第164回国会 予算委員会第七分科会 第2号
平成十八年三月一日(水曜日)
    午前九時開議
 出席分科員
   主査 高市 早苗君
      伊藤 忠彦君    大島 理森君
      斉藤斗志二君    関  芳弘君
      川内 博史君    黄川田 徹君
      伴野  豊君    糸川 正晃君
   兼務 盛山 正仁君 兼務 泉  健太君
   兼務 笹木 竜三君 兼務 田島 一成君
   兼務 古本伸一郎君 兼務 前田 雄吉君
   兼務 吉田  泉君 兼務 佐藤 茂樹君
   兼務 吉井 英勝君 兼務 辻元 清美君
    …………………………………
   経済産業大臣       二階 俊博君
   経済産業副大臣      西野あきら君
   経済産業大臣政務官    片山さつき君
   政府参考人
   (内閣官房構造改革特区推進室長)
   (内閣府構造改革特区担当室長)          大前  忠君
   政府参考人
   (内閣府大臣官房審議官) 和田 智明君
   政府参考人
   (内閣府政策統括官)   丸山 剛司君
   政府参考人
   (内閣府国民生活局長)  田口 義明君
   政府参考人
   (警察庁長官官房審議官) 巽  高英君
   政府参考人
   (警察庁警備局長)    小林 武仁君
   政府参考人
   (金融庁総務企画局参事官)            山崎 穰一君
   政府参考人
   (総務省行政管理局長)  藤井 昭夫君
   政府参考人
   (外務省総合外交政策局軍縮不拡散・科学部長)   中根  猛君
   政府参考人
   (財務省大臣官房審議官) 佐々木豊成君
   政府参考人
   (財務省大臣官房審議官) 青山 幸恭君
   政府参考人
   (国税庁課税部長)    竹田 正樹君
   政府参考人
   (文部科学省科学技術・学術政策局次長)      下村 和生君
   政府参考人
   (水産庁漁港漁場整備部長)            影山 智将君
   政府参考人
   (経済産業省大臣官房地域経済産業審議官)     奥田 真弥君
   政府参考人
   (経済産業省大臣官房商務流通審議官)       迎  陽一君
   政府参考人
   (経済産業省大臣官房審議官)           長谷川榮一君
   政府参考人
   (経済産業省貿易経済協力局長)          石田  徹君
   政府参考人
   (経済産業省産業技術環境局長)          肥塚 雅博君
   政府参考人
   (資源エネルギー庁長官) 小平 信因君
   政府参考人
   (資源エネルギー庁次長) 細野 哲弘君
   政府参考人
   (資源エネルギー庁電力・ガス事業部長)      安達 健祐君
   政府参考人
   (資源エネルギー庁原子力安全・保安院長)     広瀬 研吉君
   政府参考人
   (特許庁総務部長)    野澤 隆寛君
   政府参考人
   (中小企業庁長官)    望月 晴文君
   政府参考人
   (国土交通省道路局次長) 増田 優一君
   経済産業委員会専門員   熊谷 得志君
   予算委員会専門員     清土 恒雄君
    ―――――――――――――
分科員の異動
三月一日
 辞任         補欠選任
  亀井 善之君     土井  亨君
  伴野  豊君     黄川田 徹君
  糸川 正晃君     滝   実君
同日
 辞任         補欠選任
  土井  亨君     中森ふくよ君
  黄川田 徹君     山田 正彦君
  滝   実君     糸川 正晃君
同日
 辞任         補欠選任
  中森ふくよ君     伊藤 忠彦君
  山田 正彦君     山井 和則君
同日
 辞任         補欠選任
  伊藤 忠彦君     関  芳弘君
  山井 和則君     川内 博史君
同日
 辞任         補欠選任
  関  芳弘君     亀井 善之君
  川内 博史君     伴野  豊君
同日
 第二分科員泉健太君、第三分科員前田雄吉君、吉田泉君、第四分科員田島一成君、吉井英勝君、第六分科員笹木竜三君、辻元清美君、第八分科員盛山正仁君、古本伸一郎君及び佐藤茂樹君が本分科兼務となった。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 平成十八年度一般会計予算
 平成十八年度特別会計予算
 平成十八年度政府関係機関予算
 (経済産業省所管)
     ――――◇―――――
○高市主査 これより予算委員会第七分科会を開会いたします。
 平成十八年度一般会計予算、平成十八年度特別会計予算及び平成十八年度政府関係機関予算中経済産業省所管について、昨日に引き続き質疑を行います。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。黄川田徹君。
○黄川田分科員 民主党の黄川田徹であります。通告に従い、順次質問していきたいと思います。
 まず最初に、骨太のエネルギー戦略についてお尋ねいたしたいと思います。
 三年前の予算委員会で、サハリンの天然ガスの輸送問題についてお尋ねいたしました。地球環境問題と東アジアのエネルギーの安全保障を踏まえまして、エネルギーのベストミックスに占める天然ガスの重要性を強調したわけであります。
 そして、この三年間で、エネルギー資源を取り巻く国際環境は本当に大きく変わったと思っております。石油の生産量でありますけれども、いつもピークを迎えていると言われておりますけれども、今回は、石油ピーク論、世界エネルギー機構報告でも、二〇四〇年にピークを迎えるのではないかと言われております。
 そしてまた、私は東北岩手に住む者でありまして、景気の回復を余り肌身で感じることはないのでありますけれども、昨今の原油高による異常な灯油の高騰等がありまして、この冬の国民生活は大変であります。そしてまた製造業、農林水産業、特に水産業、船の関係は大変です。運輸サービス業のところへの影響も甚大であります。そしてまた、経済学者の話によりますと、原油価格はバレル当たり今後八十ドル台の高騰が続くのではないかというふうな方もおられるわけであります。
 そこで、質問であります。
 首相の施政方針演説では、原油価格の高騰について、安全保障の観点からさらりと触れられました。しかしながら、ブッシュ大統領の一般教書演説では、もう米国は石油中毒だという刺激的な表現を用いまして、自動車用のエタノール燃料の研究開発など先進エネルギーへの取り組みを提案し、代替エネルギーによって二〇二五年までに中東からの石油輸入量を七五%以上削減するなど、石油依存体質の改善に意欲を示したわけであります。
 しかも、ブッシュ大統領は、一般教書の全体八ページの中で、このエネルギー政策に半ページを割く力の入れようであります。これに反し、我が国の総理の言葉はちょっと足りないのではないかと思っておりますけれども、このエネルギー戦略の姿勢について、二階大臣はどのように認識しておりますか。
○西野副大臣 お答えをさせていただきます。
 先生からお示しをされましたエネルギー問題につきましては、我が国国内の国民生活の安定の問題、ひいてはもう国家的な課題であることは御案内のとおりでございます。
 他方、世界の方に目を転じますと、世界のエネルギー情勢というものも大変な変化を来しておることも、一部お示しのとおりでございます。具体的には、中国、インド等の急成長がございまして、これに対するエネルギー需要の増大も大変な勢いで伸びておるわけでございます。また、OPECにおきましても、供給の余力が低下してきているのではないか、こういう危惧もあるわけでございます。このように、世界のエネルギーに対する需要というものが急上昇しておるということが総体的に言えるというふうに思っております。
 そういう情勢の中で、お話がありましたとおり、米国では、ブッシュ大統領の話にもありますとおり、いわばエネルギー政策というものを大きく転換して、大幅な削減をするという新たなエネルギーに対する指針が出ておるわけでございます。さらに、欧州各国におきましては、石油等々にかわります代替エネルギーに対するいわば政策の転換等もございますし、原子力に対する見直し等も進められておるところでございます。このように、世界規模におきまして、エネルギー施策というものが国家戦略の中で見直しをされておることも事実だろうというふうに思っておるわけでございます。
 こういうような中で、国内におきましても、経産省におきましては、二階大臣を筆頭にいたしまして、大臣の方では、ロシアあるいは中国等々を初めとする主要な国々との閣僚会談も精力的に進めておるところでございます。私自身も、先般もイランの在日大使とも、いろいろな情勢を受けての会談も行ったところでございます。
 そういう対話の中でエネルギーの厳しさというものを私自身も痛感いたしておるところでございますが、政府としても、とりわけ経済産業省といたしましても、総力を挙げて、エネルギーの安全保障という基点に立って御案内のとおり新国家エネルギー戦略を策定いたし、それに取り組もうといたしておるところでございます。
 具体的には、省エネルギー、それから申し上げました代替エネルギー、あるいは安全確保ということを大前提としたさらには原子力の推進等々を含めまして、これも申し上げましたとおり、アジアのエネルギーに対する需要の変化、これらを柱といたしつつ、早急に戦略を構築して、それを実施に移していくべきだというふうに考えておる次第でございます。
○黄川田分科員 副大臣からいろいろお話をいただきましたが、資源のある米国でさえも、その認識たるや、物すごいものがあります。私は、日本との認識の落差というのをつくづく感じるわけなのであります。中国あるいはインド、もうエネルギーのがぶ飲みであります。どうも、安全保障、エネルギーもそうですし、私は農林水産委員会にも所属していますので食料の安全保障とか、そういう安全保障の部分の認識の少なさといいますか、つくづく感じるものであります。それから、エネルギー政策、三年前にも聞きましたけれども、軸足のぶれない、しっかりしたものが必要ではないかと私は思っております。
 そこで、関連して、和製メジャー構想の問題と矛盾について聞いてみたいと思いますけれども、その前に、副大臣から、イランにも行った、あるいはロシア等との外交交渉もやっているみたいな話でありますけれども、エネルギーの争奪戦といいますか、私は大変な状況だと思っているんですよ、この東アジア地域でも。
 それで、昨年六月二日にウラジオストクで、ロシア、中国、インド、三カ国の外相定期会議が開かれまして、サハリン及び東シベリアのエネルギー開発を共同で行うことが決議されたと聞いております。外務省によりますと、日本は、日ロ、先ほど言われましたように日中など、課題に応じてその都度二カ国間協議を行うこととしておるようでありますけれども、どうも、世界の外交からすれば蚊帳の外に置かれているんじゃないかと思っております。東アジアのエネルギーの安全保障面でリーダーシップを本当に発揮できるのか、ちょっと改めて質問いたします。
○二階国務大臣 御指摘、そしてエネルギー問題に対して憂慮されておるという黄川田議員の御質問、私は、一々ごもっともなことだと思っております。
 そこで、経済産業省としては、小泉総理の方針に基づきまして、エネルギー戦略というものを確立しよう、そして、それは単なる作文をつくるのではなくて、本当に裏づけのあるエネルギー戦略を構築して、民間の御協力もいただくと同時に、外交を通じまして、必要な国々との連携を十分とってまいりたいと思っております。そして、今もお話ありましたが、私は就任後も、ロシア、中国、イラク、カタール、そしてイラン、インド、インドネシア、イギリス、フランス、ブラジルの各閣僚と協議を続けております。
 そうした中で、特にブラジルなどはエタノールの問題等については大変熱心でございますので、もう既に二度にわたってフルラン開発商工大臣、これはエネルギーの担当大臣でありますが、大統領の命を受けて交渉においでになりました。この方は、私が香港にいるといえば香港にやってくる。この間はスイスまでも、WTOの会議がありました、直接担当の大臣は外相でありましたが、このフルランさんもやってみえました。今月中に日本にまたおいでになるということでありますが。
 そうした交渉を通じまして、私たちは、アメリカの政策と同じように、すべて石油にだけ頼っておるというのではなくて、できるだけ分散をして、あらゆる電力源を確保するということに力を尽くしておるところでありますが、今議員から御指摘がありましたように、我々は今後とも、日本の経済、産業の生命線でありますから、それを心して、全力を尽くしてエネルギー外交を積極的に展開してまいりたいと思っております。
○黄川田分科員 今大臣から、新国家エネルギー戦略の策定ですか、単なる作文では終わらないという話でありますけれども、どうも世界の動きはスピードが速いわけでありまして、今までも政府はエネルギー政策を推進してきましたけれども、どうもその主体性が乏しいといいますか、力のなさをちょっと感じるものですから質問したわけであります。
 それでは、先ほど言ったように、和製メジャー構想の問題と矛盾について、ちょっと時間経過を踏まえながら話をさせていただきます。
 平成十三年末、七千億円を超える巨額の累積赤字を抱える石油公団の廃止が決まりました。公団傘下各社の整理統合につきましては、当時のマスコミ報道でさまざまされております。その中で、政府は当初、石油資源開発、国際石油開発、ジャパン石油開発、日本サハリン石油ガス開発、SODECOですね、この四社を統合し、国際競争力のある和製メジャーの設立の構想を立てていたと思っております。
 また一方、当時、国際石油開発は、シェル、三菱商事、三井物産が取り組むサハリン2の開発に関心を深めていたと思っております。また、エクソン・モービル、SODECO、ロシア国営石油会社、インド国営石油会社の四社は、サハリン1の開発に取り組んでおりました。石油資源開発は、サハリン1のガスを首都圏あるいはまた新潟に導入するために開発資金に苦しんでおったと思っております。そこで、この石油資源開発は、平成十五年十二月十日、単独で東証一部に上場したわけであります。
 そこで、質問であります。
 原油を主体にエネルギー資源が高騰する中で、昨年、エクソン・モービルは四兆円、シェルは三兆円の利益をおのおの上流部門を主体に上げております。御案内のとおり、開発には多額の資金を要し、リスクを分散する上で、企業の大規模化が必要不可欠であると思っております。
 そこで、石油公団改革に際し、この和製メジャーの確立に失敗した我が国のエネルギー政策は大きな禍根を残したと思っておりますけれども、大臣の認識はいかがでしょうか。
○片山大臣政務官 委員御指摘のとおり、石油公団につきましては、平成十三年末の廃止の決議というか、十四年にその廃止が決定されたわけでございまして、そのときに、石油公団が保有していた資産をどのように処分するかといった問題、そのあり方などを提言いたしまして、平成十五年三月の総合エネルギー調査会で答申が出されたわけでございます。その答申におきまして、石油公団が保有する資産をある程度選択して統合するということによって、国際競争力のある規模、経営能力及び技術力をあわせ持つ中核的企業を形成するべきであるということが書かれておりますし、今議員の御指摘の中にあったような幾つかの会社の名前とかもその中では触れられているわけでございますが、こういった答申を踏まえまして、中核的企業の中心となるべきものの一つとされました国際石油開発株式会社にジャパン石油開発などそのほかを統合いたしました上で、この会社が平成十六年に上場いたしたわけでございます。
 この国際石油開発が中核的な企業として我が国の上流開発体制において一層重要な役割を果たすためには、上場後も、その経営判断によりまして、ほかの企業との統合ですとか連携を通じて規模を拡大し技術力を強化するということが望まれておりましたが、同社は昨年の十一月に、報道等を通じて御承知かと思われますが、帝国石油さんとの方で経営統合に合意したわけでございます。この統合は、ことしの一月になりまして、両方の会社の株主総会でも正式に決定されたわけでございます。この結果、この統合会社は、生産力ベースでも世界の中堅の石油開発企業並みの規模となりまして、また技術陣の方も大幅な充実が図られるということになっておりまして、外国の石油の開発企業と相競い、または連携してさらに発展してまいりますための基盤をある程度備えるものになったのではないかと考えております。
 政府といたしましては、この統合会社が、さらに競争力を強化して、我が国のエネルギーの安定供給の実現に貢献していくことを期待しております。
 余談になりますが、きのう、御指摘のエクソン・モービルの我が国のトップが私のところに参りまして、一時間ほど、今の国際的なエネルギー開発ビジネスの状況についてお話がございました。ただ、この会社につきましてももう一つのメジャーにつきましても、非常に長い歴史の中で、上流の開発について、恐らく世界じゅうにさまざまな権益を既に持っております。
 その中で、変化する状況の中で、毎年毎年、いかなるエネルギーがいかなる国においていかなる状況で消費されていくかについて刻々とリバイスをしながら開発をして今日に臨んでそれだけの利益を上げているわけでございますが、この会社の社長さんはアメリカの方で、日本に来て五年間このビジネスを日本でやっているわけですね。当然日本において、御指摘の会社も含めて、いろいろな民間あるいはもと民間、もと国であって今民間になっているものを含め、そのビジネスの状況を見た中で、日本においてはそういった、経緯がある程度違うことですとか、それから、何といってもエネルギーの場合は、世界じゅう、いつでもどこでも資源源があるわけではないわけですよ。資源源はエネルギーの種類によってある程度創出する地域が決まっているわけでございますから。そういったことも含めて、ベストストラテジーがどうであるかということは、必ずしも国際的メジャーと同じ状況ではないけれども、民間同士の競争や連携のメリットを生かすことによって、今の時点で我が国としてどういう手が打てるかについてかなりいろいろと考えられているんじゃないですかというようなことも申しておった次第でございます。
 長くなりました。
○黄川田分科員 最近の話題も踏まえて大分丁寧な御答弁でありますけれども、副大臣も大分丁寧な御答弁でなかなか、質問する時間をちょっととれないのでありますけれども、いずれ、後でまた何とかしましょう。
 去る二月八日に総合資源エネルギー調査会の総合部会が開かれたわけでありますね。海外からの資源調達力や国内への安定供給力に秀でた強い企業の形成促進に向け取り組みを強化することの必要性、これが力説されておるのであります。これはいつも同じような形で、今さら遅過ぎるのではないかというふうな議論をやっているわけであります。
 加えて、質問であります。
 旧石油公団傘下の大手開発会社のトップには、次官経験者等の大物OBが天下っております。したがって、政府のエネルギー政策にかかわる意思決定は大物OBの意向を反映する二重構造になっておるのではないか、そしてまた、方針決定の軸がぶれ、意思決定に時間がかかるのではないかと思っております。これでは、欧米のメジャーや台頭著しい中国、ロシアの政府系の大手企業との競争には到底勝てないと思っておりますけれども、重ねての質問であれですけれども、大臣の見解はいかがでしょうか。
○高市主査 片山政務官、簡潔にお願いいたします。
○片山大臣政務官 先ほども御説明いたしました国際石油開発そのほか、確かに企業のトップに経済産業省出身者が就任している例もございますが、いろいろな企業を含めて、民間の石油会社とも政府は連携しながらエネルギー政策というのは取り組んでおりました。今までもこれからも取り組んでおりますので、これらのトップ云々において特に阻害されているというような認識は持っておりませんが、先般の十一月の統合におきましても、これは両社の経営陣の主導によって統合いたしましたところ、マーケットでも非常に高く評価されましたので、こういった石油開発体制の強化に資するようなエネルギー政策上重要な決定も民間同士のベースでなされたわけでございます。また、石油資源開発とアラ石の方も、イラクの石油省との共同運営委員会を設置し、油田開発について共同研究をやっておりますが、こういった取り組みは、経済産業省、二階大臣御自身も昨年十二月にイラクの石油大臣との間で共同声明を出されて署名をしたといった政府の動きと一体となって石油戦略をやっていく、イラクにおける自主開発油田の獲得を目指すものでございます。
 こういったさまざまな連携と安定供給の確保に今後しっかり取り組んでまいる所存でございまして、トップ云々ということにかかわらず、それはやっていくということだと思います。
○黄川田分科員 それでは、サハリン1についてちょっとお尋ねいたしたいと思います。
 石油資源開発の上場を急いだ主な理由は、サハリンの天然ガスのパイプラインにかかわるインフラ整備にあるとされております。事実、上場時の株主向けの株式売出届出目論見書ですが、ここにありますけれども、主力事業分野である天然ガス供給事業において、上流から下流までを効率的な一貫操業システムとするガスインテグレーション戦略を推進するとしております。その中核をなすサハリン1のパイプライン構想の推進を株主に約束していたわけであります。
 そこで、質問でありますけれども、サハリン1プロジェクトの国内市場での展開、これは現在どのようになっておるのでしょうか。また、市場関係者によりますと、オペレーターであり、日本側と同じ出資比率を有するエクソン・モービルは、日本市場に嫌気を差して中国市場の開拓に方針を切りかえているとのことでありますが、実態はどうなんでしょうか。政府の見解を求めます。
○細野政府参考人 お答え申し上げます。
 サハリンの天然ガスでございますけれども、これは、何といいましても、我が国に近いということと、それから相当な量の埋蔵量があるということが最大のメリット、魅力でございます。もちろん、サハリン1のプロジェクトから経済性のある格好で我が国に石油ないし天然ガスが供給されるということになれば、先ほどいろいろ御説明を申し上げましたように、我が国のエネルギー安定供給ということを目指すという観点からも大変戦略的な意味を持つということで、かねてから我々、大変重要視してきております。
 それで、サハリン1プロジェクトでございますが、御案内のとおり、四カ国、日本とアメリカ、ロシア、インド、こういった企業の連合で開発に当たっているわけでございまして、原油でありますと二十三億バレル、天然ガスでございますと約十七兆立方フィートというような埋蔵量が確認をされております。このうち石油につきましては、昨年の十月に既に生産が開始をされておりまして、もしこれが順調にまいりますと、ピーク時には我が国の総輸入量の六%に相当するようなオーダーで生産がなされるということでございます。
 繰り返しますけれども、近いということと、それから日本企業が主要なパートナーとなってやっておるということ等にかんがみますと、ぜひこのプロジェクトが日本にとっての主要な、重要な供給先になってくれるということについて期待をしているわけでございます。
 それで、御指摘の天然ガスの仕向け地でございますけれども、既に、LNG換算で二百万トンぐらいのものにつきましては地元のロシアの本土向けに供給されるということが決まっておりますけれども、そのほかの海外向けのものにつきましては、エクソン・モービル、これはプロジェクトのオペレーターでございますけれども、このエクソン・モービルが主体となりまして海外向けのマーケティングを行っておりまして、現在、日本それから中国の需要家と話し合いを継続している、こういうふうに承知をしております。
○黄川田分科員 いろいろ話されたんですが、私、余り頭よくないもので、日本市場は引き続き開かれているということで理解していいんですか。
○細野政府参考人 ただいま申し上げましたように、最終的には、経済性を念頭に置きまして、最終的な需要者が仕向け地の決定には大きな力、効果を持つものでございます。現在、日本につきましても、その仕向け地の一つとして、引き続きエクソン・モービルの方でも重要な関心を持って検討しているものと承知しております。
○黄川田分科員 石油資源開発が筆頭株主で、伊藤忠商事、丸紅も出資する日本サハリンパイプラインが平成十一年四月に設立されております。同社は、日本海沿岸と太平洋沿岸の二つのルートの海底幹線パイプラインのFSを四十億円強も費やして行っております。しかしながら、同社は昨年六月解散され、石油資源開発も昨年六月組織変更を行い、サハリンプロジェクト推進室を解散しているのではないですか。この事実をどう先ほどの答弁と調整するんですか。
○細野政府参考人 お答え申し上げます。
 先ほど申し上げましたように、仕向け地として開発者としてどこを考えていくかということは、申し上げたとおりでございます。
 御指摘の日本側の受け入れといいますか、仮にこれを持ってくるときの体制につきましては今御案内がありましたような組織がございまして、いろいろ検討しておりました。これにつきましては、かねてこれが実現した場合のいわゆるフィージビリティースタディーといいますか、そういうものについて検討する目的でつくった組織でございまして、検討において所期の成果を得られましたものですから、先ほどもおっしゃったようなことになっておると承知しております。
○黄川田分科員 実態はどうなんでしょうかね。
 石油資源開発は、上場されているものの、政府が四九・九四%とほぼ半分出資する実質的には国策会社であると思っております。万が一サハリン1が中国に行ってしまうとなれば、ナショナルプロジェクトとして多くの年月と巨額の国家資金を投じ、今まで一千億円近く投資してきたと言われていることに対する国民の感情は、これは許しがたいものがあると思うわけであります。政府のエネルギー政策の大きな失敗であると私は思っておりますが、失敗になるかどうか、かなり危機的なことを私は思っているんですが、大臣の見解をお尋ねいたします。大臣、どうですか、いろんな流れがあるんですが。
○二階国務大臣 お尋ねのサハリン1プロジェクトは、これまで、今答弁申し上げましたとおり、二十三億バレルの石油と十七兆立方フィートの天然ガスの埋蔵量が確認されておりますので、私どもはこのことに対して大変重要視をいたしております。
 先般も、フリステンコ石油エネルギー担当大臣が経済産業省にお見えになりまして、これらの問題、またはサハリン2の問題等について話し合いを持ちましたが、今後、政府としては、プロジェクト主体と民間需要家との話し合いを十分調整しながら、サハリン1プロジェクトの天然ガス供給が実現することを期待しながら、ロシアとの引き続きの話し合い、協議を続けているところであります。
 そして、今後におきましても予測されることは、我が国の企業群と、あるいはロシアにおいても同じことでありますが、お互いに投資をしている場合には、具体的な事業を推進していく上においてトラブルといいますか問題点が発生するわけでありますが、それらをやはりスピーディーに解決していく。まず、ロシアとの関係においては特にそのことが重要でありますから、私の方からフリステンコ大臣に対しましては、お互いに苦情相談所のようなものを設けて、日本側からの質問、苦情、それに対して敏速にこたえてもらう、日本もまたそうしようということで、両国において苦情相談室長のような者を置くことにしまして、今、具体的にそのことも機能するようになっております。
 今議員からの種々御指摘のありましたことを我々に対する激励と受けとめて、これからも、ロシアとの問題等について、慎重にかつ大胆に取り組んでいきたいと思っております。
○黄川田分科員 サハリン沖での開発は、SODECOが日本を代表してサハリン1のコンソーシアムに参加し行っているということで、SODECOの大株主は石油資源開発でありまして、一千億近い巨額の開発資金、さまざま経緯、経過がありますので複雑な問題もあると思います。後でまた機会を持って質問したいと思います。
 それから、天然ガスインフラ、幹線パイプラインの関係は後刻、質問主意書か何かで問い合わせてみたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 時間でありますので終わります。ありがとうございました。
○高市主査 これにて黄川田徹君の質疑は終了いたしました。
 次に、佐藤茂樹君。
○佐藤(茂)分科員 公明党の佐藤茂樹でございます。おはようございます。
 きょうは、時間が許す限り、四点ぐらい大きく質問をさせていただきたいと思うんです。
 まず最初に、二階大臣の訪中と、省エネ・環境部門の日中協力につきましてお尋ねをしたいと思うんです。
 二階大臣は先週訪中されまして、日本政府要人とは一年三カ月ぶりの会談となった温家宝首相と会談されたのを初めとしまして、トウカセン国務委員とは、東シナ海のガス油田開発をめぐる第四回の局長級協議を三月上旬に開催することを合意されましたし、また薄熙来商務部長とは、五月でしたか、省エネまた環境の日中フォーラムを開催されることでも合意されました。
 私は、今、日中関係というのは、一言で言うと非常に冷え切っている。首脳会談も首脳の交流もなかなかできない状況の中にありまして、本当に日中関係の大局的な見地に立って、未来志向でもう一度関係改善を図っていくという足がかりをつけられた、そういう大きな意味が、個々のテーマはもとよりですが、あったのではないかなと率直に私は評価をしております。
 きょうお尋ねしたいのは、先ほど申し上げましたけれども、日本で日中の省エネ・環境フォーラムを行うことを合意されたということにつきまして質問をしたいと思うんです。
 中国の工場というのは、日本がかつて経済発展してきた段階でいうと昭和何年ごろかわかりませんが、非常に古い設備が多くて、電力や石油の消費というのが大変大量に行われている、そういう現状がございまして、一説によると、エネルギー利用効率というのは日本の一割以下ではないか、そういうように言われているわけでございます。だから、中国としても、ことしから第十一次五カ年計画で、省エネを重点政策に掲げているわけですね。特にその中でも、私がいろいろ文献を見ますと、中国の中小企業の八〇%以上に環境汚染問題が存在する、そういうふうに言われているわけでございます。
 ですから、二けた成長をずっと続けている経済発展と環境というものを両立できるような産業構造をどうつくっていくのかというのが中国国内としても非常に大きな課題になっている、そういう状況でございます。
 我が国は、かつて公害問題であるとか環境汚染というものを乗り越えてきた、そういう経験もございますし、さらに、今現在でも世界トップレベルのそういう省エネとか環境の先進的技術を生かした取り組みを中国に対して何とか活用してやれば、中国の中小企業、また省エネ、新エネのそういうエネルギー問題であるとか環境部門の分野で相当な大きな協力ができるのではないのか。これは何も中国一国のためということではなくて、中国の経済発展に伴って行われているエネルギーの大量消費、さらには環境汚染というものが地球的課題になってきている、そういう克服のためにも非常に意味のあることではないかなと思うんです。
 二階大臣には、最初、訪中の成果とともに、今後、中国の中小企業とか省エネなどのエネルギーさらに環境問題に対して、そういう分野で日中協力をどのように具体的に取り組もうと考えておられるのか、まずお伺いをしたいと思います。
○二階国務大臣 ただいま佐藤議員からエネルギーの問題等について御見識をお伺いしましたが、私は、全く議員御指摘のとおりだと思っております。
 特に、エネルギーの消費につきましては、やはり中国のあの大規模な地域と躍進著しい経済の状況等を考えますと、これからもエネルギーをたくさん消費するということはもう目に見えておるわけであります。また、今御指摘の公害、いわゆる環境問題、これは、よく我々は中国のことを一衣帯水の間柄ということを言いますが、空の面では、一衣帯水も何もない、とにかくもうつながっておるわけでありますから、中国の問題は、言いかえれば日本の問題でもあるわけであります。
 したがって、我が国がかつて省エネの問題で、あるいはまた公害の問題で大変な苦しみを味わったわけであります。その中から我々はやはり英知を結集して、今日、公害の問題、環境の問題では世界一と言われるだけの技術、知見を有するようになった。また一方、エネルギーの節約、省エネということについては、これも、あの第一次オイルショック以来、国民ひとしくこの問題に対していかに対応すべきかということを心得、協力し、みんなで省エネの今日を実現するようになった。この二つの大きな我々の集積は、やはり今日の中国について、あすの中国にとって最も重要な課題であることは言うまでもありません。
 しかし、そのときでも、日本と中国との間が冷え切っておるような関係であれば、何も日本からそういうことをわざわざ教えてもらわなくても他に方法は幾らもあるよという姿勢では、これは話が進まないわけでありますが、私は、薄熙来という商工大臣と過去二回にわたってAPECやWTOにおいてバイの会談をして、お互いに忌憚のない意見の交換をしてまいりました。
 その結果、自分としては、この問題に対しては日本側の言われるとおりだ、したがって、フォーラムの開催について中国政府首脳部ともよく打ち合わせをしていずれ回答をしたい、こういうことでありましたが、今回の訪中に際して、東シナ海の問題ももちろん重要なテーマの一つであるに違いありませんが、もっと広い分野でこのフォーラムを開催にこぎつけるということは、これからの日中問題において、佐藤議員御指摘のとおり、大変重大な意味合いを持っておる。
 そういう意味で、この五月の末に日本で開催する。それは私の方が提案したことでありますから、最初の開催は日本でやりましょう。次回は中国でやらせていただこう。そして、やる場合には、いつも東京と北京とというだけではなくて、二回目、三回目ぐらいからは他の地域にもお伺いをして、そういう地域の皆さんにもエネルギー問題、省エネ問題、環境問題をやはり認識していただく大きなチャンスでありますから、それをやろうということで、薄煕来部長とは合意をいたしておるところであります。
 また、東シナ海の問題につきましても、これはまた後ほど御質問をちょうだいするのかもしれませんが、私は、両国が東シナ海でがっぷり四つに組んで対立を続けておるというようなことで、いい結果をもたらすわけはない。
 現に私は、就任後三カ月ぐらいたったときに、帝国石油を呼んでみました。あなた方は大変勇気を持って試掘権を獲得され、これから大いに頑張ってくれるということになっておるが、どこまであなた方は早く言うと腹を固めておるんだということを伺いますと、私どもとて平和な海でなかったら試掘の仕事なんかやれるわけはありません、我々は、政府の日中関係がどういうふうになるかということを注視しながら、政府の御指導によってもう大丈夫だというふうになれば乗り出していきたいという希望は持っておりますが、対立している状況の中でとても試掘の仕事なんかできませんよというのが、会長、社長の御意見でありました。
 これは当然のことで、私もごもっともなことだと。全力を挙げて平和な海とすべく政府としても頑張っていくから、そういうことがうまく妥結した上にはしっかり頑張ってもらいたいということを、改めて私から激励を申し上げたわけであります。
 これらの問題につきまして、先般、先ほどお話にありましたとおり、トウカセン国務委員から、日中問題の極めて厳しいこういう状況の中で経済産業大臣はよくこの中国をお訪ねになられた、日中間の今日の状況を考えても、なお今日まで日中友好のために貢献をしていただいた大臣がこうして来られている以上は、何も結論を持たないでお帰りになられるというわけにはまいりません、したがいまして、この際、三月の上旬に政府間の第四回目の正式な協議をすることをここに提案したい、こういうお話をいただきました。
 私どもも、そこへ持ってくるまでに、これは長くなりますから省略しますが、あらゆるチャネルを通じて、またあらゆる機会を通じて私は中国側と折衝してまいりました。新聞等では、政治が動かないとか、あるいは、平和の海なんかにするといってぼけたようなことを言うなというふうな大変辛口の御指摘もありました。ありましたが、私は、そんなものの意見に対しては弁解も何もしません。説明もする必要がない。別の意図でそういうことを言っているわけですから。そういう人たちの意見よりも、我々は、大多数の国民は、日中関係、日本が中国に対して、我々は引っ越しをするわけにはいかない、好きでも嫌いでも引っ越しできない。中国とて同じ思いなんです。そんな中で我々は平和的にこの問題を解決しなきゃいけないというのは、まさにもう論をまたない。
 そういう状況の中で、きょう実は、もう間もなく日中両国で正式に発表させていただこうと思っておりますが、佐藤先生のそういう大変御理解のある御意見でございますから、東シナ海の問題に対しての日中協議は、三月の六日そして七日、北京において開催するという方向で、この十一時に両国同時に発表するということになっております。この前に非公式の協議を一回やっておりますから実際は五回目の協議になるわけでありますが、一応正式な位置づけとしては第四回目、日本から提案していることに対して中国側から御回答をいただく、こういうことになっております。
 しかし、お互いにこれから協力、協調し合って物事を解決しようということでありますから、日本側が中国のことに対していろいろ意見を述べるということも大事でありますが、同時に、協力、協調し合うということに重点を置いて我々はこの問題の解決に努力をしてまいりたいと思っております。小泉内閣の方針も、小泉総理御自身のお考えもそのとおりであることをつけ加えておきたいと思います。
○佐藤(茂)分科員 今、二階大臣から予想以上に熱のこもった訪中の報告をいただきました。東シナ海のことは私はあえて聞かないつもりでいたんですけれども、ただ、私も非常に大事だと思っておりまして、中国側の見解が日本側の言う中間線というものを認めていない、そういう根本的な問題も認識のところでありますけれども、今大臣がおっしゃったように、三月の六日、七日は、そういう少々の認識の差はあっても、本当に、協力、協調というものに重点を置いた前向きな協議というものをぜひ期待しておきたい、そのように思うわけでございます。
 それと、省エネと環境問題というのは、非常に長い目で見ていかないとなかなか解決していかない問題だと思うんですね。だから、この五月の日中フォーラムをまず皮切りにして、今大臣からも次は中国でという話がございました。これは継続性が非常に大事であるし、その中で、具体的にどういう技術が中国の中で生きていくのかということも具体論として取り組みを詰めていっていただくような、そういう協議をしていただければありがたいなと思うわけでございます。
 それで、きょう二つ目に用意しておりました質問でございますが、対イラクの未回収民間債権問題につきましてお尋ねをしたいわけでございます。
 イラクも、昨年十二月の国民選挙の結果が判明をいたしまして、イラク新政府の政治プロセスというものが今進んでおります。なかなか治安の状況は不安でございますけれども、日本としては、これは政府並びに民間問わず、これからイラク復興への支援というものを続けていかなければならない、そのように考えるわけでございます。
 その中で、一方で、過去からの長年にわたってイラクに対していろいろかかわってこられた、そういう公的また民間の代金未払い債権回収の問題というのが残っておりまして、そのことにつきましてきょうはお尋ねをしたいわけでございます。
 経済産業省の皆さん方は専門家の皆さんですので、経緯はあえて私の方からもう言う必要はないかと思うんですけれども、一九九〇年、これは第二次の返済協定でございますが、いわゆるオイルスキームというものがつくられたわけでございます。この返済資金に充てるとされていたイラクの石油収入資金は、国連安保理決議第千四百八十三号に基づいて、イラク中央銀行に保有されるイラク開発基金において一括管理されてイラクの復興支援に使用されることとなりまして、実質は、現在オイルスキームによる債権回収というのは事実上不可能となっている、そういう状況になっております。
 そこで、債権でも二種類ありまして、付保債権というんですけれども、そういう貿易保険が付保されていた民間債権と、貿易保険が付保されていない無付保債権というのがございます。公的債権と付保債権のほとんどはパリ・クラブの枠組みにおいて議論をされたわけですけれども、無付保債権、保険のついていない、そういう民間債権、これはパリ・クラブの枠組みにおける交渉の対象とはなっておりません。
 しかし、枠組みの議論において、我が国を含むパリ・クラブに参加している債権国とイラク政府との間で、付保債権に係る債務よりも債権者にとって有利にならない条件でイラク政府が債務の返済を行うことに合意しているわけでございます。
 そこで、まずお尋ねしたいのですけれども、この無付保債権、貿易保険が付保されていない債権について、現在、民間企業とイラク政府との間で返済の対象となる債権の確認が進められているというように経済産業省また政府の見解としてお聞きしているのですけれども、今、その債権の確認状況がどのようになっているのか、政府として把握されているのか、まずお尋ねをしたいと思います。
○石田政府参考人 お答え申し上げます。
 ただいまのイラク向けの未回収民間債権についてのお尋ねでございますけれども、事業者の債権の確認の状況等につきまして、私ども、個々には承知いたしておりません。
 この民間債権の扱いにつきましては、平成十六年十二月に、イラク政府が債権確認の事務等につきましてアーネスト・ヤング社に委託をし、あわせて、平成十七年四月十五日を期限に同社に対して債権登録をするようにという公示を行っております。これを受けまして、その後民間債権者により登録が行われました債権につきまして、現在、このアーネスト・ヤング社が債権確認作業を行ってきているというふうに承知をいたしております。こうした中、一部の事業者からは、イラクとの関係で債権の回収交渉が具体的に進展しているという情報提供も受けているところではございます。
○佐藤(茂)分科員 大体経緯は私の承知しているとおりなんです。
 そこで、なぜ私がそのことをあえて取り上げるかというと、平成十六年の十一月二十六日に、これは大阪だけではなくて東京の業者もいるのですが、いわゆる中小零細企業七社で組織するイラク民間小額債権零細企業協力会というのが、経済産業省並びに財務省、外務省の各大臣に対して、中小零細企業として本当に困っているという現在の窮状と、政府による救済を切に望む陳情書というものを携えて訴えられました。そのとき対応された担当者の方は、大臣に必ずお渡しします、そういうふうに言われていたのですけれども、内容を読みましても、大変やむにやまれぬ、そういう内容の陳情になっております。
 経済産業省としてどのような検討と対応をこの間されてきたのか、また、他省、外務省とか財務省とどのように連携をされてきたのか、そのことをぜひお聞かせ願いたい。特に、中小零細企業に対しては経済産業省は具体的にどのような救済の手を差し伸べてこられたのか、ぜひ御答弁をいただきたいと思います。
○石田政府参考人 対イラクの民間債権、特に貿易保険が付保されていない債権についてでございますけれども、当初は、先生先ほど御指摘いただきましたように、いわゆるオイルスキームのもとで、こうしたものも含めて債権回収に努力をしてきたわけでございますけれども、平成十五年の国連安保理決議でこうした債権回収ができなくなったということは御案内のとおりでございます。
 その後、その付保債権を含みます公的債権につきましては、多国間の回収交渉を行うパリ・クラブで削減交渉を行ってまいりまして、平成十六年の十一月にいわゆるパリ・クラブ合意というのが成立をいたしたわけでございます。これを受けまして、オイルスキームで債権回収を行っていたときに連絡調整役となっていただいていました東京三菱銀行に対しまして、十六年の十二月に当省から、オイルスキームによる回収が事実上不可能になったことを受けて、民間債権者への配慮をぜひお願いしたいということでお願いをいたした次第です。これを受けまして、東京三菱銀行が、一つは、民間債権者に対する、オイルスキームに登録された当該債権者の債権額等についての情報提供、あわせて、イラク政府に対する債権登録の支援というものを行ってきたと承知しております。
 さらに、今申し上げましたパリ・クラブ合意を受けまして、政府としては、外務省あるいは財務省とも協力をしながら、イラク政府との間で二国間の合意に向けた細目の交渉を行ってきたわけですけれども、この過程におきまして、民間の無付保債権につきましても、付保債権と同様の取り扱いを行っていただけるように働きかけを行ってきたということでございます。
○佐藤(茂)分科員 それで、これは質問主意書が昨年でしたか政府に出されていまして、そのときの政府の考えでも、「無付保債権の回収は、当該債権を保有する民間企業自らが主体的に対応すべきものである。」そういうふうにすぱっと言われているのです。しかしながら、私は、大企業ならまだしも、中小零細企業に、金融機関を通じてかどうかわかりませんが、イラク政府との対等な交渉をしろというのは余りにも酷ではないのかな、そういう認識をしております。
 今、過程、経過を詳しく私の方からあえて言うのはやめましたけれども、一九八七年の第一次返済協定、続いて九〇年のオイルスキーム、その後、今度イラク戦争の後のパリ・クラブと、いずれもこれは、手の届かない、国家間で決められている枠組みに準じてやれ、そういう話になっておるわけですね。
 現在のイラク情勢を考えれば、民間でできる交渉にもおのずと限界がございますし、オイルスキーム自体、今言いましたように、国と国、我が国政府が決定したものである以上、少なくとも政府は、最後はやはり責任を持って回収の交渉を手助けする、そういうことがまず必要ではないのかな、私はそういう感じがいたしております。
 特に、先ほど紹介した七社の中小零細企業で組織するイラク民間小額債権零細企業協力会の代表者の方は、この間、本当にこの問題の解決を何とかしないとあかんということで悩み抜かれておったのですが、この一月に他界されました。どれほど御自身、特にこの御事情についてその後言われておりませんけれども、無念だったことかな、そのように私自身は心境を思うと、何とかやはり政府としてこれを手助けしてやらないといけないのじゃないのか。
 特に、今、イラク政府からの提案では、回収できる金額は、損害金はなしで元利合計例えば三十億円以下のものは一〇・二五%で買い取る、そういうものなんですね。ほとんどが十億円以下の小額債権者でございますから、例えばマックス十億としても、八九・七五%削減されて一億二百五十万という、具体例を出すとそんなものしか債権回収にならないわけですね。やはり、パリ・クラブで合意された公的債権でさえ二〇%が回収される、これはもう何年もかかってですけれども、そういうものと比較すると余りにも低いんじゃないのか。
 こうした現状を考えまして、ぜひ最後にお聞きをしたいのは、経済産業省として、民間金融機関等に任せるというのではなくて、イラク政府に対して早急に対象となる債権の確定、確認とともに、正当な買い取り金額となるような民間企業の交渉の援助をぜひしていただきたい。私は、そういう中小零細企業の困っている皆さんの声を無視するような経済産業省ではなくて、やはり何らかの、そういう声なき声というものを救ってやろう、そういう努力をしていくような、そういう御支援をお願いしたいと思うのですが、経済産業大臣の御答弁をお願いしたいと思います。
○高市主査 西野副大臣、簡潔にお願いいたします。
○西野副大臣 お話がありましたとおり、対イラクの債権の問題につきましては、貿易保険が付保されていないものにつきましては、結果的には非常に厳しい状況になっておるというふうに思っております。
 ただ、イラク側から民間債権者に提示をされております条件というのは、承りますと、我が国だけではなくて、他の国に対しても同様の条件で提示は受けておられると。だから、我が国だけが低い、悪い条件であるわけではない、こういう点、他国も同様であるということのようでございます。
 一方、お話がありましたとおり、公的債務の削減等につきましては率が違うわけでございますが、これは金額も相当の額でございまして、小規模、民間の額とはまた相当ウエートが違うわけでございますからそのパーセンテージも違うわけでございますが、政府といたしまして、イラク政府に、民間債務についての問題が残っているので解決に向けて協力をされたいということを昨年の十一月に申し上げたというふうに私どもも承知をいたしております。交渉ができるだけスムーズにいくためにも、必要に応じていろいろな方法を講じて先方に働きかけていく必要がある、このように思っておりますので、その程度で御了承いただきたいと思います。
○佐藤(茂)分科員 私は、今まで経済産業省として何もされていなかったというような、そんなことを言っているわけじゃなくて、引き続き、具体的に困っておられるそういう小さい企業の皆さんがおられるんだということを気にとめていただいて、ぜひ御支援をお願いしたいな、そのことをお訴えいたしまして、残り大きな二つのテーマ、不正輸出事件とか電安法の販売規制について用意しておりましたけれども、またの機会に質問することといたしまして、質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
○高市主査 これにて佐藤茂樹君の質疑は終了いたしました。
 次に、糸川正晃君。
○糸川分科員 国民新党の糸川正晃でございます。
 本日は、経済産業省所管の分科会ということでございまして、地域経済や中小企業に対する政策についてお聞きしたいと思います。
 まず、地方の景気、特に中小企業が置かれている景気認識についてお聞きしたいと思います。
 東京におりますと、大企業を中心に景気のいい話が聞こえてくるわけでございます。ただ、景気は回復しているという政府の公式発表なんかもうなずける点もあるんですけれども、私の今の地元の福井に帰りますと、まだまだ肌で回復を感じられない、そういう部分があります。福井では中小企業がもう圧倒的に多いわけでございます。こういった地域の中小企業というのは苦戦しているところが多いのではないかなというふうに思っているわけでございます。
 そこでまず、地方、特に福井ですね、北陸地方や福井県の中小企業が置かれている今現在の景気の状況について、大臣の御見解をお伺いしたいと思います。
○西野副大臣 先生から景況感の問題についてお尋ねがありまして、御案内のとおり、全国的には回復の基調といいますか、一つあることは御理解がいただけるというふうに思っておりますが、ただ、中小企業におきましては、やはり地域的に地域差もございますし、それから業種間格差というものもあるわけでございます。
 具体に福井県のことをお示しになったわけでございますが、実は私は大阪でございまして、東大阪という中小企業の町におるわけでございまして、何となく先生と同じ状況かなというふうにも思うんでございますが、確かに中小企業にとりましては、まだ回復の確かなものは肌で感じませんし、比較的勝ち負けが、何か差がついてきておるようにも思っているわけであります。特に建設業とか小売業者の間、さらには非製造業者等におきましては、その回復については、かなり遅いな、こういう印象を受けておるところでございまして、同じ程度かなというふうに思っておりますが、おおむね、全国的に見て、ほぼ一定の水準のところにあるんではないのかなというふうに思っております。
○糸川分科員 一定の水準のところにないから御質問しているわけなんです。実際に福井なんかでは本当におくれているという感の方が強いんですから、副大臣、ぜひそこは御視察でも入れていただいて、見ていただければなというふうに思います。
 東京に比べて厳しい状況に福井なんかはある。ただ、その中でもいいものというのは幾つかあるわけでございまして、例えば傘なんか非常にいいものがございます。これは表面なんかが非常に細かくてきれいなものでございまして、先日売られていた東京の百貨店なんかでは一本数万円するわけでございます。これは、地域でつくられるすばらしいものを、例えば東京や世界とかそういうところで売れるように支援していくというのも一つ重要なことなのかなというふうに思いますが、どのように今お考えでしょうか。
○西野副大臣 それぞれの地域で特性を持った製品というものが、それなりの魅力が当然あるわけでございますから、国内、ひいてはブランドとして海外の市場でもぜひ展開をしてくれればありがたいなというふうにも思っております。
○糸川分科員 その具体的な支援策というのはございますでしょうか。
○西野副大臣 一昨年ですか、平成十六年からJAPANブランド育成支援事業というものをスタートいたしておるところでございまして、これは、地域の中小企業が一丸となりまして取り組む新製品の開発、展示等を通じて海外でやっておるわけでございまして、たしか福井県の方でございましたら、鯖江の商工会等が眼鏡等々取り組んできた、このようにも思っております。
○糸川分科員 福井では、ほかにも越前焼ですとか和紙ですとか、そういう昔から続く伝統産業というものがあるわけでございますが、石川や富山でも、それぞれの地域でそういう焼き物ですとか和紙などというものがこのエリアでは健在でございまして、全国でもこういう伝統産業というものは数多く存在しておるわけでございます。このような伝統産業は、地域経済にとってはもちろんのこと、非常に日本にとっても財産であるというふうに考えておるわけでございます。
 これを今後とも継承していかなきゃいけないという中で、伝統産業という意味で、伝統産業の振興策について、今どのような政策を講じていらっしゃるのか、お聞かせいただけますでしょうか。
○西野副大臣 先ほどのジャパン・ブランドのものも、新年度、十八年からは、単年度ではなくて、継続して三カ年間実施をするという仕組みをとろうといたしておることを申し添えておきたいというふうに思っています。
 それから、今お示しの伝統産業の問題でございますが、これは、伝統的工芸品産業の振興に関する法律、こういうものがございまして、これに基づいて、後継者の育成を初めとして、展示会等を開催して、積極的な支援を実はいたしておるところでございます。
 これもお話があったと思いますが、例えば先生のお地元になるのかなと思いますが、越前和紙ですね、これらにつきましては、新たな需要開拓をするなど、経済産業省としても支援を実施いたしておるところでございまして、今後とも、こういった伝統的な産業は、現地の、産地の要望を踏まえて取り組んでいきたいというふうに思っております。
○糸川分科員 しっかりと支援をしていただきたいなというふうに思います。
 さて、伝統産業以外の製造業でも、我が国の製造業を支えているのは、実際には熟練のわざを持った中小企業だというふうに思います。ただ、高齢化の今の波ですとか、それから人材育成に非常に困っているというようなことには直面しているんだろうなというふうに思います。今国会に、ものづくり中小企業を強化するための法案を提出したというふうに伺っております。具体的にこれはどのような対策をとることになっておりますでしょうか。
○西野副大臣 今国会に中小企業のものづくり基盤技術の高度化に関する法律案を御提案申し上げておるところでございます。
 これは、中小企業、しかも企業を支える中では、特に中小企業の基盤技術産業、例えば金型とかメッキとか鍛造、鋳造等々ありますが、そういったものづくりの基盤技術が今後どう技術的に開発の方向性を持っていくのかという技術別指針というものも策定をいたしまして、その中から研究開発に必要なものを予算措置をし、財政的にも支援をしていこうということでございます。
 それ以外に、今申し上げた基盤技術を持つものにつきましては、中小企業と商工会議所とのいわゆる川下との出会いをつくらせていただく、さらには、昨日も答弁を申し上げたところでございますが、工業高等専門学校等々のそういう施設あるいは先生方のノウハウをおかりして、その場所にいわば人材育成のために中小企業の技術者たちを派遣して、そこで体験をして取り組んでいく。そういうことによって、中小企業の技術を若い人たちにもしっかりと取り組んでもらえるように扱っていく、こういうことをこの法律の中に盛り込んでおる次第でございます。
○糸川分科員 若い人にもというふうなことでございますけれども、先ほど、福井県の傘の話をしたと思うんですが、そこの中でも、ものづくりということですぐれた技術を持っている職人も、もう今どんどん高齢化ということが進んでおるわけでございまして、次世代の人材育成というところを、これはしっかりと課題として取り組んでいかないといけないのかなというふうに思っております。こういう産業を支える人材の育成ということにつきまして、若いうちから、早い時期から、ものづくり分野での教育や、経験豊富な高齢者がまだいるうちにノウハウを活用するとか、知見を伺うとか、こういうさまざまな対策が必要だというふうに思っております。
 そこで、人材育成についてどのような対策を講じていらっしゃるのか、お聞かせください。
○片山大臣政務官 まさに委員御指摘のとおりでございまして、団塊の世代の方々の一斉退職というのももう間近に控えてございます中で、製造業の人材育成というのが非常に重要な課題であるというふうに当省としても認識して対策に取り組んでまいりたいと考えております。
 今、副大臣の方からも御答弁申し上げましたような中小企業のものづくり基盤高度化法及びその総合的な施策の中で、地域の産業界と、高専ですね、福井にも国立高専がおありになりますが、それから工業高校などが連携して、中小の製造現場を担っていくような若手技術者を育成する事業も行うということになっておりますし、それから、製造の中核の人材を育てるために、先生を現場に派遣するという、今これも副大臣の方から御答弁申し上げましたように、実践的な人材育成のプログラムの開発も支援することになっておりまして、そのための予算も盛り込んでおります。
 また、さらに、個々の技術者に独自に生産技術やノウハウが蓄積されているというたくみのわざがございますが、このノウハウを目に見える形でデータベース化して承継するということを円滑化する、この効率的な承継のための予算なども盛り組んで、総合的に、御指摘になりましたような少子化の進行や代がわりにも対応できるようにということで対応していきたいというふうに考えておる次第でございます。
○糸川分科員 福井では出生率が平均よりもいいんですけれども、やはり全国的には今少子化の波が来ているわけでございますので、ぜひ、伝統を受け継いでいかれるように、しっかりとした政策をとっていただければなと思います。
 人材育成や伝統産業の振興など、今政務官がおっしゃられたように、さまざまな支援策というものを用意されているようではございますが、回復が実際におくれている地方の中小企業の中には、実際には経営がうまくいかないとか、それから立て直しに取り組んでいるとか、そういうところが多く見られるわけでございます。
 そこで、経産省として事業再生に取り組む中小企業に対して支援策を打ち出していらっしゃいますが、実際それは今どのような効果が上がっているのか、お聞かせください。
○望月政府参考人 お答え申し上げます。
 お尋ねの中小企業の再生支援という観点から申しますと、平成十五年から、各都道府県に再生支援協議会というのを、地域の有力者の方々皆入っていただきまして、地域の総力を結集して設置をいたしております。そこできめ細かく中小企業の再生を支援しているところでございますけれども、この協議会では、これまで全国で八千三百社の企業からの御相談に応じました。それで、御相談に応じてアドバイスするだけで終わる方々ももちろんおられるわけでございますけれども、中には、これは地域としてぜひとも再生したいという案件につきましては、この再生支援協議会がチームを組みまして再生計画をつくるということをやっております。これも、これまで約八百社、七百九十六社の企業につきまして再生計画を策定いたしました。
 したがいまして、それによりまして、地域で金融機関等々が総力を挙げて、場合によっては債務再建をするとかあるいは財政支援をするというようなことを行った結果、この八百社については再生計画どおりに立ち直っていく方向で動いているわけでございますが、これによりますと、実はここに雇用されている人たちを足し上げますと五万四千人おられるわけでございますので、こういった観点で、雇用も確保できているんではないかというふうに思っているわけでございます。
 また、再生を図る中小企業への財務面での支援を強化するという観点から、地域の金融機関の方々とともに、私どもの中小企業基盤整備機構が出資を行って地域の中小企業の再生ファンドというものを組成することを進めておりまして、現在までに全国で九つのファンドが組成されております。まだ少しずつふえていくと思いますけれども、こういった協議会活動を軸といたしまして、地域の中小企業再生に取り組んでいるというところでございます。
○糸川分科員 今の、ぜひとも再生したい企業はという、そのぜひともというのが非常にまだアバウトなのかなと思いますので、ぜひその辺も、どういう企業は再生するとか、そういう指針とか、これからしっかりとお示しいただければなと思います。この企業は切り捨てるとか、この企業は助けるとか、またそういうことも国会で議論されないように、ぜひ平等に取り扱っていただければなと思います。
 さて、今、この国会に中心市街地を活性化するための法律案というのが提出されております。ただ、北陸地方を歩きますと、シャッターが市街地でもおりていたりとか、それから利用されていない土地が虫食い状にあったりとか、活性化とは実際にはほど遠いのかなというのを実感として考えております。
 そこで、経産省として、地方の中心市街地の状況についてどのように認識されているのか、それから、なぜそのような状態になったのかをお聞かせいただけますでしょうか。
○片山大臣政務官 御指摘の中心市街地の現状でございますが、やはりばらつきは地域によってございますが、全体としては非常に厳しい状況にあるということは私どもも認識しております。
 この中心市街地の空洞化の問題ですとか、必ずしも活性化が進まない要因は、それこそ町ごとにさまざまでございますが、総じて申し上げますと、郊外の方に居住者が移ってしまった、車社会が進展して。また、病院や学校、市役所などの公共施設も郊外に移転してしまったなどの町の郊外化という現象がまずあるのではないか。第二に、中心市街地の商業地域が顧客や住民のニーズに必ずしも今まで対応できてきていなかったんじゃないかという面もあるかと存じます。第三に、地域のコミュニティーとしての中心市街地の魅力もだんだん低下してきているのではないかということがございます。また最後に、これは今回の法案とも関係あるわけですが、大規模な集客施設が郊外にどんどんできて、中心市街地との競争が厳しくなって、そちらの方に行ってしまったというようなことが総合的に、複雑に、複合的に関連しているのではないかと考えております。
 このような認識のもと、経済産業省といたしましては、国土交通省の方とも連携いたしまして、コンパクトでにぎわいあふれるまちづくりというのを進める観点から、中心市街地の活性化の支援策、これを抜本的に見直してさらに強化するということを考えておる次第でございます。
○糸川分科員 今の御発言は、正直、福井に当てはまっているのかなというふうに若干疑問にも思うんですけれども。
 では、今後のまちづくりの支援のあり方について、お考えをお聞かせいただけますでしょうか。
○西野副大臣 今、片山政務官がお答えをいたしましたとおり、さまざまなそういう状況の中で、中心市街地がやはり現実に空洞化しておるところが非常に多うございますし、社会現象としても、人口減少下でもございますし、高齢化社会でもありますだけに、そういう中から、町の中心ににぎわいが復活する、そういうまちづくりをつくる必要があるわけでございますから、それを取り戻すことが今の課題であるというふうに、私ども、先生と全く同じ考えでございます。
 そこで、我が省といたしましても、言葉で申し上げましたら選択と集中ということを申し上げておりまして、この選択というのは、さまざまな地域の特性がございますが、その中で、協議会等通じて地域から盛り上がってまいりました計画が、本当に実効性があるのか。さらに、その中で国の方が、これは実効性があるというものにつきましては集中をいたしまして、単に経産省だけではございませんで、国交省含めまして、あらゆるそういう総動員をさせまして、予算を集中して支援をしていきたいな、このように思っております。
○糸川分科員 先ほども、私もちょっときつい言葉を言っておるんですけれども、特に福井というのは、本当におくれているなというのを感じることができる県なのかなというふうに思っておりますので、ぜひこれからもまちづくりの支援をしっかりとしていただければなというふうに思います。
 北陸地方というのはなかなか、まだまだ発展がされていないところなんですが、そういうところで今災害がたくさん起きているわけでございます。福井でも、一昨年に豪雨によって被害を受けました。それから、新潟では、地震や大雪などの災害が続いておるわけでございます。
 これらの地域で災害を受けてしまった中小企業に対してどのような対策が行われているのか、また、実績が上がっているのであれば、お聞かせいただけますでしょうか。
○望月政府参考人 お答えいたします。
 福井県は、一昨年、平成十六年の七月に豪雨、新潟県では、同じ七月にまた豪雨があり、十月に新潟中越地震がございました。ことしは福井、新潟両県とも大雪に見舞われているということでございまして、私も、十六年のときからこういう災害があるたびにできる限り訪れて実態を見るようにいたしておりますし、私どもの職員も、その都度出かけていって対策を指揮しているところでございます。
 その対策の具体的な中身につきましては、基本的には、まず災害救助法の適用を受けるということになるわけでございますけれども、その受けた地域における中小企業に対しまして、政府系中小企業金融機関の各支店、信用保証協会、商工会議所、商工会連合会に特別相談窓口を設置いたします。それから、政府系中小企業金融機関におきましては、一般貸し付けとは別枠で緊急の運転資金などを貸し付ける災害復旧貸し付けというのがございます。それから、同じように政府系金融機関及び信用保証協会において、既往債務の返済猶予、貸し出し手続の迅速化、担保徴求の弾力化などにつきまして、被災中小企業の方々の実情に応じて対応する旨の指示をしているわけでございます。
 災害救助法が適用されていない、例えば福井の大雪につきましても、現行の貸付・保証制度の中で災害対策の貸付・保証制度がございますので、これをきめ細かく柔軟に対応することといたしております。
 さらに、特に福井の豪雨、新潟豪雨、中越地震については、中小企業の被害が特に深刻でございましたので、信用保証協会の保証枠の拡大を行うセーフティーネット保証や、災害復旧貸し付けの金利の引き下げなどの措置を講じました。
 これらの対策による融資・保証実績は、直近までの段階で累計してみますと、福井豪雨では六百十一件で八十八億円、新潟豪雨が八百七十八件で百四億円、中越地震が二千七百三十八件で四百二十八億円、新潟県の大雪が八十六件で八億円というようなことになってございます。
 私どもといたしましては、今後とも適時適切に、被災された中小企業の方々へのきめの細かい対策を講じてまいりたいと思っております。
○糸川分科員 ぜひきめの細かい対策を、支援をというふうに思います。
 地域経済の発展にはインフラ整備というものが欠かせないということでございますが、工業用水道についてお尋ねしたいと思います。
 福井には、国からの補助を受けて進められている二つの工業用水道施設というのがあるんですけれども、この二つの事業の現状と今後の見通しについてお聞かせいただけますでしょうか。
○奥田政府参考人 お答えいたします。
 今御質問がございましたように、福井では現在二つの工業用水事業が整備中ということでございまして、一つが日野川地区の工業用水道建設事業、もう一つが若狭町の工業用水道建設事業でございます。この二つの事業ともに、国または福井県が建設中の多目的ダムについて、工業用水としての利用分について応分の建設費を負担するということで、当省も、工業用水道事業費補助金ということで交付をいたしまして支援をいたしております。
 まず、日野川地区の工業用水道建設事業におきまして、二つのダム、桝谷ダムと吉野瀬川ダムの建設が行われておりまして、桝谷ダムにつきましては今年度、それから吉野瀬川ダムにつきましては平成二十二年度に終了予定ということでございます。ダムの建設が終わりましたら、浄水場とか配管網の整備、こういったところが行われることになっておりますけれども、これについてはまだ未定という状況でございます。
 また、若狭町の工業用水道建設事業におきましては、既に河内川ダムの建設費の負担をいたしておりまして、この工業用水道につきましては既に地下水を活用して運営をされておりますけれども、ダムを建設いたしますと地下水にかわりましてこのダムの水を使うということになっておりまして、ダムの完成自体は平成二十三年度というふうに承知をいたしております。
○糸川分科員 ぜひそういう早期の完成を目指していただければなと思います。
 地方をめぐる環境というのは、今以上に厳しくなっていくのかなというふうに私は感じておるわけでございますが、昨年十二月に経産省が、二〇三〇年の地域経済についてシミュレーションをされておると思います。この内容について簡潔に御説明いただけますでしょうか。
○奥田政府参考人 お答えいたします。
 今御指摘のございました報告書でございますけれども、全国二百六十九の都市雇用圏ごとに、二〇三〇年の人口及び域内総生産について推計をいたしております。
 それで、そういう推計の中では、やはり各地域において地域活性化に向けた対応策がきちんととられなければ、東京でございますとか政令指定都市以外の都市雇用圏、福井もそういったところに入りますけれども、人口とか域内総生産の減少といった大変厳しい状況が生じるということを指摘いたしております。
 こうした状況を踏まえまして、現在、新経済成長戦略の柱の一つとして、地域活性化について検討を行っているところでございます。
○糸川分科員 では、時間がまいりましたので、最後に、地域経済の活性化も含めて、我が国の経済成長への取り組みが不可欠だというふうに考えております。現在、経産省で新経済成長戦略について取りまとめをしていらっしゃるというふうに聞いております。この目的と概要について、大臣からお聞かせいただければと思います。
○二階国務大臣 今御質問がありましたように、私たちは、新経済成長戦略を、この三月の末までに中間報告を取りまとめ、五月の下旬には発表できるようにしたいということで、懸命に取り組んでおります。人口減少社会においても国富の増大は必要なものである、我々は逆風をついてもチャレンジしようということで、これに取り組む決意をしておるところであります。
 新経済成長戦略では、例えば、世界のイノベーションセンターとして国際競争力のある世界最先端の産業を育てる、アジア等近隣諸国の発展にも貢献する、地域の発想と、先ほど議員からも御指摘のありましたように、地域産業のブランド力の強化、海外の販路拡大、サービス産業の生産性の向上、つまり、おくれている分野の産業を向上させることによって成長力をさらに大きなものにしていこうということ、そして、御案内のとおり、ITの効果をさらに高めていくなどを中心にして、我が国の明るい未来の実現を国民の皆さんに提示したいというふうに考えております。
 今も、このビル・エモット氏が書いておる「日はまた昇る」という言葉がありますが、私たちはこの「日はまた昇る」を信じて頑張っていきたいと思っております。
 なお、議員から先ほど福井県の問題についてたびたび言及がございまして、郷土の問題に対しての真剣な取り組みに敬意を表したいと思います。
 私は、この福井の実情を見ますと、大変改めて注目するのは、議員も御案内のとおり、今有効求人倍率は全国でようやく一・〇〇に平均達したということ、これは十三年ぶりのことでありまして、大変大きなことでありますが、それに対して福井の経済の状況、私も先般福井へも参りましたが、福井の状況につきましては、これまた、皆様の御努力によって群を抜いて有効求人倍率が大きく伸びておるという状況であります。
 お地元のことでありますから一々御説明は控えますが、全国平均が一・〇〇のときに福井は一・三九、また、議員の直接のお地元は一・六五というふうに驚異的に伸びておるわけであります。それが、先ほど御質問の中にも、少子高齢化というこの時代にも、少子化の問題についてはある程度福井はいい成績だという御意見がありましたが、私は、やはりここらのところが少子高齢化の問題を解決していく上においても極めて大事な視点だということを、先ほどから御質問を伺いながら思っておりました。
 これからも経済成長戦略、私はこれから大体の骨子がまとまったところで各党に御相談を申し上げようと思っております。やがて議員の政党の方にも御相談に参りたいと思いますので、その節はどうぞよろしくお願い申し上げます。
○糸川分科員 私の地元は有効求人倍率が非常にいいということでございますが、ぜひ楽観視をしないで、地方にとって明るい未来になるように、またプラス思考になれるように、今後もぜひ全力で取り組んでいただければなというふうに思います。
 ありがとうございます。終わります。
○高市主査 これにて糸川正晃君の質疑は終了いたしました。
 この際、申し上げますが、経済産業省の皆様、少し答弁を簡潔にお願いいたします。御協力よろしくお願いいたします。
 次に、田島一成君。
○田島(一)分科員 民主党の田島一成でございます。きょうは分科会で発言させていただく機会を得ました。大臣以下皆様の簡潔な御答弁をぜひよろしくお願いいたします。
 私は、さきの予算委員会でも取り上げられました電気用品安全法について、大臣以下質問させていただきたいと思います。
 もう施行されて五年が経過をしようとしているこの電気用品安全法。今さら申し上げるまでもございませんけれども、私が生まれる前の年、昭和三十六年に施行された電気用品取締法が改正をされた。そのことは承知をしておるわけなんですけれども、いよいよ平成十八年の四月一日から施行。この施行日を目前に控え、今いろいろな問題点が出てきているというふうに聞き及んでおります。
 そもそも、この法改正がなされた目的であるとか、また趣旨といった点、整理をする意味で、いま一度大臣の方から簡潔に御説明をいただきたいと思うんですが、お願いできますでしょうか。
○二階国務大臣 委員既に御承知のとおりでありますが、平成十一年度の電気用品取締法から電気用品安全法への改正は、従来政府が中心となって行ってきた基準認証制度に基づく規制を、民間の能力を活用した制度へと改めたものであります。このことは、官民の役割分担を見直し、国の関与を事前のチェックから事後監視へと移行したわけであります。また、消費者の安全等の向上を図りつつ、規制を合理化するものであります。
 この考えに基づいて、電気用品については、安全基準の確認に関し、政府認証から事業者による自己確認及び第三者認証へ移行する一方、危険性のある製品に関する回収命令の規定を新たに設けております。
 あと一カ月に迫っておりますので、私どもも、可能な限り全力を尽くして、国民の皆さんのお役に立てるような、そして安全性を確保できるような方向で努力をしたいと考えております。
○田島(一)分科員 ありがとうございます。
 安全性の確保にぜひ努めていきたいという御決意もいただきました。
 もう一度この法の中身をちょっと洗い出していきたいなというふうに思うんですが、この安全性の確保という視点に立たせていただくと、今、日本国内において製造、そして輸入、販売されている電気用品、これはすべて危険また障害の発生を防がなければならないという、その使命感に立たれての法改正であったというふうに思います。
 ですから、例外というものはこの電気用品についてはあり得ないというふうに考えるのですが、残念ながら、この中身をそしゃくしますと、パソコンであるとかファクシミリそしてまた電話機といった電気用品、横綱クラスのこの電気用品は、このPSEのマークがついていなくても売買は可能だというふうになっております。同じ電気用品ながらこの例外があるということは見過ごせないというふうに考えるんですが、いかがお考えになってのことでしょうか。
○迎政府参考人 お答え申し上げます。
 電気製品の中でも、すべて電気用品安全法による規制の対象とするというふうなことではございませんで、まず一つには、他法令で基準が定められている、安全性の確保等が図られているようなものについては対象としておりません。これが、例えばファクスですとか電話機といったものにつきましては、電気通信事業法に基づく技術基準が定められていて、その規制が図られているというふうなことで対象外としておるわけでございます。
 それから、パソコンにつきましては、昭和五十五年ぐらいから一般家庭にも販売され始めたわけでございますけれども、当初から、民間において、安全設計のガイドラインですとか安全規格というふうなものが作成をされまして、その結果だと考えられますけれども、パソコンに起因する事故というふうなものがほとんど見られないというふうなことで、改めてこれを規制すべき特段の必要性がないというふうな判断を行ってきたということでございます。
○田島(一)分科員 一番の、電通法に係る他法令でもう安全性が確保されている、だからファクス、電話機は除外しているんだ。これは私、一定理解をいたします。
 ところが、パソコンについては、安全基準のガイドラインをつくるなど、ほとんど危険性が見られないというような、今、迎さんの御答弁でしたけれども、それを言い出したら本当に切りがないと思うんですね。では、例えば、家庭で使っている、それこそ子供たちが使っているテレビゲーム、あれの危険性は一体このパソコンとどう違うのか、細かな質問をされたとき、きちっとそれが明確に答えられるのかどうか、いかがでしょうか。
 それこそ、パソコンの安全基準やガイドラインに匹敵する電化製品、電気用品は数多くあろうかと思います。もちろん、この間回収に当たったファンヒーターのような大きな問題点のある家電品も一方ではありますけれども、同じように、じゃ、今回挙げられている五年の猶予期間がある電気用品の中で、本当に危険なものばかりなのか。パソコン以上に安全性の高いものというのは十分にあると思うんです。二番目に今おっしゃった御答弁は、ちょっと適切とは思えないんですけれども、いかがでしょうか。
○迎政府参考人 対象品目につきましては、これまでも社会的な要請等を踏まえて、柔軟に行ってきたわけでございます。実際に事故が発生したことを受けて対象品目を追加するというふうなこともやってきておりますし、それから、パソコンとゲーム機という関係でございますけれども、ゲーム機につきましては、子供が、お子さんがさわるというふうなことで、安全性の確保がパソコンなんか以上に必要な使用環境にあるのではないかというふうに考えております。
 パソコンにつきましては、先ほど申し上げましたように、民間の安全基準等が定められているというふうなことで、事故の発生が極めて少ないというふうなことで、特段の品目追加を行わなかったということでございます。
○田島(一)分科員 今回、法の趣旨が、民間の力で自主的に取り締まっていただこうという趣旨ですから、そのような形で今落としどころを設けられたような気がするんですけれども、民間でやっているから、じゃ、パソコンは絶対に安全だというふうにおっしゃれますか。
○迎政府参考人 決して、民間で取り組んでいるから安全だというふうに申し上げたわけではございませんで、その結果として、仮の話ですけれども、パソコンで感電をするとか火災が起きるとかいうふうな事故でも起きてくれば、これは品目指定というふうなものを我々も検討しなければいけないというふうなことだろうと思います。
○田島(一)分科員 私は決してパソコンだけ除外したことに目くじらを立てているものではございません。ただ、同じような電気用品でありながら、PSEの適用を受けるものと受けないものがある、これはいわゆる電気製品の安全性を確保するという視点から、どうしても問題点として指摘をせざるを得ないから、今、パソコンを事例に挙げさせていただいているところであります。
 今後、事故が起こらないことを当然祈っている一人ではありますけれども、今、こうしてパソコンを今回PSEの適用除外にされたということは、この先、注目をやはりしていかなければならないというふうに考えておりますし、今おっしゃってくださったように、なぜかパソコンだけがという点だけは、私もひっかかり続けている事実であります。この点はひとつ、この先のまた問題点としてちょっと考えていきたいというふうに考えるんです。
 そもそも、この法改正というものは、製造、輸入、販売の規制をかけるというものでありまして、冒頭大臣からもおっしゃっていただいたわけですけれども、この安全性を確保していくという観点に立つならば、製造とか輸入、販売に規制をかける以上に、消費者に安全な使用を啓発していくという安全使用に重きを置いた法改正ということが私はまず優先ではなかったのかなというふうに考えるわけであります。
 一概に規制というふうに烙印を押す、こんな法律でありましたけれども、規制にかわる代替案というものは、消費者に対しての安全啓発等々を含めて、議論がこれまでされなかったのか。このあたり、お答えいただけますか。
○迎政府参考人 電気用品関係の事故ですとかそういうものの中に、製品に起因するもの以外に誤使用によって起きてくるものというのも現実にあるわけでございまして、その点について、消費者が誤使用を避けるようにするということは、御指摘のとおり、大変重要なことだと私どもも考えております。
 このために、私どもでは、独立行政法人製品評価技術基盤機構、NITEというところで、消費者向けに誤使用防止のためのハンドブックを作成して配布をするとか、あるいは事故情報の関連のニュース、メールマガジンの配信とかこういったことで、なるべく誤使用を避けるための消費者啓発ということについては、私どもも力を入れておりますし、今後もやっていかなければならない、こういうふうに思っておる次第でございます。
 ただ、一方で、供給される電気用品自体の安全性の確保ということも、事故を防ぐという意味においては極めて重要なことでございまして、その観点から、製造、輸入、販売といった事業者への規制を行うということは、必要かつ適切なことではないかというふうに認識をしております。
○田島(一)分科員 御答弁もほぼ想像がついていた質問であったんですけれども、今回、二月に入ってから、あと一カ月で失効、販売の猶予期間が五年という電気用品が三月末で切れて、そして四月一日からこの電気用品安全法が発効するということから、新聞紙上でも随分にぎわってまいりましたし、音楽業界を中心に請願活動等も随分活発になってきております。
 なぜ、この猶予期間五年間もありながら、一月前の今ごろになってこれだけ世間を騒がすようなことになってきたのかを振り返らざるを得ませんが、経産省としてこの現実をどのように受けとめていらっしゃるか、お答えください。
○迎政府参考人 私ども、平成十一年に法改正が行われて以降、講習会やセミナーの開催ですとか、パンフレットの配布ですとか、そういったことについては相当な努力を払ってきたというふうに思っております。ただ、結果として、御指摘のように、今日の段階において、知らなかったというふうにおっしゃる声が少なからずあるというふうなことを見まするに、その周知が完璧になされたというふうなことではなかったというふうなことだろうと思っております。したがいまして、猶予期間が終了いたします三月末に向けて、さらなる周知活動等を行っていきたい、こういうふうに思っております。
 具体的には、中古品の関係の事業者等を把握しておられます警察庁などとも連携をいたしまして、文書によって改めて周知を図ったところでございますし、また、当省のホームページにつきましても、平成十四年からホームページによる広報というのは行ってきたわけですけれども、さらにこれは、QアンドAを載せるというふうなことで周知を徹底するというふうなことも行っておりますし、引き続き、よりきめ細かな情報提供あるいは個別の相談ということに取り組んでいきたい、こういうふうに思っております。
○田島(一)分科員 一般の方々がこの経産省のホームページをのぞくという機会はなかなかないと思うんですね。情報の出しっ放しという現実が恐らく今回のこの混乱や騒動を引き起こしているのではないかと私は考えます。
 今、とりわけ音楽業界ということを申し上げましたけれども、アンプであるとかミキサー、そしてシンセサイザーといった中古の音響機器、これもビンテージ物というふうに言われているんですけれども、もう私たちの想像を超える、この業界に通じていなければこの価値がわからないような、そんな金額で今取引がされています。
 そういった物品の売買を専門とする中古の音響機器の業者、とりわけ中小零細企業が多いんですけれども、そういったところにしてみれば、この三月末をもってもう食いっぱぐれてしまうというような危機にも今瀕しています。例えばネットのオークション等々で、ホームページをごらんになられるとおわかりいただけますが、このPSE法が施行される前だからということで、今、この中古業者が本当に安い値段で、売りたい価格よりもずっと価格を下げて販売をせざるを得ないというような、そんな状態に来ています。言ってみれば、音響機器の中古市場を今回のPSE法の施行によって随分閉鎖状態に追いやっているというふうに言えるわけであります。このあたりの責任というものをどうお考えですか。
    〔主査退席、斉藤(斗)主査代理着席〕
○迎政府参考人 古い音響機器という、いわゆるビンテージ物というものにつきましては、これを愛好される方にとっては非常に貴重なものだというふうなことで、これについていろいろな御心配の声が上がっているというふうなことは私どもも承知しております。
 ただ一方で、古い製品についても、実際、電気を通して演奏をする、使うというふうなことでございますので、やはりその安全性を確保するというふうなことは重要であると認識しておりまして、ビンテージ物であるというふうなことを理由に法律の適用除外とすることは適切でないというふうに思っております。
 それから、ビンテージ物といいますと、例えば海外のアーティストが使ったアンプですとか、そういったものなんかもあるわけですけれども、こういったものの輸入については、既に経過措置が終わって、輸入段階でPSEをつけなければいけない、既にこういうふうな法制になっておるわけでございまして、やはり、安全性を考えると、これからきちっと検査をして、PSEマークをつけて販売をしていただく。逆に、ビンテージ物のような高いものですと、そういった費用というのは吸収することも可能なのではないかというふうに思う次第でございまして、そういうふうな手段を含めて、我々、いろいろ情報提供、御相談に丁寧に対応してまいりたい、こういうふうに思っておる次第でございます。
○田島(一)分科員 一九五〇年代から九〇年代にかけてつくられたこういうビンテージと言われている音響機器すべてが、検査機関の基準値というのを満たしていこうと思うと、やはりこれは私、到底不可能なことだと思うのですね。今、適切に相談等に応じていきたいというふうにおっしゃいましたけれども、私、これは単にその業界だけの問題ではなく、ひいては日本の音楽であるとか芸術文化の域にまで影響を及ぼしかねないというふうに危惧しております。そう考えると、この法律を改正されるに当たって、所管でもあります文化庁に対して、例えば意見聴取であるとか打ち合わせ等々のそういったプロセスを踏まえられたのかどうか、明確にお答えください。
○迎政府参考人 法案改正に当たっては、閣議決定に先立って、事実関係は今具体的に確認はしておりませんけれども、当然、各省、閣議決定に当たっては、事前にその法案の内容等をごらんになって、御異存なかったというふうなことではないかと思います。
 それから、そもそも前回の電気用品安全法に改正するときに明示的に議論をしたのかという点については、ちょっと定かではございませんけれども、その前の電気用品取締法の時代から、販売の規制のところについては新品と中古品の区別をしてなかったので、そこのところで法改正のときに特に大きな論点にならなかったというふうな可能性もあるんじゃないかと思っております。
○田島(一)分科員 私は文化庁の方に問い合わせをさせてもらいましたけれども、残念ながら、特段経産省から申し入れというのはなかったというふうにお話がありました。
 閣議決定ですから、当然その場で了承されたんだろうということで皆さんは踏まえていらっしゃるんでしょうけれども、残念ながら、文化庁は文化庁で、これに対して、聞き及んではいるけれども特段の連絡等はないというふうに聞いています。
 やはり丁寧にいろいろな業界に対して、また、いろいろなジャンル、分野に影響力のあるものについては、やはりもっと丁寧な法案作成をしていくべきだなと私は考えます。
 もう一点指摘をしたいのは、例えば、今回、このPSEマークがついていない電家製品は売買できない。当然ながら、環境の面等からしても、例えばもったいないの精神からすれば、物を大切にするという精神にも水を差す法改正ではないかというふうに思います。中古品で売ることができるから、新しいのに買いかえる際に、自分が使っていたものを中古品の売買業者に譲って、渡していこう、そうすることによって物を大事にしようというこの大切な文化自体にも私は水を差すような気がいたします。もっと極端な言い方かもしれませんけれども、どのみちPSEのマークを取ることはできないんだから、短絡的に、廃棄物がふえたり、また、不法投棄がふえるというような、そんな心配にも当然及びます。
 この点について、先ほど文化庁からの意見聴取をお伺いいたしましたけれども、環境省、また不法投棄や廃棄物に直接現場で当たっている地方自治体への意見聴取はされたのかどうか、お聞かせください。閣議決定と地方自治体は関係ありません。
    〔斉藤(斗)主査代理退席、主査着席〕
○迎政府参考人 私どもとしては、そもそも、いわゆるリユースというのは非常に、大変大事な政策であろう、資源の有効利用を促進する、あるいは循環型社会を形成していくという点で極めて重要なことであろうと思っております。
 ただ一方、製品の安全によって国民生活の安全、安心を確保するというのも、これも非常に重要な政策であるわけでございまして、これを両立し、バランスをとって適切に進めることが重要ではないかと思っております。
 先ほど来申し上げておりますように、例えば中古の電気用品でございましても、検査等所要の義務を履行して新しいPSEマークを付すことによって販売が可能になるわけでございまして、そういうことになれば、その安全性とリユースというふうなことが両立し得るわけでございまして、今回の猶予期間終了が必ずしも不法投棄につながるということでもないのではないかというふうに考えております。
 それから、自治体等につきましては、パンフレットの配布等を通じて、これは自治体なんかにも御協力いただいてその配布なんかをお願いしたりしておりますので、多くの自治体は、当然この制度については御承知であろうというふうに思っております。
○田島(一)分科員 自治体にパンフレット等を送られたのは、もう法律が改正されてからの話ですよね。私は、それまでにどのようにされたのかというふうに聞いているんです。
 恐らく大した答えが出ないと思いますから、私は改めてそのことは聞きませんけれども、ぜひこの先、経産省でさまざまな法改正また法律作成に当たられる段については、関係するところにきちっと意見を聞いていただく、このことをぜひ努めていただきたいとお願いをしたいと思います。ぜひよろしくお願いをいたします。
 さて、時間もなくなってまいりました。ちょっと駆け足で聞きたいと思いますが、この新製品と中古品との矛盾点について、幾つかお伺いをしたいと思います。
 中古品であっても、安全性を高める、いわゆるPSEマークをつければこれは売買できますよというお話ですけれども、つけなくてもいいという盲点が幾つかあります。
 同じ製品であっても、業者を通しての中古品売買については、PSEマークはつけなきゃいけない。しかし、個人間での取引は、この所要の義務履行をしなくても大丈夫、PSEのマークをつけなくても個人売買は大丈夫だという問題点。同じ商品でありながら、個人と、業者を通すと、なぜこういう違いがあっても平気なのか。この点について、これは法の矛盾ではないかというふうに考えますが、いかがですか。
○迎政府参考人 この点につきましては、法律自体で販売の業について規制をしたということでございます。これについては、電気用品の安全性を高めていく上において、どうした義務をかけていくかということを判断するに際して、不特定多数の消費者に対して電気用品を販売する事業者の方につきましては、安全性を確認した上で販売をしていただくというふうな責任を課したものでございますけれども、一方で、個人の方が、自分が使っているものについて、たまたま知り合いが譲ってくれといったようなものについて、そこについてまで法律で一種の規制をかける、権利の侵害をするというところまでやるのは、その規制によって得られる便益と負担というものの均衡を図るという意味で、そこは対象外にしたということであろうというふうに考えております。
○田島(一)分科員 個人はいいけれども、業者、いわゆる不特定多数の消費者を相手にしているから、これは安全性をきちっと確保していこうというお話でした。
 それであるならば、マンション、住宅を販売する不動産業者、この不動産業者ももちろん不特定多数の方を相手にしていらっしゃいます。しかし、この住宅の販売、とりわけ中古物件のマンションや住宅に設置されているエアコンや換気扇、そしてその他家電製品等々、これらはPSEマークをつけていなくても販売できるというふうになっています。この矛盾点はどう御答弁できますか。
○迎政府参考人 住宅に設備として附帯されている場合ですとか、あるいは住宅が家具つきで売買をされるというふうな場合については、それぞれ、どういうふうな契約の形態になっているかということによって、一概には、電気用品の販売と言えるかどうかというのは、個々にちょっと契約の詳細等を見なければ判断できないことではないかというふうに思っております。
 ただ、一般的に、中古不動産物件の売買なんかで世の中で一番多いのは、個人の住宅みたいなのを不動産業者の方が仲介をして販売をしているケースが多いんじゃないかというふうに思っておりますけれども、そういう場合は、いわゆる電気用品安全法上の販売の事業というふうなものに不動産会社の仲介というのを含めるという解釈はちょっとできないんじゃないかというふうに思っております。
○田島(一)分科員 不動産の契約形態であるとか販売の形態というふうにおっしゃいますけれども、もう既に、エアコンつきとかオール家電設置済みとか、そういうのをうたい文句にして売っている不動産はもうごまんとあるんですね。そういう家電製品がそもそも設置されていることによって、その付加価値が、付加設備が売買価格にオンされている、そんなケースは当たり前なんですよ。
 であるならば、その家電製品単品での売買でなかったとしても、家電製品も同じように売買されている形態と何ら変わりがないんじゃないんですか。とあるならば、当然、不動産売買に附帯するこうした家電用品設備についてもPSEマークをとらなきゃいけないということになると私は思いますが、どうでしょうか、もう一度お答えください。
○高市主査 既に質疑時間が終了いたしております。
 迎審議官、簡潔にお願いいたします。
○迎政府参考人 基本的に、今言われたような、住宅等に構造物として入っているというふうなものについては、個別電気用品の販売ではなくて、それは不動産の販売であるというふうに社会通念上も考えざるを得ないんではないか。そういう意味において、電気用品の販売としてとらえることは難しいんではないかと思っております。
○田島(一)分科員 大変厳しい御答弁でした。
 最後に、大臣、もうあと一カ月でこの五年の猶予期間が切れる家電製品がもう中古市場から飛んでいってしまいます。こういった事情も踏まえて、残りの一カ月間、どのような姿勢で国民に周知徹底をされていこうと考えるのか、意気込み等も含めてお願いします。
○高市主査 田島一成君、質疑時間が既に終了いたしております。
 これにて田島一成君の質疑は終了いたしました。
 次に、古本伸一郎君。
○古本分科員 きょうは、二階経産大臣に質問の機会をいただきました。大臣におかれましては、連日の予算委員会での御対応、大変お疲れさまでございます。また、役所の皆さんも、大変な連日の国会対応に御尽力をいただいておりますことに、冒頭、感謝を申し上げる次第であります。
 私からは、まちづくり、あるいは中心市街地の活性化、さらには、そのためのどんな手だてを国として打ってきているのか、そういった観点から少し質問申し上げたいというふうに思います。
 私の地元、愛知県では、昨年は、万博に始まり万博に終わったということで、愛・地球博が大変大成功に終わりました。これもひとえに、御省初め内外の大変な御尽力、お支えによって大成功をおさめた、こういうふうに理解しております。
 問題は、その後のポスト万博でありまして、愛知県民も含め、あるいは近隣の東海三県含め、今、名古屋が元気がいい、愛知が元気がいいと言われておりますが、これを持続的に発展させていくためにも、では、どういう手だてがあるのかということで、今、皆さん呻吟をなさっておられるんじゃないかというふうに思っております。
 その意味で、実は、大変おもしろい事例を発見したんですね。残念ながら、私はここには訪れたことがないんですが、沖縄に、国内初、大型免税店、ギャラリア・沖縄ということで、国内の旅行者であっても関税分が免税になるという仕掛けであります。
 こういった取り組みというのは、もちろん、沖縄振興の特別措置によってさまざまなインセンティブが沖縄県民の皆様に付与されている、その一環ではなかろうかと理解はいたしておりますが、例えば、こういう考え方に基づいて、他の四十六都道府県、残りに対しても拡大をしていってはどうか、こういった問題意識に対して、どういうお考えをお持ちか、まず冒頭、大臣の御所見を求めます。
○二階国務大臣 沖縄振興の特別措置法に基づいて、平成十六年の暮れから空港外の店舗の免税店が開設されております。これは、御承知のとおり、沖縄の特殊事情、歴史的に、地理的に、また自然的な事情、さらに、申すまでもなく、米軍の施設等、そうしたことが集中しておるという社会的な事情を踏まえて、また、沖縄の観光振興等も念頭に置いて実施されたものでありまして、それはそれなりに沖縄の魅力を高めたものと私は評価をしておるわけであります。
 そこで、議員御指摘のように、その知恵と工夫、そして、お互いにそれぞれの地域で競争によって活性化を図る、その中に沖縄方式を加えてはどうか、こういう御提案であろうと思います。
 今直ちにこのことを実施できるような状況ではないというのは、特区制度を所掌する内閣官房の見解を尋ねてみましても、そのような状況のようでありますが、それはそれとして、何らかの対応をして、それぞれの地域を活性化していかなくてはならないというお互いの政治の使命からしまして、私は、今御提案のことは、やはり傾聴に値することであり、今直ちに実行できなくても、このことは検討に置く必要があると思っております。
 なお、万博の問題についてもお触れになりましたが、私も今、万博担当大臣という辞令だけはもらっておるわけでございますが、愛知万博の大成功は、議員初め関係の皆さんの大変な御努力、また、御関係の深い豊田の皆さんの大変な御活躍によって大成功をおさめた。私は、このことがこれからの、例えば中国でも万博が行われます、それらとの関連とか、幅広い展開が期待できるのではないか。また、中部国際空港もスタート時点から大変活躍をしてくれておりますのは、やはり万博との相乗効果であったと思っております。
 そういう面で、これからの名古屋は、愛知県は大いに期待できるわけでありますが、その中において、今御指摘のような問題をどうこれから対応していくか、しっかり検討してみたいと思っております。
○古本分科員 ただいま大臣から、内閣官房の構造改革特区の検討状況にもお触れをいただきました。
 きょうは、御担当にもお越しをいただいていると思うんですが、実は、免税特区に関して、ある一定の判断をなさっておられますね。平成十八年の二月十五日、内閣官房構造改革特区推進室の各府省庁からの要望に対する回答という中で、関空のりんくうプロジェクトについての記載があるわけですね。
 つまり、免税特区の話は、沖縄のギャラリア・沖縄に関していえば、すぐれて沖縄の歴史的背景等々もかんがみて特別な対応をしている、こういうことがありますが、りんくうには特別な歴史的背景はないわけでありまして、そういう中でも検討の俎上には上ったわけですね。
 免税特区という概念は、具体的にお尋ねいたしますが、例えば沖縄の場合でどのくらい関税が免除になっているんでしょうか。得べかりし税収はどのくらいあるんでしょうか。つまり、どのくらいのダメージがあるから各般に広げることができないのか。大したレベルではないのであれば経済効果というのは大なるものでありまして、当然に判断の材料になると思うんですね。
 その辺のことも含めて、免税の規模、得べかりし税収の規模、さらには、内閣官房での免税特区についての御議論について御所見を求めます。
○青山政府参考人 お答え申し上げます。
 先ほど大臣の方からもお話がございましたように、沖縄型の特定免税制度でございますけれども、沖縄県の歴史等特殊な事情を踏まえて、沖縄の総合的かつ計画的な振興を図るという目的で、沖特法に基づきまして平成十年度以来やっているということでございます。
 規模でございますけれども、手元にきちっとした数字がないのでございますが、正確な数字じゃございませんけれども、十七年の当該免税店の販売規模からしますと、大体一年間で約六億円程度というふうになってございます。
 ただ、一言申し上げますと、免税措置の拡大といいますと、関税という国内産業の保護機能という観点から申し上げますと、やはり関税によりまして保護されている国内産業に影響を与えるというところから、他の地域に展開させるということにつきましては極めて慎重な検討が必要ではないか、かように考えている次第でございます。
 以上でございます。
○大前政府参考人 先ほどの大阪府からの御提案でございますけれども、内容は、クローズドモール内の各販売所で別々に購入した物品の免税手続を、そのモールの一角に免税手続のブースを設けまして、一括して実施できるようにしてもらいたいという御提案でございました。
 それにつきましては、免税手続の場所が販売場と一体の範囲内と認められるケースにあっては、現行制度のもとにおいても手続が可能であるというお答えをしたものでございまして、本件につきましては、手続面での取り扱いを明確化させていただいたという性格のものと理解しております。
○古本分科員 先ほど財務省の方からは、国内の同業他社といいますか、価格競争力において、むしろマイナスインパクトを与えるんじゃないか、そういう懸念もあるというお話でありました。
 一方で、我が国の海外への対外直接投資と、一方で外国から日本に対する投資、この比較を見たならば雲泥の差であります。世界に目を転ずれば、外国からの投資をどんどん受け入れて発展している国はどこがありますか。まさにアメリカですよ。まさに中国じゃないですか。日本はこれまでせっせと向こうに出ていった。これからは、日本にもそういった対外投資を受け入れる、海外から日本へという局面に来ているんじゃないか。これは、資源の少ない日本で、あるいは少子化、高齢化が進む中で、外国人労働者の問題も多分に絡んでおります。
 そういうことを考えますと、日本にそういった海外からの投資、これは受け入れていくべきなのかどうか、これは大きな前提が立ちます。その上で、今御指摘のような国内の産業保護・育成という面もあろうかと存じます。
 大臣、日本はもっと海外からの投資を、外国人労働力の流入も含めて、どのようにお考えなのか、御所見を求めます。
○西野副大臣 お答えいたします。
 対内直接投資というのは、当然ながら、国内においてのいろいろな活性化や雇用拡大ということにもつながってまいります。ところが、お示しのように、我が国では、対外的な投資はありましても対内の投資は、比較いたしますと、対内の方が直接投資は非常に少ない、こういう現状であります。
 これを受けて、先般、総理の施政方針演説の中でも、いわゆる外国からの投資を脅威だとは感じないで、むしろ前向きに歓迎するという意識、姿勢を持って取り組む、こういう話があったわけであります。
 そういうことからいたしますと、例を挙げますが、先般、私も国際会議でシドニーに行っておりましたら、たまたま大使館の方が、オーストラリアから北海道にスキーツアーとして直接投資をすると。しかも、北海道の雪は良質であるということで、調べましたら、相当の観光人がスキーを通じて見えるようであります。
 そういうふうに、脅威と感じないで、むしろ歓迎をしながら前向きな姿勢で取り組んでいく、そういう姿勢をこれから考えていかなきゃならぬ、このように思っております。
○古本分科員 まさにそのとおりです。ようこそ日本キャンペーン、国土交通省が所管だと思いますが、今も続いているんですよね。まさに、ようこその精神であります。
 今、副大臣おっしゃった、外国人旅行者が日本の自然を大変好んでいただいている。パウダースノーなんて北海道で初めて見た、こういう声は大変承知しております。そのためにも、せっかく来たんだから、お買い物もして帰ってもらった方がいいわけでありまして、そこで、先ほどの沖縄の例は日本人に対しても関税の免税がなるという話でありましたが、いわゆるタックスフリーの免税店の話について少しお尋ねをするわけです。
 今でも、輸出物品販売場における輸出免税という仕掛けがあります。これは、俗に言う、秋葉原なんかでタックスフリーと書いている、ああいうところだと思いますが、この免税ショップを経営する事業者、これは、外国人旅行者などの非居住者に一定の方法で販売する、こういうことになっておりますが、単なるツーリストだけが恐らくこの対象になる。六カ月という前提の中で、六カ月以内の短期滞在旅行者、こういうことになると思うんですが、一方で、外国人労働力の流入に頼らないともたないというある一部分野、これは、産業によってはもう現実の問題として今迫っているわけです。
 そういうことを考えますと、例えば、少し範囲を広げて、この非居住者の概念を広げる等々のお考えはないか、まずお尋ねをいたしたいと思います。
○佐々木政府参考人 先生御指摘のとおり、現在の取り扱い、輸出物品販売場における免税の対象者といたしましては、非居住者ということで、その非居住者の範囲は、外国為替及び外国貿易法に規定する非居住者ということでございまして、入国後六カ月を経過いたしますと居住者として取り扱われるという取り扱いでございます。
 これを拡大してはどうかということでございますけれども、この輸出物品販売場における、免税ショップにおける免税といいますのは、広い輸出免税、実質上の輸出免税ということで同じ扱いをしているわけでございますが、外国に持ち出して消費をするから免税である。そういうチェックができる体制、いろいろな書類を徴求して、あるいは出国のときに税関でチェックをして、そういうチェックの実効性を担保するというために、やはり短期の滞在、一定の短期で外国に持っていくという対象者でないとなかなかチェックができないということでございますので、これをさらに拡大するということについては、そういう面からいってかなり困難な問題があろうかと思います。
○古本分科員 そんなことは承知しているんです。
 問題なのは、六カ月の滞在という期間を超えて、例えば地球の裏側のブラジルから大枚をはたいて日本に来ているんです。そんなにしょっちゅうチケットを買って本国へ帰って、ハンドキャリーで持っていくということができない人も中にはいるわけですね。そういう人の旺盛な需要に底支えをしてもらって、ただでさえ所得税の定率減税を撤廃して消費に冷や水をかけるかもという大変大きな懸念のある中で、はっきり言って低中所得層、低所得層の方々の中で、まさに大枚をはたいて耐久消費財を買ってくださる方もおるわけでありますから、それは、そこでそういう考え方もあってもいいんではないかということで今指摘を申し上げているわけであります。
 そこで、このタックスフリーの店を開きたいときに、当該の税務署に申告を出せば、税務署長の許可を得てタックスフリーという看板を掲げられる、こういう理解でありますが、問題は、そこのタックスフリーの店を営む方々が、大変手続的な煩雑さから、やってみたいんだけれどもやれないという、ちゅうちょをしているという声も届いております。
 なるほど、この書類を見てみますと、細かなことを書いて、そして確認し、パスポートを確認、もちろん要るでしょう。でも、これは一方で、電子旅券、IC旅券を導入する中で、そことの相乗効果をねらうのであれば、もちろんICAOとのいろいろな連携もあるのかもしれませんが、効率的に、非常に瞬時にID確認をするとともに、この免税の手続書類の簡素化等々をもっと図れば、よし、うちでもやってみようという、これはまさに国内産業の保護育成であります。
 そういった観点で、この手続をもっと簡素化するというお考えはないでしょうか。
○佐々木政府参考人 先生のお尋ねは、免税ショップの方の手続の煩雑……(古本分科員「事務処理手続、これは面倒くさいです。これはなかなか大変です」と呼ぶ)事務処理手続、その時々の技術の進歩に対応した手続の簡素化というのは常に検討していかなきゃいけないと存じますが、現在の手続につきましては、日本の今の免税のやり方、最初に免税で売る、その後にチェックをするというやり方からきています。やはり、どうしてもやらなきゃいけない手続というものがございますので、そういうところも十分勘案しながらやっていかなきゃいけないんだろうと思っております。
○古本分科員 大臣、日本はこれから、社会が下流化している、購買力が下流化しているという中で、恐らく日本人の典型的、一億総中流だったかつての高度成長から、今の若い人たちは物が満たされている中で、さらなる購買意欲というのは余りないそうですね。これが、「下流社会」という世間ではやった本の趣旨だというふうに理解していますが、そうなると、すぐれて外国人による日本の購買の底支え、個人消費の底支えという観点は、これは大事な観点だと思うんですね。
 その意味で、私はきょう、二点指摘しました。
 一点目は、沖縄にあるようなああいう関税の免税の恩典を、これは日本人自身にも購買を喚起する大いなるきっかけになりますよ。あの那覇の飛行場で、実はここで買ったらウイスキーが安くなると僕は知らなかったんです。あれは、別にウイスキーを飲みたくなくたって、しようがないから、ついでに買っていくかという気になりますよ。これは、個人消費を盛り上げていくという意味では大変大きな観点だと思うんです。これが一点目、他府県への拡大という検討課題を指摘しました。
 二点目は、一方で、日本を訪れてくださる外国のお客様、ようこそ日本の精神。さらには、冷厳なる事実として、短期というよりも中期滞在型の外国人労働者といいますか、ツーリスト以外の滞在形態の方も最近はふえてきていると理解しております。そういう方々に対し、単に六カ月という基準で切って、それで、免税の措置を講ずるか講じないかということを、今、担当の財務省から答弁がありましたが、これも、外国の人からの日本に対する対内投資をふやしてもらおう、日本をもっと好きになってもらおう、いっぱい物を買ってもらおう、こういう経済産業振興的観点から申し上げて、この二点目も大変すぐれて検討に値する項目ではないかと思うんですね。
 最後に、きょうは関係省庁、スタッフ、大変来ていただいていますので、経済産業大臣として、しっかり検討せよと一言言っていただいたら、これで質問を終わりたいと思います。よろしくお願いします。
○二階国務大臣 たびたび沖縄の例をお出しいただきましたが、随分もう前になりますが、私が運輸大臣を拝命しておりましたときに、沖縄の観光振興ということで大変な皆の期待が高まっておりました。
 当時、たしか四百万人ぐらいでしたが、これを、倍とは言わなくても、七百万人時代を築き上げようということを私は沖縄で発言したことがあります。以来、沖縄七百万人計画というのがだんだんと定着して、今では夢ではないというところまで来ました。その一環として、今の免税制度等を活用して、国内からも海外からも観光客が沖縄に訪れるようにということで、気分的な面もありますが、今、この施策は当たったといいますか、成功している事例の一つだと思っております。
 それを国内に広げようという先ほどの御提言もありました。今また、新たな、外国人の人たちが日本で買い物をしやすいようにということと同時に、議員のおっしゃることは、やはり、グローバル、グローバルということを簡単に言いますが、本当に何もかも日本の国の制度がグローバルになっておるかということをいいますと、何か縮こまっているようなところがたくさんあります。
 例えば、日中間の旅行のいわゆるビザの拡大にしましても、御承知のとおり、最初は三億五千万、中国の沿海地域の人たちにだけこの許可をしました。しかし、愛知万博を見に行きたいという人は中国の山間部にもたくさんおられるわけで、残りの人口が約十億おられるわけです。これに対してどうするか。
 しかし、これは、最終的には小泉総理の決断によって、十三億すべての人たちが、希望があれば愛知万博が見られるようにということになったわけでありますが、そこに至るまでの間の、結果的には各省の、きれいな言葉で言えば御協力をいただいたということになるんですが、そこを乗り越えていくために、各省担当者との間で火の出るような議論をしてきたことを私は今でも覚えております。
 また、そういうことからしますと、今議員御指摘のようなことを実行していくためには、いろいろな険しい道をたどらなくてはいけないということは頭に浮かんではおりますが、おっしゃっておられることは大変重要なことで、国際化時代、グローバルな社会をつくるということを言っておるわけですから、その具体的な対策としての御提言でございますから、我々はこのことを真摯に受けとめ、また、きょうは各省の代表の皆さんもお見えをいただいておりますが、閣僚の意見も大事でありますから、たびたびお目にかかる機会がありますから、担当の閣僚とも御相談をしてみたい。これからの課題としてお互いに研究してみようじゃないかという提案をしてみたいと思います。
○古本分科員 ありがとうございました。
 産業振興を願う思いは、皆、日本人として、党派を超えて共通でありますし、大臣から琴線に触れるお言葉をいただきまして感謝を申し上げます。
 ギャラリア二号店が和歌山にできることを祈念申し上げて、質問を終わります。ありがとうございました。
○高市主査 これにて古本伸一郎君の質疑は終了いたしました。
 次に、吉井英勝君。
○吉井分科員 日本共産党の吉井英勝です。
 きょうは、原子力発電所の地震、津波対策を取り上げたいと思います。
 津波に関しては、二階大臣も地元でお詳しい、一八五四年の安政の南海大地震、あのときに、広川町の方で、当時は村だったと思いますが、「稲むらの火」、これは尋常小学校の教科書にも出てきたりしたものですが、あの中で、「村から海へ移した五兵衛の目は、」「風とは反対に波が沖へ沖へと動いて、みるみる海岸には、広い砂原や黒い岩底が現れてきた。」という記述があります。
 同様のことは、例えば、私、きょう女川町の町史を持ってきて見ているんですが、この中でも、ちょうど一九六〇年五月二十四日のチリ地震津波が日本へ来たとき、この地震の影響は、遠いところの話ですからほとんどないんですが、このときの津波というのは、女川町の消防団の方が望楼から見ておられて、この町史によりますと「勤務見張中湾内は異常な干潮で、両魚市場から金華山一の鳥居、越木根にかけて海底が見えるほどであつた」と。
 だから、津波の場合は、大体、押し波の、高い方の被害がよく話題になりますが、引き波の問題というのも随分ありまして、女川町の議員の方がその記録に基づいて海図で当たってみると、六メートル基準水位から下がっていた、こういうこともあります。それから、ちょうど二〇〇四年の十二月二十六日に発生したスマトラ沖地震、あのときも、報道などによりますと、インドネシアのシムル島では海岸線から三百メートル沖までずっと海が引いていったということもあります。
 では、引いている周期はどれぐらいかというのも、日本にもその記録は結構ありまして、一九六〇年五月二十四日のチリ津波のとき、あのときは三陸海岸で五十分前後。ですから、引き波の状態がずっと、どんどん水位が下がっていく状態が二十五分、実際、うんと引いているときは二十五分間というわけじゃありませんけれども、非常に長い時間にわたって潮が引いていった。
 ですから、津波対策の一つに、やはり引き波がどのような規模になるかの検討というのはきちんとやっておかなければ、これは経産省所管でいいますと、火力発電所もそうですし、石油化学コンビナートの冷却水もそうですし、原発についてもそうなってきます。
 そこで、政府参考人に最初に伺っておきますが、基準海水面から四メートル下がったとか五メートル下がったとか六メートル下がったとか、いろいろあるわけです。検潮所の記録であるとか現地調査のデータ、それから、経産省でいえば、お金を出している情報収集衛星がありますね、あれの写真と海図とを突き合わせて調べるとか、この間、陸域観測衛星の「だいち」の方は、文部科学省を中心に、レイテ島の地すべりの、かなりよくわかる映像を送ってきたりとか、そういう記録というのはちゃんとあるわけですが、やはりそういうものを通じてデータをきちんと得ているのかどうか、このことを最初、参考人に伺っておきます。
○広瀬政府参考人 原子力安全・保安院では、チリ地震やスマトラ沖地震による津波について、関連の調査報告書や文献などにより津波の状況について把握をしてきております。
 特に、一九六〇年に発生しましたチリ地震による津波につきましては、我が国の太平洋岸に大きな被害を与えましたことから、我が国の原子力発電所に対する影響を検討するため、数値解析などによりチリ地震による津波の高さの評価を行っております。
 また、スマトラ沖地震による津波につきましても、インド洋沿岸に設置されております原子力発電所も影響を受けたことから、その情報収集に努めるとともに、津波で被害を受けたインドのタミールナド州で昨年開催されました国際原子力機関、IAEA主催の津波ワークショップに我が国としても参加し、被害を受けた原子力発電所の現地調査やスマトラ島の被害報告などの情報収集を行っております。
○吉井分科員 今もお話があったように、この押し波の波高が、例えば十メーターだとかもっと高いのもあるんですね。それに埋もれてしまったといいますか、水没に近い状態で原発の機械室の機能が損なわれるとか、もちろんそういうこともあるんですが、私は、意外と余り注目されていない引き波の方の問題ですね。
 実はその記録は、波高高の方は、例えば明治の三陸地震にしても、東京電力は電柱の上に三十八メーターとかマーキングしています。そういうのもあるわけですけれども、引き波のときにどこまで下がったかというのは、実はなかなか記録として残りにくいものですから、検潮所にしても針が振り切れてしまってわからないとか、なかなか大変なんです。
 しかし、まず、この周期で見れば、五十分前後のものがあり、それから沖合三百メートルぐらい海底が露出してくるとか、深さが三メートルから六メートルとかこういうふうになってきますから、そういう点では、この日本の原子力発電所が、冷却のときに通常は海水を使いますが、正常に取水ができるのかどうかというのをきちっとやはり見ておかなきゃいけないと思うんです。
 実は、保安院の方からも資料をいただきましたけれども、そこで参考人に最初に伺いますが、三陸海岸にある東北電力女川原発の一号機、東電福島第一の一、二、三、四、五号機、この六基では、基準水面から四メートル深さまで下がると冷却水を取水することができないという事態が起こり得るのではないかと思いますが、どうですか。
○広瀬政府参考人 現在、我が国で営業運転中の原子力発電所は五十四基ございます。社団法人土木学会の「原子力発電所の津波評価技術」に基づく評価手法による低下水位というもので評価をしておりますが、各原子力発電所の非常用海水ポンプの渦流吸い込み水位を下回るものが、先生御指摘のように幾つかございます。女川一号機それから福島第一の一から六号機、福島第二の一、三号機、泊の一、二号機、島根の一、二号機、浜岡一から四号機でございます。
○吉井分科員 ですから、そういう評価もあるわけですが、要するに、評価するとともに、一つは、どこまで水位が下がっているかということをきちっと今までのデータを収集していくと、これぐらいの津波だったらここまで下がるということがわかるので、保安院からいただいた資料によると、四メーターまで下がれば六基が取水ができなくなる、五メーター以上下がると新たに六基、合わせて十二基に取水に問題が出てくる。さらに、六メーターまで下がるということを考えると、二十基ふえて三十二基で問題が出てくるということになるのではないかと思うんですが、この点はどうですか。
○広瀬政府参考人 今先生御指摘の点は、基準水面からの水位の低下ということであったかと思います。
 基準水面からの水位の低下で見ますと、非常用海水ポンプ渦流吸い込み水位を下回るもの、これを単純に数えますと、水位が四メートル低下した場合には二十八基、五メートル低下した場合には四十三基、六メートル低下した場合には四十四基が、一時的に下回ることになります。
○吉井分科員 ですから、大臣も今聞いてもらいましたように、広村の時代というのは山へ逃げるという時代なんですが、今は原子力発電所の冷却という機能が失われる、そういう問題に直面をしている。
 中部電力の宮池取締役が論文の中で紹介しておられるものでは、引き波のときに八・八メートルまで下がるというのが紹介されています。そこでは、余り取水口を下に下げ過ぎますと砂を巻き込んでしまったりして問題が出てくるから、海底から二メートルの高さに固定しているんだという話でありますが、経済産業省としては、やはりその八・八メートルまで下がったときなども考えて、取水口が六メートルであっても、あるいはもっと低いものについても、きちんとした引き波のときの対策をとらなきゃいけない、こういう立場で臨まれますね。
○広瀬政府参考人 いずれの原子力発電所におきましても、津波により水位が低下した場合には、取水槽等により必要な海水を取水できるよう設計をされているか、または、必要な海水を一時的に取水できない場合におきましても、原子炉隔離時冷却系等によりまして原子炉を冷却できる対策が講じられております。
○吉井分科員 まず、その取水の方では、いただいた資料では、浜岡原発などは六百メートル先まで延ばしていって、六メーター下のところで取水するという形なんですが、そもそもあそこは東海地震の震源域の真上なんですね。そうすると、液状化の問題もあれば、直下型地震による配管そのものの破壊という問題もあるわけです。非常に深刻な問題を抱えているんだから、私は、直下型の短周期の地震動、それから長周期の地震動、あわせて津波の問題について、今、根本的に地震国日本としては考えていかなきゃいけないというふうに思います。
 今、取水槽のお話ありました。これも浜岡について資料をいただいたので、私も計算をしてみました。一号機にだけ限って見ておきますと、運転には毎秒三十五トン必要なんですね。取水槽の海水量、容量が千二百トンですから、仮に引き波で取水できなくなって、ダンパーか何かでプールの水は漏れないようにしたとしても、ここで運転に必要な取水時間というのは三十四秒間なんですね。三十四・三秒。
 それだけじゃないです。仮にとめたとしても、原子炉というのは放射性崩壊していきますから崩壊熱を除去する、これには幾ら必要かといったら、毎分六十トンの冷却水が必要だと。だから、プールに蓄えられているのが千二百トンで、最初、すぐとめるまでの間にどんどん冷却に使っていますから、使った上で、とめてからも毎分六十トンですから、仮にすぐとめたとしても、やはり十分から十数分間は、最悪の場合には崩壊熱を除去する機能が失われてくるということについても、対策をきちっと考えておかなきゃいけないんじゃないですか。
○広瀬政府参考人 地震が発生しました場合には、事業者は津波警報によく注意をすることになります。津波警報が発表された場合には、事業者は潮位をよく監視しまして、津波のおそれがあるというときには直ちに原子炉を停止させるということになります。
 その際、原子炉の崩壊熱をいかに除去するかということでございますが、今先生が例にとられました浜岡原子力発電所で申し上げますと、水位低下によりまして、取水口の下端レベルで水位が約四分間程度下回ることになります。浜岡発電所の場合には、取水槽を設けておりまして、原子炉機器冷却系に必要な量の海水が二十分間程度以上確保されておるということであります。その間には取水の水位が回復をしますので、水位低下に対しましても原子炉施設の安全性は確保されているというふうに考えております。
○吉井分科員 今おっしゃった四分の話というのは、直下型で同時に津波が起こったときには、私はそういう発想も成り立つかと思っているんです。それをあながち否定しているんじゃないんです。しかし、チリ津波なんかのときには、そもそも周期が五十分なんですね。長いんです。そのときは、水位低下の状態が長時間にわたるわけです、二十分近くとか、あるいはもう少し長い場合とか。ですから、それは、今おっしゃったような簡単な話じゃない。
 ですから、確かに、津波が来れば、すぐその対策を遠くからの津波だったらとれるわけです。しかし、近くの津波の場合は、地震そのものの問題、浜岡でいえば冷却水管が破損されるということも含めて考えなきゃいけない。そういう深刻な問題を持っているということを考えて、しかし、その対策をちゃんととらなかったら、例えば、原子炉停止に時間がおくれ、崩壊熱除去の取水槽の水量が不足してしまったときは、これは私、余り大げさに物を言うつもりはないんですが、しかし、最悪の場合というのは、常にこういうものは考えなきゃいけませんから、最悪の場合には、崩壊熱が除去できなければ、これは炉心溶融であるとか水蒸気爆発であるとか水素爆発であるとか、要するに、どんな場合にもチェルノブイリに近いことを想定して対策をきちんきちんととらなければいけないと思うんです。最悪の場合は、崩壊熱が除去できなかったら、そういうことになり得るわけでしょう。
○広瀬政府参考人 原子炉施設の場合でございますが、まず、BWR、沸騰水型の場合には、原子炉停止時冷却系で原子炉の崩壊熱を除去いたします。これは、原子炉から出てまいります水蒸気を用いて、蒸気タービンで原子炉隔離時冷却ポンプを動かしまして、サプレッションプールの水で冷却をするというやり方で、これが機能すると考えております。また、加圧水型原子炉の場合も、同様な形で補助給水系を稼働させて原子炉の崩壊熱を除去できるというふうに考えております。
○吉井分科員 要するに、おっしゃったタービンを回す冷却系が、それ自身を冷却するのに冷却用の海水を使うわけですよね。それが失われてしまうということは、これはそもそも、その冷却機能が失われるということになるんです。とめた場合は比較的早くにその冷却水量は少し要らなくなったとしても、今度は内部の崩壊熱除去にそれは必要になってくるわけです。内部の崩壊熱の除去の分が一分間六十トンということで、これが失われてきたりすると、やはり深刻な問題になるわけですね。
 だから、最悪の場合は炉心溶融とか起こり得るということを念頭に置いて対策を考えなきゃいけないと思うんですが、そのことは一応念頭に置いての対策を考えるんですね。
○広瀬政府参考人 先ほど申し上げました蒸気タービンといいますのは、発電系のタービンではなくて原子炉隔離時冷却系のポンプを動かすタービンでございますので、そのタービンで補助原子炉隔離時冷却系を作動させるということになっております。原子炉の安全性のためには、停止した場合に崩壊熱を除去するということを第一に考えて対応することが重要だと考えております。
○吉井分科員 ですから、原子炉をとめるまでも、とめてからも、その冷却をする冷却系が喪失するというのが、津波による、引き波による問題なんです。
 あわせて、大規模地震が起こった直後の話ですと、大規模地震によってバックアップ電源の送電系統が破壊されるということがありますから、今おっしゃっておられる、循環させるポンプ機能そのものが失われるということも考えなきゃいけない。その場合には、炉心溶融という心配も出てくるということをきちんと頭に置いた対策をどう組み立てるのかということを考えなきゃいけないということだけ申し上げて。
 次に、中部電力の宮池取締役の論文を読んでいると、中央防災会議による東海地震動スペクトルに浜岡一号機の耐震設計のS1、S2を当てはめると、周期一秒、つまり、長周期側で基準値震動を超えているということを認めておられますが、これは確認していますね。
○広瀬政府参考人 中央防災会議が発表しました強振動予測データに基づく地震動の応答スペクトルは、〇・八秒付近で耐震設計に用いられております基準地震動S2の応答スペクトルを超えております。ただ、原子力発電所の安全上重要な建物や設備に関係する周期帯におきましては、浜岡原子力発電所の耐震設計に用いられている基準地震動S2の応答スペクトルを十分に下回っておりまして、浜岡原子力発電所の耐震安全性に問題はないと考えております。
○吉井分科員 しかし、それは、グラフを見たらすぐわかるように、超えているんですよね。あなたのおっしゃったのは、S2の一・七倍したのよりも低いというだけの話で、逆にS1の方からいきますと二倍以上も大きいんですよね、応答加速度というのは。ですから、直下型地震、東海地震が来たときに、浜岡原発は、実はS1、S2の、当初の、耐震設計をやった、この基準を超えるものが中央防災会議から示されているわけですから、実は非常に深刻だということを見ておかなきゃいけないと思うんです。
 その上で宮池さんは、それでも大丈夫だとしておられるのは、論文の中で書いていますね。多度津試験所の大型振動台による実機試験によって確認されているからだという説明です。阪神大震災の後に、私、予算委員会で、これは九五年二月一日でしたが、伺ったときには、当時の川田エネルギー庁長官は、やはり、多度津に世界で最も大きい大型振動台を持っておりまして、そこで実地の加振試験を加えて安全性の実証をいたしておりますというのが答弁でした。
 ここでエネ庁長官に伺っておきたいんですが、日本の原発というのは地震国でも大丈夫としてきたのは、多度津で実証試験を行っているから大丈夫なんだ、大丈夫は実証されているんだというのが、日本の原発政策、エネルギー政策の中で安全を主張してきた大きな根拠になっていた。だから、川田当時のエネルギー庁長官もそういうお話であったと思うんですが、これは、長官、どうですか。
○小平政府参考人 お答え申し上げます。
 先生御存じのとおり、原子力の安全規制につきましては、以前は資源エネルギー庁が担当しておりましたけれども、省庁再編の際に担当が変わりまして、現在は原子力安全・保安院が担当いたしております。
 今先生から御指摘のございました多度津の大規模試験施設によります試験でございますが、これにつきましては、昭和五十七年に完成をいたしまして、それから二十三年間使われていたわけでございますけれども、この間にさまざまな試験を行いまして、御指摘の耐震等についての確認を行っていたわけでございますけれども、この試験所のデータを活用することによりまして、最近のコンピューターによります解析等の発展によりまして十分に地震時の挙動を把握することが可能になったということで、現時点では、二十三年間使いました施設によらずとも試験ができる状況になっているというふうに承知をいたしております。
○吉井分科員 日本の原発は安全だという政策推進の根底には、やはりこの多度津の試験装置などで、これは世界一の装置だったんですね、これを実証してきたんです。だけれども、これは、まだ使っていない原発の機器類を置いての話なんです。
 現実の原発の設備というのは、腐食も進めば、熱や、あるいは圧力の繰り返し加重の問題とか疲労によって随分老朽化というものが進んできているんです。ですから、実際には、ECCSのバルブの弁棒破損だとか、余熱除去系の配管が爆発して壊れてしまったりとか、制御棒そのものに亀裂が入ったり、制御棒のガイドローラーが壊れたりとか、それから制御棒を駆動する水圧系配管に穴があいてしまうとか、いろいろな問題が出てきているんです。だから私は、老朽化したもののきちんとした、事故になる前に、直前に実機試験をやっておくというのが非常に大事な意味を持っていると思うんです。
 兵庫県にできたE―ディフェンスというのは、新しいものは、それをやったとしても、原子炉の中で使ったものは放射化されていますから、管理区域を設けてしか次々と実験することができないんですね。そういう点では、せっかくE―ディフェンスをつくって新しい装置のデータをとるんだったら、現に老朽化したものについて、幾つかサンプル的にしろ何にしろ、そこへ持っていって、本来はきちんと実機試験をやると。原子力安全委員長代理は、昨年の秋の内閣委員会では、やはり実証は大事だというお話をしておられましたが、私は、今そういうことが必要だと思うんです。
 一言でいいですから、政府参考人に伺っておきますけれども、腐食や亀裂や破断の発生を、直前に近い状態、つまり、老朽化したものの実証試験を行ったということはどれぐらいありますか。
○広瀬政府参考人 多度津を使いました試験は、合計二十一件になっております。(吉井委員「老朽化ですよ、老朽化したもの」と呼ぶ)
 老朽化をしたもの、そのものについての実証試験は行われておりません。
○吉井分科員 大臣、お聞きいただいたように、今そこが大事なんですね。三十年、四十年と運転してきて老朽化している原発の安全性というのは最初と全然違うわけですから。中性子照射によって脆性破壊の問題とかいろいろな問題が出ていますから、だから佐々木保安院長は、かつて、重要機器の最終体力をきちんとここの多度津で確認をしておくんだということを言っておられたんです。ところが、今の御答弁では、全然確認できていないんです。
 だから、まさに、管理区域にして老朽化したものを実機試験をする大事なときに、ここの施設はどうなったかといったら、実はこれを建設するときは、三百十億円の施設を国が百四十五億円、半分補助して、国民が税金を出してつくった装置なんです。ところが、昨年の秋、私はもっと早く知っておったら、これは残すように大臣のところに頼みに、前の大臣かもしれないけれども行ったんですけれども、二億七千七百万円でたたき売りですよ。
 これを買い取った今治造船というのは、もともとそういうことをやるのが専門の会社じゃなくて、まあ倉庫か何かに使おうかいというところでしたから、もう完全に壊してしまったんですね。解体、スクラップにしてしまったんですよ。世界一の装置がこんなことになってしまったんですけれども、年間わずか十億円の、これを維持する技術屋さんらの給料が、節約しなきゃいけない、行革だと言って切ってしまったんですね。しかし、私、年間一千億近い原発立地地域の三法交付金からすれば、十億ぐらい安いものだと思うんですよ。
 私は、最後に大臣に、こういう引き波の問題、それから直下型地震の問題、そして、そういうものに対応して、やはり老朽化した原発の安全性を、原発についての考え方は立場によっていろいろあるにしても、この原発の危険性から国民の安全をどう守るかというのは、大臣も私も一緒だと思うのです。そのために、やはりこういう私がきょう提起した問題については、大臣としては真剣な努力を尽くしていただきたいし、多度津ぶっ壊したのを戻せと簡単にいきませんけれども、やはりそういう深刻な事態に今あるんだ、老朽化した時代ですね、それをどうしていくのかということについて、大臣の率直な考えというものを伺いたいと思います。
○高市主査 二階大臣、簡潔にお願いいたします。
○二階国務大臣 きょう、吉井議員から、御専門の立場から種々傾聴に値するお話をいただきました。
 また、私の地元でもありますが、広村のお話も伺いました。あの津波が押し寄せてきたときに、津波が来たときに逃げるということは、これはだれでもわかるわけですけれども、津波が、先ほどからのお話の引き波になったときに、先般のこの海外の悲惨な地震、津波の例からいたしますと、あの被害を多く受けられた皆さんの地域では、津波に対する知識というものが日本ほど普及されているという状況ではありませんでしたので、引き波になったところへみんなついていったといいますか、神様が与えてくれたチャンスみたいなことで、魚がいっぱいはね回っているわけですから、そこへ追っかけていったというようなことがあって、これはもう結果は御想像のとおりで、まことに悲惨なことになったと思うわけであります。ですから、こうした面についても、我が国がしっかりとした経験に基づいて対応していかなきゃいけない。
 昔の名前で言う広村、今の広川町でも、地震、津波に対する浜口梧陵の記念館というものを今建設中でありまして、先ほど来吉井議員のお話を伺いながら、原子力、そして同時に引き波のことについて何らかの資料を準備しておかなきゃいけないのではないかなということをしきりに考えておりました。
 同時に、多度津工学試験所の問題でありますが、吉井議員からの御指摘は十分承りました。今後、これらの問題に対して、吉井議員の御提議をヒントにして、我々がどう対応しなきゃいけないか少し考えてみたい、その時間を与えていただきたいと思います。
 私は、先般も、福井・美浜の原発の現場に伺ってまいりました。当時、福井の知事と話をしたことは、今も全国の、つまり、この原子力発電所設置地域の知事の横の会合もあるやに伺っておりますが、それがどの程度活発に対応されておるかということもあわせ考え、私は、全国の関係知事にもお集まりをいただいている。そうしましたら、昨日、ある県の議長が参りまして、そういう話を漏れ聞いたが、それぞれの議長も入れてくれないかという話でございますから、それはそれでしっかり対応すること、一人でも多くのそういう責任者に参加していただくことが大事だと。
 我々は、今、吉井議員からの御提言をもう一度、役所だけではなくて、私も原子力関係で存じ上げているような方々もおられますから、そうした専門家の意見等も聞いて、今後にどう対応するか。先ほどから感銘深いお言葉として、最悪の事態を考えろということであります。
 私は、原子力に対しては、もう最悪の事態を考えても考え過ぎということはないと思う。ですから、原子力の安全の確保のために、今後、経済産業省を挙げて真剣に取り組んでまいりますことをここでお約束申し上げておきたいと思います。
○吉井分科員 では、終わります。
○高市主査 これにて吉井英勝君の質疑は終了いたしました。
 午後一時から再開することとし、この際、休憩いたします。
    午後零時十分休憩
     ――――◇―――――
    午後一時開議
○高市主査 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質疑を続行いたします。泉健太君。
○泉分科員 民主党の泉健太でございます。
 きょうは、パブリックコメントということについてお伺いをしたいというふうに思っておりまして、この場所にやってまいりました。
 この予算の分科会というのは、大変長い時間を、二階大臣、また西野副大臣、片山政務官、そしてまた高市主査、また委員の皆様にも、本当にお時間をいただいてこうした質問の機会をいただくことに改めて感謝を申し上げたいというふうに思います。
 それで、早速質問に入らせていただきたいと思うわけですが、パブリックコメントということが、平成十一年にまずは政策として内閣の方で閣議決定をされ、そして十三年ですとか幾度かの規約の整備を経て、今、行政手続法ということで、ことしの四月からさらに法律としてこのパブリックコメントが位置づけをされるわけですけれども、経済産業省にも、多くの法律あるいは政令、省令の改正の中でパブリックコメントを行っている、この手続を行って募集をしているということがよくあるわけです。
 そういう中で、経済産業省におけるこのパブリックコメントの意義というものについて、まず大臣に少しお話をいただければというふうに思います。
○二階国務大臣 議員からの御指摘のとおり、パブリックコメントにつきましては、経済産業省では、重要な法案の提出等に対しまして、あるいはまた制度の改正等におきましても、その都度、機会あるごとにパブリックコメントの手続をさせていただいているところであります。
 私も、みずからの経験で、交通バリアフリー法案というのを提出した際に、パブリックコメントをちょうだいいたしました。これは、政府が何かを行うというときに、広く国民の皆さんの御意見を伺う、これは議員の皆さんからいろいろな御意見、御指摘をちょうだいするわけでありますが、もう一歩進んで、一般の国民の皆さんから御意見をちょうだいするというこの制度は、すばらしい制度だと思っております。
 これを今後も立派に機能させていくためには、我々は、パブリックコメントをしっかり尊重して、この結果につきまして適切に実施していくという努力を傾けなくてはならないと考えております。
○泉分科員 本当に、言っていただいたとおり、大切な手続、そしてまた国民と政府の距離を縮める、政策を理解していただく大変貴重な機会だというふうに私も思っておりまして、大臣にも、閣議決定ですから当然御案内のことかと思いますけれども、このパブリックコメントというのは、一定、やはり何でもかんでもただ募集をすればそれがパブリックコメントではないということを御認識いただいていると思いますが、例えば、それは、三十日を一つの基準として意見募集の期間というものを設けようということがまず一つあると思います。そしてまた、この三十日に満たない意見募集の場合には、これはしっかりと理由を付して皆さんに説明をするべきだということも、これまた各省庁の連絡会議の中で決定をいただいているところでございます。
 このことについては、大臣、御認識はございますか。
○二階国務大臣 大変大事な御指摘だと思っております。
 経済産業省としても、そのような申し合わせに沿って努力をしてまいりたいと思っております。
○泉分科員 ちなみに、変な聞き方ですが、これまではその努力はされてきた自負はございますか。
○二階国務大臣 私はみずから、運輸大臣のときに、先ほど申し上げましたとおり、交通バリアフリー法という極めて新しい法案といいますか、感覚的にまだまだ十分なじみが薄いような法案でありましたが、パブリックコメントを行うことによって、広く多くの皆さんの御理解を得るということにも大変参考になった。そして、実態を知るに、私は非常にいい制度だということを実感いたしておりますから、経済産業省を担当するに当たっても、そのことの重要性は認識しているつもりであります。
○泉分科員 大臣、改めて言いますと、平成十六年の三月十九日の閣議決定、規制改革・民間開放推進三カ年計画、この中で、「パブリック・コメント手続の見直し」というところで、現在、一カ月程度を一つの目安として、各案件については各府省の裁量にゆだねている意見募集、情報募集の期間について、原則三十日を確保することとし、例外的にそれを下回る期間を設定する場合においては、その理由を募集の周知と同時に公表するということが書かれております。
 閣議決定というのは、私の認識では、この前のBSEでもそうですが、大変重たいものだと。罰則というものはないかもしれませんが、閣議決定を守らなかった場合というのは、時にはその方の人事にも及ぶというふうにも思うぐらい大切なものだと思っているんですが、この閣議決定というものの重み、大臣はどのように考えられていますか。
○二階国務大臣 国の方針を決定する場所でありますから、閣議における決定というものは極めて重いということは論をまたないところであります。
○泉分科員 これは副大臣においても政務官においても同様のことだというふうにもちろん理解をしておりますけれども、その中で、私はきょう、ぜひ大臣に御改善をいただきたいということを改めて持ってまいりました。事前にお伺いをしていただいていればなおのことありがたいのですが、実は、総務省がパブリックコメント、これを主導して、今各省庁に呼びかけをして、さまざまこのパブリックコメントの推進ということをされているところでございます。
 そういう中で、今私が言いましたこの原則三十日を確保することとし、例外的にそれを下回る期間を設定する場合においては、その理由を募集の告知と同時に公表する、この閣議決定について、さて、経済産業省がどれぐらいお守りいただいているんでしょうかということでございます。
 平成十六年におけるこの規制の設定または改廃に係る意見提出手続の実施状況、総務省が調べた資料でございます。その中で、募集期間が三十日以下で、理由を公表しなければ閣議決定に反することになる案件の総件数、経産省は五十四件ございます。三十日以下の設定をしているものが五十四件あり、これは自動的に理由を公表しなければならないと言っているものですね。そして、その結果、閣議決定に反して理由を公表しなかった案件の総件数五十四件、その率一〇〇%。すべて閣議決定違反でございます。
 大臣、これはいかがですか。
○片山大臣政務官 委員御指摘の資料、今私も手元に拝見しておりますが、行政のやり方について、平成十一年以降、政府として、不断の、そしてできるだけ前向きな見直しを行いまして、国民の皆様や納税者の声をどんどん聞いていこうという制度が次々入ってまいりました。
 私、その時期にちょうど、長年ですが、政府におりまして、その担当をしていたこともございますのですが、非常に大きな制度変更だったんですよ。まず、プラン・ドゥー・チェック・アクションの政策評価を全省について入れ、それから情報公開法が入り、またこのようなパブリックコメントにつきましても平成十一年に閣議決定がなされ、また十六年にもなされるという中で、いろいろと努力を経済産業省としてもしてまいらなかったわけではないということは申し上げたいんですが、本件の御指摘を踏まえまして、確かに、意見の募集期間が一カ月未満というふうになっている案件が八十五の中五十四もある、これはもう事実でございますので、これらについては、迅速性や緊急性があるとか、十分な期間を事務的に確保できなかったとか、事前に相当長いこと審議会をやってきたなどということが、おのおの、一つ一つ言えばないわけではないようでございますが、それにしても、そういう数字になっているということはそうでございますので、それは、国民や納税者の方々の声をできるだけ聞ければ聞けるほどいいわけでございますので、今後は、委員の御指摘も踏まえさせていただいて、意見募集期間といたしましては一カ月程度の確保をできる限り徹底してまいるようにいたしたいと考えております。
○泉分科員 いや、実は、今政務官にお答えいただいたんですが、私は、この日程については、やはり今おっしゃったように、緊急性ですとか、予算が絡むものであったり、いろいろ拘束がほかにもございます。ですから、必ずしも、三十日あっても、最初の十日間で全部の意見が集まってしまって、それ以降はもうほとんど平穏な日々が過ぎるということがあるわけでして、その意味での三十日というのは、これは仕方がないことだというふうに認識をしています。
 ただ、そこには必ず理由を付しなさいということも、これまた閣議決定にあるわけなんですね。やることは構わないけれども理由はちゃんと公表しなさいね、これは礼儀です。しかも、それをちゃんと取り決めとしてしてある。その件数がゼロ件。すべて閣議決定違反、上塗りをしてしまっているという状況については、これは、私、やはり反省をしていただかなきゃならないなと。今大臣がおっしゃった答弁と百八十度違うじゃないかと。これは、大臣、新しくなっていただいてまだ数カ月ということですけれども、しかし、やはり、今の二階大臣であれば、きっとここは改善していただけるはずだというふうに私は信じておりまして、ぜひ、ここの点、これから御改善をいただきたい。
 特に、四月からこの手続法がスタートをするということになりました。これまで、各省庁の連絡会議決定、そのときにも次は変わるだろうと思われていました。あるいは、十六年三月、閣議決定、これでまた進むだろうと思っていた。しかし、事態は変わらなかったということをよくよくもう一度お考えいただいて、法案にした以上は、法案から来る罰則はないけれども、しかし、間違いなくこの数字は改善される、我々はそう信じています。
 パブリックコメントというのは、国民の皆さんにとって本当にすばらしい制度だ。これは、一つのブランドとして、言葉として、今、ひとりで歩き始めているわけですね。ですから、そのイメージは大切にしたい。何でもかんでも意見募集を、小さい意見募集でパブリックコメントとは言えないようなものも実は今パブリックコメントと呼んでいる部分も一部あって、大分定義がごちゃまぜになっている。
 こういう問題についても、ぜひこれから御改善をいただいて、パブリックコメントなのかどうなのか、まずそれをはっきりすること、そして、はっきりした上で、パブリックコメントだというものについては、必ず法律をこれから守って、そして運用をしていただくこと、これが私からのお願いでございます。
 それで、さらにもう一つ言いますと、これまた総務省の方から、お力を今入れていただいていまして、来年度でしょうか、十八億円ぐらいの予算をまたかけまして、e―Govというのを今されております。
 各省庁もきっとこれは御存じのことかと思いますが、実はこちらの方も、これは、平成十五年の各府省情報化統括責任者連絡会議決定の中で、平成十六年の一月から、e―Govにおいて、これらの情報を政府全体として、わかりやすく、体系的に、かつ一元的に提供するということが決められて、各省はこれに従い、パブリックコメントをe―Govのホームページのページに掲載を行わなければならないということも言われているわけです。
 それに対して、経産省さん、ちょっと今二つのデータだけお挙げして大変恐縮なんですが、言っておられる総務省の方も、残念ながら、これは総務省担当分、総件数百十九件の中で、意見募集をe―Govで行わなかったものが五十八件ありまして、違反率が四八・七%。これは総務省の法律の中ででございます。経産省にいきますと、百四十二件中百四十一件、意見募集をe―Govに載せていない、違反率九九・三%でございます。何とかしなきゃならない。
 そして、意見募集を載せていませんから、ある意味で当然なのかもしれないんですが、これは結果も公表しなければならないわけなんですね。結果の公表、総務省の方は、公表しなければならないはずの結果について、件数が百十四件あるわけですが、結果掲載を行っていなかった件数は五十四件、違反率四七・四%。経産省にいきますと、百三十六件中百三十二件、九七・一%。同じようにここも、今このe―Govの方になかなか載せていただいていないという実態があります。
 何か理由があれば、ちょっとお聞かせをいただけないでしょうか。
○片山大臣政務官 私も、この数字を今拝見して、確かに、御指摘の点もむべなるかなとも思ったわけでございますが、この件も、先ほどの点も踏まえまして、電子政府構築計画というのが、これは、平成十五年の七月の各府省の情報化統括責任者、CIOというのを今全部つくっていまして、この連絡会議できちっと決めたわけですが、それをきちっと認識して、必ずしも遵守が図られていなかったということは非常に反省すべきことでございまして、今後はすべて、パブリックコメントの意義を肝に銘じまして、e―Govにも、意見の募集も、それからその結果の公表の方も、きちっとやっていくということを徹底してまいりたいと考えております。
○泉分科員 大臣、ここで一つはっきりさせておかなければならないことがございます。
 それは、そもそも、このパブリックコメントの施策について主体的に責任を負うのは、これは総務省でございます。しかし、総務省が各省庁の中に入っていって、全部資料を持って帰っていって、それを載せるということはできない。もちろん、各省庁の協力が必要だということになるわけですが、今のこの経産省の実態、ここまでの数字は、もしかしたら大臣も初めてだったかもしれませんが、これをごらんいただいて、今後はということで結構でございます、責任として、やはり、総務省側の呼びかけなり、もう少しわかりやすい各省庁への連絡が必要だったんじゃないのかなというような御意見なのか、それとも、経産省が、残念ながら、手が回らなかったことも含めて、言われていたけれどもやっていなかったのかという部分での責任については、どちらだというふうにお考えでしょうか。
○二階国務大臣 手が回らないというふうな言いわけをするつもりは全くありません。したがって、近く開かれる省議において徹底してまいりたいと思っております。
○泉分科員 きょうは、実は、総務省から藤井行政管理局長にもお越しいただいております。ただ、お越しをいただいているので、本来御答弁いただきたいところなんですが、あえて言っていただくことではありませんし、実は先ほど、私、別の分科会でこの質問をさせていただいたときにも、総務省の、これはある意味、行政的な見解としては、やはり各省庁の方に責任というものはあるんだということをおっしゃっておられましたので、ぜひ、この数字を踏まえて、決して経産省だけではありません、ほかの省庁も含めて、特に、先ほどの募集期間の理由の公表については、全省庁合わせて八九・八%という違反率になっておりますので、経産省が一〇〇%だからといって、そこだけが悪いということではありません。しかし、ぜひ、きょうのこの一〇〇%という数字、九九・三%、また九七・一%という数字は、どうかのみ込んでいただいて、四月からは、しっかり計画的にこの仕事に取り組んでいただきたいというふうに思っております。
 まず、このことについて質問させていただいて、そして次に、もう一つ課題がございます。あと十分でありますけれども、地域団体商標についてこれから質問させていただきたいと思います。
 これも実はパブリックコメントがなされていたものなんですね。そういった意味からも、本当、今はあらゆる政策においてパブリックコメントというものは大前提ということで考えられているわけですが、ここで幾つか質問がございますので、よろしくお願いをしたいというふうに思います。
 まず、地域団体商標、商標法の改正が実際に四月一日から施行されるわけですが、これはいろいろと地域の活性化に資するものだというふうに期待を集めておりますし、私の地元の京都府でも説明会を行っていただきまして、やはり、商工関係、農業関係を含めて大変関心が高いということになっております。そういった中から幾つか、あともう少しで法律が始まりますので、この審議が経産の委員会で行われていたときに比べれば、もう少しはっきりしてきたことがあるのじゃないのかなというふうに思っておりますので、質問させていただきたいと思います。
 まず一つ目は、商標の出願をさせていただいて、これまでですと一般的には六、七カ月、この審査に時間がかかる、大変審査件数も多うございますので、かかってくるというふうにおっしゃられていました。たしか百四十八名の審査官でしょうか、そういった体制で、それにさらにこの業務をつけ加えていくというふうに私はお伺いをしているのですが、この審査に要する日数について、最新の状況というか、大体どれぐらいが予想されるのかということについて、まずお伺いをしたいと思います。
○野澤政府参考人 お答え申し上げます。
 審査に要する期間でございますけれども、現在、商標につきましては、出願がなされましてから審査結果につきましての最初の通知が発送されるまでの期間、ファーストアクションの期間と呼んでおりますけれども、平均で約六カ月から七カ月となっております。これは平成十七年末でございます。
 地域団体商標につきましても、同様に審査の結果、何ら拒絶の理由が見当たらない場合には、平均で、出願から六から七カ月程度で登録を受けることが可能ではないかというふうに思っております。
 仮に、審査の結果、拒絶理由通知を受けた場合ということでも、出願人の方で自己の権利をとるための補強の資料等あるいは意見書を提出するということによりまして拒絶の理由を解消することが可能でございまして、そういった場合には出願から十二カ月程度、一年程度ということで登録を受けることが可能ではないかというふうに思っております。
○泉分科員 次に、この商標については、通常使用権の許諾というものがございます。
 これは、基本的には、この出願ができる団体が事業協同組合、農業協同組合等ということになりますので、それ以外、例えばNPOですとか商工会議所あるいは生活協同組合、こういったところはこの商標の出願はできない団体ということになるわけですが、そこでということで、この権利の主体、権利者にはなれないけれども、地域団体商標の権利者から使用権の許諾を得てその名称を使用することができるということになっていると思います。
 ここで一つお伺いしたいのは、この使用権の許諾ということについては、対価を求めていったり絡めていったりということが可能なのかどうか。例えば、その使用権を一つの権利として貸与するということか、その名前を使ってもいいというかわりに、例えば何らかの報酬を受け取ることが可能なのかどうか、これをちょっとお伺いしたいと思います。
○野澤政府参考人 通常使用権についてのお尋ねでございますけれども、地域ブランドの取り組みにおきまして、地域団体商標の登録を受けた団体が、団体構成員以外の生産者ですとかあるいは販売業者と協力をして、適切な役割分担のもとに地域ブランドの振興を図る、こういう場合も多いというふうに思っております。そういうことから、団体構成員以外の者に通常使用権の許諾をするということが可能にしております。
 具体的には、地域団体商標の登録を受けた地方の組合が大都市の企業に商品の販売を依頼するような場合に、その地域団体商標の通常使用権をその企業に与えるということによって販売促進を図る、ひいては地域おこしにつなげるというような場合が想定されるわけでございます。
 お尋ねの通常使用権に対しての対価を受け取ることができるかということでございますけれども、これは可能でございます。
○泉分科員 可能ということであれば、いろいろな意味で、その団体に対しても利益が得られるということで、大変ありがたいことだというふうに思っております。
 それで、次にちょっとこれもお伺いをしたいのですけれども、指定商品の同一性についてということであります。
 これは、例示の中では、地域団体商標、東京野菜で使用している商品が、例えば大根のみとかナスのみの場合であれば、指定商品を、東京都で生産されたナスとすれば同一のものであると認められるということで、野菜という広い定義で、でも実際売っているのは個別の商品だということになれば、それは除外をされるというような考え方なのかなというふうに思います。
 その一方で、例えば、私の地元京都ですと、京野菜というふうに言われまして、その京野菜の中に、賀茂ナスであったり、九条ネギであったり、万願寺トウガラシであったり、伏見トウガラシであったり、そういういろいろな品目があるわけですね。その場合に、例えば京野菜で一つの地域団体商標というものをとらせていただく場合には、幾つの品目がその中に含まれていればこれは可能だということになるのでしょうか。
○野澤政府参考人 お答え申し上げます。
 商標中の商品の名称と出願された際に指定をされております商品とは、原則として一致しているということが必要でございます。商品の名称にかえてその商品の慣用名称を用いるということも、これは認められているところでございます。
 例えば、今御指摘にございましたように、商品の名称が野菜のようにその商品の総称である場合には、こちらの例示で申し上げますと、東京都産のナスあるいは東京都産の大根のように、実際に使用している個別の商品を列挙していただくということになります。そういたしますと、その商標に用いられている商品と実際に出願をして指定をする商品とが一致してまいりますので、地域団体商標としての要件をここの部分でクリアできるということになるかと思っております。
○泉分科員 そうしますと、簡単に言いますと、例えばそれがナス一つであれば、野菜としてしまうことは包括的な表示に当たるので拒絶の対象となるけれども、しかし、ナスと大根であれば列挙ということでいけるということですか。
○野澤政府参考人 例示として指定をしていただくということでございますので、今おっしゃいましたナスと大根というもの、ナス、大根というふうに別々で指定をしておとりいただくということで対応可能でございます。
○泉分科員 いや、ですから、最初に地域団体商標として、これは京野菜というとり方をするわけです。それは認められているわけですよね。そうしたら、その中には、実際の商品としては京都で生産されたさまざまな幾つもの品目があるわけですね。その扱いが、だから、例えば京野菜といって、それがもし一つのナスしかつくっていなければそれはだめですよというお話はわかるんですけれども、そうじゃなくして、では京野菜という地域団体商標を使えるようにするためには、例えば今言ったナスと大根、この二つが列挙されていれば、包括的に野菜としていろいろなものを扱っているから京野菜というブランドを使っていいということになるんでしょうか。
○野澤政府参考人 お答え申し上げます。
 列挙していただきますと、それで認められます。失礼いたしました。
○泉分科員 もううなずいていただくだけで結構ですけれども、列挙というのは、二つ以上であれば何々野菜というふうにしても大丈夫ということですね。――はい、大変ありがたい。そういう御答弁がいただきたかったということでございます。
 そして、さらにちょっと細かい質問であれなんですが、例えばサツマイモ、イセエビ、これは国会審議でもありましたが、そういうものは一般名称だというものがございました。例えば、札幌ラーメンはもう一般名称だというふうにも御説明いただきました。一方で、喜多方ラーメンは、今何か商標の希望をされているというふうに私はお伺いをしています。
 そうなると、喜多方ラーメンの方は、もしかしたらまだ全国的じゃないからという認識の中でそうなのかもしれませんが、全国的に認知をされていないものの方が今から地域団体商標をとれて、逆に全国に知られてしまっているものが地域団体商標をとれないということになってしまっているわけですね。
 ではということで、例えば、極端な話、サツマイモを薩摩の芋ということで、地元の農協たちがもう一度再ブランド化をしようという動きをしたとします。一般名称はサツマイモ、しかし地域では、薩摩の芋として改めて再ブランド化をしようといって、それをだあっと展開していったときに、いずれその薩摩の芋が付加価値をつけて普及をしていきました、どんどん市場が広がりました、そうすると、今度は、このサツマイモの方が類似の表示じゃないかということで、逆に市場から省かれてしまうというか、除外をされてしまうというか、サツマイモという名前が使用できなくなるということが、事実上、これはあり得るのかあり得ないのか、それを最後にちょっとお伺いして、私の質問を終わりたいと思います。
○高市主査 では、簡潔にお願いします。
○野澤政府参考人 サツマイモというのは、既に一般的な名称になっております。消費者の方からして、商標というのは識別力があるかないかというのが大事なところでございますので、薩摩、芋というふうに分けてそれを地域団体商標と指定することは、これはやはり認められないということでございまして、やはり何々産のサツマイモというような形で、識別できるような形でおとりいただく必要があるということでございます。
○泉分科員 もう時間なので、これで終わりたいと思います。
○高市主査 これにて泉健太君の質疑は終了いたしました。
 次に、辻元清美君。
○辻元分科員 社会民主党・市民連合の辻元清美です。
 きょうは、私は、イランのモッタキ外相も来日しておりまして、このイランの核開発問題が今世界じゅうの注目を浴びております、それにも関係しまして、国際的な核不拡散、この体制下における、日本も六ケ所の再処理施設ということでいろいろな議論がされておりますけれども、これをめぐる情勢はどのようなところにあるのかということを、二階大臣初め、そしてきょうは、内閣府、外務省、そして文科省の多岐にわたる項目がありますので、お越しいただいておりますので、それぞれの御担当の方々から答弁をいただきたいと思います。
 まず最初に、二階大臣にお聞きします。
 昨日、モッタキ外相とお会いになったと思うんですけれども、その会談内容はどのようなものだったのか、まず教えてください。
○二階国務大臣 お話のとおり、昨日、モッタキ外相と経済産業省におきましてお目にかかりました。
 イランのモッタキ外相は、かねて日本でも五年間にわたって大使を務めたということで、日本の事情はかなり詳しく承知をしておられる様子でありましたが、私の方からは、ただいま委員からもお話のありましたとおり、核の問題について、我が国がこの問題に対して、広く多くの国民の皆さんも、核に関しては、申すまでもなく、唯一の被爆国である、ここからして、大変深い関心を有しておるというお話を申し上げました。
 イランの外相の方は、私のそうした問題意識の中でも、できるだけ日本との二国間の経済問題に議論の焦点を移したいということは言葉の端々にもうかがえたわけでありますが、今、イランとロシアとの間でのウランの濃縮の共同事業等に関する協議につきまして、その中身を御説明いただきたいということを申し上げたわけであります。
 これに対してモッタキ外相からは、イランは原子力の平和利用の権利を有しており、原子力活動は平和的に、核拡散防止条約及びIAEAの査察の枠内で実施する考えであるなどの、イランの政府の従来からの立場を述べられた上で、私の申し上げました我が国の懸念ということに関しましては、イランの友人としての御意見として受けとめて、必ず本国に伝えますということが外相としての、時間も短かったわけでありますが、精いっぱいのスタンスでございます。つまり、我々の方の抗議といいますか、我々の意思表示に対しまして、国に帰って必ず幹部に伝えるということをおっしゃったわけであります。
 また、ロシアとイランの協議状況につきましては、イランの原子力の平和的利用の権利とイランに対する国際的な信頼のかけ橋としてウラン濃縮の共同事業を検討しており、その実施の場所と期間について検討している旨の説明がありました。
 いずれにしましても、我が国としては、イランが核問題に関する国際社会における懸念を真剣に受けとめて、核問題の解決に向けて真摯な努力をされるよう、国際社会と協調しながら、引き続き強く働きかけていくということが我が国の姿勢であるというふうに認識をしておるところであります。
○辻元分科員 今、大臣も本当に懸念を持たれているという御発言でした。
 こういう中で、油田の共同開発ということも日本とこれからしていこうという方向性で、この問題は日本にとっては非常に大きな問題につながりかねないと思いますので、このイランの核開発というのをいかにソフトランディングさせるかというところに払われる努力というのは、今本当に喫緊の問題だと思っております。
 そういう中で、イランはウランの濃縮ということを言っておりますけれども、再処理をめぐりましても、プルトニウムの扱い、そしてこの核拡散ということについても、戦後、ちょっと新しい局面に今直面しているのではないかという私は懸念を持っているんです。
 北朝鮮やイランという話も出てきていますけれども、それ以外の国でも、今、ウランの濃縮をしたいというような国も出かねない。そういう中で、日本が、唯一の被爆国と大臣はおっしゃいましたけれども、どういうかじ取りをしていくのかというのは、実は国内の六ケ所の問題の判断にも影響してくるということは、これは私だけが指摘しているわけではなくて、国際的に指摘する科学者や世論、そして国連の中でもそういう声が出てきているという、これ以上今まで核兵器を持っていた国以外のところでプルトニウムを生み出すということについての、核拡散の観点から、テロの問題もありますし、懸念が出てきているという、新しい局面に入っているという認識のもとで、引き続き質問したいと思います。
 これは外務省になるでしょうか、一月二十六日に、同じような観点で、アメリカの六人の議員が在米日本大使に対して、六ケ所再処理工場運転開始について懸念を表明する書簡というのを送りました。これに対して政府は見解を出しているわけですけれども、ちょっと一部紹介しますと、「私たちは、六ヶ所再処理工場運転開始を始めようという日本の計画についての私たちの懸念を表明するために、書簡をお送りする次第です。」と。ちょっとずっと割愛しますけれども、日本がやったら、ほかもやりたいといったときに、前例となって、同じように、平和利用である、または、査察を受ける、NPT体制を守っていくというときに、なかなかほかをとめられないんじゃないかという懸念を表明されているんだと思うんですね。
 それ以外にも、昨年の五月五日ですけれども、ちょうどNPT体制についての議論が集中的に行われたときに、これもアメリカですが、元国際原子力規制委員会の方や、それから物理学ノーベル賞受賞者の何名もの方、そしてさらに元国防長官ペリーさんまでも、連名で、この六ケ所使用済み燃料再処理工場の運転を無期限に延長することによってNPTを強化するようにとの日本への要請というのを出されました。
 この一文には、六ケ所工場は核兵器を持っていない国における最初の工業規模再処理工場であるから、その計画どおりの運転は、またほかの国が再処理施設や濃縮施設をつくるのを思いとどまらせるためになされている国際的努力、今、特にこの核拡散の問題が注目されている中で、こういう国際的努力の障害となるという指摘や、さらに、日本が分離済みの民生用プルトニウムのストックの過剰をこれ以上ふやさないようにという決定をすることによって、日本は被爆国ですけれども、この核不拡散体制のリーダーシップを示してほしいというような内容。こういうような要望や、それから書簡がアメリカから送られてきております。
 この中で、こういう書簡の存在というものに対して日本政府はどういうふうに対応したのか、まずお答えいただきたいと思います。
○中根政府参考人 お答え申し上げます。
 先生御指摘の、アメリカのマーキー下院議員ほか六名の議員からの書簡の件でございますけれども、これは、一月の二十七日、現地時間でございますけれども、日本のワシントンの在米大使館が受領しております。これにつきましては、現地時間でございますけれども、二月十四日付で返書を六名の議員あてに発出をしております。
 この返書の中では、日本のプルトニウム利用というのは厳に平和の目的に限られていること、六ケ所再処理工場に対しても、IAEA及び国内保障措置が厳格に適用されており、日本の平和的利用に関しては何ら疑念がないということを強調しております。
 それから、先生の御指摘の、昨年のNPTの運用検討会議の議場外でのNGOの方々からのいろいろな六ケ所についての御意見ですけれども、これは私自身も運用検討会議に参加しておりまして、こうした方々に対して、日本の返書の中でも申し上げましたような内容についての説明をして、理解を深めるように努力をしたという経緯がございます。
 いずれにしましても、日本としましては、これまでも核不拡散及び核軍縮を最優先の課題として取り組んでおりますので、今後とも、日本における再処理事業については、厳に平和目的に限られるものとして、今後とも国際的な理解の上に進めていくという方針でございます。
○辻元分科員 御承知のように、社民党の立場は、脱原発ということを言っております。しかし、そのプロセスについて今ここで議論しようとしているのではなく、そのプロセスの一環になるかと思いますけれども、日本は平和利用と言ってきた、この平和利用の問題と、それから核不拡散ということの両立、または矛盾点というものが、今までになく噴出しかねない状況に来ているという点が私の問題認識の一点目です。
 それから、もう一点は、テロの脅威などということが大きく変わってきた。かつ、プルトニウムというものに対して、この再処理ということを今までの核保有国以外が進めることについて、かじを大きく切っていくのかどうか、このプルトニウムが地球のあっちでもこっちでもどんどんふえていく方向への国際的な政策転換に拍車をかけるのかどうかという大きい視点から、皆さんの御意見を伺いたいと思うんですね。
 さて、そういう中で、このプルトニウムの保有量、日本の保有量について、先ほどのアメリカの議員の方々の手紙の中にも、こうあります。余剰プルトニウムを持たないとの原則を日本が約束した一九九七年十二月のIAEAに対する日本声明を、これは世界じゅうが高く評価する、自分たちもしている、しかし、私たちは、二〇〇三年末までに日本のプルトニウム保管総量は四十・六トンに増加したと理解している、商業用の増殖炉計画がなく、MOX燃料使用計画が相当の問題に直面しているということを考えれば、新しい再処理工場におけるさらなるプルトニウムの分離、蓄積は、この日本の方針に反するものではないかという指摘をしているわけです。
 そこで、まず、事実関係で、プルトニウムの保有量について、IAEAへの報告は全量ということになっておりますので、海外の分も含めて、今、どこにどれだけあるのかということを報告いただきたいと思います。
○丸山政府参考人 お答え申し上げます。
 昨年九月六日に文部科学省、経済産業省によって内閣府の原子力委員会に報告されました「我が国のプルトニウム管理状況」というものによりますと、二〇〇四年の十二月末現在で、核分裂性及び非核分裂性のプルトニウム合わせまして、日本の国内に約五・七トン、海外に約三十七・四トンのプルトニウムがございます。
 内訳は、国内分として、再処理施設に約〇・八トン、燃料の加工施設に約三・六トン、原子炉等において約一・三トンでございます。それから、このうち核分裂性のプルトニウムは、日本の国内に約四・〇トン、海外に約二十五・三トンでございます。
 我が国において、こうしたプルトニウムの保管に当たりましては、先生御案内のとおり、安全確保に万全を期しますとともに、核兵器の不拡散に関する条約を締結し、IAEAの保障措置のもとで核物質、施設等を厳格に管理するとともに、平和利用に係る透明性の確保を図っております。
 また、我が国の平和利用政策に係る国際的理解と信頼を得る外交的努力を行うなど、国際社会の理解と信頼の確保に努めているところでございます。
○辻元分科員 先ほどの書簡の指摘よりも少しふえているということになるかと思いますが、足しますと四十三・一トンが日本のプルトニウムであると。
 これについて、この十年間で保管量が大幅にふえているわけですけれども、その理由は何でしょうか。
○丸山政府参考人 プルトニウムが十年間でふえております量は、日本国内分では約一・四トン、海外分では約二十八・七トンふえてございます。
 このふえた原因でございますけれども、国内分につきましては、高速実験炉「常陽」、新型転換炉「ふげん」等の燃料として消費をしておりますけれども、東海再処理施設において電気事業者等の使用済み燃料を再処理した結果として、保管量は約一・四トン増加しております。
 また、海外の分につきましては、電気事業者によりますと、英国及びフランスに再処理を委託した結果として、保管量が約二十八・七トン増加してございます。
○辻元分科員 そのふえた理由なんですけれども、いかがでしょうか。
○丸山政府参考人 繰り返しになりますけれども、ふえた理由は、今申し上げましたとおりでございます。
 もう一度繰り返しますと、「常陽」、「ふげん」等の燃料として消費をしておりますけれども、それを上回る量が、いわゆる東海再処理施設において使用済み燃料を再処理した結果としてふえております。
 海外の分は、再処理を委託した結果としてふえてございます。
○辻元分科員 結局、今のところ使い道がないというか、それで、「もんじゅ」は十年以上になりますか、とまっております。MOX燃料についても、さまざまなトラブルが起こっております。
 この点の指摘が、今いろいろ懸念が表明されているところに、余剰プルトニウムを持つんではないか、既にもう持っているじゃないかという指摘だというように思うんですね。このことはちょっとまた後で質問をしたいと思います。
 昨年の二月にも、同じ予算委員会だったと思うんですけれども、日本の原子力発電所に、今度は中間貯蔵されている使用済み核燃料が一万一千百七十トン、そして年間の使用済み核燃料のこれからの発生が約千トンという見通しをお示しになったんですけれども、この見通しは変わっておりませんでしょうか。
○安達政府参考人 お答え申し上げます。
 委員御指摘の、昨年二月にお答えいたしました約一万一千百七十トンという数値は、平成十六年九月末現在の全国の原子力発電所に貯蔵されている使用済み燃料の量として電気事業者から聴取したものでございます。当該使用済み燃料の貯蔵量は、平成十七年九月末現在で約一万一千五百七十トンとなっているということでございます。また、年間の使用済み燃料の発生見通しは、約九百トンから千トンということでございます。
○辻元分科員 見通しは変わっていないということで、そうしますと、間もなくウランを使ったアクティブ試験が開始されるというように聞いておりますけれども、この六ケ所の再処理施設によって、目指す方向で再処理されていくと、プルトニウムがどんどんふえていくんじゃないかという懸念を持っておるわけです。
 具体的には、発生するプルトニウム、これは確認もしたんですけれども、六ケ所では年間八百トンの使用済み燃料が処理されるというように聞いていますが、これで正しいかどうか。
 そして、そうしますと、約八トンのプルトニウムが生産され続けることになるわけですね。八トンというと、いろいろな計算の仕方がありますけれども、原爆でいったら約千個分ぐらいになるという指摘もされております。フル稼働しても使用済み燃料そのものの二百トンがオーバーフローするということも、前の委員会でも指摘されておりました。そして、仮に四十年間ということで稼働をまず計算するというようなことも答弁されているんですけれども、四十年間稼働したとすると、プルトニウムを三百二十トン回収することになる、今の見通しですと。
 そうすると、今もプルトニウムが余剰という指摘も受けている中でこの再処理工場をスタートするということは、これだけの処理をし続けるということになりますから、さらにプルトニウムの残量を大幅にふやしていくことになるのではないかと考えているわけですが、いかがでしょうか。
○安達政府参考人 お答え申し上げます。
 今御指摘の、日本原燃株式会社の六ケ所再処理工場が定格稼働した際には、核分裂性プルトニウムでございますけれども、年間約四トン強の発生が見込まれているということでございます。
 一方、電気事業者は、二〇一〇年度までに累計十六基から十八基の原子炉において順次プルサーマルを実施することとしておりまして、これによりまして、合計で年間約五・五トンから約六・五トンの核分裂性プルトニウムの利用が見込まれるということでございます。海外に保有しているプルトニウムを合わせて、着実に利用されていくものと承知してございます。
○辻元分科員 そのプルサーマル計画がうまくいくかどうかという見通しについて、非常に悲観的な見通しもあるわけですね。「もんじゅ」についても、これは費用対効果から考えても非常に厳しいという指摘もあることは、皆さん御承知のとおりなんです。
 そういう国内でのさまざまな意見がある中で、私は、国内的に考えても、この六ケ所をスタートする方向にかじを大きく切っていくというのはリスクが高いというふうにまず思っているわけです。その中で、先ほどから国際的な指摘、これは本当にこの数年、この十年ぐらいで環境が変わってきている核不拡散の問題の観点からいっても、リスクが高いという局面に今日本は立たされていると思います。
 その中で、もう一点、六ケ所のIAEAの保障措置について聞きたいと思うんですが、特に注目されるのは、IAEAが査察などしても、各国が保有しているプルトニウムがほかに転用されていないかというところが一番焦点になるわけですね。勝手にどこかに隠しているのと違うか、勝手にどこかに使っているのと違うかと。
 日本の場合は、IAEAによる、特に申告された物質の非転用の保障措置ということについては、どのようにIAEAとの間で議論されてきている、または取り決めされてきているんでしょうか。
○中根政府参考人 お答え申し上げます。
 我が国は、一九七七年にIAEAとの間で包括的保障措置を締結し、それ以降三十年近くにわたりまして、国内のすべての核物質についてIAEAの保障措置を誠実に実施してきております。また、一九九九年には、原子力発電を行う国としては世界で初めて、IAEAの保障措置をさらに強化するためのいわゆる追加議定書というものを締結しております。以後、包括的保障措置協定及びこの包括的保障措置協定を追加する追加議定書上の義務を誠実に履行することで、国内の原子力活動の透明性をさらに担保するために努力してきております。
 こうした努力の結果といたしまして、IAEAは、二〇〇四年六月、我が国のすべての核物質が平和目的に利用されているとの結論を出しており、二〇〇五年六月にも改めて同様の結論が出されております。この結論が大規模な原子力活動を行う国に出されましたのは、我が国が初めてでございます。
 二〇〇四年九月以降は、この結論が出された国に対してのみ適用されます統合保障措置というものが実施されております。
○辻元分科員 それは存じ上げているんです。核不拡散という観点からの国際的環境が変わってきたという中で、非転用、ほかに転用していないということをさらに厳格にする必要があるのではないかと私は考えるわけです。
 東海の再処理施設で二〇〇三年に、これは文科省が発表されたと思うんですけれども、七七年操業開始から二〇〇二年九月末までの間に累計二百六キロのプルトニウムが計算上行方不明になっているという発表もされたことがあるかと思います。最終的には五十九キロという結論を出されたようなんですけれども、いろいろな理由で、まさか転用しているとは思いませんよ、だれも、国内では、と言われておりますけれども、こういうことも既に過去の歴史にあるわけなんですね。
 六ケ所の場合を考えると、百分の一と考えて八キロです。この八キロについて、転用がないということをきっちり、有意量が八キロですから、ちゃんと証明できるのかどうかというところ、これは、日本は信用されているからいいんだではちょっと済まない状況にもう既に現在はなってきていると思うんですね。
 さらに厳格にこうだからということを示せない限り、踏み切ると、他国が、じゃ、日本と同じように、他国にはでけへんわというふうに言う人もいるんですけれども、そんなことは他国がどう主張するか、イランも既に平和利用だと主張しているわけですから、うちはやりますよと主張した場合に、前例になってしまう。
 この点について、どれだけ厳格にIAEAの査察といいますか、非転用についての実証がなされると考えているんでしょうか。
○下村政府参考人 お答え申し上げます。
 我が国におけます保障措置の手法につきましては、まず我が国が、国内にある核物質につきまして、計量により管理する、それからカメラ、封印等により封じ込め、監視を行う、現場に立ち入って査察を行うことを柱といたしましたシステムによりまして、平和利用に限られていることを厳格に確認するとともに、IAEAが査察等によりそれを国際的に確認しているところでございます。
 六ケ所再処理工場におきましても、同様の考え方に基づきまして、さらにはIAEAの場で行いました大型再処理施設に対する保障措置に関する国際的検討を踏まえまして、工程からサンプリングしたプルトニウム溶液等の化学分析を適時に行うため、再処理工場の内部に、IAEAと国が用います保障措置分析所を設置するなどをしております。
 これらによりまして、今後のプルトニウムを扱う運転の段階におきましても、我が国といたしましては、核兵器その他の核爆発装置への転用がないことをきちんと確認できるものと考えております。なお、これらの保障措置の手法につきましては、IAEAと合意をしているところでございます。
 今後の、使用済み燃料による総合試験以降の段階におけますIAEAの判断を予見することはできませんが、日・IAEA保障措置協定に基づきまして、六ケ所再処理工場におけます保障措置の方法等を記載した補助取り決めがIAEAとの合意のもとに発効したことを考えますと、IAEAも適切な保障措置を実施可能であると判断したものと受けとめております。
○辻元分科員 今、手法を合意している文書があるということでしたので、それをちょっと拝見したいと思いますので、後ほど提出してください。
 最後になりますが、大臣にお聞きしたいんです。
 エネルギー政策を直接取り扱っていらっしゃいますけれども……
○高市主査 質疑時間が終了いたしておりますので、コンパクトにお願いします。
○辻元分科員 はい。
 核拡散という観点で、アナン事務総長も、昨年、一つの国が再処理とかその道に進めば、他の国も、自分たちも同じことをしなければと考えてしまう、最初のステップは、各国が燃料サイクル施設の開発を自発的に放棄するようにインセンティブをつくり出す合意をまず促進していく、そしてモラトリアムをつくって、国際的な状況を踏まえて再処理をどうするかということを、まず、これはエルバラダイ事務局長は五年と言っていますが、ですから、六ケ所はすぐに進めるのではなく一たんとめた方がいいという意見がありますけれども、これについて御意見を伺って終わります。
○二階国務大臣 ただいま国連等の国際的な場面でのいろいろな御意見の御紹介がありました。
 私どもは、非核三原則を堅持するという、これは国の基本方針でありますから、このもとに核不拡散の観点から、厳格な保障措置、輸出管理規制、核物質の防護措置を講じてきております。そうした努力の結果、我が国の非核兵器国としての唯一商業用の再処理施設の設置運転を行うことが、国際的に現に認められておるわけであります。
 また、先般、アメリカが核不拡散と原子力の平和利用の両立を目指す国際原子力パートナーシップ構想を提案しましたが、その際も、アメリカは、我が国の再処理施設等の実績を高く評価し、本構想への我が国の協力に対する期待を表明されておることは、委員も御承知のとおりであります。
 経済産業省としましては、非核兵器国として、我が国のこれまでの実績、経験をもとにして、核不拡散と原子力平和利用の原則のもとに、引き続き核燃料サイクルを着実に推進してまいりたいと考えております。
○辻元分科員 終わります。
○高市主査 これにて辻元清美君の質疑は終了いたしました。
 次に、伊藤忠彦君。
○伊藤(忠)分科員 私は自由民主党の伊藤忠彦でございます。
 私は、地元愛知県を代表して、きょうはここでしっかりと御質問を幾つかさせていただきたいと存じます。
 まず初めに、何と申しましても、本県愛知、昨年、国、県、市町村、そしてまたそれらの各行政部門の皆様方、博覧会協会の方々、そしてまたボランティアで参加をいたしました市民、県民の多くの努力の結実のもとに、愛・地球博という博覧会を無事に終えることができたわけでございます。この博覧会につきまして、少しまずお伺いをさせていただきたいと存じます。
 大変な多くの関係者の努力をいただきまして、この博覧会、来場者数も大幅に上回りまして、成功を博させていただいたわけでございます。終了いたしましたらば、やはり余剰金が少し残ったという報告を承知いたしております。具体的には、博覧会協会の昨年十月の理事会におきまして見積もられたところによれば、三十五億から七十五億円程度が余剰金として残ったと言われております。
 当時はまだ撤去費用等々なかなかしっかりとした数字がつかみ切れておりませんでしたのでこういう大きな幅の金額になっておりますけれども、現在、既にほぼ作業も見通しがついた段階でございますので、現時点で見込まれている余剰金はどの程度になっているか、まずここら辺をお伺いさせていただきたいと思います。
○迎政府参考人 愛・地球博の運営収支残につきましては、ただいまお話がございましたように、十月二十八日の理事会のところで、四十五億から七十五億というふうな暫定試算の見積もりがあったところでございます。
 その後でございますけれども、幸いなことに万博グッズ等が引き続き売れているというふうなことで収入がふえているということはございますけれども、来年度も撤去、復旧にかかわる費用が発生をするというふうなことでございますので、今、引き続き精査を続けていくというふうな状況にございます。
○伊藤(忠)分科員 余剰金はかなりの金額が残ってくると思われるということでございますけれども、それをどのように今後活用していくかということが、私たちせっかくあれだけの努力をして博覧会を開き、この経過を継承していくという大事な作業になってこようかと存じます。
 そこで、これら私たちが頑張ったこの博覧会の理念というものを伝えていけるような方向で活用していただく、理念の継承方法については、現在博覧会協会において、豊田章一郎会長の諮問機関である二〇〇五年日本国際博覧会基本理念継承発展検討委員会において検討中であると承知をいたしておりますけれども、今の検討状況、そしてまた結論が出てくるのはどんな時期になってくるのか、そこら辺の見通しをお伺いしたいと思います。
○迎政府参考人 まさに御指摘のとおり、自然の叡智を掲げて、愛・地球博で力強いメッセージを世界に向けて発信をしたわけでございまして、この理念を引き続き継承し、その発信をし続けていくというふうなことが重要であると思っております。
 このために、基本理念の継承、発展の具体策について、二〇〇五年日本国際博覧会基本理念継承発展検討委員会というのが設けられまして、昨年の十二月、本年の一月と、二回にわたって会議を開いております。
 今後、さらに引き続き、どういった継承、発展事業がふさわしいのかという点の報告書の取りまとめに向けて委員会で御議論をいただくという予定でございまして、取りまとめは本年の四月以降になろうかというふうに思っております。それに向けて検討を引き続き深めていっていただくというふうなことになると承知しております。
○伊藤(忠)分科員 さらに、こうした理念の継承という点におきましては、もう一つ、私ども大事だなというふうに愛知県から考えていることは、引き続き世界規模で継承し続けていっていただく行為の一つとして、次回の登録博覧会である二〇一〇年の上海万博についてでございます。これは、都市と生活をメーンテーマにしつつも、中国全土、今、大変な環境問題を抱えておると巷間伝わっております。
 この環境問題が重要なメッセージとして計画されていると承知しているこの上海万博に、私ども日本政府としてどのようにしっかりと取り組んでいこうとお考えになっておられるのか、それをぜひ伺いたいと存じます。
○迎政府参考人 今後の博覧会において、愛・地球博の理念をしっかりアピールしていくというふうなことは非常に重要なことだと考えております。BIEの方からも、愛・地球博の成果を機会あるごとに国際的な場を通じて発信をしてほしいというふうな要請も受けておるところでございます。
 したがいまして、今後開催される万博はもとより、国際的な視野を持って理念の継承、発展が図られるよう、協会の方ともしっかり話をしていきたいというふうに思っております。
○伊藤(忠)分科員 私ども議員の立場としても、この上海万博において日本政府がきちっと発信をしていただけるように見守り、そしてまた支援をしてまいりたいというふうに考えております。
 それから、これは御回答は結構でございますけれども、その検討委員会、二回目のところで、私どもの愛知県、そしてまた名古屋市、そして経済界が呼び込まれて意見聴取をされておられると聞いております。それぞれ希望を述べたと思います。すべての希望がかなうとは思いませんけれども、やはり、一生懸命歯を食いしばって開催地として頑張った私どもの意見もしっかりと酌み取っていただいて、この継承する事業というものを余剰金を使って有効に進めていただけるように強く希望を申し上げておきたいと存じます。
○二階国務大臣 ただいま事務方から御報告申し上げましたが、私は万博担当大臣であります。
 先般、中国に参りました際に、この愛知万博の成功を受けて、上海万博においても我が国は協力をする用意があるということも申し述べてまいりましたが、特に、温家宝総理との会談の際に、上海万博に対して特に日本企業の参加を歓迎する、こういう発言がありました。当然、お地元の愛知県におきまして、また中部の経済圏におきまして、中部空港とともに関係者が総決起して御尽力いただいたこのエネルギーを、将来の日中友好のためにも、この上海の万博の成功のために寄与していただくということを地元で盛り上げてくださることを担当大臣として期待申し上げておきたいと思います。
○伊藤(忠)分科員 ただいま大臣から非常に温かいお言葉をいただきました。ぜひ、今の大臣のお言葉を愛知県に持ち帰りまして、関係者とよく相談をして、強力に上海万博に対して御尽力をいただける体制をまたつくってまいりたいと思います。
 今度は、ただいままさに大臣の口からお話がございました訪中の件につきまして少しお伺いをしておきたいと存じます。
 言うまでもなく、日中関係は大変大事な関係でございます。動かすことのできない隣同士の国でございます。しかし、経済の面では活発なんですけれども、政治、人間関係、その他諸々でいうと非常に難しい時期を迎えておるというのが普通の認識だろうと思います。そんな中、大臣は、二月の二十二、二十三、二十一日の夜から訪中をされたわけでございます。
 まずもって、訪中の成果、これをお伺いしておきたいと存じます。
○二階国務大臣 伊藤議員はかねて私たちの大先輩でありました小渕総理の秘書をお務めになっておられたことを承知いたしておりますが、小渕総理その人も日中関係に心を砕き、随分御努力され、今も中国の緑化のために小渕基金という壮大な計画を実行されておる。総理はお亡くなりになりましたが、その偉業は今に続いておる。その後を受けて国政に参画された伊藤議員から今、日中問題についてお尋ねをいただくということは、大変な不思議な回り合わせだということをうれしく思うものであります。
 御質問のとおり、私は、薄熙来商務部長からの書簡をもって訪中の招請がありましたが、以前から中国から、いろいろなチャネルを通じて、訪中して山積する問題の解決のために努力をされてはいかがかというふうな御提案もあったことも事実であります。しかし、交渉事にはすべて相手のあることでありますから、我が方の計画や考え、もくろみだけでは問題は解決しません。そして、中国から要請がありましても、我々の国の方からその意思がなくては、ただ訪中しただけでは意味がない。私は、今回の訪中に際しまして、小泉総理と出発前に三回会談をして、総理の御意向を確かめてまいりました。
 細かいことといいますか詳細にわたる御報告は今この時間で申し上げることは不可能でありますが、今直ちに、先般の訪中の成果として、東シナ海のガス田の日中の正式協議というものが再開、第四回目の会合がもたらされるということは、トウカセン国務委員との会談の中で先方から御提案をいただいたわけでありますが、先ほど、外交ルートを通じて中国側からの連絡によりまして、東シナ海等に関する日中協議は三月の六日と七日、北京において開催されることが決定をいたしました。
 本件協議には、我が国から、小平資源エネルギー庁長官、経済産業省と、佐々江賢一郎アジア大洋州局長を初めとする関係の専門家を派遣し、中国からも外交部アジア局長が出席をされるということに相なっております。中断しておりました三回目の協議以来、今度は正式に四回目の会議が六日、七日という日程で開かれるわけでありますが、本件協議におきまして、東シナ海における資源開発の問題等について、両国において専門家の間で積極的な協議がもたらされるということになったことを今、この当委員会を通じて御報告申し上げ、今回の訪中に御協力をいただきました各党の皆さんに感謝を申し上げる次第であります。
 その他の問題につきましては、まず、前々から私のカウンターパートであります薄熙来商務部長との三回目の会談でありましたが、これによりまして、省エネそして環境問題等についてのフォーラムを開催するということが決定され、五月下旬に日本で開催する。そして、次回は中国で、そしてまた日本でということを繰り返しながら、これは長い時間をかけて対処すべきものと考えておりますので、我が国が中国の省エネあるいはまた環境問題にどのような貢献ができるか、真剣に取り組んでいきたいと考えております。
 また、中国側の経済発展、著しいテンポで進んでおるわけでありますが、当然、エネルギーの問題でデッドロックに差しかからないとも限らない。今の調子でいきますと大変な事態になる。中国が大変な事態になるということは日本も大変な事態になる、そういう仕組みでありますね。ですから、そこらのところを十分考えて、これは中国の問題だ、これは日本の問題だというよりも、日中双方がエネルギーや環境問題に対して問題点を共有しながら対応していくということが大事だと思っております。
 まだまだ御報告を申し上げなきゃならぬことはありますが、時間の関係もありますから、この程度にさせていただきます。
○伊藤(忠)分科員 ただいま、このたびの訪中につきましての成果を御披瀝いただきました。
 聞くところによりますと、まず、温家宝さんと日本の閣僚が会うのも相当ぶりだということなんですが、向こう側の薄熙来さん、薄熙来商工大臣じゃなくても、とにかく経済産業にかかわるトップ同士が会うのも、聞くところによれば何と九年ぶりというようなお話を伺いました。本来、これほど中国にたくさんの日本企業が出ておるわけでございますから、少なくとも、日中のトップ同士がもう少し、何度も何度も回を重ねながら会っていただくことは非常に大事なんじゃないかというふうに思っております。
 今大臣のお話にございました日中省エネ・環境総合フォーラム、ことし五月末に第一回目を東京で開催されるという方向だということを伺っておりますけれども、私ども昨年博覧会を開催いたしました愛知県は、大変な環境先進県だと思っております。県内の製造業の中にも環境技術にすぐれたものも多く、ぜひ現場を見ていただくこともそのフォーラムのどこかに入れていただくようなことを考えていただけないかなというふうに思うわけでございます。
 そういう点では、再度お伺いいたしますが、五月末の開催という日中のこのフォーラムにつきまして、どんな形で開催をしていこうとお考えになっておられるのか、この件につきまして最後にお伺いをしておきたいと存じます。
○二階国務大臣 この件に関しましては、恐らく資源エネルギー庁長官をヘッドにして体制を整えてまいりたいと思っておりますが、これは、経済界の皆さん、学者の皆さん、そして地方の行政の担当の皆様等、幅広いメンバーでこのフォーラムを開催したいというふうに考えております。
 五月ですから、今から準備にかかって十分間に合うというふうに思っておりますが、もし愛知県でそういう御希望がおありであれば、進んで資源エネルギー庁長官のところへ申し出をしていただければ、これからまさに準備にかかるところですから、大いに参考にさせていただきたいと思っております。
○伊藤(忠)分科員 ありがとうございます。
 ぜひ、私どもの産業技術、環境技術、こうしたものを先方の国に見ていただき、また私たちも学ばせていただく機会もつくらせていただければ大変ありがたいフォーラムだなというふうに思います。努力をさせていただきたいと存じます。
 続きまして、ちょっと話題を変えさせていただきますが、商工中金につきましてお話を伺ってまいりたいと思います。
 ちょうど本日の日本経済新聞の朝刊の五面に、去る二十三日の経済諮問会議につきましての記事が載っております。総理の一言というのが、ワンフレーズで「役所に引きずられるな」というのがぼんと載っているわけでございます。私は、この記事は余りよろしくないなというふうに思っておるんですけれども、まずもって、商工中金の民営化の決定に至った過程につきまして、少し御説明をいただければありがたいと思います。
○望月政府参考人 お答えを申し上げます。
 昨年の秋から、政策金融機関の議論が活発になってまいりましたときに、全国の商工会議所、商工会あるいは中小企業団体中央会などの中小企業関係の方々から、政策金融機関の柱でもあります中小企業関係の三機関について、一体どういうふうになるんだろうかという大変な心配の声が沸き上がってまいりました。
 その間、二階大臣は、官は民の補完に徹するんだという内閣の基本方針はもちろんのことであるけれども、政策金融改革につきましては、その過程において、全国四百七十万の中小企業の方々を不安に陥れるようなことがあってはならないということをまずもって基本路線として打ち出されて、過程を見ますと、昨年の十一月十四日の経済財政諮問会議において、大臣から、中小企業者のために役立つような改革は積極的にむしろ進めるべきだというみずからの政治御判断のもとに、商工中金の民営化の方針を打ち出されました。御決断をされたわけでございます。当時はまだ、政策金融改革の議論が本格化したばかりでございましたけれども、議論の方向性がなかなか定まっていない状況ではございましたが、そこの混乱に終止符を打って、この大臣の発言が政策金融改革の流れをつくったというふうに私どもとしては考えております。その後、十一月二十九日の経済財政諮問会議において政策金融改革の基本方針が取りまとめられ、十二月二十四日に行政改革の重要方針が閣議決定をされて、商工中金の民営化が決まったわけでございます。
 この間、私ども、大臣以下、この改革が、最終的には中小企業の方々のために役に立つ金融機関として、改革中も改革後もきちっとその役割を果たす機能を持ち続けるということが最も大切なことだということを一貫して主張してまいりましたし、大臣のリーダーシップのもと、一貫して私どもはそういう方針で臨んできたわけでございます。
 まだ途上ではございますけれども、ここまでの間、そういう方向で物事は進んできたというふうに考えているところでございます。
○伊藤(忠)分科員 私ども愛知県は、製造業出荷高日本一の県でございます。その日本一を支えているのが中小企業でございます。この人たちは、例えばバブル崩壊後の銀行のさまざまな改革の中で最も苦しんだ人たちであります。それにもかかわらず、私どもの愛知県は、地をはうような努力をして中小企業が頑張っております。その人たちのために商工中金を頑張っていい方向にしようと最初に大臣がおっしゃられたことは、よく私も記憶をいたしております。さらにまた、予算委員会におきましても、大臣の御決意を伺ったところでございます。
 それにもかかわらず、この記事の中を読んでみますと、小泉総理の言葉として、「「完全民営化なのだから、役所に引きずられないように」とくぎを刺した。」と書いてございます。だれに引きずられるべきなのかといえば、役所なんぞに引きずられるのではなくて、四百七十万中小企業者の皆さんに引きずられてこの改革は進めていただかなければならないというふうに私どもは思っております。
 むろん、中小企業庁に引きずられるわけではありませんし、また、官邸を中心とする、改革を恣意的にある方向に進めたいと思う役所の人たちにも引きずられてもらっては困るわけでございまして、改めて、担当大臣である二階大臣に、どういう方向でこの商工中金の民営化を進めていかれる御決意なのか、ここで新たにしていただきたいと存じます。
○二階国務大臣 私は、随分以前のことになりますが、ある金融機関のトップの方と話し合いをしておりましたときに、企業というものは限りなく融資をし続けてあげれば必ず黒字になる、こうおっしゃった有力銀行の当時頭取という名前であったと思いますが、おられました。
 私は、金融機関の人たちというのは、いいときは調子いいし、要らない金でも借りないかと言ってくる、今度いよいよという時期になったら、支店長がかわったり担当者がかわって、急に別の人が今度は厳しい取り立てにやってくる、そんなお話をしばしば聞くわけであります。
 今御質問されておる伊藤議員の御尊父も、かつては東海銀行の頭取として、極めて立派なバンカーとしてつとに有名であります。伊藤議員には失礼かもしれませんが、お父さんのそうした人徳のようなものがいまだに生きておられて、伊藤議員を後ろから見守っておるように私どもには思えるわけであります。それはなぜか。金融機関のトップとして、血も涙もある金融業の運営を指導されてきたからであります。
 したがって、今、いよいよこの商工中金は最終ラウンドを迎えようとしております。ただ民営化をすればいい、ただ完全民営化というタイトルだけあればいいというのではなくて、民営化後、今日の商工中金よりも、この商工中金に期待をし活用しておる中小企業の皆さんが使いでのいい、信頼の持てる、いざというときに役に立ってもらえる金融機関であってもらいたいということを願っておるのは、先ほど長官からもお話し申し上げましたように、全国四百七十万の中小企業は、じっとこの動向を見守っておるわけであります。
 私たちは、政党政派を超えて、この全国の中小企業の皆さんの期待にこたえなくてはならない。今御質問にありましたが、だれに引きずられるとか、だれに何かを言われて決着をつけるというふうな問題ではなくて、我々は、心静かに、全国の中小企業の皆さんのために政治家としてどうあらねばならぬかということを考えれば、おのずから結論は明らかであります。
 私は、ある中小企業の方にこういう話を聞きました。自分は、今から三十二年前、どこの銀行からも相手にされなくて、もう最後の力を振り絞って商工中金の門をたたいたときに、私の技術を信頼してくださって三億円の融資をしてくれた、私はそれを元手にして、あれから三十二年、今、千二百人を超える従業員を抱え、百億以上の資本金、年間三百億以上の売り上げをさせていただけるようになりました、私は商工中金の前を通るたびに、商工中金の何か催しがあるというと飛んでいって感謝の気持ちをささげる、それだけは私は忘れない、そうしましたら商工中金のトップの方は、あなたはこんなところへ来る人ではないじゃないか、あなたは大企業じゃないか、こう言われた、私は今はそういうところに位置するかもしれないが、私が零細企業で困っておったときに助けてくれたのは商工中金だと。
 これは裏返せば、こういうことに期待を込めておる人たちが路頭に迷うようなことのないように、我々は、経済産業省挙げて、今度のこの決着には、まさに真剣勝負をするつもりであります。
○伊藤(忠)分科員 最後に、今すばらしい決意を伺いましたけれども、私たち議員も、それぞれの選挙区で、本当に苦労した中小企業の人たちを承知いたしております。この人たちが、一体どこでどうやって力をつけてきたかということもよく承知をいたしております。中小企業の本当のインベスターとして、世界に出ていく中小企業を後押しするような立派な民営化をなし遂げていただけるように心からお願いを申し上げまして、私の質問とさせていただきます。
 ありがとうございました。
○高市主査 これにて伊藤忠彦君の質疑は終了いたしました。
 次に、笹木竜三君。
○笹木分科員 民主党の笹木竜三です。質問をさせていただきます。
 最初に、まちづくり三法の改正案が提出をされているわけですが、このまちづくり三法の改正案について、そのねらい、意図はどういうものであるのかを確認させていただきたいと思います。
○西野副大臣 このまちづくり三法、とりわけ中心市街地活性化の問題であるというふうに思っておるわけでありますが、御案内のとおり、時代とともに町並みが変化を来しております。
 例えば居住者も、あるところでは郊外にふえ中心地は減少を来す。車社会によって変化を来しておるんだというふうに思います。病院や学校、市役所も、どちらかというと郊外に移転してしまっている。要するに、中心的に本来あるべき施設が町の郊外に移転してしまった、こういう状況にもあろうかというふうに思っております。
 さらに、住民のニーズも大変変わってきておりまして、それに実は商業地域が必ずしも反応を示していない。例えば、店をオープンしている時間帯があると思いますが、五時なら五時、六時なら六時で閉店なんというようなことになりますと、働いている方々が帰ってこられて実際に夕食なりその他の準備をしようとしましても間に合わないとか、実はそのニーズに必ずしも対応していない。こういうことでありますれば、その町は、市街地というものが、その町のコミュニティーというもの自体が魅力を非常に低下してしまっているんではないか。
 これらのさまざまな複合的な要因がございまして、現在ありますほとんどが郊外に大規模施設を持ってしまっている、こういう立地した状況を反省いたして、その中から、中心市街地にはにぎわいというものがあってしかるべき、そういう点から、今回の各省庁との連携、あるいは多くの地域の皆さんの意見も聞きながら対応していこう、こういうことでございます。
○笹木分科員 確かに全国的にそういう問題があるわけです。
 そこで、これまでの例えばTMO活動、全国的にそういう問題があって、TMO活動で中心市街地の活性化をということで、地域によっていろいろな工夫をしてきました。計画もつくり、その前に協議会もつくり、そして実際に運営主体もつくり、進めてきたわけです。知っている事例でいいますと、中心市街地においてワンコインバスを運営して、高齢者も含めて来やすいようにしようとか、あるいは、文化施設、小劇場を中心市街地のビルの何階かに持ってきて人が集まりやすくしようとか運営を民活でやろうとか、いろいろな事例が出ているわけです。
 そういったこれまでのTMO活動との位置づけといいますか、今度またこのまちづくり三法の改正案を提出されて、それで基本計画をまたつくっていくということですが、これまでのTMO活動との位置づけ、それはどうなっていくんだろうということです。例えば、また新たに協議会を立ち上げて、計画もつくり直して、中心市街地活性化についてですが、そういった流れにいっていくのでしょうか。
○望月政府参考人 先生御高承のとおり、今回のまちづくり三法につきましては、単なる商業地域の活性化だけではやはり町は本当に再生しないということでございまして、やはり町全体の構想から理念を置いて、コンパクトにどうやって住んでいけるか、そういう人のいるところに商業は成り立つ、そういう前提で全体をコーディネートしたいというふうに考えてございます。それは、これまでのまちづくり三法の運営の、現行法の反省の上にも立っているわけでございます。
 そんな中で、今回、中心市街地活性化協議会というのが法律上位置づけられるわけでございますけれども、これは、したがって、商業の分野だけではなくて、まちづくり全般にかかわる方々が一堂に結集をして、まちづくりから商業まで含めてきちっとした統一的なコンセプトをつくろう、その中で、コーディネーターが入って総合的にやっていこうという、理想に燃えてやるわけでございます。
 もちろん、商業の部分につきましては、計画が具体化してまいりましたら、その全体の中で整合性のとれた計画としてある意味ではある部分改めてつくり直していただくところもあろうかと思いますけれども、その商業の計画もつくっていただいた上で支援をしていく、そういう格好になろうかと思います。
○笹木分科員 その地域の中での商業者だけじゃなくて、市民とか他の方も含めてそういった運動をということはわかります。
 それと、例えば市なら市全体の中での中心部と郊外部、こういった計画性ということもわかるわけですが、私が知っている事例でいいますと、そういった意識は別に民間の方は持たれていまして、中心部の商業者でも、いや、自分ら物を売っている者だけで、サービス業の者だけで、あるいはそこに立地している者だけでTMO活動をやっても限界があるんだ、そういう意識は、実際に住んでいる方、あるいは熱心にまちづくりをやりたい方は従来から持っておられます。
 ですから、これまでの計画の中でも、そういった意識を持って進められている協議会、計画あるいは実際の活動、そういったものはたくさんあるわけですが、法律改正の中で、すべてまた新たに協議会を、例えばTMOの主体についても、いわゆる商業者じゃない方もたくさん入れてやっている地域もたくさんもう既にあると思いますね。活動も、決して物を売るという視点だけじゃなくて、そういった活動、福祉とかそういったことも含めて計画に生かしている地域もたくさんあると思います。
 先ほど言われた主体を、商業者だけじゃなく、あるいは地域全体の中でのゾーニングとかも含めてやるという、その改正の意図はよくわかりますが、この中心部についてのTMO活動も、また新たに協議会を立ち上げて、計画を新たにつくるという作業を例外なくすべてやっていかれるということなんでしょうか。
○望月政府参考人 全国の具体のケースになりました場合には、それぞれいろいろな形が違うわけでございますので、その点について、現状との間での配慮というのは必要になってくるであろうと思います。
 しかしながら、今回、私どもが考えましたときに、国がかかわってくる部分、例えばさまざまな関連補助金というようなものがございます。それが、中心市街地活性化のために、事業として、一連のものとしてこれまでも一応位置づけられていたわけでございますけれども、現況から見れば、より一層連携を持ってやらなきゃいけないと考えたわけでございます。したがって、国の予算の出すべき出し方とか出す相手とかいうことをもう一回きちっとしませんと、補助金もなかなか出しにくいということもございます。
 したがって、全体の構成を、大変恐縮ながら、一部もちろん既存のものをはめ込むというのも実はあるだろうとは思いますけれども、再構成していただいて、新しい法律のもとで一応位置づけて、それで予算の執行等々が行われていくという仕掛けにはなろうかと思いますので、個別具体のケースになりましたらいろいろな弾力的なことはあろうかと思いますけれども、基本的な必要条件はそのようなことでないかと思っております。
    〔主査退席、斉藤(斗)主査代理着席〕
○笹木分科員 御説明はわかりましたが、ぜひ大臣でもお答えいただきたいんですが、実際の現場で、これは、商業者であれ中心部、市街地に住む方であれ、まちづくりを一生懸命やっている方の声です。恐らく皆さん方もよくお聞きになると思うんですが、国とかがかかわる事業で、常に、何年ごとに新たに計画をつくらされて、協議会もその上につくらされて、また数年たったら同じことをやらされる、もうこれは、非常に消耗するし、お金とエネルギーの無駄だ、現場からそういう声が非常にあります。
 ですから、これからのTMOは、こういう問題があった、こういうところが足りない場合が結構多い、そういう総括は当然必要でしょう。そういう総括をされた上で、今までの計画をどう生かすか。あるいは、地域によっては、また新たに協議会、計画、そういった流れは必要がない地域もあると思います。それをまた例外なく同じようなことを何度何度もやらせるというのが、もっと言いますと、必要もないのに調査費だけもらってとか、そういうことだってあったりするわけです。
 今言ったような、例外なしで、同じようなパターンで今後もやっていくということについて、大臣の御意見をお聞きしたいわけですが。
○二階国務大臣 ただいま御指摘のとおりでございまして、私自身でも、やはりそういうことを若いころから感じたことはたくさんあります。何とか計画というと、みんなそれぞれの県が手を挙げて、一生懸命陳情合戦を繰り広げて奪い合って、そのタイトルだけはもらってくるわけであります。もちろん調査費もつきますし、県も調査費を計上して一緒になって調査する。レポートだけがこんなにたくさん積み上がるわけでありますが、実際何が実行されたかというと、それは最初の意気込みとはほとんど結果が違っておる。そのころ担当役人も大臣も皆かわっておりますから、全く新しい感覚のようなことで同じようなことを言ってくるというのがありますから、私は、今度のこの計画も、かねてよりそれぞれの党内でも御検討いただき、大変練りに練って持ってこられたというか、そういう御提言があった、そういう経緯も承知しておりますので、今度こそという思いを持っております。
 しかし、やはり三法を完全に実施、実行できたとしても、要は、そこの地域の商店街の皆さんに魂が入っておるかどうか、本気でやる気があるかどうか。先ほどの御意見のように、調査費もらったからこれで何とか調査だけはしなきゃならぬという程度のことを幾ら繰り返したって、いい結果は出てこないわけであります。例えばお祭りにしても、やはり、商店街とそれぞれの地域の存続をかけて、同じ鉢巻き締めてやるにしても、真剣な鉢巻きを締めてやる祭りと、だらだらやっている祭りとは全然違いますね。
 そういう意味から、私は、今回は、私どもも力を込めて頑張っていきたいと思いますし、出先の経済産業省のそれぞれの局がありますから、その局も総動員して、やる気のある地域に対しては御協力を申し上げようと思っておりますので、どうか、今度の三法だけを仕上げて、その成果を見守っていただきたいと思います。仰せのような御意見、十分承って、このことに対して真剣に、その御意見におこたえできるようにしていきたい、このように思っております。
○笹木分科員 今度こそという意気込みであられる、非常にいいと思うんですが、もう一度確認しますと、結局、私も見ていまして、まちづくりとかいうのはやはり人ということに行き着くわけで、やる気のあった人材が出てきて具体的にまちづくりを続けている、そういうやる気を持ってやっている人材がさらに頑張れる仕組みになるかどうかというのが決定的に重要だと思います。
 ですから、今度こそという意気込みであれば、それはそれで結構なので、TMOでいろいろないい事例が出てきた、地域のNPOとの連携でもいい事例もたくさん出てきているでしょう。TMOの成果、こういったものを踏まえて、それをどう生かすか、こういった視点もぜひ、この新しい枠組みの中で意識を十分していただきたいと思うんですね。新しいいろいろな方をさらに加えていくのは大事ですが、そういう方のやる気がなくならないように、それをお願いしたいと思います。
 それともう一点、別の点ですが、JAPANブランド育成支援事業、このことについてお聞きをしたいわけですが、このねらいについてちょっと確認、どういうねらいで始められたのか。成功例、一つでも二つでもいいですが、そういったことについて御説明をいただきたいと思います。
○西野副大臣 今お示しのJAPANブランド育成支援事業でございますが、これは平成十六年から実施をいたしまして、それぞれの地域の特色ある製品、そういうものが、単に国内にとどまらず、ブランドとして海外市場にも通用するような、いわば地域が一丸となって取り組む新製品の開発、展示に支援をしてきたところでございます。
 具体の例、いろいろあるのでございますが、たまたま先生の御地域だと思いますが、福井県の鯖江市で、鯖江商工会議所が地域の眼鏡製造につきまして大変な取りまとめ役をされまして、これが平成十六年度の「THE291」。これは海外に出しますので数字で書いておりますが、日本語の発音ではフクイになるのです。「THE291」ブランドを確立いたしまして、取り組んだ実例がございます。
 こういうふうに、単に国内だけではなくて、デザイン性にもすぐれておりますと、そのことが結局、フランスや中国等々においてもこれを出展して、その結果、その外国においても商取引が成り立つ。現に中国、韓国で商談が成立しておるようでございまして、具体的に金額を申し上げますと、昨年で、締めて一千二百万円の売り上げが上がっている。しかも、中国では三百万、同じく韓国でも三百万そのうちの売り上げが上がっている。
 こういうことでございますので、これは、すばらしい先生の御地元の成功例ではないかというふうに思いまして、今後とも、こういう点に着目をしていきたいと思います。
    〔斉藤(斗)主査代理退席、主査着席〕
○笹木分科員 海外まで実際に販路を広げるとか商談成立を目指す、いいねらいだと思うんですが、地場産業でなかなか活路が見出せないところというのは結構共通性があるのかなと。もうよく御存じだと思いますが、新しい技術を開発したり研究したり、あるいはつくるという技術はかなり、それこそ世界の中でも超一流のところがあります。私の地元でももちろんそういう品物はたくさんありますが、結局、それを実際に売っていく、マーケティングをするとかPRするとか、さっきデザインという話もありましたが、そういったことも含めて、こういったことで、結果的に、うまくつくるけれども結局売れない。売れるものをつくっているんじゃなくて、つくったものを売ろうとしているという悪循環が結構共通性であるのかなと思うんです。
 そういった中で、この事業において実際にジャパン・ブランドに指定されて、具体的にどのようなバックアップを今されているのか、これも確認をさせていただきたいと思います。
○望月政府参考人 まさに先生おっしゃるとおりで、いいものをつくる能力というのは、地域に相当いろいろなバラエティーを持ってあるわけでございます。問題は、それをその地域以外のマーケットに合ったものにして、そしてそこへマーケティングとしてどうやって売っていくのかということのノウハウが欠けているのが地域の現状でございます。
 したがいまして、私どもが支援をする際の一番大きな柱は、一つは、製品等の価値を向上させて、そういう違うマーケットで売れるものに変えていくためのデザインなり、あるいは新製品の開発のための言ってみれば支援、デザイン支援とかそういうところで専門家を派遣したりしてそれをお手伝いする。例えば、イタリア人のデザイナーを呼んでくるというようなことが地域独自ではなかなかできないような場合に、私どもがお手伝いをして、適切な人がいれば連れてくるというようなことをまず一つやります。
 それからもう一つは、具体的にいいものができたときに、それをねらっている市場に紹介をするということがルートがなくて非常に難しいわけでございまして、そのために、展示会の参加だとか、場合によっては、国内だけではなくて海外の、今のお話にありましたように上海だとかパリだとかいうところの展示会に参加をする、あるいはそのための費用をお手伝いするというようなことを中小企業の基盤機構とジェトロが協力をいたしまして支援をする、そういうようなところが実際は柱になっているわけでございます。
 ブランドのためにはまだまだほかにもいろいろしなきゃいけないことがございますが、大きな柱は以上二点でございます。
○笹木分科員 実際に売る活動とかマーケティングとかデザインとか、そういうことを重視してお手伝いをするということですが、ちょっとこの手続で確認をさせてほしいんですが、これを申請するのは、地元の産業にかかわる商工会であったり商工会議所がコーディネートをして、そしてプロジェクトを提案していくということなんですよね。
 それで、例えば、単体のその企業だけではそういった申請とか新しい試みをやっていく余裕はなかなかないけれども、共同でやっていこうと。これは必要だけれども、先ほど眼鏡枠の例も出していただきましたが、それだけじゃないと思います。
 全国的にそうだと思うんですが、その産地全体の業界全体が参加して賛成して提案、こういう形になりますと、もう非常に魅力のない提案になってしまったりすることもあるわけですが、その団体に加盟している方の中で、例えば三社、四社、五社、そういった方々が提案をし、そしてそれが実際の事業化になっていく、そういう事例は、実際に今までに申請をして認可も受けているという状態になっているんでしょうか。
○望月政府参考人 中心となる、コーディネートする場所は、地域の唯一の経済団体であります商工会とか商工会議所が適切だろうと思いますけれども、その際に、全会員が、その業界全体が合意をするというのは、先生おっしゃいますように、これはなかなか難しい話でございます。
 むしろ、そういう新しい試みをしよう、新しいマーケットをねらっていこうというような方はその地域のどちらかというと若手の経営者の方々などに多いわけでございまして、そういう方々が何社かでも集まって、一応商工会議所なり商工会はこのグループを推そうということは決めていただいた方が私どもとしても選びやすいわけでございますので、そういうことはしていただきたいんですけれども、その積極的な一部の方々の集まりを私どもとしては前向きに受けとめて、いいものであればこういう制度にのせていきたいというふうに思っているわけでございますし、具体的なケースの場合でも、そういうケースがむしろ多いかと思います。
○笹木分科員 それで、十八年度からその支援事業の内容が一部変わるというふうに聞いたんですが、どこが一番変わるのか。予算的にはむしろ一つ一つの事業については減るのかなと思いますが、そのことについても確認させてください。
○西野副大臣 予算的には、本年度、十七年が九億円でございますし、十八年ではそれをさらに十億円にふやそう、そのようなことを考えておるんですが、おおむねこれらのものが新年度からは、先ほども同じような質問がございましたけれども、できるだけ継続性が持てるように、単年度にしないで複数年引き続いて支援をしていくような仕組みにしていきたいというふうにも考えておるところでございます。
○笹木分科員 これまでの実績ですが、大体どのぐらいの件数が申請されて、どのぐらいが実際に採択をされているんでしょうか。
○望月政府参考人 十七年度のケースだったと思いますけれども、大体六十件ぐらいの案件が出てこられまして、中身を審査いたしまして、三十件ぐらい決定しているというのが十六年、十七年のケースだったと思います。
○笹木分科員 一事業というか、主体の側からいうと大体どのぐらいの平均ですか、多いところと少ないところで、額ですが、一事業当たりでいいますと。
○望月政府参考人 先ほど来申し上げておりますようなソフト的な支援でございますものですから、金額自身はそんなに大きい金額ではございませんで、私どもの目安としては、一件当たり二千万円ぐらいの補助事業というふうに考えております。
○笹木分科員 では、その内容ですが、十八年度からは一部変更があると聞いていますが、これまでは使えなかったところに、例えば販路拡張とかそういったことには使えるようになるのか、展示会だけじゃなくて商談会とかそういったものも含めて、比較的使い方は、少しでも自由になるのかどうかというのも確認させてください。
○望月政府参考人 一番大きい違いは、先ほど申し上げましたように、三年ぐらいの継続支援というのをしていってほしいという声も非常に強いものですから、そこが一番大きい違いでございますけれども、先ほども申し上げましたように、ブランドの確立をするための試作品の開発とかデザイン開発だとか、それから国内外の展示会への出展などについて幅広く補助金を出せるように、柔軟に出せるようにしようということが大きいところでございます。必ずしも全部新規ではございませんので、今までのところ、そういう意味では弾力的に拡大をしているということでございます。
○笹木分科員 販売の事業についても可能になるということですよね。
○望月政府参考人 販売そのものをすべてあれするわけではございませんけれども、販売につながるような事業活動というのもできると思います。
○笹木分科員 もう余り時間がないみたいなので、最後に大臣にまた御意見をいただきたいと思うんです。
 一事業当たりでいいますと額的には大した予算じゃないと思うんですが、ブランド力ということが先ほどのお話などでありました。このブランド力というのは確かに大事だし、マーケティングとか海外の販路をつくっていくということもそういった地域の産業にとって非常に大事だと思うので、ぜひこういったことをもっと重点的に、あるいは、同じ役所の中でも、マーケティングのための協力とか販路拡張のための協力とかデザイン面での支援とかいろいろあると思うんですが、地域におけるブランド力を強くするということで、もう少し重点的に、ほかの予算と合体させてもいいと思うんですが、そういった発想でもう少しできないのかどうか、基本的な姿勢で結構ですので、最後に御意見をいただきたいと思います。
○二階国務大臣 地域ブランドを確立することを役所が支援すると同時に、今度は、今まで御議論ありましたように、ジャパン・ブランドということで、地域の産品を大きく日本代表選手として世界に売り出す、送り出す、そういうことを考えておるわけであります。
 また逆に、私ども経済産業省が中心になって行っている事業の一つに、発展途上国の皆さんに力をつけてもらおうということで、ジェトロ等の協力を得て、先般来、各地で展示販売をやろうということで、今、経済産業省の中の一階のフロアで展示を行っております。
 これは、経済産業省としては、通産省と言われた時代からずっと振り返ってみましても、経済産業省の役所で物品販売のお手伝いをするということは初めてのことでございますが、先般、発展途上国二十四カ国の大使が参りまして、この催しに対して大変感謝をしてくれておりました。それならば、今度は、一週間ほどお貸しするから、一国でおやりになったらどうだということを言っておるんです。
 これは、今笹木委員からの御提言のとおり、地域のそうした意気込みを経済産業省がバックアップするということにおきましては、ありとあらゆる方策を考えて、元気で、やる気のある、そういう人たちを支援していきたいと思っておりますので、今後、ケース・バイ・ケースで考えて、一件幾らというような予算で何年で終わりというような、余りそういうことにとらわれずに、これはもう一息押せば立派なものになるということに対しては、地方の経済産業省の出先と協議しながら、各県にも御協力を願って対応していきたいと思っております。
○笹木分科員 もう時間が終わりましたので、終わります。どうもありがとうございました。
○高市主査 これにて笹木竜三君の質疑は終了いたしました。
 次に、前田雄吉君。
○前田分科員 民主党の前田雄吉です。
 二階大臣におかれましては、中国からお帰りでお疲れのところ、恐縮でございますけれども、三十分いただきまして、御質問させていただきます。
 私も、中国から先週末行ってまいりまして帰ってきて、唐山の人民政府のお招きで、投資環境視察団の団長で行かせていただきました。二階大臣もお気づきでしょうけれども、中国の経済成長はもう本当に目まぐるしいものがありますね。
 そこで、きょうは、我が国におけるネットワークビジネスについて御質問申し上げます。
 中国は、WTOに加盟いたしまして世界標準のビジネスモデルを求める、その中にネットワークビジネスの導入というのがありまして、昨年末に法整備もきちんとされておられました。中国ですらと言ったら言い方が申しわけないですけれども、それに比べて我が国は、このネットワークビジネスに対して、無知、無理解、誤解、偏見、勘違いというものにさいなまれまして、その中で我が国における立法政策がなされてきたというふうに私は思っております。
 アメリカにおきましては、フランチャイズと並んで、ネットワークビジネスは二大ビジネスの一つであります。全米の商工会議所の会頭がアムウェイの会長でありますし、そうしたことでもわかりますように、しっかりと社会的にも認知されているわけであります。
 我が国では、それに比べて、本当に偏見、誤解。と申しますのも、我が国に入りましたときに、いわゆるマネーゲームに使われてしまった、残念な悲しい過去の歴史があります。ですから、今もその誤解、偏見が続いておりまして、私はこれを払拭しなきゃいけない。もちろん、違法なものは厳格に取り締まって、育成すべきものはきちんと育成していくというのが我が国の産業政策で大事ではないかというふうに思っております。
 そこで、毎年、一昨年も昨年も同じ質問をさせていただきました。経済産業省におかれましては、このネットワークビジネスは、何万人の方が従事されて何兆円の産業であるとお考えでしょうか。御質問申し上げます。
○迎政府参考人 お答え申し上げます。
 御指摘のネットワークビジネスというのは、特定商取引法における連鎖販売取引というふうに定義されている取引の形態と思います。この点の連鎖販売取引のみのデータというのは私どもで保有はしておりません。
 一つには、訪問販売協会世界連盟が、アメリカでダイレクトセリングと言われるふうな取引形態、これは訪問販売と連鎖販売取引の数字を合計したものに相当するというふうに思っておりますけれども、日本については、この数字は、二〇〇三年のデータとして、約三兆円、携わっている販売員の人は二百万人であるというふうな数字を発表しております。
 私ども、連鎖販売取引のみを区別して集計した統計データを持っておらないので、現時点ではちょっと御紹介できませんが、私どもとしても、現状把握のための調査というのを今実施しておるところでございまして、こういうふうなものがまとまりましたら、そういうふうなある程度のものがわかるのかというふうに考えておるところでございます。
○前田分科員 昨年も同じ数字を出されましたね。経済産業省、やはり私はしっかりとお調べいただきたいと思います。現状をまず把握することなしに何の立法政策もできないわけでありますので、きちんとまず現状把握、また来年も私は同じ質問をこの時期にさせていただきますので、きちんと調査して調べていただきたい。
 去年と今お出しになった数字は、私が申し上げたWDSA、世界直販協会、ダイレクト・セリング・アソシエーションの推計値であります。それから、後の三兆円というのは訪販協の出されています数字であります。大体その半分がこのネットワークビジネスではないかというふうに言われておりますけれども、私どもは、この産業は六兆円の八百万人が従事する産業であると考えております。
 それぐらいに成長している産業でありますので、これはきちんと経済産業省におきましても把握していただいて、先ほど、調査というふうに言われました。この調査、私は数週間前にホームページで見つけましたけれども、四百万円の予算で、数週間前に出されたその調査のことですね。ちょっと確かめたいです。
○迎政府参考人 調査につきましては、ちょっと予算額は存じませんけれども、公募をいたしまして、委託先として、帝国データバンクに委託をいたしまして、既存のデータ等の収集、補完、あるいはその分析、推計に基づいて、市場規模、従業員数等のマクロデータをまとめ、推計をするというふうな内容のものを今実施しておるところでございます。
○前田分科員 私がまた同じ質問をするからといって慌ててこんなことをやられるんじゃなくて、本当に、宣言しますけれども、また来年同じ質問しますからね、きちんとお答えください。
 それから、お願いしておきたいんですけれども、そうした調査をせっかく税金を投入してされるわけですので、結果についてはきちんとすべて開示していただきたいと思いますが、いかがですか。
○迎政府参考人 調査の内容につきましては、個別企業のヒアリングの結果とかも含みますので、どういった形で公表するかというのは、得られた結果を見ながら検討してまいりたい、こういうふうに思っております。
 以上でございます。
○前田分科員 もちろん個人情報を出せというわけではありませんので、それ以外の全体的な数字がつかめるもの、このネットワークビジネスにかかわる数字がつかめるものについてはきちんと開示していただきたいと思います。これはどうですか。
○迎政府参考人 先ほど申し上げましたように、公表して差し支えないというものはぜひ公表をするという方向で考えたいと思っております。
 以上でございます。
○前田分科員 そうですね。ぜひこの点、まず、基礎的な数字がなければ何も議論できないわけですから、何年も何年もほったらかしであってはいけないと思います。きちんとやってください。
 では、私は、このネットワークビジネス、先ほど申しましたように、非常に、我が国に入ってきて以来、誤解、偏見等が渦巻く中に置かれております。一部の、ごく本当にわずかな悪質な人のために、まじめにこの業で汗を流しておられる方、あるいは納税の義務をきちんと果たしておられる方が迷惑しております。ですから、違法な人は、違法な企業は厳格に取り締まる。これは、私は基本になければいけないと思うんです。でないと、まじめにこの業にいそしまれる方が迷惑をする。
 そこで、私は、警察庁に伺いますけれども、昨年、どのぐらい取り締まられたのか、何人取り締まり、何件あって、何億円その数字が挙がったのか、お聞きしたいと思います。
○巽政府参考人 お答えいたします。
 マルチ商法に係ります事件の昨年の検挙状況といたしましては、特定商取引法違反で一事件五人を検挙したところであります。これは静岡県警察が検挙したものでありますけれども、健康食品等の販売会社が、健康食品等の連鎖販売取引についての契約を締結した後に、その相手方に契約内容を明らかにする書面を交付しなかったというものでありまして、同社は約六百人の会員に対し総額約三億六千万円分の商品を販売していた事件でございました。
○前田分科員 それで、この取り締まり実績として何億円挙がったわけですか、お聞きします、再び。
○巽政府参考人 ただいま申し上げましたように、六百人の会員に対しまして総額で約三億六千万円分の商品を販売していたということでございます。
○前田分科員 確認申し上げました。
 ですから、先ほど私は、この業態というのは六兆円で八百万人の産業だというふうに申し上げました。これは別に根拠がないわけではないんです。その中で、今警察が取り締まられたのはそれだけであると、ごくわずかでありますので。確かに、私は、警察としては取り締まりにくい業態だとは思います。それはどうしてかというと、やはり定義に困る。
 今までの我が国におけるネットワークビジネスを取り巻く法改正は、この定義の改正の歴史でありました。つまり、このネットワークビジネスとはどういったものであるかという定義の改正をずっとしてきたわけであります。特に平成十二年で特定負担の概念を取り払って、すべて一つの定義に入れてしまいました。つまり一本化したわけでありますけれども、そのために、規制すべきビジネス形態と育成すべきビジネス形態をどう峻別するべきかということがあいまいになってしまったわけであります。この区別を経済産業省においては今後政策にどのように生かされるのかを御質問申し上げたいと思います。
○迎政府参考人 連鎖販売取引の定義の改正というのは、御指摘のように、平成十二年に法律の改正を行いまして特定負担の下限を廃止したわけでございます。これは、契約上の負担額を従来の二万円というふうなものが決まっていたものを二万円未満にしながら規制逃れをして高額負担を負わせるようなものが、いわゆる脱法が出てきたというふうなことで定義を改正したわけでございます。
 ただ、そもそも、連鎖販売取引の法律の対象になったから、これがいいとか悪いとか、こういうふうなことではないというふうに私ども考えておりまして、定義に当たっても、これは、販売組織や個人販売員の活動が、法律に従って適正に行われていれば、必ずしも問題が生ずるわけではないわけでございます。
 したがいまして、私どもとしては、現実に、そうはいいましても、トラブルを起こしている事業者もいるというふうなことで、法に違反する悪質事業者を排除する、それで連鎖販売取引の公正確保を図っていくというふうなことが重要であると思っておりまして、警察の取り締まりのほかに、私どもも行政権限として今年度には既に二件について業務停止命令を行い、十件については改善の指示を行っているところでありまして、引き続き法に違反する悪質事業者の排除には力を入れていきたい、こういうふうに考えております。
○前田分科員 やはり、まず、定義いかんによっては悪質な事業者とみなすべき業態も大きく変わってくるわけでありますので、きちんともう一度この定義を見直していただいて、悪質なものは取り締まる、そうでないものはきちんと評価して育てるというのは、私は産業政策の基本であると思っております。
 さらにまた加えますと、連鎖販売ということで規制をかけると、問題のある悪質なマルチ商法も健全なネットワークビジネスも同じように規制されてしまう。また逆に、育成しようとする場合も、健全なネットワークビジネスも悪質なマルチ商法もこれまた育成されてしまうという非常に自己矛盾を来すようなことに陥ってしまいますので、私は定義の問題は軽視しちゃいけないと思います。ですから、きちんともう一回この定義も省内でまたお考えいただいて、この定義の仕方でいかようにも、健全なものであるか、あるいは悪質なものであるかという区別がされるわけでありますので、この点をきちんとこれからの行政に生かしていただきたい。これについてまたどう思われますか、再び。
○迎政府参考人 定義ということでございますけれども、先ほど申し上げましたように、実態として特定負担というものを決めるというふうなことが脱法行為を生んだというふうな事実がございます。
 それで、連鎖販売取引というのは、個人を販売員として勧誘をいたしまして、さらにその勧誘された販売員が他の人々を次々に勧誘をして、多段階に組織を拡大するものでございます。上位に上がった会員ほど利益がふえる仕組みというふうなことでございますので、この点において、虚偽説明とか無理な販売勧誘とか、あるいは下位の販売員の過剰在庫といったようなトラブルを発生する誘因を持った取引であることは事実でございます。
 したがって、今申し上げましたような虚偽の説明とかそういったことがないように、法律をしっかり守って、その定義には当たっても、適正に事業をやっていただければこれはトラブル等も生じないわけでございますので、そこのところは、きちっと法律の義務を果たしていただくというふうなことであろうと思っております。
○前田分科員 まさしく本当にそのとおりで、きちんと遵法の精神でやっていただきたいというのは当たり前の話です。
 私は、昨年、国民消費生活センター、これの苦情件数のカウントの仕方についてお尋ね申し上げました。そのときに、クーリングオフはどのようにしたらいいですかという問い合わせが、これは苦情か問い合わせか、苦情にカウントされるというのを聞きまして驚いたわけですけれども、こうした苦情件数のカウントのあり方が、その後どのように改正されたのか、一回伺いたいと思います。
○田口政府参考人 お答え申し上げます。
 国民生活センターや各地の消費生活センターに寄せられます消費生活相談でございますが、その内容に応じまして、苦情、問い合わせ、要望と三つに大別されますが、国民生活センターにおいて運営しておりますPIO―NETシステムでございますが、このシステムにおきましては苦情を集計対象とするという扱いになってございます。このPIO―NETシステムに一般的な問い合わせのようなものが入ってくることのないように、昨年四月、国民生活センターから全国の消費生活センターに対しまして通知を行いまして、趣旨の徹底を図っているところでございます。
○前田分科員 そのように、単なる問い合わせが苦情にならないように、そうすると、また基礎的な数字が誤るわけですので、きちんと集計していただきたい。相談件数二万件ということですので、これもどのような内容になっているのか、この根拠にもかかわる重要な問題ですので、基準の方、きちんとしていただきたいと思います。
 それから、同じく経済産業省についてお尋ねしますけれども、これは、ネットワークビジネスを取り巻く法制度の問題ですけれども、このネットワークビジネスに加入する入り口のみの規制であると私は思うんですね。さらにまた、正確に言うならば、クーリングオフの制度がありますので、出口についてもちゃんと規制もある。入り口と出口だけで、その間の、このビジネスを健全にどう育成、発展させるのかということが我が国の法制度の中には欠落していると私は思うんですね。
 韓国のように、年間で幾ら以上の負担を強制してはいけないとか、あるいはコミッションがどうだとか、そういうふうに明記してある法体系ではなくて、ネットワークビジネスを取り巻く日本の法制度は、出口と入り口だけで、中間の、実際にその業にいそしむ方のための法律が欠落していると思いますが、この点についていかがお考えでしょうか。
○西野副大臣 先ほども少し御質問で、答えも一部は出ているかと思いますが、いわゆる連鎖販売取引法の問題だと思います。
 これはもう、迎審議官が説明をいたしましたとおり、組織がとにかくでかくなればそれだけ、端的に言ったら、会員は収入が多い、利益がふえる、こういう仕組みでございますし、ですから、その間には虚偽の説明等があったり、大阪弁で恐縮でございますが、これやったらもうかりまっせ、こういう短絡的な、いわゆる虚偽説明あるいは誇大広告、こういうものが途中であった場合、あるいは書面で十二分な説明がしてなかった場合、そういう場合は、これはルールには違反するわけでございます。
 このあたりの問題は、ずっと以前からそのまま法改正なしに来ておりますが、一昨年、十六年にこの法の改正がありまして、今度は、お示しの退会、出口のときの適正な条件をつけたわけであります。それは、退会のときには、いわば、たまったといいますか預かったといいますか、返品のできないものが多く集まってしまっている、本人に負担がかかってしまっている、こういう場合は、十二分にそれを、取り消しのルールができるような制度にしたとか、退会における未使用品のルールが一部改正をされたわけであります。
 したがいまして、今後、これらの連鎖販売取引等によってはトラブルが比較的起こりやすい状況にあるというふうに私は思っておりますので、現体制の中で、法をしっかりと運営、執行していくように尽くしていくべきだというふうに思っております。
○前田分科員 もう本当に、それは副大臣が言われるとおり、法を破る方に対しては、やはり厳格に取り締まるというのが基本です。遵法精神が十分な方、法を守る方については、私は、保護、育成する、その形が必要であると思います。保護、育成すべき基本法がこの業態には必要であるというふうに私は思っております。
 そこで、もう一点。ネットワークビジネスの会社は社会的な差別や偏見にさいなまれています。例えば、公的施設が、セミナールームが借りられないとか。また、特に金融庁にお尋ねしますけれども、これはあくまでもうわさでありますけれども、金融庁において、ネットワークビジネス業界への融資はするなという口頭の指導があるやに伺っておりますけれども、これは事実でしょうか。
○山崎政府参考人 お答え申し上げます。
 一般に、金融機関の融資は適切なリスク管理のもと各金融機関の経営判断に基づいて行われるものでございます。金融庁におきまして、適法に行われる特定のビジネスに関しまして融資をしてはいけないという指導を行っているということはございません。
○前田分科員 今、ネットワークビジネスについて、口頭でそんなものはない、金融庁はそんなものは指導していないという言質をきちんと得させていただきました。ありがとうございます。
 今、ネットワークビジネスの話をずっとしてきましたけれども、やはり、世界で認知されている二大ビジネスであります。フランチャイズと並ぶこのネットワークビジネス、きちんと、私は、法を破る者については厳格に取り締まる、この態度が必要だと思います。
 一方、遵法、そして納税の義務をきちんと果たされる皆さんについては、保護、育成すべき基本法が必ず必要であると思っておりますので、今度、きちんと今の現状調査をされた上で、私は答えを出していただきたいと思っております。
 最後になりましたけれども、冠婚葬祭互助会、これについて一問だけ質問させていただきます。
 若い男女が三千円の積立金を出して、これは若い人たちの夢です、前受け金という形で三千円ずつ積み立てて、互助会に預ける。その前受け金をもとに、結婚のときに安く結婚式を上げられるとか、そういう前受け金の制度があります。それが二兆円全国であると言われていますけれども、この不況の中でこの前受け金が食いつぶされる。
 互助会の業界に聞きますと、お互いにつぶれないように、互助の精神に基づいてやっているからと言われますけれども、やはり私は、もしものことがあったら、若い男女の、若い皆さんの夢が消えるわけでありますので、そんなことがあっちゃいけない。ですから、経済産業省として、どのようにこの前受け金の確保についてやられているのか、お答えいただきたいと思います。
○西野副大臣 いわゆる互助会の冠婚葬祭の制度ではあるだろうというふうに思っておりますが、これは、事前に積み立てをする、おめでたの結婚式もあれば、逆の葬儀のためのものがある、その役務のいわゆるサービスだと思っております。ですから、掛金が前払い分割であったり、ところが、冠婚葬祭の不幸の方になりますと、実にこれは長いものがあるんですね、いつ来るかわからないわけですからね。こういうものから、消費者の保護のために、積み立て方式で前受け金を保全する措置を実は講じておるわけであります。
 さらには、具体的に申し上げますならば、この互助会自体が許可制となっておりますので、今申し上げた前受け金はおおむね二分の一を保全する義務があるわけでございまして、事業者に対して、それらがしっかりと守られておるかということを立入検査をしたり、改善命令を場合によっては行うことが可能ということになっておるところでございまして、今後とも消費者を保護するためにこれらの仕組みを厳正に指導監督していきたいと思っております。
○前田分科員 ありがとうございます。
 若い方たちの夢です。そして、この前受け金、きちんと保全されますようにお願い申し上げまして、私の質問を終わります。
 どうもありがとうございました。
○高市主査 これにて前田雄吉君の質疑は終了いたしました。
 次に、関芳弘君。
○関分科員 私は、自由民主党の関芳弘でございます。
 本日は、予算委員会の分科会で、経済産業に関します質問の機会をいただきまして、まことにありがとうございます。
 私は、去年の九月の総選挙に初めて当選させていただき、約半年がたったわけですが、その半年間で、私の選挙区でございます兵庫県神戸市の須磨区、垂水区をいろいろ回っておりまして、この地域に関係の深い案件がだんだんと見えてまいりました。本日は、この同地域に関係の深い案件や、また、神戸市が最も重要として考えております案件につきまして質問をさせていただきたいと思います。また、案件につきましては、経済産業省と協働をお願いいたしたい道路関係、また、水産関係につきましても質問項目に含めたいと思いますので、何とぞよろしくお願いいたします。
 なお、私は、政治モットーとしまして、愛と緑と商売繁盛と掲げております。商売繁盛、これは、経済発展のもとでございまして、経済発展に一生懸命努力したいと思っておるところでございます。モットーの真ん中に掲げております緑につきましては、環境の緑を当初想定しておりましたが、経済問題に最近非常に力を入れておりますので、自由民主党の経済産業部会長の松島みどりさんのみどりではないかと言われるほど経済産業に力を入れたいと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。
 まず、第一番目の質問項目でございます。これは、まちづくり三法に関連する案件であります。
 それは、私の選挙区でございます神戸市の垂水区のJR垂水駅前の商店街についてでございます。そこには大型のスーパーが三店舗、ジャスコなどが入っておりまして、その周りには小型の店舗がたくさん所狭しと集まっておりまして、すばらしい垂水の駅前商店街を形成しております。この垂水の商店街は、ただ、全国の商店街と同様、やはり今後いかに活性化をしていくかという大きな問題も同時に抱えております。そして私も、その商店街の理事長とともに、日々どうやって活性化していくかという方策を打ち合わせしておるところでございます。
 このような中、去年の十月の末に、その中心の役割を担っておりましたダイエーが撤退をしてしまいました。このダイエーは、敷地にしまして約一千坪、地上は四階で地下は一階ございました。そのダイエーの今の跡地につきましては、退去後、建物はそのまま置いておかれまして、扉なんかの前につきましてはロープが張られ、非常に寂しい状況が続いておるところでございます。そして私も、その商店街の理事長とかと、いかにこの後やっていくのか、打ち合わせをしているところでございますが、なかなかいいアイデアが浮かばないのも事実でございます。
 私は、地域の代表として国会に送っていただいておりますので、何とかこの国会として、日本全国のいい知恵を、この垂水の商店街の駅前の繁栄のために尽くしてまいりたい、そのように考えておるところでございます。
 そこで、質問でございます。このように、今、商店街の活性化についてはいろいろな方策があると思いますが、その中で、すばらしいどのような案件がありますか、御教示を願いたいと思います。
○望月政府参考人 商店街の振興につきましては、さまざま地域地域の方々の工夫と努力によりまして活性化をしているところがあろうかと思います。今御質問の点について、必ずしも今私ども体系的にお答えできる準備ができておりませんけれども、大臣からの最近の御指示もございますので、それを集大成してきちっとしたものにしたいとは思っております。
 ただ、今現在、まず一つの手だてといたしましては、全国の商店街振興組合連合会が、ホームページ、メルマガでございますけれども、「あきんどプラザ」というメルマガを出しておりまして、その中で、私どもも協力して集めた情報などを、全国の商店街が、そういう努力をしておられる方のもとに届きますように、そのメルマガにいろいろな活用事例を載せていることも事実でございます。それからまた、さまざまな御意見などについても、そこに寄せられている方々もたくさんおられることも事実でございます。
 私も、今の仕事、もう数年やっておりますけれども、その前にも商務流通審議官をやっておりまして、幾つかの商店街をそのころから、ごくわずかでございますけれども、見て回りました。基本はやはり人が集まる理由をつくるということではないかと思うのです、にぎわいをつくるためには。その人が集まる理由をつくるためにそれぞれのところで工夫をしておられるわけでございます。
 専門家のアドバイスをする方々もたくさんおられるわけですが、例えば、ちょっと長くなりますから簡単に申し上げます。
 東京ですけれども、亀戸サンストリートという、ある大会社の工場跡地を利用して再開発をしてつくった、言ってみれば商店の集まりの場があるわけでございます。ここはもともとすばらしい立派なショッピングセンターをつくったらどうかという構想があったわけですけれども、そんなことよりも、あるアイデアを持っておられる専門家の方がおられて、ここにむしろ広場をつくった方がいいと。あの辺一帯は土地がないものですから、御老人の方々などが集まってきてお話をする場もだんだんなくなってきているわけであります。
 そこに単に広場をつくって、その周りに二階建ての店を集めたというだけで、まず人が集まってきて人だかりができた。そこで、むしろデビューしたいと思っているんだけれども機会のない町のアマチュアからプロになりかけの歌手の方々などに、ただでやらせてあげたということをやり出したら、そこに人がまた集まってきて、そこから何かCDを出した人もいるとかいうようなことでございます。
 そういったにぎわいをつくろうとする努力、こういうことも、実はほっておいてそれができるわけではなくて、そこをちゃんと、日程をコーディネートして、そういう人に何をさせるかというようなことをやるような、ボランティアではないんですけれども、そういう商店街、まちづくりみたいなものの中心になる方がおられて、いろいろな人に声をかけてそういうことをやられた。あるところまでくると非常にいい回転になっていく。
 そういうような工夫をしておられる方が、たまたま私も存じ上げておるので、今一例を申し上げましたけれども、もっと数多くいろいろな例があろうかと思いますので、この点につきましてはきちっとまとめて御報告したいと思います。
○関分科員 ありがとうございました。本当に今のはいい活用事例だったと思います。
 これを地元に戻りまして、いろいろその事例を紹介させていただきまして、私も、地域と一丸になりまして、商店街の発展、これは地域の夢でございますので、頑張ってまいりたいと思います。ありがとうございました。
 では、続きまして、二つ目の質問をさせていただきます。
 二つ目の質問でございますが、神戸市の垂水区にはマリンピアという、神戸市が事業主体でございます大きな総合施設がございます。これは、東西約六百メートル、南北三百メートルで、埋立面積に至りましては十八・五ヘクタールの大きな臨海総合施設でございます。そこの施設の中には、民間の商業施設や水産体験学習館、また海洋文化施設や海洋牧場、いろいろそのような施設が集合体として、今非常に大繁盛しているところでございます。ただ、残念なことに、このマリンピアに至る道路につきましては、非常に混雑しているのが現在の状況でございます。これは、神戸の須磨区、垂水区の海岸線を走っております国道二号線でございますが、以前より、このマリンピアとか非常にすばらしい施設ができるに従いまして、どうしても混雑がますますひどくなっているという状況でございます。
 そこで、私は考えました。この道路の混雑状況を解消できさえすれば、このマリンピアの中にあります民間の商業施設、例えばアウトレットの店なんかについては、もうオープン当時からずっと人が満杯でございます。このような商業施設、ここに入って買い物をする時間をできるだけ長くするよう考えれば、もっともっと経済発展、商売繁盛につながるのではないか。そのためには、この神戸の須磨区、垂水区の海岸線を走っております国道二号線の混雑の解消というのは非常に大きな効果を発揮するのではないかと考えておる次第でございます。
 そこで、この国道二号線の混雑の解消につきましては、いろいろな手だても今計画中だとは思いますが、その状況につきまして御教示を願いたいと思います。
○増田政府参考人 国道二号神戸市垂水区周辺の渋滞対策につきましてお答えいたします。
 今御指摘ありましたマリンピア神戸へのアクセス道路としても非常に重要な国道二号神戸市垂水区周辺の渋滞対策の必要性につきましては、国土交通省といたしましても十分認識をいたしているところでございます。
 国土交通省といたしましては、国道二号塩屋交差点、それから塩屋一丁目交差点など、JR塩屋駅周辺の特に渋滞の著しい交差点を含みます神戸市須磨区から同市垂水区に至る、これは延長でいいますと二・八キロの区間でございますが、この区間につきまして、現道は御案内のように二車線であるわけですが、これを三車線に拡幅する事業、神戸二号交差点改良事業という名称で事業化しておりますが、これを平成十三年度に着手し、実施をしてきているところでございます。
 本年度、平成十七年度におきましては、当該区間のうち、JR山陽本線をまたぐ国道二号菅公橋西詰のところ約百メートルの区間におきまして、拡幅事業に関連いたします歩道のつけかえ等の工事に着手をいたしまして、これを平成十八年度内完成を目指すということで、今現在工事を推進しているところでございます。
 残る区間につきましては、現在、沿線住民の方々や関係機関の方々と協議、調整を行っているところでございまして、協議が調い次第、必要な用地買収でありますとか本格的な工事に着手し、推進するということで準備をしているところでございます。
 今後とも、地元の皆様の御理解と御協力をいただきながら、全線にわたって早期整備を目指し、事業の推進を図ってまいりたいというふうに思っておりますし、必要に応じまして、国道二号、この区間につきましてもさらなる渋滞対策につきまして検討してまいりたいと考えている所存でございます。
○関分科員 ありがとうございます。地元の自治会長と話をしておりましても、最もこの二号線の混雑状況の解消が大きな関心事となっておりますので、何とぞよろしくお願いしたいと思います。
 続きましては、三点目の質問に移らせていただきたいと思います。
 三点目は、漁業振興のための施設の整備等に関します支援につきましてでございます。
 神戸市の垂水区には、垂水の漁場と漁業組合がございます。この垂水の漁場ではイカナゴの漁獲量は日本一でございまして、くぎ煮というおいしいつくだ煮がつくられております。また、ノリやタコ、それにナマコなどもたくさんとれる美しい港でございます。しかしながら、現在、漁業につきましては、燃油高、漁業資源の減少、それに担い手不足など、たくさんの多くの問題を抱えておりまして、水産総合対策が策定されまして、早期の実施が待たれるところでございます。
 そこで、この漁業振興のための施設の整備に対する支援としまして、まず、燃油備蓄施設を作製すること、また、二つ目には、流通の合理化という具体的な対策が挙げられております。この二つの項目につきましては、関係省庁がお互いに知恵を出し合っていただき、協力し合っていただいて初めてなし遂げられる案件だと思います。この二つの対策につきまして、現状の進捗状況につきまして御教示願いたいと思います。
○影山政府参考人 国際的な燃油価格の高騰に対する緊急対策といたしまして、平成十七年末より、都道府県向けの、強い水産業づくり交付金という交付金がございますが、それの燃油タンクの整備対象地域の拡大等を行いました。さらに、平成十七年度補正予算におきまして、燃油タンクの整備等を助成する基金の造成を行うこととしたところでございます。
 また、委員御指摘の水産物流通施設等の整備につきましては、先ほど申し上げました強い水産業づくり交付金におきまして、荷さばき施設、冷凍・冷蔵施設等の整備を行い、流通の合理化、円滑化に努めているところでございます。
 漁業振興のための水産業の共同利用施設の整備につきましては、今後とも地域の要望を踏まえつつ推進してまいりたいと考えているところでございます。
○関分科員 ありがとうございます。
 私は、地元の漁業の最も力を入れておりますイカナゴのつくだ煮やノリ、須磨のノリ、それにタコ、ナマコ、これをますます日本の皆様に貴重な水産資源として食べていただきたく、このような水産を、最もこの地域の主要な産業でございますので、ますます大きく発展していっていただきたいと心から願っておりますので、この整備につきましても、何とぞ御協力のほどをよろしくお願いしたいと思います。
 それでは、そろそろ時間も参りますので、最後の質問をさせていただきたいと思います。
 最後の質問は、神戸医療産業都市構想の推進についてでございます。
 この神戸医療産業都市構想につきましては、関西圏の最先端の医療関連産業の集積を促進することで、既存産業の高度化と雇用の確保による神戸経済の活性化、または医療技術を通じたアジア諸国など国際社会への貢献を目指しております非常に重要な案件でございます。国の都市再生プロジェクトや先端医療産業特区に認められまして、知的クラスター創成事業や産業クラスター計画と連携しているところでございます。
 そこで、本構想に対しまして、次の点につきまして質問したいと思います。
 それは、ライフサイエンス分野でのスーパークラスターの形成促進のために、さらなる中核機能の整備に向けまして、ライフサイエンスの研究拠点や企業、大学が参画し、国内のみならず、中国、アジア諸国を対象とした人材育成、そして市内の中小企業も含めました起業家支援などを進めまして、そこで学び、そこで働いた人たちが神戸医療産業都市に魅せられまして、いつまでも神戸に残っていただき、頑張ってこの神戸の経済の発展に一生懸命尽くしてくれるように私も一生懸命進めてまいりたいと思っているところでございます。
 まさにこの案件につきましては、神戸市の将来の経済発展を担う最重要の案件でございまして、神戸の国民のみんなの夢でございます。この大きな構想につきまして、経済産業大臣に今後ますますの御支援をお願いしたいと思いまして、その所見をお聞かせ願いたいと思います。
○西野副大臣 大臣にかわってお答えをさせていただきます。
 御案内だと思いますが、経産省では、もう過ぐる平成十三年からでありますけれども、今お示しのような産業クラスター計画なるものは、全国で、御当地を含めまして十九のブロックでそういうプロジェクトを推進いたしておるところでございます。
 お示しの神戸医療産業都市構想でございますが、これは大変注目をされておるところでございまして、当然ながら、近畿バイオ関連産業プロジェクトと、神戸市が推進する先ほど申し上げた都市構想とは連携をしながら取り組みをいたしておるところでございます。
 具体的には、再生医療ですから、私は医学のことは詳しくはわかりませんが、恐らく機能不全になった箇所を、持てる自己の組織からそれを割愛して再生をさすという、何かそういうものだと思いますが、そういう再生医療の事業化に取り組む姿勢を示しておりまして、研究会等神戸市などと共同して開催をしておるわけでございますから、現在のこのお示しの神戸市等を含めまして四つの医療関連機関の研究開発から事業化まで支援をするつもりでございます。
 したがって、最後にお話をされていました中小企業や内外の起業家からの受け入れをしたい、こういうことでございますので、このプロジェクトの中で着実にそれらのことが実りますように、ぜひとも、私としても世界に通用するものを目指して、人材と中小企業の集積を目指して取り組んでまいりたいというふうに思っております。
○関分科員 ありがとうございました。
 神戸は、二月十六日に神戸空港も開港しまして、その開催セレモニーには二階大臣初め多くの方々に御参加いただき、盛大なる開港パーティーを開かせていただきました。
 また、先ほど質問させていただきました神戸医療産業都市構想など、今後ますます神戸の発展のために一生懸命私もいろいろなツールを使いながら努力をしてまいりたいと思っているところでございます。
 とはいいますものの、十一年前に発生しました神戸の大震災の影響は、まだまだ傷跡は残っているところでございます。そのような中、私は、神戸の発展のために、せっかく神戸市から選出させていただきまして国会議員となって頑張るところでございますので、皆様方にも、神戸のますますの発展につきまして、今後ますます大きな御支援と御指導のほどをよろしくお願い申し上げたいと思います。
 本日は、どうもありがとうございました。
○高市主査 これにて関芳弘君の質疑は終了いたしました。
 次に、盛山正仁君。
○盛山分科員 関先生に引き続きまして、神戸選出の盛山正仁でございます。
 私は、兵庫県の第一選挙区ということで、神戸市の東灘区、灘区、中央区を選挙区としております。引き続き神戸のことを中心に、まず、まちづくり三法の見直しについてお尋ねをしていきたいと思っております。
 景気でございますけれども、昨年の後半から大分景気が上向いてきた、大企業によっては空前の利益を上げる、こういうような形になっておりますが、企業の数という点では大半は中小企業でございますが、まだまだ町中の中小企業におきましては、そういうような景気の回復という実感が伴わないというのが残念ながら現状ではないかと思います。
 私の選挙区の神戸は、他の地方都市に比べますと、まだまだ都会ということで恵まれているはずではございますが、それでも、駅前の商店街などではシャッターの閉まった店が多数あるというのが残念ながら現状でございます。
 御案内のとおり、関西は、駅前を中心といたしまして、アーケードのかかった商店街が割合多数発達してございます。八百屋さんや魚屋、肉屋、そういうところが軒を連ねまして、通行の主婦を初めとする買い物客を呼び込むというのがいつも日中から夕方までというような、そういうような風景だったかと思います。
 以前、私が子供のころなんかは、主婦は毎日その日の献立を考えながら買い物をする、そういう状態であったかと思います。それが、文明の利器の発達でということなんでしょうか、三Cだとかいろいろ言いますけれども、冷蔵庫が各家庭に入りまして、車も普及してということで、マイカーに乗りまして一週間分の買い物を、郊外の大型のスーパーその他の大型店に行って買い物をして一週間分済ませる、そういうような状況になってしまいました。
 町中の市役所の機能その他いろいろな都市の機能が郊外に出ていく、あるいは住宅もだんだん郊外に出ていく、そういうスプロール化するというような状況で、どうしても中心市街地が、ドーナツ化現象とでもいうんでしょうか、だんだんにぎわいがなくなっていく、寂れていくというのは、ある程度仕方がないことではないかな、現状がこうなってしまったというのを嘆いてばかりいても仕方がないと思うわけなんですが、ただ、みんながみんなそういうような生活をできるということでは決してないと私は思います。
 住みなれた、そういう生まれ育った土地に対する愛着をお持ちの方もいらっしゃれば、あるいは子供が独立して老夫婦になっている御家庭、あるいはひとり暮らしの御老人なんかもいらっしゃいます。医療の発達、そして生活水準の向上によって平均寿命は延びることにより、今でも世界最高の高齢化社会の日本でございますが、今後ますますお年寄りがふえていくことになろうかと思います。そういうお年寄りにとって、車で外へ、郊外に買い物に行くというのは、なかなかたやすいことではないと思います。お年寄りにとって暮らしやすいまちづくり、こういうことが大事じゃないかなと思うわけなんです。
 つまり、車に乗らなくても、その辺の御近所で買い物その他が済ませられるような、シャッターが閉まっているような通りではないような、やはりにぎわいを町中に今後とも持っていかせるということが大事じゃないかなと私は考えております。
 そういうような考え方を多くの議員さんがお持ちだと私は思います。その結果、今回のまちづくり三法の見直しになっていったのではないかと思うわけでございますが、今回の三法で、特に中心市街地の活性化につきまして、経済産業省はどのように町中の商店街など中小企業の経済活力の向上を図っていかれるのか、これからお尋ねをしたいと思います。
 まず第一点でございますが、駅前の商店街におきまして、大型のスーパーなどの大規模小売店と、いわゆる町中の小さいお店でございます、商店街のお魚屋さんだとか肉屋さんだとかそういう小さい商店でございますが、これらの店が共存共栄していくことが大事ではないのかなと。
 つまり、大型のスーパーだけのひとり勝ちということでシャッターがおりるような町にならないようにしていくためにはどうしていったらいいのかということで、こういう点について、経済産業省、どのようなお取り組みをしておられるのか、お伺いしたいと思います。
○迎政府参考人 ただいま御指摘のとおり、スプロール化といいますか、郊外にどんどん、人、集客施設が行くという方向を逆転しようというのが今度のまちづくり三法の見直しでございます。そういう意味において、今後の人口減少社会あるいは高齢化社会に向けて、町中の再活性化をぜひしていかなければならないということで御提案をしておるわけでございます。
 それから、今御指摘の、大型店と、町の中に大型店があって周辺に、その中心部に小さなお店がある、こういうところにおいて、やはり、まちづくりに大型店と中小小売業者とが協力してやっていかなければならないという点につきましては、大型店も、社会的責任の一環として、ぜひ自主的にこういったことに協力をするということでやっていってもらいたい、こういうふうに思っておるところでございます。
 具体的には、今般の中心市街地活性化法案におきまして、事業者の責務というふうな訓示規定を新設したところでありまして、こうした規定を踏まえまして、各事業者が協力してやっていくというふうなことを実現したいと思っております。
○盛山分科員 ありがとうございました。
 次に、中心市街地の活性化につきましては、総花で漫然と取り組むということでは余り効果がないんじゃないか、こう考えます。予算にも限りがあるわけでございますから、重点的に効果的な地点を選んで、そこのところに効率的にやっていくという必要があるんじゃないかと思うんですが、どのようにして活性化していくのか、お伺いしたいと思います。
○迎政府参考人 まさに、選択と集中ということで、重点的な支援をしていかなければならないというふうに考えております。
 今般の新しい中心市街地活性化法案におきましては、市町村が作成する基本計画につきまして、内閣総理大臣が、その実現可能性ですとか、あるいは政府が定めます基本方針との適合を判断して基本計画を認定するということにいたしておりまして、認定を受けた基本計画に基づく事業につきまして重点的な支援を行っていくことで選択と集中を図ってまいりたい、こういうふうに思っております。
○盛山分科員 ありがとうございました。
 商店街の中でシャッターが閉まっている店がやはりちらほら見えて、これが大変気になるという感じでございます。シャッターが閉まっているお店のお隣が寂しい思いをするだけではなくて、商店街全体が何となく暗くなる、そういうように我々商店街に買い物に行く客も感じるんじゃないかなと思うんです。
 そういうような、空き店舗になっている、シャッターが閉まっているところを何とかして活用すると、もう一度にぎわいを取り戻すことができるんじゃないかなと思うんですが、そのあたり、どのようにお考えでございましょうか。
○望月政府参考人 先生おっしゃいますように、空き店舗の放置というのは、商店街あるいは個々の商店に影響するだけじゃなくて、地域全体の活力を低下させ、コミュニティーの維持に大きな支障を及ぼす重要な問題だというふうに認識いたしております。
 こういうことから、私どもといたしましては、商店街における空き店舗を活用いたしました保育施設や高齢者の交流施設の設置、運営事業、内装を変えたりあるいは家賃の一部を補助したりするような、そういう事業を実行しているところでございます。
 商店街における空き店舗対策というのは、地域がいかに有効に活用するかということにかかっているわけでございますけれども、その一助を、私どもとしてもバックアップしていきたいと思っているところでございます。
○盛山分科員 ありがとうございました。ぜひ、よろしくお願いしたいと思います。
 今回の総選挙で、東京比例区で当選された安井潤一郎先生という、早稲田商店街の大変すばらしいアイデアマンがいらっしゃるわけなんですけれども、早稲田商店街は幸せだなと私は思うんですね。安井先生のような方がいて、次から次へといろいろなアイデアを出されて皆さんの取りまとめをされる。
 ただ、やはりこういう幸せな商店街ばかりではないと思うんです。そういうような立派なノウハウやアイデアを持った方、そういうような方が全国各地にもっとたくさんいれば、シャッターが閉まるような商店街も少なくなっていくのではないかなと私は考えるわけなんですけれども、こういう地域の活性化、市街地の活性化の専門家を育てたり、あるいはそういう専門家をいろいろなところに派遣したりする、そういうようなことも必要なんじゃないかと思うんですが、そのあたり、経済産業省、どのようにやっていかれるおつもりでしょうか。
○迎政府参考人 まさにおっしゃるとおりでございまして、中心市街地の活性化がうまくいっているような事例というのを見ますと、やはり地域の実情に応じた独創的なアイデアを考えるということ、それから、それを多様な関係者と調整しながら実現していくリーダーシップがある、こういうふうな方がいるということが成功の秘訣であろうと思います。
 こうした人材を育成する必要性というのにかんがみまして、私どもとしては、まちづくりのリーダーとなるようなタウンマネジャーの活動経費を補助する支援策を新設したところでございます。
 また、商業活性化のために必要な専門知識を習得するための講習ですとか、あるいは成功地域での現地研修を開催するといったような取り組みも人材育成の観点から実施していきたい。
 それからまた、先生御指摘の、ノウハウの不足している地域に対して実質的な助言を行うような専門家を派遣するというふうなことも行っております。
 今後とも、こうした取り組みを通じまして、人材の育成あるいは専門家の派遣に努めてまいりたい、こういうふうに考えております。
○盛山分科員 ありがとうございました。
 ぜひ、全国各地で、そういうアイデアを持った方がいろいろな取り組みをしていただけるように御努力をお願いしたいと思います。
 先ほど、私の前の関先生も要望されましたが、神戸は、阪神大震災から十一年たちまして、一見大変きれいに復興しているように見えます。空港も、二階大臣お見えになられましたが、去る二月の十六日に開港いたしたところで、おかげさまで大変にぎわっております。
 しかしながら、一皮むきますと、やはり震災のつめ跡というのはまだまだ深く残っているなと私には感じられます。官民ともに借金を大変多く背負っているということが大きな原因かなとも思うんですが、経済的にはまだまだ厳しい状況であると思います。関西の中でも、大阪に比べまして、神戸の活力というのはまだまだ余り出てきておらない、弱いなという感じをしております。
 そのあたり御賢察の上、神戸市、あるいは神戸だけではなく大阪も、そして和歌山も、そして京都も含めました関西圏全体につきまして、最近は名古屋が、中京圏が大変元気になってきているわけでございますが、神戸も含めましての関西圏の再活性化というんでしょうか、てこ入れ、この辺につきまして御支援をぜひお願い申し上げたいと思います。大臣から御所見を伺えれば幸いでございます。
○西野副大臣 盛山先生お話がありましたとおり、阪神・淡路大震災から早くも十一年を経過いたしました。ちょうどあの折、私も、非力ではありましたけれども、都市部からは全くインフラが遮断されておりまして、通行どころの騒ぎではなかったです。したがって、有志と一緒にトラックに乗りまして、ともに救援物資を有馬の方から夜通しかかりまして、復興に微力を尽くしたことを今思い出しております。
 あの悲惨な状態から十一年経過をして、先月、今先生もお話しになったとおり、神戸の空港、マリンエアが見事に開港いたしたわけでございます。これらを見ますと、目覚ましい復興だなというふうにも思っておるところでございます。
 いつも、この話になりますと二階大臣がおっしゃっていることは、イギリスの経済学者の言葉をとって、ビル・エモットという方だそうでございますが、必ず日はまた上る、こういう思いで復興と今日の躍進のために取り組んでこられましたお地元の神戸初め、ボランティア活動等それに関係されました皆さん方の御努力に対して、また取り組みに対して、心から満腔の敬意と、まだ見捨てたものでないなという思いを、実は復興の後、今日を見まして、感激をある意味でいたしておるところでございます。この心、この復興へのバイタリティーの気持ち、こういうものは大いに参考にいたさなきゃならぬというふうにも思っておるところでございます。
 したがいまして、政府としても、経済産業省といたしましても、お示しの、今国会に出しております新経済成長戦略、この中にもしっかりと、こういった神戸を初めとする、意気込みというもの、あるいは教訓というもの、そういうバイタリティー、こういうものもぜひ地域経済活性化の中に打ち立てて、お話しになりました関西経済の浮揚のために、ぜひ具体的な施策を取り上げて邁進していきたい、このように思っておる次第でございます。
○盛山分科員 西野副大臣、まことにありがとうございました。今後とも、関西の復権というんでしょうか、活性化のためにぜひよろしくお願いしたいと思います。
 それでは、テーマをかえまして、京都メカニズム、温室効果ガスのクレジットにつきましてお伺いしたいと思います。
 地球温暖化対策の推進に関する法律の一部改正法とあわせまして、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構法等の改正法案を経済産業省は提出されまして、政府への温室効果ガスの排出削減量の買い取りをされるということでございます。ちょっと長いので、NEDO法でのクレジットの買い取りというふうに言わせていただきたいと思いますけれども、これについてお尋ねしたいと思います。
 まず、昨年四月に策定されました京都議定書目標達成計画にこの京都メカニズムが位置づけられております。この計画では、その達成のための予算をどのようにするかについては決められていなかったと思います。この京都メカニズムの予算措置については、私は、各省で予算を分担してもいいのではないかと考えている次第です。
 つまり、いろいろな分野で温室効果ガスの削減をする、それの足らず前をこういうCDMその他の京都メカニズムで補うということじゃないのかと私は理解しておったものでございますから、大変厳しいシーリングの中、なぜ経済産業省と環境省の二つの役所だけで分担されることになったのか。もっと各省にも分担しろというふうにおっしゃられればよかったのじゃないか。経済産業省と環境省所管の業界だけが温室効果ガスの削減の努力が足りないということでは決してないと思うんですが、そのあたり、どういう理由でこういう予算要求になっているのか、教えていただければと思います。
○肥塚政府参考人 今先生からお話がありましたように、この予算、昨年四月の京都議定書目標達成計画に沿って予算措置を講じているところでございます。
 この制度は、温室効果ガスの排出抑制によって産業横断的に生ずるおそれがあるエネルギーの利用に関する著しい制約等を回避しつつ、京都議定書の約束を達成するという役割を持っております。
 こうした役割にかんがみまして、政府によるクレジット取得につきましては、エネルギー政策等を所管します経済産業省と、温暖化対策全般を所管する環境省が責任を持って実施するということとして、予算も両省に計上するということにさせていただいております。
○盛山分科員 ありがとうございました。
 本来国が直接買い取るというべきこのクレジットの取得を、国ではなくてNEDOにゆだねられる、こういう内容の法案だと思います。
 排出権の取引という市場も、できたばかりで、まだまだ市場のボリュームも小さいわけですし、それから、将来にわたってのという、まあ相場観とでもいうんでしょうか、こういうことについてもまだはっきりしない状況ではないかなと思うんです。こういう状況のもとで、排出権の取引をされる、あるいはクレジットの予約となるんでしょうか、日本国政府への買い取りをされるということで、国とNEDOとの委任関係、この辺が難しいんじゃないかなと思うんです。
 もちろん、NEDOは政府と相談の上でクレジットの買い取りをされるんだろうと思うんですけれども、仮にその買い取りが後でうまくいかなかったといったようなことの責任関係も含めまして、国とNEDOはどういうふうな委任関係にあるのか。つまり、どこまでを国が判断して、NEDOに対してはどこまで判断させるのか、そしてその責任はどうかといったことを教えていただきたいと思います。
○肥塚政府参考人 今先生の御指摘のとおり、クレジットの取得業務については、円滑かつ効率的に実施するという観点から、国からNEDOに委託するということにしております。
 それで、国は、まず京都議定書目標達成計画に新たに追加されます京都メカニズムの活用のために必要な措置に関する基本的事項を決めることになっておりますけれども、この基本的事項でございますとか、独立行政法人としてのNEDOの中期目標、それからNEDOとの委託契約におきましてクレジット取得に関する基本方針を定めるということにしております。具体的に申しますと、対象クレジットの種類でございますとか、原則として公募によること、あるいは、情報をどこまで公開するのかというような取得の手続などを示すことにしております。
 NEDOは、国から示されました方針に従いまして、個々のプロジェクトについて、これまでNEDOが行ってきました事業の実績でございますとか温室効果ガスの削減技術に関する知見、あるいは海外とのネットワークというようなものを活用して、厳正に審査をして採否を判断すると同時に、契約後に事業の進捗状況も把握するという仕事もございますので、そういう把握をしていくことになるというふうに考えております。
○盛山分科員 ありがとうございました。
 このクレジットの取引、排出権の取引というのは、まだまだスタートしたばかりでもありますし、本当の専門家も少ないんじゃないか、また、そういう専門家の方でないと、そういう契約を行ったりするというのはなかなか困難ではないかなと思うわけですけれども、今のNEDOにはそういう人材はいらっしゃるんでしょうか。あるいは、仮にその人材が不足しているという場合には、どのようにして体制を整えてこの業務を遂行していかれるのかをお尋ねしたいと思います。
○肥塚政府参考人 NEDOは、従来から、石油代替エネルギーでございますとか省エネルギーに関する知識や知見を活用して、既に、京都メカニズムプロジェクトの事業化に関する調査、いわゆるフィージビリティースタディーでございますとか、途上国への支援事業、キャパシティービルディングなどもやってきております。さらには、みずからもCDMとかJIの事業も実施しておりますので、専門的知見を有する人材が十分育成されていると思っておりますし、それからまた、海外におけるネットワークもあるというふうに考えています。
 ただ、先生おっしゃるとおり、NEDOがクレジット取得業務を行うに当たりましては、こういう人材でございますとかネットワークを最大限に生かすことに加えて、プロジェクト審査の専門家というような者をも必要に応じて補強することで万全な体制をとらないかぬというふうに考えております。
○盛山分科員 ありがとうございました。
 大事な政府への買い取りということで、これまでにない業務をスタートするということでございますので、ぜひしっかりとやっていただければと思います。
 この京都メカニズムにつきましては、産業界からの期待が大変高いというふうに私は理解しております。我が国の工場の設備などは、ほかの諸外国に比べて先進的な設備に既にもう転換されておるものでございますので、例えば、欧米に比べまして、これまで以上の温室効果ガスの排出削減をするというのはなかなか難しいというふうに思います。特に、コストのことを考慮いたしますと、コストパフォーマンスとしましては、日本の国内での排出量の削減というのはなかなか困難ではないかなと思うわけなんです。
 しかしながら、温室効果ガスというのをどうやって削減していくのか。あくまで、まずみずからの国でやる、そして、それが足りなければ京都メカニズムで補完をしていく、こういうことではあるわけですけれども、コストの点を無視してやるということには当然いかないと思います。国内は国内で努力をする、そしてまた、こういうCDMそのほかの京都メカニズムをできるだけ有効に活用していくということが大変大事ではないかと思います。
 ほかの国の政府におきましても、こういうことをやっている政府というのはまだまだ数が限られているかと思います。日本は、そういう点では最初のトップグループに入ると思います。また、これをすることによりまして世界のマーケットがこれから一層整備をされていくという点で、世界各国も日本を注目して見てくれるのではないかと思います。
 そういう点で、国への買い取り、あるいは、それを含めまして温室効果ガスのクレジットの売買の市場をぜひ大きく育てていただきたい。そして、それにつきましては、やはり日本政府が全面的に、この制度の創設、あるいはマーケット全体の育成ということに力を入れて取り組んでいただきたいと思います。最後に大臣の所見を伺えれば幸いでございます。
○二階国務大臣 盛山議員は、かつて環境省に出向されて、ただいま御質問をいただいた京都メカニズムの問題等について大変活躍されたと伺っております。したがいまして、その専門のお立場からの御提言でありますが、京都メカニズムの問題、そして、今ほど御質問のありました、クレジットの市場を形成していく、大変大事な指摘だと思っております。これらの面について、経済産業省としても真っ正面から取り組んでまいりたいと考えております。
 特に、中国との問題において、環境問題で、近く、五月の末にフォーラムを開催することになっております。私は、これは東京だけではなくて関西にもこの場面を移して、そして、関係者の皆さんの御協力はもとよりでありますが、同時に、関心を呼ぶ、そして注目をしていただいて、御一緒にこうした問題の解決に努力する。
 中国の環境問題であっても、これは我が国の環境問題と空の面では同じでありますから、そうしたことに対しても努力をしてまいりたいと思っております。
 なお、先ほど神戸空港の問題でたびたびお触れになりましたが、私は、神戸空港の問題に関して、むしろ、盛山議員初め、特に神戸選出の皆さんにお願いをしておきたいことがあります。
 神戸空港が果たして必要かどうかというような議論は、建設途中はずっと行われてきたわけですが、このごろ、完成しても、なおそういうことをおっしゃる人もおりますが、私は、近畿の人口、関西の人口は、御承知のとおり、約二千百万人ぐらいおられるわけでありますから、あそこに三つぐらい空港があっても何ら不思議でないと。
 取り越し苦労のように先々この御苦労ばかり言われて、まだ空港ができてから、今お話しのように二月十六日からでございますから、一カ月もたっていないわけでありまして、その空港が将来どうだということを一生懸命今から御心配をいただいている向きもありますが、それよりも、みんながいろいろな面で協力をしてくださることが大事だと思っております。
 その一環として、私ども経済産業省として、今、WTOに端を発するわけでありますが、発展途上国の皆さんでおつくりになったいろいろな品物をそれぞれの空港で販売することによって、国際的に、我が国が発展途上国の皆さんとともに、それぞれの、一村一品運動とよく言うんですが、国際版の一村一品運動の展開をいたしております。
 そこで、最初は当然関西空港であり、成田空港であったわけでありますが、新しくできた神戸空港にもお願いをしようということでやりましたら、市長初め関係の皆さんは、それに神戸も頑張るということで、おやりいただくことに相なったわけであります。
 そうしますと、今度は別に、今ジェトロを中心にしてそれぞれの国の産品の販売をやっておりますが、きょう現在は経済産業省の一階のフロアでその産品の展示を行っておるところであります。
 先般、ジェトロの本部でもそういう展示がありましたので、私も行ってまいりましたら、これはたしかベトナムの製品でございますが、極めてデザインのすばらしい電気のかさ、それが展示されておったんです。そうしましたら、案内の方が飛んできまして、これはコウベランプというんですと言う。何でコウベランプですか、ベトナムの製品がなぜコウベランプですかと。それには答えられなかったんですが、私は、空港ができて、神戸は国際都市だから、国際都市神戸にあこがれを抱いてコウベランプというネーミングをしていただいたんじゃないか、こう言っておいたんです。
 事ほどさように、発展途上国の皆さんもすばらしい製品をつくって、そういう競争に立ち向かっていこうという熱意を示してくださっておりまして、私どもは、一応のもくろみは成功した、こう見ておるわけですが、これからこれをどう持続して、そして本当の意味での、それぞれの地域の皆さんが奮起をしていただけるかということでありますが、どうか神戸も、たしか、お話のとおり、あの大震災から、あの傷跡から立ち直るということに対して大変な御努力があったと思います。私は心から敬意を表したいと思いますが、それだけに、このたどってきた道を大いに参考にし、また誇りに思って、神戸が医療特区などを活用していろいろな試みをしておりますことに対して、私どもはオール関西でこの問題に対して対応していきたいと思っておりますので、神戸市民初め神戸の関係者の皆さんの一層の奮起を心からお願い申し上げる次第であります。
○盛山分科員 大臣、大変御丁寧な御答弁、ありがとうございました。
 中国とは一衣帯水の間柄であり、中国の環境問題イコール日本の環境問題であるというふうに私も思っております。
 また、神戸空港につきましては、私も、開港初日、初便で神戸から羽田へ乗ってまいりました。その後もできるだけ、一人ではありますけれども、精いっぱい使う形でやっております。
 また、大臣の今の御発言、必ず市長、知事にも伝えまして、そして、神戸空港の活性化はもとより、空港を活用するようなことも含めて、神戸自身が、あるいは関西一円が経済的にまた活力が出てくるように御努力することをお誓い申し上げまして、御礼のごあいさつとさせていただきます。
 ありがとうございました。
○高市主査 これにて盛山正仁君の質疑は終了いたしました。
 次に、吉田泉君。
○吉田(泉)分科員 民主党の吉田泉です。
 私の方からは、いわゆる冠婚葬祭互助会に関連しまして質問をさせていただきます。長時間でお疲れのこととは思いますが、よろしくお願いします。
 冠婚葬祭互助会が割賦販売法の前払い式特定取引業者ということになって、既に三十年以上たったわけでございます。
 互助会は、会員になった方から掛金、つまり前受け金を預かるということですが、今やその残高が毎年毎年ふえてまいりまして、二兆円を超えるということになりました。いわゆる少産多死の時代の成長産業ということでもあろうか、そのあらわれでもあるというふうにも思います。
 しかしながら、時には経営が破綻するというようなこともあります。人によっては、一たん契約はしたものの解約をしたいという方もおられます。そういうときには、互助会は前受け金を返還せねばならないわけですが、そこにいろいろトラブルが発生しております。
 それから、実際に冠婚葬祭、お葬式をやったら、掛金だけでは結局足りなかった、その倍ぐらいかかってしまった、追加でお金を取られた、話が違うんじゃないか、そういう苦情も、各地の消費者センターのアンケート等を教えてもらいますと大分多いのが実情でございました。
 そこで、きょうは消費者保護という立場から質問をさせていただきます。
 最初に、前受け金の保全の問題であります。
 割賦販売法によりますと、こういう互助会の前受け金については二分の一を保全しなければならない。法務局に現金で供託するか、銀行の保証をとるか、もしくは経産省指定の保証会社と保全の委託契約を結ぶか、この三つの方法のうちのいずれかによって保全措置が必要とされているわけでございます。
 そこで、まず最初の質問は、なぜ前受け金の全額ではなくて二分の一だけ保全すればよいということになっているのか、その理由を教えていただきます。
 さらに、今二兆円の前受け金があるわけですが、その半分、一兆円が保全されているわけですが、その保全の実態、内訳についても教えていただきます。
○迎政府参考人 冠婚葬祭互助会につきましては、会員からの掛金を前払い分割でお預かりをする、それで、役務の提供に至るまでの契約期間が比較的長いということから、割賦販売法上で許可の事業ということにいたしまして、積立金の残高の二分の一について法的に保全義務を課しておるところでございます。
 この二分の一がどうして決まったかという点につきましては、やはり全額ということになりますと、資金の使い方等について過度に規制をすることになろうかということでございまして、では、なぜ二分の一かという点でございますけれども、これは、前払い式特定取引を昭和四十七年に規制の対象とした際に、従来、規制の対象となっていました前払い式割賦販売の保全義務が三分の一だったわけでございますけれども、これを、保全に万全を期すという意味で二分の一に引き上げたというふうな経緯もございます。
 他の前払い式の例えばプリペイドカードの場合も二分の一という規制になっております。それから、積み立て式の宅地建物販売業の場合には三分の一ということになっておるわけでございまして、もしものときの保全の必要性、それから事業の規制等どれぐらいやるかというバランスを配慮して、二分の一ということでやっておるということでございます。
 それから、保全の実態についてのお尋ねでございますけれども、現在、先ほど御指摘ございましたように、現金による供託、あるいは金融機関との保証契約、それから指定機関との保証契約、こういう三形態があるわけでございますけれども、実態といたしましては、一〇%を超える約一一・五%が現金供託の形をとっている。それから、金融機関と契約しているものが金額ベースで五・八%。それから、法律に基づく指定機関との契約が、これは二社ございまして、互助会保証株式会社と契約をしているものが六八%、割賦保証株式会社との契約が一四・七%というふうな実態となっております。
○吉田(泉)分科員 そうしますと、この二分の一の保全ということは、よその業種とか先例に倣ったということだと思います。特に何か理論があってこうしたわけではないというふうに承ります。
 先ほど、全額ではちょっと過度過ぎるという答弁もありましたけれども、ビジネスの世界で、例えば建設業の世界でもこの前受け金の返還保証などを銀行でやるわけですが、半分だけでいいなんという話は私は聞いたことないんですね。前受け金については全額銀行で保証してもらうというのが普通だと思うんです。
 それで、ちょっと追加の質問なんですが、そうすると、二分の一だけは今言ったような格好で保全されているわけですが、残りの二分の一、この保全しなくてもいいということになっている二分の一については何に使ってもいいのか。事業資金に使っちゃってもいいし、株で運用してもいいし、全く自由なのか。もしくは、何か行政指導をしてある程度の規制をしているものなのか、ちょっと追加で伺います。
○迎政府参考人 これは、何かその残りについて規制があるかという点については、規制はないわけでございますけれども、ただ、我々行政として、許可を行い、それから事業者の財務状況の健全性というのを監督しておるわけでございます。したがいまして、いろいろ危険な資産に投資をして財務状況が悪くなれば、これは最終的には許可の取り消しまであり得る世界でございますので、財務の健全性は保っていただくというふうなことだろうと思います。
 したがいまして、やはり冠婚葬祭の事業なんかをやっている場合の役務を提供するための施設の建設に充当するとか、こういうふうなことが本来あり得べき姿であろう、こういうふうに思っておりまして、全く事業と関係ない分野のリスクのある分野に投資をするというのは、事業者の財務の健全性を保つ上でリスクのある行為である、こういうふうなことだろうと思います。
    〔主査退席、斉藤(斗)主査代理着席〕
○吉田(泉)分科員 ありがとうございました。
 この二分の一だけ保証すればいいという制度は、全体のスキームのポイントだと私は思いますので、これはまた後でお伺いしたいと思います。
 それから、先ほどの御答弁でこの三つの割合を教えていただきましたが、印象としては、銀行保証が極めて少ない、約六%ですか。それから、保証会社の方は二社合わせて八三%ぐらいになりますか、保証会社を利用する互助会が大変多いんですが、これはなぜそんなに違うのかなと思うんです。恐らく、保証してもらうときの条件が、保証料、担保、その他の条件が違うんだろうと思うんですが、その辺はいかがでしょうか。銀行と保証会社の違いというのを教えてください。
○迎政府参考人 条件の詳細については、個別の比較等は持ち合わせないわけでございますけれども、そもそも、互助会保証会社の保証が多いという点につきましては、もともとこの互助会保証株式会社が、冠婚葬祭の互助会の事業者がこういった業務を行うために設立したというふうな経緯もあって、ここを活用する割合が高くなっているということであろうと思っております。
 それから、保証の条件という点につきましては、この互助会保証株式会社の保証契約の締結に際しましては、個々の保証を行う相手の互助会の経営状況に応じて必要な範囲で担保の徴求をするということで、個々に条件が違っておるわけでございます。
○吉田(泉)分科員 その保証会社というのは、互助会等が出資して、これは銀行も入っているようですが、いわば身内に近い会社であるだけに、ちょっと銀行よりかはいろいろ保証の条件が甘いせいじゃないかなというふうに私は推測するところでございますが、次は、その保証会社について何点かお伺いします。
 二社あるわけですが、その中で大きい方が互助会保証株式会社であります。互助会と契約して受託している契約残高、最新の数字ですと七千四百六十六億円という数字があります。それで、一つは、それに対してある程度担保をとっているというお話ですが、担保の設定率はどのぐらいか。
 それから、万が一互助会が破綻した場合にその保証を実行せねばいかぬわけですが、その際、保証会社の自分の原資としては、どういうものがどのぐらいあるかということを教えてください。
 今、大きい互助会ですと、一社の契約額が一千億円近い非常に大きな互助会も出てきているわけですが、万が一、そういう大手に対して保証を実行せないかぬというときに、保証会社の方の原資が不足するということも考えられないわけではありませんが、そういうときには一体どういう対応ができるのか。
 今三つほど申し上げましたが、その辺を教えてください。
○迎政府参考人 まず、担保の総額でございますけれども、これにつきましては、不動産ですとか有価証券を担保にとっておるわけでございまして、これについては、有価証券は時価変動なんかをするために正確に申し上げることはできないわけでございますけれども、おおよそ概算で申し上げれば、保証総額の四割程度の担保を取得しております。
 それから、そのほかに、では、その保証の原資として幾らあるのかという点でございますけれども、これについては三百五十六億円の原資があるわけでございます。ただいま御指摘のように、やはりその保証の能力を高めるということが必要であるわけでございまして、近年、保証料率の引き上げ等を行いまして、保証能力の強化に現在努めているところでございます。
    〔斉藤(斗)主査代理退席、主査着席〕
○吉田(泉)分科員 三点目の、万が一原資不足のときの対応というのはいかがですか。
○迎政府参考人 万が一ということでございますけれども、実際、三百五十六億円の自分の保証原資のほかに、そういった事態に備えて、これは互助会の協会の方で、そういう場合には三百三十七億円の役務保証資金というものを用意して、それを出捐する用意をしております。
 それから、さっき申し上げました担保というふうな、これは、ある破綻をしたところに対してどれぐらいの担保をとっているのかということにかかってくるわけでございますけれども、そういったもので対応していくということであろうかと考えております。
 ただ、先ほど申し上げましたように、では、そういったものが万全かという点につきましては、なるべくこういった保証原資というのを拡充していくことが必要であると我々も考えておりまして、現在、保証料率の引き上げによって保証原資をふやしていくということに努めておるところでございます。
○吉田(泉)分科員 私の地元なんかでも数年前に互助会が破綻するという事件があったんですが、結局、吸収合併によって乗り切ったということです。そのときに、今おっしゃった役務保証基金三百数十億円というのがその支援に使われたというふうに聞いております。
 最終的には合併で何とか乗り切るというのが、どうも今までの実態じゃなかろうかというふうに思っておりますが、結局、その方式ですと、最後は日本じゅうに大きい互助会が一社しか残らなくなってしまう。そして、それが万が一破綻したら、最終的に二兆円の国民負担が生ずるというようなことも万が一のこととしては考えられるということで、私は、ビジネスモデルとしては、何か合併で破綻を乗り切るというのはちょっとおかしいんじゃないかと思っているところでございます。
 そして、次に、消費者の苦情の多い問題を二つほど取り上げたいと思いますが、一つは追加料金の問題です。例えば、三十万円のコースに契約して入ります。ところが、実際にはその倍ぐらいお金がかかってしまった、追加で三十万円取られたという苦情が大変多いという状況であります。
 そこで、監督官庁として、追加払いの実態をどういうふうに見ているか。結局、最初に契約するときの三十万円のコースの中身をもっとはっきりさせるというような改善策が必要だと思いますが、いかがでしょうか。
○迎政府参考人 まさに御指摘のとおりでございまして、実際に積み立てを始めるときの契約の際に、どういったサービスが提供されるのかということが通常きちっと決まっておるわけでございます。
 ところが、実際に冠婚葬祭を行う場合には、それに含まれていないものについては、その料金の支払いが必要になったりするわけです。あるいは、現実問題として、その場に臨んだらもう少し高価な祭壇を使いたいとか、そういうふうなケースがあって、そういう場合には追加の料金が必要なことがあるわけでございます。
 これは、何分にも、やはり契約時に契約をされる方がしっかり認識をして、その後でトラブルにならないようにするということが重要であるわけでございまして、冠婚葬祭互助会に対しましては、互助会契約を締結する際に、約款上記載されたコースの内容というのを事前に十分に説明する、そして、それ以外の追加料金が必要になる部分というのはどういうものかを十分説明するというふうなことを指導しているところでございます。
○吉田(泉)分科員 それからもう一つ苦情の多いのが、解約をしたときに大変多額の手数料を取られてしまうという問題であります。
 モデル約款というのがありまして、それで経産省は互助会を指導しているということですが、そのモデル約款によりますと、この解約手数料というのはおおよそ幾らぐらいになるはずなんでしょうか。満期前、満期後、それぞれ違うと思いますが、教えてください。
○迎政府参考人 解約をした場合には前に払った金額については返納するわけでございますけれども、その場合に、解約手数料が差し引かれるということでございます。これは、やはり契約をする費用ですとか募集にかかわる手数料、あるいは集金にかかわるコストというものがかかるわけでございますので、そうしたものを解約手数料ということで差し引いておるわけでございます。
 ここにつきまして、業界団体の全日本冠婚葬祭互助協会がモデル約款をつくっておるわけでございますけれども、その約款では、むしろ、きちっと解約手数料の上限を定める、あるいは払い戻しの積算をきちっと記載する、それから、積算根拠について消費者に周知をするというふうなことが示されておるわけでございます。
 水準については、払込期間や払込額の条件によって異なっていますので、一概にどれだけというふうなことを言いにくいわけですけれども、平均的な解約金額の実態は、満期の会員で一割五分から二割ぐらい、満期でなく途中解約の場合は若干それよりも高くなるというふうに認識しております。
○吉田(泉)分科員 私が見た個別の契約でも、今、満期後一割五分から二割とおっしゃいましたけれども、確かに二三%という例もあったりして高い手数料になっているんですが、いずれにしましても、手数料の決め方が大変複雑、または裁量的というような気がします。トラブルのもとになっているというような気がします。
 そこで、ちょっと話は変わりますが、日本の場合は、冠婚葬祭が割賦販売法の前払い式特定取引業というものの指定役務になっているわけですが、こういう例は外国にはあるんでしょうか。
○迎政府参考人 諸外国における冠婚葬祭にかかわる法制度をすべて調査して承知しておるわけでございませんけれども、少なくとも、現在承知しているところでは、こうした我が国の冠婚葬祭互助制度に類似した法律上の措置があるというふうな国は承知しておりません。
○吉田(泉)分科員 日本独特の制度という認識だと思います。
 最後の質問なんですが、ちょっと漠然とした基本的な質問になりますけれども、今、住宅を買うにしろ自動車を買うにしろ、消費者は、普通は後払いで買うわけであります。この冠婚葬祭だけ、しかも日本だけ、前払い式でサービスを買う。一体そんなことをする必要が、法律でそんなことを許可する必要がどれほどあるのかなという疑問があります。
 三十年前には恐らく何らかの必要があってつくったんでしょうけれども、三十年たってここまで来て、そういう必要性がどこまであるのか。前払い式でなければほとんど消費者のトラブルというのはありません。お金を払っているからそのお金を守らないかぬ、トラブルが起こる。保証会社もつくらなくちゃいかぬ、経産省も消費者保護行政を一生懸命やらなくちゃいかぬ。大変いろいろな負荷がかかってきているわけであります。
 私は、日本全体から見て、この冠婚葬祭サービスで前払い式を今後続けるということは、社会的に見て余り生産的ではない、余計な負担ばかりかかっちゃうというふうに、そんな感じがしているわけですが、将来的にこれをどうするか、見直すというようなお考えはないかどうかというのが一つであります。
 それから、一番最初に聞いた二分の一保全という問題です。残りの二分の一は事業資金に使うなら認めようというのが先ほどのお話だったのですが、これから互助会の破綻ということも考えなければなりませんので、何とか全体の保全、もう少し保全率を上げるというような発想が必要かと思いますが、経産省としてはその二つ、どんなふうにお考えなのか、お伺いいたします。
○高市主査 片山政務官、簡潔にお願いいたします。
○片山大臣政務官 まず、委員が、本日非常に詳細な点につきまして、また本当に、多分御地元でも経営不振の互助会が破綻された御経験がおありになる、十五年にそういうケースがあると私も先ほど聞きましたが、非常に細かく消費者の立場に立って御指摘いただいております。
 昭和四十七年にこの割賦販売法を改正して互助会を規制の対象にしたのも、もとはといえば、やはり消費者保護の観点ではあったというように聞いております。
 具体的には、積み立てた前受け金については、初めは三分の一の保全義務だったんですが、それを上げて二分の一の保全義務を事業者に課すということで、さらに、事業者に対して立入検査や改善命令を行うことが可能な制度にしたというか、だんだんしてきているわけでございます。
 もともとこれは、ある程度我が国の冠婚葬祭に係る風習ですとか民間のそういったビジネス上のものが先にあって、それがある程度割賦販売的な、消費者保護的な問題を引き起こす可能性があるということで恐らく規制の緩和に入れていった。こういった規制のやり方は、経済産業省の世界だけでなくても、我が国の場合、各省の行政でかなりございますが、十五年のその御地元の福島のケースでは、破綻いたした際に、まさにこの割賦販売法に基づいて積み立てた前受け金を還付するということ、それから、会員の相当数はほかの互助会が引き受けてくれたという事実もありまして、抜ける会員にはいろいろな形での返却ができましたし、残りの会員はほかの互助会に引き受けていただいたということで、何とかなったわけでございます。
 ですから、今のところは、割賦販売法上の前払い式特定取引として互助会を指定して、消費者保護のための施策を行うということで何とか制度の安定性は保たれているのかなと思うのですが、今後ともさらに、本制度に基づきまして、この互助会の事業者に対しましてはきっちりした指導や監督を行ってまいるということで、十八年度はさらに二名の定員を確保いたしまして、体制強化を図っているところではございます。
○吉田(泉)分科員 結局、一般の国民が三十万円とか五十万円というお金を前払いすることによって、非常にトラブルに巻き込まれやすい制度だということは言わざるを得ないと思います。
 ぜひ、消費者保護の観点から、二階大臣にも改善策を講じていただきますようにお願いしまして、終わります。ありがとうございました。
○高市主査 これにて吉田泉君の質疑は終了いたしました。
 次に、川内博史君。
○川内分科員 川内でございます。
 二階大臣におかれましては、大変に長い質疑でお疲れもあろうかと思いますが、三十分でございますので、よろしくおつき合いをいただきたいというふうに思います。
 私は、電気用品安全法について聞かせていただこうというふうに考えております。
 今、マスコミ等でも若干話題になっておりますが、PSEマークが張っていなければ電気用品について販売ができなくなるということで、新商品の場合には何ら問題はないわけでございますが、中古の電気用品の場合には大変な問題が発生をするということで、中古の家電製品、あるいはビンテージのものなどもそうですけれども、今市場が大混乱と言ってもいいような状況にございます。
 私は、きょうはこの大混乱を収拾して正常な形に戻す、すなわち、経済産業省というのは中小企業を育成、振興するという大きな目標があるわけでございますが、この中古の電気用品のリサイクル市場というか再販売市場というのは厳然として存在をしている、そして、そこでたくさんの人たちが働いているし、また消費者の皆さんもそのお店を利用しているという実態があるわけでございますから、この問題についてしっかりと対応をしていかなければならないというふうに考えます。
 そのためには、この三月三十一日で経過措置期間というものが切れるわけでございますが、これを、政令改正等によって、指定の商品を、もう二年間指定を延ばすことによって猶予期間を設け、その間に、中古の電気用品について法律の中にきちんとした書き込み方をすべきであるというふうな主張のもとにきょうの質問をさせていただきたいと思います。
 この電気用品安全法の中には、中古の電気用品についてこうするんだということの具体的な記述は一切ございません、法律の条文の中にですね。まずそのことを指摘させていただいた上で、先般二月二十四日の衆議院経済産業委員会で塩川議員の質問がございました、この電気用品安全法について。周知がおくれたのではないかということについて西野副大臣が、このように遠慮気味でございますが、「確かに古物商、リサイクル業者に対する徹底方がややそういう意味で不十分であったような気を私は感ずるわけでございまして、」というふうに、やや不十分であったというふうに遠慮がちにおっしゃられているわけでございますが、しかし、私は、全く不十分であったというふうに思います。
 このときの質疑で、経済産業省から、ことしに入って警察庁を通じて古物商あるいはリサイクル業者に対する周知方を行ったというふうな御答弁がございますが、まず事実の確認でございます。ことしに入ってからというのは、具体的にはいつかということをお尋ねいたします。
○迎政府参考人 周知につきましては、私ども、法施行以来、説明会の開催ですとかあるいはホームページの作成ですとか、そういうことで万全を期してきたと考えておりますけれども、ことしに入りまして、いろいろお問い合わせがあるというふうなことで、改めて、本年の二月の十五日以降でございますが、警察庁を通じて、中古品販売店関係業界団体に対してその制度周知のための事務連絡を送付した、それから、その他の製造販売関連業界団体九十六団体及び販売事業者二百社以上に対して制度周知のための事務連絡を送付したところでございます。
○川内分科員 迎さん、時間がないので、私が聞いたことに答えてください。警察庁に連絡をしたのはいつですかということを聞いたんですね。二月十五日ということでよろしいかと思います。
 西野副大臣が、やや周知方が不十分であったと前の委員会でおっしゃっていらっしゃるわけですから、政府委員が、万全を期していたとか言っちゃだめですよ。副大臣が、やや不十分であったと私は感じていると言っているものを、その下にいる人が、万全を期してきたというようなことを言っちゃだめですよ。万全を期してきたが不十分であったという評価を今のところ受けていると、ちゃんと、不十分であったということを言わなきゃだめですよ。
 まあそれはいいとして、では、警察庁に通知をしたと。では、警察庁に通知をした後、その後どうしてほしいということを経済産業省としては警察庁に要望したんですか。
○迎政府参考人 警察庁の方に二月の十五日付の文書でお願いをしまして、それにのっとってその周知の協力の依頼をしてきたところでございます。
○川内分科員 いやいや、周知の協力の依頼の内容を聞いているんです。どういうふうにしてくださいということを警察庁にお願いしたんですかということを聞いているんですよ。もうこんなことで時間をとりたくないですから、さっさと答えてくださいよ。
○迎政府参考人 警察庁が所掌をする質屋、古物商の団体に周知の協力を依頼していただくようにお願いをしたものでございます。
○川内分科員 私が担当の課長さんからレクを受けたときには、各県警を通じてというふうに聞いておりますが、それでいいんですか。
○迎政府参考人 文書でお願いをしたのは、県警を通じてというのは警察庁の御判断でやっていただくというふうなことであろうかと思います。要すれば、警察庁の所掌する団体に周知の協力をお願いしてほしいという依頼をしたものでございます。
○川内分科員 警察庁にお尋ねをいたします。
 二月十五日に経済産業省からその依頼を受けて、どのような方法をおとりになり、その周知を図られた日にちはいつかということをお答えください。
○巽政府参考人 お答えいたします。
 警察庁におきましては、経済産業省から二月十五日付の文書で、電気用品安全法の規定に基づく販売規制の周知について協力依頼を受けました。この依頼を受けまして、二月十七日に文書によりまして、中古電気用品を取り扱う古物商及び質屋が加盟する全国質屋組合連合会、全国古物商組合防犯協力連合会など十八の業界団体に対しまして、加盟業者に対する周知を依頼するなどして周知に努めたところでございます。
○川内分科員 県警を通じての各都道府県の業界団体への依頼というものはされるおつもりがないということでよろしいでしょうか。
○巽政府参考人 この依頼文書を経産省からいただきまして、先ほど業界団体に周知徹底をしたところでありますけれども、あわせて、県警にも同じ文書を送りまして、県警の方からもそれぞれの業界に対して周知するようにということで指示をいたしました。
○川内分科員 そうすると、県警から、より身近な、要するに、地域を統括しているのは県警ですから、より身近な周知が図れると思うんですが、県警から都道府県の業界団体への文書の発出というのはもうなされているんでしょうか。
○巽政府参考人 都道府県警察においてどのような対応をとったかということでございますけれども、これは基本的に、都道府県警察それぞれ、口頭でお願いをしたり、あるいは文書を出してお願いしたりというようなことをやっているというふうに思っております。
○川内分科員 私が聞くところによりますと、ある都道府県警においては、問い合わせに対応して、正式な文書を出すのは三月の中旬ぐらいになりますというふうにその都道府県の担当者がお答えになられているということを聞いておるんですけれども、その都道府県において対応はばらばらであろう、したがって、まだ対応していない都道府県警もあるかもしれないという理解でよろしいでしょうか。
○巽政府参考人 私どもの方で、すべての都道府県警察について、それぞれの対応ぶりについては必ずしも全部承知しているところではございませんけれども、ただいま先生がおっしゃったように、それぞれの県警において適切に対応しているものと考えております。
○川内分科員 大臣、二月十五日に、たった二週間前ですよ、二週間前に経済産業省から警察庁に対して要請があり、そして警察庁は二月十七日に各業界団体に文書を発出した、さらに、都道府県警を通じての対応については、まだそれぞれの都道府県警からどういう状況になっているか正確に報告を聞いていないとか、報告を聞く義務も多分ないんだと思いますが、そういう状況であると、周知についてですよ。一カ月前の今のこの時点での状況がそういう状況であるということであります。
 では、なぜこれだけ周知方がおくれたのかということについて、大臣にぜひ聞いていただきたいんですけれども、そもそもこの電気用品安全法、電気用品取締法から改正された、そのときの審議会、規制緩和の一環として、国の基準・認証制度を見直しましょうということで行われたわけでございますけれども、電取法から電安法に変わるのに一番大きな変化があるのが、この中古の電気用品を扱う方たちが一番大きな影響をこうむるわけでございます。
 なぜかならば、今までは技術基準適合性を確認するだけでよかったものが、PSEマークを張らなければ物を売っちゃいけないということになるわけでございまして、さらには、販売業であるにもかかわらず、製造事業者としての申請をしなさいということになるわけです。販売事業者であるにもかかわらず、製造事業者としての申請をしなさいということになる、ここが電取法と電安法の大きな違いであります。
 そうすると、この中古電気用品を扱う皆さん方に対する影響というものが、この法改正のときにしっかり議論をされたのかどうかということが一番私は問われるんだというふうに思いますが、審議会の中で、この中古電気用品の業界のこうむる影響というものについて議論をされたかどうかということを事務当局からお答えいただきたいと思います。
○迎政府参考人 審議会の中でそうした議論が行われたというふうなことは承知をしておりません。この点については、電取法の時代でも行われていません。
○川内分科員 大臣、今お聞きになられましたでしょう。審議会の中で、この中古電気用品、一番影響をこうむる人たちについての議論は行われておりませんということなんですよ。全くこの人たちが忘れられた状況の中でこの法改正が行われたんです。
 その一つの証拠として、大臣、これを見てください。二〇〇四年の十二月十日、おととしの十二月十日に、「電気用品安全法の概要」ということで、これは経済産業省がつくったペーパーですが、この概要の中に、「製品流通前の措置」そして「製品流通後の措置」ということで書いてあります。この「販売の制限」というのは、「製品流通前の措置」の中に5として書かれています。「販売の制限」、要するに、PSEマークを張っていなければ売っちゃだめですよというのは「製品流通前の措置」なんです。
 これを見てください。委員長、いいですか、お渡しして。決して偽造じゃないです。
○高市主査 事前に主査を通してください。
 では、許可いたします。
○川内分科員 大臣、ぜひ「製品流通前の措置」というところの1、2、3、4、5というのを、ページを繰っていただいて、ちょっと私がマークしてございますので。ここです、「販売の制限」、これがこれだということですね。
 だから、それをごらんいただいても、経済産業省の担当課自体が中古電気用品のことを全く忘れていた、善意に解釈すればですよ、抜け落ちていたというふうに言わざるを得ないんですね。審議会でも議論されていない、そして説明資料の中にも中古電気用品についての販売をどうすればいいのかということを全く書いていないわけです。
 そこで、では、中古電気用品についてどうするのかということが、去年の年末あたりからことしにかけてじゃんじゃん問い合わせが来たので、担当課は慌てて、経済産業省のホームページに、こうしてくださいということを載せたんです。それが何日ですか。迎さん、何日ですか。こうしてくださいということを載せたのは何日ですか。
○迎政府参考人 ホームページにQアンドAを載せましたのは、二月の十日でございます。
○川内分科員 いやいや、QアンドAじゃなくて、中古電気用品について、PSEマークを張るにはこうしてくださいということを載せたのはいつですか。
○迎政府参考人 それは、二月の十日に掲載をしたQアンドAを二月の十七日に更新をした際にそういう表現を入れたということでございます。
○川内分科員 大臣、二月の十七日になってウエブ上で初めて、中古電気用品についてはこうしてくださいということをホームページ上で明らかにしたわけですね。それで対応しろというのは、もともと私は時間的にもう本当に無理だと思います。
 さらにこの法案の大きな問題は、これは、販売業者が製造事業者の届け出をしてくださいということになるわけですね。中古の電気用品を売りたければ製造事業者になれという法案なんです。
 そうすると、どんな問題が出てくるかというと、特許法とか商標法あるいはPL法との絡みの中で、訴訟が発生することが考えられるわけです。この電気用品安全法でこうしなさいと言ってそうしたら、今度は特許法で訴えられるという可能性が出てくるわけです。そうですよね、局長。
○迎政府参考人 まず、二月の十七日に、製造事業者の届け出をしてPSEマークを張ってくださいと言ったわけではなくて、もともと中古品は法律の対象になるというのは、これは電気用品取締法の時代からそういうことなんです。それで……(川内分科員「そんなことを僕は今聞いていない。聞いていないことを答えさせないでください」と呼ぶ)いやいや、それで……
○高市主査 簡潔にお願いいたします。
○迎政府参考人 輸出とかあるいはそういう場合にはその必要もないわけですし、そのために早く売るというふうな対応をしている業者もいるわけです。
 今お尋ねの特許法、知財関連の法律との関係についてお答えを申しますと、電安法上、製造事業者の届け出を行って、所要の義務を果たした上でPSEマークを付すというふうな場合には、それによってその行為自体が商標法に述べまするところの需要者に出所を誤認、混同させるふうな行為に当たるというふうなことではないというふうに考えております。
 それから、ただし、これは製品の同一性を失わせる改造とかを行った場合は話は違うわけですけれども、検査をしてその旨の商標をつけるだけ、こういうふうなことであれば、特許法、商標法に抵触をしないというふうに判断しております。
○川内分科員 いや、ですから、私が言っているじゃないですか。製造事業者になって、何にもしなければ問題ないかもしれないが、何かした場合には問題になることがあるでしょうということを聞いているんですよ。
 いいですか、局長、これ、物すごい、インターネット中継で何千人という人が見ていますからね。局長が言ったことがそのまま政府の解釈になりますよ。
○迎政府参考人 ですから、同一性を失われるような改造が行われた場合には抵触する場合があります。
○川内分科員 大臣、よろしいでしょうか。
 同一性が失われるような改造というのは、これは最終的に裁判所が判断するわけですよね、何が同一性を失う改造なのか。ということは、何か手を施したら訴訟に発展する可能性をこの電気用品安全法というのは秘めている。それだけのリスクを中古電気用品の販売業者に抱えさせるんです。それが経済産業省、中小企業の保護育成あるいは振興をしなければならない経済産業省として、この法律をそのままでいいんですかということを改めて強く申し上げなければならないわけです。
 局長、この電気用品安全法によって、全国の中古の電気用品販売業あるいは小売の中古電気用品販売事業者というのは、大体どのぐらい、店舗数でいうとどのぐらいあるんですか、どのぐらいの店が影響を受けるんですか。
○迎政府参考人 この数字については、私どもよくわかりません。ただ、先ほどの警察の方の、中古品を扱っている業者さんというのが大体全国で六十万あるというふうな数字もございます。そのうちの半分ぐらいが電気用品を扱っているというふうなサンプルデータもありますので、そういうふうなことで推測されるようなことではないかと考えております。
○川内分科員 大臣、およそ三十万社の中古電気用品を扱う事業所あるいは中小企業、零細企業がこの法案によって大きな影響を受けるわけです、三十万社が。
 今、この法案によって大変な混乱を来しているわけでございますが、この電気用品安全法で三十万社が影響を受けるというだけではないんですよ、実は。業界側だけではなくて、例えば私が、テレビを買いかえよう、古いテレビをリサイクル業者に持っていって買い取ってくれといったときに、PSEマークが張っていない、そうすると買い取ってくれないということが想定されるわけです。この経過措置期間が切れると、もう買い取らない。そうすると、私が持っているテレビは即廃棄物になる、だれも買ってくれないわけですから。これは消費者にとっても大変な不利益を与えることになるわけでございます。
 そこで、大臣、電気用品安全法は品目を政令指定で指定しております。政令指定ということは、別に法律を改正する必要はないということでございます。しかも、この法案は、先ほど迎さんもおっしゃられたように、知的財産権との絡みで解決をすべき課題もある、たくさんの人が影響を受ける。さらには、私は税法上の問題も出てくると思うんですけれども、国税庁は多分このことなんか全然知らないと思うんですね。
 だから、その辺のことをしっかりとクリアにしなければならないし、してからでなければ、経過措置期間というものが終わって本格施行ということにはとてもとてもならないのではないかというふうに思います。
 そこで、二階大臣、今私がるるやりとりの中で申し上げてきたとおり、さまざまな大きな問題点がある。そして、周知徹底方についても今やっと始まったばかりなんです、先ほど警察の方や迎さんがお答えになられたとおり、今やっと始まったばかりなんです。解決すべき課題はまだまだ山ほどある。詰めるべき課題は山ほどあるという中で、品目の指定を政令で変えるだけで、半年でも延ばすあるいは一年でも延ばすということによってその間にきちんとした議論をして、電気用品安全法という法の趣旨はすばらしいわけですよ、安全を守るという趣旨はすばらしいわけですから、その趣旨をしっかりと生かすためにも、大臣の御決断というものをいただかなければならないというふうに考えておりますが、最後に大臣の、政令を考える、検討するぐらい言ってください。お願いします。
○二階国務大臣 川内議員の御質問の通告をいただいて以来、私は私なりに考えてもみました。今川内議員からは、御親切に私の答弁まで大体おっしゃっていただいたようでありますが、行政を預かっておる立場に立って、この電気用品安全法は五年間の経過措置、しかもこれは最終ラウンドへ来て、きょうはまたちょうど三月一日ということになりました。まさにあと一カ月しか余すところありません。しかし、川内議員の御質問や、また他の議員の予算委員会における御質問等伺っておりますが、これはもうまさに経過措置期間の終了に向けて、先ほど申し上げましたように、まさにもう最後のところへ来ているわけであります。
 したがいまして、経済産業省として、この経過措置期間が終了する三月末に向けまして、私はけさも幹部を集めて申し渡してきたわけでありますが、でき得る限りのこと、例えば新聞広告もその一つでありましょうし、古物商の皆さんに対してもっと積極的に御協力をお願いすることも大事なことでありましょうし、そうしたことなど、これからまさに最後の最後まで、できることを徹底的にやって、そして事業者からの個別の御相談、これには徹底的に親切に対応していく。
 経済産業省は幸いにして各地方に経済産業局を持っておるわけでありますから、この経済産業局も総動員して、検査機関の紹介なども、普通の役所仕事ではなくて、親切丁寧に対応して、この問題を少しでも万全な解決に向かえるように、残された時間はわずかですが、最大限やってみる、とにかくこれは、最後の最後までやってみて、またその上で御相談すべき状況に相なった場合はそれはそれで御相談しますが、今この川を渡っている最中に馬を乗りかえるというふうなこと、あるいはここでUターンをするというようなことは、これは残念ながら、川内委員の御指摘とはいえ、これにわかりましたと申し上げるわけにはいかない。
 しかし、おっしゃっている意味はよくわかりますから、また、答弁に立った各位もよく理解をされておるでしょうから、さらに私も、きょうは役所に帰りまして、この問題に対して、最後の努力に対して、各員に努力を求めるつもりであります。
○川内分科員 ありがとうございました。
○高市主査 これにて川内博史君の質疑は終了いたしました。
 以上をもちまして経済産業省所管についての質疑は終了いたしました。
 これにて本分科会の審査はすべて終了いたしました。
 この際、一言ごあいさつを申し上げます。
 分科員の皆様、そしてこの部屋にいらっしゃる関係の皆様の御協力のおかげで、順調に本分科会の議事を終了することができました。本当にありがとうございました。
 これにて散会いたします。
    午後五時三十一分散会