第164回国会 本会議 第32号
平成十八年五月二十五日(木曜日)
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 議事日程 第二十五号
  平成十八年五月二十五日
    午後一時開議
 第一 探偵業の業務の適正化に関する法律案(内閣委員長提出)
 第二 容器包装に係る分別収集及び再商品化の促進等に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)
 第三 居住者・利用者等の立場に立った建築物の安全性の確保等を図るための建築基準法等の一部を改正する法律案(長妻昭君外四名提出)
 第四 建築物の安全性の確保を図るための建築基準法等の一部を改正する法律案(内閣提出)
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○本日の会議に付した案件
 日程第一 探偵業の業務の適正化に関する法律案(内閣委員長提出)
 日程第二 容器包装に係る分別収集及び再商品化の促進等に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)
 日程第三 居住者・利用者等の立場に立った建築物の安全性の確保等を図るための建築基準法等の一部を改正する法律案(長妻昭君外四名提出)
 日程第四 建築物の安全性の確保を図るための建築基準法等の一部を改正する法律案(内閣提出)
    午後一時二分開議
○議長(河野洋平君) これより会議を開きます。
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○議長(河野洋平君) 日程第一は、委員長提出の議案でありますから、委員会の審査を省略するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(河野洋平君) 御異議なしと認めます。
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 日程第一 探偵業の業務の適正化に関する法律案(内閣委員長提出)
○議長(河野洋平君) 日程第一、探偵業の業務の適正化に関する法律案を議題といたします。
 委員長の趣旨弁明を許します。内閣委員長佐藤剛男君。
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 探偵業の業務の適正化に関する法律案
    〔本号末尾に掲載〕
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    〔佐藤剛男君登壇〕
○佐藤剛男君 ただいま議題となりました法律案につきまして、提案の趣旨及び内容を御説明申し上げます。
 探偵業は、個人情報に密接にかかわる業務でありますが、現在、業としては、何らの法的規制もなされておらず、契約に関する苦情や恐喝事件等が年々増加しております。
 このような状況にかんがみ、探偵業について必要な規制を定め、その業務の運営の適正を図り、もって個人の権利利益の保護に資することとするため、本法律案を提案することにした次第であります。
 まず第一に、この法律案において「探偵業務」とは、他人の依頼を受けて、特定人の所在または行動についての情報を収集することを目的として、面接による聞き込み、尾行等の方法により実地の調査を行い、その調査の結果を当該依頼者に報告する業務をいうこととしております。
 また、「探偵業」とは、探偵業務を行う営業をいうこととし、専ら、報道機関の依頼を受けて、その報道の用に供する目的で行われるものを除いております。
 第二に、探偵業を営もうとする者は、営業所ごとに都道府県公安委員会に届け出を行わなければならないことにするとともに、暴力団員等、一定の事由に該当する者については、探偵業を営むことを禁止しております。
 第三に、探偵業者等は、人の生活の平穏を害する等、個人の権利利益を侵害することがないようにしなければならないとともに、重要事項の説明等、契約における義務等や秘密の保持等について定めております。
 第四に、都道府県公安委員会は、探偵業者に対し、報告の徴収、立入検査等を行うことができる規定等のほか、所要の罰則規定等を設けることにしております。
 本案は、五月十九日の内閣委員会におきまして、全会一致をもって起草し、委員会提出の法律案とすることに決したものであります。
 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛成くださいますようお願い申し上げます。(拍手)
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○議長(河野洋平君) 採決いたします。
 本案を可決するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(河野洋平君) 御異議なしと認めます。よって、本案は可決いたしました。
     ――――◇―――――
 日程第二 容器包装に係る分別収集及び再商品化の促進等に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)
○議長(河野洋平君) 日程第二、容器包装に係る分別収集及び再商品化の促進等に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
 委員長の報告を求めます。環境委員長木村隆秀君。
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 容器包装に係る分別収集及び再商品化の促進等に関する法律の一部を改正する法律案及び同報告書
    〔本号末尾に掲載〕
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    〔木村隆秀君登壇〕
○木村隆秀君 ただいま議題となりました法律案につきまして、環境委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 本案は、容器包装廃棄物に係る排出の抑制及び再商品化の合理化を促進するため、容器包装利用事業者による排出の抑制を促進するために必要な指導、助言、勧告等の措置を導入するとともに、容器包装廃棄物の分別収集に当たり、再商品化の合理化に寄与した市町村に対して、特定事業者が金銭を支払う仕組みを創設する等の措置を講じようとするものであります。
 本案は、今月九日本会議において趣旨説明及び質疑が行われ、同日本委員会に付託されました。
 委員会におきましては、去る十二日に小池環境大臣から提案理由の説明を聴取し、十六日から質疑に入り、十九日には参考人からの意見聴取を行い、二十三日に質疑を終局いたしました。質疑終局後、採決いたしましたところ、本案は全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決した次第であります。
 なお、本案に対し附帯決議が付されましたことを申し添えます。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
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○議長(河野洋平君) 採決いたします。
 本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
○議長(河野洋平君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。
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 日程第三 居住者・利用者等の立場に立った建築物の安全性の確保等を図るための建築基準法等の一部を改正する法律案(長妻昭君外四名提出)
 日程第四 建築物の安全性の確保を図るための建築基準法等の一部を改正する法律案(内閣提出)
○議長(河野洋平君) 日程第三、長妻昭君外四名提出、居住者・利用者等の立場に立った建築物の安全性の確保等を図るための建築基準法等の一部を改正する法律案、日程第四、内閣提出、建築物の安全性の確保を図るための建築基準法等の一部を改正する法律案、右両案を一括して議題といたします。
 委員長の報告を求めます。国土交通委員長林幹雄君。
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 居住者・利用者等の立場に立った建築物の安全性の確保等を図るための建築基準法等の一部を改正する法律案及び同報告書
 建築物の安全性の確保を図るための建築基準法等の一部を改正する法律案及び同報告書
    〔本号末尾に掲載〕
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    〔林幹雄君登壇〕
○林幹雄君 ただいま議題となりました両法律案につきまして、国土交通委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 まず、長妻昭君外四名提出の居住者・利用者等の立場に立った建築物の安全性の確保等を図るための建築基準法等の一部を改正する法律案について申し上げます。
 本案は、居住者、利用者等の立場に立った建築物の安全性の確保等を図るため、設計と施工の分離、建築確認済証等の交付権限の特定行政庁への限定、建物の瑕疵担保責任に関する保険の有無の広告への表示、建築士会への加入の強制による建築士の資質の向上及び業務の改善、都道府県知事による構造計算適合性判定の実施、違反建築物の設計者等に対する罰則の強化等の措置を講じようとするものであります。
 次に、内閣提出の建築物の安全性の確保を図るための建築基準法等の一部を改正する法律案について申し上げます。
 本案は、建築物の安全性の確保を図るため、都道府県知事による構造計算適合性判定の実施、指定確認検査機関の欠格事由の拡充、違反建築物の設計者等に対する罰則の強化、建築士が構造計算によって建築物の安全性を確かめた場合における証明書の交付等の措置を講じようとするものであります。
 両法律案につきましては、去る四月二十八日の本会議において趣旨説明及び質疑が行われた後、本委員会に付託され、五月十日北側国土交通大臣及び提出者長妻昭君からそれぞれ提案理由の説明を聴取し、十二日に質疑に入り、十六日参考人からの意見聴取を行い、二十四日質疑を終了いたしました。質疑終了後、両法律案を一括して討論を行い、採決いたしました結果、長妻昭君外四名提出の法律案は賛成少数をもって否決され、内閣提出の法律案は賛成多数をもって原案のとおり可決すべきものと議決した次第であります。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
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○議長(河野洋平君) 両案につき討論の通告があります。順次これを許します。三日月大造君。
    〔三日月大造君登壇〕
○三日月大造君 民主党の三日月大造です。
 民主党・無所属クラブを代表し、ただいま議題となりました内閣提出の建築物の安全性の確保を図るための建築基準法等の一部を改正する法律案に反対、民主党長妻昭君外提出の居住者・利用者等の立場に立った建築物の安全性の確保等を図るための建築基準法等の一部を改正する法律案に賛成の立場から討論をさせていただきます。(拍手)
 思い返してみてください。この第百六十四通常国会に課された使命は何だったでしょうか。
 私たち民主党が会期冒頭から主張をしておりますように、我が国の安全を取り戻すこと、とりわけ、ここ近年急速に壊され、脅かされている子供、乗り物、食べ物、そして建物の安全を回復させることが喫緊の課題であったはずです。
 同世代の子を持つ一人の親として胸が締めつけられる、子供が犠牲になる事件が後を絶ちません。航空機等の乗り物のトラブルも依然頻発しています。米国産牛肉輸入問題については、これまでの反省が全く生かされず、安全対策がきちんと確認されないまま、またも米国の言いなり。まるで日米首脳会談でのブッシュ大統領へのお土産かのように、拙速な協議により輸入再開を決定しようとしています。
 そして、昨年十一月発覚いたしました耐震強度偽装問題を受けて、今回の建築基準法等を改正するこの審議において、私たちが行うべきことは、まず、今回の偽装問題の全容と実態を把握すること、偽装や見逃しが結果的に起こってしまった原因と背景を分析すること、そして、その上で、民間も行政も謙虚に反省をし、再発防止のための対策を講じることであったはずです。
 関与が疑われ、いまだ疑惑が晴れない伊藤元国土庁長官の証人喚問をなぜ拒まれるのですか。報道や今回の審議で新たに明らかになった、指定確認検査機関イーホームズを指定する際の、伊藤元長官の秘書であった都議会議員の口きき疑惑や、イーホームズの名義貸し疑惑の解明も済んでいません。それらを結果的に見逃してしまった国交省の確認検査機関を指定するときの審査過程の検証や、北海道、福岡でも発覚いたしました姉歯氏以外の偽装物件の調査も遅々として進んでいないことも報告されています。関係者をただ処分するだけで済む問題ではありません。
 すべてに共通することですが、実態解明、真相究明なくして再発防止対策なしです。
 悪者捜しに終始すると、マンション業界がつぶれ景気がおかしくなると、まるで事の本質を理解されていないのではと思われても仕方のない幹事長を擁する自民党に期待するのも、しょせん無理な話ですが、私たち民主党の解明要求を拒否し続ける政府・与党の消極姿勢は、極めて無責任だと言わざるを得ません。(拍手)
 資格者である建築士が構造計算書を偽り、元請設計士や建築主も偽装を見抜けず、官の特定行政庁も民間の指定確認検査機関も建築確認段階でそれらをチェックできず、結果的に住民やホテル建築主に多大なる負担を強いてしまっているのが今回の問題です。ないことを祈りつつも、政治家の介入や業界内の不当な圧力があったのかなかったのか、ただ司法当局にゆだねるだけでなく、法律を審議する国会においても、うやむやにすることなく徹底検証しなければなりません。
 昨年の秋の問題発覚以降、私たち民主党は、国民の強い怒り、そして期待を受けながら疑惑の徹底解明に取り組んでまいりました。同時に、このような問題が繰り返されないようにするための、何より利用者や購入者の権利と財産を守るための、そして同時に、現場でまじめにこつこつと努力をされる多くの建築士、建設関係者の方々のための抜本的な対策を検討し、法律案としてまとめました。とりあえずの取り繕い、業界と行政への遠慮の塊のような政府案とは百八十度異なります。
 政府案と民主党案の具体的かつ決定的な違いは三点です。
 第一に、政府案では、今回の問題の根源とも言われる設計、施工、監理の分離がなされず、建築士の下請的、隷属的地位の改善がなされていません。
 姉歯氏は、国会の証人喚問で、偽装のきっかけとして、建設会社からの厳しいコスト削減圧力があった旨の証言をしています。建築士会への強制加入や建築士事務所の開設要件の厳格化など、建築士の地位と独立性を確保する本質的な対策を提案する民主党案と異なり、政府案は、法令違反をした建築士への罰則強化だけでお茶を濁しています。これでは、技術者であり、そして芸術家でもある建築士が、誇りと責任を持って質の高い仕事をすることにつながらないばかりか、今回の耐震強度偽装事件を受けた対策としては極めて不十分です。
 第二に、政府案では、住宅やマンションの購入者、いわゆる消費者の権利と財産を守るための実効ある対策がとられていません。
 民主党案では、すべての一戸建て及びマンション販売の広告に、その住宅が保険に加入しているか否かを表示させること、文字の大きさや体裁まで規定をし、違反には罰則を科すなど、住宅販売業者等からの消費者へのわかりやすい情報提供を義務づけています。
 第三に、政府案では、建物の安全を守る官の責任、特定行政庁の責任が依然不明確なままです。
 民主党案には、民間の確認検査機関が審査した物件であっても、最終的な建築確認済証は特定行政庁が発行することとしています。加えて、建築主事の登録要件の強化、すべての建物への中間検査や完成二年後の検査の義務づけなど、政府案にはないセーフティーネットが盛り込まれています。
 いかがでしょうか。今申し上げた三点は、今回の偽装問題の根源なのです。
 現実を素直に直視し、消費者、利用者の立場に立って、あるべき建築行政を目指して抜本的に対策を講じようとする民主党案と、問題の本質を顧みず、行政や業界にとって差しさわりがないように、できることだけで済ます建築行政を維持しようとする政府案とは、根本的に視点も立脚点も異なります。建築の、建築行政の信頼を揺るがす社会的大問題への対応として、どちらを選ばねばならないかは明々白々です。
 耐震強度偽装、粉飾決算、その上、国民年金納付率偽装です。全国各地の社会保険事務所で、保険料の免除や猶予の手続を、何と本人に無断で同意なく行われ、数字上の納付率だけが偽装されていた問題が次々と発表されています。建築だけでなく、証券・金融、そしてまた年金においても、偽り、ごまかし、開き直りが横行していることが明らかになりました。
 自戒も込めて申し上げますが、この弛緩した、緩み、たるみ切った行政の原因と責任はどこにあるのでしょうか。モラルが低下をし、ルールが守られず、チェックが働かない社会の病理を直視しないばかりか、逆に助長するかのような政治は罪です。
 行政や業界となれ合い、もたれ合いが過ぎ、厳正な監督指導ができなくなった今の政権、そして、言葉だけの改革で、弱い立場にある住民、消費者、投資家、そして納税者に安易に負担と不安を強いるだけの小泉内閣の責任は極めて重大です。(拍手)
○議長(河野洋平君) 三日月君、申し合わせの時間が過ぎましたから、結論を急いでください。
○三日月大造君(続) 郵政民営化法案も成立し、もし、もうやる気がないなら、小泉総理、任期を待たずにどうぞ御退陣ください。業界や省庁、行政をしっかり監視、監督できない政党は、政権の座から潔くおりるべきです。やはり、政権交代でしか緊張感のある行政への転換は実現しないのです。政権交代こそが真の構造改革なのです。
 この確信と決意を改めて表明し、採決に際しての議員各位の良識と良心に基づいた御判断を期待し、私の討論を終わります。(拍手)
○議長(河野洋平君) 穀田恵二君。
    〔穀田恵二君登壇〕
○穀田恵二君 日本共産党を代表して、建築基準法等の改正案に対する討論を行います。(拍手)
 耐震強度偽装事件が発覚して半年余り、この間、当初の姉歯元建築士が関与した物件以外にも、新たな構造計算書の偽装、改ざんや耐震強度不足の建築物の存在が明らかになり、我が家は大丈夫かという国民の不安はますます強まり、建築物の安全性を確保するための建築行政に対する信頼は失墜しています。
 今求められているのは、今回の事件の原因や背景を徹底して解明し、反省すべきところは反省し、きちんと反省した上で抜本的な再発防止策をとることであります。
 私は、根本原因として二つ指摘してきました。
 一つは、九八年の建築基準法改悪です。九八年改悪は、規制緩和の名のもとに、公の事務である建築確認検査を民間開放し、チェック体制も整えないまま、性能規定化等により建築士の設計の自由度を拡大させました。これがコスト最優先の経済設計を可能にしたのであります。建築行政を安全よりも効率優先に変質させた責任は、極めて重大です。
 もう一つ、事件の背景には、政府が、住宅分野の規制緩和を推し進め、安全をないがしろにするコスト削減競争を助長してきたこと、名義貸しや粉飾決算、丸投げなど業界に蔓延する違法状態や建築生産システムの不備、機能麻痺状態を放置してきたことなどがあります。
 こうした、これまでの建築行政の全般にわたる問題点に対する反省がなければ、再発防止はもちろん、建築行政に対する国民の信頼回復はできません。
 ところが、政府は、建築確認検査の民間開放について、民間にできることは民間にという方向は間違っていない、基本的に現行の枠組みを維持すると答弁するなど、建築行政を安全よりも効率優先に変質させたことに対する反省が全くありません。とりわけ、民間確認検査機関については、営利目的の競争を認めたままであること、特定行政庁が建築確認検査の責任を持つ仕組みをあいまいにしたままであることは問題です。
 政府案では、民間確認検査機関のあり方について、指定要件を強化、特定行政庁の民間確認検査機関に対する監督を強化するとしています。しかし、現行の民間確認検査機関が構造計算書の偽装を見抜けなかった要因には、建築主など顧客を獲得するため検査を甘くするという競争がありましたが、この営利目的の競争を排除する仕組みが政府案には全くありません。
 また、建築確認検査は、民間確認検査機関が行ったものも含めて地方公共団体の事務であることは、昨年六月の最高裁判決でも明らかです。ところが、政府案は、民間確認検査機関に偽装やミスを見落とすなど瑕疵があった場合における賠償責任の帰属先をあいまいにし、地方自治体が責任を持つ仕組みがとられていないのであります。このような政府案では、国民の信頼回復もできず、実効ある再発防止ともならず、賛成できません。
 民主党案は、建築確認検査済証の発行を特定行政庁に限定している点は、政府案より改善です。また、建築士の地位と独立性を高め、設計、施工、監理を分離することは、かねてより我が党が主張してきたことであり、賛成するものです。
 最後に、今回の偽装マンション被害住民の方々が、二重ローンなど新たな負担を余儀なくされ、生活再建のめどが立たないままです。これは、政府の救済策が不十分だからです。この事態を打開し、早期解決を図るため、超党派で力を尽くすことを呼びかけて、討論を終わります。(拍手)
○議長(河野洋平君) これにて討論は終局いたしました。
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○議長(河野洋平君) これより採決に入ります。
 まず、日程第三、長妻昭君外四名提出、居住者・利用者等の立場に立った建築物の安全性の確保等を図るための建築基準法等の一部を改正する法律案につき採決いたします。
 本案の委員長の報告は否決であります。この際、原案について採決いたします。
 本案を原案のとおり可決するに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
○議長(河野洋平君) 起立少数。よって、本案は否決されました。
 次に、日程第四、内閣提出、建築物の安全性の確保を図るための建築基準法等の一部を改正する法律案につき採決いたします。
 本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
○議長(河野洋平君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。
     ――――◇―――――
○議長(河野洋平君) 本日は、これにて散会いたします。
    午後一時三十二分散会
     ――――◇―――――
 出席国務大臣
       国土交通大臣 北側 一雄君
       環境大臣   小池百合子君
       国務大臣   沓掛 哲男君