第169回国会 文部科学委員会 第5号
平成二十年四月九日(水曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 佐藤 茂樹君
   理事 伊藤信太郎君 理事 江崎 鐵磨君
   理事 塩谷  立君 理事 鈴木 淳司君
   理事 渡辺 具能君 理事 小宮山洋子君
   理事 牧  義夫君 理事 富田 茂之君
   理事 西  博義君
      阿部 俊子君    井脇ノブ子君
      飯島 夕雁君    小川 友一君
      小渕 優子君    岡下 信子君
      加藤 紘一君    近藤 基彦君
      佐藤  錬君    鈴木 恒夫君
      高木  毅君    中森ふくよ君
      原田 令嗣君    平口  洋君
      福田 峰之君    二田 孝治君
      保坂  武君    馬渡 龍治君
      牧原 秀樹君    松野 博一君
      山本ともひろ君    楠田 大蔵君
      田島 一成君    高井 美穂君
      土肥 隆一君    藤村  修君
      松本 大輔君    山口  壯君
      笠  浩史君    石井 郁子君
      日森 文尋君
    …………………………………
   文部科学大臣       渡海紀三朗君
   文部科学副大臣      松浪健四郎君
   文部科学大臣政務官    原田 令嗣君
   文部科学大臣政務官    保坂  武君
   政府参考人
   (文部科学省大臣官房長) 坂田 東一君
   政府参考人
   (文部科学省大臣官房総括審議官)         合田 隆史君
   政府参考人
   (文部科学省大臣官房文教施設企画部長)      舌津 一良君
   政府参考人
   (文部科学省生涯学習政策局長)          加茂川幸夫君
   政府参考人
   (文部科学省初等中等教育局長)          金森 越哉君
   政府参考人
   (文部科学省高等教育局長)            清水  潔君
   政府参考人
   (文部科学省スポーツ・青少年局長)        樋口 修資君
   政府参考人
   (文化庁次長)      高塩  至君
   文部科学委員会専門員   佐久間和夫君
    ―――――――――――――
委員の異動
四月九日
 辞任         補欠選任
  藤田 幹雄君     牧原 秀樹君
  松野 博一君     高木  毅君
同日
 辞任         補欠選任
  高木  毅君     松野 博一君
  牧原 秀樹君     藤田 幹雄君
同日
 理事西博義君同日理事辞任につき、その補欠として富田茂之君が理事に当選した。
    ―――――――――――――
四月七日
 独立行政法人日本原子力研究開発機構法の一部を改正する法律案(内閣提出第四三号)
三月二十六日
 教育格差をなくし行き届いた教育を求めることに関する請願(奥村展三君紹介)(第六一一号)
 すべての子供たちに行き届いた教育を進めることに関する請願(奥村展三君紹介)(第六一二号)
 同(川端達夫君紹介)(第六九八号)
 私学助成大幅増額等に関する請願(井上義久君紹介)(第六一三号)
 すべての子供に行き届いた教育を進めるため教育条件の整備を求めることに関する請願(志位和夫君紹介)(第六六三号)
 国による三十人学級実現、私学助成大幅増額に関する請願(太田誠一君紹介)(第六九〇号)
 子供たちに行き届いた教育を求めることに関する請願(近藤洋介君紹介)(第七一七号)
 行き届いた教育を求めることに関する請願(石川知裕君紹介)(第七一八号)
 すべての子供に行き届いた教育を進め心の通う学校をつくることに関する請願(萩原誠司君紹介)(第七一九号)
四月二日
 教育格差をなくし、すべての子供たちに行き届いた教育を求めることに関する請願(大畠章宏君紹介)(第七五七号)
 すべての子供たちに行き届いた教育を進めることに関する請願(藤井勇治君紹介)(第七八五号)
 大幅な私学助成増額に関する請願(高市早苗君紹介)(第九一三号)
 子供に行き届いた教育に関する請願(玄葉光一郎君紹介)(第九一四号)
 学校事務職員等の定数改善と給与費等国庫負担の拡充に関する請願(玄葉光一郎君紹介)(第九一五号)
同月四日
 父母負担軽減、私立高校以下への国庫助成制度の拡充に関する請願(前田雄吉君紹介)(第一〇三八号)
同月八日
 行き届いた子育て環境の整備を求めることに関する請願(佐々木憲昭君紹介)(第一二五七号)
 行き届いた教育を求めることに関する請願(石川知裕君紹介)(第一二五八号)
 国立大学等の運営費交付金増額など高等教育への公的支出の充実に関する請願(笠浩史君紹介)(第一二五九号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 理事の辞任及び補欠選任
 政府参考人出頭要求に関する件
 独立行政法人日本原子力研究開発機構法の一部を改正する法律案(内閣提出第四三号)
 文部科学行政の基本施策に関する件
     ――――◇―――――
○佐藤委員長 これより会議を開きます。
 理事の辞任の件についてお諮りいたします。
 理事西博義君から、理事辞任の申し出があります。これを許可するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○佐藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
 引き続き、理事の補欠選任の件についてお諮りいたします。
 ただいまの理事の辞任に伴うその補欠選任につきましては、先例により、委員長において指名するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○佐藤委員長 御異議なしと認めます。
 それでは、理事に富田茂之君を指名いたします。
     ――――◇―――――
○佐藤委員長 この際、渡海文部科学大臣から発言を求められておりますので、これを許します。渡海文部科学大臣。
○渡海国務大臣 おはようございます。
 四月四日金曜日、大島前文部科学省大臣官房文教施設企画部長が収賄容疑で逮捕され、同日、文部科学省に対する強制捜査が行われました。
 国家公務員に対する国民の厳しい目が注がれている中、行政に対する国民の信頼を損なうこのような事態に立ち至ったことはまことに遺憾であり、皆様に多大な御迷惑をおかけしたことをおわび申し上げる次第でございます。
 現在、文部科学省としては、捜査に協力しつつ、捜査の進展を見守るとともに、事実関係の確認と再発防止策の検討のための調査チームを発足させるなどして、適切に対処していくことといたしております。
 文部科学省としては、この事態を深刻に受けとめ、再びこのような事態が生じないよう綱紀の粛正に一層努めるとともに、行政に対する国民の信頼回復に向けて全力を挙げてまいります。
     ――――◇―――――
○佐藤委員長 文部科学行政の基本施策に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 本件調査のため、本日、政府参考人として文部科学省大臣官房長坂田東一君、大臣官房総括審議官合田隆史君、大臣官房文教施設企画部長舌津一良君、生涯学習政策局長加茂川幸夫君、初等中等教育局長金森越哉君、高等教育局長清水潔君、スポーツ・青少年局長樋口修資君及び文化庁次長高塩至君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○佐藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
○佐藤委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。牧義夫君。
○牧委員 おはようございます。
 ただいま文科大臣より、文科省の身内の不祥事について深刻な御報告があったわけでありますけれども、それについては、多分、後ほどまた質問もあろうかと思います。
 ただ、そうはいいながら、文科省も、所管するところの政策についてはきちっとやっていただかなければいけないし、また、所管する団体等の指導に当たっても毅然たる態度で臨んでいただきたいということを、まず冒頭申し上げさせていただきたいと思います。
 せんだって、私、質問に立たせていただいたときに、上海領事館で、日本の教科書が差しとめになっている、その後の経過についてお伺いをしたわけですけれども、ともすると、これは文科省の悪い癖なのか、後の方の報告がどうも何かしり切れトンボになってしまってはっきりしない、ここで改めて聞かないと出てこないような、そんなところがあるように思います。
 また、もう一つ言えることは、所管するところの政策については、やはりきちっと迫力を持って指導力を発揮していただきたいと思うわけであります。生きる力と言いながら、文科省から生きる力と言われても何となく説得力がないのは、やはりそこら辺の迫力に欠けるところが多分に原因するところが大きいんじゃないかなと私は思うものですから、そこら辺のところをあえてお願い申し上げたいと思います。
 きょうは大相撲の話をさせていただきたいと思うんですけれども、スポーツ全般について、文科省がその振興については所管をするわけでありますけれども、きょうお伺いしたいのは、特に、相撲の一つのスポーツとしての振興という観点というよりも、むしろ財団法人日本相撲協会を所管する文科省としてどういう態度をとっていくのかということを中心に、短い時間ではございますけれども、質問させていただきたいと思うわけでございます。
 質問に先立って、相撲というのは、ほかのスポーツと違って、日本の国技だということで特別視をする、我々も何となく一般的にそんなような感覚を持っているんですけれども、そもそも相撲というのは日本の国技なんでしょうか。ちょっと大臣の見解をお聞かせいただきたいと思います。
○渡海国務大臣 冒頭、我が省の体質といいますか、御指摘がございました。私は、就任以来、内向きではなくて外向きに変わらなければいけないということを言わせていただいております。牧委員が御指摘をいただいたのは、恐らくそういった内容も含んでいるのではないかと思いますから、今後、今まで私はスピード感を持って仕事をしたいということで、いろいろな案件については、できるだけその後の状況等についても個別に御報告をさせたりしてきたつもりでございますが、至らぬ点がありましたら改めてしっかりとやっていきたいということを申し上げたいというふうに思っております。
 相撲が国技なのかということでございます。
 私も、正直、余り考えることなく、相撲は伝統的な日本の国技でありますからという言葉遣いをいたしておりました。改めて、質問を受けまして、いろいろと聞いてみたというか調べてみたわけでございますが、国技について、例えば認定があるとか規定があるとかということはないようでございます。特に政府としてそういうことを定めたということでもないわけでありますけれども、相撲については非常に我が国で歴史が長い。この前も藤村議員からも、相撲は昔から、メディアのない時代からそういう意味では日本のスポーツであったではないかというような指摘をいただいたわけでありますけれども、そういうことから、広く国民の親しむといいますか、そういうスポーツになりまして、国技として称されているというのが実態ではないかなというふうに思っております。
 なお、さまざまな歴史があるわけでございますが、明治四十二年に前の国技館が開館をした、相撲の常設会館が国技館というふうに命名をされて以降、国民の間で相撲が国技として受け入れられ、一般的に国技というふうに広く国民の間で称されるようになったということであろうというふうに考えておるところでございます。
○牧委員 松浪副大臣も、同じ質問ですけれども。
○松浪副大臣 迫力のある答弁ができるかできないかわかりませんけれども。
 今大臣がお話しになりましたように、明治四十二年に国技館がつくられました。そして、大正十四年に現在の相撲協会ができたわけでございますけれども、その寄附行為、「目的」第三条に、国技相撲は云々というふうに書かれておりまして、相撲協会みずからが、国技である、このように称しております。
 相撲の歴史は、御案内のように、古事記の中に国譲りの相撲、この神話伝説が書かれてありますし、また、日本書紀の垂仁天皇七年七月七日の条には、タイマノケハヤとノミノスクネが相撲をとったというような記述がありまして、やはり我が国を代表する古い身体文化である、そこから国技というふうに称しているんだろう、このように我々は考えております。
○牧委員 ありがとうございます。
 相撲の歴史について私も勉強させていただきましたけれども、要するに、我が国のまさに伝統であり文化であるという、その辺の認識については私も全く同じです。ただ、法的な根拠があってこの競技を日本の国技と定めるということではないわけですね。
 一般的に日本国民の間で国技として定着しているということは紛れもない事実でありますけれども、ただ、私の印象、朝青龍が巡業をサボってモンゴルでサッカーをやっていて処分を受けた話ですとか、あるいはさらにもっと深刻な時津風部屋のお話もありましたけれども、この一連の事件やら、あるいはその事件に対する相撲協会そのものの対処の仕方を見ていると、何となく、国民の間で国技として定着しているから、これは我々の聖域なんだというような、ある種のおごりのようなものがあって、だから何か文科省もいま一つ立ち入ることができないかのような、私も遠巻きに見ているとそんな印象がぬぐえないわけでございます。
 今私が申し上げたようなごく最近の事例についても、文科省がどういう指導をする立場にあるのかということ、そして実際にどういう指導をしたのかということ、そこら辺について、ちょっと簡単に御説明をいただきたいと思います。
○渡海国務大臣 日本相撲協会は公益法人でございまして、この公益法人を文部科学省は所管しているという関係にございます。
 公益法人でございますから、当然公益事業があるわけでございまして、私はつぶさに全部は覚えておりません、細かいことが必要であれば答えさせますが、その中に、実は力士の養成という項目がございます。その養成過程において、今委員が御指摘ございましたような、時津風部屋の若手力士が死亡するといったような事件が起こりました。
 これは社会的にも非常に重要な問題でございますし、また公益事業にかかわる問題でございますから、我々はそのことを重く見て、即座に報告を求め、そして、今指導という言葉がございましたけれども、まずは原因の究明、そして今回の事故に対する相撲協会としての責任のとり方、また再発の防止の検討。
 そして、これは強く私が求めたところでございますが、やはりこれだけ多くの、国技と言われているスポーツ、身体競技というお話が今ありました、武道でございますから、しっかりと国民に対して説明をするようにということを我々は指導させていただき、その後、適宜報告も求め、後の方は、ちょっと日にちは私、忘れましたが、松浪副大臣、私は予算委員会に出席をしておりましたので、ことしになってから、やはりこの理事会の構成のあり方等についても、先ほどから牧委員も御指摘をいただきましたように、ちょっとおごりといいますか、内部でやっているところがあるんじゃないかということで、第三者を入れたらどうかと。一義的にはこれは本来相撲協会が自主的にお考えをいただくことでございますけれども、そういうことを我々の方から指導させていただいたということでございまして、現在そのことについても理事会において検討されているというふうに承知をいたしておるところでございます。
○牧委員 形式的にはその指導のあり方についてはよくわかるんですけれども、私も冒頭に申し上げたように、そこら辺の指導にいま一つ迫力が欠けるんじゃないかなと思わざるを得ないわけです。
 事実関係だけ追っていきますと、昨年の六月二十九日に報道により文科省が時津風部屋の事件を把握したというふうに私は承知をいたしております。そこからおよそ三カ月経過をして、相撲協会に対して本件に係る詳細な事実関係を整理するよう指示をし、そして、さらにその二日後に、警察の捜査と並行して真相を究明し文部科学省に報告すべきこと等を指導したという事実経過があるんですけれども、報告すべきこと等を指導とありましたけれども、その後の報告というのはあったんでしょうか。
○松浪副大臣 報告は逐一聞いております。
 それで、迫力のない指導というふうに言われておるわけでございますけれども、民法等にのっとって私どもはこの財団法人日本相撲協会を所管しておるわけでございますから、指導の義務もあろう、こういうようなことで、いろいろな面で指導をさせていただいております。
 大臣からお話がありましたように、協会自体も、閉鎖的な協会ではなくて透明性の高い、国民の皆さんが納得できるように、寄附行為を変えてでも外部から理事あるいは監事、これらを選ぶべきではないかということについて私たちは指導させていただいております。このことにつきましては、相撲協会の方から受け入れるという話を聞いておりますけれども、いまだ協会がどういうふうな形で外部の理事、監事を入れるのかということについてはございませんので、我々としても、早く外部から理事、監事、これらを導入するようこれからも言い伝えてまいりたい、こういうふうに思っております。
○牧委員 今のお話で、寄附行為の変更というのは、会社の定款変更みたいに、手続的にはそう難しいお話じゃないわけですね。今の松浪副大臣のお話をお伺いしていると、協会の理事の構成も含めて、やはりもう少し開かれた団体にする必要性があるという認識を副大臣も強くお持ちである、その意識に基づいて申し入れもされたということですね。その申し入れ、いつごろされたんですか。
○松浪副大臣 二月の八日でございました。二月八日は、実効性のある再発防止策を早期に策定すること、そして、処分保留であった兄弟子について社会が納得できるような対応をすること、そして、公益法人として社会に対する説明責任をしっかり果たすことということと同時に行ったところでございます。
○牧委員 二月ということですから、もう少し待てばその結論が出てくるのか、あるいはそんな雰囲気が感じられないのか、感じられているのか。
 これはやはり、こういう言い方をしたら大変恐縮ですけれども、内閣というものはまたどこで改造になるかわかりませんし、どのみち大臣も副大臣もそう長いことやらないだろうから、もう少し静かにしていれば、そのうちそんな話もどこかへまた消えてなくなるんじゃないか、そんなふうにたかをくくっておられたとしたら、それは大間違いだと思うんですね。
 だから、冒頭私が申し上げたように、何でもしり切れトンボになっちゃいけないので、やはり在任中にここはきちっと結論をもらうということが私は必要だと思うんですけれども、その辺の決意をお聞かせいただきたいと思います。
○渡海国務大臣 大臣、副大臣というお話がございましたから、この件に関しては、松浪副大臣が中のことについても結構詳しいわけでございまして、私は、これは松浪さんにいい意味で任せるから、何かあれば私が相談にも乗るし責任もとるという体制でやらせていただいております。
 ただ、二月二十日に理事会が開かれておりまして、そのときに、理事会に外部委員も入れるということについても俎上にのせて一度検討されたと聞いております。その後、相撲は、我々の子供のころと違いまして、今、奇数月には毎月本場所をやっておりますから、そんなこともあろうかと思いますが、四月十四日には、近いうちに、実地検証といいますか、再発防止でございますから、各部屋の状況を今ずっと見ておられます、そういうことが完了するようでございますから、それが終わればすぐ、そういった今までの課題について結論を出すように、私どもの方からもしっかりと指導してまいりたいというふうに考えております。
○松浪副大臣 今大臣からお話がありましたように、四月十四日に再発防止委員会の最後の視察が終わることになっております。それで、私どもも、最後の視察をさせていただいて、後に、北の湖理事長とお会いをして、一体あれはどうなっているのかということをきちっとお聞きして、そして御回答させていただきたい、このように思います。
○牧委員 それはわかりました。
 ただ、再発防止はいいんですけれども、協会そのものの体質、その閉鎖性というか、理事の構成十名がすべて元力士だというようなこともあわせて、やはりきちっとした形で示してもらうことも必要だと私は思うんですよね。
 固有名詞を挙げて、この人を理事に入れなさいとか、そういう干渉の仕方はどうかとも思うんですけれども、やはり指導する文科省の立場として、せめてこういう形はとりなさいというぐらいの指導をしても構わないと私は思うんですけれども、そこら辺の具体的な指示をしているんでしょうか、あるいは、しているけれども返事がないんでしょうか。
○松浪副大臣 個別の名前を挙げて指導するというようなことは、我々はできるわけもございません。
 とりあえず、寄附行為の中には、理事十名そして監事は三名以内というふうに書かれてあるわけですから、寄附行為を改めて、理事の数あるいは監事の数をふやして、外部からしかるべく人を入れるべきだというふうにお伝えしてあるわけであります。
 どういうふうな人がいいかというようなことについては相撲協会が独自に判断されることだ、こういうふうに認識しております。
○牧委員 どういう人がいいかは独自に判断してもらうにしても、やはり今の体制からそこをきちっとした形に改めていただきたい。いただきたいだけじゃなくて、しっかり形として見せてくれということは、きちっと最後まで見届けていただけますようにお願いをいたしたいと思います。
 やはり、去年の夏場所のときでしたか、新弟子の応募がゼロだったというような話を聞くと、私も寂しい限りでありますし、国技としての相撲のあり方というものをもうちょっと開かれた場できちっと検討できるような、そんな体制を一日も早くつくってもらいたいということをお願い申し上げて、私の質問の時間が参りましたので終わりますけれども、特段何かあれば、副大臣よりお願いします。
○松浪副大臣 牧委員の、相撲を愛しておられることがよくわかりました。そして、そのことを相撲協会にもお伝えしたいし、委員からお話がありましたように、大臣や私たちの首はいつまでつながるのかわからない、だから首がつながっているときにやれということでございますので、そのように対応させていただきたい、このように思います。
 ありがとうございました。
○牧委員 質問を終わります。ありがとうございました。
○佐藤委員長 以上で牧義夫君の質疑は終了いたしました。
 次に、笠浩史君。
○笠委員 おはようございます。民主党の笠浩史でございます。
 きょうは、先ほど大臣が冒頭に陳謝をされたわけでございますけれども、本当に起こってはならない事件が、今度は文部科学省かというような思いで、非常に残念でなりませんし、あってはならない、そういう思いを持っておられる国民の方も多いかと思っております。
 防衛省あるいは国土交通省で、本当にさまざまな談合あるいはこうした贈収賄、そういったことが発生した中で、今大臣は、月曜日ですか、この調査チームを立ち上げたということでございますけれども、予算委員会の中で、実は私も大臣と、ちょっと限られた時間でしたが、耐震化について本当に進めていかなきゃいかぬと。私ども民主党も、教育予算というものはしっかりと確保していこうという立場でこれまでも議論させていただいておりますし、こういう税金が、文部科学関係の使われ方に本当に不正があったとしたら、やはりこれは徹底的に事実解明をしていかなきゃならないと思っております。
 そこで、きょう幾つか具体的にお伺いをしたいんですが、まず大臣に、やはりこうした背景には、今問題になっているさまざまな役所から、関連公益法人やあるいは民間企業、直接にかかわりのあるようなところへの天下り、あるいは、税金を使って行われるさまざまな工事、事業等々の入札のあり方、これを極めて厳格にやっていかなければならないという大きな課題があると思います。そうしたことも含めて、具体的にこれからどういう決意を持って再発防止に努められるのかをまずお伺いいたしたいと思います。
○渡海国務大臣 まず、やらなければいけないことは、これは先ほどの時津風部屋のときにも同じことでありましたが、再発防止といいましても、やはり実態をしっかりと解明しなければいけない。その実態というものが、単に個人の倫理によるものなのか、組織の体質によるものなのか、また、仕事の制度上、構造上によるものなのか、そのことをしっかり見きわめた上で対策を講じないと、これは一時的なことにしかならないというふうに考えております。
 そういった観点から、調査チームでは、今まだこれは警察の捜査が進んでいる段階でございますから、ある意味、書類も全然手元にはないわけでございまして、まず警察の捜査に支障のないように内部でやれることをやろうということで、聞き取り調査等も含め、現在、原因の究明というものを中心にこのチームで調査をいたしているところでございます。
 それから、再発防止策というのはいましばらく時間をいただきたいと思います。
 今、笠議員がおっしゃいましたように、天下りの構造とかそういった問題も含め、それから、公共工事といいますか、建設工事の発注と受注の決め方、私も設計事務所におりましたから少しはわかっているつもりでございますが、こういった問題も含めて、構造上のものがあれば、それを構造的にとめる仕組みというものを考えていかなきゃいけないわけであります。
 これは我が省に限ったことではありませんけれども、そのようなことも含め、再発防止ということはもう少し先のことになろうかと思いますが、現状としては、調査チームでは今そのような調査をしているというところでございます。
○笠委員 幾つか具体的にお伺いしたいと思いますけれども、今回贈賄側の容疑で逮捕された倉重さん、この人は、五洋建設に勤務し、そして、〇六年の三月に子会社のペンタビルダーズ顧問ということが報じられておるわけですが、この倉重容疑者と大臣は、面識というのはあるんでしょうか。
○渡海国務大臣 全くございません。
○笠委員 大臣はないということですけれども、この倉重さんというのは、亡くなられた柳川覚治さん、文科省出身で参議院議員で、文教の分野に大変通じられた方の秘書も長くされていたということなんですが、先ほど大臣がおっしゃったように、これが本当に大島容疑者個人にかかわる問題なのか、あるいは、実は文教施設企画部の構造的な問題なのかということをまず文科省としてもやはり調査しなきゃいかぬ。もし構造的なことなら、これは大変なことですから。
 そういう意味において、私は実は月曜日に、きょう委員会が開かれるということで、調査チームを立ち上げたのはいいけれども、まずは省内、あるいはOB、この文教施設企画部中心に、あるいはそこを経験した職員さんをまず優先して、あるいはもっと、全職員を含めて、この倉重容疑者なる人物と、例えばゴルフや接待を受けたというような事実があるのかどうか、該当する職員がいるのかどうか、そのことをとにかくすぐに調査しろ、すべきだということを申し上げたんですが、その点について、今の状況報告をお願いいたしたいと思います。
○合田政府参考人 お答えをさせていただきます。
 調査チームが発足をいたしまして、私どもといたしましては、とりあえず、まずは省内の現職の幹部職員を中心に聞き取り調査を実施しているところでございます。
 今後の進め方につきましては、そういったような調査の進捗状況を見ながら、また大臣の御指示のもとに進めてまいりたいというふうに考えてございます。
○笠委員 いや、私が聞いているのは、今途中だけれども、だれがどうこうということじゃなくて、この倉重容疑者と接触をした現職の職員は今のところおられるのかおられないのか、そのことをお答えくださいということを言っているんです。もう始めているわけでしょう。
○合田政府参考人 お答えを申し上げます。
 現在までの聞き取り調査の範囲では、この倉重容疑者と特別な関係にあったという者は見当たらないという状況でございますが、まだ調査の途中でございますので、また引き続き調査をしてまいりたいというふうに考えてございます。
○笠委員 もう一つ確認しておきますけれども、幹部職員というのはどういう対象で、そして、この文教施設企画部、今どの辺まで終わられたのか、いつまでにすべて終わる予定なのか、この省内の聞き取り。さらには、OBがおられると思うんですね。その辺についてのスケジュール的なことをお伺いしたいと思います。
○合田政府参考人 お答えをいたします。
 幹部職員といたしましては、課長級以上を考えておりますけれども、現在のところ、審議官以上の幹部職員を中心に聞き取り調査を進めているところでございます。
 調査のスケジュールにつきましては、これは捜査の進捗状況等もございますし、現時点でいつまでに終了できるかどうかはっきりしたことは申し上げられませんけれども、しかし、全力を挙げて、できるだけ速やかに実施をしたいというふうに考えてございます。(発言する者あり)
○佐藤委員長 では、補足で合田大臣官房総括審議官。
○合田政府参考人 失礼いたしました。
 OBにつきましても、過去の事例も指摘をされていることでございますので、OBに対する調査といったようなことも視野に入れて検討をしてまいりたいというふうに考えてございます。
○笠委員 何が、視野に入れてなんて、そういう認識で調査なんかできるわけないじゃないですか。少なくとも、まず現職の、確かにOBは、それは連絡がとれない人も、なかなかとりにくい人も出てくる。それは何日かかかるかもしれない。しかし、こんなものは一週間ぐらいでできる話ですよ、接触があったかどうかぐらいは。そこで、あった人に対して、どういうかかわりがあったのかどうかというのは、それはやはり呼んできちっと調べないといけないでしょうけれども。
 大臣、この調査チーム、今お答えいただいたけれども、これは四人で大臣官房の方がやられるわけでしょう。今みたいな形でやっていたら省内の調査なんかできないですよ。外部スタッフでも入れた方がいいんじゃないですか、だれか。いや、本当に、しっかりやれと。少なくともきょうあたりには、私は省内の、全職員じゃないですよ、課長以上、審議官、そしてこの当該部署に当たる方々については、やはり今の課長以上ということにとらわれず、それぐらいはもうこの委員会で報告できるだろうということを言っていたんですよ。
 接触があったかどうか、あるいはそういう便宜供与を受けたことがあるのかどうか。どうですか、大臣、そこらあたりはちょっと強く指示してもらわないと。
○渡海国務大臣 やはり、説明ができないようなことではだめだと思います。こういうときは、ちゃんとした説明責任を果たす。今、笠委員がおっしゃいましたように、範囲を広げてやるべきこともやるということで、もちろんやっていきます。
 ただ、一つだけ御留意いただきたいのは、まだ捜査が始まったばかりでございまして、私どもは、ある範囲を決めて、それを順次進めていくということを今やっておるわけでございますが、捜査の途中であるという段階での調査に多少限界があるということは御理解をいただきたいというふうに思います。
 というのは、我々は何か証拠を握っているわけではありませんから、ターゲットとしてやっていくということがなかなか難しい。順番に、この範囲、この範囲といって今やっている。これは、始まったのはきのうでございますから、できるだけスピード感を持ってやっていきたいと思いますけれども、この辺のところを御理解いただいて、私は、最高責任者は私でございますから、そういう意味で皆さん方にきっちりと説明できる。
 確かに、聞くだけだったら、じゃ電話ででもすぐできるじゃないかということなんですが、実はそれほど簡単じゃない。それは何も隠ぺいをするとかそういうことではなくて、やはり捜査と並行してやっているということがあるということは御理解をいただきたい。資料も全部持っていかれていますから。そういう状況の中の捜査でございますから、我々は丁寧に今やっているということでございまして、こうやって答えさせていただく限り、私はちゃんと説明できるように捜査をやっていくというふうに考えておりますので、その点御理解をいただきたいというふうに思います。
○笠委員 大臣、捜査じゃなくて、捜査は警察に任せればいいんです。そうじゃなくて、構造的な問題かどうかというときに、今、私もいろいろと報じられていること、あるいは調査を始めていますけれども、この倉重なる人物が、大島容疑者、このまさに個人的な関係のもとでの今回の事件だったのか、それともいろいろな、倉重容疑者の背景というものが報じられているときに、これはかなりいろいろな形で文部科学省の職員に対してかかわりがあったのか。本当に、これは別に警察のどうこうとは関係ない話なんですよ。まずはそういう人間関係がどれくらいあったのかということについては、これは別に警察は関係ないと思いますよ。ただ、それが事件かどうかということになれば、それは警察のやるところでしょうけれども。
 ですから、まずこれは最優先で、本当に急いでやっていただかなきゃならぬと思いますし、それと、大臣は相当指導力を発揮していただかないと、OBの人たちの調査なんてなると、それは現職の人たち、元先輩に対して、いかがですか、いや、知らぬなと言われたらそれ以上突っ込めないでしょう。ですから、これは次の段階でもいいので、じゃ、そこらあたりを含めたところの調査を、文科省としての主体的な調査というものをどのようにしていくのかということについては、やはりこれはしっかり考えてもらわないとなかなか難しいし、やはり何でもかんでも報道だけで出てきて、きのう、私も文科省の方が来られて、いや、ちょっと警察の方から余りやってくれるなというようなことを当局からも言われているなんということをおっしゃっていたけれども、それとこれは全く関係ない話ですからね、省内でできる話というのは。
 その点は強く求めておきたいと思いますし、また、そうした状況については、当委員会も含めてしっかりと大臣、報告をやはりしていただけるようにお願いをいたしたいと思います。
 そして、次に、今回一つの大きな問題として、やはり文部科学省から、特にこの文教施設企画部の方がやはり建設会社とかあるいは文教施設整備を請け負う企業に再就職しているケースがかなりあるわけですね。ここのところの、平成十三年度以降だけでも、建設会社に限っても十六名の方が再就職されています、これは文教施設企画部からということで限定して。それ以外の、例えば大学法人からという方々は含まれていませんので、そこらあたり今しっかり出すように言っていますけれども。
 やはり、少なくとも、この文教施設企画といういろいろな学校の施設の整備にかかわる決定権を持っているところから、こうした建設会社とかあるいはそういう工事に、公共事業にかかわる、関連する業界に再就職するというのは、これはもう文科省としてはやめた方がいいんじゃないですか。これはもうやめさせる、その決意というかやはりその決断を、大臣、ぜひこの委員会の場でしていただきたいんですが、いかがでしょうか。
○渡海国務大臣 公務員の天下りというのは、これはもちろん個々のケースもありますが、やはり公務員改革全体の問題の中でしっかりと議論していかなきゃいけないんだろうというふうに私は思います。事実、今笠委員おっしゃったような、やはり疑義が感じられるようなことをしてはいけないというのは、これはもうそのとおりだというふうに思います。
 それから、やはり基本的なルールをどう考えるかという問題がありまして、これは、官民交流センターそれから人材バンクですか、こういった制度等も近いうちに立ち上がるわけでございますね。そういったルールの中でしっかり行われなきゃいけないという天下りの問題。それからもう一点は、やはり天下りとそれから税金の使われ方、これは民主党さんがよく切り口で使われるわけでございますが、そういった問題をどう考えていくか。特に、これもある意味公共工事の一種でございますから、公共工事において、税金が使われた工事においてそれの執行がどういうふうに行われるか、ここの構造的な問題をやはり考えていく必要があるんだろうと思います。
 事実、この協会等につきましては、むしろ今行く人がいないといいますか、これは見ていただいたらわかると思うんですが、十六年が最後でしたか、そういう状況でございまして、ただ、逆に人材が欲しいと言われているような状況もありますから、一概に、外形的にそれだけでもってやめるということで本当にいいのかということも含めて……(笠委員「協会じゃないですよ。こういうゼネコンとか。まだ協会の話はしていない」と呼ぶ)
 ゼネコン等については、これは要するに、ちゃんとルールに従って行かれる分については、私は、役所柄ということについては、いろいろな意味で、さっきも言いましたようなルールをしっかりと守っていかなきゃいけないと思いますが、たとえ公務員といえども、自分の人生設計の中でいろいろなことを考えてそういうことがある。例えばあっせんとか、それから変な癒着関係の中でそういう構造が起こるということはまずいと思いますが、率直に申し上げて、そのことだけをもって一切やらないと、単純に本当に言い切っていいものかどうか、これは私の正直な意見でございます。
○笠委員 また私、これは引き続きやらせていただきますけれども、きょうは時間がありませんから。
 国が発注している文教の施設にかかわる大部分を、今大臣ちょっと先走って、私がもう一点聞こうとしたことをおっしゃったけれども、かつて、一昨年ですか、櫟の会という文部科学省OBの会が、これは配管工事ですか、これにかかわる会社に再就職をしたOBたちで会をつくっている、これがやはり談合の温床になっているんじゃないかと委員会で、国会で指摘されたんですね。この団体自体は、親睦団体と表面的には言われていましたけれども、これは解散したけれども、私、実はまだこういうOB会がそれぞれあるんじゃないかと思うんですよ。
 その点は、大臣、先ほどの調査チームで、そういったことがあるんじゃないか、それぞれの特定の業種ごとの。そこもしっかり調査をしてもらいたいと思います。
 そしてもう一つ、今大臣がちょっとお答えになろうとしていた社団法人の文教施設協会、先ほどの、倉重容疑者が秘書をしていた政治家が会長をずっと務めるわけですね。大体、何でこんな施設協会の会長に政治家、今もそうですけれども、大臣経験者ですけれども、もとの文部大臣。何でなのかなと非常に首をかしげざるを得ないんです。
 これは、現在正会員が百二十八社で、ずっと公共施設、文教施設にかかわるような、建設会社等々いろいろ名を連ねておられます。月四万円の会費を払っている。さらには、賛助会員で二十九社、月二万円。だって、月四万円で四十八万円も年間払っているわけでしょう。それは何か目的がなければ、うまみがなければこんな会員になりませんよ。そして、そこの常務理事に、これは非常勤でずらっと役員の方がおられるわけだけれども、常勤の方はやはり文科省から天下っているわけですよ。こういう構造が残っていると、それはやはり何か組織的に行われているんじゃないか、何か便宜が図られているんじゃないかと。
 これは次回やりますけれども、この協賛している、会員になっている企業で、文教施設関係の工事を請け負っている率というのは恐らく相当なものになると思いますよ。私、今まだちょっと調査途中なので。大臣、そこらあたりも含めて、この協会、社団法人、もうはっきり言えば、こんなところに文科省から行く必要ないですよ。しかも、今回問題になっている施設企画部長、これでしょう、長く行っているわけですよ、唯一の常勤職員として。だから、プロパーの方もおられるから、そういう方々の中から出すのはいいけれども、少なくともそういうところへの天下りはやめないと、何のためにあるのかよくわかりません。この点については大臣もしっかりと調査をしていただければと思いますが、いかがでしょうか。
○渡海国務大臣 そのような、同じようなさまざまな会が存在しております。ただ、先ほど委員から指摘をされました櫟の会という会が、これは二年前ですか、国会で指摘をされまして、解散をされたというふうに聞いております。電気工事の会もあったようでございますが、これも解散をした。建築の会もあったようでございますが、これももう今は存在していない。単なるOB会はあるようでございますけれども。
 そういったことを、委員がおっしゃいましたように、現在の活動状況、また、どういう構造になっているかというのをしっかりと調査をし、そして談合の温床と言われるようなことにならないようにするというのがこの調査チームの目的でもございますから、委員が御指摘のように、しっかりと今後そういったことの解明も含めて、我々としては調査をしていきたいというふうに思っております。
 施設協会につきましては、先ほども申し上げましたように、フライングをいたしましたが、今むしろ行ってくれる人がなかなかいないというような状況でございまして、ただ、一点だけ申し上げたいのは、参加をされている会員の皆さんというのはいろいろな思いがあると思います。ですから、やはりさまざまな、これは建築だけではなくて、そういった協会のあり方をよく見ていますと、やはりいろいろな意味での情報収集、それは何も、もちろんそれが仕事につながる、情報収集そのものがダイレクトにつながるということではなくて、そういった目的もおありでしょうし、一概に、そのことで何らかの直接的な利益を得るというインセンティブかどうかというのは、その会員の中には実は私の知り合いもたくさんおりますから、一回よく聞いてみたいというふうに思います。
○笠委員 時間が参りましたので、きょうはこの辺で終わらせていただきたいと思いますけれども、本当にこの問題については、やはり徹底的に事実解明と同時に、大きな意味で、こうしたことが二度と起こることがないような再発防止策というもの、しっかりとまたこの委員会の中でも議論をさせていただきたいと思いますので、引き続きその先頭に立ってまた調査の方もよろしくお願いを申し上げて、私の質問を終わらせていただきます。
○佐藤委員長 以上で笠浩史君の質疑は終了いたしました。
 次に、高井美穂さん。
○高井委員 民主党の高井美穂と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
 きょうは、弱視の子供たちへの拡大教科書についてということと、情報教育についてという二点からお伺いをさせていただきたいと思います。二十五分しかございませんので、早速質問の方に入りたいと思うんです。
 先般、渡海大臣も参議院の文教科学委員会で我が党の林久美子委員からさまざまな御質問があったと思います。私も議事録をよく拝見いたしまして、それに追加する形でもお伺いをしたいと思っているんですが、そのときにも申し上げましたけれども、弱視など視覚障害を持つ子供にも憲法に保障された教育を受ける権利をきちんと保障するために、党として、教科書バリアフリー関連三法案というのを参議院に提出いたしました。そして、そのときの渡海大臣の御答弁の中でも、拡大教科書に対し、大変積極的な御発言をしていただいていることにまず感謝を申し上げたいと思っています。
 しかしながら、当時小坂大臣のときにも書簡を出されるなど、極めて積極的に教科書会社に要請をしていただいてはいるものの、拡大教科書がボランティアの皆様の努力に頼り、弱視の子供の三人に一人しかまだ行き渡っていないという現実があると思います。大臣も御存じだというふうに思います。そして、参議院の質問の中に出ていましたけれども、教科書会社が、二十三年の、つまり三年先の新教育課程の小学校用教科書から実施するのが現実的であるというふうな話があったということも聞いておりますが、まず、文部科学省にお伺いをいたします。
 四月から新学期が始まったばかりですけれども、本年度、平成二十年の全国の小中学校通常学級の弱視児童生徒の数は何人いらっしゃるというふうに把握しておられるでしょうか。また、通常の高校にはどれくらいの人数いらっしゃるか把握しておられるか。御答弁をお願いいたします。
○金森政府参考人 お答えを申し上げます。
 文部科学省が行った調査によりますと、小中学校の通常学級に在籍する児童生徒のうち弱視の児童生徒は、平成十七年、千七百三十九名となっておりますが、平成二十年度につきましては、あいにく把握をいたしていないところでございます。
 また、高等学校に在籍する弱視生徒につきましては、これまで文部科学省として調査は行っていないところでございます。
○高井委員 大臣、平成十七年といったら三年前ですよね。なぜこのように調査が進まないのか、というか、むしろ高等学校においてはされないのか。なぜでしょうか。各都道府県、細やかに教育委員会もございますし、各学校の先生方、自分が持っているクラスの子供に弱視の子供がいるということは多分承知をしておられると思いますし、ヒアリング等をすればすぐに数などはわかるものではないかと思いますけれども、こういう努力をなされないのはなぜなんでしょうか。
○渡海国務大臣 この拡大教科書の問題、我々も、小坂大臣から要請をしていただいて、先日、林参議院議員からも質問をいただきまして、すぐ再度要請もさせていただいております。また、あらゆる機会を通じて教科書会社にお願いもさせていただいております。
 一点は、やはり、熱心なところと熱心でないところ、具体的にどうとは言いませんが、どうしてもございまして、はっきり言いまして強制力がそれほどないものですから、たびたびお願いはしておるわけでございますが、なかなか進んでいない。この現状を少しでも進めたいというのが今の率直な気持ちでございます。
 この調査につきましても、学校の負担ということを考えたときに、今私が一番取り組んでいますのは、少しだけ時間下さい、要するに、教師が子供に向き合う時間をできるだけふやしたい、そのことを最大の課題と取り組んでおります。そうしますと、できるだけ無駄な調査はやめようという、これを無駄とは言いませんよ、言いません、誤解しないでください、語彙が不足しているものですから時々誤解を与えますが。そういうことでやっている中で、全部の数でやるとしても、弱視の調査、一概に視力のみによってなかなか判断できないということで、聞けばわかるというほど実は簡単なものでないということをまず御理解いただきたい。
 それから、高校などについていいますと、通信制も含め、もっと複雑になってくるというような状況がございまして、現実に我々の方から要請はさせていただいておるわけでございますけれども、実は、今先生がおっしゃったような状況にあるというのが現状でございます。
 これはちょっと言いわけになりますけれども、その中で、なおどういうようなことでやれるのかということは、そのやり方も含めて検討してまいりたいというふうに考えておるところでございます。
○高井委員 私どもはすごく厳密な調査を求めているわけではないんですね、〇・三以上とか医者の診断書とか。そういうわけではなくて、やはり、自分の高等学校に弱視の子供がいると思わなければ拡大教科書が欲しいということに手を挙げないし、それもあって普及が進まない。そうしたら、その子供たちは、結局、拡大教科書は得られないまま、義務教育段階であるにもかかわらず義務教育がきちんと受けられない状況に置かれているということを大変懸念しているわけであります。
 これは、筑波大学の附属視覚特別支援学校の宇野和博先生がおっしゃっていたんですけれども、義務教育段階にもかかわらず、盲学校という専門教育機関でさえ、音楽や技術・家庭といった実技教科の拡大教科書は保障されていません、大臣も御存じだと思います、高等部に至っては一教科もありませんと。
 本当に、義務教育というのはすべての子供に無償で教育を提供するという原則がございますので、ぜひ今言った点、難しいという話もわからなくもないんですけれども、でも、もっともっと努力をしていただければ私はできると思うんですね。
 そして、学校教育法第三十四条ですけれども、ここに教科書の、小学校、中学校、高等学校及び特別支援学校で法的な教科書、検定教科書または文部科学省著作の教科書を使用することが義務づけられているという規定がございます。その後、改正でできました附則の第九条においては、高等学校、中等教育学校の課程、特別支援学級においては、当分の間、この第三十四条一項の規定にかかわらず、文部科学大臣の定めるところにより、第三十四条第一項に規定する教科用図書以外の教科書を使用することができるというふうにもちろんなっておりますよね。
 ただ、この拡大教科書や点字教科書は、旧条項でいわゆる百七条教科書というふうに呼ばれていると思うんですけれども、この条項はつまり小学校と中学校を対象としていませんので、検定を受けていない拡大教科書や点字教科書を中小学校で利用するということは基本的に法律に反してしまうということになっていますね。
 そもそも、検定教科書を、受けたものを拡大する、別の形で大きくして子供たちに見えるように用いるということで、中身は一切変更はないというふうに思っていますが、なぜこれを検定教科書というふうにみなすことができないのか。これを、やはりこういうふうに、検定教科書であるとみなせば、きちんと無償で提供する扱いの中に入るのではないかと思うんですけれども、これはいかがでしょうか。
○金森政府参考人 お答えを申し上げます。
 拡大教科書は、視覚に障害のある児童生徒が使用するため、検定教科書の文字などを拡大などした図書でございますが、視覚に障害のある児童生徒が使いやすいように検定教科書のレイアウトなど態様や体裁の変更をしているところでございます。したがいまして、視覚に障害のある児童生徒が通常学級で使用する拡大教科書は、厳密な意味では学校教育法第三十四条に言う文部科学大臣の検定を経た教科用図書とは言えないものでございます。
 ただし、拡大教科書の内容につきましては、検定教科書と基本的に同一の内容と認められる図書でございまして、また、これを無償給与することは、教育における機会均等の実質的な保障及び視覚に障害のある児童生徒の教育条件の改善に資することとなることにかんがみまして、平成十六年度より、検定教科書と同様に無償給与するという取り扱いをしているところでございます。
 こうした拡大教科書の普及充実のためには、教科書デジタルデータの提供拡大や教科書発行者による拡大教科書作成の促進方策が重要でございまして、そのための具体的施策を進めていくということがまず必要であると考えているところでございます。
○高井委員 今、厳密な意味では検定教科書とは言えないという御答弁がありましたけれども、そのほかの部分では、無償供与できるように努力しているというお話がありましたけれども、厳密な意味でも適用できるようにできないんですかね。私はなぜできないのかよくわからないんですが、どうでしょうか。ある意味で違法状態のような形になっていますよね。これをまず解消することが大事だと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○渡海国務大臣 今も局長から説明をさせていただいたところでございますが、無償で提供をするという意味も含めて、実質上は検定教科書と同じ取り扱いをしているということでありますから、確かに、法律論をぎりぎりやっていくと、違法というふうに先生が言われるようになるのかもしれませんが、実態上としては同じ扱いとして取り扱えるということでありますから、そのように御理解をいただいたらいいのではないかというふうに思っております。
○高井委員 いや、大臣、実態がそうなので、実態に合わすように法律を変えればいいんじゃないですかということを申し上げているんです。やはり法的根拠というのは結構大事ですので、実態が今そうなっているんですから、実態に合わすように、政省令でできるのか、この法律改正をきちんとしなくてはいけないんじゃないかなと私は思うんですけれども、ぜひその点もお願いを申し上げたいと思っています。
 そして、この四月から文科省において、有識者を交えて拡大教科書の標準的な規格について検討されるということも御答弁の中でありましたけれども、どんなに立派に規格ができても、出版社が実際にその規格で拡大教科書を発行してくれなければ絵にかいたもちに終わってしまうわけでございますから、現に、教育出版という出版社を除いて、一昨年に国会の附帯決議や大臣書簡が出た後も、迅速な動きが残念ながらそんなに見られていません。これは、大臣、なぜだと思われますか。
○渡海国務大臣 そこのところはちょっと明快に私は今答えは持ちませんが、私が聞いている範囲では、例えばデータを渡すといっても、データそのままでは実は簡単には使えない。そうすると、それを使えるようなソフトにしていく等の作業において、これは無償ですから、かかった費用は出すわけでありますから、やってもらえたらありがたいと思うんですが、なかなか現実に教科書会社の方も対応がし切れていないというような実態があるのではないかなと。教科書というのは、次々出していくわけでありますから、新たな検定という、教科書の編集の作業もあるわけでございますから、実態はそういうことが起こっているのではないかなというふうに推測をしているところでございます。
○高井委員 済みません、質問に夢中になって、委員長や理事の皆様の御了解をいただいて、拡大教科書を皆さんにぜひごらんいただこうと思っていたのを、遅くなりましたけれども、回してよろしいでしょうか。
○佐藤委員長 はい、結構です。
○高井委員 ぜひ、ごらんください。
 確かに、一冊一冊大変時間がかかると。丁寧にオーダーメードでやっているならば大変時間がかかるのもよくわかりますし、教科書会社も大変だというのもよくわかるつもりなんですけれども、多分、今見ていただいたらわかると思うんですが、今のこの御時世において、これをデジタルデータで提供して、また、微調整というか、いろいろなところを細やかに直すことはボランティアに頼むというふうな形に逆にできないだろうかと私は思うわけであります。
 つまり、多くの弱視児童をカバーできる最低二種類ぐらいの文字の大きさの拡大教科書を文科省が規定して、それを出してはどうか。出してくれということを教科書会社に依頼して、もちろん義務教育の教科書だったら無償なので、教科書提供会社も、採算に乗らないということでさほど負担はかからないのではないかとも思います。それ以外の細やかな部分はボランティアの方に担ってもらう。その方がボランティアの方々にとっての負担も、今パンクしているという話も聞いていますので、負担も軽いのではないかと思いますし、もしくは、教科書について、文科省がボランティアのノウハウを買う形で専門職として成り立たせる仕組みをつくる。今検討会議をなさっているということなので、そういうことも検討されていると思うんですけれども、もうこの問題、随分前から議論に上がっていることですので、ぜひ早急にお願いしたいというふうに思っています。
 基本的に、供給のあり方について、弱視の見え方が一人一人異なるので、ボランティア製作が望ましいというお考えではないんですね、文科省として責任を持ってやっていくということでよろしいんですね。
○金森政府参考人 お答えを申し上げます。
 御指摘がございましたように、拡大教科書につきましては、その大半がボランティア団体の努力によって製作されているものでございます。
 このような状況を踏まえまして、私どもでは、ことし三月十八日に、渡海文部科学大臣から、拡大教科書の普及充実を図るため、教科書発行者に対して改めて拡大教科書の発行を要請したところでございます。
 文部科学省といたしましては、教科書発行者や拡大教材製作会社ができるだけ多くの弱視児童生徒のニーズに対応した拡大教科書を発行することができるよう、視覚障害教育の専門家や教科書発行者などの関係者によって構成する拡大教科書の標準規格を策定するための検討会議を早急に設置いたしまして、拡大教科書の具体的事例を集めた実践的モデル集を作成し、そのノウハウの普及啓発に努めてまいりたいと考えております。
 また、デジタルデータの提供につきましても、データを円滑に提供するためのルールづくりや、また管理運営組織の立ち上げの検討を行い、その提供の拡大を図ってまいりたいと考えているところでございます。
○高井委員 いずれにせよ、きちんと行政として予算をつけて拡大教科書の供給体制を確立することにぜひ尽力をしていただきたいと思いますし、全国で今弱視の子供たちが教科書を待っています。一人残らずすべての児童に教科書を提供するという義務教育の大前提を果たすためにも、ぜひ努力をお願いしたいというふうに思っています。
 最後の質問になりますけれども、情報教育について少しお伺いをしたいと思います。
 渡海大臣は、もちろんメディアリテラシーという言葉を御存じだと思いますけれども、その重要性についてどのように考えておられるか、また文科省としての取り組み方針等があればお聞かせください。
○渡海国務大臣 リテラシーという言葉は、わかりやすいようでわかりにくい言葉だと思うんですね。PISAで調査をやりますと、科学リテラシーとか出てくるんですが。
 一言で言えば、やはり活用とかそういったことになるのかなと理解をいたしておりますが、この情報時代にあって、情報をしっかりと正しく活用するということを文部科学省としてはやはり一番大事に取り扱っております。特に、子供たちに有害情報がインターネットや携帯電話で簡単に入る、こういう時代でありますから、そういったことに対して、子供たちを有害な情報から守る、また子供たちが正しい使い方をする、そういったためにどうしていけばいいかということを我々としてはしっかり政策的にやっていかなきゃいけない。
 フィルタリングの問題とか、さまざまな問題があります。個々の政策についてはきょうはお話を申し上げませんが、そういうことであろうというふうに考えております。
○高井委員 実は私、民主党の方で、違法な有害情報のサイトの対策チームということで、プロジェクトチームの事務局長をさせていただいております。
 実は、児童の権利条約の観点からも、もちろん児童が自分でいろいろな情報を見て、それを選び取る能力をつけるということがまず何よりも大事ですけれども、ただ、児童の権利条約十七条にはこのように書かれているんですね。「締約国は、大衆媒体の果たす重要な機能を認め、児童が国の内外の多様な情報源からの情報及び資料、特に児童の社会面、精神面及び道徳面の福祉並びに心身の健康の促進を目的とした情報及び資料を利用することができることを確保する。このため、締約国は、」と言って、(a)、(b)、(c)、(d)、(e)というふうに条項が書いてあるんですけれども、最後の(e)のところに、「第十三条及び次条の規定に留意して、児童の福祉に有害な情報及び資料から児童を保護するための適当な指針を発展させることを奨励する。」というふうに書いてあります。
 この点から、携帯電話事業者とかインターネット業界の健全な発展を阻害しない形で、ただ児童にとって極めて有害な情報に出会う、当たるということから児童を守るという点から法案化したいというふうに私は考えておりますので、ぜひいろいろなバックアップをお願いしたいというふうに大臣にも申し上げたいんです。
 実は、その背景に、我々が出した日本国教育基本法案、民主党案を出して、昨年、当時は伊吹大臣でしたけれども、教育特別委員会の中で大分質疑をさせていただきました。我が党の案の中には「情報文化社会に関する教育」という項目をわざわざ立てて入れました。民主党案の十七条の項目に、「すべての児童及び生徒は、インターネット等を利用した仮想情報空間におけるコミュニケーションの可能性、限界及び問題について、的確に理解し、適切な人間関係を構築する態度と素養を修得するよう奨励されるものとする。」という規定をわざわざ盛り込みました。残念ながら、政府案の方にはこうした、さっき大臣がおっしゃったいわゆるメディアリテラシーに関する項目というのはございませんでした。
 それがまた背景にあるんだと思うんですけれども、今度出された新指導要領にもこうした、さっき大臣が言われた意味でのメディアリテラシーという条項の形は入っていないですね。私が中教審の資料も全部拝見したり、この間の指導要領、よく読ませていただいたんですが、情報を発信する際のモラルにおいては大事な部分であるということで、少し書かれていますけれども、いわゆる情報を選び取る能力などというものは全く触れられていないわけであります。それが私は極めて残念に思うんです。
 この点、渡海大臣のときに、もし重要だというふうに本当にお考えであるならば、ぜひ進めていただきたいんですが、いかがでしょうか。
○渡海国務大臣 記載がないということではないと思うんですね。ただ、確かにモラルということは、委員も御指摘のように入っております。これは、道徳とか総則の中に指導要領は入っておりますし、また、総合的な学習の時間の内容の取り扱いについての配慮事項等のところについては、学習を行う際の収集、整理、発信とか、こういったこともしっかり指導しろということも書いてあるわけでございます。
 なお、今後、我々はこの指導要領を活用する際の解説書というのを私の責任で出させていただくことになっておりますので、今委員が御指摘をいただいたような視点も視野に入れながら、これは大事なことでございますから、しっかりと解説書の中で指導するように書いていきたいというふうに考えます。
○高井委員 先日、新指導要領に対するパブリックコメントの中にもメディアリテラシーという項目がございました。先日いただいた資料の中にも、ぜひ学校教育における新聞活用の指導やメディアリテラシー育成の充実が必要であるということが書かれていました。
 我々が言うところの、民主党案に、日本国教育基本法案に盛り込んだメディアリテラシーという意味は、それぞれの情報の持つ意味や制度を正しく理解して活用できる能力ということなので、モラルももちろん大事です、モラルは根底にあるわけでありまして、そのモラルを持った上で、いろいろな情報を見ながら、この情報が合っているかどうか。子供さんといったら、割と素直ですし、心身ともに未熟な部分がありますので、出ている情報がすべて真実だと思ってしまう。例えば、すごく幼い年で、小学校ぐらいのときにアダルトサイトを見てしまって、これが現実なんだと思ってしまう可能性だってあるわけです。
 そういう意味では、モラルに加えて、残虐な映像など有害情報から、余り低年齢の子供たちは避ける。そして、年齢に応じて、見る中で、これは間違っている、これはいい、僕はこっちの道を進もう、これがいいというふうに選べる能力をつけるということを鍛えていかなければならないと思います。
 この問題の最大の問題は、やはり大人の先生方も皆さん、今お忙しいですし、インターネットという文化が、最近といいますか、割と今の子供たちは生まれたときからインターネットを使っている。失礼ながら、大臣の世代では生まれたときからパソコンを使っていたわけでもインターネットを使っていたわけでもないと思いますので、やはり年齢間格差というのもあると思います。そういう点からも、これからの時代、大変大事なことですので、教える方を養成するということも含めて、ぜひ今後も御検討いただきたいと思っています。
 時間を超過しました。ありがとうございました。
○佐藤委員長 以上で高井美穂さんの質疑は終了いたしました。
 次に、石井郁子さん。
○石井(郁)委員 日本共産党の石井郁子です。
 本日は、冒頭大臣からもお話ございましたけれども、私は、まずその件について質問をさせていただこうと思います。
 四月四日、大島前文科省文教施設企画部長が収賄容疑で逮捕されまして、文科省にも家宅捜査が行われました。私は、文科省が、これでは子供たちに規範意識など語れない、重大な背信行為だというふうに思うわけです。
 今回の事件のかぎを握っているのが文科省出身の参議院議員であった故柳川覚治氏であり、倉重容疑者は、その秘書を務めながら、柳川氏の管理局長当時の部下であった大島容疑者に接近したということなんですね。ゴルフ接待や金品を受け渡し、情報を得るとともに、五洋建設、自社のペンタビルダーズのみならず、柳川氏が会長を務める文教施設協会の工事分担の調整役も務めていた、そして文科省役人の天下りあっせん、調整役も担った。
 ただならぬ関係を築いていたということが事の本質だというふうに思いますし、長期にわたる極めて構造的な事件だと言わなければなりません。文教施設という国の事業が、特定企業、特定の政治家、天下り官僚のいわば食い物にもなっていたということですから、極めて重大な問題なんですね。
 文科省による調べでも、五洋建設が文科省所管の文教施設にかかわる工事で請け負っている件数は、平成十五年から京都大学など八件、三十一億円。文教施設にかかわるペンタビルダーズの受注状況は、平成十八年度、十九年度で筑波大学など四件、三億六千万円というふうに聞いておりますけれども、まず、この件につきまして、受注状況を具体的に報告いただきたいと思います。
○舌津政府参考人 お答えいたします。
 五洋建設株式会社によります国立大学施設の受注実績でございます。現在文部科学省で把握している過去五年間のものといたしましては、平成十五年度に三大学で十六億五千二百二十四万九千円、平成十六年度は二大学で十四億一千五百三十五万八千円、平成十七年度は一大学で六百三十万円、平成十九年度は二大学で一千八百七十九万五千円でございます。合計で三十億九千二百七十万二千円でございます。
 また、ペンタビルダーズ株式会社につきましては、平成十八年度に二大学一機関で一億八千八百三十七万円、平成十九年度では一大学で一億七千七百九十七万五千円でございます。合計で三億六千六百三十四万五千円でございます。
○石井(郁)委員 ペンタビルダーズの場合は十八年、十九年となっておりますが、それ以前というのはないんですか。それはどうですか。
○舌津政府参考人 お答えいたします。
 文部科学省で把握しているところでは、実績としてはございません。
○石井(郁)委員 先ほど申し上げましたけれども、さらに、この倉重氏が文教施設協会との関係があった。そこではどのような役割を果たしていたのか。パイプ役を果たしていたと言われているわけですが、それを一点お聞きしたい。
 それから、倉重氏が文科省職員に天下り先をあっせんしたということが報じられておりますよね。その天下り先、あるいは、どういう方々をあっせんしたのかということについても報告いただきたい。
 それからもう一点は、省内には大島氏以外にも金品を授受した方がいるという報道もあるんですけれども、その点についても御報告いただきたいと思います。
○舌津政府参考人 お答えいたします。
 ただいまお尋ねの件につきましては、現在省内で調査中でございますので、ここでお答えすることは控えさせていただきたいと思います。
 それから、最初のお尋ねは……(石井(郁)委員「文教施設協会との関係で、どういう役割が」と呼ぶ)
 文教施設協会に確認いたしましたところ、倉重なる人物と文教施設協会は関係はないというふうに伺っておるところでございます。
○石井(郁)委員 この問題は、急に持ち上がった話ではないんですね。もう御案内のとおり、二年前、二〇〇六年の三月二十三日及び五月十一日、我が党の井上哲士参議院議員が参議院で質問をしております。文科省の発注の施設工事をめぐるいろいろな一連の問題について質問をしておりました。その当時文教施設企画部長だった大島氏がこういう答弁をされております。いずれの工事におきまして、一般競争入札あるいは公募型指名競争入札ということで、それぞれだれでも入札できるというような透明性の高い入札制度を行っているところから、必ずしも御指摘の点は当たらないのではないかと。
 だから、透明性は高い、議員の指摘は当たらない、ここまではっきり答弁されているんですね。これはもう全くいわば虚偽答弁である、そして私は、大変国会に対する背信行為だというふうに思うんですけれども、文科省として、この当時からこうした国会質問をどう受けとめていたのかということなんですね。
 文科省自身の自浄能力が問われていると私は思うんですが、この点はいかがですか。
○舌津政府参考人 お答えいたします。
 平成十七年当時におきましても、いわゆる透明性が高いと言われております一般競争入札というのを導入はしておったわけでございますけれども、平成十七年度以来、文部科学省としても、一般競争入札の拡大というようなことで、例えば平成十七年度では七・二億円以上の場合は一般競争入札というような取り決めであったわけでございますけれども、平成十八年度には二億円以上については一般競争入札、それから平成十九年度におきましては一億円以上は一般競争入札を行うというようなことで、順次一般競争入札が拡大するように努力をしているところでございます。
○石井(郁)委員 私は、一般的にそういう努力をしているということを聞いているわけじゃなくて、一連のこういう疑惑についてちゃんと真摯に文科省として調査を進めてきたのかということを伺っているわけで、大変構造的な事件であり、背景もあるということですから、この際、一切のうみをきちんと出す必要があるというふうに思います。
 先ほどの点は、調査中で報告できないということでしたけれども、ぜひきちんとやはり国会に報告をしていただきたいというふうに思うんですね。
 そこで、委員長にお願いですけれども、こうした構造的な疑惑ですから、私は、徹底解明が求められていると思います。この問題での集中審議を求めたいと思いますが、委員長、いかがですか。
○佐藤委員長 ただいまの御要求につきましては、理事会におきまして協議をいたしたいと思います。
○石井(郁)委員 きょうは、次の問題として、目前に迫っております全国一斉学力テスト、この点でお聞きをいたします。
 私はずっと、なぜこの全国一斉学力テストがいわば悉皆調査という形でやるのかということを聞いてまいりました。その質問に対して、金森初中局長は三点を挙げて、一つは、教育及び教育施策の課題の検証と改善だ、二つ目には、各教育委員会や各学校の継続的な検証改善サイクルの確立だ、三点目に、児童生徒への教育指導や学習状況の改善等に役立てるというふうに述べておられたわけですが、その三点目、特に個々の児童生徒の学習状況の改善に本当に役立ったのかどうかという点はいかがですか。
○金森政府参考人 お答えを申し上げます。
 全国学力・学習状況調査についてでございますが、文部科学省といたしましては、各学校における調査結果の分析、検証や教育指導の実施、改善の取り組みに役立つように、昨年五月、調査問題のねらいや学習指導に当たっての参考事項などを示した解説資料を配布いたしますとともに、昨年十月には、設問ごとに分析結果や指導改善のポイントなどを示した調査結果の概要を公表したところでございます。
 各学校におきましては、これらの資料も適切に活用しながら、具体的な指導内容や指導方法等の改善に向けた取り組みを行うとともに、児童生徒に対する指導を行っていただいているものと考えているところでございます。
 また、昨年度、すべての都道府県・指定都市におきまして、この調査結果の検証、分析を行う検証改善委員会が学校改善支援プランを作成したところでございまして、各教育委員会におきましても、教材の作成など、児童生徒の学力向上に向けた取り組みが進められていると承知をいたしております。
 なお、現在、私どもでも、全国学力・学習状況調査の分析・活用に関する専門家検討会議を設けまして、さらに専門的な分析を行っているところでございます。その結果につきましても、教育委員会や学校において活用していただきたいと考えているところでございます。
○石井(郁)委員 今の御答弁は、前回とそう変わらないんですけれども。
 だから、文科省としては、こういういろいろ指示を出している、ちゃんとした文書も出しているということでありまして、そしてそれが現場では指導されているものと考えるということで、本当に現場がどうなっているかということについては、極めて私は無責任な答弁だなといつも思うんですね。
 実は、実態がどうなのかということで、新日本婦人の会というところがこの二月中旬から三月中旬にかけて、二十六都道府県、子供たち、保護者からアンケートを集めているんですね。それを見ると、本当に私は、なるほどというか、そういう実態なのかというふうに思うわけです。
 まず、生徒の声なんですけれども、こう言っていますね。半年後にテストが戻ってきたので、復習ができない。二人目は、返事が返ってくるのが遅過ぎて、どこを間違えたのかもう忘れている、自分の勉強には全く役立たない。子供だから多少強調する点があるのかもしれませんけれども、こういう声が非常に多いわけです。
 では、保護者がどのように言っているかというと、こういう声がありました。個人面談の際、担任の先生に一斉テストがどのように生かされているのかと聞いたところ、どこがどう間違ったのか、どこにひっかかっているのかが、戻ってこないために生かしようがないというようなことを言われましたと。先生はそう言わざるを得ない。
 また、次の方は、春にテストをやって、秋に結果が返ってきた。結局、答案用紙が返ってきたわけではないので、どこがどのように間違っていたのかわかりませんでした。本人のためになっているのか、また学校の授業に生かされているのか疑問に思うテストでしたという声もあります。
 それから、試験が終わって何カ月も過ぎてから結果が返ってくるのでは、子供にとって役に立ちません。もう高校受験間近なので、しかも、テストの答えに丸をつけた紙ではなくて、データだけが返ってくるのではだめです。何を勉強し直したらいいのかわかりません。これは本当に実態を率直に述べた声だというふうに思うんですね。
 そこで、これは大臣にお聞きしたいと思うんですが、保護者もどうしていいかわからない、このテストが返ってきても。また先生もどう生かしようもないというふうに述べておられるわけですね。
 私は、昨年十二月五日の質問でこの点を大臣に、休んだ子の点数が返ってきた、あるいは三十七人のクラスに三十八個分の個票が返ってきたりして、実は、返送自身が非常に混乱をしたんじゃないか、これでどうして子供一人一人の指導に役立つのかということを質問いたしましたら、そのとき大臣はいろいろおっしゃって、少なくともこの実態を今初めて聞いたので、もう少しいろいろと現場の状況をつかんだ上で責任のあるお答えをしたいというふうに答弁されました。
 そこで、伺いますけれども、今申し上げたような現場の実態、そしてまた大臣は、現場の状況をどうつかまれたのでしょうか。こういう事実がやはりあったんじゃないでしょうか。いかがですか。
○渡海国務大臣 今先生がおっしゃったような事実、そのままということではございませんが、一部間違って届いたとか、そういったこともあったようでございます。また、番号できっちり確認していなかったために出席番号と混乱したとか、こういった例は聞いております。
 ことしの試験においてはそういうことが起こらないように、おのおのの子供の氏名と番号をしっかりと確認を現場でしていただくということも考えておりますが、何よりも、今の中で、やはり結果が返ってくるのが遅いということですね。これはやはり、我々も、それでは何のためにやるのかわからないという意識を持っておりまして、ことしのテストについては、今のところ、九月早々には結果を現場へ返せるというふうな予定でやらせていただくということになっております。
 なお、現在、文部科学省の検討委員会で全体のデータというものも分析をいたしておりまして、学校による傾向なんかがこうやって簡単にぱっとわかるといったようなまとめ方とか、そういったことも工夫をしているようでございます。
 なお、さらに検討を加えて、より役に立つものにするべく我々も頑張っていきたい、そういうふうに思っております。
○石井(郁)委員 私は、決して、早く出たらそれでいいという話でもないと思っているんです。それからまた、やはり申し上げてきたのは、学校全体の傾向というよりも、本当に一人一人の生徒にこれが役立っているのか、改善になっているのかということをお尋ねしていたわけですけれども。
 そこで、この全国学力テストが、そういう意味で、子供たちの学習の改善、一人一人の子供たちの役に立つというものになっているどころか、学校とか現場としては、やはりいろいろなゆがみというようなことをもたらしているんじゃないかということをきょう御指摘もさせていただこうと思うんですね。
 全国学力テストで一位だったのが秋田県、これは都道府県別にランクづけが発表になりましたので、私、その秋田県にちょっと行く機会がありましたので、現場の教師たちから実情を聞いてまいりました。秋田県は、もう既に、県単位のテストもずっとやってきた県でもあるんですね。ということでありまして、その県一斉のテストで既にもう各学校のランクづけもされていたということですが、こういうことをおっしゃっていました。
 成績の悪い学校になると、校長先生は市町村の教育委員会に呼び出されるそうです。それで、指摘をされる、何をやっているのかと怒られる。今度は校長先生に教師が呼び出されて怒られる。次に、今度は先生は子供たちに当たるという事態だと。そして、成績が悪いと、今後の対策のレポートも書かされる、また始末書まで書かされるという実態もありました。
 先生たちは、これだけ怒られてくると結果として全国一位になるのは当たり前かなとおっしゃっていましたし、また、試験の当日には、これはあちこちで聞くんですけれども、指さしと言って、生徒を巡回して、ここの答えが間違っているから直せということをやる行為があるんですけれども、そういうことが行われて、これは本当に胸を痛める実態だということもありました。ですから、今度は、一位になるとどこも秋田に追いつき追い越せという形で競争が始まるだろう、一層また競争に追い込まれる、一位になって困った実態だという率直な感想でした。
 子供たちがどう言っているかも大事だと私は思うんですけれども、一年間学力テストのために補習を受けて大変だった、先生が怒りやすくなった、テストの前にテストのための予備テストをたくさんしたというふうにも言っているんですね。こういうことが全国一位の実態なんですよ。
 大臣、そこで、こういう学力テストの与える影響、公表、ランクづけというのは深刻だというふうに思われませんか。
○渡海国務大臣 石井先生に別に反論ということじゃないんですが、今おっしゃったのは一つの側面だとは思います。そういうこともないとは私は思いません。
 しかし、少なくとも、私がいろいろ、例えば我々の周囲といいますか、これは文部科学省じゃないですよ、地元へ帰っていろいろ聞いたり、こんなことをやっているけれどもという感じにおいては、それほど、今先生がおっしゃっているようなことが頻繁に起こっているということでもないと思うんですね。むしろ、例えば都道府県別の公表にしても、いい意味でこれから、例えば私は兵庫県でございますが、周辺の県と比べてもうちょっと頑張った方がいいねというふうなプラス思考もあるわけでございまして、やはり、いろいろな弊害があるならばそれを改めていこうということはやっていこうと私は思います。
 しかし、今先生が言われたことだけをもって、これは弊害だらけだからやらない方がいいんじゃないかとか、やった方がいいんじゃないかとか、そういうことには私はならないんじゃないか。やはり、どうやって活用していったらいいかということ、また、弊害があればどうやってそれを除いていったらいいかというふうに考えていくのがいいのではないかな、そのように考えております。
○石井(郁)委員 私は点数競争の弊害ということが拡大するんじゃないかということを申し上げたわけですが、きょうは、もう一点、この学力テストの問題では、受験産業の営利事業との関係を非常にやはり見ておかなきゃいけないというふうに思うんですね。
 こうした声が寄せられておりまして、これも紹介したいと思います。
 全国学力テストの三カ月前に東京都の学力テストを受けました。そこは市内一学力の低い学校だと言われてきて、特訓月間が設けられる。その異常ぶりに息子も勉強嫌いが加速したようです。全国テストは都のテストの延長のような形だった。どれも結果を返されるのは九カ月、七カ月後のことで、意味のない内容でしたという親の声。
 その後、進研ゼミ、これはベネッセですよね、進研ゼミからの通信教育勧誘の激しさに唖然とさせられています。毎週、数日置きに豪華な案内資料が届く。しかも、個人名で、進学予定中学校名まで印刷されている。六十億、七十億円もの税金を請け負う企業が、その個人情報でもうけるという仕組みそのものが許せませんという声でした。
 これは、きょう私は持ってまいりましたけれども、その方から寄せていただいた進研ゼミからの勧誘案内なんですね。これは、特別の名前がきちんと書き込んであります。そして、返信メールがちゃんとついていますから、これは抜いて皆さんにはお回ししますけれども、これが、一月には三回、二月に七回、三月で九回も来るんですよ。ちゃんとそこには個人名が書いているんですよ。入学おめでとう。六年生で学テを受けましたでしょう。中学だから、入学おめでとう、「何々君入学おめでとう」と書いてあるんです。そして、このメールには「中学のテストは四・五月に何もしないと十点も下がる」と。いわばもうおどしですよね、こうなると。このゼミを受けたら大丈夫という、こういうものなんですよ。
 ちょっと皆さんにお回しします。委員長にお許しをいただいて。
○佐藤委員長 どうぞお回しください。
○石井(郁)委員 七回、九回来る、これだけお母さんから持ってきていただいたんですけれども、このように来るんですよ。
 私は昨年問題にしましたけれども、ベネッセがこの全国学力テストの委託先、委託会社なんですよ。だから、それをフルに利用して、そしてこういうことが、やはり販売活動が行われているわけですよ。大臣、どう思われますか。こういうことを野放しにされていいんでしょうか。
○渡海国務大臣 以前にも、これは委員からかどうかちょっと定かに記憶をいたしておりませんが、同じ種類の質問をいただきました。そのようなことがあってはいけないということで厳正に我々は注意をいたしまして、そして、今回新たに契約を結ぶに当たっても、そのようなことがないように、また、何か出す場合には、それが問題があるかないか、要は学力テストを利用したものではないかどうかということは、我々として厳正にやっているつもりでございますが、なお疑義があるようなことがあれば、再度しっかりと調査をいたしまして、そして、その御報告をまた申し上げたいと思います。
 私が聞いております報告は、その後改善をされているという報告でございますから、今先生が御指摘をいただいたようなことがあるのかないのかも含めて、もう一度ちゃんと対処したいというふうに思っております。
○石井(郁)委員 ぜひそれはきちっと調査なり検討していただきたいと思うんですけれども、やはり、こういう巨大な委託先、受験産業の企業があって、一手に全国学力テストの集計、採点を請け負っている、そして、問題を次々とここがつくって子供たちに与えているということが、こんなような営利企業の拡大をつくっているんだというふうに思うんですね。
 もう時間なんですけれども、実は、このベネッセについては、各県が学力向上検証委員会の結果というのを、結論を出しているんですけれども、やはりベネッセの教材を利用するということを結論として出しているんですね。これも驚くべきことですよ。
 島根県では、学力向上対策事業として、学習ナビシステムとしてベネッセの学習配信システム、県がこれを利用すると言っているんですよ。それから、岡山でも検証委員会が出した結論というのは、特定の企業、ベネッセコーポレーションの「さんすうランチぽっけ」を使おうと。だから、ベネッセが出す教材、いろいろなものをこの学力テストのために使おうと言っているわけですよ、県教育委員会が。
 こういう実態があるんだ、こういう実態につながっているんだということについて、やはり文科省として本当にしっかり見ていただきたい。これは結局、ベネッセに教育市場を開放していく、公教育はもうベネッセに全部明け渡していくというようなことにだってなりかねない、ちょっと極端な言い方をすれば、私はそういう事態ではないかと。これはまさに、今問題になっている文科省と特定企業との癒着の構造にもなるんではないかというふうに思うわけであります。
 それで、もう時間ですので、この四月二十二日に予定されていると思いますけれども、改めて、悉皆調査はやめる、抽出調査で十分だと、これは今からでもできるわけですから、ぜひ大臣、そのように御決断をいただきたいということを申し上げて、質問を終わります。
○佐藤委員長 以上で石井郁子さんの質疑は終了いたしました。
 次に、日森文尋君。
○日森委員 社民党の日森でございます。
 実は、ちょうど一年前になりますけれども、教科書検定の問題について、当時の伊吹文科大臣に質問いたしました。一年たって、大分状況の変化があったということも含めて、改めて、沖縄の集団自決に関する記述についてお聞きをしたいと思っています。
 検定意見を変えたということの理由の一つとして、旧日本軍の戦隊長らが、大江健三郎氏それから岩波書店に対して起こした訴訟があった、これも一つの要因としてあるということが、当時私はそういうふうに受けとめたんですが、明らかになったと思っていますが、改めて、その辺、確認をしておきたいと思います。
○金森政府参考人 お答えを申し上げます。
 沖縄における集団自決につきましては、近年、沖縄戦に関する研究者の著書等で、隊長の命令の存在は必ずしも明らかでないとするものも出ていること、さらに、平成十七年八月に、従来の通説において集団自決の命令を出したとされてきた元隊長等から訴訟が提起されたことなどがございまして、これらを契機として、教科用図書検定調査審議会において改めて専門的な調査審議を行った結果、平成十八年度検定におきまして、沖縄における集団自決に関する記述について、軍の命令の有無について断定的な記述を避けるのが適当であると判断し、検定意見を付すこととされたものでございます。このことは、これまで国会においてお答えしてきたとおりでございます。
○日森委員 検定意見を変えるための一つの要因であったということだと思います。
 そこで、大臣にお伺いをしたいんですが、先月の二十八日、御存じのとおり、大阪の地裁ですが、集団自決には旧日本軍が深くかかわったという判断を下しました。内容はもう御存じだと思いますが、大臣は、この大阪地裁判決を具体的にどのように受けとめていらっしゃるのか、改めてお聞きをしたいと思います。
○渡海国務大臣 これは私人間の裁判でございますし、裁判の判決について、私がそのことのコメントを申し上げるということは適当でないというふうに思いますので、コメントは差し控えさせていただきたいというふうに思います。
○日森委員 検定のときに、教科書検定の検定意見を変化した一つの要因であったわけですよ、この裁判は。その裁判について地裁が一定の方向性を出したわけですよ。これは、そうすると、つまり、検定意見を付して、軍の関与がなかったということまで踏み込んだ検定意見を出されたことについても直接影響する判決であるということですよ。しかし、私人間だから答弁を差し控えるというのは、それはちょっとおかしいんじゃないでしょうか。
○渡海国務大臣 日森委員の質問は、裁判についてどう思われますか、この判決が出たことについてという御質問でございましたから……(日森委員「判決を」と呼ぶ)判決についてということでございましたから、判決の内容についてのコメントは差し控えさせていただきたいというふうに申し上げました。
 今の御質問でございますが、去年の国会のやりとりがございました。これは、日森委員の御質問に対して、伊吹国務大臣がこういうふうにお答えになっているんですね。「そういう訴訟が起こされているという状況では、どちらも断定的に書くことは少し控えた方がいい」、こういう裁判の取り上げ方をされておられます。どうだとかこうだとかいうことは一切おっしゃっていないわけでございますから、そのことも踏まえて、当時の状況で専門的、学術的にその検定意見が付されたものでございますから、この裁判の結果をもって検定意見が変えられるというものではないと私は考えておるところでございます。
○日森委員 訴訟が行われているから断定的な記述は避けるべきだと。それはそれで、百歩譲って、いいということになるかどうかわかりませんが、しかし、今度の判決は、原告が、軍の命令があったということについては捏造であるという主張をしたんですね、これを裁判の判決は退けている、そうではないというふうに言っているわけですよ。それから、集団自決に原告等が関与したと十分に推認できるということもおっしゃっているし、従来の集団自決における通説に基づいていろいろ検定をやられているわけですが、これにも合理的資料もしくは根拠があるというふうに評価をしたわけです。
 この判決をまともに読めば、先ほどの伊吹前大臣の答弁でもそうなんですが、沖縄における集団自決に関する検定意見変更の根拠というのは実はなくなっちゃったんじゃないかというふうに思うんです。変更する必要はないと今大臣はおっしゃったけれども、私はそう考えるのですが、大臣、参考人でも結構ですが、いかがでしょうか。
○渡海国務大臣 経緯を申し上げますと、検定意見も含めて、昨年末の教科書検定審議会で、基本的なとらえ方ということを審議会の部会の委員の先生方がおまとめになっておられます。その中でもあるように、あの検定時においても、別に関与を否定されたわけじゃないんですね。ですから、そういったこと等を総合的に判断をした結果、検定を付した理由も年末の訂正のときにオープンにされまして、そして最終的にあのような記述になったわけでございまして、その中においても、検定を付した当時の理由も書いてあるわけでございますし、そのような状況からしても、この検定意見というのは、この裁判によって変えられるというものではないというふうに考えております。
○日森委員 これは地裁の判決であるわけです。控訴されているようですから、高裁に行って、あるいは最高裁まで行くかもしれません。例えば、仮に最高裁の判決が出ても、それは全く関係ないというふうにお考えでしょうか。
○渡海国務大臣 仮定の質問ですから、そのときにどういう事実を挙げられて、どう判決されるかということで、今一概にそのことを私がお答えするのは難しいかなとは正直思いますが、基本的には、関与を否定されているわけでもございません。また、軍命が実は明快にあったということの事実というものは確認されていないとも書かれているわけですね。こういったことは、裁判においても、それから年末の基本的なとらえ方においても変わらないわけでありますから、推測でございますが、判決が出ても変わらないのではないか。
 ただ、それは私が判断するというよりも、やはりそのときには、また再度、検定審議会にかけるかどうかという判断を私がするということであろうというふうに思います。
○日森委員 ぜひ前向きな方向で検討していただきたいと思います。
 新学習指導要領について、これも各委員から質問が出ていますが、改めてということになりますが、お聞きをしておきたいと思います。
 中教審で三年間審議をして、それに基づいて出された答申、二月十五日に公表されました。二月十六日から三月十六日まで三十日間、いわゆるパブコメが行われて、三月二十八日付で公示がされました。
 パブコメの締め切りが三月十六日、公示が二十八日、このわずかな、引き算をすると十二日間の間に、指導要領の基本的性格、根幹をなす総則が変更されて公示をされたということなんです。先例があるかどうかは後でお答えいただきたいと思うんですが、各報道機関も、極めて異例なことだと。
 その総則の中では愛国心、郷土愛ということが書き込まれているし、君が代の扱いについても、「指導する」という一般的な言葉から「歌えるよう指導する」というふうに変更されたり、国語でも、「伝説」というところが「神話・伝承」というふうに変更されたりしているわけです。私たちから見ると、大変心配されていた復古主義というのがどうも総則の中にずっと滑り込んで、これが復活、台頭していくんじゃないか、子供の思想や信条、これに踏み込んだ内容になっていくんじゃないかという心配を大変しているわけです。
 極めて異例のことなんですが、この短期間になぜ総則が変更されたのか。パブコメを参考にしたというのであれば、これはパブコメの中身を全部公表しなきゃいけないんじゃないか。一体どういう意見が来たんですか、ああ、それでこういうふうに変わったんですかと国民も納得できるようなことにしなきゃいけないんじゃないかというふうに思いますが、これは何で根幹をなすところが変わってしまったのか、ぜひお答えいただきたいと思います。
○金森政府参考人 お答えを申し上げます。
 学習指導要領の改訂案につきましては、行政手続法に基づき、二月十六日から三十日間にわたり、広く国民の皆様から御意見をいただきました。この期間に提出された意見につきましては、行政手続法上、「十分に考慮しなければならない。」とされているところでございます。
 今回の意見募集では、例えば約六十年ぶりに改正された教育基本法改正の理念や趣旨を学習指導要領においてより明確に位置づけるべきといった御意見を初め、さまざまな御意見がございました。
 今回の改訂は新しい教育基本法のもとで行う初めての改訂でございまして、ことし一月の中央教育審議会の答申でも、改訂の基本的な考え方の第一番目に、改正教育基本法等を踏まえた学習指導要領改訂が提言されているところでございます。このため、寄せられた意見につきましては、新しい教育基本法や中央教育審議会答申を踏まえ、文部科学大臣の責任において個々に判断した結果、必要な修正を行ったものでございます。
○日森委員 いや、だから、何をどう参考にしたのかというのが、積極的に変えなさいという意見だけを今おっしゃったわけで、そうじゃない意見もたくさんあるんでしょう。何でそれを言わないの。
 例えば、それはもう物すごい数のパブコメが来たと思います、意見が。それについて、一方的な話だけしておいて、そして、だから変えましたと。これも先例が余りない、まあ、先例がないかどうか後で聞きますが、異例の措置として変えました、文科大臣の責任ですと言うけれども、これは、新教育基本法とあえて言いますが、新教育基本法で言われていることを最初からもう総則にはめ込んでしまえという、初めから結論ありきのやり方じゃないの。そういうふうに思えてなりませんよ。
 では、総則の変更は極めて重大だと思うから、根幹をなすものだからそう言っているので、これまで、改訂草案を提示して公示段階で変更した例というのはあるんでしょうか。あったら、どんなところで何を変えたのか、ちょっと教えていただけますか。
○金森政府参考人 お答えを申し上げます。
 今回の学習指導要領の改訂につきましては、先ほどお答えを申し上げたとおりでございますが、前回、平成十年の改訂の際には、閣議決定や行政手続法の規定に基づく意見公募手続が今のように制度化されておりませんでしたので、法令等にのっとって意見公募手続が行われた学習指導要領の全面改訂は今回が初めてでございます。
 このため、今回の改訂との比較は困難でございますけれども、前回、平成十年の改訂の際には、文部省のホームページで十日間改訂案を提示いたしまして、二十八件の意見が寄せられたところでございます。それらを踏まえまして、表記の統一や趣旨の明確化などを図ったところでございまして、今回は修正が二百五カ所でございましたけれども、前回改訂時は、単純な字句修正を中心に、都合三百十四カ所の修正を行ったところでございます。
○日森委員 根幹をなす部分について、前回も修正があったんですか。根幹をなす部分についても修正があったということですか。
○金森政府参考人 お答えを申し上げます。
 前回の改訂時、平成十年の改訂時でございますけれども、平成十年十一月十八日に文部省のホームページに学習指導要領案を公表いたしまして、同月二十七日に意見募集を締め切ったところでございます。
 その結果、先ほど申しましたように二十八件の意見が寄せられまして、その修正のほとんどは字句修正でございましたが、その中には、例えば、各教科の内容の文末の表現をある程度統一すべきであるといった意見もございましたことを受け、小学校の音楽で、演奏するという記述を「演奏できるようにする。」という修正をしたものもございます。
○日森委員 だから、総則の、根幹をなす部分に大幅な変更というのはないんですよ。今回初めてやったんです。だから、その理由をもっとはっきり言ってくれと言っている。そうしたら、いや、変更しろという意見があったと一方的な意見だけを紹介して、さも正当性を主張しているわけだけれども、一回公示されたらもうパブコメはやらないんでしょう。もう国民が意見を言う機会はないんですよ。これで進んでいくわけですよ。だから、マスコミがほとんど、日経新聞から全部含めて、密室でやっているんじゃないか、おかしいぞという報道をしていますよ。
 だから、パブコメをちょっと公開してよ。どんな意見が全部あったのかわかるようにしてほしいということと、それから、密室性という批判、これは文科大臣がさっきおっしゃったけれども、例えば、検定問題については透明化を図ろうという前進面もありましたよね。これはそうならないんですね。これについてはどう改善をしていくのかということについて、ちょっと展望だけ示していただきたい。
○金森政府参考人 お答えを申し上げます。
 今回の学習指導要領の改訂に際してのパブリックコメントに関する御指摘でございますが、私どもでは、行政手続法の規定に基づきまして、寄せられた御意見の概要とそれに対する文部科学省の考え方を、新しい学習指導要領の公示日でございます三月二十八日に文部科学省のホームページに掲載したところでございます。
 また、パブリックコメントで寄せられた御意見自体も、個人情報保護法の規定に基づき、氏名等の個人名を特定できる情報の処理など所要の作業を行った後、文部科学省に備えつけることといたしまして、現在準備を進めているところでございます。(日森委員「密室」と呼ぶ)
○佐藤委員長 続けて答弁をお願いします。
○金森政府参考人 お答え申し上げます。
 それから、密室性について指摘をされているのではないかという御指摘でございます。
 学習指導要領は、学校教育法第三十三条の規定に基づきまして、文部科学大臣が定めることとなっております。
 今回の新しい学習指導要領の公示に当たりましては、中央教育審議会におきまして、四百人を超える専門家の方々が公開された場で審議を重ねた中央教育審議会の答申を踏まえ、行政手続法の規定に基づき意見公募手続を行い、寄せられた御意見について改正教育基本法や中央教育審議会答申を踏まえ個別に判断した上で、寄せられた意見の概要とそれについての文部科学省の考え方を公示日当日に直ちに公表したところでございます。
 このように、公開されている中央教育審議会の審議を踏まえ、行政手続法に規定される意見公募手続を同法に定める手順に従って行った上で公示に至ったものでございまして、密室で重大な変更を行ったというような御批判は当たらないものと考えているところでございます。
○日森委員 いや、中教審はそうなんですよ。中教審が出した中身と、わずかの期間で根幹をなす部分が変えられているわけだよ。なぜ変えたのかというのは、私の受けとめからいうとよくわからない。本当に一方的な意見だけでおっしゃっているから、もっと明快に、わかるように透明性を持たさないと、国民はもうこの段階で意見言えないんだから、だめでしょうと言っているんですよ。
 これは大臣、いや、今は答弁はいいですけれども、ぜひ検討してください。
○渡海国務大臣 これは先ほども答弁しておると思うんですが、備えつけで、ちゃんと見られるようにします。それから、全体を整理したものも公表する準備をしております。
 ただ、こうやって見ていただくものは個人情報でございますから、名前を消したりという作業に少し時間がかかっているというふうに御理解をいただきたい。準備ができ次第、それはこういう意見があった、それをこういう考え方でこう変えたというものを公表したいというふうに考えております。
○日森委員 ぜひよろしくお願いしたいと思います。
 時間がなくなりましたので、教育振興基本計画についてだけちょっとお聞かせいただきたいと思いますが、教育基本計画というのは、教育行政の中で一体どういう位置づけを持っているのか。そもそも論で申しわけないんですが、これをまず一つお聞かせいただきたいということ。
 それから、ちょっと時間がないので一遍にお聞きをしてしまいます。
 答申案が出ましたが、欧米と比べて遜色ない教育水準を確保するんだ、欧米ではGDPの五%だけれども日本は三・五%しかないんだ、だから、これだけじゃないんでしょうけれども、何とか水準を近づけていくんだというふうに言いながら実は玉虫色で、まあ、御努力されたと思うんですね、どこかに抵抗勢力がいて、うんと言わなかったということも想定できるんですが、それはもう大臣の御努力は、僕は本当に評価したいと思うんですね。しかし、歳出入改革と整合性をとり、めり張りをつけながら、真に必要な投資を行うというわけのわからない話になってしまって、お金をどれだけ数値目標を出すのかということや、それから教師をふやさなきゃいけないんだけれども、その数値目標もなかなか示せない。極めてあいまいなことになっている。
 先回の委員会でも、本当に今教育現場が混乱している、大変になっているというのは、教師の数の問題とかそれに伴う財源の問題とかというのは当然必要で、それがないと改善できないんじゃないかということを申し上げてきて、恐らく大臣も、さっき申し上げたとおり、子供と向き合う時間をふやすというのが私の今一番重要な課題ですとおっしゃったので、私も全くそのとおりだと思うんですよ。しかし、基本計画の中では、そういう数値目標がいずれも示されなかった。大変心配をしているんです。
 この数値目標というのは、例えば閣議決定の段階でしっかり出していくのか、それともいつまでにどうしていくのかということが示されないと、本当に実効性があるかどうかということが疑わしくなると思うんですよね。これについて、ぜひ御見解をいただきたいと思います。
○渡海国務大臣 作業が若干おくれております。これは閣議で決定するわけでございますから、私が幾ら力んでも、全体でまとまるものでなければ意味がないわけでございます。無責任な、文部科学省の言いっ放しということになるわけでありますから、そういう意味で、この数値目標、時間がかかっていると御理解をいただきたいんです。
 今、実は、例えば投資額といったものを書き込んだ基本計画は、平成十四年度以降新たにできた基本法では一つもないんです。私は科学技術を熱心にやってまいりました。科学技術基本法というのはたしか平成八年だと思います。これだけが額を書いているわけでございます。あとは今話題になっております道路特定財源でございますから、これはその財源の中で計画しているということでございまして、教育基本法の十七条、これは一昨年末の教育基本法でございますから、これに基づいてするものにどれだけ書き込めるかということを、その中で実は今工夫をしているということでございます。
 一方、これは、私の認識もそうでございますが、野党の先生方もよく言われるように、要するに無駄をなくさなきゃいけない。これは当たり前の話でございまして、そのことも念頭に置きながら、その中で我々は、要るものは要るんだということをしっかりと主張していきたい。
 これはまだ、今、部会の答申といいますか議論を終了した。中教審では半ば以降ぐらいに最終的な答申をいただくことになるわけでございますが、その後、政府部内、閣議決定でございますから、その調整を最終的に経た上で、今準備的にやってはおりますが、経た上で決めさせていただく。
 私としては、日ごろから先生方と議論をさせていただいているように、日本の公教育がしっかりと信頼を回復できる、また、子供たちが元気で頑張れる、明るい学校が実現をする、そういったものにするようにこの中身をしっかりとつくっていきたい、今頑張っているところであると御理解をいただきたいというふうに思います。
○佐藤委員長 日森君、質疑時間が終了しておりますので、簡潔にお願いします。
○日森委員 はい。時間が来ていますので、ぜひ積極的な対応方お願いをして、質問を終わりたいと思います。どうもありがとうございました。
○佐藤委員長 以上で日森文尋君の質疑は終了いたしました。
     ――――◇―――――
○佐藤委員長 次に、内閣提出、独立行政法人日本原子力研究開発機構法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 趣旨の説明を聴取いたします。渡海文部科学大臣。
    ―――――――――――――
 独立行政法人日本原子力研究開発機構法の一部を改正する法律案
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
○渡海国務大臣 このたび政府から提出いたしました独立行政法人日本原子力研究開発機構法の一部を改正する法律案について、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
 原子力は、発電以外にも、研究開発、医療、産業等の幅広い分野で利用されていますが、これらの活動に伴い発生する低レベル放射性廃棄物につきましては、処分場が存在しないため、現在に至るまで、各事業所で累積、貯蔵されたままとなっております。
 このため、一部の事業所では、放射性廃棄物の量が貯蔵能力の限界に近づいているほか、終了した事業において過去に発生した廃棄物の保管管理のみの継続を余儀なくされている、老朽化した施設設備の解体ができない等の問題を生じており、放射性廃棄物の埋設処分の計画的かつ確実な実施を図る必要があります。
 この法律案は、廃棄物の大半を発生させている独立行政法人日本原子力研究開発機構について、低レベル放射性廃棄物の埋設処分に果たすべき役割と責任を明確にする観点から、その処分実施主体として位置づけるものであります。
 次に、この法律案の内容の概要について御説明申し上げます。
 第一に、同機構は、その業務に伴い発生した放射性廃棄物及び機構以外の者から処分の委託を受けた放射性廃棄物の埋設処分を行うとともに、埋設処分を行うための施設の建設及び管理等を行うこととするものであります。
 第二に、同機構は、埋設処分業務を行おうとするときは、主務大臣の定める基本方針に即して、埋設処分業務の実施に関する計画を作成し、主務大臣の認可を受けなければならないこととするものであります。
 第三に、同機構は、埋設処分業務に係る経理について、他の業務に係る経理と区分した勘定を設けて整理しなければならないこととするなど所要の改正を行うものであります。
 以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要であります。
 何とぞ、十分御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願いいたします。
○佐藤委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。
 次回は、来る十一日金曜日午前九時三十分理事会、午前九時四十分委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。
    午前十一時十一分散会