七七%だったものが元年度には八〇%、平成二年度には九三%にまで上がっております。
 それから、ことし三月のダイヤ改正で上越新幹線の「とき」タイプの列車が二十五往復から二十四往復に減じられた点でございますが、これは、JR東日本では、利用実態や旅客ニーズに合わせまして日中の「とき」一往復を「あさひ」に振りかえて「あさひ」をふやしたということでございます。一方、需要が先ほど申し上げましたように増大しております朝の通勤時間帯におきましては、高崎発上野行きの「とき」一本を増発することとしております。今後も、ダイヤ設定等に当たりましては、旅客ニーズに適切に対応するようにJR東日本を引き続き指導してまいりたいと考えております。
 それから、輸送力増強のため「とき」タイプの編成増という点でございます。「とき」については現在八両編成、また、需要の多い時間帯、特に七、八時台上野到着の「とき」につきましては十二両編成で運転しております。今後も、この編成増ということも弾力的に対応していきたいとJRでは言っておるところでございますから、私どもも適切に指導していくつもりでございます。
 それからもう一つは、ことし六月の東京乗り入れに関連してでございますが、当面、東海道新幹線と東北・上越の相互乗り入れをする施設までは整備されておりません。第一段階として上越・東北の東京乗り入れが実現するわけでございますが、私どもとしては、乗りかえがスムーズにいくように、東海道新幹線と上越・東北の乗りかえ施設については配慮するように指導しているところでございますが、今後、旅客輸送需要の動向等を把握しながら、また、この直通化の工事をやっていくかどうかを検討していきたいというふうに思っております。
○田並分科員 これは確かに経営上の問題もありますから、日中のやや乗車効率の悪いところを「あさひ」に切りかえて走らせるというのは、それはそれで納得できるのですけれども、実は、新幹線が熊谷駅へ停車をするということによって、従来とまっておった「あさま」、長野へ行く特急が何本かうろ抜かれているのですよ。うろ抜かれて、
大宮を出て本庄だとかあるいは高崎へ直接行ってしまう。これは全部じゃないのですが、大体半分くらいは、新幹線の熊谷駅停車が実現をしたことによって当然考えられたことなのでしょうけれども、今言ったように、日中の新幹線の停車がたとえ一本でも少なくなるということになりますと、当然従来の特急を全部とめていただくような方策も考えてもらわないと、そういう列車に乗る方はかなり多くなっていますのでね。
 ちょうど上野駅からあそこは六十キロ圏くらいでしょうか、各駅も快速ができましたし、かなり便利にはなりましたけれども、長野なんかへ行く場合に、わざわざ高崎まで出て特急に乗りかえなければならないという不便さも残っているものですから、この辺もぜひ配慮をしていただくようにJRには強く申し上げてほしい、このように思います。
 それと、先ほどお話がありましたが、朝の七時台、八時台に上野に着く「とき」は大体十二両になっているというのですが、実際はそうじゃないですね。朝の上野着のが五、六本あるのでしょうか。実際には五、六本のうち私の記憶では十二両というのは一つしかないような気がするのです。あとは全部八両だと思いますよ。その辺ここで論議をしてもしようがないことで、実態は実態ですから、ぜひ御調査を願って、特に朝夕の通勤に利用されるお客さん方の便利、サービスをさらに向上するように、平成二年で九三%の乗車率になったようでありますから、平成三年になればこれはさらに高まることは必至でありますので、先手先手でひとつ混雑解消のための努力をお願いをしたい、このように強く要望だけしておきます。
 質問の順番が逆になって申しわけなかったのですが、次に、上越新幹線の本庄駅設置の問題について御質問を申し上げます。
 本庄市というのは、上越新幹線の熊谷駅と高崎駅の間四十・五キロのちょうど中間点にある市でございます。首都圏からは八十キロ圏に位置をして、埼玉県の北の玄関口と言われている場所でございます。しかも、従来JRの本庄駅を利用される方というのは、単にこの本庄周辺の埼玉県民の方だけではなくて、特に群馬県の伊勢崎あるいは境、向こう側の両毛の方のお客さんが、私鉄しか通っておらないものですから、東京へ出てくるためにはどうしても本庄まで出てきてJR高崎線を利用する、これが一番早く都内へ来るルートになっているわけでありまして、そういう意味では、このJRの本庄駅を利用される周辺全体の人口というのは約六十万人というふうに見られております。
 しかも関越自動車道のインターもございますし、埼玉県の方でも相当力を入れて、県北部における、熊谷ともう一つ並ぶ目玉の一カ所として、いろいろと工業団地の造成であるとかあるいは住宅団地の造成であるとか、各般にわたる発展策を今強化をしておるところでございます。教育面でも、早稲田大学がそちらにキャンパスを一部移すという話が当初ありましたが、その用地には現在早稲田高等学院が設置をされて、行く行くは早稲田の一部がこちらに移るという方向にも現在あるわけです。
 そういう意味では、産業、経済、教育あるいは人口面等々から見ても、この本庄市というのが、埼玉県の県北部のみならず群馬県にわたって非常に広域的な役割を現在も果たしていますし、これからも果たすという想定が相当強くできます。
 そこで、本庄市を中心として、現在埼玉県、群馬県並びに関係の三十一市町村で促進期成同盟会をつくりまして、ぜひこの本庄に新幹線の駅を設置をしたい。もちろん、JRはお金がないものですから土地から建物からほとんど地元負担ということに相なるのでしょうが、そういうのを見越して既にこの期成同盟会では、ぜひこの辺につくっていただきたいという場所を中心にして用地の手当てももう既にめどがついたようですし、しかも駅建築のための資金的な面についてもおおよそめどがついてきた、こういう状況に現在ございます。
 ちょうど本圧―高崎間は二十キロですから、出てすぐとまるような感じにはなるのですが、先ほど申し上げましたように、新幹線が最近とみに朝晩は通勤線のような感じを強く持ってきたものですから、そういう意味ではぜひこの本庄につくるということが、これからの県北地域全体の発展のためには欠かすことのできないことであろう、こういうふうに私ども考えております。地元の国会議員を初め地元の市町村総力を挙げて今その運動を期成同盟会をつくってやっておりますが、現状は今そういう準備状況にありますので、運輸省の方としても、ぜひひとつこの新駅の設置について前向きに対応していただくようにお願いをしたい。
 それと同時に、この新駅をつくる場合に、今私が申し上げた用地の確保であるとか駅舎の建設資金の手当ての問題であるとか、それともう一つは、これができることによって利用客がどの程度膨らむのか、とまっても果たして採算ベースがとれるのかどうかという幾つかの条件があろうと思いますが、計算をしてみますと、恐らくそれらはほとんどクリアできるのではないだろうかというふうに考えますが、運輸省の方としてこの新駅設置のために必要な条件というのがもしあるとすればそれを示していただきたいし、さらに、運輸省の方の前向きの御答弁がいただければぜひいただきたい、このように思います。
○村岡国務大臣 今先生おっしゃいました新駅の設置でございますが、基本的に旅客鉄道株式会社の経営判断の問題でありますが、その際、十分な利用が見込め経営収支を悪化させないこと、勾配等から見まして技術的に問題がないこと及び駅周辺地域の整備等について地元の協力が得られること等を総合的に勘案して判断すべきものである。
 なお、これまでの新幹線新駅については基本的に地元負担により設置されているところでありますが、具体的にまた総括審議官の方から答弁させます。
○大塚(秀)政府委員 熊谷市が東京から六十キロ圏、それから高崎市が百キロ圏、今首都圏の中でも六十キロ圏から百キロ圏の間の開発というのが一つの大きな傾向になっておりまして、ちょうど本庄駅の設置もその間の問題ということで、地元で用地の準備等をしておるという話は聞いております。これからそのような地元の準備状況を踏まえてJRが検討することになると思いますので、私どもも十分把握していきたいと思っております。
○田並分科員 ぜひひとつそういう方向で運輸省の方でもJRの方と御協議を願って、JRの方には、また地元の方から準備状況を逐一連絡をしながら対応していただくように強力に運動を展開していきたい、このように思っておりますので、どうぞよろしくお願いをしたいと思います。
 最後になりますが、群馬県の太田市から埼玉県熊谷市を経由して東松山市を結ぶ新線建設ということで、これは、群馬県の方では中島源太郎先生が中心になって、県、市町村に働きかけて、今、期成同盟会の準備をやっているようですし、またその先の熊谷から東松山の方は、現在地元の熊谷市が中心になりまして関係市町村と期成同盟会をつくろうということで、今、埼玉県の指導をいただきながらその準備をしておるところでございます。
 これをなぜここで提起をするかといいますと、実は埼玉、それから千葉、神奈川というのは、東京を中心にして鉄道にしても道路にしても比較的放射線状に出ているのですね。つまり横線が非常に少ないところなんですよ。例えば今、鉄道で横線はどういうのがあるかというと、あれは首都圏二十キロぐらいになるのでしょうかね、武蔵野線、これが東京の府中から埼玉の浦和を経由して千葉県の船橋へ、これはもともと貨物線でもって出発をしたのが、民営・分割等の影響があって、貨物線がほとんど、貨物がその当時は取り扱いをしなくなるということで、旅客対象の鉄道線に比重が移ってきて、今は完全に旅客中心の武蔵野線になったわけであります。
 それ以外に横線というのは、高崎の方へ行きませんとございません。八高線というのがありまして、高崎を出発して八王子へ結ぶ本当に埼玉県の県北部の一番先の方を通っている鉄道線でありますが、その中間点である首都圏から大体六十キロ圏ぐらいに、東武東上線とJR線と東武伊勢崎線を結びつける横の線というのがないわけですね。かつて熊谷と妻沼の間に東武熊谷線というのがございましたが、これは採算がとれずに十数年前に廃線になっておるところでございます。
 ここのところへ来てモータリゼーションの時代に入って、とにかく道路事情もよくはなりつつありますが、依然として交通渋滞あるいは交通による環境破壊というのが進むにつれて、沿線住民の方はもちろんのこと、関係県、市町村でも何とかこの辺に新しい線を引くことが、首都圏六十キロ圏における産業、経済、文化の交流のためにも、またこの地域の活性化のためにも必要ではないかという声が異口同音に起きて、恐らく早い時期に群馬から埼玉を経由するこの新線に対しての期成同盟会が発足をするのではないかというふうに私たちは考えておりますし、もちろんそういう働きを今一生懸命地元ではやっております。
 もちろんこの新線建設についてJRにやってくれなんと言ったって、これはとてもできないことでありますから、当然考えられることは、地元の県、市町村、それから地元の経済界、こういうところから成る第三セクターで恐らくやるということになるのだろうと思うのですが、これはもちろん運輸省が鉄道新線を建設する際に免許をおろさなければできないわけでありますし、当然これは経営基盤であるとか、事業の遂行能力であるとか、適切な路線であるかどうかというものを総合的に判断をしてやられるのでしょうが、こういう考え方がこの地域であるということをぜひ今から御理解を願うために私質問をしておりまして、これがいいとか悪いとかじゃなくて、運輸省としてこういうものが出てきたときにどのように対応されるのか、これをきょうはお聞かせをいただきたいということでございます。
○佐々木(建)政府委員 先生、今御指摘の群馬県太田市から熊谷市、東松山市を結ぶ新線建設の構想の点でございますが、そのうちまず群馬県太田市から埼玉県熊谷市の鉄道構想につきましては、群馬県が長期的な課題として検討しているというふうにお聞きしております。それからまた、熊谷市と東松山市の間につきましては、埼玉県の長期構想の中で検討課題とされているというふうに聞いておるわけでございます。
 いずれにしましても、鉄道の整備にはいろいろ検討すべき事項がございまして、輸送需要の量がどれぐらいになるか、それから長期的な収支採算性がどうかとか、あるいは建設資金の調達をどうするのか、用地の確保をどうするかとかといったような問題がございますものですので、そういった問題につきまして十分に検討することがまず必要であると考えます。
 御指摘のルートにつきましては、こうした点を踏まえまして、今先生おっしゃいましたように、地元の公共団体、それから経済界といいますか、関係の方々がどうしたらいいかということをまず十分検討していただきたいと思います。それを踏まえまして、私どもとしましてこれからどうするかをまた考えさせていただきたいと思います。
○田並分科員 こういう話が出ても、じゃ来年からなんということにはなかなかならないと思うのですが、この地域は、ちょっと補足をいたしますと、群馬県の太田市とか大泉というのは、現在、群馬県の工業団地の密集をしているところなんですよ。それで、この辺の太田、大泉の会社関係の人は、東京に本社があったり大阪に本社のある企業が多いものですから、ほとんどタクシーを利用して熊谷の駅まで出てきて、新幹線の熊谷駅から新幹線を利用して東京へ行ったり関西方面へ行くという、先ほどの本庄と同じような現象があるのですね。本庄の場合には群馬県の伊勢崎、境、こういう工業団地の方々がうんと利用していただく。熊谷の場合にはお隣の太田、大泉、利根川を渡りますとすぐ群馬県ですから、そういう方々がほとんど利用していただく、こういう状態が一つはございます。
 もう一つは、埼玉県の方で今テクノグリーン構想という構想を発表して、県南地域と県北地域における格差を是正しようということで、特に、熊谷から東松山にかけて住宅・都市整備公団にお願いをしてかなり広大な熊谷南部開発というのを今手がけております。これは研究施設、学園、大学ですね、それから住宅、ハイテク産業、これらを集約的にそこへ持ってこようというような構想で、今既に調査が始まって用地の手当てまで始まりつつあるという状況ですから、そんなに遠くない将来、この地域は教育面でも産業面でも、あるいは住宅面でも相当整備をされた地域になることは間違いございませんで、そのときになって、今バス路線一本ですから、これは国道の四〇七号が通っているだけですから、もうどうにも交通の便が悪い。荒川にかかる橋が何本もないということで、相当これができ上がる時点では埼玉県でも考えなくちゃいけないということで、今道路整備計画なんかもつくっておりますが、道路も必要ですが、やはり新しい線をつくる必要があるだろうということで地元が今燃え始めた、こういう状況にあるということについても補足的に申し上げまして、時間が来ましたから私の質問を終わらしてもらいます。どうぞよろしく。
○愛野主査 これにて田並胤明君の質疑は終了いたしました。
 次に、沢藤礼次郎君。
○沢藤分科員 運転代行の問題について質問申し上げたいと思います。
 この問題がクローズアップされてきました背景は、御存じのとおり法人タクシー、運輸関係の法体系の中にあるタクシー業務と、体系の外にあるいわば野放し状態にある運転代行の業務、この間に内容等に大変大きな隔たりがございまして、その中でいろいろな問題が提起されてきておる。そうした中から白タク行為の増加の現象も出てきているという背景からきょう御質問申し上げたいわけです。
 まず最初に、運転代行の業者の実態についてお聞かせを願いたいと思います。会社数、台数あるいは増加傾向かどうかという動向等を含めてお願いをいたします。
○佐々木(建)政府委員 お尋ねの運転代行の実態について御説明申し上げます。
 運転代行は、御承知のように、飲酒等のため自己の車両を自分で運転して帰宅することができなくなった者にかわりまして運転を代行するサービスでございまして、昭和五十年ごろからマイカー依存度の高い地方都市を中心に発達してきたわけでございます。
 運転代行の現状につきましては、事業者の入れかわりが非常に激しいということで、正確に把握することはなかなか難しいわけでございますが、昨年の九月末の時点で私どもの方で把握しているところでは、事業者数が約二千業者、車両数が約一万両、運転者数にして約一万七千人であるというふうに承知しております。なお、このほかに約一千六百のタクシー事業者が運転代行業をあわせ行っているというふうに承知しております。
 それから、運転代行業の事業協同組合があるわけでございますけれども、これにつきましては、中小企業等協同組合法に基づきまして協同組合が平成二年九月末現在において三十一都道県三十九組合が設立されておりまして、四百七十六事業者が加入しているというふうに聞いております。
○沢藤分科員 私の持っている資料は、例えば、私は岩手でありますけれども、昭和六十二、三年にかけてこの業者が非常にふえている。例えば、法人タクシーと一般の運転代行業者の会社の数ですが、一年間で九百八十八社、一万台増加しているというふうな急増ぶりが一つの現象として指摘されているわけであります。
 さて、こういった実態の上に立って幾つかの問題を提起しながら、それを実態に照らして問題点を明らかにしてまいりたいと思うわけでありま
す。
 一般の法人タクシーの場合は規制されております内容等がいろいろあります。安全性の確保であるとか事故の起きた場合の補償体制の充実であるとか、あるいは料金は許可制になっているとか、あるいは違法行為についてはそれぞれ厳しく指導されているとか、そういった点があるのですが、一般の運転代行については、これは法の外であるということから幾つかの現象が出てきているわけです。
 まず最初に、安全性と事故が起きた場合の補償の問題について、実態についてお聞かせ願いたいのですが、私の把握しているところでは、例えば運転手の免許でありますけれども、法人タクシーであれば二種所有者を雇用するということになっておりますが、一般運転代行はこれは普通免許でいいわけですね。車検も、法人タクシーであれば一年ごとに行われますけれども、これは普通車ということですから、新車で三年、あとは二年ごと。そしてまた、法人タクシーの場合は運行管理者、整備管理者というのが二十四時間待機している。しかし、一般運転代行業者にはそれは義務規定はない。
 事故が起こった場合のことについてですが、例えば保険にどの程度加入されているか、自賠責につきましても、タクシーの場合は、これはある会社からお聞きしたのですけれども、一年間一台につき十一万一千六百円の保険料を掛けている。ところが、一般のいわゆるマイカーでは一万五千円くらいじゃないかということとか、対人の任意保険制度に入っているA、B、C、掛金四万八千、六万、九万、そして共済金が最高それぞれ一億五千万、二億、四億五千万というふうに、かなり保険の体制ができているんだけれども、一般運転代行関係では物損保険はほとんどない、代行のための保険というのはないということもあるわけであります。
 それから、事故が起こった場合の報告、これは陸運局に対する報告という意味でありますが、法人タクシーが代行業務をやっている場合は、マイカーについていく車はタクシーでありますから、タクシーそのものについては規制があるものですから、事故が起きた場合に、随行車の方のタクシーに事故があった場合には届け出の義務があるけれども、マイカーの方の事故については届け出の義務がない。一般運転代行業者の場合は、陸運局に対しては全くらち外ですから届け出の義務がない。したがって、事故の状況について監督庁である陸運局が捕捉もできない、こういう状況があるわけです。
 これは今ちっょと急いで申し上げましたけれども、安全性とか事故に対する問題あるいは補償の問題は非常に大きな格差がある。そしてこの中からたくさんの問題が起きている。事故を起こしてまだ弁償もできないで苦しんでいるという一般代行業者のアルバイトの学生の話もありますし、いろいろな例を挙げれば切りがないのですが、現実に出てきているわけであります。この点についてのお考えをお聞きしたいと思います。
○佐々木(建)政府委員 いわゆる運転代行業につきましては、先生御指摘のように自家用車の範疇に属するわけでございますので、事業用に該当しない。したがいまして、道路運送法でいうところの事業規制が当てはまらないということになっている実態にございます。
 運転代行業の実態につきましては、把握について努力をしているところでございますが、必ずしも現在十分把握をし切れていないという点がございます。今先生御指摘のように、運転代行業につきましては、お客さんの運送に携わるといいますか、お客さんを乗せて走るという意味においてお客さんの安全の確保という点から問題ではないかということでいろいろな問題点を指摘されたわけでございますけれども、私どももそういった運転代行に伴う安全性の確保の問題については大変重要な問題だと考えておるわけでございます。まず、運転代行業者の実態というものを十分把握をさせていただきまして、安全性の確保等に対してどのように対応していくかについて、関係機関等が連携をとりながら検討していく必要があるというふうに考えております。
○沢藤分科員 問題点と思われる点を幾つかまた続けます。
 料金に関係してですが、法人タクシーは当然のことながらメーターがついています。ごまかしももちろんききません。計量検定も年に一回あります。ところが、一般運転代行の場合はなぜかメーターをつけている車もある。これは計量検定も通りません、要りません。ただ、いかにもタクシーらしくメーターがついている。これは封印も何もありませんから、操作は可能だ、悪く考えれば。それから実際の料金ですけれども、法人タクシーが運転代行業務をやっている場合は、これははっきりしているのです。タクシーとしてついていくわけですから、タクシー料金をいただく。そのほかに代行運転の代行運転料としては一回何円とか、地域によって決めている。
 さて、ここで問題が出てくるのですが、タクシー料金の収入は営業収入ですから、毎年提出しなければならない業務報告の中の会計関係、これはもうきちんと項目がはっきりして出てきます。代行料金はどうなっているかというと、雑収入に入っているのが大部分ですね。しかし、それはあくまでもやはり収入ですから、法人タクシーの場合は雑収入も含めて収入幾らということで業務報告がなされていますから、これは税金の対象としてはっきり捕捉されるわけです。
 ところが、一般運転代行は、先ほどのお答えのとおり、非常に回転が速いということも伴いまして、これはもう捕捉不可能なんですね。料金もかなりまちまちでございまして、多いときはタクシーの二倍、一見の客には二倍くらい取っている場合がある。なじみのバーのマダムには割引をするとか、そういうことも報告されているのです。そして税徴収のための収入というのは捕捉できないわけでしょう。それから過剰サービス。客の争奪戦というのでしょうか、名刺に、一回、五十円玉、百円玉を張りつけた名刺をお礼に出すとか飲食店に対してティッシュペーパー、ストッキング、テレホンカード、そういったものをその都度置いていくという業者もある。こういったことを見ますと、さっきこれは道路運送法のらち外のものだというふうにおっしゃったのですけれども、実態からすれば、お客さんを運ぶ、料金を取っている、これは業務と言えないのでしょうか。
 そこで、運輸省設置法というのがあります。運輸省の所掌業務、全部で百八十六項目あるのでしょうか、その中で百八、百九、百十五というところには旅客自動車の運送事業について幾つかの規定がございまして、例えば百八のところの旅客自動車運送事業というのには現在は運転代行は入っていないという解釈のようです、運輸省では。しかし、百十五にいきますと、「第百八号から前号までに掲げるもののほか、道路運送に関する事業及び道路運送車両による輸送の発達、改善及び調整に関すること。」これが運輸省の所掌事務百十五にあるわけです。
 これをどう解釈するかということの違いが出てくると思いますけれども、現実に客の要請があって、要請にこたえて運転をする、車両及び人を運搬する、代償を得ているこれに対して、これは法のらち外だ。法人タクシーにはこうこうこうというふうな安全性の確保その他のために非常に規制がかけられているのだけれども、同じ陸上輸送の業務に対しては全くの野放しである。これはありようとしてどうなんでしょう、正しいのでしょうか、どうですか。
○佐々木(建)政府委員 タクシー事業とかバス事業とかといった定着しております運送事業につきましては、道路運送法上事業と位置づけまして、事業の開始、それから廃止、あるいは運賃、料金に関して認可制をとる等の指導監督をやっておるわけでございますが、運転代行業につきましては、現在の法体系ではそういったものに該当をしないという扱いになっております。
 お客さんから対価を取って一定のサービスをす
る者について、事業開始についてのいろいろな規制あるいは運賃、料金、対価についての認可制等の規制をとるかどうかということにつきましては、その事業の実態、それから公共性といいますか、そういった面からの検討等を踏まえて新たに法規制をする必要があるかどうかということがポイントになるかと思いますが、今の運転代行業についてタクシー事業等に対応するような法規制をする必要があるかどうかということは現在のところ考えておりませんが、ただ、今先生御指摘のように、安全の問題等がありますから、そういった点についてどうするかということは大変に重要な問題であると認識しておりますので、先ほども御答弁申し上げましたように、まず実態をいろいろ把握させていただいて、その上で検討をさせていただきたいと思います。
○沢藤分科員 御答弁の内容に不満があるのですけれども、時間の関係もありますから、まず用意している質問に触れさせていただいてから、また戻ってまいりたいと思います。
 こういった法規制のない状況の中で運転代行業者が最近行っている違法行為は非常に目立ってきております。いわゆる白タク行為ということであります。これは、私どもの住んでいる東北地方というのは目に余るものがございます。全国的なことはよくわかりません。堂々と客待ちのゾーンに停車をしている。上にはあんどんをつけています。代行と書いてはありますけれども、タクシーと極めて似ています。そしてそれは、連絡があって、店なら店にお客さんを迎えに行って、AB間輸送はしないような形でやるというのなら話はわかりますけれども、その場でお客さんを乗せて突っ走っているという例がかなりあるのです。もうタクシー類似行為をやっているわけです。
 そしてもう一つは、路上駐車が非常に目立っているということで、都市によっては駐車違反常習者である。しかし、運転者が乗っていますから、注意するとすうっと動いて、またどこかに行ってとまっている。
 それから、最近暴力団が絡んできていますね。暴力団そのものが一般代行業務をやるというケースはよくわかりません。果たしてこの業務だけでもうかるかどうかということを考えますと、いろいろ試算してみなければなりませんが、客待ちして、ここなら絶対お客さんが乗るといういい場所を確保して、場所代を取る、そういう例があるのです。そして、何か警察その他から来たらおれたちが必ず話をつけてやるというふうな、顧問料というのでしょうか、そういった例が出てきているのです。
 しかも、それは運送にかかわることで、時によっては人命にかかわることでしょう。生命財産にかかわることでしょう。現に、依頼者を代行車に乗せて、一人の人が依頼者のマイカーを運転してそのまま持ち逃げして盗難に遭ったという例も指摘されているのです。これは全く野放しの状況なわけです。
 さてそこで、警察の方、おいでになっていると思うのですが、こういった白タク行為の頻発に対しての実際の送致件数、送致人員を見ますと、一都道府県当たり二人程度、二件程度ということで極めて少ないのですね。実態からこんなにかけ離れている。これはやはり困難性がある、無理があるからではないかと思うのですが、その辺についての御見解をお聞きします。
○人見説明員 お答えいたします。
 白タク行為の取り締まりにつきましては一般的に、具体的な被害が表面化しないとか、被害者の意識が希薄といった困難性がありますほか、友達を乗せているなどとの弁解をするなど大変悪質巧妙化してきておりまして、取り締まりに困難を来しておる面もございます。我々としましては、今後とも厳正に対処してまいりたいと考えております。
○沢藤分科員 大変御苦労なさっていることもわかるし、今の御答弁も大変苦しい答弁だなとお聞きしました。しかし、実際やるという気迫が、自信と確信が伝わってきません。これはやはり実態に基づいているからだろうと思うのです。私はそう解釈します。この点については御答弁は要りません。
 さて、こうなりますとどういう方法が残されているかということですよ。現にお客を輸送している、現にマイカーという財産を運搬している、そして対価を得ている、事故が起きた場合の補償体制は極めて不備である、事故に対する陸運当局に対する届け出の義務もない、運転手も、これは私は断っておきますが、代行業そのものを否定しているのではないのです。必要があって、昭和五十年からとおっしゃったでしょう、ふえてきているのは。ただ、この問題は、その業者が、業務が正常に法人タクシー並みに管理され、統制され、そしてまた安全性なり補償体制なり、そしてまた運転者の勤務条件なり、腕ですね、運転代行に参加している人の七割、八割はアルバイトですね、日中働いて、日中勉強して、そして疲れて帰ってきて、さらに運転代行のバイトをしているのが七、八割と私は把握している。これは健康上悪い。万一事故を起こした場合、そのアルバイターは思わざる負担をしょい込むことになる。
 こういうことを考えた場合に、これから検討しますとかというのは私はちっょと悠長過ぎるのではないかと思うのです。五十年から発生している業者でしょう。もう十五年になっているのですよ。しかも物すごい勢いでふえてきて、たくさんの事例の報告が来ているはずなんです。十五年たった今、何ら具体的な対応策がないというのは、私としては、運輸行政、怠慢じゃないかなという気がするのです。
 きょうのやりとりの議事録を国民の方あるいは運輸業者が見た場合にどう思うだろうか。これが運輸行政に対する不信感ということになったのでは不幸なことですから、この辺でこれらの問題について、では今後具体的にどう対応しようとしているのかというおよその方向性なり、そしてまた当面考えられるものもあるわけですよ。それはこうこうこういう点で、運転代行の業務にはこういういろいろな改善点がある、特に白タク行為はやってはいけないのですよ、運転する方も、無意識にやっている方もあるかもしれないがこれは気をつけてください、利用者もこれはきちんとわきまえてくださいという、いわゆる啓蒙、啓発ということは、これは関係官庁一緒になればできるはずですね。それから、富山ですかでやっている、ある区画に車の進入を一定の時間禁止している、そういうやり方もあるようです。これらも含めて、今後の対応策についての順をくくった御答弁をお願いしたいと思います。
○佐々木(建)政府委員 運転代行にかかわります白タク行為等の違法行為でございますけれども、こういった行為につきましては、かねてから非常に問題であるということで、陸運支局等から運転代行業者に対しまして、適正な事業運営を行うように啓発、啓蒙のための指導を行ってきておるわけでございます。陸運支局長等から事業者に対しまして、こういった形態については違法行為になりますよというような啓蒙活動を今までやってきて、適法行為の防止に努めてきておるわけでございます。それから、この違法が起きないように、現場におきまして警察等の関係機関に御協力をいただきまして、指導取り締まりということをやって、必要なものにつきましては行政処分等をやるということで違法の防止に努めているわけでございます。そういったことで適正な運転代行業、運転代行業そのものが違法なわけではございませんので、そういった適正な運転代行業が営まれるような指導をしているわけでございます。
 なお、今先生御指摘のように、対価を取ってお客さんを移動させていること、それから事故の際の補償が不十分ではないかというようなこと、それから事故についての報告の問題、それから運転代行に従事する人が万一事故を起こしたときのその人の負担の問題というようないろいろな問題の御指摘がございましたものですので、私どももこれからさらにそういった問題につきまして、まず業界の実態が実は十分わからないわけでございま
すので、調査を十分させていただきまして、先生御指摘の点も踏まえて、どういう有効な方法があるかを関係機関と相談しながら詰めてまいりたいというふうに思っております。
○沢藤分科員 この問題はそろそろ終わりたいと思いますが、最後に、大臣に一言お聞きしたいのです。
 今お聞きのとおりなんです。そして私は、自分なりの感覚で申し上げているんじゃなくて、私の地域に帰って陸運局の方にも来ていただいた、県警にも来ていただいた、タクシー協会の方にも来ていただいた、運転者の労働組合の人にも来ていただいた、その方たちと一緒に話し合った。結論は、やはりこれは法的な何らかの規制が必要だ、それしかない。登録制度の実施とかですね。それに基づいて、料金の問題、事故の問題、業務管理の問題、運転者の制限の問題、保険契約の問題、付随して出てくるわけです。根本はそこじゃないかということで、それぞれ第一線で苦労している方の意見が一致しているのです。
 それらも含めて、いわゆる設置基準の解釈とそれから所掌事務の解釈、今後の法体系の整備等も含めて、どのように対処するかという大臣の御決意を承りたい。
○村岡国務大臣 沢藤先生は岩手でございまして、私もお隣の秋田でございますが、この前私にも、秋田市においても二百台ぐらいいるのではないか、こういうような苦情も参りました。今局長がいろいろ御答弁いたしましたが、いろいろな状況がありまして、事務当局としては先ほど答弁したような状況でございますが、私といたしましては、就任してからまだ日も浅いわけでございますが、これだけ年数もたち、一万台以上にもなっている、いろいろな違法行為あるいはまた被害も出ている、こういう実態にかんがみまして、ひとつこの問題につきましては法規制も、今考えていないということを言いましたが、法規制も含めまして、そしてまた関係当局、特に警察の方とも連絡をして、本当に真剣にこの問題については対処していきたい、こういうふうに考えております。
○沢藤分科員 大臣の御決意を聞きまして、一縷の光明を見出した思いであります。
 くどいようですが、五十年以来十数年たっているということと、陸運当局の事務局の方はなかなか実態が把握し切れないというふうなことをおっしゃいますけれども、私は一カ月くらいでこのくらいを一応調べてきたわけですよ。それから運輸省も、協同組合に関して幾らかタッチしているんでしょう。そういう事実はあるんです。あの業界が二つに分かれているとか、合同するとかしないとか、それに対して運輸省はこう反応したとかしないとかということもちゃんとわかっている。そういう経過がありながら、なおかつ遅疑逡巡しているのは一体どうなんだろうかという素朴な疑問があるということをこの際お伝えしておきます。どうぞひとつ、真剣に御検討をお願いしたいと思います。
 時間が来ておりますから、最後に、新幹線の公害対策について、運輸省と郵政省に一言ずつ御質問申し上げます。
 新幹線公害は、私も県議会当時からずっと続けてタッチしてまいりましたが、騒音、振動、それから高架による日照被害、特に電波障害、こういったものに対しては、国鉄時代の対応というのは大変親切だったように私は思うんです。ところが、民営化してから何となく姿が遠くなったような感じがします。どうぞひとつ関係省庁、恐らく数省庁あると思いますから、連携をとってこれらの問題に対処していただきたい、そして、JRにも対応の改善について働きかけていただきたいと思うのですが、それが一つ。
 郵政省には、電波障害の対策につきまして、特に後住者、後から新幹線の近くに引っ越してきた人に対する対策、それから後発局、新しく開局したテレビ局の電波障害に対する対応、このことについてお聞かせ願いたい。
 以上、それぞれ一問ずつ申し上げて、終わります。
○大塚(秀)政府委員 JRの環境対策につきましては、御指摘の点も踏まえ、地域の意向を把握するように指導してまいりたいと考えます。
○上田説明員 お答えいたします。
 建造物を原因とする受信障害につきましては、従来から、原因者責任の原則に基づきまして当事者間の協議により基本的にその解決が図られているというふうに承知しております。JRの関係についても、そのように原因者責任の原則に基づきまして解決いたしておるわけでございます。
 御指摘の後住者対策についてでございますが、既にその地域の受信障害の解消措置を講じた原因者に、対策の責任と新たな負担というものを求めるのは基本的には難しいところというふうに考えております。しかしながら、そこにお住みになりました後住者の方から、共聴施設を利用してテレビを見たい、いい画面を見たいという申し出があった場合には、その施設を所有している方は、もちろん費用は後住者の御負担になるわけでございますが、可能な限り利用させることが望ましいという方向で指導いたしております。
 それから、二点目の御指摘の後発テレビ局の関係でございますけれども、後住者の場合と同様、この点につきましても、既に受信障害が発生したときの障害につきまして解消措置を講じた原因者に、新たな負担を求めるということは難しいものと考えております。この点につきましては、一般の受信者においても、新しいUHF局ができますとアンテナを設置するといったようないわゆる受信するための努力、新しい局を受信するための努力を行っておるわけでございますので、共同受信施設で受信されている世帯においても、受信を希望される場合はアンテナの設置等、皆さんで共同して受信のための相応の努力をしていただくことが必要かと考えております。
 なお、既存の受信障害対策用の共同受信施設の設置に係る協議が当事者間であらかじめあって、何らかの取り決めがあった場合、それに基づく解決ということも図られるかというふうに考えております。
 以上でございます。
○沢藤分科員 いろいろきついことを申し上げたかもしれませんけれども、これは国民生活、生命財産にかかわることでございますから、どうぞ両省庁とも、関係省庁とも力を合わせて御努力をお願いしたいということを最後にお願いして、時間が来たので終わります。
○愛野主査 これにて沢藤礼次郎君の質疑は終了いたしました。
 次に、竹内猛君。
○竹内(猛)分科員 私は、平成元年六月十五日の建設委員会で、大都市地域における宅地開発及び鉄道整備の一体的推進に関する特別措置法の質疑に参加をいたしました。これに対して同意する立場からいろいろと取り上げてまいりまして、附帯決議などをつけてこの法案は成立いたしました。
 また、去る二月二十二日の環境委員会において質問した問題は古河市の、栃木県、群馬県、あるいは埼玉県も入っておりますが、そこの渡良瀬遊水池に第三国際空港をつくるという報道がなされ、これについても見解を求めたわけでありますけれども、これは後で質問いたしますが、さらに東北新幹線並びに宇都宮線等に関連をして質問をしていきたいと思っています。
 そこで最初に、常磐新線に関連をして、現在の状況と展望はどうなっているか、その総括について説明をしていただきます。
○佐々木(建)政府委員 常磐新線につきましては、昭和六十年の運輸政策審議会の答申に基づきまして西暦二〇〇〇年までに整備すべき路線として位置づけられまして、それ以後関係機関、その中には一都三県も入るわけでございますが、関係機関の間でいろいろと協議が進められてきたわけでございます。
 それで、昨年十一月に一都三県による第三セクターをつくりまして、それが常磐新線の整備運営を行うということがまとまりまして、それから三月十一日でございますけれども、関係地方公共団
体を主体としまして、常磐新線の事業主体たる第三セクターとして首都圏新都市鉄道株式会社の創立総会が開かれたわけでございます。この第三セクターが今後計画を具体化して関係者と協議をして、西暦二〇〇〇年までに鉄道が整備されるよう事業を推進していくということで、それに関しまして、運輸省としてもいろいろと支援をしていきたいというふうに思っております。
○竹内(猛)分科員 経過はそういうふうになっておりまして、ようやく過ぐる三月十一日に第三セクターが発足をした。その中で新線の持つ意味というのは、既存の常磐線の混乱を緩和し、続いてこの首都圏における人口が過密の状態についてこれをさらに移していく、こういう意味において二つの役割を果たしているわけです。
 そこで、鉄道の設置と一体的条件となっている住宅の建設という問題がある。先般の日米経済構造会議ですか、その中で最終報告にもあるように、この新線に対して財政的援助というものを国がかなりすべきじゃないか、こういうことについて最終的な結論が出されているような状態です。問題は、やはりここまで来ると財政上の問題ですから、財政的には一体どういうふうに仕組まれているのか、この点について。
○佐々木(建)政府委員 常磐新線の建設に対する国からの助成のやり方でございますけれども、平成三年度の政府予算案におきまして、特殊法人鉄道整備基金の設立と、同基金による大都市鉄道整備に係る無利子貸付制度の創設が認められたところでございまして、現在その関係の予算案、それから所要の法律案を国会で御審議いただいているところでございます。
 常磐新線につきましては、平成三年度はまだ建設事業に着手するということにならないわけでございますので、いわば具体的な工事がないわけでございますので、三年度の無利子貸し付けの対象にはならないわけでございますけれども、今般、第三セクターが設立されたことでもありますし、四年度以降の建設工事について第三セクターとしての必要な出資が地方公共団体等によって手当てをされれば、そういう条件が無利子貸し付けの対象になるというように考えております。
 なお、無利子貸し付けの貸付率でございますけれども、助成対象建設費の四〇%を予定しておりまして、地方公共団体からも同等の助成が行われるということを前提としておるわけでございます。
○竹内(猛)分科員 今説明があったけれども、どのくらいの総額になっていて、そしてその貸し付けなりあるいはその国等々の協力なり、地元なりあるいは民間なりがどのような仕組みになっているのか、その点を、全体の枠を話してもらわないとわからない。
○佐々木(建)政府委員 常磐新線の建設費は八千億円というふうに想定をされておるわけでございます。それで第三セクターとしまして公共団体、それから民間からの出資を約二割求めるという方向で検討しているわけでございます。
 それから、そういった無償のお金が入ってくるほかに、助成対象建設費の四割を基金から無利子貸し付けを行いまして、それから同等の額を地方公共団体から無利子貸し付けをする、こういうような大まかな資金構成になっているわけでございます。
○竹内(猛)分科員 私は、第一の問題は、これは鉄道整備基金の中からの助成を確保すると同時に、その充実を図るべきだということをまず主張したい。
 それから二つ目は、JR東日本からも最大の協力を得られるように、この東日本に対する指導をしてもらいたい。
 三つ目は、秋葉原の清算事業団用地を新線に活用できるように清算事業団を指導してほしい。
 それから四つ目、民間が第三セクターを応援できるようにするためにその環境をつくること。そのためには国からの出資の要請、それからこの出資企業に対する優遇の措置、例えばこの出資金に対する損金の算入等について運輸省が指導しないと、このことはなかなかうまく進まないのじゃないか、この点についていかがですか。
○佐々木(建)政府委員 基金からの無利子貸し付けにつきましては、四割という相当な高率の無利子貸し付けを予定しておりますので、それを当面実施していきたいと思います。
 それからJRの協力でございますけれども、これにつきましては出資者としての協力、それから鉄道事業者としてのマンパワー、ノーハウを持っておりますので、そういった面での協力、それからJRの用地の一部を使う場面がございますので、そういったところの土地の使用についての協力、でき上がった後の運行の受託と申しますか、そういったようなことが今検討の課題になっておりますので、JRに対して現在までもいろいろ指導してきておりますけれども、これからも指導をしていきたいと思います。
 それから秋葉原の清算事業団の用地でございますけれども、秋葉原の用地につきましては、これからあそこの場所をどういうふうな開発計画を立てて土地利用を図るかということを検討していくというふうに聞いておりますので、そういった中で、例えば道路下を使う形になるような、用地を無償で使えるような方法を検討していきたいというように思っております。
 それから、民間出資を募るための国からの要請ということでございますが、経済界に対して私どももこれから要請をしてまいりたいというふうに思っております。
○竹内(猛)分科員 これはぜひ指導していただきたい、こういうふうに思います。
 それで、今度は自治省に伺いますが、この法律をつくるときに、自治省の方では地域振興のためにそういう立場から十分あるいはまた応分、積極的に対応していきたい、こういう答弁をしている。地方の負担については出資金あるいは無利子の貸付制度等々もあるし、地方財政上の優遇措置等々、あるいは起債、いろいろあると思いますが、その点についてこれはやはり地方振興ですから一体的に協力してもらわなくては困るので、そういうことがありますから、どういうふうになっていますか。
○香山説明員 お答えいたします。
 常磐新線に係ります地方団体の負担といたしましては、出資あるいは建設費に対する支援というような形で出てこようと思いますけれども、この事業は地元に大きな利益が生ずるわけではありますけれども、単年度に多額の財政負担が出まして一般財政を圧迫するというようなことが起こってはなりませんので、地方債による措置ということを中心に私どもとして必要な支援をいたしてまいりたいと考えております。
○竹内(猛)分科員 これは自治省に対しても、またこの振興の過程でしばしば要請をしなければならぬことだと思います。
 それから、次はJR東日本に対して運輸省は特別の指導をしてもらいたいことがあります。それは、三月十一日に出発した第三セクターに関連をして、やはり従来JRはなかなか金は出さないけれども口は出したい、こういうことを言っていたけれども、今度は参加をしたからそれはそれでいいわけだが、これについて相当額の出資もしてもらいたいし、それから新線がJRの土地を使う、こういうことになる。その土地についてもこれは、先ほどもちょっと答弁がありましたが、やはり第三セクターに対して無償で協力をするように求めたい。それから、人員の派遣やノーハウ、そういう問題についても提供をしたり協力をしていく。それから最後に、鉄道の連行、一緒にやることになるから、それに対して協力をしていく、そういう四点についてひとつ運輸省の方から回答を求めたいと思います。
○佐々木(建)政府委員 まず、出資でございますけれども、大きな株主になるということにはならないと思いますけれども、出資をするというふうにJRは言っております。
 それから、JRの土地の利用の件でございますが、北千住、南千住のあたりの土地を利用すると
いうことが予定されておるわけでございますが、土地を持っておりますとそれに対する税金がかかるというようなこともありますので、純粋な無償というわけにはいかないと思いますけれども、従来のいろいろ交渉のありました経緯を踏まえまして、第三セクターの負担の軽減に努めてまいりたいと思っております。
 それから、第三セクターに対する人員の派遣でございますが、これは既にJR東日本も協力をするというふうに申しております。
 それから、ノーハウ等についてはもちろんいろいろ提供をしてもらうように指導いたしております。
 それから、運行の段階になりました場合には、先ほども御答弁申し上げましたように、業務の委託を受けて鉄道事業者として協力するという方向で指導いたしておるところでございます。
○竹内(猛)分科員 ぜひ、これは協力して期間内に完成するようにしてほしい、こういうふうに要求をします。
 そこで、今度は建設省。審議の際に、私が当時非常に財政のことを心配をいたしまして、それで、とにかくあるところまでは人口が定着をしているし、ふえる可能性がある、けれども最終段階の伊奈とか谷和原とかつくばへ入ると、これは原野であって水田地帯である、大変金を必要とする状況がはっきりしていますから、これについてどうするか、こういう点についての質問をいたしましたところが、野田建設大臣は、これは開発利益によって考えていくのだ、こういうふうに答えられておりますけれども、開発利益ということになると、これは先ほどの答弁とはかなり違ってくるわけですが、今でもそういうふうに考えているのですか。
○板倉説明員 鉄道整備によるいわゆる開発利益の問題でございますが、これにつきましては地価上昇という形で広く土地所有者全体に帰属するものでございますので、負担すべき土地所有者の範囲とか、あるいは負担の程度等、公平かつ合理的に定めることが技術的に非常に困難を伴うということはかねてから指摘されているとおりでございます。このため、常磐新線建設に当たりましては、地方公共団体が宅地開発鉄道整備一体推進法二十一条に基づきまして鉄道整備に対して出資、補助、貸し付け、その他の資金を地方債の起債等で調達する。一方、その償還に当たりまして、土地所有者から固定資産税の増収という形で公平かつ確実に還元させまして、その償還財源の一部にするという考え方が示されているわけでございますので、その方向によって対処していきたいと思っております。
○竹内(猛)分科員 前から見るとちょっと変わったようですけれども、そういう方向で進めてもらいたいと思うのです。
 それから、その次の問題は、東京、埼玉、千葉、この辺は、あるいは茨城県でも内守谷、ここは団地ができて、もうそのままレールが敷かれるのを待っているような状態ですね。その先、伊奈、谷和原、ここは農地で、かなり農家の皆さんが協力をして買収も済んでいる。その先のつくぱ市に入って谷田部という地区がある、旧谷田部町。ここは今まで自動車研究所に土地を提供をした。それから万博がありました。そのときにも相当な協力をした。学園をつくる場合にもこれに協力したのですね。そういう中で、県もあるいは国もこれはいろいろ努力をしているけれども、これ以上土地の協力はできないということで、現在の土地取得方針に対して五十三集落、三千人の地権者が、整理すると十項目の問題を提起をして、今のところ賛成をしないという状況にある。この土地の取得というのは、路線をつくる場合はいいけれども、住宅をつくるのにこの皆さんに協力をしてもらわなかったらどうにもならない、一体化にならない。このことについてどう考えています。
○大川説明員 お答えいたします。
 現在、つくば市域におきましては、常磐沿線の開発の一環といたしまして、計画的な町づくりを進めるために、地区のおおむね四割を買収し、おおむね四割を減歩して公共施設用地と保留地を生み出すという、いわゆる四・四方式と言われております土地区画整理事業を進めるということで地元説明を行っておるというふうに聞いております。この先行的な用地買収といいますのは、良好な町づくりをするために必要だというふうに県の方は考えて進めておるわけでございますが、いずれにいたしましても、この事業を円滑に進めますためには地元の協力が必要でございますので、今後とも地元地権者と十分話し合いを行っていくよう茨城県を指導していきたいと考えております。
○竹内(猛)分科員 この問題は大変難しい問題ですよ。四・四方式というのは、これはだめだな。一町歩持っておった場合に、四割先買いをして、残った四割で区画整理をして、これは手持ちの土地じゃなくなってしまう。それは、確かに地価が上がる。上がるけれども、売ったときにのみ地価が高いことにはなるかもしれないが、現状では、その仕事をしている場合には何の価値もない。今までこの農家の皆さんがそういうことを言ってだまされてきた、そういう気持ちがある。しかし、その人たちだって反対しているわけじゃないのだから、四・四方式なんということを言っていたらそれは対立するだけですね。そうすると、線路はできるけれども住宅ができないということになる。これはまずいですね。
 現在の官房長の望月さんが当時経済局長のときに八千ヘクタールも宅地の開発をして十五万戸の住宅をつくる。それは、グレーターつくばの計画によると、三百万の人口をその周辺にふやそうというのだから、それぐらいのことは考えてもいいけれども、一体今のような状態でそれはできるか、どうですか。
○板倉説明員 お答えします。
 首都圏におきます著しい住宅宅地需要に対処するために、この常磐新線と宅地開発の一体的整備ということを推進する必要があると考えているわけでございますが、この問題は、首都圏の住宅宅地問題に対処するだけではなくて、都市整備等を通じまして地域住民の生活の向上と秩序のある地域の発展にも非常に重要な役割を果たすというプロジェクトであると私ども認識している次第でございます。
 そこで、今後の宅地供給の見通しでございますが、私ども定期的に都道府県からヒアリングを実施しているわけでございますが、昨年の十月に実施した最新のヒアリングの結果によりますと、常磐新線沿線におきましては約一万ヘクタールの宅地開発事業が構想または計画されているとお聞きしているわけでございまして、これによりますと、住宅戸数にいたしまして約十七万戸程度、人口にいたしまして約六十万人から七十万人分に相当するわけでございますが、そういった供給が見込まれているところでございます。
 建設省といたしましても、宅地開発鉄道整備一体推進法の適切な運用等によりまして、今後関係機関と十分連携をとりつつ、常磐新線の整備の早期実現と沿線における宅地供給の促進に向けて努力してまいりたいと考えている所存でございます。
○竹内(猛)分科員 この問題は大事な問題ですね。五十三集落、三千名の地権者、この人たちを一体的に理解と納得を求めて協力をさせていかなければならない。私もそういう立場にあるから反対をしているわけじゃない、これは何とかしなければならぬと思っていますから。一緒にやってこれをつくっていくために努力をしてもらいたい、こう思います。
 それから気象庁、来ていますか。何遍もくどく言うようだけれども、常磐新線にしても今の常磐線にしても、地磁気観測所が柿岡にあるためにせっかく取手まで来た青電が先の方に進んでいかない。また新線をつくっても直流、交流で災いをする。こういうことでは困るんだ。長短に分けて、短い方は移してもいいと言っているけれども、移す気もないしどうにもならない。それならば、交直両用の機関車でもつくるのかどうなのか。この
点は一体どうなんですか、やる気があるのかないのか。
○立平政府委員 気象庁では、地域社会の発展と十分調和を図りつつ業務を進めることは重要なことだということを十分認識しております。
 仮に、常磐新線が直流電化方式で建設されますと、地磁気の観測に影響がございますが、しかし短周期の観測については、必要な条件が整いますれば新しい観測地点へ移転することはやむを得ないというふうに存じております。
○竹内(猛)分科員 もう何遍も言わないけれども、僕は十数年来このことを主張してきたのです。だから、気象庁というのは運輸省の管轄にあるのですね、これは、運輸大臣もひとつよく研究をして、いつまでもいつまでも地域の発展と、それから気象問題はどうでもいいというわけじゃないのだから、それは移すなら移すように予算をつけなければだめだ。三十四億ぐらいかかる。前の議長は私の土地に移してもいいんだということを言ったけれども、それもできなかった。そういうことだから、これは青年会議の諸君や何かが一生懸命頑張っているから、ぜひこのことは要請をしておきます。
 そこで、今度はまた運輸省にお尋ねをするのですが、現在の東北新幹線の中で茨城県に駅を一つつくってほしい、宇都宮線の中で古河―栗橋の間に駅をつくってほしいという要求がある。これについてはいかがですか。
○大塚(秀)政府委員 新駅の設置につきましては、基本的にはJRの経営判断の問題でございますが、その際、十分な利用が見込め、経営収支を悪化させないこと、また、勾配等から見て技術的に問題がないこと、それから、駅周辺地域の整備等について地元の協力が得られること等を総合的に勘案して判断すべきものであると考えております。
 御指摘の東北新幹線の古河付近、宇都宮線の南古河付近の設置について要望が出ていることは承知しておりますが、ただいま申し上げましたような観点から今後検討すべきものと考えております。
○竹内(猛)分科員 それはそのとおりでして、一県一駅といっても、本当はあれをつくるときに茨城県には駅をつくるべきだったのに、今になってからそういうことをやるとこれは非常に難しいのではないかなという感じはしている。けれども、要求はあるのですから、それは無視はできない。しかし、南古河駅については、これは宇都宮線にしてみたら七・三キロ、その間に一つ駅をつくるのは当然のことだろうと思うのですね、そっちの方は。だから、二つに分けて、まず宇都宮線に対して、通勤者に便益を図ってもらいたいというのは、これは要望ですね。
 最後になるけれども、これは環境庁と、運輸省にもお聞きするが、大臣に関係するな。
 第三空港を渡良瀬の遊水池につくるということについて、茨城の知事は賛成をしている。埼玉の知事がそれをそそぎ込んだ。そして新聞に出ている。これは一体あそこでなければならないということがあるのか。六百万の予算がついているけれども、どうもはっきりしない。いかがですか。
○宮本政府委員 お答えいたします。
 首都圏の空港能力の拡充の問題についてお尋ねでございますので、航空局の方からお答えいたします。
 首都圏の空港能力の拡充については、平成二年八月に出されました第六次空港整備五カ年計画に関する航空審議会の中間取りまとめというのがございますが、その中におきまして、「二十一世紀初頭における東京圏の国内航空需要に対応するためには、空港能力の拡充が必要であり、東京圏における新規の空港の設置、既存の空港の活用等について、用地、空域、環境、アクセス等の諸問題に関する総合的な調査を関係者が連携して進める必要がある。」そういうことが示されているわけでございまして、ただいま御審議をいただいております平成三年度の政府予算案におきまして東京圏における空港能力の拡充に関する調査費が計上されておりますので、予算の成立を待って首都圏全域を対象に調査を開始したい、そんなふうに考えているわけでございます。
 一般的に申しますと、空港を計画する際には、用地、空域、あるいは御指摘のございました環境の保全等、検討すべき事項が多くございまして、調査に当たりましては幅広く検討を進めることが適当である、こんなふうに考えております。
○竹内(猛)分科員 幅広くやる、別に空港をつくるのに反対をするわけじゃないけれども、成田から筑波、宇都宮、前橋、そこにヘリが七月には認可をされる。あるいは、成田から、県道を国道に昇格する。そういう動きがある。いろいろなことで成田とのつながりをしているときに、空港を、三千三百ヘクタールある、所有権が国にあるから一番手がつけやすいからという形で、この渡良瀬遊水池にそういうものをつくるということは、まず賛成はできないですね。二十四時間、これは騒音じゃなくて轟音だ。今成田だって大変それで困っているでしょう。そういうことをやるべきではない。これは反対だ。そこが反対なんだ。その他については十分に、海でも何でも利用してやってください。
 それから、憩いの場所であり、非常に歴史を持っているこの渡良瀬遊水池、これは、田中正造翁が鉱害問題で闘って、谷中村という村を一つつぶしてつくったところであって、非常に歴史のあるところなんです。そこが今、世界でも指摘されておるように、湿地条約というのですか、ラムサール条約、そういうものに、日本では北海道の釧路とクッチャロ湖、それから宮城県に一カ所の三カ所ですが、今度はそこに入ろうという形で五千名が署名をしているところなんです。それで、新聞の論調なんかにも、朝日新聞あたりは論調の中で、ぜひそういうものについては大事にしてほしいというたっての要求がある。そういうものについて、ただ公有地で広いからそれは空港に使っていくなんという、そんな単純なことで、これは知事も建設省出身だからともかくやりたいけれども、簡単にオーケーなんという知事もおかしいんですよ。栃木県の知事なんかはまともなので、長い歴史と自然を守るためにむしろ国定公園あるいは国営公園にしてほしいという要求がある。これについてはどうですか。
○曽田説明員 国営公園のことについて、お答えいたします。
 広域の見地から設置いたしております国営公園につきましては、先生御承知のとおり、都市公園法及び同法の施行令の基準に基づきまして、おおむね建設省の地方建設局の管内に一カ所ずつ整備をしてきたところでございますが、人口の集積の程度が高い関東地方建設局管内におきましては、茨城県で国営常陸海浜公園、長野県で国営アルプスあづみの公園の整備を進めておるところでございます。
 御質問の渡良瀬遊水池につきましては、首都圏整備計画等で位置づけられておりますように、首都圏の貴重なレクリエーション空間であると認識しておるところでございますけれども、既に、渡良湖遊水池の利用につきましては、全体の利用について検討がなされ、一部事業が行われているというふうに聞いているところでございます。
 国営公園化につきましては、地元の要望、渡良瀬遊水池の整備状況等を勘案しながら、引き続き検討してまいりたいというふうに考えております。
○菊地説明員 ラムサール条約に登録をしてはという点につきまして、お答えいたします。
 当該渡良瀬遊水池につきましては、先生御指摘のとおり、古くから人為が加えられてきたものでありますが、現在はヨシの群落が広くあり、かつ、水鳥等湿地性の動植物の生息地となっているというふうに承知をいたしております。
 ただ、私ども、特定の目的で詳細な調査をやったわけではございませんので、一般的な情報に基づくお答えで恐縮でございますが、ラムサール条約というものに登録いたしますには、国際的に重要か否かという一つの評価をいたす必要がありま
す。御指摘のとおり現在我が国で三カ所登録いたしておりますが、そういったものと比較してこれをどういうふうに評価するかという点については、今後検討すべき点が多いというふうに我々は思っております。
 なお、条約に登録いたしますには、我が国として、その当該湿地を永続的に保護していくという担保が必要でございます。そのためには、国設の鳥獣保護区の特別保護地区であるとかあるいは自然公園であるとかという指定による担保が必要なわけでございますが、現在、この地域、各種の開発計画が進んでおるというふうに承知いたしておりまして、そういう設定というのはなかなか難しいのではないかというふうに考えております。ということで、現在のところ、私どもとしてこの条約に登録するということは当面なかなか難しいのではないかというふうに考えております。
○愛野主査 答弁は簡潔に願います。
○竹内(猛)分科員 以上で終わります。
○愛野主査 これにて竹内猛君の質疑は終了いたしました。
 次に、柳田稔君。
○柳田分科員 最初に、造船業界の人手不足ということで御質問をさせていただきたいと思います。
 造船業界、大手から中小、いろいろとあるわけでありますが、一概に通して見ても、人手不足ということを訴えられております。この現状を認識されておりますでしょうか。
○戸田政府委員 人材の確保の問題につきましては、造船業の非常に長い間の不況の後の問題として、非常に重要な問題だと認識しております。
 先生もよく御存じのとおり、我が国の造船業は、第二次石油危機以降深刻な不況に直面して、これに対処するために、昭和六十二年度の過剰設備の処理、企業の集約化、そういった構造対策を初めとした各種の対策を実施してきておりまして、その結果、造船業の設備能力は当初の二分の一弱に縮小してまいっております。これらの対策の効果もあり、また船腹需給の改善などによって海運市況も好転してまいりまして、その後、かなりの新造船の受注がありまして、業況も著しく回復してきております。
 しかしながら、造船市場はまだまだ先行き非常に不透明な部分がございます。加えて、労働者の高齢化や設備の老朽化、そういった問題も抱えておりますが、特に先生御指摘の人材の確保の問題、これは造船業の今後の経営の問題の中でも、長期的に見ても重大な問題であるというふうに認識しております。
○柳田分科員 おっしゃるとおり、今人手不足で非常に困っていらっしゃる。なぜ若い人たちが造船業に入ってこないのか、どういうふうに考えていらっしゃいますでしょうか。
○戸田政府委員 人材確保の問題については、現状、非常に労働者が高齢化している、それと若年労働者が製造業離れしている、そういう問題が最近非常に顕著になってきておりますが、造船業にとりましても、この問題は非常にゆゆしい問題だと思っております。
 そのためといいますか、その対応策として何が非常に重要であるかということを考えてまいりますと、まず各企業が安定した収益を上げていく、そういうことで従業員に対して十分な待遇を与えていく、また、作業環境が非常に汚いなどということを言われておりますので、職場環境を整備していく、また、安全に作業ができるような体制を整えていく、そういったことが非常に重要であろうかと思っております。
 それで、その経営の安定化ということにつきましては、市場が安定していくということがまず基本的な問題でありまして、事業者が需給の動向を把握して、供給過剰などにならないような、そういう慎重な対応策を講ずる必要があろうかと思っております。
 また、造船業を十分魅力のある産業として再構築していくということも人材確保の観点から重要なことでありますが、このためには、新技術の開発あるいは環境問題などに積極的に取り組んでいくということで、造船業全体のイメージアップ、活性化を図っていく、そういうことが必要であろうかと思っております。
○柳田分科員 私も、東京の方の船舶の学校を出まして、友達も一部造船業に勤めまして、大半が自動車産業とか関係のないところに勤めるというのが昭和五十二、三年ぐらいからですか、ずっと続いているというふうに聞いております。造船業というのは日本の基幹産業であると私は思っておりますし、これからも日本に造船業がなければならないというふうに思うわけなんです。
 ところが、先ほど答弁もありましたように、お年寄り、そう言ってはいけませんが、高齢化が大分進んできて、中堅も若手もいないというのが今の現状だ。その原因は、魅力がないとか汚いとか収益が悪いというお話でありましたけれども、若い人にとって一番心配なのは、勤めたときはいいけれども不況になったときにすぐ首を切られる、自分の生活設計が非常に立てにくいという危惧があるもので、かえって自動車とか安定したところに逃げてしまうというのが、私は若い人が入らない一番の原因ではないかなと思うわけなんです。不況ながら、私も会社は違いましたけれども、船のプロペラをつくる会社に入りまして、いろいろと仕事に従事してきたわけなんですが、円高構造不況でこれまた大打撃を受けた、もう後輩を誘おうにも誘うだけの気力がないというふうな状況にもなりました。
 今、運輸省さんとしてできることはいろいろあるかと思うのですけれども、魅力をつくる、収益を確保する、それなりの努力は企業にお願いをすればいいこともあるし、運輸省としてもできることがあるかと思うのですが、今回、グループ化を進めて需給の関係をよくしたというお話もありますけれども、それがまだ若い人たちには伝わっていない。あと十年もすれば技術を持った人たちが皆さん退職をされていって、日本では造船の技術がほとんど消えてしまうのではないかということもあるのですけれども、そういう危機感が大分出ているわけであります。
 私も、さあ造船業の人を集めるためにどうしたらいいのかと言われると、そういい案もないわけなんですが、運輸省さんの方で精いっぱいの努力をして考えていただきたいというふうに思うのです。そういう現状なんですが、大臣いかが感じられましたでしょうか。
○村岡国務大臣 先生から今造船業の問題についていろいろお話ございました。まず高度成長によって、造船業ばかりでなしに、大きく変化をしておると私は思います。造船の方の学校を出た人が自動車に向かう、こういうお話も聞きました。実は、私の方は農業地帯でございますが、農業高校を二百人卒業して、そのうちの五人ぐらいしか農業へ向く人はいない、あと百九十五人は全部別の産業だ。大きく日本の状況が変わっておりますし、かてて加えまして好況という面、人手不足、造船業だけじゃない。特に造船業につきましては好況、不況の繰り返しで、不況の場合には整理をする、こういうような状況で、今おっしゃったとおりであると思います。
 しかし、今徐々に安定をしている、こういう状況でございますが、実はこれはアメリカあたりでも航空機産業、こういうような事態で整理をする、あるいは自動車産業、整理をする、こういうような問題もあるわけでございますが、決してアメリカであるから日本でやっていいというわけではございません。民間会社でございますし、日本はまた四海、海に囲まれておりまして、こういうような湾岸問題勃発して数カ月、あるいは一月から武力行使の事態に入りましても、海運業の方方、ペルシャ湾、紅海へ行ってくれ、大変私ども感謝をいたしておりますが、海上技術安全局長、今答弁いたしておりますけれども、本当に決め手というものはなかなかないのですが、しかし先生おっしゃるように十年しましたら造船に対する日本の技術者はいなくなる、こういうことにしては大変でございますので、またそういうことにはな
らないと思いますが、私どもも造船の問題について真剣にこれから検討していきたい、こう思っております。
○柳田分科員 どうもありがとうございます。
 今、環境の問題も出ましたので、次に環境の方に移らせていただきますが、ちょうどイラクの方で油が流れたり煙が出たりということで、環境問題がこれから大きくクローズアップされるのではないかなと思うわけなんです。そうしたときに、世界的な技術で日本はいろんな面で格段に進んでいると思うわけなんですが、その中で幾つか申し上げたいと思うのですけれども、油流出、この未然防止もあるでしょうし、流出した後の対策等もあるかと思うのですが、この辺の研究開発は現状、どのようになっておるでしょうか。
○戸田政府委員 油タンカーによる油流出事故の未然防止など船舶に係る環境保全技術の研究につきましては、運輸省ではこれまで基礎的な研究を進めてきております。
 そこで、これまでの対応としましては、これは国際的な対応もございまして、船舶からの海洋環境保全のための条約がございますが、その条約の中で今後のタンカーの建造につきましては二重船殻を採用する、そういったことも現在検討されておりまして、大体今年度じゅうにそういったことが決められるのではないかと思っております。
 それに加えまして我が国としましては、それをさらに一歩進めた形でのタンカーからの油流出防止対策について検討を進めることにしまして、造船業基盤整備事業協会というのがございますが、これに一般会計から補助金を交付しまして、そういった研究を進めてまいりたいと考えております。
○柳田分科員 もう一つ、NOxの排出、船から出るものが非常に多いというふうに聞いているのですけれども、これの排出抑制についてはどのような状況でしょうか。
○戸田政府委員 船舶からのNOxの、SOxの排出の問題については、これまで余り認識されてなかったことでございますが、私どもの推定によりますと、地球全体で排出されているものの約四分の一程度は船舶から排出されているというようなこともございますので、これにつきましても我が国は造船の先進国としまして、こういった技術につきまして研究開発を進めていかなければならないということで、船舶からの排気ガス浄化のための研究開発を進めることにしておりまして、これにつきましても先ほどの研究開発と同機に、造船業基盤整備事業協会に対しまして補助金を出して研究開発を進めていくということにしております。
○柳田分科員 どれほど補助をしているのか聞いたら恥ずかしくなりますので言いませんけれども、私も研究を少しやっておりましたけれども、やはり先端技術といいますか、その辺を研究するときは設備なり考えてきますと、多額のお金が必要になります。今、大学の研究室でどういうことをやっていられるかといいますと、教授や助教授が講演に行って、こういうことを公の場で言ったら怒られるかもしれませんけれども、いろいろな研究のための手当てをしている。ですから教授や助教授は研究者ではなくてマネージャー的な役割が大分大きなウエートを占めている。そして大学院生、もう大分少なくなりつつありますけれども、その辺と四年生ですかが中心になって研究をしているわけであります。本当に研究をするのであれば、研究に必要な費用というのをできるだけ見てあげればそれなりの進歩もあるかと思うのですが、現状非常に貧しい、寂しい研究がされているというのが現状ではないかなと思うのです。
 この環境問題は、今回のイラクの問題で今後大きくクローズアップもされることでしょう。そうした場合に、日本の技術が大分力を出していかなければならないと思いますので、予算がどうのこうのということもありますし、それだけの人もつくっていかなければならないということもあるのですが、もう少し本腰を入れてこの辺の研究開発には力を入れていただきたいと思うのですけれども、いかがでしょうか。
○戸田政府委員 研究開発関係につきましては、一つは予算の問題があります。それから、もう一つは研究に参加する人材の問題がありまして、先ほどの船舶からの油流出防止対策にしましても、排気ガス浄化にしましても、国からの補助金にあわせて民間が相当部分を負担し、また民間が主体になって研究開発を進めていく。また、研究のやり方につきまして、必要な場合には大学からの助力も得る、そういうことで大々的にまた長期的に予算をつぎ込んでこの研究を進めてまいりたい、そう考えております。
○柳田分科員 二つの例ということだったのですが、ほかのいろいろな研究でも文部省に関係したり運輸省に関係したりする面があるかと思うのですが、ここまで日本の造船業界が伸びてきたのは、やはり戦中、戦後通しての皆さんの努力であったと思うのです。その大学自体ももう人材がほとんどいないような、そういうところがありますけれども、大分少なくなってきているということで、定員にも足りないような状況にもなっていますので、やはり魅力ある造船産業づくりの一環としてでもとらえていただきまして、支援なり援助なりがあればなというふうな気がいたしております。
 もう一つ、船が遠洋航海に出たり、航海して帰ってきたときに生活廃棄物が出るわけですけれども、この処理については現状どうなっておるのでしょうか。
○御巫政府委員 お答えいたします。
 船から陸揚げされます廃棄物は、廃棄物の処理及び清掃に関する法律というのがございますけれども、これによる廃棄物に該当するということで、この処理を行う者は排出者である船舶の運航事業者それからこれの処理担当部局である市町村ということになります。
 現在、どういうことになっているかといいますと、船舶による海洋汚染の防止のための国際条約がございまして、六十三年末からこの排出規制が強化されたということで、船舶の生活廃棄物の量がふえるであろうということから、運輸省といたしましては受け入れ態勢の整備に協力しようということで、港湾管理者に対し船舶運航事業者あるいは市町村と十分調整を図るようにというような指導をしておりまして、現在港の中でいろいろな方法でその処理、受け入れがされております。
○柳田分科員 今度はまたちょっと変えるのですけれども、先ほど造船業界は山と谷があるということでほとんど船しか、セミサブという石油掘削機もあったのですけれども、それすらも山と谷がある。今問題になっております関西新空港ですが、当時もセミサブ方式といいますか、浮体構造物でつくったらどうかという案も一時期出たというふうに聞いております。昨今は飛行場だけではなくて、浮体構造物の上に何かつくろうということでいろいろとアイデアが出ているように聞いておりますけれども、その辺については御存じでしょうか。
○戸田政府委員 海上浮体施設の整備でございますが、これにつきましては運輸省としましても造船業の経営の多角化を図っていく、また地域社会の活性化を図るという見地から、積極的に推進策をこれまで講じてきております。
 これらの事業につきましては、具体的には、例えば我が方が支援してきたものの一つとして平成元年四月に広島県尾道市に完成しました「フローティングアイランド」、それから現在建造中でありまして、来年三月末開業予定の「呉フェニックス計画」、それから熱海のコンベンションセンター、そういった計画がございまして、今後とも海上浮体施設の整備事業に対しましては積極的に支援をしていきたいと考えております。
 また、支援の方策でございますが、これらにつきましては財政上の支援策としまして、社会資本の整備に資するプロジェクトの事業主体に対しまして、NTT株式売却収入を活用した日本開発銀行からの無利子貸し付けと日本開発銀行による融資の制度を適用してこれまで支援してまいってお
ります。
○柳田分科員 今の構造物は、どちらかというと小さいような感じがします。といいますか、私が広島ですから両方とも見て知っておりますので、これからが始まりだなという気がするわけなんですが、例えば、例を挙げますと、大きなものでいいますと空港も考えられるわけなんですけれども、そういう大きなものに対応するために技術的な、工期といいますかつくるための技術とか、あとメンテナンス、その辺の技術というのはほぼ確立はされているわけなんですか。
○宮本政府委員 お答えいたします。
 先生大変お詳しいので私の答えで御満足いただけるかどうかわかりませんが、先ほどセミサブ方式というお話がございました。セミサブ方式の浮体工法による空港建設というものにつきましては、私どもは現段階では具体的な計画というようなものについては承知していないわけでございます。
 一般的に浮体工法による空港の建設という問題については、技術的な課題と同時に埋め立て等の他の工法と比較しての経済性の問題、そういう課題等もございまして、総合的な検討がなお引き続き必要ではないか、そのように考えておるわけでございまして、航空局といたしましては、本格的な空港建設のような大規模な浮体工法につきましては、隣に専門の局長もおられますけれども、今後の関係方面の技術の進展を見守ってまいりたい、そのように思っておるわけでございますけれども、比較的小規模なヘリポートとか、そういうものについては可能性も高いのではないか、そのように考えておりまして、浮体工法による建設に関して技術的検討を行っているところでございます。その結果によりますと、現在その過程でございますけれども、浮体式ヘリポートにつきましては、一定の条件下において技術的観点からの可能性というのは確かめられている、そのように考えております。
 なお、経済性とか維持管理等の観点からの問題点について、今後ヘリポートの設置管理者において具体的な検討を進める段階でなお十分検討を加える必要があると考えておりますけれども、私ども航空局といたしましては御相談に乗ってまいりたい、そのように考えております。
○柳田分科員 多分技術的な問題はないのではないかな。そしてメンテナンスについても、環境汚染が一番中心になるかと思うのですが、大分改良されているのではないかなという気がいたしておるのです。今の造船技術をもってすればできないことではないと思っているのですけれども、今小規模については大分いい御返事でありました。ただ、これから、これだけ首都圏の土地も値上がりしますと、そろそろ海の方というお話も東京都の方では出ているようであります。聞くところによりますれば、サッカー場をつくるような話もちらっと聞いたりしておるわけでして、今後海への進出、空港とは限りませんけれども、あと浮体構造物の上にビルを建てたりとか、そういう可能性も大いにあるわけなんです。そうしますと、最後はコストはどうなるのだという面が残るかとは思うのですけれども、それまでに技術的には問題がございません、工期もこれぐらいでできますとか、後のメンテナンスの問題もほぼできておりますというところぐらいまでは持っていっていただけないかな。何を持っていっていただきたいというのは、その心配の種をすべてなくすように持っていっていただきたいな。最後は地形の問題とかいろいろな環境問題もあります。環境といいましても、例えば河口の外にそういう大きな構造物をつくるというわけにもいきませんけれども、あと海底が急なところとか深いところとかというところもいろいろとあるわけでしょうから、その辺は最後の段階として残していただきたいのです、残すとは思うのですけれども。それまでの技術的メンテナンスの分、心配ありませんよというところまで研究やその辺の開発を進めていただけるように援助ぐらいしていただけないかなと思うのですが、今後いかがでしょうか。
○戸田政府委員 海上浮体施設、さまざまな形のものがありまして、ただいま航空局長の方からお話がありましたように相当大きな空港建設などの問題もございます。その技術の難しさというものにつきましては、初めて大型のものをつくるというようなことになりますとこれから解決していかなければならないさまざまな問題がございます。そういったものにつきましては、我が方としては技術開発の一端としまして可能な限りの努力を続けていきたいと考えております。
○柳田分科員 これを申しますのも、船というのは山と谷がある。谷があったときにそういう構造物があれば、また人の合理化等という最悪の事態も避けられるだろう、収益も安定するだろう、そうすれば人もそれなりに集まってくるのではないかなという気がするわけなんです。決して飛行場がどうのこうのとか、一点に絞って言っているわけではなくて、先ほど申しましたように、スポーツ競技場もできますし、ビルも建てられる。そして、周りが海ですから、それなりの娯楽施設もできるだろう。夢は広がると思いますので、そのための基礎技術の確立、その辺の研究支援、援助を大いにしていただきたいと思います。
 最後に、造船業界の本当にこれからも余り悪くならないような収益性を心から期待はしているのですけれども、大臣にもこのことについては協力をしてくれるということを最後に一言もらえればありがたいのですけれども。
○村岡国務大臣 いろいろ今浮体方式その他、先生詳しいので、私、技術的な問題はわかりませんけれども、将来の造船業というものに対してのお考えであろうと思います。そういうような技術的な問題あるいは開発について、私どもも重要と考えておりますので、そういうことに協力していきたい、こういうふうに考えております。
○柳田分科員 どうもありがとうございました。
○愛野主査 これにて柳田稔君の質疑は終了いたしました。
 午後零時三十分より当分科会を再開することとし、この際、休憩いたします。
    午後零時三分休憩
     ────◇─────
    午後零時三十分開議
○愛野主査 休憩前に引き続き会議を開きます。
 運輸省所管について質疑を続行いたします。増子輝彦君。
○増子分科員 増子輝彦でございます。きょうは、大変お昼どきに貴重な時間をちょうだいいたしまして、大臣、政府関係の皆さんに厚く御礼を申し上げる次第でございます。
 第六次空港整備計画が今回策定されるわけでありますが、その第六次空整及びそれに関係いたしまして福島空港の関連について幾つかの質問をさせていただきますので、ひとつよろしくお願いを申し上げます。
 まず第一番目に、我が国経済社会の国際化の進展を背景といたしまして、航空輸送は人、物、文化等、国内、国際を問わず急激な発展を遂げております。高速交通化に伴い、そのニーズが一層高まっていることは御案内のとおりでございます。その中にあって、昭和四十四年に策定された第一次空港整備五カ年計画をスタートに現在まで、平成二年度に終了する第五次空港整備五カ年計画までの五度にわたるこれらの整備促進の投資は、航空需要の増大に対応しつつ、経済の伸展、国民生活の向上、国際交流の促進等、大いにその効果を上げ、貢献してきたことでございます。
 今回、さらにその整備推進を図り、平成三年度を初年度とする投資総額三兆一千九百億事業規模の第六次空港整備五カ年計画を策定するわけでございますが、これまでの五度にわたる整備計画の成果を踏まえ、今後どのような基本的な考え方を持って、どのようなスケジュールでこの第六次空港整備五カ年計画を推進していくのか、お伺いいたしたいと思います。
○宮本政府委員 お答えいたします。
 御質問とはちょっと答弁の順序が違いますが、
最初にスケジュール、それから基本的な考え方、そういう順序で申し上げます。
 第六次空港整備五カ年計画の策定につきましては、ただいまお話のございました去る三月一日に、対前計画比六六%増ということの三兆一千九百億円の投資規模の閣議了解を得たところでございます。この投資規模を前提にいたしまして、昨年八月の航空審議会の中間取りまとめというのがございますが、それに沿いまして具体的内容についての検討を今後進めまして、本年の秋ごろには航空審議会の答申を得て五カ年計画の閣議決定を行う、そういうスケジュールで取り進めておるところでございます。
 それから、計画の策定に当たっての基本的な方針でございますけれども、まず、お話のありましたとおり、中長期的な航空需要の増大に対応するということが一つであります。それから、国内あるいは国際の航空ネットワークの充実、多様化を図らなければならない、そういう観点、そういうものを柱といたしまして、プロジェクトの内容といたしましては、新東京国際空港の完全空港化、それから東京国際空港の沖合展開及び関西国際空港の開港、これは三大空港プロジェクトと言っておりますけれども、これが中心を占めておりますが、このほかに、一般空港の整備、そういう御要望も強いので、そういうものの整備等、所要の空港整備を推進する、そういう基本方針で進めております。
○増子分科員 三大空港プロジェクトの完成を緊急課題として推進するということでございますが、特に新東京国際空港は、昭和五十三年の開港時と比較いたしまして発着回数が約二倍、旅客数が約二・五倍、貨物量が約三・五倍と大変な伸びを示しているわけでございます。全体計画の約半分に当たる五百五十ヘクタール滑走路の分でのこの運営は、もはや限界に近づいていると言っても言い過ぎではないと思います。
 この現状を解決するため、政府、運輸省当局がこの整備推進に努力をされていることに対しましては心から敬意を表するわけでございますが、ただいまの御説明のように国内・国際ネットワークの集中する二大都市圏の空港容量制約の解消を図るために、新東京国際空港の完全空港化あるいは東京国際空港の沖合展開は特に緊急を要するわけであります。
 先日の新聞の記事によりますと、全日本空輸は、今後開く北米路線は北海道の札幌、新千歳空港から出発させる方針を明らかにしたようでございます。
 その理由は、航空各社にとって今後の国際線の開設は、発着枠の新規割り当てがなくなった成田空港からは無理となり、関西新空港も開港時期が当初より大幅におくれる見通しであるためだそうです。国際化の進展に伴い、国際交流がより促進され、活発になり、航空需要に対応するためにも、新東京国際空港は緊急にその整備推進が求められているわけでございます。工事区域の中に、敷地面積の約二%に当たる未買収の地域が残っているということでございますが、地権者対策を含め新東京国際空港の現状及び今後の整備方針をお伺いいたします。
 また、あわせて東京国際空港の現状及び沖合展開事業の今後の整備計画をお伺いいたします。
○宮本政府委員 お答えいたします。
 まず最初に、新東京国際空港の関係でございますが、新東京国際空港につきましては、現状を申しますと、平成元年度におきまして航空機の発着回数が年間十一万五千回、航空旅客数が二千十三万人、それから航空貨物量が百三十三万トンとなっておりまして、現在の空港の処理能力の限界に達しておると言えます。特に航空貨物量につきましては世界一の処理ということになっております。
 また、現在乗り入れております三十八カ国五十二社の航空会社がございますけれども、そういうところからは増便を強く求められております。さらにウエーティングリストに四十三カ国ございまして、新たな乗り入れ希望がある。今後とも航空需要は増大すると見込まれるわけでございますので、早期に完全空港化を図らなければならないということでございます。したがいまして、空港公団におきましては、現在工事可能な区域におきまして全域で工事を実施中でございます。
 しかしながら、御高承のとおり、新東京国際空港の完全空港化を図るためには、未買収地がございます。残る未買収地大体二十一・三ヘクタール、空港用地の二%でございまして、敷地内農家が八戸ございますが、その取得と、それを阻んでおります過激派対策ということが不可欠な課題となっているわけでございます。
 これにつきましては、政府といたしまして一昨年の十二月に閣議決定をいたしまして、政府声明を出しております。その中で、農民の方々、農家とは徹底的に話し合う、話し合い解決という基本方針でございます。それから、それを阻む過激派に対しましては、あらゆる法令を適用して毅然たる態度で臨む、そういう方針を決定しまして政府声明を出したわけでございまして、私どもといたしましては、この方針に従いまして早期完全空港化を実現するように、現在あらゆる努力を払っている最中でございます。
 それから東京国際空港、羽田でございますが、羽田の沖合展開事業の状況についてお尋ねがございました。
 東京国際空港は、現在、御承知のとおり国内航空交通の中心といたしまして、現在全国の三十七空港との間に定期路線が形成されておりまして、平成元年度の実績で申しますと、年間約三千五百万人の旅客が利用いたしております。この空港の離着陸回数は一日約五百回で、増大する航空需要に対しまして滑走路の処理能力はほぼ限界に達している、増便も大変難しい、そういう状況に立ち至っているわけでございます。このようなことから、処理能力の増強を図るとともに騒音問題の解消を図る、そういうことで沖合展開事業を推進しているわけでございます。
 この事業は、東京都が都内から発生します土砂等の廃棄物によって埋立地の造成を行いまして、運輸省はこの埋立地を活用して空港施設を沖合に整備する、そういう事業でございまして、全体を三期に分けまして順次整備を進めているわけでございます。
 第一期計画は、六十三年の七月に新A滑走路というのを供用開始をもって完了いたしました。
 西側のターミナル施設の建設を内容とする第二期計画につきましては、平成四年度後半の供用開始ということで、現在鋭意推進しているところでございます。
 新B、新C滑走路、それから東側のターミナル、これが第三期計画でございますけれども、これは東京都が進めております埋め立てが順次竣功するのに対応いたしまして工事に入る、そういう計画でございまして、全体としてでき上がりますのは平成七年ごろということで、今年度から地盤改良等の用地造成に着手したところでございまして、なお若干の時間が必要である、そういう状況でございます。
○増子分科員 新東京国際空港あるいは東京国際空港とも、大変その整備の推進が求められているところでございます。ただいまいろいろとお話をお伺いしましたが、ひとつ、より一層の御努力をお願いを申し上げるところでございます。
 と同時に、今回のこの第六次空港整備五カ年計画は、まさにこういった日本の顔、世界の顔とも言える新東京国際空港あるいは東京国際空港、これをどうしても一日も早く立派なものにしていただかなければなりませんので、その利便性や安全性、いろいろとやらなければならない点について、ひとつ速やかにこれらを解決するように、また、あわせてこの第六次空港整備五カ年計画も策定の決定をできるだけ速やかにお願いをする次第でございます。
 この第六次空港整備五カ年計画では、中長期的展望に立って国内ネットワークの充実、多様化により利便性の向上を図るため、二大都市圏の基幹空港の整備のほかに、地方空港の整備等を推進す
るとともに、我が国全体の国際空港の促進を図るため、国際ハブ空港の充実のほか、主要空港の国際化のための整備等を推進するとあります。
 これらの基本方針から見ますと、平成五年三月開港予定の福島空港は、昭和六十一年に第五次空港整備五カ年計画に盛り込まれて以来、昭和六十一年九月飛行場設置許可、昭和六十三年九月起工式を行い、順調にその整備が行われているところでございます。平成七年には福島国体もございますし、地方空港の整備という観点から、これらは積極的に政府当局にも促進を図っていただかなければならないわけでございますが、この福島空港の整備状況をお伺いいたしたいと思います。
○宮本政府委員 お答えいたします。
 ただいま先生からお話のありましたとおり、福島空港は福島県が設置、管理する新しい空港といたしまして、滑走路二千メートルの第三種空港でございますが、お話しのとおり昭和六十一年度に新規に事業着手をしております。昭和六十一年度には航空法の設置許可、空港整備法の政令指定という所要の手続を終了いたしまして、昭和六十二年度から用地買収を行いまして、昭和六十三年度に工事を着手したわけでございます。供用開始予定は平成五年三月ということで予定されております。
 平成二年度におきましては、用地造成をもって事業全体の進捗率は約七〇%となっております。また平成三年度におきましては、用地造成を終えまして、滑走路、誘導路及びエプロンの新設等の土木工事を概成いたしたい、そのように考えております。無線、照明施設の整備を行うことも予定しております。またターミナルビルにつきましては、今年度ビル会社が設立されまして、基本設計、実施設計を終えて、次いで平成三年度から工事に着手する予定であると承っております。現在、工事はすべて順調に進行していると理解しております。
○増子分科員 大変順調に整備が進んでいるということをお聞きいたしまして、大変喜ばしいと同時に、より一層の整備促進方についての御尽力をお願いを申し上げる次第でございます。
 平成五年三月開港に向けてより一層の整備促進ということにつきまして、日本航空、全日本空輸、日本エアシステムの三社に乗り入れを実は要請しているようでございますが、既に日本航空、全日本空輸二社が福島空港乗り入れを表明し、需要予測の伸びも十分期待できるようでありますし、他の空港建設地に見られるような住民の反対等もなく、むしろ積極的に建設促進に住民が協力しており、その期待も大変大きいわけでございます。
 先ほど申し上げましたとおり、平成七年には福島国体も行われるわけでございますが、東北自動車道、東北新幹線、磐越自動車道あるいは常磐自動車道など高速交通網と結ぶアクセスの整備を進めながら、近くて便利な、そして利用しやすい空港にするよう、平成五年三月開港に向け県民一体となって努力をいたしているところでございます。
 村岡運輸大臣には、本年の二月九日、四人目の現職運輸大臣として福島空港の建設地視察をしていただきましたことにつきましては、改めて県民を代表いたしまして心から感謝と御礼を申し上げるところでございます。県民の期待が非常に大きくて、運輸大臣がおいでいただいたこと、本当に涙を流さんばかりの感激でいっぱいであったようでございます。その折、大臣には、福島空港に対して大変好印象をお持ちいただいたとお聞きいたしております。その印象をお聞かせ願いたいと思います。
 また、地方空港の整備を推進する第六次空港整備五カ年計画の基本方針に沿い、大臣は、地方空港は大型化すべきだ、福島空港は飛行機の乗り入れするときの空域が安全だし、滑走路延長に伴う障害もない、地元の熱意も十分感じられ、積極的に取り組んでいきたいと述べられたとお聞きいたしており、県民にとりましても大変心強いお言葉と喜び、力強い支援と期待いたしておるところでございます。
 まず地元といたしましては、国内線の充実を図り、将来は国際化に対応し、大型機が発着できるよう滑走路を現在の二千メートルから二千五百メートルに延長できるよう第六次空港整備五カ年計画への組み入れを県民一体となり強く要望しているところでございますが、大臣の御所見をあわせてお伺いいたしたいと思います。
○村岡国務大臣 私は運輸大臣になりましてまだ二カ月ちょっとであります。先ほど航空局長から三大プロジェクトという話もございました。そのうちの成田と羽田に参りましたが、まだ関西空港には行っておりません。しかし、福島県からの強い要望がございまして、お話しのとおり福島空港の建設現場に参りまして、佐藤知事の案内で工事の進捗状況をつぶさに見せていただきました。
 先ほどのお話のとおり、平成五年三月には今の二千メートルの開港が十分間に合う、予算的にも十分できる、こういうふうに思っております。また、その折、知事からは、福島県としてはいろいろな問題がたくさんあるけれども、この二千メートルから二千五百メートルにすることが最大の要望だということがございまして、関係市町村あるいは関係の皆さんが異口同音に申しておりました。
 先ほど増子先生が私の、地元の新聞に出たようでありまして、その話もされたようでございますが、そのとおりでございます。実現に向けての地元の熱意は大変強く感じておりまして、そして従来見られたような反対もないし、環境も非常によいところではないか。いずれにいたしましても第六次ということが、今これから日本全体の要望等もやるわけでございますけれども、具体的な空港の取り扱いにつきましては、しばしばお答えしていますように本年秋口に向けて事務的な検討が進むことになりますので、地元へ参りましても真剣に検討いたしますということをやっておりますが、よく検討するように事務方を指導してまいりたい、こう思っております。
○増子分科員 大臣から大変ありがたい御答弁をいただきまして、感謝を申し上げたいと思います。ぜひ平成五年三月開港の折には大臣に一番機に乗っていただきますよう、ここでお願いを申し上げておくところでございます。
 地方空港の整備は第六次空港整備五カ年計画の中でも大変重点的なものとしてとらえられているわけでございますが、と同時にまた違う観点から見ますと、成田、羽田両国際空港が超過密状態にあり、また整備推進のおくれなどからその補完的空港としての必要性が叫ばれておるところでございます。
 そういう中で福島空港は首都圏に近接しており、福島県の高速交通化の充実、北関東を含む半径百キロ以内の人口約四百万人の潜在需要等その優位性、さらに二十一世紀を展望し、国内・国際ネットワークを確立し、利便性を図るための首都圏の第三空港としての機能を十分に持ち得、その役割を果たすことが期待できると考えておりますが、福島空港に関しましてこのような首都圏の第三空港としての位置づけは果たしていかがなものか、この点についてお伺いをいたしたいと思います。
○宮本政府委員 お答えいたします。
 首都圏の空港能力の拡充につきましては、昨年八月の航空審議会の中間取りまとめにおきまして、「二十一世紀初頭における東京圏の国内航空需要に対応するためには、空港能力の拡充が必要であり、東京圏における新規の空港の設置、既存の空港・飛行場の活用等について、用地、空域、環境、アクセス等の諸問題に関する総合的な調査を関係者が連携して進める必要がある。」そういうことが申されておりまして、平成三年度から調査を開始したい、そのように考えております。
 現在のところ、特に具体的な空港等について腹案があってそれを検討する、そういう状況ではございません。平成三年度から検討に着手したい、そういうふうに考えております。
○増子分科員 平成三年度から調査に着手すると
いうことでございますが、ただいま申し上げましたような点から見ましても、福島空港の首都圏の第三空港としての位置づけ、大変私は、可能性もあり、またその機能を持っているもの、またそういう状況の中でそういう位置づけがなされれば十分その効果を発揮するものと考えておりますので、ひとつよろしくお願いをいたしたいと思います。
 ただいま述べましたとおり、福島空港は、旅客、貨物ともパンク状態の新東京国際空港あるいは東京国際空港の両国際空港の首都圏の補完的空港としての役割を担える要素を十分に備えているわけでございますが、特に貨物は現在年間約百六十万トンのうち八二%が成田で扱われておるところでございます。平成十二年には三百八十万トンに膨れ、成田で約二百六十万トン、関西新空港で三十二万トン、地方空港で約十万トン、このうち成田の二十万トンを第三国際空港で補完するようになるだろうとの需要予測が航空専門家によって指摘されているところであるというふうにお聞きいたしております。
 この国際貨物需要を肩がわりできる機能を福島空港が持つことが、二十一世紀に向けて日本の空港整備推進にとって極めて重要であり、このためには、将来的に特に国際航空貨物のことを考えると、福島空港も当面二千メートルでの平成五年三月の開港でございますが、将来にわたりましてはやはり二千五百メートルの延伸を今回の第六次空港整備五カ年計画でお願いをしながら、さらに将来的には三千五百メートルの滑走路も必要と私は考えているところでございますが、この辺についての御所見をお伺いしたいと思います。
○宮本政府委員 お答えいたします。
 先ほど申し上げました航空審議会の中間取りまとめにおきましては、将来の首都圏の国際航空貨物需要の増大に対応する一つの方策といたしまして、新東京国際空港、これは先ほど申し上げましたとおり現在世界一の貨物取扱高の空港でございますが、その補完的役割を果たし得るような周辺空港の活用について検討することが述べられております。
 貨物は御承知のとおりコストあるいは所要時間等によって、経済原則で動くものでございます。そういうことを考慮しながら福島空港のことを考えますと、福島空港は首都圏に比較的近接している、それから高速道路等で結ばれているという立地条件がございます。将来、首都圏の航空貨物需要の一端を担うことも十分に考えることはできると思うわけでありまして、今後、開港後の需要動向等を踏まえまして検討していく必要があるのではないかと私どもは考えております。
○増子分科員 幾つかの点でお尋ねをいたしたわけでございますが、いずれにいたしましても福島空港、これからの高速交通体系化の中における国内・国際ネットワークの確立という意味でも十分その機能を持ち合わせた空港であるというふうに私は考えております。私どもも県民と一体となってこの空港の整備促進に努力をしてまいる覚悟でございますので、どうか運輸大臣にもあるいは運輸省当局の皆様方にも、より一層の御尽力を賜りますようお願いを申し上げまして、若干時間が残りましたけれども、きょうの私の質問をこれで終了させていただきます。
 きょうは本当にありがとうございました。
○愛野主査 これにて増子輝彦君の質疑は終了いたしました。
 次に、鳥居一雄君。
○鳥居分科員 御苦労さまです。
 千葉県内の主として鉄道に関しましてお伺いをしてまいりたいと思います。
 幻の東葉鉄道、こんなニックネームがついております東葉高速鉄道につきまして、まず伺ってまいりたいと思います。
 最近、東京通勤圏ということで通勤通学者の大変な増大、中でも都心へのアクセスとしまして船橋、八千代、こういう地域の皆さんの大変な待望の鉄道が東葉高速鉄道ということでございます。沿線の旅客需要というのはもう極めて増大をしております。一日も早い開通が望まれているわけですが、申し上げましたとおり幻の鉄道です。開通の見込みは一体どうなっているのでしょうか。
○松波政府委員 お答えをいたします。
 最初にちょっと、先生も既に御承知かとは思いますが、これまでの経緯を含めながら現状について御説明をさせていただきたいと思います。
 先生御案内のとおり、昭和四十七年三月の都市交通審議会、東京圏高速鉄道網整備計画第十五号の答申におきまして、東京圏内の高速鉄道網の整備路線の一つといたしまして、五号線中野―西船橋間をさらに、今先生がちょっと触れられましたが、西船橋から北習志野を経まして勝田台に延長する必要があると位置づけられたのであります。
 この答申に示されました西船橋―勝田台間の十五・九キロの路線を整備するために運営あるいは建設主体をどうするか、あるいはこの路線の建設によりますところの在来線への影響等もろもろの問題につきまして関係者間で協議が重ねられまして、これらの問題につきまして合意が得られましたことから、既に御案内でございますが、運営主体でございますところの東葉高速鉄道株式会社が昭和五十六年九月に設立をされたのでありまして、その後いろいろの手続を経まして、現時点では全線西船橋―勝田台間にわたりまして工事が行われているのであります。
 なお、その工事完成期限といたしましては平成五年三月三十一日となっているわけでありますけれども、この路線につきましては鉄道建設公団工事として行われることになりまして、工事の施行認可時点の運輸大臣の公団への建設指示におきますところの完成予定年月日といたしましては、二つの期間に分けておりまして、一期区間の西船橋―八千代間につきましては平成三年三月三十一日、二期区間の八千代―勝田台につきましては平成五年三月三十一日という状況になっております。
 そして、現在の進捗状況等に若干触れてみたいと思いますけれども、一期区間の西船橋―八千代間におきましては、用地が九三%、路盤工事につきましては八六%という状況でございます。
 なお、一期区間につきましては、この段階においてでございますけれどもいまだ七%の未買収用地等がございまして、予定の完成期限に間に合わないという状況にあること、こういう状況にかんがみまして、当該区間の建設の指示の完成予定年日を平成五年三月三十一日とするよう、当該会社でございます東葉高速鉄道株式会社から運輸大臣に対し平成三年二月二十六日付でございますけれども申し出がなされたところでございます。
 また、二期区間の八千代―勝田台間でございますが、この進捗状況について見てまいりますと、用地で七一%、路盤工事で五七%でございまして、平成五年三月三十一日の完成期限に向け現在鋭意工事が進められている状況でございます。
○鳥居分科員 経過は今お述べになったとおりだと思うのです。昭和四十七年に都市交通審議会が十五号答申として必要だ、わずか十六キロメートル。これが昭和五十四年に完成する予定だったわけですよ。それでまた後ろへずれる、またずれる、またずれる。十九年かかっているわけです。もう十九年。これはどういうことなんだろう。こういう現状を率直にどういうふうにお感じになっていますか。二十年でも二十五年でもかけていこう。
 当時の免許申請のときにこういうふうに言っているんですよ。「沿線がこれ以上都市化が進んだ段階では、高速鉄道の建設は困難をきわめると想定されるので、開発途上にある現時点で地域開発計画にあわせて高速鉄道の建設を行うのが適策」つまり、今の時点を逃したらもう大変難しくなる、こういう指摘を当時事業主体がこの免許の申請に当たって言っているわけです。
 だから、建設費を見てみますと、当時の建設費、総額で九百五十五億円と見込んでいたわけです。ところが十九年ずれ込んできておりますから、いまだに、今お述べになりましたとおり先月ですか、あと二年開業の時期を後ろへずらした
い。総工費がざっと二千百億円を超えますね。二倍から二倍半になろうとする。極めて鉄道建設という点からいったら拙劣きわまりない、私はこう思うのです。率直にどうお感じですか。
○松波政府委員 先生今御指摘されましたとおり、今日の都市の状況の通勤通学実態を考えますと、一日も早く混雑解消等のために利用者レベルの立場に立って鉄道の整備をすることは非常に重要なことだと考えておりますが、今御指摘になりましたように、もう既に十九年ぐらい経過している今日を考えて見てまいりますと、何といっても一刻も早く完成することが一番大事なわけでありますけれども、そのプロセス、過程を振り返って見てまいりますと、歴史的な中に、例えば用地買収の問題とか、あるいは地元におきますところのいろいろな方々の協議、いろいろなところで時間を経過したものと思いますが、しかし、それぞれの方々が今日まで努力をされたわけでありますから、これから先一刻も早くできるように努力するのが今時点では一番大事ではないか、こんなことを考えております。
○鳥居分科員 昨年の六月、菅川さん、東葉高速鉄道の社長ですが、ことしの四月の第一期開業が困難になったことにつきまして次のように言っております。「できる限り早期に開業したい。二期区間は予定どおり開業できるよう努力する」そしてさらに、「遅れる時期は相手のあることなので慎重に状況を見極めたうえで報告したいが、大幅なものではない」こう述べているわけです。二年というのはかなり大幅じゃないですか、二年のずれ込みというのは。
○松波政府委員 お答えをいたします。
 確かに、今一日一日と鉄道のできるのを待っておられる方から見ますと、今先生御指摘のような非常に強い印象を持たれるかと思いますが、一方、工事する側の関係者の方々あるいは地元の方方、いろいろな関係の方々ある中で考えますと、一歩一歩進んでいる状況から見ますと、これはこれなりの汗して努力をされているわけでございますから、我々といたしましてはこの前進を期待する、こんな感じでございます。
○鳥居分科員 用地買収の進捗状況を見てみますと、昨年の十一月末で七八%。夏見地区の二十軒、飯山満地区の約二十軒、これが用地買収に応じられない。高架方式に対しまして住民側は地下方式でぜひやってほしい、この点。それから八千代部分ですけれども、二期工事の用地買収の進捗率が六八%、極めておくれています。八千代市の場合には辺田前地区で二十軒。
 今後の工事完了の見通し、用地買収という大変な障害なんだろうと思いますが、どういう折衝に当たっていくのかぜひ伺いたいと思います。
○藤井参考人 お答えいたします。
 ただいま省の方から御答弁されましたように、西船橋―八千代間の工事が遅延いたしましたことは、私ども工事を担当いたしております者としましてもまことに残念に存じる次第でございまして、私どもといたしましても総力を挙げまして、一日でも早い完成に全力を注ぐ予定でございます。
 ただいまお尋ねの用地買収についてでございますが、用地買収が遅延しておりますのは、先生御指摘の船橋市の夏見地区の部分、それからあと散在しております地域でございまして、夏見地区は、現在、先生のお話がございましたような地下方式、トンネルの延長というような問題がございましたので協議が少しおくれていたわけでございますが、先日このトンネルの延伸も決定いたしましたので、今後はさらに地元と協議を詰めまして地権者の皆さん方の御理解をいただき、用地買収の促進を図る所存でございます。
 その他の区間につきましても用地買収がおくれている区間がございますが、面積としましても、一つの地域で百平米から五百平米程度といったような小規模な面積にかかわる地権者が多いわけでございます。私どもが提示しております土地の価格に対しまして、主として価格の面、並びにほかの用地を欲しいという代替地の問題でなかなか協議がまとまっていないのが実情でございます。
 しかしながら、私どもといたしましては、さらに誠意を持って粘り強く地権者の方と交渉を進めまして、御理解を得、一日も早くこの東葉高速鉄道が、先ほど運輸省から御答弁のありましたような期限内に間に合わすべく最大限の努力をしていく所存でございます。
○鳥居分科員 これはずるずる二年刻みで後ろへ下がっていく、こう思えてならないのです。平成五年は必ず守るという目標ですか、どうなのでしょうか。
○藤井参考人 平成五年三月三十一日を目途といたしまして、まだ地権者は相当残っておるわけでございますが、私ども誠意を持って粘り強く私どもの立場を御説明いたしまして、用地を取得いたしまして早期完成に向けて努力する所存でございます。
○鳥居分科員 そこで、ターミナル駅の構築に当たりまして、やはり何といっても勝田台のちょうど接続点に当たる駅の構造につきましては、乗降客の利便というのをまず第一に考えて構築しなければならないことなのだろうと思うのです。既に協議は始まっているのだろうと思いますが、接続駅でありながら、乗客本位の利便性を考えていく、こういう点がどうも軽薄なのではないのか、こう思えてならないわけですけれども、地元側の要請というのは市に集約されているわけです。地元八千代市では三つの点についてこれを協議の場にお出しするようになっております。
 一つは、東葉高遠鉄道の勝田台駅、終着駅ですけれども、これを現在予定している場所よりも南側にずらしたい。第二点は、京成線がありますが、京成線との接続ですが、京成勝田台駅ホームから直接東葉線に乗降ができるような手段、階段がほしい。第三点は、南口から東葉線への南口、北口両方の回遊性というのをぜひ実現させたい、こういう切実な要望を持っておるわけです。重大な関心を寄せていただきたいと思いますが、いかがですか。
○松波政府委員 お答えをいたします。
 今先生御指摘されました東葉高速鉄道勝田台駅と、一方、接続しております京成勝田台駅との乗りかえ方法、あるいはそれらの容易性の問題について御指摘があったと思いますが、この状況、先生既に御案内かと思いますが、ちょっと見てまいりますと、東葉高速鉄道側から見ますと、地下駅から一たん地上に上がりまして、そして隣の京成勝田台駅の北口より橋上駅に至りましてホームにおりる、こういうような施設計画になっているわけでありますけれども、この計画では両駅間の乗りかえの高低差が大きいなどのことから利用者利便が損なわれる、こういうようなことから、先生今るる御指摘ございましたけれども、地元からその改善要望が出されているわけであります。
 一方、この問題にあわせまして、京成勝田台南口方面からの東葉高速鉄道勝田台駅への利用者が京成電鉄を越えなければならなくなり不便である、こういうような要望もございまして、これは、先生今三点ほど御指摘がございましたけれども、八千代市、鉄道事業者など関係者間においてそれらの改善方法について協議中であると伺っておるわけであります。
 我々運輸省といたしましても、先生先ほど一番大事な点をおっしゃったのですが、交通結節点でございます乗りかえ駅におきますところの利便性の向上、非常に重要なポイントでございまして、我々もそう認識いたしておりますが、利用者利便の観点から関係者の合意、コンセンサスが得られるように、いろいろ指導をさせていただきたいと考えておる次第であります。
○鳥居分科員 それで、念願の開通の時期につきましては平成五年三月三十一日完成だ、ぜひこれを実現させていただきたいと思いますが、さらに延伸ということを地元側は非常に強い期待を実は持っております。
 佐倉市あるいは四街道、かつて今から十九年前に計画をした十五号答申の段階では畑でした。しかし、東京五十キロ圏、今またさらにそれが今日
的な要請を受けて広がりつつある、そういうときに、インフラである極めて重要な通勤の足、そういう位置づけからいきまして、東葉高速鉄道のさらなる延伸というのは非常に直面した課題になっております。もちろん審議会で審議をされる形になるのだろうと思うのですが、延伸についてぜひ御意見を伺いたいと思います。
○佐々木(建)政府委員 東葉高速鉄道につきましては、今の御質疑でありましたように、現在西船橋―勝田台間について平成五年完成を目途に鋭意工事中、これが一番大事なポイントであるわけであります。
 今御指摘の勝田台以遠の延伸の問題でございますが、地元からそういう御要望があることは承知いたしております。この点につきましては、今工事中の西船橋―勝田台間の開業後における東葉高速鉄道の経営状況を見るとか、今御指摘の勝田台から佐倉方面への地域の沿線の開発状況といったようなこと、それから近接している路線としましてJRの総武本線、京成本線といったものがありますので、そういったものの輸送力の増強の可能性といったような点を踏まえまして、これから十分時間をかけて検討する必要があるのではないかと考えております。
 審議会のお話がございましたけれども、六十年の東京圏に関する鉄道網整備計画である運政審の七号答申では、勝田台以遠の延伸は特に触れていないということでございます。今後の課題であるというふうに受けとめさせていただいております。
○鳥居分科員 JRの外房線、内房線につきまして伺いたいと思います。
 最近千葉県内、特に市原、袖ヶ浦、木更津、こうした沿線の地域が首都圏の通勤圏である、こういう位置づけから鉄道の運行の定時性、輸送力の増強が非常に強い要望になっております。
 今回ダイヤの改定がございまして、終発についてもうちょっと何とか後ろにずらせないか、こういう地元の要請は曲がりなりにも通っているわけですけれども、外房線、内房線から京葉線を経て直接東京駅乗り入れ、こういう通勤線がぜひ必要だ、かなり強い要望でありまして、既にJR本社には届いているわけであります。運輸省として、ぜひ強い関心を持っていただきたい。
○大塚(秀)政府委員 現在京葉線経由の東京から内房線、外房線直通の列車は、朝及び夕夜間通勤時に各四本ずつ計八本設定されております。
 また、今月十六日に予定しておりますダイヤ改正におきましては、帰宅時の利便の向上を図るために、十八時から二十一時台に下り計四本を増発することとしております。
 朝通勤時の上り直通電車の増発につきましても、今後の沿線の住宅地の開発状況、それに伴う旅客流動や旅客ニーズ等の推移に即して検討していきたいと考えております。
○鳥居分科員 ぜひひとつ増強をお願いしたいと思います。
 それで、今度のダイヤ改正で成田へのアクセスとして新宿、東京からノンストップで成田、空港の地下まで行く、これは地元の千葉は素通りということで、何とかひとつ千葉県の航空線利用の皆さんがJRの千葉駅から乗るような形で一カ所だけは途中停車してもいいんじゃないのか、非常に強い要望でありますので、要望として受けていただきたいと思います。今はお答えの必要はございません。
 それで、実は具体的なケースを挙げて、鉄道という非常に公共性の強い、また人の集まる、そういう地域における駐輪場問題なんです。調べてみましたら、今日までJRの高架下を利用する駐輪場というのは一カ所もないんだそうです。京葉線のある駅でありますけれども新習志野、市当局が非常に強い要望を持ってJR支社と今交渉しておりますが、JRの方はやはりそろばん勘定でいくしかないというのが今の答えです。
 確かに民間という位置づけからいえば利益の上がる、それにこしたことはないと思うのですが、しかし一方において公共性が損なわれるようなことがあってはならない、公共団体の意向をしんしゃくできるような事業経営でなくてはならないと実は思うわけです。高架下で道路が縦断をしておりますけれども、その用地については賃貸契約でお貸しをしている、しかし、駐輪場としての位置づけでは賃貸契約はできにくい、できない、倉庫としてなら計画にこれから組もうとしている、しかし駐輪場としてはもう無理ですよ、こんな状況なんですが、これは道を開くべきではないのか、率直にこう思いますけれども、いかがでしょうか。
○大塚(秀)政府委員 自転車の利用につきましては、基本的には自動車などと同じように道路利用の一形態でございまして、地方公共団体や道路管理者において自転車駐輪場の整備を図るべきものと考えておりますが、運輸省としましては、自転車を利用した鉄道利用者という実態もございますので、関係地方公共団体と十分協議し、可能な限り鉄道施設も利用して駐輪場を確保できるようにJRを指導しているところでございます。
 先生御指摘の新習志野駅周辺の高架下に駐輪場を整備する計画につきましては、JR東日本としましては市の方から具体的な申し出があれば検討するとしておりますので、運輸省としても今後の話し合いの結果を待ちたいと考えております。
○鳥居分科員 駐輪場も無料ではないのですね。ですから、駐輪場を管理できるような、そういう市の外郭団体ができ、有料で管理をし、そして賃貸契約がきちんと結べる、コマーシャルベースに乗った話だという前提での話ですから、それは倉庫として使われる、その利益と比べるとあるいは二分の一かもしれない、しかし公共性からいくと要請の非常に強い事案だと思います。ぜひひとつ具体化できるように御協力をお願いしたいと思います。
 鉄道のおくれ、ダイヤに対する要請、倉庫か駐輪場か、こんな議論をしてまいりましたが、最後に大臣から御感想をぜひ伺いたいと思います。
○村岡国務大臣 鳥居先生には、私が議運あるいは国対で大変お世話になりました。
 今の質問、幻の東葉鉄道、まだ具体的に私存じ上げておりませんが、今のやりとりをお聞きをいたしまして、やはり土地の買収というのがいかに難しいか。私も成田空港へ行きましたけれども、ああいうような犠牲を出してなお、まだ決まっていない。二%程度でございますけれども、なかなか大都市間で土地の収用というのは容易でないことだな。また、建設公団も一生懸命やっているようでございますけれども、そういうような隘路がある。延びたのは遺憾でございますが、この東葉鉄道あるいは今の鳥居先生の御要望について、ひとつさらに一層努力をしていきたい、こういうふうに考えているところでございます。一生懸命頑張りますので、よろしくお願い申し上げます。
○鳥居分科員 質問を終わります。ありがとうございました。
○愛野主査 これにて鳥居一雄君の質疑は終了いたしました。
 次に、伊藤英成君。
    〔主査退席、新盛主査代理着席〕
○伊藤(英)分科員 本日、私は、自動車損害賠償責任保険の問題についてお伺いをしたいわけであります。
 早速具体的にお伺いします。今、自賠責の関係で約一兆四千五百億、丸めて一兆五千億の滞留金で、今回料率引き下げを実施することになっているわけでありますが、これに関連して運輸省は特会法をいつ改正するのか。御承知のとおりに、私は六十一年の予算委員会においても特会法の改正の問題について質問をいたしました。そのときも運輸省は特会法の改正について言及をされたわけでありますが、いつ特会法を改正するつもりか、まずお伺いします。
○佐々木(建)政府委員 先生今御指摘のように、黒字の累積と累積運用益を使いまして、今回自動車損害賠償責任保険の料率の引き下げを行ったわけでございますけれども、それをやります過程で、保険会社サイドには税金がかかるというこ
と、それから、自賠の再保険特会の方には税金がかからないというようなことが理由になりまして、双方の収支がアンバランスになって保険会社の方に赤字がいずれ生じてくる時期があるということで、それに際しまして自賠責の再保険特会の方から損保会社の方に補てんをするというようなことは、自賠責の審議会で御答申をいただいたような経緯がございます。
 それに基づきまして、自賠責特会法の改正はいつごろ必要となるのかということでございますけれども、この点につきましては、今回の料率の引き下げに伴う累積運用益等の活用を行いまして、本当にその損保会社の方に赤字が生じて補てんをする必要が出てくるという時期を見越して改正をする必要があると考えるわけでございますが、この時期というのは相当先になるのではないかと思いますので、当面すぐということは予定しておりません。
○伊藤(英)分科員 どういうふうになったときに改正をするわけですか。
○佐々木(建)政府委員 自賠責保険収支への累積運用益の充当を行います場合に、再保険を行っております関係上、収支の赤字は損害保険会社と自賠特会に分かれて発生するわけでございますが、そのため、それぞれの赤字額をそれぞれの累積黒字で穴埋めして、なお不足が発生する時点から運用益の充当が開始されるわけでございます。
 このようにして、保険収支の赤字をそれぞれの累積黒字及び累積運用益で充当していった結果、先に損害保険会社の累積運用益がなくなった場合に、その段階で自賠責特会から損害保険会社への補てんが必要となるということで、その時期に間に合うようにという趣旨でございます。
○伊藤(英)分科員 きのう、私は大蔵の関係の予算委員会の方で、今回十年かけて償還をする云々となっておりますね、したがって、それを五年でやればいいではないか、五年で償還をすればその方がユーザーにとってメリットの出る形になる、しかも、それはユーザーと還元するその対応関係が極めて密接になるわけであるからそういうふうにすべしということを主張いたしました。五年でやればいいのにもかかわらず、なかなかできないのは、現在のように、この特会の方の関係がこういう形で補てんできない状況になっているからではありませんか。
○佐々木(建)政府委員 今回の保険料の引き下げに伴いまして、累積黒字と累積運用益をどのように充当していくかということでございますけれども、今御指摘のように、累積黒字につきましては、過去の例などを見まして七年間で充当する。それから、累積運用益につきましては、今御指摘のように十年間にわたって保険収支に充当するというようなことをやったわけでございます。
 今の御指摘は、それを七年とか十年ということではなくて、五年とすることはできないかという御質問だろうと思いますけれども、その点につきましては、気をつけなければならないのは、一つは、累積黒字と運用益の還元に当たって、それが直接の原因となりまして中期的に料率の引き上げが必要となることにならないように配慮するということとともに、将来の予期せぬ収支悪化に備えるということが必要であるということだと思うわけですが、仮に、今先生おっしゃいましたように、五年で累積黒字、累積運用益の還元を行うとした場合に、一兆五千億でございますから、一年間で約三千億ずつ余裕分を減らしていくということになるわけで、そうしますと、五年後の還元終了時までに今後発生する運用益を試算しますと、約六千億程度というのが別途見込まれるわけです。それは約二年程度になるわけでございますので、大体七年ぐらいしか収支がもたない。
 したがいまして、七年後には大幅な保険料の引き上げを余儀なくされるというようなことがございまして、自賠責審議会でもいろいろ御議論をいただいた結果、今のような七年、それから十年というようなことで累積黒字と累積運用益を充当するというふうにしたと理解をしております。
○伊藤(英)分科員 私は、基本的に七年なら七年でいいから、七年というのはその間に使ってしまって余り余裕がなくなってくるという意味だと思いますが、それは基本的に長い間ずっと滞留させておく必要はないですね。ノーロス・ノープロフィットの原則に乗っかって考えれば、もっと短いサイクルで還元すればいい。それがそもそものこの法律の考え方の原則だと思うんですよ。
 実は、五十九年のときに六千五百七十億の運用益の黒字を還元するについては、あのときは五年でやるというふうになっておりましたですね。しかし、結局やらずにそのまま過ごしてしまう。今回もこんなことをやっていると、全く前回のその轍を踏むことになるわけじゃありませんか。だから私は、その前回の教訓を生かして考えれば、先ほど申し上げたように確実にユーザーに還元させる方法をとった方がいい。そういう意味では、平成三年度からこの運用益九千五百億円を保険料勘定に入れたらどうか。保険料勘定に入れる、そういうふうにするためにも早くこの特会法を改正した方がいい。どうですか。
○佐々木(建)政府委員 保険収支に残っております累積黒字なり累積運用益というのは、もとは保険契約者からいただいたものですから、それは大きな目で見れば、ノーロス・ノープロフィットの原則に基づきましてできるだけその契約者に還元するというのは先生の御指摘のとおりでございます。
 それで、五年償還というのが五十九年のときにあったではないかということでございますが、私も詳しくはその当時のことを存じませんけれども、あのときに相当大幅な保険料の引き上げがございまして、それでその料率の引き上げをできるだけ抑制するというようなことから、五年というような考え方があのときの事情としてとられたということであろうかと思いますが、一方、七年と申しますのは、五十九年の改正のときに、それまでの赤字をどの範囲で見るかというようなことで七年を見たというふうに聞いておりますし、それから十年間といいますのは、保険の長期収支、釈迦に説法でございますが、保険の長期収支の算定の期間として通常十年間を見るというようなことで、自賠責審で御了解をいただいたものだろうというふうに思っております。
○伊藤(英)分科員 今、局長言われたように、できるだけユーザーに、そのときに早く還元した方がいい、そうなんですよね。そのとおりなんですよ。五年間あれば車検も二回はありますね。少なくとも二回以上あります。したがって、その人たちにできるだけ還元するためには五年あれば十分であります。今、合わせて一兆五千億もの大きな金をそのまま滞留させてしまっているというような運営の仕方がそもそも問題であって、そのときに特会法が現在の特会法のままだと損保の方に回しにくいからということでなっているならば、それは直せばいいのですね。
 話は余談になりますが、最近の湾岸危機の問題、これは大臣御承知のとおり、あの問題等についても今、日本が問われているのは、私は本当にいろいろな必要が起こったときに弾力的に行政が対応してない、政治が対応してないということだと思っているのですよ。こんな一兆五千億もの金がずっと長きにわたってこんな数字になっているわけですが、それを早くその原則に戻してユーザーに還元する手だてを、というふうにやらないのは私は怠慢だと思うのです、これは。きっと私は、委員長もそう思うと思うのですね。どうでしょうかね。
○佐々木(建)政府委員 大きな目で見まして、今回の保険料率の引き下げは、まさに先生御指摘のむだにお金を滞留させないで保険契約者に還元するという趣旨に基づいたわけでございまして、八%の引き下げ、引き下げそのものが初めてということでございますが、そこを思い切ってそういう政策をとったということでございます。
 それで、その還元のやり方としまして、自賠責審の御答申を受けてやっておりますのは、七年とか十年とかというタームで計算をして還元するというやり方をとりまして、それから先生の今の御
指摘の点は、五年というような御指摘があったわけですが、そこは考え方において基本的な違いはないと思うわけですが、全く契約者に還元するという趣旨には沿っているというふうに理解しておるわけでございます。
 それで、そういうことをやっていった結果、保険会社の方に赤字が生ずるというときにそれを放置しておくということはできませんものですから、それは必要な時期におくれることなく基礎的な手当てを国会に法案を提出してお願いをしたいと思っておるわけですが、今すぐということではなくて、必要な時期にさせていただきたいと思っております。
○伊藤(英)分科員 今私が申し上げたのは、今のようなやり方をしていて赤字になってからそのときに考えるというようなことをすると、結局はずるずるといって、この間の六千五百七十億と同じようなやり方で、それは結局は還元されないというふうになってしまうから、そういう意味で、累積適用益の九千五百億を保険料勘定に入れていく、そういうふうに早く特会法を改正すればいいではないかという意味なんですよ。これはぜひ研究をしてください。
○佐々木(建)政府委員 御質問の趣旨がちょっと理解できない部分があるのですけれども、自賠責再保険特会は、保険勘定と保障勘定という勘定がありまして、保険料収支の方は保険勘定で賄っておりまして、政府の保障事業について保障勘定でやっているわけですが、いずれにしましても、再保険の部分につきましては保険勘定で扱っているわけでございます。先生おっしゃるのは、そこから保険会社に、個々の損保会社に今出せるように法律を改正すべきではないかという御趣旨であれば、それはもう少し時間的余裕があるのではないかということをお答え申し上げておるわけでございます。
○伊藤(英)分科員 時間的余裕がある云々と言って、先ほど言われたような意味からしますと、もしもこの法改正がされるかもしれないと思われるのは、最初の話に戻りますが、いつごろになると思われますか。
○佐々木(建)政府委員 一応の試算としましては、そういう時期が平成八年度ごろ、保険契約年度という目で見ますとそういう損保会社の赤字が生ずるというようなことになると見込まれるわけでございますので、それを念頭に置いて決めたいと思っております。
○伊藤(英)分科員 平成七、八年ぐらいになるわけでしょう。さらに、実際にやるのはもっと後の平成十年近くになってきてから改正しようというんじゃありませんか。そういうことになってしまいやしませんか。
○佐々木(建)政府委員 八年度にそういうことになりますと、平成十年度とか十一年度とかに改正すれば間に合うということになろうかと思います。
○伊藤(英)分科員 では、お伺いしますけれども、もしも特会法を改正してこの累積運用益、トータル一兆五千億をできるだけ早くやろう、こう思ってやれば、五年ぐらいでも十分にできますね。それは可能ですか。可能ですかというのは、特会法を改正すればそういうことはできると考えていいんですね。
○佐々木(建)政府委員 今回の保険料率の引き下げをやりませんと、累積運用益と累積黒字を使いませんと、これは御承知のように損害率が九二・何%というようないい状態になるわけです。損害率を一〇〇%にするために保険料の引き下げをやるわけですけれども、累積運用益と累積黒字を使うことによって百数%という損害率を設定しても大丈夫だという計算をしたわけでございます。したがいまして、今の法律改正をやることなく、自賠責再保険特会の収支、それから損保会社の収支の中で、料率引き下げによって、自動的にといいますか利益の還元が行われる、累積運用益と黒字の還元が行われるということになるわけです。
 それがしばらくずっと続いていって、ある時点になりますと、損保会社の方にそれではやっていけなくなる時期が来るだろう、そのときに再保険特会から損保会社に埋める、そのための法律改正が要るということでございますので、今法律改正が必要であるということではなくて、還元は今度の料率の引き下げによってどんどん行われるということでございます。
○伊藤(英)分科員 大蔵の方、まだいらっしゃいますね。
 損保の方にもっと容易に必要なときにどんどん動くようになれば、累積運用益を持っていくことができるようになれば、五年でやっても問題ないと思いますが、そう思いませんか。それはもちろん五年たった後に料率を改定しなければならなくなるかもしれませんよ。それは前提として、もっと容易にできるんじゃありませんか、五年でやろうとすれば。
○西川説明員 今回の料率改正につきましては、先生おっしゃるように、そういうシステムをとれば五年でできるというのは論理的にはありますけれども、今回の料率改正のアプローチは、実は特会法があるから五年でやらなかったとか、特会法がなければ五年でやったとかという形で決定したわけではございませんで、すぐに直接的に償還して値上げが生じないような、近い未来において値上げが生じないような料率というのはどの程度かといった形でアプローチしておりますので、特に今回の改正に当たって特会法があるということが問題になったということではございませんので、念のため申し上げておきます。
○伊藤(英)分科員 これは私が試算したら、五年で償還しようとやっても、そのときに三千億ぐらいは累積運用益は残っているみたいな格好になると思いますよ。
 これはきのうの大蔵の方でも私は申し上げましたけれども、そもそもこの制度は、今使っているユーザー、今乗っているそのユーザーにちゃんと還元されるようになった方がいいわけです。繰り返しになりますが、これが今一兆五千億もの大きな金額になって、それをこれから十年もかかってやろうというときには、以前に乗っていた人たちと今乗っている人とは随分人も違うかもしれませんね。乗っている車も違うかもしれません。ここには大きなずれが生じてきますよね。こんなにたくさん累積運用益なるものを留保させずに短いサイクルで回せるようにしていたら、ユーザーにとってももっともっとわかりやすい制度になりますし、そしてまた、それぞれにとってもメリットのある制度になると思うのです。こんなに長く置くことはない、そういうことではありませんか。
 そもそもそこから、ユーザーのためにどういう制度にした方がいいか、どういうふうに直した方がいいのか、どういう運営の仕方をした方がいいかと考えるべきだと思いますね。いかがですか。
○佐々木(建)政府委員 累積黒字と累積運用益が発生する、そのもととなった保険料の負担者にすべて対応して還元できるというのが理想だと思いますけれども、かなり長期間を経過した結果これらの金額が累積されたということでございますので、その対応は難しいかと思いますが、リーズナブルな期間で余りおくれることなく還元するということが必要だと思います。
 その場合に、今回の自賠責審議会の御議論でありましたのは、中期的に大幅な保険料の引き上げがもう一回あるということでありますと非常に問題がありますので、ある程度の期間で還元をして、急激にある時点で大きくは値上げにならないようにすべきであるというお考えのもとに今回のような御答申をいただいて料率の認可が行われたと理解しております。先生の御指摘の、できるだけ早くという点は、全くそのとおりだと思います。
○伊藤(英)分科員 今回はこういうふうになったとしても、これからの運営の仕方を考えれば、今私が申し上げた趣旨のことは十分に理解できると思うのですね。そういう意味で、今申し上げた趣旨にのっとってこれは真剣に研究、検討をしていただきたいと思いますけれども、いかがですか。
○佐々木(建)政府委員 先生の今の点を踏まえま
して、これからいろいろ勉強させていただきたいと思います。
○伊藤(英)分科員 次に、この保険制度そのもののあり方についてお伺いいたしますけれども、今回のこの答申の中にも触れられております。私も従来から自動車の保険制度のあり方というのは本当にもっと考えなくていいのかと思っておりました。
 そこで、この答申の中にも触れられている自賠と任意の関係も含めた自動車保険のあり方を長期的課題として検討する、こういうふうになっておりますね。それは一体、何をいつまでに検討することになりますか。
○佐々木(建)政府委員 今回の料率改定の前提になりました自賠責審議会の御答申では、先生御指摘のように、「責任保険と任意自動車保険との関係も含めた長期的な責任保険制度のあり方については、本制度が自動車事故の被害者の保護は果たしている役割等を勘案しつつ、長期的な課題として今後とも検討を続けていくことが必要である。」というふうに言われているわけでございますが、もともとの自賠責保険と任意保険との関係でございますけれども、自賠責保険につきましては、いわば社会保障的な性格の強い保険でございまして、自動車事故の被害者の保護を目的とするというものであるわけでございます。一方、任意保険につきましては、それを補完するというような関係になっておるということで、その関係が現在まで来ておるわけでございますが、御答申をこういうふうにいただきましたものですので、審議会でのいろいろな御議論も踏まえましてこれから検討していきたいと考えております。
○伊藤(英)分科員 いつまでにどうしようという計画ですか。
○佐々木(建)政府委員 今具体的にいつまでにということは私どもの考えとしてまとまっておりませんけれども、御答申をいただいて間がないわけでございますので、早速検討を始めて問題点をクリアにしていきたいと思っております。
○伊藤(英)分科員 今回限度額の改定で、二千五百万から三千万云々とやっていますね。これは、そもそもこの制度の自賠と任意のあり方云々についてよく考えてないから、いわば惰性でやっていると思うのです。現在の状況を見れば、今、自賠で二千五百万になっています。それで、任意の対人保険で五千万以上入っている人が九〇%を超しています。ということは、現在でも九割以上の人が自賠の二千五百万と五千万、合わせて七千五百万円以上は保障されている状況にあります。そもそも今までの二千五百万円を上げる必要かないと思うのですが、どうですか。
○佐々木(建)政府委員 先生御指摘のように、自賠責保険の死亡保険金限度額が六十年四月に二千五百万円になりまして、今回の改定で、その後の賃金水準の上昇等を勘案しまして、従来の賠償水準を維持するために、昨年の十一月の自賠責保険審議会の答申によりまして二千五百万円から三千万円に四月から上がるということでございますが、この考え方は、自賠責保険の保険金がいわば被害者救済の基本的な保障をするというような趣旨から、賃金水準あるいは裁判例等を参酌しながら賠償水準を見直しをしていって、その結果、今回二〇%アップでございますけれども、三千万に引き上げたということでございます。
 今、任意保険の付保額が非常に大きいというお話がありましたけれども、任意保険の方はいわば強制保険ではありませんで、結果的にそういうふうになっているということだと思いますし、それから、任意保険をつけていない人もいるわけでございますので、自賠責の保険金として基本的な保障はカバーすべきではないかというような考え方を私どもも持っておりますし、自賠責審でもそれはお認めいただいたということだと思いますが、任意保険との関係につきましては、先ほど御指摘のように審議会で言われておりますから、それはこれから勉強させていただきたいと思います。
○伊藤(英)分科員 実は、先ほどの例えば賃金の引き上げのアップがどうなっているからどうしましたという話は、私は全然関係ないと思っているのです。賃上げの率云々は問題じゃなくて、現在の加入がどうなっているか、支払われている状況がどうなっているかということから判断すればいい話ですね。だから、そういうふうに物は考えればいい。
 それから、現在任意に入っている率が云々と言われましたけれども、実は、そもそも任意保険に入っていなくてもいい人というのは結構いますね。役所の車でもひょっとしたらそうでしょう、運輸省の車ほどうなっているか知りませんが。そういうふうにちゃんと支払い能力のあるところは別に入っていなくてもいいというところもあるわけでありますが、現在は、実態はほとんどが任意保険に入っていると私は思うのです。だから、それはそういうふうに考えていただければいい。
 先ほど申し上げたのは、あくまでも被害者の救済という意味で考えたときにどういうふうに考えればいいか。そのときに、先ほど申し上げたような意味で、今回でも自賠責の限度額引き上げというのは、今の実態からしてそもそも必要なかった。被害者を救済するという意味ですよ、そういう意味であります。どうですか。
○佐々木(建)政府委員 被害者の救済という目的のために、必要に応じて保険金の限度額の見直しをやってきておるわけでございますが、繰り返しになりますけれども、任意保険につきましては、いわば強制保険ではございませんので、加入していない人もいる。強制保険の方につきましては必ず入っていただくわけですので、賃金水準等を勘案しながら自賠責の限度額に反映させていくということは、被害者の保護という観点から見ても妥当だというふうに考えております。
○伊藤(英)分科員 自賠責審議会でのこの問題についての審議の状況の議事録を見せていただきたいと思うのですが、見せていただけますか。今じゃなくていいですよ。後から届けていただけますか。そして、ではその審議会でこの問題についてどういう議論をされているか。少なくとも、私の聞き及ぶところでは、その中でも、この任意保険の普及の現在の状況にかんがみて、このあり方、任意と自賠の役割の分担をどうした方がいいか、見直さなければいけないのではないかという議論が実は行われているでしょう、私はそういうふうに聞いております。ぜひこの議事録も後ほど私のところにいただきたいと思っておりますが、実際にそういうことも行われているというところから見れば、この問題は本当にどうすべきかについて早急に検討していただきたい、私はこう思います。
○新盛主査代理 西川保険第二課長。時間が来ましたから簡単に答えてください。
○西川説明員 自賠審議会の議事録ということでございましたけれども、実は、先生方の自由な意見を聞くという意味において、基本的に非公開ということになっておりますので、ひとつ御容赦願いたいと思うのです。
○伊藤(英)分科員 大臣、最後にお伺いいたします。
 実はこの自賠責の問題は、私が知る限りでも、昭和四十年代から何度となくその審議会の中でこのあり方の問題やらさっきのいろいろな制度の運営の仕方等について議論がされたりしているわけです。私は、先ほど申し上げたように、今、日本は政治や行政がいろいろなニーズに対して速やかに対応するということが本当に求められているときだと思うのです。まじめなユーザーにちゃんと還元されるようなことも含めて、その制度並びに運営について、早急に真剣に検討していただきたい、こう思いますので、大臣の姿勢をお伺いして、質問を終わります。
○村岡国務大臣 今のやりとりをお聞きいたしまして、この自賠責問題について、真剣に検討を図っていきたい、こう思っております。
○新盛主査代理 これにて伊藤英成君の質疑は終了いたしました。
 次に、網岡雄君。
○網岡分科員 私は、今、愛知県を中心にいたし
まして、岐阜、三重、三県で協力体制をとりながら建設を目指しております中部新国際空港の建設に関しまして、同時に第二東名国道の建設の問題につきまして、御質問を申し上げたいというふうに思います。
 まず最初に、今運輸省においても検討されているところだと思いますが、一説にはことしの秋に決定されると言われておりますけれども、第六次空港整備五カ年計画の策定につきまして、政府、運輸省の基本的考え方と策定に至るまでのスケジュールなどについて、どのような進行状況にあるか、御説明をいただきたいと思います。
○宮本政府委員 お答え申し上げます。
 第六次空港整備五カ年計画の策定につきましては、去る三月一日に対前計画比六六%増の三兆一千九百億円の投資規模の閣議了解を得たところでございます。この投資規模を前提にいたしまして、昨年八月の航空審議会の中間取りまとめというのがございますが、これに沿って現在具体的内容についての検討を進めているところでございます。本年秋ごろには航空審議会の答申を得まして五カ年計画の閣議決定を行う、そういうスケジュールで進んでおります。
 また、計画の策定に当たりましては、中長期的な航空需要の増大に対応しながら、国内・国際ネットワークの充実、多様化が図られるように、また、新東京国際空港の完全空港化、東京国際空港の沖合展開及び関西国際空港の開港、これは三大空港プロジェクトと言っておりますが、そのプロジェクトの完成を最優先課題として推進するとともに、一般空港の整備等所要の空港整備を推進する、そういう考え方で進めております。
○網岡分科員 それでは、第六次空港整備五カ年計画の中に、今もお答えをいただきましたが、中部新国際空港の建設を目指しての検討が進められているやにお聞きするわけでございますけれども、この中部新国際空港について政府としてどのような考え方と取り扱いをなさろうとしているのか、お尋ねをしたいと思います。
 なお、この問題につきましては、地元としては、三県を中心にいたしまして、同時に財界なども加わりまして、現在、中部空港調査会なるものをつくりまして、中部新国際空港のあるべき姿などの検討を進めております。そういう動きなどを示しながら、今地元といたしましてはその建設が実現化するために非常な努力を払っているところでございますが、今お答えいただきましたように、間もなく秋には第六次空港整備五カ年計画というものが策定をされる、そういう直前の段階にございますけれども、そういう時期を控えまして、中部新国際空港について、地元のこの要望に照らして政府としては一体どうお考えになっているのか、その辺のことにつきまして運輸大臣のお答えをいただきたいと思います。
○村岡国務大臣 中部地域における国際空港の整備につきましては、二年の八月に出されました第六次空港整備五カ年計画についての航空審議会の中間取りまとめにおきまして、航空需要、整備の内容、採算性と費用負担、アクセス、空域等の諸問題について、「関係者が連携して総合的な調査を進める」こととされております。
 五カ年計画につきましては、先ほども航空局長が答弁をいたしましたが、今後さらに航空審議会の御審議をいただき、それを受けて、ことしの秋ごろに閣議決定を行う予定でありますけれども、運輸省といたしましては、中間取りまとめに沿った形で計画を策定できるよう、政府部内の調整等に努めてまいりたい、こう思っております。
 今、国会が開会中でございますが、愛知県知事を初め地元の関係者から、ぜひ地元に来て地点を見ていただきたい、あるいは地元の要望を聞いていただきたい、こういうことも来ておりますが、国会が開会中でございまして、それらが終わりますれば現地にも行ってみたいと考えております。
○網岡分科員 今、運輸大臣からの御答弁もございましたが、中間まとめの際にも、審議会としましてはかなり積極的な表現で、中部新国際空港の建設について、まとめということで一つの答えをいただいているわけでございます。大臣からも今、その中間まとめに沿って国の方針として計画策定ができるように、政府部内の調整を図るように努力をするというふうに、計画決定に向けての運輸省としての態度を示していただいたわけでございます。
 後の質問の中でも申し上げたいのでございますが、愛知県といたしましては、まだ決まってはおりませんけれども、今年度の予算案といたしまして、調査費として総額一億八百万程度、漁業振興に対する調査、空港アクセスに対する基礎調査、それから環境対策の調査、臨空都市圏の整備に関する基本調査等々加えまして、一億八百万円の調査費を計上いたしておるわけでございます。恐らくこれまでの愛知県の取り組みからいきましてこの予算は通過すると思うのでございますが、そういう積極的な取り組みをいたしておるところでございます。
 したがいまして、そういう地元側の条件整備というものに向けて地元は積極的な努力をいたしておる段階でございますので、ぜひひとつそういう方面を踏まえまして、運輸省としても、先ほど運輸大臣の御答弁がありましたような方向で御努力をいただきたいということを御要望申し上げておきたいと思います。
 次に、第三点の質問といたしましては、まず、中部新国際空港に対する国の調査費用が、この間の報道機関の記事によりますと平成三年度の予算案の中で一千万円程度ついたというふうなことが伝えられているわけでございます。国は、地元のこの展開を踏まえながら、一体国の段階での調査について、どういう対応を平成三年度の事業として進められようとしておるのか、お答えをいただきたいと思います。
○宮本政府委員 お答えいたします。
 中部新国際空港の調査につきましては、先ほど申し上げました航空審議会の中間取りまとめを受まして、平成三年度の政府予算案におきまして、空港整備事業調査費により名古屋圏における国際空港の新設に関する調査を実施することとされているところでございます。
 この調査の内容等につきましては、航空審議会の中間取りまとめにおいて、関係者が連携して調査を進める、そういうことが明記されていること、及び、先生からもお話がございましたけれども、地元において各般の調査や基本構想の作成が行われてきた経緯、そういうことも踏まえまして、平成三年度予算が成立した段階におきまして、地元とよく相談をさせていただいて決めていきたい、そのように考えております。
 平成三年度の調査費の金額について言及がございましたけれども、これは予算成立後、大蔵大臣との実施計画承認によりまして決まることとなることでございますが、現在のところ約一千万円程度を予定している、そういうことでございます。
○網岡分科員 第四点といたしましては、愛知県が予定している、先ほど申し上げましたが、一億八百万程度の予算で調査を実施していくわけでございます。この調査と国の一千万程度で調査される関係というのは、一体どういう調査の関係になるのか。審議会の中間まとめで御指摘なさいましたように、「地域の創意工夫を反映させつつ、関係者が連携して総合的な調査を進める」、こういう中間まとめがあるわけでございますが、それを踏まえて地元も、先ほど申しましたような各項目にわたって、従来の愛知県が行ってきた調査と比較をいたしますとかなりこれは金額においても多額になっておりますし、調査の内容も非常に充実したものを持っておるわけでございます。
 そういうところからいきまして、国が先ほどのような調査をされる段階において連携をとりながらいくわけでございますが、その連携をしていく場合に、国の守備範囲というものはどういうものか、県は先ほど言ったようなスタンスで調査を始めていくわけですが、その関係についてもょっと聞かせていただきましょうか。
○宮本政府委員 お答えいたします。
 中部地域における国際空港の新設に関する調査
につきましては、先ほどもお話し申し上げましたけれども、航空審議会の中間取りまとめにおいて、関係者が連携して進める、そうされているわけでございます。したがって、平成三年度から始まります国の調査は、愛知県を初めとする地元の自治体、それから経済界等とよく連絡調整を図りながら進めることが極めて重要である、そのように考えております。
 具体的には、やはり予算成立後、今まで調査を進めてこられました地元とよく相談して、各者の調査が効率的に、また整合性を持って行われるように関係を整理してまいりたいと考えているわけでございますが、今、国としてはどのようなことを考えているのかというようなお尋ねでございますので、まだ確定しているわけではございませんけれども、今後の課題だと思っておりますけれども、空港の基本施設の技術的問題、そのようなことについては国に調査のノーハウが蓄積されているのではないか、そういうことから、国の調査は主として技術的問題が中心になるのではなかろうか、そのように考えるわけであります。
 一方、近年の国際空港の特色というのは、空港と周辺都市が一体となって進めなければならない、空港の受け入れ態勢に対する地元のコンセンサスづくりと申しますか、あるいは地域づくりといいますか、そういうことについての地元の役割は極めて大きい、そのように考えておりますので、そういう問題については主として地元側において調査を進めていただく、大まかにはそのような方途がいいのではないかと考えておりますが、最初に申し上げましたとおり、これから相談して固めていきたい、そのように考えております。
○網岡分科員 そういう意味では、今お答えになったような、特に後段で述べられました地域とのコンセンサスというような面では、繰り返して申しわけないのでございますが、愛知県では、先ほども言いましたように、漁業実態調査というのは本県の漁場の実態を把握するために大体二千五百万程度の調査を行い、漁業振興対策調査といたしましては、これは漁場を失っていく場合の新たな振興策というものの検討を進めていく一つの材料といたしまして調査をしていくために、漁業振興対策調査というのを一千万程度計上している。それから、空港アクセス基礎調査というものにつきましては、本県の均衡ある発展を支えるアクセス交通体系のあり方について調査検討するということで、空港アクセスに対する交通の体系的な調査というものをやろう、環境対策についても、大気、騒音などを中心といたします各種の調査をやることについて千六百万というものを計上し、次に第五点目には、臨空都市圏整備に関する基本調査として、空港及び空港周辺部に求められる機能や知多半島を中心とする空港近接地域における開発整備の課題、あり方について調査検討するということで、五点にわたります調査項目を持っておるわけでございます。
 そういう意味で、地元のコンセンサスを得るための調査につきましては、愛知県が今申し上げましたような予算をもちまして、先ほども申しましたような一億八百万の調査をするわけでございます。そういう意味では、今お答えをいただきましたように、愛知県がやるべきことについてはきちっともう既に対応するように作業を開始する段階にございます。
 ぜひひとつ、そういうところまで地元は進んでいるわけでございますから、そういう点を踏まえていただいて、先ほども運輸大臣からの好意ある御答弁をいただいたわけでございますが、そういう意味でひとつ国の方も積極的に進めていただくようにぜひお願い申し上げたいと思います。
 この国の調査を進めていかれる場合に、運輸省として、この中部新国際空港が建設をされていく場合に、地元と運輸省との間の調整をしていくいろんな問題があると思いますが、その調整の課題というものは一体どういうものが考えられているか。それから今後、そういう全体の検討課題というものを踏まえながら、全体としてはどういうスケジュールで進むべきなのか、その場合の、くどいようですけれども、国の守備範囲、それから地方の守備範囲というものをこの際明らかにしていただきたいというふうに思います。
○宮本政府委員 お答えいたします。
 調査、調整が必要な主な課題についてのお尋ねでございますが、私どもは詳細をまだ詰めたわけではございませんけれども、現段階で大まかに十項目ぐらいあるのではないか、そのように考えております。
 まず第一に、航空需要等から見て新空港が必要となる時期、それから二番目には、空港及び関連施設の全体計画を含む空港島の具体的な建設地点、その形状、施設計画、三番目には、防衛庁の訓練空域等との空域の調整の問題、四番目には、現地の地形、土質、気象、海象及び環境条件、それから五番目には、埋め立てが必要なので、空港の土取り場等の建設計画及び環境アセスメント、六番目には事業主体の問題、七番目には事業の採算性及び費用負担のあり方、八番目には漁業者等地元の受け入れ態勢、九番目には、先生お話がありましたアクセスと地域開発の問題、それから十番目には、現在名古屋空港がございますけれども、現名古屋空港の取り扱い、そのほかいろいろあるかと思いますけれども、現在のところ、この十点ぐらいが主要な問題点ではなかろうかと考えているわけでございます。
 それから、今後これらについて順次調査を進めていくわけでございますけれども、分担関係あるいはスケジュールにつきましては、これから地元とよく御相談の上で決めたいというふうに考えておりまして、国あるいは地元がそれぞれ得意とする分野があろうかと思いますので、それぞれの得意とする分野を主として分担して調査を進めていくのがいいのではなかろうか、このように考えているということだけ現段階では申し上げておきます。
○網岡分科員 今の段階ではそういうお答えしか出ないというふうに思うのでございますが、しかし今お聞きしました十点にわたる検討課題の中で、例えば第一の新空港が必要となる時期というものにつきましては、地元側はもういつでもいいという姿勢でおるわけでございます。ですから、一定のゴーサインを出すということについてはやはり国の段階での判断というものが要るわけでございまして、その意味では、国の判断といいますか、国の行動というものが非常に大きなウエートを持っておるわけでございますので、こういうところあたりはやはり国の領分にわたるものじゃないかなというふうに思いますが、どうでしょうか。
 それから、三点目の自衛隊の訓練空域との調整ということは、もうこれは完全に国の範疇に入ることでございまして、地元では何ともならない状況にございます。特に自衛隊訓練空域の関係は、相当な面積にわたる空域が結局完全にシャットアウトされたという状況でございます。あれは厳密に言えばある時間だけは通過することができると思いますけれども、地元の要請というのは二十四時間体制の空港ということを目標にして建設を目指しているわけでございますから、そういうことからいきますと、この空域というのは二十四時間シャットアウトされた状況になるわけでございまして、この空域につきましては、結局中部新国際空港を建設するということに踏み切るといたしますと、この自衛隊の訓練空域というものをどこかに移転をするか、何らかの形の調整というものが必要でございます。
 したがって、これはもう明らかに国の守備範囲に関することになるわけでございますが、これらの点について一体どういうようなスケジュールを組みながらやっていこうとされるのか。大臣からもある程度の方向を示唆するような御答弁をいただいたわけでございますが、かなり水面下では検討をされているように私どもには思われるわけでございますけれども、一体こういうようなものはどういう区分ということになるのか。それから、今後の方針などについてもこの際明らかにしていただきたい。
 それから、事業主体は県の方もまだ決まっておりませんが、大体夏ぐらいまでには中部空港調査会を中心にいたしまして事業主体を明らかにする、こういうことになりますので、その際、事業主体の財政的な体制というものなどが国の段階のチェックということになると思うのでございます。こういうようなところについてもある程度国の判断というものが必要になってくると思いますし、第七の採算性と費用負担ということにつきましても、これは一定のものを地元としては積算をしたりいたしますけれども、その最終的な判断というのは、やはり最終的な決定になる前に国がむしろ主導的な立場に立って指導をされることになるのではないかなと思います。
 それから、現名古屋空港の取り扱いについては、これはもう完全に国の方の関係ということになると思うのですが、これらの点につきまして国がやられる範疇のものだと思うわけですけれども、これらの点についてどういうふうにお考えになっているのか。お答えできる範囲内でひとつやっていただきたいと思います。
○宮本政府委員 お答え申し上げます。
 ただいま先生から主な調査項目につきまして、この点は国が分担するのが適当ではないかという御示唆があったわけでございますが、先ほどお答え申し上げましたとおり、調査項目自体も、先ほど十点ばかり申し上げましたが、どのような調査項目がすべて網羅して挙げられるかというようなことについては、まだこれから検討しなければならない問題でございますし、それをどういう手順で、どういう順番で、どういうふうに分担していくかというような事柄についてもやはりかなり大切なことでございまして、慎重に決める必要があろうかと思うわけでございます。
 今一概に、これは国がいいだろう、これは地元がいいだろうということを申し上げるわけにはいかないと思うわけでございまして、現在もいろいろ実務的には御担当の方とも調整申し上げておりますけれども、予算が決まりました段階で、具体的に地元の方々と調査項目それから分担関係、そのスケジュール、そういうことについては、これはかなり息の長い調査でございますので、十分調整してまいりたいと現在の段階ではお答えさせていただきたい、そのように思うわけでございます。
○網岡分科員 それでは、あと五分程度ということのようでございますので、第二東名高速道路の問題についてお尋ねをいたします。
 第二東名高速道路の整備について、全体的なものをまずお尋ねをいたしたいと思います。二つ目には、特に愛知県での整備の見通しについて、この際、建設省側の見解を明らかにしていただきたいと思います。
 これは関連をしてということでお聞きするわけでございますが、実はこの第二東名高速道路の愛知県の中の特に湾岸道路と豊田方面までの道路というのは、予定しております中部新国際空港の建設がされますと空港の重要なアクセスになるところでございますので、そういう意味で関連をしてお尋ねをするわけでございます。
 愛知県分といたしましては、現在の愛知県の進行状況というのは三つの段階に分かれて作業が進められておりまして、まず一つは第二環状線のつけ根のところでございますが、名四東というところから豊田のところに至る区間につきましては、これは時速百キロを予定をいたしました第二東名高速道路の供用が始まった時点になりましても十分通用するような設計のもとで、平成元年の五月に既に都市計画の決定がなされているわけでございます。
 次に、名古屋環状二号線の重複区間というのが約十二キロぐらいあるわけでございますが、この部分につきましては、現在都市計画の変更ということで、環境影響評価手続というものをクリアするための都市計画変更の作業が進められております。既に市町村の説明が終わりまして、間もなく縦覧などの手続をとって都市計画審議会にかけるというところまで来ておりまして、平成三年の遅くとも中ごろ、早ければ五月ないし六月には都市計画の決定がなされる、こういう段階になっております。
 それから、豊田から愛知県と静岡県の境になっております鳳来町までは事業アセスメントの関係で建設省から既に各市町村について説明がございまして、その意見というものを各市町村は愛知県知事あてに既に提出を終わりました。これを愛知県が一つの意見として建設省に出す、こういう段階に来ておりまして、その作業の終了は遅くとも五月から六月ぐらいには大体完了するというようなことが言われておりまして、これは建設省に報告すれば環境影響評価については一応クリアをしていく、こういう段階になるわけでございます。
 そこで、その国幹審にかける条件というのは、愛知県についてはこれで一応クリアする寸前にあるわけでございますが、こういう現在の見通しにあるわけですけれども、この点について建設省は現段階でどういう御判断に立っているか見通しについてお聞かせいただけませんか。
○新盛主査代理 荒牧高速国道課長、時間が来ておりますから、簡潔に願います。
○荒牧説明員 第二東名高速道路につきましては、御承知のように平成元年の一月に国土開発幹線自動車道建設審議会におきまして、横浜市から東海市の間二百九十キロメートルの基本計画が策定されております。現在、整備計画策定のために必要な調査を進めておるところでございますが、調査等の準備の整いました沼津市から東海市間二百十六キロメートルについて整備計画策定の前提として必要な環境影響評価手続を進めておるところでございます。
 愛知県内の状況につきましては、それぞれ三区間に分けて、今先生からも御指摘がございましたような情勢でございますが、先ほど申し上げました沼津市から東海市間一体として現在手続を進めておりまして、これらの手続が終了いたしますれば次の国土開発幹線自動車道建設審議会にお諮りしていきたいと考えております。
○新盛主査代理 これにて網岡雄君の質疑は終了いたしました。
 次に、遠藤登君。
    〔新盛主査代理退席、戸井田主査代理着席〕
○遠藤(登)分科員 私は、基本的な問題、特に地元の関係について恐縮でありますが、お願いなども込めながら御質問をさせていただきます。
 運輸行政の大事な任務に日夜御努力されている大臣初め皆様に深く敬意を表したいというふうに思います。
 ただ、これはそれぞれ建設省を初めいろいろ関連する問題でありますけれども、交通あるいは物流関係の輸送体系の問題について、基本的に二十一世紀に向けて見直していく必要があるのではないかというふうにつくづく思うのであります。
 現状における問題的な視点としては、交通関係あるいは物流関係が大変な増大の一途、拡大の一途をたどっている。あるいはスピード化が求められている。さらに、輸送関係など規制緩和などによって大変な競争の激化が拡大をしている。したがって、交通、物流の混雑と停滞というのは、特に陸上においては限界に達していると言ってもいいのではないだろうか。それは人口の移動なども含めて過密過疎、これは大変な拡大の一途をたどっているというような問題。さらにそれらに比例して、産業や所得や人口など、地域間のそれぞれの格差が拡大をしている。高齢化社会を迎えていく、あるいは国際化に加速をするというような今日的な状況の中で、そういう問題をいかに克服するかということが問われているのではないだろうか。高速交通と物流の時代にどう対応するか。あるいは国土の均衡ある交通や物流、輸送政策、運輸政策をどう確立するか。国際化時代にどう対応するか。そういう中で安全性をいかに確保するかというようないろいろな課題が問われているのではないだろうかと思うのであります。
 特に陸上の交通、物流、輸送関係について、これは建設省とも深いかかわりがあるわけでありま
すけれども、特に限界に達している、あるいは限界に近い、道路環境によっていろいろ違うわけであります。そういう状況の中で、これは抜本的に見直していかなければならぬのではないか。そして基本的には物流関係、輸送関係については、船あるいは航空なども含めて中長距離の輸送関係は鉄道などを基点にして陸上輸送というものについて見直していく必要があるのではないだろうかというふうに思うのでありますが、二十一世紀に向かって交通あるいは物流関係の輸送体系のあり方、総合的な見直しなどについてどのようなお考えに立って対応されようとしていらっしゃるのか、お聞かせをいただきたい。
○村岡国務大臣 今、遠藤先生、全般にわたって物流についていろいろ見直しをしなければならないのではないか。物流業界の現状についての考え方と中長期的な考え方を述べたい、こう思っております。
 まず、最近における活発な荷動きの中で、物流業における労働力の不足や高齢化の進展は極めて深刻な状況でございまして、昭和六十三年度の路線トラックの運転手数は六大都市でトラック一台当たり〇・八六人というような状況になっております。このような状況の中で、円滑な物流を確保していくためには、労働力不足対策を強力に進めていかなければならないと考えております。
 予算委員会でも質問が出ましたけれども、このためには、労働時間の短縮を初めとする労働条件の改善や福利厚生施設の整備等労働環境の整備を行い、物流業を若者にとって魅力のある職場としていくことが必要であり、このような方向で今後関係業界を強力に指導するとともに、同時に、物流システム自体の効率化対策についても積極的に取り組んでまいりたい、こう思っております。
 そのためには、国内貨物輸送におけるトラック輸送への依存度の高まりにより、先ほど言いました労働力不足問題、環境問題、道路混雑問題等が急速に顕在化しておるのでございまして、これらの問題を克服しつつ、円滑な物流を確保していくためには、中長距離の幹線貨物輸送の分野において、トラックから大量輸送機関である鉄道または海運に輸送需要を転換し、トラックとの協同一貫輸送を図るモーダルシフトを推進していくことが中長期的対策として重要な課題と考えております。
 このため、運輸省としては、モーダルシフト促進税制の創設等の具体的誘導策を講じるとともに、その受け皿として、JR貨物の輸送力増強のための行財政上の助成措置等を講じていくことといたしております。
 以上であります。
○遠藤(登)分科員 大臣がおっしゃられるようなことは、極めて時代性に立って対応を求められている課題なのではないかというふうに私も思う次第であります。これはそれぞれ、業界にとっても、また、そこに職を得る人たちにとっても大変な課題だと思うわけでありますが、中長期的な展望の中で計画的な対応が求められているのではないだろうかというふうに思う次第であります。どうぞそういう方向の中で、改めて総合的な見直しの中で、今日抱える問題点あるいは二十一世紀にかけるいわば展望というものが、より明るいものとして開けるような方向の中で御検討をいただきたいというふうに思う次第であります。
 次に、地元の問題で恐縮でありますけれども、庄内空港がおかげさまをもって今秋開港される、大変な御配慮をいただいてまいったわけであります。このことについて、地元の一人として深く敬意を表する次第であります。
 ただ、東京あるいは大阪の就航便について、たっての願望として申請、お願いしているわけでありますけれども、大阪便については一定のめどというか御配慮をいただいたというような経過もあるようでありますが、ぜひ今秋の開港までには、来年はべにばな国体の開会ということもあるし、地元では非常に大きな期待を寄せているわけであります。また、就航に向けてそれなりの準備がなされているわけでありまして、その展望などについて、ぜひお示しいただければありがたいなというふうに思う次第であります。
○宮本政府委員 お答え申し上げます。
 ことしの秋開港する庄内空港につきまして、特に東京路線それから大阪路線についての展望はどうかというお尋ねでございます。順を追って申し上げたいと思います。
 庄内空港に係る東京路線開設の御要望が地元から強く出されているということは、十分承知しているところでございます。ただ、先生御高承のとおり、現在羽田空港は発着枠が厳しく制限されておりまして、これに対しまして、全国の地方公共団体等から羽田空港に係る路線の開設でございますとかあるいは増便についての多くの要望が出されている、そういう状況がございまして、極めて厳しい状況にあることは事実でございます。
 私どもといたしましては、こうした状況を踏まえながら、今後、それぞれ当該路線の輸送需要の見込みでございますとか、あるいは地方公共団体や航空会社のお考え、そういうことをよく承って、そういうことを勘案しながら当該路線の設定について検討していきたい、このように考えているわけでございます。
 次に、大阪路線、庄内―大阪路線につきましては、今般、平成三年度の大阪空港のYSという、これはプロペラ機でございますが、それをジェット機に代替する措置に伴いまして、ジェット便分の大阪便の開設または増便を行うことを決定したわけでございます。その際に、庄内空港開港時から全日空が一日一便の運航を行うことを決定した次第でございます。
 現在、大阪空港は、環境対策のためジェット機の発着枠に厳しい制限があること、羽田と同様に、全国の地方公共団体等から大阪空港に係る路線の開設や増便について多数の御要望が出されていること等から、ジェット便の開設や増便については極めて厳しい状況がございますけれども、私どもといたしましては、地元や航空会社の要望等も踏まえまして、先ほど申し上げましたようにジェット代替による限られたジェット増便枠の中から、庄内―大阪路線一便を設定することとしたわけでございます。
 以上のことから、庄内―大阪路線についてさらなる増便ということはなかなか難しいのではなかろうかと考えますが、今後また、需要の動向でございますとか、地元あるいは航空会社のお考え等も勘案しながら引き続き検討してまいりたい、このように考えております。
○遠藤(登)分科員 大変な課題だと思うのでありますが、ぜひひとつ、願望が満たされるような方向の中で御配慮をいただきたい。
 特に東京便、それぞれ相当な時間もかかるのではないかとも思いますが、羽田の沖合展開の問題など、概略どのような方向の中で今推進されているのか、ちょっとお聞かせをいただきたい。
○宮本政府委員 羽田空港の沖合展開でございますが、一期、二期、三期と分けて工事を進めておりまして、一期は既に完成しております。現在、二期のターミナル棟の整備が盛んに進んでいる状況でございまして、引き続いて三期に着手しまして、最終的には、平成七年度を目途としておりますが、平成七年度には発着枠もかなりふえる状況になる。工事はおおむね順調に進んでおると思っております。埋め立てしたところを地盤を強化しながら工事を行うということで、時間がかかるわけでございますが、平成七年には完成するということで工事を進めている、そういうふうに御理解いただきたいと思います。
○遠藤(登)分科員 投資を含めて、時間も要して、いろいろ大変な御努力をされていらっしゃるわけでありますが、これはそれぞれの地域から大変強い増便要求があると思うのでありまして、ぜひそれにこたえられるような体制を早くつくり上げていただきたいということを強く要請させていただく次第であります。
 次に、新幹線の問題であります。
 福島―山形間の新幹線、これもいろいろな過程をたどりながら、大変な御配慮をいただきまして
現在建設されているわけでありますが、建設工程の概略とか財投計画の概略とか時間短縮の効果、それから、現在開業に向けて、停車駅についての強い要求がそれぞれの立場からいろいろ出されておりまして、これは、県民を含めて沿線の大きな期待が寄せられているわけであります。この停車駅の対応の問題、開業計画と開業の時期、それから在来線の運行などについてどのような対応方向にあるのか、お聞かせをいただきたいと思います。
○大塚(秀)政府委員 福島―山形間の在来線の線路上に新幹線の広軌の線路を敷設して新幹線を直通させる新幹線直通線化工事、いわゆる山形新幹線につきましては、昭和六十三年度から工事が開始されており、現在、福島駅構内における新幹線を在来線に乗り入れるためのアプローチ新設工事などを行っており、予定どおり平成四年夏に完成することとなっております。
 本工事費、総工事費が二百七十億円でございますが、その建設財源については、国が補助対象経費の二割を第三セクターである山形ジェイアール直行特急保有株式会社に補助するとともに、それとほぼ同額を地元がこの会社に出資し、その他は開銀の借入金により賄うこととしております。
 この工事の完成によりまして、東京―山形間は、現在の約三時間十分から三十分程度の時間短縮効果が見込まれるものと思われます。
 また、福島―山形間開業後における山形新幹線の停車駅、それから在来線の普通列車の運行形態でございますが、これは現在のところ未定であり、これから旅客流動や旅客ニーズを勘案しながら適切に決定されるものと考えております。
○遠藤(登)分科員 この停車駅の関係なんですが、これは、利用客の利用の状況等々、ダイヤ改正はいつごろ予定されていらっしゃいますか。
○大塚(秀)政府委員 今、平成四年夏の開業を目指して工事中でございますので、いつダイヤ改正をやるかはもう少し工事の進捗状況を見て決めることとなっております。
○遠藤(登)分科員 これは現在特急が走っているわけでありますが、常識的にはこの現行特急の停車駅等については、これは新幹線の停車はあり得るということを理解してよろしゅうございますか。
○大塚(秀)政府委員 山形新幹線は、現在の新幹線と直通乗り入れすることによりできるだけ時間短縮を行うという趣旨からいえば、余り停車駅を多くしない方がいいという面もございますし、また、現在の特急等の運行形態ということも念頭に置きつつ新しいダイヤを組まなければならない。そういうことにつきましては、今後の地域の開発あるいは旅客ニーズの変化等を総合的に勘案して決めることになろうかと思います。
○遠藤(登)分科員 それから在来線の運行についてはどのような対応方向にありますか。
○大塚(秀)政府委員 福島―山形間は、新幹線が直通するとともに、工期後も普通列車を運行することになるわけでございますが、これはサービスが低下しないように配慮しつつ運行形態を定めることになろうかと思います。
○遠藤(登)分科員 学生あるいは通勤その他、在来の関係についても十分な御配慮をされて、それから停車駅関係などもそれぞれの新幹線の使命があろうかと思いますが、十分地元の意見などもくみ上げて運行されるように御配慮願いたい。大きな期待を寄せているわけであります。
 さらに、この新幹線の山形以北の問題ですね。山形までまずどうにか御心配、御配慮いただいて、開業、開通をするということで当面は精いっぱいだと思いますが、それぞれの新幹線の要求が提起をされている中で、財政的にもこれは大変な課題だと思いますが、新幹線あるいは高速道が走っている地域と走っていない地域では大変な格差が拡大をしてきている。したがって、この四全総の言ういわば平等にということはいかないのだとは思いますが、均衡のある国土の開発、発展というものは、非常に大きな意味で、この新幹線あるいは高速道路等の開通あるなしによって大変な差が出てきているという点についても十分御配慮をいただきたい。
 で、これらに対して、山形以北の新幹線の建設構想について今のところはどうにも展望が開けない、こういう状況があるのかどうか、その辺ちょっとお聞かせをいただきたい。
○村岡国務大臣 福島―山形間のミニでございますか、今お答えしたとおりでございますが、その以北となりますと、私の選挙区も入るわけでございます。ただ、今盛岡から秋田間のミニの計画もございまして、そしてまた、今回、鉄道整備基金というものをつくっていろいろ新幹線を建設していく、ようやく決まるわけでございまして、それらについても十数年、三新幹線をやるにつきましても十数年でやっと出てきた、こういう状況でありまして、私も非常に望みますけれども、今の三新幹線、おおむね十年かけましてつくる、そういうような進捗状況を見ながら、この山形以北の問題についても長期的課題として検討していきたい、こう思っております。
○遠藤(登)分科員 あわせて、これも大臣とかかわりあるわけでありますが、羽越新幹線の問題ですね。これもぜひ、切なる願望があるわけでありますが、これも同じような答弁だろうとは思いますが、この路線についての対応はどういうお考えですか。
○村岡国務大臣 今、基本計画として奥羽新幹線と羽越新幹線が二本あるわけでございまして、国土の均衡ある発展とかということを見れば、この二新幹線構想ともぜひともお願いしたいところでございますが、先ほど答えましたように、三新幹線の着手にも十数年かかりまして、これについても十年ぐらいかかる。したがいまして、その後、その間において検討して長期的課題だと思っておりますが、実はそれだけでは正直に言って財源が足りませんので、今後これは先生方にも、私どもの地域ばかりでございません、方々から要望がありますので、何しろ財源が足りない、こういうことについて先生方からも御協力をいただいて検討していかなければならない、こう思っておるところでございます。
○遠藤(登)分科員 これは大臣、ぜひ大臣が就任している間に一定のめどを立てるべきじゃないか、これは強くお願いと要請ということになると思いますが、余り欲張りだと思いますが、大体大変な地域的なおくれを来していくのではないか。二十一世紀になっても陸の孤島のような、チベットのような状況では大変な事態になるのではないかと非常に危惧をしておりまして、ぜひ展望を見出せるような方向の中で、私たちの運動もさることながら御努力を願いたい。
 それから、時間がないようでありますが、この国際空港の関係、これはそれぞれ新しいプロジェクトで精いっぱいの努力をされていらっしゃると思いますが、それぞれ国際空港を一定程度分散をしていく必要があるのじゃないのか。これは東北であれば仙台とか北海道とか、それぞれの地域にそれなりの分散をして、もっと過密状態や一極集中を排除していくということも必要なのではないだろうか、こういうふうに思うのでありますが、基本的な考え方をどうぞひとつお聞かせをいただきたい。
○村岡国務大臣 成田あるいは関西空港ができましても、航空需要の増大は続くであろうし、私はそれでは十分でない。したがいまして、千歳とか、今おっしゃったような地方の拠点都市の空港の国際化を大いに進めていきたい、こう思っているところでございます。
○遠藤(登)分科員 それから、全般にわたって航空機の事故を初め海運の事故などもいろいろ惹起してきているわけでありますが、何にしても人命、安全性ですね、これはそれなりに研究あるいは防止対策のために懸命な努力をされていらっしゃるわけでありますが、この安全対策の面について特に研究あるいは総合的な配慮を加えられていくべきじゃないか。大変な御努力をされていらっしゃるわけでありますが、強く要請をしたいというふうに思いますが、それらに対する基本的な対
応の方向などについてお聞かせいただければありがたいと思います。
○村岡国務大臣 もう運輸行政は、御承知のとおり安全の確保は第一でございます。しかし、それにもかかわらず一万一千人を超すというような状況が出まして、さらに今までのやり方でよかったのかどうか、見直すべき点はないかどうか、こういうことを検討しまして真剣にこの問題の対策に対応していきたい、こういうふうに考えております。
○遠藤(登)分科員 どうもいろいろありがとうございました。
 以上で終わります。
○戸井田主査代理 これにて遠藤登君の質疑は終了いたしました。
 次に、川島實君。
○川島分科員 私は、既に通告をしております中部新国際空港の建設構想についてお尋ねをいたしたいと思います。
 この中部新国際空港は新東京、関西と並ぶ日本のゲートウエーとして二十一世紀、さらにはそれに引き続く我が国の発展を国際交流面から支えるとともに、当地域が世界に開かれた産業技術の中枢圏域を形成していく上で、二十一世紀初頭までにぜひとも開港しなければなりません。この建設については昭和六十年以来、愛知、岐阜、三重の三県及び名古屋市の各界が挙げてその実現を熱望し、建設促進期成同盟会、建設促進協議会、建設促進議員連盟、中部空港調査会、中部新空港会議等々を設立し、取り組みを進めてまいりました。
 一方、我が国はここ数年の円高傾向に加速され急激な国際化を遂げ、全国の飛行機の発着はこの五年間で約二倍と大きく伸びました。わけても、このうち名古屋空港の需要は目覚ましく、二年で二倍になる急増を続けてまいっております。現在、名古屋空港の拡張もほぼ限界と言われ、二十一世紀初頭にはどうしても新たな施設に頼らざるを得ない状況でございます。新東京空港が開港まで十五年、関西国際空港が二十五年の歳月を要していることを考え合わせますと、今我々が中部新国際空港建設に全力を挙げなければ将来に禍根を残すことになります。
 そこで、お尋ねをいたしたいと思います。第一に、第六次空港整備五カ年計画の基本的考え方と策定スケジュールについてお伺いをいたします。
○宮本政府委員 お答えいたします。
 第六次空港整備五カ年計画の策定につきましては、去る三月一日に対前計画比六六%増の三兆一千九百億円の投資規模の閣議了解を得たところでございます。この投資規模を前提にいたしまして、昨年の八月に運輸大臣の諮問機関でございます航空審議会におきまして中間取りまとめというのが出ておりますが、この中間取りまとめに沿って具体的な内容についての検討を現在進めておるところであります。本年の秋ごろには航空審議会の答申を得て五カ年計画の閣議決定を行う、そういう予定で進めております。
 計画の策定に当たりましては、中長期的な航空需要の増大に対応するということ、それから国内、国際ネットワークの充実、多様化を図るということ、そういうことに対応するとともに、新東京国際空港の完全空港化、それから東京国際空港の沖合展開及び関西国際空港の開港、いわゆる三大空港プロジェクトと言っておりますけれども、このプロジェクトの完成をこの五カ年間の最優先課題として推進するとともに、一般空港の整備等所要の空港整備を推進するという考え方で現在検討を進めているところでございます。
○川島分科員 ここ二年で二倍に使用率が伸びております名古屋空港、ここは改修等ずっと毎年行っていただいているわけでございますが、このターミナル地域整備の現況と今後の方針についてお尋ねをいたします。
○宮本政府委員 先生からお話しのありましたとおり、名古屋空港の航空需要は、このところ増加の一途にございます。特に、国際旅客及び国際貨物需要は、我が国の国際化の進展に伴って新規乗り入れ等がふえたことによりまして著しく増大していることは御案内のとおりであります。
 このため、運輸省といたしましては、当面の混雑緩和対策といたしまして、エプロンの増設それから国際旅客ターミナルビルの増築、国際線の貨物ビルの増築及び増設等を行って取扱能力の増大に努めているところでございます。さらに、抜本的な対策といたしましては、空港の南側の民有地約十ヘクタールございますけれども、これを買収して、国際線施設を中心としたターミナル地域の拡充整備を推進することを考えておりまして、現在、愛知県及び豊山町にお願いいたしまして、地権者の理解を得るべく努力を重ねていただいているところでございます。
○川島分科員 次に、昨年五月、地元で立派な中部新国際空港基本構想を発表しておるわけでございますけれども、これらについての運輸省としての受けとめ方、概要についてお尋ねをいたしたいと思います。
○宮本政府委員 お答えいたします。
 中部新国際空港基本構想というのは、私どもの理解するところでは、昭和六十年に地元の自治体や経済界によりまして設立されました財団法人であります中部空港調査会が、設立以降の調査成果を集大成いたしまして、地域の合意を得まして、平成二年の五月に策定、公表したものであると理解しております。
 この構想では、中部新国際空港というものを二十一世紀にふさわしい我が国を代表するゲートウエー空港を目指すということで、名古屋の南約三十キロメートルの常滑仲二、三キロメートルの海上に、二十一世紀初頭の開港を目標として四千メートルの滑走路を有する国際空港を建設するということが記されております。また事業費といたしましては、六千七百億円から七千五百五十億円ぐらいかかるのではないかとか、あるいは空港アクセスとしては名古屋都心から三十分程度というような想定がなされております。
 また、今後の事業化に向けて、開発利益の吸収でございますとか、事業主体のあり方など新たな中部方式といいますかその可能性、あるいは名古屋空港の取り扱いなどを検討する必要があるというようなこと、またこの構想に引き続き、空港の全体計画と具体的な地点・形状の検討、周辺空域の見直し・再編成、立地条件・環境条件の調査などの調査検討を速やかに進める必要があるということなどが指摘されておりまして、この報告書の内容は、先ほど申し上げました航空審議会の昨年八月の中間取りまとめ、その段階では、この報告書に基づいていろいろな検討がなされたというふうに承っております。
○川島分科員 次に、私たちがこの地元のいろいろな構想を聞いておりまして、運輸省のいろいろな見解を聞いておりますと若干かみ合わない部分があるような気がするわけでございます。
 そこで、お尋ねをするわけでございますけれども、構想ではなくて、今度は中部新国際空港の第六次空港整備五カ年計画における取り扱いについて運輸省はどういうふうに考えておりますか、お伺いをしたいと思います。
○宮本政府委員 お答え申し上げます。
 中部地域における国際空港の整備につきましては、平成二年の八月に出されました第六次空港整備五カ年計画についての航空審議会の中間取りまとめにおきまして、航空需要、整備の内容、採算性と費用負担、アクセス、空域等の諸問題について、関係者が連携して総合的な調査を進めることとするとされているとともに、平成三年度の政府予算案におきましても調査費が認められたところでございまして、予算が成立すれば、地元とよく御相談をした上で調査を実施いたしたい、そのように考えておるわけでございます。
 五カ年計画につきましては、今後さらに航空審議会の御審議をいただき、それを受けてことし秋ごろに閣議決定を行う予定でございますが、運輸省といたしましては、中間取りまとめに沿った形で計画が策定できるよう政府部内の調整にこれから努めてまいりたい、そんなふうに考えております。
○川島分科員 次に、空港への公共交通についてでありますけれども、先ごろ名古屋市が発表いたしました現在あるJR西名古屋港線を利用して建設したい、こういう希望が当局より出されておるわけでございますけれども、これらについてどのように受けとめておられますか。
 また、道路につきましても同じようなことが言えるわけでありますが、既にこの中部圏におきましては空港の近くでも多くの開発計画が決定をなされております。国際リゾート「三重サンベルトゾーン」、三重ハイテクプラネット二十一世紀構想、三河湾地域リゾート整備構想、あいち学術研究開発ゾーン、東海テクノハイランド構想、浜松テクノポリス、伊那テクノバレー、岐阜県北部リゾート適地ゾーン、アトムポリス等を初め、地域開発との関係もいろいろあるわけでございますけれども、中部国際空港のアクセスとしての具体的なJR西名古屋港線活用の話が出ておりますけれども、これらを含めてのアクセスの整備についてどのようにお進めになるのかお伺いをしておきたいと思います。
○村岡国務大臣 空港そのものとアクセス等の関連施設の整備が一体的に歩調を合わせて進められますことは非常に重要と考えております。
 地元の中部新国際空港基本構想においても交通アクセスの整備については触れられておりまして、今後具体的な施策についてさらに検討が行われるものと考えられます。運輸省としては、御指摘の西名古屋港線の活用も含めて、地元の検討の中で具体的な案ができてくれば所要の検討を行ってまいりたい、こう思っております。
○川島分科員 これから、さきの関西なり新東京の例を見ますと非常に年月がかかるわけでございまして、地元も環境問題初め多くの問題が出てくるだろうと思いますが、具体的に地元が今ずっと作業を進めておることが話を聞くと運輸省の当局の皆さんと若干ギャップがあるような気がするわけでございまして、そういう点ではひとつできるだけきめ細かい情報をお示しいただきまして、具体的な取り組みまでのプロセスについて遺憾のない御配慮をひとつお願いしておきたいと思います。
 最後に大臣にお伺いいたしますけれども、運輸省は、成田だとか過去の空港整備の経過を踏まえて、今回示されております中部新国際空港のプロジェクトについて、この実現に向けて何が重要とお考えになりますか、この点をお伺いして私の質問を終わりたいと思います。
○村岡国務大臣 この中部国際空港につきまして、予算が上がりますと、一千万というようなことで平成三年から調査に入るわけでございますが、中部地域は人口、産業機能の集積の高い地域でありまして、将来の発展を考えると、いずれこれに対応した国際空港の整備が必要と考えております。
 また、中部新国際空港の建設に対する地元各界各位の熱意の高さもよく承知しておりまして、私が大臣に就任いたしましてから、地元の知事初め関係の方々から、現地へ来ていただきたい、我々の意見も聞いていただきたい、こういう要望も出ております。今、国会開会中でございますので、これらが終わりますと、私、地元にも参りたい、こう思っております。
 我が国の空港整備は、本格的に進められるようになってわずか四半世紀程度で、決して長い歴史を有しているわけではございませんが、その過程で明らかとなってきた最大のことは、空港と地域との関係がいろいろな面で非常に強いということであり、特にこれから二十一世紀に向けての空港は地域との結びつきがますます強くなり、地域が主体的につくり上げるものになっていくと予想されるということであります。
 したがって、このプロジェクトを進めるに当たりましても、国は国としての役割を果たすべく努力させていただくといたしまして、地域としても、この空港をどのように育て、また生かしていくのか、さらに採算性等の観点から事業をどのように進めるのがいいのかといった点について積極的な創意工夫により道筋をつけるなど、さまざまな面で推進役を果たされることが最も重要だ、私どもも地元の要望に対して真剣に対応していきたい、こう考えております。
○川島分科員 どうもありがとうございました。
○戸井田主査代理 これにて川島實君の質疑は終了いたしました。
    〔戸井田主査代理退席、主査着席〕
○愛野主査 宮地正介君。
○宮地分科員 運輸大臣、大変御苦労さまでございます。三十分という限られた時間でございますので、きょうはJRの問題、それから地下鉄有楽町線の問題等々について御質問していきたいと思います。
 最初に、運輸大臣は恐らく初めて話を聞くと思いますので、少し経過を踏まえてお話ししてみたいと思います。
 運輸大臣も記憶にあろうかと思いますが、東北新幹線、上越新幹線が大宮から始発ということで開通になりました。いかにこれが上野に乗り入れするか、これは非常に大きな政治的課題であり、また社会的な問題でございました。この上野の新幹線乗り入れの問題に絡みまして、埼玉県にいわゆる埼京線という新線の導入問題が浮上してまいりました。当初は、新宿から池袋、赤羽、大宮、こういう状況でございました。
 さて、この埼京線の新線が導入されることについて最大のネックは、車両基地をどこに建設するか、こういう問題が次の問題として浮上してきたわけであります。そういう中で、この埼京線の車両基地を埼玉県川越市の南古谷に建設をする、こういう問題が出てまいりました。
 その際に一つは、この埼京線を大宮からさらに川越まで直通乗り入れをしていただこう。また当時は、大宮から川越、高麗川間は、これは川越線と申しまして、ディーゼルカーの単線運転でございました。この際、川越までの埼京線の直通乗り入れと同時に、この川越線の複線電化、これもぜひお願いをしたい、こういうことで、実は、東北新幹線の上野への乗り入れ、その見返りとして埼京線の新線の開通、そしてその車両基地のネックの問題解決のために、川越までの直通乗り入れ、当時の大宮―高麗川間の複線電化、これが一体の問題としてとらえられ、まず埼京線の川越までの直通乗り入れの実現、大宮から高麗川までの全線電化の実現、そして複線化問題につきましては、用地の早期取得の問題等、難問題がございますので、当面暫定措置として日進までの複線化、こういうことで六十年九月に埼京線の川越直通乗り入れが実現をし、めでたく開通になったわけであります。
 以後、約五年半が経過をいたしました。この間におきまして日進―高麗川間の複線化問題がどう進捗するかということが、当時の地域の住民、また現段階におきましても川越市民を初め地域住民の大変な念願であったわけでございますが、残念ながら五年有半の間、この複線化問題については何らの御説明もなく、何らの報告もなく、その間、国鉄からJRへの切りかえという、新たな民活への移行という事態もあったわけでございます。
 今、こうして私が分科会に立ちますのは、地元の国会議員として、その当時の南古谷における車両基地の建設という問題は、多くの地権者の協力と地元地域住民の大義に立った大変な協力があってできたことでございますので、どうぞこの際、村岡新運輸大臣の御指導によりまして、この日進―高麗川間の複線化についてもさらに進捗が見られるように努力をいただきたい。
 今日JRにおいて、この点についてどういうように検討をされてこられたのか、運輸省としてどういう報告を伺っているのか、また運輸省として、今申し上げたような過去の経緯にかんがみまして特段の御指導をJRにしていただきたい、こういうふうに考えますが、まず運輸大臣の決意と今日までの経過について、御説明をいただきたいと思います。
○大塚(秀)政府委員 経過はただいま先生言われ
たとおりで、私どももその経過を承知しておるわけでございますが、御承知のとおり、国鉄改革後のJR、大都市交通対策として都市鉄道の整備、いろいろと計画を実施していかなければならない。その間にあって、この線区についても今後投資計画の中にどのように組み入れていくかという問題だと承知しております。
○村岡国務大臣 今、宮地先生から、今までの経過等のお話がございました。私も今、総括審議官から、この質問のときにこの線のことについて話を初めて聞いた状況でございまして、五年も六年も一歩も進んでないし、何も音さたなしだ、こういうような話でございます。先生の御意見を踏まえて、ひとつどういう点に問題があるのか、今後私なりに検討をいたしまして、それらを検討していきたい、こう思っております。
○宮地分科員 昨日、私もJRを呼びまして、その経過についてどういう努力をしておるのか、こういうことでいろいろ御説明を受けました。今も私が申し上げたそうした認識を踏まえて、今後この日進―高麗川間の複線化については鋭意努力をしてまいりたいと。
 この高麗川というところは、現在は町でございます。しかし、昨年十月の国勢調査によりまして五万の人口を超えまして、近々市に昇格をするところでございまして、この沿線は今、人口の増加、宅造が大変進んでおります。そういう意味におきましては、今後採算ベースの上から見ても大変に期待のできる地域である、この五年半の間に、そうした面のプラス要因も非常にでき上がっております。また一方では、御存じのように地下鉄有楽町線、この永田町から川越までの直通乗り入れも既に実現をしているわけでございます。
 そういうことを考えますと、六十年九月開通時における原点にもう一度認識を深めていただきまして、用地取得難の問題、また財政上の問題等いろいろ厳しい条件があるのは私も承知をしております。しかし、当時の上野への新幹線乗り入れという国民的課題にこの川越市の住民が協力したことだけは事実でございますので、このことをどうか踏まえて、この日進―高麗川間の複線化について努力をしていただきたい。この点について再度御確認をさせていただきたいと思います。
○大塚(秀)政府委員 川越線につきましては、東京近郊の線区でもございまして、ただいま先生御指摘のとおり、沿線における住宅地の開発等により輸送量も今もふえておりまして、今後もふえていくと思われますので、今後輸送力の整備を図っていくべき線区と考えられ、JRが今真剣に検討しておりますので、その検討結果を我々としても待って対処していきたいと考えます。
○宮地分科員 と同時に、八高線南線と言われるこの高麗川から八王子間の複線電化、これも大変に大きな課題でございまして、私も何度かこの分科会で歴代の運輸大臣にも要請してまいりました。聞くところによりますと、平成三年度からJRとしても事業計画に着手する、調査費も計上する、こういう報告を受けておるわけですが、この点について運輸省としてはどう把握されておるか。
○大塚(秀)政府委員 八高線のうち、八王子―高麗川間のいわゆる八高南線につきましては、新宿副都心が最近成熟しており、大変業務地区として発展しているところでございますし、また副々都心ともいうべき立川、八王子等が業務核都市として今後とも発展することが予想されますことから、通勤通学線区として八高南線の重要性が今後高まると考えられます。電化等の輸送改善施策につきましては、これらの今後の輸送量の見通しを見きわめつつ、JRの方で今検討しているところでございますので、これにつきましても私どもそのJRの検討結果を注視してまいりたいと思います。
○宮地分科員 きょうは本来なら、今までの分科会ですと運輸大臣とここに国鉄総裁がいまして、直接物を申す、こういうことで非常に議論もかみ合うのですが、どうもきょうは本来JRの社長を参考人でお呼びしたかったんですが、いろいろと役員会等の都合できょうは来られないということで残念なんですが、運輸省も今申し上げた二点について傍観者的立場でなくて、ぜひ皆さん方も積極的にこの問題について関心とまた認識を深めて対応していただきたい、こう思うわけです。
 例えば先ほど申し上げた、川越線南古谷に車両基地をつくるときに当たりまして、当時の国鉄の東京第三工事局長田中和夫さんでございましたが、この方と地元川越市との間にいろいろと取り決めを交わしているわけですね。そういう中で、端的な例でございますが、当時直通乗り入れと同時に、南古谷という駅の北口を開設していただきたい、こうした問題についてもきちっと取り決めをしておりながら、五年半たっても何ら今、北口の開設もできていない。そして、先ほど申し上げたように複線化については何ら地元に説明もない。協議会から毎年、川越市長が会長でございまして、関係当局に要請、陳情に行きましてもなかなからちが明かない。のど元過ぎれば熱さ忘れるといいますか、開通をしてしまえば後はいろいろと理由をつけて、なかなかこの問題について取り組む姿勢が非常に弱い、これが今の実態でございます。
 ぜひ村岡運愉大臣、私が先ほどから申し上げておる経過、本当に当時は上野の駅に新幹線が乗り入れるということについては大変な事態だったのです。そのための一つの新たな条件として埼京線の乗り入れが決まってきた。さて、その車両基地をどこにするか、これが埼京線開通の最大のネックだったわけです。これをあえて私ども川越の地元が受けたわけです。その条件としての川越までの直通乗り入れ、それから大宮―高麗川間の複線電化、これは地元の最大の期待だったわけですね。複線電化するためには用地買収が必要ですから、そう簡単にはいきません。電化なら、これは恐らく一年もあればすぐできてしまいます。
 そういう点で、当面、日進間で我々は我慢したわけです。しかし、その後、全くこの点についての認識がなくなっておる。私がびっくりしたのは、当初JRを呼んで、どうなったのですか、計画はあるのですか、計画ありません、こういう感じでした。こんなことで、今後の鉄道行政というものは、やはり地域住民と鉄道関係の会社との信頼と信義というものをしっかりしておけば、公共鉄道の輸送体系の整備というのはできると私は思うのですね。
 そういう意味で、ぜひ再度運輸大臣、この国鉄川越線、高麗川―日進間の複線化について、今の経過の話を踏まえて大臣の率直な御決意を伺っておきたいと思います。
○村岡国務大臣 宮地先生から今新幹線の上野乗り入れにつきましていろいろ川越線の地元の協力と、それからまた、その当時取り決めがあったというお話を聞きました。初めてでございますので、私もその当時の状況をこれからお聞きをいたしまして、もし本当にそういうような取り決めがあって何らおこたえもしてないというのであれば、これは政治家の立場としては大変不都合である。先生が今おっしゃられましたことをお聞きいたしまして、また先生の方にも御答弁をさせていただくよう、国鉄からJRになったということはありましても、よく聞きまして、先生にいろいろな状況をお話ししたい、こう思っております。
○宮地分科員 この点については、きょうこの質問で新たな認識を持っていただいて、今後少し推移を見守らしていただきたい。また逐次、運輸省あるいはJRに御報告をいただくようにお願いしたい、こういうふうに考えるわけでございます。
 さて、もう一方、地下鉄の有楽町線、新桜台と西武鉄道の練馬のドッキング問題、これも非常に重要な問題なんですね。運輸大臣、埼玉県の西部地域、ここはもう大変に人口の急増地帯でございます。特に、この地下鉄の有楽町線、現在これが川越まで先ほど申し上げたように相互乗り入れが実現できております。
 実は、池袋から小竹向原というところまで、そこから東武東上線の方に営団成増を通じて川越方面に一本行っているわけです。地下鉄八号線、通
常こう言っておるのですが、この小竹向原と池袋間というのは大臣、地下が二階と三階で既に設備投資が終わっているのです。もう全部掘削が終わりまして、ここはもういつでも地下三階にも鉄道を敷設をすれば走れる、こういう設備投資が既に二階、三階終わっておりまして、二階は既に今使っておるのです。なぜ三階までつくってあるかというと、小竹向原に相互乗り入れが、東武東上線と西武鉄道が入ってきたときに、大変なダイヤの混雑が起きる、そういうようなことから二階、三階というのがきちっとできている。もう設備投資は既に終わっているのです。
 私は、このせっかくの国民の血税を補助していただいてつくった設備が終わっている、ですから、もう一個の西武鉄道の方に行く新桜台―練馬のドッキングというのは、これは早期に解決をしないと税金のむだ遣いになりますよということを再三今まで言ってきた。ところが、残念ながらこの新桜台と練馬間においては、高架にちょうど地下鉄から上がってくるところが住民運動の反対によりましてなかなかドッキングが難しかったというのが実情なんです。その間、この西武鉄道沿線も練馬から石神井、所沢、飯能方面においては今物すごく宅造が進んで、人口が増加しております。恐らく西武鉄道の通勤混雑は二〇〇%を超えているでありましょう、この地域は。
 そういう点から見ても、私は設備投資という血税のむだ遣いをなくすためにも、何とか早く練馬と新桜台のドッキングをして、西武鉄道と地下鉄、ここは十三号線になるわけですが、この相互乗り入れが、直通運転ができれば、小竹向原―池袋間の設備投資が生かされる、こういうことで、私は国土審議会でも申しました。あらゆる機会に、国民の血税でせっかく掘削したこの地下鉄の三階の使用について速やかにやるべきだ、そのためには新桜台―練馬間のドッキングを早くやるべきだ、こういうことで私も再三、分科会等を通じて要請してきたわけでございます。
 現段階において、このドッキングがいつごろ行われるのか、また期待の西武鉄道と地下鉄有楽町線の直通相互乗り入れはいつごろ予定されるのか、この辺をお伺いしておきたいと思います。
○佐々木(建)政府委員 ただいま先生御指摘のとおり、小竹向原と池袋の間はトンネルが二層になっておりまして、一本については使っておりますけれども、残りの一本については未使用の状態になっているという問題は私どもも大変問題だというふうに認識しております。
 それで、そうなっている理由としましては、今先生御指摘のように西武有楽町線の新桜台まで開業しているものが、さらに池袋線に乗り入れないからということが原因でございます。
 経緯を踏まえましてちょっと御説明申し上げますと、西武有楽町線の新桜台―練馬間の工事は、先生御指摘のように西武池袋線と地下鉄の有楽町線とを結ぶものでございまして、昭和四十五年五月に小竹向原―練馬間の免許を、四十六年五月に同区間の工事施行認可を受けたものでございます。そのうち、小竹向原―新桜台間につきましては昭和五十八年十月に完成し、既に営業を開始しているわけでございます。
 しかし、残る新桜台―練馬間につきましては、西武池袋線の練馬―石神井公園間の複々線化工事及び既設線の連続立体交差化工事に密接に関係する区間でございます。複々線化につきましては、工事の着手に必要な鉄道施設の変更認可を昭和四十九年七月に得まして、また練馬付近の連続立体交差化につきましては四十六年一月に都市計画決定されているわけでございますが、鉄道の高架化につきまして、ただいま先生の御指摘のように一部住民の方々から反対があったこと等によりまして工事が大幅におくれているという状況にございます。
 このため、新桜台と練馬の間が工事がおくれたわけでございますけれども、平成元年の八月に着手をいたしまして、その進捗率は平成三年二月末現在、用地買収については約九〇%、それから工事進捗率については約六%という状況でございます。また、練馬付近の連続立体交差化についても、平成二年七月に都市計画事業認可を得まして、早期完成に向けて鋭意努力がされているところでございます。
 今後の見通しでございますけれども、まず練馬に単線でつながるという段階が最初にございます。これは平成四年十二月ということを予定しております。それから、複線になりまして西武有楽町線と池袋線が相互直通をするという時期が平成八年十二月というようにただいまのところ見通しております。
○宮地分科員 約十年ぐらい、結果的にはこの地下三階の設備投資が放置されている、こういうことになるわけですね。平成八年十二月にやっと直通乗り入れが実現ということになると、事実上もう足かけ十年近い。これは、もう会計検査院の立場から見たら大変なことだと思うのですよ。先行投資したといっても、設備投資して十年間、地下三階が全く使われていない。これはやはり考えなければいかぬと思うのですね。
 いろいろ理由は私も承知しています。住民が反対とか、非常にコストもかかるとか。しかし、これ以上はもうおくらせてもらいたくない。ある程度ここで、高架線についても住民の理解も得られた、用地買収も進んでいる。平成八年はもうぎりぎり、平成四年に単線でとりあえず開通する。このときは恐らく地下三階は使わなくても済むかもしれません、内容的には。事実上地下三階を使うのは平成八年十二月だと思うのですね。
 もう一つは都営の十二号線、これが練馬から光が丘の開通が予定をされていますね。また新宿から練馬、さらには光が丘から大泉学園あるいは埼玉県への延伸、答申にもいろいろ出ているようでございまして、この辺の見通しはどうなんでしょうか。
○佐々木(建)政府委員 地下鉄十二号線についてのお尋ねでございますが、十二号線のうち、光が丘―練馬間四・八キロメートルにつきましては、昭和四十九年八月に免許を、昭和六十年八月に工事施行認可を得ているわけでございます。練馬―新宿間九・一キロメートルにつきましては、昭和四十九年八月に免許を、平成二年二月に工事施行認可を得ているわけでございます。さらに新宿―西新宿間の環状線の部分二十七・八キロでございますが、これにつきましては、平成元年五月に免許を得て、現在工事施行認可申請が出ておりまして、その内容の審査中でございます。
 このうち、光が丘―練馬間の工事につきましては、平成三年二月末現在、用地については必要面積の一〇〇%を既に取得しておりまして、工事については九五%の進捗を見ており、この区間の完成は平成四年六月を予定いたしております。
 また練馬―新宿間につきましては、環状六号線つまり山手通りでございますけれども、その区間を除きまして一部の工事に着手しているところでございます。工事進捗率は、用地については四%、工事については二%でございます。今後さらに用地取得を進めますとともに、山手通りに計画されている中央環状新宿線などの道路計画との調整を図りながら工事を進めることといたしたいと思っております。なお、この区間の完成予定は平成七年三月でございます。
 なお、環状線につきましてはまだ審査中でございますが、申請者の内容によりますれば、平成九年三月というようなことを考えておるようでございます。
○宮地分科員 特に我々としては、将来的にはやはり大泉学園から埼玉県新座市方面ですね、埼玉県への延伸、ここを二十一世紀の新しい路線として期待をしているわけです。ですから、新宿から練馬に来て、光が丘、大泉学園、ここでとまってしまったのでは意味がないわけですね。やはり一方では、西武鉄道からこの練馬を通って新桜台、そして小竹向原、池袋、場合によっては新木場に入っていく。一方の、これが新宿から途中の大泉学園でとまったのでは意味がない。これが延伸されて埼玉県のどこかの駅にドッキングされて初めて交通体系の整備が拡充されると私は思うので
す。
 答申でも延伸について触れておりますが、このところについては、運輸省としては今後どういう計画、行政指導をしていくのか、この辺確認しておきたいと思います。
○佐々木(建)政府委員 地下鉄十二号線の大泉学園方面への延伸の問題でございますが、先ほども御説明しましたように、現在光が丘―新宿間において工事が行われているわけでございますが、六十年の運輸政策審議会の答申によりますと、光が丘以西のうち大泉学園町までは「目標年次までに新設することが適当である区間」というふうにされております。さらに、そこから先の新座市方面につきましては「今後新設を検討すべき方向」というふうに位置づけられておるわけでございます。
 それで、この地下鉄は都営の地下鉄でございますけれども、東京都知事の諮問機関として設置されました東京都地下鉄建設・経営調査会の昭和六十二年三月の最終報告におきまして、「光が丘以西について将来の課題とし、今後、運輸政策審議会答申第七号の趣旨を踏まえ、都において別途建設計画を検討することが適当である。」というふうにされておるわけでございます。
 したがいまして、運輸省としましては、東京都における今後の検討状況、それから現在進められております工事等の進捗状況などを踏まえまして対応してまいりたいと思っております。
○宮地分科員 時間が参りましたから、最後に運輸大臣に一言だけ御決意を伺っておきたいと思うのです。
 私が今申し上げた地下鉄の問題あるいはJRの問題は、首都圏の人口の急増に伴うところの足の確保が非常に重要な眼目でございまして、そういう中で、埼玉県の西部地域と都心を結ぶ一番重要な心臓部に当たる路線でございまして、そういうところに今申し上げたような一つの大変な血税が投資されておりながらいまだに放置されておる、こういう状況が我々の身近なところにあるわけです。
 私は、血税をもっともっと効率的に国民のニーズにこたえてきちっと使っていく、これが非常に大事なことだと思うのです。そういう点で、ぜひこの地下鉄十二号線の問題あるいは有楽町線の新桜台―練馬のドッキングの問題等を含めて、首都圏におけるこの鉄道路線の今後の対応について運輸大臣としても重要な関心と決意を持って取り組んでいただきたい、私はこう要望いたします。一言だけで結構でございますので、決意の一端を伺って終わりにしたいと思います。
○村岡国務大臣 この分科会を通じまして首都圏の大都市交通問題は、今の宮地先生初め数人の先生方からございました。私も就任間もないので今先生に言われたような、あるいは分科会で出されました大都市の交通問題については、進捗しない原因はどこにあるのか、またどうして解消するのか、こういうことも調べまして真剣に取り組んでまいりたい、こう思っております。
○宮地分科員 終わります。
○愛野主査 これにて宮地正介君の質疑は終了いたしました。
 次に、小松定男君。
○小松分科員 社会党の小松定男です。
 首都圏の交通輸送問題について、いろいろと今もお話を若干聞いておりましたが、これはそれぞれ深刻な問題でございます。
 そこで、私もその点に関してまず大臣に質問をするわけですけれども、今この通勤者あるいは通学者、朝あるいは夕方のラッシュ時では恐らく電車の箱の定員の二倍ないし三倍くらいの人並みの扱いを受けないほどのぎゅうぎゅう詰めであるわけです。
 大臣は出身が秋田でしたかと思いますが、私は今宮地代議士と同じように埼玉県の西部地区で、私は住まいは所沢です。大臣は余り電車に乗ったことがないかもしれませんけれども、私はこの一年間所沢から西武線に乗って、さらにまた時には新宿からこの永田町、あるいはまた池袋から国会の方へ、ほとんど一年間国会まで通勤をしましたので、その朝夕のラッシュというのは、ただ言葉で聞いているのではなくて、自分でみずから体験をしておりますから、そういう意味では迫力があると思います。
 そういう意味で質問するわけですけれども、特に運輸行政をやられる中で、こうした首都圏のラッシュの解消のために、やはりこれは運輸省としても相当な決意を固めないとこれができない。一方では、確かに一極集中をなくしていくということも考えなければなりません。しかし、現実には、そうはいっても集中をしていることが事実であります。後で今度の東京都の新宿移転の問題も二つ目にお話ししたいと思いますが、その点、この通勤通学、特にそうした解消のためにどういう決意でいるのか、まずこの点を伺っておきたいと思うのです。
 それから二つ目は、大臣も就任されてまだ浅いわけですが、私は前の大野大臣にもして、大野大臣も全くそのことを認めてくれたのですが、在任中にぜひ例えばラッシュの一番激しいところ、駅で言えば新宿とか池袋とかいろいろありますが、そのあたりをぜひ視察したい、こういうふうに言っておりました。大臣もその決意があるかどうか、ひとつあわせて伺っておきたいと思います。
○村岡国務大臣 小松先生、一年間埼玉から都心まで通勤をされておる。私も余り電車で通勤したことないので、大臣に就任して、近く通勤通学の混雑状況を視察に参りまして、肌でどういうものか見てみたい、こう思っております。
 いずれにいたしましても、先ほどもちょっとお話をいたしましたが、この大都市の通勤通学の混雑というのは大変なものだ、これは認めざるを得ないであろう、こう思っております。首都圏に代表される大都市圏におきましては、通勤通学者の増加等により、都心部へ乗り入れる鉄道は、従来から輸送力の増強に努めてきたにもかかわらず、混雑率は相当高い状況にあり、より一層の改善が必要であると考えております。
 このような大都市における状況に対応していくためには、鉄道を中心とする公共交通網の計画的かつ着実な整備が不可欠であると考えておりまして、従来から都市圏ごとに策定されました鉄道網整備計画に基づき各種助成制度を活用するなどにより、その進捗を図ってきたところであります。
 例えば東京圏につきましては、昭和六十年七月の運輸政策審議会答申に基づき、複々線化や新線の建設に努めるなど鉄道の混雑緩和対策を進めているところであります。
 大都市鉄道を計画的に整備するための助成制度につきましては、平成三年度予算案において鉄道整備基金の設置を盛り込むとともに、同基金による地下鉄補助金の大幅増加、四百一億円から六百五億円、営団地下鉄等の整備に対する無利子貸付制度の創設等を行い、従来よりも一層手厚い助成を行うこととしておりますが、この措置によりまして一層大都市鉄道の整備が進捗するものと考えております。
 先ほど来いろいろ聞いておりますと、計画をしてもなかなか予定どおりの買収ができずに、事業者も相当の努力をして、また運輸省の方も指導しておるところでございますが、そういうようなネック等もありますので、これからも必要性にかんがみ、より一層対策を考えてまいりたい、こう思っております。
○小松分科員 この点については余りこれ以上申しませんけれども、その決意でぜひひとつ積極的に施策を進めてもらいたいということだけ要望しておきたいと思います。
 二つ目は、都庁が今度新宿に移転をいたしました。ここのところNHK等でも、これに基づいてのいわば人口あるいは都心へ集まる交通関係の問題などを含めて連日、報道されております。職員だけでも一万三千人が今度新宿の新庁舎に移るわけですけれども、それに伴って、もちろん金融機関やその他のいろいろと関係の方を含めますと、日中を含めて約十万人くらいの増加が見込まれるのではないか。そうなりますと、交通だけでも渋滞も大変だし、また一方は、先ほど来申し上げま
したように、朝夕の通勤時のラッシュというのは恐らく拍車をかけて大変な状態になるだろう。今でも夕方、新宿の例えば山手線に乗るにしても大変な状態です。そこへもってきて時間が集中するわけですから、なおこれは大変だと思います。
 その点について、運輸省から見た、これはもちろん東京都が全体的にそういう計画も立てなければならないと思うのですけれども、その通勤通学の輸送の流れも当然見ておかなければならないと思うのですが、その流れ、試算、そうしたことを含めて対応策というものが考えられているのか。これは大臣じゃなくて結構ですけれども、具体的に当局としてどういうふうにこれをやられているか、ひとつお答えいただきたいと思います。
○佐々木(建)政府委員 先生御指摘のとおり、四月に正式に都庁が新宿でオープンをするわけでございますけれども、都庁が新宿に移転したことに伴いましてどういう混雑が生ずるかという予想でございますが、新宿駅が最も混雑する朝のラッシュ一時間、これは午前八時から九時までの間でございます。この間の新宿駅での鉄道の乗降人員は、平成元年度の実績で各鉄道会社合計で約八万一千人ということになっておるわけでございますが、仮に都庁職員全員、これは約一万三千人と言われておりますが、こういった人たちがこの時間に集中し、かつ全員が鉄道を利用するというふうになりました場合には、九万四千人ということになるわけでございます。
 これに対応するために、関係する鉄道事業者は非常に多いわけでございますが、私ども関東運輸局がこういった事業者といろいろ意見を交換したりして、現在までのところ、例えばJR新宿駅に一面二線のホームを新設する、これは三月十六日にもう新設をされているわけでございます。それから、JR新宿駅の西口の、これは西口が都庁向けのメーンでございますけれども、自動改札化による改札処理能力の増大、自動改札によると一つ当たりの処理能力は落ちるわけでございますけれども、数が非常にふえるというようなことで全体的に改札処理能力がふえるということで、これは三月二十六日に実施するというようなことになっております。そのほか、営団、民鉄におきましても、改札口周辺の旅客の流動化のための措置をとったところでございます。
 なお、このほか業務交通としまして、ラッシュ時とは直接関係がないかと思いますが、新宿駅の西口から都庁までのシャトルバスの計画などがありまして、四月から実施されるというようなことがございます。
 以上でございます。
○小松分科員 これは本当に大変な状態だと私は予測しているのですけれども、もちろんこれは鉄道だけではなくて、先ほどお答えいただきましたバス、そういう輸送も含めて、ぜひ対策を積極的に持っていただきたいというふうに思います。
 そこで、これは三点目の質問にもつながりますので三点目に移らせていただきたいと思うのですが、八高線の問題です。
 御承知のとおり八王子―高崎間のうち八王子―高麗川間、これが八高線南線と言われておりまして、あと高麗川から高崎の方は北線というのですか、こういうふうに区分けしていいと思うのです。特に八王子―高麗川間、ここは人口もどんどんふえているところでありますし、また最近は、都心の地価がとても高くて手に入らないために、こうした方面へ新しい家がどんどん建っております。もちろん、JRですから当然、需要供給を勘案しなければならない、採算というものがあるわけですけれども、これは十分やれるほどの人口も今は集中をしているところだと理解していいと思うのです。
 そういうところにおいて、これが今なお電化もされない、そしてまた複線化もされないというようなことで電車が走っております。したがって、一時間当たり大体二本ないし三本、本当にもったいない話だと思うのですね。
 ですから私は、新しい線路をつくるというのは大変なお金もかかるわけですけれども、こういう在来線を活用するというのは、先ほど来申し上げておりますような輸送の増強を図るためにも必要ではないか、安上がりではないかということを考えたときに、まさにこの八高線というのはそれに十二分に該当する路線ではないかというふうに思っております。
 また、これは、当然埼玉から、あるいは東京の多摩の方もそうですけれども、都心へつながる路線としてかなり重要な路線になっているわけです。ところが、現実にはそういう状態でございます。したがって、この沿線地区は、もう何回も運輸省やあるいはJR等に一日も早くこれを電化してもらいたい、こういう要求があります。
 ところが、そういうことで平成五年ですか、当初そのぐらいの計画で進められるのかなという返事も一時もらったこともあるのですけれども、なかなかどうも国鉄がJRになってからというのは何か積極的なあれがないのですね。これは先ほど宮地代議士も多分言っていたと思うのですが、どうも私らが見ると国鉄時代と違って何か消極的な点があるのかなと思うのですが、当初の平成四年も、今では恐らくとてもそんな時期にできるんじゃないだろうと思うのです。
 そういうことを含めて、採算的には十分合う路線であるし、また必要な路線でありますし、特にまたこれは新宿方面にもつながる大変重要な路線だと思っておりますので、この点の計画がどういうふうになっているか、お答えいただきたいと思います。
○大塚(秀)政府委員 八王子と高崎を結びます八高線のうち、八王子―高麗川間のいわゆる八高南線につきましては、東京の業務地区が西へ進み、新宿副都心が発展するとともに、立川や八王子も業務核都市として副々都心を形成しつつあることから、今後沿線の住宅開発がさらに進み、通勤通学を中心とした都市鉄道路線としてその重要性が高まると考えられます。
 この線区の電化などの輸送改善施策につきましては、このような輸送量の今後の増加等を見きわめつつ、JRにおいて現在真剣に取り組んでいるところでありますが、やはり大都市交通問題の共通のネックというのは、輸送量がふえたころに線増しようと思っても、用地費も非常に高くなって巨額の投資が要るというような点にございますので、そういう点も含めて、現在JRにおいて対処を検討しているところでございます。我々もその検討結果を見守って必要な措置を考えたいと思います。
○小松分科員 そうすると、当然これは運輸省の方でそういう認可をもう既にしているんだろうと思うのですが、その計画の見通しというのは、前向きで検討はしているのでしょうが、例えば前は、昭和六十七年ですから私、平成四年と言ったのですが、昭和六十七年ということを国鉄時代には言ってたんですね。現在そのあたりはどういうふうになっているか、ちょっとわかりませんか。
○大塚(秀)政府委員 この区間について、まだ工事実施計画の認可等は行っておりません。JRの内部で検討しているところでございまして、このような線路増設等、巨額な投資計画については第一義的にJR、つまり鉄道事業者が判断することでございますが、私どもとしてもJRの内部で今検討しているということを見守っていきたいと考えているわけでございます。
○小松分科員 大変おくれているということなのか、あるいは後ろ向きになっちゃったのか、それはちょっとわからないのですけれども、しかしそういう状況で、これはもう積極的に、一つはやはり電車基地の問題だと思うのです。この電車基地も、これは東京の方で大体確保できたようでございます。したがって、これが解決すれば、恐らくあとのネックというのは、今用地買収で資金が多少かかるというのは、それはわかりますけれども、そんなに大きいネックというのは、まああとまだ若干よく調べればあることもあるのですけれども、しかし積極的にやれば、これはやれないことはないと思うし、また沿線の関係の市町村、住民、挙げてこれをやっておりまして、難しいと言
われた基地問題もほぼ大体解消されたようなので、ぜひひとつその点を積極的にJRの方にも申し上げて、もちろん沿線からも言っております。言っておりますが、運輸省からもぜひその点を進めていただきたいということをお願いしておきたいと思うのです。
 そこで、もう時間もだんだん迫ってまいりますので、以北についても一応質問したいということで考えておりました。その点については、やはり同じような、これはもっとそういう意味じゃ難しいのかなと思いますので、後で関係したとき答えてもらえばいいのですが、今本当に一時間に二本か三本、ラッシュ時でです。ですからその間、ましてあと二年とか三年とかということでもなさそうだし、もう少し延びるあれでしょうから、その間のダイヤをふやしてもらいたいということがこれまた強いのです。この点はどうでしょうかね。
○大塚(秀)政府委員 八高線につきましては、輸送の動向にあわせて平成元年三月のダイヤ改正で夜間帯に八王子―高麗川間下り一本増発、平成二年度には朝の通勤帯の列車に車両の増結を行い、順次輸送力増強に努めてきておるところでございます。
 また、ことし三月のダイヤ改正におきましても、車両の増結により輸送力増強を図る予定になっております。八高線は、先生御指摘のとおり全線単線でございまして、設備的にこれ以上のダイヤの増発は難しい状況でございますが、今後も輸送量の動向を見つつ車両増結、例えば五両編成化等により輸送力増強を図ってまいる予定になっております。
○小松分科員 それでは埼京線、先ほどちょっと私もおくれてきたものですから、前の話、途中から聞いたのであれですけれども、質問するわけですが、これも本当にやはりどなたもこの地区から出ている代議士というのは党派を問わず、これはもう自民党から公明党さんまで、住民から物すごい要請を受けているところでもございます。なおかつ、川越の駅はその複線化に備えまして駅も改修をされました。ですから、先ほど来問題になっております日進から複線で来ても、駅も完成をされたし、またそれに基づいて駅前もせんだって完成を見たばかりでございます。ですから、そういった受け入れ態勢の方はもう十分できているわけで、あとはJR側の決意だけだと思います。
 そういう意味で、これの計画、見通し、ぜひひとつ積極的に進めてもらいたいと思いますが、そのあたりを伺っておきたいと思います。
○大塚(秀)政府委員 川越線の日進以遠の複線化につきましては、先ほども大臣から申し上げたところでございますが、埼京線の直通乗り入れ以来、地元から強い要望があることは承知しております。
 川越線につきましては、埼京線の開業時に全線の電化と一部区間の線増を行い、埼京線の川越直通乗り入れを図るとともに、その後も列車の増発、川越駅の改良など輸送力の整備に努めているところであります。また、川越線は東京近郊の線区であり、今後沿線における住宅等の開発も含め輸送量が伸びることも考えられますので、輸送力の整備を図っていくべき線区と考えられ、複線化計画につきましても輸送の動向、沿線の開発等を勘案しながら、JRの意向などを含めて今後検討していきたいと考えております。
○小松分科員 この線は、もう開発は進み過ぎるぐらい進んでいるんです。ですから、JRもよくその点は知っていると思うのです。ですから、あとはどんどんそれを実施をする段階だと思うのです。
 そこで、これで一番すぐにでもやらなければならないのは、たまたま建設省との関係もあるのですが、途中、川越の古谷というところに荒川があります。その荒川の鉄橋が今単線で埼京線が走っているわけですけれども、やはりこれはもう建設省で周りの土手の改修をやる計画ですから、当然それとあわせてやらないと、一緒にやった方が予算的にも大変合理的だと思うので、そこで私があえてそのことを指摘しているのですが、そのあたりの計画を聞いておりませんか。
○大塚(秀)政府委員 ただいま御指摘の河川改修につきましては詳しく承知しておりませんが、今後複線化を検討する場合には御指摘の点も考慮に入れながら検討を進めるようにJRを指導したいと思います。
○小松分科員 それで、あとこれについてはやはりできるまでに若干の年数がかかりますね、先ほど来聞いておりましてもそのとおりです。したがって、今単線だからこれ以上ふやせないということはないと思うのです。車両の工夫などいろいろしたりして、あるいは時間帯ももう少し小刻みにふやせるのかなという気はするのですが、そのでき上がるまでのダイヤ改正について、その点についてはどうでしょうか。
○大塚(秀)政府委員 川越線の大宮―高麗川間につきましては、輸送動向にあわせまして平成元年三月のダイヤ改正で指扇―新宿間に通勤快速を一本、また大宮―指扇間に各停を四本増発いたしました。平成二年三月のダイヤ改正では、指扇どまりの列車の一部を川越まで延長するなど順次輸送力増強を行ってきたところでございます。また、ことし三月のダイヤ改正では、夜間帯に新宿―川越間に通勤快速を増発することとしております。 今後も、輸送需要を見きわめつつ輸送力増強を図ってまいる予定でございます。
○小松分科員 ぜひひとつこれもそういうことで前向きに進めていただきたいと思います。
 そこで、実は次の西武池袋線、それから新宿線、まだあったのですが、これは私も今来ておりまして聞いたものですから重複しますので質問を避けたいと思いますが、いずれにしても、私がきょうこの質問をすることで秘書に西武の方に行かせたのですけれども、西武の方で、あそこで何か住民反対運動が起きているのでそのことなのかなと勘違いしたらしいのですが、私はそうじゃなくて、むしろこれは積極的にやらないともう大変なことなので、そのことを質問するつもりで、先ほどの西武からの回答もいただいておりますので、今とまた重複するのでこれは省略いたしますが、いずれにしても、先ほど来申し上げましたように、大臣、本当にこれは重要な問題ですから、ぜひひとつ積極的に進めていただきますことを心からお願いして、質問を終わりたいと思います。どうもありがとうございました。
○愛野主査 これにて小松定男君の質疑は終了いたしました。
 次に、山原健二郎君。
○山原分科員 私の県のローカルな問題で大変恐縮でありますが、JR四国の安全確保、また利用者サービスの問題についてお伺いしたいと思います。
 まず第一番に、四国のJR駅の無人化、部分無人化が急速に進められています。その実態はどうなっているか。現在、JR四国管内の全体の駅のうち完全無人駅及び曜日などによって無人化する部分無人駅はどの程度になるか。また、民営化後に実施に移された駅はそれぞれどれくらいになるか、お伺いいたします。
○大塚(秀)政府委員 平成三年三月一日現在のJR四国の全駅数、これは二百五十六駅でございますが、このうち無人駅は百七十一駅、平日は駅員を配置しているが、土曜、日曜日及び休日に駅員無配置となる駅が二十一駅でございます。
○山原分科員 高等学校や障害児学校、大学、短大などの最寄り駅となっている駅のうち、完全無人化あるいは部分無人化されている駅はそれぞれどの程度あるか。高知県内で結構ですが、その駅名を明らかにしていただきたい。
○大塚(秀)政府委員 JR四国全体では、無人駅百七十一駅のうち二十四駅、休日等無配置駅のうち七駅が学校最寄り駅でございます。高知県内の全駅数は五十二駅であり、うち無人駅は三十六駅、そのうち学校最寄り駅は十駅でございます。また、休日等無配置駅は高知県内で三駅、うち学校最寄り駅が三駅中の二駅でございます。
○山原分科員 具体的に私の方から駅名を申し上げますが、いわゆる無軌道な無人駅化の推進は利
用者サービスの低下だけでなく安全確保の面でも問題が大きいという声が出ております。この点、運輸省としましてJR四国に指導をするつもりはございませんでしょうか。
○大塚(秀)政府委員 JR四国の無人駅というのは、そのほとんどが国鉄時代に実施したものでございますが、JRになって後のJR四国に対しましても、無人駅についても安全対策を実施し、またサービスもできるだけ改善するように指導しているところでございます。具体的には、私どもとJR各社で設けております鉄道保安連絡会議等の場でも無人駅における安全確保策等を討議しているところでございます。
○山原分科員 具体の駅名を挙げてちょっと質問したいのですが、高知県南国市に土佐大津駅という無人駅がございます。これは無人化したのが昭和四十五年十月でございます。ところが、その後、最近六、七年の間に当駅を生徒が利用する高等学校が二校開校しました。県立岡豊高校が七年前の昭和五十九年、二百十名程度がこの駅を利用し、通学をしております。もう一つは清和女子高等学校で、これは六年前の昭和六十年に開校しまして、七十人程度が通学で同駅を利用しております。そのほか、中央高校が以前からありまして、これは三十名程度がこの駅を通学路として利用しております。合わせて四百数十人、往復では延べ八百数十人の生徒が朝夕利用しているわけです。
 ところが、民営化後の列車のスピードアップに伴い、特急列車が時速百キロの猛スピードで一日何本もこの大津駅を通過いたします。生徒や乗客がホームに多数いるときもスピードを落とすわけではありません。どういうことが起きるかといいますと、列車通過時にかなりの風圧がホームの客にかかりまして、雨の日に傘などを持っていると、本当によろけるというような状況が生まれています。この駅には線路を渡る跨線橋も地下道もなく、構内踏切になっているわけです。
 このため、昨年六月には岡豊高等学校の校長、PTAの会長の連名で「土佐大津駅の安全施設の整備充実について」という要望書がJR四国の社長あてに提出をされております。その中に「同駅ではホームが狭いことから、急行・特急列車が通過する際の風圧による危険と、陸橋・地下道がないことから通過に伴う警報機の鳴動による慌てた行動からくる危険が多いように見受けます」、このように述べておりまして、現状の査察並びに事故防止のための安全施設充実を要望したわけです。
 ところが、私どもの調べた範囲では、要望書が出された際、本社に取り次いでおくと言われただけで、何の連絡も説明もない。これで安全が確保されるのかと多くの人々が不安を感じている。対策を講じるよう運輸省として指導すべきではないか、こういう要請が来ておるわけでございますが、こういう事実を運輸省としては御承知でしょうか。また、これに対して適切な指導がなされるべきだと思いますが、いかがでしょうか。
○大塚(秀)政府委員 先生御指摘の土佐大津駅については、学生数がふえており、JR四国は現在のところ跨線橋の設置の計画はございませんが、列車回数や乗降客数、特に学生乗降客の増加を考え、構内踏切について警報機を設けるなど今までも安全対策を講じてきたところであると報告を聞いておりますが、ただいま先生の御指摘では、警報機についてもその鳴動がホーム上で危険であるというようなお話もございますし、JR四国にさらによく検討、調査するように指示したいと思います。
○山原分科員 こういうことは住民というのは随分神経をとがらせて見ておりますので、やはり要望書が出れば、これはできないこともあると思いますけれども、それに対して的確にこたえていくというのがJRの持っておる性格ではなかろうかと思いますので、そういう意味でよろしくお願いしたいと思います。
 調べてみますと、これは利用者だけでなくて列車の乗務員も改善を痛感しておるというふうに伺っております。列車が来るという警報機はついておりますが、普通列車の場合、警報機が鳴り始めましてから六十秒で入駅するのに対しまして、特急の場合は二十三秒とかなり速く入駅をする。このため、乗務員も肝を冷やしながら通過するという状況で、乗務員の間からも跨線橋か地下道を設けてほしいという要求が出されております。隣の土佐一宮駅には跨線橋があるために恐怖感はないというふうに報告されております。ところが、この土佐一宮駅より土佐大津駅の方が一日の乗降客数は二、三割、約二百人程度多いわけでございます。
 政府が昨年国会に提出しました交通安全白書は、「駅施設」の項で「従来、駅には、構内踏切が数多くあったが、列車頻度、利用人員の多い駅を中心に駅舎の橋上化、構内通路の立体化に努め、構内踏切の除却を図ってきている。」としております。こういう点を見ましても改善は必要だと思います。恐らくこういうことは全国各地にあるのではないかと思いますが、そういう要望が出ているところがありますでしょうか。
○大塚(秀)政府委員 各地で安全施設等についても要望が出ているところもございますが、旅客の安全確保を図ることは鉄道事業にとって共通の基本的な使命でございますので、それぞれ金のかかるような場合なかなか鉄道事業者だけでできない場合もございますが、いろいろな工夫をする等、安全の確保対策は徹底してやっていくように指導していきたいと思います。
○山原分科員 次に、障害者対策について伺っておきたいのです。
 国際障害者年の最終年を迎えておりますが、JR各社の駅舎について、障害者の安全、利便を考えてこれを改善することが求められております。この点についても御指導をいただきたいと思うのです。
 例えばJR四国管内の駅の場合、規模が大変小さい駅が多いということもありまして、大がかりな施設整備が進みにくいという状況はあると思います。でも、やらなければならない安全対策はたくさんあって、膨大な予算をかけなくともできるのではないかというふうに思われる。例を挙げてみますと、高知県に、高知市ですが、円行寺口駅という駅がございます。最寄りに県立盲学校、聾学校がありますが、ここは無人駅です。ホームには視覚障害者用のパネルも張られておりません。これなどはやろうと思えばやれる対策ではないかという声が聞かれるわけでございます。
 昨年政府が国会に提出した「平成二年度において実施すべき交通安全施策に関する計画」では、「駅舎・プラットホーム等における安全対策」の項で「身体障害者、高齢者等の交通弱者の安全確保に対して十分配慮しつつ施設の整備を図るよう、鉄道事業者を指導する。」と特別に記載しております。こういう点から申しましてもこういうところはすぐに改善すべきでありますし、また、国はその点について適切な指導をすべきだと思いますが、この点についてお伺いをいたします。
○大塚(秀)政府委員 ただいま御指摘の円行寺口駅に点字ブロックを設置することにつきましては、JR四国では平成三年度にホームの改築とあわせて点字ブロックの整備を図る計画と承知しております。
○山原分科員 この問題の最後に、民営化されたといっても、特別の法律に基づいて設置されているJRでございます。事業計画は国の承認を受けなければなりませんし、資産も多くが国民の税金が投ぜられているものです。民営化の際、JR四国には経営安定基金が拠出されましたが、その基金が資産に占める割合は約六割にもなります。国民の税金で支えられている会社であるというその性格には変わりはないと思います。したがって、国民の声を十分受けとめる立場にありますし、運輸省としても、その点での指導、あるいは住民の要求に対してはできるだけこたえることのできる体制をつくることが今JRにとって必要ではないかと思います。
 これは大臣にお伺いをいたしたいと思いますが、そういう意味でのJRに対する適切な指導を
お願いいたしたいと思いますが、大臣の御見解を伺いたいと思います。
○村岡国務大臣 安全でよりよいサービスを提供することは、先ほども総括審議官からお話がありましたとおり、運輸事業の基本であります。運輸省では、障害者対策を初めとするサービス改善や安全対策について、従来から積極的に取り組んできたところであります。
 したがって、JR四国に対しても、このような観点から適切に指導してまいりたい、こう考えております。
○山原分科員 次に、手結といいますが、ここにマリーナ建設の問題が起こっております。これは高知県と当地の夜須町が計画をしまして、運輸省が防波堤建設を補助する形でマリーナを建設する計画が同町の大手の浜で進められようといたしております。
 そこで最初に、この建設予定地周辺が貴重な自然環境を有する地域であることを確認する意味でお尋ねしたいのです。
 私、持ってまいりましたが、最近出た岩波新書の「日本列島の誕生」という本がございます。これは、現在東北大学の平朝彦教授が書いたものでございますが、この平教授は、かつて高知大学で教官を務めておりました。この本の中に「四万十帯の謎を解く」という章がございまして、その中に、日本列島誕生の成り立ちを解く物証が四万十帯に示されているというふうに書かれているわけです。平教授が高知大学に赴任したときの講座の教授が甲藤次郎という教授でございました。甲藤教授たちが、地球自然科学の一大発見であるプレート論、これはプレートテクトニクスと呼ばれておりますが、これを世界で初めて地上で検証したわけです。その地域がマリーナ建設予定地域周辺であるというふうに指摘されております。大手の浜から芸西海岸にかけてプレート論の証拠が連なっている、自然科学上もまさに貴重な地域、こういう指摘がなされておりまして、この本の中には、地球を理解するかぎがこの地にあるというふうにまで書かれているわけでございます。
 私は、この問題は書物を読んで初めてわかったのですが、運輸省としてそんな点は御承知でしょうか。
○御巫政府委員 ただいまの甲藤先生の、本で指摘されているような事実は、そう詳しくは承知しておりませんけれども、付近にその断層の一部が露出しているところがあるということは聞き及んでおります。ただ、それは、今おっしゃいました手結港の新しいプロジェクトのところとは少し離れていると思いますが……。
○山原分科員 今、最後のところ、何とおっしゃいました、手結のところ。
○御巫政府委員 手結港の新しいマリンタウンプロジェクトが計画されている場所そのものではないと思いますが……。
○山原分科員 この大手の浜周辺がアカウミガメの上陸地になっておりまして、これは御承知だと思います。隣の芸西村ではこの産卵環境を保護する取り組みが行われております。このアカウミガメは環境庁の「緊急に保護を要する動植物の種の選定調査」で希少種に挙げられているものでございますが、このことは御承知でしょうか。
○御巫政府委員 私ども、県の方から聞いておりますのは、このプロジェクトが考えられております大手の浜ではないのではないかというふうに、近所の浜ではないかというふうに承知をいたしております。
○山原分科員 もう一つはサンゴの問題です。建設予定地のすぐ近くにはエダタクミドリイシサンゴが幅大体二百メートル、長さ七百メートルにわたって分布しているといいます。中には直径二メートル以上のテーブル状に生育したものもあるということでございますが、このミドリイシサンゴ属のサンゴは、ワシントン条約、すなわち絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約の附属書Uに指定されているものでございますが、この点は間違いないでしょうか。
○御巫政府委員 その附属書に指定されているかどうかというあたりは、ちょっとただいまは存じておりません。
○山原分科員 これはぜひお調べになっていただきたいと思います。
 こういう貴重な資源がここにあるわけですね。だから、自然環境への影響を懸念する声が出てくる根拠もあるわけでございまして、日本自然保護協会も、現在の建設予定地では開発と自然保護は共存が難しいとして、用地選定の再検討を求める報告書をまとめて提出されておると聞きますが、この事実はございますでしょうか。
○御巫政府委員 自然保護協会からそういう意見書が出されておりますのは承知しております。
○山原分科員 開発と自然保護というのはどこでも大きな問題になっていまして、そういう意味では、住民の間に、一方では開発というものによって地域が活性化するという期待もあれば、また、だからといってこれをつぶされては困るという声も出てくるのは、これは本当に当然のことでして、全国各地にある問題でございます。殊に今、私の県でも、ゴルフ場開発が至るところに行われておりますが、それなりにそれぞれが大問題を引き起こしているわけです。
 でも、やはり国としては、重要な自然の保護というものには力を尽くして努力をしなければならぬところでございますし、そういう意味で、決して無理をして強行するというようなことではなくて、あくまでも話し合いによって情勢を切り開いていくという立場を貫いていただきたいというふうに思うわけでございますが、この点についてお答えをいただきたいと思います。
○御巫政府委員 地域開発のプロジェクトを進めるのに際しまして環境を重視しなければいけないというのは、先生のおっしゃるとおりであります。地元の方々の御意見等々十分に尊重しながら対応するということで、この計画も、そういう観点から十分に検討はされているというふうに思っております。
○山原分科員 時間がちっょと余っていますけれども、これは無理をして重大な局面にならないということが本当に大事なわけでございまして、この点について、最後に大臣の御意見を承って、私の質問を終わりたいと思います。
○村岡国務大臣 もともとこの計画は高知県が出したものと聞いておりますが、今港湾局長からいろいろお話もございました。地元の反対もあるようなこともお伺いをいたしました。したがいまして、またそういう点も地元の方にお聞きをいたしまして、重大な影響があるようであればまた検討を加えなければならぬ、こう思っておりますが、現状としては、高知県の方からそういうような影響はないということで進められていると承知しておりますが、なおかつ、また調査してみたい、こう思っております。
○山原分科員 終わります。
○愛野主査 これにて山原健二郎君の質疑は終了いたしました。
 次に、池田元久君。
○池田(元)分科員 池田でございます。私は神奈川四区、横浜には十六行政区があるのですが、その中の十区を占めるところから出ております。よろしくお願いいたします。
 先ほどから拝聴しておりますと、これはこの場で言うべきことではないかもしれませんが、私どもは、やはり国会というのは議員同士が議論するところが本来の場である、いろいろ各国の例もございますが、そういったことで国会改革をしなければならないということは感じておりますが、ここはその場ではございませんので、従来の慣習にのっとり、政府側と向き合って、短い時間ですが、議論をしてまいりたいと思っております。
 さて、首都圏の交通網の整備についてお尋ねしたいと思います。
 日米構造協議の結果、四百三十兆円の十カ年にわたる公共投資計画がまとまったのですが、この中で地下鉄の建設がどのように位置づけられているか、その点からお伺いしたいと思います。
○佐々木(建)政府委員 お答えいたします。
 日米構造協議に関連しました公共投資十カ年計画、公共投資基本計画の中には地下鉄が入っておるわけでございます。なお、その四百三十兆の内訳が何かということは、御承知のように外へ出ておりませんが、重要な要素の一つとして取り上げられているわけでございます。
 その点を踏まえまして、平成三年度の予算におきましては、鉄道整備基金を特殊法人として設置すること等、そこから営団地下鉄に対する無利子貸し付けを行う制度を設けるということ、それから一般会計からの補助金といたしまして、地下鉄補助金の制度の改善と大幅な増額を図ったということでございます。
○池田(元)分科員 今、局長からお話があったように、今年度の予算から、地下鉄整備につきまして飛躍的と言っていいくらい予算がついたことは、歓迎すべきことではないかと私も思っております。
 そこで、具体的な問題をお尋ねしたいと思うのですが、横浜一号線、いわゆる戸塚―湘南台間の免許についてまずお尋ねしたいと思います。
 この路線は、昭和六十年の運輸政策審議会の答申に載っていることは御承知のとおりでございます。横浜市から、昨年の九月二十五日、運輸大臣に免許申請がなされているのですが、現在の作業状況はどうか、お尋ねしたいと思います。
○佐々木(建)政府委員 横浜市一号線、戸塚―湘南台間七・四キロメートルにつきましては、先生今お話しのとおり、平成二年九月二十五日に免許申請がなされているところでございます。運輸省としましては、この申請につきまして平成三年二月二十八日に運輸審議会に対して諮問したところでございます。
 この審議会の審議状況及びその結果を踏まえて適切に対応してまいりたいと思っておるわけですが、なお、この戸塚―湘南台間につきましては、平成三年度の予算案におきまして、新規に採択する路線という位置づけになっております。したがいまして、免許等につきましては、平成三年度予算案に所要の補助金を計上しているところでございますので、本予算の成立を待って対応するという考え方でございます。
○池田(元)分科員 昭和六十年の運輸政策審議会の答申では、「鉄道整備を推進するうえでの問題点」というのを後半のところに書いてあるのですが、その冒頭に「郊外部延伸線は、開業当初は需要があまり多く見込めず、」と言っているわけです。しかし、今問題のこの路線は人口急増地域でございまして、旅客輸送需要が多いということはだれしも否定できないと思います。住民の要望も強いわけでございます。そういった路線なんですが、これから審議していく上で問題点があるかどうか、その辺お尋ねしたいと思います。
○佐々木(建)政府委員 一般的に申しまして、地下鉄の建設についての問題点としますと、一つは、建設費が非常に大きいということで、キロメートル当たり二百五十億円から三百億円というふうに極めて多額に上ることがある。昨今の地価の高騰や地下深くの工事が必要となってきていること等によりまして、この傾向はだんだん強まっておりまして、地下鉄を整備する上での大きな問題となっております。また、その地元住民との調整とか用地取得等に要する期間を含めまして建設期間が割と長くかかる、事業が軌道に乗るまでに長期間を要するというような問題がありまして、これらによりまして地下鉄事業の採算性が必ずしもよくなくて、一部の事業者を除きまして、その経営は極めて苦しいという状況にございます。
 運輸省としましては、今のような状況に対応しまして、工事の促進あるいは建設費の低減化を図るということと同時に、先ほど申し上げましたような助成措置の充実を図ってきているということでございます。
 今御指摘の、横浜市の一号線についてそういう問題があるかというお尋ねであるわけでございますけれども、私どもの方で路線として採択をさせていただくという考え方でおりますから、現在の助成制度を適用していけば十分地下鉄として成り立つ路線だというふうに考えております。
 なお、建設事業の実施に際しましては、それぞれいろいろな問題が一般的に伴ってまいりますものですから、この一号線につきましてもいろいろとその地元調整その他出てくるかと思いますが、それは横浜市の努力に期待したいと思います。
○池田(元)分科員 今、佐々木局長お話しのとおり、この路線は開業した当初から旅客需要はかなり見込めるということは言えると思います。そういった意味から、この免許申請が出されたんですから、審査をできるだけ急いでいただいて、早く免許がおりることを市初め住民たちは期待しているんですが、その肝心の免許はいつごろになりそうか、その辺をお尋ねしたいと思います。
○佐々木(建)政府委員 この路線につきましては、平成三年度予算案に関連する路線でございますので、本予算が国会で成立しました段階で免許をするというような考え方でおります。
○池田(元)分科員 この問題にはもう一つ問題があると思うのですが、それは、地元ではそういうことを言われているんですが、この路線は現在バス輸送が中心です。民営バスにはその区間に関係する要員だけでおよそ三百人ぐらいの者がいるということでございます。地下鉄建設が行われて地下鉄が開業しますと、当然そのバス路線に大きな影響が出ます。したがって補償が必要ではないかという考えもあるようですが、その辺につきまして運輸省の考えはどうか、お尋ねしたいと思います。
○佐々木(建)政府委員 一般的に申し上げまして、地下鉄を建設する際に、用地の買収を行ったり施設に対する物理的損害等第三者に直接的な損害を与える場合には、地下鉄事業者が補償を行うということになるわけでございます。
 しかしながら、地下鉄の開業によりまして他の交通機関、バスならバスの利用者が減少するというような間接的な影響につきましては、基本的に地下鉄事業者が補償を行う性格のものではないというふうに考えられております。ただし、補償にはなじまないとしましても、当事者にとっては大きな問題でございますので、運輸省としましては、地下鉄等が新設される場合に、当事者である関係事業者、地下鉄事業者とバス事業者といった間で必要な対策が円滑に講じられることが望ましいと考えております。
 実際には、免許特許の申請に当たって、協定書等の形で関係事業者の合意が形成されているのが通例でございます。関係事業者間においてそういう合意が行われましたら、それに基づきまして必要な対策を講じるように努力がなされているところでありますけれども、運輸省としましても、適切な対策が講じられるように関係事業者を指導してきているわけでございます。この横浜市の一号線とバス事業者との関係についても、そういう方針で対応をしていきたいと思っております。
○池田(元)分科員 次に、神奈川東部方面線について質問したいと思います。
 神奈川東部方面線というのは、昭和六十年の運政審の答申では、「二俣川から新横浜を経て大倉山・川崎方面へ至る路線の新設」として掲げられております。地元では、羽田アクセスとも呼んでいるわけですね。これは必ずしも羽田に対するアクセスだけじゃございませんけれども、一応そういう名前でも呼んでおります。
 この神奈川東部方面線について、この答申以後の進捗状況はどうか、お尋ねしたいと思います。
○佐々木(建)政府委員 先生今御指摘の昭和六十年七月の運輸政策審議会の答申に基づく路線でございますが、相模鉄道の二俣川から新横浜を経まして東急東横線の大倉山から川崎方面へ至る路線の新設が答申されているわけでございます。
 この線につきましては、現在神奈川県、横浜市及び川崎市において基礎調査を実施しているというふうに聞いております。いろいろな考え方があるようでございまして、それに基づいて平成二年度、三年度の二カ年間で調査をするというふうに聞いているわけですが、私どもとしましては、今後県、市からこの調査結果をお聞きしまして、ま
たそれに基づいて県、市から具体的な御相談があれば、整備運営主体、需要予測、収支予測等を踏まえて対応してまいりたいと考えております。
○池田(元)分科員 今お答えのように、神奈川県と横浜、川崎両市では、九〇年、九一年の両年度、これはフィージビリティースタディーというのですか、事業化準備調査を行っているわけです。今年度中にこの調査が終了することになるわけですね。もう一年なんですが、この後の段取りですが、今ちょっとおっしゃいましたけれども、具体的に時系列的にはどうなるのか、その辺をちょっとお尋ねしたいと思います。
○佐々木(建)政府委員 私どもが非公式に伺っているところですと、神奈川東部方面線につきましては、運政審の答申のルートだけでなくて、若干違ったルートの部分も含めまして検討が行われているというふうに聞いております。したがいまして、そういった内容についての問題はあることはあるわけでございますけれども、現在その点も含めて御検討中でございます。
 調査結果が出てくれば、それをお聞きしまして、一つは路線の需要、それから整備主体がどうなるのかというようなこと、それから他の路線の工事等との関係とかいろいろなファクターがあるものでございますので、その辺を踏まえてこれから実施していくものとして取り上げるのか取り上げないのかということを考えていくということで、まず調査結果を十分見させていただきたいと思っております。
○池田(元)分科員 そのスケジュールの中でやはり事業主体の問題があると思うのですが、これは第三セクターを九二年度に設立するという話がございますが、その辺について運輸省の見解はいかがでしょうか。
○佐々木(建)政府委員 東部方面線につきましては、現在のレベルですと、県それから両市において内部的に御検討中でございますので、それから先の第三セクターの設立の時期とかということについては、まだ私どもが言及する段階になっておらないわけでございます。
○池田(元)分科員 事務ベースでいうとそういうことになろうかと思うのですが、この答申を見ましてもこの路線の重要性というのはわかると思うのです。神奈川県中部と横浜、川崎地域を新幹線や羽田空港と直結するという路線ですから、将来の横浜、川崎といいますか、首都圏の交通ネットワークの中で大きなウエートを占めるのではないか、このように考えているわけです。
 一応この答申全体が、目標年次が昭和七十五年、西暦二〇〇〇年ですね。しかしかなり重要度によって違いはあろうかと思いますので、その点を、当然おわかりでしょうけれども運輸省の重要な職務でもございますので、もちろん事業主体は運輸省がやるんじゃなくて監督官庁としての立場ですけれども、その辺の進捗についてやはり積極的に取り組んでいただきたいと思っております。一言いただければと思います。
○佐々木(建)政府委員 地元で熱意のある御要望のある路線だというふうに理解しておりますので、いろいろ地元の御意見、県、市の御意見などを聞きながら対応してまいりたいと思っております。
○池田(元)分科員 次に、都市バスの活性化システムについて若干お尋ねしたいと思います。
 まず、活性化制度のあらましについてお答えをいただきたいと思います。
○佐々木(建)政府委員 平成三年度の予算で、バス活性化システム整備費等補助金という名目で政府原案で五億四千万円の予算が計上されているわけでございます。
 この整備費補助金の性格といたしましては、例えば、都市におきましてバスが道路交通混雑によって定時性が守られてないというようなことがございまして、それがバスの利用度を低めているというような状況にございます。したがいまして、例えばバス優先レーンであるとか専用レーンを警察その他の関係機関の御協力によって設定していただくとともに、それとあわせてバス運行情報システムというようなものを加味しまして、例えば今バスがどこを走っていて、もうじき来るとか来ないとかというようなことがお客さんとしてわかるというようなシステムで、いわばお客様のいらいらを防止するというような、都市新バスシステムと通常言っておりますけれども、そういったものであるとか、そのほかにもいろいろバスの利用度を高めるための事業がございまして、そういったものに対する補助金でございます。
 それで、平成二年度まではいわばモデル事業としての補助金であったわけですが、これを平成三年度からは一般的な補助事業に切りかえたということ。それから、国の補助金だけであったものを地方の補助と抱き合わせで協調補助の内容にしたというようなこと。それから、箇所数について従来制約があったわけでございますけれども、その箇所数についての制約がなくなったとかというようなこと。それから、今申し上げましたような内容の補助のほかに、これから調査をやった上で実施する場合の調査費であるとか、あるいは我が国でまだ実施されていない先駆的な事業に対する補助だとかといったようなものも含まれるものでございます。補助金の性格は概略そういうことでございます。
 現在、この補助金の交付要綱の制定作業を進めておるというところでございます。
○池田(元)分科員 今局長がお答えになったように、一般事業、調査事業、それから先駆的事業と三種類あるようですが、一般事業については九一年度予算では十四件の事業に適用すると聞いておりますが、その具体的な内容をお聞かせ願いたいと思います。
○佐々木(建)政府委員 予算要求をいたす前に希望などを募りまして、それを前提に予算要求をしたということでございます。私、細かい一つ一つの事業者の名前とかは今承知しておりませんので、御了承願いたいと思います。
○池田(元)分科員 首都圏ではどうですか。どうぞ調べてください。
○佐々木(建)政府委員 ちょっと今調べておりますので、お待ちください。
○池田(元)分科員 調べた上で結構です。
○佐々木(建)政府委員 ちょっと今手元にないようでございますので、後ほどお渡ししたいと思います。
○池田(元)分科員 これは横浜市が入るというふうに聞いているのですが、いかがでしょうか。
○佐々木(建)政府委員 横浜市につきましては、横浜市交通局から要望を受けているカードシステムというのがございます。これはお客様がバスに乗るときのプリペイドカードのシステムでございます。
○池田(元)分科員 これはもう確定しているわけですね、予算の中では。
○佐々木(建)政府委員 予算要求に当たりまして、内容をいろいろ調査させていただいた上で要求をしているわけでございます。したがいまして、内容的には補助対象になるというふうに考えておりますけれども、具体的採択につきましては、補助金交付要綱制定後、もちろん予算が成立してでございますけれども、申請を待って検討した結果採択する、こういう手順になるかと思います。
○池田(元)分科員 局長ばかりお尋ねしておりまして、せっかく大臣がいらっしゃいますので、最後に大臣のお言葉をいただきたいと思うのです。
 運輸政策審議会の昭和六十年七月十一日の答申は、首都圏の交通ネットワークについて、西暦二〇〇〇年を目標年次とする大変重要なネットワークを提言しているわけです。これは皆さん選挙区が仮に東京以外の方であっても、首都圏の交通の状況については毎日のように体験されていると思うのですが、大臣にお聞きしたいのは、こういった事業の促進をやはり図らなければならないのではないか。それからもう一点、日米構造協議で、やはり日本の経済のありようとかそういった問題についても考慮しながらこういった事業を進めていく必要があるのではないかと私は思うのです
が、村岡運輸大臣の率直なお考えを伺いたいと思います。
○村岡国務大臣 池田先生冒頭に言われました、国会は議員同士が率直に議論するところ、私も大賛成でございますが、どうもシステムがそうなっていないようでございます。
 今局長とのやりとり、それから分科会でほかの先生方、特に大都市、首都圏の先生方から、通勤通学の混雑というものについては早急にしなければいけない。計画はあるわけでございますが、なかなか、中には二十年しましてもまだできない。それは一つには、地価の高騰によっていろいろ反対もあり、そういうような状況もありますが、ひとつ私どもも、各先生方からの御意見を踏まえまして、これらの大都市の鉄道の問題についてより一層真剣に取り組んでまいりたい、こう思っておりますので、またよろしく御協力をお願いいたしたいと思っております。
○池田(元)分科員 首都圏の交通網の整備についての大臣の今の積極的なお言葉を、もう大変了としまして、しっかりと受けとめてまいりたいと思います。
 それから、この場では論議すべき問題ではございませんが、私が冒頭申し述べました国会のあり方についての大臣の見解、これは本当に率直に言って、私が評価すると言ってはおかしいのですが、やはり現状認識は全く正しい。日本の国会は、憲法のシステムもそうですけれども、政府と議員が論議するのではなくて、議員同士が論議する、議員立法が中心になるべきであるということに変えていかなければ、やはり本当の政治の復権というのはできないと私は思いますので、これはまた村岡大臣の御指導を受けながらやってまいりたいと思います。
 きょうはありがとうございました。
○愛野主査 これにて池田元久君の質疑は終了いたしました。
 次に、江田五月君。
○江田分科員 運輸大臣、大臣御就任おめでとうございます。国対委員長当時に大変にお世話になりました。
 今、国会の運営についていろいろ議論があったようですが、きょう私は、そういう議論じゃありませんで、国鉄清算事業団の資産の処分についていろいろお伺いをしたいと思っております。
 国鉄清算事業団、清算事業はなかなか大変だと思いますが、まずこの資産処分のやり方、基本方針、これまでの資産処分の状況などについて概略の説明をしてください。
○大塚(秀)政府委員 清算事業団の用地は、清算事業団の抱える膨大な長期債務、現在二十七・一兆円に達しておりますが、これの償還に充てるための貴重な財源でございますので、迅速適切に処分していくことが必要であると考えております。
 今日まで土地の処分については計画より処分がおくれておりまして、これは、地価に与える影響を配慮して公開入札が制限されていたこと、あるいは基盤整備が進まなかったこと等ございますが、幸い今年度は一兆円に近い土地処分ができる予定でございます。
 今後は、一昨年暮れの閣議決定に基づきまして、入札、随意契約による処分の拡大を図るとともに、地価を顕在化させない新たな処分方式を実施するなどにより用地処分の拡大に努め、また、今国会には日本国有鉄道清算事業団法の一部改正案を提出させていただき、汐留等の大規模用地については、株式変換予約権つきの事業団特別債券を発行するなどの措置を行うこともあわせ、平成九年度までに土地の実質的な処分を終了する予定としております。
    〔主査退席、二階主査代理着席〕
○江田分科員 大臣に特に通告をしていないのですが、一番基本的なところだけ。
 清算事業団の資産処分、膨大な長期債務の財源である、迅速適切、適切ということがしかし一方では重要で、膨大な資産であるから、これの売却状況いかんによってはまた土地の値段等にも影響を与えることもあるので、迅速も当然ですが、適切の方も大切であるというお考えを当然お持ちだと思いますが、その点について基本的な考え方だけ一言伺っておきます。
○村岡国務大臣 ただいま総括審議官から、二十七兆円ほどもまだ債務がある、ことし一兆円ぐらいで二十六兆円ぐらい、こういうような状況であると話をいたしておりましたが、この清算事業団の債務の返済は、一つには、用地の処分、あるいはJRの株式の上場、あるいは譲渡、あるいは営団関係、この四つで債務の返済、毎年毎年利息もつきますので早急に返済をしなければなりませんけれども、一方におきまして土地の高騰等いろいろな制約もございます。したがいまして、まだこれからお願いをいたしまして、土地をどういうふうに顕在化しないでひとつ返済をしていくかという法案もお願いをしておるところでございますので、先生おっしゃいましたように適切に対処をしていきたい、こう思っております。
○江田分科員 全体で八千件ほどの物件になるというように伺っておるのですが、これまで百件ぐらいが資産処分審議会に諮問されたというように聞いておりますが、八千件中百件ぐらいというのは、一体どういう基準でこういうことになるのか、そして、そういう資産処分審に諮問した場合の物件の処分の基本的な考え方、どういうことに注意をして処分が適切であるかどうかを判断されるのかということについて伺います。
○大塚(秀)政府委員 資産処分審議会は清算事業団の機関でございますので、この問題については清算事業団からお答えさせていただきたいと思います。
○岡山参考人 国鉄清算事業団といたしましては、事業団法にのっとりまして処分審議会というものをつくっておりまして、その処分審議会におきまして重要な問題についての御審議をいただいて、それを受けて我々は売却業務に取り組むというのが基本的なスタンスでございます。
 現在まで私ども取り組みました実績を申し上げますと、百九十五件の答申を得ておりまして、そのほか現在、土地利用の問題につきましても処分審議会にも諮問して答申をいただいておるというようなことがございますけれども、売却業務に関して申し上げますならば、今申し上げましたように、平成二年十二月末現在でございますが、百九十五件の答申をいただいたという実績でございます。
○江田分科員 全部が全部資産であれば処分審に諮るわけじゃないのでしょう。そこで、大型のということになるのでしょうが、重要な資産については処分審議会に諮る、その場合に処分審議会としてはどういうことを注意して、これはゴーとかノーとかということを判断されるのか、ごく簡単で結構ですから、判断の基準を聞かせてください。
○岡山参考人 基本的には、私どもの預かっております財産、土地というのは国の重要な資産でございますので、これを売却するに当たりましては公共性、公用性というものを極めて重要視せざるを得ないということでございますので、その点が最大の審議のポイントになるということでございます。
○江田分科員 公共性、公用性、それとその公共性が続かなければいけませんね。継続性ということも大切だろうと思います。
 さて、そこでちょっと具体的なケースについて伺いたいのですが、私の地元のケースで恐縮なのですが、岡山操車場という件名、岡山市北長瀬表町というところに所在をする操車場跡地の処分の件について伺います。
 まず、これまでの経過と現在の状況を簡単に御説明ください。
○岡山参考人 岡山チボリ公園のこれまでの経緯を御説明申し上げますと、事業団に帰属いたしました岡山操車場跡地及び同貨物駅跡地のような大規模な土地につきましては、その土地処分に際しまして地域整備に有効かつ適切な利用となるように配慮するとともに、また、債務の円滑な償還等に資するように、まず土地利用に関する計画を策
定するというのが手だての第一歩でございます。
 当該岡山操車場につきましても、この土地利用に関する計画を策定するために、先ほど申し上げました資産処分審議会に六十二年九月十六日に諮問いたしまして、公園、道路、駐車場等の内容が盛り込まれました答申を平成元年の九月十三日にいただいておるところであります。
 一方、この考え方を踏まえまして、市側におきましても、公園、道路、駐車場についての都市計画決定が平成二年八月三日に行われておるということでございます。
 一方、当該公園及び駐車場等として計画されます約二十・五ヘクタールの土地につきましては、岡山市から譲渡要請がございまして、随契条件等の検討を行った上で資産処分審議会に再度処分についての諮問をいたしまして、平成二年九月十一日に答申を得たところでございます。
 我々は、この資産処分審議会の答申を受けまして、事業団と岡山市との間で土地売却に関する協議を行うという段階に入ったところで、新聞報道等によりますと、市側等でいろいろな問題が起きているやにお聞きいたしまして、現在、協議は中断しているというような状況でございます。
 以上、かいつまんで申し上げました。
○江田分科員 今の御説明の冒頭にチボリ公園についてという言葉が入ったのですが、この処分審の答申というのは、件名は「岡山操車場」、所在地、面積、土地の状況等があって、相手方が「岡山市土地開発公社」、土地利用計画というのは「公園・公共駐車場・道路」、処分の内容が「譲渡」、あと契約の方法及びその適用法令、売却上の規制措置、指定用途が「公園・公共駐車場・道路」、あと指定期日、さらに特約で「十年間の所有権移転禁止及び買戻し特約」、代金納付の方法は「即納」というようになっていて、チボリという名前については、今の特約中、移転禁止のただし書として、「但し、(財)チボリパーク(公園施設)、(財)岡山市駐車場整備公社(仮称)(駐車場施設)に対する権利の設定を除く。」ここでチボリパークというのが出てくるだけでございますね。
 冒頭、チボリ公園というふうにおっしゃったのは、これはあくまで俗称であって、この土地の処分について、都市計画法五十九条に基づく特許事業としての都市公園ということはこの処分の前提になっている、つまり答申内容になっているけれども、それ以上、その公園がどういう名前であるとか、どういう事業計画であるとか、どういう資金計画であるとか、そこまでがこの答申の中身になっているのでしょうか、それともそこまでは別に答申としては関与していないのでしょうか。
○岡山参考人 ただいま先生から御指摘を受けまして反省いたしますが、ついつい俗称でチボリ公園と言っておるものですから一応そう言いましたけれども、今先生御指摘のように、正式には公園という以外の何物でもございません。失礼いたしました。
○江田分科員 そこで、今御説明にもあったように、岡山市の市議会で百条委員会がつくられた。そして、その調査の中間報告を受けて岡山市議会が、市制百周年記念事業として市民の公園をつくるのだという原点に戻って計画については再検討するという市議会決議を十二月に出したわけです。当時の市長が突然この決議を受けて辞職をする。市民の信を問うということで再出馬をされる。市長選挙が突然二月十日に行われる。その選挙では、チボリ公園計画の再検討を訴えた新しい市長が誕生いたしました。
 そこで、今岡山市では計画の再検討作業が始まったという状況ですが、こういう状況は清算事業団としてはどうごらんになっているわけでしょう。どうごらんになっているというのはちょっと微妙な質問なのですけれども、要するに、土地の譲り渡し当事者としては、譲り受け当事者が安定的に土地譲渡の手続が進むことが好ましいことには決まっていますが、それ以上に、何かチボリ公園という中身が岡山市でいろいろ揺れているわけですが、その揺れているということに対して何かの価値判断をされる立場にあるのですか、ないのですか。
○岡山参考人 私どもといたしましては、実は今年度内にこの物件を売却したいということで期待をしておったわけでございます。先生御承知のように、私どもは今年度一兆円の売却目標を立てまして取り組んでまいったものですから、正式には岡山市の方からこの問題に対するアプローチはなかったのですが、先ほど申し上げましたように、協議を中断せざるを得ないというような情勢があったものですから、私どもとしては非常に困った状態になったということで現在おるわけであります。私どもとしては、でき得れば早急に見直しといいますか、市側の問題が整理されまして、一日も早く売却ができますことを念じている段階でございます。
○江田分科員 念押しになって恐縮なのですが、困ったというのは、譲り渡し当事者として契約がスムーズにいかないから困ったということであって、その譲り受けた人がチボリ公園というものをつくるとかつくらないとか、チボリの計画が縮小されるとか、名前が変わるとか、そういうようなことの中身について、こうなら困るけれどもこうなら困らないとかいうようなことがあるわけではないと思いますが、いかがですか。
○岡山参考人 私どもといたしましては、土地を売却するということの一点でございますので、今先生御指摘ような中身について一切関与するところはございませんので、売却方について促進されることを期待しているということでございます。
○江田分科員 現在のチボリ公園計画これ自体が、本当はどういうものであるかというのは実は余り明らかにされてなくて、それ自体もよくわからないのです。しかし、年間四百五十万人の人が入ることを予定をしておるとか、現在ではその公園の事業主体の方で見直しもまた現実に行われているとか、当初の計画だとどうも、私ども知遇を得ております岡山出身の著名な経済人の方々何人もが、まあ、そんな岡山で四百五十万人も無理だよということをおっしゃったりするようなずさんな計画のような気がするのですが、事業団としては先ほどおっしゃられた公共性、公用性そしてそういう性格の事業が継続して行われるということに関心がおありだということならば、これはあくまで抽象論、一般論ですが、その売り払った後の計画が、一般経済常識から、あるいは事業常識からいうととても成り立つものではない。仮に、というようなものであれば、これはそういうことでは困るという点で、売り払った後の事業の計画については関心がおありになると考えたいのですが、いかがですか。
○岡山参考人 この計画のスタート時点で私どもが非常に勉強いたしましたのは、都市計画法にのっとりまして特許事業としてこの公園というものがつくられるのだということが非常に大きなベースになっているわけであります。したがって、この事業が公共性も担保されればこれからの事業計画もしっかりしているという意味で、私どもはお話し合いに応じてきたわけでございます。
 したがって、この問題が続くならば、私どもとしては、今先生のおっしゃるような危惧はないというふうに今までは思って取り組んできたということでございます。
○江田分科員 都市計画法に基づく特許事業としての都市公園ということがあくまでベースであって、そういう特許事業としての都市公園に合致したものとして行われるということでなければならぬし、それであればその後の事業がどういうものであってもいいのだということになろうかと思うのです。そうしますと、譲り渡しの相手方、岡山市土地開発公社となっておりますが、そこでいろいろ権利設定をして事業を行う、その権利設定の相手方が財団法人チボリパークとなっているのですが、これが例えば違った名前の財団法人になるとかというようなことだと、これは答申から外れるということになりますか。それとも、現にあるこの答申で認められた範囲内ということになりますか。どうでしょうか。
○岡山参考人 私どもは現在までの段階で財団法
人チボリパークというものが県の六〇%の出捐で公益法人という形でつくられているということをお聞きしておりましたので、先ほど申し上げましたようにきちんとした公益性は担保されるという感じで理解しておるということでございます。したがいまして、この問題が根本から覆るということになれば問題でございますけれども、この性格が変動しない限りにおいては大丈夫だという感じを私は持っておりますが、いずれにしましてもどういう形で答えが出てくるかによりましてそれを検討の上、適時適切に対応していくという気持ちでおる次第でございます。
○江田分科員 変更の範囲で微妙なところだろうと思いますけれども、特許事業としての都市公園という性格が変わらなければ、実際にそこで事業を営む主体が、例えば財団法人チボリパークというのが財団法人桃太郎パークになるとか財団法人後楽園パークになるとか、岡山はそういう公園もあるわけで、となれば、それはもう一度答申をとり直すということになるかならないかは別として、譲り渡し自体に障害になるような大きな変化ではないというふうに理解をしたいのですが、いかがでしょうか。
○岡山参考人 再度申し上げるようで恐縮でございますけれども、この受け皿となるところが五一%以上の県ないし市の出捐があればその性格は担保されますので、現在財団法人チボリパークというのは六〇%出捐しているという性格をもって我我は大丈夫であるというところでございますので、その辺御理解をいただきたいと思います。
○江田分科員 私は、今再検討ということを掲げた市長が当選したので、その再検討ということが国鉄清算事業団との関係でどの程度手が縛られているのだろうかということを気にして聞いているわけなんですね。チボリということが実は問題なんですよね。コペンハーゲンのチボリ・インターナショナルという会社との関連でいろいろと議論百出しておりまして、したがってこのチボリという名前が市民に余り今祝福されていないという状況になっていますので、だから本当に市民に愛される都市公園になるためにはチボリという名前はあるいはあきらめなければならない事態も起きてくるかと思うので、それはあきらめちゃ困りますよというところまで清算事業団として何かインボルブされておられるのかどうかということを聞きたいのです。
○岡山参考人 説明が不十分で恐縮だったのですが、一つは都市計画法上の公園として特許事業を得たるということは当然でございますが、この受け皿となるところの財団法人なり第三セクターなりが県なりの五一%以上の出捐があるという形であれば、名称にかかわらずそれは十分な性格を有するというふうに解釈できると思います。
○江田分科員 もう少し、さらに進んで、どこまで手が縛られているかということなんですが、もし仮に再検討の結果、特許事業としての都市公園でなくて別の公共性、継続性のある利用方法、例えばそこに、全く仮定の話ですが市役所をつくるとか県庁をつくるとか、あるいは公共図書館をつくるとかというようなことになったら、もちろん答申のし直しは当然必要だと思いますけれども、今回こういう答申が出ているからそういうものに変えるというようなことはできないんだということになるのか、そうするとそれは答申のとり直しは必要だけれども、事業団としては柔軟に対応できるということになるのか、いかがでしょう。
○岡山参考人 先ほど冒頭申し上げました審議の経緯の中でも申し上げたのですけれども、一つは土地利用計画ということで、これは公園として使うのだということが一つ大きな枠としてあるわけです。それからもう一つは、市側で取り組んでいただいたところの都市計画というものが厳然としてある。そこにも、駐車場等も含まれますが、公園としての使用方ということになっておるわけです。それを受けて処分審で同じようにきちんとした枠がはまるということでございますから、今先生のおっしゃるように、そういう内容で変更が出てくるとすれば、我々処分審は申すに及ばず、都市計画そのものの変更といいますか、見直しになりますので、根本的にやり直すということになるだろうと思います。
○江田分科員 つまりやり直すということになるわけで、そういうやり直しはきかないんだとかいう話ではないと思いますが、いかがですか。
○岡山参考人 結論から言いますと、こういうように使うんだという前提で見直すということになると思います。
○江田分科員 次に、現在は岡山市土地開発公社が相手方となっておりますが、この相手方が変わる場合でも、もし変わるということがあるならば、それはそれで同じように、今の公共性その他の観点から対応し直す、これの継続でいくというわけにはいかない、対応のし直しをするということになるけれども、それもし直しをすることはできるということになりますか。
○岡山参考人 私どもは岡山市に土地を売るのでありまして、岡山市の全額出資であるところの土地開発公社が受け皿になっているけれども、当然公社から市の方に土地が行くわけでありますから、その点はその仕組みであれば問題はないと思います。
○江田分科員 そうではなくて、岡山市じゃないという場合があるいは出てくるかとも思われないでもない、非常に微妙なところですが、そういう場合にはまた別途新しい対応をするということになるのであって、こんなことはやってもらっちゃ困るということになるのかどうか、そこを聞きたいのです。
○岡山参考人 私どもは現在のところあくまでも岡山市を相手に仕事を進めてまいりましたので、今先生のおっしゃるようにその受け皿が基本的に変わるということになりますならば、それに応じてもう一回最初から取り組んでいかなければいかぬということになります。
○江田分科員 その場合には、もちろん関係当事者みんなが十分協議をして、円滑な、円満な解決にしなければいけないのは当たり前ですが、そういう場合もあるいはあり得ないわけではないかという気がしますので、ちょっと念のために伺いました。
 タイムリミットですが、平成二年ということで進められてきたが、これは今中断しておる。もう今となっては平成二年は到底無理ですね。これは何か契約上あるいは事業団の業務遂行上、この時期というタイムリミットが特別にあるのですか、それとも迅速にということではあるが、平成九年までにということになっているのでそれでいいということになりますか。
○岡山参考人 これはあくまでも私どもの胸算用でございまして、平成二年度にこの件名が入れば一兆円をクリアできるんだということでございまして、必ずしもそれに拘泥された計画であるということでございませんので、来年度にもこれは期待をいたしておりますけれども、金縛りになっているという感じの取り組み、掲名ではございません。
○江田分科員 これも仮定の話になりますが、余り事を荒立てたらいけないのですが、仮に岡山市がもう土地の取得はあきらめる、こうなったら、これは違約金を取るとか、契約違反であるとか、そういうことになってしまうのでしょうか。どうでしょうか。
○岡山参考人 先ほど申し上げましたように、協議をこれから始めようという段階でございまして、いまだ契約の段階まで行っておりませんので、決してそのようなことはないと思います。
○江田分科員 価格については、まだ協議よりも協議の前提条件についていろいろ打ち合わせをしていたというような状況だと認識してよろしいですか。
○岡山参考人 そのとおりでございます。
○江田分科員 市民の選択で新しい市長が生まれて、今市民の中で党派とかなんとかに関係なく、どうもいろいろ不明瞭なことがあるぞというようなことで疑問が沸き起こってきているこの操車場跡地の今後の利用計画のことですので、ひとつ疑
義のないものにしていくために私どもも努力をしたいと思いますが、事業団としてもお力添えのほどをお願いいたします。
 以上です。
○二階主査代理 これにて江田五月君の質疑は終了いたしました。
 次に、斉藤一雄君。
○斉藤(一)分科員 東京港港湾計画の改定に関連をしてお尋ねをしたいと思うのです。
 まず、具体的な点から質問いたしますが、副都心整備を前提とした土地利用の再編について、既存の倉庫などがマンションとか業務ビル、ホテル等に転換をしているわけであります。そこで心配になりますのが、物流施設の利用効率が低下をしてきているのではないかというふうに思います。この点をどうお考えかということ。また、計画の中では物流施設の移転、再配置ということがうたわれておりますけれども、それはどこへ移転、再配置をするのかという点についてもあわせてお答えいただきたい。
○御巫政府委員 東京港も大分歴史が古びてまいりますと、いろいろ再開発を必要とするような古い港湾施設がたくさん出てまいります。そういう意味で、内部の方で物流機能が低下しているというような埠頭も出てまいりますが、そういうものは大いに再開発を進め、外側の方に新しい物流施設として新たに整備をしていく、そして内部の方は土地的利用と整合性のとれた港湾施設の整備を図っていく、こういうふうに考えております。
○斉藤(一)分科員 ですから、物流施設の利用効率が低下するということについてのお考えはどうかということをもう一度お答えいただきたい。
○御巫政府委員 古い施設のあるところ、そういうところは物流施設としての機能が低下してきているということは確かにあると思います。それは、そのまま新たに再開発をして物流施設にしていくということもございますし、そうではなくて、そこは別の用途、土地的利用との調和のとれた用途にしていくと同時に、物流機能は外側の方に新たに展開していく、こういうのが基本的な流れかと思っております。
○斉藤(一)分科員 その外側の方というのは、新しく埋め立てをしてそこへという意味ですか。
○御巫政府委員 ただいま外側の方と申し上げましたのは、主として湾岸道路より外側の方にコンテナ埠頭あるいはフェリー埠頭とかいう高度な物流施設の整備を図っていく。もちろん今防波堤の外側に廃棄物の埋め立てというようなことが行われておりますが、そういうところの土地利用は、将来そういうものに使っていくということもあり得ますけれども、現在考えているわけではございません。
○斉藤(一)分科員 有明の貯木場等の埋め立て、小型船だまりを再編、再配置するということもうたわれておりますが、それはどのようなところにやられるのでしょうか。
○御巫政府委員 貯木場の再開発ということは一部検討はされているようでありますが、具体的にまだ港湾計画の中に盛り込んでいくという段階までは至っておりません。
○斉藤(一)分科員 最終処分場としての新たな埋立地の造成について、お考えがあればお伺いしたいと思います。
○御巫政府委員 廃棄物の埋め立ての最終処分場につきましては、今防波堤の外側、中央地区、これに整備がされておりまして、そこが処分場となって使われておりますけれども、それから以降の計画につきましては、まだ具体的な計画という形ではでき上がっていないのが現状でございます。
○斉藤(一)分科員 現在、東京港への入港船舶並びに取り扱いの貨物量はどのくらいになっておるでしょうか。
○御巫政府委員 ちょっと記憶で申し上げますと、平成元年の総貨物量が七千五百万トンぐらいだったと思います。そしてそのうち、コンテナ貨物が千八百万トンぐらい、こういう程度であろうかと思います。
○斉藤(一)分科員 数字は後であれしていただいたらいいんですが、おおよそ五年先ぐらいですね、再開発がずっと進んでいきますので。これを予想した場合にどのくらいの量になると思いますか。
○御巫政府委員 東京の場合、総貨物量はかなり増加していくだろうと思っておりますが、全体の貨物量ではなくてコンテナ貨物について今申し上げますと、東京は非常にふえておりまして、現在千八百万トン、先ほどこう申し上げましたが、平成七年で千八百万トンぐらい、こういうふうに計画では持っておりますが、それを突破する勢いかなというふうに思っております。
○斉藤(一)分科員 この再開発が行われていきますと、埋め立ても含めて水域面積が減少していくと思うのですが、これは現状と比較してどの程度減るというお見込みでしょうか。
○御巫政府委員 今立てられております第五次の港湾計画では、それほど埋立面積がふえるというような要素になっていないと思っております。
○斉藤(一)分科員 今後マリーナ等も整備されていくということになると思うのですが、狭隘な東京港の中で、一般貨物船であるとかあるいは小型船だとか、ヨットがどんどん航行してくるという場合にどういうふうに整合させていくつもりなのか、その点お答えいただきたいと思います。
○御巫政府委員 今の御質問はどういう意味、制限……
○斉藤(一)分科員 いろいろ過密してきますので、それにどう対応するかということでございます。
○豊田政府委員 港内における船舶交通の関係でございますので、私の方からお答え申し上げます。
 東京港、首都圏の海の玄関口ということで船舶交通が非常にふくそうしている港でございますので、私どもの法律に港則法という法律がございまして、この法律は港の中の船舶交通の安全とか港内の整とんを図ることを目的としておりまして、これが昭和二十三年に制定しておりますが、その制定当初から東京港を対象にしまして、一定のルールに基づきまして工事、作業あるいは危険物荷役をチェックしてまいっております。
 今お話しのように、船舶の増加ということに対応しまして、私どもこれまでもいろいろ安全対策をやってきておりますが、私どもの基本的な立場としましては、港湾の計画の初期の段階から、やはり全体の安全というのは基本でございますので、私ども海上保安庁の立場から十分その安全問題について配慮した計画ができるように取り組んできております。
 今回、今の六十三年六月に策定された第五次の港湾計画につきましても、今お話ございましたように、新しい構想としてマリーナという、従来余り大きなウエートを持たなかった港湾の利用方法が頭を出しておるわけですが、これらにつきましても、従来の一般の船舶とは違って利用者が非常に多数になりますので、そのマリーナの管理者を通じまして安全対策を徹底するということが一点。それから、埠頭が整備されて船舶自体が非常に大型化しております。そういうものに対しましては、私ども港内でいろいろ航行の管制というものをやっておりますが、そういうものをより工夫しまして、安全を万全にしていきたいと思っております。
○斉藤(一)分科員 先ほどお話がありましたように、船舶交通が超過密になる東京港でありますが、この港湾能力あるいは安全性の面から見て、今後航路体系の見直しということも必要になってくるんではないかと思いますが、その点はどうでしょうか。
○御巫政府委員 現在のつくられました第五次の港湾計画で考えられております東京港内の航路体系、それから泊地というような関係は、それで十分対応できるのではないかというふうに思っております。
○斉藤(一)分科員 航行管制の強化という点についてはどうですか。
○豊田政府委員 東京港につきましてはかなり昔
からいろいろな対策がとられてきておりまして、現在も必要な信号所を所要なところへ設置しまして、船舶の動静を監視したり管制をしております。その船舶の流れの変化に対して、今ある施設をより実態に対応したような運用をするという、運用面でより工夫してまいりたいと思っております。
○斉藤(一)分科員 先ほどもお話がありましたが、だんだん大型化してくるということもある、さらに数量がふえてくるということもあるわけですが、その場合に、これは野放しにしていたんでは、ただ単に過密、あるいは従来やってきたことということだけでは済まなくなるんではないか。そういう点では、航行量の削減ということも抜本的に考えていく必要が出てくるんではないかという気がしますが、その点についての御見解をお伺いします。
○御巫政府委員 これは東京港というふうに限定して申し上げるわけではありませんけれども、東京湾全体が船あるいは取扱貨物量が非常に大きくふえるという傾向にありまして、これはやはり首都圏全体でこれに対応を考えるしか手はないだろうというふうに思っております。基本的には東京港も現在のニーズに対応して整備を図りますが、長期的には、東京湾外、関東の周辺部を対象にしたような、常陸那珂港というようなものが今手をつけつつありますけれども、そういうようなことで分散的にこの港湾貨物量の取り扱いを考える、それから、船舶航行の過度な増大ということもそれで防ぐことができるというふうに思っております。
○斉藤(一)分科員 安全対策上といいますか、防災上といいますか、タンカーに水先人の乗船というものが義務づけられているのでしょうか。
○豊田政府委員 総トン数で一万トン以上の船舶について義務づけをしております。
○斉藤(一)分科員 それは全船舶の何割ぐらいということになるのですか。
○豊田政府委員 タンカーだけ特記した数字がちょっと手元にございませんが、全体で一万総トン以上は四・七%という数字になっております。
○斉藤(一)分科員 一万トン以下の船舶については必要ないのでしょうか。
○豊田政府委員 水先人自体の取り扱いという点ではなくて、船舶交通全体のルールがいろいろございますので、それにのっとってやっていただければ安全は確保できるのではないかと私ども考えております。
○斉藤(一)分科員 一万トン以上の場合というのはそれは法的に義務づけられているのですか。
○豊田政府委員 そのとおりでございます。
○斉藤(一)分科員 油の処理剤、オイルフェンス、これらは受け入れタンカーに見合う必要な設置基準というものはあるのでしょうか。
○豊田政府委員 一定の入港船舶に対応した量というものは設置義務がございます。
○斉藤(一)分科員 もう少し具体的に説明してくれますか。
○豊田政府委員 今ちょっと資料を調べますので、後ほどお答えいたします。
○斉藤(一)分科員 油の回収船は東京港にあるのでしょうか。
○豊田政府委員 回収船もございます。
○斉藤(一)分科員 何そうあるのですか。関連して今の二点、それぞれ法的な面で義務づけられているのでしょうか。
○豊田政府委員 オイルフェンス等について一定の義務がございます。
○斉藤(一)分科員 法的に義務づけられているのですか。
○豊田政府委員 そのとおりでございます。
○斉藤(一)分科員 東京港に、船舶から発生する廃油、これの法に定められた処理施設といったものはあるのでしょうか。
○御巫政府委員 ただいま正確なところを存じておりませんけれども、廃油の受け入れ施設というのがあると思っております。
○斉藤(一)分科員 法に定められてということですか。
○御巫政府委員 ちょっと今調べます。
○斉藤(一)分科員 それでは、核燃料物質の輸入についてこの際お聞きしておきたいと思うのです。
 東京都でいろいろお聞きをしたのですが、この品目の分類は運輸省で定められている港湾調査規則というものに基づいて非鉄金属という項目に包含されている、したがって個別には把握しにくい、把握していないというお話ですが、そういう事実でしょうか。
○御巫政府委員 そうなっていると思います。
○斉藤(一)分科員 これは港湾管理者にとって非常に困るわけです。こうした危険物質がどの程度の数量であるいはどの程度の回数で入ってくるのかということがさっぱりわからないということでは、消防上もあるいは防災上も具体的な対応がなかなかできない、こういうふうに私は思うのですが、その点についてどうお考えでしょうか。
○御巫政府委員 この港湾調査規則は港湾で取り扱われている貨物の量、どういうものがどれくらいあるかということを調べるものでありまして、そのときに分類が、非鉄金属の中にそういうものが入っているということだけでありまして、これはそういう目的で調べているわけじゃないのでそういうことになっているという状態でございます。
○斉藤(一)分科員 少なくとも、最も危険な核燃料物質についてはやはり明らかにするような方法を今後考えるべきじゃないかと思いますけれども、今後の見解についてお伺いしておきたいと思います。
○御巫政府委員 港湾貨物の取扱量の把握という意味では、そこまで細かい分類をして把握する必要はないという状態にあるということでございます。
○斉藤(一)分科員 それでは最後にお尋ねしたいのですが、一番最初にもお答えがありましたが、東京港の港湾計画の改定に際して大いに再開発を進めていくのだということですけれども、この港湾審議会の資料を見ましても、埠頭の整備から始まってマリーナ、新交通システム、東京港連絡橋線延伸、副都心整備を前提とした土地利用再編、有明貯木場等の埋め立て等々となっているわけです。このように副都心整備といいますか副都心再開発とリンクして東京港を開発していくということになりますと、都民が親しめるところとか憩える場所だとかいろいろなことを言っているわけですけれども、私はこういう中で水質の状況を大変心配もしております。それでなくても東京湾の水質というのは、赤潮の発生が年々増大しているということにも見られるようにますます水質汚濁が進む、環境が悪化していくということになろうかというふうに思うわけです。工場もふえてきますし、工場排水の規制もきちっとやらなければいけない。下水道の整備もやらなければならない。あるいは家庭排水もどんどんふえてくる。船舶がふえてくるわけですから、し尿の垂れ流しといったものも見逃せないということになってきますと、例えばそこにマリーナをつくるとか、あるいは緑地、公園を整備するとかというようなことを言ってもそれは絵にかいたもちに終わるのではないかというふうにも思いますし、また漁業の関係者にとっても大変な打撃を与えるということにもなりますし、魚介類の死滅といったようなことも今後とも起きてくる。
 したがって、私が言いたいのは、この東京港の再開発ということと東京港の水質を含めた環境保全ということが必ずしも両立しないというふうに思うわけです。そういう東京港にしたくないというのが、私も一都民でありますから当然考えるわけです。そういう今後の発展に対して環境庁は環境保全という立場からどうお考えなのか。あるいは港湾の関係で運輸省の皆さんがどう対策を考えていこうとされているのかという基本的な点をひとつお伺いしておきたい。
○橋本説明員 お答え申し上げます。
 重要港湾の港湾計画の決定、変更等に際しまし
て、環境庁も港湾審議会の委員という立場で関与しておりまして、御審議されております昭和六十三年六月に改定されました東京港の港湾計画につきましては、環境庁として大気汚染、水質汚濁等の防止のための所要の対策の実施、それから長期的な環境予測調査の実施、これを踏まえた環境保全上の配慮等要請したところでございます。
 環境庁といたしましては、東京港を含むこの東京湾というものが首都圏における限られた貴重な水面及び空間でありまして、かけがえのない自然環境であるというふうに認識しております。首都圏の広域環境管理の考え方に立ちまして、今後とも関係行政機関と連携を図りつつ、環境アセスメントの適切な実施、各種開発計画における環境配慮の充実等により東京湾地域の総合的な環境保全というものに努めてまいりたいというふうに思っております。
○御巫政府委員 港湾の整備とそれから同時に環境をいかによくしていくかということは非常に重要なことで、この両方を成り立たせていくというふうに基本的には考えておりまして、先ほどお話ございましたように港湾計画作成時には十分なアセスメントを行い、その対応策を考えていっているところであります。今後ますますそういう面での努力を続けていきたいと思っております。
○斉藤(一)分科員 この港湾計画の改定の際に環境庁から意見を提出しておりますけれども、最も重視した点、その点を述べていただきたいと思います。
○橋本説明員 何点か申し上げましたが、ごくかいつまんで申し上げますと、一つは、東京地域公害防止計画を踏まえ、環境行政機関と協力しつつ、例えば大気汚染、道路交通公害等の防止に関する諸施策あるいは総量削減計画による水質汚濁の防止、富栄養化の防止に関する諸施策というものがまず一つでございます。
 それから二つ目としまして、水際線における親水性の確保及び自然の保全、再生を図るという点が第二点でございます。
 それから第三点としましては、本改定計画は昭和七十年を目標年次とするものでありますけれども、二十一世紀初頭を完成目標とする臨海部副都心開発基本計画による開発を前提としておりますので、関係行政機関と協力しつつ、臨海部における七十年以降の長期的な環境予測調査を行い、所要の環境保全上の措置を講ずることということが趣旨でございます。
○斉藤(一)分科員 これで私の質問を終わります。
○二階主査代理 これにて斉勝一雄君の質疑は終了いたしました。
 次に、東順治君。
○東(順)分科員 東順治でございます。どうぞよろしくお願いします。
 私は最初に大臣にお伺いしたいと思いますけれども、昭和六十二年六月に閣議決定されました四全総で、
  地方都市圏等においては、中心都市の安全で快適な交通環境の形成と周辺地域におけるモビリティの確保が課題となる。このため、@公共交通機関の活性化及び道路混雑の緩和を図ること、A幹線交通と都市、周辺地域との連絡の改善を図ることを重点に交通施設の整備を行う。
  公共交通機関の活性化を図るため、鉄道については、新駅の設置、列車の増発、速度向上あるいは新幹線との接続性の改善等、地域に根ざしたサービスの提供により、利便性の高い鉄道輸送の実現を目指す。
このように指摘されております。
 最初に、運輸大臣、この四全総にあります「地方都市圏等における地域交通体系の整備」ということにつきまして、どのように今後取り組んでいかれるかお伺いしたいと思います。
○村岡国務大臣 今、東先生おっしゃいましたように、公共交通機関の活性化及び道路混雑の緩和を図ること、幹線交通と都市、周辺地域との連絡の改善を図ることを重点に交通施設の整備を行うこととされております。運輸省といたしましては、このような基本的な考え方に沿いまして、当該地域における輸送需要の動向、事業の採算性等を勘案しつつ、地域の日常的活動を支える地域交通基盤の整備等、各般の施策を講じていく考えであります。いずれにいたしましても、整備をする、いろいろなこういうものをやるにいたしましても、地元との協議、地元の意向、そういうものを踏まえてやりませんとうまくいきませんので、そういう要望があった場合に、地元とまたよく協議をしながらやっていくということになると思います。
○東(順)分科員 そこで、このほど衆議院で鉄道整備基金法案の採決が見られましたけれども、この中で無利子貸し付け及び日本開発銀行を通じた低利融資制度を利用した鉄道整備、それから一般会計等による鉄道整備助成というものが考えられておりますけれども、この三種類の鉄道整備の内容につきまして、簡単で結構でございますので御説明いただきたいと思います。
○大塚(秀)政府委員 鉄道整備基金法案によりまして設立されます鉄道整備基金におきましては、既設新幹線をJRに譲渡することに伴います譲渡収入の一部を活用して、主要幹線鉄道及び都市鉄道の整備に対しまして無利子貸し付けを行うこととしておりますとともに、この無利子資金の一部を日本開発銀行に寄託することによりまして、旅客幹線として輸送力増強が緊急に必要な東海道新幹線の輸送力増強工事に対しまして日本開発銀行から長期かつ低利の資金の貸し付けを行うこととしております。また従来の一般会計等による鉄道に対する助成につきましては、基金は国からの補助金等の交付を受けまして、これを財源として間接補助という形で鉄道事業者等に交付することとしております。
○東(順)分科員 そこで、例えば福岡県に筑豊地域というところがあるのですが、ここを走っている鉄道で篠栗線という鉄道がございます。これは博多と筑豊地域の中核都市であります飯塚というところを結ぶ線でありますけれども、この線が、現在吉塚というところと新飯塚をつないでいる部分が単線でディーゼルということで、この鉄道の沿線自治体とかあるいは住民、関係諸団体から電化、複線化の声が非常に高く、強い要望として盛り上がっておりまして、このような通勤通学の鉄道として福岡という大都市と結ばれている線、こういう線は鉄道整備基金法におきましてはどのような位置づけになるのか、これをお伺いしたいと思います。また、認可対象という形になるのかどうか。
○大塚(秀)政府委員 先生ただいま御指摘の篠栗線につきましては、制度的には福岡都市圏の都市鉄道としまして鉄道整備基金法案の第二条第四項で規定します都市鉄道に該当するものと考えております。鉄道整備基金では鉄道建設公団が行います住宅地の供給促進や都心部への利便性向上等のために必要な都市鉄道の整備に対しまして無利子貸し付けを行うこととしておりますが、篠栗線の整備につきましては、平成三年度予算においては助成の対象とはしておりません。今後篠栗線の整備について助成対象とするかどうかにつきましては、篠栗線を所有、運営しておりますJR九州の投資計画、沿線の開発状況あるいは都市鉄道整備の中での優先度等統合的に検討する必要があると考えております。
○東(順)分科員 つまり、今おっしゃいましたさまざまな状況というものがそろいますと、この無利子貸し付けの対象たり得る都市鉄道である、こういうことですね。
○大塚(秀)政府委員 そういうことでございます。
○東(順)分科員 そこで、大臣にお伺いしたいのですけれども、この篠栗線が走っております筑豊地域というのは産炭地域振興臨時措置法、産炭法ですね、これで認定されております。しかも、石炭後遺症の非常に厳しい地域、つまり六条市町村という、全域が地域指定をされております。こういうところでございます。終戦直後、経済復興を図るために石炭の生産拡大をしようということで
国は石炭政策を強力に展開して、この結果、日本経済は驚異的な復興を遂げたわけでございます。この筑豊もかつての日本経済を引っ張る大きな力強い機関車の一つであったわけでございます。ところが、昭和三十年代に入りまして石炭から石油へエネルギー政策が大きく変更する、それに伴いましてその後この筑豊も閉山が相次ぎまして、この約三十年間、今なお旧産炭地としての石炭後遺症、こういう厳しい現実が色濃く残っておるわけでございます。筑豊のそういう石炭後遺症という部分についての大臣の御認識、御見解を伺いたいと思います。
○村岡国務大臣 産炭地域の問題については通産省が主なることをやっておると思いますけれども、今東先生おっしゃいましたように、ここは炭鉱の地域である。私、秋田県でございまして、炭鉱はございませんが、北の方に鉱山がございまして、これも時代の推移とともに相当衰微をいたしておりまして、人口の減少その他大変苦しんでいるところでございます。
 産炭地域の全般的な状況につきましては、昨年十一月の産炭地域振興審議会の答申にも述べられておりますように、過去三十年に及ぶ産炭地域振興対策の実施により、産業基盤の整備、企業誘致及び生活環境の改善等が図られてきており、また地元関係者の産炭地域振興のための主体的かつ積極的な取り組みもあって相応の成果を上げてきているものと考えております。しかし、これは一般的な状況でございまして、そんなにはなってないぞ、もっともっとやれ、こういうような先生のお考えであると私は思っております。
○東(順)分科員 本当に実情を正しくきちっと御認識なさっておりまして、大変力強く感じる次第でございます。
 それで、篠栗線沿線というのが、今私が言いましたこの産炭地域振興臨時措置法で認定されております筑豊の中の西産炭地域というところになるわけでございます。例えばここの地域における人口推移を見ますと、昭和三十五年を基準にしたときに、当時約四十万四千人の人口があったわけでございますが、平成元年で三十六万七千人ということで、三十年たってもなお三十五年当時に復元しないといいますか、当時の九〇%にしかまだ達していないという状況でございます。また生活保護率等を見ましても、平成元年度の全国平均の約三倍がこの地域でございます。それから有効求人倍率も全国平均一・三〇に比べまして〇・六六という全国平均の約半分というところでございます。それからこの市町村の財政状況について、歳入総額に占める地方税収の割合が、昭和六十三年度、この筑豊西地域で二四・九%、これもまた全国平均四二・三%の約半分。大変細かい数字になって申しわけないのですけれども、こういう非常に疲弊した産炭地域の後遺症というのが色濃く残っているという地域でございます。
 そういうことで、この篠栗線が博多とは指呼の間でございまして、通勤通学の鉄道ですので、この利便性を電化、複線化でもっと高めて、なおかつ高めることによって、地価がまだ大変安うございますから人口が福岡市からどんどん移り住んでくる。そういうことで人口をふやして、この旧産炭地域の浮揚を図りたいというような声が地元では非常に強いわけでございます。必死な感じでございます。
 それで、福岡県でも電化、複線化の影響をいろいろ分析をしておりまして、例えば、博多という福岡市の中心に南北に鹿児島本線が伸びている、それから東西にこの篠栗線が伸びている、簡単に言えばこういう位置づけなんですが、公共交通利用六十分内で福岡市へ到達できる時間圏というのを見てみますと、南北の鹿児島本線と東西の篠栗線を比較してみますと、鹿児島本線上の東郷という駅がございますが、ここと篠栗線上の新飯塚駅とは博多までほぼ同じ距離でございますけれども、時間にして二十分余りの違いがあるわけです。これはつまり単線、ディーゼルということでもってこれだけの違いが出てくるわけです。したがって、この篠栗線の電化、複線化というものを進めたときに、今言う交通の利便性が向上すると同時に、都市化水準というものが一四%、それから所得水準が約七%高まる、それらの相乗効果として地域経済が二三%高まる、そして何よりもこの電化、複線化によって、約十五年先ということですけれども、この沿線地域に八万人の人口がふえるというような試算をされておるわけでございます。したがいまして、JRの採算性ということだけではなくて、どうか旧産炭地域の抜本的な改善策としてこの篠栗線の電化、複線化というものをとらえていただけないだろうか、鉄道整備基金の運用によって何とか実現の道を開いていただけないだろうか、このように思うわけでございますけれども、この点につきましてはいかがでしょうか。
○大塚(秀)政府委員 この篠栗線の整備につきましては、先ほど申し上げましたように、いろいろな観点から検討しなければなりませんし、JR九州における今後の投資計画の中で詳細を詰めなければならないということでございますが、ただ篠栗線の現状におきましてJR九州も、今先生御指摘のような点を踏まえて、全列車を博多に乗り入れするとか、あるいは快速列車を増発する等をことし三月のダイヤでは考えているところでございますので、この辺は御理解いただきたいと思います。
○東(順)分科員 また、この同じ筑豊地域で、今度は直方市という市がございます。これは小倉と博多の新幹線の中間地点と申しますか、ちょうど新幹線が通っている地域でございます。ここで新幹線の新駅設置運動というのが非常に強く起こっております。これも結局先ほど申し上げました篠栗線の電化、複線化と同じことで、つまり旧産炭地域の浮揚を図りたいというものが根底にあるわけです。これもちょうど先ほど申しました六条市町村で指定された地域の中でございます。しかも地理的に福岡と北九州市、どちらも百万都市で政令都市ですけれども、そのちょうど中間ぐらいにあるわけで、新駅設置という声が大変強いわけでございます。
 例えば、ここに新駅を設置されるとしますと、この直方のところから博多駅は新幹線で十五分、今度は上の北九州市に行く場合、小倉駅に十分ということで、通勤通学の利便性というのは大変高くなるわけです。ということは、同時に、先ほどと同じく安価な住宅というものを求めて人がどんどん移り住んでくるというようなことにもつながるわけでございます。それから、最近ここのすぐ近くの宮田町というところに、日本一のトヨタが宮田工業団地というところに進出が決まりまして、これも新幹線新駅ができて利便性が高まれば一段とこの周辺の人口増も見込まれる、こういう諸状況にあるわけでございます。しかも、この近くは非常に豊かな自然に恵まれておりまして、こういう新駅設置というようなことになってくると、福岡市から見て、あるいは北九州市から見て、一つのレジャーリゾート地というような展望も将来的には開けてくる、こういう状況でございます。
 そういうことで、産炭地域の活性化及び北九州市、福岡市両市の調和等を果たしていくという意味におきまして、地元では、仮称ですけれども、筑豊駅というような名前でどんどん運動を進めておるわけでございますが、この点についてもいかがでございましょうか。
○大塚(秀)政府委員 一般論で恐縮でございますが、新駅の設置は基本的にはJRの経営判断の問題であり、その際十分な利用が見込め、経営収支を悪化させないこと、また勾配等から見て技術的に問題がないこと、及び駅周辺地域の整備等について地元の協力が得られることなどを総合的に勘案して判断すべきものであると考えております。
 新幹線の筑豊新駅の設置につきましては、地元の商工会議所からJR九州の方に要望が出ており、産炭地振興という観点からの要望ではないかと理解しておりますが、この地域について、今先生御指摘のように、工業団地の誘致あるいは観光開発等が今後進み、旅客需要が伸びるというよう
なことが今後検討する過程における一つの要素ではないかと考えております。
 なお、これまでの新幹線新駅につきましては、基本的には地元負担で設置しているところでございます。
○東(順)分科員 結局、地元で人口が伸びて十分に採算も合うということで、例えば電化、複線化が考えられたり、あるいは新駅設置が考えられる、こういう考え方だと思いますけれども、私は、その発想を逆転させて、JRになったといってもやはり日本は鉄道国家ですから、やはり国の大きな大きな働きといいますか、そういう力というものを鉄道というのは国民生活上持っているわけですから、したがってそういうふうに沈んでしまっている地域を活性化させるためには、やはりどうしても人口増を見込まなければいけない、人口増を見込むためには鉄道を引かなければいけないという、発想を逆転して、その視点で考えることも一つの重要な視点じゃなかろうか、このように思うのですが、いかがでしょうか。
○大塚(秀)政府委員 確かに、先生御指摘のように、鉄道が経済あるいは地元の生活等にとって基盤をなすことは事実でございますが、現在の鉄道整備等におきましては、先生御指摘のような地元の活性化のための先行投資あるいは産炭地域振興のためというような形での助成その他の仕組みというものは運輸行政上はございませんので、今後いろいろな観点から、各行政においてどのように取り上げられるかということも、我々検討材料の一つにさせていただきたいと思います。
○東(順)分科員 まさに今おっしゃいました鉄道というものが地元にとって大きな基盤になるということでございますけれども、例えばこの同じ六条市町村指定の地域、筑豊の中に岡垣町という町があるのです。これはたった一つ例えば財政力指数、人口ともに伸びているんですね。そして六条指定から緩やかな指定の方に指定移行ということが今検討対象になっているたった一つの全国的にも非常に貴重な町なんですね。なぜ同じ筑豊地域でこうなるかといいますと、結局は鹿児島本線なんだそうです。鹿児島本線上にある町なんです。海老津という駅です。この鹿児島本線で、下の福岡市、上の北九州市にどんどん通勤していく、通学していく。この利便性から人が集まってきて、結局は固定資産税がふえるだとか、町民税がふえるというような、いろいろなことで人口がふえて財政力指数が高まるという、非常に貴重な生きた例証がこの同じ地域内にあるわけです。
 こういうことから考えていきますと、一本の鉄道の持つ重みというのは大変なものがある。間違いなく、利便性が高まれば人が集まる。しかも地価もまだ安い地域でございます。したがって、この産炭法というのが十年延長ということが決まりまして、そしてさらに十年延長して、国の助成で何とかこの地域を浮揚させていこう、これは延長に延長を重ねてずっと来ているわけです。この十年間というのは本当に勝負の十年間になるわけです。ところが十年たってもまだ地域指定から解除できない、こうなってくると、また十年延長しようか、そしてまた国が財政の助成措置をしようかということをやっていると、本当に、どういうのでしょうか、先の見えない重たい思いになるわけですね。この生きた例証として岡垣町というものがすぐ近く、同じ筑豊という地域内にあるわけでございまして、まして旧産炭地を浮揚させるというのは、かつて日本を引っ張ったそういう機関車の役割を務めたところだけに、今この光が影になったのですから、今度は国の政治でもって引っ張り上げていくというのが、私はやはり国の政治上の責任であろう、このように思うわけであります。
 したがいまして、石炭対策特別委員会等でも、中尾通産大臣なんかが何度もおっしゃいました。十年延長して、この十年間の間にきちっと産炭地及び旧産炭地等を浮揚さしていくためには、各省庁間の細やかな連携が非常に大事である。その連係プレーの上で旧産炭地は当たっていかなければなかなか難しい。何回もおっしゃいました。私も全く同感でございます。その細やかな連携ということの具体的例として、結局はその石炭対策の上に、地域対策の上に、今言う鉄道対策あるいは道路、こういったことが絡まってくるわけでございます。
 したがって、最後に大臣にお伺いしたいのですが、この各省庁間の連携の上で総合的に押し上げていかないとなかなか旧産炭地なんか浮上できない、その具体的例が鉄道だ、大変大きなファクターだということでございますが、今後例えば通産との連携やあるいは建設との連携、そういう省庁間の連携ということに対してどのようなお考えをお持ちなのか、お考えなり御決意なり伺いたいと思います。
○村岡国務大臣 東先生、この地域の対策、今まで産炭地の振興法ということでやってきたと思いまして、いろいろ例を述べられました。私も実は自民党の方で過疎対策の委員長をやっておりまして、この地域、全国に千百幾つもあるわけでございますが、甚だしいところは最高におったときより半分になっている。これも十年ずつまた昨年延長したわけでございますが、その審議の状況の中で、こういう過疎対策の振興法をやってもなかなか直らないのじゃないか、しかしそれをやらなければまたまただめになる、また十年延長する、こういう状況でございます。
 今総括審議官から、鉄道の方はそのような対象になっていない、こういうようなお話もございました。なぜだと申しますと、かつて政治家のごり押しだとかなんとか言われまして鉄道をやってまいりまして、その結果、いろいろな状況の変化もあったわけでございますが、現在二十七兆円も借金がある。したがって、第二の国鉄をつくるな、こういうような意味合いで民営化もされたし、運輸省の方で押しつけてやるといいましても、鉄道事業者、JRでございますけれども、その意向も聞かなきゃならない。しかし、今先生がおっしゃいましたように、各省と連絡をとってやれないか、こういうことでございますので、産炭地域の振興につきましては、産炭地域振興臨時措置法に基づき主務大臣である通産大臣が産業の振興を初めとする諸施策を実施するということでありますけれども、運輸省としても、地域における輸送需要の動向等を勘案しつつこれに協力をしてまいりたい、こういうふうに考えております。
○東(順)分科員 ありがとうございました。よろしくお願い申し上げます。
 これで、時間が参りましたので、終わります。
○二階主査代理 これにて東順治君の質疑は終了いたしました。
 次に、古堅実吉君。
    〔二階主査代理退席、主査着席〕
○古堅分科員 最初に、沖縄県の西表群発地震にかかわってお伺いしたいと思います。
 この群発地震が発生して以来既に二カ月が過ぎようとしております。けさも私、現地の知人に電話を入れましたら、相変わらず続いておりますということで心配な声がかかってまいりました。大地震にはならないだろうという見解もございますけれども、しかし一方では、琉球大学の専門家の話によりますと、西表は地震の空白地帯でエネルギーが蓄積されている、マグニチュード七規模の地震がいつ起きても不思議ではない、そのように指摘されるところもありまして、今回の地震に対する地元住民の不安というものは大変大きなものがございます。
 気象庁とされて、本庁から観測機動班を送って今回の地震の原因調査を実施されたようでありますけれども、その結果などについて概要を御報告いただきたいと思います。
○立平政府委員 地震機動班が参りまして調査した結果によりますと、西表島の地震活動は西表島西部の海岸付近のごく浅いところに集中しております。その地震の規模も小さくて、最大の地震のマグニチュードは四程度でございます。ただ、西表島測候所に震源が近いために規模の割には有感の地震回数が多くなっておりまして、その回数は既に約四百回に達しております。
 以上のような状況でございます。
○古堅分科員 私も去る三月二日に地元の気象台へ行っていろいろと状況についてお伺いいたしました。その聞いた話の中でもいろいろと問題だなと思われる点もございましたので、それらについてお伺いし、確認を求めたいというように思っております。
 一つには、西表測候所の方は現在三人の体制だと聞いております。この三人の体制の場合には夜間は閉鎖するという状況のようで、今回のように地震が起きた場合には間に合わないわけです。それで、本庁から来た機動班が観測器を設置して数日後に帰った後では、石垣の方からとそれから沖縄気象台、そこから交互に一名の応援を送って二十四時間の態勢をとっている、そういうことを聞きました。今回の地震は大きな災害に結びつくものではないという説明を沖縄気象台の方でも、気象庁の職員の皆さんの方からも大体そういう結果だということについては伺っております。しかし、地震についての学問的な研究というものの限度もありますし、そういう自然における現象というのはいつ何が起きるかもしれない、そういう事情もございます。そういう場合の万一の災害にも耐えられるだけの備えが必要なわけで、現地における職員というのは必死になってそういう面で頑張っているという状況がわかりました。人間の判断というのが、この地震にかかわる場合大変重要な要素を持つだけに、こういう群発地震がずっと続いている、こういうときであればこそ、この体制の問題は大変重視しておかなければなりません。そういう立場で、群発地震がおさまるまでの間だけでも増員して、いかなる事態にも対応できるような体制を考えるべきではないか、いろいろお聞きしましてそんな感じがいたしました。そういうことに対する御所見を承りたいと思います。
○立平政府委員 西表島の体制は、先生御指摘のように、常時は三名でございます。夜は当直をいたしておるのがおります。これも先生御指摘のように、現在は沖縄あるいは石垣島から一名増員いたしまして体制を強化しておるところでございます。さらに、西表島の地震のデータは沖縄へテレメーターで常時送られておりまして、沖縄の方で常時監視をやっておるところでございます。この地域で災害が起こるような、例えば津波とか、そういうふうなことが起こる可能性がありますと、沖縄の方が予報のセンターになっておりまして、沖縄の気象台から津波予報なり地震情報が出る、こういう体制を気象庁はとっておるわけでございます。さらに群発地震の状況が激しくなってきたなど緊急な状態になりますれば、再度また地震機動班を派遣するなどして体制をつくっていきたい、そういうふうに考えております。
○古堅分科員 四月一日から石垣気象台の高層課の職員三人が減員されるというふうなことを聞きました。沖縄気象台の方も二名の削減になるということなわけで、沖縄全体としては合わせて五名の削減ということになります。仮に四月からの人員削減が実施されるということになりますと、石垣地方気象台からの西表への応援というのも困難にならざるを得ません。せめて暫定的にでも、この群発地震がおさまるまで、大丈夫というふうな確かな見きわめができるまででも、今進めているような削減の方向というものを直ちに実施するということではなしに、向こうへの応援などの態勢に見合うような、そういう立場からの全体としての削減実施を延期するとかいうふうな措置がとれないものか。これも、関係者、地元における要望とのかかわりでも重要だなと考えておりますが、いかがですか。
○立平政府委員 沖縄及び石垣島におきます削減は、これはそれぞれその業務を効率化した上でこれだけの削減は可能だということで計画したものでございます。一方、沖縄地方では、国内の他の地域と同様にやはり地震、津波等の災害に見舞われてきておりますことから、この地域の地震、津波、火山監視業務体制の強化を図るために、平成三年度から地震津波監視センターの業務を沖縄気象台において開始することにしております。こういうふうなことで対応してまいりたいと考えております。
○古堅分科員 にわかにおっしゃりにくい面はあるかと思うのですが、今おっしゃった点は十月ごろからの計画にかかわるものだというふうに聞いておりまして、今起きている、進んでいる群発地震、それに必要な最低の体制というものを確保するという面からしますと、現在でさえもいろいろと難しいやりくりをしながらということになっておって、石垣気象台、そこからも含めて全体として五人の削減というものになりますと、勢い影響せざるを得ないことになるんじゃないかと思うのですね。こういう地震についての果たす役割、気象庁職員にかかわることですから、ぜひ御検討いただきたい、そのように考えています。
 それから、沖縄には現在七カ所に地震計が設置されておるということを聞きました。御存じのとおりです。震源地の位置確定には三角地点での測定というのが大変重要であるようで、沖縄ではそのためにも当面波照間島にこの地震計を設置したいという気象台での話も聞きました。本庁への要請もしておるということでありましたが、それについての要請がございましたか。
○立平政府委員 波照間島に地震計を設置という希望につきましては、一応聞いております。ただ、いろいろ検討してみましたところ、波照間島につけましても、それほどの地震の震源決定に対しての精度向上には寄与しないのではないか。現在、西表島の地震につきましては、先ほど申し上げましたように、西表島の地震計の状況を沖縄でテレメーターしております。その他、必要がありましたら地震機動班などを出しまして、必要なところに地震計を置いて、地震の震源の決定の精度の向上を図りたいというふうな体制で今後やっていきたいということで、当面は波照間島に地震計をつけることは考えておらない状況でございます。
○古堅分科員 現地の気象台からの直接の要請もあったことにかかわる問題なんですが、これは予算にかかわって今はということではなしに、そこに地震計を設置する何らの必要性が認められない、そういうことにかかわる問題なんでしょうか。
○立平政府委員 波照間島につけましても、沖縄付近の地震の観測にそれほどの大きなメリットはないというふうな判断をしているところでございます。
○古堅分科員 現地での話や、琉大の先生方の話なども総合しますと、波照間も含めて全体として地震計を設置すればそれなりの科学的な受けとめがしやすいという趣旨の話であったように考えていまして、沖縄気象台、さらに現地沖縄県民のこの群発地震とのかかわりでいろいろと不安を持っておるということにかかわって対処策を強化してほしいという立場からの、よりましな体制を望む、そういう要望でもありますから、県民にかわって要望いたしますが、もう一度それなりの検討をしていただきたいと思います。
 それから、先ほどちょっとございました、管区内の地震観測を強化するために、ことし十月から沖縄気象台に地震、津波、火山観測センターを発足させるという計画があると伺いましたが、このセンターの任務や規模など、その概要について御説明いただきたい。
○立平政府委員 このセンターの任務は、沖縄近辺におきます地震につきましてより迅速かつ的確な津波予報あるいは地震情報を発表する、これを目的としてこういうセンターを置くことにしたわけでございます。
○古堅分科員 その体制も、何人規模とかそういうこともわかっておるわけでしょう、ちょっと内容について説明してください。
○立平政府委員 この内容は、従来の地震、津波、火山監視業務に従事していた人たち、それにプラス所長を加えましてセンターという形を整えたわけでございます。(古堅分科員「何人ぐらいですか」と呼ぶ)
○愛野主査 委員長に発言を求めてください。
――古堅君。
○古堅分科員 何回も質問させないように、時間がありませんので。
 何人ぐらいの体制ですか。
○立平政府委員 従来の人員が十名でございまして、それに所長が一名プラスされるということでございます。
○古堅分科員 気象庁への質問は終わりますが、現地のああいうような状況がございますし、多くを申し上げる時間はございませんでしたが、現地の進んでいる状況に照らして心配のないようなことがやってあげられるように、検討し対応できるものはぜひ最善の努力を振り向けてほしいというふうな要望を申し上げて、気象庁への質問は終わらせていただきます。
 前に進みます。
 那覇空港ターミナルビルの整備を中心に若干質問させていただきます。
 私は、その件について昨年も分科会で質問をいたしました。その際、運輸省は、航空審議会で議論している第六次空港整備計画の結論を踏まえて実施する、それ以外でも関係者の調整ぐあいや短期間に見通しがつくものであれば対応する、そういう答弁がございました。
 那覇空港ターミナルが、大変狭くてひしめき合うような、こういう状況になっていることはよく御存じのとおりです。ターミナルやエプロンの位置が空港滑走路の北端に位置するという、極めて変則的な、変形的な状況にあります。このような空港ターミナルというのは恐らく全国どこにもない状況ではないかとも思うのですね。それだけに、その整備というのは早急な課題であろうというふうにも考えております。
 それで、六次空整で那覇空港ターミナルの統合整備を実施する、そういうことが明らかにされておりますけれども、一方で現在那覇空港ではターミナルの増設工事がずっと続いています。六次空整で実施する那覇空港のターミナル統合整備の概要、さらには現在進行中の増設工事、それらにもかかわって御説明いただきたいと思います。
○宮本政府委員 お答え申し上げます。
 先生御案内のとおり、那覇空港の航空需要は近年増加の一途にあるわけであります。この増加する需要に対しまして、旅客ターミナルビル等の諸施設は狭隘化いたしまして、混雑が増大しているとともに、これまた分散立地していることも先生御承知のとおりでございまして、旅客へのサービスが低下している、そういう御指摘があるわけでございます。
 このため、私どもといたしましては、これらの解決を図り、沖縄県の空の玄関にふさわしい空港とする、そういうことのために、現在の国際線旅客ターミナルがございますが、その南側に本土線及び島内線を統合した旅客ターミナルビル、エプロン、庁舎、道路、駐車場等新たなターミナル地区を展開するということを考えておりまして、その具体的な配置計画の検討を現在鋭意進めているところでございます。
○古堅分科員 今進んでいる増設工事はどういう意味合いか……。
○宮本政府委員 この事業は平成三年度から着手するということでございますが、この事業は既存施設を撤去しながらの再開発工事、そういうことになるために、ある程度の工期を必要とする。そのために、暫定措置といたしまして、本土線旅客ターミナルビルの混雑の緩和を図るべく、那覇空港ターミナル株式会社が本年六月の供用を目途に、先生御指摘の増築工事を一部進めている、そういうことでございます。
○古堅分科員 空港利用の見通しでは、二〇〇〇年までに一千万人を上回るお客が見込まれているということのようでありますけれども、今回の整備計画では、最大限どれくらいの利用者を想定してのことになるか。
○宮本政府委員 お答えいたします。
 ターミナル地域の諸施設の整備の規模につきましては、現在関係者と協議しながら検討しているところでございますけれども、現在のところ約一千百万人程度の旅客を取り扱えるような施設を検討しているところでございます。
○古堅分科員 那覇空港ターミナルビルは、全国どこにもないぐらいの大変な混雑ぶりというのがピーク時には見られます。現在、ピーク時のお客一人当たりの面積というのは約八平米、これは一般的な好ましい基準、それが十五平米のようですから、それの約二分の一です。六次空整で実施する空港ターミナル整備によってどのくらいの改善を考えておられますか。
○宮本政府委員 お答えいたします。
 現在の本土線の旅客ターミナルビルは、昭和四十七年の本土復帰に伴って那覇空港ターミナルビル株式会社によって整備されたものでありまして、その後の航空需要の増大に伴い増築を行ってきましたが、増加する旅客に対しましてターミナルビルが狭隘化して、ピーク時における旅客一人当たりの面積は、先生からただいま御指摘のありましたとおり約八平方メートル、そういう状況になっております。一般的に旅客ターミナルビルのピーク時における旅客一人当たりの望ましい面積は十五平方メートルと言われておりまして、新たに展開される総合ターミナルビルは、この数値を目途といたしまして、快適かつ利便性の向上を目指した設計がなされるものと考えられ、現状に比すと大幅に改善されるのではないか、このように考えてります。
○古堅分科員 従来那覇空港には沖合展開とそれにかかわるいろいろな構想というものが取りざたされました。今回のターミナルビルの整備事業というものは、この沖合展開にかかわる構想などとも関連がございますか。
○宮本政府委員 お答えいたします。
 沖縄県を初めとして地元の経済団体等から、現在の那覇空港の沖合を埋め立てて新たに滑走路をもう一本建設するという、いわゆる大那覇空港構想というのがございまして、以前から要望があったことは承知しております。先生の御指摘もその構想だと思いますが、しかしながら現在の滑走路の処理能力について言えば、現在まだ余裕がある、私どもはそのように考えておりまして、今後の航空需要の増加等を考えましても相当長期にわたって対応可能ではなかろうか、そのように思っておるわけであります。したがって、私どもといたしましては、那覇空港ターミナル地域の拡充整備が緊喫の課題ではなかろうか、現国際線旅客ターミナルビルの南側に、本土線と島内線を統合したターミナル地区の展開整備の推進に全力を挙げて取り組んでいくのが、一番緊喫に迫られていることではなかろうかと考えているわけでございます。
 なお、新たなターミナル地域の展開を図れば相当長期にわたり利用可能と考えておりますので、いわゆる沖合展開整備計画については今後の長期的な課題ではなかろうか、このように考えております。
○古堅分科員 新しい空港ターミナルの移転地について、この間沖縄県を訪ねて関係者からの説明も聞きまして、大体わかっているつもりです。現在地よりは滑走路の中央寄りになります。そういう面で幾らか改善の方向ということでありますけれども、しかし全体の展開の中で位置づけてみますというと、やはり滑走路の北の端に近いところなんですね、今予定しているところも。空港ターミナルの滑走路の位置というのは、常識的に言ってその中央あたりに位置するところが一番いいということになっておるんじゃないかというふうに考えるのですが、現在北の端っこになっている。そういうことの関係でのガソリンなどのむだな計算が年間約三億三千万円ぐらいに上るのだというふうな話も聞いておりまして、これは大変なものだなというふうに考えます。そういうことなどをやはり改善しなければいかぬことも当然なことなわけで、なぜ、そういう思い切ったターミナルビルの整備計画ということが今進められようとしているのに、滑走路全体としての中央あたりに位置づけてきちっとするということにはならなかったのか、そこをお聞きしたい。
○宮本政府委員 お答えいたします。
 先生御承知のとおり、この空港は、返還時において当空港の使用は防衛庁との共同使用を前提として運輸省が設置、管理する第二種空港としてスタートしたものでございます。ターミナル地域の展開に当たりましては、防衛庁との協調をもとに、既存の国際旅客ターミナルビルなどの諸施設との連続性を考慮しながら、民航側の利便性を最大限に発揮できるように、新たなターミナル地域の展開構想を検討しているところでございます。
 先生御指摘のとおり、一般論としてターミナル地域は中央に展開することが望ましいわけでありますが、地形あるいは既に建物が立地しているなどの用地の制約等から必ずしも中央に展開していない他空港の事例はいろいろございます。例を挙げて恐縮でございますが、例えば運輸大臣が設置、管理する第二種空港におきましても、新千歳空港、仙台空港、広島空港、福岡空港、長崎空港、宮崎空港、そういう空港では中央に展開していない事例がございます。
 以上でございます。
○古堅分科員 那覇空港は、復帰後、米軍管理から日本の側に返ってきたわけで、その管理は当然のことながらも運輸省となっていますよね。そこが主体です。ですから、求められているように、民間空港にふさわしいような立場の主張や、そういう方向に展開するというのが県民の願いでもありました。しかし、だんだんと自衛隊の方がいろいろな施設を強化し、面も拡大してくる。そういうことが続いてまいりました。バリアとか弾薬庫、地対空ミサイルの配備、格納庫の新設、そういう形でです。ひさしを貸して母屋が何とか、そういう言葉の方向に事が進んでいるように思うのですよ。そういうことがあって中心地域にターミナルビルを一挙に持っていくことができなかったというふうに先ほどの御説明は理解してよろしいのですか。
○宮本政府委員 お答えいたします。
 今回の整備計画は、防衛庁との協調をもとに展開構想を考えたものでございまして、一部防衛庁側からの協力も得ているわけでございます。今後とも防衛庁との協調を図りながら、運輸省としても努力してまいりたいと思っているわけでございまして、防衛庁側も必要な協力をしているわけでありまして、共同使用しているわけでございますからお互いに譲り合っていくことが大切だと私は思っております。
○古堅分科員 そこらあたりまでが今、運輸省として、防衛庁との関係で譲らせた線だという御説明なんですかね、復帰のときに那覇空港の自衛隊使用が問題になったときに、政府は、民間空港の安全の立場からすれば共用は好ましいことではないが、現在の利用状況だと大丈夫、将来利用客がふた際当然考慮しなければならない、そういう国会答弁もあったりしまして、その際は、ターミナルの設置あるいは管制塔その他の施設についても民間空港第一を旨として実施するという答弁も加わった。そういう事情もございまして、県民としては、こうした政府の説明を受けて、那覇空港が民間専用になることを期待すると同時に、かつて県知事の方もずっと何回にもわたって政府への民間専用化についての要請も行いましたが、さらに県議会としても七回か八回にわたって要請決議を行い、政府への直接の要請行動を展開したといういきさつもございます。
 今日、第六次整備計画のターミナル整備に見られる運輸省側の姿勢というのは、このように復帰後県民の願いがあり、それに対するやりとり、そこから受け取られた政府の立場というものに比べても、何か後退してきたような、防衛庁の側、自衛隊の側に気兼ねしてどんどん押されている、そういうふうな感じがして、現地沖縄でも実際に失望感を与えるという事情さえもあるのですよ。もっとしっかりしろ、運輸省が主体ではないか、こういう感じなんですね。
 いずれにしろ、軍民共用というのは、安全の面その他今のターミナルビル一つとってみても思うようにいかぬ、そういう事情もありますから、自衛隊の使用というものはなくしていく、自衛隊基地というものは撤去の方向に進めていって、文字どおり県民の願いにこたえて民間専用空港として整備し発展させていくという方向に努力すべきだと思うのですが、いかがですか。これは大臣の方から。
○村岡国務大臣 今、宮本航空局長が、いろいろ自衛隊と協調しながらと。全国の共用の飛行場も、私、見ておりますと、十五ぐらいあるわけでございますが、やはり協調しながらやっていかなきゃならない。我が国の狭隘な国土事情により飛行場の適地が求めがたい状況のもとで、航空の利便の向上を図るためには、安全に十分配慮しつつ自衛隊と飛行場を共用することは、現状においては一般論としてやむを得ないと考えておりますが、その意味で、那覇空港につきましても、現在のところ自衛隊との共用をやめる考えはありませんが、今後とも防衛庁とも十分に調整を行いながら、可能な限り利用者の利便にかなった空港とするように努力してまいりたい、こう思っております。
○愛野主査 これにて古堅実吉君の質疑は終了いたしました。
 以上をもちまして運輸省所管についての質疑は終了いたしました。
 これにて本分科会の審査はすべて終了いたしました。
 この際、一言ごあいさつ申し上げます。
 分科員各位の熱心な御審議と格別の御協力によりまして、本日ここに本分科会の議事がすべて終了することになりました。深く感謝申し上げます。
 これにて散会いたします。
    午後七時十八分散会