第155回国会 本会議 第9号
平成十四年十一月十二日(火曜日)
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 議事日程 第七号
  平成十四年十一月十二日
    午後一時開議
 第一 学校教育法の一部を改正する法律案(内閣提出)
 第二 古物営業法の一部を改正する法律案(第百五十四回国会、内閣提出)
 第三 母子及び寡婦福祉法等の一部を改正する法律案(第百五十四回国会、内閣提出)
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○本日の会議に付した案件
 日程第一 学校教育法の一部を改正する法律案(内閣提出)
 日程第二 古物営業法の一部を改正する法律案(第百五十四回国会、内閣提出)
 日程第三 母子及び寡婦福祉法等の一部を改正する法律案(第百五十四回国会、内閣提出)
 法科大学院の教育と司法試験等との連携等に関する法律案(内閣提出)
 司法試験法及び裁判所法の一部を改正する法律案(内閣提出)
 電気事業法及び核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)及び独立行政法人原子力安全基盤機構法案(内閣提出)の趣旨説明及び質疑

    午後一時三分開議
○議長(綿貫民輔君) これより会議を開きます。
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 日程第一 学校教育法の一部を改正する法律案(内閣提出)
○議長(綿貫民輔君) 日程第一、学校教育法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 委員長の報告を求めます。文部科学委員長古屋圭司君。
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 学校教育法の一部を改正する法律案及び同報告書
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
    〔古屋圭司君登壇〕
○古屋圭司君 ただいま議題となりました法律案につきまして、文部科学委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 本案は、大学等の教育研究活動の充実を図るため、大学の学部等の設置認可制度を弾力化するとともに、大学等に対する勧告等の制度及び認証評価制度を設け、あわせて、専門職大学院制度を設ける等、所要の改正を行うもので、その主な内容は、
 第一に、公立または私立の大学等を設置する者は、当該大学が授与する学位の種類及び分野の変更を伴わない学部の設置等を行う場合には、認可を要しないこととすること、
 第二に、文部科学大臣は、公立または私立の大学等が、設備、授業等について法令の規定に違反していると認めるときは、改善勧告、変更命令等、段階的な是正措置をとることができることとすること、
 第三に、大学院のうち、高度専門職業人の養成を目的とするものは、専門職大学院とし、その課程を修了した者に対し、文部科学大臣の定める学位を授与するものとすること、
 第四に、大学は、当該大学の教育研究等の状況についてみずから点検及び評価を行い、その結果を公表するとともに、定期的に、文部科学大臣の認証を受けた者による評価を受けるものとすること
などであります。
 本案は、去る十月二十九日本会議において趣旨説明及び質疑が行われた後、同日本委員会に付託されました。
 本委員会におきましては、翌三十日遠山文部科学大臣から提案理由の説明を聴取した後、十一月一日から質疑に入りました。六日には法務委員会との連合審査会を行った後、去る八日質疑を終局し、討論の後、採決の結果、本案は賛成多数をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。
 なお、本案に対し附帯決議が付されたことを申し添えます。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
○議長(綿貫民輔君) 採決いたします。
 本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
○議長(綿貫民輔君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。
     ――――◇―――――
 日程第二 古物営業法の一部を改正する法律案(第百五十四回国会、内閣提出)
○議長(綿貫民輔君) 日程第二、古物営業法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 委員長の報告を求めます。内閣委員長佐々木秀典君。
    ―――――――――――――
 古物営業法の一部を改正する法律案及び同報告書
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
    〔佐々木秀典君登壇〕
○佐々木秀典君 ただいま議題となりました古物営業法の一部を改正する法律案につきまして、内閣委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 本案は、古物の取引における高度情報通信ネットワークの利用の拡大等にかんがみ、ホームページを利用して取引を行う古物商の遵守事項及び古物商が買い受け等の相手方を確認するための措置について規定を整備するとともに、古物競りあっせん業に関し、届け出、申告、その他の遵守事項、中止命令及び業務の実施の方法の認定に関する規定の新設等を行おうとするものであります。
 本案は、第百五十四回国会に提出され、継続審査となっていたもので、去る十一月六日谷垣国家公安委員会委員長から提案理由の説明を聴取いたしました。十一月八日質疑を行い、質疑終了後、本案に対し、民主党・無所属クラブから修正案が提出され、提出者からその趣旨の説明を聴取いたしました。次いで、討論を行い、採決いたしましたところ、修正案は賛成少数をもって否決され、本案は賛成多数をもって原案のとおり可決すべきものと決した次第であります。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
○議長(綿貫民輔君) 採決いたします。
 本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
○議長(綿貫民輔君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。
     ――――◇―――――
 日程第三 母子及び寡婦福祉法等の一部を改正する法律案(第百五十四回国会、内閣提出)
○議長(綿貫民輔君) 日程第三、母子及び寡婦福祉法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 委員長の報告を求めます。厚生労働委員長坂井隆憲君。
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 母子及び寡婦福祉法等の一部を改正する法律案及び同報告書
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
    〔坂井隆憲君登壇〕
○坂井隆憲君 ただいま議題となりました母子及び寡婦福祉法等の一部を改正する法律案について、厚生労働委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 本案は、近年における離婚の急増等母子家庭等をめぐる諸状況の変化にかんがみ、母子家庭等の自立の促進を図るため、所要の措置を講じようとするもので、その主な内容は、次のとおりであります。
 第一に、市町村は、母子家庭及び父子家庭に対して、保育所への入所に関し、特別の配慮をしなければならないこと、また、保護者の疾病等の場合に児童の保護を行う子育て短期支援事業を行うことができること、
 第二に、都道府県は、母子家庭の母等の雇用の促進を図るため、母子家庭就業支援事業等を行うことができること、また、都道府県等は、母子家庭の母または事業主に対し、母子家庭の職業生活の安定及び技能の習得のため、母子家庭自立支援給付金を支給することができること、
 第三に、母子家庭等の児童の親は、養育に必要な費用の負担等、児童に対する扶養義務の履行に努めるとともに、国及び地方公共団体は、その履行を確保するための措置を講ずるよう努めなければならないこと、
 第四に、母子福祉資金の貸付対象に、母子家庭の児童及び母子家庭の自立の促進を図るための事業を行う母子福祉団体を追加するとともに、特定の貸付金を受けた者について、所得の状況等により一部の償還を免除できること、
 第五に、児童扶養手当の受給開始から五年間を経過した場合には、障害者等に適切な配慮をしつつ、手当額の一部を支給しないこととすること、
 第六に、厚生労働大臣は、母子家庭及び寡婦の生活の安定と向上のための措置に関する基本方針を定め、都道府県等は、母子家庭及び寡婦自立促進計画を策定すること
等であります。
 本案は、第百五十四回国会に提出され、五月十七日の本会議において趣旨説明が行われ、同日厚生労働委員会に付託されましたが、継続審査となっていたものであります。
 今国会におきまして、十一月一日坂口厚生労働大臣から提案理由の説明を聴取し、六日質疑に入り、七日には参考人から意見を聴取し、八日質疑を終了いたしました。討論の後、採決の結果、賛成多数をもって原案のとおり可決すべきものと議決した次第であります。
 なお、本案に対し附帯決議を付することに決しました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
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○議長(綿貫民輔君) 採決いたします。
 本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
○議長(綿貫民輔君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。
     ――――◇―――――
○下村博文君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。
 内閣提出、法科大学院の教育と司法試験等との連携等に関する法律案、司法試験法及び裁判所法の一部を改正する法律案、右両案を一括議題とし、委員長の報告を求め、その審議を進められることを望みます。
○議長(綿貫民輔君) 下村博文君の動議に御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(綿貫民輔君) 御異議なしと認めます。よって、日程は追加されました。
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 法科大学院の教育と司法試験等との連携等に関する法律案(内閣提出)
 司法試験法及び裁判所法の一部を改正する法律案(内閣提出)
○議長(綿貫民輔君) 法科大学院の教育と司法試験等との連携等に関する法律案、司法試験法及び裁判所法の一部を改正する法律案、右両案を一括して議題といたします。
 委員長の報告を求めます。法務委員会理事佐藤剛男君。
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 法科大学院の教育と司法試験等との連携等に関する法律案及び同報告書
 司法試験法及び裁判所法の一部を改正する法律案及び同報告書
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
    〔佐藤剛男君登壇〕
○佐藤剛男君 ただいま議題となりました両法律案について、法務委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 まず、法科大学院の教育と司法試験等との連携等に関する法律案について申し上げます。
 本案は、多数のすぐれた法曹が求められている状況にかんがみ、法曹の養成の基本理念並びにそのための中核的な教育機関としての法科大学院における教育の充実、法科大学院における教育と司法試験及び司法修習生の修習との有機的連携の確保に関する事項などを定めようとするものであります。
 次に、司法試験法及び裁判所法の一部を改正する法律案について申し上げます。
 本案は、法科大学院における教育と司法試験及び司法修習生の修習との有機的連携を図るため、司法試験について、法科大学院の課程を修了した者等にその受験資格を認め、試験の実施等を所掌する機関として、法曹及び学識経験者により構成される司法試験委員会を設置する等の措置を講ずるとともに、司法修習生の修習について、その期間を少なくとも一年としようとするものであります。
 両案は、去る十月二十九日本会議において趣旨説明及び質疑が行われ、委員会においては、翌三十日森山法務大臣から提案理由の説明を聴取し、十一月一日から質疑に入り、六日には文部科学委員会との連合審査会を行い、八日には参考人から意見を聴取するなど慎重に審査を行い、本日質疑を終局し、直ちに採決を行った結果、両案は賛成多数をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。
 なお、両案に対し附帯決議が付されたことを申し添えます。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
○議長(綿貫民輔君) 両案を一括して採決いたします。
 両案の委員長の報告はいずれも可決であります。両案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
○議長(綿貫民輔君) 起立多数。よって、両案とも委員長報告のとおり可決いたしました。
     ――――◇―――――
 電気事業法及び核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)及び独立行政法人原子力安全基盤機構法案(内閣提出)の趣旨説明
○議長(綿貫民輔君) この際、内閣提出、電気事業法及び核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律の一部を改正する法律案及び独立行政法人原子力安全基盤機構法案について、趣旨の説明を求めます。経済産業大臣平沼赳夫君。
    〔国務大臣平沼赳夫君登壇〕
○国務大臣(平沼赳夫君) 電気事業法及び核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律の一部を改正する法律案及び独立行政法人原子力安全基盤機構法案につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。
 このたびの原子力発電所での自主点検作業に係る不正な記載や、原子炉格納容器の定期検査における不正な操作は、これまでの原子力の安全確保に対する国民の信頼を大きく損なうものでありました。
 これらの法律案は、原子力の安全確保に万全を期し、国民の信頼を回復できるよう、関係の法律において所要の措置を講ずるものであるとともに、今般の公益法人改革に係る閣議決定を踏まえ、原子力安全規制を行う独立行政法人の設置のため、所要の規定の整備を行うものであります。
 次に、電気事業法及び核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律の一部を改正する法律案の要旨を御説明申し上げます。
 第一に、電気事業法の一部改正であります。この一部改正におきましては、事業者に対し、みずから検査を定期的に実施すること、設備の健全性についての評価を行うこと、これらの結果を記録し、保存すること及び定期自主検査の実施体制の審査を受けることを義務づけることとしております。また、保守点検を行った事業者に対し報告徴収または資料の提出を求め得ること、経済産業大臣が原子力安全委員会に対し規制の実施状況の報告を行うこと、罰則の強化を行うこと等の措置を講ずることとしております。
 第二に、核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律の一部改正であります。この一部改正におきましては、原子力発電所以外の原子力施設についても、保守点検を行った事業者に対する報告徴収を求め得ること、罰則の強化を行うこと、主務大臣が原子力安全委員会に対し報告を行うこと等の措置を講ずることにより、電気事業法の一部改正と同等の内容を確保することとしております。
 続いて、独立行政法人原子力安全基盤機構法案の要旨を御説明申し上げます。
 独立行政法人原子力安全基盤機構は、エネルギーとしての利用に関する原子力の安全の確保のための基盤の整備を図ることを目的としております。また、本機構は、原子力施設等に関する検査等を行うとともに、原子力施設等に関する安全性の解析及び評価等の業務を行うこととしております。
 以上が、これらの法律案の趣旨でございます。(拍手)
     ――――◇―――――
 電気事業法及び核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)及び独立行政法人原子力安全基盤機構法案(内閣提出)の趣旨説明に対する質疑
○議長(綿貫民輔君) ただいまの趣旨の説明に対して質疑の通告があります。順次これを許します。北橋健治君。
    〔北橋健治君登壇〕
○北橋健治君 私は、民主党・無所属クラブを代表いたしまして、ただいま議題となりました電気事業法及び核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律案及び独立行政法人原子力安全基盤機構法案について、民主党の提言も交えつつ、関係大臣に質問を行います。(拍手)
 今回の電力会社による点検記録の改ざん問題は、電力会社首脳の総退陣に発展するとともに、原子力発電の安全行政へのかつてない国民の不信、東電一社だけで九基もの原子力発電所の停止、核燃料サイクル計画の中断という、国の原子力政策の根幹を揺るがす深刻な事態に陥っています。
 九〇年代には、「もんじゅ」のナトリウム漏えい火災事故、再処理施設の事故、ジェー・シー・オーの臨界事故などが起こるたびに国会の内外で安全行政のあり方が議論されてきただけに、今や、原子力関係者の閉鎖性と安全規制行政の怠慢に対する国民の怒りは頂点に達しております。
 これまでのように、通り一遍等の反省の弁やその場限りのやっつけ仕事で幕引きを図ることは到底許されません。官民がうみを出し切り、国民が納得するけじめをつけて出直す、そして、我が国のエネルギー政策について、もう一度原点に立ち返った国民的論議を徹底する、そうした真摯な反省と総括なくして、前進は決してあり得ません。
 経済産業大臣は、我が国の原子力発電の安全規制行政に対する信頼が崩壊した現状をどのように受けとめていらっしゃるか、率直な御所見をまずお伺いしたいと思います。
 次に、今回の事件の行政責任についてお尋ねします。
 トラブルを会社ぐるみで隠ぺいし、国民の原子力発電に対する信頼を失墜させた企業への厳しい責任追及は当然のことでありますが、同時に、経済産業省の原子力安全・保安院など、国の安全管理責任も厳しく問われねばなりません。
 政府が、米国のGE子会社の元社員から、東京電力原子力発電所点検記録の書きかえなどの不正が行われた由の申告を受けたのは、二〇〇〇年七月のことであります。それから二年以上もたって不正が明るみに出、政府もようやく今回、対応に着手しました。もし、事がやみに葬られたままならば、何も対策を講じなかったというのが政府の本音ではありませんか。
 保安院、原子力安全委員会のダブルチェックの体制についても、実のところは、事業者に丸投げされた安全検査の結果に対して、その妥当性を評価する能力が全く欠如していた内情が明らかになっているのであります。
 国の原子力政策に対する国民の信頼を損なった行政責任は、決して免れることができません。行政責任を平沼大臣はどのように考えていらっしゃるのでしょうか。今回提出している法案の成立にめどがついた後、大臣みずからが辞任する考えはないのでしょうか。幕引きを急ぐ余り、責任の所在をあいまいにしては、失われた信頼は決して回復しないことを政府は肝に銘じるべきであります。大臣の所見を求めます。
 保安院を中心とした原子力発電の安全管理体制の限界に対し、民主党は、保安院を経済産業省から完全に独立させ、内閣府に移すよう主張しています。二〇〇〇年三月には、そのための原子力安全規制委員会設置法案を国会に提出して、政府に改革を迫ってまいりました。
 保安院と原子力安全委員会がチェックするという、この緊張感のない中途半端なシステムが今回の不正事件を全く見抜けなかったことは、紛れもない事実であります。
 そもそも原子力安全委員会は、原子力や放射能の専門家五人がメンバーとなり、その下に審査会や専門部会が設けられていますが、規制に関する諮問機関にすぎず、強い権限も与えられておりません。しかも、その主な役割は、行政府の措置をいわば書類でチェックすることに終始しており、現場感覚も余り持ち合わせず、結果として効率的な仕事ができる機関とは到底言えないと思います。
 また、保安院についても、今回のトラブル隠しに関して、だれが、いつ、どのように不正を行ったのかを結局具体的に解明できず、検査能力の欠如が目の当たりになりました。経済産業省の関連機関であることから、その独立性に疑念を持つ声が、今、巷間満ち満ちていることを政府は直視すべきであります。
 また、保安院の原子力部門は、各発電所に配置する保安検査官も含めておよそ二百六十人、安全委員会には約百人しかおりません。約三千人の職員がいるアメリカの原子力規制委員会、NRCに比べて、何と脆弱な機関でしょうか。専門的な知識や検査能力を持った技術者、研究者を核とする日本版NRCの創設を急ぐべきであります。
 青森県知事を初め原子力立地自治体の関係者も、保安院を経済産業省から独立させるよう国に求めておられます。原子力発電や関連施設を受け入れてきた地元の声をこれまで以上に大切にしなければならないときであります。こうした声に政府は決して耳をふさぐべきではありません。
 民主党は、経済産業省から保安院を完全に切り離し、原子力安全規制に特化した、独立性のある原子力安全規制委員会を内閣府に創設すべきだと改めて提唱するものであります。原子力発電に対し失われた国民の信頼を回復するためには、少なくとも実現すべき改革と考えますが、内閣官房長官、経済産業大臣の答弁を求めます。
 また、原子力行政に対する自治体の信頼を回復し、連携を強化するために、新しい仕組みを確立していく計画や行動計画を政府は用意しているのでしょうか。大臣の答弁をいただきたいと思います。
 今般、政府は、再発防止策の一環として、自主点検の法定化を打ち出しました。しかし、その実態は、自主点検自体が既に法定定期検査の一部をなしているため、法定化しても実態は変わらないと言わざるを得ません。自主点検を法定化するということ自体が矛盾に満ちた措置と言えないでしょうか。
 諸外国の実例を見ても、自主点検は民間監査、法定検査は国が監査するというシステムが合理的かつ効率的であり、政府案では、国と民間の責任体制が依然としてあいまいなままであります。大臣の答弁を求めたいと思います。
 また、政府は、新たに設備の健全性評価の手法として、維持基準の導入を今回図ろうとしております。完全無欠を求める現行の検査基準が今回の隠ぺい、改ざん問題を誘引した一因ではないかとの指摘もあり、現にアメリカでは機械学会で作成された基準が適用されており、イギリス、フランス、ドイツ、韓国、台湾でも現実的な維持基準が設けられております。
 しかし、原子力安全規制行政に対する国民の信頼が失墜している今、多くの国民、特に立地地域住民の間では、原発の安全基準をなぜ、今、緩和せねばならないのかという疑念が広がっており、政府には、国民の理解を得る努力が著しく欠けていると言わざるを得ません。今、なぜ、新たな基準を導入せねばならないのですか。
 また、関係学会等が策定する民間規格を活用するとも言われておりますが、その策定過程において、透明性をどう確保するのでしょうか。立地地域、国民の理解が十分得られるよう、当然、公正なメンバーの構成と、公開の場で行うべきでありますが、政府の見解を求めたいと思います。
 次に、政府提出法案では、三つの公益法人を統合して、独立行政法人原子力安全基盤機構を発足することとしております。
 これは、原子力発電所の検査や設計に関する安全性の解析及び評価を行うことにより、安全確保のための基盤整備を目的としておりますが、目的どおり機能するかどうかは、ひとえに、この機構の評価能力、そして人材、組織の独立性にかかっていると考えます。原子力安全委員会のように、天下りや各省庁からの出向人事、三年ぐらいで転属といったことになるのであれば、現状と何ら変わるところがありません。真に有能な人材が採用確保され、高級官僚の天下りを阻止できるような仕組みが法案のどこに担保されているのでしょうか。
 また、特殊法人を独立行政法人化する流れの中で、公益法人の独立行政法人化は、行革の流れに逆行し、経済産業省の傘下にある組織を肥大化させることにつながることにはなりませんか。大臣の明快な答弁をいただきたいと思います。
 今回の不祥事は米国人の申告が発端となっていますが、原子力安全・保安院は、告発があってから調査公表まで二年放置したばかりか、内部告発者の氏名を東京電力側に漏らすという大失態を演じたのであります。
 今回、それを受けて、政府は、外部の中立的な専門家から成る申告委員会を保安院に設置するとの改善措置を盛り込んでおりますが、アメリカにおける保護措置なども比較したとき、この程度の措置では到底不十分ではないかと考えます。
 相次ぐ食品の不正事件、自動車のリコール隠しも内部通報がきっかけで発覚しており、内閣府の国民生活審議会も、企業の不正行為を告発した人が不利益な扱いを受けないよう、公益通報者保護措置の法制化を提言しています。
 民主党は、企業のみならず、官公庁も含めて、抜本的な法整備を急ぐよう主張いたしますが、内閣官房長官の明快な答弁を求めたいと思います。
 次に、私は、今後のエネルギー政策について、大臣の見解を順次お尋ねしてまいりたいと思います。
 政府は、これまで、京都議定書における国際公約を達成するためにも、原子力発電を重要なエネルギー供給源と位置づけ、二〇一〇年におけるエネルギー需給見通しを公表しておりますが、今回の不祥事を契機に、残念ながら、原子力立地をめぐる地域住民の不信感はかつてなく高まっております。原子力発電の新規立地や核燃料サイクルの既定方針が揺らぎ始めた今日、安全規制行政の信頼回復に努めるのみならず、原子力エネルギーの位置づけを含めたエネルギー政策の国民的論議は避けられないと考えます。
 その論点の一つは、原子力発電の運転停止が相次ぐ現在、一方でコスト低減の社会的要請にこたえつつ、果たして、今後、電力の安定供給が間違いなく確保されるのでしょうか。そういった短期的課題に対して政府は明快な見通しを持っておられるのかどうか。
 第二に、既定の原子力発電立地計画、すなわち、二〇一〇年における十基ないし十三基の原発新増設計画を政府は今後とも維持するのか、それとも見直しをされるのか。
 また、混迷を深めるプルサーマル計画や、世界各国が撤退し始めた高速増殖炉計画に、今後とも国としてどう取り組まれるのかなどについて、政府は説明責任を今や回避すべきではありません。これまでの原子力の推進行政に当たる官民のもたれ合いが顕著でありまして、プルサーマル一つをとりましても、事業者と福島県の間の話し合いに任せ、政府は責任ある対応をしてこなかったのではないか、そのことを深く憂うるものであります。大臣の明快な答弁を求めたいと思います。
 第三に、現行の地球温暖化対策の推進に当たり、原子力発電による地球温暖化ガス削減の比重は、現行目標のままで果たして国民の理解は得られるのでしょうか。
 民主党は、この際、環境エネルギー政策の視点から、最適のエネルギー供給を視野に入れて、燃料課税、環境税制、特別会計を含めたエネルギー課税の再構築が不可欠と考えるのでありますが、この問題について政府はどのように対処する方針でしょうか。
 第四に、国民は、今、再生・新エネルギーの将来目標値を大幅に上方修正することを強く求めているのではないかと思います。
 私たちは、原子力エネルギーを過渡的なエネルギーとして認める立場ではありますが、同時に、燃料電池やバイオマスのような新エネルギー開発の加速化を今こそ図るべきだと考えております。これらの分散型エネルギー源の開発は、地球温暖化対策のみならず、我が国産業の国際競争力強化の観点からも、国家的プロジェクトとして位置づけ、経済再生の導火線として推進すべきであります。
 以上の諸点について、経済産業大臣の明快な答弁を求めるものであります。
 終わりに、民主党は、地方公共団体や広く国民の意見を聞いて、それらを十分反映したエネルギー戦略を構築するため、エネルギー基本計画は、官僚任せにせず、国会の承認事項とすべきだと提唱してまいりました。今こそ、国会の中に、原子力発電のあり方を含めたエネルギー政策を根本的に論議する調査委員会を設置し、中長期的なエネルギー戦略の国民合意形成を期して検討を開始するように、各党の皆様方に御提案申し上げまして、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。(拍手)
    〔国務大臣平沼赳夫君登壇〕
○国務大臣(平沼赳夫君) 北橋議員にお答えいたします。
 今回の事件への受けとめ方についてのお尋ねがございました。
 今回の問題は、御指摘のように、国民の信頼を大きく損なうものであり、大変重く受けとめております。法律改正を含む徹底した再発防止を図り、我が国にとっての重要なエネルギーである原子力に対する信頼の回復に万全を期していきたい、このように思っているところでございます。
 次に、安全規制行政に対する信頼を失った責任についてのお尋ねがございました。
 東京電力の不正に係る問題につきましては、調査開始から発表まで二年かかったことなどについては反省すべき点があったことから、当省関係者を厳正に処分するとともに、私自身についてもけじめをつけさせていただいたところでございます。
 徹底した再発防止策を実施して、国民の信頼を回復するため全力で取り組むことが私に課せられた責務と考えているところでございます。
 次に、原子力安全規制及び地元自治体との連携強化のための取り組みについてのお尋ねがございました。
 原子力安全規制については、原子力政策に責任を負う経済産業省が一次規制を実施することが必要と考えております。その上で、原子力安全委員会が客観的、中立的立場から再度安全性を確認するというダブルチェック体制を強化する方向で総合的に検討をさせていただきたいと思っております。
 また、今後、地元の方々を初め、国民の原子力行政に対する信頼の回復のために、地元の皆様方に対し、再発防止への取り組みなど、きめ細かな情報提供に積極的に取り組んでいくことといたしております。
 次に、自主点検及び維持基準についてのお尋ねがございました。
 今般の問題の対応におきまして、事業者の自主検査を法定化することを通じまして、事業者の義務が明確となり、国との関係や責任体制が明確になるものと考えているところでございます。
 維持基準の導入は、供用開始後にひび割れなどの変化が発生した場合に、引き続き技術基準を満たしているかどうかを評価することを定めるものでございまして、安全レベルを下げるものでは全くありません。
 なお、民間規格の活用につきましては、公正中立を旨とした学会が策定する民間規格を国が評価した上で活用するものでございます。
 次に、原子力安全基盤機構の人材確保と天下りの阻止及び設立と行革との関係についてのお尋ねがありました。
 本機構の人材確保につきましては、機構が行う業務に必要な専門知識に精通した者の中途採用等により、専門家集団を確保することといたしております。公務員出身者につきましては、経験や識見を踏まえまして、適材適所の考え方で対応していくことが必要と思っております。
 本機構は、行政改革の一環である公益法人改革についての閣議決定に沿って今回御提案しているものでございまして、御指摘の行革に逆行するものではない、このように思っているところでございます。
 次に、原子力の停止と安定供給の問題、さらに原子力発電所の新増設等への取り組み、エネルギー課税及び新エネルギーの導入加速についてのお尋ねがありました。
 まず、原子力の停止と安定供給の問題につきましては、火力発電施設の最大限の活用等により、何とか安定供給を確保してまいりたいと思っております。
 また、原子力発電所の新増設等の原子力推進に係る取り組みにつきましては、事実関係の究明や再発防止策を徹底的に進めることを再出発点とし、まずは原子力に係る信頼の回復に全力を傾注し、国の基本政策を推進していきたい、このように思っております。
 次に、燃料電池等の新エネルギーについては、御指摘のように、地球環境問題への対応やエネルギー供給源の多様化を図る観点から、その導入促進に最大限努力を傾けていきたいと思っております。
 さらに、エネルギー課税につきましては、地球環境対策の充実、エネルギーの安定供給の確保、効率性向上の観点から、今後、エネルギー政策の見直しの中で、石炭への新規課税を含めて、負担構造の組みかえを行ってまいりたい、このように思っております。
 以上であります。(拍手)
    〔国務大臣福田康夫君登壇〕
○国務大臣(福田康夫君) 北橋議員にお答えします。
 まず、原子力安全規制体制についてのお尋ねがございました。
 エネルギー利用に関する原子力の安全規制については、エネルギー政策に責任を負う経済産業大臣が一次規制を実施することが必要と考えております。その上で、原子力安全委員会が客観的、中立的立場から再度安全性を確認するというダブルチェックの体制を強化していきたいと考えております。
 次に、原子力施設の安全情報に関する申告制度についてのお尋ねがございました。
 原子力安全・保安院において既に申告制度の改善を行ったと承知しておりますが、同制度の運用につきましては、申告者の保護に万全の注意を払いつつ、政府として適切に対応していくことが必要と考えております。
 なお、内部告発者の保護については、最近の企業の不祥事の多くが善意の情報提供により明らかになったことなどにかんがみ、国民生活審議会において消費者利益の擁護の観点から審議を行っているところであり、これを踏まえ、内部告発者の保護のあり方について必要な措置を講じてまいります。(拍手)
    ―――――――――――――
○議長(綿貫民輔君) 土田龍司君。
    〔土田龍司君登壇〕
○土田龍司君 私は、自由党を代表して、ただいま議題となりました原子力関連法案について質問いたします。(拍手)
 あってはならない不祥事がまた起きてしまいました。ことし八月末に発覚した東京電力による原子力発電所のトラブル隠しでは、信じられない事実が次々と明るみに出ました。原子炉の圧力隔壁であるシュラウドのひび割れを知りながら数年間運転を続ける、下請である検査会社の報告書の図にあったひびの部分を塗りつぶす、こっそり修理して後で交換する、うその記録とは別に本当の情報は内々で引き継ぐ、常識ではあり得ないことであります。
 疑惑は、本当にすべて明らかにされたのでしょうか。新たに判明することはよもやないと思いますが、経済産業大臣の御所見をまず明確にお聞かせいただきたいのであります。
 食中毒問題の対応を誤った雪印乳業、牛肉の買い上げ制度を悪用した日本ハム、国後島のディーゼル発電施設の入札妨害事件を引き起こした三井物産など、業界トップ企業での不祥事が続発しております。しかし、民間企業ばかりが問題なのではありません。事の本質は、もっと根深いところにあるのです。
 ことし七月には、経済産業省・資源エネルギー庁の特別機関である原子力安全・保安院の技官が、原発を舞台に贈収賄事件を起こしました。平気で不正を働く職員のいる監督官庁の姿勢が、電力会社の振る舞いに影響を与えなかったと言い切れるでありましょうか。
 また、官僚の振る舞いは、政治家の姿勢に通ずるところがあるのではないでしょうか。公共事業の口ききをして高額の見返りを得ていた秘書官の事件が明るみに出た大臣がいても、けじめをつけることのできない内閣の姿勢、政治家の気の緩みが、自分さえよければいい、その場さえ取り繕えばいい、自分の身に災いが及ばなければ今のままでいたい、何とかなるだろう、なってほしいという意識を国民に蔓延させて、この国の病巣となって、取り返しのつかないところまで進んでいる。これが根本の問題なのではないかと思いますが、小泉内閣にそういう認識がおありかどうか。この国のありようについての基本認識を、まず、福田官房長官にお伺いいたします。
 東京電力の不祥事が明るみに出たのも、またも内部告発によってであります。十三カ月に一度行われてきた国の定期検査でなぜ発見できなかったのか。また、事実が明らかになるまでに内部告発から二年もかかった原子力安全・保安院の対応は、怠慢と言われても仕方がないのではありませんか。立入検査もしないで、一体何をしていたのでしょうか。これまでの原子力安全・保安院の対応をどう反省しておられるのか、経済産業大臣にお尋ねいたします。
 このような見て見ぬふり、いわば不作為の作為によって、経済産業省も重大な罪を犯したのであります。東京電力だけが悪いわけではありません。そして、それを許したのが、政官業のなれ合い、もたれ合いの癒着構造なのです。その意味で、雪印乳業、日本ハムなどの事件と全く同質のものであると思います。
 この不祥事が原子力分野全体への信頼をいかに損ねたか、東京電力は、その責任の重大さを痛感しなければなりません。しかし、万全の再発防止策が講じられなければ問題の解決にはなりません。
 政府が提案された関連法案で問題が解決されることになるのか、お尋ねしてまいりたいと思います。
 まず、原子力に限らず、国が定めている安全基準のあり方そのものを見直すべきであります。常に新品同様でなければならないという原子力施設の安全基準の非現実性、非合理性が、今回の事件で明確になりました。原子力施設と同様に、国が設けている安全基準に、時代とともに実態とかけ離れてきているものがないかどうか、国際水準とかけ離れていないかどうか、工業製品や食品、医薬品など、この際、国が法律によって設けているすべての安全基準について総点検をすべきではないかと考えますが、官房長官の御所見をお聞かせください。
 また、原子力施設については、今回の法改正で検査制度がようやく改められることになりますが、これまでこの検査体制を放置してきたのはなぜなのか、国に責任はなかったのか、経済産業大臣の御見解をお聞かせください。
 政府案の考え方は、原発の定期検査制度については電力会社が一義的に安全に責任を負い、国は会社の点検システム全体をチェックするという視点に立つものであると思いますが、この程度の国の関与で安全が保証されるとお考えでしょうか。
 電力供給の三分の一、東京・関西圏では四割を賄う原子力発電所の安全確保は、国の重要な責務であります。企業任せにして、内部のかばい合いやなれ合いで原子力施設の安全性が脅かされることがあっては断じてなりません。日ごろから、原子力発電施設の警備も自衛隊ができないような政府の危機意識のなさ、安全管理の不徹底が政府案にあらわれているのではないかと思いますが、原子力安全行政に国がどのように関与すべきだと考えておられるのか、官房長官並びに経済産業大臣の御所見を承りたいと思います。
 これまで、原子力発電所の検査は、マンネリ化とむだの多さが問題とされてきました。検査項目、検査手順、判定方法もマニュアル化され、国の定期検査の前には、電力会社は予行演習をして備えるのが通例となっているなどと指摘されておりました。今回の政府案は、こうした形式化した体制を改めることを目的にしていると承知しておりますが、実態がどう変わるのでしょうか。これまでの電力会社の検査項目や検査マニュアルが変わることになるのですか。
 新たに国が抜き打ち的な検査を行うと言いますが、定期検査を行う際に、予定していないところを検査するというものであり、立入検査ではありません。政府案では検査の質がどのように向上することになるのか、経済産業大臣から具体的にお答えをいただきたいと思います。
 形式化した検査体制を改善することは当然ですが、形式的でなくなるにしろ、検査官のレベルアップが伴わなければ、絵にかいたもちになると言わざるを得ません。肝心の検査官が検査をこなせなければ話になりません。新設される原子力安全基盤機構にそのような人材が確保される保証はあるのか、また、これまでマンネリ検査を続けてきた国の原子力安全・保安院の検査官の質をどうやって高めていくおつもりなのか、経済産業大臣のお考えをお聞かせください。
 また、今回設立される原子力安全基盤機構が行うのは、あくまで検査体制の審査であります。点検そのものを第三者機関自身が実施し、問題があれば国に報告できるような仕組みをつくるべきではありませんか。
 青森県の木村守男知事は、国に、原子力安全・保安院の経済産業省からの分離独立を求めたと聞いております。原子力行政を推進する立場の機関が安全規制をもあわせて所管することについての懸念から、安全審査の仕組みを第三者的な機関で行うように改めるべきであるとの趣旨だと思いますが、この件について経済産業大臣の御見解をお尋ねします。
 次に、東電の不祥事が原子力行政に与える影響と、政府の対応について伺います。
 虚偽発覚を受けて、東京電力は、原子力発電所でプルトニウム燃料を燃やすプルサーマル計画について、お願いできる状況にはないと悲観的になっております。国の核燃料サイクル唯一の利用計画であるプルサーマルが、全く見通しの立たないものとなりました。
 福島、新潟、福井と、プルサーマル計画を予定していた自治体が、この事件の発生によってプルサーマル推進に次々と強い拒否反応を示している中で、予定していた、二〇一〇年までに十六から十八基の原子力発電所で実施するという計画は見直さざるを得ないのではありませんか。また、この事態は、核燃料サイクル確立という国の基本方針を変えざるを得ないような深刻な事態であると認識すべきなのではありませんか。経済産業大臣の御認識をお聞かせください。
 今回の事件は、また、IAEAが調査団の派遣を示唆するなど、国際的な信用と名誉をも大きく損ないました。このままでは、大量のプルトニウムが処理できなくなり、IAEA総会で政府がたびたび繰り返してきた、利用目的のないプルトニウムは持たないという国際公約に違反することになると考えますが、この点について官房長官の御所見をお聞かせください。
 原子力立地を推進するには、関係自治体の協力が不可欠であります。自由党は、かねてより、公共事業関係の補助金を地方に一括交付して、その使途を自治体の裁量にゆだねるべきであると主張しておりますが、せめて、電源立地をサポートするために設けられている電源三法交付金制度に基づく地域交付金くらいは、国の関与を排し、地元自治体の権限と責任で自由に使用できるよう、制度改正を行うべきだと考えます。経済産業大臣の前向きの御答弁を求めます。
 次に、電力自由化と原発施設整備との関係について伺います。
 戦後、九つの電力会社が地域を分割して、発電から送電、小売までを一貫して独占的に営業してまいりました。今後、これを自由化していくことが重要な課題となっておりますが、小泉内閣は電力の自由化をどのようなビジョンと原則で進めていこうとされておられるのか、官房長官にお尋ねいたします。
 また、無原則に自由化を進めれば、電力の需給計画は立てられません。とりわけ、投資リスクの大きい原発施設整備への影響は重大なものとなると思われますが、これをどのように考えておられるのか、経済産業大臣にお尋ねをしまして、私の質問を終わります。(拍手)
    〔国務大臣福田康夫君登壇〕
○国務大臣(福田康夫君) 土田議員にお答えします。
 まず、原子力安全・保安院の技官による贈収賄事件など、監督官庁の姿勢とこの国のあり方についてのお尋ねがございました。
 収賄事件については、公務員としてあるまじきことであり、厳しい処分を行ったところです。
 一方、今回の原子力発電所の問題の背景には、閉鎖的な組織における風通しの悪さや、組織としてのルールの遵守の姿勢の問題があると考えます。国としても、守るべきルールを明確化し、また、説明責任をきちんと果たしていくという姿勢を示してまいる所存であります。
 次に、国の安全基準についてのお尋ねがございました。
 原子力施設の安全基準については、今後、性能規定化や民間規格の活用を図ることにより、技術の進展や国際的な基準を的確に反映するようにしてまいります。また、我が国の安全基準全般についても、技術の進展や国際的な基準を的確に反映するよう努めてまいります。今後とも、このような観点に立ち、規制の見直しを進めてまいります。
 次に、原子力安全行政への国の関与のあり方についてのお尋ねがございました。
 原子力施設の安全確保は、第一義的には事業者が当たることが適切でありますが、公共の安全確保の観点から、国が適切に規制することが必要です。
 一方、エネルギー利用に関する原子力の安全規制については、エネルギー政策に責任を持つ経済産業大臣が一次規制を実施することが必要であり、その上で、原子力安全委員会が客観的、中立的立場から再度安全性を確認するというダブルチェックの体制を強化していきたいと考えます。
 次に、プルトニウムの利用についてのお尋ねがございました。
 我が国では、利用目的のない余剰プルトニウムは持たないことを原則とし、再処理により回収されたプルトニウムを、プルサーマルまたは研究開発目的で利用することとしております。
 厳しい状況にありますが、プルサーマルを初めとする核燃料サイクルの確立は、資源に乏しい我が国において重要な政策であることに変わりはなく、より一層の透明性の向上を図りながら、着実に進めてまいります。
 最後に、電力の自由化をどのようなビジョンと原則で進めていくつもりかとのお尋ねがございました。
 電気事業制度改革に当たっては、多様な事業者から需要家がみずからの供給事業者を選択し得る環境を整備すること、安定供給が効率的に達成される電力供給システムを構築することというビジョンと原則にのっとり、経済産業省で専門的に検討しているところでございます。(拍手)
    〔国務大臣平沼赳夫君登壇〕
○国務大臣(平沼赳夫君) 土田先生にお答えをさせていただきます。
 この問題についての解明状況、調査に関する反省及び検査制度見直しに係るこれまでの対応についてのお尋ねがありました。
 経済産業省は、これまで事案の解明に努めてきており、その状況については、公表を行ってきているところでございます。
 東京電力の不正に係る問題に関しましては、調査開始から発表まで二年間もかかったことなどについては、反省をすべき点があったと思っております。私自身を含む当省関係者のけじめもつけさせていただいたところでございます。
 また、原子力の検査制度につきましては、これまで改善を行ってきましたが、今般の事案を踏まえまして、事業者の自主検査の法定化などの対応をとってまいりたい、このように思っております。
 次に、原子力安全行政における国の関与のあり方についてのお尋ねがございました。
 原子力発電所を最も熟知しているのは運営者である事業者でございまして、安全確保は第一義的には事業者が当たることが適切だと思っております。
 一方、原子力災害から国民を保護することは国の重要な使命でございまして、法案においては、今回の問題についての反省に立ちまして、定期自主検査制度の導入を図るなど、国の関与を充実させてまいりたい、このように思っているところでございます。
 次に、国の定期検査の質の向上、検査をこなせる人材の確保や質の向上についてのお尋ねがありました。
 国の定期検査につきましては、抜き打ち的に事業者の点検作業を監視したり、データの根拠の確認を行うなどの手法によりまして、事業者の緊張感を高めることを通じて検査の実効性の向上を図ってまいりたいと思っております。
 また、検査官につきましても、体系的な研修の実施などによりまして質の向上を図るとともに、所要の人員確保に努めてまいりたいと思っております。
 さらに、新設される独立行政法人原子力安全基盤機構につきましても、機構が行う業務に必要な専門知識に精通した者の中途採用等によりまして、現場に精通した専門家を確保することが可能である、このように考えているところでございます。
 次に、原子力設備の検査及びその審査の体制並びに安全規制を所管することについてのお尋ねがございました。
 原子力設備の安全確保につきましては、一つは、特に重要な設備についての国による定期検査に加えまして、今回の法改正により、二つ目として、事業者の自主検査の義務づけ、三つ目として、事業者の自主検査に対する原子力安全基盤機構の審査を行うこととしたものであります。
 また、原子力安全規制につきましては、原子力政策に責任を負う経済産業省が一次規制を実施することが必要と考えております。その上で、原子力安全委員会が客観的、中立的な立場から再度安全性を確認するというダブルチェック体制を強化する方向で総合的に検討してまいりたい、このように思っております。地方自治体からの御意見につきましては、こうした中でどのようなことが可能か、これも積極的に検討させていただきたいと思っております。
 次に、核燃料サイクルの確立という国の基本方針についてのお尋ねがございました。
 エネルギーの安定供給や地球温暖化防止の観点から、原子力発電の重要性に変わりはなく、プルサーマルを初めとする核燃料サイクルの確立が原子力政策の基本方針であることには変わりがございません。
 最後に、電源三法交付金の使途の自由化について及び電力自由化と原子力との関係についてのお尋ねでございます。
 電源三法交付金につきましては、立地地域からのニーズも踏まえまして、交付金の使途の拡大や運用の弾力化等を検討しているところでございます。
 電気事業制度の検討に当たりましては、小売自由化の進展のもとでも、電源開発投資が適切に行われるように、特に原子力発電について、長期にわたり安定的な運転が容易となるよう配慮を行うことが重要と考えて、私どもとしては万全を期していきたい、このように思っているところでございます。
 以上であります。(拍手)
    ―――――――――――――
○議長(綿貫民輔君) 塩川鉄也君。
    〔塩川鉄也君登壇〕
○塩川鉄也君 私は、日本共産党を代表して、内閣提出、電気事業法等改正案及び独立行政法人原子力安全基盤機構法案に関して、平沼経済産業大臣並びに細田科学技術担当大臣に質問します。(拍手)
 第一に、東京電力などによる原発検査の不正事件とそれを容認した国に対する怒りの声にどうこたえるのかという問題です。
 この原発関連法案は、不正事件が原子力そのものに対する国民の信頼を大きく損なったため、国民の信頼回復及び再発防止を図る必要があるとして出されたものです。一連の不正事件は、電力会社が原発という危険な施設の安全にかかわる検査をごまかしてきた、許すことのできないものであり、国民的な怒り、原子力に対する不信を改めて呼び起こしました。
 国民の怒りは、原発は安全だと宣伝しながら検査をごまかしてきた電力会社だけに向けられているのではありません。その後ろ盾となって、ともに安全宣伝を展開し、しかも、電力会社の不正を許してきた国の原子力行政の責任をも問うているのです。
 特に、長年、原発との共存を強いられてきた立地自治体の怒りは、大変大きなものがあります。福島第一原発の地元、双葉町の岩本町長は、「町長になって十七年たつが、その間ずっと東電にだまされてきたことになる。裏切られた思いだ。国は安全だと言うが、住民の声がわかっていない。」と、痛烈に東電と国を批判しています。原発立地自治体初め各地の地方議会からも、多数の意見書が出されています。
 ところが、平沼大臣は、東電の二十九件の不正に対して、厳重注意しかしませんでした。うそをついてもおとがめなし、こんなことでいいのでしょうか。立地自治体首長からも、生ぬるいとの批判が出ています。
 そもそも、安全にかかわる検査をごまかす者、安全に関して国民をだます者に危険な原発を扱う資格はない、これが国民の声ではありませんか。平沼大臣、細田大臣、この声をどう受けとめているのですか。答弁を求めます。(拍手)
 第二に、不正事件の真相は解明されたのかという問題です。
 なぜ、トラブル隠しが行われたのか。なぜ、政府は見過ごしたのか。これらの解明なしには、有効な再発防止策をとることも、国民の信頼を得ることもできません。
 東電による二十九件のトラブル隠しが公表されたとき、平沼大臣は、「徹底的かつ厳正に調査を行って全容の解明をする」と約束していました。しかし、保安院が十月一日に公表した中間報告は、原子力部門がテリトリーを築いていたとか、点検結果の記録の軽視を許容する組織風土とか、病んだ組織の現状を指摘するだけで、全容が解明されたとはとても言えません。
 松浦祥次郎原子力安全委員長も、「個人個人がその場でどう考え、どう判断したか、それが組織の中でどう扱われたか、」「そういう個人と組織とのありようについて、かなりはっきりしたことを調べ上げないと、本質的な回答を出すには足りない」と指摘しているように、保安院の調査は不十分なものと言わざるを得ません。
 二十九件一つ一つについて、だれが、どんな理由で、どういう判断のもとに不正行為を指示し、行ったのか、こうした個々の事実関係は解明できたのですか。また、そのために関係者全員を個別に調査したのですか。平沼大臣の明確な答弁を求めます。(拍手)
 トラブル隠しの背景の解明も不十分です。
 平沼大臣は、東電不正事件について、「本質的には同社の安全に対する姿勢が問われている」と指摘していますが、保安院の中間報告は、トラブル隠しの背景について、原子力部門の独善的な判断や品質保証機能の麻痺、説明責任への認識不足を指摘するにとどまっています。
 東京電力が九月二十日に公表した調査報告が、「原子力のことは自分たちが一番わかっている」という過信、「原子力の安全性に対するイメージを落としたくない」という心理を指摘しているように、事件の背景には、原発の安全性に対する過信、安全神話があるのではありませんか。見解を求めます。
 そもそも、内部告発者を危険人物として東電側に情報を流した経済産業省では、徹底した調査ができないことは明らかです。事件の全容解明のためには、経済産業省ではなく、中立公正な第三者機関による徹底した調査が必要ではありませんか。アメリカでは、二十三年前のスリーマイル島原発事故のとき、事故関係者を排除した大統領直属の調査委員会を設置し、行政に対しても、事業者に対しても忌憚のない率直な調査結果を公表しています。なぜ、第三者機関による調査をしないのですか。答弁を求めます。(拍手)
 第三に、国の検査体制のあり方についてです。
 原発の安全規制の土台である技術基準の遵守は、事業者任せとなっています。保安院中間報告も「事業者の自主点検が適正に行われることを確保するための仕組みが十分に整備されてなかった」と指摘しているとおりです。このような、事実上、事業者の善意にのみ依拠したシステムでは、安全も安心も得られないことは、三年前のジェー・シー・オー臨界事故でも、今回の不正事件でも明らかではありませんか。
 今回、政府は、電気事業法改正案で定期自主検査を導入するとしていますが、事業者任せの安全確保という基本姿勢を改めることなしの制度いじりでは、問題の解決にならないのではありませんか。答弁を求めます。
 国が行う定期検査でも、原子炉格納容器漏えい率検査で不正が発覚し、国の検査のずさんさが明らかになりました。定期検査約九十項目のうち、実際に国の検査官が立ち会うのは、わずか二十項目程度でしかありません。残りは検査記録の確認だけ、実際の検査のときには、第三者機関の立ち会いと称して、財団法人発電設備技術検査協会を立ち会わせていました。この協会の基本財産への民間寄附者は、一連の不正が明らかになった東京電力や日立製作所など、電力業界と原発メーカーではありませんか。監視する機関のスポンサーはだれかと見れば監視される側の企業、まさになれ合いであります。これでどうして公正な検査が担保できるというのでしょうか。答弁を求めます。(拍手)
 第四に、再発防止策についてです。
 今回の電気事業法改正案では、健全性評価、いわゆる維持基準を導入するとしています。保安院中間報告は、原発の運転開始後の技術基準の適用ルールが不明確だったとしていますが、平沼大臣は、東電の南前社長の、「維持基準があれば伸び伸び仕事ができ、隠し立てしないで済む」という、維持基準がないことが事件の原因であるかのような主張を容認するのですか。明確な答弁を求めます。
 原発の事故隠しは、今に始まったことではありません。だからこそ、関西電力美浜原発での事故隠しをきっかけに、七七年に通産大臣通達が出され、法律上の報告対象以外の軽微な故障についても国に報告されることになっていたはずです。
 政府は、不正事件を踏まえた対応の一環として、説明責任の確実な実行を掲げていますが、これは、原発にかかわるトラブル等をすべて公表し、その危険性を説明するということですか。また、それはどんな制度で担保するのでしょうか。七七年の大臣通達の原則に立ち返り、軽微な故障でもすべて報告対象とし、それを公表すべきではありませんか。答弁を求めます。
 不正の再発防止のためには、国の検査機能と体制の強化が求められています。
 政府は、独立行政法人原子力安全基盤機構を新設し、国の原子力安全行政部門の事務の一部を移管し、国は検査の申請受け付けと合否判定のみを行うとしています。これでは、国の検査部門と現場との距離を一層遠ざけ、国の検査機能と体制の強化に逆行するのではありませんか。答弁を求めます。
 再発防止のための体制として今求められているのは、立地自治体からも指摘されているように、原発推進の経済産業省から独立した規制機関を確立することです。経済産業省の資源エネルギー庁に置かれた原子力安全・保安院では、独立の規制機関とは言えないだけでなく、規制機関として十分機能しないことは、今回の経験でも明らかです。
 経済産業省など原子力の推進行政から明確に独立した規制機関を確立すべきではありませんか。独立した規制機関の確立は、我が党が七〇年代から主張してきただけでなく、原子力安全条約にも定められた国際常識であります。答弁を求めます。(拍手)
 最後に、原子力行政の根本的な見直しについてです。
 今、原発立地自治体を含め多くの国民は、プルサーマル計画に対して疑問を持っています。これを無視して、プルサーマル計画は既定の路線だと強弁するのでは、国民の信頼は得られません。プルサーマル計画は根本的に見直すべきであります。答弁を求めます。
 情報公開、説明責任を言うなら、原発の危険性こそ率直に語るべきです。科学的で正直な行政への転換なくして、国民の信頼を得ることはできません。
 原発大増設とプルトニウム循環方式という危険きわまりない政策を中止し、低エネルギー社会の実現、再生可能エネルギーの開発を進めながら、原発からの段階的撤退を目指すべきであることを改めて強調して、質問を終わります。(拍手)
    〔国務大臣平沼赳夫君登壇〕
○国務大臣(平沼赳夫君) 塩川先生にお答えをさせていただきます。
 地元の御批判をどう受けとめるかについて、また、個々の事案の事実関係の把握についてのお尋ねがございました。
 地元の皆様を初めとする国民からの批判については、重く受けとめておりまして、事実関係の調査、再発防止策の策定等によりまして、信頼回復に今、懸命に努めているところでございます。
 今回の一連の事案につきましては、個々の事案に即して事業者が国への報告を適切に行わなかったことなどの理由を明らかにするとともに、それがチェックされなかった背景としての事業者の組織体制の問題などを把握し、公表させていただいたところでございます。
 次に、原発の安全性に対する過信及び第三者機関による調査についてのお尋ねがございました。
 今般の事案が生じた背景については、事業者においては、公正さや説明責任が必ずしも十分でなかったとも考えられますが、安全性に対する過信が原因であったとは考えておりません。
 これまで不正の疑いが生じた事案については、経済産業省といたしましては、徹底的な調査を実施しまして、事実関係の把握と事案の要因分析を行ってきたところであり、さらに第三者機関により改めて調査を行う必要はないと考えているところでございます。
 次に、事業者任せの基本姿勢を改めないとの御指摘及び財団法人発電設備技術検査協会による立ち会いについてのお尋ねがございました。
 今回の問題を踏まえまして、自主検査を法定化しまして、その実施体制を国が確認することとしたものでございまして、事業者任せとの御指摘は当たらないものと思っております。
 財団法人発電設備技術検査協会による立ち会いについては、電気事業者と同協会の任意の契約によるものでありまして、国が義務づけているものではございません。国は、定期検査において、安全上重要な機器について立ち会いや記録確認を行うことにより、公正さを担保しているところでございます。
 次に、維持基準と今回の問題の関係についてのお尋ねがございました。
 維持基準の導入は、供用開始後にひび割れなどの変化が発生した場合の取り扱いが必ずしも明確でなかったことから、引き続き安全水準を満たしているかどうかを評価することを事業者に義務づけるものでございます。
 したがって、このような基準の導入は、従来から求められておりました安全性の水準を引き下げるものではなくて、また、不正点検記録などの不正を正当化するものではございません。
 次に、トラブル等の公表対象と制度的な担保、検査体制の強化及び保安院の独立についてのお尋ねがございました。
 原子力施設のトラブルにつきましては、国への通報や公表の範囲に関しまして、基準の明確化を図ることによりまして、的確な情報公開に努めてまいります。
 また、独立行政法人に移管される検査は、専門的なチェックを行うものでございまして、国は引き続き検査の主要な部分を直接実施することから、国の検査体制が後退するわけではございません。
 原子力安全規制につきましては、原子力政策に責任を負う経済産業省が一次規制を実施することが必要と考えております。その上で、原子力安全委員会が客観的、中立的な立場から再度安全性を確認するというダブルチェック体制を強化する方向で総合的に私どもは検討していく考えでございます。
 最後に、プルサーマル計画についてのお尋ねがございました。
 エネルギーの安定供給や地球温暖化防止の観点から、原子力発電の重要性には変わりはなく、プルサーマルを実施するとの基本方針には変わりはございません。
 以上であります。(拍手)
    〔国務大臣細田博之君登壇〕
○国務大臣(細田博之君) 塩川議員にお答えいたします。
 原子力立地地域の住民の声に関してお尋ねがありました。
 私自身、原子力発電所から九キロのところに住んでおり、この件に関する住民の方々のお気持ち、不安、憤りについては、察するに余りあるものがございます。
 原子力の研究開発利用に当たっては、安全の確保に万全を期しつつ、国民の信頼のもとに進めていくことが何よりも重要であり、今回の東京電力の原子力発電所における点検をめぐる不正等により、この国民の信頼が著しく損なわれましたことについては、まことに遺憾でございます。
 このため、原子力安全委員会は、十月十七日に、今後、委員会としてとるべき対応方針を決定するとともに、十月二十九日には、史上初めて、内閣総理大臣を通じて経済産業大臣に対し、原子力安全への信頼の回復に関する勧告を行ったところでございます。
 私としては、再発防止の重要性を強く認識するとともに、原子力施設立地県の声を重く受けとめているところであり、今後とも、原子力安全の強化策について、総合的かつ真摯に検討していく所存であります。
 原発の安全性に対する過信についてお尋ねがありました。
 今回の東京電力の不正などの動機、背景等として、安全性に問題がなければトラブル報告はできるだけ行わずに、スケジュールどおりに定期検査を終わらせて、原子力発電所を再起動させたいという意識があったと聞いております。これは、安全確保に第一義的責任を持つ事業者が安全を軽視した結果、起こったものではないかと認識しております。
 今後とも、原子力事業者が安全に対する過信などを持ったりすることがないよう、原子力においては安全を最優先にしなければならないという安全文化の組織への浸透を一層強化していくこと等を通じ、原子力安全に対する国民の信頼を取り戻せるよう、真剣に取り組んでまいりたいと思います。
 第三者機関による調査に関してお尋ねがありました。
 原子力安全委員会は、原子力委員会及び原子力安全委員会設置法に基づきまして、経済産業省など原子力の安全規制を実施する官庁から独立した機関として内閣府に設置されており、原子力安全に関する基本的な問題について、中立公正な立場から独立した活動を行っております。
 一連の不正問題については、原子力安全委員会において、精力的に一次規制行政庁及び原子力事業者から聴取を行ってきております。
 原子力安全委員会としては、今後とも、関係者から調査の状況について聴取を行うとともに、問題となった原子力発電所の安全性評価をみずから厳正に確認するなど、事案の全容解明を精力的に進めてまいる所存であります。
 原子力規制機関の独立についてお尋ねがありました。
 原子力安全規制については、経済産業省など規制行政庁が一次規制を実施し、原子力安全委員会が客観的、中立的立場から再度安全性を確認するという現在のダブルチェックの体制が有効に機能するものと考えております。また、今回提出しているこの法律等の目的の一つも、このダブルチェック機能をさらに強化することであります。
 私としては、再発防止の重要性を強く認識するとともに、原子力施設立地県の声を重く受けとめているところであり、今後とも、原子力安全の強化策について、総合的かつ真摯に検討していく所存であります。
 最後に、プルサーマル計画についてのお尋ねがありました。
 プルサーマルを初めとする核燃料サイクルの確立は、資源に乏しい我が国の原子力の開発利用において重要な政策であることに変わりはなく、着実に進めてまいります。
 今後、安全性の確保を大前提として、核燃料サイクル政策に対する国民の信頼回復と理解に向けて、さらなる努力が必要であると考えております。(拍手)
    ―――――――――――――
    〔議長退席、副議長着席〕
○副議長(渡部恒三君) 大島令子君。
    〔大島令子君登壇〕
○大島令子君 社民党の大島令子でございます。
 私は、社会民主党・市民連合を代表いたしまして、ただいま議題となっております電気事業法・原子炉等の規制に関する法律の一部改正案、原子力安全基盤機構法案に関しまして、福田官房長官並びに平沼経済産業大臣に質問させていただきます。(拍手)
 本改正案は、この間の一連の原子力発電所に関する不正問題への対応として提案されたものでございます。東京電力が福島第一、第二原発と柏崎刈羽原発の自主点検記録に虚偽の記載をし、十数年間にわたって、炉心隔壁やジェットポンプなど原子炉内の機器のひび割れや摩耗といった損傷を隠ぺいし続けてきたことが、本年八月、明らかになりました。計十三基、二十九件に及ぶデータが隠ぺい、改ざんされたという、かつてない、大規模で組織的な事故隠しであります。
 これに端を発して、東北電力女川原子力発電所、中部電力浜岡原子力発電所、日本原電敦賀原子力発電所、中国電力島根原子力発電所、四国電力伊方原子力発電所などでのトラブル隠しも次々に明らかになるなど、今や、国内のほとんどの原子炉で、データの隠ぺいや改ざんが日常的に行われてきたことが明らかになっております。
 シュラウドのひび割れ、再循環系の配管の損傷などだけではなく、ついには、原子炉格納容器の気密性検査のデータまでが偽装されていたことが発覚しております。いずれも、原発の安全性に直結する極めて深刻なトラブルであり、重大な違法行為であります。
 社民党の調査究明委員会に対して、事件発覚直後の九月六日、東京電力の南前社長は、安全基準が厳し過ぎて守るのが難しい、新品同様の維持基準では現場は伸び伸びと仕事ができないと、現行の維持基準に対する見解を述べました。本改正案は、まさにこの立場に立って、健全性評価を行う基準、すなわち維持基準を導入しようとするものであります。
 しかし、法令に違反した者が、基準が厳し過ぎると開き直り、取り締まるべき国が、その言い分どおりに法律を変えて新しい基準を導入する、そんなことが許されるはずがありません。
 そもそも、維持基準は、既に、総合資源エネルギー調査会原子力部会検査の在り方検討会において検討が進み、二年後の導入が想定されていたものです。不正事件に乗じて、十分な関連制度が整備されないまま、急場しのぎのように実施されることには反対であります。
 そして、今回の問題は、ただ電力会社だけの問題ではありません。事件そのものより、さらに深刻なのは、本来、不正を正すはずの原子力規制行政が、長年にわたってこれを放置し、規制の役割を全く果たしてこなかったということです。一度や二度のことではなく、十数年にわたって日常的に繰り返されてきた不正が放置されたということは、規制機関としての能力が全くなかったのか、トラブル隠しを共謀してきたのか、このどちらかと言わざるを得ないのです。
 特に原子力安全・保安院は、規制行政の役割を果たせなかったという消極的な責任があるにとどまらず、内部告発者の情報を電力会社に伝え、二年間も情報を伏せてきたことなど、事故隠しに積極的に加担してきた共犯者であったことも明らかになっています。
 経済産業省、原子力安全・保安院は、まさに調査されるべき対象なのであり、事件への対策を提案する資格などあるのでしょうか。(拍手)
 経済産業省と保安院の責任について、どのように考え、責任をとられるつもりですか。東京電力の社長は辞任しましたが、原子力安全・保安院長も責任をとるべきではありませんか。経済産業大臣のお考えをお伺いしたいと思います。
 まずは、事故隠しの実態を徹底的に調査し、再発防止を図るためにも、規制官庁としての原子力安全・保安院の責任を明確化することが先決です。安全確保の立場に立った公正な原子力規制行政が不在のままで維持基準が導入されることは、単に不正を合法化させるだけであり、断じて認めることはできません。(拍手)
 最初の商業原子炉の運転開始から四十年近くたった今になって新たな基準を導入しなくてはならないということは、これまでの安全規制は一体何だったのでしょうか。政府は、電力会社がデータを改ざんしたりトラブルを隠したりすることを認めながら、安全基準が守られているかのように言い繕い、根拠のないまま安全を強弁してきただけだったのではないでしょうか。
 規制行政の現状について、どのようにお考えなのか。そして、再発防止策や原子力行政への信頼回復もそこそこにして、また、原発立地自治体である福島県議会など多くの自治体の反対を押し切ってまで、今、この維持基準の導入を急ぐ理由は何なのか。平沼経済産業大臣、明確にお答えください。
 次に、維持基準導入による健全性評価の審査業務を、新たに設立される独立行政法人原子力安全基盤機構に委託されるとのことですが、これで客観的な欠陥評価が担保できるのでしょうか。今回の不正をチェックできなかった三つの公益法人の機能が統合されるだけであり、経済産業大臣を主務大臣とし、大臣の要求に応じることが義務づけられるなど、保安院と比べても独立性が低いと言わざるを得ません。
 社民党は、これまでも、過去にさかのぼって徹底的に調査を行った上で、保安院を経済産業省から切り離して再編し、原子力に批判的な立場の研究者も含めた新たな安全規制システムを構築するといった抜本的な改革が必要だと主張してきました。原子力安全・保安院を経済産業省から、この際、分離し、内閣府もしくは環境省の所管とするという機構改革が必要ではありませんか。官房長官のお考えをお示しください。
 次に、罰則の問題についてお尋ねします。
 今回のような組織的な不正を抑制するために、重大な違反に対して法人重課を導入するなど、罰則の強化が図られます。最大で三億円以下の罰金というのは、いかにも高いように思われますが、百万キロワット級の原発を一日とめると一億円の損害が出ると言われていることからすれば、実は、電力事業者にとっては全く小さな額であり、重罰化が十分な抑止効果を発揮するとは思えません。いずれにしても、規制行政に不正を監視する能力がない現実を考えれば、結局、実効性はないことは明らかです。
 十分な情報公開のシステムと第三者による客観的な欠陥評価システム、さらに、内部告発者の完全な保護制度を整備する方がよほど抑止力になると思います。官房長官の御見解をお聞かせください。
 原子力発電を行うと、高レベルの放射能のごみが必ず発生します。これは、適切に扱わないと人体や生態系にとって大変危険であり、数千、数万年単位の未来までツケを回すことになります。残念ながら、現時点では、完全に無害化する技術はありません。
 私たち社民党は、将来の世代にツケを回すことにほかならない原子力への依存からは早期に脱却すべきと訴え続けてまいりました。しかし、こうした原子力への立場の違いを超えて、現存する原発が安全に運転されるということは、すべての大前提であり、絶対条件ではないでしょうか。
 この不十分な維持基準導入によって、その絶対条件が崩れ去ろうとしています。いま一度、根本に立ち返って考えるべきときであるということを改めて強く訴え、私からの質問を終わらせていただきます。(拍手)
    〔国務大臣福田康夫君登壇〕
○国務大臣(福田康夫君) 大島議員にお答えします。
 まず、原子力安全・保安院の位置づけに関してのお尋ねがございました。
 エネルギー利用に関する原子力の安全規制については、エネルギー政策に責任を負う経済産業大臣が一次規制を実施することが必要と考えます。その上で、原子力安全委員会が客観的、中立的立場から再度安全性を確認するというダブルチェックの体制を強化していきたいと考えております。
 次に、不正の抑止力についてのお尋ねがございました。
 保守点検を行った事業者に対する報告徴収の創設などとあわせ、罰則の強化をすることにより、規制の実効性を確保することといたします。
 また、原子力施設におけるひび割れ等については、事業者が評価を行うことを義務づけ、国が必要に応じて確認を行うことといたしました。さらに、安全規制の実施状況全般については、原子力安全委員会に報告をし、公開してまいります。
 内部告発者の保護については、申告案件の調査を公正に処理することにより、万全の注意を払ってまいります。
 以上であります。(拍手)
    〔国務大臣平沼赳夫君登壇〕
○国務大臣(平沼赳夫君) 大島先生にお答えをさせていただきます。
 一連の不正問題への対応についての経済産業省と原子力安全・保安院の責任、特に原子力安全・保安院長の責任についてのお尋ねがございました。
 本件の調査過程につきましては、御承知のように、外部の有識者から成る評価委員会を設けまして、厳正に調査をいたしまして、調査手順や手法に適切でない点が多い、このような指摘を受けたところでございます。
 私は、これを重く受けとめまして、原子力安全・保安院長を含め関係者を厳正に処分するとともに、私自身につきましても、先ほど来申し上げておりますように、けじめをつけさせていただいたところであります。再発防止対策に万全を期すことにより、これから、私、一生懸命責任を果たしてまいりたい、このように思っているところでございます。
 次に、原子力の規制行政の現状と維持基準の導入についてのお尋ねがございました。
 国の原子力安全規制については、今回の反省の上に立ちまして、その実効性の向上を図ることが必要であると思っておりまして、事業者の自主検査の法定化を図ることなど、再発防止策を徹底的に講じまして、信頼の回復に努力してまいりたい、このように思っているところでございます。
 維持基準につきましては、先ほど来御答弁させていただいたところでございますけれども、供用中の原子力発電設備の構造物にひび割れ等が発生した場合、その安全水準を維持しているかを一定の基準により評価することを事業者に義務づけることとするものでございまして、私どもとしては、これまでの安全水準を下げる、そういうことはあってはならない、こういう前提に立ちまして、関係者の理解を得られるように努力してまいりたい、このように思っているところでございます。(拍手)
    ―――――――――――――
○副議長(渡部恒三君) 松浪健四郎君。
    〔松浪健四郎君登壇〕
○松浪健四郎君 保守党の松浪健四郎でございます。
 私は、自由民主党、公明党及び保守党を代表し、ただいま趣旨説明のあった電気事業法改正案等二法案に関連し、質問をいたします。(拍手)
 資源に乏しい我が国は、いまだ、そのエネルギー供給の五割以上を石油に依存し、その石油のほぼ全量を海外から輸入しているなど、極めて脆弱なエネルギー供給構造にあります。その中にあって、原子力エネルギーは、発電電力量の約三割を占めるに至っており、我が国経済と国民生活を支えております。風力発電、太陽光発電などの新エネルギーの開発が遅々として進んでいない現実の中で、原子力エネルギーの安全供給の重要性は極めて高いものがございます。
 加えて、我が国は、先般の通常国会において、地球温暖化防止にかかわる京都議定書を批准いたしました。これにより、我が国は、二酸化炭素などの温室効果ガス排出量を二〇一二年までに一九九〇年に比べ六%削減する約束をいたしました。政府がことし三月に決定した地球温暖化対策推進大綱によれば、我が国がこの約束を実現するためには、原子力発電を十から十三基新増設し、原子力エネルギーの供給量を現在より三〇%ふやさなければなりません。
 このように、原子力エネルギーはますますその重要性を増しております。安全性を厳しく問われ、発電所の立地に特段の配慮を伴い、発電所の新増設に相当の困難が予想される中で、平沼経済産業大臣は原子力エネルギーに課せられた重い使命をどのようにして果たされる方針か、お伺いしたいと思います。
 原子力開発にとり最も大切なことは、安全性の確保であり、原子力発電に対する国民の信頼であります。とりわけ、原子力発電の立地地域の住民の理解と協力が不可欠であります。
 その点において、今般の東京電力による損傷隠し、自主点検記録の不正事件の発生は、原子力政策に対する国民の信頼を失墜させる事件であり、まことに遺憾であります。
 この事件により、プルトニウムをもう一度燃料として利用するプルサーマル計画について、一度事前了解した地元自治体が白紙撤回するなど、今後の新たな原子力発電所の立地やプルサーマル計画はとんざしております。また、この事件の影響で、東京電力は相次いで原発の運転を停止しており、冬場の電力需要のピークに当たる来年二月には首都圏が深刻な電力不足に陥るのではないかと危惧されております。
 政府は、今回の法改正により、安全に影響のない程度の損傷は認める維持基準の導入などを行っていますが、これだけでは不十分であります。既存の原子力施設の総点検を実施し、徹底的な検査を行い、安全の確保に万全を期し、地元自治体と住民の信頼を一日も早く取り戻さなければなりません。同時に、火力発電の再稼働など、電力不足を引き起こさせないための代替手段の確保に全力を挙げるべきであります。
 平沼経済産業大臣は、今般の東京電力の一連の事件をどのように受けとめ、再発防止策をどのように講じていく方針か、また、運転再開の見通しについてもお伺いします。
 最後に、イラク問題が国際政治の中で注目されています。もし戦争となれば、石油エネルギー問題も深刻なものとなりましょう。我が国にとりましても、対岸の火事ではありません。平沼大臣におかれましては、適切にして十分な御配慮をお願い申し上げて、私の質問を終わります。(拍手)
    〔国務大臣平沼赳夫君登壇〕
○国務大臣(平沼赳夫君) 松浪先生にお答えをさせていただきます。
 原子力エネルギーに課せられた使命をいかに果たすかについてのお尋ねがありました。
 環境保全や効率化の要請に対応しつつエネルギーの安定供給を実現するとのエネルギー政策の目標を実現するためには、燃料供給や価格の安定性に加え、CO2を発生しないという環境特性を有する原子力が重要との認識は、変わるものではございません。
 今般の問題につきましては、事実関係の究明や再発防止策を徹底的に実施することを再出発点といたしまして、原子力に係る信頼の回復に全力を傾注してまいる所存でございます。
 次に、再発防止策及び原発の運転再開についてのお尋ねがございました。
 今回の問題は国民の信頼を大きく損なうものでございまして、本件の反省に立って、徹底した再発防止を図りまして、信頼回復に努めることが必要と考えております。
 再発防止策につきましては、事業者による自主検査の法定化、抜き打ち的手法の導入、検査体制の強化等を図ることといたしております。
 原発の運転再開については、まず、立地地域の方々の御理解を得ながら再開に向けての努力をしていくことが必要なことだ、このように思っておりまして、全力を傾けて一生懸命努力させていただきたい、このように思っております。
 以上であります。(拍手)
○副議長(渡部恒三君) これにて質疑は終了いたしました。
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○副議長(渡部恒三君) 本日は、これにて散会いたします。
    午後二時五十八分散会
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 出席国務大臣
        法務大臣    森山 眞弓君
        文部科学大臣  遠山 敦子君
        厚生労働大臣  坂口  力君
        経済産業大臣  平沼 赳夫君
        国務大臣    谷垣 禎一君
        国務大臣    福田 康夫君
        国務大臣    細田 博之君
 出席副大臣
        経済産業副大臣 西川太一郎君