第177回国会 内閣委員会 第2号
平成二十三年三月九日(水曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 荒井  聰君
   理事 大島  敦君 理事 岡島 一正君
   理事 階   猛君 理事 津村 啓介君
   理事 村井 宗明君 理事 塩谷  立君
   理事 平井たくや君 理事 高木美智代君
      阿久津幸彦君    井戸まさえ君
      磯谷香代子君    打越あかし君
      大西 孝典君    岡田 康裕君
      岸本 周平君    小林 正枝君
      後藤 祐一君    坂口 岳洋君
      末松 義規君    園田 康博君
      永江 孝子君    長島 一由君
      西村智奈美君    橋本 博明君
      浜本  宏君    福島 伸享君
      松岡 広隆君    森本 和義君
      森山 浩行君    山崎  誠君
      湯原 俊二君    甘利  明君
      鴨下 一郎君    小泉進次郎君
      塩崎 恭久君    平  将明君
      中川 秀直君    長島 忠美君
      遠山 清彦君    塩川 鉄也君
      浅尾慶一郎君
    …………………………………
   国務大臣
   (内閣官房長官)     枝野 幸男君
   国務大臣
   (国家公安委員会委員長)
   (公務員制度改革担当)  中野 寛成君
   国務大臣
   (消費者及び食品安全担当)
   (行政刷新担当)     蓮   舫君
   国務大臣
   (経済財政政策担当)
   (少子化対策担当)
   (男女共同参画担当)
   (社会保障・税一体改革担当)           与謝野 馨君
   国務大臣
   (国家戦略担当)
   (「新しい公共」担当)  玄葉光一郎君
   内閣府副大臣       末松 義規君
   内閣府大臣政務官     阿久津幸彦君
   内閣府大臣政務官     園田 康博君
   内閣府大臣政務官     和田 隆志君
   外務大臣政務官      徳永 久志君
   財務大臣政務官      吉田  泉君
   経済産業大臣政務官    田嶋  要君
   政府参考人
   (内閣官房内閣参事官)  石田  優君
   政府参考人
   (警察庁刑事局長)    金高 雅仁君
   政府参考人
   (警察庁交通局長)    石井 隆之君
   政府参考人
   (警察庁警備局長)    西村 泰彦君
   政府参考人
   (国土交通省土地・水資源局水資源部長)      谷本 光司君
   政府参考人
   (国土交通省航空局次長) 石津  緒君
   参考人
   (株式会社企業再生支援機構代表取締役社長)    西澤 宏繁君
   内閣委員会専門員     上妻 博明君
    ―――――――――――――
委員の異動
二月二十四日
 辞任         補欠選任
  小渕 優子君     野田 聖子君
三月九日
 辞任         補欠選任
  井戸まさえ君     永江 孝子君
  西村智奈美君     大西 孝典君
同日
 辞任         補欠選任
  大西 孝典君     西村智奈美君
  永江 孝子君     浜本  宏君
同日
 辞任         補欠選任
  浜本  宏君     湯原 俊二君
同日
 辞任         補欠選任
  湯原 俊二君     井戸まさえ君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 内閣の重要政策に関する件
 栄典及び公式制度に関する件
 男女共同参画社会の形成の促進に関する件
 国民生活の安定及び向上に関する件
 警察に関する件
     ――――◇―――――
○荒井委員長 これより会議を開きます。
 この際、一言申し上げます。
 昨年十一月十九日の当委員会の運営が円滑を欠いていたという指摘があります。
 委員長としては、今後も公正かつ円満な委員会に努めてまいりたいと存じますので、委員各位の御協力をお願い申し上げる次第でございます。
     ――――◇―――――
○荒井委員長 内閣の重要政策に関する件、栄典及び公式制度に関する件、男女共同参画社会の形成の促進に関する件、国民生活の安定及び向上に関する件及び警察に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 各件調査のため、本日、参考人として株式会社企業再生支援機構代表取締役社長西澤宏繁君の出席を求め、意見を聴取することとし、また、政府参考人として内閣官房内閣参事官石田優君、警察庁刑事局長金高雅仁君、警察庁交通局長石井隆之君、警察庁警備局長西村泰彦君、国土交通省土地・水資源局水資源部長谷本光司君、国土交通省航空局次長石津緒君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○荒井委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
○荒井委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。長島忠美君。
○長島(忠)委員 おはようございます。自由民主党の長島忠美でございます。
 質疑の時間をいただきましたので、質問をさせていただきたいと思います。
 先立って、今委員長から謝罪の言葉がございましたけれども、昨年十一月十九日、十二月三日の会期末を控えながら、強硬に政治主導法についておろされたことについて、私も、委員会のあり方として非常に疑念を抱いておりました。今の謝罪の言葉をそのまま受けとめさせていただくとして、この通常国会の委員会運営にさらに慎重、公平を期していただくように、私からも冒頭お願いをさせていただきたいと思います。
 まず最初に、官房長官に、官邸の危機管理の体制について少しお聞かせをいただきたいと思います。
 昨今、外交上の問題、自然災害あるいはテロの問題で、非常に危惧をされる、心配事が多くなってまいりましたけれども、官邸にどう情報を集めて、だれが最終的に決断をされようとしているのか、そのことについて少しお聞かせをいただきたいと思います。
○枝野国務大臣 御指摘のとおり、近いところではニュージーランドの地震などもございました。さまざまな緊急事態に対しましては、御承知かと思いますが、内閣情報集約センター、そして官邸危機管理センターは、二十四時間体制で情報収集に当たっております。
 万一の場合には、この内閣情報集約センター、あるいは、例えば今回のニュージーランドの地震のような場合ですと、外務省の方から直接、それぞれ秘書官を通じて私及び総理に情報が上がってまいります。そこで、事案の性質に応じて、関係省庁に対して一定の指示を出す場合もございます。あるいは、事案が重要である可能性が高いというような場合には、官邸対策室を設置いたします。
 基本的には総理の御指示のもとでございますが、当然、緊急事態で、例えば総理が国会で御答弁中であったり等といった場合がございますので、そうした場合には、官房長官である私のところで官邸の対策室を設置する、あるいは緊急参集チームが事案の性質に応じて決められておりますので、そうしたものの参集をかける等の判断をいたしているところでございます。
○長島(忠)委員 昨年の尖閣諸島の問題のときもありましたように、どなたが最終的に決断をして、そのことに指示を出されたのかということについて、実は私は少し心配をしております。
 外交上の問題ではない、国内法にのっとって判断をするんだということで、那覇地検が判断されたことを了とされたという仙谷官房長官の発言でありましたけれども、国内であのことが起こったら多分釈放されなかっただろうし、何らかの形で外交上の配慮があったとしか思えない事案なのに、だれもその判断を官邸がしていなかったというようなことになっているようでありますから、そこはきちんと総理なり官房長官が指示を出される体制を強くしてほしいなと思うんです。
 そこで、一昨日でしたか、海上自衛隊の艦船に中国のヘリコプターが七十メートルまで接近をしたという事案がありましたけれども、あのことについては、官邸にどうやって情報が上がってきて、その時点でだれが判断をして、その対応策をどのようにとったかをちょっと教えていただけませんか。
○枝野国務大臣 私のところには、担当の秘書官の方から、これは海保だったでしょうか防衛省だったでしょうか、直ちにその秘書官を通じて私のところに状況についての御報告がございました。
 一義的には、その現場での対応は、これを発見した、国境警備という意味では海上保安庁、あるいは発見したのが防衛省であれば防衛省・自衛隊のところで対応をいたしておりますが、一昨日の事案については、幸いにも、いわゆる我が国に対する領空侵犯等という事態に至らない、前の段階でございましたが、そうした情報は直ちに私のところに届いております。
○長島(忠)委員 その外交上の問題に関してどういう対応をとるかということについての判断は、総理がなされるんですか、官房長官がなされるんですか。
○枝野国務大臣 外交上といっても、例えば安全保障に関して、さまざまな緊急事態に対する状況に応じて、自衛隊の対処のやり方についてはるる手順が決められております。
 その中で、もちろん重大な案件についての最終的な判断は内閣総理大臣が行うケースが一般的に多いというふうに思っておりますが、まさに事案の性質や、それから状況でございますね。
 御指摘をいただいたケースは、たしか自衛隊の船に近づいたというケースだというふうに思いますが、その段階では、私のところに御報告がありまして、必要に応じて防衛大臣と連絡をとらなければならない、こういう状況でございましたが、接近をしただけで、それ以上の事態に至りませんでしたので、その段階でとどまっております。
 これが、それを超えたような事態になりましたら、当然、私から総理に、総理のところには情報としては秘書官等を通じて上がっているはずでありますが、必要に応じて総理と御相談をして、総理の御決断を仰ぐ。そういった事態がないことを祈っておりますが、そういう手続といいますか、仕組みになっております。
○長島(忠)委員 そのことを国家の危機ととらえて、総理がきちんと対応策をとられるようにできる体制をとっていただきたいなと思います。
 けさの朝日新聞でしたか、東シナ海の油田開発について、もう中国側企業が生産段階に入っておられるというふうな報道が一部ありました、中国政府はそのことを認めていないようでありますけれども。ただ、そういったことをきちんと、国益を阻害する危機というふうにとらえた判断を官邸ができるような体制を私は構築していただきたいな、そんなふうに思うところでございます。
 時間がないので次に進みます。
 政治主導法のことについて、官房長官は、今国会の早期成立を目指すというふうにこの前の所信でお述べになっておられました。
 まさに民主党は、我が政権を失ったときに、自民党はだめなんだ、民主党に期待をしたというところはそこにあるんだと思うんですけれども、ちょっと見ていますと、政治主導法というところ、別に厚生労働省をやり玉に上げるわけではありませんけれども、今の三号被保険者の問題にしても、本来であれば法律のもとで国民の平等を守らなければいけないのに、大臣が判断をして官僚がそのことをしてしまうという大きな誤りというか勘違いがあったので、政治主導に関する勘違いがあったのではないかなと私は思うんですよ。
 本来、国民は法律のもとで平等であるべきであって、法律を無視したやり方というのは私は政治主導ではないと思うんですけれども、この政治主導法というのは、今、厚生労働省がやったような、政治家が主導して、ある意味で法律を無視してもやれる方向でやることを考えていらっしゃるのかどうか、ちょっと教えていただけませんか。
○枝野国務大臣 厚生労働省のケースについても、法律には違反していないということでございます。
 ただ、確かに、大臣のところに適切に情報が上がっていなかったというような問題もございまして、そうしたことも含めて、今回国会にお願いをしております政治主導確立の関連法案の中でも、例えば今、国家戦略室という形でやっておりますが、これは従来であれば官房長官が担っていた可能性の高いような、省庁間を横断している我が国の戦略にかかわる問題のある部分を玄葉大臣のもとでやっていただいております。
 これをしっかりと国家戦略局という形で法的にも位置づけて体制を強化していくことで、省庁横断的に政策を遂行していく、決定していくというプロセスをつくらせていただきたいというふうに思っておりますし、また、各省政務三役がそれぞれ努力をいたしておりますが、やはり省によっては、政務三役がその省で抱える仕事の案件の種類のボリュームに対して、若干、大変人数的に厳しいというようなことも実態としてあって、そうした中で、国会法等の改正の中でも副大臣や政務官の増員をお願いしている。
 こうした形で、政務三役が官僚の皆さんが持っている知識や情報をしっかりと直接把握をする中で、国民の皆さんから直接選ばれている政治の立場で重要な問題については判断をしていくというようなことが適切に進んでいけるよう目指しておりますので、ぜひ、速やかな御審議をいただきまして、御理解をいただければありがたいというふうに思っております。
○長島(忠)委員 きょうはそのことについて深掘りする時間がないので。
 私は、政治家が制度とかそのことに謙虚な姿勢を示して国民を守らない限り、政治家の思惑やそのときの政権のあり方によってくるくる変わるようなことがあってはならないと思います。それを政治主導というのであるんだとしたら、日本は法治国家と言えないのではないかと私は個人的に思っていますので、そのことは、この法案を見直すなり出し直すなりされるのか、それともまた当初から練り直すのかを含めて、これからも議論をさせていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いしたいと思います。
 五人の大臣、欲張ったので、少しずつ短目に答弁をお願いしたいと思います。
 玄葉大臣にTPPについて端的にお聞きをしたいと思います。
 六月に交渉に参加をするかしないかを決められるということでありますけれども、日本全体においては、TPPに関するメリット、デメリットあるいは是非論をめぐって、大変大きな議論が起こっていると思うんです。
 そこで、玄葉大臣の基本的な考え方として、六月に交渉に参加をするかしないかを決める時点で、想定されるデメリットを国会なり国民に示した上で、ある意味、対策の方向について示される考えがあるのかどうか、そのことについてちょっとお聞かせをいただきたいと思います。
○玄葉国務大臣 今の長島委員の質問は、特にデメリットの方についてどのくらいお示しをするのか、こういうお話だというふうに思います。想定されるデメリットも当然示さなきゃいけないというふうに思います。
 ただ、これは、残念ながら交渉に参加していないものですから、交渉の結果、例えば農産物あるいは関税の問題であれば、場合によっては、除外とか例外というのはあり得るわけですよね。あるいは、例外の場合も、例えば十年にするのかとか十五年にということを考えるのかとかいろいろあるものですから、なかなか、明示的にお示しすることができるかという問題はあろうかというふうに思います。
 ただ、交渉に入るかどうかの判断前であっても、でき得る限り、外交の問題なので出せないものもありますけれども、情報提供させていただいて、国民の皆さんとしっかり議論する、国会でも議論するという必要があると思います。これは、農業分野に限らず、二十四の作業部会がございますから、非関税分野についてもそのようにさせていただきたいというふうに思っております。
○長島(忠)委員 今、二十四の項目にわたって検討されている。恐らく、交渉に当たっておられる役所の方、玄葉大臣あるいは総理のもとでは、ある意味、デメリットの姿というのはつかまれているんだと思うんですね、それを公表できるかどうかについては別ですけれども。ただ、国益あるいは国民の幸せを考えたときに、やはり正直に伝えることが大事だと思うんです。
 今、玄葉大臣は十年、十五年とおっしゃいましたけれども、では日本の農業の十年先の姿をどうしていくのか、例えば十年先の地方自治体のあり方をどうしていくのかというところを示すことも政府の責任であろうかと思うんですね。だから、そこにはやはりデメリットということに対する大きな不安があるわけですから、そこは、公表できるものについて公表して理解を深めていくという姿勢が大事なんだろうと思うんですけれども、改めて、六月までに。
○玄葉国務大臣 確かに、これはルールづくりでありますので、損得あると思います。その上で、子供たちに、将来世代に豊かさを引き継ぐために、交渉に入るのか入らないのかということを判断するということだと思います。
 想定されるであろうデメリットに対してどう対策を打つのか。特に農業の問題については、三月末に中間整理をし、六月に一定の方向性を出し、十月に財政措置も含めて計画をつくるということになっておりますので、そこは政府の責任としてそのようにさせていただきたいというふうに思っております。
○長島(忠)委員 総理は平成の開国とよく言っていますけれども、私は、日本は鎖国はしていないと思いますよ。開国していなかったら日本はこれだけの発展を遂げてこなかったわけですから、そこはやはり総理として言葉に慎重であるべきだと私は思うし、日本は決して鎖国をしてきたわけではないですし、改めて開国をするという言葉の意味は、私は理解できない一人です。だから、これからの新たな世界戦略ということであれば理解できますけれども、開国ということは、ちょっと言葉としては総理としては適切でないと思います。その辺も考えていただきたいな、そんなふうに思います。
 急ぎます。
 中野国家公安委員長においでいただいて、この前もちょっと議論をさせていただきたかったんですが、これだけ自然災害が続いて、ニュージーランドであれだけの災害が起きてとうとい人命が失われたことを考えると、大都市において直下型、しかも震源の浅い直下型地震が起こったときに、想定のできない被害、災害が起こる可能性を否定できなくなってきてしまった。
 そのときに私が一番心配なのは、災害からの救助とか災害からの復旧もさることながら、日本が平和であり過ぎたために、治安対策ということがとても心配なんです。そのことについて国家公安委員長としてどのようにお考えか、少しお聞かせをいただきたいなと思います。
○中野国務大臣 お答えいたします。
 非常時における治安対策、それ以外のことも含めて、新潟中越地震のときにも先生大変御苦労いただきましたが、そういう過去の事例もしっかりと教訓にしながら体制を整えているところでございます。
 特に警察では、災害やテロの発生など非常時に備えて、日ごろから関係機関と連携して実践的な訓練を実施するとともに、各種装備、資機材の整備、充実を図っているものと認識をいたしております。
 また、大規模災害が発生したような場合は、速やかに指揮体制を確立し、情報収集を行うとともに、必要に応じ広域緊急援助隊、機動隊等を派遣し、関係機関等と連携して救出、救助や避難誘導等を実施しているものであります。先般のニュージーランドの件につきましても、発生のほとんど直後に、警視庁を中心にして救援態勢が整い、ニュージーランド政府からの要請があれば即座に対応できるというふうに即日準備をさせていただきました。
 また、新燃岳、鳥インフルエンザ等々起こっておりますが、その都度、それぞれの地元の県警に対策本部を設けて、自治体と協力しながら、治安も含めまして、緊急の態勢をとれるように常に体制を整え、かつ、現在、それらを折に触れて実行しているところでございます。
 今後とも努力をしてまいりたいと思います。
○長島(忠)委員 幸いにして、日本の災害でそれほど大きな暴動が起こったとか略奪が起こったとかいうところはないんですが、残念ながら、海外の被災地ではかなり大きな略奪あるいはいろいろな事件が起きているという報道が実はなされています。
 私は、大都会で災害が起きたときに、これだけ居住者でない人たちがいっぱいいる、そして海外の方もそこにおられるということを考えると、その人たちを本当に災害のときにどう誘導できるのか、どう情報を伝えることができるのかというのは、やはり初期の三日間にかかってくると思うんです。それをきちんと抑え切れないと、恐らく町として暴徒化した人たちを食いとめることはできなくなってしまうのではないかなと思うんです。
 今私が心配をしているのは、残念ながら日本の警察あるいは自衛隊は多分そこに治安対策で出るわけにいかないでしょうから、そこのところを守る人たちは、情報を伝える役割を担う行政職員であったり、ある意味、NPOの団体であったりしなければいけないんだろうと思うんですが、その人たちにどれだけ責任を持って重い情報を、信頼を置ける情報を伝えてあげることができるのかというのがやはり大きな一点だと思うんです。情報の錯綜で暴動が起きることもあると思うんです。その辺はぜひお考えをいただきたいと思うんです。
 事例を話します。
 うちは山古志で、小さいんです、小さな村です。村を空っぽにしたんです、残念ながら。そうしたら、避難所に朝たった一人、こういう情報を漏らしました、村に人が入っていると。その情報が次の人に伝わったときには、村に泥棒が入っていると。夕方には、村じゅうを泥棒の集団が襲っていると。これがやはり怖いんです。
 だから、そこのところを大都会で起こったときにどうやって防ぐことができるのか、そのことによって略奪や暴動が起きないかと心配なんです。その対策について、お考えがあったら少しお聞かせをいただきたい。
○中野国務大臣 御体験に基づく大変貴重な御意見だと思います。
 それぞれ関係機関と、これは警察だけではできません、むしろ、民間団体、いろいろな方々の御協力、それが相まってその目的を達成できると思いますし、特に治安は、民間の協力は大変大きな意味を持っていると思います。よって、情報交換でありますとか、日ごろからのマニュアルの作成と訓練でありますとか、それらのことについて十分意を用いて今後とも充実をさせていきたいというふうに思います。
○長島(忠)委員 そこで、地方に行けば消防団が結構充実をしていて、情報伝達の役割を担ってくれたり、婦人会が担ってくれたりします。東京でやはりそういったものを、今消防団を充実しろと言ってもなかなか難しいでしょうから、NPOに、ボランティア団体にある意味権限を与えることによって情報を伝える、そして情報を収集してもらうということも早急に検討していただきたい項目だと思いますので、ぜひよろしくお願いをしたいと思います。そのことについてはまた改めて議論をさせていただければありがたいかなと思います。
 蓮舫大臣にお越しをいただいておりまして、本当は障害者のことについて少しお聞きをしたかったんですが、蓮舫大臣を見ると、聞きにくいことからまず聞きますね。
 通告はしていないんですが、制度仕分けの中で、政府内で制度仕分けについて批判をされている方がいましたけれども、そのことについて少し感想を聞かせてください。
○蓮舫国務大臣 これまでいろいろな、事業仕分けあるいは特別会計の制度仕分け、先般は規制仕分けを行ってまいりました。
 仕分けの形というのは必ずしもかちっと決まったものではなくて、いろいろな御意見をいただきまして、それが批判的な内容なのかどうなのか、とらえ方によると思いますけれども、それに対してもっとよくできるという御意見もいただいておりますので、その御意見も甘んじて真摯に受けとめながら、次の仕分けを行うときにはより発展した内容の形にしていきたいと前向きにとらえているところでございます。
○長島(忠)委員 蓮舫大臣、あの仕分けの中で、私も農業者ですから、もしお答えできたらでいいんですが、あの問題は多分農地法にかかわる問題だと思うんですね。農地の形状でないところで、農産物をつくるから農地として認めよという仕分けを蓮舫大臣はなされたんだと思うんです。
 逆の例を言いますけれども、蓮舫大臣、このことはどう考えますか。例えば、農地を使って食料品ではないものを生産している、農地の形状は保っている、それは、蓮舫大臣、仕分けをするとしたら農地として仕分けますか、どうしますか。
○蓮舫国務大臣 農地法の精神でいいますと、食料を栽培している、肥料を使って耕しているという基本的な精神がありますので、その農地の上で食べ物でないものをつくったときにそこを農地として認めていくのは、やはり転用した方がいいのではないのかなと今直観的に思うところです。
○長島(忠)委員 この前の仕分けは形状にこだわった農産物。私の地元でもあるんですね。なぜかというと、ニシキゴイを生産しているんです。あれは農地を使いながら農産物ではないんです。そういったものがあるんです。ぜひ、仕分けられるんだったら、そういった逆の形状のものもきちんと仕分けて指針を示していただければと。
 ただし、農地法というのは非常に重いものだと私は受けとめています。それは、我々が日本の国土を守るため、あるいは先祖から伝わったものを守るためになくてはならない法律だと思っておりますから、そこを尊重しながら仕分けてほしいんですが、その逆の場合もあるということを考えながら仕分け人の方には仕分けをしていただけたらありがたいなと思うんです。
 与謝野大臣にもおいでをいただいていますので。
 子育て支援策について、この前の大臣所信の中で二行しかなかったので、私はとても寂しい思いがしているんです。日本の今の国家で何が一番大切かといったら、私は子育てのことだと思うんです。それも、少子化、少子化と言っているけれども、家族で子供を持つ喜びだとか、家族で支え合う喜びをこの国の中でどう伝えていくかということだと思うんです。ですから、あの二行の中で伝わってこなかったものを、大臣からもしお考えがあったらお聞かせいただきたいと思います。
○与謝野国務大臣 昨年一月に策定いたしました子ども・子育てビジョンに基づきまして、安心して子供を産み、育て、さらに仕事と家庭を両立させることができる環境を整備していくため、子ども手当の支給などとともに保育所待機児童の解消や放課後児童対策の拡充など、バランスのとれた総合的な子育て支援策を推進してまいりたいと思っております。
 それと同時に、このシステムにおいては、幼保の関係団体や地方団体など関係者の参画を得て、現在、ワーキングチームにおいて検討を進めているところでございます。子ども・子育て新システムは社会保障改革の中でも優先課題であると認識しており、社会保障改革の検討スケジュールに合わせ早期に政府として成案が得られるよう、地方団体を初めとする関係者の合意形成に注力をしたいと思っております。
○長島(忠)委員 そのワーキングチームの取りまとめがいつになるのか定かではないんですけれども、今大臣からお答えをいただいたことは、今まで結構私もお聞かせをいただきました。
 ちょっと時間がないので、今、日本の施策の中で、子育てする環境だとか、教育の環境だとか、そして働きに行きながら子供を育てられる環境というのは非常に大切だと思うんですが、それ以前の問題として、私は、家族できずなを深められる環境というものをやはり持つべきだと思うんです。戦後、ずっと核家族が続いたために家族が分散化をしてしまったところの中で、少しそのことが希薄になってきているんだと私は思うんです。
 与謝野大臣だったらここは思い切って、多世代同居をする、見守り、それは子育てだけではなくて介護の部分も見守り合える多世代同居に対して大きな支援をしましょう、そういった大きな発想の転換をしないと、少子化の総合的対策にならないんだと私は思うんです。
 おじいちゃん、おばあちゃんが子育てをすることに関して、地方では非常に大きな役割を果たしているわけです。逆に言ったら、同居することによって、おじいちゃん、おばあちゃんが仕事をしながら少しずつ老いられていく段階をともに過ごしていくというよさがあるわけです。そこの日本の美徳を今の少子化対策の中に入れていかない限り、幾ら制度が充実しようが、施設が充実しようが、少子化対策の根本にはならないと私は思うんです。
 一つ例を言います。うちの娘の話をしますよ。そんなにいい子じゃなかったんですよ。ところが、嫁に行きましたよ。子供を産みましたよ。保育器の中に入っていたんですよ。看護師さんが幾らあやしても泣きやまないんですよ。ところが、うちの娘が行って保育器の中に手を入れて、手が触れた途端に子供が泣きやんだんですよ。それで、母親になる喜びというか、家族の大切さということを肌で感じたんですよ。
 うちの娘でさえそうなので、そういったものをぜひ伝える少子化対策を練っていただきたいな、私はそう思うんです。だから、少し、制度から心のこもったところへ少子化対策を切りかえてほしいなと私は思っていますので、そのことを受けとめていただきたいと思います。
 時間があったら、蓮舫大臣に障害者のことについてちょっとお聞かせをいただきたいんです。
 というのは、問題意識はいろいろ違うかもわかりません。この前、話題になった東京マラソンが行われました。東京マラソンの優勝賞金、障害者の部門と健常者の部門で二十倍以上差があるんですよ。だから、これはやはり政府として、障害者に対してきちんと思いを厚くしない限り解決しない問題だと思うんです。そのことについて少し。
○蓮舫国務大臣 大変さまざまな感動を生んだ東京マラソンでございますが、先生御指摘のとおり、健常者の優勝賞金が八百万円、それに対して障害者の方の優勝賞金が二十万円。やはりこれは余りにも差があるのではないか、私も全くそのように思っております。
 実は、これは私どもが決めることではなくて東京都が決めることで、東京都が運営を任しておる東京マラソン財団に聞き取りをさせていただいたんですが、例えば世界の主要なマラソンを模した、ニューヨークシティーマラソンでは一般参加者の優勝賞金が十三万ドル、車いすマラソンは五千ドル、これをまねたということではあるんですけれども、こういうことをまねることが本当にいいんだろうかというのは率直なところで思っております。
 政府としては、今回の通常国会に障害者基本法の改正案を出させていただきたいと思います。障害を理由として差別されることが、これはスポーツにおいても通常生活においてもあってはならない、その思いを基本法には盛り込ませていただきたいと考えているところでございます。
○長島(忠)委員 大変ありがとうございました。時間がない中、大臣に御協力をいただきました。
 これから少し矢を強くしながら議論をしてまいりたいと思いますので、どうぞよろしくお願いをいたします。
○荒井委員長 次に、中川秀直君。
○中川(秀)委員 委員長初め委員同僚各位に、昨年委員会で御協力いただいた天下りに関する予備的調査、御報告も政府からいただきました。お礼を申し上げたいと存じます。
 その問題については、予算委員会、またこの委員会で同僚議員からもいろいろな御質問をいただいておりますので、私は、内閣の重要政策、国民生活の安定向上に関する経済問題について、一点に絞って、きょうは与謝野国務大臣と意見を交わさせていただきたいと思っております。余り質問通告していないので、大項目だけでございますから、その点はお許し願いたいと思いますが、私も所信を申し上げながら、御答弁するのは大変かもしれないが、余り細かいことよりも基本的な方針についての意見を交わしたい、こう考えますので、よろしくお願いをいたします。
 まず、三月四日の参議院の予算委員会で、大臣、あなたは、なぜ事業仕分け人を中国文化大革命のときの紅衛兵に例えたのかという質問に対して、事業仕分けはミクロ的には正しいけれども、そのミクロ的な作業がマクロ政策と整合的でなければならないということを言われましたね。
 私は、それは間違っているとは思いませんが、ただ、残念ながら、与謝野大臣こそ、今までミクロ的な作業の職人のような練達な御意見を言われたと思いますが、しかし、マクロ的な面では幾つか間違いをされてきたのではないか、そんなふうに考えているのでございます。
 つまり、ミクロの増税ということについて職人のような御主張をずっとされてこられた、それは私なりの受けとめをさせていただいているんですが、常に、まず増税ありき、そういうことで、結局、マクロの経済政策運営、これについては幾つかの間違いをされているのではないかということを感じます。
 そこでお尋ねなんですが、一月二十四日、経済演説で、あなたは、「二年余り前に発生したいわゆるリーマン・ショックにより、世界は金融・経済危機に陥り、日本経済も景気、雇用の大幅な悪化を経験しました。」というところから経済演説を始められましたね。しかし、このリーマン・ショックのときにあなたはたしか経済財政政策担当大臣でいらっしゃいました。そして、そのリーマン・ショックのときに、たしか、リーマン・ショックをハチに刺されたようなものと言っておられました。そんなことがありましたね。
 私は、ことし国会冒頭の経済演説は、まず、リーマン・ショックをハチに刺されたようなものと見誤ったことの不明を恥じるところからお話を始めるべきだったのではないか、厳しいですが、そんなふうに思います。
 二〇〇八年の九月に、あなたは、リーマン・ショックの影響について判断を誤ったんでしょうか。そして、その反省はないんでしょうか。いかがですか。
○与謝野国務大臣 リーマン・ショックは、一連のアメリカの証券会社等の倒産あるいは連邦準備による救済、いろいろな中で起きた、世界じゅうの人が予想しなかった倒産です。恐らく、専門家の間では、リーマンのような大きい金融機関が倒れることを放置することは、アメリカ政府としてはないだろうということをみんな考えていた。
 実は、リーマンが倒れたということは、その後の世界経済、アメリカ経済、日本経済に大変大きな影響を与えました。幸いにして、日本はリーマンに対する債権はほどほどにしか持っておりませんでしたから、リーマンの倒産による直接的な被害というのは一兆円は行っていない。しかしながら、リーマンが倒産することによる銀行間の不信の増大、金融のコントラクション、こういうことによって、やはり世界全体が経済が縮小の方向に向かった、その結果、日本の輸出は一瞬にして半減した、これは事実でございます。
 私がハチに刺された程度と言うのは、株式市場、債券市場等がパニックに陥って逆の方向に走り出さないようにあらかじめ申し上げた言葉であります。
○中川(秀)委員 今いろいろお話がございましたが、結局、経済財政担当大臣、つまり、財政だけではなくて経済担当大臣でもある。そうすると、銀行間の取引の縮小とか、貿易が一瞬に半減したとか、それだけの影響が現実にあったわけですね。それに対して、経済担当大臣として、ハチに刺された程度と言われたということは、安心を与えるためだけでは済まない。やはり私は、そこはあえて指摘を申し上げますが、もっと正しいことを言わなければいけなかったのではないのか、そういうふうに思います。それだけは、後世きょうの議論も歴史家が検証してくださるでしょうから、申し上げておきたいと思います。
 つまり、担当大臣の言葉が信頼できないところに問題がむしろ生じてしまうわけで、与謝野大臣が何を言っても、その言葉に対してやはり信頼がない、あるいは責任がない、言い逃ればかりしているととられたら、そんなことで国民に、経済政策に対する協力あるいは財政政策に対する協力、あるいは今後の増税は避けられないんだという大臣の主張、これに対する理解はなかなか得られにくいのではないか、私はそう思います。
 また、あなたは、二月四日の予算委員会で、リーマン・ショック以後の各国の政策、特にスウェーデンの中央銀行の政策評価を問われまして、「インフレを当てにして政治をやってはいけない、」そういう答弁をなさいました。私は、ちょっと問題のすりかえではないかと思いますが。つまり、リーマン・ショックの重大性についての事実認識を誤っただけではなくて、対処方法についてもちょっと認識に問題があるのではないか、私はそういうふうに感じています。
 そこで聞くわけですが、それはどういうことかというと、リーマン・ショック以後、もうデータはちゃんと確認してありますから結構でございますが、ベースマネーをアメリカは最大で大体二・三倍にいたしました。これはあなたも御案内のとおりだと思います。英国は二・四倍、スイスは二・八倍、スウェーデンは四・五倍にふやしているんですね。
 例えばアメリカは、一千兆円の経済で八十数兆円ある意味ではドル通貨をむしろふやしているわけであります。日本は、その規模で言えば四十兆円ぐらいしなければいけないのかもしれませんが、せいぜい数兆円という決定に至っていました。結果として、ベースマネー、さっき言った米国で二・三倍、英国二・四倍、スイス二・八倍、スウェーデン四・五倍に対して、日本は〇・一倍、一割しかふやしていないわけですよ。
 私はそこでお尋ねしますが、アメリカ、イギリス、スイス、スウェーデン、こういう国々の金融政策は、あなたの言うところのインフレを当てにした政策であり、これは悪魔の政策なんでしょうか。どうでしょうか。
○与謝野国務大臣 先生の経済政策の決定的な間違いというのは、日銀の金融政策が発動されれば何でも可能だ、そう思っておられるところでございます。
 リーマン・ショック以降の日本銀行の行動は、いわゆる日本銀行が伝統的にとってきた行動に加えて、CPの購入あるいはREITの購入、株式の購入等々、非伝統的な政策も行っておりまして、マネタリーポリシーとしては、私は、日銀は精いっぱいやったと思っております。
○中川(秀)委員 これも後世いろいろ歴史家がちゃんと検証してくれると思いますが、私は何も、日銀の経済政策一本でこういう経済不況、この打開をしろと申し上げたつもりは一度もございません。
 あなたは今答えていないんですけれども、伝統的な政策に加えて非伝統的な政策を少しやったと。しかし、だれが見たってツーリトル・ツーレート。さっき言ったように規模も全然違うわけですよ。二・八倍とか二・四倍とか。こっちは〇・一倍、一割しかしていない。それについて、外国は悪魔的な政策なんですかと聞いているんですが、あなたは答えていただけません。
 これも答えられないんだろうとは思いますけれども、例えば、リーマン・ショック以降、スウェーデンの国立銀行、よくあなたはその例を出すわけですが、これは、ゼロ金利と量的緩和政策をとってバランスシートの規模は三倍以上にしています。二〇〇九年の四月から十一月までにマイナスになった消費者物価指数は、二〇一〇年の二月、一・二%とインフレ目標の範囲に戻っています。今でもそんな水準で維持されています。これも悪魔的な手法なんですか。悪魔的な手法なのかどうか答えてください。
○与謝野国務大臣 先生が引用される諸外国の例は、ほとんど日本には適用できない例ばかりでございます。
 現実的に、リーマン・ショック以降、金融市場がどうであったかといえば、常に金余りの状態であった。しかも、日銀の短期金利の誘導もゼロを目指していましたし、量的緩和もやりましたし、日銀の当座には常に大きなお金が積まれていた。長期金利は一・一%―一・五%の間を動いていたということで、日本経済全体として、ベースマネーであろうが何のお金であろうが潤沢にそこに実は存在したのであって、お金の不足が日本経済の回復をおくらせたという議論は多分成り立たないんだろうと思っております。
○中川(秀)委員 これについてもさんざん、いろいろな議論があります。大学等の経済学で実証的な議論として行われているいろいろな原則、マンデル・フレミングとかいろいろな学説があります、実証もありますが。そういう中でこれはもう結論が出ていることで、世界基準になっている政策について、あなたは、日本では適用できない、金余りであると。これは大体、日銀も言っていることですが、そんなことじゃないんですよ。
 つまり、ツーリトル・ツーレートでない方法でやれば、もっともっと資金も潤沢に供給をされ、現実に供給され、深刻なこのデフレは終結するんです。私は、あなたがそういうことばかり言っているから、どこまで真剣にデフレを直そうとしているのか、疑問が浮かんでくるわけであります。
 そこで、幾つか尋ねます。
 平成二十二年の十一月九日の衆議院予算委員会で、大臣の前任者であり、また同じ選挙区でもある海江田経済財政政策担当大臣が明確に、平成二十二年度中に物価、物価の中でもGDPデフレーター、こういう言い方を前大臣はしましたが、これを一%からの上昇、つまり、GDPデフレーターを一%以上の上昇にして、それを持続的に引き続いて、そしてデフレ脱却という宣言を二十二年度中に、つまりこの三月までに出したいと述べているわけです。これが去年の十一月の予算委員会の民主党政権の担当大臣の答弁でありました。しかも、この「持続的に引き続き、」というのは、一年以上引き続いてそういう状態にして、それをデフレ脱却という形にしたい、こういうふうに言われたわけであります。海江田さんは現在も菅政権の経済産業大臣ですが、認識が違うと閣内不一致になりますけれども。
 そこで、確認したいんですが、あなたは、一月二十四日の経済演説で、「平成二十三年度中に消費者物価上昇率をプラスにし、その後、速やかに安定的な物価上昇を実現し、デフレを終結させることを目指します。」と今国会の冒頭の経済演説で言われましたね。
 そこで、さっき申し上げた、つまり、海江田大臣が昨年の十一月九日の予算委員会で答弁された、GDPデフレーターを今年度中、三月までに一%からの上昇にして、それを持続的に引き続いて、そしてデフレ脱却という宣言を出したいというこのデフレ脱却の判定の基準、これはあなたのデフレ終結の基準と同じである、それでよろしいですね。
○与謝野国務大臣 私は私の演説をやったので、海江田さんの考え方は海江田さんに聞いていただかなければなりません。
○中川(秀)委員 しかし、政府というのは引き継いでいるわけですから。あなたの前任者の経済財政政策担当大臣、同じ菅政権ですよ。そして、今あなたも菅政権の経済財政担当大臣ですよ。それはやはり同じ考え方でやってもらわないと。しかも、海江田さんは今経済産業大臣ですよ。発言が違えば閣内不一致になるじゃないですか。だから、同じですねと確認したわけです。
 では、あなたが経済演説で言った安定的な物価上昇を実現するという意味ですが、これは、GDPデフレーターを一%程度、一年以上上昇させるという理解でいいんですか。
○与謝野国務大臣 先生御承知のように、物価というものは、企業物価、消費者物価、消費者物価の中で生鮮食料品を抜いた物価、あるいはコアコアという石油製品等を除いた物価、いろいろな物価というものがありますが、そういうものを何とかゼロないしはプラスの水準に持っていこうというのが我々の考え方であります。
○中川(秀)委員 結局、海江田大臣とは違うということですね。海江田大臣は、全体で、コアコアまでおっしゃいましたからそこは余りこだわりませんけれども、もっと明確に、GDPデフレーター、一%程度、一年以上上昇させる、そういうデフレの定義をなさったわけでありますが、あなたは、ただゼロないしプラスと。
 海江田前大臣が経済産業大臣として今閣内にいらっしゃる、あるいは前大臣としてそういうことを昨年の十一月の予算委員会で言った、これをもう修正されたと言っていいと思いますね。
 結局、経済演説は「デフレを終結させることを目指します。」とありますが、これは平成二十三年度中にデフレを終結させるという意味でおっしゃったようですが、今申し上げたことについて、いかがなんですか。
○与謝野国務大臣 先生はGDPデフレーターについて御関心がおありだと思いますので、二十三年度のGDPデフレーターの変化率の見通しは、マイナス〇・五%でございます。
○中川(秀)委員 海江田大臣の言われたことは、ともかく今年度中にこれを一%程度からの上昇にしたいと。つまり、これは実現できない。今、与謝野大臣は、二十三年度の変化率もマイナス〇・五%だと。二十三年度中にデフレから脱却させるということはできないということを、経済演説と違うことを今あなたは答弁しているじゃありませんか。
○与謝野国務大臣 これは理論家にお聞きになった方がいいと思いますけれども、物価水準とGDPデフレーターとは若干違うものであります。
○中川(秀)委員 いずれにしても、内閣としてこれはきちんと統一した見解を出してもらわないと、説得力がありませんね。前大臣そして現経済産業大臣のおっしゃったこと、おっしゃっていることとあなたの、今経済財政担当大臣、顔ぶれは変わったけれども、同じ総理の内閣で全く違う、しかも実績が全然違う。前大臣が言ったことも、来年度も、この春以降もマイナス〇・五%だと。そんなことで「デフレを終結させることを目指します。」などという演説をあなたはなさっている。
 では、さらに伺いますが、あなたが増税のよりどころとする税法の附則百四条、これは、「法制上の措置を講ずる」とか、そういういろいろなことが書かれているところですが、「経済状況を好転させることを前提として、」と明記しております。この前提条件にはデフレの終結は含まれるのですか。
○与謝野国務大臣 百四条のお話だと思いますけれども、これは、デフレという言葉は使っておりません。
 そこで、あの百四条に書いてある経済という言葉をどう解釈すべきかということで、今論文をつくっております。それは、消費税を増税した場合、消費者の心理に対する影響、消費者の行動に対する影響、マクロ経済的な影響、そういうものをすべて研究した上で、経済の回復を待ってということをどういうふうに解釈するかということは量的、質的に御提示できると思います。
○中川(秀)委員 あなたは、平成二十一年の一月二十六日の参議院の予算委員会、つまり一昨年の予算委員会ですが、経済状況の好転について、こう答えておられますね。当時は違うお立場ではいらっしゃったけれども。一説は潜在成長力を考えたらどうかとかいろいろな説があったけれども、やはり税制改正をするときはすぐれて総合的な政治判断、総合的な経済状況の判断によるということであって、細かい数字ももちろん必要ですけれども、この数字に依拠するというよりは政治としての大きな判断、これは景気回復であって消費税をお願いすることができるという政治的、経済的判断というものが基礎になっていると思っています、こう答えておられます。覚えておられると思います。
 この政治的判断、政治としての大きな判断というのは何なんでしょうか。今の御答弁なら、量としても、数字としても、経済状況の好転の基準というものを何か示せるという御答弁に聞こえましたが、前には違うことをお答えになっています。前の答弁だと、何の基準もなく、政治的状況を見てやってしまえということにとれますが、今の御答弁はちょっと違いますけれども、そこをはっきりしてください。
○与謝野国務大臣 最初の部分、よく聞こえなかったので、少し間違った答弁になるかもしれませんが。
 結局は、税をどうするかというのは、最終的には政治家の総合判断であると思っております。しかし、その総合的な判断をする前に、これは消費税に限らず、所得税、法人税等主要な税制を変えた場合国民の生活、国民の経済にどういう影響があるのかということはやはり分析、解析をしておかなければならないと思っております。
 したがいまして、今回も、税・社会保障一体改革を行うに当たっては、やはり、税が変化した場合、特に消費税が変化した場合国民の生活、経済にどういう影響を及ぼすかということは量的、質的に検討していかなければならない。しかし、税をどうするかということは、すぐれて政治の判断でございまして、最終的には、政治家の判断、決断によるものだと私は思っております。
○中川(秀)委員 それでは、ちょっと聞き方を国民生活へと変えますが、国民生活への影響を質的、量的に判断しなきゃいけないということですが、国民生活への影響を質的、量的にというのはもう一つイメージが、経済理論でいうとわかるようなわからないような説明なんですよ。大ざっぱ過ぎるんです。
 そこで、あなた自身が今までやったことの中で、もう少し具体的に、経済学として、経済政策として確認をさせていただきます。
 二十年の十二月の二十四日、つまり、もう三年前になりましょうか、あなたはまだ経済財政担当大臣でいらっしゃった。そのときに閣議決定をした中期プログラムがあります。持続可能な社会保障構築とその安定財源確保に向けた中期プログラム、これは大臣が担当されたものですよ。
 この中に「経済状況の好転後に実施する税制抜本改革の三原則」というのがうたわれています。御担当だったから覚えていると思いますが。これは、現在あなたが進めようとしている税制抜本改革の原則なんでしょうか。
 三原則の中の原則の二という中に、もっと経済政策そのもののコアのところなんですが、「改革の実施に当たっては、景気回復過程の状況と国際経済の動向等を見極め、潜在成長率の発揮が見込まれる段階に達しているかなどを判断基準」としているんです。原則の第二。これはあなたが直接担当されたんですよ。文書に書いているんですよ。
 ここにある「潜在成長率の発揮が見込まれる段階に達しているかなどを判断基準」、これは現在も有効な判断基準なのかどうか、これをお伺いします。
○与謝野国務大臣 もちろん、そうでございます。
○中川(秀)委員 これは今、明確な御答弁をいただいたと思います。
 では、当時の経済財政諮問会議、当時は経済財政諮問会議があったんですよ。担当大臣はあなたですね。この経済財政諮問会議で配付された中期プログラム関連経済財政諮問会議有識者議員提出資料等には、潜在成長率到達点という考え方が出ているんです。そして、この潜在成長率到達点というのは、デフレギャップが最大となる点と一致するんです。これも経済学の常識であります。そして、過去の平均値でずっと見ると、この一致点というのは景気の谷のちょうど一年後なんですよ。これは経済学を研究している人だったら皆わかることです。つまり、デフレギャップが最大でも増税できるということになるんです、理屈は。
 もう一回言いますと、さっきも、潜在成長率到達点というものが見込まれる、今度もそれは原則になるとおっしゃったが、その到達点というものは、デフレギャップが最大になる点と現実には一致するんです。しかも、それは大体景気の谷の一年後なんです。これは恐らく、私もここで言う以上は外の批判もちゃんと受ける覚悟で申し上げているから、経済学をやっている者ならわかります。そういうことになると、デフレギャップが最大でも増税できるということになります。
 そこでお尋ねですが、この潜在成長率到達点、これは税法の附則百四条にある経済状況の好転を判断する際の基準となるんでしょうか。
○与謝野国務大臣 政治の判断というのは、ある種の政治家の総合判断であって、税法、百四条の方は景気の回復を待ってと書いてありまして、どういう観点から判断されるんだろうと。
 これはやはり財政の状況あるいは税制の抜本改革が総合的に国民の生活や国民の経済にどのような影響を与えるかということを考えるので、余り、学問的な思考というよりは、実際上あるいは実務上の難しい判断であるけれども、判断として判断が存在するんだろうと私は思っております。
○中川(秀)委員 二十年の十二月に担当大臣として閣議決定した中期プログラムに三原則を掲げて、「潜在成長率の発揮が見込まれる」、そういう判断基準までうたわれた。それは今度の判断基準にも有効な判断基準だと御答弁になった。しかし、詰めていくと、結局何だかわからない、そういう御答弁のような気がいたしますね。
 それでは、現在の景気の判断において、百四条に定める経済状況の好転の条件を満たしているとお考えですか、政治的な判断として。
○与謝野国務大臣 下振れリスクは多数存在いたしますが、ディフュージョンインデックスあるいはその他の経済統計を見てみますと、横ばいながら少しずつ明るい兆しが見えてきたというのが私の印象でございます。
○中川(秀)委員 それは発表される月例経済報告の繰り返しにしかすぎないので、私の直接的な、では税法の附則百四条に定める経済状況の好転の条件を満たしているのかという御質問には全然お答えになっていませんね。
 あなたは、二月の十八日の夜、BSフジの番組で、社会保障と税の一体改革に関連して、消費税率一七%への引き上げを提言している経済団体、たしか同友会だったと思いますが、その案に対して、ちょっと高過ぎるというか、企業としての責任を逃げている感じがすると指摘したと報道されております。あなたは何を根拠にちょっと高過ぎると言っているのか、企業としての責任を逃げているというのは何を意味しているのか。
○与謝野国務大臣 税というのは、机の上で計算するのはとても簡単ですけれども、税の提案をするということ自体相当な作業でありますし、その案を国民に理解していただくというのはさらに難しい作業であるわけでございます。
 したがいまして、どんな案であれ、政治的にこなせるかどうか、政治的に消化できるかということも極めて大事な観点であって、ただこれだけ必要だからこれだけにしますということだけでは済まないものを含んでいる、私はそういう点を申し上げたわけでございます。
○中川(秀)委員 再び経済演説に戻りますが、一月の経済演説で、あなたは二〇〇八年九月のリーマン・ショックから始めたわけですけれども、先ほどこれについては触れましたが、もう一つ、私は、あなたがこの経済演説で語るべきは、なぜ日本はリーマン・ショックが起こるその前の二〇〇七年の十月に景気の山を越えてしまったのか、迎えてしまったのか、そこから語るべきだったのではないかと思いますよ。
 リーマン・ショックが起きるよりももっと前に日本経済はもう失速、つまり不況の方へ進んでいってしまったわけです。山は二〇〇七年の十月です。なぜ二〇〇七年の十月に景気の山を越えてしまったのかであります。これは、日銀の政策が原因でないとしたら、一体何が原因なんでしょうか。
 このことは、二〇〇六年三月、ちょうどあなたは小泉内閣の経済財政担当大臣でありました。私は自民党の政務調査会長でありました。総理も、そして私も官房長官も、日銀の政策転換はまだ早いという判断で、そういう答弁をいろいろしておりました。私ももちろん、党の方の立場でしたが、そういうことを言っておりました。
 しかし、あなたは、二〇〇六年の三月、日銀が量的緩和をやめたとき、解除したとき小泉政権の経済財政政策担当大臣だったんですが、あのとき消費者物価は安定的にゼロ以上になってはいなかったわけです。つまり、コアコアだけではなくて、普通の消費者物価も安定的にゼロ以上、プラスにはなっていなかった。だから私は量的緩和の解除は早過ぎると考えました。しかし、あなたは、日銀の量的緩和をやめる、その解除に賛成をしたんですね。
 私は、その前の速水さんのときにはちょうど官房長官でしたが、宮沢大蔵大臣でした。そして、その当時は経済企画庁もありました。政府側は、日銀の政策委員会でゼロ金利解除について反対の意見を言いました。
 このとき、二〇〇六年の三月の量的緩和をやめたときはあなたが担当大臣だったんですが、これにむしろあなたは賛成されたわけですね。日銀の量的緩和をやめる、これに賛成なさった。私は、これがもう最大の政策判断ミスだったと思います。
 あなたには、そういうことは間違いだったという反省はありませんか。
○与謝野国務大臣 全然私は間違っていないと思っています。
 日本の国のように、経済が成熟した社会、それから期待収益率が高い投資分野のない社会、こういうところで量的緩和をしてどのような効果が発生するかということを考えれば、答えは一目瞭然であって、金利をいじることも量的緩和をいじることも実は経済に全く影響がないと言ってもいいほど影響がない、これは厳然たる事実だと私は思っております。
○中川(秀)委員 金融政策そのものについて全く理解をしていらっしゃらないような気がしますね。これは二〇〇八年の大学入試センターのセンター試験の問題ですよ。一般的に中央銀行が行える政策として最も適当なもの。正解は、不況期に市中銀行から国債を買い入れる。つまり量的緩和をやる。これはセンター試験の出題問題ですよ。
 常識なんであって、さっきの点でいうと、日銀が量的緩和をやめた二〇〇六年の三月以前、この五カ月間の平均インフレ率はゼロ%だった。ゼロ、マイナスだった。日銀もあなたも、物価上昇率ゼロ%のデフレターゲティング、そういうポリシーを確固として、頑固に持っているとしか私は言いようがありませんね。
 そして、もう一つ言えば、この二〇〇六年三月に日銀量的緩和政策をやめたことと、さらに同じ年の七月、〇・二五%、そして翌年二月、つまり半年後ぐらいですか、誘導金利をさらに〇・二五%、合計、合わせて〇・五%、金利を日銀は上げたわけです。そして、二〇〇七年の十月、リーマン・ショックよりもはるか前に日本は景気の山を迎えてしまった、そういうことです。
 所得の低い勤労者世帯の所得も、二〇〇六年前後までは減少して、ようやく上がり始めた。二〇〇六年の正月ぐらいまでは減少していたのが上がり始めた。そこで日銀の金融政策が、今言ったように、三回にわたって転換されちゃった。そして、二〇〇七年の十月に景気の山を迎えてしまった。
 雇用も、百万人ぐらい小泉時代はふえました。正社員の数も、二〇〇五年から二〇〇七年にかけてようやく増加につながった。そこで二〇〇七年の十月に景気の山を迎えてしまったんです。
 明らかに、二〇〇六年から二〇〇七年にかけて政策判断ミスがあった。当時の経済財政運営の中枢にいたあなたの責任は重いとしか言いようがないと私は思います。
 増税に関するあなたの認識も少し確認したいんですが、ロイターのインタビューで、三月、デフレをどう定義するかわからないが、消費税が上がると物価は上昇する、物の値段は上がるとあなたはお答えになっていますが、デフレというのを一体どう定義しているんでしょうか。毎年数%ずつ消費税を上げることで、物価は上がった、デフレは克服した、そんなことは言えるんでしょうか。私は、むしろデフレ下の消費税増税は結果的にさらなる物価下落圧力になると考えています。むしろそのリスクが強い。だから税収は上がらない。
 一九九一年度、今からもう二十年ぐらい前になりますね。GDP四百七十四兆。二〇〇九年度、四百七十四兆。名目成長率が上がらないと、こんな、十八年間も増税しても税収なんか上がりませんよ。このことをあなたは認めるんですか、認めないんですか。
○与謝野国務大臣 私は、かねてから、中川先生の経済政策はやや日本銀行に期待し過ぎではないかと実は思っております。日本銀行は、やれることは知れておりまして、それが日本経済を救うような万能の武器を持っているわけではないと思っております。
 実は、日本の経済は金融が問題なのではなくて、実際の物づくりの能力あるいは提供できるサービスの能力とかいう、やはり経済の本質的部分の実力の低下というものが日本の経済の最大の問題であって、これをすべて日本銀行の金融政策等々に押しつけるのは多分間違っているんだろうと私は思っております。
○中川(秀)委員 驚きました。私は全く見解を異にしますね。今の答弁で、どれだけ逆に、経済をずっとやってきた人たち、あるいは経営者も含め、がっくりされたのかわからないと思いますね。
 それでは、なぜこんなに各国の中央銀行が、ベースマネーも含め量的緩和政策。しょせんは、例えば為替だって同じですよ。円高とデフレというのは同根です。一国が一千兆円の経済で八十兆円も量的緩和をやる、通貨政策をやる。一方は数兆円、二、三兆円しかやらない。一ドル百十円が八十円になるのは当たり前です。そういう金融政策の重要性について全くあなたは理解していないとしか言いようがありませんね。
 そこで、もう時間がありませんから、最後のお尋ねをさせていただきたいと思います。
 あなたは、社会保障改革に関連して、二月一日の予算委員会で、願わくは自民党の案も勉強させていただきたいと本当は思っているんだけれども、現時点ではなかなか政治的にはかなわないとおっしゃった。その気持ちは変わらないと思いますが。
 私も与野党協議には賛成なんです。かつて、国対委員長で、両院合同会議もつくるべく、民主党の皆さんにお願いをして、現実に本会議決議でそういうものをつくり、そして与謝野大臣にも自民党の代表として何回か御出席をいただいた、そういうことも明確に記憶をしています。
 しかし、与野党協議には条件があります。私は、まず、大変つらい言い方だけれども、あなた自身が自民党に対して誓約したことを実行しなければいけないと思います。
 すなわち、もう何回も出ているけれども、あなたは、前回の選挙で、ともかく、当選後反党行為は一切行わないと誓約をなさり、そのようにしない場合は議員を辞職するという誓約書までお書きになった。私は、それを実行しないで自民党に対してひとつ与野党協議をお願いしますと言ったって、それは政治的にかなわないのは当たり前ですよ。その意味では、片山総務大臣とともに民間大臣として、そういうお立場でやるというのが一番正しい判断なのではないかと思います。
 良心に基づき議員を辞職すると誓約をされた、その良心に基づく誓約をなかったことにする、そういう方となぜ自民党が協議することができるんでしょうか。そんなことでなぜ国民に増税の納得を得ることができるんでしょうか。大いに疑問であります。いかがですか。
○与謝野国務大臣 そういう考え方は全くございません。
○中川(秀)委員 選挙での演説でも、新左翼崩れがつくった政権と、今の民主党政権、あなたが入閣している政権について言ったことを、これは選挙特有の演説、こういうふうにおっしゃったそうです。本について、粗暴な紅衛兵という記述は、おもしろおかしく書かないと読んでくださらないとおっしゃったそうですが、私は、そんな御答弁は何一つ信用ができない、そういう政治家の姿になると思います。
 あなたは、例えばスウェーデンで行われたように、政治的に一時休戦して国民の喫緊の課題を解決するということも外国の例にありますから、そういうことも与野党とも十分に参考にする必要があると思っていますと。これは記者会見で、一月の十四日に言われたそうであります。
 しかし、国民に増税を合意していただくためには、よほどのエネルギーが要るんです。逆に言えば、政治家の公正さに対する感覚が信頼されなければ、ある種の自己抑制や自己犠牲も含めて、政治家自身のそういう感覚、それを国民が信頼するということがなければ、国民は増税になんか納得できるわけがないんです。
 その意味では、もしあなたが本当にこの税制改革をしっかりやりたいと思っているならば、私が言った、勧めたことに従って、議員を辞職すべきだと思いますね。今、自民党と民主党が政治的に一時休戦して国民の喫緊の課題を解決するために、あなたの存在そのものが邪魔になっていますよ。反党行為をしたら議員辞職をすると言ったあなたが、誓約を守らずに経済財政運営をしていることが、邪魔になっている。もし、国民国家のために仕事をしたい、あるいはしていくというならば、今すぐ議員をやめるべきだと思います。
 自分のモチベーションのために必要だ、そんなことで、やはり私は、国民にそうした犠牲を求めるリーダーにはなれないだろうと思います。いかがですか。
○与謝野国務大臣 そのようなことを中川先生が私に申されるということは、私にとっては意外なことでございました。
○中川(秀)委員 なぜ意外なのか私には全く理解できませんが。答えになっていませんね。
 いずれにしても、あなたが議員をやめないうちは与野党協議なんか全然進まない、私は、現実にそうなっているということだと思います。やはり、あなたの経済演説で、次世代への責任を最も重視する政治がみずからの政治家としての原点と結んでおられます。私は、それは本当に正しいことだと思いますけれども、しかし、現実に、先ほど申し上げたのが今政治的には一番重要な点ではないかと思います。
 私は、与謝野大臣の御両親も、そしてまた、特に鉄幹先生、それから祖母に当たられる晶子先生、尊敬申し上げております。
 その与謝野晶子先生の著書に「愛の創作」というのがございますが、「悲観、泣き言、不平、皮肉、非難、諦め、などに心を分つ大人があれば、それは既に「若さ」を失ひ、衰老の域に入つた兆候である。」そういうことを書いておられます。そして、「「若さ」は其人の生命が貯へてゐる豊富な成長力――生きようとする力そのもの」だと言っている。
 その意味で、私が言う、期待インフレ率が一%上がれば株価は千円上がる、あるいは、各国が今、自国通貨がその国の経済に適正な水準になるように必死の努力をしている、そういう政策について否定的な、つまり、その国の経済の成長力を抑え込む、そういうような経済財政運営をあなたがなさっている。まさに、与謝野晶子先生の言う「若さ」「豊富な成長力」「生きようとする力そのもの」、それをやはり大事にしていらっしゃらないんじゃないのか。
 世界の先進国では、経済成長率は常識的な四%成長ということを各国は皆進めております。我が党も、参議院の公約で名目四%成長を掲げました。これはあきらめて、日本の潜在成長率ゼロ%台という、与謝野晶子先生で言われれば、「悲観」と「諦め」を前提とする経済財政運営を行うあなたは、与謝野晶子先生の言うところの「衰老」、その域に入っているんじゃないのか、そんな感じがいたします。いかがですか。
○与謝野国務大臣 四%の経済成長をすると言う方々の最大の欠点二つを申し上げておきます。
 一つは、四%の経済成長をするということを主張する方は、どうやったら経済成長をするかということを一度も明らかにされていないということ。それから、四%の経済成長を主張されている方は、実はこれは名目のことを言っているわけですから、二%も三%ものインフレ率が入っているということで、インフレを前提にしているということであって、私は、到底こういう考え方は受け入れることはできないと断言をしておきます。
○中川(秀)委員 これもわかっていらっしゃらない。
 二〇〇三年から二〇〇七年まで、小泉時代でしたが、名目成長率何%でしたか、実質成長率何%でしたか。私の記憶するところでは、二%を超えていました、実質成長が。
 つまり、あなたが言うように、そんな四%なんてできっこない、それは物すごい、三%ぐらいのインフレを期待しているんだと。全然わかっていらっしゃらないじゃないですか、あの当時実現したことを。御自身も担当大臣もなさったり、いろいろ関与された時代ですよ。同じことを今やろうとしているのが、何で間違っているんですか。それじゃ、あなたのやってきたこと自身も間違いなんですか。
 いずれにしても、これはもう議論になりませんね、そんなことでは。以上の点は、はっきり申し上げておかなければなりません。
 それでは、もう少し質問を続けますよ。
 子ども手当の財源として、無駄の削減で見つけていくということを予算委員会などで答えていますが、同時に、財務金融委員会で、民主党の皆さんはどうすれば二十兆出てくるとおっしゃるんですか、どこにあるのかということを一度も教えてくださらないともあなたは答弁しておられます。これは、主張したのはむしろ小沢さん初め民主党の方々が、二十二兆円、それを実行予算に変えると。
 これは、党大会での当時の小沢代表のあいさつ及び所信表明ですが、囲碁仲間のあなたが小沢さんに、どうすれば二十二兆円の財源が出るか聞いたらいいじゃありませんか、そんなことをおっしゃるんじゃなくて。そういうことについても、いかがですか。
○与謝野国務大臣 まず、先生は都合のいい時期だけとって統計を言っているんですが、小泉内閣が始まってから、例えば二〇〇八年というものの平均をとると全く違った数字……(中川(秀)委員「二〇〇八年は小泉内閣は終わっていますよ」と呼ぶ)いやいや、例えば、小泉内閣が始まった時期から二〇〇八年の数字をとれば全然違う結果が出てくる、これは申し上げておきます。(中川(秀)委員「だから今、私は三年から七年と言ったじゃないですか」と呼ぶ)だから、そういう都合のいい時期をとって議論をしてもだめだということを申し上げているわけです。
○中川(秀)委員 何をおっしゃっているんですか。五年半の内閣があって、前半は大不況の中から出発したんですよ。それを直すためにいろいろな改革をやって、二〇〇三年から二〇〇七年には、さっき言ったように、実質で二%以上の成長をしたんです。それを申し上げている。何が都合のいいときだけ言っているですか。
 もう時間ですから、それではやめます。
 最後に、繰り返しますが、先ほどの、与謝野大臣のおばあ様に当たられる与謝野晶子さんは、「衰老した心」、つまり、衰えて、老いた心というのは「鈍感であり、臆病であり、頑固である。過去を繰返す「生存」には其れでも好かろうが、未来を創造する「生活」には適しない、」こういうふうに書いておられますよ。
 私は、先ほどから長い議論をしてまいりましたが、国民の今の経済の中における苦しみ、特に若者たち、今、弱者というのは、若者という字をある意味では音読みをしてジャクシャと言っていいぐらい、世代間の不公平もある、大変な状況にある。失業率五・五%。中高年の雇用、正式の組合員の雇用を守るために、若者たちの雇用なんかはもう本当に、そんな五・五よりももっと高い失業率ですよ。
 こういうような状況に置いておいて、その不安に鈍感で、議員バッジに対してはさっき御答弁があったように頑固で、そういうことであるあなたのデフレ増税路線、そんなものが国民から理解をされるとはとても思えません。そういう路線とは我々はしっかり闘いながら進めていかなきゃならぬ、このように考えております。
 以上のことを申し上げて、若干、一分早いですが、私の質問を終わります。ありがとうございました。
○荒井委員長 次に、高木美智代君。
○高木(美)委員 公明党の高木美智代でございます。
 私は、まず、警察庁、国家公安委員長にお伺いをいたします。
 昨年十月二十九日、通報があり発覚をしました、国際テロ対策に係るデータがインターネット上に流出をしたという事案でございます。日本の治安につきましては、これほど恐るべきことはないと思っております。極めて情けない事態でございます。
 そこで、個人情報が流出された人々の安全確保策をどのようにしていらっしゃるのか、まず、国家公安委員長の所感とあわせてお伺いをいたします。
○中野国務大臣 お答えいたします。
 このような事案が起こりましたこと、そのことに対しては、まことに遺憾に思いますし、申しわけなく思っております。
 お尋ねの、個人情報が流出された方々の安全確保ですけれども、警察といたしましては、国際テロ対策に係るデータのインターネット上への掲出事案について、個人情報が掲出されたとされる方々につきましては、個別に面会をし、必要な措置を確認するなどの取り組みを進めております。いろいろな御意見や御希望もお聞きをしながら、それに対応をさせていただいているところでございます。
 現在、対象となる方のうち大多数の方々については、既に必要な措置を確認し、防犯指導を行うなどの対応を行っているところでありますが、引き続いて、個人情報が掲出された方々に対する支援等につきましては、警察としても精いっぱい、疎漏のないように、そして御当人たちの御希望もしっかり承りながら対応を続けていく所存でございます。
○高木(美)委員 御家族の情報、それから携帯電話番号等々、大変ゆゆしきことであると思っております。また、中には、訴訟を辞さない、訴訟を起こしたという事例も承っております。万全の確保策を求めるものでございます。
 また一方で、サードパーティールールにかんがみまして、国際的に失墜した信用をどのようにこれから回復されるおつもりなのか、伺います。
○中野国務大臣 お答えいたします。
 本件につきましては、いまだ事案の全容が解明をされず、本件データがどのような経緯によりインターネット上に掲出されたかを特定するには至っておりませんが、警察では、本事案の発生後、国際テロ対策に支障が生じないよう関係機関に対して所要の連絡を行っているというふうに報告を受けております。関係機関というのは、諸外国を含めての話でございます。
 警察におきましては、引き続き、外国治安情報機関等と連携をし、我が国における国際テロの未然防止に努めてまいる所存でございます。
 諸外国との関係におきまして、現在、トラブルといいますか抗議を受けるとかいうような事態には至っておりません。お互いに信用をしっかりと確立しながら今後も努めてまいりたいと思います。
○高木(美)委員 今後の再発防止策が大事なわけでございますが、率直に申し上げて、こうした通報が外部からなされた、警察庁ではとてもそこのところは入手することはできなかったということは、これはともすれば、警察庁のこうしたいわゆる情報管理それからまたインターネット技術というものが民間より劣るのではないかといった評価の懸念もあるかと思います。
 そこで、今後の再発防止策につきまして、そうした協力者のネットワーク化であるとか、また通報していただいた場合の報奨金であるとか、さまざまな制度が考えられると思いますが、どのように対応策をお考えか、伺います。
○中野国務大臣 先生から御提起いただきました、ネットワークの構築でありますとか、そのようなことについては十分私どもも検討をさせていただきたいというふうに思います。
 あわせて、再発防止につきましては、警視庁初め各都道府県にもしっかりと示達をいたしているところでございますので、この部分については具体的に局長からお答えをさせていただきたいと思います。
○西村政府参考人 お答えを申し上げます。
 情報保全の点につきまして、昨年十二月に、国家公安委員会から、情報保全の徹底強化について指示をいただきました。それを受けまして、警察庁におきましては、情報保全に関しまして実地調査や今後のあり方の検討を行ってまいりました。
 それを踏まえまして、一月三十一日に、全国警察に対し情報保全の徹底強化のための方策を警察庁から指示いたしました。全国警察におきまして、情報システム面のさらなる整備、充実を含め、情報保全の徹底強化のための方策を早急に推進しているところでありまして、今後とも情報保全に万全を期してまいりたいと考えております。
○高木(美)委員 いずれにしても、一刻も早く全容解明を求めます。これすら解明できないというのではまさに日本の警察のレベルというものが疑われると思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 中野大臣、以上で質問を終了いたしますので、どうぞ。よろしくお願いいたします。
 続きまして、玄葉大臣にお伺いをさせていただきます。
 政治主導をこれからどのように考えていくのかという点ですが、政治主導につきましては今までもマニフェストにも掲げられ、第一番目、一丁目一番地であると思っております。民主党が掲げられた、官僚丸投げの政治から政権党が責任を持つ政治家主導の政治へというのが、いわば金看板でございました。一年半前、政務三役だけですべて決める、会議には役所は入れない、後からついてくればいい、三役だけで走るとされていたわけです。
 ところが、昨年の十一月、当時民主党幹事長、枝野現官房長官、政治主導などとうかつなことを言ったから大変なことになったという発言がありました。また、昨年末、仙谷当時官房長官は、各府省の政務三役会議に事務次官と官房長を同席させるように指示をされた、また次官による協議も適宜開催するとされた。これは明らかに政治主導の軌道修正ではないかと思います。しかも、ことしの一月、菅総理は事務次官に対しまして、政治家にも行き過ぎや不十分さがあった、事務次官や局長レベルでも府省間の調整を行うと。
 これは、今までおっしゃっていた政治主導と全く変質をしたと私は認識をしております。従来の政治主導が行き過ぎだったという反省にのっとったものなんでしょうか。玄葉大臣はどのようにお考えでしょうか。
○玄葉国務大臣 ただいまの高木委員の御指摘でありますけれども、政治主導をどう定義するかということだと思います。
 私は以前からいろいろな講演などでも、政権をとったときから申し上げてきましたけれども、政治主導というのは、おっしゃるとおり、まず二つあると思うんです。一つは、それぞれ省庁の中での政務三役主導、もう一つは、最終的には首相主導というのが政治主導だと思います。
 その上で、政と官の役割分担をどう考えるのかということだと思うんですね。政は、私は、政策の大綱、政策形成を主導する、それが政の役割だと思います。では、官は何なんだといったら、専門的、技術的あるいは中立的な立場から政治主導をサポートするというのが、私なりの従来からの定義でございます。
 恐らく、先ほど御指摘のあった枝野さんや仙谷さんの思いは、どうも、専門的、技術的、中立的な立場から官がサポートする、そういった官の領域にまで政務三役が踏み込み過ぎちゃって、本来の果たすべき政治主導のところに労力を割くことができなかったのではないか、そういう思いで言われているんじゃないかなというふうに思っていまして、私自身は、昨年の六月から閣僚になりましたけれども、そういう思いの中で一貫して政と官の役割分担を自分なりに定義し、政治主導で物事を進めてきているというふうに思っております。
○高木(美)委員 今、玄葉大臣は、本来の政治主導に力を注ぐことができなくなったのではないかという、官房長官そしてまた総理の御発言を踏まえて答弁をされたわけですけれども、ただ、明らかに変質している、行き過ぎていた、そこのところは私は率直にお認めいただきたいと思います。
 そこで、政治主導確立法案をこれからどうするかということなんですが、国会法の改正とあわせて継続審査になったままです。このままおいていいのか。現実、これは無理ですよね、通らないですよね。ましてや、政治主導という当初おっしゃっていた実態が全く変わってしまっているわけですから、もう法案を取り下げてはいかがか。それとも衆議院解散によって廃案になるのをお待ちになるのかということですが、大臣、どうされるんでしょうか。
○荒井委員長 玄葉国務大臣、ちゃんと答えてください。
○玄葉国務大臣 最初の御質問ですけれども、私が考えるに、何か、本来官僚がやるべき範疇の分野にちょっと踏み込み過ぎたという思いを持ったと思いますし、私自身は、鳩山政権のとき閣僚じゃなかったんですが、党の立場から見ていて、これは官僚の領域に踏み込み過ぎちゃって、私流に言う本来の政治主導になりにくいだろうな、エネルギーが割けないだろうな、そういう思いがありました。そのことは率直に申し上げたいと思います。
 政治主導法案は、本来は実は官房長官の方で扱いを決める話でありますけれども、これは、つまり国家戦略局のいわば役割をより明確化しようということが一つと、おっしゃったとおり、議員立法の部分は特に副大臣とか政務官の増員なんですね。
 私も九カ月閣僚をやってみて、しかも内閣府の閣僚をやってみて、やはり副大臣、政務官、特に足りないですね。つまり、これまでの時代と違って総合調整機能が非常に大事になってきている、そういう中で総合調整機能をほとんど内閣府に持ってくるということがございます。ですから、どうしても、私のもとで平野副大臣が国家戦略担当の副大臣をやっていますけれども、いろいろなものを兼務されているのは御存じのとおりでありまして、足りないというのは、幾ら政と官の役割分担を先ほど私が申し上げたように定義をしても、これは率直な私の思いであります。
 そこのところも含めて一緒にお考えをいただいて、確かに継続審議になっています、継続審議になっていく中で、我々なりの考え方で出させていただいていますけれども、仮に政権がかわったとしても、どういう政治主導のあり方が望ましいのかということについて、与野党で忌憚なく議論をする中で一番いい解を見つけていければいいなという思いも私の胸の中にあるということは、率直なところ、申し上げておきたいというふうに思います。
○高木(美)委員 ということは、今の御答弁では、出し直すということでしょうか。
 要するに、今までの国会の経緯からいきますと、国会の法制局長官の答弁禁止、ここをちゃんと外して国会法をまず引きおろしてくれという、ここが今まで政治主導確立法案に入れなかった最大の理由なわけです。
 副大臣、政務官、人数が足りないというのは、当然、そういうふうに設計をされたわけですから、申しわけない言い方ですけれども、それは御自分たちできちんとされるお話ですし、行政刷新会議も根拠がない。国家戦略室も局に格上げできない。こんな事態を本当にいつまで続けるのかということに対して、今の大臣の御答弁は全く危機感が感じられないというふうに言わざるを得ません。もうしようがないというふうに、これは塩漬けということなんでしょうか。
 これ以上御答弁は結構です。大臣、大変にありがとうございました。
 以上で玄葉大臣に対する質疑は終わらせていただきます。
 続きまして、蓮舫大臣に、障害者の関係、それから消費者行政の関係をお伺いしたいと思います。
 そこに入ります前に、これはどうしても大臣に私は率直にお伺いしておきたいのですが、前原大臣が外国人からの政治献金により辞任されました。そのことを蓮舫大臣はどのようにお思いでしょうか。
○蓮舫国務大臣 どなたにもかかわらず、これまで私が一貫して言わせていただいていたのは、政治家の出処進退はまずは自分が決めることでありますので、今回も前原前大臣みずからお決めになったことだ、そのように承知しています。
○高木(美)委員 蓮舫大臣御自身は、外国人から政治献金をお受けになったことはありませんか。
○蓮舫国務大臣 私の方で確認できる限りで、ないと思っています。
○高木(美)委員 もしお受けになっていた場合、職を辞するお覚悟はおありですか。
○蓮舫国務大臣 大変重い話でございますので、申しわけございません、仮定の話ではお答えはできません。
○高木(美)委員 いずれにしても、大臣は外国人からの献金を受けない姿勢を貫いているということでしょうか。
○蓮舫国務大臣 法律において、外国人からの献金は禁止をされています。また私は、二〇〇九年から、企業・団体献金も一切受けていません。
○高木(美)委員 今、二〇〇九年とおっしゃっていましたが、先般、脱税関係企業から蓮舫大臣の政党支部に政治献金百二十万円があったと。この説明につきまして、簡潔にお願いできますか。
○蓮舫国務大臣 一部報道がありまして、私の事務所で調査し、なお弁護士にもお願いをして事実関係を解明し、私が献金を受けていた企業が過去脱税を起こした方と関連があるということがわかりましたので、速やかに返還の手続をとらせていただきました。
○高木(美)委員 報道では、ある会食で名刺交換をした後、寄附の申し出をいただいた、脱税を起こした方と関係があるか、私の方で調査し、断定するのは難しかった、このような報道がありますけれども、これは事実かどうか。いかがでしょうか。
○蓮舫国務大臣 寄附をいただくときに私どもから確認をさせていただくのは、政治資金規正法で禁止をされています、国または地方公共団体から補助金等を受けている企業か、あるいは三年以上赤字が続いている企業か、あるいは外国系法人か、これは禁止をされていますので、この点は確認をさせていただいておりました。
 ただ、それ以外のこととなると、なかなか私どもの方で確認するのが正直難しかったことも事実でございます。そこで、今回指摘がございましたので、弁護士にお願いをして調査をして、その結果、関連があるということがわかりましたので、速やかな返還の手続を今とらせていただいているところでございます。
○高木(美)委員 私が伺いたかったのは、このような事実関係ですかということです。名刺交換をした後に献金の申し出があったという、この報道の事実関係に間違いないですかということです。
○蓮舫国務大臣 はい。
○高木(美)委員 もしこれが事実であれば、大臣ほどのお立場、また東京の中でも大事なかなめの存在であられる、見返りを要求されるということはお考えになりませんでしたか。
○蓮舫国務大臣 いずれにせよ、善意の寄附と受けとめておりましたので、また、仮に見返りを求められるというようなことがあった場合、私は、それは当然受けとめませんし、現段階においても、今まで見返りというようなさまざまな要求をいただいたことはございません。
○高木(美)委員 ただ、善意の政治献金というよりは、それは百二十万という多額にわたる政治献金になるわけですから、当然、そうしたことをもう少し注意されるべきではないか、わきが甘いというふうにあえて申し上げさせていただきたいと思います。
 続きまして、障害者基本法につきまして伺わせていただきます。
 この基本法は、昭和四十五年に心身障害者対策基本法として成立をしまして、これまで議員立法として改正をしてまいりました。平成十六年も、全会一致で改正が成立をしております。
 これまで、各党各会派の議論を経て改正されてきた経緯のこの法律でございますが、これを昨年六月、閣議決定で閣法として提出するというふうにお決めになりました。その理由を求めます。
○蓮舫国務大臣 お答えいたします。
 政府では、障害者に係る制度の集中的な改革を行うため、一昨年十二月の閣議決定によりまして内閣に設置した障がい者制度改革推進本部のもとで、障害者当事者を中心とする障がい者制度改革推進会議を開催しておりまして、同会議は昨年の六月、障害者制度改革を進めるに当たりまして、基本的な考え方を第一次意見として取りまとめていただきました。
 この推進会議においては、今後の障害者制度改革の進め方におきまして、第一次意見の中で、基本法の改正法案については政府が提出すべきであるとされておりました。先生御指摘のとおり、政府としてこの第一次意見を大変重く受けとめまして、最大限尊重する形で、昨年六月に閣議決定を行いまして、基本法の改正については政府として責任を持って取り組んでいくことを決めたものでございます。
○高木(美)委員 今、責任を持って取り組んでいくという御答弁がありました。
 この障害当事者を中心とした制度改革推進会議、ここが十二月に第二次意見を取りまとめまして、それをもとに法律の草案につきましてさまざま提出をされたと聞いております。
 ただ、各省との間にかなりの見解の相違、また調整の難しさがあると聞いております。当事者のJDFの方たちは、相当レベルの低い法律だ、これは十点か十五点ぐらいにしかならない、自分たちがここまで百十時間にわたって、二十九回、三十回でしょうか、議論をしてきたことに対する背信行為だとまでおっしゃる方もいらっしゃると聞いております。かなりの失望と怒りが広がっている。こういう状況の中にありまして、閣法の場合、各省との調整というのが私はやはり一番肝ではないかと思っております。
 これをいわゆる議員立法にしてきたその理由は、当然、将来目指すべき姿、そしてまた、緩やかに考えながら国民への普及啓発を促していくという、さまざまな要素があって議員立法で考えていた法律だと思うのですが、閣法にしますと、例えば、では具体的に文科省のインクルーシブな教育をどうするか、どのような書きぶりにするか。保護者が決定するという第二次意見でございましたが、いろいろな多方面からの話では、保護者だけが決定していいのか、当事者の間でもさまざまな議論がある。
 ましてや、文科省は、ではこれを制度にしたら具体的にどうなるのか。その具体像が見えない等々、具体像をどうするかというところからかなり議論を積み上げていきませんとできない話だと私は思っているのですが、大臣は、こうした具体的な点について、この当事者の推進会議の方たちと話し合いはされたんでしょうか。
○蓮舫国務大臣 お答え申し上げます。
 先生の御懸念、よくわかります。推進会議の中で本当に相当濃い、中身のある、それぞれのお立場での議論を賜りました。その報告書も見させていただいております。
 御指摘の第二次意見というのは障害当事者の思いが相当詰まっておりますので、やはり最大限それを尊重させていただきたいという思いがある。他方、政府として、閣法として法律案を出させていただきますので、各省との調整というのはやはり相当大変なことになっております。でも、今、その第二次意見をなるべく最大限尊重するべく、各省とぎりぎりの調整を行っているところでございます。
 なお、先生御指摘のJDFの方たちとも意見交換を私はさせていただきました。
○高木(美)委員 各省との調整ですが、どこまで進んでいて、法律はいつごろ提出をされるのでしょうか。
○蓮舫国務大臣 法律案の取りまとめ、まさに今、最終段階にございます。
 今月中旬に法案を閣議決定したいと考えているところでございますが、先ほど先生が御指摘の、例えばインクルーシブ教育、障害のあるないにかかわらずお子さんがともに学べるような環境を整えるべく、文部科学省と本当に最終の調整をさせていただいております。あるいは、言語という形で手話をどういうふうに条文的に位置づけることができるのか、ここも最終的に政府として制度的な調整を行っているところでございます。
○高木(美)委員 やはり、障害者権利条約を踏まえた改正案にするということがまず大事ではないかと思います。また、あわせて、財政的な裏打ちがなければ絵にかいたもちになってしまいます。政府・与党におきまして、まず、しっかりとした検討をお願いしたいと思います。
 私のところにも、議員立法でもう一度引き取ってやってほしいというかなりの声もありますけれども、私は、政府が閣議決定で閣法で出すとお決めになったのだから、まず政府が汗をかいて、そして御苦労されて、障害者の御意見を真っすぐ受けとめて、しかも、知的、精神、なかなか反映されていないというお声もあります。そうしたところまで範囲を広げていただきまして、しっかりとした内容にしていただきたいと思います。
 大臣の御決意を伺います。
○蓮舫国務大臣 お答え申し上げます。
 まず、高木委員の思いを真摯に受けとめさせていただきたいと思っております。
 その上で、障害者基本法の改正法案は、障害者権利条約の趣旨を踏まえたものにするために、私としても最大限の努力を今行っているところはぜひ御理解をいただきたいと思います。
 ただ、基本法は、今先生がおっしゃった財政的措置について規定する性格ではないものでございますから、財政的裏打ちも含めた施策の具体化の方策については、今後、基本法が改正された後、不断の努力を行っていくべく努力をしていきたいと考えています。
○高木(美)委員 お願いしたいと思います。
 例えば、特別支援教育も予算を減らされています。それが来年度予算の中身です。そうした現実を直視していただきまして、今後の取り組みをお願いしたいと思います。
 あわせまして、商品券払い戻し問題を取り上げさせていただきたいと思います。
 今、全国すし券とか文具券とか、間もなく使えなくなる、使えなくなった、それが使えなくなれば、放置すれば紙くず同然といったような報道がかなりなされております。どうしてこのような事態になったのか、答弁を求めます。
○和田大臣政務官 高木委員にお答え申し上げます。
 昨今、今委員御指摘のように、テレビや新聞報道等で、商品券やギフト券の払い戻しができなくなるのではないかということが流れておりまして、国民の皆様方も心配になっていらっしゃるところ、私どもに御説明の機会を与えていただきまして、本当にありがとうございます。
 今、こういった問題が起こってきている背景としましては、まず、商品券やギフト券というものが流通するようになってからこの方、もう少しほかの手段も世間の方に一般的に広がってきたということが背景としてあろうかと思います。
 つまりは、インターネット決済など別の支払い手段も普及してきたがために、一たんは普及されていた商品券やギフト券がなかなか使われる用途が広がりにくかったというところがありまして、発行体としてのニーズも、そろそろ商品券の発行を停止して利用を終了したいということが社会的に起こってきているものと考えております。
 一方、商品券をお買い求めになった方々からしても、そういった商品券がいつ利用を終了させられることになるのか、そういったものがある程度はっきりとわかる状況でなければ非常に不安を惹起いたしますので、そういった状況の中で、昨年四月、資金決済法という法律を施行させていただいたということでございます。
 昨今の報道を見ておりますと、若干誤解を招きかねないような内容となっていますけれども、まず、今のような背景があってこの法を制定したことをぜひ国民の皆様方にも御理解いただければということでございます。つまりは、この法の制定趣旨は、消費者の保護の視点から、消費者の方々に、間違いなく、利用を終了する場合にはその払い戻しも受けられる環境を周知徹底するということに立法趣旨があるというふうに考えています。
 そこで、今現在、その法の仕組みだけ簡単に御説明をさせていただきますと、利用を終了するということを意思として持った発行体は、その利用を終了する日から六十日以上の期間を定めて払い戻しに応じなければいけないということを法定しております。
 さらに、法定以外のことにつきましてもいろいろ御説明することがございますが、まずは、私どもとしましては、消費者の皆様方に御迷惑がかからないようにするためには、利用を終了するんだとの意思をできるだけ早く世の中に表示していただきたいということで、利用を終了するんだということを早く公表していただくということを要請させていただいている、こういったこともさせていただいております。
 今のところは、答弁は以上とさせていただきます。
○高木(美)委員 それでは、政務官に重ねてお伺いしますが、今後の対応につきまして丁寧な説明が必要ではないかと思います。
 このまま今の事態を放置していますと、要するに、先ほど申し上げたように、放置すれば紙くず、期限は三月三十一日までというふうになりますと、もう四月一日から使えないわと言って、捨てる方も多くいらっしゃるわけです。それでいいのかどうか。それに対して金融庁はどのようにお考えなのか、伺います。
○和田大臣政務官 委員御指摘のように、使えなくなる商品券が紙くずになるかということでございますが、そこはそういうことにはなっていません。まず、商品券としてお買い求めになった方につきましては、利用終了後、払い戻し期間も終了した後に何かどうしようもなくなるかということでございますが、そこはきちんと私法上の権利は残っておりまして、それを、価値を戻してもらうという権利はそのまま持っていらっしゃるということでございます。
 実際に、発行体の方から考えてみても、商品券をお買い求めになっていただいた方はお客様でございますので、今、法律上は払い戻し期間が終わった後は特に定められていませんけれども、実際の運用上は、商品券を持っていらっしゃった方々に払い戻しに応じるというところも若干おありのようですし、また、実際にほかの商品券のような形で交付して、さらに使っていただけるような形態を整えるということもやっていらっしゃるようでございます。
 いずれにしましても、先ほど少し御説明しましたが、私どもとしましては、その利用終了前に払い戻し手続をしっかりとやっていただくことを慫慂するということが非常に大事だと思っておりまして、利用終了直前の段階の公表を要請するとともに、払い戻し手続に移っているところにつきましては、金融庁のホームページでも、また、消費者行政をやっていただいている関係機関のホームページにおいても、そういったことを表示していただくよう心がけているところでございます。
○高木(美)委員 政務官、せっかくこの機会があるんですから、債権債務関係があって会社が清算しても、その後払い戻しに応じる会社もあるんですとか、正しいメッセージをこの際きちんと国民に発していただかないと、この期間内に使っていただくことを慫慂するのは当たり前です。
 ただ、今なぜ私がこれを申し上げるかというと、それを知らずに捨てる人がいますねと。ましてや、全国共通文具券につきましては、お子さんたちが使う場合が多いです。プレゼントとか新入、進学等のときに受け取る場合が多くあり、そしてまた、大阪の個人タクシー協同組合の全大阪個人タクシー専用カードというのもあるんですが、これなんか、二カ月間の周知徹底期間では、要するに、その間このタクシーに乗らなければわからないという話ですね。
 金融庁のホームページとおっしゃいましたが、金融庁のホームページを見ていらっしゃる国民が何%いらっしゃるかといいますと、甚だ疑問ですし、ましてや、消費者関係とおっしゃいましても、ここもなかなかアクセスするということはないわけです。
 したがって、私はまず、今、こうした報道がマスコミでどんどんなされていますので、例えば期限が切れた場合どうなるのかとか、それぞれの対応は個別に違うとは思いますが、こんな場合もありますよという、そこも含めて、再度マスコミの皆様に金融庁から協力を求め、説明をしていただくべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○荒井委員長 和田政務官、マスコミの人もおられますから、簡潔に、わかりやすく答弁してください。
○和田大臣政務官 今おっしゃっていた御趣旨は、私どももよく踏まえて対処してまいりたいと思います。
 今お話の中に出てまいりましたが、発行会社がもし会社として清算手続に入らざるを得ないようなときということも、一応仕組みとしては整えてございまして、商品券を発行される会社につきましては、その未使用残高に応じて発行保証金を積み立てておいていただくという仕組みを整えています。そういった中から、払い戻しの要求があったときにはきちんとお支払いできるような環境を整えるということもさせていただいております。
 また、実際に、先ほどおっしゃっていただきました、マスコミ報道を通じまして正確な情報をというふうな御趣旨でしたが、私どもとしても、まだ十分でないかもわかりませんが、金融庁のホームページに載っける際には、記者会見等でしっかりとマスコミの皆様方の前で語らせていただくようにはしております。ただ、実際の報道ぶりが紙くずにというふうに出ている以上、なお一層正確な報道をお願いするよう努めてまいりたいというふうに思います。
○高木(美)委員 お願いいたします。
 あわせまして、これは内閣府令で、周知徹底期間六十日以上という定めになっております。いち早くというお話ですが、私は、この期間の延長を検討すべきではないかと思います。やはり二カ月間は短過ぎます。ほぼ一年ぐらいが妥当なのではないかと個人的には思います。
 また、告知方法の基準につきましても再検討を図るべきではないかと思います。例えば文具券であれば、学校の子供たちが通るようなところにポスターを張るとか、いろいろなやり方もあると思います。
 このようなことも含めまして、どのようにお考えでしょうか。
○和田大臣政務官 まず、払い戻し期間六十日ということが短過ぎはしないかという御質問でございました。
 いろいろと法案を考える際に検討したのでございますが、実は、もし六十日を長い期間に設定した場合どういうことが起きるかということを考えた場合、商品券の保有者の方々が、それだけ長い期間持っておいても大丈夫だというふうな、少し安心されるような状況が長く続くということになってまいります。しかし、商品券の利用を終了するということが決まっている以上、できるだけ早くその商品券の価値についてしっかりとしたやりとりをしていただくということが重要ではないかと心得ておりましたものですから、その部分を六十日というふうに規定させていただいています。
 しかし、委員御指摘のように、いろいろなケースによってはやはりそこはある程度柔軟に考える必要があるというふうに思っていまして、法定上は六十日でございますが、実際に発行会社の方から利用を終了するという届け出をいただく際に、その商品券の発行規模だとか、発行規模というよりは未使用残高の規模ということになりましょうか、それから全国津々浦々に流布しているものかどうか、そういったものをいろいろ考え合わせながら、私どもとしては行政権限上ぎりぎりのところだと考えていますが、そういう期間を延長する、長くするということを要請するというところまではさせていただいております。
 それから、先ほどおっしゃっていただいた後半部分でございますが、実際にどういった周知方法を図るかということにつきましては、委員御指摘のような、例えば文具券であれば、確かに、利用する方々をしっかりと対象として考えていくと、先ほど申し上げたような消費者生活に係るような機関だけではなくて、いろいろなところに可能性はあるものだと私自身もこの質問をいただいて考えました。
 これから先は消費者行政を担当される蓮舫大臣の部署とも相談しながら、できるだけ、おっしゃるように、国民の皆様方にしっかりと知っていただけるような環境を整えることに最善を尽くしたいと思います。
○高木(美)委員 重ねて、これは内閣府令で、六十日以上というのは「六十日を下らない一定の期間内に申出をすべきこと。」というふうに出ておりますので、この期間の延長、今回のことを一つの大きな事例といたしまして検討を再度要請いたします。
 以上の議論を踏まえまして、蓮舫大臣、消費者の視点からどのようにお思いになりますでしょうか。
○蓮舫国務大臣 お答え申し上げます。
 先生御懸念のとおり、消費者サイドに立つと、まだまだ不安が解消されているとはとても思えないと思っております。
 国民生活センター及び全国の消費生活センターにおいて、平成二十三年の三月七日までにPIO―NETに登録された相談を分析しますと、この法律が施行された去年の四月段階の商品券等に関する相談は一件でした。それが昨年末からふえまして、昨年十二月で百五十件、ことし一月で四百七十六件、これはまだちょっと情報がラグがあるとは思うんですが、二月には二百十一件。相当ふえてきていることも事実であります。
 ですから、やはりこれは金融庁、所管の省庁ですから、ここにおきましてまず一義的にはしっかりと発信をしていただいて、こういう事態がありますということを周知徹底していただくことが大切だと思います。
 先ほど来、先生が御指摘になっている内閣府令を見ますと、いわゆる商品券を発行した者は、その当該商品券を保有している者に対して、六十日以上でこういう事態になりますというものを日刊新聞紙により公告するとともに、すべての営業所、事務所及び加盟店の公衆の目につきやすい場所に掲示するための措置を講じなければならないとなっておりますので、やはりメディアの報道だけに頼るのではなくて、所管省庁として金融庁もこういう指導を徹底していただきたいと思いますし、その際には、消費者庁としましても、ホームページ等を通じて、金融庁とともに消費者の保護が守られるような情報発信はしていきたいと考えています。
○高木(美)委員 ぜひ金融庁に善処を求めます。よろしくお願いいたします。
 以上で政務官に対する質問は終わらせていただきます。
 そこで、蓮舫大臣に重ねまして、消費者行政のかなめの一つであります国民生活センター、この廃止につきましてお伺いをしたいと思います。
 今、各所から消費者行政の後退を懸念するお声が寄せられております。これは、一つは今までの経緯が不透明であるということもあります。
 四月二十八日の事業仕分けでは、研修施設の廃止等は指摘されておりましたが、センター自体の廃止というのはほとんど議論になかったかと思います。突然、十一月末の行政刷新会議で決定されまして、昨年十二月七日、閣議決定されました独立行政法人の事務・事業の見直しの基本方針、ここに国民生活センターの廃止が入れられております。
 なぜ突然、ここの十一月末、行政刷新会議の俎上にのったのか、閣議決定まで一気に行ったのか、その経緯につきまして説明を求めます。
○蓮舫国務大臣 お答え申し上げます。
 独立行政法人の事業仕分けを昨年の四月に行いまして、事務事業のあり方を、仕分けの評価結果を受けてすべての独立行政法人の事務事業を見直して洗い出してまいりました。
 その結果、先生御指摘の国民生活センターのあり方の見直しについてなんですが、これはあくまでも消費者行政全体としての機能強化をどうやって図ろうかという観点から検討を進めてまいりました。国民生活センターが担っている各機能をすべて廃止しようとするものではなくて、その機能をどうやって強化するか、そのためにはどのような担い手によっていかなる体制で実施していくのが最もふさわしいのかについて検討を行ってきて、組織のあり方を検討することに今後なっていくんですけれども、その際に、法人の廃止を前提としているわけではなくて、予断を持たずにゼロベースから検討を行いたいとしたところでございます。
○高木(美)委員 それでは、大臣、消費者庁設置法のときに、衆参両院にわたりまして附帯決議がありました。見直しを検討する際は消費者委員会の意見を尊重するように求めております。参議院でも衆議院でも同様の附帯決議。衆議院に至っては、「国民生活センターを中心とする教育・研修の充実を図ること。」また参議院におきましては、さらに「相談員について、その職務内容にふさわしい身分、待遇の改善に努めること。」ここまで消費者行政の一翼を担う大事な位置づけをしまして、このような附帯決議になったわけでございます。
 このことは大臣は御存じでしたか。
○蓮舫国務大臣 はい、存じ上げております。
○高木(美)委員 ここに衆参ともにありますが、「見直しに関する検討に際しては、消費者委員会の意見を十分に尊重し、所要の措置を講ずるものとすること。」というのがそれぞれの項目にあります。
 今、タスクフォースが立ち上げられて消費者庁と国民生活センターとの協議、検討がなされていると伺っていますが、この中には消費者委員会の委員というのは入っていません。どのようにして消費者委員会の意見を聞くのでしょうか。
○蓮舫国務大臣 まず一義的には、今、消費者庁と国民生活センターがタスクフォースを開いて、これは会議の内容もすべて情報公開をさせていただいております。その上で、おまとめになった改革案が出てきた場合には消費者委員会の意見を求めることになろうかと思っています。
○高木(美)委員 まず、国民生活センターの持つ機能を大臣はどのように御認識なんですか。いわゆる無駄の削減という視点からなのか、消費者行政を守るという視点なのか、どちらでしょうか。
○蓮舫国務大臣 先生、消費者行政にかかわらず、まず大前提として税金の浪費はあってはならない、ここは認識は同じだと思っております。その意味で、消費者行政を担わせていただいている私にとっては、消費者の保護、あるいはさまざまな消費者事故の予防の観点から行政は行ってまいりたいと思っております。
 その意味で、二年前に消費者庁が発足をいたしまして、国民生活センターとあわせて消費者保護、消費者を守るための行政を行っておりますが、その段階において重なっている、あるいは重複しているかのような事務事業があった場合には、それは一元的に消費者庁で行っていくのが望ましいのではないか。
 例えば、事業仕分けのときには、国民生活センターが直接行っている消費者からの直接相談というものも議論をさせていただきました。その際、評価結果として取りまとめをさせていただいたのは、まずは、消費者の声を聞く、相談を聞くというのは消費者に最も近い基礎自治体で担っていただくのがふさわしいのではないか。その上で国ができることは、地方消費者行政として相談内容において出てきたものをまとめる、あるいは地方行政をしっかりと後支えしていく。そのように機能分担をするのがふさわしいのではないかという評価結果をまとめました。
 こういうふうに整理をしていくことは、私は決して消費者行政をおろそかにしていることにつながるとは思ってはおりません。
○高木(美)委員 私は、国民生活センターの持つ機能をどのようにお考えですかと質問をいたしました。
○蓮舫国務大臣 国民生活センターにおいての機能というのは、まさに、商品事故をテストする、さまざまな消費者指導員の研修を行う、あるいはこれまでは直接相談を受けていた、あるいはPIO―NETを通じて地方消費者行政との情報を共有する等々の役割がございますが、そのどれ一つをとっても、それぞれ意味もあるし、大切だと思っています。
○高木(美)委員 先ほど大臣は、この附帯決議も十分御承知であられた。ここでは、消費者委員会の意見を尊重するように求めている。
 本来であれば、閣議決定の前に消費者委員会の意見を求めるべきではないのですか。それをしないまま閣議決定するというのは、これだけ衆参両院の議員たちが消費者本位の行政をやろう、そうして一致して附帯決議までつけた、国会軽視ではありませんか。
○蓮舫国務大臣 閣議決定の内容はあくまでも廃止を前提としたものではございません。方向性として、事業仕分けの評価結果等々も踏まえて独立行政法人全体の見直しを行っていく中で、廃止等も含めて機能強化をどのように図るかという部分でまとめをさせていただきました。
 その上で、今、消費者庁と国民生活センター、当事者同士がタスクフォース、情報公開して話し合いをしているところでございますので、何らかの中間報告がまとまった上で、附帯決議あるいは衆参のこれまでおまとめになられた意味を最大限尊重して、消費者委員会等の意見を聞いていくというのは、私はこれは行っていくものだと考えています。
○高木(美)委員 この消費者行政、国民生活センターの役割自体をどう見ていくかという、どうもそこが、相談事業そしてまたADR機能等々、そうしたものが認識されていないのではないかという懸念があります。
 国民生活センターは、消費生活相談センター、各自治体にありますけれども、このセンター機能を果たしている。相談員からの相談を受けています。そして、相談員の育成、また消費者被害をいち早く分析して注意喚起情報を出すのも消費生活相談センター、そのもとにある国民生活センターになります。また、こうした消費生活相談センターは一人で細々とやっているところも多くあります。その相談の受け皿であり、バックアップ機能を果たしているというのがこの国センというふうに言わせていただきたいと思うんです。
 したがいまして、白黒つけて行政処分をする消費者庁と一元化をするというこの考え自体が、私は到底理解できるものではありません。むしろ、消費者庁の方たちがPIO―NETでこの件数を見ていれば相談の状況がわかるというものではなく、高齢者、障害者、そういう方たちの特性に応じる、また、その弱みにつけ込んで悪徳業者がさまざまな手口を変えていくということをどのように防止していくかという、まさに現場の最前線の、消費者に寄り添っていく、いわゆる消費者目線の組織であると認識しております。それと白黒つけていく消費者庁と、どうして一元化ということができるのでしょうか。
○蓮舫国務大臣 お答え申し上げます。
 消費者庁が、すべての業務が白黒をつけるものだと私は認識はしていません。
 また、先生御指摘、御懸念の、PIO―NETの情報を見ているだけで消費者庁の仕事になるのかというのは、私はそれは違うと思っています。やはり、上がってきたさまざまな貴重な相談内容というのは、詳細に分析を行って、そこに問題点がどこにあるのかを見つけて、その問題点を解消する、解決するため、それがすなわち消費者の保護につながりますので、どのような手段があるのかを研究するというのは大事であって、今段階で国民生活センターが担っている機能を消費者庁に置いて機能を損なわないで行うことができるんだろうかというのが、まさに今タスクフォースで議論をされているところでございますので、この議論をしばらく私は見守りたいと思っています。
○高木(美)委員 例えば、アフリカントラストの社債勧誘とかクレジットカードの現金化とか、さまざまないかがわしい手口がありました。そのときも、やはり国センがいち早く注意喚起情報を消費生活センターまた消費者に対して発信をする。そして、それから半年後に消費者庁が明確に発信をする。これを、二重行政なのか、そのようにおっしゃる方もいらっしゃいますけれども、私は、やはり一刻も早くこうした被害の防止に着手をする、この半年間のラグというのはとても大きいと思っています。
 ですから、先ほど来、無駄をなくすという視点からというお話がありましたが、私は、ここのところは、消費者行政、消費者の視点、高齢者、障害者のそうした権利擁護をどのようにしていくのか、この視点から検討をお願いしたいと思います。
 先ほど来、タスクフォースを見守るという話がありましたが、消費者委員会の審議につきましても、または消費者委員会の意見につきましても、大臣が直接お聞きになってもよろしいのではないかと思います。このことを要望させていただきます。
 また、この先の議論につきましては、消費者特等もありますので、また別途の委員会でお願いをしたいと思います。
 蓮舫大臣への質問は以上でございます。ありがとうございました。
 最後に、与謝野大臣にお伺いをさせていただきます。
 まず、これはお願いともお伺いともつかない話なのですが、障害者の所得保障をこれからどのようにして拡充していくかということです。
 自立支援法の改正案を先般通させていただきましたが、雇用の促進等、さまざま推進しておりますが、なかなか進まない状況もあります。これはさらに進めてまいりたいと思っております。一方で、今、税と社会保障の一体改革の議論の中で、年金制度のあり方が当然俎上にのっており、さらに検討をされると承知をしております。
 今、実は障害者の年金は、一級で八・三万円、二級で六・六万円。地域で暮らすという、先ほど障害者基本法のことで恐らく蓮舫大臣はそこまでおっしゃいませんでしたが、私どもは、地域で障害者も障害のない方もともに共生できる社会、これを目指していくのが政治の一つの大きな責任ではないかと思っております。
 その障害者が地域で自立して生活していくというためには、どうしても所得保障の充実が必要と考えます。六・六万円で果たして生活をしていけるかといいますと、いかなる工賃収入がありましてもやっと八万円、そこからどのような加算になるかというところで、生活保護に行かざるを得ないとか、またそういう事態から親御さんからは、親亡き後をどのようにしてくれるのかとか、さまざまなお声があります。
 そこで、我が党におきましては、昨年六月十五日、障害年金の二五%の引き上げ、それからまた無年金の救済等も含めまして、障害者の所得保障の充実のための国民年金法等の一部を改正する法律案を参議院で提出いたしまして、これは参議院の選挙により廃案になっております。
 いずれにしても、障害者の地域での生活を保障するためには、税と社会保障一体改革の俎上にのせていただきまして、障害年金の引き上げも含めて検討をいただきたい、これは障害者の方たちの強い大きなお声でございます。
 私も、これは全くそのとおりだと思っておりまして、自立支援法のときに一割負担が盛り込まれて、多くの反発また御批判をいただきました。それを変えようということで、応能負担にこの改正案では変えております。ただ、障害者の方たちの中には、やはり障害にまつわる、働けない、そういう環境であるので、当然、国としてこういう年金をある程度のものは渡され、その中から自分としても利用料をちゃんと払っていける、いわゆるタックスペイヤーも含めまして、そういう生き方をしたいという障害者も実は多くいらっしゃいます。
 ということから、この障害者の所得保障につきまして、大臣の御見解を伺いたいと思います。
○与謝野国務大臣 まず、公明党が昨年の十二月に出された総合的な案は私どもはよく勉強をしております。
 そこで、社会保障と税の一体改革についてのスケジュール観だけ申し上げますと、四月までには、あるべき社会保障の姿、方向性というものをお示しいたします。遅くとも六月までに、具体的な社会保障制度と税制抜本改革の案を皆様方にお示しすることになると思います。
 障害者の年金を含めて、年金制度の具体的な改革案は現在厚生労働省において検討が進められているところでございますが、いずれにせよ、今後の具体的な制度設計の検討に当たっては、マスコミや各団体など多方面から提出されている意見や御提案も伺って、幅広い議論を重ねて成案を取りまとめたいと考えております。
○高木(美)委員 幅広いその議論の中に、障害者の方たちが安心して地域で暮らすために、所得保障、御検討を再度要請させていただきます。
 もう一つ、子ども・子育て新システムにつきまして伺わせていただきます。
 今、少しずつその政府案が、こんな考え方だ等々出ております。そのたびに、関係者の方たち、また利用者の方も含めまして、多様な御意見、そしてまた多くの懸念が寄せられているところでございます。
 大臣は、所信のごあいさつの中で、幼保一体化を初め、バランスのとれた総合的な子育て支援策を推進する、先ほど長島議員がおっしゃっていたとおり、大変短い子育て支援への文言でございました。
 この幼保一体化を含めまして、新システムの法制化を今後どのようにお進めになるのか、お考えを伺いたいと思います。
○与謝野国務大臣 まず、子ども・子育て新システムは、社会全体で子供、子育てを応援する、そのために、給付、財源等に関する包括的、一元的な新しいシステムをつくろうとするものでございます。
 具体的には、質の高い幼児教育、保育の一体的提供を確保し、第二に、都市部において深刻な待機児童の解消を図り、第三に、妊娠から出産、保育から放課後対策まで、切れ目なく細やかなサービスを提供することとしております。
 新システムにおいては、市町村事業計画の策定による計画的なサービス提供体制の整備、質の担保を前提とした指定制度の導入による多様な主体の参入促進、保育ママなど多様な保育サービスの推進など、新たな措置を投入することにより、待機児童の確実な解消を図ってまいりたいと考えております。
○高木(美)委員 今、保育ママを活用するなど、待機児童ゼロというお話がありましたが、私は、この待機児童ゼロなど目下の課題には対応できない今のシステムの検討状況ではないかと考えております。例えば、直接契約という中身になっていらっしゃるようですが、市町村の実施事務が外れますと、待機児童の対象数も不明確になってしまいます。
 また、保護者が直接保育所、幼稚園に申し込みに行くといいますと、お母様たちからは、おなかの大きなお母さんたちが保育所に並ぶんですか、こういうお声もいただいています。また、障害児とか被虐待児、手のかかるお子さんが上手に入園拒否をされて置き去りにされてしまうのではないか、こうしたお声もあります。
 抜本的に今の課題をどのように解消していくのか、それをきちんと踏まえていただいた上で将来像を描いていただく。そうしないと、今、すべてが解消できるような夢物語のような新システムの話になっているのですが、足元は決してそうではないということを指摘させていただきたいと思います。
 もし、御答弁がありましたら。
○与謝野国務大臣 新しいシステムにおいては、市町村の関与のもとで、幼児教育、保育を利用する保護者は施設と契約することとなっております。
 具体的には、一つは、優先的に利用を確保すべき子供について、市町村が利用可能な施設、事業者をあっせんする、第二に、契約による利用が著しく困難と判断した場合に、市町村が措置による入所、利用を行うなど、必要な市町村の関与が担保されるよう検討を進める所存でございます。
○高木(美)委員 今大臣に御答弁いただきましたが、恐らく保護者の方たちからは、それではやはり大きなおなかで並ぶしかありませんねというお話になるのだと思います。さらなる詳細の検討を求めさせていただきます。
 ありがとうございました。以上で質問を終わらせていただきます。
○荒井委員長 正午から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。
    午前十一時三十一分休憩
     ――――◇―――――
    正午開議
○荒井委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質疑を続行いたします。平井たくや君。
○平井委員 自由民主党の平井たくやでございます。
 きょうは、政府参考人、また、参考人として西澤社長にもお忙しい中おいでいただきまして、ありがとうございます。
 まず、これはきょうの主な質問とは違うんですが、官房長官に、NISCという組織、情報セキュリティセンター、これは私も与党にいたころからずっとかかわってきていて、非常に重要なんだけれどもなかなか表で注目されないというようなことがあるし、そういう状況の中で、先月は情報セキュリティー月間だったんですよ。考えてみると、つい最近、三月四日、五日にも韓国でサイバー攻撃がありましたね、国会などで一部障害が出たりとか。本当に、そういうような状況の中で、この情報セキュリティーというのは非常に重要だと思います。
 また、この委員会では、公安でのテロ情報の流出といった内部情報の漏えいというような問題、またそれ以前にも、二〇〇七年に防衛省においてイージス艦の情報が漏えいしたということも非常に大きな問題だったと思います。
 それで、政府では、内閣官房情報セキュリティセンター、NISCと呼ばせていただきますが、このNISCが情報セキュリティーのガイドラインを出していて、昨年七月二十二日に公表された二〇〇九年度情報セキュリティ政策評価等という資料では、国土交通省、警察庁、公安ですね、ともに対策の実施率は一〇〇%となっているんですよ。それにもかかわらず昨年のような問題が起きてしまいました。これは見過ごすことができないというふうに思います。
 この間の理事会で警察の方から「国際テロ対策に係るデータのインターネット上への掲出事案に関する中間的見解等について」という中間報告を我々いただいておるんですが、全容の解明というのは簡単にできそうもないということも報告を受けました。
 こういう情報漏えいを防止する上で一番に考えなきゃいけないのは、個人認証システムの確立と、その認証に従って個人レベルで外部記憶装置を含めた情報システムへのアクセス制御の実現なんです。
 そう考えますと、アクセス制御というのは、単にコンピューター内でのデータ閲覧やコピーあるいはメールへの添付だけではなくて、海上保安庁で問題となったUSBメモリー、画面のコピー、複合機の制御等々がその中には含まれてくるんですね。
 管理すべき情報は非常に多いわけで、現在のNISCのガイドラインという紙ベースの指示というようなものだけでは私は十分ではないと思うんですが、所管される大臣としていかがお考えですか。
○枝野国務大臣 政府全体の情報セキュリティー対策、まさに大変重要でありますし、御指摘のとおり、本当に日々刻々、いろいろな技術が変化をしてきている状況でございます。
 昨年、政府においても、そうした状況を踏まえて、十二月に、私を長といたします政府における情報保全に関する検討委員会を設置いたしまして、秘密保全に関する法制のあり方、そして、特に機密性の高い情報を取り扱う政府機関の情報保全システム、この両面において必要な措置の検討を大至急で今行っているところでございます。
 既に、法制とシステム、それぞれ全く違う種類でございますので、それぞれの専門家の皆さんによる有識者会議を設置いたしまして、実はきょうの午前もシステムの方の有識者会議を開催いただきまして、私から早急かつ強力な対策の提起をお願いしたところでございます。
 こうした専門家の皆さんの御意見も踏まえながら、現在の状況に最も適したシステムの構築と法制の整備というものに向けて急いでまいりたいというふうに思っております。
○平井委員 先ほどお話のありました情報保全に関する検討委員会というのは、結論が出るのが六月だということなんですが、それでは遅いんじゃないかなと私は思っているんです。
 今、日本は幸いながら余り大きなサイバー攻撃は受けていませんが、最近の状況を見ると、いつ攻撃を受けてもおかしくないということなので、このITの分野というのは政府内でのグリップが非常に甘い。これは我々のときからそうでした。そこにこのNISCという組織ができて、全体のガバナンスがはっきりわからない中で、官房長官のリーダーシップで、この問題に関してはNISCがもっと力を発揮できるような環境をおつくりいただきたいと思う。
 もう一つ、法律もやはりさわらなきゃいけないのかなというふうに思います。アメリカなんかでは連邦情報セキュリティー法、FISMAとかいうのがあるんですが、日本はどうもガイドラインみたいなものだけで対応するようなことでは、またこれからいろいろなシステムがクラウド化するような状況だし、共通番号ということも御検討なさっているのであれば、なおさらなんですね。
 ですから、政府CIOとか、今そういう存在はありませんが、それと情報セキュリティーの問題をぜひ今後とも積極的に、これは与野党超えてやらなきゃいけない問題だと思っておりますので、お進めいただきたいということをお願いして、この問題に関する質問は終わらせていただきます。
 今、公安委員長が来られましたので、一つお尋ねをさせていただきたいんです。
 問題意識は、要するに、警察の圧力によって民間の方が大変驚き、不快な思いをした、そのことの、なぜ警察がそのように、権力を行使するかのごとく行動したかというところに、要するに議員の関与があったというお話なんです。
 まず、民主党の吉田おさむ議員から大阪の東成交通安全協会の役員について問い合わせや依頼があったという話がありますが、事実関係は御存じでしょうか。
○中野国務大臣 お答えいたします。
 大阪府警におきまして、東成交通安全協会の役員が過去に大きな交通事故を起こしているのではないかというお話があったことから、地元の警察署がその役員御本人に確認をしたことがあるという報告を受けているところであります。
○平井委員 要するに、重大な事故を起こした方が交通安全協会の役員をなさっているのはいかがなものかという指摘で多分対応されたと思うんですが、警察庁から大阪府警に対して何らかの指示を出されましたか。
○中野国務大臣 警察庁におきましては、東成交通安全協会役員の話を聞き及んだことから、大阪府警に対して参考までにその旨の情報提供を行ったものと承知をいたしております。
○平井委員 情報提供というのはあるかもわかりませんが、その先、情報提供を受けた大阪府警が民間人である関係者のところまで四人で押しかけていっていろいろな事情聴取をするというようなこと、それは本当に私は異常な事態だと思うんですが、大臣、どのように思われますか。
○中野国務大臣 そのときの様子を具体的に見聞したことがありませんので、仮定の話としてお答えはしにくうございます。
○平井委員 仮定の話にしたい気持ちもわかります。そんなことはあっちゃならぬ話ですよね、一般論として。一議員がだれかのところへ行って事情聴取してこいと警察に言ったら、警察がのこのこ出かけていって、その人に対していろいろ根掘り葉掘り聞く、これは普通あり得ない話ですよ。いわば警察権の濫用といいますか、非常に。
 ただし、言った言わない、その現場、確認していただいたら、名刺も全部残っておりますから、どなたが行かれたかということも全部わかっています。
 その上でお聞きするんですが、今回の警察の対応によって、何の落ち度もない、安全協会にずっと貢献なさっていた方が不快な思いというか大変警察の脅威を感じたというこの事実に関して、大臣はどのようにお感じになっておりますか。
○中野国務大臣 いろいろな情報が提供された、そのことによって調査をすることはあり得ると思いますけれども、また、それがだれから出た情報であるかということは具体的に我々申し上げることはできませんけれども、ただ、今回の場合、結果として御本人の心情を害することになったという点については、大阪府警としても申しわけないというふうに申しておりますし、私自身も遺憾に思っているところでございます。
○平井委員 この問題をやっていると切りがないのでここでやめておきますけれども、やはり国会議員がこういうものに関与して警察が動くというようなことは絶対あっちゃだめですよ。そのことだけはぜひこれからもお気をつけいただきたいし、そういう誤解を招くようなこともやめていただきたい。
 これは具体的に言っておきます。民主党の吉田おさむ、今委員長をされていますよね、特別委員長ですか、から情報が行き、その情報が回ったということでございますので、また関係者の方でいろいろお確かめいただく部分がありましたらお確かめいただきたいと思います。この話は終わらせていただきます。
 それでは、きょうは西澤社長にも来ていただいておりますので、企業再生支援機構の話に移らせていただきたいと思います。
 実は、企業再生支援機構というのは、法律が生まれるとき、これは与謝野大臣は覚えておられるでしょう。この内閣委員会で、私は、法案修正、地域力再生機構というのと民主党さんの案、当時、増子さんが非常に熱心で、我々はその産みの苦しみの中で法案を修正して、それで企業再生支援機構が生まれたんですね。ですから、ある意味では、この法律の生みの親が与謝野担当大臣であるんですね。そういう状況です。
 今大変厳しい地方経済の状況の中で本当にこの機構が役割を果たしているのかということがまず一つの私の問題意識。
 もう一つは、今月、日本航空さん、JALが更生計画から脱却するということがあります。その再生にかかわっておられるのが企業再生支援機構ということなので、リスクとか責任のあり方等々についてお聞きをしたいなということと、これは一番重要な部分で、国土交通委員会の過去の議事録を読んでいますと、情報開示の問題なんですよ。
 これだけ多額の税金、公的資金を投入する割にはJALの再生のプロセスに多くの方々が不安を感じるというのは、やはり情報開示が足りないのではないかということなんです。これは、情報開示義務の問題等々がありますが、結果がよければいいと私は思うんですが、しかし、今のままでは非常に不安に思うということがありますので、情報開示の問題は、やはり非常に重要だと思います。
 それでは、個別の問題に入らせていただきます。
 資料をいろいろ見ていただければおわかりになるんですが、まず円グラフをごらんになっていただきたいと思うんですね。
 資料一、二とありますが、要するにこういうことです。これは、企業再生支援機構が日本航空再生支援機構になっちゃったというグラフです。もう一つ言いますと、ウィルコムまで入れますと九九%ですから、企業再生支援機構が、実質、稲盛銘柄救済機構になっちゃったというふうにも見えちゃうというグラフです。
 それはそれでおいておきまして、設立した企業再生支援機構なんですが、設立目的とかそういうのは法律を読んでいただければよくわかるんですが、結局、外から見ちゃうと、JALを初めとする大企業の法的整理ファンドに見えてしまうんですよ。これはやはり、立法の趣旨からいって大丈夫なのかと。
 そういうことを考えて、与謝野担当大臣にまずお聞きしたいのが、現在、三百九十八社から相談を受けているんですが、十二社しか支援決定していないという状況をどのように思われますか。
○与謝野国務大臣 先生がこの機構設立に当たっていろいろな方々と御尽力くださったことは、私は今でも感謝をしております。
 先生が当初考えたことと若干違っているのではないかという多分御指摘であろうと思いますが、今の支援の実情につきましては、和田政務官から詳しく御報告させます。
○平井委員 いや、今聞いたのはそんなに難しい話じゃなくて、十二社しか扱っていないんですよ、機構は。その十二社しかやっていないことをどう思われますかという質問です。
○与謝野国務大臣 これは想像ですけれども、先生が想定されましたよりもはるかに基準が厳しく運用されたということかもしれません。
○平井委員 今のお話を聞いていて、与謝野大臣はこの問題は余りお詳しくないということが何となくわかるんですが、内閣府が提出した二十二年度の予算要求資料で、これは二百社で計算しているんですよ。今十二社なんです。十月までに支援決定しなきゃいけないのに、残りをこの十月までにどうやってやるんだと。和田さんには聞きません、この話。
 それでは、この問題について、西澤社長にお聞きしたいと思います。どのようにお感じになっていますか。
○西澤参考人 お答えいたします。
 数が少ないという御指摘でございますが、私どもは、数が多いか少ないかというのは今現在で御判断いただかないで、もうしばらく時間的猶予をちょうだいしたいと思います。私どもなりに一生懸命やっておりまして、受け付けの段階では四百四十八件、これは一月末現在でございますけれども、さらに先ほどの数字よりふえておりまして、四百五十を多分過ぎているんだろうと思います。
 そういう中で、中小企業再生支援センターというのも、設立直後に、十月十四日に発足しまして、十一月にセンターをつくりまして、専ら案件の選択のための窓口ではなくて、相談を受ける窓口もつくりまして、そこできめの細かい御相談を申し上げて、支援決定に至るか至らないかは別といたしまして、そこでできるだけ皆様に何らかのお役に立てるようなアドバイス活動もやってまいっております。その数も相当数に上がっておりまして、この間、一度、支援決定したに相当する案件がどれぐらいあっただろうということも数えてみましたが、それだけでも二十五件は支援決定に相当する案件でございました。
 そういったものも入れますとそこそこの作業はやっておりまして、私どもなりに一生懸命やっておって、支援決定に至っているものが今おっしゃった数字であるということでございます。とりあえずのお答えです。
○平井委員 要するに、二十二年度の予算要求資料を見ると、二百社で予算が計算されて、百六十件レベルの資金の支援を想定しているんですね。それで最終的に三兆円の保証枠なんかを持ってくるわけですが、そうしたら、十月までに百六十までやられるんですか、社長。
○西澤参考人 数は、そういうニーズがあり、我々の支援決定基準を満たすに足る案件であれば、どのような数でもやらなきゃならないと思っておりますし、足りない場合もあり得るのかと思っております。
○平井委員 これは結局、JALをやっちゃったからほかのができなくなったということなので、同じように、もともとの予定どおりにはいかなくなったと。
 これは、去年かおととし、増子さんともこの委員会で議論したんだけれども、JALを扱うのは想定外だったんです。JALを扱うように設計されていないんですよ。だから信金、信組が出資しているんですよ、ここは。地銀も。
 ですから、JALとかそういうのが入っちゃったおかげで、要するに、本来、地域の中小企業、中堅企業にリスクマネーとか人材供給をするのがこの再生機構なんですね。その本来業務にやはり影響がないはずがないんですよ。ですから、そのあたりのところは社長にも素直に認めていただいて、できる範囲のことしかできないと。
 ですから、当初考えていたコンセプトとは違う会社になっちゃった、このことをお認めいただきたいんですが、いかがですか、社長。
○西澤参考人 認めろというお話でございますが、それは、私としては一生懸命やるということしか申し上げられません。
 JALをやるべきでなかったかというお話につきましては、この機構法に照らして、JALを受け付ける段階で私どもも大変な議論をいたしまして、私自身も相当悩んだりいたしましたが、しかし、支援基準を満たさない案件ではないというわけでございますから、受け付けないわけにはいかなかったという問題もございます。
 出てまいる案件、四百四十八件と申し上げましたが、そういうものがみんな、我々だけがはねつけているわけでもなくて、銀行さんが数行関与しておられると、一部の銀行はぜひ手伝ってくれという御要望をなさるけれども、いや、嫌だという方もいらっしゃる。それから、銀行は手伝ってくれと言っても、オーナーの方で嫌だとおっしゃるケースもある。事業者の方で手伝ってくれとおっしゃったが、銀行が嫌だとおっしゃるケースもある。いろいろなケースがございまして、そういったことを含めまして、総合的に支援基準を満たせるかというと満たせないということで、だんだんだんだん数が絞られてそういうことになっているのでございます。
 そういうところでございまして、先生の御疑問に直接お答えしていることになるかどうかわかりませんが、そういう状況でございます。
○平井委員 さっきの円グラフを見ていただいておわかりのとおり、僕はJALを扱うことがおかしいとも言っていないんですよ、法律的にも扱えるし。しかし、想定外のJALをここで扱ったがために本来の業務に支障を来しているんではないかと言っているんです。
 そのことに関して、与謝野担当大臣はどのようにお考えになりますか。
○和田大臣政務官 今の平井委員の御趣旨、JALの支援のボリュームがこれだけの額に上っているからほかのところができなかったのではないかという御指摘でございますけれども、支援機構として、先ほど社長が御答弁なさったとおり、一応、相手として、対象として認められる以上、そこが目の前にある以上、そこからきちんと対処していくことは、やはりあるべき姿なんじゃないかなというふうに思います。
 しかし、おっしゃっているように、中堅・中小企業をもっともっとしっかりと事業再生の道に導いていくということがこの機構の設立趣旨であることからして、四百数十社今相談相手になっているところがあるわけでございますが、そこに今の時点で全力を尽くすということが今の私どもに課せられた使命であろうというふうに考えています。
○平井委員 和田政務官は財務省の政務官ということですよね。(和田大臣政務官「経済財政担当でございます」と呼ぶ)内閣府の方。
 これは非常にややこしいんですけれども、結局、与謝野大臣は、所管大臣ではありますが、主務大臣ではないんですよ。主務大臣は、財務大臣、経済産業大臣、そして厚労大臣、総務大臣なんですよ。主務大臣は与謝野さんじゃないんですよ。
 今、財務大臣政務官をやられていますよね。違いますか。(和田大臣政務官「いえ、経済財政担当の政務官です」と呼ぶ)ですから、要するに所管担当の政務官ということになるんですね。主務大臣が財務大臣。
 これはどなたがお答えになるのか。恐らく和田政務官だと思うんですけれども。
 一昨年の二十一年十月に立ち上がった機構は、平成二十二年予算総則で、その融資保証枠を一・六兆から三兆円にふやして、二十三年度も同様にその三兆円の融資保証枠を設定しているんですよ。その根拠になるペーパーというものを参考資料に入れさせていただきましたが、その件について少し御説明願えますか。
○和田大臣政務官 今、一・六兆から三兆にふやして二十二年度設定し、二十三年度予算でお願いしているのも三兆円の枠でということになっている理由いかんという御質問でございます。
 先ほど来お話に出ておりますように、二十二年度、三兆設定するときの考え方、昔の産業再生機構の実績にかんがみてということでもございます。しかし、先ほどいろいろお話に出ましたように、実際に今相談相手になっているのは四百数十社ございます。実績が十二社しかまだ出ていないのも確かでございますが、私どもの使命からすれば、今相談している相手方が、仮に、何とか事業再生計画もまとまって、支援すべき相手だということになった場合に、きちんと対処すべき枠を設定するという意味では、三兆をお願いしてもおかしくはないんだろうというふうに考えています。
 ちなみに、産業再生機構の当時も、十兆の枠を用意しておったときに一兆円ほどの支援実績になっていることからかんがみて、実際の支援額がそこまで大きくならないということも想定の範囲内でございますが、心の準備として申し上げれば、三兆ほど用意させていただきたいというのが私どものお願いでございます。
○平井委員 和田さん、資料を見ていただいていますよね。これは、まさに産業再生機構のときの経験からいろいろなものを計算しているんですね、安全率とか安全係数とか一回当たりの単価とか。これも、二百件で百六十件の支援決定というのが今年度で、来年度は「今後、百九件の支援決定にも対応可能な政府保証枠を確保。」ということで、これは何度見てもよくわからない計算なんですが、これは細かく説明できますか。
○和田大臣政務官 きょう御質疑いただくことを聞きまして事務方ともいろいろ話をしてみましたが、正確に、これが根拠の数字となってというところまで御説明するのは困難であろうというふうに思います。
 しかし、先ほども申し上げたことの繰り返しで恐縮でございますが、中堅企業、中小企業を含めまして、事業再生をとにかく望んでいる企業にできるだけの手を差し伸べるという政府の姿勢は見せてよいというふうに考えておりますものですから、それぐらいの規模はお願いしているということでございます。
○平井委員 結局、現時点で、十社で約四千億レベルの融資状況なんですよ。ほかのを十月までに支援決定するわけですよね。それで何で三兆円も要るんだということなんですよ。おかしいでしょう。
 これは産業再生機構と同様の計算式で三兆円の保証枠をつくっているわけですけれども、どうも産業再生機構と今回の企業再生支援機構は違うと思うんですね。しかし、いろいろな、こういう予算の根拠なんかには、成功事例と言われる産業再生機構の話が出てくる。
 これは西澤社長にお聞きしたいんですが、企業再生支援機構と産業再生機構の違いは何でしょうか。
○西澤参考人 お答えいたします。
 法律の中身が根本的に違う点がございます。産業再生機構は、当時の状況を踏まえまして、不良債権の速やかな処理、これがテーマになっております。私どもの根拠法規の企業再生支援機構法には不良債権という文字は一つもございません。地域経済の再構築といいますか活性化を図る、そして地域の信用秩序の基盤整備を進める、こういうことが主たる目的という書き方になっております。
 しかし、たてつけは非常に似た構成になっておりまして、我々の法律の方も、有用な経営資源と過大な債務があるところというのが具体的には対象になりますので、過大な債務とは何かという細則の書き方のところでは、債権放棄などを要するところという書き方になっておりますから、不良債権的な色彩が濃い人たちも含めた、いろいろな金融措置で御支援をする、こういうたてつけになってございますから、全般の法律の構成、たてつけ等は、前の産業再生機構のたてつけをいろいろ活用されてアイデアを練ってきておられるというふうに理解しております。
○平井委員 結局、日本航空への資本というのは、当初の三千五百億とは別に六千億の融資枠を設定したんですよね。それで三兆円の融資枠を拡大したのではないか、これはだれでもそう思いますよ。JALがなければそこまで必要があったかどうかということなんです。
 つまり、だれが見ても十月までにできもしない目標を掲げながら、三兆円の枠を絶対に堅持しようというような、その姿勢が意味するところは、日本航空はまだ何が起きるかわからないからさらなる支援の可能性も含めて確保しているということですか。これはどなたにお聞きしていいのかわからないんですが。では、西澤社長。
○西澤参考人 お答えします。
 お答えしますと言いましたが、平井先生、これは私がお答えする立場にはないので、まことに申しわけございませんが、ほかの方を御指名くださいませ。
○平井委員 要するに、これは政府が決めることだということなんですね。
 ですから、この三兆円の保証枠なんかあるとかえって西澤社長に御迷惑をかけちゃうんですよ。JALがもしかして変なことになったら政府がまた保証枠を使うんじゃないかというふうに思われないためにも、これは減らしたらどうですか。いかがですか、与謝野担当大臣。
○和田大臣政務官 お答えします。
 今委員御指摘いただいたJALについて、資料をいただきましてからぱっと見せていただいたんですが、私どもの認識は少し異なっておりますので、それを御説明申し上げておきたいと思います。
 いただいた資料の二ページ目でございましょうか。JALについては、左下の方に「出資三千五百億」「融資(枠)六千億」と書いてありますが、この融資の六千億について、政投銀の二千四百五十億とこちらの三千五百五十億ということになっているわけですが、私どもは出資の方に振りかえたということにしておりますので、表を正確を期するとすれば、出資三千五百億を書いていただくのが適切ではないかというふうに思っています。
 それから、JALなかりせばもっと圧縮できたではないかという御指摘だと思います。
 実際に、法を制定する際、二十一年四月のことにさかのぼりますが、自公さんの時代にいろいろと与野党協議も含めまして、我が党も入った上で、共同修正案としては、中堅・中小事業者その他の事業者ということで定め直そうということで合意ができておる関係で、この文言の中に、いざ大企業の中でも大変な事態になったということが生じた場合には事業再生の道を開くということで合意が成り立っておるところから、むしろJALを対象とできた。そういう意味では、自公の先生方には逆に、今政権を担当している与党としては感謝申し上げる必要があるのかなというふうにも思います。
 しかし、そういった法制の仕組みになっている以上は、今後、同じように、大企業で大規模な事業再生案件が生じてくる際には、そこもしっかりと救済の道を開けるような用意が必要でございます。
 JALにつきましても、三千五百億円の半年区切りの借りかえが必要でございまして、要するに、実はここの枠で七千億円ほど必要とするという考え方をとっておりますので、それを踏まえながら、全体の中堅・中小企業、先ほど申し上げた数百社の相談にきちっと対応できるようにということで三兆を設定させていただいたということでございます。
○荒井委員長 和田政務官、九千五百億円というのは違うということですか。
○平井委員 それはわかっています。
 そんなことは聞いていないんですよ。これはホームページからそのまま、設定したものを写して書いているだけで、使った使わないという話ではない資料ですから。そこは、正確を期すためにその説明を書いたらよかったと私も思います。
 それはそうなんですけれども、結局、もともと、この法案をつくったときに私は現場にいましたから。今、皆さん、いろいろな説明をしているけれども、やはり当初考えたこととは違うことをやっているんですよ。
 ですから、地域力を守る、地域の中小企業、地域の経済を守る、リスクマネーを入れる、人を送るということに何ら影響はなかったとは言わせませんよ。十月までに予定どおりやってくれということももう無理だし、十月までに政権がもつ可能性も非常に低い。ですから、あなたたちは言いっ放しでいなくなっちゃうから、なおさら私は今回こういう話をさせていただいているんですよ。
 そこで、私、JALの問題に関して少しだけお話をさせていただきたいんです。
 日本航空の更生計画には、予期せぬイベントリスクが発生した場合、機構法のもとで必要な追加の財務上の支援、これは出資、融資、保証を含む諸施策を実行するとあるんですよ。ここもいろいろ議論になったところです。これは、いろいろな大臣、前原さんも辻元さんも当時担当のころ言われていましたけれども、そういうイベントリスクに耐え得る企業にするんだというふうにずっと言われていました。
 この点に関しては西澤社長にお答えいただきたいんですが、このイベントリスクとは具体的に何を指すのかということを御説明いただけますか。
○西澤参考人 お答えします。
 イベントリスクというのは、具体的な内容を明示してはおりませんが、今までの議論の過程で想定されるものの幾つかを申し上げますと、事故が起こった、つまり、火山が爆発して灰が舞い上がってその中に飛行機が突っ込んでどうのこうのとか、インフルエンザが物すごく流行して乗客ががた減りになるとか、中東の紛争を契機にいろいろ観光事業が壊滅的な変化を受けて乗客ががた減りになるとか、そういったようなことで収支予想が大幅に狂ってくるといったようなことがあった場合には、これに伴っていろいろと大変な金繰り上の問題も発生し得る、こういったようなことを指しているものでございます。
○平井委員 このイベントリスク、こういう問題に関しては、まず、責任は、企業再生支援機構が判断をする、一義的な責任がある。委員会もあるんだとは思いますが、そういうことでよろしいんですか。これは担当政務官。
○和田大臣政務官 委員御指摘のとおりで、まずは企業再生支援機構、それに、一つのアドバイスを行う再生委員会、そちらの方でお決めいただくということになろうかと思います。
○平井委員 ですから、その場合、イベントリスクがあるものが起きたと機構が判断した場合には、内閣府としては、さらなる融資等々を認めるということですか。
○和田大臣政務官 私どもが意見を申し述べるというところまではできることになっておりますので、そのときの事情に応じまして私どもの考え方は申し述べてまいりたいと思います。
○平井委員 つまり、二百一億の資本金の会社なんですよ、機構というのは。それにこの三兆円の保証枠がついていて、いろいろなことを判断するのは機構の責任だと言われているわけですよね、一義的には。何かを物申すことはできるということなんだけれども、結局、焦げついたときに、一体だれの責任だというふうに思うんですね。
 考えてみると、主務大臣ではない、所管担当大臣の政務官、主務大臣は財務大臣であり経済産業大臣であり、わけがわからないんです。結局、何か起きたときに責任者がいないみたいになっちゃうんですよ。そのときに、この責任に関しては、やはり政府、主務大臣の一番は総理大臣なんですよ。総理大臣が主務大臣。これだけの大きな事業というのはなかなかあるものではありません。ですから、全部西澤社長に責任をおっつけたって責任のとりようがないと私は見ていて思うんですね。
 ですから、一般監督権みたいなものが普通はあるんですよ、所管官庁、主務大臣は。そういうものが存在しないこの機構というのは、一体これはだれが最終的に責任をとるんだというと、総理大臣。
 しかし、総理大臣は最近極めて頼りない存在になっているし、JALの問題に関して言うと、もう成功事例みたいな答弁をこの間予算委員会でされていたんですよ。やればできるじゃないか、成功できると。成功しているということになるんだったら、三千五百億の出資を早く返されたらいいんだと思います。千六百億の利益が出ているというんだったら、これはもう早く、どんどん返せるものから返したらいいじゃないか、今JALは資金が余っているわけですからと思ったりもするんですね。
 そこで、これは西澤社長に聞いても本当にせんない話なんですけれども、これだけのリスクをしょっているものに関して今いろいろ決断をされているわけで、そのときに、このイベントリスクの判断とかそういうものはすべて社長もしくは委員会の判断にゆだねられるということでいいんですねということが一つと、例えば、今リビアの情勢等々で原油が高騰しています。シンガポールのジェット燃料の値段も高騰しているわけですよ。この原油の問題はイベントリスクの中に入るのか入らないのか、そのことについて、二つお聞きいたしたいと思います。
○西澤参考人 私どもは、企業再生支援委員会というものが重要な核をなす仕事遂行上の仕組みになってございまして、これが法律のたてつけ。重要事項はそこですべて決する仕組みでございます。
 イベントリスクの発生と思われるような事態になったときには、それに対してどう対処するかといったようなことは、重要な事項の一つでございますので、委員会で最終的に審議をし決定をするという形になります。そして、それを主務大臣、監督いただきます五人の大臣に御意見を伺うという形で最終的に諮問をさせていただく、諮問という言葉がいいのかどうか、お尋ねをさせていただくという形になってございまして、そこで御回答を毎回いただいております。
 そういうものを含めて、いわば五人の大臣の御協力に支えられて、つまり、お国のお力も我々の仕事にあずかってあるという形で、お国も御一緒にお力添えをいただいているということで仕事を進めさせていただいております。
 委員の方たちもしょっちゅういろいろな案件のときに言いますが、国はこのことについて責任を感じていてくれるのか、こういうことをしょっちゅう我々は尋ねられまして、そのとおりでございます、お国も一緒に考えてくださっておりますということをいつも申しておりますが、そういう形でやらせていただいております。
 それから、飛行機の場合は燃油といいますが、オイルが高騰していくということはイベントリスクに該当するのかということでございますが、ある水準、これは、どこからをというのはいろいろ議論してみなきゃいけませんが、異常な高騰を見せる場合にはイベントリスクの一つとして考えなきゃならないことだろうと私は認識しております。
 以上です。
○平井委員 リビア情勢の混迷で、今一バレル百ドルを超えるレベルにありますね。二〇〇八年当時、これが百四十六ドルまで上がって航空会社は打撃を受けたんですね。このレベルということですか。どのレベルという話を今されましたので、どのレベルになったらそれはイベントリスクというふうにお感じになっているのか。社長の考えるガイドラインみたいな基準がありましたら御答弁いただきたいと思います。
○西澤参考人 お答えします。
 今直ちにこの場で幾らというところまでは持っておりません。
○平井委員 与謝野大臣はお休みになっておりますので、これは和田政務官にお聞きいたします。
 結局、今言った燃油の問題等々で機構がイベントリスク、しかし、例えば百四十六円レベルに上がったときに、影響があるのはJALさんだけじゃないんです。当然、航空業界以外の業界すべてですよ、この燃油の高騰というものは。
 これは、はっきり言って、更生会社から脱却したJALさん、機構が保有して、三年後にちゃんと民間会社にまた戻るというようなことですが、今度はここに追加融資等々ということから考えると、どう考えても、公平性とかそういうような観点から、言われたままに、さっき物申すことができると言っているけれども、主務官庁のグリップが甘いと私は思っているから、そのあたりのところは、機構の問題意識じゃなくて、それぞれの主務大臣の問題意識でけんけんがくがくやってもらわないと困るんですよ。
 そこで、すぐに、いろいろな公平性の観点から、機構として考えてみれば当然JALを助けるのは一義になります、三千五百億、早くイグジットも探さなきゃいけない。しかし、この法律を所管している内閣府もしくは総理大臣、すべての主務大臣は、やはりもっと全体のことを考えなきゃいけない立場ですね。
 ですから、そういうものに関しては、非常に、政府融資また支援というものを国民の目線、公平性の目線で抑制的に使ってもらいたい、厳しくチェックしてもらいたいと思うんですが、所管の政務官としてどのようにお感じになりますか。
○和田大臣政務官 今の平井委員の御指摘は、私がお聞きしておりましても、ごもっともだというふうに思います。
 そういった意味におきまして、主務官庁としてこれだけたくさんの大臣がおられますので、その連携がさらに一層必要になってくるのであろうというふうに考えています。
○平井委員 ですから、結局、これは本当に非常に重要な問題なんですよ。単にJALが再生するかどうかという以上に、これだけ多額の税金を使って今回の支援を決定し、そして最終的に、産業再生機構、企業再生支援機構、二つは、先ほど違いみたいなことを言いましたけれども、産業再生機構の方は、最終的には国庫にお金を戻して成功したという事例になっていますが、これもそうあってほしいが、今のこのような状況では私は非常に不安を感じているんです。
 それは、今回、JALのみならずANAさんも苦しいだろうと思うのは、国内線にLCCが入ってきたりするというのが新聞報道であるんです。そうなると、当初の事業計画から考えると、どうやったって、利益率を上げるにはまた違う方法も考えていかなきゃいけない。となると、青天井で三兆円の保証を持ちながらずるずる助けるというのは絶対よくないと思う。
 ぜひ御検討いただきたいのは、やり方は二つあると思うんですよ。企業再生支援機構からJALを切り離して別勘定で物事を進めさせていただくというのが一つ。それと、もしくは法律のたてつけを変えていくということもあるかもわかりません。しかし、そんなことをすると、この五年間でこの会社はなくなるわけですから、それがまたずるずる延びる、そんなのも問題だと思います。
 もう一つは、リスクの範囲にこの保証枠をやはり圧縮してもらうということなんですよ。三兆円のリスクというふうに、やるんだ、やるんだと言って三兆円持っていて、結局何のためだと。ふろしきだけ広げているようなものじゃないですか。冷静にやったら、その根拠が全部産業再生機構のときの実績に基づく数値の保証枠でしょう。どう考えたってこれは話がおかしいんです。趣旨が違うとさっき社長もおっしゃったんですよ。産業再生機構と我々は違うんだと言っているわけです。
 もともとこれは中小企業を助けるためのものだったんですから、その保証枠について考え直すお考えはありませんか。久々に与謝野大臣、いかがですか。
○与謝野国務大臣 もともと生まれたときは、先生よく御存じのように、地方の中小企業を助けるというのが主たる目的だったわけです。
 今はこうなっておりますけれども、日本航空を助けたというのはやむを得ざることだったと思いますけれども、やはり中小企業を、あるいは地域経済を助けるという本来の業務が最も大事な業務だと私は思っております。
○平井委員 いや、この三兆円の保証枠の見直しを御検討されるお気持ちはありますか、ありませんか。
○与謝野国務大臣 先生がそういう気持ちであれば、検討をしてみます。
○平井委員 これは見直ししたらいいと内心思っていると思います、作文に無理があり過ぎるので。
 それで、申しわけないんですけれども、主務大臣は総理大臣なんですよ。それで、官房長官にもやはりここは、今までの議論のやりとりを聞いていながら、この企業再生支援機構のあり方について御所見をお伺いしなきゃいけないんです。
 さっきのいきさつ、そして今やっていること、今後やらなければならないこと等々を含めて、官房長官としてのお考えをお聞かせ願いたいと思います。
○枝野国務大臣 先生からの御指摘は一つのお立場からの御指摘としてしっかりと受けとめさせていただいた上で、また経済を取り巻く環境、あるいは当初の主たる目的である地方の中小企業を取り巻く環境、さまざまな状況が日々刻々変化しておりますので、そうした観点からは、こうしたそれに対する支援のスキームについても日々しっかりと検証、検討を行ってまいりたいというふうに思っております。
○平井委員 きょうは財務省の政務官も来られているので、いろいろなものをやはり所管されておりますよね、政策金融公庫とか、そういうところもありますし。
 個別の話は個別機関に任せるといって何もしないのではなくて、やはり一般監督権というものを行使して大きなお金が毀損したりすることを防ぐということなんですが、財務省が日本政策金融公庫に対して持っている一般監督権ぐらいのものを機構に対して持っておかないと、ただ何となく、意見を申すことができるということだけではそのグリップが非常に甘いというふうに私は思うんですね。
 そういう意味で、内閣府が一般監督権の話をするのもおかしな話なんですが、一番お金の大もとを握っておられる財務省として、この機構に対してどのような監督権を行使していくおつもりなのか、そのことについてお聞かせ願いたいと思います。
○吉田(泉)大臣政務官 財務大臣は、信用秩序を維持するという観点、それから国庫を預かっている国庫大臣、そういう立場から主務大臣と法律上されているわけでございます。それに基づいて、例えば、会社の予算の認可とか、さらには支援の決定、出資の決定等に意見陳述をする、そういう法律上の役割になっておりますので、それに努めているところでございます。
○平井委員 法律上のたてつけとは別に、やはり責任があると思うんですよ、国の財政を預かるという立場で。
 ですから、さっき与謝野大臣も、保証枠について見直すというふうな、前向きな、御検討をいただくというお話もいただきましたし、これはやはり財務省としても、本件に関しては、産業再生機構の計算式と安全係数とかという、作文でやるんではなくて、もっと、だれにでも説明できるように、そして、これは余り、さっき言ったように、三兆円の枠を広げてしまって、なおかつJALさんの再生に関する情報開示が滞ったようなことになると、これこそ信用不安になるんですよ。ですから、そこのあたりは政府で徹底的にやっていただかなきゃいけない。
 委員長、私は、この問題は非常に大きな問題だと思います。ですから、引き続き再生機構に関して、また地域経済に関してこの場で議論を進めさせていただきたいし、場合によっては小委員会等々をつくって、これはきょうの話で民主党の議員の皆さん方も大分関心を持っていただいたと思うんですね。この委員会が再生機構の生みの親ですから、そういう意味でこの問題をぜひもっと積極的に考えていただきたいというふうに思います。
 そこで、きょうは、せっかく社長が来られているので、もう少し質問させていただきます。
 企業再生支援機構と産業再生機構の違う面というもので、例えば、会社そのもののガバナンスであるとか、そういうものも違うのではないかなというふうに私は思うんですね。
 それは、例えば、機構のスタッフのうち、利益相反が問題になり得るようなコンサルティング会社、投資銀行、ファンドなどの出身者は出身母体と完全に関係を断ち切ってやるというのが産業再生機構のときの売りだったと私は記憶をしているんですね。その面に関して、西澤社長は、そうではなくて、そこのところは弾力的におやりになるという方針転換をしたやに聞いておりますが、事実関係はいかがですか。
○西澤参考人 お答えしますというより、そういう御判断がどこから参っているんでございましょうか。私が弾力的にやるというふうな御判断が平井先生のところにあるということがよくわかりません。
 私どもは、いわゆる利益相反問題等々、公正、中立、透明性といったことが非常に重要な組織運営の根幹であるということを踏まえて経営をさせていただいているつもりでございます。何かの理由で、何か私の目の届かないところで、そういう関係が切れていない人がいるのかどうか。私どもは、兼職、兼務ということについてはきちんと取締役会、委員会で承認をして運用するという形をとっておりますので、そういう私たちの気持ちのところは御理解賜りたいと思います。
○平井委員 私がお聞きしたのは、そういうことはありませんねということをお聞きしたわけですね。私がだれから聞いたとかという逆の質問をされても困るんですよ。そういうことはないんでしょうねというふうにお聞きしているんですが、イエスかノーかでお答えください。
○西澤参考人 そういうことはやっておりません。
○平井委員 産業再生機構同様に、非常にそのあたりは厳格におやりになっているということですから、場合によっては、今この機構というのは、まさに国がお金を出し、保証枠を出し、国民が大いに監視していくべきものですから、これからいろいろな情報の開示、個別案件ではなく、機構に対する情報開示というものも私はお願いをしていきたいし、この委員会はそれをやらなければならない義務があるというふうに思っています。
 もう時間が来てしまってまことに申しわけありませんが、この企業再生支援機構の問題、与謝野大臣、生みの親で、今所管していますから、これは非常に重要です。そして、後で大きな損失につながる、税金を投入しなきゃいけないような状況にもなり得るので、一度、大臣の目で総点検されることをお願い申し上げまして、質問を終わります。
 以上です。
○荒井委員長 それ以前に、平井たくやさんからの御指摘の点については、後ほど理事会で協議をいたします。
 次に、小泉進次郎君。
○小泉(進)委員 自由民主党の小泉進次郎です。きょうは、一時間よろしくお願いします。
 二月七日の予算委員会で与謝野大臣を要求大臣の一人としてお呼びしたまま、結局時間切れで質問ができなくなってしまいました。その節は本当に済みませんでした。ですので、きょうは、同じ過ちを繰り返さないように、まずは最初に与謝野大臣に質問をしたいと思います。
 私も実は質問しにくい質問なんです。それはどういうことかというと、この前の予算委員会での質問でも同じようなことを申し上げたんですが、今、この政治不信、政党不信とも言ってもいいと思います。そういう中で、私は、その責任は与党、野党関係ないと思っています。民主党にももちろんある。でも、自民党にもある。その中でも特に、自民党自身が過去の反省をみずからの口で国民に対して説明をもっと大きな声でしなければいけない、そうしないと自民党に対する信頼は返ってこない、私はそう考えています。
 そこで、今まで民主党政権に入る前に自民党政権の中枢におられた与謝野大臣に、幾つかお聞きをしたい質問があります。
 きょうその質問をする前に、与謝野大臣の経歴を改めて拝見したんですが、九四年に文部大臣をお務めになって、自民党の政調会長代理、内閣官房副長官、通産大臣、自民党の政調会長、経済財政政策・金融担当大臣、自民党税調会長、内閣官房長官、拉致問題担当大臣も兼任、経済財政政策・規制改革担当大臣、経済財政政策担当大臣、財務・金融・経済財政政策担当大臣、そして今の民主党政権の役職につかれておられます。
 私は、自民党政権の一つの反省は、本来であれば発行することが認められていない赤字国債を、麻痺状態とも言ってもいい、毎年発行し続けて、これだけの巨額の国と地方の借金を積み上げてしまった、そのことに対する反省を語らなければいけないと思っている中で、大臣御自身、当時の反省なり自責の念も込めて率直な認識を伺いたいと思います。
○与謝野国務大臣 私が当選したのは昭和五十一年、その後、福田内閣、大平内閣といきまして、これは財政危機だといったときの国債残高が三十四兆円だったわけです。それでも大平さんは、三十四兆円の債務があるということを非常に気にされて、一般消費税ということを言われましたが、選挙で敗れました。
 その後ずっと財政の問題は放置されたわけですけれども、中曽根内閣になってから、赤字国債を発行するのだけはやめようというので、竹下大蔵大臣が赤字国債脱却というものを目指してやられたわけですが、これは実は、バブルの影響もあって税収が非常に大きかったために脱却することができて、竹下内閣ができた後は、中曽根内閣が失敗した売上税のかわりに現在の消費税というものを何とかやり遂げたわけでございます。
 その後、平成八年に橋本内閣ができまして、私は官房副長官になった。そのときに梶山官房長官から、与謝野、おまえは財政再建をやれというので、財政構造改革法というのをつくりまして、国会まで通ったんですけれども、橋本内閣は減税を断行してしまって、小渕内閣のときに凍結になった。
 これは幾つかの反省点があります。それは、負担を語らないで社会保障を伸ばしていったということ、それから、景気対策を語るときに、公共事業を中心に有効需要をふやすという政策をとり続けてきたこと、それから、もちろんその背景には、政治家が税という形を通じて国民に負担をお願いすることに大変恐怖を感じていた、その恐怖は小選挙区制になってさらに加速をされたということを、今、みずからの反省を含めて非常に残念に思っております。
○小泉(進)委員 率直な御意見をありがとうございます。
 一つは、負担を語らないで社会保障を拡大、拡充し続けてきたこと、そしてもう一つは、公共事業依存、そして三つ目に、小選挙区の導入以降、税の負担を国民に対して求めるのを恐れたこと、この三つが与謝野大臣の自民党政権時代の反省だと思います。
 二つ目に私が質問しようとしたことは、まさに今そこだったんです。その一つは、二、三十年ほど前から少子高齢化社会が到来するのはわかっていたにもかかわらず、それに対応できるような社会保障の制度を構築することができなかった。この反省もこれから自民党がもっとしなければいけないことの一つだ、私はそういう認識でいます。
 だからこそ、きょうはあえて、私も自民党の一員でありながら自民党についての反省を元自民党の先輩でもある与謝野大臣にお伺いをしたわけですが、今は与謝野大臣は菅内閣の社会保障・税一体改革の責任者であります。ということは、今述べた反省を生かして、同じ過ちは繰り返さない、これが大臣に与えられた使命だと思います。
 それを考えると、今大臣が挙げた三つ、負担を国民に率直に語ること、そして二つ目の、大臣の考えですと、公共事業に依存したような景気対策はもうやらない、三つ目が、たとえ選挙制度が今のまま続こうと負担を国民に訴えることも忘れない、これが、これから大臣が来月まとめる、社会保障のあるべき姿、基本方針をまとめる中でのベースとなる認識だと私は今とらえました。
 とすると、大臣は、消費税の部分、これは国民に恐れずに訴える方向で来月まとめる、そういうことでよろしいですか。
○与謝野国務大臣 私は、国民と国というのを区別しておりません。国即国民だということを考えておりまして、国民が国に依存するとか寄生するとかということはあり得ないと思っております。
 そこで、税・社会保障一体改革をやるときの原則は、まず正直であるということ、やはり国民に負担をお願いすべきことはお願いをするということであると同時に、自民党もそうでしたけれども、麻生内閣の最後にできた安心社会実現会議の報告書、それから民主党の藤井先生がつくられた藤井調査会の報告書、思想としては同じベースになっておりまして、日本の社会は大金持ちをつくる必要はない、それから、日本の社会は貧しくて困窮に泣くような人はつくりたくない。やはり、日本では、中間層がしっかりした社会、これが健全な社会だという思想が麻生内閣時代の安心社会実現会議の思想にも流れておりますし、藤井調査会の報告書にも流れているベーシックな思想だと思っております。
 私は、そういう思想を大切にしながら社会保障・税一体改革の案をつくりたい、また、つくらなければならないと考えております。
○小泉(進)委員 端的に、中間層を多くつくり、大金持ちはつくらない、それが安心社会実現会議の基本的な認識だという御答弁でしたが、そういう社会をつくるこれからの前提として消費税という負担をお願いせざるを得ない、そういう認識でいいですか。
○与謝野国務大臣 我々がスタートしたこの借金財政、どこかで引き返さなきゃいけないということは、自民党のあらゆる政権が思っていたことだったわけです。
 しかし、国の信用は絶大で、借金は幾らでもできた。金利は上がらない。国民の貯蓄というのは、毎年の国債発行にたえるだけの貯蓄をした。しかし、きっちり数字を見てみますと、そろそろ限界に来ている。国民の純金融資産と今の公債発行残高のすき間は、人によってはいろいろ計算が違いますけれども、七十七兆円ぐらいしかないという方もおられるわけですから、毎年四十四兆国債を発行していれば、二年にも満たない残高しかない。マクロ的に見ればそういう現状であります。
 そういう状況を続けていけば、国債の国内消化ということは不可能になってまいります。当然、金利は上昇します。金利上昇は、個人にとっても企業にとっても、銀行の保有する資産にとっても大打撃を与えます。そこまで行ってはいけないというのが私の信条でございます。
○小泉(進)委員 お話を伺っていると、その言葉の奥にあるメッセージというのはだんだん明確になってきたなと思います。
 自民党も、当面一〇%に消費税を上げる、これを参議院選挙でも書いています。私は、恐らく与謝野大臣も同じような認識だと思っています。そして菅総理も、与謝野大臣を起用されたのはそういう部分での期待があったと思います。
 ただ、私はその中で危険だなと思うのは、今国民の中で、消費税を上げたら、それで社会保障の給付やサービスはよくなるんだ、社会保障のほころびはそれで解消されるんだ、そういった誤解を与えかねない雰囲気があると私は思います。そこを、大臣がさっきおっしゃったように、正直に語らなきゃいけない。
 毎年二十七、八兆かかっている社会保障、たとえ全額を消費税一〇%になったところで回したって、二十五、その程度でしょう。つまり、それだけ上げたって、今やっているサービスをようやく恒久財源でやれるかどうか。その議論にすぎないということをもっと正直に語らなきゃ、いざその負担をお願いしたときに、話が違うじゃないか、そういう空気ができたとき、私は、今の政治不信以上に大きな失望というか不信のきわみに達してしまうんじゃないか、そういう懸念を持っています。大臣の認識はいかがですか。
○与謝野国務大臣 小泉委員の御指摘は、まさにそのとおりだと私は思います。
 今、社会保障でかかっているお金は、国民は余り意識しておりませんけれども、年金に五十五兆、医療に三十四兆から五兆、それから介護に十兆。これはどこから出ていくかは別にして、国民が必要としている社会保障三経費というのは、五十五兆、三十五兆、十兆で、ちょうど百兆円必要なわけです。
 それで、改めなければならないのは、日本の社会保障制度が破綻していると言う人がいるんですけれども、現在はまだまだ破綻はしていません。現に、百兆円のお金を払えるだけのシステムを運営しているわけです。しかし、先ほど、少子高齢化を見誤った、そのとおりなんですが、少子高齢化が進んでいきますと、この百兆円のお金が減るのではなくてふえるという方向は間違いない。ですから、最初の理念は、まず今の社会保障制度は破綻していない、だけれども、続けていくことができるのか、持続可能性というのが我々が目指さなきゃいけない第一の原理。
 それから今、日本の国民の負担率は、税、社会保険料で三四、五%だと思いますけれども、借金で先送りしているのが一〇%から一二%ありますから、やはり世代間の公平。小泉さんと私の決定的な違いというのは、私はあの世に行けば、グッドバイと言って逃げ切れる世代なんです。小泉さんの世代はどうやっても逃げ切れない。だから、逃げ切れる世代と逃げ切れない世代というのが実はあって、やはり逃げ切れない世代のために何らかのことを今の世代はやっておかなきゃいけないということが二つ目。
 第三の原理は、格差とか貧困とか、こういう問題はあると言う人もいる、ないと言う人もいるんですけれども、現実問題として、非正規雇用が一千二百万人いるとか、年収二百万円以下の人がこんなにたくさんいるとかいう話等を聞くときに、自民党がかつて熱心に所得再配分政策をやってきた、いわばその部分については社民主義的な政党であったと私は思うわけで、やはりこれからの政治はそういう社会全体の光が当たっていない部分にきちんとしたことをやる。
 先ほどちょっと俗な言葉で申し上げましたように、お金持ちなんかつくる必要はない、困窮して貧しさに泣くような人たちをつくってはいけない。やはり、中間的な世代というもの、健全な中間世代、世の中をつくるということが我々の使命感でなければならない、そういう観点に立つことが大事だと思っております。
○小泉(進)委員 二つ目の世代間の問題については、私からは言いにくいことを言ってくださってありがとうございます。
 まさに大臣おっしゃったように、私の世代は逃げ切れないんですよ。今から四十年後、二〇五〇年、私は六十九歳です。今の大臣とほぼ同い年。今の大臣は、若い世代、現役世代三人に支えてもらっている。私が大臣の年になるとき、私は一人の現役世代に支えてもらわなきゃいけない。
 これから社会保障・税一体改革の中の議論で、私はこれも恐れずに正直に言わなきゃいけないと思っているのは、やはり世代間の格差、公平性の部分、また持続可能性も考えたときに、高齢者の皆さんに負担をお願いしなきゃいけないこと、給付の抑制の部分、そして若い世代の負担の軽減。この方向性に行かないと、どう考えたってこれからの将来の世代、そしてまだ生まれていない世代、この人たちには希望を与えることはできない。
 私はその認識でいますが、そういった認識をもとにこれからの議論を進めていただけますか。
○与謝野国務大臣 高齢者を大事にしたり、尊敬したり、いたわったりすることは大事です。しかし、例えば貯蓄の分布を見てみますと、子育て世代はほとんど貯蓄がない。五十を過ぎて六十、六十五というと貯蓄を非常に持っている。実際にお金が必要なのは子育て世代。私もじいさん世代にだんだんと迫ってきたんですけれども、やはり、高齢者の世代も持っている資力に応じて負担をするというのは当たり前のことなんです。
 私が去年非常に残念に思ったのは、後期高齢者医療制度が非常に非難の対象になったことなんです。こんなによくできた制度はないと私は思っていました。去年の統計だと、三十三兆円の全医療費の中で、七十五歳以上の方の使う医療費は十一兆だった、三分の一だった。これは、七十五歳も過ぎてくるとあっちこっち体が痛んでくるのは当たり前の話なんですが、それでは十一兆をだれが負担したのか。一兆円は高齢者の窓口です。五兆円は税金です。四兆円は各健康保険からもらってきたお金なんです。残りの一兆円を高齢者の保険で持ってくださいと。
 ということは、千四百万人いる七十五歳以上の方に、みんなが九兆円持っているんだから、一兆円持ってくださいというのは当たり前の話なので、それを、あたかも高齢者を無用にいじめているとか、高齢者に無用な負担をかけているという議論をすること自体、私はナンセンスだと思っていました。
○小泉(進)委員 熱が入って、後期高齢者医療制度までお話をしてくださったんですが、後ろで蓮舫大臣、玄葉大臣と苦笑いで目を合わせていたのが何とも印象的でしたが、私も、あれは世代間のことを考えたときに負担のあり方を明確にした、そこの部分、評価されるべきこともあるんじゃないかな、そういうふうに考えています。
 冒頭、与謝野大臣とこのように社会保障また今後の財政についてもお話をさせていただきましたが、来月、とうとう基本方針の方をまとめるということですから、今お話をされた、負担を恐れず正直に現実を語り、日本の将来のあるべき姿を、本当に若い世代も希望を持てるような、そういう方針が出るか、今後の議論を注視していきたいと思います。
 次の質問に移ります。
 これは約一年越しの積み残しの課題です。官房長官、政務三役のうちの大臣政務官の給与返納の問題です。
 これは、私、内閣委員会で取り上げたのが昨年の四月二十三日、初めて取り上げたのはそこなんです。そのときに私は、当時の松野官房副長官に、大臣と副大臣は一〇%の給与返納をしているのに政務官は給与返納は全くしていない、これはおかしいじゃないかと。そのことについて、私は、民主党は公務員の総人件費二割カットを掲げているんだから、それぐらいするのは当たり前だろう、まずは隗より始めよだ、そういうことで訴えたところ、松野官房副長官は、真摯に前向きに対応したい、そういうお答えをしてくれました。
 その後、五月の十二日、当時の平野官房長官は、必ずやりますと言いました。そして最後に、私は、鳩山さんの普天間の問題で、やるやると言って期限を延ばされて裏切られ続けているから、必ずやるじゃ信用できないから、いつやるか言ってくれ、そう言ったら、必ずやるから御心配なくと言ったんです。それで、鳩山内閣はその後倒れちゃった。
 そして、その後、菅政権になってから、これは十月の二十七日、前回私が質問をした内閣委員会ですけれども、仙谷官房長官はこう言いました。「やらないとは言っていないじゃないですか。やるけれども、諸般の事情を勘案している、検討している、」これは、その前の平野官房長官から比べると、必ずやるという言葉から、やるけれども諸般の事情を勘案して検討しているに変わっちゃったんです。
 これは、当時その場におられた蓮舫大臣がよく議論を聞いていたと思いますが、現官房長官の枝野官房長官、平野元官房長官がやると言ったことをやりますか。
○枝野国務大臣 まさに仙谷前長官がおっしゃられた諸般の事情の検討でございますが、これは御承知かというふうに思いますが、国会議員である大臣、副大臣、政務官の俸給は、国会議員の俸給にプラスアルファされた形で俸給を受け取る形になってまいります。なおかつ、公職選挙法だったと思いますが、国会議員の俸給分については返納できないということになっておりまして、一般的にその差額についてが問題になります。大臣政務官については、これは約三万円強の違いということでございます。こうしたところの中での一〇%ということをどう考えるのか、こういったことを諸般の事情ということで考えてまいりました。
 一方で、今、実は菅総理のもとで、現下の財政状況、あるいはこれから公務員の全体の人件費削減の具体的なプロセスをお示しして入っていくということの中で、現状の大臣、副大臣の一割返納ということについて指示をいただいておりまして、さらに進められないかということの調整をいたしております。
 そのことの中で、この大臣政務官の三万円強の国会議員歳費との差額分についてどう考えるのかということについて結論を出して、これは間違いなく、そう遠くない時期にこの結論はお示しをしたいというふうに思っております。
○小泉(進)委員 そういう答弁で仙谷官房長官にはそのまま逃げ切られちゃっているんですよ、諸般の事情とか言って。でも、間違いないのは、その前の平野官房長官は、必ずやる、御心配なくと言ったんです。これは民主党政権ですよ、内閣はかわっても。
 だから、枝野官房長官に聞きたいのは、やるんですか、やらないんですかということです。やるとしたら、いつやるのか。やらないとしたら、元官房長官のやると言ったことを変えたのはなぜなのか、お答えください。
○枝野国務大臣 済みません。先ほどの私の答弁、まず一点訂正させていただきます。
 現状の差額は約十五万円ぐらいで、大臣、副大臣の一〇%返納は議員歳費分も含めたトータルの一〇%返納をいたしております、もしそれを政務官についてやりますと、残りの国会議員との差額は三万円になってしまう、これを政務官に強いていいのかどうかというようなことを諸般の事情として、この間、正直言って苦慮してまいりました。
 ただ、先ほど申しましたとおり、今、大臣、副大臣についても、特に大臣について一〇%をさらに超える深掘りをすべきではないかということの総理からの御指示もありまして、その調整の中で、政務官についても、実はもう一つ先ほどの件について申し上げれば、大臣と副大臣と、特に副大臣と政務官とで実質的な受取額の差額とか、そういったこともいろいろと事務的、実務的には検討してきたところでございます。
 今回、大臣についてさらに深掘りをしようという方針のもとでの調整の中におきましては、これは最終的には総理にお決めをいただいたり、実は大臣、副大臣についても申し合わせで自主返納でございますので、私が最終的に、やりますとどこまで申し上げていいのかわかりませんが、前々官房長官も小泉議員の御質問に対してそうしたお答えをしている、これは間違いございませんので、政務官の返納についても、横並びの同じ数字でやれるかどうかは別問題として、やれる方向での最終調整をしたいということはお約束いたします。
 そして、これも逃げ切られたりという御心配がないようにということだと思いますので、今三月上旬ですので、少なくとも四月中ぐらいまでには結論を出したいというふうに思います。
○小泉(進)委員 諸般の事情というのは、簡単な言葉で言うと、政務官をやって三万円の上乗せではかわいそうだということですよね。それが、閣僚の中またメンバーの中で、どうしようか、そういう議論ということですね。
 でも、そこまで深掘りしていいのかということは、公務員の皆さんが後ろにいますけれども、深掘りをされるのは公務員の皆さんなんですよ。深掘りする側の政治家がまず自分たちを深掘りしなくて、深掘りされる側が納得するわけないでしょう。私は、今回の問題で言っているのはそこなんです。だからこそ、今まで必ずやると言った方が同じ党内で、大臣で、官房長官でいたんですから、それを、三万円だからといってこだわるんじゃなくて、やると言ったことを速やかにやってほしい。
 そして、今官房長官も言ったとおり、これは申し合わせでできるんですよ。別に法律をつくる必要はないんです。だから、これは速やかにできませんか。今言った期限じゃなくて、もっと前に。
○枝野国務大臣 私は今、小泉委員が御指摘をされた、これからいよいよ一般の公務員の皆さんの、これは給与で二割ではなくて、人件費総額としての二割削減に向けた具体的なプロセスに入っていくわけでありますので、しっかりとそれを政治主導の中でいわばお願いをしていくというか切り込んでいくというか、そうした立場で、先にそうした姿勢を示すことは当然のことだというふうに思っておりますし、総理からも、そうした基本的な考え方のもとに、現状、さらに大臣等の俸給の返納について早急に検討するようにという御指示をいただいているところでございます。
 ただ、私に最終的決定権があるわけではありませんので、逆に、ここで何か申し上げることはかえって失礼になると思いますが、そうした小泉議員の御指摘については私も同じ思いを持っておりますので、その際には、大臣や副大臣にとどまらず、政務官の皆さんにも一定の返納をお願いするべく最終的な調整をさせていただきたいというふうに思います。
 期限についても、もしそれからおくれたらこれは失礼なことになると思いましたので今のような期限を申し上げましたが、それは、だから四月の半ばぐらいにならないと出ないという意味ではなくて、どんなに遅くても四月中ぐらいには結論をお示しするということで、できるだけ早く結論をお出ししたいというふうに思っております。
○小泉(進)委員 もうこれ以上やるとまたあれですから、一年越し以上になるのかどうか、これを注視して、官房長官の言葉を信じたいと思います。
 次の質問です。
 玄葉大臣、政策達成目標明示制度、この制度について御存じですか。
○玄葉国務大臣 これは、平成二十一年、ですから鳩山内閣のときなんですけれども、十月に、政策達成目標明示制度の導入ということを「予算編成等の在り方の改革について」というところでうたっているということでございます。
○小泉(進)委員 これは、今大臣がおっしゃったように、平成二十一年十月二十三日、政権交代した直後ですが、閣議決定で導入をするとされているものですが、導入されていますか。
○玄葉国務大臣 私が国家戦略担当大臣になった平成二十二年、これは九月でありますけれども、それ以降の十二月十六日の閣議決定におきまして、御存じだと思いますけれども、政策達成目標明示制度については、既存の総務省等がやっている政策評価制度、そして行政レビューの役割分担の明確化、連携強化、そういったことをかんがみながら、政策達成目標明示制度等の施策の取り扱いを含めて、PDCAサイクルの整理、強化について検討を行うというふうに変更したということは、率直に申し上げたいと思います。
○小泉(進)委員 ちょっとわかりにくいので、もう一度説明をしてほしいのですが。
 そもそも、鳩山政権ができてすぐの十月の閣議決定では期限を切っているんですね、この政策達成目標明示制度の導入を。「詳細については、年度開始までに、国家戦略室において指針を示す。」この「年度開始までに、」というのは二十二年の三月までというのが閣議決定内容ですが、この期限を守らなかったのはなぜですか。
○玄葉国務大臣 当時の、つまりは平成二十二年三月の状況について今つまびらかにしておりませんけれども、推測も込めて申し上げれば、蓮舫大臣のところでやっている国丸ごと仕分け、いわゆる行政レビューと、総務省が行っている政策評価、こういったものとの役割分担とか連携強化をどう図るかということを恐らくまだ十分に整理できなかったんじゃないかというふうに思います。
 それともう一つは、平成二十一年の十月の段階、つまり鳩山政権の段階で、マニフェストの工程表に掲げられた主要な事項、こういったことについてのいわばPDCAというか、そういったことについての事実上の検証をするような、そういうニュアンスなんですね。
 ですから、私も、国家戦略担当大臣になってPDCAをどう回すかということを考えたときに、一番効率的なのは、先ほど申し上げたように、蓮舫大臣のところでやっている、それぞれの部分部分、パートパートについては国丸ごと仕分けと総務省の政策評価制度を組み合わせる、それとマニフェストの検証については党の方でしっかりと行っていくということが最も効率的なのではないかな、そう考えているところでございます。
○小泉(進)委員 つまり、言いかえると、この政策達成目標明示制度は導入することはやめたということでよろしいですね。
○玄葉国務大臣 一言で言えば、そこはまだ検討中だというふうに御理解ください。
 おっしゃるとおり、ここに期限が書いてあったんですね、確かに。平成二十二年、つまりは去年の三月ですよね。あるいは四月、五月、「年度開始までに、」こう書いてあるわけですから、そこは行っていないということは事実でございます。
○小泉(進)委員 この十月の閣議決定の後、去年の十二月十六日ですが、平成二十三年度予算編成の基本方針という閣議決定が出ています。この基本方針の閣議決定の一番最後、「予算・行政に関するPDCAサイクルの充実」という項目があるんですけれども、そこに、政策達成目標明示制度等の施策の取り扱いを含め、検討を行うということが書いてあります。
 私も政治家になって一年半ぐらいで、ようやく少しずつ文言の意味合いというか、そういう部分が肌感覚としてわかりつつあるんですが、導入するから、この制度自体の取り扱いを含め検討するというのは、これはもう廃止ということですよね。
○枝野国務大臣 若干、今、玄葉大臣からの御答弁にもあったかというふうに思いますが、二十一年十月の閣議決定の趣旨については、実はこの直後にいわゆる事業仕分けが行われました。そして、そのときに、それぞれの個別政策についての政策目標をきちっと明示して、それに対する達成度をそれぞれシートにしていただいてということが行われ、さらには、私が担当大臣のときに、これを全事業項目について国丸ごと仕分け、行政事業レビューという形で、個別政策についてはまさにPDCAサイクルをしっかりと導入する、そしてそれをチェックするという仕組みを行政刷新の方で組み立てました。
 一方で、行政刷新会議の場においては、先日もありましたけれども、総務省のいわゆる従来の行政評価システム、ここがもっと大きな、個別のではなくて大きな政策目標に対して、行政評価の総務省の方の仕事をさらにしっかりと整理して強化し、なおかつ国丸ごと仕分けとの連携、関係ということをきちっと整理しましょうということを進めています。
 そして同時に、先ほど玄葉大臣からありましたとおり、いわゆるマニフェストの項目については、これは党の方が主体になって、なおかつ玄葉大臣が同時に閣僚を兼ねて、しっかりと検証を行う。
 こういうことで、二十一年の閣議決定で求められたというか我々自身で決めた趣旨についてはそれぞれ動かしているという前提の中で、なおかつ、そこで何か間に抜け落ちているところがないかどうかというようなことについてはしっかりと整理、確認をして、二十一年十月二十三日の閣議決定の趣旨がしっかりと全体にカバーできて実質的にそれが実施されるような構造に向けて、この取り扱いを含めて、PDCAサイクルの整理、強化について検討を行うということの趣旨だというふうに理解をいたしておりまして、その点については、行政刷新会議とそれから国家戦略室の方で連携して、しっかりとさらに進めてまいりたいと思っております。
○小泉(進)委員 二十一年十月、政権交代直後のまさにこの制度の導入を書いてある閣議決定と、昨年の十二月十六日の閣議決定のこの制度についての部分を照らし合わせるとわかりやすいんですが、要は、二十一年十月の閣議決定の修正版が二十二年の十二月十六日の閣議決定とも読めるんですよ。
 だから私は、この二十一年十月の閣議決定の内容は、既に明示していた期限をもう超えちゃった、であるならば、閣議決定違反なんだから、それを修正するなり、この二十一年十月の閣議決定の内容に対する筋を通すのがいいんじゃないか。それが、閣議決定を軽んじない、そういう筋の通し方なんじゃないかということを言っているんです。
 そこについては、玄葉大臣、どうですか。
○枝野国務大臣 今申し上げましたとおり、二十一年十月二十三日の閣議決定の趣旨は、直接のやり方ではありませんが、十分に満たされているというふうに思っております。
 同時に、今御指摘いただいたとおり、現に進んでいる、ここで政策達成目標を明示していこう、そういった制度を導入していこうということで進んでいる、実態が進んでいることはあるけれども、見方によっては二十一年十月の閣議決定とは違っているという受けとめがされるのも、それは一種当然だと思いますので、そこのところを整理して、閣議決定という形でそれを整理するのがいいのかどうか、ちょっと今は即断はできませんけれども、何らかの形できちっと整理をして、それが何らかの文書という形で外の方に見ていただいてもわかるようにしてまいりたいと思います。
○小泉(進)委員 私がこの閣議決定のことを指摘したのも、これは単純な基本的な疑問なんですが、国家戦略室と行政刷新会議、この二つの法的根拠が、閣議決定と内閣総理大臣決定と、違うんですね。これは二十一年の九月十八日の発表ですけれども、国家戦略室は内閣総理大臣決定で設置をされている。行政刷新会議は閣議決定なんです。
 これは官房長官だと思うんですが、閣議決定と内閣総理大臣決定の違いを教えてください。
○枝野国務大臣 法制的な違いというよりも実質的なことのお尋ねかというふうに思うんですが。
 これは、当時の決定をした内閣の一員ではありませんのである程度の推測でありますが、大体そういうことだと思いますが、行政刷新会議は、まさに各省庁、府省の行っている事業について横断的に包括的にチェックをして、行政の無駄を洗い出す等の仕事をしていただくという意味で、全閣僚に関係する部分のところをやっていただくという意味で、これは閣議決定で設置をするべきだろうと。
 一方、国家戦略室については、ある意味では所管をすることは全省庁にまたがっていることをやるわけですが、まさに内閣総理大臣に直属して、一種内閣官房とは違った意味で内閣総理大臣に直結した形で、内閣総理大臣が内閣全体をしっかりとリーダーシップを発揮していくという意味での役割ですので、内閣総理大臣が直にやるという内閣総理大臣の決定で行われたと。
 これは、それぞれの性格は似ていますけれども、位置づけが違うということからそういった違いになっているんじゃないかというふうに思っております。
○小泉(進)委員 非常にわかりにくいと思うんですね。やはり法的根拠の裏づけがないというこの二つの機関。
 これは、参議院の予算委員会も、私、この前見たときに、蓮舫大臣が民主党の平田議員から同じ質問をされていました。行政刷新会議というか事業仕分けの法的根拠は何かということを、同じ党内の平田先生がしているのを私もテレビで見たんですが、行政刷新会議と国家戦略室、これは局にもともとはすることになっていたと思いますが、その二つは政治主導の両輪ですよね、この政権発足のときの考え方としては。
 きょうの午前中の質疑で、公明党の高木先生と玄葉大臣とのやりとりの中で、私は非常に率直だなと思ったんです、玄葉大臣の御答弁が。それは、政と官の役割のあり方。もともと言っていた政治主導、きょうの午前中、ちょうど高木議員と玄葉大臣のときは枝野官房長官いらっしゃらなかったんですが、枝野官房長官の、政治主導なんて言っちゃったからという発言がそのとき引用されたんですが、私は、政権に入ってみて、また閣僚のメンバーになってみて、玄葉大臣の率直な感想だろうと思いました。
 ただ、政権に入ったことがない私からするとわからない、だから簡単に教えてほしいんですよ。それは、当初、本来だったら踏み込むべきじゃない部分を官の領域に踏み込んで、そこで本来の政治主導とはちょっと違った形になっちゃった、そういう答弁をされました。本来それは官に任すべきであった、その官の領域とはどういう領域を考えていますか。
○玄葉国務大臣 午前中、高木委員と、政と官の関係について私の考えを述べました。政は、政策の大綱、そして政策形成を主導する。一方、官は、専門的、技術的、中立的な立場から政治主導をサポートするというのが私なりの整理なんですね。
 今の御質問は、では踏み込むべきでなかった官の領域とは一体何なんだということでありますけれども、まさに、私が閣僚になったのは昨年の六月ですけれども、その前に党の方から見ていたときに感じたのは、確かに政務三役、特に副大臣とか政務官がいわゆる技術的なことにまで踏み込み過ぎてしまっていて、本来政策形成を主導すべきなのに、細かな、いわば政治家が判断しなくてもよいと思われるような分野にまでどうも入り込んでしまっているがゆえに、本当の意味での政治主導がおろそかになりはしないか、少なくともエネルギーがそちらに割かれているのではないのかという問題意識をずっと持っていたというのは事実でございまして、私はそれをもって、政治主導の履き違えが一部あるんじゃないかということをあの当時からさまざまな場所で申し上げてきた、こういうことでございます。
 だから、ある意味、本来の政治主導に近づきつつあるというふうに考えています。
○小泉(進)委員 非常に率直な御答弁だと思いますが、今、国家戦略担当大臣として入閣をされていて、国家戦略室を局にする必要性を感じていますか。
○玄葉国務大臣 今の御質問でありますけれども、今、国家戦略室は何をやっているかといえば、税財政の骨格、あるいは経済運営の基本方針、その他総理が特に重要だと思われることについての企画立案。もっと具体的に言えば、新成長戦略、包括的経済連携の基本方針も国家戦略室、そして農業強化策、温暖化の調整、さまざまな分野において今仕事をさせていただいているのは事実でございます。
 局にしなきゃいけないかといえば、一つは、先ほどおっしゃったように、日本の場合は、やはり国家行政組織法に基づいた、いわば法的担保に基づいたより強力な組織にするというのが今までの体系ですね。
 ちなみに、御存じだと思いますけれども、国によっては、ヨーロッパ、たしかドイツなどもそうだと思いますけれども、例えば総理大臣に就任して、法律によらずして省庁再編を総理大臣の決定でしてしまうなんという国もあるわけです。
 しかし、我が国はそういう体系をとっておりませんから、我々はそういう法律を準備し、より法的担保をきちっと持った上で、しかも、先ほど高木委員にも申し上げましたけれども、あの法律は、副大臣の増員、国家戦略局長を内閣官房副長官が兼ねるという形で、また国家戦略官も増員したりしますし、そういった副大臣とか政務官の問題もあるものですから、やはりここは政治主導のあり方を、与野党を超えて、どんな政治状況になっても、よりあるべき政治主導の体制が整うようにぜひ御協力いただきたいというふうに考えております。
○小泉(進)委員 そうであるなら、一度取り下げて、もう一回現実を見た上で話し合ってみないかということは、私は、今の玄葉大臣の午前中の議論からすると、このまま法案を出すか出さないかするよりも自然だと思うんです。そうじゃないですか。
○枝野国務大臣 内閣の立場としては、国会に御審議をいただいている法案、ベストという思いでお出しをさせていただいて、皆さんに御賛同いただきたいという思いで提出をさせていただいております。
 ただ、国会におけるさまざまな議論を踏まえて、与野党間において、国会においてさまざまな御議論があるということはこれまた当然だろうというふうに思っておりますので、また大島筆頭初め内閣委員会の与党側のメンバーといろいろお話をいただいて、そこからまた必要があれば内閣の方にサジェスチョンなり御提起なりが与党の方からもやってくるかというふうに思っております。
○小泉(進)委員 午前中の感じを何とか踏みとどまってそこに抑えたという感じがしないでもありませんが。
 きょうは最後までお待たせしてしまった蓮舫大臣に、残りもうあと三分ぐらいですが、質問をしたいと思います。
 規制仕分けが終わりました。私は、規制仕分けは、今までの第一、第二、第三とやってきた事業仕分けとは性格が違う、そういうふうに思います。
 大臣は、今回やってみて、同じような認識ですか。
○蓮舫国務大臣 お答えいたします。
 全く同じ認識を共有しています。
 今までの事業仕分けというのは、国の税金で行っている事業の理念や目的は否定していません。ただ、そのお金の使われ方が適正なのか、中抜きがないのか、無駄がないのか、浪費がないのか、その部分で議論をしながら、予算を結果として削減し、その財源というものを生み出すことにもつながってまいりました。
 ただ、規制制度仕分けは、その場で判断できるものではなくて、例えば昭和二十年にできたその時代の背景、そして今なおその規制がある理由、そしてそれを改革すべきだという理由、参考人の方も両者からお招きをいただいて、議論をして、変えることによって何が変わるのか、規制改革というのは緩和だけじゃなくて強化という考え方もありますから、そのどちらにする方が今国民生活の安心と安全あるいは経済の成長に資するかという視点で議論をしたものでございますので、仕分けという名前は使わせていただきましたが、どちらかというと事業仕分け応用第一弾というふうに私は考えています。
○小泉(進)委員 まさに私の言おうとしていたところはそこなんです。
 それは、今までの事業仕分けだと、メーンとなったのはその事実関係をチェックすることですよね、お金の流れから税金の使われ方から。ただ、規制の仕分けという、今回仕分けという名前を使いましたけれども、規制というのは、事実関係だけじゃなくて、歴史的な背景、そして業界団体の意向、また賛成、反対、いろいろな政策の論議にもなっちゃう。
 私は、そういうものを公開の場でやることを否定しているんじゃなくて、仕分けという名前を使ったことで誤解を与えたんじゃないかと。やはり私は、国民の中で今仕分けというのは、イコール無駄の削減だったり、イコールお金を生み出すもの、こういうイメージが定着していると思うんですね。ですから、今回のこの規制仕分けというのを見て、結果を見ても、またマスコミ等の報道の仕方、やはりこの仕分けという言葉を使ったがゆえに本来の伝えるべきメッセージと趣旨がずれたことが起きたんじゃないかな、私はそういうふうに思うんです。いかがですか。
○蓮舫国務大臣 仕分けという言葉に大変思い入れがあるもので使ったというところもあるんですけれども、ただ、やはり規制も仕分けだと思うんです。その手法は違ったかもしれませんが、たくさん山のようにある仕分けの中で、残して、残さないで、変えて、変えないでというのは、やはりこれを仕分ける必要というのは、適時適切に見直しをするという意味があると私は思っています。
 今までの規制改革におきましても、だれが、どこで、どのように、どうやって決めたのかわからない、あるいは財界の一部の人が決めた方向で規制が緩和されたのではないかと疑われるような時代があったからこそ、その一部を可視化する、国民の皆様方に見ていただくということは、私は大変重要だと思っています。
○小泉(進)委員 時間が来たからこれで終わりますが、最後に、きのう、実は自民党本部に党改革委員会という部会みたいなものがありまして、そこに講師として構想日本の加藤さんがいらっしゃいました。その中で加藤さんは、事業仕分けは最初の一年でやめるべきだったんじゃないか、そういった思いもおっしゃっていました。そういった上で、これから蓮舫大臣が事業仕分けをどういった形に持っていくのか、これからまた注視していきたいと思います。
 きょうは、四大臣の皆さん、ありがとうございました。
    〔委員長退席、大島(敦)委員長代理着席〕
○大島(敦)委員長代理 次に、村井宗明君。
○村井委員 民主党の村井宗明です。
 先日のニュージーランド地震、ちょうど今おられる徳永政務官がニュージーランドへすぐに行っていただいて、そしてずっと現地との対応をしていただきました。私も、民主党のニュージーランド地震救援対策室の事務局長にしていただきまして、さまざまなところを分析しました。
 そんな中で、まず一つ言えるのは、今回の緊急救助隊の出発のスピードというのが、今までに比べて圧倒的に早かった。しかし、残念ながら、現地で本当に行人を救助することはできませんでした。
 せっかく外国に語学を学びに行ってもらおうと思ってお金を出した親御さん、富山外国語専門学校の学生さんなどを中心に二十七名安否不明になっていますが、そんな中で本当に心痛い思いをしておられると思います。そして、今でも本当に不安になっておられると思います。また同時に、亡くなられた方には心からお悔やみを申し上げたいと思います。そんな中で、今現地にいる御家族の方々が、長期化する中で本当に不安じゃないかと思うんです。身元確認が長引いています。
 徳永政務官にお聞きします。
 一刻も早くニュージーランド政府にも働きかけると同時に、こちらからも協力する形で身元確認をある程度スピードを上げてもらうようにするべきだと思うんですが、どうお考えでしょうか。
○徳永大臣政務官 御家族の思いに立った御質問をいただきまして、ありがとうございます。
 現在、ニュージーランド政府といたしましても、合計二百名以上の要員によりまして、二十四時間体制で御遺体の身元確認作業を進めていると認識しております。
 我が国といたしましても、警察の鑑識専門家チーム五名及び外務省参与で法歯学の専門家一名を現地に派遣し、ニュージーランド側と密接に連携しつつ、身元確認作業の支援をしているところであります。
 特に、DVIフォームと申しまして、災害被害者確認作業というのがございます。このフォーマット、国際標準の様式がございまして、それがなかなか一般の方にはわかりづらい様式になっておりますので、こうした専門家の方々が、現地に来られた御家族の方々一家族ずつ面談をさせていただきまして、それをつくり上げる作業をお手伝いするとともに、身元が確認をされていない方々の例えば歯科医療の記録であるとか、あるいは指紋採取に役立つと思われるホームステイ先にある歯ブラシとか日記帳とか、あるいは親子確認に資するDNAを採取いたし、それを専門家の目で精査し、そしてそれをニュージーランド当局に提供しているところでもあります。
 ニュージーランド側の方といたしましても、こうした日本の協力に非常に感謝をいただきまして、パーフェクトだという評価もいただいているところでもあります。
 また、政治レベルといたしましても、これまでにも、当時の前原外務大臣からマッカリー外務大臣に対し、また私も現地対策本部におきまして、ニュージーランドのキー首相及びマッカリー外務大臣また現地のクライストチャーチ市長及び警察当局に対しまして、一分一秒でも早く身元確認がなされるよう強く働きかけをしてまいったところでもあります。
 ただ、今御家族のお気持ちをしんしゃくしますと、本当に一刻でも早くという思いでいらっしゃるというふうに理解をいたしますので、引き続いて身元確認のスピード化につながるように最大限働きかけをしていき、努力をしていきたいと思います。
○村井委員 まさに、今おっしゃられた、一日でも早い身元確認に御協力いただければというふうに思います。
 そして同時に、現地では毎日定期的に現場の家族説明会をやっているというふうに聞いています。そして、家族の要望もしっかり聞いているというふうに私どもは報告を受けているんです。
 例えば、前原前外務大臣がきちんとニュージーランド政府と連絡をとり合ったことで、三月二日には、CTVビルに行って、立入禁止になっていたはずなのに訪問することができた、また三月三日には、軍の遺体安置所、なかなか中には入れなかったんですが、今のところ日本人だけは遺体安置所に花を手向けることができたというふうに聞いています。今後もしっかりとそういった家族の要望を聞いて対応していただきたいということ。
 それと同時に、現地だけでなく、帰国された御家族の方も今たくさんおられます。もう既に富山に帰ってこられた方もおられるんですが、そういった帰ってこられた家族にもしっかりと御支援をしていただきたいというふうに思うんですが、いかがでしょうか。
○徳永大臣政務官 村井先生御指摘のとおり、現地におきましても、今もなお現地時間の午後五時から家族説明会を開催し、さまざまな御要望をお聞きしているところでもあります。今先生御指摘をいただきましたCTVビル跡地訪問や御遺体が安置されている軍施設への献花など、実現をしたところであります。
 そうした中で、御家族に対する支援のあり方でございますけれども、当然、御帰国をされた御家族に対しましても、省内に家族支援チームを設けまして、御家族ごとに連絡、相談のための担当官を配置するとともに、御家族からの要望も受ける形で、帰国された御家族のために、二十四時間対応でございますが、専用電話を開設の上、現地で行われている家族連絡会での様子であるとか、あるいは各種の連絡、情報提供を実施しているところであります。また、再度ニュージーランドを訪問される御家族に対しましても、なれない外国ということでもございますので、それぞれ外務省職員が同行をさせていただくなど、渡航についての支援も行ってまいりたいと考えております。
 今後とも、現地に滞在をされておられる御家族同様に、帰国された御家族に対する支援も最大限行ってまいりたいと考えております。
○村井委員 ありがとうございます。
 その上で、現場に張りついておられた徳永政務官はもう既に知っておられると思うんですが、ニュージーランド事故補償協会というのがあります。いわゆるACCです。
 ACCの資料をここに用意させていただきましたけれども、これを見ると、クライストチャーチの地震においてのさまざまな助成金、それから遺族の助成金や葬儀助成金、また、死ぬ前の補償とかの基準を見ると、国籍条項がないんです。
 つまり、今回の地震に遭った方については、日本人であっても助成されるというふうに解釈できるし、キー首相なども、ニュージーランド人、外国人の区別なく支払われるというふうに言っておられます。例えば、現地で右足を切断された方、これも補償の対象になるんじゃないかというふうにこれを見て思いました。また、残りの補償については、これをよく読むと、配偶者もしくはお子さんというふうな記載になっているので、学生さんが多い中でこれで対象になるのかどうか、私もちょっとそこは疑問に思ったんですが、少なくとも、対象になるものもあるはずです。
 ところが、ニュージーランド事故補償協会と言語をしゃべれない家族の方がやりとりをするというのは非常に難しいと思うんです。そんな中で、外務省がしっかりと、このACC、ニュージーランド事故補償協会と家族とのパイプ役になって手続などを代行してあげるべきではないか。もちろん、今は、どこかで救助されるということが最優先なんですが、そうでなかった場合、身元が確認されたりした場合は、きちんとこのACCとの間を取り持つことが外務省として必要だと思うんですが、いかがでしょうか。
○徳永大臣政務官 御指摘のとおり、ニュージーランド・キー首相は、後遺症、葬儀費用、治療費などの補償については、ニュージーランド人、外国人の区別なく支払われる旨発言をされておられます。
 こうした点を踏まえまして、ニュージーランド外務貿易省からは、現地に残っている御家族に対して補償内容の説明が行われておりますけれども、その内容には若干不明確な点もございますので、現在、政府として、ニュージーランド側に補償内容及び受け取りのための手続を確認しているところであります。
 政府といたしましても、補償に関する十分かつ正確な情報を御家族にお伝えするとともに、適切な手続に基づく補償の受け取りが円滑に進むよう、先生が御指摘をいただきましたまさにパイプ役となりまして、手続の代行なども考慮しながら、円滑に進むように支援を行ってまいりたいと思っております。
○村井委員 ありがとうございます。
 これは質問ではなくて、意見とお願いだけをさせていただきたいんですが、このACCの規約、資料を読む限りは、配偶者またはお子さんというふうになっていて、今回の場合、富山外国語専門学校の学生さんは独身が多いし、お子さんがおられない方も多くて、このまま純粋に読むと受け取れない部分も多いんじゃないかなという不安もありますので、そうでない場合、例えば親御さんとかでもいけるかどうか、もしそうじゃなかった場合でも、純粋に読んでだめな場合でも、交渉はぜひ外務省としてしていただければというふうに思います。
 さて、それで、次の課題に入るんですが、先ほど小泉さんからもちょうど事業仕分けの後の話もいろいろありました。事業仕分けで十分財源が出なかった部分は正直私もあると思うんですが、それでも、本当にこの六・一兆円の無駄遣い削減をあきらめていいかといえば、私は絶対それは違うと思っています。園田政務官もきっとそれに気づいておられると思うんです。
 ほかの国の歳出削減の幅を見ていただきたいんです。六・一兆円以上の幅の削減をやっている国なんて山ほどあります。何で日本だけ、一兆円しかできませんでした、消費税増税をしますなんていう話になるのか。諸外国と比較すれば比較するほどやはりおかしいことがわかり出す。
 特に、ヨーロッパのすべての国、そして、アメリカにしても韓国にしても、ある一つの制度をやってしっかりと財源を出しています。日本ではまだその制度を導入していません。それが競り下げ方式、外国語で言うリバースオークションの制度です。
 きょうは、ここに資料を持ってきました。余り時間がないので細かい説明はしません。
 そして、説明に行きますが、ここに書いてある五ページ目の中身のような形にして、ほかの国と同じような発注の仕方、入札制度などをやることによってかなりコストは削減できる。
 例えばアメリカでも、私もこの間行ってきましたがイギリスでも、ああ、なんだ、こういう手法があればしっかりと歳出削減できるのに、日本を見たらどうか。例えば、ボールペンを買うにしても、コピー機を買うにしても、何を買うにしてもお役所価格なんです。お役所価格は民間価格と違って、圧倒的に高い中で、しっかりとそれを下げないと、消費税を国民みんなが払ったところで、結局、役所が高いものを民間よりも高く買う、そのお金に回ってしまうんじゃないかと思えば、やはり納得いかない。
 そこで、園田政務官にお聞きします。
 民主党の金看板は行政コストの改善であったはずです。その看板をおろして消費税増税を先に議論するのか、それとも、三月二十三日から競り下げ試行がスタートしますが、しっかりと、まずコスト改善を最優先にして取り組んでいくのか、どちらなんでしょうか。お聞かせをお願いします。
○園田大臣政務官 御質問ありがとうございます。
 委員から、個人的にではございますけれども、ことしになりましてから、イギリスに行かれまして、先ほど御指摘をいただきました競り下げも含めて、さまざまな観点で御視察に行かれた、その情報に関しまして、私にも教えていただいたり御指導いただいたことに感謝申し上げたいと思っております。
 今委員から御指摘いただいたように、内閣府の中では今、行政刷新会議、そして、その中に公共サービス改革分科会という分科会がございまして、その中でまさしく、この三月をめどに今後の公共サービスの改革のプログラムをまとめていこうということで議論をさせていただいているところでございます。
 そういった意味では、私ども、蓮舫大臣のもとではございますけれども、しっかりと、まずはこの改革を、今まででしたら単体の省庁だけで取り組めるところは取り組むというような観点もございましたし、でもそれだけではまだまだ足りない。
 諸外国の例を見ますと、委員からも御指摘いただいているように、いわば横断的に公共調達に関する取り組みをしっかりとやっていけば、サービスの質は下げず、あるいは、逆になれば効率よく行うことによってサービスの質が上がるという点も考慮に入れておかなければいけない。その両方をしっかりと加味しながらこのプログラムをまとめていこうということで、今ちょうど議論をさせていただいているところでございます。
 そういった意味では、国、政府機関、財・サービスの調達というものは、年間十兆円を今超えております。三月末に取りまとめる公共サービス改革プログラム、ここにおいてしっかりと今後の方針を私どもとしては出してまいりたいというふうに考えております。
 なお、今お話がありましたコピー用紙に関しましては、競り下げの試行をこの三月にまず行わせていただいて、内閣府からまず取り組んでいこうというふうに考えているところでございます。
 そして、私どもで、さまざまな競り下げの影響であるとか、あるいはシステムがうまくいくかどうかというところをきちっと見定めた上で、今後それをさらに広めていければというふうに考えているところでございます。
○村井委員 三月二十三日から試行するこの競り下げをぜひ進めていきたいと同時に、何で役所はこんなに物が高いのか、同じ物を同じだけ買っても。例えばボールペンにしても何を買っても。ここにも表をつくりました。調べてみれば調べてみるほど、同じ物を同じだけ買っても、何で民間価格とお役所価格でこんなに差が出るのか不思議で不思議でならなかったんです。
 調べてみて一個わかりました。百六十万円以下を切った瞬間に高くなるんです。百六十万を超えれば入札するんですが、百六十万より下であれば、少額随契といって、定価で高額買いしてしまうんです。こんなばかなことをやっておったらだめだ。
 では、どうするのか。やはり、共同調達といって、まとめ買いをするんです。各省庁、まとめ買いをして、もしくは、担当者ごとに買うんじゃなくて、四月一日に去年と同じ量をまとめ買いして、百六十万を超えさせたらちゃんと入札するから、絶対民間並みの価格に、近い金額になるんです。
 さて、そこで園田政務官にお聞きします。
 実際、契約の約八九%は少額随契です。ところが、その少額随契の総額、幾らでしょうか。私が財務省に聞いたら、いや、実はわからぬがです、全部の契約のうち九%だけ会計検査院も把握していて、残り八九%の少額随契は一切把握していない、こんなシステムになっているんですと言うんだ。もしそれがわからぬかったらわからぬという答弁で結構なんですが、もしわからないという場合、今度からわかるようにしないとだめだと思うんです。
 ADAMSという財務省の会計センターのシステムがあります。そこのシステムをちょっといじって、何をどれだけ買ったかをちゃんと把握できるようにすれば、どの物品は足したら百六十万円を超えるかわかるはずなんです。
 そういった少額随契に対しての共同調達、競り下げの改造の意気込みなどをお聞かせいただければと思います。
○園田大臣政務官 ありがとうございます。
 まず、お答えとして、少額随契に関しての総額、これは内閣府としても把握はしておりません。
 私も実は、委員からの御指摘をいただいて、なぜなんだということで早速確認をさせていただきました。そうしましたら、今出していただきましたように、ADAMSという、いわばレガシーシステムによるコンピューターシステムがございますけれども、大変旧式のものでございまして、全体をしっかりと把握することができていない、できないという現状がわかりました。
 これも含めて、今後これをしっかりと直していく必要があるのではないかというふうに、私も委員と同じ問題意識を共有させていただいておるところでございます。
 そういった意味では、少額随契の中には、おっしゃっていただいたように、共同調達という観点もございますし、また、競り下げというふうなものに移行できるものもあるというふうに当然ながら考えられます。
 そういった現状を正確にまず把握させていただいた上で最適な契約手法を選定する必要があるのではないかというふうに考えておりまして、これも今、委員からの御指摘を踏まえて、そしてまた分科会の中でも議論をさせていただいておりますので、公共サービス改革のプログラム、この中にしっかりと盛り込んでまいりたいというふうに思っております。
○村井委員 私が皆さんにお配りした資料の八ページ目、九ページ目などに、それぞれの今まで削減した事例を出しました。独法だろうが、そして今、国立大学でも競り下げ方式にかえてコスト改善しているところが山ほどあります。
 こういうように、国でまずやること。三月二十三日の一発目の試行に終わらずに、これから次々と各省庁にやるように呼びかけること。そして同時に、独立行政法人や国立大学などにも競り下げ、共同調達を推奨するべきではないか。同時に、公益法人だとか大学とかにも、競り下げの中身、適用についての閣議決定をするべきでないかと私は思うんです。
 同時に、一つ、今回私はちょっと思いました。仕様をもっと緩和せにゃならぬがです。
 例えばコピー用紙。古紙一〇〇%と言われたら、古紙一〇〇%の紙なんてほとんどないですよ。でも、本当は国の調達というのはグリーン調達法の基準さえ満たせばいいはずなのに、その法律以上の基準にして、古紙一〇〇%と言われたら、ほとんどない。民間業者はどうかといったら、グリーン調達法を超える、ぎりぎりの商品をつくっているのに、古紙一〇〇%のを持ってこいと言われて仕様をいきなり高くされると、なかなか業者は入れない。仕様をしっかりと緩和すること。
 そして同時に、中小零細でももっと国の仕事を直接とってもいいと思うんです。国の仕事に中小企業はみんな何が不満か。みんな本音で言いますよ、いつもいつもお決まり業者しかとれない。入札をやっているように見えても、実際、この国の九割以上は一者応札ではありませんか。結局、一割ぐらいしか複数者入札なんてやっていないんです。お決まり業者から孫請、ひ孫請でしかもらえない中小企業、零細企業、この本音をやはりちゃんと聞いて、入札要件を緩和するべきです。例えば、今回の競り下げでも、Dランクもやはり入れるべきだったんじゃないかと思うんです。
 そういった、今後の試行をしっかりふやすこと、そして独立行政法人や公益法人でも入れること、そしてさらに入札の参加要件や仕様を緩和すること、そして公平な入札にしていくべきだと思うんですが、どうでしょうか。
○大島(敦)委員長代理 園田内閣府大臣政務官、短くお願いします。
○園田大臣政務官 ありがとうございます。
 まず、二点御質問いただきました。
 今回の公共サービス改革プログラム、これは主に中央省庁がメーンにはなりますけれども、当然ながら、委員御指摘のように、独法でありますとかあるいは国立大学法人、そういったところにも同様の取り組みというものが今後求められていくものではないかというふうに思っておりますので、私もそういう方向で期待をしたいと思っております。
 それから、仕様等入札要件についての緩和でございますけれども、今回は、あくまでも内閣府の中でまず試行をさせていただいて、どのような問題点があるかということを見せていただきたいということで、この三月の二十三日に第一弾を行わせていただくわけでございます。
 それは、従前の仕様と同様の仕様でまず行わせていただきたいということでございます。それによってさまざまな問題点や課題というものもそこで出てくるだろうというふうに思っておりますので、それを踏まえて、今後、さらに直すところは改善をしていきたいというふうに考えておるところでございまして、今議員の御指摘の要件についても、今後また検討の中に入れてまいりたいというふうに思っております。
○村井委員 ありがとうございました。
 お役所価格を民間価格に下げると言えば、当然いろいろな抵抗が出るのはわかります。それでも、行政コスト改善は民主党の金看板です。ぜひ、三月末、閣議決定されるというふうに聞いているんですが、しっかりと断行していただければと思います。よろしくお願いします。
○大島(敦)委員長代理 次に、坂口岳洋君。
○坂口(岳)委員 本日は、所信の質疑の貴重なお時間をいただきまして、本当にありがとうございます。また、中野寛成大臣、園田康博政務官、本当にきょうはよろしくお願いいたします。
 本日は、三点の御質問をさせていただければと思っております。
 一点目が、取り調べの全面可視化の問題、そして二点目が、警察の国際協力、国際貢献のお話、そして三点目におきまして、内閣府の北方領土対策の話、この三つの御質問をさせていただければと思うところでございます。
 まず第一点なんですけれども、取り調べの全面可視化の問題です。
 この問題は、実はこれは地味なように見えてとても大事な問題だと私自身は思っております。今の時代の流れからしても、この可視化の問題、可視化はすべきだという流れ、これはもうとめられないものだと私個人は思っておりますし、同僚議員が、これは現職の国会議員です、この現職の国会議員が、検察が聴取したその内容におきまして信憑性が問われていると。僕は、この話はとてもゆゆしき問題だと強く思っているところでございます。
 そういう意味では、特に聴取の供述というものが裁判の証拠としてとても重要視されている中で、やはりこれは、ある意味、第三者の客観的な正当性というものを担保していかなくちゃいけないという中で、まずこの仕組みをつくらなくちゃいけない。
 まず第一点目、大臣にお伺いしたいと思いますが、取り調べの全面可視化というもののメリットとデメリットに関しましてお伺いしたいと思います。
○中野国務大臣 お答えをいたします。
 全面可視化につきましては、私も就任早々の記者会見等で、大変前向きに取り組んでいきたいという答え方をいたしました。あわせまして、昨年から、国家公安委員長のもとに、有識者による研究会を発足させております。約二年計画でやろうということで、ちょうどその折り返しに着いたところでございますが、諸外国の事例も含めまして、いろいろな検討をしていただいております。
 新しい制度を取り入れますときには、当然、その副作用もしくはデメリットなどをしっかり精査していきませんといい内容のものがつくれないというふうにも思いますので、それらを慎重に検討していただいているところであります。
 メリットにつきましては、虚偽自白を防止する機能があるということ、また冤罪防止、いろいろなことに役に立つという御意見もありますが、一方で、取り調べ機能の低下や被害者のプライバシー保護の低下、組織犯罪の供述の困難化等々を憂慮する方もいらっしゃいます。
 いずれにいたしましても、これらのことについて慎重に議論を今していただいているところでございます。
○坂口(岳)委員 大臣、ありがとうございます。まず、大臣の前向きなお話、御答弁をいただきまして、本当にありがとうございます。
 おっしゃるように、メリットといたしましては、虚偽自白や、また、それだけではなく、取り調べ中における人権の保護というところもメリットとして大きにあると僕は思います。
 しかしながら、また、大臣が御指摘になりましたように、私は、デメリットも見過ごしては絶対いけない問題だと思うところでございます。
 というのは、全面可視化をすることによって、ある意味、取り調べの機能低下だけは絶対行ってはいけない。まさに表裏一体というふうに考えてもいいべきことだと思うところでございます。特に近年、犯罪が多様化していますし、ITを使ったとても複雑な犯罪もある意味グローバル化しております。そういう意味では、治安の低下につながるということだけは絶対やってはいけないし、ここの点をまた指摘してまいりたいと思うところでございます。
 そういう意味では、今大臣がおっしゃった中で、大臣が主宰する研究会、もう二年やっていらっしゃる、有識者の研究会の設置の検討を進めていらっしゃるというふうなお話をお伺いいたしましたけれども、具体的に、その研究会において今どういう話し合いがされていて、そして進捗状況がどのような状態か、そこの点についてのお話をお伺いできればと思います。
○中野国務大臣 日本と欧米諸国で、例えば供述中心という日本の文化がある、また、諸外国では物証中心、そして被疑者の取り調べはほとんど二時間ぐらいで終わるという国もあります。いろいろな例がありますので、もし可視化の問題を取り入れるとすれば、当然のことながら日本の捜査文化そのものも変えていかなければいけないかもしれません。詳細にわたって研究いたしておりますので、研究会に立ち会っております刑事局長から若干詳細に御説明させていただきたいと思います。
○金高政府参考人 国家公安委員会委員長主宰の部外有識者から成る研究会つきましては、昨年二月から、これまでに十二回開催されておりまして、治安水準を落とすことのない可視化を実現するために、幅広い観点から検討を行っていただいているところでございます。
 この研究会においては、大臣から先ほど答弁ございましたように、可視化のあり方についてさまざまな御意見がある一方で、指紋、DNAデータベースの拡充や通信傍受の積極的な活用といった捜査手法の拡充が必要とする御意見も出ているところでございます。
 また、これまでに、いわゆる富山事件、志布志事件それから足利事件において無罪判決を受けられた方々、あるいは殺人事件等の犯罪被害者の御遺族の方、それから可視化実施国の司法当局幹部等を招致いたしましてヒアリングを行い、さらに、アメリカ、イギリス、フランスといった既に可視化を実現している九つの国や地域について警察庁が調査をいたしましたそれぞれの可視化の法制と実施状況あるいは取り調べ以外の捜査手法等について報告を行うなどして、議論、検討を進めていただいているところでございます。
 これまでの調査では、可視化を実施している諸国においては、捜査における取り調べの比重が小さく、反面において、広範な罪種を対象とする通信傍受あるいは幅広い対象者に対するDNA型鑑定、さらに司法取引など、我が国にはない捜査手法を駆使して捜査を行っていることが判明しているところでございまして、こういったヒアリングや調査結果をもとに、引き続き検討を行っていくこととなっております。
    〔大島(敦)委員長代理退席、委員長着席〕
○坂口(岳)委員 ありがとうございます。
 まさに、大臣おっしゃるとおり、取り調べの可視化と捜査の高度化、充実というのは一体でなくてはいけない。そしてまた、充実の中には、今局長がお話しされたようなDNA鑑定とか通信傍受とか、DNA鑑定なんというのも、これは犯人を特定するというよりも、無罪を確定するという意味でもとても大事な手法だと僕は思っているところでございます。
 三点目の質問なんですけれども、その中で、特にDNA鑑定と通信傍受はとても大事な捜査だと思うんですが、この現状、我が国の実施状況と、そして、他国ではどの程度実施されているか、その比較を教えてもらえればと思います。
○金高政府参考人 まず、DNA型鑑定の活用状況につきましては、我が国の被疑者DNAに係るデータベースは、平成二十二年十二月末現在で十二万件の登録がございます。
 一方、これまで警察庁が調査したところでは、諸外国においては、被疑者や有罪確定者等からDNAを強制的に採取できる制度を有しておりまして、その結果、データベースの規模も、アメリカでは約八百三十万件、イギリスでは約五百六十万件、フランスで約百二十万件、ドイツで約六十七万件が登録されておりまして、我が国と比較してはるかに多くのデータを有し、捜査に活用しているものと承知しております。
 それから、犯罪捜査における通信傍受の活用状況でございますが、我が国におきましては、対象犯罪が、組織的な殺人あるいは薬物密売等、組織犯罪に限定されております。平成二十二年中は三十四件の傍受令状の発付を受けて実施をいたしたところでございます。
 諸外国におきましては、例えば殺人、強盗、誘拐、詐欺等、あるいは国によっては窃盗にまで、極めて多岐にわたる犯罪にこれを適用しておりまして、単独犯による犯罪も傍受の対象とするなど、傍受の要件が緩やかでございます。
 アメリカで約二千三百件、イギリスで約千五百件、ドイツで約一万七千件の傍受令状が年間に発付され、フランスでは約二万六千件、イタリアでは約十三万件が実施されているなど、これは国によって統計のとり方が違うようでありますけれども、傍受令状の発付件数と実施件数、それぞれの国でそういった数字になっております。我が国と比較して、これもまたはるかに多くの通信傍受を実施しているものというふうに承知しております。
○坂口(岳)委員 ありがとうございます。
 局長の今のお話を聞いて、とても驚いております。
 驚いておりますというのは、今の話ですと、我が国のDNAは十二万件で、アメリカは八百三十万件、イギリスは五百六十万件。これはもう論外というか、性犯罪が起きているし、そういうものに対しても私はこういうDNA鑑定というのは絶対やらなくちゃいけないものだと思います。
 また、通信傍受に関してもびっくりします。三十四件。これはもうやっていないのと一緒じゃないかと。片方は、アメリカで二千三百件、イタリアで十三万件。イタリアで十三万件というのは、まあ、それも特殊事情があるのでしょうけれども。しかし、我が国のこの三十四件というのは余りにひどい。これは、例えば海外の犯罪集団から見れば、犯罪組織から見ると、日本は何といいところだなというふうに思うでしょう。
 まさに、この辺に関しまして、大臣、治安というものは、私たちの命を守る、まさに政治としてはやらなくちゃいけない第一歩だと思いますので、ぜひここは強化をしていただきたいと思うところでございます。
 実は、平成十一年四月十四日に光市の母子殺害事件というのがございました。この事件はどういう事件かというと、前の話ですので御記憶からちょっと薄くなっているかもしれませんけれども、これは、山口県で当時二十三歳の女性とその十一カ月の女の子が十八歳の少年によって強姦され、そして殺された。そして、だんなが一生懸命闘った事件でありますので記憶にある方がいらっしゃると思います。
 ここで私は何が言いたいか、何を指摘したいかと申しますと、この事件、これは私の地元の支援者がこういう話を言っていました。
 この当時、あったときに、どうも報道によると、被告が捜査段階ですべて容疑を認めたにもかかわらず、一審公判で強姦については拒否をし始めて、そして、弁護団が改選された後に供述が余りに変わった、大きく変わったと。これに対してとてもいろいろ地元で意見がありました。
 当時、座談会をしていると、何で弁護団がかわると急に、当時の記事を読みますと、ドラえもんが何とかするから、してくれるからその乳児を押し入れに入れたとか、乱暴は復活の儀式だ、だから乱暴をしたんだという供述を、六年間言わなかった、六年後に、弁護団がかわってから言い始めた、これは何なんだというような話がございます。これは、いい悪いじゃなくて、その事実を知りたいというふうにこの御主人がおっしゃっていた。
 時間がありませんので、一つ、質問といたしまして、取り調べの可視化とあわせまして、特に、よく海外である黙秘権の不利益推定とか、被告人と弁護士の接見についての可視化、この点について可視化にすべきという意見もあるんです。そういう意見もある中でどうお考えか、それをちょっとお伺いできればと思います。
○中野国務大臣 御指摘のことにつきましては、おっしゃられました当該光市の事件につきましても、今御指摘のような、弁護士と接見した後どういうふうな行動があったかということが大きく報道されましたことは、私も記憶をいたしております。
 いずれにいたしましても、今、先ほど申し上げました研究会で既に話題になっております。弁護人の接見状況の録音、録画の実施についてやはり検討してみてはどうかという御意見は既に出ております。また、英国では黙秘権を制限する制度が導入されている、黙秘権の持つ意味やそのプラスマイナスの影響についても議論すべきだという御意見も出ておりまして、幅広く諸外国の例も含めて検討を進めていきたいというふうに思っております。
○坂口(岳)委員 大臣、ありがとうございます。
 ぜひ、可視化、そして捜査の強化、ここは表裏一体でございますので、バランスのとれた道筋をつけていただければと思います。
 時間がちょっと足りなくなってしまいましたので、内閣府の北方領土対策の話に移らせていただければと思います。
 北方領土対策というと、各委員会、いろいろといろいろな切り口でされている中、特に内閣府におきまして、北方領土対策室というものが行っている。そして、このたびの北方領土関連の予算が、今までずっと十億、十一億で続いてきたのが、ことしは二十億七千万、一七六%増。私はこれはすばらしいことだと実は思っているんです。北方領土に対して、内閣府として、予算を倍増さす、倍増に近い数字にしていただいた、まさに政府としての覚悟をとても強く感じるところでございます。
 そしてまた、特に内閣府で担当されている仕事というのが、国内の世論、国内に対する啓蒙啓発活動を行うということです。私は、この点に関しても、とても重要なことだと思うんです。国民全員が、正しい北方領土の理解と、そして歴史と経過と正当性をやはり理解して、感情じゃなくて理論で、北方領土をしっかり返す、私たちの領土だということを国民から盛り上げていく活動というのはとても大事なことだと思うところでございます。
 御質問です。
 北方領土問題の解決への促進事業の予算増額を受けまして、今後、どういう世代に対して、どういう取り組みを行っていくのか、具体的にお伺いできればと思います。
○園田大臣政務官 ありがとうございます。
 今、坂口委員からも、北方領土問題に関しての取り組みということで大変力強い御意見をいただきまして、本当にありがとうございます。
 御案内のように、今回の平成二十三年度予算案、これについては一七六・四%増ということで、二十億七千三百万円を計上させていただいたところでございます。
 それで、私も担当にならせていただいてすぐ、世論調査を内閣府でやっているんですけれども、これを拝見させていただいたときに、残念ながら、若い世代、二十代、三十代が大変極端に領土問題あるいは領土返還運動に関する認知度というのが低いということがわかっておりまして、そこに対するしっかりとした手だてを打っていかなければいけないということで、若い世代へのいわばキャンペーンであるとか、次世代に向けた、若い世代に向けての取り組みを充実させる必要があるということで、今回これだけの多くの予算をつけさせていただいたということでございます。
 恐らく、どういったことをやるのかという問い合わせがあるかというふうに思っておりますので、ついでにと言うのは失礼ですけれども、お答えをさせていただきますと、まず、やはり若い世代というのはインターネット等を、私もそうでありますけれども、電話であるとかスマートフォンであるとか、あるいはパソコン、インターネット、そういったところを駆使しながら、さまざまな形で情報が共有されていくというところがありますので、そこを媒体に使ったそういった宣伝広報というものも考えていかなければいけないだろうというふうに考えております。
 それから、従来どおりでありますけれども、キャンペーンをやることになっているんですが、しかしながら、ことしはそれを全国主要都市七カ所でやっていこうというふうに考えているところでございますし、また、教育の現場でも、副教材なども考えながら、ソフトを作成して、こういった正しい領土問題の理解促進という形を進めてまいりたいというふうに考えておるところでございます。
○荒井委員長 坂口岳洋君、時間が来たから短くお願いします。
○坂口(岳)委員 はい。
 時間切れになってしまいました。政務官、本当にありがとうございます。
 まさに、おっしゃるとおり、この増額を受けて、初めて統一した戦略的な広報を、啓発をやろうというようなお話も聞いております。
 また、一つこの話をさせてください。地元の支援者がこういう話をしていました。NHKの天気予報で何で北方領土の天気予報をやらないんだ、全国の天気予報といいながら北方領土がないのはおかしいんじゃないかと。これはうちのあるおっちゃんが言っておりました。これを言わなくちゃいけないときょうは思いまして、ちょっと経過して済みません。
 この話をさせていただいて、これは実は本質をついていて、細かいようですが、これをやることによって啓発になる、啓蒙になる。まさに本質がそういう細かいところにあるということで、ぜひ今後、内閣府として、政府として北方対策をしっかりとやっていただける、その御期待を申し上げまして、本日の質疑を終わらせていただきます。
 本日は、本当にありがとうございました。
○荒井委員長 次に、森山浩行君。
○森山(浩)委員 森山浩行でございます。
 きょうの質問、まずは、水の統合的な管理についてお伺いをさせていただきたいと思っております。
 先日の衆議院の本会議でございますけれども、水の基本法につきまして、私、超党派それから民主党両方の議員連盟で取り組んでおりますけれども、田中康夫議員からの質問に菅総理からも前向きな答弁を出しておられます。
 我が国は、明治以来、水に関する基本法がない。例えば、雨が降ります、雨が降ったら、海に流れ込むまでの間に、その水質は環境省、そして河川に入れば国土交通省、上水道は厚生労働省、農業用水は農林水産省、工業用水は経済産業省、下水道は国土交通省で、浄化槽は環境省、また上下水道を経営する自治体は総務省、あるいは、国際協力や水ビジネスになってくると外務省が絡んでくるというような形。その一方で、地下水に関しては、権利やあるいは権限についての明確な規定、これは心もとないところでございます。
 また、インフルエンザ対策で大量に人々が使用をいたしましたタミフル、このような薬剤が下水道を通じて河川に流れ込んでいるというような報道もございました。これは、薬品については、上水道を管轄する厚生労働省はきちんとチェックをするけれども、国土交通省が管轄をする下水道では薬のチェックがないというようなことに起因していると言われております。
 多岐にわたる水行政です。今言っただけで七つの省庁の名前を申し上げましたけれども、この各省の連携というのはどのようになっているか、お知らせください。
○谷本政府参考人 お答えをいたします。
 ただいま先生が御指摘のように、水行政というのは大変たくさんの関連行政分野にわたっております。この関係がございまして、たくさんの省がかかわっておりまして、関係各省がそれぞれ役割また責任を明確にして推進をしているという実態でございます。
 このような観点から、関係省庁間で連絡会議を設置するほか、また日常の業務においても連絡を密にするなどいたしまして、健全な水循環系の構築という全体の大きな目標に向けた取り組みを進めているところでございます。
 今後とも、引き続きまして、全体としてよりよい政策効果を発揮できるように協力して進めてまいりたいというふうに考えてございます。
○森山(浩)委員 目的別にそれぞれの連携会議があるというようなことをおっしゃっておりますけれども、行政分野ごとの穴あるいは溝というものが感じられる場面も少なくないというようなことで、現在、私たち議員立法で検討しております水の基本法案では、上水、下水、工業用水、農業用水ということではなく、水に名前をつけるのではなくて、水全体として取り組むべきである、水とは何かというようなところから書き込んでいきたいというふうに考えております。
 先ほど国土交通省からの御答弁ということでございましたが、やはり内閣全体で取り組んでいただくテーマだと思いますけれども、これはいかがでしょうか。
○石田政府参考人 お答えさせていただきます。
 先ほど国交省の方の水資源部長から御答弁ありました連絡会議というものがございます。内閣官房と先ほど御答弁ありました水資源部、これが中心となりまして、関係府省の間で連絡会を設けております。
 先ほど先生御指摘のありました、国内でも、水の循環、いろいろな問題がございます。また、水インフラ輸出というような海外的な問題もございます。そういったことをなるべく幅広く関係府省の連携をとっていきたいということでつくったものでございますが、先ほど先生お話ございました議員連盟その他のいろいろな御提言とか御検討を踏まえながら、より一層そういう場を活用しながら連携を深めていきたいと思っております。
○森山(浩)委員 ありがとうございます。
 今回は議員立法の話でございますから、あえて政務三役という御指名をいたしませんでしたけれども、ぜひこれは政府全体で取り組んでいただきたいと思っています。
 というのも、議員側もこれまで国内、国外というような形で問題意識が分かれていたというような部分がございます。これは、片っ方で、例えばメコン川の総合開発というようなものがある、上流ではダムをつくってそれにODAを出している、しかしながら下流ではその川の環境保全をやるというようなことで、下流が何ぼ環境保全をやっても上流でせきとまっているため魚の量がふえないなどというような話もあったりいたします。
 これは、海外での活動においても国内の法制というのが非常に大事だということも含めまして、ぜひ、私たちも検討し、提案をさせていただきますので、政府の側でも受けていただきたいというふうに思っております。
 さて、次でございます。女性への暴力についてお伺いをしたいと思います。
 私が本日、この左胸につけておりますのがパープルリボンということでして、パープルリボンというのは、女性への暴力に反対をするという意味がございます。まさかこの中にも、あるいは国民の皆さんの中にも、女性への暴力に賛成などという方はいらっしゃらないと思いますけれども、このパープルリボン、なかなか、つけている人を見かけることが少ないというようなこともございます。何とか普及をしていきたいなと思っていますが。
 私の地元堺市におきまして、国連機関でありますUNウーマン、これのアジア・リエゾンオフィスがございます。また、大阪では、性暴力救援センター大阪という形で、SACHICOという先進的な取り組みも行っております。
 女性のさまざまな問題に取り組む皆さんの中でさえ、女性の問題は女性議員がやるものというような空気を感じることがあります。私自身も、男性議員なのに女性問題に取り組むのかというような質問あるいはごあいさつを受けることが一度や二度ではございません。女性に関する問題の根深さ、こういう意識の問題も非常に大きいのではないかな、そんなふうにも感じております。
 公の場で、表できちんと議論をしていくためにも、まずはいろいろな問題の実態把握が必要であります。
 DV、配偶者からの暴力あるいは性暴力、こういったものについて、事実や実態が顕在化するのは非常に難しいと思います。表に出てくるのは非常に難しい。また、実態としてもこのようなことが言われておりますが、現在内閣府で把握されている数字、実態、それからその理由についてお尋ねをいたしたいと思います。
○末松副大臣 どうもありがとうございます。御答弁申し上げます。
 まさしく、被害者の方が、被害の実態が顕在化するのは難しいというのはございます。
 私ども、二〇〇八年度に内閣府の調査をいたしまして、二十歳以上の女性の方を調べたんですけれども、配偶者から何度も暴力を受けたことがある人のパーセンテージが一〇・八%なんですね。ただ、それで、だれにも相談をしていないという方が五三%に上っておりますし、また、異性から無理やり性交されたことのある方が七・三%おられますけれども、その被害者の方がだれにも相談していないというのが大体六二・六%ということで、本当に顕在化していないなというふうに感じます。
 さらに、暴力といった定義、これは二〇〇四年のDV法の第一次改正で、生命身体に対する危害だけじゃなくて、言葉による暴力とかそういったことも入っているんですが、そういったこともまだ知らない方がたくさんおられますし、また、相談窓口というものを知らない、こういうことで、なかなか顕在化しにくいというところがございます。
○森山(浩)委員 ありがとうございます。
 把握されている数字の中で、やはり、窓口を知らないなどというようなことは想像できる範囲でありますし、また、身近な人からの暴力であるからなかなかほかの人に言うのは難しいということもあるかと思います。
 しかしながら、先ほどの重要な点、暴力とは何かということについて、加害者も被害者もわかっていないままでそのまま放置されているというようなケースが多いのではないかというのは重要な指摘であろうと思っています。というのは、例えば、経済的な暴力、家計にお金を入れない。あるいは、おまえはだめだというような形で、繰り返し繰り返し言葉による暴力で精神を傷つける、あるいは自己評価を下げてしまう。また、下がった自己評価の人は、みずから人に助けを求めるというようなことができなくなる。このような実態もあるというふうに感じています。
 ぜひともこれはさらに実態把握に努めていただきたいと思うのですが、現在、配偶者暴力等被害者支援緊急対策事業という形で大きな金額をつけていただいて、二十四時間の電話相談、パープルラインがスタートをしております。二月の八日から今月の二十七日までということですが、これはどのような体制で、また、これまでのところどのような状況かというのは把握をされておりますでしょうか。
○末松副大臣 先生御指摘のパープルダイヤルでございますけれども、性暴力・DV電話相談ということで、電話番号が〇一二〇―九四一―八二六、これがそのパープルダイヤルなんですけれども、体制としては、全国に四十七の電話拠点を設けまして、配偶者暴力や性暴力を受けた女性からの相談を二十四時間受け付けております。
 また、急性期の女性、被害に遭って一年以内の女性についても二十四時間受け付けておりまして、また、今回初めて、男性からの相談も受け付けております。平日の十一時から二十三時まで、また土日祝日の十二時から二十三時まで受け付けております。
 さらに、外国人についても拡充いたしまして、これは毎朝九時から二十一時まで、六カ国ですから、英語、タガログ語、中国語、韓国語、スペイン語、タイ語、こういった形で対応を行っております。
 今、状況は、二月八日から三月二十七日までなんですけれども、電話件数、最初は一日大体六百件程度でございましたけれども、二月二十三日以降、テレビスポットを打ってから急激に増加しまして、毎日二千件前後の相談が行われております。今、大体三万件程度呼数がある、こういうことでございます。
○森山(浩)委員 ありがとうございます。
 幾つもの初めての事業ということでございます。急性期、性暴力を受けた女性が、みずからが悪かったんじゃないか、そんなふうに悩むというお話もよく聞きます。魂の殺人とも言われます。どうしたらいいかわからない、そのようなときに、まずは相談ができる体制をつくるということ。これも、ただ待っていればいいということではなくて、相談していいんだよというような後押しが必要だと思います。
 ただ、今回二千件というような数字ですが、私はテレビ局で記者をしていたときにもこのような電話相談の取材によく行きましたけれども、日に二千件というのは非常に多いと感じますが、これはどのような御感想ですか。
○末松副大臣 やはり、テレビスポットを打って、そのテレビを見られた方が、そうか、何か相談してみよう、こういう形で全国から集まってきているというのは、これは過去に比べても非常に多いと私も感じております。
○森山(浩)委員 ありがとうございます。
 また、男性の相談拠点ができているということで、男性が女性からの暴力というのも割と深刻な事例もあるというふうに聞いていますが、むしろ私が注目をしたいのが、加害者からの相談があるんじゃないかなと思うんですね。加害者が、やってしまった、暴力をしてしまっている、自分も気づいている、しかしながら、なかなか人に相談したりとかできないし、むしろ自分が加害者ですから、これは言っちゃったら大変なことだというふうに悩んでおられるような方、こういった方からも相談を受けていただける。
 また、これは、一カ月、二カ月の終わった後、実態をしっかり把握していただいて、今後の支援に役立てていただきたいなと思うんですね。今回の事業で実態を把握され、また、この間にもしっかりと支援をしていただく、こういうものの積み重ねをもとに今後の支援体制づくりを期待したいというふうに思います。
 特に、身近な人からの暴力、これが暴力であると気づかないという部分についても、いや、それはちゃんと相談した方がいいよというところの第一段階。あるいは憎むべき性暴力、これに対して、被害者が悪いんじゃないか、被害者が恥ずかしいというような思いをされる、あるいは事情聴取の最中に二次被害を受けるというような話もございます。
 このようなことも、専門家はそれぞれあるんですね。専門分野がある専門家というのはそれぞれいるんですけれども、そこにつなぐまでの間、まず一次的に、何か起こったとき、また困っているとき相談をするというこの窓口をしっかり広げるとともに、どうやってその一つ一つの事例に対応していくかというところが大事だと思っています。
 障害者の支援の中で、伴走型というような言い方があります。ともに横に並んで走るということですけれども、本人に成りかわって専門家につないでいく、あるいは本人と一緒に走っていくという形で支援をし、解決にあるいは治療に結びつけていくというようなこと。心のケアも含めてやっていくためには、私の担当の人、安心ができる、顔と顔がつながる、そんな窓口につなげていただきたい。
 一人一人の被害者のために、また加害者に二度と加害させないためにということで、こちらのあたりを全部含めた形での支援体制、これにつなげるような形で今回のパープルラインをぜひ御活用していただきたいということを要望いたしまして、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。
○荒井委員長 これにて本日の質疑は終了いたしました。
 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後三時五分散会