第126回国会 建設委員会 第4号
平成五年三月二十五日(木曜日)
    午前十時一分開議
出席委員
  委員長 野中 広務君
   理事 大野 功統君 理事 金子原二郎君
   理事 久野統一郎君 理事 杉山 憲夫君
   理事 野田  実君 理事 石井  智君
   理事 山内  弘君 理事 平田 米男君
      植竹 繁雄君    大石 正光君
      金子 一義君    金子徳之介君
      川崎 二郎君    木村 守男君
      塩谷  立君    萩山 教嚴君
      光武  顕君    谷津 義男君
      山本 有二君    池田 元久君
      木間  章君    貴志 八郎君
      渋沢 利久君    渋谷  修君
      松本  龍君    伏木 和雄君
      薮仲 義彦君    辻  第一君
      米沢  隆君
 出席国務大臣
        建 設 大 臣 中村喜四郎君
 出席政府委員
        建設大臣官房長 望月 薫雄君
        建設省建設経済 伴   襄君
        局長
        建設省都市局長 鹿島 尚武君
        建設省道路局長 藤井 治芳君
 委員外の出席者
        公正取引委員会
        事務局経済部団 田中 信介君
        体課長
        公正取引委員会
        事務局審査部管 上杉 秋則君
        理企画課長
        警察庁交通局交 古賀 光彦君
        通規制課長
        総務庁行政監察 浅井 八郎君
        局監察官
        大蔵省銀行局銀 北村 歳治君
        行課長
        通商産業省機械
        情報産業局電子 三宅 信弘君
        機器課長
        参  考  人
        (日本道路公団 山下 宣博君
        理事)
        建設委員会調査 杉本 康人君
        室長
    ―――――――――――――
委員の異動
三月三日
 辞任         補欠選任
  金子 一義君     倉成  正君
  金子徳之介君     浜田 幸一君
  川崎 二郎君     原田  憲君
  萩山 教嚴君     松本 十郎君
  光武  顕君     村山 達雄君
同月六日
 辞任         補欠選任
  倉成  正君     金子 一義君
  浜田 幸一君     金子徳之介君
  原田  憲君     川崎 二郎君
  松本 十郎君     萩山 教嚴君
  村山 達雄君     光武  顕君
同月二十五日
 辞任         補欠選任
  渋谷  修君     池田 元久君
同日
 辞任         補欠選任
  池田 元久君     渋谷  修君
    ―――――――――――――
二月二十六日
 特定優良賃貸住宅の供給の促進に関する法律案
 (内閣提出第一五号)
三月九日
 流通業務市街地の整備に関する法律の一部を改
 正する法律案(内閣提出第五四号)(予)
同月二日
 尾瀬分水反対に関する請願(伊東正義君紹介)
 (第四九三号)
 同(岩村卯一郎君紹介)(第四九四号)
同月十日
 公団住宅の建てかえに関して従前居住者の戻り
 入居と定住を保障する家賃制度の確立と高家賃
 化の抑制に関する請願(伏木和雄君紹介)(第
 七四四号)
同月二十三日
 尾瀬の水の広域的運用に関する請願(小渕恵三
 君紹介)(第八二三号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 参考人出頭要求に関する件
 道路整備緊急措置法及び奥地等産業開発道路整
 備臨時措置法の一部を改正する法律案(内閣提
 出第三号)
     ――――◇―――――
○野中委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、道路整備緊急措置法及び奥地等産業開発道路整備臨時措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。
 本案審査のため、本日、参考人として日本道路公団理事山下宣博君の出席を求め、意見を聴取したいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○野中委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
○野中委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。山内弘君。
○山内委員 まず、通告しております道路問題に対する御質問を申し上げたいと思うわけでございます。
 第十一次の道路整備の問題、これは五カ年計画ということでございますが、この基本的考え方、この取り組みについて、中村建設大臣の御決意のほどをお聞かせ願いたいと思うわけでございます。
○中村国務大臣 お答え申し上げます。
 第十一次道路五カ年計画の基本的な取り組みについてという御質問でございますが、先生御承知のとおり、我が国の免許保有者数は六千二百五十五万人、そして、車の台数も五千九百万台を超しているというような状況にございます。そうして物流あるいは旅客、こうした部門におきましても、旅客で五九・三%、物流で五〇・五%、これだけが車が担う、こういった大変な車社会が定着をしているわけでありますが、高規格幹線道路一万四千キロのうち供用済み四割、そして国道、都道府県道のうち四車線化がまだ五%しか進んでいないというような状況にございます。
 そこで、今回の第十一次道路五カ年計画をお願いし、七十六兆円の予算を使わせていただくことによりまして、地域の振興、活性化を支える道路の整備の役割を進めていき、生活者の豊かさの向上、活力ある地域づくり、良好な環境の創造、この三つを柱にしながらこの五カ年計画を進めさせていくことができるならば、多極分散型の国土を形成し、地域の発展とバランスのとれた国土づくりに大きく寄与できる、このように考えて、今回このことをお願い申し上げておりますので、ぜひ御理解を賜りたい、このように思います。
○山内委員 道路行政の問題に対するこれからの国民の期待というものは非常に大きい、また建設行政そのものに対する国民の期待も大きいわけでございます。しかし、今一連の非常に大きな問題になっておる金丸の問題、そしてまた、大手ゼネコンからのいわゆるやみ献金の問題、これが最近非常に大きく問題になっておるわけでございます。これはまさにゆゆしき問題でございまして、我が日本の四百三十兆に及ぶこれからの公共投資に暗い影を投げかけるような、非常に大きな問題であろうと思うわけでございます。
 今こういうことが日本の政治の中に、そしてまた、建設行政の中に暗雲を漂わせておる今日の状態というものを、まず根本から払拭しなければならない、こういう使命というものはただ単に建設行政に携わる大臣、そしてまた行政に携わる職員だけの問題ではない、国会議員全体の責任であろうと私は思うわけでございます。特にそういう意味合いにおいて、今こそ襟を正す状況というものがなければならない、そしてまた、この第五次道路整備計画の問題にしてもそういう根本的な、基本的な問題を正していかなければ、この問題をこれから進めるということは極めて困難性を帯びてくるものであるというふうに私は考えるわけでございます。
 そこで、この間宮澤総理はこの問題に対して明確な一つの答えを出しておりますけれども、まず中村建設大臣も担当大臣として、このいわゆる金丸問題で調査の対象になったゼネコンに対しましては、これは、やはり指名停止などの処分において、その責任を明確にしていくことこそ、今日においてやらなければならない問題の一つではないかと私は考えるわけでありますが、大臣はその点に対してどのように考えておられるか。また、今後の指導方針、そしてまた、元建設省の幹部というあの証言などもある今日の段階において、大臣は、建設省の職員に対する綱紀の問題についてもどのような指導体制をとっていかれるおつもりなのか、その点に対しても明快なお答えをいただきたいと思うわけでございます。
○中村国務大臣 先生から御指摘をいただきました今回の事件に対しましては、現在、国税、検察、捜査当局によって捜査が行われているところでございますので、現在の段階で建設省としてのコメントを申し上げることは差し控えさせていただきますが、ただ、報道されているような、企業として日本を代表するようなゼネコンがそうした調査の対象になったということ、このことと同時に、このあしき風習の是正、企業モラルの確立、こうした問題についてはこれから求めていかなければならない、このように考えているところでございます。
 御承知のとおり、公共事業は国民の血税によって行っているわけでございますし、また、景気対策として公共事業が果たしていく役割が非常に大きい、期待されているときにこうした問題が起こってきたわけでありますので、建設省としては、この事態に対して、今後改めて原点を確認し、公共事業の担い手である建設業が、国民の信頼と期待にこたえられるように適正に事業を実施していく責務を負っている。そして、建設省として、実施に当たっては、会計法令等に基づいて厳正かつ適正に執行が行われるように再確認をしていかなければならない、このように考えております。
 また、平成四年十一月に中建審に答申をいただいて、現行の指名競争入札を基本としながらも、より透明性と競争性を確保する観点から改善をしていく、このことにつきましては、事務当局に、答申内容の可能なものから早期に実施するように私の方から指示したところでございます。本件につきましては、建設省としても大きな関心を持って事態の推移を見守っていきたい、このように考えております。
○山内委員 まず、金丸さんがこれほどの権限を行使できたということに対して、私は非常に驚きを持っておるわけでございます。それは、巷間伝えられておるように、ゼネコンが発注量の三%や、そしてまた、毎年毎年それだけの献金が可能になる、しなければならないという必然性、そういうものがあるということはまことに驚きであると同時に、また、建設省の中にそういうふうなものを是認させるような風潮がもしあったとするならば、これは大変なことだと思うわけでございます。
 これは、ただひとり金丸さん個人の問題ではなくて、長い歴史の中でそういう状況をつくり上げてきたとするならば、日本全体、政治全体の問題として、この際、明確にこれを直していかなければならないと私は思うわけでございます。同時にまた、このことに対して、ひとり建設大臣だけじゃなくて、建設省自体がどうして一人の政治家にそういう権限をゆだねるような経過をたどってきたのか、私はまことに不思議でならない。そのことに対して、事務当局は一体どのような受けとめ方をしておられるのか、その点についてもひとつ明快にお答えをいただきたいと思うわけでございます。
○望月(薫)政府委員 ただいま、いわゆる金丸事件に関連して先生から大変厳しいお言葉を賜りました。
 ただ一言、はっきり申し上げさせていただきたいことは、私ども建設省のあずかっておる行政は、住宅・社会資本整備ということを通じまして、国民生活に非常に密着した行政を責任を持って処理させていただいておる立場でございます。そういった観点において、私ども日ごろから、業務の遂行に当たりまして、幅広く各方面の方々から貴重な御意見を賜りながら行政の生きを期しているという実情でございます。
 その中で、特に基本的な政策の企画立案に当たりまして、学識経験者はもとよりでございますけれども、いわゆる各党各会派の御熱心な先生方の御指導も賜るなど、私どもといたしましては、広く皆様方の御意見を承りながら行政を遂行するという努力を重ねているさなかでございます。そういった中で、とりわけ今回のゼネコンとの関係で、契約をめぐってもろもろの御報道がなされているということについては、我々も大変気に病んでいる、心を痛めている次第でございますが、あえて申し上げさせていただきますと、私どもは、組織を挙げまして、厳正公正な契約の事務の執行に当たらせていただいておるという確信を持っておるものでございます。
 先ほど大臣から御答弁申し上げさせていただきましたように、公共工事というものは、国民の血税をもって実施する大変大事な仕事であるという原点に立ちまして、工事の信頼性と入札におきます競争性の確保ということからして、一連の手続によって、予決令に即した事務を処理させていただいておるわけでございます。詳しいことは省略させていただきますが、指名競争入札制度を厳正に私どもは運用しておるつもりでございますし、その指名に当たりましても、いわゆる合議制による指名審査会というものを活用しながら、業者の厳正な選定と契約事務の適正化、さらにまたその結果の公表ということによって、私どもはいろいろなシステムで努めさせていただいておるつもりでございます。
 そういった中で、報道されましたようなことがあることについて、私どもも、先ほど大臣から御答弁申し上げさせていただきましたようなかたい決意でございます。また同時に、今先生のお言葉の中にありました建設省OBの発言という報道が、たしか昨日のテレビ報道で私どもも承知いたしまして、実は私自身、また組織、関係者、者ともども、びっくりしている次第でございます。
 この発言の内容について、私ども、発言者も含めて全く皆目見当がつかない今日でございますので、コメントは差し控えさせていただくほかございませんけれども、いずれにいたしましても、契約事務の執行、あるいは報道の中にありました人事に関する何がしかの関与ということについては、私の承知している限りでは、断固ないということをはっきり申し上げさせていただくほかございませんという御答弁にさせていただきます。
○山内委員 官房長の誠意は誠意として私はわからないわけではないわけでございますが、今建設省の仕事が、整々として進められておる仕事に対しても、いろいろないわれなき疑惑がかけられるような状況が派生じておるわけでございます。
 それは、きのう私はテレビを見ていましたら、長良川河口ぜきの工事の問題について、私どももそれなりの確信と自信を持ってこれを進めてきたというふうに理解いたしておるわけでございますけれども、この工事がすべて金丸さんの判断と指示によってやられて、そしてまた、ゼネコンからのやみ献金を得るために、そういうふうなことがやられておったのではないかという指摘もあったわけでございます。
 そういうことになると、これは大変なことでありまして、ただ単に官房長の誠意だけで解決する状況ではない、まさに建設省が国民のために一生懸命頑張っておる仕事全体に対しても、いわれなき疑惑を生じかねないという極めて重大な状況にあると私は思うわけでございます。単なる答弁やそういうもので解決できる状況にはないと考えるわけでありまして、この問題は私の持ち時間の三十分だけで終わるわけでもないし、また、今後とも長い論議の中でこの方向性というものは正されていかなければならない政治課題になってきたと思うわけでございますけれども、その点について一体どう考えておられるのか。これは真剣な問題として受けとめていただかなければならない状況にあると思うわけでございますが、その点についてはどう考えておられますか。
○望月(薫)政府委員 具体の事例として長良川河口ぜきの御指摘を賜りました。確かに、昨晩もその種の報道があったことを私ども承知いたしております。が、率直に申しまして、長良川河口ぜき問題については当委員会でも、あるいはその他委員会を含めて国会の場でしばしば御論議があり、その場で私ども終始申し上げていますように、治川七十万住民の生命財産の安全のためにということで、二十数年前の閣議決定に基づいて事業を責任を持って執行させていただく、こういう立場で取り組んでいる次第でございます。
 そういった事業の展開に関しまして、今回のいわゆる金丸事件といいましょうか、今回の問題が一連のものとして扱われていることについては、私どもまことに悔しい思いでございます。同時に、二万四千建設省職員にとっても、全く心外なせつない話というふうに思っております。ともあれ、しかしそういったことが言われるということ自体が私どもにとって改めて大事な問題指摘であろうと思います。
 公共事業一般にわたりまして責任ある官庁として、業界指導も含めて、厳正な事務の執行というものについてはさらなる努力をしていきたい、こう確信をし、考えておる今日でございますが、ともあれ長良川問題については、もう先生方も御存じのとおり当委員会を初め、国会等でも御論議を重ねていただいているように、挙げてこれは住民の生命財産の安全確保という大命題のもとに進めさせていただいておる事業だ、これに尽きるということで御理解のほどを賜りたいと存じます。
○山内委員 これは官房長、長良川だけの問題ではなくて、例えばの話で僕は例にとったわけでございまして、すべての工事が、一生懸命やっている工事がそういう次元でとらえられるということは、これは耐えられない問題であろうと私は思うのです。そこで、そういうふうな状況になりつつある、こういう風潮を払拭しなければならない。
 また、金丸さんが建設省にそれだけの影響力を行使できたという、できたのかできないのかというとできないのだと言って抗弁しますけれども、できないものの中に、ゼネコンがそれだけのやみ献金を持ってくるはずがない。これは理路当然でありまして、歴代の建設大臣、いろいろやってきたわけでありますが、当代の中村建設大臣は、この問題に対してやはりけじめと明確な指標を打ち出す段階であり、またその責任があると思うのですが、若い可能性のある中村建設大臣の明快な答弁を、これは笑い話ではない、真剣そのものの状況にあると私は思うわけでございまして、ひとつ頑張ってもらいたいと思うのです。
○中村国務大臣 お答えをいたします。
 先生、先ほど御指摘をいただいたことに対しましては、先ほど政府委員から答弁をさせていただいたことに尽きるわけでございますが、建設省といたしましても、今回の事件については重大な関心を持って事態の推移を見守っていきたい、このようなことで、企業モラルの確立という問題につきましては、改めて、先ほども答弁をさせていただきましたように、あしき風習と企業モラルの確立という問題は非常に重要な問題だ、このように考えておりますので、関係当局を指導してそうした問題に取り組んでいきたい、このように考えております。
○山内委員 時間も来たようでございますが、とにかく、これはもう一回聞きますけれども、これは検察当局の調査中だということで答弁を避けておりますが、明確に問題が出てきた段階においては、私は大手ゼネコンの該当企業に対しては厳罰に処すというふうなものがなければ、建設省はますます疑われる状況というものも出てくるのではないかと思うわけでございます。したがって、これと決別するためには、そういう方向というものを見出さざるを得ない、また、そういうふうにしなければならないというふうに考えるわけですが、その点に対する大臣の御所見を賜りたいと思うわけです。
○中村国務大臣 お答えをいたします。
 先ほどから何度か繰り返し答弁をさせていただいていることは、恐縮でございますが、現在捜査が行われているところでございますので、その結果を見守って、今後の対応については対応を考えさせていただきたい、このように考えております。
○山内委員 この問題についてはまだ後ほど同僚議員からも出ると思いますので、最後に、興産道路の問題について御質問を申し上げたいと思います。
 奥地産業開発道路整備計画の概要、この問題に対しては、この間の委員会でもいろいろございましたけれども、何としても、これは地域活性化のために極めて重要な法案であると私は思うわけでございます。特にその点に対して、私の出身県の青森県、これは非常に地域的にもその道路の持つ意味合いというものを必要としておるわけでございます。そういう意味合いにおいてこの奥地産業開発道路、この問題に対して、今具体的に我が県において行われる青森県の奥産道路の問題、整備のあり方、進め方、どのような方針で臨んでおられるか、道路局長の方からお答えをいただきたいと思うわけでございます。
○藤井(治)政府委員 私どもこの奥産道路は非常に大事に扱わせていただいております。いずれにいたしましても、人が少ないがために地域の利用が、そして地域の状況がおくれるということはあってはならないと思います。それぞれに合った、特色に合った地域の利用の形態があってしかるべきだ。
 そういう意味で、青森県の場合、七次計画におきましては、指定要件を満たす十一市町村が奥地道路として指定されております。道路としては県道で四路線、町村道で二路線、計六路線の百十六キロでございますが、六十三年時点ではこの指定道路の改良率は九%でございました。現在、平成四年度末では二三%、こういう状況でございます。
 例えば、例を川内町で挙げてみますと、一般県道の長後川内線の整備、これは改良率四四%であったものが現在八六%、こういうことで、林業の生産高がこの五カ年で一・七倍、一月当たりの生産農業所得が一・六倍ということで、奥産道路の整備が地域の振興、活性化にかなり具体的に役立っているということで、私どもも非常にありがたいと思っております。そういう意味で、私どもやはり奥産道路につきましても、単に道路をつくるのではなくて、もっと都市地域とこういう地域とを近接させるという意味でトンネルを設置するといったようなより質の高い道路整備、こういうものも含めて実施をさせていただきたいと思っております。先ほどの長後川内線のような、こういう効果がいろいろなところでどんどん出てくることを期待しながら、私ども地元と御相談して整備にかからしていただきたいと思っております。
○山内委員 終わります。
○野中委員長 貴志八郎君。
○貴志委員 私の方からは道路計画特別措置法、十一次の計画についてまず質問し、後に、いわゆるやみ献金問題について質問をしたいと思います。
 第十一次道路五カ年計画が出されました。問題は、一・四三倍ということでさきの計画よりふえるわけでございますが、建設省の出した要点の中に示しておるように、これが地方の均衡ある発展ということを目指すというふうに、当然そうでなければならぬと思うのでありますけれども、果たして客観的な十分な資料に基づいて、日本全国の中における均衡ある発展というもの、この第十一次の計画とその配分を考えておるのかということを、まず基本的にお尋ねをしておきたいと思います。
○藤井(治)政府委員 私ども、先生御指摘のように、道路は全国津々浦々にあるわけでございますから、全国のどの地域にも大きな貢献、役割を果たさなければいけない、こういうふうに思っております。
 たまたま、戦後の混乱の中で、どうしても人口が多く集まっている地域、ここを先に整備をしてきたことは否めません。しかし、その結果が、一極集中是正、一極集中という現象を生み、そして我が国の非常に恵まれた地域を長くそのままにしてきた、こういうことでございますので、私どもこの活力ある地域づくりというものを今回の大きな柱にしております。それは、やはり強い、例えば経済的にもあるいは文化的にも、いろいろな意味で強い地方圏をつくる、こういう視点をそこの中に入れているわけでございます。
 そういう意味で、例えば例を挙げますと、半島性、離島性、過疎性あるいは雪寒地域といったような比較的厳しい状況、こういうものを脱却させるというための道路整備をこの十一次五計の中に入れたつもりでございます。十分ではないと思います。しかし、そのためにはやはり、全国四つの島がございますが、それを一つにするというためにも、一万四千キロに及ぶ高規格幹線道路をまずからっとつくる、例えば、紀伊半島のようにいつまでも陸の孤島のような地域を早く解消していく、こういうようなことで、今回の五カ年計画では横断系の達成率を二〇%から四二%にするなどのかなりそういう思想も入れておりますし、また地域における高規格、地域高規格道路ということでむだのないネットワークをつくるという視点からの整備も入れております。
 さらに、地域が町単位、村単位でいろいろな構想を持っております。それが構想倒れになり、その結果が村のあるいは町の人口離れにならないように、私どもいろいろと御要望もお聞きしておりますので、そういうものを地域五カ年計画という形でセットさせていただきまして、それを私どもが応援する、こういうような二重三重の構造で、しかも、それをフォローアップしていく、こういうことも考えながら今回の十一次五計の事業実施に当たらせていただきたいと思っております。
○貴志委員 紀伊半島が大変おくれておるということに十分な御認識があるということをお聞きいたしまして若干は安心いたしましたが、安心してばかりもいられないと思いますので、もう少し申し上げますと、ここに高規格幹線道路網図というのがございまして、黒と赤の分が、赤の分が平成九年までに完成予定というものであります。黒は完成した分。これを見てみますと、やはり空白になっておるのは紀伊半島ということになるわけであります。
 ちなみに、なぜ私がこんな十分な資料をもとにして配分計画を立ててくれておるのかということを申したのは、例えば各県の消費者支出一世帯当たり、月、こうやって見てまいりますと、和歌山が三十万五千七百六十五円で全国順位で四十五番、沖縄が二十五万四千四百四十四円で四十七番、宮崎が三十万一千八百七十三円で四十六番ということで、全国平均が三十四万五千四百七十三円ということでありますから、この消費者支出のびりから勘定いたしまして三県、この道路網の地図によりますとやはり黒や赤が一番少ない方になってくるわけなんです。支出が少ないというのは、当然収入も少ないということになるわけであろうと思ってちょっと調べてみますと、一人当たりの雇用者の所得、全国ランキングを見ますと、和歌山の場合は残念ながら四十七位ということになります。
 そういうふうに所得の面だけを見ましても、これだけの格差が道路によって生まれておるということをぜひ知ってもらわなければならぬ。一体公共投資が、例えば新潟県が県民一人当たりにしてみると非常に高いというふうにかなり前から伝えられておるわけです。そこに今度の建設マネーという、いわゆる建設に係る政治力の問題というふうな問題とのかかわりがあるのではないか、そういう疑いを国民は持っておると思うのです。
 それは、これからこの御答弁をいただいた後でそういった部分について質問を申し上げますが、いずれにいたしましても、その県の総生産高、工業生産高の比率といったものや人口の動態、今申し上げたような所得の状態、そういったものをちゃんとバックグラウンドとして、道路の配分の計画の少なくとも材料にして決めてもらわなければ、おくれたところはますますおくれていく、そういうことになりかねない状態にあると思うので、ぜひその点についての考え方を明確にして、おくれたところはいろいろな手法で必ず追いついていくんだ。公共投資の額だって、一人当たりに直してそんなにでこぼこのあるようなことは、建設省としてはやはりいけないという立場に立ってもらわなければ困ると思いますので、意見を申し上げ、考え方を聞いておきたいと思います。
○藤井(治)政府委員 お答えいたします。
 高速道路、高規格幹線道路、おかげさまで、例えば今先生おっしゃいましたけれども、確かに高速道路が通りますと、通ったところと通らないところで、東北道の沿線でも、中国道の沿線でも、九州道の沿線でも、どの道路の沿線でも、高規格幹線道路があるところはかなりこの十年間で人口が上がっておりますし、ないところはマイナス、これは明確にその差が出ております。
 さらに、それを時間で見ますと、インターチェンジから三十分圏内の市町村の人口、所得、製造出荷額、卸売販売額、いずれをとりましても、それより遠いところよりもかなり、一〇%以上の伸びがあるといったようなぐあいで伸びております。それは、やはりそこに人口が定着し、生活交流が行われる、こういうことだと思います。
 従来の高速道路の整備の考え方は、どうしても有料道路制度をそのまま踏襲していたために、採算性オンリーで、投資効果の高いところを優先的に整備してきたことは否めません。それは我が国の国力のしからしめるところだったと思いますが、この高規格幹線道路一万四千キロを計画を立てた際にも御説明いたしましたが、この考え方は、将来の可能性を創出させるということで、現在交通需要がなくともあるいは将来あり得るという見込みがあり、またそういうふうに育てなければならないという場合については、いろいろな整備手法をあわせながら、そしてそれを採択していく、こういうふうな考え方を持っております。
 そして、予算配分という物の考え方におきましても、地域の経済社会指標あるいは道路整備状況がおくれている、混雑が激しい、こういったような地域の状況等を全部入れまして、去年Aという県が一〇〇だったから、ことしも一〇〇いくんだな、こういう単純な考え方じゃなくて、おくれがどう変わってきたかということを、状況を入れながら全国的にバランスのとれた地域整備ができるような、そういう考え方で予算の執行も考えております。
 いずれにいたしましても、こういうものは毎年毎年で目に見えるような変化がある場合もあります。バイパスが開通したというような場合もありますが、地道な流れの中で五年単位、十年単位でその成果があらわれてまいりますので、一年ごとの努力を怠ってはならないと思っております。そういう意味で、先生の御趣旨を十分生かす形で今後とも考えてまいりたいと思います。
○貴志委員 では、道路の問題についてはそのような考え方で進んでいただくということについて、特になお地域の問題を重点に考えていただくよう要望しておきます。
 それでは、お尋ねをしたい部分に入っていきたいと思います。
 まず、先ほど来の委員会でのやりとりをお伺いいたしておりますと、政界と業界との癒着、これはもはや現実のものとなって国民の強い指弾を受けておるわけでありますが、問題はその舞台がどこであったか。それは他人事ではない。建設省という舞台が当事者の一つであったという認識が一体どこにあるのだろうかというふうなことを私は先ほどの質疑応答の中で感じたわけです。あれだけの表に出ている金だけでも、打ち出の小づちのようにどんどん金が出てくる、貨幣の印刷マシンがあるのだろうかと思うほど金がぞろぞろ出てくる。その舞台が建設省ではなかったか。
 考えてみれば、建設省で予算を組む。その原資となるべきものは税金として徴収され、建設省で予算として組まれ、そして発注され業者に渡り、その金が政治家に渡っているということになれば、まさに国民の金じゃないですか。それに対して、結果的に見て建設省がみずから舞台になっていたという認識と責任と反省、そういったものがただいまの討論の中で私は感じることができなかった。一体それはどういうふうに認識しておるのか、まず建設大臣のお答えをいただきたいと思う。
○中村国務大臣 お答えをいたします。
 今回の事件に対しましては、先ほども申し上げましたように、捜査当局によって現在捜査が進められているところでございますので、建設省としてのコメントは差し控えさせていただきます。
 ただ、日本を代表するようなゼネコンが捜査を受けておるということ自体極めて遺憾なことである、このように考えておりますし、また、報道されているようなことが事実であるとするならば、そのようなあしき慣習を是正し、企業モラルを確立するということは当然していかなければならない基本的な課題である、私はこのように認識しております。
 そして、先生御指摘をいただきましたように、公共事業は国民の血税によって行わせていただいておるわけでございますし、またこの不況、低迷の中で大きな期待を担っていかなければならないわけでありますので、その執行に当たりましては会計法令等で厳正に、適正に行っていかなければならないということは当然のことでございます。そのことにつきましても、中建審におきまして昨年答申をいただきまして、指名競争入札制度のあり方、そしてその他の万般の問題点に対しても、基本的には競争性と透明性を確立し、そうした問題に対して答申をいただきましたので、それを速やかに実施できるように関係者に指示をしているところでございます。
○貴志委員 今建設大臣は、捜査中のことであるのでコメントができない。これは捜査をされているのは建設省ですか。じゃないでしょう。建設省が所管する業界、そして政治家、そういう形で捜査を受けているわけです。建設省は自分のところが舞台になっているということはわかっているわけですから、建設省として少なくとも内部に問題があるのかないのか、一体どこに政治家が暗躍して業界に受益をさせる部分があるのかということについて、建設省は直ちに検討にかかるべきじゃないですか。
 いや、既に検討されているはずだ。いろいろなことがわかっていながら、現に業界とのもたれ合いだとか業界との慣習だとか、そんなことをわかっていながら手をつけていないのが今日の状況じゃないですか。そんな反省がなくて何で本当の政治改革できるのですか。日本の将来を憂えるならば、今こそうみを出して改革すべきだという気持ちになぜ立てないのですか。捜査が終わるまで、のんべんだらりと待つつもりですか。
○望月(薫)政府委員 大臣御答弁申し上げさせていただいていますように、この事案、具体的な事柄については、現在私どもとしてどうこう申し上げることをあえて差し控えさせていただくほかございません。
 が、今先生の御指摘を承っておりますと、建設省があずかっている行政の遂行に当たっては、いろいろな面で建設業とのかかわりがあるという御指摘と承っております。おっしゃるとおり、公共事業の執行という国民に対する大きな責任の部分、それからもう一つは発注をするという業務、あるいはまた業界を指導監督するという立場、こういったこと等々総合的に踏まえての御指摘と存じますけれども、今の先生のお話はお話として承りながら、私どもとしては、先ほども山内委員に御答弁申し上げさせていただきましたように、国民の本当の負託にこたえて、国民の求める住宅、社会資本整備にしっかりと対応していきたい、また、これまでもそのつもりでやってきたという確信を持っている次第でございます。
 いずれにしましても、先生のお話の建設省が舞台ということについては、私どももここでどう具体的にお答えしたらいいか、いささか戸惑う次第でございますが、今回の事件というものは、先ほども大臣の御答弁ありましたように決して軽くない、重く受けとめさせていただいているという今日の状況でございます。
○貴志委員 具体的なことでちょっと聞いていかなければならぬと思うのですね。建設業界と建設省との間の問題点、直接業界から建設省へ言えないことは、政治家に頼んで政治家を通じて行政の方に話をする、そういう構図があるということはもう国民はみんな知っているのです。
 そこで、一体どういうところに問題があるか。一つは、現在ほとんど一般的に行われておる指名競争入札、その制度そのものに問題がある。こんなのは、別に私が申し上げなくても皆さんが一番よく知っているのです。指名ということは、指名から外れるということは入札権がないということですから、指名から外れないということが一番の基本になってくるわけです。ですから、外してもらいたくない、これが出発であるということは皆さんわかっている。一回外されるということは、ゼネコンではどれだけの影響があるかということも、業者も知っていれば行政の方でもわかっている、政治家の方でもわかっている。
 そういう構図の中で、指名競争入札という制度について一つも、一つもというのは言い方が少しどうかと思いますが、根本的な、抜本的な改正というものを考えていない。その制度の公正な運用についてどうするか、その指名のあり方等、それから平等な扱いだとか。政治家とのかかわりあるものについては指名は絶対外れない、だから、かかわりを持つことによって外れない業者が出てくる、そういうようなことはだれでも思うわけです。
 指名権というものを持っているのは一体だれですか。指名権を具体的に持っているのはだれですか。建設省の所管の事業であれば建設省しかないじゃないですか。それを外されては困る、保険のつもりでやみ献金も表の献金も、これは業界全体として表の献金、個別にはそれぞれやみ献金を行う。さっきも言ったように、公共工事は、日本全体の中で七割も建設省の所管ということになるわけです。まさに国民の血税の大部分がここで使われるわけです。その部分で、こんな一番重要な指名競争入札という制度の指名の部分に疑惑を持たれるというふうなことは、一体、過去何十年も続いてきたやり方だけに、そんなことに対してメスを、今またもう一遍、審議会の答申もあった、それを受けた上で、なお、さらにもっと厳しい方法はないものか、もっと公正に、政治家によって左右されない方法はないものかというのを検討する態度がなければいかぬのと違うんですか。
○望月(薫)政府委員 公共事業の契約のあり方については、かねてからいろんな御意見がございます。そういった中で、私ども現在は、御指摘のような指名競争入札制度をとらせていただいておりますが、最も対比されるべき一般競争入札制度とのメリット、デメリット等々も含めまして、過去長い月日をかけて、例えば具体的には中央建設業審議会等で、広く学識経験者等も交えながら、幅広い御熱心な御議論をいただいている今日でございます。そういった中で、いろんな総点検の結果として、やはり現在では指名競争入札制度というものが基本として活用されるのが適当であるという前提をいただきながら、私どもは現在指名入札制度を運用させていただいておる次第でございます。
 この指名入札制度のやり方につきましては、もう先生も御承知のことと存じますので、あえてくどくは申しませんが、簡単に申しますと、発注機関に登録をしていただく、それから、その企業の実力と申しましょうか、実態等踏まえましてランク分けをさせていただく、これは当然のように、公共事業というものが大事な国民の税金を使わせていただいておる事業でございますので、しっかりとした責任ある施工を担保するという意味から、能力と事業の規模というものが当然対応しなければならぬということから、いわゆるランク制というものをとらせていただいておる。
 そういった上に立って、個別事案の発注に当たっては、おおむね十社程度を指名させていただいて競争入札に付するというのが現在のやり方でございますけれども、その間においては、指名業者をどうするかという一つの大事な場面で、私ども先ほど山内委員にも申し上げましたように、いわゆる合議制をとって、指名審査会等を各発注機関において実施しているところでございます。その過程において、いろいろと政治家等の介入がある余地があるんじゃないかという先生の御指摘と存じますけれども、私ども現実に仕事をやっておる立場の者として申し上げさせていただきますと、その種の疑惑はないということをはっきり申し上げさせていただくほかございません。
 ただ、そういう指名入札制度ではございますけれども、やはりもっと透明性、競争性というものを高めることができないかという御提言をいただいたのが先般の中建審の答申でございます。これを受けまして、先ほども大臣からも御指示いただきまして、私ども現在事務的に、何とかこの指名入札制度をより改善するための新しい契約制度の導入ということを検討させていただいておるさなかでございますが、先生の今の御意見は十分に頭に置かせていただきながら、契約制度のより透明性の確保、向上ということについての、私ども手をこまねくのではなくて、大車輪での努力をさせていただく構えをとらせていただいている今日でございます。
○貴志委員 建設省は、今の制度は間違いないんだ、きれいだ、我々には不正はないんだ、そういうふうに強く言われるわけですね。一体、今起こっている問題について、当事者の一つとして、どこに問題があるかという反省がなければならぬはずだと私は当然のこととして思うんです。
 それで、このことについては後で聞いてまいりますが、ちょっとその前に二、三、せっかくお越しをいただいておりますので、公正取引委員会それから総務庁にお尋ねをしておきたいと思うのです。
 まず、公正取引委員会に対してでありますが、一九八一年、あれは静岡県における談合事件が発覚をいたしまして摘発をされました。かなり大騒ぎになったわけです。これで、いわゆる談合というものを厳しく取り締まらなければならぬということに世論の方向がなりました。その当時に、建設業界が、それほど厳しくやられてはたまったものではないということでいろいろ運動をした。そうして、その結果、情報の交換程度の打ち合わせ会議ならやむを得ないというガイドラインを、公取委員会は基本的な談合禁止ガイドラインをちょっとだけ緩めた形で出したということになっておるわけでありますけれども、一体それはどういう経過で建設業界に対する例外的な、情報の交換等については認めるというガイドラインになったのか、聞いておきたいと思います。
○田中説明員 先生御指摘の建設業ガイドラインは昭和五十九年二月に作成しておりますが、このガイドラインは、建設業団体の独禁法違反行為の未然防止を図るとともに、その適正な活動に役立てるため、事業者団体一般ガイドライン、昭和五十四年につくっておりますが、これを踏まえながら、公共工事にかかわります建設業のほとんどが中小企業である等の諸特性を勘案し、できる限り建設業の実態に即したものとして、建設業界の用語を使うというようなことによりまして、わかりやすいものを具体的、確認的に取りまとめておりまして、情報活動、経営指導等について記載をしているものでございます。
○貴志委員 お答えによりますと、中小企業が多いのでその対策もあったんだというふうに言われますが、その部分をむしろ大手の方が活用しておったのではないかというふうな疑いを持つわけであります。その証拠にと申しますか、昨年、一昨年、埼玉県の談合事件が持ち上がりました。これは、結果的には何か始末書のようなもので済ましたということになっておるわけですが、そういう甘いやり方が今度の問題のような、裏で裏でやっていくというふうなやり方、表で緩めた分は裏でまたさらに大きく不正が行われるというふうなことになっておると思うのです。
 公取に今ここで、公取の場合はもっとしっかり公正取引の関係で監視の目を光らしてくれという立場で私は言っているのですが、時間を余りとってもどうかと思いますから、ここで一つだけ聞いておきますが、山梨県の建設業界の実態、それから談合体質といったものに対して、今回の事件があったわけですから、公取として重要な関心を持ちながら、この山梨県あるいは今捜索を受けている大手ゼネコンに対して、かかわる談合問題など、公正取引上の問題の十分あったと思われる点について取り上げる、そういう予定をしておるのかどうか、ぜひお答えをいただきたい。
○上杉説明員 御説明申し上げます。
 官公庁が入札を行うに当たりまして、入札参加者があらかじめ受注予定者を決定するいわゆる入札談合行為というのは、入札制度の根幹を揺るがすものでございまして、競争制限行為を禁止する独占禁止法に違反するものでございます。したがいまして、公正取引委員会は、従来から積極的に入札談合の摘発に努めているところでございます。
 一般論として申し上げますけれども、公正取引委員会としましては、そういう独占禁止法に違反する疑いがあるとする具体的な端緒となる情報に接した場合には、独占禁止法第四十六条に定める強制権限を行使いたしまして、必要な調査を行うということは当然の義務でございますけれども、本件につきまして、これまで報道されている情報等によって判断いたしますと、公正取引委員会として、独占禁止法違反として調査を開始するに足るだけの具体的な端緒となるような事実を得ていないというのが現状であると認識いたしております。今後とも、本件に関連する検察当局の捜査の動向などを注意深く見守って、適切に対応してまいりたいと考えております。
○貴志委員 公取はある意味ではそういう業界への重要なチェック機関でございますから、十分な関心を払いながら取り扱っていただきたいということを特に注文をつけておきます。
 それから、総務庁であります。
 行政監察年報によりますと、昭和六十二年度から平成五年度までの行政監察予定テーマあるいは実施状況などをちょっと一読をさせていただきましたが、公共工事の入札制度あるいは入札の実施状況や談合あるいは落札価格が、いわゆる敷札の下限ではなしに上限に近いところに集中をしておるとか、そういったことについて調査がなされておらないやに年報によりますと見るわけでございますが、どういうふうな見解でこれを盛っておらなかったのか。
 それから、もう一緒に聞いておきましょう。八一年の静岡県の業界や九二年の埼玉県の土曜会の談合事件などあったわけでありますが、その病巣にメスを加え、監察の結果を公表する、そういうふうなことをなぜやらないのか、ぜひお答えをいただきたい。
○浅井説明員 お答え申し上げます。
 先生今お尋ねの公共工事の入札、発注の問題につきましては、従来、五十年代に公正確保の観点から二度ほど調査してございますけれども、最近のものといたしましては、競争契約参加手続に関する調査といたしまして、昭和六十一年度と現在平成四年度に調査をしておりまして、後者につきましては現在取りまとめ中でございます。
 それから、お尋ねの中期行政監察予定テーマ、これは向こう三カ年の予定テーマを入れるものでございますけれども、これにつきましては、これは毎年ローリングいたしますけれども、ことし平成五、六、七年度の分がこれに当たるわけでございますけれども、その中で、一応公共事業の施行に関する調査というものを実施する方向で現在調査をしております。
 それから、民間業者の問題について、埼玉とか取り上げないかということでございますけれども、私どもの調査権限といたしましては、直接その民間業者そのものについての権限はございませんけれども、公共工事の場合、その発注者側である行政機関サイドからの調査については行えるということでございますので、御了解いただきたいと思います。
    〔委員長退席、大野(功)委員長代理着席〕
○貴志委員 総務庁もいわば政府部内における重要なチェック機関でありますから、襟を正してこの問題について積極的な監察を行い、どこに問題があるかということを明らかにしてもらいたいと思います。
 そこで、建設省に戻るわけですが、今問題になっておりますいろいろな問題、特に建設ルートのやみ献金が行われておるのは、結局は公共工事にかかわることによって得た利益の中から献金が行われておる、これはもう常識的にそう考えられておるわけです。建設省の行っておる積算、公共工事の積算、その中に十分やみ献金をするだけの分の余裕を持って積算をしておるということに結果的にはなるわけでございますが、そういった積算について、これでいいのですか。
 それから、重層下請なんかあるわけですが、聞くところによりますと、下請からの吸い取り、吸い上げなども入っておるというのです。そうすると、頭で受け取ったものが、どこでその金を動かすかは別にいたしまして、結局は発注した金額の中から献金というのは生み出されているのと違いますか。一体どういうお考えをお持ちになっておるのか、ぜひ聞きたいと思います。
○望月(薫)政府委員 まず冒頭申し上げさせていただきたいことは、今回のやみ献金なるものが、現在捜査当局でお調べ中でございますし、どういうところから出てくるか私どもちょっとコメントのいたしようがございませんので、それを前提にしまして私どもの積算のあり方について御答弁させていただきたいと思います。
 積算は、当然のようにこれは私ども予決令によりまして厳正に積算さしていただいているところでございます。予定価格というものを決めまして、指名入札契約、入札に付するわけでございますが、その予定価格は、構成要素としましては、直接の工事価格と消費税相当額ということから成るわけですが、この工事価格の内訳は、工事原価、これは現場で直接必要な経費でございます、それから一般管理費等、この二つから成っております。この工事原価の中で大きなものは直接工事費でございますが、これは例の労務費、資材費、機械損料、こういったものが構成要素に相なります。
 労務費につきましては、毎年二回、私ども関係三省庁で実態調査をしたものを踏まえて毎年度毎年度適正な労務単価を決め、それに加えまして、いわゆる歩掛かりというものを決めております。これも実態調査を踏まえてやっているものでございまして、労務費はそのいわば掛け真として出てくるもの、こう御理解いただきたいと思います。資材につきましては、使う資材の価格を物価版によっていわばリアルタイムのものを追っかけて積み上げる、機械の損料も、実態を踏まえた積算をする、こういった構成になっております。
 問題は、その間接費として積算計上するものでございますが、これは内容が共通仮設費と現場管理費ということに相なります。この共通仮設費は、まさしく施工に必要な共通的な仮設経費でございます。詳細は省略しますが、これも率による積算あるいは積み上げによる積算、こういったもので厳正にやらしていただいております。と同時に、この間接工事費の中にもう一つあるのは現場管理費というのがございますが、これも工事を実際に施工するに当たっての現場管理の経費ということで厳密な積算をやっておる。
 さて、加えて残るのが一般管理費等というものでございます。これは本支店での必要経費と公共事業費として適正な利益、これを、当然企業でございますから、見込んで私ども発注させていただいています。その際に、この一般管理費は、我々は率で計算させていただいておりますが、毎年毎年財務諸表を建設業法によって提出をいただいていますが、これで積算するわけでございますけれども、官公需ということからしまして、企業の利益というのは、当然民間部門からの利益あるいはまた不動産業等他部門の利益等がトータルして入っております。
 そういうものを全部排除いたしまして、それでこの一般管理費率を計算するということで、私どもとしましては、この積算についてはいろいろとまた御議論が出てくるのかもしれませんけれども、これまでのところ厳正な積み上げ、実態調査を踏まえた積算ということでやらしていただいているというふうに考えておりまして、ここの中から不当な利益が出るということは基本的には本来的にはあり得ないもの、こんなように考えております。しかし、積算の問題についても今後大きな一つの課題であろう、こう認識はさせていただきながら、今の御質問を受けとめさせていただいたところでございます。
○貴志委員 大変甘い話でありまして、これをもう一遍見直してみるというふうな姿勢がないというところに、私は病気がやはり日本全体に進んでいるというふうに思うのですね。
 例えば、今建設省から建設会社へどれだけの人間が行っているのですか。これは地方の行政官庁からもかなり出ています。建設省の出先の人も、退職されてから行く人もあります。業者と建設省、要するに、官界との癒着をやはり断ち切るということがないから、こういういろいろな意味で甘い判断に頼らざるを得ない。特に先輩が建設会社、建設関係のところに行っている、回り回って行っているとか、いろいろな形で関与をしておるというふうな中で、長い歴史の中でそういうもたれ合い、癒着の構造というのができているのではないか、私はそんなふうに思わずにはいられないわけです。
 そういった天下りが一体末端を含めて何人くらい、きょうは新聞の中に建設省関係の天下りということで出ておりまして、建設業協会に直接に関係あるのかなと思うのは二、三しかございませんが、それでも人数としては二十何人とかいうことで挙げられておりましたね。これは末端の建設省関係の方で、退職して行っているのはどれだけあるかというふうなことをきちんと掌握されているはずだと思うのです。そういったことについて、一体それでいいのかどうか、そんなことに対するお考え方をぜひ聞きたいと思います。
○望月(薫)政府委員 建設省に長年職を奉じた者が、退職後再就職するということは通常のこととしてお認めいただきたいところでございますが、特に本人の知識あるいは経験、こういったことを生かしてさらに社会的にも活躍の場を与えられたい、求められたいというふうな実情があることは御理解賜りたいと存じます。
 そういった中で、業務に関連する分野への再就職、これについては今先生御指摘のように、とかく疑惑を招きかねない分野でございますので、私どもは、職務の公正さについて疑念を生じないようにということが大原則でございます。そういった観点から、毎年のように、人事院の御承認をいただいた者が再就職をしているということでございますが、その数は、今先生の御指摘は全体でというお話でございますが、ちょっとフローの数字しか今手元にありませんので、お許しいただきたいと思います。
 平成二年、三年、四年、こう申し上げさせていただきますが、人事院の承認をいただいた者が、平成二年二十八名でございます。そのうち建設業界に再就職した者が十二名。それから、平成三年はトータルで二十六名のうち七名、平成四年が二十二名のうち四名、こういった状況でございます。もちろんこれは人事院の承認をいただいた者でございますので、そのほかに建設大臣の承認で、いわゆる再就職している者がもちろんございます。これについてちょっと実態の解析はまだできておりません。手元に持っておりませんが、平成三年は二百七十名、平成四年は二百五十六名でございますが、これは今の人事院承認と同じ率がどうかはちょっと即断できませんけれども、このすべてが建設業界というものでは決してございません。
 ともかく、そうは言いながらもかなりの者が、この二百七十名なり二百五十六名の中で建設業界に再就職させていただいているということは否定できるものではございませんし、実態は、冒頭申しましたように、本人の知識経験等を生かしながら残った人生をということで、社会的にも有為な活躍をする場として、そういう面での再就職をしていることは事実でございます。
○貴志委員 我々地方で経験することですが、建設省派遣の県の土木部長を退職したら建設会社へ入って、そして営業を担当するのです。こんなものだれが見てもおかしいのです。こんなことが平然と行われているというところに今日の甘さがある、甘さというか、緩み、たるみがある、このことを私は言いたいわけなんです。
 そこで、だんだん時間が迫ってくるのであれですが、社会党はけさの中央執行委員会におきまして、公共事業に係る不正献金問題等調査特別委員会を設置する、こういうことが決められまして、シャドーキャビネットの委員長の木間章代議士が委員長で、不肖私が事務局長をやるということで、全面的にこの問題について調査をすることを決めました。この調査に対して、私は、これは国民的な課題でございますから、建設省も協力をしてもらいたいと思うのですが、建設大臣いかがですか。事実を解明したり、システムの問題について調査をしたり、そういうふうなことについて、やはり行政当局も参加を要請されればともに参加をして、あるいは立ち会って調査をするという前向きなお気持ちをお持ちになっているか、ぜひお伺いをいたしたいと思います。
    〔大野(功)委員長代理退席、委員長着席〕
○伴政府委員 協力依頼のお話でございますが、必要なものは私ども十分にいろいろな形で応じさせていただきたいと思っておりますけれども、恐らく、いろいろ問題になっております例えば山梨県の建設協会といった話になってきますと、必ずしも建設省だけでは対応できない面がございます。御案内のとおり、県の協会は知事の認可ということになっておりますので、今そういったお話があったことを知事当局あるいは県の協会等にお伝えさせていただくというようなことでさせていただければというふうに思っております。だから、私どもがやれる範囲のことはできる限り対応させていただくということでよろしくお願いしたいと思います。
○貴志委員 政治資金規正法の関係やいろいろな法律の関係では、国との関係で補助金を受けたりあるいは事業の発注を受ける、そういうところが、個人の政治家だとか政治献金だとか自由にできるはずがないと私は思うのですね。そういったことに対して、建設省も十分業界に対して目を光らすというふうな態度をとってもらわないと、今これは事件の捜査中であるからできませんというのは行政当局のマンネリ化した答えのやり方でございます。
 そんなことで、日本の今のこの混乱した状況を、国民が求めている政治改革、できないじゃないですか。私は、本当にもう一切を挙げて、今のこの出てまいりました問題を機会に、徹底的にメスを加えてがん巣の部分まで切り取る。それだけの決意でもってかからなければ、日本の二十一世紀、本当に経済は一流であったかもしれないけれども、政治は、あるいは行政を含めて三流になってしまう、そういうことに対する危機感を持ちながら私どもはやっていきたいと思うのです。建設省も他人事ではない、自分のことだという認識に立ってやってもらいたい、そのことを強く要望いたしまして、時間が参りましたので、私の質問を終わります。ありがとうございました。
○野中委員長 次に、松本龍君。
○松本(龍)委員 本法に入ります前に、先ほど来山内委員、貴志委員、金丸問題に触れられました。私もこの問題、若干の時間をいただいて触れさせていただきたいと思います。質問の予定にはなかったのですけれども、触れざるを得ないということで触れさせていただきます。
 今、政治不信というものが国民の間で極に達している。私も、このことは今、身にしみて感じておりますし、痛いほど、国民の皆さんの声を聞きながら感じているところであります。まさに、これは戦後四十数年間さまざまな制度疲労が起こってきた。政治も経済も、すべての分野において制度疲労が起こってきた。長い間の自民党の一党支配が続いて、政財官というところの癒着が続き、それを自民党だけの非に求めるだけではなくて、やはりこのことを許してきた、こういうものを許してきた野党の責任も私は半分あると思います。私も、国会に上がって三年しかなりませんけれども、その三年間の責任において、今の政治改革、喫緊の課題であるということに関連をしてこの金丸問題に触れていきたいと思います。
 永田町の論理等々言われてまいりました。制度疲労という言葉で言えば、霞が関の論理ということも制度疲労を起こしてきて、やはり自分の身を切りながら、建設省も総点検を行っていかなければならない時代に今来ているというふうに考えているところでございます。
 官房長にまず冒頭お尋ねをいたしますけれども、先ほど山内委員の発言の中で、建設省の元幹部の発言というところでまさにせつないとか心外であるとかいうふうに言われました。心外であるというのは建設省ではなくて、まさに国民が一番このことに対して心外に思っている。
 さらにもっと大きな観点で言えば、日米建設協議等々ありますけれども、例えば日本の建設業界に参入できないのはこういう仕組みがあったのか、こういう裏の仕組みがあったのかということをやはりこれからアメリカからも言われてくる、そういうところを考えていきますと、まさに心外だとかせつないとかそういう言葉で済まされる問題ではない。まさに、今までよきにつけあしきにつけやってきた建設省のやり方がそもそも問われてきている、そういう本当の危機意識をお持ちなのかということをまず冒頭お尋ねをいたします。
○望月(薫)政府委員 しばしば大臣の御答弁として、今日の時点でコメントを差し控えさせていただきながら大きな関心を持って見守らせていただいているというお言葉が繰り返されております。まさしく、そのことの意味合いは、決して私ども他人事として見ているという立場ではなくて、今先生おっしゃったようなことなども含めまして、そういった意味での関心を持って事の推移を見詰めている、こういったことでございます。
 いずれにしましても、私ども建設省としてこの問題についてどう対処するかということについては、大臣の御指導のもと、しっかりとした対応に努めてまいる気持ちでいっぱいでございます。
○松本(龍)委員 関心を持って事の推移を見詰めているというふうな危機意識では、今はだめだということをまず私は指摘をしたところでございます。
 先ほど来のお話を聞いておりますと、建設大臣も、まさに今、国税、検察等々の調べがあっているところだから、コメントは差し控えたいと言われました。大臣にお尋ねしますが、建設省がやれること、そして大臣がやれることはもっとたくさんほかにある、捜査が行われているにもかかわらず、やれることはたくさんあると私は思うのですけれども、昨日の宮澤総理の言葉でも、入札制度の見直し、あるいは大臣も、この中建審の答申を前倒しをして考えていくというふうにも新聞に書いてありました。これだけでいいのか。このほかにやれることがないのかということをお尋ねいたします。
○中村国務大臣 お答えをいたします。
 先ほどから先生から御指摘をいただきましたように、建設大臣として何ができるかというお話でございますが、私もこの事態に対しては、少なくとも業界にこういった捜査のメスが入ったということは大きな問題だ、こういった認識を持っておりますので、今捜査の推移を見守っておりますが、一つのきちっとした結論を得た段階で、建設省として今後どうすべきなのかということについては、具体的に改革ができるものを進めていかなければならない、このように考えております。
○松本(龍)委員 私は、今のこの問題はいわゆる金丸氏の問題あるいは山梨県の問題ということに特化をすべきではない、しかも指名競争入札制度の見直しということだけに特化をすべきではない。やはり建設省あるいは建設行政、また建設産業等々、さまざまな構造の改善を行っていく中で見直しをするべきだというふうに私は考えています。
 どういうことかと申しますと、構造改善ということに触れますと、プログラムではまさに総合工事業者と専門工事業者のいわゆる合理化、適正化ということがともすれば重点的にうたわれておりますけれども、やはり発注システム、設計システムあるいは受注システム、施工者の適正化等々、さまざまなことをやる中で構造改善を行っていかなければならないというふうに思います。例えば、発注に至るまでの企画が適正であるか、むだな建物ではないかということの透明性、設計する側の透明性、受注する側の透明性、こういう構造的なシステムを変えていかない限り、こういった一連の事件はやまないというふうに私は考えているわけですけれども、そういうことからやるという御決意は、建設大臣、今おありですか。
○中村国務大臣 お答えをいたします。
 先生御指摘をいただきましたいわゆる発注、受注の透明性、技術の優先的な受注体制の確立、こういったものはやはりこういった問題として検討し、具体的に進めていかなければならない緊急の事態である、このような認識を持っておりますし、また先ほどから報道等で、政治家が関与しやすい体質がある、こういった御指摘をいただいたわけでありますので、こういった問題が少なくとも今後報道されたり批判されたりすることがないような改革はどうあるべきなのかということは、私が建設大臣のうちに、できるだけ努力をして、そのことに努めていかなければならない責任があると私は考えております。
○松本(龍)委員 本来であれば、発注、受注という関係は契約という段階においては対等でなければならないのですけれども、今日の経済情勢の中で、業界の体質も曲がった方に行ってしまった。そこも是正をしなければならない。そして、やはり仕事をやるのだというふうな意味合いがなきにしもあらず、ある建設省としても、そういうところの改善を行っていかなければならないというふうに私は考えております。
 私は、この山梨の問題、金丸氏の問題等々見まして、もう毎日の新聞でいろいろな事実が出てくる、驚きや怒りや憤りを持っているわけですけれども、建設産業をまじめにやっている人たち、例えば受注の三%のキックバックというふうにありますけれども、三%というのはある会社においてはまさに利益そのもの、三%も出ないところもある。そういう意味では、国民の怒りと同時に、そういう建設産業に従事している人たちもやはりこのことに対する怒りや憤りも持っておられる、私はそういうふうに思います。そういう意味ではこの問題の徹底究明をまず行わなければならないし、先ほど私が申しました構造改善、総合的な見地からの構造改善を行っていかなければならないというふうに指摘をして、本法に入りたいと思います。
 道路局長にお尋ねいたしますけれども、第十一次道路整備五カ年計画の問題であります。
 私はこれを実行するに当たって、さまざまな問題があると思います。総括的な問題あるいは細かな問題等々あるわけですけれども、道路行政に関連して、私はおととしの二月二十日に質問をいたしました。高速道路などは休憩や駐車の場所がある程度設備が整っておりますけれども、いわゆる一般国道あるいは都市の幹線道路等々、なかなかそういう設備が整っていない。その新規施設の実施状況等々伺ったわけですけれども、当時局長は、「平成三年度から新たに策定させていただきます第五次特定交通安全施設等整備事業五カ年計画、この中に新規施策といたしまして、」「簡易パーキングエリアの制度をぜひさせていただきたいということで、平成三年度からこのような施設を積極的に対応させていただきたい」というふうな答弁をいただきました。このことに関連して、その後の新規施設の実施状況、またどのような予算措置がとられているのかお尋ねいたします。
○藤井(治)政府委員 お答えいたします。
 先生御指摘のとおり、九一年二月二十日の委員会で私、先生にそのようなことを答弁させていただきました。私ども平成三年度から簡易パーキングエリアについては実施をさせていただいております。三年度及び四年度で全国で五十九カ所に着手をさせていただいております。既に十数カ所は完成いたしております。
 ただ問題は、こういうことを着手すると同時に、実はそれぞれの地方、地域からいろいろな要望が出てまいりました。私ども、これを考えた時点では駐車のスペースをとるのを最前提として、トイレあたりでいいのかな、こういうふうに思っておりました。現実にでき上がったところは、トイレには一応身障者用のものを設けるように指導しておりますから、そういうものを含めてでき上がってきているわけでございますが、各市町村から見ますと、せっかく公共空間を道路の際につくるんだから、それならばもうちょっと一工夫して色をつけたい。例えば、地元物産の見本市やそれぞれの地域の文化、歴史、観光案内あるいは地域の人々の触れ合いの場にも利用できないか、こういうような要望が自然発生的に各地から出てまいりました。
 そこで、この簡易パーキングエリアを、単に簡易パーキングエリアとしてつくる部分もあろうと思いますけれども、あわせて道の駅という、まあ俗称でございますが、こういう形として、ドライバーの休憩のみならず触れ合いの場として活用するということで、既に道の駅は全国で二十七カ所に着手しております。これの登録を今現在やっておりますが、全国に御紹介して、実は駅長会議などというものも昨今開きましたけれども、百件ほどの御申請をいただいております。
 今後この簡易パーキングエリア、実例でいいますと、二丈浜玉といいますか、国道二百二号に二丈町というところがございます。ここに二丈簡易パーキングエリアがございます。これは約四億円ほどかかるもので平成五年度に完成いたしますが、これなどは、実は道の駅というよりもどちらかというと簡易パーキングエリアとして先行いたしましたので、身体障害者用のトイレはもちろん含んでおりますが、公衆電話、休憩所という段階で玄界灘を見る、こういうことでございます。
 こういうものを、今言った幅広いいろいろな意味の活用を図られたものにしながら、今後各地域で御要望を出し、それを我々が応援していく、こういうことです。さらに第十一次では積極的に考えたいと思っておりまして、共通のシンボルマークもつくりました。道路地図や案内標識等にも案内するように御協力をお願いしております。今後とも一生懸命やりたいと思います。
○松本(龍)委員 鋭意このことに関しては努力を願いたいと思います。
 この間、新聞を読みますと道路構造令のことが載っておりまして、報道によりますと、中村大臣は見直しを道路審議会に諮問したと言われておりますけれども、その際の基準といいますか、そういうものを道路局長にお尋ねをしたいのであります。
 これも去年の三月に自分の質問の中で私は言ったことがあります。つまり、歩道を歩いていて、いわゆる歩行者に優しくない、高齢者、身障者に優しくないような状況が至るところに見られている。つまり、車いすですれ違える道路ということも昨年藤井道路局長は答えられたわけです。六十三センチないといけない、段差が二十五ミリ以上であると車いすは持ち上げることができない等々言われました。そのことも含めての道路構造令の見直しなのか、さらに、どういうテーマで今回の道路構造令を見直されるのか。つけ加えて言いますと、どのようなタイムスケジュールで今後道路構造令の見直しをされるのかをお尋ねをいたします。
○藤井(治)政府委員 先生御指摘の内容どおりを入れております。
 四十五年に道路構造令が改正されました。それまでは道路には車線という考え方がありませんでした。したがって、追い越し車線、四車線、こういう概念じゃなくて幅広い道路、こういう概念が中心でございました。そこで、四十五年に車線という概念を入れました。そして、基本的にはそれ以後変わっておりません。環境施設帯、駐車場といったようなものは変わってはまいりましたけれども、変わっておりません。
 そこで、利用者が道路を見る目が全く変わりました。四十五年のときの道路に期待する考え方と現在では違います。そういうことで、これからつくるものを今までと同じようなものをつくるのは余りにももったいないし、国民不在になるということから、大きな名前としては二十一世紀に向けた新たな構造ということでございますが、テーマとしては人間の復権、高齢者や身障者のための道路構造、これがさっき先生おっしゃいましたまず幅の問題でございます。
 歩道の幅、現在一・五メートルでございますが、アメリカのADA法を見ましても、フランス、ドイツの基準等を見ましても、これだけではちょっと問題だということを私ども勉強いたしまして、車いすの幅が六十三センチですが、そこをいろいろ考慮すると一メーター必要だ。さらに、車いすの方が安心してすれ違いができる、今までは歩行者がすれ違いできるという概念を、車いすの方が安心してすれ違いができる、植樹帯の幅も入れる、こういうことで、一・五メートルとる最小幅を、今度は歩道の付近のそういう場合によっては三メーターというものをより前向きに押し出そう、こういったこともその中に入れます。さらに、日曜込む場合がございます。そうすると今は、日曜の交通量では設計をしておりませんでした。休日の交通量は設計の対象外でございましたが、現在ではそういうものも入れてやっていきたいと思っております。
 それから、今後これをまとめる際には、たくさんの内容がございますから全部まとめてから進めるということではなくて、私どもこの夏までにも中間答申というか一部答申をいただいて、そしてそのものはすぐ実行に移す、さらに今年度内、平成五年度内には全体の答申をいただいて、その中で逐次実行する、そういう形で、今度は政令改正をしなければ実行できないものはそれに応じて政令の改正をするということで、全部やりながら直せるものは直す。平成五年度の予算につきましても、そういうことを生かす形で早速にも使わせていただきたい、こういうふうに考えております。
○松本(龍)委員 日本という国はこれから大変な高齢化社会を迎えてくるという中で、やはりこれらのことを中心に据えてこの構造令の見直しを行っていただきたいし、また、私も昨年質問いたしましたけれども、電線の地中化の問題等々もあわせて御努力をいただきたいというふうに考えております。
 歩道建設に当たっては借地制の導入等々を道路局お考えだと思いますけれども、これちょっとまだ私理解ができませんので、御説明だけ願いたいと思います。
○藤井(治)政府委員 現実に既成市街地でもう建物がいっぱい詰まっている、そうすると従来の考え方ですと、その歩道を、用地を譲っていただいて土地を買わなければ道路の幅ができない、したがって歩道ができない、これの繰り返してございました。本当はやはり道路を広げたいわけでございます。しかし、広げないのならいつまでも歩道ができない。
 ところが、例えば銀行であるとかデパートであるとか、ああいうところは現実に自分の前を空間をつくっております。ですから、もしこういうことができるならば、私どもも協力するからそれぞれの地先の各利用者の方々にお願いして、空間を少しでも活用させていただけませんか、そうしたらそこに歩道を、人間が歩けばその方々がお店にも寄るようになるじゃないですか、こういうようなことで地区ごとに、一例を挙げますと横浜の馬車道などでは非常に幅広い歩道ができております。そのために商店街に非常に人がたくさん立ち寄るようになりました。
 こういった地区ごとの、言ってみれば町会と言うんでしょうか商店街と御相談して、御協力をいただいて、私ども最終的には、あるいは私の所管外でございますから私が言うのは不適当でございますが、建ぺい率のような建築基準法の世界にまで及ばなきゃいけないかとは思いますが、私どもはさらにそれに加えて、道路の地下空間もその際に提供して、駐車場をそこにつくればその上の方は空間として提供していただけるのではないか。こういうものを利用できるところ、特に土地が高くて、そこを買えば、せっかく十億のお金だったらほかでもっとできるのに、そこはもっとうまくお金を使いたいなというところはそういう工夫をさせていただきたい。ですからそういう意味で、画一的にやるのじゃなくて、できるところはそういうものをやりたい、こういうことでございます。
○松本(龍)委員 これから七十六兆円という大変大きな金額が投入をされてまいります。また、公共投資十カ年計画もありまして、いわゆる四百三十兆の公共投資があるわけですけれども、この中で、私は三年前に指摘をしたのは、これを実行するに当たって三つ問題がある。
 一つは、今言いましたように環境の問題、環境をいかに守りながら社会資本の整備を行っていくか、このことが一つの大きな課題であろう。もう一つは、用地の取得の問題でありますけれども、土地が本当に取得できるのか。やはり土地の値段を下げなければならない、このことの問題も大きな柱として、大きな山として今あると思います。三番目に私懸念をしているのは、まさに労働力の問題・でありまして、三K職場と言われたり、大変な厳しい屋外での労働等々あるわけですけれども、若い人たちがなかなかこの業界に魅力を感じることができない。そういう状況の中で、これからの若い労働者の需給といいますか、そういう問題についてどういう見通しを持っておられるか、建設省にお尋ねをいたします。
○伴政府委員 建設労働需給の見通してございますけれども、御案内のとおり、現在のところは幸いなことに若干緩和傾向にございますが、長期的に見ますと、二年後の平成七年がピークで、生産年齢人口はそれからずっと落ちていくということでございます。したがって、構造的な労働力不足時代が到来するわけでございますけれども、この建設労働の方も不足基調で推移するのじゃないかというふうに懸念されるわけでございます。
 具体的にどのようになるかというのはまだ確定的なデータはございませんが、少なくともその公共投資基本計画期間においてどうなのかといったようなこともありますので、今後の建設投資の増加も一応見通せます。それから最近の施工方法の進捗等もございますので、そういったことを踏まえながら、西暦二〇〇〇年とそれから二〇一〇年においてどういう労働需給の見込みになるのかというのを調査しようということで研究会を発足させて、今研究を始めたところでございます。
 強いて統計的な資料で申し上げますと、先般経企庁で試算したものがございまして、建設業の付加価値生産性が一九八〇年代は毎年二・六%ずつ伸びております。それがずっと今後も二〇〇〇年まで続くというふうに仮定いたしますと、建設需要の方がふえてまいります、建設工事の量がふえてまいりますので、現在と同じ程度の建設業就業者数、今六百万人でございますが、六百万人だと百万人不足する、すなわち七百万人要る、こういうことでございまして、例えばそういう資料がございます。
 したがいまして、人材確保策を今後ともいろいろ構築してはございますけれども、先般、この問題は大変大きな問題だということで、中央建設業審議会で人材確保策について答申をいただきました。この中では、例えば今御指摘の入職者の確保のためには教育機関との連携の強化を図るとか、あるいは雇用、労働条件の改善のために月給制を導入いたしまして収入の安定を図るとか、あるいは女性とか高齢者、当然進出していただきますので、その作業環境の改善を図るとか、あるいは人材育成の観点から職業訓練だとか、あるいは生きかい、やりがいを高めていただくために資格取得の促進を図るといったことが提言されておりますので、こういったものを具体的にしていきたいというふうに考えております。
○松本(龍)委員 今お話をされましたけれども、私は、いわゆる人材を確保することが目的化してはいけないというふうに思います。どういうことかといいますと、人材を確保するのが大切なのではなくて、人材がどう夢を持ち誇りを持ち、その厳しい現場でより快適な環境で仕事が続けられるかどうか、このことが一番問題ではないかなというふうに思っています。
 人手不足の解消は喫緊の課題でありますけれども、まさにこのことに関する新聞を私は読みました。昨年の九月から日刊建設工業新聞というところに連載をされました「「夜間道路工事」事情」という記事がありました。七回にわたって細かに取材をされて連載があったわけですけれども、実は私も建設業というものをよく知っているつもりでありましたが、新聞を読みましてやはり驚きを禁じ得ませんでした。
 どういうことが書いてあるかといいますと、日本道路建設業協会が去年七月にまとめた夜間道路工事アンケート調査でこういうことが載っています。暴走車両などによる危険を感じたことがあるかどうかという設問の回答結果で、非常に危険を感じたという人が六三・三%、危険を感じたという人が三三・五%、昼間と変わらないという人が三・三%。非常に危険を感じたというのと危険を感じたを合わせると九六・八%、つまりほとんどの人たちが夜間の工事において身の危険を感じだということが載っていました。
 そして、このことに関連して、先ほども言いました、いわゆる構造の問題ですけれども、工事費と工期を最重視して工事を発注する発注者、交通事情のみを最優先して作業時間を規制する警察、夜の工事をうるさいから中止しろ、振動や騒音がうるさいと言う住民あるいは交通の邪魔になると言うドライバー、すべて四面楚歌の中で工事を行っている人たちがいる。このことは非常に大きなことだというふうに私は考えているわけであります。
 そこで尋ねますが、夜間工事を行う際の基準となるものは何なのか、建設省と警察庁にお尋ねをいたします。
○古賀説明員 道路工事などの道路使用許可につきましては、施工時間、区域、方法などにつきまして、安全の確保あるいは交通上の障害が最小限となるような施工のあり方につきまして検討を尽くしまして、これを踏まえまして必要な指導あるいは条件を付するなどして許可を行っているところでございます。
 一般的に申しまして、許可申請あるいは事前協議の段階におきまして、交通量の多い幹線道路の工事でありますとか道路を完全に閉鎖して工事をする必要があるといったような場面で、交通上の障害が大きいと認められるものにつきましては、夜間における施工をお願いしているところでございます。
 しかしながら、御指摘のような夜間工事に伴う幾つかの課題も認められるところでございますので、施工方法を工夫するなどして、必要以上に夜間工事がふえないように、関係者とも十分連携をとりまして配意をしてまいりたい、かように考えております。
○藤井(治)政府委員 実はこの夜間工事を私ども本当はしたくありません。しかし、道路の交通の状況、非常に昼間は込んでおります。また地域の事情、商店街の方は昼間仕事を、例えば歩道を含めて工事などをしますとお客さんが来にくくなるからという御要望もあります。そういったことも含めまして、私ども工事の実績等を勘案しまして作業時間を設定しております。その際に、今警察庁からお話がありましたように、道交法に基づく所轄警察との協議の中で最終的に時間帯を決定しているわけでございます。
 私ども三十七年に道路局長通達ということで、基本的には大都市における幹線道路または交通が著しくふくそうする道路での工事で交通に支障を与えるものについては、緊急の場合を除き夜間工事とする、一応こういう通達を流しております。しかし、運用に当たりましては、個別の状況によってそれぞれ違うから、個別の状況に当たって判断しなさい、こういう指導をいたしております。
 その結果、例えば実例を申し上げますと、東京国道という東京二十三区を中心に管理する事務所では直轄事業、いわゆる道路工事そのものはほとんどが夜間工事ですが昼間工事もあります。しかし、ガス、水道、電気、こういったものは一〇〇%夜間でございます。ところが、福岡県の福岡国道になりますと、道路工事が三九%ぐらい、占用工事が三七%、がたっと落ちます。それがもっと典型的な例を申しますと、鹿児島県の大隅半島の大隅工事事務所管内ですとすべて昼間工事ということでございますので、地域の実情に全く左右された形の執行をさせていただいておる、こういうことでございます。
○松本(龍)委員 今建設省、警察庁にお答えをいただいたわけでありますけれども、まさにその現場で事前協議が行われていると警察庁言われましたけれども、なかなか事前協議というのが、いわゆる大型プロジェクトは綿密に行われるかもわかりませんけれども、小さな工事になるとなかなかそういうものが行われない。住民に対するさまざまな事情説明とかが適切に行われない。したがって、そのしわ寄せというものが工事をやっている人たちに残念ながらかかってくる。
 つまり、警察というところは、交通渋滞を何とか起こさない、そのための物差しでやられる。発注側ということに関しては、どのくらい工期があれば適切なのか、どうすれば効率よく作業ができるのかということで判断をされる。まあそこはそこの責任ということでわからないわけではないんですけれども、そういったさまざまな建設省や警察庁の責任分担をする思惑が、しわ寄せとして施工業者の方にきているということは言えるというふうに思います。
 このことでちょっと思い出すことがあるんですけれども、一昨年の三月十四日に広島で橋げた事故が起こりました。このことで私も質問したわけですけれども、ちょっと資料を調べますと、そのすぐ後に参議院で山田勇議員がこういう質問をしています。「工事現場の人に聞いたら、広島市内から橋梁をずっとかけてくるについては、すべて交通規制をしてきたそうです。というのは、そのある地点からずっと橋梁をかけていく間は交通規制をしなかった。なぜかといいますと、ここまでは道が迂回路として国道に出やすいのです。そこの工事は、進行方向に向かって左側に大きな河川がありますから、あの工事現場のところまで行きますと、交通規制をここでかけても迂回するところがない」、つまり、物すごい迂回をしなければならないから、交通規制をしなかったというふうにあります。
 まさに、そういう許可願を出す、交通規制をする、これが大変きつい作業といいますか、面倒な作業ということで、そういうなれというものがあの事故を生んだという、ある意味では遠因になっているというふうに考えても差し支えないと私は思います。そういう意味で、いわゆる警察庁、建設省の思惑がそれぞれ違うところで夜間工事というものが行われてきている、このことはやはりしっかり見ていかなければならないと思うわけですね。
 ですから、私は今思っているのは、夜間工事をそういう意味で少なくする、少なくするという方針はおありなのか。そして、もし少なくするという方針があれば、警察庁と建設省でもう胸襟を開いて、どういうふうにすれば夜間工事が少なくなるかという協議を行うつもりがあるかという二点を両省庁にお尋ねをいたします。
○藤井(治)政府委員 若干お言葉を返すような御説明になりますけれども、私ども建設省が、こうしたいからやるわけではございません。地域の商店街だとか沿道の住民の方々に工事の説明をいたします。そうすると、こういうふうにしてくれという条件が、いろいろと御意見が出されます。その場合に出てくるのが、昼間やってもらっちゃ困る、あるいは商店の店があいている間は困る、そういう御意見があります。それから、車で通る人たちからも、早く工事を終わらしてくれというような御要望もあります。そういうもろもろの中で私ども工法を決めざるを得ません。そういうことで、所轄の警察にも、こういうことなのでひとつこれで御了解をいただきたいという御説明をしていると思います。
 そこで、ただしそうではあっても、私どもやはり技術でそれを解決しなければいけないということで、昔十二時間施工という、昭和三十年代から四十年代は同じ夜間工事でも十二時間施工でございました。これが八時間施工になり、現在は、道路の舗装工事でいいますと六時間施工、これは技術が解決したものでございます。そういう技術もそういうものに投入させていただきたいと思っております。
 そこで、住民に対しては説明会を道路管理者がやらせていただきます。その上で、いよいよ工事を発注したとなりますと、今度はこの工事を担当する方々が、町内会等に御意見を聞いた上で工事説明会や工事のお知らせ等を行います。そういうことで、その際に、この工事のときに迂回路はこうだよという看板も設置いたします。そういうようなことをやっておりますので、この工事全部について、先ほど申しましたように、夜間工事を私ども本心では減らしたいわけでございます。
 しかし、地域の状況によりましては、やむを得ずやらざるを得ない場合もありますので、先生の御趣旨を十分、その結果が工事に携わる方々の安全に関する過重な負担にならないような工夫をいろいろとしながら、私どもと、働く人たちともどもは、その地域の人たちの幸せのために働くわけでございますので、同じならば、そういうことを理解していただいて働いていただくという努力もしていきたいと思います。
○古賀説明員 ただいま道路局長の方からもお答えございましたけれども、私どもといたしましても、極力協議を尽くしまして、連絡協議会といった場も持っておりまして、そういった点も踏まえまして、夜間工事を極力昼間に移せるものは移すといったことで臨みたいと思っております。
 ちなみに一昨年東京都内の工事施工状況を見てみますと、夜間工事の割合は全体で一四%という状況でございまして、これはすべての工事でございますので一概には申し上げられませんが、そのあたりの配意もかなりなされながら工事が行われている、かように理解しております。
○中村国務大臣 先ほどから先生の御指摘をいただいている話を聞きまして、私も改めて実情を肌で感じたという感じがいたします。まさしく、この日本の社会構造の今日的な姿を象徴するような御指摘ではなかろうか、このように思っております。
 ドライバーの方は早く済ませると言うし、周辺の方は夜でなくちゃだめだと言うし、こういった中で、この工事を請け負う方が生命の危険を顧みずに仕事をやらなきゃならない、こういった問題に対して、どこかが主体的に調整をし、そして、そういう問題を除去するための努力をどこがやるかということが非常に重要なことだと私は考えております。やはり住民の方々に完全合意を取りつけるという今のようなやり方だけで、果たしてこういった問題が解決できるかどうかという問題もあろうかと思いますが、建設省が、そういった問題に対して積極的に取り組んでいくということがまず基本的なことである、このように考えております。また、大都市においてまず三割ぐらいは夜間工事を削減する、こういったことについて取り組んでいかなければならない、具体的にそのように考えております。
○松本(龍)委員 道路局長からお言葉を返されて、私もちょっと言葉を返したいのですが、事前協議の話をされました。まさに事前協議がなかなか行われてこない、小さなところまでいくと、事前協議が行われてないゆえに、逆に言うと、夜間やっていたのが昼間になったりもするのですよ。だから、そういう机上の話ではなくて、夜間工事をなくすんだという決意で、それをなくすためにどうやったらいいかの方策を、もう一度考えたいというふうに私は申し上げたわけです。
 大臣からは、思いも寄らずいい返事をいただきました。私も、この問題は殊さら犯人を特定する問題ではない、つまり、警察庁は交通事情の問題を考えるし、建設省は建設省で、自分たちの発注の問題、工期の問題、効率よく仕事をするという問題を考える、住民はまた当然の不満を述べる、ドライバーも当然の不満を述べる、そういったそれぞれの思惑のしわ寄せが、こういう現場で働く人たちに一手にきている。このことをしっかり見ていただきたいし、このことを解決するために、それぞれがもう縦割りの障害を取り除いて、話し合いの場に着いていただきたいというふうに思います。
 最後になりましたけれども、建設大臣にお話をお伺いしたいのですが、そもそも夜間の工事というのは屋外で行います。そして、幾ら明かりはあるといっても夜ですからやはり暗い。したがって、もらい事故であるとか、あるいは死角が出てきて事故がふえたりします。また、こういう問題は企業の自助努力とか、あるいは作業員の質の向上というのは当然なされなければなりませんけれども、それにも限界がある。いろいろ指摘したいことはたくさんあるのですけれども、今までは道路工事といいますと、二十年前ぐらいでしたら、自分の家の前の道を直してくれるんだということで、お昼になったらお茶が出たり、三時ごろになったらおやつが出たりしていたのですよ。
 ただ、今ある程度インフラが整ってまいりますと、やれガスだ、やれ電気だ、やれ下水だということでいろいろ掘ったり埋めたりすることで、そういうことをしている人たちに対して不満がある。しかしながら、これは公共のことをやっているんだという自覚を彼らは持っているわけですから、そこのところはやはりきっちりバックアップをしてもらいたいというふうに思うのです。
 アンケート調査でも、運転手からジュースの空き缶を投げつけられたであるとか、一番悲しいことは、私たちの仕事がまるで悪いことをしているようにも嫌いをされていることですとか、三十代半ばの道路工事現場の責任を持たされ始めている世代が自信を失いつつあるであるとか、また、夜間工事の苦情処理はもう一現場の監督の問題をはるかに超えているという声があるわけです。
 また、私も聞いた話ですけれども、高校の就職担当官は、生徒を募集するに当たって、夜間工事をさせないでくださいというふうなことを言うわけですよ。しかしながら、こういうことをやっている人たちはきっちり誇りを持って仕事をしたいし、また、自分の仕事を全うしてきれいな仕事をしたい、仕上げをきれいにして誇りを持ちたいということがあるわけです。しかしながら、現実は先ほど申し上げた現実がある。
 したがって、こういうことではプロフェッショナルとしての誇りが持てなくなる、第三者に気を使いながら仕事をしなければならない、こういった意味で、構造改善でも指摘をされていますけれども、やはりこういう問題は非常に私は大きいと思うのです。ですから、こういう啓発活動とか、公共のことをやっているんだ、我々は額に汗して頑張っているんだ、そういう誇りを持ちたいんだということに対して、啓発活動とか教育活動もやはりあわせて行っていただきたい、そういう意味において建設大臣、最後に御答弁をお願いをいたします。
○中村国務大臣 先ほど先生が労働力確保の点から、確保というばかりじゃなくて、もう少し人間性の面から、いろいろの角度から労働力をとらえていかなければならないという政府委員に対しての御意見をいただきましたが、私も全く同感でございます。
 いろいろ工事をしている方々、暑いとき、あるいは寒いとき、そういったところで車の中から、工事をしていただいている方々に対する受けとめ方が、本当に感謝する気持ちが日本人の中にみんなが持てるような、そういった豊かな国づくりというのをしなければならないわけでありますけれども、御指摘をいただいたように、ジュースの缶をぶつけられたりと、こういった屈辱的な中で果たして人材を確保することができるのか、こういった基本的な問題が解決できなければ、人材確保というのは私は非常に難しかろう、このように思っております。
 こうした問題を、やはりもう少し政府としても、こういうことに対する認識、公共事業等に従事している人たちに対する評価というものがきちっと啓発活動の中で行われるように、具体的には建設マスター、建設大臣顕彰を実施したり、あるいはもう少し政府広報の中でPR活動をやって、そういうものに対する新たな問題意識を提起をしていく。
 そして、教育機関の中でもそういうものに対する感謝する気持ち、そういうものが本当の意味での福祉社会というのではないのだろうかな。そういう福祉社会ができるように、我々の世代の政治家が問題意識を、常にその警鐘を与えていかなければならない責任は全く先生と同感でありますので、こういった問題も建設省も大いに積極的に取り組むように指示していきたい、このように考えております。
○松本(龍)委員 ありがとうございました。終わります。
○野中委員長 午後零時三十分より委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。
    午後零時四分休憩
     ――――◇―――――
    午後零時三十一分開議
○野中委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質疑を続行いたします。薮仲義彦君。
○薮仲委員 私は、ただいま委員会に付託されております道路整備緊急措置法並びに奥産法の一部を改正する法律案について質問をさせていただきたいと思います。非常に時間が限られておりますので、意を尽くしませんけれども、何とぞ大臣並びに局長、意のあるところを酌んでいただままして御答弁をいただきたいと思うわけでございます。
 冒頭大臣にお伺いしておきたいと思うわけでございますが、現在審議いたしますのは十一次の五計でございますが、大臣先刻御承知のように、昭和二十八年に道路整備費の財源等に関する臨時措置法によりまして道路の財源が確定いたしました。昭和二十九年に第一次の五計がスタートしたわけでございますが、その間には、御承知のように、戦後の復興の時代がございました。敗戦の中から追いつき追い越せということで、産業の優先という時代もございました。そして物をつくること、生産者が優先される時代があったわけでございますが、そのことは、顧みれば日本の国がGNP世界第二位、それだけの経済力を備えたという結果を生んだことは事実であります。
 しかし現在は、今改めて、物をつくる生産者中心の政治から、生活する側の政治に転換していこうということが、最近重要な課題として叫ばれております。我が党もかねてから生活者の政治と言ってまいりました。宮澤内閣も、生活大国、十カ年戦略ということで、いわゆる生活に目を向けた政治を行おう、こういうときでございます。しかも今世界経済は必ずしも順調に成長はしておりませんで、我が国の経済力は世界じゅうのあらゆるところから注目された重要な役割を担わなければならない国にもなってまいりました。しかし、日本の国はやがてあと十年足らずで急速に高齢化の時代を迎えるわけでございます。その最後の十年ともいうべきときに進めようとしておりますこの十一次の五計あるいは十二次の五計、このことは、我が国にとりましては、社会資本整備にとって非常に大きな役割を担う計画だろうと思うわけでございます。
 そこで大臣にお伺いいたしたいのは、そのような国際社会あるいは国内情勢の中で、この社会資本整備の重要な部分を担う道路五計がどういう形で進められるか、これは国民にとって非常に大事なことでございまして、いわゆる五計に取り組むべき大臣としての重要な施策のポイント、と同時に、平成九年にこの五計が完成したときに、私たち生活者の周りの道路はこのようになっていますよというような将来構想もおありだと思うのでございますが、ポイントだけで結構でございますので、このような時代が参りますという大臣の御決意を冒頭お伺いしたいと思います。
○中村国務大臣 お答えをいたします。先生から御指摘いただきましたように、我が国は車社会が非常に進んでまいりまして、それに伴って道路網は当然整備されることが要求されているわけでございますが、欧米の国々と比べて非常に立ちおくれていることは、先生も御案内のとおりでございます。
 そこで、今回の第十一次道路五カ年計画、七十六兆円を充当させていただきまして、基本的な理念としては、生活者の豊かさの向上、活力ある地域づくり、良好な環境創造、これを一つの大きなテーマにしながらこの事業を進めていくわけでありますが、先生御指摘をいただきましたように、九年度の時点で国民生活にどのような道路事情の変化があるか、改善があるかという御指摘をいただきましたので、具体的なお話といたしましては、高齢化が進んでまいりますので、高齢者、身障者、児童、こういった方々が歩いたりするときに非常に歩きやすい、人に優しい道路ということで、約九千キロの幅の広い歩道や緑地の整備をまず手がけていきたい、これを一つの目標にしていきたいと思っております。
 また、駐車場は大体十五万台分ぐらい整備できるようなものを目指していきたい、このような考え方をしております。そして交差点の渋滞箇所の整備といったことも非常に重要なことでございますし、また、朝夕のラッシュの時間帯、大都市圏では現在十八キロくらいのスピードしか出せませんが、二十キロくらい出せるようにしていきたいという目標を持っております。
 そのほかに、少し大きな話で恐縮でございますが、現在免許を持っている方は六千万人を超しております。車も五千九百万台になっているわけでございますが、この五カ年計画を実行できますと、私どもの試算では、一人のドライバーが年間に四十六時間ぐらいスピードアップによって時間短縮することができるのではないか。あるいは走行便益ということで、ガソリンの節約におきましては大体四百万キロリットル、二千万本くらいの燃費の節約にもつながるのではないか、こういった経済効果等、あるいは高齢化社会に即した道路計画というものを推進することがこの計画の大きな目的であると御理解をいただければと思います。
○薮仲委員 それでは、大臣の御答弁をもとにしてもう少し立ち入って局長にお伺いしたいわけでございます。
 今大臣も冒頭におっしゃってくださいました、生活する側の生活しやすい道路をつくりましょう。その裏で、大臣がおっしゃられたように、快適なドライブを楽しめるような時代、また、それを誘発するだけのすばらしい道路ができていく。この五計を読んでいきますと、当然、将来には一万四千キロの高規格自専道等ができて、都市間の交通もあるいは日本全体の交通ハイウエーも非常にすばらしいものができるな、このように夢はふくらんでくるわけでございます。
 しかし、我々実際生活する側からいいますと、いみじくも大臣おっしゃったことが切実な感じで身の回りにあるわけでございます。我々が子供のころ、私たちが歩いていた道は、人間が主役であった道路でありました。我々小さいときは、恐らく藤井局長もそうだと思うのですが、道路で鬼ごっこや隠れんぼうやあるいは縁台将棋などという風景もかいま見ることができたと思うのです。しかし、例えば今私が家の前を出て静岡駅に行こう、あるいは商店街に行こう、局長は中部地建の局長をおやりになっていますから、静岡のことは先刻御承知だと思うのです。どんな裏道に来ても車がたっと入ってきます。そうしますと、歩いている私たちは、何となく道の片隅におって小さくなって道を歩いている。歩道がないといえばそれまでですけれども、やはりどんなところにも車がどんどん入ってくる。
 道路局が監修なさっているこの「「ゆとり社会」のための道づくり」、この冒頭にきちんと書かれておるわけです。「快適な生活環境の創造」「道路の主役は、人であるという認識が必要であ」る、ここからこの文章が始まっているわけでありまして、やはり局長の認識も同じであろうと思うのです。本来人が主役であった道路が、いつからか、今おっしゃられたようにモータリゼーション、車社会になったわけでございます。しかし、この辺でもう一度考え直していただけないかなと思うことは、高規格の自尊道あるいは国道、幹線道、こういうところは、自動車がある意味では主役であり、肩で風を切るというと言い過ぎかもしれませんけれども、自動車が優先していいと思うのです。
 しかし、今お話のあった、子供たちが通う通学路やお年をとられた方が散歩する道や私たちの周りはもう少し人間が主役であってほしい。どちらかというと私たちが主役で、車が入ってくるのが何となく肩身が狭い、人間が主役の本当の道ができてもいいのではないか。ここは、車を持っている人は車を入れてもいいけれども、通過交通はちょっと遠慮しいしい走ろうかなというような、車と私たち人間との生活のバランスが、あるところから五分五分になってほしい。
 今、日曜、祭日は歩行者天国というのがありますけれども、あれはそのときだけであって、生活の実感としてまだまだほど遠いものがありますので、どうかこの五計の中で、ハイウエーや高規格道路をどんどんつくっていかれるという反面、私たち身の周りの生活道路、そこはもう少し人間が威張って通れるような、車が少し肩身を狭くして遠慮をしてくださるような時代をつくっていただけないかなと思いますけれども、局長、お考えいかがでしょうか。
○藤井(治)政府委員 先生御指摘のとおりでございまして、そのような物の考え方が第十一次のメーンテーマになっております。そういう意味で、目標を掲げただけでは物がつくれません。そこで、私ども去る一月二十六日に、道路構造というものを見直して、そういう趣旨、物の考え方に合った構造の基準をつくってやろう、こういうこともあわせて大臣からの御指示をいただきまして、今道路審議会でそういう構造についての検討をやっております。これもなるべく早く、この年度内に順次その答えを出していただいて、それを五年度からも採用していく、こういうふうに考えております。
 その際に、やはり先生おっしゃるように、高速、高規格幹線道路といったようなネットワークがどうしても必要でございます。しかしそれだけではだめでございますから、地域にそれなりのネットワークが必要でございますが、その際、お金に限りがございますから、同じネットワークをつくるのでも、効率的なネットワークを構築させていくという形をとりたいと私ども思っております。その結果をもって余裕のある路地を生み出したい、こういうふうに思っております。したがって、環状道路も、その他のバイパスも、効率あるネットワークという視点から重点的な路線を選んで整備をしてくるわけでございます。
 そういう結果、私どもは身近な道路といたしまして、具体的に申し上げますと、通学路といったような、児童生徒のためにこれも総点検をいよいよ実施をいたしますけれども、それに基づいてこれもやっていきたいと思っておりますし、あるいは駅まで車で行く人たちもまた多うございます。せめて自転車にしてもらいたい、なるべく駅まで十分、十五分歩いていただきたい。そのためには歩くことの可能な道、歩道といいますか、歩行者空間をつくらにゃいかぬ。しかもそれはネットワークにせにゃならぬ。ぶつ切りですと人間は使いませんので、歩道についてもネットワーク化を図っていきたいと思っております。さらにその際に、車いすの御利用者とか高齢者とかといったようなことも含めまして、大臣から先ほどお答えがありましたような幅員の広いところを重点的につくってみたいと思っております。
 さらにその際に、きめ細かにしなけりゃいけませんので、身障者等々の病院あるいはそういう施設等に対しましては、スロープ、エレベーターあるいはペデストリアンデッキといったようなものも適宜採用する。今まではこれに対しては後ろ向きでございましたが、適宜採用させていただくことにいたしたいと思いますし、何よりも歩道の場合には、電線類の地中化によって用地のある歩道の空間はせめて歩道にフルに使うような努力もしたいと思います。そして現在五百数十カ所にわたってコミュニティー道路ができております。これを私どもは一層延ばしていきたい。
 実例を一つだけ申し上げますと、王子駅の前にコミュニティー道路をつくりまして、ちょうど五百メーター四万でございます。その周辺しか幹線道路はございません。五百メーターの街区の中はほとんどがコミュニティー道路でございます。したがって自動車は二十キロ以下しか走りません。その結果、事故が半減いたしております。その五百メーターぐらいの街区は半減いたしております。こういったようなコミュニティー道路のネットワーク化といったことも地域の方々にお決めいただいて、やっていこう。言ってみれば、こういうようなもろもろのメニューを実験をしながら、地区ごとのその地区にふさわしい実験をしていただきながらやる。それが結果、人間を優先する道路の構築につながると考えております。
○薮仲委員 大臣、そして局長、同じような趣旨で御答弁いただきました。私は、車社会がだめだとか、車が通れないことがいいことだというような野蛮なことを決して申しているわけでございませんで、今局長もいろいろと御苦心のある御努力の様子をお話しくださいましたように、今あるこの車社会を一挙に変えようといっても、戦後社会の中で築かれた道路でございますから、一遍にはいかないまでも、どうか今のような思想で、一本一本の道路に人が歩きやすい、人が安全である、歩くという本来の道路の機能に十分こたえられるような道路を、この五計の中で一歩でも二歩でも進めていただきたい、心からこのことをお願いをいたしておきます。
 そこで、きょうはちょっと具体的に大臣、局長にお願いをいたしておきたいわけでございますが、今も局長から通学路の総点検、先日も我が党の荒木さんが参議院の予算委員会で質問したとき、その趣旨の御答弁がありまして、私は、大変に好ましい。やはり子供の目の高さから通学路を点検していただくということは、我々にとって大変安心できることですから、日本じゅうのお母様方、もちろん父兄を含めて大変喜んだことだろうと、私はその努力を喜んでおる一人でございます。
 ただし、私はもう少し具体的に何とかしてよということを申し上げたいのは、もう総点検どころか、具体的に困っているという悲鳴が上がっているところも、これは局長御承知のように、先日テレビでもやりました。
 これは持ってくるのもいかがかと思ってあれでございますけれども、週刊文春の三月二十五日号に「こんな通学路があるか!」という中の日光御成街道が出ておりました。これは見出しを見ても、私もテレビを見ておりました。本当に大変だな。「車と壁のわずかな隙間が通学路 死と背中合わせのミクロの決死隊」というような見出しが出ていて、これは恐らく大臣も局長もやりきれないような思いで見ておられたと思うのです。
 私はこの中で何が一番残念に思ったかというと、これは行政の方が、テレビの編集もありますから、決してその方がどうということで申し上げるのではなくて、この解決の手段がありませんというような御発言が収録されておりました。私は、大臣と局長がそんなことは断じてないと言ってくださると思うのです。確かに、車社会ですから、この五計の中で道路をつくっていくことは大事なことだと思うのです。しかし私は、必ず大臣や局長は、人の通る道だって立派な道路行政だ、もしも車の走る道も拡幅できないのだったら、子供たちが通るその小さな道をつくることぐらいできるぞ、恐らくこう言ってくださるんじゃなかろうかと期待をしてこの質問をしているわけでございまして、できないと言われると、多くの国民は非常に残念な思いに駆られると思いますので、きょうは道路局長の、この解決をどうするのか。きょう、あすにということではございませんが、この五計の中でやはり子供たちに、その地域の人にきちんと希望の持てるような解決の方途をつくっていただくということは私あってほしいと思うのです。
 これは御成街道だけじゃございませんで、地元のことを言って恐縮でございますが、これは私が当選したときですから十六年ぐらい前になりますけれども、そのときからの――これ、委員長、後で大臣と局長に……。
 これは静岡と清水のちょうど中間の平山草薙停車場線という県道です。これもこのように、子供たちがもうグリップが車に当たるんですね。こういうところを拡幅してほしい。七メーターちょっとぐらいの道路でございます。ここに一号線と前後から車が入ってきて、この渋滞は大変な状態になるわけでございます。これも十数年間解決できなくてここに来ている。昨日も市会議員の方から私にあったのですが、ここで一番残念に思ったのは何か。これはこういうことが書いてあるのです。「県当局の担当者が異動するとこの事業がそこでストップします。」これは私、非常に残念だと思うのです。
 これが民間の企業だったら、その事業ができないような担当者は、昇給も昇格も、そこで人生終わるかもしれない。しかし、二年たったらかわるのだということで次の人がやるだろう。しかし十数年変わってないということは、これは非常に残念であって、やはり私はきょう局長にお願いしたいのは、その町にこの通学路とか何とかしてくれないのというようなやりきれない交通のボトルネックがあるわけです。ここは解決のめどは何とかつけていこう。腰を据えて、もう逃げないで、ここは反対している人はわずか四人ですから、やはりこれもいろいろ問題は、私がここで言うよりも局長の方が御承知のとおりでございまして、ちょっとした行政マンの発言が反対者の反対を駆り立てているわけです。
 だから私は、こういうことをこの五年の中で、きちんと通学路を解決するし、その町でこれは一号線と北街道との本当のアクセスで通じないと非常に困るわけです。ちょっと広げて右折の車だまりができればすっと流れるなというのは、だれもがわかるのですが、ただそれだけのことができないで十数年、もう私が、その前からですから二十年ぐらいたっていると思うのです。こういうようなところを、ボトルネックを解決するということも、私はぜひとも局長のかたい決意として、その町で困っているところは解決のめどはつけるぞ、こういう御決意をお伺いしたいわけでございますが、いかがでございましょう。
○藤井(治)政府委員 ただいま先生、二つの具体的な例で方針についての御指摘がございました。川口市の御成街道の問題、そして平山草薙停車場線における中之郷交差点に関連する歩道設置の問題でございます。このいずれも実は私ども、前々から地域の道路管理者が、やはり歩道は必要であるということで計画を立て、そしてそれなりの努力をしてきたところでございます。しかし、現実にはできないまま現在にきております。そのできない理由は、地元説明会をして、そこでいろいろと納得を得られないままできております。その理由を言うつもりはありません。結果はできなかったわけです。
 そこで、こういう場合にどうするのだろうかということがございます。そのいずれもがどうなのかというと、車が非常に多いわけです。利用価値が高い。そして、その前の沿道の住んでいる方の利用も、いろいろな意味で非常に高いということでございます。そこで私どもは、基本的には道路を拡幅していろいろと努力し、説明をし、そして歩道を設置する用地を譲っていただく、これが大方針でございますけれども、それができない場合、二つないし三つの方法があるかと思っております。
 一つは、別ルートに歩行者専用道路をつくりまして、そちらに通学路を誘導させていただく、これは地区ぐるみ、学校ぐるみで調整をしなければいけない問題だと思います。それからもう一つは、この道路そのものをコミュニティー道路として変えてしまう。そのかわり、今はできないのだから幹線道路、例えば小規模なバイパスといったようなものをここでつくりますから、これはコミュニティー道路として変えさせてください、あわせわざで説明をしていく。その道路の歩道設置ということだけではなくて、あわせわざで設置していく、こういうこともしなければ、いつまでたっても用地買収の難航が解決できないと思っております。
 そういうことで、実は、今回の通学路総点検は、単にそこが問題だという箇所を指摘するだけではなくて、どういう理由でできないのか、それならば、どういう方策のグループとしてこの問題、その箇所を解決しなければならないのかというところまで、解決パターンということまでを含めたいろいろな検討をして、整理をしてみたいと思っております。
 そういうことで、非常にいい御指摘をいただきましたので、これから御指摘を踏まえてやらせていただきたいと思います。
○薮仲委員 どうか今の局長の御答弁どおり、地域住民に期待の持てるような明るい解決の方法を何とぞ重ねてお願いをする次第でございます。また、我々も地元の皆さんが協力できるように一生懸命努力をしてまいることは当然のことと自覚をいたしております。
 そこで、文句ばかり言ってないで、さっき大臣も局長も身障者のお話がございました。私は、一ついいことを報告させていただきたいのでございますが、これはやはり私の地元で、掛川浜岡線という県道がございました。そこに発達障害児、いわゆる知恵おくれの子供たちの作業施設があったわけです。そこはバスの停留所が二百メーター近く離れておりまして、あらしの日や何か大変かわいそうだな、部落の人もバス停を移そうかというようなこともあったのです。
 それが大分、十数年近く時間がたっておって、私の方にも相談があったわけです。運輸省に言いましたら、運輸省はバス停を移動するよりも新しく、バス停をつくりましょう。これを建設省に言ったら、わかりました、バスベイをつくりましょう、バスの停留所を新しく、バスが新しくとまるんだったら、バスの駐車場のために道を拡幅しましょう。しかも横断歩道をつくりましょう。その子供たちは冬の間は、ちょうどお正月や何かは残業があるのです。知恵おくれの子供たちが一生懸命働くのですね。年賀状や何かを刷るために、夜五時過ぎますと真っ暗になってしまう。その横断歩道に明かりをつけてあげましょう。今度は信号機をということになった。
 きょうは警察庁の方もお見えでございますが、交通規制課の方もいろいろ御苦労いただいて、私もちょっと県警にお伺いしてまいりましたけれども、県警の方でも、それは大変ですね、そこに手押しの信号機をつけてくださった。そうしたら、そこに信号機もつき、照明もつき、横断歩道もでき、バスベイもでき、しかもバスベイから直接作業場に行けるように道路もつくってくれた。
 その途端に町長さん初め地域の方が万々歳で喜んで、バスがとまったときには、みんなが出てきて、本当に喜びの声を上げました。私はその場に居合わせて、やはりこういう温かい道路というのが、先ほど来お話のあった、人に優しい道路が本当に大事なことだなということを実感しました。
 さっきも道路局長が、尼崎市でもお年寄りのためにやりましたよ、こうございますように、私はいろいろやりたいのですが、きょうは時間の関係で結論だけ申し上げますと、やはり通学路と同じように、お体の不自由な方も安心して、例えば今住宅政策の中で公営住宅の中にはデーサービスセンターもできますが、そこへ通うのに不安のないような道路であるかどうか、そういうような社会的に弱い高齢者にとって安心できる道づくり、そういうものをどうかお願いしたい。電線地中化のこともやってくださるというようなことで、私はきょうはこれ以上やりませんけれども、そういう点をよろしくお願いいたしたいと思うのでございます。
 そこで、ちょうど警察庁がお見えでございますので、警察庁にお伺いしたいのは、これは努力してくださるということを前提にして話しますから。
 これは新聞の記事で「過ぎたるは……」という見出しなんです。これは何かというと、交通標識がたくさんあって、ドライバーによくわかりません。これは東京都中央区の晴海通りの写真が載っております。ただし警察庁は、交通標識をシンプルにしましょう、昨年の十一月からは見にくい、わかりにくいというドライバーの意見に対して、シンプルにしましょうという努力もしてくださった。
 ここに読売新聞の記事があるのですが、「高齢者にやさしい車社会を」この中で、やはり道路標識もお年をとった方に「わかりやすい道路標識、夜間身につける反射材の普及など、課題は多い。
 わが国はまだ、欧米先進国ほど高齢化が進んではいない。だが、高齢者の死亡事故率は際立って高い。それは何を示しているのかを、真剣に考えなければならない。決して人ごとではないはずだ。」等々、この新聞を見ていきますと、お年寄りやドライバーにわかりやすい交通標識という期待が込められておるわけでございますけれども、これについて警察庁は努力をしてくださると信じておりますが、それについての御意見がございましたら、お聞かせください。
○古賀説明員 道路標識につきましては、多過ぎる、あるいはわかりにくいといった標識についての御意見があることは、十分に承知いたしております。
 標識が多過ぎるあるいは複雑であるということは、ドライバーからの視認性、判読性あるいは都市景観といった面から見ましても好ましくないと考えておりまして、各都道府県警察署におきましては、基本的には規制の見直しを通じまして標識の簡素合理化を図る、あるいは道路標識の量的な問題でございますが、その削減を図り、視認性を高めるために、大型化でありますとか、内部に光を入れました内照化と呼んでおりますが、そういったことについても、あるいは電気的な、時間等によって標識の内容を変化させる可変式と申しておりますが、そういったことについても、導入を図っておるところでございます。
 ただいまも御指摘いただきましたけれども、昨年の十一月から標識令を改正いたしまして、簡素合理化、それからいろいろな方に御理解を得やすいようにということで、文字ではなくて図柄によるシンボル化を導入した標識も整えておりまして、こういった措置を通じまして、見やすく、わかりやすい交通標識を設置することによる交通規制の実施、こういったことについて鋭意取り組んでいるところでございます。
○薮仲委員 時間の関係でちょっと問題を飛ばしまして、これは大臣、局長、警察庁、通産省等関係の方にお伺いしたいわけでございます。
 いわゆる高速国道、ハイウエー、今度第二東名は百四十キロという設計速度で道路がつくられていくわけでございますが、私も地元が静岡でございますので、絶えず高速国道は利用させていただいております。それで、高速国道を走っておりまして、ドライバーが果たしてどの程度目で交通標識や案内板に対して確認できるかということについては、ある程度限界があるのかなと感ずるわけです。特に夜間、雨が降っている、こういうときには、ワイパーが目の前を往復しますから、必ずしも正確に文字情報を読み取ることができない。
 こうなってまいりますと、視力で追っかけていくということは、果たして道路交通の安全運転の上からどうなんだろうか。やはり音声管制といいますか、音声で我々に道路の情報、我々ドライバーが必要とするいろんな情報が目ではなくて耳で入ってくる。例えば、路面が凍結しています、霧が発生しています、何キロ先渋滞しております、事故が発生しております、トンネル火災が発生しました、もしもそういうことが我々ドライバーの方に的確に入ってくれば、どんなに便利かなという感じをときどき抱きます。やはりハイウエーの中で目で見るという基本的な道路標識や管制の仕方が重要だと私は思います。しかし、それとあわせて、耳で聞く音声管制というものをこのハイウエー時代に御検討いただけないか。
 建設省あるいは警察庁、郵政省等はVICSでいろいろおやりになっておりますけれども、VICSも映像が、ナビゲーションがここにあるわけでございますので、視線を下げるということは、百四十キロ前後で走っていて目を下げるということは、私はプロでありませんので、余り目線を下げるということは好ましいことではないのかなという感じもしますけれども、要は、ただ音声で入ってくれば不安もなくできるわけです。東名にはハイウェーラジオ、いろいろございますけれども、そういうものを含めて、やはりこれからの時代、音声での道路情報や管制をするという方向は検討いただけないものかと私は思うわけでございますが、まず、警察庁に御意見お聞きしたいと思います。
○古賀説明員 交通管制のあり方といたしまして、交通情報を収集、分析してドライバーの方々に提供することは、音声によるものも含めて、交通管理の大変重要な手法であると認識いたしております。
 現在、音声による交通情報の提供の方法といたしましては、交通管制センターにおける電話案内でありますとか、路側の通信設備、あるいはラジオによる放送などがございます。交通情報の提供などによる交通管理につきましては、高度化あるいは多様化するドライバーのニーズに対応いたしまして、真に交通の安全と円滑に資するものとなるよう努めているところでございますが、今後とも、音声による管制という手法も含めまして、どのような手法によることが最も適当であるかということも模索しながら、最適な情報提供システムというものについて開発、検討を進めてまいりたい、かように考えております。
○薮仲委員 道路局長はいかがでございますか。
○藤井(治)政府委員 今警察庁の方からお話がございましたけれども、私どもも先生の御意見に全く基本的に賛成いたしております。
 ただ、現時点での問題点としては、いわゆるインプットデータ、それを提供するための基本的な情報データ、これをどうやって正確に集めるか、この勉強と、それから、提供する勉強としてはラジオ方式、実はラジオ方式も十分まだ全国的にいっておりません。特に防災というレベルで見ますと、かなり研究の余地がすぐにでもございます。これも先生から御指摘を受けたとおりでございます。さらに、それにあわせて、経路誘導等を含めたもう一つの動きも今やっておりますが、最終的には、先生おっしゃるような、音声を生かしたそういうシステムを道路と自動車と一体として組み合わせる、この方式についてはかなりの専門家の御協力もいただかなければなりませんので、今後、私どもこのような分野の先生方とは絶えず勉強会を持っておりますので、そういう場を通じて、このシステムについても研究を進めさせていただきたいと思います。
○薮仲委員 私も日本坂で火災を経験したといいますか、その現場に居合わせたものですから、長大トンネルの火災というのは大変だな、その後、長大トンネルについては非常に研究、改良を進められて、先般関越のトンネルを拝見させていただきました。日本坂は二キロですが、関越は十キロを超えております。きちんとした、まあ今考えられる万全というべき防災・安全対策は講じていらっしゃるんだなということは見てまいりました。
 その中でも、トンネルを四分割して、ラジオ再放送、通常の放送の中に割り込んでいって放送しようということも、研究というよりも、もう設備されておったのでございますが、私はこういうようなトンネル火災、あるいは高速道、局長もおっしゃったように、山の霧の多いところや曲がりくねった道やなんかで、もしもバックミラーだけじゃなくて、三百メーターや五百メーター向こうから車が来るということが私にわかれば、安心して通ってくるわけなんです。今こういう情報提供のシステムをどうするかということでいろいろ研究をしていただいているわけでございますが、私は郵政省や関係省庁にいろいろお伺いしました。通産省にも、これは一般論です、決して今通産省が道路管制や道路の情報提供にかかわっているわけじゃございませんので、今機器として、通産省は車をつくる側でございますから、車載の情報を、今提供された情報を受け入れる、こういうことがどの程度までできるんだ、車載というとコストも安くなければなりませんし、そういう点を通産省に聞きましたところ、技術的には相当なところまでいっているのかなという感じもいたします。ですから、今道路局長のおっしゃったこととあわせて御努力いただくと、我々ドライバーにとっては非常に便利かなという感じもするわけでございます。
 というのは、今ハイウエーラジオは大体二キロ、三回ぐらい聞けるように入っています。全線入っているわけじゃございませんので、これはスポット的にぽんと入ってくるわけではございません。しかし、今道路局長がおっしゃったラジオビーコン等でやりますと、このビーコンというのは周波帯が二ギガ程度でございますから、進行方向約七十メーター前後、幅が十五メーター、ちょうど道路のある一定の幅にきちんとスポット的にほんと情報が出るわけでございます。ちょうど今道路局がやっていらっしゃるVICSセンターも、道路公団や道路情報センターの事故や渋滞やそういうことを全部情報としては今持っていらっしゃるわけです。それをどうやって提供するかというのは、局長のおっしゃったことが非常に重要なことでございます。提供するには、やはりインフラの整備がなければ、幾ら車に受信機があっても出ないわけで、まさしく局長の言ったことは正鵠を得ているわけでございます。
 そこで、私は通産省に、仮にインフラが整備された場合に、車載できるかどうかということをきょうはお伺いしたいわけでございますが、きのうも私は首都高速を走ってみたのですが、首都高速のビーコンも立派な情報を我々に教えてくださいました。しかし、車載機が相当高いのかなという感じもしましたけれども、これが安くなればどうなるか。
 ちょっと通産省にお伺いしたいのですが、道路沿いのビーコンから大体二千四、五百のギガの電波で情報を提供すると、これは相当な情報量がありますので、これで、例えば私が走っていて、先方に事故がありません、渋滞も大丈夫です、インターまで何キロです、何分かかります、あるいは天候は晴れです、この程度の情報を、一般論として、今開発されている受信機等でこれができるかどうかということをお伺いしたいわけでございます。
 通産省は、かつて筑波のときに、バス・ロケーション・システムで、何分後にバスが来ますということをおやりになって、我々筑波に行った者は、ああ便利なものができたのかな、今それは普及しておりますけれども、やはりこういう技術開発というものが我々ドライバーに、あるいは建設省や警察庁の道路管理者の方で有効に適用されれば、どれだけ便利であるかはかり知れないものがあるわけでございまして、通産省にお伺いしたいのは、今の技術力で車載が可能なコストぐらいでできるかどうか。今私が申し上げたような情報はドライバーに伝達できるかどうか、いかがでしょうか。
○三宅説明員 御指摘のようなシステムの場合、車載側の装置としましては、受信機とデータ音声変換装置が必要でございますが、これらの技術は、既に準マイクロ波の電波を利用する各種の受信機やデータ音声変換装置を利用した音声応答装置等さまざまな分野で利用されております。したがって、これらの技術の組み合わせにより車載装置を実用化することについても特段の問題はないものと考えられます。
 なお、価格については生産規模等によるので一概には言えませんが、さほど高価なものではないのではないかと考えられます。
 以上でございます。
○薮仲委員 ペーパーをぼうっとお読みになるから非常に味気ない感じがするわけでございますけれども、私も部屋で何回か専門の担当の方にお伺いしました。今建設省が努力しておること、警察庁が努力しておること、郵政省がやっているVICSというプログラムの中でできてくる情報を、果たして車載の方がわずか数万円で受信可能かどうかということを今お伺いしたわけでございまして、これは決して困難なことではない。ドライバーが数万円ということですから、今のFMやAMのラジオの上にもう一つ乗っける。
 これは今御答弁には、私の方で質問しなかったものですからお答えいただけなかったのですが、例えば今若者が車に乗っていますと、大体CDをかけているのですね。六連奏、十二連奏でほとんどラジオを聞いていないのです。ですから、例えば関越の中で割り込もうと思っても、スイッチが入っていなければ、緊急の情報はドライバーに伝わってこないわけです。
 そこで、なぜビーコンからがいいかというと、例えば今静岡県は地震が来るときに、ラジオがあるわけですから、電源だけ突っ込んでおきますと、ピロピロピロピロと鳴るわけです。それで勝手に向こうでしゃべり出すのですね。ふだんは黙っているのですけれども、津波情報ですよといったらピロピロピロと、これは日曜日等には試験電波が出ますけれども、こういうふうになっているわけです。
 私は通産省に、今FM,AMラジオを切っている、もちろんビーコンの受信機も切っている。例えば向こうで事故が起きた、火災が発生していますからとまりなさいというときに、そのビーコンの電波を出せばピロピロピロと音がしますかと言ったら、それは技術的に困難なことではありません。そこでスイッチを入れれば、今度はビーコンから入ってきた情報が聞けるわけで、そうすると、事故が起きたな、火災が発生したな、じゃ、スピードをダウンさせよう、あるいは左側に寄ろうというようなことができるわけで、どうか、この音声管制の技術力というのが非常にすぐれて進んでおりますので、この新しい時代の交通管制に音声による方向を積極的に取り組んでいただきたい、重ねてお願いするわけでございますが、いかがでございましょうか。
○藤井(治)政府委員 これからは第二東名というような非常にスピードの高い路線もできますし、東京湾横断道路だとか首都高速の中央環状線というようなかなり長距離にわたって地下化されるネットワークも出てまいります。
 そういたしますと、従来型の安全確保の情報提供だけではだめだろうという考え方を私ども内々では持っておりますので、先生の御指摘の緊急警報システム、いわゆる割り込み型の情報をとる、こういうシステムにつきましても、今後検討させていただきたいと思います。
○薮仲委員 次に、駐車場についてお伺いをしたいわけでございますが、これは前にも私お話ししたと思うのでございますけれども、本来車というのはとまりたい、とめさせてほしいと思うわけでございますが、今道を走っていても、とまるということは余りいけませんよ、ほとんど駐車禁止の状態が多いわけでございます。例えば日曜や祭日等にお買い物をしようと思って商店街の方へ行こうとしますと、必ずしも駐車場が十分ではないわけでございまして、やはりこれから住みやすい町、生活しやすい町というのは、ショッピングのときに安心して駐車できるスペースがある、あるいは道路を走っていてもちょっととまりたいなと思ったときに駐車帯があるような、そういう駐車場に対して、道路行政も、都市行政も、もちろん住宅行政もそうでございますけれども、附置義務等を課しておりますが、やはり駐車ということを政策の重要な課題にしていただけないか。
 先ほども大臣から駐車場のお話ございました。やはりこの五カ年の中で商店街や駅前やそういうところではある程度安心して駐車できますよというような時代を築いていただきたいと思うのでございますが、基本的にこの辺はいかがでございましょうか。
○藤井(治)政府委員 十一次五カ年計画の非常に大きな重点の一つとして駐車場問題をとらえておりまして、今後二十年間で整備が必要となる百五十万台の約四割に当たる六十万台の駐車場をこの十一次五計の中で整備したい、こう思っておりまして、この五カ年では交通安全事業あるいは有料道路融資事業、道路開発資金その他のものによって、大臣が申しました約十五万台の駐車場整備を進める、こういうことでございます。
 さらに、駐車場まで行かなくて路上で仕事を済ませるためにまたいわゆる混乱が起きることもありますので、実例を言いますと、例えば浜松市の本郷地区では幅広い停車帯を確保して、事実上二車線が自由に使えるような工夫もあります。こういったいわゆる停車帯を確保した荷物の積みおろしができるような工夫も、この駐車場整備とあわせてやりたいと思っておりますし、また、これとあわせて、駐輪場がこの駐車場とあわせて非常に問題となりますから、こういうものをやるということで公共空間、道路はもちろんでございますが、河川、公園といったような他の公共空間をも利用させていただく工夫もこの十一次五カ年の中でやらせていただきたいと思っております。
 特に、もう一つ付言いたしますと、交通アセスメントというようなものを前に申し上げました。大規模な都市開発、再開発等々が行われた場合には、当然のことながら交通アセスメントを事前にしていただきまして、強制ではなくて協力という形で、それぞれ開発者側も、私ども道路側も、いろいろな関係者にそれぞれの得意わざを出していただいて、こういう駐車問題がそこで大きなマイナスが起きないような工夫もしたい、このような意味で十一次の重点とさせていただいております。
○薮仲委員 どうかこの五計の中でしっかりと駐車場をつくっていただきたいと重ねてお願いをいたしておきます。
 きょうは警察庁にもっと詳しくお伺いしようと思ったのですが、警察庁からいただいた資料ですと、いわゆる瞬間路上駐車、これは違法と違法じゃないのも含めまして東京都は十八万七千台強ですね、大阪府は三十二万三千台。違法適法は別として、瞬間的にそれだけ車がとまっている。
 そういうことで、これに対応した駐車場を整備していただくように今お願いしたわけでございますが、ちょうどつい先日、三月十八日の新聞に、「銀行駐車場を休日開放」「銀行ビル内の駐車場開放」ということで各紙が大分取り上げました。テレビもこれを大きく取り上げておったわけで、この中を読んでまいりますと、建設省が共同駐車場整備促進事業ということで事業を補助している、こういうような事業をおやりになっておって、これがテストケースとして出てきたわけであります。駅前に行ったり商店街に行って、こう見渡しますと、大体は一番いいところに銀行さんとか生命保険さんがいらっしゃるわけで、そこを安全を確保した上で商店街の、あるいは我々消費者が買い物しやすいような駐車場として提供をしていただければ、大変ありがたいわけでございますが、やはり監督官庁は大蔵省銀行局でございますので、きょうは銀行局の担当課長にも御協力をいただけないかと思っておいでいただいたわけでございますが、いかがでございましょう。
○北村説明員 都市部におきます駐車場不足の問題が深刻化しております現状を考えますと、金融機関の駐車場を銀行休業日に一般に開放して今回の建設省あるいは地方公共団体の施策に協力をいたしますことは、駐車場の不足の緩和に役立つとともに、公共的な性格を有します金融機関の社会的貢献の一環になるものと考えております。この場合、個々の金融機関が駐車場の一般開放の要請に応じるかどうか、これは基本的には個々の金融機関の自主的な判断に委ねられるものと思われるわけでございますけれども、駐車場の一般開放に当たりましては、例えば先月のニューヨークのワールドトレードセンターにおける爆破事件等の問題を十分に踏まえて、防犯面の安全対策、土日の駐車場開放時における地方公共団体の管理責任の問題等に配慮するとともに、金融機関の業務や顧客利便に支障が生じないよう留意していくことが重要かというふうに考えております。
 いずれにいたしましても、金融機関が今回の施策に協力いたしますことは、今申し上げましたとおり、駐車場不足の緩和に役立つとともに、公共的な性格を有する金融機関の社会的貢献の一環にもなるというふうな意味におきまして、私どもの考え方は全銀協を通じまして各協会及び傘下の金融機関に今後とも周知してまいりたいと考えております。
○薮仲委員 大変心強い御答弁をいただいて喜んでおるわけでございますが、建設省道路局長、都市局長、このことについては大変頭が痛いわけでございまして、何とぞ大蔵省の温かい協力を重ねてお願いを申し上げておきます。
 次に、道路局長にお伺いしたいわけでございますが、これは地元の静岡新聞、これに第二東名の記事がざあっと出ました。私、新聞はオピニオンリーダーとしてその地域の我々県民にしっかりしろ、しっかりしないとこの第二東名を活用することができないよという励ましの記事としてこれを読んだわけでございますが、ただ、見出しを見る限り、がぐっと来るようなことが数多くいざいまして、局長から本音の部分を少し聞いておきたいなという気もしないわけでもございません。
 余り嫌みなことは申し上げませんが、「第二東名開通の影響 本社調査」ということで静岡新聞が特集を組んでございます。「転機迎える成熟。静岡県」「影を落とす第二東名」ということで、例えば「アクセス時間が伸びて開通メリットが少ない中部」、「第二東名を利用しづらい浜松。」現東名で通行台数の六三・五%が本県を通過しているだけ、第二東名では八〇%近くか、こういうようなことが出ております。大きな見出しで、「恩恵は一部地域に限定」とか「通過の不安ぬぐえず」。この中で京大の教授の話が出ておって、私非常に大事だなと思ったのは、現東名と第二東名の連携が必要で、これは天野という京大の名誉教授でございますが、「アクセスとなる南北軸の形成、つまり両東名を結ぶラダー(はしご)型ネットワークの整備が静岡発展のカギを握る」、こういう記事もございます。
 あと、道路局長のインタビュー記事もございますが、局長は、「魅力づくり」の地方都市をつくりなさいよ、こう言ってくださっております。ただ、一番困るのは、この第二東名ができてもアクセスが悪いので「渋滞解消夢のまた夢」、こう出ているわけでございます。
 これはもう局長がよく御承知の、静岡鉄道と一号線を高架にするか、そこをまたいでいかない限り、この南北の渋滞は解消しませんよ、静岡NSライン、これはもう局長先刻御承知だと思うわけでございます。
 そこで私は、我々県民にとって静岡とか浜松は大きな都市でございますが、この県民に大きな希望を与える意味でお願いが幾つかございますが、時間の関係でまとめて局長にお願いしておきます。
 一つは現東名の渋滞でございますが、この現東名の渋滞もきょうは詳しくやろうかと思ったのですが、時間がございませんので結論だけ申し上げます。
 現東名に年間五十回以上のいわゆるボトルネックとなるところが東京からずっと小牧の間に出てくるわけでございますが、そのほとんどが東京−静岡間でございます。東京−静岡間の中の例えば厚木、大井松田、この辺のところは四車を六車にする、あるいはインター、ブースの増設等でどんどん解決しているのです。きょう公団から理事お見えいただいて恐縮なんでございますが、ちょっと時間の関係で御答弁いただけないかもしれませんが、サグによる、サグというのは局長御存じのこういうところでございますが、こういうところを全部改良していって、残ったのは東名の日本坂トンネルです。上り線が土日は四、五十キロつながるのですね。この現東名の中で難関は静岡県の中にある日本坂トンネルです。ここがボトルネックとして残ってきた。
 第二東名もだめよ、第一東名は日本坂トンネルで動きがつかないのよ、こうなってまいりますと、我々県民としては非常にやりきれなさもございますので、この日本坂トンネルの渋滞解消は、今現東名に残された大きな課題であり、もう一つは、今の京大の教授の提言にもございましたように、静岡に新しいインターということは地元で叫ばれているのですが、まだ大きな固まりにはなっておりません。しかし第二東名と新しい静岡東インターという構想があるわけでございますから、そこがもしもジャンクションのような形でつながれば、この静岡新聞の懸念は一挙に吹っ飛んでしまって、静岡に明るい未来が、希望の持てる静岡新時代が来るわけでございまして、一にかかって地元の熱意ということは当然でございますが、やはり国土軸をきちんと計画なさる道路局長として、東名の約半分は我々東海道メガロポリスで支えているわけでございますので、そういう意味から、先発の我々県民に、道路審議会の答申も少しサービスしろと書いてございますけれども、トンネルの増設やあるいはジャンクションについても地元負担で開発インターでやりなさいということもありますけれども、それはそれとして、何とか希望の持てるような解決策をこの際御検討いただけないかと思うわけでございますが、局長、いかがでございましょう。
○藤井(治)政府委員 それでは端的にお答えいたします。
 日本坂トンネルが今や東名の最大の箇所の一つであるということは、私ども認識しております。特に平成四年は、年平均日通行量が七万五千台に達しております。こういうこともありまして、私どもは、中央分離帯を強化するとか、路側舗装をやるとか、いろいろなことをやってまいりました。特に日本坂トンネルで自然渋滞が、上り線で年間百七十三回、下り線で七十七回、こういうようなことが絶えず起きるようでは私ども申しわけないと思っております。トンネルの内装を明るくしたり、いろいろ工夫もいたしました。しかし、それだけでもどうにもならないというふうな状況でございますので、トンネルによるこの抜本的な解消を図るため、拡幅改良についても現在検討を進めさせていただいております。今後関係機関と調整しながら対応したいという、そこの段階まで今至ることになりました。
 それからもう一つ、この静岡市、これが今後大きな、ある意味での問題都市になるのではないかという御指摘でございます。インタビューの際にも、私はそういう指摘もいたしました。
 実例で一つ申し上げますと、仙台市が、東北自動車道と仙台東、言ってみれば仙台湾岸道路というような常磐道の延伸をつくりました。今やっております。これを結ぶのに、仙台南有料道路と、今回北部ということで一つの大きな環状機能を都市計画として仙台市が中心になって御計画をお立てになりました。今始めております。広島市でもそのような計画をお持ちでございます。
 こういうようなことも含めて、私は、静団地区でまず自分たちの都市圏をどのような形でネットワークをつくり上げるか、こういうことを御研究いただくことが大前提だと思います。そういう前提の中で、私どもお聞きしておりますのは、第二東名高速道路の静岡インターチェンジのアクセス道路として計画されているこの静岡市を南北に結ぶ都市計画道路下大谷線が現東名高速道路と交差する箇所で県において検討しているということも聞いております。したがって、私ども、こういう増設インターについては、地元がそれぞれ工夫していただいて、その開発方法も含めて御計画を持っていただきましたら、それは前向きに対応する考えでございます。ただし、その際に、ネットワークとしてどのように使うかということもあわせて御研究いただきましたらば、私ども大いに積極的に対応させていただきたいと思います。
○薮仲委員 もう時間が参りましたので、最後にお願いだけいたしておきます。
 これは局長が地建局長時代から努力なさって今大きく進んでおりますけれども、東海道ルネサンス、私はこれは非常にいいことだと思うのですね。江戸時代から五街道がございました。御承知のように、東海道を初め中山道、日光道中、甲州道中、奥州道中、これが江戸を中心にあったわけでございますが、局長が地建時代に、東海道のルネサンスで町並みや道の文化あるいは関所、川越えの文化とか、いろいろなものを大切にしていこうということで、今ずっと始まって、各地方自治体でもこのことに協力をして進んでまいりました。今までハイウェーや高規格道路ということで進んでまいりましたけれども、やはりこれからの時代、古きよき時代ではございませんが、あの江戸の時代からあった奥州街道、日光道中、甲州街道、こういうものも本当のすばらしい我々の文化をはぐくんできた道路でございますので、東海道と同じように、東海道ルネサンスじゃなくて、道のルネサンスというようなことを始めていただきたい、こうお願いをしたいわけでございます。
 一言御返事いただいて、質問を終わりたいと思います。
○藤井(治)政府委員 積極的に、大いに協力してやりたいと思っております。
○薮仲委員 ありがとうございました。以上で終わります。
○野中委員長 次に、辻第一君。
○辻(第)委員 まず最初に、大手建設会社が金丸前自民党副総裁へのやみ献金の疑いで東京地検の捜査を受けた問題で建設省に尋ねます。
 国民の税金で行われる公共事業の執行というものは、建設省として本当に厳正に当たる必要があるのは、言うまでもないことであります。
 さて、金丸前自民党副総裁は、一九八五年から八九年までに総額約四十五億円の割引債を購入されたのを初め、約七十億と言われるような莫大な金額が金丸被告の隠し資産となっていることが報道されております。この隠し資産の原資となった多くが大手建設会社のやみ献金とされ、東京地検は、ゼネコン幹部の事情聴取や家宅捜索を進め、鹿島、大成建設、青木建設、三井建設など二十社近くの大手建設会社から資料提出と事情聴取が行われているということです。
 都内の大手ゼネコン幹部によりますと、盆、暮れなどに金丸被告につけ届けするのは常識化しておった、大規模な工事の受注をめぐり各社間で競合した際には、金丸被告に行司役を期待するケースが多かったと言われています。口きき料は工事代金の一%に上ると言われています。
 また、二十四日の新聞によりますと、家宅捜索を受けた大手ゼネコンが、毎年の盆と暮れに、百人近い政治家に対し、各回一千万円の最高ランクを初め、五ランクに分けて献金をしていたと報道されています。ゼネコン側は、献金に伴う支出について、税務調査で発覚しにくいよう、支店や関連会社の仮払金や使途不明金、続行中の工事費などとして処理していた可能性が高いと報道されています。この中で、飛島建設、大成建設、鹿島の三社が東京国税局の税務調査を受け、三社合わせて十八億八千万円を所得隠しと認定され、過少申告加算税、重加算税を含め総額六十二億二千万円の追徴課税、更正処分がされておるということが明らかにされています。裏献金など使途不明金などで処理する建設業界の裏金体質が浮かび上がっております。国民の血税で行われる公共工事、官公需の受注会社が、その利益の一部で特定の政治家に莫大なやみ献金を続けている事態や大手建設会社の裏金体質など、絶対に許すことのできない異常な事態であります。
 そこで、公共工事を発注する責任の上でも、建設業法に基づく業者への指導監督責任の上でも、建設省の責任は極めて重いと思います。建設省の責任も含めてどのように考えられているのか、このような大手建設会社の異常な事態に対して、どのように対応されているのか、建設大臣の見解を求めます。
○中村国務大臣 お答えをいたします。
 先生から御指摘をいただきました今回の件につきましては、午前中からもお答えさせていただいておりますが、現在捜査中でございます。事実の解明が行われているところであり、現段階で建設省としてコメントを差し控えさせていただいておりますが、ただ、我が国を代表するゼネコンが捜査を受け、そして報道が事実であるとすれば、あしき慣習の是正、企業モラルの確立を強く求めていかなければならないのが建設省の立場である、このように考えております。
 また、公共事業は国民の税金によって執行させていただいているわけでございますし、今まさに公共事業に対する景気対策としての期待が大きいときにこうした報道が行われ、問題点が指摘されているということについては、建設省として重く受けとめていかなければならない、このように考えております。
 また、建設業者そのものも、国民の信頼と期待にこたえていかなければならない、適正に事業を実施しなければならない責務を負っておると思いますので、こういった問題は、業界の中でもいろいろな意味で批判あるいは改正というものが行われていくものである、このように考えております。
 公共事業の実施に当たっては、会計法令等に基づいて厳正かつ適正に執行しているところであり、公共事業の入札・契約制度のあり方については、昨年十一月に中建審から答申をいただいているわけでございますので、その内容は、他の入札方式と比較考量の上で、指名競争入札方式を基本としつつも、現在よりもより透明性と競争性を確保するということが重要であると認識しておりますので、その趣旨に基づいて事務当局に私の方から指示したところでございます。
 現時点におきましては、建設省としては事態の推移を大きな関心を持って見守っているというのが現状でございます。
○辻(第)委員 もう多くを言いませんけれども、建設省の責任というのは極めて重大なものがあります。本当に重く受けとめて真相を徹底的に解明する、抜本的にこの金権腐敗の構造をなくすために力を尽くされたい、重ねて強く求めておくものでございます。
 次に、資料の要求をいたしたいと存じます。
 国税庁の調査によりますと、年間数百億に上る企業の使途不明金があります。一説には、その七割を建設業が占めているというふうにも言われているわけでございます。この使途不明金の実態について、企業名、金額等、詳細な実態などを資料として提出していただきたい。
 もう一点、大手総合建設会社からのやみ献金の問題でありますが、この実態について調査をし、その全容を報告していただきたい。
 このように資料として要求するものであります。委員長、よろしく取り計らっていただきたいと思います。
 次に、法に基づいて質問いたしたいと思います。
 第十一次道路整備五カ年計画は、一、生活者の豊かさを支える道路整備の推進、二、活力ある地域づくりのための道路整備の推進、三、良好な環境創造のための道路整備の推進を主課題として位置づけ、地方単独事業や調整費を含めて七十六兆円の投資規模ということであります。五カ年計画に盛り込まれる個々の道路整備計画については、国民の要求の強いものや国民生活の利便性の向上に役立つものも相当あります。しかし、計画の持つ本質部分には大きな問題点があります。
 第一に、第十一次道路整備五カ年計画は四全総の推進計画となっています。四全総は、東京一極集中批判が高まる中で、言葉の上では多極分散型国土形成を掲げ、交流ネットワーク構想を打ち出し、全国に高速道路網を張りめぐらせる高規格幹線道路網一万四千キロの整備を掲げています。第十一次道路整備五カ年計画は、この四全総が打ち出した交流ネットワークの中心と言える高規格幹線道路網の整備を具体的に推進するもので、第十次五カ年計画を受け、二十一世紀初頭に一万四千キロの高規格幹線道路網の整備を目指し、期間中に七千八百キロの整備を目指している。そのために政府は、高速道路整備優先で、生活道路は後回しという政策をとっています。第十一次五計は、従来の五カ年計画と比べてゆとり社会が強調され、暮らしや環境が強調されています。しかし、その計画内容は、交流ネットワークの充実、すなわち、高速道路、有料道路の優先であります。
 長期構想案で示された二十一世紀初頭までの道路整備率を見てまいりますと、高規格幹線道路は一〇〇%、都市高速道路が一〇〇%に対し、一般道路では、二車線以上改良でも七八%、四車線以上改良は一二%、市町村道では五〇%となっています。これは、高速道路の整備促進に重点が置かれているということを明らかにしていると思います。
 そこで、建設大臣にお尋ねをいたします。第十次五計では、その前期に比べて高規格幹線道路の投資額は一・七七倍とされ、八兆四千百億円とされました。この投資額の伸び率は、全体の伸び率の一・四倍に比べ突出した伸びとされたのであります。このような中で、高速道路網整備を重点にされて生活道路整備がおくれてきたと、私どもはこのように認識をいたしております。そこで、第十一次道路整備五カ年計画では、高速道路優先にかえて生活道路整備優先に切りかえるべきではないか、このように考えるのですが、大臣の答弁を求めます。
○中村国務大臣 先生から御指摘をいただきました点について、生活道路優先に切りかえていくべきではないか、このような御指摘だったと思います。
 先生御承知のとおり、今日は車社会の中で、物も旅客も含めまして非常に車が支えている部分が大きいということは、再三にわたって答弁をさせていただいているところでございます。それだけに、高速道路に対する国民の期待というものは、都心も地方も含めまして大きいわけでございますので、この高規格幹線道路網を整備するということは、国民のニーズに合ったものであり、その方向に従ってこの道路事業を進めているわけであります。
 しかし、先生から御指摘をいただきましたように、都道府県道あるいは市町村道、こうした生活に密着した道路というものは、それに比べてバランスの崩れたような状況にならないようにしていくということは当然のことでありまして、その趣旨に従って今この仕事を進めているわけでございます。
 現在、免許保有者数六千二百五十五万人でありますが、東京圏、首都圏におきましては、生鮮食料品の九八・七%が車によって運ばれているというような状況にもございますし、また宅急便は、国民一人当たり年間に九・一個ということでございますので、今のことをさらに具体的な数字としてお示しができるのではなかろうか、このように考えております。
 今後とも、道路網全体のバランスのとれた体系的な整備を行っていくということが必要でありますし、そもそも今回の第十一次道路五カ年計画の大きな柱として、生活者の豊かさの向上、活力ある地域づくり、良好な環境創造、この三つのテーマは、まさしく先生御指摘いただいたような、地域と密着したバランスのとれた道路行政をやっていく一つのシンポリスティックなものとして御理解をいただきまして、先生の御趣旨に体せられるようにこの五カ年計画の中で生かしていきたい、このように考えております。
○辻(第)委員 次に、歩道のことでお尋ねをいたしたいと思います。
 日本の道路の総延長は、高速道路から路地まで含めて地球の二十七・五周分に当たる約百十万キロに達する、このように聞いております。このうち、建設省が歩道が必要と考えておられる道路は、約二十六万キロだということであります。その二十六万キロを分母にしても、実際に歩道があるのは四割強というふうに聞いております。必要なのに歩道がない道路の方が多いということです。しかも、歩道として計算されている中には、ただガードレールで車道と仕切っただけであったり、狭くて車いすも通れない、こういう名ばかりの歩道も含まれております。歩道があっても、電柱があったり、路上に放置自転車が置かれておったり、自動販売機があったりというようなぐあいで、足の弱ったお年寄りや、車いすの方や、ベビーカーを押すお母さんなんかは、大変苦労されております。
 二十一世紀の道路利用を考えると、道路の整備に歩行者の視点を重視することが重要だと思います。もうすぐ、四人に一人が六十五歳以上のお年寄りという高齢化社会がやってまいります。高齢者の交通事故死者の六割は歩行者であります。自転車乗車中を含めると、四分の三ということになります。いつのころからか、高齢者にとっては道路が命を奪う危険地帯になっているということです。今後、このままでは、高齢化が進むにつれて道路で死傷される人はふえていくばかりだということになります。
 そこで、建設大臣にお尋ねをするのですが、「もっと歩道を広い歩道を」これは日経新聞の社説にも載っておったのですが、歩道整備を思い切って促進をするよう要求するものでありますが、答弁をいただきたい。
○中村国務大臣 お答えをいたします。
 今回の道路五カ年計画の一つの大きなテーマとして、人に優しい道路ということでこの五カ年計画を進めようとしているわけでございます。具体的には、歩道の整備という御指摘をいただきましたので、歩道の連続性、特に駅や学校周辺においての歩行者のネットワークの形成に配慮して歩道を整備していきたい、高齢者や身障者の利用に配慮して、幅員三メートル以上の幅の広い歩道の整備を推進していく計画を立てております。五カ年計画の中で、約九千キロの整備を目指してやっていきたいと考えておりますので、現在の三万キロと合わせますと、この五カ年計画終了時には約三万九千キロの歩道の整備が行われるという計画で進めているわけでございます。
○辻(第)委員 ぜひよろしくお願いをいたします。
 次に、奈良県の道路整備率にかかわってお尋ねをいたします。
 十次五計では、一般道路の整備率について、これは昭和六十一年四月一日現在の実延長に対して、整備率の目標を、一般国道では整備率六一%、一般都道府県道五一%などと決めておられます。ところが、奈良県の実態を見ますと、これは平成三年四月一日でありますが、一般国道の直轄部分では整備率二二・七%、一般県道で整備率一九・二%、市町村道で整備率三三・六%の水準にとどまっています。大変県当局や市町村当局も御努力いただいているのですが、実態はこういう状況ですね。
 急激に都市化が進み、交通量が急増しておる、バブルで見られたように地価も急騰し、また山間部では高低差が大きい、こういうことで、工事自体の難しさもある。こういういろいろな要因がこの道路整備のおくれの一因をなしているというふうにも思っております。
 また、公共事業費の地域配分のアンバランスというふうなことも言われておるわけでありますが、それはそれといたしまして、奈良県の道路整備の状態が、地元でいろいろ努力しておられるし、我々もしておるつもりでありますが、全国レベルよりはるかにおくれている。政府の五カ年計画で掲げた目標達成にもほど遠いというのが現状でありますが、こういう状況について建設省はどのように考えておられるのか。また、この低い整備率、このおくれを取り戻し、全国目標に近づけるためにどのように建設省として援助をいただけるのか、お尋ねをいたします。
○藤井(治)政府委員 お答えいたします。
 私余り正確ではないかもしれませんけれども、奈良県のように他の圏域との交流が物流、人流ともどうしたって、周りはいわゆる海のない県でございますから、道路交通に大きく依存してその県の文化生活活動が行われている。したがって、本来道路整備がもっと進むべきであったかと思いますが、恐らく四国の、あえてある地域のことを申し上げますと、四国の道路整備がよく国会でもおくれていると言われております。それは四国の交通の依存の仕方が海であったということ、それから地域の開発が非常に地域的に偏っていた、こういうようなことがよく言われております。
 そういう意味で、奈良県の場合におきましても、過去においてはその地域の利用の仕方、そして交通の依存の仕方が現時点の生活パターンと若干離れていたのではなかろうかと思います。しかし、奈良県は今や関西地域、近畿地方における重要な拠点地域でございまして、多くの方々がそこに定着し、文化圏の生活を行っておるわけでございます。そういう目で、今の車社会との関係で見た場合に、やはり道路整備のおくれは明らかに出ていると思っております。
 そこで私どもは、これを解決するのに一つの解決方法だけではどうにもならない。それはまず大きな流れ、川で言えば大きな流れは大きな川をつくらないと小さな川だけでは処理できないということから、高規格幹線道路を初めとする幹線道路網をどうしても効率よくつくっていく、これが京奈和自動車道を初めとする計画だと思っております。それと同時に、その中における、川で言えば中流、上流に相当するものだと思いますが、その地域におけるネットワーク、これも奈良県の場合には歴史的風土が非常に存在する大変な歴史的地域でございましたので、過去につくられたネットワークをそのまま使うという形で生活、地域が営まれてきたこともありまして、容量的にいろいろな問題を生じているかと思っております。
 したがって、今後は私ども、この地域の歴史的風土と沿道環境との調和を十分図りながら奈良県における生活の、言ってみれば環境というものをどのようにそこで構築するかということをまず地域の方々に考えていただいて、それを私どもが応援していくというふうに考えたいと思っておりまして、現在、道路基本計画、幹線道路基本整備計画というものも奈良県において私どもと一緒になってつくっていただいておりますが、そういうものをベースに、今までのおくれをうまく取り戻していく。そういう中で、地域内のいわゆる私が申し上げております路地という、本来生活に直接、家を出たら、その前にある路地をそれぞれの身近なものとして復活させる、復権させる、こういうことを図っていきたい。そういうことで、奈良県の道路環境というものは整備できるものという理解をいたしております。
○辻(第)委員 ぜひひとつよろしくお願いをいたします。
 今、京奈和自動車道のお話が出たのですが、新しいこういう道路を建設されるについて、私どもは一貫して住民参加、住民合意ということで進めていただきたいということを繰り返して申し上げてきたところでございます。昔に比べますと、そこのけそこのけ道路が通るというような状況ではなくて、建設省も大変御努力をいただいているというのはよくわかるのです。しかし、私どもから見ますと、まだまだ十分というわけではないわけでございます。
 京奈和道、奈良県を通る道についていろいろ要望があるのですね。御所道路というところがありますが、ここで、特に西坊城−根成柿区間は地下道にしてほしいという住民の皆さんの強い要望がございます。また、沿線の公害対策に万全を尽くしてください。また、御所に巨勢山古墳群というのがあるのですね。このあたりを通るようでありますが、文化財を保全するためにもいろいろと対応していただきたいということでございます。それから、大和北道路のルートと構造の決定に当たりましては、ここはまさに平城宮跡など埋蔵文化財の主要なものがありますし、また景観も大事な景観ということでありますので、その保全を何としてもやっていただきたいという要望が非常に強いわけでございます。
 それから、京奈和自動車道が国道二十四号橿原バイパスと重なる橿原市真菅地域の計画については地下方式でぜひやっていただきたい、これは繰り返し要望しているのですが、もうこのあたりでやりますと言っていただけないのですかね。
 以上の諸点について、建設省の見解を求めます。
○藤井(治)政府委員 お答えいたします。
 まず、京奈和自動車道の御所道路、この道路につきましても、非常に重要な文化財の存在する地域でございましたので、それらを十分調査いたしまして、そして、先生御承知のように自動車専用道路でございますが、鉄道とか道路と交差する場合もありますので、高架構造を基本として計画を立て、平成二年七月に環境影響評価を含めた都市計画手続に入りまして地元説明会をさせていただいて、平成三年七月に都市計画審議会の審議を経て都市計画決定をされております。そういう意味では、手続上、地元の方々の御意見も十分いただいて計画を決定した、こういう経緯になってはおりますけれども、そういう中で、またいろいろな御意見が出ているということも承知をいたしております。
 そこで、私どもまず巨勢山の古墳群等の文化財の保全については、さらに専門家を交えた関係機関との調整等も十分させていただきながら、またいろいろとお教えいただいて、そして適切に対応したいと思いますし、それから一部に地下化とかいろいろと道路構造についての御要望もあるやにお聞きいたしております。これらにつきましては、都市計画決定がなされているという現状でございますけれども、もう一度こういうことの内容を御説明した上で、施工実施に当たってどのような環境上の対応をできるか、こういうこともあわせて十分御納得いただくような努力をしながら、進めさせていただきたいと思っております。
 それから、大和北道路につきましては、これはこれから計画を固める段階でございます。ちょうど法華寺の集落であるとか、ウワナベ古墳、コナベ古墳、平城宮跡とたくさんのものがございますので、種々の保存法、条例等の規制を十分見ながら、地元と相談した上で、これは我々が一方的にやろうと思っても、全く専門的に無理でございますので、地元の専門家の意見を一〇〇%お聞きしながら計画をまとめていきたいと思っております。
 それから、最後に、真菅地区の計画の問題でございますがこれは現在路線計画の検討を進めているところでございまして、現在なるべく早く計画案をまとめて都市計画決定の手続に入りたいと思っております。そういう中で、道路構造についてもまだ確定はいたしておりませんけれども、従来の経緯を踏まえてその内容をまとめたいと思っております。
○辻(第)委員 時間がぎりぎりなのですが、最後にもう一問お尋ねをいたします。
 奈良県の県道木津横田線、これは元国道二十四号線です。奈良バイパスができまして国道から県道に変わりました。杏と大安寺という地域で交通量を調べますと、バイパスの方は、二車線供用開始時、昭和五十二年五月ですが、二万四千六百八十五台だったのが、四車線供用開始時の平成三年四月には六万七百六十八台になっています。
 一方、旧国道二十四号の方は、昭和四十九年には二万五百四十八台、バイパスができた五十二年には一万八千三百三十一台、五十五年には一万七千百六台と減ってきているのですが、平成二年には一万九千三百七台と、バイパスができる前の状態に戻ってきているのですね。県当局も御努力をいただいているのですが、これは旧道を直すというのはなかなか難しいのですが、やはり整備が十分でないという状況なんです。全国的にはこういうケースが多いと思うのですが、このバイパスができて県道になったから、いろいろそういう状況の中で、旧道の改築、維持修理にももっと資金を投入して対応していただきたいと思うのですが、簡単で結構です、お答えいただきたいと思います。
○鹿島政府委員 この道路は、都市計画道路奈良橿原線と申しまして、仰せられましたとおり、旧国道二十四号であったわけでございます。奈良市の中心部を通過いたしまして、南北の幹線道路であるということで、仰せのとおり交通量が多いわけでありますけれども、例えばJR桜井線と立体交差いたしておりますけれども、幅員が六メートルというふうに狭隘であります。ぜひとも整備が必要であるということ、私もそのように思います。
 そこで、現在奈良駅周辺区間におきまして土地区画整理事業の一環として拡幅が一部実施されております。
 また、隘路となっておりますJR桜井線との交差の箇所につきまして、その改良ということがテーマになりますけれども、連続立体交差の関連もございまして、平成四年度から、連続立体交差事業調査にあわせまして、奈良県においてこの辺の改良についてどうするかという検討がなされているところでございます。
 私どもは、県の検討結果を踏まえまして、本路線の整備につきまして積極的に応援をしてまいりたいというふうに考えております。
○辻(第)委員 どうもありがとうございました。
○野中委員長 次に、米沢隆君。
○米沢委員 私は、今提案されております法案に関連いたしまして、若干の質問をしたいと思います。
 時間も限られておりますから、ぜひ率直簡明に踏み込んだ答弁でお答えいただきたいと存じます。
 まず第一に、総合交通体系と地域発展の関係についてお尋ねをいたします。
 御案内のとおり、国土の均衡ある発展と地域経済の振興並びに活性化のためには、そこにしっかりした総合交通体系が位置づけられてしかるべきだという論は、今は常識であります。そのため、今日までその地域の人の動きや物の動きあるいは経済効果、利便性、安全性等に配意しつつ、陸路、海路、空路あるいはその組み合わせによって総合交通体系が計画的に整備されてきた。近年とみに三全総、四全総のごとく、国の政策課題実現のために格段の努力がなされつつあると言われているわけです。
 私はそれを否定するものではありませんが、また、その努力を歩といたしますが、しかし、振り返ってその整備状況を全国地図で見ますと、比較的総合交通体系がうまく機能するような組み合わせがうまくいっている地域があれば、依然としていびつな形のままに放置されている地域も多く散見されるわけでありまして、これは全国地図を見れば明らかであります。
 したがって、私の疑問は、高速道とか新幹線とか空路など総合交通体系の計画的な整備という観点から、この三者の総合調整が行われつつ、いわば省庁間で合議調整しながら路線の決定や優先順位や組み合わせが決められてきたのかという疑念が残るわけであります。いわば縦割り行政の中でおのおのの省庁が我が道を行くといった結果がトータル的な総合交通体系のネットワークづくりにいびつなものをもたらしているのではないかと思うのでございますが、まず、大臣の所見を聞きたい。
○中村国務大臣 お答えをいたします。
 ただいま米沢委員から御指摘をいただきましたような、空と海と陸、こうした関係省庁間において調整しながら総合交通体系というものを目指してきた結果としていびつな状況があるのではないか、このような御指摘をいただいたわけでございます。そういった調整機能というものは今日まで十分にその成果あらしめられたかどうかということについては、いろいろな意見があることは、私自身もそのようなことについては認識しておりますが、先生御指摘のとおり、地域の特性と交通の特性等を踏まえた各種交通機関とのモーダルミックスというものは、やはり交通整備のための基本的な考え方だと考えております。
 このような観点から、新幹線、空港、港湾等へのアクセス道路の整備については、従前より関係機関と調整を行ってまいりましたが、御指摘をいただいたような点も踏まえまして、今後はさらに一層関係機関と連携を強めて協議、調整を図り、そしてその必要性の優先順位というものをめり張りをつけながら総合交通体系の整備を目指すということは当然必要なことだと考えておりますので、十分前向きに検討させていただきたい、このように考えております。
○米沢委員 例えば私の出身である九州におきましては、西回りはほぼ高規格道路が完成に近づいておりまして、今新幹線の整備が始まろうとしております。ところが、東回りにつきましては、鉄道はまだ複線化さえできていない、そういう状況の中で、今から高規格道路の整備はやろうという状況であるわけでございまして、全国的には九州だけではなくて、四国、中国、北陸、北海道、紀伊半島等々、いろいろそういういびつな形がいまだに残っておるということは、やはり国土の均衡ある発展に資する総合交通体系の整備という観点からは大きな問題が残っているものだろう、そう思わざるを得ないのでございます。
 しかし、今まで努力の結果がこの結果だと言われればどうしようもありませんが、なぜこういうふうに、国土の均衡あると言いながらも、総合交通体系の観点から余りにもいびつな形が残り続けているのであろうかという点に私は大変疑念も持ち、なぜこうなっているのかという点について、ぜひ説得力ある説明をしてもらいたい、こう思っておるのです。
○藤井(治)政府委員 先生御承知のように、我が国の高速道路は昭和四十年以前から始まりましたけれども、四十一年のときに七千六百キロの計画としてまとまりました。その際、九州を例にとって御説明いたしますと、九州縦貫自動車道と九州横断自動車道というこの二本に集約されたわけでございます。その際、東九州、今でいういわゆる東九州自動車道につきましては、十号線の整備を先行する、こういう形でこの当時の整備がなされたと聞いております。しかし、その段階でも実は高速道路の必要性というのは叫ばれておりました。その後、そのときには全国各地を二時間圏で構築しよう、こういう発想でございましたが、昭和六十二年の段階になりまして、車社会も習熟、熟成いたしまして、全国一時間圏の交通圏にするべきである、こういう見方が強くなってまいりまして一万四千キロが生まれました。その際には、最優先として東九州縦貫自動車道もその中に加わり、九州の延岡−熊本のこの線も入って、横断自動車道として加わった経緯がございます。
 六十二年に東九州自動車道が高規格幹線道路、なかんずく国土開発幹線自動車道として編入されたということもございまして、調査が著しくおくれたということは事実でございます。その間におきまして、大分側あるいは鹿児島側の一部におきましては、既に、一般国道自動車専用道路として、宇佐―別府であるとか、国分―隼人であるとかいったようなところで自動車専用道路の整備が進んでいったことも経緯としてはございます。そういう経緯の中で、現在八十二キロが整備計画として出ておりますし、東九州全体といたしましては、トータル的に申しますと、全体の一割に当たる五十一キロが供用され、三割に当たる百二十一キロが事業中で、四割に当たる百七十二キロが供用中または事業中という結果になっております。
 ただし、その中でも、さらに全然手つかずの予定路線区間というのが二区間ございまして、これが実はまだ七十六キロということで、宮崎県と大分県の境、それから鹿児島県と宮崎県の境、こういう二区間がございます。
 そこで、私どもは、今後の展開でございますけれども、現在、九州横断自動車道もこの第十一次五計で完成をいたします。したがって、九州は、横断自動車道も、もう最盛期から熟成期、最終段階にかかっていると言っていいかと思います。
 そうなりますと、東九州自動車道が今や一番ポイントの路線と相なります。そういう意味で、国全体といたしましては、今までは年間二百キロをベースに整備を進めてまいっておりましたけれども、今後は四百キロになるスピードで整備を図る、こういう計画になっておりますので、その中で、東九州自動車道のように歴史的経緯と、それから九州における一最重点路線として今後取り組む路線についてはスピードが上げられると思っておりまして、そういうのに間に合うように実質的な調査を含めて準備だけはおさおさ怠らないようにしております。現在、整備計画が出ている区間につきましては、早く施行命令を出すべく、これも準備を進めているところでございます。
○米沢委員 今度の第十一次道路整備五カ年計画では、七十六兆という膨大な投資規模が予定されておりますが、これは、例えば、この法律を成立させることによって財源的にはほぼ担保されているというふうに見ていいのか、そういう問題があります。
 もう一つは、この第十一次計画におきまして、今道路局長からるる話がありましたように、高規格幹線道路整備目標は、五カ年間で整備延長が千八百七十七キロ、平成九年末で整備済み延長が七千八百六キロメートル、最終目標の一万四千キロの約五六%を達成しようというものでありますが、この整備は、特に国費によるものではなくて、有料道路制度をフルに活用するという意味で、ほかに比べまして私はかなり脆弱性があるものだと言ってもいいのではないかと思うのでございます。特に、高規格幹線道路整備目標を達成するために、実際、財源確保については一体大丈夫なのかという問題が一つあります。
 もう一つは、今、東九州縦貫道や九州横断道の整備方針についてあらかた説明がありましたが、今後この東九州縦貫道等が全国的な高規格道の整備の水準にキャッチアップできるように、例えば物心両面にわたり傾斜配分的なものを期待できるのかどうかということを、特に私は聞いておきたいと思います。
○藤井(治)政府委員 高規格幹線道路は何が何でもやらなきゃいけないと私ども思っておりますが、先生御指摘のとおり、これには巨額の資金を要します。そこで、一般の公共事業だけでできませんから、有料道路事業で全面的にやるということをベースにしておりますが、採算性から見ますと完全な有料道路事業ではできません。交通量が比較的少ないところでは相当程度公共事業が応援しないとできないというのが実情でございます。そういう意味では、私ども相当腰を据えてこの問題に対して考えなきゃいけないということから、昨年の道路審議会におきましても、これらの整備に当たってのいろいろな考え方の御答申をいただいております。
 それは、国費助成を拡充して考えなさい、その際に、用地費の負担軽減策とかいろいろな問題も考えなさい、それから暫定的に、まずネットワークをつなぐということを先行して、量的に四車線必要であるだろうけれども、暫定二車線も大いに使いなさい、あるいはインターチェンジ等々においては一般道路との組み合わせをもっと考えなさい、それから償還制度そのものについて、償還期間の延伸を含めて運用の改善もしなさい、こういうような内部的な努力に対する御忠言もいただきながら御答申をいただきました。
 私どもとしては、すぐ国費を入れたいのですけれども、国費を入れるからには、当然のことながら、その前にやるべきことがありますので、こういう制度上の工夫をいたし、その上でいろいろな整備手法の組み合わせをしたいと思っております。ただ、正直言いまして、七十六兆円、今回は増税を一部お願いしておりますけれども、一般財源の比率も十次の実績に比べて大幅に拡大しております。そういう意味で、私どもぎりぎりのところで、七十六兆円の計画というのは、それぞれに御協力をいただく形での計画になっておりますので、高規格幹線道路の整備に当たりましても、地元の御協力、それぞれの立場の御協力も全部いただく中で、おおよそ年間四百キロに近い供用を達成させていかざるを得ないと思っております。そういう意味では、用地の先行取得であるとかいろいろな御工夫、御協力をいただくことになろうかと思っております。
○米沢委員 今道路局長が御答弁なさいましたように、有料道路制度の課題につきましては、これからの高速道路が、有料道路の整備の中心が大都市圏を結ぶ幹線高速道から、余り大量の輸送力が望めない、見込めない、地方の高速道整備に移りつつある状況でもありますし、また、用地費や建設コストの高騰から次第に建設費の償還が難しくなってくるであろうことは、御案内のとおりでございまして、そういう意味で、昨年、有料道路制度のあり方等についての中間答申が出され、るる今御答弁いただいたようなものが御提言として出てきたわけでございます。
 ただ、問題は、こういう御提言を受けて、一体これからどう対応していくのかということが今問われているわけでございまして、その中間答申の中身も、今お話がありましたような「有料道路制度の活用方策」だとか「料金制度のあり方」あるいは「高規格幹線道路等の整備と管理のあり方」等々、多岐にわたって御提言いただいておる。この中にはかなり難しい問題もあるなどいう感じもしますし、しかし、即実施に移していかなければこの有料道路制度のいわゆる信頼性というものが今後本当に保てていけるのかという疑問も起こるような問題等もある。
 私は、ぜひ聞きたいことは、このような答申を受けて、いろいろな多岐にわたる議論がありますが、その中で、特に建設省としてこの近い段階で何を具体化するために努力をしようとされておるのか等々について聞かしてもらいたい。特に「料金制度のあり方」の中で「別納制度の見直し」だとか「高速自動車国道の車種間料金比率の暫定措置の解消」等々、一面では優遇措置ではないかと言われる指摘もあるわけで、そのあたりをどう受けとめて改定の方向に向かおうとされているのか、その点について御見解を聞かしてもらいたいと思います。
○藤井(治)政府委員 先生御指摘の、まず車種間比率等々あるいは割引制度等、これにつきましては、既に暫定的に現在の車種間比率の率は使わしていただいております。最終的な比率はもう別途であります。したがって、この暫定をいつ最終比率に直すか、この時期の問題をこれから我々は研究しなきゃいけないと思っております。
 それから、割引制度につきまして、特に別納制度の問題が大きな問題として出ております。これにつきましていろいろと各界からの御要望、御意見、そして審議会の御提言もいただいておりますので、これらについても我々は見直しを検討していきたいと思っております。時期については、これらとあわせて、まずは制度としての償還期間であるとか、用地費の問題であるとか、我々自体がまず考えるものを整理しなきゃいけませんので、それを踏まえて、平成六年度の概算要求を絡ました中でこれらの問題を全部整理していきたいと思っております。
 そういう中で、やはり最終的に料金という問題も出てまいるかと思いますが、私どもは料金を上げるのが目的ではございません。料金というものは、あらゆる努力をした結果、最後にお願いするものだと思っておりますので、あらゆる努力を今積み重ねている最中でございます。
○中村国務大臣 先ほどから米沢委員から御指摘をいただいている点は、実は私も一番重要な点である、このように考えておりまして、この問題につきましては、いろいろな問題がございます。
 一般財源をもう少し充当しろというお話もございますが、一%上げるために一千九百億以上必要だといったこともございますので、一般財源比率を高めるということの難しさ、そして、整備を進めていくための優先順位をどういうふうな形で決めていけばいいのか、あるいは交通量の多いところと少ないところをどう整備するか、こういった問題につきましては、基本的な問題として、めり張りをつけた道路行政を推進するということは、もう建設省として決断しなければならない時期に来ている、このように考えておりますので、ぜひ私の任期期間中にこうした問題について何らかの方向が出せるように努力をしてみたい、このように考えております。
○米沢委員 大臣の前向きの御答弁、大変敬意を表するものでありますが、やはりこの問題提起の中で、用地費の扱いですね、これをどうするか。特に国費の助成、あるいは地方公共団体の負担を取るとか取らないとか、これまた大変大きな問題だろうと思います。それは、いわゆる公共事業としてある程度やっていく部分を大きくしていくのか、それとも、完全に有料道路、いわゆる受益者負担的な観点でこれからやっていくのかという、選択という意味では大きな曲がり角に来ておるという感じがします。まあ少なくとも、今から過疎地を通る高速道等について地方公共団体が当然出すべきだという議論は、かなり問題を含んでおるとも私は思います。
 そういう意味で、用地費の取り扱いについて一体どういうような方向を今考えておられるのか。あるいはまた、この償還期間の延長、三十年というのはそれなりの理屈があってできておるそうでございまして、採算性との関係や、あるいは利用の増減等によって三十年という数字がはじき出されたやに聞いておりますが、今赤字国債は六十年、公共事業は大体六十年で償却するというのが赤字国債の論理ですね。なぜ道路だけが三十年なのかという疑念も実際あります。それぞれ難しい理屈はあると思いますが、そういう意味で、やはり償還期間の延長、用地費の取り扱いについて、国費の助成等に特段の力を入れてもらいたいと思うんですが、御答弁いただきたい。
○藤井(治)政府委員 まず、用地費を含めて事業費全体につきまして、今回、平成五年度では資金コスト三%路線の拡大をさせていただきました。そういう意味では、用地費を含めた全体として、まず資金コストを下げました。さらにそれに加えて、今回の平成五年度の概算要求の中で、用地費について金利負担を国費として投入するという制度を入れました。用地費については、本来道路管理者にお返しするものなんだから、料金負担の対象にするのはおかしいじゃないかという理論上の御意見もいろいろとございます。そこで、料金問題、この用地費問題を今後償還計画上どのように扱っていくかが大きな課題だと思っております。これについては、今後さらにいろんな角度からの検討を進めた上で政策の中に取り入れたいと思っておりますが、平成五年度におきましては、用地費負担の金利を軽減するという政策を導入いたしました。
 それから、償還期間につきましては、従来三十年といいましたのは、これは長期的な見通し、経済社会情勢の予測がつきにくくて、交通量がどのくらいになるか、要は、他の何十年という償還の考え方と違いまして、道路の場合には、三十年後の交通量は何台であるという台数を推計しなければいけません。言ってみれば、そういう意味では非常に具体性のある推計をしなければいけないわけであります。そうすると、推計技術的に見てもかなり困難な場合がございます。そういうことから、私ども今三十年ときているのですが、審議会等の御議論を経まして、もうちょっとここまで来ると、いろいろな予測精度等も上がっているんだから、五年ないし十年程度は延ばしても大丈夫じゃないかな、こういう御提言をいただいております。
 ただし、ここで四十年をさらに延ばしたとしても、その効きぐあいは、カーブで言えばどんどん寝てまいりますので、効き方が悪いのと同時に、今度は変動が激しくなりますとがたっと大きく不採算性の見込みが立つという、そういう危険性が出ますので、そこら辺を含めて、今五年から十年という御提言を我々は今後尊重しながら、最終的な償還期間の扱いを決めたいと思っております。
○米沢委員 あと五分になりました。最後に、大臣に見解を伺っておきたいと思います。
 けさほど来、金丸氏の不正蓄財や所得税法違反事件に関連して、るる建設省の責任等が問われる議論がございました。今度のこの金丸事件に関連して、今報道されております山梨の建設業協会あたりが経理を不正操作して献金したとか、あるいは大手のゼネコンあたりが使途不明金等を利用してやみ献金をしたのではないか等々、今疑惑が提示されておりまして、まだ事実関係は、これからもっと真相解明が進んでいかなければ、今の段階で余り言うわけにもいかぬと思いますが、しかし、こういう事件の発生は、人はやはり建設行政の不透明さと重なって見ていくという問題ではないか、そう思っておるわけでございます。
 特にけさほど来の答弁によりますと、厳正にやっておるという答弁でございますが、確かに形式的には指名入札がなされ、不正な談合が行われず、天の声はないということではありますが、これはもう日常茶飯事的に我々は常にその疑惑を聞き続けてきたこと、それが今度明らかになって、やっぱりそうだったのかなという印象を強くしておるというのが、私だけではなくて、国民の印象ではないか、私はそう思います。ですから、この問題は、これからかなり建設行政のあり方を問おうという観点で長い審議が行われていく性格のものだと思いますが、この段階で、建設省も全然真っ白でございますという言い方は、私はいかがなものかという感じがしてならぬ、そんな気持ちでけさの答弁を私は聞きました。今後、特に証拠を残してなんというのは余りないのかもしれませんけれども、公共事業にまつわる問題として、そこにやみ献金をつくっていく仕組みができておるというのは、半ば公然化した事実として語り継がれてきた問題でもありますし、私はこの際、建設行政がこれから襟を正した行政を執行していくという意味で、そのあたりについては、再度過去の事象等をいろいろ勉強もされて、それなりに的確な答弁をなされることが、本当に責任ある行政官の答弁ではないか、そう思っておりますが、いかがですか。
○中村国務大臣 お答えをいたします。
 けさほど来から、このことにつきましては、各党からも同趣旨の質問をいただいているわけでございます。繰り返し申し上げさせていただいて恐縮でございますが、現在の段階では、捜査当局は今捜査をしているところでございますので、建設省としてのコメントは差し控えさせていただきたいと思っておりますが、いずれにいたしましても、日本を代表するようなゼネコンが捜査の対象になったということについては、極めて遺憾だと思っておりますし、また、その報道にあるようなことが事実であるとするならば、やはりあしき慣習というものは是正していくための企業モラルを確立するということも当然国民の求めるところである、このように考えております。また、建設省といたしましても、公共事業を執行していくということは、国民の税金によって行わせていただいているわけでございますので、そこにおいて厳正な執行体制を進めなければならないということは、当然のことでございます。
 そのために、会計法に基づいて行っているわけでございますが、指名競争入札あるいは一般競争入札、いろいろあるわけでございますが、現段階で指名競争入札の競争性と透明性を高めていくということが中建審の答申にいただいているわけでございますので、そのことをまず早期に実施することが基本的に大切である、このように考えております。
 そして、この事態の推移というものを建設省としても重大に受けとめて、捜査当局の推移を見守った上で建設省としての考え方もまとめていきたい、このように考えております。
○米沢委員 私は、通常の献金の範囲ならばそれなりに理解はできると思っておりますが、特に建設業協会あるいはまた大手のゼネコン等がかなりの金額を金丸氏に集中していたということは、それなりに受益を受けた側であると言ってもいいと思いますし、金丸さんはそれなりに力を持っておったと言ってもいいのではないかと思うのです。そうなったときに、ただ単に金丸氏とそういう建設業界との関係だけでそういう金の授受が行われるかというと、やはりそうではなくて、それを支えるのは、行政が間接的に、直接的に関与しておるがゆえに、金丸氏にそれなりにお金が流れていくという構図をつくっているのではないかと思うのが、当然の一つの物の考え方ではないかと私は思うのです。
 そういう意味で、今後、事態の真相がどう解明されていくのかにかかっておるとは思いますが、ぜひそういう面も、今あしき慣習と言われましたが、そのあしき慣習は、決して業界だけではなくて、公共事業を発注する側にもそれなりに何かあったのではないかという点について、建設省自体として真相の究明を求めておきたいと私は思います。
 以上です。
○野中委員長 これにて本案に対する質疑は終局いたしました。
    ―――――――――――――
○野中委員長 これより討論に入ります。
 討論の申し出がありますので、これを許します。辻第一君。
○辻(第)委員 私は、日本共産党を代表して、道路整備緊急措置法及び奥地等産業開発道路整備臨時措置法の一部を改正する法律案に反対の討論を行います。
 この法律は、一九九三年度を初年度とする第十一次道路整備五カ年計画策定とそれに伴う道路財源に関する改正でありますが、まず初めに、この法律により策定される総額七十六兆円の第十一次道路整備五カ年計画案には、国民の要求や環境問題を反映して渋滞対策、高齢者・障害者対策、公共交通機関対策などが盛り込まれている一方、計画の持つ本質的部分では、第十次計画同様に、東京都心部や臨海部の大規模開発、地方のリゾート開発などを進めるなど、新日本列島改造計画とも言うべき四全総の推進計画であり、アメリカに四百三十兆円の公共投資を約束した公共投資基本計画達成を目指し、東京湾横断道路など問題のある高速道路等を優先しております。また、道路特定財源制度維持、地方単独事業の大幅増などの問題点を持っております。
 このような内容の第十一次道路整備五カ年計画には賛成できません。
 今回の改正は、今述べた問題点を持つ第十一次道路整備五カ年計画を策定するための法改正であり、反対であります。
 またこの法律は、税収の使途を特定するなど財政制度上も問題のある道路特定財源制度をさらに五年間延長し、揮発油税の税収の一部道路整備特別会計への直入制度も延長することとしており、こうした改正には反対であります。
 さらに、今回の改正には道路に関する国の負担率及び補助率の改正案が盛り込まれております。この改正の結果、道路に関する補助率が一部切り下げとなるものがあります。
 以上の理由でこの法律改正案に反対であります。
○野中委員長 これにて討論は終局いたしました。
    ―――――――――――――
○野中委員長 これより採決に入ります。
 道路整備緊急措置法及び奥地等産業開発道路整備臨時措置法の一部を改正する法律案について採決いたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
○野中委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。
    ―――――――――――――
○野中委員長 ただいま議決いたしました法律案に対し、金子原二郎君外三名より、自由民主党、日本社会党・護憲民主連合、公明党・国民会議及び民社党の四派共同提案による附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。
 提出者より趣旨の説明を求めます。山内弘君。
○山内委員 ただいま議題となりました道路整備緊急措置法及び奥地等産業開発道路整備臨時措置法の一部を改正する法律案につきまして、自由民主党、日本社会党・護憲民主連合、公明党・国民会議及び民社党を代表して、その趣旨を御説明申し上げます。
 案文はお手元に配付してありますが、その内容につきましては、既に質疑の過程において委員各位におかれては十分御承知のところでありますので、この際、案文の朗読をもって趣旨の説明にかえることといたします。
    道路整備緊急措置法及び奥地等産業開発道路整備臨時措置法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講じ、その運用に遺憾なきを期すべきである。
 一 第十一次道路整備五箇年計画の策定及び実施に当たっては、地方公共団体の長の意見を十分に参酌すること。
 二 国民の日常生活に密接な関係のある地方道、特に市町村道の整備を促進するため、地方道路整備臨時交付金制度の円滑な実施に努めるとともに、国の補助対象の範囲の拡大等により地方公共団体の財政負担の軽減を図るよう配慮すること。
 三 長期的展望のもと高規格幹線道路網をはじめとする総合的な交通体系の確立を図り、多極分散型国土の形成、地域社会の活性化、住民生活の向上等に資する効率的かつ機能的な交通網の整備を促進すること。
 四 第十一次道路整備五箇年計画においては、豪雪地帯の除排雪対策、がけ崩れ対策など防災対策を重視するとともに、交通事故防止のための安全対策、高齢者・障害者・児童等の通行を容易にするための道路改良、歩道・自転車道及び自転車駐車場の整備、沿道における良好な生活環境を確保するための植樹帯、緩衝緑地、遮音壁等の整備促進に努めること。
 五 大規模な地震等に備え、都市の街路をはじめ避難に要する道路・広場の確保と整備に努めるとともに、老朽化等により道路の構造基準に適合しなくなった橋梁等の構造物については、緊急に補修、改良工事を施行し、防災及び交通の安全の確保を図ること。
 六 第十一次道路整備五箇年計画においては、良好な都市環境の確保と良質低廉な住宅・宅地の供給に資するよう住宅宅地関連の道路整備の促進、土地区画整理事業、市街地再開発事業等における街路及びその附帯施設に対する助成の強化を図ること。
 七 道路整備計画の策定と事業の実施に当たっては、環境影響評価の厳格な実施、自然環境との調和、保全に特段の配慮を払うとともに、関係住民の意見を十分に尊重し、事業の円滑な実施に努めること。
以上であります。
 委員各位の御賛同をお願い申し上げます。(拍手)
○野中委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。
 採決いたします。
 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
○野中委員長 起立総員。よって、金子原二郎君外三名提出の動議のとおり附帯決議を付することに決しました。
 この際、中村建設大臣から発言を求められておりますので、これを許します。中村建設大臣。
○中村国務大臣 道路整備緊急措置法及び奥地等産業開発道路整備臨時措置法の一部を改正する法律案につきましては、本委員会におかれまして熱心な御討議をいただき、ただいま議決されましたことを深く感謝申し上げます。
 今御審議中における委員各位の御高見や、ただいま議決となりました附帯決議の趣旨を十分に尊重してまいる所存でございます。
 ここに、委員長初め委員各位の御指導、御協力に対し深く感謝の意を表し、ごあいさつといたします。どうもありがとうございました。(拍手)
○野中委員長 お諮りいたします。
 本案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○野中委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
    〔報告書は附録に掲載〕
    ―――――――――――――
○野中委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後二時四十一分散会