第132回国会 交通安全対策特別委員会 第3号
平成七年二月二十二日(水曜日)
    午前九時開議
出席委員
  委員長 貝沼 次郎君
   理事 栗原 博久君 理事 栗原 裕康君
   理事 林  幹雄君 理事 須藤  浩君
   理事 遠藤  登君 理事 宇佐美 登君
      松下 忠洋君    茂木 敏充君
      江崎 鐵磨君    近江巳記夫君
      北橋 健治君    高橋 一郎君
      山本 孝史君    永井 孝信君
      藤田 スミ君
 出席国務大臣
        運 輸 大 臣 亀井 静香君
        建 設 大 臣 野坂 浩賢君
        国 務 大 臣
        (国家公安委員
        会委員長)   野中 広務君
        国 務 大 臣
        (総務庁長官) 山口 鶴男君
 出席政府委員
        警察庁長官   國松 孝次君
        警察庁長官官房
        審議官     玉造 敏夫君
        警察庁交通局長 田中 節夫君
        総務政務次官  宮路 和明君
        総務庁長官官房
        交通安全対策室
        長       井野 忠彦君
        運輸大臣官房技
        術参事官    澤田  諄君
        運輸省航空局長 土坂 泰敏君
        建設省道路局長 藤川 寛之君
 委員外の出席者
        防衛庁防衛局運
        用課長     山崎信之郎君
        経済企画庁国民
        生活局国民生活
        政策課長    平野 正宜君
        大蔵省主計局主
        計官      増井喜一郎君
        消防庁消防課長 猪野  積君
        消防庁救急救助
        課長      西村 清司君
        特別委員会第一
        調査室長    田村 勝美君
    ―――――――――――――
委員の異動
二月二十二日
 辞任         補欠選任
  伊藤 英成君     北橋 健治君
同日
 辞任         補欠選任
  北橋 健治君     伊藤 英成君
    ―――――――――――――
二月二十二日
 海上衝突予防法の一部を改正する法律案(内閣
 提出第四三号)(参議院送付)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 交通安全対策に関する件
     ――――◇―――――
○貝沼委員長 これより会議を開きます。
 交通安全対策に関する件について調査を進めます。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。須藤浩君。
○須藤委員 新進党の須藤でございます。ただいまから交通安全に関する質疑をさせていただきます。
 まず最初に、このたびの兵庫県南部地震、阪神大震災において五千四百人を超えるとうとい人命が失われたこと、さらに、多数の建築物や道路や水道、電気、ガスといったライフラインに甚大な被害が発生しまして、ここに改めて、お亡くなりになった方々に対しまして衷心から哀悼の祈りをささげますとともに、被災者の皆様に深甚なるお見舞いを申し上げます。
 このたびの大震災につきましては、他のそれぞれの各委員会におきまして集中的に質疑が行われております。私は、その関係の質問はそちらに譲るとして、今回は、道路交通安全対策について質問をさせていただきたいと思います。
 まず最初に大臣の所信表明に対しまして。
 建設大臣は、「歩道等の整備、交差点の改良、立体横断施設の整備、道路交通情報を提供するための施設の整備等を重点的に進めてまいる考え」というように述べられております。
 昨年の九月に総理府が実施した世論調査結果を見ますと、交通事故や交通事故死者数を減少させるための国などへの要求の第一位、これはアンケート、統計的な調査の結果として出ているものでありますが、その第一位が「歩道の整備」ということになっております。
 これは、歩行者の交通事故を防ぎたいという国民の本当に切なる希望と私は受けとめますが、ちなみに、その世論調査結果にあらわれた数字を今述べてみますと、この「歩道の整備」が第一位で四九・四%。さらに、第二位が「駐車の場所の整備」、これが三八%。第三位が「自転車道の整備」、これが三六・三%。さらに、第四位が「横断歩道や歩道橋の整備」、これが二八・四%。第五位が「道路の立体化、車道の拡幅」、これが二六・三%。さらに、第六位が「交通安全教育の充実」、これが二二・六%。このように数字が出ております。
 交通事故の中でも、歩行者が巻き込まれる事故というのは、歩行中にこういった交通事故に遭遇するということで、大変これは悲しいことであろうと思います。この四年間で歩行者の死者数がわずかながら減少傾向にあります。自動車事故が歩行者を巻き添えにするような事故というものは、これはもう何としてでも防いでいかなければならない、このように私は思います。
 そこで、この「歩道の整備」ということに関して有効な施策をどのように実施をしていくか。アンケートの調査結果からも、「歩道の整備」ということを皆さんが望んでいる。
 例えば、既成市街地等では道路整備というのはままならない。また、車道や歩道、そういった区分というものがきちっとできないような事情もあります。交通量がふえ、車が当然ふえる。それはその地域、市内の用を足すための交通だけでなく、その中には当然通過交通等も含まれます。はっと気がついてみると、本来人間が歩く道路が、いつの間にか車が真ん中を通り、そして歩行者は、どちらかというと端へ端へと追いやられてしまう。道路がきちっと車歩道の区分のないところでは、人間は、U字溝、側溝の上を、ふたのしてあるその上を歩かなければならない。まして、ガードレール等きちっと交通安全施設が整っていればいいけれども、そうでない場合は、まさに白線の上、一本の境のそういう危険な状態を歩く場所が間々あります。
 そういう意味で恐らく「歩道の整備」ということがこの調査結果からも第一の要望として出ているのではないか、このように思いますが、建設大臣が今後どのような見通しを立てておられるか、まずお伺いしたいと思います。
○野坂国務大臣 お答えいたします。
 今先生から御指摘をいただきましたように、またアンケートの結果を御発表になりましたが、四九・四%というのは、歩道の充実をやれという圧倒的な国民の声――村山内閣も総理が言っておりますように、「人にやさしい政治」ということを強調しております。建設省としては、その具体化のためには、人にやさしい町づくりをやらなきゃならぬと、弱者対策というものを本格的に実施をしなきゃならぬと考えております。
 お話がありましたように、昨年の歩行中の事故死者数は二千八百八十六人に上っておりまして、極めて重大と受けとめております。全事故死者数の三割を占めておるというのが実態でございます。したがって、今お示しがありましたように、今日の状況としては、歩道の整備状況は、平成五年で四六%、今度の平成九年度で五六%にするという計画を持っておりますが、指摘をされておりますように、これだけでは整備にはならぬというふうに考えております。したがって、第十一次道路整備五カ年計画で具体的に作業を進めてまいりますし、できるだけの歩道の整備を進めてまいりますが、特に重点的に考えられることは、車いすがすれ違いができるような歩道を考えていかなければ本当の歩道整備にはならぬのじゃなかろうか、こういうふうに考えております。
 御指摘がありましたように、早急に五六%までこの第十一次道路整備五カ年で進めると、そしてその間に車いすがすれ違いができるような歩道を敷設をして、いわゆる老齢化の時代に即応し、そして「人にやさしい」といいますか、弱者に優位な歩道というものをつくり上げて、今先生から御指摘があったようなことの期待にこたえていくのが建設省の歩道に対する方針でございますので、今後とも御指導と御鞭撻を賜りますようにお願いをして、答弁にかえます。
○須藤委員 今回阪神の大震災がありまして、道路の幅が狭際な道路においては緊急自動車が通過ができないということがありました。緊急事態でなくても、道路が狭いということは、当然のことながら交通事故が起こる危険性が非常に高いということであろうと思います。道路沿いに家を建てるときも、道路幅が確保されていないときは、それぞれ行政の指導等によりセットバックされたりして道路の拡幅を行うのですが、狭い日本でその拡幅がままならないという状況が生じているのではないかと私は思います。そういう意味では、公共的な交通安全に対する意識の啓蒙ということをかなり重点的に行う必要があるのではないか、このように私は思います。
 交通事故につきましては、今回は、統計的な数字がこれまでどのように移り変わっているか、その中で交通安全対策というものがどういう形で行われ、そしてその効果、実施度というものがどれだけ進んできたのかということを見ながら若干私は質問をさせていただきたいと思います。
 道路の交通事故死者数を見ますと、平成六年中の死者数は一万六百四十九人、こういう数字が出ております。そして、昭和六十三年以降七年連続して一万人を超えております。この一万人を切るということが現在の当面の大目標であろう、このように思います。発生件数や負傷者数は、前年より増加して、依然として厳しい事態にあります。
 これまでの統計をさかのぼって見てみますと、昭和四十五年、このときが一万六千七百六十五人。これは、我が国の史上最大の交通事故死亡者数、こういう数字が出ております。現在一万人を切るということですから、おおむね半分とまではいきませんが、かなりの減少傾向は確かに示している。
 それから十年間死者数は減り続け、昭和五十四年には八千四百六十六人、こういう数字が出ております。しかし、この八千四百六十六人という数字、これが下降線のいわゆる下げどまりという数字です。昭和六十二年までのその後の八年間、これは一万人には達してはいないものの、死亡者数の減少ということまではまだ至っていない、こういう数字です。
 そして、昭和六十三年以降は七年連続して一万人を超えています。平成五年、六年、この二年間は死亡者数は少し減っています。これは、所信にも述べられておりますように、一万人という数字を境にして、当初昭和四十五年から五十四年までが超えてそして下がってきて、一万人を少し割るぐらいの推移から、それ以降はまた六十三年以降一万人を超えている、こういう状況が出ています。
 そこで、有効な交通安全対策の手がかりを得るためにこれまでどういうような対策を行ってきたか、その対策に対してどの程度の効果があったのかということを私は検証してみる必要がある、このように思います。
 そこで、昭和四十五年から五十四年までの十年間、この十年間に死亡者数が半減していますけれども、当時はまずどのような対策が講じられて、どういう成果が得られたのか。この十年間に有効であったと総括されている対策について、まず総務庁長官にお答え願います。
○山口国務大臣 お答えいたします。
 委員御指摘のように、昭和四十五年、死者数が一万六千八百人を数えるという大変な記録を示しました。このため、交通安全確保のために国を挙げて取り組む必要があるということになりまして、昭和四十五年には交通安全対策基本法を制定をいたしました。そして、この法律に基づきまして、国におきましては交通安全基本計画を樹立し、また都道府県におきましても交通安全計画を策定いただきまして、交通安全施設の整備や交通安全教育の普及徹底等、各般にわたる交通安全対策の強力かつ総合的な推進を図ってまいった次第であります。
 その結果、御指摘ございましたように交通事故死者数は大きく減少し、半減をいたしました。特に歩行者、自転車利用者など、いわゆる交通弱者と言われる子供たちやお年寄りあるいは障害者の皆さん方、こういう方々を交通事故から守るということを最重点に置いて、この第一次、第二次の交通安全施設整備五カ年計画を作成し、これを実施し、先ほどお話のございました歩道、信号機など交通安全施設の計画的な整備を図った。これによって、御指摘ございましたように、交通事故死者数の減少を実現することができた、かように考えておる次第でございます。
○須藤委員 恐らく、交通事故というものが一万人を超え、日本においてその死者数がピークに達した、その時点によりまして、これは何としてでも交通事故を減らさなければならない、交通戦争と言われているぐらいの状況の中で、当初のそういった施策を通じての意気込み、そしてドライバーに対する啓蒙、そういったものがこの当初十年間というものほかなり功を奏していたのかな、このように私は考えます。
 そこで、昭和五十四年、これは八千四百六十六人、一万人をはるかに超えたところからここまで死者数が減少しております。その後は、小幅の増減を見せながら、昭和六十二年まで一万人を超えてはいませんが、かなりの数字で推移しています。昭和五十四年から昭和六十二年、約八年間、この時期にどういうような対策が行われていたかということ、この視点が私は一つ見るべき点があると思います。
 まず第一に、昭和五十五年以降なぜ減少がとまってしまったかというこのことですね。一万六千七百名余りまでいっていたものが下降ぎみになり、そして昭和五十五年以降、急激に下がってはいたのですが、その減少傾向がとまってしまった、こういう数字になっております。それは、その時点までの対策がもう効き目がなくなってしまったのか。先ほど長官が答弁されたような五カ年計画あるいは弱者対策、保護といったそれぞれの交通安全の施策そのものに対するいわゆる効果が減ってきたのかな、こういうように見ることができなくもない。それとも、対策を実施する関係者、そういった方々の実施のいわゆる量と質において対応できなくなってしまったのかということであろうかとも思います。
 そして、もう一方で、昭和五十四年から六十二
年までの八年間、この八年間は死亡者数の減少は見られなかったけれども、数字としては一万人を超えていない、一万人以内にとどまっております。このようなことは、また一方でそれなりの対策が講じられていたというふうに見ることも可能であろうと思います。
 この双方の二点の見方があろうかと思いますけれども、当時の対策としてはどんなものであったか。現時点において、この期間における対策として有効であった、こういうことをやったからこういう数字が出たというようなことは恐らく担当官庁として総括をされているかと私は思いますので、そこの点に関して長官にお伺いしたいと思います。
○山口国務大臣 お答えいたします。
 先ほどお答えいたしましたように、交通安全基本法を制定し、交通安全基本計画、また都道府県における計画の樹立、そういうことによりまして、交通弱者の方々に対する安全対策等、また安全施設を整備する等、そういった各般の効果があらわれて御指摘のような状況になったと思います。
 しかし、残念なことに、いったんこの八千四百六十六名というところまで下がったのでありますが、それ以後はむしろ若干増加こそすれ低下の傾向がなかったことは、これまた大変残念だと思っております。
 その原因を考えますと、やはり自動車保有台数や運転免許保有者数が大きく増加をしている、また、経済活動が活発化いたしましたために国民生活が向上して、そしていわば車に乗る距離というものが相当伸びている、そういった意味での道路交通量の増大というものが、当時計画を立てたときの予想をはるかに超える状況であった。いわばモータリゼーションの進展というものがこのような結果を生み出した原因ではなかったかというふうに考えておる次第であります。
○須藤委員 今、交通量、モータリーゼーションということで、想像する以上に交通量がふえて、その結果、死亡者数の下げどまりにはならず、一万人を超えずともかなりの高い数値で推移をしていたという分析をされているということであろうと思います。現在直面しているのが、恐らく交通事故死亡者数一万人、この数字が一つの攻防戦になっているのかな、このように思います。
 総務庁長官は、先般の所信表明において、道路交通事故は依然として厳しい状況にあるとの現状認識を示された上で、「国民を交通事故の脅威から守り、安全、円滑かつ快適な交通社会を実現することが極めて重要な課題である」、さらに「第五次交通安全基本計画に掲げる本年中の交通事故死者数を一万人以下とする目標の達成を目指し、全力を尽くしてまいる決意」である、このように述べられております。
 そこで、ことし、交通事故のこの死亡者数を一万人以内とする目標を達成できるかどうかということ、これは私は重大なことであろうと思います。その見通しをまず長官にお伺いしたい。そして、この数値を達成したいということであれば、関係者もみんなこの数値を目標に大きな期待を寄せているというように思いますので、その具体的な施策が考えられていると思いますので、御答弁をお願いします。
○山口国務大臣 お答えいたします。
 昨年の交通事故による死者数は、一万六百四十九人ということでございます。本年の交通事故死者数を一万人以下とするという目標は、その達成必ずしも容易であるとは考えておりません。しかしながら、この二年間における減少傾向及び本年一月、二月における状況等を点検いたしますと、この目標達成は決して不可能ではない、かように認識をいたしております。そして、それを達成するために全力を尽くしてまいりたいと考えておる次第であります。
 特に、今官民一体となって進めておりますシートベルト着用推進活動、また高齢者や若者に対する参加・実践型の交通安全教育、こういったものを徹底してまいりまするならば、交通事故の減少を実現し、目標を達成することは決して不可能ではない。その点、各省庁と緊密な連絡をとりまして、また、国民の皆さん方の理解と協力もいただく中で、何としてもこの一万人以下という目標を達成したいもの、かように考えておる次第でございます。
○須藤委員 この一万人以下、本来であればゼロという数字、これを達成しなければならないわけですね。気がついてみると、いつの間にか一万人を超えるかあるいは一万人以下になるかということが一つの目標になってしまう。私も、先ほどこの線が攻防戦になってしまうのかなと申し上げましたが、実は、この一万人という数字が統計でずっと出てしまっている関係があるのかどうかは私にはわかりませんが、どうも一万人を超えない状況を達すれば交通安全対策がそれで、十分とは言いませんが、いいのかなと、そういうことになってしまってはこれは大変なことですね。
 どこの市町村あるいは自治体においても、この交通事故の死亡者が必ずと言っていいほど数値としてあらわれてしまう。いろいろな運動を展開して、住民の皆さん全員が参加して、それこそドライバーも含めて事故数を減らそうとしているのですが、なかなか現実としては減ってこないわけです。それをやはりゼロ、限りなくゼロにするためにどうするかということを施策として実施をしていかなければならない。そういう意味で、一万人という数字そのものは、一つの目安になっても、そこにとまってはいけないという、ここの部分が私は重要であろうと思います。
 続いて、国家公安委員長に御質問いたします。
 委員長は、さきの所信表明の中において、「交通事故死者数の三割を占めている高齢者の交通安全対策には、特段の意を用いる」、このように述べられております。老齢社会に向かって、人間はだれでも年老いていくものでありますが、こういった高齢者の方々の交通事故死亡者数は、この十年間年々増加しています。
 数字を見ますと、昨年は三千名を突破する、こういう数字が出ています。これは大変なことだろうと私は思います。免許を取って、そして高齢になられても当然用を足すために車を用いる、そして、高齢の方々が交通事故に遣われて三千名を超えてしまった。先ほど総務庁長官の答弁にありましたけれども、車の量がふえる、それと比例して交通事故、そして交通事故死亡者数もふえてきてしまう、そこに交通安全対策の私は重要性がもちろんあろうと思います。
 そこで、委員長が「高齢者の交通安全対策には、特段の意を用いる」と述べられておりますが、この「意を用いる」という意味は、具体的にはどのような対策を講じようとしているのか、お伺いしたいと思います。
○野中国務大臣 お答えいたします。
 委員から御指摘がございましたように、ここ数年、残念ながら一万人を超える交通事故死を出しておることは、まことに深刻であり、私どもとしても事態を重く受けとめておるところでございます。
 現在、御承知のように、我が国人口の高齢化を上回る早さで交通事故の高齢化が進んでおるわけでございまして、平成六年中におきます六十五歳以上の高齢者の交通事故死をされました数は、二年連続して若年者、すなわち十六歳から二十四歳の人たちを上回り、最も死者数の多い年齢層となっておる次第でございます。
 このような深刻な事態を踏まえまして、警察といたしましては、非常に厳しい事態を十分確認した上で、高齢者にやさしい交通社会というものを実現していきたい、このように考え、各種の事故防止対策を実施しておるところでございます。
 具体的には、一つには参加型・実践型交通安全教室を開催いたしまして、二つ目には、運転免許の更新時におきまして高齢者の特設学級を開設する等、あらゆる諸施策を推進しておるわけでございます。また、所轄警察署におきましても、老人クラブの会合に積極的に出かけていきまして、特に婦人警察官等を配置して交通指導に当たると
か、あるいは地域交通安全協会の皆さんのボランティアの協力をいただきながら横断歩道の誘導等、それぞれきめ細やかな御協力をもいただいておるわけでございます。また、交通安全施設等の整備の面でも、歩行者の信号の昔時間を長くすることができる弱者感応信号機等を第五次交通安全施設等整備五カ年計画の一環として整備してきたところでもございます。
 今後も、引き続き、関係行政機関あるいは団体との連携を強化しながら、こういった対策を積極的に推進をして、高齢者の事故死が一人でも少なくなるように意を用いてまいりたいと考えております。
○須藤委員 時間の方がなくなってまいりましたので、幾つか指摘をさせていただいて、私の質問を終わりたいと思いますが、交通事故の死亡者の状況というものがどのような状況の中で起きているか。こういうことを見てみますと、昭和六十三年から急激に増加しているのは自動車の乗車中の事故、こういう数字が出ております。これは四千四百八十二人、かなり高い数値ですね。先ほどの一万人という数字を見てみても、四割強がこの自動車乗車中の事故である。そして、第二位の二千八百八十六人をぐっと抜いて倍近くになっております。この七年間は死者数が一万人を超えている理由は、恐らくこの辺にあるのではないかな。
 この対応策をどうするかということであろうと思います。交通安全施設等も含め、あるいは自動車の安全装置、そういったものを含めて、やはり施設そのものに対する安全性の追求、自動車を含め、その辺の財源的なバックアップというものも私はかなり重要であろう、このように思います。
 この点に関して、統計的な数値もこのように出ておりますので、国としても万全の体制を整えて、この一万人という目標をまず割って、そこからさらに減少傾向に向かう努力をしていただけるように最後に申し上げまして、質問を終了させていただきます。
○貝沼委員長 次に、山本孝史君。
○山本(孝)委員 新進党の山本孝史でございます。おはようございます。
 きょうは、各大臣、所信表明の中で阪神大震災のことについてお触れでございますので、それに関連して、西の方にも防災基地をつくっていただけないでしょうかということでお話をさせていただきたいと思います。
 既に新聞等であるいは報道で御承知のように、大阪府に八尾空港という飛行場がございます。今回の阪神大震災の救援、救護活動に当たって、この八尾空港が大変に、その中継ベースとしてあるいは活動の拠点として大活躍をいたしました。実際に、今立川の方にもそういう防災基地が設けられているわけですけれども、大阪府知事あるいは大阪市長、貝原兵庫県知事も新聞の投稿の中で、やはりそういうものを、広く西日本あるいは広域関西圏を視野に入れた防災、救援の基地をつくってはどうかという御提案があります。
 それで、今回私の御提案も、そういった線に沿って御質問させていただくわけですけれども、八尾基地といいましょうか、八尾空港をベースに考えたときに、どういった問題点が起こるのか、あるいはどういうふうにここを改良していったらもう少し機能的に動けるのかというところで、今回、実際に大変に御活躍をいただいたそれぞれの、自衛隊そして消防、警察、この八尾の飛行場を管轄しておられる運輸省の皆さんに、活動していて何が一番問題だったのかということ。それは、今後防災基地として整備していくにはどうしていったらいいのかということを、今回の体験、経験を踏まえて御答弁を、防衛庁それから消防庁、警察庁、運輸省という順番でお願いをしたいと思います。
○山崎説明員 お答え申し上げます。
 地震発災以来、私ども防衛庁は、ヘリコプター等を集中をして災害派遣、生活支援活動というのを実施をしております。
 八尾空港につきましては、先生御承知のように、自衛隊のほか警察等のヘリが救援活動の拠点として利用しておりました。我が方としては、例えば通常ですと約四十機弱の回転翼を運用しておるわけでございますが、今回は最大人十五機の航空機を展開をさせたということでございますが、関係機関と非常に密接な連携を行っておりまして、救援活動の実施そのものに関して、全般的に申し上げて特段の問題は生じてはいないというふうに認識をしております。
 ただ、八尾駐屯地におきまして、救援活動を適切に行うための非常に大幅な増強を行いました関係上、以下に申し上げるような問題が生じているというふうな報告を受けております。
 それは、まず第一に隊員の宿舎不足でございます。
 通常約五百八十名の隊員が駐屯しておるわけでございますが、今回約八百八十名というふうになりまして、宿泊施設の不足が生じております。そのほか、倉庫、教場等の使用がふえた。こういう宿泊施設の不足等につきましては、例えば府民センターとか八尾警察署さんの部外宿泊所などを利用させていただいている状況になっております。
 それからもう一点、駐機スペースの不足ということをやはり報告として受けております。
 先ほど申し上げましたように、通常約四十機弱の回転翼の展開でございますが、今回最大人十五機の航空機を展開したということで、八尾空港さんの方からわざわざサフランウェーの使用提供を受けたにもかかわらず、やはり航空機の駐機スペースの不足が生じているという報告を受けております。
 以上でございます。
○西村説明員 今回の災害に際しまして、消防関係のヘリコプターは、全国から最大時で十五、六機の集結をいたしまして現地で活動いたしましたけれども、これらは地元神戸市の消防に対する応援ということで飛んでおりますので、活動拠点といたしましては、神戸市が管理しております神戸市ヘリポートというのがございます。ここを本来使うべきでございましたけれども、これは六甲アイランドでございまして液状化で使えなかったということで、神戸市の市民防災総合センター、ここを拠点として使いました。ただ、十数機のヘリコプターが駐機するスペースがなかったものですから、駐機できない分につきましては、大阪・伊丹空港に協力を求めまして、ここを拠点として活動したヘリコプターもございます。
 八尾空港につきましては、平常時におきまして大阪市の消防ヘリコプターが通常の基地として使っておりますけれども、今回の被災地に関します活動について、特に拠点としては私どもとしては使っておりません。しかしながら、物資搬送、特に医薬品の搬送が被災直後に集中的に行われましたけれども、このときの中継基地としてここが使われたものですから、消防ヘリコプターもこの活動の一環として八尾空港にかなりおりております。そのときに、特段消防のサイドからの問題点というのは私どもとしては聞いておりません。
○玉造政府委員 今回の震災に際しましては、大阪府警察航空隊、これは平素八尾基地をベースにして活動しておるわけでございますけれども、ここのヘリコプターが八尾基地を拠点にいたしまして、被災地の情報収集というものはもちろんでございますが、これに加えまして、厚生省の依頼によりまして医薬品あるいは乳児用の粉ミルク等の緊急物資のピストン輸送、こうしたものに携わったところでございます。
 格別の問題点ということでございますが、私どもは基地を利用させていただく立場に立つわけでございますけれども、基地の利用に際しましては、ヘリの運航あるいは運用をいたします関係の機関と連絡をとりまして、一つは航空機事故の防止のための万全の注意を払うということと、緊急事態への即応という両面に配慮した活動を行ったところでございます。警察活動を行うという上では格別の問題点というものは承知しておりません。
 今後の問題という先生の御指摘でございますが、この点につきましては、今後この空港あるい
は基地の利用に新たな要素がつけ加わるとすれば、その時点でいろいろな問題点も出てこようかと思います。関係機関とも十分打ち合わせ、そして遺漏のないようにいたしたいと思っております。
○土坂政府委員 八尾は運輸大臣の設置、管理する空港でございまして、小型機の基地でございます。官公庁のヘリコプターなど二百機常駐しておりまして、今回もさっきお話がありましたようにピストン輸送その他で随分活用されました。私ども空港を設置、管理する立場でございまして、こういう空港でございますから、防災基地にという御要望をよく承っております。ただ、立場上、防災基地をどうするということを私どもから申し上げる立場でございません。しかしながら、関係機関から御相談があった場合には前向きに対応していきたいと思っております。
 今回は、先ほど関係機関からそれぞれお話がありましたが、私ども、例えば隣接の駐屯地でエプロンが足りないからサフランウエーで使わしてくれとかいうような御要望があったわけですが、そういう御要望に応じてできる限りのことはしたつもりでございます。そういう意味で、私、特段の問題があったと思っておりませんが、これから具体的なお話があればできる限りの御協力は引き続きやらしていただきます。
○山本(孝)委員 基本的には防災ですので、国土庁の防災局がリードされて今後計画を立てていかれるのかとは思います。
 きのうも予算委員会分科会で、国土庁、小澤長官にもいろいろとお話をさせていただきました。ただ、今回の震災対応を見ていて、申しわけないけれども、国土庁になかなか期待する部分が少のうございますので、きょう各省庁に来ていただいて皆さんの対応をお伺いをさせていただいたわけです。
 協議をするということにおいては、予算委員会においても運輸大臣、左藤恵先生の御質問に対して協議をするというふうにおっしゃっておられるわけです。協議をする、協議をする、今も皆さんも協議をするなんですが、じゃだれが協議を始めるんだという話になると、皆さん待ちの姿勢でだれも始めようとしない。そういう意味で、きょう大臣おられないのであれですけれども、ぜひ各省庁きちっと受けとめをしていただいて、どこが主導権をとってどこが手柄話にする話でもないわけでしょうから、きっちりと協議をするというその善言葉を守っていただきたいのです。
 八尾空港は、旧ターミナル地域というのが、もう使っていない土地が八尾空港の西側に約九万平方メートルあります。うち二万平米は大蔵省が宿舎として使いたいというので今そういう計画が立っていますが、それでもやはり七万まだ空き地があるわけですね。国土庁の防災局、いろいろ話をしても、立川の防災基地は、あれは霞が関がつぶれたらあそこへ行ってあそこへ司令塔を置いてやるんだという話なんですが、じゃ神奈川だとか埼玉で大震災があるいは災害が起こったときに立川はどういうふうに機能するのというと、実はそこは何も考えていない、そういう感じでしかないのです。
 だから、立川と同じものを、すなわち霞が関のかわりを八尾につくれと言っている話じゃなくて、広域関西圏であれあるいは西日本であれ、八尾の飛行場というのは、海上保安庁もそれから今御指摘のとおり自衛隊も消防もみんないるわけで、山火事があればあそこから行く。何かそういう海難事故が起これはあそこから海上保安庁が飛ぶ、大きな災害があれば自衛隊が飛ぶという形で動いてますので、ぜひ各省庁手を携えて、こういう一つの知事からも出ている構想ですので、御検討いただきたいというふうに思います。ぜひお願いをさせていただきます。
 それから、次の質問に移りますが、今回のこの震災で一つ明らかになった話は、お役所というのは全く当てにならないということだったと思います。行政の非常に効率の悪い、非能率な動きしかできない。判こをとるのに時間がかかってしまうというのが、結局救済、救援のおくれを招いているという指摘になると思うのですね。
 片や民間の方は、極めて今頑張って活動をしております。今回の行政の皆さんの活動ぶり、地元の自治体の皆さんも、今はとんと不眠不休で職員の皆さんが頑張っておられる。こういう応援体制をしいている周辺の自治体の職員の皆さんも、給水車を持っていく、消防が行くあるいは応援の職員が行く、みんなそういうところが行くわけです。
 こういう話をしてはなんですが、その人たちの超過勤務手当はみんな実は自治省の方で特別交付金というか、交付金で保障されている。ところが、ボランティアの人たちは実は何も保障されずに、自分たちで行っているわけですね。何となく脇に落ちないなというところがありますけれども、これもそういう防災、救援体制をしく中で、法律に基づいてやっていることだからそれはそれでいいとしても、であれば、もう少しボランティアの皆さんへの支援体制をぜひつくっていただきたい、そんなふうに思うのです。
 今回、経済企画庁を事務局にしてボランティア問題に関する関係省庁連絡会議というのが設置をされて、各省庁から代表が出ていただいて、今ボランティア支援に対しての問題の協議をしていただいていると聞いています。経企庁、来ていただいていますので、どういうものを課題として検討していただいていて、それをいつまでにどういう形でまとめて出していただけるのか、そこのところの話を聞かせてください。
○平野説明員 御説明させていただきます。
 今委員御指摘の関係省庁の連絡会議でございますが、今御指摘のような防災ということに限定したわけではございません。今いろいろなボランティア活動がございます。例えば、環境問題であるとかあるいは福祉問題のボランティア、たくさんのボランティアがございますが、そういったボランティア問題の実態というものをまず把握した上で四つの点を中心に検討をしたいということで、各省合意を得たところでございます。
 四つの点と申し上げますのは、第一番目が、市民公益団体の法人格の取得の問題というのが一点でございます。それから二番目が、ボランティアあるいは市民公益団体の公益性、公の利益という意味ですが、公益性を担保する法的な枠組みを検討する。三番目は、それとのセットでボランティアあるいは市民公益団体に対する支援方策というものを検討する。あと、その他いろいろなボランティア、それぞれ各分野でいろいろな活動をしておりますが、そういった各分野で活動するボランティアあるいは市民公益団体に共通する課題ということで、例えばボランティア活動の途中で事故が起きた場合どういう補償をしたらいいかといったような共通する課題について検討するということで、今申し上げました四つを中心に検討を進めたいということで、関係省庁、二月の三日でございますが、集まりまして、合意をしたところでございます。
 現在の状況でございます。私ども突然事務局を仰せつかりましたものですから、それぞれの課題を含めて今事務局を中心に準備作業をしておりますが、当面は、実は今もやっておるのですが、私こちらへ参りましたけれども、現在ボランティア等の実態ということであるいは諸外国の関係制度のあり方ということで有識者あるいは実際に活動している方から順次事務局を中心にヒアリングをしております。きのうからですが、ずっと来週、再来週までかけてでございますが、それをまとめまして、私ども事務局としては連絡会議に上げていろいろ御検討をいただくということです。
 それから、今後、今申し上げました四つの課題、実は一斉に準備に入っておりますので、順番は一、二、三、四と申し上げましたが、順番に関係なく準備が整ったところからどんどん連絡会議に上げて御検討をいただくということで、今事務局の準備をやっているところでございます。
 基本的にいつまでというのは、期限はございませんが、私どもの心づもりといたしましては、で
きればことしの夏ぐらいまでには基本的な考え方といったものを事務局としてまとめてこの連絡会議に諮りたいということで、今作業を進めているところでございます。
 以上でございます。
○山本(孝)委員 済みません。会議があるとは知りませんでしたので、だったらそっちに行っていただければよかったのですけれども、ごめんなさい。
 今課題として挙げられた問題点、市民公益団体に法人格をどういうふうに与えるかという問題、それからボランティアヘの税制の問題等もありますね。実はこれまでずっと議論されてきた問題というか、活動している側からすると、早くそういうことをやってほしいということで常に御提案を申し上げてきた問題点ばかりなんですよ。
 国民生活審議会の市民意識と社会参加活動委員会という委員会で、これも経企庁の方でやっていただいたのでしょうけれども、島田晴雄先生を委員長にしてそうそうたる今のこの社会活動に関しての御意見をお持ちの方をメンバーにした委員会がやってこられたわけですね。ですので、ある意味ではもう議論は煮詰まっているのじゃないかというふうにも思うのです。だから、有識者ヒアリングだとかあるいは調査をされるというのは、それは行政のやり方としては段取りを踏まなければなかなかできないのでしょうけれども、ぜひ早急にやっていただきたいのです。
 夏まで四つ同時に並行してやっているというふうにおっしゃいましたね、検討は。検討は実際にはどういう形で、どなたがその責任を持ってこの四つの問題に対してやっておられるんですか。
○平野説明員 設置いたしましたのは連絡会議でございますので、基本的には事務局の方で資料を整理いたしましたものを連絡会議にお諮りして御議論をいただいて直していくということを考えておりますので、具体的に、例えばどなたか有識者をヘッドにして何か研究会をつくる、そういうやり方ではございません。全く行政ベースで検討しているというふうに御理解いただければと思うのでございます。
○山本(孝)委員 連絡会議の構成員というのは各省庁の課長さんレベルですね。各省庁から一人ずつ出ていただいているわけでしょう。四つの問題があって、そうするとこれを四つに分けておられるのですか。
○平野説明員 担当の役所を分けるということではございませんで、全く一つのテーブルで検討させていただいております。
○山本(孝)委員 月に一、二回の会合だというふうにお伺いをしているのですね。それで夏までということになると、もう今二月終わりですから、三、四、五、六、七、どこまでを夏と見るかによりますね。しかし、この国会、六月で一応会期は終わってしまいますので、ぜひ国会の場にも出していただきたいというふうにも思いますし、検討をできるだけ早くやっていただきたい。
 だから、私が申し上げたのは、もう意見はある意味では出尽くしているわけで、それを行政がどういうふうに取り組んでいくかという問題だけだと私は認識をしているのです。五十嵐官房長官の御指示で今回つくられたこの連絡会議ですけれども、鉄は熱いうちに打ってほしいというか、この震災を契機に出てきた話なのでいわば副産物的なところがありますので、最後は何となく、ボランティアの皆さんへの保険を掛ける、その保険は国で持つのだぐらいの話で終わられてしまうとこれは困るのです。
 市民団体としてはこれは極めて行く末を注目しております。皆さんが重要な問題だと受けとめていただいたからこの連絡会議はできているのだと思いますけれども、この事と成り行き次第においては、やはり行政は邪魔をしたというか何もやる気がなかったのだという話になってきますので、そういう意味でもその点は、課長も随分と認識をいただいているとは思いますけれども、しっかりとした対応をしていただきたい。
 それで、これは経済企画庁だけじゃなくて各省庁の集まりとしてやられるわけですから政府としてやっていただきたいので、課長からしっかりやりますという話を聞いてもしょうがないのだけれども、その連絡会議の中の雰囲気を教えていただいて、必ずやれるということの御答弁をいただきたいと思います。大臣にかわっての答弁を。
○平野説明員 私、説明員でございますので責任をとれる立場ではございませんが、先生の御意見を十分反映して、事務局としては最大限の努力をさせていただきたいと思っております。
 ただ、一点だけ申し上げますが、官房長官からの指示の中で、拙速ではなくきちっとやってくださいという御指示がございました。それは重く受けとめております。
 というのは、一つの例でございますが、法人格の問題というのは民法、公益法人そのものとかかわりますので、実はかなり民法の根幹の御議論もしていただかないと結論は出ない話でございます。ボランティアの方々、我々も御紹介いただいた国生審の中で、前向きなといいますか皆さんの御主張を受けた形で審議会の報告というのは実は随分まとめてきたわけですが、それが本当に日本の社会、今の法制度の中でうまくはまるものかどうかということのチェックがやはり国生番もちょっと足りなかったのではないか、委員の構成から考えても。そういうところがございますので、行政側できちっと対応していきたいというふうに考えております。よろしくお願いします。
○山本(孝)委員 今のお話の中にもありましたように、実は民法の根幹にもかかわる問題を含んでいますので、審議というか調整、かなり難しいだろうというのが市民団体側の不安なんですね。ですので、月一、二回で夏までということで、期間が短い。そんなに集まる回数もないのだろうけれども、しっかりとした議論をしていただいて、行政側の一つの答えを出していただきたいというふうに重ねてお願いいたします。
 きょうは総務庁の交通安全対策室長にもお越しをいただいています。これは質問ということではなくお願いということでぜひお聞きをいただきたいと思います。
 御承知の方も多いかと思いますけれども、財団法人の交通遺児育英会という会がございます。交通遺児の子供たちに奨学金を貸与する団体でございますけれども、実は昭和四十四年にできた団体なんです。当時、交通戦争という言葉が新聞紙上に躍りまして、交通事故死者が二万人を超えるような厳しい状況にあった。その中で、四十二年の十二月二十日に開かれましたこの交通安全対策特別委員会で、当時そういう状況を踏まえながら、交通遺児に対して、政府は速やかに育英財団をつくり助成せよという異例の決議をいたしました。その決議を受けてできた財団法人なんですね。
 その前提には、実は交通遺児を励ます会という民間のボランティア団体の皆さんの長年にわたる活動があって、これも実は民間が主導した活動の一つだというふうに思いますけれども、そういう特別の決議でもってできた。そのときのメンバーで今も議員として活動されておられるのは河野自民党総裁ただお一人ですけれども、そういう特別決議でできたものなので、いわばこの交通安全対策特別委員会が交通遺児育英会の生みの親だと言っても過言ではないと思うのです。したがって、その子供である育英会が健全に運営をされて、その支援者である国民の皆さんの意向に逆らわないように注視、監督する政治的責任があるように思います。
 それで、交通安全対策室長に来ていただいているのは、実はこの団体の監督官庁は文部省と総務庁になっていまして、実際の事務の窓口は交通安全対策室がとっていただいている、そういう関係があるから来ていただいています。実は、私もその交通遺児育英会の事務局長をしております時期がありましたのでよく知っておるわけですけれども、御承知の委員の方も多いかと思います。昨年の春以来、いわば内紛という形でこの育英会のさまざまな問題が今出てきています。
 それで、私もいろいろな筋からさまざまな情報
を得ておりまして大変に心を痛めているわけですけれども、いろいろお聞きしていますと、やはりこの交通遺児育英会の今の運営について不透明なものを残念ながら感じざるを得ません。申し上げたように、交通遺児の援護を第一義的に行う社会福祉団体でございますし、全国の街頭で春、秋、交通遺児育英募金あるいはあしなが募金という形で、学生さんたちが街頭に立ちまして募金運動をしておりますし、あるいはあしながさんと呼ばれる寄附者の皆さんが善意で寄附を贈って、そのお金で運営をされてきた。申し上げたように民間が生み出して交通遺児の進学を支援してきた大変に先駆的なボランティア団体ということも考えれば、心を大切にして、そして万が一にも、申し上げたようないろいろな問題が今指摘されていますけれども、遺児奨学生を不当にいじめるようなことがあってはならないというふうに思うわけです。
 それで、監督官庁には十分に注視をしていただいて、やはり国民の方々が支えて運営をしている団体ですから、情報公開なども、ガラス張りにしていただいてその運営状況を支援者の皆さんにわかるようにしていただきたい、そういうふうに思うわけです。
 それで、いろいろと今後とも、今阪神大震災でたくさん遺児の方たちが生まれたというニュースが出てきています。きのうも、予算委員会の文部の方の分科会で、与謝野文部大臣に震災遺児と言われている人たちの救援、援護もお願いをしたところですけれども、交通遺児の進学、そしてその心を大切にするという運営で極めてうまくやってきた交通遺児育英会が、今阪神大震災のこんな大変なところでごたごたやっているときじゃないというふうにも思うわけですね。ぜひしっかりとした御指導をいただきたいと思います。
 そして、この問題が尾を引くようでしたら、先ほど申し上げましたように、この委員会での国会決議を踏まえてできた、民間ではありますけれども財団法人なので、ぜひこの交通安全対策特別委員会でも再び取り上げて御議論をいただきたいというふうに思います。特に答弁は結構でございますので、しっかりと御監督をいただきたいと思います。
 質問時間が来ましたので終わらせていただきますけれども、ぜひ防災基地の話、防災基地という言葉にひっかかってしまいますと、立川の話が頭にきてしまうので、ちょっとイメージが違うのかもしれませんが、申し上げたように広域の、関西圏、近畿圏あるいは西日本での災害に対応できる、ひょっとしたら新しいものになるのかもしれません。きちっとした活動のできる拠点というものを、たまさか運輸省も土地をお持ちのところなので、ぜひ本当にそういうことを、言葉だけじゃなしに、前向きに御検討をいただきたいというふうに思いますのできれば、いろいろな震災対策が出てくる中で、きっちりとした各省庁の協議の内容も御報告をいただきたいということをお願いして、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○貝沼委員長 次に、近江巳記夫君。
○近江委員 交通安全にとりまして非常に大事なことは、災害に強い交通施設の、その安全性といいますか、そういうことが非常に大事なことではないか、このように考えます。今回の阪神・淡路大震災におきましては、御承知のように死者が五千四百名を上回っております。負傷された方も三万三千名を上回っております。倒壊家屋も十五万を超えるというような、大変な災害があったわけでございます。亡くなられました方々に心から御冥福をお祈りしたいと思いますし、負傷された方々の一日も早い御回復をお祈りしたいと思います。
 そこで、まずお聞きしたいのでございますが、鉄道、道路等々、交通機関にかかわる被害状況につきまして、簡潔に関係各省から御報告をいただきたいと思います。
○藤川政府委員 まず道路の被災状況について申し上げますが、今回の地震で大変大きな被災を受けたところでございます高速道路につきましては、中国自動車道、名神高速道路がダメージを受けました。それから、阪神高速道路につきましても、全区間でそれぞれ大規模なあるいは小規模な被災を受けたわけでございますが、阪神高速では特に神戸線で大規模な被災を受けております。それから、湾岸線で被災を受けております。
 そういうことで、道路関係の被災につきましては、全体でおよそ八千億ぐらいの被害を受けたということでございまして、私どもとしても全力を挙げて復旧に取り組んでおりまして、現在のところ、交通どめになっておりますのが阪神高速の神戸線と湾岸線の二路線、二区間でございます。まだ応急復旧でございますので、これから本格的な復旧に向けて、交通確保というのが大変急がれておりますので、私どもとしても全力を挙げて取り組んでまいりたいというふうに考えております。
○澤田政府委員 今回の地震によります鉄道施設の被害につきましては、山陽新幹線、東海道、山陽線、阪神電鉄、阪急電鉄などを中心に、高架橋が落下するなどの大規模なものでございました。地震発生当日中に運行再開できなかった区間が六百三十八キロございますが、本日現在、百四十二キロが不通でございます。
 倒壊した鉄道施設は、過去最大級の地震に対応した構造になっておりましたが、今回の被災状況を見れば、原因等の早急な検討が必要かと存じております。したがいまして、即一月二十日に学識経験者を委員とする鉄道施設耐震構造検討委員会を設置いたしまして、被災施設の調査分析等を実施中でございます。
 復旧見込みにつきましては、現在のところ、山陽新幹線の新大阪−姫路間につきましては、JR西によれば五月の連休過ぎということでございます。また在来線につきましても、東海道線については五月の連休過ぎ、阪急神戸線については八月末というような予定になっております。
 以上でございます。
○近江委員 今回は直下型地震ということもあったわけでございますが、その耐震設計また施工あるいは基準等々におきまして、我が国としては非常に過信があったと思うのですね。
 私は、絶えず地震というものにつきましてフォローいたしてまいりました。十九年前には科学技術委員会で、神戸、大阪の断層集中の危険性を指摘いたしておるわけでございますが、サンフランシスコの地震があったときも、これは科学技術委員会でございますが、平成元年十二月十四日、私は質問しておるわけでございます。
 御承知のように、全国におきまして観測強化地域が二カ所、特定観測地域が八カ所あるわけですが、当然京阪神は入っておるわけでございます。そういう中で、サンフランシスコの地震を踏まえて、私は、今後の震災対策の一層の推進をしなければならぬ、特にこういう十カ所の地域指定が行われている地域については十分警戒しなければならぬし、設計の基準一つにしても、そこには十分加味しなければならない問題があるのではないか、建設省としてはどういう具体的な検討に入っているかと質問しておるわけでございます。それに対して建設省の佐々木説明員、この佐々木さんというのは、当時建設省道路局道路防災対策室長さんですね、この人がどういう答弁をしているかというと、
 我が国におきましては、道路橋の設計については、関東大震災等の地震の経験を生かしながら耐震設計の技術基準を定めてきたところでございます。現在の耐震設計法は、地域とか地盤とか橋脚の高さ等に応じまして設計震度を定めまして、これに応じた地震力に耐えられるように各部の断面を決めているところでございまして、また、マグニチュード八クラスの大変まれな大地震に対しましても橋脚の破壊等の被害が生じないように措置をいたしておりまして、さらに、落橋防止対策を講じまして万全を期しているところでございます。また、道路の耐震性の一層の向上を図るために、昭和四十六年以降適宜震災点検を行いまして、その結果に基づき
まして落橋防止対策などを行ってきております。したがいまして、我が国の道路橋の地震に対する安全性は十分確保されていると考えております。
 道路橋梁の震災対策に関する今後の対応といたしましては、調査団の報告では、復旧の迅速さ等の点で参考となる事柄があるが、今すぐとるべき対策の必要性は今のところ認められない、こういう答弁なんですね。まさにこういう、自信過剰というか、さらにまたロサンゼルス大地震のときも、我が国では考えられないことであった、こういうように調査団は漏らしておる。今回の阪神大震災におきましても、アメリカではそれが非常に話題になっておる。もう神話が崩れているわけですよ。
 こういう点で、今回のこの地震もマグニチュード七・二でしょう。八クラス以上でも耐えられると答弁しているのですよ。これについて両省はどういう反省をしておるか。まず反省をお聞かせいただきたいと思います。
○藤川政府委員 今委員の方から御指摘がございましたように、我が国の道路橋の耐震設計の考え方というのは、過去の地震の経験を生かしながらということで、関東大震災クラスの地震、まれに起こるような大変大きな地震でございますが、こういう大きな地震が来ても落橋が生じないようにということで整備を図ってきたところでございます。
 今お話がございましたように、アメリカのサンフランシスコ、あるいは昨年ロサンゼルスのノースリッジで直下型の地震があったわけでございますが、このときにも政府の調査団が行っておりまして、いろいろ調査したところでございます。
 そのときの調査では、大きな落橋等の被害があった橋というのはアメリカの古い耐震設計基準、これは日本の四〇%の耐震力くらいしか考えていないということでございますが、そういう橋が大きな被害を受けた。我が国の耐震設計と同じ程度の地震力を考えた橋については被害がほとんどなかったというようなことから、今申し上げましたような、特に我が国の耐震設計に反映させる必要のある点は認められないというような報告書になっていたというふうに聞いているところでございます。
 ただ、今回の阪神大地震につきましては、我々が今までに経験したことがないような大変大きな地震力が発生しているようでございまして、その中で、大変私どもとしても残念に思っておりますが、高架橋が倒壊するあるいは橋脚が損壊するというような事故が起こったところでございまして、私どもとしてもこの事実を大変重く受けとめているところでございます。
 そういうことで、建設省といたしましても、被災の原因について徹底的に究明したい。どういう地震力が働いて、どういうメカニズムでああいう破壊なり損壊が起こったのか、その辺を徹底的に明らかにしようということで、耐震工学とか橋梁工学の専門家の方から成ります道路橋震災対策委員会というのをもう設置いたしまして、現在そういう原因究明を進めていただいているところでございます。
 その辺の被災の原因を明らかにいたしまして、私どもとしては、これからの耐震設計をどうやっていくべきかというようなところにつきましても検討をお願いしているところでございまして、できるだけ早く検討結果を取りまとめていただきたいということで検討が進められているところでございます。その検討結果を踏まえて、私どもとしてもいろいろ必要な措置を講ずる必要があるというふうに考えているところでございます。
○澤田政府委員 運輸省といたしましても、鉄道構造物につきましては、日本におきます最大規模の地震ということで、関東大震災以来技術基準というものをつくり、見直してきておったわけであります。特に最近では、昭和五十二年の宮城沖地震におきます被害というものを考えまして、その後地震の基準等の検討をいたしたわけでありますが、今回の阪神・淡路大地震につきましては、橋梁が落下するあるいは高架橋が崩壊するというような被災を生じたわけであります。
 そういうことで、今後の鉄道の耐震構造というものについてやはり早急に検討すべきであるということから、耐震工学等の先生にお集まりいただきまして、鉄道施設耐震構造検討委員会を設置いたしました。現在被災施設の調査分析ということを行っておりますが、今後の耐震構造のあり方につきまして鋭意精力的に検討したいと思っております。
○近江委員 あの地震は朝方の五時四十六分ですね。私は豊中市というところに住んでおりますが、これは尼崎、伊丹と隣接のところです。私も初めて味わった大変な揺れでございました。つぶれるかなと思うぐらいの強い地震を大阪北部でも、そのように体験したわけでございます。
 そうしますと、これは六時以降のラッシュアワーなんかにかかっておったら、交通機関を全部利用するわけでしょう、一体どれだけの大惨事になるかわからないです。六時以降にもしもこの震災が発生したらどうなったか、どういうようなことが想定されるか、両省から簡単に答えてください。
○藤川政府委員 比較的今回の地震が起こった時間が朝早くて、いわゆる交通ラッシュの時間じゃなかったというところがあったかと思いますが、今回の地震で、高速道路の関係で道路上の事故で亡くなられた方が十六人という報告を受けているわけでございます。恐らくラッシュ時ですともっともっと交通量が多いわけでございますので、大変な事故につながった可能性というのが私どもとしても想定されるというふうに考えているところでございます。
 そういう意味では、先ほども申し上げましたように、今回こういう形で落橋あるいは倒壊というような大変大きな被災を受けたということ、私どもとしても大変重く受けとめているところでございます。
○澤田政府委員 今回の地震時におきまして、当時列車が運行しておりましたものが百本程度ございました。そのうち、旅客列車の脱線がございましたのは十二本でございます。負傷者は乗客四十名、重傷五名、軽傷三十五名、それから鉄道係員が五名、重傷二名、軽傷三名ということでございました。
 地震の生じた時間が六時前の早朝であったということで、このような被災状況、不幸中の幸いであったかと思いますが、先生御質問の時間となりますれば、それが相当程度あったかと思っておりまして、私どもとしても、この点を重く考えておることでございます。
○近江委員 朝方の、大半の人は眠っておられるわけですね。これがラッシュ時であればどうであったかと考えるだけでも、恐ろしい被害者が出ておるわけですね。こういうことから考えますと、交通施設の安全性というものはいかに大事なものであるか。地震国と言われる我が国において、災害に強いそういう施設をつくることが何よりもこれは大事なことです。それを今まで、我が国は、そういう関東大震災にも耐えるのだという神話を信じて、常にその真剣な見直しをし、やってきたという形跡が余り感じられない。その点は、私は非常にまずかったと思うのですね。
 したがいまして、本当に皆さんはそれぞれの立場で心からそういう点を深く反省されて、今答弁にもあったように、しっかりと基準の見直し、そして真剣なその取り組み、施工等におきましても非常にずさんな面が今出てきている。
 少なくとも監督当局として、震災があってそういうものが全部ぽろぽろ出てきておるのでしょう。いかに皆さん方が国民の血税を使いながら、そして、そういう監督というものについて緩い姿勢であったかということは、これははっきりしている。今回のそういう施工面におきましても、溶接一つにしても、皆さん御承知のように、一列でずっと並んで溶接しておる、そこから切断されておる。当然間隔を分けてするのは当たり前のこと
でしょう。橋脚一つにしましても、コンクリートは必ず一体のものにしなければならぬ。ところが、切断されたところを見れば、固まった上にコンクリートを流しておる。そんなもので強度がもつわけないでしょう。
 そういう施工面のあり方について、両省は今まで、それは民鉄もいろいろあるでしょうけれども、当然責任を負うべき両省でしょう。そういう施工面の不手際を皆さん方よくつかんでおると思うのです。どういう点を反省しておるか、簡潔に答えてください。
○藤川政府委員 私どもといたしましても、施工不良あるいは手抜き工事があったのではないかという新聞報道等がございますので、その辺については十分承知しているつもりでございます。
 倒壊いたしました阪神高速神戸線の高架橋につきましては、昭和四十三年から四十四年ごろに施工したものでございます。当時の施工のやり方というのは、いろいろ阪神公団にもお聞きしたわけでございますが、工事を実施する際にはコンクリートの試験練りを十分やった。それから、あるいは鉄筋の抜き取り検査なんかもやりまして、強度試験もやっている。あるいは、現場の監督員が立会検査で鉄筋の配筋のやり方等も一応チェックしているというような報告は受けているところでございますが、いずれにいたしましても、ああいう形で被災したという事実がございます。
 私どもといたしましても、先ほど申し上げましたように、今回の被災原因について今徹底的な究明をやっているわけでございますが、この倒壊したあるいは損壊を受けた橋梁につきましても、橋脚の破損の状況というのも写真等で把握しておりますし、それから、落橋した橋の構造等に関するいろいろなデータ、あるいは現場でのコンクリートとか鉄筋の抜き取りというかサンプリング、そういうものも実施いたしまして、現在試験あるいは分析等を進めているところでございます。この辺のデータにつきましては、先ほど申し上げました専門家から成ります震災対策委員会、こちらの方にデータ等を付与いたしまして、この原因の徹底的な究明を図っていただきたいというようなことで、現在検討を進めていただいているところでございます。
 いずれにいたしましても、その辺の結果を私どもとしては踏まえて対応したいというふうに考えておりまして、今御指摘のような点がございましたが、そういう施工不良とか手抜き工事というのは、これはあってはいけないことでございます。私どもといたしましても、この委員会での究明を踏まえてやはり適切な対応をしていかなければいけないというふうに考えているところでございます。
○澤田政府委員 鉄道関係の高架橋の工事につきましても、一部報道で、木片が入っておったとかあるいは帯鉄筋がなかったというような報道がございました。
 私どもといたしましても、これらの事実関係につきまして、現在までのところ、調査いたしましたところ、木片の混入につきましては、好ましいことではないけれども、基本的には強度上は問題はないということではございます。あるいは、帯鉄筋につきましても、当時の帯鉄筋の結び方が、このような被災を受けた状態で飛んでいるというようなことがあったかと思われておりますが、いずれにしましても、このような事実につきましては被災原因の究明の中で十分検討すべきと考えておりまして、現在諸データを集めておりますし、専門家から成る検討委員会の中で施工上の問題について検討いたしたいと思っております。それらの結果を踏まえまして、適切に対処したいと思っております。
○近江委員 施工の問題などというものは、委員会の究明をまつまでもなく、即刻関係者に政府としてきちっとこれは通達もし指導もすべきなんです。そういう手をきちっと打つべきでしょう、それは。どうなんですか。
 もう時間もないから、では代表で建設省。監督姿勢をきちっと決意表明してもらいたい。
○藤川政府委員 要するに、先ほども申し上げましたように、手抜き工事あるいは施工不良、そういうものはあってはいけないことでございます。そういう施工監督、検査、その辺は徹底的にきちっとやりなさいという指導は従来からやっているところでございます。
 今回の報道について、ちょっと事実でないところもあるわけでございますが、今申し上げましたように、そういう問題については、気持ちとしてはこれはあってはいけないことでございますので、今後ともそういう考え方で厳しく施工監督をするように、私どもとしても指導してまいりたいというふうに考えております。
○近江委員 もう時間がないからまとめてお聞きしますが、一つは、今いろいろな検討会で基準の見直し等、設計のあり方等々真剣に関係省庁連携をとりながらやっておられると思いますが、これも時間もかかるでしょう。しかし、今交通機関というものは国民の足として動いている。しかも、皆さん方も復旧工事を急いでおられるわけですね。そうしますと、復旧工事だからということで、またそこにずさんなことがあってはならぬわけです。ですから、それに対するしっかりとした取り組みをしなきゃならない。
 また、御承知のように、全国では二千カ所以上の活断層が発見されておる。当然、皆さん方のそういう交通施設に関して、どの活断層の上を走っているかということはすぐわかるわけです。したがって、少なくとも緊急にやらなきゃならないことは、活断層の上を通っておるところについては、総点検をしっかりとやって、補強すべきは補強する。地震なんというものばどこであるかわからないわけですから。したがって、その総点検を一斉にやって、補修を早急にということを申し上げたい。だから、それについてどうするかということを答弁をいただきたい。それを簡潔に。
○藤川政府委員 先ほども申し上げましたように、道路橋につきましては、耐震点検というのは定期的に、五年置きくらいに定期的に従来から実施してきておりまして、その都度要するに補強の必要な橋梁等につきましては補強を実施していく、計画的に補強を実施していくということで対応してきたところでございます。
 今回の地震につきましては、大変大きな地震力が働いて大きな被災を受けたわけでございまして、先ほど申し上げましたように、今いろいろ原因究明等をやっていただいておりまして、それをできるだけ早く中間取りまとめみたいな形でおまとめいただきたいというようなことで現在検討を進めていただいているところでございまして、私どもとしてもその結果を踏まえまして全国的に総点検したい。
 今お話がございました活断層というのも、ある程度把握できているところもございます。そういうところを横断しているところ、あるいはそういうところに近接しているところ、それなりに具体的な補強対策等を実施しなければいけないということになる可能性が非常に高いわけでございますが、そういう総点検をできるだけ速やかに実施いたしまして、必要な対策を私どもとしてもできるだけ早く講じるように今後努力してまいりたいと考えております。
○澤田政府委員 現在検討委員会におきまして、構造物にどのような力が働いたのか、その力を受けて構造物がどのように動いたのか、それに対して構造物がどのような耐力があったのかという点につきまして分析中でございます。既存施設につきましては、どのような場所でどのように対応すべきであるかということにつきまして、これらの分析結果を踏まえる必要があるということから、精力的に現在検討委員会で検討しております。その中で、御指摘の活断層の問題についても含めて検討したいと思っております。
 また、復旧作業に当たりまして、先ほど施工管理等につきまして十分に指導すべきであるという御指摘でございますが、私どもとしても十分指導したいと思っております。
○近江委員 時間があればもっとどんどん言いた
いのですけれども、いずれにしても、私が質問しておるその一端で、皆さんもそれを真剣に受けとめてくれたと私は思っておりますし、しっかり頑張っていただきたい、このように思います。
 最後に、いわゆる財政問題。いわゆる復旧工事にかかっても非常に大きな資金が要るわけでございます。そういう点におきまして、政府としてはいろいろな対策を講じておられるわけでございますが、これは激甚災の指定も当然入っておりますし、総力を挙げて今後対応していただきたいということ。
 具体的に今度、それは資金面のことと、それから税制の問題もあるのです。例えば、鉄道関係でいいますと、法人税については、災害復旧工事に係る修繕引当金について新潟地震及び十勝沖地震時の個別通達に準じた取り扱い及び同引当金の見積もり方法の弾力化、消費税等につきましては、災害復旧工事代金の支払いに伴い発生する仕入れ消費税について、実際に目的物の引き渡しを受けていない場合であっても仕入れ税額控除することを容認する特例措置の創設、登録免許税については、災害復旧工事に伴い取得した資産については非課税とする特別措置の創設、地方税については、固定資産税及び都市計画税については災害復旧工事に伴い取得した資産の帳簿価格の増加による税負担増の軽減措置、震災前に適用されていた課税標準の特例措置について災害復旧工事に伴い取得した資産にもそのまま適用するという特例措置の創設、不動産取得税、災害復旧工事に伴い取得した資産については非課税とする特例措置の創設等々、共通していろいろな問題が出ている。
 したがって、もう時間がありませんから、大蔵省も来ておられるから、しっかりと検討して十分配慮するということをきちっと明確に答弁していただきたいと思います。それで終わります。
○増井説明員 今回の地震によります交通施設の被害は極めて甚大でございまして、国民生活に著しい障害を生じているということでございます。こうした観点から、交通施設の早期復旧を図るために必要な財政上の手当てにつきましては、適切に対処してまいる所存でございます。
○近江委員 税制は。
○増井説明員 税制は、私担当ではございませんけれども、同じ考え方で対処していくものと考えております。
○近江委員 しっかり頑張ってください。
 終わります。
○貝沼委員長 藤田スミ君。
○藤田委員 私は、交通安全対策に関して質問をいたします。
 昨年の交通事故死者数は一万六百四十九人、前年度より減少したとはいいましても、まだまだ深刻な事態に変わりはありません。平成元年十一月に交通事故非常事態宣言まで出されておりますが、交通事故死者数は一万人以上の年がもう七年も連続しているわけであります。一九九五年度は現在の交通安全基本計画、第五次交通安全施設整備事業五カ年計画の最終年度になるわけでありますが、交通事故の死者を基本計画の一万人以下に減らすことを達成することはもとより重要であります。この点について一点お伺いいたします。
 もう一つは、第五次を策定する際、第四次基本計画の目標八千人以下から一万人以下に後退させたわけでありますが、第六次の計画ではこれを繰り返すことはもう許されないことであります。かつて交通戦争と言われた時期に、人命尊重が何物にも優先するという見地のもとで交通安全施設の整備の充実を図り、そして交通事故減少の大きな原動力になったというこの貴重な経験、教訓を踏まえまして、第六次の基本計画や交通安全施設整備計画では、人命最優先を貫き、交通安全関係の補助金も増額を進めるべきだというふうに考えますが、総務庁の御答弁を求めます。
○宮路政府委員 委員から今御指摘がございましたように、ことしは第五次の交通安全基本計画の最終年に当たるわけでございまして、目下、交通事故の死者数を一万人以下にするというその目標の達成を目指しまして、各般の施策の推進を図っているところでございます。
 しかしながら、先ほどお話がございましたように、平成六年も死者の数一万六百四十九人と、七年連続して一万人を超えるという残念な事態になっておるところでございます。したがいまして、この一万人以下という目標の達成は必ずしも容易ではないというふうに認識をいたしておるところでございますけれども、この二年間、死者の数が減少傾向にあり、また本年の一月、二月の事故の状況等から考えますと、決して平成七年におけるこの目標の達成は不可能ではないというふうに私ども考えておるところでございます。したがいまして、施策の推進に全力投球をこれからまたこの一年してまいりたい、かように考えておるところでございます。
 次に、平成八年度からの第六次交通安全基本計画の関係でございますが、目下その第六次の計画の策定に向けて準備をいたしておるところでございます。そして、この六次計画において講ずべき施策の検討あるいはまた目標の設定に資するために、交通事故の長期予測及び基本的対策の評価検討に関する調査研究を現在実施いたしておるところでございます。この調査研究の結果等も踏まえながら、人命の尊重というのが最大の目標であることは当然でございますので、適切な目標をこの計画において設定し、そして、その目標を目指して、施策のまた充実強化とその推進を図ってまいるべく努力をしてまいりたい、かように考えておる次第でございます。
○藤田委員 私がこういうことを言いますのは、これは一九八七年になりますが、既にこの交通安全白書の中に、「交通安全施設の整備についても、公共投資の抑制基調が続いた結果として、その事故抑止効果が相対的に低下するなど、各般の交通安全対策が必ずしも十分な効果を挙げるに至らずこういうふうに書いております。
 それからもう一つ、その後の総務庁の行政監察局の調査結果でも、今日、交通事故非常事態宣言という状況であるにもかかわらず、交通安全対策が必ずしも今日の状況にふさわしく取り組まれていないという非常に厳しい指摘になっているわけであります。
 実際、先ほどから総務庁長官御自身も、これから信号機の設置や歩道の整備を進めていきたいというようなこともおっしゃっておられるわけですが、ならば、信号機の新設に対して、この総合交通安全施設整備五カ年計画では、事業量は一万五千百十九ありますが、国が補助しているのはその中の百十九です。歩道も、全体では三千三百六十五キロ延ばすという計画ですが、しかし国の補助事業はその中のわずか百六十キロしかありません。あとは全部地方単独事業ということになっているわけでありますから、私は、非常に大きく死亡者数を減らした第一次計画、第二次計画、そういう計画のときに取り組んだその教訓をぜひとも今度は生かすということで取り組みをいただきたいということを申し上げたわけであります。
 御理解をいただいたと思いますが、もう一度政務次官の御答弁を求めます。
○宮路政府委員 これまでも、交通安全対策基本法を制定いたしまして、そしてそれに基づく交通安全の基本計画の策定、また都道府県の段階における交通安全計画の策定といった、こうした計画のもとに、御指摘のような交通安全施設の整備とかあるいはまた交通安全教育の普及徹底とか、各般の施策の充実を着実に図ってきておるというふうに考えておるわけでありますが、今後ともさらに、ますますモータリゼーションが進んでいる状況の中でございますので、事故の防止、そして事故の減少という面から、さらなる努力、政策の拡充強化に取り組んでまいりたい、このように思っているところでございます。
○藤田委員 次の問題に移りますが、事故による負傷者の救命の問題であります。
 これは交通事故に限らず、離島、僻地の救急患者はもちろん、今回のような震災時にも共通していることであります。ヘリコプターの活用については、消防庁の消防審議会が、既に平成元年です
か、二十一世紀初頭においては各都道府県の区域に消防防災ヘリを一機以上配置することを基本方針とする、そういう答申を出しています。にもかかわらず、一九九四年四月現在では、消防防災ヘリは東京消防庁及び十二政令都市で二十五機、都道府県では十県十機で、十八都道府県にしか配備をされていないという現状であります。一体この整備は今後どういうふうに促進されるおつもりか、お伺いをしたいわけです。
 もう一つの問題は、消防科学総合センターの報告、あるいは国土庁も「ヘリコプター救急輸送システム活用手引き書」、厚生省も「医療用ヘリコプターの実用化に関する研究」というふうに救急ヘリコプターの必要を認め、そしていろいろそういうことで取り組んでいらっしゃるわけです。日本交通科学協議会は、近年繰り返し救急ヘリの研究を行って、これは運輸省の補助事業でもあるかと思います。
 こういうふうに、救急、消防防災活動についてヘリコプターの有効性を認めながら、そしていろいろとそれぞれの分野で検討を繰り返しておられるわけですから、相互にもっと連携した整備を今もう確立するときではないか。消防だけではなく、交通事故現場への救急医療ヘリコプターの実用化、さらに災害時などにおける対応なども含めて、ヘリの活用をスムーズに行えるようなシステムの確立が今求められていると考えますが、この点についてはいかがでしょうか。
○西村説明員 御指摘の消防防災ヘリコプターでございますけれども、前年度末での配備状況は今委員の方からお話のあったとおりでございます。
 消防庁といたしましては、平成元年の消防審議会の答申で示された方向に従いまして、二十一世紀初頭において全国の都道府県の区域内に少なくとも一機の消防防災用のヘリコプターが配備されるようにということを目標に整備を進めてまいっております。平成六年度におきましても新たに四県で整備がなされておりますし、また平成七年度も五県で整備が新たに進むという予定になっております。
 今回の阪神・淡路大災害におきましても、こういう災害時におきますヘリコプターあるいは航空消防力の有効性というものが示されておりますので、こういう経験を踏まえまして、各団体にはヘリコプターの導入について一層働きかけてまいりたいと考えております。
 それから、ヘリコプターを用いました救急でございます。
 これにつきましては、従来から、委員から今お話のありましたような検討、研究等がたびたび重ねられてまいっておりますけれども、実際には、例えば離島ですとか僻地、そういう非常に限られた分野で利用されておるわけでございます。これを一層全国に広げていくためにはどのような課題があるのかということにつきまして、現在総務庁の方におきまして、ヘリコプター救急を実用化するための研究会も設けられております。また、私ども消防庁といたしましても、ヘリコプターの実用化のための実験事業というようなものも行っておりますので、こういうものを通じて具体的な問題点、課題というものを解決をしていきたいというふうに考えております。そういうものを通じて、今後のヘリコプターの救急分野での活用というものを具体的に検討してまいりたいと考えております。
○藤田委員 私は、やはりそういうシステムを確立するという点で非常に取り組みが遅いのじゃないかというふうに思わざるを得ません。もっと積極的に、消防活動に対する迅速性、機動性を高めるために、高層建築物の屋上だとかあるいは医療機関に離着陸場の整備を進めるとか、広域的な救急システムの整備を確立していくということで、もっとそこをきちっと取り組むことが今回の震災でも非常に大事だということを私たちに教えております。この際、もっと積極的にそういうヘリの活用システムをきちっとつくり上げるために対応を急いでいただきたい、こういうふうに考えるわけであります。
○西村説明員 消防庁といたしましては、平成五年度に全国の都道府県に航空消防防災体制を整備していくための計画というものをつくっていただきました。正直申しまして、私どもが指導している考え方からいたしますと、なかなかそれに追いついてきていないという状況の計画でございましたけれども、今回の阪神・淡路大震災の結果を見まして、各団体におきましてもかなり認識の変化が見られております。ちょうど今週いっぱいかかりまして、まだ配備の行われていない都道府県の今後の計画の進め方についてのヒアリング等も行っております。そういうものを通じまして、従来の方針を一層推進するよう努力をしてまいりたいと考えております。
○藤田委員 事故による負傷者の救命問題でもう一つの問題は、救急救命士法が一九九一年に制定されて四年が経過しました。救急救命士も、東京消防庁など大都市部の消防機関では配置が進んでいると思いますが、現在、救急救命士の配置数はどういうふうになっていますか。すべての救急隊に最低一人の配置が完了したところは幾つありますか。
○西村説明員 平成六年十二月末、昨年末現在で、救急救命士は、全国で千四百九名の救命士がいわば実務についております。救命士の資格を持っております消防職員、これで見ますと、全国で二千二百名余りおりますけれども、そのうちの千四百九名が実務についているということでございます。
 それから、すべての救急隊に一名の乗務が可能になっている隊がどれだけあるかということにつきまして、私ども詳細は持っておりませんけれども、例えば東京都におきましては既にそのような配備が完了したというふうには聞いております。
○藤田委員 せっかくの制度ができたのに、実務についている救急救命士の数は千四百九、そして、私がいただいた資料でも、救急救命士を置いているところが、いまだに十名以下、ゼロもありますが、ゼロから十名までのところが三十一県もあるわけです。つまり、皆目置かれていないということになるわけであります。もし、救急隊に一人配置しても、現在四千三百隊ありますから、単純に言えば四千三百人必要なわけです。交代勤務を考えますと、一人では一日じゅうできませんから、それの三、四倍必要になってくるわけです。
 したがって、もっと配置を急がなければなりません。その促進のためには、養成を急ぐということが今何よりも求められているわけです。平成七年から北九州の養成所がオープンしたわけですが、年間四百人の養成増ということになるわけですが、実際には他の養成機関の減少もあったりして、実質は三百人増ということで、やはりもっと養成に本腰を入れてもらわなあかんわけです。
 同時に、私はやはり問題だと思いますのは、消防機関の現有車両に対する消防職員の充足率がまだ七〇・六%です。人数でいうと六万人足りない。だから、現場ではどうなっているかというと、養成所に派遣するには半年間養成機関に引き抜かなければ、つまりその公人数が足りなくなるわけですから、とてもそういうことはできない、そういう苦労があるわけです。したがって、私は、そういう点では消防職員の充足率を一〇〇%に限りなく近づけていく努力というものが求められていると思いますが、この点についてお答えください。
○猪野説明員 お答えいたします。
 消防力の基準につきましては、市町村がその消防責任を的確に果たしていくということで、必要とされる施設や人員の基準について定めておるわけでありますので、各市町村においては、その達成に向けて積極的に努力すべきものであるというふうに私どもも認識をいたしております。
 平成五年四月一日現在の消防施設の消防力の基準との対比の整備状況、車両については、前回調査の平成二年に比べましておおむね充足率が高まってきておりますけれども、委員御指摘のように、現有車両に対する消防職員の充足率は七〇・六%でございまして、前回調査時よりわずかに低
くなっております。これは、前回調査時より消防職員の実員につきましては八千人ふえております。それにもかかわらず、現有の消防車両が増加しているということ、それから労働時間の短縮に伴う所要人員を基準数に含めることにより、職員の基準数が増加していることが要因となっているものでございます。
 もとより消防庁といたしましては、現在の施設や人員配置をもって十分と考えているわけではございませんで、今回の震災の教訓にもかんがみ、今後とも計画的にその充足率を高めるよう市町村の指導に努めてまいりたいと思います。
○藤田委員 ぜひ取り組みを強化してください。
 時間がありませんので次に移りますが、三つ目の問題は、車対車の事故の対策です。
 昨年十二月にNHKのスペシャル番組で、「交通事故死・なぜ日本だけが減らないか」という番組がありました。大臣、ごらんになったでしょうか。(亀井国務大臣「見ていません」と呼ぶ)何でしたら、ビデオを持っていますので、ぜひごらんください。私は、これを見まして、我が国の取り組みのおくれということを非常に思い知らされるところであります。車対車の事故では、車に乗っている人を事故の衝撃からどう守るかということが重要なポイントになるわけですが、シートベルトは構造基準にもあり締めることも法定されているわけですが、エアバッグはその有効性がありながら何ら基準もない、このことをこの番組は厳しく指摘をしているわけです。エアバッグの有効性について、どういうふうに考えていらっしゃいますか。
○亀井国務大臣 私はテレビを見ておりませんけれども、エアバッグが衝突時における人命を救うということについて非常に有効だということがいろいろと言われていることは承知をいたしております。
 運輸省といたしましては、御承知のように、でき上がった車の点検整備というようなことで、交通安全上の対策を業務の中で実施をいたしておるわけでありますが、車の製造時自体において安全面への配慮が最大限なされることがその前提として重要である、このように考えておるわけでございます。現在運輸省としては、エアバッグについては推奨、奨励をいたしておるわけでございますけれども、今後警察庁等とも、関係省庁とも協議をいたしまして、運輸省の立場からさらに踏み込んだ対応をすべきかどうか、これを積極的に検討したい、このように考えております。
○藤田委員 私は積極的な御答弁をいただいたというふうに思いますが、アメリカのデータでは、シートベルトだけでは期待ができない部分をエアバッグによって死者を減らそうという取り組みの中で、全体の事故死者は四万人から五万人と言われておりますが、その中の八千人を、死亡から救っていると言うとおかしいですが、要するに命を救っているわけです。自動車アセスなども行われて、法定されているわけです。輸出の車にもすべて補助席も運転席もエアバッグがつくように、日本から輸出されている車も全部そういうことになっています。
 昭和四十七年の運輸技術審議会の答申では、「乗員が何ら操作する必要のない拘束装置」という表現でエアバッグの問題に触れながら、実は今日まで放置されてきました。したがって、私は、基準の改正をぜひ検討いただき、そしてエアバッグの効果について、それが絶対ではないとしても、安全性を高める対応を進めるという観点から、本当に具体的な取り組みを求めていきたいわけですが、もう一度御答弁を願いたいと思います。
○亀井国務大臣 我が国は自由主義社会でありますから、本来は凶器にも変わりかねない極めて利便性の高いそうした交通機関、これについては、それを製造する立場の者が交通安全について十分な熱意と配慮を持った立場で製造に携わらなければならない、これが第一点であり、かつユーザーの立場の方々も、自分の身を守ることでありますから安全面への配慮が行き届いたそうした車を購入するという、そうした中でいわば自律的にそういうものが解決をされていくのが基本的には望ましいと私は思います。
 しかし、やはり行政という立場において、その間に介入するといいますか、もっと厳しくそういうことに立ち至って交通安全の観点から規制を加えていくことが社会の意識の状況その他等を見て必要な場合は踏み込んでいくべきだ、このように私は考えますので、この問題につきましては、先ほど御答弁申し上げましたように、関係省庁とも協議をいたしまして、前向きに検討を開始させていただきたいと思います。
○藤田委員 もう一度、大臣、聞いてください。
 確かに我が国は自由主義社会です。アメリカも自由主義社会でしょう。私は、規制だとか行政の介入だとか、そういうのは、命を守るという点では、これはやはり遠慮なく進めればいいというふうに思っているんです。だから、シートベルトもちゃんと基準を設けて、そしてそれを締めなさい、締めなければ点数を減らすぞということで、私も、補助席に乗っていたんですがシートベルトを忘れまして罰則を受けたことがあります。
 そういうことで、それは私はいいことだ、そういう罰則というのは、おまえさんの命をとっても大事に考えている国なんだということのあらわれですから、ありがたく感謝をして罰則を受けたわけでありますが、私は、製造する立場の者が携わるべきだとか、ユーザーももっと認識をして自律的に取り組め、それはおっしゃるとおりです。おっしゃるとおつですが、しかしそれだけではやはり後追い後追いになって、気がつけば欧米では当たり前のエアバッグ、しかも輸出するものは全部整備している車をつくれるこの日本が、国内で売っているのはそういうものを整備していないのかということになるわけであります。アメリカでは、エアバッグをつけた車の保険料は大幅に料金も引き下げられているというふうに言われておりますので、これ以上もう質問をいたしませんが、ぜひ積極的にお願いをしたいと思います。
○亀井国務大臣 藤田先生のような良識のある方ですらシートベルトをすぐ締められないということがあるような我が国のそういう意識といいますか社会状況の中でございますから、行政がもっと積極的にこの問題に対応していく必要もあろうか、このように思いますので、先ほども申し上げましたように積極的に取り組んでまいります。
○藤田委員 終わります。
○貝沼委員長 次に、栗原博久君。
○栗原(博)委員 このたびの阪神大震災に対しまして、御遺族の方々に深く哀悼の意を表しまして、また多くの被災者の方に対して心からお見舞いを申し上げたいと思います。
 その中におきまして、五千四百人という多くの人命を失ったわけでありますが、それに対しまして国を挙げてその復旧に努めておられます。中でも自衛隊に対していろいろ御批判もあったようでございますが、警察当局は、震災発生わずか六時十分には兵庫県警はもう約九千五百人の全署員の招集をかけ、そして五分後には県警本部長が対策本部長になりまして対応されたということについて、深く敬意を表する次第でございます。
 そういう中で、警察におきましては、全国から約五千六百人の警察官が応援体制でもう十八日の夜には集まって、交通の整理等あるいはまた治安等について多大なお力を示されたわけでありますが、大阪と神戸を結ぶ緊急輸送路確保に努められ、そして日々その効果が出ておるようではございます。私はそれを見ながら、我が国の警察力のすばらしさというものを目の当たりに見ておりますし、あるいはまた今回の災害に際しましてマスメディア、メディアの力のすごさ、特に警察の場合は警察無線が被害をこうむらなかったということもまた大きなことであったと思うのです。
 そういう中で、私は、FM放送、ここには兵庫エフエム放送というのがあるらしいのですが、それが社屋が壊れても大変奮戦して、地域情報を流していた。実は私の新津市にも、うちの市長、小林一二という市長がなかなかユニークな市長であ
りまして、全国で六番目のFM放送をたしか昨年の七月に、エフエム新津放送というものをつくりまして、出力が一キロワットで周波数が、ちょっと忘れましたけれどもたしか七十六・一メガヘルツか何かの周波数なんです。私、こういう中で、今回の震災を見まして、地域情報を流す意味においてもああいう警察の非常無線、そしてまた地域の地域FM放送というものをこれから大いに拡大していくことが防災の面において極めて大きな効果があると思っておるわけであります。
 そういう中で、今回のこの震災を通じまして、今警察の御当局におきまして災害基本法に基づいて種々の策を講じておられるようでございますが、今後この被災地の復興に向けて具体的に交通対策をどのようにとらえ、またその体制等がどうなっているかということをひとつお聞きしたいと思うのでございます。よろしくお願いします。
○田中(節)政府委員 今回の阪神・淡路大震災につきましては、今後、被災地におきますところの復興事業が本格化することに伴いまして、復興事業のための資材等の輸送需要や市民生活のための交通需要が大変に増加してくることが予想されます。このため、復興物資の輸送に配慮した総合的な交通対策を実施する必要があると考えまして、兵庫県公安委員会におきましては、現在の緊急輸送ルートによります規制を一たん廃止いたしまして、二月二十五日から道路交通法による交通規制を実施することにいたしております。
 この交通規制におきましては、関係省庁、兵庫県、神戸市等の関係自治体を通じて実施した復興物資の輸送需要等に関します調査の結果を踏まえまして、瓦れきの搬出、仮設住宅の建設、電気、ガス等ライフラインの復旧、鉄道、道路等の復旧等のための輸送等を円滑に行うため、復興物資輸送ルートを設定いたしまして、復興物資等輸送車両以外の車両の一部通行を禁止するという内容でございます。
 このため、ルート別、時間帯別に貨物自動車、バス以外の一般自動車の通行禁止を伴う規制を行うなど、きめ細かな対策を講じることとしておりまして、こうした交通規制の実効を確保するために、現在約一千二百名の体制で交通規制の実行に当たっておりますけれども、必要に応じましてはこれを上回る人員、あるいは車両等の装備につきましても可能な限りの体制を確立して対処したいと考えております。
 なお、規制の内答の周知徹底等、被災地周辺への一般車両の乗り入れ抑制を図るために広報を徹底いたしますとともに、関係省庁を通じ関係団体への協力依頼などにも努めてまいりたい、かように考えておるところでございます。
○栗原(博)委員 被災地の方は本当に一刻も早い復旧を望んでおられまして、またあわせまして治安体制も皆様に期待しているわけでございますが、交通の安全確保、円滑な交通とあわせまして治安の方もひとつよろしくお願いしたいと思います。
 そういう中で、私、実はきょう子供たちの通学の問題について、道路についてお聞きしたいのでございますが、時間が余りありませんので、簡単にかいつまんで御質問申し上げます。
 私は新潟県の出身でございまして、今まだ雪が降っているところもあるのでございますが、特に山間地、下田村とかそれから栃尾市とか、そういうところに参りますと、積雪が一メートルを超しておりますし、特に路面が朝は凍るということであります。
 我が国の積雪寒冷地域は、全国土の六〇%が寒冷地域に該当しておりますので、昭和三十二年に雪寒五カ年計画ですかをして、今除雪について特段の御配慮をいただいていると思うのでありますが、年間約千四百億円に及ぶ国費が、あるいはまた地方自治体に対する自治省の交付金が配られておるということであります。
 子供たちが朝一番通学するころ、今除雪はグレーダーでだあっと除雪しますから、要するに圧雪じゃなくてつるつるになる。そうしますと、日の当たらないところですと鏡のように道路が凍るわけです、
 その中で、実はスパイクタイヤが今まで私どもの方も使われておりましたけれども、粉じん公害とかあるいはまた舗装道路を損耗する率が高いということで、普通車では平成三年四月一日から、大型では平成五年四月一日からその使用が禁止になっておるわけです。ですから、今のスタッドレスタイヤですと、やはりその鏡の、ミラー状のところは効き目が劣るわけですね。データによれば、四十キロで走っても、踏み込みますと、スタッドレスの場合はスパイクタイヤに比べて五メートルぐらい先へ走るというようなことであります。
 今はその中で、子供たちが通学するとき、ちょうどそういうミラー状の道路を子供たちは歩くわけでありますが、建設省からの資料をもらいますと、積寒地域の歩道は三万九千キロメートル、国道、市町村道、県道を含めてだそうですが、そのうち通学道路が約二万四百キロメートルある。この三万九千二百キロのうち、歩道を除雪しているのは一万二千四百キロ、このうち通学道路に相当する部分は八千五百キロだということでございます。
 これはその地域によって、確かに五、六年前までは歩道部分の除雪は余りされておらなかった。最近は歩道の除雪をしていただくようですが、これは幹線道路には時たま見られますが、その除雪をやる時期が若干車道に比べて遅いわけてあります。
 こういうことにつきまして、子供たちの安全な通学の意味において歩道の、あるいは歩道のないところもあるわけですが、歩道のないところはどうするかということで、こういう積雪寒冷地帯における子供たちの安全な通学に対してどのように今後取り組みをいただけるかということをちょっと御質問させていただきたいと思います。
○藤川政府委員 歩道の除雪につきましては、今お話がございましたように、全国で一万二千四百キロでございますか、その区間につきまして歩道除雪をやっているわけでございます。国といたしましても、こういう積雪寒冷地域の道路交通の安全確保と円滑化を図るということで、積雪寒冷特別地域道路交通確保五カ年計画というのがございまして、これに基づきまして除雪、防雪等の事業をやっているわけでございますが、歩道の除雪につきましては、昭和五十二年度から補助対象にするということで歩道除雪をやっているところでございます。
 歩道除雪につきましては、補助対象になっている区間も着実に延びておりまして、現在では五千五百二十八キロというところまで延びてきているわけでございます。
 特に、通学路の安全確保ということが大変重要でございます。昭和六十三年からは国、県、市町村が協力いたしまして、雪みち計画、要するに冬期の歩行者の空間確保ですね。それを適切にやっていこうということで、これは関係者が集まりまして、具体的に歩道の除雪のやり方あるいは消雪パイプとか流雪溝等うまく組み合わせた対応をやっていく必要がございますので、そういうパイロット事業というものを実施いたしまして、通学路の冬期間の確保ということで努力しているところでございます。
 今もお話がございましたが、やはり安全ということ、これはもう第一でございますので、今後ともこの通学路の確保、一層頑張ってまいりたいというふうに考えております。
 それから、最初にお話がございましたが、スパイクタイヤの使用が禁止になったということで、路面が大変滑りやすくなっているというようなところがございます。こういうスリップ等の路面凍結の問題につきましても、私どもとしても、例えば凍結防止剤の散布であるとか、あるいは消雪施設の設置、特に交差点なんかでスリップ事故等が多発しておりますので、そういう消雪施設等を積極的に整備していくことが必要であろうということで、消雪施設の実施等についても今後力を入れてやっていきたいというふうに考えておるところ
でございます。
○栗原(博)委員 ありがとうございました。
 除雪機械で押しまくるのも結構ですが、やはり消雪パイプ等ひとつ十分に予算づけをしていただきまして、ただ、私どもの方でも地盤沈下が起きておりますが、できましたら川の水とか何かを再利用、地下水だけでなくてうまく利用しながら、そういう利用的な技術も確立していただければよろしいと思うのです。
 また、実はスタッドレスタイヤが効果はありますが、地方で多いのですね。たしか石川技研ゴムというような小さな会社ですが、そこがディーノススタッドというのですか、これはセンサーですね。アイスセンサーで、ゴムがかたくなるのです。そういうものを使って、私もその車に今乗らせていただいているのですが、運輸当局も、こういう地方の会社であってもそういうもののいいものは利用できるように、これはゴムでございますから路面を傷めないわけです。そういう新しいものも私ども地方でも大変注目をしておるわけであります。
 話をちょっと転換させていただきますが、実は私は新津というところでございまして、ここは国鉄の町でありまして、約四千世帯ぐらいが旧国鉄に関係しております。でありますように、信越本線とか磐越西線、羽越線の中心の町でございまして、裏日本随一の国鉄の町でありました。
 ですから、線路がたくさんあるわけですが、それだけ線路がある分、踏切とかいうものについては他の地域に比べて少ないのです。ところが、前々から懸案事項なんですが、一般国道四〇三号の新津の中沢町内というところの長岡街道踏切、この改修、実は踏切幅員が六メートルなんです。その隣の道路が六・正あるいは七・七メートルぐらいの道路ですが、踏切に参りますとぐっと狭くなる。そこに一日約二千人の子供たちを初め通学道路がございまして、大変危険きわまりない。
 道路が、大型を含めまして一日約一万台そこを通るわけであります。これを前からいろいろ陳情しておるのですが、JRの当局、あるいはまたこれは県でもありますが、こういうところに、やはり子供たちが通学する場合、踏切に入ったら道路より狭くなる踏切ですから、こういうところを何とか早く解決していただきたい。
 これはきょうもいらっしゃればちょっとお聞きしたいと思うのですが、あるいはまた、同じくこの磐越西線でございますけれども、前々からひとつ地下道にお願いしている部分があるのです。これは新津の吉岡町の地下道踏切ということでありまして、これも先ほど申したとおり、新津は線路が多かったものですから、線路が多い割に踏切をなるべく少なくするという形もあって地域住民が大変不便をこうむっておる。これもJR当局にもいろいろ御要望しているのでございますが、事務方の運輸省としてもそれは把握されているかどうか。それに対して適切なひとつ御指導を賜わりたいと思うのですが、もし御答弁願えましたら。
 地元の問題をお聞きして大変申しわけありませんが、これも通学の大事な一端でございますので、よろしくお願いします。
○澤田政府委員 踏切の安全対策につきましては、平成三年二月の交通対策本部決定の踏切事故防止総合対策に基づいて推進しておるところでございます。
 御指摘の長岡街道踏切の拡幅問題でございますが、これにつきましては、踏切幅員が六メーター、道路幅員が六・五メートルで通学路と指定されておると聞いております。現在まで新潟県新津市などの地元地方公共団体からJR東日本への拡幅ということでの要請というのは聞いていないというふうに聞いております。JR東日本としては、地元の皆様方の御要望を地方公共団体を通じて御協議いただきたいというように言っておりますが、地元と十分協議して、JRに地元の地方公共団体等からの要請があれば、私ども運輸省といたしましても、適切に対応しますようJR東日本を指導したいと思っております。
 それから、吉岡町内の地下歩道の件につきましては、これは磐越西線東新津−新津間の地下歩道新設につきまして、平成四年五月に新津市が地元の強い要望を受けまして、JR東日本に申し入れたと聞いております。その後、数回にわたりまして市とJR東日本で打ち合わせを実施しておりますが、堺市の計画によりますと、地下歩道の出入り口が新津駅構内の入れかえ線に支障するということ等から、引き続き協議を行っておるところでございます。運輸省といたしましても、十分地元と協議いたしまして適切に対応するよう東日本を指導したいと思います。
○栗原(博)委員 時間が参りましたのでお願いでございますが、引き込み線も最近余り使われてない線になっているようで、新津も大変たくさんの線がございましたので、ひとつそういう点も御配慮いただきまして、監督官庁としてJR等について督励くださいますようにお願いしまして、私の質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
○貝沼委員長 遠藤登君。
○遠藤(登)委員 まず、今の栗原さんの質問に関連をさせていただきますが、国土の六〇%を積雪地帯、積雪寒冷地帯が占めている。お話によりますと、道路が全部合わせて約四万キロ。それで、端的にお伺いしますが、凍結防止対策、いわば交通事故の対策のためにこれは建設省も大変な御努力を重ねられていらっしゃると思います、特に高速道路を初めとしてですね。この凍結防止対策あるいは凍結防止剤の散布など、それぞれの対応が行われておりますが、近年の動向、どのような凍結防止あるいは事故防止のための対策が建設省としてとられているのかということについてお聞かせをいただきたい。
    〔委員長退席、須藤委員長代理着席〕
○藤川政府委員 路面の凍結問題につきましては、先ほどもお話がございましたが、スパイクタイヤの使用が禁止されたことに伴ってつるつる路面になるというようなことで、特に大きく取り上げられてきているところでございます。道路管理者といたしましてもできるだけ的確にこれに対応していく必要があるということで、道路の状況とか気象条件等いろいろデータ等を把握しながら、まず除雪を適切な時期にできるだけ早く実施するというような対応をしようということでございます。
 それとあわせて、凍結防止剤を散布する。それから砂箱等を必要な場所に設置する。あと、スリップしやすいときにはできるだけチェーンをはいていただきたいというふうに考えておりますので、チェーンの着脱場につきましてもできるだけ整備していこうというようなこと。
 それから、あとは消雪施設、特に交差点とか事故の起こりやすいところにつきましては消雪施設を積極的に整備していこうということで、実は平成七年度からは消雪施設の実施対象地域を、今までは積雪地域だけに限定していたわけでございますが、寒冷地域も含めた積雪寒冷地域全体に拡大しようというふうに考えているところでございます。
 いずれにいたしましても、路面凍結は大変大きな問題になっておりますので、私どもといたしましても、これはいろいろな施策を総合的に組み合わせて積極的に推進していく必要があるというふうに考えておりますが、そういう施策を推進いたしまして、より安全な信頼性の高い冬期間の道路の御利用ができるように努めてまいりたいというふうに考えております。
○遠藤(登)委員 今いろいろおっしゃったのでありますが、事故防止対策あるいは凍結防止剤の散布などを含めて総体的な、予算としては概略どのくらい投資されておりますか。
 それから、消雪道路は現在どのような延長キロ数にあるのか、その辺もお聞かせをいただきたい。
    〔須藤委員長代理退席、委員長着席〕
○藤川政府委員 予算につきましては、国が実施するもの、県が実施するもの、市町村が実施するもの、いろいろな道路管理者がやっているわけで
ございまして、今その数字についてはちょっと持ってきておりません。
 それから、消雪道路の道路延長、それがどの程度あるかということについてもちょっと今手元に資料がございません。
○遠藤(登)委員 通学路の確保、これは約八千五百キロある。現在パイロット事業等々都道府県や市町村の一体的な対応として五千五百二十八キロ、こうおっしゃったのであります。これは一人二人の通学路であっても通学路ということだと思いますが、そういう分野もあろうかと思いますが、少なくとも通学路と認定された歩道分野については完全に歩道を確保するというようなことに、もうなるべく早くそういうふうに近づけてもらいたいという切なる願望があると思うのですよ。そういう点ほどうなんでしょうか。
○藤川政府委員 歩道除雪につきましては、通学路となっている歩道について優先的に除雪するような配慮をしていく必要があるというふうに考えております。現在五千五百二十八キロが歩道除雪の補助対象になっている区間でございますが、これにつきましては年々着実に延ばしてきております。私どもとしても、歩道除雪の補助対象になる延長には、今後ともできる限り延ばすように努力してまいりたいと考えております。
○遠藤(登)委員 それから、一つはスパイクタイヤが禁止をされた、それで凍結状態では今のタイヤ、いわばスタッドレスにしてもどうにもならない、こういうことで交通事故が非常に続発するという状況があるわけであります。これは運輸省として、あるいは通産省も含めてですが、通産省になるのだとは思いますが、開発にしても厳しい、それに対応するようなタイヤの開発というのはなかなか大変だとは思いますが、これが大きく期待されている部分があるわけであります。
 それから、事故防止のために、先ほど車対車の事故の問題があったのでありますが、これは車のいわば強靱性というのか、車の構造が、特にアメリカやドイツの車と比較して、人命的な、そういう事故防止の観点から車の構造上に問題があるという指摘もされてきているわけであります。これは通産省の分野だと思いますが、運輸省なりあるいは警察当局としても、車の構造、人命救助というか事故防止という観点から特に感じている視点があれば、あるいはタイヤ開発の問題などについても運輸省なり警察庁としても感じている点があれば、ひとつお聞かせをいただきたい。
○田中(節)政府委員 お答えいたします。
 交通事故防止につきましてはいろいろな要素がございまして、交通安全施設の問題それから運転者の意識の問題等々ございますけれども、委員御指摘のように、車の構造あるいはいろいろな車の性能にかかわる問題も多々ございます。
 私どもといたしましては、例えば冬期の交通事故につきましても、タイヤの問題等々につきましてもいろいろな研究がなされれば、さらに交通事故防止に寄与するものが大きいというふうに考えているところでございます。
○遠藤(登)委員 その点は、それぞれの所管庁は所管庁で当然でありますが、車の構造上の問題、あるいは積雪上、凍結上におけるタイヤの改善の問題などについて、もっと総合的にそれぞれの立場で連携をし合って、そこに力点を集中する、早期にその対応を促進するということを強く求めたいと思います。
 次に、踏切事故の問題、先ほどもお話が出たわけでありますが、これは大変な努力を重ねられてきておりまして、第五次計画ということで現在それを展開されているという状況がありますが、第五次の決定の中で、踏切の立体交差の促進の問題、これは計画目標としては約二百カ所というような計画が策定されている。踏切道の構造改良の推進など一千カ所、あるいは踏切保安設備等の整備の推進など一千二百カ所などというような計画がされて、それぞれ鋭意努力をされているということでありますが、第五次も平成七年度で最終年度を迎えるという状況にあるようでありますけれども、その進捗状況はどのような状況になっているか。
○藤川政府委員 踏切事故を防止するための踏切道の改良事業でございますが、現在第五次の五カ年計画を進めているところでございます。
 今お話がございましたが、目標に対する進捗状況でございますが、連続立体交差につきましては、三百キロの目標でございましたが三百四キロくらいいけそうだということでございます。それから、踏切除却につきましては、二百カ所の目標でございましたが百五十九カ所、それから立体交差でございますが、四百カ所の目標に対しまして三百三十三カ所、それから、構造改良につきましては、一千カ所の目標に対しまして六百五十九カ所というような進捗状況になる見込みでございます。平成六年度の当初予算のものを加えまして、今のような数字になる見込みでございます。
○遠藤(登)委員 いろいろ記録によりますと、この踏切の問題について大変な御努力を重ねられてきた。これは、事故発生とか事故死など、事故件数は昭和四十一年では二千件を超えておった、死者は一千件を超えておった。昨年、平成六年時点では、件数としては二百九件、あるいは死者としては八十三件。このような成果をおさめてきたのは、基本対策、計画の策定に従って年次計画的にその解消、立体化とか、それぞれの踏切の改善などに努力してきた結果だと思います。
 さらに、これは特に国道の場合は踏切箇所なども、まだ国道の踏切が三千カ所、あるいは平面交差が五百カ所、それは都道府県道あるいは市町村道を含めれば約三万八千カ所にもなるということでありますので、これらの改良については特段の御配慮をして、この事故防止対策の一つの大きな課題として、その課題を達成すべきであるということを強く要請させていただきます。
 それから、信号機の問題でありますが、いろいろ研究、検討が重ねられてきたということだと思いますが、交差点の事故を撲滅するために信号機のシステムの改善、特に黄色、注意信号の場合、これは双方が黄色ということが相当な交差点における事故発生の要因とされてきた。最近は、その研究、改善が行われて、一万を黄色、一万を赤というような信号のシステムの改良、改善がなされてきているということだと思います。それは、総合的な立場からあらゆる検討がなされてきた結果だと思いますが、現在どういうシステムなのか、交差点の信号システム。
 それから、私は、その点は指導の面においてもあるいは規制の面においてもきっと不足する部分があるのではないか。したがって、その辺の対応についてどのようなお考えに立っていらっしゃるのか、その点をお聞かせいただきたい。
○田中(節)政府委員 委員御指摘のように、交差点での事故というのは大変多うございます。信号機は多発する交差点での事故防止に大変大きな効果を有するものでございましたけれども、信号機のある交差点におきましても、今お話しのように無謀な運転等によりまして事故が発生していることも御指摘のとおりでございます。
 このため、特に信号の変わり目の出会い頭の事故を防止するという観点で、信号の変わり目に交差点の中にとどまっております車が交差点外に出るまでの時間をすべての信号を赤にするとか、あるいは青色信号から黄色信号に変わるタイミングを、交差点に接近してくる車両の速度等に応じて自動的に調整するというような対策をとりまして、効果を上げているところでございます。
 今後とも、交差点事故の実態を踏まえまして、私ども賢い信号機と申しておりますけれども、実態に合った信号機の整備並びに運用を進めてまいりたい。また、この信号機の操作あるいは運用だけでは賄い切れない部分もございます。そういう部分につきましては、安全教育の徹底とかあるいはモラルの問題等々につきましても意を用いていく。さらには、取り締まり等につきましても、特に交差点に注目をした取り締まりをしてまいりたい、かように考えておるところでございます。
○遠藤(登)委員 交差点事故が、減少傾向にもありますが、事故率としては非常に高いという観点
から、十分やはり配慮をされる必要があるというふうに思います。
 それで、最後になりましたのですが、あの阪神の大震災における、いわば道路等交通上における死亡事故というのはどのような状況にありますか。
 それから、現在、被災者の免許証の更新とかあるいは再交付の問題など、それぞれ対応されていると思いますが、どのような状況にありますか。
○田中(節)政府委員 お答えいたします。
 今回の大震災によりまして、橋梁等の損壊に伴う車両転落あるいは車両走行中に押しつぶされて亡くなられました方は、現在のところ十六名を確認しておるところでございます。
 それから、第二点目の御質問でございますけれども、今回の震災で運転免許証をなくされた方への再交付あるいは免許証の有効期間についてはどのようになっているかという御質問でございます。
 まず、紛失された方への再交付の問題でございますけれども、今回、運転免許証が身分証明書として機能を果たしているという状況もございましたので、被災者の利便性を考慮いたしまして、一月二十三日から、明石、阪神の両方の更新センターのほかに、被害の最も大きかった地域の二つの警察署で特別の窓口を設けまして、無料で即日に運転免許証の再交付を行ってまいりました。現在までにこの手続により交付を受けた人の数は七千九十人との報告を受けております。
 また、運転免許証の有効期間につきましては、本年の一月十七日以降に免許証の有効期間が満了する方につきましては、当該免許証の有効期間を当面延長するという救済措置をとっておるところでございます。
○遠藤(登)委員 時間でありますから終わることにいたします。
 どうもありがとうございました。
○貝沼委員長 次に、宇佐美登君。
○宇佐美委員 新党さきがけの宇佐美でございます。
 本日は、オートバイは危険だという固定観念を変えていくという趣旨に基づきましての質問と、二輪免許に関する御質問をさせていただきたいと思っております。
 まず第一に、オートバイというもの、二輪自動車というものが事故が多いのではないか、危ないのではないか、そういう認識が世の中に蔓延しているように私は感じているわけなのですけれども、現実的に、財団法人交通事故総合分析センター発行によりまして、平成五年の交通統計というものがございます。それを拝見しますと、自家用普通乗用車が一万台当たり一〇六・六件の事故に対しまして、小型二輪、原付を含む二輪車全体で、一万台当たり三十四・四件の事故しか起きていないという事実があるわけです。
 これは、普通自家用車というのが登録台数が四千八百万台くらいで、二輪車の方が登録台数が千六百五十万台くらいですから、この登録台数の割合、つまり三分の一しか登録台数がないということで、三倍してこの自動二輪の事故を考えたとしましても、大体一万台当たり百三件になるわけですから、自家用普通乗用車よりもオートバイの事故の方が少ないのだというような分析ができると思います。
 ただ、オートバイというものに事故が多いと思われる理由には、単独事故の割合が非常に多い。四輪車では全体の五%しかないにもかかわらず、オートバイの場合、二四%余り。つまり、事故のうちの四台に一台が単独で、勝手にと言ったら表現が悪いのかもしれないですけれども、スピードの出し過ぎであったり、カーブを曲がり切れずに峠などで事故が多いということで、その場合には、単独事故の場合、特に死亡事故や重傷事故になっているケースが非常に多いわけです。そんな意味で、事故そのものの件数は少ないのですけれども、事故が起きたときに非常に大きなものになるのではないかという、そういう認識があるのだと思っております。
 では、自動二輪の、オートバイの事故のうち、どういうものがあるのかといいますと、四分の三が四輪自動車と絡んでいるものでございまして、そのうちの八七%くらいが四輪者が第一当事者、つまり加害者側になっているわけです。
 その中でも、ではどういうものが多いかといいますと、左折時の巻き込みであったり、車が右折でオートバイが直進のときの出会い頭の事故等ということです。右折と直進ですと、当然右折が加害者になるわけですけれども、そのような関係の中で、オートバイ側ではなくて四輪側の方に過失がある場合が多いわけです。
 これはどういうことかと申しますと、昭和五十九年くらいまで、約十年くらい前までは自動二輪車の事故も非常に高くて、一万台当たりで自家用乗用車と余り変わらない、百分の一が事故があった。つまり、登録台数で見れば、自家用乗用車の三倍くらいの事故があったわけです。しかしながら、この十年間にどんどん減少していきまして、これは恐らくというか、警察庁や総務庁の交通安全対策室の努力によるものだと思いますけれども、どんどん減っていったわけです。
 ところが、教育としては、四輪車の方に対して二輪車がどういう動きをするのだというものがわかっていないわけですから、思ったより近かったとか、思ったより速いスピードで来たのだ、そんなことで事故が四輪車側の過失で起きているということをまずもって御認識していただきたいと思っております。
 そんな中で、それでは今回、二輪免許のことに関しまして、内閣の方からも法案が提出される予定になっているわけですけれども、これまでOTO、市場開放問題苦情処理推進会議の中で、二輪免許に関しての規制の緩和というものの要求が出ているわけです。その中では、高速道路の問題についてどうなるか、どうするのだという質問というか、要請があるわけでございます。
 一つが、一般道では自動二輪は二人乗りが許されているわけですけれども、高速自動車道及び自動車専用道路においては、運転者以外の者を乗せて運転ができないというわけです。
 これは、考えてみますと何か当たり前のようにこれまでは行われてきたわけですけれども、一般の道の方が交差点も多いわけですし、歩行者や自転車が通るということで、非常に複雑な交通システムになっているわけです。それに比べて高速道路というのは、いわば信号もないわけですし、とまるということが比較的少ない中で、非常に単純な交通システムに、比較ですけれどもなっていると言っていいのだと思います。その中で、どうして二人乗りが禁止されているのかという問題が一つ指摘されております。
 もう一つが、私、オートバイの免許そのものは持っていないので存じていなかったと言ったら本当はいけないのですけれども、車の免許を取るときに勉強しているはずなのですが、高速道路では普通の自動車や大型四輪は百キロで走っているのですけれども、自動二輪車は時速八十キロで走らなければならないとなっているわけです。
 これは、高速道路を運転なさる方ならばわかると思うのですけれども、車の流れの中に乗ることが非常に大事でありまして、まあ渋滞ぎみのときには時速六十キロになるかもしれない、五十キロになるかもしれませんが、百キロで流れているときには百キロで流れていないとかえって危ないことになるわけです。特にオートバイというものは、トラック等が横を通りますと、その風を非常に受けまして、揺れる可能性が多いわけでございます。そんなことを考えますと、実は同じ時速百キロで走っている方が安全ではないか、そんなことが要求されているわけです。
 これは、データとしましては、先ほどの二人乗りの問題では、韓国を除きまして、日本以外はこのような規制が行われておりません。日本だけ規制されているわけですけれども、そんな中で、諸外国で二人乗りによる事故が多いというデータがあるとは少なくとも私は伺っておりません。どういうデータに基づいて今規制が行われておるの
か。また、ぜひともこの規制を緩和していただきたいわけですけれども、その方向性を示していただきたいと思います。
 もう一つが、高速道路の速度が違うことによっての問題点が指摘されている中で、諸外国は、これは全部同じスピードで高速道路を走っているわけですけれども、オートバイの事故率がそれによって高くなっているということもまた私は聞いておりませんし、これは要求しているのがアメリカですか、アメリカでもそんなようなことはないんだというふうに言われています。
 この二点について、局長、お願いいたします。
○田中(節)政府委員 委員御指摘のOTO、いわゆる市場開放問題苦情処理対策本部に寄せられました、高速道路におきますところの自動二輪の通行の問題でございます。
 今回のこのOTOに寄せられました背景は、主として大型車をつくりますところの米国あるいはヨーロッパのメーカーが、日本市場への参入が困難になっている理由といたしまして、この規制を挙げたわけでございます。
 まず第一点目の二人乗りの問題でございますが、これは、首都高速道路及び名神高速道路の供用直後に二人乗りによる死亡事故が大変多発したということから、これから申し上げますような背景をたどりまして、現在のような規制になったわけでございます。
 まず、三十九年に大変死亡事故が起きまして、自動二輪の死亡事故の半分くらいが、これは高速道路でございますが、二人乗りであったということ。それで、昭和四十年に高速道路と公安委員会指定の自尊道路、指定自動車専用道路におきますところの二人乗り禁止がなされました。これは罰則はございません。それから、昭和四十六年に同じく標識指定の自動車専用道路におきますところの自動二輪車の二人乗りは禁止されました。昭和五十三年に高速自動車国道とすべての自動車専用道路におきますところの自動二輪車二人乗り禁止がなされたわけでございます。
 この間におきまして、国会等でも大変御議論がございましたけれども、高速道路での自動二輪の二人乗りによりますところの死亡事故を抑止するためにやむを得ないということで、現在のような規制になったわけでございます。五十三年に違反として罰則も設けられたとこるでございます。
 私どもといたしましては、この高速道路におきますところの事故の状態を見ますと、委員御指摘のように、確かに平場におきましては、自動二輪の事故率というのは、そのほかに比べて高いという数字はございません。ただ、高速自動車国道におきますところの事故率を見ますと、自動二輪は他の倍以上、死亡事故につきましても倍以上というような大変高い事故率を、数字を示しておりますので、私どもといたしましては、この二人乗りの問題につきましては、急制動、急ハンドルによりましてバランスを崩しやすい、あるいは危険性が高いというようなこと等を考えますと、規制緩和という観点ももちろんございますけれども、交通事故防止、交通安全の確保というような点を考えまして、大変慎重に対応していく必要があるのではないかというふうに考えておるところでございます。
 それから、二点目の速度規制の問題でございます。この問題につきましても、委員御指摘のように、日本への参入の障害になっておるというような指摘がございます。
 高速自動車国道におきますところの法定速度、御指摘のように、普通自動車等は法定速度百キロメートルでございますが、自動二輪につきましては、最高速度八十キロメートルでございます。これはやはり、交通事故の実態を見てみますと、高速道路におきましては他の車種に比べて自動二輪の事故率が高い。また、八十キロメートルを超えた速度で走行中事故に遭った場合の死亡の可能性、それから、事故率が極めて高くなってくるというようなことがございまして、法定速度の引き上げについても慎重にならざるを得ないというようなことでございます。
 ただ、委員御指摘のように、交通の流れというものを考えました場合に、現在のような規制でいいのかどうかという御意見は一部にございます。したがいまして、私どもといたしましては、交通事故の実態あるいは走行の実態というものを十分調査したい。
 先ほど申し上げましたけれども、規制緩和という観点よりも、むしろ、より交通安全に資するというような観点で、どのような速度規制がいいのかというような観点で、これも少し勉強してまいりたいというふうに考えておるところでございます。
○宇佐美委員 ありがとうございます。
 市場参入の問題だと一番最初にお話があったわけですけれども、私はそういう意味でとらえているわけではなくて、一番最後にお話があったように、交通のバランスというもの、免許を取って、乗りたい人がいかに安全に運転することができるのか、そしてまた、近くにいる人がいかに安全を感じ青がら交通というものをしていけるのかという問題だと思います。
 今の中で、例えば昭和三十九年の二人乗りの事故率が多かったということなんですけれども、そのときの、例えば事故を起こした人間の年齢分布もしくは経験分布というものをちょっと私は存じていないのですけれども、今お手元にございますか。
○田中(節)政府委員 申しわけございませんけれども、今手元に昭和三十九年当時の事故の詳細の分析の資料はございません。
○宇佐美委員 昭和四十年代前というのは、戦前の免許システムということもあって、運転免許を取得すると同時にオートバイも乗れるような、そんな免許システムがあったと私は記憶しているわけです。そんな中で、経験そのもの、もしくは、例えばオートバイの免許というものを実際に教習所で受けた形で取っていなかったり、当時は少なくとも限定解除までたしか乗れたと思うのですけれども、そういう方々の事故も少なくなかったように私は記憶しているわけでございます。ぜひその分析をまたお示しいただきたいと思っております。
 また、さらに、バランスを崩しやすいということをおっしゃっていたわけですけれども、逆に言いますと、オートバイそのものは軽いわけですが、それが二人乗りになることによって重量が幾分ですけれども重くなって、安定性そのものに関しては増すはずでございます。重量がふえれば安定性も増すというのは当たり前なことなんですけれども、その中で、バランスを崩しやすいというお話だったと思うのですけれども、バランスに関しましても、二人乗りの技術に頼る部分が多いわけですけれども、逆に、安定性を増した中でバランスそのものもとりやすいこともあるのだというふうに認識しておりますので、その点はいま一度分析していただきたいと思います。
 また、先ほど時速八十キロと百キロの問題、速度の違いの話もこれから検討していただくということなんですけれども、では、時速百キロにしますと死亡事故が多いのかといった分析はまだなされていないと思います。また、時速八十キロと百キロで事故が起きたときの運転手の損傷ぐあいというものがどれだけ違うかというのは、当然今時速八十キロまでしかないのでわからないわけですが、まあどういう形での実験になるかわかりませんけれども、人形を使った形でもいいですから、その実際の損傷度合いの実験等もやっていただいて、納得できるデータが出ない場合にはぜひとも同じ速度で走っていただきたいと思います。
 車に乗っている人間としても、目の前に八十キロの運転者がいれば、その後の車も当然八十キロになっていくわけです。これは渋滞を巻き起こしてもおかしくない事実があるわけです。これは軽乗用車にも適用されるのかもしれませんけれども、高速道路における速度というものは、もう一度見直す時期にあるかと思っております。
 次に、これから審議される話になるかと思いますけれども、大型二輪免許の取得、十六歳から十
八歳に引き上げようというような議論がなされていると聞いております。その点に関しまして、今この時点でその議論を蒸し返すというわけではないのですけれども、一つ考えるべきことは、大型四輪免許の場合には、普通自家用乗用車ですか、免許を取得してから二年でなければ大型四輪免許は取れないわけです。限定解除というもの、大体七百五十ccを超えたものを指すわけですけれども、四百ccまでの免許を取得して、例えば一年乗っているんだ、二年乗っているんだという経験を踏まえた形で大型二輪に乗った方が安全ではないかと思うわけです。
 なぜならば、年齢を上げて、例えば、現実的に試験があるわけですからそんなことはないと思いますけれども、社会生活を引退した方々が大きなオートバイに乗って全国を走り回っているという方もいらっしゃいますけれども、そういう方々がいきなり限定解除の車、オートバイに乗るよりも、中型のバイクを持っていただいて、それから一年とか二年練習していただいた上で大型二輪に乗っていただいた方がいいんだと思います。
 これまで排気量によって、アメリカの場合、これもアメリカの場合になってしまうわけですけれども、免許の差というものがない国で、エンジンの大きさによって事故率が違うというようなデータはないと伺っております。その点を答えていただきたいのと、同時に、ぜひとも経験に基づいた免許取得制、段階的な免許取得というものをこれから考えていただきたいと思うのですけれども、その点について、二点お願いいたします。
○田中(節)政府委員 お答えいたします。
 大型自動二輪免許と申しますか、自動二輪免許の取得の仕方の問題でございますけれども、今お話しのように、馬力の差によって事故率に差があるのかどうかということにつきましては、当然にそれは、大きなものにつきましてはスピードが出る。スピードが出ることによって、一たん事故が起きた場合の事故の被害の大きさというものが大きくなる。それから、重量が大変大きくなりますので、走行の安定性と申しますか、それからバランスの問題とか技能の問題も非常に異なってくる。いろいろな力あるいは資質の異なるものが要求されるということは言えるのではなかろうかと思っております。
 それから、段階的取得の問題で、経験を積ませて、そして上位の二輪免許を取得させるというような方法はいかがかというお話でございました。これは、昨年来自動二輪免許の制度の改善につきまして、いろいろな方から御意見を承りました。今委員御指摘のような御意見もあったわけでございます。
 ただ、私どもといたしましては、従来自動二輪免許につきましては、十六歳から免許取得ができることとなっておりますけれども、事故の実態を見ますと、十六歳、十七歳の事故率が非常に高い。十八歳ぐらいになりますと非常に安定をしてきております。したがいまして、十六、十七歳のところにつきましては、段階的取得と申しますか、やはり小さい排気量の車から大きい排気量の車というものが望ましかろうというような考え方を持っております。ただ、一定の年齢に達しますと、もちろん大きな車でありますので、それを動かすとか走行の問題あるいは技能の問題、いろいろございますけれども、精神的にも非常に落ちついてまいりますと、大きな車を運転させても構わないのではないかというような考え方を今のところとっておるところでございます。
○宇佐美委員 お話の中で幾つか疑問点があるわけです。
 重量が大きいと安定しないようなお話があったわけですけれども、先ほどから言っていますように、重量が大きいと安定するわけです。白バイの皆さんがどうしてあれだけ大きいものに乗っているかというのは、安定しているからです。マラソンのときにどうして白バイがついているかといえば、排気量が大きくて、重量が大きくて、安定して走ることができるからあの速度で走っているので、オートバイ、小さくなればなるほど不安定になっていくわけです。その点をぜひ局長、自分で乗っていただければわかると思いますから、乗ってください。
 あと、馬力が大きいと危険という話がありましたけれども、排気量と馬力というのは比較的比例するわけですけれども、今の五十ccのいわゆる原付バイクでも、サーキットで走っている方もいるわけですけれども、改造しなくても時速七十キロから八十キロ出てしまうのです。リミッターがついていて六十キロ以上出ないようになっているわけですけれども、現実的に、少し詳しい人間がいじれば、五十ccでも百三十キロぐらい平気で出るわけです。その中で、八十キロと百キロの差を私は先ほどから言っているわけですし、現実というものをもう少しよく知っていただいて、自分で乗ってみたりしながらやっていかないと、ちょっとわからないかと思います。
 また、十六歳、十七歳の方に事故が多いと、当たり前です。それは、十六歳で免許を一番最初に取って一年目、二年目だからでして、免許取得後一年目、二年目というのは四輪自動車でも、もうこれは御存じのとおりだと思いますけれども、非常に事故が多いわけです。
 ですから、事故が多いその一年目、二年目をいかに教育していくかというか、安全な交通というものを期待するかということが大事なんですから、年齢引き上げの問題は、それもまた一つの手だとは思いますけれども、今お話があったように、段階的な免許制というものをぜひとも検討をしていただいて、より安全な交通システム――二輪自動車というのは、四輪自動車を乗っている方とかいわゆる大人というものから見ると、非常に危険なものだと思われているわけですけれども、冒頭申しましたように、事故率を見ましても、比較をすれば、思っているほどそんなに危険なものではないということでございます。
 また、暴走族のことを思い浮かべる人も少なくないかと思いますけれども、暴走族の乗っているオートバイの七〇%が盗難車と言われております。また、そのうちの半分の方が免許を持っていない方だと聞いておりますので、これは、一般のオートバイの運転者とは全く違うところでの議論になるかと思いますので、その点をぜひ御認識いただいて、質問を終わらせていただきたいと思います。
 ありがとうございました。
○貝沼委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後零時七分散会