第140回国会 予算委員会 第25号
平成九年六月五日(木曜日)
    午前十時開議
 出席委員
  委員長 深谷 隆司君
   理事 小里 貞利君 理事 高橋 一郎君
   理事 中川 秀直君 理事 藤井 孝男君
   理事 石井  一君 理事 権藤 恒夫君
   理事 二階 俊博君 理事 中沢 健次君
   理事 穀田 恵二君
      相沢 英之君    石川 要三君
      臼井日出男君    江口 一雄君
      越智 伊平君    越智 通雄君
      大原 一三君    菊池福治郎君
      桜井  新君    関谷 勝嗣君
      園田 修光君    高鳥  修君
      中野 正志君    中山 正暉君
      野中 広務君    松下 忠洋君
      村上誠一郎君    村山 達雄君
      谷津 義男君    愛知 和男君
      愛野興一郎君    石田 勝之君
      太田 昭宏君    岡田 克也君
      北側 一雄君    小池百合子君
      中井  洽君    中川 正春君
      西川 知雄君    平田 米男君
      松浪健四郎君    矢上 雅義君
      池田 元久君    生方 幸夫君
      川内 博史君    北村 哲男君
      坂上 富男君    日野 市朗君
      佐々木憲昭君    松本 善明君
      上原 康助君    北沢 清功君
      保坂 展人君    岩國 哲人君
      新井 将敬君
 委員外の出席者
        参  考  人
       (元野村證券株
        式会社代表取締
        役社長)    田淵 義久君
        参  考  人
        (株式会社第一
        勧業銀行代表取
        締役頭取)   近藤 克彦君
        予算委員会調査
        室長      大坪 道信君
    ―――――――――――――
委員の異動
六月五日
 辞任         補欠選任
  越智 通雄君     江口 一雄君
  大原 一三君     園田 修光君
  村上誠一郎君     松下 忠洋君
  谷津 義男君     中野 正志君
  石田 勝之君     矢上 雅義君
  田中 慶秋君     中川 正春君
  海江田万里君     川内 博史君
  仙谷 由人君     池田 元久君
  志位 和夫君     佐々木憲昭君
  不破 哲三君     松本 善明君
  上原 康助君     保坂 展人君
同日
 辞任         補欠選任
  江口 一雄君     越智 通雄君
  園田 修光君     大原 一三君
  中野 正志君     谷津 義男君
  松下 忠洋君     村上誠一郎君
  中川 正春君     松浪健四郎君
  矢上 雅義君     石田 勝之君
  池田 元久君     坂上 富男君
  川内 博史君     北村 哲男君
  佐々木憲昭君     志位 和夫君
  松本 善明君     不破 哲三君
  保坂 展人君     上原 康助君
同日
 辞任         補欠選任
  松浪健四郎君     田中 慶秋君
  北村 哲男君     海江田万里君
  坂上 富男君     仙谷 由人君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 予算の実施状況に関する件(野村証券問題及び
 第一勧業銀行問題)
     ――――◇―――――
○深谷委員長 これより会議を開きます。
 予算の実施状況に関する件について調査を進めます。
 本日は、本件調査のため、午前中は野村証券問題について、また、午後は第一勧業銀行問題について、それぞれ参考人に対して質疑を行います。
 ただいま御出席をいただいております参考人は、元野村讃券株式会社代表取締役社長田淵義久君であります。
 田淵参考人には、野村証券問題について、そのお立場から忌憚のない御意見をお述べいただきたいと存じます。
 なお、委員の質疑時間は限られておりますので、お答えはできるだけ簡潔、明瞭にお願いいたしたいと思います。
 念のために申し上げますが、御発言の際はその都度委員長の許可を受けることになっております。また、衆議院規則の規定により、参考人は委員に対して質疑することはできないことになっておりますので、あらかじめ御承知おきをお願いしたいと思います。
 これより田淵参考人に対する質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。中野正志君。
○中野(正)委員 おはようございます。自由民主党の中野正志でございます。自由民主党を代表して質問を申し上げます。
 本日の参考人質疑は、日本の金融・資本市場の将来にかかわるという点で重要です。野村証券の不祥事の実態を明らかにすることは、今後の日本の金融マーケットの自由で公正でグローバルなシステムをつくる上で重大なポイントとなるのであります。このままでは日本の国民の信頼を得られず、外国からの信用を失い、結果、日本の金融・証券は破綻を来してしまうかもしれません。特定の個人、企業を守るため事実を隠すということは、将来の日本のためにはなりません。ですから、二度と過ちを犯さないためにも、この場はすべてのことを明らかにしていただきたいのであります。
 私の仙台の事務所には、年金生活で暮らしておられるおじいちゃん、おばあちゃん、あるいは多くの市民の人たちから、ばかばかしくてやってられねえや、もう証券会社と取引はやめた、こういうお声、電話が随分ありました。国民は怒っているのですよ、田淵参考人。重大です。
 さて、先日の国会における酒巻前社長の発言は、検察庁の逮捕、自供で明らかなように、おおむねうそでありました。国会に対する侮辱であり、国民に対する冒涜であります。許せないのであります。酒巻前社長は、国会出席に際して、田淵参考人と打ち合わせの上、臨まれたのでしょうか。そうでなければ、野村の一人として、酒巻前社長の発言の責任をどう感じておられますか。簡潔にお願いします。
○田淵参考人 お答えいたします。
 まず初めに、昨日、野村証券が会社として証券取引法違反、二常務が証券取引法及び商法違反で起訴されたということ、あまつさえ、先日、元社長の酒巻が二つの法律の違反容疑で逮捕されたこと、まことに痛恨のきわみでありますし、国民の皆様方、投資家の皆様方、内外の関係者の皆様方
に大変な御迷惑をおかけしたことにつきましては、冒頭、ぜひ心からおわびを申し上げさせていただきたいと思います。
 また、国会の先生方に、このお忙しい中、貴重なお時間をちょうだいしてこのようなことをお調べいただかなければならないような事態、これにつきましてもまた深くおわび申し上げる次第でございます。
 全く信じられないことを起こしてしまったわけであります。この上は、とにかく全社を挙げて、この信頼回復に血のにじむような努力をすることをもってのみがおわびの道だろうと考えております。
 いずれにいたしましても、重ねておわび申し上げます。
 そこで、先生の御質問でございますが、まず一番目は、元社長の酒巻が、先般の参考人として、この席での話について事前に私と相談したかどうかということだと思いますが、そのようなことは一切ございません。
○中野(正)委員 住専や不良債権処理で金融界全体が国民に迷惑をかけているのでありますから、私はとんでもないことだ、そう思っております。
 ところで、九一年十月、野村は損失補てん問題、暴力団とのつながりなどで証券不祥事を起こして営業停止処分を受けた際、今回の不祥事を機に問題点を一掃し、新生野村証券として再出発すると、「私たちの決意」なる文章を新聞広告に出しました。にもかかわらず、総会屋などの反社会的勢力と関係を保ち続け、まして多額の利益供与を続けてきた。それは何ゆえなのですか。また、その背景は何なのですか。私たちの大きな疑問ですが、お答えいただきたいと思います。簡潔にお願いします。
○田淵参考人 九一年の証券不祥事、大変申しわけないわけでありますが、私はその時点で社長を辞任いたしました。酒巻元社長にその社長職を引き継いだわけであります。相談役として、責任がないという立場ではないと思いますので、お答えいたします。
 自来、真剣にその原因と再発防止に努めてくれたと私は信じておりました。組織の変更、そして事あるごとにコンプライアンスあるいはリーガルマインド、これの重要性を執行部は社員に訴えていたことも事実であります。しかし、今回のようなことが起こってみますと、一言で言うならば、徹底を欠いていた、あるいはもっとざっくばらんに申し上げますと、仏つくって魂が入っていなかった、こういう反省がしきりであります。そして、私自身も、相談役という立場でそういう問題についてのサポートができていなかったじゃないかと、私の非力を感じております。
 以上であります。
○中野(正)委員 ことし一月の野村証券新宿支店でのTDF株売買、東邦金属株売買の買い付け代金未払いの鉄砲事件、これは改めての委員会で後日取り上げたいと思います。
 そこで、田淵参考人にVIP口座についてお伺いをいたします。
 酒巻前社長は、事務管理上の符号としながらも、約一万件の口座がある、政治家、高級官僚、総会屋の名前があるということを認めました。全部のお客さんに利益供与をされたかどうかは別であります。野村役員OBの証言として、政治家、外務省、大蔵省、通産省を初めとする官僚、OB含めてです、経済人、総会屋など約二百四十人には、特別顧客として利益供与をされた。当然、本名は少なく、ダミーの名前であろうと思います。この事実は間違いありませんね。洗いざらいしゃべってください。
○田淵参考人 これは、先般の参議院の参考人としての酒巻元社長、田淵元会長の発言に尽きるわけであります。私自身も初めてこの単語を聞きましてびっくりしまして、周囲に聞きました。この信じられないということが外の方に信じてもらえないのも、これはよくわかるのでございますが、本席で必ず御質問があるだろう、こういうことで私、責任のある報告を持ってこいということで報告を聞いてまいりましたので、間違いがあっては困りますので、ちょっとそれをペーパーを見ながらお話しさせていただきます。
 まず、VIPとは、担当者以外の者が御対応するときに特に留意すべしとの符号のことでございます。事務部門がそれぞれの基準でつけたもので、昭和五十八年にオンライン……(中野(正)委員「もういいです、参考人、結構です、もうそれでいいのです」と呼ぶ)それでよろしゅうございますか。
○中野(正)委員 全くないと田淵参考人はお答えをされましたが、将来このVIP口座の本質的な中身についてオープンになった場合、発覚した場合、あなたはどんな責任をとられますか。また私たちは実はお招きをしなければならぬのであります。まあ、これ以上は申し上げません。
 次に、田淵参考人はベトナム北部のハイフォン工業団地造成の責任者であった。これは、田淵元会長の言であります。野村は、中国雲南省のダム建設、ミャンマーの工業団地建設など、関連会社挙げてODA関連の海外プロジェクト、開発事業に精を出されております。現地政府とのコネクションは、外務省関係者が仲立ちされたと言います。元シンガポール大使のM氏と田淵参考人とは、知る人ぞ知るの関係と言われます。このM氏とのつき合いはいかほどのものであるのか、VIP口座につながってはおりませんか、ODA関連の業務を進めた目的は何だったのか、お伺いをいたしたいと思います。
○田淵参考人 いろいろの項目にわたります御質問でございますので、もし欠落するところがございましたら、先生ぜひ御注意いただきたいと思います。
 初めに、ベトナムの工業団地開発の問題、これはベトナム政府との間で進めているものですから、これはいわば外国とのかかわり合いの問題、一野村証券の私企業の問題ではないという意味においてきちんと御説明しとうございますので、ちょっとお時間をちょうだいさせていただきたいと……(中野(正)委員「簡潔にお願いします」と呼ぶ)
 まず、ベトナムとの関連は、タイ政府の政界のリーダーの方とタイの財界のリーダーの方たちが私どもに、ベトナムはドイモイ政策、言うならば開放政策に入って数年たつけれどもいま一つその政策の成果が上がっていない、野村証券は野村総合研究所というシンクタンクも持っているし、また戦後の日本復興の経験も持っているので、そういうものを踏まえて政府にアドバイスしてくれないか、こういう強い御依頼がございまして、私どもの社内、幹部で検討した結果、私が御当地へ伺いました。紹介先が紹介先でございますので、首相府で、ボー・バン・キエト首相以下幹部の方がきちんとしたミーティングの席を用意していただいておりました。(中野(正)委員「簡潔に願います」と呼ぶ)はい。
 その席での最終的な先方の御依頼として、一つは、ベトナムの北部にベトナムのモデルになるような工業団地をつくってくれないか、二番目は、ベトナムの国内資金の調達ということについて具体的アイデアを出してくれないか、こういう御依頼を宿題としていただいて、半年後に経営の意思のもとにベトナムの工業団地を一つだけ、私どもは私企業でございますから採算を外れたことはできないということを前提にした諸条件を提示して、お受け入れいただきましたので、スタートしたわけでございます。
 そういった意味で、外交官の皆さんだとか政治家の皆さん方の入る余地がそのプロセスの中には一切ございません。
○中野(正)委員 もう結構です。
 委員長から御勧告をいただきたいと思うのですが、前提つきでいろいろお話をいただきますと、限られた時間でございますので、端的に、簡潔にお答えいただきますように参考人に御勧告ください。
○深谷委員長 田淵参考人に申し上げます。
 ただいま私も聞いておりましても、説明が長過ぎると思います。質問に対して率直に、簡潔にお答えいただくように申し上げます。
○中野(正)委員 さて、第一勧銀の融資がなければこんなことにはならなかったと、責任転嫁論が出ていますが、事実は、返さなくてもよい融資を前提に四大証券株合計百二十万株を小池隆一容疑者側に買わせたのは、野村自身だったのではないかと思っております。いわば、ただなんであります。八九年、田淵参考人が社長時代のことですから、関与はあったのでしょうか。私は、バブルの全盛だからやれたのでしようと思います。
 ただし、四大証券株の取りまとめは野村ではありませんでした。どこの会社ですか。この二つについてお答えください。
○田淵参考人 野村証券が――この株をどこで買ったかということでございますか。(中野(正)委員「野村証券自身が買わせた」と呼ぶ)一切ございません。私どもの関与は一切ないと承知しております。私につきましては、もちろん一切ございません。
○中野(正)委員 四大証券株の取りまとめはどこの会社ですか。
○田淵参考人 これについては、一切承知いたしておりません。
○中野(正)委員 近いうちに全貌が捜査で明るみにされると思いますが、取りまとめは日興証券であります。まごう方なく野村が買わせたのであります。
 改めて過去を振り返りますと、九二年六月、酒巻新体制初めての株主総会を迎えます。大波乱が予測されました。その三月に、小池隆一容疑者は議案提案の予告の内容証明郵便、その後に分厚い質問状を送付いたしております。五月、そのお二人が野村内で面談をされました。この面談後、小池隆一容疑者側がなぜか質問状を撤回、株主総会にも出席せず、波乱予想の総会はスムーズに終了したのであります。
 田淵参考人は、この一連の流れは当然承知されておられたと思います。また、質問状の中身も御承知だと思います。お答えください。簡潔に願います。
○田淵参考人 ただいまの一連の流れについて、一切承知しておりません。
 また、その後の質問についても、一切承知しておりません。
○中野(正)委員 酒巻前社長は、田淵元社長の子飼い、田淵内閣では酒巻官房長官と言われたと。我が内閣の官房長官と違うのであります。酒巻氏は、社長になってからでも、ささいなことでも田淵元社長にお伺いを立てなければ何も決裁できなかった、いわば院政だった、こういう野村内の多くの証言があるのでありますから、今の答弁はとても納得できません。
 いずれにしても、九一年の不祥事後、こういった過去の古い傷としっかり決別をしなければならなかった、また、情報開示をしてさえいれば総会屋につけ込まれることはなかった、私は率直にそう思います。隠ぺい体質が問題なのであります。
 さて、この株主総会後、野村と小池容疑者側の癒着がさらに強まり、野村内でも両者の関係が公然化いたしてまいりました。九二年、九三年と、約八億と言われる利益供与をされております。九四年は約三億七千万の損を出させ、損失補てんを要求されております。今日までの捜査の流れで明らかです。
 そして、いよいよ九五年の株主総会を迎えます。田淵元会長、田淵元社長の取締役復帰が焦点でありました。しかし、総会は、複数の総会屋が進行に協力をして、約五十分で終了されたようであります。この総会の前に、野村は、自己売買で得た利益約三千八百五十万円を小池容疑者側につけかえで提供された、これが酒巻前社長のとりあえず今回の容疑ということになるわけであります。
 この総会の対策に、酒巻前社長から相談されたり、あるいは田淵参考人が指示、アドバイスしたことはあるかどうか。
 もう一点、当然、田淵参考人は以前からこの小池隆一容疑者ともそれなりの面識、おつき合いがあられたと思うんですが、いかがでございますか。明確に。
○田淵参考人 指示、相談があったかという御質問に対しては、一切ございません。
 二番目に、小池なる方と面識もなければ拝見したこともございません。
○中野(正)委員 田淵参考人は、全くない、知らない。しかし、私たち政治家も国民も、恐らく今の答弁、どなたも信じがたい、私は率直にそう思います。
 まして、九一年の不祥事の前、野村は大物総会屋と言われる某氏を含めて、たくさんの総会屋とそれなりのつき合いがあったということは、あの時点で公然たる事実だったのではないですか。私は、今のお話はとても首肯できないのであります。
 次に移ります。
 私の得た情報では、この株主総会対策として、酒巻前社長は小池隆一容疑者と何回か会っております。かつ、逮捕された二人の常務を通じて、株取引の利益供与のみならず、現金を直接渡している、こういう関係者の情報が捜査当局にキャッチされているようでもあります。
 この件を田淵参考人は知っておられますか。
○田淵参考人 売買益のつけかえということについては昨今の調査で承知しておりますけれども、現金を渡したというお話は、今が初耳でございます。
 よろしゅうございますか。
○中野(正)委員 まあ、とぼけられても近いうちに明らかになることと思います。
 私は、問題は田淵参考人の復権工作だと思います。九一年、不祥事で社長をやめた参考人です。四年有余の形で再びの自分の出番と考えたのか、取締役復帰を目指されたのであります。それゆえにこそ、総会屋対策は万全でなければならなかった。そのための事前の利益供与が、今回摘発された事件の本質の一部だと思っております。
 なぜ田淵参考人は取締役復帰を目指されたのでありましょうか、簡潔にお答えください。
○田淵参考人 世界の情勢の中で、海外の金融・資本市場の変革の流れは急でありますし、しかも落差の非常に大きいものでありまして、その中で特にこのアジアの勃興、台頭というものは、日本の足元だけに、野村といたしましても、ぜひ、将来の経営の基盤という面から、タイミングを逸することなく強化したいという経営方針を執行部は持っておりました。
 しかし、いかさま人手も足りない、しかも、アジアという地域は、ほかと違って人脈とかそういった個人的関係によるビジネスの進め方というのが、そういう性格が非常に強い。ついては、田淵節也さんと私、お二人にこの面でぜひ我々をサポートしてほしい、そのためには、単なるアドバイザーという肩書でなくて、ダイレクター、取締役という肩書で動いていただきたい。こういう御依頼を受けて、現実の多忙さもよく承知し、役員の手が行き届かないこともよくわかっておりましたので、引き受けました。酒巻社長の依頼であります。
○中野(正)委員 酒巻前社長の依頼だということでありますけれども、私が野村関係者から聞いておる話とは大分違うのであります。
 いずれにせよ、私たち日本の社会では、責任をとってやめた、さすれば、相談役また顧問あるいは取締役などの復帰を考えないで、もうきちっと引き下がるのがけじめのつけ方だと思っております。そういう責任のなさが野村の無責任体制を今日までつくり上げてきたと、私は率直に指摘をしておきたいと思います。
 これも野村の旧役員の言、先ほどお答えいただきましたけれども、ちょっと不思議であります。
 いずれにしましても、酒巻前社長は田淵参考人の子飼いであったことは間違いない。何でも相談
をされたということも間違いない。そんな中で、先ほど申し上げましたように、大物総会屋と野村、あるいは小池隆一容疑者のような、中物というのでありましょうか、そういう総会屋とも深い関係。
 正直に、田淵参考人は何人の総会屋とおつき合いがありますか、あるいは面識がありますか、率直にお答えください。
○田淵参考人 いわゆる総会屋と言われる方たちとは、一切私は面識ございません。
 ただ、先生が今、大物総会屋と言われた方はどなたをお示しなのか、お聞かせいただければありがたいと思いますが。
○中野(正)委員 こういう場でございますから、固有名詞は容疑者でない限りは言えないのであります。それは、おとぼけの逆転質問ということになるわけでありますから、私は納得いたしません。
 いずれにしましても、時間がございませんので、これもぜひお伺いをしておきたいと思います。
 先ほど申し上げました、野村自身が百二十万株を小池容疑者側に買わせた、取りまとめは別な会社ではありましたけれども。しかもこの事実は、踏み倒し前提の第一勧銀の金で、四大証券会社に議案提出権を持つ株式分、野村が音頭取りをしてわざわざただでくれてやった、会社にとっては恐るべき二重の背信行為、こういうことでありますけれども、本当にそうでなかったと断言できますか。
○田淵参考人 ただいまのお話は本席で初めて伺いましたので、本当になかったと私は信ずるとしか申し上げようがございません。
○中野(正)委員 これも近いうちに明らかにされます。本件で、実は、野村そして第一勧銀、あとはいろいろあります、総務部レベルで何回も何回も意見交換をやって詰めておるのであります。当然、小池容疑者自身もその席に幾たびか加わっておるのであります。ぜひお調べなすってください。
 最後に、田淵参考人、やみの社会とは絶縁をする、特定の人たちに利益供与はしない、証券業、金融サービス業者として公平公正に企業としての社会的責任をしっかり果たす、これが大事であります。再発は許されません。冒頭に申し上げたとおりであります。私は、負の遺産をしょった企業人はもう消え行くのみだと思っております。新しい革袋には新しい酒をでございます。金融ビッグバンに勝ち残れる日本の金融・証券であっていただきたい、私たちも心からそう期待をいたします。
 同時に、私たちは、自民党の中に金融不正問題プロジェクトチームをつくりまして、今回の実態解明、同時に再発防止、そしてまた法改正を含めて、政治としてやらなければならないことをしっかりやらせていただきたいと思っております。
 老兵は消え行くのみという言葉もありますけれども、あえて田淵参考人に、今回の一連の反省、そして後輩にもうおゆだねなすったらという気持ちも込めてお伺いするのでありますけれども、御所見を一言。どうしたらいいでしょうか。
○田淵参考人 お答え申し上げます。
 本当に先生方には、金融ビッグバンということで、世界の証券・金融の世界にこの日本を、東京をセンターとして十分機能するように御努力いただいている最中にこのような不祥事を引き起こしまして、本当に申しわけなく思っています。
 責任の問題でございますが、なぜこういうことが起こったのか、いろいろの原因があると思います。それと、先生が御指摘になったように、もう一つ大きく考えなければいかぬのは、この負の遺産を背負って、これから大変な苦労を背負いながら皆さんの信頼をかち得ていく、そしてその中で世間の信頼を得、お役に立てる会社をつくっていかなければいけない後輩であります。そういった全体的な考え方の中で私の居ずまいを決めるべきだろう、このように考えております。
 率直に申し上げて、私は社長のもとに辞意を先週末お届けしてあります。
 以上であります。
○中野(正)委員 そういう意味で、最終的な責任、これはやはり、田淵参考人の今日までの野村内での実力発揮ぶりからいたしますと当然なのであります。また、今お話がありましたように、こういうことで国民の皆さんにも大変な迷惑をかけている。また、私ども政治も、国民の皆さんからおしかりをいただきながら、不良債権処理の問題を含めていろいろ汗をかいております。しかし、民間企業は、なかなかそのことの実態をわかっていても表に出さない。
 お話ありましたように、不透明は許されないのであります。思い切って、相談役辞意表明されたようでありますから、退職金を含めて、あるいは役員報酬を含めてこれは御辞退をいただくというのが一つの筋ではないでしょうか。その責任はどうですか。
○田淵参考人 これから一切の手続、タイミングは、新社長及び執行部に白紙委任いたしております。
○中野(正)委員 とにかくやみの社会とは一切手を切る、これをぜひこの場で約束をいただきまして、公明正大な、またグローバルな金融システムづくり、ともどもに金融ビッグバンを乗り越えていかなければならない、その覚悟をお持ちをいただきたいと思います。
 終わります。
○深谷委員長 これにて中野君の質疑は終了いたしました。
 次に、北側一雄君。
○北側委員 新進党の北側でございます。
 参考人、この場は参考人のおわびをする場ではございません。また、私どもが説教をする場でもございません。事実をはっきりさせていくということが今回のこの委員会の務めでございます。
 また、参考人はこの証券業界、金融業界の中で長年おられたお一人として、今参考人のお務めは何かといいましたら、決して役員をやめるとかそういうことなんかではないと私は思います。事実をはっきりと率直に、この際洗いざらい出していくということが私は参考人の今一番のお務めであると思います。そうすることが我が国の金融界、証券界の発展に、体質改善に資するというふうに私は思うわけでございまして、これからの御答弁もぜひ率直に、誠実にお答え願いたい。また、たくさんの質問をしたいと思いますので、簡潔に御答弁をお願いしたいと思います。
 それでは質問をさせていただきますが、まず小池容疑者との面識の話でございます。
 先ほどのお話では全くなかったというふうに一おっしゃっておるのですが、そこは理解しがたいのです。なぜ理解しがたいかといいますと、この小池容疑者は、八九年の初めに野村証券の株を三十万株以上、実質的に取得をされました。当時の社長であるあなたが、この小池という個人の大株主がいること、そしてその方が総会屋であることは当然報告を受けていたというふうに思われますが、いかがですか。
○田淵参考人 個人で三十万株、五十万株、特に当時の情勢では大変大勢の方に個人株主になっていただいていたと聞いています。小池さんがこの株を取得されたという事実は報告を受けておりません。
○北側委員 去年の有価証券報告書を見ましたら、野村証券の役員の方の保有株数が書いてあります。参考人は野村証券の株をどの程度保有されているかといいますと、この報告書によりますと、五万一千株となっているのです。五万一千株ですよ。そして、元会長の田淵節也氏は三十六万株なのです。小池容疑者はほぼこれと同じ株数を保有していたわけですよ。なおかつ総会屋であったわけですから、当時の社長のあなたが知らないということはとても納得できません。
○田淵参考人 報告を受けない限り知りようがないわけですが、新聞報道等によりますと、たくさんの名義にお分けになっていたというふうに新聞
報道では理解しておりますので、三十万株の大株主という意識は株主事務を扱っている衝の者にもなかったのじゃないかと推定いたします。
○北側委員 それでは、同じくこの八九年の二月に、三十万株以上を保有したこのころです、このころに小池容疑者の実弟名義で口座が野村証券に開設をされました。そのことは御存じですよね。
 そして、小池のこの口座開設に当たっては、当時社長のあなたのもとにいました秘書担当役員の指示で本店営業部にこの口座が開設をされているわけでございます。当然、社長であるあなたに口座開設の報告がなされていると思いますが、いかがですか。
○田淵参考人 口座開設というのは、日常の業務の一つでございまして、一定のきちんとした要件を満たす限り第一線ですべてが完結するという性格でございますので、私は承知いたしておりません。
○北側委員 衆議院の大蔵委員会で酒巻元社長が参考人でいらっしゃったときに、この口座開設は当時の秘書室の担当役員の指示で開設をされたことを認めていらっしゃいます。当時の秘書室担当の役員はどなたですか。
○田淵参考人 松井という者です。
○北側委員 松井義雄さんですね。この方は、当時のあなたのもう本当に直近の直近の直属の部下じゃないですか。その方から報告を受けていないのですか。
○田淵参考人 大変残念ですが、報告を受けておりません。
○北側委員 参考人は稲川会の石井元会長を御存じですか。
○田淵参考人 全く面識もございません。名前は先般の不祥事のときに初めて知りました。
○北側委員 平成三年、九一年の証券不祥事のときに、この場に田淵元会長がいらっしゃいました。それはよく御存じですよね。その証言で、こういう証言がございました。昭和六十一年秋に、一九八六年です、秘書室担当の役員が総会屋から稲川会の石井元会長を紹介されたというふうに証言されているのはよく御存じですね。秘書室担当の役員から紹介されたのです。当時の秘書室担当役員、昭和六十一年、八六年ころは、松井さんの前の徳本さんという方ですね。
○田淵参考人 徳本という常務でございます。
○北側委員 秘書室担当役員は八八年に松井さんにかわるのです。そして、八九年、この八九年という年は、先ほど来申し上げている小池容疑者が野村証券株を三十万株以上取得をするとき、そして口座を開設するときなんです。ちょうどそれと同じころに、例の東急電鉄株の買い占めが行われているのでしょう。八九年の四月からでしょう、あれは。その当時の石井元会長の担当の窓口はだれですか。松井義雄さんじゃないですか。
○田淵参考人 そのとおりであります。
○北側委員 ということは、あなたの直属の部下、すぐそばにいる直属の部下の松井さんが、一方では石井元会長の東急電鉄買い占めの取引の窓口になっている、一方では総会屋の小池容疑者の口座開設の紹介をしている、そういう状況にあるわけですよ。それをあなたが知り得ないということは、私はあり得ないと思うのです。いかがですか。
○田淵参考人 直属という意味でございますが、私どもの組織では、その上に専務もしくは副社長、代表権を持った者が数部門を統括いたしております。
○北側委員 九一年のここでの証人喚問のときもそうでした。この間の田淵会長の参考人尋問もそうです。きょうのあなたのお答えもそうですが、もう一貫して自分の関与、また自分の責任というものを逃れようとされている。私はとてもこれでは今の体質というのは変わらないと思います。本当の話をぜひしていただきたい。
 ほかの総会屋との面識についてお聞きします。
 元出版社社長の木島力也氏、御存じですか。
○田淵参考人 面接したことはあります。
○北側委員 いつお会いされて、何度ぐらいお会いされて、どういう御関係であったか、お答えください。
○田淵参考人 いつということでございますが、相当前のことでございますので日時は特定できませんが、今から最低十年以上前に初めてお目にかかったと思います。その後、お招きの席で同席したというのも含めて二回じゃないかと思っています。
○北側委員 参考人とはどういう御関係だったのですか。
○田淵参考人 当時の広報並びに秘書室担当役員の、先ほど名前の出ました徳本が、出版社の社長と言ったか社主と言ったか覚えていないのですが、そういうふうな存在の方で、政財界に非常に幅広い人脈をお持ちの方、それから瀬川さんとの交流、あるいはほかの先輩の名も言ったかもわかりませんが、交流がある、そういう方が今度の社長と一度面談したい、お話を伺いたいと、この方は大変立派な方であるから、社長、時間をとらしてもらいます、こういう話でお目にかかったと記憶しております。
○北側委員 小池容疑者とこの木島力也氏との御関係については御存じですか。
○田淵参考人 最近まで全然存じ上げませんでした。
○北側委員 そのことも到底信用できません。
 先ほど、ほかの総会屋との面識はないというふうにおっしゃっていましたけれども、この木島力也氏は大物総会屋と言われた方ではないのですか。
○田淵参考人 私は、お目にかかってからも総会屋という認識は持っておりませんでした。昨今の報道で勉強したことはたくさんございます。
○北側委員 ちょっと話が変わりますが、参考人が社長在任中、酒巻さんはあなたの一番の側近であったと思います。また、酒巻さんを社長に推薦したのも参考人であり、酒巻さんは突然の社長就任で、文字どおり、あなたのことを相談役、後見人として頼りにしていたのじゃないんですか。社長就任後も、酒巻氏からいろいろな詳細な業務報告を受け、また種々相談に乗っておられたのではないんですか。
○田淵参考人 私は、責任を負う者のみがジャッジするべきであると。相談役というのは責任を負う立場にございませんから、基本的に、相談に、めったにございませんが乗った場合も、どなた様にも、何も社長だけではない、どなた様にも、あえて意見を聞かれれば私の意見はこうだ、しかし決めるのは君たち執行部だと、この言葉を必ずつけ加えることにいたしておりました。
○北側委員 私が聞いていますのは、酒巻元社長から、あなたが相談役の当時、たびたびいろいろな相談があったのではないんですか、そういう御関係ではないんですかということを聞いているのです。
○田淵参考人 特段にたびたびというふうには、私は意識しておりません。私と節也相談役あるいは相田顧問、それぞれに相談することは相談なさったし、ほとんどすべての決定は酒巻君及び執行部の皆さんでありました。
○北側委員 九二年の株主総会についてお聞きをします。
 議案提案権を持っております小池容疑者が、九二年三月ごろに質問状を野村証券に提出いたしました。そのことを知っておりましたか。知っておれば、その内容を聞いておりましたでしょうか。
○田淵参考人 九三年でございますね。(北側委員「九二年です」と呼ぶ)九二年でございますね。
 一切承知いたしておりません。
○北側委員 証券不祥事の翌年の株主総会の話をしているのですよ。九二年の五月ごろ、新宿の野村ビル内で酒巻元社長が小池容疑者に会うに当たって、相談を受けませんでしたか。もしくは報告を受けませんでしたでしょうか。
○田淵参考人 ただいまの、新宿ビルの方で酒巻
元社長が小池なる方と面談したということは、先般の参議院でのお話で私自身も初めて知りました。
○北側委員 いいですか。この九二年の株主総会というのは、前年の証券不祥事の後の最初の株主総会なんですよ。小池容疑者の質問状の内容というのは、この前年の証券不祥事をめぐる両田淵氏の責任追及だと、これは容易に想像できるわけです。あなたと田淵元会長の経営責任を厳しく問われ、この株主総会が紛糾するのを避けるために、酒巻元社長は小池と会って、結局、これが翌九三年からの利益提供のための一任勘定取引の開始、さらには損失補てん行為へとつながっていくわけじゃないんですか。
 酒巻氏は、証券不祥事で、みずから予想もしなかった社長について、初めての株主総会をどう切り抜けるか、両田淵氏をどう守るか、これに苦心していたのではないんですか。証券不祥事後の最初の株主総会、社長として初めての株主総会を無事に終えるため、酒巻氏は、株主総会対策また総会屋対策について、私は当然のこととしてあなたに相談、報告をしていたと思いますが、どうですか。
○田淵参考人 その辺のところは一切ございません。
○北側委員 だって、参考人の責任問題が追及されるかどうかという株主総会ですよ。証券不祥事の後の株主総会です。それに関心を持つのは当たり前の話じゃないですか。当然、関心を持っておられたはずです。どうなっているんだというふうに当然聞かれているはずです。それを知らないというふうにおっしゃっているのは、私は信用できません。
 続いて、九五年の株主総会についてお聞きをいたします。
 この九五年の株主総会の重要な議案、人事案は、両田淵氏の取締役の復帰でございます。このことがこの九五年の株主総会の重要議題。
 最初に取締役復帰の話が、内々、参考人にあったのはいつですか。だれからありました。
○田淵参考人 その年の四月の後半のような気がいたします。その理由は、決算役員会が毎年四月二十四、五日ごろを中心に行われておりましたので、そこで人事案件がのりますので、その直前であったと記憶しております。
 要請があったのは酒巻社長からであります。
○北側委員 この両田淵氏の取締役復帰には、当時、社の内外でも異論がございました。この復活人事が議案となる九五年六月の株主総会の運営、進行には、総会屋対策も含めまして、参考人自身、相当の関心と不安があったのではないですか。酒巻元社長から、株主総会対策の状況についてどのような報告を受けておったでしょうか。
○田淵参考人 翻って当時のことを考えてみますと、私自身は極めて自然体で、株主総会というものを余り意識していた覚えがございません。
○北側委員 これのときも、両田淵氏が役員に復帰するという話が公になって、そういう案が出るということが公になって、右翼の街宣も野村証券に行っている、そのころですよ。その株主総会にあなた自身が関心を持たないというふうには、とても理解できません。
 当時、小池容疑者は一任勘定取引で約四億円近い損失をこうむっておりました。一方、酒巻元社長は、両田淵氏の復帰が自分の最大の仕事だと、特に参考人、義久元社長の復権が最大の仕事だと。この両田淵氏の取締役復帰案件を抱えた株主総会を無事に乗り切るために、酒巻元社長がみずから総会屋対策に乗り出して、小池への利益提供を了承したというのが今回の逮捕の事実でございます。
 あなたも、問題となっているこの総会屋への利益提供について、酒巻氏から相談もしくは報告があったと思いますが、いかがですか。
○田淵参考人 そのようなことは一切ございませ
 ん。
○北側委員 この九二年の株主総会も、そして今申し上げた九五年の株主総会も、片一方は証券不祥事の翌年の株主総会、あなた自身の責任が株主総会で問われる。そういう株主総会を無事に乗り切るために、株主総会対策、総会屋対策をとっているわけですよ。九五年は、今度は参考人が取締役に復帰する、その議案が出てくる。その株主総会を無事に乗り切るために、同じように総会対策、総会屋対策をやっているわけでして、いわばあなたのためにやっているようなものじゃないですか。あなた、その責任を感じませんか。
○田淵参考人 九二年の株主総会は既に社長を退任いたしておりましたから、私の責任云々という問題が議題になるというふうには考えておりませんでした。
 なお、九五年についても、いろいろとマスコミでお書きいただいておりますが、そのような事実は承知していないとしか申し上げようがございません。
○北側委員 さまざまな客観状況からいって、あなたがお知りにならないということも私は納得ができません。
 VIP口座についてお聞きをいたします。
 野村証券では、一般投資家にはなかなか手に入らない新発のCBやワラント債、また新規の公開株などのプレミアム商品と言われているものを、特定の客について優先配分をしておられたのではないでしょうか。
○田淵参考人 優遇的な商品というものの定義についてはなかなか難しいものがあると思うのでございますが、私も、役員になりましたときに営業企画担当をやっておりましたので、その当時からの流れからいいまして、少しでも広くお客様にということが努力目標の一つであったことだけは申し上げておきます。
○北側委員 何をおっしゃっているかよくわからないのですけれども。じゃ、もっと具体的にお話ししましょう。
 私、この予算委員会の場で、二月七日に指摘をさせていただいたのですけれども、一九八六年から八九年、バブルの真っ盛りですね、八六年から八九年、この間に、十五銘柄の新発のCB、転換社債、当時は極めてうまみのある商品でございます。この新発の転換社債、十五銘柄五十四口、合計五千四百万円を、特定の個人ですよ、特定の個人が、外務官僚が取得をされておられます。これは不公平な配分とは言えませんか。
○田淵参考人 その事実については私、承知しませんが、もしおっしゃるようなことがあるとすれば、不公平とかそういうことまで私はこの席で申し上げる立場にはございませんけれども、そうかな、こういう感じですね。私の周辺では、少なくともその種の不公平な配分があったとは承知していませんものですから、そのデータが事実であるならば、ちょっと偏っているかなという感じはいたします。
○北側委員 今お認めになられたというふうに私は理解します、不公平だということを。
 当時は、この転換社債の人気というのはすごかった、それはよく御存じですよね。
 これは八八年の朝日新聞です。朝日新聞でこういう記事があります。「転換社債の新発債は、入手できれば、まず損はないので人気が高い。たとえば、十五日に初上場された住友化学という銘柄は、四日の払込期日に百円だったものが、十五日の終値は百二十六円五十銭。百万円買った人はわずか十一日で手数料を引いても約二十五万円のもうけを手にした。」こういう商品なんですね。
 ほかの事例を見ても、すごいんですよ、このころは。発行されまして、例えば三菱重工の新発のCBは、十日後に初値が二倍になった、二百万に。また、トヨタの新発債は、十日後に百四十万、四割増になったんですよ、上場の初値が。非常にうまみがあって、一般の投資家にはなかなか手に入らなかったんですよ。それが数年間で、今申し上げたような十五銘柄の五十四口、五千四百万を配分されるというのは、特定の個人ですよ、これはもう不公平としか私は言いようがないと思うわけでございますし、今あなたもそれをお認めになられたというふうに思います。
 そこで、こういう取引が、先ほど来話題にのっておりますVIP口座の中で取引をされておられた事例が相当あると思われるわけでございます。ついては、このVIP口座の中のやはり政治家、官僚、これについてはきちんと、私はこの際、国民の皆さんが一番関心を持っているのはここです。ここのところを公表して、明らかにすべきだと思いますが、いかがですか。
○田淵参考人 まず、VIP口座とそういう優遇との間にはいささかも関係がないということは、まず申し上げておきます。
 二番目に、VIP口座を何らかの形で公表しろとのお言葉でございますが、私、きょう現在、それにお答えする資格を持っておりませんので、帰りましたら経営陣に伝えておきます。
 それから、資料は、今現在検察の方に全部行っておりますので、物理的に今現在は無理じゃないかと推察いたしております。
○北側委員 もう一度最後に申し上げます。
 先ほどの外務官僚の例がございます。これは事実です。こうしたことがほかの官僚や政治家にもあるはずです。それをきちんと公表すべきです。そうしないと、私は、国民の皆さん、我々はなかなか納得できないということを最後に申し上げまして、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。
○深谷委員長 これにて北側君の質疑は終了いたしました。
 次に、池田元久君。
○池田(元)委員 民主党の池田元久でございます。
 御苦労さまです。しかし、先ほど参考人のお話を聞いておりますと、参考人がかつてあのバブル全盛のころ、いろいろなインタビューに登場されておりますが、そのときこう言っていらっしゃるわけですね。ここまで発達した日本の市場に今必要なことは情報公開ですね、特定の人だけでなく、皆さんに情報を的確にディスクローズした上で判断してもらうと。それから、あなたに会った人は、皆率直だと言っています。ぜひ、もとに返って御発言願いたいと思います。
 さて、先ほどから出ておりますが、野村証券の不祥事の再発、みんな驚いたわけです。九一年のいわゆる証券不祥事で、野村証券が損失補てん、暴力団との不正かつ大量な取引をしていたことが明るみに出ました。ところが、問題の総会屋の口座はその後も継続し、不祥事の直後から不正取引が行われていたことが今回明らかになったわけです。多くの人々は、本当にあいた口がふさがらないという印象を持ちました。また、九一年の証券不祥事の教訓が全く生かされていないのではないかということも皆さん言っております。
 当時社長だった田淵さんは、一九九一年の六月、一連の不祥事の責任をとって社長を退任し、副会長、続いて相談役に退かれました。しかし、その際の退任の記者会見で、参考人、あなたは、肝心な点、暴力団との関係などについては守秘義務を繰り返すのみで、不祥事について明確な説明をしませんでした。真相究明もしなかった。野村証券の元役員は、あのときしっかりと総括と反省をしておれば、今回のようなことは起こらなかったと言っております。
 最大の焦点でありました暴力団との関係についてお尋ねしたいと思いますが、稲川会の石井進元会長が東急の株を二千九百万株、大量に買い占めたわけです。その直後に野村証券は、この東急の株を特別推奨銘柄として大量かつ集中的に売買をしました。一方、系列の野村ファイナンスは、この元会長に百六十億円も融資した。さらには、財産価値の裏づけのないゴルフ会員の資格預り証という、稲川会系のゴルフクラブのそういった預り証を二十億円も購入した、資金を供与したということですね。
 これは、当時あなたが社長だったときの大きな出来事です。この稲川会の元会長は、野村にとって大きな存在だったと思います。先ほども出ましたように、田淵節也さんは、九一年の国会で、この稲川会の会長と会ったことを認めておりますが、社長であったあなたは、この会長と面識があったと思いますが、いかがですか。
○田淵参考人 いろいろ御質問があったかと思うのですが、最後の御質問が御質問だと拝聴してお答えしてよろしゅうございますか。
 稲川会の会長の石井さんとは私は一切面識はございませんし、その事件が起きるまでお名前も存じ上げておりませんでした。
○池田(元)委員 大変不自然だと思います。
 この件では、その後、この暴力団の会長が死去いたしまして、野村ファイナンスの百六十億円の債権は岩間開発という会社に肩がわりされました。その間のことはわからないのですが、おととし、九五年三月になって、東急建設が岩間開発から東急の株を買い取ったことだけが知られております。
 あなたが社長のときに発生したこの暴力団絡みの百六十億円もの債権の処理はどうなったのか、お伺いをしたいと思います。
○田淵参考人 この融資は私どもの関係会社であります野村ファイナンスのビジネスでございますので、私が社長をやめます時点までの調査しか私は承知しておりませんが、その後、この株券が東急建設さんですかと岩間開発さんとのお話し合いの中で移動した、私の承知しているのはそういうことであります。
○池田(元)委員 野村側に聞いたところ、九十二億円は返済が済んだ、まだ多額に残っている。要するに、現在もこういうやみの世界と債権処理の問題が続いているわけですよ。
 こうした問題を含めて、野村グループといわゆるやみの世界との関係が続いているということは十分考えられるのですが、いかがでしょうか。氏家新社長は、就任後に、反社会勢力との決別を言わざるを得ませんでした。その辺、一言お願いします。
○田淵参考人 債権が残っているという意味では、私は事実関係は承知していませんが、先生のお話を前提に考えますと、債権関係が残っているのが事実とするならば、まさに、やみとの関係が続いているというよりも、闘うべきテーマが残っている、こういうふうに理解してやっていただければありがたいと思います。
○池田(元)委員 このことは全くディスクローズされておりません。いろいろ恥部といいますか、そういう部分が多分あるから、途中一切ディスクローズしないということが専ら言われておりますので、今の発言と逆ではないでしょうか。
 総会屋との関係についてお尋ねしますが、先ほど、木島力也氏とは二回会ったと。もう一人、小池隆一容疑者の師匠、後ろ盾と言われております故上森子鉄氏とお会いになったことはございますか。
○田淵参考人 会ったことは一度もございません。
○池田(元)委員 では、木島氏と二回会ったときに何か頼まれ事をしたとか、その後電話があって依頼されたとか、人を介しての依頼とか、そういうものはなかったですか。
○田淵参考人 その席で格段に何か頼まれ事をされたようなことは一切ございません。その後の電話もございません。何らかの連絡もございません。お亡くなりになったのも私は存じ上げませんでした。
○池田(元)委員 小池隆一容疑者との面識を否定されましたが、これは不自然です。
 八五年に三万九千株、八九年に三十万株を取得した。そして、この小池隆一容疑者については歴代首脳の申し送り事項になっていたという話もございます。あなたが面識がなかったというのは本当ですか。
○田淵参考人 歴代担当者というのはどういうレベルか知りませんが、社長が知らなきゃならない理由もなければ、社長が知るような仕組みにもなっておりません。
○池田(元)委員 いずれ明らかになると思います。
 酒巻さんとあなたの関係は、若いころ本店営業
部で、初め課長同士、次いで次長と課長という関係でした。また、一九八八年から九一年まで社長と副社長という関係でもありました。そして、九一年六月、あなたは酒巻さんを後継の社長に指名をいたしました。また、何か広尾のマンションの同じ階の部屋を一緒に購入したということも聞いております。酒巻さんは、先ほども出ておりますように、あなたの官房長官、女房役とも言われておりました。
 報道によりますと、あなたが相談役になってからも、社長の酒巻さんはあなたの部屋を事あるごとに訪ねて、指導を仰いでいた。また、酒巻さんは、案件を決める前に頻繁にあなたの部屋に足を運んでいたと言われます。
 あなたは酒巻さんからしばしばよく相談を受けていたと思いますが、どうでしょうか。
○田淵参考人 私の認識としては、そんなに頻繁に相談を受けたとは思いませんし、彼の決定に私が影響を与えたことはほとんどないと思っております。
 それから、関係でございますが、東京の営業部のときに私が課長から次長になる期間、一年三カ月だけが上下関係であったにすぎません。副社長はほかに五人おりましたから、四人でございますか、その中の一人という位置づけでございました。
○池田(元)委員 九二年の株主総会と九五年の株主総会について、事前の酒巻さんとの話というのはあなたは否定しておられますが、大変不自然です。
 酒巻さんは、両田淵氏、特にあなたを取締役に復帰させることが自分の最大の仕事だと言っておりました。特に、九五年六月の株主総会であなたは節也氏とともに取締役に復帰したわけですが、その前の経営会議で、二人を復帰させるという酒巻さんの提案に対して、三人の常務が反対を唱えたとされております。
 あなたは、みずからの処遇のことなので、その前後に酒巻さんと話し合ったのではないですか。
○田淵参考人 まず、経営会議で三人の常務が反対を唱えたということでありますが、常務は経営会議メンバーではございません。また、役員会で、当然メンバーでございますが、反対を唱えたという話も私は聞いておりません。
 それから、事前に酒巻元社長と何らかの相談ということは一切ございません。
○池田(元)委員 いずれにしても、経営会議か全役か知りませんが、そういうところで異論があった。異論があるのですから当然いろいろ話をしているはずだ、こういうことを言っているわけですよ。あなたの処遇について、親しい酒巻さんと話し合わなかったというのは、どう見ても、だれが見ても極めて不自然と言わざるを得ません。
 では、次に移ります。
 VIP口座というものがありますね。あなたが社長に在任していたのは一九八五年から九一年まで、そのまさに八〇年代後半にいわゆるVIP口座、特別管理顧客口座が新設されたと言われております。
 いつごろから、どのような趣旨でこのような口座を設けたのか、責任者であったあなたに聞きたいと思います。
○田淵参考人 先ほど申し上げたような性格でございますので、いろいろな属性の記入ということがデータベースに行われたのは、相当の時間をかけていたと思います。オンラインというのにインプットしたのが五十八年と聞いております。
○池田(元)委員 昭和五十八年ですね。大体その流れとしては、私はわかります。
 あなたは政官財等に広い人脈を持っていらっしゃるようですが、エネルギー懇話会というものがございますね。エネルギー懇話会の事務局長で、運輸会社社長のMさんを御存じだと思いますが、いかがですか。
○田淵参考人 最近マスコミにしばしば登場しますMさんならば、私の友人であります。
○池田(元)委員 エネルギー懇話会というのは、有力政治家とエネルギー関連の財界人二十七人でつくっている団体です。Mさんは、官界、政界で交友範囲が広く、ある大蔵省幹部の再婚披露宴で友人代表を務めてちょっと知られております。
 あなたはこのMさんとじっこんの間柄、おれ、おまえの仲とも言われております。Mさんから官僚や政治家を紹介されたことがあったのではないですか。
○田淵参考人 そのようなことは記憶にありません。
 私は、官僚を御紹介いただくなら、直接その周辺の方にお頼みできる立場にありますから、中小企業の社長さんのお力をおかりしなければならぬことはないというふうに理解しております。
○池田(元)委員 いや、この方は中小企業の社長というよりも、ある種のフィクサーとして有名な方なのです。
 あなたは、Mさんと頻繁に会食を重ねていたと言われます。別にそれが悪いと言っているのじゃないですよ。二人の間で官僚や政治家のVIP口座開設を話し合ったことはなかったですか。
○田淵参考人 VIP口座とか、あるいは政治家の方あるいは官僚の方の口座開設等の御依頼については、一切ございません。
○池田(元)委員 ベトナムの関係をお聞きしたいと思うのです。
 あなたは、特に相談役になってから、野村証券グループのアジア進出に力を入れました。中でも、ベトナム北部の野村ハイフォン工業団地、ここに資料がございますが、その開発を主導した。節也会長は、先ほど出たように、田淵義久君が全部責任を持ってやっておられた、こう言っています。
 その工業団地は、シンガポール籍の野村の合弁会社が七〇%、ベトナム側が三〇%出資しています。九四年十二月二十七日に設立され、九七年一月三十一日に開所式が行われました。しかし、まだ進出企業が少なくて、進出企業をもっと誘致する必要に迫られている。開所式にはあなたも出席されました。在ベトナムの日本大使も出席している。
 この工業団地の開発をめぐって、外務、通産、大蔵等の官僚と会ったことがないかどうか、お尋ねしたいと思います。
○田淵参考人 先ほどちょっと時間を割かしていただいたのでおしかりを受けましたけれども、この辺はきちんとお答えしなければいかぬものですから、失礼しました。
 接触といえばベトナム大使館でございまして、これは当然ごあいさつと、それから御報告、節目節目で御報告させておいていただくことがお役に立つことだろうということで伺った、これだけでございまして、あとは、事柄の性格上、ほかの方々が関与する余地のない仕事であります。
○池田(元)委員 ほかにもいろいろやっていらっしゃるのですね。調べますと、ベトナム政府の経済政策への助言を行う総合政策支援、政府の指南役となる事業に野村総研が応札した、これは結局大和総研に負けてしまうのですが。また、野村証券は、ベトナムの証券市場への参入と海外起債の引き受けなどをねらっていると言われております。
 こうしたベトナム進出の事業をめぐって、外務官僚等に、相手国政府への橋渡し、協力を依頼したことはないのでしょうか。あいさつだけでしょうか。
○田淵参考人 海外でのその種の仕事で求められるのは我々の専門的機能でございまして、そういう性格上、政治家の方とか外務官僚の方とかあるいはその他の省庁の方の御支援を仰いだということは、一切、私の知る限りございません。
○池田(元)委員 終わります。
○深谷委員長 これにて池田君の質疑は終了いたしました。
 次に、松本善明君。
○松本(善)委員 あなたの話をずっと聞いておりますと、酒巻前社長が、野村の会社ぐるみではな
くて個人ぐるみだと言い張って、その後逮捕をされました。ほとんどの疑惑について全部否定です。これは到底ちょっと信用できないですね。
 酒巻さんは逮捕をされて、容疑は小池隆一容疑者への利益供与ですね、自供も始めているようです。野村証券そのものも起訴をされました。文字どおり会社ぐるみなのですね。
 それで、この利益供与は、九五年の六月の株主総会であなたが取締役に復帰する、節也氏と一緒に、それが最重要議題だったのです。それについて、あなたは全く知らないと。これは通らないです。先ほど一部認められましたね。四月の後半に、あなたが株主総会で復帰をするという話を酒巻さんから聞いたということでありました。
 それから、三人の常務が反対だ、これも知らないと。反対が強い。あなたは証券不祥事で辞任した人ですよ、それが取締役に復帰をする、だれが考えたっておかしい、反対が強いのは当たり前です。反対が強いというお話は一切知りませんでしたか。
○田淵参考人 一言。先生の御発言の中に、一部認めて、酒巻と会っているじゃないかとおっしゃいますが、これは取締役就任の要請を受けたということでございまして、株主総会絡みにおいての相談は一切受けたことはないと申し上げているわけでございます。
 それから、反対の空気でございますけれども、私、率直に申し上げて、お申し出の最初は、何も取締役の肩書要らぬじゃないか、こういうお話から始まったわけで、経緯はございますが、最終的に酒巻君の、具体的な必要性、仕事を手伝ってもらう上ではこういうことをやってもらわなければいかぬ、こういうことをやる場合に困る、こういう話の末に、それでは、四十年にわたりお世話になった証券市場、野村証券に対するお礼奉公、こんなつもりで引き受けさせてもらいましょう、こう申し上げたわけでございます。
○松本(善)委員 取締役に復帰をすることを要請された。これは当然株主総会でやらなければならぬでしょう。そのことをあなたは知りませんでしたか。
○田淵参考人 それはもう、要請を受け、社内の手続を経、株主総会の手続を経る、これは当然承知しております。
○松本(善)委員 そうすると、それは六月の総会にかかる、それは反対があるだろう、このことは一切酒巻さんから話はありませんでしたか。
○田淵参考人 ありていに申し上げて、株主総会、白紙委任状を含めますと多数を持っていることは社長のときから経験で知っておりますから、それほど意識をしていなかったというのが真実でございます。
○松本(善)委員 これはあなた、損失補てん罪の被告に野村証券がなっているんですよ。それで、あなたは取締役ですよ。これは知らぬなんということは通らないですよ。
 小池の質問状が野村の総務部の要請でつくられたということまで言われている。あなたの自宅も顧問室も捜索の対象になっているんですよ。だれが考えても、あなたがこの犯罪にかかわっていないということは考えられないですよ。疑惑を持つのは当然ですよ。
 それで酒巻氏は、あなたに要請してきた以後、あなたにこの問題について一切話をしませんでしたか。
○田淵参考人 就任の要請を受けた後と理解させていただいて、それから株主総会までと期間を限定いたしますと、株主総会についての相談事とか状況説明は一切ございませんでした。
○松本(善)委員 先ほどもちょっと出ましたが、あなたは、同じマンションの同じ階に酒巻氏と一室を所有している。購入も一九八三年、同じ時期だ。あなたが副社長、酒巻氏が専務のときです。密接に相談をしていたんじゃないですか。
○田淵参考人 あの物件は、旧日赤……(松本(善)委員「密接に相談していたんじゃないかと」と呼ぶ)相談といいましても、ちょっと事情を説明させてください。日赤跡の開発でありまして、三井不動産、住友不動産、地所、三社開発でございますので、どちらから購入したか私は記憶がないんですが、その売り出しにたまたま私が……(松本(善)委員「相談したかということを聞いているんです」と呼ぶ)彼が、私がそれに応募するということを聞いて、私も一緒に応募させてくれませんかということで応募したわけで、したがって、同時に買ったということになるわけです。
○松本(善)委員 結局答えないんですね。それは、だれが見てもおかしいですよ。同じマンションを一緒に買って、同じ階にいて、何の相談もしていない、そんなことは通らないです。あなたがみんな、私どもの言葉で言えばしらを切るという態度ですね、これは。
 一つ一つ聞きますが、小池との違法取引は、野村では二十人以上が知っていたということです。逮捕された四人、役員経験者四人、部長三人、部次長三人、課長四人、課長代理一人、一般社員数人。これだけ知っているということが言われているのに、取締役のあなたは一切知らないんですかね。もう一回聞きましょう。
○田淵参考人 実際に、一切承知しておりません。
○松本(善)委員 それでは、また聞きましょう。
 小池に対する一任勘定は、八九年から九五年まで百回にわたって、小池嘉矩容疑者が社長を務める小甚ビルディング名義の口座と、小池嘉矩容疑者名義の口座で行われたということであります。あなたの社長当時から百回も行われている。これは、あなたは何にも知りませんか。
○田淵参考人 個別の口座、個別の取引案件等については、社長としては一切知らない仕組みになっております。報告を受けない仕組みです。
○松本(善)委員 あなたは、取締役だけれども何にも知らないんですね、あなたが中心問題になる問題について。考えられませんね。
 小池氏は、損失補てん要求罪が適用されるということであります。これは、あなたの社長の時期に口座が開設をされている。小池の株式売買には、本店第一企業部のSという次長がかかわったということです。その上司の武士常務は、やはり小池隆一容疑者と同じマンションに、九一年六月二十四日にマンションを買ったという奇妙な一致です。これもあなたの社長の当時であります。小池の株売買については、やはり全く知りませんか。
○田淵参考人 武士常務が知らないかということでございますか。(松本(善)委員「いや、あなたが」と呼ぶ)私ですか。知りません。
○松本(善)委員 外交官僚に有利なメリット商品を割り当てたという先ほどの話で、あなたは、それは不公平ではないか、こういう趣旨の話がありました。それから、小池にもこういう利益供与が行われています。
 これ以外に、特別の優遇、利益供与その他が野村からなされたということについて、一切知りませんか。
○田淵参考人 私の承知している範囲では、一切聞いたことがありません。
○松本(善)委員 終わります。
○深谷委員長 これにて松本君の質疑は終了いたしました。
 次に、上原康助君。
○上原委員 社民党の上原ですが、先ほど来から参考人の御答弁を聞いていますと、一切存じませんとかございませんとか、要するに、知らぬ存ぜぬですね。これでは納得しかねます。それは、きょうは参考人でおいでいただいているわけですが、場合によっては証人喚問ということも国会にはあり得るということを、まず参考人はしかと受けとめて御答弁願いたいと思います。
 そこで、既に多くの質問がありましたので、少し角度を変えますが、一連の野村のこの証券不祥事に関連して、参考人自身、司法当局から何らかの事情聴取を受けたことがあるのかどうか、それが一つ。
 二点目は、先ほどちょっと、官僚に物を頼むに
は他を介しないで直接やるんだという、それだけの大物ぶりを言っておられた。恐らく、これだけのことをしてかしているわけですから、大蔵官僚とかあるいは政府関係者、歴代の総理大臣、お名前は言わぬでいいです、あるいは大蔵大臣、有力と思われる国会議員とか、そういう方々とどのくらいの面識があり、一連の問題等の、あなたが社長におったころあるいは今回に至るまで、どの程度の交友関係なり、いろいろお話し合いをした経緯があるのか。この二点、まずお答えください。
○田淵参考人 恐縮ですが、第一点は何でございますか。(発言する者あり)司法当局、はい、わかりました。きょう、今時点までは、事情聴取を受けたことはございません。
 それから、この件に関して、政治家の皆さんとかその他の皆さん方に何らかの働きかけをしたかということでございますが、私は、一切そのようなことはいたしたことはございません。
○上原委員 二点目のお尋ねは、この件に関して何か水面下で工作したのかどうかということを聞いているんじゃないんです。交友関係があるのかどうかをお尋ねしておるのです。
○田淵参考人 一般的な交友関係ということでいえば、交友関係の意味にもよりますけれども、個人的におつき合いするというふうな交友関係のある方は、まずいらっしゃらないと思います。
○上原委員 ちょっと微妙ですね、御答弁が。
 そこで、もう既にお尋ねがあったんですが、どうしても納得がいかないんですね、お答えを聞いておって。例えば平成七年の株主総会は、あなたと田淵節也会長の二人の取締役復帰が主議題の一つであったと聞いております。また、そうだったと思うんですね。去る五月二十八日の参議院予算委員会での参考人質疑においても、酒巻元社長は、二人の取締役復帰について自分が運動したということを否定しなかったですね、そういうお尋ねに対して。あなた方二人が復帰することを運動したんだということを否定しなかった。
 取締役復帰について、あなたは、そういう運動は一切しなかったということを先ほどから強調しておられるんだが、酒巻元社長など会社の幹部に働きかけたことは本当になかったんですか。なければ、そういう小池容疑者を介していろいろの対策をするとか、そういうことにはならなかったと私は理解する。
 さらに、平成三年の証券不祥事の責任をとってやめたあなたが会社に戻るということは、社会常識からはこれは考えられないですね。一遍、不祥事をしてかしておやめになったんだから、それが復帰をしなければいかないという、社会的には到底それは常識的には考えられない。たとえ会社かだれからかお勧めがあったとしても、断るのが筋である、我々はそう思う。あなたは今そう思っていらっしゃるかもしれない、今時点においては。あのころは一生懸命、復帰するために努力したかもしらぬが。
 どうして、会社にそこまでしがみつく理由があったのか。それは、いろいろなしがらみなり、不祥事をもっと覆い隠そうとか何かがあればこそ、そのような態度をとったと思う、また運動をやったと思うんですね。そのことをあなたが今ここで明快に、正確に答えることがこの問題解明につながるし、野村証券の再建にも私は役立つと思うのですがね。良識に戻って、もう一度真実をお述べになっていただいたらどうでしょう。
○田淵参考人 事実関係については真実を述べ続けさせていただいておると自信がございますが、今から振り返りまして、取締役復帰の要請、それはそのときのそれなりの判断で受けたわけですが、これはやはり辞退し続けるべきであった、こういうふうに反省しております。そういう意味において、先生のおっしゃるとおりであります。
○上原委員 そうしますと、私が指摘したとおりであるとすると、やはり酒巻容疑者、元社長からお勧めがあって取締役に復帰をするという、そういう株主総会対策をやった、こう理解していいんですか。
○田淵参考人 先ほどの先生の御質問は、そういう中で受けるべきじゃなかったのじゃないか、あえて復帰すべきじゃなかったのじゃないか、こういうおしかりと拝聴しまして、そのとおりであると申し上げたのでありまして、事実関係については先ほど来申し上げているとおりで、私は、要請を受け、それを受けた、あとのことについては一切関与していない、こういうことであります。
○上原委員 そこはお聞きになっている国民の皆さんや、あるいは先ほど来のやりとりを聞いてここにおられる先生方がおのずと御判断なさると思うのですが、私は、やはり酒巻元社長、小池隆一容疑者、両田淵と言われる皆さん、そういう方々が綿密に協議の上で九五年総会は持たれただろうし、そのことがあって、今日ここまで野村の問題が強い社会的批判を受ける結果を生み出していると思うのですが、あなたはそれを否定なさるんですか。
○田淵参考人 さまざまな御批判、これは十分承知しております。そういった中で身の不徳を責めているわけであります。そういった中で、自分の責任のとり方として、やめれば済むというものでないことを百も承知で、今回、私の愛する野村証券から籍を抜く、こういう決意をいたしているところでございますので、先生、御理解賜りたいと思います。
○上原委員 もう時間が参りましたので、あと一問、簡潔にいたしますが、先ほど、元出版社の社長との面識があるということがございました。
 そこで、あなたが社長当時、野村証券が雑誌の購読料とかあるいは情報提供をされる等の情報提供料等を支払っていた団体、いわゆる総会屋的なものはあったのかどうか。あったら、そのことについてお答え願いたいと存じます。
○田淵参考人 その辺のところにつきましては、総務部門の担当役員に全面的に信をおいておりましたので、具体的なことは私は承知いたしておりません。
○上原委員 終わります。
○深谷委員長 これにて上原君の質疑は終了いたしました。
 次に、岩國哲人君。
○岩國委員 参考人にお伺いします。
 まず、今回の事件は、一度ならず二度、このような不祥事について、日本を代表する野村証券がヨーロッパ、アメリカの投資家の信頼を損なったという点で、大変残念に思っております。日本の金融・資本市場の根底を覆し、そして世界の金融・資本市場での信用を失墜し、その責任は大変甚大なものがあると思います。何よりも、多くの投資家に多大な迷惑をかけた、一度ならず二度までも、こういう点について甚だ残念に思います。
 元社長として、こういう責任を今後どういうふうにおとりになるか、それを最初にお伺いしたいと思います。
○田淵参考人 認識において岩國先生のおっしゃるとおりであります。したがいまして、冒頭にも触れさせていただきましたけれども、言葉でおわびするだけで済むものじゃない、こう理解しております。
 しかし、じゃ、どうするんだということになりますと、やはりここは会社を抜本的に変え、うみを出し切り、そして新社長も申しておりますように、社会の倫理や批判と一分もずれのない会社を、どんなに苦しかろうとも、どんな困難があろうともつくり上げていくことだと若い人たちも言ってくれますし、あらゆる指弾を浴びながら、血のにじむような努力を積み上げることの中で、世間から御信頼を得られるような会社になったときに初めておわびの一部がかなったと言えるのじゃないかと思っております。
 私が辞任いたしますのも、そういう若い人の力を思い切って引き出してあげたい、やってもらいたいという気持ちからであります。
○岩國委員 先ほど、先週の末に社長に対して進退伺を出されたと伺いました。その社長の判断いかんにかかわらず辞任するということ、また、一
切の公職から身を引くということを明言できますか。
 今まで世界の金融市場で、これだけ大きな事件を業界のトップが犯し、そして復帰されたということは例がないことであります。会長、社長がお二人そろって復帰されたとき、世界の金融界は驚きました。まさに、日本の常識は世界の非常識と認識させたわけであります。
 今回の事件のけじめのつけ方は、まず先ほど北側委員が要求されましたように、すべての事実を明らかにしていただくこと、それこそが日本の証券業界に対するあなたの最後のお務めではありませんか。そして、一身上、社長の判断にかかわらず、すべての公職から退くということは明言できますか。
○田淵参考人 進退伺を出したのじゃなくて、やめるということを申し上げたわけであります。目下捜査中でございますので、その時期とか諸般の手続というのを社長に一任したわけでありますから、それは時間と手続の問題と承知していただければありがたいと思います。
 それから、公職につきましては、一切もちろん辞職いたします。
○岩國委員 先ほどある委員の質問に対し、きちんとした要件をそろえておれば、日常茶飯事として口座開設は認められ、社長に報告は上がってこないということでありました。それは、その投資家の属性を問わずということでしょうか。暴力団、総会屋であっても、一定の条件をそろえておればというふうな御答弁がありましたけれども、それに間違いありませんか。
○田淵参考人 条件の第一番の属性にその種のものは排除すべしということでございますし、またそんなルールがあろうとなかろうと、取引の結果によっていろいろ紛争が起こることが予見される人たちと取引をすることは、営業マンそれ自身の身を守ることなんであって、ルール以前の問題だということは私は徹底し続けてきたつもりであります。
○岩國委員 総会屋と言われる人が、しかも三十万株取得をしたということが社長の耳に報告されておらなかったということは、全く信じられないことであります。参考人も御承知のように、証券会社、特に主幹事証券の最大の役目は、金融機関、事業会社の株主がどのように変わっていったか、問題の株主が誕生した場合に、それに対してどういう対応をするか、それを野村証券は主幹事として長年やってこられたのじゃありませんか。それを、自分の会社の株主にそのような大株主ができたとき、それが社長の耳にも入らないということは信じられないことであります。
 次に、VIP口座についてお伺いします。
 これは、酒巻参考人も単なる符牒であるということを主張されました。五百万人の野村証券のお客さんの中から八千人から九千人、約一万人と数えましても千人に二人、これはよりすぐられた投資家であるに違いないと思います。
 先ほど北側委員の質問にもありましたけれども、ある外務官僚、そしてある銘柄について相当大きな利益がもたらされておるというふうな質問がありましたけれども、仮に控え目に見て百万円ずつ約一万人のVIP口座の方に利益供与が行われたということであれば、これは約百億円に相当いたします。この百億円、これは野村証券からそのようなVIPと称されるお客さんへの所得移転ではありませんか。所得移転とすれば、これは野村証券による脱税ではありませんか。この点についてどういう御意見をお持ちですか。
○田淵参考人 もっと具体的に申し上げますと、転換債とか売り出し株の配分の問題だと理解いたしますけれども、まず、これらのものは、岩國先生はよく御存じだと思うのでございますけれども、取得したために損をしたということも環境によってしょっちゅうあるわけでございます。私の若いときは、むしろこれが苦痛だったということもございます。あるいは、バブルの頂上から下落する過程は、データをとりますとそうであります。したがって、これの公平、不公平というのは、私も若いころから一生懸命考えるのに、技術的に非常に難しい問題だったということを申し上げれば、先生に御理解いただけると思います。
 所得移転の問題ですが、野村証券は、これを自分で売らないで持って、初値で売る、これは絶対やってはならないことになっております。したがって、これは野村証券の所得を移転した行為とは全く違う、これだけ申し上げておきたいと思います。
○岩國委員 たとえ結果がどうであろうと、動機としては、野村証券が得べかりし利益をそういうところに移転する、したがって、このVIP口座なるシステムは、野村証券の利益を一万人の大切なお客さんに所得移転させるためのシステムであります。したがって、これは脱税に協力した政治家、官僚の名前はもちろんのこと、このVIP口座についての資料を提供するのは当然ではありませんか。これは国民に対する私は犯罪行為であると思います。
 委員長、私は、このいわゆる利益のつけかえについて、このような所得移転が明らかに脱税であるという認識のもとに、事実関係を明らかにするには税務調査が必要と考えます。野村証券について所轄の税務署に税務調査を求めることは、憲法六十二条、国会法百四条によってできると承知しております。野村問題の真実を明らかにするためにも、政府は早急に調査して当委員会に報告するよう、お取り計らいを願いたいと存じます。
 また、参考人に、今現在、こうしたアメリカのSECに対する報告がきちっとなされておるかどうか。一昨日、野村証券のニューヨークから本社に報告が来ているはずです。これは、ブローカー、ディーラーの登録の取り消しの可能性がある。そのような報告に対して、日本の取引所あるいは大蔵省に、その他多くの株主にこの報告がなされておるかどうか。これは野村証券の株式の価値に大きな影響を与える重要な報告であります。
 以上、終わります。
○深谷委員長 ただいまの委員長に対する要求につきましては、理事会で協議させていただきます。
 これにて岩國君の質疑は終了いたしました。
 以上で野村証券問題についての田淵参考人に対する質疑は終了いたしました。
 午後二時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。
    午前十一時五十六分休憩
     ――――◇―――――
    午後二時開議
○深谷委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。
 第一勧業銀行問題について、参考人に対する質疑を行います。
 ただいま御出席をいただいております参考人は、株式会社第一勧業銀行代表取締役頭取近藤克彦君であります。
 近藤参考人には、第一勧業銀行問題について、そのお立場から忌憚のない御意見をお述べいただきたいと存じます。
 なお、委員の質疑時間は極めて限られておりますので、お答えはできるだけ簡潔、明瞭にお願いいたしたいと思います。
 念のために申し上げますが、御発言の際はその都度委員長の許可を受けることになっておりますから、よろしくお願いいたします。また、衆議院規則の規定により、参考人は委員に対して質疑することはできないことになっておりますので、あらかじめ御承知おきを願いたいと思います。
 これより近藤参考人に対する質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。松下忠洋君。
○松下委員 私は自由民主党の松下忠洋であります。自由民主党を代表して、近藤頭取に質問を申し上げます。
 鹿児島弁で、まつぼしに質問しますから、まつぼしにお答えいただきたい。真っ正直にずばっと
という意味でございますから、よろしくお願いをいたします。
 ただいまのNHKのニュースで、東京地検が第一勧銀の役員を取り調べた、そして、商法違反の疑いである、不正な融資をした疑いがあるというニュースが今流れておりますが、御存じですか。
○近藤参考人 申しわけありません、そのことについてはまだ存じ上げておりません。
○松下委員 このニュースがきょうのあなたの立場をきちっと代表しているものですから、そのことを念頭に入れてまつぼしにお答えいただきたい。お願いいたします。
 パネルを用意しました。ちょっと見てもらいたいと思います。ボードの真ん中に小池総会屋グループ、小池の兄と弟がおります。そして、テレビから見ますと左側ですけれども、野村証券でございまして、この野村証券側からさまざまな形で法律に違反して不正な利益供与が行われた疑いがあるということで、酒巻社長とその部下の方、そしてまた小池兄弟が逮捕され、そしてまた一部起訴されたわけでございます。
 そしてもう一つ、右側の方でございますけれども、第一勧業銀行であります。この第一勧業銀行から小池兄弟の活動の資金として総額約二百七十五億円、これが貸し出されている。そして、そのうち七十億円は有税償却、いわば会社がチャラにしたと。そして、現在融資残高が七十五億円ある。これは焦げついてしまっているというふうに承知をしております。
 そして、これとは別に、ノンバンクの大和信用という会社がありまして、第一勧業銀行と一体になり、あるいは役割分担しながら、私の調べた範囲でも大体四十億円というお金が二百七十五億円とは別に小池側の方に貸し出されているというふうに承知をしております。
 きょうのこの国会の質疑は、これらの融資が法律に違反しているのかいないのか、正しく行われているのかいないのかということをお聞きする場でございますし、なぜそういうことをしたのかということをお聞きをする場でございます。その意味できょう第一勧銀の近藤頭取に来ていただいておるということですから、そのことをまず御承知おきいただきたいと思います。
 質問いたします。
 大和信用というノンバンクについてお聞きしたい。
 私の持っていることし三月現在の資料でございますけれども、大和信用の社長は相馬さんという方になっております。この人は、第一勧銀で烏丸支店の副支店長などを務めるなどした第一勧銀のOBであります。はっきり書いてあります。
 そしてもう一つ、大和信用は大体二百二十五億円くらいの借入金があって、そのうち約百三十億円、これが第一勧銀からの融資である。大和信用がノンバンクとして業務を行うための資金のうち、半分以上は第一勧銀が融資しているということでございます。これはきちっとした資料でございます。
 事実の確認ですけれども、そのとおりですね。イエス、ノーで。
○近藤参考人 ただいまの先生の情報をお聞きしましてもう大変ショックを受けておりまして、まことに遺憾であると深くおわびを申し上げます。
 それから、ただいまの大和信用のことでございますけれども、これは、手前どもの当行が支援をしているメーン先であったということで……(松下委員「答えだけ言ってください。知っていますか、知っていないんですか、これでいいです」と呼ぶ)はい。ちょっと、融資の細かい実態については、一応他社のことでございますので、捜査当局が現在捜査中でございますし、我々も、行内調査委員会でもって徹底的にそこのところをわかる範囲で調べておるところでございます。
○松下委員 大和信用の社長は相馬さんで、それが第一勧業銀行のOBかどうかを聞いているんです。はいと言うのが普通ですよ。
 もう一回言いなさい。イエスかノーかだけです。
○近藤参考人 そうでございます。
○松下委員 それを最初から言いなさい。
 つまり、大和信用は、社長を初め経営陣の何人かが第一勧業のOBで、ノンバンクとしての資金調達のほとんどを第一勧銀に頼っている。つまり、第一勧銀がなければ成り立たないノンバンクである。第一勧銀と大和信用は資本関係はないということであるけれども、世間一般の常識からすれば、大和信用は第一勧銀と一体と言ってもいい。その大和信用が今回の疑惑の核心的な役割を果たしているというふうに感じております。
 そこで、大和信用が関係いたします融資についてお尋ねをいたしたい。
 まず第一、第一勧銀は山梨県の牧丘町で計画中のゴルフ場に絡んで約十五億円を融資した。大和信用も約十六億円融資しております。その後、このゴルフ場はうまくいかないということで、大和信用の約十六億円の不良債権をあなたの第一勧銀が肩がわりをしております。なぜ肩がわりをしたんですか。債務保証があったんですか。これも事実ですから、確認だけです。
○近藤参考人 一応、大和信用の方では一年間の融資期間ということで大体考えておられたようでございますので、一年たったところで手前どもの方で引き受けたということでございます。
○松下委員 第一勧業銀行が紹介した融資であるわけですよね。大和信用の経営を支援する、そういう銀行としてこれは責任を果たしたということでしょう。つまり、万一のときは第一勧銀が責任をとる、そういう約束があったということですよね。
 そこで、もう一つお聞きします。
 一九九一年、これは平成三年ですけれども、総会屋の小池隆一容疑者、小池兄の方ですけれども、第一勧銀にマンション購入資金約四億円の融資を申し込んできたことがありますね。これは事実です。確認しております。しかし第一勧銀は、総会屋に直接融資するのはまずい、そういうことで、総務担当の幹部が、小池容疑者、兄と一緒に大和信用を訪れて、大和信用から小池容疑者に融資をさせているわけですよね。これも確認しております。いかがですか、イエス、ノーでお答えください。
○近藤参考人 話を持ち込んだのは平成二年と理解しております。
○松下委員 このことのイエス、ノーを聞いているんです。一九九一年、平成三年を平成二年にしても結構ですよ。どうぞ。
○近藤参考人 そうでございます。
○松下委員 議論を引き延ばすための、時間稼ぎの答弁をしないでください。
 つまり、第一勧銀が、本当は自分で融資したいのだけれどもできない、そういうときに大和信用をかわりに使っている。大和信用は第一勧銀のダミーだ、こういうことですよね。どうですか。
○近藤参考人 特にダミーとは考えておりません。
○松下委員 実態としてそういうことだということがわかればいいんです。
 次に、お聞きします。
 小池容疑者は、一九九二年、これは平成四年ですね、株取引のために必要な資金の追加融資を第一勧銀に要請をしております。第一勧銀は、その時点で既に小池側への融資は相当焦げついていた、そのために、これ以上融資できないということで、大和信用に肩がわり融資を頼んでいる。その額は、数回にわたって、合計で二十億円ぐらいとされております。これが事実とすれば、これは法律違反だ。出資法、商法、あるいは浮き貸しと言われるものかもしれない。まだ時効になっていない。無担保だ。これは重大ですよ。
 この事実を知っていますか。聞いていますか。聞いているか聞いていないか、それだけお答えください。
○近藤参考人 ちょっと、今先生のおっしゃったようには聞いておりません。
○松下委員 一九九二年の株取引のために、今申し上げたとおりでございますけれども、そのことについての事実関係、それを報告受けていますか、数字は別として。
○近藤参考人 はい、聞いております。
○松下委員 それを答えなさいと言っているんです、最初から。何回も言わせないでくださいよ。
 そのときに、大和信用に頼んだ人はだれですか。総務部関係の幹部だというふうに聞いておりますけれども、どなたですか。だれでしょうか。
○近藤参考人 総務の部長席と聞いております。
○松下委員 名前を明らかにしてください。
○近藤参考人 それについてはまだ特定をできておりません。
○松下委員 あなたは知っていますね。知っているけれども言わないんですね。
○近藤参考人 私も知りません。
○松下委員 総務部のある役員だということをあなたが知っているということをここできちっと議事録にとどめておいて、あなたの胸に後でまたしっかりとお聞きすることにします。
 大和信用から小池側への融資、これは第一勧銀が債務保証をしたんですか。
○近藤参考人 私が報告を受けているのは、口頭では迷惑をかけないというようなことを言ったと、正式な法的な保証にはちょっと至らないというふうに伺っています。
○松下委員 迷惑はかけないという意味の口約束はあったということでございます。
 大和信用に社長を送り込んで、資金のほとんどを融資している第一勧銀のしかるべき人が迷惑はかけないと言ったのであれば、それは債務保証にほかならない。大和信用から小池側への融資は、実態として第一勧銀の融資そのものである、そう考えます。
 さらに、聞きたい。
 野村証券は、一九九五年、平成七年の一月から六月の間に、株であるとかワラントの取引を通じて小池容疑者側に約五千万円の利益供与をしております。資料があります。そのときの株取引に必要な資金は、第一勧銀が大和信用に頼んで融資してもらったということでございます。これも事実ですが、確認します。一言で言ってください。
○近藤参考人 資金の流れにつきましては、ちょっと手前どもだけでの調査には限界がございまして、これは鋭意やっておるところでございますけれども、確認できておりません。
 それから、大和信用、小甚ビルディング、それから野村証券の関係というのは、申しわけありませんが、我々は一切関知しておりません。
○松下委員 その議論は、ここで繰り返しません。私が説明したこの資料の中で十分証明されていると感じております。これは事実なんですよ。そして、これが事実だとすると、これは許せないですよ。
 このときの取扱株は、平成七年の一月から六月です。当時、阪神・淡路大震災の災害復興関連銘柄として株価が急騰した株があるんです。その後の値動きが激しくて、非常に大きな動きをした。名前は言いませんけれども、その港湾の復興に関連した、建設会社でありますとか、あるいは一部の銀行とか、そういう株などでこれはやったんですよ。死者六千人を超える大震災でしたよ。今なお苦しんでいる人たちがいっぱいいるんです。知っていますね、あなたは。
 その大災害であるというのに、あなたたちは、そのときにその大災害を食い物にしてぬれ手でアワの株転がしをやったんですよ。平成七年一月から六月です。阪神・淡路大震災、一月十七日です。頭にしっかり、胸に覚えておいてください。このことは、私は絶対に許しません。永久に許さないですよ。国民の命とお金を、大事なお金を何と考えているのかということなんです。体のしんから怒りが沸き上がってくるし、今でも体が震え
 てくるんです。
 その第一勧銀は、それに加担したということになっているんですよ。これは事実です。あなたの考えはもう聞きませんよ。私は、今テレビを見ておられる国民の人たちがこの事実を知ってどういうふうに感じるか、それを素直に聞いてもらいたい。そして、第一勧銀と野村証券の社員の人たちのその心に、私は訴えたい。そういうことをしていたんだよということです。
 もう一つ聞きます。
 六月二日の読売新聞朝刊、そして、きのう、おとといも出ていました。こういう記事が出ていますね。「第一勧銀 野村の「利益供与」に資金」いろいろ出ています。野村証券が小池容疑者に損失補てんするために、ハイリスク・ハイリターンの株の先物取引を持ちかけた。先物取引には保証金が要る、その保証金五億円は第一勧銀が融資したという記事であります。
 先物取引の保証金だから、株を担保にとるわけにはいかない。だから、無担保融資です。事実なら背任だし、法律違反です。その後、この融資は、私が得ている情報では、本当は第一勧銀がまず大和信用に五億円を融資して、その五億円を大和信用がそっくり小池側に融資している。つまり、もっと、より悪質性の高い迂回融資ではないんですか。これはもう犯罪ですよ。何ということだ。知っていますか。
○近藤参考人 五億円の融資というのは、第一勧銀……
○深谷委員長 恐縮ですが、参考人、もう一歩前
 へ。マイクが乗りませんから。
○近藤参考人 それが迂回融資ということは確認されておりません。
○松下委員 もう間もなく確認されるでしょう。今やっているはずですから。あなたが知らないはずはありませんよ。相当勉強してここに来ておられるわけですから。知らないと言ったら勉強不足
 ですよ。
 もう一つあります。
 平成六年、一九九四年十月、大蔵検査逃れのための六億一千六百万円の追い貸しです。もう説明しなくてもいいですね。知っていますね。大和から小池側に九月三十日に融資をした。その原点は、焦げついた七十億円がある。延滞利息は六億にもなっている。検査が来る。さあどうしよう。それはもうこれしかない。検査の前に、大和から小池に六億円を融資した。すぐ小池側から第一勧銀に返済した。検査が終わったら、第一勧銀から小池の方に六億円の追加融資をした。無担保だ。それをすぐ小池の弟が、今度は大和に六億円返した。こういう仕組みです。これは、総務部の幹部が同じように主導してやった。これは間違いないのです。今、調べていますよ。
 無担保で追い貸しする。これは総会屋への利益供与だし、商法違反ですよ、勉強して知っておると思うけれども。だれですか、この主導をしたのは。名前を言ってください。
○近藤参考人 検査を回避したということになりまして、大変これは申しわけなく思っております。
 それから、これはやはり総務部と、それから審査部が協議をいたしましてやったというふうに確認をいたしております。
○松下委員 いずれ明らかになりますよ。今あなたが言ったことと実際がどう違ってくるか。これは数日のうちに明らかになりますから、きちっと、まつぼしにお答えいただきたい。いいですね。
 さまざまな局面で、外見的に見て、これは第一勧銀の融資ではない、大和信用の融資だ、そう言ってもこれは意味はないのです。実態はすべて第一勧銀の融資なんですから。本当は第一勧銀から融資したいんだけれども、小池への融資がみんな焦げついていて、もうこれ以上融資したら大蔵省の目をごまかせない。そういうことで、大和信用に、融資しろ、万一のときは面倒を見るから、そう言って、かわりに融資をさせたわけでしょう。違いますか。だから、大和信用を使ったこの融資全体が大蔵省の検査を欺いていた、そういうことになるのです。
 しかも、きょう一斉に報道されました。全国の支店に資料をごまかす指示、指令を出している。資料がありますよ。回収不可能な債権、これは四というふうに分類されている。これは、できるだけ分類を避けろ、そして、二とか三とか、何とか回収できるようなふうにしろ、そういう指示を本店の企画の方から出しているんだよ。間違いないですね。これも確認です。はっきり言ってください。
○近藤参考人 一言だけ申し上げます。
 これは、支店長が初めて大蔵検査でラインシートに基づいて協議をするというところで、そのマニュアル的なものでございまして、四分類を極少にしろというようなことが趣旨ではございません。マニュアルでございます。
○松下委員 そのマニュアルに堂々とそういうことを書いてあるから、そこが問題なんですよ。まだわからぬのか、そのことが。そこが大事なんです。
 しっかりとお答えください。マニュアルにきちっと、支店の勉強用じゃないよ、指示したんだからもう一言。
○近藤参考人 やはり四分類が幾らかというのは、これは支店の成績にもかかわるわけですし、決して虚偽を言えということではなくて、きちんと疎明というか説明をして、不当にそれをふやさないようにという、これは、やはりそういう分類を少なくするというのは、基本的には、何というのですか、虚偽にあらわせということじゃなくて、やはりそういう分類というのは不当に多くなってはいかぬという基本的な流れがあるわけであります。
○松下委員 ところで、大和信用に頼んで、小池容疑者や弟の嘉矩容疑者あるいは小甚ビルなどへ融資してもらった額は、延べ幾らぐらいになりますか。私の調べたのでは四十億ぐらいと見ていますけれども、最近、五億が出てきたり、いろいろ出てきていますよ。実際、どうですか。教えてください。数字をぴしっと言ってください。
○近藤参考人 申しわけございません。今、行内調査委員会でその辺を徹底的に調査しております。まだ数字は最後まで出ておりません。
○松下委員 どのくらいの額のあれですか。百万円ですか、一億円ですか、五十億円ですか、一千億円ですか、百億円台ですか。どういう感じですか、言ってください。国会の場です。
○近藤参考人 単位といたしましては、やはり十億円とか二十億円とか三十億円とか、そういう感じじゃないかと思います。
○松下委員 最初からそういう答えを、その答え自身も不満ですけれども、三十八兆円の融資資金高を持っていれば、十億、二十億というのはあなたたちにとっては端数なんでしょうな。今のサラリーマンの生涯の獲得する賃金は幾らですか。一億円少々ですよ。一億円ちょっとで一生かかって、四人家族を抱えている。あなたたちを入れたらもっと大きくなるよ。後であなたの、頭取の賃金を聞くことになっているけれどもね、給与。ちゃんと計算してください。(発言する者あり)報酬を聞くことになっていますから。
 約四十億円、これをもっと超えるだろうと私は見ております。第一勧銀が大蔵省に報告した資料では、第一勧銀から小池側への融資は延べ二百七十五億円、これですね。ここですね。二百七十五億円となっております。この中に、私が言いますけれども、この四十億円、あなたが言う二、三十億円、入っておりますか。入っているか入っていないかだけ答えてください。
○近藤参考人 入っていると思います。
○松下委員 入っていないですね。
○深谷委員長 いや、入っていると思いますと。
○松下委員 もう一回お聞きします。入っていますか、入っていませんか。
○近藤参考人 先生のおっしゃった中に入っていると思います。
○松下委員 これはぴしっと、私の方に、この委員会に出していただきたいと思うのです、中身を。
 私は、二百七十五億円の中には入っていないんじゃないか、そう考えております。
○近藤参考人 二百七十五億円の中に入っておりません。失礼しました。
○松下委員 入っていないのです。そこがおかしいのです。
 四十億円といいますよ。その四十億円も、実態を見れば、事実上、第一勧銀の融資だ、そう考えています。しかも、相当に危ない部分を大和信用に肩がわりをさせているんだ。第一勧銀の直接融資の二百七十五億円よりも、大和信用をダミーにして、あなたはダミーでないと言いましたけれども、実態はそういうことだ。融資した四十億円の中身の方が重要ではないか、こう思っております。
 その約四十億の中に、犯罪性の高い融資も集中しているんじゃないだろうか。先物取引の保証金の無担保融資の五億円もその中に入っておりますし、この延滞利息、大蔵検査を逃れるための延滞利息の六億円、ノンバンクの大和信用から小池兄弟の方に行ったその中に入っていますね。山梨県のゴルフ場もそうです。最もまずい融資がこの中で使われている。これよりももっとまずいものが実際はその中に隠れていてもおかしくないというふうに考えざるを得ない。
 だから、第一勧銀が大和信用に押しつけた、肩がわりされたこの四十億円の中身について、融資の経緯について、二百七十五億円と同様に、国会と、当委員会と大蔵省に報告をしていただきたい、これを委員長にお願いいたします。いいですね。
○近藤参考人 その辺につきまして、現在、当局で捜査の真っ最中でございます。それから、我々も行内調査委員会で可能な限り調査をいたしておりますので、そういうことで御了解いただきたいと思います。
○松下委員 第一勧銀頭取としての大事な責務ですから、ぴしっとこの委員会に報告を出してください。
 これはもう一回言いますけれども、混同して、使い分けたりして、あれは私の方、これは私の方ではない、大和だ、そういうことで通るものではないということをしっかり認識して、今までの私の話の中でおわかりいただけたと思うのです。預金者は納得しない。第一勧銀が知らないはずはないわけですから、必ずこれはぴしっと出していただきたい、そのようにお願いをするわけであります。
 もう一つお尋ねします。
 第一勧銀は、名前が示すとおりに第一銀行と勧業銀行が合併して設立されました。この二つの銀行のたすきがけ人事、こう言われて、まだ一体となっていないのじゃないですか。幾つかのスキャンダルも、伝聞だけれども聞いております。そこに総会屋のつけ入ってくるすきがあった、私はそう思っております。頭取も、歴代頭取を見ると、会長もそれで交代交代やっている。出先、出先でも、部長をとれば副部長は別だ、第一が常務をとれば今度は勧業銀行側は専務だ。実態は、二つの銀行がそれぞれに縄張り争いをしたり、何かある意思を持ってやっている。そういう中につけ込んできたすきがある、そう思っていますけれども、頭取の考え方をちょっと。実態はどうなのですか。
○近藤参考人 合併銀行でありますことは事実でございますし、やはり合併銀行で失敗するのは大事にあるというような経験がございますものですから、我々は非常に慎重にやってきたことは事実でございますけれども、少なくとも現在においてそのようなことは一切ないというふうに考えております。
○松下委員 この場でそういう言い逃れの話をしてはだめですよ。本当にしんから自分の改革の意図を出さないと、今東京地検であなたの部下が取り調べられているのですよ。そのことの重みをまだあなたはわかっておられないと思います。
 あなたの銀行の今後について、一言言わせていただきたい。
 融資の審査を担当していた副頭取を次期頭取にするということの是非、こういうことを含めて大胆な人事、組織の刷新、銀行名の改変、自己責任の徹底、名実ともに生まれ変わって国民からも世界からも信用される、そういう銀行にしなければいかぬのじゃないですか。心の触れ合いを大切にするという、このハートの、書いてありますね、「心のふれあいを大切にします」赤くて、そして白い清潔なハートですよ。今これが真っ黒になって割れているのですよ。今毛も生えているという話もありました。そういうことをしっかり認識した方がいいと私は思いますね。
 そして、総会屋と手を切るのですよ。その勇気を持たなければいかぬ、あなたはこう言いましたよ。去年の四月一日に、あなたが頭取に就任したときのこれです。いいこと書いていますね。読んでみますよ。「困難や難問に直面すると「難しい」とか「前例がない」といった「出来ない理由」を考えがちです。しかし、発想を転換して「どうしたら出来るのか」と考え、汗を流し、知恵を絞り、勇気をもって取り組んでいただきたい」、すばらしいですね。「困難を乗り越えることにより、自らを一層飛躍させること」だ。
 あなたの答弁を聞いていると、この意欲がまだわいているとは思えませんね。しかと、ぴちっとやっていただきたい、そう思います。
 もう一言言います。
 大切な国民のお金を預かっている。大物総会屋の紹介があれば大口融資を、担保もとらずに貸して、一般国民には厳しい条件をつけてなかなか貸してくれない。あなたの上司の奥田会長が全銀協の会長のときに、自由民主党の融資を断った。その一方で、同じ時期にこうして総会屋に三百億を超す一これをきちっと、どういう人たちとしているかということの意味をきちっとわかっていただきたい。
 あなたの再生の心意気に期待して、私の質問を終わります。
 以上です。
○深谷委員長 これにて松下君の質疑は終了いたしました。
 次に、西川知雄君。
○西川(知)委員 新進党の西川知雄でございます。
 きょうは近藤頭取にここに来ていただいておりますが、それは個人の資格ということではなくて、第一勧業銀行の頭取として来ていただいておりますので、また調査委員会も弁護士の人たちを入れて何十人かで構成されておる、それからまた参議院の予算委員会から日もたっておりますので、すべての調査はほぼ終わっていると思いますので、明確な答弁をお願いしたいというふうに思います。
 まず最初に、木島力也さんに対する件について、若干の確認をさせていただきたいと思います。
 木島力也氏は、いつからかは明確ではございませんが、ピーク時には第一勧銀の株を六万株持っていらっしゃった。また、死亡後も名義変更をせず、四万株を依然所有していらっしゃるということです。そして、第一勧業銀行が木島力也氏自体には過去に融資をされたことはないということでございますが、木島力也氏が代表を務める種牡馬共同馬主会、これは法人の登記をしておりませんが、それに対して無担保で五億円の融資を平成二年のときに、二カ月間ですが、されておる。
 当時、木島氏は、第一勧銀の口座に六億から七億の預金があったというふうに聞き及んでおりますが、無担保で五億円、そして法人登記のないようなところに融資をされたということは、私はまず癒着の第一をあらわしていると思いますが、まず、この事実がそのとおりかどうか、そのことをお答えください。
○近藤参考人 私が受けております報告では、預金の範囲内で御融資したというふうに聞いております。
○西川(知)委員 預金の範囲内で、五億円は預金の範囲内ですが、預金を担保にとっていたわけではないということを確認をしておきたいと思います。
 次に、第一勧銀が小池嘉矩氏と取引を開始した経緯等々について御質問をしたいと思います。
 この開始は昭和六十年三月二十六日です。そして一億円のお金を、融資期間が六カ月ということで、担保は自分が持っている株だけ、保証人はなしということで融資をされております。小池嘉矩さんは当時は四十歳で、まだ行政書士の資格も取られておりません。一九八八年から一九九六年の十月まで登録をされておりますが、四十歳でまだ行政書士の資格もない、見るべき担保もない、このような方にまず融資をされたということが実態でございます。
 残高で見ますと、昭和六十年末では、新規実行が昭和六十年で二件、貸付残高は一億二千万円。昭和六十一年末では、新規実行がその年で十件で残高六億五千万。昭和六十二年末では、新規実行が十五件で残高三億円。六十三年では、新規六件で残高九億五千万円となっております。平成元年も七件、二年が八件、三年が二件、六年が二件。元年は残高が二十四・五億、二年が二十五・七億、三年は三十二・九五億、六年は五十四・二一億円になっております。
 この数字で正しいかどうか、御確認をお願いします。
○近藤参考人 小池嘉矩氏についての融資でございますが、元出版社社長様の御紹介で始まりました。(西川(知)委員「いや、数字が正しいかどうかだけ」と呼ぶ)数字につきましては、ちょっと今、完全にフォローし切れておりませんで、申しわけありませんが……。
○西川(知)委員 これは、私は調査していますので、正しいはずでございます。先ほどから申し上げましたように、この調査が始まってからもう三カ月ぐらいたちます。そして、これが非常に第一勧銀の将来を左右するような重要な事件でございます。これについて数字を知らないというようなことは、私はとんでもないことだというふうに思います。
 そこで、新しい事実を確認いたしたいと思います。
 まず、第一勧銀と小池グループ、すなわち、お兄さんの方と小甚ビルと弟の方の関係について、その発端について御回答をお願いいたしたいと思います。
 第一勧銀の六本木支店、これは、小甚ビルの前身である株式会社小甚との間で、昭和六十年十一月十三日に銀行取引を開始しております。そして、小池隆一氏から、六本木のマンションの一区画について二億円の極度額で担保提供を受けております。これは、そもそもこの昭和六十二年から小池兄と弟と小甚というものが一体であるということを第一勧銀が認識していたという左証、証拠であると思いますが、その点について、そういう事実があったかどうかについて御確認をお願いします。
○近藤参考人 事実でございます。
○西川(知)委員 それでは、そういうようなもたれ合いのところから四大証券の株の取得、これについて経緯が移っていきますので、その点について私から質問をさせていただきたいと思います。
 皆さん御存じのように、第一勧銀の六本木支店、これは、平成元年の二月八日に、四大証券株、これを三十万株ずつ取得する費用として三十一億六千万円、このお金を融資したところです。そのときに、いろいろな審査基準がございまして、株であれば七〇%の担保価値しか見ないということでありました。ところが、この七〇%というルールは守られなくて、当時の株の担保価値は総額三十一億一千万円で、三十一億六千万円をわずかに下回り、七〇%で考えると約十億円の担保不足であったということがここに明らかになっております。
 確かに、バブルのときは右肩上がりである、したがって株の価格は上がるというふうに考えていたので、一〇〇%の、七〇%ではなくて一〇〇%
というふうに株の価値をとらえていても仕方ないというふうな御答弁がどこかであったと思いますが、それは全く間違いであるということをここに指摘しておきたいと思います。
 十分に御存じであると思いますが、たとえ株式市場が良好な時期に融資をした場合でも、特別背任罪における損害発生の認識があったという判例、これは佐川急便事件ですが、これがありました。そして、その旨の判決も平成六年の三月三十日に出ております。したがいまして、バブルのときだから七〇%の掛け目でなくて一〇〇%というふうに思ったということは絶対に通じないというふうに私は思います。そして、実際に売られたときには、株価がどんどん下がり、総額が約十一億円になってしまったわけです。
 こういう融資は、これだけのことからとらえても非常に、時効の問題は別にしましても、条件としては、取締役の忠実義務違反、善管注意義務違反、そういう明らかな義務違反があり特別背任罪を構成するというふうに私は考えますが、この事実からすると同意見ではあると思いますが、御回答をお願いします。
○近藤参考人 ただいまの先生の御指摘でございますが、本当に今の目から見ると信じがたいようなことでございますが、当時はバブル絶頂期の寸前ということで、その出版社の元社長は、これからはやはり大証券会社の時代だというようなことを大変おっしゃっていましたし、そういうことからのお話で、右肩上がりしか考えていないような時代で、一〇〇%御融資を申し上げたということでございます。決して背任とかそういうことではなかったと思います。
○西川(知)委員 私は、株の評価、そして担保の価値を評価するときに、木島さんの意見を第一勧銀が聞かれるのじゃなくて、もっと優秀なスタッフをたくさんお抱えなんですから、融資担当の役員とも十二分に協議をして、そして、果たしてそういう株担だけでいいのかどうか、そういうことをもっと考えられるというのが当たり前ではないかというふうに思います。
 さらに、小甚ビルというのは、その前の年まで、融資が始まった前の年、そのときには売り上げが一銭もない、赤字会社である。しかも、資本金が当初は五百万円で、負債の方が資本より多い、もう倒産、初めから赤字会社である、そんな会社なわけです。それに対して、株がどんどん上がるかもしれないという木島さんの意見を参考にされて、そして掛け目も七〇%ではなく、これは全部一〇〇%でいいというふうに考えてやられたということは、私は、第一勧銀としては恥ずべきことであるし、このこと自体は非常に法律違反であるというふうに思います。
 ところで、次に、ゴルフ場開発資金のことについてお尋ねをいたしたいと思います。
 ゴルフ場開発資金融資については、平成二年九月当時、嘉矩氏の貸付残高が十七億でありました。そして、小甚ビルへの貸付残高は三十丁六億円ぐらい存在をいたしました。このままでは融資を継続することは難しいということで、第一勧業銀行は、株式会社ライベックス、これに二十五億円を融資し、ライベックスが嘉矩さんに四億七千万円、小甚ビルディングに二十億円を転貸をしたわけです。そして、当該転貸されたお金によって、嘉矩さん及び小甚ビルは、それぞれ第一勧業銀行に対する債務の一部を弁済したわけです。
 ここで大きな問題が起きております。すなわち、これは今まで報道もされてこなかったことであると思いますが、第一勧業銀行がライベックスに貸した二十五億円、これは一体どうなったのかということが大きな問題になると思います。
 現在、ライベックスは倒産をしております。このときの担保は、ホテル三條苑という品川区上大崎にあるホテルの、上に建っている建物、これは地上権つきですけれども、この建物について、実は当時その建物の所有者というのは、大阪府にある、あるP社という会社だったわけです。まだライベックスのものではなかったのです。それで、そのP社からホテル三條苑をライベックスが買ったら、その建物、ホテルを担保に供しましょうということであったわけです。そして、当時そのホテルの価格は、担保価値が約六十億円だというふうに言われていたのです。そうしたら、二十五億円の融資で六十億円もの担保があれば十分ではなかったかというふうに言われますが、これは全然違うのです。ここに第一勧銀がまた工作をしているわけです。
 登記簿謄本によりますと、平成一年の二月二十八日ごろ、その大阪府にあるP社に対して第一勧銀の心斎橋支店が約六十億円の融資をしている。そして、それについては、その担保としてそのホテルについて担保権を設定をしている。これは抵当権ではございませんが、所有権の移転の請求権の仮登記ですが、それをやっている。すなわち、その六十億円という価格、このホテルの価値は、既に第一勧業銀行の心斎橋支店が担保として押さえているわけですから、実質的な価値はゼロなわけです。したがって、二十五億円DKBがライベックスに融資をした、そのこと自体は、無担保で融資をしたということになるのです。
 このことは私は事実として正しいと思いますが、まず、それを御確認ください。
○近藤参考人 さっき先生の申された会社の関係するゴルフ場のプロジェクトのことでございますけれども、山梨県のゴルフ場ということでございますけれども、これは前からDKBのある支店が何とか物になるプロジェクトだということでフォローをしていたというふうに聞いておりまして、その完成によって回収ができるという確信を持っていたようでございますので、今先生のおっしゃいましたこと、ちょっと我々も確認をしておりますけれども、あくまでこれは正式担保というよりも添え担保という位置づけでございまして、それが本当に価値があったかということについて今鋭意調査をしているところでございます。
○西川(知)委員 これは重要ですのでもう少しお尋ねしますが、私が申し上げたのは、第一勧業銀行からライベックスに対する融資に対して、このホテル三條苑の建物が担保になっていたわけです。しかし、その価値は無価値であったということです。それは正しいのですか、正しくないのか、お答えを願います。
○近藤参考人 今申し上げましたように、あくまで添え担保の位置づけでしたけれども、先生のおっしゃるような疑義がございまして、今それを確認しているところでございます。
○西川(知)委員 それは多分間違いでございますので、証人喚問等のところで十分にお尋ねをしたいというふうに思います。
 ところで、次に移りたいと思うのですが、このようないろいろな融資がございましたが、今のゴルフ場のことについて若干お尋ねをしたいと思います。
 このゴルフ場に関して、牧丘カントリークラブというところですが、この担保価値は今ゼロになっております。第一勧業銀行が担保をとっておられます。ライベックスの株を一〇〇%担保に持っておってそれを行使しないということは、行使してもその会員権の価値がゼロであるからということになって行使をされておりませんが、まず、それは正しいかどうかお答え願います。
○近藤参考人 今、ゴルフ場の関係では、会員資格保証金証券というものを一応添え担保のような格好で確保いたしておりまして、これはやはりゴルフ場が立ち上がりませんと価値がないということでございますので、全くの無価値とは思っておりませんけれども、やはりゴルフ場の完成を待っておるということでございます。
○西川(知)委員 さて、小池嘉矩さんに関しては平成三年の八月二十日から、そして小甚ビルに関しては平成四年の五月から利息の延滞に陥っているわけです。
 したがいまして、例えば小甚ビルに関しましては平成四年の五月に利息の遅滞に陥っているわけですから、しかも、その小甚ビルの社長さん自体も平成三年の八月二十日から個人的な債務に関し
て遅滞に陥っているということですから、一般的には、この債務の履行を促すために担保の実行をすぐ行ってしかるべきである。ところが、第一勧銀が担保として取得した四大証券株は、平成九年の二月に至るまで処分をされていないということになっております。
 これは、四大証券の株の取得について、融資の実行時に特別背任罪が成立しないとしても、平成四年の五月から相当期間内にこの担保株を処分しないということは、会社に明らかに損害を与えるということにならないでしょうか。その辺についての頭取の御見解を述べていただきたいと思います。
○近藤参考人 有税償却をした後に担保処分が随分時間がかかりまして、平成九年の二、三月にやっているということにつきましても、私も、何でこんなに時間がかかったのかという疑念でもっていろいろ調査しておりますけれども、やはり償却した当時が株の底値でございまして、もうとてもこんなのではということでずっと待っているうちに、少し上がってきたのですが、また売りそびれまして、結局大した違いのないようなことで、まことにお恥ずかしいことでございますけれども、そういう相場を見ているうちにこんなになってしまったというふうな説明を受けております。
○西川(知)委員 それは間違いでございまして、なぜかと申しますと、平成六年の大蔵検査逃れに絡んでそれがうそである、間違いであるということが判明をしております。
 すなわち、先ほど申しましたように、嘉矩氏は平成三年の八月二十日からお金を払っていない、利息を払えていない。それにもかかわらず、小池嘉矩に対して平成六年九月三十日に、手形貸し付けの形態によって、期間を一年間とする十五億九千万円の融資をしているわけです。平成三年の八月二十日に利息さえ払えない、あとの元本についてはどんどん手形の書きかえで延ばしているだけだ、そういう会社に対して十五億九千万円の融資をしているということは、これはどういうことですか。
○近藤参考人 済みません、今申されたのは平成六年の……(西川(知)委員「六年の九月三十日」と呼ぶ)はい。
 これは実はゴルフ場の関係の貸し出してございまして、小甚ビルディングと小池嘉矩と二つに分かれていたのを、ゴルフ場の関係で将来まとめて処分をするというようなことも展望しまして、小甚ビルのゴルフ場関係の貸し出しを肩がわったわけでございます。だから、銀行として特に純増したわけではございません。
○西川(知)委員 それは私はさっぱりとわかりません。
 なぜかというと、おたくのDKBの決裁権限の内規書、これによりますと、管理債権、すなわち不良債権については、五千万円以上のものについては常務会の承認を得ないといけないというふうになっております。これは、常務会の承認は得ましたか。
○近藤参考人 これはまた、申し上げますと、小池嘉矩氏につきましては、平成六年の九月三十日に、一応利息延滞を解消いたしておりまして、その後また貸し出しているということでございますが、この辺につきましては、検査を避けたんじゃないかという疑義を持っておりまして、大変申しわけないやり方であるというふうな認識を持っております。
○西川(知)委員 利息は解消したとしても、この十五・九億というお金は、実は、小池嘉矩さんから小甚ビルに転貸をされて、小甚ビルが負っていた十五・九億のお金が第一勧業銀行に返されている、こういうふうにずっと三角形でくるっと回っているということだけなんです。
 ということは、十五・九億については、本来小甚ビルが負担しておくべきものを、嘉矩さんが全部自分でかぶってしまって、さらに十五・九億円の負債がふえるということなんです。平成三年の八月二十日から利息も払えない、そういうような人に対して、なぜ十五・九億円ものお金をさらに嘉矩に貸すのですか。その辺のことをお尋ねしたいと思います。
○近藤参考人 先ほどちょっと申し上げましたけれども、要するに、ゴルフ場の関係の貸し出しをもう一本にまとめて将来に備えるということでございまして、銀行といたしましては、要するに、与信の純増ではないということでそういうことをやったようでございますb
○西川(知)委員 それは、私から言うと全くうそです。というのは、大体、小甚ビルがゴルフ場に投資をしようということで始まった融資なわけです。ところが、今お金がどっちの方に行っているかというと、小甚ビルじゃなくて、嘉矩の方に行っているわけです。小甚ビルは、ほとんど見るべき資産もない、そして収益も上がっていない。そしてゴルフ場は、平成二年の十二月から凍結のままでいる。そして、資産価値もほぼゼロに近いということで第一勧業自体も認めているということに対して、どうしてそんなお金を、さらに、一たん形式的に追い貸しをして、利息の返済だけをあたかも滞ってないようにしておいて、また十五・九億のお金も貸すのですか。
○近藤参考人 済みません。こういうことで、証券の方も焦げつく、それからゴルフ場の方もうまくいかないというようなことで、大変焦りがあったんだと思いますけれども、ゴルフ場につきましては、六年六月に山梨県の一応許可がおりたものですから、こちらに少しでも回収の道を開こうというのが当時の人たちの考えであったというふうに私は報告を受けております。
○西川(知)委員 いずれにいたしましても、三十分間の質問時間で真相を全部究明するというのは不可能ですので、こういう機会は、もっと正式の場でぴしっと設けていただきたいというふうに私は思います。
 いずれにいたしましても、こういうような、ここに絡んだ小甚ビル、そして嘉矩、そしてライベックス、そして大阪にあるP社、全部破産か債務超過で、もうほとんどめちゃくちゃな状態になっているわけです。こんなところに天下のDKBがお金を貸していて、そして、その中で一体何があったのか、これをもっと、国民の前で明確な究明というものが絶対に必要であるというふうに私は思います。
 最後に、私は、第一勧銀の今後の展望について頭取の御意見をお伺いしたい。
 まず、さっきのたすきがけ人事の廃止。それから監査体制、これはめちゃくちゃである。監査役は一体何をしていたのか、何のための監査役であったのかと私は言いたいです。
 それから、さらに、これからビッグバンを迎える、こういうときにこのままの状態では、一体第一勧業銀行は何をしているのかということになります。したがって、審査がちゃんとなされたかどうかということを第三者が見られる、例えば与信監査部のようなものを設けて、そしてその人たちがちゃんとプロセスを見るということにしないといけないと私は思います。
 しかも、株主総会をマスコミに公表してください。
 それから、相談役制度、これはやめてください。そんなことをしているから、いろいろなおかしな事件が起こってくるのです。
 そして、こういうことに関与した取締役、いいですか、取締役であったら、それだけの重要な責任があるのです。会社は取締役のためのものじゃない、株主のものなんです。そういうことをよく考えて、そういうことに積極的に反対しなかった人、それに気づかなかった常務、担当役員、こういう人たちは、みずから責任をとって、その行為をするということが私は最も大切だと思いますが、今の点についての頭取の御意見をお伺いします。
○近藤参考人 本件につきましては、本当に皆様に御迷惑をかけまして申しわけないと思っております。本来営業部門でやるべき融資案件を、この元出版社社長の影響力、余りに強大なために、や
はり総務部門で担当いたしまして、本来の、銀行に当然あるべきチェック機能がそこで十分働いていなかったということにつきまして、これは、そういうことの存在を知らなかった、あるいはそのチェック機能が働いていないということを気づかなかった、あるいは解決できなかったという、やはり経営トップの責任というものを痛感いたしております。本当に申しわけないと思っております。
 今、先生いろいろおっしゃってくださいましたけれども、まさにこれから、当行、信用回復に向けて、まず総務部のあり方の抜本的な見直し、それから総会のあり方の基本的な見直し、それから、やはり業務監査の統括的な機能をきちんと整備をして、これは外部の力もどんどんかりて、そういうものをきちんとやっていきたいなというふうに思っておりまして、透明性の高い、信頼性のある銀行を目指して再生をしていきたいというふうに思っております。本当に御迷惑をかけて申しわけなく思っております。
○西川(知)委員 質問時間が参りましたが、私は、このたった二時間の国会での参考人の質疑ということでは不十分であるというふうに考えます。事実の究明も十二分にはできません。私は、あと、次の国会が始まるまで二、三カ月ありますが、次のときまでには十分な調査ができると思いますので、またそのときには、やはり国民の前にもう一度出ていただいて、十二分な説明を今度は十二分な時間をかけてやっていただきたいというふうに思いますが、最後のその点についての御意見をお聞かせください。そして、私の質問を終わります。
○近藤参考人 今、当局で捜査が大変進んでおるものですから、ちょっと、何もかもというわけにいかないところがございますけれども、行内調査も相当進んでおります。必ず、何らかの方法できちんとその辺を御報告申し上げたいというふうに思っております。
○西川(知)委員 委員長にもそれを要求いたしまして、私の質問を終わります。
○深谷委員長 これにて西川君の質疑は終了いたしました。
 次に、坂上富男君。
○坂上委員 民主党の坂上富男でございます。
 近藤頭取、参考人として大変御苦労さんでございます。
 私の質問は簡単でございますから、したがって、イエスかノーか、それだけ答えてください、理由はいいですから。
 それから、あなたに資料をお示しをいたします。それで、委員長、資料のお示しを許可いただきたいのでございます。
 その資料というのは、いずれも、二通は登記簿謄本という公用文書でございます。それから、あとの三通は第一勧銀から私がいただいた報告書、資料でございますから、これをもとにして聞くだけでございますから、もう忘れたとか、知りません、存じませんということは言えないわけでございます。この文書を確認するだけですから、ぴしっと答えてくださいよ。
 まず、頭取、資料を見なくても答えられる問題です。
 今回の事件により、今のお話を聞いていますと、大変反省し、そして謹慎をしておる、そして再生を期す、こういうことでございますが、いろいろ聞いてみたら、あなたのところが庶民の夢を売るところの宝くじの業務を受託をしておって、あなたのところが一手販売でやっておられるんだそうでございます。しかし、これはどうもあなた方にもう任せるわけにはいきません。辞退すべきだと私は思っておりますが、いかがですか。簡単に。
○近藤参考人 宝くじ業務の持つ社会的機能にかんがみまして、今回の件はまことに申しわけなく存じております。今後の問題は、発売庁、関係官庁と相談してまいりますが、当面は、広告宣伝物から受託銀行の名前を外すことを検討してまいりたいと考えております。
○坂上委員 今、差し当たり、第一勧業銀行という宝くじの広告、そこからあなたの名前を外すということ、これは結構です。それから、国民の夢をあなた方によって汚されたということで大変遺憾と思っていますから、自治省とよく相談して、引き受けるところがあるかどうかわかりませんけれども、もう謹慎の意味できちっとしてもらいたい、こう思っております。
 それから、今度、ごらんください。証四号、これはあなたのところからいただいた、現在貸出高、それから資金の使い道、担保、それから実行日、当初の貸し出し、これがずらっと、あなたのところから私のところへの報告文書でございます。
 そこで、これによりますと、まず、小甚ビルディングヘの平成四年一月三十一日付の二億円、小池嘉矩氏への平成三年七月十日付の六千五百万円、それから同じく小池氏の平成六年十月三十一日付の六億一千六百万円の、それぞれの融資の名目になっております使途はどう書いてあるかといいますと、これは大変なことなんですね。諸経費として支払ってしまった、こう書いてある。
 貸したんじゃないんですよ、あなたたち。もう諸経費としてあなたに払いますよ、こう言って払った経費なんだね、これは。(発言する者あり)そうなんだよ。融資、融資と今まで言ってきたんだけれども、あなたたちの文書をいただいたら、この三つの融資は……(発言する者あり)いやいや、いいです。もうはっきりしているんだから、聞いているんだ。はっきりしているので、これは三つともいわゆる諸経費として払った、こう書いてある。これは間違いないでしょう。あるかないかだけ。簡単に。
○近藤参考人 小池嘉矩氏に対して払っております。
○坂上委員 そうでしょう。融資じゃないんだよ、これは。融資じゃない。諸経費として払ったというんだ。今まで、あなた、記者会見ではどう言っているの。これは大蔵省の審査を免れるために六億一千六百万円、利息は払ったという形をとってもらうために貸しましたと。貸したんじゃないんだ、これは。くれてやった、こういうわけなんです。あなた方の文書にそう書いてある。どうぞ。
○近藤参考人 大変失礼を申し上げました。それは使途が諸経費ということで、あくまで貸し出してございます。貸し出してございます。
○坂上委員 これを見てもはっきり書いてあるの。諸経費支払い。これを融資などというふうには絶対に読めません。
 その次。今度は、いいですか、小甚ビルディングの資金使途欄にどう書いてあるかというと、五億円を肩がわりした、こう書いてある。これは今までの先生方の質問と同様で、大和信用の肩がわりをし、大和信用が小甚ビルディングに融資をした五億円を平成四年一月三十一日に第一勧銀が肩がわりした、こういう意味でしょう。
 そこで、もう一つ追加なんですが、大和信用は平成四年十二月に免許更新時だったんですね。だから、どうしてもこれは払っておかないと、どうも免許の更新には非常に都合が悪い。こういうようなことで、五億円の肩がわりをなさったんじゃないの。
○近藤参考人 今の話は初めてお聞きしまして、ちょっと確認いたしておりません。申しわけありません。
○坂上委員 証四号に書いてあるじゃない。五億円肩がわりと書いてある。これを聞いているんです。さっきから質問されていたじゃないの。
 そこで、この肩がわりをした理由は、大和信用の免許が、登録が取り消されると悪いからやったんじゃないか、こういう質問。知らなければ知らぬでいい。答弁しなさい。
○近藤参考人 申しわけありません。存じ上げません。
○坂上委員 小池隆一氏の第一勧銀の所有株式は、昭和六十三年三月三十一日現在で、株価研究会代表として小池隆一名義で二万株、それから小
池隆一個人名義として六千六百三十一株、これが小池隆一氏の株ではないですか、あなたのところの株。
○近藤参考人 そのように理解しております。
○坂上委員 それから、証第三の一、二を見てください。これはあなたのところから私に提出されました担保物件明細書一と二でございます。これによりますと、小池隆一氏の宅地それから小池隆一氏の建物、それから小池隆一氏の別のところの宅地建物が、抵当権設定契約はしてあるけれども、登記留保と書いてある。書類は受け取ったけれども、登記はしないというのです。それから今度、小甚ビルディング、これの担保もとったようです。とったようですが、これも登記留保していた。そこで、ことしになってみんな騒がれたものだから、慌てて四月に仮登記した。もう、あれでしょう、印鑑証明が切れていたんでしょう。だから、本登記できないんじゃないですか。そういうふうなことをしておるわけでございます。これは担保物件明細書に書いてある。
 何で登記しないんですか、小池氏の。名前を出してはぐあい悪いんでしょう。どうぞ。
○近藤参考人 いわゆる債権の管理につきまして、私も何かそういう問題がないかという目で今見ておるところでございます。先生おっしゃるとおり、登記留保の扱いになっておりまして、これは当事者間では十分担保としては有効でございますので、ちょっと登録税の関係か何かで、なかなか合意が得られなかったというようなことであります。
○坂上委員 いいですか。抵当権設定契約をして、四年も五年も登記をしないで、問題になって慌てて債務者だけの不動産について仮登記をする。いまだもって、小池隆一氏の登記留保の部分については登記もしていないんでしょう。やはり総会屋の名前が大蔵省やその他に出ることを恐れて、ここで出していない。そうでしょう。
 私は、もう大体このからくりはわかったんです。総会屋の小池隆一に貸し付けたのでなく、弟の小池と小甚ビルに貸したんだと言って、あなたは強弁している。だけれども、不動産の登記簿謄本、これを見ますと、まず不動産の登記簿謄本を見てみますると、昭和六十二年十一月十二日、小池隆一の土地建物を担保に入れて、二億円の根抵当権設定で小甚名義で貸し出されているわけです。このとき、小池の名前はもう出てきたんです。そして、この借り入れで、小池隆一が品川税務署に税金を完納して、納税猶予のための抵当権設定を同年の十二月五日に抵当権抹消をした、税務署が。そこで、これが最初の、小池隆一が借り受けに顔をこのころはまだ出していたんです。このことは、証第一号の登記簿謄本を見ると、はっきり書いてある、今私が言ったこと。しかも、小池隆一の物件は四筆にわたって入っているわけであります。四つ。
 こういうふうな状況であって、登記してあるんだよ、このときは。しかし、どうもこれはよくないというようなことが皆さん方の間にあったんでしょう。そこで、平成元年三月三日、この根抵当権を抹消登記したんです。ここに書いてある。それで、その次に平成二年の一月、大和信用に四億の借り入れを、小池隆一を紹介をした、さっき答弁があった。それで、平成二年の二月に五千万円、平成三年三月に四億四千万円が貸し出されて、第一勧業から担保提供者としての小池隆一の名前を、ここで完全に第一勧業は名前を消したわけであります。総会屋小池隆一は第一勧業の地下に潜ったわけであります。
 そこで、二度目の貸し付けば平成二年の十月八日、二億円の貸し出しで、借り受け人は小池の弟さん。そして小池隆一の不動産が担保に入って、証第二号の登記簿謄本のとおり、見てください、このころから小池隆一の名前を、抵当権設定登記などに名前を出さないために、抵当権設定は登記留保とした。これはあなた方からいただいたところのいわゆる物件明細書だ。そして、この裏付けがいわゆる登記簿謄本。だから、私の言うことは、事実そのとおりだ。
 まさに、小池隆一というのを貸出人の中から名前を消すということが、あなた方の第一の任務だった。したがって、小池隆一に貸してない、貸してない、こんなのは詭弁だ。これだけの証拠を示せば、もう小池隆一に貸したということは明白なんでございます。どうですか。
○近藤参考人 申しわけありません。私の今まで受けた報告で理解しておりますのは、やはり元出版社社長のおられる間は、これはもう圧倒的な影響力を総務の者が受けていたというふうに私は確認しております。
 それから、その後に、いわゆる総会屋と言われる小池隆一氏の影というのが一体あったのかなかったのか。報告を受けている限りでは、あくまで嘉矩小甚ビルディングに対する与信であるということでございますけれども、本当にそうか、隆一氏の影は本当になかったのかということについて、私は最近の報道を見ていますと、やや疑念を生じておるわけでございます。これは今捜査当局で、ぎりぎりのところで御調査をいただいておりますので……。
○坂上委員 結局、これは小池隆一氏に金を貸すためにこういう仮装工作をして貸したということは間違いないじゃないですか。そんなの、だれが聞いてもそう思いますわ。
 あなた、今度、木島さんの影響を受けていたということを言った。それで、記者会見でどう言ったかというと、呪縛を解くことができなかった、こう言っている。
 その呪縛の内容について、私は初めてわかりました。きのう、わざわざあなたの会社の方が私のところの質問取りに来られた。そしてお聞きをいたしましたら、こういうことだそうですね。副頭取をキャップとして調査委員会を設置して、目下調査中である、しかし、その調査の際に、木島氏の影響はどういう影響があったかというと、皆様方役員に、これは気に食わぬから昇格させるな、左遷をさせろ、役員をやめさせろと介入して、申し入れがなされた、そして、そういうような人事がなされた、こういうことだ。
 呪縛を解けなかったためにこういうことになったという。呪縛という言葉はまことに珍しい言葉だなと私は思ったわけです。まことに深刻な言葉だなと思ったわけです。どのような深刻さだろうと思ってお聞きをいたしましたら、調査委員会では、そういうような事実があった。この呪縛を受けた人たちは、もうみんな死んだ。しかし、その死んだ人から、関係者の皆様方が、役員さんが、みんな、こういうことで、こういうことでということで聞いたと。そして、その聞いた結果を調査委員会で調査した結果、今言ったような三つのような、もう大変な呪縛を受けておったために、あなた方は全くみずからの意思を失って、いろいろおかしなことがあった、こういうように言われておるわけでございます。
 これはきのう、間違いなく、私のところに報告があった言葉だ。というのは、なぜ報告があったかというと、小池隆一の影響はないんです、しかし、木島さんの影響はこんなにひどかったからと言って、小池隆一の名前を隠すために、私に質問されて答えた言葉だ。間違いないでしょう、後ろにいる人。どうですか、あなた。
○近藤参考人 ただいま、総務のラインでは、この元出版社社長の機嫌を損ねると、やはり人事面でもなかなか不利益を受けるというふうに、勝手に、本人たちも信じ込んでいたという向きもございます、これは少し伝承をされてきたといいますか。それをどんどん、トップに確認をして、どうなんでしょうか、お断りしていいんでしょうかというようなことをやってくれればいいんですけれども、そういうことが行われなかったというのは、これはやはりトップの責任でございます。
○坂上委員 もう時間、ありません。
 担保ゴルフ会員明細書も、私のところに証五として来ております。これはもういわゆるカントリークラブの会員証数が二百口。無評価というのですね。無価値かと、こう言ったら、価値を評価することはできない、こういうふうに書いてあ
る。これも間違いないでしょう。
 さてそこで、私は、まさに正規の手続で、小甚ビルそれから小池さんの口座についても入手をしております、出入りを。これを見たら、大変なことが書いてあった、いろいろのこと。
 残念ながら、質問時間が終了いたしましたということでありますから、私は次回に実はさせてもらいたいが、ぜひこのことについても正確に、私が聞いたらお答えください。私も、まだ全部精査したわけではありません。大変なことがあるんじゃなかろうかと思っております。
 自後、私以下の先生方の質問にもまじめに率直にお答えいただきませんと、これを見るだけでも大変な事態があるなということを私はわかっておるわけです。どうぞ、ひとつ、近藤頭取、大変でございましょうが、本当にあなた方の会社を再建するならば、まじめにきちっと答弁をしていただきたい。宝くじなんぞやめていただかなきゃいけません。どうぞ、ひとつ、強い反省を求めて、私の質問は終わりといたします。
 ありがとうございました。
○深谷委員長 これにて坂上君の質疑は終了いたしました。
 次に、佐々木憲昭君。
○佐々木(憲)委員 日本共産党の佐々木憲昭でございます。
 まず、確認をしたいわけですけれども、野村証・券による総会屋小池隆一容疑者に対する利益供与、その事件の資金的な源流となったのが第一勧銀の融資だったと思うわけであります。それが四大証券の株購入資金あるいは株取引資金となって、これが今回の野村事件の原因となっていった、こういう構図について、もはや明らかだと思いますが、この関係については確認をしてよろしいですね。
○近藤参考人 申しわけありません。大変本当に御心配をかけております。
 一つだけ申し上げますことは、当行は、野村証券それから小甚ビルの間の取引とか、あるいは野村とうちとの関係とか、そういうようなことはもう一切ございませんで、小甚ビルと野村の関係ということも、申しわけありませんけれども、我々は全く知る立場にございません。
○佐々木(憲)委員 全く関係ないというのは私は言い逃れだと思うのです。それならば、なぜ東京地検が第一勧銀の強制捜査をやったのか、こういうことになるわけですね。
 五月二十九日の参議院法務委員会で、我が党の橋本議員の質問に対しまして原田刑事局長は、野村事件の被疑事実について、小池等がお互いに共謀して小甚ビル名義の取引勘定に利益を帰属させる方法で財産上の利益供与を受けたことにある、こう認めた。そして、第一勧銀の強制捜査はその原資の流れを追及するためだ、このように答弁をされているわけです。このことをあなたは否定するのですか。
○近藤参考人 そういう資金の流れというのは銀行自身がなかなか確認が容易にできないものですから、御当局のお力でそれを解明していただいているのだと思います。
○佐々木(憲)委員 結果としてその資金が小池隆一に流れ、不正な取引につながっていった、この構図はお認めになりますね。
○近藤参考人 申しわけございません。その辺の捜査結果について、我々はちょっとまだ存じ上げておりません。
○佐々木(憲)委員 まことにふまじめな答弁だと私は思います。
 具体的にお伺いしますけれども、それでは、融資の場合、あなたの銀行は、営業部門から稟議書や決裁書類というのが審査部門に回されて、担保価値、返済能力、融資残高、返済状況などがチェックされた上で実行されるというふうになっていると思いますが、それはそのとおりですか。
○近藤参考人 そのとおりでございます。
○佐々木(憲)委員 ところが、第一勧銀が三十一億円の融資を行う際に、小池側が大株主として各社に影響力を持つことになる、こういうことを認識しながら融資したという状況が報道されております。審査に当たりまして、四大証券の株購入というこの資金の使途を明記した稟議書が提出された。中には難色を示す声もあったけれども、融資の窓口となった総務部の意向を了承する形で融資を認めた。これは事実ですか。
○近藤参考人 それは、先ほどおわびをいたしましたけれども、本来営業部門で受け持つべきそういう総合的な与信管理が、そういう御紹介者の関係で総務部が受け持ったということで、大変これ自身も反省をしなきゃいかぬことだというふうに思っております。
○佐々木(憲)委員 そうしますと、総務部が審査部門のチェックを抑える形で融資をした。そのことができたのは、総務部が単独でそういうことができるというシステムではないはずでありますから、結局、その上の担当役員あるいは頭取、副頭取などの了承があったと思うわけですけれども、それはいかがですか。
○近藤参考人 融資の承認というものは、これは別に総務部ができるわけではございませんで、やはり審査の権限規定に従いまして、担当役員なり審査部長というところで決裁をしているわけでございます。
○佐々木(憲)委員 この構図について、極めてこれは重大でありまして、つまり、担当の部署が勝手にやったのではなくて、それを上層部、経営者の側が、役員の側が承認をして実行した、このことを事実上お認めになったわけであります。
 そこで、なぜこのようなことをやらざるを得なかったのか、その問題でありますけれども、あなたは、先日の参考人の答弁で、九三年に六十六歳で亡くなった元出版社社長木島からよく面倒を見てやってくれと依頼を受けた大切なお客さんだった、この小池隆一氏はですね、このように答弁された。そして、亡くなってからも呪縛が解けなかった、このようにおっしゃっているわけであります。ここに原因があった。つまり、融資をせざるを得ない、通常の融資と全く違う融資をせざるを得なくなった原因は、この呪縛にあった。つまり、総会屋の、最後の大物総会屋と言われているのがこの木島でありますけれども、その呪縛のもとでやらざるを得なかった、こういうことですね。
○近藤参考人 御紹介者は、出版社の社長で、大変そういう影響力のある方で、歴代トップもいろいろ御親交があるというようなことで、総務のラインとしては、ルール違反は当然できないけれども、可能な限りでおこたえをしていかなければいかぬという気持ちを持っていたことは事実だと思います。それについて関係部が、実際に承認するのは審査でございますので、審査に、これはぜひやりたいんだという意向を表明をしたんだと思いますので、審査の方でもいろいろ意見は出たと思いますけれども、やはり、総務部がここまで言っている案件で、まあ何とかということで、当時としてはバブル時代で、今ごろこんなことを言って本当に申しわけないのですけれども、やはりそういうことが当時としては余り異例でなくて、案件があったということでございます。
○佐々木(憲)委員 ルール違反にならない範囲でと言いますが、明白なルール違反じゃありませんか。だからこういう問題になっているのでしょう。
 先日の参議院の参考人質疑の際に、宮崎参考人は、元総会屋の出版社社長の息子さんの結婚式に出席をした、その際に沼田という者も出たというふうにおっしゃいましたが、この沼田さんというのは、当時はどのような役職ですか。
○近藤参考人 ちょっと明確でないかもしれません、副頭取ではなかったかと思うのですが。済みません。
○佐々木(憲)委員 つまり、この木島氏の息子さんの結婚式に、頭取と副頭取がそろって、しかも総務部の歴代の部長が打ちそろって出席をする。極めて異常な状況であります。つまり、最後の大物総会屋と言われた木島氏との密接な関係をこの
ことは証明していると思うのです。そして、その木島氏の紹介で、小池隆一氏に対する異常な融資が行われてきた。しかも、重大なのは、その融資のお金はどこから出てきたか。それは、国民が第一勧銀に預けたそのお金が原資となって回っていったのじゃありませんか。したがって、預金者に対するまさに背信行為と言わざるを得ない。
 私は、この問題については、原因を徹底的に究明する、そして二度とこのようなことが起こらないようにする、情報の開示を徹底して行う、こういうことがどうしても必要だと思いますけれども、頭取の決意を、今後の日本の国民に対する、国民が安心して銀行にお金が預けられないというようなことのないように、最後にお答えを願いたいと思います。
○近藤参考人 本当に、当時のことをいろいろ調べますと、その出版社元社長というのを、当行の歴代トップも、それから総務のラインも決して総会屋というふうには認識をしていなくて、大変影響力の強い方だというふうに受けとめていたということが、これは当時の事実として、私は今そう思っているわけではございません。ただし、こういうことになって、大変疑義が生じておりまして、それから、こういうことで先ほどのお話のようなことになっておりまして、本当に反省をいたしております。
 これは、社会の御批判、先生方の御批判を受けまして、もう二度とこのような疑義のある、あるいは不透明な取引はやめなければいけないというふうに思っておりますが、当時のことはひとつ御理解をいただきたい。そういう認識のもとに、かたい決意で新しい再生に向けてやっておりますので、どうぞ御理解をいただきたいと思います。
○佐々木(憲)委員 以上で終わります。
○深谷委員長 これにて佐々木君の質疑は終了いたしました。
 次に、保坂展人君。
○保坂委員 社会民主党の保坂展人です。
 時間がないので、端的にお尋ねいたしますけれども、参議院の席で、藤田副頭取、この方が記者会見の席で、今回の不祥事を九五年の十二月に知っていたというふうにおっしゃっていますよね。あなたはいつこの不祥事を藤田副頭取から聞かれたのでしょうか。
○近藤参考人 藤田副頭取のことがちょっと話題になりましたけれども、藤田副頭取からは、私は当時頭取ではございませんので、直接報告を受けておりません。
 藤田につきましては、日銀考査のときにこれを抽出するかどうかという相談があったので、不良債権あるいは延滞になっているものは出すのが当たり前じゃないかということを言った。それから、特に、そういう特別ないわくのある問題債権という認識は、全くそのときはそういう説明も受けていないし、なかったというふうに彼は言っております。通常の不良債権としての……(保坂委員「それはいつですか、何月何日」と呼ぶ)これは、九五年の、平成七年の暮れだと思います。
○保坂委員 あなたは、そうすると、平成七年の暮れに藤田副頭取からその不祥事について聞いていたということですか。(近藤参考人「いえ」と呼ぶ)違いますか。いっこのことについて聞かれたのですか。もう一度正確に答えてください。
○近藤参考人 済みません。申しわけございません。
 私が聞いたのは、マスコミでこの件が話題になりまして、去年の十二月あたりからでございます。
○保坂委員 あなたはその話を聞いて、しかったのですか、それとも慰めたのですか、それともどうしようかと相談したのですか。端的に答えてください。
○近藤参考人 ちょっと質問でございますが、藤田に対してということでございましょうか。(保坂委員「そうです」と呼ぶ)
 これは、要するに藤田自身の、まずどういうことだったんだということをもう一遍確認いたしました。そうしたら、総務の者が来て、どうも前回はちょっと検査に出していないようなんだけれども今回ということなので、彼は、検査というものは対象のものは全部出すんだということをきちっと言ったということと、それから、特別、兄が総会屋と言われる小池隆一で、その弟に対するものでありますけれども、弟は全く別人で関係ありませんからという説明を聞いた後、それじゃそれでいいじゃないかと、要するに、別の取引なんだから、ちゃんと普通の管理をしたらいいじゃないかというふうに彼は認識をして、特に、そういうような特別の意味というものは、そのときの説明にもなかったということでございます。
○保坂委員 これまでの時間がない中でも多数出ましたよね。この事件全体が、野村証券に関するこの事件の背後に第一勧銀がいたというのは、もう明らかになってきているわけです。このことを事実として知っていた人物が、これを全体の問題にしなかった方が何で頭取になるのですか。そんなでたらめな人事がなぜまかり通るのですか。あなたを含めて首脳陣が一人十億負担する、そういう決意はないのですか。国民の預金ですよ。
○近藤参考人 要するに、藤田自身はそういう印象というものを全くそのとき受けていないわけでございます。それは、人間でございますので、すべてそういうことでぱっとあれするというわけではありません。彼は、全くそういうことについて、日銀考査に出すか出さないかということで、そんな、検査を出す出さないなんて何を言っているんだということは記憶にあるということでございまして、そういうことからいっても、やはり彼は、極めて透明度の高い、フェアな男だというふうに私は思っております。
 そういうことで、これから、今の藤田頭取をおいてこの難局を切り抜ける人はいないというふうに私どもは思っておりますものですから、ぜひ御理解をいただきたいと思います。
○保坂委員 個々のことになかなか立ち入れないのですけれども、例えば九四年の六億円の融資のつけかえについても、これは、実質的な総会屋担当と言われた総務部次長が直接行ったというふうに伝えられています。なぜ総務部が融資を担当しなければいけないのですか。彼の上司は、そのときに、総務部出身の常務、その上に副頭取と。総務部が独断でやったのであれば内規違反。決裁の権限はだれにあって、責任者はだれだったんですか。だれが判こを押して、では、その担保の評価なしていいというのは、だれが責任を持ってやったのですか。これを明確に答えてください。
○近藤参考人 融資そのものは、さっき先生がおっしゃいましたけれども、総務がなぜやったというのが我々もやはり残念に思うところでございまして、そういう御紹介者の関係で総務が窓口になったということですが、実際の処理としましては、あくまで営業部それから審査のラインで処理をされております。
○保坂委員 一点伺いますが、その三十一億円で四大証券会社の株を取得をしたというときに、総務部を通して日興証券が窓口になったというのは事実ですか。イエスかノーか、短く答えてください。
○近藤参考人 申しわけありません。存じ上げません。
○保坂委員 実は、第一勧銀は総会屋に大変評判がいい銀行ということが伝えられています。
 毎年六月二十七日ですか、去年もありましたね、第一勧業銀行の株主総会はわずか二十七分で終わっています。二十七分ですよ。
 総会屋は何人来ていたのですか。そして、そこに、伝えられているその小池氏もいたのですか。答えてください。
○近藤参考人 総会屋が何人来たかというのはちょっと聞いておりませんけれども、小池隆一氏は時々出ていることがあったというふうに報告を受けております。
○保坂委員 参議院で宮崎参考人が、総会屋の定義を、総会に出て威圧をかけてその会社に対する発言力を強め、継続的に参加をするというような行動を起こす人たちが総会屋でありますというふ
うに定義をしているわけですね。ですから、毎年小池氏も来ていて、ということは、この株主総会についてなんですけれども、これだけの不祥事を起こした、ことしの株主総会、これからでも遅くないと思うのですけれども、二十七日横並びでやるのをやめて、特別枠で、株主の自由な発言を保障して、正々堂々と時間もたっぷりかけてやるという決意はないのですか。
○近藤参考人 我々も、今回の反省といたしまして、本当に総会を抜本的に見直す、開かれた総会にするということを決意しております。
 大変申しわけないですが、日付につきましては、調整というか、ちょっともう不可能でございますので、マスコミに対してビデオで見ていただくというようなことで、そういうマスコミへの公開ということを今進めております。
○保坂委員 もう時間がないので最後の質問ですが、どんな弱みがあったのですか。何でそんなに、もう今まで出ているように、物すごい優遇ですよね。庶民がお金を借りようといったらなかなか貸してくれないのに、もうどんどん貸す。そして、今回の野村事件がなければ、これはそのままいったのですか、ずっと。慌てて二月二日から三月三日の間に担保処分したというのはどういうことですか。はっきり答えてください。
○近藤参考人 またおしかりを受けるかもしれませんけれども、出版社の社長のお話で一生懸命にやろうとした、ところが、株にしろゴルフ場にしろ、片っ端からバブルの崩壊に遭いまして、そこでお兄さんが総会屋であるというような取引について表になるのはいかにもみっともないし、貸し出しそのものが大変まずい状況にあるという、そういう弱みが大蔵検査とか日銀検査の隠しにもつながつたのではないかと思いますし、そういうことで大変恥ずかしいことだと思っておりまして、行内できちんと調査の上で、処分を厳格にやっていきたいというふうに考えております。
○保坂委員 時間が来ました。
 あなた、私財をなげうってやる気があるかということについてお答えいただけなかったということを確認して、私の質問を終わります。
○深谷委員長 これにて保坂君の質疑は終了いたしました。
 次に、岩國哲人君。
○岩國委員 太陽党を代表いたしまして、近藤参考人に質問させていただきます。
 まず最初に、参考人は、プロジェクトインペリアルという言葉を覚えていらっしゃいますか。
○近藤参考人 何か聞いたような気がするのですが、ちょっと存じ上げません。済みません。
○岩國委員 そこに座っていらっしゃる企画部長の林原さんもその一員でしたけれども、第一勧銀が当時、アメリカのメリル・リンチと一緒になってビッグバンを視野に入れて壮大な戦略を検討された、そのプロジェクトであります。メリル・リンチの私のもとの役員、同僚も、そして三十年間にわたって五十人の研修生を受け入れた野村証券、時同じにして、銀行の第一人者の第一勧銀と、そして証券の野村証券、そうした複雑な思いで海の向こうから私の昔の同僚が眺めているということをお伝えし、また、それを背景にしてこれから質問させていただきたいと思います。
 まず最初に、総会屋と言われる人たちとの接触についてお伺いいたします。
 近藤参考人自身、総会屋と接触されたことはありますか。
○近藤参考人 ないと思います。
○岩國委員 参考人は、八〇年から八三年、ニューヨーク支店の次長をしておられました。アメリカの金融界では、マフィアとの取引のある銀行あるいはそうした役員は直ちに追放されるということは、よく勉強もし、そして仕事もされた参考人は御存じのとおりだと思います。
 あなた御自身は会われたことはないということを明言されましたけれども、あなたの前任者である頭取は接触されたことはありますか。
○近藤参考人 出版社元社長のことをおっしゃっているのかと思いますが、先ほど申し上げたように、またおしかりを受けますけれども、総会屋という認識はございませんで、前任の奥田頭取は一、二回何かごあいさつをしたということを伺っております。
○岩國委員 前任者の頭取はお会いになったということを参考人は既に確認していらっしゃるようであります。
 けさほど、世田谷に住所を持つある方から、総会屋ともいうべき人物、この人は大株主でもあり、そして役員全員がごあいさつと称して行かれるような方が、第一勧銀の大事にも介入しておられる。この事実を御存じですか。
○近藤参考人 大事に介入といいますか、今のは元出版社社長のことというふうに御理解してよろしいんでございましょうか。ちょっとその確認が……(岩國委員「いや、それ以外に」と呼ぶ)それ以外にそういう例は聞いておりません。
○岩國委員 思い当たることはないですか。
○近藤参考人 思い当たることはございません。
○岩國委員 野村証券との関係についてお伺いいたします。
 野村証券の総務部が、こうした小池総会屋を通じて質問状を提出しております。総務部がそれを要請したという報道も既に出ておりますけれども、野村証券の方から第一勧銀のお金を用意させて、つまり野村証券自身がやることが難しい信用取引を第一勧銀のお金を引き出すことによって、つまり野村証券の信用を使って第一勧銀の現金を引き出し、そして、現金取引の形式を整えて仕組んだ取引ではないのですか。四大証券が支配しておる今の日本の証券市場において、四社体制の枠の中で、野村証券が白昼堂々とこうした取引をやるためには、他三社の暗黙の協力が必要である、四社のすべての株主になるということが必要だと判断し、そしてそれだけの段取りを整えさせた、そして第一勧銀はそういう形で利用されておる。これについて参考人の御意見を伺います。
○近藤参考人 申しわけありませんが、今先生のおっしゃったようなことは全く思いも及んでおりませんし、いわゆる三十一億円の四大証券というのは、あくまで証券の運用資金ということで理解をしてやったということしか考えておらないように私は報告を受けております。
○岩國委員 この点については、いずれ時間があれば解明する必要があると私は思っております。
 次に、大蔵検査、日銀検査についてお伺いします。
 平成六年の大蔵検査については、こうした事実を報告することなく、大蔵省には協力をしなかった。そして、日銀には協力して、日銀には報告をされたということは事実ですか。
 また、日銀にだけそういうことを報告するということは、大蔵検査と日銀検査というものの重みが第一勧銀においてそれほど違うのかどうか。
 さらに、日銀に対しては、報告されたときに、この人物がどういう人間であるかという属性も含めて報告をし、日銀の了解をそのときに得ておられたのかどうか。それをお伺いします。
○近藤参考人 大蔵検査と日銀検査について重みが違うとか、そんなことは一切考えておりません。やはりそれぞれ、趣旨も違う面がありますし、ともに大事な検査でございます。
 それから、申しわけありませんが、その平成六年の十月につきましては、やはり明らかに検査回避ということが大和信用のお金を持ってきて延滞利息を解消することにより行われておりまして、この点は、本当に組織として大変お恥ずかしいことだと思っております。
 それから、平成八年の一月に日銀検査がございました。このときは、実は取引経緯という欄がございまして、そこに近隣でできた取引だということしか書いてございませんで、お兄さんが総会屋の小池隆一さんだとか、そういうようなことは一切、口頭でもお話をしていなかったということについて、大変日銀に対して申しわけないという思いを持っております。
○岩國委員 銀行業の免許は大蔵省から得ておら
れると思いますけれども、その免許を得ておる大蔵省に対して、それほどの報告もせず、検査にも協力しないということは、これからの、金融監督庁等々の構想が今進みつつ、審議されつつありますけれども、これは大きな問題であると私は思います。
 米国の銀行当局に対する報告義務は、忠実に実行しておられますか。この件について、米国の第一勧銀の支店、そしてその弁護士から、もう既に銀行業務の取り消しの可能性について報告、助言が来ておるんじゃないですか。この点について答弁をお願いします。
○近藤参考人 海外の御当局に対する報告というのは、やはり支店というのはこれは銀行そのものでございますので、遅滞なく報告を申し上げております。
○岩國委員 第一勧銀の弁護士から、既にこうした米国における銀行業務の認可取り消しについて何らかの助言を得ておられるかどうか。その点を答えていただきたい。
○近藤参考人 申しわけありません。私の方にはまだそこまで参っておりません。
○岩國委員 こうした第一勧銀の株主に対して、このように株価にも大変大きな影響のある情報というのは、頭取として一番最初に心配されなきゃいかぬことじゃないでしょうか。
 こうした低金利政策の中で、庶民は泣いております。今、都議会議員選挙が行われており、私もいろいろな集会へ出かけていきますけれども、低金利政策の中で銀行の不当利益と皆さんは批判しておりますけれども、十兆円とか十五兆円という不当な利益をこうした担保もとらないで貸し付けるということは、こうした巨額な銀行の利益をそういう一部の人たちに対し、払うべき税金も払わないで無担保で融資をしておる、このような目で見られてもやむを得ないと思います。当然のことながら、これは一つの見方とすれば、脱税ではないでしょうか。当然、これは国税庁その他の調査を要求しなければならないと思います。
 総会屋に七十億、八十億の無担保融資をされたということでありますけれども、自民党に対してもそうした無担保融資の要求を受けられたことはあるはずです。先ほど、松下委員は、それに対して断られたということであります。どういう理由で断られたのか、あるいはその後実行されたのかどうか、それは総会屋を上回る金額であったのかどうか、それについてお答えいただきたいと思います。
○近藤参考人 ちょっと私も余り正確なことを存じ上げませんのでいいかげんなことは言えませんけれども、二百五十億円ぐらいの融資の申し込みがありまして、思うようにいかないということで百億ぐらいで実行されたように聞いております。
○岩國委員 もう時間が終了いたしました。
 日本を代表する第一勧銀が、これからのビッグバンを前にして徹底的に内部改革を実行され、そして、往年のプロジェクトインペリアルを検討されたときのような壮大なロマン、そして積極的な姿勢、そういうものに一日も早く立ち返っていただくことを念願し、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。
○深谷委員長 これにて岩國君の質疑は終了いたしました。
 以上で第一勧業銀行問題についての近藤参考人に対する質疑は終了いたしました。
 次回は、明六日午前十時より委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後四時一分散会