第126回国会 交通安全対策特別委員会 第3号
平成五年二月二十二日(月曜日)
    午後一時開議
出席委員
  委員長 春田 重昭君
   理事 岩村卯一郎君 理事 河村 建夫君
   理事 久野統一郎君 理事 鴻池 祥肇君
   理事 萩山 教嚴君 理事 北川 昌典君
   理事 永井 孝信君 理事 伏屋 修治君
      井出 正一君    岡島 正之君
      二階 俊博君    原田 義昭君
      古屋 圭司君    柳沢 伯夫君
      井上 一成君    石井  智君
      遠藤  登君    吉田 和子君
      辻  第一君    和田 一仁君
 出席国務大臣
        運 輸 大 臣 越智 伊平君
        建 設 大 臣 中村喜四郎君
        国 務 大 臣
        (国家公安委員 村田敬次郎君
        会委員長)
        国 務 大 臣 鹿野 道彦君
        (総務庁長官)
 出席政府委員
        警察庁交通局長 関根 謙一君
        総務庁長官官房
        交通安全対策室 賀耒  敏君
        長
        運輸大臣官房総
        務審議官    向山 秀昭君
        兼貨物流通本部
        長
        運輸省運輸政策 大塚 秀夫君
        局長
        運輸省鉄道局長 秦野  裕君
        運輸省自動車交 土坂 泰敏君
        通局長
        運輸省自動車交
        通局技術安全部 堀込 徳年君
        長
        運輸省海上技術 戸田 邦司君
        安全局長
        運輸省航空局長 松尾 道彦君
        運輸省航空局技 松本 健治君
        術部長
        建設大臣官房長 望月 薫雄君
        建設省道路局長 藤井 治芳君
 委員外の出席者
        厚生省健康政策 今田 寛睦君
        局指導課長
        消防庁救急救助 朝日 信夫君
        課長
        特別委員会第一 吉田  稔君
        調査室長
    ―――――――――――――
二月十九日
 自転車の安全利用の促進及び自転車駐車場の整
 備に関する法律の改正に関する陳情書外一件
 (神戸市中央区下山手通五の一〇の一兵庫県議
 会内尾崎光雄外一名)(第一〇七号)
は本委員会に参考送付された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 交通安全対策に関する件
    ―――――――――――――
○春田委員長 これより会議を開きます。
 交通安全対策に関する件について調査を進めます。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。古屋圭司君。
○古屋委員 古屋圭司でございます。自民党を代表いたしまして質問させていただきたいと思います。
 御承知のとおり、ここ数年来、不幸にして年間一万人を超える交通事故による犠牲者を出しております。交通事故死が過去最低でありました昭和五十四年の八千四百六十六名と昨年の一万一千四百五十一名を比較いたしますと、いわば第二次交通戦争の様相を呈していると言っても過言ではない状況であります。私たちは、日常生活においていわゆる車を抜きに語ることはできないと思います。それほどまでに私たちの生活の中に車が溶け込んでいる以上、少々冷徹な言い方かもしれませんけれども、自動車交通における事故あるいは犠牲は、いわば人間生活の中のコストである。すなわち、コストは絶対にゼロにすることはできない、しかしあらゆる努力により少しでも少なくしなければならない、こういったものだと思います。
 したがって、交通事故による損失、すなわちコストと申しましょうか、こういったものを減らしていくためには、よく生産現場で行われているような科学的、合理的なコスト軽減の方法論というものを徹底的に追求していくこと、このことが何よりも大切だと思います。一方では、自動車交通のメリットというものが利便性や速度であるとすれば、いかにこのような利便性や速度を損なわずにコストを減らすかということを考えていくべきであります。よく交通標語に代表されるような、交通事故死ゼロを目指してといったような情緒に訴えるものや、新聞やマスコミに報道されるような少年によるスピードの出し過ぎが原因といったような紋切り型の調査だけではなくて、事実、原因のあらゆる角度からの徹底分析と、その分析結果に基づく対策を講じることが不可欠だと思います。
 そこで、今申し上げましたように、交通事故による犠牲者を少なくするためには、まず事故原因を科学的、合理的根拠に基づきまして徹底的に分析し、その分析結果を事故防止のために有効に利用すること。そのためには、例えば交通事故総合分析センターといったような機関をさらに機能強化をして、そして活用していくべきだと考えます。そして、各関係の役所が現場の段階からお互いに協力をし合っていくこと、こういったことが不可欠かと思います。
 この点につきまして、警察庁と総務庁に御質問をさせていただきたいと思います。
○関根政府委員 お答え申し上げます。
 先生御指摘の、交通事故を抑止するためには科学的な分析が必要であり、その科学的分析を行うために交通事故総合分析センターの施設を拡充し、それを関係省庁間でその成果を有効に利用できるようにしたらどうかとの御指摘は、そのとおりであろうかと存じます。
 現在、私ども交通事故総合分析センターを昨年設立をいたしまして、平成四年度の段階で、基本財産十億円ほどでございます。人員につきましては十八名ほどの体制で、平成四年度の事業規模は約六億円ということでございます。関係省庁とともに努力をしつつ、さらにこの規模を拡充いたしまして、交通事故抑止に資するような成果を上げていただくよう、関係省庁ともども指導してまいる所存でございます。
○古屋委員 今申し上げましたように、事故の徹底分析、そしてその事故の表にあらわれる原因の裏にあるもの、こういったものまでしっかりと追求をしていただくこと、そのことこそが事故の防止につながっていくと思いますので、ぜひとも今後とも積極的にこの分析センターの機能強化に努めていただきたい、御要望を申し上げたいと思います。
 自動車交通の安全を確保するためには、いわば人、環境、そして車、この三者がそれぞれの立場で努力を怠らずに、なおかつお互いに補完関係になければならないということだと思います。人はできる限り事故を起こさないように努力をしなければいけないし、また過失を犯すこともあれば、努力が及ばないことも時にはあります。そこで、人がなるべく間違いを起こさないように道路を整備したり、啓蒙したり、あるいは規制したり、それでも事故がどうしても起きてしまう場合には、けが人等にいち早く医療機会を与えるというのが環境をつかさどる行政の役割であり、また被害を最小限に食いとめたり、あるいは事故を起こしにくい車をつくるというのが、一方ではメーカーの役割だと思います。
 私ごとになりますが、実は私は、自動車の運転は十八歳のときに免許を取得して以来、学生時代はラリーとかレースに積極的に参加するなど、人一倍自動車に対しては興味を持っておりました。また、その利便性のマイナス面につきましても大きな関心を実は持ち続けております。そして、今でもみずからハンドルを握る機会を持つようにいたしております。そのような私の経験の中から、実際に車を運転中、具体的にこれはおかしいなとか、少々手を加えることによって大きな改善を見ることができるのではないか、こういった問題につき、人、環境あるいは車の各面から、極めて各論的な問題で恐縮でございますけれども、質問をさせていただきたいと思います。
 まず最初に、人の問題ということで、実は体験学習教室の充実ということについてちょっと御質問をさせていただきたいと思います。
 交通事故死者の約三分の一は十六歳から二十四歳までの若者が占めているということは、御承知のとおりであります。このような若年層というのは、どうしても車の持つ魅力であるスピードに一種のあこがれを持って、ややスピードオーバーになりがちなのも否めません。私もかつて経験がありますけれども、自分のテクニックに自信過剰になることが間々あるわけでございまして、たまたま私はラリーやレースの経験を通じて車の持つ運動特性を体得する機会を得ましたけれども、これら若者に対しては、幅広く車の限界を超えたときの運動性能やあるいは緊急回避などについて体験学習をさせるべきじゃないか、私はこのように考えております。かつては性教育、最近ではエイズ教育に対しても臭い物にふた的に消極であったわけでございますが、やはり真実を積極的に教えることが大切だと思います。
 実は、二月八日付の朝日新聞にも体験学習に関する記事が掲載されていました。例えば百キロからぬれた路面でのパニックストップであるとか、スピンをしたときの対処方法について、体験学習の内容が記されてありました。文中によりますと、こういう教育は絶対必要だ、さらに普及させるために県や国の主催にできないか、いずれは運転免許取得時や更新時にも訓練を受けることを検討すべきといったような指摘を、総務庁の方がされておったような記事が出ていたように記憶をいたしております。
 さらには、国家公安委員長の所信表明でも、実践的な教育の推進に努めていきたいということでありました。私もこれには大賛成でありまして、限定された人ではなく、一定年齢以下の者にはできるだけ多く受講させることが必要だと思います。この点について、今後の予定あるいはその対策も含め御答弁をちょうだいいたしたいと思います。
○賀耒政府委員 先生御案内のとおり、我が国の交通事故死者一万一千を超えておるということで、その中でも十六歳以上二十四歳、二十五歳未満でございますが、この人たちが三千名を超えて亡くなっているということで、これは全体の四分の一以上を占めております。
 特に近年問題になってきておりますのは、若者の自動車乗車中、その多くは運転中でございますが、そういう人たちの痛ましい事故が多いというのも御案内のとおりでございます。特に我が国の車社会の進展というのは、若者を中心にして、車が比較的容易に買えるというありがたい時代にもなったわけでございますが、そういう面で比較的運転の経験の少ない、未熟な方々が運転するということで、そういう人的な面を向上させる必要があるということで、若者はスピードの出し過ぎとか基本的な安全運転のルールを守っていないとか、極端な場合は信号を無視して暴走をするというようなこと、またシートベルトの非着用の死者が若者に特に多いとか、いろいろと基本的なところで問題がございます。
 この基本的なところは、御案内のとおり、警察等で教習所の教育をレベルアップをすると申しますか、実践的に直すというような方向にございますが、しょせん初めて免許証を取った方というのは比較的未熟でございますので、今お話しのようなもう少し運転操作の限界だとか、あるいは車の特性、極端な場合にはどしゃ降りのときにカーブを急に曲がるとどんな危険があるかとか、あるいはシートベルトをせずに大きな事故を起こしたら死んでしまいますので、その一歩手前のような感覚を体験するようなこととか、要するに車に乗って、あるいはそれに近い状態の、限界に近い状態の体験をして学習するということが必要であろうと思います。
 その面で、自動車安全運転センターの中央研修所でかなりのレベルの教育もなされておりますが、国一つでは到底全国の若者を賄うことができない。自動車メーカーとかディーラー等のその種の講習もなされておりますが、我々といたしまして、何とか地方のレベルにおいてもそのようなことが可能になるように、昨年の六月から日大の先生を座長にいたしまして、若者の実践型、体験型のいわゆる研修教育の向上を図るための検討会を聞かしていただいております。そこで一つは、いわゆる教育をする人とか、あるいはまた教育の場とかあるいはカリキュラム、そういうようなものを研究しているところでございます。これはかなり難しい問題もございますが、その研究を進めるだけではなくて、ことしの予算で、少しモデル事業でも実験的にやってみようということで予算を計上させていただいておるところでございます。
 いずれにしても、多くのドライバーの実践的な教育でございますので、研究し、努力し、また反省しなきゃならぬところが多いかと思いますが、そのような方向で関係省庁の協力、また民間諸団体の協力をいただきながら、一歩二歩と進めてまいりたいと思います。既に県でもその必要性をお認めいただいて、愛知県の場合には、中央研修所に行政部門の指導者の人たちも入講していただいて、実験型というか体験型の教育を受けていただいて、いかに若者にそういうことを普及させることが必要かということを勉強していただいておりますが、そのような傾向は多くの県で出ておりますので、温かい御理解を賜りたいと思います。
 以上でございます。
○古屋委員 今の問題に関連いたしまして、警察庁の方からも、何かもしつけ加えることがございましたらお願いしたいと思います。
○関根政府委員 ただいま総務庁からお答えをいたしましたので、私ども警察庁の方から補足して御説明申し上げたいと存じます。
 この種の体験型の教育ということで三点ほど考えております。一つは、危険予知の訓練ということでございます。それからもう一つは、危険回避の技術の訓練、それとパニック時の操作という点でございます。
 危険予知という点では、最近実車では体験できないような危険場面等を模擬的に体験できるシミュレーターが開発されておりまして、非常に効果があるとのことでございます。このようなシミュレーターは、現在指定自動車教習所六十四教習所で置かれており、また県の公安委員会等にも置かれておりますが、この種のシミュレーターをさらに種々の施設で置いていただくように指導してまいりたいと考えております。
 それからもう一つは、先生の御指摘にありましたスピンの場合ですとかハイドロプレーニング現象への対応といいますか、それを体験できるようなシステム、施設をふやしたらどうかとの点でございます。こういったスピン等がいかに危険であるかを体験できるスキッドパンという施設、現在公安委員会の施設、教習所の施設等を含めまして四十カ所以上ございますが、これもまたさらにふやしてまいるように指導してまいりたいと考えます。
 これらの施設が総合的に備わっており、これらに対する対応の技術、あるいはパニック時の操作について専門的に教えることのできる教習員を擁しておりますのが、自動車安全運転センターの中央研修所でございます。この中央研修所での研修は、昨年で、これは一般企業運転者課程が四万三千人余り、そのほか青少年運転者課程等、いろいろございまして、この課程の充実強化ということも課題であると考えております。こういった施設及び課程の充実を図りまして、危険体験あるいは危険予知、パニック時の走行等について知識を持っていただくように努力をしてまいりたい、このように考えているところでございます。
○古屋委員 次は、私が実際に車で走っておりまして、改良ができないのかなといったことについて何点かお伺いしたいと思います。
 まず最初に、我が国の高速道路における登坂車線につきましてちょっとお伺いしたいと思います。
 御承知のとおり、高速道路に限らず一般もそうでありましょうが、日本における登坂車線というのは、遅い車が左側に設置してある登坂車線によける形式をとっております。しかし、現実的には遅い車というのは坂を上るだけで精いっぱいでありまして、あえて登坂車線に移動させた上で、一番坂を上り切ったところ、すなわち一番速度が落ちたところ、あるいはパワーを使い切ったところで再度走行車線に戻ってこなければならないというような、ある意味では不合理であります。したがって、よく遅い車がそのまま走行車線を走り続け、逆に速い車が反対に左側から抜かしていくといったようなケースを見かけます。これでは通行区分の意味が余りありませんし、また危険でもあります。また、登坂車線から走行車線に戻る際にも、後続車の流れを乱したりして追突の危険性もあると思います。現に、私もこのようなケースで前を走る車で事故を目撃したこともありました。
 車先進国と言われるヨーロッパ諸国の高速の場合、遅い車はそのまま走行車線を走り続けて、速い車が登坂車線を利用して追い越していく形式をとっているそうであります。この形式ですと、流れを乱すこともないし、またもとの車線に戻るときもより安全だと思います。いわば、発想の転換だと思います。
 そこで、我が国でもこのような方式を採用することができないのか、こういった点について御見解をお伺いしたいと思います。私の意見としては、スペース的にも十分可能でありますし、車線の線引きを多少工夫することによって、登坂車線の手前の方には少しのデッドスペースはできるかもしれませんが、十分可能と考えますけれども、この点につきましての御見解をちょうだいしたいと思います。
○藤井(治)政府委員 今、登坂車線につきましての先生の貴重な御示唆をいただきました。
 まずもって我が国は、高速走行におきましては、地形等の条件によりまして、確かに上り坂の区間が長く続きますと大型車の走行速度が低下する、そのことがまた本線上で乗用車等との速度差が大きくなって交通容量の低下、追い越し頻度の増加、そのことが安全性とか快適性とかいろいろな問題を起こしていることは事実でございます。
 そういうことで、私ども、歴史的にはこのような現象を防ぐために、こういう低下を来す長い上り坂、大体設計速度八十キロの場合で勾配三%以上が千三百メーター以上、または百キロの速度で勾配三%以上が一千メーター以上、こういうのが続く場合、こういう登坂車線を加えまして、そして低速走行車の専用車線としてその間の対応をしてきたわけでございます。現在のところは、百三十九カ所の登坂車線が設置されております。
 その安全性と利用のいろいろな問題があろうかと思いますが、安全性だけについてまず一つ申し上げておきますと、中央道の場合、平成四年度の死傷者件数が四百九十四件ございました。この延長当たりの発生件数で見ると一キロ当たり一・三五件、登坂車線の死傷者事故数は二十件でございますから、この登坂車線当たりでいきますと一キロ○・四三件、こういうことで、この登坂車線のところでは非常に事故が少ない、こういう状況でございます。
 さらに、起終点での交通の分合流による危険とか、あるいは速度を回復するまで登坂車線を延長するといったことで、標識の視認性を高めるための大型化を実施しておりますけれども、先生御指摘のように、真ん中の車線を、走行車線の方を登坂車線としてできないか、こういう問題意識につきまして、私ども登坂車線の設置というのが、大型車など特に速度が落ちる車両に対して走行車線から分離いたしまして、全体として円滑な交通を確保するということでございますので、追い越し側の方へ付加車線を設置することは、我が国は非常にカーブが多ございます。そういうような走行車線上を低速車がそのまま走行するという形になりまして、また交通の主体である走行車線の線形が、どうしても地形上そういう曲線半径の少ないSカーブが入ってくるということで、安全上も私どもなかなか踏み切れない大きな問題の一つでございます。
 しかし、先生御指摘のような、そういう考え方も当然あるわけでございますので、先ほど先生から御指摘いただきました分析センターを活用していただきまして、関係省庁と、今こういうような場合に何かできるかどうか、そうするとすればどういう問題が起きるか、我が国の実情の過程において御議論いただこうということで、現在調査研究をしていただいている最中でございます。
○古屋委員 ありがとうございました。安全ということもさることながら、やはり交通渋滞の防止という観点からもぜひ御検討をいただきたいと思います。
 今の質問に関連しますけれども、高速では基本的に左が走行車線で右が追い越し車線ということであります。これを守らないドライバーが多いことも事実でありまして、左側の路肩を走行するという行為も、特に渋滞の際に見られるわけであります。高速道路における速度違反の取り締まりはよく見かけますし、また非常に重要だと思います。しかし、絶対的速度そのものよりも、むしろ通行区分違反であるとか車間距離の不保持、こういった方が危険である場合も出てくると思います。
 そこで、これら通行区分違反とか車間距離の不保持につきいかなる取り締まりあるいは指導を行っているのか。最近は、自動取り締まり機を利用したこれら違反の取り締まりを検討中だと聞いておりますが、この点も含めてお答えいただきたいと思います。
○関根政府委員 高速道路における交通事故の中で、先生御指摘のとおり、スピード違反のみならず車間距離不保持あるいは走行区分違反等が危険の大きな原因となっているところでございます。
 私ども警察といたしましては、これを取り締まるべく努力しているわけでございますが、現在の車間距離不保持違反に対しましては、車載レーダーとカメラとを一体として装備した新しい車間取り締まり装置といったものを開発しておりまして、これを活用して車間距離不保持違反に対処をしているところでございます。それから、急速な進路変更や通行区分違反に対しましては、覆面パトカーでありますとかビデオカメラ等を活用して取り締まっているところでございます。
 これらの取り締まり件数は、必ずしも多くございませんで、車間距離不保持違反は昨年は約二万三千件ほどでございます。それから、通行区分違反は約二万件ほどでございまして、二つ合わせて一割弱の取り締まり件数でございます。全体として多いのはやはり最高速度違反の取り締まりでございますが、これも定置式よりもむしろ追尾式による取り締まりに、現在取り締まり方法を工夫しつつあるところでございます。
○古屋委員 もう一点、大変小さな問題ですけれども、私の体験上のことで御質問したいのですが、高速道路というのは、一般には一方通行でありますし、常識的には反対車線、対向車線から車が来ることはあり得ないわけであります。しかし、時としてその常識で判断できないことが生じたときどうなるかということであります。夜間走行のとき、高速道路の側道を走る車のヘッドライトに目が幻惑しまして急ブレーキや急ハンドルを私も思わずしてしまったことがあるのですが、このような場合、重大事故に結びつくこともあると思います。
 過去の例でここまで分析しているのかどうかは私は承知しておりませんけれども、具体的に全国の高速道路の中でこういう箇所も幾つかあると推測されます。未然に事故を防ぐ意味からも、ぜひこういったところは調査の上、防眩さくを講じるとか、何らかの対策を講じていくべきだと考えますが、これは答弁は要りませんので、指摘だけをしておきます。よろしくお願いいたします。
 次に、子供のチャイルドシートのことについてちょっとお伺いしたいと思うのです。町中を走っていますと、よく小さな子供を助手席に乗せて走っている光景を見かけるわけでおりまして、大体若い母親が多いようでありますけれども、これは非常に危険だと思います。仮にシートベルトを締めていても、余り小さな子供には役に立たないということであります。
 そこで、このチャイルドシート、子供用のシートの設置を法制化するとか、あるいは少なくとも一定年齢以下の小さな子供はリアシートに乗せるとか、そういった法的な規制というのはどういうふうになっているのか、ちょっとその辺につきまして御質問させていただきたいと思います。
○関根政府委員 チャイルドシートを普及させることについてのお尋ねでございます。
 先生御指摘のように、諸外国、特に先進国におきましては、子供の自動車乗車中における事故防止を図るため、チャイルドシートが義務化され、さらにそれに違反した場合には運転者あるいは両親、保護者が処罰される仕組みが設けられるというようなところもございます。我が国におきましては、まだ国民のコンセンサスを得るという段階にあろうかと存じます。総理府の昨年五月の調査によりますと、チャイルドシートの普及促進を求める者が調査対象者七千五百人余りのうちの一六・六%程度でございまして、チャイルドシートがいかに子供を守る上で有効な措置であるかということについての確信が国民の間に得られていないような印象を受けるところでございます。
 そこで、私どもといたしましては、まず国民の間にチャイルドシートがいかに有効であり、またそれがいかに必要であるかという点について意識を持っていただくように努力を進め、コンセンサスが得られるという段階に至った上で法的な仕組みを考えたい、このように考えているところでございます。
○古屋委員 時間が参りましたので、以上で終わります。
○春田委員長 遠藤登君。
○遠藤(登)委員 しばらくぶりで質問の機会をいただきまして感謝申し上げたいと思います。我が郷土のことなどについても関連をさせていただいて恐縮でありますけれども、よろしくお願いを申し上げたいと思います。
 まず第一点は、不況対策ということで政府も努力をされているわけでありますが、これは何らかの、制度という風になじむのかどうかでありますが、公共事業の施行のあり方について、不況対策に限らず、最も効果的な施行が展開されるような配慮をぜひお願いをしておきたい。
 特に、積雪地帯の場合は、御案内のとおり公共事業は、普通で言えば早くて大体九月から入るということになるわけであります。積雪地帯の場合は、九月からということであれば二、三カ月後には雪が降るということであります。相当なロスが出てくる。それで、四月から九月までの約半年間というものは、ほとんど公共事業の大きな展開というのがなされないというところに、積雪寒冷地帯の場合は非常に大きな問題が、それぞれの市町村あるいは都道府県の積雪地帯からの強い長年の要求として提起をされてきた経過がありますので、この点について、これは不況対策の関係で前倒しなど相当な積極的な展開をされている昨今でありますけれども、あるいは施越し事業とかいろいろな方法があろうかと思いますが、これらの対応のあり方について、ひとつお聞かせをいただきたいというふうに思います。
○中村国務大臣 お答えいたします。
 ただいま先生から御指摘をいただきましたように、公共事業の発注のあり方につきましては平準化、そしてそのためにはやはりゼロ国、ゼロ県債、こうしたものをやはり計画的に発注していくことによって、御指摘をいただいたような問題が、なだらかな公共事業の発注のあり方というものを計画的に進めなきゃならないということは、全く同感でございます。
 具体的な点について触れさせていただきますと、平成四年度に工事国債として建設省が発注いたしましたのは、一兆七千二百二億円のうち、これは対前年度比にして一二・三%増でございます。その中において、国費つき国債は四千億円のうち二千七百六十五億円を計上しております。建設省分であります。
 ゼロ国につきましては、六千億のうち四千百十一億円ということでございまして、ことし、平成五年度におきましては一兆九千十四億円でございますので、こうしたものを積み上げていくことによりまして、今御指摘をいただいたような問題が計画的に発注できるようにシステムとしてつくっていかなければならない。
 また、県単事業で行うものに対しましても、ゼロ県債というものをさらに県に御協力をいただきまして進めていくことによって不況対策が、受注側の体制にも支障を来さないように計画保的に今後も進めていくつもりでございます。
○遠藤(登)委員 都道府県の場合、あるいは市町村の場合にもまたがる部分があろうかと思いますが、そういう方向の中でぴしっとしたシステムということになるのか、今御答弁ありましたような方向をぜひ、これは中長期的な課題として御配慮を願いたい。これは農林も含めて、建設省はもちろんでありますが、各省庁に関連する事項だと思いますので、十分な御配慮を要請したい。
 それから、さきの臨時会の十兆七千億のにかかわる公共事業等が、いろいろな事情によって三割ほど年度を越さざるを得ないという状況などが報道されております。また、新年度の予算の成立と相まって、四月からのいわば公共事業等の対応、不況対策などとの関連の中でどのような方向にあるのか、ひとつ関連してちょっとお聞かせいただきたい。
○望月(薫)政府委員 お答えさせていただきます。
 おっしゃるように、昨年の暮れに大変大きな補正予算を組んでいただきました。この公共事業の執行について私ども、景気対策の中で本当に有効に効果を発揮できるようにということで、設計準備はもとよりでございますが、発注についても大車輪でやらしていただいてお仇ますが、率直に言いまして、予算の成立は十二月十日だったと存じますけれども、十二月末現在では、補正分で言うと大体三割くらいの契約が済んだかな、こんな状況でございます。あと一月、二月、三月、こういうことでございますので、今契約の完全達成ということに大車輪で向かっておりますが、出来高ということに相なりますと、今先生御指摘のとおり一〇〇%完成というのは、いろいろな面で現実には無理が出てくる可能性がございます。それは、当然ながら新年度の早々から現場が動くという性質のものでございますけれども。
 ともあれ私どもは、まずはとにかく計画的に発注するということで、今公共団体ともども一生懸命頑張らせてやっているという次第でございますので、よろしく御理解のほどをお願いします。
○遠藤(登)委員 ぜひこれは、有効な早期展開に向けて、事前の準備なども極めて大事だと思いますが、そういう方向の中で頑張っていらっしゃると思いますが、都道府県や市町村を含めて、特段の御配慮を要請しておきたい。
 それから、過疎の交通の確保の問題でありますが、地方によっては大変深刻な状況があるわけであります。しかも、高齢化率がどんどんと進む、所によっては三〇%を超えている、あるいは二〇%を超えている町村なども、相当加速的に展開をされるというような状況も中にあるわけでありますが、そういう中で、特に高齢者等の交通確保というのが極めて重大な課題を背負ってきているわけであります。
 これは、政府におかれましてもそれなりの積極的な、生活路線の交通確保については大変な努力を重ねられていることに敬意を表するのでありますが、特にバスの場合の助成路線の状況とか、助成のそれぞれその額の問題とか、これからのこれらに対する助成等の、あるいは交通確保の対応方向などについてどのようなお考えにあるのか、ちょっとお聞かせをいただきたい。
○土坂政府委員 地方バスが、今仰せになりましたように大変厳しい状況にございます。一番大きな原因はモータリゼーションでございますけれども、そのほかに、やはり人口が都市へ流出していくというようなこともございまして、だんだん経営を、採算をとってやっていくのが難しくなってまいりました。ただ、今仰せになりましたように、例えばお年寄りのようにバスがないと困る、バスを頼りに生活をなさっておられる、こういう方もいらっしゃるわけでございまして、生活にどうしても不可欠なバスというのは、採算がとれなくても維持をしていかなければならない、こういう状況でございます。
 そこで、運輸省では地方公共団体と協力をいたしまして、そういうバスに助成金を出しておるわけでございますが、全国で約七千系統、平成三年度で百四億、同額を地方公共団体も負担していただいておりますので、二百億以上の助成を出してその維持に努めているところでございます。
○遠藤(登)委員 特に感ずるのは、利用者が少ない、バスのせっかくの運行がまことにこれも大変だなという路線が相当ありますね。そういう場合は、これは効率の面ではいろいろ問題があろうかと思いますが、マイクロ的なものとか小型に対してもその助成の対象にするとか、そういうものも路線によってはやはりきめ細かく配慮をしていく必要があるのではないかという感じを強く持つのでありますけれども、その点はどうなのでしょう。
○土坂政府委員 輸送需要が少なくて採算をとっていくのが難しくなっている状況でございますから、やはりそういうところにも大型のバスでやっていくというのは非効率でございます。今先生が仰せになりましたようなことも含めまして、バスがどうやったら効率的に最低限のニーズにこたえられるかということを考えながら、助成に努めてまいりたいと思っております。
○遠藤(登)委員 ぜひひとつ御配慮を願いたい。
 それから、それに関連するわけでありますが、第三セクターの鉄道の関係でありますが、これは全国三十五線ということでありますから、この経営実態もまことにこれは厳しい。年々過疎化の中で、この財政状況は深刻な度合いを深めていっているというような状況があるわけでありますが、まず、総体的にはどのような財政状況にありますか、この第三セクター。
○秦野政府委員 第三セクター、先生の御指摘のとおり、経営実態は全般的に申しますと、大変苦しい状況でございます。三十五社のうち、黒字経営をしておりますのが、たしか七社だったと思いますけれども、残りの会社は赤字の経営という状況でございます。
○遠藤(登)委員 これらに対しての助成措置あるいは融資の関係などについて、それぞれ各社から地元の関係者を含めて強い要請が行われていると思うのでありますが、助成の実態とか、これからの対応などについてちょっとお聞かせをいただきたい。
○秦野政府委員 いわゆる第三セクター鉄道、転換路線とか私ども申しておりますけれども、これはもともと御案内のとおり、国鉄時代にいわゆる特定地方交通線と申しておりまして、いわゆる鉄道特性と申しますか、鉄道による輸送が本来は適当ではない、バスによって輸送する方が適当だというふうに認定された路線でございます。
 ただ、地元の方から大変強い御要望がございまして、鉄道として存続をしたいという御要望がありました場合には、一定の前提を置きまして第三セクター鉄道として存続をさせ、かつ、国からも助成を一定期間出すという制度になっておるわけでございます。その一定期間は一応五年間ということになっておりまして、その運営費補助の五年間の間に、会社としての経営の基盤をつくっていただくということを考えております。したがいまして、五年間が間もなく来るあるいは既に来ておる会社がかなりあるわけでございますが、実態としてはそのようになっておるわけでございます。
○遠藤(登)委員 これは五年間ということで助成の期限が切られているわけでありますけれども、これは地元のたっての要請でありますから、それは規定どおり結局は地元の皆さんでやりなさいということは、それはちょっと酷じゃないか。もっとその状況を勘案して、国の方もあるいはそれぞれの自治体においても、その路線の重要性にかんがみて期限を延長してもらいたい、あるいは起債というか、そういう低利、長期の資金的な対応などについても御配慮を願いたいという要請が強まって、全国から提起されて要請をされていると思いますが、全然考慮する余地はないですか。ぜひそれは御配慮願う筋合いのものじゃないか、こういうふうに思うのでありますけれども。
○秦野政府委員 先ほど申しましたように、運営費の補助、五年間出しておるわけでございますが、そのほかにいわゆる転換の際に転換交付金というものを、キロ当たりで何千万円というふうに出しておりまして、それと地元の方々からの拠出によりましていわゆる基金を造成していただいて、基金からの運用益によってかなりの部分をカバーするというシステムができておるわけでございます。
 確かに、先生おっしゃるとおり、非常に経営状況が厳しいということもございますので、実は平成四年度から、従来まで中小民鉄に対しましていわゆる安全対策ですとかあるいは近代化ですとか、いろいろな設備投資を行う場合には補助制度がございますが、第三セクターにつきましてもその補助制度の対象にするということで、むしろ近代化の補助という形で今後はその整備を進めさせていただきたいというふうに考えておるわけでございます。
○遠藤(登)委員 それぞれ路線によっては深刻な状況に追い込まれているという状況があるようなので、ぜひ十分な御配慮を願いたい、強く要請をさせていただきます。
 それから、地元のことで恐縮でありますが山形新幹線、大変な御配慮をいただいて、鹿野長官も来ていらっしゃるわけでありますが、関係当局の御配慮をいただいて山形までミニ新幹線が開通をいただいた。これは非常に県民の大きな喜びとされているのでありますが、これを北の方に何とか延伸をお願いしたいといったっての要請が今さらに強まっている、こういう状況であります。それから羽越新幹線のことについても、これは悲願というようなことで、大変な願望に立たれて関係住民がいらっしゃるわけでありますけれども、奥羽新幹線の建設構想などもあるわけでありますが、これらとの関係を含めて、今改めてその促進のための協議会をさらに強大なものにしていこうじゃないかということが準備をされているのでありますが、どのような対応方向にあるのか、お聞かせをいただきたいと思います。
○秦野政府委員 いわゆる山形新幹線、昨年の七月に関係の方々の大変な御努力によって開通をいたしました。おかげさまで大変評判もよく、事業実績も上がっておるわけであります。
 ただ、これはいわゆる新幹線と在来線と直通運転をすることによってその高速化を図ろうというものでございまして、いわゆる全国新幹線鉄道整備法の規定に従って行っているものではございませんで、言ってみればJR東日本の発議によって、これを国が補助という形で支援をするという形で整備をされておるものでございます。したがいまして、これを山形からさらに延長するかどうかということにつきましては、まず第一次的にはJRの方で判断をされるべき問題だろうというふうに考えております。
 それから、今先生御指摘の奥羽新幹線あるいは羽越新幹線でございますが、これは計画上はいわゆる基本計画線ということに位置づけられておるものでございまして、先生御案内のとおり、現在整備新幹線についていろいろ議論がかまびすしいわけでございますけれども、いわゆる基本計画線につきましては、さらにその延長線と申しますか、その先の問題として長期的な検討を行っていくべぎ問題であろうというふうに考えておるわけでございます。
○遠藤(登)委員 これはJR当局と運輸省とのかかわりということになると思いますが、地元の関係ということも十分関連していくわけでありますが、ぜひひとつ御配慮を願いたいということを強く要請をさせていただきます。
 それから、道路の関係でありますが、東北の場合もいろいろ各県によって違う部分がありますが、比較的立ちおくれているという状況がありまして、例えば山形県の場合は、高速の延長は完成した部分は二十五キロ、これは全国的に四十四位ぐらいということが言われております。それから、幅員が十三メーター以上のいわば多車線が○・六%、これは全国平均には五〇%を超えているという状況の中で、この高速交通網の立ちおくれに対して非常ないら立ちと願望が込められている状況があります。
 これは全国的にも各県状況がいろいろ違うわけでありますが、大変な格差が生じている。私が指摘するまでもないと思うのでありますが、そういう意味では、均衡ある国土を発展させるという立場から考えても、これは過疎なり過密という問題も重要な課題になっておりますが、特に適地帯、適地方については重要な政治課題ではないかというふうに思うのであります。
 この東北横断道酒田線のことについても、これは一定程度格別な御配慮をいただきながら進捗過程にあるわけでありますが、これまでのいわば進捗状況あるいは予算の総額における執行状況、あるいは新しい年度に向けて、これまた大変な期待が持たれているのでありますが、この建設構想とか予算の関係などについて端的にお聞かせをいただきたい。
○藤井(治)政府委員 お答えいたします。
 先生御指摘の東北横断自動車道酒田線、宮城県の村田町で東北縦貫自動車道と分岐いたしまして酒田市に至る百五十キロの線でございますが、この村田ジャンクションから笹谷間及び関沢から寒河江間、合わせて四十七キロ、三一%は御承知のように供用済みでございます。また、一般国道の二百八十六号笹谷トンネル、これは四キロのトンネルでございます。それから、一般国道の百十二号の月山、これ十六キロ、これは事実上高速規格に準じてっくってございますので、こういうものを活用いたしますと事実上は六十七キロ、約四四%が使える状況になっております。
 問題は、残る寒河江から月山沢間あるいは田麦俣から酒田北間、ここは全然ないわけでございます。ここの八十四キロ、これにつきまして私ども今鋭意一生懸命仕事をさせていただいておりますが、私どもの今の現在見通しといたしましては、地域における五カ年計画においてもそうでございますが、第十一次道路整備五カ年計画期間内には供用させていただきたいということで、平成四年度の当初認可予算は約一千億でございましたけれども、五年度は今後予算が決まりますと、具体的にこの事業費をつけます。しかしこの額というのは、今申し上げましたこの第十一次五カ年計画で供用できるに必要な額をきちっとつけさせていただいて、計画どおり進捗させていただきたいと思っております。
○遠藤(登)委員 これはみんな関連するわけでありますが、東北中央自動車道、これも山形県的には県内の南北に縦断する背骨的な役割を果たされて、十三号の四車線化、高規格化の問題とも連動して大変な御配慮もいただいておりますが、これらの進捗経過なり進捗現況、あるいは進捗方向についてもあわせてお聞かせをいただきたい。
○藤井(治)政府委員 東北中央自動車道、先ほど言いました酒田線は昭和四十一年に計画が決まりました。この東北中央自動車道は昭和六十二年にその計画を決めました。したがって、調査その他いろいろな内容の詰めの実績はかなり違う路線でございます。
 それで、相馬市を起点といたしまして御承知の横手に至る二百六十キロという長い路線でございますが、平成三年の十二月三日に整備計画が決まりました上山−東根間二十七キロ、約一〇%分、これは道路公団において現在詳細な設計、詳細といいますのは、土をどこから持ってくるかとかといったようなことを含めた事業実施のための調査でございますが、これを今鋭意やっております。これが終わりましたらいわゆる施行命令を出してすぐに事業に着手する、こういう形になろうかと思います。したがって、十一次五計における非常に中心となる事業区間だと思います。
 それから、基本計画でございます八十キロ、これは福島市と米沢市、高畠町と上山市、それから東根市と尾花沢市間、合わせまして約八十キロございます。これはちょうど三一%に相当いたしますが、これは早く整備計画を出せるようにということで、環境アセスメントを含めた調査の準備を今いたしているところでございます。
 一方、これらと並行いたしまして、実は別の整備手法で十三号の米沢南陽道路約十六キロ、湯沢横手道路約二十九キロ、それから尾花沢新庄道路約十八キロ、こういうものも実は整備をやっている最中でございます。したがって、これらを含めて考えます東北中央自動車道全線の、使うという立場で見ますと、六キロが供用中で八十四キロが事業中と、言ってみれば三五%に当たる九十キロが供用中ないしは事業中ということでございます。したがって、その他の区間、これからやるところにつきましては、なるべく早く調査の内容を固めて、十一次五計の中においても逐次次のステップに移れるべく努力をさせていただきたいと思います。
○遠藤(登)委員 それから、横断道路との関連で、日本海の自動車道が接点となるわけであります。その点についても御配慮をいただいておりますが、どのような状況にあるのか、対応方向などについてお聞かせをいただきたい。
○藤井(治)政府委員 この日本海沿岸東北自動車道、これも中央自動車道と同じ性格で発足いたした道路でございまして、新潟から秋田を経ていわゆる東北縦貫自動車道に至る三百四十キロという極めて長い路線でございます。このうち一九%に相当する六十六キロ、これが整備計画で、先ほど言いました詳細調査をしておりますので、これが終わり次第事業にいよいよ入る、こういうことでございます。それから百十八キロ、全体の三五%に相当いたしますが、これは整備計画を出すための環境アセスメントを、中条町から小坂町の間の中で約百十八キロをやっております。
 それで、これらと並行いたしまして、特に鶴岡市と酒田市間三十キロは東北横断自動車道酒田線と競合する区間でございますので、事業をしております。河辺町から秋田市間の十九キロでは、釜石秋田線として既に三キロが供用中でございます。一方また、秋田外環自動車道という形で十キロ、琴丘能代道路として十七キロ、大館西道路として六キロ、こういうものも全部並行した形でやっております。
 そういうことで、いろいろな整備手法を考えながらやっているわけでございまして、日本海沿岸東北自動車道全線でまとめて申し上げますと、三キロが供用中、百四十五キロが事業中、言ってみれば四割に当たるものが何らかの形で着手させていただいております。今後とも、その他についても一生懸命やってまいります。
○遠藤(登)委員 よろしくお願いをしたい。非常に立ちおくれていみ状況があって過疎が進んでいるということがありますから、強くその促進方について要請をいたします。
 それから、特に都市区間あるいは都市の入り口などを含めて自動車の停滞が非常に増加をしていく、加速をしていくという状況にあって、環境あるいはその騒音を含めて大変な課題を惹起しているということでありますけれども、バイパス、特に物流などを含めたバイパス、停滞区間が加速して拡大をするということについて、ぜひバイパス的な路線などもきちっと計画的に配慮していくべきじゃないかということを強く感ずるし、住民側の要求としても強い要請があるのであります。むしろ環境、排ガスを含めてこれはもう限界に達しているという状況が問題化されているのでありますが、この停滞区間の状況とか、その解消の対応などについて、あるいはバイパス的なものなどの建設の方向なども含めてどのような対処方向にあるのか、お聞かせをいただきたい。
○藤井(治)政府委員 先生今御指摘のように、地域の道路、これはまさしく地方の方が車社会になっております。したがって、小さい町であればあるほど車の依存度が高こうございます。また、いろいろな意味で道路がおくれているためのトラブルも起きております。そこで私ども、なけなしの交通手段ではございますが、鉄道と海運と、そして空港はもっと大きな長距離でございますけれども、こういったものとあわせて、できるだけそれぞれの機関をうまく使うような形の中で、バイパスを最低限必要なところはどういうふうにやっていくかというふうな考え方を持っております。
 そういう意味で、私ども第十一次五カ年計画の中で、生活者の豊かさを支える道路整備の推進という大きなテーマの中にこれらのものを入れまして、都市部を通過する交通を排除するためには環状道路とかバイパス、そして緊急対策といたしましては、交差点の立体交差とか踏切の立体交差といったようなものを、そして使い勝手もやはり少し工夫していただかなければいけませんので、そういうものも含めたアクションプログラムを新たにつくらせていただこうと思っております。
 そういうことで、地域ごとによって全部やり方が変わろうかと思います。雪国の場合のやり方と雪のない地域のやり方と違うと思いますので、こういったものをやるために地域ごとに五カ年計画をつくり、かつ、さらにそれをブレークダウンした計画をつくっていただこうと思っておりますので、そういう地域に合った計画、それの積み上げとして、私ども同じバイパスをやるにしてもやらしていただきたいと思っておりますので、そういう中で地域のおくれを取り戻させていただきたいと思います。
○遠藤(登)委員 それから、事故の問題を含めて、踏切の事故が非常に多発をしているという経過あるいは今日的な状況にあるわけであります。この解消についても、年度計画を定めてそれぞれ努力をされてきたということがありますが、これはもっと予算的にも配慮をして促進すべきじゃないか。それは交通のスムーズな流れを確保するということと、命にかかわる安全確保上これは極めて大事な課題ではないかというふうに思うし、そういう要求が強まっているのでありますけれども、どのような対応方向にあるのか、お聞かせをいただきたい。
○藤井(治)政府委員 お答えいたします。
 踏切道の立体交差化につきましては、踏切交通量、遮断量の多い踏切から立体交差化をずっと図ってまいってまいりました。現在、立体交差化が必要な二万八千カ所ほどございますが、二万三千カ所が整備、一応できてまいりました。特に、大都市のような過密地域においては、列車回数が特に多い区間は連続立体ということでずっと立体化いたしますし、そうじゃないところは単独立体というようなことで、こういったものについてはそれぞれの一つだけをやる、こういうことでいわゆる踏切道を除却していく、こういうようなことをやっております。
 逆に、地形とか地域の状況で除却が、踏切道はそこはなくせない、こういうような場合には、思い切ってそこの踏切の使い方を減らすというような意味も含めまして、バイパス等による新設立体交差化ということで全然別の道をつくる、こういうようなことも考えております。
 そこら辺はその町ごとに全部違うと思いますけれども、こういうものを十一次五カ年計画においては一兆五千億ほど、私ども内々では計画の中に入れております。約七百八十カ所、こういうものをこの中でやらしていただきたいと思っております。
○遠藤(登)委員 ぜひひとつ促進方について、予算的にも十分な配慮をして御努力を願いたい。
 それから、空の関係でありますが、羽田空港の拡張工事が現在展開をされておって、たしか平成七年度までの拡張工事と聞いておりますが、この乗り入れの許容状況がどのような方向に完成すればなるのか。それから、いわば機能がどのように強化されるのかということについてお聞かせをいただきたい。
○松尾政府委員 羽田の沖合展開事業は、現在東京都が埋め立てでいただいているところを使いまして工事をさせていただきまして、三段階に分けさせていただいている。第一段階は既に新A滑走路が供用中でございまして、第二期計画は、西側ターミナル地区をことしの九月下旬にオーブンさせていただく。ただいま先生の御指摘の最終段階の問題でございますが、東京都の埋め立ての期間が若干、一年数カ月ずれまして、私ども現在全面区域に地盤改良工事をやっておりますが、六次空港整備の終わる平成七年度を目途に一生懸命やっていきたい、こう思っておりますが、若干の土量の問題とかあるいは土質の問題等てずれが出てくる可能性があろうかと思っておりますが、一生懸命引き続き努力をいたしたいと思います。
 それから、今の許容量でございますが、現在羽田は約四千万人以上のお客様が御利用いただいておりまして、この問題につきまして能力をアップしたいということでございますが、現時点で年間で約十九万五千回ぐらい御利用いただいておりますが、全部完成いたしますと、三つの滑走路で約二十三万回ぐらいの処理能力がふえてくる、このように考えておりますので、航空ネットワークの整備の観点からも一日も早く空港整備をやっていきたい、かように考えております。
○遠藤(登)委員 関連をするわけでありますが、地方からの乗り入れの要求あるいは国際線なども相当要求としては出ていると思いますが、一定程度完成すればその要求にこたえられるという状況でありますか。地方のそれぞれ東京、羽田乗り入れの要求など、ほとんどかなえるという状況ですか。
○松尾政府委員 今、多数の地方空港のジェット化を行っておりまして、乗り入れ希望がたくさん出ておりますが、羽田の空港制約要因があるために乗り入れができないようなことは、今先生の御指摘のとおりでございます。これが完成できれば、年間処理能力約二十三万回ということになりますので、かなりの御要望にこたえられる、このように考えております。
○遠藤(登)委員 それから、国際空港の関係ですが、これは成田は主要国際空港としての限界、拡張工事その他いろいろあるにしても限界じゃないか。それは、主要な地方にきちっと国際空港として位置づけをしてつくっていく、それを強化、拡大をしていく必要があるのではないか。それはそれぞれ、東北で言うならば仙台空港を国際空港にしていく、あるいはなりつつあるという状況にありますが、そういう国際空港の地方分散化、その機能の強化、拡大などについてどのような計画と方向にあるのか、お聞かせをいただきたい。
○松尾政府委員 ただいま御指摘のとおり、国際空港は現在、成田空港が中心でございます。それに大阪空港、一部羽田を使わせてもらっております。現在年間で約三千四百万人のお客様が国際線を御利用いただいておりまして、来年の夏場、平成六年の夏には関西新空港がオープンできます。
 それから、ただいま御指摘の地方空港でございますが、今の主要空港以外に十四空港、既に国際定期便が入っておりまして、これも仙台を含めまして地方空港の国際化を積極的に推進させていただいております。また、それ以外にチャーター便ということで、これは現在ジェット空港は約四十九カ所ございますが、そのうち三十六カ所程度が国際チャーター便が入っておりまして、地方から直接海外に御旅行いただけるように国際線の強化も図っていきたい、このように考えております。
○遠藤(登)委員 いよいよこれは環日本海時代が幕あけをするという状況があって、さらに大きな期待が寄せられているのでありますが、今日までのいわばこの高速交通網の問題を初めとして、太平洋側に集中的な対応がとられてきたという経過があります。
 いよいよ日本海側についても総合的な分野で、しかも高速交通網を中心として、一定程度集中的な計画的な建設、展開というのが強く要請される時代に立ったと思うのでありますけれども、これらのことについて、特にこの道路あるいは運輸行政にかかわる部分だと思いますが、大臣の所感などあればひとつお聞かせをいただきたい。
○越智国務大臣 運輸省といたしましてはただいままで、政府委員が答弁をいたしましたが、できるだけ今の自動車、これは交通渋滞、それから公害の問題等ございますので、お説のように何としてでも鉄道、船あるいは飛行機、こういうところに重点を置いて進めてまいりたいと考えております。
 また、航空行政といたしましては、お答えを申し上げましたが、できるだけこの地方空港間、羽田展開がいたしますと便数はふえますけれども、やはり希望が非常に多いということでございますから、できるだけ多くとりますけれども、また空港間等を進めてまいりたい。
 また、国際線につきましても、できるだけ地方に分散いたしまして、地方空港を国際化、国際空港に進めていく、こういうことで全体的なネットワークを進めていって、快適な旅行ができるように努めてまいりたい、かように思う次第であります。
○中村国務大臣 御指摘をいただきました仙台あるいは新潟、こういった拠点を含めまして南東北、この地方のネットワークをどう充実するかということにつきましては、今後建設省といたしましても各府県と連絡をとりまして、こうした拠点と拠点とを結ぶ道路網の整備というものは、経済あるいは文化の面でも非常に地域のニーズに合ったものであると考えておりますので、地元と連絡をとりながら必要な優先順位を決めて進めていきたい、このように考えております。
○遠藤(登)委員 今までの高速道路の計画、特に日本海側あるいは太平洋側と直線的に結ばなければならない、あるいは結んでもらいたいというその高規格化の道路の建設要請が、それぞれ日本を見ると全体的に今までの計画を超える部分で、新たなルートとして強い要請の展開がなされていると思うのでありますが、それらの一方、国全体の状況としてはどういう状況にありますか。例えば山形の場合などは、仙台と新潟を直接最短距離で結ぶ、そういう高規格化の道路をぜひつくり上げてもらいたいという、関係市町村を挙げて今そういう運動が展開されようとしているのであります。
 そういうふうに、いわば環日本海の幕あけに当たって、太平洋側の拠点都市と日本海側の拠点都市を最短距離で結ぶという新たな強い高規格化の道路要請が、それぞれ地域的に展開をされているという話を聞くのでありますが、どういう状況にあるか、それがどういう対応方向にあるのか、お聞かせをいただきたい。
○藤井(治)政府委員 昭和四十一年に御承知のように、先生先ほど御指摘いただきました酒田線というような横断道路、仙台と酒田、こういう結びつき、あるいはいわきと新潟、こういうものがその四十一年ころに構想が出ました。そのころは日本海側の縦貫自動車道ありませんでした。これが六十二年に日本海沿岸、それから東北中央自動車道と、こう二つの線が生まれました。その際に、先生御指摘のように、仙台と新潟という大拠点を結ぶルートを直接結べないかというような要望が、それの沿線上の各地点で出てまいりました。
 そこで私ども、こういった要請は地域を中心に議論していただかなければいけないということから、広域道路整備基本計画というものを各地域ごとにつくっていただこうということで、その策定を今都道府県と地方建設局を中心にやっていただいております。この中でこういったようなもの、多分国道百十三号を中心とした交通軸になろうかと思いますが、これを中心として、先ほど私どもの大臣が申し上げましたように、拠点と拠点をどのような形で生かすための、どういう性格の道路にするか、こういうことがこの基本計画の中で位置づけられるものと思っております。
○遠藤(登)委員 ぜひこれは道路整備計画の中に、それぞれ時間もかかろうかと思いますが、それぞれの地域の新たな時代に立つ要請についても十分な御配慮を願いたいと要請をさせていただきます。
 それから、新しい世紀に向かって物流とか交通政策の基本の問題でありますけれども、陸上に集中しているというのは限界ではないか。道路整備も道路の高規格化も、どんどんと進めていかなければならない課題を背負っております。日本列島は南北に長い。したがって、経費の面から考えても、効率的な面から考えても、あるいは環境的な面から考えても、一つは鉄道輸送というものについてもっともっと基本政策として、特に物流等の基本政策として配慮をしていく必要があるのではないか。
 それから、日本列島は海に囲まれているということがありますし、海難事故なども多発している状況にありますが、その安全性を確保しながら海上輸送というものについて、特に物流の段階はそういうふうに徐々に移ってはいる状況があるようでありますけれども、いわば交通物流等の中長期的な基本政策としてきちっと見直していく必要があるのではないか。
 車の増高も拡大に拡大を重ねる、あるいは道路のいわば環境問題なども限界に来ているということがあれば、新しい路線の建設はもちろんでありますけれども、特に物流の関係について、いわば交通物流の基本政策について、中長期的な展望としてきちっと基本計画を確立をしながら推進をしていく必要があるのではないかというふうに強く感ずるのでありますが、そのことについて、基本的な方向についてお聞かせをいただきたいと思います。
○向山政府委員 大臣の前に御答弁申し上げますが、ただいまの貨物交通体系の中で自動車が大変重要な役割を果たしているということは事実でございますが、長期的に考えてみますと、やはり環境問題のこととか、それから交通渋滞あるいは労働力の問題等がございますので、やはり長期的にはもう少し環境に対する影響が少なくて、そして輸送効率のよい鉄道あるいは海運の利用というものを促進していく必要があるというふうに考えております。私どもこれをモーダルシフトと言っておりますが、そのためには受け皿である鉄道あるいは海運の輸送力の増強あるいはサービスの改善に努めなければならないわけでございまして、これまでもいろいろな形で財政あるいは税制の面で、そういう輸送力整備の支援措置を講じてきているところでございます。今後ともそういう方向で努めてまいりたいと思っております。
 なお、運輸省といたしましては、この問題は大変大切な問題だというふうに考えまして、運輸省の中に貨物流通政策推進本部というものを設けまして、そこで貨物流通政策推進計画というものを策定いたしまして、これに基づきまして省内の関係の部局を挙げまして取り組んでいく体制を整えているところでございます。
○越智国務大臣 ただいま政府委員から答弁をいたしましたが、もうお説のとおりであります。しかし、今まではやはりトラックということで、戸口から戸口あるいは工場から工場、こういう非常に便利な輸送に頼っていたわけであります。しかし、今交通渋滞あるいは公害の問題等々これあり、やはり鉄道、船、これに重点を置かなければいけない、こういうふうに思っております。
 結局、物流にしてもあるいは人の移動にいたしましても、やはり快適さ、便利さ、こういうことであろうと思いますので、それぞれの部門において大いに勉強し、サービスの徹底を図るように進めてまいりたい。また、コストの面もございましょうから、価格も余り高くならないように、こういうことに努力をしてまいりたい、かように思います。特に船の輸送、これには港の問題もありますし、また船の速度の問題等もございますので、こういうことを指導してまいりたい、かように思っておる次第であります。
○遠藤(登)委員 最後に、交通安全の問題でありますが、死亡事故が一万一千件を超えて、四年連続、また五年連続というような状況の中で推移する、これは大変な問題だと思うのであります。それぞれの部署において大変な御努力をされているわけでありますが、この大変な課題について、一つは、政府として重大な決意を込めてどう対応するのかということが問われていると思うのであります。また、この交通対策特別委員会としてもあるいは国会としても重大に受けとめて、問題は国民の皆さんの交通安全に対する自覚、それをいかに喚起をしていくかということもまた問われているのではないだろうかというふうに思うのであります。
 そういう意味で、この重大な死亡事故が連続する状況にどのように歯どめをかけるかという、一つは政府御当局の重大な決意が問われているという昨今の状況に立って、どのような決意と対応方向にあるのかということ。
 それから、時間がありませんから、本委員会の委員長さん初め理事懇を含めて、交通安全に対する特別決議を委員会としてもやる必要があるのではないか。それから、今国会中に国会でも交通安全についての特別な決議をして、国民の皆さんにいわば交通安全に対する重大な決意を喚起する必要があるのではないか。そして、それぞれの機関がさらに新たな工夫なども凝らしながら、国民総ぐるみでこれらの重大課題に対応する必要があるのではないか。
 そうして、政府も国会と連動して、国民の皆さんと連動して重大な決意でこの交通事故の撲滅に立ち向かう必要があるのではないか、こういうふうに強く感ずるのでありますが、政府御当局の決意、また、後でぜひひとつ委員長さんのところで、委員会あるいは国会の対応などについても御検討願いたいということを強く要請をさせていただぎたい、このように思います。
○鹿野国務大臣 車の保有台数が六千四百万台を超している、またドライバーの人も六千万人を超えておるといういわゆる車社会進展の中で、ただいま先生申されたとおり、車の事故でお亡くなりになる方々も一万一千四百人を昨年も超しておる、まことに残念なことであります。そのような事故がどうして起こるのかというふうなところをしっかりと調査分析をしながら、やはり施策を総合的に策定をし、第五次交通安全基本計画に基づきまして、全力を挙げて、官民一体となって強力に交通安全対策に取り組んでいかなければならない、こういうふうに考えております。
 また同時に、交通安全対策を通じまして、交通事故に対する総合的な国民の意識の醸成も図っていく必要があるんではないか、このようにも考えておるところでございます。
○春田委員長 決議につきましては、後日、理事会で協議、検討させていただきます。
○遠藤(登)委員 どうもありがとうございました。
○春田委員長 北川昌典君。
○北川(昌)委員 お疲れのところ、恐れ入ります。
 平成元年から三年間にわたって交通事故の死亡者が一万一千人を超したということで、当委員会では昨年、これは大変なことだ、平成四年は何とか一万一千以下にしなければならないという決議を持ちまして、昨年四月に関係大臣、総務庁長官、そして自治大臣、運輸大臣、建設大臣、この対策を強力に進めていただくように申し入れをいたしました。さらに、十二月には総理に対して、これまた交通事故防止対策の施策の要請を申し入れをしたところでございますが、しかし残念ながら、平成四年も一万一千人を超すという結果に終わりました。これは、昭和四十九年以来最悪の事態だと私ども受けとめておるわけでございます。
 同時に、こうした昨年の要請を受けまして関係機関も積極的に諸施策を講じてこられた、このように敬意を表するわけでございますけれども、ただ、私はこの交通事故対策に対しての各省の取り組みが一体化していないのではないか、このように感じるわけでございます。
 そういった面も含めまして、総務庁長官は、この平成四年の交通事故の結果をどう受けとめておられるのか。また、この一万一千何がしの死亡だけでなくて、いわゆる警察庁の統計以外に、交通事故に関連してというか、それが原因をして亡くなった人が三千名を昨年は超しておる。したがって、合わせますと一万四千五百余になるという、こういう非常に極めてゆゆしい問題であるというふうに考えます。その点、ひとつ総務庁長官からお聞かせをいただきたいと思います。
○鹿野国務大臣 ただいま先生申されたとおりに、平成四年中の道路交通事故死者数は一万一千四百五十一人、こういうふうなことで、まことに平成元年から四年連続して一万一千人を超えるという厳しい状況にあるわけであります。大変残念なことでございまして、私どもといたしましても深刻に受けとめるところでございます。
 そのような中で、何としても交通事故減少を図っていかなければならない、このようなことから、交通事故の実態に対応したところの総合的な交通安全対策というふうなものを、関係省庁が連携をとりながら、官民一体となって強力に推進をしておるところでございまして、さらにこれを続けていかなければならない、こういう必要があるわけであります。
 このために、御案内のとおりに、交通安全対策基本法に基づきまして、中央交通安全対策会議におきまして第五次交通安全基本計画というものを作成いたしまして、いろいろなる諸施策に取り組みながら着実に推進をしておるところでございますが、特に近年におきましては、なぜこのような事故が起きるのかというこの調査分析というふうなものの結果を踏まえて、その実態に対応するという意味におきましても、高齢者の人たちあるいは若年層の対策というふうなところに重点を置きながら、この対策を進めてきておるわけでございます。
 私ども、交通安全対策の総合調整の任に当たる総務庁といたしましては、さらに今後とも、今先生から御指摘いただきました関係省庁との一層の緊密な連携のもとに、交通事故情勢に対応した効果的な交通安全対策を強力に推進をしてまいりたい、このように考えておるところでございます。
○北川(昌)委員 今、交通安全に対する国民に対しての啓発、啓蒙、この運動が、年二回でございますかね、交通安全運動ということで実施されておるわけでございますけれども、私は、この交通安全運動というのが本当に国民にすとんと落ちるような形になっておるのか、マンネリ化になっておるのではないか。また、それは一生懸命やっていただいておるけれども、スケジュール消化、これに重きが置かれておるのではないか、このように思わざるを得ないわけであります。
 と申しますのは、その一つは、この四月六日から十五日まで春の運動期間が設けられておるわけですけれども、この運動期間というのは、国民が本当にじわっと受けとめられるような時期なのか。新学期の時期であります。異動があちこちあります。それから会社、官公署を含めましても異動の時期で、家に固定しておることはないわけであります。そういったのに加えて、また花見どきであります。そういう時期だから設定されたのかどうかわかりませんけれども、しかし本当はそういうところでは、関係者の皆さん方が一生懸命頑張られましても、本当にこの対象となる国民に浸透するのかどうか、ここあたり、非常に私は危惧するものであります。
 そういった面から考えますと、国民そのものも、何か意識的には、ははあこれは交通安全運動だな、取り締まりが強化される期間だなというぐらいの認識しかない部分もあるのではないかというふうに思うわけです。そういった面では、何か実効が十分に上がらない、実効がその労に比べて少ないということにもなりかねないのではないかと思うのですけれども、この交通安全運動、マンネリ化を見直す、マンネリ化というと私の考えですけれども、見直すということにはならないのか、そこあたりお聞きしておきたいと思います。
○賀耒政府委員 ただいま、交通事故が大変ふえておる、ここ数年ふえ続けておるという御指摘ございまして、その上に、交通安全運動がマンネリ化しているのではないかという御指摘でございます。
 御案内のとおり、交通事故はここ数年ふえ続けております。若干昨年の後半から少しは落ちつきつつありますが、基本的には増勢傾向というのはここ続くのではないだろうかと思います。
 それで交通安全運動、春十日あるいは秋十日、もう昭和二十年代の後半ぐらいから、国の制度としては三十五年ぐらいからかと思いますが、かなりの期間続いておるわけでございます。これは基本的に、やはり国民が春とともに活動すると申しますか、進入学であるとか新たに就職する、あるいはまた新たに季節の変わり目とともに活動するということで、免許証を取得して活発に活動する、そういう時期に春は設定され、また秋も九月の後半ということで、そろそろ夏のシーズンも終わって国民活動が活発になる、そういう時期に設定されております。
 いわゆる交通安全運動というのは、本来は毎日毎日国民一人一人がみずからのこととして意識して、毎日の一つの考え方として取り組むべきでございますが、そう年がら年じゅう運動ばかりやっておるわけにもいかないということで、歴史的に定着したものかと思います。しかしながら、マンネリ化しているのではないかという御指摘は、御指摘いただくまでもなく、私もここ数年そういうような声を聞いておりまして、いろいろ努力しなければならぬと思っております。
 それで、従来は交通安全運動というと、小学校の子供も若い人もお年寄りもということで、全国民を挙げてということで対象が広かったり、あらゆる交通安全のテーマが広がっておりましたが、昨年からその要項を見直しまして、若干絞り込んできております。例えば秋ですと、交通安全運動の重点を高齢者の、特に歩行者というようなことでやろうということで、ポスターも少し変えております。
 委員長、ちょっとよろしゅうございますか、パネルを。(写真を示す)あそこの右にございますのは、昨年の秋の交通安全運動のポスターでございますが、要するに高齢者の皆様方あるいは若い人も含めまして、夜間出歩くときに反射材をつけていただく、要するに自動車等のライトが光れば人が歩いているということがわかるような、こういうようなことに的を絞って、特に強調してみたりしております。
 それともう一つ、左側のポスター、これはことしの四月六日からの十日間に、三月から掲示する予定でございますが、従来は安全運転に心がけようということで、若いタレントの人たちに協力をいただいてシートベルトの着用などを勧めておりましたが、どうもこれでは迫力がないと申しますか、何のためにシートベルトが必要だということがどうもわかりにくいということで、あのポスターは、平成四年の五月に常磐自動車道でトンネルの入り口でぶつかって車が完全に転覆したのですが、シートベルトをしておったために五日間程度のけがで済んだという実際の事故現場の写真を、いわゆるポスターに活用させていただいたものでございます。
 このように、先生御指摘のように、何となく交通安全をやっておるというより、物理的な反射材を活用することによって、歩いていることを本人が目立たせ、車が防衛運転をするとか、あるいはシートベルトをしておればこんな大きな事故でも命が救われるのだ、そういうような、交通安全運動も抽象的なところからもう少し実践的な、体験的な、もっと端的な言葉で言うと即物的な、場合によったら衝撃的ないわゆるインパクトを与えるような方向に変えていった方がいいのではないか。
 あるいはまた交通安全教育にしましても、ただ抽象的にお説教をしているというのではなくて、実際に危ない車の運転状況を体験していただく、あるいは高齢者の方も実際の路上での危険な歩行というものがいかに車側から見たら危険だとか、夜間だと黒っぽい服を着ているとなぜ見えないのか、そういうような、従来の安全教育をもっと、視聴覚教育からさらに実践的に切りかえていくような方向で、いろいろと試みているところでございます。
 しかしこれは、御案内のとおり、中央官庁である一省庁がやれるだけのものでございませんで、関係省庁の御協力、また関係団体の御協力、また民間のいろいろな御協力をいただくとともに、これはまだまだ熟しておりませんので、地方の自治体の方、地方の団体の方、市町村、町内会、そういう方々まで、長年続いておるものを現代の車社会にふさわしいように、安全運動の手法を徐々に工夫していく必要があると考え、そのように努力する所存でございます。
 いずれにいたしましても、諸先生方の御支援、またマスコミを初めとする国民に訴えるマスメディアの協力とか、いろいろな従来の手法から大いに努力し、我々も反省検討をし、前向きに努力する必要があるかと思います。何とぞよろしく御指導のほどをお願いいたしたいと思います。
 以上でございます。
○北川(昌)委員 ことしの一月末だったと思いますが、埼玉県で児童の集団登校中に若者が、二十二歳でしたか、突っ込んで二人死亡、三人けがをする。またきのうは、十九歳の青年でございますけれども、のろのろ運転で蛇行運転をして、注意しに来た青年をドア越しにひっかけてひき殺す。こういうような若者の交通ルール無視、さらには安全ルール無視という無謀なやり方が死亡事故を起こしておる、大半がそうだというふうに私は統計上からも見るわけなんです。そういった面で、若者に対する徹底した教育というものをしていただかなければ、ことしも一万を割るということは非常に困難ではないだろうか、このように思っております。
 そういう面から、長官は所信の中で、平成七年までに一万以下に抑えるというお話があったと記憶いたしておりますけれども、こういう目標を述べられましたが、この目標を一万以下という漠然とした数字ではなくて、半数ぐらいまでには抑える、そういう決意、そしてそのことを国民に訴える、そのことがやはり事故を減少させていくことになるのではないか。そのためにはまた、総合対策を立てていく。ドイツではかつて一万九千人の死者数があったのを、総合対策を立てて八千七百か、半分ぐらいに半減をさせたという歴史も聞いてまいりました。もちろん自動車が三千万台ぐらいですから、日本よりかはずっと少ないわけですけれども、そういうことが実現をしたということでございますので、そういった面も含めながら、これは質問いたしませんが、ひとつ長官、半減をしていく、こういう強い決意でことしは臨んでいただきたいということをお願い申し上げておきたいと思います。
 次に、事故総合分析センターについてお尋ねをいたしたいと思います。
 これは、昨年の五月から分析センターが設置をされたわけであります。一年経過いたしておりませんので、その成果を問うということはどうかと思いますが、いつまでもエンジンがかからぬことでは、せっかく交通事故抑止という一つの目的を持ってつくられたセンターでございますので、できるだけ早く稼働し、成果を上げるような運営をしていただきたいと思うわけですけれども、現在までセンターがどのように機能しているのか、お尋ねしておきたいと思います。
○関根政府委員 御指摘の交通事故総合分析センターは、運輸省、建設省、警察庁、三省庁の共管の財団法人でございまして、道路交通法の規定により、交通事故調査分析センターとして指定された団体でございます。便宜私から御報告、御答弁をさせていただきたいと存じます。
 現在までの状況でございますが、基本財産十億一千万円余りでございます。体制は、役員四名、職員十四名の十八名の体制でございます。現在の作業の状況でございますが、統合データベースを構築いたしまして、マクロ分析を行うための準備をしているところでございます。運輸省関係の自動車登録データ、建設省関係の道路に関するデータであります道路交通センサステータと、私ども所管しております交通事故統計データ、運転者管理データ等との組み合わせがコンピューターで行えるようにという作業でございます。それから、ミクロ分析を行うため、これは四月から茨城県つくば市において交通事故調査事務所を設置する予定でございますが、そのための準備を現在しているところでございます。
    〔委員長退席、永井委員長代理着席〕
 そして、四年度における成果についてでございますが、マクロ分析につきましては、四月末ぐらいにはその組み合わせによるデータが一部出てくると思いますが、そのほかに幾つかの受託事業がございまして、十数件ございます。これにつきましての成果、車両データに関する総合的な交通事故分析でございますとか、交通事故対策効果予測システムの基礎研究でございますとか、こういったことについての成果が、四月から五月にかけて出されるものと私ども期待しているところでございます。
 いずれにしましても、当初の構想は、基本財産百億円で、マクロ分析にあわせてミクロ分析、具体的な事故現場に赴きまして、具体的な事故がどういう原因、どういう過程で生じたか、その具体的事故はどういう措置を講ずれば起こさないで済ませたかといったようなことの調査研究を行うことを本来の目的とする機関でございますので、その本来的な事業が円滑に行えるように、財政的な裏づけでありますとか、基礎資料の提供でございますとか、そういった点で関係省庁とも現在努力をしているところでございます。
○北川(昌)委員 これはいつでしたか、二月の十五日でございましたか、茨城県の国道二百九十四号線で、U字溝を積んだ二・五トンのトラックが、二百キロのU字溝を五十四個、十トンを超すわけなんですね。これがしかも防護索といいますか、綱で安全対策をとらずに積んだまま走って、カーブで落ちておばあさんを殺した、こういう記事が載っておりましたけれども、こういった事故に対しては、これは取り締まり、今までは行って現場を現地調査して、重量違反、業務上過失致死、こういうことで送検すれば済むということだったと思うのですよ。いわゆる県警本部なりの中で処理されている。せっかくセンターをつくられたわけですから、こういったものが再発しないように、道路の状況はどうだったのか、あるいはその道路の交通事情はどうなのか、そしてどういう関係でしたのかということの調査がされて、そういう類似したところに流されて、初めて再発防止ができると思うのですね。
 そういった点からいきますと、私、ここに久野先生もいらっしゃるわけですけれども、一緒に昨年ヨーロッパ、アメリカの交通事情調査にこの委員会からやっていただきまして、ドイツ連邦の道路交通研究所というところを見せていただきました。非常に金もかけておりますが、その研究所、最初は道路建設の研究所として設立されたようでございますけれども、その後、環境問題も含めまして、道路はどのような形で、局長がよくおっしゃるように、人に優しく車に優しい道路をつくるか、あるいは橋梁はどうなのか、あるいは交通技術はどのようにすればいいのか、また事故分析も十分できるような態様といいますか陣容が構えられておる、さらに車の構造も、その研究所で事故を含めて研究をする。さらにまた、夜間に走るときと昼間走るとき、あるいは霧が多いところ、そういうことを勘案しながら標識の色をどうするか、こういうきめの細かい交通安全に対する研究分析をされておるというふうに聞きました。
 そして、その分析した結果を、科学的に分析するわけですが、その結果を政府に対してアドバイザーとして出す、そしてそれを受けて政府は政策決定を行う。学校教育についても、そこの分析センターが一応のデータを出して、それがもとになって教育のカリキュラムに入れられていく、こういうふうにお聞きしました。これは、警察庁も一遍行かれたようでございますから、十分お聞きのことと思いますけれども、こういう分析センターにすべきではないか。
 そういう体制の充実というもの、そのためには、警察庁はもちろんでしょうが、建設省のベテランの方、それからいろいろありますね、そういう専門家の方がやはりそこに配置をされて、事故の調査分析に当たっていかれる、それを普遍的にどう流していくかということで大きな役割が果たせるのじゃないかと私は思うのですけれども、そういった体制まで持っていかれるおつもりなのか。何か今お聞きしますと、コンピューターに入れてそれをばっと流す、参考資料にというだけでは私は意味がないと思うのですが、そこらあたりもう一度お聞かせいただきたいと思います。
○関根政府委員 交通事故の要因は、人、車、道路、それぞれあるわけでございまして、先生御指摘のとおり、具体的な事故はそれぞれに原因があるということで、私どもも、従来それぞれの行政機関がそれぞれ行政機関の所掌事務の範囲内で行っていた調査分析を、一体となりまして、事故防止という目的に資するように統合的活動ができるような機関として、この交通事故総合分析センターを設立させていただいたものでございます。
 したがいまして、その設立の趣旨にかんがみ、趣旨に沿うような事業を行うということが私どもの目的でございます。できる限りドイツの機関その他諸外国の機関の同種の活動を見習いまして、その目的に沿うようにこのセンターが事業を行うことができるよう指導してまいりたいと考えております。
○北川(昌)委員 これはやはり十分な機能が発揮でき、大きな成果を上げるような体制に整備していただきたいということをお願い申し上げておきたいと思います。
 例えば、シートベルトの着用が啓蒙してもなかなか上がらない、むしろ逆に下がるという、安全運動中は上がる、すぐに落ちるということで、このシートベルトに対する認識というものが非常に薄いわけです。これはいつまでやりましてもなかなか一〇〇%着用というようにはならないのではないか、この状況であるならば、よほど意識の改革がないと。
 そこで、シートベルトをつけないと車自体にブザーかランプがつくものはどうだろうかということで考えておりましたら、運輸技術審議会の方で答申をされて、何か今度安全基準の中に入るということでございましたが、これは一朝一夕にはなかなかいかない問題でしょう、新車でないとできてこないし、今のような不況の中では新車もそう買いかえはできませんので。そういったことも含めて、これからシートベルト着用を、なかなかいかないだろうけれども、啓蒙していただくようにお願いを申し上げておきたいと思います。
 それともう一つは、先ほどちょっと申しました積載オーバーの問題ですけれども、ダンプカーには自重計があるらしいのですが、ところが一般のトラックにはないというふうにお聞きしております。だから積載オーバーする人も、横着てする人と、知らずに、これが何キロになったかわからずにする人と、それぞれあると思うのですね。また一方では、取り締まりの方も、簡単にこれはオーバーかどうかというのは取り調べられないという状況のようであります。
 したがって、そこあたりからいきますと、将来的にはトラックにも自重計を構造的につけていく、そして積載オーバーなんかによる事故を起こさない、法律、基準を守らせるということが必要じゃないかと思うのですけれども、そういった点、これもシートベルトと同じように検討していただくように、これは審議会の中に入っていないようでございましたから、お願いを申し上げておきたいと思います。
 それから次に、建設大臣の方にお伺いというか、これはお願いになると思います。
 道路と交通事故は表裏一体だと思うのですが、そういう意味で近年、人に優しい車に優しい道路ということでの御努力をいただいておるというふうに聞いておりますし、そういう面では大変喜ばしいことでありますが、特にその中でも高速自動車道、この事故は、件数とか死者数、負傷者数を含めて年生若干の増加はあるにいたしましても、一般道と比較しまして非常に事故率が低い、これは大変いいことだと思います。
 そういった面で、いわゆる運行する車と人とを分離していく。これは完全ということじゃございませんけれども、分離し遮断していくということも交通事故を防ぐ形でありますし、人の命の面から考えますと、高速道の役割というものは非常に大きな役割を持っておるわけでございます。そういうことでございますから、もちろん多極分散ということにも大きな役割を果たすわけですけれども、できるだけ早く日本列島に高速交通網の網を張りめぐらしていただきたい、これは全国民の要望だと思うのです。先ほど日本海の方にも話が出ましたが、四国と東九州の方は高速道がないところで有名でございます。大臣がお見えになりましたけれども、四国にも余りないですね。そういうことで、非常に見捨てられた地域になっておることは事実であります。その必要性についてはもう十分御認識いただいておると思いますのでくどくど申しませんが、ぜひできるだけ早く高速交通網の整備を図っていただきたい。
 とりわけ東九州自動車道については、既に予定線に入れていただいて、計画線、整備計画に上げていただいておりますが、大分以南、宮崎県、鹿児島までの間は着工ゼロなんでございます。そういった面で非常におくれをとっておるわけでございますが、ぜひこの点について大臣の確答をお願い申し上げたいと思います。
○中村国務大臣 お答えいたします。
 ただいま先生から御指摘をいただきましたように、高規格幹線道路は多極分散型の国土を形成する上において最も必要なものである、このように認識しておりまして、現在、供用区間は平成四年度末で五千九百二十九キロでございます。全体の四二%が供用されておるわけでありますが、第十一次道路五カ年計画で年間に供用三百七十キロを目指しております。そういたしますと千八百七十七キロ、全体で七千八百キロ供用できるという見通しのもとでこの計画を立てさせていただいております。そして、二十一世紀までには大体九千キロを供用できる、こういうような目標のもとでこの計画を進めているわけでございますので、ただいま御指摘をいただきました東九州、横断道路の問題も含めまして、地元から与野党を問わず大変熱心な御陳情をいただいておる問題でございますので、その整備手法等につきましては、地域の実態に即した整備手法を考えながら、前向きにこの問題に取り組めるように担当者に指示しているところでございます。
 それと、私の所管ではおりませんが、先ほど安全教育の問題について先生から御指摘をいただいていた問題に、ちょっと私個人的にも感じていることがありますので。
 やはり事故を防ぐというのは、道路の施設とか車の性能とか児童たちに対する教育も非常に重要だと思います。ドライバーの教育というのは、わずか一カ月か二カ月間で成人に達した人に対して交通道徳も含めて教育するということは、言うはやすく実際はなかなか難しいことではなかろうかな、このように考えておりますし、また交通法規などは、私たちが免許を取ってもしばらくたつと全くわからなくなってしまうというようなことも考えてまいりますと、やはり小さいうちから交通道徳も含めた教育の徹底というものは、ドライバーの質の向上のために非常に重要な、交通事故を激減させるために必要なことではなかろうかな、このように考えておりますので、先生の御意見に全く同感でございますので、ぜひそういうことも政府の中でさらに強力に進められるように努力していかなければならない、このように考えておりますので、つけ加えて御説明にかえさせていただきたいと思います。
    〔永井委員長代理退席、委員長着席〕
○北川(昌)委員 高速道もさることながら、大体交通事故の面からいきますと宮崎県、それから四国では高知県とか徳島県でございます。面積は広い、人口は比較的少ない、その中で事故率は高いのです。これは高速道だけじゃなくて、交通網の整備のおくれではなかろうか、このように私は考えるわけですけれども、とりわけ建設省の方でも懸命にこの問題についていろいろ御配慮をいただいておるところでございますが、なお一層お願いしたいと思います。
 一つは、非常に災害ばかりがございまして、今改築いただいておりますが二百二十号線、まだ青島等の地区が非常に渋滞をして交通事故になる。それから、これまたもう二十五年間かかっておりますが、二百二十二号線牛之峠のバイパスというのがございますが、これも交通安全上非常に重要であるし、今建設省がやっております地方拠点都市と地域の衛星都市を結ぶ道路としても非常に大きな問題でございます。そういった面で、この二つの国道については、これだけというわけではございませんが、ぜひひとつ早急な整備方をお願い申し上げておきたいと思います。もし御答弁いただければ……。
○中村国務大臣 ただいま答弁をさせていただいたことと重複いたしますが、これから交通量に応じた高速道路の計画ということになってまいりますと、ある面では必ずしも採算ベースに乗り切れない路線というものを工事を進めなければならないという問題もございますので、そういう場合は一般国道と絡めながら、その地域のニーズにこたえられるような整備手法とはどうなのかということを含めて、従来の考え方よりもさらに柔軟的に地域のニーズにこたえられるような方法を建設省としても考えて、今御要望いただきました路線につきましても、できるだけ地元と連携をとりながら強力に進められるように努力をさせていただきたい、このように考えております。
○北川(昌)委員 運輸大臣の方にお聞きいたしたいと思いますが、信楽高原鉄道で事故が発生いたしまして一年七カ月ぶりに調査結果報告が出されたわけでございます。この調査結果報告、ちょっと長い期間だったと思いますが、これも含めてどのように受けとめておられるのか、お尋ねしたいと思います。
○越智国務大臣 一昨年の五月十四日に発生いたしました信楽高原鉄道衝突事故で、死亡者が四十二名、また負傷者が六百十四名、多数の犠牲者を出しました。運輸行政を預かる者といたしまして、重大に受けとめております。
 鉄道というのは非常にいい慣習がございまして、指差称呼というのをやっております。そこで、列車よし、後ろよし、前方よしというようなことを確認して、それから手を挙げるとか、あるいは笛を吹くとか、あるいは信号を鳴らすとかして列車を発車さす、こういうことでございます。その際に、一つには今回の場合は、自分の見えておるところは確認をして前方よしであったと思うのですが、見えないところが前方よしの確認がとれていなかった、こういうことであります。私は、赤信号で列車を出したということに重大な問題があった、かように思う次第であります。
 また、もう一方、信号系統を修理したようであります。これを、相手と立会をし、また法令によりまして検査をしてもらう、確認をしてもらう、そのことを怠っておったようであります。そういうことで赤信号になった、こういうことでありますが、今後はひとつその点を確認する、検査をする、いわゆる順法精神を徹底して守らす、こういうことでございます。
 その後いろいろ調査をいたしまして、結論が長かったようでございますが、今後、これを短くするように努めてまいりたいと思います。要は、すべてのことを確認する、正確に、これなら間違いないという確認の上に列車を発車さすということでないといけない。
 私のところは、何といいましても安全が第一番でありますし、次は快適でございます。その確認を怠ったということに重大な過失があった、かように思いますので、お説のように、今後十分注意いたしますとともに、今の調査につきましても、今後はできるだけ早く結論を出すようにいたしたい、かように考えておる次第であります。
○北川(昌)委員 大体報告書を見てみますと、信号保安システムという限定されたところに原因究明の力が置かれるということではないだろうか。したがって、そういう事故が起きる周囲の環境がどうだったのかということについてが抜けているような報告ではないだろうかと私は思うのです。
 一、二例挙げますと、列車運行にかかわる指揮命令系統に乱れがあり、責任の所在が不明確であったと。これはやはり、突然にJRが乗り入れるということで協定いたしまして、今まで十四人でわずかな便数を、単線を運行しておった。ところが、そこに一日一万五千人ですか、往復五十二便のようですが、乗客が来た。それには、担当する駅員さんはわずかに三名しかふえていない。こういうことで、それを消火し切るだけの体制がなかった、そういう体制をつくろうとしなかった。これはJRも乗り入れたわけですから、当然そこを十分な打ち合わせなり指導をすべきであった。したがって、責任の所在が不明というよりも、責任の所在ができないような環境にあったということですね。
 私は、そういうふうにそこあたりもちゃんと見ていただかなければいけないのではないだろうか。ただ信号機がこうだった、それを扱った人間が悪いのだということでは、係員の教育の不徹底、これもわずかの期間の中で、十四人ぐらいの人数が精いっぱい、一生懸命やっておるわけですから、乗り入れるからということでそれに教育ができるような余裕はなかったのじゃないか。したがって、そういう余裕のない体制のところに乗り入れるわけですから、JRも人を応援に送り込んで安全対策に十分を期するべきでなかったか。
 なぜこういうことを申すかといいますと、ローカル線は大体単線なんですね。そして信号をつけるので、無人駅が多くなりました。またぞろそういうことが起きないとも限らない。だから、こういった報告書は大きな幹線に参考にさせるのではなくて、それも大事ですけれども、やはりそういうローカル線に、こういうことから原因確認はこうだったのだということが伝えられて指導されなければならない報告書にすべきではないかと私は思うのです。
 いろいろございますが、やはりそういった面では、もう少しこの事故の原因をつくった周囲の環境というものを重視しなければならない。それは人なんですけれども、人の教育訓練、そういう環境をまずつくって、初めてこういう結果でほかのところには指導ができると考えますが、その点いかがでございましょうか。
○越智国務大臣 事実関係の問題は政府委員から答弁をさせますが、いついかなる場合でも、列車を出して次の駅までは大丈夫という確認、確かにお客さんはおるし、急いで出したい気持ちはわかりますけれども、次の駅まで大丈夫という確認をしてから列車を発車させる、このことが大事だ、いかなる場合もそのことが大事だ、私はかように思います。
 今の要員の問題とかあるいは教育の問題等につきましては、鉄道局長から答弁をいたさせます。
○秦野政府委員 信楽事故の直接の原因は、信楽高原鉄道側が、赤信号にもかかわらず所定の手続を経ないで出発させだということが直接の原因であるわけでございますが一その事故の背景といたしまして、ただいま先生から御指摘ございましたように、信楽高原鉄道側あるいはJR西日本側双方につきまして、乗り入れに関する訓練と申しますか連絡調整が必ずしも十分でなかったという点があることは御指摘のとおりでございまして、その点は私どもの報告書の中にも載せさせていただいておるところでございます。
 ただ、人数の点につきましては、信楽側の経営事情もございますけれども、少なくとも当日の列車の運行本数に見合う要員は配置されていたと私ども思いますし、また、信号設備等の整備員を通じまして十分安全な運行が確保できるシステムとしてはできておったのじゃないかというふうには考えておりますが、いずれにしましても、今回の事故の教訓といたしまして、同じような中小私鉄あるいは第三セクター等の鉄道の運行の安全につきまして、この事故を貴重な教訓として再発防止に万全を尽くすように、私どもとしても全力で取り組んでまいりたいというふうに考えております。
○北川(昌)委員 大臣も局長もおっしゃるとおりなんですけれども、これは幹線に通用することであって、もう一歩考えていただきたいと思うのです。
 ローカル線はなかなかそう簡単に、この人数で運行できるとか――数が多いんですよ。今までなかったことがぼんと来るわけですから、できないわけなんですよ。そういうときに万全の対策、例えば私も何遍も繰り返しましたけれども、無線をお互いにやっておくとか、あるいはそこの信号場に一人保安要員を配置しておけば、これは機械万能ではございませんので、そういったところがローカル線あたりには非常にあるということをひとつ認識いただいておきたいと思います。幹線なら私はおっしゃるとおりだと思います。やはりローカル線というのはそういかぬわけなんですね、そこはいろいろ問題ありますけれども。
 それと、非常に長くかかった。一年、事故の命日までにはというお話が前回のときあったわけなんですけれども、しかしそれを越してまた七カ月オーバーしましたね。ここらあたりも遺族の人たちにとっては非常に耐えがたいことではなかっただろうか。その間には島原鉄道とか関東鉄道、ああいう事故も起きましたし、多くの鉄道事故が起きております。そういった点を考えますと、できるだけ早く事故の結果をして、再発防止のための対策を立てていただくということが必要ではなかったかと思うのです。
 これは私もいただいたのですけれども、被害者の弁護団の方がアメリカに行かれて、国家運輸安全委員会という組織を視察されてこられた。この組織、委員の任命は大統領直属で任命される、大統領の任命。日本の場合は、それぞれ電気関係の関係者の皆さんとか、それに利害関係のある人も行っていらっしゃるし、運輸省の兼務で行っていらっしゃる方も、非常に専属はできないのではないかという部分があると思うのですけれども、こういう事故に対しての調査委員会は常時設置しておくべきではないだろうか。事故が起きたそのときに、それに合わせて委員会を設置する。それぞれ任命された方もお仕事をお持ちですから、それに専従できませんよね。そうなりますと、勢い長くなるでしょうし、長くなりますと事故の真相が確実に整理できないという面もあるわけであります。
 そういった点で、アメリカでは鉄道、船舶、パイプラインですか、航空、こういった総合的な調査委員会を設置して専門でやっておられる。陣容も三百四十四人ということでやっておられるようですけれども、日本ももうそういう体制を、今交通の時代ですから、すべて含めて委員会の設置というものを検討すべきではないかと思うのですが、大臣、もしお答えがあれば。
○越智国務大臣 今の前段の問題でございますけれども、信号が赤で発車さしたというのであれば、赤になっておるその赤はどういう原因がということを確認して、電話で連絡をとるなり無線で連絡をとるなり、あるいはだれかを次の駅に派遣するなり、そういう処置をしてから発車をさしたら、こういうふうに私ども認識をいたしております。例えば道路でありますけれども、交通渋滞の道路の信号が故障いたしますと、信号をとめて警察官が手信号によってやっておるということでございますから、いかなる場合でも、赤信号で出す場合には前方の確認をしない限りは発車をさせない、これを原則で守るように私は指導をしておる次第であります。
 それから事故調査でございますが、御承知のように事故調査委員会は、今のところ航空、飛行機の場合はやっておりますが、海と鉄道、これは今つくっておりません。いろいろございますけれども、今まで事故がそれほどなかったという点もございますのと、これは飛行機の場合、後から非常に、そのときすぐにやらないと不明の部分ができるというようなことでございますから。しかしお説でございますので、今後よく検討をしてみたい、こういうふうに考えておる次第であります。
○北川(昌)委員 大臣、言葉を返すようですけれども、今電話でも連絡ということですね、その電話が通じないような状況であったということもひとつ御記憶いただきたいと思います。
 それと最後に、これはテレビで見たことですから正確でない部分もございますが、実は私ここでヘリコプター事故の問題について再三御質問申し上げたところでございます。去年、おととし、さきおととしと事故はだんだん減ってきました。それなりのかなりの御指導あるいは監督をいただいたというふうに聞いております。
 そういうことで、先が非常に明るいというふうに見ておりました途端でございましたが、これは事故じゃございませんけれども事故につながる大変なことなんですけれども、ライセンスといいますか、操縦資格を取るのにフィリピン免許というのがあるらしいのですが、フィリピン免許で不正がこの前十一件明らかになった。さらに五十件ぐらい疑いがある。これは、気違いに刃物とは言いませんが、何か本当にヘリコプター事故を起こすための免許になってくる、こういう状況ではないかと思うのです。練習記録の改ざんも行われておるとか、これはもう大変なことでございますので、徹底的な再調査をしていただく必要があると思うのですけれども、いかがでございましょうか。
○松本(健)政府委員 お答えいたします。
 ただいま先生の方から御質問のございましたフィリピン・ライセンスの件でございますけれども、先生御指摘のように、昨年の十二月に申請がありました十一名の者につきまして、これは切りかえの申請でございますけれども、その書類につきましていろいろ調べましたところ、どうもおかしいところがある、こういうことで、私どもこれを発行いたしましたフィリピン政府の方に照会をいたしました。照会をいたしましたところ、フィリピンの方のそういう原簿に載っておらない、こういうことが判明した次第でございまして、直ちにその十一名の者に対しましては申請を却下した、こういう事情でございます。
 こういったことが起こりまして、したがいまして、その時点におきまして既に書きかえの申請をしておりました者、これが、今先生がおっしゃいました五十数名というのは五十六名でございますけれども、その者につきましても保留をしておりまして、それを照会しているところでございますけれども、そのうち四十八名の者については、どうも疑わしきところがあるのではないかということで、現在保留をしてフィリピン政府の方とさらに調査をしているところでございます。
 また、こういう事態が起きまして、フィリピンのライセンスを日本に書きかえた者が既に、これは昭和六十二年から六年間でございまして、最近になって多くなっているのですけれども、三百名を超えるライセンスを交付した者もおるわけでございまして、その者につきましても改めて今フィリピンの方に照会をしているところでございまして、厳正に処置をしていきたいというふうに考えております。
○北川(昌)委員 では、終わります。どうも御苦労さまでございました。
○春田委員長 伏屋修治君。
○伏屋委員 まず、総務庁の方にお尋ねしたいと思いますが、先ほど同僚議員からも長官に対しまして交通安全に対する決意等々をお聞きになられまして、長官もその決意を述べておられたわけでございます。
 長官の所信表明をお聞きいたしましたし、そのプリントもございますけれども、いろいろな交通安全に対する施策というものが具体的に挙げられておりますけれども、それを効果的に推進するためにはどうしても各省庁との総合調整が必要である、こういうふうに所信に述べられておるわけでございますが、それが大前提でございまして、その総合調整がうまくいかなければ、具体的に挙げられておる安全施策も画餅にすぎないのではないかな、こういう心配を持つわけでございますが、その辺の所信をお聞かせいただきたい。
○鹿野国務大臣 交通安全対策につきましては、ただいま先生申されましたとおりに、多くの省庁にまたがる総合対策でございますので、交通事故の減少を図っていくというためには、どうしても交通事故の実態に対応した総合的な交通安全対策というものを関係省庁と連携をとりながら、また官民一体となって取り組んでいかなきゃならない、そのことが非常に大事なことだ、こんなふうに考えております。
 そのようなことから第五次交通安全基本計画というものを作成をいたしまして、これに基づいて関係省庁連携をとりながら諸対策を推進をしてまいりました。なぜ事故が起きるかというふうなところを調査分析をしながら、例えば、そういう中でどうしても高齢者の方々の事故がふえておりますよ、若年層がふえておりますよ、あるいはまた自動車乗車中に、その中での死傷者がふえておりますよ、あるいはもっとシートベルトの着用率というものを向上していかなきゃならない、そういういろいろなる課題というふうなものについて定期的に、あるいは必要に応じて検討会を開くなり、あるいは勉強会を開くなり、あるいは会議を開くなりというふうなことで、今日まで懸命になって対策に取り組んできておるわけであります。
 しかし残念なことに、先ほど申し上げましたとおりに、ここ四年間の死者が一万一千人を超えておる、こういうふうに死者数がそのようなことでなかなか減少しない。こういうふうなことを考えますと、きょうは村田自治大臣・国家公安委員長、そして越智運輸大臣、中村建設大臣からも交通安全対策に対する並み並みならぬ決意も申し述べられたわけでありますけれども、私ども引き続いてそれぞれの省庁、各大臣、関係者の皆様と御協力をいただきながら、さらに強力な連携のもとにこの交通安全対策に取り組んでいきたい、このように考えておるところでございます。
○伏屋委員 それに関連してでございますけれども、中央省庁におけるそういう総合調整の機会というものも非常に大事でございますけれども、中央省庁のそういう姿勢を見ることによって、今の行政機構からいいますと、地方におけるいわゆる縦割り行政が総合調整化するという動きも積極的に出てくるのではないか、こういうことでございまして、そういうような機会を総務庁長官として今後具体的にどう進められるか。例えば、各界各層の代表者を招く、あるいはとりわけ若年ドライバーもその席に同席させる、そして懇談会を設けるとか、そういうような機会を各地方で開いていくことが、やはり中央にもまた総合調整機能が発揮できるのではないかな、こういうように考えるわけですが、その辺の御所見はどうでしょうか。
○鹿野国務大臣 交通安全対策の安全運動等々も今日行われておるところでございますが、そういう中で、さらにこの交通安全対策キャンペーンを張る中でこの事故防止というふうなもの、非常に重要な問題だということをさらに国民の皆様方に御理解をしていただかなければならない。このことを考えた場合、ただいま先生から具体的な御指摘もちょうだいしたわけでございますが、私どももさらに機会をつくりながらそれぞれの地域、地方というところとも連携をとりながら、この交通安全対策、一層強力に努めてまいりたいと思っております。
○伏屋委員 積極的に推進していただきたいと思います。
 先ほど同僚議員の方からも、交通安全運動がちょっとマンネリ化しておるのではないか、こういうようなお話もございました。我が国ほどこの交通安全運動について多年にわたって運動しておる国というのは、世界に例を見ないわけでございます。その割には交通事故件数、死亡者数ともに余り減っておらない、こういうことからもマンネリ化ということが言われておるのではないか、こういうように思うわけでございますが、それについて具体的にお考えをお聞きしたいと思います。
○賀耒政府委員 御指摘のように、交通安全運動がマンネリ化しているのではないかということで、私も数年前そのように感じたのは先生御指摘のとおりでございます。
 それで、なぜマンネリ化したのかといろいろと考えておりますが、特に交通事故が大変たくさん発生いたしました昭和四十五年ごろと申しますのは、まさに車が走る凶器で歩く人が被害者と、強者と弱者の関係というのが対比された典型的な我が国の交通事故の真っ盛りだったと思うわけでございます。しかし、その時代と比べますと、車はもう数倍にふえておりますし、また免許人口もふえております。また自転車も物すごくふえております。しかしながら、多くの国政の皆様方あるいは国民の皆様方のいろいろな御尽力で、交通安全施設とかいろいろなハードな部分は相当よくなりましたので、今でも小さな子供さんあるいは高齢者の方も亡くなっておられるのですが、事故の発生している形態その他がかなり、同じ一万六千あるいは一万一千数百という事故でも、事故の中身が二十年ほどの間にさま変わりしているように思います。
 そういうようなことに対して、どちらかというと、歩行者の教育とかあるいは交通のルールだけを教えているようなところにどうも重点がいっておって、現在ふえ続けている事故の形態と交通安全教育、対策、もろもろの対策が少しずれてきておるのではないだろうかというように感じてきております。
 そういう意味で、第五次交通安全基本対策というか基本計画というものも、車の安全性だとか実践型の安全教育だとかいろいろ出されておりますが、それが交通安全運動等の日常やるべき運動等にもまだ十分に切りかえができておらないのではないか。そこら辺のところをスムーズに、国はもとより地方も含めて移行させる必要がある。
 だから、例えば人を集めてお説教というか講義、講座を開くというだけではなくて、実際に車の衝突しているような場所を安全運動のときに見ていただくとか、あるいは試験場とか教習所とかいろいろな広場で、二輪車とか四輪車も含めまして、実際の車の安全体験というか、実技型の体験を皆で見てもらう、自分もみずからやっていくというような、そういうようなどちらかというと、かっこいいタレントの人にいいかっこして一日何とかというので出てもらうのではなくて、もう少し踏み込んだようなものに切りかえていくべきだろうというように考え、そういう方に徐々に移行しつつございます。
 しかし、これは言うのは簡単でございますが、そういうことを指導する指導者の養成とか場所だとかノウハウとか、いろいろ問題がございます。しかし我が国の事故というのは、もう信号機も十分に見てくれない高齢者の歩行中の事故であるとか、あるいは車のスピードがよく予測できないような方が、突然信号機もないようなところで横断されるとかいうような事故でございますので、これは一つは高齢者の問題、一つは若者の車運転の問題、一つは車のいわゆる性能に応じた技術というかマナーのレベルアップ、そういうような、大きく分けてその三つくらいのことだけでも重点にしていかなければ、その辺のところを御指摘のような形で関係省庁、関係団体等の御協力を得て一歩でも二歩でも踏み込めば、安全運動の目的は達するのではないか。
 特に、今我が国の事故の死者というのは、四割以上が自動車乗車中の死者でございます。これは、アメリカ合衆国で申し上げますと七五%以上、あるいは旧西ドイツでは六〇%近い方が自動車乗車中の死者。日本は、今から十年ほど前は三五%であったのが、最近は四〇%、四二%くらいになっておりますので、ここの事故を減らすということも大変重要なこと。そうすると、シートベルトの着用をいかに進めるかなんというようなことも、あれもこれもやるというより、そういうようなことについても思い切って重点的なシフトをしてやるというようなことも手法だろうと思います。
 そういう意味で、いろいろな工夫をしてまいりたいと思いますので、何とぞいろいろな御支援をいただきまして、私も引き続き努力してまいりたいと思います。よろしくお願いします。
○伏屋委員 できるだけ、時間がありませんので答弁、短目にお願いしたいと思います。
 交通安全の問題、交通安全の運動期間中でもですけれども、私もよくタクシーなんかに乗りますと、かえってふだんよりも交通渋滞が激しいということで、運転手もいらいらしておる、そういうような現象も私はつかんでおりますし、またそういう中で若者たちがいらいら運転をする、そしてその交通安全の運動員がおらないところではスピードアップする、そこに事故がつながる、こういうことがとりわけ平成四年におきましては、交通安全運動期間中の方が死者数が多かったというようなことは、そういうところにもあるのではないかと思います。
 また、これは警察に関係がございますけれども、速度違反する箇所というのは、いわゆるネズミ取りの箇所というのはほとんどの運転手は承知しておるわけでございまして、ここの道路でここら辺でやるというところは注意して走るけれども、それ以外はスピードを出す、こういうようなこともございますので、これは自治省の関係だろうと思いますけれども、そういうものも適宜そういう箇所を変更するというようなことの方が交通安全につながってくるのではないかな、こういうふうに思います。
 今室長の方から御答弁ございましたけれども、シートベルト着用というのは政府広報で、テレビ等で流しておるというのは私もよく承知しておるわけでございますが、まだまだそれだけでなくて、エイズ対策でかなり政府広報等々でPRをしておりますけれども、それに匹敵するくらいのキャンペーンというものをやはり張っていかなければならないのではないか。十六歳から二十四歳くらいまでの死亡者数というのが非常に多いわけでございまして、こういう方が亡くなっていくのは国家的にも大損失でございますので、そういう面でのキャンペーンというものを張る意思があるのかどうなのか、お聞きしたいと思います。
○賀耒政府委員 ただいま御指摘のシートベルトキャンペーンというのは、もっとしっかり張る意思があるのかということで、十分に張る意思はございます。実際……(伏屋委員「それ以外、シートベルト以外のキャンペーンを張る意思があるのか」と呼ぶ)これにつきましても、高齢者の反射材の活用であるとか、また若者の安全マナーの向上であるとか、いろいろと政府はもとより地方団体、さらに民間のいろいろな団体の協力を得て張る意思はございますし、一生懸命工夫してまいりたいと思っております。
○伏屋委員 先ほど運輸大臣も、安全運転が運輸省にとっては最重要課題であるということで、指差しで安全確認をするということになっております。これも、免許取得のときに自動車学校でもやはりこのことは教えられておりまして、その安全確認をしながら発車するという人もおりますし、そうでない人も多いわけでございまして、建設大臣もお話がございましたけれども、これはそのときばったりではだめだ、やはり小さいうちから、免許取得年齢の前から交通事故に対する認識というものを深めていくような、そういう、後ほど私も文部省に聞きますけれども、そういう教育を充実させなければ何にもならない、こういうふうに私も考えるわけでございますが、これは御答弁は要りません。
 次に、自治省の方へお尋ねしたいと思います。
 大体事故者の大半というのですかね、一番多い年齢帯というのは、やはり十六歳から二十四歳までが三千名を超える死亡者数であります。その次が高齢者ということになっておるわけでございます。神奈川で三ない運動、いわゆるバイクの三ない運動というものをやりまして、そしてその三ない運動というものではだめなんだ、交通安全につながらない、だからモータリゼーション時代の若いうちからそういうものを体験させようということで、学校でそれに積極的に取り組むことによって、学校における校内の生徒を対象にしたところの事故率は下がった、こういうふうなこともございます。
 その結論としては、やはりバイクの免許取得年齢というものをもう少し上げるべきではないか。今十六歳から取れるバイクの免許というものを十八歳にすべきではないかというようなことも言っておられるわけでございますし、また普通乗用童の免許取得も十八歳から二十歳に上げる。一番事故を起こしておるピークというのは十九歳ぐらいが一番ピークでございますので、いわゆる免許取得をして一年ぐらいたって、ややドライブする運転技術になれてきた、そこらあたりが一番死亡率につながっておるわけでございますので、そういう面からいいますと、もう少し免許取得年齢を引き上げてもいいのじゃないか。十六歳から二十四歳までが一番多い、二十五歳からはがたんと死亡率が減っておるわけでございますので、そういう面からもその考えがあるかないか、お聞かせいただきたいと思います。
○関根政府委員 免許年齢を引き上げることを考えているかとの御指摘でございます。
 現在は、私ども原付以上二輪免許が十六歳、それから普通免許十八歳ということで制度を設けていただいているわけでございます。これは諸外国でもおおむねそのようでございまして、ドイツ、フランス等、アメリカは州によって違いますが、高い年齢で十八歳、若い年齢では十六歳から普通免許が取れるということでございます。それから原付等でございますと、国によっては十二歳からあるいは十四歳からというようなことでございまして、国際的に見ましても、現在の我が国の制度というのはおおむね妥当といいますか、発展した自動車社会を持つ国の基準に見合うようなところで設定されているのではないかという感じがいたします。
 翻って、ではその結果事故がふえているではないかという点の御指摘でございます。これは御指摘のとおり、最も発生件数の高い年齢層が十六歳から二十四歳まででございます。この間において運転に習熟していただく、特にこの年齢層は免許の取りたてて事故が多いということから、初心運転者期間制度というのを平成元年の改正で設けさせていただき、これを平成二年から施行しております。この結果が直接に出ているかどうかというところは、必ずしもここで断言するわけにはまいりませんが、少なくとも平成三年、平成四年と続けてこの年齢層の事故死者数は減少しているということがございます。
 でございますので、年齢層の引き上げということによる措置も一つの措置がと存じますが、そのほかにきめ細かい制度、初心運転者期間制度もその一つでございますが、諸外国では暫定免許制度等、いろいろ工夫をしているようでございます。そういう努力もあるいは対応の仕方かと考えているところでございます。
○伏屋委員 国際比較してまあ妥当であるというようなお答えがあったわけでございますが、余りそれは妥当でないのではないかなと私は思うわけです。日本というこの七〇%以上が山国であり、道路状況というものは世界各国と比べましても、建設大臣を前に置いて申しわけございませんけれども、非常に道路状況は国際比較にならない。そこへもってきて、車の量だけは非常に大量であるというところから、やはり交通事故というものが多発しておる、こういうふうに考えるわけでございますので、免許年齢引き上げについてももう少しこれから検討して、そういう道路状況、車の量というものを比較しながら考えていただきたいな、こういうふうに思います。
 それから、私ごとで申しわけございませんが、私は血液型はA型です。私の家内はO型です。私は時々家内と一緒に車に乗ります。そうすると、大体O型の人間というのは、右折する場合にも信号の手前五メーターぐらいでしかウインカーを出しません。僕の家内を見ておってそうなんです。私が運転する場合には、大体二十メートルないし三十メートル手前からウインカーを出しますというように、やはり生活の中における生活態度、血液型に依存するわけではございませんが、大ざっぱに考えますと、その血液型というものが非常に生活に影響を与えておる。とりわけまた、交通マナーにも大きな影響を与えておるのではないかな、このように考えるわけでございます。
 その辺の、事故の死亡件数、事故件数というのが上がってきていますが、もっと具体的に、こういう血液型の人は要注意ですよということを何とかやれるようなキャンペーンの仕方も大事ではないか。そうすると、自分の身に引きかえて、ああおれはO型だ、O型だから気をつけなければいけないぞ、こういうものがあると思うのです。O型の方は僕の家内を見ておりましても非常におおらか、おおらか過ぎるのです。ドアをあけたらあけっ放し、その都度その都度でやっていきますので、その後始末を私がうちの中でやらなければならぬ。A型というのは損なタイプでございますけれども、そこら辺のところも、これからの交通安全対策としてキャンペーンの中に盛り込んでいただければありがたいと思います。そういうことに関する答えは要りません。
 免許の取得年齢については、国際比較をもっと具体的に詳細に検討する中で検討していただきたい。私の希望としては、年齢を引き上げてもらいたいというのが私の希望でございますので、よろしくお願いいたしたいと思います。
 次の問題へ入りますが、交通安全推進委員というボランティア活動からもう一歩踏み込んで、交通安全活動推進委員というものが設けられるようになって一年でございますけれども、私は実感として、交通安全推進委員が本当に社会の中で動いて交通安全運動に積極的に取り組んでおるというような感じを持てないわけですけれども、そのあたりはどのようにお考えになっておられますか。
○関根政府委員 御指摘の地域交通安全活動推進委員の制度は、平成二年の道路交通法を改正していただきまして設けさせていただいたものでございます。平成三年一月から運用されておりまして、昨年末現在でございますが、全国で一万八千八百名ほどの方が地域交通安全活動推進委員として御活躍中でございます。このうち女性の方が約一割、千七百人ほどでございます。
 この方々の活動の中身は、違法駐車対策その他の交通安全のための啓発活動、協力活動、相談活動等でございます。具体的には、交通安全運動の際でございますとか、いろいろな各都道府県あるいは警察署単位での行事の際に、違法駐車対策等の活動をしていただいているところでございます。現在、各都市で違法駐車防止条例というのをつくっていただいているところでございます。東京都の三区ほか十九の都市で現在違法駐車防止条例をつくっていただいておりますが、その都市における違法駐車防止活動の一環として、都市の方々と一体となってこのような活動を地域交通安全活動推進委員の方々が行っている例が最も多い例でございます。
 ということで、まだできたてのシステムでございますので、この種の違法駐車防止条例のような地域に密着した交通安全行政にその地域の活動と一体となってお手伝いができるようにということで、私どもも現在指導をしているところでございます。
○伏屋委員 ボランティアから一歩踏み込んだわけでございますので、踏み込んだそういうような姿勢というものが一般市民にわかるような活動、今具体的な中身もちょっと話がございましたけれども、例えば腕章、こういうところに腕章をはめて常時自分の時間があるときには地域を回るとかいうようなことをやれば、安全推進委員が動いておるなという、それだけでもかなり間接的な効果はあるのではないかな。あるいはまた自動車に乗られる方であるならば、自動車のリアウインドーあるいはフロントウインドーのところにそういう腕章みたいなものを、交通安全推進委員ならそういうようなものを張りつけておくとか、そういうようなことをやれば、案外、暴走運転している人も悪いなと思いながらもやっておる人もおります。だから、そういう人がそういうものを見たときに、あっ、これはいかぬぞという一つのブレーキがそこでかかってくれば、僕は交通安全につながってくるのではないかな。そういう意味での、交通安全推進委員というものの積極的な活動というものをこれから中身的にお願いをしたい、そういうようにお願いしたいと思います。
 次に、全国における事故多発県というのは大体決まっておりますね。北海道、東京、愛知県ですね、このあたり。今はトップは茨城ですか、というようなことで、かなり決まっておるようでございます。それで、ドライバーの方々も、例えば私の方の地方でいいますと、私は東海地方でございますので、東海地方では三河ナンバーの車には近寄るな、こういうようなことも言われておるわけでございます。ということは、三河というのは愛知県ですから、非常に交通マナーが悪いということを象徴しておると私は思うわけでございますが、そういう事故多発県における具体的な交通安全対策というものをどういうふうに、ほかの県と違って一味も二味も違う取り組みをして当たり前ではないかな、このように思いますが、その取り組みについて。
○関根政府委員 確かに、先生御指摘でありますように、幾つかの道府県がここ数年、死亡事故記録の悪い方の上位に連続して名を連ねるという傾向がございます。そのような都道府県におきましては、もちろん事故抑止のため懸命の努力をしているところでございます。
 先生ただいま例を挙げられました、例えば茨城県の場合でございますと、たまたま茨城県内に自動車安全運転センター中央研修所があるということもあろうかと存じますが、県内の交通安全教育のリーダーの人たちがその中央研修所に派遣されまして、そこで体験研修を受けて交通安全教育を実践的に行うことができるように訓練を受けているというようなこともございます。それから、神奈川県等が発端でございますが、自動車のディーラー団体に働きかけをいたしまして、自動車のディーラー団体からその自動車のユーザーである若者に対しまして、自動車の安全な乗り方について指導していただくということで、ディーラー団体交通安全対策推進協議会、こういったものもつくって若年ドライバーに対する安全教育をしていただいているというようなこともございます。
 そのほか、先ほどちょっと申し上げましたが、違法駐車防止条例ということで都市に働きかけをいたしまして、都市と一体となって、違法駐車は一つの規範意識欠如の例でございますが、交通ルール、交通マナーを守ってもらうための運動を進めていただいている。こういうようなことを、それぞれの都道府県警察の、それぞれの所管行政以外の活動として行っているというような努力をしているところでございます。
○伏屋委員 時間ございませんが、いろいろ聞きたいのですが、心肺蘇生法についてお聞きしたいと保思います。
 交通事故が起こって、その最初の四分問というのがその人の生命にかかわる重要な時間であると言われております。そのときに、いわゆる心肺蘇生法で心臓ショックを与えることによって心臓停止を補うことができるならば、その人の蘇生はできるのではないか、こういうようにも言われております。心臓停止後三分間、あるいは呼吸がとまって十分間、こういうふうに言われておりますが、その心肺蘇生法がその人の生命の蘇生につながるということであるならば、この心肺蘇生法というものの教育というものをもっと充実しなければならないのではないか、こういうように思います。
 そういう意味からも、新しく免許を取得される方あるいは免許を更新される、そういう機会をとらえて、こういうような心肺蘇生法を実際に自分が体験し、自分の身につける、こういうような機会を何としてもつくっていただくことが死亡事故を少なくすることになるのではないか、このように考えますが、そのあたりはどのようにお考えですか。
○関根政府委員 心肺蘇生法について教習をすることについてのお尋ねでございます。
 現在、道路交通法の定めによりまして、交通事故による負傷者があった場合に、運転者等は応急の救護をしなければならない旨の定めがございます。しかしながら、そのような技術を持っておりませんと、応急の救護といってもなかなか簡単にはまいりません。私どもといたしましては、少なくとも救急車が来るまでの間に何らかの手当てをすれば助かる可能性があるというような、医療行為には当たらない本当に初歩的な手当てといったものを身につけていただきたいということで、現在カリキュラムの全面見直しを行う一環で、心肺蘇生法について取り入れてもらうべく検討を進めているところでございます。
○伏屋委員 運輸省にも六、七点お尋ねしようと思っておりましたけれども、申しわけございませんが、省略させていただきますので……。
 建設省の方にお尋ねしますが、先ほどの同僚委員の方からも御質問ございましたけれども、総理も所信表明の中で生活大国ということを何度か使われておられるわけでございますので、そういう歩行者、自転車利用者について優しいと言われる道路整備の必要性、その問題とか、あるいは地域の特性、交通の特性等に応じた町づくりをどのように構想してみえるのか、生活道路等における自動車の抑制対策についてはどうお考えなのか、これを十一次道路整備五カ年計画の中で大臣は具体的に交通安全施策として挙げておられるわけですけれども、その面についてのお答えをいただきたい。どういうような構想を持ってこれから優しい道路あるいは町づくり、いろいろなことをお考えになっておられるか、お尋ねしたいと思います。
○中村国務大臣 お答えします。
 ただいま御指摘をいただきました第十一次道路整備五カ年計画の中におきまして、先生から御指摘いただきましたように、昨年は事故が三・一%伸びて三百四十六人の方がふえた、一万一千四百五十一人の方が亡くなられたということでございますので、そういう面では道路の整備というものが非常に緊急である。抜本的な対策としては、高規格幹線道路あるいは環状道路、バイパス、こうしたもの、道路整備のネットワーク、そして緊急的な問題といたしましては交差点の改良とか、あるいはその他道路関係に対する照明装置、こうしたものを整備していく。そして、歩行者の方や自転車の通行の方々に対しての歩道の整備とか立体横断道路の整備、こうしたものを計画的に進めていかなければならないと思っておりますし、また道路審議会におきまして、先生御指摘をいただきましたように歩行者に優しいような道路、あるいは高齢者に対する、身障者に対するこうしたものを今御審議をいただいておりますので、それができ次第、具体的に対応を進めていきたい、このように考えております。
○伏屋委員 まあこれは答弁要りませんけれども、交通事故件数あるいは交通事故死亡者数等々の統計が出されるわけでございますが、高速道路における事故件数、そして死亡者数、一般道における事故件数、死亡者数、こういうものも比較しながらこういう統計として出していただければ、やはりそういうものが浸透していく、こういうように思いますので、その辺の御努力をお願いを申し上げまして、質問を終わりたいと思います。
○春田委員長 辻第一君。
○辻(第)委員 いろいろお尋ねをいたしますが、まず最初に、交通事故の直接の担当でございます国家公安委員長にお伺いをいたします。
 交通事故死者が四年連続して一万一千人を突破いたしました。昨年は一万一千四百五十一人という、昭和四十九年以来最悪の記録となりました。まことに深刻で痛ましい事態でございます。本年に入ってからも、昨年と比較いたしますと少し減っているようでありますけれども、油断ができる状況ではないと思うわけでございます。交通事故死者を減らすために、交通事故を減らすためにどのように対応されるのか、お尋ねをいたします。
○村田国務大臣 辻委員にお答えをしたいと思います。
 交通事故によって、御指摘のように毎年一万人を超えるとうとい命が失われているという状況は極めて憂慮すべき状態でございまして、国民の生活の安全を確保する上で、交通事故防止対策は重要課題の一つであると認識しております。私は、この関係の事務に関係をいたしますのは既に三十年を超えておりますが、今回は国家公安委員長としてこの交通安全対策に直接タッチをすることになりました。交通事故を防止するために、今後とも関係機関、団体との連携を図り、各種対策を進めていくことが肝要であると思っております。
 警察といたしましては、シートベルト着用の徹底、それから交通安全施設の整備、それから違法駐車対策を初めとする効果的な交通取り締まり、それから運転者教育を初めとする交通安全教育の充実強化、この四つの政策に重点を置いて強力に推進をしていく覚悟でございます。さらに効果的な交通事故防止対策の確立に資するために、交通事故分析の高度化を図って対応してまいりたい、このように考えております。
○辻(第)委員 ぜひ一層の御対応をいただきたいとお願いをして、次に移ります。
 次に、救急救命士の問題でございます。
 交通事故死者の増加の中で、救急体制の強化が重要な課題の一つでございます。昨年七月にスタートいたしました救急救命士でございますが、半年を経過して、実際に運用を行っている地域では、関係者の皆さん方の大変な努力の中、いろいろと成果も生まれております。住民の期待も高まっておるところでございます。
 しかし、救急業務の救急救命士は、現在全国で六百二十六名、東京消防庁には三百三十七名、横浜市で六十八名、大阪市で四十一名など、これらの一部を除くとほとんどがまだ一県二、三名でございます。本格的な運用に至ってないというのが現状でございます。例えば、私の奈良県では現在二名でございます。ことし下半期に一名、来年度上期に一名、下期に四名ということでございます。平成四年の救急白書によりますと、救急隊の数が四千二百三十七ということでございます。その隊員編成にもよりますが、極めて大まかな計算で、一隊三人編成で三交代勤務といたしますと、一万二千七百十一名が必要ということになります。
 そこで、中央養成所や各自治体の養成所の年間養成数はどのぐらいなのか、全救急隊に配置するにはどれぐらいかかる見通しなのか、この点と、もう一つ、主要自治体での養成が進んできた中で、自治体の設置した研修所においても他県の研修者の受け入れ等を行うことなど検討していただければ、こう思うのですが、この二点でお尋ねをいたします。
○朝日説明員 救急隊員を対象といたしました救急救命士の養成教育でございますが、これは都道府県が共同設立いたしました財団法人救急振興財団、それからお話がありましたように、大都市の消防本部等の養成施設で進めております。
 平成四年度の養成見込みにつきましては、年間で六百二十名という状況でございます。これにつきましては、平成五年度におきましては、救急振興財団が現在東京都内に専用施設を建設中でございまして、これが平成五年度の後期、この秋から開校することになりまして、これは年間で四百人規模の養成が可能と思うのでございますが、平成五年度につきましては、この振興財団の拡充と大都市の養成施設を合わせますと年間八百人程度。さらに振興財団では、それに引き続きます二校目の養成施設、これを平成七年開校目途に、現在建設準備を急ごうとしている段階であります。
 お話のように、将来目標といたしましては、私どもすべての救急車に常時一名の救命士を配置するということを目標として努力してまいりたいと考えておりますが、その具体的な年次ということにつきましては、これは養成施設の整備に必要な医療関係者の確保などの条件整備、これがどのように図られ得るのか見通しがたい点もございますし、また、大都市消防やあるいは民間施設を含めました今後の長期的な整備予定などが大きくそれによって変わってまいります関係から、現時点では、具体的な年次計画を申し上げるまでに至っておりませんが、何としてもこれは救急医療関係者等の御協力をいただきながら、その規模の拡大について最大限の取り組みを行ってまいりたいと考えております。
 また、その一環といたしまして、お話のように大都市の消防本部では、独自に自団体の隊員の教育訓練に加えまして、事情の許す限り周辺の団体等からの受け入れを行っていただく。また、それに必要な条件整備、私どもとしましても財政支援等について努力をしてまいりたいと考えておりまして、こうしたことと相まちまして、目標の早期達成に向けまして努力してまいりたいと考えております。
○辻(第)委員 次に、消防庁にまたこれは要請をいたします。
 全国で九百三十五ある消防本部のうち、半数は署員が百名に満たない規模の小さい消防本部だと聞いております。通常の業務をこなしつつ養成所に人を送るということは、並み大抵のごとではないと思います。こうした点を十分配慮しつつ、早期に救急救命士をふやすための措置を検討していただきたい。また、救急隊員約四万九千九百人のうち、専任体制にある隊員は約一万人、残りは兼任体制だというふうに聞いております。特に、兼任体制のところでは、その配置や勤務体制の問題などいろいろ問題があるわけでございます。これらの問題を解決をするために一層の御努力をいただきたい、要請をいたしておきます。
 また、消防庁にお尋ねをするのですが、高規格消防車などの機材や、あるいは協力を得る医師への手当その他必要となる経費も多うございます。これらの対応はどうなっているのか。また、高規格救急車、いろいろあるそうでありますが、非常に高いのもあるようであります。これに対する補助基本額、二千七百万円だそうでありますが、車や装備の程度の問題があるにしても、財政的な対応、補助金の改善など必要ではないかと思いますが、いかがですか。
○朝日説明員 高規格救急自動車を初め、高度救急処置に必要な資機材の整備に関することでございますが、これにつきましては、救急救命士を初め、高度な救急業務を行うためにはそうしたいわば物的な整備というものが欠かせない。また、それとあわせまして、医療機関との連携体制の確保等、そうした実施体制を総合的に進めていく必要があると考えております。
 このだめ高規格救急自動車、それと関連資機材につきましては、平成三年度から国庫補助制度を設けてやってまいりましたが、全国的な普及促進を図るために、従来の補助制度にかえまして、来年度から新たに救急業務高度化資機材緊急整備事業というものを設けまして、補助総額の増額と、特に補助対象団体の大幅な拡大を予定いたしているところであります。
 また、地方交付税の面におきましても、平成四年度に引き続きまして平成五年度におきましても、高規格救急自動車の導入等に必要な経費の充実を図りますとともに、お話にもありましたような協力医師の確保あるいは医療機関との連携会議の開催でありますとか、さらには救命士の出動手当に係る措置を新設するなど、そうした所要の改善に努めてまいることといたしております。
 なお、御指摘の国庫補助事業の補助基準額でありますが、これは車、資機材の機種、仕様によっていろいろと差があろうかと思いますが、救急救命士の行う高度な救急業務の実施に必要な標準的な資機材の措置にはおおむね対応し得るものというふうに考えておりまして、地方交付税措置の一層の充実とあわせまして、高規格救急車等の一層の普及促進が図られるものと期待しているところであります。今後とも、救急現場におきまして実施体制が円滑に整備されますよう努めてまいりたいと存じます。
○辻(第)委員 次に、厚生省お越しいただいているでしょうか。厚生省にお尋ねいたします。
 救急救命士の研修の問題でございます。制度が発足したばかりで、まだまだ改善すべき点が多いのが現状だと思います。臨床研修は三百時間となっていますが、病院実習の時間を明確にすべきではないのか。少なくとも百時間は必要と言われております。また、病院実習などの内容の充実が必要だと思います。救急救命士の資格を取得し、実際に業務につくまでの間に、臨床の実習といいますか研修を制度化するなどの措置も、全国的に統一して行うべきではないか、このように考えるのですが、いかがですか。
○今田説明員 御指摘のように、今年度救急救命士の第一号が生まれたばかりでございますし、現在それぞれの救急現場におきまして御活躍をいただいているわけでございます。
 今後、救急救命士がその業務を円滑に実施いたしますためには、その資格を取得した後におきましても、資質の向上のために救急救命士の実習体制を整備する必要があるという御指摘でございますが、そのために厚生省といたしましては、本年度からそれぞれの地域におきまして、救急救命士を対象といたします実地習練を行うことといたしておりますし、また、平成五年度の予算におきましては、救急救命士を含みます消防隊員に対しまして研修を実施いただいているそれぞれの地域の医療機関に対しまして、運営費の補助の加算制度を設けるなどによりまして、各地域で研修体制が充実強化されるように努めていきたいと思っております。
○辻(第)委員 救急救命士の運用にとって医師や医療機関との連携は不可欠でございますが、東京消防庁では医療機関の協力を得て、救急の受付・管制を行う災害救急情報センターに二十四時間医師を待機させ、救急救命士はもとより、救急隊に指導助言する体制をとっております。
 しかし地方の都市の場合、これと同様の体制は実際問題として困難であります。実際に即した形での消防と医療の連携が要ります。この連携というか研修などの受け入れも含めて、医師の協力をスムーズに進めるために措置を強化すべきではないかと思うのですが、厚生省にお尋ねをいたします。
○今田説明員 それぞれの地域で救急救命士が御活躍いただくためには、地域の医療機関との密接な連携が確保される必要があると思っております。都道府県及び関係団体に対しまして既に協力をお願いしているわけでございますが、平成五年度の予算案におきましても、消防機関と密接な連携体制にある医療機関に対しまして、例えば救急救命士に対する指示などを行う医師の経費につきましても補助額の加算を行うことといたしております。
 一層の充実について、引き続き努力していきたいと思っております。
○辻(第)委員 時間がありませんので、消防当局に要請をいたしておきます。
 救急救命士の養成と同時に、拡大九項目に対応した救急U課程の研修の促進も重要でございます。これもひとつ十分の対応をしていただきたい。また、今後地方の消防本部に普及するにつれて、制度をどのように運用していくのかについて、指導や援助がますます重要になってまいります。八王子に移転後の中央研修所や、今度北九州に新設される養成所での実習病院の確保は緊急の課題であります。この点では、自治省や厚生省は都道府県任せにしないで、国として具体的な指導や援助を行っていただきたい、このことを要請をいたします。
 最後に、ドクターヘリコプターの問題でお尋ねをいたします。
 日本交通科学協議会が行ってこられたドクターヘリコプターの実験は、昨年後半の岡山での半年間の実験を最後に終了するということになります。ドクターヘリコプターは、西ドイツを初めとして諸外国で運用されております。これはADAC、ドイツ自動車連盟により始められ、平均八分以内で現場に到着てきる体制にあります。無治療時間の短縮、医師による最初の緊急処置など、その効果は目覚ましいものがございます。
 この点について厚生省にお尋ねするのですが、ドクターヘリコプターに関してどのような施策をやっていただいたのか、お尋ねをいたします。
○今田説明員 特にヘリコプターの搬送につきましては、離島あるいは山間僻地、さらには広範囲熱傷などの特殊な疾患の方々にとっては、大変効果的な方法であるというふうに考えております。このため、従来からヘリコプターに添乗いたします医師等の災害補償費の補助を行っているところでございますが、平成五年度の予算におきましては、新たに受け入れ施設であります救命救急センターにヘリポートの整備を補助することといたしております。
 ヘリコプターの活用につきましては、操縦士の確保など運用上さまざまな問題点があろうかと思いますけれども、関係省庁との協力を得ますとともに、患者の受け入れにつきまして適切な対応ができるように努めていきたいと考えております。
○辻(第)委員 最後に、総理府総務長官にお尋ねをしたいのですが、このドクターヘリコプターについては、かつて北海道で実験が行われました。平成二年だったと思います。そして、当時テレビの討論番組で、警察庁、総理府などを含めていろいろ議論がされました。見えております賀耒室長も、その時分は警察庁の関係でテレビに出られましたね。いろいろあったのですが、ドクターヘリコプターの有用性は否定されないものだと思うわけでございます。現在必要なことは、何らかの形でドクターヘリコプターを実験ではなく実際に運用を開始することではないか、このように考えております。
 これは、実験を進めてこられた関係者の皆さんもまたそうだと思うのですが、とは申しましても、これを実際運用するには、恐らく自治省や厚生省や警察庁、運輸省、郵政省、国土庁、総理府など幅広い調整が必要だということでございます。そこで総理府総務長官に、どうかひとつ調整役としてこれが前進するように御努力をいただきたいということでございますが、御所見を伺いたいと思います。
○鹿野国務大臣 医療機関から離れたところで、高速道路とかそういうところで交通事故が起きた場合、負傷者が医療処置を受けるまでに相当な時間がかかる。こういうことから、何とか医師が同乗したところのドクターヘリコプターを活用することにより、今先生言われたとおり、救命率の向上なりあるいは後遺症の発生の減少等に大きな期待ができるのではないか。こういうふうなことで、実際にドイツやフランス、アメリカにおきましても実用化されており、救命率の向上等、その効果が実証されておるというふうなことも承知をいたしております。
 我が国におきましても、一部の地方公共団体におきましては、いわゆる自衛隊なり消防機関、警察あるいは海上保安庁が所有するところのヘリコプターを使用いたしまして運用されているわけでありますけれども、主に離島等の患者の輸送などを主体としておりまして、いわゆる救急医療の中で常設的なシステムとしては一般化されているものではないわけであります。これを何とかしていかなければならないということになってきますと、いろいろお金の問題もございますし、また病院の協力も必要でありますし、ヘリポートの整備等も行わなければならない、こういうふうなことでありまして、そのようなことを踏まえて、平成四年度におきまして、社団法人日本交通科学協議会が川崎医科大学をベースに交通事故の負傷者、急病人等の救急救護搬送の実用化研究を行っているところでございます。
 総務庁といたしましても、ドクターヘリコプターの実用化につきましては、関係省庁とも連絡調整を図りながら検討を進めてまいりたいと思っております。
○辻(第)委員 これで終わります。ありがとうございました。
○春田委員長 和田一仁君。
○和田(一)委員 大臣、長時間御苦労さまでございます。
 きょう私は、ここの委員として何年がやっておりますので、その間に感じました安全対策に対するできるだけ具体的な提案を申し上げて御質問させていただき、そのお答えをなるべく具体的に聞かせていただいて、大臣はそれをお聞きいただきながら、なるほどと思われたかどうか、最後に感想を聞かせていただきたいと思います。二十五分ばかりの時間、ひとつよろしくお願いしたいと思います。
 去年も私はこの席でお願いをして検討していただいておるのですが、指定自動車教習所の教習のカリキュラムの見直しについて御提案をいたしました。検討しましょうという御答弁をいただいておるわけです。というのも、交通事故の非常に大部分が自動車事故であり、大変社会的に大きな問題。自動車を運転する技術を習得するためには、九五%以上の人が自動車教習所でまず教習を受けて卒業して、免許証をもらう。ですから、ここは非常に大きな影響力を持っていると思うのですね。小学校でも同じですけれども、真っ白な上に最初にかいていただいた絵とか色とかいうものは、非常に強くその人を生涯左右するものでありますね。ですから、特に教育について、最初に自動車を運転したいという思いで教習所へ入る、そこで教わる教習の中身がドライバーの将来に相当大きな影響力がある、私はこう思っております。
 この自動車教習のカリキュラム、何時間やればどうだ、何を何時間やったら次はこういう教程に入って、最終的にはこのコースをこういうふうに回れれば、はい技術的にはオーケーです、後は構造とかいう学科ですね、これの試験に通ればよろしい。こういうことで国が認定をするわけですが、これが相当古いのです、教習カリキュラムの教え方が、ひどい言い方をすれば。
 昔自動車を運転するというのは、一つの大変な技能を必要としました。私は昭和十八年に免許証を取りました。そのころは、ダブルクラッチを踏まないとギアチェンジができない、ギアチェンジをもたもたしていればエンストを起こす、ハンドルは極めて重たい、しがみつくようにしてハンドルを回さないとカーブし切れない、向こうへ飛び出しちゃう。そういうような、車を動かすための技術はこうだというのを教わりに行くのが教習所だったのですね。確かにそうだったのです。それを教わらないと車は動かなかったのだ。動いてもすぐエンストしちゃったのだ。
 ところが、時代はどんどん自動車というものの性能を向上させまして、今はエンジンのキーをどこへ入れるかがわかれば、回しさえすればエンジンはかかっちゃう。かかったら、ちょっといじくると小学校の子供でも車は動き出す。特にAT車はそういう構造になっちゃったのですね。ですから、エンストの心配は非常に少なくなってきました。今若者は、自動車教習所というのはそういうものを習得するためではなくて、免許証を取るために、あそこを通過しないと取れないからというだけで、技術的にはそんなにあそこで学ぶものは少ないと思う。ところが、いまだに教習のカリキュラムそのものは、これは何年につくったものか後でお聞きしますが、恐らく二十年以上そのまま、古いものだと思うのですね。それで私は、このカリキュラムを見直しなさいということをしきりに言っているのですが、その経過はどうなって、いつごろどうなるのか。
 というのは、私が申し上げたいのは、技術を教える場所ではなくなった。もちろん技術もなければ車は動きませんけれども、それ以上に必要なのは、あなたが免許証を取ってから実際に運転したときに起こるであろう危険、それはどういう危険があるか、こういう種類の危険が待ち構えていますよ、それにはこう回避し、こう対応していかないとだめですよ、これをしっかり身につければある程度の危険は予知もできるし回避もできる、いよいよ遭遇しそうになったときには緊急の手段としてこういうことがありますというような、危険を中心にした教育、危険というものはだれかが起こすのじゃなしに、あなた自身もそういうところに当面するかもしれないということをしっかりと教えるのが、教習所の今一番大きな目的に変わっているのじゃないか。私はこう思うので、教習所のカリキュラムについては見直してほしいし、見直す中身についても私なりの意見があるが、やってくれますかということを申し上げておりました。
 それについて、御報告をいただきたいと思います。
○村田国務大臣 和田委員から、本当に長年の体験に基づく貴重な御質問をいただいて、最初に一言私からお答えをして、あと政府委員から申し上げたいと思います。
 今日の交通事故の発生状況、運転者の意識の多様化などを見ますときに、各種交通安全対策の中でも運転者に対する教育の重要性は、御指摘のように以前にも増して一段と高まっておるものと認識をしております。中でも、御指摘になりました自動車教習所の教習のあり方いかんが、その後の運転者の資質にも大きな影響を及ぼすことになることから、現行の運転操作の習得に重点を置いた教習カリキュラムから、御指摘になったように、運転者の安全意識の向上を図ることに重点を置いた教習カリキュラムとすることを基本方針としなければならぬということを考えておりまして、この見直しを現在実施中でございます。
 詳細につきましては政府委員からお答えを申し上げ、最初御指摘がありましたように、また総括してお答えしたいと思います。
○和田(一)委員 大臣、ありがとうございました。
 それじゃ、具体的な御答弁をいただきますので、簡潔に具体的にお願いします。
○関根政府委員 見直しの基本的な考え方につきましては、ただいま大臣から御答弁申し上げたとおりでございます。
 具体的事項でございます。
 危険予知、危険回避能力向上を図るため、シミュレーション技法の積極的な導入を図ること。
 それから、実車走行時の情報のとり方、判断の仕方などの能力を高めるための見取り学習の導入。
 それから三つ目といたしまして、これは初心運転者期間制度の際に取り入れました習熟運転講習で行われておりますディスカッション方式というのがございます。これは、一緒に教習を受ける仲間の間でいろいろ議論をしながら、どこに注意をし、どこに関心を持つべきかを意識づける方式でございますが、このディスカッション方式による学科教習の導入、これも考えております。
 それから四点目、高速道路教習や夜間における運転の特性を理解させるための教習の導入、夜間教習でございます。
 それから五点目、教習生みずからが走行経路を決めて運転する単独走行を意識した訓練。これは、現在は路上運転の場合には横に教習指導員がおりまして、あっちへ行きなさい、こっちへ行きなさいと言っておりますが、今回は目的地を設定いたしまして、そこにどこからどういうふうに行くかは自分の判断でやれというような、そういう訓練の導入でございます。
 それから六つ目は、救急蘇生法の教習の導入ということでございまして、これらはいずれも当委員会におきまして諸先生から御指摘をいただいた点を十分に参考としつつ、検討しているところでございます。
 それから、今後の日程といたしましては、まずこのカリキュラムの試案を策定いたしまして、実験教習を経た上で、来春ぐらいには新教習カリキュラムを導入するということを考えております。
 以上でございます。
○和田(一)委員 ありがとうございました。
 今までにないようなシミュレーションという、そういう機器を使っていろいろな体験をさせる、これは大変結構だと思うのですが、これは相当高度な機械になればお金もかかると思いますが、そういうものを義務づけるのかどうか、ぜひそうしていただきたいと思いますが。
 それから、ディスカッションなんというのも非常にいいと思うのですね。やはりその中には、私は熟練したドライバーもまぜてディスカッションしてほしい。初心者だけがこういうときは危ないとか、ああいうときは危ないとか感じるだけでなしに、むしろ事故を起こした人を中に入れて、おれはこういう事故を起こしちゃった、そのときにはこういう環境で、こういう条件だったというようなことを、やはりディスカッションの中にはぜひ入れてもらいたい。
 それから高速、夜間、これはある教習所ではもう既に実施していると思いますが、これを必須にするのかどうか。高速は地理的条件もあるだろう。しかし夜間というのは、毎晩暗くなるのですが、果たして夜間がやれるのかどうか、これもひとつお聞きしたい。
 それから、単独走行で目的地まで勝手に行ってみる、これも今までにない非常にいいやり方だなと私は思います。そういうことをやって、ぜひひとつ効果あるカリキュラムに改正していただきたいのですが、今のお話ですと、ことしじゅうに試案ができて、そして実験教習に入る、こういうお話ですが、その実験教習に入るのには、特別に指定したところだけでやるのか、一斉にそういう方法を指定教習所にとらせようというお考えなのか。そうであるならば、今言ったシミュレーションとか何かに対するお考えはどうなのか、経費についてはどうなのかも、簡単でいいですからお答えいただきたいと思います。
○関根政府委員 実験教習は、指定したところでやっていただくと考えております。
 それからシミュレーターでございますが、現在六十四ほどの教習所で既に入れておりますが、何とかすべての教習所で入れていただくように努力してまいりたいと存じます。
 それから、ディスカッション方式についての先生の御指摘、十分に参考にさせていただきたいと存じます。
 それから夜間教習、高速教習等、すべての教習所でできるようにしていただきたいと考えております。
○和田(一)委員 実験教習の経費等について予算措置をとるのかどうかもまた後でお伺いしますけれども、これに関連して大臣、最近AT車というのがふえたのですよ。大臣もこれはなさるのかどうか知りませんけれども、アクセルだけ踏めばどんどん走って、とめるときはブレーキだけ踏めばとまる。遊園地の自動車と操作上は全く同じ車なんですけれども、こういう車と今までのマニュアル車と区別して免許証は出してもいいのではないか、私はこう言っていましたら、AT限定の免許が出るようになりました。
 私は同時に、AT車というものの構造上の特徴と操作上の特徴から、AT車の教え方をマニュアルでやるのと別の教え方をしなさい、こう主張してきたのです。というのは、AT車での事故の大半というのは、緊急のときにブレーキとアクセルを踏み間違えて、ブレーキのつもりでアクセルを踏み込んでそのまま突っ走ってしまったというのと、それから発進時に、エンジンが暖まらないうちに高速回転で、そしてニュートラ、パークからドライブに入れたときにいきなり高速回転に入っちゃうものですから、思いがけないスピードで発進する。そのときに、あわててまた踏み間違えるとえらいことになっちゃう。とにかくマニュアル車で教えていたように、とめるのも右足でブレーキかけるのですよと、こういうことだったのですね。
 どうして両足があって左足を遊ばせておくのか。左足をブレーキ専門に使いなさい、初めからこれを教えていただければ、踏み間違えというのは絶対に起きない。アクセルを離して右足をブレーキに踏みかえてとめるという操作でなくて、ブレーキは左足で踏むんだということをAT限定の免許の人には初めから教える、そうすれば踏み間違えによる事故は絶無になる。左足では踏みにくい場所にあるというならば、私は今でも左足で踏んでおりますけれども、もしそうならば、AT車のブレーキ構造を、今でも左足で十分踏めるのですが、もう少しペダルを左に大きくするか、あるいはもうちょっと左にずらすか、構造上変化させれば、これでもう左足で十分踏める、踏み間違いがなくなるのが一つ。
 それから、右足で踏んでいて、右足をアクセルから離して右足でブレーキを踏んでも、それでもいいのですが、混雑した場所へ入ったり、あるいは緊急時にアクセルを離してブレーキを踏むというのは、左足が待機していて左足でそのままブレーキを踏むのと、タイミングからいうと〇・何秒かの差が出るのですね。これはもう当然ですよね、今まで前進のために使っていた足を離して、位置を変えて踏みかえるのですから。この○・何秒か、これが事故へつながるかつながらないかの決定的なタイミングになることが多い。
 私は、そういう意味では左足というきき足、大体右ききの人が多いんだから左足がきき足なんです。この左足でブレーキを踏むということを、この教習カリキュラムの中に生かしてほしい。そして、限定免許の人に、AT限定車を希望してきたら、あなた左足で踏むように教えるか、右足でいいのか、初めから聞いてやったらいい。右足でなければだめだと思い込んでいるのです、当局は。だから、そうでなくて左足でも大丈夫だというそういう希望を聞いて、そういう人にはまず左足で教えるということぐらいから始めても私はいいんじゃないかと思うのですね。この前も、このことはこの委員会でもちょっと申し上げたのですが、その辺検討していただいているかどうかも含めて、ちょっとお願いします。
○関根政府委員 さきの委員会におきまして和田先生から、左足でブレーキを操作する方が合理的であるとの御指摘をいただき、私どもの方でもう一度専門家の方々に伺ってみますと御答弁申し上げました。
 専門家の方々にいろいろ伺ってみました。レーサーの方を含めまして、大学の心理学の先生やら自動車メーカーの車両設計担当者の方、それから自動車安全運転センター中央研修所の指導員でありますとか、自動車メーカーの安全運転普及本部の担当者の方々等でございます。
 確かに、左足ブレーキが妥当だということを御指摘になる先生もおられますが、多くの方々は、右足ブレーキが妥当で、応用として左足ブレーキもいいというようなお答えでございます、レーサーの方に伺いますと、左足が有効であるということはそのとおりであるが、初心者にはちょっと不向きではないかという御意見もございます。
 諸外国の例もちょっと調べてみました。イギリスのマニュアルによりますと、これは右足ということでございます。イギリスはマニュアル車が多いということも、あるいはその理由かもしれません。マニュアル車に乗りなれている者にとりましては、右足というのはアクセルとブレーキを踏む足、左足はクラッチペダルという感じでございますから、どうしてもそういうことになるのかもしれないと思います。
 アメリカの場合には、大多数のドライバーは、同時にアクセルが作用することのないように右足ブレーキを使用する方を好みます。ただ、他のドライバーは、ブレーキペダルのすぐそばに足を置き、左足でブレーキを使うことに速さと快適を求める方もあります。こういうことで、アメリカの場合には、どっちかということを特に指定はしていないもののようでございます。
 そのほか、欧州経済委員会の法規編で、ブレーキペダルの踏み方についてこれは特に右足ということは言っていないのでありますが、図でブレーキが右側に寄っている図を示して説明をしておりますので、右足で操作するということを基準にしているのではなかろうか、こんな感じでございます。
○和田(一)委員 局長の御答弁では、これから特定するかどうか――特定というか、教習の中で従来どおり右足一本で教えるだけにするのか、いや左足ブレーキもあるが、左足がよければ左足で初めから訓練し教えますよという弾力のあるものにするのか、いや右でなければいけないのです、構造上そうなっているのですと言うのか、その辺はどうです。
○関根政府委員 現在のところ、右足を基本ということで指導する方向で検討を進めております。
○和田(一)委員 今、右足でブレーキを踏んで、ほとんどの人が右足一本で、AT車の場合は左足は全く遊んでいるのですね。何もしない。パーキングのブレーキを、あるいは車によっては左足で踏めば、サイドブレーキのかわりはかかるというだけしか使っていない。私はもったいないと思う。左足はきき足なんですよ、右手で字を書く人は。そして私自身が、左足で踏むことが安全なのでいつの間にか左で踏むようになってしまった。これはぜひ、国会議員があんなことを言ったらだめだと思わずに聞いていただきたいのです。
 私は、いわゆるA級ライセンスを持っている人の中に、左足がやはり使えた方がいいという意見があったというのは非常に心強いですね。というのは、あの中村正三郎さんに聞いていただければわかるかもしれないけれども、左足というのはやはり大事。というのは、安全ということのためには、私は足だけでなしに手も耳も、それからにおいも、鼻も使って運転しなければ、五感のすべてを使って運転しなければ安全運転につながらないと思っている。例えば、ラジオをがんがんかけながら踏切を渡ったのでは、警報だってうっかりすれば聞き落とすかもしれない。交差点に近づいたらラジオは消すとか、雨がだんだんひどくなってきたら少し窓をあけて外の音が聞こえるようにするとか、あるいはエンジンのにおいがしないか、体の持っている器官、能力すべてを使って安全のために使いこなさなければいけない。それぐらい厳しいものだと思うのですね。
 したがって、遊んでいる左足は何で使えないのかと。そして、左足はクラッチだけでやってきた今までのマニュアルの人が、いきなり今度はAT車に乗ったからといって左足を使うと、確かにクラッチの踏み方はぐっと踏むんだから、一気に踏み込まなければ意味がない、じわじわ踏んだのでは。そのとおり左足が動いたら、ブレーキはがくんときますよ。だから、そういう人が左足を習熟するためには訓練が必要だ。しかし、一回もブレーキを踏んだことのない初めての教習生に左足を初めから教えてごらんなさい、簡単にマスターしてしまいますから。そうしたら、それがどんなに重宝でそして安全であるかは、これは教えている人はすぐわかる。教えている人が、今絶対左足でブレーキを踏まない人ばかりが教えているから、難しい、難しい、初心者には向かない、こう言っているのです。初めから訓練してごらんなさい、左足の方がきき足なんですから。もう本当にこれは、一遍どこかで実習の中でやってみていただいて取り上げていただきたい。
 もうこんなこと一つだけで時間が来てしまったのですが、大臣、もう一つあるのですよ。やはり私、もう一つだけちょっと時間がまだあるのでお願いしますが、もうちょっとですね。
 私、埼玉なんですが、埼玉の新聞に、交通事故の非常に多いところで、信号がないものですから出会い頭の交通事故で死者があった。連続して二件もあって死者が出た。そこの上尾署の交通の方ですけれども、板垣さんと言ったかな、工夫して、信号機づけたいけれども予算がないというので、イメージハンプ標示と言っておりましたけれども、ドライバーが交差点に向かって入っていったときに目の視覚が、ああ急に狭くなるなという錯覚を持たせる標示を工夫して道路にかいたのです。実際には同じなんですよ。同じなんですが、その標示を見ると、ああ急に狭くなるのかなという錯覚を起こす標示をかいた。そうしたら交通事故がゼロになったという新聞記事を見て、私は飛んでいきまして、そして現場を見せてもらいました。写真も持っております。それで、そこの四軒の角のうちへ行ってどうですかと聞いたら、今までは飛び込んできたり、ぶつかった音がしたり、この間も死人が出た、あの標示をつけてから全くなくなりました、そういうお答えを聞きました。聞きましたら、いや、これはなかなかよさそうだというのでもう一カ所にもつけましたと言うので、そこへも行ってみました。そうしたら、そこもやはり死者が出た交差点でしたけれども、そこもまだつけたてでしたけれども少なくなった。経費は非常に安いですよ、信号つけるよりは。だから、これは私はぜひやってもらいたいと思って、いつか機会があったら申し上げようと思ったのですが、そうしたら、この間秘書がどこか写真週刊誌ですかを持ってきて、こんなのもありますよと言って見せてくれたのです。大阪らしいですが、もう既にいわゆるドライバーの視覚に訴えて危険を予知させる、そういう道路標示があちこちにある。
 それで外環、外郭環状線というのが埼玉にできました。まだ全線開通ではないのですが、和光でおりる。設計どおりでないところへおりていくのですね。それで登っていったりするものですから、そこに非常に、今までに見たこともない道路標示が出てきたのですよ。何やら真っすぐ引くはずの線がぐにゃぐにゃと引いてある、妙な写真を私も見ましたけれども、こういう工夫を始めた。非常にいいと思うのです。
 これをいいとわかったら、やはり法律で道路標示というものがいろいろ規定があるのかもしれないけれども、そういうことがあればどんどんやってもらいたいと私は思うのですが、まずそういうことを御存じでしょうか。
○関根政府委員 御指摘のような法定外の標示で、心理的な交通事故抑止効果をねらった標示が幾つか施されているということは承知しております。
○和田(一)委員 法定外で実際にそういう効果が上がって、死者のあった交差点がちょっとした警察官のアイデアでなくなったということであれば、いいアイデアなんだから、何とかイメージハンプというわけのわからぬものより、お巡りさんのお名前をつけて、上尾署交通課の板垣さん、板垣ラインというふうにして、板垣ラインをあっちにもこっちにも、ここは板垣ラインが適当な交差点だというふうにしてやってもらいたいし、安全だと思ったことはやってみるという私の提言について、大臣、今までのやりとりを聞いての御感想を伺って、やめます。
○村田国務大臣 和田委員のお話は、本当に貴重ないいお話だと思います。先ほどのブレーキを左足で踏むという御提案、それから今の埼玉の事例、独自の路面標示を行っている例を挙げていただきましたが、非常に貴重だと思います。
 私も、お答えをするために一つ例を申し上げますが、私のふるさとで非常によく交通事故の起こるところがあったのです。それは、道路でUターンをするときに、非常に広過ぎて、広過ぎるために急にぎゅうっとカーブを切るのですね。そのためにそこは魔の地点だと言われていたのですが、何とかこれを少なくするいい方法はないだろうかというので関係者が寄って、そこへ地蔵様を建てたのです。そうしたら、地蔵様の御利益と言うべきでしょう、急なUターンができなくなったのでそこの交通事故が実に減ったというのですね。
 確かに、アイデアによって人の命が救われればこんないいことはございませんから、私は和田委員の御提案、いろいろ政府委員にも検討をさせて、こういった交通事故の問題は大事ですから、今後対応したいと思っております。
○和田(一)委員 ありがとうございました。実力大臣なので、よろしくお願いいたします。
○春田委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後五時五分散会