第156回国会 経済産業委員会 第20号
平成十五年六月四日(水曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 村田 吉隆君
   理事 阪上 善秀君 理事 下地 幹郎君
   理事 竹本 直一君 理事 谷畑  孝君
   理事 田中 慶秋君 理事 中山 義活君
   理事 井上 義久君 理事 土田 龍司君
      小此木八郎君    大島 理森君
      梶山 弘志君    小池百合子君
      佐藤 剛男君    桜田 義孝君
      西川 公也君    林  義郎君
      平井 卓也君    増原 義剛君
      松島みどり君    森田  一君
      山本 明彦君    渡辺 博道君
      小沢 鋭仁君    奥田  建君
      金田 誠一君    後藤  斎君
      鈴木 康友君    中津川博郷君
      中村 哲治君    松野 頼久君
      河上 覃雄君    福島  豊君
      工藤堅太郎君    大幡 基夫君
      塩川 鉄也君    大島 令子君
      金子善次郎君    宇田川芳雄君
    …………………………………
   参議院議員        木俣 佳丈君
   経済産業大臣       平沼 赳夫君
   経済産業副大臣      西川太一郎君
   経済産業大臣政務官    桜田 義孝君
   経済産業大臣政務官    西川 公也君
   政府特別補佐人
   (公正取引委員会委員長) 竹島 一彦君
   政府参考人
   (公正取引委員会事務総局
   経済取引局取引部長)   楢崎 憲安君
   政府参考人
   (法務省入国管理局長)  増田 暢也君
   政府参考人
   (財務省大臣官房審議官) 浦西 友義君
   政府参考人
   (財務省国際局長)    渡辺 博史君
   政府参考人
   (経済産業省大臣官房商務
   流通審議官)       望月 晴文君
   政府参考人
   (経済産業省大臣官房審議
   官)           桑田  始君
   政府参考人
   (中小企業庁長官)    杉山 秀二君
   政府参考人
   (国土交通省大臣官房審議
   官)           松原 文雄君
   政府参考人
   (国土交通省海事局次長) 金子賢太郎君
   政府参考人
   (国土交通省政策統括官) 鷲頭  誠君
   政府参考人
   (海上保安庁次長)    津野田元直君
   経済産業委員会専門員   鈴木 正直君
    ―――――――――――――
委員の異動
六月四日
 辞任         補欠選任
  川端 達夫君     中村 哲治君
同日
 辞任         補欠選任
  中村 哲治君     川端 達夫君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 下請代金支払遅延等防止法の一部を改正する法律案(内閣提出第九〇号)(参議院送付)
 下請中小企業振興法の一部を改正する法律案(内閣提出第九一号)(参議院送付)
 小規模企業共済法の一部を改正する法律案(内閣提出第九二号)(参議院送付)

     ――――◇―――――
○村田委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、参議院送付、下請代金支払遅延等防止法の一部を改正する法律案、下請中小企業振興法の一部を改正する法律案及び小規模企業共済法の一部を改正する法律案の各案を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 各案審査のため、本日、政府参考人として経済産業省大臣官房商務流通審議官望月晴文君、経済産業省大臣官房審議官桑田始君、中小企業庁長官杉山秀二君、公正取引委員会事務総局経済取引局取引部長楢崎憲安君、法務省入国管理局長増田暢也君、財務省大臣官房審議官浦西友義君、財務省国際局長渡辺博史君、国土交通省大臣官房審議官松原文雄君、国土交通省海事局次長金子賢太郎君、国土交通省政策統括官鷲頭誠君及び海上保安庁次長津野田元直君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○村田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
○村田委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。小池百合子さん。
○小池委員 おはようございます。幾つか質問させていただきたいと思います。
 エビアン・サミットが終わりました。初めて拉致問題が明記されたという点、それから、北朝鮮とともにイランが非常にクローズアップされている点などなど、目を引くところが幾つかあるわけですけれども、経済に関しては、世界的な成長の強化ということで、主なダウンサイドリスクは後退して、回復の条件は整っているという議長総括があるわけでございますが、残念ながら、日本経済、いまだにデフレの目覚ましい解消には至っていないということでございます。
 そういった中で、きょうは、日本経済の縁の下の力持ちであるはずの中小零細企業の下請を取り巻きます環境の整備の一環としての法律改正、このように認識をしているところでございます。また、ついこの間まで、一日に三回ほど質問の機会があったんですが、なかなか最近はございませんので、この後、若干関連した質問もさせていただくことをお許し願いたいと思います。
 まず、法案につきましての審議に入りたいと思うんですが、下請振興法の関係で、今回の改正の趣旨という一番大きなテーマから入らせていただきたいと思います。
 製造業の下請事業者は、残念ながら減少の一途をたどっておりまして、物づくり大国という日本としては大変ゆゆしきものがあるかと思います。それでも、中小製造業の半分近くが下請事業という現実でございます。また、今回の改正でのポイントは、情報サービス分野の下請という点も加えられたということかと思います。私もテレビの仕事を長年やっておりましたので、テレビの下請プロダクションの悲哀といいますか、女工哀史よりも激しいというか、そういう実態も現実に見てまいりました。それだけに、環境の整備をしてあげる必要があるかということを痛感するわけでございます。
 まず第一に大臣にお伺いしたいのは、こういった下請中小企業の役割、この認識がまずベースにないといけませんし、今後、今回の改正に限らず、やはり中小下請企業をどのようにして活性化していくのか、もちろん親元の問題もございますけれども。そういった認識を踏まえた上での今回の法改正についての考え方、そして具体的な支援策の中身について伺いたいと思います。
○平沼国務大臣 世界第二位の経済大国であります日本は、企業の数も圧倒的に多いわけでございまして、五百万社を下らない数があると言われております。そのうちの九九・七%が中小企業、こういうふうに言われておりまして、今先生御指摘のように、製造業の中でも、確かに比率は下がってきておりますけれども、四七%強、約半分に近い数が中小企業、こういうことでございます。したがいまして、下請中小企業というのは、製造業においても、サポーティングインダストリーとして日本の産業基盤を形成して、そして産業の競争力に大変大きな寄与をしていると思っております。
 他方、中国に象徴されますように、海外の廉価な製品との競合、競争激化を考えますと、我が国の産業の目指すべき方向は、より付加価値の高い製品あるいはサービスを生み出していくこと、これが必要であると私どもは考えています。そして、下請中小企業は、まさにそのための国内の企業間の連携協力関係強化のための担い手としてますます不可欠な存在になってくる、このように思っているところでございます。
 また、今先生御指摘のように、近年、我が国経済のサービス化、それから製造業における各種サービスの外注化の進展等によって、サービス業の我が国の経済活動における比重が非常に増大をしてきております。こういう中で、現場においでになられたということで実情をよく御承知であるテレビの番組の制作業でございますとか、あるいはソフトウエア業など、サービス業等においても下請の分業構造の構築が見られているところでございます。
 そういう背景の中で、厳しい状況に直面している下請中小企業に対して適切な支援を講ずるべく、今回、下請中小企業振興法の改正案を提出させていただいたところでございます。
 この改正案におきましては、この法案の中に盛り込まれておりますけれども、製造業に加えましてサービス業等の下請中小企業を法の対象として追加するとともに、親事業者と下請事業者が共同して作成する振興事業計画の策定について、政令による業種指定というものを撤廃いたしまして、広くこれらの下請中小企業が計画を作成できる、このようにさせていただきました。
 そしてまた、企業を構成員とする事業協同組合に加えまして、例えばテレビの番組制作にかかわるさまざまな職種の個人も加わった任意のグループ、これにつきましても振興事業計画の作成主体とする、こういう措置も講ずることにさせていただきました。
 さらに、この支援措置も、これまでハードが中心でございましたけれども、例えば売掛金債権担保保険の特例措置を設けまして資金繰りの支援を追加する、このようにさせていただいております。
 こうした一連の措置によりまして柔軟な企業関係を支援することによりまして、非常に大切な下請中小企業の経営基盤の強化といったことをしっかりと図っていきたい、このように思っています。
○小池委員 中小企業、そして下請に対しての国の施策、これまでも幾つかございます。そして、また今回の法改正によって分野を広げていくということで、その分だけウイングも広がるというふうに思うんですけれども、残念ながら、これまでの下請振興法に規定した振興事業計画ですとほとんど使われていなかった、そのために改正をするということでございましょうけれども、法制度上の問題のみならず、そもそも、そういう制度があるのを中小企業そのものが知らないというようなこともございます。PR不足、そして申請手続が煩雑であるという声を聞くわけでございますけれども、今回こういった点で、PRの面、手続の面、どのような改善が期待できるのか、教えてください。
○西川副大臣 まさに御指摘のとおりでございまして、実績としては造船業を中心に十二件しかなかったわけであります。
 そこで、まず第一に手続を、煩瑣、煩雑を簡便化するという意味では、十二項目もございましたいろいろな申請、さらにその枝葉がたくさんあったわけですけれども、これを半分ぐらいに何か減らせないかという努力を今いたしております。
 それからもう一つは、PRでございますけれども、従前は関係団体に説明をするだけであったんですが、今度は、各都道府県にあります下請企業振興協会というのがあるんですが、そこに講習会を、ブロック会議を地区ごとに開く、それからパンフレットをつくってお配りをする、それから説明会を徹底して行う、こういう努力をいたします。
 それから、主務大臣が複数の場合には、今までそれぞれに煩瑣な書類を提出していただいたんですが、これからは窓口を一カ所、どこでも、どの主務大臣でもよろしいということ、いわゆるワンストップ化を図ることといたします。
○小池委員 今御指摘のあったワンストップ化というのは、ぜひ進めていただきたいと思います。それぞれ窓口に行っても、たらい回しにされるというようなケースはいまだにたくさんございますし、大体、そういう支援を望む人というのは、かなり焦っていたり、いろいろと、本業のことをしっかりやらなくちゃいけないのに、またそういう煩雑なことについて労力もかかってくる。せっかくこれだけネットの時代ですし、いわゆるすごろく風の、どんどん次のページへ、自分の関係したところにたどり着くとか、そういったネットの利便性などもこれから活用して、この法律のみならず、全体的な支援についてお図りいただきたいと思います。
 そんな意味で、いろいろな対策はこれまで講じられているのにもかかわらず、例えば、平成十三年度では、創業転業貸し付けの実績というのはゼロとなっておりますし、新規事業展開等貸し付け、これも非常に有意義だと思うんですが、実際には十二、三件しか使われていないというのは、まさに、これまでいかにPR不足であったかということを数字で物語っていると思います。
 ですから、まず、先ほどのワンストップサービスもそうでしょうし、もう一度ほかの中小企業関連の施策も、実際つくって、看板はかけました、のれんはかけました、ただしお客さんは来ませんというのでは、ここでいろいろなことをいつも審議もしているわけですから、それが結局むだになってしまうというようなこともある。そういった点で、中小企業政策全体もぜひ一度精査して、使い勝手のいいもの、効果のないもの、実は効果があるけれども何らかの予算的なものがうまくいっていないということ、そういったことをこの際ぜひ洗い直していただきたいということをまず要望いたしたいと思います。
 それで、創業転業時貸し付けが十分活用されていないということを今指摘させていただいたんですけれども、転業は別にしても、特に創業の場合は非常に華々しくて、やる気があって、希望に満ちてということがあるんですけれども、いざ始めてみるといろいろな困難もついてくる。そして、何が一番困難かということを、実際にそういうことを、ベンチャーなどをやっておられる方に聞いてみると、ずばり運転資金に事欠いてしまうというようなことで、せっかく立ち上げました、だけれども運転資金が間に合わなくてそのまま消えましたというので、これで、せっかく起業したのがすぐ廃業なんという話になってしまう。この辺の見通しをつけるのも経営者としての能力でしょうけれども、今の金融の状況を見ておりましても、特に私などは近畿圏、大阪ということで、りそなの問題などは、これから、せっかく立ち上げたばかりなのに今不安でいっぱいというようなことは、現実の問題としてあるわけですね。
 ですから、企業の創業の支援は美しくて希望に満ちるんですけれども、実際の運転資金のところを何とかもう少し手厚くならないのかどうか、このあたりについての対策、お考えがありましたらお聞かせください。
○平沼国務大臣 小池先生御指摘のとおり、創業支援ということは、新しいメニューも相当つくらせていただきまして、従来のいわゆる土地担保ですとか個人保証ですとか第三者保証なしに、事業計画に着目をして、そして創業の支援をする、こういう制度をつくらせていただいて、これは従来の十倍のスピードで利用していただいています。
 それで、御指摘の、やはり運転資金、創業してからいかにその企業が立ち上がって軌道に乗るか、そこの大切なところに対する政策というのをしっかりしろ、私はおっしゃるとおりだと思っておりまして、私どもとして、企業の運転資金調達の支援策といたしまして、一つは、創業七年以内、こういう中小企業者を対象にいたしまして、昨年の一月から、国民生活金融公庫が創業者の事業計画を審査して無担保無保証で五百五十万円まで融資する新創業融資制度、これをつくらせていただきまして、今まで四千五百件で約百四十四億の実績を上げております。
 昨年の十一月には、商工中金において、独創的な技術、アイデア等により新たな製品や事業分野を創造する中小企業者に対しては無担保で三千万円まで融資を行う起業挑戦支援無担保貸出制度、これを創設したところでございまして、これまで、まだ実績は少ないんですけれども、二百件、二十一億円の実績が上がってきております。
 御指摘のように、非常に大切なことでございますので、私どもとしては、こういった支援策を積極的に講ずるとともに、創業、ベンチャー企業の拡大と、そして、せっかく立ち上がったものがしっかりと根づいて伸びていくような、そういう施策というものをやらせていただきたい、こういうふうに思っております。
○小池委員 無担保となりますと、これは貸す方も、それはやはり祈るような気持ちの部分もあって行うこともあるんだろうと思います。また、それが結局、融資に対してそれをちゃんと戻していくということができない、モラルハザードということも言われますけれども、モラルハザードにしたくないけれども結局そうなっちゃうというようなことなど、経済全体の状況などもあるわけでございます。
 これは、私、要望なんですけれども、やはり、日本経済を活性化していくために、もっと女性の力を使ってほしいと思うんですね。私の友人などでも、すごくやる気のある人がいっぱいいて、ただお金がないと言っている人たちが結構いる。そして、我が国は発展途上国でありませんけれども、グラミン銀行みたいな、マイクロクレジットみたいなので女性を対象にすると、もうほとんど返ってくる、きちっと戻るものは戻ってくるみたいな感じで、ぜひとも今後の中小企業、そしてベンチャーの施策の中に、もっと女性の力を活用するというのを、ぜひ大臣、大臣は女性の気持ちがよくおわかりだと思いますので、多分そうであろうということはこれから証明してくださると思いますので、ぜひとも進めていただきたいということを強く申し上げていきたいと思っております。
 それから、きょうは下請の問題ですけれども、親が海外に出ちゃったら、下請も、力のある下請は一緒に出ていくんですね。ところが、それについていけないという下請も山ほどあるわけですから、根本問題は何かといったら、親が出ていかないで済むようにするためにはどうしたらいいのか。では、なぜ親は出ていくのかといったら、やはり日本の場合ですと、高い労賃ということになってしまう。ですから、雇用が非常に悪化して、これまでと比べたら本当に悪化しているわけでございますけれども、その大もとをどう逃さないかということをもっと真剣に考えるべきではないかというふうに思います。
 もちろん、経済活動ですから、基本的にそういった労賃という大きな要素を踏まえて、どうすれば経営に利するかという経営判断として海外に拠点を移すという例は後を絶たないわけですけれども、もう一度その辺のところの根本問題を見詰め直すということで、今いろいろ特区構想が進んでおりますけれども、例えば、中国が行っている経済特区なども、逆の意味で、それをこちら日本版にすると、安い労賃の労働者をむしろ何万人単位で日本に連れてきちゃう。そこは特区で、本当に限られた形で、一種の居住空間とすれば、ちゃんとしてあげるということは最低ベースですけれども、そうすると、親元が出ていかなくてよくなって、そして日本全体の雇用はかえって守られるというようなことだってあると思うんですね。
 ですから、物づくり特区とか、セーフガードを発動したりする前に、出ていかないということをもっと考えるべきで、そんな発想もあるのではないかなと私は思うんですけれども、大臣、いかがでしょうか。
○平沼国務大臣 確かに、例えば中国が労賃で比較しますと日本の二十五分の一、三十分の一、そういう中で、やはり製造拠点というものを特に中国に移す、海外に移転するということがここ十年非常に顕著でございました。例えば製造拠点移転率で見ますと、一九九〇年は六・四%ぐらいでしたのが、十年後にはそれが一七%近くなってきている、そういう空洞化が起こってきていることは事実でございます。
 それの対策として、今先生から御指摘のあったそういう特区をつくって、そしてそこの中でインセンティブを与えて、そしてその中小企業も日本にとどまって、そして、技術力はもともとあるし、ある意味のポテンシャリティーがありますから、そこでしっかり活動してもらうということも非常に大切なわけでありまして、今回の特区構想の中でも、全国からいろいろな応募がございましたし、また企業からも応募がございましたから、そういったことを展開していくことも非常に重要なことの一つだと思っています。
 もう一つは、これは根づいてきて、もう御承知のことだと思いますけれども、地域のそういうベンチャーを含めた中小企業に対して、やはりそこでしっかりと根づいて、そしてその地域で雇用を獲得しながら、そして中小企業がしっかりと経済活動が行える、そのために、いわゆる地域の産業クラスター計画というのをスタートさせていただきました。
 これは、産学官の連携で、やはりイノベーションを主体として、地域の特性を生かして、そしてその地域の拠点化によって経済を活性化しようという形で、現在、日本全体で十九カ所が始動をいたしておりまして、参加する大学の数も二百を超える、そして企業ももう五千社になんなんとする企業がここに参加をして、そこから新しいベンチャー、そしてそこに根づいていた中小企業が活性化をする、こういうような事例も出てきております。
 こういったことも同時に伸ばしていけば、私は、そういう意味でこの空洞化、海外移転、そういうものが防げて、そして日本の地域経済も活性化する、こういうことにつながっていくと思っておりますので、そういうことも含めてしっかりと私どもは対応していかなければいかぬ、こう思っています。
○小池委員 私の特区のポイントは、やはり労働力の問題のところでございまして、それも関係の方々あわせて、これは労働の問題でいろいろほかにも問題がございます。ぜひともお考えいただきたいということを申し上げたいと思います。
 それで、この下請代金法に関連して、公取の方にも伺っておきますけれども、今回サービス業が対象として入ったということでございますけれども、やはりどういう規制なのかという遵法意識を高めておかないと、違反と勧告の堂々めぐりになってしまうということはかえってマイナスだろうと思いますので、これもPRということになるんでしょうか、どのような実効性ある対応策をとっていかれるのか、教えてください。
○竹島政府特別補佐人 御指摘のとおり、今回の改正で広くサービス業が対象になります。その結果、現在のところ製造業で三十万社ぐらいが対象になっておりますが、新たに三十万社ぐらいが恐らく対象になってくるだろう。したがって、それぞれの業界に対して十分にPRをさせていただかないと、御指摘のとおり混乱が起きるだろうというふうに思っております。
 私どもといたしましては、この法律が国会でお認めいただきましたら、具体的に、なるべく早いうちに運用基準とかガイドラインとかいったものを用意いたしまして、それで関係の業界団体、企業、それから中小企業の方々に対しましてはいろいろなルートがございますけれども、中小企業庁の所管しておられるような団体、商工会議所等々含めましてそういうルートを使いまして、今度の法律改正の具体的内容についてきちんと周知徹底をさせていただきたい。
 それから、一番問題になりますのは、運用基準とかガイドラインに基づいて法律を執行してまいりますので、これにつきましては前広に、オープンにして、パブリックコメントもお願いをしたいと思っております。
 いずれにしても、相当の量がふえますので、我々の方の体制の強化もしなきゃいけませんし、PRについてはできるだけ最大限の努力をしなきゃいかぬ、こう思っております。
○小池委員 あともう一つ、共済法の方ですけれども、これは何よりも予定利率の引き下げというもう大変な大工事をやるわけでありまして、これによって共済の収支が改善されるということと長期的な安全性を確保するということはわからないでもないんですけれども、共済額は切り下げられるわ、負担増になるわと、踏んだりけったりということになって、これは率直な受け取り方だというふうに思っております。それだけに、やはり契約者への説明をきっちりとしてもらわないと、これは何だという話になる。
 今週、何か週刊誌の見出しだけ見ていますと、競って各誌が共済を取り上げている。だから、この共済に限らず、あらゆる共済というのがやはり運用がうまくできないということと、新規の加入者の数よりも出ていっちゃう人の数が多いというインバランス、生保もそうですけれども、共済が抱えているのは共通した問題があろうかと思います。
 その意味でも、やはり今回も、新規の加入者を逃さないというか、今いる人を逃さない、それから新規の加入者にそれでも入っていただけるような工夫もしなくちゃいけません。それに対しての説明責任、そしてまた、そういった不安を呼び起こさないためにどのようなことを考えておられるのか、ここはきちっと伺っておきたいと思います。
○西川副大臣 大変大事な御指摘であるというふうに思います。
 そこで、メリットがありますよということをまず入っていただく対象者に申し上げなきゃいけないと思うんですけれども、それは主として税制の面でございます。
 納付金は全額所得から控除されるということがあります。それから逆に、給付金につきましては、一括で受けた場合には退職金と同じ退職所得の扱いで税制上の有利な措置がございます。それから分割で受け取っていただく場合には、これは公的年金の雑収入、雑所得、そういう税制の優遇措置もございます。それからあとは、これに入っていただきますと、無担保無保証で即日融資が受けられるという仕組みもございまして、これは数字を申し上げますと、平成十三年度の実績で十三万件の利用実績がございまして、三千二百億円ほどの実績もございます。
 こういうようなことをしっかりPRいたしまして、率直に申しますと、モデル年金で七百二十万円ぐらい受け取れるはずである方が、平成二十年ぐらいには、複利で計算していきますから減ってまいりまして六百八十万ぐらいに、約四十万ぐらい年間で減収になるわけなんです。
 したがって、これは今先生御指摘の、大変世間の注目をいただいている、反省をしていかなきゃいけないんですが、そこらについては御加入時に、こういう環境が変わった場合には受取金額も減りますということは書いてはあるんですけれども、そういうものはなかなか加入のときにお読みになる方は少のうございますから、御指摘のようにしっかりPRをし、この事情を御理解いただいて、この制度を堅持できるように工夫をしていきたいと思っております。
○小池委員 こういう制度を始めるときは、いいことをだあっと言って、それでつくり上げていくわけですけれども、これまで考えられないデフレであり、産業構造の変化等々があることはよくわかるのですけれども、やはりここはしっかりと説明責任を果たしていただくことが、この共済制度の存続そして維持発展につながるということは言うまでもないと思います。
 さて、下請といいますと、こういった物づくりの分野のみならず、私などは、建設業界なども下請、孫請、ひ孫請みたいなことで想像するわけなんですけれども、そもそも公共事業の総額そのものが削られている中で、仕事の奪い合いはますます激しくなってきている。これまで談合ということがよく指摘されてきましたけれども、むしろ今は奪い合いのためのダンピング、これは何をもってダンピングとするのかということは、またこれは問題でありましょうけれども、非常にそのところ、仁義なき戦いが今行われているのではないかと思うのですけれども、この実態について、数字などがあれば、国土交通省の方から伝えてください。
○松原政府参考人 お答えを申し上げます。
 先生御指摘のとおり、建設業、今市場規模が大きく縮小しておりまして、まさに低入札によって工事をとり合うという状況になっております。
 私どもの方で調査をいたしておりまして、それによりますと、例えば私ども国土交通省の直轄工事でございますが、直轄工事の場合には比較的、ダンピングといいますか、仕事の奪い合い、過度の低入札というのはそれほど多くはないというふうに言われておりますが、それでも十三年度は全国ベースで三百五十件と、前年度に比べまして三割ふえております。それから地方公共団体でございますが、これの方がむしろひどうございまして、もちろん地域によってあるいは公共団体によってかなり差がございますが、なべて申し上げますと、十三年度、全国で大体三千数百件ということで、前年に比べますと倍の数字になってきておるということでございますことも心配をして、いろいろな対策を講じておるところでございます。
○小池委員 明らかにそういった過度の低価格入札がふえてきているという実態を今お伝えいただいたわけでございます。
 もちろん、日本の公共事業はそもそも高いのじゃないかというような指摘は以前からあるわけで、それがある種、競争によって価格が下がっていくというのは、これは納税者にとっては利益であろうかと思いますが、しかしながら、仕事をとろうとする余りに採算を度外視して、まず採算を度外視して仕事をとるというのは私よくわからないのですけれども、そういう形で、余りにも低価格でもってほかの企業をなぎ倒してしまうというような例も実際には散見されるところであります。
 中には、これは企業によって、日本企業、それ以外の企業、なかなか分けにくいところがあろうかと思うのですけれども、例えば在日の関係の方で、特に北の方なんですけれども、とにかく低価格で入札をとってしまう。そんな安い値段でよくとれたなというのは、ほかのことを考えると、要は下請にお金を払わないと言うんですね。それは安くできる。仕事だけさせて払わなければ、それは安くできます。その間に日本の同業他社は仕事そのものが来ないわけですから、それで下請の方は仕事をしたけれどもお金が払われない、もしくは本当に約束違反の価格になってしまって赤が出てしまうというようなことで、結構現場は惨たんたる状況になってきていると思います。
 私は、ここでもう一つ指摘しておきたいのは、そういった仁義なき戦いの中で、公共事業は何のためにやるのかといったら、社会の将来的な整備をする、インフラの整備ということもありますけれども、やはり景気を刺激するという効果はいつの時代もあるわけでございまして、刺激度がどれぐらいかというのは問題ですけれども、日本の経済をよくしようと思って税金等を使っての公共事業が行われているのに、そういった余りのダンピングで、結局それが仕事につながらないで、むしろほかの会社をつぶして、そしてまた、あげくの果てに、例えば総連を通じて北の方に献金がされるとなったら、何のことはない、日本の税金は結局、朝銀問題と同じように、マネーロンダリング的に結局北に行ってしまうというのは、これは安全保障の問題ではないかというふうに私は思うのです。
 そういうふうな調査を国土交通省はされたことはあるのでしょうか、そもそもできないのでしょうか、お答えください。
○松原政府参考人 お答えを申し上げます。
 そのような調査をいたしたことはございません。建設業におきまして、私ども、経営者の方々がどういう国籍の方々であるのか、あるいはどういった方々であるのかというような色分けはいたしておりません。
 ダンピングにつきましては、先生今御指摘のありました、まず私ども、公共工事を中心といたしまして、品質の問題が非常に心配でございます。あわせまして、下請へのしわ寄せというような問題がございまして、そういった観点から、例の入札契約を通じまして、各発注者それから地方公共団体を含めまして、そういったところに指導を徹底いたしているところでございます。
 それから、私どもの工事につきましては、低入札でとりました工事につきましては、工事のできばえ等につきましてかなり懸念があるということで、事前の審査を厳密にやる、工事期間中の監督を重点的に行うとか、それからさらに加えまして、いわゆる履行保証制度、その会社が途中でおかしくなったときの保証制度がございますけれども、そういったものの保証もほかより手厚くとらせるというような対策を講じておるところでございます。
 そういった形を通じまして、ダンピングの防止を図っていきたい、このように考えているところでございます。
○小池委員 私が指摘している、ダンピングの問題だけではございませんで、お金の流れが一体どうなっているのかというのは、私は、これは安全保障の観点から調べるべきだということを申し上げておきたいと思います。
 その関係で、お金をえいやと運んでいたのが万景峰号でございますけれども、六月九日に入港予定と聞いておりますけれども、今回これだけ注目されている中で、核兵器を製造するための部品であるとか段ボールに入れたお金をどんと積み上げるなどということは、絶対するはずがないと私はむしろ思うのです。それで抑止力があるか、あるといえばあるのでしょうけれども。ですから、今回の船を徹底して調査される、各役所の方でその体制をとっておられるようでございますけれども、それは結果的には、万景峰号には何もなかったんだということの証明をしてあげる、正当化してあげることになってしまうのではないか。何でこれまでやっていなかったんだということを福田官房長官も記者会見で言っておられます。
 そこで、きょう、それぞれ担当の、財務、法務入管ですね、皆さん来ていただいているので、何でこれまでやらなかったのかということを、弁明ではなくて、きっちり理由を言ってください。
 そしてまた、今回の万景峰号については、平沼大臣、これもキャッチオールの対象になるのかどうか。そしてまた、同時に、万景峰号はシンボル化しておりまして、実際の持ち出し等は、年間千三百隻に及ぶ北朝鮮船籍の貨物船等々で地方の港に入っているということでございまして、これは今後も徹底して行うべきだと思っております。
 それぞれでお答えいただきたいと思います。
○平沼国務大臣 お答えさせていただきます。
 これまでは、そういう意味では、確かに日本の体制というのはルーズな面もあったことは否めない、こう思っております。
 私どもに関して申し上げますと、従来から、安全保障上の機微に属するそういう物品に関しましては、規制リストに基づいて厳格にチェックをしてきたところでございます。そして、今御指摘がございましたキャッチオール体制につきましては、昨年の四月から強化をいたしまして、そして、このキャッチオール体制の中で、北朝鮮向けの、これは大量破壊兵器に結びつくようなそういう物品を香港で押さえることができた、こういうような事例もございまして、今回、万景峰号が入港をする際には、当然、キャッチオール体制で臨むわけでございますし、また特別な専門家も派遣をして、そして税関当局と連携を密にして万全を期していかなければいかぬと思っておりますし、その他の港に関しましても、キャッチオール体制をしっかり充実させながら対応していきたい、こういうふうに思います。
○浦西政府参考人 お答え申し上げます。
 万景峰号に対しましては、税関は、同船舶の入港に際しまして、必ず税関職員が乗り込みまして入港尋問を行っております。さらに、新潟港へ停泊している間、警察、海上保安庁等の関係機関と連携を確保しつつ、同船を監視しており、厳重な警戒に努めているところでございます。また、同号によって輸出入される貨物や同船舶に乗船して出入国する旅客の携帯品に対する検査等につきましても、従来より、地元の東京税関新潟税関支署へ東京税関本関からの応援職員を派遣しつつ、厳正な審査、検査を行っているところでございます。
 今後につきましても、関係機関と連携を密にいたしまして、一層の厳重な水際取り締まりに努めてまいりたいと思っております。
 さらに、地方港におきます北朝鮮からの輸出入につきましても、厳重な取り締まりをしておるところでございます。
○増田政府参考人 入管の立場でお答えさせていただきます。
 入管といたしましても、従来から関係省庁と連携いたしまして、法令に基づいて審査を実施してきたところでございまして、具体的には、万景峰が入港するたびに入国審査官が船に臨船して、船内で乗客の入国審査を実施いたしておりました。また、乗員については、原則として上陸は禁止の措置をとってまいりました。それから、入港してから出港するまでの間、二十四時間体制で船舶の乗降口に職員が立って、舷門立哨といいますけれども、その乗りおりを見張っている、こういうことで入国審査官を配置いたしてもおりました。
 このようにして、従来から入管は、不法上陸あるいは不法出国という、人の動きの防止に当たってきたわけでございまして、ことし一月に入港した際は、地元だけでなくて東京入管からも職員を応援派遣して警備の強化に当たってきたところでございまして、今後とも、引き続き厳正、適正な入国審査に努めていきたいと考えているところでございます。
○小池委員 これまでちゃんとやってきたんですよというお話だったんですが、北朝鮮の工作員の人は、日本に来たりいろいろなものを工作するのは、レストランに入ったりトイレに入ったりするほど簡単だというようなことを生々しく証言しています。万景峰号でミサイルなどの部品が日本から九割運ばれたというアメリカ上院での、下院ですか、の証言もございます。
 一生懸命やってこられたんでしょうけれども、結果として、不作為の行為ということで、我が国の安全保障が脅かされているという現実を申し上げ、入港そのものを阻止せよということを最後に申し上げて終わりたいと思います。ありがとうございました。
○村田委員長 福島豊君。
○福島委員 大臣、副大臣また公取委員長、大変御苦労さまでございます。
 下請中小企業は、現在、日本経済の構造転換の中で大変厳しい状況に置かれていると思います。私の身近でも、この十年の間に幾つもの企業が倒産をいたしました。現に、下請中小企業の比率は、昭和五十六年の六五・五%から、平成十年には四七・九%にまで下がっているわけでございます。
 一つは、製造業の製造拠点の海外への移転ということも大変大きな影響を与えております。そしてまた、競争力を高めるということから、親企業のリストラというものも進んでおるわけでございます。リストラの過程の中では、今まで下請に出していたものを内製化するというようなこともございます。逆に外部委託ということで、周辺的な事業を委託するということもありますけれども、製造業等では逆に内製化するということもありますし、そしてまた系列取引の見直しというようなことも大きく進んでいるわけでございます。こうした環境変化が下請中小企業の淘汰の時代を引き起こしていると思うわけでございます。
 今回のこの法改正は、こうした下請中小企業に対して支援を与えるといいますか、生き延びていくための環境づくりを進める一助になるような改正なんだというふうに私は思っております。もちろん、下請中小企業がどうやって生き延びていくのか、みずからの自己防衛的なといいますか、スリム化を図るということもありますし、そしてまた新しい高付加価値の分野に進出を図っていく、いろいろな側面があろうと思います。
 まず初めにお聞きしたいことは、今回のこの法案、下請中小企業振興法改正案を提出されました趣旨について御説明をいただきたいと思います。
○平沼国務大臣 お答えさせていただきます。
 現在、中小企業をめぐる環境というのは、デフレの進行でございます。それに伴って、海外移転の空洞化、こういうことで大変厳しい環境に置かれていることは事実でございまして、私どもとしては、しっかりとした対策を講じなければいかぬ、こういう基本的な考え方が背景にあるわけでございます。
 国内における産業基盤を維持しながら、今お触れになりましたけれども、より付加価値の高い製品ですとかあるいはサービスを生み出していくためには、企業間の連携協力関係の強化が不可欠であると思っておりまして、その重要な担い手である下請中小企業の振興を図る、そのことは我が国にとっては喫緊の課題である、このように思います。
 これまで下請中小企業振興対策につきましては、本法に基づきまして、製造業を主たる対象、こういうことにしてまいりました。そして、経営基盤の強化あるいは取引あっせん等の措置を講じてきたところでございますが、昨今、非常に大きく状況が変化してまいりまして、例えば商品に占める割合あるいはGDPに占める割合というのはサービス部門というのは非常に大きくなってきて、これが現実の姿に相なってきております。
 そういう意味で、今回、サービス業をその対象に業種として追加する、こういうことによって振興対策の充実強化を図る必要がある、そういう観点もございまして、そして御指摘のような、今の厳しい状況の中で下請企業がしっかりやっていけるような、そういう体制をとるためにこの改正案を出させていただいた、こういうことでございます。
○福島委員 二つあると思うんですね。下請中小企業といいましても、製造業にかかわる下請というのはどんどん実はシュリンクしている。一方では、例えば事務作業とかそういうもののアウトソーシングがどんどん進んでおりますから、サービス業にかかわる下請というのはどんどん膨らんできている。このサービス業にかかわるところは、下請の取引関係というものを適正化してきちっとその権利を守ってあげるといいますか、そういう視点が非常に大切だと思うんですね。そして、物づくりの方はどうするかと。製造業の方でございますけれども、ここのところは、今大臣おっしゃられましたように、どうしたら新しい分野に向かえるのか、どうしたら新しい需要ができるのか、ここのチャレンジが非常に大切だろうと思っております。
 この改正案の中には、振興事業計画についての見直しということが盛り込まれているわけでございます。先ほども御指摘ありましたように、承認実績は平成五年を最後に十二件にとどまっているという認識でございます。造船不況のときには役に立ったということなんでございましょうけれども、このスキーム自体が一般の下請中小企業にとって決して使いやすいものではなかった、そしてまた、それほどメリットのあるものではなかったということがこういう結果に結びついているんだというふうに思います。
 本改正案の中に盛り込まれましたこの振興事業計画の見直しについて、どのようなお考えで臨まれているのか、御説明をいただきたいと思います。
○西川副大臣 ただいま大臣が基本的な考えを申し上げた、その御指示を受けまして、私どもこの法案を提出するに当たりまして、ただいま先生の御指摘のような、法制定時、昭和四十五年でございますが、そのころの輸出型産業をいかに伸ばしていくか、こういうことと状況は変わりました。
 そこで、まず、政令で定めておりました五種類の業種に限定するというのをやめて、すべて振興事業計画を出していただけるようにするということが一点。それから、指定をしておりました事業協同組合、この中小企業は、法制定時、昭和四十年代の半ばごろは七百五十もあったんですが、それが現在では二百に減っております。先ほど先生お述べになったような状況が、環境変化があったということでございます。そこで今度は、この組合だけではなくて、親企業と一緒に研究会や勉強会、そういう任意の下請さんのグループが親事業者と一緒になって振興事業計画が出せるように、こういうことも今回改正の中に盛り込ませていただいた次第でございます。
 こういうようなことを私どもとしては基本に据えまして、ただいま先生御指摘の、下請を取り巻く経営、経済環境の変化に対応できるような、そうしたものにしていきたいと考えております。
○福島委員 よろしくお願いいたします。
 また、売掛債権担保保険の特例措置というものが新たに追加されたわけでございます。このことは非常にプラスといいますか、実効性のある措置なんだろうと私は思っておりますが、いずれにしましても、こうした新しい措置が加わったということを金融機関に対してもきちっと知っていただく必要がある、周知を徹底する必要がある、そのように思うわけでございますが、その点について確認をしたいと思います。
○西川副大臣 これも平沼大臣のイニシアチブのもとで、クリーンヒットをねらってこの制度をつくったわけでございます。売掛金債権担保保証制度であります。これが当初、思ったように伸びなかった。そこで大臣から、この原因を精査し改善をするようにという御指示を受けまして、私どもと中小企業庁長官、それぞれ現地に参りましていろいろな御意見を聞いて、そしていろいろ、三度にわたって使い勝手のいいようにいたしました。
 その結果、このたびのこの関連については、付保限度を一億から二億というふうに拡大させていただきましたが、まさに先生御指摘のように、現場で金融機関がそれについて理解を示してもらわなきゃ困ります。そこで、私どもは、これらにつきましても、商工会議所やまた信用保証協会にたびたびこのことについての十分な、使い勝手のよい仕組みとして推薦するように、こういうことの督励をお願いしてございますので、ただいまの先生の御心配のないように、今後も鋭意努力をしてまいりたいと思っております。
○福島委員 よろしくお願いいたします。
 次に、下請企業振興協会等についてお尋ねをしたいわけでございます。
 発注企業四万社、受注企業十一万社のデータベースを持って、年間三万件の下請取引のあっせんをしておる。こうした、先ほど大臣おっしゃられましたように、連携をよくしていくということが非常に大切なことなんだというふうに思います。そこにまた新たなチャンスが生まれるということもあるわけでございます。
 今後、こうした仲介機能というものを強化していかなきゃいけない。特に、今ITの時代でございますし、電子商取引というものもあるわけでございます。また、そうしたEマーケットというのもあるわけでございます。こうしたネットを活用して、この下請企業の振興協会、仲介機能というものを強化すべきではないか、そのように思うわけでございますが、この点についてお考えをお聞きしたいと思います。
○杉山政府参考人 お答え申し上げます。
 先生御指摘のとおり、下請振興対策の中で、仲介あるいはあっせんというのは非常に大きな柱の施策だと思っています。
 それで、今お触れになりました下請企業振興協会にデータベースをつくっておりますが、これをさらに、今回、サービス業というものを支援対象に加えるということで、当然、そういったサービス業等のデータも加える、そういうことによってデータベースを拡充して、よりやりやすくするということは、当然のことながらやらなければいけないと思っております。
 それから、電子商取引の活用についてお触れなさいましたが、この下請振興協会で、平成十三年からでございますが、インターネットを活用いたしまして、親事業者それから下請事業者の双方が、いわば案件の情報を入力したり、あるいは希望の条件を持った案件を検索できるというような取引マッチングシステムというのを運用開始いたしております。まだまだ発展途上でございますが、製造業を中心に六千三百の登録があります。
 おっしゃるとおり、この時代の中で、そういったインターネットを活用した仲介機能を強化するというのは大変重要でございます。そういったマッチングシステムの登録をふやすと同時に、民間団体でも同じような取引あっせんをこういったインターネットを活用してやっているものがございますので、そういったものと相互乗り入れをする、それによって利用者の利便をさらにふやすというようなことについても実際に取り組んでいきたい、そう思っております。
○福島委員 また、この下請取引、三万件仲介しておるということでございますが、国内の取引の仲介だと。今や、やはりボーダーレスの時代でございます。そしてまた、世界規模での部品調達という時代になってきているわけでございますから、こうした取引も、海外からの発注というものをスムーズに結びつけるような、そういう視点も持つ必要があると思いますけれども、この点についてはどのように取り組まれるのか、お聞きしたいと思います。
○杉山政府参考人 お答え申し上げます。
 御指摘のとおり、販路を海外にまで広げる、あるいは部品の調達源を海外にも求めるということは非常に重要なことだと思っております。
 下請企業振興協会の中にこういった国際情報センターを設けておりまして、そこで、日本の国内の中小企業の方の便に立ちますようないろいろなマニュアルだとかパンフレットをつくりまして、関係のところにお配りをする、そしてそういった方々の便に資すというようなことは従来やってきておりますが、あわせて、ジェトロが、今先生がお触れなさいましたようないろいろなデータをそろえるとか、あるいはインターネット上で取引先のマッチング事業をやっているというようなことをしております。
 したがいまして、海外向けのいろいろな活動につきましては、この下請企業振興協会の情報センターとジェトロがうまく連携をとりまして、実体的な、有機的な連携をとりまして実を上げるということも取り組んでいきたいと思っています。
 具体的には、ジェトロがやっておりますインターネット上のマッチング事業と下請企業振興協会がやっているマッチング事業をこれまた相互乗り入れをするというようなことによって、国内のネットワークを海外にまで発展させていくというようなことも含めてやっていきたいというふうに考えております。
 ジェトロも非常に積極的に、私どもと一緒にやろうという姿勢を示していただいておりますので、積極的にやっていきたいと思っております。
○福島委員 よろしくお願いいたします。
 次に、下請代金支払遅延等防止法の改正案についてお聞きをしたいと思います。
 下請中小企業と親企業の取引というのは、これだけ経済状況が厳しくなっておりますから、今まで以上に難しいものがある。そういう意味では、取引の適正化を図るための今回の法改正というものは、早期に成立、そしてまた適切な実行ということをしていただきたいと私は思っております。
 まず初めに、本改正案の提出の趣旨、そしてまた背景についてお聞きしたいと思います。
○竹島政府特別補佐人 先ほど平沼大臣から御答弁がありました趣旨と、私どもがお願いしている下請法の改正、同じでございます。すなわち、経済のサービス化、ソフト化を踏まえまして、従来製造業と修理業だけを対象にしておりました下請取引、同じような取引上の問題というのがそういうサービス業においても見られるということでございますので、それに的確に対応しましょうということでございます。
 私どもは、こういった経済の変化というのは、当然のことながら、きのうきょう始まったことじゃないわけで、前からいろいろな議論がありまして、やるべきだということと、いや、ソフト産業の場合は下請法という法律の適用の対象にするのがなじむのかというような議論もございました。
 私どもはまず、平成十年に、こういう役務取引に関するガイドラインというのを示しまして、こういうことをやると優越的地位の乱用ということになって独禁法上の問題が出ますよというようなことをお示ししてきたわけです。そういう形で対応してまいりましたけれども、繰り返しになりますが、やはりガイドラインだけでは十分な効果が期待できないということになりましたので、今回法律改正をお願いしているということでございます。
○福島委員 この防止法の運用状況ということが問題だと思います。
 平成十四年度には、被疑事件千四百二十七件、このうち書類審査によるものが千三百五十七件、申告は七十件でございます。書類審査による件数と申告件数というのが大きく異なっている。申告件数はわずか四・九%でございまして、親企業との関係を考えると、申告は現実的にはなかなかできないということなんだろう、そのように思います。そしてまた、そういうことを考えますと、書類審査というものがやはり徹底して行われる必要がある。ましてこれは、対象を広げるわけでございますから、その体制も当然整備しなければいかぬわけでございます。
 公取におきまして、平成十四年度は、親企業に対しては一万七千三百八十五件、下請事業者に対しては九万九千四百八十一件、中小企業庁でもやっていただいておりますが、七万一千九十六件行われている。ただ、これは数字だけをちょっと挙げておりまして、実際どの程度のカバー率になっているのか、この点についてお聞きしたいと思います。
○楢崎政府参考人 御説明いたします。
 親事業者に対する書面調査は、若干小さな規模のところは除きまして、毎年ほぼ全数調査をしていると理解していただいて結構じゃないかなと思っております。
 それから、下請事業者約十万社、これは中小企業庁とも分担をしているわけでございますけれども、公正取引委員会で半分受け持っているところですけれども、二年に一回全下請事業者から書面調査をする、そんな状況でございます。
○福島委員 わかりました。
 そしてまた、この検査に当たります人的体制の問題でございますが、公取では二十九名の検査専任者がおられる、そして十二万件の対象を扱っている。中小企業庁では、三十五名で七万件の検査をしているということでございます。公取ですと、一人年間四千件を超える件数を扱っているということであろうと思います。
 今回の法改正によりまして対象が拡大をするわけでございますから、今二年に一遍行っているとおっしゃっておられましたが、それが三年に一遍になるのか四年に一遍になるのかというような対象の拡大になるんだろうと私は思います。今と同じような密度できちっとやっていこうと思えば、当然、体制の強化ということが必要なわけでございますし、そしてまた、体制を強化しなければ法改正をした意義というのも薄れてしまう、そのように思うわけでございますが、この点について、どのようなお考えで体制強化に臨まれるのか、お聞きしたいと思います。
○竹島政府特別補佐人 確かに体制の強化は大事なんですが、一方で、厳しい行財政状況のもとで、私どもの希望する増員が一〇〇%認められるという客観的な情勢でもない。しかしながら、私どもは、ことしもそうでございますけれども、来年度以降も引き続き増員には最大限の努力をしてまいりたいというふうに思っております。
 それに加えまして、今は公正取引委員会と中小企業庁で下請法の関係の仕事をしておりますが、本来、ほかの業所管の主務大臣も、中小企業庁の調査に協力ができるということに法律上なっておるわけでございます。今回、特に、情報通信でありますとか運輸業とかいうのが大きく入ってまいりますので、それぞれ総務省、国土交通省、こちらの省庁の御協力も得て、なるべく協力してやりたい。その結果、接触する密度が大幅に減ることのないように努力してまいりたいと思っております。
    〔委員長退席、竹本委員長代理着席〕
○福島委員 なかなか人員の増員というのは難しいと。私どももしっかりと公取の機能強化ということは応援をさせていただきたいと思います。
 となると、一方で大切なことは、申告件数が非常に少ないという環境にあるわけでございますから、気軽に相談したりとか、申告というとちょっとかた苦しいような気がしますので、やはり相談でしょうかね、一方ではそういう体制、環境づくりというものをしていくべきだろう、そのように思うわけでございますが、この点についてのお考えをお聞きしたいと思います。
○楢崎政府参考人 公正取引委員会内部に、一般の独禁法に関する相談窓口とは別に、下請法に関する特別相談窓口をつくっておりまして、かなり、年間数千件というタームで相談、親事業者からの相談もあるわけでございます。
 ただ、公正取引委員会だけで相談をするということでは不十分でございますので、全国の各地の商工会議所あるいは商工会の協力を得て、経営指導員という方がいらっしゃるわけでございますけれども、その経営指導員の方に下請法や独禁法というものの研修をやりまして、身近に相談できる相談ネットワークというのを今構築しているところでございます。
 さらに、下請事業者が申告するためには、下請事業者の方が下請法をよく知っていないといけないわけでございますけれども、下請事業者を対象とした講習会等も実施しているところでございます。
 それからまた、民間の経営者の方々の意見をよく聞くということも重要でございますので、下請取引改善協力委員という委員を委嘱しておりまして、ブロック等において会を開催いたしまして、経営者等から下請取引の実情等についてお話をお聞きするという機会等も設けているところでございます。
    〔竹本委員長代理退席、委員長着席〕
○福島委員 時間が限られておりますので、若干、通告いたしました質問を省略させていただきたいと思います。
 私は大阪の選出でございますが、繊維産業が大変多い。繊維関係の下請中小企業というのもたくさん存在をいたしております。平素から、例えばニット産業の関係者の方からは、特に経済のグローバル化、中国からの輸入品の増加ということで、大変厳しい状況に置かれている。下請といいましても、その価格というものはどんどん下げられている。そういう中で、いつまで自分ができるのかわからないという深刻な声がこの数年間ずっと実は続いておるわけでございます。
 今回、こうした法改正で、下請中小企業に対して一定の再生のための環境整備を図るということでございますけれども、このニット産業、繊維産業、これについて、現在の苦境と、そしてまたそれを打開するためにはどうしたらいいのか、経済産業省としてどう考えておられるのか、副大臣、よろしくお願いいたします。
○西川副大臣 先生御指摘のニット産業を含めて、日本の衣料品市場における輸入品のシェアは、重量ベースでは九割でございます。ところが、金額ベースでは五割でございまして、まだ、付加価値の高い商品、こういうものにつきましては国産品が主流でございます。
 しかし、輸入品と国産品の価格差の原因は、国内の生産や流通のロス、非効率、そういうことによるところも少なくないわけでございまして、これらを削減いたしまして、付加価値が高くコストパフォーマンスの高い、よい商品を開発して生産をし、販売をする、こういうことで、ニット産業を初めとする我が国の繊維産業の国際競争力を強化していきたい、こういうふうに考えておりまして、経済産業省といたしましては、繊維産業の競争力を強化いたしますために、次のような施策を講じております。
 まず、ニット等の繊維中小製造業者が、これまでの下請依存体質から脱却をしていただきまして、みずから商品企画を行い、消費者等にできるだけ近いところでみずからも販売していくという自立的なビジネスモデルを獲得していく。こういうことを促進していただくために、今年度、特にテキスタイルの川中を中心に、三十億円程度を用意いたしまして施策を開始いたしました。そして、今月公募を開始いたしましたところ、来月の末にこれは認定をいたすわけでありますけれども、既に説明会には二千社がおいでになっている、こういう実態でございます。
 そしてまた、輸出拡大のためにニット業界がニューヨークで展示会を催されたわけでございますが、これには、不肖でございますが、私がお手紙なども現地の方に差し上げまして、そして、この十月に開催されますインターテキスタイル上海、こういうものがあるわけでございますが、これにも我が国の繊維産業が一丸となって出展ができるように支援をしていきたいと思います。技術の開発でございますとか、人材育成の推進でございますとか、IT化の推進など、我が国の繊維産業の競争力を強化するために全国的に努力をしていきたいということでございます。
 さらに、川中につきましては、単にこの三十億円を単年度にとどめず、これからも追加的に支援をしていきたい、このように大臣から御指示をいただいておりますので、努力をしていきたいと思っております。
○福島委員 多角的な御支援をいただきまして、本当にありがとうございます。感謝を申し上げたいと思います。
 次に、小規模企業共済法の改正案について、最後にお尋ねをいたしたいと思います。
 今回、予定利率を引き下げる。現下のこの金利の状況でございますので、これは欠損金をさらに拡大しないという意味においてはやむを得ない選択である。しかしながら、それに際して、加入者に対しての情報開示というものがきちっと行われる必要があるというふうに思っております。
 ただ、私がより心配いたしておりますのは、平成六年から脱退者が加入者を上回り、在籍者数が減少を続けているということでございます。予定利率を見直したといたしましても、在籍者数がさらに引き続き減少するというようなことがあれば、この欠損金はさらに拡大をするのではないかというふうに心配をするわけでございます。
 そういう意味では、在籍者数が減少しないように、この制度をきちっと維持していくためには取り組みが必要だと思いますけれども、この点についてのお考えをお聞きしたいと思います。
○杉山政府参考人 お答え申し上げます。
 先生御指摘のとおり、この制度を長期的に安定なものにしていくということのためには、加入者の確保というものが大変重要でございます。御指摘ございましたように、在籍件数が減っております。こういったことから、加入促進策というものを強化するというのは非常に重要な課題だと思っております。
 従来も、私ども、主として二つの大きな活動をしております。一つは、先ほど西川副大臣の御答弁にありましたけれども、この制度は税制上のメリットがありますので、それを売りにして加入促進を図るということで、税への関心が集まります確定申告期に集中的に広報宣伝活動をするというのをやっております。それから、重点地区と申しますか、モデル県運動というのをやっておりまして、幾つかの県を選んで、そこにいろいろな資源を集中的に投入するというのもやっておりまして、これらは比較的高い成果を上げております。こういった従来の運動はさらに強化をいたしたいと思っております。
 さらに、それにプラスいたしまして、小規模企業者と日常接触のある、例えば保険会社とかこういったところと提携をするとか、あるいは、既存の契約者の方に新規の加入希望者を紹介していただくというようなルートを広げる。あるいは、加入促進業務を今までお願いをいたしております商工会議所とか商工会がございますが、それの報酬というとおかしいですが、加入をいろいろ勧めていただいた方へのメリットをふやすというようなことを含めた見直し、強化ということも進めたいと思っていますし、また加入していただいた方に、各種の相談会等を通じて、税制相談だとか、あるいは資金運用相談といったようなサービス業務も拡充をしていくというようなことをやりまして、加入促進というものを進めていきたいというふうに考えているところでございます。
○福島委員 時間が参りましたので、残された質問は割愛したいと思いますが、緊急経営安定貸付の創設ということも盛り込まれているわけでございますが、これも本当に使いやすい制度にしていただいてPRを徹底していただければ、そのように思う次第でございます。
 ありがとうございました。
○村田委員長 金子善次郎君。
○金子(善)委員 保守新党の金子善次郎でございます。
 厳しい経済情勢の中で、企業経営に携わっている方々は、経営を続ける中で合理化、効率化と大変な努力をなされているという現実があるわけでございますが、その中で、親事業者がみずからの利益の拡大を図るというようなことで、いわゆる不当な犠牲を下請業者に押しつけるということはあってはならないことだというふうに思います。
 そこで、いわゆる企業モラル、自由主義社会である以上は、下請とか親とか関係なく、適正な取引ということが確立されていかなきゃならない、このように思うわけでございます。今回の改正で提案されております下請二法案でございますが、これまでの適用範囲を拡大するということになっておりまして、サービス業等への拡大を図るということでございますけれども、これまでの法律の対象企業数が約二十九万七千、三十万弱、改正後はその約倍の六十万事業者になるということが予想されているようでございます。
 となりますと、実効ある法の執行の確保という観点から御質問させていただきたいと思いますが、事務の効率化を図るということも当然だと思いますが、実際上、調査に当たる人員の問題、あるいは、下請代金支払遅延防止法第九条三項の規定にいわゆる関係省庁との連携強化というものがあるわけでございますが、こういうものの対応も充実させていかなきゃならない。それから、サービス業が適用対象になるということになりますと、ソフトウエアの開発など専門的な知識というものがかなり検査官の方々も必要になるんじゃないかということも予想されるわけで、その研修。要は、そういう調査能力と申しますか、公正取引委員会としていわゆる実効ある法の執行というのを具体的にどのように考えておられるのか。一挙に対象企業倍増ということでございますが、その辺につきましてお答えいただきたいと思います。
○竹島政府特別補佐人 今先生いろいろな点をお触れいただいたわけでございますが、一つは、公取自体、今専門に検査官としてやっていますのは二十九名しかおらぬわけなんで、これをとにかく増員していくということがまず一つでございます。
 それからもう一つは、下請法の九条に基づく主務官庁からの御協力ということを具体的にやっていかなきゃいかぬ。特に総務省、国土交通省ということになろうと思いますが、この御協力をきちんといただくようなことを構築していきたい。
 あとは、仕事の中身は、書面審査というものが非常に多くて、あと必要に応じて立入調査をしているわけなんですが、書面のことにつきましては、やはりできるだけの合理化を図っていかざるを得ないだろうというふうに思っております。
 何よりも大事なことは、こういうふうに法律が変わったんだ、こういうものも対象になるんだということを、特に親事業者、サービス関係の親事業者に周知徹底をするということだと思います。当然、関係の下請の方々にも知っていただかなきゃなりませんけれども、やはり親をきちんと指導して、何かあったときにはこちらが厳正な措置がとれるような、そういう取り組みをしていきたい。大事なのは未然防止だろうというふうに思っておりますので、そういう取り組みをさせていただきたいと思っております。
○金子(善)委員 法改正はあれですが、実効あることを特に切望しておきたいと思います。
 今回の改正でまた、違反行為に対しましては措置の強化あるいは罰則の強化というものも図られているわけでございますが、公正取引委員会としましては、下請業者の方々に、悪質な事態は告発してくれというようなことを言われるわけですが、現実にはなかなかそれも難しいという状態にあるんではないかというふうに思います。
 そこで、先ほどからもお話があって、また委員長も言われましたが、定期書面調査等を実施するというようなことでございますけれども、これは平成十四年度の数字で見ますと、一万七千強の親事業者、それから約十万の下請事業者の書面調査で、千三百六十六件の違反が発見されたということが言われております。これはパーセントに直しますと、親事業者の八%が違反したというようなことでございます。
 こういう八%という実態でございますけれども、これは公正取引委員会としてどういう評価と申しますか、印象を持っておられるか、それにつきましてお伺いすると同時に、また、違反を発見するための方法、私も今申し上げたわけでございますけれども、本当に具体的に、適正な、何よりも、親事業者とか下請事業者という関係だけではなくて、基本的にはこの日本の取引というものが適正に行われているということが一番望まれるわけでございます。そういう観点から、何らかの方法、効果的な方法というものが必要だと思うわけでございますけれども、委員長として、その辺、何らかのお考えをお持ちなのかどうか、お伺いしたいと思います。
○竹島政府特別補佐人 私どもの調査で対象にした親事業者の中で、違反と申しますか、警告なり勧告を受けたというものが八%というのは、御指摘のとおりでございます。
 その中で、中身を見てみますと、支払い遅延とか減額とかいうふうないわゆる実体規定の違反行為をやったというのは半分の四%であるということでございまして、これを多いというのか少ないというのか、ちょっと、なかなか簡単には評価が難しいのでございますが、いずれにしましても、これは下請法というものがなくて済むような時代になるのが一番望ましいわけでございまして、それぞれが独立して本当に対等の立場でできればいいんですけれども、そうはいっても、現実は、厳しい中で、なかなかそうならないということでございます。
 したがって、最後に大変難しい御質問をいただきましたけれども、私どもとしては、きちんと、優越的地位の乱用とは何だというようなことも含めて、要するに、公正な取引というものがよりちゃんと実際に商売なり事業をしておられる方々の間で守られる、そういう風土になるということにいろいろな形でやはり努力していかなきゃいかぬ。教育の問題まであるのかもしれません。それから、古い伝統だからいいという考え方ではやはりだめなので、やはり、合理的で、公正さというものを、公正な取引方法というものが結局は経済の活性化のためには何といっても必要なんだということについては、いろいろと努力していきたい。
 私どもは、独禁法の改正ということも含めまして、そういうことの一助になるというつもりでそういうことにも取り組んでいるわけでございますが、答弁になっていないかもしれませんけれども、そのように思います。
○金子(善)委員 通告はもう一つございましたが、時間が参りましたので、これで終了させていただきます。ありがとうございました。
○村田委員長 宇田川芳雄君。
○宇田川委員 宇田川芳雄でございます。
 質問の時間をちょうだいいたしましたが、限られた時間でございますから、基本的な考え方だけをお聞きしたいと思っておりますので、御答弁もひとつ端的にお答えいただければありがたいと思っております。
 支払遅延防止法が誕生したのが昭和三十一年ですが、当時私は、商工委員会を担当していた代議士の秘書をしておりまして、この法律が審議された状況をかいま見ておりました。あわせて、自分でも小さな事業をやっておりまして、当時、ちっぽけな会社がどうやって金融で苦労していたか。手形のサイトなんかも、商業手形自体がかなり長いものであったし、そうでないところは検収期間で延ばされたりして苦労しましたが、それだけじゃなくて、銀行との取引も、証書借り入れでは面倒だというので、単名手形の表書きで融資を受ける、あるいは、もっとひどいのは、企業間の融通手形が横行いたしまして、これは本当に苦労しました。
 そういう状況の中で、この支払遅延防止法というものが審議されてきて、国の方もここまで考えてくれるんだなという思いはしておりましたが、大方の見方が、こんな法律ができても何の役にも立たないだろうというのが考え方でした。
 というのは、既にお話がありましたように、これを実行して、恐れながらと申し出れば、自分の仕事がなくなっちゃう。親企業にどうやってくっついていくか、親企業から離れずにどうやって仕事をもらうかというのは、それから半世紀ぐらいたっているわけですけれども、自来、みんな、中小下請企業の同じ気持ちだろうと思います。
 したがって、ここで法改正をしていただきまして枠を広げていただく、これはもう企業にとっては大変心強いことですけれども、そういう親企業と下請企業との心理的なものをしっかりと受けとめて、ではあるけれども、こういう点で配慮をしながらやっていくんだよという思いをまず示していただきたいなと思っております。
 これは公取の主たる仕事ですけれども、中小企業を抱える経済産業省としても大切な考え方であろうと思いますから、平沼大臣からのお答えと公取の委員長からのお答えをお願いしたいと思います。
○平沼国務大臣 制定時の、昭和三十一年の御経験に基づくお話を大変重く受けとめさせていただきました。やはり、親子の関係がございますと、そこには大変強制力が働いたり、それから、そういう意味では、過度の力関係で言いたいことも言えない、こういう形で厳しい関係があるということも承知しております。
 そういう意味では、私どもは、そういったことも十分配慮しながら、今回は、サービス部門というものが日本の経済の中で非常に大きくなってまいりましたから、サービス業の中にもそういう関係が散見されるものですから、こういったところをしっかり踏まえて、そして対策をとらせていただく、こういう趣旨でやらせていただいているわけでありまして、御指摘の点はしっかり踏まえてやらせていただきたいと思っております。
○竹島政府特別補佐人 今回の改正では、サービス業に適用対象をふやすというだけではなくて、従来は、親事業者が公取の意見に対してオーケーであれば公表しないということであったわけですが、これからは、そういうことではなくて、必要に応じて悪質なものは公表していく、積極的にそういう法律運用をしてまいりたい。
 そういう意味で、おっしゃるとおり、どうしても下請事業者は弱い立場にありまして、幾ら、報復措置というものを仮に親から受けた場合には、それは法律違反なんですよ、ですから、そうじゃなくて、元気出して言ってくださいと申し上げても言ってこられないという実態にあることも我々わかっていますので、書面調査で我々の方から働きかける、立入調査もするということもいたしますけれども、やはり親に対して、下請法というものをきちっと理解していただく、場合によっては独禁法に戻って厳正な措置を講ずるという形で、そういう親と子の関係というものがきちんと正常なものになるように、私どもとしては、法の執行の面ではっきりと努力していきたい、こう思っております。
○宇田川委員 今回の下請中小企業法の改正点の中に、今お話があったように、サービス業を加えていただく。その中の一つの大きな業界として運送業が入ると私は思うんですが、これは特に今回、東京周辺の首都圏、東京、神奈川、埼玉、千葉になると思うんですが、十月から排ガス規制になりまして、かなり運送業もいろいろな点で責任を負わなきゃいかぬということになってきているわけです。
 ですから、そういう形の中で、私は、こういう運送業を含むサービス業を入れていただいたということは大変心強いことだと思いますが、ただ、法律の内容を読みますと、製造業が大手運送業を使っていてその大手運送業の下請を中小企業がやっている場合は下請になるけれども、製造業に直に中小企業が入っている場合、これは法律上は何かできないような状況になっているわけですよね。
 ですから、私は、こういった点、もうちょっと法改正を拡大していただいて、製造業の中の運送部門を中小企業の運送業がやるというような形になれば、直の場合でも今回の法改正の中に包含することができるんじゃないかというような感じをしているんですが、その点についてお考えがあればお聞かせいただきたいと思います。
○竹島政府特別補佐人 御指摘の点は、いわゆる荷主、製造業は荷主なんですが、それと運送事業者の関係だと思います。
 おっしゃるように、確かに依存度が、一定の荷主に従属しているというような関係の運送事業者がおられまして、そこにおいて優越的地位の乱用の問題があるではないか、ただ運送事業者がまた下請の運送事業者というだけじゃなくて荷主との関係をどうするんだという、私どもも同じ問題意識を持っています。ただ、これは、あくまでも下請関係じゃないものですから、やはり独禁法に戻って、独禁法の適用ということでこの問題に対処していきたい。
 具体的に、ちょっと技術的なんですが、特殊指定というのがございまして、こういうことをやれば優越的地位の乱用になりますよ、よってもって独禁法の違反になりますよというものをきちんと、荷主と運送事業者のことにつきまして新たに特殊指定という形でやらせていただきたい。したがって、御指摘の問題は法律的にクリアされるということでございます。
○宇田川委員 先ほども中小建設業のお話が出たんですけれども、今は大変な状況に当面しているわけでありますが、中小建設業は、当然、国土交通省の建設業法によってある程度の助成は受けるんですが、中小企業対策の面からも、今回の下請中小企業法の枠の中でやはりある程度は助成するという形も必要かなと思うんですが、大臣、その点はいかがでございましょう。
○平沼国務大臣 現在の経済情勢のもとでは、建設業の下請中小企業というのは大変厳しい状況にあるということは、当然私どもも認識しております。
 このため、こうした厳しい状況に直面している下請中小企業に対して支援を講ずるべく、下請中小企業振興法の改正案を今回提出させていただきましたが、この改正案におきましては、御指摘のありました建設業につきましても振興の対象にさせていただいております。
 具体的に申し上げますと、製造業に加えて建設業、サービス業等の下請中小企業を法の対象として追加するとともに、親事業者と下請事業者が共同して作成する振興事業計画の作成については、政令による業種指定を撤廃いたしまして、広くこれらの下請企業が振興事業計画を作成できることにさせていただきました。
 また、企業を構成員とする事業協同組合に加えまして、任意グループにつきましても振興事業計画の作成主体とすること等の措置を講ずることにいたしております。
 さらに、支援措置に関しても、先ほど来の御答弁で申し上げておりますけれども、建設業の工事請負代金の支払い方法から見ると、売掛債権担保融資保証制度の活用が有効と考えられるところでございまして、その特例措置として保証の限度額を二倍の二億円に拡大する資金繰りの支援、これも追加させていただいておりまして、こういうことによって支援をしていきたい、こういうふうに思っております。
○宇田川委員 時間が参りましたから終わりますけれども、今回のこの三法の提出というのは、政府も国会も、下請企業、大変なんだから頑張れよというメッセージの提供ということにもなると思いますので、そういう点も含めて、多くの下請企業が元気の出るような、そんな対応を続けていくようにお願いいたしまして、質問を終わります。
○村田委員長 小沢鋭仁君。
○小沢(鋭)委員 民主党の小沢鋭仁でございます。
 ちょっと質問通告と順番を変えさせていただけたらと思っております。下請代金の関係の方、一問だけでございますので、そちらの方を先にやらせていただきたいと思います。
 今、前の宇田川委員からもお話がありましたが、この下請代金の問題は、本当に、親事業者と下請事業者の微妙な利害関係、こういう話でしょうか、やはりそこは、えも言われぬ日ごろのつき合い等があって、なかなか難しい問題だというふうに私も承知をしております。そういう中で、経済がもうどうにもならないくらい悪化している。恐らく親事業者の方も、別に下請いじめをしてやろうという話ではないけれども、しかし、親事業者の方も本当に苦しいから、それをどうしても下請事業者の方にしわ寄せをやってしまう。そういう今のまさに日本経済の苦しみが本当にあらわれているような、まさに象徴的にあらわれているようなところがあるんだろうと私は思っています。
 そんなことを考えながら、ちょっと具体的な話で一点だけ、これは極めて実務的な話ですが、質問をさせていただきます。
 今回の改正は、従来の製造業に加え、いわゆるサービス業といいますか、役務の提供というところに焦点を当てた、こういう話でございますけれども、ぱっと見ましたときに、例えば追加項目の中で、情報成果物、それから運送、ビルメンテナンス等の役務の提供という話に加えて、金型の製造というのが突然出てくるわけですね。これは全然レベルが違うんじゃないのかな、こういうふうに感じます。
 金型の製造という話は、今までの下請代金法の方では読み込めないんだろうか。もしそれが読み込めないんだとすれば、いわゆる特殊工具、そういったような話なんかも当然金型と一緒に列記してやった方がいいんじゃないか、こうも思ったりしているわけであります。
 でありますので、その点に関して一点、政府の説明と、それからあと、我が党の中は、今回共同提案でございますので最終的には合意をしてと、こういう話でありますが、当初から実はその問題点を指摘してきた経緯がございます。そういった経緯というのをこの場で明らかにしておきたいものですから、その点を、政府の御見解と、それから修正の提案者であります木俣議員の方から、それぞれお答えをいただきたいと思います。
○竹島政府特別補佐人 まず、政府案の考え方についてお答え申し上げたいと思います。
 今回、金型の製造をあえて入れた、確かに特殊なケースであることはおっしゃるとおりでございます。この理由を一番わかりやすく申し上げるとすれば、次の点だと思うんです。
 従来は、製造業者が、自分が使うある部品をつくるための金型というのを自分でつくっておった、その一部を下請に出すことがあった、こういうケース。要するに、親がみずからも金型をつくるという場合には下請法の対象になるわけでございます。現になっておったわけですが、世の中変わってまいりまして、自分ではつくらない、金型は全部出すということになったケースがたくさん出てまいりまして、そうなりますとこれは下請とは言えない。自分ではつくっていない、いきなり外注するということでございますので、これは下請法の対象にならない。その結果、金型を自分で内製するか外注するかでもって下請法の対象になったりならなかったりするという問題が起きてまいりました。これはおかしいではないかと。
 実際また取引を見ますと、金型産業というのは一兆五千億円もの売上高といいますか、大きな業種でございまして、その中にそういうアンバランスがあって、実態を見るとやはり親子の関係がある、下請法でもって保護すべきようなケースがあるので、これをきちんと下請法丸々なるようにすべきであるという認識に立ちまして、今回の改正に入れさせていただきました。
 その際、金型だけではないではないか、鋳物をつくるときの砂型とか特殊な工具とか、要するに汎用性がないものもあるではないかという御議論がありまして、後ほど木俣先生の方から、参議院でもいろいろその辺御審議があったんですが、私どもとしましては、特殊な工具は確かにあることはあると思います。だけれども、一般的に工具というと、汎用性のあるものとそれから本当にそれにしか使えない、他に転用しようがないものというものの線引きが、実務上、これを仮にやっても世の中混乱するんではないか、それを一々当事者同士にわからせなきゃいけませんから、そういうことも考えますと、やはり実態的には汎用性のあるものが非常に多い。
 それから、特に工作機械等々のものについては大手がつくっているということも多いものですから、金型のように一兆五千億もあって、中小企業が圧倒的に多くて、それで下請の関係の、やはり親と子の関係のもとで不当な不利益をこうむるというようなケースがあるというグループとはちょっと違うだろうということで、今回は金型だけにさせていただいたということでございます。
○木俣参議院議員 今委員長からお答えがありましたとおりでございますが、参議院の方では五点の修正協議を行って、金型に係る規定の修正もその一つの要求として出させていただきました。
 我が党としては、金型についてだけ親事業者の、まあ内製、外注ということが今言われましたけれども、製造能力というところを問うということでございまして、これを問うことなく下請法の今度対象にするんではなくて、転用可能性がない特殊工具も含めて金型と似た性質があるもの、例えば治具であるとか、または砂型、木型、それからこん包の機械、こういったものも下請法の対象にするべきであるということで主張してまいりました。
 この点、今委員長からありましたように、なかなか汎用性のある工具との間の線引きが例えば治具などは難しいということ、それからまた金型と同様の状況が生じているとは言えないけれども、今後、その取引上も大変意味のある重要な位置づけのものであるということがはっきりしたら、将来の法律の改正の検討対象にもしていきたいという答弁が参議院の方でされました。
 これを受けまして、委員会においては、各派間で協議を行った結果、この点は今回の修正案には盛り込まないということになりまして、政府に対して、実態把握に努めて、金型の製造委託と同様の状況があると認める場合には下請法の対象とすることについて検討をすることを求めるという結論に達して、その旨の附帯決議をしっかり入れさせていただいたわけでございます。
 以上です。
○小沢(鋭)委員 共同修正でございますので、これ以上は申し上げませんが、こちらの衆議院側の委員会も少しそういったことを勘案した対応をしていただければな、こういうふうに要望をしておきたいと思います。ありがとうございました。
 それでは、小規模企業共済法、こちらの方で質問をさせていただきたいと思います。
 まず、私がこの問題を質問させていただく問題意識なんですけれども、一言で言いますと、これは私が常日ごろから言っているいわゆるデフレの弊害そのものだ、こういう認識なんですね。それで、デフレというのが何で悪いかということの中で、いろいろなことがあり得るわけですけれども、少なくとも、例えば今回のこの共済、保険ですね、それの長期的に仕組まれているような制度というのを根底から覆しちゃうんですね。
 ですから、これは本会議場でも申し上げましたが、そのときは年金、こういう言い方をいたしましたけれども、長期的に仕組んでいる我が国のまさに下支えをするメカニズムを根底から覆すような話がデフレが進行すると起きますよ、こういう話を申し上げていて、その一つが起こり始めている、私はそういうふうに認識をしているわけであります。
 そういった意味では、この共済の問題というのは、御承知のとおり、財務金融委員会で保険業法の審議がされておりますけれども、制度論は全く別だというふうに思っておりますが、経済論的には全く同じ問題でありまして、そこはやはり平沼大臣を初め政府の皆さん方には、ここは深刻に受けとめていただかないといけない、こういうふうに思います。
 先ほど質問を聞いている中で、ぜひ説明責任をはっきり果たしていただかないとこの制度の存続そのものがなくなりますよ、こういう御指摘がありましたが、説明責任だけじゃだめなんですね。まさにこのデフレをとめ、その根本原因を除去しなければ、何度こんなことをやっても同じだということを申し上げておきたい、こういうふうに思います。
 そこで、中身に入らせていただきたいと思います。
 現在、百万人を超える加入者、こういう話でしょうか、私自身も今まで余りこの制度を知らなかったものですから、数を含めて驚いているんでありますけれども、百万人を超えるような共済制度というのは、どういう形で実際に勧誘をされてここまで大きくなっているんでしょうか。その具体的なイメージが見えないものですから、教えてください。
○杉山政府参考人 お答え申し上げます。
 具体的に加入の勧誘をどういうふうにやっているのかという御質問でございます。
 これは、実際にこの制度を運用いたしております中小企業総合事業団から各種の団体あるいは金融機関に勧誘を委託しているわけでございまして、具体的に申し上げますと、全国の小規模企業の経営にいろいろな格好で関係をいたしております全国各地の商工会あるいは商工会議所、中小企業団体中央会あるいは青色申告会、こういった団体、それから銀行、信用金庫といったような金融機関、こういったところに本制度への加入の勧誘をお願いしている、そういう方々が実際にやっていただいているということでございます。
○小沢(鋭)委員 そうすると、例えばそうやって勧誘をしていった皆さんたちも、この予定利率の引き下げに関してはやはりかなり責任あるんですね、恐らく。だから、そういうところからクレームとかそういうのはないのかな、こういうふうに思うわけでありますが、まずそれは次におきまして、この資産運用です。
 中小企業総合事業団が外部委託も含めてやっているわけですね。どのくらいの人が、どんな部署で、何人くらいでこの運用を行っているんでしょうか。資産残高はたしか七兆でしたか、そのくらいになりますね。ですから、それをどのくらいの人が、どんな形でやっているんですか。
○杉山政府参考人 お答え申し上げます。
 今御指摘ございましたように、事業団の運用資産の総額は七兆五千八百億円ぐらいでございます。これを自家運用とそれから委託運用ということで運用いたしております。
 自家運用と申しますのは、国債あるいは金融債といった債券、あるいは契約者への貸付金といったようなものが主なものでございますし、外部への委託ということでございますと、金銭信託あるいは生命保険といったようなものが主なものでございます。この自家運用というのは全体の五三・〇五%を占めておりまして、額で申し上げますと四兆二百億円ほどございます。
 これをどうやって運用しているのかという御質問でございました。
 事業団の中に共済資金部というものがございまして、担当理事の下にそういう部がございまして、そこで三つの課に分けまして運用いたしております。部長以下十一人の者が担当いたしておりまして、彼らがその資金の運用をしているという状況でございますが、ただ単にこの事業団の職員だけではなくて、外部の専門家のアドバイスもいろいろ受けようということで、さまざまな機会を見つけて研究会をするとか、そういった形で外部の知恵もおかりをしているというようなのが実態でございます。
○小沢(鋭)委員 かなりしっかりと対応していただいているものとは期待をするわけでありますが、本当に大丈夫かなという気もするわけですね。中小企業総合事業団、こういう話の中で、自家運用で四兆の金を動かしている。だから、その人たちの資金運用についての専門性といいますか、そういうものは、しっかりそういう人を採用しているんでしょうか。
 それから、今、杉山長官の方から、いろいろな研究会等を活用してという話がありましたが、私も何か調べたところによりますと、資産運用研究会というのがありました。そこで大方のポートフォリオを決めてという話になっているように見受けましたが、例えば、この資産運用研究会というのはどんなメンバーが入っているんですか。ですから、まさに運用の失敗で予定利率の引き下げをしなきゃいけなくなっている、こういう話じゃないんですね、そこのところなんです。
○杉山政府参考人 お答え申し上げます。
 この共済制度は、小規模企業者の方から大変大事なお金をお預かりしているわけですから、その運用というものは、安全、確実あるいは効率、その両面にわたって、非常に高度な専門性を持って実際に運用していくということが求められると存じております。
 まず、事業団の職員について、そのスキルアップをちゃんと図っているのかという御質問でございました。
 私ども、やはり担当職員というのは、そういった資産運用についての技術的専門性というものを高めることは不可欠だと思っておりまして、例えば、いろいろな資産運用専門機関で、一年とか半年にわたって研修あるいは実務研修というのがございますが、そういうところに職員を派遣するとか、外部のこういった資産運用の専門家を月一回お招きしまして、そこでいろいろ研究会をするとか、あるいは情報収集について外部に委託をするとか、そういったことでのスキルアップといいますか、職員の能力涵養というものも図っておるところでございます。
 それから、御指摘のございました資産運用研究会ですが、これは、中小企業総合事業団の中にそういう機関を設置いたしまして、御指摘ございました基本ポートフォリオの策定といったことについていろいろ助言をいただいております。メンバーでございますが、中央大学の商学部の先生でございます宇野教授に座長をお願いしてございますほかに、野村マネジメント・スクールの理事さんでありますとか、銀行の運用統括部の部長さんでありますとか、あるいはニッセイ基礎研究所の主任研究員といったような方にメンバーになっていただいております。
 現在、こういったポートフォリオの策定についていろいろ助言をいただいておりますが、さらにそういった研究会の機能アップということも今後図っていきたいというふうに考えておるところでございます。
○小沢(鋭)委員 今の長官のお話の安全、確実、効率ですか、その三つの言葉、安全、確実、効率的での運用、これでよろしいですか。という話で、これは、郵貯とか簡保なんかの議論をするときも使われる、政府が一般的に共通して使っている言葉だと思うんですが、安全で確実で、そこまではいいんですけれども、効率という話になりますと、ちょっとトレードオフなんだろうと思うんです。これを、だから、三つちゃんとやるというのは、言葉の上ではそう並ぶんですけれども、実際はなかなか大変だ、こういうふうな話なんだろうと思うんですね。
 そういう中で、今回の改正に至る理由の中では、金利水準の低下と株価の低迷、こういう話が挙げられているわけですね。ですから、いわゆる株式なんかの運用ももちろんしている。それが僕は悪いと言っているわけじゃないですよ。悪いと言っているわけじゃないですけれども、だから、まさにそれは安全、確実だけではない投資商品になっているわけですね。であるからこそ、本当にそこは専門性を持った皆さんたちがまさにしっかりやってもらわなければいかぬ、こういう話なんだろうと思います。
 そこでお尋ねですが、直近では何%の利回り実績が出ているんでしょうか。それから、この改正は、制度論として政令によってもそれをできるようにする、こういう話をしているのは承知しておりますが、具体的には、これが通れば、その研究会等の答申等は一%ぐらいの予定利率に引き下げるのではないか、こう言われているんですが、そういうふうになるんでしょうか。もしそうなるとすると、具体的なイメージで言ったときに、いわゆる標準モデルというのでしょうか、何歳ぐらいの人が、今までだったら二・五%だったですね、二・五%だったらこのくらいもらえていたのが一%になるとこのくらいになりますよという、イメージがわかる説明をいただきたい、こういうふうに思います。
○杉山政府参考人 お答え申し上げます。
 まず、資産運用の実現利回りの実績を述べろということでございました。
 確かに、大変厳しい資産運用環境の中で、資産運用の実績も低下傾向を示しております。最近の三年間で申し上げますと、平成十一年度は、金銭信託の利回りが比較的よかったものですから、結果として三・三七八%でございまして、最近では比較的高い値を示しておりますが、その後は落ちておりまして、平成十二年度で二・四八九%、それから十三年度では二・二八〇%というように、どんどん下がってきているという状況にございます。
 それから、具体的にどういった格好で政令に書くのかという御質問でございました。
 従来、法律におきましては、予定利率を前提にいたしました具体的な共済金額の額を各機関ごとに示しております。今回、私ども、法律が通過をさせていただいた場合には、予定利率一%というものを前提といたしまして、各機関の共済金額を政令に載せる、具体的な数字を書くということで今考えております。
 それから、予定利率が一%に引き下がったときに、具体的にどういうイメージで受け取る額が下がるのかという御質問でございました。
 いろいろ試算のやり方があると思いますが、一つのやり方として、新しい予定利率を適用した五年目に一人当たり平均で支給額がどうなるかということを前提にしてみますと、現在の利率二・五%の場合には七百二十万円の支給がある。これを一・〇%に引き下げた場合にはそれが四十万円ほど減りまして、約六百八十万円になる、こういったイメージでございます。
○小沢(鋭)委員 余り大きな下げでない数字をおっしゃったのかもしれませんが、いずれにしても、これは期待している数字が変わってくる、こういうことでありますから、本来は本当に極力それはあってはならないことというのは、恐らく政府の皆さんも同意なんだろうと思います。
 そこで、最後に改めて大臣に申し上げるわけでありますが、デフレの議論をいろいろとしてまいりました。金利が低い、こういう話も、デフレのもとでは依然として実質金利高だ、こういうことでもあるわけですね。名目金利はゼロ%でも、いわゆるデフレが進行していれば、マイナス五%だったらばいわゆる五%の実質金利ですよ、そういう考え方もあり得るし、まず、とにかく今ここで議論をしておりますような、こういう長期的な資金運用がもたない。この共済もこれで三回目ですね。今度は恐らく年金が物価スライドになっていく、国民にとってだんだんそれが実感をしてくる、こういう話になると、国への信頼そのものも失われるわけですね。これは申しわけないが、まさに経済失政だ、こういうふうに私は言いたいわけですね。
 まさに政策が悪いからデフレが直らなくて、それで国民が苦しんでいるという話でありまして、そういった意味では、ここは政策の転換をしてもらわないといかぬ。もう毎度毎度の話で恐縮でありますけれども、これは本当に、だから政策転換をして、まずこのデフレをとめて、そしてデフレ不況から脱却する、この政策に本気になって取り組んでもらわないと、こういうことがどんどん起こっていくということなんだろうと思います。
 そういう中で、私は、金融政策の大転換ということをずっと言ってきているのは御承知だと思いますが、日銀が相も変わらずていたらくなものですから、最近は、少しそこのところはあきらめて、ではせめて政府ができることは何かということを考えました。考えていたら突き当たったのが、例えばきょうの日経新聞にも出ております。日経新聞の「大機小機」というコラムがございますが、ここで出ているのは政府紙幣の発行であります。
 これは、スティグリッツというアメリカの経済学者が最初に提唱していて、きょうもそのスティグリッツの名前が出ておりますけれども、要するに通貨供給量をふやす。それをふやせと我々はずっと一貫して言っているわけでありますが、日銀はああでもないこうでもないと言って、財務省の要請もけってきている。それで、後から少しずつふやしました、ふやしましたみたいな話になっている。だけれども、ここの「大機小機」の話を使えば、あくまでもそれは、例えば国債という形を使った、ある意味では金利がつく話になる。国債発行すれば、まさに政府が借金を抱える話になる。政府紙幣は金利がなしです。発行できるだけ発行できる。なぜこれが許されないかというと、インフレの心配があるからです。今はインフレの心配はする必要は全くない。逆に言うと、一%から三%程度の物価上昇率を実現したい、こう政府は思っている。
 ということでありますから、これは魔法のような話だと思わないでいただいて、まさにまじめな経済政策論議ですよ。通貨供給というのは、まさにそういうことですよ。
 御承知のとおり、現実に今、政府は通貨を発行しているんですよ。貨幣は政府が発行しているんですよ。日銀券、紙幣は日銀しか発行しておりませんが、通貨は発行しているんですよ。それをもっときちっとやる。そして、今起こっているこの不況の中の、デフレの中のいわゆる過剰債務を一掃するという話がスティグリッツさんの提案でもありますけれども、これは、日銀が云々なんて言わなくてもできるんです。
 ぜひ、政府に踏み込んでいただきたい。少なくとも検討していただきたいと思いますが、そういったデフレ対策はいかがですか。
○平沼国務大臣 かつて、明治新政府が太政官札というのを発行しまして、そして明治の勃興期の財政を賄って、それがハイパーインフレにならなかった、そういう事例も我々は経験しているということも承知しています。そういう中で、一つの有力な御提案だ、こういうふうに私は思わせていただいています。
 私は、小泉内閣が進めている構造改革は、小沢先生も御同様だと思いますけれども、これはやはりやっていかなければならない道だと思います。ですから、構造改革の路線と本来の経済の活性化の王道に立った、そういう両立をさせる政策をとるということは私は必要だと思っておりまして、そういう意味では、やはり、何しろポテンシャリティー、潜在力があるわけですから、はっきりとした明確な目標を本当に国民の皆さん方にわかりやすく設定をして、そこに向かってあらゆる政策を動員していく、このことが必要だ、こういうふうに私は思っています。
○小沢(鋭)委員 大変いい答弁をいただいたように受け取りました。それを具体化していただければ本当にありがたいわけでありまして、ぜひお願いしたいと思います。
 ちなみに、私のまさに尊敬する若い学者でありますが、野口旭さんが「経済論戦」こういう本を最近お出しになりました。これなんかも読んでいただくと、今出ているいろいろな論点が整理されております。政策がしっかり打たれればデフレ不況は克服できる、脱却できると私は本当に確信をしているわけであります。ですから、ぜひ、政府としても本当に御検討いただきたいと改めてお願いして、質問を終わります。ありがとうございました。
○村田委員長 金田誠一君。
○金田(誠)委員 民主党の金田誠一でございます。
 きょうは下請関連三法でございますけれども、これと関連をいたしまして、私は、フランチャイズ契約、この問題点について、とりわけコンビニ店の問題について質問をしたいと思います。
 フランチャイズ契約は、奴隷の契約とさえ呼ばれるほど多くの問題点を含んでおり、下請契約の比ではございません。私は、以前からこの点を指摘して、経済産業大臣あるいは公取の委員長に対して、フランチャイズ契約のルールを定める仮称フランチャイズ新法の制定を求めてきたところでございます。にもかかわらず、今回も下請関連の法改正のみであって、フランチャイズについては全く無視されている状態でございます。甚だ遺憾であると思います。
 昨年、中小小売商業振興法による法定開示文書と公取のガイドラインの改正が行われましたけれども、何の役にも立っておりません。問題は何も解決されていないというのが現状でございます。コンビニ店のオーナーの多くが塗炭の苦しみにある中で、経産省も公取も、なぜこの問題を無視なさるのか。大臣と委員長、それぞれ簡潔にお答えをいただきたいと思います。
○平沼国務大臣 お答えをさせていただきます。
 フランチャイズのシステムというのは、加盟者にとっては、本部からすぐれた商品や経営ノウハウ、こういったものの提供が受けられるようになる一方、これはもう先生が御専門ですから、ちょうちょう申し上げませんけれども、本部にとっては急速な多店舗の展開が可能となるなど、加盟者と本部の双方にとってメリットを有しておりまして、こうした長所が適切に生かされることによって産業の発展とか雇用の創出に寄与する、こういうことができると私どもは考えています。
 しかしながら、従来、本当に先生が御指摘のとおり、フランチャイズ本部と加盟店の間でさまざまなトラブルが生じておりますことは、私どもとしても決してなおざりにはしておりませんで、深刻に受けとめているところでございます。
 本来、フランチャイズシステムというのは、本部と加盟店の相互依存関係の上に成り立つ仕組みであって、一方の犠牲の上において成り立つものではない、こういうふうに私どもは認識しておりまして、昨年四月以来、手ぬるいという御指摘でございましたけれども、中小小売商業振興法に基づく事前情報開示及び独占禁止法ガイドラインを強化するとともに、業界を指導して、自主的な対応を強く促してきたことも事実であります。
 詳しいことは申しませんけれども、私どもとしては、すべてのコンビニ本部、これは全部で三十二本部がございますけれども、報告徴収を行いまして、不備の見られた本部に対しては指導を実施いたしました。また公正取引委員会も、後ほど御答弁あると思いますけれども、昨年四月に独禁法のガイドライン、これを大幅に改定しているわけであります。
 そういう形で、私どもは、当省と独占禁止法を所管する公取との間で、昨年八月以来、二カ月に一回程度の割合で連絡会議を設けまして、トラブルに関する情報交換等、二つの法律の連携的な運用に努めております。
 そういうことで、フランチャイズ協会においても、昨年六月には、業界自主基準の整備、強化を行って、加盟希望者に対しては、これまでよりも一層詳細かつ丁寧に情報開示を行う、こういうことになってきているわけでございます。
 私どもといたしましても、今後とも、公正取引委員会との連携をさらに密にしまして、現行法の厳正な運用及び業界の自主的な取り組みにより、トラブルの解消、そしてその防止、解決、これに全力を挙げていきたいというふうに思っております。
○竹島政府特別補佐人 フランチャイズの問題、かねてから金田先生から御指摘をいただいております。
 公取は何もしていないわけじゃなくて、今、平沼大臣からも御紹介いただきましたけれども、十三年に実態調査をしました。それを踏まえてガイドラインの改定をしました。ガイドラインに基づいて、特に先生もよく御指摘になっておられる、ロイヤルティーの対象に廃棄ロスも入れているというようなことがよくわかっていないじゃないかというようなことも、ちゃんとわかりやすいようにするとか、中途解約のときに違約金を払わなくて済む場合はどういうことなんだというようなことも具体的に示せということを指導いたしまして、それぞれの本部で改善措置を講じているということでございますので、私どもは、これからも優越的地位の乱用というケースがあれば、個別それぞれに応じてきちんと対応していきたいと思っております。
○金田(誠)委員 再三問題点を私は指摘をしてきたつもりでおりますし、直接被害に遭われたオーナーさんにもお会いをしていただいて、直接聞いてもいただいている、こう思っております。にもかかわらず、今のような御答弁、本当に残念でなりません。改めてフランチャイズ契約の問題点をこの場でお示しをさせていただきたいと思います。
 まず第一に、契約に当たっての問題点でございますが、過大な収益予測が示されます。虚偽もしくは誇大な開示ということになろうかと思います。契約書、附属文書などは内容をよく知らせない。開店してやってみて、ようやく内容がわかっても、時既に遅し。もうアリ地獄にはまったようなものでございます。だれかに相談したくても、その契約書など文書を見せれば、秘密を漏らしたとして一方的に解約の対象にされる、こういう条項があるわけでございます。
 二点目は、経理についてでございますが、オープンアカウントという極めて不明朗な、かつ一方的な会計システムによって、オーナーは自分の店の経営内容さえ知ることができない、こういう状況なんでございます。例えば、消費税相当額、お客様から五%お預かりしているはずでございますが、これがどのように経理されてどこに消えていくのかさえもわからない。これが経理の実態でございます。
 三点目に、ロイヤルティーでございますが、廃棄ロス、棚卸しロスにもロイヤルティーがかかる。これによって、加盟店が赤字になっても本部はロイヤルティーを取ることができる。これは、加盟店の犠牲によって本部がもうかる、共存共栄どころではないわけです。こういうモラルハザードのシステムになっているというのが三点目です。
 四点目は、一方的かつ過剰な規制がございます。二十四時間営業で夜中あけていても客は来ない、閉めた方が利益が上がる、こういうことが明らかになっていても深夜営業をやめさせてもらえない。販売価格が実質的に規制されている、これはやみ再販に該当すると思います。仕入れの数量、仕入れ先も同様に規制されている上に、仕入れ価格さえ開示されない。公共料金の取り扱いなど新規業務が一方的に押しつけられ、そうしたものに限って利益が出ない。冠婚葬祭などでも休業できない。例えば、東海村のジェー・シー・オーの臨界事故がありましたけれども、このときでさえ休業が認められなかった。想像を絶する状態でございます。そして、このような規制に従わなければ一方的に契約解除される、こういう契約でございます。
 こんな状況では、赤字続き、オープンアカウントを通じて自動的に借金が積み上がっていく。解約したくても、法外な違約金を請求されるため解約もできない。まさに奴隷の契約でございます。
 こうした内容は、契約書に記載されていると思います。あるいは、肝心のところが契約書に記載されていない、こういうふうにも言われております。経済産業省で入手している契約書の提示をぜひ行っていただきたい。公開できない部分であれば、その部分は例えば消しても、全部が全部提示できない、開示できないということはないと思いますので、この業界を所管する経産省として、当然契約書は入手している、その内容も承知をしている、それをぜひ開示していただきたいと思いますが、いかがでしょう。
○西川大臣政務官 フランチャイズの契約書でありますけれども、その構成等も含む全体としまして、本部の経営上の秘密、こうなっておるのは御承知のとおりだと思います。これを保護するということもありまして、第三者への契約書の開示を禁止していると私どもは承知しています。
 当省としましては、コンビニの実態を把握しまして、あるいは具体的なトラブルの解決の相談のために、フランチャイズ本部に対しまして、契約書の任意の提出を求めたことはあります。でありますから、当然、私どもの方に契約書の一部はありますけれども、目的外で使用しないことを前提に契約書の提出を受けております。さらには、契約書は、全体としてフランチャイズのノウハウ等、本部の経営上の秘密になっている、こういうことからいたしまして、当省としては、提出することは困難であります。
○金田(誠)委員 とても人前に出せるようなものでないわけですよ。ひどいものです、実際は。それを皆さんは一緒になって隠そうとされている。これは許しがたいことではないでしょうか。大臣は、非常に前向きにこの問題、問題点があるということをお受けとめいただいた。先ほど読んだのはお役人の書いた文書でございますけれども、それを読んでいても何の解決にもならぬわけでございます。
 これはいかがでしょうか、今、答弁は答弁として、これはこういう社会問題になっているわけですよ。自殺だ、夜逃げだ、生活が破綻した、一家離散だという状態の中で、その根本になる契約文書の開示、それは確かに、本当に秘密の部分もあるかもしれません。その部分は消せばいいんじゃないですか。全部が全部秘密ということはないでしょう。出せる部分まで最大限出していただきたい。今、下請契約も問題ですが、フランチャイズ契約こそが本当に焦眉の課題だと私は思っております。
 大臣、いかがですか、もう少し業界とも話し合っていただいて、出せるものは出すという方向で努力していただけませんか。
○平沼国務大臣 金田先生が、かねてからこのフランチャイズ契約に対して大変大きな問題意識を持って取り組んでおられることは、私もよく承知しておりますし、また私の部屋にも代表の方をお連れいただいて、その実情も聞かせていただきました。
 それに基づいて、私なりに先ほど御答弁をさせていただきましたけれども、やはり対策をしっかりとる、こういうことで、公取の皆様方と相談をして、ほとんど実績が上がっていない、こういう御指摘ですけれども、私どもとしては、相当程度のことは既にやらせていただいていると思っています。しかし、厳しい実態がさらにあるということも事実でありますから、私どもとしては、さらにしっかりと、公取とも連携をとりながら、フランチャイズのあり方についても指導をしていきたいと思っています。
 また、契約書に関して、一部塗りつぶしてでも、こういうお話でありますけれども、これは、我々が役所としてその実態というものを把握していくという上で、やはりある意味での契約、そういうものがございますので、そういう形で塗りつぶすと、そこのところで相手が非常に警戒をするというようなことにもつながって、そして、さらに我々がしっかりした情報をとろう、そういう手段も断たれるという側面もございます。
 いろいろ我々努力してみたいとは思っておりますけれども、そういう中で、本当に御指摘のことは我々もよく理解しておりますから、さらに我々は指導を徹底して、そして本当にお困りの方々、そういった方々に対しても、私どもは、しっかりとした対策の中で道が開かれるように努力をしていきたい、このように思います。
○金田(誠)委員 小振法の改正で法定開示文書が多少追加されて、それで開示されるというものもあるわけですよ。契約書の中にはそれをうたい込んでいる契約内容もある。それはもう秘密でも何でもないわけですよ。そういうところはずっと出したっていいんじゃないですか。本当に出せないところは一体どこなんですか、あの契約書の中で。これをオープンにしないことが、この問題をやみからやみにという状況にしている根本原因ですよ。ぜひひとつ、そのところをもう一度御認識いただいて、開示をするという方向で業界ともきちっと話し合っていただきたい。これは要請をしておきたいと思います。
 次に、さまざまな問題点、もう数え切れないぐらいあるんですけれども、幾つかに絞って質問をさせていただきます。
 まず、廃棄ロスにロイヤルティーがかかるということについて質問させていただきます。
 資料をあらかじめお渡ししてございます。「コンビニ会計方式の一例」、その一、その二、その三とございます。ちょっと説明をさせていただきます。
 想定としてはおにぎり、これはよくコンビニで売っています。仕入れ原価一個七十円のものを百円で売った。その一の方は、五個仕入れて五個販売、売れ残りゼロとした場合は、企業会計原則による粗利は、売り上げが百円掛ける五個で五百円、仕入れが三百五十円。当たり前なことです。粗利は、五百円から三百五十円を引いて、百五十円になります。
 全部売った場合は、コンビニ会計方式による粗利も同じ計算になります。売り上げ五百円、仕入れ三百五十円。本来であれば単純に引き算すればいいんですが、コンビニ会計方式の場合は、純売上原価などという概念が入ってまいります。この名前のつけ方は会社によっていろいろあるようでございますが、こういう概念を入れて、仕入れから廃棄ロスを引いた部分、これを純売上原価としているようでございます。そして粗利は、売り上げから純売上原価を引く、この百五十円、これにロイヤルティーがかかる。
 全部売れれば、企業会計原則でもコンビニ会計方式でも同じです。この粗利のことを、セブンイレブンでは総売上利益、ローソンでは総値入高などという言葉も使っているようでございますが、要は粗利でございます。
 その二をごらんいただきたいと思います。
 今度は、おにぎり十個仕入れて五個販売、五個売れ残ったということに想定をします。企業会計原則では、この場合は、売り上げ五百円、仕入れ七百円、差し引き二百円赤字でございます、五個売れ残れば。当たり前でございます。赤字が出た。
 ところが、コンビニ会計方式による粗利は、売り上げ五百円、仕入れ七百円までは同じですが、純売上原価というところで、仕入れマイナス廃棄ロスというものが出てまいります。仕入れから廃棄ロスを引くと、三百五十円。そして粗利は、売り上げから純売上原価を引いた百五十円、これが粗利として出てきます。これにロイヤルティーがかかる。実質二百円の赤字であるにもかかわらず、百五十円の黒字として経理されてロイヤルティーを取られる、赤字でもロイヤルティーを取られる。廃棄ロスにロイヤルティーがかかるというのはこういう意味です。
 その三をごらんいただきたい。
 今度は、二十個仕入れて五個販売、十五個売れ残ったと。これは企業会計原則によると、九百円の赤字。大変な赤字ですよ。二十個のうち五個しか売れないわけですから、九百円赤字になる。
 これをコンビニ会計方式にしますと、売り上げ、仕入れに純売上原価というのが出てきまして、仕入れマイナス廃棄ロス、イコール三百五十円。粗利は、売り上げマイナス純売上原価で、百五十円。廃棄が何ぼ出ても百五十円の粗利が出るような会計システムなんです。これがコンビニ会計方式でございます。
 粗利がゼロであっても、粗利がマイナスであってもロイヤルティーを取られるというコンビニ会計方式は、こういう方式であれば、仕入れを多くさせて廃棄を多く出させた方が、仕入れにかかる利益、これも本部が納入するわけですから、そこからも利益を取れるわけです。五個さえ売れれば、何個納めようがロイヤルティーは同じ、店舗がどれだけ赤字になろうがロイヤルティーは確実、廃棄にかかるもうけはプラスになる、こういう仕組みでございます。
 大臣、廃棄ロスからロイヤルティーを取るということはモラルハザードの仕組みであって、こんな経理方式は中小小売商業の振興に反するのではないか。これは詐欺ですよ。これだけでも即刻とめるような措置をとっていただけませんでしょうか。
○西川大臣政務官 今、実例を挙げて御質問をいただきましたけれども、そんなに売れないものを卸すということになると、大変問題だと思うんですね。ですから、余りがたくさんあるということになれば、確かに、ロイヤルティーの方で取られてしまいますから、利益は残らず赤字になる、こういうことになると思いますが、問題は、今御指摘されましたように、本部が加盟者に仕入れ数量を強制する、こういう場合があれば、大きな問題だと私は思います。
 そういう場合は独占禁止法の方でおこたえをいただく、こういうことになると思いますが、通常の仕入れで通常の販売ということの中でロイヤルティーをかけるにはどうするかというと、片方は利益にかける、片方は総売り上げにかける、幾つかの方式があるようであります。
 その中で、売れないものが残った場合も取られる、これが大きな問題だと思いますけれども、これは、逆に取らないということになりましたら、世の中、性善説で渡れればいいんですけれども、横流しもできます、それから自家消費もできる。そういうときには、確かにそれは売る側、本部側が今度は逆に被害をこうむる、こういうことになりますので、やはりお互いに理解をして契約をし、そして売れるものを売れる数量に近づけて仕入れをする、これ以外に解決の方法はないと私は思いまして、お互いに相互理解をする、ここがやはりこの問題を起こさない一つの解決方法かと考えています。
○金田(誠)委員 実際、仕入れの数量などは、ほとんど一方的に送り込まれてくる。送り込みという言葉でやられているそうでございます。したがって、膨大な廃棄ロスが出ている。
 今政務官がおっしゃったことは、コンビニの本部が言っていることそのままです。皆さんは本部の代理人ですか。本部は皆さんと同じことをおっしゃっている。役所というのは公平公正な立場でなければならない。とりわけ、これは中小小売商業振興法という法律を皆さん持っておられて、その中に特定連鎖化事業という、フランチャイズが規定をされている。中小小売商業を振興させるということは、一店一店のオーナー店舗を振興させるということではないですか。にもかかわらず、今の答弁というのは、片っ方の言い分をそのままおっしゃっている。もう片っ方にも言い分があるわけですよ。それを双方受けとめていただいて、どういう道があるのかということを皆さん探るべきではないでしょうか。
 今の仕組みは、このコンビニ会計方式、その一、その二、これはその三です、ちょっと印刷ミスでございますが、そこでお示しをしたとおり、廃棄が幾ら出ても、幾ら赤字になっても、ロイヤルティーだけは全部売れたのと同じ形で計算される方式。これは好ましいことではないし、ある意味では何らかの法に触れることではないでしょうか。少なくとも、企業会計原則によってはこれは認められない形ではないでしょうか。
○西川大臣政務官 今のお話の中で、それは本部側の話か、こういう話を今御指摘されましたけれども、私どもとしましても、仕入れといいますか、本部がフランチャイズの皆さんにどのぐらい数量を卸すかということはやはり実態的に調べる必要がある、私もそう思っています。特に、訴訟等の問題が起きていることも事実でありますので、それらを、実態については詳しくこれから調べるように、前向きで対処したい、こう思っています。
○金田(誠)委員 それと、もう一つ調べていただきたいのは、本部が送り込みをして、幾ら廃棄を出して、実際は売れ残りによって赤字になっても、そこにロイヤルティーがかけられる、この仕組み自体はどうですか。――いやいや、いいです。これは企業会計原則に認められる仕組みですか。
 廃棄ロスをどういう形で損金算入するかというのは、企業会計原則の中にもいろいろな方法があるようです。しかしそれは、ロイヤルティーをかける対象として廃棄ロスも含めてやれということとは全く違うと僕は思う。企業会計原則の話をすると、公取の委員長はそういうお話を今されようとしていると思うんですけれども、そういうことではない。実際、廃棄ロスにロイヤルティーがかかる構造、こういう構造自体が、適正な仕入れをさせなくてもいい、本部にそういうインセンティブを与えているわけですよ。逆に、足りないぐらいだったら廃棄した方がいい、廃棄も多ければ多いほどもうかる、かといって限度はあるんでしょうけれども。実際、膨大な廃棄が出ているというのも事実ですから、その辺、いかがですか、この仕組み自体、ぜひひとつ。
○西川大臣政務官 その話は、フランチャイズ契約そのものが結局事業者間の契約ですから、本来、五分の、お互いに同じ力であれば、残ろうが全部売れようが、それは力関係の話でありますから、最初にこれだけしか要らないと言えば済む話でありますが、今の御指摘のように、本部側が品物を卸す、その方が力が上でなかなかフランチャイズの店の方が自分の主張が通らない、こういうことを御指摘のようでありますので、その辺はよく実態を調べまして対処していきたいと思います。
○金田(誠)委員 そういうことを申し上げているのではなくて、こういう会計方式自体がどうなんだということを言っているわけです。
○西川大臣政務官 これは、何度も申し上げますけれども、やはり事業者間の契約でありますから、お互いに利益が出るものだと思って契約しているわけでありますので、そういうとらえ方をさせてもらいたいと思います。
○金田(誠)委員 この会計方式が残っている間は、オーナー店舗に利益が出なくてもいいんです。赤字になってもロイヤルティーを取れるという仕組みなんですよ。これが共存共栄の、特定連鎖化事業の、大臣が冒頭おっしゃった、それぞれがそれぞれ共存共栄にならなきゃだめだ、そういう基本理念に反する経理方式、契約内容になっていませんか。こういうものはあるべき契約内容ではない。小売店が利益が出たときは本部もそれに応じてロイヤルティーを徴収できる、損失が出たらロイヤルティーが徴収できなくなる、こういう構造があって初めて共存共栄ではないですか。
○平沼国務大臣 西川大臣政務官から御答弁したとおり、これはやはり事業者間の契約に基づいていると思います。ただ、力関係がありますからそういう事態が発生する。そういうことを防ぐためにも、我々は、いろいろ契約についてはパンフレット等もそれぞれのところに発行して、そして不利な契約を締結しないように、そういう働きかけもいたしております。
 ですから、そういう実態というものがあることは事実ですけれども、あくまでもそれは両方が納得をしてそういう形でスタートしています。しかし、そこからそういう問題が出てくるということは非常に大きな問題だと思っておりますので、私どもは、そういう契約の内容をよく理解して、そしてしっかりと契約をするようにそれは指導してまいりますし、そういう行き過ぎに対しては公取ともよく相談をしながら対処していかなければいかぬ、このように思っています。
○金田(誠)委員 こういう契約内容になっておるなんということは、素人が契約書を見てわかると思いますか。私も、その一、その二、その三までまとめるのに一年も二年もかかりましたよ。こういうことなんだ、なるほど、こうなんだ、こういうモラルハザードの仕組みなんだとようやくわかりました。
 あの膨大な契約書を見て、わかると思いますか。第三者に相談しようにも、その契約書をほかに見せたら解約の対象だと。ここで要求して、不都合なところを消しても出してくださいと言っても出せませんという状態だ。全く秘密のベールの中に包まれている契約書ですよ。その契約書に実はこういう内容になっている、それが双方合意したものだからということで済ませられますか。この内容そのものが問題じゃないですか。どんなことであろうが、公序良俗に反するものであろうが、企業会計原則に反するものであろうが、双方、それも内容もよく知らずに、判こを押しているんだからそれでいいんだという話が通るのなら、経済産業省、何が小売商業振興ですか、何が公取ですか。もう一回、大臣、その辺をしっかり答えてください。
○平沼国務大臣 すべての例えばフランチャイズ、コンビニがすべてそういう危殆に瀕しているわけではありません。うまく経営しているところだってありますし、大いに発展をしているところもあるわけであります。
 ですから、私は、そういうケースというものはやはり看過できない、そういうことは事実としてあります。そのときには、弁護士もいるんですし公認会計士もいるんですから、そういう形で、やはり本人が契約するというのは本人の利害に係ることですから、まず本人が自己防衛をするということが一番大切だと思いますし、側面的に経済産業省も、そういう問題があればそういうことは支援することはやぶさかではありませんが、そういう実態というものは私どもはさらに、金田先生からの御指摘もありますから、しっかりと調査をしながら、そしてこの小売店舗が発展をしていくように私どもも努力をさせていただきたい、このように思っています。
○金田(誠)委員 時間がなくなりましたので、積み残しの分は後で改めてまた質問主意書等でお願いしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 終わります。
○村田委員長 中津川博郷君。
○中津川委員 民主党の中津川博郷でございます。
 まず冒頭に、今回のフランスのエビアンで開催されたサミットで、小泉総理が、ブッシュ・アメリカ大統領の強いドルを望むといった言葉に対して、歓迎する、円は実態以上に高く評価されているということを表明されたんですが、私は、前にもこの委員会あるいは財金等でも、為替問題、大変重要な問題だと思っておりますので、先ほど小沢委員の方からもデフレの話がありましたが、その中で特に資産デフレ、この辺の解決の一つのポイントが為替だと私は思っておりまして、小泉さんが為替に触れたのは何か初めてじゃないかな、勉強したのかな、そんな気がしたのでありますが。
 大臣、どうですか。今の日本の円、円・ドル、これをどんなふうに思っていられますか。また、きょう、財務省の国際局長にも参考人としてお越しいただいておりますが、前にもちょっと議論したことがありますが、このサミットの話題に触れて、そして現在の日本の円相場についても、感想といいますか、意見をひとつ述べてください。
○平沼国務大臣 為替相場というのは、私の立場でそれを軽々に云々するということはいろいろな影響が出ますから、高い、安いということを明確にコメントすることは差し控えさせていただきたいと思っております。ブッシュ大統領が、強いドル、こういうことを発言して、最近百十六円ぐらいになっていたのが直近では百十九円二十銭になった。こういう、事ほどさように、非常に為替相場というのはその時々でいろいろ反映をするものだと思っています。
 日本のようなGDPが五百兆というような経済大国、これは、やはり為替の、例えば円安、円高、こういうことは両面が私はあると思っていますね。したがって、貿易立国で輸出が多いということで、そこを考えれば、日本の場合には、為替の相場としては当然輸出に有利なような、そういう動きになるということは望ましいわけでありますけれども、しかし同時に、原材料もたくさん買ってくる、こういうことを考えれば、私は両面あると思っています。
 いずれにいたしましても、本当に日本の実態的な経済力を反映した、そういう中で円の価格が決まっていくということが望ましい、こういうふうに思っております。
 小泉総理は、ブッシュ大統領のドル高発言に対して、それだけアメリカが強い意思を表明した、こういうことに関しての賛意を表したんじゃないかな、私はそんな感想を持っております。
○渡辺政府参考人 お答え申し上げます。
 今般二日に行われましたサミットでの世界経済情勢についての議論の中で、ブッシュ米大統領が強いドル政策は変わらないと発言されたのに対しまして、小泉総理の方から、現在の経済の状況からして日本で円高になる理由はないとのお考えから、ブッシュ大統領の強いドル政策発言を歓迎すると応じられたというふうに承知しております。これは、実は先般、五月の二十三日にテキサスで行われました日米の首脳会談でも同じようなやりとりがあったというふうに承知しているわけでございます。
 いずれにいたしましても、財務省としても、米国の従来からの強いドル政策に変わりがないということは今般改めて確認されたものというふうに認識しておりますので、今後とも、日米通貨当局間の連絡を密にしつつ、為替市場をよく注視し、必要に応じて適切に対処してまいりたいというふうに考えているところでございます。
○中津川委員 我が国の経済政策の責任者として、平沼大臣、一ドル幾らぐらいが今日本の力だと思いますか。具体的な数字で言ってください。
○平沼国務大臣 それは先ほどの御答弁でも、やはり立場がございまして、そうやって私の軽々な発言というものがいろいろ影響を与える、こういう可能性がございますから、繰り返しになりますけれども、やはり日本の実体経済の力を反映したところに落ちつくことが望ましいんではないか、私はこのように思います。
○中津川委員 影響を与えてほしいんですよ。
 百十七円になったときに、たしか、ことし二回覆面介入していますね。それで、五月に百十五円まで高くなっちゃった、これで四兆円も何か覆面介入したということで、やはり今、だれが見ても日本の円は高過ぎる。財金でも、塩川大臣も円は高過ぎると思うと百十八円か九円のとき私の質問で答えたんですが、数字を言わないんですね。何で言わないかと。
 これは専門家筋、金融をよく知っている者、今の日本の状況から見れば大体百四十円から百七十円ぐらいだと言う人も、そういうふうに大体常識なんですね。きのうテレビで、渡辺さんの先輩なんですか、黒田前財務官が、ちゃんと一ドル百四十円と言ったんです。
 だから、ああいうマスコミで言ってもしようがないの。この場所で、日本は輸出大国でありますから、私が調べたところによると、一円の差益によって、ソニーでもホンダでも経常利益が百億円違ってくるわけですよ。そうすると、百五十円、百六十円になれば本当にデフレも解消して、GDPも二%ぐらい上がれますし、もうこれはデフレがすっ飛ぶというような勢いが出てくるんですね。
 いかがですか、大臣。思い切って数字を言うとすっきりしますよ。
○平沼国務大臣 私は、為替に対しては、私が直接にコミットする、担当する立場にはございません。ただ、先ほどの答弁につながりますけれども、日本というのは世界のGDPの一五%を占める、ある意味じゃ経済大国であります。
 ですから、そういう意味で、一概にどっちに振れるかということも、輸出もしているし、あるいは原材料の輸入もしているし、こういうことを考えれば、落ちつくところに落ちつくことが望ましいと私は思っているわけでありまして、私が今ここで具体的な数字を申し上げる立場にはないということは御理解をいただきたい、こういうふうに思っています。
○中津川委員 随分慎重ですね。まあ、しようがないですね、言わなければ。言えといって首を絞めるわけにもいきませんから。
 とにかく、日本は輸出大国ですし、やはりデフレを解消するには、為替、日米合意。私、前から言っていますけれども、小泉さんも、どの程度の円がいいか、円安がいいかは市場が判断することで、私から言うべきではないと。だから、市場が今間違った判断をしている。市場が適正じゃない判断をしているんだから、そこに政治家の、政治のあれがあるんじゃないですか。言わなきゃだめですよ。言って、やはりマーケットも見ているわけですし、経済人も見ているんですから、そのぐらいひとつ勇気を持ってもらいたい、こんなことを申し上げます。
 そこで、もう一つ気になることが、一昨日、四月末時点での二〇〇二年度の国家税収が、補正予算の目標である四十四兆円から七兆円も下回って三十七兆円になった。大幅な税収不足、特に法人税のこの落ち込みは厳しい。法人税というのは我が国の産業活動のバロメーターでありますから。
 税収が減っているということは、これはもう私なんかが前から指摘しています、これは緊縮財政ですから、構造改革は必要なんですが同時に景気対策というもの、経済の下支えがなければ、手術したらもう日本が死んじゃうんですよ。人間だってそうなんですよ。これだけ減っちゃうでしょう。そうすると、今年度の税収は目標が四十一・八兆円ですが、これはもう十兆円ぐらい足らなくなるんじゃないかと思う。
 私は、やはりこれは経済政策の失政なんだ。景気回復をするそういう政策を出してこないからこんな数字が出てくる。だから、しようがないから、小泉さん、この間、三十六兆円も借金する。だから緊縮じゃないんだと言うんだけれども、これは違うんだ。結果として緊縮をやっていて、経済政策が間違っているからこうやって借金がどんどんふえていくということなんですね。大臣、いかがですか。これは深刻じゃないですか。
○平沼国務大臣 私は、先ほどの答弁でも言わせていただいたところですけれども、構造改革というのはやらなければならない、このことはこれはどなたも共通していると思うんです。
 今、人間の体にお例えになられましたけれども、言ってみれば、やはりこれは深刻な病巣が日本という体にできている。ですから、それを除去しない限りは本当の健康が回復できない。こういうことで、これはこれで小泉内閣で不良債権の処理を初めとして構造改革をやるということは、私は間違いない一つの方策だと思います。
 しかし、御指摘のように、それだけでは、やはり車の両輪で、両方相まってやっていかなければいけない。そういう中で、御記憶になっていただいているかどうかわかりませんが、私は一昨年も、テレビに出たり記者会見等でも補正予算の必要性を実は訴えさせていただきました。そして、小泉総理も、やはり国がそういう非常に厳しい状況になったときには柔軟かつ大胆に対応するんだと言って、一昨年は二回の補正予算を組む、こういうことになりました。また、昨年も同様に、三十兆の枠は絶対に崩さない、それから補正予算も組まない、こういうことでございましたけれども、御指摘のような非常に厳しい状況の中で、三兆円の補正予算を組むことになりましたし、また政策減税も、差し引きでありますけれども、一兆八千億、こういうこともやはり柔軟かつ大胆にやらせていただきました。
 私は、構造改革とやはりデフレ克服を含めた経済の活性化というのは両立できると思っています。それにはやはり、日本の経済というものを本当に活性化させることによってデフレも私は根本的に解消できるんだと。ですから、そういう意味では、私は、柔軟かつ大胆にこれから対応していくことも必要だと思っておりまして、構造改革も必要でありますけれども、同時に、やはり必要なことはしっかりと手当てをしていく。
 では、今何が必要かといいましたら、やはり過剰な供給構造でございますとか需要不足、そういうものを補うために、まだまだ日本には余力があるわけですから、国民の皆様方にしっかりとした道筋、絵姿というものを提示しながら、民間活力を最大に引き出して経済を活性化する、こういうことが必要だと私は思っております。
 私も、せんだっての経済財政諮問会議の中では、具体的な一つの積極的な経済活性化策、こういうものも出させていただいておりまして、私は、構造改革、デフレ克服、経済活性化、こういうことは当然国としてやって、今の厳しい経済状況を脱却していかなければならない、このように思っています。
○中津川委員 大臣、需要を喚起する、供給が多い、日本は潜在能力があるといつも言いますけれども、医療費は上がる、年金は下がる、将来に希望を持てなければ、これはお金を使わないですよ。お金を使いたくても使えない。やはり、その認識が、大臣、甘いんじゃないかなと思うんですよね。
 構造改革も景気回復も必要だとおっしゃるんだけれども、口で言うことはだれでもできます。私もそう思います。しかし、政治は結果責任なんですよ。今、構造改革も景気回復も両方できていないという珍しい内閣じゃないですか。こんな国、どこがありますか。この辺のところは多分かみ合わないと思いますので、どうもやはり、日本の経済というものの認識、ここのところが平沼大臣も少し甘いかなというのを改めて感じているわけであります。
 そこで、もう一つ心配なりそな銀行の件なんですが、公的資金が入るということで。これは非常に、中小企業に対して七割方融資したということなんですが、この影響で、ほかの銀行も似たり寄ったりだというふうにみんな思っているわけですよ、いつこうなるかわからない。本当にまたこれを機会に、貸し渋り、貸しはがしがどんどんふえるんじゃないだろうかと。これをどう思うか。つまり、銀行が今もう銀行としての役割を果たしていない、これの影響、対策、それが一点。
 それから、政府系の金融機関、中小企業金融公庫、商工中金、国民生活金融公庫、まさに今銀行が、こういう金融機関が果たした役割が大きいということで、私も、地元を回ってみて、中小公庫はよくやってくれているよというのを聞くと、よかったな、頑張ってくださいということを言って励ますんですが、きのう資料を見ましたら、中小公庫と商工中金の貸し高なんですが、十三年三月末と十五年三月末、これは減っているんですよね。これは意外だったんですが、そんなに大きな減り方ではないんですが、大幅にふえているかと僕は思ったんです。ここのところも少し心配なんですね。ちょっと、まとめてお答え願いたいと思います。
○平沼国務大臣 りそな銀行に対する公的資金の注入ということに関しましては、自己資本比率というのがいわゆる監査法人等の監査によって四%を割り込んで二%台になる、ですから、これは、金融的に見ると一種の非常に厳しい状況だから、それを回避するための対策として公的資金注入が決まりました。
 御指摘のように、りそなというのは、その成り立ちからいいまして、中小企業に対する貸出残高というのが、他の銀行に比べてその比率が高いことは事実でございます。正確な数字というのはちょっと把握しておりませんけれども、二十五兆ぐらいの貸出残高のうち、たしか十四兆ぐらいが恐らく中小企業向けです。ですから、公的資金を注入することによって自己資本比率が高まる、体質が強化されるということは、総体的に言えば中小企業に対する金融というものも安定をする、私どもはそういうふうにとらえております。
 現に、私は、会議の場でも、公的資金を注入する意味は、りそなに対しては、中小企業の比率が高いんだから、中小企業に対する融資等の支援というものは後退をさせてはならない、それで公的資金を注入する意味をしっかりとそこで位置づけるべきだ、こういうふうに主張させていただいて、私どもも、金融庁とも連携をとりながら、中小企業に対するりそなの融資が後退してはならない、そういうことでしっかりと監視をしていきたいと思っておりますし、同時に、中小企業に対する政府系金融機関のセーフティーネット、これもしっかりやらせていただきたいと思います。
 御指摘のように、政府系金融機関のいわゆる貸出残高が減少している、このことは御指摘のとおりであります。それは、一方においては日本の景気が非常に後退をしている、そういう中で、やはりいわゆる借り手サイドの意欲が減殺をされたという面はあったと私は思います。
 しかし、同時に、例えば院の御同意を得て成立させていただいた借りかえ制度というのは大変な勢いで伸びておりまして、既にもう実績も二兆円を超える、こういうような保証をさせていただいています。
 そういう厳しい中で、中小企業の皆様方が一生懸命頑張っていただいている。ですから、確かに全体は減っておりますけれども、そういったセーフティーネット系の融資を含めて、セーフティーネット保証、貸し付け、そういうものに関しては伸びている、こういったところがある意味では補完をしているんではないか、こんなふうに思っておりまして、私どもとしては、中小企業金融対策はしっかりとやっていかなければならない、こういうふうに思っています。
○中津川委員 三年間、この委員会でいろいろ質問をしているわけでありますが、何か年々悪くなる。本当に、質問するたびに、何か希望が見えたとか経済の見通しが見えたということを言いたいんですよ。だけれども、毎回毎回、きょうは為替、それからりそな、税収も減ってしまったという、もうだんだんこの三年、本当に悪くなってきている。深刻だ、困ったものだと思います。
 今、大臣から、中小企業の対策をしっかりやるということで、確かにいろいろセーフティーネットで効果が出ているところもありますが、とにかくこの政府系の金融機関には、本当に今まさに出番ですから、さらに融資を必要なところにはしっかりする、そういう方針でぜひ指導をしていただきたいということを要望しておきます。
 本法案のことなんですが、たくさん質問を用意してきたんですが、時間の方も大分迫っておりますので、まとめて何点か質問したいと思うんです。
 昨年度、この検査体制、公正取引委員会は約十二万件、それから中小企業庁が約七万件、これは書面処理をしているということですね。
 ところが、検査専任者が、公取で二十九名、中小企業庁で三十五名。これは一人頭、割ると、一年間に、公取で四千件、中小企業庁が二千件処理するという、これはもう物理的に無理なんじゃないかということで、本当にしっかり、一件一件処理しているのかという点が一点であります。
 それから、この改正が実現しますと、今度、対象事業者もサービス業にふえるということで三倍に膨れ上がるということで、その補充の人員は大丈夫なのか。今度、業種が膨れますから、新しくなりますから、業態、商慣習、そういうものもしっかり勉強しなければいけませんし、そういう新しいノウハウというものを蓄積されて、検査官の質の向上、そういうものにはしっかりと手配しているのかどうか、まとめてお答え願いたいと思います。
○竹島政府特別補佐人 下請法の関係で、検査官は確かにおっしゃるとおり二十九名なんですが、関連する業務を行っている者も合わせますと四十九名ということでございます。いずれにしましても、大した人数ではないわけなんで、これからも、毎年毎年の予算で増員のお願いをさせていただきたい、その実現に向けて努力したいと思っております。
 それから、今回サービス業が対象になることによって、大幅に対象企業数がふえます。これにつきましては、関係省庁からの出向というようなことも含めまして、我が方の体制の強化をしたいと思っておりますし、何よりもそれぞれの主務官庁において、この調査に御協力をいただくということで、具体的な連携体制をしいていきたいというふうに思っております。
 大変な作業量になりますが、いずれにしても、自分たちでやるべき事務の合理化も図って、接触の回数なり密度が下がることのないように努力したいと思っております。
○中津川委員 公取によります違反事件処理手続を見ると、ちょっと不思議な感じがするところが何点かあるんです。
 聞くところによりますと、現在の親事業者のリストが約八万社あるというふうにヒアリングを受けました。これを公取と中小企業庁が分けて検査をしている。一年に一回はチェックが入るというような形をとっているということでありますが、年間千百から千五百件ほどあるんですね。下請業者からの申告もあるが、これが非常に少ないですね。これはやはり、下請業者の立場からいって、なかなか申告しにくいというのもあると思うんですが、これをもっと下請業者、末端の零細企業、その人たちが申告できるようなものを、法改正のこの時期にやはり考えるべきではないか。それが第一点であります。
 それから、重い処置の勧告、軽い処置の警告があるんですが、警告は毎年千百から千五百件あるということですね。勧告になると、これは一けたあるいはゼロというのもありますし、本当に〇・三%ぐらいしかない。この勧告と警告の判断基準というものがどうなっているのか。何かおざなりではないかなと数字を見ている中では感じるんですが、いかがですか。
○竹島政府特別補佐人 下請業者の方からの申告が少ないというのはそのとおりでございます。
 ただ、私どもとしましては、やはり専門の相談窓口を置くということは大事だと思っていまして、これは、公正取引委員会の事務総局並びに地方事務所にそれぞれ相談窓口を置いております。加えまして、経営指導員がいらっしゃる商工会議所とか商工会においても、窓口の機能を果たしていただいているということでございます。
 いずれにしても、言いにくいということなので書面ということをやっているわけなので、これの効果があって千数百件の改善措置が講じられているという実態にある。やはり、これは引き続き大事にしていかなきゃいけない、こういうふうに思っております。
 それから、勧告が少ないではないかというお尋ねでございます。確かに少のうございます。警告が圧倒的に多い。例えば、十四年度の場合に、全体で千四百二十六件につきまして処理をいたしておりますが、そのうち勧告はたったの四件ということでございます。
 これはやはり、我々が書面調査をかけまして、それで必要に応じてヒアリングをいたしまして、そうすると、大体の場合は親事業者が従っちゃう、直しちゃう。この法律というのは、どちらかというと予防措置、下請事業者の保護ということで、不当な不利益をこうむらないようにするというところにポイントがございますので、そういう意味では、事態がもう是正されてしまうということが実際は多いわけでございます。
 そういうことでそんなことになっておりますが、今回の改正で、ただ単にサービス業に適用対象を拡大するだけじゃなくて、これからは、何回も重なっているとか、社会的影響が大きいとかというものにつきましては、勧告というものを積極的にやって、かつ公表したい、こういうふうに思っております。
○中津川委員 時間が来たので、たくさん質問の用意があったんですが、最後になりましたが一点、ちょっと気になることがありますので、お尋ねしたいと思います。
 公正取引協議会というのがあって、これは事業者団体なんですが、景品表示法に基づいて認定された公正競争規約を運用するために、個別業種ごとに設定された事業者団体だということを聞いております。現在、大体百三十あるんですか。実は、公正取引協議会が公取OBの天下りの温床になっているという指摘をちらっと耳にしたもので、この百三十ある協議会に天下った公取OBの人数と、その協議会の数、それから全協議会の役員に占める比率、これをお尋ねして私の質問を終わります。
○竹島政府特別補佐人 公正取引協議会は全部で百三十ございます。これは、各業界の自主的な団体で、公正競争規約というものをつくってそれを運用しているところでございますが、その百三十団体のうちに公正取引委員会の元職員が採用されているのは十九団体でございます。それで、数は十九名、これは、専務理事、事務局長等のいわゆる常勤の者として採用されているものが今申し上げた十九団体で十九名でございます。それから、役員クラスで勤務している者が十六協議会ございまして、これは、当該十六協議会の役員の中に占める比率は七%でございます。
○中津川委員 終わります。
○村田委員長 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。
    午後零時六分休憩
     ――――◇―――――
    午後一時二分開議
○村田委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質疑を続行いたします。後藤斎君。
○後藤(斎)委員 民主党の後藤斎でございます。
 大臣、法律の中身に入る前に、きのうの日経新聞にもありますが、新潟に今週末にお出かけになられて、地元に御説明を、現状のいろいろな、本委員会の流れも含めて御説明をするという報道がございました。
 確かに、その後、東京電力もいろいろな御努力をなされて、また新たな修正見通しも関東圏の需給ということでしたようでもございますが、何としても、何基という具体的な明示は難しいものの、新潟、福島両県の原子力発電所の再開という点がなければ、今扇子をお使いになっている方もたくさんいらっしゃいますが、この夏は難しいという状況は一向に変わっていかないという中で、今週末の新潟県柏崎の訪問に対してどのようにお取り組みになるのか、冒頭お尋ねをしたいと思います。
○平沼国務大臣 東京電力の一連の不正によりまして、大変残念なことでございますけれども、今、東京電力の十七基の原子力発電所のうち十六基が停止をしております。大変異常な事態になっております。
 事業者も一生懸命、安全チェック、そして安全体制を整えてきているところでございまして、国もその安全確認にこれまで大変努力をさせてきていただいておりまして、現地にも原子力安全・保安院長を初めたびたび入らせていただきまして、立地の皆様方にも御理解を求めてきたところでございます。
 そういう中で、過去のデータからいいますと、ピーク時に六千四百五十万キロワット、瞬間的ですけれども、そういった消費が過去記録されたことがございます。現時点、いろいろな手だてを講じて確保に努めておりますけれども、今一基稼働しているものも含めて六千百万キロワットでございます。そうなりますと、過去のデータに照らしますと、六月の末ぐらいにも電気がとまるというような可能性も否定できないわけでありまして、私どもといたしましては、さらに一つ一つ安全の作業を行いながら、地元の御理解を得るために最大限の努力をしなければならないと思っています。
 そういう中で、私は、かねがね当委員会でも御質疑の中で、その時期が来たら現地に行かせていただいて、そして立地の皆様方とお話し合いをさせていただく、こういうことを答弁で申し上げてきましたけれども、御指摘のように、この六日の日に新潟県の柏崎刈羽、行かせていただくことに相なりました。そういう中で、私はエネルギーの責任者として、こういった事態、そして地元の皆様方に大変御迷惑をおかけしましたのでまずおわびを申し上げまして、それから、やはりこの安全の確保についてさらに万全を尽くしながら、その結果については御理解を得るように努めていきたい、こういうふうに思っているところでございます。また、福島県等もその時期が参りましたら私も行かせていただいて、同様のことをさせていただきたいと思っています。
 そしてまた、何としてでも電力の断絶だけは起こしてはならない、こういう決意のもとで、私が本部長といたしまして省内に関東圏の電力の需給対策本部というのも設置をさせていただきまして、そして、媒体を使ったり、あるいは節電隊というのを組織しながら、本当に御迷惑な話でありますけれども、需要家の皆様方でございますとか、あるいは大口需要家の企業の皆様方、そういったところにも節電を呼びかけさせていただいております。
 ただ、私も、本当にこれからいよいよ本格的な夏が到来いたしますので、絶対にこの厳しい経済状況の中で電力の断絶だけは起こさない、こういう決意で頑張っていきたい、このように思っています。
○後藤(斎)委員 大臣、大臣がエネルギー政策のまさに最後のとりで、大将であります。今大臣が最後にお述べになったように、その心意気でぜひ地元の皆さんに、安全性というものは前提としてもちろんですが、御努力を最大限いただくように重ねてお願いを申し上げたいと思います。
 引き続きまして、本論に入りたいと思います。
 下請法案と小規模共済制度、二つの法案が現在審議をされておりますが、本日は、小規模共済制度について幾つか御見解、御質問を申し上げたいと思います。
 午前中の議論の中でも、今回の小規模企業共済制度、もともと昭和四十年、高度成長のときに創設をされ、ある意味では非常にうまくいった制度でございましたが、現在、低金利というよりも本当にゼロ金利になっている中、そして株価が低迷している中で、いろいろな金融関係、この小規模共済制度だけではなくて、大きな曲がり角というか壁にぶち当たっている。この予定利率が中心になって議論をされているわけですけれども、ある意味では禁じ手をどうしても制度的にやらないともたないということで、四年前にも引き下げをし、新たにそれ以降の株価、金利水準も含めて、新たに今回この法案が出てきたということであります。
 百三十五万人の加入者で七兆六千億という共済資産というのはかなり健全性の高いものかもしれませんが、一方で、今回二・五%の予定利率を一・〇に仮に下げたにしても、これから運用利回りを二・〇八くらいに持っていこうとしておりますが、昨日終わったサミットの中でも、もうきょうの各報道では「デフレ長期化懸念 長期金利〇・五%割れ 一層の低下予測も」という記事がはんらんしておりますし、日本だけではなく欧米でもデフレ懸念というものがささやかれている中で、日本の構造改革が足かせになっているという議論もあったようであります。
 大臣、午前中の質疑の中にもありましたが、まず政府として、本当に抜本的な、口先だけではない株価対策、金利対策というものをどう講じていくのかというのが、今回、仮に一・〇に下げても、それをまた下げざるを得ないという繰り返しになっていく。一・〇ですから残るところは非常に幅は少ないわけですが、要するに、上げていくという努力が、自民党さんにしても我が党の民主党にしても、株価対策をいろいろ、やれ、やれということは言っても、なかなか、実効性が上がって実際株価が反転をし、少なくとも二年前の小泉内閣が誕生した一万五千円程度に戻るということは、遠い将来のようにも感じるんです。
 そうはいっても経済は毎日動いておりますし、その中で、大臣、直接、金利という部分では御担当ではありませんが、経済政策全体を産業というお立場で担当なさっている大臣として、抜本的な株価、金利対策をやるべきだと私は思っておりますが、大臣の御所見をお伺いしたいと思います。
○平沼国務大臣 今御審議いただいております共済制度というのは、日本の経済が右肩上がりのときに制度設計をいたしました。そういう中で、バブルが崩壊して、日本がデフレ基調になった。その中で、過去二回にわたって引き下げざるを得ない、そして今回三回目をお願いせざるを得ないという事態になってまいりまして、これは、いわゆる小規模零細企業の経営者の皆様方が、やはり、廃業でございますとか、あるいは転業でございますとか、そういったところに備えて一生懸命にお掛けになっている、そのことに対して、これは非常に私は申しわけないことだと思っています。
 そういう中で、本当に、今、株価対策のお話も後藤先生からちょうだいをいたしましたけれども、やはり、株価対策というのも、五月十四日に関係閣僚が集まりまして、そして証券市場の構造改革と活性化についての方策を検討いたしました。それからまた、今回の税制改正の中でも、株の譲渡益課税については、ここにやはり株の売り買いにインセンティブを与えなきゃいかぬという形で一〇%というようなこともいたしまして、いろいろ対策は講じてきているところでありまして、私は、やはり株価対策というものはしっかりとやっていかなければならない、こういうふうに思っております。
 それと同時に、午前中の答弁でも申し上げましたけれども、実体経済をよくするということがやはり本当の株価の回復につながる。そのためには、私は、この前も経済財政諮問会議の中で提言させていただいたことなんですけれども、やはり、国民の皆様方に見える形で具体的な目標を設定して、そして日本の持っている潜在力というものを実体経済の中で大きく伸ばす、そういうやはり経済活性化策というのを具体的にやらなきゃいけない。
 例えば燃料電池なんという将来性のあるものがありますけれども、これはまだ漠としています。それを例えば二〇一〇年までには五万台やるんだ、そのためには、どれだけの研究投資をして、どれだけの効果が上がって、その産業はどういうふうにふえてくるか、こういうようなことをやはりはっきり提示して、そして経済の活性化という本来のやるべき、もちろん株価対策もいろいろなことをやらなきゃいけませんけれども経済を活性化させる、こういうことはしていかなきゃいけませんし、やはり、日本の経済というものを安定成長軌道に乗せるためには大胆にやっていかなきゃいかぬ、私はそういうことを思っております。
 そういう意味では、株価対策を含めて、経済を活性化する、こういうことは絶対に必要でありますし、こうやって共済制度を利用していただいているそういう方々に対しても、そういったことでしっかりとおこたえをしていかなきゃいけない、このように思っています。
○後藤(斎)委員 大臣がお答えの中でお話がありましたように、具体性がない中だと、やはり実体経済は動かない。これは、これからお聞きをします、いわゆる開廃業比率、大臣が昨年からベンチャースピリットということで、新規開業を五年間で倍増させるということで、人材育成、資金調達、経営資源の有効活用で環境整備を進めるというふうな話を、新市場・雇用創出に向けた十五の提案の中に入れてあります。
 ただ、実際、いろいろな形で見ますと、大臣がまさにおっしゃられたように、ことしの中小企業白書にいろいろな開業率、どんな地域でどんな業種でということがいろいろありますし、ある意味では、いわゆる都市部と言われている東京や大阪の大都市圏では開業率が非常に高い、情報化や人口高齢化、要するにマーケットがある程度具体的に見えるというところでは、特に情報産業の部分については開業率が六〇%を超える、老人介護の部分についても二〇%を超えるという中で、業種別や地域別の開業率が非常に跛行性がある中で、サービス業という部分では廃業率を開業率が大きく上回っておりますけれども、具体的な物づくりという製造業では、廃業率の方が開業率を二倍以上上回っているという実際の数字もございます。
 この倍増プログラムがまだそんなにたっていないので倍増というところまでもちろんいっていませんが、五年間という中では、大変こういう周辺環境が悪い中で、一方で、小規模共済制度がこれから、予定利率だけではなくて新規加入促進という点も含めて、やはり開業がもっともっと元気が、特に若い方たちが新しい業態に出ていけるようなやり方。
 あわせて、サッチャー政権のときに英国では、企業開設手当制度、要するに、失業している個人の方に援助をすることによって自分で創業するという、失業と創業をリンクさせたような制度もやっております。いろいろな絡め手で開業をまさに倍増するプログラムが促進されていかなければいけないと思いますが、現状どのような形で推移をしているのか、簡潔にお答えをいただきたいと思います。
○桑田政府参考人 お答え申し上げます。
 ただいま御質問ございました、まず開廃業数でございますけれども、総務省の事業所・企業統計調査によりますと、直近で九九年から二〇〇一年ということで発表されておりますけれども、おっしゃるように開業数が十五万社、廃業企業数が二十二万社ということで、依然として廃業数が開業数を上回るということでございます。
 こういう中で、先ほど御指摘ございましたように、二〇〇一年五月に、新市場・雇用創出に向けた重点プランの中で、開業創業倍増プログラムを、十項目にわたります施策項目につきましての取り組みを始めております。
 特に、大学発ベンチャー千社体制の構築でございますとか、ストックオプション制度を弾力化して人材確保を図っていく、それから研究開発機会の確保をするためのSBIR制度の拡充、この十項目ほとんどにつきまして実行に着手をして、着実な進捗を今図っている最中でございます。
 さらに、このプログラムに資するものとして、平成十四年十一月、二〇〇二年の十一月より、ビジネスプランの審査のみで、無担保無保証で融資をするいわゆる新創業融資制度が開設をされておりまして、現在、五月三十日末時点で四千四百八十一件、約百四十四億円の融資ということでございます。四千四百社以上の方々がこれを御利用されて開業されているということでございます。
 さらに、昨年の臨時国会におきまして成立をさせていただきました中小企業挑戦支援法で、いわゆる株式会社、有限会社にあります最低資本金規制の適用を受けない会社設立がこの二月からできるようになりました。この四カ月間で約二千八百八十社を上回る企業がこの特例を使って開業をするということでございます。
 このように、これまでの施策につきまして、徐々にでございますけれども、効果が出始めているというふうに私ども考えてございまして、確かに、創業、開業を取り巻く現状はなかなか厳しいというのも現実でございます。私どもといたしましては、引き続き創業開業の増大に向けての環境整備に積極的に施策を講じてまいりたいというふうに思っておるところでございます。
○後藤(斎)委員 ぜひ、積極的というよりも具体的に成果が上がるような施策を、いろいろな、資金調達という面、マーケット環境、技術専門性の問題、パートナーの確保の問題、いろいろ具体的に、特に若い人ほど資金調達に御苦労なさっているというふうな統計も商工会議所等々でなされているようですから、ぜひ、その中での具体的な支援をお願いしながら、成果が上がるようにお願いをしたいと思います。
 今回の小規模共済制度の予定利率の引き下げについては、先ほどもちょっとお話がございましたが、今、財務金融委員会で議論をされている保険業法の一部改正の中では、憲法上の財産権の問題も含めて、ある意味では大きな議論になっておりますが、先ほども大臣がお答えをいただいたように、今回予定利率を引き下げるのは小規模共済制度は三回目、若干政令事項に落としたり、資金運用を緩和するとか、いろいろな問題が別にございますが、財産権の侵害みたいなものは、今回と過去の予定利率を小規模企業共済制度で引き下げる際に議論としてはあったのかどうか、そして、今回の部分については、財産権の侵害の部分でどんな議論の整理をなさったのか、簡潔にお答えをいただきたいと思います。
○杉山政府参考人 お答え申し上げます。
 この共済制度は、いわば小規模事業者の相互扶助、その観点から運営されるということでございまして、長期安定性の確保が前提にございます。そういった意味で、この法律上、将来の収支見通しに基づく制度の見直しを少なくとも五年ごとに行わなければいけないという旨の規定がございます。こういった規定にのっとりまして、私ども、いろいろな金融環境等の変化によりまして、予定金利の利率の変更を含めた見直しをむしろ積極的に要請されているというふうに考えております。
 御指摘ございましたように、過去二度、共済法の改正をさせていただきましたけれども、今回も、まことに申しわけございませんけれども、その観点から予定利率の引き下げについて御審議を賜りたいということでお願いをしているところでございます。
 なお、過去にどういった議論があったのか、私も過去の法案審議の議事録を全部今回読まさせていただきましたけれども、正直申し上げまして、そこのところについては議論がなされていなかったというのが私の記憶でございます。
○後藤(斎)委員 今長官が五年ごとというお話もございました。中小企業政策審議会の経営安定部会、この御議論がベースになって今回の法律改正が出ております。この「今後のあり方」という、ことしの一月十四日に出た財政収支の将来推計ということで、六ケース、六つのケースに分けて御議論をしております。
 結論は、下から二番目に水準が低い、予定利率を一・〇%に引き下げた場合というものを採用しております。これは、通常の共済制度――年金制度に置きかえても構わないと思うんですが、加入者がふえれば、いろいろな運用を上手にして利益を上げるという手法もございます。一・〇にしたときの、費用と純利益、資産の部分しかないので余り細かな前提というのがわからないんですが、この一・〇に設定をした、選択した合理的な理由があると思うんですが、この試算をしたときの運用利回りは十年後に二・〇六五%までいくというふうなことになっているようですが、加入や脱退の前提の置き方も含めて、合理的にこの六つの中から一・〇というものを選んだ理由を簡潔に御答弁をお願いしたいと思います。
○杉山政府参考人 御指摘ございましたように、一定の前提を置きまして、利率を六ないし七つのケースで計算をいたしまして、収支がどうなるかというのをシミュレーションいたしております。
 その前提でございますが、まず資産の運用の利回りの前提でございますが、これは平成十一年から議論をいたしておりました、去年の秋までの間の最低利回り、これが今後とも十年間ずっと改善されないという前提で計算をいたしておりまして、具体的に申し上げますと、例えば、国債で一・一%、社債で一・三%、金融債〇・五%といったような前提を置いております。
 それから、金銭信託の利回りにおきましても、いろいろ運用を委託しておりますが、そういった運用委託先の予想利回りの中で低いものを選びまして想定をいたしました。具体的に言いますと、今後五年間では一・七から二・〇%というものを前提といたしております。
 それから、脱退、加入の件数の想定でございますが、脱退件数につきましては、最近の脱退実績から作成をしました脱退率表というものを用いまして、大体十二万件強から十一万件ぐらいというものを脱退の前提として計算をいたしております。また、加入につきましても、直近三年間の平均加入件数をもとに計算をしておりまして、約八万件が加入するということを前提といたしております。
 こういった前提の中で、いろいろなケースを想定してシミュレーションを行いまして、一・〇%に設定をした場合には、現在ございます累積赤字というものが今後目に見えて改善されるだろうということを考えまして、一・〇という数字に設定をさせていただくということになったものでございます。
○後藤(斎)委員 先ほど長官、五年ごとということで、今度からは政令事項に実際の予定利率の変更を落とし込みするということがありますけれども、今お答えになっていただいたように、加入が八万件、脱退が十二万件ということですと、脱退の方が多いという前提でございますよね。
 ただ、通常のこういう制度はある意味では加入を促進をさせながらやらないと、実際、今までいろいろな、退職なさったり廃業なさった方で、三兆五千億ぐらいですか、実際お金を使われている。でも、残として、資産が今七兆六千億ある。脱退がふえていくと、そこの部分は取り崩しになると思いますから、この将来設計にありますように、責任準備金が、確かに平成十八年度からちょっとずつ減っておりますので、そういう前提になると思うんですが、一方で、やはり加入促進をする、それもパンフレットに、現行で、今、こういう形でパンフレットを事業団がつくられていますけれども、今回の予定利率の引き下げのところは、真ん中辺の「基本共済金等の額」ということの注四で、経済情勢や金利水準が大きく変化したときには、変更されることもありますという記述で、ここで多分読み込むことと思いますけれども。
 やはりもっと魅力、まあ貸し付けもできるような制度になっているので、ほかのものよりもある意味ではプラスのサービスもあるということで、掛けるだけじゃなくて使うこともできるということも含めて、もっとやはり、先ほど開廃業の話をお聞きしたのも、やはり普通であれば、開業なさる方は、それなりの魅力があればこの制度に入る。それがこの法律のもともとの、制度の目的の相互扶助の精神の中で、セーフティーネット的な機能を持ちながら、経営者の方にも安心して老後ややめたときの生活保障ということになっておりますので、もっとこの共済制度の加入ということで、ちょっと時間がないのであわせてお答えをいただきたいと思うんですが、貸付制度の改善ということも御検討なさっているようですけれども、七百万が今上限で対応なさっている、それを一千万まで引き上げようというような意見もこの審議会の中では出たというお話もお聞きしておりますので、加入促進という観点と貸付制度の改善の観点というものを、あわせて二つをお答え願いたいと思います。
○杉山政府参考人 お答え申し上げます。
 確かにこういった制度が長期的にきちんと運営されていくためには、加入者あるいは在籍者の確保というものが重要でございます。先生おっしゃいますように、この制度のメリットといいますか売りというものを、よくPRあるいは御理解を小規模企業者の方々にしていただきまして、加入を一生懸命我々勧誘するというふうなこともやっていかなければいけないと思っております。
 具体的に申しますと、この税金上のメリットというものをよく御認識いただくために、確定申告期におきましていろいろ広報活動を重点的にやっておりますが、そういったこと、あるいはモデル地域における重点的な広報活動の実施というようなことについて、より一層努めていきたいと思っています。
 また、いろいろ新しい加入者を開拓するためのルート、例えば、既存の方に新規の加入者の方を紹介していただくルートとかそういったものも開発をしていきたいと思いますし、また、いろいろなサービス相談会を行うというようなことも含めまして、加入者の方をよりお招きするというふうな活動を強めていきたいと思っております。
 それから、貸付制度についての御質問ございました。確かに、この制度の一つのメリットは、非常に簡便にかつ短期に貸し付けを受けることができるというものがございます。今回、予定利率を引き下げるということで、その罪滅ぼしも含めまして、この一般貸し付けの改善というものもさせていただこうと思っております。
 例えば、一般貸し付けにつきましては、貸付限度額が現在七百万円でございますが、これを一千万円に引き上げるとか、あるいは貸し付けの金利が今三%でございますが、これを一・五%に引き下げるとか、あるいは特に一時的に大変貸し渋りでお困りになる、そういう小規模企業の方々に一千万円を限度とした〇・五五%という非常に低い金利で御融資を申し上げる制度を新たにつくるといったような新しい特別貸し付けをつくる、あるいは病気になった場合の貸し付け要件を緩和するといったような、審議会でいろいろ御議論をしていだきました、そういった結論を積極的に取り込んでいきたいというふうに考えているところでございます。
○後藤(斎)委員 そういうふうな加入の促進も含めて、七兆六千億あります現在の資産という部分を、「今後のあり方」という部会の報告書にもございますように、これからの資産運用にかかわる規制緩和の部分では、これから通達か省令という中で事業団に対していろいろな指示をなさるというお話も聞いておりますので、ぜひ貴重な資産を、効率的というのは先ほど違うんだというお話もあったので、きちっと回していただいて、法律の本来の目的をきちっと達成できるようにこれからこの法案ができた後の政省令の部分でもきちっと対応していただくことをお願い申し上げまして、質問を終わります。
 ありがとうございました。
○村田委員長 土田龍司君。
○土田委員 法案の基本的なことについて幾つかお尋ねをさせていただきます。
 下請中小企業、製造業においては、特に我が国の経済発展に大きな貢献をした、寄与をしてきたというふうに思いますが、現在の経済不況の中で、あるいは親企業が海外進出していく、そういった状況もある中で、大変厳しい状況に陥っているわけです。
 まず、我が国において下請中小企業が果たしてきた役割あるいは現状について、大臣の見解を聞きたいと思います。
○平沼国務大臣 下請中小企業といいますのは、もちろん、製造業におきましてはサポーティングインダストリーとして産業の基盤を形成して、世界が瞠目するような我が国の経済的な発展にその原動力として大いに寄与してきた、このように私どもは考えております。
 また、現状の中で、近年は我が国の経済がサービス化の現象が起こってきておりまして、製造業における各種サービス、それが外注化されまして、その進展でサービス業、こういうものが我が国の経済の中で比重を増してきていることも事実でございます。具体例で申し上げますと、テレビの番組の作成でございますとか、あるいはIT関連のソフトウエア事業、こういったサービス業が非常に大きくなってきて、かつ下請分業構造の構築も顕著になってまいりました。
 そういう状況の中で、私どもとしては、この長い経済不況の中で、下請中小企業というのが、受注量の削減でございますとか受注単価の引き下げ、これを親企業から要請されて運転資金の確保も非常に困難になってきている、そういう厳しい状況にあるということも現状認識で持っているわけでございます。
 例えば、数字を申し上げますと、下請中小企業短期動向調査、これは十五年の三月でございますけれども、受注量を平成三年八月以来見てみますと百四十カ月連続で受注が下がってきておりますし、受注単価というのは、平成三年十二月以来百三十六カ月連続で前年同月を下回る、こういう厳しい状況が続いているわけでございます。やはり日本の屋台骨を背負っていただいている、そういう下請中小企業を、やはり大切な存在でございますので、私どもとしては今回この下請中小企業振興法、この改正案を出させていただきまして、下請中小企業に対して適切な支援を行ってまいりたい、このように思っているところでございます。
○土田委員 下請代金法が昭和三十一年、下請振興法が昭和四十五年制定されたわけですが、この二つの法律が我が国の下請企業の対策として行われてきたわけです。
 そこで、この二つの法律がそれぞれ果たしてきた役割を総括して、現在の経済停滞期に、特に中小企業が大変厳しい状況に置かれているときに、この二つの法律が担うべき役割についてどう考えておられますか。
○平沼国務大臣 お答えさせていただきます。
 下請中小企業における経営上の二つの重要課題であります経営基盤の強化、それに親事業者との取引関係の改善、これに対して御指摘の下請振興法と下請代金法、これを制定してこれまで適切な運用に努めてきたところでございます。
 先ほども触れさせていただきましたけれども、近年、サービス経済化の進展でございますとか下請中小企業をめぐる経済状況が非常に厳しくなってきた、そしておのおのの法律について法対象のサービス業への拡充でございますとか不公正取引としての規制内容の拡充が必要になってまいりましたし、下請中小企業の振興対策の拡充等を行うことがこれも必要になってまいりました。こういう認識の上に立ちまして、両法ともあわせて改正案を提出させていただきました。
 この二つの法律はそれぞれ機能をしてきたと思っておりますけれども、時代のこういう変化に伴って、この改正案を御審議いただき、そして成立させていただいて、経済実態の変化に的確に対応した下請中小企業対策のより一層の推進を図っていきたい、このように思っております。
○土田委員 振興事業計画の実績、これが平成五年を最後に十二件であった。極めて低調といいますか利用されなかったわけでございますが、今回の法改正に当たって当然このことは質問せざるを得ないんですが、実績低迷の理由は何だったんでしょうか。
○杉山政府参考人 お答え申し上げます。
 確かに、今までの振興事業計画の実績でございますが、十二件ということで極めて低調でございます。その原因につきましてでございますが、午前中西川副大臣から御答弁がありましたので繰り返しになるかもわかりませんが、一つに、この事業計画を作成することができる業種でございますが、これが五つの業種に限定をされておったというのが要因の一つではないかと思います。
 それからもう一つは、この事業計画をつくれる下請中小企業の方につきまして、これは事業協同組合を組織した場合にのみこういう計画をつくることができるというふうになっていたわけでございますが、この事業協同組合というものもだんだん数が減少してきているということで、以上のような下請中小企業を取り巻く最近の環境変化というものに十分的確に対応できていなかったというようなことが、非常に少ない原因ではないかというふうに考えております。
○土田委員 この下請中小企業振興施策については、中小企業施策一般で幅広く対応できるんじゃないかという気もするんですが、この点はどうですか。
○杉山政府参考人 お答え申し上げます。
 先生御指摘なさいましたように、確かに、中小企業政策全般の中で、下請中小企業の方々にもいろいろお役に立つ、そういう施策というものも十分あり得ると思います。
 ただ、私ども、特に下請中小企業者の方に焦点を合わせたこういった施策を講ずるということにいたしておりますのは、確かに下請企業の比率も下がってはおりますけれども、しかし、現在依然としてなお四八%近くの中小企業の方々が下請企業だということも事実でございまして、そういった現実を見据えますと、やはり中小企業として親企業への依存をしているという特徴を踏まえた、そういった部分に着目した対策の必要性というものもなお高いのではないかというふうに思っております。
 先ほど来御審議をいただいております振興法でありますとか、あるいは、その他いろいろ技術開発上の補助制度を充実するとか、そういったような下請企業に着目をいたしました施策の充実というのもなお必要ではないかというふうに考えておるところでございます。
○土田委員 今回、計画作成主体についての制限が撤廃される、そしてまた、売り掛け債権担保融資保証制度の特例導入、こういった改正が行われるわけでございますが、振興事業計画の活用促進や、あるいは下請中小企業の振興という観点からするならば、承認された振興事業計画に対しては、さらに魅力あるような支援措置をするべきじゃないかというふうなことを考えるわけです。
 特に、この事業計画の作成主体となる下請中小企業は、親企業との取引が非常に円滑にいっている企業が多いわけです。この点についてはどう考えられますか。
○杉山政府参考人 お答え申し上げます。
 今回、売り掛け債権担保融資保証制度につきまして、計画が承認された場合につきまして特例を設けるという制度を、メリットとして、効果として追加をいたしました。それは、御指摘ございましたように、継続的な取引があること、あるいは親会社が比較的信用度が高い場合が多いだろうということで、この売り掛け債権を使った下請企業の方々への資金融通というものに特例を与えることは意味があるだろう、下請企業の方々の資金調達によりお役に立つであろうというような判断をいたしまして、この特例制度を設けたわけでございます。
 これ以外に、承認を受けた事業者に対しましては、低利融資だとか、あるいは試作品をつくる場合に対する補助、助成制度を新たに設けるといったようなことをいたしまして、先生おっしゃいますような、事業計画を作成した場合のメリットといいますか効果というものを一層高めるというようなことを我々考えたわけでございます。
 もちろん、この計画の承認のいろいろな事態の推移あるいは法の運用というものを見据えまして、実情を十分に踏まえながら、御指摘ございましたような支援措置についての増強を含めた検討というものは続けていきたいと思っております。
○土田委員 経済不況の中で、技術開発や業務の効率化あるいはコスト削減、そういったことが求められているわけでございますけれども、下請取引を含めた企業間の協力やあるいは連携、これが非常に重要になってくるというふうに考えられます。
 トヨタが採用しておりますジャスト・イン・タイム・システム、多品種少量生産、あるいは短納期化を実現するための原料調達から販売まで事業者の一体的取り組みが進んでいるところもあるわけです。
 そうした中で、我が国産業の再生、発展の観点から、こういった企業の連携強化を促進するためにどういった環境整備をしていったらいいのか。もちろん民間企業の中ではありますけれども、経済産業省としても、あるいは中小企業庁としても、そういったことは当然考えておられると思うんですが、この点はどう考えられますか。
○杉山政府参考人 お答え申し上げます。
 今先生御指摘なさいましたように、それからまた午前の部で大臣の御答弁にもございましたとおり、やはり付加価値の高い、あるいはよりニーズに合った、そういった商品、サービスというものを生み出していくためには、御指摘のような企業間の連携というものを進めていくということが大事ではないかと考えております。
 そういった観点からいたしますと、この事業間の連携というのは、ただ単に大企業と中小企業といった下請関係という格好だけではなくて、中小企業者同士、あるいは中小企業と大学とかあるいは公的試験研究機関といったようなところとの連携、さまざまな格好での連携強化というものが大事ではないかと思っております。
 具体的に申し上げれば、今回の下請の振興、さらには中小企業間同士の連携を進めるための経営革新法に基づきますいろいろな支援策の実施、あるいは産学官の連携に関しまして、そういった産学官の連携を中小企業が進めていく場合に対します助成、補助、こういったものについての増強といったようなところを図っているところでございまして、先生おっしゃるように、柔軟で機動的な企業間連携というものが進められますような、そういった努力はどんどんやっていかなければいけない、そういうふうに思っております。
○土田委員 厳しい経済状況の中で、中小の製造業は弱含みではありますけれども少しはよくなってきている感じがしますけれども、中小のサービス業は極めてひどい状況にある。資金繰りも厳しいし、売り上げの状況も非常に悪化している状況なわけですが、あるいはまた、ソフトウエア産業や輸送業、下請中小企業が、親企業からの厳しいコストダウンや品質や納期等の要求の高度化、そういったことに直面しているわけです。
 既に、中小企業基本法の抜本改正の前に取りまとめられた平成十一年九月の中小企業政策審議会答申で、役務の委託取引を下請代金法の対象として検討すべきであるという指摘がされているわけですね。今国会の政府案の提出が遅過ぎるのではないかという感じがするんですが、この点はどう考えますか。
○竹島政府特別補佐人 御指摘のとおり、平成十一年の中小企業政策審議会の答申で、「一部サービス業における役務委託に関し、その実態の把握と分析を進めた上で、同法の適用対象」すなわち下請法の「適用対象とすることの必要性等につき検討すべきである。」という答申がなされているとおりでございますが、公取といたしましては、平成十年に既に役務取引につきましてはガイドラインを示し、その後も、貨物自動車運送業でありますとかソフトウエア業でありますとか、それぞれの業界のニーズもお伺いしながら、ずっと勉強してきているわけでございます。
 その間、やはり実態が製造業と同じようなところもあるので、この答申のように下請法の拡大をすべきであるという御意見もありましたけれども、一方で、実際に役務取引をやっておられる方の中には、製造業と同じになるのかな、なじまないんじゃないか、最初から書面の交付というようなことになじむのか、歩きながら考えるというような仕事もあるということで、同じような規律ではもたないんではないかという御心配もあったわけです。
 その辺、そういう議論の中で、このたび公取としましては、去年の秋から研究会を設けまして、十四ぐらいの業界の話も改めて聞きました。それで、やはりこれは法律で拡大した方がいいということで、コンセンサスが得られたというふうに受けとめられましたので今回お出ししているわけでございまして、この四年間何もしていなかったということではなくて、役務のガイドラインで独禁法の運用はちゃんとやってきたということでございます。
○土田委員 例えば役務の取引形態などでも、形態は非常に多種多様にわたっているわけです。今後も非常に速いスピードで展開していくんじゃないか、新たな手法が開発されていくんじゃないかという気がいたします。
 そうした中で、下請代金法の規制が後手に回ってはいけないというような感じがしますけれども、公正取引委員会として、今後どうやって取り組んでいかれるのか。特に、下請代金法は昭和四十年以降、長きにわたって実体的な改正がされていないわけでございますけれども、今後その必要があれば、法改正を含めた対応をしなければならないと思うんですが、この点についてはどうされますか。
○竹島政府特別補佐人 確かに、ソフト、役務とかサービス業の変化というのはこれからも続くと思いますので、そのニーズに応じて法律の見直しも必要でございましょうし、運用面の改善も必要だと思います。
 今回御提案申し上げている法律では、典型的なものはきちんと書いてあります。情報成果物の定義も、いわゆるコンピューター関係のプログラムでありますとか、二番目には映画とか放送番組のたぐい、コンテンツのたぐい、三番目は文字、図形云々というようなことで規定しておりますが、第四号で「前三号に掲げるもののほか、これらに類するもので政令で定めるもの」というようなバスケットクローズ的なものもございまして、こういったことについては、今明らかになっていないものが出てきましたらその実態を把握して、政令で対応できるものはもちろんいたしますし、法律改正が必要なものについても、時宜を逸せずに対応させていただきたいと思っております。
○土田委員 次に、検査官のスキルアップの件でございます。
 今後は製造業だけじゃないわけですから、非常に対象が広くなる、件数も増大するわけです。飛躍的にふえていくんじゃないかという感じがするんです。検査官の調査能力向上というのは当然のことでございますけれども、研修を行ったり、あるいは外部から専門的な人材を登用することも有効と思われるんですけれども、この検査官のスキルアップについてはどういうふうに対応されますか。
○竹島政府特別補佐人 役務取引に対象を広げたから、製造業のときの下請法の適用とは全く違うとも思っておりません。それは、書面調査とかヒアリングとか、要するに独禁法の見地からのチェックでございますので、そう技術的な、専門的な知識が要るとも思っておらないわけでございますが、そうは申し上げましても、やはり関係省庁からの出向を仰ぐとか、それから今いる公取の職員につきましても、検査マニュアルをつくってきちんと研修をするということで対応させていただきたいと思っております。
○土田委員 下請代金法や独禁法の解釈なんですが、非常に難しくて、わからない人がたくさんいると思うんです。そのために違反事件を引き起こしている例もあるんじゃないかと思います。
 今回、改正によって規制対象の拡大があるわけでございますけれども、親事業者あるいは下請事業者双方によく周知徹底させなければならないというふうに思います。特に厳しい経済状況下でございますので、相談や申告がしやすい環境をつくることも必要であるというふうに思います。
 そこで、公正取引委員会については、従来から、どっちかというと近づきにくいというような声も聞かれるわけでございますけれども、都道府県の協力やあるいは中小企業支援機関との協力関係を駆使しながら、事業者に窓口を積極的に開いていく、そういった必要があるというふうに思いますが、この点についてはどう考えておられますか。
○竹島政府特別補佐人 委員御指摘のとおりだと思っております。ありとあらゆるルートを使って、普及、周知徹底を図ってまいりたい。
 具体的には、我々自身の設けております特別相談窓口もございますけれども、あとは中小企業、要するに商工会議所、商工会にいらっしゃる経営指導員の方々の御協力、それから都道府県にも周知徹底については御協力をいただきたいと思っております。
 具体的には、講習会を開く、それからわかりやすいパンフレットをつくるというような形で周知徹底を図っていきたい。その場合、何よりも大事なのは、やはり親事業者側にきちんと説明するということだと思っておりまして、これは数もそうたくさんあるわけでもございませんので、そこをきちっと押さえて、それで、末端にもつながるような形でやっていきたいと思っております。
○土田委員 次に、共済法の関係に参ります。
 これも先ほど質問が出ておりましたけれども、我が党としても一応聞いていかなければならない。それは、三千六百億円に上る欠損金が出ている、これの原因は何だったのかということです。
○杉山政府参考人 お答え申し上げます。
 先ほど来議論になっていますように、昨今の資産運用環境というのが大変に厳しゅうございまして、金利水準が低下をするとか、あるいは株価が低迷するといったような状況が大変長く続いているわけでございます。こういった状況の中で、共済制度の実現運用利回りというものも低下し続けてまいりました。
 私ども、こういった大変厳しい環境の中で共済収支の悪化を食いとめたいということで、国会でもお願いをいたしまして、平成十年の法改正時に、予定利率を四%から二・五%に引き下げをしていただきました。
 その際にも、直前の大変厳しい運用利回りなどを前提にして収支のシミュレーションをしたわけでございますが、その後、当時の想定を超えます資産環境の一層の悪化が生じまして、その結果、新しい予定利率を施行しました最初の平成十二年度におきましても百二十八億円、それから平成十三年度におきましては三百億円という損失金が出たのが実態でございます。その結果、十三年度末で、御指摘ございましたような三千六百億円の繰越欠損金というものが計上されるに至っているというような状況でございます。
○土田委員 厳しい経済状況であることはわかるんですけれども、低金利状態は以前から続いているわけですね。二、三年前から始まったわけじゃない。このような事態が生じることは十分予測可能であったと思うんです。
 今、杉山長官の答弁を聞いていますと、どうも国会が悪いんじゃないかというふうに聞こえるんですけれども、事前に対応できなかった理由、あるいは制度運営の責任についてはどういうふうに考えますか。
○杉山政府参考人 決してそういうことを申し上げているわけじゃございませんで、平成十年度の試算の際には、その直前の、一番ぎりぎりに悪い状況の資産の利回りというものが引き続き維持されるという想定で試算をしたわけでございます。したがいまして、その際に、決して甘い前提を置いたということではございません。
 実際に、その際には二・六%から二・八%ぐらいのトータルの運用利回りがあるということで想定をしたわけでございますが、実際の実現利回りは、十二年度が二・四九%、それから十三年度が二・二八%ということでございました。例えば、国債の利回りは、当時一・五%ということを前提にしていたわけでございますが、その後一・五%に達していないというようなことで、先ほど申しましたような数字になってきているわけでございます。
 こういった資産運用利回りの低下というのは、ある意味ではやむを得ないような経済情勢の変化の中で起こったものというふうに考えておるわけでございます。
 したがって、今回の想定をするに当たりましての前提といたしまして、やはり相当厳しいことを前提にしながら、これは加入者数、脱退数も含めてでございますが、厳しいことを前提にして試算をするというようなことで、今回専門家の方々にいろいろシミュレーションをお願いしたわけでございます。
○土田委員 共済金額を政令化するわけでございますので、今後は、国会の審議を経ないで、予定利率の変更が政令で可能になるというわけですね。
 そのときに、加入者の意見が反映されないことがあってはいけない。加入者の意見を今後どうやって反映していくのか、この点についてお尋ねします。
○杉山政府参考人 お答えを申し上げます。
 この制度の運用に当たって予定利回りをどうするかというのは、おっしゃいますように、透明性だとか、あるいは実際に加入しておられる方々の意見というものもよく十分に踏まえながらやっていくということが大変重要だと思っています。この意味で、中小企業政策審議会の議を必ず経るということにいたしたいと思っております。
 この審議会には小規模企業の代表の方々も当然のことながら入っておられますので、そういった方々の意見も十分に踏まえながら、予定利率を変える場合には取り進めていきたいと思っております。
 また、こういった審議会の審議の過程におきましても、いわゆるパブリックコメントというものを実施いたしまして、共済契約者の方々に広く意見をお伺いするというようなことも実際にいたしたいと思っております。
 そういったことを通じまして、先生御指摘なさいましたような、関係者の方々の意見を十分に聞いた上で実行していくというような運用を心がけていきたいと思っております。
○土田委員 長官はそうおっしゃいますけれども、やはり政令化することによって、随分予定利率の変更は簡単になっていくと私は思うんです。
 そうしたときに、頻繁に予定利率を変更されたり、あるいはことし下げておいてまた来年下げるとか、そういったことばかりやると当然信頼性の低下につながっていくというふうに思うんですが、こういったこと、例えば、では経済状況がよくなれば、すぐに予定利率を上げるのではなくて、多分そのタイムラグもあると思うんですが、こういった変更が簡単になるということについて、どういうふうに考えますか。
○杉山政府参考人 お答え申し上げます。
 昨今の経済情勢の変動というのは大変激しく、また短期に変わるというような状況でございます。したがいまして、私どもは、今回政令化をさせていただく趣旨というのは、機動的に対応をしたいというのが眼目でございます。したがいまして、先生お触れなさいましたように、経済状況がよくなればというような状況に立ち至りますれば、いろいろな状況を可及的速やかに判断いたしまして、その結果、予定利回りの引き上げが適当だというような結論が得られた場合には、今回の趣旨を踏まえまして、迅速な対応をするということは当然のことながらしなければいけないと考えております。
○土田委員 以上で終わります。
○村田委員長 塩川鉄也君。
○塩川(鉄)委員 日本共産党の塩川鉄也です。
 きょうは、委員長のお許しを得まして、背広を脱いで腕まくりをして力いっぱい質問させていただきますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 下請法の関係ですけれども、この間私どもは、下請業者への調査ということで、東京大田区への現地調査なども行ってまいりました。そういう中で、現場では大変な状況があるということを改めて実感をいたしました。
 例えば、研磨をなさっておられる会社の社長さんのお話ということでは、仕事量が昨年の二割だ、実際ほとんど仕事がないような状況で、例えば親事業者からの単価が四千五百円だったのが二千五百円になっているということをおっしゃっておられた。その際に一覧表が壁に張ってありまして、そこに四千五百円が二千五百円だと書いてあったわけですけれども、二十ぐらいの欄があるもので、これはおたくの会社の全部ですかと言ったら、そうじゃなくて、親事業者から仕事を受けている下請事業者が全部名前があって、そのそれぞれが単価が切り下げられているというこんな一覧表だったわけですね。
 そういう点では、親事業者が下請すべてに対して、同じように単価を切り下げているんだからあんたも辛抱しろよ、こんなことを言っているような、見せしめ的といいますか、そういうような実態というのが現場ではある、大変重大な事態だと思います。
 そこで、振興基準の単価の決定方法の改善というところに、取引単価は、下請中小企業の適正な利益の確保及び労働時間短縮等労働条件の改善が可能となるよう、下請事業者及び親事業者が協議して決定するとあります。私は、こういった中身に倣って、ふさわしい労賃や下請事業者の適正利潤を見込めるような単価設定となるようにきちんと中小企業を所管する大臣としても指導される、そのことを強く求めたいと思いますけれども、この点いかがでしょうか。
○平沼国務大臣 御指摘の下請中小企業振興法第三条に基づく振興基準は、下請事業者がどのような努力を行うべきかを示すとともに、親事業者がそれに対してどのような協力を行うべきかを示したものであります。
 経済産業省といたしましては、振興基準の周知を図るために、下請取引改善講習会等におきまして親事業者等を対象に研修を行っておりまして、広く振興基準の周知徹底に努めてまいっているところでございます。平成十四年度には百五回開催をいたしまして、一万一千名の方々に参加をしていただきました。
 また、昨年十一月には、親事業者に対して、下請取引の適正化を要請するとともに、振興基準の内容を遵守するように通達を発出したわけであります。私の名前で八千九百社、団体は百七十、それから中小企業庁長官で中小企業団体百九十にこういうことを出させていただきました。
 さらに、代金減額や支払い遅延等の不当な行為を行った疑いのある親事業者に対しましては、下請代金法に基づく立入検査を行っておりまして、この際に、振興基準で定める人件費相当分の現金払いの促進等について指導をしてきているところでございます。
 私どもといたしましては、今後とも、このような手段を通じまして親事業者に対しての振興基準の周知を徹底することに努めてまいり、その遵守を促していきたいと思っておりまして、今大田区の例をお出しになられましたけれども、そういう具体例をどんどんぶつけていただければ、私どもとしてもしっかり対処させていただきたい、このように思います。
○塩川(鉄)委員 今、中小事業者、小規模事業者の経営実態が深刻だというのは、例えば国民生活金融公庫、国金の総合研究所の小企業の経営指標調査を見ても見てとれるかと思います。
 ここでは、従業員区分が四人以下の事業所の調査をやっていますけれども、例えば、金属加工機械製造業とか建築設計とか広告代理のこういった小規模事業所では、付加価値に占める人件費の割合の平均というのが、建築設計が一一七・五%、広告代理が一二五・四%、金属加工機械製造業が一〇四・二%と、要するに今の利益では人件費が賄い切れないような状況にあるということがこういった国金の調査などにもあらわれています。そういう意味でも、このような実態を踏まえた単価決定の改善が必要だということを強く思うものです。
 ある方から聞いたお話ですけれども、ドイツの自動車工場で部品管理室を訪問した際に納入伝票があった、それを見ましたら、原材料費とか機械の償却費とあわせて、労働コストとかあるいは当社利益、つまり下請事業者の利益の欄もあるような、そういう納品書があったということですけれども、そういった取引関係が必要じゃないか。そういう点でも大いに、日本の小規模事業者の実態を踏まえた改善ということで、改めて一言、決意のほどを聞かせてください。
○平沼国務大臣 先ほどの御答弁で、私ども徹底を図ってきたところでございますけれども、親事業者に対しましても、私どもはさらに徹底をして、こういう下請いじめがないような、そういうことに努力をしていきたいと思っておりますし、また、今、西ドイツの例をお出しになられましたけれども、そういった例も我々研究をさせていただきたい、こういうふうに思っております。
○塩川(鉄)委員 公正取引委員会にお聞きします。
 下請法が独占禁止法の補完法として制定された背景には、下請取引という特殊性から、下請事業者側からの情報提供が余り期待できず違反行為の発見が困難であるという問題を解消して、親事業者の優越的地位の乱用行為の未然防止及びその迅速な排除を行うということにあったわけです。
 先日も、大田区の中小企業メーカーの方からお話をお聞きしましたが、ある大手の工作機械メーカーからかなりのコストダウン要請があった際に、公正取引委員会が入って、そういった要請が是正をされたということに感謝の言葉をその場でも述べておられました。
 しかし、今でも、下請業者が公正取引委員会などに申告するのは、実際、仕事をなげうつような命がけの状況でもあるわけです。
 そこで、下請事業者の関係者として、関係の労働組合やあるいはその上部団体からの情報提供があれば、こういう下請法違反について、具体的な事実であれば公正取引委員会としてしっかり動いて対応していただけるか、この点をお聞きしたいと思います。
○竹島政府特別補佐人 今お示しになったケースの場合には、私ども、要するに、取引の当事者でなくとも、具体的な事実をもって公取に御相談いただく場合には、きちんとそれに基づいて法の厳正な執行をしていきたいと思っております。
○塩川(鉄)委員 同じ点について、中小企業庁はいかがでしょうか。
○杉山政府参考人 お答え申し上げます。
 私ども、同様に、具体的な違反行為に関する情報提供があった場合には、それが当事者以外の方からの場合ではございましても積極的な対応をする、立入検査などを行うような対応をするということにいたしております。
○塩川(鉄)委員 その点での対応をよろしくお願いいたします。
 次に、今回、金型が追加されたことを評価するものです。ほかに転用がきかない特殊なものだから指定するということであります。
 新聞を見ておりましたら、大田区に公正取引委員会の首脳が金型メーカーの視察に訪れたという記事がありまして、竹島委員長が直接足を運ばれたのではないかなと思ったわけですけれども、そういう点でも、現場の実態を踏まえた対応というのをぜひとも望んでいきたいと思っております。
 そこで、実際、大田区の下請工場の中では金型なども大変されているところも多いですけれども、大企業の製造ラインで使う治具ですとか工具、これを多数製造しているところもかなりあります。
 例えば、自動車メーカーが自動車組み立てラインで使うような研磨や締め具などのマシンツールですとか、石油精製の会社が石油精製装置で使う消耗パッキングですとか、電機、自動車部品などの精密穴あけ作業で使う特殊ダイヤモンドドリル、こういうものが具体的に挙げられるわけです。
 いずれも、それぞれの製造ラインに合わせた特殊な製品が求められるとともに、製造工程や部品の材質が変わると、それぞれやはりそれに合わせた治具や工具が必要となります。しかも、これらの大半が消耗品でもあり、継続的な取引がそこで行われます。
 こういった実態を踏まえますと、金型と同様に、治具や工具についても対象に加えるべきじゃないか、このことを率直に思いますけれども、公正取引委員会としていかがでしょうか。
○竹島政府特別補佐人 そういう御議論があったわけですが、結論的には、いろいろ我々も検討いたしまして、金型だけに今回はさせていただいたわけでございます。
 今後、治具等でなるほど金型と同じようなことではないのかということになりました場合には、柔軟に検討させていただきたいと思っていますが、現時点で、おっしゃる治具は、これは確かに特殊なものもあるわけでございますが、出荷額は千億円未満、一方、金型は一兆五千億円ということでございまして、治具の場合はいろいろ多種多様でございましょうし、一つ下請法の中で金型という形で取り扱うほど大きな塊として存在しているわけではないというのが我々の判断でございます。
 いずれにしましても、個別の問題を全く排除するわけじゃございませんけれども、類型化して迅速に処理するというものとしてあえて法律に明記するという場合には金型のみだろう、こういうことでございます。
○塩川(鉄)委員 迅速に処理をして、下請の利益に資することにそもそも下請法の目的がある。そういう点で、なかなか細かく規定するのは難しいという話だと思うんですけれども、しかし、そもそもの下請法の趣旨は下請の利益を守るということにあるわけですから、その立場から、やはりふさわしく、治具などについても、今後の推移の中で条件が整えばこれはまるっきり排除するものじゃないという点はぜひ確認させていただきたいんですが、いかがでしょうか。
○竹島政府特別補佐人 それは排除するものではございませんが、今回の改正というのは、事実上昭和四十年以来の改正で、それなりの大きな改正であると思っておるんですが、その検討過程で金型以外も検討対象にしたわけですが、結論的には今回は金型だけにさせていただいたということでございますので、すぐ事態が変わるとも思っていませんが、将来に向けてそういうことは絶対ありませんということは申し上げるつもりはございません。弾力的に検討させていただきます。
○塩川(鉄)委員 ぜひ検討をお願いします。
 次に、今回、役務に拡大するわけですけれども、その中でも一番事業者の多い運送業者、トラック業者について、その実態を踏まえて質問させていただきます。
 今トラック業界の実態は大変深刻であります。一九九〇年の物流二法の規制緩和後に認可運賃となって、聞くところによりますと、今では二十年前の運賃と同じ水準だということが言われております。
 例えば、十トン車で山形から東京に荷を運ぶ。これが幾らかというと、五万円だというわけですね。十五年前は十万円だったものが、今では五万円で山形から東京まで運ぶ。実は、高速を走れば高速料金だけで三万円かかりますから、いかほどかというのが見てとれるかと思います。実際には、高速料金も使えないとなると一般国道を走る、これも、それこそ交通法規を破りかねないようなスピードで走らざるを得ない、こういうことが迫られるような運賃というのが今問題となっています。
 帰り荷がないと実際には採算もとれないわけですけれども、それもなかなかないという中では、今の運賃の実態というのが、過労運転などに基づく交通事故を引き起こすような社会的な問題にもなっている。こういう点でも極めて重大だと思います。
 私、その点で、過労運転防止の観点からも、適正な労働時間を前提にした勤務体制とそれを基礎にした運賃が必要ではないかなと思います。
 そこで、率直に公正取引委員会にお聞きしたいんですが、例えば国土交通省の通達などをもとにして、過労運転防止の立場から適正運賃を求める、そういう要請などが業界団体などにも行われているわけですね。ですから、安全対策のためにも、ふさわしい運賃の設定、余りたたき過ぎないようなそういう運賃の設定について、公正取引委員会としてはっきり物を言うということが必要なんじゃないかと思うんですが、その点、いかがでしょうか。
○竹島政府特別補佐人 トラック運賃は、たしかもう自由化されているんだろうと思います。したがって、逆に価格カルテルをされると、これはまた取り締まらなきゃならぬということでございます。
 いずれにしましても、今の安全の問題、労働基準法からのチェックの問題、そういうことはそれぞれの主務官庁でおやりになっているので、それを守ればおのずとコストというのは出てくるんだろうと思います。それに見合ったものということで契約が成り立つのが一番いいのでございましょうが、私どもとしましては、その高さについていい悪いを言う役所ではないと思っていますので、ちょっと恐れ入りますが、せっかくの御質問でございますが、公取として、不当廉売みたいな話であればそれはなりますけれども、そうじゃない一般的な運賃の高さについて私どもがとやかく申し上げるというのはいかがかと思います。
○塩川(鉄)委員 貨物運送でのいろいろな事故多発の背景には、やはり荷主の不当な要求もあると私たちは率直に思っています。
 全日本トラック協会の機関紙の「広報とらっく」というのを拝見しましたら下請法案のことが記事になっておりまして、見出しに「下請法が審議入り 対荷主取引が焦点に」と、わざわざ委員会審議の中心点まで書いてもらっているわけですけれども、ここにはトラック協会としての気持ちが非常によくあらわれているんだということを率直に思うわけです。
 全日本トラック協会の今回の法改正に当たってのパブリックコメントへの意見書では、「買いたたきや運賃減額等は、」「真荷主と元請事業者との間で大きな問題である。」「トラック運送業の運送契約における優越的地位の濫用の問題は、業の特性として、貨物を保有する荷主が運送事業者に対して強い発言力を有することに起因するものである。」と指摘をしております。
 国土交通省は、過積載防止の観点からですけれども、荷主関係団体あてに運賃・料金制度についての御理解と御協力を求める文書も出しております。そこでは、「運送事業者が届け出た運賃・料金を不当に低く抑えることは、結果として過積載運行を誘発することとなり、ひいては重大事故に結びつく」と指摘をしています。これはおととしの段階のものですけれども。この点では、経済産業省も荷主団体への指導を行っております。
 そこで経済産業省にお聞きしますが、国土交通省と警察庁から経済産業省あてに、荷主である所管業界団体に対して指導要請が行われております。「トラック運送事業者の過積載等の違反の防止について」という形で寄せられている文書ですけれども、経済産業省としてどのような指導を、対応を行ったのか、お聞きします。
○西川副大臣 経済産業省といたしましては、国土交通省、警察庁が作成をいたしました、重大事故を誘発する過積載や過労運転の防止を訴えるパンフレットをいただきましたので、私どもが所管をしておると申しますか、そういう五十二の団体がございます。一例は、石油化学工業協会でございますとか、日本製紙連合会でございますとか、そういうところに対しましてこれを送付したりいたしまして、この趣旨をぜひ徹底して守るようにと。
 先ほど公取委員長からもお話がございましたように、先生御案内のとおり、この運賃制度が事前届け出制から事後届け出制になったわけでございますね。それによって規制が緩和されて、荷主とトラック業者の間の交渉の結果運賃が決まる。しかし、それによって、先ほど先生が御心配のような買いたたきがあって、それが過労運転につながったり過積載につながったりするということがあっては、これは法の精神に反するわけでありますから、このことを踏まえて、私どもは五十二団体に対して十分な要請をいたしたところでございます。
    〔委員長退席、谷畑委員長代理着席〕
○塩川(鉄)委員 今、西川副大臣から御紹介いただいた団体以外でも、日本鉄鋼連盟ですとか石油連盟ですとか日本自動車工業会のような、日本を支えるような大手の企業の業界団体が含まれているわけです。
 私、お話をお聞きした中で、例えば大手の石油会社、これは荷を運ぶ、石油はタンクローリーという特別な車両で運ぶことになります。その大手の石油会社の下請の事業者、タンクローリーを保有する下請の事業者の話では、結局今どんどん単価が切り下げられるような状況にある。その中で、例えば、ある下請事業者は、労働者の方にも説明して、今の勤務形態ではとても入札で仕事がとれない、ぜひとも腹をかためてくれという形で、労働条件を切り下げることを要請して、年収四百五十万の方ですと年間労働時間三千時間ということを要求するなんということがあったそうです。
 三千時間というのは、今平均の年間総労働時間が千八百時間余りですから、それを大きく上回るものですし、厚生労働省が示している過労死の認定基準というのがあるんですけれども、それが一般的に二千五百時間と言われていますから、三千時間がいかにひどい労働時間かというのがはっきり見てとれます。
 実際に、そういうことをのんでもらって入札に臨んだのにとれなかった。結果として解散せざるを得なかった。その会社、下請の会社というのは、もともとは大手の石油会社の子会社だったんです。こういう点でも極めて重大、荷主としての社会的な責任が問われていると思います。
 私、率直に、今こういう現状が行われているわけですから、経済産業省として、主要な荷主であるこういった大手企業、メーカーなどに対し、適正な運賃で発注するように厳しく指導する、こういうことを強く求めたいと思いますが、大臣、いかがでしょうか。
○平沼国務大臣 勤務時間等がそういう過大なものになっている、そういうものが文書化されている、そういうことを今教えていただいたわけでありますけれども、そういう実態は私どもよく調査をし、そして荷主であるそういったところに指導していきたい、こういうふうに思います。
○塩川(鉄)委員 実際に、トラック協会から石油連盟への要望書などもこの間幾つも出されております。北海道のトラック協会ですとか福岡のトラック協会なども、石油連盟あてに文書を出していますけれども、これなどを見ましても、やはり長時間労働というのが、事故の発生が懸念をされる。こういう中で、タンクローリーは、積み荷の性質上一たび事故が発生するとその社会的な影響ははかり知れないという立場で、タンクローリーの適正輸送単価維持についてお願い申し上げたいというのが現場でも出されておりますので、やはりそういった社会的な問題を引き起こすような、こういった運賃のあり方の問題について厳しく指導を求めていきたいと思います。
 その上で、公正取引委員会に、今回、荷主と運送業者の関係について、是正措置として特殊指定を行うことを検討されるというふうにお聞きしました。運送業者については、貨物自動車運送業と内航海運が対象だとお聞きしましたけれども、それでは、荷主は具体的にはどこなのか。荷主が特定されて初めて運送業者の関係もはっきりするわけですから、荷主はどういうところを念頭に置かれておられるのかをお聞きします。
○竹島政府特別補佐人 やはり継続反復して荷をとっているというようなところがまたポイントになるんだろうと思いますが、具体的には、鉄鋼であるとかそれからセメントであるとかというようなことが想定されますが、今、具体的にどこまでということを今の時点で決めているわけではございません。
 いずれにしましても、荷主と運送業者の関係、これは下請関係ではありませんけれども、独禁法の特殊指定ということで、かくかくしかじかに該当する場合は優越的地位の乱用になりますよという趣旨の特殊指定をさせていただきたいということですから、何か具体的にこれ、これというふうに限定することはないと私は今思っておりますが、いずれにしても、いわゆる荷主と運送業者ということですから、業種指定を、荷主についてこれとこれというふうに限定するということにはむしろこだわらない方がいいのかなというふうに思っております。
○塩川(鉄)委員 もちろん広く荷主というとらえ方もありますけれども、現実に起こっているのは特定の荷主との関係で行われている。荷主一般が問題とするとそれ自身も逆にあいまいになるわけですから、この荷主と特定の業界というのがあってこそ具体的な特殊指定の意味があるんじゃないかと思うんですが。先ほど鉄鋼とかセメントとかありましたけれども、そういう業種が念頭にあるというふうにお考えということでよろしいですね。
○竹島政府特別補佐人 確かに御指摘のとおり、荷主一般ではかえって逆の問題が起きるというのは御指摘のとおりだと思います。今申し上げられるのは、鉄でありますとか石油でありますとかセメントとかというふうなところでございますが、どこまでにするかというのはもう少しお時間をいただきたいと思います。
○塩川(鉄)委員 ぜひそういった業種など念頭に置いた対応ということでの取り組みをお願いしたいと思っております。
 次に、下請振興法についてお聞きします。下請二法の対象拡大を受けて下請振興基準も改定することになると思いますが、この点、いかがでしょうか。
○杉山政府参考人 お答え申し上げます。
 今般の下請振興法の改正によりまして、サービス業等に係る下請取引を法の対象に追加することといたしますので、それに伴いまして、振興基準につきましても所要の改正を行いたいと思っております。
 具体的に、私どもこれから実態調査を十分にいたしまして、どういった追加をするのが適当かということを実態に基づいてよく判断をいたしたいと思っております。そういった実態調査の上で、中小企業審議会の意見も伺いまして、この振興基準についての改正を行うということにいたしたいと思っております。
○塩川(鉄)委員 現行の下請振興基準には、先ほども紹介しました単価の決定方法の改善という項目があります。下請中小企業の適正な利益を含み、労働時間短縮等労働条件の改善が可能となるよう配慮するということがあるわけですけれども、先ほど紹介しました運送業における下請代金の算出の際にも、トラックの運転者の方の労働時間の改善、これも踏まえた振興基準の記載の仕方。また、貨物の過積載を許さない、そういうことを前提にしたような勤務形態を踏まえた賃金体系なり、労働条件を踏まえたそういった振興基準として単価の決定方法の改善に盛り込むことが適当ではないかと思いますけれども、この点、いかがでしょうか。
○杉山政府参考人 お答え申し上げます。
 ただいま先生から具体的に御指摘がございました運送業におきます荷主とトラック業者の関係、これは下請振興法の対象、下請関係ではないということだと思っております。
 したがいまして、この関係の取引の適正化というような観点につきましては、先ほど来公正取引委員会の委員長からお話がございましたような、そういった独禁法上の問題として対応がなされるということが適当ではないかというふうに思っております。
○塩川(鉄)委員 親事業者と下請事業者との関係としてこの運送業をとらえた場合に、振興基準にその旨書き込む必要があるんじゃないですかという趣旨ですけれども。荷主じゃなくて。
○杉山政府参考人 親事業者と下請事業者ということで下請関係にあるというような場合におきましては、先ほど来先生御指摘ございましたように、単価の決定だとかあるいは取引条件の改善に関する事項というようなことがありますので、その中で実態をよく踏まえた上でもって適当な改正が必要であるということであれば対応したいと思っております。
○塩川(鉄)委員 終わります。ありがとうございました。
○谷畑委員長代理 大島令子さん。
○大島(令)委員 社会民主党・市民連合の大島令子でございます。まず大臣に質問いたします。
 下請代金法の目的は、親事業者の下請事業者に対する取引を公正にすることによって下請事業者の利益を保護し、国民経済の健全な発展に寄与することになっています。民間対民間の事業を法律でどの程度まで規制できると考えているのか、聞かせていただきたいと思います。
○平沼国務大臣 民間事業者間の取引につきましては、事業者間に取引上の地位の差があればあるほど下請事業者の側からの問題を提起しにくい、そういう事情があると思います。
 このような中で、下請代金法といいますのは、優越的地位の乱用の可能性の高い取引につきまして、親事業者に一律に書面交付等の義務を課すことで、親下事業者間の不公正取引の是正を目的とする規制の実効を確保しようとするものであります。
 さらに申し上げますと、法律上課せられている義務に違反しているか否かの把握に関しましても、下請事業者からの情報提供を待つのではなくて、親事業者及び下請事業者に対する書面調査でございますとか立入検査等によりまして、行政庁が能動的に対処することにしております。
 具体的には、平成十四年度におきましても、中小企業庁において一千五百件を上回る改善指導を行ってきているところでございまして、下請代金法というのはこのような運用と相まって民間の事業者間の不公正取引の是正に十分実効性ある法律だ、このように思っているところでございます。
○大島(令)委員 また大臣に伺いますが、日本経済団体連合会は昨年十二月二十日に、公正取引委員会が公表しました企業取引研究会報告書、これは二〇〇二年十一月二十七日に公表したものですが、これに対するコメントを出しています。
 コメントの中身は、「下請法を役務取引にまで拡大することは時代の流れに逆行するもので、資本金額という画一的、形式的基準により保護の対象を規定する下請法は廃止し、問題のある事業分野に集中して優越的地位の濫用規制により弾力的に対応することがあるべき方法と考える。」こういうふうにコメントを出しているわけなんです。
 その見解の理由の一つが、サプライチェーンマネジメントの展開に支障があるということですとか、二つ目には、下請法の適用拡大によれば、一部の下請事業者の抱える問題は解消されるが、大多数の何ら問題のない取引における当事者双方の管理コストの上昇を招き、その一部は最終消費者が負わざるを得ない。そして、これを避けるためには、下請法非適用事業者への発注集約や海外事業者への発注を増加させることになり、結果として下請事業者の受注機会の減少を引き起こす、こういうことを日経連はコメントとして述べています。
 こうした指摘に対して、大臣はどのような見解をお持ちなのか。また、この見解にどう対処できると考えているのか、聞かせていただきたいと思います。
    〔谷畑委員長代理退席、委員長着席〕
○平沼国務大臣 二〇〇二年の十二月二十日に日本経済団体連合会経済法規委員会の競争法部会から今御指摘のコメントが出ていたことは認識をしております。
 下請代金法につきましては、下請取引の公正化を図ることは業界の健全な発達に不可欠なものとする考え方に立って、事業者が通常の事業活動を営む上で遵守すべき最低限のルールを規定するいわば取引の基本ルールを定めたものと理解をしているところでございます。
 また、規制の方法につきましても、取引上弱い立場に立っていると考えられる下請事業者の経済実態から見れば、申告等によって発動する形での規制ではなくて、資本金基準によって一律に事前の規制を行うことも必要なことだと考えております。どうしても弱い立場でございますから、申告ということをしにくい、申告をした場合には取引停止というような、そういう事態も考えられます。したがいまして、資本金基準によって一律に事前の規制を行うことも必要だ、このような判断に立っているところでございます。
 もちろん、法の運用におきましても、実際の取引にいたずらに支障を及ぼすことのないよう十分留意することは、当然必要であります。
 今後とも、公正取引委員会において、産業界の意見も十分踏まえた上で、規則あるいは運用基準等が定められていくものと考えておりまして、当省といたしましても積極的にその検討に貢献してまいりたい、こういうふうに思っておりまして、こういうコメントをいただいておりますけれども、今申し上げたような、そういう基本的な考え方の中で、私どもはしっかり対処していきたい、こういうふうに思います。
○大島(令)委員 大臣としては、経済産業省の大臣としまして日経連ともおつき合いがあると思うんですが、この前も、商工会連合会のときのあいさつ、杉山長官もお見えでしたけれども、いつも中小業者の前では、大臣は、日本の経済は中小企業者が九九・七%を占めてきて、とても経済を支えて大事な役割を果たしていると。でも、経産省というのは、中小企業政策は中小企業庁一つで、ことしの予算を見ましても、そんなに多くないわけですよね。
 そういう中で、こういう日経連という大きな団体がこういうコメントを出したということに対して、大臣としてはどういうふうに受けとめているか、もう一度聞かせていただけないでしょうか。
○平沼国務大臣 日経連ではなくて日本経済団体連合会でございます。
 私どもとしては、日本の経済というのは世界第二位でございまして、非常にすそ野が広くて、そのすそ野を受け持っていただいているのが中小企業ですから、私は、何も中小企業の皆様方の会合だけではなくて、テレビに出させていただいたときも常に中小企業のことを申し上げています。
 それから、経済産業省の中に特に長官を置いて中小企業庁というのを設けているのは、それだけ大切だ、そういう形で長官を置いて、そしてきめ細かく対応する、こういうことであります。
 今回の経団連の一つのコメントというのは、経団連サイドのコメントでございますけれども、私どもは、今さきの御答弁で申し上げたように、基本的なそういう考え方があるわけでありますから、私どもはその基本的な考え方の中で、親企業そして下請企業、そして下請企業が親企業との力関係によって不当に悪い、そういう状況にならないように、公正取引委員会ともしっかりと連携をし私どもはやっていく、これが基本でございまして、経団連のコメントに関しては、それはそれぞれの団体がそれぞれの考え方に基づいて言われているコメントだと思いますから、それはコメントとしては私どもは受け取らせていただく、こういうことでございます。
○大島(令)委員 では、大臣、こういうコメントに政策は影響されないというふうに解釈してよろしいわけですね。
○平沼国務大臣 それぞれの団体を代表してのコメントですから、日本の経済運営にとって有用なコメントであれば当然私どもはそれは採用することにやぶさかじゃございませんし、これが、例えば親事業者あるいは下請業者、その関係をいたずらに損なうようなものであれば、それは採用しない。それは、広く意見を聞くということの基本姿勢は大切ですけれども、その中でよりよきものを選択していく、これが私どもの基本的なコンセプトでなければならない、このように思っています。
○大島(令)委員 では、竹島委員長に質問します。
 例えば、第四条の親事業者の遵守事項の改正で、今般、親事業者による下請事業者への協賛金の徴収は禁止行為となります。このことは、企業の会計処理も影響を受けます。
 これは一つの例で今申し上げましたけれども、今法律案全般の改正によりまして、どのような業界に、またどのくらいの数の業界が影響を受け、どういうような内容を周知したり、また周知していかなければならないと予測しているのか、聞かせていただきたいと思います。
○竹島政府特別補佐人 具体的な数はちょっとわかりませんけれども、確かに税理士とか公認会計士とか、協賛金ということであればそういう方々は関係があるわけなので、できるだけ広くというふうに思っていますが、まずやはり大事なのは、新たに追加される業種に属する業界団体、親事業者である業界団体、ここにきちんと今回の改正の趣旨それから内容を説明する必要があるだろう。具体的には、規則とかガイドラインというのをつくりますので、それをもってきちっと、ただ抽象的な周知徹底ではなくて、具体的な周知徹底を図らなきゃならないと思っております。
 それから、当然のことながら、下請の立場にある中小企業の方々にも商工会議所等のルートがありますし、それから下請取引についての協力委員というのも各地にお願いしてございます。こういった実際に現場にいらっしゃる方々にも周知徹底をするということで、都道府県もそうでございます、そういうことでございますので、幾つという具体的な数字というのはちょっと申し上げられませんが、とにかく幅広く、かつ親の立場にある者にはより重点的にという感じで行わせていただきたいと思っております。
○大島(令)委員 委員長に再びお尋ねしますけれども、協賛金が今回初めて徴収禁止行為となるわけなんですが、これはずっと公取としてはどういうふうな位置づけで見ていたんでしょうか。
 というのは、協賛金というのは、下請事業者から見ますと売り上げの減額であり、事実上の値引きになるわけですね。そういうふうな観点から、今回初めてきちっと第四条の法改正の中で、遵守事項ということで改正されるわけなんです。今までどのような形で放置されていたのか、聞かせていただきたいと思います。
○竹島政府特別補佐人 今までも、親側がいわば強制的に協賛金というものを下請に対して求めた場合には、これは減額というようなことに該当するということで対処しておりまして、優越的地位の乱用の一つの行為であるというふうに従来からもしておりますけれども、今回そこをきちっと明記させていただいたということでございます。
○大島(令)委員 ということは、やはり会計処理上、税理士業界、公認会計士のそういう業界の方々にもきめ細かく周知徹底しないと、例えば下請事業者としましたら、代金を支払う通知書の中に、協賛金ということとか、振り込み手数料、雑費とかいろいろな形で引かれて、本来ならば一〇〇%振り込まれなければならない金額が何割か減らされて振り込んでくるわけですね。そのとき、法律が変わったということを大体税理士の方とか会計士の方が知らなければ、これは法律が通っても実際的にこういう禁止行為がずっと通るわけなんですよね。そういう心配もあるわけなんです。
 そういう意味での周知徹底するところは非常に私は範囲が広いと思うんです。法律に実効性を持たせるという意味で必要だと思うんですが、その辺のことはどこまで考えていらっしゃるのか、改めて聞かせてください。
○竹島政府特別補佐人 税理士、公認会計士の協会にも情報提供することについては何らやぶさかでございませんが、ただ、税金の話とこの話は別でございますので、協賛金というのが払われた場合に、下請法上問題になる協賛金というものと、それから、そういう協賛金であっても、払ったものについてはそれは損金になったり寄附金扱いになったりするということでございますので、税理士の方々に、下請法はこうなったから協賛金というのはだめなんですよというような意味合いで周知をするというのは、ちょっと筋が違うということになると思います。
○大島(令)委員 いや、法律が一つの省で変わっても、いろいろと影響しますね。例えば、親事業者はいろいろな名目をつけて、協賛金という形を装ってやはり要請してくるわけなんですね。交際費で会計処理するところは、四百万以下は二〇%損金否認、そういうふうな形に今なっているわけなんです。ですから委員長として、公取以外のところは関係ないというふうな答弁ではなく、せっかくこういう委員会で議論しているわけですから、職員もいらっしゃるでしょうし、やはり何らかの対応をとっていただきたい。
 例えば、皆さんからしたらたとえ数万であっても、今度、役務提供者というのは個人事業者も入りますし、持ち込み運転手などはなおさらそうですね、自分でトラックも持ってやる。SOHOビジネスも入るわけです。そういう人たちからしたら、まずこの景気の悪い中、仕事をいただくのが大変で、その中で自分がトラック、ガソリン代も持ち込み、自分でダンプカーの減価償却からいろいろなローンも払いながら、今月六十万入る予定だったのが、何か知らない協賛金を引かれて五十万になった。大変なことなんですね。
 だから私は、そういう意味も込めて、法案が改正されることによって、公取とは直接的に関係ない業界にまでもこの法案の改正の趣旨を浸透させていただきたい、こういうことを申し上げているわけなんです。答弁は、こういうときはどなたがいいんでしょうか。
○竹島政府特別補佐人 御趣旨を体して、できるだけさせていただきたいと思います。
○大島(令)委員 周知の件は、ほかの委員がしましたので省きます。
 不当なやり直しに対する規制は可能なのかということに関して質問をいたします。
 下請取引においては、下請事業者が不利益をこうむっていても、今後の取引への影響を考えて、公正取引委員会に積極的に情報提供することは余り期待できないと言われております。
 そこで、公正取引委員会は、親事業者及び下請事業者に対し、毎年定期的に書面調査を実施し、必要に応じ立入検査も実施し、違反被疑行為の発見に努めているようであるということが企業取引研究会報告書に書かれておりまして、今後も下請法違反行為に対して厳正、迅速に対処することが必要と、この報告書では指摘されております。
 新たに追加になります役務について、書面調査で違反行為を取り締まれると考えておられるかどうか。この書面調査といいますのは、現行は製造業ですか、ここにその人たちに対する書面、親事業者のがこれです。そして下請事業者のがこれなんですが、こういう書面調査だけで、実際、新たに追加されますサービス業に対してもこういう取り締まりはできるのかどうか。考えを聞かせてください。
○楢崎政府参考人 お答えいたします。
 書面調査は、あくまでも情報収集の手段でございます。書面だけを見て、これは下請法上問題だといったことで改善指導するということじゃございません。
 問題があるというふうな情報が書面調査の中で出てきたら、立入検査なり事情聴取なりをして違反の確認をする、そういう調査を当然やるわけでございますので、その点につきましては、製造業の分野と今度新たに対象になるサービス業の分野、帳簿等の検査もいたしますので、そう大きくは変わらないんではないかな。ただし、サービス業というのはさまざまな業態があるわけでございますので、そこら辺の業界の知識を我々自身、身につけていく必要があるのは当然のことでございます。
 それからまた、調査票が複雑でなかなか書きづらいというふうな御指摘もあったんじゃないかなと思うんですけれども、そこら辺のところはもう少し我々としても、いろいろな意見を聞きながら、改善すべきところは改善していきたいというふうに思っております。
○大島(令)委員 部長、レクのときの質問まで御答弁してくださらなくても結構です。親切で、ありがたいとは思いますけれども。
 この書面調査なんですが、聞くところによりますと、平成十年、親事業者には一万七千社、下請事業者には十万社されたと聞いております。回答率が親事業者は八〇%、下請事業者は二〇%と、非常に下請事業者の回答率が低いわけなんですね。これは何が原因と考えているのか、もう一度お答えください。
○楢崎政府参考人 親事業者の場合には、比較的規模が大きい事業者、そしてまた法務部門とかさまざまな管理部門等がございますので、調査項目にきちんと答える体制があるということが大きな原因じゃないかなと。一方、下請事業者の場合、先生御承知のように、本当に四人とか五人というふうな、経営者、日々仕事をなさっている方が、なかなか調査票に回答する時間もないということがあるんではないかなというふうに思っております。
 それからまた、回答しやすいように、我々としても常に気をつけていきたいというふうに思っているところでございます。
○大島(令)委員 そうしますと、今般、大きな法改正になるわけですから、この書面調査もいろいろな業種の方々に合わせた形で、画一的ではなく、なるべく回答しやすいような、そしてなぜ回答しなければならないのか、そういう意義も含めて改正していくというふうに考えてよろしいんでしょうか。
○楢崎政府参考人 費用のこともございまして、業種ごとに調査票を変えてくると、数少ない人数で調査票の設計等もしないといけませんけれども、製造業とサービス業といった形で分けることが可能であるとすれば、調査項目等についてできるだけ検討していきたいというように思っております。
○大島(令)委員 では、そのようによろしくお願いします。
 では、竹島委員長に質問します。
 現行の下請法では、親事業者が先ほどの下請法第四条に違反する行為を行った場合、公正取引委員会が原状回復措置を勧告することになっております。これまで勧告に従わなかったケースはないとしております。
 しかし、公正取引委員会及び中小企業庁は、それぞれ毎年千件を超える事案について勧告、警告などの行政指導を行っているということです。「この中には、違反行為を繰り返す親事業者も少なからず存在する。」と、平成十四年十一月の企業取引研究会報告書には記載されております。
 このことはつまり、行政の指導が効果を上げていないということではないのかと思うわけなんです。行政指導の効果がないから、同じ親事業者が違反行為を繰り返すということではないかと私は思うわけなんですが、有効な対応を考えているのかどうか聞かせてください。
○竹島政府特別補佐人 確かに、従来は、公取の指摘に従って是正をすればもうそれで公表しないということでございましたが、今回は、そういうことにかかわらず、公表すべきものは公表する。しかも対象が、そういう違反行為が続いている場合、初めて勧告ということになるわけですが、是正してしまったらもう勧告ができないというのが現行の規定なんですけれども、これから、終わっても、是正されておっても、新たに今度の改正で再発防止措置を命ずることができるようになっておりますので、それも含めて、公表するということは抑止力として相当効果があるんではないかと期待しております。
 したがって、改正法の厳正な執行に努めて、特に、同じことを繰り返すようなことが起きないようにやっていきたいと思っております。
○大島(令)委員 もう一度委員長に質問します。
 勧告と警告の差はどういう基準によってなされるんでしょうか。
○竹島政府特別補佐人 勧告はまさに、かくかくしかじかで違反していますよ、ですからやめなさいという趣旨でございます。警告は、やっていた場合でももう是正してしまったとか、そこまで言わなくてもいい、しかし社会的影響もあるなというようなものについては警告にするといったところで線引きをいたしております。
○大島(令)委員 そうしますと、勧告というのは、今の答弁ですと、違反行為を繰り返す事業者が比較的勧告されているというふうに解釈していいのでしょうか。
○楢崎政府参考人 ちょっと技術的なところでございますけれども、例えば百円という単価を決めていたわけですけれども、赤字になりそうだということで十円値引いたということですけれども、その場合、通常のケースですと、我々が調査に入って、これは不当な減額ですよというふうに指摘すると、その十円分を返す場合が多いわけです。そうすると、勧告では、十円返しなさい、減額分を返しなさいということを勧告で命ずることができるように下請法はなっておりますので、もう既に自発的な改善措置が講じられたといった場合には勧告ができないようになっているわけでございます。
 ただ、事業者の中には、公正取引委員会がきちんと調査をして、下請法に違反するという委員会としての事実認定、法令の適用を受けて初めて返しますという事業者もおりますので、そういった場合には勧告をするというふうなことになります。
 ちょっと技術的になりますけれども、そういうふうに仕分けしております。
○大島(令)委員 では、勧告、警告された事業者に違反行為を繰り返している事業者がどの程度含まれているかというその実態は、公正取引委員会は把握しているんでしょうか。
○楢崎政府参考人 書面の不交付等はちょっとおいておきまして、減額とか支払い遅延とか長期手形、同一の違反行為を繰り返す事業者がどれぐらいいるかということでございますけれども、平成十三年度に違反を行った事業者について前歴を調べてみましたところ、過去五年間で同じ違反を行っているのが大体一五%ぐらいでございます。長期手形なんかになりますと二〇%を超えるような繰り返し、再犯率がある、そんな状況でございます。
○大島(令)委員 一五%というのはなかなか、申告して初めて公取のところに上がってくるわけですから、まず下請事業者が申告、そして公正取引委員会が何らかの処理をした、その中で今度は、措置をしたその結果警告、勧告があるわけで、それが平成十三年度は勧告が三件、警告が千三百十一、そのうちの一五%が違反を繰り返しているというのは、私は目に見えた結果としては非常にこれは大きい数字だと思うんです。
 これに関して、果たして名前を公表するだけで効果があるのか少し疑問を持っておりますが、このことに関してどういうふうに考えていますか。
○竹島政府特別補佐人 下請法は、そもそも独禁法のいわば補完法で、迅速に処理するというところが特徴の法律なんですね。したがって、非常に悪質な場合には独禁法に戻って、きちんとした排除命令を出して、それに従わなければもう懲役があり罰金がある、こういう世界になってくると思うんですが、実際問題、それほど悪質なものが下請法の世界であるのかということになろうかと思います。
 いずれにしても、今おっしゃったように、一五%もあってそれはひどいじゃないかというのは、確かに、我々もそれが減るように努力をいたします。それから、今度の改正法の厳正な適用をやって、本当に悪質なものについてはきちっと、簡便でというのじゃなくて厳正な処理をするということについてはそういうことで進めさせていただきたいと思いますけれども、今までのところは今委員がおっしゃったような状態にあるわけでございます。
○大島(令)委員 終わります。
○村田委員長 次回は、来る六日金曜日午前八時五十分理事会、午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後三時五分散会