第156回国会 政治倫理の確立及び公職選挙法改正に関する特別委員会 第3号
平成十五年五月二十一日(水曜日)
    午後三時開議
 出席委員
   委員長 高橋 一郎君
   理事 竹下  亘君 理事 竹本 直一君
   理事 林  幹雄君 理事 町村 信孝君
   理事 阿久津幸彦君 理事 堀込 征雄君
   理事 井上 義久君 理事 東  祥三君
      逢沢 一郎君    浅野 勝人君
      金田 英行君    川崎 二郎君
      栗原 博久君    小泉 龍司君
      小西  理君    下村 博文君
      砂田 圭佑君    田村 憲久君
      中本 太衛君    福井  照君
      松岡 利勝君    松浪 健太君
      松野 博一君    水野 賢一君
      山口 泰明君    今野  東君
      佐藤 観樹君    島   聡君
      津川 祥吾君    手塚 仁雄君
      中山 義活君    伴野  豊君
      松崎 公昭君    山井 和則君
      山花 郁夫君    斉藤 鉄夫君
      山名 靖英君    高橋 嘉信君
      大幡 基夫君    矢島 恒夫君
      今川 正美君    植田 至紀君
      原  陽子君    金子善次郎君
    …………………………………
   総務大臣         片山虎之助君
   総務副大臣        若松 謙維君
   総務大臣政務官      岩永 峯一君
   政府参考人
   (総務省自治行政局選挙部
   長)           高部 正男君
   衆議院調査局第二特別調査
   室長           大竹 邦実君
    ―――――――――――――
委員の異動
五月二十一日
 辞任         補欠選任
  亀井 久興君     浅野 勝人君
  川崎 二郎君     砂田 圭佑君
  田村 憲久君     山口 泰明君
  高鳥  修君     中本 太衛君
  柳本 卓治君     松浪 健太君
  加藤 公一君     伴野  豊君
  島   聡君     津川 祥吾君
  山井 和則君     今野  東君
  穀田 恵二君     矢島 恒夫君
  植田 至紀君     原  陽子君
同日
 辞任         補欠選任
  浅野 勝人君     亀井 久興君
  砂田 圭佑君     川崎 二郎君
  中本 太衛君     高鳥  修君
  松浪 健太君     柳本 卓治君
  山口 泰明君     田村 憲久君
  今野  東君     山井 和則君
  津川 祥吾君     島   聡君
  伴野  豊君     加藤 公一君
  矢島 恒夫君     穀田 恵二君
  原  陽子君     植田 至紀君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 公職選挙法の一部を改正する法律案(内閣提出第一一五号)

     ――――◇―――――
○高橋委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、公職選挙法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 本案審査のため、本日、政府参考人として総務省自治行政局選挙部長高部正男君の出席を求め、説明を聴取したいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○高橋委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
○高橋委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。竹本直一君。
○竹本委員 自由民主党の竹本直一でございます。与党を代表いたしまして、内閣提出第一一五号、公職選挙法の一部を改正する法律案について質問をいたします。
 今回の法律は、選挙人の投票環境を整えるため、不在者投票及び在外投票についてその投票方法の見直しを行うものと聞いておりますけれども、まず、改正法の主な内容について御説明をお願いしたいと思います。
○片山国務大臣 今、竹本委員から御質問がございましたが、今回の改正の主な内容は以下のとおりであります。
 まず一点は、選挙人が投票しやすい環境を整えるために、不在者投票制度を改めまして、選挙期日同様、投票を行うことができる期日前投票制度を創設する、こういうことが一つでございます。
 それから二つ目は、在外投票につきまして、いろいろこれも御意見、御議論がございましたが、在外公館に行って投票するのと郵便で投票する、いずれかの方法を選ぶことができる、こういうことにいたしたわけであります。
 それから三つ目は、さいたま市が政令市になりまして行政区ができましたので、衆議院小選挙区選出議員の選挙区について行政区に合わせて改正する、こういうものでございます。
 それから四つ目は、先ほど言いました期日前投票ができるようになりましたので、この期日前投票を電磁的記録式投票で行う、電子投票で行うことも可能にする、こういう改正でございます。
○竹本委員 今、片山大臣から御説明いただきましたけれども、今回の改正は不在者投票を見直して期日前投票を創設するということだと思いますけれども、こういう改正を行う理由は一体何なのか。この改正を行うことによってどんなメリットがあるのか。逆に言えば、今までの制度がどういう点に不都合があったのか。その辺について、若松副大臣、お願いいたします。
○若松副大臣 まず、期日前投票制度の導入の理由のお尋ねでございます。
 現行の不在者投票制度でございますが、これは、当日投票主義の例外として、投票日以外に投票の記載を行うことは認めている制度でございます。そして、選挙権の認定時期は当然、選挙の当日ということで、投票の受理、不受理は選挙期日に行っている、こうなっております。このために、投票の記載を行った投票用紙は内封筒及び外封筒に入れて封をして、外封筒に選挙人が署名をする、こういう取り扱いをしているところでございます。
 しかしながら、改善点も求められているところでございまして、選挙人としては、投票所同様、投票を行っているとの認識が一般的である、かつ不在者投票数も増加している、こういった状況から三つ具体的な改善点がございます。一点目は、不在者投票を直接投票箱に入れることができない、こういう御意見、二点目として、不在者投票を内封筒及び外封筒に入れなければならない、手続が複雑である、三点目が、外封筒に署名しなければならない、こういった声が次第に大きくなっているところでございます。
 今回の不在者投票制度の見直し、いわゆる期日前投票制度の創設でございますが、このような御意見等を踏まえまして、従来から実施してきております投票環境の整備の一環といたしまして、選挙権の認定時期を期日前投票を行う日としまして、従来の不在者投票の手続を簡素化して、選挙期日前に投票を行わなければならない選挙人の投票環境のさらなる改善を図ろうとするものでございます。
 そして、その導入のメリットでございますが、二点ございまして、一点目は、選挙人にとりまして、選挙の期日前の投票でありましても選挙の期日における投票と同様に直接、投票箱に投票を入れることができる。そして、投票を内封筒及び外封筒に入れて外封筒に署名する、こういった複雑な手続が必要なくなるという、いわゆる投票の簡素化でございます。
 二点目は、選挙管理機関にとりまして、不在者投票の受理、不受理の決定、不在者投票用外封筒及び内封筒の開封などの事務作業がなくなる、こういうことから選挙の事務負担が大幅に緩和される。このメリットがございます。
○竹本委員 非常に実務的かつ具体的になっていきますが、こういう煩雑さがあるからこそ今回の改正に至ったんだとは思うんですけれども、要は、投票は投票日に行うのか、あるいは投票の期日前にでも投票できるのか、そういう概念の違いがこういうことになったんだろうと思います。
 いずれにいたしましても、これまでの不在者投票は、今御説明がありましたように、投票用紙を内封筒に入れて、さらに外封筒に入れて、その外封筒に選挙人が署名する、こういうことでございます。これは、投票日に選挙権の有無を確認するためにはやむを得ない措置だと思いますけれども、投票日の投票に比べると余りにも手続が煩雑で、かねがね、どうにかならないのかというような意見をあっちこっちから聞いておったのも事実でございます。今回、不在者投票の手続を簡略化し、投票所同様の手続で投票を行うことができる期日前投票制度を創設されることは大変いいことだと思っております。
 ところで、期日前投票はすべての不在者投票について導入されるのではなく、聞くところによりますと、名簿登録地選管における不在者投票のみが期日前投票に変わるということでございます。投票用紙を封筒に入れる必要のない期日前投票は大いに活用されてもいいのではないか、このように思うわけですけれども、なぜ名簿登録地選管での投票に限定されたのか、その理由をお聞かせいただきたいと思います。
 また、名簿登録地選管における不在者投票は不在者投票全体の中でどの程度の割合を占めているのか、それについてもお聞かせいただきたいと思います。
○高部政府参考人 お答えを申し上げます。
 委員御案内のように、現在の不在者投票制度につきましては、名簿登録地の市町村で行うもののほかに、指定病院等の施設で行うもの、船員が船舶において行うもの、それから、名簿登録地以外の市町村選管で行う不在者投票がございます。このほかにも、郵便投票でございますとか洋上投票といった制度も存在するところでございます。
 今回、期日前投票の対象は、名簿登録地市町村で行う不在者投票のみを対象としてございますけれども、理由として二つ御説明申し上げたいと思います。
 一つは、名簿登録地以外の場所におきます不在者投票につきましては、選挙人名簿がございませんので、投票時に選挙権の有無を確認することができないことになります。したがいまして、投票時点において選挙権認定を行う期日前投票を採用することはできないということがございます。
 また、二点目といたしまして、郵便投票や洋上投票につきましては、個々の投票を送致する、送るという仕組みになっておりますので、直接、投票箱に投函する仕組みはもとよりとれないわけでございます。また、郵便投票や洋上投票以外の指定施設等の不在者投票につきましても、その施設等におきまして不在者投票を行う方は、一つの市町村の選挙人名簿に登録された選挙人に限られておりませんので、個々の投票をそれぞれの名簿登録市町村選管へ送致することが必要でございまして、直接、投票箱に投函する仕組みをとることが困難であることでございます。
 大きな二点目で、名簿登録市町村における不在者投票の不在者投票全体の割合がどのぐらいかということでございますが、直近の衆議院選挙でございます平成十二年の衆議院総選挙で見ますと、八六・三%が名簿登録市町村での不在者投票になってございますし、一昨年、平成十三年の参議院通常選挙におきましては八九・六%というような状況になっておりまして、不在者投票の大体九割方が名簿登録市町村の不在者投票という状況になっているところでございます。
○竹本委員 わかりました。
 不在者投票といってもいろいろな形態があるということ、しかし、すべてのものを直接、投票箱に入れる形に変えることはできないという現実もまたあるようでございまして、結果として九割となっているということでございますが、非常に便利な制度でありますので、できるだけ広く広がることを期待するものであります。
 さて、全然視点は違いますけれども、大臣の御説明に当初ありました、さいたま市に係る区割りの改正についてですけれども、これについて簡単に、なぜやるのかということを説明していただきたいのと、もう一つは、実は、選挙区割りの勧告後に市町村合併が行われて、新たな市町村が設置された場合、あるいは新たに政令指定都市となって行政区が設置された場合などについて、今後、選挙区割りの改正が行われるのかどうか、この点は非常に気になっておる問題でございます。
 町村合併そのものについては、私は総論では賛成でございますけれども、そのことによって現在の選挙区がもし変わるということになりますと、そういったことについての配慮も我々議員としてはせざるを得ない。そういうこととは全然無関係であってほしいというのが私の気持ちでございますけれども、そういったことも含めて、これはぜひ大臣からお答えをいただきたいなと思っております。
○若松副大臣 最初の質問は私から答えさせていただきまして、後の質問は部長から答えさせていただきます。
 さいたま市でございますが、私も三年間住んだところでございまして、さいたま市を含む区域の区割りにつきましては、さいたま市が、ことしの四月一日をもって政令指定都市に移行するということが見込まれてきたことから、さいたま市と埼玉県からの要望もございまして、十三年十二月のあの勧告のときに、指定都市の区のいわゆる予定地域をもって区割りが行われまして、翌七月にその勧告に基づいた公選法別表が改正された、こういう手続でございます。
 そして、さいたま市につきましては、平成十五年四月一日からの政令指定都市の移行に伴いまして、区が設置されました。なお、実際に設置された区の区域なんですが、これが、当初予定された区の予定地域と若干のずれが生じた次第でございます、四カ所ですね。
 さいたま市の政令指定都市への移行が、勧告前でありましたら、当然、区の名称を用いて区割りが行われたところであったわけでありますが、さいたま市が政令指定都市に移行したこの時期に、区の予定区域とされた箇所を実際に設置された区の区域に置きかえるものである、こういった手続から今回の改正になった次第でございます。
○高部政府参考人 市町村合併等々、小選挙区の区域についてのお尋ねがございましたけれども、まず、市町村合併が行われましても、公選法の原則によりまして、小選挙区の区域の変更は行われないというのが基本的な原則でございます。
 衆議院の小選挙区の改定につきましては、平成六年に現行の小選挙区比例代表並立制の導入がされた際に、公正中立な第三者機関でございます選挙区画定審議会を設けまして、同審議会が国勢調査の結果に基づいて勧告を行って、政府は勧告を尊重して法案を提出するという仕組みが設けられたものでございまして、区割りの改正は、同審議会の勧告に基づいて行われるものと考えているところでございます。
 今回の、さいたま市に係ります選挙区の改正につきましては、選挙区画定審議会におきまして、平成十三年十二月の勧告が、さいたま市が政令指定都市に移行した場合に設置される予定の行政区を前提にしたものでございまして、かつ、実際に設置される行政区が選挙区と若干ずれているとしても、そのずれは大きなずれでもないことから、選挙区と行政区を合わせるための公職選挙法の改正を行うことは勧告との関係でどうかということにつきまして、審議会におきまして問題ないのではないかというようなお考えをお示しいただいたところでございます。
 政府におきましては、このような審議会の御意見も踏まえまして、今回の改正は勧告の趣旨に合致したものであり、かつ、選挙の管理執行上、改正を行うことがぜひとも必要であると考えたところでございます。
 一方で、市町村合併が行われて、新たに市町村が設置された場合とか、新たに政令指定都市となって行政区が設置された場合などについては、先ほど申し上げました平成十三年十二月の勧告においては、さいたま市以外には具体的に想定していないところでございます。
 いずれにいたしましても、勧告は原則として十年ごとの国勢調査の結果に基づいて行うものでございまして、同審議会の設置法の第四条二項の特別な事情があると認められるとして、十年ごとの国勢調査を待たずに見直しを行うかどうかということもあり得るわけでございますが、その点も含めまして審議会において判断されるもの、かように考えているところでございます。
○竹本委員 視点を変えまして、在外公館制度の今回の見直しの趣旨について御説明をお願いしたいわけでございます。
 実は、昨年の八月に、私はブラジルへ参りました。他の国会議員の先生方と御一緒だったわけでございますが、聞くところによりますと、ブラジルでは百四十万人の日系人及び日本人がおられるということで、その中には選挙権を持った方がたくさんおられる。しかしながら、日本の二十倍という余りにも広大な国土でありますから、投票所へ来ることが非常に至難のわざである。だから来ないという人もおれば、もちろん、そういった遠隔地については郵便投票でできるということになっておるんですけれども、領事館で投票させるところについても、投票はしたいんだけれどもなかなか思うに任せないというような話を現地の日系人の団体から聞いたことがございます。
 今回、そういった現実を踏まえて改正されたんだと思いますけれども、岩永政務官からその辺の御説明をお願いしたいと思います。よろしくお願いします。
○岩永大臣政務官 先生の御質問にお答えをいたします。
 在外選挙人の投票制度の拡充は、これは在外選挙人の皆さん方の、在留邦人の皆さん方の大変な強い御要望でもございますし、特に、外務省の「変える会」の最終答申の中でも、先生が今おっしゃったような問題について要請をしてきておるわけでございます。それで、国外におられる方の改正と、一時帰国をされて国内におられる方の改正を、今回あわせてするようになったわけでございます。
 特に、在外公館投票のみしかできなかった選挙人が郵便投票を行うことができるようにするとともに、これまで在留邦人が極めて多いため在外公館投票を実施していない在外公館、例えば、今、先生がおっしゃいましたように、サンパウロだとかニューヨーク、それからロンドン、フランスだとかシンガポール、約十カ所以上あるわけでございますが、そういう地域については、安全上実施が適切でないというものを除いて、今回、原則として在外公館投票を実施することにいたしました。
 また、一時帰国におきましては、新たに創設する期日前投票制度や選挙期日における投票所での投票制度など、国内で投票をいただく選挙民の皆さん方と特に一切変わらない状況での投票制度を利用して投票することができるようにしたものでございます。
○竹本委員 そろそろ時間がなくなってまいりました。
 最後に一問だけ、これは総務大臣にお聞きいたしたいと思いますけれども、電子投票の問題であります。電子投票の発展の最終段階は、自宅からのインターネットによる投票と言われておりますけれども、一体どこまでお進めになるつもりかということを、ちょっとお聞きしたいというわけであります。
 先ほどのブラジルの例ですけれども、大統領選挙においては投票率が九六%という話を聞きました。恐らく全員が投票所へ行って投票しているのではないのではないかと私は思っておりますけれども、あの国の実態から考えて、九六%というのは余りにも高過ぎるんじゃないか。
 ですから、投票そのものを便利にするということはいいんですけれども、私は、投票というのは、投票する意思があり、多少の時間をとり、労力を払ってでも投票するまでの意思のある人でないと投票させるべきではない。自宅からぽんとボタンを押せば投票できるというふうになってしまいますと、本来、投票する意思がないけれども、冷やかしだとかあるいは遊びの気分でやられたら、本来のあるべき投票が阻害されるんではないか、そのことを非常に危惧しておりまして、インターネット投票におのずから限度があると私は考えておりますけれども、総務大臣はいかがお考えでしょうか。
○片山国務大臣 こういうITの時代ですから、できるだけいろいろな行政その他の分野でもITを活用するということは必要なんですが、投票は、またそういう意味で議会制民主主義の基礎ですから、厳正に、公平に、こういうことになると思います。
 そこで、電子投票の場合にどこで投票するか、決められた投票所でやるというのが一つですね。それから、投票所というのは特に決めずに、投票所ならどこでもやれる。それからもう一つが、自宅から、どこでも、こういうことでございます。
 今のインターネットは大変オープンなシステムですから、セキュリティーが確保できるか、プライバシーが確保できるか、こういう議論がありますね、便利なことは便利なんですよ。それから、いろいろな妨害なんかもやろうと思えばやれないことはないので、そういう意味では、私は、当面は決められた投票所へ行ってそこで電子機器を使って投票してもらう、こういうのが妥当ではなかろうか、いろいろな技術開発や状況を見て、それから次のステップに進んでいくべきではなかろうか、新見市なんかを見ましてそういうふうに考えておりまして、今後とも、将来のITの開発状況を見ながら中長期的に検討してまいりたいと考えております。
○竹本委員 終わります。ありがとうございました。
○高橋委員長 次に、植田至紀君。
○植田委員 社会民主党・市民連合の植田至紀です。
 今回の公職選挙法の改正にかかわった期日前投票制度の創設を初めとする不在者投票制度の見直し、また在外投票制度の見直し等々、この改正案内容につきましては非常に時宜を得たものであるということを評価した上で、きょうは、片山総務大臣に、とりわけ選挙制度にかかわるすぐれて初歩的な問題について、与えられた時間の中で御教示を賜る機会をいただければというふうに思っております。
 素朴に考えますに、当然ながら、議会制民主主義でございますから、民意というものが議会政治の中により正確に反映されていなければ、やはり民主主義の根幹を揺るがすことになることは当然のことでございますが、選挙制度にかかわって言えば、民意を正確に反映する選挙制度というものは、要は有権者の意思が正確に議席配分に反映されることに尽きるんではないだろうかと非常にシンプルに私は考えているわけですけれども、片山大臣の御意見を伺いたいと思います。
○片山国務大臣 選挙制度としましては、委員御承知のように、小選挙区制度、かつての中選挙区、それから比例代表制度、現在のような小選挙区と比例代表の並立制、ドイツのような併用制もありますね。大きく言えば、小選挙区制と比例代表というのが代表的な仕組みじゃないかと私は思います。
 小選挙区は、御承知のように政権交代がある、二大政党制を志向する制度ですね、イギリスが代表的ですけれども。だから、政権交代がある、政権が安定する、政権の選択について容易である、こういうことですけれども、同時に、少数意見が反映されにくくて、いわゆる死に票が多い、それから候補者選択の幅が狭いなんということが言われております。
 比例代表の方は、今言いましたように、多様な民意がそのまま選挙に反映する、少数勢力も議席を持ち得ますけれども、したがって、小党分立になって、政権が不安定になりやすい。
 そこで、我が国の制度は、御承知のように、大議論があって、両方のいいところをとろう、こういうことで今の並立制になったわけでございまして、これについての評価はさておきますけれども、とにかく政党本位、政策中心でやろう、こういう意図であったことは私は確かだと思います。
 ただしかし、現在の制度でもいろいろな議論が出ておりまして、これにつきましては何度も同じことを私も言わせていただいておりますが、選挙制度に百点はないので、その都度いろいろな議論をしながら見直していく、しかも、できるだけ各党各会派の合意を得た選挙制度がいいんではないか、こういうふうに個人的には思っております。
○植田委員 ありがとうございます。
 ただ、大臣、改めて伺うんですが、今、大臣から丁寧におっしゃっていただいたのは、比例代表なり小選挙区制度なりの選挙制度のそれぞれの持っている特徴の話と、現在の制度に至った経緯について若干触れていただいたというわけです。
 私が伺ったのは、そもそも民意を正確に反映する選挙制度というのは、私はどの制度が一番適切かということをここで論じようとしているのではなくて、民意を正確に反映する選挙制度というものは、そもそも第一義的には有権者の意思が正確に議席配分に反映されることではないですかということを伺ったんですけれども、それについてのイエス、ノーを端的にお願いします。
○片山国務大臣 いわゆる民意がそのままに議席に反映するのは比例代表です。ただしかし、それはそれだけでいいというわけじゃないんですね。国民が選択するのは政権の選択ですから、議会制民主主義というのは。だから、なるほど鏡に映すように民意さえあらわれればいいかどうかというのは議論があることでございまして、だから、少し尾ひれをつけて丁寧な話になりましたけれども、選挙人の意思がそのまま議席に反映という意味では、比例代表であります。
○植田委員 その後の、議論があるという話は、それはここで別に改めて論じなくてもいいと思います。ただ、私は、殊さらに例えば二大政党制を志向して、それを実現するために選挙制度をいじるという問題意識は、私は決して正しいとは思っていません。むしろ、それは今おっしゃられたように、厳密な意味で言えば、比例代表は確実に民意を正確に反映するということの事実認識だけ、きょうはちょっと確認したかっただけでございます。
 そこで、残念ながら、日本においては完全なる比例代表制、比例代表併用制という言い方は、これはドイツの制度を見ましても、併用制という言い方は必ずしも正確に表現をしているわけではなくて、比例代表を軸にした制度でございますから、厳密に言うと比例代表制と言い切ってしまってもいいと思うんです。そういう選挙制度を日本はこれまで経験をしておりませんので、ちょっとこれはきのうの質問のレクのときに伺っておったんですけれども、参考までに、では、過去の選挙制度のもとで具体的に有権者の意思がどれだけ議席配分に反映されているかということで、過去の総選挙、戦後の事例を、データを教えてくれと申し上げました。
 全部のものの平均値を出してくれというふうに言ったんですが、これはなかなか、政党の離合集散もありますので、ちょっといびつな形ですけれども、一番とりやすいところを伺ったんです。まず一九四六年、一九四六年は選挙制度が大選挙区連記制ですから、一九四六年と、五八年から七二年、それと七六年から九〇年、そして私が補欠で合格した二〇〇〇年の選挙、二〇〇〇年の並立制と中選挙区時代の二パターン、これは離合集散があるのでちょっとばらけさせたんですが、それぞれの各党の得票率と各党の議席の占有率の平均値を教えてもらえますでしょうか。
○高部政府参考人 お尋ねでございました得票率と当選人の比率について調べさせていただきました。得票率が二%以上の政党について数字を申し上げたいと思います。
 まず一点目の、大選挙区で行われました戦後第一回目の第二十二回総選挙でございますが、日本自由党、得票率二四・四%、当選人比率三〇・二%。日本進歩党、得票率一八・七%、当選人比率二〇・三%。日本社会党、得票率一七・八%、当選人比率一九・八%。日本共産党、得票率三・九%、当選人比率一・一%。日本協同党、得票率三・二%、当選人比率三・〇%。
 次に、一九五八年から一九七二年までの六回の総選挙の平均でございますけれども、自由民主党、得票率五二・二%、当選人比率五九・五%。済みません、続けて読ませてもらいます。先に読むのが得票率、後に読むのが当選人比率にさせていただきます。日本社会党、二六・八%、二八・一%。公明党、八・三%、六・九%。民社党、七・七%、五・〇%。日本共産党、五・三%、二・三%。
 次に、一九七六年から一九九〇年の六回の総選挙の平均でございますが、自由民主党、四五・九%、五二・三%。日本社会党、二〇・一%、二一・八%。公明党、九・五%、九・九%。日本共産党、九・五%、五・〇%。民社党、六・四%、五・七%。新自由クラブ、二・九%、一・八%。
 次に、二〇〇〇年の総選挙でございますが、まず小選挙区選挙の方から申し上げます。自由民主党、四一・〇%、五九・〇%。民主党、二七・六%、二六・七%。日本共産党、一二・一%、〇・〇%。社会民主党、三・八%、一・三%。自由党、三・四%、一・三%。保守党、二・〇%、二・三%。公明党、二・〇%、二・三%。
 同じ選挙の比例代表の選挙でございますが、自由民主党、二八・三%、三一・一%。民主党、二五・二%、二六・一%。公明党、一三・〇%、一三・三%。日本共産党、一一・二%、一一・一%。自由党、一一・〇%、一〇・〇%。社会民主党、九・四%、八・三%。
 以上でございます。
○植田委員 えらい丁寧に、お忙しいところ済みませんでした。
 これを見ますと、今聞いていてメモっていると、例えば二〇〇〇年の選挙で比例と小選挙区で比較しますと、明らかに比例の方が優位に立つということは片山大臣の御答弁のとおりであります。
 共産党さんの場合は明らかに得票率よりも当選人が少ないのは、全部立ててはりますので、だから、全部足せば、積算すれば多いということで、必ずしもちょっとそこは、そういう事例もあるのですが、大体二〇〇〇年の選挙と、例えば五八から七二年、七六から九〇年の得票率と議席の占有率を比較した場合、やはり明らかに、五八年から七二年、七六年から九〇年の方が、得票率と議席占有率というものがパーセンテージ的にかなり近似しているということは明らかにデータとして示している。
 ということは、少なくとも、比例代表制が一番正確に反映するとおっしゃいましたけれども、これは中選挙区制、私は別に中選挙区制を復活しろと言っているわけではなくて、小選挙区制と比較した場合、中選挙区の方が有権者の意思が正確に議席配分に反映されるということが言えるというふうに断じていいでしょうね、大臣。
○片山国務大臣 そうですね、小選挙区制は一つの選挙区に一人ですから、だから、五十一対四十九なら、五十一は生きますけれども、四十九は死ぬというわけでもないですけれども、議席に反映しないわけですから、それだけ乖離が多くなるというのは言われるとおりで、中選挙区はそれをかなり緩和したものですから、三人から五人の定数で争うわけですから、そこのところは小選挙区よりは相当緩くなる、こういうふうに言えると思います。
○植田委員 だから、今の総務大臣の話でいけば、有権者の意思を正確に議席に配分するという観点からだけ見れば、一番優位は比例代表制である、次には中選挙区制である、小選挙区制が一番議席配分には反映されにくいということは、事実認識としては共有できるということでございます。
 次に、私自身、選挙制度をどう考えるかというときに、民意を正確に反映するということと、恣意的に有権者の選択肢を狭めることがあってはならない、この二点をやはり一番本質的な問題として考えているわけですけれども、例えば、現行における拘束名簿方式というものは有権者の選択肢をあらかじめ狭めることにはなっていないか。これの可否を聞いているわけではありません。拘束名簿方式である限りにおいて、それぞれの政党が、言ってみれば、いい悪いは別にして、恣意的に順位を決めるわけですから、一位になった人は大体当選にするというような場面も出てくるわけでございますが、拘束名簿方式は、有権者の選択肢をあらかじめ狭めてしまう、そういう作用を持っているということは肯定されますか、否定されますか。
○片山国務大臣 拘束名簿式は政党が順番を決めますから、そういう意味では選挙人の意思と同じではないですね。そういう観点から言うと、狭めているというのか限定的である、こういうことは言えると思います。
○植田委員 例えば、選挙制度の改革の議論などというと、各党内においての議論もそれぞれ十人十色の議論が起こるでありましょうけれども、仮に現行制度を前提にした場合、例えば衆議院の場合、各党で自主的なルールをつくる場合もありますけれども、最低限、重複立候補者は同一順位とするということを法律上書き込むことによって、少なくとも有権者の選択肢の幅を広くする次善の策があるのではないかと私は思います。
 それともう一点。参議院の比例区、これが実に現状ではいびつな制度であろうというふうに思われるわけです。
 といいますのは、結局は、比例区といいながらも、個人名と政党名を合算して、それで全体の政党の得票、そういう配分をするというのは、政党名記入と候補者名記入が混在しているというのはやはりいびつではないか。厳密にやろうとするならば、まず政党名を記入する、その上で政党が出したリストの一人に丸を打てばいいんですね。その丸の多い順番から、要するに議席配分にのっとって、三名なら三名、五名なら五名ととる方が制度的には整合性を持ち得るのではないかと思っておるのですけれども、その二点についてはいかがでしょうか。
○片山国務大臣 衆議院の拘束比例それから重複立候補制、これはそれぞれの御見解があってやむを得ないと思いますけれども、私は、これはこれで一つの制度だと思っています。今、恐らく委員は全部が重複立候補的なお考えかもしれませんけれども、これについてはいかがかなという感じがしております。
 参議院が、長い歴史の中で、昔は全国区だったんですね。これは大変ですね、全国が選挙区ですから。そこで、これでは大変だというので、昭和五十七年ですか、拘束式になったのです。しかし、参議院は党よりも人ではないか、顔が全く見えないではないか、またこういう議論がありまして、選挙制度審議会等の答申もありまして、現在の非拘束にいたしたわけでありますが、委員が言われるように、一遍党を選んで、もう一遍候補者を選ぶといったら、手間が大変ですし、開票も大変ですし、無効票はたくさん出るし、だから今は、人を選ぶことによって人が属した党も選ばれたんだと。
 こういうことで、名前を書いてもよろしい、固有名詞を書いてもよろしい、党の名前を書いてもよろしい、こういうことにいたしたわけでありまして、これも導入のときには大変な議論がありまして、実は私が提案者の筆頭でございまして、当委員会でも相当御指導をいただいたことを今はっきりと覚えております。
○植田委員 私は私なりのイメージでそういうことを申し上げただけなんですが、選挙制度を、開票が大変だしとか投票が大変だしとかとおっしゃって今のようなと言うのは、ちょっとそれは口を滑らせはったのかなと思いますよ。
 要するに、私が大臣にオーケーと言ってもらいたいのは、少なくとも選挙制度において、まず最初に申し上げた、有権者の意思を正確に議席配分に反映させる、それへの不断の努力を続けるということが一点。
 そして、今申し上げているように、選挙制度そのものの中に、有権者の選択肢をあらかじめ狭めるような要件、要素はやはり排除すべきだろう、そういう方向、展望は持つべきかどうか、イエスかノーかということを伺っているのです。その点。
○片山国務大臣 選挙についてどう考えるかということですが、これはやはり、議会制民主主義では政権の選択ですね、どの党に政権を渡すか。そういう観点からいうと、比例代表だと正確に反映し過ぎるから小党分立なんですね、比例代表では過半数をとれないですよ、過去のいろいろな国の歴史を見ましても。政権が不安定になって、いろいろな連立の方式が進行して、これではいかぬというのがまた小選挙区なんですね。だから、そこは、そのときの国民がどういうコンセンサスで、どういう制度を選択するかだ、こう思います。
 それが今、我が国では、委員は御異論があるかもしれませんけれども、政権交代がある、政権選択をするという小選挙区制と、できるだけ少数党にも議席を与えるという比例代表をプラスしているんですよ。これについてはいろいろな意見があります。しかし、それは結局、国民がどう選ぶか、こういうことに帰着する、こういうふうに私は思っております。
○植田委員 時間がありませんので、有権者の選択肢をあらかじめ狭めることにならないような制度の設計をしなければならないという点をもう一度お答えいただきたいのと、これは政権の選択とかかわりがありませんので、気楽に事実認識だけ述べていただきたいわけですけれども、私は、政党が自主的に定めておる定年制というのは大反対です。
 なぜか、有権者の選択肢をあらかじめ狭めることになるからなんです。大体、社会党、当時も七十歳定年なんてこしらえていましたけれども、その年に至った人がごねたら有名無実化するのが常なんです。でも、二十五から、生きている間は、みんな衆議院に出られるわけですね。あらかじめ、あなたは年だから引きなはれと、まさにそういう人を引かすのであれば、要するに、言ってみれば、権力闘争をやって若い連中がその人の上に行けばいいだけの話なのであって、定年制をあらかじめ設けるなんというのは、超高齢社会においてだめだと私は思っています。
 当然、自民党の現職国会議員であり、また、政府の責任者である大臣は、だめだと思いますとはお答えできないでしょうから、こうした自主的に採用されている定年制なるものも、有権者の選択肢を狭めているという事実認識は持たれるか、持たれないか、それを聞いて終わります。
○片山国務大臣 この定年制も難しい議論がありますが、素直に考えれば、それは狭めているということになるのかもしれませんね。それはそういうふうに思います。
○植田委員 終わります。
○高橋委員長 次に、島聡君。
○島委員 在外投票制度の見直しの法案に関しまして、御質問をいたします。
 在外選挙人が、郵便による投票か在外公館での投票かを選択できるというこの法案自身はいいと私は思っています。国内でも身体障害者の郵便投票が認められていたりするわけですけれども、この法案自身はいいのではないかなというふうに私は思うんですね。
 一つ質問をするのは、在外選挙人もできるんだから、国内も郵便で投票できるようにしたらどうか、できないとしたら、なぜかという質問をしたいと思います。
 理由は二つあります。
 一つ、今、電子投票の問題がありますよね。電子投票は、たしか報告書があって、三段階だと。第一段階は、投票所に行って、そこでボタンを押すという、今新見市なんかでやっている電子投票。その次は、もう少し、例えばどこかの郵便局か何かにつくって、そこからやれるようにする。最後は、三段階目は、自宅からやれるようにでもしたらどうかというような話があります。
 今まで、いわゆる選挙というのは、選挙投票所に行ってやらなくてはいけないという原則だった。それが、今回、在外投票に関しては広がったわけですから、そうした次の段階として、日本国内の一般的な有権者でもそういうふうにするということは、将来の電子投票化に向けて考えてもいいんじゃないかと私は思う。それが第一点。
 それからもう一つは、具体的な話です。これは本当にあった話なんですけれども、今回の統一地方選挙で、私の支援者が、私の支援者は若いものですから、マンションに住んでいる人が多いんです、人口がふえていまして。マンションに住んでいる人というのは、投票所になるような公民館なんて余り行ったことがないんです。行こうと思ったけれども、場所がよくわからなかったという人が何人かいたんです。地図がかかれてあったんだけれども、マンションに住んでいる人というのは、公民館に余り行かないんですよ、本当の話。それで、行けなかった、済みませんみたいな話が、これは現実の話です。
 そういう意味では、今言った二点の理由から、国内においても、一般の有権者も郵便投票を認めるというようなことを考える余地があるんじゃないでしょうか、そういう思いですが、どうでしょうか。
○片山国務大臣 郵便投票というのは、選挙の公正を確保できるかどうかなんですよね。本当に本人がしたのかどうか、自由な意思でしたのかどうか、第三者がいないんですから、そういういろいろな担保ができれば郵便投票というのはあるかもしれません。しかし、その担保ができないということで決まった。今、投票所が五万四千あるんです。五万四千の投票所にしていただいて、そこでしっかりした管理のもとに厳正に投票してもらう、こういうことでございますので、島委員が言われる気持ちもわかりますけれども、いろいろな問題点が全部クリアできれば、私は、それはそれで一つの方法だと思いますよ。
 しかし、全部郵便投票になると、郵便局も大変ですけれども、郵政公社はもうかりますからね。それはそれで一つのあれだとは……。
○島委員 郵政公社も、今、メールでどんどん減っているんだから、そういうことも考えているんですけれどもね。
 在外投票の場合は公正さが確保されているという、それはどういう理由からですか。
○高部政府参考人 在外選挙の場合に、郵便投票をやったときに、国内と比べてどういうふうに公正が確保できるのかということについていえば、自宅で書いて郵便で送るわけですから、殊さら事情が変わるわけではないというふうには思います。
 そもそも、在外選挙制度というのを設けたときに、海外の事情というのは国内と異なりますし、お説の議論でいいますと、やはりできるだけ公館投票をすべきだといったのは、公館長が管理をしておりますので、一定の公正さの担保ができるということで、公正さを中心に考えたわけであります。
 さはさりながら、公館でするというのは、世界じゅうでいいますと限られているわけでございますので、やはり国内と事情の異なる海外においては、結局のところ、選挙の公正確保と選挙人の便宜のところをどの辺で調和させるかということだろうと思いますので、今回、このような制度改正をお願いしているところでございます。
○島委員 ということで、そうは変わらないんですよ。だから、これはもう第三段階の電子投票でもできるという方向性の理論になっていくと私は思っています。
 次、聞きます。
 今回、統一地方選もあったことで、私のインターネット選挙を一生懸命やっていた政策秘書が福井県でトップ当選をしました、県会議員選挙で。その人間と話していましたら、その政策秘書が言うには、福井県では選挙公報もないんですと言うんです、県会議員選。後で調べましたら、選挙公報をするかどうかは各選挙管理委員会が任意でやるということなんで、あるところとないところがあるという話で、ですから、それぞれ有権者がどう判断していいかわからないという、大きな問題じゃないかと私は思っているんですけれども、今度は、在外選挙人なんですよね。
 三つ一遍に聞きますが、例えば、選挙公報というのは在外選挙人に配布されるのか、政見放送というのは見られるんですか、国内からビラを送ることはできるんですか、その三つ、お願いします。
○高部政府参考人 在外選挙人に対する選挙公報の配布につきましては、それができればよろしいわけでございますけれども、国内から遠距離でもございますし、また、在外投票は原則として選挙の期日前五日までということになっておりますので、限られた期間に配布することは困難だということで、行っていないところでございます。
 それから、政見放送につきましても、国外の視聴者向けに特別な放送は行っていないところでございます。
 それから、三点目のビラの点でございますけれども、ビラの頒布というのは国外について規制されておりませんので、国外で完結するような文書図画の頒布については、特段規制がされておりません。
 ただし、国内から国外の選挙人に向かって直接頒布することは、国内の行為が含まれておりますので、直接的に国内から海外に向かって頒布するということは制限にかかってくるというふうに考えております。
 ただ、頒布概念との関係になってくるわけでございますが、国内の政党等の本部から、例えば国外に支部があるような場合に、そこへ送って、そこで国外におられる方が頒布するというようなパターンですと、そこへ送った行為は直接的に選挙人に対する頒布というふうに概念されませんので、そのこと自身は規制されないだろうというふうに考えております。
○島委員 ということなんですよ、大臣。政権選択をするんですとか、大臣、先ほどおっしゃいましたけれども、これはどうやってやるんでしょうね。極めて判断材料が少ない状況の中で選択を仰ぐことになるわけです。国内の選挙人と在外選挙人が明らかに情報格差がありますね。これは是正する必要があると私は思います。
 だから、これは私のいつもの主張で、この前も大臣は、個人としては前向きに検討するとおっしゃったし、若松副大臣も、この前も個人的に話していたら、私もそうなんですとおっしゃった。例えば、政党の選挙公報ぐらい総務省のホームページで解禁するとか、そういうことは割とすぐいろいろな問題なくできると思うんですが、大臣いかがですか。
○片山国務大臣 これは、各党各会派でそれでやれと言われれば、検討の余地がありますよ。
 私も選挙公報を、昔、若いころに、あの校正をやるのはくたびれるんですよ、あれは原文のままで、そのまま公開しなきゃいかぬのですね。大変な手間と金ですよ。どれだけ読んでいるのかなという気がいまだにちょっとしているんです、読んでいる人はおられるんでしょうけれども。だから、こういうことを含めて、選挙運動というのは、一部直しながらずっと今と同じことをやってきたんですよ。
 こういうITの時代ですから、そこはしっかりと検討していかなきゃいかぬと私は思うので、研究会をつくってもらいまして御議論いただいたんですが、やはり今の状況では、まだまだインターネットも普及率が、かなり伸びていますけれども四六%ぐらいですから、これからもう少し様子を見ながら、しかし研究だけはしておく。こういうことは必要じゃないかと思いますね。
 在外の場合には、衆参ともに比例しか今やっていないでしょう。それから、なるほど公正を害すとか、政見放送や選挙公報がないという議論があるけれども、これはやはりコストベネフィットですよ、投票の実態からいうと、むちゃくちゃコストをかけて。少々その辺は、公正さが幾らか不安だということがあっても、今回は郵便投票を認めた方が、私も外国に行ったときに聞いてみましたが、これは皆さんの意見なんですよ。そういうことで、そうさせていただいたわけでございます。
○島委員 今の郵便投票のことはよくわかっていますし、コスト・アンド・ベネフィットも当然そうです。
 だから繰り返しになりますけれども、私もここの委員会でホームページの話をするのはだんだん疲れてきているんですよ。大体、これは年中行事みたいなところがありまして、選挙になると必ず私のところに取材が来て、それでどうですかと言って、総務省の方に聞いたらこんなことを言っていますが、どうですかとコメントを求められるんですね。それで必ず来るのは、各党各会派で御議論いただきたいという、いつでも答弁できてしまうという状況になっているんですね。
 だから、かなり限定的な、具体的な提案をしたつもりなんです。今おっしゃったように、比例だけですからね。選挙公報というのも、個人も全部やれと言っているんじゃなくて、各政党だけ、総務省のホームページにアクセスしてくれ、そうすると、政党の政策ぐらいはわかります。そうしたら、在外選挙人もそれを見てもらえれば判断できますよと。かなり限定的に私は提案しているわけです。これぐらいからお願い……(発言する者あり)いいですか。町村理事がおっしゃるから、もうこれで決まりですよ。
 ですから、そういうかなり限定的な話でまず一度やってみないと、せっかくこれはやったんだから、在外選挙人の話でもそうですが、限定的なことなので、ぜひ検討していただきたいというふうに思います。いつまでもこんなことをやっていると、いつまでもおくれている、おくれているで終わってしまいますので、どこか一つやっていきたいと思います。今の意見に関してはいかがですか。
○片山国務大臣 研究に値する課題だとは思います。ただ、やるとすれば法律改正が要りますね。そこのところで、また各党各会派なので申しわけありません。選挙部というと、いつも同じ答弁じゃないかということでございますが、研究に値する課題だとは思っております。
○島委員 出していただいたのが、こういう報告書ですよね。平成十四年八月に出されて、もう一年ぐらいたっております。何か、三百四十六万一千円かけて研究されたという話でございます。それで、これも私もつぶさに拝見をしまして、こういう問題に対して私どもも研究を進めております。検討してきたということはよくお聞きしておりますが、どんな形でどのように今まで検討されてきたんですか。
○高部政府参考人 まず、この研究会の報告でございますけれども、私どもも、いろいろ論点を整理したいということとあわせまして、いろいろな課題あるいは問題点等々につきまして整理した上で、各党間の議論にも参考にしていただこうというような趣旨も含めまして、このような研究をまとめさせていただいたということでございます。
 そういうことでございましたので、私どもといたしましては、この研究会報告について、関係方面、民主党におきましても、一度お聞きいただくような機会を設けていただきましたけれども、そういうところで説明し、御意見を伺ったりしております。かなり研究会の報告では整理したつもりではございますけれども、そういう場等でもいろいろな課題が指摘されるところでございます。
 例えば、第三者運動を認めることにしておるところでございますが、そういうことをすると、買収等々の原因にならないかとか、あるいは量的規制をしておりませんけれども、インターネットで量的規制をしない場合には、文書図画の量的規制との関係をやはり整理する必要があるんじゃないかとか、いろいろな課題も御指摘いただいておりますので、そもそも報告段階で御指摘いただいた点も含めまして、いろいろ検討させていただいているということでございます。
○島委員 あと五分で二問聞かなくちゃいけないんです。
 実は、私ども、これをもとにして今議員立法をつくっています。その関係でちょっと聞きます。
 公職選挙法百五十二条、公職の候補者または公職の候補者となろうとする者や後援団体は、あいさつを目的とする広告を、有料で、新聞紙、雑誌、ビラ、パンフレットその他これに類するものに掲載させることができないとされています。
 現在では、広告媒体は非常に多様化していますので、インターネットの検索サイトなどには多くのバナー広告というのがあります。このバナー広告にあいさつ広告を出した場合、インターネット上のバナー広告は、百五十二条で規制されている新聞紙、雑誌、ビラ、パンフレットというのに含まれているんですか。手短に答えてください。
○高部政府参考人 御指摘ございました公選法の百五十二条一項におきましては、新聞、雑誌、ビラ、パンフレットその他これに類するものというふうに規定されておりまして、新聞紙、雑誌、ビラ、パンフレットという例示が物理的な媒体を規制の対象としておりますことから、私どもとして、これは刑罰がかかるような問題でございますので、その他これらに類するものの中に、ホームページの広告、バナー広告を含めて読むことは難しいものというふうに考えております。含まれないというふうに解さざるを得ないというふうに考えております。
○島委員 またこれは非常におもしろいテーマになってきたと思います、含まれないということですから。
 最後にちょっと、これはぜひ皆さんにもお聞きいただきたいんですが、選挙期間中にこんなことがあります。候補者を、例えば若松副大臣を誹謗中傷するホームページが急に立った、そういう事件があったとします。あるいは、メールによって片山総務大臣をどんどん中傷するメールが流されたとする、選挙期間中にですよ。それで、これに反論する弁明というのは、普通なら、何かホームページで出したいですよね。あるいはメールで出したいですよね。こういうことをやることは、弁明でメールを出したりすることは、公職選挙法に違反する可能性はありますか。
○高部政府参考人 お答え申し上げます。
 先ほどの点、ちょっと補足だけさせていただきたいと思いますが、インターネットの選挙運動規制は、こういうものしか使えませんと規定しております。今の有料広告につきましては、こういうことを使った広告は禁止されておりますということでございますので、公選法の規制と体系が違うということをちょっと御理解いただきたいと思います。
 そこで、今お尋ねがございました誹謗中傷への反論ということでございますけれども、これも委員よく御案内のとおり、関係条項といたしましては、百四十二条の選挙運動用の文書図画、それから、これは余り御認識ないかもしれませんが、百四十六条で、禁止を免れる行為ということで、例えば本を売るというような名目で売名するというようなことを規制する規定があります。この二つが関係条項になってこようかと思うわけでございます。
 個別の話はいろいろな状況を踏まえて決めることになりますので、確定的なことは申し上げられないわけでございますけれども、一般論として申し上げれば、候補者が選挙運動期間中にホームページ上において弁明を行う場合に、そのホームページ全体が選挙運動のために使用する文書図画と認められる場合は百四十二条に、それから、選挙運動のために使用する文書図画と認められない場合であっても、禁止を免れる行為と認められる場合には百四十六条に反する。
 後段、わかりにくいかもしれませんが、例えば、政治活動とかそういうことのためのホームページではないところに、そんな例は余りないかもしれませんが、例えば、趣味のホームページを持っているときに、そこに反論を書くというと、そのものが選挙運動用文書図画と直ちに認められるかどうかというようなこともございますので、いずれにしても、この二つの条項にかかわって、違反になるというおそれはあろうかと思っております。
○島委員 ということは、私ども、趣味のホームページを今のうちに立ち上げていないといけないという話になるわけでありますし、今後、現実の問題として、いろいろな、こういうことが発生します。
 ですから、町村さんが、筆頭理事が、いいじゃないかという話もありましたので、ぜひとも、各党各会派入れてやらせていただくことをお願いしまして、委員長にも、これから先、現実に起きると思いますから、ぜひこれは積極的に取り組んでいただきますことを希望しまして、質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
○高橋委員長 次に、阿久津幸彦君。
○阿久津委員 民主党・無所属クラブの阿久津幸彦でございます。
 このたびの公職選挙法の一部を改正する法律案について、同僚の島議員に引き続きまして、質問させていただきたいと思います。
 さて、今回、不在者投票制度が見直しをされまして、期日前投票制度として、投票手続が簡素化されること等については、私は結構なことだというふうに考えております。ただ、現行法で可能な、選挙期日の公示または告示の日当日の不在者投票が、本法改正により、翌日からしか期日前投票ができないこととなります。これについては、さまざまな議論があったと思うのですが、それは従来可能だった貴重な投票機会が一日分奪われてしまうからであります。
 そこで、伺いたいと思います。公示または告示の日当日の投票を可能とするため、総務省としてさまざまな検討がなされたと考えますが、当日投票を不可とする結論に至るまでにどんな議論があったのか、お答えいただきたいと思います。
○高部政府参考人 御指摘がございましたように、不在者投票につきましては、公示、告示の日からできるというような仕組みで、かなり前から行われてきたところでございます。
 このようなやり方につきましては、随時ということでございますけれども、選挙のたび、現実的な問題が生じたこともございまして、いずれにしても、候補者が出そろっていない段階で投票していただくということになるものですから、その辺に絡んで種々の御意見をいただいたことがあったわけでございます。
 今回、改正案で導入させていただく期日前投票というのは、これまでの不在者投票が、先ほどお答えいたしましたように、これまでの投票ですと、投票当日になって、選挙券を確認して、確認の上で投票箱へ入れる、そこで初めて投票が確定するということになりますけれども、今回の案につきましては、投票箱へ入れるということで、その時点でもう投票行為が完結する、言ってみれば確定投票ということになるものですから、投票管理を厳格にする必要があるということが一つございます。
 それから、これも当然でございますが、これまでは立候補の受け付けをあわせてやっているときの投票になっておりましたので、氏名掲示等も行うことができないというような状況の中でございますので、選挙人への投票時点、投票するときの情報提供、氏名掲示ができないということで、十分な情報提供をすることができないということもございます。
 それから、立候補の受け付け事務と投票事務の両方を行わなければならないというのが選管の実情でございましたので、そういうこともございまして、円滑な執行という観点から見たときにどうかといったような議論もあったところでございます。
 以上のようなことでございますけれども、あわせまして、電磁記録投票、いわゆる電子投票の改正もさせていただいているところでございます。これはあわせての議論になるわけでございますが、電子投票の場合ですと画面構成が候補者が出そろわないとできませんので、それは当然その日はできないということになっておりますので、以上のようないろいろな事情を総合的に勘案いたしまして、今回、不在者投票は翌日からということにさせていただいたわけでございます。
 私どもといたしましては、確かに、公示、告示日の不在者投票ができなくなるということではございますけれども、これは少ないからいいということではございませんけれども、一般的に言いますと、不在者投票の数というのは選挙期日に向かって順次ふえていくといったような傾向になります。公示、告示日の投票というのは、団体によって多少差がございますけれども、全般的に言うと、投票日の前日の土曜日が一番高いというような状況もございます。
 そんな状況に加えまして、投票期間、一定の期間もあるわけでございますし、投票環境の向上のための改正で、不在者投票の時間も八時までになっておりますので、こういういろいろな機会を利用していただいたり、あるいは不在者投票の記載場所なんかも増設できることになっておりますので、いろいろな工夫も兼ねながら、こういうものを利用しながら選挙人の方には投票していただけるようにお願いをいたしたい、かように考えているところでございます。
○阿久津委員 理由をいっぱいおっしゃったので、どれがそもそもの理由なのかなというふうに思ったんです。そもそも論として、もともと、いわゆる公示日、告示日の不在者投票というのはそもそもけしからぬのだと言われてしまうと、こちらも、何と質問したらいいのかわからなくなってしまうんですけれども、今、最後におっしゃった、電磁的な投票制度ですか、電磁的記録式投票の導入に伴って、画面に立候補者が出そろわないと困るというのが本当のところではないのかなというふうに思いますので、ちょっと続けて質問させていただきたいと思うんです。
 私が、なぜ公示または告示の日当日の不在者投票ができなくなると困るというふうに言うのかといえば、例えば、一般市の市議会議員選挙などは、選挙期間が七日間ですから、通常の場合でいえば、日曜日を投票日とすると、日曜日から始まりまして土曜日までで、翌日曜日が投票日というふうになるわけなんですけれども、今、雇用情勢が厳しいですから、日曜日しか休めないで、朝から晩まで働いている労働者、勤労者の方々もたくさんいらっしゃいます。そういった方々が、たまたま投票日に、何か用が入ってしまって、その地を離れる、居住地を離れるようなことが生じてしまった場合に、こうした方々は、前の日曜日というか、告示日、公示日に投票できればそれで済んでいたわけですけれども、今度できなくなってしまうと、その投票の機会を奪われてしまうわけですね。
 そこで、ちょっと救済策を考えてみたいと思うんですけれども、例えば、公示または告示の日当日だけでも、現行法のシステムによる不在者投票を残してはどうかと思うんですが、いかがでしょうか。残せないとすればその理由は何か、ちょっとお答えいただければと思います。
○高部政府参考人 制度をどう組むかということでございますので、現行の封筒に入れた不在者投票というのは一部残すような制度設計になっておるわけでございますので、政策論として、投票当日の部分だけを封筒に入れてということが、理論的に不可能だということではなかろうかというふうに思っております。
 ただし、先ほど、電子投票のために今回の見直しをするのかと、つまり、当日の投票はしないのかというような御指摘もございましたけれども、私どもとして、電子投票は、まだ導入団体は限られているわけでございますので、決して電子投票をにらんで今度の制度設計をしたわけではございません。先ほどいろいろ申し上げましたけれども、やはり一つは確定投票になるということもございますので、告示日はどうかということを申し上げました。
 そのこととの関係で、だったらその部分だけは封筒に入れたものを残したらいいのではないかというような御指摘だろうと思います。私どもも、その辺もいろいろ議論させていただきましたけれども、先ほど申し上げましたように、不在者投票、確かに、すべての方、全体を見たときに、全く御迷惑をかけないというふうには思わないところでございますけれども、全般として見た場合に、投票も八時までやってございますし、期間は一定の期間あるわけでございますので、そういうものを利用していただければ、やはり制度として、せっかく一つの仕組みをこしらえるというときに、もともと候補者がそろわない段階で候補者を入れるということについてどうかというような御議論もございましたので、もろもろいろいろ検討したことで、余り複雑な制度設計もいかがかというようなことを含めまして、今回の提案をさせていただいている、こういうことでございます。
○阿久津委員 選挙部長の方から、政策論として、理論的に不可能なわけではないという御答弁をいただきましたので、ちょっと大臣の見解を伺いたいんですけれども、公示または告示の日当日だけでも現行法のシステムによる不在者投票を残してはどうかということについて、大臣はどうお考えでしょうか。
○片山国務大臣 今回の改正のポイントは、確定投票にするということなんですよ。今までの不在者投票は、確定投票じゃないんですよ。ほとんどなるんですけれども、しかし、ちょっと確定投票にならない票があるんですね。だから、今回は、不在者投票というのは、選挙日に投票するのが確定投票なんですけれども、選挙の期日前でもそれを確定投票にする、こういうことになるものですから、確定投票にするんなら候補者が出そろわないといけませんし、出そろったことを選挙人が自分でしっかり認識してもらわなければいかぬ。それができないんですよね。
 だから、それでは、公示日だけを今までの不在者投票として残すか、これは手間が大変ですね。手間のことを言うなといって、先ほど植田委員におしかりを受けましたが、手間というのはばかにならないですよ。
 だから、そこのところで、それはどういうふうに考えたらいいか。公示日だけ、告示日だけの投票は今までの不在者投票にする、翌日からは確定投票だと。しかし、これは制度として、それでつり合いがとれるのかどうか、こういう議論もありますので、なるほど一日短くなるということでは、大きい不利益を与えるということは我々も承知いたしておりますから、少しこの問題は、複合的というか総合的にいろいろな観点から、制度として成り立つのかどうか、その他、十分検討させていただきたいと思います。
○阿久津委員 ありがとうございます。
 次の質問に移りたいと思うんですが、在外投票制について伺いたいと思うんです。施行期日について、在外投票に関する事項については「公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行するものとすること。(附則第一条第一号及び第二号関係)」というふうにあるんです。これは、一年もかけずにもっと速やかに実施すべきと考えるんですけれども、これは政治判断なんで片山大臣に、副大臣でも、よろしくお願いします。
○若松副大臣 実は、この制度というか、最初の適用が三年前の私たちの衆議院総選挙でした。私も、小選挙区、席がえいたしまして、比例区最後の当選者であります。ですから、もしかして在外投票の結果、私が今ここにいるのかなと今思いながら答弁をさせていただきます。
 ちょうどそのときに、ワシントンDCに行きまして、アメリカの在日大使館、大使の方とお話ししました。やはり事務的に大変だったということです。特に、先ほども出ましたようなブラジルの話とか、やはり非常に多いところにつきまして、かつ、在外公館はいろいろな仕事をやっておりますので、そういう意味で、私どもは、やはり一定の期間が必要だ、また、先ほどの在外公館の御意見等も踏まえながら、相当の準備期間ということで、おおむね一年程度ということを設けましたことを、ぜひ御理解いただきたいと思います。
○阿久津委員 大変なのはよくわかっているつもりなんです。ただ、これは、期日前投票は公布の日から起算して六カ月を超えない範囲内において政令で定める日、在外投票は一年を超えない範囲内で政令で定める日、それから、本法のもう一つの柱であります埼玉の衆議院小選挙区については公布の日から施行されるわけですね。
 これは、いろいろ手続的に難しい部分はあると思うんですけれども、やはりできる限り速やかにというのは、ぜひ心がけていただきたい、特に、最後の部分は政令ですから、一年以内というふうにあっても、六カ月でやってしまってもいいわけですから。一年以内ということであれば、参議院選挙には間に合うと思うんですけれども、衆議院解散・総選挙、いつあるかわからないわけですし、それに間に合って、精いっぱいの配慮がなされるなら、ぜひお願いしたい。一言だけ、大臣。
○片山国務大臣 今まで大勢おるところがやっていないものですから、やることになると施設設備の改修があるんですよね。これがどういうことなのか、私はよく聞いておりませんが、個別に在外公館の状況や考え方を聞きまして、委員の言われるように、できるだけ早いにこしたことはないですね、制度を直したんですから。そこで、これもいろいろ相談してみよう、こういうふうに思っております。
○阿久津委員 法律を変えろとは申しませんので、ぜひ、その実施面において、少しでも早く施行されますよう、投票の機会が広く与えられますよう、これはお願いしておきたいと思います。
 最後にちょっと、私が関心を持っているその他の問題についてお伺いをしたいと思うんですけれども、郵便投票制度に関する問題であります。
 大臣も御存じだと思うんですけれども、二〇〇二年十一月に、筋萎縮性側索硬化症、いわゆるALSの患者の方々が起こした東京地裁の判決がございまして、そこではいろいろなことが指摘されているんです。判決理由で福田裁判長は、「原告らは自書できないので郵便投票を利用できず代理投票するしかないが、外出は不可能で現行投票制度下では選挙権行使は不可能」と患者の現状に理解を示した。その上で、「自書することもできない有権者がいれば、選挙権行使の機会を保障する制度を設けることが憲法上要請されている」というふうに指摘されています。
 それで、裁判長は、「原告らが選挙権を行使できる投票制度がなかったことは憲法違反の状態だった」というふうに述べまして、現行の投票制度の不備を指摘する初の判断を下したということなんですけれども、この指摘を受けまして、大臣の方はどのようにお考えでしょうか。
○若松副大臣 実は、このALS患者の方々に対して、我が党の北側政調会長が大変熱心にこの問題を進めております。
 結果として、先ほど、損害賠償請求の棄却はあったものの、憲法に違反する状態であるということでの指摘があったという今の委員の指摘でございます。これを受けまして、ALS患者の方々を初めとして、投票が困難な方々の投票機会を確保することは大変重要な問題と私どもは認識しておりまして、さらには、選挙の公正の確保といかに調和を図るか、また、管理執行上問題がないか等の課題を踏まえつつ、いずれにしても、選挙権というのは大変重要な国民の権利でもありますので、それを執行するために、私どもは前向きに幅広く検討しなければいけない、そのように考えております。
○阿久津委員 ありがとうございます。
 ちょっとALS患者について補足をしておきますと、これはかなり厳しい難病なんですね。意識が最後まではっきりしているんです。ただ、早ければ発症から三年ぐらいで亡くなってしまう場合もあるということで、私ども民主党も、恐らく公明党さんの方も、そこのところをよくわかっていて、それで急いでいると思うんですけれども、ただ、意識が最後まではっきりしていますから、例えば、ちょっとした指の動きで反応する特殊なパソコンでコミュニケーションをとることもできますし、それから、死の直前でも、目の動き方で意思伝達が可能なんですね。
 これはALS患者の方々だけに限るわけではないんですが、金沢大学法学部の井上英夫教授がおっしゃっているんですけれども、やはり選挙権は基本的な人権だというふうに、世界的に見てもそれがもう常識となっております。それから、今回の裁判で出されたところは、法の下の平等を定めた憲法十四条、参政権を保障した憲法十五条に違反する状態だという指摘を受けておりますし、イギリス、オーストラリア、ドイツなどが代筆による郵便投票、デンマーク、スウェーデン、米国などの一部では巡回投票を行うなど、世界の方でも、難病や重度の障害を持った方々で投票所に行けない有権者のために、しかるべき措置がとられております。
 民主党でもPT、プロジェクトチームをつくりまして、参議院の方には、既に郵便投票制度の拡大に関する公職選挙法の改正案というものを出させていただいております。それから、聞くところによれば、公明党さんが中心となりまして、与党の方でも検討チームが設けられているというふうに伺っておりますけれども、この問題は、私は、各党各会派まさに知恵を出しながら、行政側の知恵も合わせて取り組めば、少しずつですけれども、こういう、選挙権を行使したくてもできない方々に光を当てることは十分できるというふうに考えております。
 大臣のコメントを求めたいんです。
○片山国務大臣 違憲状態は、解消するのは当然の我々の責務ですね。ただ問題は、郵便投票をやっていただくことになるんですが、代理投票の認め方なんですね、そこなんですよ。これはむしろ考えた方としてはみんな一致していると思いますよ。技術論なんですね、どういう認め方をするか。これについては、今言われるように、民主党さんの方で案を出されたことも知っておりますし、与党の方でも公明党さんを中心にいろいろ私も意見を聞いておりますので、私どもの方も十分各党と連携をとりながら幅広い検討をしてみたいと思っております。方向としては委員と同じであります。
○阿久津委員 代理投票は、これは本当に知恵を絞ればあるというふうに思っております。
 最後に一つだけコメントを加えて終わらせていただきたいと思うんですが、日本の公選法は、公正の確保を求める余り、憲法で保障された投票権を侵害しており本末転倒という意見も日弁連などから指摘されております。ぜひそこのところを重く受けとめていただきまして、検討を含めて、皆で知恵を絞ってこの問題を解決していきたいというふうに思います。よろしくお願いいたします。
○高橋委員長 次に、大幡基夫君。
○大幡委員 日本共産党の大幡基夫です。
 今回の不在者投票制度の見直しは、海外在住の有権者の投票権行使の改善を初め、全体としては前進的方向であることは評価できると思います。同時に、すべての有権者の投票する権利を保障するという点では、解決すべき課題も残されていると思います。
 今も質問がありましたが、特に現行制度では、ALS患者や、高齢や難病のために寝たきりになっている人、自閉症や不安神経症等のために引きこもりになっている人などが選挙権を行使できないまま放置されることになります。
 昨年十一月の、ALS患者に代筆による郵便投票を認めないのはいわば憲法違反の状態という東京地裁の判決、またことし二月の大阪地裁の判決は、引きこもり症状を持つ人の提訴を受けて、憲法の趣旨に照らして、改善が図られてしかるべきというふうに指摘をしています。
 こうした点を真剣に受けとめて、例えば巡回投票制度などの創設も含めて一層の改善を検討すべきだというふうに考えますが、大臣のお考えをお聞きしたいと思います。
○若松副大臣 比較的我が党はこれに熱心なのでお答えさせていただきますけれども、先ほど大臣も申し上げましたが、こういった方々に、投票所に行くことができないということで、投票機会を与えるのは本当に大事だ、そのように認識しております。
 そこで、現在のいわゆる郵便投票制度でございますが、これは委員も御存じだと思うんですけれども、昭和四十九年の改正で導入された、こういう経緯があるわけでありますが、それ以降代理投票も認められた、こういうことで幅広く活用が期待されたわけでありますが、一部に、本人以外の者が無断で投票する、こういった不正が横行したということで、一たん廃止された、こういう残念な経緯があるわけであります。
 したがいまして、現在の郵便投票制度は、今言ったような経緯を踏まえまして、投票用紙の請求とか、送付の段階で署名を求める極めて厳格な手続、こういったことで代理記載は認めていない、こういう現在の制度になっております。
 その結果、いわゆる自書、自分で執筆が困難ないわゆる難病患者の方々に対していろいろな問題があるということも、先ほどの裁判のお話でも触れられているわけでありますが、これらの方々の投票機会をどう確保していくか、これは本当に私どもも大変重要な課題と考えております。総務省としても、いろいろな方々の御意見を聞きながら、当然、前向きにまた検討していくわけでありますが、ぜひともこの国会におきましても、先生方の御意見等も、御議論をよろしくお願いしたいと思っております。
○大幡委員 私も先ほど、例えば巡回投票制度などというふうにも言ったんですが、いずれにしても、この問題は、憲法が保障するいわば選挙権、国民主権の大原則に基礎を置く問題ですので、ぜひこの見地での検討を強く求めたいというふうに思います。
 さて、昨年二月の長崎の県知事選挙で、自民党長崎県連幹事長らがゼネコン各社から公共事業の受注実績に応じて総額五千万円の献金を集めたことで公選法違反、政治資金規正法違反で起訴されて、五月の十四日、論告求刑公判で県連前幹事長に懲役二年六カ月を求刑しました。
 私、この検察の論告を読んだんですが、例えば、かつて県発注工事を受注していた大手ゼネコンが、平成九年に当時の県連幹事長が、寄附を断ったため同幹事長のげきりんに触れ、その後、一切発注工事を受注できなくなった、こういうことも生々しく書かれています。
 今回の事件で重要なことは、政治資金規正法に基づく処理の仕方は一見適法であっても、そもそも政治資金として処理すべき金ではなかった、つまり、実体は選挙に関する寄附であるということ、しかも、そのやり方が目に余る悪質なものだということで起訴に踏み切ったことにあると思います。
 検察の論告はこう言っているんです。被告人は、公共工事を受注する建設会社各社に対して有していた発言力を最大限利用し、露骨かつ強引に選挙資金の寄附を求めたものであり、建設会社各社は、かくも露骨かつ強引な寄附要求を受け、容易にこれを断ることはできない状況に追い込まれたものであって、本件公選法違反の犯行態度は極めて悪質であると。
 大臣にお聞きしたいんですが、政治家が影響力を行使して露骨かつ強引に、極めて悪質なやり方で選挙資金を集めていたことに対して、所轄の大臣としてどういう考えをお持ちでしょうか。
○片山国務大臣 今お話がございました自民党長崎県連の問題、求刑がなされた、私も承知いたしております。公選を所管する立場にある者として、まことに遺憾に存じております。
 公選法や政治資金規正法でいろいろ決めているわけでありますが、この決まったことを守ることは当然のことでございまして、そのルールに従って選挙運動をやる、政治活動をやる、これは当たり前のことだ、こういうふうに思っております。
○大幡委員 私は、今回の事件の核心というのは、影響力を行使して公共事業を食い物にしているということにあると思うんです。
 自民党長崎県連を調べてみますと、一九九五年から二〇〇一年までの七年間の企業・団体献金の総額は七億二百二十万円なんです。その半分以上、約四億三千四百二十万円が港湾や漁港、諫早湾干拓など、公共事業受注企業からのものなんです。しかも、受注第一位の企業が献金第一位、受注第二位の企業が献金第二位、いわば献金すれば仕事がもらえるが、献金しなければ仕事がもらえない、こういう仕組みがつくられている。ここにメスを入れなければ、こういう事態をなくすことはできないというふうに思うんです。
 そういう点で、かねてから野党四党が提案している、公共事業受注企業からの献金をただちに禁止すべきだというふうに思うんですが、片山大臣のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
○片山国務大臣 公共事業受注企業からの政治献金等についての扱いで、野党四党の皆様方から改正案が既に国会に提出されていることはもう十分承知いたしております。一方、与党でも御検討いただいておるようでありまして、相当煮詰まってきたとも聞いております。いずれにせよ、野党案、与党案、こういうことの中で、国会において十分な御議論をいただいて、いい案にまとめていただければ一番いいなと。事は民主主義のコストに係る問題でございまして、どういう結論が出るのか、我々としてもこれは重大な関心を持っているわけであります。いずれにせよ、政治献金のあり方について、国民の目から見て納得できるような仕組み、こういうことが必要ではないかと考えております。
○大幡委員 もう一つ重大な問題がこの間起こっていると思います。日本経団連が政治献金のあっせんを再開する方針を決め、動き出しているということです。
 この十数年間、いわゆるリクルート事件に端を発した国民世論を受けて、第八次選挙制度審議会の答申も受けて、政党への公費助成の導入に伴う企業・団体献金の規制、将来の姿としては、政党への政治献金も個人の支出に支えられる、そういう方向を目指して国会としても議論をしてきたと思うんです。
 今回の日本経団連の献金あっせんの再開というのは、この十数年間の国民世論と国会での議論の流れに大きく逆行するものだというふうに私は思います。大臣も一貫してこの議論に加わってこられたわけで、この流れに逆行するものという認識は当然持っておられるというふうに思うんですが、お聞かせいただきたいと思います。
○片山国務大臣 御承知のように、政治資金につきましては、平成十二年一月から、政治家個人の資金管理団体に対する企業・団体献金は禁止、こういうことになったわけでありますが、一方、政党に対する企業・団体献金につきましては、最高裁の判決でも、企業は憲法上の政治活動の自由を持つ一環として政治資金の寄附の自由を持つもの、これは認められているところでございます。
 そこで、今、長崎県連を初めとするような問題が起こりまして、与党、野党でいろいろ御検討を賜っているようでございますが、そういう意味で、日本経団連が献金あっせんを再開する、こういう報道がなされておりますけれども、どうするかはその団体がみずから決めるべき問題ではないかと考えております。
 しかし、いずれにせよ、政治資金については、政治資金規正法にのっとり厳正に処理することによりまして、公明公正な政治活動を確保していかなければならない、こういうふうに考えております。
○大幡委員 今、七〇年の最高裁判決のことも言われましたが、一九九三年の十一月に、調査委員会に岡原元最高裁長官が参考人として出席をしています。その場で岡原元長官が、本来、営利団体である会社、つまり、もうけにならぬこと、これをやることは株主に対する背任になる、もし見返りを要求するような献金でございますと、わいろになる、あの判決をもとにとって、企業献金は何ぼでもいいというふうな考え方はやめてもらいたいと。
 そして、こう言っているんですね。企業献金というものが現在のような形で数百万、数千万あるいは億といった単位で入ってくるというのは、これは既に悪です、私の評価からいえば、これはあるべからざることだというので、七〇年の最高裁の判決との関係でいっても、いわば今の事態というのは悪なんだということを言い切って、大臣、このことも御存じだというふうに思うんです。
 特に今回、私は、奥田会長が、政治について物を言うためにはこうしたスタンスが必要ではないかと、要は、日本経団連がとり仕切った企業の献金で政治への発言力を強化する、いわば金で政治を動かすという意図を露骨に発言していることが問題だと思うんです。
 それで、政治への発言力を強化する目的での献金というのは、政治献金の本来の趣旨に反するというふうに思うんですが、いかがでしょうか。
○片山国務大臣 奥田会長がどういう意図でどう言われたか知りませんが、企業も社会的実体ですから、政党に対していろいろな注文をつける、いろいろなことを要請するということは私はあってもいいと思いますね。また同時に、政治献金を適法な範囲でやるということも私はあってもいいと思う。しかし、金を出すから言うことを聞けというのは、そこはいかがかな、こういうふうに思うわけであります。
 しかし、民主主義のコストをだれがどういうふうに受け持つかということは、やはり本当に真剣に考えなければならない問題だ、こう思いますね。企業献金を一切認めないようなことになると、しかし、政治活動や選挙運動に金がかかるので、それじゃ個人だけで賄えるか。これは日本の状況からいうと、私は大変難しいと思いますね。そうすると、政党助成金か、これも議論がある。そこはそこで、どういう、何か接点を見つけて、国民の皆さんの理解を得、合意を得ていくか、こういうことではないか、こう思っておりますが、また同じことを言わせていただいて恐縮ですが、ひとつ国会において、各党各会派でこの問題についても十分な御議論をいただければありがたいと思います。
○大幡委員 今言われたように、やはり政治への発言力を強化する目的での献金というのは、極めておかしいというふうに僕は思うんです。
 実は、ことし二月に福井地裁が判決を出しています。この判決は、政治資金規正法二十二条の四第一項で規定されている三期連続の赤字企業でなくても、配当ができないほど経営が困難になっている会社、そういう会社が経営者が献金することは民法上許されない、そういう判断を示した重要なものです。
 同時に、私はこの判決を読んで驚いたというか、次のような文章が判決文の中にあります。一般に、国民が政治資金を寄附することは、政治的表現の自由の一種として、参政権を享受する国民に広く保障されている、これに比し、会社が政党に対して政治資金を寄附することは、会社が有する経済力が個々の国民を圧倒的に凌駕する、同一産業界の会社が産業団体を結成して政治資金を寄附することは、その影響力は個々の会社をはるかに超える、そして、政党の政策が会社あるいは産業団体からの政治資金の寄附によって左右されるとすれば、選挙における国民の選択によってその活動に信任を得るという選挙制度の意義を否定する、つまり、産業団体による政治資金が国民が有する選挙権ないし参政権を実質的に侵害するおそれがあるというふうに指摘をしているわけです。いわば裁判所さえここまで言っているというのが、つまり、僕はこの十数年間の進歩だというふうに思うんです。
 ところが、奥田会長は、有意義な施策を実行に移してくれる政治家には金を出すと。五月二十日の会長・副会長会議では、そのために政経行動委員会なるものを設置して、この委員会が経団連の優先政策事項を決めて、これに基づいて政党、政治家を評価して、企業献金を促進すると。
 つまり、これでは、企業が政治家に金を渡して物を頼むということと同じだと私は思うんです。しかも、みずからの優先政策に基づいて、それを実行する政党や政治家に集中すると。いわば政党、政治家の買収ともいうべきやり方というふうに思わざるを得ないんですが、大臣のお考えをお聞きしたいと思うんです。
○片山国務大臣 買収だとは思いませんし、日本経団連がどういうお考えでどうされるか、これは自由ですね。ただ、それが法律にもとるようなことじゃ困るわけでありまして、適法におやりになる、それについて各党がどういう対応をする、その対応いかんによって国民がそれをどう審判する、これはそういうことの中で民主主義というのは決まっていくんじゃないでしょうか。
○大幡委員 もう一つ紹介しますと、福井地裁の判決はこうも言っているんです。産業団体の政治資金の寄附を特定の政党ないし政治団体に集中させることで国の政策に決定的な影響を及ぼすことがあってはならない、政界と産業界との不正常な癒着を招く温床になるというふうに警告をしていますが、私は、経団連の今回の言明というのは、こういう危惧を強く持つものです。
 そして問題は、この経団連のいわば献金再開に対して、小泉首相や自民党の山崎幹事長が直ちに歓迎の意向を表明されている、そういう点では、政党政治家の立場が今問われているというふうに思います。ぜひ、こういう問題についてもよく議論をして、国民の期待にこたえる、いわば政治と金の問題の根本的解決の方向のために努力したいと思います。
 以上で質問を終わります。
○高橋委員長 次に、東祥三君。
○東(祥)委員 まず初めに、質問時間の順序を変更していただきまして、社民党さんに感謝申し上げたいと思います。
 総務大臣、本当にお忙しそうで、毎日毎日テレビで僕は拝見させていただいております。本日は、今回の公職選挙法の一部を改正するということについて、投票における公正性という角度から質問をさせていただきたいんですが、これは決断が伴います。総務大臣は、本当によく物事を僕の理解できる言葉で語ってくれますし、また、決断をその場でしてくださる、数少ない、与党の中でも珍しい政治家だというふうに僕は思っているわけであります。そういう角度から、期待を裏切らないようにお願いしたいんです。
 まず、これは、今までずっと議論されてきたところでございます。投票時において投票用紙に記入する際、仕切りはあるとはいえ、後ろ姿は立会人から見られる。初めて選挙に行かれる方、また、とりわけ候補者がいっぱいいる選挙のときに投票所に行ったときに、立会人がずらっと並んでいる、その注視のもとで書く、もちろん横の仕切りはあるわけではありますけれども、そういう方々が私のところに来て、東さん、どうも後ろで何か見られているような気がするだとか、見ている、見ていないは別として、見られているような気がすると。ひょっとして、例えば東祥三と書けば、「三」というのはこれは明確にわかる行為ですから、そこでわかっちゃっているんじゃないのか。
 そういう意味で、何らかの形で、横の仕切りのみならず、ちゃんと後ろにカーテンもしたらどうなのか。こういういろいろな陳情がたくさんありますし、また、それに対して、私も、そのとおりだなというふうに思うんです。もうそろそろこれは決断をちゃんとしなくちゃいけないんだろうと思うんですが、まず第一点、総務大臣、いかがお考えですか。
○片山国務大臣 投票所における投票についてのお話ですが、隣の人や何かに、だれに投票したかわかっちゃ困りますね。そういう意味では、今、仕切りをつけて、正面及び両側にボードを付するなどしておりますけれども、また一方、投票の立会人の方から見えないとだめなんですね。これは、見えないと用紙を取りかえたり何かするおそれもございますので、だから、投票記載場所が見通せるところに立会人におっていただく。だから、後ろ姿を見せていなきゃいかぬのですよ。
 ただ、見せていなきゃいかぬのだけれども、今、委員が言われるのは、だれに投票したかがそれでわかるんじゃないか、こういうことでございますけれども、これがなかなか難しいところですね。立会人としては見なきゃいかぬのです、選挙の公正のために。しかし、見え過ぎるといかぬのですね。だから、そこのところで、例えばカーテンを引くなんというようなこともあるんでしょうけれども、それをやると見通せなくなる。
 そこの、大変ジレンマといいますか難しい問題がございまして、我々も検討はいたしておりますけれども、それじゃどうかと、今結論を持っているわけじゃございません。
○東(祥)委員 大臣、立会人というのは何をやっているんですか。要するに、今、大臣の御指摘でいきますと、投票用紙をすりかえちゃっているという。投票用紙というのは、投票所に行って投票用紙をもらって、それで別のものにすりかえるというのは、何にすりかえるんですか、ちょっとよくわからないけれども。
○片山国務大臣 自由に公正に選挙人が投票しているということを監視するためにあるわけですね、立会人は。だから、そういう意味では、投票用紙をすりかえるというのは、その場で二つ受けないとすりかえることは本当はできないわけですけれども、しかし、何らかの不正行為が行われているというようなことについてそれをチェックするためにあるわけですから、それを見せないようにするというのは、私はなかなか難しいんじゃないかと。
 しかし、見せ過ぎるのも困るので、そうすると、委員が言われるのは、むしろ立会人から隠してしまえ、こういう議論になっちゃうんじゃないかと思いますけれども。
○東(祥)委員 いや、だから、投票用紙を書くところで、横を仕切られている。そこでどういう不正行為が想定されるんですか。想定されるものはないですよ。そして、投票箱に投票を入れるときに別のものであるとするなら、そのために立会人というのはいるんでしょう、見ているんだから。どういうことが想定されるんですか。
○高部政府参考人 おっしゃるとおり、投票記載台のところで具体的にこういう不正行為があったというようなことは最近の事例としてお聞きをしておりませんが、かつて、公選法の選挙時におけるいろいろな争訟事案を見ておりますと、本当に考えられないことが、特に戦後しばらくの時期なんかはいろいろ起こっております。これも、具体的にいついつこうあったというようなことは申し上げられないんですが、可能性として申し上げますと、よく話題に上ることは、例えば、既に記載済みの投票用紙を持ってきて白票は持って帰るとか、その手の不正行為等々が言われる場合もあります。
 いずれにしても、全体として、立会人が監視して、かつて記載するところにおけるいろいろな不正というようなこともあったわけでございますので、そういうことで見通せる場所に立会人が監視している、このようになっているところです。
○東(祥)委員 過去の例ですからね。今現在だと余り説得力がないので、大臣、ぜひ考えていただきたい。それは、完全に隔離するだとか、そういうことを言っているわけじゃありませんから、それは、薄いカーテンなりそういうもので、何らかの形で、薄いカーテンといっても僕はよくわからないけれども、半透明ぐらいのものでやれば、投票所に行ってナーバスになる方々のためにもということで、ぜひ検討していただきたい。
 検討していただけますか。
○片山国務大臣 どういうケースがあるか、私も、取りかえなんというのがあるのかと思いましたら、投票用紙の記載を受けないとないですね。だから、別の紙を持っていって、別の紙を投票して入れて、用紙を持って帰るということがあるのかもしれませんね。だから、まあそういうことはめったにないのかもしれませんが、何らかの不正行為がないような監視は要るんですが、見え過ぎても困りますね。
 言われることはよくわかります。ちょっと検討いたします。
○東(祥)委員 次に、事前に、特養老人ホーム等における指定病院、ここにおける投票率というのはどの程度なのか、こういう質問を出していたんですが、ちょっとそういうデータがないと。
 ただ、現実には、実際、そこで不在者投票、これまでずっと行われてきているわけですね。そういうデータがないというのもおかしなもので、では、データがないということは、それは管理されていないんじゃないのかと。たまたま、きのうのきょうでありますから、時間がなくてデータが出なかったのかわかりませんけれども、これは、委員長、このデータも出していただけるよう、ぜひ申し上げていただきたいというふうに思います。
 その前提で、データはないんですが、不在者投票の実施率が基本的に高いというふうに言われている特養老人ホーム等では、実質的に入居者が判断することが困難であるとか、また、経営者に遠慮するなど、経営者の意向が反映される可能性が多々あるというふうに言われている。非常にジョークに近いですけれども、乱暴なお話ですけれども、院長が特定の人あるいは特定の政党を支持していて、そして寝たきりの方々がいて、それに対してちゃんと受け答えもできない。手で示しながら、うんということで、うんと、これはこの人だというような形。それが本当に行われているのかどうなのか、それもちゃんと僕は調べていく必要があると思うんですけれども、この点についての大臣の認識はどうなっているのか。
 今現在、立会人というのは、その施設の長あるいは理事長が立会人になっているんですけれども、そうすると、投票における公平性という角度から見たときに、ここにはやはり大きな問題があるのではないのか、私はそういう認識をするんですが、大臣、いかがですか。
○高部政府参考人 お答え申し上げます。
 まず、指定施設における不在者投票の率がどのくらいかということでございますが、施設入所は、要するに、住所地から投票用紙を請求して、施設の長が不在者投票管理者になって投票するという仕組みをとっているものでございますので、施設に入院されている方で個別具体の選挙について選挙権を持っている方がどれだけいるかという、まず母数を押さえるようなデータを把握できていないという状況なものですから、施設における不在者投票が何件あったかというデータは常に選挙の結果として調べておりますが、母数がないものですから、なかなか母数の把握は難しいこともございまして、統計データの把握についてはちょっと困難でございますので、御理解をいただきたいと思います。
 それから、ただいま施設における不在者投票の不正の問題についてお尋ねがございましたけれども、施設における不在者投票というのは、施設の長が、病院ですと院長さんが不在者投票管理者になる、それぞれ全体を管理する立場になる者として院長さん等がなる。実際上の事務としては、我々が指定しておりますのは、例えば会議室等で、一定の設備、施設を備えて、しっかりした体制で不在者投票ができるようなところということで、五十床以上のベッドを持っているような病院等を指定する、これは都道府県選管が指定するんですが、指定するような仕組みでやっているところでございます。
 ただいまのお尋ねは、施設の長が選挙に際していろいろな影響力を行使するのではないかというようなお尋ねでございましたけれども、施設の長につきましては、公選法で規定がございまして、不在者投票管理者になるわけでございますので、「不在者投票管理者は、不在者投票に関し、その者の業務上の地位を利用して選挙運動をすることができない。」というふうに定められておりまして、罰則をもって禁止されているということでございます。
 総務省といたしましては、それぞれ各県の選管が指定しますので、それぞれ都道府県の選管が、例えば統一選のときとかというような機会をとらえまして、あるいは必要に応じて研修会をするといったようなことで、不在者投票が適正に行われるようにということで研修等を行っているところでございます。私どもといたしましても、都道府県選管との連携をとりながら、適切に行われるようにさらに努力してまいりたい、かように考えているところでございます。
○東(祥)委員 大臣、今、選挙部長からるる説明があったんですが、不正をやっちゃいけない、そういう研修もやっていると。しかし、あるんですよ。起こっているんです。
 今、堀込さんが気をきかせていただいて、読売新聞、四月三十日の新聞を見せていただきましたけれども、これは、秋田県で、身障者の不在者投票数人分、施設長とそれからもう一人が無断で記入しちゃっていると。現実にあるわけです。どうするのか。これはやはりちゃんと対策を、研修したからやらないだろう、犯したら罪になるからやらないだろうじゃなくて、現実に起こっているわけですから、それに対してちゃんとした処置をとるべきなのではないのか。
 提案ですけれども、やはり基本的には第三者の人間を配置すべきなんでしょう、公平な。それは、明確には、明確にはというか、一つの提案ですけれども、選挙管理委員を、当該特定の指定されている病院、五十床以上の病院で不在者投票するときに立ち会わせるというような形をとるべきなのではないのか。この点について、大臣、いかがでしょう。
○片山国務大臣 今、部長が言いましたように、理事長や施設長が不在者投票の管理者になるんですね。そこで地位利用をやったら厳罰に処する、こういうような歯どめはあるんですが、担保がないですね、言われるように。そういう意味では、第三者がちゃんといる、しかるべき人がおるというのが担保になると私は思いますが、施設の数が恐らく相当多いのと、それから不在者投票の期間が長いですね、その間、ちゃんとその要員の確保ができるかどうかですよ、お願いできるかどうか、しかも、だれでもいいというわけにいきませんから。手を挙げて、ボランティアでいいというわけにいかないので、そこのところですね。しかも、また同じことを言うとぐあいが悪いかもしれない、コストベネフィットで。
 その辺は少し幅広に検討する必要があるのかなと思いますけれども、言われるように、先ほど例も挙げられましたが、あれは参議院の委員会か何かでも、予算委員会か何かでも、そういう不正があったというようなことの御指摘もせんだってありましたし、そういう意味では問題意識は持っておりますので、何らかの対応は考える必要があるなとは思っております。
○東(祥)委員 これも検討してちゃんと答えを出していただくということでよろしくお願いします。
 さて、最後ですけれども、いわゆる期日前投票、簡略化されて、その期日前投票の率も上がっていくかもわかりませんが、先ほど副大臣からも御説明がありましたが、ここでやはり危惧されるのがいわゆる身がわり投票ですね。
 今までは、ある意味で不在者投票というのはそれなりのステップを踏んでいましたから、身がわり投票するというのはなかなか難しいんだろうというふうに思われていたわけでありますが、今回簡略化されることによって身がわり投票を防ぐ手段、身分証明書をちゃんと持っていってそれぞれの投票用紙と一致させればそれで済むのかもわかりませんけれども、その辺のことについてどのようにお考えなのか。
○高部政府参考人 お答えを申し上げます。
 まず、投票の方法といいますか、投票の効果は変わりますけれども、期日前投票できる対象者については従前の要件と同じでございますので、その意味では対象が変わるわけではないということでございます。
 それで、では、不在者投票の本人チェックをどうするのかということでございます。これもいろいろな議論の機会があって、もう少ししっかりしたらいいじゃないかなんという御意見もいただくことはあるんですが、今、一つの方法としては、投票の入場券をできるだけ早く発行して不在者投票に持ってきてもらうような形でチェックするとか、あるいは……(東(祥)委員「ちょっと、何を持ってきて」と呼ぶ)投票所入場券というのを発行しますので、そういうものを持ってきていただくとか、そうすると、本人確認がしっかりできるというようなこともございます。
 それから、基本的なやり方としては、不在者投票にしても、期日前投票にしても同じことでございますが、投票用紙を渡すに際しましては選挙人名簿の抄本と対照した上で渡しますので、そのときに選管の方で注意しながら、不審な点があればいろいろお尋ねをするというような形でチェックしていくという方法で、これまでどおり、できるだけ厳正に行われるように対処していくということになろうかと思っております。
○東(祥)委員 今のは、選挙部長、これまでどおり、対処の仕方というのは同じだということ、投票方法が変わることによって、その問題についても注視して、何らかの形で考えていくということを言っているんですか、ちょっと意味がわからないんだけれども。
○高部政府参考人 お答えを申し上げます。
 基本的には、やる対象者についてはこれまでの不在者投票と同じなわけでございますので、本人確認の必要性については、今回、制度改正をしたことによって特段、大幅に意味が変わってくるというふうには我々は考えておりません。
 ただ、本人確認については厳正にやるのが基本でございますので、これまでもやってまいりましたし、これからもさらにいろいろ努力しながらやっていく必要があろうかと思っております。
○東(祥)委員 入場券をもらって、投票用紙をもらって、行ったときに本人確認できればいいんですよ。僕が言っているのは、例えば、ある学生さんがいなくて、いいですか、地方に行ってしまっている、海外に行ってしまっている、それを、どこか、来た友人に渡して、これ、行ってくださいと。その人の顔なんか見たことない。そういう人たちが周りにいたら、本人確認できないじゃないですか。それをどうするんですかということを聞いているんですよ。
○高部政府参考人 これは、不在者投票に際しても、投票当日の投票に際しても、本人確認が必要だというのは事情は同じことでございまして、基本的に、いろいろ御議論として、例えば写真つきの証明書を必ず添付させるのがいいのではないかというような御意見をいただくこともございますけれども、証明書のない方もおられるといったような事情もございますので、私どもといたしましては、選挙人名簿に住所とか氏名とか年齢というのは書いてございますので、そういうことを見ながら、来られた方と対照して、しっかりと確認していくということになろうかと思っております。
○東(祥)委員 最後です。
 だから、大臣、これはもうあるんですよ。今、選挙部長は、官僚の最たる人だなと。今までの慣例に従って、ただそれを踏襲して、言葉をかえて言っているにすぎない。それではだめだというふうに言っているんですよ。
 だから、現実にそういうものがちゃんと担保されていないから、それを考えるべきなんでしょうと。それを僕が言ってもだめですから、大臣、ちゃんと選挙部長に言って、考えなさいと。これが政治の役割でしょう。そうでなくて、担保があるならば、僕は納得しますよ。現実に起こっているんだから、それに対してどうするのか。それが担保されない限り、投票の公平性が守られていない。それを指摘させていただいて、大臣から一言ちゃんと答えていただいて、それで終わりたいと思います。
○片山国務大臣 今回の期日前投票は、何にも変わらないですよ。投票の効果が変わるだけなんですね。だから、チェックは同じなんです。
 委員が言われるのは、もう全部の問題です、選挙で。不在者投票でなくても、投票所でも、流動化が多いところで、それはなかなかチェックは大変だ。これはもう大変な大問題ですからね。もう終始我々はそれをどうするか考えておりますから。
 住基の二次稼働が始まりますと、住民基本台帳カードが持てるようになりまして、全部写真もありますから、そうなると、これは完全なチェックができるようになってくるかなと。
○東(祥)委員 どうもありがとうございます。
○高橋委員長 これにて本案に対する質疑は終局いたしました。
    ―――――――――――――
○高橋委員長 これより討論に入るのでありますが、討論の申し出がありませんので、直ちに採決に入ります。
 内閣提出、公職選挙法の一部を改正する法律案について採決いたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
○高橋委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。
    ―――――――――――――
○高橋委員長 この際、ただいま議決いたしました法律案に対し、町村信孝君外六名から、自由民主党、民主党・無所属クラブ、公明党、自由党、日本共産党、社会民主党・市民連合及び保守新党の七派共同提案による附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。
 提出者から趣旨の説明を求めます。堀込征雄君。
○堀込委員 ただいま議題となりました附帯決議案につきまして、提出者を代表して、その趣旨を御説明申し上げます。
 案文を朗読し、説明にかえさせていただきます。
    公職選挙法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  本法の施行に当たり、政府は、次の事項について善処すべきである。
 一 期日前投票及び不在者投票は、選挙の公示又は告示のあった日の翌日から選挙の期日の前日までの間とされたことに伴い、選挙人が投票機会を失することのないよう、その周知徹底を図ること。
 二 期日前投票及び不在者投票の適正な管理執行に万全を期すること。特に指定病院等における不在者投票について、適正な管理執行に更に努めること。
以上であります。
 何とぞ、委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
○高橋委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。
 採決いたします。
 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
○高橋委員長 起立総員。よって、本案に対し附帯決議を付することに決しました。
 この際、片山総務大臣から発言を求められておりますので、これを許します。片山総務大臣。
○片山国務大臣 ただいまの附帯決議につきましては、その御趣旨を十分に尊重してまいりたいと存じます。
    ―――――――――――――
○高橋委員長 お諮りいたします。
 ただいま議決いたしました法律案の委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○高橋委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
    〔報告書は附録に掲載〕
    ―――――――――――――
○高橋委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後五時五分散会