第176回国会 総務委員会 第4号
平成二十二年十一月十一日(木曜日)
    午後三時三分開議
 出席委員
   委員長 原口 一博君
   理事 稲見 哲男君 理事 小川 淳也君
   理事 黄川田 徹君 理事 階   猛君
   理事 福田 昭夫君 理事 大野 功統君
   理事 坂本 哲志君 理事 西  博義君
      石田 芳弘君    内山  晃君
      大谷  啓君    大西 健介君
      奥野総一郎君    工藤 仁美君
      桑原  功君    小林 正枝君
      小室 寿明君    後藤 祐一君
      斉藤  進君    鈴木 克昌君
      高井 崇志君    道休誠一郎君
      中野渡詔子君    永江 孝子君
      平岡 秀夫君    藤田 大助君
      藤田 憲彦君    松崎 公昭君
      山岡 達丸君    吉田 統彦君
      和嶋 未希君    渡辺  周君
      赤澤 亮正君    石田 真敏君
      川崎 二郎君    橘 慶一郎君
      谷  公一君    森山  裕君
      稲津  久君    塩川 鉄也君
      重野 安正君    柿澤 未途君
    …………………………………
   総務大臣         片山 善博君
   総務副大臣        鈴木 克昌君
   総務副大臣        平岡 秀夫君
   厚生労働副大臣      藤村  修君
   内閣府大臣政務官     園田 康博君
   総務大臣政務官      内山  晃君
   財務大臣政務官      吉田  泉君
   文部科学大臣政務官    笠  浩史君
   政府特別補佐人
   (人事院総裁)      江利川 毅君
   政府参考人
   (人事院事務総局職員福祉局長)          桑田  始君
   政府参考人
   (人事院事務総局給与局長)            尾西 雅博君
   総務委員会専門員     白井  誠君
    ―――――――――――――
委員の異動
十一月十一日
 辞任         補欠選任
  石井  章君     小林 正枝君
  大西 孝典君     大西 健介君
  逢坂 誠二君     工藤 仁美君
  高井 崇志君     桑原  功君
  中後  淳君     中野渡詔子君
  山岡 達丸君     道休誠一郎君
  渡辺  周君     斉藤  進君
同日
 辞任         補欠選任
  大西 健介君     藤田 大助君
  工藤 仁美君     吉田 統彦君
  桑原  功君     高井 崇志君
  小林 正枝君     石井  章君
  斉藤  進君     渡辺  周君
  道休誠一郎君     山岡 達丸君
  中野渡詔子君     中後  淳君
同日
 辞任         補欠選任
  藤田 大助君     大西 孝典君
  吉田 統彦君     逢坂 誠二君
    ―――――――――――――
十一月十一日
 一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案(内閣提出第一五号)
 特別職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案(内閣提出第一六号)
 国家公務員の育児休業等に関する法律等の一部を改正する法律案(内閣提出第一七号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案(内閣提出第一五号)
 特別職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案(内閣提出第一六号)
 国家公務員の育児休業等に関する法律等の一部を改正する法律案(内閣提出第一七号)
     ――――◇―――――
○原口委員長 これより会議を開きます。
 先刻付託になりました内閣提出、一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案、特別職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案及び国家公務員の育児休業等に関する法律等の一部を改正する法律案の各案を一括して議題といたします。
 順次趣旨の説明を聴取いたします。片山総務大臣。
    ―――――――――――――
 一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案
 特別職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案
 国家公務員の育児休業等に関する法律等の一部を改正する法律案
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
○片山国務大臣 一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案、特別職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案及び国家公務員の育児休業等に関する法律等の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
 まず、一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
 本年八月十日、一般職の職員の給与の改定に関する人事院勧告が提出されました。政府としては、その内容を検討した結果、勧告どおり実施することが適当であると認め、一般職の職員の給与に関する法律等について改正を行うものであります。
 次に、法律案の内容について、その概要を御説明申し上げます。
 第一に、医療職俸給表(一)を除くすべての俸給表について、中高齢層が受ける俸給月額を中心に俸給月額を改定することとしております。
 第二に、期末手当及び勤勉手当の支給割合について、指定職職員以外の職員は計〇・二月分、指定職職員は計〇・一五月分を引き下げることとしております。
 第三に、当分の間、五十五歳を超える職員であって、行政職俸給表(一)六級相当以上である者のうち、指定職職員等を除いた者への俸給月額の支給に当たっては、俸給月額に百分の一・五を乗じて得た額に相当する額を減額することとしております。
 このほか、任期付研究員法及び任期付職員法について必要な改正を行うとともに、施行期日、この法律の施行に関し必要な経過措置等について規定することとしております。
 引き続き、特別職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
 この法律案は、特別職の職員の給与について、一般職の職員の給与改定にあわせて、必要な改正を行うものであります。
 次に、法律案の内容について、その概要を御説明申し上げます。
 内閣総理大臣等の特別職の職員の俸給月額及び期末手当等について、一般職の職員の給与改定に準じた措置を行うこととしております。
 引き続きまして、国家公務員の育児休業等に関する法律等の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
 この法律案は、本年八月十日の人事院からの意見の申し出を踏まえ、一定の常時勤務することを要しない職員について、仕事と生活の両立を図る観点から、育児休業等をすることができるようにするため、国家公務員の育児休業等に関する法律等について改正を行うものであります。
 次に、法律案の内容について、その概要を御説明申し上げます。
 第一に、国家公務員の育児休業等に関する法律の一部改正であります。
 一定の常時勤務することを要しない職員について、子の養育の事情に応じ、一歳に達する日から一歳六カ月に達する日までの間で人事院規則で定める日まで育児休業をすることができるようにすることとしております。
 また、再任用短時間勤務職員を除く一定の常時勤務することを要しない職員について、三歳に達するまでの子を養育するため、一日につき二時間を超えない範囲内で勤務しないことをすることができるようにすることとしております。
 さらに、防衛省の職員への準用について、必要な読みかえを行うこととしております。
 第二に、地方公務員の育児休業等に関する法律の一部改正であります。
 一定の常時勤務することを要しない職員について、子の養育の事情に応じ、一歳に達する日から一歳六カ月に達する日までの間で条例で定める日まで育児休業をすることができるようにすることとしております。
 また、再任用短時間勤務職員等を除く一定の常時勤務することを要しない職員について、三歳に達するまでの子を養育するため、一日につき二時間を超えない範囲内で勤務しないことをすることができるようにすることとしております。
 第三に、育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律の一部改正であります。
 国有林野事業を行う国の経営する企業に勤務する職員の給与等に関する特例法の適用を受ける国家公務員のうち、再任用短時間勤務職員以外の一定の常時勤務することを要しない職員について、介護休業をすることができるようにすることとしております。
 また、当該介護休業の承認の請求を受けた農林水産大臣等は、当該請求に係る期間のうち公務の運営に支障があると認められる日または時間を除き、これを承認しなければならないこととし、ただし、休業をすることができないこととすることについて合理的な理由があると認められる者として厚生労働省令で定めるものに該当する者は、この限りでないこととすることとしております。
 さらに、特定独立行政法人の職員及び地方公務員への準用について、必要な読みかえを行うこととしております。
 このほか、施行期日について規定するとともに、関係法律について必要な規定の整備を行うこととしております。
 以上が、これらの法律案の提案理由及びその内容の概要であります。
 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同あらんことをお願いいたします。
○原口委員長 これにて各案についての趣旨の説明は終わりました。
    ―――――――――――――
○原口委員長 この際、お諮りいたします。
 各案審査のため、本日、政府参考人として人事院事務総局職員福祉局長桑田始君及び事務総局給与局長尾西雅博君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○原口委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
○原口委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。後藤祐一君。
○後藤(祐)委員 民主党の後藤祐一でございます。
 私は、総務委員会はこの臨時国会から入れていただきまして、早速に質問の機会をいただいたことにまず感謝を申し上げたいと思います。
 そして、十一月一日の閣議決定、人事院勧告どおりの給与法とする、一方で「人件費を削減するための措置について検討し、必要な法案を次期通常国会から、順次、提出する。」という大変苦渋の御決断、国家公務員総人件費二割カットということと、労働基本権が制限されている中での大変厳しい間を縫った御決断に敬意を表したいと思います。したがって、この臨時国会での給与法は、私はこの給与法に賛成であります。
 一方で、これから先、二割カットをしっかりやっていくという意味で、幾つか御質問をさせていただきたいと思います。
 まず、この二割の目標でございますけれども、二十五年度までに、二十一年度の総人件費五・三兆の二割、一・一兆円を削減するということだと思いますが、既に二十一年度に千四百億円、二十二年度に五百三十億円、合計千九百三十億が、この給与法が通れば実現することとなります。そうしますと、二十三年度から二十五年度までの三カ年で残り約九千億の削減が必要となっているというふうに理解しますが、このような目標だと理解してよろしいでしょうか。
○片山国務大臣 総人件費二割削減ということでありますから、これを完全実施するということになりますと、今議員がおっしゃったような計算になります。
○後藤(祐)委員 ありがとうございます。
 先ほどの本会議でも、橘議員から地方移管の件がございました。これは私も内閣委員会の方でも、あるいは本会議の質問でも何度か聞いている話なんですけれども、でき上がった後の姿を想定してみてください。給料は、当然二割は下がりません、何%か下がりました、人の数がこれだけ減りましたという説明をしなければなりません。そのときに、国から地方にこれだけ移りましたという説明というのは本当にできるんでしょうか。国でこれだけ減りました、地方でこれだけふえました、その差分が純減分ですという説明が本当にできるんでしょうか。私は、それは事実上難しいんじゃないかと思っています。
 これがもし難しいとするならば、地方移管というものをこの総人件費二割の対象に含めるべきでない、このように私は考えます。もし含めるのであれば、例えば一千万円の給料のAさんが地方に行ったら八百万円になりました、その二百万円はカウントに入れましょう、こういったものはわかります。あるいは、国の人員がこれだけいたけれども、この市町村とこの市町村にこれだけ行ったから差分でこれだけ減りました、こういう説明の立証責任をきちっと負わせることが少なくとも条件だと考えますが、この地方移管分は含めないということについての大臣の御見解をいただければと思います。
○片山国務大臣 これは先ほど橘議員から本会議で御質問がありまして、私も答弁申し上げたわけでありますが、考え方だと思います。国、地方合わせて総人件費がネットで幾ら減ったのかということになりますと、今議員がおっしゃったような計算が素直だろうと思います。一方では、国の立場で、国だけを考えてどれだけスリム化したのかということを基本に考えますと、また別の考え方も出てくる可能性がある。
 これは先ほどの本会議で御答弁申し上げましたけれども、今後、国の地方機関の地方団体への移管などがありますので、そういうことを具体的に考える中で整理すべき課題だと考えております。
○後藤(祐)委員 ぜひ、国、地方を通じた税金からの支払い、このお給料分が二割減っているという観点で検討を進められるよう期待を申し上げたいと思います。
 P掛けるQという言葉がよく言われます。プライスつまり給与と、Qすなわち量、人員の数、この両方を減らしていかなきゃいけないわけですけれども、お給料の前に、どれだけ人を減らせるのかということをしっかり予想しなければなりません。
 定員純減計画というものが十八年から二十二年度、今年度まで定められておりまして、この実績、独法分を除くと、五年間で九千五百四十五人、二・八%、一年当たり〇・五%しか実は減っておりません。これに対して地方公共団体は、十七年から二十一年の五年間で二十二・八万人、七・五%、一年にすると一・五%地方自治体は下げています。これを見ても、地方の方がやはり頑張ってやっているんです。
 これからも純減計画をしっかりとつくっていかなきゃいけないと思いますけれども、先ほどの地方移管分の話を入れてしまうと、ちっとも純減じゃなくなってしまうわけです。これから、このQ、後で二割できましたと説明するときのQをどう表現していくおつもりなのか。つまり、これからの純減計画をどのようにつくっていかれるつもりなのか。
 これは内閣委員会でも私は同じ質問をして、当時の階政務官が、二十五年度までが総人件費二割カットの対象年度ですから、二十三、四、五の三カ年でつくった方がいいんじゃないかという質問に対して、そのとおりだという答弁をいただきましたけれども、この二十五年度まで、最終的に二割削減のQに当たるものというのはどのようにこれから表現していくのでしょうか。純減計画をどうつくるつもりか、大臣の御見解をいただければと思います。
○片山国務大臣 地方の方が随分減っているというのは、そのとおりであります。これは幾つか理由があって、一つは、合併によりましてかなり減りました。もう一つは、例の地方自治法の改正によりまして指定管理者制度が導入されまして、アウトソースが行われました。
 地方自治体のレベルで本当に総人件費の抑制になったかどうかというのは、検証が要ると思います。外部化して、それに対して委託費が出るわけでありますから、それを合わせると、かなり減っているとは思いますけれども、必ずしも今おっしゃったような統計だけ減っているかどうかというのは検証の余地があると思います。
 それから、御質問いただいた件は実は非常に難しい問題でありまして、といいますのは、今、国の出先機関の職員の地方移管というものをこれから進めなきゃいけません。そういうものがまだ目鼻が立っておりませんので、そういうものが目鼻が立った段階で、どこをどういうふうに減らすのかという計画を具体的に考えたいと考えているところであります。
○後藤(祐)委員 あと、問題となるのは、天下り、再就職の関係、これを総人件費との関係でどう見るかという論点がございます。
 この天下りのあっせん禁止については、これはなかなか大胆なことをやっているんですが、世の中に広まらないので申し上げますと、平成二十年度、前政権のときの勧奨退職は二千八百八十三人おられました。一方で、政権交代した二十一年九月からの十一カ月間、これは一年の数字はないそうなんですが、十一カ月間で千五百八十八人になりました。ただ、この中で社会保険庁廃止に伴うあっせん分というのがあって、これが六百七十九人です。つまり、年間ベース、平年度ベースで見ると約千人ぐらいしかいない状態になっておりまして、三千人だったものが千人に減っているということで、相当厳しいことをやっている。
 一方で、その分、中に抱えなきゃいけない人数がふえているわけであります。この分は総人件費がふえる。見かけは確かにふえるんですけれども、いいことをやっているわけですから、ここについては別扱いが必要じゃないかと私は思っております。
 これも四月の本会議で申し上げたんですが、例えば公益法人に天下りをしている、三千万円の委託費をつける、そこから千五百万円の天下りの方の給与を払って、そのほかに秘書と車と調査費等々つける。この方を、天下りをやめて、この三千万円をやめて、本省に抱えて例えば七百万とか八百万の給料で働いていただけば、差し引きすれば二千万以上税金が浮くわけです。私は、こういうことはどんどん進めるべきだと思うんですね。
 今、専門スタッフ職というのをどんどんふやしています。天下りができなくなって、これをふやしているわけですけれども、これをむやみやたらにふやすのではなくて、いわばペイ・アズ・ユー・ゴーともいうべき、公益法人へのこういった天下りに伴う税金からの支払いをみずから各省が減らしたところは、その分専門スタッフ職ポストをふやしますよというような、まさに財源をしっかり確保した省庁が省内に抱えられる仕組みというものをつくってはどうかということを四月の本会議でも申し上げて、当時の菅直人財務大臣だったと思いますが、「各省庁にみずからそのことをさせたらどうかという考え方、ペイ・アズ・ユー・ゴーの考え方、ぜひそういうやり方も含めて積極的に取り組んでいきたい、このように思っております。」という答弁をいただきました。
 これについての大臣のお考えをいただければと思います。
○片山国務大臣 私も、今伺っていて、一つの非常に合理性のある考え方だと思います。
 実は、今議員からお話がありましたように、私も久しぶりに役所の中を見てみまして、昔より随分変わったなと思います。いろいろな御批判をいただいておりますけれども、自分で実際かつて霞が関にいたころと比べますと、随分変わったなと思います。何が変わったかといいますと、直接本当に肩たたきをして天下りをさせるという、以前はそれが普通でありましたけれども、なくなりました。これは大きな変化です。
 ただ、その結果として何が起きているかというと、さっきおっしゃったように、以前だったら早期退職をしていたものが激減していますから。一方では、採用人数を減らしております。そうしますと、当面は出る方が少なくて、採用も減らしているんですけれども、結果的にはむしろ膨れる圧力がかかっている状態であります。これをどうするのかということが非常に頭の痛いところでありまして、そういう中から、いわば苦肉の策として、現役出向でありますとか、それからスタッフ職もそうかもしれませんが、そんなことが編み出されているんだろうと思います。
 そういう状況の中で、今議員がおっしゃったように、従前だったらOBが天下っていたところ、それをもうやめてしまう。やめてしまって、そこへの補給金をやめて、その分の一部といいますか、その中から例えば、現役がたまるわけですから、そこにスタッフ職をつけるというのは財政的にも合理性があるんだろうと私は思います。菅総理大臣がそういう答弁をされているということでもありますし、私も、今伺ってなるほどなと思うことがありますので、よくこれは検討してみたいと思います。
○後藤(祐)委員 大変積極的な答弁をありがとうございます。今は、六級補佐、年収八百万のポストをスクラップして、三級スタッフ職、年収一千百万のポストをつくっているというのが現実でございますので、そういうイカサマをしないで、今のようなペイ・アズ・ユー・ゴーをぜひお願いいたします。
 あと、退職手当についても対象になると思いますけれども、このままいくと、二十二年度に退職した人の調査が来年四月に始まって、調査に半年かかって、ほっておくと再来年の通常国会にならないと退職手当法が出てこないというスケジュールでは困るわけでありまして、今すぐにでも退職手当についての民間企業調査を始めていただきたい。それによって、できれば来年の通常国会に退職手当法の改正も含めて提出していただきたいと思います。
 この調査をすぐ始めることと、対象企業について、先ほどの本会議での大臣の答弁にもありましたけれども、給与の方についての比較対象をどうするのか。五十人以上でいいのかというのは今後検討になると思いますが、本給の方の給与の対象が五十人以下まで含めるという話になる可能性もあるわけですから、この退職手当の調査についても、念のためすべての、一人からですね、企業に対象を広げた上で早急に調査を開始すべきだと思いますが、いかがでしょうか。
○片山国務大臣 退職手当の問題は、これも総人件費の見直しの中で避けて通れない問題だと思います。特に、これから例えば希望退職を募るというようなことを考えるとすれば、早急にこの退職手当のあり方は検討しなければいけないと思っております。
 既に、これは調査するのはかなり段取りとか準備が要りますので、今からできるだけ早くその段取り、準備に入るようにという指示をしておりまして、これがいつから本格的に調査できるかということはちょっと今定かにお答え申し上げられませんけれども、できる限り早く調査に入れるような、今そういう準備、段取りをしているところでございます。
○後藤(祐)委員 ありがとうございます。ぜひ早急にお願いいたします。
 きょう、園田政務官にもお越しいただいていますけれども、このように、いろいろなものを積み上げてもなかなか大変なんです。労働基本権を付与する法案は来年の通常国会にかかりますが、恐らく、これが順調に通ったとしても、二十四年度から労使交渉でということになると思います。少なくとも、労働協約締結権が回復された後の労使交渉において大幅に給与を引き下げるということはなかなか大変なことではないかと予想しますけれども、大幅な給与引き下げは労使交渉の中で可能かどうか、ぜひ今の御見解を園田政務官にいただければと思います。
○園田大臣政務官 御質問ありがとうございます。
 御指摘のように、来年の六月までに、基本法にのっとりまして自律的労使関係を含めた法案を提出していかなければならないというふうに思っておりまして、私どもも、労働基本権の問題に関しまして真っ正面から取り組んでまいりたいというふうに思っておるところでございます。
 そこで、お尋ねの、給与の引き下げが可能であるかどうかということでございますが、この場で、大変申しわけございませんが、私どもで現時点で予断を持って申し上げるということはちょっと差し控えたいと思います。
 それは、具体的な内容についてこのことを申し上げるということ、そしてまた自律的労使関係制度を措置することによって今後の動きがさまざまな形で決まっていくものだというふうに思っておりますので、前もってどうだと言うことはちょっとこの場では差し控えたいと思います。
 ただし、この法案の内容によりまして、使用者が主体的に職員の勤務条件などを考えて、そして交渉を通じて給与改定というものを今後図っていくんだということがこの法案によってつくられていくものだというふうに考えております。
○後藤(祐)委員 時間が参りましたので最後の質問にしたいと思いますが、二十五年度には多分でき上がっていて、そこで最後の帳じり合わせはできないんです。ですから、人員をできるだけ減らしていく、退職手当も頑張って減らす、いろいろなものを積み上げて、二十四年度、二十五年度の交渉でそんなに大幅には切れないということを考えると、やはり二十三年度給与で労働基本権回復の話と同時進行で大幅な引き下げをしない限り、この一・一兆円を積み上げるということは困難だと私は考えます。
 二十三年度給与で大幅な引き下げが避けられない、これは大変苦渋の決断だと思いますけれども、これについてぜひ前向きな検討をしていただきたいと思いますが、御決意を大臣からいただければと思います。
○原口委員長 片山大臣、時間が来ておりますので、手短に。
○片山国務大臣 自律的労使関係を構築する、それまでの間にあっても総人件費を抑制する法案を提出する、こういうことを閣議決定で政府の意思として決めておりますので、それに向けて全力で頑張りたいと思います。
○後藤(祐)委員 ありがとうございました。終わります。
○原口委員長 次に、谷公一君。
○谷委員 自由民主党の谷公一でございます。
 給与法について、四十分間、時間をいただいておりますので、質問をさせていただきたいと思います。
 最初に、今の後藤委員の質問とも絡むんですけれども、民主党のマニフェストは国家公務員総人件費二割削減ということを明記されました。先ほど来の議論を聞いていると、大変難しいとか、困難だとか、困難だけれどもチャレンジするとか、これはそんなレベルじゃないですよ。マニフェストなんですから実行してもらわなければ困ります。実行できないならうそをついていた、でたらめだった、そういうことですから、その辺の認識はしっかりと持たなければならないと我々は思います。それは大変だとは思いますよ。だから我々は、その難しさをずっと指摘してきた。
 そして、その手段の一つとして地方移管の話があります。今も後藤委員から話がありました。ただ、今お手元に配っていますけれども、国の職員が、国家公務員が地方公務員になったとしても、そちらの方に国は財源措置が必要だから、一・一兆円、国家公務員の総人件費二割削減の中にそれは含めないと、今委員長をされております原口総務大臣は明言されました。これは当然その考え方で、片山大臣、いかれるんですね。確認です。
○片山国務大臣 今の問題につきましては、先ほど後藤委員の御質問にお答えしたとおりであります。
 原口前大臣とのやりとりについて言及がありましたが、私も今資料をいただきましてそれを見ておりますが、前大臣の答弁は、「真水でもって一・一兆円を目標とするのかという御質問であれば、そのとおりだ」というふうに考えておりますということであります。先ほど私も申し上げましたけれども、真水だけでやれというんでしたら後藤議員のおっしゃっているとおりです、また別の考え方で、国家公務員だけで考えるということであればまた別の考えが出てくるという話を申し上げましたが、そういうことからしますと、原口前大臣の考え方、答弁と私の現在の考え方とは変わりはありません。
○谷委員 大臣、マニフェストにある一・一兆円というのは真水ということを原口大臣は答えたんですよ。形の上で、国家公務員を地方公務員にする、それで国家公務員の人件費は形の上で減った、そういうことではありませんよというのが原口大臣、今の委員長です、この答弁なんです。
 片山大臣は、この国家公務員総人件費二割削減の担当大臣なんでしょう。ですから、マニフェストに従って、真水で一・一兆を目指して二十五年度までやると明言してください。そうでなければ、この答弁と明らかに矛盾しますよ。
○片山国務大臣 いただいた資料で私が言うのもなんなんですけれども、これをごらんいただきますと、原口国務大臣は、「真水でもって一・一兆円を目標とするのかという御質問であれば、そのとおりだというふうに答えます。」こうおっしゃっているのであります。ここにマニフェストという言葉は引用されていないと思います。
○谷委員 いやいや、それはごまかしです。だめです。ちょっとストップさせてください。
○原口委員長 いや、ちゃんと答えています。
 谷君、質問を続けてください。
○谷委員 原口国務大臣の答弁がマニフェストと書いていないからといって、片山大臣、前後をよく読んでください。これは、前の国会の内閣委員会と総務委員会の合同の国家公務員法改正での質疑なんです。民主党マニフェストについて私は尋ねているんです、国家公務員の二割削減についてお尋ねしますと。
 なぜ、国家公務員の二割削減を尋ねたか。マニフェストにあるからです、明記されている。今の政権は一・一兆円きっちりやる、一・一兆円を、国家公務員を地方公務員の方に皆といいますか、相当部分を押しつけて、はい、国家公務員総人件費二割削減、一・一兆円の削減は達成しましたなんということをやられては困りますよ、真水でもってやってもらわなきゃ困りますよという質問をしたわけです。そして大臣は、今の委員長は、真水で一・一兆円をします、そういう趣旨の答弁ですよ、これは。
 もう一度大臣、お願いします。
○片山国務大臣 それは、これを読む限りは、私はそうというふうには受け取れません。「真水でもって一・一兆円を目標とするのかという御質問であれば、そのとおりだというふうに答えます。」ということですから、私は、この原口前大臣の答弁はこの文言どおりに受け取っております。
○谷委員 何か議論があれですね。
 要は、国家公務員総人件費、二割削減しますね。一・一兆円削減ということはマニフェストにあります。では、それは国家公務員から地方公務員に身分をかえて移管して、それでその地方公務員の諸君に対して財源措置をしても、国家公務員だけで見る一・一兆円、国家公務員だけで考えて一・一兆円を達成すれば、マニフェストを達成したことになると大臣はお考えですか。質問をかえます。真水の話ではなくて、国家公務員だけを見て二割削減、総人件費一・一兆円削減ということを達成できれば、マニフェストを達成できたとお考えですか。
○片山国務大臣 先ほど後藤議員とのやりとりでお答えしたと思うんですが、一つは、今、谷議員もおっしゃっているとおり、真水でやるべしという意見は当然あると思います。それですと、真水で一・一兆円ということになります。一方では、国家公務員を考えて、国家公務員のスリム化といいますか、国家公務員の人件費のスリム化ということで考えますと、また別の考え方も出てくるのではないかということでありまして、かつての政権のときに、例えば独立行政法人に人員を移したときには、実は真水論ではないやり方をしたわけであります。
 先ほど私が答弁しましたときに、これから、地方出先機関の原則廃止という中で地方自治体に移管という話が出てまいりますので、これが具体化する過程で整理していくべき問題だということを御答弁申し上げました。そんなに遅いのかとさっき一部批判が出ましたけれども、そのように考えておりまして、地方出先機関改革が具体化する中でこの問題を整理していきたいと考えております。
○谷委員 大変論理的で頭脳も明晰な大臣の発言とは思えないですね。
 もう一回話を整理しますと、国家公務員を地方公務員にかえて、そういったものも一・一兆円に入るということであれば、財源論から見ても一・一兆円は生まれないんですよ。民主党のマニフェストは、そうして一・一兆円、たくさんの無駄を撲滅して十四兆か十五兆のお金を出すというのがマニフェストの骨子なんです。その財源が生まれてこないんです。生まれてこぬと思ったら、真水でもって一・一兆円、人件費を減らさなければ生まれてこないんですよ、論理的に。これは子供でもわかる理屈です。そこを片山大臣は避けておられる。これから検討するんじゃないんですよ。真水でもって一・一兆円をやるんだと言い切ってください。当然ですよ。前の大臣は言い切りましたよ、言い切っています。答弁をお願いします。
○片山国務大臣 何度も御答弁しておりますけれども、その前に、民主党のマニフェストは総人件費二割削減ということでありまして、それをどういうふうに解釈するかということだと思います。それで、真水論も当然あると思いますし、そうではないという考え方もあるということを私は申し上げているわけで、これは整理すべき課題だということであります。
 それで、前大臣は言い切ったとおっしゃいましたけれども、私はそうだとは思いません。これを読む限りはそうではなくて、一つの仮定を置かれて、真水論だということであれば一・一兆円だ、こういうことを答えられているので、全く私との間に矛盾はないと私は思っております。
○谷委員 全然論理的じゃないですね、真水ではない、その辺はこれから議論をしなければならないと。
 まあ、片山大臣も苦しいかもわからないですね、現実の厳しさも知っているから。こんなあほな、具体的なめどもないマニフェストの内閣に入ってしまったから擁護しなければならないという立場も、私もわかりますよ。わかりますけれども、全く納得できないですね。
 では、最後にこの問題についてだけ聞きます。では、いつ、真水かそうでないかを決めるんですか。いつまでに決めるんですか。二十五年度までに二割削減を達成すると言い切っているんですから、早急に決めなきゃならないでしょう、真水かどうか。それさえもまだ決めていないということですね、今の答弁は。いつ決めるんですか、答弁をお願いします。
○原口委員長 谷君、御発言の中に、あほなという言葉がございますが、委員会にふさわしいお言葉にしてください。
○片山国務大臣 これから地方出先機関改革を詰めていきます。その段階で、例えば単に右から左に移すということではなくて、原則廃止と言っておりますけれども、移す前にできるだけ純化をしなければいけない。要らない仕事は外す、要る仕事だけ国に残すか、地方に移管するか、こういう整理をしなければいけません。いろいろ過程があります。一体どれだけ純化できるかという問題もあります。そんなことを見ながら、具体化する段階でこの問題を整理していくということを、詳しく述べればそういうことを先ほど申し上げたわけであります。
○谷委員 委員長、あほなというのがふさわしくないと言われましたけれども、これは関西弁でございまして、東京で言うと、ばかなとかそういうことでございますので、そういう言葉よりもソフトですから、こういう議論はあれですけれども、ちょっとやや偏見があるように思います。それだけ意見として言わせていただきます。
 国家公務員の総人件費二割削減、民主党政権になって、私も何度かこれについて質問をしましたけれども、どうも具体的な工程表、内容というのが全く明らかになってきません。
 しかし、野党のときは明快に言っていました。例えば、今の幹事長の岡田さんが代表のときは、新規採用の停止などで五千億やるんだ、給与、諸手当の見直しで五千億程度の削減を目指すと。その当時は二割というのが一兆円でしたから、明快にこう述べていた。また、平成十八年ですか、民主党が行政改革推進法案を出したときに、提出者は枝野さんでございましたけれども、人件費二割というのは十分確保できると質疑の中で胸を張って言われていました。さらに、その翌年の十九年に天下り根絶法案を出されたときに、これは提出者は武正議員でございましたが、公務員の人件費が民間に比べ二割、三割高いとの統計も一つの参考になっている。そういうふうにはっきり、要は、給与の水準も下げて人員も下げる、五千億、五千億という数字もかつて言われていた。
 しかし、いざ政権をとると、具体的なことは何一ついまだもって、もう一年過ぎましたね、明らかにしていないというのが私は大変不満ですし、国民の皆さんも、本当にやる気があるのかと。今度の人事院勧告の問題にしても、いろいろ深掘りや、このまま人事院勧告を実施するのは、今の厳しい経済情勢から見れば国民の理解を得られないのではないか、もっと勧告を上回る削減をしなければならないのじゃないか、そういう声が与党の中にも政府の中にも大変根強くあったということが各種報道されておりますけれども、いざ最終的に決定になったのが今回の事態というのは、私は大変残念です。
 その意味で、大臣、以前の発言を引用して恐縮でございますが、以前といってもほんの三カ月前です。大臣が慶応大学の教授のとき、東京新聞に次のような記事が出ていました。「人勧に異議」というタイトルで、ことしの八月二十日、まだ三カ月もたっていないです。そこには次のように歯切れよく明快に、また、私もそのとおりだと思えるような大臣の記事が出ていました。次のように片山慶応大学教授は書かれています。
 「どこの世界に、経営状況と関係なく従業員の給与を決める企業があるか。国庫の惨状をなんら考慮することなく、のどかな勧告を出し続ける人事院勧告制度自体、既に破綻しているのではないか。」と書き、またいろいろ書いているんですけれども、「苦境に喘ぐ大組織の職員給与であれば、同じく破綻の危機にある日本航空を参考にするのがふさわしい。懸命な努力により順調な経営を続ける一流企業と」公務員の給与を「比較するのはおこがましいし、自らが置かれた状況をまったく理解していないとしか思えない。別に公務員が嫌いなわけではない。こうでもしなければ、財政危機などどこ吹く風で、税の無駄遣いを一向にやめる気配のない彼らの性根は変わりそうにないから、敢えて言うのである。」タイトルは「人勧に異議」です。
 大臣、こういう見解は今でも変わりませんか。
○片山国務大臣 先ほど、例えば二割削減はもうできないとか断念したとか、こういう話がありましたが、決してそうではないんです。定義の問題はともかくとして、とにかく公務員人件費の削減に向けて努力をするということは、この方針は変わらないわけであります。
 このたびの給与法の改正案は確かに人事院勧告の内容どおりでありまして、マイナス一・五%ということでありますが、これにとどまらないで、次期通常国会に、総人件費の削減に向けた方策を考えて、そのための具体的な法律案を出すということを決めているわけです、内容はまだ固まっておりませんけれども。
 これはなぜかといいますと、先ほど来、谷議員が御紹介いただいたような考え方が、その中には、背景には含まれているわけであります。通常ならば人勧の実施だけでいいわけでありますけれども、それでは済まない。それは、現下の厳しい国家の財政事情、その他民間の事情もあって、やはり人勧だけでは済まないだろうという考え方が背景にあればこそ、二段構えのこういう政策をこのたびの十一月一日の閣議決定で決めたわけであります。
○谷委員 そうすれば、大臣、大臣のこの見解は、今読ませていただいたものは八月の新聞です、慶応大学教授のとき。それから総務大臣に就任になりました。総務大臣に就任された後もやはり、就任直後だと思いますが、例えば人事院勧告のあり方についてやや疑問を呈したり、人勧以上の引き下げということも含めて議論を急がなければならないということを発言されています。
 では、結果的に、なぜことしやらなかったんですか。なぜできなかったんですか。なぜ先送りしたんですか。そこのところをお聞きします。いや、十一月一日の閣議決定でこう決めているということではないんですよ。なぜ、ことしそれをやらなかったんですか。大臣がやりたいと思われていることを、なぜことしできなかったんですか。何が障害だったんですか。
○片山国務大臣 十一月一日の閣議決定でこう決めたということではだめですよと言われますけれども、そうじゃないんです。そうセットで決めたんです。
 ですから、このたび一緒に、深掘りするという議論もありました、そういう意見も当然ありましたけれども、それには慎重であるべしという意見ももちろんありました。それはなぜかというと、労働基本権の制約の代償としての人事院勧告というものを覆すということになりますと、やはりそれなりの理論的な背景だとか詰めが必要でありますが、そのために少し時間が足らないというようなこともありまして、今はできない。したがって人事院の勧告どおりにやるけれども、しかし時間を置いて、次期の通常国会までにその成案を得て、次の通常国会に出すということをあわせてセットで決めたわけであります。そのことをぜひ御認識いただきたいと思います。
○谷委員 大臣、制度的な問題、労働基本権の代償の、人事院があってそれを尊重しなければならないという制度的な制約は、それはわかりますよ。しかし、先ほど来少し議論も出ていましたけれども、大臣も鳥取県知事をされていたときに五%から七%、あれは全職員ですか、やりましたね。何も鳥取だけではない、全国の自治体もやっている。彼らも労働基本権がないんですよ、地方公務員。全国の自治体でそういう例があるのに、なぜ国家公務員はできないのか。
 また翻って、では、今まで、我々自民党が政権を持っているときにそんなことをやったことはないのか。ありますよ。一九八二年、鈴木善幸総理大臣のときに人事院が、当時は四・五八%引き上げるべしと勧告した。しかし、鈴木内閣はやらなかった。危機的な財政事情ということでやらなかった。(発言する者あり)引き下げをやらなかったなんという問題ではないでしょう。同じですよ、事実上。四・五八%上げろというのを上げなかったんですから。それで組合から提訴されましたよ、ILOに提訴されたけれども、内閣は引かなかった。
 前例はあるんですよ。やろうと思ったら、それこそ政治決断でできる話ですよ、これは。人事院勧告制度があるから政治的にできないというのは、これはやる気のない方の言いわけですよ。もしそうであれば、では全国の自治体のやっていることは、片山大臣が鳥取県知事のときにやられたことも憲法違反なんですか。そうじゃないでしょう。住民の皆さんはみんな支持しています、当然だと。これだけ厳しい状況の中で、それは県庁の職員も市役所の職員も、カットもやむを得ないなと思っているんですよ。国家公務員もそういう意気込みで取り組んでくださいよ。ましてや、マニフェストで総人件費を二割削減すると明言して、実行するとうたっている内閣じゃないですか。その内閣が鈴木内閣と同じようなこともできないというのは理解できません。
 御所見をお願いします。
○片山国務大臣 幾つかコメントをさせていただきたいと思います。
 自治体でやっていることは確かであります。私も、人事委員会の勧告とは違った形の給与にしました。もちろん、私がしましたというよりは、そういう条例案を提出して議会で承認を得ました。
 そのときのことを振り返りますと、やはりそれなりの準備をしました。何度も言いますけれども、労働基本権制約の代償としての、地方公務員も人事委員会の勧告制度でありますから、それとは違ったことをするのにわずかの期間でやれたわけではありません。やはりそれなりの準備期間を置いて、労使で話し合いをじっくりして、その上で、完全に合意までは至りませんでしたけれども、ほぼ合意を得てやりました。
 このたびの国家公務員の人勧以上の深掘りについて、私は九月十七日に大臣になったということもありますけれども、それだけの時間的余裕は必ずしもありませんでした。そういうものがあります。(発言する者あり)
 それから、先ほど、自民党時代にもちゃんとやったと言われまして、一部声が出ましたけれども、当時のは、四・五八%上げるべしという人事院の勧告に対して、上げ方をけちったわけであります。
 このたびは、一・五%下げろという人事院の勧告をもっと下げろという話でありまして、理論的にはそんなに違わないかもしれませんけれども、実額でありますとか、気分的にはかなり当事者にとっては違うんだろうと思います。そういう心理的な背景などもやはり考慮しなければいけない問題だと思っております。
○谷委員 どうも、片山大臣の発言にしては歯切れが大変悪い。シャープな、時にたたきつけるような鋭い指摘をされた片山大臣とは思えない発言で、やや残念であります。
 具体的に、きょうはせっかく園田内閣府政務官も来られていますので、一つだけ質問をさせていただきますけれども、来年の通常国会を目指している公務員制度改革なんかはどの程度進んでいるんですか。現在の状況。通常国会、二月に間違いなく提出できると確約できますか。お尋ねします。
○園田大臣政務官 御質問ありがとうございます。
 御案内のとおり、私ども、この公務員制度改革を、さきに成立いたしておりました基本法にのっとってしっかりと、来年の六月までに自律的労使関係を措置する法律、関係法令をつくっていかなければいけない。そしてまた、それをさきの人事院勧告に合わせて、そこでも閣議決定をさせていただきましたけれども、当然ながら、来年の通常国会には提出するということを閣議決定させていただいております。
 今、私どもの政府の中でも、あるいは担当の私どものところでも鋭意議論をさせていただいておりまして、しっかりと来年には提出をしたいというふうに思っております。
○谷委員 きょうの本会議でも橘委員からも指摘がありましたけれども、外野席からですけれども、大変心配しています。大臣の力量といい、そして担当の副大臣もいない。これだけ大きな改革を本気で菅内閣はやるつもりなのかどうか大変疑っていますけれども、まあ、あれこれ言っても……。
 六月じゃなくて通常国会を目指しているんでしょう。六月なんかに出されてはだめですよ、二月ですよ。そこはよろしくお願いしたいと思います。
 それでは、具体的な今回の法律案についてお尋ねしたいと思います。
 四十歳以上の給与を下げて、そして、特に五十五歳を超える職員について給与を下げる。しかし、実は当初、私は、人事院勧告は五十五歳を超える職員は全員かなと思ったらそうじゃないんですね、全員じゃない。六級職員以上だ。本省でいうと課長補佐以上だ、幹部クラスだ。だから、五十五歳を超える職員、人事院からデータをいただきますと、五八%の人がさらに深掘りされる、さらにカットをされるけれども、四二%の方が助かる、五十五歳を超えているけれども助かる。
 なぜ年齢によって引き下げ、あるいは引き上げでもそうですけれども、区別するというのは恐らく初めてだろうと思いますけれども、そうですね。人事院総裁、うなずいておられますけれども、初めてで、その年齢を超える中でも一定のポスト以上だけを対象として、それ以下は対象としないのかと問いただして、いろいろ資料をいただいて、きのうの夜とけさ届いた資料が、皆さんのお手元にある資料です。
 ちょっと時間がなくて、ばたばたと整理というか切り張りをしましたので少しわかりづらいところがありますけれども、一番下に、行政職の国家公務員の五十六歳から五十九歳までの平均給与月額を書いてあります。六級職員が五十五・九万円、五級職員が五十・六万円。そして、一番上を見てください。民間の従業員、五十五歳から五十九歳までの所定内給与月額、五十・七万円。だから六級職員以上を対象としたのですというのが人事院の説明なんです。
 しかし、よくよく見ますと、何を比較したかというと、人事院勧告は、みずから全国の事業所に、当初は、以前は百人以上でしたけれども、今は五十人以上に下げています、五十人以上の企業の企業実態を調査して、そしてその給与実態、支給状況と国家公務員の現況とを比較して高いか低いか、どれぐらい差があるかというのを見るんですけれども、このデータは実は人事院のデータではありません、厚生労働省のデータを使っている。しかも、製造業、男子のみ、企業規模百人以上。
 なぜ男子のみですか、なぜ女子のみですかというと、男子が長いこと、女性は必ずしもそうでもないからということでしたけれども、では、女子は幾らですかといいますと、けさいただいた資料ですが、二十六・八万円。相当差があります。
 今、人事院勧告は、以前は百人でしたけれども、五十人に引き下げています。百人以上の統計データが、百人以上の次というか、十人以上、五十人以上というのはないということなんです。では、十人以上は幾らですかと、けさ資料をいただきましたら、四十八・七万円でした。
 そうしたら、何もこれだけをもって、男子のみ、しかも企業規模百人以上、五十・七万円、そして一番下の五十・六万円、千円オーバーしているから、六級以上の職員のみさらにカットするという理由には乏しいように思います。総裁、どうでしょう。
○江利川政府特別補佐人 資料については先生が大変お詳しく御説明されましたが、厚生労働省の賃金調査の方を見ますと、製造業の関係では、四十歳ぐらいまでは男女とも同じような期間を勤務しているんですが、四十歳を超えてきますと女性の勤務時間が短くなってきております。短くなってくると、どうしても給与が低くなりますので。
 一方、公務員の場合には、男女とも同じような勤務期間を経験しています。そういう意味でいうと、公務員のサイドは男女差が基本的にありませんので、長い方を見て判断するのが適当だろうというふうに考えた次第でございます。
 それから、公務員の給与は、同じような条件というんでしょうか、同じような仕事をしている人、同じような学歴や、例えば係長で仕事をしている、そういう同種の業務を比較しながら給与を調査しているところでございます。
 そういう観点から、調査対象は五十人以上の企業、事業所がふさわしいということでやっているわけでございまして、この厚生労働省の調査では十人以上か百人以上しかございませんので、比較をするという観点では百人以上の方が適当だというふうに判断した次第でございます。
○谷委員 でも、総裁、十人以上のデータもあるわけでしょう。常識的に考えて、給与を比較するときは、五十人以上を人事院が調査をされて、そして今回初めて、五十半ば以上の方をさらに平均よりももっとカットしようと。ただ、その詳しいデータがないから厚生労働省の調査を使いますと。厚生労働省の調査は五十人というのがない、だから百人というのをなぜ使ったのか。十人があるんじゃないですか。単純化して言えば、足して二で割るとかそういう要素も、当然されるべきじゃないですか。それが公平な、客観的な比較というものではないですか。
○江利川政府特別補佐人 今回の給与調査の結果では、給与のレベルでは〇・一九%の引き下げということでございます。大変小さな水準の引き下げであります。
 これを、実際に給与構造がどうなっているかというのを見ますと、大体、四十代ぐらいまでは民間の給与が高い、そして五十代を過ぎますと公務員の給与が高いという形になっております。特に最近は、民間は五十五歳以降の給与が下がってきているものですから、一方、官の方は給与のカーブが上がっていきますので、その差が大きくなっておりますので、五十五歳以降を下げることにしたわけでございます。
 これは、初めての措置でありますのと、下げ幅が小さいということで考えたわけでございますが、同種同業、似たような業務を比較するという意味でのデータは、十人か百人かとなりますと、これは一つの判断ですけれども、百人でいいのではないかと。その基準によって一・五%引き下げていきますと、あと若干の全体的な引き下げもやっておりますが、それによって〇・一九%が達成できますので、初めての措置ということを考えますと、このあたりが妥当なものというふうに判断した次第であります。
○谷委員 総裁の言われるように、これは判断だと思います。ただ、その判断にクレームをつけているんです。その百人、十人についてはそういう趣旨でございますので。
 それに、総裁は言われました、わずか〇・一九%だからと。私は逆なんです。だから、一定年齢以上の方はポストに関係なく皆やればいいんじゃないですか。うがって見れば、労働組合の比較的強い、組合員が多い、そういう級の方を救って管理職をいじめている、わずかとはいえですね。
 これは考え方として、公平に、だれでも納得できて、そして国民の多くが納得するやり方が必要だと思います。しかし、わずか〇・一九だったら、なぜそんなに事細かく、五十五歳を超える職員のうち六級職員以上なんて、こんなに細かいことをやるんですか。その考えをお尋ねしたいと思います。
○江利川政府特別補佐人 一つの考え方として、おっしゃるように全員を下げるというのもあるかもしれません。
 ただ、これは同じポストについて同じ仕事をしていても、初めて下げるわけです。それから、水準として、給料の低い人を切り下げるというのはちょっと気の毒な面もあるわけであります。そういうことを総合的に考えて、百人以上で出た数字を超えたレベルの人を対象とすると。
 先生の出されました資料の中にも数字が書いてございますが、その数字を超えたものを対象にして、それ以下については、初めて引き下げる話ですので、それは対象にしない。これは判断ではありますが、私は妥当な判断だというふうに自信を持っております。
○谷委員 勧告をされる立場では、妥当かどうかは総裁が決められるでしょうけれども、これは、法律として妥当かどうかは総裁が決めるのではありませんよ。その点だけは、妥当な判断だと思いますというのは、総裁としての見解であればいいですけれども、いいかどうかは法律を審議する立法府の我々の権限ですから、それだけは忘れないようにお願いいたします。
 人事院のこういう勧告、もう一度この資料を片山大臣も見ていただきたいんですけれども、こういう資料を見ると、改めて今の勧告の制度そのままでいいのかなと思うんです。
 それは、総裁が言われるように、女性の方はある程度になると、いわゆるパートタイマーにあれするとか、公務員と違って長く勤められる方が少ない、そういうことはあるにしても、真ん中の括弧を見てください。厚生労働省の賃金構造基本統計調査によれば、民間の十人以上の全部の平均は三十万弱です。国家公務員は、大きくくくった括弧の「参考」のところにありますように四十万なんです。やはりこういう差がある、そして現実に、これは公務員の方も一生懸命働いておられますけれども、五十代、そして五十代半ばが特にその差が目立っているということは事実かと思います。
 ですから、ことしは初めてですけれども、何かこの勧告の制度のあり方を見直す必要があるかと私は思いますが、かねてより、そういう人勧制度の見直しについて大臣になる前からいろいろ述べておられたかと思いますし、また、大臣になられてからも、現在の調査の形態が唯一絶対では必ずしもないと、来年度以降の基準の見直しにも言及されている片山大臣の所見を最後にお尋ねしたいと思います。
○片山国務大臣 私も、今の人事院のやっておられることが唯一絶対、それしかないということではないと思います。他にいろいろな選択があると思います。
 ただ、今の人事院も、法律に基づいて、法律によって授権された権限を行使しておられますし、ないしは法律によって授権された人事院規則を制定して、その中で活動しているわけであります。
 したがって、人事院が今の現行法令の体系の中で出してきた結果に対して、例えば行政府として一つ一つ言うということは私は謙抑的であるべきだと思っております。むしろ、人事院のあり方について、立法府もそうでありますし、現行で不備があるとすれば、それを例えば立法的に解決するとか、そういうことを検討することが必要なのではないかと思います。
○谷委員 さらなる深掘りを期待していましたが、こういう法案になったことを重ね重ね残念に思うということをお話しさせていただきまして、質問を終えます。
 ありがとうございました。
○原口委員長 次に、稲津久君。
○稲津委員 片山大臣、先ほどは本会議、大変お疲れさまでした。
 引き続き委員会での質問をさせていただきますけれども、幾つか本会議の質疑と重複する点があるかもしれませんけれども、御容赦いただいて、より深い議論をさせていただきたいと思っておりますので、よろしくお願いを申し上げます。
 まず初めに、本会議でも触れさせていただきましたけれども、結果的に今回は人事院勧告以上のいわゆる深掘りは行われない、こういうお話でございまして、先月の二十八日の人事院勧告に関するこの総務委員会での私の質問に対して、大臣からこのような御答弁をいただいたんです。いろいろな御答弁の中の一つとして、大臣就任以来一カ月強が過ぎた、この問題に当たってきて最終段階に来ている、近々政府方針を出す、こういう答弁があって、それがいわゆる今回の十一月一日の閣議決定であったと。
 この閣議決定の中におおむね大臣の思いが入っているんだろうと思っておりますが、就任以来一カ月間、閣議決定に至るまで、このテーマについて大変御苦労されたと思うんですけれども、そうした大臣のお考えがどのような形で反映されたのかということを、まず一番最初にお聞かせいただきたいと思います。
○片山国務大臣 先ほどの本会議での稲津議員の御質問にお答えした際にも触れたと思いますけれども、この問題は、どちらも正しいといいますか、二つの考え方が交錯した一つの結果であります。
 一つは、人勧制度というのは、公務員の労働基本権制約の代償として、これは原則として尊重しなきゃいけないということ。もう一つは、現下の財政事情その他の考慮すべき事情があります。どちらも私は、その一つ一つを取り出すと決して間違っていないと思うんです。これをどういうふうにバランスさせて織りなすかということで、その点で大変苦慮いたしました。
 結果としては、今の時点ではこの人事院勧告制度を尊重して、人勧の結果をそのまま法案に反映するということにしておりますけれども、一部の例外は除いて例年はそうでありましたけれども、このたび一番苦慮しましたのは、閣議決定の一番最後の四の条項のところでありまして、今後のことを実は今書いたわけです。しかも、それは、単なる見通しとかを述べたわけではありませんし、願望を述べたわけでもありませんし、政府の方針として、人件費の削減について具体的な法案を通常国会に提出するということを書いたわけであります。
 ここを書くに当たって、それは単に書きたいから書いたというわけではなくて、いろいろなところと意見交換をしながら、調整をしながら書いたわけでありまして、そこのところに、実は、それまで見えなかったところで私なりに苦労したということであります。
○稲津委員 ありがとうございました。
 それで、この閣議決定のことについて触れさせていただきたいと思うんですけれども、閣議決定、中身は大きく分けると四つに分かれている。早速、その四番のところを少し聞かせていただきたいというふうに思っております。
 短い文章ですので、ちょっと読ませてもらいます。「国家公務員の給与改定については、次期通常国会に、自律的労使関係制度を措置するための法案を提出し、交渉を通じた給与改定の実現を図る。なお、その実現までの間においても、人件費を削減するための措置について検討し、必要な法案を次期通常国会から、順次、提出する。」こういう内容になっております。
 まず一番最初にお聞かせいただきたいのは、これも本会議で指摘をさせていただいたところですけれども、いわゆる自律的労使関係の制度の構築です。
 これは本会議でも私はお話ししました。平成二十年の国家公務員制度改革基本法、ここでも明記されているということ、それから、政府として措置するとうたわれたこの自律的労使関係制度について、今回の閣議決定で次期通常国会に出すと明記するのであれば、もう明記したわけですけれども、この自律的労使関係制度については現時点である程度の方向性なりが検討されているから、もちろんここに盛り込んだのじゃないだろうかと私は思うんですけれども、検討状況までお話しできるかどうかわかりませんが、この点について聞かせていただきたいと思います。
○園田大臣政務官 ありがとうございます。
 先ほども谷委員からも御質問をいただきまして、ちょっと誤解があってはいけないものでございますので、一点だけ補足をさせていただきたいと存じます。
 先ほど私が申し上げたことに対して、来年の通常国会に自律的労使関係の制度を措置した法案、この関連法案を提出してまいりたいというふうに申し上げました。それは基本法に書かれてあって、その措置の期限が来年の六月までですよということを申し上げたわけでございます。それに対しまして、六月に提出をするのかというような話がありましたので、それは、当然ながら、六月までの措置ということで次期通常国会に提出するということを申し上げておきたいというふうに思っております。
 今、稲津委員からも御指摘をいただきまして、この労使関係、どこまでの進捗状況であるのかということで、まさしく今、政府内あるいは私どもの部局内でも蓮舫大臣のもとで鋭意検討を進めさせていただいているところでございます。
 その方向性と申しますのは、先ほど来話に出ておりますように、労働基本権の制約の代償措置として人事院があるという今の現行制度、さまざまな形で、私どもは、これからは自律的な労使関係の交渉の中で公務員制度というものが大きく変わっていく形に持っていこうではないかということを申し上げているところでございまして、労働基本権の付与の方向性を持って、今精力的に議論、そして検討をさせていただいているところでございます。
○稲津委員 当然、詳細についてはいろいろ詰めていくんでしょうけれども、そのこともそうですけれども、時間の関係もありますので、次のところに移ります。
 この四番の後段の部分です。「なお、その実現までの間においても、人件費を削減するための措置について検討し、」ということがありまして、ここについてもう少し詰めてお聞かせいただきたいと思うんです。
 先ほど本会議での私の質問で、大臣の方からここのところに触れた御答弁があったと思うんですけれども、この人件費削減のための措置の中には給与法改正も含まれるというような認識で私は聞いていたんですけれども、それはそのとおりでしょうか。もう一度確認します。
○片山国務大臣 人件費の削減ということになりますと幾つかの要素がありまして、もちろん退職手当でありますとかその他の手当もありますし、共済の負担金などもありますけれども、給与というものも一つの重要な要素になりますので、給与というものを考えれば、給与法の改正ということがその時点で具体化することになると思います。
○稲津委員 これは非常に大きなことだというふうに私は思うんですね。それは、今回は、労働基本権を制約されている代償措置であるから人事院勧告に従った。来年の人事院勧告は通常国会の閉会後になるであろう。ということは、今の御答弁をそのまま反映させると、人事院勧告前に給与法の改正案を提出することになるのではないかな、このように思うんですけれども、必要な法整備を行うということもおっしゃっていたように認識しています。
 自律的労使関係制度ができる前に、それ以外のいかなる法整備で、人事院勧告に従わない給与法の改正ができるのか、これは甚だ疑問でございまして、この点について御答弁をいただきたいと思います。
○片山国務大臣 これは、自律的労使関係が確立されるまでの間にあっても、人件費削減について成案を得て、順次、法案を出すということを書いておりまして、それは、現行の労使の関係、すなわち労働基本権を制約された現行の形ででも人件費の削減についての具体策を出しますよということを書いているわけであります。
 そこで、それが具体的に給与ということになりますと、ではどういうことができるのかということでありますが、これがさんざん、先ほど来、谷議員もおっしゃっていたことでありまして、鈴木内閣のときもやったじゃないか、憲法違反でないからやれるんじゃないか、多くの自治体がやっているじゃないか、何で国はやらないんだという、実はその文脈の中のことであります。そういう文脈の中でこの問題を検討する。給与をやるということでありましたら、その文脈の中で整理するということであります。
○稲津委員 もう一回、ちょっと別な観点で聞きたいんです。
 給与法のことは給与法のことで、この「人件費を削減するための措置」というのは、それ以外にはどういうことを想定されて「措置」というのを使っていらっしゃるんでしょうか。
○片山国務大臣 それは、あるとしますと、可能性を広くとりますと、さっきちょっと触れましたけれども、退職手当の問題だとか、その他の手当だとか、共済年金とかももちろんありますけれども、給与というものもその中の重要な一つの要素だということであります。
○稲津委員 給与法の改正の話が一つあって、それ以外のお話もいただきました、これはあわせてやるのかどうかはあれですけれども。
 それでは、考えてみたら、次期通常国会までの間の措置となると、これは相当、今から逆算してもかなり短い期間の中で、どう検討するかということですね。それで、先ほど少し聞いたんですけれども、では具体的なスケジュールとか、例えば法案を出すとしたら、給与法の改正を出すとすると、どのタイミングで出そうと検討するのか。これは、ある程度聞かせていただかないと中身が深まっていかないので、ぜひお答えいただきたいと思います。
○片山国務大臣 これは、その閣議決定の四番の文言をそのまま読んでいただければと思うんですけれども、「次期通常国会から、順次、提出する。」ということでありますから、そのとおりに受け取っていただければと思います。
○稲津委員 私は、そこのところのスケジュールなり、片山大臣の工程表みたいなものをパッケージである程度お話しいただかなければ、この閣議決定の四番のところはやはり非常に重たい大きな意味を含んでいますので、ここのところをしっかりやっていただかないと、これはなかなか理解や了解というのはしづらいなというふうに思うんです。
 その上で、少し次のことも聞きたいんですけれども、自律的労使関係制度ができて、労使交渉により給与改定が行われることになった場合、労使双方にどのようなメリット、デメリットがあるのか。このことについてどういうお考えをお持ちか。
○園田大臣政務官 お答えを申し上げたいと存じます。
 労使交渉による給与改定が行われることによってのメリット、デメリットのお話でございますが、この公務員制度改革の重要な課題として私どもが考えておりますのは、やはり国民のニーズに合致した、効率的で質の高い行政サービスを実現していく上で、公務員がやりがいを持って、存分に能力を発揮できる環境をつくることではないかというふうに考えております。それはすなわち、政治のガバナンスとともに、それにしっかりとそれぞれの公務員自身が能力を発揮していただくという形が、ひいては国民のニーズにきちっとこたえていただけるものではないかというふうに考えております。
 だからこそ、そうなるためにも、先ほど来お願いを申し上げておりますけれども、この労働基本権のあり方については付与の方向で、私どもは今、来年の通常国会に法律を出してまいりたいというふうに思っております。
 なお、この制度設計に際しましては、国家公務員制度改革基本法の第十二条において、「便益及び費用を含む全体像を国民に提示」するということが書かれているところでありまして、当然ながら、コストの面なども十分に留意する必要があるというふうに考えております。
○稲津委員 自律的労使関係制度ができて、そして労使交渉が行われていく中で、例えばその労使交渉の中で、こういう言い方はどうかと思いますけれども、公務員の給与は必ず下がっていくんだ、こういう御認識でしょうか。聞かせてください。
○園田大臣政務官 御案内のとおり、自律的労使関係という形で、すなわち使用者と労働者との間で勤務条件も含めてしっかりと議論を、交渉をしていただくという形になろうかと存じます。
 その中で、委員が必ずというふうにおっしゃいましたけれども、必ずそれによって引き下がるのかということは、それはその労使交渉の中で決まっていくものでありますから、その環境をしっかりとこの法律の中で担保していこうというふうに考えておりますので、私が今この時点から予断を持って申し上げるということはちょっと差し控えたいと思います。
 先ほども申し上げましたように、使用者の意向によって、さまざまな形で勤務状態が今後話し合いの中で決まっていくものであるということでございますので、当然ながら、それによって今の環境もさまざまな形で変わっていくものだというふうに思います。
○稲津委員 労使交渉ですから、必ず下がるということじゃなくて、場合によっては上がることもあるかもしれない。
 それで、自律的労使関係の制度を措置するための法案は、人件費を削減するために提出するんですか、どうですか。
○園田大臣政務官 人件費を削減するために法律を提出するのかということでございますけれども、私はそのようには考えておりません。
 当然ながら、先ほど来申し上げておりますように、自律的労使関係を構築する、それはすなわち、今までは労働基本権が制約をされてきた、そしてその代償措置として人事院勧告制度というものが、戦後、我が国の公務員制度の中に構築をされてきたという点がございます。したがって、公務員の労働者としての権利、労働基本権という部分が制約されてきたということがございますので、当然ながら、これからはそうではなくて、新たな公務員制度を考える際にはしっかりとこの労働基本権を労働者に回復する、付与していくということを考えなければいけないというふうに思って、この法律をつくろうというふうに考えております。
○稲津委員 何か、ちょっと違っているんですよね。ここがちょっと矛盾していると私は思うんですよ。
 この閣議決定の四番には人件費を削減するための方途が書かれているんじゃないのですか。だから、「なお、」という後に何が書いてあるか。人件費削減措置の検討及び法案を提出すると書いているじゃないですか。全く別なものだったら、別なものとして扱うべきですよ。
 まるで、この自律的労使関係制度を公務員人件費削減の一つの手段として扱うのはいかがなものか。見解を伺います。
○片山国務大臣 これは、論理的に申しますと別のものを書いているわけです。一つは、自律的労使関係制度を措置するための法案を提出するということを書いているわけです。一方で、今の人勧制度のもとでも給与の削減はあり得ますよということを次に書いているわけです。
 ということは、どういうことかといいますと、人勧制度にそぐわない、のっとらない給与のあり方というのは自律的労使関係が構築されるまで何も手がつけられませんかということに対して、いや、そうじゃありませんよということを書いているわけです。ですから、論理的に申しますと、四番はそのすべてが給与を削減するための措置ということではありません。そこは御理解ください。
 もう一つ、私は直接の担当大臣ではありませんが、先ほど来出ておりますけれども、自律的労使関係を構築すると人件費は下がるのか。いや、上がることはあるだろうというのは、論理的にはそうです。一般論としてはそうです。ただ、自律的労使関係になりますと何が変わるかといいますと、企業で言ってもそうですけれども、業績だとかそういうものは、企業の労使関係の中には当然反映してきております。それが今度、国家公務員の中でどうなるかということは一つの論点だろうと思います。
○稲津委員 時間が来ましたから終わりますけれども、大臣、そうおっしゃるのでしたら、この閣議決定の四番のところを明確に分けて書かれたらどうですか。どう見たって、この文言の流れから見ると、ああ、これは自律的労使関係を措置した法案が出て、そして、それまでの間、人件費を削減するための措置を検討するのであれば、総体としてはこれは人件費縮減になっていくというふうに読み取れちゃいますよ。もし違うのであれば明確に別に書いて、そこはしっかり担保した方がいいんじゃないかと思いますよ。
 あわせて、最後の話になりますけれども、いずれにしても、もしこういったものを出すのであれば、片山大臣の片山工程表というものをつくっていただきたい、そのことを強く申し上げまして、質問を終わります。
 ありがとうございました。
○原口委員長 次に、塩川鉄也君。
○塩川委員 日本共産党の塩川鉄也です。
 給与法に関連して質問をいたします。
 片山大臣は、国家公務員総人件費二割削減担当ということであります。マイナス人勧完全実施の今回の給与法案は、この総人件費二割削減の一環ということでもあります。
 人件費二割削減をどのように行うかについて、片山大臣は、単価掛ける人数の問題だとおっしゃっておられて、具体的には、退職金や手当の見直し、また労使交渉を通じた給与の見直しなどとともに、事務事業の見直しや地方出先機関の地方移管などで公務員数の削減を行う、このように述べています。
 きょうは、総人件費二割削減に関連して、国民の生活に大きな影響を与える公務員削減について質問をいたします。
 例えば、障害者の方の自立の支援を行っていく国立障害者更生援護機関の統廃合計画があります。静岡県にあります伊東重度障害者センターや、栃木県の塩原視力障害センターの廃止計画があります。頸椎の損傷者の方が利用する重度障害者センターや、また、人生の途中で視力を失った方たちがあんまやはりやきゅうの資格を身につけて社会に復帰するための養成施設、生活訓練施設である視力障害センターの廃止計画であります。
 最初に厚生労働省にお尋ねをいたしますが、この廃止方針の背景として、二〇一〇年度から五年間で一割以上の定員を削減する、自公政権時代につくられました新定員合理化計画があるのではないかと思いますが、その点について確認をいたします。
○藤村副大臣 お答えいたします。
 塩原視力障害センターそれから伊東重度障害者センターの機能ということを今お尋ねでありまして、これを我々の方は国立障害者リハビリセンター、いわゆるリハセンターに統合する方針ということでございまして、端的に結論を申しますと、平成二十二年度からの定員合理化計画への対応というのも背景の一つではあります。
 ただ、統廃合を行う背景としては、まず、塩原視力障害センターについては利用者が減少していること、それから、塩原、伊東両センターと国立障害者リハビリセンターの利用者の出身地域が重複していること、そして三番目に、統廃合によって医療から就労訓練まで一貫した支援が行えるなど、利用者に対するサービスが充実できることなどでありまして、これらの理由をもって塩原そして伊東を統廃合する、こういうことでございます。
 なお、今後とも、国立施設として対応していくべき新たな課題などに必要な定員については、別途増員要求していく考えでございます。
○塩川委員 廃止について、新定員合理化計画が背景の一つという話がありました。
 厚生労働省内部の通達におきましても、新たな定員合理化計画では最低でも六十九名の合理化、削減を行う必要があり、現在の八施設を現状のまま維持することでは合理化への対応が困難であること、このように述べて、伊東の重度障害者センター、また塩原視力障害センターの廃止ということが打ち出されたわけであります。
 これらの施設については、利用者が減少しているという話がありましたけれども、例えば視力障害センターそのものは、そもそも視覚障害者の方に知られていないという問題がある。ですから、存在を知らずに引きこもっている方も少なくありません。さらに、この利用者減少の背景には、障害者自立支援法による自己負担増の影響なども強く出ているわけですし、伊東重度障害者センターに至っては利用者もふえているわけで、廃止方針に道理はありません。
 そういう点でも、この廃止方針をぜひとも撤回していただきたい。厚生労働省としての答弁を改めて求めます。
○藤村副大臣 お答えいたします。
 昨年の九月にこの廃止通達というもの、今御案内いただきましたのが出ています。それはちょうど政権交代の時期でもありました。昨年九月であります。
 この一年、我々の方の新しい政権においてもさまざま議論をしたのは事実でございます。その結果として、幾つかの経緯はありますが、一番最新のものとしては、先般、十月の二十五日に、現細川大臣のもとで我々政務三役が再度議論をいたしました。その際、統廃合についての合意ということで、この塩原、伊東センターを廃止するということは再度確認をしたところでございますので、今見直す考えがあるかという御質問ですので、それは結果としてはないということでございます。
 なお、今後、現在の利用者が修了するまでしっかりと訓練を行って、不利益が生じないようにするとともに、国立障害者リハセンターへの円滑な引き継ぎに向けて取り組んでまいりたいと考えております。
○塩川委員 それぞれの施設の地元においてはぜひとも存続をという声が広がっておりまして、伊東の重度障害者センターの地元である伊東市議会でも、また塩原の視力障害センターのある那須塩原市議会においても、九月議会において存続を求める、廃止反対の意見書も採択をされているわけです。地域に根差してきた、障害者の自立を支援する、あるいは重度の障害者の方の生活を支援する、こういう国立としての施設の役割が求められている施設が廃止をされるということは許されないと強く申し上げます。
 片山大臣にお尋ねしますが、こういう廃止計画が行われる背景としてこの新定員合理化計画などの公務員削減方針がある、こういう公務員削減方針が障害者の方の自立を阻害するものとなっているのではないのか、大臣としてのお考えをお聞かせください。
○片山国務大臣 先ほど来、公務員の数をもっと減らせという議論が随分あったと思います。やはりそれはそれで必要なことだと思いますから、その政策は進めていかなければなりません。それを各省で、それぞれの分野で検討するということであります。それぞれの各省で、現場で御苦労いただいて、そしてできるだけ必要なところの行政サービスが低下しないようにという前提のもとで御苦労いただいているわけでありまして、その結果はやはり、それぞれの部署ごとの結論というものを尊重しなければならないと私は思います。
○塩川委員 障害者自立支援法が廃止をされて総合的な障害者福祉法を実現しようというときに、この国立障害者更生援護機関の役割も一層重要になっているわけで、しかしながら、この新定員合理化計画があるために廃止に追い込まれようとしているわけです。これらの人件費二割削減の路線によって障害者の自立を阻害するような施設廃止方針は撤回をすべきだと、改めて強く申し上げるものであります。
 また、人件費の二割削減方針というのは、地方における住民サービスの向上の障害となる懸念というのも見ざるを得ません。
 給与法案の閣議決定の際に出しました総務大臣の談話におきましては、「地方公共団体においても行財政改革の取組が進められているところです。各府省においては、地方公共団体に定員の増加を来し、人件費の累増をもたらすような施策を厳に抑制されるようお願いいたします。」と述べております。ですから、地方に対し、定員の増加を来すようなことはやらないでくれと各府省に要請をしているわけです。
 一方で、文部科学省は、来年度の概算要求の中でも、三十年ぶりの四十人学級の見直し、十年ぶりの教職員定数の改善計画の策定の具体化を目指しております。
 文部科学省にお尋ねをいたします。この少人数学級の実現、十年ぶりの教職員定数改善計画策定の理由は何なのか、お答えください。
○笠大臣政務官 今委員がおっしゃったように、来年度から新学習指導要領が本格的に実施をされる、あるいは、今、学校現場も不登校等々さまざまな課題を抱えております。
 こうした中で、一人一人の子供たちの学びを充実させ、あるいは質の高い教育を実現していくためには、何としても少人数学級を推進していきたい、これは恐らく共産党さんのまた公約でもございますし、各党そうした方針を示されております。
 こうした思いから、文部科学省といたしましては、八月二十七日に、三十年ぶりに四十人学級を見直して、三十五人、三十人学級の実現を柱とする新たな教職員の定数改善計画案を策定したところでございます。
 来年度の二十三年度の概算要求においては、計画の初年度分として、小学校の一、二年生でまず三十五人学級を実現する教職員定数の改善を現在盛り込んでいるところでございます。
 国民の皆様方からも、この特別枠の要望に対する多くの、この少人数学級実現へ向けた期待というものも寄せられておりますので、しっかりとその実現へ向けて取り組んでまいりたいというふうに考えております。
○塩川委員 教職員定数の純減が何人となるのか、平成三十年度の時点で約二万人の純増と承知をしておりますが、その点を確認させてください。
○笠大臣政務官 この改善計画の実施に必要となる教職員の定数は、今委員おっしゃったように、八年間でまず五万一千八百人であります。ただ、一方、児童生徒数の減少に伴う教職員定数の減っていく分が三万二千四百人見込まれておりますので、一万九千四百人の純増ということで試算をしております。
○塩川委員 少人数学級は、保護者や学校現場の切実な要求にこたえたものであります。現場からは、もっと早く上乗せをして実現してもらいたいという強い要望も出されているわけであります。
 そこで、片山大臣にお尋ねいたします。
 総務大臣談話では、地方自治体の定員増加を抑制するよう各府省に要請しておりますが、この大臣の談話に基づけば、教職員純増を抑制することになりはしませんか。
○片山国務大臣 談話で申し上げたかった趣旨は、そもそも自治体の定員管理というのは、自治体が責任を持って行うことであります。主体的、それから自主性の原理のもとで行うものであります。減らせ減らせというだけではないわけです。減らすべきところを減らして、ふやすべきところはふやすというのが自主的、主体的な管理であります。
 ところが、なかなかその自主性、主体性を発揮できない面が、決してないわけではない。例えば、私も知事をやっておりましたときに、ある二つの課を統合しようと思いましたら、そして縮減できますので、中央官庁から横やりが入りました。そういうことはやめてくださいということであります。それは自主的にやりますと。一方で、同時並行的に、独自に小中学校を四十人学級から三十人学級にしたりしました。ですから、そういうことが自由にできるようにしてくださいという趣旨なんです。
 一方、今回の教職員の定数の改善につきましては、これは別途、政府で財政当局やら総務省も関与してこの計画について検討を加えることになりますけれども、これが現下の我が国の教育現場において必要だということで国策として決まりますれば、当然それを実施することになります。
 これについては、三分の一が負担金として国費、三分の二は税体系と地方交付税とできちっと財源保障されますので、それはそれとしてやればいいことでありまして、この談話との間に矛盾することはないと考えております。
○塩川委員 減らすべきところを減らして、ふやすべきところはふやしていくという言い方ですと、教員をふやすとしたら、どこか福祉の職員を削れということにもなりかねない、これでは国民の要求にこたえた増員要求を抑え込むことにしかならないという面があります。
 そもそも民主党としては、教職員定数増の要求をマニフェストとしても掲げてきたわけであります。我が党とも一緒に法案まで出して少人数学級を求めてきたわけですから、そういうことであれば、この教職員定数増について、地方の定員増加を抑制するという対象にしていること自身がおかしいんだと思うんですね。
 ですから、大臣がおっしゃったように、国策として決まれば実施することになるという人ごとみたいな話じゃなくて、そもそも、これはやるんだ、だから抑制するという対象に入っていない、そういうことこそ必要なんじゃありませんか。改めて。
○片山国務大臣 先ほど来申しましたように、自治体が独自の分野で自主的、自律的にやる分野に口を差し挟まないでくださいねというのが趣旨なんです。
 一方、教職員の場合は、標準法定数という法律がありまして、これは国民の代表である国会で決めるものであります。そういう中で決まったものは、ちゃんと一方で財源措置もありますから、それは自治体の財政について、全く影響ないとは申しませんけれども、大きな障害を与えるわけではありません。そういうものについてまで否定しているわけではありません。
○塩川委員 といいますのも、もともと文部科学省は、五年前にも教職員の定数増員計画を立てようとしたわけです。しかしながら、地方にも公務員削減を押しつける行革推進法によって断念に追い込まれたというのが過去の経緯であります。同じことを繰り返すことは許されないわけで、国が地方行革を押しつけてきた反省こそ求められているのに、この地方行革を前提としたような職員の純増を抑制するようなことは認められないということを申し上げておくものであります。
 最後に、今回の給与法案は、二年連続のマイナス人勧を実施するものであり、また五十五歳を超える職員に対して大幅な引き下げを行うという点で、極めて重大です。数百万人の給与に深刻な影響を与えて、消費を冷え込ませるなど経済にも大きな影響を与えかねないということを指摘し、深掘りなどはとんでもないということを申し上げて、質問を終わります。
○原口委員長 次に、重野安正君。
○重野委員 社会民主党の重野安正です。
 給与法について何点か質問をいたします。
 まず、大臣の、非常時には深掘りだという発言がなされておりますが、その点についてお伺いいたします。
 今回の人勧をめぐりまして、いわゆる深掘り論という論議が起こっている、御案内のとおりです。大臣も平時あるいは非常時という言葉を使われて、この点についても言及がなされている。自治省出身の大臣にわざわざ私が申すまでもないことだと思うんですが、人事院制度は、言うまでもなく、労働基本権の制約の代償措置、憲法に保障された権利の制約に対する代償措置、これは私の常識であります。それを非常時には無視できると言わんばかりの理屈立ては、私は、行政を預かる立場にある者の発言としては不適切な発言だと言わざるを得ません。
 ちなみに、この問題についてよく使われる全農林警職法事件というのがありますが、最高裁で判決がなされております。この判決は労働基本権を制約することを合憲と判断しているわけですが、適切な代償措置がなされるということがその前提であって、この判例は、満足すべき判例ではないけれども、やはり正しい指摘をしている。つまり、適切な代償措置ということを言っているわけです。
 私は、代償措置があれば基本権は制約されても構わないという考え方には疑問を持っております。
 そこで、いわゆる非常時における深掘り論は、最高裁の全農林警職法事件の判決すら無視した論と言わざるを得ません。憲法との関係でこの点についてどのように大臣は考えておられるか、お伺いいたします。
○片山国務大臣 非常時に人事院の勧告とは異なる給与法を制定するといいますか、提案するということが憲法との兼ね合いでどうなのかということでありますが、先ほど来もちょっと話が出ましたけれども、平成十二年に同じく全農林の訴訟がありまして、そのときに最高裁は、必ずしも違法、不当なものではないと。もちろんこれは手放しでそう言っているわけではありませんけれども、一定の条件をつけた上で、必ずしもあり得ない話ではないということを示しておりますので、私も、俗に言う深掘り論が決して憲法に抵触するものではないと思っております。現に、私自身も地方自治体でそういうことをやった経験があります。
 ただ、労働基本権の制約の代償措置としての人事院勧告とか人事委員会の勧告制度というのはやはり尊重しなきゃいけないということも確かだろうと思いますから、そういう非常時としての措置をとる場合には、やはり労使がよく話し合う必要があるだろうと思います。私の場合もよく話し合いました。
 したがって、これから通常国会に向けてこういう作業をしていく場合には、労使でよく話し合って、できる限り組合側、労働側の理解を得る、そういう努力をしなければならないと思っております。
○重野委員 今大臣の答弁の前提は、いわゆる非常時と。この非常時というのは、一体だれが定義するんですか。何をもって非常時というふうに、客観的にだれもが納得できるような説明がなされるんですか。非常時を説明してください。
○片山国務大臣 何がどうなったら非常時だという定義はありませんけれども、端的なことを申しますと、今の国家財政の現状を見てみますと、これはどう考えても私は非常時だと思います。正常な状態ではないと思っております。
○重野委員 そうすると、なぜ今日の国家財政がこういう厳しい状態に到達したのかという経過と、この間の為政者がやってきた政治のありようというものが結局問われてくるわけです。そういうことを政府みずからが国民に率直に、この間のこの国の歩みの中で、どういう経過を経て今日のこの膨大な国債発行に至らざるを得ないということになったのかを丁寧に説明する、私はそれは絶対前提条件だと思いますよ。
 その点が今どういうふうになされているのかということについては私は甚だ不満を持っているんですが、そこ辺について大臣はどのように考えていますか。
○片山国務大臣 非常時としての措置をとる場合には、議員がおっしゃるとおり、主として財政の現状についてきちっとした説明をしなければいけない、当然だと思います。
 その際には、今日こういう財政状況に陥ったことについての原因の解明でありますとか周辺の情報などについても、ちゃんと整理する必要があると思います。もちろん、いろいろな事情が組み合わさっております。一つや二つの原因ではありませんので大変難しいことでありますけれども、そこは丁寧に誠実に説明する必要があると思っております。
○重野委員 その上で、これもよく使われるようになったんですが、自律的労使関係制度を措置すると。
 労使関係というのは、措置という形、使う言葉が私は不適切だと思いますね。労使関係というのは、労と使があって、そこで日常、ふだんのお互いのやりとりの中からおのずとその場における労使関係というのが樹立されるのであって、何だか行政用語で、措置というと措置費という言葉があるように、そんな感じで、新しい時代の、労働基本権が付与されるであろうそういう流れの中で、こういう自律的労使関係制度を措置するという感覚は、私はおかしいと思う。それは相手のある話ですから、措置なんかで解決する問題じゃない。
 この私の指摘は間違っていますか。
○片山国務大臣 これは措置という単語といいますか用語の解釈だろうと思うんですが、確かに、措置から契約へとか、そういう文脈でも使われますけれども、ここは、制度というものをきちっと仕組む、制度を法制化する、制度化する、そういう意味で措置という用語を使ったものであります。
○重野委員 労働基本権が付与される、しかし、なおかつそこには、人勧体制の中で、単に労使という関係だけではなしに、ある種の作用を及ぼすことのできる装置をやはりつくっておかなきゃならぬ、そういう魂胆がこの言葉の中にはあると私は思うんですが、それは違いますか。
○片山国務大臣 そういう魂胆は、私自身ありませんし、内閣としてもないと思います。
○重野委員 私は、十一月一日に出されました閣議決定の中身は、読めば読むほど問題がある。
 もう一つ、独法あるいは特殊法人についての言及があるんですが、独法あるいは特殊法人の皆さんというのは公務員じゃないんですよね。間違いなく労働基本権は三つとも付与されている、その枠内での労使関係ですよね。
 今度のこの中で、特に(3)で詳しく書いておられますけれども、これは公務員に対する言及よりか独立行政法人あるいは特殊法人に対する言及の方が事細かに、まとめて言うと制約をかけている。これはおかしいと私は思うんですね。
 やはり労働基本権を持つものでありますから、したがって、それこそ自律的労使関係の中で決定していくべきものだ、私はこのように思いますよ。それを、政府が閣議決定で給与水準に言及する、あるいは厳しく見直せと言うのは筋が違うのではないか、私はこのように思うんです。
 そこで、まず、(3)の中に、適切な措置を講ずることを期待するという文言があるんですね。これの意味はどういうことなのか。また、独立行政法人や特殊法人の給与、労働条件については、まさしく大臣が言う自律的労使関係の中で決定するんだということについては最低認めるんだろうと私は思うんですが、この二点、どうですか。
○片山国務大臣 独法のことについて申し上げますと、おっしゃるとおり、国とは違う機関でありますから、いわば自律的、自主的労使関係の中で、その制度的枠組みの中で給与それから処遇が決まってくるというのはそのとおりであります。
 ただ、独立行政法人などの財政の基盤というのは、その多くを国庫に依存しているわけであります。そういう制約があります。普通の民間企業と異なります。民間企業の場合には、企業の経営状況に応じて労働分配率を上げる、給与を上げるということは可能でありますけれども、ほとんどの独法の場合にはいささか異なっております。
 そういう背景の中で、自律的労使関係でございますから、労働組合交渉で決まりました、これを全部税金で補てんしてくださいというわけにはいかないだろうと私は思うんです。国家公務員についても厳しく総人件費を抑制しようとしている折からでありますから、国庫で多くを賄っている、そういう団体についても、やはり国家公務員の状況などを見ながら厳しく、自律的ではありますけれども、厳しい環境の中で自律的、自主的な労使関係を作動させていただきたい、こういう意味であります。
○重野委員 独法の皆さんも、今置かれている状況はどうなんだということは、大臣から言われるまでもなく、一番よく知っているんです。ですから、それを完全にこういう制約条件をつけずにやったときにはどうなるかというのは、明らかに政府がそういう独法に対する信頼を持っていないということです。信頼していないからこういうふうな網をかぶせる、こういうことなんです。それは不幸なことだと私は思いますよ。
 独法の皆さんだって状況の厳しさの認識というのは、大臣以上に現場で感じていますよ。それをいいことにしてというか逆に利用して、このたがを外したら暴走するというのは、これはやはり政府が、こういう法人、独法等々を支えている皆さんに対する信頼がないということの裏返しだと思います。これは私はやめるべきだと思います。その点について、もう一度答えてください。
○片山国務大臣 信頼しているしていないの問題ではありません。基本的には、やはり独立行政法人として経営陣を決めておりますから、その人たちにやっていただくという信頼関係の中で成り立っているんだろうと思います。
 ただ、先ほど言いましたように、その多く、そのほとんどを国庫に依存しているということはやはりよく認識していただきたいということと、実際に例えば行政仕分け、事業仕分けなんかをやってみますと、ちょっと首をかしげる、まゆをひそめざるを得ないようなことが散見されます。
 そういうこともありますので、いま一度よく注意をしてくださいということを申し上げているわけであります。
○重野委員 通告はたくさんしておったんですが、二つしか質問に至りませんでした。準備していただいた皆さんには大変申しわけなく思いますけれども、お許しをいただきたいと思います。
 以上で終わります。
○原口委員長 次に、柿澤未途君。
○柿澤委員 みんなの党の柿澤未途でございます。
 給与法改正案は、人事院勧告どおりに平均一・五%減、月給七百五十七円引き下げという甘い内容で、とても認められません。これでどうやって四年間で国家公務員人件費の二割削減を行うのか。これはさんざん出ていますので、答弁は求めません。
 私たちは、五百人以上の規模の大きい民間企業に偏った人事院の大甘の民間給与調査ではなく、より民間実態を正確に反映した国税庁の民間給与実態調査、これはマイナス五・五%ということになっていますが、これを参照して、皆さんがやると言ってやらなかった人勧深掘りを行う給与法の改正案の修正案を検討しております。そのことを申し上げておきたいと思います。
 さて、先日の予算委員会ですが、菅総理が民主党代表選挙で人勧深掘りを公約しながら、裏では仙谷官房長官が連合会長にやりませんと言っていた、二枚舌の問題です。これは結局、口では格好いいことを言っておきながら、もともとやる気がなかったんじゃないかというふうに疑われます。
 総務大臣に、人事院勧告を超える削減に関して、総理からどのぐらい、どのような指示があってここに至ったのかということをお伺いしたいと思うんですけれども、お答えいただけますでしょうか。
○片山国務大臣 組閣の日に総理から私に幾つか御指示がありまして、その中の一つが、あなたは人件費削減の担当大臣になっていただきたいということがありました。それに向けてしっかり頑張ってくれということがありまして、具体的にどこをどうしろこうしろという話はありませんでした。
 ただ、私も、総理が代表選挙の過程において、わかりやすく言うと深掘りを目指すと、目指すという表現をされていましたから、そのことは当然、担当大臣に任命されましたので頭に入れて、今日まで作業をしてきたところであります。
 その結果が、単純な人勧の実施だけではなくて、次の通常国会において必要な人件費削減のための具体的な法案を提出するところまでこぎつけたというのが経緯であります。
○柿澤委員 次の通常国会において具体的な人件費削減の法案の提出を目指していくということであるんですけれども、仙谷官房長官は、公務員の給与改定に関する取り扱いについて臨時閣議を行った後の十一月一日の記者会見で、給与削減について来年どうするんですかと聞かれて、来年のことを言うと鬼が笑うからまだわからないと答えているんですよ。本当にこれをやる気があるんですか。こういう仙谷さんの対応、また答弁、発言を聞いていると、とてもやる気が感じられない。
 片山大臣、どうなんですか。
○片山国務大臣 官房長官が具体的にどういうふうにやりとりされたかは私も存じませんので何とも申し上げられませんが、閣議決定の内容を見ていただきたい。その四のところに「提出する。」と書いているわけです。「次期通常国会から、順次、提出する。」と書いてあるわけです。提出を目指すわけじゃないんです。人件費の削減については、次期通常国会から順次提出するということを明示的に書いているわけです。そのことをよく御認識、御理解いただきたいと思います。
○柿澤委員 それがなぜ、仙谷官房長官のように、来年のことを言うと鬼が笑うからまだわからない、こんな発言になってしまうのか、首をかしげてしまいます。
 そもそも、ことしの参議院選挙のマニフェストでも、民主党は、政治家、幹部職員などが率先し、総人件費を削減すると言っていたではありませんか。なぜ率先しないんですか。
 まず、政務三役の給与です。先日、十月二十七日の内閣委員会で、検討中、こういう御答弁がありましたけれども、政務三役の給与二割削減、なぜ今もって検討中なんですか、しないんですか。やるのかやらないのか、お伺いをしたいと思います。
○片山国務大臣 これは二割とかということにはなっておりませんけれども、今回まさに提出しております特別職給与法改正案により、人事院勧告に沿った引き下げはすることにしております。
 あと、例えば私もそうでありますけれども、副大臣もそうだと思いますけれども、一割カットというのは既に、これはカットというよりは自主返納でありますけれども、やっているところであります。
○柿澤委員 これは裏を返して言えば、それ以上のことはやらないということを今片山大臣は御答弁になられたということでいいですね。
○片山国務大臣 そんなことは申し上げておりません。現状と、それから今、国会に法案を提出しているということ、その内容を申し上げたわけであります。
 例えば、これはこれからのことでありますからそれこそ鬼が笑うかもしれませんけれども、先ほど来出てきました閣議決定の内容の四、すなわち一般職の国家公務員の人件費を削減するための措置が具体的に法案として提出される、それが実現するということになりましたら、その段階で当然それらとのバランスというのは考えることになるだろうと私は考えております。
○柿澤委員 民主党の参議院選挙のマニフェストには率先してと書いてあるんですよ。そして、問題は、政務三役の給与は国会議員の歳費より高くなければならず、国会議員の歳費は事務次官の給与より高くなければならない、こういうふうに決まっている、このことなんですよ。事務次官の給与と国会議員の歳費と政務三役の給与、これを一体で引き下げれば問題は解決するんです。
 そして、事務次官の給与について、例えば国会議員の歳費を先行して下げれば事務次官の給与より国会議員の歳費が下回ってしまう、こういうことが起きてしまうから、このことを踏み込んで行えないんですよ。
 ですから、事務次官や局長の給与、幹部職員の給与を人事院勧告より踏み込んで削減する、このことを行えば、それを上回らなければいけない国会議員の歳費、そしてそれを上回らなければいけない政務三役の給与も引き下げが大いに可能になるんです。
 したがって、事務次官の給与そして局長の給与を人事院勧告を上回って踏み込んで削減する、このことを行う考えはないかどうか、お伺いをします。
○片山国務大臣 事務次官などの給与も勧告の対象になっているわけでありまして、軽々に論じられないというのは、一般職の公務員と似たところがございます。そのことは理解していただきたいと思います。
 あと、率先してなぜやらないのかということについては、二割ということにはなっておりませんけれども、私どもは、一割ということで既に率先してやっているわけであります。
 あと、国会議員の皆さんの給料と、それから事務次官、これは給料の一番高い額ですけれども、これとの関係をどうするのか、それらをどう連動させるのかさせないのかなどということについては、一つの論点だろうと思っております。
○柿澤委員 今、事務次官や局長も人事院勧告の対象になっているというお話がありました。次官や局長はなぜ人事院勧告の対象にする必要があるんでしょうか、お伺いをしたいと思います。
○江利川政府特別補佐人 次官や局長も一般職の公務員でございまして、労働基本権が制限されている、その代償措置ということで人事院勧告があるわけでございます。
○柿澤委員 事務次官は年収二千三百万円ですね。局長、こういう幹部職員は、民間企業でいえば役員相当ですよ。こういう方は、労働者側で、労働基本権が制限されている、すなわちストライキができないので人事院勧告で守る必要がある、これは本気で言っているんですか。こういうことをもし本気で言っているんだとすれば、私はこれは信じられません。せめて事務次官や局長、幹部職員の給与だけでも、人勧を上回る踏み込んだ削減を率先して行う必要があるというふうに思います。
 そして、民主党の党内にもそういう意見があるじゃないですか。私は、民主党の若手議員の方がこの議論の最中に、有志の皆様ということで、書かれたメールのコピーをある方からいただきましたけれども、民主党内でも、こういう甘い、月給七百五十七円の人事院勧告の引き下げでは認められない、そして政務三役並びに幹部職員の給与だけでも踏み込んでこの臨時国会で引き下げるべきだ、こういう話があったんですよ。そういう声をどれだけ聞いてこの判断をされたのか、お伺いをしたいと思います。
○片山国務大臣 このたびの給与法の改正は、人事院の勧告をそのまま実現したいということであります。
 残余のことについては、先ほど来話題になっております十一月一日の閣議決定において、「人件費を削減するための措置について検討し、必要な法案を次期通常国会から、順次、提出する。」ということでありまして、その中にはもろもろのことが入ってくる。それは今、具体的にどれとどれということは申し上げることはできませんけれども、順次提出するということであります。
○柿澤委員 これからどうなっていくかはこれからの動きを見ていればわかると思いますけれども、本当に期待できるのかなというふうに首をかしげてしまいます。
 きょう、お手元に資料を一枚配付させていただきました。今国会に自民党さんとみんなの党で提出をさせていただいた国家公務員法の改正案、幹部公務員法案、この二法案の内容が書かれています。これはみんなの党でつくった霞が関改革推進関連法案というものですが、ほぼ同一の内容です。この法案には、内閣人事局を設置して、総務省の定員管理機能、人事院の級別定数管理機能、財務省の給与に関する機能を移管するということにしております。
 通常国会に内閣が提出をした国家公務員法の改正案については、人事院の機能移管は入っていないわけです。公務員制度改革法の十一条では、施行後一年以内に人事院からの機能移管などを行って、内閣人事局について法制上の措置を講ずることになっている。施行後一年以内、もう期限が切れているわけです。今国会で法案を出さないのは基本法違反ではありませんか。そして、人事院の級別定数管理機能を移管することの是非について、今の政権はどういうふうに考えておられるんですか、そのことをお伺いいたします。
○園田大臣政務官 お答えをいたします。
 委員の御指摘でございますけれども、国家公務員制度改革基本法におきましては、労働基本権のあり方といった内閣人事局以外の法制上の措置は、御案内のとおり、来年の六月までに措置を講ずるというふうになっております。
 このことを踏まえさせていただければ、この内閣人事局だけを切り出して先に議論するということではなくて、先ほど来片山大臣からも御答弁がございますけれども、残された他の課題等も一体的に検討することが、総合的、抜本的な改革というものを実現することが適当であろうということで私どもの政府では判断をさせていただいておるところでございまして、また、基本法の文言に立ち返れば、この基本法の趣旨にも合致することであるというふうに判断をさせていただいているところでございます。
 いずれにいたしましても、内閣人事局も含めて、来年の通常国会には抜本的あるいは総合的な公務員制度改革の関連法を提出させていただきたいというふうに考えております。
○柿澤委員 要するに、丸ごと先送りするということではないですか。
 もう一つ、幹部公務員法案というものを今、国会に提出させていただいていますが、これは、次官や局長などの幹部職員については、一般職と別扱いの幹部職として、次官、局長の仕事が終われば、場合によっては幹部職を外れてもらう。そうすれば、局長級以上の職員が高どまりした給与水準のまま省庁内に滞留するというようなことはなくなるわけです。
 もう一つあえて申し上げておくと、政策立案と調整を政務三役がやっている、天下りのあっせんもない、次官会議もない、次官会見もない、次官ポストを廃止したらいいじゃないか、こういうことを内容に盛り込んでおります。
 片山大臣はかねてから事務次官廃止論者だと思いますので、このことについて御見解もお伺いをしたいと思うんです。幹部職を一般職から切り離す、こういう考え方、まさに人件費二割削減のためには私たちは必要なことだと思っておりますが、どうお考えになられるのか、お伺いをしたいと思います。
○片山国務大臣 傾聴に値する御意見だと思います。私自身、よく検討させていただきたいと思います。
○柿澤委員 この点については大変いい御答弁をいただきました。(片山国務大臣「傾聴に値する」と呼ぶ)傾聴に値する。傾聴するだけではいけませんので、ぜひ実践を伴った傾聴をお願いしたいというふうに思います。まさに有言実行内閣の構成員であるわけですし、だれかさんのように、本当にはぐらかし答弁で私たちを困らせるようなことがないようにお願いをして、質問を終わりにさせていただきます。
 ありがとうございました。
○原口委員長 次回は、来る十五日月曜日午後零時五十分理事会、午後一時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後五時十七分散会