第140回国会 消費者問題等に関する特別委員会遺伝子組換え食品の表示問題等に関する小委員会 第2号
平成九年七月二十四日(木曜日)
    午後一時開議
 出席小委員
   小委員長 岸田 文雄君
      木村 隆秀君    河野 太郎君
      能勢 和子君    青山 二三君
      福島  豊君    石毛 ^子君
      藤田 スミ君    中川 智子君
 小委員外の出席者
        参  考  人
        (社団法人日本
        植物油協会理
        事)      浜島 守男君
        参  考  人
        (太子食品工業
        株式会社代表取
        締役社長)   工藤 茂雄君
        参  考  人
        (生活協同組合
        コープかながわ
        常任理事)   有田 芳子君
        参  考  人
        (カゴメ株式会
        社取締役総合研
        究所長)
        (農学博士)  石黒 幸雄君
        特別委員会第二
        調査室長    田中 宗孝君
    ─────────────
本日の会議に付した案件
 遺伝子組換え食品の表示問題等に関する件
     ────◇─────
○岸田小委員長 これより遺伝子組換え食品の表示問題等に関する小委員会を開会いたします。
 遺伝子組換え食品の表示問題等に関する件について調査を進めます。
 本日は、本件調査のため、参考人として社団法人日本植物油協会理事浜島守男君、太子食品工業株式会社代表取締役社長工藤茂雄君、生活協同組合コープかながわ常任理事有田芳子君及びカゴメ株式会社取締役総合研究所長石黒幸雄君に御出席をいただいております。
 この際、参考人各位に一言ごあいさつを申し上げます。
 本日は、御多用中のところ本小委員会に御出席をいただきまして、まことにありがとうございます。参考人各位におかれましては、それぞれのお立場から忌憚のない御意見をお述べいただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
 なお、議事の順序でございますが、浜島参考人、工藤参考人、有田参考人、石黒参考人の順でそれぞれ三十分程度御意見をお述べいただき、その後、小委員の質疑に対しお答えをいただきたいと存じます。
 なお、御発言はすべて着席のままで結構でございます。
 それでは、まず浜島参考人からお願いをいたします。
○浜島参考人 私は、日本植物油協会の理事を務めております浜島でございます。当協会は、国内の製油業者二十七社と一組合の会員で構成されておりまして、それに事務取扱者を加えて運営に当たっております。私は、その中で技術担当の事務取扱者にもなっております。
 私どもの協会は、協会の定款に定められている目的に沿って活動をいたしておりますが、簡単に申し上げますと、「植物油に関する原料事情および流通事情を改善し、植物油および同油粕の消費を促進し、植物油に関する製造技術の向上に努め、もって植物油産業の健全な発展に寄与すること」となっております。
 今回、貴衆議院の遺伝子組換え食品の表示問題等に関する小委員会の参考人として、数ある食品産業の中から選ばれまして意見を申し述べる機会をいただきましたことは、大変ありがたいことだと思っております。
 その反面、二十一世紀の食糧を担うと言われております大切な遺伝子組み換え技術が、たまたま油糧種子において先駆け的に開発されたということで、当植物油業界から浅学の身をもって御説明することにつきましては、大変荷の重い感を免れません。
 遺伝子組み換え食品の特に表示に関しては、広く食品産業全般にかかわる大きな問題であり、本日の私の意見は、食品産業界のごく一部のこととしてお聞きいただければというふうにお願い申し上げます。
 続きまして、製油業界につきまして若干の御説明をさせていただきます。
 当業界につきましては、大豆、菜種などの油糧原料を主として海外から購入し、それを搾油と申します、油とかすに分ける処置でございますけれども、これを行いまして、油をつくります。油は精製いたしまして、食用油等にいたします。現在の油糧の原料といたしましては年間約六百五十万トンの処理を行っておりまして、これは米に続く位置づけになっている、量的にはそのように考えております。
 食用油は、御家庭の消費者に、あるいはホテルやレストラン等に、さらには油を原料に使う食品の製造業者に販売しておりまして、これらの比率は、およそ二五%、二八%、四七%の割合というふうになっております。
 この点につきましては、きょうお配りしてございます資料の中に載ってございますので、最初に、左肩の上に資料−1と小さく書いてございますが、これをごらんいただければと思います。大変申しわけございませんが、縦と横がいろいろ入れ違っておりますので、御容赦願います。
 ごらんいただきますと、右の欄の方に、七千九百九十九グラム以下のもの(主として家庭用)というのがございますが、これが五十一万五千トン、その次に、主に業務用が五十八万七千トン、それからいわゆる加工の原料としてのものが九十七万一千トンというふうでございまして、ただいまお話し申し上げましたように、家庭用以外に非常にいろいろな用途に使われている状況がおわかりいただけると思います。
 一方、大豆のかすでございますけれども、これは飼料のほかに、食品原料、しょうゆ、植物たんぱく等に広く使われている状況を御理解いただきたいというふうに存じます。
 製油業は、一方、早くから原料とかすが自由化になっておりまして、海外との競争の場にさらされてきております。他方、国内の製油及び関連産業を育成するために、大豆等の油には関税が課せられております。しかし、ウルグアイ・ラウンドの合意によりまして関税率の大幅な引き下げが断行されまして、現在は、大変厳しい国際環境の中で競争を余儀なくされている状況でございます。
 このように製油業は、国際競争の中で、安定して商品を消費者にお届けする、また食品産業の素材提供者としても大きな社会的役割を担っていると思っております。
 続きまして、食用油の製造と製品について御説明申し上げます。
 製油業は装置産業でございまして、付加価値の低いものを扱っております。そして、大量生産でつくるということを特徴としておりますので、特にそのためには原料が生命線を握っております。
 原料について若干御説明いたしますと、大豆などの原料は、先ほどもお話ししましたけれども、海外から輸入しております。主な調達先につきましては、お手元の資料−2をごらんいただければと思います。
 二枚つづりになっておりまして、最初の2−(1)の方でございますが、右のカラムの真ん中あたり、大豆でございます。大豆は、アメリカ合衆国から主に入ってきております。次のページに参りますが、2−(2)の資料の左の欄の上の方にございます菜種、菜種はカナダからの輸入が非常に多い状況になっております。こういう国から調達しているということにつきましては、まず数量の面、価格の面、品質の面、こういったことで安定して供給する力を備えているということが絶対条件でございまして、世界の各国の中で突出して、大豆の場合はアメリカ、菜種はカナダが多い状況でございます。
 製油用の原料は、いわゆる小麦、トウモロコシなどの穀物と同じように、生産から流通にわたる農業や物流の機構、それから穀物の販売や購買にかかわる経済機構、このようなインフラの整備された世界的な規模のマーケットの中で取り扱われております。
 アメリカ大豆の概要を見ますと、農家ではいろいろな品種の大豆が栽培され、農家から集められた大豆は、各地の地域の貯蔵所を経由いたしましてはしけを使って臨海サイロに運び、そこから大型の専用船で日本に運搬してきております。この間、シカゴにあります商品取引所の相場をベースといたしまして、大豆の売買を成立させております。
 このように、製油の原料は、国際化した商品として所定の品質の基準に従ったものであれば各国、世界じゅうで取り扱われておりますので、現実といたしまして、どこで生産されたのか、品種はどうなのかということは区別されておりません。
 ちなみに、資料−3で御説明申し上げますが、これはアメリカ大豆の等級でございまして、アメリカ大豆では一等級から四等級まで区分けしてございます。上の方に原文、下に訳文が載せてございますけれども、ごらんいただけますように、なかなか理解が難しいと思いますけれども、いわゆる豆の種類であるとか産地ということは一切ございません。豆が全体として何%以上入っているかということ、簡単に申し上げればそういう規格になっておりまして、ただいま申し上げましたように、豆の種類については特段触れていないのが現状でございます。このような商品が国際商品として流通しているという現状でございます。
 他方、我が国に入ってまいります大豆で、作付段階から流通にわたって一般の製油用と区別できるものがございます。それは有機栽培品とか、私どもの業界ではバラエティーと呼んでおりますけれども、このような品種指定をしたものは、農家の栽培から収穫、貯蔵、運搬にわたって専用の設備を使っておりますので、供給量は非常に限られておりますが、区分けして取り扱っております。特にその場合に、安定供給を必要とする一般の製油原料の対象にはならないということも申し添えさせていただきます。
 なお、こうした大豆の我が国の輸入状況につきましては、資料−4をごらんいただきたいと思います。まず、上の段には、我が国に入ってまいります大豆の生産国の生産状況、それからそのうち日本に入ってくる量が記載されております。さらに製油用に使用している量ということでございますが、米国産が約八〇%を占めておるというのは、輸入量並びに製油用を見てもおわかりいただけるというふうに思います。製油用の場合には米国、ブラジル、パラグアイ、主としてこの国のものを使っておりまして、先ほど来申し上げていますように、アメリカの比重が非常に高い状況でございます。
 もう一つは、分離、区分等の問題に関してでございますけれども、アメリカの大豆の用途別の輸入量と流通形態を下の表に示してございます。私ども業界で通称で呼んでおります名前が一番左に書いてございますが、その次に用途、それから取扱量、どういう流通をされているか、区分ができるかできないかということが書いてございます。
 このうちORDというものはほとんどが製油用に使われていまして、輸入量が三百十万トン、これは一括、大量の流通形態でございます。同じように産地が指定されておりますけれども、日本の面積に匹敵するほどの三州でございますので、そこでできるものにつきましてはやはり一括、大量ということで取り扱われておりまして、分離ができない状況になっております。有機、バラエティーにつきましては、先ほど御説明申し上げましたように、分離して取り扱うことができる状況で流通にかかっているというふうに御理解いただきたいと思います。
 また、我が国の製油業者は、安定操業のために大体原料として約一カ月の在庫を持っております。原料の調達状況と品質に応じまして、原料自身あるいは製品をブレンドして使うことがございます。この点から申しますと、単一の産地の原料を使うということは極めて困難な状況でございます。
 続きまして、製品について若干触れさせていただきます。
 大豆の製品はかすと油というふうに申し上げましたが、これらの利用状況は非常に多岐にわたっております。これを御説明いたしますと大変長時間を要しますので、資料15におおよその用途を書いて絵になっておりますので、改めてごらんいただきたいと思います。ここでは食品以外のものが右の方の中央あたりにございますが、ごらんいただけますように、非常に多くの用途を持っているということが御理解いただけると存じます。
 次に、油の特性でございますけれども、油のことを御理解いただくために、若干科学的なことを御説明させていただきます。
 油脂の本体は、脂肪酸というものとグリセリンのエステルでございます。植物油にはごく少量の植物ステロールというものや、それからビタミンEなどの油に溶ける物質を含んでおります。植物油の製造法については割愛させていただきますが、いわゆる精製工程というものを経たものは、食品としては極めて純度の高いものの一つとなっております。
 例えば、栄養成分の表示の例をもってごらんいただきたいと思います。資料−6をごらんいただきますが、三枚ございまして、これは市販の食用油のラベルをコピーしたものでございますので、表示内容はほとんど同じでございますので、一つの例をかりて御案内申し上げます。
 ただいま申し上げました表示例でございますが、栄養表示につきましては、左の方の真ん中の枠に、百グラム当たりの熱量、脂質、それからたんぱく質、糖質、ナトリウム、こういったものが書かれております。ここをごらんいただきましてもおわかりいただけますように、脂質が一〇〇%ということで、大変純度の高いものになっております。恐らく食品あるいは食品素材で高純度のものと申しますと、砂糖と食塩、食用油というものが純度の高いものに属するのではないかなというふうに感じております。
 続きまして、遺伝子組み換えについて御説明申し上げます。遺伝子組み換えにつきましては、いろいろな方が御説明申し上げておると思いますので、簡単に当方の考え方について御案内いたします。
 食品として新しい機能を持たせたり生産効率のすぐれたものをつくることは、人類の進化発展の中で極めて重要なことであり、祖先の努力の上に現在の私たちの生活が成り立っていることは改めて説明の必要はないと存じます。
 遺伝子組み換え技術は、農業生産面での生産性の安定や収率の増加を通じて原料の安定確保や品質の向上にも役立つ技術と考えております。特に、世界的規模で油糧原料の供給が逼迫する中で、新しい技術によって供給量の増大が図られることは植物油の安定供給の観点から大切なことであり、新技術の健全な発展に期待を寄せております。
 この技術がいろいろな食品分野に研究されている中で、製油に関係の深い大豆や菜種、トウモロコシが先駆け的に開発されたことに若干の困惑はございますが、次々と技術開発が進み、各種の農産物に遺伝子組み換えが応用され、さらにそれが加工品として広く利用されることを考えますと、新しい時代を迎える自然の流れの中の一つと受けとめております。
 次に、安全性につきまして若干述べさせていただきます。
 食品は、まず安全であることが絶対条件であることは万人の論をまちません。今回表示問題が検討されている遺伝子組み換え食品についても、安全であることを前提に議論が進められているものと理解しております。
 遺伝子組み換え作物の安全性については、遺伝子組み換え作物を開発した企業の安全性評価の上に立って、海外及び国の権威ある機関が学術、食品等の専門家の意見を参考にして検討した結果、従来と同等の安全性と同等の品質である旨、いわゆる実質同等性の判断が下されましたので、現在の技術水準において十分な安全の確認が得られているものと考えております。
 食用油の安全性については、内外の権威ある機関で従来と同等の安全性が確認された原料からつくられているものでありまして、当然安全であるとの観点に立っております。
 なお、遺伝子組み換え食品の表示等がヨーロッパで検討されておりますけれども、そういう中で植物油が対象から除外されていることも、こういうことと多少関連があるのかもしれません。
 続きまして、食用油の品質でございますが、食用油の品質については、遺伝子組み換え作物自身が従来のものと変わらないということが確認されております。それからつくられる食用油についても何ら相違はなく、用途、使用法においても従来と変わらないと判断しております。
 続きまして、表示につきまして御説明申し上げます。
 表示については、情報提供の一つの方法でございますが、情報と表示は分けて考えたいと思います。
 まず、遺伝子組み換え食品の情報については、科学的な根拠を持った適正な情報が消費者や使用者に十分伝わることが大切ですが、消費者の中に不安の要素が見られることから、情報不足は否めない感があります。当協会として、情報の提供は極めて大切なことであると認識しておりますので、各種の機会を得て情報発信に努力をしておりますが、これは、種子開発企業から行政、製造業者、さらには報道関係にわたって考えなければいけない問題であり、今後さらに継続して進めるべき課題と考えます。
 一方、表示という方法は、極めて大きな社会的責任を伴うことであります。単なる情報不足や不安に対応するという考え方でなく、なぜ、何を伝達するのかということをはっきりすることが大切だと考えています。さらに、どういう範囲の商品を対象にどのような表現をするか、表示の内容の適正性、正当性についての責任をいかに保証するか、こういった課題もございます。それだけに、広範囲の商品について専門家において検討されるべき課題であると考えます。
 遺伝子組み換え食品の表示について、若干考え方を述べさせていただきます。その際に、もう一度、恐れ入りますが、資料の六番目のものに商品の説明等がございますので、簡単にお話し申し上げます。
 食用油の場合には、一つは法の定めによる表示が書いてございます。先ほどの6−(1)の例をかりますと、左の一番下に品名であるとか原材料名であるとか内容量、こういったものは法の定めによるところでございます。
 もう一つは、商品の特徴をうたってございます。これは右の方の中ほどに書いてございまして、それぞれの商品を販売している企業がこの商品はこういう特徴を持っておりますということを書いてございますので、三枚の資料のうちでこの点につきましてはそれぞれ表現が違うと存じます。
 もう一つは、取り扱い上の注意でございまして、いろいろ食用油を使っていただく上で御注意を申し上げなければいけない点もございますので記載してございます。これが6−(1)の資料でございますと左の一番上に書いてございます。内容につきましては省略させていただきます。
 本題の遺伝子組み換え食品の表示については、今回認可になっている大豆、菜種等の作物と同時に、食用油についても基本的には不要であろうというふうに考えております。
 理由の第一は、実質的同等性のもとに、行政当局において表示を義務づける科学的根拠に乏しいとして法令等の基準がないことでございます。
 二番目には、実態として表示の意味が乏しいことでございます。ただいまも御説明いたしましたが、従来のものと品質や使い方が全く同じで、取り扱い方についての御注意も同じでございます。お客様に改めてお伝えすることはございません。
 三番目は、これも今まで述べたことでございますが、遺伝子組み換え作物が区分けされておらず、また混合して入っている状態等も把握できませんので、正確な表示を妨げているということもございます。
 加えて、こうした状況の中で製油業界が独自の判断で行動することは、目的や意味が不正確なまま自分たちだけの立場で情報提供する危険があり、消費者だけでなく、油脂関連の業界を含めてあらゆる食品分野に混乱を招きかねないと考えます。ヨーロッパでは、表示方針を決めた中で植物油を対象外としておりますが、広い範囲で十分に論議した上で法的な処置として決定したものだと考えております。
 遺伝子組み換え食品の表示は、製油業界単独の問題ではありませんので、製油利用の業界はもとより、引き続いてこの後開発される遺伝子組み換え食品、穀物や野菜や果実等があると思います、さらに、それを使う加工業界を含めて、食品業界全体の課題として検討が進められる必要があると考えます。
 大変難しい問題だけに、多くの機会で議論が行われるべきであり、その一つとして、現在農林水産省で開催中の表示問題懇談会の場におきましても、当協会から委員が参画して検討に協力しております。
 以上、当協会の状況を御説明させていただきました。何分御賢察のほどよろしくお願い申し上げます。ありがとうございました。
○岸田小委員長 ありがとうございました。
 次に、工藤参考人にお願いいたします。
○工藤参考人 本日、当小委員会に参考人として出席いたしました太子食品工業株式会社の工藤でございます。
 遺伝子組換え食品の表示問題等に関する件について意見を求められましたのは、当社が今年一月に東北各県における地方紙に遺伝子組み換え大豆の不使用宣言を載せたこと、さらには、他社に先駆けまして商品パッケージに遺伝子組み換え大豆を使用していない旨の表示を四月から行っていることが理由と考えられますので、なぜ遺伝子組み換え大豆を使用しないこととしたかの私どもの企業姿勢とその経緯、そしてその表示に関する私見を述べさせていただきたいと思います。
 まず最初に、当社の概要を説明申し上げたいと思います。
 当社は、青森県の三戸町という小さな町に本拠を置く、納豆、豆腐、もやし、コンニャク等々、いわゆる和食目配食品と呼ばれる大豆を中心とした加工食品メーカーでございます。商圏は東北地方でありますが、一部首都圏と北海道にも出荷をする、年商約百四十二億円の企業でございます。豆腐に限定して申し上げますと、日産約十五万丁、年間五、六千万丁の生産をいたしております。
 御案内のとおり、私どもが生産いたしております大豆加工食品は、昔から日本人の主要たんぱく源として、納豆、豆腐、しょうゆ、みそ、黄な粉、ゆば、豆乳、油揚げ、食用油等々、幅広く加工され、食されてまいりました。近年では、ハム、ソーセージ、練り製品、ハンバーグ、パンや菓子等々にも原料として使用され、私ども消費者がそれと自覚しないうちに食べる機会も多くなっております。このように大豆加工食品を多量に消費する国は、西欧や米国ではないのではないかと思われます。
 また、大豆食品は人間の健康維持のために非常によいとされてきましたが、近年、大豆の機能性、特に抗腫瘍作用、抗動脈硬化作用、カルシウムの代謝における骨形成作用等のメカニズムが判明し、世界各国でたんぱく質、フラボノイドや酵素等々の大豆中の機能成分の研究が進められております。日本人の長寿の主な要因は大豆食品であることが研究者の常識となってきております。
 かようにすばらしい可能性を秘めた大豆加工食品ではありますが、私どもの業種の納豆、豆腐業は、企業間の過当競争と小売業界の変化に対応できずに苦況にあえぐ業者が多く、毎年多くの廃業者を出しているのが実態であります。
 こうした環境の中で、私ども太子食品工業株式会社は、価格的経済性のみを追求するのではなく、お客様の健康や安全性、安心感を追求することによって顧客満足を高めることを目標に企業活動を続けてまいりました。
 まず第一に、水と空気がきれいな青森の十和田奥入瀬川河畔、岩手県の八幡平岩手山ろく雫石、そして宮城県栗駒山系の江合川河畔と工場を立地し、食品の原点であります水によって安全性の向上を図ってまいりました。また、製造ラインを外気と遮断する方法により、品質保持剤等の添加物を入れずに豆腐の日もちを長くいたしました。また、栄養学の専門家の方から、成人病を防ぐためミネラルバランスがよい、マグネシウムが豊富なにがりで豆腐を凝固するように勧められ、豆腐類を全面的ににがり凝固に転換いたしました。
 こうした方針は、手間暇が多くかかったり、投資コストが多くなったり、原料の歩どまりが悪化したりで、経済的には採算性を悪くすることばかりです。
 繰り返しになりますが、私ども太子食品工業株式会社は、当座の利を追うことより、お客様の健康、安全、安心を追求することによってお客様の理解をいただき、企業存続の源としていこう、万が一御理解いただけない場合でも、お客様が知らず知らずの間に病気になるのを防いだり健康になっていただけたら、生産者としては本望ではないかという方針のもとに経営を続けてまいりました。特に、私が社長に就任いたしました三年前からは、特にこの方針を徹底し、「他社がどういう方針であれ、当社は当社、プライドを持ってお客様の健康、安全性向上に奉仕しよう」を合い言葉に社員を督励してまいりました。
 さて、こうした企業活動を続けておりました昨年十月、新穀の大豆を調達しようと毎年仕入れをしている商社と商談いたしましたところ、当年のアメリカからの輸入の新穀には遺伝子組み換えがなされた大豆がまじって輸入され、年明けからその大豆が販売されるとの説明がなされました。私どもには全く寝耳に水の状態で、遺伝子組み換え技術とは何のことかわからず、組み換えられた大豆がどういうもので、何のためにそんなことがされるのかもわからない状況でした。あの時期、知っている方は知っていたでしょうが、私どもが知らなかったということは、一般消費者の方々はもちろん、同業者の方々も全く知らなかったのではないでしょうか。
 とにもかくにも情報がない中で、何とか情報を集めようと四方八方走り回ったところ、除草剤をまいても枯れないたんぱく質をつくる遺伝子を土壌菌の遺伝子から取り出し、大豆遺伝子中に組み込んだらしいこと、安全性は厚生省で確認され輸入許可がおりたこと、欧州では、安全性の不安から輸入反対運動が起きたり、組み換え大豆を原料として使用しないと宣言した大手食品メーカー等も出てきた等々の情報が飛び込んでまいりました。
 私どもは単なる小さな大豆加工食品メーカーでありますから、高度で先端技術である遺伝子組み換え技術について安全性を判断する力は全くございません。そして、一部とはいえ、その安全性に疑義を持っている専門家の意見も入ってまいりました。こういう状況下で、本年度の原料調達の意思決定が迫られたわけでございます。
 近年、PL法制定の背景からもわかるとおり、製造者責任が強く問われております。そして、納豆、豆腐は、油等とは違い、大豆たんぱくをそのまま加工してつくられる食品である上、米国や欧州と違って消化される量がけた違いであるのはさきに述べたとおりでございます。
 新しく組み込まれました遺伝子がっくるたんぱくを直接口にする、そして、そのたんぱくは虫を殺したり除草剤に耐える力を持っている。仮に理論的に安全だとしても、お客様はそういうものを食べたいのだろうか。私は社長として、社員にさんざん、お客様の安全、安心、健康づくりで顧客満足を図り、社会貢献するのだとハッパをかけてきたではないか、ここで、この状況で妥協したら、私の方針は、社員はもとより社会からも信頼されないのではないかと考えました。
 たまたま我が社では、納豆用大豆を米国において契約栽培をし、一般大豆とは別ルートで運んで利用しておりました。また、有機無農薬栽培大豆の研究で、米国の耕作地や流通のチェック体制も見聞させていただいておりました。今なら、新穀を収穫したばかりですし、何とかなるだろうと思いました。
 選別して運ぶ方法を探すように四方八方手を尽くしましたところ、特定の品種の選別大豆であることを保証する大手商社が見つかり、また、中国等米国以外の大豆の入手も図り、一年分の大豆を約一万トン調達いたしました。しかしながら、その結果、私どもが想定しておりました価格より随分高い、前年より約五〇%以上高い原料を仕入れることになってしまいました。
 昨年末には何とか調達のめどはっけたものの、般社会ではほとんど遺伝子組み換え食品についての情報が出てこず、皆さんは無関心の状態でございました。一方、旧穀の原料は底をつき、高い原料を使わざるを得ない状況が近づいておりました。原価アップ分を価格に上乗せしなければ、確実に赤字化します。そこで、別添の資料におつけしたような新聞広告により、遺伝子組み換え大豆を使わない旨の宣言を一月中旬に行いました。
 これと時期を同じくして、一月十四日、NHK総合テレビ「クローズアップ現代」において、遺伝子組み換え穀物の特集が放映されました。
 こうした広告の反応はすさまじく、消費者の方々から、たくさんの励ましのお手紙、激励電話等をいただきました。また、さまざまなメディアによってこの宣言が紹介され、話はすぐ全国レベルでの話題になり、方々から御支援、御支持のお便りをいただきました。
 一方、さまざまな方面から、迷惑なことである、できもしないことをスタンドプレーだと御批判をいただいたことは、大変意外なことであり、残念でございました。
 こうした状況の中で、消費者の皆様から、商品に表示してくれという要望も相次ぎました。私どもは、全商品に表示すべく検討に入りましたが、思わぬところから難問にぶつかりました。
 例えば油揚げですが、生地の豆腐は遺伝子組み換えをしていない保証済みの大豆でっくれますが、揚げ油に遺伝子組み換えなしの保証をしてくれる油がなかったのです。十二月末時点では油も大量に買いだめをしたのですが、近々にそれを保証できなくなります。納豆も、しょうゆだれがついているものは保証されませんから、表示できません。まして、「おいなり君」という名称のいなりずしのもとは、油で揚げでしょうゆで味つけですから、ダブルで保証されません。
 結局は生豆腐のみに表示することを決定し、四月より資料のような表示を始めました。
 現在、一部の生協さんの商品を除いては、当社以外の商品に遺伝子組み換えの表示は余りなされていません。これは、コスト上の問題のほか、表示したくてもしようがないという状況であることの方が大きな理由であります。
 しかしながら、法的に表示が必要になれば、かなりの量の穀物が遺伝子組み換えをされずに管理され、安く流通すると思われます。事実、先日の日経新聞の紙上で、選別大豆を供給する穀物会社がアメリカに出現した、こういう情報が報道されております。そうなれば、組み換えられた食品群と組み換えがなされない自然交配の食品群がセパレートされ、消費者の方々が自由に選択できるようになると思われます。
 また、法的な表示規定が無理であれば、当社のように、遺伝子組み換え作物でない作物を原料としているという逆表示をする基準を定めていただきたいと思います。当社に対してもそうですが、本当に組み換えていないのか、イカサマでないのかといった疑義が常に寄せられている状況では、一般企業はなかなか表示に踏み込めないのではないでしょうか。
 当社は、遺伝子組み換え等バイオテクノロジーに対して、決して否定的見解を持っているものではありません。人類や地球にとって大変重要なテクノロジーと考えております。しかし、大変な技術であるだけに、予見できない結果もあるかもしれません。
 いずれにしろ、一般の消費者やユーザーにとって、理解を絶するスピードで事が進んでいることだけは事実です。こういうことに対して全く不安を感ずるなという方が無理があるのではないでしょうか。であるならば、情報を公開し、選択の判断を消費者にゆだね、消費者にも自己責任を負ってもらうべきであろうかと思います。
 実質的同等性については、行政が押しつけるのではなく、消費者が判断すべきことではないでしょうか。安全性に問題がないと判断すれば安い組み換え食品を選択するでしょうし、同等でないと考える人は多少の対価を払ってでも組み換えていない商品を選択すると思います。それを今回の場合は、産地でまぜてしまい、消費者の選択権を奪ってしまったところに大きな問題があったと思われます。
 以上のような理由で、私は表示を規定することに賛成をしたいと思います。
 本日は、大変貴重な委員会に、私どものような小さな企業の意見をお話しする機会をいただきまして、心から感謝を申し上げたいと思います。ありがとうございます。
○岸田小委員長 ありがとうございました。
 次に、有田参考人にお願いいたします。
○有田参考人 遺伝子組換え食品の表示問題等に関する小委員会参考人、生活協同組合コープかながわ常任理事の有田です。よろしくお願いいたします。
 それでは、きょうの当日資料に沿ってお話をさせていただきたいと思います。
 生活協同組合コープかながわは、神奈川県内百四万組合員の生活と文化の向上を目指し、「人・社会・自然の調和」をスローガンとして事業活動を営んできました。その中心は日常的に購買頻度の高い食品と位置づけ、食品の取り扱いに関する自主基準を定めています。それは、消費者・組合員が食品に対して、価格、嗜好だけでなく、安全への関心を強く持っているからにほかなりません。また、消費者・組合員の関心は、環境問題にも向けられています。
 昨年、秋に組み換え食品が輸入される可能性が大きいと判断しまして、遺伝子組み換えの現状、問題とされる点の整理、コープとしてどのようなことをするべきなのかの三点をテーマとした研究会を学者、研究者を含めて組織していくことを三月に計画いたしまして、六月から遺伝子改変生物研究会を開催し、十二月に答申をまとめ、コープとしての方針を出しました。当日資料の一ページから三ページまでは、その遺伝子改変生物研究会設置の趣旨が書いてあります。
 その中で、まず、六ページ、「研究会に参加して」という消費者としての意見を述べさせていただきたいと思います。
 消費者という立場で研究会に参加して、それまでバイオという言葉や、DNAまた遺伝子組み換えなどという言葉は知ってはおりましたけれども、まだまだ実験室の試験管レベルに近い認識をしていたことが見事に覆されました。
 六月に研究会が始まってからも、遺伝子組み換え作物をめぐる状況は急速に進みました。かねてより申請されていた四作物七品種の遺伝子組み換え作物が、厚生省の食品衛生調査会常任委員会で安全性が承認され、これにより、当面国内での販売のための栽培は予定されていないものの、輸入による日本国内での流通が決定的になりました。研究会に参加していたからこそ、このような情報を知り得たわけで、この間の国の動きは、まさに国民に情報を伝えることを避けたとしか思えないほど、一般的には情報が伝わってはまいりませんでした。
 研究会では、関係省庁、専門家や企業からのヒアリングなども行いまして、その中で昨年の十二月に至るまで、作物開発の経緯における安全性論争に意見が分かれていることや、安全性評価の手順に対する疑問も出てまいりました。また、食品としての安全性を実質的同等性として最終確認をしている厚生省の態度にも疑問を感じました。
 バイオテクノロジーの役割として、食糧生産、環境保全などへの貢献や、新しい分野の開発など、バラ色の未来を約束するものとして農水省などの発行物では紹介されております。バラ色の未来を約束するものなのでしょうか。
 確かに、医学分野への応用や環境問題の解決に役立つものはあると考えます。しかし、二十世紀の、それも本当に短い期間に、科学は生態破壊を進めてきたようにも思います。それはまさに大量生産、大量消費を目的とするような使われ方だったと思います。理論や基準、方法論の整理なしにバイオテクノロジーの技術が使われていくとしたら、今後社会的価値観の問題や、思想的問題もはらんでくるように思います。
 バラ色の未来とはいかなくても、少なくとも私たち人類が犯してきた環境問題の解決に役立つことはあるかもしれないと思います。ただし、その中で、予測もしない人体、自然環境への影響、社会への影響が出てくる可能性も大だということを思わないわけにはいかないのです。
 科学がわからない消費者をどう納得、説得させるかがかぎだと発言した科学者がいました。安全性の証明は科学が不得意とするものだとの発言もございました。不得意だから証明できないのなら、それも科学性のなさと思うのは消費者の無知でしょうか。できる限りの安全性確保と十分な情報提供を要求するのは消費者の権利だと思います。
 ということで、これは研究会の消費者としての視点をまず最初に述べさせていただきました。
 その中で、研究会の答申が四ページ、五ページに載っておりますので、表題だけ申し上げます。
 「組合員に現状を知らせること」それから「政府に組換え食品認可の広報と、組換え食品使用の表示を求めること、業界やメーカーに表示を求めること」「組換え食品不使用の原料調達や商品開発に期待する」、これはいずれもコープに対しての提言であります。
 その中で、コープとしての考え方、今後の取り組みということで出されました方針を発言したいと思います。
 まず、バイオテクノロジーをどう考えればよいかという視点から入りたいと思います。
 バイオテクノロジーは、生命の成り立ちやその働きを解明する技術として基本的な技術であり、人類の持続的な存続にとって極めて重要な技術であるというふうに判断しました。
 今、人間一人が生きていくのに〇・四ヘクタールの耕作面積が必要だと言われています。しかし、世界じゅうの耕作面積は三十二億ヘクタールで、人口八十億人分しか作物を生産できません。西暦二〇二〇年には世界の総人口は八十五億人となり、二〇五〇年には九十八億人になると見られています。
 二十一世紀に向けて加速度的な人口増加が予測される中で、私たち人類は、食糧問題、環境問題、エネルギー問題などさまざまな地球的規模の問題に直面しています。バイオテクノロジーは、食糧問題を初めこれら地球的規模の諸問題を救う切り札的な技術として期待しています。
 本当に遺伝子組み換えを初めとしたバイオテクノロジーを人類の持続的な存続のために有用な技術とするためにも、その応用や評価を一部の企業にゆだねるのではなく、社会的なコントロールのもとに置く必要があると考えます。
 昨今の遺伝子改変作物をめぐる問題点、以下の点で問題があるというふうに考えております。
 まず第一として、一部の企業が種子を専有している問題。食糧問題との関係で遺伝子改変作物は避けて通れない問題ですが、しかし、この開発が企業レベルで進められていることに問題発生の危惧を感じます。本来、食糧問題は国家的な課題であり、世界規模の課題であります。
 二番目としまして、単一品種に偏った生産の弊害。遺伝子改変作物は単一栽培を世界的に拡大することになるとの心配があります。気候や病害虫の発生は刻々と変化するので、栽培種がこれらに有利であれば豊作は期待できますが、逆の場合は世界的な凶作が懸念されるからです。事実、アメリカでそういうような報告も聞いております。
 三番目としまして、伝統的な宗教や考え方の変更を迫るもの。ほかの生物と遺伝子交換をすることや、従来とは異なる性質を有する生物体をつくり出すことに、倫理的な懸念や宗教上の反発も予想されています。
 安全性としまして、多くの先進国が遺伝子組み換え技術の安全性指針をつくり、この二十年間膨大な実験が行われ、当初予想された問題の発生が全くないことから、組み換え技術そのもの固有の危険はないとされています。厚生省は、遺伝子改変作物は従来の作物と実質的に同等で特段問題があるとは言えないと表明しています。このことについては、そういうふうに受けとめております。
 五番目に、環境への影響としまして、遺伝子改変で害虫や病気に強い作物をつくることで、収量をふやし、農薬の使用量を減らすことができるとされています。しかし、安全性のほかに、環境への影響や生態系への影響など、まだまだ検証すべき事柄が残されています。
 ですから、コープは、遺伝子改変作物の問題は、国民的な理解の上で進められるべき問題であると考えています。なぜなら、この問題は、人類の将来につながる問題であること、安全性の問題や技術論だけでは解決できない宗教や文化や価値観とも深くかかわる問題であると考えるからです。コープでは、組合員に、消費者ですが、可能な限りの情報を提供し、広く理解を得ることを重視したいと考えています。
 ただし、その中で、バイオテクノロジーに期待することとして、農水産物の生産性の向上、作物の機能性改善、医薬品分野での応用、生分解性プラスチックのバイオポリマーなど農産物でできないかということ等です。燃料、バイオエネルギー、農産物から燃料の生産ができないかということが今後期待されることというふうに考えています。
 遺伝子組み換え作物の安全性については、遺伝子組み換え技術の利用に関する指針が関係省庁で定められています。実験用の指針、科学技術庁、農林水産分野での利用の指針、食品の安全性評価指針、それぞれ農林水産省と厚生省ということで、遺伝子組み換え作物が実験段階から食品として認められるまでには五つの段階で安全性評価試験が行われていると聞いております。
 遺伝子組み換え食品の安全性については、厚生省の安全性評価指針に基づいて各メーカーが栄養成分の組成や毒性試験やアレルギー性など数項目にわたって評価を行い、食品衛生調査会もその報告に基づいて実験、検査のやり方の妥当性を検証し、安全確認を行ったとしています。この安全確認のやり方に対して、しかしながら専門家や消費者団体からは、再度行政でも安全確認の実験、検査をやるべきだと主張しております。私どもも、そうすべきだと考えています。
 この中で、ただいまるるお話ししてまいりましたけれども、コープの考え方と方針を再度お話ししたいと思います。
 遺伝子組み換えの問題については、以下のようにまとめました。
 遺伝子組み換え技術そのものを否定する立場はとらず、科学的なアプローチを大切にすること。遺伝子組み換え技術を含むバイオテクノロジーは、科学技術の進歩の一つの成果であり、人類の長期的な生存を担保する技術としての可能性を持っていること。しかし、その有用性や必要性については、社会的合意ができたとは言えない状況にあります。ですから、この問題は、国民的な合意形成のもとで進められるべきであるというふうに考えておりまして、このことを基本姿勢としています。一
 コープとしては、具体的な取り組みとして、遺伝子組み換えの可能性と問題点を組合員に知らせ、学習活動を現在進めております。
 消費者の知る権利、選ぶ権利を保障する立場で、表示をする、お知らせをする運動を進めております。
 日本政府に対して、安全性評価、環境影響評価を求め、情報公開を求める運動も行っております。
 遺伝子組み換えをした原料のまざった食品を排除するという対応はとりませんが、組合員の選ぶ権利、知る権利、これは、ヨーロッパではこのことが第一義に出されているというふうにも聞いております。この選ぶ権利、知る権利を守る立場から、大豆、コーン、菜種、バレイショの原料割合の高いもの、商品のたんぱく質割合の高いもの、加工度の低いもの、利用頻度の高いものから、遺伝子組み換えをしていない原料の調達による商品開発を追求していきます。
 この中で、五月二十八日に、豆腐と生揚げの五品の原料大豆を遺伝子組み換えをしていないものにコープとしては切りかえております。また、今後、冷凍ポテト、輸入品ですが、六月に現地の調査を実施しながら、可能な時期から遺伝子組み換えをしていない原料へ切りかえを進めていく方針を出しております。
 この中で、それぞれメーカーの方から表示の問題について出されましたが、コープでは、コープ内部での表示についての考え方、まだお知らせという現状にとどまっておりますけれども、コープの表示基準という考え方がありまして、それを基本にして、遺伝子組み換え組織を含む食品は包材に使用表示、していませんということではなくて、遺伝子組み換え組織を含むということで使用表示をしていこうというふうに考えています。
 そもそも遺伝子組み換えをしていない食品は、表示することは考えておりません。ただし、一般的に遺伝子組み換え組織を含む食品の場合において、コープが遺伝子組み換えをしていない原料を調達して使用している場合、お知らせをします。
 これは、先ほど太子さんの方からお話があったように、なかなか難しい問題がたくさんありまして、原料の段階で選ぶということができませんのでなかなか難しいということで、これは、国の方針として原料段階で表示をしていただきたいというふうに考えています。
 国に対しての、きょうの資料では八ページ、それから九ページのところを読み上げたいと思います。
 「遺伝子組み換え食品に関する要望書」を、厚生大臣、農林水産大臣に向けて五月の段階で提出しております。
 遺伝子組み換え食品については、既に七品種が認可され、日本への輸入が始まっています。さらに、八品種の食品及び一品目の食品添加物が認可されたと聞いています。
 私たち消費者は、遺伝子組み換え食品が、私たちの知らない間に口に入っていることに対して、大きな不安を抱いています。
 厚生省は安全性に問題がないとして、輸入を認めましたが、遺伝子組み換え食品は、私たち消費者にとって初めての経験です。毎日食べ続けるものですから、今すぐ問題はないとしても、長期に摂取し続けた場合の健康への影響や子孫への影響、生態系への影響、社会的な影響など、もっと慎重に検証されるべきです。しかも、遺伝子組み換え食品を取り巻く、さまざまな疑問や不安について論議される場がなく、社会的な合意がないまま、導入が決められてしまう現状に危惧を抱いています。
 遺伝子組み換え食品が既に流通している現状を、国の責任で消費者に対して、しっかりお知らせし、消費者の疑問を解く積極的な努力が求められます。特に情報公開や表示の制度の必要性は高いと考えております。輸出国でも日本でも分別管理・表示の制度がないために、従来の作物と区別なく集荷・保管・流通される状況を変更する必要があります。
 遺伝子組み換え食品である旨の表示は、消費者の知る権利、選ぶ権利を保障するために、最低限必要なことです。あわせて、社会的な合意形成にかかわる事項について、消費者の安全と安心が確保されるよう下記のとおり要望いたします。
 遺伝子組み換え食品について、長期に摂取し続けた場合の健康への影響、子孫への影響、生態系への影響など、十分な調査と検証を行ってください。
 上記について、その結果を消費者にわかりやすい形で情報公開をしてください。
 消費者が遺伝子組み換え技術を応用してつくられた食品であることを認知できるように表示等の制度をつくっていただきたいと思います。
 コーデックス委員会等国際的な検討の場で、知る権利・選ぶ権利として表示を求めるという日本の消費者の意見を反映させてください。
 表示等を可能とするために、輸出国に対して、遺伝子組み換え作物及び食品の分別管理、分別流通等のシステムを要求していただきたいと思います。
 以上です。
 発言の機会を与えてくださいまして、どうもありがとうございました。
○岸田小委員長 ありがとうございました。
 次に、石黒参考人にお願いいたします。
○石黒参考人 カゴメ株式会社総合研究所の石黒でございます。
 本日は、参考人としてお招きをいただきまして、大変名誉に感じております。どうもありがとうございます。
 さて、弊社は、遺伝子組み換えトマトの研究開発を一九八九年から行ってまいりましたが、海外では既に幾つかの農作物が実用化され、我が国にも大きな波紋が押し寄せてきております状況の中で、このような機会を設定していただきましたことは、私ども研究開発メーカーといたしましても、また消費者の方々にとりましても、大変意義のあることと感謝する次第であります。
 本日は、弊社が研究開発してまいりました遺伝子組み換えトマトに関連いたします五つのことについてお話をさせていただきます。
 まず、第一に弊社の研究開発姿勢、第二に弊社の品種開発研究、第三に弊社の遺伝子組み換え研究、第四に遺伝子組み換え食品の表示に関する弊社の考え方、そして最後に遺伝子組み換え研究の問題点、このような順で意見を述べさせていただきます。
 まず、一番目の弊社の研究開発姿勢について御説明をいたします。
 企業は、大きく変化する環境の中、社会に対する使命や存在意義を明らかにしなければ、社会的な信用を得ることはできません。
 社会に対するその企業ならではの提供価値、これをコアバリューと呼びますが、弊社は、「お客様が求める、健康で安全な食生活の提供」「お客様が求める、豊かで新しい食文化の創造」「農業の活性化」「自然環境の保護・再生」というようなコアバリューを持つ企業を目指して研究開発活動を行っております。
 このようなコアバリューを持つ企業が弊社の目指す姿でありますが、これを弊社は、農産加工メーカーと対比させまして、農業食品メーカーと呼んでおります。
 また、企業使命といたしましては、日本人の緑黄色野菜摂取不足の解消という使命感を持っております。現在、日本人一人当たりの緑黄色野菜摂取量は一日当たり約八十グラムで、厚生省推奨値の半分程度であることをかんがみ、野菜系飲料を牛乳のような国民生活飲料にしたいと強く望んでおります。
 このように、弊社は常に消費者の皆様方に価値ある商品を提供したいと考えておりますが、ここで、価値ある商品の価値とは何かということについて少し触れたいと思います。
 弊社は、研究開発の受益者を、研究開発によってメリットを得る人でありますが、研究者自身とかメーカー自体だけでなく、農家、原材料メーカー、委託先、物流者、販売者、顧客、使用者というように社会全体に多面的にとらえておりまして、研究者は、自分たちの研究成果が各受益者別にどのような価値をもたらすかということを常に把握しようと努めております。
 結局、弊社のようなメーカーは、物づくりや情報づくりを行って最終的に収益を得ているわけでありまして、まとめてみますと、お手元の資料の二ページにお示しいたしましたが、この俯瞰図にあらわした価値開発を行っているわけであります。価値の多面性を考えて、受益者として農家から消費者までを視野に置いた研究、そして、特に顧客、使用者という消費者の方々を研究成果の最大の受益者として強く意識した研究課題を設定し、研究開発活動を推進し、消費者重視の商品開発を行ってまいりました。
 ここで、消費者を最大の受益者といたしました研究課題の設定についての一例を示したいと思います。
 お手元の資料の三ページをごらんください。これは、加工用トマトの品種開発に関連いたしました研究課題の設定ステップの概要であります。本日は詳細につきましては御説明を割愛いたしますが、この資料のようなステップで、研究開発による受益者を多面的にとらえ、特に、最大の受益者として消費者の方々を強く意識した研究課題の設定を行っております。
 ここでは、研究課題の第一位に、色素含有量の高い、いわゆる高リコピントマト品種の開発、第二位に、ペクチン含有量の高い、いわゆる高ペクチントマト品種の開発、これが選定されました。
 なお、リコピンと申しますのはトマトの赤い色素でありまして、カロチノイドの一種でありまして、後ほど少し詳細に御説明いたしますが、老化防止効果あるいは成人病予防効果が明らかになりつつある物質であります。
 また、ペクチンと申しますのは代表的な食物繊維でありまして、これも後ほど少し詳細に御説明いたしますが、コレステロールの体内吸収を抑制する効果等を有する物質であります。
 次に、二番目の弊社の品種開発研究について御説明をいたします。
 弊社は、トマトの遺伝資源として約六千種類のトマトを保有しており、この六千という数字は世界的に見ましてもトップクラスの保有数であります。したがいまして、弊社の品種開発におきましては、この六千種類の遺伝資源、いわゆるトマトでありますが、これを用いた従来の交配育種が主となっております。
 ここで、弊社がこれまでに従来育種により開発してまいりましたトマトを御紹介いたします。
 お手元の資料の四ページをごらんください。これは、加工用トマトの日本での栽培風景であります。世界的に見ましても、八千万トンのトマトがほとんどこのように支柱を立てない、いわゆる無支柱栽培でつくられております。無支柱栽培を行う理由は、有支柱栽培と比べまして労働力が要らず省力化ができるからであります。この無支柱栽培に使用するトマトは、しんどまりという形質を利用して、従来育種で開発いたしました。
 次に、資料の五ページをごらんください。通常、植物の実には右側の写真のようにジョイントというつなぎ目がありますので、ここから実がとれ、したがって、へたの部分は実の方に残ります。そうしますと、加工食品にへたが混入し、その品質を下げてしまいますので、農家の方はもう一度このへた取りをしなければならず、大変な労力がかかっておりました。
 そこで、このジョイントのない品種、いわゆる左側の写真のようなジョイントレストマトでありますが、これを開発いたしました。ジョイントレストマトでは、必ず実はへたの部分からとれますので、へた取りの作業が要らず、農家の方の労力を大幅に軽減し、また商品としても品質が向上いたしました。
 このほかにも、従来の育種によりまして、消費者重視の品種、例えば食べたときに口の中に皮が残らない、サクランボのような薄い皮のトマトとか、従来より栄養価の高いトマトなどを開発してまいりました。
 ここまでに御紹介してまいりましたトマトは、すべて求める形質を有するトマトが遺伝資源としてありましたので、従来の育種技術を用いて開発してまいりました。
 基本的に、弊社の品種開発は、遺伝資源のあるものはこれを利用し、交雑による従来育種により品種開発を行う。遺伝資源のないものについてのみ、従来育種を補う形で、遺伝子組み換え技術のようなニューバイオテクノロジーで品種開発を行っております。
 例えば、さきに御説明いたしました、優先順位第一位の研究課題であります高リコピントマトの開発、これは遺伝資源がありましたので、従来育種により開発いたしました。しかし、優先順位第二位の研究課題であります高ペクチントマトの開発は、遺伝資源がありませんので、アンチセンス技術という遺伝子組み換え技術を用いて品種開発をいたしました。
 お手元の資料の六ページをごらんください。これはアンチセンス技術により開発した高ペクチン含有トマトを説明したものでありますが、通常のトマトは、ポリガラクチュロナーゼというペクチン分解酵素がありますので、これがトマトのペクチンを分解し、トマトの日もちが悪くなったりあるいは加工食品の粘度が低くなってしまうわけであります。しかし、このアンチセンス技術を用いることで、これらの問題が解決できます。
 アンチセンス技術と申しますのは、トマトの中にあるポリガラクチュロナーゼの遺伝子を取り出しまして、この遺伝子を逆向きにしてもう一度トマトに導入してやることで、目的とするポリガラクチュロナーゼ遺伝子の発現を抑制する技術であります。
 このようにして研究開発してまいりました高リコピン高ペクチントマトを、お手元の資料の七ページにお示しいたしました。写真の中央のトマトが、開発した高リコピン高ペクチントマトであります。
 このトマトのリコピン含有量は、左側の生食用トマトの四倍、右側の加工用トマトの二倍ありまして、成人病予防効果に期待ができると考えております。また、食物繊維であるペクチン含有量につきましては、左側の生食用トマトの二倍、右側の加工用トマトの一・三倍含まれております。
 この高リコピン高ペクチントマトは、受益者として特に消費者を強く意識して開発してきたトマトであります。
 ここで、トマトの中の赤い色素でありますリコピンについて少し御説明をいたします。
 お手元の資料の八ページをごらんください。これと同様のデータを弊社でも得ておりますが、リコピンは、いわゆる悪玉酸素である活性酸素の消去能が非常に強く、ベータカロチンの二倍、ビタミンEの百倍、活性酸素消去能から見て、成人病予防とか、がん予防等の効果が期待できます。
 次に、資料の九ページをごらんください。これは子宮がんと肺がん細胞を用いた研究データでありますが、トマトのリコピンが、カロチン類と比べ、これらのがんに対する予防効果が非常に強いこともわかってきました。
 次に、ペクチンとの関連で、高リコピン高ペクチントマトの特徴について少し御説明をいたします。
 まず、ペクチンは、ケチャップ、ピューレなどのトマト加工品の粘度に大きな影響を与えるものであります。一般的にトマト加工品の製造工程では、ペクチン含有量の低下を防ぐために高温で加熱し、ポリガラクチュロナーゼの働きをなくします。高温で加熱するために、加工品の色とか香りとか味等の劣化を招きます。一方、高リコピン高ペクチントマトでは、ポリガラクチュロナーゼが働かないため、高温で加熱する必要はありません。したがって、色とか香りとか味とか粘度、すべてを満足できる商品ができるわけであります。
 また、ペクチンは、食物繊維の代表的なものでありまして、コレステロールの体内吸収抑制とか、大腸がんの予防等の機能が明らかにされつつあります。
 このほかにも、この遺伝子組み換えトマトは、圃場における日もち性が向上いたしまして、より完熟した、より栄養のある、よりおいしいトマトを使った商品を消費者の方々に提供することができます。
 以上述べてまいりましたように、弊社が研究開発いたしました高リコピン高ペクチントマトは、消費者を最大の受益者として取り組んでまいりました研究成果であります。
 次に、三番目の弊社の遺伝子組み換え研究について御説明をいたします。
 現在、遺伝子組み換え植物の研究に当たっては、各省庁でガイドラインが示されておりまして、環境に対する安全性評価につきましては科学技術庁と農林水産省の管轄で、遺伝子組み換え食品としての安全性につきましては厚生省の管轄で行われておりますが、弊社も、これにのっとって研究を進めております。
 環境に対する安全性につきましては、科学技術庁の管轄であります閉鎖系温室及び非閉鎖系温室での評価、すなわち、弊社の遺伝子組み換え研究では、遺伝子組み換えトマトの作出と導入遺伝子の安定性、非組み換え体との産生物質の比較等の基本的な安全性評価を行ってまいりました。
 次に、農林水産省の管轄であります模擬的環境利用による隔離圃場での評価、すなわち、弊社の遺伝子組み換え研究では、遺伝子組み換えトマトの雑草性や他の生物相への影響等の調査を行ってまいりました。
 その後、農林水産省の審査を受けて、一般圃場での評価ということになりました。この段階に来て初めて、既存のトマトと同様に扱ってよいということになりまして、品種特性等を評価いたしました。
 現在、弊社は、この一般圃場での評価を終えまして、次のステップであります、厚生省の組換えDNA技術応用食品・食品添加物の安全性評価指針に基づきまして、食品としての安全性評価を実施しております。
 しかしながら、表示問題やPA問題等が未解決であります現時点では、弊社は、開発した遺伝子組み換えトマトを商品化する計画はありません。したがって、厚生省への食品としての安全性認可申請は行っておりません。
 引き続きまして、弊社の遺伝子組み換えトマトであります高リコピン高ペクチントマトの開発経緯につきまして御説明をいたします。
 一九八九年、弊社は、イギリスのゼネカ社と共同研究を開始いたしました。弊社保有の優良品種二品種、高リコピントマトでありますが、これを選出いたしまして、アンチセンス技術を用いて遺伝子組み換えトマトの開発に着手いたしました。
 一九九二年、ゼネカ社との共同研究について、プレスリリースをいたしました。
 一九九三年、弊社の遺伝子組み換えトマトであります高リコピン高ペクチントマトが完成いたしまして、閉鎖系温室での実験を開始いたしました。
 一九九四年、非閉鎖系温室での実験が終了いたしました。
 ここまでの段階は、科学技術庁の管轄下で行ってまいりました。
 一九九五年、模擬的環境利用による隔離圃場実験を行い、この時点で再度プレスリリースをし、あわせて、地域住民の方々に公開をいたしました。
 一九九六年、昨年の夏でありますが、一般圃場における評価を実施いたしました。
 ここまでの段階は、農林水産省の管轄下で行ってまいりました。
 現在、厚生省の指針にのっとり、食品としての安全性評価を実施しているところでございます。
 このような研究経緯で現在に至っておるわけでありますが、弊社の開発してまいりました遺伝子組み換えトマトの商品化につきましては、先ほども御説明いたしましたように、表示問題、PA問題が未解決であります現段階では、商品化の計画はございません。また、厚生省への申請もいたしておりません。
 また、弊社は、現在海外よりトマトの濃縮物を輸入しております。生トマト換算で二十万トンから二十五万トンのトマトを輸入しておりますが、現地の原料トマトの遺伝子をPCR法によりDNA分析することで、遺伝子組み換え技術の使用の有無を判定しております。そして、使用していないということを確認した上で、二十万トンから二十五万トンのトマトを輸入しております。また、あわせて契約書にも、「遺伝子組み換えトマトを使用しないこと」という条項を盛り込んでおります。
 次に、四番目の遺伝子組み換え食品の表示に関する弊社の考え方について御説明をいたします。
 弊社の開発いたしました遺伝子組み換えトマトにつきましては、厚生省の指針にのっとり安全性評価は実施中でありますが、安全性と表示とは別であると考えますので、表示問題につきましては、消費者の知る権利、選択の権利を十分に考慮し、表示の仕方を含めた検討が必要であると考えます。原則として表示をし、正確に開発商品の価値を伝達すれば、より消費者とのコミュニケーションが図れ、消費者が遺伝子組み換え商品の中で選択ができるようになります。結果として、これがPA対策にもつながると考えております。
 しかし、一方で、アメリカ、カナダでは遺伝子組み換え植物に対する表示の義務がないため、これらの国から輸入されます菜種、大豆等の遺伝子組み換え植物につきましては分離管理されておらず、識別あるいは分別が困難であると聞き及んでおります。また、遺伝子組み換え植物については、導入遺伝子の由来とか利用方法が多岐にわたり、表示の方法も一律の仕方では困難な点もあると考えております。このような状況下では、遺伝子組み換え植物及びその一次加工品を使用する企業が表示をすることは大変困難であると考えられます。
 したがいまして、表示の問題につきましては、弊社に限らず、多くの日本の企業が困惑しているのが現状であると考えております。弊社は、表示の仕方を含め、表示問題につきましてはコーデックス、農林水産省等のガイドラインに従いますので、早急なる御検討をお願いいたします。ガイドラインができるまでは、弊社は遺伝子組み換えトマトの商品化はいたしません。
 また、消費者の不安感をぬぐい去るためにはPAをより積極的に展開する必要があると考えますが、不幸にして消費者の不安がぬぐい去れない場合、すなわち、消費者の安心が得られない場合は、弊社は遺伝子組み換えトマトの商品化を断念いたします。
 次に、五番目の遺伝子組み換え研究の問題点について御説明をいたします。
 ここでは、三つのことについて述べます。一つは特許問題、二つ目はPA問題、そして最後に価値創造について御説明をいたします。
 まず、特許問題に関してですが、遺伝子組み換え技術は、日本の農業を考える上で重要な技術であると認識しております。例えば、日本のような夏に高温多湿になる気象条件、また、最近の異常気象を考えますと、植物病原菌であるカビあるいはウイルスにより植物が壊滅的な被害をこうむることも十分予想されます。耐病性品種の開発、また優良品種の育種期間の短縮等の観点からも、遺伝子組み換え技術は日本の農業を考える上で重要な技術であると認識しております。
 しかしながら、遺伝子組み換え技術は、その基本特許をほとんど欧米を中心とした海外企業に押さえられております。現状では、ある遺伝子組み換え植物を開発したとしても、海外特許に抵触するか、あるいは海外特許の一つ一つにロイヤルティーを支払わなければなりません。国内のどの企業もこのような問題を抱えております。
 そこで、弊社は、提案をさせていただきたいのですが、一つは、基本特許が海外に押さえられている現在、海外の基本特許を利用できる、例えば財団の設立のような体制づくりが必要であると考えております。二つ目は、産官学の共同研究体制をさらに強化し、早急に日本国内で遺伝子組み換え技術に関する特許を蓄積する必要があると考えております。
 次に、PAに関する問題でありますが、PAに関しましては、先ほども述べさせていただきましたが、消費者の方々に安心感が醸成され、最終的に安心していただけるように、民を含めた産官学が協力して積極的なPA対策システムを構築する必要があると考えております。
 最後に、価値創造につきまして御説明し、陳述を終わらせていただきます。
 弊社は、遺伝子組み換え技術により高リコピン高ペクチントマトが開発できた、これは価値形成をしただけであると考えております。今後、この形成した価値であります高リコピン高ペクチントマトの価値を消費者の方々に積極的に伝達する必要があると考えております。弊社は、価値形成し、価値伝達を行い、初めて価値実現し、価値の創造ができるものと考えております。
 これをもちまして、参考人の意見陳述を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。
○岸田小委員長 ありがとうございました。
 以上で参考人からの意見の開陳は終わりました。
 この際、暫時休憩いたします。
    午後二時二十五分休憩
     ────◇─────
    午後二時四十一分開議
○岸田小委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。
 これより参考人に対し、各小委員による自由質疑を行います。
 この際、質疑の方法等について御説明いたします。
 本日の質疑時間は一時間二十分程度とし、議事整理のため、質疑の際は、挙手の上、小委員長の指名により発言されますようお願いいたします。なお、所属会派及び氏名を述べた上、お答えいただく参考人のお名前をお告げいただきたいと存じます。また、一人一回の発言は三分程度にまとめていただきますようお願いいたします。
 なお、念のため参考人に申し上げますが、御発言はすべてその都度小委員長の許可を得てお願いいたします。また、小委員に対しては質疑ができないことになっておりますので、あらかじめ御承知おき願います。
 それでは、質疑のある方は挙手をお願いいたします。
○中川(智)小委員 社会民主党・市民連合の中川智子でございます。お一方ずつ、少しずつ御質問をさせていただきたいと思います。
 まず最初に、植物油協会の浜島さんにお伺いしたいのですけれども、ことしの三月六日付の日経の記事によりますと、大手商社が遺伝子を組み換えていない大豆を通常よりも高値で販売したことに対して、日本植物油協会がその商社に、遺伝子組み換えをしていない大豆を使う会社があると、遺伝子組み換え大豆を使っている会社は品質の悪い大豆を使っているのかというふうに誤解される、業界全体の信用問題になるという抗議をしたという報道を見たのですけれども、これに対しまして、遺伝子組み換え食品に不安を抱いている消費者が多いのに、なぜ消費者の要望にこたえようとしないで、企業レベルでこのような発言を行ったかどうか、ちょっと納得のできる協会の御見解をお伺いしたいと思います。
 それともう一点、非常に気になりますのが、学校給食に遺伝子組み換えの大豆を使った油が使われているのではないかということがもう多くのところの集会で必ず聞かれるのですが、これに対して、お知りになり得る情報の中で、学校給食にもう既に入っているかどうか、それをお答えいただきたいと思います。
 それと、太子食品工業さんにお伺いしたいのですが、本当に私たちの要望、消費者側に立った販売の仕方をしていただいて、表示していただいていることに心から敬意を表したいと思います。そのような企業努力の中で、やはり売り上げはどうでしょうか。お買いになられる方の反応、またその売り上げに対してちょっとお伺いしたいと思います。
 それともう一点、遺伝子組み換え原料不使用の表示をしての販売で、非常に一番これが大変だった、障害になったというようなことがございましたらお教えいただきたい。
 それと、今後も選別表示を広げてなさる御予定があるのか。一年分買われて、一年ということなのですが、今後の予測について感触はいかがかということをお伺いしたいと思います。
 続いて、コープかながわさんにお伺いしたいのですけれども、先ほどと同じように、組合員さんの反応はいかがでしょうか。そして、十円高くお売りになって、それでもやはり安全なもの、安心なものを買いたいという声が大きいのかどうか、そこをお伺いしたいと思います。
 それと、今後ほかの製品にもそれを拡大していく御予定がおありかどうか、そこを伺いたいと思いますし、また、生協というのは安全なものを売るということが基本的な立場でおありと思いますが、なかなかほかの生協ができないところを先駆けてされたことに対して、本当に心から敬意を表したいと思います。
 最後に、石黒参考人にお伺いしたいのですけれども、組み換えトマトのライセンスをイギリスのゼネカ社から得ていると聞いていますけれども、ゼネカ社は組み換えトマト製品に自主表示をして販売しているというふうに伺っていますが、その販売状況はどうなのかということと、それに対する御見解をお伺いしたいということ。
 もう一つ、トマトケチャップなど、カゴメはほとんどがトマトというところの製品を販売していらっしゃるのですけれども、私どもはとてもトマトというのは使いますし、一年じゅう食卓に上るものなんですけれども、表示について、先ほども御意見の中でありましたけれども、このような形で世論が盛り上がっている中で、表示に対してのもう一回きっちりした御見解を、今後進めていっていただきたいのですが、そのような企業努力をぜひともしていっていただきたいという気持ちで御質問させていただきたいと思います。
 以上です。
○浜島参考人 御説明申し上げます。
 最初の、大手商社の取引に際して圧力をかけたのではないかということでございますけれども、本件に関しましては、輸入される製油用の大豆の状況、輸入状況、現地状況、こういったものにつきましての問い合わせ等を行いまして、会談的に伺いましたけれども、特に圧力をかけたという行動はとっていないというふうに認識いたしております。
 次に、二番目の学校給食に現実として使われているかという問題でございますが、アメリカの大豆が現地で約二%遺伝子組み換えをしているという情報がございますので、私どもといたしましては、混入している可能性のある原料を使って油をつくっております。したがいまして、現実にはこのものが学校給食に行っている可能性はあるというふうに判断しておりますので、御了解いただきたいと思います。
 以上です。
○工藤参考人 まず最初の、売り上げの反応ということでございますけれども、御案内のとおり、私どもの商品は小売店におきまして目玉商品として乱売をされやすい商品でございます。そういう販売をされますと、先ほど申し上げましたように原料の価格が五割以上のアップを見ておりますので、どうしても採算がとれないということで、ことしの春から、そういう乱売というのでしょうか、そういうものを極力是正することによりまして、定価というのでしょうか、希望小売価格は変えてはおりませんけれども、何とか正常な形で販売をお願いしたいということで、若干卸価格を上げっっあるわけでございます。
 そうした中で、豆腐関係ですと、対前年比で一〇%強、一五%前後の物量のアップを見ておるわけでございます。ただ、大体一〇%ぐらいはふえておる実勢があるものですから、遺伝子組み換えの表示をしたからふえているかどうかというのはよくわからないわけです。
 それから、表示の障害ということについては特には余りなかったわけでございますけれども、混入のおそれがあるじゃないかというふうなことで、主原料につきましては私ども選別しておりますけれども、それ以外のいろいろな副主材料とか、そういうので入ってくるものにつきましては表示ができなかったのが大変残念であるな。今、そういうものにつきましても、油についてもいろいろな種類のものがあるじゃないかということで検討はしておりますけれども、コストだとかさまざまな問題でまだ踏み切れない、こういうふうなことでございます。
 今後の問題につきましては、ことしにつきましても契約を進めておりまして、消費者の皆様にも御理解をいただくために、ことしの九月に、公募いたしまして、四十名ばかりをアメリカの私どもが契約栽培している大豆畑、納豆用、豆腐用の畑に御案内して、どういうふうに栽培しているのか、そしてどういうふうに管理してこちらに持ってきているのかということについて見ていただこう、こういうことを今企画している最中でございます。
 そういうことで、今後も極力こういう方針は続けたい、このように考えておりますが、一方では非常にコストがアップしておりまして、それをまともにアップして評価されるかどうかというのは、現在非常に難しい問題もございますので、ことしやっているように全面的に全商品を遺伝子組み換えフリー大豆でいくかどうかはまだ決定をしておりません。
 以上でございます。
○有田参考人 まず、組合員の反応はということでお答えしたいと思います。
 現在、学習会をさまざまなところで行っていますけれども、バイオ自体の理解を進めるということで、今回輸入されたものに関して、今までの既にもう遺伝子組み換えをしてあるもの、チーズなどいろいろあるのですが、そのことと少し理解が違うというふうに考えておりまして、導入されるという中身で不安を感じるのではないかというところで、ただ恐ろしいもの、危険なものという認識が広まるということではなくて、バイオ自体の理解を進める中でどういうふうに考えていくかということだと考えていますので、さまざまな反応が実はあります。本当に全く導入してほしくないという方と、選ぶ権利、知る権利ということ。ただし、やはり一番必要なのは知る権利、その後の選ぶ権利だろうというふうに考えて、その反応がやはり一番多いかなというふうに思います。
 それから、お豆腐の十円ということでいいますと、コープは自社工場を持っておりまして、その中で今まで二丁九十八円というところで販売しておりましたけれども、遺伝子組み換えをしていない原料調達をすることによって、先ほどから発言がありますように、アメリカで既に昨年で二%混入しておりましたけれども、コープの姿勢として現地調達をするということで調査をしまして、別に調達をする中で保管を含めてコストがかかりまして、どうしても最低でも十円値上げをしないといけないということで、五月二十八日に発売しました。一時的に情報不足によって利用が少し落ち込んだ時期もありますけれども、しかしながら、お知らせをしていく中でまた利用が伸びております。
 それから、今後の拡大予定ですけれども、冷凍ポテトを予定しておりますし、菜種、コーンについてはまだ情報収集という段階です。
 以上です。
○石黒参考人 中川先生の御質問にお答えいたします。
 一つは、ゼネカの動向でありますが、イギリスでトマトピューレを発売いたしまして、ジェネティカリー・モディファイド・トマトズという表示をいたしました。それで、缶詰タイプのピューレで現在六〇%のシェアを占めておりまして、消費者の評判は大変好評というふうに聞いております。引き続いてゼネカ社はアメリカの販売も計画をしているというふうに聞いております。
 それから、もう一点のカゴメの表示に対する見解という御質問でありますが、正直言いまして、大変困惑をしているという一言であります。私は、原則として表示をして、正確にその開発商品の価値を伝達すれば、先ほど御説明いたしましたように、より消費者とのコミュニケーションが図れて、それが結果としてPA対策にもなるというふうに思っておりますが、先ほどお話ししました現状いろいろな問題がある段階では、表示のガイドラインを早くつくるということが先決だというふうに思っております。
 以上です。
○河野(太)小委員 自由民主党の河野太郎でございます。幾つか御質問をさせていただきたいと思います。
 まず、工藤参考人と有田参考人に、いろいろと御努力をいただいておりますが、遺伝子組み換えの原料を使っていないという証明をどういう方法で、どこで、どなたがやられているのか。仕入れ先がやっているということであれば、その仕入れ先の証明が正しいということをどのように確認をされているのかということを教えていただきたいと思います。
 それから、これは四人の参考人、皆さんにお伺いをしたいのですが、この問題について厚生省あるいは農水省からこれまでに何らかの働きかけ、お話、圧力その他がもしあれば、どんなことがあったのかということを教えていただきたいと思います。
 それからもう一つは、四人の参考人に、油に関してどのようにお考えになっているか。遺伝子組み換えを行いますと、当然たんぱく質の中身が変わってまいります。油というものは直接化学的には変化がないのではないかと思いますが、遺伝子組み換えの表示をする際に、油に関してもやはり表示をする必要があるのか、その根拠はどういうことでそうお考えになるのかということを少しお伺いをさせていただきたいと思います。
 それから、浜島参考人に、先ほどの中川委員のフォローアップでございますが、何人かの商社の方と話をしますと、新聞記事とはまいりませんが、似たような話を伺ったことがございます。個別に会談をされてということでございますが、圧力をかけたつもりではなくとも、向こうがそう感じるということはあるかもしれません。もう少し具体的に、どのような話をされたのか、中身を教えていただければと思います。
 それから、工藤参考人に、これは多少企業のことでございますから、お答えできなければそれはそれで結構でございますが、豆腐の中に占める大豆のコストというのは大体どれぐらいであるのか、原材料費の中の大豆のコストというのが豆腐全体の販売価格のどれぐらいのパーセンテージを占めるものなのか、もし差し支えなければ教えていただきたいと思います。
 以上です。
○岸田小委員長 まず最初の仕入れの問題で、工藤参考人と有田参考人にお願いいたします。
○工藤参考人 使っていない証明ということでございますけれども、私どもは、まず一つは、米国の大豆を大分使っておったわけでございますが、これを米国以外、特に中国のある限定された地域の、村というのでしょうか、そういうところにかなり切りかえたわけでございます。これは中国の吉林省の村でございますけれども、そこから途中のトラックあるいは貿易公司等を指定しまして、保管、選別をしていただきながら運んできております。
 それから、その他のアメリカ及びカナダ等におきましては、それぞれの農家というのでしょうか、それを特定しております。そして、保管している会社も集荷業者もそれぞれ特定して、どういう保管、選別をしているのかということと、それから、船積みをされるまでのトラックで行く場合と貨車で行く場合と、それから、どこからどういう船で運ばれるのか、あるいはエレベーターでどういうふうな保管をされるのか、船の中でどういう保管をされるのかということも一応押さえております。
 そしてもう一つは、これは全量ではございませんけれども、抜き取りで、いわゆる除草剤を発芽させた大豆にかけることによってどういう結果になるかということのチェックを研究部の方でいたしております。
 あとは、遺伝子が組み換えられることによってできるたんぱく質を選定できないかということで今研究部の方で研究中で、これも可能性があるのではなかろうかということで、内部でのチェック体制を極力強化していこうというふうに考えております。
 そういうことで、我が社にとってとにかくできる分のところはやって、それでもまじっているのではないかということになると、これ以上はもう私企業の力としてはほとんど不可能ではなかろうかというふうに考えております。
○有田参考人 現地調査を行っておりまして、以前はインディアナ、オハイオ、ミシガンのすべてのところが遺伝子組み換えをしている大豆だったわけではありませんけれども、昨年の段階で二%混入ということがわかりましたので、別の場所ということで探しまして、きちっと組み換えをしていない大豆を保管するということを行いました。
 証明の方法ですけれども、厚生省が出しておりますように実質的同等性、見た目では全然わかりませんので、コープでもいろいろ考えまして、太子さんが研究部の方というふうにおっしゃいましたのと全く同じ方法で、今後作付をする段階で、モンサント社のラウンドアップという除草剤、それをかけてみてどういうふうになるかということで証明をしていくというふうに考えております。
 以上です。
○岸田小委員長 次に、厚生省等の関係につきまして、四人の参考人に順次お願いいたします。
○浜島参考人 御説明いたします。
 先ほど御質問いただきました、働きかけとか圧力、そういったものは一切ございません。そのように理解いたしております。
 いろいろ相談には行ったことがございまして、例えばPA活動をやっていただきたいとか、それから、もう少し遺伝子組み換えについての技術的な面を教えていただきたいということで訪問したことはございますが、御質問のような形では受け取っておりません。
○工藤参考人 私どもも、行政当局からいろいろな指導とかお話をいただいたことはございません。
 以上でございます。
○有田参考人 圧力ということでは、全くありません。
○石黒参考人 圧力等、一切ありません。むしろ情報公開をしていただいて大変助かっておるという状態であります。
○岸田小委員長 次に、油の表示につきまして、四人の参考人の皆様方にお願いいたします。
○浜島参考人 御説明いたします。
 御質問いただきましたように、たんぱく質がないからということは事実でございまして、ただ、表示の場合には、何を基準に表示をするかということがございまして、大変お答えに苦慮するところでございます。
 もし安全性の観点で表示を考えるのであれば、私どもといたしましては、すべて実質同等性でございますから、原料を含めて、油も安全であるというふうに考えておりますので、同じ扱いになるのではないかというふうに考えます。
 ただ、一部の方でたんぱく質に対する不安を持たれている方がいらっしゃるとすれば、不安という観点では、不安解消には役立つのではないかなと思いますが、どこをベースに表示するかという点が、私どもとしても現在まだはっきりいたしておりませんので、御説明にはならないと思いますが、御容赦願いたいと思います。
○工藤参考人 私どもも、油脂に関しましては専門ではございませんので、表示が必要なのかどうかということについてはよくわからないわけでございますけれども、先ほども申し上げましたように、油揚げを揚げる、あるいはいろいろな加工をする段階で、当然油が入ってくる可能性が非常に高いわけでございます。そういうときに、それを使って加工したときにでき上がった商品をどう表示するかという観点からいえば、表示をしていただかないと、我々は、もう一切下流の加工業者は表示が不可能になるのではなかろうかということで、できることであれば何らかの形での表示をしていただければありがたい、このように考えております。
○有田参考人 現段階では、当面情報の収集に努めるという方針を持っておりまして、そのことについていえば、原料段階で表示ということがなければ、コープの方としてもそれを含めて表示、お知らせができませんので、太子さんと全く同じ考えです。
○石黒参考人 たびたび申し上げますが、大変困惑してはおりますが、現段階では行政の見解どおりでよいと思っております。
 以上です。
○岸田小委員長 四問目につきまして、浜島参考人にお願いいたします。
○浜島参考人 この件につきましては、私どもとしましても、ちょうど赴任した時期がずれてございまして、先ほど申し上げましたように、一つのお話として、商社さんと会談をした際、情報提供あるいは輸入の状況をこちらから質問したということはございます。それを圧力というふうに言われたと申し上げましたけれども、その際、具体的にどのような話をしたかにつきましては、大変申しわけないのですけれども、私、その席にもおりませんでしたのできょうはお答えできませんので、御容赦願いたいというふうに思います。
○岸田小委員長 それでは、最後の質問について、工藤参考人にお願いいたします。
○工藤参考人 商品に占める大豆のコストということでございますけれども、一般的に、木綿豆腐一丁四百グラムでございますが、これは豆乳の濃度ですとか凝固剤の種類によって差が出るわけでございますが、私どもが使っているにがり一〇〇%の豆腐ですと、六十キロ当たり四百五十丁前後の生産ができるわけでございます。
 現在、いわゆる未選別の大豆ですと六十キロ当たり大体三千円超くらいで入手できるかと思いますけれども、いわゆるバラエティーの選別された形での私どもの方へのあれですと、やはり五千円を超える程度ということでございます。それで割っていただくと、大体大豆そのものの原価というのはわかるわけですが、あとは、小売価格が大体一丁百円前後でございますので、納入価格は大体その六掛けとか、そういう感じではなかろうかと思います。
○福島小委員 石黒参考人にお尋ねしたいのですけれども、先ほどPCRの話がありましたが、大豆の場合にはいろいろなとごろから集まってくるということで組み換え作物であるかどうか判断がしにくいということでございますが、PCRの技術を用いれば比較的簡単にこれがわかると思うんですね。また、今PCRの技術そのものも、大量の検体を自動的に処理するような技術革新が進んでいるようでございますので、将来的には、わからないなどということを言っていないで、一つ一つサンプルを自動的に処理させるような形で明らかにするような仕組みをつくるべきじゃないか、そんなふうにも思いますが、その点につきましてどのようにお考えか。
 二点目は、先ほど導入された遺伝子の安定性ということについて、これは安全性ということから確認しているんだということでございますが、一定の限られた時間の中での安定性しか考えないわけですから、果たして長期的に絶対安定だということが言えるのか言えないのか。
 とりわけ、例えばトマトでしたら、もともとトマトにある形質を導入するのでしたら別に差し支えばないと思うんですが、全く関係のない植物の、生物の遺伝子を導入した場合に、長期にわたって突然変異がそこに生じて、組み換えが生じて、新たなものが生じるという可能性が、これは一〇〇%否定はできないのじゃないかと私は思うんですが、この点についての御見解をお聞きしたい。
 三つ目は、いろいろな形質を導入しているわけですが、私は何でもかんでも導入していいものではないのじゃないかというふうに実は思っております。導入する形質について、全く新しい植物をつくるということでもあるわけですから、一定の規制といいますか、考え方といいますか、余り科学的な話ではございませんけれども、そういうことが必要なのではないかとも思いますが、この点につきまして御専門家の立場からお答えいただければと思います。
○石黒参考人 まず、PCRの分析でありますが、実は私どもは、生トマト換算で二十万トンから二十五万トン、遺伝子組み換えしていないということを確認して持ってこれるという条件が一つあります。それは、私どものトマト製品に使われておりますトマトの品種というのは四十五品種ぐらい使われておるんですが、そのうちの二十五品種は私どもで開発した品種でありますので、それを海外に持っていって、栽培指導して栽培していただいています。だから、この二十五品種については確実に遺伝子組み換えじゃないということがわかりますし、残りの二十品種についてのみPCR法でDNA分析して遺伝子組み換えじゃないという確認をしております。したがって、その点が大豆と比べて非常にやりやすいということが一点あります。
 それから、産地が、トルコとカリフォルニアと中国の新疆ウイグル自治区、あと南米チリ、この四カ所に限定されますので、非常に限定した地域で栽培されておりますので、この点も大豆と比べて、国は各国にわたっていますが、栽培している地域は非常に限定してつくっていただいていますので、そういう点で私どもの方はやりやすいんじゃないかなというふうに思っております。私、大豆のことは余りよくわからないので、トマトについては間違いなくできるということであります。
 私どものやり方は、葉っぱをアルカリ処理しまして、遺伝子にして持ってきてDNA分析します。したがいまして、私どもに限らず日本のトマト加工メーカーというのはほとんど産地が一緒ですので、各企業のトマト濃縮物も遺伝子組み換えのものは入っていないというふうに考えていただければ結構だと思います。
 二点目の安全性についてでありますが、これはもうるる皆さんが言っていることだと思いますが、一点は、トマトの遺伝子組み換え、私どものやった遺伝子組み換えは、トマトの遺伝子を入れております。トマトの遺伝子をひっくり返してトマトに入れております。この点が、安全性という点ではトマトをトマトに入れても、微生物をトマトに入れても私は余り変わらないと思いますが、消費者の方が見る安心感あるいは不安を感じないという点では、トマトの遺伝子をトマトに入れたというふうに御説明した方が安心感は高まる。
 ただ、学問的な意味での安全性という意味では、私は同等だと考えております。それは、よく言われるように、加熱で分解するあるいは胃腸で簡単に消化するということから考えましても、安全性につきましては全く差がないというふうに……(福島小委員「いや、遺伝子の安定性につきましてお聞きしているのですが」と呼ぶ)三つ目の御質問に対してお答えしてからでいいでしょうか。
 三つ目の問題につきまして、確かに、先ほどお話ししましたように、植物から植物、あるいはトマトからトマト、あるいは動物からトマト、微生物からトマト、そういう導入遺伝子の違いによって安全性について私は差がないと思いますが、繰り返しますが、消費者の持つ不安感には差がある。
 それから利用の仕方。加熱をして食べるのか、生で食べるのか、こういうことにつきましても安全性についての差はないと思いますが、安心感とかそういうことについては差があります。
 それから利用成分ですね。ただいまの御質問のように、でん粉を利用するのか、油を利用するのか、たんぱくを利用するのか、こういうような利用成分の見方からもいろいろ不安感に差が出てまいります。
 こういうような導入遺伝子の違い、利用の仕方、利用成分、こういうのを一個一個消費者の方とPA活動でお話をして、それでこういうことが表示の仕方につながっていくというふうに思っておりますので、この辺をPA対策上のポイントとして私は考えております。
 それから、安定性につきましては、五世代にわたって我々試験をやっておりますが、安定であります。五世代にわたって安定しております。
 以上です。
○青山(二)小委員 新進党の青山二三でございます。
 それでは、浜島さんと石黒さんにお伺いしたいわけでございますが、先ほどのお話の中で、遺伝子組み換え食品によって農業が安定する、安定供給ができる、このようなお話がございました。また、石黒さんは農学博士という肩書がおありのようでございますから、そういう観点で、日本の農業についてこの遺伝子組み換え食品とどのようなかかわりがあるのかということでお聞きしたいのでございます。
 今まで農作物というと、農家の方がつくって私たちがそれを食べるというようなことで進められてきましたけれども、遺伝子組み換え作物ができるようになりまして、何か農業政策というよりも企業のかかわりが大変強くなってきた、こんな考えを持つわけです。例えば種、種子とそれから農薬がセットで売られる、こういうことがどんどん規模が大きくなってまいりますと、日本の農業政策が根底から変わってくるのではないか。
 ただでさえ今は農業が崩壊寸前でありまして、特に後継者の不足が大変心配されております。そういう中で、農家、農業は一生懸命頑張っているわけですけれども、この遺伝子組み換え作物が大きく日本の農業を直撃するのではないか、こういう危惧する声も聞こえるわけでございます。そういう状況を私は心配するのでございますが、お二人の方に、今後のそういうことについてのお考えはどのようにお持ちになっているのかをお聞きしたいと思います。
○石黒参考人 まず、私どもは研究と開発というのは完全にステージが違うというふうに考えておりまして、研究は積極的に行いますが、開発に当たっては皆さんとよくよく話し合って実用化に向けていくということを一つお断りして御説明いたします。
 先ほどもお話ししましたように、日本のような高温多湿の気象条件では、カビとかウイルスという植物病原菌が非常に発生いたします。事実、私どものトマト栽培におきましても、十五年前から三年ぐらいの間、関東地方でウイルスの病気でトマトが壊滅的な状態になりました。こういうことにかんがみまして、私は日本の農業を考える上で、カビとかウイルスの耐病性の品種、トマトでありますが、こういうものの開発は必要であると思っております。
 通常の品種開発ですと、例えば、先ほどジョイントレスのお話をさせていただきましたが、あのジョイントレスの膨らみをなくすだけで実は十七年間の品種開発期間がかかっております。それをこういうふうに育種期間の短縮化をいたしますと、早い形でニーズに合った品種ができますので、私は、遺伝子組み換え技術というのは日本の農業を考える上で大変重要な技術だというふうに考えております。
 しかも、私どもは六千種類のトマトを持っておりますので、そういう耐病性のあるトマト、耐病性を持ったトマト、これがあれば従来の交配、育種でできるのですが、この六千種類のトマトの中にはそれはございません。トマトというのは世界じゅうで六千五百種類あるのですが、この六千五百種類全部を見てもそういうトマトはございませんので、どうしても遺伝子組み換えによって耐病性をつけなければいけない、こういう状態であります。
 ただ、これを、できたからといってすぐ実用化するかどうかというのは別の問題と考えております。
○浜島参考人 御説明申し上げます。
 農業の安定あるいは増産ということについてでございますが、私どもじかに農業産業にはかかわっておりませんので情報でございますが、例えば昨年植えましたアメリカのラウンドアップ・レディーの収穫量が、通常のものに比べて十数%向上したということを聞いております。数字は多少違っているかもしれませんが、間違いなく増収したと聞いております。このことは、耕地面積が限られている中で、明らかに単収がふえるということは増産につながるということでございますので、極めて油糧原料が逼迫してきている様相が見える中では大変期待しているということでございます。
 それから、日本の農業とのかかわり合いでございますけれども、大変残念ながら、私どもも国産原料を使いたいとは考えておるのですが、長年、世界規模のマーケットの中から、アメリカを中心とする大豆あるいはカナダの菜種というものを使ってきておりまして、ほとんど国産の原料を使っておりません。できることであれば日本の農業が振興されて日本のものを使えるようになることは大変望ましいことだと思っておりますが、非常にいろいろ課題があると思いますので、またこの点についてはいろいろ検討しなければいけないことで、私どもが今すぐ日本農業についてお答えするものを持っておりませんので、御容赦願いたいと思います。
○藤田(ス)小委員 工藤参考人にお伺いをいたしますが、選別大豆を輸入するために大手商社を変更したと先ほどもお話ございましたが、日本の商社が契約栽培大豆の輸入を担っておりまして、契約栽培大豆の分離集荷、分離流通のノウハウ、ルートを持っているというふうに考えたらいいのかどうかという問題です。
 それからもう一つは、契約栽培の条件の問題ですが、これは報道を見ていましても、アメリカの生産者は組み換え大豆の生産に大変意欲的で、収量が下がるとか条件のある契約栽培で非組み換え大豆を栽培するということについては消極的なのではないかというふうに考えたりするわけですが、その辺のアメリカの生産者の受けとめはどういうものでしょうか。
 それから、日本植物油協会にお伺いしたいわけですが、アメリカの大豆協会、この間参考人においでをいただきましたが、分別は技術的には可能だということをおっしゃったわけであります。きようですか、きのうですか、全農が、生協などの要望に対応して飼料用のトウモロコシに非組み換えのものを入れる、分別輸入するというようなことも報じられておりますし、アメリカの穀物商社二社が非組み換えの大豆の分別輸出を行うというようなことも伝えられております。ということを考えれば、さっきから学校給食の問題など出ておりましたが、植物油でもやはりそういうことが可能じゃないかというふうに考えますが、どういうものでしょうか。
 コープの方にお伺いしたいわけですが、政府に対して先ほども五点にわたって御要望がございましたけれども、特に私は、この一の「長期に摂取し続けた場合の健康への影響、」「十分な調査と検証をおこなうこと。」という項目等々、もう少し詳しく、そちらの方も私どもに言っておきたいという点がございましたらお伝えください。
 最後になりますが、カゴメの石黒参考人にお伺いしますが、安全性評価について、トマトの分野では長期的な人体や環境への影響について継続的に検証、研究するというようなシステムはっくつていらっしゃるわけですか。先ほどから五代目までやっているから大丈夫ということを強調されておりましたが、お伺いしておきたいと思います。
○工藤参考人 お答えを申し上げます。
 まず、日本の商社がそういう管理をする力があるのかどうかというようなお話だったと思いますが、最初、私どもが今まで輸入をしておりました商社さんにつきましては、何とか保証ができる、遺伝子を組み換えてない大豆を今までどおりに供給してくださいということをお願いを申し上げたわけですが、その時点では不可能であるということでございました。それで多くの商社さんに当たったわけでございますが、その中でたまたま大手の商社さんが、かなりの量を保証できますよ、こういう回答があったわけでございます。
 私どもはその前から、例えば納豆の場合は、納豆は小粒だとか、いろいろそういうことの中で、専用のいわゆるバラエティー大豆を向こうで契約栽培をいたしまして、大粒とか他の種子がまじらないように持ってきて使用をしておったわけでございます。それから、御案内のとおりに、OCIA等の有機無農薬大豆につきましてもどんどん拡大をしてきておりまして、これもまた日本の商社によりましてかなりの丘が輸入をされているということもございます。豆腐用につきましても、豆腐専用の、油分よりもたんぱく分あるいは糖分が多い大豆が、これもまたバラエティーとして輸入をされております。
 そういうことを勘案しますと、商売として成り立つということがはっきりすれば、まだまだそういう遺伝子を組み換えていない大豆がしっかり管理されて輸入されるのではなかろうかというような感じを持っております。
 それからもう一点でございますが、アメリカの農家はどんどん収穫量が多い組み換え大豆の方にシフトしてきているのではないかということでございます。私どもは、例えば、一般の大豆は一ブッシェル今大体七ドルぐらいだと思いますが、それに対して、バラエティーとして栽培をしてもらうためのプレミアムというものを五ドル前後つけるというのが常識なのではないかな、このように考えております。そうすると、普通の大豆をつくるよりもそういうプレミアム大豆をつくった方が農家としては得であろうということになるかと思います。
 ただ、私どもメーカーの希望といたしましては、こういうバラエティーではない一般の大豆の中の遺伝子を組み換えていない大豆が、何とかちゃんと管理されて安く入ってくる形にならなければ、コスト的には非常に難しい状況が生じるのではなかろうか、このように考えております。
○浜島参考人 御説明いたします。
 アメリカ大豆が分別できるのではないか、それに伴って食用油も分別したものができるのではないかという御質問というふうに承ります。
 私ども、きょうお話し申し上げていますのは、あくまでも製油という基盤でお話し申し上げておりまして、御説明の中にも、私どもは非常に付加価値の低い中で装置産業として大量生産を行っている、その流通ルートの中において極めて製油原料として分離が難しいということを御説明申し上げました。また、御指摘のとおり、一部では有機栽培物あるいはバラエティーについては分別されているということは私どもとしても認識しております。したがいまして、そういうものの油ができるかできないかという議論は、現実問題としてはできないというふうにお答えするのが適切ではないかと思います。
 ただ、理論の問題というのは非常に難しゅうございまして、例外的にはできるのかできないのかということでお話しすると、またこれが例外論としてできるということに取り上げられないとも限りませんので、私は、あくまでも大量生産をやっている現状の製油については、まだまだその規模までとれていない、収穫量も少ない、物流も完備していない、このように解釈いたしております。
○有田参考人 御質問の中身は、「遺伝子組み換え食品について、長期に摂取し続けた場合の健康への影響、子孫への影響、生態系への影響など、十分な調査と検証をおこなうこと。」という、この項目だと思います。
 現在問題になっている遺伝子組み換え食品は、根底のDNAの組み換えをするということは同じなんですけれども、従来の同種間の品種改良技術と違って、異なる種の遺伝子、DNAを組み込むということで短期間で改良を行うということに対して、種の壁を越えての品種改良は初めての経験であり、そのまま食べるところにその特徴があるということに対して非常に不安がある。先ほどカゴメさんの方からは、同じですと。
 ただ単に不安だということではないのですけれども、初めての経験だということで、問題としては、安全性評価のデータが、指針の適合確認に当たってその評価はすべて申請企業から提出されたデータに基づいているということで、それは信頼をしていないということではないのですが、安全性は企業の責任で保証するものであるので、安全性データのコストは企業で負担すべき、ですから税金を使って調べるものではないというような厚生省の考え方であるとか、これは圧力ということではありませんけれども、考え方ということで、申請企業が急いでそのデータを提出するメリットはない。
 申請データは公表されたものであるということと指針に規制されているというその立場はわかりますけれども、その中で、やはり不安だという中で出されている問題が、組み換え作物と雑草が交雑して除草剤の効かない雑草が、それは環境ですね。それから、益虫にどんな影響を及ぼすかよくわかっていない。それから、害虫抵抗性植物も、害虫の方が強くなって効果がなくなるのではないか。それから、新たに導入されたたんぱく質がアレルギー誘発性を持ち得るのではないか、過去にもそういうものがありましたし。それから、殺虫毒素が分解され、消化管の細胞中に取り込まれ、細胞を破壊し、胃炎や胃潰瘍を起こす人も出るのではないか。組み換え作物が安全かどうか立証されていない。DNAの組み換えによって退化していた毒性機能が目を覚まし、毒性を持つようになる可能性もある。
 このような意見を、安全性の確認という、一〇〇%絶対というのは難しいということはわかっておりますけれども、このことが解消されるために、できるだけ国も、企業のデータだけではなく、同じようなチェックをするような機関を設けてぜひ強化していただきたいということでの要望です。
○石黒参考人 藤田先生の御質問ですが、将来にわたっての評価システムがあるかという御質問なんですが、実は先ほど、五代にわたって安定性を確かめましたというのは、科学技術庁あるいは農林水産省のガイドラインに、評価基準のガイドラインに従って行いましたので、私どもは今のところそれで十分だと思っておりまして、将来にわたっての安全評価システムというのは、今のところでき上がっておりません。
 以上であります。
○能勢小委員 自由民主党の能勢和子でございます。
 きょうは途中おくれて入りまして、大変失礼いたしました。
 本日で遺伝子組み換え食品の表示の問題について二回目でございます。私もこれに対して全く知識がなかったわけですけれども、前回、これに対する安全性は大丈夫だという大変たくさんの資料があるというふうに聞いて、安全であるならばあえて表示しなくてもいいという考えを持ったわけであります。
 それで、工藤参考人にお尋ねするわけでありますが、おたくのこの文書を読んでみますと、なお安心・安全のために組み換え食品は使わないというふうに文書に出ておりますけれども、どのあたりに組み換え食品について不安を持っていらっしゃるのか、教えていただきたいと思います。
○工藤参考人 私どもがこういう決定をいたしましたのは昨年の十月でございまして、そのときは、安全だという情報だとか危険だとかという情報すらもなかったわけでございます。そういう環境の中で、ある日突然、組み換えられた大豆が入ってきて、それを使わざるを得ないということでございました。
 それで、先ほどもいろいろ申し上げたところでございますが、それから情報を集めましたところ、もう安全ですよ、確認しましたよという情報と、一部の専門家の方々が、アレルギーの問題ですとかあるいは環境的な問題とかさまざまな観点から、まだ一〇〇%安全とは言えないのではないだろうか、こういうふうな意見を持たれている方も少なからずいらっしゃる。こういう中で、すぐ大豆を買わなければならない、そうしないと確保できないわけでございますので、そういう非常にせっぱ詰まった状況の中で、私どもは、まだ専門家の方々が全面的に賛成されていないのであれば、この先一年間につきましては私どもの負担で組み換えられていない大豆を使っていこうということで決断をしたわけでございます。
 そして、新聞紙上に発表したときは、これはたしか一月の十六から十八日にかけての発表でございますけれども、その時点でもまだ情報としてはよくわからなくて、一月の十四日だったと思いますが、NHKの「クローズアップ現代」等において、具体的にどうやって遺伝子を組み込むのかとか、そういうふうな状況が初めて、私どもが、ああ、こうしてやるんだなとか、そういう実は状況だったわけでございます。
 また、もう一つの点から申し上げると、私どもにはそういうのがいいとか悪いとかということを判断する力がないんだ、こういう前提でいろいろなことをいたしておるわけでございまして、先生の御質問の中で、いっぱい情報があるじゃないかということでございますけれども、私どもには、まだそういう意味では情報としていただいていないのかなというふうに理解をしております。
○能勢小委員 実は私自身も、遺伝子が組み換えられるとは何と怖いことだなと思っておりました。遺伝子組み換えという表現そのものが、あたかも人間の遺伝子とも組み換わっていくのじゃないかというふうな気持ちがあるわけで、食物の遺伝子の組み換えの問題についての、大変響きもよくないですよ、遺伝子が組み換えられると。
 だけれども、農学関係の専門家から前回、今回、聞きまして、ああ、こうした一メートルに上るような材料を積み上げるような安全確認の承認があるというものであれば、商品化する問題は別として、この間実は消費者問題で北海道に研修に行ったときに、日本の遺伝子組み換え技術は大変外国に比べるとおくれているんだ。こういう意味だったら、先ほどのカゴメ会社じゃないけれども、研究はどんどんやはり進めていただかなきゃいけないんじゃないかな。実際商品化することは別として、でも、世界に負けないように技術については日本の農業でも使えるようにやはり研究は進めていただいておかなきゃいけないんじゃないかなという感じがいたしました。
 商品、商品については各会社が検討する問題であるかもわかりませんけれども、国と企業とがあわせて安全な食品を提供するという義務はあると思いますけれども、ただ単に中途半端な知識を持って不安がらせるということもかえって国民を混乱させるのかな。安全であるならば安全でいいじゃないかというふうな考えを持っております。
 以上であります。
○石毛小委員 民主党の石毛でございます。
 石黒参考人に二点、それから有田参考人に一点、質問をさせてください。
 まず、石黒参考人にお尋ねしたいのですが、トマトの遺伝子組み換えの実験につきまして、そのプロセスを御説明くださった折に、閉鎖圃場から一般圃場へ栽培を開いていったというプロセスの御説明があったと思いますけれども、私は、一般圃場で生産された場合に、思わざる異種交配というのですか、そういうことが起こってくるのではないか。それで、全く素人考えで笑われるかもしれませんけれども、杉花粉などは静岡県の杉の花粉が東京に来るとか。ですから、閉鎖系と開放系ということがトマトの場合はどういうふうに理論づけられているのかということと、それから、できれば一般論として、そのことはどのように今のガイドライン等々で考えられているかということを御説明いただければと思います。これが一点・
 それから二点目に、先ほどの福島委員の質問との関連で、安全性については認めることができても安心感は違うという、これがパブリックアクセプタンスといいましょうか、それにとってとても大きな問題だと思うのですけれども、この安全性とそれから安心感ということにつきましてもう少し御所見を、安心感の根拠としての安全性と、それから、相対的に独自性があるとすればどのようなところで相対的な独自性が出てくるのかというようなところでお伺いできればと思います。
 それから、有田参考人に、きょう、ちょうだいいたしました資料の七ページのところに、コープの表示基準としまして、遺伝子組み換え組織を含む食品に使用表示というふうに書かれていまして、非組み換え食品については表示することはしていない。表示の仕方はいろいろあると思いますけれども、むしろ消費者選好からいえば、逆の方が消費者選好は強まってくるという印象も持つのですけれども、この辺についてどういうふうにお考えになっていらっしゃるかということと、それから、もう少しいろいろな食品にこういう問題が広がっていった場合、表示と消費者選好との関係でどういうふうにお考えになっていらっしゃるかということを教えていただければと思います。
 以上です。
○石黒参考人 石毛先生の御質問でありますが、私はトマトしかよくわからないので、一般論じゃなくてトマトでお話しさせていただきます。
 先ほど異種交配という話でありますが、トマトは、まず自家受粉といいまして、花が開く前に花の中で受粉をしてしまいますので、一つは、花粉が余り飛びません。飛んだといたしましても、我々、雑草としてはオオバコとかナズナとかイヌホオズキとかハルジオンとか、いろいろな雑草を調べました。木としては杉とかヒノキとか松とかを調べましたが、こういうものと全く交配はいたしませんでしたので、トマトの花粉と雑草が交配することはないというふうに考えております。したがって、自然に交配が起こりまして遺伝子が環境中に出ていくということはないというふうに考えております。
 それから二つ目の、安全性と安心感という非常に難しい哲学的なお話になってまいりましたが、私は、先ほどもお話を申し上げましたように、遺伝子組み換えの技術というのは、科学技術庁あるいは農林水産省あるいは厚生省のガイドラインに従っていけば安全だというふうに思っています。それは安全なものができる、安全だというふうに考えております。
 ただ、先ほどの説明を繰り返しますが、導入遺伝子が植物であったり動物であったりあるいは微生物であったり、いろいろ変わる。それから、利用方法が、加熱をしたりしなかったりで変わる。あるいは利用成分が、でん粉であったり脂質であったりたんぱく質であったり変わる。これを消費者の皆様は同一にはとってくれないだろう。
 したがって、そういうことを一つ一つPA対策で話し合っていかないと、これが押しなべてというのですか、一律に安全だというふうに、技術的に安全だといいましても、やはり安心感という点では心配な点が出てまいりますので、私は、きめ細かく一つ一つこういう問題について、なぜ安心なのか、なぜ安全なのかということを話し合っていくようなPA対策システムを、先ほどもお話ししましたように、民も入れて民産官学でそういうシステムをつくっていって、最終的には表示問題もクリアにしていくというようにしたいというように個人的には思っております。
 以上であります。
○有田参考人 まず、消費者選好としては、遺伝子組み換えをしていませんという表示の方がセールスというかアピールするわけですけれども、ただし現状では、やはり原料調達の段階で、品種は特定されていますけれども、わからない部分が多いわけですね。
 これはお知らせと表示という二つの考え方がありまして、表示はパッケージというかそこにしていく。今の段階では表示としてはしてないんですね。遺伝子組み換えをしていません、していますという表示は、パッケージ自体にはコープはまだしておりません。ですから、お知らせという段階で、お豆腐は、これは遺伝子組み換えをしていない原料を使っておりますというお知らせをしたPOPなりをお店などに張っております。
 ただ、その表示の考え方なんですが、原料調達の段階で今まだまだわからないというところがありますし、日本で生産されている作物については今現状騒がれている遺伝子組み換え作物ではありませんので、それを一つ一つしていくと、現実には遺伝子組み換えをしていない商品というのはたくさんあるわけですね。現実にその原料調達をしている、輸入の大豆以外にも北海道産ということで遺伝子組み換えをしていないお豆腐は、現実にコープとしても別に扱っております。
 そういうことがありますので、今表示については、いろいろヨーロッパなどを調査しまして、遺伝子組み換えをしているというふうな表示をして、お知らせ、考え方、いろいろ消費者の方に理解をしていただいた上で、私たちも勉強する中で選ぶということが一番現実的じゃないか、表示方法はそういうふうに考えております。
 もう一つは、遺伝子組み換えをしていない、しているということだけではなくて、今のところでは、オーガニック商品も遺伝子組み換えをしていないという、法律的にはそういう考え方ですので、それもお知らせをしていくということで考えています。
 あとは、表示と消費者選好との考え方ですけれども、やはり学習、考え方が広がらないことには消費者選好というのはなかなか難しいかなと思うんですけれども、やはり先ほどから、今回の輸入されたものと今までのバイオテクノロジーというのは多少違うのではないかというふうな考え方に立って、そこの部分をしっかりとお知らせをしていくということが大事だというふうに考えて、その後だと思います、消費者選好というと。まだまだお知らせが足りないというふうに、国の今回のいろいろ昨年からの動きに対しても非常に不十分だというふうに考えています。
 以上です。
○石毛小委員 ありがとうございました。
○中川(智)小委員 浜島参考人にいろいろと伺いたいんですけれども、コーデックス委員会の表示部会の動きとかEUの今の表示義務づけの動き、そしてまた国内の消費者のこの表示に対しての声の高まりを受けて、七月七日現在でも、自治体からの国への表示を求める意見書というのがもう二百八十を超えているわけですね。これは全自治体の一〇%近くになる。そのような声を受けて、その安全性議論はひとつこっちに置いておいて、やはり表示に対して積極的にぜひとも取り組んでいただきたいという要望を一点お願いいたしまして、植物油協会の会員企業の中で選別輸入を行いたいとかまたその方向を探っていらっしゃる企業がおありだったら、お名前までは結構ですから、大体何社ぐらいあるかということを教えていただきたいというのが一点です。
 それと、ベニバナ油の原料など、遺伝子組み換えではない有機の大豆とかそのほかの原料の輸入量はどれぐらいか教えていただきたいのです。
 それと、私、先ほど学校給食のことで、入っている可能性は大だということは、危惧していたことがやはり現実だったのだなということでとても心配しているのです。せめて子供たち、これから成長していく子供たち、そしてまた、最近の子供は非常にアトピーの子供ですとかいろいろ多くて、家で除去食を食べさせていても学校給食ではそれができない。もしもその子たちの体の中に、本当に不安なことが現実に起きたときに、子供にその被害が、弱い者に一番その被害が行くということがとてもつらいのですけれども、せめて学校給食に入れるものは遺伝子組み換えじゃないもの、大豆油とかショートニングなどを供給していただきたいと思うのですが、これについて、可能性なり取り組んでいただけるようなお気持ちがあるかどうかということをお伺いしたいのです。
 それと、安全食品連絡会、これは関西の方の連絡会で、かなり大規模な、たくさんの人たちがこれに対して勉強会をしているのですけれども、神戸で集会があったときに植物油協会さんにぜひともと、モンサントとかはいつも来てくれるのですが、植物油協会さんは、そのような会合には一切出ませんと、そういう会合に出ることを拒否されたのですけれども、今後もそういう情報を消費者に提供していく場は拒否されるのかどうか。また、アンケートに対しても植物油協会さんは一切返答がなかったのですね。このような非協力的な態度に対してどのようにお考えか、そこは抗議を含めてちょっと伺いたいと思います。
 それと、有田さん、日生協の今のスタンス、コープかながわのそのような動きをとらえて日生協はどのように考えているか、現在的なところをお教えください。
 以上です。
○浜島参考人 御説明申し上げます。
 質問が多かったので、途中で間違えましたら御訂正いただきたいというふうに思います。
 まず最初に、安全性のことはさておいて、会員の中で同社か新しく非組み換えのものをつくることがどうかというような御質問をいただいたと思いますが、現在までのところ、そういう話は私どもの方でも直接把握しておりませんので、ちょっとお答えできないという状況でございます。
 また、ベニバナとか有機の作物が輸入されているのではないかということでございますが、確かにそういう商品は一部ございますが、恐らく今の統計の数字からいいますと、今御質問いただいた有機あるいは特別の契約栽培に基づくものは、数字に乗らないと言うとあれですけれども、千トン単位の量ではないかと思います。食用油百八十万トンつくっている中で一%にも満たない数量ではないかというふうに理解しておりまして、正確な数字はちょっとまた統計等を調べませんとわかりませんが、非常に少ない量ということを申し上げさせていただきます。
 三番目に、学校給食でございますけれども、これは、何とかして学校給食では入っていないものをというお話でございますが、先生も安全性はさておいてとおっしゃられましたけれども、基本的には私ども安全だというふうに考えて今は供給しておりまして、特別に学校給食用だからこれは違うものを供給するという形はとっておりません。
 あとは選択される方の中で、今もベニバナとかいうお話をいただきましたけれども、まだまだ日本の供給量の中で非遺伝子組み換えの商品が食用として流通してございますので、それを選択することはできると思いますが、私どもの方からそういう、これは遺伝子組み換えをしていませんというものについての供給を大豆についてあるいは菜種についてやるということは考えておりませんので、御了解いただきたいと思います。
 それから、広報活動というか、いろいろ協議会等への出席の御依頼の件でございますけれども、その場その場に応じてこれは対応していくことで、一つには、こちらの適切な御説明をする人がいるかどうかということもございます。
 それから、アンケートに答えるか答えないかということでございますけれども、協会にいただいたものかあるいは各企業さんかわかりませんが、それは各企業の判断によるところも非常に大きいというふうに理解しておりますので、必ずしも協会の方で答えないということではございません。できる限りお答えしようというふうには考えておりますけれども、その都度、折り合いが合わないとかいろいろなことが状況としてはあると思いますので、今後もぜひそういう機会にいろいろな方と、また、油メーカーだけでなくて食品産業全体を通じてこういう問題については議論をするべきだというふうに考えますので、できるだけ適切な情報が流れるようには努力したいというふうに考えております。
 以上でございます。
○中川(智)小委員 一つ抜けています。やはりそのような声、自治体からとかいろいろなその声に対して、それでも安全だというところは崩さないで、表示に対しても今の姿勢は一貫して変わらないという感じですか。
○浜島参考人 御説明申し上げます。
 大変失礼申し上げました。一番最初の問題についてでございます。
 これもるる申し上げておりますけれども、安全性が確認されて、実質的に同じものについては、特に表示の必要はないというふうに考えておりまして、私どもは、継続して供給していく予定でございます。
○有田参考人 御質問は、日生協のスタンスはということですが、ほぼ同じです。ただ、表示については、日生協もコープかながわも遺伝子組み換え組織を含むものについて表示ということは同じなのですが、その混入率というのですか、多少考え方が違いますけれども、正式には何十%、何%というのは聞いておりませんので、ちょっとそこの考え方は差し控えさせていただきますが、表示方法は同じ考えです。
○藤田(ス)小委員 岩手生協は、国産大豆を使用しようということで、地元での調達を、商品の開発を広げていくという方針を出したというふうに聞いていますけれども、こういうのはコープの中では議論になりませんですか、有田参考人。
 それから、表示の問題では非常に極端な、表示と一言で言っても、それこそ表示はさまざまでして、仕方もあるでしょうし、どこまで表示するかという問題もある。だから、まだまだその辺の整理もついていない中で、レストランに行ってテーブルの上まで表示できるかというような意見がひょいと出てきたりして、私などけしからぬと思うわけです。この表示の問題で、私は、これは情報の公開とそれから消費者の理解、そういうものの中で本当に形成されていくものだとは思いますけれども、その辺の問題についてもう少し有田参考人から聞かせておいていただきたい。
 生協としては、コストの問題ですね。さっき私は、太子工業の措置というものに対して、もう光を見た思いがして大変うれしかったのです。ありがたく思っておりますが、しかし、多分コスト、原材料が上がって、そうしてそれを価格に転嫁せんならぬというときにどうなるのか。きょうはそのことは直接お答えにならないで、売り上げが伸びた、たしかそういうふうにおっしゃったように聞いて、ああよかったと勝手な解釈をしたのです。もし勝手な解釈なら、工藤さんにもお答えをいただきたいわけですが、これは生協としてはどういう議論になっているか、聞かせておいてほしいと思います。
○有田参考人 国産大豆の問題ですが、これは先ほど申し上げましたように、北海道産の大豆を使ったお豆腐というのは既にありまして、その視点でも考えていこうということはもちろん考えてはいるのですけれども、現実に大豆の自給率ということを考えますと、二%程度ということで、非常に難しい問題があります。すべてそれで、では全部メーカーがそういうことができるかというと、なかなか難しい問題、そういう現実論が一方でありますので、地域や地場や国産という、その日本の農業を考えるという視点はあるのですが、そこを生産者の方と話し合いも進めながら、今後ともその方針の中には生かしていこうというふうには考えておりますけれども、難しい問題が一方であるということです。
 それから、表示の問題なのですが、これは実はまだまだ研究、ですから、きょうの資料にも(案)というふうに書いているのは、お知らせしていく段階だというふうに考えていて、表示については、多分その一番現実的なのが、組み換えをしていますという表示の方がいいのかもしれないという段階です。先ほど申しましたように、ヨーロッパなどの調査をしましたら、組み換えをしていますという表示をしているということを含めて、そういうふうに考えています。でも、まだまだこれはこれからの議論を含めて、皆さんの意見を伺いながらというふうには考えています。
 それから、コストの問題なのですけれども、やはり輸入の大豆、遺伝子組み換えをしていないということで分別して保管をしてということでいえば、コストがかかるわけですから、非常にコスト問題というのは、それも議論の中身です。売り上げは、やはり十円値上がりをした関係で、お知らせの不十分さもあって一時的に落ちましたけれども、今は、先ほど申しましたように、お知らせをしていく中で伸びてきてはいます。
 そういうことで、それも今後新たな商品調達ということでいえば、お知らせや考え方を含めて伝えていくという中身だというふうに考えていますので、まだまだ結論は出ていません。
 よろしいでしょうか。
○岸田小委員長 それでは、予定時間を回りましたので、最後、河野太郎君の質疑で終わらせていただいてよろしゅうございますか。
○河野(太)小委員 時間も過ぎておりますので、質疑というよりはお願い事項でございますが、工藤参考人と有田参考人に、先ほどの遺伝子組み換えをしていない豆腐、生揚げあるいは冷凍ポテト、それから工藤参考人でいえば大豆になると思いますが、どういうルートで入ってきて、その生産者を信用しているということなのだろうと思うのですが、どういう形の契約を行っている。あるいは、ラウンドアップをかけてみて耐性を見るということですが、例えばトラック何台分で何個やっているとか、そういう何か基準がおありだと思いますが、そのあたりの基準をできれば文書で小委員会の方にいただきたいと思いますが、差し支えなければよろしくお願いしたいと思います。
○岸田小委員長 河野太郎君、それはお願いでいいですか。お答えは……。
○河野(太)小委員 後日。
○岸田小委員長 それでは、できましたらよろしくお願いいたします。
 以上で参考人に対する質疑は終了いたしました。
 参考人各位には、貴重な御意見をお述べいただきまして、まことにありがとうございました。当小委員会を代表いたしまして心から御礼を申し上げます。
 本日は、これにて散会いたします。
    午後四時五分散会