第121回国会 石炭対策特別委員会 第2号
平成三年十月三日(木曜日)
    午前十時開議
出席委員
  委員長 麻生 太郎君
   理事 上草 義輝君 理事 金子原二郎君
   理事 古賀 一成君 理事 古賀  誠君
   理事 岩田 順介君 理事 岡田 利春君
   理事 東  順治君
      北村 直人君    坂井 隆憲君
      坂本 剛二君    三原 朝彦君
      北沢 清功君    佐々木秀典君
      中沢 健次君    細谷 治通君
      藤原 房雄君    小沢 和秋君
      高木 義明君
 出席国務大臣
        通商産業大臣  中尾 栄一君
 出席政府委員
        通商産業省立地
        公害局長    鈴木 英夫君
        資源エネルギー
        庁長官     山本 貞一君
        資源エネルギー
        庁石炭部長   土居 征夫君
        労働省労働基準
        局長      佐藤 勝美君
        労働省職業安定
        局高齢・障害者
        対策部長    征矢 紀臣君
 委員外の出席者
        国土庁地方振興
        局離島振興課長 吉田  博君
        建設省道路局地
        方道課長    酒井  孝君
        自治省財政局調
        整室長     香山 充弘君
        商工委員会調査
        室長      山下 弘文君
    ―――――――――――――
委員の異動
八月六日
 辞任         補欠選任
  田口 健二君     北沢 清功君
    ―――――――――――――
九月九日
 鉱害復旧促進の実施に関する請願(岩田順介君
 紹介)(第七〇号)
同月十八日
 緊就・開就事業、特開事業の継続・改善に関す
 る請願外一件(鈴木久君紹介)(第一六三号)
 鉱害復旧促進の実施に関する請願(東順治君紹
 介)(第三一三号)
同月二十四日
 鉱害復旧促進の実施に関する請願(岩田順介君
 紹介)(第七五〇号)
同月二十七日
 鉱害復旧促進の実施に関する請願(東順治君紹
 介)(第一六〇五号)
同月三十日
 鉱害復旧促進実施に関する請願(三浦久君紹介
 )(第一九一〇号)
 鉱害復旧促進の実施に関する請願(小沢和秋君
 紹介)(第一九一一号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
九月二十日
 臨時石炭鉱害復旧法及び石炭鉱害賠償等臨時措
 置法の延長等に関する陳情書外二件(長崎市桜
 町二の二三長崎市議会内佐藤忠秋外二名)(第
 一〇六号)
は本委員会に参考送付された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 閉会中審査に関する件
 石炭対策に関する件
     ――――◇―――――
○麻生委員長 これより会議を開きます。
 石炭対策に関する件について調査を進めます。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。古賀一成君。
○古賀(一)委員 自由民主党の古賀一成でございます。大牟田が選挙区内にございます福岡三区からこちらの方に出てまいっておるわけでございます。
 まず冒頭、せっかくの時間を賜りましたので、通産大臣の方に対しまして、今後の石炭対策の基本方針と、そしてその背景にございます地方の経済の疲弊というものに関しまして御所見を承りたいと思うわけでございます。
 その前に、その前提となります私の考えというものを申し上げたいのですが、今般、御承知のとおり台風十七号そして台風十九号が九州、そして十九号の場合は全国を襲ったわけでございます。私は災害対策委員でもあるわけでございますが、被災地というものをいろいろ見て回りまして、そこで一つ思ったあるいは感じた印象がございます。つまり、体力が非常に弱った地域というものがあって、今回は台風でございましたけれども、こういう台風という被害あるいは円高の影響というものは、体力が弱ったところほどダメージが大きい、そういう印象を受けたわけでございます。
 つらつら考えますと、例えば農村、私の出身地は筑後平野という水田地帯でもあるわけでございますが、自由化の問題、減反問題あるいは高齢化問題、そして加うるに、ことしになりまして麦が長雨で、例えばある農協ですと、七百トンサイロに入れることにしておったのが三十トンしか買い上げになることはなかった、あるいは今度の台風でもほとんど米はだめだろうという話もございます。そういう農村があり、そして後ほど申し上げたいと思うのですが、有明海は漁業の地域でもございますけれども、ここも非常にノリとか水産物について伸び悩みがあって苦労しておる。そしてもう一つが産炭地でございまして、大牟田でございます。人員削減あるいは生産減に毎年悩むことを余儀なくされておるという地域でございまして、そういうところをずっと見て回ったわけでございますが、もう大半の屋根が壊され崩れておる。果たしてこの地域の経済力でこの屋根を速やかに直す力があるのだろうか、実はそこまで心配するような疲弊の状況でございます。
 そういう中で、日本は世界最強の経済大国であるとか、未曾有の好景気が続いておるとか、あるいはバブルであるとか、そういうぎらぎらと輝くというか繁栄する部分もまた一方この日本にあるわけでございまして、何かそこに矛盾を感ずるわけであります。つまり、我が日本には、社会も経済も何か強烈に輝く光と、しかし一方で年々ますます暗くなる影というかそういう部分があって、そのコントラストが非常に年々強くなっていくのじゃないか、そういう印象を持ちます。その影の最も暗い部分というか強い部分がある意味ではこの委員会が担当しております石炭産業ではなかろうか、あるいは産炭地域ではなかろうか、このように思うわけでございます。
 そういう一つの全体的な印象の中で、実は今度、六月七日に、石炭鉱業審議会からポスト八次の、あるいは将来へ向けての答申が出されたわけでございます。したがいまして、そういう中でこれからの経済政策あるいは通産行政というものを、効率最優先から、先ほど申し上げました影の部分に光を当てるというか、弱い部分にあるいは弱い地域に活力を与えるというか、そういう面にこれからの行政の主体が置かれるべきではなかろうか、かように感ずるわけでございます。そのような認識に立ちまして、通産大臣にお伺いを申し上げたいと思います。
 先般、石炭鉱業審議会の答申が出たわけでございます。大臣の方からも談話が発表されました。今後の石炭政策と産炭地振興策についての基本的な取り組みの御方針を改めてここでお伺いしたい。加えまして、先ほど申し上げました日本経済のアンバランスといいますか、あるいは地方経済の疲弊といいましょうか、そういうものに関しまして、産業政策全般を所管される大臣としてひとつ今後の御所見をお承り申し上げたいと思います。
○中尾国務大臣 ただいま古賀委員から、全般にわたる日本経済の光の部分あるいは影の部分、こういうこともそのまま率直に披歴なさいましたし、私もそういう点はひしひしと感ずるものがございます。さらに、なおかつ豊かさという点においては、日本の国は世界に冠たる経済力と言われながらも、それがどのような形で生活に直結しているのかということになりますると、御指摘のとおりまだまだひずみがあるということは否定できないと思うのです。
 これをどのように考え、しかも、なおかつ日本の国は諸外国に対して、少なくとも発展途上国等にも責任を負わなければならない。これに対応しても、やはりある意味における援助も我々自身の余力がある限り応援しなければならない。とするならば、余力がある限りという中身の中においては、日本の国が疲弊し切っても他国を応援するわけにはいかないのでありますから、一極的に、集中的に豊かなところがあるけれども、また多極的に見てみると大変に貧しいところがある、これではバランスのとれた話ではありますまい。そういう意味におきましては私も御意見全く同感でございます。
 その点におきましては、非常にバランスのとれた、全体が共存共栄できるような方向づけというものこそがまさに一番必要なことかな、このように感ずるものでございまして、これも鋭意私どもも、所管させていただいております省といたしましても責任を十分感じながら考えていきたいと思っておる次第でございます。
 御指摘の、特に今回の石炭鉱業審議会の答申に対する私の所信というものはどうなのか、こういうような御意見でございました。私は、その六月七日の石炭鉱業審議会答申をいただきました談話を発表させていただきましたけれども、答申で示されました基本的枠組みといいましょうか、これを踏まえまして具体的な対策というものを速やかに策定をして、関係者に不安のないように万全を期する所存である旨を述べたところでございますし、また、省内においてもそのような形において取り組むようにという姿勢を明確に打ち出した次第でございますけれども、この考え方は今もって変わりはないのでございます。
 答申では、九〇年代というものを最終段階とする国内石炭鉱業というものの経営多角化あるいは新分野開拓等の自主的な構造調整努力に対しまして、政府といたしましても必要な支援をできる限り行うとともに、これらの構造調整に即応した先行的な産炭地域振興対策というものや、あるいはまた雇用対策というものが必要である旨を指摘されているところでございます。
 通産省としましては、来年度に向けまして各般の施策の創設、充実というものにつきましては財政当局に対して強く要求していくことをこの場でもお誓い申し上げたいと思っておる次第でございます。
 ありがとうございました。
○古賀(一)委員 大臣どうもありがとうございました。
 ただいま大臣の方より具体的施策を速やかに講じていくのだ、そういうお話もございましたし、中身についても概略いただきました。その中で、今大臣がお話しになりました、御答弁賜りました中で、石炭鉱業の経営多角化、新分野開拓への政策的な支援、これを強力にしていくんだ、こういうお話でございましたけれども、私は今回の答申の中での一つの問題、つまり国内炭政策のあり方でございますが、これについては何といいますか、若干の懸念といいますか、先ほど言いましたような思想から、産炭地にもう少し温かい何かがなかったのかなという気も実は残るわけでございます。ただ、一面で今のこの経営多角化あるいは新分野開拓に新しい政策的な支援を講じて、いわば産業を新しいものに脱皮させていくんだ、こういう姿勢もあるところに、何といいますか、一縷の次の時代への希望を見出すわけであります。そういう意味でこの点について、ぜひ具体的な政策的支援のあり方につきまして通産省の御説明をいただきたいと思います。これは質問でございます。
 その前提となります私の印象をちょっと申し上げますと、この九〇年代を構造調整の最終段階にする、そのために一つは新しい均衡点を見つけるんだと。しかしそれは今回はっきり具体的には明示されておらないわけでございまして、そこに国内炭の位置づけの推移を見守るとかあるいは石炭鉱業の構造調整の進展状況を見る、あるいは国民経済的な負担のあり方というものを見ながらこの水準点を決めていくんだ、こうなっておるわけであります。そこに、先ほど申し上げましたような不明な点に不安をちょっと覚えるわけでございますが、そういう意味におきましては、石炭鉱業、その背後には産炭地域があるわけでございまして、ぜひとも経営多角化、新分野開拓につきましての政策支援を具体的に、速やかに、そして強力に展開をしていただきたい、かように思います。
 過去をちょっとひもといてみました。戦後二千二百三十万トンだったそうでございます。私が生まれました昭和二十二年には三千万トンあった、そしてピーク時には五千五百四十万トン、それが八次策で一千万トンということに相なり、そしてポスト八次は一千万トンを切るどこかの均衡点、こういうシナリオになっているわけで、大変な削減といいますか、生産の縮減が来たわけでございます。世界に例がないと言われますけれども、まさにそのとおりでございまして、そういう点も踏まえられまして、この先ほど申し上げました経営多角化、そして新分野開拓への政策支援というものの具体策をぜひここで御披露をお願い申し上げたいと思います。
○土居政府委員 石炭鉱業審議会の答申におきましては、ただいま先生お話しありましたように、九〇年代を構造調整の最終段階と位置づけた上で、石炭企業が行います経営の多角化、新分野開拓を支援するため各種の支援措置を検討しろという答申をいただいているわけでございまして、この答申を踏まえまして、また先ほどの大臣談話、万全の対策を講ずるという談話を踏まえまして今般の予算要求をさせていただいたところでございます。
 御承知のように石炭対策予算は、平成三年度、今年度予算は一千億を切っているところでございますけれども、従来の対策につきましては横ばいないし歳出の合理化による減少ということではございますが、こういった答申を踏まえまして、石炭産業の構造調整対策については大幅な新政策を拡充をする、さらには産炭地域振興対策、これにつきましても稼行炭鉱地域を中心に大幅に増加をするということで、全体としても六%増の一千億を超える予算要求をさせていただいておりますし、特に今お話がありました石炭企業等の構造調整あるいは経営多角化、新分野開拓につきましては、今年度できました石炭企業等の経営多角化促進補給金というのがございますが、これを金額、内容ともに大幅に拡充する、さらには石炭企業が行います海外炭開発あるいは産炭地を中心といたします新分野開拓、経営多角化事業、こういった事業に対します石炭企業構造調整円滑化融資の創設、こういったものを要求しておりまして、そういった形で、予算的には答申を受けた万全の対策を現在財政当局に要求しつつあるというところでございます。
○古賀(一)委員 万全の対策という非常に力強い言葉がございました。平成四年度の予算要求説明等においても、エネ庁のやる気といいましょうか、情熱を私自身感ずるわけでございますが、先ほど言いましたように新分野開拓は、本当にもう木が枯れていくか、そしてそこに、枯れる前に新しい苗木を挿し木としてぴしっと植えるかという非常に重要なことでございます。しかも背後にはもう最終段階という言葉まであるわけでございまして、万全のそういう要求を、そして我々も頑張らなければならないと思いますけれども、まずは通産行政の立場から万全のそういう施策というものをお願い申し上げます。
 今稼行炭鉱の話がございましたが、私どものところでも大牟田という町がまさにそうでございます。先ほど台風にひっかけまして申し上げましたように、大牟田もなかなか大変な地域になっております。人口はかつて二十万を超えておりましたけれども、今十五万ちょっとと、一年間に千数百名の減少でございますから、あと一年もたてば下手すると十四万台に落ちるかもしれぬ、こういうような状況でございます。
 そういう中で、均衡点というのがあって、一千万トンをさらに下がっていく、こういう見通しのようでございますが、大牟田なんかを見ますともう既に限界を超えているんじゃないか、私はこのような感じすらするわけでございます。その中で若い市長さんが新しい都市づくりあるいはいろいろなことを事業指定を受け、次の時代へ何か一つ新しい芽を出そうと、今頑張っておるわけでございますが、こういう地域、つまり稼行炭鉱でございますね、現在石炭を掘っておる、ここが一番、最後の構造調整の影響をもろに受けるわけでございまして、この稼行炭鉱に関する具体的な今後の取り組みというものをひとつお聞かせをお願いしたいと思います。
○土居政府委員 昨年秋の産炭地域振興審議会の答申におきましては、八次策影響地域等の重点対象地域に対する施策の強化が提言されておりまして、御承知のように八次策影響地域の中にはほとんど稼行炭鉱地域が含まれるわけでございますが、こういった地域については施策期間を十年といたしまして、特に重点的な対策を講ずるということが答申をされております。さらに今般の石炭鉱業審議会の答申におきましては、これに加えて、稼行炭鉱地域対策の必要性ということが特に強調されておりまして、先ほど御説明いたしました来年度の予算要求につきましても、こういった答申を受けまして特に稼行炭鉱地域に対する先行的な地域対策の強化ということで予算要求を盛り込んでおるわけでございます。
 具体的には地域活性化基金の創設とか、あるいは自治体への財政支援、工業団地の造成等でございますけれども、こういった来年度の対策のみならず、現在、中長期的には産炭地域振興実施計画、これを道県から御提出いただいて、今年中に策定する方向で検討を進めておりますけれども、そういった中で稼行炭鉱地域に対する重点対策を具体化していきたいというふうに考えております。
○古賀(一)委員 わかりました。
 その中で、今工業団地の話が出ました。前回地域振興公団の副総裁が参考人でお見えのときに私も御質問させていただきましたけれども、ことしたしか五つの工業団地が地域公団の手によって進められておると聞いております。そのうちの一つ、大牟田がことし調査でございますが、この点の進捗状況はいかがでございましょうか。
○土居政府委員 平成三年度、今年度の予算におきまして現在実施中でありますけれども、大牟田市の工業団地についての事業計画調査を行っている段階でございまして、来年度も工業団地の造成については予算要求いたしておりますが、まだ具体化しておりませんけれども、当方といたしましては、来年度にこの実施計画調査の結果を踏まえて着工をすべく要求をしてまいりたいというふうに考えております。
○古賀(一)委員 わかりました。
 次に、ちょっと話は変わるわけでございますが、実は大牟田で三井三池、石炭を掘っておられるのですが、これに関連しまして、実は大牟田地区の前、私の出身地でございます柳川の前でもそうなんですが、有明海という海が広がっておるわけでございます。ここは宝の海とも地元の人が呼ぶ海でございまして、干潟漁業を中心に本当に多様な漁業をやっておる地域でございます。ノリは日本一の生産量を誇っておりますし、アサリ、あるいは全国的に有名なムツゴロウでございますが、こういうのもここしかいないという、あとたくさんの実は魚介類が生息する干潟の海でございます。
 これが実は最近海底が陥没をするということで、その陥没した海底に、これは潟海でございますから、そして加えまして日本で一番干満の差が激しい海でございます。干満の差が五メーター以上ある海でございまして、そうしますと潟海がそれだけ満ち干が激しいということになりますと、浮遊した本当にきめの細かい泥がその陥没した地域にずっと寄ってくる。そこでアサリ員の稚貝とかいろいろな動物が生育を妨げられる、死滅していく、大ざっぱに言えはこういう構図になっているわけでございまして、これは地元有明海の沿岸漁業の立場からいいますと、本当に生活の糧を奪われるというに等しい状況になってきておるわけでございます。陸上部においてもしかりでございまして、大和干拓という地域ほか、私の柳川の両開干拓と呼ぶ干拓地はもうこの十数年、こっちは地盤沈下でございますが、激しい地盤沈下を余儀なくされております。
 そういう中で、これは実は昭和五十六年に一応の結論を見たということになっておるようでございます。石炭鉱業審議会の答申におきまして五十六年の十二月十七日でございますが、「干潟に発生した鉱害についてはこ復旧法の対象としない、「することは適切ではない。」こういう一つの答申の結果、措置がその海底陥没について講じられてないということでこの十年推移してきた。その間、ますます有明海の漁業が調子が悪くなっておる、有明海の海では仕事はできない、息子たちはもう漁業を継がないだろう、こういう話までなっておるわけでございます。
 そういうことで、実はこれにつきまして、一応十年前にそういう結論があったから現実は現実としてもうしょうがないということでは済まないと私自身は思います。何とか一歩前進の施策をとるために各省協力して、一つの産炭地域の振興という前向きの姿勢をとられて一歩改善へ向かうという措置をぜひ講じていただきたいと思う次第であります。通産省としてそれに取り組むということに関しまして、何か今後の方針ございましたらお教えを賜りたいと思います。
○土居政府委員 有明海の海底陥没問題につきましては、有明海の漁業協同組合と三井石炭鉱業との間で定期的な話し合いを行って、双方合意の上で必要な復旧工事に努めるとともに、相当額の補償を行っているという状況でございます。当省としては、本件についてはそういった当事者間の解決を支援するということで、三井石炭鉱業に対しまして、融資等によってこれを支援していくということで対処しているところでございます。
 臨鉱法の復旧の問題につきましては、先ほど先生からお話がありましたように現段階では答申も出ておりまして、非常に対象を限定しておる臨鉱法の建前からいきまして、これを国土復旧という観点から石炭対策で復旧することは適切でないということになっているわけでございます。ただ、民生の安定といった観点もございますし、水産業の振興といった観点もございますので、そういった観点から何らかの対策を検討することが必要であるという認識は我々も考えておりまして、関係省庁あるいは地元自治体と相談をしながら、これにどう取り組むかということを検討してまいりたいというふうに考えております。
 以上です。
○古賀(一)委員 これは本当に大変な問題だと私は思いまして、県に赴いたりあるいは漁業関係者と話をしたりしておるわけでございますが、あの答申を見ますと、確かに社会的影響にもかんがみというようなくだりもあったと思います。それはそれで鉱害復旧の範疇の中でやるということはちょっと難しい面はあるのかなという気もしますけれども、ただ、各地域に村おこしだ、地域振興だ、新しいモデル事業だということで国が、あるいは各省庁がやっておる中で、かつてはこれだけのものを誇って、本人たちが全然悪くないにもかかわらずその生活の糧を奪われるような現象が現に起こっておる。これに手だてを講じないというのは、私は本当におかしいことだと思います。
 したがいまして、この件についてはひとつ具体的に、先ほど冒頭に大臣の方から具体的に、そして速やかに、そして万全のというお言葉があったわけでございますが、そういうことでぜひお願いを申し上げたいと思いますけれども、何かございましたら……。
○土居政府委員 具体的にということでございますので、この問題についてはやはり地域のそういった水産業の振興の問題とかいろいろな角度からの検討も必要でございます。石炭対策の観点からも鉱害対策の問題のみならず産炭地振興対策という観点もございますので、そういった観点から知恵を持ち寄って検討を行うということで、今地元自治体、関係各省に相談をしておるところでございます。
○古賀(一)委員 その件、よろしくお願い申し上げます。
 時間も迫ってまいりましたので、あと一問質問を申し上げたいと思います。
 先般、私実は個人的な形でございましたけれども、中国の方に六度目でございますが行ってまいりました。内モンゴルという地域に行ってきたわけでありますが、そこで実は、内モンゴルに何百億トンという石炭があるという話を聞いたり、一方でまた大連とか、中国の最近の消費生活の拡大で町が公害で汚れていくというまた一万のあれも見てまいりました。上海の楊子江も汚れております。大運の空も本当に煙で大変だ。
 そういう中で、今国会でPKO問題というものが論議せられたわけでありますけれども、私はかねがね思うのは、日本がこれだけ工業化をしてこれだけの繁栄を得た。その過程で世界最新の、そして一番優秀なる公害防除技術というものを日本という経済社会は得た。その段階で、今一方では日本という国の国際貢献いかにあるべきかというのが問われておる。そういうことを全部考えた場合に、私は経団連の皆さん方との会議で去年申し上げたことがあるのですが、経団連が中心となって、いわばそういう技術をバンクにして、人材を登録して、あるいは外務省、通産省、環境庁が協力をして一つの、これは表現がいいかどうかは別でありますけれども、地球環境防衛軍というような格好に、そういうタスクフォースというか国際協力隊というものを編成することが国際貢献にもなるし、日本のいわば総合安全保障にもなるのじゃないか、そして日本の最もいい貢献の形じゃないか、こう申し上げたことがございます。
 こういう面につきまして、地球環境防衛に関するいわゆるそういう日本の公害防除技術というもの、特に石炭が問題になると思うのですね、中国なんかでは。そういう点に関して、今後のお取り組み、検討の余地があるのかどうか、お伺いを申し上げたいと思います。
○中尾国務大臣 これは先生大変に参考になる御意見を御開陳願いまして、ありがたく受けとめておるわけでございます。
 御案内のとおり、今や日本は世界で孤立して生きることができない、同様にやはり経済と環境問題というものは相反するものではなくて車の両輪がごとくともども一緒に伸びていくことが大きな付加価値までもたらすものである、この認識は私どもの認識でもございます。
 私のちょっとした体験からでございますけれども、この間、政策演説というのをタイ国でやらせていただいたことがございます。私のタイ国における認識は大変に不足しておったのでございましょうか、出かける前までは、向こうの政策演説の中で環境問題が非常に比重を占めただけの演説ではいかがなものであろうかと、私はむしろ素朴な疑念で申し上げたのですが、現地の情報を聞くだにつけ、あるいはまた当地のアナン首相等々の考え方を聞くだにつけ、環境問題を先進国である日本に学びたい、すなわち経済と環境というものは両立するものなんだ、日本の今日の経済の繁栄というものは、環境問題を素朴なまでに戦後四十五年の初頭において考えたことが大きな日本の繁栄につながったものなんだ、こういうことを聞きまして、私も、その演説の過半数というよりも三分の二以上は環境問題で申し上げさせていただいたことがございました。これは大変に、自画自賛して恐縮でございますが、向こうでは評価をいただいたと私は受けとめております。同時にまた大変に皆様方にも感謝していただきました。
 そのように、世界で考えましても、今やサミットの中でも環境問題が出てきておる。来年の六月には、UNCEDといいますか、言うなれば世界の環境を考えるというものがブラジルで開かれるようでございますし、それもサミットクラスのメンバーがみんな出ていくべきだという考え方も認識しております。
 こういうことを考えますると、ただいまの委員の御指摘は、まず本当に時宜に合った御指摘と申しましょうか、私どもはそのような感覚と同時にまたコンセプトで臨んでいかなければ、今からの地球再生化、先生のお言葉をかりて言うならば地球防衛といいましょうか、その問題にはつながらない、こういう確信を持って考えていきたいと思っている次第でございます。
○古賀(一)委員 ありがとうございました。以上で終わります。
○麻生委員長 岡田利春君。
○岡田(利)委員 通産大臣、大変国際的な日程で御苦労さんです。
 第九次石炭答申が行われてもう四カ月間経過をいたしたわけです。初年度である平成四年度の石炭関係予算の概算要求が既に行われている。また、来年の通常国会には石炭関係法案の改正の準備が進められている。また同時に、四月にスタートする具体的な政策の展開、そういう準備に今日既に入っておるわけであります。それらの状況の中で、私はごく基本的な問題について与えられた時間御質問申し上げたいと思うわけです。
 その第一点は、これからの世界のエネルギーの情勢であります。
 東西の冷戦構造が完全なる終結を見た。湾岸戦争も終結を遂げた。同時にまた、ソ連の八月革命が起きて、そしてソ連自体もまた、経済またエネルギー的にも危機的な様相が出始めた。だがしかし、これからの世界は、経済の復興、自国民の生活レベルをどう上げるかというところに政治の最重点が向けられていくと思うわけです。
 そういたしますと、過般IEAの閣僚会議で一応当面の国際的なエネルギー動向について述べられておるわけでありますけれども、最近これに原子力問題が追加されたわけでありますから、いわばそういう意味では従来の見通しよりもエネルギーの消費は高まるのではないのか、エネルギーの消費が高まるということは需給がタイトになる、なかんずく石油の需給がタイトになる、タイトになるということは価格の上昇傾向は続いていく、こういうことになるのではないかと私は思うのです。
 ちなみに、八〇年代後半を見ますと、発展途上国は世界で三・三%のエネルギーの伸びに対して五・七%、特に東南アジアは二けた台の伸びをずっと示しておるわけです。共産圏は三・一ぐらいですから、これまた上がってくることは間違いないと思うわけです。
 私は、そういう意味でIEAにおいてもさらに従来の見通しについて検討が加えられるのではないか。ヨーロッパにおいてエネルギー憲章の制定の動きが既に出ておりますし、最近はエネルギー・ガットの構築をしようではないかという動きも出始めておるわけですから、まさしく経済復興の季節に合わせた国際的なエネルギー問題ということがもう一度根本的に見直しもされてくるのではないかな、こんな感じがするわけであります。
 大臣の御所見を承りたいと思います。
○中尾国務大臣 ただいまの岡田委員の一連のお話、大変に世界の中におけるエネルギーの動向等に触れられまして、全く私も軌を一にして同じ考え方でございますし、また、IEAの話も出ましたので、IEAにも参画させていただきました一員といたしましても、その感を強ういたしました。
 今後の世界エネルギーの需給の見通しというものは、その前提条件等によってさまざまなものがあるのではないかとは思います。しかし、今御指摘のように、例えばIEAのエネルギーの需給見通しによりますると、今後の世界のエネルギーの需要量というものが発展途上国の経済発展等によってますます増加をしておる、これまた御指摘いただいたとおりでございまして、一九八九年から二〇〇五年にかけて約一・四倍とされている、このようにみなされているわけでございます。
 いずれにいたしましても、今後の国際エネルギー情勢には、資源供給地域の政治情勢とかあるいは技術革新の見通しとかその他さまざまな不確定要因というものは確かに存在いたします。しかし、国際エネルギー情勢の今後には極めて不透明なものがあるということはもちろん否定し得ないものがありますけれども、それだけに、国内資源に乏しくあるいはまた国際エネルギー市場において大きな役割を占める我が国といたしましては、今後とも省エネルギーの推進、石油代替エネルギーの開発あるいは導入等によりまして総合エネルギー政策の一層の推進の努力に励むということの必要性を感ずる、こういうことをまずもって申し上げておきたい、こう思う次第でございます。
○岡田(利)委員 特に石油の場合にはOECD七カ国プラスソ連、八カ国で世界の石油の六七%を消費している、こういう非常にインバランスな関係にあるわけです。特にアメリカは、そのうち四分の一の二六%程度の油を消費している。油づけ文明はアメリカ文明ということも言えるのじゃないかと私は思うわけであります。そういう意味で今後のアメリカのエネルギー政策、なかんずく地球環境の問題に対するアメリカの姿勢ということが問われなければならない時期を今迎えたのではないかと思います。
 そこで、私は、最近、通産省の対ソ経済支援の問題について、それぞれ通産大臣も発言をされておりますが、私自身極めて当を得たしかも的を射た姿勢である、また政策である、こう承知をいたしておるわけです。
 私もしばしばソ連を訪れるわけでありますけれども、ただ、極東という場合は、約三億近い人口のうちのわずか八百万人しかいないのですね。ウラル山脈からずっと引いてカムチャッカまで至るこの地域に、大体、ゴルバチョフのウラジボストク演説では七千万、最近はもう八千万近くいると見ていいのではないかと思うのです。あとはもう全部ヨーロッパにおる、こういう人口のバランスもやはり考えておかなければならぬ問題ではないかなという気がいたします。
 特に石油の場合、今ソ連は一千万バレルを切るかどうか、ことしはそういう水準ですから、最盛期よりも二百七十万バレルぐらい下回るという状況もございます。だがしかし、天然ガスに至っては、世界の四〇%を埋蔵しておりますから、日本のように一生懸命天然ガスを使っていると、西側の域内の天然ガスの枯渇は早まるということも極めて当然だろうと思うのです。石炭は、もう世界第一位の埋蔵量。大体八兆四千億トンあるわけでありますから、そういう意味では圧倒的に石炭の賦存があるわけであります。ですから、通産省がエネルギーや資源あるいはまたレアメタル、そういうものの開発に積極的に協力をしていくという姿勢はまことに当を得ているものだ、こう思いますし、その賦存状態からいっても、石炭を除いては圧倒的にウラルから極東にかけて賦存いたしておるわけです。
 したがって、これからこの人道的な支援よりも、特に各国のそれぞれの動きを見ると、日本が極めて迅速かつ的確に資源開発の協力というものを展開する必要があるのではないのか、私はこういう気がいたします。そういう意味で、しばしば通産大臣が言われているこれらの問題に対しての一歩がみ砕いた考え方をお示しいただければありがたい、こう思います。
○中尾国務大臣 大ベテランでいらっしゃる岡田委員のお言葉、傾聴する方が多いのでございますけれども、特にソ連の問題というのは、今やペレストロイカ以来大変にいろいろと変動をきわめていることは御指摘のとおりでございますが、それだけに、私どもも短絡的に、ただ人道的に応援をしていけばいいということだけでなく、当然この冬を越すべき食糧の問題、いや、きょうの新聞によりますると、食糧以上に医薬品が困っているということを聞いておりますから、こういう問題は人道的な問題として当然のことでございましょう。しかし、さはさりながら、日本の国のソ連との関係の恩讐もございますが、そういうものを乗り越えて、やはり今からの世界というものを画一的に考えていった場合に、資源不足の日本が、資源を豊富に持っておる、特に今の石炭の問題にせよあるいはサハリン等々に含めた石油の問題にせよ、これはもう私どもが、本当にある意味においては技術支援あるいはまた技術協力あるいはまたそういう意味における人材の養成といいましょうか、こういうものに力点を置いて、そしてこの関係を深くしていくということは、本当に時宜を得たときではないかなと考えるわけでございます。
 かといいまして、御案内のとおりに、正しい判断というものは十分なる資料、そしてまた情報というものによってのみ得られるわけでございますだけに、それを私どもといたしましていち早く、この間のクーデター以前から、軍民転換のミッションを送ったり、あるいはまた数次にわたる管理レベル体制のミッションを送ったり、あらゆる草の根情報を目下収集をしておるという段階でありまして、これほどこの省よりも先駆けて迅速に、的確に、しかも正しい判断をもたらせるようにやっていくということを私の基本方針として、通産省内には徹底させておるつもりではございます。
 以上でございます。
○岡田(利)委員 一九七三年、田中・ブレジネフ会談が行われておりますね。日ソ間の経済協力の問題について大きなプロジェクトがそれぞれ設置をされたわけです。そのうちの一つとしてサハリン石油、天然ガスの大陸棚資源開発の協定が行われて、我が国からも、私の記憶では当時二百四十億程度既に投資がされている、こう承知をしておるわけです。
 最近、この資源開発の問題が出て、アメリカのエプソン初め、それぞれ諸外国の企業もこの開発に参加をする。既にもう入札が行われておる状況で、多分日本に落ちるのではないか。したがって、SODECOはリサーチなどをつくって、石油公団もその場合は出資をするという動向すら見られるわけであります。これはもう既に二十年前に試掘にかかって、ある程度の状況を把握をしておるわけですから、極めて実践的に進められる問題だ、こう思うわけです。
 今、先進国家で、新潟から東京にガスパイプラインはありますけれども、国土を縦断するパイプラインがないなんていう国は日本だけだと私は思うのですね。ほかはすべてあるわけであります。そういう意味で、新しい状況が生まれつつあるわけですから、これらがサハリンと北海道を結ぶとかあるいはまた既にサハリンと大陸が結ばれていて大陸と日本が結ばれるとか、そういう新時代を迎えつつあるのだと思うのです。
 そういう意味で、私自身商工委員時代にこのSODECOの問題が、投資が行われてしばしばこの問題を取り上げてきたのですが、残念ながら日ソ関係の冷却と同時に中断のような形に今月まであって、凍結されておったわけであります。ぜひこれらの点については、極めて先進的、積極的に第一号として取り上げていく姿勢だろうと思うのですが、今後ともやはりナショナルプロジェクトとして位置づけをして行うのかどうか、承っておきたいと思います。
○中尾国務大臣 岡田委員の大局的な観点からいたしましたその御意見は、大変私どもの数多くのプロジェクトの中の選択肢の一つとしてこれはとらえなければなるまい大きな問題だと思っておるのでございます。
 昨今、サハリンの石油の問題等々の問題も、私も報告は受けております。そういう意味において、確かにサハリンと北海道を結び、なおかつ、さらに横断といいましょうか、直結でき得る要素というものは、ますます。ある意味においては日本のレーゾンデートルといいましょうか、生存の問題でもございましょうし、またソ連にとっても大きな、ともどもの共存共栄の道のりであろうと思いますから、そういう点は本当に岡田委員御指摘のとおり、この問題は私どもも深い関心を持ちながら、大きな選択肢の一つとしてとらえていきたいものだ、このように願っております。
 また具体的な問題につきましては事務レベルからも答弁させたいと思います。
○山本(貞)政府委員 先生御指摘のサハリンの石油、天然ガスの開発プロジェクトにつきまして、既に一九七二年に日ソ経済合同委員会ベースで合意をして、先ほどおっしゃいましたように日ソ間で進めておりました。SODECOという会社を私ども、石油公団、民間会社、出資いたしましてつくって進めております。既にチャイウオ、オドプトという二つの油とガス田が発見されておりまして、それに対して既に一・八億ドルの資金を供与しておるわけでございます。
 ただ現在、ソ連側においてこの二鉱区につきまして開発に移るかどうかという点についての経済性の判定作業を行っておるところでございます。先ほど先生御指摘ございました入札の件は、その二つの鉱区以外のサハリンの近海区域の石油、ガスについて入札に出したということでございまして、たしか六グループぐらい応札したというふうに伺っておりまして、日本の企業も入っている、それから、SODECOもアメリカの企業と提携して応札をしておるところでございます。
 その国際入札につきましては、言われておるところでは、十月ごろにその結果をソ連が出すのではないか、十月いっぱいぐらいまでに出すのではないかというふうに言われておりますが、今それを待っておるところでございます。
 本件につきましては、先生御指摘のように、極東地域のエネルギーあるいは天然ガス、石油の動向に非常に重要なプロジェクトと考えておりますので、私どもとしても大変関心を持って、かつ、SODECOという会社で従来からこの二鉱区について探鉱してきた経緯もございまして、積極的にソ連の審査の結果というか応札の結果が出た後検討してまいりたいと思っておる次第でございます。
○岡田(利)委員 第九次答申の行われた際、通産大臣はこの答申に向けて六月の十一日、大臣談話を発表されておるわけです。五項目から成っておりますけれども、政策に関する点は三項目と五項目の二点だ、こう私は思います。答申の内容は長いですけれども、大臣談話の三項目と五項目は極めて要を得てこの第九次答申について述べられている、こう私は評価を実はいたしておるのであります。
 したがって、この三項目の場合、この内容、文書になっておりますけれどもポイントを拾ってみますと四つのポイントがある、こう私は思います。
 その第一点は、九〇年代を構造調整の最終段階として位置づけるということが第一点であります。第二点は、石炭企業の経営の多角化、新分野開拓を図りつつ、生産の段階的縮小を図るというのが第二点。第三点は、国民経済的役割の程度に対応する均衡点の生産規模の炭鉱は残します、維持しますというのが第三点。第四点は、そのために石炭企業の自主的な努力と需要業界の協力、そして政府は責任を持ってこれに対応していきます。この四点からきちっと構成されて第三項目が述べられた、こういうぐあいに評価しておるんですが、私のこの評価について見解を承りたいと思います。
○中尾国務大臣 全く、委員御指摘と同時にまた大変に評価も賜りまして、ありがたいと思っておるのでございますが、今般の石炭鉱業審議会の答申の基本的な考え方につきましては、九〇年代を構造調整の最終段階と位置づけまして、国民経済的な役割の程度に対応する均衡点までは経営の多角化あるいは新分野開拓を図りながら、国内炭の生産の段階的縮小を図ることが必要である、このような石炭鉱業の自主的な構造調整努力に対しまして、需要業界が協力し合い、政府としてもできる限りの支援を行っていくと指摘されているところは、ただいま委員が御指摘された問題点の含みであろうと思うのでございます。
 通産省といたしましては、これらを総合的に受けまして、そして関係者に不安を与えることのないように万全を期するべく、来年度に向けまして各般の施策の創設、充実というものについては財政当局に対し要求していかなければならない、また要求していくという方向づけの中で今この問題をとらえておる、このように御認識願いたいと思っておる次第でございます。
○岡田(利)委員 そういう意味で、私の認識と通産大臣の認識は全く一致をしておる、こう確認してよろしいですね。
 次の第五点の内容ですが、これは石炭政策の枠組みを示し、これをいかに具体化していくかという方向性を示しているのが通産大臣談話の第五点だと思うのです。
 これも私なりに分析しますと、第一点は、稼行炭鉱対策などの従来の諸措置は継続いたしますというのが第一点。第二点は、石炭鉱業の経営の多角化、新分野の開拓については支援をしますというのが第二点。第三点は、先行的に雇用対策、地域振興対策の万全を期しますというのが第三点。そして第四点は、では国民経済的均衡点の生産規模というのはどういうものなんだという、これは三点に分かれておると思います。それを求める場合には、第一点は我が国の石炭の安定的確保の必要性、第二点は国内炭鉱技術の活用の可能性、第三点は国民経済的負担のあり方、こういう三つの点から検討して、そして最終的に均衡点の生産的規模を決定いたします、私はきちっとやりますとこういう内容だと思うのですが、この点についての所見はいかがでしょうか。
○土居政府委員 大臣談話の解釈にわたる部分もございますので、若干事務的に御説明させていただきますと、今先生御指摘になりました第五段落につきましての四点はそのとおりでございますけれども、この大臣談話も答申を受けた大臣談話でございますので、当然答申の趣旨を体しておるということでございますので、例えば、稼行炭鉱対策の継続ということにつきましては適切な見直しを行なえというような答申がございますので、そういったものを前提としたものでございます。
 均衡点の検討につきましても、今御説明がありました三点につきましては均衡点の検討を要すということで指摘されておりますけれども、これらにつきましては「等」といったような表現もついております。答申の方でもいろいろとその他の要因について書いてございますので、そういったものも含めて、この大臣談話を受けてこれから対策の検討に入ってまいりたいというふうに考えております。
○岡田(利)委員 私の読んだのは書いておる内容ばかりなんですよ。書いてないことのつけ足しは一つもしていないのであります。ですから、稼行炭鉱対策などの従来の諸措置を継続すると言っているのですから、継続するわけでしょう。ただ、継続してほかはやらぬというわけじゃなくして、それを柱にしてさらに追加するのは追加する、こういう意味だと思うのですね、はっきりこう書いてあるわけですから。
 それから、均衡点の問題についても、この内容から抽出できるのがこの三点なわけですね。ですから、余り説明するとおかしくなるのですが、極めて素直にこう書かれていますねと私は言っているのですから、そうじゃないですか。
○土居政府委員 若干細かい話になりますので簡単に御説明いたしますと、例えば稼行炭鉱対策の継続につきましては、先生御指摘のように、これに新しい対策を加えるという意味でのプラスの見直しももちろんあるわけでございますけれども、やはり従来の対策について新しい観点から見直した結果マイナス部分もあり得るわけでございまして、そういったことは答申の趣旨を体して検討していくということでございまして、稼行炭鉱対策が現在のまま完全に実施されるということでは必ずしもないのではないか。答申と大臣談話両方合わせて読みますと、そういうふうに解釈するわけであります。
○岡田(利)委員 それは石炭部長の誤解なんですね。先ほど三項目について内容を聞いていますから、それをちゃんと縮小ということを私が言っているわけですから。ただ、政策としては生きている場合に、その稼行炭鉱に対しては従来どおりの政策を継続しましょう、こういう意味でしょう。その点、いろいろ整理をしておかないとならぬものですから、明確に確認しておきたい、こう思います。
 それから、炭鉱ということになるとすぐ保安の問題が出てまいるわけですが、特に最近の炭鉱の保安統計というものは、長年石炭施策に従事をした私としては、今日画期的な改善が行われておる、こう見ておるわけです。そういう意味で、この機会に炭鉱の今日の保安的な状況の傾向は一体どういう状況にあるか、また我が国の他産業と比較した場合にはどういう水準にあるのか、ヨーロッパの炭鉱と比較した場合にはどういう水準にあるのか、また、第九次政策で新たに何か具体的に今後保安目標につけ加えるというようなものが用意されておるのかどうか、承っておきたいと思います。
○鈴木(英)政府委員 炭鉱の保安の問題につきましては、ただいま先生御指摘のとおり、往時に比べますと大変な努力がなされて、災害率も年々向上しておるという状況にあると思います。
 先生御指摘の中で、まず諸外国との比較でございますけれども、ILO統計の一九八〇年でございますが、出炭百万トン当たりの死亡率で見ますと、イギリスあるいはドイツ等欧州五カ国の平均値一・三四に対しまして、日本は一・二二ということになっております。もとよりこの災害率の比較は、各国比較というのがなかなか客観的には難しいと思いますけれども、厳しい自然条件の中で、日本の場合労使一体となりまして、また政府の支援もありまして、大変な労使の御努力があるというふうに認識しております。
 また、労働災害動向調査によります産業別の度数率でございますけれども、石炭産業は七・六から現在は二・七という数字になっておりまして、全産業の平均値一・九五と比較しますと若干高いわけでございますけれども、この三年間の経緯を見ますと、七・六、六・一、二・七というふうに相当の向上が見られるというふうに考えております。保安の目標につきましては、六十三年に定められました鉱業労働災害防止計画の中で、平成四年の災害率を昭和六十二年に比べ三割減少させることが目標とされております。これも途中経過ではございますけれども、現在目標値を下回っているというふうに認識をしております。
 ポスト八次策の石炭鉱業の保安対策のあり方につきましては、鉱業審議会の答申の中でも述べられておりますけれども、さらに本年、立地公害局長の私的委員会であります保安問題懇談会におきまして報告書を取りまとめていただいておりまして、今後、本報告書を受けて対策を進めていきたいと思っております。先ほど申し上げましたように、災害率はかなり改善を見ておりますけれども、やはり働く方々の生命、健康を守るということは何よりも増して重要なことでございますので、この報告書を受けまして、さらに災害の減少あるいは撲滅に向けまして最大限の努力をしてまいりたいというふうに考えている次第でございます。
○岡田(利)委員 我が国の全産業平均にまだ差がありますけれども、しかし、地上産業でも石炭産業よりも災害率が、例えば林業とか、一、二高い産業もあるという水準まで来ているという点を確認しておきたい、こう思うわけであります。
 それからもう一つ、これは労働省に伺っておきたいのですが、今度の答申とは別だと思うのですけれども、炭鉱の週休二日制の問題ですね。労働時間の短縮の問題、避けて通れない問題ですね。国際公約からいえば、もう来年週休二日、千八百時間達成というのが我が国の労働時間に関する国際公約でありますから、その点について具体的なことはこの答申では述べられていないわけであります。しかし、この問題は、当然十年間というスパンでありますから、今免除をされるような形になっておりますけれども、一体どう実行していくのかということを避けて石炭答申は生きてこないと思うのですね。そういう意味で、その点についてどういうお考えか。労働時間の現在の日本の炭鉱とヨーロッパの炭鉱の比較は一体どういう状況にございますか。
 もう一つ、炭鉱の場合には拘束時間なんですよね。普通一般の場合には労働時間何時間、八時間なら八時間、こういうわけですね。拘束というのはどこでとるかというと、普通一般は坑口から坑口でとるわけですね。そうしますと、いろいろ賃金の態様から労働時間から全部違うんですよ、六つの炭鉱でも。大変難しいわけなんです。
 それをどう把握するかということは非常に難しいことでありますけれども、例えば拘束時間内で固定賃金の場合には一時間休憩ができるわけですね。出来高払いの場合には休憩しないのですから、飯を食う時間だけ休憩して、出来高払いで働いて賃金をもらう。だから、そういう意味では実質労働時間が変わってくるわけですよ。一時間の休憩時間を三十分休んで飯食ってやめて三十分働けば、これは時間外労働である、そうすると拘束時間内にも時間外労働があるということで、こういう形態もあるわけですね。さまざまなわけであります。あるところは戦後慢性的拘束九時間的な労働態様にある炭鉱もあるわけです。今でもそういう炭鉱があるんです。ですから、そういう点で、この労働時間の問題ということは非常に勉強をしてもらわないとならないんじゃないか。かつて末弘厳太郎中労委の会長は、炭鉱賃金は不可解であると言って有名な言葉を出したこともあるぐらいなんです。六つの炭鉱でもそうなんですから、そういう点についてどういう把握をされておるのか、承っておきたいと思います。
 時間がございませんから、そしてその後に、今度の答申で「エネルギー政策としての新石炭政策の展開」の中で、「海外炭の安定供給の確保」「クリーン・コール・テクノロジーへの挑戦」「地球的視野に立った国際協力の展開」、三つの柱を立ててこの政策の中に盛られておるわけです。これは結構な話なんですが、ただ、結論として、結びとして何を書いているかというと、新エネルギー・産業技術総合開発機構等の事業のあり方とあわせて検討が必要であると結んであるんですね。余りにも、極めて結び方が、例示がないものですから、何かこう、恐らく討議の場合にはこの「等」の検討課題に例示があるんだろうと思うのですね。その点について御説明いただきたい、かように思います。
 以上です。
○佐藤(勝)政府委員 炭鉱における労働時間の短縮の問題でございますが、もちろん全産業を通じまして労働時間の短縮、大変重要な課題でございます。炭鉱におきましても例外ではございませんけれども、ただ、実態として申し上げますと、炭鉱を含みます鉱業におきます時間短縮のテンポは、残念ながら大変遅いというのが実態でございます。この四月から法定労働時間、以前の四十八時間から四十六時間に短縮をされたわけでございますが、これですと四週五休制に相当するわけでございます。これは平成四年度末までの二年間の措置でございますけれども、ただ、その二年間におきまして四十六時間のままで安住をするということではなくて、その期間内におきましてもできるだけ短縮をするような指導を、よく実態を把握しながらしていきたいと存じます。
 それから、欧州の炭鉱の労働時間との比較でございますが、まず我が国の、これはとり方として石炭・亜炭産業という数字でございますが、平成二年度におきまして毎月勤労統計調査によります総実労働時間が二千四百二十三時間ということで、他産業に比べましても長いわけでございます。これに対しまして欧州の場合に、これは昭和五十九年のECの資料でございますが、ドイツにおきましては千五百時間台、フランスにおきまして千六百時間台、イタリアが大体千五百時間というような状況にございます。
 それから、賃金制度、拘束時間、休憩時間との関係の御質問でございますけれども、基準法上、炭鉱の労働時間は坑口から坑口までということでございますが、休憩時間は大体坑内で過ごすということになるわけです。休憩時間でありますから、これは最小限度法定の休憩時間はとっていただかなきゃいけない、とらせる義務が使用者にあるわけでございますけれども、それはそれとしまして、仮にその休憩時間に事業主の指示によりまして仕事をするということになりますと、当然賃金支払いの義務が生ずるわけでございますが、ただ、実際に現在行われております労働協約、就業規則の大部分におきましては、休憩時間も含めまして賃金支払いの対象になっているというふうに理解をいたしております。
 ただ、実際に働かない、実際に休んだ休憩時間につきましても賃金の支払いの対象になっておる場合に、そこに働いたらどうなるのかというまた別の問題が出てくるように思いますけれども、そこのところはやはりこれは労使間で決めるべき問題でございまして、法律上あるいは行政指導してどうするというような問題ではございませんけれども、少なくとも最低法律上の必要とされております休憩時間は休憩時間としてとっていただくというのが基本であろうかというふうに考えております。
○土居政府委員 新エネルギー・産業技術総合開発機構、NEDOの事業のあり方との関係における新石炭政策の具体例でございますけれども、一つはクリーン・コール・テクノロジーについての開発を今後進めるということで、石炭に係るこういった利用環境技術についての一元的な推進体制をNEDOを中心に確立するということで、NEDOにクリーン・コール・テクノロジー・センターを設置するというようなことを要求しておりますし、さらには、先ほど来説明しました石炭鉱業の新分野開拓として海外炭開発をやっていくということで、これはエネルギー政策としても非常に重要であるということで、それに係る出資、融資事業をNEDOの事業でやっていくというあたりが例示でございます。
○岡田(利)委員 終わります。
○麻生委員長 中沢健次君。
○中沢委員 三十分の質問時間でございますので、問題を二つ、テーマを絞りましてお尋ねをしたいと思います。
 一つは、平成四年度の予算とも関連し、あるいは新政策とも関連をするのでありますが、現有炭鉱の存続という柱と、もう一つは企業が生き残りをかける、そういう意味では新分野、多角経営、これももう一つの大きな柱である。今ほど岡田委員の方からその内容について、基本的な見解を含めて確認をし合いましたが、私は新分野開拓につきまして少しく具体的にお尋ねをしたいと思います。
 第一に、残念ながら第八次政策で、私の出身の選挙区、四つの炭鉱が閉山になりまして、かねがね委員会で、それが地域にどういう打撃を与えているか、象徴的には人口がもう急速に減っている、国勢調査人口でいうと、全国の人口減の市町村の数をずっと上から順番にいきまして、ワーストテンのうち閉山地区の五市一町が全部入っていると、そういう指摘をいたしまして、石炭政策の事実上の重大な問題点なんかを指摘をしました。
 そこで、きょうは総論的なことよりも個別の問題として、まず第一に、今言ったその四つの閉山があった当該市町村で、閉山後人口の減少を食いとめる、あるいは大量の離職者の再雇用の受け皿を用意しようと、もちろん石炭会社もそうでありますが、関係の自治体が大変一汗も二汗もかきまして、企業の立地あるいは誘致と、多年にわたって今日まで積み上げてまいりました。そこで、関係市町村として、閉山後どの程度の企業が張りついて、雇用の受け皿として具体的にどの程度の実績を今日持っているか、簡単で結構でありますから、数字をまずお示しをいただきたいと思います。
○土居政府委員 八次策中に四山が閉山いたしました空知地域の五市一町におきましての企業の新増設、この数は、昭和六十二年度以降平成二年度末までの四年間で九十三社となっておりまして、それによる雇用創出は千八百四十六人ということになっております。
○中沢委員 それで、時間があれば個別にいろいろ問題も指摘をしたいのでありますけれども、私は今言いましたように、確かに石炭会社あるいは行政も努力をして長い間いろいろ企業誘致をやってきた。しかし閉山地区に限定しても九十三社、雇用の受け皿としては一千八百四十六人。数は正確ではありませんが、この四つの閉山で八千名程度の離職者が関連も含めて出ているわけでありまして、結果的には、努力は評価をしながらも、現実問題としては極めて不十分であった。そのことが、残念ながら人口がほかの管内に流出をして、国勢調査人口に象徴されますように、大幅な減少になって、今日の産炭地は大変な行政上の問題を抱えている、こういうことだと思うんですよ。
 したがって、やはり第八次石炭政策でいいますと、合理化臨時措置法にも問題はあったけれども、同時にやはり産炭地振興という、そういう観点にも非常に不十分さがあった、私はそのことをまず指摘をして、したがって九次政策という新しい政策展開の中では、そういう反省を具体的に込めて、地域の振興あるいは僕らの言葉で言えば現有炭鉱の存続、ひとつこれを、整合性とでもいいましょうか、うまくマッチさせて新政策を十年間のスパンで展開する、こういうことになったと思うのです。
 私の認識についてもいろいろと質疑をやりたいのでありますが、これは恐らく通常国会で十分議論ができると思いますから、きょうはそこのところは割愛をさせていただきまして、二つ目に具体的なことをお尋ねをしたいと思います。
 平成三年度で初めて、石炭企業の新分野開拓について、極めて限定的でありますけれども一億八千万円の補給金ということを創設いたしました。私はその際に、一億八千万ということそのものは、新しい制度をつくるわけですからこれは評価をするけれども、実際に石炭各社の希望からいうと一けたぐらい少ないんじゃないか、最低でも。その際の答弁としては、予算は予算であって、できるだけ企業の希望にこたえて努力をしたいという答弁でずうっときておりまして、私自身その後具体的な点検をしていませんが、お尋ねをしたいことは、平成三年度一億八千万が、企業の希望としてはどのぐらいの希望があって、給付金としての支給実績がどうなっているか、これもトータルの数字で結構なんですが、示していただきたいと思います。
○土居政府委員 今年度より創設いたしました産炭地域石炭企業等経営多角化促進補給金につきましては、現在までのところ四件の申請が出ておりまして、この四件につきましては近日中に交付が行われる状況でございます。予算は一億八千万ということでございますが、この四件で申請額が六千万弱ということでございまして、これは第一期分というふうに考えております。
○中沢委員 今のところの実績はそうだと思いますが、後の質問にも関連しますけれども、潜在的な希望も含めて相当多額に上っているということは事実だと思います。
 そこでもう一つ、関連をいたしまして具体的にお尋ねをしたいと思いますが、平成四年度の概算要求の中では、今の関係でいいますと今度は十二億に補給金の金額を一けたふやして要求をしている。私はこのことについては、ひとつぜひ今後の問題として満額獲得のために通産側としての努力もお願いをしたいし、私どもも一生懸命応援をしたいと思うのです。
 それとあわせまして、これまた全く新しい制度でありますが、NEDOの認可予算で、これは八月二日の石特のときに質問をした際に、目玉全部を答弁したらどうだという質問に対しまして、まだ時期でないと、まあ半開きぐらいの答弁しかありませんでしたが、結果的には単年度措置で六十億、五年計画で三百億と予測をされておりました具体的な無利子融資の内容が予算要求をされた。私もこれは補給金ともう一つの政策的な柱としては大事なことだと思うのですよ。ただ、これはせっかくNEDOの認可予算として創設をするのであれば、私なりにこの問題点というか、もう少し内容的には吟味をしてもらいたいと、その一点だけに絞って申し上げたいと思います。
 いずれにしても、企業の新分野開拓あるいは多角経営というものは、企業独自でやる部分と、俗に言う三セクが、業界だとかあるいは行政だとか、石炭以外のそういうところも含めての第三セクターが受け皿で新分野開拓という事業をやることも、今までの経緯あるいは経験からいって十分考えられる。その場合に六十億の無利子融資の融資対象先になっているのかなっていないのか。個別にいろいろ話をしておりますが、今のところはそこまでは考えていないということであります。
 というのは、石炭五社で新分野開拓の構想をずっと大まかにまとめているようでありますが、約一千億だと。したがって、三百億の無利子融資でも、枠としても私は決して十分だとは思いませんが、同時にそういう問題もあって、第三セクターにまでなかなかそういう道を広げることができないという話でありますが、私はやっぱり第三セクターにもそういう融資の道はきちっと開いておく。その場合の取捨選択はこれからの具体的な判断、いろいろあると思いますが、制度的にはそこのところの道をしっかり開いておくという方がやはり政策効果からいっていいのではないかと思いますが、その点はいかがでしょうか。
○土居政府委員 今御指摘の石炭企業の新分野開拓に関する無利子融資でございますけれども、これにつきましては、石炭産業に対してその石炭産業が新しい分野に進出する事業に対する融資ということで限定されておるということがあるわけでございまして、基本的には石炭企業に対する、あるいは石炭企業の親会社に対する融資、そういうことで考えておるわけでございます。
 ただ、産炭地域における第三セクターの育成というのは非常に重要な問題でございまして、これにつきましては地域振興公団によります特別低利融資あるいは出資、あるいは今度要求しております産炭地域活性化基金、こういった自治体への財政支援も含めました対策を講じていかなきゃいけない、進めていかなきゃいけないというふうに考えておる次第でございます。
 ただ、今先生御指摘がありましたように、石炭企業の経営多角化事業と第三セクターが絡むような場合で、融資先は石炭企業でございますけれども、第三セクターに企業が参加するというような場合には、間接的にその第三セクターを支援する形になるという効果が生ずる場合はあり得るというふうに考えております。
○中沢委員 今部長の方からお答えがありましたことは、結果的に私の質問にまた関連をするのでありますが、今部長の方では結果的に石炭企業と関係して行政がかむ第三セクターも間接的には無利子融資の道が開かれる、そこのところをひとつ確認をしておきたいと思うのですよ。
 そこで、いま一つはもう一つの大きなテーマでありますこの産炭地域の振興の関係で、これも総論はともかく具体的に幾つかお尋ねをしてみたいと思いますが、今部長の方から答弁がありました。産炭地域振興についても、地域に対する例えば基金の創設等々も含めて新しい制度を導入する。確かに今度の平成四年度の予算の要求を見ますと、そういう目玉も具体的に出ています。私はかねがね、産炭地振興というのは今まではどちらかというと閉山後のアフターケアみたいな形で後追いで出されてきた、それではだめだから、せめて炭鉱が存続している間に同時並行的に地域振興策も考えたらどうだ。さきの通常国会で成立をしました産炭法は特徴としてはそういう一つの性格になってきた。それを前提にしての今度の予算要求でありますから、今ありました地域活性化基金、額としては十八億でありますが、それを通産側としては予算上用意をする。これについて少しくお尋ねをしたいと思うのです。
 いろいろ聞きますと、これは単年度措置ではもちろんない、必要に応じて継続をして基金の積み増しをやりたい、その規模としてはおよそ七十五億程度だという話を、正式ではありませんがいろいろ関係自治体の方からも聞き及んでいるのであります。私は、その地域振興基金、まあ三年計画だと思いますが、七十五億ということの枠をあらかじめ決めることについてはいささか問題があると思うのですよ。地域振興ということは後でも出てまいりますが、今関係道県から実施計画を集めている、その実施計画の内容によってはやはり相当な地域振興のプログラムが出て、その基金についてもやはり相当な金額を用意をしなければいけないと私は思うのですよ。
 ですから、まず第一点、十八億ということはもう既に明確に数字が明らかになっております。年次計画で七十五億という枠組みがあるようでありますが、そのことの是非というよりも正確な情報なのかどうか。私としてはそういう枠をあらかじめ決めることについては問題がある、こういう見解でありますけれども、お答えをいただきたいと思います。
○土居政府委員 この地域活性化基金につきましては、環境整備基金と合わせて十八億ということになっておりますけれども、十七億円の予算要求を行っているところでありますが、来年度以降におきましては、実態に応じて、必要に応じて要求をするということではございます。ただ、基本的にこの予算要求の前提といたしまして、これは道県あるいは民間企業、地元関係者の自主的な意思でそういう中核事業主体が設立される場合にこれを支援するというものでございますので、一義的に国が枠を決めて進めるというような性格でもございませんし、今お話がありました七十五億円云々という話は全くの事実無根ということで、そういうことを考えておるということはございません。
○中沢委員 いま一つ関連をいたしまして、今部長の方から、産炭地の地域活性化という一つのプログラムは地元密着型といいましょうか、地元が中心になって、それに国として支援をする。そうしますと、十八億、中身で言うと二つに分かれますが、十八億を一つの念頭に置きますと、国として支援の割合が三分の二なのか、いわゆる補助率はいろいろありますが、三分の二なのか、そして地方の持ち出しか三分の一ということで一応想定をしているのか、そこのところもちょっと明確にしていただきたいと思います。
○土居政府委員 予算要求としては三分の二補助ということでございます。
○中沢委員 さてそこで、自治省からも調整室長に出席をいただいております。関連がありますから自治省側にもお尋ねをしたいと思います。
 今、地域活性化基金の十八億問題、実は三分の一が地方の拠出を予定をしている。私はここの委員会でも地方行政委員会でも産炭地財政だとかそういう問題もかねがね取り上げておりまして、実は大臣、七月に、産炭地財政をよく見よう、そして国政の場にいろいろな問題について意思反映をしようということで、衆議院の地方行政委員会としては初めて産炭地まで、現地に行っていただきました。それと、今度閉会中になりますが、参議院の地方行政委員会も同様趣旨で北海道の産炭地の赤平にも行っていただく。つまり地方行政委員会サイドでは産炭地財政も大きな政治テーマであるという認識になっていただいているわけであります。
 そこで、今ありました個別の問題を一つだけ取り上げますが、今の部長の答弁で、三分の一が地方の拠出を予定をしている。例えば北海道でいいますと、北海道の財政もいろいろありますが、これは規模が大きいわけでありますから、その出資のうち仮に二分の一出すにしても比較の上でそれほど大したことはないと思うのです。しかし、今例えば空知を念頭に置いて考えた場合に、夕張以下五市一町がかなりの拠出をやはり求められてくる、億単位か何千万か。しかし、産炭地財政は非常に余裕がありませんから、一億であってもこれは大変だと思うのですよ。本来であれば、その種のものも通産の制度予算でてこ入れをすべきだと思うのですが、正直言ってその辺はないものねだりだと思うのですね。そうすると、現在の国の制度からいうと勢いやはり自治省にそこのところの財政支援はお願いしなきゃならぬ。
 そこで香山室長、あなたは北海道の財政課長として北海道勤務の経験もありまして、産炭地域財政にも非常に経験もお持ちなんでありますが、私が具体的にお尋ねをしたいのは、地方のそういう拠出について、自治省としてはこの際地方交付税という制度を有効に活用して資金的な手当てをすべきでないかということが一つ。それが制度的に非常に無理であれば地方債の認可、例えば四年ほど前に、私記憶をしておりますが、芦別の星の降る里という第三セクターの開発事業を、行政の参加をする、出資をする場合に、出資金についてこれはやはり起債認可ということで初めてやっていただきました。ですから、これと同じようなケースで、全国規模に広がると思うのでありますが、地方債の認可、とりわけ過疎債並みの地方債認可についてこの際ぜひ検討をしていただきたい。恐らくこれは通産側からも、各省庁の連絡会議の中で通産側の希望としても自治省に出すと思いますけれども、この委員会でも私初めて取り上げましたけれども、ひとつ自治省側の具体的な見解あるいは検討の見解についてもお聞かせいただきたいと思います。
○香山説明員 お答え申し上げます。
 中沢委員からもしばしば御指摘をいただいておりますように、産炭地域市町村の財政、大変脆弱でございまして、自治省の方も交付税等活用いたしまして必要な財政支援措置を講じてまいったところでございます。
 御指摘の基金につきましては、通産省が平成四年度新規事業として予算要求をしておられるものでございますけれども、その財政面からの対応につきましては今後通産省からの説明を伺い、また国の予算査定の状況なんかを見ながら自治省として検討してまいりたいと考えております。いずれにいたしましても、御指摘の点も十分踏まえまして、産炭地域が新たな課題へも十分対応ができますよう、自治省としても適切に対処してまいりたいと考えております。
○中沢委員 今のことに関連しまして、通産大臣、ちょっとお願いをしたいわけでありますが、やはり産炭地の地域振興ということは、通産省が所管をしながらももちろん各省庁にまたがる問題がたくさんあるわけです。今一つの例を取り上げましたけれども、自治省にも相当いろいろな意味でお手伝いをしていただかなければいけない。吹田自治大臣なんかも極めてそういう意味ではよく理解をされております。今一つの問題だけでありましたけれども、ぜひひとつ通産大臣からも、各省庁の連絡会議ではそれぞれ行政レベルでやるのでしょうけれども、大臣レベルでぜひひとつこういう問題も含めて、後でまた全体的な振興計画を申し上げたいと思いますが、自治大臣に個別に具体的な要請をぜひお願いをしたいと思うのですけれども、いかがでございましょうか。
○中尾国務大臣 中沢委員の先ほどから意のある言葉を十分に承っておりますから、吹田自治大臣にもお会いいたしましたときには、必ず責任を持って私の口からも対応していただくように申し入れておきたいと思います。
○中沢委員 ひとつよろしくお願いを申し上げたいと思います。
 さて、最後の質問に移りますが、産炭地域の振興の基本計画と実施計画、関連がありますから具体的にお尋ねをしたいと思います。
 実は、北海道段階では道がもちろん中心になりまして、産炭地の関係市町村、各圏域にそれぞれ分けまして実施計画の策定をずっと積み上げてまいりまして、昨日、北海道の議会の石特の審議をくぐりまして、北海道としての産炭地域振興実施計画を正式にまとめ上げました。僕も立場上、いろいろ情報や資料ももらっておりますけれども、一つは、先ほど来の答弁の中では本年年末をめどに基本計画を策定したい、こういうお話がありましたが、そこのところをもう一度確認をしておきたいと思います。スケジュール的に基本計画をいつまとめるのか。
○土居政府委員 産炭地域振興実施計画につきましては、九月末を目標に各道県から原案を提出いただくことになっておりましたが、若干おくれておりまして現在一部残っておりますが、並行してヒアリングに入っておるという状況でございます。最終的にそれにつきまして産炭地域振興審議会の議を経ていつ決めるのかということにつきましては、現在のところ十一月を目途に作業を進めておる、そういう状況でございます。
○中沢委員 そこで、大臣にもぜひ決意も含めてお答えをいただきたいと思いますが、今ありましたように年内の十一月をめどにやりたい。これは基本計画を決めるということは、国が産炭地振興についての全責任を持つという意味での一つの政治スケジュールだと思うのです。今言いましたように、北海道的に言いますと重点地区が三つの生活圏、それから五年計画、二年計画を含めて全部で六つの地域の計画をまとめての北海道の実施計画、こうなってくるわけです。
 私は前の委員会でも指摘しましたように、初めて実施計画を地元密着型でやってもらう、それを基本計画に全部吸い上げる。初めてのことでもありますので、ひとつ確認の意味も含めてお尋ねをしたいのでありますが、私は九州もそうだと思います、どこもそうだと思いますが、やはり地元に密着をしたなりに相当具体性のある実施計画だというふうに思うのですよ。それだけに、実施計画を基本計画に完全に組み込んで−このいただいた資料を見るだけでも、例えば空知の私の選挙区だけでも膨大な実施計画なんですね。これは道路からダムから生活環境整備から、あるいは観光、リゾート開発から含めて。つまり、通産行政でいうと正直言いましてごく一部でありまして、ほとんど建設だとか農水だとか北海道の開発だとか、先ほどあった自治省だとか、つまり各省庁に相当またがる。これは従来もそうでありました。しかし、今まで以上にそういう色彩が強い。それだけに、実施計画を受けて基本計画をつくる大臣としての責任というのは非常に重たいと思うのです。
 したがって、私は、実施計画を基本計画に完全に吸い上げるという決意が一つと、いま一つは、各省庁に相当具体的なものを含めて関係がありますから、各省庁にわたる問題も通産大臣として責任を持って、ひとつ計画倒れにならないように、本当に産炭地域の振興になるような基本計画にする、こういう決意のほどをきょうの段階でぜひお聞かせをいただきたいと思います。
○中尾国務大臣 ただいままで委員とまた政府委員とのやりとりもずっと聞きながらも思ったのでございますが、非常に各般にわたるものですから、確かに御指摘のとおり、通産省が一つの核になっているとはいえ、通産省だけででき得るものではございません。そういう意味においては各省との連携を極めて密にいたしまして、そういう横並びの中における協力体制の中でどのような形でこれをやっていくのか、言うなれば実施計画を基本計画の中に取り込んでいくのかというようなことも全体的に私は総括しなければならぬという責任を感ずる次第でございまして、これに対しましてはまた関係各省庁とも十分な詰めを行っていくべきだなと覚悟を決めておる次第でございます。
○中沢委員 時間が参りましたので終わります。ありがとうございました。
○麻生委員長 岩田順介君。
○岩田委員 質問をいたします前に、二つ要望しておきたいと思います。
 一つは、先ほど古賀委員の方からも、福岡県内の十七号、十九号の台風における災害につきまして、その復旧、復興の努力方の要請もございましたが、一昨日の報告によりますと、死者九名、行方不明二名、それから膨大な家屋の損壊や、さらには農業被害が出ております。これは全国的な状況でもございますけれども、通産大臣として格段の努力をお願いしておきたい。
 それから、当委員会が始まります前に、理事会で請願に関する審議がございまして、八月七日に受理をしております鉱害復旧促進の実施に関する請願、第七〇号につきまして、採択にはなりませんでしたけれども特段の御配慮をいただき、委員長から後ほど通産省の方に要望をしていただくという取り計らいになったわけでありますが、地元の状況を理解をいただいたということでは感謝を申し上げる次第でありますけれども、この促進につきましての御努力を要望しておきたい、こういうふうに思っている次第であります。
 ところで、この産炭地域振興実施計画につきまして何点かお尋ねをしたい、こういうふうに思っている次第であります。
 先ほどの御答弁でもございましたが、最終的な段階に入っているというふうにお聞きをしておりますけれども、先般野村総合研究所が、全国の地域開発計画、各種のプロジェクトがございますが、これについて一体どうなっているかということを調査発表いたしております。これによりますと、事業化率が九州の場合は非常に低い。三八%。いわゆる計画倒れ、構想でとまっているという状況が非常に多いということが出ておるわけであります。
 ちなみにブロック別に見てみますと、北海道が六六・七%の実施率。これは進んでいくわけでありますが、関東、北陸、東海、中国、四国、こういったところが五八・五%。五割を切っているのは九州の三八・四%。たしか東北も五〇%を切っているのではないかというふうに思われます。いろいろ理由がありましょうけれども、やはり計画倒れになった一番大きな理由はバブル経済が原因をしておったことは言うまでもないわけだろうというふうに思います。それからまた、九州が五割を大きく切ったというのは資源の問題、資源に応じて開発計画の方が多過ぎたということもあったのではないかというふうに思うわけです。
 いずれにいたしましても、短期間にこういうふうに変わっていくというのは、バブルの問題もありますけれども、ある意味では正常な状況に戻ったのかなというふうにも思いますが、先ほどもどこかで御質問があったと思いますけれども、福岡でもそうですが、九州の中でも影の部分と明るい部分がありまして、いずれにしましても産炭地というのが影の部分。これをどういうふうに脱却していくかという今最終段階に来ておりまして、経済の好況によりこういった地域開発が進展すれば面的な開発というか浮揚がかなり期待されるというふうに思っておったところにこういう状況ですから、ちょっと心配をするわけであります。
 したがって、いわゆる実施計画がどういう実効性を持つのか、どういう推進をしていくのかというのがますます重要になってくるわけでありますが、そういった意味において、県段階、道段階におきます実施計画の進捗状況についてまずお聞かせをいただきたいと思います。
○土居政府委員 産炭地域振興実施計画につきましては、現在、道県知事が作成いたしました最終案のヒアリングに入っているところでございます。今後、この正式提出を待ちまして関係省庁と協議をして、先ほど御答弁いたしましたように、十一月を目途に産炭地域振興審議会の議を経て策定するという予定にしております。
○岩田委員 筑豊からのいろいろな問題提起というのは、これまでの状況もありまして暗い話ばかりで、私どもも思いがあるのでありますけれども、最近になりまして、いろいろな地域、いろいろなグループからのいろいろな立ち上がりといいますか、発想がわいてき始めた、こういう明るい一面もあるわけであります。
 福岡県に今「オピニオン福岡50」というグループが誕生いたしておりまして、これは地域からさまざまな意見を積極的に発信しようとする意欲的なグループであります。過日、筑豊地区でこの「オピニオン福岡50」の集会が催されておりまして、地元新聞もかなり力を入れておるわけでありますが、この報道を見てみますと、筑豊というのは福岡県の中央に位置をしている、地域的条件からいわゆる地域活性化の町づくりというのは展望ができるというような意見が活発に出されている。さらには、百年にわたった石炭に翻弄された歴史ですね、これを何とか私たちの力で脱皮していこう、つまり産炭地からの脱皮ですね。産炭地からのテークオフ、こういったテーマも大きく議論をされておるわけであります。しかし現実問題では、いろいろ言われているけれども、やはりハードの面でも一応の施策が必要ではないか。いやしかし、だけれどもソフトの面について我々世代がもっと責任を持っていかなければならぬという意気込みもありますね。それから、通産大臣の御努力もあったのでありますが、筑豊にトヨタが来るようになって活発な作業が進んでおりますけれども、しかし一方では、かつて石炭の時代に経験をしたように企業城下町にしてはならぬのではないか、このためにどうするかという新しい発想もまたわいているところであるわけであります。
 先ほど土居部長からお話がございましたが、この十年間の実施計画というのはなかなか難しい点もあると思いますね。経済がどうなるかという一定の見通しがつかないという問題、それから、後ほどもお尋ねをしますけれども、既に計画がされてある部分にどう取り組むかという問題についても、これは非常に難しい問題になっていくのではないか。つまり、十年の長期計画というのはなかなか困難ではないかというふうに思います。
 その点での苦労も現地はよく知っておりまして、過日、県が関係市町村を集めましてヒアリングをした際でも、どういう絵をかいていくのか、どういう構想を持っていくのか、そして、どういう展望を十年後に持つのかというようなさまざまな意見が出ているけれども、いざ実施計画にまとめるという段階になりますとこれはなかなか難しいという結論ではなかったかと思います。先ほどもお尋ねをいたしたわけでありますが、再度、公共事業中心になっていっているんじゃないかという心配がありますけれども、例えばこの企画や県の実施計画の中に石炭企業等が参加をして、新たな展望ある施策といいますか、地域振興策が模索されるべきだというふうにも思うのでありますが、こういった点ほどういう印象をお持ちでしょうか。
○土居政府委員 先生御指摘の点につきましては、昨年の産炭地域振興審議会の答申におきましてもいろいろと指摘をされておりまして、ハードからソフトヘということで、地域の文化、社会といった面での振興も合わせた総合的な計画が必要であるというようなことになっているわけであります。ただ、一方では、いわば単なる絵にかいたもちではいけない、やはり具体的に実効性があるものでなければいけないという要請もあるわけでございまして、やはりハードあるいは基幹的な部分についてはそういった実効性を追求しながらも、ソフトの面でのいろいろなビジョンといったものも、できるだけ取り込んでいく必要があると考えております。
○岩田委員 いや、私がお尋ねしておるのは、何回かヒアリングをされておると思いますので、そういうふうになっているかどうかということをお尋ねをしているわけです。
 確かに今回の産炭法の改正には大きな変化と特徴があるわけであります。私ども、これは評価をしてきたわけであります。その一つは、これまでの鉱工業中心の地域発展計画から幅を持たせるという特徴があったと思います。今お話がありましたように、その一つはハードからソフトに実施計画の中身を変更していこうということでありまして、しかも長期的な発展計画、そしてその実施計画は県、道がつくっていく、こういうことであったと思うのですね。
 しかし、実際に立案となると、先ほども申し上げましたようにイメージがわかないとか具体的なものを設定するのは難しい、また将来展望を立てることはなかなか困難だというふうに思ってきたのではないかと思います。その点について、今進行している県の苦悩や、どういうふうになるか、当委員会でも審議をされましたし審議会の答申もございまして、そういった実施計画に入るまでのいろいろな、どういうふうに振興策を策定していけばよいかという議論と実際の乖離が私はかなりあったのではないかというふうに心配をしてお聞きをするわけですね。
 したがいまして、その中の一つは、これは過日の委員会で意見をお述べいただきました、例えば政策部会の先生方の意見の中にも、私の胸にまだ残っておるのですが、なぜ旧産炭地がこれまで残っているかというと、あえて言わせていただくとやはり自立性の問題ではないかと御発言なさった先生がおられまして、これは私の胸に残っている言葉であります。したがいまして、産炭法の附帯決議の中にも、文化をもっとふくよかに創造していこうということがなければだめだという意味で一言あれは入っておったと思いますね。
 したがって、先ほど「オピニオン福岡50」の話題も出しましたのは、彼らが今後積極的に担うというだけでなくて、この産炭審の実施計画がどこかでドッキングしていく、支えていく、また実施計画が彼らをリードしていくような精神まで含めた計画になっていくことが望ましいのではないかというふうに思っているわけですね。そういった意味でこの進行状況、計画状況について一体どういう印象をお持ちであるか。これは今後一定の期間見直すかという問題もありますけれども、そういう通産省としての印象を今お聞きをしているわけです。
○土居政府委員 現在、産炭地域振興実施計画のヒアリングの最中でございまして、実はそれまでの地元におけるいろいろな調整の過程についてはいろいろと仄聞しておりますけれども、正確にはやはりこれからヒアリングをいたしました結果に基づいて判断をしていかなければいけないところでございまして、印象でいいからというお話ではございますけれども、正確にヒアリングをした後、具体的に地元に対していろいろ意見を言わせていただきたい、このように考えております。
○岩田委員 自治体の実施計画づくり、県、地方自治体の当惑があったというふうに私は感じているわけですね。それは、最近、高齢化社会の問題だとか医療、福祉等の大部分の分野につきまして地方自治体が分担をしていくという時代に入りますね。そういったこと等も考え合わせていきますと、産炭地域振興に不可欠であってもまだ構想を出ていないものだとか、こういうこともあると思います。さらには、各省庁との調整が前提になるものもございます。これを無視しては掲載できない、実施計画に入れることは困難であるということもあろうと思います。例えば、地元では直方に新幹線の新駅をつくろうという構想がございますが、こういったものもちょっとこれはどうするかということになっていくわけです。地元としては目玉ということではなくて大きな柱になっているわけですが、これはなかなか入りづらいのじゃないかというふうに思うわけですね。したがって、不可欠であるけれども構想の域を出ずに実施計画に上げることには困難がある、こういう壁があったのではないかというふうに思います。
 先ほど大臣から、いわゆる実施計画の実効性については御努力をしていかれるという決意も伺ったわけでありますが、現段階でそういう問題もあるし、各省庁の調整が見込まれれば次の段階というか何年か後、来年以降これが計画に入るかどうか、この点についていかがでしょう。
○土居政府委員 これからヒアリングした後、今先生御指摘の点も含めていろいろと検討していかなければいけないということでございますが、今先生おっしゃいましたようにやはり実効性がなければいけないということでかなり具体的なものに絞られてくることになりますと、逆に構想の域を出ないようなビジョン的なものがむしろ疎外されてくるというようなことになるわけでございます。その辺の難しさを調整しながら、できるだけ地元の意見を聞きながら今後の検討を進めてまいりたいというふうに考えております。
○岩田委員 それは実際にはどういうふうに――ヒアリングを最終的に行ってみて判断をしたい、印象も述べることは困難、こう言われていますね。いわゆる産炭地域であろうとなかろうと個別の自治体の振興計画というのがあるわけですね。それが実施計画との関係で区別がなかなか難しいという状況があって進んでいるわけですね。そしてまた、各省庁との調整もいろいろある。これはまだ出てみなければわからない、こういうことになっていますが、では、近々ヒアリングが行われて、最終段階を迎えていますけれども、いわゆる基本計画に採用するかどうかという段階が来ますね。この段階で整理をする、調整をする、こういうことになっていくわけでしょうか。
○土居政府委員 これは道県が原案を作成する、その段階で地元の市町村との協議も行われております。それから、関係各省の問題も、原案の段階でまた関係各省との相談なども始まっているようでございます。いずれにいたしましても、道県の案が出てきた後で我々としても、通産大臣の告示になりますものですから、通産省としての案を決めることになるものでございますから、今いろいろ出ております議論も念頭に置きながら通産省としての原案をつくって、それを各省と協議する、協議が調ったら再度地元に御相談をして審議会にかけて告示をする、そういうステップになっておりまして、問題はこれからだというふうに判断しております。
○岩田委員 それとの関連で重ねてお伺いすることになりますが、いずれにしましても、昭和三十六年の産炭法施行以降、各自治体というのは毎年膨大な要望、陳情を行ってきたわけでありますが、その中心はどうしてもこの基幹交通網の整備が重点としてあったと思いますね。今回もそれが柱になってくるだろうというふうに思います。また、工業団地の造成等も毎年のように各自治体から要望が上がっておりますけれども、今回の基本計画、実施計画から基本計画になっていくわけでございますが、こういった点について、基幹道路網の取り扱いについてどういうふうになっていくのか。先ほどの御答弁で大体推測がつくわけですけれども、基本計画との関係について、産炭地域振興の中心というものはこの道路だというふうにずっと言われております。私ども取り上げてきたことがございますけれども、確かに福岡県は道路整備では有数な県ではありますけれども、この筑豊を考えますと東西南北ちぎれてしまっているわけですね。北九州にも寸断をされているし、それから田川、苅田に向かっても寸断をされている、南の方に向かっても完成していない、こういう点について一体どういうふうにお考えであるのか。
○土居政府委員 道路等の基幹的な公共施設につきましては、産炭地振興の一番基本になる問題であるということで、これは産炭地域振興審議会の答申でも御指摘されているところでございまして、今度の実施計画ではそういった認識で現在原案づくりもされているところでございますし、原案が出てきた段階では関係各省との関係も含めて、通産省はそういった認識でこの問題について調整に努めてまいりたいというふうに考えております。
○岩田委員 資源エネルギー庁の石炭部産炭地域振興課から実施計画作成方針というのが出されておりますね。その中で、「交通体系の整備」の項で、「道路の活用及び整備の概要についてはこ「原則として、当該圏域の計画期間内に供用のめどが立つと見込まれるものについて記載する。」こういうふうになっております。
 これは、関係各省がそれぞれの整備計画を持っておりますが、これはおおむね五カ年計画というふうになっているのではないかというふうに思いますけれども、それに掲載をされているものであるとか、それからこの十年以内に供用のめどが立つもの、こういう縛りがかけられている。縛りというのが適当かどうかは知りませんが、一定の枠が決められている。これは先ほど言いましたように、この十年間というのはなかなか難しいだろうと思うのです。大体、経済計画やこの種の計画というのは三年とか五年とかということでしょうが。先ほどは一定の期間見直すこともあり得るようなことをおっしゃいましたけれども、十年ということはなかなか難しい。しかも、通産省だけが全部権限を持って、その中でおれのところでやろうというわけにはいかない問題ですからそれはわかるのですけれども、地元としてはこの十年間の期間中の早期完成を道路を中心に望んでいるわけでありまして、この計画の前段ではかなり踏み込んだものを持っておったけれども、なかなかこれが書けない、こういうことで十年以内に完成するものでなければ書くことができない、実施計画に登載することができないということになれば、かなりジレンマがあったのではないかというふうに思うのですね。
 そういうことであれば、私はやはり逆に予算を産炭地域に重点配分するとか傾斜配分をしてくれとか、こういう要望が一方で出てくるのは当然だろうというふうに思いますが、こういった点でもなかなかジレンマというか、うまくでき上がらない、将来にふくよかな展望が見出されるような産炭地域振興計画にならぬのではないかという心配を私はするわけですが、いかがでしょうか。
○土居政府委員 筑豊地域の場合の基幹道路については非常に難しい問題があるということは承知しておるわけでございまして、今度の実施計画につきましても、一方では、具体的に実行可能な、あるいはそういう実効性を確保するような対策をつくれという御指示があるわけでございますが、しかしながら一方では、地域振興にとっての夢をつくっていかなければいけないという要請もあるわけでございまして、この点はそもそもジレンマというところでございます。いずれにしても、今お話がありました、十年間に供用開始のめどが立つものを中心にということでいろいろお願いしておりますけれども、これは何も現段階で完全に確定しておるものということではございません。いろいろな今後の折衝可能性も含めて、構想ではあるけれども単なる絵にかいたもちではない、努力すれば実現する見通しがあるというものについてはそれなりに原案としてお出しいただく余地は残してあるというふうに考えております。
○岩田委員 今後の問題でありますけれども、実施計画が出るその段階で、当初議論されてきた産炭法の精神に基づいて計画が完成するようにぜひとも御努力をお願い申し上げておきたいと思います。
 ところで、県の実施計画がどういうふうになっているかということは、新聞や各市町村とのヒアリングをする中で絶えず感じることでありますけれども、おおよそ、これは通産省管轄以外の分野にまたがる計画が相当大きいのではないかというふうに思います。大臣も先ほど申されましたように、前向きで努力するという御決意がありましたけれども、基本計画を策定した段階で、実施計画から基本計画に行く段階で、そこで実効性が一定程度確保できるような各省庁間の協議、こういったものは当然、最後ですから、とにかく関係道県、市町村の期待にこたえるような目に見えるようなものがどんどん進むということは、いろいろ問題を申し上げましたけれども、今一番期待をしているところではないかと思うのですが、いかがでありましょうか。
○中尾国務大臣 委員の御指摘は全くそのとおりでございまして、私は、今何が日本の国に求められているかといいますと、今のような全体の問題を包蔵している諸問題点などを取り上げますと、各官庁が縦割り的に自分たちのセクショナリズムでやっていくということを排し、横のつながりで、これが日本の国民あるいは日本の国、社会のためというものに絶対に一致してやっていかなければならぬことだという大局観、大乗的な見地、そういうものにこそ、全部が横つなぎでもって協力し合うという態度こそが一番大事だと思います。これがないような官庁は官庁として全くそしられるべきであるというのが私の初一念でございまして、それだけに、先ほど私も申し上げましたように、産炭地域の振興対策につきましては、従来から関係各省庁との連絡会というものを設置するなどいたしまして、関係省庁との連携の確保というものに努めてまいったわけでございます。
 また、産炭地域振興審議会につきましては、九省庁の事務次官が委員として参画しておるわけでございますが、同審議会の答申におきましても、関係省庁間の連携、協調というものを従来にも増して緊密なものにすべきものと指摘されているところでございます。通産省といたしましても、先生が先ほど御指摘のとおりに、少なくとも実施計画を基本計画にというところにおいて、もう事前の上においても全体の調和、ハーモナイゼーションを持ちながらお互いに一つの目標に向かって一致していこうという意識だけは高めていくことに、私はそのかじ取り役だけは演じてみたいというふうに考えている次第でございます。
○岩田委員 今の大臣の決意を多とし、また一層の御努力をお願い申し上げまして質問を終わります。
○麻生委員長 藤原房雄君。
○藤原委員 最初に大臣にお尋ねをしておきたいと思います。
 過日の委員会では、石鉱害の審議の状況について、その中身のことについていろいろ答申を中心としまして御質問いたしました。そのときは大臣お忙しくていらっしゃいませんでしたので、きょうは大臣に最初に「今後の石炭政策の在り方について」、この答申の、大臣も談話を出されておりますので、この大臣の談話に尽きるのかもしれませんが、きょう貴重な時間、東奔西走の大臣が時間をつくってこのように委員会を開かせていただいたわけでございますので、大臣の御発言、はっきりひとつお聞きしておきたいと思うのであります。
 大臣はこの談話の中で、
  本答申においては、九〇年代を構造調整の最
 終段階と位置付け、国民経済的役割の程度に対
 応する均衡点までは経営の多角化・新分野開拓
 を図りつつ、国内炭生産の段階的縮小を図るこ
 とが必要であり、このような石炭鉱業の自主的
 な構造調整努力に対し、需要業界が協力し、
 政府としても責任をもって対応していくこと
 基本的な考え方となっている。という、ここで政府としても責任を持ってやるという談話になっているわけであります。
 それから、
  本答申は、今後の石炭政策の在り方について
 の基本的な枠組みを示すものであり、これをい
 かに具体化していくかが今後の重要な課題であ
 る。私としては、稼行炭鉱対策などの従来の諸
 措置の継続に加え、本答申に盛られた石炭鉱業
 の経営多角化、新分野開拓支援、構造調整に即
 応じた先行的な雇用対策、地域振興対策などに
 ついて、具体策を速やかに策定し、実施に移し、
 関係者に不安のないよう万全を期する所存であ
 る。大臣はこのように仰せになっていらっしゃるわけでございます。今後、この八次まで進められてきた諸施策、そしてこれからの十年のうちにこれらのものも不安のないような形にきちっとしたいという答申でございますが、それに対して政府としても万全を期していきたいということが書かれているわけでございます。大臣の決意のほどを、この談話にはございますけれども、改めてお聞きしておきたいと思うのであります。
○中尾国務大臣 先ほど藤原委員から温かいお言葉を賜りましたが、私もこの問題につきましては、石炭鉱業審議会答申におきまして、先ほど委員がお述べになられたとおりこのことが指摘されているわけでございます。そこで、国内炭の維持の均衡点、すなわち役割と国民経済負担というものが均衡する生産規模というものにつきましては、答申にも示されておりますように、エネルギi政策上の国内炭の位置づけの推移あるいは石炭鉱業の構造調整の進展等の今後の状況の推移を見ながらさらに検討し続けていく必要があるものと考えておるわけでございまして、決意のほどをといいますならば、私の談話にもそのまま載せたつもりでございますけれども、今事業はもう最終であるという意識の中で、各省庁皆大変ないろいろな問題点を抱えておりましょうけれども、先ほど申し上げたように、本当に横並び、国家国民あるいはまた現時点における悩みを持ち続けておる生産者側の各位の立場に立ちましてこれを遂行していくことが何といってもこたえてやる道のりのファーストステップである、このように私も認識していることの決意だけは述べておきたいと思います。
○藤原委員 今日、揺れ動く国際情勢の中で、大臣も通産行政という非常に重要な立場にありまして東奔西走していらっしゃる、また石炭政策も今日までの八次施策の中で今日は大変に大きな山場を迎えておる、こういうことでございまして、このたびの答申に当たりましては石鉱害の方々の大変な御努力、そしてまたそれを受けて具体化をなさる通産省としましても、今大臣の決意のほどはございましたけれども、最終段階としてこれを具体化していくということには相当な御努力が必要だろうと思いますし、今日またその作業も進めていらっしゃることだろうと思います。大臣の御決意のほどを聞きましたが、ぜひひとつこれらの諸施策に対しまして万全を期して御検討をし、そしてまた財政的な裏づけ等あわせまして進めていただきたいものと思います。
 大臣も、今ちょっとお話ございましたが、石炭そのものについては、
 量的に拡大する我が国の石炭需要とその安定礎
 保の必要性、そのための国内炭技術の活用の可
 能性等を踏まえ、国民経済的負担の在り方の問
 題を含め、均衡点について更に検討を続けてい
 くこととしたい。最後にこうおっしゃっていますが、現在進行中のもの、そしてまた検討を加えなければならないもの、いろいろな部面があろうかと思います。これは最終段階ということになりますと相当慎重でなければなりませんし、それも後はないわけでありますから、その具体化というものについては、各省庁間の協議もさることながら、財政的な裏づけ等についても相当なバックアップはなければならぬだろうと思います。
 そういう中で、石炭というのは決して減少するのじゃなくて国内での消費は量的に拡大していく、安定確保が必要であるという中で均衡点ということ、これは今後通産省としてもいろいろ検討しなければならないことだろうと思うのでありますが、今後の検討を続けていくという大臣の談話になっておるのですけれども、これは具体的にはどのように通産省としてはお考えになっていらっしゃるのか、まずその点ちょっとお伺いしておきたいと思います。
○山本(貞)政府委員 均衡点につきましては、前回のこの委員会でも相当御質問いただいたわけでございます。それから先ほど大臣からも一般的な答弁があったと存ずるわけでございますが、やはり海外炭の価格の動向その他の国際的なエネルギー情勢、あるいは国内炭企業の合理化努力等あるいは多角化努力といったような、そういう進展状況を踏まえて、そのときそのときで今後状況に応じて判断していくべきものであるということでございまして、現時点で数量的に幾ら幾らと言うのは大変難しいということを申し上げておるわけでございます。
 その中には当然国内炭の持つエネルギー供給における位置づけ、それから国内炭の技術が今後の国際的な場における海外炭の確保というようなところに持つ意味づけといったようなものも考慮して国内炭の均衡点、それからもう一つは、いろいろな負担が国民経済的にあるわけですから、その負担との均衡点を求めてバランスを考えていく、そういうことでございますので、具体的な数字につきましては今後の検討ということにさしていただきたいと思います。
○藤原委員 この点で、現時点で具体的な数字をということまで言っておるわけじゃございませんので、これは過日の委員会のときにもお話ございましたが、今の説明はそれなりに理解するところでございます。
 国内炭につきましても、答申の中では、技術の温存や「評価されるべき余地も残されている。」ということで、お話もございましたようにそれなりの評価もされております。技術の温存とか存続の規模とか、この評価は評価といたしましても、今後残される問題があろうかと思いますけれども、この点についても私この前委員会でいろいろお聞きをいたしました。技術、それに伴う人材、非常に高度なものがあろうかと思いますが、それらのことについてもひとつ万全を期していただきたいものと思います。
 さらに次の問題に移りますが、国内炭の生産が八百二十万トンですか、こういう現状になってまいりまして、これからまたさらに厳しい状況にあるんだろうと思います。こういうことを考えますと、輸入自由化による国内生産への影響、さらにまたそれに伴いますエネルギーセキュリティーということでいろんな対策が講じられておるわけでありますけれども、対ソ貿易等についても、石炭の輸入について、石炭だけではなくて、調査団を派遣して通産省としましてはいろんな現状等をソ連に関して知っているとお聞きしておりますけれども、今後の石炭輸入の見通しについてはどういうことになるのか。
 一つは、輸入自由化によります国内生産への影響はどうかということ、それから対ソ貿易の将来の見通し、この点についてお聞きしておきます。
○山本(貞)政府委員 石炭の需要見通しにつきましては、昨年の総合エネルギー調査会の長期エネルギー見通しの中で示されておりまして、二〇〇〇年で総需要量が一億四千二百万トンになるという想定を立てております。現時点で一億一千万トン程度でございますので、大体三千万トン、十年程度でふえていくという想定でございます。
 それから、ソ連からの輸入につきましては、一九九〇年度で八百四十万トンございました。これは、南ヤクート産の原料炭等、その他一般炭も含めました数字でございまして、全体の日本の輸入量の八%ぐらいを占めておるわけでございます。ただ、現在のソ連の石炭の生産量が減少しているという情報もございまして、今後の大幅な増大というのは見込めない状況でございますし、かつソ連の中の輸送距離が非常に長いという問題もある、あるいは鉄道の整備がおくれているといったような問題もあり、今後の長計もございますが、この程度の輸入は今後進んでいく可能性も高いと思いますが、今申し上げましたように、大幅な増大ということにはならないかと存ずる次第でございます。
○藤原委員 もう時間もありませんから数字的に申し上げることもなかなかできませんが、国内炭価格については「弾力的な価格の引下げ」と答申の中にあるわけでありますが、今日まで石炭企業の経営状況を見ますと、確かに赤字幅は減っておりますけれども、現在も赤字基調に推移しておることは間違いございません。こういう中で、石炭企業の経営への影響というのは、答申を受けた後どういうふうにお考えになっていらっしゃるのか、その点、お聞きしておきたいと思います。
○土居政府委員 石炭の価格につきましては、答申では、内外炭価格差が二倍以上開いているという前提のもとで、価格の引き下げ努力が必要であるというふうに言っておりますが、ただ一方では、石炭鉱業の構造調整の期間と程度に応じた弾力的な価格の引下げが必要という話になっておりまして、御指摘がありましたように、今一万円の値差があるわけでございますが、平成四年度以降トン当たり平均一千円程度引き下げて、しばらくの間据え置きということで作業を進めているわけでございます。
 これにつきましては、昨年来の審議の経過も踏まえまして、石炭関係各社の経理状況等もいろいろヒアリングをしながら、構造調整の円滑な実施という観点から可能かどうかということを検討しておるわけでございまして、いずれにしても、そういった今後の経営の円滑な新分野開拓への転換、これが成功する、そういう目標を達成する範囲でこの問題についてはきちっと対応していきたい、こんなふうに考えております。
○藤原委員 答申の中では、石炭鉱業の構造調整支援策、いろいろ述べられておるわけであります。新規助成策の創設の考え方、それから経営多角化とか新分野開拓に対する支援、こういうことが考えられておるようでありますけれども、平成四年度の概算要求の中でこれらのことに対しての考えを進めるということで芽を出したといいますか、こういうことでの取り組みということについてどうなんでしょう、お聞きしておきます。
○土居政府委員 今御指摘ありましたように、答申におきましては、九〇年代を構造調整の最終段階として位置づけた上で、構造調整の過程で石炭企業が行う経営多角化等を支援するため、石炭企業が行うそういった経営多角化事業等に対する新しい融資制度の創設等を提言しているわけでございまして、先ほど来御答弁いたしておりますように、来年度の予算要求におきまして、こういった新融資制度の創設あるいは石炭企業の経営多角化補給金制度の拡充、こういったものを中心といたしまして、構造調整に対する支援策は、大幅な拡充要求を財政当局に対して行っておるところでございます。
○藤原委員 大臣、今お話ございましたように、経営の多角化それから新分野開拓に対します新しい融資とか、いろいろな施策が盛り込まれております。
 これはもう既に大臣も御存じだと思いますが、北海道の住友赤平では、企業の中で数年前からいろいろな企業形態を踏みまして進めてまいりましたが、やはり大都市に隣接しておるところと違いまして、周辺の都市部といってもそんな大きくございませんから、経営の多角化を進めるといいましても、それがなかなか、どういうことがいいか、こっちはもう坑道を掘っているわけですから、掘削とか、こういうことについてはすごい技術があるんですけれども、それがすぐそこでは生きない。大きいところでどういう形でということになりますと、この多角化経営ということも非常に難しい。
 また、新分野開拓ということも、その地域でなければならぬということを決して言っているのではないのですけれども、今まであります技術を生かしてということになりますと、また新しい技術開発のもとでその地域に貢献する、こういうことだと第一義的には考えなきゃならないのだろうと思いますけれども、相当なバックアップがなければ、これはもちろん財政的な裏づけということとともに、企業に対する行政指導、こういう立場にあります通産省のバックアップというものが非常に大事なことではないか。
 特に、多角経営ということになりますと、そういう技術的なことや、また、その地域のニーズに合った形のものということになりますと、こういう点ではひとつ予算面とともにそういう強力な支援策というものについても、各省庁にまたがることと思いますけれども、特に通産省におきましては力強い御支援を賜りたい、こう思うわけであります。その点については、ぜひひとつお力添えを頼みます。
 それから、産炭地振興実施計画については、これも同僚委員からいろいろな角度からお話がございました。私が言うまでもないことだと思うのでありますが、土砂川に、旧三井砂川鉱の跡地に地下無重力実験センターができまして、脚光を浴びて、これからこの辺については新しい研究を初めとしまして、私どもも大きな期待を持っておったわけでありますが、新しい技術ができる、また地域の再生、こういうことで、確かにそういう方向に進むであろうことは間違いないだろうと思うのであります。
 しかし、できてこれが評価されて、そしてまたその地域の再生ということにつながるというまでには、やはり時間がかかることだろうと思います。通産省の御努力によりまして、各企業にも働きかけていただいてそれなりに進みつつあるのはよく存じております。これはNEDOで出資者というふうになってやっているわけでありますけれども、何事におきましても、企業誘致やこういう新しいものをつくるということになりますと、それなりの企業が張りついて、そしてそれらを利用されなければならぬ、そこにどうしても通産省の強力な支援というものがなければならない、こういうことを痛感をいたしておりまして、地元でも強い要望をしておるわけであります。
 今後の地域のために、経営の多角化を初めとしまして、こういう一連の新しいものをつくろうという意欲に満ちていろいろなことができつつある、また、当局の御努力によってそういうものができつつあるのですけれども、一歩二歩それを推し進めるお力添えを賜りたいというのが地元の強い強い要望であるのですが、そのようなことについてひとつ大臣のお考え、また今後の強力な御決意のほどをお聞きしておきたいと思うのです。
○中尾国務大臣 藤原委員、先ほど来いろいろと産炭地域における今からの行き道、例えば坑道を掘って、その中での技術、ノーハウは非常にすぐれておるけれども、では、それをどのように活用し、生かしていくのか、こういうことに至るまでもじっくりと指導方針を願うということもございました。全く私も同じ思いでございまして、これはもう何をかいわんや、そういう方々に対する生存の道というものは、これは一通産省だけの問題ではございませんけれども、その点を考えますれば、各省庁が本当にお互いに協力し合って考えて決める問題だということにおいて、私はそのかじ取りと先ほども言葉を使いましたが、全くそういう点では各省にエンカレッジをして、とことんそういう点においての連帯意識と同時に、支柱になって私も動きたいものだ、こういうふうに考えておるわけでございます。
 そこで、取り組み方の姿勢といたしまして一言申し上げますれば、今後の産炭地域の振興対策のあり方というものは、昨年秋の産炭地域振興審議会答申というものにおきまして、八次策の影響地域等の重点対象地域というものに対する施策の強化が指摘されたところでございます。また、先般の石炭鉱業審議会答申におきましても、さらに構造調整に即応した先行的な対策の必要性というものにつきまして指摘されたところでございますし、通産省といたしましては、これまでも産炭地域の市町村に対する財政支援あるいはまた工業団地の造成あるいはまた企業の誘致等の各般の施策を講じてきたところではございますけれども、今後とも各答申の趣旨を踏まえまして、さらに足らざるは補いながら、重点的に、かつ強力な姿勢で施策を講じてまいろう、このように考えておる次第で、決意のほどを申し上げさせていただきました。
○藤原委員 大臣に、この八次策の後、答申を受けてこういう方針が打ち出されたわけですから、この結果を見るまで頑張っていただきたいということでありますが、なかなか政局も難しいようでございます。しかし行政の継続性ということでぜひ、今御決意を述べられましたが、それらのことが着実に実施されていきますようにしっかりひとつ協議をし、またその道筋をひとつしっかりおつくりいただきたいと思います。
 土砂川につきましては、そのほかに財団法人の新エネルギー財団の圧縮空気地下貯蔵ガスタービン発電パイロットプラントがございます。さらにまた、物理学者によりますと、この坑道が地下気象実験室構築に係る技術の研究開発といいますか、雲物理現象研究会というところで、坑道というのは非常に貴重なところだという、こんな評価もいただいておったり、最近はいろいろな立場の方々が、この坑道というものが、改めてつくるとなると大変なことなんですけれども、その利用方法というか、いろいろなことを言われておるようでございます。
 そういうことで、産炭地についても、少しずつそういう見方から変わりつつあるということですけれども、今大臣の御決意にございましたように、ぜひひとつ企業誘致、またそういうものについてスムーズに進むことのできるようなバックアップを、積極的な支援というものをお願い申し上げたいと思うわけでございます。
 それから、産炭地でいろいろなことを申し上げたいのですけれども、産炭地の地域振興、一つはやはり炭鉱の跡地の積極的な利用、産炭地の跡地が町のいいところにどんとございまして、住宅があって、それが廃城のままで、あるところではそれが青少年の不良化の温床になっているみたいなところもございまして、それは今日までのいろいろな経緯の中で権利関係が複雑なものですから、なかなかこの跡が消えない。それが解決しなければやはり町の新しい発展はないだろう、こういうことで非常に悩んでおる。これを解きほぐすというのは非常に難しいことだと思うのでありますが、しかしこのまま放置して産炭地振興という太鼓を何ぼ鳴らしましても、現実的には、一番中心地にそういうものがあるということではならないわけでありますから、ぜひひとつ積極的なお取り組みを、時間のかかることだろうとは思いますけれども、お願いを申し上げたい。
 それから、公共投資等につきましても、当然道路網や何かについても、先ほど同僚委員にも御答弁しておりましたが、これらもあわせて進めなければならないことだろうと思います。
 この産炭地域振興実施計画、基本計画、これは中空知、北空知、こういうことで地域振興ということになるのかもしれませんが、何といっても地方自治体は地方自治体の住民に責任を持って、自分のところをどうするか、今日までも総合開発計画とかいろいろなものは持っておるわけでありますから、どうしても大きい立場でこの地域がどうなるかという観点から見る我々の立場と、やはり地方自治体は地方自治体としての我が町がどうなるのか、こういう見方とあるわけでありまして、地方自治体として財政力のない、非常に財政指数の低い中で、これからこういう大きな取り組みをしなければならぬ。
 しかも、今までのやり方ですと今までのような現状しかできない。しかし、これは五年ごとに六次、七次、八次と来たわけですけれども、次は十年は後がないということになりますと、今までと同じことをやったのでは、これはとても卒業はできないわけでありまして、今まで以上の施策、支援策、こういうものがなければならぬ。また、各省庁間の連携等も密にしまして総力を挙げて取り組まなければ、この十年というのはあっという間に過ぎてしまうし、そしてまた、その結果については当初の計画をどれだけ進めることができるかという疑問も残るわけであります。
 答申を見ますと、相当強力に進める、財政的にもバックアップしようということであり、先ほど大臣の決意もかたいということを私は受けとめましたけれども、従来の方式ではもうどうにもならぬ。十年で解決することでは決してないわけであります。従来の何倍かの財政的な支援、また積極的な支援策、こういうものを積極的に働きかけてこそ、この答申に盛られたことが実現できるのだろうと思います。
 そういうことで、最後に大臣に、ひとつ決意の上に決意ということで本当にあれですけれども、一言承りまして、時間が来ましたので終わりたいと思います。
○中尾国務大臣 委員の、決意の上に決意をということでございまして、その決意にさらに決意を重ねたいと思っております。
○藤原委員 どうもありがとうございました。
○麻生委員長 小沢和秋君。
○小沢(和)委員 時間がありませんので、前回に続いて石鉱害の答申に絞ってお尋ねをいたしたいと思います。
 今回の石鉱害の答申では、国民経済的に見て国内炭の役割と負担が均衡する点まで国内炭生産の段階的縮小を図ることが必要だとしておるわけであります。この点について、前回私が質問したのに対しまして当局は、総撤退を前提とした政策ではないと、縮小はしても国内炭の生産はあくまで残ることを強調されました。私は、どう考えてもこの生き残り自体が何の保証もないのではないかと懸念をしますので、改めてどういう保証があるという点を説明していただきたいと思うのです。
○山本(貞)政府委員 私ども前回も御答弁申し上げたのですが、均衡点まで縮小する、その意味は先ほども申し上げましたが、国内炭の持つ国民経済的な役割と国民経済的な負担が均衡している状態を言うということでございます。
 その中身は、先ほども申し上げましたが、石油情勢あるいは海外炭価格等のエネルギー情勢、それから国内炭企業の経営努力あるいは多角化努力といったような調整の進展度合いといったようなものを勘案してその時点その時点で決まっていくものだろうと思うわけです。その中身といたしましては、国内炭のウエートが相当少なくなっていくにしても、エネルギー供給に占める位置づけが、少ないとはいえやはりあるということが一つ、それから国内炭の産業の持つ技術が将来の日本の海外炭の確保に非常に有効に働く場合もあるということで、私どもとしてはそういう意味づけも持っております。そういう意味づけを答申の中でも書いておるということは、可何らかの意味での国内炭の確保というか位置づけがなされるということを申し上げた次第でございます。
○小沢(和)委員 今のお話を伺っても私は何の確信も得ることができないわけです。
 結局、国内炭は電力会社が引き取らなければ話にならないわけでありますけれども、海外炭より二倍も、あるいはそれ以上も高い国内炭、この状態は今後もまず余り変わらないのじゃないかと私は思うのです。そうすると、電力会社としては、そういう高い石炭の引き取りをできるだけ減らしたい、できればゼロにまで持っていきたいと考えるのが企業の立場としては当然ではないかと思うのです。そうすると、均衡点はいつになってもこないのじゃないですか。私は、実際電力会社にも当たって伺ってみて、その感をますます強くしているわけであります。
 今国内炭を使用している発電所は皆何十年もたって老朽化しているのですね。今でもだましだまし使っている。後十年もつかどうか自信がないというふうに九電の人なども言っております。だから、そうすると十年たたないうちにとめるというところも出てくるのじゃないかと思うのです。その一方で、各電力会社は海外炭専焼の新鋭大型発電所は次々に建設するのですが、そこには国内炭を入れるという予定は全くない。そうすると、十年たたないうちに、国内で石炭をたくところがなくなってしまうからということで引き取りできない、こういう事態になっていく可能性が非常に大きいのじゃないですか。いかがですか。
○土居政府委員 今般の石炭鉱業審議会の答申作業におきましては、電力業界の代表も入った関係者によって一つのコンセンサスとして、石炭産業の新しい分野への開拓を進めながら均衡点を目指した構造調整を進める、しかもそれを円滑に実施するということが答申として定められたわけでございまして、それについて需要業界として協力をしていくという意思が確認されたわけでございます。確かに電力業界の担当者の感情の問題としてはいろいろと業界独自の立場というのはあるかと存じますけれども、いずれにいたしましても、今のような経緯から需要業界の協力は得られていくと判断しております。
○小沢(和)委員 部長はそうおっしゃるけれども、今も私が申し上げましたように、電力会社が引き取ると言っても、国内の発電所でそれを受け入れるところがなくなってくるような状態になりかねないのじゃないかというこの現実について、あなた方が今から適切な手を打っていかなければ、私の危惧は依然として解消されないということをもう一遍申し上げておきます。
 私は、国内炭の役割とそれに対する負担とがアンバランスだという今回の答申の立場そのものに対して根本的な疑問を持っておるわけであります。現在残されている六カ所の国内炭鉱は、日本の国内で最も条件に恵まれた炭鉱であり、周辺を合わせると埋蔵量が五億トンにもなるとこの前も伺っております。ですから、こういう貴重な国内エネルギー資源を今後もフルに活用することが大きく言えば国際的な義務でもあるのではないかと思うのです。地球上の有限な資源を他国から売ってもらう立場の日本が国内資源をむだにするようなことをしておいて、国際的な理解を得られるはずがないのじゃないかと思う。ところが、今回の答申には、そのような貴重な国内エネルギー資源を大切に使わなければならないという観点、どこをひっくり返しても出てこないのじゃないかと私は思うのですが、ここが一番の問題じゃないでしょうか。
○土居政府委員 今回の答申におきましては、国内炭の国民経済的な役割ということに対して、小さくなっているけれども非常に積極的に評価する余地があると言っているわけでございまして、それは技術活用の観点あるいはエネルギーセキュリティーの観点でございまして、エネルギーセキュリティーの前提としては当然そういった資源の有効活用という観点が入っているわけでございます。
○小沢(和)委員 我が国は石油、天然ガス資源も非常に少ないわけであります。その国内生産量は我が国の総エネルギー消費量の一%にも足りない。だから、国内炭以下の位置だと思います。しかし、政府はその探鉱、生産には大変な力を入れております。
 ここに「第七次国内石油及び可燃性天然ガス資源開発五カ年計画に関する答申」というのを持ってきておりますけれども、その中の探鉱資金計画を見てみると、平成六年までの五カ年間に二千八億円投入する計画になっておりまして、第六次の二倍にもなるのです。この二千億円のうち国の負担が約八百億円あります。石油の国内資源についてはこれだけ徹底した探鉱をやり、掘り尽くすのに、同じように貴重な国内エネルギー資源である石炭はだんだんだんだん放棄していくというのではだれも納得できないのじゃないかと思いますが、いかがですか。
○土居政府委員 石油の資源探査と石炭の資源探査についての御比較もございますが、石油の場合には、いずれにしてもコマーシャルベース、海外の石油と同様の価格で日本で開発できる可能性があるという前提で調査しているわけでございまして、もちろん国内炭についての探査をしておりますけれども、その金額が小さいというのは事実でございます。
 ただ、石油と違いまして、石油の場合には国内の石油もそういう国際価格で掘るということでございますが、やはり日本の国内炭につきましては財政資金で一千億以上である、あるいは電力業界を通じました内外価格差分の負担ということで、これも一千億近い金額になっておりまして、二千億を超える国民経済的な負担を強いておる。そういった上に、それだけの負担をしてもなおかつ百億近い赤字が出てくる、そういう状況の中での国内炭の開発ということでございますので、国内資源としての石油と石炭については埋蔵量だけでは判断しがたいというところがあるかと思います。
○小沢(和)委員 我が国の発電量が年ごとに大きくなっていることはもう御存じのとおりであります。だから国内炭のウエートというのは、現状を維持しても相対的には私は小さくなっていくわけだと思うのです。昨日、私は公益事業部の担当者に国内炭の使用による電気料金のコストアップ分がどれぐらいになっているかということを伺いましたら、一キロワット時当たり十四銭とのことでありました。全体の平均的電気料金が十九円ということでありますので、いわばその〇・七%にすぎないわけであります。
 日本と同じように経済大国と言われるドイツは、国内炭を徹底して保護するために、電気料金にその保護の費用をコールペニヒという形で上乗せしていることはよく知られているわけでありますけれども、日本でも一キロワット時当たり十四銭程度の負担で国内炭を守るということは、これまでも国民的合意になってきましたし、今後もその程度の負担を続けるということは国民的合意として十分に成り立ち得るのではないかというふうに私は考えます。
 ここで大臣にお尋ねをしたいわけですが、今まで私申し上げてまいりましたように、国内炭の生産を少なくとも現状程度には守っていくべきではないかという点で、私はこの答申に対して根本的な疑問を持っているわけですが、大臣はどのような見解をお持ちでしょうか。
○中尾国務大臣 石炭鉱業審議会答申におきましては、我が国石炭鉱業は九〇年代を構造調整の最終段階と位置づける、そして今後においても構造調整の過程を続けて、均衡点までは経営の多角化、新分野開拓を図りつつ、国内炭生産の段階的縮小を図ることが必要であると指摘していることは御案内のとおりでございます。
 そこで、このような指摘というものは、国内炭の役割とそれを支える国民経済的負担というものがバランスしていないということを踏まえたものでございまして、現状を維持するということはまことに難しい困難さがあるわけでございますが、石炭企業の自主的な構造調整努力に対しましては、できる限りこれは支援していく所存であるということを明快に申し上げておきたいと思います。
○小沢(和)委員 時間もありませんから議論はしませんが、少なくとも、このままでいったら、十年たったら石炭産業はつぶされてしまうのではないかという点については、いや、今よりは減るけれども必ず残していくんだ、こういう立場には立っておられるということは、私はここでもう一遍確認をしておきたいと思います。
 それで、時間もぼつぼつ来たようでありますから、最後にもう一問だけ質問して終わりたいと思うのです。それは鉱害復旧の問題であります。
 私は前回も、最近の復旧が非常におくれる傾向が強まっている、特に復旧の申し出が一万五千件もそのままになっているということを申し上げたわけであります。今度地元に帰ったら、北九州市八幡西区香月の鉱害被害者組合に立ち寄りましたところが、昭和六十一年十月に復旧を申し出た三百二十三件が、ことし四月に十八件の調査があっただけで、それ以前も以後も幾ら陳情しても全く放置されている、何とか早く調査して認定してほしいと陳情を受けました。今までも一般的にはおくれているということは知っておったのですが、五年もこういう状態で放置されているということに改めて私もびっくりしたわけであります。なぜこういうことになっているのか、いつまでにここについては調査するのか、一言でいいからここではっきり答弁をしていただきたい。
○土居政府委員 鉱害認定の促進につきましては、かねてより先生から御指摘をいただいておりまして、現在、石炭鉱業審議会の答申もございましたので、鋭意その認定の促進について努力しているわけでございますけれども、原則として、申し出の古いものから順次現地調査をやるということになっております。五十九年の事件後、正常化のためにいろいろと業務の改善をしてきたわけでございますけれども、なかなか質的に難しい問題も多いので、諾否の処理に時間を要して未処理物件が滞留しているわけでございます。この答申でもはっきり数年内に累積状態の解消を図れという指示をいただいておりまして、現在、この答申を受けましてボーリング予算の増額、それから通産局、事業団の体制の見直し、こういうことをやって処理の促進に既に取り組んでおるところでございます。
 お申し出の件につきましては、昨日、急速調査をいたしましたけれども、いずれにしても、六十年に百八十件ほどお申し出があって、その後六十一年に、今御指摘がありましたように、二、三百件余のお申し出があったという件でございまして、古いものから順にやるということで、先に申し出がありました六十年のお申し出分の処理については最大限の努力を払いまして、本年九月にようやく処理が完了したところでございます。今後の問題についても順次その処理を進めてまいる所存でございます。
○小沢(和)委員 とにかく急いでこれを処理していただくようにもう一度お願いして、終わります。
○麻生委員長 高木義明君。
○高木委員 私は、石炭鉱業の構造調整についての支援策と、それから産炭地振興についての二つの件についてお尋ねをしてまいります。もちろん、私は国内炭鉱には評価をする立場については変わっておりませんが、時間の関係もございますので、以下、質問をいたしたいと思います。
 まず、新分野開拓、経営の多角化に取り組む石炭企業の姿勢についてでございます。
 昨年十月十八日の石鉱害の政策部会、第二回の政策部会でございますが、石炭協会の河原崎会長は、構造調整の基調は八次策のときと変わらず、九〇年代がその最終段階となる、業界みずからが産炭地での新規事業分野への進出や海外炭開発を行い、職域の拡大を図る、また経営多角化については、公共・一般土木、建材、ホテルを含むレジャー産業、いわゆる第三次産業への進出を目指し、企業の自助努力をすると表明をしております。そして、今のままの経営を続ければ、遠くない将来、企業の崩壊につながる、したがって、この際再構築をしなければならぬと強調しておりまして、この発言の重みと、そしてこれがベースになって私は今回の答申、そしてまた今後の石炭政策の存在があるのではないかというふうに思うわけであります。
 したがいまして、まず第一に業界みずからの企業努力ということが最も大切なことでございまして、こういう決意表明もありますので、恐らくそういう立場から努力はされておりますけれども、通産大臣、国としてどういう見方をされておるのか、把握をしておるのか、その点についてお尋ねをしておきたいと思います。
○山本(貞)政府委員 先般の答申におきまして、九〇年代を構造調整の最終段階と位置づけまして、経営多角化あるいは新分野開拓を図りつつ、均衡点まで生産規模の段階的縮小を図るということが必要であると指摘されているわけでございます。これにつきましては、まさに今先生御指摘がありましたように、石炭業界が審議会の場等で行いました親子一体となった自主的な構造調整に係る意見表明を踏まえたものでございまして、答申においても、これらの自主的な努力に対して政府としてできる限りの支援をすべきであるという旨を提言しておるところでございます。
 通産省といたしましては、国内石炭鉱業を取り巻く環境は、これまでの合理化努力にもかかわりませず大変厳しいということは十分認識しておりますが、答申の趣旨を踏まえまして、経営多角化に対して支援を行うべく来年度に向け、先ほどからも御説明を申し上げておりますが、石炭企業等経営多角化促進補給金制度の充実、NEDOによる構造調整円滑化無利子融資制度の創設といったような施策を財政当局に対して予算要求しておるところでございます。今申し上げましたように、通産省としては石炭親子の企業の自主的な努力に対して最大限の支援をすべく努力をしてまいりたいと思っておる次第でございます。
○高木委員 だから、端的にお伺いしますけれども、国として石炭企業が具体的な血のにじむような努力をしておる、そう把握をしておるのか、それを私はお尋ねをしたいわけでございます。
 まあ、その対応については私はそれはそれで理解をするのですけれども、とにかく石鉱害の政策部会において石炭協会の会長がそういう重みのある発言をした、それはもう本当に必死の決意だと私は思うのです。だから、それにふさわしい対応はそういう業界の中でやられておるかというのを当局としてどう把握をしておるのか、この点を聞いておるのです。
○土居政府委員 石炭業界の今の自主的な将来に対する構造調整の決意といったものを踏まえて、これは十月だけじゃなしに、答申の六月七日においても石炭協会の会長から審議会の総会で発言がございました。そこでは、さらに親子一体、労使一体となってこの難局に取り組むという御発言がございました。たまたま大臣は御出張でございまして、自見政務次官がおられました。それから斎藤英四郎会長がおられましたけれども、その業界の決意、取り組みを受けて産業界としても全面的に協力をしていく、国としても最大の支援をしていきたいということでございますし、大臣からは大臣談話ということで、先ほど来御議論になっております万全の対策を講じたいということでございまして、我々はそういうことで、先生おっしゃった業界の真剣な決意を踏まえて現在作業しておるところでございます。
○高木委員 私は、新分野開拓あるいは経営の多角化というのは、言うはやすし行うほかたし、大変難しい問題だと思っております。とりわけ、今日まで石炭産業いちずに生きてきた、そういう方々が新しい世界に取り組むわけでございます。したがって、政府として石炭企業に対して的確な指導が必要である、また、業界だけではなくて産業界全体の中でフォローアップをして、そして今日まで石炭産業が日本の経済社会の中で示してきた役割、働き、そういうものにふさわしい具体的な手だてを講じることが今大事だ。そういう意味では、実力大臣ともよく言われておりますが、大臣がひとつ具体的にそういう産業界にノーハウを含めた新分野開拓あるいは多角化について手をかしてやるということも私は大事だと思いますが、その点について御所見をいただきたいと思います。
○中尾国務大臣 高木委員のその真心はよく理解するものでございます。
 答申におきまして、国内石炭鉱業の構造調整に関しましては、石炭企業自身が親会社、子会社一体となって努力するとともに、それに対するグループ企業あるいは関係業界あるいはまた関係金融機関等の協力を得ていく必要があるとの指摘を受けているところでございます。通産省としましては、このような指摘を十分に踏まえまして、高木委員から先ほど御指摘賜りましたような問題点を十分に腹の中に据えながら石炭鉱業の構造調整の円滑化を図っていこう、そしてまた、必要に応じ関係各方面に協力を働きかけていく、こういう決意であることを申し述べたいと思います。
○高木委員 ひとつよろしくお願いをしておきたいと思います。
 次に、産炭地振興の問題について触れさせていただきます。
 私は、最大の地域振興は現存炭鉱を存続するということが何よりも一番の大きなポイントでございますので、これはもうしっかりとそのように受けとめておるのでございます。また、国におかれましてもそういう立場をぜひ堅持をしてほしいと思うわけです。ただ、こういう厳しい情勢でございますので、産炭地関連のそれぞれの市町村は大変疲弊をしておる。したがって、そのための打開策として、今回各自治体から産炭地振興についての実施計画を提出をして、そしてそういうものに沿って地域振興を図るということが出ておるわけでありますが、こういった振興計画は十月に出そろうということになっております。来年度の概算要求に向けていかほどこういうものが反映されておるのか、その点について伺いたいと思います。
○土居政府委員 いずれにしても、産炭地域振興実施計画は中長期的な計画でございますので、来年度の問題だけではなしに長期的な構想というものが盛られてくるわけでございますが、並行いたしまして当局といたしましては、先ほど来説明いたしているように、石炭対策予算の要求を財政当局に行っているわけでございまして、特にそこの中では産炭地域振興対策に重点を置きまして、昨年に比べて四割の増加要求をしておるわけでございます。これは、地域の見直しによりまして、まさに稼行炭鉱地域、八次策影響地域といったところに、少ない予算でありますけれども傾斜されるとともに、母体が四割ふえるということで要求しているわけでございまして、具体的な対策項目としては自治体への財政支援が中心でございますけれども、そういった形で今おっしゃいました稼行炭鉱を中心とする産炭地域の振興に今取り組んでいるところでございます。
○高木委員 来年度の予算編成に向けてとりわけ、実際の支援はもちろんでありますが、インフラ整備のための公共投資、こういった財源も可能な限り確保していくことが大事でございます。強くその対応については要求をしておきたいと思います。
 そこで、これに関連をしまして、私は地域の具体的な問題について触れさしていただきます。
 長崎県西彼杵郡大島町、ここは人口約七千人の町でございます。この町は、いわゆる造船業を中心にして活力のある町づくりとして、実は今町を挙げて取り組んでおるわけであります。かつて松島炭鉱大島鉱業所がございました。また、隣にあります崎戸町につきましては、人口三千二百人、今は製塩業を中心にしてその町の暮らしか営まれておる。今後、自然観光問題を中心にしてさらに活性化を取り戻そうと努力をしておるわけでございます。いずれも、この町におきましては昭和四十年代前半から後半にかけまして炭鉱が閉山をしたところでございます。
 その大島町と西彼杵郡にかかります大島大橋、これは仮称ではございますけれども、昨年その建設の着工が決まったわけでございます。私は、離島にとりましても旧産炭地としましても、大変な一つの大きな動脈だと思っております。また、これに関連しまして、西彼杵郡の伊王島町、ここは約千四百人という人口でございますが、これまた昭和四十年代後半に炭鉱が閉山をしたところでございます。ここも離島でございます。今この伊王島町におきましても、スポーツ・リゾート・アイランドということで、町を挙げてこの活性化に取り組んでおるわけでありますが、ここにおきましてもやはり架橋の建設が最大の町おこしのポイントであろうということで、大きな期待を持っておるわけでございます。
 したがいまして、産炭地振興に絡んで、この仮称大島大橋あるいは伊王島大橋の今日の進捗状況、そしてまた早期建設の見通しにつきまして、私は強い要望を含めてお尋ねをしておきたいと思います。
○酒井説明員 それではお答えさしていただきます。
 離島架橋による離島と本土あるいは離島同士の交通の確保というのは、地域住民の生活の向上とか、あるいは今先生が述べておられましたけれども、地域振興の上で非常に重要な課題であるというふうに認識しております。
 現在既に離島架橋として完成しておりますのは、全国でございますが、農道等も含めて大体六十ほど完成しております。それからまた、そのほかに本四連絡橋という道路もやっておりますけれども、これも離島という意味では非常に寄与しているのではないかというふうに思っております。また、現在建設中の離島の架橋は、本四は別にしまして十七橋ございます。またさらに、今要望しておる箇所といいますか、全国からの要望は大体六十程度あるというように理解しております。
 また、このうち長崎県に関する分で申し上げますと、現在十一の橋が完成いたしまして、一橋、今質問のございました大島大橋を架設中でございます。また、そのほかの要望も十程度あるように承知しております。
 それで、この長崎県西彼杵郡の大島大橋につきましては、大島町それから崎戸町を含めて約一万人の島民がおるわけでございますけれども、そのために、ことし新規に事業化して、現在、実施測量と地質調査さらには橋梁のタイプを決める予備設計というようなことを鋭意実施しているところでございます。また、この事業化にあわせまして、長崎県においてこの橋を含む前後区間を県道大島太田和線として県道の認定を行っております。
 今後、必要な調査、設計等を完了し次第、用地の取得、本格的な事業に入ることとしておりますので、建設省としましても事業の進捗に努めてまいりたい、かように考えております。
○吉田説明員 離島の振興という観点から申し上げまして、離島架橋は非常に大きな効果があるわけでございます。そういうことで離島振興計画の施策の柱にもなっておるわけでございまして、我々としても積極的に進めてまいっておるところでございます。
 今御指摘の大島大橋でございますが、本年着工いたしたわけでございまして、今後積極的にということでございますが、県の要望を踏まえまして、建設省とも相談いたしましてそのように努めてまいりたいと思っております。
 それから伊王島の架橋でございますが、県の方でいろいろまた調査をしておるようでございます。要望が出た時点で、これも建設省と相談いたしまして積極的に対応いたしたい、こういうふうに考えております。
 以上でございます。
○高木委員 終わります。
     ――――◇―――――
○麻生委員長 この際、御報告申し上げます。
 本会期中、当委員会に付託されました請願は三種七件であります。各請願の取り扱いにつきましては、先ほどの理事会において協議をいたしましたが、委員会での採否の決定は保留することになりましたので、そのように御了承願います。
 また、本会期中、当委員会に参考送付されました陳情書は、臨時石炭鉱害復旧法及び石炭鉱害賠償等臨時措置法の延長等に関する陳情書外二件の一件であります。念のため御報告をいたします。
     ――――◇―――――
○麻生委員長 次に、閉会中審査に関する件についてお諮りをいたします。
 石炭対策に関する件について、議長に対し、閉会中審査の申し出をいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○麻生委員長 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決しました。
 次に、閉会中審査案件が付託になりました場合の諸件についてお諮りをいたします。
 まず、委員派遣に関する件についてお諮りをいたします。
 閉会中、委員派遣を行う場合には、議長に対し、委員派遣承認申請を行うこととし、派遣委員の人選、派遣期間等につきましては、委員長に御一任いただきたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○麻生委員長 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決しました。
 次に、閉会中審査のため、委員会において、参考人の出席を求め、意見を聴取する必要が生じました場合には、出席を求めることとし、その人選、日時等につきましては、委員長に御一任いただきたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○麻生委員長 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決しました。
 本日は、これにて散会いたします。
    午後一時十七分散会