第166回国会 本会議 第14号
平成十九年三月十六日(金曜日)
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 議事日程 第九号
  平成十九年三月十六日
    午後一時開議
 第一 特殊土じよう地帯災害防除及び振興臨時措置法の一部を改正する法律案(農林水産委員長提出)
 第二 放送法第三十七条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件
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○本日の会議に付した案件
 議員辞職の件
 日程第一 特殊土じよう地帯災害防除及び振興臨時措置法の一部を改正する法律案(農林水産委員長提出)
 日程第二 放送法第三十七条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件
 地域再生法の一部を改正する法律案(内閣提出)
 構造改革特別区域法の一部を改正する法律案(内閣提出)
 裁判所職員定員法の一部を改正する法律案(内閣提出)
 執行官法の一部を改正する法律案(内閣提出)
 都市再生特別措置法等の一部を改正する法律案(内閣提出)
 国際観光文化都市の整備のための財政上の措置等に関する法律の一部を改正する法律案(国土交通委員長提出)
 国会議員の選挙等の執行経費の基準に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)
 産業活力再生特別措置法等の一部を改正する法律案(内閣提出)、中小企業による地域産業資源を活用した事業活動の促進に関する法律案(内閣提出)及び企業立地の促進等による地域における産業集積の形成及び活性化に関する法律案(内閣提出)の趣旨説明及び質疑
    午後一時二分開議
○議長(河野洋平君) これより会議を開きます。
     ――――◇―――――
 議員辞職の件
○議長(河野洋平君) 議員荒井聰君から辞表が提出されております。これにつきお諮りいたしたいと思います。
 まず、その辞表を朗読させます。
    〔参事朗読〕
    辞職願
  今般 一身上の都合により衆議院議員を辞職いたしたく御許可願います。
   平成十九年三月十五日
          衆議院議員 荒井  聰
  衆議院議長 河野 洋平殿
○議長(河野洋平君) 採決いたします。
 荒井聰君の辞職を許可するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(河野洋平君) 御異議なしと認めます。よって、辞職を許可することに決まりました。
     ――――◇―――――
○議長(河野洋平君) 日程第一は、委員長提出の議案でありますから、委員会の審査を省略するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(河野洋平君) 御異議なしと認めます。
    ―――――――――――――
 日程第一 特殊土じよう地帯災害防除及び振興臨時措置法の一部を改正する法律案(農林水産委員長提出)
○議長(河野洋平君) 日程第一、特殊土じよう地帯災害防除及び振興臨時措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 委員長の趣旨弁明を許します。農林水産委員長西川公也君。
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 特殊土じよう地帯災害防除及び振興臨時措置法の一部を改正する法律案
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
    〔西川公也君登壇〕
○西川公也君 ただいま議題となりました法律案につきまして、提案の趣旨及び内容を御説明申し上げます。
 特殊土じよう地帯災害防除及び振興臨時措置法は、特殊土壌地帯の保全と農業生産力の向上を図ることを目的として、昭和二十七年四月、議員立法により五年間の時限法として制定され、以後十度にわたり期限延長のための改正が行われました。
 今日までの半世紀以上にわたる特殊土壌地帯対策事業の実施により、災害防除と農業振興の両面において改善がなされてきたところでありますが、その現状は必ずしも満足すべき状態にあるとは言えず、引き続きこれらの事業を推進していく必要があります。
 こうした観点から、本年三月三十一日をもって期限切れとなる現行法の有効期限をさらに五年間延長するとともに、法律の題名の一部を漢字表記に改めようとするものであります。
 本案は、昨十五日農林水産委員会において、全会一致をもって委員会提出の法律案とすることに決したものであります。
 何とぞ、御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願い申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
○議長(河野洋平君) 採決いたします。
 本案を可決するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(河野洋平君) 御異議なしと認めます。よって、本案は可決いたしました。
     ――――◇―――――
 日程第二 放送法第三十七条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件
○議長(河野洋平君) 日程第二、放送法第三十七条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件を議題といたします。
 委員長の報告を求めます。総務委員長佐藤勉君。
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 放送法第三十七条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件及び同報告書
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
    〔佐藤勉君登壇〕
○佐藤勉君 ただいま議題となりました放送法第三十七条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件につきまして、総務委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 本件は、日本放送協会の平成十九年度収支予算、事業計画及び資金計画について、国会の承認を求めるものであります。
 収支予算は、一般勘定において、事業収入は六千三百四十八億円、事業支出は六千三百七億円となっており、その差額である事業収支差金四十一億円は全額を債務償還に使用することになっております。
 事業計画は、コンプライアンスの徹底とガバナンスの強化を図るとともに、放送サービスの質を向上させつつ、業務・要員体制を徹底的に見直し、効果的、効率的な業務運営を行うこととしております。
 なお、本件には、「やむを得ない内容と認める」等の総務大臣の意見が付されております。
 本件は、去る三月九日本委員会に付託され、十三日菅総務大臣から提案理由の説明を、日本放送協会会長から補足説明をそれぞれ聴取した後、質疑に入り、昨十五日質疑を終局し、討論、採決の結果、本件は全会一致をもって承認すべきものと決しました。
 なお、本件に対し附帯決議を付することに決しました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
○議長(河野洋平君) 採決いたします。
 本件は委員長報告のとおり承認するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(河野洋平君) 御異議なしと認めます。よって、本件は委員長報告のとおり承認することに決まりました。
     ――――◇―――――
○加藤勝信君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。
 内閣提出、地域再生法の一部を改正する法律案、構造改革特別区域法の一部を改正する法律案、右両案を一括議題とし、委員長の報告を求め、その審議を進められることを望みます。
○議長(河野洋平君) 加藤勝信君の動議に御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(河野洋平君) 御異議なしと認めます。よって、日程は追加されました。
    ―――――――――――――
 地域再生法の一部を改正する法律案(内閣提出)
 構造改革特別区域法の一部を改正する法律案(内閣提出)
○議長(河野洋平君) 地域再生法の一部を改正する法律案、構造改革特別区域法の一部を改正する法律案、右両案を一括して議題といたします。
 委員長の報告を求めます。内閣委員長河本三郎君。
    ―――――――――――――
 地域再生法の一部を改正する法律案及び同報告書
 構造改革特別区域法の一部を改正する法律案及び同報告書
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
    〔河本三郎君登壇〕
○河本三郎君 ただいま議題となりました両法律案につきまして、内閣委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 まず、両法律案の概要について申し上げます。
 地域再生法の一部を改正する法律案は、地域の活力の再生をさらに推進するため、所要の措置を講ずるものであり、その主な内容は、
 第一に、本法律案に基づく認定地域再生計画に記載された、高年齢者の定年を引き上げ、積極的に雇用する事業等を実施する指定企業に対し、法人が寄附をした場合、地方公共団体が公益性を確認したときは、課税の特例の適用があるものとしております。
 第二に、本法律案に基づく認定地域再生計画に記載された、若者の採用機会の拡大等に取り組む企業等に対して助成を行う事業を実施する指定公益法人に対し、個人または法人が寄附または贈与をしたときは、課税の特例の適用があるものとしております。
 第三に、地方公共団体は、地域再生計画等の作成及び実施に関し必要な事項等について協議するため、地域再生協議会を組織できることとしております。
 次に、構造改革特別区域法の一部を改正する法律案は、地域の特性に応じた規制の特例を導入することにより、経済社会の構造改革をさらに推進するとともに地域の活性化を図るため、所要の措置を講ずるものであります。
 その主な内容は、
 第一に、内閣総理大臣は、定期的に、新たな規制の特例措置の整備等に係る提案を募集することを法律に位置づけることとしております。
 第二に、構造改革特別区域計画の認定申請期限を平成二十四年三月三十一日まで延長することとしております。
 第三に、地方自治法の特例及び地方教育行政の組織及び運営に関する法律の特例について規定することとしております。
 両案は、去る三月九日本委員会に付託され、同日渡辺国務大臣から提案理由の説明を聴取した後、質疑に入り、本日質疑を終局いたしました。質疑終局後、討論を行い、採決いたしましたところ、両案は賛成多数をもっていずれも原案のとおり可決すべきものと決した次第であります。
 なお、構造改革特別区域法の一部を改正する法律案に対し附帯決議が付されました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
○議長(河野洋平君) これより採決に入ります。
 まず、地域再生法の一部を改正する法律案につき採決いたします。
 本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
○議長(河野洋平君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。
 次に、構造改革特別区域法の一部を改正する法律案につき採決いたします。
 本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
○議長(河野洋平君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。
     ――――◇―――――
○加藤勝信君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。
 内閣提出、裁判所職員定員法の一部を改正する法律案、執行官法の一部を改正する法律案、右両案を一括議題とし、委員長の報告を求め、その審議を進められることを望みます。
○議長(河野洋平君) 加藤勝信君の動議に御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(河野洋平君) 御異議なしと認めます。よって、日程は追加されました。
    ―――――――――――――
 裁判所職員定員法の一部を改正する法律案(内閣提出)
 執行官法の一部を改正する法律案(内閣提出)
○議長(河野洋平君) 裁判所職員定員法の一部を改正する法律案、執行官法の一部を改正する法律案、右両案を一括して議題といたします。
 委員長の報告を求めます。法務委員長七条明君。
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 裁判所職員定員法の一部を改正する法律案及び同報告書
 執行官法の一部を改正する法律案及び同報告書
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
    〔七条明君登壇〕
○七条明君 ただいま議題となりました両法律案につきまして、法務委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 まず、裁判所職員定員法の一部を改正する法律案につきまして申し上げます。
 本案は、下級裁判所における事件の適正かつ迅速な処理を図るため、判事の員数を四十人、判事補の員数を三十五人、それぞれ増加しようとするものであります。
 次に、執行官法の一部を改正する法律案について申し上げます。
 本案は、国家公務員の退職後の年金制度に関する状況等を踏まえ、執行官の退職後の年金についての暫定措置である恩給を廃止し、その他所要の規定の整備を行おうとするものであります。
 なお、この法律の施行の際、現に恩給の支給を受けている者及び受給資格を満たしている者に対しましては、従前の例により恩給を支給することといたしております。
 両案は、去る三月九日本委員会に付託され、同日長勢法務大臣から提案理由の説明を聴取し、十三日質疑を行い、本日質疑を終局し、採決の結果、両案はいずれも全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。
 なお、両案に対しそれぞれ附帯決議が付されたことを申し添えておきます。
 以上、御報告を申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
○議長(河野洋平君) 両案を一括して採決いたします。
 両案の委員長の報告はいずれも可決であります。両案は委員長報告のとおり決するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(河野洋平君) 御異議なしと認めます。よって、両案とも委員長報告のとおり可決いたしました。
     ――――◇―――――
○加藤勝信君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。
 内閣提出、都市再生特別措置法等の一部を改正する法律案とともに、国土交通委員長提出、国際観光文化都市の整備のための財政上の措置等に関する法律の一部を改正する法律案は委員会の審査を省略して、両案を一括議題とし、委員長の報告及び趣旨弁明を求め、その審議を進められることを望みます。
○議長(河野洋平君) 加藤勝信君の動議に御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(河野洋平君) 御異議なしと認めます。よって、日程は追加されました。
    ―――――――――――――
 都市再生特別措置法等の一部を改正する法律案(内閣提出)
 国際観光文化都市の整備のための財政上の措置等に関する法律の一部を改正する法律案(国土交通委員長提出)
○議長(河野洋平君) 都市再生特別措置法等の一部を改正する法律案、国際観光文化都市の整備のための財政上の措置等に関する法律の一部を改正する法律案、右両案を一括して議題といたします。
 委員長の報告及び趣旨弁明を求めます。国土交通委員長塩谷立君。
    ―――――――――――――
 都市再生特別措置法等の一部を改正する法律案及び同報告書
 国際観光文化都市の整備のための財政上の措置等に関する法律の一部を改正する法律案
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
    〔塩谷立君登壇〕
○塩谷立君 ただいま議題となりました両法律案につきまして申し上げます。
 まず、都市再生特別措置法等の一部を改正する法律案について、国土交通委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 本案は、都市機能の高度化及び都市居住環境の向上を図るため、民間都市再生事業計画の認定申請期限等を延長すること、防災街区整備地区計画の区域内において容積を配分できる制度を創設すること、市町村が国道や都道府県道の歩道等の管理を代行できる特例制度を創設することなど、所要の措置を講じようとするものであります。
 本案は、去る三月九日本委員会に付託され、十三日冬柴国土交通大臣から提案理由の説明を聴取し、十四日質疑に入り、本日質疑を終了いたしました。質疑終了後、討論を行い、採決いたしました結果、賛成多数をもって原案のとおり可決すべきものと議決した次第であります。
 なお、本案に対し附帯決議が付されました。
 次に、国際観光文化都市の整備のための財政上の措置等に関する法律の一部を改正する法律案について、提案の趣旨及びその内容を御説明申し上げます。
 国際観光文化都市の整備のための財政上の措置等に関する法律は、国際観光文化都市にふさわしい良好な都市環境の形成を図り、あわせて国際文化の交流に寄与することを目的として、昭和五十二年六月、十年間の時限法として制定され、これまで二回の期限延長が行われて現在に至っているところであります。
 法律制定以来、約三十年にわたって事業が実施されてきたことにより、都市公園、下水道、道路等の整備水準は着実に向上してまいりましたが、二十一世紀の我が国経済社会の発展のために観光立国を実現することが極めて重要であることにかんがみ、引き続き施設整備を中心とした施策を強力に実施することが必要であります。
 以上の観点から、本案は、現行法の有効期限をさらに十年間延長して、平成二十九年三月三十一日までとするものであります。
 本案は、本日の国土交通委員会におきまして、全会一致をもって委員会提出法律案として提出することに決したものであります。
 なお、国際観光文化都市の整備等に関する件を本委員会の決議として議決したことを申し添えます。
 何とぞ速やかに御可決くださいますようお願い申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
○議長(河野洋平君) これより採決に入ります。
 まず、都市再生特別措置法等の一部を改正する法律案につき採決いたします。
 本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
○議長(河野洋平君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。
 次に、国際観光文化都市の整備のための財政上の措置等に関する法律の一部を改正する法律案につき採決いたします。
 本案を可決するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(河野洋平君) 御異議なしと認めます。よって、本案は可決いたしました。
     ――――◇―――――
○加藤勝信君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。
 内閣提出、国会議員の選挙等の執行経費の基準に関する法律の一部を改正する法律案を議題とし、委員長の報告を求め、その審議を進められることを望みます。
○議長(河野洋平君) 加藤勝信君の動議に御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(河野洋平君) 御異議なしと認めます。よって、日程は追加されました。
    ―――――――――――――
 国会議員の選挙等の執行経費の基準に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)
○議長(河野洋平君) 国会議員の選挙等の執行経費の基準に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
 委員長の報告を求めます。政治倫理の確立及び公職選挙法改正に関する特別委員長今井宏君。
    ―――――――――――――
 国会議員の選挙等の執行経費の基準に関する法律の一部を改正する法律案及び同報告書
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
    〔今井宏君登壇〕
○今井宏君 ただいま議題となりました法律案につきまして、政治倫理の確立及び公職選挙法改正に関する特別委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 本案は、最近における公務員給与の改定、物価変動及び地方公共団体における選挙執行の状況等にかんがみ、国会議員の選挙等の執行について国が負担する経費で地方公共団体に交付するものの基準を改定しようとするものであります。
 本案は、去る三月九日本委員会に付託され、十四日菅総務大臣から提案理由の説明を聴取し、本日質疑を行い、採決の結果、全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。
 以上、御報告を申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
○議長(河野洋平君) 採決いたします。
 本案の委員長の報告は可決であります。本案は委員長報告のとおり決するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(河野洋平君) 御異議なしと認めます。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。
     ――――◇―――――
 産業活力再生特別措置法等の一部を改正する法律案(内閣提出)、中小企業による地域産業資源を活用した事業活動の促進に関する法律案(内閣提出)及び企業立地の促進等による地域における産業集積の形成及び活性化に関する法律案(内閣提出)の趣旨説明
○議長(河野洋平君) この際、内閣提出、産業活力再生特別措置法等の一部を改正する法律案、中小企業による地域産業資源を活用した事業活動の促進に関する法律案及び企業立地の促進等による地域における産業集積の形成及び活性化に関する法律案について、趣旨の説明を求めます。経済産業大臣甘利明君。
    〔国務大臣甘利明君登壇〕
○国務大臣(甘利明君) 初めに、産業活力再生特別措置法等の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。
 我が国経済は、足元の景気は回復基調であるものの、人口減少社会の到来、国際競争の激化等、成長の制約要因を抱えております。こうした制約を克服するため、経済成長戦略大綱では、イノベーションによる生産性向上や地域経済の活性化等により、年率二・二%以上の実質経済成長を目指しております。
 経済成長戦略大綱を実現し、我が国経済が持続的に発展していくためには、中長期的な生産性の向上を図ることが必要です。このため、産業活力の再生を図るとともに、産業技術力の強化のための措置を講ずる必要があります。
 次に、本法律案の要旨を御説明申し上げます。
 第一に、事業者の取り組みへの支援です。サービス産業は、雇用やGDPの七割を占め、地域経済の中核であり、その担い手の大半は中小企業でありますが、その生産性は低いのが現状です。このため、事業分野別の指針を新たに策定するとともに、会社法特例や税制等により、生産性向上を促します。また、技術革新や異分野連携を行う企業を支援対象に加えます。
 第二に、包括的ライセンス契約により許諾された特許権等の通常実施権を契約単位で一括して登録できる制度の創設です。通常実施権の登録がなされれば、特許権等の保有者が変わった場合でも通常実施権者の地位が保護されるため、通常実施権の登録方法の選択肢がふえ、特許権等の活用がふえることが期待されています。
 第三に、地域の中小企業等の事業再生の円滑化です。地域の金融機関の不良債権比率はいまだ高く、また小規模倒産がふえつつあります。このため、事業再生の期間中のつなぎ融資資金に対する債務保証制度等を創設し、地域の事業再生の円滑化を図ります。
 第四に、イノベーションを支える産業技術力の強化です。研究開発を経営戦略の一環として位置づける技術経営力の強化に関し、産業技術力強化法の基本理念等に規定を置くとともに、独立行政法人産業技術総合研究所及び独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構の業務に関連業務を追加するなどの措置を講じます。
 続きまして、中小企業による地域産業資源を活用した事業活動の促進に関する法律案につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。
 中小企業の景気回復はおくれており、また地域によって回復の足取りに差が生じております。
 このため、景気回復の流れをより確かなものとし、地域経済の自律的な活性化を図るため、地域の特色ある農林水産物、産地の技術、観光資源といった地域産業資源を活用した中小企業による事業活動を支援するための措置を講ずることにより、地域経済の主な担い手である中小企業の事業活動を促進することが必要となっております。
 次に、本法律案の要旨を御説明申し上げます。
 第一に、主務大臣が、地域産業資源を活用した事業の促進により、地域経済の活性化を図るための方針を策定いたします。
 第二に、この方針に基づいて、都道府県知事が、地域産業資源の具体的内容等を示した構想を作成し、主務大臣がこれを認定いたします。
 第三に、都道府県知事の構想において指定された地域産業資源を活用して商品の開発等を行う中小企業の事業計画を個別に主務大臣が認定し、中小企業信用保険法の特例等の支援措置を講ずることとしております。
 最後に、企業立地の促進等による地域における産業集積の形成及び活性化に関する法律案につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。
 地域によって景気回復に差が生じていることに加え、経済社会の構造的な変化が進む中、地域経済の活性化を図るためには、安易な財政支出に依存せず、地域が自律的、持続的に成長できるような基盤を確立することが喫緊の課題となっております。
 自律的な発展基盤を強化するためには、地域がみずからの強みを生かして、関係者の力を結集しつつ、新たな企業立地等を通じた産業集積の促進を図り、地域に所得と雇用を生み出すことが極めて重要です。
 このため、その特色を踏まえ、産業集積の形成等に主体的かつ計画的に取り組む地域に対し、国としても総合的な支援を行うことが必要です。
 次に、本法律案の要旨を御説明申し上げます。
 第一に、都道府県及び市町村が、地域の関係者と組織する地域産業活性化協議会において、産業集積の形成等に関する基本計画を作成することといたします。そして、国の同意を得た基本計画に基づき、企業立地等を行う事業者に対し、設備投資減税や貸し工場の整備等の支援措置を講じます。
 第二に、国の同意を得た基本計画に基づき、工場立地法に係る規制権限の市町村への移譲や農地転用手続の迅速化等の措置を講じます。
 第三に、広域的な物流網等の基盤整備、地域の雇用対策、産学連携の推進等の関係省庁が行う施策との連携を図り、効果的に企業立地等を促進することとしております。
 以上が、これら法律案の趣旨でございます。(拍手)
     ――――◇―――――
 産業活力再生特別措置法等の一部を改正する法律案(内閣提出)、中小企業による地域産業資源を活用した事業活動の促進に関する法律案(内閣提出)及び企業立地の促進等による地域における産業集積の形成及び活性化に関する法律案(内閣提出)の趣旨説明に対する質疑
○議長(河野洋平君) ただいまの趣旨の説明に対して質疑の通告があります。順次これを許します。近藤洋介君。
    〔近藤洋介君登壇〕
○近藤洋介君 私は、民主党・無所属クラブを代表して、ただいま議題となりました経済成長戦略関連三法案について質問いたします。(拍手)
 なお、答弁によっては、質問の時間の範囲内で再質問させていただきます。
 本法案は、安倍総理が施政方針演説で示されたイノベーション戦略、上げ潮・成長路線の看板法案として提出されております。
 安倍総理が好んで使われるイノベーションという言葉、この言葉の生みの親である理論経済学者シュンペーター博士は、その著書で、新商品の開発、技術革新、生産手段の向上などの新しい結合を意味するイノベーションを実現するためには、銀行家、金融の役割が決定的に重要であると指摘しております。
 本法案にもさまざまな金融施策が盛り込まれておりますが、この政策を実行する政府、政権の信頼性、透明性を図る上で極めて重要な案件について、最初に伺います。
 それは、政権与党、自由民主党本部に対するりそな銀行による融資急増問題であります。
 りそな銀行には約二兆円を超える公的資金が注入され、現在も株式の約半数を政府が保有しています。自民党本部は、りそな銀行に公的資金が注入された二〇〇三年、同行から約二十億円を借り入れております。その後、他の大手銀行が融資残高を減らす中で、なぜか、りそな銀行による融資はふえ続け、二〇〇五年末時点の融資残高は約五十四億円と、三年間で十一倍に膨らんでおります。収支報告書に記載されている自民党本部の総資産を大きく上回る融資であります。
 一方で、りそな銀行は、この間、中小企業向け融資を六兆円も減らしております。中小企業が貸し渋り、貸しはがしに苦しみ、倒産が相次ぐ中で、政権与党の自民党が事実上の国営銀行を自分の財布がわりに使っていた、まさに悪徳大名のような資金調達と疑われかねない事案であります。
 経済産業大臣、中小企業政策の公正性、信頼を確保する観点から、政権与党による巨額借り入れは極めて不透明だと考えますが、経済産業大臣はどのようにお考えですか。また、全国四百三十万の中小企業に対し、この融資をどのように説明するのでしょうか。もし残高が今も残っているのであれば、即刻、返済するように自由民主党総裁である安倍首相に求めるべきと考えますが、いかがですか。以上三点、明確にお答えください。(拍手)
 自民党はりそな銀行から、二〇〇三年から、選挙のたびに二十億円から三十億円の融資を受けております。こうした融資案件については、通常、金融庁は内容を検査しております。
 金融担当大臣、この取引に際して、銀行内部で適切な審査が行われていたのかどうか、手続が踏まれていたのかどうか、お答えください。また、金融庁の検査内容の公表に向け、金融担当大臣は努力されますか。山本大臣は前自民党経理局長であり、大臣はすべて御存じのはずです。お答えください。
 官房長官にお伺いします。
 この融資は、自民党が、公的資金注入銀行に対して、政権与党である優越的な地位を使って巨額な融資を引き出した可能性があり、独占禁止法で禁じている優越的地位の濫用、不公正な取引との見方もできますが、公正取引委員会を所管する大臣としての見解を伺います。
 また、独占禁止法には、優越的地位の濫用、不当な値引き要求など、不公正な取引について課徴金を課すなどといった直接の罰則がありません。下請いじめが後を絶たない現状を受け、独禁法を改正し、罰則を入れるべきと考えますが、いかがですか。お答えください。
 現在の日本経済の最大の課題は、国内総生産が伸びても、その成長の果実が個人の所得に回らない、地方に行き渡らない社会の仕組みを正すことにあります。
 松下電器産業の創業者である松下幸之助翁は、かつて、貧困は罪悪であると述べられております。今の日本はこの罪悪が広がっています。その証拠に、小泉政権の五年間だけでも、日本の産業、社会の土台である中小企業が、自主廃業や倒産により約三十七万社も減っております。
 経済産業大臣、政治は結果責任を問われます。本法案の提出に当たり、少なくとも前政権の中小企業政策は失敗したという御認識をお持ちですか。お答えください。
 過去の景気回復の局面では、地域の格差は縮小してきたのに、今回は格差が広がっています。代表的な指数である鉱工業生産指数で見ても、私の地元である東北を初め、北海道、四国といった地方は今も厳しい状況が続いています。
 本法案では、全国各地で今後五年間に千の新事業を創出する目標が掲げられております。そこで、経済産業大臣、今回の新事業創出により、どの程度こうした格差拡大に歯どめがかかるのか、どのような効果を見込んでいるのか、お答えください。
 また、本法案には、地域の工場立地の促進策が盛り込まれております。そこで、経済産業大臣、今回の改正により、地域の格差是正にどの程度寄与すると見込んでいるのか、具体的な効果について、それを示す数値目標があるのかないのか、お答えください。
 また、本法案には、技術を経営に生かす技術経営力の強化がうたわれています。言うまでもなく、これまで我が国産業界は、全体として、研究開発費に多くの人材、資金を投入し、経営に生かしてきました。歴史的に見ても、ホンダ、トヨタ、ソニー、松下といった企業の創業者は皆すぐれた技術者であり、すぐれた経営者でもありました。我が国の大きな変革を進める技術改革を実現する上で、むしろ問題とすべきは、政府の技術開発戦略、そして予算がともに貧弱な点にあります。
 そこで、高市科学技術担当大臣。政府は、科学技術基本計画において、二〇一〇年度までの五年間で総額二十五兆円、年平均五兆円の政府研究開発投資を行うことと明記しています。しかし、この二年間、実績、計画は、地方分も合わせ年間四兆円弱にとどまっています。
 閣議決定された目標は実現可能ですか。未達成の場合、高市大臣はどのように責任を負うのですか。不可能なら早期につくり直し、戦略を練り直すべきですが、その考えはありますか。明確にお答えください。
 本法案にはサービス産業の生産性向上が掲げられております。諸外国と比べ、サービス産業の生産性が低いという政府の認識でありますが、具体的にどの業種でどの程度の生産性が低いのか、一体何を根拠に示しているのか。私が調べた限り、政府によるサービス産業の実態調査は、ごく一部の業種について、しかも三年に一度の割合で調査する程度にとどまっています。政策立案には現実の調査が不可欠です。調査なくして発言権なし、調査なくして政策なしであります。この原則を破った理由を、経済産業大臣、お答えください。
 工場立地が進んでいる地域でも、多くの社員が派遣社員、請負社員の方々であり、そしてその方々は立地をしている地域以外に住む方々であります。また、外国人労働者もふえ、立地する自治体にとって新たな行政課題も生じております。製造業における派遣、請負の拡大は、働いている方々だけではなく、今や生産現場の技術の伝承にも障害を生み、産業の競争力にも影を落としています。
 甘利大臣、かつて労働大臣として派遣法の改正にもかかわった閣僚として、その後に進んだ製造業における派遣拡大は誤りであったと総括されませんか。また、外国人労働者問題について、政府として考え方を改めて整理し、対策を講じるべきだと思いますが、いかがですか。お答えください。
 経済政策の目的は、人の暮らし、生活を豊かにすることにあります。経済を国民の手に取り戻すため、まずは政治と行政のイノベーション、すなわち政治の刷新、政権交代が必要不可欠であることを申し上げ、私の質問といたします。(拍手)
    〔国務大臣甘利明君登壇〕
○国務大臣(甘利明君) まず、りそな銀行の自民党に対する融資に関してのお尋ねがありました。
 個別金融機関の個別の融資につきましては、各行の経営判断で行われるものでありまして、コメントは差し控えさせていただきたいと思います。
 次に、中小企業政策についてのお尋ねであります。過去の政策は失敗ではないかというお尋ねがありました。
 活力に満ちた日本経済には、全国四百三十万社の中小企業の元気が不可欠であります。このため、これまでも、中小企業への円滑な資金供給を柱としまして、新事業への挑戦支援やものづくり中小企業の強化など、さまざまな対策を実行して、一定の成果を上げてまいったと思っております。さらに、地域資源を活用した新事業への展開を支援しまして、再チャレンジする起業家の資金調達、そして不動産担保や個人保証に過度に依存しない融資を推進することなどを通じて、中小企業への振興策を充実させてまいります。
 次に、地域資源法案などの新事業創出によって、地域の格差是正にかかわる効果がどれくらい上がるかというお尋ねであります。
 中小企業地域資源法案によりまして、地域資源を活用した商品開発等、サービスもありますけれども、この開発に取り組む中小企業、これらを支援しまして、地域に新たな雇用とそれから所得を生み出すことによって、地域の経済の活性化それから自立化が図られると期待をいたしております。具体的には、五年間で千件の新事業の創出を見込んでおりまして、それらによる効果を期待しているところであります。
 続きまして、企業立地促進法案が地域の格差是正にどの程度寄与するのか、数値目標があるのかとのお尋ねであります。
 本法案は、従来のような、国が主導で地域が目指すべき産業集積に誘導するというものではなくて、あくまでも地域がみずからの強みを生かして個性豊かな産業集積を目指す取り組みを支援する、地域が主体的に行うことを支援するということであります。このために、具体的な目標については、基本計画を策定する地域がそれぞれの実情や取り組み内容に応じて設定をする仕組みといたしております。具体的には、域内総生産増加額、製造品出荷額、新規企業立地件数等の目標が盛り込まれるものと想定をいたしております。こうした地域の目標が達成されるよう、全力で支援をしてまいりたいと思います。
 サービス産業の生産性についてのお尋ねであります。
 我が国サービス産業の生産性の伸びを、OECDのデータベースを用いて各国と比較をしますと、より低い水準にとどまっているわけであります。また、国民経済計算によりますと、我が国製造業と比較をしても、サービス産業の生産性の伸びは低い水準にあると認識をしております。九五年から〇三年の伸び率でいいますと、製造業が四・一%でありますが、サービス産業は〇・八%でございます。
 次に、サービス産業の実態調査についてのお尋ねであります。
 経済産業省では、特定サービス産業実態調査などにおいて、個別のサービス業に関する事業所数、従業員数、売上高などの定期的な調査を実施いたしております。今後は、対象業種の拡充であるとか、あるいは母集団名簿の整備など、サービスに関する統計の拡充を行うことといたしております。
 製造業における派遣拡大についてのお尋ねであります。拡大は誤りではなかったのかというお尋ねでありました。
 物の製造業務への労働者派遣につきましては、平成十五年の労働者派遣法改正におきまして、経済産業構造の転換や国際化が進展する中で、日々変動する業務量に応じて労働力需要に迅速的確に対応するというニーズにこたえるために解禁をしたものであります。
 企業が非正規雇用を活用する背景には、生産のフレキシビリティーの確保等があるものと承知をいたしておりますが、それによって製造現場の技術、技能の伝承が困難になり、技術力や製品の安全性が低下することがあってはならないと考えております。偽装請負等の法令違反に関しましては厳正に対処するのは当然でありますが、あわせて、製造現場における技能、技術の向上を図ることにより、製造業の競争力を維持していくことが重要であると考えております。
 外国人労働者問題についてお尋ねがありました。
 外国人労働者の受け入れにつきましては、専門的、技術的分野の労働者の受け入れは積極的に対応する一方で、単純労働者については慎重に対応するというのが政府の基本的方針でございます。一部の地域では、産業の担い手確保や国際競争力の強化のため、外国人の活用が進んでおります。しかしながら、外国人の受け入れ拡大には、国内労働市場への悪影響であるとか社会的コストの増加を懸念する声があるのも事実であります。
 このために、当省といたしましては、産業界のニーズも踏まえながら、IT人材の受け入れ基準の緩和など、随時関係省庁と連携をし、専門的、技術的分野の範囲、要件の見直しをいたしております。今後とも、関係省庁と連携をして、我が国にとって望ましい外国人労働者の受け入れのあり方について検討をしてまいります。
 以上です。(拍手)
    〔国務大臣山本有二君登壇〕
○国務大臣(山本有二君) 近藤議員にお答えいたします。
 りそな銀行の自民党本部への融資についてのお尋ねがありました。
 個別金融機関の個別の融資につきましては、各行の経営判断で行われるものでありまして、コメントは差し控えさせていただきます。
 次に、りそな銀行の自民党への融資についての検査内容の公表についての御質問がありました。
 金融検査におきましては、金融機関の貸出金に係る自己査定の正確性を検証しておるところでございますが、貸出先の具体的な検査内容について言及することは、従来より差し控えさせていただいております。これは、検査内容を開示することによりまして、金融機関や取引先の権利その他正当な利益を害するおそれがあること、金融機関や取引先を風評リスクにさらすおそれがあること、これらを理由とするところでございます。(拍手)
    〔国務大臣高市早苗君登壇〕
○国務大臣(高市早苗君) 近藤議員から私には、政府研究開発投資についての御質問がございました。
 我が国の政府研究開発投資の対国内総生産比は、平成十七年度において〇・八%でございます。これは、米国に比べては低い水準にありますけれども、欧州の主要国とはほぼ遜色のない水準にございます。しかし、我が国におきましては、民間部門の研究開発活動が諸外国と比較しても相対的に活発でございますので、研究費総額における政府の負担割合は低くなっております。
 そこで、近藤議員から御指摘がありましたとおり、昨年三月に閣議決定をされました第三期の科学技術基本計画では、一定の前提のもと、平成十八年度からの五年間、つまり平成二十二年度までの計画期間中の政府研究開発投資の総額を約二十五兆円と掲げております。
 この二十五兆円でございますが、これは、計画期間中に政府研究開発投資の対GDP比一%を目指すということを目標といたしまして、かつ、名目成長率三・一%という前提のもとに算出されたものでございます。現在、非常に厳しい財政事情におきましても、科学技術の振興が資源の乏しい我が国にとって極めて重要であるという認識のもと、科学技術の振興費は毎年度増額されてきております。
 今後とも、私は、重複や無駄を排除すること、それから、選択と集中によって重点化をすること、ここを徹底しながら、政府研究開発投資の対GDP比一%という目標、本質的な目標でございます、この達成を目指して、しっかりと頑張ってまいりたいと思います。
 それから、もし目標が達成されなかった場合の高市大臣の責任はという御質問でございました。
 平成二十二年度、つまり目標期間、この平成二十二年度の時点で安倍内閣が続いており、私自身が閣僚として活躍をさせていただいておりましたら、責任をとらせていただけますので、ぜひとも、与党、野党とも、皆様、安倍政権への御指導、御協力をよろしくお願いいたします。
 それから、目標の達成に向けてもしも状況が厳しいのであれば、この戦略そのもの、つまり第三期科学技術基本計画をつくり直すべきではないかというお話でございました。
 目標の数値、これも、研究開発投資の対GDP比一%、ここが本質でございますので、私は、達成できる、達成してみせるという思いでおります。
 確かに、金額そのものを見ますと、第一期の科学技術基本計画、これは平成八年から平成十二年です。目標は十七兆円でした。実際はどうだったかというと十七・六兆円。そして第二期、平成十三年度から平成十七年度、目標は二十四兆円だったんですが、実際には二十一・一兆円と目標を達成できておりません。それで、平成十八年度、去年から第三期がスタートしたということでございます。
 確かに、名目成長率が当時の予想よりも低うございますので、非常に厳しい状況になっております。前提そのものが変わっておりますので非常に厳しい状況になっておりますが、安倍内閣が進めます成長力の底上げ戦略も含めて、しっかりと景気対策も打っていきながら、この目標が達成できるように全力を尽くしてまいりたいと思っております。(拍手)
    〔国務大臣塩崎恭久君登壇〕
○国務大臣(塩崎恭久君) 近藤議員から二問ちょうだいをいたしました。
 一つ目は、りそな銀行による自由民主党に対する融資が独禁法で禁じている優越的地位の濫用ではないか、こういう御質問でございました。
 これにつきましては、個別事案であり、また、事実関係も承知をしていないので、個別事案に関する法適用についての答弁は差し控えたいと思っております。
 二番目の質問でございますが、これは、優越的地位の濫用や不当廉売など、いわゆる不公正な取引に対して独禁法上罰則がないではないか、改正をして導入する考えはないかという御質問であったかと思うわけでございます。
 この点に関しましては、平成十七年の独禁法改正の際に、衆議院経済産業委員会における附帯決議がございました。この中で、中小企業等に不当な不利益を与える不当廉売、優越的地位の濫用等の不公正な取引方法に対する措置のあり方について政府において検討をするように、こういう附帯決議がございました。
 これを受けまして、平成十七年七月より、内閣府において、独占禁止法基本問題懇談会におきまして今後の独禁法の見直しに向けた検討が行われておりまして、この附帯決議も踏まえて、不公正な取引方法に対する措置のあり方についても検討項目として現在検討中でございます。懇談会の報告書の最終取りまとめは平成十九年六月に予定をされているところでございまして、不公正な取引方法に対する措置のあり方についてもこの懇談会で十分議論していただき、その結果を踏まえて適切に対応してまいりたいと考えているところでございます。(拍手)
○議長(河野洋平君) 近藤洋介君から再質疑の申し出がありますから、これを許します。近藤洋介君。
    〔近藤洋介君登壇〕
○近藤洋介君 御答弁に対して再質問をさせていただきたいと思います。
 まず、金融担当大臣、さらには経済産業大臣とも、りそな銀行による自民党融資問題について、個別銀行の案件であるからお答えできないとのお話でございました。
 しかし、この問題は今の政権の本質の問題であります。なぜならば、二〇〇三年、りそな銀行が自民党に対して二十億円の融資を実行した際の自民党の会計責任者は、当時の自民党幹事長、現在の安倍晋三総理大臣だからであります。まさに、自民党の現在の内閣の最高責任者が行った今回の融資問題について、閣僚としてきちんと国民に説明する責任があるはずであります。
 官房長官、官房長官は事実関係を御存じないとおっしゃいましたが、知らないのであれば、ぜひ盟友の安倍総理に聞かれて調査をされるべきだと思いますが、いかがでしょうか。
 また、経済産業大臣、私が伺いたかったのは、中小企業に貸し渋り、貸しはがしがどんどん起きている、今も小企業がどんどん資金調達で苦労しているんです。月末になれば、どうやって手形を落とすか苦労されている中小企業の方がたくさんいる。こういう状況の中で、中小企業担当大臣として、この融資についてきちんと説明する必要があるのではないか、どのような言葉で説明するのか、政策の透明性を確保するためにも説明責任があるのではないかと述べているので、ぜひお答えいただきたいと思います。
 また、同様の観点から、山本金融担当大臣、今回のりそな銀行は、事実上、現在も株式の半数を国が保有している国営銀行の融資であります。事実上の国営銀行の融資に対して、株主としての責任もあると思いますが、もう一度、検査結果の公表について、山本金融担当大臣、努力するお考えがあるのかないのか、きちんとお答えいただきたい、明確にお答えいただきたいと思います。
 最後に、高市科学技術担当大臣、先ほど科学技術基本計画の責任について、平成二十二年まで閣僚として残っていたら責任をとるとの旨の御発言がありました。だとすれば、今は無責任に仕事をされているのですか。まさに、やり逃げ、逃げているのですか。それとも、二十二年の時点で実現できなければ、大臣は議員を辞職する、それぐらいの覚悟で仕事をされているのですか。改めて明確にお答えいただきたい。
 閣僚の皆様におかれましては、ぜひ、本会議が政治家同士の真剣勝負の場である、国民を代表する国会の場である、このことを認識して御答弁いただきますよう、切にお願いを申し上げます。
 以上であります。(拍手)
    〔国務大臣甘利明君登壇〕
○国務大臣(甘利明君) りそな銀行の自民党に対する融資の件について、再度お尋ねがありました。
 もう一度お答えいたしますが、コメントは差し控えさせていただきます。
 なお、中小企業政策、なかんずく中小企業金融につきましては、個人保証や不動産担保に過度に依存しない融資等、今後も各般の努力を行ってまいります。(拍手)
    〔国務大臣山本有二君登壇〕
○国務大臣(山本有二君) 再質問にお答えいたします。
 りそな銀行から自民党本部への融資について、その内容を開示すべきという点、再度のお尋ねでございます。
 個別金融機関の個別融資の内容をお示しすることは、当該金融機関の競争上の地位やノウハウ、債務者の信用力等を明らかにすることになりまして、金融機関及び債務者の競争上の地位その他正当な利益を害するおそれがございます。
 また、このような内容を金融監督当局より明らかにした場合には、金融機関との円滑な意見交換が将来にわたって妨げられ、我が国の金融機能の安定を確保し、金融の円滑を図るとの金融庁の任務の遂行に支障を生ずるおそれがございます。
 こうした点は、公的資本の増強行であると否とを問わず、また、借り手のいかんを問わず、懸念される事柄であり、御指摘の点につきまして金融庁より明らかにすることは困難であることを御理解いただきたいと存じます。
 また、検査結果の内容の開示の努力をするか否かという御質問でございますが、個別債務者に係る検査内容を開示することは、結果として金融機関や取引先の権利を害するおそれがあります。ゆえに、これについては、従来より、何どきでも控えさせていただいているところでございます。
 以上でございます。(拍手)
    〔国務大臣塩崎恭久君登壇〕
○国務大臣(塩崎恭久君) 近藤議員にお答えをいたしたいと思います。
 総理に調査をさせよ、こういう御質問でございました。
 これが仮にりそな銀行の自由民主党に対する融資を指すということであるならば、これは、金融担当大臣からお答えしたとおりでありますので、あの答えで終わっていると思っております。(拍手)
    〔国務大臣高市早苗君登壇〕
○国務大臣(高市早苗君) 近藤議員にお答えいたします。
 今は無責任に仕事をしているのかという御質問でございましたが、大変失礼だと思います。私自身が大臣として判断をし、閣議決定に参加していることに関しては、私は、責任を持ち、自分の政治生命をかけて取り組んでいるつもりでございます。
 それから、数値目標達成云々の話でございますけれども、平成十八年の三月二十八日に閣議決定をされました、この基本計画の文言でございます、「平成十八年度より二十二年度までの政府研究開発投資の総額の規模を約二十五兆円とすることが必要である。」「上記は、第三期基本計画期間中に政府研究開発投資の対GDP比率が一%、上記期間中におけるGDPの名目成長率が平均三・一%を前提としているものである。」ということでございます。
 先ほども申し上げましたとおり、第二期の場合も残念ながら目標には届かなかった、それでも、やはりこの第三期の科学技術基本計画に示されている基本理念というのは、私は日本の国家にとって非常に重要な正しい理念だと思っております。掲げられている政策も、これは正しい方向性だと思っております。世界最高水準の科学技術立国を本気でつくっていこう、いい人材を育てていこう、そして、世界に誇れる貢献を技術力をもってなしていこうと思うと、この戦略の内容、施策というのは私は正しいと思っております。その中で、大きな数値目標を掲げる、目標として掲げたということは、私は非常に志の高いことだと思っております。
 前提そのものが、名目成長率三・一%を前提といたしておりますので、これは景気の動向によって多少変化、達成の違いというのは出てくるかもしれませんが、私は、この基本理念が正しいこと、施策が正しいことを信じながら、在任中、全力を尽くしてまいりますし、これは五年間の計画ですから、とにかく継続的に取り組まなきゃいけないんです。途中で政権がかわってしまったりしたら、なかなかこの継続性がなくなる。ですから、自公連立政権が計画期間中も続き、そして、目標年次が終わったときに私が責任をとれる立場であれば、もう大喜びで責任をとらせていただきます。よろしくお願いいたします。(拍手)
○議長(河野洋平君) 塩崎国務大臣から、答弁を補足したいとのことであります。これを許します。国務大臣塩崎恭久君。
    〔国務大臣塩崎恭久君登壇〕
○国務大臣(塩崎恭久君) 先ほど、いきなり私の方に振られたものですから、質問の意味がいま一つよくわかりませんでしたが、私が総理に対して事実関係を聞いてみろという御質問であったかというふうに今改めてわかりました。
 この点についてわからなかったことは申しわけないと思いますが、一方で、幹事長の時代に融資を受けた、こういうことでありますから、内閣官房長官として私が総理に聞く話ではないと私は思っております。
 それと、先ほど申し上げましたとおり、政党が銀行から受けた融資についてのことにつきましては、先ほど金融担当大臣からお答えをしたとおりだと思います。
 以上です。(拍手)
    ―――――――――――――
○議長(河野洋平君) 伊藤渉君。
    〔伊藤渉君登壇〕
○伊藤渉君 公明党の伊藤渉です。
 自由民主党並びに公明党を代表し、今国会に提出をされました産業活力再生特別措置法等の一部を改正する法律案、中小企業による地域産業資源を活用した事業活動の促進に関する法律案及び企業立地の促進等による地域における産業集積の形成及び活性化に関する法律案について質問をいたします。(拍手)
 二〇〇二年以降、構造改革努力の結果もあり、我が国の経済は回復基調を持続しております。今後とも、さらなる経済成長を実現するために、構造改革を継続することが政府の方針であり、この方向性は正しいものであると認識をしております。
 しかしながら、景気回復の果実がすべての国民の手に渡っているかといえば、必ずしもそうではありません。所得が伸び悩む多くの家計は、必ずしも景気回復を実感できておりません。また、景況調査では、大企業の景況は十分回復してきておりますが、中小企業についてはまだまだ厳しい状況を抜け出せておりません。特に、中小企業が多い小売業、サービス業などの状況は極めて厳しいものとなっております。
 政府として、大企業と中小企業の格差、輸出産業のように好調な業種とそうでない業種の格差、都市と地方の格差是正に取り組んでいくことが重要であります。こうした取り組みについての甘利経済産業大臣の基本的な認識と御決意をお伺いいたします。
 こうした格差の問題に取り組む上でも、まず安定的な経済成長を持続させることによって経済全体の富をふやした上で、それを経済社会の各層に広く行き渡らせることが重要です。地域の中小企業の経営者の方々からは、新たな投資に取り組んでいくためにも、政府に今後経済が成長していくという確固たる道筋を示してほしい、そうでなければ人件費の増大など固定費の増額になかなか踏み込む決断ができないという要望の声を多く聞きます。
 成長力を強化するために、企業においてイノベーション、技術革新を通じた中長期的な生産性向上を実現していくことが必要だと考えます。産業活力再生特別措置法等の改正法案において、イノベーションによる生産性向上をどのように促進していくのか、甘利経済産業大臣にお伺いをいたします。
 また、この産業活力再生特別措置法の改正では、地域の中小企業等の再生推進について触れられています。これまで、中小企業再生支援協議会は一万社以上の中小企業の相談に乗っておられると思いますが、全国約四百三十万の中小企業の数からすると、まだまだ数的には少ないとの印象があります。全国の企業倒産件数が五年ぶりに増加に転じ、中でも小規模倒産が増加をしている現状をかんがみても、今後、中小企業再生支援協議会をさらに活用し、地域の事業再生を積極的に支援していく必要があると考えますが、甘利経済産業大臣のお考えをお伺いいたします。
 政府はこれまで、中小企業再生支援協議会の整備に加え、累次の倒産法の改正、産業再生機構の設立や整理回収機構、RCCの機能強化など、金融と産業の一体的再生を目指すためにさまざまな取り組みを実施してきました。
 このうち、株式会社産業再生機構については、四十一件のすべての支援を終了し、昨日、成功裏に解散いたしました。産業再生機構は、金融と産業の一体再生の実現の旗印として機能してきましたが、設立の当初は、事業再生という前例のない分野で、その成功を危ぶむ声もあったようです。これまでの産業再生機構の活動を振り返っての評価について、渡辺内閣府特命担当大臣の見解をお伺いいたします。
 全国の約四百三十万の企業のうち、九九%が中小企業であり、従業者数の七割以上が中小企業で働いておられます。中小企業が明るい展望を持ち、元気に事業を展開していってこそ、景気回復、経済成長の成果が国民全体に広く行き渡り、我が国の経済が真に回復したことになるのです。
 しかしながら、全国の中小企業は、いまだ景気回復を実感するにはほど遠く、極めて厳しい状況にあります。例えば、地元の愛知でも、下請企業の厳しい状況を目の当たりにしております。
 今回策定された中小企業底上げ戦略の中小企業における生産性向上プロジェクトでは、下請取引のガイドラインを策定する予定と聞いております。今後の展開に期待いたしますが、このように、景気回復の効果を地域や中小企業に広く及ぼしていくような対策にしっかりと取り組んでいく必要があります。
 甘利経済産業大臣は、中小企業担当大臣として、必要な予算の確保を初め、法律、税制、財政投融資等、あらゆる政策手段を総動員して中小企業対策を行っていくべきと考えますが、大臣の中小企業対策にかける決意をお伺いいたします。
 また、公明党は、地域間格差の拡大が懸念される中で、地域がそれぞれの強みを生かして、自律的、持続的な成長を目指していくことこそが真の地域活性化につながると考えます。そのためには、地域経済の主役である中小企業が、中小企業地域産業資源活用事業活動促進法案で規定されている、地域資源を活用して消費者ニーズに合った新商品を開発、販売できるよう支援を行っていくことが必要です。
 例えば、私の知っている成功事例では、岐阜県の高山市の家具メーカーがイタリアのデザイナーと組んで独自ブランドを確立し、大きな売り上げを上げておられます。また、愛知県西尾市の製茶メーカーでは、伝統的なうすびきによる抹茶を製造、販売しており、農家と連携し、無農薬栽培により、規制の厳しい欧米にも輸出しているような例があります。こうした成功事例を次々と生み出していくことこそが重要です。
 これらの成功事例を踏まえれば、政府は、商品開発への支援にとどまらず、ビジネスプランの策定や販路開拓などを含めた事業化まで継続的に支援をしていくことが重要であると考えますが、今回の支援の考え方について、甘利経済産業大臣にお伺いをいたします。
 また、地域の中小企業の中には、技術力はあるものの、マーケティングやブランド化のノウハウを持たない企業が多数存在をいたします。このような地域の中小企業が地域資源を活用したビジネスを展開する際には、それらを補う人材の確保と人的ネットワークの構築が必要と考えますが、具体的にどのような施策を展開していく考えか、甘利経済産業大臣にお伺いをいたします。
 最後に、地域産業の活性化について指摘をさせていただきたいと思います。
 地域経済の活性化のためには、産業構造や自然条件など一様でない地域が、みずからの強みを生かした創意と工夫に基づく企業立地促進などのさまざまな取り組みが必要でありますが、政府としてもこうした取り組みを支援し、地域経済の明るさを取り戻すことが必要です。
 ここで、企業立地の取り組みについて、中部の例を紹介させていただきます。皆様もよく御存じのとおり、三重県亀山市には、液晶テレビをつくるシャープの亀山工場があります。工場誘致に当たっては、補助金だけでなく、県がワンストップサービスを提供する専門の室をつくるなどして、立地に当たって必要となる諸手続を極めて迅速に行いました。現在では、関連企業が約七十社集まるとともに、約七千人の新規雇用が創出をされ、県、市の税収増につながっております。
 このように、地域における企業立地を促進することによって、その地域に新たな雇用と所得を生み出すことが可能となります。また、企業立地の促進を通じて個性豊かな産業集積の活性化を図ることにより、地域経済全体の活性化にも貢献をします。こうした観点から、今回、企業立地促進を支援する法案を提出されておりますが、その支援の考え方について、甘利経済産業大臣にお伺いをいたします。
 また、企業立地の促進に当たっては、例えばインフラと住環境などの生活基盤の強化を総合的に進めることが大事でありますが、地域によっては依然、道路、港湾などのインフラがまだまだ十分ではありません。
 企業立地の促進に当たっては、さまざまな施策を総合的に推進していくことが不可欠であります。今こそ、甘利経済産業大臣がリーダーシップを発揮して、関係各省との連携体制のもとで、企業立地促進を通じた地域産業の活性化に強力に取り組むべきと考えます。
 現在、企業立地促進の抜本的強化に向けて、関係各省との連携体制を構築中と承知をしておりますが、最後にこの点について甘利経済産業大臣の方針と御決意をお伺いいたしまして、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。(拍手)
    〔国務大臣甘利明君登壇〕
○国務大臣(甘利明君) 公明党、伊藤先生にお答えをいたします。
 まず、企業や業種、地域の間での格差についてお尋ねがありました。
 我が国経済は、民間主導の息の長い景気回復を続けている一方で、企業規模や業種、そして地域によってばらつきが存在をし、回復の実感が得られていないことが課題となっております。このために、成長力を強化し、経済のパイを大きくし、さらにその成長の果実を中小企業や地域にも波及させることが重要であります。
 私といたしましては、提出をいたしましたこの三法案によりまして、成長力を強化し、その成果を広く行き渡らせることにより、こうした格差の是正に全力で取り組んでいきたいと考えております。
 次に、今回の法改正におけるイノベーションによる生産性向上についてのお尋ねがありました。
 産業活力再生特別措置法の改正では、まず一に、サービス産業の生産性向上のための指針の策定、そして二に、技術革新や異分野連携の支援対象への追加、三といたしまして、包括的ライセンス契約を保護する登録制度の創設などの措置を講じております。また、あわせて、産業技術力強化法等を改正し、研究開発成果を効果的に市場につなげる取り組みを支援します。これらの措置により、イノベーションによる生産性向上を促進してまいります。
 三点目として、地域の中小企業の事業再生についてお尋ねがありました。
 全国各地の中小企業再生支援協議会は、これまで一万社以上の相談に応じまして、千二百社以上の再生計画の策定を支援しており、地域の中小企業の再生において中核的な役割を果たしております。今後、地域の中小企業の再生が本格化する中で、こうした中小企業再生支援協議会の機能強化を図りつつ、地域の中小企業再生に全力で取り組んでまいります。
 次に、中小企業対策にかける決意についてのお尋ねであります。
 全国四百三十万社の中小企業の知恵とやる気を生かして、その活力を高めることこそが、我が国経済の活性化を図る重要なかぎであります。このため、あらゆる政策手段を用いまして、地域資源を活用した新事業展開を総合的に支援していきますとともに、中小企業への円滑な資金供給、さらに下請取引の適正化を初めとする中小企業の底上げ支援に万全を期してまいります。
 続いて、地域資源を活用した新商品の開発、販売に対する支援についてのお尋ねであります。
 中小企業におきましては、マーケティング等に関するノウハウが不足をしており、消費者ニーズに合った商品を開発して販路を確立することが容易ではないと認識をしております。こうした状況を踏まえ、中小企業が商品を開発し、事業化する段階まで継続的にきめ細やかなサポートを行っていくために、研究開発段階における資金面の支援に加えまして、マーケティング等の支援を強化することといたしております。
 続きまして、地域資源を活用する事業を担う人材についてのお尋ねであります。
 地域の中小企業に対し、マーケティングやブランド戦略等のきめ細かなアドバイスを行うために、全国十カ所に専門家を配置した支援拠点を設けることといたしております。また、地域中小企業サポーター百三十八名を委嘱いたしまして、人的ネットワークを活用した応援体制を整備いたしました。このように、人材面での手厚い支援によって、地域中小企業の活性化に全力で取り組んでまいります。
 次に、企業立地の促進による地域経済の活性化についてのお尋ねであります。
 企業立地を通じた特色ある産業集積を促進することは、公共事業に依存しない、地域の自律的、持続的な成長を可能とするものであります。本法案では、企業立地手続の迅速化、設備投資減税や人材育成、施設整備に対する支援措置等を講じております。これによりまして、地域がみずからの強みを生かして事業環境の整備を行い、企業立地の促進等に努めることを全面的に支援してまいります。
 最後に、企業立地のための関係省の連携体制についてお尋ねがありました。
 昨年十一月に、私がイニシアチブをとりまして関係六省の連絡会を立ち上げたところであります。今後は、中央のみならず地方ブロックごとに、立地手続の迅速化やワンストップサービス体制の整備に向けて連携を推進いたします。つまり、中央そして地方で連携体制をとらせていただきました。この中央、地方において関係省が緊密に連携し、まさに一体となって企業立地の円滑化に全面的に取り組み、地域経済の活性化を目指していきます。
 以上です。(拍手)
    〔国務大臣渡辺喜美君登壇〕
○国務大臣(渡辺喜美君) 産業再生機構についてお尋ねがございました。
 機構は、平成十五年五月の業務開始以来、四十一件の事業再生を手がけ、昨日解散をいたしました。その活動は大成功であったと考えております。
 その理由は、第一に、最終収支における剰余金の見込みが三百億円台後半となり、国民負担の発生を回避できる見通しであること。第二に、地場産業から大企業に至るまで幅広い企業を対象として、平均一年半弱という短期間で再生を実現したこと。第三に、例えば平成十六年度の全国銀行の不良債権減少額の約三割が機構の支援によるなど、不良債権処理及び我が国の事業再生市場の発展に大きく貢献したことであります。
 今後、機構が示した事業再生の知見、ノウハウが生かされ、産業サイドの過剰債務処理とビジネスモデル転換を伴った事業再生が面的に広がり、真の産業再生が実現することを期待いたしております。(拍手)
    ―――――――――――――
○議長(河野洋平君) 塩川鉄也君。
    〔塩川鉄也君登壇〕
○塩川鉄也君 日本共産党を代表して、関係大臣に質問します。(拍手)
 冒頭、昨日発覚した北陸電力志賀原発一号機における言語道断の臨界事故隠しについて、国に報告がなされなかったのはなぜか、こうした事態を国が把握できなかったのはなぜか、安全システムそのものに重大な問題があるのではありませんか。政府は、直ちに全容を解明し、その責任を明らかにすべきであります。
 さて、今日、日本経済に問われているのは、多国籍化した大企業が軒並み未曾有の利益を上げている一方で、労働者、国民の雇用不安は一向に改善されず、貧困と格差が拡大しているという問題です。それは、この数年来、政府が構造改革の名のもとに、設備、債務、雇用の三つの過剰を解消するとして、企業部門のリストラ再編と雇用流動化を促す労働法の規制緩和を車の両輪として推進してきた結果であります。
 にもかかわらず、安倍内閣は、経済成長戦略大綱において、構造改革によって景気回復を実現したといい、一層の雇用の流動化とリストラを推進するために、産業活力再生法の改正などを行おうとしています。
 そこで、まず、九九年制定の産活法が日本経済に何をもたらしたのかであります。
 産活法は、企業の事業再構築、リストラ計画を政府が認定してお墨つきを与え、減税などで支援する、世界にまれな制度です。この間、大企業の主要な事業再編のほとんどに関与し、登録免許税だけで一千億円の減税、その結果としておよそ十万人のリストラ人減らしを後押ししてきました。このリストラ支援策によって、九九年度比で大企業の経常利益、役員報酬は二倍、株主配当は三倍に上る一方で、労働者給与はマイナスという社会の二極化が進み、ワーキングプアに象徴される貧困と格差の拡大をもたらしました。甘利大臣は、政府の政策がもたらした事態をどう受けとめていますか、答弁を求めます。(拍手)
 以下、本法案が、労働者と国民生活、中小企業、地域経済に何をもたらすか、具体的に質問します。
 第一に、労働者、国民生活にとってどうか。
 今回の産活法改正案は、リストラ再編政策を継続し拡充することを柱としています。例えば、先ごろ、五千人もの新たなリストラ計画を発表した松下電器産業は、この間、産活法を活用し、グループ企業で累計二万七千人に及ぶ大リストラを強行してきました。その計画の中核は、偽装請負が社会問題となった松下プラズマディスプレイ社への再編でした。この最新鋭工場では、派遣、請負の労働者が多数を占めています。偽装請負を告発した請負の青年労働者は、その結果、解雇されました。働く人を物扱いにするリストラ推進を継続、拡充することは許されません。
 法案は、新たに、サービス産業の生産性を向上することを掲げ、重点サービス六分野の一つとして、人材サービス業、派遣・請負業の育成を挙げています。派遣、請負をめぐる違法行為が蔓延しているにもかかわらず、その育成を掲げていることは極めて重大です。
 日本経団連会長でキヤノン会長の御手洗氏は、自社の派遣法違反を労働局から七回も指導されながら、法律の方が悪いとして、派遣・請負法制の見直しを主張しています。無法を合法化せよという理不尽な要求を受け入れるつもりですか。
 キヤノンユニオン・宇都宮支部長の大野秀之さんは、予算委員会の公聴会で、キヤノンという会社が好き、働き続けたい、でも、派遣期間制限の撤廃を要求する御手洗会長の発言には、奴隷のように働けと言っているように聞こえると訴えました。柳澤大臣、この声にどう答えますか。
 そもそも、派遣、請負などの間接雇用は、職安法四十四条で禁じられている労働者供給事業に該当するものであり、労働者派遣法は直接雇用の原則の例外として制定されたものです。当初、政府は、派遣労働はあくまで臨時的、一時的なものであって、常用雇用に置きかえないと言明してきました。ところが、現実には、常用雇用が派遣など非正規雇用に置きかえられています。制定時の立法趣旨と大きく異なっているのではありませんか。少なくとも、今日さまざまな問題を引き起こしている製造業への派遣は、直ちに禁止すべきではありませんか。
 また、法案は、サービス産業における生産性の向上を図るため、国と協力する民間機関としてサービス産業生産性協議会を設立するとしています。その設立準備のため経産省に置かれたサービス産業研究会座長の牛尾治朗氏は、日本のサービス業の五〇%は政府の規制下にあり、それがサービス業の生産性の低さにつながっていると述べ、公的分野の一層の規制緩和と民間開放を主張しています。
 国民生活に密着した医療、保育といった分野をサービス産業と位置づけ、効率とコスト優先にゆだねることは、労働者の労働条件を切り下げ、国民の安心、安全を掘り崩すことになるのではありませんか。
 経産省は、新経済成長戦略で、サービス産業の生産性向上につながるビジネスモデルの革新として、残業代不払い制度であるホワイトカラーエグゼンプションの実現を要求しています。成長戦略の上でホワイトカラーエグゼンプションが必要だというのですか。甘利大臣、お答えください。
 第二に、中小企業について伺います。
 政府は、アメリカと比べて日本のサービス産業の生産性が低い要因として、ホテル、外食産業、卸売、小売業など、生産性の低い小規模事業者が多数を占めることを挙げています。産活法改正案は、特定の企業に対する生産性向上支援策であり、結局、多数の小規模零細業者を淘汰することになるのではありませんか。
 政府の底上げ戦略でも、下請中小企業の生産性向上を強調しています。しかし、今問われるべきは、大企業の下請中小企業に対する不当なコストダウンの押しつけです。
 例えば、石川島播磨重工業は、下請企業に代金を示さずに発注し、納品後に金額を決める違法行為を繰り返し、公取から警告を受けました。石播のある下請中小企業は、二十年間で三億一千万円を買いたたかれ、倒産に追い込まれています。トヨタの場合は、下請に対しパソコンオンラインで単価を指し値で提示するなど、下請に価格決定権はゼロというのが実態です。
 下請振興法は、下請単価について、下請の適正な利益と労働条件の改善が可能となるよう求めていますが、実際には最低賃金も下回っているのが実情です。こうした現状についての認識をお聞きします。
 また、甘利大臣は日本経団連に下請取引の法令遵守をお願いに行ったそうですが、大臣が直ちにやるべきは、下請二法の厳正な運用と専任検査官の抜本的な大幅増員を図り、大企業による無法の一掃、不当なコストダウン押しつけの根絶に踏み出すことではありませんか。
 第三に、地域経済についてです。
 法案は迅速な企業立地の支援といいますが、三重県では、シャープ亀山工場の誘致に当たって、知事が議会にも諮らず独断で補助金の約束をしたことが問題になりました。迅速な支援といって、大企業誘致のために住民の合意や民主的手続を軽視したやり方が、果たして本当に地域の活性化につながるでしょうか。
 甘利大臣は、自治体の企業立地支援策を評価するたらい回しランキングを示し、おくれている自治体にはハッパをかけると言いますが、それは地方自治、地方行政に対する介入ではありませんか。
 加えて、政府は、頑張る地方応援プログラムで、地方の頑張りを国が成果指標で評価し地方交付税を配分すると言います。これは、地方の自主財源である交付税を国の政策誘導に利用することになり、地方の自主性を損なうものではありませんか。菅大臣、お答えください。
 また、企業立地迅速化のため、工場立地法の規制緩和とともに、農地転用の迅速化を図るとしています。この問題で、甘利大臣は直接松岡農水大臣に要請したと報じられていますが、それはいつ、どのような内容の要請ですか。また、松岡大臣はその要請を全面的には受け入れず、法案は配慮義務との表現になったと言われています。一体両大臣の間でどのような協議が行われたのか、その経過と理由を明らかにしていただきたい。
 以上、質問を終わります。(拍手)
    〔国務大臣甘利明君登壇〕
○国務大臣(甘利明君) 塩川議員の御質問にお答えします。
 都合十一問だったでしょうか。まず、北陸電力志賀原子力発電所一号機における臨界事故についてお尋ねがありました。
 私は、北陸電力の臨界事故に対しては厳正に対処しなければならないと考えておりまして、原子炉を停止して安全対策の総点検を行わせることといたしました。
 この臨界事故につきましては、徹底した調査を行った上で、原因と再発防止を含め、国民に説明責任を果たすよう指示をいたしております。
 次に、産活法などの政府の産業政策が貧困や格差の拡大をもたらしたのではないかとのお尋ねであります。
 産活法は、選択と集中などの事業再編により生産性の向上を目指す事業者を支援するものであります。事業者を支援する際には、その事業再編の内容について労使間で十分に話し合いを行うことなど、雇用への十分な配慮を求めております。
 このように、産活法などの産業政策は、企業、個人の活力を引き出すことで経済の持続的な発展を目指しているものであり、それが貧困や格差の拡大をもたらしたとは考えておりません。
 派遣・請負法制についてのお尋ねがありました。
 事業者が労働関係法令を遵守するということは当然のことでございます。
 製品のライフサイクルの短縮化など競争環境が激変をする中で、生産のフレキシビリティーを確保するために派遣や請負を活用することは合理的だと考えております。一方で、安直に低廉な労働力を求めることのみを動機とする派遣や請負の拡大は適当ではないと考えます。
 労働者派遣法につきましては、厚生労働省において、施行状況や関係者の意見、現場の実態を十分に踏まえながら適切に検討が行われているものと考えております。
 次に、派遣労働における常用雇用への置きかえについてのお尋ねであります。
 労働者派遣法では、専門的な業務以外における派遣受け入れ期間の制限や雇用申し込み義務などの措置が設けられておりまして、我が国の雇用慣行との調和にも配慮するという法制定時の立法趣旨は維持されているものと考えております。
 次に、いわゆるホワイトカラーエグゼンプションについてのお尋ねであります。
 働く人がみずから労働時間を管理し、仕事と生活の調和を図りつつ効率的に働くことを可能とする制度として検討されてきましたが、国民の理解が得られておらず、今国会への法案提出は見送られたと認識しております。
 ホワイトカラー労働者の働き方の改革につきましては、働く人たち、国民の理解を得ながら、引き続き取り組まれるべき課題であると考えております。
 次に、本法案が規制緩和等と相まって、国民の安全、安心を堀り崩すのではないかとのお尋ねであります。
 本法案は、新たなサービスの創出などによる生産性向上を図るものでありますが、単に低廉なサービスの提供を目指しているものではありません。医療、保育といった分野でも、良質なサービスの提供により付加価値を高めることによりまして、国民生活の向上に寄与することが期待をされます。
 なお、規制緩和等に際しましては、国民の安心、安全に留意することは当然のことと考えております。
 次に、産活法の改正案は小規模零細業者の淘汰につながるのではないかというお尋ねであります。
 産活法では、従来から中小企業に対しても新たな事業への出資や融資などの支援策を講じておりまして、今回の改正案でも、企業規模にかかわらず、業種別指針によりサービス産業などの生産性の向上を図ることとしております。
 加えて、本法案以外にも、小規模企業に対しましては、資金調達や販路開拓などの支援に万全を期すこととしております。
 今後とも御懸念のようなことにならないよう十分配慮してまいります。
 次に、大企業による下請中小企業に対する不当なコストダウンの押しつけに対する認識のお尋ねであります。
 下請取引の適正化を図り、中小企業の取引環境を整備することは重要でありまして、今般の成長力底上げ戦略の柱の一つである中小企業底上げ戦略でも取り上げております。
 これまでも下請取引の適正化に取り組んできましたが、今後とも、大企業が下請中小企業に対して優越的地位を濫用しないよう、公正取引委員会と十分に連携をとりつつ、厳正に対処をしてまいります。
 次に、下請代金法の厳正な運用を行うため、検査官の大幅増員を図るべきではないかということでありますが、経済産業省といたしましては、従来から下請取引の適正化にしっかりと取り組んでおります。先般も経団連や日本商工会議所を訪問いたしまして、下請取引の適正化を要請し、また下請事業者から直接意見を聴取したところであります。
 今後とも、下請取引が適正になされるよう、限られた予算の中で最善を尽くしていく所存であります。
 次に、自治体の企業立地支援策に係る評価について御指摘をいただきました。
 たらい回しランキングという話であります。これは、企業に対して、自治体の立地手続の迅速さやワンストップサービス等に関する満足度を調査するものであります。
 企業の評価を知ることを通じて、自治体の事業環境の整備に向けた取り組みを促し、地域産業の活性化につながることを期待するもので、御指摘は当たらないと考えております。
 最後に、松岡農水大臣に農地転用について要請した時期とその内容についてのお尋ねであります。
 昨年十二月に、松岡農林水産大臣と経済成長戦略について意見交換を行いました。その際、企業立地を促進する観点から、農地転用の許可事務の自治体への移譲や行政手続の迅速化につきまして農林水産大臣の協力を要請いたしました。
 以上であります。(拍手)
    〔国務大臣柳澤伯夫君登壇〕
○国務大臣(柳澤伯夫君) 塩川議員にお答え申し上げます。
 最初に、予算委員会公聴会での公述人の発言に関してお尋ねがありました。
 個別の企業等にかかわることにつきましては、お答えは差し控えさせていただきたいと思います。ただ、一般論として、どのような働き方を選択しても、安心、納得して働ける環境の整備が重要であるとは考えておりまして、働く人のルールの整備にもしっかりと取り組んでまいりたいと考えます。
 なお、派遣受け入れ期間の制限等について、経済界から廃止を含めた見直しの意見があることは承知をいたしておりますが、正社員を希望しても正社員になれない派遣労働者のさらなる増加や固定化を防止する観点から、これを廃止することは適当でないと考えております。
 次に、労働者派遣法制定当時の立法趣旨との関係につきまして、経産大臣と同じくお尋ねをいただきました。
 労働者派遣制度は、昭和六十年に、企業や労働者の多様な働き方に対するニーズに対応すべく、労働者の保護と雇用の安定に配慮した上で、一定のルールのもとに制度化したものであります。
 その後の制度改正に当たりましても、専門的な業務以外における派遣受け入れ期間の制限や雇用申し込み義務を設けるなど、我が国の雇用慣行との調和にも配慮するという法制定当時の立法趣旨を十分維持してきたところでございまして、これらのルールの徹底を図ってまいりたいと思います。
 製造派遣についてお尋ねがありました。
 物の製造業務への労働者派遣につきましては、平成十五年の労働者派遣法改正におきまして、経済産業構造の転換や国際化が進展する中、日々変動する業務量に応じ、労働力需給に迅速的確に対応するというニーズにこたえるため、解禁したものであります。
 したがって、今後も必要な仕組みであり、禁止することは考えておりませんが、いわゆる偽装請負等の法令違反に対しては、厳正に対処してまいる所存であります。
 以上であります。(拍手)
    〔国務大臣菅義偉君登壇〕
○国務大臣(菅義偉君) 頑張る地方応援プログラムについてのお尋ねがありました。
 頑張る地方応援プログラムによる交付税の支援措置は、魅力ある地方の実現が全国的な政策課題であることを踏まえ、その取り組みに要する財政需要を全国的かつ客観的な指標を用いて捕捉し、交付税の算定に反映をするものであります。
 交付税は使途を特定されない一般財源であり、その使途は当然、それぞれの地方公共団体の創意と工夫にゆだねられるものであり、地方公共団体の自主性を損なうものではありません。(拍手)
    〔国務大臣松岡利勝君登壇〕
○国務大臣(松岡利勝君) 塩川議員の御質問にお答えいたします。
 農地転用に関するお尋ねでありますが、昨年十二月、甘利大臣から、大臣権限である農地転用許可事務の知事への移譲、手続の迅速化について要請があり、私からは、農地転用は農業の生命線であるとした上で、可能な連携は行うとお答えしました。
 最終的には、大臣から知事への権限移譲は行わないものの、本法案に農林水産大臣が主務大臣として参画することにより、手続の迅速化を図るとの整理をいたしたところでございます。(拍手)
○議長(河野洋平君) 経済産業大臣から答弁を補足したいとのことであります。これを許します。経済産業大臣甘利明君。
    〔国務大臣甘利明君登壇〕
○国務大臣(甘利明君) 一点答弁漏れがございました。
 下請取引の単価を構成する労務費と最低賃金との比較についてお尋ねがありました。
 下請事業者におきましても、最低賃金がきちんと守られることが当然必要であると理解をいたしております。
 下請代金法は、親事業者と下請事業者間の取引の適正化を目的とするものであり、今後とも、下請取引の適正化が図られるよう、公正取引委員会とも十分に連携を取りつつ適切に対処をしてまいります。(拍手)
○議長(河野洋平君) これにて質疑は終了いたしました。
     ――――◇―――――
○議長(河野洋平君) 本日は、これにて散会いたします。
    午後二時五十五分散会
     ――――◇―――――
 出席国務大臣
       総務大臣
       国土交通大臣臨時代理  菅  義偉君
       法務大臣   長勢 甚遠君
       厚生労働大臣  柳澤 伯夫君
       農林水産大臣  松岡 利勝君
       経済産業大臣  甘利  明君
       国務大臣   塩崎 恭久君
       国務大臣   高市 早苗君
       国務大臣   山本 有二君
       国務大臣   渡辺 喜美君
 出席副大臣
       経済産業副大臣  山本 幸三君