第128回国会 予算委員会 第4号
平成五年十月六日(水曜日)
   午前九時二分開議
出席委員
  委員長 山口 鶴男君
   理事 衛藤征士郎君 理事 越智 通雄君
   理事 野中 広務君 理事 深谷 隆司君
   理事 中西 績介君 理事 野坂 浩賢君
   理事 杉山 憲夫君 理事 草川 昭三君
   理事 井出 正一君
      伊藤 公介君    江藤 隆美君
      小澤  潔君    鹿野 道彦君
      栗原 博久君    後藤田正晴君
      近藤 鉄雄君    島村 宜伸君
      高鳥  修君    武部  勤君
      東家 嘉幸君    中山 太郎君
      原田昇左右君    村田敬次郎君
      村山 達雄君    柳沢 伯夫君
      若林 正俊君    綿貫 民輔君
      伊東 秀子君    坂上 富男君
      沢藤礼次郎君    永井 哲男君
      濱田 健一君    細川 律夫君
      三野 優美君    加藤 六月君
      工藤堅太郎君    笹山 登生君
      月原 茂皓君    山本 幸三君
      石井 啓一君    河上 覃雄君
      谷口 隆義君    二見 伸明君
      荒井  聰君  五十嵐ふみひこ君
      石井 紘基君    鮫島 宗明君
      高木 義明君    中野 寛成君
      西村 眞悟君    寺前  巖君
      松本 善明君
 出席国務大臣
        内閣総理大臣  細川 護煕君
        法 務 大 臣 三ケ月 章君
        外 務 大 臣 羽田  孜君
        大 蔵 大 臣 藤井 裕久君
        文 部 大 臣 赤松 良子君
        厚 生 大 臣 大内 啓伍君
        農林水産大臣  畑 英次郎君
        通商産業大臣  熊谷  弘君
        運 輸 大 臣 伊藤  茂君
        郵 政 大 臣 神崎 武法君
        労 働 大 臣 坂口  力君
        建 設 大 臣 五十嵐広三君
        自 治 大 臣
        国家公安委員会 佐藤 観樹君
        委員長
        国 務 大 臣 武村 正義君
        (内閣官房長官)
        国 務 大 臣 石田幸四郎君
        (総務庁長官)
        国 務 大 臣
        (北海道開発庁
        長官)     上原 康助君
        (沖縄開発庁長
        官)
        (国土庁長官)
        国 務 大 臣 中西 啓介君
        (防衛庁長官)
        国 務 大 臣
        (経済企画庁長 久保田真苗君
        官)
        国 務 大 臣
        (科学技術庁長 江田 五月君
        官)
        国 務 大 臣 広中和歌子君
        (環境庁長官)
        国 務 大 臣 山花 貞夫君
 出席政府委員
        内閣官房内閣外
        政審議室長
        兼内閣総理大臣 谷野作太郎君
        官房外政審議室
        長
        内閣法制局長官 大出 峻郎君
        内閣法制局第一 津野  修君
        部長
        国際平和協力本 鈴木 勝也君
        部事務局長
        警察庁長官官房 廣瀬  權君
        長
        総務庁長官官房 池ノ内祐司君
        長
        総務庁長官官房
        審議官     上村 知昭君
        兼内閣審議官
        防衛庁長官官房 宝珠山 昇君
        長
        防衛庁防衛局長 村田 直昭君
        防衛庁教育訓練 上野 治男君
        局長
        防衛庁装備局長 中田 哲雄君
        防衛施設庁総務 草津 辰夫君
        部長
        防衛施設庁建設 森本 直孝君
        部長
        経済企画庁調整 小林  惇君
        局長
        経済企画庁物価 坂本 導聰君
        局長
        経済企画庁調査 土志田征一君
        局長
        科学技術庁原子 石田 寛人君
        力局長
        環境庁企画調整 森  仁美君
        局長
        環境庁水質保全 野中 和雄君
        局長
        国土庁長官官房 藤原 和人君
        長
        国土庁計画・調 糠谷 真平君
        整局長
        国土庁土地局長 原  隆之君
        法務大臣官房長 則定  衛君
        法務省刑事局長 濱  邦久君
        外務省総合外交 柳井 俊二君
        政策局長
        外務省北米局長 佐藤 行雄君
        外務省欧亜局長 野村 一成君
        外務省経済局長 小倉 和夫君
        外務省条約局長 丹波  實君
        大蔵大臣官房総 田波 耕治君
        務審議官
        大蔵省主計局長 篠沢 恭助君
        大蔵省主税局長 小川  是君
        大蔵省理財局長 石坂 匡身君
        大蔵省銀行局長 寺村 信行君
        国税庁次長   三浦 正顯君
        文部大臣官房長 吉田  茂君
        文部省学術国際 佐藤 禎一君
        局長
        厚生大臣官房総 佐々木典夫君
        務審議官
        厚生省社会・援 土井  豊君
        護局長
        厚生省年金局長 山口 剛彦君
        農林水産大臣官 上野 博史君
        房長
        農林水産省構造 入澤  肇君
        改善局長
        食糧庁長官   鶴岡 俊彦君
        通商産業省通商 坂本 吉弘君
        政策局長
        通商産業省産業 内藤 正久君
        政策局長
        資源エネルギー 堤  富男君
        庁長官
        運輸大臣官房長 黒野 匡彦君
        運輸省鉄道局長 秦野  裕君
        運輸省港湾局長 坂井 順行君
        運輸省航空局長 土坂 泰敏君
        郵政省郵務局長 新井 忠之君
        労働大臣官房長 征矢 紀臣君
        労働省職業安定 七瀬 時雄君
        局長
        建設大臣官房長 伴   襄君
        建設省建設経済 小野 邦久君
        局長
        建設省都市局長 黒川  弘君
        建設省河川局長 豊田 高司君
        建設省道路局長 藤川 寛之君
        建設省住宅局長 三井 康壽君
        自治大臣官房長 遠藤 安彦君
        自治省財政局長 湯浅 利夫君
        自治省税務局長 滝   実君
 委員外の出席者
        予算委員会調査 堀口 一郎君
        室長
    ―――――――――――――
委員の異動
十月六日
 辞任         補欠選任
  志賀  節君     栗原 博久君
  関谷 勝嗣君     原田昇左右君
  松永  光君     武部  勤君
  坂上 富男君     沢藤礼次郎君
  鉢呂 吉雄君     永井 哲男君
  中野 寛成君     西村 眞悟君
  佐々木陸海君     寺前  巖君
同日
 辞任         補欠選任
  栗原 博久君     志賀  節君
  武部  勤君     松永  光君
  原田昇左右君     関谷 勝嗣君
  沢藤礼次郎君     坂上 富男君
  永井 哲男君     濱田 健一君
  西村 眞悟君     中野 寛成君
  寺前  巖君     不破 哲三君
同日
 辞任         補欠選任
  濱田 健一君     鉢呂 吉雄君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 予算の実施状況に関する件
     ――――◇―――――
○山口委員長 これより会議を開きます。
 予算の実施状況に関する件について調査を進めます。
 この際、武村官房長官から発言を求められておりますので、これを許します。内閣官房長官武村正義君。
○武村国務大臣 委員会において、津島委員及び深谷委員から自衛隊違憲発言について政府の統一見解を求める旨の要求がありましたので、これについての政府統一見解を述べさせていただきます。
    自衛隊違憲発言についての政府統一見解
 一 憲法第九十九条が「天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ」旨を定めているのは、日本国憲法が最高法規であることにかんがみ、公務員は、憲法の規定を遵守するとともに、その実施の確保に努力しなければならないという趣旨を定めたものであります。
 二 国務大臣が一政治家としての立場においてあるいは政党の一員としての立場において、御指摘のような見解を述べることが憲法第九十九条の憲法尊重擁護義務に反するとは言えないと考えます。
 なお、そうした立場において見解を述べる場合には、特に明確に一政治家または政党の一員としての見解を求められた場合はともかく、国務大臣としての発言ではないかとの誤解を生じさせることのないよう慎重に対処すべきものと考えます。
○山口委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。深谷隆司君。
 深谷君、どうします。すぐしますか。それとも後回しにしますか。どうしますか。私が統一見解を求めたことはしばしばありますが、統一見解が出た後、私は直ちに質問をいたしました。これが例だと思います。
○深谷委員 ただいま統一見解いただきましたが、今ここの場所でいただいたのであって、私は、検討する時間もないから休憩を求めます。
○山口委員長 私もいつもそのとき見たのを、そのときもらってすぐ質問しましたがね。それでは後回しというなら後回しでやります。後回しですね。(深谷委員「委員長に休憩を求めているんだ、おれは。今この場所で出されただけじゃないか。検討の余地がないじゃないか。質問の余地がないじゃないか」と呼ぶ)
 それでは、深谷君の質疑は後回しにいたしまして、野中君の質問に入ります。(深谷委員「委員長、委員長に休憩を要求しているんだ」と呼ぶ)次に、野中広務君。――深谷君。
○深谷委員 私は、ただいま委員長に申し上げたように、この場所で統一見解出されて、検討の余地がありませんから、私の質問は保留させていただきたいと思います。
○山口委員長 次に、野中広務君。
○野中委員 私の質問に先立って、本日、新聞において、来るべきエリツィン大統領が訪日する際における日ロの協定の原案なるものが発表されております。これにつきまして、この日ロ共同声明の原案なるものは本物なのかどうか、これをまずお伺いをいたします。
○羽田国務大臣 お答えを申し上げます。
 本日の朝刊にですか、そういったものが掲載されておりますけれども、いずれにいたしましても、共同宣言といいますか、こういったものを発表いたしますのは、両首脳間、ここで話し合った上でこれが正式につくられるものでございまして、これがそういうものであるとかなんとかということについてもコメントすることはお許しをいただきたいと思います。
○野中委員 そうすると、アメリカにおける準備段階等の協議を含めて、こういう下敷きのものが協議をされてきたということでありますか。アメリカにおいて外務省当局及びロシア政府当局のそれぞれ担当者間において、こういう原案なるものが協議をされてきたということでありますか。
○羽田国務大臣 この問題につきましては、今も申し上げましたように、来るエリツィンの訪日時、このときに日ロ首脳の中で話し合われ、そして発表されるということでございまして、こういったものについて、いろいろなそれは作業はありますよ、しかし、こういったものがそのとおりどうのこうのというものでないということ、そしてこれは首脳間で話し合った中でつくられるものであるということ、そういうことでありますから、今私どもからコメントするものではありません。
○野中委員 コメントするものでないと言いながら、これは既に原案として出ているんでしょう。この中には五六年宣言も何も織り込まれておらないわけですよ。だから、こういうものが結果的に事実として出たら、外務大臣は、コメントするべき立場でないという予算委員会での発言をどうされるのですか。
○羽田国務大臣 昨日からこの委員会でも御議論ございましたように、過ぎ去った日の多くの問題があります。そして、私どもは従来からこのことをソビエト時代に、あるいはロシアになってからもそのことを申してきたところでございまして、そういった問題を率直に話し合う、そういう中で、例えば共同宣言を発するということになれば、そこで合意した文書というものが発表されるということになるわけでございまして、今ここで私どもがどうこうするということを申し上げられるものではないということを再三申し上げているわけであります。
○野中委員 それでは、次に移りたいと思います。
 中国政府は、五日、一年ぶりに地下核実験を行ったということを発表しております。我が国は世界唯一の被爆国であります。改めて総理のこれに対する見解を伺いたいと存じます。
○細川内閣総理大臣 そのような報道がなされておりまして、まことに遺憾なことだと思っております。世界的に核軍縮を進めていかなければならない、そういう機運が盛り上がってきておりますときに、このようなことが行われるということが今後ないように、我が国としても、我が政府としても遺憾の意を既に表明をしたところでございます。
○野中委員 そうすると、中国政府に対して何らかの申し入れをされるということでありますか。
○羽田国務大臣 今総理の方からお答え申し上げましたこの考え方を先方の方に伝えてまいりたいと思います。
 なお、私どもも、中国の皆様方に対してそれぞれ前内閣の時代にも、また私になりましてからも、どうも核実験があるらしいというような情報もあったものでございますから、これは困りますということで強く実は申し入れしておったところでありまして、その結果こういうことがなされたということでありますから、私どもの方といたしましても、強く抗議を申し入れていきたいというふうに思っております。
○野中委員 細川新政権が自民党にかわる政権として発足いたしたわけでございますから、温かく見守ってやれ、一生懸命努力しているじゃないか、こういう中から、自民党はいたずらにあげつらうことなく、そういう意地悪な態度や質問をするな、こういう意見を聞くわけでありますけれども、そもそも土井議長が選出をされました際のあの本会議場の状況などから考えてみますと、現在の連立与党の一部が野党の際に行ってこられた本会議場の態度から見ますと、全く、マスコミは殊さら自民党を悪役に仕立て上げるような、そういう舞台づくりでスタートしてきたと思うのであります。
 今日、政治の舞台がそのまま茶の間に入り、そしてメディアを通じて政治が残念ながらドラマ化して国民に報道をされておる昨今でありますから、可憐な少女のようにひたむきに努力をしておられる細川さんに対して、年寄りの私どもが寄ってたかって意地悪な質問をするように受け取られるかもわかりませんけれども、外交、防衛あるいはエネルギー等の基本政策はもちろんでありますけれども、牛歩戦術をやってみたり、あるいはやめもしないのに議員辞職を提出してみたりしたそういう政党が、政治改革の看板のもとに、まあ一夜にして政権を取ってかわると、ころっと態度が変わるというような状況でございますので、私どもとしても、国家の運命に関する問題でございますからやや厳しい質問になろうと考えますが、あらかじめよろしくお願いをしておきたいと存じます。
 さて、総理、連日しつこいようでありますけれども、総理の侵略戦争発言について、私は戦中戦後を生きてきた一人の人間として、怒りを込めて質問をしたいと思うのであります。
 戦争は確かに悪であります。人間が人間を殺し合うことは、どんな理由をつけても正当化することができません。
 私はこの間、若い人と話をしておりまして、実は愕然としました。戦争の話をしておったら、若い世代の人は、あの五十年前の戦争を考えるのじゃなしに、湾岸戦争を考えているのです。そして万博の話をしておったら、あの大阪・千里で開かれた昭和四十五年の万国博覧会を語るのじゃなしに、数年前大阪で開かれた花と緑の博覧会を語るわけであります。そこに私どもにはもう大変な段差があるということを知って、愕然としました。
 そういう歴史的な段差、これは逆に言うと、歴史の重みを感ずるわけでございますし、歴史の検証を怠ってはならないというそういう気持ちを私はひたむきに感じたのであります。
 すなわち、私もあと一カ月か二カ月戦争が続いておったら、恐らくこの場所に立っておることはなかったと思います。そう思いますと、一国の総理であるあなたの発言というのはまことに重大な意味を持っておるのでありまして、総理は橋本龍太郎委員の侵略戦争の質問に対しまして、一つは、どこで線を引くか、あるいはお互いよく胸に手を当ててみればわかると思う、あるいは今の政治家がみずからの言葉で言うべきである、以上のような答弁を聞いたのでありますが、一人の政治家の発言なら、それも一つの考えでありましょう。先ほど、何か自衛隊の違憲問題について、一人の政治家という表現があったように思うのでございますけれども、私は、一人の人間が生きていく上で、その父や祖父やあるいは兄弟縁者等がどんな生き方をしていこうと、その人には関係のないことであります。しかし、あなたは日本国の総理であります。そして、あなたの発言が国家の運命を左右するわけであります。それだけに、総理の場合は私は別だと思うのであります。
 今さら極東裁判を問い、あるいは私は、その他今まで論議をされた側面を聞こうとは思いません。ただ、歴史は多面体であります。したがいまして、あらゆる角度からの検証が必要であり、しかも、先ほども私は若い人との話を例として引きましたように、五十年、六十年前のあの異常な事態の、異常な時代における異常な出来事を、今日半世紀もたった後において、平和な今日、その困難な時代に生きた人間が少なくなっていき、そして、戦争を知らない世代が非常に大多数になったとき、あなたの発言は、その若い人たち、戦争を知らない世代にはさわやかに、かっこよく聞こえるかもわかりません。
 そして、世界の、またそれぞれいらだちを持っておった人たち、あるいは日本の今日の繁栄に少なからず多くの問題やまたいらだちを持っておった人にはかっこよくさわやかに聞けるかもわかりませんけれども、先ほど申し上げたように、もう一カ月か二カ月戦争が延びておったら死んでいっただろう、すなわち、我々は戦争で死ぬために生まれてきた世代であります。私は、総理に「きけわだつみのこえ」をもう一度読み直してほしいと思うのであります。
 そして、多くの将来優秀なあの青年たちが一銭五厘のはがきで戦地に引っ張られていきました。そして、その人たちは自分が侵略戦争にかかわっているなど考えもしなかったのであります。この人たちを送り出した父母や兄弟や、そして妻や子供たちは悲壮な思いで送り出していったのであります。そして、彼らは、祖国のためにあるいは大東亜共栄圏のために自分は働くんだ、死ぬんだ、そういうひたむきな心であの戦いに散華していったのであります。
 私は、そう思いますときに、先日来総理は再々、特定できない多くの国の多くの人々に御迷惑をかけたという表現を使われました。しかし、それと同時に、一体日本ではだれが総理の言う侵略戦争のこの道を歩む手だてをしたのか、だれがこの道を歩ませたのか。そして、今申し上げましたように、一銭五厘のはがきであたら有為な若人たちが外地に行き、何百万人の人が外地で辛苦をなめ、三百万人の多くの人たちが戦死をしていきました。国内においても、恐るべきあの原子爆弾が広島、長崎に落ち、そして空襲で生命財産を失った人たちは何百万、何千万に匹敵すると思うし、その傷跡は今も残っておるのでございます。この人たちの犠牲は一体何だったんですか。私はそこへ思いを至らせ、戦争への恐ろしい道を歩ませた歴史の検証をしていただきたいと思うのであります。
 そうした場合、甚だ失礼でありますけれども、あなたの祖父近衛文麿氏のほか、限定された日本の軍部を中心とする指導者たちの行為によって、二・二六事件以後、一九三七年六月、軍部を抑えることの最後の切り札として、あなたの祖父近衛文麿氏は第一次近衛内閣を組織をされたのであります。そしてその翌月、七月七日、北京郊外における盧溝橋の一発は、ついに悲惨な戦争へと発展をしていったのであります。
 この経過を考えますときに、私は、もう一度あなたに歴史の検証をしていただきたい。そして、国家総動員体制は第一次近衛内閣のもとで行われ、一九四〇年、第二次近衛内閣のもとでは、九月には仏領インドシナに進駐をし、そして十月にはすべての政党を解体して、今の連合政権じゃあり
ませんけれども、大政翼賛会が発足して、近衛文麿氏は総裁に就任をされたのであります。さらに四一年、第三次近衛内閣が発足し、三カ月後に東條内閣が発足をして、十二月八日、御承知のように太平洋戦争へとその道を歩み、破綻の道を歩んだのであります。
 侵略戦争であったと言われるならば、息子を失った父母は今ほとんど亡くなっていきました。今、父の顔を知らない戦争遺児や戦災で家族を失った孤児たちも五十歳を数える年齢になってまいりました。あるいは、柱とも頼む夫を失った未亡人も八十歳前後となってまいりした。どうぞ、あなたはこの人たちにみずから謝罪をされるべきであります。
 まず、総理に、その私の申し上げた歴史観について、この人たちに謝罪をされるべきであるということについてお伺いをしたいと思います。
○細川内閣総理大臣 これも再々申し上げておりますように、我が国の今日の平和と繁栄というものが先輩世代のたっとい犠牲の上に築かれたものである、そのことを常に心に、肝に銘じておかなければならないということを繰り返し申し上げてきているところでございます。
 そういう意味で、その方々に対する、先輩世代の方々に対する私の思いは、今、野中委員がおっしゃったのと同じように格別のものがあるというふうに、私自身そう思っているところでございます。
○野中委員 つい先般の日曜日に、私の一年上の友人が、自分の動かない足をつえに託して引きずりながら私の家を訪ねてきました。
 そして、満州におったときに、日本へ連れて帰ってやろう、こう言われて、一週間歩き続けて着いたところがシベリアであった。それから五年間凍土の中で我々は大変な労役を強いられた。おかげで私は生きて帰ることができて、今動かない体であるけれども、こうして命を保っておる。けれども、目をあけてみたら隣ではたばたばたばたと死んでいく多くの人があって、凍りついた土地を掘り返して、いけるのも大変な苦労だった。何とか記録を残して遺族に伝えたい、こう思って書いた記録も、舞鶴に五年後上陸したときにすべてGHQに取り上げられてしまった。
 私は何のために戦争に駆り出されて自分の青春をこんな体にしてしまったんだ、いや、私以上にそのままむなしく死んでいった連中はどうなったんだ、そう思ったときに、細川総理の侵略戦争という一言で片づけられたら、我々、ゆえなくして、日ソ不可侵条約を破棄して一方的に攻めてきたソ連、そこへ我々は拘留をされた日々を思うと、むしろ侵略戦争であったと言われるなら、我々がむなしく過ごしたソ連における五年間の補償をしてもらいたい、ぜひ国会の場で我々の気持ちを言っておってくれ、こう言った友人もございました。
 私はその気持ちを伝えるとともに、総理、重ねて、歴史は多面性であります。責任ある者、歴史を学び、民衆の心の痛みを知って、国家を預かる者の責任と恐ろしさをどうぞ知ってください。これ以上この質問を続けたいと思いません。
 次に私は、政治家の政治責任あるいは閣僚としての発言、政治倫理についてお伺いをいたしたいと存じます。
 最初に山花大臣にお伺いをいたしたいと存じます。あなたは先般韓国を訪問されました。国務大臣として訪韓をされたのですか、社会党委員長として訪韓をされたのですか、どちらですか、お伺いします。
○山花国務大臣 先月の四日、五日、六日、韓国民自党、党の御招待をいただいて、当時私は、日本社会党の委員長として訪韓をいたしました。
○野中委員 社会党の委員長として訪韓をされたなら、なぜ、今日までの社会党のとってきた韓国政策を率直に謝罪することなく、およそ宮澤前政権の際に一応両国政府間で大筋合意の方向を見た従軍慰安婦問題等を取り上げ、誠意ある補償のため両国国民が納得できる措置を講ずべきである、また、戦前の植民地支配をわびたり、日本の過去の謝罪に終始して、社会党自身の、一九六五年締結された日韓基本条約に反対してきた態度を説明し、謝罪をされなかったんでありますか、お伺いします。
○山花国務大臣 私は、当時日本社会党の委員長として訪韓し、何よりもまず初めに、私たち社会党の韓国の政策について率直に、今日における我々の考え方というものをお話をいたしました。そして、そのことを金泳三大統領を初め韓国の与野党の皆さんに御理解をいただきながら、また皆さんの御意見も伺いたい、こういう気持ちで訪韓をしたところでございます。
 日本社会党の保韓国に対する政策につきましては、日韓基本条約が締結した。当時と今日では変わっております。変わったということについては、我々の側が変わっただけではなく、今日の韓国の政権にある皆さんも、当時、私たちと内容は違っても同じような立場であった方もいらっしゃいます。韓国においても、そういう皆さんが今政権の場にあるということなどをも含めて、率直な意見交換を行いました。
 新しい国際情勢の変化の中、すなわち、共和国も大韓民国もともども国連に同時加盟をした、韓国との間には中国ともロシアとも国交が今進展している、こうした世界情勢の変化の中で、我々も、共和国だけではなく韓国ともこれからの未来志向の関係というものを築いていかなければならない、こういう観点で、私の訪韓はそうしたスタートにしたい、こうした気持ちで伺ったところでございまして、その意味におきまして、我々の考えているところを率直にお話しし、理解をしていただいたつもりでございます。
 金泳三大統領も、私の今御質問に関する資格につきまして、日本社会党の委員長として訪韓したこと自体に大きな意味がある、こういうように冒頭お話をされた後、率直な意見交換をした次第でございます。
 また、今御指摘のありました政府との政策につきましても、私も、前宮澤政権が誕生した後、最初の訪問国としてアジアの中、韓国を選択されたことに対して、当時評価をした、大変結構なことだというそうした見解を持っておりましたが、その宮澤総理が訪韓をした当時、御指摘の従軍慰安婦問題につきましても、韓国側からしかるべき措置を要請されたことについては御記憶のとおりです。
 そして、前政権におきましても、この問題について、それぞれ官房長官を中心として大変な御努力をされてきたことにつきましてもいろいろな機会に伺ったところでございまして、前政権のそうした御努力を十分受けとめながら、また、これからの細川政権における政策ということについても十分配慮し、矛盾のない資格、そうした考え方を持って一連の行動をしてきたことについて御報告を申し上げる次第でございます。
○野中委員 社会党の委員長として訪韓をして、帰国したら辞任をする。そして、現地では、従軍慰安婦問題等リップサービスを受けた韓国側にとりましたら、あなたは社会党委員長として初めて訪韓することに自分の意義を感じられたのであって、そして、リップサービスを受けて――この従軍慰安婦問題というのは、先ほど申し上げましたように、宮澤政権の間にもう方向がつけられておった。
 私は、従軍慰安婦問題というのは、そんなに、先方が言われるように、個人の補償だけで事をいやすものではないと思っております。この人たちが置かれた状況は、それはさまざまな背景があったと思いますけれども、どんなにしてもこの人たちの青春は再び取り戻すことができないのであります。いかにしてこの人たちの心の傷をいやしていくかというのが日本の態度でなければならないと思っているのです。それをまた蒸し返したあなたは、帰ってくるなり委員長を辞任をされました。韓国にとったら、大変横っ面を張られたような感じであったのではなかろうかということを私どもに言う韓国の人もあります。
 また一方、社会党は一貫して北朝鮮との友好をとってこられました。現在、IAEAの査察等を
めぐって一時中断をしておるとはいえ、日朝間の政府間交渉も積み重ねてきたところでございます。社会党委員長が一貫して北朝鮮との連携、そして友好をとってきながら、韓国を訪問し、そしてああいう発言をされ、帰ってきたら直ちにおやめになる。そういうことを考えますと、北朝鮮との関係においても決して私はいい結果につながらないのでなかろうかと思うのでございます。
 そのことについて見解をお伺いをいたしたいと思いますが、大変細かい話ですけれども、党首各位が、今は社会党を除いて全員いらっしゃるわけでございますから、今後のためにも、ひとつ官房長官にお伺いをしておきたいと思います。
 委員長として訪韓をされたら、随行を含めての旅費の負担は一体どこがしたんでありますか。今後政府は、党首が、閣僚である党首が外遊等の場合は、旅費の負担を全部政府で負担するんですか、お伺いをしておきたいと思います。
○山花国務大臣 今回は、党の国会議員及び党の職員、党の職員としても広報関係がありますから、社会新報という我が党の機関紙の記者、カメラマン等が同行をいたしました。団員と随員がございました。団員と随員につきましては、社会党本部でその経費につきそれぞれを徴収した上で精算をしているところでございます。
 なお、自治省から秘書官が一人同行をいたしました。これは何かの連絡役等々のこともありまして、この一人につきましては、同行した者について自治省の負担、役所の負担となっていると考えております。
○武村国務大臣 今、山花大臣からお答えがございましたとおりでございます。
 今後とも、党あるいは個人の立場で渡航する場合は、これは従来の自民党も同じであったかと思いますが、これは原則個人負担ということになろうかと思います。ただ、秘書官が随行するとかSP、これは常識的に御判断をいただきたいと思います。
○野中委員 今、官房長官からお答えをいただきましたけれども、私は、限りなく党首と閣僚の二面性を持った人たちがこれから外遊をされるわけであります。山花前委員長のように、自分は閣僚とし、秘書官もその要員とし、SPもまた随行して、それは公費で見、あとは党職員として党の旅費で見た、こういう公私混同したことが限りなく行われていくとするならば、一体、この内閣は非常に国民に対して責任が持てないんじゃないかということになるわけでございまして、むしろ明確な私はけじめをつけられるべきであると思います。
 改めて官房長官にお伺いをします。常識では判断できません。
○武村国務大臣 これは、野中委員、いかがでございましょうか。過去、自民党の閣僚、総理等々いろいろなケースがあったと思うんでありますが、三日前、私は遷宮で伊勢神宮へ参りました。たまたま、私は私的秘書とSPを連れてまいりましたが、二十年前は、当時の官房長官は政府秘書官を連れていっておられたというのをたまたま向こうで確認をしまして……(「二十年前」と呼ぶ者あり)ええ、二十年に一回ですから。恐らく、総理・総裁が一月四日に伊勢神社に参拝をされるときでも、それは総理秘書官が入ったりすることもあるわけで、要するに閣僚の場合は、やはり党の立場で外国へ行きましても、あるいは国内に行きましても、絶えず閣僚としての連絡が必要になってまいりますから、秘書官が最低一人は同行するのはやむを得ないのではないかというふうに思います。
○野中委員 いずれにいたしましても、公私混同のないように要望をしておきたいと存じます。
 熊谷通産大臣にお伺いをいたします。
 あなたは、山花訪韓の直前に訪韓をされました。訪韓の内容はどういうことでありましたか。
○熊谷国務大臣 お答えいたします。
 おっしゃるとおり、八月三十日、三十一日に、私は、日韓両国の産業、貿易所掌の大臣の定期閣僚会議というのがございまして、昨年は日本で行ったわけでありますが、ことしは韓国でやるということになっておりまして、そのため訪韓をいたしまして、商工資源部の金長官と二国間定期協議を行ったところでございます。
○野中委員 まあ、細川内閣の非常に慎重な知恵なのか、だれが絵をかいたのか知りませんけれども、まあ韓国側にしても、細川内閣の最初に、韓国を認めておらなかった社会党委員長が閣僚として来られるというのは非常に歓迎すべきことではなかったと思うわけでございまして、そう考えますと、私は、熊谷大臣が急速訪韓をされたのも、細川内閣の非常に知恵のある、したたかなところかな、こう思っておるわけでございまして、一言感想を申し上げておきたいと思います。
 羽田外務大臣にお伺いいたします。
 それぞれきょうは党首に政治倫理についてお伺いをいたしたいと思いますが、まあせっかく閣僚として入られたところでございますから、党首そのもののことは聞きませんけれども、今日まで改革の旗手として羽田さんのもとに結集した新生党の新人で、柴野たいぞう代議士が、一九八八年出版された著書で、北朝鮮の金日成主席やカンボジアのポル・ポト派の幹部との会見といううその記述があったことが明らかにされ、本人もこれを認められました。九月二十八日の新宿区議会では、社会党が提案をされまして、柴野代議士の辞職勧告決議案が提案をされ、賛成多数で可決をされたと報道をされております。
 また、同じく新生党の大谷忠雄代議士が、無断で名古屋市市会議員の名前を使って政治団体をつくり、十二年間にわたり約一億円の金を集め、みずからもその政治団体に寄附をする形で年間四十万から七十万の税の還付を受けておったと報道をされております。
 以上二名について、党首としてどう考えられるか、お伺いをいたしますとともに、大谷代議士については、国税当局の見解もお伺いをいたしたいと存じます。
○羽田国務大臣 いろいろと御心配をおかけしますことを恐縮に存じます。
 昨日、御指摘がございましたので、事務局にどういう事情か、このあたりを聞かせてほしいということを今申し上げておるところであります。
○野中委員 それは、どっちですか。
○羽田国務大臣 今の件につきましては、これは当然これからどんなふうにあれしていくのか、それぞれ今御指摘があったことでありますから、この点につきましても、私どもの方、よく調べてみたいと思います。
○野中委員 これだけ政治改革を言われるあなたが、いや、言ってこられたあなたが、あれだけもう新聞報道があってから今日まで、一体何日たっているのですか。きのう事務当局に言われたから調べさせている、今後のことは考える、それが政治改革を目指す細川内閣の副総理でございますか、新生党党首の考えでございますか、お伺いします。
○羽田国務大臣 今申し上げたとおりでございまして、私どもの方としても、やはり正確に御本人の方からのことを聞いた上で、またしかるべき対応をしていくということであろうと思っております。
○野中委員 のれん押しはしませんけれども、今時分に本人からの聞き取りもしてない、こういう副総理が政治改革そのものを叫ばれることに私は多くの疑問と問題点を呈しておきます。
 次に、中西防衛庁長官にお伺いをいたします。
 かつての同志にこのようなお尋ねをするのはまことに残念でありますけれども、細川内閣は清新な内閣を強調をされました。現在、国民の高い支持を得ておられるわけでありますから、おとといも越智委員が細川総理自身の佐川急便関係等についてもお伺いをいたしました。したがいまして、中西長官にも、今日まで報道されてきました若干の点についてお伺いをいたします。
 一九八七年十二月十二日、和歌山市における県立体育館で開催をされましたあなたの励ます集いのパーティー券のうち、東京佐川急便が三千万円分、千五百枚を購入したと言われておりますけれ
ども、事実でありますか。
○中西国務大臣 お答えいたします。
 昨年の議運委員長在任当時でございますが、本会議でも二度ばかり取り上げられた問題でございまして、おっしゃられるように、在職十周年の式典を行ったときのパーティー券を佐川という会社に購入してもらったことは事実でございます。
○野中委員 東京でお住まいの住居について、イ・アイ・イという企業に家賃を肩がわりをしてもらっておられたということが報道されております。これは事実でありますか。
○中西国務大臣 これも何度かマスコミでも取り上げられたことでございますが、一部事実で、一部事実でない部分もございます。借りていることは事実であります。家賃を立てかえてもらったことは全くございません。借りていることは事実でございます。
○野中委員 現在もそこにお住まいでございますか。
○中西国務大臣 住んでおります。
○野中委員 そうすると、あなたは高輪の議員宿舎と両方持っておられるということですね。
○中西国務大臣 宿舎には秘書が住まわっておりまして、これは当初、事務局に聞いてみましたところ、家族及び秘書の場合はいいのではないかという判断をもらったものですから、そのまま住まわっております。
○野中委員 最近、特に新聞記事をにぎわわしておりますあなたのお地元におきます和歌山の紀陽銀行頭取が、十年間余り、和歌山のあなたの住居を、この頭取の自宅を無償で借りておられたと言われております。また、地元の木材販売会社から、八八年から九一年末まで、新車のベンツを無償で使っておられたとの報道がありますが、いかがでございますか。
○中西国務大臣 いずれもマスコミに報ぜられたとおりでございます。事実でございます。
○野中委員 衆議院の大蔵委員会の理事、大蔵政務次官、大蔵委員長を経験をされましたあなた、そして今防衛庁長官でありますあなたが、その銀行の頭取の家を十年間も無償で借りておられたといったことが、私は非常に疑問に思うわけでございます。
 それだけに、現在、新聞で取り上げられております紀陽銀行の不祥事件について、あなたは何のかかわり合いもございませんか。
○中西国務大臣 そういうかかわり合いは全くございませんが、紀陽銀行の頭取と私はお互いに独身時代からの盟友でございまして、たまたま彼が後々銀行の頭取になる、私も当選回数を重ねるに従って政務次官や部会長や大蔵委員長になったことは事実でございます。そういう関係は全くございません。
○野中委員 長い友人だから、そういう十年間も家賃を無料で借りておっていいんだ、こういうことが、私は改革を標榜される細川内閣の閣僚の口から、この席で聞くことをまことに残念に思います。
 次に、神崎郵政大臣にお伺いをいたします。
 一昨日の越智委員の質問に関連をいたしまして、神崎郵政大臣についてお伺いするわけでありますが、あなたの所管である電話、電波の盗聴についてお伺いをしたいのであります。
 かつて創価学会は、共産党宮本議長宅の電話を盗聴をした事件がございました。これは警察事件になったところでありまして、あなたはかって創価学会の法律担当だったと、事実かどうか知りませんが、聞いておるのでありますが、この盗聴事件について、改めてあなたの所感をお伺いいたしたいと存じます。
○神崎国務大臣 お答えをいたします。
 ただいま御指摘の盗聴事件につきましては、捜査の結果、犯人が特定するに至らず、時効完成により不起訴処分に付されている、このように承知をいたしております。
 通信の秘密の不可侵につきましては、基本的人権の一つとして憲法にも規定されているところでございまして、通信関係におきましても、電気通信事業法等通信関係の法律におきまして、通信の秘密の確保を規定しているところでございます。通信を所管する当大臣といたしましては、通信の秘密のこの意義を十分認識しておりまして、その確保に万全の注意を払って取り組んでまいりたい、このように決意をいたしております。
○野中委員 一部報道では、かつて創価学会が宮本盗聴事件を画策したときに、あなたはその相談に関与したという報道がありましたが、これは事実でありますか、事実でありませんか。
○神崎国務大臣 この点につきましては、さきに越智委員の質問につきまして答弁しているところでございまして、私が関与している事実は全くありません。
○野中委員 二度にわたって断言をされましたので、この際、関与はなかったということを予算委員会で言われたということを確認をしておきます。
 この報道によりますと、神崎大臣は、当時、検事であったし、これは共産党から告訴があり、この事件は法廷で争われ、この裁判はどうなったのか。また、当時、検察では、神崎氏の関与についてこの事実を把握しておったという話がありますけれども、神崎氏は今否定をされましたし、検事をやめたのはそれが原因ではない、こうおっしゃったわけでありますけれども、大臣は一昨日と本日、このことについて全く関係がないと否定をされました。
 そういう経過につきまして、この際、この辺の事情について法務大臣からお伺いをいたしたいと存じます。
○三ケ月国務大臣 お答え申し上げます。
 神崎郵政大臣は、昭和五十七年三月二十五日付で検事を辞職しており、辞職の理由は自己都合と承知しております。
○野中委員 この事件の処理はどうなりましたか、お伺いをいたします。
○濱政府委員 お答えいたします。
 まず、今、委員がお尋ねになっておられますところの告訴事件でございますが、これは昭和四十五年の七月に告訴受理されておりまして、昭和五十年の八月に不起訴処分に付されているわけでございます。
 今関連して委員がお尋ねになっておられました点につきまして若干経過を御説明申し上げますと、刑事事件としての告訴事件の受理処理状況は今申し上げたとおりでございますが、その後昭和五十七年でございますが、民事訴訟の法廷におきまして山崎正友氏が、その民事訴訟の法廷で証言が、これは本人尋問での供述だと思いますが、供述なされました。そのことが新聞で報道されたという、その報道について今恐らく委員は御指摘になっておられるのだと思います。
○野中委員 盗聴事件に関与したとマスコミに報道されておる方が電話、電波を所管される大臣である。この報道につきまして、恐らくみずから否定をされますならば、神崎大臣は抗議をするなり名誉回復の手だてをされましたか、これをお伺いいたします。
○神崎国務大臣 この件についてはいろいろな対応があったと思いますけれども、告訴をするあるいは無視をする、いろいろあったと思いますけれども、私は明確に当時から事実を否定し、無視をする、こういう対応をとっております。
○野中委員 非常に私は疑惑の残る事件だと思います。この事件は、もちろん法律的には既に時効であります。しかし、報道のとおり、現職の所管大臣として、たとえ時効でもそのような盗聴事件に関与があったとすれば、大臣の適格性において非常に問題であります。
 私は、時効になっておりましても、法務大臣にお伺いをいたしますが、検事は当然このような犯罪に加担してはならないと思いますし、そのような謀議があり、それを知っていれば、それを告発する義務があると思うのでありますけれども、改めて法務大臣にお伺いをいたします。
○濱政府委員 お答えいたします。
 先ほど私がお答え申し上げた中で、若干舌足らずの点もあったかと思いますので、その点もあわ
せてお答えを申し上げたいと思いますが、昭和五十七年に、先ほど申し上げました民事訴訟の法廷で山崎正友氏が供述したという中身でございますが、これは要するに、自己の指示によって創価学会関係者により実行されたということを言ったという程度でございまして、もう少し正確に申し上げますと、当該民事訴訟の法廷におきましては、元創価学会顧問弁護士らは自己の関与を認めているという程度でございまして、当時の現職の検事らがかかわったということを供述しているわけではないわけでございますので、その点、念のために申し添えておきたいと思います。
○野中委員 非常に疑惑の残る事件でありますので、事の真偽を確かめる必要があります。この盗聴事件の首謀者であります、今発表にありました創価学会の元顧問弁護士でありました山崎正友氏の証人喚問をこの席で要望をいたします。
○山口委員長 理事会で相談をさしていただきます。
○野中委員 証人要求をいたします。
 次に、石田国務大臣にお伺いをいたします。
 私のところに投書が来ておるのであります。先ほど羽田党首にも申し上げましたように、これは九〇年十二月八日の、山梨知事選挙の一カ月前の、各党党首及び書記長クラスの、幹事長等のそろい踏みの、見事な、四万一千人を結集した小沢陣営の決起大会の報道であります。あなたは先日、政治家の政治倫理についてお話がございました。政治家はみずから政治倫理を考えるものだというお話がありました。まあきょうはこれを申し上げておくだけで、私は党首についてはお伺いをいたしません。
 投書につきましては、公明党の選挙は創価学会の施設を、先般越智委員からもありましたように、全面的にフル動員して活用しておるという趣旨を述べております。例えば、創価学会の全国の会館施設が選挙の出陣式や決起集会に使われているということであり、おとといの越智委員の質問にあなたは答えられまして、他の政党の方々が集会所や公民館を使ってやられるように幕間の利用だと、こう言われました。
 確かに、私たちも神社、寺、公民館等で選挙の会合を持ちます。しかし、それぞれ応分の会場使用料を払っておるのであります。公明党は創価学会に会場使用料を払っておられますか。
○石田国務大臣 お答えを申し上げます。
 先般この問題について御答弁を申し上げましたけれども、それは政治家としましていろいろな団体が主催をするそういった会合に出てごあいさつをする場合に、それはいわゆる幕間のごあいさつであるということを申し上げたわけでございます。それは私ども公明党議員もやっておりますし、また自民党の皆さん方もやっておられることだと思います。その主催団体の司会者なり責任者の許可を得て行うわけでございます。
 創価学会に対する私たちのいろいろな政治活動あるいは選挙のお願い等については、これもやはりそういった趣旨のものでございまして、幕間演説に対するいわゆるお話、こういうことでございます。
 創価学会の会合の趣旨は、別途それぞれの行事の目的に従って行われておるわけでございます。したがって、そういった面についての使用料を払うとか払わないとかいう問題ではございません。
 以上でございます。
○野中委員 さらに、選挙のたびごとにこの会館に青年部の人が裏選対事務所を構え、二十四時間体制で選挙を取り仕切っておると書いてあります。五十数人の候補者全員に数カ所でありますから、大変な会館の数であります。本来は宗教目的のための建物に、専従の選挙スタッフがおり、建物が選挙専用となって使われておるわけでございます。公明党はその対価を支払っておられるわけでありますか。
○石田国務大臣 そういうような問題については、私どもも詳しくは承知をいたしておりませんけれども、今までそういうようなことのお疑いのお話もあったわけでございますから、私どもとしては、創価学会の方にはそういった会館を選挙等に使わないように厳に注意をしておるというお話は聞いたことがございます。
○野中委員 大変意外なことを聞きますけれども、ここにファクスがあります。これは全部創価文化会館から選挙用の支援活動のポイントとして送られたファクスであります。膨大なものであります。この会館からの電話やファクスが選挙用のために使用されるわけでございますから、膨大な負担であります。公明党は、これを創価学会にお支払いになっているわけでありますか。
○石田国務大臣 こういう観点から申し上げたいと思うのでございますが、いわゆる公明党と創価学会の関係は、前回も申し上げましたように、政党と支持団体の関係にございます。その支持団体、どういう支持団体であっても、それは結社の自由の立場からいきまして、選挙運動をするということについては、これは認められていることでございます。
 もしそれがおかしいという、あるいは憲法に触れる問題だということになりますれば、いわゆる特定の政党に対して特定の宗教団体が支援をしている、支持をしているという関係もあるわけでございまして、それはまた同じ疑点が出てくるということになりますが、私どもは、あくまでもそういったことはそれぞれの結社の自由の立場から考えて、認められている固有の自由な活動というふうに認識をいたしておるところでございます。
○野中委員 非常に、もっと私は公党の委員長なら明確にお答えいただきたいと思うのです。中途半端な日程のファクスを持っているわけじゃないのです。例えば、七月の四日公示、大田区の出陣式は大田池田文化会館太陽の間。ちゃんとなっているんですよ。これ、みんな流しているんですよ。あなた、幕間の利用だと言われた。選挙の合同出陣式がこうして池田文化会館で行われておるわけでございます。幕間の利用なんていうことではないわけであります。
 このパンフレットとかコピー、紙代というのはすべて、電話代というのは、これは公明党が対価として払っているわけですか。
○石田国務大臣 その問題についてお答えいたしますと、対価を払っているわけではございません。しかし、今申し上げましたように、創価学会が選挙活動をやること自体、これは法律に禁じられている問題ではないわけでございますから、その点で御理解をいただきたいと存じます。
○野中委員 私は、個々の人がボランティアで選挙を支援されることを否定するつもりはありません。むしろ民主政治から見て望ましいことだと考えております。
 このケースは、しかし、個々のボランティアではないのでありまして、創価学会の建物を利用し、出陣式をやり、あるいは電話を、コピーを、紙を、創価学会の許可なしに個々のボランティアでやれるはずは絶対にないのでありまして、それを我々は対価を負担しておらない、こういうように言われるわけでございます。
 重ねて、私は個々のボランティアの活動を否定するわけではありませんけれども、私が言いたいのは、組織が許可をし、組織の施設を使い、建物、電話、ファクス、コピー、これらの膨大な経費を、あなたの党は正当な対価を払っておらないということが明らかになったということであります。
 宗教にも、個々の人の政党支持の自由を侵害しない範囲で政治活動をされることはあってよいと思います。問題は、その経費をだれが負担しているかということでありまして、個々のボランティアなら負担する金額も大したことはないのでありますけれども、創価学会の場合は、換算すると膨大な金額を公明党は対価を払わないでやっておられるわけであります。
 我々がもしそれと同じ活動をしたら、当然会場使用料からアルバイト代、電話代、コピー代、紙代、大変な対価を支払うわけでございまして、この金はすべて規制の対象であり、届け出をする義務があるわけであります。あなた方は、膨大な便宜を受けながら何ら対価を払わず、政治資金規正
法の適用を受けずに、制限のないこういう宗教法人の中の枠内においてやられておるわけでございます。
 総理、これをどう思われますか。
○細川内閣総理大臣 公明党も信教の自由ということを大綱の中でうたっておられるわけでございますから、その方針に沿ってそういう政治活動をしておられるというふうに私は理解をいたしております。
○野中委員 総理、やはり総理のお答えですから、私はもっと明確な答弁が欲しいと思うのです。事は、便宜供与をされておる建物やスタッフや電話やコピーなどが、すべて非課税の資金で賄われておるということでございます。選挙支援のために宗教の施設や資金が使われている。
 総理、宗教法人の資金が非課税であることは、もちろん総理御自身御存じでありましょう。これは適正であると思われますか。総理並びに大蔵大臣、国税庁はどんな判断をされますか。
○三浦政府委員 お答え申し上げます。
 二点、一般的な考え方、それから当面国税庁はこういう点に重点を置いて調べたい、そういう二つを申し上げたいと思います。
 まず第一点でございますけれども、宗教法人につきましては、税法上の収益事業を営む場合、これは三十三種類と規定されております。営む場合は、法人税の、当然でございますが、納税義務があるわけでございます。したがいまして、宗教法人に対しましては、私ども各種資料情報の収集に努めまして、課税上問題があると認められるものに重点を置きまして調査を実施しているところでございます。
 収益事業と今申し上げたわけでございますけれども、この収益事業と収益事業でない部分、つまり公益事業、この区分を、区分経理がはっきりしておるかどうかといった点、区分経理をいたしませんとこの課税所得の計算ができないわけでございますから、そういった点につきましては特に的確な指導も行っているわけでございます。
 もう一点、法人税のほかに源泉所得税もあるわけでございますが、宗教法人が支払いました給与等につきまして的確に源泉徴収が行われているかどうかという点につきましても、問題があると認められる宗教法人につきましては、厳正な指導、調査を行っているところでございます。(「税率は」と呼ぶ者あり)税率は、軽減税率二七%でございます、法人税でございますけれども。
 宗教法人に対しましては、執行面、今後の私どもの考え方でございますけれども、宗教法人の実態把握と管理の充実、公益事業と収益事業との適正な区分、資産の帰属、資産の運用益に関する適正な課税、代表者の私的経費のつけ込みなどに対する重点調査を行うなどいたしまして、なお一層課税の適正化に努めてまいりたい、源泉所得税についても同様でございます。
○野中委員 細川内閣は政治改革を標榜されて、そして七党一会派が連合をされたわけでございます。私は、政治家はどんな方法で選び出されるかということよりも、選び出された政治家が何をやってくれるかということが国民にとって一番重要なことだと思うわけでございます。
 改めてこの問題は、時間がありませんから後日に譲りますけれども、ただいまお聞き及びのとおりの非常に不明朗な状態であり、私は、石田大臣が政治改革を言い、政治の倫理を言われるならば、少なくとも消費税の市川書記長が見直しを発言される前に、やはり宗教法人のあり方について、税のあり方について大胆に見直しを言われるならば政教分離はもっと世間に明らかになると思うのでございますけれども、口で政教分離を言いながら、本日の答弁を通じては全く政教一体であることを物語ったと思うわけでございます。後日の議論に譲りたいと存じます。
 次に、我が国の防衛政策についてお伺いをいたします。
 第一に、AWACSの購入についてであります。
 AWACSがそれ自体としてはそれほど複雑な軍用機ではないことはだれでもが承知をしているところであります。いわばレーダーサイトを航空機の背中に載せて積み上げただけのものであります。問題は、AWACSを使って航空機の動向を探る場合、その解析に必要なソフトウエアを、つまり軍事的ソースコードを、果たしてアメリカが日本に供与するのか否かということであります。これは全く議論をされておりません。このことについて、AWACSの購入の問題についてお伺いをいたしたいと思うのであります。
 専守防衛を旨とする我が国防衛政策の視点からすれば、私は必ずしも、今申し上げましたように、AWACSの購入そのものに異を唱えるものではないのであります。日本のような国が耳の長いウサギとなろうということは、世界の動きに目を凝らすことは大切なことであります。しかし同時に国防政策は、国民の十二分の理解を得ながら公明正大に進めなければなりません。
 そこで幾つかお伺いいたしたいと思うのであります。
 総理、財政難の折、平成五年、平成六年と四機そろって購入される理由をいま一度明らかにしていただきたいと思います。
○細川内閣総理大臣 今お話がございましたように、我が国の必要最小限の基盤的防衛力を整備していくという大綱の方針のもとで防衛力の整備ということを考えていきますときに、耳の長いウサギと今おっしゃいましたが、まさにそうした情報の収集力を高めていくということは、我が国の防衛にとって極めて重要な課題であるというふうに認識をいたしております。そうした意味で、引き続きその方針で推進をしてまいりたいということでございます。
○野中委員 かつて対米配慮とかあるいは黒字減らしとかの名分のもとに、アメリカから武器を購入をいたしました。その結果は単なる一時しのぎにしかならなかったばかりか、多くの疑惑を招く状態となり、不幸な事件を惹起してきたことを、私は今改めて記憶を新たにしておるところであります。国民の血税をもって購入する以上、価格はその透明性が確保されなくてはなりません。なぜ他の国が購入した価格の二倍近い値段でなおAWACSを求めなければならないのか、その積算根拠をここに明確にお示しをいただきたいと存じます。同時に、かかる高値で購入をした国が他にあるのか否かもお伺いをいたします。
○村田(直)政府委員 お答えいたします。
 私どもは、AWACSを導入する必要性については先生るるお述べのとおりでございますが、価格につきましては、平成五年度、いわゆる今年度の要求時点におきまして、米側と折衝の結果、五百七十億円という価格で決着を見たわけでございますが、その間におきましては、十分米側との交渉を経まして、この価格と設定されたわけでございます。
 なお、中期防を設定いたしました時点におきましては、三百二十億円余ということで設定したわけでございますが、この時点におきましては、各国が導入しておりますボーイング707を母体とするAWACS、いわゆるE3を予定しておりましたが、その後ボーイング707の生産ラインが停止されたということによりまして、新たにボーイング767を母体とするAWACSを開発するということに基づきまして価格が高騰した、値上がりしたということでございます。
 この点につきましては、昨年末に修正しました中期防におきまして、新たな値段のもとに四機購入するという価格積算をして、削減された中期防の中に導入しておるものでございます。
○野中委員 こうした購入価格の交渉に当たっては、総理はもとより政治家が一切関与していないことをこの場で明らかにしていただきたいと思います。
 また、先ごろ契約された二機につきまして、このところの円高が価格にどのような形で反映されておるのか、お示しをいただきたいと思います。
 以上は、専ら政治上の責任を私は聞いておるのであります。政府委員の答弁は無用に願いたいと思います。
○中西国務大臣 導入を決定した段階のことはつぶさにわかりませんが、政治家みずからがかかわったというようなことはないと承知いたしております。
 積算価格につきましては、防衛局長から答弁をいたさせます。
○野中委員 政治家がかかわったことはないということを総理も確認されますか。
○細川内閣総理大臣 前内閣からの政策を継承しているわけでございますから、今内閣におきましては、そういうことはございません。
○野中委員 どうなんだ、円高は。
○村田(直)政府委員 一言申し上げますと、この価格の交渉につきましては、防衛庁当局と米国防省との間で十分な協議をしたものでございまして、事務的に積み上げたものでございます。
 なお、契約の状況でございますが、今回契約分につきましては、一般輸入分について五百二十億、FMSについてこれを導入しまして全部で五百七十二億、全部で一千百二億ということでございます。
○野中委員 今のお話は、円高差益の問題について明確なお答えをいただいておりませんので、後刻の衛藤委員の質問で補完をしてもらいたいと思います。
 委員長、私の時間があと十分よりありませんので、原田委員の質問時間を若干私が使わせていただくことをあらかじめ御了承願います。
 さらに、重要な点を確認をしておきたいと思います。
 ただいま説明のありました価格には、機体、機器だけでなく、ハイテク技術に関するいわゆるソースコードの対日供与が保証されているのだという点を確認をしていただきたいと思うのでございます。対日供与を担保するいかなる取り決めがいかなる文書の形で今回の契約保の際に行われたか、明らかにしていただきたいと思うのでございます。
 私は、かつてのFSX問題の際の多くの問題点を検証をしながら、先ほど政治家のかかわり合いはないのかということを申しましたけれども、日本としては、高価な代償を払いながら、AWACSの核心部分であるソースコードをきちんと受け取り、かりそめにも途中でアメリカが供与を差しとめたり、一部を日本に渡さないというようなことがあったとするならばい総理及び防衛庁長官の責任はまことに大きいと思うのでございます。したがいまして、この場ではっきりと確認をしておきたいと思います。
○村田(直)政府委員 先ほどお尋ねのまず為替レートの問題でございますが、一般輸入契約につきましては、契約は予算積算レートで結ばれることでございまして、支払いは支払い時の実勢レートで行われます。その差額は、契約期間中の為替変動の可能性を考慮しまして、最終支払い時に精算することとしておりまして、このため、現時点において為替レートの影響について申し上げることは困難であるということでございます。
 なお、技術供与につきましては、両国間の調整によりまして、十分我が国に必要な技術が供与されることは、この購入契約に伴って当然のことでございます。(発言する者あり)
○山口委員長 御静粛に願います。
○野中委員 時間がありませんので、税の適正化についてたくさんお伺いをしたかったのですが、私の持ち時間が残念ながら、原田委員にも了解を得ましたけれども、もうありませんので、一点に絞って質問をいたしたいと存じます。
 私は、二十五歳の年から地方政治にかかわってまいりました。今から質問をすることは、私の四十年余りにわたる政治生活を通じて、私の政治生活の、政治生命のすべてをかけ、私の命をもかけて、これからのために勇気をもって質問をするのであります。心して、閣僚の皆さんはもちろんのこと、大蔵省当局は肝に銘じてこの問題についてお答えをいただき、明確な処理を願いたいと存じます。
 昭和四十三年一月三十日以降大阪国税局長と解放同盟中央本部及び大企連との確認事項が行われております。
 人間が人間を差別することはまことに許されないことでありますけれども、残念ながら我が国において残ってまいりました。したがって、我が国は昭和四十四年から同和対策特別措置法を続け、そして法を延長し、あるいは法改正を行いながら、今日までソフト、ハードにわたってこの解決に努力をしてまいったところであります。残念ながら、今日に至るもその差別は解消をしておらないことを不幸に思う一人であります。
 しかし、今これから申し上げますことは、大阪国税局長と解放同盟及び大企連との確認事項の中に、いわゆる「同和対策控除の必要性を認め、租税特別措置法の法制化に努める。その間の処置として、局長権限による内部通達によってそれにあてる。」これは、法ができてからもこの確認事項はそのまま生きております。すなわち「企業連が指導し、企業連を窓口として提出される白、青色をとわず自主申告については全面的にこれを認める。ただし内容調査の必要ある場合には企業連を通じ企業連と協力して調査にあたる。」「同和事業については課税対象としない。」そのほか補助金とかいろいろなことが書かれております。これを国税局長との間に確認をして、その後昭和四十四年一月二十三日、大阪国税局長と今度は解放同盟近畿ブロックとの確認事項が行われて、「申告については、大阪方式を他の府県にも適用する。執行の際には中央本部と相談する。」こういう確認事項が行われました。
 同和対策特別措置法が施行された後、昭和四十五年二月十日、国税庁長官通達をもって、この国税庁長官通達は、結局はこの四十二年の解同及び大企連との確認事項を追認する形で、最後に、「同和地区納税者に対して、今後とも実情に即した課税を行なうよう配慮すること。」これで、近畿地区だけでなく、全域に広かったのであります。
 すなわち、これを利用することによって、今度は申告すればそのまま認めてもらえる、そんな器用なことがやれるんならおれも同和を名のろうということで、えせ同和がつくり上げられてきたことは御承知のとおりであります。この方についてはある程度メスが加えられ、かかわった税理士等は免許をとられたこともあります。けれども、この聖域はこの二十数年間全然侵されておらないのであります。
 一体これがどんな結果を及ぼしましたか。一つは、公共事業の発注にまでこれが及んできたのであります。この企業連を通さなければ、公共事業の発注について行えないような状況までがやられてきたのであります。今ゼネコン問題がやかましく言われておりますけれども、そんなもんじゃないんであります。
 そして、同和対策特別措置法に基づく事業を幾らやろうが、税でこんなことができるんなら、こういう批判が沸きあがってきた。共産党の全解連なんかはこれを徹底して攻撃をしました。そのために新たな差別が起こってきたのであります。まじめに働き、勉強をし、目が四つあるわけでも鼻が二つあるわけでもないのに、同和地域に生まれたというだけで差別を受ける人たち、それが、こんな大蔵省のひきょうなことが現に続けられておるために新たな差別が行われて、増幅をしてきておるのであります。
 これは、私も国会に出ましてから党の税調あるいは党の地域改善特別委員会でたびあるごとに指摘をいたしました。大阪の塩川正十郎代議士は本会議においてあるいは予算委員会においてもやりました。けれども、大蔵は自分たちの態度を改めようとしませんでした。今度は、その解放同盟を組織として擁護しておられるというよりも、組織のバックにおられる社会党が政権参加をされたわけであります。そして、大蔵省出身の大蔵大臣がそのポストにおつきになったのであります。こんなときにこの問題が解決されない限り、私は政治改革の、そんなことが口にできる資格はないと思うのであります。
 当初に申し上げました。私の四十年に余る政治
生活のすべてをここに凝結して、私の生命をかけてこの問題の解消を迫るのであります。責任ある答弁を願いたいと思います。
○三浦政府委員 お答え申し上げます。(野中委員「大蔵大臣に言っているんじゃないか」と呼ぶ)
○山口委員長 大蔵大臣。
○藤井国務大臣 今、野中委員の本当に長い歴史を踏まえてのお話がございまして、よく承っておりますし、この四十三年の話というのは、確かに申し入れがあったということは承知をいたしておりますが、それは申し入れであり、それに対して、これはできます、これはできませんというふうに整理をしているはずでございまして、ただいまお話しの同和控除は、そのときは認められませんというふうに言ったと聞いております。
 さらに、四十五年の国税庁通達は、決してそれを、言われたようなものを是認するものではない。課税の適正な執行をしろということを四十五年通達は書いてあるように承知をいたしております。
○野中委員 そんなことを言うだろうと思ったんだ。じゃ、今、二十五年間現に続いているじゃないか。これは大阪、近畿ブロックだけじゃないのよ。全国に広がっているのですよ。続いているのをどうするんですか。あなた方国税当局でそれぞれ勤務をされた人たちは、税務署といい国税局といい、それぞれの職場でみずからの良心と闘いながらこの問題をやってこられたはずだ。なぜこんなことがこのまま続くんだ、続くんだという自己矛盾と良心との苛責に耐えながら、残念ながらそれをやらなければ差別だと言われる一言に押されて、二十五年間押し流されてきたはずじゃないか。
 今、大蔵大臣が言うようなことがあって、やってないというのなら、やってない証拠を出しなさい。税理士まで系列化されているのですよ。私は幾らでも、ここで私の政治生命をかけ、命をかけると言う以上、幾らでも材料は出してみせる。どこにどんな基金が積まれて、どこに預けられているまで調べなければこんな質問できるか。もうちょっと腹のある、責任ある答弁をしなさい。大蔵大臣が大蔵省出身の大臣だから、この機会にこれを改めなければ改められないということを言っているんだ。
○藤井国務大臣 私もかつて税の執行をやったことがあります。税の執行に対しては大変な抵抗だとかそういうことがあることもよく承知をいたしております。今、野中委員お話しのように、それに対して税務署員たちが大変な努力をしていることも事実でございまして、今のようなお話は、これはもう是正することに、もしありとせば、私はその一つ一つの事情についてはよく承知をいたしておりませんけれども、そういうことに対しては、もしありとせば、適正に執行するのは当然のことであると考えております。
○野中委員 じゃ、国税庁、あなたの方から、大臣は今あるとすれば直ちに是正しますと言われた、それについてお答えなさい。
○三浦政府委員 お答え申し上げます。
 いろいろな御要望項目のうち、できるもの、できないものがあるわけでございます。要望事項のうちで、一般の納税者と同様、税法の許す範囲内でできるものは実行している。例えば、窓口をつくりまして納税者の方々の実情をつぶさに聞く、これは一般の納税者の方々と同様でございます。そういう意味でこれは行っております。あるいはまた必要な研修を行う、これも当局として当然実施することであります。
 次に、やっていないことを申し上げます。
 同和控除あるいは同和ということでそれに類する控除が行われるかどうか、これは行われておりません。企業連を窓口として提出された申告については全面的に認めるというようなことは全くございません。同和事業については課税しないという要望がございますが、こういうこともございません。そういったような点につきましては、現在の税法に照らしましてできないことでございますので、やっていないわけでございます。
○野中委員 私は、まことに国税庁から残念な答弁をいただきました。改めて、大蔵大臣、時間を置いて、大阪や京都やそういうところを現に御視察になったらいいと思います。そして実情を調査し、そして大蔵大臣が言われたように、そういう不明瞭な面があれば即刻改めるということを確認をしておきます。
 時間がありませんので、私の質問を終わります。
○山口委員長 これにて野中広務君の質疑は終了いたしました。
 次に、原田昇左右君。
○原田(昇)委員 私は、今最大の関心となっている景気問題についてお伺いしたいわけでございますが、それに先立ちまして、先般の日米会談の内容について若干お伺いしたいと思います。
 第一に、経済問題として、総理はさきの所信表明演説で、クリントン大統領と率直に意見を交換したい、特に経済面で日米間が協力して世界経済の運営に責任を果たすことが重要だ、こういう趣旨のことを言っておられます。日米会談では具体的にどういう話になりましたか。クリントン大統領は我が国に何を求め、我が国は何を約束したのか、ここでお伺いしたいと思います。
○細川内閣総理大臣 先般、ここでの帰朝報告でも申し上げましたとおりでございますが、改めて申し上げますと、お互いの国内改革についての共通の認識というものを、ともに困難があるなど、それを何とか解決をしていこうではないかということについて話をいたしました。
 それから、安保体制の基本的な枠組みについての確認もいたしましたし、また、ロシアとか中国とかその他全般的な国際情勢についての話もいたしました。
 今お話がございました経済面につきましては、我が国の改革努力を説明いたしましたのに対しまして、その努力を評価し支持をする、こういうふうな話がございました。
 それから、七月の合意に従いまして、包括合意の進展ということで一致をいたしたところでございます。米側から特段の要求というものはございませんでしたが、今後、世界経済の拡大に向けて相互に努力をしていくべきであるということで確認をし合ったところでございます。
○原田(昇)委員 十一月にAPECの会議でお会いになりますね、総理は。さらに一月にも首脳会談を予定されていると思いますが、その際、その包括合意についての進展状況、実際に黒字減らし、どうやったんだというような具体的な話になってくるんですか。
○細川内閣総理大臣 日米首脳会議は、私の感じでは、九月の首脳会談それから十一月のおっしゃったAPEC、それから一月の首脳会談、恐らく三回の流れがあるだろうと思っております。その三回の流れの中でその方向というものがだんだん明らかになってくるであろう。十一月の段階でどの程度までその辺がにじみ出てくるかということは、まだちょっと今の段階でははっきりいたしておりません。
○原田(昇)委員 私は、これらの会談を通じて、日米の協力関係、信頼関係を深めることが非常に大事なことであるし、総理にその点をぜひ御奮聞いただきたいと思いますが、それにはどうしても内需拡大ですね、黒字減らしということについてのある程度の見通しというものをつくっていかなければならないと思うのですよ。そこで、これは景気問題とも非常に関係しますので、これについて後でまた細かくお伺いしたいと思います。
 第二にお伺いしたいのは、安全保障の問題でありまして、世界は米ソの冷戦後にもいまだに流血の惨事を見ておるわけでありまして、このような世界情勢の中で、唯一のスーパーパワーであるアメリカに期待するところは大きいわけであります。特に、アジア・太平洋の平和と安定にとりまして、アメリカのプレゼンスが引き続き維持されることがぜひとも必要不可欠だと私は考えておりますが、総理の御見解はいかがでしょう。
 また、この点については日米会談で触れられたかどうか、答えいただきたいと思います。
○細川内閣総理大臣 日米安保条約というものが両国にとっても非常に大きな意味がある、そして
また、今お話がございましたように、アジア・太平洋地域における米国の存在というものが、プレゼンスというものが、アジア・太平洋地域のみならず世界の平和の観点からも非常に重要な意味を持っているということの確認はいたしました。
○原田(昇)委員 この点について上原長官は、安保条約は解消するのが自然の流れだということを本会議で言われましたけれども、いかがですか。
○上原国務大臣 お答えさせていただきますが、所管外のことでありますので差し控えさせていただきたいのですが、私は、安保条約を全面的に解消しなさいとは本会議で答弁はしておりません。見直しをやったらどうかということを申し上げましたが、現在は、細川内閣の閣僚の一人として、そういう範囲で安全保障の問題等に、今総理がお答えになったことを尊重しながらやってまいりたい、こう考えております。
○原田(昇)委員 いや、あなた、所管外と言われるけれども、沖縄長官じゃないの。基地を縮小しろということは私の年来の主張だ、こう言っておるじゃないですか。今私の聞いているのは、アメリカのプレゼンスがどうしても必要だ、アジア・太平洋の安全のためにはどうしてもアメリガにいてもらわにゃ困る、こういうことを総理は日米会談で話してこられておるわけですよ。あなたの考えと全く違うじゃないですか。
○上原国務大臣 沖縄開発庁長官という立場でお答えする、あるいは政治家個人としての見解は基地問題等々に持っております。(原田(昇)委員「個人は要らないよ、閣僚として答えてちょうだい」と呼ぶ)ですから、閣僚としては、細川内閣の閣僚の一員という自覚を持って、基地問題、安全保障の問題等に対処していく。非常に超過密の基地の整理縮小については、ぜひ細川内閣においても御理解をいただきながら善処を賜りたい、このことは総理を初め外務大臣、せんだって防衛庁長官にも御要望申し上げて、努力をしているところであります。これは前内閣でもそういった努力は継承されてきている、こう考えております。
○原田(昇)委員 沖縄の基地の縮小整理について、沖縄開発庁長官としてはそれを進めるんだという、大変重大な話だと思うのですが、外務大臣、どうですか。
○羽田国務大臣 この問題につきましては、かねてから沖縄の住民の方あるいは沖縄県の方からも御要請がありましたし、また、沖縄御出身の国会議員の方からも御要請があります。
 そういう中にありまして、日米安全保障条約というのをきちんと履行していくために、やはり基地というものは必要である。しかし、そういう基地の中にあっても非常に過密な地域、こういったところについて縮小できるものはできるか、あるいは移転させることができるものはできるか、こういった問題について安全保障の取り決めによりまして話し合う場所があります。ここで実は話し合いをしておるということはございます。
○原田(昇)委員 いずれにしましても、この問題は非常に大事な問題だと思うんですね。アメリカにいてくれということを我々としては強く要望しながら、いる場所はどんどん減らしちゃう、縮小した中で勝手にいてくれというようなことは言えるんですかね。ちょっとこれ、もう少し政府としてしっかりこの辺は方針を決めてもらいたいと思うのですよ。
○羽田国務大臣 この問題につきましては、今私が申し上げましたことは、今私たちがしているということではなくて、前内閣のときからこのことについて米軍の方とも話しておるということでありまして、要するに、新しい時代の中になって、必要のなくなったような基地についてはひとつ縮小をお願いしたいということ、あるいは移転ができるものについては移転をしていただきたいという話し合いをしておるということであります。しかし、日米安保条約がきちんと機能できるように、これは確保していくということであります。
○原田(昇)委員 今の外務大臣の御答弁のようなら納得します。それは、必要なくなったやつは返してくれというのは当たり前でありまして、しかし、どうしても日米安全保障条約上必要な基地については、我々としては全力を挙げてその基地を確保し提供するということは当然じゃないですか。それに対して上原長官がおかしなことを言われるから、私はちょっと……。
 そこで、次に行きます。これに関連して、北朝鮮が我が国全域を射程におさめる弾道ミサイルを開発したと言われ、これに対して、中西長官はアメリカに行かれて、新聞報道によりますと、ミサイル防衛構想に関して日米ワーキンググループを設置することになったということが出ておりますが、私は、北朝鮮のミサイルに関しては、我が国の安全のみならず、アジア・太平洋地域にとって大変重大な脅威だと思うんです。中西長官がおやりになった措置は極めて適切な措置だと思うのですが、これに対して、何か閣僚の中で大分御異論があるようにも新聞報道で伺っております。
 上原長官、ついでですが、ひとついかがでしょうか、これについて。それから、山花大臣、ぜひお伺いしたいと思います。それからついでに、民社党の委員長として入閣しておられる大内国務大臣に御意見を伺いたい。
   〔委員長退席、野坂委員長代理着席〕
○上原国務大臣 お答えいたします。
 これは、後ほど防衛庁長官から日米間の協議については御答弁があるかもしれませんが、またおしかりを受けるかもしれませんが、所管外でありますので、目下、防衛庁あるいは外務省等で御検討をしていきたいということのようでありますから、その内容を慎重に見守りながら、先ほど申し上げた範囲内で対処をしてまいりたい、こう考えております。
○山花国務大臣 我々も朝鮮半島の核の問題については大変関心を払ってまいりました。
 閣僚といたしましては、これからそうした問題について機会あるときに正確な情報を所管の大臣からお伺いしながら、全体として閣議で決定されたところを尊重して対応してまいりたいと思っております。
○大内国務大臣 長いこと防衛問題に関心を持ってまいりました一人といたしまして、あの北朝鮮の労働一号のミサイルについても重大な関心を持っております。しかし、あの報道されました労働一号の性能につきまして、私なりに個人的にいろいろ調査もしておりますが、まだ足かな性能の認定ができません。したがって、その幻影に対していたずらに対策を急ぐということよりか、やはりその事実関係をよく調査をするということがまず大事でございます。
 しかし、北朝鮮政府がいわゆる核開発の疑惑を持たれている、そこに中距離のミサイルが整備されるということになりますと、これは日本の安全保障にとってもアジア全体にとっても大きな脅威になりますので、この辺は慎重にやはり対応していく必要がある、こう考えております。
○原田(昇)委員 外務大臣、これについて御見解を聞かせてください。
○羽田国務大臣 この問題につきましては、IAEAですか、こちらの方との話し合いというものが今デッドロックに乗り上げてしまっておるということ、また米朝の話し合いも、これも実は今話し合いが途絶えてしまっておること、そういう事態でございまして、ただ、私どもといたしましては、この間米国に行きましたときにも、そういった問題についてやはり本当の話し合いができるようないろいろな努力というものをお互いにしようじゃないか。やはり話し合いがなくなってしまう、途絶えてしまうということは非常に危険なことでありますから、そういうものを道を開きながら、そこで北朝鮮の方に対して懸念というものをしっかりと申し入れていくことが重要であろうと思いますし、やはり国際協調の中で彼らもやっていただくことが大事であろう、そのことを促していきたいというふうに思っております。
○原田(昇)委員 防衛庁長官、いかがでしょうか。
○中西国務大臣 御質問の前に、沖縄の米軍基地の件でございますが、上原長官から、自民党政権下からずっと続いている懸案事項でございます
が、なお一層引き続き努力をしてくれというような要請はいただいておりまして、これにつきましては、平成二年の六月に日米間で二十三事案について、面積約千ヘクタールについての返還作業をやっていこうということで合意ができまして一現実十二事案、五百七十一ヘクタールが返還のための手続を終了いたしております。残りも施設庁を中心に鋭意努力をしてまいりたい、このように考えております。そのことをまずお答えをさせていただきます。
 北朝鮮の核の問題でございますが、これはことしの五月の末に、大体千キロぐらい飛ぶであろうところを半分ぐらいに抑えて日本海に向けて試射をされたという情報を得ております。なかなか閉鎖的な国でございますし、今お話にありましたように核の疑惑もございます。今、米朝間で鋭意努力をいたしておりますが、ひょっとすると決裂する可能性もあるというような情勢でもございまして、大変我々としては重大な関心を今持って、成り行きを見詰めているという状況でございますが、こういう状況にそれじゃ日本の防衛力としては対応していけるのかというような御質問もいろんなところからいただくわけでございますが、目下のところなかなかそれに対応する能力はございません。
 そこで私、この間訪米をいたしまして、アスピン国防長官と会談をしてまいりました。このことにつきましては、まだ全くその中身がよくわかりませんので、日米安全保障事務レベル協議のもとにいろんな問題を勉強する、検討する部会を設置して、我々も政策判断をこれから行っていかなければなりませんから、まだ何の政策判断をする材料すらありませんので、そういうものをこれから勉強していこう、そういうことで合意をしたことは事実でございます。
○原田(昇)委員 このような御答弁をいただいたので、大いに作業部会でやっていただけるものと思いますけれども、かねてから北朝鮮とは極めて親密な関係を維持しておられる社会党でありますので、その出身の大臣の方々、今の状況をよく踏まえてひとつ前向きに対処していただきたい。話し合いをするにも、北朝鮮にもいろんなチャンネルあるでしょうから、ぜひこれはまず話し合いで解決、その一方においてやはり我々が完全な防衛努力というのを同時並行的にやっていかなきゃならない問題ではないかと思います。国際的にも非常に大きなインパクトを与える問題でありますので、この脅威はどうしても取り除いていかなきゃならぬと思うので、ぜひとも御努力をいただきたいと要望しておきます。
 それから次に、総理の国連安全保障理事国になろうということに関連しての姿勢についてお伺いしたいんですが、総理が国連でおやりになった演説は、率直に非常にすばらしかったと思うのです。
 しかしながら、一つだけ私は、この安保常任理事国になることは、私は日本としては、この問題は国連中心外交をやっていく上にはぜひ我々自身が、まあ今の時期、国際的責任を果たすには、安保理事国になって責任を果たす時期になっておるんではないかと思うんですね。今の時期、ちょうど今までいろいろ国連中心に我々外交を進めてきて、今やアメリカに次いで世界第二の拠出国にもなってきておる。そして、まず我々が安保常任理事国になって責任を果たすというのが適当な時期になってきたんではないかと思います。むしろ積極的に各国にその見解を問いかけるべきものではないか。推されたらなる、推されなければならないというようなことでは、私は多少今までの姿勢よりは後退したと受けとめられるんではないかな。その結果、ドイツやインドが常任理事国になっても日本はなれないというような事態にならないかな、こういうことも心配するわけであります。
 総理は、自然体で対処したい、この間の井出委員の質問に対して背伸びはしないというようなお答えをしておられますが、この点、総理の御見解を承りたいと思います。
○細川内閣総理大臣 国連で申しましたことに関しましては、一言で申し上げれば前進も後退もしていない、従来の路線から考えますとそういうことでございます。今おっしゃいましたように、自然体で臨むということがいいのではないか。今既に多くの国が我が国を推していただいていることも事実でございますし、現にまた国際社会の中で我が国が大きな責任を持ち、またその役割を果たしているということも現実の姿でございますから、そこで人を押しのけてというか人をかき分けて出ていくというようなことまですることがいいのかどうか、そういう点については自然なスタンスで臨んでいくのが望ましいのではないか、こう思っているところでございます。
○原田(昇)委員 自然に今各国からかなり日本に常任理事国になるべきだという声が上がってきておりますから、結果的に自然体でなれるという御判断ならそれは結構でございますけれども、何も人を押しのけてなるような事態では、現在、客観情勢はそうなってないと思うのですね。ですから、押しのける必要はないのですけれども、我が国は憲法にも、「国際社会において、名誉ある地位を占めたい」というのが我々国民の熱望だと思うのです。それがまさに果たされるときでありますので、この点についてはぜひとも秘めやかな情熱を持ってひとつ当たっていただきたいな、こういうように思います。
 そこで、しかし心配なんですが、常任理事国入りについて、社会党御出身の山花さんは大臣としてどういう御所見でございますか。
○山花国務大臣 所管外の御質問でございますので答弁は差し控えさせていただきたいと思いますが、結論的には、今細川総理がお話しの姿勢ということを評価する立場でおることについて申し添えたいと思います。評価するというような言い方だと適切でないかもしれませんね。そうした方向でこれからも閣僚として対応していきたい、こう思っております。
○原田(昇)委員 常任理事国入りは賛成なんでしょうね。反対なんでしょうかね。常任理事国になれそうになって、いや、困るということはないのでしょうね。そこを伺いたいのです。
○山花国務大臣 総理のお答えになったとおりだと考えております。
○原田(昇)委員 総理のお答えになったとおりということでございますので、常任理事国に自然体でなれるということでおやりになる、こういうことでございますね。
○野坂委員長代理 聞くんですか。
○原田(昇)委員 それはもう聞かなくていいです。もう答えなくていいです。そういうことを確認させていただきます。
 さて、景気対策の問題に入りますが、企画庁が景気底入れ宣言をしたのはことしの六月中旬のことだったと思うんですけれども、その後の冷夏と円高と政局の混乱、この三つの要因で、せっかく少し底入れになったかなと思った景気はまた底が割れまして、生産指数で見ても二十三カ月連続で前年を下回っておるとか、消費も伸びないとか、あるいは在庫もふえ出したとか、もう悪い話ばかりでありまして、我々は今次の不況を極めて深刻なものと受けと打ております。
 そこで、この現状認識が、政府の認識は少し甘いんではないかなと私は心配しているんですが、担当大臣の企画庁長官、そのほかの大臣にお伺いしたいのですが、どうですか。
○久保田国務大臣 お答えいたします。
 政府の経済の現状判断は、普通、月例報告におきまして、そのときどきの入手可能な統計を収集、分析いたしますとともに、産業界からのヒアリング等を加味しまして、参考にしまして、判断を改めておるところでございます。
 この九一年から始まりました今回の景気調整過程につきましては、消費面、企業におけるストック調整、在庫調整などの循環的な要因に加えまして、いわゆるバブルの崩壊、これがマインドに影響を与えたことによりまして長期化、深刻化したと考えております。
 また、景気の現状を見ますと、明るいものとし
ましては、公共投資が堅調に推移し、住宅建設に回復の動きが続いておるのでございますけれども、個人消費、企業収益、雇用情勢等は低迷を続け、一般に厳しい状況にございます。また、最近の急激な円高、冷夏、長雨の影響がマインドや消費に影響を与えております。
 このように、経済は総じて低迷する中で回復に向けた動きに足踏みが見られ、本格的回復につきましては予断を許さないというのが私どもの見ているところでございます。
○原田(昇)委員 わかりました。
 それでは、ことしの政府の経済見通し三・二五%というのはどのぐらいになるのですか、見通し。
○久保田国務大臣 ことしの目標の三・三%でございますか。(原田(昇)委員「そう、三・三」と呼ぶ)これは四月から来年の三月までの経済見通してございまして、政府といたしましては、望ましい経済運営を考えて設定した目標でございます。もちろん、その後、四―六月期につきましてマイナス成長〇・五というものを記録したことは事実でございまして、仰せのとおり、今後どうなのかというふうに仰せになりますれば、その指標というようなものについての判断は、まだ一期分が出ただけでございますから、二期目、つまり七−九月期の状況を見た上で判断をさせていただきたいと考えております。もちろん、冷夏、長雨が影響を与えていることは事実でございますので、楽観はしておりません。
○原田(昇)委員 一々お答えいただかなくても、私の方で計算してみますと、大体七―九はほぼまあ横ばい、七、八は下がったんですけれども、九月は少し回復すると仮に甘く見ても、横ばいではないか。そうすると、その三・三にするには、これは大変なことになるんですね。あと四・六%成長をやらないとこれはできないということになってくる。年率で一九%成長になるのです、これは。こんなばかなことはできっこないから、結局ぐっと下がってくるということになるんじゃないかと思うのですね。で、〇・八%というのは昨年の成長率ですが、それをやるには十−十二月期、一−三月期で平均して一・四%成長、つまり年率にして五・七%成長にならなきゃならない。
 だから、これから見ても昨年の〇・八はとても達成困難ではないか、こういうように思いますが、いかがでしょうか。
○久保田国務大臣 できるだけ目標に近づくように懸命の努力をしているところでございます。
 また、現在の状況につきましては、いろいろな資料を集めて月例で出していくつもりでおりますが、年率の問題につきましては、七−九月期の指標を総合して考えたいと考えております。
○原田(昇)委員 いや、これだけの深刻な不況のとき、九月が出なきゃまだわからないとかなんとか言っている間はもうないのですね。政府の経済判断というのをもうちょっと迅速にやることを考えていただかないと、とても現状の経済に間に合わないのじゃないか。いつまでも楽観した見通しで対策を打たれたのじゃ大変なことになりますよ。
 それで、今、政府の緊急対策というのを見ますと、規制緩和と円高差益の還元並びに公共投資一兆円の追加というのを柱としておられるようでございますが、まず規制緩和について、九十四項目ということについて見ますと、我が党政権において既にその実施が決まっていたもの、あるいは実効性を失っているものとか、あるいは実施時期が先になるというようなものがほとんどでございまして、例えば総理が言われておる、小口生産のビール製造に関して非常に規制緩和をするのだ、まことに結構な話でございますけれども、一体いつごろからどれだけ生産が見込まれるのか。同じく携帯電話機の売り切り制というのを導入しようという話でございますが、これでは一体どのくらいこの規制緩和によって需要増が見込めるのか。こういう規制緩和項目九十四項目が実施されたら、一体経済効果は本当に出てくるのか、非常に疑問に思わざるを得ないわけであります。果たして全体でどのくらいの金額になるのか、ぜひお示しいただきたい、政府に。
○久保田国務大臣 お答えいたします。
 経済効果と言われましたので、私、確かに九十四項目の規制緩和は中長期的に効果があり、また、今回の企画庁がまとめました緊急経済対策の中の最初の項目でございまして、この規制緩和は他の総合的な対策と相まつ、その前提として非常に効果があると考えております。もちろん、規制緩和自体の定量的な経済効果というものを試算するということはできないことでございますけれども、緊急対策のうち、例えば中小企業あるいは住宅対策、そして円高の差益還元、こういったもろもろのものの前提として大変効果があると考えております。
    〔野坂委員長代理退席、委員長着席〕
○原田(昇)委員 私が聞いているのは、全体としてじゃなくて、規制緩和について今伺ったのですけれども、その経済効果というのは何だかわけがわからないのですよ。大変あるあると言うけれども、本当にあるようにするには、これは思い切ってやらなきゃならないわけです。今の規制緩和というのは言ってみればかゆい耳をかいた程度で、本当の患部の切開手術に手をつけてない、踏み込んでないと言わざるを得ないのです。
 それで、それにもし踏み込むとすると、また大変な返り血を浴びることになるのですね。それで、思い切って痛みを伴う規制緩和をやるということになると、今何らかの規制のかかっている産業の従業員というのは二千二百万人と言われているのですね、これは総理府の発表でも。そのうち仮に一割、新規参入の増加とかいろんなことで生産性が上がる、競争原理が導入されて非常に大変なことになるということになると、仮に一割生産性が向上したとしても、二百万人以上の人間が職を離れるというようなことになってくるわけですから、物すごいデフレ効果が伴うわけです。しかし、それが最終需要にだんだんはね返って、それによって全体がプラスになるには相当時間がかかる。私は差し引きプラスには将来なり得ると思いますよ、施策よろしきを得れば。しかし、そこまで行くには、これは大変なデフレ効果をまず我慢しなきゃならないと思うんですね。そういう筋のものであって、今の規制緩和はそこまで踏み込んでないと言わざるを得ない。経済効果をお出しになれないのも、出しょうがないから出さないんですよ。ないんですよ。そういうことじゃないんですか。
○石田国務大臣 お答えを申し上げます。
 規制緩和それ自体がなかなか早急に経済効果を出すということは、あるいはまたその数値をはじき出すということは困難であることは委員御指摘のとおりだと思うんでございます。
 ただ、今回の規制緩和は、やはり現在の経済の低迷を考えていわゆる円高対策とあわせて緊急に行ったものでございまして、その方向性については、即効果のあるものもございますけれども、将来にわたってかなりの経済効果を生む問題があるわけでございます。例えば電線の地中化の問題、こういったような問題はかなり将来ともに大きな経済効果を生むであろうというふうに考えておるところでございます。
 また、規制緩和の問題のもう一つの問題は、私はやはり、現在、総務庁としては、前政権の流れを受け継いで一万九百四十二件、この一割削減を目指して今鋭意努力をいたしておるわけでございますが、同時に、届け出とか報告とか、こういう問題をさらに緩和することによって、例えば三カ月ごとの届け出を半年にするとか一年にするとかということによりましてそれなりの業界の活性化を図ることもできる、これは重要な課題であろうと思うわけでございます。
 ただ、将来の経済効果という問題を考えますと、さらにまた行政改革の中で規制緩和をどういうふうに進めていくか。例えば、道路使用の問題、将来のことを考えてみますと、今申し上げました電線の地中化の問題であるとかあるへは情報通信の参入であるとか、そういったことがまた将来の大き
な一つの経済の目玉になるかもしれませんですね。ところが、この道路というものはもういろいろな規制がかかっておりまして、それに参入することは容易ではないわけでございますから、やはり将来のそういった経済の流れあるいは経済体制というものを考えた場合に、そういった将来に、いわゆる経済の活性化につながるような、そういうような例えば道路問題の規制等を緩和しながら新しい産業の活性化に資する、そういったことが重要ではないかと考えているところでございます。
○原田(昇)委員 今のお話もありますが、円高差益の還元につきましても、一カ月百円電力料は下がるんだとかいう話でございますが、消費を刺激する効果としては非常に少ないと思うんですね。本当なら一割円高について約三兆円近くの差益が発生するはずなんですが、それがいろいろなところで吸収されているということで、消費者に返ってきてないということ、これは私は大変な問題だと思うんです。それをもし徹底的にやれば、また雇用の面でかなり、生産性の低い流通とかあるいは農業とか、そういうところにインパクトを与えるんですわ。それを吸収してやるシステムを、中期的なビジョンを考えないといけないんじゃないか。
 そういうことで、結局そういうことも何もお示しいただいていないわけですから、現在の景気の落ち込みの回復にはこれらの手段では到底望みはないな、こう思うのです。
 そこで、この景気の本質ですが、これはやはり地価がバブル時代に高騰して、バブル崩壊後に暴落し、それが金融機関に非常に大きな影響を与えて金融が動かなくなってきておる。これを、不動産の不況をどうやって脱出するか、この不良債権をどういうように処分し、いかに使えるようにしていくかということが私は最大の課題ではないかと思うのです。
 今まで、ちょっと調べたところで、百兆円から百五十兆円ぐらい銀行等が融資した不動産の総額があるんですね。そのうち不良債権は十二兆だ、大蔵省はこう言っておられるのですが、民間の調査機関等はこの二、三倍もある、こういうことを言っておられます。これは真偽のほどは別にしても、百兆円の不動産というのはどのくらいになるかというと、九州全域の資産が買えちゃうんですよね。北海道の二倍買えますよ。そのくらいの規模なんですよ。これを一体どうやって活用するかということを、これは寝ていたら、これはもう日本経済は幾ら所得減税をやってつぎ込んだって動かないですよ。結局、これを何とかするということをぜひ考えていかなければならないのじゃないかと思います。
 大蔵大臣、どうでしょうか。
○藤井国務大臣 ただいまの原田委員の御指摘は、全く私は同じ気持ちでおります。需要政策というものも大変大事だと思います。しかし、需要政策には今おっしゃったような限界がありまして、構造政策というものが非常に大事だと思います。さっきの規制緩和などもみんな構造政策なんですが、金融システム問題というものが構造政策で非常に重要な部門だと私は思っているのですよ。
 御承知のように、今度のバブルに伴う複合不況ということの意味の相当大きなところが、この金融システムが不健全だったということにあると思います。もう御指摘のとおりだと思うんですね。そこで、ことしの一月、御承知のように共国債権買取機構をつくりました。一月から本日までで、御承知と思いますが、一兆九千億こっちで買いました。(発言する者あり)いや、一月からなんです、三月からだともう少し少ないんです。一月からで一兆九千億買いまして、それを一兆一千億にたたいて買ったわけです。その分はみんな銀行の損になっておりますが。
 そこで問題が原田委員の指摘された点でございまして、一兆一千億買ってみたけれども、その処分が三十六億円しかできていない、この問題なんでございますね。これは要するにほとんどの担保が不動産でございますから、不動産の市場が動いていないということから来ているわけです。
 そこで、私どもの緊急経済対策で、割に需要政策の話ばかり出るのですが、この金融システムの問題を大きく取り上げておりますのと同時に、そこに書いてございますが、これは私どもの所管じゃございませんが、国土庁のお立場でありますけれども、監視区域については、地価の安定を見きわめながらいろいろと弾力的に運用する、こう書いてあることもひとつ御認識をいただきたいと思います。
○原田(昇)委員 今の大蔵大臣の御答弁、非常に意を得たものと思います。
 ただ、今の買取機構、たった一兆八千億か一兆九千億ぐらいしかないわけで、これが本当に帳簿だけでの処理ではだめだと私は思うんだな。むしろ銀行の不良債権なり処分しなきゃならない不動産をオープンにしてもらって、ディスクローズしてもらって、それを、買取機構でもいいですよ、買取機構にどんどん買っていただいて、土地がどこにあって、どうやって使ったらいいのかということを建設とか国土とか、あるいは地方自治体も入って、大蔵省だけじゃなくて、みんなで考えてその活用をする、そういうことが非常に大事じゃないか。売れて有効利用ができないというところが今の問題ではないかと思うのですね。結局、わずかしか有効利用できてない。だから、有効利用するためのシステムをもうちょっと考えていただく。そして、使えないまま時間稼ぎをして、そしてその間まあ何とか転がしていこうということでやっていったら、いつまでたってもこの構造問題は解決しない。したがって、不況対策は解決しない、こういうことになるんじゃないか。
 そこで、私は、ぜひ検討していただきたいのは、これは何も銀行を助けるという意味じゃない、日本経済の構造改善をするためにぜひとも思い切って、例えば二年間とか三年間でこういうのをひとつ処理をするということで、今の買い取り機関にプールしたのは、長い期間で、例えば十年とか二十年で償却ができるという特別措置をしたらどうでしょうか。そのかわり損切りは銀行が全部がぶらなければならないですよ。十分の一で売らなきゃならない場合もあるでしょう。それは、損は銀行が当然かぶる、しかし償却は長いことでやれるというようなことをやり、そして同時に、先ほどの税法の、今の監視区域の問題もぜひそれは、私は、国土法で監視区域で必要なくなったところはどんどんやめたらいいと思うのですよ。役人は一回かけるとなかなかやめることをしませんが、これはぜひやめるべきだ。
 そして、それともう一つは譲渡所得。不動産の譲渡所得について、あの地価の高騰のとき譲渡所得を物すごくきつくやりました。これは少し検討し直すということもぜひ考えてもらいたい、こういうように思います。
○藤井国務大臣 前半の御指摘はそのとおりだと思いまして、現在既に情報公開いたしております。そして、不動産の買取機構がこういうものを持っているということを広くオープンにしております。これは今、原田委員の御指摘のとおりでありまして、ぜひ推進したいと思います。
 それともう一つは、これは不動産買取機構に渡したわけでございますが、これでもう既に、一兆九千と一兆一千ですから、八千億損しております、銀行は。もう一つ、自分のところで償却もやっております。例えば、平成五年三月の決算で見ますと、本当は一兆五千償却しているのですが、そのうちこれに関連する国内向けは一兆三千ぐらいあると思います。これは今のとは別に償却をしているということをひとつ御理解をいただきたいと思います。
 それから、それと税制に絡めてのお話がございましたが、これは前政権から私が引き継いでいるところによれば、あれは単なる地価が高騰したからやった税制ではないんだと、土地基本法が平成元年にできて、あの土地基本法の理念に基づいて一連の税制が仕組まれたんだというふうに私は前政権から承継をいたしておりますし、その物の考え方は正しいと思っておりますので、税制は維持
してまいりたいと考えております。
○原田(昇)委員 今のお話ですが、私はディベロッパーなんかの話を聞きますと、都市計画区域内の土地、この辺にたくさんあるでしょう、ちっちゃい土地も。この土地の売買は、売買価格に関しては自治体の許可が非常に厳しいと。まあ恐らく監視区域になっておるからだと思いますが。しかも、大蔵省の介入があって銀行が土地取得のために貸し出しを渋っておる、非常に渋っておるそうです。それから、そういうためにもうほとんど土地の売買はないんだと。有効需要がないからだというだけじゃなくて、それだけ規制をかけられ、そして税金をふんだくられたんじゃ、これはだれもやらない。そういう自由な流通のないところに価格は形成されないわけであります。
 そこで、土地をもっと動かしやすいような規制緩和、内閣の看板として規制緩和をやっているんですから、規制緩和は税法との関連も十分ありますよ。これは、税だけは別にひとり歩きというようなことじゃないと思うんだね。これはもう少し土地が動けるような形でひとつぜひ各省で検討していただきたい。きょうここで結論を出せとは申しませんけれども、前向きにひとつ検討していただきたいと思います、そういう一つのパッケージの体系の中でね。
 先ほどの、金融機関の持っておる不良資産あるいは抵当に持っておる不動産、こういったものについての活用方法というのを、ぜひこれも前向きでやってもらいたい。これは、私の友人である建設経済研究所の長谷川徳之輔さんという学者がいますが、これなんかは、交付公債みたいなものとか、住宅公団とかそういうのを活用して、そういう土地を住宅に活用するとか、あるいは有効な、自治体は土地が足りなくて困っているんだから、そういうものに活用したらどうだ、交付公債でも出したらどうだというようなことまで提案しておるわけでございますので、ぜひ御検討をいただきたいと思いす。
○藤井国務大臣 今、国土庁長官も手を挙げられましたので、規制緩和問題はそちらに譲りますが、今大変貴重な御提言だと思います。この問題はいろいろな角度から研究しなきゃいけないと思っております。
 ただ、一つ、不動産向けの貸し付けでございますけれども、それはバブル時代のような相当安易な貸し付けはやっておりませんが、現在、貸し付けの伸びから見ますと、既に不動産向け貸し付けは通常貸し付けよりも高いレベルになっております。本当からいうと、これはトリガー方式ですからいろいろ何か物を言うべき段階でもあるのですが、それをあえて言わないというのは、今御指摘のように、不動産の地価というものは極めて安定しているために、融資の部門では一般の伸びよりも高いけれども、いましばらくそのままにしてあるということでございますので、御理解いただきたいと思います。
○原田(昇)委員 時間が来ておりますので、最後に一つだけ。
 今の不動産の融資は高くなっておるというのも、前向きの融資じゃなくて、後ろ向きの、困っておる、焦げついておるやつを助けてふえているんですから、その点も、ただ単なる表の統計だけで見ないようにひとつお願いしたいと思いますよ。
 それから、ひとつ……
○山口委員長 時間が参っておりますので、まとめてください。
○原田(昇)委員 ええ、一つだけ。
 何にも金かけなくても需要を喚起する方法は、高速道路の施行命令を出させることなんですよ。整備計画が決まったやつを、私のところに東名というのがあるんですけれども、これは施行命令が一向出てこない。これは施行命令を出せば、何もお金が要るわけじゃないんですよ。それによって、もう周りに、民間の人も動き出す。景気対策の最大の効果のあることを何でやらないか。
 とにかく、今の東名なんというのは、私の方は法定車間距離も保てないくらい危ない状況であるし、くし刺しになるような事故ばっかり起こっているわけでありますから、どうしてもこれはやらなければならないことなんですね。工事命令を一発建設大臣がお出しになりさえすれば、かなり展開する。それはもちろん来年度予算の問題は多少はあるかもしれませんが、そんなものは後で解決すればいいんであって、ぜひやってください。
○山口委員長 これにて原田君の質疑は終了いたしました。
 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。
    午前十一時四十四分休憩
     ――――◇―――――
    午後一時一分開議
○山口委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質疑を続行いたします。深谷隆司君。
○深谷委員 けさ、昨日の私の要求に対しまして、政府は統一見解をお出しになった。今まででございますと、これは委員会の運びの問題ですけれども、より正確を期するために、事前に統一見解は書類にして出されて、検討の時間ぐらいは用意されていたのでございますが、現場で出されたものですから、私は、しばらく検討の時間をいただきたいと言ったのが、最初のスタートの十分間のあの問題でございました。どうぞくれぐれも、そういう手順でなかったということを残念に思いながらあえてあのような主張を申し上げたことをぜひ理解していただきたいと思います。
 そして、あれから長い時間、我が党の中でも検討いたしました。しかし、官房長官、率直に申し上げて、政府の公式な統一見解にいたしましては、書類が余りにも不備な文句ばかりであります。
 具体的に申し上げます。
 前段は正確です。そのとおりです。第九十九条に基づいて憲法を尊重し擁護する義務を負っていくんだ、大臣は。これはもうこのとおりです。
 第二に入りまして、「国務大臣が一政治家としての立場において」云々の後に「御指摘のような見解を述べることが」、こう入っています、「御指摘のような見解を述べることが」と。「御指摘のような見解」とは何なんでしょうか。公式文書として残される場合、これが明記されていなければ、この文書は統一見解の公式文書になり得ない、言葉のやりとりではないんですから。私は公式に政府の統一見解、しかも憲法にかかわる問題についてのお考えをただしたわけでありますから、単に「御指摘のような見解を述べる」云々と、後に「御指摘」とは何だかわからないようなそういう書き方では公式な文書としては認めることができませんので、恐縮ですが、きちっとした、答弁要りません、きちっとした文書を書き直して出していただくようにお願いしたい。
○武村国務大臣 お答えを申し上げます。
 そもそも政府の統一見解でございますが、表題が「自衛隊違憲発言についての政府統一見解」、こうなっておりまして、これもこのままひとり歩きすれば意味がよくわかりません。
 一昨日の越智委員並びに深谷委員の、社会党、主としては社会党所属の山花国務大臣に対する、自衛隊等に対する憲法をめぐる御質問に対する山花国務大臣の答弁のことを指しているわけであります。
 そういう意味では、正確に申し上げるならば、山花国務大臣から社会党の見解として述べられた、現在の自衛隊の実態について違憲であるという旨の見解を指しているものであります。
○深谷委員 今官房長官がみずからおっしゃったように、この提出された政府の統一見解、このままでございましたらひとり歩きして全く意味をなしません。私は、今あなたにこの中身を聞いたわけではないのです。この中身についてきちんとした文書をつくって出し直しなさい、そういうことを言っているのです。
○武村国務大臣 委員長並びに委員会の了解がいただければ、早速文書を書き直すことにさせていただいて、この委員会後半までにそろえて再提出をさせていただきたいと思います。
○深谷委員 実は初めてのこの予算委員会におい
て、我が党はさまざまな打ち合わせもし、今日までやってまいりました。衛藤征士郎理事を最後の結びに用意させていただいて、そこですべての総括を行うことになっております。私は、その衛藤理事に、まことに申しわけなかったのでありますが、きのうの問題、きょうの見解についての提出の仕方、中身において余りにも委員会をなめているような内容でありましたから、あえて時間をいただいたわけであります。
 その冒頭で統一見解が不備であるということをあなたも認めたのですから、時間を逆にお与えしますから、どうぞ統一見解について書き直して提出をしていただき、引き続いて議論を私にさせていただくように、委員長、お願いいたします。
○山口委員長 それでは、深谷君の質疑は保留し、次に、衛藤征士郎君の質問に入ります。(発言する者あり)
 深谷君。
○深谷委員 言うまでもないことですが、この統一見解の不備はあくまでも政府側でございますから、その不備を直して書類にして提出するこの間、私は待ちましたが、少なくとも自民党の持ち時間を消化していないということだけは確認したいと思っております。委員長、委員長のお考えです。では、確認を……
○山口委員長 理事会決定どおりに行います。
○深谷委員 今何とおっしゃった。
○山口委員長 理事会の決定どおり委員会を進行いたします。
○深谷委員 それでは、私の質問に入りたいと思います。
 今まだ手元にプリントは配られておりませんが、官房長官が訂正なさったその部分は、「「現在の自衛隊の実態については違憲である」というような見解を述べることが憲法第九十九条の憲法尊重擁護義務に反するとは言えないと考える。」ということになったわけでございます。大変な問題だ、これは。
 つまり国の防衛にかかわるような、つまり自衛隊の存在にかかわるような問題について、閣僚たる者がこの公式の予算委員会の議場で閣僚席から発言に立ってどういうことを言ってもよろしい、九十九条に違反しないということでありますから、これは全く法律の解釈が間違っている、官房長官。
○武村国務大臣 今深谷委員のお読みいただいたとおり修正をさせていただきましたが、前段をよくごらんいただきたいと思います。「国務大臣が一政治家としての立場においてあるいは政党の一員としての立場から」ということでありますから、あくまでも国務大臣としての発言でない個人ないしは政党の立場で述べるときには、必ずしも「九十九条の憲法尊重擁護義務に反するとは言えない」という見解を申し上げているわけであります。(発言する者あり)
 なお、申し上げておきますが、昭和五十五年、鈴木内閣のときの、やはり憲法違反をめぐる奥野誠亮議員の発言をめぐる議論がございまして、政府の統一見解が出されております。この一番最後にも、「憲法改正に関する論議は、」「個人的見解を述べる場合にも、内閣の方針について誤解を生ずるおそれがないように慎重であるべき」だ、こういう見解が出ておりますから……(「奥野さんはやめたんだよ、辞任されたんだよ」と呼ぶ者あり)そういう奥野大臣がやめた、やめないは別として、当時の政府の統一見解として個人的見解を述べる場合においてもということが述べられておりますように、当然国会といえども閣僚が個人の見解あるいは政党の立場で見解を述べることはあり得るわけでございます。
 今回の場合は、もう御承知のように、越智委員や深谷委員から社会党としての見解を問うと要請されて述べているわけでありますから、社会党の立場としての憲法に対する考え方を述べたということであります。
○深谷委員 官房長官、私は、閣僚席に座っている諸君に対して社会党としての立場を聞いた覚えはありません。大臣としての答弁を聞いたのであります。そして、社会党としてはこうだ、大臣としてはこうだとおっしゃるから、そんな二重大格が存在するのですか、それは第九十九条違反ではありませんか、そういうことを問うて、細川総理大臣にも、閣内が意見統一されていないこういう現状についてどう考えるかの政府の統一見解をただしたわけでございますから、失礼ですが、この席へ来て私が、社会党の前委員長、社会党としてはなんて断って聞いているわけがない。議事録をごらんになったらすぐわかる。
 それから、ただいま引用された奥野先生の話、私の知るところでは、そこで意見が違ったために奥野大臣は辞任していたと思います。それが良心なんだ。
 総理大臣、あなたはアメリカの大統領が就任式のときにバイブルに手を当てて何と言うか御存じですか。お聞きします。
○細川内閣総理大臣 詳しく存じません。
○深谷委員 今御存じないということですから……。
 つまり、バイブルに手を当てて、自分の良心に従って憲法を守る、そういうことを誓うんですよ、憲法を守るということを。細川総理大臣が任命した大臣の社会党の方々は、自衛隊は違憲であるとおっしゃった、憲法に反するとおっしゃった。しかし総理は、自衛隊は違憲ではないからこれからも推し進める、PKOも賛成すると、こうおっしゃっている。明らかに内閣総理大臣と大臣との間に意見が違う。これは普通、閣内不一致と言うんだ。
 ところが、いわゆる自衛隊違憲発言についての政府の統一見解を読みますと、国務大臣が一政治家としての立場においてあるいは政党の一員としての立場において今のような発言をしても憲法に違反しないと、こうおっしゃったということは、官房長官に伺いますが、大臣は何をおっしゃってもいいということなんですか。大臣は内閣を構成する総理大臣とともに一つの方向に進む、当たり前のことですが、それに反するようなことでも何でも、前向いたときと後ろ向いたときでは全く違う発言をする、それでもいいということですな。
○武村国務大臣 当然のことでありますが、大臣は何を言ってもいいわけはありません。当然大臣としての発言については責任を持たなければなりません。
 ただ、申し上げたように、質問の中で政党の見解を問われるような場合、今回は御承知のように連立政権でございますから、ひときわ野党の委員の皆さんから各党と連立政権との違いを数多くただしていただいているわけであります以上、当然各大臣がその問いに対して政党の立場そして政権の立場をきちっと前置きをしながら答弁することがあるわけでございまして、今回の場合も、山花委員長、山花大臣の今の違憲発言については、社会党の見解を申し上げますと冒頭に明確に断って、その上でこの発言をされているわけであります。このことは十分御認識いただきたいと思いますし、なお、鈴木内閣の奥野発言をめぐっては、法務大臣の奥野大臣は辞任をされておりません。
○深谷委員 官房長官にもう一回聞きますが、一番最後の三行手前からこの統一見解に、「国務大臣としての発言ではないかとの誤解を生じさせることのないよう慎重に対処すべき」というのはどういうことですか。
○武村国務大臣 その意味で今、大臣であれば何を言ってもいいというわけではありませんとお答えをしたわけでもあります。
 いずれにしましても、大臣の発言でありますから、冒頭にきちっと、内閣の方針と違うようなことを述べる場合は、これは私個人の見解です、あるいはこれは私の所属しております党の見解ですということを明確に断って、誤解を与えることのないように十分留意をしなければいけないということを述べているわけであります。
○深谷委員 皆さんはそこにお座りになっていますが、これは紛れもなく大臣席なんですよ。委員長だとか書記長という肩書でそこへ座っているんじゃないんですよ。だから、そこから出て発言を
するとなれば、だれが考えても大臣の発言と見る以外に見ようがないんです。言葉で断ればいいというそんな安易なことなら、これから恐らく閣内不一致という言葉は地上から消えるでありましょう。大臣として発言をしている。たとえ断ろうとも、大臣席から、大臣でなきゃここへ座ってないんですから、大臣として誤解なきようにと言うが、大臣として座っているんだから大臣の発言になるのは当然のことで、そんな詭弁は通らない。
 では、私もう一回質問しますが、自衛隊が違憲である、これは、アメリカの大統領は良心に従って憲法を守るという言葉、それと同じように、良心も含めて尋ねたい。自衛隊が違憲であると政治家が考えたら、違憲でないように努力するのは当然ではないだろうか。大臣のときだけは目をつぶって大臣の席にぬくぬくと座っていることは、政治家の良心が許さないはずだ。
 また、大臣としての行動についてひとつ聞かしていただきたいんですが、自衛隊に関する予算は、これから出ますね、自衛隊に対する予算は。大臣として、社会党の諸君は賛成の署名をするんでしょうか、しないんでしょうか。失礼ですが、一人ずつ社会党出身の大臣に伺いたいと思います。
 まず、山花大臣。
○山花国務大臣 既にこれまでの答弁において明確に申し上げておりますとおり、閣議として決定された問題については、私たちは閣僚としての責任を果たしてまいります。また、憲法九十九条についても、何よりも大事な規定として遵守する、こういう気持ちを我々だれもが持っていると思いますけれども、私もそうした姿勢でこれから対応してまいる決意でございます。(深谷委員「署名するのかしないのか。聞いていることに答えてない。署名するかしないか。イエスかノーか」と呼び、その他発言する者あり)
○山口委員長 御静粛に願います。
○深谷委員 署名するのかしないのかをはっきり言いなさい、そこで。
○山花国務大臣 連立与党が相談するということを含めて、閣議で決定したものについては私たちは当然署名をしてまいるということでございます。
○深谷委員 大臣、閣議で決定したことについてはとは何事か。あなたは閣議で決定に参加するんだ。何を考えているんだ、一体。大臣じゃないのか。閣議で決定したことに従うとは何事か。閣議で決定するのはあなたじゃないか。(発言する者あり)
○山口委員長 御静粛に願います。
○山花国務大臣 閣議が決定した後でという趣旨で発言したことについては訂正をいたします。
 閣議における議論で、私たちは当然署名をして決定されるということになると思います。(深谷委員「自衛隊に署名するということですね。賛成ですね」と呼ぶ)そうです。予算についてですね。
○深谷委員 結構です。同じく佐藤大臣。
○佐藤国務大臣 全く同じでございます。
○深谷委員 五十嵐大臣。
○五十嵐国務大臣 今、山花大臣のお話しになったとおりであります。
○深谷委員 伊藤大臣。
○伊藤国務大臣 山花大臣の見解と同じでございます。
○深谷委員 一々立つのは大変ですから、あと上原さんと久保田さん、両方どうぞ。
○上原国務大臣 先ほどと同じですが、予算は全体としての問題でありますから、署名いたします。
○久保田国務大臣 山花大臣と同じでございます。
○深谷委員 驚くべき発言であります。社会党は、党を挙げて自衛隊は違憲であると言い、PKOには大反対をし、今まで国民にそのことを訴えてきた。大臣になったら一人残らず、社会党の大臣のことごとくが自衛隊の予算に賛成して署名なさる。そこまで良心を捨てたのか。このままでいけば、大臣はどういうことを言っても構わない。総理大臣が一つの方向を向いているのに、外へ出ては、個人の政治家としては反対だけれども、年じゅうそういうような混乱の中から新しい政治が生まれるとは思えない。良心を捨てた社会党出身の大臣の諸君に心から怒りを持って抗議をする。そして、私に譲っていただいた衛藤征士郎君の質問に、引き続いてこれをゆだねて交代したいと思います。
○山口委員長 これにて深谷君の質疑は終了いたしました。
 次に、衛藤征士郎君。
○衛藤(征)委員 中西防衛庁長官にお尋ねをいたします。
 自衛隊法の改正について長官はどのような所見をお持ちでありますか、まずお伺いします。
○中西国務大臣 自衛隊法の改正は、前国会、衆議院を通過いたしまして、参議院で成立目前に解散になりまして、白紙に戻った経緯がございます。
 まあ、災難とかいわゆるいろんな危機というのはいつ何とき起こるやもしれません。ロシアでああいう形で一応収拾はついたということになっておりますが、大変な事件が昨日起こったわけでございます。そのとき日本人の救出というような場面がなかったことは大変幸い、なことでありますが、邦人が大変な生命の危機にさらされる、そういうようなことも過去間々起こったことも事実でございますし、これからも起こり得ることも十分考えられる、そういう状況の中で、一刻も早くその身の安全を確保すべく自衛隊機で輸送をするというような備えをしていくということは非常に大事なことではないかというような考え方から、私どもは一刻も早くこの法律を成立させたいものだ、今そんな気持ちでいっぱいでございます。
○衛藤(征)委員 ただいま中西防衛庁長官から、自衛隊法の改正については一刻も早くこの法律案を提出して法整備を整えたい、こういうお話でありました。
 山花大臣、あなたの見解をこの件について承りたいと思います。
○山花国務大臣 所管外でございますので答弁は差し控えさせていただきたいと思っておりますが、一言つけ加えますと、既に明らかになったさまざまなテーマを含め、現在連立与党内で精力的に議論が行われているところでございます。連立与党における合意というものができた場合には、当然このことを私としても尊重していく、こういう立場でございます。
○衛藤(征)委員 細川総理、総理はどういうお考えでありましょう。承ります。
○細川内閣総理大臣 昨日も申し上げましたとおり、今詰めているところでございますから、まとまり次第出させていただきます、こう昨日も申し上げました。
○衛藤(征)委員 総理の御発言はただいま調整中である、調整がつけば提出をいたします、こういうふうに受けとめられるのでありますが、私は、この問題については、八党合意からいたしましても、当然内閣の統括責任者である総理としては、自衛隊法改正については、社会党の対応に乗り出しまして、説得をしてでも積極的に自衛隊法の改正については推し進めるべきではありませんか。いかがですか。総理のリーダーシップを問いたいと思いますが。
○細川内閣総理大臣 そういうことも含めて今話をしているということでございます。
○衛藤(征)委員 それでは、総理はこの自衛隊法改正についてはぜひとも推し進めたい、そのような趣旨を本会議でも発言をされておりますから、私はそれを踏まえての発言をしたのでありますが、つい先刻の本会議でありまするから、総理のお気持ちが変わっておるはずはないと思うのでありまして、今次のこの予算委員会でやはり総理として、総理のリーダーシップとして、明快に自衛隊法改正については私としてはやりたいということを発言しなければ、内閣総理大臣としての識見あるいはリーダーシップというものがなくなるのではありませんか。いかがですか、総理。
○細川内閣総理大臣 それは今与党の中でも、また内閣の中でもいろいろと論議をしているところでございますから、その論議の結果を見て私は判断をさせていただく、こう申し上げているところ
でございます。
○衛藤(征)委員 総理にお尋ねいたしますが、その論議の問題点は、総理は何だというふうにお考えになっていますか。どこが問題なのか、当然総理として十分にそこはおわかりの上のことでございましょう。なぜならば、前本会議で総理ははっきりと自衛隊法改正については積極的に取り組むと明言をしておるわけですから。じゃ、なぜ今自衛隊法改正案を提案できないのか、当然問題点があるわけですから、総理としてその問題点の把握あるいは問題点の内容、どこでありましょう。
○細川内閣総理大臣 機種の限定等々についていろいろ御議論があっておるということは御承知のとおりでございます。
○衛藤(征)委員 総理はとにかく自衛隊法の改正については積極的に取り組む、防衛庁長官も内閣の一員として当然のことながらこの自衛隊法改正については全力を挙げる、このように言っておるのでありまするが、山花大臣は御答弁ではどうもあいまいであります。
 上原大臣、あなたのお考えをお聞かせください。
○上原国務大臣 御理解いただきたいと思うのですが、所管外でありますので遠慮させてください。
○衛藤(征)委員 大臣は、本会議で御案内のとおりの自衛隊並びに米軍の駐屯の問題につきましても御発言がありました。その関連からいたしましても、また、上原大臣が長い間沖縄県民を代表する代議士として議会活動をいたしましたその言動からいたしましても、この自衛隊法改正については当然国務大臣としての発言があってしかるべきだと思います。
 もう一度お尋ねをします。いかがですか。
○上原国務大臣 そこまでお尋ねになるなら少しだけ申し上げさせていただきますが、先ほど総理また防衛庁長官から御方針がありました。今、連立与党の方でも、社会党も苦労しながらできるだけそういう意に沿うように努力をしたいということでありますので、そのようなことで御理解を願いたいと思います。
○衛藤(征)委員 それでは重ねて山花大臣にお尋ねいたしますが、大臣は自衛隊の実態についてどのような御見解をお持ちですか。もう一度明快にお答えください。国務大臣としてであります。
○山花国務大臣 国務大臣としての立場でお答えをさせていただきます。
 これまでの政府の防衛問題についての基本政策については、これを承継する、継続するということで基本合意をなしてつくった内閣でございます。その基本合意に私は従っていきたい、こういうように思っております。
○衛藤(征)委員 それでは、大臣の今の御発言からすれば、私ども全員の者は、自衛隊は合憲である、このように判断いたしますが、よろしいですね。大臣、今の発言は、私といたしましては、我々全員も、ただいまの大臣の発言からすると、よろしいでしょう、自衛隊は合憲である、こういうことに相なりますが、間違いありませんね。確認をいたします、大臣、もう一度。よろしいかどうか、それで。国務大臣としてお答えください。
○山花国務大臣 国務大臣としての立場でお答えをさせていただきます。
 連立政権誕生に当たっての基本合意では、憲法の理念と精神を尊重し、その上でこれまでの政府の、これまでの国の基本政策を承継する、承継しつつ平和と軍縮のために貢献する、こういう合意になっているところでございまして、こうした基本合意を前提として対応していく決意でございます。
○衛藤(征)委員 先般、山花大臣は、自衛隊の実態は違憲である、憲法違反であると、このように明快にお答えしたのですよ。
 今、再度私は確認をさせていただきたいのですが、今の御発言でありますると、いわゆる前内閣の、政府の安全保障、外交等国の重要施策についてはすべて継承する、こういうことでありまするから、私も考えは全く同じなんです、こういう発言をいたしましたが、これは合憲ということでありますよ、大臣。当然でしょう。だれがどう見たって合憲でありましょう、今の発言は。では、なぜ先般あなたは、自衛隊の実態、これは違憲であると言ったのか。明快にこの点、食い違いをお答え願いたい、山花大臣。
○山口委員長 明確に言ってください。
○衛藤(征)委員 明快に答えてください。
○山花国務大臣 明快にというつもりでお答えさせていただきますが、私は、前回、日本社会党はこう考えているではないか、こういう御質問を受けまして、社会党としての見解について御報告をさせていただきました。社会党の運動方針、そして党改革の基本方向に盛られましたその内容について御紹介をしたところでございます。
 党の見解についてそのときには御報告しましたけれども、今、閣僚でということになりますと、合意をして閣議に連なっているわけでありますから、その基本合意を尊重するというのが本日の閣僚として答えよということに対する私のお答えでございます。
○衛藤(征)委員 それでは山花大臣、改めてお尋ねいたしましょう。
 自衛隊の実態は合憲か違憲であるか、明快にお答えくたさい。合憲か違憲か、それで結構であります。山花大臣、明快に合憲か違憲なのか、お答えください。合憲か違憲かということを私はお尋ねしておるのです。当然、細川内閣の、総理を含めた二十一人の閣僚じゃありませんか。細川内閣の閣僚の一員として、自衛隊は合憲か違憲であるかということをお答え願いたい。何も難しい質問じゃないじゃないですか。お答えください。山花大臣、お答えください。合憲か違憲か、これだけでいいんです。お答えください、大臣。
 委員長、御指名いただきたい。
○山口委員長 山花国務大臣。
○衛藤(征)委員 合憲か違憲かをお答えくださいよ、どちらであるかということを。
○山花国務大臣 きょうの統一見解におきましても、質問の御趣旨について、個人の見解を聞くのか閣僚の見解を聞くのかということについては、誤解を生じさせることのないよう慎重に対処すべきであると、統一見解に従ってお答えしたいと思いますけれども、私は、先日は党の見解ということでお答えをさせていただきました。
 閣僚としての、政府の一員としての回答につきましては、本日申し上げたとおりでございます。
○衛藤(征)委員 それでは山花大臣、私の頭が正常であれば、大臣の御答弁は自衛隊は合憲であると、このようにはっきりと受けとめさせていただきますが、よろしいですね。山花大臣、自衛隊は合憲である、私はこのように受けとめますよ。よろしいですね、大臣。大臣、お答えください。
○山花国務大臣 閣僚としての立場についての発言は先ほど来申し上げたとおりでございまして、変更するところはございません。
○衛藤(征)委員 大臣、あなたは細川内閣の重要な閣僚ですよ。しかも社会党の委員長という立場も前はありましたが、しかし細川内閣の、連立内閣の一閣僚です。しかも重要閣僚ですよ。その閣僚が委員の質問にお答えできないということはどういうことですか。予算委員会を軽視することになりませんか、国会の軽視になりませんか。私の質問がむちゃくちゃな質問でありますか。理不尽でありますか。私はそうは思いませんよ。何にも理不尽じゃありませんよ。
 大臣、自衛隊が憲法違反の存在かどうか、自衛隊の実態はあなたは憲法違反だと言ったじゃないですか。だから、これについてお答えくださいと言っているんですよ。何にも難しい問題ではない。どうですか。合憲か違憲かということだけです。大臣、あなたは社会党の委員長をされた方ですよ。政治経歴豊富な山花代議士ですよ。どうです。
 違憲であるか合憲であるかということを明快にしないと、中西防衛庁長官の魔下にある全国の陸海空自衛隊、どうされますか。モザンビークにあり、カンボジアにあって、あるいは雲仙・普賢岳等災害復旧等々にあっても、部隊は血のにじむような努力をされておりますよ。余りにも無責任ではありませんか、大臣。明快にお答えくださいよ。自
衛隊が違憲なのか合憲なのか、大臣、お答えください。山花大臣。
○山花国務大臣 私は明快に整理してお答えをしてきているつもりでございます。委員の御質問に対しても真正面からお答えをしてきているつもりでございます。
 御質問のようないろいろなテーマがあるということを考えながら、異なった政策を持つ政党が基本的な合意をつくったわけでありまして、その合意は、先ほど来申し上げましたとおり憲法の理念と精神を尊重しながら、同時に、防衛問題とか外交問題等国民の皆さんが心配されるようなテーマにつきましては、私たちとしてもこれまでの基本政策、国の基本政策を継承しつつ、平和と軍縮のために貢献したい、こうした気持ちで整理をしたところでありますので、私はこれからもそうした方向でやっていきたいと思っているわけでございます。
○衛藤(征)委員 なぜ率直に大臣の気持ちを披瀝できないのか理解に苦しむのであります。私は、国務大臣として率直に、明快にお答えをしていただきたいのであります。
 総理、今のやりとりを聞いておりまして、いかがですか。総理のお考え、承りたいと思います。
○細川内閣総理大臣 山花大臣の御答弁に尽きていると思います。閣僚として内閣の方針に従うと明確に言っておられるわけでございますから、それで結構であろう、私はそう思っております。
○衛藤(征)委員 ただいま細川総理の答弁、山花大臣は細川内閣の閣僚として閣議、また総理に従う、こういうようなことでありますから、当然山花大臣、自衛隊は合憲である、こういうことでありますね。これだけを確認すれば結構です。よろしいですね。自衛隊は合憲であるということですね。
○山花国務大臣 閣僚の一員としての私に対する質問につきましては、先ほど来お答えしたとおりでございまして、変更する気持ちはございません。維持したいと思います。
○衛藤(征)委員 中西防衛庁長官、あなたに率直な気持ちをお尋ねしたいんですが、同じ細川内閣にありまして、一閣僚山花大臣は、自衛隊の実態そのものについて憲法違反であるという発言をしている。同じ閣内にありまして、中西大臣は極めて遺憾な、かつ、不愉快な気持ちであろうと思いますが、山花発言に対して、自衛隊の違憲発言について、担当の防衛庁長官として、あなたはどういうお気持ちですか。
○中西国務大臣 先ほど防衛庁長官に成りかわってのような発言をいただきまして、大変感謝にたえません。
 自衛隊は、四十年近く、民主的な手続を経た法律の上に成り立っておる組織でございまして、その自衛隊員の責任者として、もし自衛隊は違憲であるというふうに閣僚が言ったとしたら、自衛隊員の心情は、もう想像をするにはかたくありません。
 しかし私は、山花国務大臣は、まあ個人の意見としてはいろいろあるのでしょうが、自衛隊は合憲だという政府の見解は受け入れる、こういうふうにおっしゃっておられるわけです。それで、特に連立各党は、憲法にのっとって基本的な部分は継承していくとはっきりおっしゃっておられるわけですから、少し歯切れが悪いかなというふうには思いますが、まあ理解をいたしておるところでございます。
○衛藤(征)委員 中西防衛庁長官の率直な御意見を聞きまして、少しは安心をいたしました。山花大臣は、間違いなく自衛隊については合憲であるというこういう認識に立っておられるはずだということであります。
 重ねて私は伊藤大臣に承りたいのでありますが、伊藤大臣、あなたは、自衛隊の問題について、違憲か合憲か、もうそれだけで結構でありますから、もう前段がありましたから、明快にお答えください。
○伊藤国務大臣 閣僚の一人として御答弁を申し上げます。
 先ほど山花大臣も言われましたように、今日までの政策を継承するとなっております。従来まで、政府か国か、その政策は、自衛隊は合憲という立場で推し進められてきたというふうに思います。
 同時にまた、私どもは、法的に自衛隊が存在しているということは否定したことはありません。
 ただ、申し上げたいのは、やはり今最高裁判所も判断できない、国民的にもさまざまな議論がある、そして今ポスト冷戦の時代、こういう時代の中で、お互いにどのような新時代を築くのかという、そういう努力を真剣にやっていくというのが連合政権樹立に当たっての合意の気持ちであろうと思っております。
○衛藤(征)委員 伊藤大臣にお尋ねいたしますが、それでは自衛隊のどういう実態が違憲だというふうに山花大臣は前委員会でお答えになったと思いますか。あなたに承りたい、伊藤大臣に。
○伊藤国務大臣 お答えを申し上げます。
 自衛隊の現状、どこがどうという具体的なところまでは不勉強ですぐお答えはしにくいのですが、しかし、やはり今日の時代、内閣全体としても、閣僚の一人としても、連合政権合意の後段にありますようないい意味でのやはり軍縮の時代に貢献する日本という努力をしていくべきであろうという気持ちでございます。
○衛藤(征)委員 今議論をさしていただいたとおりでありまして、こういうような現状でありまするから、「自衛隊の違憲発言についての政府統一見解」についても、私どもとしてただしたいことが多々あるわけであります。
 この第一回目の政府統一見解、さらに書き直しも出ましたが、この中に指摘されておりますが、私は随分無理があると思うのです。「国務大臣が一政治家としての立場において」という表現になっておりますが、これは「国務大臣は国会という公式の場において」ということになるのじゃありませんか。また、「あるいは政党の一員としての立場においてことありますが、「あるいは政党の一員としての立場にあっても」ということでありましょうし、御指摘は今自衛隊の実態についての違憲発言でありますが、憲法第九十九条の尊重擁護義務に反するわけでありましょう。これをあえて「尊重擁護義務に反するとは言えないと考える。」という表現になっておりますが、これはむちゃではありませんか。
 また、続きを見ますと、「なお、そうした立場において見解を述べる場合にはことありますが、こういうことでありまするから、したがって、「明確に一政治家または政党の一員としての見解を求められた場合」においても、これは国務大臣としての発言であって、明らかに九十九条違反に当たるということになるのじゃありませんか。
 法制局長官、どうです、私が今申し上げたことは無理がありますか。
○大出政府委員 先ほどの統一見解にありますように、最初の「このところで憲法九十九条の規定の趣旨を述べておるわけであります。
 そこで、前提が「国務大臣が一政治家としての立場においてあるいは政党の一員としての立場において、」発言をされたということでありますから、そういうことを前提にすれば、九十九条の憲法尊重擁護義務に反するということにはならないということであります。憲法九十九条は国務大臣あるいはまあ国会議員という言葉もありますが、国務大臣はということで書かれている規定であるということであります。
 したがいまして、先ほど申し上げましたように、「一政治家としての立場においてあるいは政党の一員としての立場においてこという御発言であることを前提にすれば、九十九条の問題にはならぬということであります。
○衛藤(征)委員 社会党出身の山花、伊藤、上原、五十嵐、佐藤各大臣、前委員会におきましての発言というものは、国民に対して、私は明らかに誤解を生じさしていると思います。
 大臣も個人である以上、憲法二十一条、表現の自由、十九条の思想及び良心の自由の関係から、個人的に何を考えるかは、これは勝手でありま
しょう。
 しかし、国務大臣でなければその閣僚席、その席に座ることができないわけですから、答弁の際に個人的見解というのは詭弁になると思います。詭弁だと思いますのであれば、当然にこれは大臣発言ということになりはしませんか。
 また、憲法六十六条三項の国会に対して内閣は連帯責任を負うということから、一つの見解がなければ内閣の体をなさない、こういうことになると思いますし、また九十九条の憲法尊重擁護義務に違反することになると私は思います。連立のときに、前政権の基本政策を継承する、そういう意思を統一しながら大臣の個人見解を許すということであれば、これはもはや憲法問題以前の人間としての倫理、道徳問題の域に入ると私は思いますよ。
 社会党の五大臣は、政治家として胸のうちでは自衛隊は違憲であると考えており、国会内においても私人としては違憲であると発言しました。それが国会という公の場で大臣として出席すると、前内閣の基本政策を継承するとして違憲ではない旨の発言をするし、またこうした事態は国民からすればまことにわかりにくいことでありまして、政党政治の本質、政治家の信念というこの観点から国民を敷くことにはならないでしょうか。みずからは自衛隊を違憲と言いながら、大臣のときだけは地位の保全のために政府の見解に従い、また個人として勝手な言動が許されるという政府の統一見解は、不見識だと言わざるを得ません。それは二つの意見の巧妙な使い分けを許すこととなりまして、国会軽視も甚だしいと私は思うのです。
 このことは、大臣だって政府の一員として国会の発言では自衛隊合憲とし、個人としては違憲だとすることが許されるということになってしまいます。これはまさに六十六条、内閣の組織、国会に対する連帯責任における「内閣は、行政権の行使について、国会に対し連帯して責任を負ふ。」という条文からは、明確に政府見解は憲法違反であると言わざるを得ません。さらに、大臣をやめた後には大臣としての発言は否定されて、再度自衛隊違憲という主張をすることになるのじゃありませんか。こんなことが一体許されていいのでありましょうか。
 今問われているのは、政治に対する国民の信頼回復、さらに国会の活性化が期待されておるのに、それに逆行する政府統一見解は、国権の最高機関としての国会の立場からは到底容認できません。さらに、対外的に与える影響も私は考慮する必要がある、このように思います。
 細川総理は憲法六十六条からしてこれをどのようにお考えになっておりますか。細川総理は、こうした考え方を持っておりまする大臣を抱えて憲法を守り、国政をつかさどるということになり、実質的には合憲論者と違憲論者を抱え、閣内不一致のまま国民に対しては今までの政策を継承するということになり、これは欺瞞の政治ではありませんか。総理のお考えを承りたいと思います。
○細川内閣総理大臣 憲法を尊重するということは当然のことでございますし、連帯責任、その中に書いてございます連帯責任あるいはこの統一見解で出しておりますことも、今そのお手元のペーパーに書いてあるとおりでございます。誤解を招くことがないように十分政府としては気をつけてまいりたい、そのように思っております。
○衛藤(征)委員 重ねて申し上げますが、私ども自由民主党は、ただいま出されました政府統一見解は、自由民主党としてはこれを了承することはできません。はっきり申し上げます。
 こうした政府の統一見解が、極めて不十分な、しかも極めてあいまいな政府統一見解が文書として残り、これが政府統一見解としてこれからも生かされていくとするならば、議会政治の根底を揺るがすことにもなる、私はこのように思います。
 私どもは、権威ある予算委員、また予算委員会としてこの場にあるわけでありまして、政府の統一見解は余りにも予算委員会並びに国会を軽視したものになる、私はこのように思いますが、官房長官の発言を重ねて求めます。こういうことでよろしいでしょうか。
○武村国務大臣 いろいろ御指摘をいただいておりますが、私ども政府としては、この見解で間違いがないと思っております。
○衛藤(征)委員 官房長官から、この政府統一見解は間違いないということでありまするが、私ども自由民主党は、政府統一見解は了承することはできません。これだけははっきり申し上げておきます。
 さて、総理にお尋ねをいたしますが、御案内のとおり景気は極めて悪うございます。また、どこに参りましても、この不況を克服するためにあらゆる景気対策を打ってもらいたい、そういう声がほうはいとしてあるわけでありますが、このときに当たりまして、政治改革関連法案が提出されておるのでありまするが、その中に政党助成の問題も出ております。
 いろいろと意見があることもよく知っておりますし、また、政府提案の過程の中で大変な議論がなされたことも私はよく知っておるのでありまするが、大蔵当局にありましては、平成五年度の歳入欠陥五兆円とも六兆円とも、このように言われているというふうに承っておりますし、また、御案内のとおり、この不況を克服するためにはあらゆる手だてを、赤字国債を発行してでも大型所得税減税を断行してほしいという声もある。そういう中にありまして、あれほど社会党等が反対いたしました消費税の導入、その消費税の税率を引き上げてでもこの歳入欠陥を補わざるを得ない、そういう状況にある。
 こういうような環境、こういうような現状、そのときに、国民の範たる、先憂後楽、それを私たちはしっかり踏んまえていく国会議員、その国会議員が、政治活動について民主主義のコストとして当然政党助成をお願いせねばならぬということで提案をしておるわけでありますが、総理、消費税率を引き上げてでも政党助成をせねばならぬという、今そういう環境にあるかどうか、総理としてのお考えを承っておきたいと思います。
○細川内閣総理大臣 これから御承知のように少子・高齢化社会が進んでいく、そういう中で所得と消費と資産と、どこに重点を置いてバランスのとれた税体系をつくっていくか、そのことをまさに今税制調査会にもお願いをして御論議をいただいている、そういうことでございまして、その中におきまして方向づけがなされてきた結論というものを尊重をしてまいりたいということを申し上げているところでございます。
○衛藤(征)委員 細川内閣は生活者重視、まああえて言うならば消費者重視、そういうような基本的な立場に立っておる、私はそのように理解をしておるわけでありますが、総理は、これからの国の経営、国の運営をつかさどる長といたしまして、内閣総理大臣といたしまして、高齢化社会を目の前に迎えましてのいわゆる国の社会保障あるいは国税、地方税、こういうものに対する国民負担率の問題でありますが、国民負担金、この国民負担率は、現在あるいは細川内閣、あるいはやや展望いたしまして高齢化社会を見据えたときに、大体どの程度が適正であると、このようにお考えでありましょうか、承りたいと思います。
○細川内閣総理大臣 行革審の二次答申でございましたか、その中でも触れられておりますように、高齢化のピーク時である二〇二〇年に五〇%を上回らないようにする。恐らくこれからある程度負担がふえていくことはやむを得ない方向であろうと、できる限り小さな政府でいかなければならないけれども、しかしこのような少子・高齢化が進んでまいりますと、それはある程度はやむを得ないことであろうというふうに思っております。その行革審の答申の方向というのは正しいのではないかというふうに私は理解をいたしております。
○衛藤(征)委員 総理は、現実における平成五年度の国民負担率、御存じですか。
○細川内閣総理大臣 正確にわかりませんが、三八ぐらいだったのではないかと思います。
○衛藤(征)委員 今総理から、国民負担率は約三八%だと、こういうようなお答えがありました。これを西暦二〇二〇年、高齢化社会の一番ピーク時には五〇%を上回らないようにしたい、こういうような御発言でありましたが、間違いございませんか。総理、よろしいですか、それは。
 厚生大臣に承ります。年金の支給開始年齢の問題でありまするが、厚生大臣はこれをどのようにお考えでありますか。六十歳とか六十五歳とか、その辺のところを明快にお答えいただきたいと思います。
○大内国務大臣 その前に、今国民の負担率の問題が出まして、平成四年度実績見通しで三七・五%でございます。
 今御指摘の厚生年金の開始年齢でございますが、御案内のように、この十二日に年金審議会が意見書をまとめる、こういう段階でございますので、所管の大臣としてこれをどうでなければならぬということを明確に申し上げることはいかがかと思うのであります。
 ただ、申し上げられることは、一つは、昭和四十八年に今の六十歳というものが実は完全実施されたのであります。そのときに、保険料を納めていただく方には、これこれの保険料を納めていただければ六十歳の段階でこれこれの年金を支給します、これはある意味の法律的な裏づけを持った国家としての約束事であったわけであります。こういうファクターは一つ尊重しなきゃならぬ。
 しかし、同時に、今御指摘のように高齢化・少子社会がどんどん進んでまいりまして、この老人の比率が高まってくる、そして当然、これはこのままの状態だと保険財政というものが危機に瀕していくというファクターも一つ考えなきゃなりません。
 それからもう一つは、やはり六十歳を超えましても、今、さらに働きたいという方が七〇%を超えている、こういうファクターがございまして、これらを総合的に考えてみますと、私は、これからの年金給付というものは、六十歳代の前半の年金と六十五歳後の年金というものを区別いたしまして二段階構想で考えていくことが最もそれらのいろんな要請にこたえる道ではないか、こう考えておりますが、先生御指摘のような幾つからスタートするかという問題は、今、年金審議会で鋭意詰めの段階でございますので、差し控えさせていただきたいと存じます。
○衛藤(征)委員 総理は、いわゆるチープガバメント、小さな政府を目指す、このように指摘されましたし、また、国民負担率につきましても西暦二〇二〇年に五割を、五〇%を起さないようにということでありまするから、当然内閣の一員である厚生大臣といたしましても、十分その立場を踏んまえた大臣としてのしっかりとした政策を打ち出していただきますように強く要請をしておきたいと思います。
 藤井大臣にお尋ねをいたしますが、消費税についてでありますが、大臣は景気対策のための減税、これは考えない、こういうような御発言をされましたが、その認識にお変わりございませんか。
    〔委員長退席、野坂委員長代理着席〕
○藤井国務大臣 前にも申しましたが、景気対策としてはあらゆる政策をやっていきたいということで、公共投資政策、あるいは政策減税を中心とする租税政策、あるいは金融政策、さらに構造政策、相当駆使してきて今までやってきているわけであります。
 当然、一般減税はどうだという話が出るわけでありますけれども、今の段階で景気対策としてやるということは、常識的に赤字国債の発行につながらざるを得ないと考えますもので、より望ましくない財政構造というよりも経済社会に陥っていくおそれがあるので、とるべきでないという意見は変わっておりません。
○衛藤(征)委員 石田大臣にお尋ねいたしますが、大臣は所得税減税についてどういうお考えをお持ちですか。
○石田国務大臣 所得税減税については、やはり今までいろいろ議論がありましたように、景気対策としては非常にこれが大型であれば効果があるわけでございますから、そういった意味で強く希望をいたしておったところでございます。
 しかし、今大蔵大臣からもお話がございましたように、これを景気対策というふうにやってまいりますとどうしてもその財源は赤字国債に頼らざるを得ないわけでございまして、今赤字財政が大変厳しい状況になって、額もふえておりますし、国債費も相当にふえてくるわけでございますので、そのことも勘案いたしますと、かなり状況としては難しいというふうに思う次第でございます。
○衛藤(征)委員 藤井大蔵大臣も石田大臣も、所得減税については難しい、こういう御判断を示されました。
 さて、総理に承りますが、所得減税はできない、難しい、ましてや景気対策のための所得減税はできないと藤井大蔵大臣は明言をいたしましたが、総理として、景気回復あるいは不況対策のために、それでは、何をやって、どうしてこの下振れあるいは底割れするかもしれない日本の景気をしっかりと回復していくんでありましょうか。内閣総理大臣としてどのようにすればいいんでしょうか、お答えをいただきたいと思います。
○細川内閣総理大臣 雇用、景気の状況が、実体経済、極めて憂慮すべき状況であるという認識を持っております。
 そういう状況の中で、先般来、緊急経済対策等々、手を打つべき考えられる手は極力行ってきたということでございまして、今年度の当初予算あるいはその後の総合経済対策、そうしたものの効果もこれから出てまいりましょうし、そうしたものが少しでも早く浸透して、景気の先行きに対する不透明感が払拭できるようにと願っているところでございますが、今のお話の減税の問題も含めまして、税制、財政、金融、あらゆる手だてを講じてこの不況を乗り切っていかなければならないと考えております。
 ただ、所得税減税の問題につきましては、財源の問題もございますし、それからまた経済界の方々などの御意見を伺っておりましても、本当にそれで効果があるのかといった御意見も随分伺っております。ですから、費用対効果の観点からもよく考えてみなければならないというふうにも思っておりますし、いずれにいたしましても、今税制調査会で御検討いただいているところでございますから、その御検討の方向を待って、私どももその結論を尊重してまいりたい、その御意見を尊重させていただきたい、そのように思っているところでございます。
    〔野坂委員長代理退席、委員長着席〕
○衛藤(征)委員 政府税調並びに総理の私的諮問機関それぞれをしっかりと見据えてということでありましょうが、果たして総理、そういうことで景気はよくなるんでしょうか。
 私が心配いたしますのは、このままいわゆる行政サイドといいますか、あえて言うならば官僚主導といいましょうか、この手法では、今までの不況と違う、まさにこれは危機でありますから、経済危機でありますから、経済不況ではなく経済危機でありますから、この危機を乗り切るためには、官僚主導ではなく、今まさに総理の指導力、政治の力が期待されるんじゃないでしょうか。私は、そういう意味におきまして、もっとトラスチックないわゆる景気対策をせねばならぬと思うのでありますが、いかがでありましょうか。
 経企庁長官、あなたは、現在の景気がいつになれば景気回復、その底入れ、回復の時期を迎えると思いますか。言っておきますが、かつての経企庁のいわゆる景況判断、大変間違いといいますかタイムラグがありまして、問題点がありました。これは率直に認めざるを得ないと思います。自由民主党政権であります。認めます、それは。今あなたは経企庁長官として、連立内閣の経企庁長官として極めてきめ細かく状況判断等々をされておると思いますが、いかにお考えでありましょう。
○久保田国務大臣 企画庁の使用しております数々
の指標は、総合的に見ました場合にタイムラグが生じることは事実でございます。
 目下景気の判断をしておりますのは、先ほどから申しておりますように、四−六月期がマイナス成長となった、七―九月期を待っている、これではなかなか景気の足元についての速報が不十分であるというところから、月例報告について、できるだけ物の言える数字を集めて、そして御報告したいと考えております。
 いつになったら回復するかという御質問でございますけれども、今景気の指標は一進一退的なところもございまして、これに政府の三次にわたる経済対策をやっております。自民党の政権の時代からの本予算、それから総合経済対策、そしてこのあたりまでをフル稼働させるように努力しているところでございます。
 したがいまして、例えば住宅などについての融資の申し込みというものは非常に活発であると言うことができまして、私どももその面から、住宅需要が国民の強い需要であり、需要面についていいますならば、それが景気を引っ張ってくれることを期待しておりますし、住宅は極めて産業のすそ野の広い需要でございますから、その面から波及することを期待しております。
 しかし、まだ七−九月期についての数字が得られておりませんので、私といたしましては、景気はバブルの後遺症もあって長期化しているということを申し上げますけれども、これがいつ景気の底を抜けるという具体的なめどを私が申し上げるという段階にはなっておらないと思います。しかし、時々刻々できるだけの数字を御提供して国民の御参考に供していきたいと努力しております。
○衛藤(征)委員 経企庁長官のお話を承りますと、何といいますか、大臣としての発言、それが経済界に与える、景気に与えるアナウンスメント効果に欠けるなという感じがするわけでありますが、大変残念なことであります。
 総理、いかがでありますか。今の経企庁長官のお話を聞いてどういう感じがいたしますか。今細川内閣が取り組むものは、景気回復、そしてトラスチックな景気対策、不況の克服をすることでありましょうが、私が欲しいのは、やはり細川内閣として、総理大臣としての発言が中小企業を初め、あるいは不況に苦しむ方々に明るい発言効果が出るようなそういう総理の発言を期待しているのです。いかがですか。
○細川内閣総理大臣 それは発言だけでなかなか明るい効果は出ないと思いますが、私が先ほど申し上げたのは、大変厳しい認識をしていると。経企庁長官も予断を許さないということをおっしゃっておられるわけで、まさに今の現状認識はそういうことだということでございます。
○衛藤(征)委員 もう一点承っておきたいと思います。
 運輸大臣にお尋ねいたしますが、鉄道施設の災害対策についてであります。
 率直にお答え願いたいのでありますが、JR九州、四国、北海道等、いわゆるこの三島のJRの施設が被災いたしますと、当然膨大な被害が出まして、復旧せねばなりません。そのためには、御案内のとおり鉄道軌道整備法を適用いたしておるのでありまするが、その国の財政援助が四分の一というようなことでありまして、極めて少のうございまして、大変なことになっておりますが、当然財政援助を手厚くすべきだと思いますが、この点について。
 さらには、運輸大臣といたしましても大蔵御当局に二次補正の要求がしてあると思うのでありますが、いかがでございましょうか。
○伊藤国務大臣 御指摘ございましたように大変大きな災害が重なっておりまして、九州の各県の皆様からも非常に切実な陳情を承っております。JR九州の皆さんも大変な御苦労をなさっている。というふうに思います。御指摘ございましたように、私どもとしてはできるだけの努力をしなければならないというふうに存じております。
 御承知のように、平成三年度に補助率を二割から二割五分にアップいたしまして、また関係自治体の方も同様にお願いしたいということにいたしておりまして、またJR九州につきましても、お話ございましたように、ただいま詳細な調査を行っているところでございますけれども、早急にその措置がとられますように、補正予算その他を含めて努力をしてまいりたいと思っております。
○衛藤(征)委員 もう一点、国土庁長官にお尋ねいたしたいと思いますが、地価の監視区域の見直しについてでありますが、もう御案内のとおりでありまするから、これは規制緩和項目にも上っておるのでありますが、速やかに監視区域の見直しについての指導を徹底するようにお願いを申し上げたいと思います。お答えいただきたいと思います。
○上原国務大臣 お答えさしていただきます。
 もうとっくに衛藤先生おわかりのことでございまして、二十一世紀に向けて、国民生活の質の向上、多極分散型国土の形成、経済社会の長期的な発展の基礎固めを行っていくために、公共投資による社会資本整備を計画的に推進し、地域経済社会の均衡ある発展を図っていく角度からいろいろ努力をいたしております。このため、政府においては、道路、港湾、治山治水等の社会資本整備長期計画に基づきまして、長期投資の総合的、経済的な実施を図っておるところであります。
 なお、各種社会資本整備長期計画を策定する段階において、国土庁としては関係省庁と協議をいたしまして……(発言する者あり)
○山口委員長 静粛に願います。
○上原国務大臣 整合性のある多極分散型国土の形成について一生懸命努力をいたしているところであります。
 規制緩和につきましては、せんだっての緊急経済対策において弾力的に運営をするということで決定をいたしておりまして、さらに十一月ごろまでに、どの程度緩和をするかを目途に今努力をしている点を御理解を賜りたいと思います。
○衛藤(征)委員 時間が参りましたので締めくくりたいと思いますが、御案内のとおり、本予算委員会、審議日程が極めて短うございました。これにつきましては、私ども野党といたしまして十分な審議時間、日程をとるように与党に強く要求をしたのでありますが、与党の強い要求等々これあり、一日でいいと言うし、我々が譲りに譲って四日間と言えば二日半と言うし、極めて遺憾であります。
 また、本会議におきましても、私ども三週間の要望をいたしまして、それに渋々応ずるというようなことでもありました。すべてが万事こういうようなことでありまして、国会の審議を回避するような、そういうような連立内閣の政府の姿勢でありまして、極めて遺憾なことであります。
 また、統一見解につきましても、極めて不十分でありまして、到底私どもとしては認められません。
 また、閣僚の答弁にいたしましても、オウム返しに同じことを答弁するのみでありまして、ただ逃げる、こういうような姿が見られまして、大変残念であります。私どもは、限られた時間でありますから、閣僚が明快に、簡潔に御答弁いただければ我々といたしましてかなりの審議ができるわけでありますが、それができない。
 しかも各閣僚等の発言は、閣内不一致と言われても仕方のない発言であります。例えばこの自衛隊の問題にいたしましても、私は、当然総理といたしまして、五人の発言をされた閣僚の対応、しっかり私は指導をすべきだと思います。自衛隊の実態が違憲であるとするならば、当然自衛隊法を改正するかあるいは憲法を改正するのか、あるいは憲法を守る閣僚をもって構成する内閣として、この違憲発言をした閣僚については罷免をするのか、いずれかの道をとるべきでありましょう。
 国民の不満、細川内閣の極めてあいまいな姿勢、非難ごうごうたるものがあります。どうか今後の細川内閣の国会に対する姿勢といたしまして、十
分に反省をし、そして内閣としてのしっかりとした力量を示されるように強く要求いたしまして私の質問を終わります。
○山口委員長 これにて衛藤君の質疑は終了いたしました。
 なお、審議日数につきましては、与野党とも委員長のあっせんを円満に受け入れていただいたことを感謝いたします。
 本日は、これにて散会いたします。
    午後二時四十七分散会