第128回国会 政治改革に関する調査特別委員会 第8号
平成五年十月二十五日(月曜日)
    午後一時開議
出席委員
  委員長 石井  一君
   理事 大島 理森君 理事 北川 正恭君
   理事 保岡 興治君 理事 左近 正男君
   理事 前田 武志君 理事 権藤 恒夫君
   理事 三原 朝彦君
      逢沢 一郎君    石破  茂君
      稲葉 大和君    狩野  勝君
      久野統一郎君    自見庄三郎君
      白川 勝彦君    谷垣 禎一君
      津島 雄二君    西岡 武夫君
      額賀福志郎君    葉梨 信行君
      穂積 良行君    細田 博之君
      増子 輝彦君    町村 信孝君
      大畠 章宏君    堀込 征雄君
      岡田 克也君    吹田あきら君
      松沢 成文君    赤松 正雄君
      太田 昭宏君    日笠 勝之君
      前原 誠司君    茂木 敏充君
      簗瀬  進君    川端 達夫君
      高木 義明君    正森 成二君
      矢島 恒夫君
 委員外の出席者
        証     人
        (元全国朝日放
        送株式会社取締
        役報道局長)  椿  貞良君
        椿証人補佐人  赤松 俊武君
        特別委員会第二
        調査室長    田中 宗孝君
    ―――――――――――――
委員の異動
十月二十五日
 辞任         補欠選任
  斉藤斗志二君     久野統一郎君
  笹川  堯君     稲葉 大和君
  白川 勝彦君     谷垣 禎一君
  中川 秀直君     狩野  勝君
  細田 博之君     町村 信孝君
  小沢 一郎君     松沢 成文君
  柳田  稔君     高木 義明君
  正森 成二君     矢島 恒夫君
同日
 辞任         補欠選任
  稲葉 大和君     笹川  堯君
  狩野  勝君     中川 秀直君
  久野統一郎君     斉藤斗志二君
  谷垣 禎一君     白川 勝彦君
  町村 信孝君     細田 博之君
  松沢 成文君     小沢 一郎君
  高木 義明君     柳田  稔君
  矢島 恒夫君     正森 成二君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 公職選挙法の一部を改正する法律案(内閣提出
 第一号)
 衆議院議員選挙区画定審議会設置法案(内閣提
 出第二号)
 政治資金規正法の一部を改正する法律案一内閣
 提出第三号)
 政党助成法案(内閣提出第四号)
 公職選挙法の一部を改正する法律案(河野洋平
 君外十七名提出、衆法第三号)
 衆議院議員小選挙区画定等委員会設置法案(河
 野洋平君外十七名提出、衆法第四号)
 政治資金規正法の一部を改正する法律案(河野
 洋平君外十七名提出、衆法第五号)
 政治腐敗を防止するための公職選挙法及び政治
 資金規正法の一部を改正する法律案(河野洋平
 君外十七名提出、衆法第六号)
 政党助成法案(河野洋平君外十七名提出、衆法
第七号)
     ――――◇―――――
○石井委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、公職選挙法の一部を改正する法律案、衆議院議員選挙区画定審議会設置法案、政治資金規正法の一部を改正する法律案及び政党助成法案並びに河野洋平君外十七名提出、公職選挙法の一部を改正する法律案、衆議院議員小選挙区画定等委員会設置法案、政治資金規正法の一部を改正する法律案、政治腐敗を防止するための公職選挙法及び政治資金規正法の一部を改正する法律案及び政党助成法案の名案を一括して議題といたします。
 ただいま議題となりました各案の審査に関し、テレビ朝日椿前報道局長の発言問題について、椿貞良君より証言を求めることにいたします。
 この際、証言を求める前に証人に一言申し上げます。
 昭和二十二年法律第二百二十五号、議院における証人の宣誓及び証言等に関する法律によって、証人に証言を求める場合には、その前に宣誓をさせなければならないことになっております。
 宣誓または証言を拒むことのできるのは、まず、証人、証人の配偶者、三親等内の血族もしくは二親等内の姻族または証人とこれらの親族関係があった者及び証人の後見今後見監督人または保佐人並びに証人を後見今後見監督人または保佐人とする者が、刑事訴追を受け、または有罪判決を受けるおそれのあるときであります。また、医師、歯科医師、助産婦、看護婦、弁護士、弁理士、公証人、宗教の職にある者またはこれらの職にあった者は、業務上委託を受けたため知り得た事実で他人の秘密に関するものについても、本人が承諾した場合を除き、宣誓または証言を拒むことができることになっております。
 証人が宣誓または証言を拒むときは、その事由を示さなければならないことになっております。
 証人が正当な理由がなく宣誓または証言を拒んだときは一年以下の禁錮または十万円以下の罰金に処せられ、また、宣誓した証人が虚偽の陳述をしたときは三月以上十年以下の懲役に処せられることになっております。
 一応このことを御承知おき願いたいと存じます。
 次に、証人が補佐人に助言を求めることが許される場合について申し上げます。
 すなわち、証人は、宣誓及び証言の拒絶に関する事項に関し、補佐人に助言を求めることができることになっております。
 助言は、その都度証人が委員長にその旨を申し立て、その許可が得られた後に認められるものであります。
 なお、補佐人は、みずから発言すること及びみずから証人に対して助言することはできないことになっております。
 次に、今回の証人喚問についての理事会の申し合わせについて申し上げておきます。
 その第一は、資料についてであります。
 証人は、証言を行うに際し、資料を用いることは差し支えありませんが、委員長の許可が必要であります。また、これらの資料は、いずれも当委員会に提出していただくことになっております。
 その第二は、証人がメモをとることについてでありますが、尋問の項目程度は結構でございます。
 なお、補佐人がメモをとることは構いません。
 以上の点を御承知おきください。
 それでは、法律の定めるところによりまして、証人に宣誓を求めることいたします。全員御起立願います。
    〔総員起立〕
○石井委員長 議院証言法第五条の三の規定によりまして尋問中の撮影は許可しないことになっておりますので、これより椿貞良君の証言が終了するまで、撮影は中止してください。
 それでは、椿貞良君、宣誓書を朗読してください。

○椿証人
    宣 誓 書
 良心に従って、真実を述べ、何事もかくさず、
 又、何事もつけ加えないことを誓います
  平成五年十月二十五日
               椿  貞良

○石井委員長 宣誓書に署名捺印してください。
    〔証人、宣誓書に署名捺印〕
○石井委員長 全員、御着席を願います。
 これより証言を求めることといたしますが、証人の御発言は、証言を求められた範囲を超えないこと、また、御発言の際には、その都度委員長の許可を得てなされるようお願いいたします。
 なお、こちらから質問をしているときは着席のままで結構でございますが、御発言の際は起立して発言をしてください。
 なお、委員各位に申し上げます。
 本日は、申し合わせの時間内で重要な問題について証言を求めるのでありますから、不規則発言等、議事の進行を妨げるような言動のないよう特に御協力をお願いいたします。
    ―――――――――――――
○石井委員長 これより証人に対して証言を求めます。
 まず、委員長より委員会を代表して総括的にお尋ねし、その後、委員各位の発言を願うことといたします。
 それでは、私からお尋ねいたします。
 あなたは椿貞良君ですか。
○椿証人 椿貞良でございます。
○石井委員長 生年月日、住所、職業を述べてください。
○椿証人 昭和十一年十月四日生まれ、五十七歳でございます。住所は、川崎市宮前区宮崎二の六の十一Cのニニ七号。現在は無職でございます。
○石井委員長 それでは、椿証人にお尋ねいたします。
 本日証言していただく事項は、表現の自由、報道の自由にかかわる問題であります。本委員会といたしましても、表現の自由、報道の自由は尊重されなければならないものと強く認識しているところであります。しかしながら、今日の社会において、テレビ映像の持つ影響力は極めて大きいものがあり、テレビ放送にかかわるジャーナリストとして、公平、公正に真実を伝える姿勢を堅持されることが必要だと考えられます。伝えられておりますように、テレビ放送において特定の政党や特定の候補者に偏った報道がなされたとすれば、公職選挙法や放送法の規定の趣旨に照らしましても、大きな問題であると判断されますので、本日、証人として本委員会に出頭していただいた次第であります。
 それでは、具体的にお尋ねいたします。
 あなたは、去る九月二十一日に開催された日本民間放送連盟の第六回放送番組調査会に出席して発言されたと聞いておりますが、日本民間放送連盟の放送番組調査会とはどういうものですか。また、その会に出席された経緯について説明してください。
○椿証人 まず最初に、民放連の放送調査会で私が行いました不必要、不用意、不適正な発言が皆様に大変御迷惑をおかけしましたことを、最初に心からおわびいたします。
 今委員長がお尋ねになりました民放連の放送調査会というのは、私の理解では、民間放送の主要な局の編成責任者が集まりまして、自由な立場で放送について意見を述べ、議論をする会だというふうに受け取っております。その会には、放送をよく御存じの方々、有識者の方々を外部委員としてお招きしておりまして、そこで自由闊達に意見を交換する勉強会だというふうに私は理解をしております。
 そういう意味で、この調査会はお互いに個人の立場で自分の考えを発表する会でございまして、そういう意味で、その会で話された事柄は外部に公示されないというふうに理解しております。といいますのは、その勉強会で話しましたことが外部にそのまま漏れますと、自由な発言とか自由な討議が阻害されるわけでありますから、そういう意味で、私は、今回極めてその点は残念に思います。
 それから、この会は、御承知のように、放送についていろいろなことを知ってらっしゃるベテランの集まりでございますから、例えば、放送が公正、中立に行われなければならないとか、偏った報道をしてはいけないとか、そういうのはみんなが基本的には認識として持っているわけで、そういうことを抜きにしましてお話が始まっているわけでございます。それで、その話の中身が、外部のそういう問題に余り、理解と言うとおかしいんですが、知識のない方には極めて誤解を招くような点がありますが、調査会そのものにおいては、そういうことはないような形で話が進んだものと思います。
 ただ、私ここで申し上げますのは、私があそこで申し上げましたのは、あくまでも勉強会であって、要するにテレビの力が最近物すごく強くなっているわけで、やはり視聴者の求めるものを正しく我々は報道しなければならないというような姿勢で私はお話をいたしました。それで、そういう意味からいいまして、私どもの主宰します、私が主宰しましたテレビ朝日の選挙放送がそういう意味で成績がよかったものですから、ある点、自負といいますか、おごりといいますか、そういうものが先にありまして、私はああいうような、いわば常識を欠いた、脱線的な暴言をしたことだと思います。その点はまずおわびいたします。
 それから、その会に出席しました経緯は、たしか第六回目の会だと思います。私どもの編成局長、古川取締役がちょうど当番に当たっておりまして、それでテーマが政治と報道だからちょっとやってくれないかという依頼を受けまして、私はあの会に出席したわけでございます。
○石井委員長 証人に申し上げます。時間がかなり限られておりますので、質問には直接的に簡明にお答えいただければ大変ありがたいと思います。
 次に、質問をいたします。
 あなたは、第六回放送番組調査会でどのような趣旨の発言をされましたか。
○椿証人 調査会の議事録が既に公開されておりますので、あのような趣旨の発言をしたものでございます。
 ただ、はっきりとここで申し上げますのは、先ほども申し上げましたように、まあ仲間内の勉強会でございまして、ああいうような暴言をしたわけでございます。ただ、ここではっきり申し上げますのは、私、選挙中のああいういろいろな政治情勢がございまして、それが選挙後の結果、大体ぴったりと合った、それを見まして、まるで私が頑張ったような、また、テレビが頑張ったような、そんな錯覚に陥りまして、ああいうような発言をしたわけでございます。
 私どもは、放送が公正、中立てあるということはもちろん頭に入っているわけで、私どもの選挙放送がそういうものを逸脱したことは全くございません。それははっきりとここで申し上げます。
○石井委員長 報道の基本的な姿勢についてお伺いをいたします。
 テレビ朝日においては、表現の自由、報道の自由と政治的公平、公正との関係について、どのような方針のもとに番組の制作を行っておられますか。
 また、第四十回衆議院議員総選挙に関する報道において、テレビ朝日はどのような姿勢で報道さ
れましたか。報道局長という立場にあったあなた自身はどのような姿勢で臨まれたのですか。
 さらに、あなたは、報道の姿勢について、報道局内において何らかの指示または示唆をしたことがありますか。
○椿証人 テレビ朝日は、公正な報道、政治的に中立な報道を行うということを前提にして免許をいただいているわけでございます。そういう意味で、テレビ朝日がその大原則をたがえて放送するということはございません。それはテレビ朝日の番組制作基準にもきちんと書かれていることでございまして、テレビ朝日の社員は社に入ったときからそういうことを徹底的にたたき込まれております。
 そういう意味で、今回の衆議院選挙の選挙報道に際しましても、その大原則を曲げて放送をしたことはございません。それから、それを曲げて放送するようにとか、そういうような指示を報道局長から出したことは全くございません。また、番組を制作するシステムからも、そういうことはないのであります。
 それから、今回の選挙報道に際しまして、もちろん、公平、中立てあることを大原側にきちんと正確に敏速に報道を行おうということは、私は報道局員に対して申し上げました。それ以外のことは何も申し上げておりません。
 したがって、あの議事録に書かれておりますように、例えば、五五年体制を突き崩すためにテレビ朝日はやったとか、反自民党政権をつくるために選挙報道を行ったとかという、そういうような言い方は、先ほども申し上げましたように、現実が、そういう現実が起こりまして、それを見て、結果的に、まるで自分の手柄であるかのごとく発言をしました、明らかなフライングな発言でございます。テレビ朝日が一部の政党それから一部のグループを当選させるような目的で、今回の選挙に際して報道を行ったことは断じてございません。
○石井委員長 法律の基本的な認識についてお伺いしておきたいと思います。
 公職選挙法第百五十一条の三では「虚偽の事項を放送し又は事実をゆがめて放送する等表現の自由を濫用して選挙の公正を害してはならない。」と定められております。また、放送法第三条の二では、放送事業者は、放送番組の編集に当たっては「政治的に公平」でなければならないと定められております。これらの規定に対するあなたの考え方をお述べください。
○椿証人 公選法の規定及び放送法の規定は、先ほどから何度も繰り返して申し上げておりますように、よく熟知しております。そういうものを守らない限り報道の自由ということはあり得ないわけでございまして、そういうことは、私、三十三年放送人として勤めているわけでございますが、片時も忘れたことはございません。
○石井委員長 それでは、私の最後の質問を申し上げます。今回は少し角度が変わっておりますけれども、よく聞いてお答えください。
 今回のあなたの発言によって、いろいろな影響が生じることが考えられます。例えば表現の自由、報道の自由が制約されるきっかけとならないか、あるいはその反面、テレビ放送の政治的公平、公正に対する国民の信頼性が損なわれたのではないかなどの意見も聞かれます。また、今回のあなたの発言は、日本民間放送連盟内部の会合になされたものとはいえ、報道関係者としてやや言い過ぎの面があったのではないかとも思われます。これらについて、あなたの率直なひとつ考え方をお述べください。
○椿証人 委員長が今御指摘いただきましたように、民間放送連盟の放送調査会という内輪の会合であれ、私の発言は極めて不用意、不適切でありまして、そういう意味合いで本当に恥ずかしく思っております。心からおわびを申し上げたいと思います。
 何度も申し上げますように、私どもは、今度の選挙報道に際しまして、公正、中立てあることを旨とし、偏向的な報道は全く行ってはおりません。
 ただ、私の発言が、何といいますか、放送の、放送に関しまして信頼性を損なわれるような事態が起こりましたことは、本当に心から反省をしております。
 ただ、何度も申し上げますが、テレビ朝日は政治的に公正、中立な放送を行ってまいりました。それは自信を持って申し上げることができます。
 それから、私発言が、私の先輩たちが営々としてつくり上げました日本のジャーナリズムのよき伝統に悪い影響を及ぼさないことを、心から祈念するものであります。それと同時に、今回の私の発言で、報道の自由に対して不当な介入が行われないことを、心から期待するものであります。
○石井委員長 以上をもって私からお尋ねすることは終わりました。
 次に、発言の申し出がありますので、順次これを許します。谷垣禎一君。
○谷垣委員 自由民主党の谷垣禎一でございます。
 椿証人に、きょうは衆議院としての調査に御協力をいただきまして、まず心から御礼を申し上げたいと思います。
 今回のこの椿さんに証人で来ていただきましたのは、今も委員長からいろいろお話がございましたけれども、過日の椿さんの御発言等から、公職選挙法あるいは放送法、私どもが理解しております点から見ますと、いろいろこれは調査すべき問題があるのではないか、こういうことで、全会一致の結論によりまして、おいでをいただいたものでございます。
 この問題は非常にデリケートな問題でございまして、この数日のいろいろな報道を見ておりましても、いろんなお考えがおありであることは、私どももよく承知をいたしております。私も、報道の自由の侵害にわならないように、自重自戒をして質問をいたしたいと思っておりますので、どうぞ椿さん、リラックスして御質問にお答えいただきたいと思うのです。
 椿さんは、議院証言法についてはいろいろな御見解をお持ちである、よく御承知であるというふうに私ども理解をいたしております。ですから、今さら私が申し上げる必要はないと思いますが、この質問は椿さんを糾弾したり、あるいは追及したり、こういうつもりで行うものではございません。椿さんが報道人として御経験になったことを伺いたい、こういうつもりで私は質問をさせていただきたいと思っております。
 ただ、私が残念に思っておりますのは、この問題は非常に多面的な複雑な問題でございますので、私どもにおきましても、一面的な扱いではなくて多面的な掘り下げが要する問題でございます。そういう意味合いからいたしますと、今回質問するのは、今委員長質問がございましたけれども、私ども自民党と共産党だけ、野党だけが御質問をするということになっておりますが、できれば与党各党にもお出をいただいて、多面的な分析をしていただきたかった。その点では残念だと思っているわけでございます。
 前置きはそのぐらいにいたしまして、椿さんに対する御質問に入らせていただきますが、椿さんの、今委員長から御質問いただいたほかに、今のテレビ朝日、正式には全国朝日放送と、こう言うのだと思いますが、御入社時は日本教育テレビという名前だったと理解をしておりますが、御入社以来の簡単な御経歴、それから最近の従事なさった職名と申しますか、そういうものをおっしゃっていただきたいと思います。
○椿証人 私は、当時は日本教育テレビと申しておりましたが、昭和三十五年に入社いたしました。それで、ごくほんの一部の期間を除きまして、ほとんど報道の現場で仕事をしてまいりました。
 国会の記者もやりましたし、それから沖縄返還のときにはワシントン特派貝として向こうで仕事もいたしました。帰ってまいりまして、報道、外報のデスク、副部長、その他をやりまして、北京の支局長で三年八カ月向こうにおりまして、帰っ
てまいりまして、報道局次長それから報道局長でございます。
 報道局長になりましたのは平成元年の六月でございます。それで、昨年の秋から報道局それから国際局の分担というのを命ぜられまして、報道局長のままでそういう仕事をいたしました。それで、今月の十九日にテレビ朝日の取締役を辞任したわけでございます。
 以上です。
○谷垣委員 そうしますと、椿さん、ほとんど報道の分野を担当されてこられた。平成五年からは報道局長におなりになり、それから取締役としても平成五年から国際局、報道局の担当であった、こういうふうに理解してよろしいわけですね。
○椿証人 平成元年の六月に報道局長になりました。それで、取締役になりましたのは平成五年の六月でございます。ただ、去年の平成四年の秋から報道局長のままで報道局及び国際局の分担を仰せつかっております。そういうことでございます。
○谷垣委員 そこで、報道局長としてのどういう分野の仕事を、報道局長の職掌というものをごく簡単に御説明いただけますか。
○椿証人 報道局長の職制といいますのは、私どもの会社の規則によりますと、行政的には、報道局員を指揮命令して、報道番組をつくっていく、その責任を持つという形になっております。
○谷垣委員 報道局で所管しておられる番組、これはたくさんあると思うのですが、あの議事録を読みますと、特に「ニュースステーション」、久米さんとかあるいは田原さんのお名前が出ますが、そのあたり、どういう番組が報道局の主要な番組であるのか、お答えいただきたいと思います。
○椿証人 報道局が持っております番組は、日常的なニュース、もちろん「ニュースステーション」もそれはニュースでございますから、報道局の所管の番組でございます。それから、例えば今度の選挙放送に際しまして、私ども「選挙ステーション」という番組をつくったわけですが、それは報道局所管の番組でございます。それからもう一つ、月一回やっております田原総一朗さんが司会をやります「朝まで生テレビ」という番組は、報道局の番組でございます。
 ただ、田原さんがよく、非常に今問題になっております、田原さんが司会をやっております「サンデープロジェクト」という日曜日の番組は、報道局の番組ではなく、情報局の番組でございます。
○谷垣委員 そういうニュース、あるいは「ニュースステーション」、報道局所管の番組でいろいろキャスターとかコメンテーターがおられますが、そういうのを選択するのは、報道局の中ではどういう段階で選択されるのでしょうか。
○椿証人 報道局の日常のルーチンといいますか、毎日いろいろな放送を出していく、番組をつくっていくというのは、報道局長の下に報道センター長がおりまして、その下に編集担当の部長がおりまして、それから各種のデスク、それから番組の担当プロデューサー、そういう者がおります。日常的には、すべてそこで行われるわけであります。
○谷垣委員 そういう選択、まあ日常的にはいろいろなレベルのところで決められるのでしょうが、決裁というと、椿さん、報道局長のところで最終的な決裁ということになるのでしょうか。
○椿証人 行政的には、報道局長が報道局員を指揮監督していくわけでございますから、行政的といいますか、建前といいますか、そういうものは今谷垣委員がおっしゃったとおりでございます。ただ、そういうものを、そういう際に報道局長が口を入れるとか、そういうことは、私四年余り局長をやっておりますが、記憶にございません。ほとんどございません。
○谷垣委員 ただ、職員の上ではあなたが責任者というふうに理解してよろしいですね。
○椿証人 報道番組を指揮命令してつくらしていくわけでございますから、そういうことでいいと思います。
○谷垣委員 あなたのおつくりになっている、所管している番組には、いろいろ人気番組があるわけですが、責任者として自分の番組、これはかなりごらんになっていると思いますが、大体どのぐらいごらんになっていますか。
○椿証人 報道局の番組は、もちろん時間的な関係で生で見ることができないことはありますが、ビデオを含めて、私が所管をしている番組は全部見ております。
○谷垣委員 ちょっと先ほど所管の番組で聞き忘れたのですが、いろいろ特番というのを組むと思うのですね、いろんな、何というか、イベントがあったり事件がありますときは。例えばこの間の総選挙の際には、局長のもとで何か特別番組、特別企画みたいなものはございましたか。
○椿証人 選挙放送期間中の特別番組といいますのは、開票当日の午後六時からスタートしました「選挙ステーション」、それから翌日のたしか夕方の七時半からだと思いますが、田原総一朗、激論、日本の政治はどうなるかという、たしかあれは二時間半の特別番組だったと思いますが、その二つは選挙期間中、報道局が制作した番組であります。
○谷垣委員 あなたは、九月二十一日の放送番組調査会にお出になった。先ほど、この放送番組調査会の性格については委員長の御質問のお答えになって、民放主要局が集まって、自由な立場で議論する会だと。個人の考えで自分の考えを発表する場で、外部に公示されないというふうに理解しておられる、こういうことでしたね。
 私は、これはあなたと議論する場ではないので余りあれですが、私の認識とは非常に違うんです。私は、この民放の番組調査会というのは、やらせ問題を契機にして、民間放送連盟でやはりきちっと自浄作用をしなきゃいけない、こういうことでおつくりになった、そういう委員会だと理解しております。民放各社が、編成責任者がお集まりになって、外部委員も入って、そしてこれはテープも入って、録音して、きちっとやっておられたわけでしょう。それで、その結論を私どものところにもお送りいただいておりますが、いつも放送番組調査会月報というものにまとめて、私たちのところにお送りいただいているわけですね。
 そういたしますと、民放連の立場としては、私は、この会はきちっと中で民放の自律的な作用としてやっているんだ、その中身は、決して内部での議論というようなものではなくて、民放連としてきちっとこれだけの議論をして外にも示すという、そういうオフィシャルな性格のものだと、こういうふうに理解をしておるんですが、もう一回お伺いいたします。
○椿証人 民放連の番組調査会ができました経緯は、今谷垣委員がおっしゃられたとおりだと私も記憶しております。
 ただ、私の認識では、調査会はあくまでも内部の勉強会でございまして、そこで自由に意見を出し、自由に討議し、また自由に提言して、放送番組の向上に資すると、そういう目的であるというふうに私は理解をしておりました。理解をしております。
 もちろん、今谷垣委員がおっしゃいましたように、番組調査会の要録というのが出ておりまして、それは私拝見しております。
○谷垣委員 認識の違いをこれ、押し問答しても仕方がないと思いますが、ここで申し上げておきたいことは、先日、当委員会におきまして、郵政大臣の御答弁も、民放連としてはきちっと決議をしたオフィシャルなものだという御答弁がござい支したので、これは申し上げておきます。
 そこで、御発言になったことは議事録に出ているとおりだと、こういうことでございましたね。
 それで、一つ伺いますが、これ、最初は記録があるのかどうかというようなことが随分議論になったように承知をしております。椿さんがこの会議でのテープ、記録というものがあるということをお知りになったのはいつですか。
○椿証人 テープがあるということは、私は知り
ませんでした。それから、それは当然、調査会でございますから、何か記録をおつくりになるというのは、それは当然でございまして、そういう意味で記録があるだろうということはもちろん知っております。
○谷垣委員 私は、このテープがあるなしの議論というのは、これは報道等で承知をしているだけですので、自分がみずから体験したわけではありませんが、これは椿さんに申し上げることではないかもしれませんが、非常に遺憾に思っております。初めはないとおっしゃった。それで、民放連の大会で、ある、こう御発言された方があって、出てくることになった。その民放連ではどうおっしゃっているかというと、これは報道の自由に反するおそれがあるから出さないうそをついたのだ、こういうことでありますが、私は、言論人であるならば、報道の自由に関係があるから出せない、こういうふうにはっきりおっしゃればいいのだと思うのですね。それをやはり言論人でありながら、ないとうそをつく、このような対応というのは私は甚だ遺憾だと思っております。これは椿さんに申し上げることではありませんが、一言申し上げさせていただきたいと思います。
 そこで、椿さんの御発言、いろんなことをおっしゃっておるのです。さっきは、いささかまあ逸脱したという御発言があるのですけれども、中身に即してまず御質問したいと思うのですが、例えばこういうことをおっしゃっているのですね。
 それにしましても、その自民党の守旧派という方々のズレと言いますか、バカさ加減というのはあきれ返るほど嬉しかったことは事実なんです。
 例えば、梶山幹事長と佐藤孝行総務会長が並んで座っていまして、何かヒソヒソと額を寄せて話しているとか薄笑いを浮かべている映像を見ていますと、まだ、あの時代劇の悪徳代官と、それを操っている腹黒い商人そのままなんですね。そういうものをやはりわれわれは家庭に送り出すことが出来たし、茶の間一般の受け取る視聴者はそれ
 をはっきりと見てきたわけなんです。こういうふうにおっしゃっているのですね。
 それから、もう少し先の方になりますが、やっぱり我が党の梶山さん、佐藤孝行さんを取り上げまして、こう言っておられるのですね。
 それは皆さまもご覧になっていてそういう印象を持たれたと思うんですが、例えば、細川さんもお殿様みたいに駘蕩と悠然たる風格があるし、羽田さんは政治改革一本やりできわめて誠実で真面目な印象があるし、武村さんはムーミンパパで、どれも明るくて、なんか弱々しいけれどもウソはつかないし、きわめてフェーバブルな好ましい印象をみんなが持ったと思うんです。
 ところが、自民党の梶山静六および佐藤孝行に代表される連中のイメージというのは、それは料亭であり、カネであり、なれ合いであり、談合であり、恫喝だったと僕は思うんです。で、どちらがいいか、どちらに軍配を上げるかは僕はやはり自明ではなかったかというふうに判断していま
 す。こうおっしゃっているのですけれども、私は、これはなかなか相当な御発言なさっていると思うのですよ。そこで、椿さん、個人的に佐藤孝行さんなり梶山静六さんなりにお会いになったことあるのかどうか、御存じかどうか伺いたいと思います。
○椿証人 梶山さん、佐藤孝行さんに、例えば記者会見の場とか、それから国会でとか、そういう場でお会いしたことはございます。
○谷垣委員 そういうときにお会いになって、やっぱり悪徳代官面とか悪代官風というふうに御認識だったでしょうか。
○椿証人 まあ、梶山さんそれから佐藤孝行さんに関する私の発言といいますか、私の受け取った気持ちといいますか、それは公党の最高首脳の方々に対しては極めて不用意な、不注意な考え方だと、そういうように思います。
○谷垣委員 不用意かどうか伺っているのではなしに、そういう認識を持っておられるかどうかということを聞いているのです、私は。お答えください。
○椿証人 そういう認識は持ってはおりません。ただ、選挙期間中に、私どもではなしに、ほかのすべてのテレビ局がいろいろな映像を出しているわけなんですが、その映像を見て、そういうような印象を持ったということを私はあの調査会で申し上げたことは、それは記録にあるとおりでございます。
○谷垣委員 こういう御発言はなさっているわけですね。
 それで、今は持っていないとおっしゃるけれども、それではちょっと聞き方を変えます。
 椿さんが御指摘になっている佐藤さんと梶山さんが顔を寄せて話し合っているツーショットというのは、お二人は何を話しておられる映像ですか。
○椿証人 どのような場面を指して言っているのかとか、そういうようなことは今定かには覚えておりませんが、例えば、選挙の開票速報をやっておりまして、自民党本部で幹事長と総務会長が座っていらっしゃる、それから、選挙が終わりました後の自民党の両院議員総会で壇上に梶山さんと佐藤さんが座っていらっしゃる、そういうような映像はテレビで何度も出たわけでございますから、その映像を頭に置いて私は申し上げたのだと思います。
○谷垣委員 そうしますと、あなたのおっしゃっていることは、具体的に梶山さんと佐藤さんがどういうことを話しておられる、その場でどういうことをやっておられるということと切り離して、要するに、無関係に一つのイメージを伝えるために映像を使った、こうおっしゃっているのですか。
○椿証人 私がそういう映像を意図して使えとか、そういうことを指示したことはありません。
 はっきり申しまして、私が今申し上げておりますのは、そういう映像を、私の局テレビ朝日だけではなしに、NHKも含めまして、すべての放送局があの時期テレビの画面ではんばんばんばん出たわけでございますが、その映像を見て、私はそういうふうな印象を持った、そういうふうに感じた、そういうことをあの調査会で申し上げたわけでございます。
○谷垣委員 私は、今の御認識は少し違うのじゃないかと思うのですよ。まず、私たちはそういう映像を送り出すことができたということを随所に言っておられる。あなたのこの委員会の発言のポイントは、あなたのテレビ朝日がそういう映像を送り出し、そうして政治を変えていった、そのことが誇らしい、だからそれが田原政権と言われ、あるいは久米連立政権だと言われて、あなたは誇りに思うとおっしゃっているというのは、すべてのテレビ局がなんということで責任転嫁をしないでいただきたいと思うのですよ、私は。
 私は一番危惧をいたしますのは、今のあなたの御発言でもはっきりいたしておりますように、具体的な事実と関係なくイメージを送って、あるメッセージなり情報を有権者に伝えていく、私はそこに基本的な考え違いがあるのじゃないかという考えを捨て切れないのですね。どうしてもそれは基本的に違うと思うのです。やはり報道というのは、これは長い間報道に携わられたあなたには、これは申し上げるのはもう僭越ですけれども、報道というのは事実を伝えることなんじゃないでしょうか。しかし、あなたのお話を伺うと、イメージを国民に伝えるのが放送だと思っておられるんじゃないでしょうか。私、そこを伺いたいと思います。
○椿証人 テレビ朝日だけがあの時期ああいう映像をすぐれて出したとは私は思いません。何度も申し上げますように、ああいう映像を私どもやはりテレビに乗せて、それは今谷垣委員がおっしゃいますように、それが意図的なメッセージになったとかメッセージを意図したとか、そういうことは全くございません。ただ、現実起こっておりま
すそういう事象をテレビのカメラが撮りまして、それを視聴者に提供したということでございます。そこにテレビ局の意図的な考え方とか意図的な操作とか、そういうものは全くございません。
○谷垣委員 まあ、そのあたりをこう押し問答しても仕方がありませんが、私が指摘をしておきたいのは、やはり事実の報道と離れたイメージを国民に伝えることによっていろいろな情報操作をしようとされたこと、私は、そういうのを情報操作と世間では言うんだと思うんですね。このことだけは指摘しておきたいと思います。
 次に移りましょう。
 次に、こういうことを言っておられるんですね。
 そういう意味で私どもは、はっきり言いまして私、――「私と」と言ったほうがいいかもわからないんですが、――「今度の選挙は、やっぱし梶山幹事長が率いる自民党を敗北させないとこれはいけませんな」ということを、ほんとに冗談なしで局内で話し合ったというのがあるんです。もちろんこういうことは編成局長には申し上げてはありません。これは放送の公正さをきわめて逸脱す
 る行為でございまして。(笑い)こうなっているんですね。
 その後にこう言っております。
 ただ、私どもがすべてのニュースとか選挙放送を通じて、やっぱしその五五年体制というものを今度は絶対突き崩さないとだめなんだというまなじりを決して今度の選挙報道に当たつたことは確かなことなんです。こうおっしゃっています。これは事実ですね。こうおっしゃったんですね。
○椿証人 議事録に書かれておるわけでございますから、私はそのように発言したのだと思います。ただ、先ほどから何度も申し上げておりますように、私の真意はそれとは違うということを申しました。
○谷垣委員 いや、こういう発言をされたかどうかを伺っているんで、それは発言されたと今御答弁がありましたから、それで結構です。
 そこで、この中で「編成局長には申し上げてはありません。」と御発言されておりますね。これは、そういう御発言があったということですが、編成局長には申し上げてないということの意味をおっしゃってください。
○椿証人 編成局長に申し上げていないと申しました真意は、私の発言が余りにも荒唐無稽な暴言でございますから、そんなことでテレビ朝日が行われているわけじゃございませんから、そういう意味で、全く恥ずかしい話で、編成局長には申し上げていなかったというふうにその場で発言をしたのだと思います。
○谷垣委員 御自分で荒唐無稽と、こうおっしゃられると、本当は話の接ぎ穂がなくなるんですよ。私は、もう少しこういう責任ある場でおっしゃったことを荒唐無稽とおっしゃることは私どうしても納得いかないんです。そこまでおのれをむなしゅうされることは私はないと思うんですよ。まあ、まあいいでしょう。
 じゃ、その編成局に、荒唐無稽だから編成局長におっしゃらなかったと申しますが、なぜそこで編成局長のお名前が出てくるんでしょうか。編成局長というのはどういうことをおやりになるんでしょうか。
○椿証人 編成局長は、私どもの社の職務分掌によりますと、テレビ朝日全体の放送を編成し、放送を実際に行う責任者だと、そういうふうに書いてあります。
○谷垣委員 編成局長は、放送基準に当たること、これは編成局長の役割ですね。
○椿証人 私の認識では、報道局長というのは現場の長でございまして、はっきり言いますと、工場の工場長みたいなものでございます。そういうものをまとめてテレビ朝日の全体の放送ができていくわけですが、それの責任者が編成局長だというふうに理解しております。
 もちろん、報道番組をつくる場合に、それは編成局長からこの番組は報道でつくるのであるという委嘱といいますか、そういうものを受けて実際の作業が行われるわけでございます。
○谷垣委員 まあ、あなたに荒唐無稽だと言われちゃうと困るんですが、「「梶山幹事長が率いる自民党を敗北させないとこれはいけませんな」ということを、ほんとに冗談なしで局内で話し合った」、この局内というのはどういう意味でしょうか。
○椿証人 私どもの報道局、まあ二百十五人いるわけで、それで、選挙のあの期間、例えば選挙情勢がどうなっているかとか世論調査はどうだろうかとか、それから一般の有権者の動きはどんなふうになっているだろうか、そういうような意見交換といいますか、議論というのは当然行われております。それは、同僚とそういうものを行うことはもう当然でございまして、特に報道局長なんというのは情報源に余り近いところにいないわけで、むしろ局員の同僚の諸君と話をしながら、こちらがいろいろと情報を得たり、教えてもらったり、それから、ざっくばらんに今の政治情勢に対する認識を話し合ったということはございます。私がその場で発言しましたのは、そういう趣旨の発言を申し上げたことでございます。
○谷垣委員 今私が引用した御発言と似たようなことをもう一カ所あなたはおっしゃっているんですよね。こうおっしゃっているんです。
 これはきわめて、――これはあんまり編成局長には私、申し上げてなかったんですが、――六月の終わりの時点から私どもの報道は、「小沢一郎氏のけじめを殊更に追及する必要はない。今は自民党政権の存続を絶対に阻止して、なんでもよいから反自民の連立政権を成立させる手助けになるような報道をしようではないか」というような、――指示ではもちろんないんです、――そういうような考え方を報道部の政経のデスクとか編集担当者とも話をしまして、そういう形で私どもの報道はまとめていたわけなんです。それがいま吹いている“政治の風だ”というふうに私は判断し、テレビ朝日の報道はそういうふうに判断をしたわけなんです。こう言っておられますね。こうおっしゃいましたか。
○椿証人 議事録に書いてあるわけでございますから、そういう趣旨の発言を勉強会である調査会で私は申し上げたのだと思います。
○谷垣委員 ただいま勉強会であるというまくら言葉をおつけになりましたけれども、それはどういう意味でしょうか。
○椿証人 先ほどから、民放連の放送調査会に関して私が感じた事柄、番組調査会に関しまして私が持っていた認識を申し上げたわけでございます。私は、あの番組調査会はあくまでも勉強会であって、自由な立場からいろいろなお話をし、番組向上に資するために行われた会議だ、そういうふうに理解をしております。
○谷垣委員 今自由な立場とおっしゃいましたけれども、自由な立場で御発言された内容は真実だと考えてよろしいですね。
○椿証人 私の発言が議事録に出ておるわけですから、その発言そのものについては、私は否定はいたしません。しかし、私が申し上げました、私が持っておりました真意はそれとは違っております。そういう意味で、私は、私のあの調査会での発言が極めて不用意で、不注意であって、レールを外れた暴言であって、そういう意味で極めて恥ずかしいと最初申し上げたわけでございます。(発言する者あり)
○谷垣委員 普通は……
○石井委員長 静粛に願います。
○谷垣委員 自由な場で御発言されたことは真実をおっしゃる、これが普通の考え方じゃないでしょうか。いろいろ抑圧を受けたり、いろんな立場で物をおっしゃると、真意を曲げる場合もあると思うんですよ。しかし、自由な立場でおっしゃったことが荒唐無稽であるというのは、私はどうにも理解できないんです。
 しかし、まあ、さっきからそうやって荒唐無稽だとおっしゃっているから、私、もう少し別な聞き方をいたします。
 この中で、「そういうような考え方を報道部の政経のデスクとか編集担当者とも話をしまして、そういう形で私どもの報道はまとめていた」、こうおっしゃっている。「報道部の政経のデスクとか編集担当者」というのはどなたですか。具体的に名前を挙げてください。
○椿証人 具体的な名前をこの場で申し上げることは差し控えさせていただきます。
 ただ、何度も申し上げましたが、自由な立場で、その当時の政治情勢ですね、例えば、このまま選挙をやれば反自民勢力が自民党よりも数が大きくなるんじゃないか、そういうような政治の状況というものを私どもは話をいたしました。それは、その時期そういうような話は、新聞社の編集局でも、テレビ局の報道局でも、当然行われていた議論だと私は思います。それはテレビ朝日の報道局においても例外ではないということを申し上げたわけでございます。
 ただ、私がその当時考えましたことと、それから実際その後起こった結果がぴったりと合ったわけで、そういうことが、私のその成績とか、テレビの成績だとか、そういうふうに錯覚をいたしまして、あのような発言をしたわけであります。
○谷垣委員 いや、私はそういうあなたの弁解を伺おうとしているんじゃないんです。あなたが局の中でいろいろな、当然、あなただって報道を長い間担当してこられて、報道局長の職員におありになる、取締役という立場にもおありになる。あなたは、それは当然、方針を私はお持ちだと思うんですよ。全く方針がなし、ノーアイデアというわけじゃないと思うんですね。それは報道人としての誇りもおありだろうと思う。そういうものをやっぱり局の中に反映させようと思ったときに、あなたはどなたにまずお話しになるのか。そういうことで私は先ほど伺ったんです。もう一回お答えください。
○椿証人 あの当時の政治状況が、実際選挙をやれば、それは自民党が非自民勢力に負けるであろう、ほとんどそういうような政治状況を、やはりほとんどの有権者が私は持っていたと思います。そういうものは、その当時、私はそういう認識は持っておりました。ただ、そういう認識を持っておりましても、それを具体的に、例えば番組に反映しなさいとか、そういうようなことは絶対にございません。(発言する者あり)
 それから、日常的に私がお話をしますのは、それは編集担当の部長でもありますし、それから政経部のデスクでもありますし、それから若いるの同僚ともそういうような話はいたします。それは当然、報道局長としての、私は、自身、任務であるというふうに理解をしております。
○谷垣委員 椿さん、あなた、局の中で、当然上司として指示をお出しになることはあると思うんですよ。そういうときに、どういう形でお出しになりますか。これはおれからの指示だとおっしゃるのですか。それとも、命令書みたいなものをお出しになるのですか。お答えください。
○石井委員長 椿証人に申し上げます。
 質問に対して、できるだけ直接的にお答えいただきたいと思います。
 また、不規則発言は、ひとつぜひとも慎んでいただきたいと存じます。
○椿証人 文書で指示を出したことは、私、四年間余りの報道局長をやっている時代には、全くございません。
○谷垣委員 そうだろうと思うんです。普通、上司が指示を出すときに、命令書を出したり、これは命令だなんていう、日本の組織で普通そういうことはないと思うんですね。やっぱり部下に、ちょっとおれはこう思うぞとか、いろいろ大体こういう判断でいったらどうだとか、ディスカッションしたりして、何となく上司の判断が伝わっていくというのが普通じゃないかと思うんですよ。
 だから、私、先ほど指示はしていないと、そういうような意見交換したとおっしゃるけれども、日本の組織ではそういうものを指示というんじゃないかと私は理解しますね。
 だから、あなたはやっぱりそういうお考えを、いろんな形で指示していたんじゃないか、私はそういうふうにあなたのお話を聞いて印象を受けました。
 一つ例を出しましょう。
 そういうのがどういうふうにあなたのつくっている番組に反映されていったのか。これは、やっぱり我々が非常に関心を持っている点なんです。先ほどから指示はしていないとおっしゃっていますが、私たまたま自分が見た番組でございますが、七月十三日ですね。七月十三日、これは十八日の投票日の直前でございます。「ニュースステーション」を私見ておりましたら、投票へ行こうキャンペーンというのがあのときやっておられましたね。
 その投票へ行こうというキャンペーン、たしかキャンペーンの中だったと思うんですが、和田さんという朝日新聞の記者、いつも小宮さんの隣に座っておられる方ですが、あの方がこうおっしゃったんですね。政権交代の可能性が少しでも出る方向に行くとよいのですがねとおっしゃったんですね、つぷやくように。それにすぐ畳みかけて、久米さんが、投票へ行きましょうとおっしゃったんです。
 これはたまたま私が目にした一つですけれども、ちょっと話を変えまして、この辺について、あなた、どうお考えですか。
○椿証人 今谷垣委員がおっしゃいました七月十三日の「ニュースステーション」のそのくだりは、私は正確には覚えておりません。記憶がございません。
 ただ、はっきり申しまして、「ニュースステーション」の番組に対して私が、その日その日、「ニュースステーション」毎日会議をやっていくわけなんですが、そこに出席したことも一回もないわけであります。
○谷垣委員 私が今、私もいつも「ニュースステーション」見ているわけではありませんので、たまたま私がそのとき気になってメモしたことを申し上げたわけなんです。くしくもあなたがこの中でおっしゃっているあなたのお考え、あなたはそれは荒唐無稽だとおっしゃっているけれども、それがまあいわば象徴のようにこの和田さんの発言にあらわれているんじゃないかなと、私この議事録を読んで思った。その一つの例としてお話を申し上げたわけなんです。
 例はまだ幾つかございますが、もう一つ例を挙げますと、これは何日でしたかね、たしか久米さんが、七十歳以上のお年寄りには投票権も立候補権も奪ってしまったらいいと、こういう発言をされました。私、これ、大変な発言だなと思って聞いていたんです。そうしましたら、「諸君」の最近の号にやはりどなたかがちょうどそのことを指摘されまして私思い出したんですが、これ、どうしてこういう――その前提に十八歳以上に投票権を与えるという御発言だったと思うんです。私もこれ、記憶ですから正確には理解しておりません。だけれども、そういう御発言もやっぱり私、かなり偏った御発言じゃないかと思うんです。
 そこで、あとは町村さんにお任せしますが、そういうことと、局の管理体制どうだったか、これはやっぱり相当問題にしなきゃいかぬと私は思うんです。それでまあ、私の時間も、まだまだ伺いたいことがあるんですが、私の時間も参りまして町村さんにお譲りしますが、私、最後に申し上げておきたいことは、今度のこのいろんな一連の議論の中でも報道の自由論争というのはたくさんありました。私は大変傾聴に値する議論、新聞紙上でもいろんなところでも伺ったわけです。
 その中で、私、なるほどなと思う議論は、やっぱりこういうのは、椿さんがどうお考えになったかということよりも、結果としてあらわれた放送が偏向しているかどうかということで判断すべきであるという御議論がございました。私、これ、非常に共感するところが多いんです。まあそうい
う議論でいくといたしますと、私は、これはやっぱりテレビ朝日は相当な、中での実態解明の努力をされなきゃいけないと思います。
 なぜかと申しますと、新聞や雑誌ですと、御発言の内容は後々まで我々調べて、こういうことを言ったじゃないかとか、これはおかしいよということが言えるわけであります。ところがテレビですと、今たまたま私がメモした例を申し上げましたけれども、電波は流れてしまう。ビデオを撮って監視している人なんて余りいないんですね。残念ながら、自由民主党、資料を探しましたがほとんどありません。自由民主党はそんな恐ろしい組織じゃありません。「ニュースステーション」の番組を逐一撮って後から問題にしよう、こんな組織は恐らく日本の国家組織にもないと思いますし、まあこういうことをやっている組織があったらこれは極めて私は恐ろしい組織だと思うんです。
 それが本当の意味ででき切るのは、こういう問題があって、本当にテレビ朝日の報道が不偏不党である、公正であるということをきちっと立証できるのは、その番組をきちっとしているテレビ朝日しか私はないと思います。外から手を入れないで、内部でやろうと思ったら、それは私はテレビ朝日はきっちりやっていただかなきゃならないと思います。
 これはあなた、椿さんに申し上げることではないんですが、要するに、今内部でいろいろ調査会をやっておられる。この間、中間報告をなさった。私は、極めて短い時間で結論を、中間報告も出されていると思うんですね。かって朝日新聞にサンゴ事件というのがございました。私はあのときのことを聞きますと、朝日新聞は非常に努力された、何も朝日新聞にごまするわけじゃありませんが、相当中で厳しい調査をされたというふうに理解しておりまして、それは立派な努力だと思うんです。
 私は、マスコミが自浄努力ということをおっしゃるんなら、テレビ朝日もぜひぜひそういうきちっと検討をされまして、外部の者にもこれは公正だったという結論がはっきりわかるような、まあこの結論がどうなるかわかりませんけれども、そういうものをぜひ出していただきたいと御要請をして、私の質問を終わります。
○石井委員長 これにて谷垣君の発言は終了いたしました。
 次に、町村信孝君。
○町村委員 椿証人、どうも御苦労さまでございます。私、自由民主党の町村信孝と申します。
 ただいま同僚の谷垣委員からいろいろな角度からのお尋ねがありましたから、私はひとつ、報道の公正とは何かという点にある程度絞ってお伺いをしたいと思います。
 あなたは先般のこの放送番組調査会で、公正であることをタブーとして挑戦していくと、こう発言をしておられますが、このことをお認めになりますね。
○椿証人 議事録に書かれておりますとおりの発言はしているわけでございますが、私、タブーという言葉を間違えて使っていることは、あわせてここで訂正をいたしたいと思います。
○町村委員 結構です。事実だけお答えください。
 放送法、もう釈迦に説法でよく御承知でしょう。第一条には、左に掲げる原則に従って放送を規律し、健全な発展を図る、こう書いてあります。そして、この左に掲げる目的、原則の一つに「放送の不偏不党」ということが書いてあります。次に、放送法第三条の二、国内放送の放送番組の編集、これに当たっては、四つ書いてありまして、そのうちの二番目「政治的に公平であること。」四番目「意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにすること。」こう書いてありますが、もちろん御承知でしょうね。お答えください。
○椿証人 もちろん、よく存じております。
○町村委員 それではそういう観点に立って、証人はこの議事録をお持ちでないから、私の手元の、これは委員各位全部お持ちであります十二ページの、先ほど谷垣委員がお触れになった「今度の選挙は、やっぱし梶山幹事長が率いる自民党を敗北させないといけませんな」、こういう考え方は、この放送法の三条の二に違反すると、こうお考えになりませんか。どうでしょう。
○椿証人 そのとおりであれば、それは、そのとおりやれば、それは違反でございます。
○町村委員 ここは意図と現実の報道がどうであったか、ここは現実の報道がどうであったかは、全部のテレビを我々見るわけにはまいりませんから、あなたの意図について違反性があるかどうかということを問題にしているのであります。
 次に、この同じく十二ページに、「やっぱしその五五年体制というものを今度は絶対突き崩さないとだめなんだという、まなじりを決して今度の選挙報道に当たったことは確かなんです。」この決意、考え方は放送法に違反しませんか。どうでしょうか。
○椿証人 まなじりを決して報道制作に当たったということは、公平、中立なる放送をやっている以上、放送法には違反しないと私は考えます。
○町村委員 まあ、まなじりを決しようが、これはどっちでもいいんです。そうではなくて、五五年体制を絶対に突き崩さなければだめなんだ、この考え方はどうですかと伺っております。
○椿証人 五五年体制を突き崩さなければだめなんだというのは、私が当時考えていたことでございます。それを例えば局員に対してそういうことで放送せよとか、そういうことを指示する、示唆するということは絶対にありませんでした。そういう意味で、私は、私が信念として考えたことは、放送法に言う公正、中立というものには違反しないと、私はそういうふうに考えます。
○町村委員 それは何と自分で、心のうちで思っているだけならばそれはいいと思うんです。しかし、あなたはさっき谷垣委員の質問に対して、報道局長の立場は報道局全体を指揮命令をする立場だ、監督する立場だとおっしゃった。ということは、あなたがそういう考えで、しかも、話し合った、ディレクターあるいは担当デスクと話し合っだということは、ただ単に心のうちでひそかに思っていたいうことだけではなくて、監督者である、責任者であるあなたの意図がいろいろな話し合いを通じて当然現場にも行くと考えるのは、これは当然のことだろうと私は思いますから、したがって意図において放送法違反ありと私は考えます。
 次に、十六ページ、これも先ほど谷垣委員おっしゃった。「小沢一郎氏のけじめを殊更に追及する必要はない。今は自民党政権の存続を絶対に阻止して、なんでもよいから反自民の連立政権を成立させる手助けになるような報道をしようではないか」、このような考え方をいろんな人たちと話をして報道をまとめた。このことはどうですか、放送法に違反しませんか。どうでしょう。
○椿証人 当時の政治状況を見て、個人的にそういう考えを椿貞良個人として持っていたことは確かであります。
 ただ、先ほどから何度も申し上げますように、私がそういうことを局員に対して指示、示唆したことは全くございません。
 それから、テレビ朝日の組織というのは二百十五人のプロの集団でございまして、例えば、もし仮に局長がそういうような不規則な発言をいたしましても、局員全体は公正、中立な放送を行うということを前提に日夜研さんしているわけでございますから、そういうものが通るようなシステムでもございませんし、また局員の心構えとしてもそういうことは絶対にございません。
○町村委員 あなたは先ほど、自分で指揮命令する立場にあるとおのれの職員をおっしゃったんですよ。いいですか。そのことを忘れないでいただきたい。
 それから、周りの状況がどうだとか、言ったかというのはどちらでもいいんです、あなたは現にこの議事録でそうおっしゃっている。
 それから、じゃ例えば、簗瀬さん初め四人の
方々の当選はテレビのおかげです、新党、さきがけ、新生党、三つ合わせて社会党を上回る勢力になったのも、これもテレビ報道の結果だと思います、こうおっしゃっておられる。これは例えばテレビ朝日のつくっている、あなたの番組のどの番組で、あなたの番組、テレビというのは、これあなたのテレビ朝日も含まれていると思うんですよ。どの番組のおかげだとお考えですか。
○椿証人 私どものテレビのどの番組のおかげか、それは定かにわかりません。
 ただ、はっきりと申し上げましたように、私、この発言をしましたのは、たしか事前に何か雑誌か何かの記事を読んでまして、それが頭に入っていたことを一般的に申し上げた次第であります。
○町村委員 このことは公職選挙法第百五十一条の三、第百五十一条の五、先ほどあなたはよく知っていると、こうおっしゃいました。テレビによって当選をした、テレビが当選をさせたということになりますと、これはやはり公選法違反のおそれがある。
 しかし、あなたはどの番組と特定できないとおっしゃった。しかし、こう発言するからには、彼らの当選はテレビのおかげです、こう自信を持って発言をされる以上は、やはり自分の番組のあそこ、どこそこがということが当然念頭にあってこういう発言をされたのと違うのでしょうか。自分のテレビ局はわからないけれども、よそのテレビ局ならわかるとでもおっしゃるのでしょうか。
○椿証人 四人の方々が当選したのは、それはテレビのおかげであると実際議事録に書かれてあるわけですが、それは選挙が終わりまして、いろいろな新聞とかいろいろな雑誌とかそういうものに書かれていた記事が頭にあって私は申し上げたものでございます。
○町村委員 全部あなたは、御自分のせいではない、よその報道機関が、よそのメディアがと、こうおっしゃって、あなた自身のテレビ朝日でどうこうということを一切おっしゃらないというのは、マスコミの方の、報道局長にもおありになる方の発言ともちょっと私には思えませんね。
 もう一つ、これは二十ページに出ておりますあなたの発言です。私どもは中立な立場で整合性を求め、発言の機会の公平さを重視する、こういう立場はとりません、この発言は、もう一度戻って、放送法三条の二に違反をすると、こう思いませんか、この考え方そのものはいかがでしょうか。
○椿証人 私、そのくだりは、これからのテレビの政治報道はどうあるべきかというところで皆様に問題提起の意味で発言をしたものだというふうに記憶しております。
○町村委員 そのいろいろな審議の後にもう一度あなたは発言をしておられます。これは議事録でいうと四十五ページです。「今度の一連の選挙運動報道に関する限り、「われわれはやっぱし五五年体制を突き崩さないとだめなんだ」というところに視点を置いてものを作っていったわけです」こう書いてあります。報道していったということですね。この考え方、この視点そのものは放送法違反にはならないとお考えですか。いかがでしょう。
○椿証人 五五年体制を突き崩す方向で報道番組をつくれとか、そういうような指示とか示唆をしたとすれば、それは完全に放送法に違反すると思います。私は、そ札は示唆しておりません。
○町村委員 示唆したかしないかなんてことを、私、聞いておりません。こういう視点を置いて物をつくっていったわけです。つくっていったという過去の事実をあなたはここで話しておられるわけです。報道局長という責任ある立場で報道をつくっていったと明確にここで述べておられるわけですね。この、いったというこの行動についてあなたは放送法違反だと思いませんか。
○椿証人 その発言は、先ほどから何度もここで御説明申し上げておりますように、実に不用意な、不適切な発言だと考えております。
○町村委員 不適切ではなくて、これはあなたの本当の考えだからそう言われたんでしょう。別に場所柄をわきまえず不適切だったということではない。私は、もっとあなたが本当のことを語っていただきたい、こう要望いたします。
 この後に出てまいります、共産党に時間を与えるのはフェアではない、自民党から分かれた特定候補に肩入れをする、これがフェアである、小沢一郎氏のけじめについてやらなくても構わない、何が何でも五五年体制を突き崩すよう、そういう報道に視点を置いていこう、これ全部フェアだ、放送法に言う公正だということを、これはあなたがこう言っているのですよ、私どもは報道局の現場でみんなと話をして、だからああいう報道になったんですと。これが放送法違反でなくて一体何でしょうか。今言われた共産党の問題、あるいは非自民に肩入れをした問題、小沢一郎氏のけじめを棚上げにした問題、五五年体制を突き崩すようにいこうと言った問題、これらはいずれも放送法違反だと私は思いますが、いかがでしょうか。
○椿証人 先ほどから何度も何度も申し上げておりますように、私の今町村議員が指摘をされました発言は全く不用意な、不適切な、レールを外れた発言でございます。そういう意味で、私は、最初から皆様に御迷惑をおかけしたことをおわびしているわけでございます。
○町村委員 国民に向かってそう言ってあなたは本当にいいんでしょうね。しかし、あなたは、ずっと昔からこういう考え方なんですね。
 たまたま私は、NHK総合放送文化研究所、昭和五十七年三月二十日発行「テレビ・ジャーナリズムの世界」、あなたが当時テレビ朝日のニュースセンター・チーフプロデューサーのとき、こういう文章を書いておられます。私は、これまで報道したとき、公正であったこと、中立であったことは一度もない、どうしてかというと、公正であり、中立てあり、クールであって本当に物事を伝えることができるとはどうしても思えないからである、あなたは自信を持ってこう書いておられる。今から十年前のこと。どうでしょうか。あなたはこういうお考えを当時から持っていたからこそ、今日この間の番組調査会でもこういう御発言になったのと違いますか。これはあなたの個人的信念なんでしょう。どうぞ信念なら信念だとそうおっしゃっていただきたい。
○椿証人 十年前にNHKの本でどのようなことを書いたか、私は記憶はしておりません。
○町村委員 たまたま私ども発見をいたしました。しかし、今のあなたのこの発言と全く軌を一にしているから、たまたま実例で申し上げたわけであります。
 だんだん時間もなくなってまいりましたから、一、二最後に伺います。
 一つは、私は、先ほど監督責任する立場にある、こうおっしゃった。そのことと、例えば十月十三日テレビ朝日「ニュースステーション」における久米宏キャスターの発言、これはあなたの記者会見後であります。この九年間、私は、テレビ朝日側から私の発言について、圧力、指導、示唆、その他一切の行為は私に対してありませんでした、私の発言は、私が考え、私個人が責任を持ってすべて行っております。大変御立派な発言をしておられます。このことは、監督責任者である椿報道局長、どのように受けとめられますか。テレビ朝日の、言うならばテレビの編成権というものを久米さんは否定しておられるのですが、あなたはどうお考えでしょうか。
○椿証人 久米キャスターの「ニュースステーション」における発言というのは、「ニュースステーション」がこういうような報道をしていこうということは、それは報道局の中で枠組みが決まっているわけでございますから、その枠組みから久米キャスターの発言が逸脱することはありません。
○町村委員 ということは、この久米さんの発言は誤っている、あなたが編成権を持っている、テレビ朝日が編成権を持っている、まあある意味では当然のことだろうと思うのですが、そういうふうに理解していいですね。
○椿証人 町村議員の発言の趣旨が若干わからないのでございますが。
○町村委員 久米さんは、一切私の責任でやっていると、こう言っている。一切指示も何にもない、こう言っている。これに対して、椿さん、あなたは、全部の総責任者だ、監督責任あると、こうおっしゃった。一体どっちが、もし問題が起きたとき、一体これどっちが責任があるんですか。だれの責任でもないというわけにはまいりませんよ。なぜならば、放送事業者は免許事業者だからです。免許事業は会社に対して与えられているのであって、もちろん椿報道局長に与えられているものでも久米宏キャスターに与えられているものでもありません。局が責任を持つ、会社、事業者が責任を持つはずです。したがって、編成権は事業者にあるはずなんですね。この久米さんの発言はおかしいとあなたお思いになりませんか。どうですか。
○椿証人 久米さん、久米キャスターの発言は、テレビ朝日が放送法で言う公正、中立なる報道を行っているわけで、その基本的な枠組みから久米キャスターの発言が外れることは絶対にありません。
○町村委員 もし外れた発言があったら、どなたが責任を負いますか。
○椿証人 先ほどから何度も申し上げておりますように、久米キャスターがテレビ朝日の基本的な考え方の枠組みから外れた発言はないわけであります。ただ、久米さんが個人的な見解であると振って発言をなさることは、それはあると思います。
○町村委員 個人的見解、どこかの閣僚もそう言っておられましたから、最近のはやりなのかもしれませんけれども、私は、個人的見解なんということはあり得ないですわ。結果は、どこか組織というのは責任を負うわけですよ。私は、やはり当然編成局長なりあるいは報道局長なりが責任を負われるんだ、こう思っておりますから、久米さんも当然、あなたが、言うならば方針として立てておられた非自民政権をつくろうという枠の中で久米さんもしっかりと発言をしていたんだと、こうしか理解ができないわけであります。法制上そうなっているんですから。
 なお、余計なことですが、一言申し上げますけれども、日本だけですよ、ニュースキャスターがぺらぺら自分の意見を言うのは。有名なCBSのダン・ラザー氏は、こう言っているのですね。ニュースキャスターとして心がけなければならないことは、情報を正直に、できるだけ正確に公正に伝えることです、そこに個人的な意見を差し挟む余地などありませんし、また、差し挟むべきではありません、できるだけ自分の意見は入れないように心がけているのです、だから自分の意見を――これは法律じゃありませんよ。法律じゃありませんけれども、ニュースキャスタ一というのは本来こういうものなんだという、超有名であり、また社会的にも尊敬を集めているダン・ラザーさん、あるいは私の知っているウォルター・クロンカイトさんなど、皆さんそう言っている。個人的な意見を言ってはいけないという法律はないかもしれませんが、しかし、そのことは私は日本のテレビ放送のちょっとおかしな点じゃないかとこの際あえて申し上げさせていただきます。
 それから、もう一点伺いますけれども、例えば今あなたは、非自民というものを応援しようという考えが個人的にはあったとおっしゃった。それでは、消費税なり小選挙区制なりについてあなたはどういうお考えをお持ちで、その方針を局内にお伝えになったりお話し合いになったことがありますか。
○椿証人 小選挙区制なり、それから消費税のことにつきまして、私、局内で話をしたことはございません。
○町村委員 しかし、私どもの印象では、非常に明快に、消費税は反対、小選挙区制反対と、たしか細川政権ができるまでは、半ば私どもから見ると局の方針としてそういう方針のもとに報道しておられた、こう受けとめますが、何か細川政権ができたら大分その辺のニュアンスが変わってきたのでどういうことなのかな、相当内部で議論でもしておられるのかなと、そんな感じもいたしております。
 いずれにせよ、こういう重要な課題については、私が申し上げるまでもなく、放送法三条の二の四、「意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにする」こういう視点がどうも欠けている。そういう意味での放送法違反もまたあるのではないか、こう思います。
 私は、椿さんに、大変釈迦に説法で恐縮でありますけれども、やはり大勢の国民は、テレビというものあるいはマスメディアというものを、公平だ、中立だ、大部分の方は素直ですから、そう思っているわけですね。しかし、現実にはあなたは特定の意図を持って、この場合は非自民を応援するとか五五年体制を崩壊をする、こういう意図を、言うならば一切隠したまま、しかし、画面ではそういうものをどんどんどんどんつくっていく、これはまさに世論誘導であり、世論操作以外の何物でもない。映像ファシズムという言葉があるそうですが、私はまさにその危険があるということをこの際指摘をしなければなりませんし、そのことは、この放送番組調査会の外部委員の方も、戦争中のラジオのことを例えに出されまして、こういうことがまさに危険なんだよということを指摘をしておられる。あなたはそういう世論誘導なり世論操作なりをやろうとしてやった、そしたらうまくいった、そして細川政権ができた、だからこそあなたはここに述べて、十四ページに述べておられるように、久米・田原政権と言われることに誇りに思うと。こんなにおれの世論誘導がうまくいったと、だから誇りに思ったのと違いますか。どうでしょう。
○椿証人 細川政権が久米・田原連立政権である云々というのは、たしか大前さんが、評論家の大前さんがどこかの雑誌でやゆを込めてお書きになったことだというふうに私は考えております。
 私がそのように申しましたのは、私が当時考えておりました政治状況が、選挙の結果そういうものになった、そこで、まるでそれが自分の手柄であるかのように、またテレビの手柄であるかのように錯覚しまして、レールを外れた暴言をしたわけでございます。そういう意味で、私は、私の不用意な発言を心から恥ずかしく思いますし、おわびしたいと思います。
○町村委員 最後に一つだけ伺います。
 小沢氏のけじめ問題を棚上げにすると、こういう御発言が中にありました。あなたは、小沢さんといつごろから交友が始まり、どのくらい親しくおつき合いをしておられますか。
○椿証人 私は、小沢一郎さんと交友関係は全くございません。一度も個人的にお話をしたこともございません。
○町村委員 じゃ、もうちょっと具体的に伺いますが、解散から投票日までの間、それからこの問題が発覚してから本日までの間、小沢さんと会ったことはございませんか。一度もありませんか。
○椿証人 その期間中、小沢一郎さんと一度も会ったことはございません。
○町村委員 私どもが知っている限りでは、あなたは確実に複数回会っておられるということだけを私はあえて申し上げさせていただきます。
 そして椿さん、私は、この小沢問題を棚上げにしようと言ったのは、あなたの個人的なお考えだけではなくて、これは会社の考えではなかったんだろうか。これは、私は事実は知る由もありませんけれども、金丸さん、小沢さん、いずれも郵政省には影響力がある方だと言われている。その小沢さんと椿さん、そしてあなたの上司であった小田さん、こういう方々が一体となって、テレビ朝日のために、会社のために、この小沢問題を棚上げにしたんではないか、こういう声がマスコミのあちこちから、私が今度質問に立つということになってから、あちこちから実はそういう声が私の耳に達しております。これは真偽のほどは確かめようがありませんのでこれ以上は申し上げません
が、こういう声もあるということだけを指摘をしておきたいと思います。
 委員長、私は、この限られた時間の中の質疑ではありますけれども、非常に多くの問題がやはりあったと思います。やはり民放連も、先ほど谷垣委員が指摘されたように、テープはないといううそをつかれたということは、民放連にも反省をしていただきたい。あるけれども出さないというのがやはり私はジャーナリズムのとるべき態度ではなかったかなと。どうしても出したくないのならそう言うべきであったと思います。また、テレビ朝日も会社として、先ほど私が累次申し上げましたように、その意図において、放送法なりあるいは公選法なりに違反をしているという疑いが非常にある、こう私は考えております。
 したがいまして、今後私どもは、本件に関する関係者にこの委員会があるいは関連する委員会などでお越しをいただきまして、さらに議論を煮詰めていきたい。そのことが私は、我が国議会制民主主義の中におきます報道と政治の関係、あるいはテレビと政治の関係というものによりよい関係を築くことになる、そしてそのことが翻って我が国の議会制民主主義の健全な発達につながるだろう、こう思っております。
 こういう議論の場は何も国会だけに限らないと思います。例えば民放連主催のシンポジウムでもあるというなら、私ども喜んで伺いたい。
 そういう形で、今回椿証人が、たまたまではありましょうが、鋭い形で問題提起をされた、このことをきっかけとして、私は大いに我が国の民主主義のあり方の議論の一助になれば幸いだ、こう思っておりますし、しかるがゆえにこの政治改革特別委員会で取り上げる意味があったんだろう、このように理解をしております。
 時間が参りましたので、私の質問を終わります。どうもありがとうございました。
○石井委員長 これにて町村君の発言は終了いたしました。
 次に、矢島恒夫君。
○矢島委員 私ども日本共産党は、あなたの放送番組調査会での発言、これにつきましては、報道の公正と真実の問題として、また社会の公器としてのテレビ局のあり方の根幹にかかわる問題である、ひいては民主主義社会の成立の根本にもかかわる重大な問題である、このように考えます。したがって、国会が国政調査権に基づいてその真相を明らかにするのは当然のことだと思います。
 もちろんこのことは、事の真相を明らかにするというものであって、言論に対する権力の干渉などでは決してないということ。我が党は、他党のように政府に対して何らかの措置を要求するというような立場はもちろんとりません。また、報道機関が国民の利益に反する間違った政治を批判する、これは当然なことだと思いますし、自民党の悪政への事実をもっての批判がいわゆる不公正だなどというものではない、このことは当然であります。
 同時に、私はそういう立場から証人にお尋ねしたいわけですが、何分にも十分間という時間です。できるだけ証人の発言、的確にお願いしたいと思います。
 あなたは、五五年体制を突き崩す、そのためには何でもいいから連立政権の成立を手助けする、このことを指示しています。そしてあなたは、ヨーロッパの変化から日本の変化の必要を主張しながら、実は自民党脱党組と自民党政治の継承という立場に寝返った勢力を時代の流れであるかのように言っているわけです。そのようにあなたが勝手に考え、特定の勢力だけを持ち上げる放送をしたということは、放送法でも明確にされている放送の公正と真実から見て重大な問題であると思います。あなたはこのことをどうお考えか、お聞かせいただきたい。
○椿証人 ここ二、三年ヨーロッパで、それこそ歴史的な大きな事件が起こりまして、それで、当然日本もそのらち外に置かれるものではないというのは、当時の私の認識でございます。その認識は持っておりましたが、その認識をもとにして、そういうような報道をするようにという命令、示唆、そういうものは全くしておりません。
○矢島委員 私の質問に答えてないんです。ヨーロッパの問題について、あなたの見解だそうでございますが、世界論でも、また保革の対立問題でも、あなたの認識というのが誤っているということを指摘しますが、ただし、ここでそのことについて私は論議しようとしているのではありません。また、指示したとかしないとかいう、そういう言葉の問題を言っているのではありません。先ほど来ありますように、中身の問題だと思うのです。
 つまり、局内で関係者と話し合ったとか、「そういう形で私どもの報道(放送?)はまとめていた」と。まとめていたわけなんですね。私の質問はそういう問題じゃなくて、このことが公正と真実の点から見て重大な問題だとお考えではないですか、こういう今日のような問題になってきていることについて。そういう質問であるということ。もし御答弁があったらよろしくお願いします。
○椿証人 そのように本当にまとめていたとすれば、それは重大なことでございます。しかし、先ほどから何度も申し上げましたように、実際そのようにまとめていた事実はございません。
○矢島委員 次の問題に移ります、時間の関係で。
 あなたは、日本共産党に対して公正な時間を与えようとか、公正な時間を与えることはかえってフェアネスでなくなるというふうに判断したと、こう発言しています。あなたは日本共産党に対して偏見を持っているんじゃないですか。どうでしょうか。
 また、日本共産党が戦前、侵略戦争に反対し、そしてまた、天皇主権に反対して国民主権を主張した唯一の党だということを、失礼ですが、御存じですか。
○椿証人 日本共産党に対して偏見は持っておりません。
 それから、今矢島議員がおっしゃいましたことは私も知っております。
○矢島委員 日本共産党は、戦後も平和と民主主義の徹底のために活動している、まあ時代の先駆者と自負しているわけでありますが、そして今、日本共産党は五百万人の国民の支持を得ている政党です。八%近い得票率を持つ政党でもあるわけであります。あなた方が数%上下しただけで大騒ぎをしているあの視聴率、これから見ましても、決して小さい数字ではないと思います。その党を、自民党政治を継承しないからといって公平な扱いができない、このことはどういうことですか。
○椿証人 私どものテレビ局は、放送法によって不偏不党であることを義務づけられているわけでございまして、共産党をそういう形で不当に扱っているというような事実は全くございません。
○矢島委員 実際の問題についてはこれからまとめてお聞きしますが、あなたの発言の問題をお聞きしたんですよ、今は。じゃ、続けましょう。あなたはこういうことも言っていらっしゃる。何度も何度も文句を言われ、赤旗にも書かれたと言っているが、不公正な放送に抗議する、我々がですよ、こういうことは当たり前のことじゃないかと思うのですね。
 我が党の抗議に対しまして、あなた自身がこういうことを言ったことがあることを御記憶がと思います。今後は注意していきたいと。そういう御返事をされたにもかかわらず、その後も日本共産党に対して大変不公正な扱いをしてきた。実際にどういう扱いをしてきたのか、事実についてお答えいただきたいのです。
○椿証人 たしか五、六年前になると思うのです。私まだそのときは報道局長じゃないのですが、野党の共闘問題が大変な話題になりまして、それに対して共産党は全く関心も示さなかったような状況があったと思います。その際、私どものニュースで共産党の方々を、例えば映像か何かで取材したことはあると思うのですが、それを実際
の放送ではカットしたということがございます。それに際しまして、共産党の宣伝委員会の方々から抗議を受け、赤旗に大きく書かれたことは記憶しております。その際、私が申し上げましたのは、共産党は野党の統一行動に対して今全く関心を示していらっしゃらない、今のニュースはその野党の共闘がどんなふうに進んでいくかということがニュースであって、そういう意味で共産党をカットしたのであると、そういうような御説明は申し上げた記憶はございます。
 以上です。
○矢島委員 あなたの言っていることは、まさに共産党を排除することは社の方針なんだと言わんばかりの言い方ですね。
 というのは、私申し上げます。あなたの方に何回か抗議しているということはあります。もちろん何回かというよりは、数が多くて全部を時間内に申し上げられるような数ではございませんが、九三年六月二十七日、昼のニュース、東京都議選の投票風景、ここで各党が出ていますが、不破委員長を排除した。あなたのやったのは、こういう「ニュースステーション」ですね、あなたが関係した、いわゆる椿前報道局長の答弁というのは、九一年一月二十五日「ニュースステーション」、日本共産党を除いて、「中東国会第二ラウンドはじまる」こういう番組をやったんですよ。そのときに他の党は、委員長、書記長がインタビューを受けている。あなたは、今後バランスのとれた報道を行うよう注意する、こういう発言をされている。にもかかわらず、その後一連の報道の中で、我が党を除いたり、あるいは公正、公平に反するであろうと思われる報道が次々となされているわけです。
 私が言いたいのは、憲法でうたわれているところの言論の、あるいは報道の自由、こういうものは、真実を隠したり、あるいは放送しないという自由ではないということ。つまり、事実を隠ぺいして国民を特定の政治目標に誘導するということは、民主主義を否定する放送である。そのことをあなたはやったと、こう発言していらっしゃるわけです。まさに、放送の自由どころか、放送の自由に逆行するものだ、私はこのことを指摘しまして、さらに質問したいのですが、時間がありませんので、以上で終わります。
○石井委員長 これにて矢島君の発言は終了いたしました。
 以上をもちまして椿証人に対する尋問はすべて終了いたしました。
 証人には御退席いただいて結構でございます。
 次回は、明二十六日火曜日午前十時委員会、正午理事会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後二時五十七分散会