第122回国会 本会議 第11号
平成三年十二月十六日(月曜日)
    ―――――――――――――
  平成三年十二月十六日
    午後一時 本会議
    ―――――――――――――
○本日の会議に付した案件
 笹川堯君の故議員須永徹君に対する追悼演説
 一般職の職員の給与等に関する法律の一部を改
  正する法律案(内閣提出)
 特別職の職員の給与に関する法律の一部を改正
  する法律案(内閣提出)
 防衛庁の職員の給与等に関する法律の一部を改
  正する法律案(内閣提出)
 国家公務員の育児休業等に関する法律案(内閣
  提出)
 義務教育諸学校等の女子教育職員及び医療施
  設、社会福祉施設等の看護婦、保母等の育児
  休業に関する法律を廃止する法律案(内閣提
  出)
 地方公務員の育児休業等に関する法律案(内閣
  提出)
 裁判官の報酬等に関する法律の一部を改正する
  法律案(内閣提出)
 検察官の俸給等に関する法律の一部を改正する
  法律案(内閣提出)
 裁判官の育児休業に関する法律案(内閣提出)
 国会職員の育児休業等に関する法律案(議院運
  営委員長提出)
  国会議員の秘書の給与等に関する法律の一部
 を改正する法律案(議院運営委員長提出)
    午後一時二分開議
○議長(櫻内義雄君) これより会議を開きます。
     ――――◇―――――
○議長(櫻内義雄君) 御報告いたすことがあります。
 議員須永徹君は、去る十一月二十三日逝去されました。まことに哀悼痛惜の至りにたえません。
 同君に対する弔詞は、議長において去る十二月十四日贈呈いたしました。これを朗読いたします。
    〔総員起立〕
 衆議院は 議員従五位勲四等須永徹君の長逝を
 哀悼し つつしんで弔詞をささげます
    ―――――――――――――
 故議員須永徹君に対する追悼演説
○議長(櫻内義雄君) この際、弔意を表するため、笹川堯君から発言を求められております。これを許します。笹川堯君。
    〔笹川堯君登壇〕
○笹川堯君 ただいま議長から御報告のありましたとおり、本院議員須永徹君は、去る十一月二十三日、郷里の群馬県において急逝されました。まことに痛惜の念にたえません。
 私が須永君の詳報に接したのは、二十三日の夕方、選挙区に帰る途中の自動車電話からでありました。余りにも突然の信じがたいことなので、何かの間違いではないかと耳を疑いました。しかし、それは紛れもない事実でした。私は、しばらくの間、茫然自失、言葉もありませんでした。
 須永君は、当日、ふだんと変わりなく、午前中、秘書と年末年始のスケジュールの打ち合わせをした後、桐生市内の知人の葬儀に出席、続いて、同じ市内の結婚式場で開かれた披露宴に出席されました。その披露宴で主賓としての祝辞を終えた直後に倒れられ、直ちに近くの恵愛堂病院へ運ばれ、医師の懸命な治療にもかかわらず、三十分後には息を引き取られたのであります。
 何と無常な、惜しみても余りある四十一歳という若い君の命を奪うとは、人の今のほかなさとは申せ、その痛恨の念は、言葉をもってあらわすことは到底できないのであります。
 私は、ここに、議員各位の御同意を得て、僣越ではありますが、議員一同を代表し、謹んで哀悼の言葉を申し上げます。
 須永君は、昭和二十五年二月、新田義貞の生地新田の荘、群馬県太田市にお生まれになり、太田市立中学校を経て、昭和四十三年三月、足利工業大学附属高等学校を卒業すると、直ちに富士重工群馬製作所に入社いたしました。向学心に燃えた君は、群馬大学工業短期大学部に入学し、昼は若きエンジニアとして仕事に励み、夜は大学で知識、技術を磨き、昭和四十六年には同大学を立派な成績で卒業をいたしました。
 その後、昭和四十七年、小川省吾先生が衆議院議員に当選するや、請われて第一秘書となり、昭和六十一年六月まで十四年間勤めました。その間、持ち前の卓越した行動力と識見をもって、日本社会党衆議院議員小川省吾先生の片腕として、その手腕を遺憾なく発揮し、政治家への道を着々と歩み続けたのであります。
 昭和六十一年、小川省吾先生が引退するや、先生の後継者としてその地盤を引き継ぎ、昭和六十一年、第三十八回衆議院議員総選挙に勇躍出馬したのであります。残念ながらこのときは、善戦むなしく次点に泣いたのであります。捲土重来を期し、昨年二月の第三十九回衆議院議員総選挙に再度立候補し、見事トップ当選の栄冠をから取ったのであります。(拍手)
 君は、衆議院議員として在職すること一年十カ月と、極めて短い期間でありましたが、地方行政委員会及び議院運営委員会に所属し、地方公共団体が大きな問題として抱えている公共投資の拡大や社会資本の整備等による赤字財政について政府の所信をただし、一方、公共施設整備については、地方交付税の特別措置や利子補給等の特別措置をさらに強化すべきである等幾多の提言をし、特に、市町村にも地域環境保全基金制度を創設し、環境整備のためにその運用益を使うべきであると主張するなど、二十一世紀に向けた地方自治の確立に情熱を注がれたのであります。
 予算委員会分科会においては、経済大国と言われながらまだまだ存在する貧困、生活保護、同和問題の現状等について政府を追及するなど、広い分野にわたり、真摯かつ熱心に取り組む姿は、与野党の区別なく、同僚議員がひとしく敬服していたところであります。
 本年三月七日には、この壇上で日本社会党・護憲共同を代表して、地方財政計画についての発言及び地方交付税法の一部改正案の趣旨説明に対して質問に立ち、東京一極集中、過密過疎、土地の高騰による資産の格差、管理社会と人間疎外、さらに高齢化社会での医療と福祉などについて、総理大臣並びに自治大臣に所信を求め、地方財政、地方交付税、地域福祉基金、公共投資等について、総理大臣、大蔵大臣、自治大臣を鋭く追及した姿は、まさに、さっそうとした戦国の若武者をほうふつとさせるものでありました。(拍手)
 そのとき、私は議席から、思わず大声で「須永徹、頑張れ」と激励をいたしました。本会議終了後、君から「笹川先生の声がよく聞こえてほっとした。」と言われたことが、まるで昨日のごとく私の脳裏に鮮明に焼きついて離れないのであります。
 党にあっては、党内の有志による勉強会である「ニューウェーブの会」や「グループ新しい力」などに積極的に参加し、事務局次長を務めるたど、党執行部とのパイプ役を果たしてまいりました。また、党の新人議員でつくっている「九〇会」では幹事長を務めるなど、同志の中でも人望を集めていたのであります。
 地元群馬県では、党本部副委員長として県内党員のまとめ役を果たす一方、自治労群馬県本部特別執行委員、太田中小企業労務協会理事長を務めるなど幅広く活躍していました。
 去る十一月二十日に行われた日本社会党執行委員長の選挙の際には、田邊誠先生の立候補の手続に同行したり、また、当選証書の授与式にも群馬県を代表して出席するなど、常に田邊委員長とともに行動することが多く、君は「日本社会党の進む道は、政権を担い得る政党へと脱皮させることであり、田邊委員長を軸として一丸となって事に当たっていかなければならない、そのためには、自分は先頭に立って頑張りたい。」と、今後の活動に積極的な姿勢を見せていたばかりでした。須永君は、戦前の農民運動の指導者であり、戦後結成された日本農民組合の初代委員長となった元日本社会党衆議院議員須永好先生を祖父に、また、長年群馬県太田市の市議会議員を務めた須永城次先生を父とし、政治家一家の血を受け継ぎ、申し分のたい環境に育ったのであります。
 庶民の味方であった祖父好先生をこよなく尊敬し、祖父の伝記とも言える君の著書「未完の昭和史」の中に、「この世に生を受けて三十五年、祖父がやってきたこと、やろうとしたことをようやく理解できるようになってきた。父同様に私も祖父が敷いた政治運動というレールの上を走っているという思いは、祖父を一層身近に感じる。」と書いております。
 祖父好先生が生涯をかけて好んで口にし、人間解放の理想であるとした「小作人も人間である」という主張を引き継ぎ、働く者が世の中の主人公になるという社会主義の考え方を堅持したのであります。
 君は、常に「政治は庶民とともにあり」をモットーとして、地域住民との交流を大切にし、東京の議員宿舎に泊まることは少なく、太田市の自宅から電車を使って国会に通勤しました。休日だけではなく、東京へ出勤する前にも朝早くから街角に立ち、時事問題や自身の政治活動などについて演説をしたり、弱い人に目を向ける政治を訴え続け、市民と対話をする姿をよく見かけたものであります。君の熱心さには本当に頭の下がる思いでした。
 スポーツ万能、特にスキーは指導員にも匹敵するほどの腕前とか、医者知らずの頑健な君は、持ち前の勤勉さと行動力でこのハードなスケジュールをこなし、結果的には命を縮めることになったのではないでしょうか。
 党派を超えて、地元のために頑張ろうと私に語った君の強い意志は、君を敬愛する多くの人々の心に深く刻まれ、力強く受け継がれていくことでありましょう。
 「須永徹君!!」君の雄姿を再びこの議政壇上に見ることはできません。
 本日私は、奥様を初め御遺族の御了承を得て、須永徹君の愛用していた議員記章を私の胸につけさせていただいております。(拍手)君の真心は永遠に記章とともに、本院及び庶民大衆の中にあることを確信いたします。
 先月二十五日の密葬の日、「びっしりと詰まったスケジュールを書いた手帳をあの世まで持たせたくない。」と言って、ひつぎから取り出した心の優しい奥様を初め御遺族のお気持を思うと、返す返すも残念でたまりません。
 君には、最愛の御子息、中学三年生の長男慎君、そして小学校六年生の次男隆君がおられますが、君の立派な御遺志を継ぎ、将来君の後継者として政治の道に進まれることを切望するものであります。(拍手)
 これが、祖父好先生以来三代にわたって築き上げられた「政治は庶民とともにあり」、この伝統を守ることであり、君も草葉の陰で一番うれしいことではなかろうかと思うからであります。
 去る十四日、太田市の市民体育館で行われた告別式には、地元の支持者を初め県内外から、労働界、政界、財界など多くの方々がお別れに駆けつけ、会場は須永君をしのぶ人たちで埋め尽くされたのであります。これも日ごろから広い人脈を大切にした君のお人柄をしのばせるものでありましょう。
 今、我が国は、内外にわたり激動のさなかにあり、国際社会は大きく変化しつつあります。須永君のような将来ある若い政治家に、あすの社会党を、日本を背負って活躍していただかなければならないこのときに、君のような前途有為な政治家を失ったことは、日本社会党のみならず、本院はもとより、日本国民全体の損失であり、まことに残念でたまりません。(拍手)
 ここに、諸君とともに須永徹君の霊安からんことを願い、生前の御功績をたたえ、その人となりをしのびつつ、謹んで御冥福をお祈りし、追悼の言葉といたします。(拍手)
     ――――◇―――――
○木村義雄君 議案上程に関する緊急動議を提出いたします。
 内閣提出、一般職の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案、特別職の職員の給与に。関する法律の一部を改正する法律案、防衛庁の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案、国家公務員の育児休業等に関する法律案、義務教育諸学校等の女子教育職員及び医療施設、社会福祉施設等の看護婦、保母等の育児休業に関する法律を廃止する法律案、右正案を一括議題とし、委員長の報告を求め、その審議を進められることを望みます。
○議長(櫻内義雄君) 木村義雄君の動議に御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(櫻内義雄君) 御異議なしと認めます。
    ―――――――――――――
 一般職の職員の給与等に関する法律の一部を
  改正する法律案(内閣提出)
 特別職の職員の給与に関する法律の一部を改
  正する法律案(内閣提出)
 防衛庁の職員の給与等に関する法律の一部を
  改正する法律案(内閣提出)
 国家公務員の育児休業等に関する法律案(内
  閣提出)
 義務教育諸学校等の女子教育職員及び医療施
  設、社会福祉施設等の看護婦、保母等の育
  児休業に関する法律を廃止する法律案(内
  閣提出)
○議長(櫻内義雄君) 一般職の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案、特別職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案、防衛庁の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案、国家公務員の育児休業等に関する法律案、義務教育諸学校等の女子教育職員及び医療施設、社会福祉施設等の看護婦、保母等の育児休業に関する法律を廃止する法律案、右五案を一括して議題といたします。
 委員長の報告を求めます。内閣委員長桜井新君。
    ―――――――――――――
 一般職の職員の給与等に関する法律の一部を改
  正する法律案及び同報告書
 特別職の職員の給与に関する法律の一部を改正
  する法律案及び同報告書
 防衛庁の職員の給与等に関する法律の一部を改
  正する法律案及び同報告書
 国家公務員の育児休業等に関する法律案及び同
  報告書
 義務教育諸学校等の女子教育職員及び医療施
  設、社会福祉施設等の看護婦、保母等の育児
  休業に関する法律を廃止する法律案及び同報
  告書
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
    〔桜井新君登壇〕
○桜井新君 ただいま議題となりました五法律案につきまして、内閣委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 まず、給与関係三法律案について申し上げます。
 一般職の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案は、本年八月七日付の給与に関する人事院勧告を勧告どおり実施しようとするもので、一般職の職員の給与について、全俸給表の全俸給月額、初任給調整手当、通勤手当及び宿日直。手当等の額の改定を行うとともに、管理職員特別勤務手当の新設、看護婦給与の特別改善等を行おうとするものであります。
 特別職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案は、内閣総理大臣、国務大臣、大使、公使及び秘書官等について、一般職の職員の給与改定にあわせてその俸給月額の改定等を行おうとするものであります。
 防衛庁の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案は、一般職の職員の給与改定に準じて防衛庁職員の俸給月額の改定を行うとともに、管理職員特別勤務手当の新設等を行おうとするものであります。
 次に、育児休業関係二法律案について申し上げます。
 国家公務員の育児休業等に関する法律案は、人事院の意見の申し出にかんがみ、一般職の国家公務員について、一歳未満の子を養育するための育児休業制度及び部分休業制度を設けるとともに、防衛庁の職員についても同様の措置を講じようとするものであり、また、義務教育諸学校等の女子教育職員及び医療施設、社会福祉施設等の看護婦、保母等の育児休業に関する法律を廃止する法律案は、国家公務員及び地方公務員について育児休業制度等が設けられること等に伴い、現行の法律を廃止しようとするものであります。
 以上五法律案は、去る九日本委員会に付託され、本日、岩崎総務庁長官及び宮下防衛庁長官からそれぞれ提案理由の説明を聴取し、一括して質疑を行いましたが、その詳細につきましては会議録によって御承知願いたいと存じます。
 かくて、質疑を終了しましたところ、育児休業法案に対し、日本共産党の三浦久君から、修正案が提出され、趣旨説明の後、答案について採決の結果、一般職の職員給与法改正案は全会一致をもって、特別職の職員給与法改正案及び防衛庁の職員給与法改正案はいずれも賛成多数をもってそれぞれ原案のとおり可決すべきものと決し、また、育児休業法案に対する修正案は賛成少数をもって否決され、育児休業関係二法案はいずれも全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決した次第であります。
 なお、育児休業法案に対し附帯決議が付されました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
○議長(櫻内義雄君) これより採決に入ります。
 まず、一般職の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案、国家公務員の育児休業等に関する法律案及び義務教育諸学校等の女子教育職員及び医療施設、社会福祉施設等の看護婦、保母等の育児休業に関する法律を廃止する法律案の三案を一括して採決いたします。
 三案は委員長報告のとおり決するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(櫻内義雄君) 御異議なしと認めます。よって、三案とも委員長報告のとおり可決いたしました。
 次に、特別職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案及び防衛庁の職員の給与等に関する法律の一部を改正する法律案の両案を一括して採決いたします。
 両案の委員長の報告はいずれも可決であります。両案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
○議長(櫻内義雄君) 起立多数。よって、両案とも委員長報告のとおり可決いたしました。
     ――――◇―――――
○木村義雄君 議案上程に関する緊急動議を提出いたします。
 内閣提出、地方公務員の育児休業等に関する法律案を議題とし、委員長の報告を求め、その審議を進められることを望みます。
○議長(櫻内義雄君) 木村義雄君の動議に御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(櫻内義雄君) 御異議なしと認めます。
    ―――――――――――――
 地方公務員の育児休業等に関する法律案(内
  閣提出)
○議長(櫻内義雄君) 地方公務員の育児休業等に関する法律案を議題といたします。
 委員長の報告を求めます。地方行政委員長中島衛君。
    ―――――――――――――
 地方公務員の育児休業等に関する法律案及び同
  報告書
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
    〔中島衛君登壇〕
○中島衛君 ただいま議題となりました地方公務員の育児休業等に関する法律案につきまして、地方行政委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 本案は、育児休業制度の普及が進みつつある情勢等にかんがみ、地方公務員について育児休業に関する制度等を設けようとするもので、その主な内容について申し上げますと、
 第一に、職員は、任命権者の承認を受けて、その一歳に満たない子を養育するため、子が一歳に達する日まで、育児休業をすることができることとし、育児休業をしている職員は、職を保有するが、職務に従事しないこととするほか、育児休業期間は給与を支給しないこととしております。
 第二に、任命権者は、育児休業の承認請求に係る期間について、職員の配置がえ等の方法によって当該請求をした職員の業務処理が困難であると認めるときは、臨時的任用を行うものとするとともに、育児休業をした職員については、育児休業をした国家公務員の給与及び退職手当の取り扱いに関する事項を基準として、職務復帰後の給与等の取り扱いに関する措置を講じなければならないこととしております。
 第三に、任命権者は、職員が請求した場合に、公務の運営に支障がないと認めるときは、条例の定めるところにより、その一歳に満たない子を養育するため、一日の勤務時間の一部について勤務しないことを承認することができることとしております。
 第四に、特例措置として、当分の間、女子教育職員等に対しては、国家公務員の育児休業の支給に関する事項を基準として定める条例により育児休業給を支給するものとしております。
 本案は、十二月九日本委員会に付託され、本日、塩川自治大臣から提案理由の説明を聴取して審査に入り、育児休業制度法制化の意義、民間育児休業法に規定されている幼児養育者への措置が盛り込まれなかった理由、全職員に育児休業給を支給する必要等について質疑応答が行われ、質疑終了後、日本共産党から修正案が提出され、採決の結果、修正案は賛成少数をもって否決され、本案は全会一致をもって可決すべきものと決しました。
 なお、本案に対し附帯決議を付することに決しました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
○議長(櫻内義雄君) 採決いたします。
 本案は委員長報告のとおり決するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(櫻内義雄君) 御異議なしと認めます。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。
     ――――◇―――――
○木村義雄君 議案上程に関する緊急動議を提出いたします。
 内閣提出、裁判官の報酬等に関する法律の一部を改正する法律案、検察官の俸給等に関する法律の一部を改正する法律案、裁判官め育児休業に関する法律案、右三案を一括議題とし、委員長の報告を求め、その審議を進められることを望みます。
○議長(櫻内義雄君) 木村義雄君の動議に御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(櫻内義雄君) 御異議なしと認めます。
    ―――――――――――――
 裁判官の報酬等に関する法律の一部を改正す
  る法律案(内閣提出)
 検察官の俸給等に関する法律の一部を改正す
  る法律案(内閣提出)
 裁判官の育児休業に関する法律案(内閣提出)
○議長(櫻内義雄君) 裁判官の報酬等に関する法律の一部を改正する法律案、検察官の俸給等に関する法律の一部を改正する法律案、裁判官の育児休業に関する法律案、右三案を一括して議題といたします。
 委員長の報告を求めます。法務委員長浜田卓二郎君。
    ―――――――――――――
 裁判官の報酬等に関する法律の一部を改正する
  法律案及び同報告書
 検察官の俸給等に関する法律の一部を改正する
  法律案及び同報告書
 裁判官の育児休業に関する法律案及び同報告書
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
    〔浜田卓二郎君登壇〕
○浜田卓二郎君 ただいま議題となりました三法律案について、法務委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 初めに、裁判官の報酬等に関する法律の一部を改正する法律案及び検察官の俸給等に関する法律の一部を改正する法律案の両法律案について申し上げます。
 両法律案は、一般の政府職員の給与の改善に伴い、裁判官及び検察官についても、一般の政府職員の例に準じてその給与を改善する措置を講じようとするもので、その内容は次のとおりであります。
 第一に、最高裁判所長官、最高裁判所判事及び高等裁判所長官の報酬並びに検事総長、次長検事及び検事長の俸給については、これに対応する内閣総理大臣その他の特別職の職員の俸給の増額に準じ、その他の裁判官の報酬並びに検察官の俸給については、これに対応する一般職の職員の俸給の増額に準じて、それぞれこれを増額すること、
 第二に、これらの給与の改定は、平成三年四月一日にさかのぼって行うことであります。
 次に、裁判官の育児休業に関する法律案について申し上げます。
 本案は、一般職の国家公務員について育児休業制度が導入されることに伴い、裁判官についても育児休業制度を導入しようとするもので、その主な内容は次のとおりであります。
 第一に、一歳に満たない子を養育する裁判官は、最高裁判所の承認を受けて、その子が一歳に達するまでの期間内において、育児休業をすることができること、
 第二に、育児休業の効果として、育児休業をしている裁判官は、裁判官としての身分を保有するが、報酬その他の給与を受けないこと、
 第三に、裁判官は、育児休業を理由として、不利益な取り扱いを受けないことであります。
 委員会においては、本日、三法律案について田原法務大臣から提案理由の説明を聴取した後、質疑を行い、これを終了し、直ちに採決を行った結果、各法律案はいずれも全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
○議長(櫻内義雄君) 三案を一括して採決いたします。
 三案は委員長報告のとおり決するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(櫻内義雄君) 御異議なしと認めます。よって、三案とも委員長報告のとおり可決いたしました。
     ――――◇―――――
○木村義雄君 議案上程に関する緊急動議を提出いたします。
 議院運営委員長提出、国会職員の育児休業等に関する法律案及び国会議員の秘書の給与等に関する法律の一部を改正する法律案の両案は、委員会の審査を省略してこれを上程し、その審議を進められることを望みます。
○議長(櫻内義雄君) 木村義雄君の動議に御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(櫻内義雄君) 御異議なしと認めます。
    ―――――――――――――
 国会職員の育児休業等に関する法律案(議院
  運営委員長提出)
 国会議員の秘書の給与等に関する法律の一部
  を改正する法律案(議院運営委員長提出)
○議長(櫻内義雄君) 国会職員の育児休業等に関する法律案、国会議員の秘書の給与等に関する法律の一部を改正する法律案、右両案を一括して議題といたします。
 委員長の趣旨弁明を許します。議院運営委員長中西啓介君。
    ―――――――――――――
 国会職員の育児休業等に関する法律案
 国会議員の秘書の給与等に関する法律の一部を
  改正する法律案
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
    〔中西啓介君登壇〕
○中西啓介君 ただいま議題となりました国会職員の育児休業等に関する法律案及び国会議員の秘書の給与等に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、提案の趣旨を御説明申し上げます。
 まず、国会職員の育児休業等に関する法律案でありますが、この法律案は、最近における我が国の社会経済情勢にかんがみ、子を養育する国会職員の継続的な勤務を促進し、もってその福祉を増進するとともに、公務の円滑な運営に資するため、政府職員等と同様に国会職員について育児休業等に関する制度を設けようとするものであります。
 以下、その概要を御説明申し上げます。
 第一は、国会職員がその一歳に満たない子の養育のため、子が一歳に達する同まで、育児休業を請求した場合において、当該職員の業務を処理するための措置を講ずることが著しく困難な場合を除き、これを承認しなければならないこととしております。
 第二は、育児休業をしている国会職員は、職員としての身分は保有するが、職務に従事しないこととし、また、育児休業をしている期間については、給与を支給しないこととしております。
 第三は、育児休業の承認の請求に係る期間について国会職員の配置がえその他の方法によって当該請求をした国会職員の業務を処理することが困難であると認めるときは、臨時的任用を行うものとしております。
 第四は、育児休業をした国会職員が職務に復帰した場合には、給料月額の調整等を行うことができること等所要の救済措置を講ずることとしております。
 第五は、国会職員がその一歳に満たない子を養育するため部分休業を請求した場合において、公務の運営に支障がないと認めるときは、これを承認することができることとしております。この場合には、一定の給与減額措置をとることとしております。
 第六に、国会職員は、育児休業または部分休業を理由として不利益な取り扱いを受けないこととしております。
 第七に、看護婦等については、診療所における業務の円滑な実施の確保に資するため、当分の間、育児休業給を支給することとしております。
 最後に、この法律は、平成四年四月一日から施行することとしております。
 次に、国会議員の秘書の給与等に関する法律の一部を改正する法律案についてでありますが、この法律案は、一般職の国家公務員の給与改定に伴い、国会議員の秘書に適用されている別表第一及び別表第二の給料表を全部改正するとともに、本年四月一日から適用することとしております。
 以上両法律案は、議院運営委員会において起草、提出したものであります。
 何とぞ御賛同くださるようお願い申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
○議長(櫻内義雄君) 両案を一括して採決いたします。
 両案を可決するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(櫻内義雄君) 御異議なしと認めます。よって、両案とも可決いたしました。
     ――――◇―――――
○議長(櫻内義雄君) 本日は、これにて散会いたします。
   午後一時四十二分散会
     ――――◇―――――