第177回国会 予算委員会 第15号
平成二十三年二月二十一日(月曜日)
    午前十時開議
 出席委員
   委員長 中井  洽君
   理事 泉  健太君 理事 城井  崇君
   理事 武正 公一君 理事 手塚 仁雄君
   理事 中川 正春君 理事 若泉 征三君
   理事 塩崎 恭久君 理事 武部  勤君
   理事 富田 茂之君
      井戸まさえ君    石毛えい子君
      石原洋三郎君    稲富 修二君
      稲見 哲男君    打越あかし君
      生方 幸夫君    小川 淳也君
      大串 博志君    金森  正君
      金子 健一君    川村秀三郎君
      木村たけつか君    吉良 州司君
      郡  和子君    佐々木隆博君
      阪口 直人君    高井 美穂君
      高邑  勉君    竹田 光明君
      中後  淳君    津村 啓介君
      中根 康浩君    中野渡詔子君
      仲野 博子君    仁木 博文君
      野田 国義君    浜本  宏君
      藤田 憲彦君    本多 平直君
      水野 智彦君    宮崎 岳志君
      宮島 大典君    村越 祐民君
      森本 和義君    森山 浩行君
      山口  壯君    横粂 勝仁君
      渡部 恒三君    稲田 朋美君
      小里 泰弘君    金子 一義君
      金田 勝年君    北村 茂男君
      小泉進次郎君    佐田玄一郎君
      齋藤  健君    柴山 昌彦君
      菅原 一秀君    野田  毅君
      馳   浩君    平沢 勝栄君
      山本 幸三君    大口 善徳君
      遠山 清彦君    笠井  亮君
      服部 良一君    柿澤 未途君
      山内 康一君    下地 幹郎君
    …………………………………
   内閣総理大臣       菅  直人君
   総務大臣         片山 善博君
   法務大臣         江田 五月君
   外務大臣         前原 誠司君
   財務大臣         野田 佳彦君
   経済産業大臣       海江田万里君
   国土交通大臣       大畠 章宏君
   防衛大臣         北澤 俊美君
   国務大臣
   (内閣官房長官)     枝野 幸男君
   国務大臣
   (国家公安委員会委員長) 中野 寛成君
   国務大臣         与謝野 馨君
   内閣官房副長官      藤井 裕久君
   外務副大臣        松本 剛明君
   財務副大臣        五十嵐文彦君
   財務副大臣        櫻井  充君
   財務大臣政務官      吉田  泉君
   財務大臣政務官      尾立 源幸君
   衆議院事務総長      鬼塚  誠君
   政府参考人
   (総務省自治行政局選挙部長)           田口 尚文君
   政府参考人
   (法務省刑事局長)    西川 克行君
   政府参考人
   (国税庁次長)      田中 一穂君
   予算委員会専門員     春日  昇君
    ―――――――――――――
委員の異動
二月二十一日
 辞任         補欠選任
  石毛えい子君     森山 浩行君
  生方 幸夫君     阪口 直人君
  大串 博志君     宮崎 岳志君
  吉良 州司君     浜本  宏君
  郡  和子君     石原洋三郎君
  佐々木隆博君     森本 和義君
  城島 光力君     稲富 修二君
  津村 啓介君     井戸まさえ君
  仲野 博子君     中野渡詔子君
  三谷 光男君     横粂 勝仁君
  水野 智彦君     金子 健一君
  山口  壯君     木村たけつか君
  小里 泰弘君     稲田 朋美君
  齋藤  健君     北村 茂男君
  馳   浩君     平沢 勝栄君
  遠山 清彦君     大口 善徳君
  阿部 知子君     服部 良一君
  山内 康一君     柿澤 未途君
同日
 辞任         補欠選任
  井戸まさえ君     津村 啓介君
  石原洋三郎君     郡  和子君
  稲富 修二君     藤田 憲彦君
  金子 健一君     水野 智彦君
  木村たけつか君    仁木 博文君
  阪口 直人君     生方 幸夫君
  中野渡詔子君     仲野 博子君
  浜本  宏君     吉良 州司君
  宮崎 岳志君     大串 博志君
  森本 和義君     佐々木隆博君
  森山 浩行君     石毛えい子君
  横粂 勝仁君     野田 国義君
  稲田 朋美君     柴山 昌彦君
  北村 茂男君     齋藤  健君
  平沢 勝栄君     馳   浩君
  大口 善徳君     遠山 清彦君
  服部 良一君     阿部 知子君
  柿澤 未途君     山内 康一君
同日
 辞任         補欠選任
  仁木 博文君     山口  壯君
  野田 国義君     三谷 光男君
  藤田 憲彦君     中後  淳君
  柴山 昌彦君     小里 泰弘君
同日
 辞任         補欠選任
  中後  淳君     城島 光力君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 平成二十三年度一般会計予算
 平成二十三年度特別会計予算
 平成二十三年度政府関係機関予算
     ――――◇―――――
○中井委員長 これより会議を開きます。
 平成二十三年度一般会計予算、平成二十三年度特別会計予算、平成二十三年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題とします。
 この際、お諮りいたします。
 三案審査のため、本日、政府参考人として総務省自治行政局選挙部長田口尚文君、法務省刑事局長西川克行君、国税庁次長田中一穂君の出席を求め、説明を聴取したいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○中井委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
○中井委員長 本日は、政治とカネについての集中審議を行います。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。本多平直君。
○本多委員 民主党の本多平直です。
 きょうは政治と金の問題についての集中審議ということでありますけれども、まず冒頭に、総理にお伺いをしたいと思います。
 私は、実はずっと、国民のための生活を実現するために、何としても政権交代をして、民主党政権、実現をしたいと思ってまいりました。その中でも特に、私の個人の思いとしては、何としても菅直人という男を総理にして仕事をさせてみたい、そういう思いでずっと政治活動をしてまいりました。
 菅さんが総理になってから、ほぼ八カ月仕事をされてきました。今、国民の皆さんの声は大変いろいろ厳しいものがあります。そしてまた、党内にも厳しい声があるように聞いております。こういう中ではありますけれども、まだまだ国民の皆さんに伝えられていない部分、伝え切れなかった部分、これまでの実績も、これからの決意も含めて、ぜひ改めてお聞かせをいただきたいと思います。
○菅内閣総理大臣 大変温かい言葉をかけていただいて、ありがとうございます。
 私が昨年の六月に鳩山内閣を引き継いで政権の責任者となって八カ月がたとうといたしております。私は、この中で、まず緊急にやらなければならないこと、そして、国民の約束として進めなければいけないこと、さらには、これから先のことを見通してやらなければいけないこと、この三つのことをやってきたつもりであります。
 緊急にやらなければならないことは、一昨年の政権交代のときに、リーマン・ショックの直後でありまして、大変厳しい経済情勢でありました。そこで、鳩山内閣、私の内閣と引き続き、経済対策を次々と打ってまいりました。私になりましてからは、九月には予備費を使ったステップワン、そして十月には補正予算、そして今回、来年度の予算を皆さんに審議をお願いしております。(発言する者あり)
 今、やじで、全然よくなっていないという声がありましたけれども、この数字を見ていただければ、結果ははっきりしていると思います。二〇〇九年の実質経済成長がマイナス六・三であったのに対して、二〇一〇年の実質経済成長はプラス三・九であります。また、失業率が五・三であった二〇〇九年に比べて、五%を切って四・九%まで失業率も低下をしました。これは客観的な数字です。それに加えて、デフレの一つの指標となっている消費者物価指数も、二〇〇九年のマイナス二・二から、やっと〇・〇、つまり、デフレ脱却の兆しが見えてきたところまで来たわけであります。
 そういった意味では、今御審議をいただいているこのステップスリーの予算を成立させ実行させることで、いよいよ本格的な経済成長の道筋に乗せることができる、まさに胸突き八丁のところに今あると私は思っています。そういった意味で、これは与野党を超えて、まさに国民の皆さんのために、この予算を成立させ、執行させていただきたい。そうすれば、必ずやそうした経済成長の道に戻すことができると思っています。
 それに加えて申し上げれば、この二十年間、残念ながら進んでいない社会保障と税の一体改革についても、六月までに成案を必ず出しますから、これについても与野党含めて議論をして、これも政局の問題ではなくて、国民生活という長期的な観点からぜひ実行してまいりたい、このような決意で臨んでいきたいと考えております。
○本多委員 大変力強い決意をいただきました。ぜひ、その強い決意で臨んでいただきたいと思います。
 経済成長、いろいろな数字、例えば、まだまだ国民の皆さんの実感にはなかなかいかないかもしれませんが、経済の数値、いろいろ上向いている数字があります。こういう数字が出てきているときに政治が混乱をして景気回復に水を差す、そのようなことがあってはならないと思います。そういう思いで私たち与党一丸となって菅さんを支えて頑張っていきますので、ぜひ先頭に立って頑張っていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
 本日は、大変残念ながら、政治と金の集中審議という審議になっています。実は、私たちの政権がいろいろ御意見をいただいている一つの原因に、政権交代を果たしたものの、政治と金の問題をただしていこうと頑張ってきた私たちの中に、政治と金の問題、これが出てきている。そのことがなかなか説明をし切れないまま、国民の皆さんに大変いろいろ御心配をかけている。そのことに対しては、私も民主党の一員として率直におわびをしなければいけない、そのように思っています。
 きょうは政治と金の集中審議ですから、特にこの後、野党の皆さんからもいろいろ厳しい御質問が出るかもしれません。しかし、私は、この予算委員会、ずっと予算委員会について国民の皆さんからいろいろな声をいただいてきました。私たちが野党時代からそうでしたが、予算委員会なのになぜ政治と金の問題とかスキャンダルの追及ばかりやっているんだ、こういう御批判を、私たちの野党時代の反省も含めて、国民の皆さんからいただいてきました。
 しかし、私は、実は今回の予算委員会、七十時間近い審議をずっと聞かせてもらって、まさに本当に予算の審議を野党の皆さんも含めて真剣にしてきた、そのことの自負がございます。委員長の差配もありまして、本当にいい審議ができています。
 例えば、もちろん災害問題、豪雪であるとか鳥インフルエンザであるとか新燃岳の噴火の問題、こういう問題に関しては、与野党、本当に長い時間真剣ないい議論をしましたし、私はずっと聞いていて、特に公明党の議員の方の質問、三つぐらい本当にいいなと思う質問がございました。
 実は、ちょうど私の座席はNHKのテレビに映るような映らないような席で、私は、ある見ず知らずの神戸の方から、選挙区外の方から、他党の質問にもしっかりうなずいていて偉いというメールをいただきました。逆に、民主党の支持者の方からは、ちょっと他党の質問にうなずき過ぎだというメールもいただいたんですけれども、そういう思いで聞いています。
 例えば公明党の高木議員の高額療養費の問題についての質問、月八万円というところまで、負担はそこまでという仕組みですけれども、本当に所得の低い方にとっては、月八万円、毎月薬の費用を負担していくというのは本当に、その薬をやめるかやめないか、こういう瀬戸際なんだ、こういう問題をきちんとやれよというすばらしい御指摘をいただきました。私、ここのところで本当にうなずかせていただきました。
 例えば公明党の富田議員、給付型奨学金事業、百二十二億円でできるんだ、何と民主党の中でも文部科学部門などでは相当前向きな話があった、しかし、なかなか財政が厳しい中で今回はできていない、これは何とかならないか、こういう前向きな御指摘もいただきました。
 公明党の古屋議員の質問、これも私、本当にうなずきながら聞かせていただきましたけれども、外国人の看護師、介護福祉士の方々、国家試験に大変難しい漢字が出ている、ルビは振られたけれども、電子辞書を使えたり、もうちょっとそういうことができないか、こういう本当に前向きな提案をいただいて、委員長も、もっと前向きに細川大臣答弁をしてください、こういう議論をしました。
 私がなぜきょうこんな例を出させていただいているかといいますと、きょうは政治と金の集中審議ですから、それはそれで大事な問題です。しっかりやらなきゃいけないけれども、私たちは、長い時間、七十三時間、本当に真剣に中身の議論をしてきた、このことはぜひ国民の皆さんにお伝えをしたいと思っています。
 こういう項目もあります、この予算委員会の今回の質疑、菅総理はどう見られているか。そして私は、今この予算をすぐにということは政府の立場としては言えないかもしれませんが、ぜひ、こういう野党の皆さんの国民の皆さんから拾ってきた切実な声をしっかり生かすということが我々の役目じゃないかと思いますが、そういうことに関して総理の御意見をお聞かせください。
○菅内閣総理大臣 まず、本多議員が、そうした特に弱い立場の人々に対することを議員としても取り上げ、そして他党の皆さんの提案でも、そういう問題についてはしっかりとうなずくというか賛成の意をあらわされたということ、大変私は重要なことだと思っております。
 私も、さきの臨時国会の折には、なかなか政策議論というよりも、いろいろな、問題といえば問題ですが、そういう政策とは違った問題が議論の大半を占めたわけでありますが、今回のこの通常国会、幸い冒頭からしっかりと審議に入ることができ、そして多くの政策課題、今提起のあった福祉の問題、さらには財政の問題、さらには景気対策の問題、相当の議論ができた、このように思っております。
 そして、審議も相当進んできておりますけれども、先ほども申し上げましたが、今、私は、国民の皆さんにとってまず今何が必要なのか、そして今から将来何が必要なのか、その二つのことを考える必要がある。今まず必要なのは、景気がやっとここまで上昇してきた中で、それに水を差さないためにも、予算を上げて執行する。そして、中長期のことについて言えば、今御指摘のあったような、社会保障のあり方そのものを、全体を考え、あるいは財政のことを考えて、税と社会保障の一体改革を行う。
 加えて言えば、私が政権を担当した時点で、ややもすれば、普天間の問題などで日米関係について心配をする方々が多かった状況の中でした。そういう中では、少なくとも、この八カ月の間に三度、オバマ大統領との会談も行い、日米関係が安定してきたと言われるところまで持ってきた。
 これから、いよいよ本格的に、これからの国際社会の中で、例えば経済連携などをどのように考え、進めていくか、こういった本当に内容の濃い議論が私もこの通常国会では行われていると思っておりまして、ぜひ最後までそういう姿勢で議論をしていきたい、このように思っているところであります。
○本多委員 私も、この予算委員会でそういう審議に参加をしている、そのことを本当に誇りに思っています。ぜひ、中身の議論を今後もしっかりとしていきたい。そしてそれを、ぜひ、政府の皆さんは聞くだけじゃなくて、与党だからという殻はありますけれども、立場はありますけれども、受け入れるものは受け入れる努力をタイミングを見てしていく、そのことはぜひ御理解をいただければと思います。
 きょうの議題である政治と金の話題に移りたいと思います。
 菅総理にとっては、実は、この政治と金の問題、ちょうどロッキード事件のころに初当選をされてきたと思います。本当に長い間、大きなテーマの一つであり、原点の一つであったと思います。特に、私や菅さんのように、親から議席を受け継いでいるわけでもなく、また、大きな資産を持っている家でもない家庭の人間にとっては、ある意味、どうやって落選中食べていこう、どうやって次の選挙を戦おう。この政治と金の問題というのは、いろいろ起こってくるスキャンダルとまた別な意味で、本当に真剣に悩んできた問題であります。
 この問題に関する菅総理の大きな意味でのお考えを、まずお聞かせいただければと思います。
○菅内閣総理大臣 先日、「八十七歳の青春」という市川房枝先生の亡くなられて三十年を記念しての上映会がありまして、私も顔を出させていただきました。
 私が選挙というものに初めて深くかかわるようになったのは、一九七四年の市川房枝先生の参議院全国区の選挙でありました。市川先生は、従来から理想選挙という言葉を使っておられました。
 理想選挙というのは、もちろん、選挙違反をしてはならないということであると同時に、今、本多議員の言われたように、だれもが、必ずしも金がなくても、あるいは、そういう二世、三世でなくても、この人はと、つまり、出たい人より出したい人というのが市川先生のスローガンでありましたけれども、この人にはやってもらいたい、あるいは逆に、自分は何もないけれども、やりたいという思いを多くの仲間が認めた、そういう人が政治の中に出ていくことができるようにしたい、これが私は市川先生の言われた理想選挙の本当の意味だと私なりに当時から理解をいたしておりました。
 しかし、それが実現できるかどうかというのは、本当のところ当初は自信がなかったんですが、市川先生の選挙をやってみて、そのときは、一九七一年に一度落選されて三年、もう引退しようかとされていたわけですが、それを当時の、私もまだ二十代でしたが、そういう若者が支えて当選させて、その直後に市川先生は経団連に対して、当時自民党に経団連から直接多額の献金が行われていた、まさに大企業献金が当たり前のごとく行われていたことに対して、それをやめなさいといって、当時の土光会長は一たんやめましょうという約束をした。結果として、その後、国民政治会議とかいろいろな形で事実上戻ってしまったのは残念でありますけれども、そういうことが私の政治のスタートの問題でありました。
 そういった意味で、私は、単に汚いことをやっちゃいけないということだけではなくて、やはり個人献金を中心として、若い人がどんどん、志のある人が政治に出ていくことができるような、アメリカの大統領選ではインターネットで多くの資金が集まるというのを見て、本当にうらやましく思っております。
 ぜひとも、そうした政治文化を、まさに民主党の本多さんを含めて、そういう若い人たちの中で大きく伸ばしていただきたいし、そのため私も全力を挙げていきたい、このように考えております。
○本多委員 私は、実は一昨年の政権交代の大きな一つの意義、それは長過ぎた自民党の政権から大きく変えたという意味、そしていろいろな政策の問題もありますけれども、私のように、そして菅さんを総理にするように、二世や三世でもない、そして大きな資産を持っているわけでもない人間が総理になったり政治の現場で活躍できる、私たちの大きな仲間もほとんどがそうであります。そういう体質の党が政権をとって担っているという、体質を変えたということも実は一つの大きな意義であると思っています。
 もちろん、政治家に大金持ちがなってもいいわけですし、二世、三世の方にも優秀な方はたくさんいらっしゃいます。我が党にもいらっしゃいます。その方が直接だめだというわけではもちろんありません。
 しかし、たまたま私たちが政権交代したときは、鳩山さんという大変お金のある方が総理大臣になりましたし、小沢さんという大変お金を集める力のある方が総理や幹事長になって、なかなかそこのところが見えにくかったわけですけれども、私たちの大勢は、落選をしたときは本当に無収入の中でどうやって食べていこう、そういう心配をしながら歯を食いしばってここまで来た、そういうチームで今政権をやっている、そして、そのある意味の象徴が私は菅直人だと思っています。
 ですから、この党の体質、なかなか自分では言いにくいかもしれませんけれども、ぜひ菅さん、この政権交代の意義、そして庶民である菅直人が宰相をやっている意味、これについて一言御意見をお願いいたします。
○菅内閣総理大臣 今、落選をしたときに大変苦しい思いをしたというのは、これはもう本当に落選経験のある方に共通だと思います。私も三度落選をしましたが、何とか弁理士という仕事を一方でやりながら活動を続けて、四度目に当選することができました。
 ただ、それは個人のこととして申し上げるのではなく、今おっしゃったように、日本の政治というものが、そういう、お金をたくさん使わなければ通らないとか、あるいは従来の派閥的なものでなければ通らないというところから変わらなければならない。私は、私の三十年の経験からいうと、相当変わったと思います。それは二つの要素で大きく変わりました。
 一つは、やはり政党助成金。これはいろいろ議論がありますけれども、少なくとも、個人献金がなかなか広がらない中で、政党助成金というものを公平に、透明性ある形できちっと使うことによって、それによって私は若い志がある人が選挙に出て戦うことができるようになったと思っております。
 それに加えて、小選挙区制というのはいろいろと議論はありますけれども、やはり本来の小選挙区制の意味は、自民党の皆さんが当時言われていたんですが、三人区、四人区、五人区だと同じ党同士が争わなきゃいけないから、いわば政策では争いようがないから、結局のところ派閥単位の選挙になってお金がかかるのだ、少なくとも九三年はそういう議論の中で小選挙区が導入されたわけであります。
 そういった意味で、その原点を今思い返しながら、もちろん修正しなければいけないときには修正をすることはあっていいと思いますが、そのときに単に前に戻ってしまったのでは、そういう派閥を復活させてお金を集める、それも正当な形でなくて集めるような形が、ややもすれば、かつての私が市川さんの選挙を戦ったときには金権選挙と言われる言葉があったぐらいにそういうことがはびこっておりましたので、そういう復活を許すようなことがあってはならない、このように考えております。
○本多委員 長い歩みの中でいろいろな制度を変えたり努力をしてきた中で、私たちのような普通の市民が政治に参加をして意見を言える、そういう流れができてきたと思います。しかし、まだそこに至らないいろいろなお金が政治とかかわってくる、どうしても多くお金を集めてそれを使って政治力を強めていく、こういう流れもまだまだあります。しかし、これをしっかりと一歩一歩乗り越えて頑張っていく、そこが私たち民主党に課せられた課題だと思っていますので、私も民主党の一員としてそこに向かってしっかりと頑張っていきたい、そう考えています。
 私たちはマニフェストで、「お金のかからない、クリーンな政治を実現します。」ということで幾つかの項目を出しています。今、マニフェストのいろいろな項目、途中までできているもの、なかなかできていないもの、いろいろ御批判をいただいていますが、実は、この分野では大きく一歩一歩進んでいると私は思っています。
 まず、これはそれほど自慢のできる話ではありません。月の途中で選挙があって、月の途中から議員になったのに一カ月分の給料をもらう、これは廃止をするということで、きちんと日割りで給料を払うということにもうこの秋に実現をしていることであります。
 そしてまた、国会議員の給料、これは実は私のような資金のバックがない議員からいうと、国民の皆さんから見ると高い金をもらっているんじゃないかと思われるかもしれませんが、実はほとんど事務所で使う人件費であるとかポスターの印刷費であるとかに充てているので楽ではないんですが、しかし、国民の皆さんの今の暮らしの状況を見ていると、我々が身を削らなくてどうするという思いで、一割私たちの歳費を削減するという法案ももう今国会に提出をする準備をしています。ぜひこれには野党の皆さんも御賛同いただきたいと思っています。
 この二つ、大きく前に進んでいます。
 そして、やはり我々の政治改革の本丸は、企業や団体、これはもちろん私たちを応援していただいている労働組合も含みますが、こういう企業や団体から政治献金を受けない、ここに向けて私たちは、これを政権公約、マニフェストで約束しました。この法案、今どういう状況になっているでしょうか。
○菅内閣総理大臣 今、本多議員のお話を聞きながら、ぜひ国民の皆さんにも本当に理解をいただきたいのは、多くのそうした若い議員の皆さんは自分の歳費の中からいろいろな政治の活動費も捻出している。私も長年そういう形をやってまいりました。言ってみれば中小企業の売り上げのようなもので、必ずしも全額が個人の生活にとてもとても使えるものではない。だから、大きなうちを東京に建てるなんということはとてもとてもできないのが実態だということを、私はぜひ国民の皆さんにも御理解をいただきたいんですね。
 私の子供が小学校のころ一番嫌がったのは、おまえのところは国会議員だから金持ちだろうと言われて、そんな金もないのにそれを言われるのは嫌だと言っていました、本当のところ。
 それと同時に、しかし今おっしゃったように、その中でも、やはり多くの皆さんに場合によっては痛みを伴うことをお願いしなければならない中で、国会議員の歳費については、今、党の方で議論をいただいてほぼまとまったと聞いておりますが、一割の削減、そして内閣については、現在、従来から一割の削減をしておりますけれども、そうした例えば公務員に対しての総人件費二割削減というものを今度具体的な形で労使交渉ができる法案を出す、そのときには、やはり閣僚についても、少なくとも、国家公務員の皆さんにお願いをする、最低同じ水準の削減はきちんとやらなければならない、そういう覚悟で臨んでまいりたい、このように考えております。
○中井委員長 本多君、時間になりましたから、まとめてください。
○本多委員 私たち、この政治と金の問題に関しては、大変申しわけないことに、きょう野党の方から御質問いただくように、まだまだ説明が足りない問題を抱えています。しかし、制度としてこれを変えていこう、企業、団体からの政治献金を禁止する、これは自民党時代だったら一内閣の課題として大評価されるぐらいの大きなことをもうすぐ実現をする、そこまで来ています。
 ぜひ、あわせて国会議員の数の削減、これもマニフェストどおりやっていくことも含めて頑張っていく、それも私、党の方でもしっかり頑張っていくことをお約束して、質問を終わります。
○中井委員長 この際、村越祐民君から関連質疑の申し出があります。本多君の持ち時間の範囲内でこれを許します。村越祐民君。
○村越委員 おはようございます。民主党の村越祐民でございます。
 本日、この予算委員会で質問の機会をいただいたことを、まずは中井予算委員長、先輩、同僚議員の皆さん、そして国民の皆さんに本当に御礼を申し上げたいと思います。
 きょうは政治と金の集中審議ということですけれども、本題に入る前に、ぜひ総理に一点お聞きしておきたいことがございます。
 今、総理、率直に言って、国民の皆さんの我々民主党政権を見る目線というのは大変厳しいものがあると思います。その点、どれだけ総理が御理解をいただいているか。
 今、週末、我々地元に戻って、地元を歩いてくるわけですけれども、批判はもちろん、罵声を浴びせかけられることもあります。今、特に地方議員の皆さん、四月の統一選挙を控えて頑張っておられるわけですけれども、大変厳しい状態にあると思います。とりわけ私ども地元の組織では、多くの新人の皆さんが今春の選挙に臨む準備を今進めておられるわけですけれども、大変歯を食いしばって頑張っておられる状況です。それでもなお、この民主党で志を同じくして頑張ろうというふうに頑張っておられるわけです。
 つまり、今大変厳しい状況にあるこの根本原因は何かというと、私は残念ながら、総理がなぜ総理におなりになられたのか、何をこれからされたいのか、そういう総理のメッセージが国民の皆さんにいまいち伝わっていないからじゃないか、そういうふうに思っているんです。
 私は、総理、まさに草の根の志を持って総理におなりになられた、総理はもっとしなやかで、したたかで、強いリーダーであったというふうに思います。ですけれども、まだそれが十分に発揮できていないんじゃないか。その点、私は大変残念に思っています。
 ですから、総理、これから総理が何をされるのか、この政権は何のためにあるのか、そのことをいま一度、総理の生の声でお聞かせをいただきたいんです。そうでなければ、巷間今言われているように、この政権はもはや政権の維持が自己目的化してしまっている、そういう批判を受けても仕方がないと思います。ぜひとも総理、いま一度御意見、決意をお伺いしたいと思います。
○菅内閣総理大臣 今、統一自治体選挙を前にして、大変仲間の皆さんが御苦労いただいている。
 実は、私の家内が、いつも自治体選挙になると地元の市議会議員と一緒に歩くわけですが、その歩きを始めております。府中、武蔵野を今歩いております。
 そういう中で、いろいろな声を聞く中で、今、村越議員からあったように、奥さんが来たときはあの程度でおさまっているけれども、自分たちだけが行ったらもっともっと厳しいんですよと、そういう声も、そういう意味で生にといいましょうか、直接の形で聞いていて、大変厳しい中で戦ってもらっているんだなということをひしひしと感じております。
 その中で、私は、この政権といいましょうか、今私のことを言っていただきましたけれども、まさに日本の政治が本当に国民主権の政治であるということを目的に私はこの政治にかかわってきました。その大きな一つが、先ほど本多議員からもありましたように、つまりは、志があって能力があればだれでもが政治という場に積極的に参加できる、そういう政治というものを生み出したい、これが私の、まさに市民参加の政治の私にとっての原点であります。
 それと同時に、政権というものを預かった中で何をやるべきか。私は、短期と中長期というものを考えました。短期でいえば、先ほど来申し上げていますように、幾らいい政治といっても生活ができなくてはならないわけでありますから、今のリーマン・ショック以来の経済をいかにして立て直すか。私は、これは相当に鳩山内閣時代からやってきたと思っています。補正予算を組み、私の時代になってからも、ステップワンは九千億の予備費、ステップツーは五兆円の補正予算、そして現在の予算。先ほどお見せしたこの表にもありましたように、かなりの成果が上がっております。しかしこれは、今やらなければならない緊急な政策ではもちろんありますけれども、それだけで日本が立て直るわけではありません。
 そういう中で、私は、ある意味では、今、日本は民主主義が問われているようにさえ思います。それはなぜかといえば、社会保障とか財政といった本格的な日本の改革をする上で、本当に国民の皆さんに理解をしてもらってそれを実行することができるかどうかのぎりぎりまで今日来ているというのが私の実感です。
 私は、参議院の選挙のときに、消費税のことをやや唐突感を受けられる中で申し上げて、大変皆さんに御迷惑をかけましたが、その背景は、私が財務大臣をやっていた中での、あのギリシャの様子を見ていて、本当に日本がギリシャのようなことになってしまったら大変だという危機感の中で、そのことを当時の鳩山総理にも申し上げていたことも、私の中に、確かに気持ちの中に影響したことも事実であります。
 しかし、この問題は、いつも申し上げていますが、私一人とかあるいはどの政権が一つの政権でやれるやれないではなくて、日本そのものがこれから二十一世紀のいよいよ次の十年に向かって、本当に日本という国が立て直っていけるかどうかのまさにぎりぎりのところに来ている。そのために、まずは社会保障と税の一体改革をやらなきゃいけない。これには、そうした市民参加の政治とかあるいは国民主権の政治という仕組みの問題とあわせて、避けては通れない重大な課題だという意思で、私は、そのためにまさにこの時期に政権を預かった、その歴史的使命を感じて頑張り抜きたい、こう思っております。
○村越委員 総理、私が地元を歩いていて一番いたたまれなくなるのは、自民党とあなたたち民主党は変わりがなかったじゃないかと言われることなんです。
 この週末、総理は、ぶら下がりか何かの会見で、国民のためのことを一番考えてやるんだということをしきりにおっしゃっておられました。もちろん、そこをメディアがつまんで繰り返し流しているんでしょうけれども、それだと、いまいち具体的なことがはっきりしないわけです。ぜひとも、今お話しになったようなことを強力にずっと発信し続けていっていただきたいなというふうに思います。
 おっしゃるとおり、政権がかわって、よくなってきていることもいっぱいあるはずです。きょうの新聞にも、企業業績が上向いてきているし、日本株も堅調になってきているという報道もありました。ぜひとも、はっきり国民には見えないかもしれないけれども、ふつふつとわき上がってきているこの変わっているところを続けていかなければいけないと思います。
 週末、盛んに、解散があるんじゃないかとか、あるいは総理がおろされるんじゃないかみたいな報道がありました。私は、そんなことはあってはいけないと思います。ぜひともこの場で、総理、そういった声を明確に否定していただきたいと思います。お願いします。
○菅内閣総理大臣 私は、本当に、国民の皆さんに伝えたい気持ちで伝え切れていないという御指摘、私もいろいろな場で残念ながら感じております。それは、私にとって、やらなければならないこと、先ほども申し上げましたが、やはり政権というものを担当した中でいえば、すぐにやらなければならないことは、当たり前ですが、すぐにやらなければいけない。しかし、中長期にかけてやらなければならないことは、ある程度の手順が要ります。
 実は、さきの臨時国会のときに、中長期にやらなければならないという課題を五つ挙げて、最初の所信表明演説で申し上げました。しかし、残念ながら、国会審議の中ではほとんどそのことが議論の対象になりませんでした。そういったことの反省も含めて、少ししっかりした体制をつくらなければならない、こういう中で、やっと本格的な議論が始まったのが社会保障と税の一体改革の問題です。
 与謝野さんの大臣就任について、いろいろな言い方をされる方があることはよく承知をしております。しかし、私は、この与謝野さんという方をお迎えしたことも私の覚悟のあらわれと受けとめていただきたい。確かに政党は違いましたけれども、従来から、この問題に関して与謝野さんの言われることは国民の立場を考えた発言だ、行動だ、そのように私は見ておりましたので、そういう覚悟を持った方を迎えることで、確かに与野党内にいろいろな波紋を呼びましたけれども、そういう方を招いてでもしっかりした形につなげていかなければ、もはや日本は時間がなくなっている、そういう危機感としてぜひ国民の皆さんにも御理解をいただきたい、このように思っています。
○村越委員 まさに菅政権、本当に剣が峰に差しかかっていると思います。いろいろな問題が内にありますけれども、内はまずはおさめていただいて、ひたすら外に力を注がなければいけないと思います。この予算委員会でも、一日も早く国民の皆さんの生活のための予算を通して、一日も早く国民の皆さんのための政治を実現しなければいけないと思います。そのために、我々もまさに熟議でこの予算委員会の審議を進めていきたいと思います。
 さて、本題の政治と金の話に入りたいと思います。
 この政治と金の問題、一つは、裁判所にもうこの問題の議論のステージが移ってしまったから、もはや国会では議論すべきでないというような意見があるようですけれども、私は全くこれには理解できません。つまり、合法か違法かという議論、犯罪になるか犯罪にならないかという議論は、もちろんこれは裁判所でなされるべきです。我々、それを判断する能力はありませんから。ですけれども、なおのこと、この立法府で、ある問題が妥当か不当か、つまり当不当の問題というのは、きちんとさまざまな場面で議論がなされるべきだと思っています。つまりは、たとえ合法であっても、国民の皆さんから見て不当な問題、国民の皆さんの理解が到底得られないような問題というのが幾つかあると私は思っています。
 その点に関して、総理、いかがでしょうか。
○菅内閣総理大臣 私もそのとおりだと思っています。先ほど市川房枝先生の話を出しましたけれども、当時、いろいろな法律の中では、必ずしも、かなりのところまで派閥やいろいろなものがお金を使っても、それほど厳しい処罰はありませんでした。当時は、いわゆる秘書が捕まったとか、あるいは本人が逮捕されても、国会議員の資格は、裁判さえ長引かせておけば、任期いっぱい超えていけば、ほとんどの場合資格がなくなるということにはなっておりませんでした。ですから、事実上、当時の私の記憶を思い起こしてみれば、この十数年前には、厳しくなる前は、そういう政治の問題でバッジを失った人はほとんどいないというぐらいの甘い状況でした。
 しかし、だからそれでよかったということではありません。まさに、あるべきでない姿を変えなければならないということで、制度も変えてきましたが、それは制度だけではなくて、やはり政治、文化、あるいは党としての姿勢。
 そこで、私は、せんだっての代表選挙の折にクリーンでオープンな政治ということを申し上げたのは、自民党と言われると今の自民党の方は怒られますが、やはり、かつて金権政治と言われたような時代もあった自民党のように、金で政策や人事が動くなんということがあってはならない、そういう党であってはならないという気持ちで代表選での公約に掲げたところであります。
○村越委員 おっしゃるとおり、私は、やはりこの妥当か不当かという議論が国会でしっかりと議論されるべきだというふうに思いますし、それがなされていないからこそ国民の皆さんは政治に対して大いなる不信の目を向けておられるんじゃないかというふうに思うんです。ですから、私は、明確にこのある問題について妥当か不当かということをきちんと基準を設けて、この場であるいはさまざまな場で議論すべきだというふうに思っています。
 今、総理は、民主党がオープンでクリーンにならなければいけないというメッセージを発して代表選挙をおやりになったというお話がありました。これは、まさにこの政治と金の集中審議というのが、今、野党の皆さんから提起されて予算委員会の場で議論されているという現状があるわけです。つまり、かつての自民党ならまだしも、民主党にそういう問題があるという状況でこの場が設けられているわけですから、なおさらだというふうに思います。
 このある問題に関して、妥当か不当か、こういう基準をどのように総理はお考えになられますか。
○菅内閣総理大臣 例えば、現在は政党助成金という形で、国民の皆さんから税金で党としての政治活動に資金をいただいているわけであります。これをいかに透明性あるいはまさに妥当性を持ってきちっと使うかということは、やはりこれは、それをいただいている党の大きな責任だと思っております。
 そういう意味で、私は、これまで法律的には認められているとされてきた、例えば組織活動費というのは各党いろいろな使い方をされてきたわけですけれども、今の執行部は、そういうものもきちっとオープンに最終的にはなるような形で使うという扱いを始めたというか、以前の段階でも、私が代表などをやった時期はそういうふうにやっておりましたが、そういう形に戻したということがあります。
 そういうことを含めて、我が党の問題であるということはもちろんでありますが、場合によっては、これは他党の中も同じような問題が、制度的に許されているけれども果たしてそれでいいのかというまさに妥当性の問題がありますので、そういう問題もきちっとしていく必要がある、こう考えております。
○村越委員 やはり、例えば四億円集めてきました、これを収支報告に載せるのを忘れました、でも後からそれを記載しました、だから合法です、いいんですというのじゃ、到底国民の皆さんの理解は得られないわけです。
 あるいは、今総理がおっしゃったように、政党の資金の問題、これも例えば大きな額の、十億とか二十億とかいうお金を組織対策費と称して支出しました、そしてそれは法律上届け出をする義務がないんだから、その使途を説明する義務がないんだから、何も言わなくていいんですというのは、やはりおっしゃるとおり、これは国民の血税が原資ですから、そうはいかないわけです。
 ですから、これは、例えば政党を規律する法制度みたいなものを欧米諸国のように考えるとか、あるいは政党助成金を仮に後でチェックして、おかしな使い道があったらこれを国庫に返納するようなことも私は考えていくべきじゃないかというふうに思います。
 どうして政治活動をする上で不動産を買う必要があるのか、あるいは二億円も三億円も集める必要があるのか、私には到底理解ができません。多くの仲間の皆さんがつつましくやっているわけです、総理もそうでしょうけれども。
 確かに、国民の皆さんが想像しているよりは、政治活動を行う上で金がかかります。事務所も借りなければいけない、郵送費も出さなきゃいけない、アシスタントも雇わなきゃいけない。いろいろ金がかかるわけですけれども、巨額の支出に関して、巨額のお金が集められる人は、それは徳分のある人は集められるかもしれません。だけれども、その額が大きくなればなるほど、それだけ説明責任が大きくなるんじゃないかというふうに私は考えています。
 ですから、そういったことに関しても、ぜひとも総理、オープンでクリーンな民主党というものを掲げたわけですから、徹底的に進めていっていただきたいと思います。
 さて、時間が押してまいりました。きょうは、せっかくの機会ですから、ぜひ一点、一票の格差の問題に関してお聞きをしたいというふうに思います。
 今週の金曜日、二十五日に、国勢調査の人口速報集計結果が出るというふうに聞いております。今、各地で、我々が当選した総選挙に関する訴訟が提起されたり、あるいは昨年の夏の参議院選挙に関する訴訟が提起されている状況です。当たり前のことですけれども、一人一票ということが実現されていない、そういった状況が放置されているわけですけれども、この現状に関して、総理、いかがお考えでしょうか。
○菅内閣総理大臣 やはり、選挙という制度をベースにする民主主義において、一人一票というのは、当然のことですけれども、その一票の価値が基本的には同一でなければならないというのは大原則だと思います。
 ただ、あえて申し上げれば、連邦的な国の場合は、州によって、アメリカなどでは一州から上院議員を二人出すという形で、それは連邦的な考え方の中でとられているところもありますが、我が国のようにそういう形でない場合は、一票の格差というのはできる限りゼロに近い、一般的には少なくとも二倍を超えない範囲にとどめるのは、これは本来はやはり私たち国会の責務であろう、こう考えております。
○村越委員 一人一票実現国民会議という法律家の人たちがやっているインターネットのサイトがあります。それに自分の選挙区をプルダウンメニューで選んで入れると、私は千葉の市川と浦安、千葉の五区というところですけれども、これは小選挙区でいうと、高知の三区と私の千葉五区を比べると〇・五二票しかない。つまり、半分の価値しかない。参議院選挙区、鳥取県、片山総務大臣が知事をされていた鳥取県と比べると〇・二九票です。三分の一、四分の一の価値しかない。
 これは、戦前の、女性とかあるいは収入が少ない人、こういう人たちが選挙権がなかった時代と本質的には変わりがないわけです。
○中井委員長 村越君、時間が来ています。
○村越委員 これは直ちに是正されるように努めていただくことを切にお願い申し上げまして、もう時間が来ましたので、私の質問を終わります。どうぞよろしくお願いいたします。
 ありがとうございました。
○中井委員長 これにて本多君、村越君の質疑は終了いたしました。
 次に、下地幹郎君。
○下地委員 私たちは今、与野党を超えて、衆参対等統合一院制という改革の勉強会をさせていただいています。きょうは政治と金のお話なんですけれども、この衆参対等統合一院制というのが、根本的にこの政治と金にとっても大きな抑止力というか形をつくることになるというふうに私は思っておりますけれども、ぜひ、今の菅総理のこの一院制に対するお考えがあったらお聞かせいただきたいと思います。
○菅内閣総理大臣 私も、この現在の憲法ができる過程の中で、この一院制、二院制についてもどういう議論があったかということも、多少物の本で読んだことがあります。
 やはり、その時点の議論では、まさに熟議ではありませんが、一院の決定に対してもう一度再検討する、そういう形が望ましいであろうという、当時、占領下ではありましたが、どちらかといえば日本の方からの主張を取り入れて今日の形になった、このように理解をいたしております。そういう意味で、二院制というものの持つ意味は、私はそれはそれとして大きいと思います。
 その中で、ややもすれば差がないというか、本来は、衆議院と参議院のある意味での性格の差によってしっかりした議論を担保していこうということが、必ずしも差が薄くなっているというような指摘も含めて、あり方のいろいろな議論があることは私は大いに結構だと思いますが、今の私の立場からすれば、やはり現在の憲法の規定によるこの制度をより生かしていくということが必要だ、こう考えております。
○下地委員 二院制にも一院制にもよさも悪さもあるかもしれませんけれども、少しこの一院制についてお話をさせていただくと、七百二十二名、今衆参議員がいますけれども、私の考えでは半分がいいんではないかと。これにかかる経費が一千二百億ぐらいありますから、これも半分になってくるわけです。先ほどから政党交付金の話がありましたけれども、今三百二十億円交付されておりますけれども、議員が半分になったらこれも間違いなく半分になってくるということは、当たり前のことになってくるわけです。それをやると、両方を合計すると、全部で七百六十五億円程度の経費の削減が行われるということになるんです。
 また、これは経費の削減だけではなくて、一院制になると、この予算委員会、百時間と計算しても、一人当たり八分ぐらいの質問の時間が十六分ぐらいの二倍になることも間違いありませんし、また、スピーディーに物事を決めなきゃいけないというときにも、一院制だと熟議の審議の後に決めることができる。経費の面だけでもなくて、これはまさに国民が望んでいることにもなるんではないかなと私は思うんです。
 ただ、ここで大事なのは、アメリカの場合は、議員一人当たり年間二億円ぐらいあるんです。日本は議員一人当たり七千万しかありませんから、私は、アメリカまではいかなくても、一億五千万程度まで、国民の理解をいただいて議員に対して公的な資金を出す。しかし、私たちは、先ほど言ったように議員の数は半分にする。そのかわり、一億五千万にする以上は、企業献金も個人献金も議員個人はいただかない。この一億五千万円でしっかりと議員活動をやるというようにすれば、根本的に政治と金の問題はなくなってくる。秘書に関してどうするだとか、企業献金はもらわないけれども個人献金はもらうとか、それを減税するとか、そういう話じゃなくて、議員定数を半分にして、一億五千万払って、もう個人献金も企業献金もないんだといえば、そういうふうな問題は起こってこないというふうに私は思うんです。
 そのことについて、総理のお話をお願いしたいと思います。
○菅内閣総理大臣 私も、一年生議員のころにアメリカの議会を視察に行きまして、下院議員でたしか十八名のいわゆる秘書、上院議員の場合は委員会等を含めると五十人とか六十人のスタッフを持っている、そういう実態を見ました。当時、日本は二人の公設秘書でありまして、なかなか活動する上での人の問題では制約がありました。そういった点で、いろいろな改革というものが私も考えられると思っております。
 と同時に、今、下地さんが言われた経費の問題においても、大いに考えられると思います。今、多少変わったと思いますが、かつては、衆議院、参議院で速記のスタイルが違って兼用ができないとか、いろいろなものが、二つの院があることが、経費を結果としてかなり、同じような仕事であっても責任体制が違うということで、もう少し合理化できそうなものがなかなかできていないという実態もいろいろ聞いております。
 そういうことを含めて、私は、どこかの段階で国会のあり方について、もちろん最終的には国会議員が決めるわけですけれども、場合によっては、政治臨調というんでしょうか民間臨調というんでしょうか、そういう識者の皆さんに国会のあり方を経費の問題を含めて検討いただくような、そういう仕組みも考えていいのではないか。
 私の頭の中にあることと言われたものですから、そういうことも頭の中にあるということを申し上げておきたいと思います。
○下地委員 政権交代をしましたから、今までやらなかったことを大胆に取り組んでいくのが菅総理のお仕事だと思うんです。
 総理は、あと二年六カ月間残っているんです。この二年六カ月間で国民が期待していることは、まず、景気をよくしてくださいよということが一点目にあります。景気をよくすることは、企業の倒産を少なくするし、失業者を減らすこともできます。総理がおっしゃっている最小不幸社会、今度の総理がおつけになった予算案を見ると、生活保護世帯というのは三兆円を超えていますよね。十九年にはこれが二兆六千億だったんです。四千億円もふえているということは、経済政策がうまくいかなかったからこういうふうになっているということがその要因としてあることは間違いないんです。
 そういう意味では、沖縄の基地問題も解決をしなければいけないし、そして、さまざまな問題があるから、今は解散する暇がないんです。とにかく今は、二年六カ月間、総理はしっかりとみずからのお力を出して政治をしていただくことが大事だと思っていますから、そのことを十分に考えてください。
 自民党が解散した方がいいと言うときは、解散しないのが当たり前の状態です。自民党が解散するなと言ったときに解散は打って出るべきですから、今、自民党が解散してくれと言うときは絶対に解散しないで頑張る、そういうふうなことを、ぜひ戦略を間違えないようにして頑張っていただきたいと思いますから、どうぞよろしくお願いして、私の質問を終わります。
 一言あったら言ってください。
○菅内閣総理大臣 大変貴重なアドバイスをいただきました。ありがとうございました。
○下地委員 ありがとうございました。
○中井委員長 これにて下地君の質疑は終了いたしました。
 次に、稲田朋美さん。
○稲田委員 おはようございます。自由民主党の稲田朋美でございます。
 冒頭、総理に確認をしたいことがございます。
 昨年の十一月に公表されました平成二十一年分の政治資金収支報告書で、総理の政治団体、菅直人を応援する会が、所得税八億円余りの脱税容疑で東京地検に逮捕、起訴された弁護士さんから百万円の寄附を受けていたことが明らかになり、新聞等で報道がありました。総理自身、その報道があった日のぶら下がりの会見で、連絡がとれ次第返却するとお答えになっておりますけれども、その百万円は返却なさいましたか。
○菅内閣総理大臣 そういう指摘があり、そういう報道があったことも知っておりますが、きょう、通告があればちゃんと調べてきたんですが、通告がなかったものですから、もし必要であれば午後にでもお知らせをいたします。
○稲田委員 それは、総理、政治と金についてけじめをつけるとおっしゃっている総理自身が、昨年の十一月に返すとお約束をされたことについて、いまだ返したか返していないか確認すらされていない、それは私は、総理の政治と金に対するいいかげんな姿勢のあらわれだと思います。
 それでは、事務総長にお伺いをいたします。
 国会法では、国会議員が正当な理由なくして本会議や委員会に欠席をした場合、懲戒の対象になります。また、それを受けて、衆議院規則では、衆議院議員が事故のため数日間議会に出席できないときは、請暇願、まさしく欠席申請を出さなければなりません。
 それでは、衆議院議員が国会の会期中に私的な遊びで海外に行くことが、国会法の正当な理由で本会議や委員会を欠席することに当たり、また衆議院規則の請暇願の対象になるのか。さらには、衆議院議員が国会会期中に議員であることを秘して、バッジを外して、私人であるとして海外に行くことが、国会法の正当な理由に当たり、また衆議院規則の議員が事故のため議会に出席できないときに当たりますか。
○鬼塚事務総長 お答えいたします。
 海外渡航のため請暇の許可を求める議員は、所属会派の承認を得て議長に申請をされます。議長は、議運理事会の答申を得て許可をいたしますが、この議運理事会の審査は、渡航期間、渡航先、渡航目的についての書類審査でございますし、渡航目的は政治経済事情視察と一まとめにされております。また、公費を使っているわけではございませんので、報告書を求めるということもございません。
 したがいまして、議員の海外における活動は正確には把握できません。ただ、基本には、議員への信頼があるということでございます。
 その上で、衆議院規則百八十一条の「事故のため」とは、後の方に、衆議院規則百八十五条で同じような規定が、欠席でございますが、総合的に御判断いただくということで、予定されているか突発的であるかの違いはありますが、請暇を求める、または欠席する何らかの事情ということで理解されるもので、重点は、後段の議院に登院されるかどうかという事実に置かれているわけでございます。
 国会法百二十四条の「正当な理由がなくて」の解釈は、請暇の理由もさることながら、その後の議長の招請にこたえるかどうかという、議員のその後の対応をあわせて懲罰を科するか否かについての判断をする基準でございますが、正当理由の有無は先例の積み重ねを待ちたいと思います。
 この場合におきましても、基本的には、議員への信頼関係があるということでございます。
○稲田委員 るる述べられたわけですけれども、議員との信頼関係、まさしく、私は、国会会期中に遊びのために渡航するとか、議員バッジを外して私人であるといって海外に行くことは、常識から考えても正当な理由には当たらず、請暇の対象にはならないと考えております。
 それでは、前原大臣にお伺いをいたします。
 大臣は、今まで国交のない北朝鮮に二度行ったことを認めておられます。一度は、平成四年、大臣が京都府議会議員時代、大臣は当時日朝友好促進京都府議会連盟の一員でありました。また、二度目は平成十一年、大臣が衆議院二期生のときであります。
 この二度目の北朝鮮の訪問の理由について、大臣は、前回の二月一日の予算委員会の私の質問に対して、支援企業の工場が北朝鮮にできたところを見に行ったというのが私の二回目の訪朝の全体像でありまして、それ以上でも以下でもありませんとお答えになっています。
 その後に発売の週刊文春では、支援企業の会長の話として、最初に北朝鮮につないでくれた前原さんを一回遊びに行きましょうかと誘ったら、行きましょうとなったとされています。国会開会中です。
 一体、何のために大臣は国交のない北朝鮮に行かれたのか、あなたから行くことを提案されたのか、それとも、文春に書かれているように、遊びに行きましょうと言われてついていかれたのか、もう一度御説明をよろしくお願いいたします。
○前原国務大臣 まず、一回目の視察についてでございますけれども、何か私が、週刊誌はそう書きたがるものでありますけれども、日朝議員連盟にしか入っていないというような書き方の中で記述がございますけれども、京都府議会の中には、日中議員連盟、日韓議員連盟、日華議員連盟、日朝議員連盟、四つありまして、私はすべて入っておりました。したがって、日朝だけ取り上げて何かおもしろおかしく書かれていることについては、非常に不快感を持っているということについては申し上げたいと思います。
 二回目でございますけれども、行きました。記事をもとに質問をされていると思いますけれども、バッジを外してという意味は、私は国会議員の立場で行っていないということではありません。私は、請暇願も出して行っておりますし、国会議員の立場で行っております。バッジを外すというのは、私の日ごろの活動を見ていただければ、私は院外へ出ますとバッジを外します。それでバッジを外してという話であって、国会議員として行っております。
 そして、それと同時に、この河村織物という支援企業が千名規模の工場をつくるということで、なかなか平壌に行くなんということは何かの機会がなければないことでありますので、行かないかと言われて、国情視察、そしてその地域の視察も含めて伺ったということであります。
○稲田委員 国会議員のバッジを外してというのは、常日ごろ外しているからと、そして国会議員として行かれたということなんですけれども、それではお伺いをいたしますが、国交のない北朝鮮に入るのに、ビザの申請は、肩書が衆議院議員前原誠司だったのでしょうか、それとも河村織物顧問前原誠司だったのでしょうか。
○前原国務大臣 今、事前の通告がない御質問でございますので、それについては調べて答えさせていただきますが、あくまでも請暇願を出しておりますし、在北京の外務省にもちゃんとそれは通達しないと、北京経由で平壌に入っているわけですから、入れませんので、そういう意味においては、国会議員として堂々と私は平壌に行ったということは申し上げたいと思います。
○稲田委員 河村織物顧問前原誠司の肩書でビザを申請したかどうかお調べになって、ぜひお答えをいただきたいと思います。
 また、北朝鮮で名刺を、衆議院議員前原誠司ではなくて河村織物顧問前原誠司という名刺を配られたのではありませんか。
○前原国務大臣 どのように調べられてそれをおっしゃっているのかわかりませんが、私はあくまでも国会議員でありましたので、堂々と行っております。そして、国情視察ということで、河村織物の工場も視察をしましたし、さまざまな場所にも行ったということであります。
 この間から稲田議員の質問を聞いておりますと、何か私が北朝鮮に甘いのではないかという前提でお話をされておりますが、今までの私の国会での、例えば朝銀を含めてどのように取り上げているのかということを徹底的にお調べをいただいた上で、偏見を持たずに、私の今までの国会の活動を前提として御質問いただきたいと思います。
○稲田委員 大臣、質問に答えられていないんです。私は、北朝鮮で河村織物顧問前原誠司という名刺をお配りになったのじゃないですかということについて質問をいたしましたが、大臣は答えられなかったんです、今。
 待ってください。そして、私の質問についていろいろとおっしゃいましたけれども、もし私の質問が事実に反するのであれば、それは違っていますとおっしゃればいいことだと思います。
 名刺が河村織物顧問前原誠司だったかどうかについてお答えください。
○前原国務大臣 今御質問をいただきましたので、調べてお答えをいたします。
○稲田委員 では、ビザの申請の件と名刺の件については、調べてお答えください。
 ところで、この国会なんですけれども、通常の国会じゃないんですよ。大変紛糾をしている国会なんです。国旗・国歌法とか、それから、大臣が行かれる前は、周辺事態法も、民主党が反対をして、成立をいたしております。また……(発言する者あり)大臣が北朝鮮に行かれた、第百四十五国会のことを言っております。
 大臣が北朝鮮に滞在中の、六月二日の朝日新聞を私は持っております。このとき、民主党は徹底抗戦したけれども不発だった、そして通信傍受法案が衆議院を通過いたしました。この日、法務大臣の解任決議案が否決をされて、当時、総理は民主党の代表でいらっしゃったんですけれども、民主党と社民党は本会議場を退場して、そして、ここに総理の写真が写っておりますけれども、代議士会で説明をしている。
 まさしく国会開会中であり、しかもかなり緊迫をした、紛糾した国会だった。にもかかわらず、大臣は、平成十一年五月三十日から六月五日、七日間、まさしく異例の長さの請暇願をとって、そして、自分の御地元の一支援企業の工場の視察のために行く。私は、これは言語道断だと思います。理解ができない。納得ができない。
 もう一度、なぜ、このような時期に七日間の請暇願をとって北朝鮮に行かれたのか、お答えください。
○前原国務大臣 一議員として、請暇願を出して行っているわけであります。まず、そのことは申し上げたいというふうに思います。
 そして、それと同時に、週二便しか飛んでいないんですよ、北京と平壌の間は。それで、北京に入って、そして北京から平壌に入って、週二便しか飛んでいませんので、帰ってくるときは、当然ながら、また平壌から北京に戻って、そして北京から帰ってくるということで、最低でもその行程はそれぐらいはかかるということでございます。
○稲田委員 今の大臣のお答えで国民は納得しますかね。こんな紛糾した国会ですよ。解任決議をし、本会議場から退席をし、通過をする、そんな紛糾をした国会で、七日間も請暇願をとって、その理由が、大臣の一支援企業の工場の視察。別に国会会期中に行かれるようなことではありません。
 また、先ほど、河村織物顧問の肩書きで行ったかどうか、それからそういう名刺を配ったかどうかについてはお答えになりませんでしたけれども、仮に、私的なそういう肩書きでもって、企業の視察のために、国交のない北朝鮮にこの紛糾した国会の中で行かれるというのは、私はおかしいと思います。もう一度説明をしてください。
○前原国務大臣 先ほど、周辺事態法という話をされましたけれども、周辺事態法は、民主党は賛成していますよ。周辺事態法の修正の責任者は私でしたから。自民党の久間議員と私は修正協議をして、でも、その年だったかどうか忘れましたけれども、少なくとも民主党は、周辺事態法に対して私が修正の協議をしてまとめていますので、事実関係としてはしっかり確認してお話しをいただきたいと思います。
 その上で、どういう国会の状況だったかということは別として、私は、北朝鮮の状況、そしてまた平壌の状況というものを、外交や安全保障を私は専門にやってまいりましたので、行かれるということで、いい機会だということで判断をし、そしてまた、国会にも請暇願を出して行かせていただいたということであります。
○稲田委員 今のでも納得できないんですよ。
 国旗・国歌法で紛糾したり、さまざまな法律がこの国会では紛糾をして、結局、通信傍受法も今申し上げましたように否決をし、本会議場から退場する、そういう事態だったわけです。
 総理にお伺いをいたします。
 総理は当時の民主党の代表として、この百四十五回の国会は国旗・国歌法を初めとして重要法案がメジロ押しで、そして民主党は徹底抗戦をして、八月まで国会を延長した、こんな紛糾した国会において七日間の請暇願、欠席をして国交のない北朝鮮に国会議員が行くことについて、当時の民主党代表でもいらっしゃいました総理の見解をお伺いいたします。
○菅内閣総理大臣 今の稲田委員と前原大臣のやりとりをお聞きしておりましたが、私は全く問題のない行動だったと思っております。
○稲田委員 そういう感覚がおかしいですね。国会議員が七日間も休んで国交のないところに、紛糾している国会審議をほっぽり出して行くということは、私は国民は納得はしないと思います。
 では、前原大臣にお伺いをいたしますけれども、前原大臣は、その北朝鮮でよど号の犯人に会って何をお話しになり、なぜよど号の犯人にお会いになったんですか。
○前原国務大臣 高麗ホテルというところに宿泊をいたしまして、その高麗ホテルでたまたまばったり玄関でお会いをいたしました。
○稲田委員 たまたまって、大臣、よど号の事件が起きたのは一九七〇年で、大臣は八歳です。そして、北朝鮮で三十年もたって、よど号の犯人が大臣を、大臣がよど号の犯人をお互いに知っているはずがないんですよ。
 一体何のために会ったのか、そして、だれとだれとだれと会って、どんな話をされたんですか。
○前原国務大臣 北朝鮮という国に行かれるとよくわかると思うんですが、通訳と監視役、そして屈強な男性がついております。そういう人が、ああ、あの日本人はよど号の元犯人ですよということで教えてくれて、偶然、高麗ホテルの出口でばったりお会いしました。全くの偶然であることは事実でございます。
○稲田委員 お答えになっていないんです。だれとだれとだれと会って、何を話したんですかということを聞いております。
○前原国務大臣 恐らく四名だったと思いますけれども、名前は失念をいたしました。
○稲田委員 大臣は、帰ってから公安調査庁に報告をしたと記者会見でおっしゃっているんですけれども、名前はお忘れになったんですか。
○前原国務大臣 一九九九年のことでありますので、帰ってから公安調査庁に話をいたしました、それは事実でございますが、四名の名前は忘れました。
○稲田委員 偶然に会ったとか四名の名前は忘れたとか、いわば日本に対する国家的な犯罪をして北朝鮮にかくまわれている犯罪者、犯人とお会いになって、公安調査庁でも報告をされた。それが偶然だとか名前を忘れたとか、私はちょっと理解ができません。
 また、大臣はそのとき、よど号の犯人と写真を撮られたのではありませんか。
○前原国務大臣 写真を撮りましたし、その写真も公安調査庁に渡しております。
○稲田委員 それが私は信じられませんね。普通、日本の国家犯罪をした人と偶然に会って、大臣はバッジを外して企業の工場視察に行って、そこでもって、バッジを外して、そこまで用心深くして行って、よど号の犯人と一緒に写真におさまる、これは私は信じられないんですけれども、最初からよど号の犯人と会うようにセットされていたんじゃありませんか。
○前原国務大臣 弁護士らしからぬ極めてノスタルジックというか物語風の話をされますが、私は神に誓って、偶然に会った、そしてそういうものは予定をされていなかった。
 そして、先ほどやじにありましたように、高麗ホテルというのは本当に危ないホテルなんですよ。それはもう府会議員のころからよくわかっているんです。つまりは、今まで泊まった人は、何か話をしたらすぐに飛んでくるようなホテルなんです。そういう意味においては、どういうところか、場所かということをすべてわかっておりますし、また、先ほどから繰り返して申し上げるように、よど号のハイジャック犯と私がもともとセットするって、どういう理由でセットしなきゃいけないんですか。
 たまたまお会いをして、それで、四人だったと思いますけれども、写真を撮り、そして帰ってからは公安調査庁に話もし、写真も提出をした、それだけのことであります。
○稲田委員 大臣の話が信じられないから、私は事実を確認する質問をしているんです。
 そもそも、北朝鮮にそれだけ長期間滞在をされていて、工場視察。工場視察は二時間ぐらいで終わると思いますよ。それ以外は一体何をされていたのか。よど号の犯人だけでなく、朝鮮労働党の幹部とも面談をされたのではありませんか。
○前原国務大臣 実は会いたかったんです、朝鮮労働党の幹部とも。しかし、河村織物から申し入れをいたしましたけれども、結果的には会うことができませんでした。
○稲田委員 大臣が視察をされた河村織物の工場はどのような工場で、そしてその工場が閉鎖されたのはいつで、その閉鎖された理由は何ですか。
○前原国務大臣 そこまでは知らないですね。
 いつ閉鎖されたのかと、これは、累次の制裁決議がなされておりますので、結果的に、中国から物を持ってきて北朝鮮で。そして、つづれなんですね、河村織物さんというのはつづれをやっている。つづれをやっているというのは、電気を使わなくていいんです。私は高麗ホテルに二度泊まりましたけれども、高麗ホテルでさえ非常に電気事情が悪くて、エレベーターが時々とまるというような、極めて電力事情の悪いのが平壌の状況でありました。したがって、電気を使わなくて、マンパワーのみを使うという河村織物のつづれというのは、向こうでは非常に歓迎されておりまして、数百人規模の女子の方ばかりが働いていたように記憶をしております。
 それで、広げようという話でありましたけれども、結局は、さまざまな制裁が行われて閉鎖をしたという話は聞きましたけれども、いつ閉鎖をしたかということは聞いておりません。
 私は、河村さんには、北朝鮮というのは非常にカントリーリスクの高い国だから、出られる際もそれを前提として出られた方がいいですよということは前からお話をしておりました。
○稲田委員 河村織物から大臣に対して、北朝鮮に対する制裁をやめてくれるよう陳情がありませんでしたか。また、河村織物が経産省にそういう陳情書を出したことについて、大臣は御存じでしょうか。
○前原国務大臣 私には一切そういう陳情はありませんでしたし、経産省にそういうものを出されていることも全く存じ上げません。
 先ほど申し上げたように、私は北朝鮮に対しては朝銀の問題等でかなり厳しくやっておりましたので、そういうことを勘案して私には相談をされなかったんだと思います。
○稲田委員 大臣は、二回目の訪朝の前に委員会で、日朝の経済交流をもっと政府が支援すべきだとか、また安倍総理に対しても、前回も指摘しましたけれども、重油を支援すべきだとか、北朝鮮を支援すべきだとか、経済交流をもっと図るべきだ、そういう質問をされております。
 大臣は、大臣または大臣の関係政治団体に、府議時代から今までの間で、河村織物から企業献金を受け、もしくはパーティー券の購入をしてもらっていますか。これは質問通告をいたしておりますので、お答えください。
○前原国務大臣 河村さんとのおつき合いは、私が二十五歳のころだと思います。松下政経塾にいるときに、西陣で私は研修をしておりまして、二十八歳のときに無所属で府会議員に立候補いたしましたときに、資金的な面も応援をしていただきました。
 そして、府議時代も、二年ぐらいはいわゆる政治資金団体の後援会に入っていただいて、応援をしていただいておりましたけれども、バブルがはじけた後に西陣全体が極めて景気が悪くなりまして、河村織物さんもある時期から資金的な援助はいただいておりませんけれども、私は、河村会長さんとは人間的に非常にお世話になっておりますし、また、全く無所属で、馬の骨ともわからないような状況のころからさまざまな形で支援していただいておりましたので、河村さんとの縁というものは、資金とかではなくて、もう十数年間は資金援助はいただいていないと思いますけれども、私は、これからも続けてまいりたいというふうに思っております。
○稲田委員 平成四年、府議会議員時代に大臣が一度目の訪朝をされたときに、河村織物から新緑会、大臣の関係の政治団体に百四十六万七千七百三十四円、政治献金がなされております。これの関係等、まだまだお聞きしたいことはありますけれども、時間がなくなってまいりましたので、最後に、私は、河村織物のことを横に置いても、大臣のさまざまな北朝鮮に対する発言について疑問を持っております。
 大臣に質問するに当たって、私は、大臣が衆議院議員になられてから以降の議事録それから講演録を大量に読ませていただきました。私は、日米関係やら一般的な外交問題に対する大臣の姿勢また見識には敬意を表したいと思うんですけれども、ただ、対北朝鮮問題に関しては、天命に生きるとおっしゃっている大臣らしくないんですよ。率直に言いますと、違和感を覚えたんです。まず、委員会や講演で、大臣が多くの在日の方々や朝鮮総連元幹部とのつながりをおっしゃっているんです。これは私は、非常に違和感を覚えました。
 ここに賃金レポート二〇〇三年三月号があるんです。その中に大臣の講演録が収録をされています。大臣はこのようにおっしゃっているんです。新宿で商売をされている元工作員の方、あるいは朝鮮総連の幹部で副財政局長までやった人、私の国会での質問のネタは、基本的には在日の方から聞いている。
 私は、北朝鮮の元工作員だとか、それから総連の幹部の話を聞いて、そしてその質問をしているということは非常におかしいと思います。
 また、同じく賃金レポートの二〇〇八年三月号の講演録で、大臣は次のようなことをおっしゃっているんです。さる政治家が、先般、平壌に行って、対日担当者である宋日昊という人と話をした。さる方がおっしゃったことなので、それがすべて正しいかどうかはわからないが、私が得ている情報と符合するところがある。日本から照会されている拉致被害者は全員死んでいる、ただ、日本が問い合わせてきていない日本人は生きている、このような言い方をしていたそうである。
 これは大臣のお言葉ですけれども、私は、たとえ伝聞だということを断ったとしても、日本の国会議員また外務大臣になった方が、拉致被害者は全員死んでいるなどということを発言するのは、全くもっておかしいと思っております。
 その後、大臣は……
○中井委員長 稲田さん、時間が来ましたから。
○稲田委員 はい。
 北朝鮮に重油支援をすべきだとか、核の脅威を殊さら喧伝されていて、要するに、拉致よりも核というのが大臣のスタンスなんです。でも、拉致は、重大な人権侵害だけでなくて、国家主権の侵害なんです。私たち日本の国会議員が真っ先に言うべきことはこの拉致の問題であって、総理が本部長をされている拉致問題の解決についても、前提として拉致問題の解決ということを書かれております。
 私は、やはりそういった大臣のスタンスが、北朝鮮から二国間協議を歓迎されるというような、そういう発言につながっていると思います。このような大臣のスタンスは日本の国益に合致しないことを申し上げて、私の質問を終わります。
 ありがとうございます。
○中井委員長 この際、平沢勝栄君から関連質疑の申し出があります。稲田君の持ち時間の範囲内でこれを許します。平沢勝栄君。
○平沢委員 自由民主党の平沢勝栄でございます。
 民主党は組合から大きな支援をもらっているんです。別に、組合から支援をもらっていることについて、どうのこうの言うつもりは全くありません。しかし、その組合が反社会的な勢力に侵されていた場合、その組合からいろいろな支援をもらうというのは大きな問題じゃないですか。会社だってそうでしょう。会社が暴力団あるいは総会屋に毒されている、その会社から支援をもらっていたら、政治家として非難されるでしょう。当たり前じゃないですか。
 そこで、前にも質問させていただきましたけれども、JR総連それからJR東日本労組、ここと民主党の多くの議員は、はっきり言ってずぶずぶの関係にあるんです。特に官房長官はずぶずぶの関係にあるんです。
 ちょっと最初の、(パネルを示す)ここに、これは去年、鳩山内閣のときに出した政府の答弁書があるんです。ここに何て書いてありますか。日本革命的共産主義者同盟革命的マルクス主義派、革マル派は、共産主義革命を起こすことを究極の目的としている極左暴力集団であり、これまでにも、対立するセクトとの間での殺人事件等多数の刑事事件を引き起こしている、革マル派は、将来の共産主義革命に備えるため、各界各層への浸透を図っており、JR総連それからJR東日本労組内には、影響力を行使し得る立場に革マル派活動家が相当浸透していると認識していると。
 これは皆さん方が認めたものなんです。そのJR総連とJR東日本労組と皆さん方、多くの議員の方はずぶずぶの関係にあるんです。この認識は……(発言する者あり)今から説明します、ずぶずぶは。国家公安委員長、間違いないですね、これは。
○中野国務大臣 お答えをいたします。
 ずぶずぶかどうかは知りませんが、お読みになられた政府答弁書、これにつきましては、認識は変わっておりません。
○平沢委員 これは本人たちも認めているんですよ。JR総連、JR東日本も、革マルが活動していたということは本人たちも認めている。ただし、彼らが言っているのは一九九九年十二月までだと。なぜ彼らはそういうふうに言っているかというと、自分たちの一緒に活動していた仲間が外に出ていって言っているものだから、隠せなくなったものだから、結局、一九九九年十二月までは自分たちの組合の中に革マル派の組織があって活動していた、それは事実だと自分たちも認めているんです。いずれにしましても、これは事実だと。
 そして、では、革マル派というのは国民の皆さんはおわかりにならないと思うから、どういう組織か。
 二枚目を出してください。革マル派などの絡んだ内ゲバの被害者数、死者だけでも百人を超えていると。これは警察庁の「焦点」という雑誌に書いてあります。それから、過去十年間の革マル派の検挙人員数、平成十三年以降、百一人。最近は、党派性を隠して組織拡大に重点を置いているんです。だけれども、依然としてこういった事件を引き起こしているんです。
 国家公安委員長、間違いないですね。
○中野国務大臣 そのような認識を持っております。
○平沢委員 革マル派は、これだけ大きな事件を引き起こしてきた、極めて反社会性の強い団体なんです。それが影響力を行使し得る立場ということは、幹部にですよ、JR総連、JR東日本の幹部にいますということを政府が言っているんですよ。その組織から、官房長官も含めて多くの議員が多額の献金も受け、同時に応援ももらっている、そして、いろいろな刑事事件を引き起こしている、それに対して応援とも思われるような活動をしているということなんです。
 与謝野さんは、去年、自民党からたちあがれ日本に移られました。そこで何と言われたか。これは去年の参議院選挙のときの与謝野さんの発言です。もう民主党には我慢ならない、一番ひどいと思うのは、あの過激派の革マルの代表が民主党の比例に入っているというのは、これはもう許しがたいことだと思っていまして。これは、テレビでの政見放送で言われたんです、与謝野大臣。それから、渋谷駅前での街頭演説。この政権は全共闘時代の新左翼崩れが集まってつくっている政権だと思っている。
 この認識は今も変わりませんか、与謝野大臣。
○与謝野国務大臣 私は、極めて常識的なことを言ったと思っております。
○平沢委員 与謝野大臣、そのとおりのことを言われたわけでしょう、思っておられることを。それで、今も変わっていないわけでしょう、認識は。
○与謝野国務大臣 一般的に、私は、そう物事に対する認識を変える人間ではありません。
○平沢委員 これは、去年、六月十三日というのは、菅内閣がスタートした直後なんですよ。その直後に、新左翼崩れが集まってつくっている政権と言われたんです。だったら、その政権に何で大臣として入られたんですか。
○与謝野国務大臣 自分の信念を貫き通すためでございます。
○平沢委員 ちょっと、言っていることがさっぱりわかりませんけれども。新左翼崩れの非常に問題のある政権だ、しかし、その政権の中に自分の信念を通すと。
 では、例えば、会社が総会屋だとか暴力団に毒されているそういう会社でも、自分は経理だけやっているから全然関係ない、こういうことですか。
○与謝野国務大臣 そういう比喩と私の政治行動を比較していただきたくないと思っております。
○平沢委員 与謝野大臣、革マル代表が民主党に入っているのはけしからぬ、許しがたいと言い、そして新左翼崩れの連中がつくっている政権だと御自分で言われて、そして、その政権に今入っているんですよ。政権がかわったわけじゃないでしょう。その政権に入っているんですよ。おかしいと思われませんか。
○与謝野国務大臣 私は、自分のやっている仕事は、社会保障・税一体改革という、菅総理が政治生命をもかけた、本当に真剣にやっている仕事、これを手伝え、こういうことですから、お手伝いをしているわけでございます。
○平沢委員 これは、与謝野大臣が幾らいい仕事をしようとしても、まずは信頼が大事なんですよ。大臣に対する信頼が大事なんですよ。こんなことを言われていて、そして今もこの認識は変わらないと言われていて、そして、いい仕事をしたいから入ったんだと言ったって、国民の皆さんはなかなか信頼しないと私は思いますよ。
 それで、次に移りますけれども、民主党は、さきの参議院選挙で、革マル派が相当浸透していると言っているJR総連そしてJR東日本労組の組織内候補を公認しました。(発言する者あり)田城さんです。自分たちが、革マルが相当浸透している、影響力を行使し得る立場に浸透していると言っているその組織の中の候補者を公認候補として立てた。これはおかしくありませんか、総理。
○菅内閣総理大臣 私も多少、かつての国鉄のいろいろな歴史を知っておりますので、そういう問題については、個人的には注意をしながら対応してきているつもりであります。
 今御指摘の問題は、私が、もちろんこの九月あるいは六月に代表になる段階ではなくて、その前の段階で公認をされて、手続が終わっていた、そう認識をいたしております。
○平沢委員 だって、今、参議院議員として活動しているんでしょう。そうしたら、やはりおかしいと思わなきゃおかしいんじゃないですか。
 この田城さん、もちろんJR東日本の事件の関係で家宅捜索も受けている。それがけしからぬといって、賠償請求の訴えを裁判所に起こした。負けていますけれどもね。そういったこともやっている。そして、もともとは、革マルの創設者の松崎明さんの運転手兼ボディーガードと言われている。ここに田城郁さんのポスターがあるんですけれども、ポスターには掲示責任者として名前が出ています。この田城郁さんの掲示責任者というのは、革マルそのものと言われている人です。
 それで、住所が品川区西五反田三の二の十三となっていますけれども、国家公安委員長、この住所はどういう住所ですか。
○中野国務大臣 目黒さつき会館、これは財団法人日本鉄道福祉事業協会が運営をしているものでありますが、JR総連の事務所も存在していると承知しております。
○平沢委員 この目黒さつき会館、今まで警察は革マルの関係で捜索に入ったことはありますか。
○中野国務大臣 捜索に関しては、もう先生、ベテランですからおわかりのように、個別の問題についてお答えをいたしておりません。
○平沢委員 いや、個別問題じゃないんですよ。捜索に何度となく入っているんでしょう。何で言えないんですか。もうそんなもの、マスコミにも報道されているんです。公安委員長、何で言えないんですか。
○中野国務大臣 捜索活動について、一つ一つ、お答えは差し控えております。
 なぜ答えられないかということでありますが、個別具体的な事件の捜査において、過去に捜査機関の家宅捜索を受けたことがあるかどうかについては、団体及び個人のプライバシー等の権利利益に関する事柄であるということから、お答えを差し控えているところであります。
○平沢委員 こんなことは報道に出ているから、私の方から言います。何度となく捜索が入ったところなんです。そこが掲示責任者の住所になっているんです。
 防衛大臣、これは去年の二月の防衛大臣室での写真なんです。防衛大臣の後ろに田城議員がおられますけれども、一番右側におられるのは、JR東日本労組中央執行委員長、革マル派と言われている方なんです。大臣はどういう御関係なんですか。
○北澤国務大臣 これは、私が生まれ育って、今でも住んでおります長野市の川中島町というところの出身で私の中学の後輩である大久保さんという方が私を非常に応援してくれておるわけであります。その御親戚の方が、私が県会議員になったときから、もう九十過ぎている方でありますが、ずっと支部長をしていただいておりまして、そういう関係で、私が大臣になったことに非常に感激をして、ぜひ大臣室を訪ねたい、こういうことでありますから、どうぞということで、そのときに、同僚を何人か御一緒していいですかという話であったように聞いております。
 特段、その何とかという方は、私は承知しておりません。
○平沢委員 内閣の危機管理はどうなっているんでしょうか。国家の最高機密の中枢である防衛省に、国家を転覆させようという革マル派の幹部が堂々と入っていく。それを迎え入れている、大臣が。これ、危機管理上どうなっているんですか。大臣、もう一回ありますか。
○北澤国務大臣 これは、公党である民主党が公認候補として扱っている人物でありまして、その……(平沢委員「いや、こっちじゃない、この右側、一番右側のことを言っているんです」と呼ぶ)
 そこで、私はこのことについては知識はありませんけれども、先ほど来お話を聞いておりますと、と言われているとか、とあるとか、そういうことを……(平沢委員「言われているじゃないですよ。何を言っているんですか」と呼ぶ)私とすれば、この方が反社会的で防衛省へ入れてはいけない国民であるのか、そのことが立証されておるんですか。私はおかしいと思う。
○平沢委員 何を言っているんですか。御自分たちが内閣で、その組合は革マル派が相当影響力を行使し得る立場に浸透していると言っているじゃないですか。皆さん方はみんな署名しているじゃないですか。そういう組織の代表じゃないですか。おかしいじゃないですか。
 そこで、一番あれなのは官房長官。官房長官は最もこのJR総連、JR東日本労組と関係が深いんです。
 これは、一九九六年に官房長官がJR東日本労組の執行委員長と結んだ覚書。この覚書を結んだ相手は、大臣御存じのとおり、この人物はその後逮捕されて、浦和事件のあれで今最高裁にかかっています。この中で、一の1、「わたしは、JR総連及びJR東労組の掲げる綱領(活動方針)を理解し、連帯して活動します。」これは今も変わっていませんか。
○枝野国務大臣 当該覚書を含めて、私は、連合及び連合加盟の産別、単組と呼ばれるいろいろな労働団体、いずれも、連合も、そしてそれぞれの加盟の組合も適法、合法な組織であり、連合の皆さんとは、自民党政権の皆さんも連合の会長さんなどといろいろな協議をされていた、適法、合法な組織であるということはお認めいただけると思います。
 そうした組織と一定のおつき合いをさせていただいていることは間違いございませんし、そこに指摘をされている当該組合は、その連合のさいたま市における、当時は大宮市ですが、さいたま市における地域組織の議長を務めている組織でございますので、当然のことながら接点はございます。
 私どもの政権が質問主意書等にもお答えをさせていただいているのは、遺憾なことでございますが、そうした適法、合法な連合加盟の組合の中に浸透をしているということでございまして、両者がイコールということではございません。
 したがいまして、こうした浸透されている部分が政権その他に悪い影響を与えないようにしっかりと留意してまいらなければいけないというふうに思っておりますが、決して、当該組合そのものがイコールであるということではありませんし、繰り返しますが、適法、合法な連合加盟の一産別、一単組であるということで、そこと適切なおつき合いをさせていただいたということでございます。
○平沢委員 官房長官、相当浸透しているというのは、イコールじゃないからいいというんですか。では、例えば暴力団が会社の枢要なところにいても会社全体が暴力団じゃなければいい、総会屋が入っていてもいい、こういうことですか、官房長官。だから、その人たちを排除するように働きかけるのが官房長官の仕事じゃないですか。
○枝野国務大臣 今おっしゃられた例と、私は、イコールではない、意味がちょっと違っているというふうに思っております。
 そして、昨年の五月の質問主意書に対する御答弁でございましたような状況でございますので、適法、合法な労働組合の内部的なことに、一方では政府機関が直接に関与するべきではありませんが、一方で、暴力集団に対する適切な対応ということでは、公安調査庁や警察を中心として適切に対処をされる。内閣としてあるいは政権与党としては、こうした問題もあるということについてはしっかりと留意をして、問題のないように対処してきているところでございます。
○平沢委員 官房長官、官房長官はこのJR東日本労組、JR総連の会合に何度となく出ています。そして、平成十八年には、この署名した相手が浦和事件で検挙されて、そして一審、二審で有罪になって、今最高裁にかかっているんですけれども、その事件は冤罪だという集会に出て講演しているわけです。
 では、官房長官は、この署名の相手方がかかわった浦和事件は有罪だと思っておられるんですか、冤罪だと思っておられるんですか。
○枝野国務大臣 過日来、その件についての御指摘をいただいておりますが、個別具体的にどのような会合にどういうことで出席したかという詳細な記録は残っておりませんが、私も弁護士の出身でございますので、刑事事件における適正法定手続等について、当該団体に限らず、幾つかの場所でこれまでも講演をしてきているような例はございます。
 しかしながら、個別の刑事事件について、国会議員という立場で、しかも政治活動の中で、どこかで、この事件は冤罪であるとか冤罪でないとかというようなことに基づいた発言や行動はしておりませんし、当該事件についても、私は詳細存じ上げませんので、ここでそうしたことをお尋ねいただいても何ともお答えようがない。
 ただ、政府の一員としては、政府の機関である検察が適法に起訴しているところでございますから、それに基づいて裁判所で適切に判断がなされるものと考えております。
○平沢委員 それならば、昨年の十二月十三日、官房長官は、岡田幹事長と一緒に、岡田幹事長の呼びかけで、JR総連の委員長、副委員長、政治共闘部長と朝食していますね。朝食懇談会に出ていますね。
○枝野国務大臣 昨年の秋、岡田克也氏が民主党の幹事長になりました時点から、連合加盟の産業別組合の中で、昨年の参議院の比例区に候補者を出された産別について順次朝食懇談会をしたものでございまして、その中にJR総連もあったことを記憶しております。
○平沢委員 では、その懇談会でどういうことが話し合われたんでしょうか。
○枝野国務大臣 岡田幹事長が各産別の皆さんと懇談をした席の、私は当時は幹事長代理でございましたので、陪席という立場でございますから、具体的に申し上げることをしていいのかどうかわかりませんが、あえて申し上げれば、鉄道事業の現況や雇用情勢その他の現下の経済情勢に関して一般的な意見交換を行ったように記憶をしております。
○平沢委員 本当ですか。
 官房長官、JR総連通信がこういうふうに書いているんですよ。民主党から岡田幹事長、枝野幹事長代理などが出席した、JR総連から委員長、副委員長、政治共闘部長が出席した、この中で、JR総連の抱える課題について議論が行われ、一番目に何と書いてあるかというと、「えん罪浦和電車区事件の事件経過と認識、最高裁における闘いについて」、こう書いてあるんです。これが一番目に書いてあるんですよ、JR総連の資料の中に。それは話をしているんでしょう、官房長官。
○枝野国務大臣 詳細は記憶をいたしておりませんが、しかし、基本的には各産別の皆さんと、例えば、ほかにも鉄道関係の組合の皆さんとお話をしたときにはやはり鉄道事業について話題になりましたし、自動車関係の組合の皆さんとは自動車産業について話題になりましたし、少なくとも私の記憶では、そうしたことについてのやりとりの話をした記憶はございますが、相手方がどういうふうにおっしゃっているかわかりませんが、少なくとも、そこでの中身の中心は今申し上げたようなことであるという記憶でございます。
 よくわかりませんのは、先ほど申しましたとおり、当該産別と我々が問題であると考えている集団とはイコールではないということを私ども申し上げておりますが、どうもイコールであるかのようにおっしゃっている平沢委員の方が、そのような団体が出している話を真実であるという前提でお話をされていることの方がよほどおかしな話じゃないかと思います。
 私の方の認識は今のとおりであります。
○平沢委員 官房長官、聞いていないことを答えないでくださいよ。私は、この話が出たか出ていないかと聞いているんじゃないですか。
○枝野国務大臣 繰り返し申し上げますが、議事録をとっていたりとかメモをとっていたりとかという性質のものでございませんので、では一から十まで、大体一時間弱だったかというふうには記憶しておりますが、そこで、どなたが何をどうおっしゃったかということを全部記憶しているわけではございませんが、少なくとも私が記憶をしているのは、先ほど申し上げた鉄道事業の状況、それこそ、具体的に申し上げれば、例えば例の国鉄清算事業団のお金の扱いはどうなるんですかみたいな、そういった鉄道事業に絡むような話と、雇用情勢についてお話をした記憶があるという私の現時点での正確な記憶を申し上げているところでございます。
○平沢委員 官房長官はこの前も、二〇〇五年ですか、警察庁等を呼んで、警察が今行っている現在進行形の捜査について圧力をかけたら、もう覚えていないというようなことを言われて、何か都合が悪くなると記憶がないとか覚えていないとかということで逃げますけれども、では最後に、時間がなくなりましたから、総理、このJR総連から総理は献金をもらっているんですか、もらっていないんですか。
○菅内閣総理大臣 指摘を受けましたので調査をいたしました。二〇〇九年、一度だけ組合の方から二十万円、支部にいただいております。
○平沢委員 総理、これは返すおつもりはございませんか。
○菅内閣総理大臣 この労働組合は連合加盟の組合で、私も連合の皆さんとはきちんとしたおつき合いをしておりまして、そういうことも含めて、応援の気持ちで寄附をいただいたと思っておりますので、返すという予定はありません。
○平沢委員 とことんクリーンな民主党と言いながら、とことん汚い民主党になっちゃいますよ、それじゃ。
 官房長官、官房長官は一九九六年から二〇〇九年まで、この組合から七百九十四万円受け取っているんですね、これはもう前に出ましたけれども。それで、官房長官、前に答弁されました。これを受け取ったけれども、今後は李下に冠を正さずで、これからは献金は受けないと言われました。この李下に冠を正さずというのはどういう意味なんですか。
○枝野国務大臣 済みません、事前の通告もいただいておりませんし、漢文についての正確なことを、意味合いはと言われても、私もここで正確でないことを申し上げてはいけないと思いますので、正確な李下に冠を正さずの意味をお答えするべき立場ではないというふうに思っておりますが、昨年五月の、質問主意書でもお答えをしたように、当該組合とイコールでは決してありませんけれども、当該組合の中にそうした方がいるということは内閣としても認識をしているところでございますので、そうした方との関係を疑われるのは本意ではありませんので、したがって、今後はそういったことについて、お申し出があったとしてもお断りをしようということを申し上げたところでございます。
○平沢委員 JR総連の前委員長はこう言っているんですよ。この前、二月四日にJR総連の中央委員会が開かれたんです。ここで何と言っているかというと、何とも情けないことに、我々が応援している何とかという官房長官が、李下に冠を正さずなどと証言したのである、つまり、疑わしいところからは今後金をいただきませんということを証言したのである、許しがたい行為である、民主党などに今後抗議していかなきゃならない、これを来賓として来たJR総連の前委員長が言っているんです。だから返せないんじゃないですか。
○枝野国務大臣 私が当該組合と必ずしも特別な関係でないということについて、今そちらからお話しいただいて大変ありがたいというふうに思っておりますが、私は、従来から自分の政治姿勢、政治信念に基づいた行動をとってきておりますので、特定の団体に影響を受けるようなことは一切受けずにやってきております。
 なおかつ、これまでいただいた政治献金等については、政治資金規正法に基づいて、当該連合加盟の適法に存在する団体から適切な範囲内でいただいたものでありますので、それをお返しする必要はないと思っておりますが、今後については、あらぬ疑いをかけられるのは心外ですのでいただかないということでございますので、決して矛盾するものではないと思っております。
○平沢委員 時間が来たから終わりますけれども、あらぬ疑いじゃないんです。問題があるということを自分たちが認めているんです。その団体から献金も受けている、そして官房長官は働きかけもしている、これはおかしいじゃないですか。この辺は、これで終わりません、これからも引き続き質疑を続けさせていただきたいと思います。
 では、時間が来たから終わります。
○中井委員長 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩をいたします。
    正午休憩
     ――――◇―――――
    午後一時開議
○中井委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質疑を続行いたします。
 この際、菅原一秀君から関連質疑の申し出があります。稲田君の持ち時間の範囲内でこれを許します。菅原一秀君。
○菅原委員 自由民主党の菅原一秀でございます。
 二月一日にこの予算委員会が始まりまして、いろいろな議論がありました。世界一の長寿国家となった日本が、やはりこれからの年金、医療、介護、そして子育て、また、その財源、それにかかわる税制改革、そしてまた、このデフレからいかに脱却をして、日本の経済をしっかり成長させ、かつまたその税収を上げていく。さらには、今、民主党政権になってから急にふえた天下りの問題。本当に、仕分けをやった中でこの無駄が減ったのかどうか。そしてまた、国のかなめである外交、安全保障。最近では、日本の国内のいろいろな土地が外国の資本にいわば買い占められている。こういういろいろな議論をまだまだしなければいけない。しかし、きょうここでこの政治と金の集中審議、これはこの国会が越えなければいけない一線であると思っております。
 まず初めに、与謝野大臣にお伺いをいたします。
 与謝野さん、あなたは、一昨年の衆議院選挙、自民党の公認で戦いました。小選挙区で破れ、比例復活で当選をしてきたわけであります。まさに、自民党に投票したその一票一票の積み重ねで今のバッジがある。ところが、あなたは突然、昨年党を離れ、いわば新党、たちあがれ日本を結党したわけであります。そして、その舌の根が乾かないうちに、民主党をぶっつぶすと言っていた同志を裏切り、今回、一月十四日に菅第二次改造内閣に入閣をされました。
 ここに一枚の誓約書があります。各委員の皆さん、そして総理、与謝野大臣にもお配りをしております。
 これは、与謝野大臣、テレビを見ている方はここでごらんになれます。しかし、ラジオ、あるいは全国で車の運転をしている方もいるかもしれない。ぜひ、あなたの声でこの誓約書を読んでください。
○与謝野国務大臣 そういうことはいたしません。
○菅原委員 この誓約書、書いてあるとおり、御本人が読まないのであれば、私が読みますよ、ポイントだけ。
 「当選後、離党などの反党行為は一切行なわないことを、自由民主党および有権者に対し誓約する」ものである。「前項の誓約に違反した場合は政治家としての良心に基づき議員を辞職いたします。」「与謝野馨」、花押が押してあります。これがまさにあなたの書いた誓約書。なぜ読めないんですか。
○与謝野国務大臣 私の処分は既に済んでおりまして、私は除名という不名誉な処分を受けました。以上をもって私に対する処分は終了したものと思っております。
○菅原委員 与謝野さんは、みずからこうしてサインをしていながら、まさに党を離れ、新党をつくり、今度は選挙で戦った相手側の民主党政権に入っている。まさに政治家としての矜持がない。そして、ある意味ではこれは一人の人間としても信義にもとる行為である、多くの皆さんがそう思っていらっしゃるのではないですか。
 今、この寒風吹きすさぶ中、早朝から駅に立ち、マイクを握り、日中は足を棒にして歩き、一月、二月は、四百件、五百件という新年会を資金が乏しい中で回っている、まさに今浪人中で、捲土重来を期している仲間がいる。その思いに立てば、そしてまたここに書いてある有権者の思いに立てば、あなたの今のこのバッジは即座に自民党に返上すべきです。
 総理に伺います。
 社会保障と税の一体改革、与謝野さんが、政治生命をかけてこれをやり遂げたい、これをもしやるのであれば、まずバッジを外してから入閣すべきであったと思います。
 総理、先般あなたは施政方針演説の中で、不条理を正す政治を目指したい、こうおっしゃっていました。与謝野大臣と東京一区で戦ったあの海江田大臣も、今回のことはまさに不条理なものである、こう言っております。
 総理、この一連の与謝野大臣の行動についてどう考えますか。
○菅内閣総理大臣 私は、午前の質疑でも申し上げましたように、内閣の責任者となったときに、まず緊急にやらなければいけない経済対策、あるいは予算そのものを成立し実行ということと、中期的あるいは長期的にやらなければならない社会保障と税の一体改革、そういったことを何としても進めたい。そのときに、与謝野さんは、この問題に対して最も知識といい経験といい、そういったことを信念を持ってやっておられる方だと、党は違いますけれどもそう感じておりましたので、私、三顧の礼をもってあえてお願いをいたした次第であります。
○菅原委員 私が質問した話と全く違う。この一連の動きが不条理だと国民の多くが思っている、これについてどう思うのか。でも、これ以上、多分総理の答弁、限界がありますね。
 次の質問に行きます。
 与謝野大臣、あなたは二月二日の予算委員会で、党を離れた理由を聞かれて、不名誉除隊、こうおっしゃいました。ただいまもおっしゃいました。
 自衛隊の最高指揮官である総理に伺います。
 不名誉除隊となった方が兵隊として今ここにいることをどう考えますか。
○菅内閣総理大臣 不名誉除隊というのは自衛隊のことを言われているのかと思いますが、自由民主党という政党がどういう判断でどうされたということと、国の重要な機関である自衛隊との対比をおっしゃるのは、ちょっと理屈が違うのではないか、このように感じております。
○菅原委員 私は、何も自衛隊の除隊について言っているわけではない。まさに、不名誉除隊と御本人はおっしゃっている。自民党で出て、そしてまた、無所属になって、会派に入って、こういう一連の流れがこの誓約書からすれば余りにも不条理である、このことについて、いわば一例として申し上げたわけであります。
 言ってみれば、これは本当であれば、議員をおやめになって、大臣としてこの社会保障と税の一体改革をやるんだというのであれば、私は、与謝野さんらしいな、こう思うわけです。なぜこの一議席にこだわるか。これは、言うまでもなく、国民の多くが今や喝破していますよ。この三分の二、関連法案が通るかどうかわからない、そのための一議席である、そこにあなたは加担している。私は非常にがっかりいたしました。
 今、この質疑は全国の子供が聞いているかもしれない。まさに、法律さえ守れば何をやってもいいんだというようなこのような姿勢……(発言する者あり)後でDVDで見るかもしれませんから。そういう意味では、子供たちにこうしたことを教えていいのかどうか。
 みずからサインした約束すら守れない人が、国民との約束であるこの社会保障と税の一体改革ができるんですか。私はそうは思えない。
 この一連の変節ぶり。ちょうど去年のこの委員会で、あなたは鳩山さんに何と言いましたか。平成の脱税王と言いましたよ。そのあなたの言葉をかりるのであれば、あなたはまさに平成の変節王ですよ。
 次の質問に参ります。
 鳩山前総理の実母からの資金提供問題、ちょうどこれも去年の今ごろ議論となりました。このフリップに書いてありますように、二〇〇二年から二〇〇九年の間、鳩山前総理は実母から毎月千五百万、子ども手当が一万三千円、千百倍以上のお金を毎月もらって、しかも合計十二億四千五百万ですよ。
 当初、鳩山当時総理はこれを知らなかったと言った。ところが、偽装献金問題がどんどんどんどん捜査が進むにつれて、しかも公設第一秘書が在宅起訴、結果的にこれは実刑になりました。そのころから急に、知らなかったじゃなくて、あれは実は贈与だったと言い出した。贈与だった。知らなかったのが、急に、贈与でもらっていたと言い出した。それで、この二番に書いてあるように、贈与税を申告したのが二〇〇九年十二月、そして去年、二〇一〇年三月に、合わせて六億九百七十万の納付をしたという報道が出ております。
 国税庁、きょうおいでだと思いますが、まず税金を期限後に申告した場合、無申告加算税、そしていわゆる延滞税、こういったものがつくと思いますが、自主的に申告したかによって率が違ってくると思いますけれども、鳩山前総理の場合は毎月千五百万、一年間に一億八千万の贈与を受けていたわけでありまして、多分、個別の事案は答えないと思いますから一般論として聞きます。
 年間一億八千万の贈与を二〇〇四年から二〇〇八年の間五年間にわたって受けている場合、一年後にまとめて期限後申告をした場合には、加算税、延滞税、幾らになりますか。
○田中政府参考人 先生の今の御指摘に従いまして計算をいたします。途中で制度改正が起こっているものですから、それも勘案して計算をいたします。
 平成十七年から二十一年の各年にわたりまして一億八千万の財産の贈与を受けたときの贈与税の額でございますが、この五年分合計で四億三千六百万でございます。
 それから、無申告加算税がかかりますが、五%の場合と一五%の場合がございます。五%の場合でありますと、無申告加算税、五年分で二千百八十万円でございます。一五%の場合ですと八千二百七十二万円でございます。
 それから、延滞税が、仮に期限後ということになるとかかりますけれども、今の十七年から二十一年の各年にわたる部分について、例えば本日、二十三年の二月二十一日、約一年おくれということになりますけれども、納めた場合の延滞税が五千六百七十四万円ということでございます。
○菅原委員 これは報道ベースですから、個別の事案には答えられない、したがって数字はわかりませんが、あれだけオープンになっていた問題でありますから、通常は一五から二〇払わなければいけない。ところが、もしかしたら五%かもしれない。これはやはり真実を明らかにすべきだと思うんですね。
 次に、この還付についてなんですね。
 国税通則法七十三条、偽りその他不正の行為があった場合は課税時効は七年となっていますけれども、今回、国税当局は、一億三千万、二年分返しているんですね。一般納税者であれば、ちょっとしたミスなのに七年間遡求されて、大変な苦労をして、借金してまで税金を払わなきゃいけない。こんな状況があるにもかかわらず、鳩山前総理は、不正はない、やましいことはない、知らなかったと言って、それでいて不正があった場合にかかる七年分を払っているわけですよ。なのに国税当局は、五年分と認めて二年分返している。何でこんな判断をしたんですか。
 それと、鳩山前総理はこれを受け取ったんですかね、一億三千万。
○田中政府参考人 あくまで一般的な税務の取り扱いを申し上げますけれども、税務当局といたしましては、納税申告書が提出された場合に、その内容の確認をいたしまして、必要があれば税務調査を行いまして、その中に徴収権の消滅時効に該当するものがあればこれを還付するということになります。
○菅原委員 総理まで務めた方が、何年にもわたって申告をしないで、しかも突然みずから贈与税を納めたらば、今度は二年分返してもらっている。まさにこれこそ総理の言う不条理なんじゃないですか。総理、どう考えますか、この問題。
○菅内閣総理大臣 大変大きな、私なんかの感覚からいうと非常に大きな金額の贈与ということが指摘をされているわけですが、その処理については、今、国税庁からも一般論的な説明がありましたけれども、国税当局としては当然きちんとした対応をされたんだろう。
 また、政治的な意味では、鳩山前総理は、この問題も含めて、総理を辞するという形で政治的なけじめはつけられたもの、このように私は理解しております。
○菅原委員 菅総理、鳩山前総理がやめたのは、この問題もあるけれども、普天間の問題やらさまざまな問題があってやめた。だから、やめたことをもってこの問題をよしとするというその考えはおかしいですよ。これは国民からすればとてもおかしい。
 ましてや、今、確定申告の時期ですよ。本当に全国の税理士会の先生方が一生懸命になって税務相談しながら、こつこつ高齢者の方も納めている現場を私、先週見てきました。こういうときにこのような不条理が許されるのであれば、国民の納税意識は低下しますよ。
 ついこの間、武富士の最高裁の判決が出まして、あれもやはり法の不備、裁判長がおっしゃったとおりだ。これは私どもも、ある意味では責めがあると思う。国民の多くがやるせない思いを持ってこの判決を見て聞いたと思います。
 今回、鳩山前総理に関しても、還付加算金というのが発生しているんですね。これは例えば、一般論として、二〇〇九年に申告をして二〇一〇年の年末に一億三千万の還付があった場合、どの程度の率で幾らこの加算金が入ってくるんですか。
○田中政府参考人 今御指示をいただきました仮定に基づきまして、例えば、二〇〇九年の十二月の末、税務署の場合、二十八日が最後の開庁日ですが、そこに申告がなされて、一億三千万円の過誤納があった、還付金もいろいろな種類がございますけれども、この場合、過誤納という前提で計算をいたします。一年後の二〇一〇年の十二月二十八日に還付をしたという場合については、還付加算金の金額は約五百十二万円ということでございまして、この計算に用いる還付加算金の割合は四・三%でございます。
○菅原委員 びっくりしました。本来納めるべきお金が返ってきた上に、四・三%の加算金がつく。
 これは今、法律で担保されているからということなんでしょうけれども、今、一般国民は、例えば銀行で普通預金の場合、利回りが年〇・〇二%、定期預金だって〇・〇三%ですよ。一億三千万だったら二万六千円もしくは三万九千円しかつかない。なのに、五百万以上のこうした利息をつけて返すというのは、言ってみれば、一億三千万宝くじが当たって、その上にまたボーナスがついてくるようなものですよ。まさにこれは鳩山前総理による子ども手当運用疑惑、こう言わざるを得ません。これはやはり国会で明らかにすべきだと思います。武富士の問題もそう、この問題もそう。
 総理、国民の感情と、いわば還付金に関するずれ、解消するおつもりはありませんか、法的に。
○野田国務大臣 いわゆる納税期間中に納税できなかった場合には、利子税等を納税者にお支払いしていただくということがあります。それとのバランスの関係で、国から還付するとか還付加算金をするときには一定の利子をつけるというのは、これは制度設計になっています。
 今、個別の事案でのお尋ねですが、それが事実であるかどうかというのは、これは何とも言いようがありませんので、一般論ではそういう制度設計になっているということでございます。
○菅原委員 一般論の繰り返しになりますから、ぜひ、委員長、鳩山前総理を参考人としてここに呼んでいただいて、明らかにしてください。ぜひこの参考人招致を求めます。
 菅総理、あなたは先ほども、総理をやめたから責任を果たした、こうおっしゃいました。本当に総理の、参考人招致をぜひ。
○中井委員長 引き続き理事会で協議いたします。
○菅原委員 よろしくお願いします。
 まさにこの税金問題がこれだけ国民的な議論になっているときに、この問題を不明確なまま、こうした予算審議もできません。ぜひこれは総理のリーダーシップで、鳩山さんをここに呼んできちっと説明させてください。
 次の質問、時間があと十分しかありません。
 先般もちょっと質問しました独立行政法人国立印刷局の事業仕分けについて伺います。
 この国立印刷局は、御案内のとおり財務省の一〇〇%天下り機関であります。一昨年、この図にも書いていますが、十一月二十七日の事業仕分け、これは今の枝野官房長官が座長でありました。十四人の評価者ほとんどが、この印刷局を廃止すべきだ、あるいは見直しをすべきだ、こう言ったのに、あなたともう一人、民主党の津川議員、二人だけが、逆に国に戻すべきだと。
 平成十五年に印刷局が独法になって、民間の運営をもっともっと取り入れて、いろいろな効率化をしよう、かかるお金を減らそう、こう言ってやってきた。なのに、このあなたのまとめでは、逆に国有化するというのは何でですか。何か関係があるんじゃないですか。
○枝野国務大臣 取りまとめの文章をもう一度正確に申し上げますが、
  現在の独法の在り方については大変問題あるということについては、共通した意見もあり、コンセンサスとして取りまとめることが出来る。この独法のままで良いのかどうか、むしろ、国が直接行って、その結果、逆にスリム化することを考える。あるいは印刷局と造幣局の合併もあり得る。そういったことまで含めて抜本的に独法の在り方を見直し、その中で業務の効率化と不要な保有資産の売却をする。こういう取りまとめとさせて頂く。
造幣局の部分を抜きますが、
  両独法とも、そもそも独法としての在り方を含めて抜本的に見直しを行い、その結果、業務の改善・効率化と不要な資産売却による国の財政への更なる貢献を進めてもらいたい。特に、広い意味では、同じく予算の規模を適切にするという役割を担う財務省の中にあることから、他の組織に先駆けて、より踏み込んだ形で、今の仕分け結果に基づいた対応をしてもらうことは、主計と理財の当然の責任ということを両方に申し上げ、取りまとめとする。
というものでありまして、どこが国に直接戻すという結論になっているのか、私には全く理解できません。
○菅原委員 このゴシックの部分だけ見ても、国が直接行って、逆にスリム化する、こう書いてあるわけですよ。こういう取りまとめをしているわけですよ。
 いいですか。もし、この国立印刷局を国に戻しますと、見てください、人件費、今、役員だけで一億五百三十万。確かに、これは国に戻せば、局長ポストを一つにして、あと全部カットすれば九千万ぐらい減るかもしれません。しかし、四千五百九十名職員がいるんですよ。この給与は今現在三百十億円。国家公務員と比べると、いわゆるラスパイレス指数は八八・七%、非常にコストダウンしている。これを国に戻したら、今度また四十億もふえるんですよ。しかも、平成十五年から二十年の間に五十四億コストカットしてきた、効率化してきた。これをまた国に戻すということは、やはり何かおかしいと思いますよ。
 次のフリップ。皆さん、これを見てください。
 財務省から独立行政法人国立印刷局、それで、このもとに財団法人印刷朝陽会というのがあるんです。この前ここで聞きました。枝野大臣、この理事長は元大蔵省の関税局長、そしてこの理事西坂信、そして評議員の浅野貴志、西坂章、この三人、全部あなたの親族ですね。浅野弁護士は違うとしても、二人は親族ですよ。あなたの奥さんのお父さん、岳父ですよね。この三人から、この十年間で献金を幾らもらっていますか。
○枝野国務大臣 まず、繰り返し申し上げますが、先ほどお答えしましたとおり、国に戻すなどという結論は出しておりません。
 そして、国に戻すという話のことを、当時の議論としては、今まさに御指摘をいただいたように、結局、独立行政法人になったことでコストが削減になった部分はある、そのことは一定の評価をするけれども、しかし、財務省、大蔵省の局であったときでは局長一人であったものが、財務省の天下りの何人もの人たちが局長の給料以上の報酬を受けている、こういう問題、だから、同じことにはプラス面もマイナス面もあるんだから、この天下りの方のマイナス面をしっかりと考えるべきだという議論があったものでございます。
 その上で、お尋ねがございました献金について申し上げますと、西坂信、私の妻の父でございますが、二〇〇九年に百五十万円、それから二〇〇八年に百五十万円、二〇〇七年には百五十万円の献金をいただいております。それから、西坂章は私の妻のおじに当たるかと思いますが、二〇〇九年には十五万円、二〇〇八年には一万二千円、二〇〇七年には十万円の献金をいただいているところでございます。
 昨日の夕方通告をいただきましたので、収支報告書の保管期間である三年間について正確にお答えをいたしましたが、それ以前についてもおおむね同様の献金をいただいているというふうに理解をいたしております。
○菅原委員 枝野官房長官の政治資金収支報告書を見ますと、十年でこの身内から二千万以上受け取っている。しかも、聞くところによると、同居していらっしゃる。これは、贈与税、相続税との関係はどうなんでしょうかね。これを議論しますとまた時間がかかります。
 ちょっとここで、いいですか、財団法人印刷朝陽会、この朝陽会の組織は、平成十五年に、公益部門の朝陽会といわゆる収益部門の株式会社朝陽会の二つに分かれているんです。平成十九年には、会計検査院のいわゆる是正改善の処置がされている。つまり、国立印刷局の仕事を朝陽会が六割、多い年では九〇%ぐらいずっとこの事業を受けている。まさに国立印刷局と朝陽会はいわばずぶずぶの関係なわけですよ。
 そしてまた、そこの理事三人も枝野官房長官の、十人しかいないこの職員の中で、三人があなたの身内ですよ。まさにこれは枝野ファミリー財団じゃないですか。まさにこういう中で献金を受けている。私は、やはりこれはおかしいと思いますよ。言ってみれば、財務省、そして独立行政法人、そのもとにこうした公益法人になっている。
 では、大臣に聞きます。
 去年の五月、あなたが行革担当大臣のときに、この印刷朝陽会、仕分けから外していませんか、対象としていますか。
○枝野国務大臣 報道がどこかであったときに、義理の父に、妻の父に聞いてみましたけれども、そういったところの理事をやっていると。ただ、いわゆる外部理事として、義理の父は弁護士でございますので、何かかつて事務所のあったところの近くであったようでございまして、なかなか外部理事が見つからないということで、無報酬のボランタリーに外部理事としてやらせていただいているということでございますので、何か少し誤解を招くような御発言は取り消していただければありがたいというふうに思っております。
 それから、昨年の事業仕分けにつきましては、独立行政法人の事業仕分けをやるということでございまして、公益法人の事業仕分けではないというのが一昨年の話であります。昨年の事業仕分けにおいて、当該公益法人が対象の候補に挙がっていたかどうかすら、私は存じ上げません。
○菅原委員 候補に挙がっていたかどうかわからないというのは、候補にするかどうかは民主党さんの仕分けの中でやるわけでしょう。それは大臣として無責任じゃないですか。ちょっと待ってください。これは時間があと一分しかありません。(発言する者あり)
 委員長、これだけいろいろなやじが飛ぶということは、大臣を守っているわけですよ、民主党の議員は。このように官房長官を守っている。そういう意味では、いいですか、ぜひ委員長にお願いをしたい。この問題について、財団法人印刷朝陽会、この理事長、理事の西坂さん、評議員の浅野さん、同じく評議員の西坂章さん、ぜひ参考人としてこの委員会に呼んでいただきたいと思います。
○中井委員長 後刻、理事会で協議します。
 菅原君。時間が来ていますから。
○菅原委員 本当に、民主党政権になって逆に天下りがふえた。しかも、このように、国の霞が関、そして労働組合のいわば言いなりになっているこの政権。
 まさに菅総理、迷ったときは解散しかないですよ。即解散して、国民に信を問うてください。
 以上、終わります。
○中井委員長 この際、柴山昌彦君から関連質疑の申し出があります。稲田君の持ち時間の範囲内でこれを許します。柴山昌彦君。
○柴山委員 自由民主党の柴山昌彦です。
 きょうは、政治と金の問題の集中質疑ということになっています。
 菅総理にまず伺います。
 集中質疑ということなんですけれども、超党派の議員で、予算委員会とは別に、政治倫理を扱う中継入りの委員会を開催して、そこに証人や参考人を呼べるということを提言しているんですけれども、こうした考えについて総理はどのようにお感じでしょうか。
○菅内閣総理大臣 今、具体的な話としては初めてお聞きしましたので、やはり、国会の中でどういう新たな一つのルールといいましょうか、何かをつくるといったことについては、国会の中で御議論いただくのがいいのではないか。私の立場で、余り詳しいことを知らないであれこれコメントするのは、少し遠慮した方がいいんじゃないかと思います。
○柴山委員 ぜひ御検討いただきたいと思います。
 続きまして、菅総理に伺います。
 政治資金規正法違反で起訴されて、二月七日に初公判が開かれた石川知裕元民主党所属議員について、私は議員辞職を勧告せざるを得ないと考えますが、あなたはどうお考えですか。
○菅内閣総理大臣 石川議員は、現在、党を自発的に離れておられると理解しておりまして、どういうことをおっしゃりたいのかわかりませんが、私は、そうした御本人の対応を党としても理解をしている、このように承知しております。
○柴山委員 私は今、菅直人総理に、一議員として、この議員辞職勧告決議ということについてどのように考えるかということをお尋ねしたんです。
 既に二月八日に、自民党、公明党、たちあがれ日本が衆議院にこの辞職勧告決議案について提出をしております。総理、総理は野党時代に、自分の所属をしている政党ではなくても、議員辞職についてさまざまな形で質問をされていたと記憶しております。
 もう一度お伺いします。石川議員について、総理は一議員としてどうお考えなのですか。
○中井委員長 総理に一議員として聞くというのは、ちょっとつらいと思いますが。
○菅内閣総理大臣 私も多少この国会の場が長いので、私が当選してしばらくしたときに、田中角栄元首相が一審で有罪判決があったときに、議員辞職の議論がいろいろとあったことは私もよく覚えております。
 いろいろな場面、いろいろなことがあると思いますが、一議員として答えろということでありますが、この場にこういう形で出ているのは、総理という立場で出ておりますので、この問題については、やはり党の方でしっかりと議論をした中で、先ほど申し上げたように、離党ということを御本人が決断をされて、それを党としては了としているというふうに理解しております。
○柴山委員 議員として質問をするなということでしたけれども、先ほど来、民主党の代表としての質問は、民主党の所属議員からもさまざまな形で質問をされていたんです。そして私は、今第一審での田中元総理についてのことについて御発言になられましたけれども、今回も、確かに石川知裕さんは起訴段階での議員辞職についての検討なんですけれども、田中さんのときとは決定的に違うことが一つあるんですよ。
 石川議員は、確かに、みずからの自白について誘導されたものだと争うために、取り調べの際に隠し録音をしたやりとりを証拠として提出しています。しかし、先日の初公判での左陪席裁判官の再現によれば、その録音自体のICレコーダー再生から三分過ぎの部分で、石川議員みずから、どういう努力をしたら執行猶予三年になりますか、だって無罪になるわけじゃない、それは百も承知、ただ、ちょっとこれはというところは訂正したいと発言しているんですよ。
 弁護人はいろいろ理屈をつけていますが、本人自身がこのように罪を自覚している案件なのですから、議員をやめていただくのは当然じゃないんですか。
○枝野国務大臣 法務大臣もおいでになっておりますので、どちらから答えた方がいいのかわかりませんけれども、まさに今裁判所で裁判が行われている案件でございます。なおかつ、これについては、広い意味での行政権の行使として公判請求をいたして裁判になっているところでございます。
 もちろん、法務大臣の指揮権以外に内閣が直接コントロールすることができないということでの一定の独立性がありますが、まさに内閣総理大臣のもとで、その行政権の一環として公判請求がされて、現に裁判が行われている案件についてかかわることについては、内閣総理大臣の立場にある以上は、これはお答えできないというのは御理解いただければと思います。
○柴山委員 再度繰り返します。
 私は、この石川議員の辞職勧告決議ということについては、今申し上げたことも含めて、政治的道義的責任として、議員としての立場を返上するのがふさわしいのでないかということを確認させていただいているんですよ。そして、この問題は、次に質問させていただく小沢元代表の処分につながってくる問題なんです。
 総理は、つい先日、一月四日の記者会見で、起訴が実際に小沢元代表に対して行われたときには、やはり政治家としての出処進退を明らかにして、裁判に専念されるのであればそうされるべきと、議員辞職にまで言及されました。今回検討されている党員資格停止という処分は、不十分だとお感じになりませんか。
○菅内閣総理大臣 先ほどのことは、官房長官が答えられたので、あえて繰り返す必要はないかもしれませんが、何か、裁判の中でいろいろなやりとりがあるということを、柴山さんも専門家ですからいろいろ取り上げられるのは、そのこと自体は自由ですが、その中身を、こういう中身があったからこうすべきだ、ああすべきだというのは、少なくとも私が答えるような趣旨ではない。やじでは逃げるなと言われますが、そういうことまで答えていたら、裁判の証拠調べについて総理大臣が何か、この証拠調べはこうだった、ああだったというのは、これは明らかに私はちょっと趣旨が違うのではないかと思います。
 その上で、今おっしゃったことは、私は、一月四日でしたか、起訴が決まったときには、出処進退というのは基本的には政治家みずからがまずは考えるべきことだということを申し上げましたし、そのようにそのとき考えて、そしてその後も、そのこと自体、私が考え方を変えたわけではありません。
○柴山委員 再度繰り返しますけれども、私は、石川議員の問題については、政治的道義的責任として、議員たる地位を返上する必要があるのでないかということを質問させていただいたものであって、何も、裁判とか証拠調べの内容について容喙しろということを申し上げているわけではないんです。
 その上でお伺いしますけれども、先ほどの小沢元代表についての議員としての身の処し方については、確かに、一義的には御本人が判断されることであろうことは間違いはないかもしれない。ただ、あなたは、出処進退を明らかにして、裁判に専念されるのであればそうされるべきということは、明らかに、議員辞職をするべきだという価値観をお述べになったものではないですか。党員資格停止ということが、この総理の御発言と余りにもかけ離れたものであるということを指摘せざるを得ないと私は思っております。いかがでしょうか。
○菅内閣総理大臣 どうも柴山さんの論理は、非常に厳しいようで、私には少しずれているように思うんですね。
 つまり、私自身が申し上げたのは、御本人が判断されるべきことではないかということを申し上げたんです。そういう意味で、私は、考え方を特にそれから変えたわけではありません。
 今言われている問題は、党としてどういうことをするか、いわゆる処分をするかということでありまして、これは、党が例えば議員云々ということを普通はやるのではなくて、党の中のルールにのっとって、党の倫理綱領等に基づいて、現在、役員会で発議したものを先日常幹で諮問をして、予定どおりであれば、あした、党の倫理委員会でお話を聞くという手続になっていまして、若干、そのことと今言われていることは、私は少し場面が違うことを言われているんじゃないかと思います。
○柴山委員 あくまでも党としての処分であるというふうにおっしゃいました。
 しかし、考えてみてください。強制起訴が決まったのが昨年の十月四日ですよ。ここまで党としての処分が長引いて、そしてその間、もう御存じのとおり、党内抗争がさらに熾烈さをきわめて、そのことが政権与党としての本来の意思決定、役割についてマイナスに働いたとはお感じにならないんですか。
○菅内閣総理大臣 もしかしたら御心配をしていただいているのかとも思いますけれども、この問題がどのくらい一般的にも難しい問題であるかということを、柴山さんもよくおわかりだと思うんです。先ほど田中角栄先生の話が出ましたが、一審有罪判決が出た後、当時の自民党は、当然ながら、議員辞職は必要ないという立場で押し通されました。
 つまり、この小沢さんの問題も、我が党は我が党として、大変な重い課題として議論を重ねているわけで、党の民主主義をしっかり守りながらの議論でここまで来ているわけです。ですから、そういった形で丁寧に手続を進めていることであって、決して党として責任を放棄しているわけでもありませんし、何か、早くやれ、早くやれと言われますけれども、どういう意味で早くやれと言われているのかですね。
 つまり、民主党の中の手続を丁寧にやるということを、何か特に、早くやれやれと言われる趣旨が、応援なのかどうなのかよくわかりませんけれども、逆に、もっと党内抗争を期待されて言われているとしたら、それは大分趣旨が違うんじゃないでしょうか。
○柴山委員 私は、本来、適切な期限を持ってしっかりと処分をするということを行わないがゆえに、こうしてさまざまな国政の混乱が生じているんではないかということを申し上げているんです。
 別の角度から伺います。
 今回、小沢氏に近い衆議院議員十六名が、十七日、会派離脱届を出したとのことですが、先ほど総理がおっしゃいました、党としての丁寧な手続をとるということは、責任ある処分をするということとは別だとおっしゃいました。
 では、たとえこれらの方々が離党することとなって、与党側が法案を衆議院で再可決するために必要な三分の二の多数派を維持することができなくなったとしても、小沢氏の処分の手続は責任を持って貫徹するというお考えでよろしいですね。
○菅内閣総理大臣 先ほども申し上げたんですけれども、柴山さんの議論は非常に精密に聞こえるんですが、しかし、責任を持ってというのは何に対する責任なんですか。
 私たちがやろうとしているのは、党の中の手続は、きちんと一つのルールにのっとって、まさに、これは私ももちろん責任ですが、党の責任で順次進めているんですよ、現実に。ですから、それを何か、自由民主党、今は私たちとはライバルの政党である一議員の方が、責任を持ってと言われるときには、何に対する責任なんですか。私たちは、党のことはちゃんと党の自律的な判断でやっていますから。やっているということは皆さん承知なんですよ。
○柴山委員 党の責任は一体何の責任だとおっしゃいますけれども、国民に対する責任ですよ、総理。
 今、もし民主党が分裂をした場合、そして先ほど申し上げたように、三分の二の与党の多数派を維持することができなくなったとき、国民新党との連立関係、そして社民党との関係がどうなるのかということは、いわば日本国の将来にかかわる問題なんです。
 そういう事態になった場合でも、国民新党とともに、いわば郵政を再国有化する法案の成立を目指したり、あるいは、社民党の合意を取りつけるために、米軍普天間飛行場の県内移設予算の凍結、これについてはまだ総理は明確に否定をされておりません。これについて検討したり、そういうことをされるんでしょうか。
○菅内閣総理大臣 私も一生懸命聞いているつもりですけれども、十六人の皆さんが会派を出たいということを実際言われたことは事実です。しかし、それに対して幹事長の方から、いや、それは認められないということで、実際の国会手続においても会派離脱は現実のものにはなっておりません。
 何かそういうことを、いろいろと仮定を置いて、そうなった場合に、さらに他党との関係でどうするつもりだ、こうするつもりだというのは、それはちょっと仮定が多過ぎるんじゃないでしょうか。そういう意味で、私が答える趣旨ではない、こう思っています。
○柴山委員 今、総理は仮定が多過ぎるとおっしゃいましたけれども、報道では決してそんな生易しい報道になってないんですよ。(発言する者あり)報道をもとに発言をするなということなんですが、もし、この十六名が予算関連法案に対して反対の意を申し述べ、そういうことがあった場合、一体政局はどうなるんですか。
 総理、小沢さんと会談をされたということですけれども、小沢氏の証人喚問の問題、そして今回の処分の問題、しっかりとお話し合いになられたというのであれば、その内容を教えてください。
○中井委員長 いつの会談のことですか。
○柴山委員 十日の会談です。
○菅内閣総理大臣 先ほどのことも、どうしても私は、なぜそのことを柴山さんが、我が党の、何か、三分の二なのか、あるいは予算関連法案について心配をしていただいているのであれば、ぜひそれは賛成をしていただきたいと。これは国民的にも混乱を招くからどうするんだと言われるのなら、ぜひ賛成をしてもらいたい、私たちはそういうことをずっとお願いしているわけでありまして、そういうことを抜きにして、そうなったときにはどうするんだ、どうするんだと言うことは、本当に私には、率直なところ、よく意味合いが理解できないので、あえて申し上げたんです。
 それから、小沢元代表と私がお話をしたのは、かなり報道にももう出ておりますけれども、私としては、強制起訴が決まった中で、やはり、党の処分という形よりも、御本人の意思で党を離れていただくという判断をされた方がいいのではないかということは、私の意見として申し上げました。
○柴山委員 法案の成立に心配なら賛成すればいいじゃないかって、あなたは全く我々自民党の主張を理解していませんよ。
 私たちが今申し上げたのは、予算関連法案については余りにも内容がひどいではないか、そして、その予算関連法案の提出される内容がどうなるかということが、結局、今の普天間基地移設関連予算の執行がどうなるのか、そういうことも含めて、まずどういう案が提出されてくるのかということについて、このままだと明確にならないのではないかという問題意識で申し上げさせていただいているんです。
 続きまして、前回も質問させていただきました、小沢元代表の団体についての迂回献金問題について質問させていただきたいと思います。
 このパネル一をごらんください。
 かつての新生党の解散などによって巨額の資金を集めてきた政治団体、改革フォーラム21の問題についてお伺いします。
 一昨年の衆議院解散日である七月二十一日に、改革フォーラム21は、小沢氏が代表を務める民主党岩手県第四区総支部に三億七千万円の寄附を行い、翌二十二日には、その民主党岩手県第四区総支部から、そっくりそれと同じ金額が小沢氏の資金管理団体、陸山会に流れました。そして、陸山会から民主党の候補者九十一名に、総選挙公示までに計四億四千九百万円が提供されたんです。
 ちなみに、昨年の九月十四日実施の民主党代表選挙では、菅総理が勝利をおさめました。しかし、このお金をもらった九十一名の投票行動は、このパネル二のとおりです。
 この一番右の方々は、だれに投票したかを報道に対して明らかにしていませんけれども、この左と真ん中、わかっているだけで圧倒的に多くの方々が小沢さんに投票していることがわかります。
 片山総務大臣に伺います。
 一般論として、政党や政治資金団体、すなわち、自民党であれば国民政治協会という政党のお金の受け皿がありますけれども、それ以外の政治団体から同様の政治団体への寄附金上限額は年間幾らでしょうか。
○片山国務大臣 今の御質問でありますと、政治資金規正法の規定によりまして、年間五千万ということになっております。
○柴山委員 パネル一をもう一度ごらんください。
 先ほど……
○中井委員長 柴山さん、申しわけありませんが、理事会でも少し話がありましたが、この資料は間違いないと思いますし、興味深い資料ですが、出典をちょっと明らかに。
○柴山委員 先ほどというのは……
○中井委員長 いや、一番最初に出ていないから。
○柴山委員 これについては、議員の名前ですか。
○中井委員長 いやいや、違う、出典。だから、新聞でしょう。
○柴山委員 これは日経新聞です。
○中井委員長 何日の日経新聞か。
○柴山委員 これは十二月の一日です。
○中井委員長 それで、二枚目の資料は読売新聞ですね。
○柴山委員 二枚目の新聞は読売新聞です。
○中井委員長 はい、承りました。
○柴山委員 質問を続けます。
 今、片山総務大臣の方からは、政党あるいは政党の受け皿である政治資金団体以外の政治団体間の献金の年間上限額、これは五千万円という御指摘がありました。
 では、こちらの図のように、政党支部を間に挟むことによって、そうした政治資金規正法違反の罪は免れられるんでしょうか。
○片山国務大臣 罪を免れるかどうかということとはちょっと違った御答弁になりますけれども、一般論として申し上げますと、政治資金規正法においては、政党及び政治資金団体、先ほど御指摘になった政党と政治資金団体とそれ以外の政治団体との間の寄附については、年間上限額は設けられておりません。そこの規制はございません。
○柴山委員 しかし、そんな言いわけは通用しませんよ。政党支部を間に挟んだということだけで本当にいいのか。二つの資金移動の間はわずか一日。動いたお金も、三億七千万、三億七千万で、全く同額。さらに、民主党岩手県第四区総支部の代表者も陸山会の代表者も、同じ小沢さんじゃないですか。
 それだけではありません。このパネルをごらんください。
 当時、一番最初の団体、改革フォーラム21の会計責任者だったのは平野貞夫民主党元参議院議員でしたけれども、このように発言しています。ごらんください。この金は「天下分け目の戦いの時に使うつもりでプールしてあった。陸山会に直接寄付するのはまずいということで、政党支部に寄付した」。しかも、このときには、小沢さんとしっかりと打ち合わせをした上でこのような処理をしていると発言をされているんです。
 ここまで露骨なマネーロンダリングをそのまま是認することが、本当に正しい処理だとお感じになるんですか。
○片山国務大臣 個別の案件については承知をしておりません。一般論として、法の規定の内容を申し上げますと、先ほど申し上げましたとおり、政党及び政党の政治資金団体については上限がございません。それら以外の政治団体間のやりとりは年間五千万ということでありますから、それぞれの局面でそれぞれの規定に違反しているかどうかの、その判定が必要になるだろうと思います。
○柴山委員 菅総理、同じように、このような事例を放置しておいてもいいとお感じになりますか。
○菅内閣総理大臣 私は、クリーンでオープンな政治ということを掲げて九月の代表選に出まして、多くの皆さんに支持をいただいて再選をしていただきました。ですから、そういう形で党の運営も、その後、心がけているつもりであります。
 そういう意味で、いろいろな、きょう午前中の議論にもありましたが、法律的に違法ではなくても、どういうことが適当であるか、あるいはおかしくないかということは、私はいろいろな議論がある、そういうふうに思っております。
 そういう意味で、巨額の、その当時はちょうど選挙の前でありますけれども、民主党としては、民主党の資金によって若い皆さんが頑張っていただくというのは当然あっていいことでありますけれども、そういう形以外のものがどのように使われるのが適切であるかというのは、それは一般的には議論のあることだと思っております。
○柴山委員 全く答えになっていないと思います。そして、テレビをごらんになっていらっしゃる方も、同様に、今の御答弁には納得していないと思います。
 この改革フォーラム21に巨額の税金を入れたのではないかという疑惑を先日来追及させていただいております。キーマンは藤井官房副長官です。
 小沢氏がかつて代表を務めておられた自由党が、平成十四年、税金によって賄われている政党交付金を、十五億円超にわたって、当時の幹事長だった藤井官房副長官に支出したとされている問題。そして、二年後の平成十六年ごろ、先ほどの改革フォーラム21の口座に、収支報告書に記載のない、まさしく十五億円の入金があったと報じられた問題。この場で取り上げられました。この一番左の改革フォーラム21です。
 そして、藤井副長官、先日の質疑で、あなたが平成十四年に自由党から合計十五億円超の政党交付金を受け取った際に署名したとされる二枚の領収書について、あなたは認識がありませんとお答えになりました。間違いありませんね。
○藤井内閣官房副長官 全くそのとおりです。
○柴山委員 この領収書のあなたの署名の一つを拡大したのがパネル四です。
 一方、私たちの手元には、あなたがみずから署名をした書面があります。このパネル五をごらんください。平成十二年に衆議院議員の定数削減に関して交わされた合意書です。自民党、公明党に加え、自由党藤井裕久という署名があります。
 改めて、藤井副長官、この三党合意の署名はあなたが書いたものに間違いありませんね。
○藤井内閣官房副長官 そのとおりです。
○柴山委員 そして、この三党合意の署名部分のみを拡大したのがパネルの六です。
 これと先ほど問題となった領収書の署名を重ね合わせるとどうなるか。ずれないように透明セルを使ってきちんと重ね合わせます。まず藤の字、そして井の字、そして個性のある裕の字、久の字。どう見ても一致しているんじゃないんでしょうか。
 それだけではありません。おとといも一部報道で、この両者を照合した日本筆跡鑑定人協会会長が、民事裁判や事件で筆跡鑑定を手がけた経験を生かして、二つの筆跡が同一人によるものと判断したとされています。
 総理、この二つの署名をごらんになって、総理は一致しているとお思いになりませんか。
○菅内閣総理大臣 私は筆跡鑑定をする立場でもありませんので、私がそれについてコメントをする立場にはないと思っております。
○柴山委員 総理、かねてからこの問題については疑惑とされていました。にもかかわらず、藤井副長官を任命されたわけですから、もし実際に御本人がこうした領収書を作成して多額の政党交付金を使途不明にしていた場合に、みずからの任命責任が問われるとお感じにはなりませんか。
○菅内閣総理大臣 これも、幾つか何かが飛躍があると思います。
 一つは、たしかこれは自由党の中のことで、それについては、当時合併前でありますし、党が違いますので、そのことを前提にいろいろとおっしゃるのは、どうして私におっしゃるのかなというふうに思います。
 ですから、何か、そのことが御質問の中でどういう意味で私に問われているのか、よく理解できません。
○柴山委員 みずからの政党の一員になる前のことは不問に付してもよい、そのようにおっしゃるんですか。
○菅内閣総理大臣 いや、今申し上げたとおりで、私が当時党が違った党のことをあれこれ言うのはふさわしくないと申し上げているんです。
○柴山委員 それでは、そのときのことは調べられないと言うんだから、藤井副長官、そして関係者はみんな今民主党にいらっしゃるんですよ。今から調査しようと思ったらできるはずなんです。調査をしていただけますか。
○枝野国務大臣 済みません、何をお尋ねになりたいのかがよくわからないんですが、菅総理が民主党の代表になりまして、そして、法的には問題はないけれども、いわゆる組織対策費については、今後は民主党としては行わないということを私が幹事長として決めさせていただきました。
 しかし、いわゆる組織対策費については、御党もたくさん支出をされておられる、そして法的に問題のものではございません。そのことが大前提の御議論ではないかというふうに思っております。
○柴山委員 今回の問題で非常に大きいのは、この十五億円というのが、まさに政党交付金の報告書に書いてあるとおり、すべて税金であるということなんですよ。
 そして、藤井副長官、あなたは、私が先日、このように筆跡を照らし合わせて追及した際、私はその金をいただいておりませんから、それに対しての領収書の認識は全くありませんと、ちょっと含みのある御答弁をされました。そして、私が、金を受け取ったかどうかということとこの署名があなたのものかどうかということを、あえて分けた上で署名についてお尋ねしたのに対して、ああ、二つを分けてくださってありがとうございますとおっしゃったんです。
 一体、このありがとうございますというのはどういう意味なんですか。
○藤井内閣官房副長官 この間のやりとりのときの当時のことをおっしゃっていただいたと思っています。
 分けたということは、全然そういうものはいただいていないということ、それから、いただいていない以上は、署名を書いたかなんということは全く認識の中にない、そういうことでございます。
○柴山委員 お金をもらったかどうかということと署名をしたかどうかということを、二つを切り離して別々に、署名自体についてお尋ねしたんですよ。お金を直接は受け取っていないけれども、署名についてはもしかするとしたかもしれない、そういうことじゃないんですか。
○藤井内閣官房副長官 違います。
○柴山委員 では、先ほど申し上げた、二つを分けてくれてありがとうございますというのは、どういう意味なんですか。
○藤井内閣官房副長官 受領しないということをはっきり言ってくださったということです。
○柴山委員 受領しないということをはっきり申し上げたわけではありません。お金を受け取ったかどうかということと署名をしたかどうかということを分けて、署名について質問させていただいただけなんです。
 まず、この署名について、あなたが署名をしたこと自体を否定されるんですか、それとも記憶がないんですか、それともだれかに代筆をさせたんですか。明確に御答弁ください。
○藤井内閣官房副長官 記憶がないんじゃないです。
○柴山委員 今重要な御答弁をされました。記憶がないんじゃないんですというふうに今聞こえました。記憶がないのではなければ、事実はどうなんですか。お答えください。
○藤井内閣官房副長官 だから認識がないということです。
○柴山委員 記憶がないのではないけれども認識がないというのは、一体どういうことなんですか。
○藤井内閣官房副長官 申し上げたとおりです。
○柴山委員 認識がないと、あなたは今明確におっしゃったんですよ。だけれども、記憶がないということではないとおっしゃったではありませんか。あなたは、要するに、この署名は自分がしたわけじゃないということをおっしゃりたいんですか。もう一回、明確に御答弁ください。
○藤井内閣官房副長官 全く認識がないということです。(発言する者あり)
○中井委員長 もう一度お答えをいただきます。三つのうちどれだと言われていますから、三つ全部違うのか、三つのうちのどれかか、藤井副長官、お答えください。
○藤井内閣官房副長官 認識がないというのが正しい答えです。
○柴山委員 ですから、認識がないというのは、あなたは今、記憶がないわけではないとおっしゃいました。ということは、私、つまりあなたが署名をしたのではないということをおっしゃったのですか、それとも、だれかに代筆させたのだということをおっしゃったのですか、それとも、第三者が不正にこの署名をしたということをおっしゃったんですか。明確にお答えください。
○藤井内閣官房副長官 認識がないということは、本人が書いた認識が全くないということです。それ以上のことはわかりません。
○柴山委員 自分の署名ではないということを今、藤井副長官はおっしゃいました。
 その上で、代筆ということではないのかという質問についてはどうですか。
○藤井内閣官房副長官 それは認識がありません。
○柴山委員 第三者の代筆も私は認識がない、つまり、藤井副長官が権限を与えたことはないということです。あなたが書いた署名ではなく、そして、あなたがこの代筆の権限も与えないということは、要するに、第三者が不正に署名をしたとあなたは今発言をしたということなんです。
 もし、いいですか、先ほど申し上げたように、この二つの署名は、既に一部の鑑定の方がおっしゃっているように、あなたの署名に間違いはないという意見も出ています。そのことを前提にもう一度お尋ねします。
○藤井内閣官房副長官 全く認識がありませんし、それがどういう形で書かれたかということについても含めて、認識がありません。
○柴山委員 もし、この領収書の藤井さんの署名が、今申し上げたとおり、あなたが代筆を許可していないにもかかわらず第三者によって不正になされたとすれば、それは刑法上いかなる罪に当たるんですか。江田法務大臣、いかがでしょうか。
○江田国務大臣 今かなり仮定の質問をされたのですが、これがなかなか難しいんですね。
 二つの署名をそこへそうして並べておられますが、鑑定というのは、これはもう委員はよく御存じのとおりで、裁判でいう場合には、裁判官も検察官も弁護士も、もちろんいろいろなことを当然勉強して知っていますが、それでも全然知らないことはあるんです。そういうときに、専門的な知識や経験のある人に専門的な立場から調べていただくということで、この二つがそうやって並べていると、テレビで見ている人はそれは同じように見えるかもしれないけれども、必ずしもそうでもないので、今私、片山総務大臣とちょっと当時私どもが若かりしころのことを言っておったんですが……(柴山委員「質問に答えてください」と呼ぶ)答えます。
 「太陽がいっぱい」という映画がありますよね。あれなんかでも、本当に一生懸命署名を人が代行してしまうようなこともあるんです。
 ですから、余り仮定で聞かれても困るので、お尋ねの犯罪の成否ということについては、今の仮定だけで答えろと言われても、これは捜査機関が収集した証拠に基づいて個別に判断することでございますから、今のこういう事実だとどうですかと言われましても、それはお答えできません。
○柴山委員 二つを重ね合わせて一致するかどうかという話だったのですけれども、藤井副長官、今こうやって改めてこの二つの署名をごらんになって、この領収書の字は自分の字に似ているなということをお思いにならないんですか。
○藤井内閣官房副長官 そっちの署名は認識がありません。
○柴山委員 それでは、認識がないというふうにお答えだったんですけれども、それで本当に世の中通るというふうに思うんですか。藤井副長官、認識がないというだけで、本当にこうやって照合させて、それで通ると思っているんですか。
○藤井内閣官房副長官 さっきから申し上げているように、それを受け取っていませんから、そういう事実ということに対して全く知らないということです。
○柴山委員 藤井副長官、そうやってあくまでも事実についてしらを切るということで、国民の皆さんは納得できません。
 江田大臣、この領収書は、一般論として尋ねますが、社会生活上重要な事実を証明する書面には当たらないんですか。
○江田国務大臣 私は、この委員会、きょうは通告をされたから出てきたんですが、この領収書はと言われても、私、ちょっとその領収書が出たときにいないんだと思うんですね。どの領収書か、よくわかりません。
○柴山委員 では、一般論として、領収書ということについてお伺いします。
○江田国務大臣 一般論として領収書が重要な書類かどうかということですね。
 領収書というのは重要な書面だと思います。
○柴山委員 社会生活上重要な事実の証明に関する書類について、もし第三者が不正に署名をして偽造したとなれば、これは文書偽造の罪になるんです。
 そして、藤井副長官、片山総務大臣とこれは認識が一致しているかどうか、ぜひお伺いしたいんですけれども、一般論として、政党交付金の支出先を偽って収支報告書が記載された場合、会計責任者は、政治資金規正法上、いかなる罪を問われるんでしょうか。
○片山国務大臣 一般論として申し上げますと、政治資金規正法では、故意または重大な過失によりまして収支報告書に記載すべき事項を記載しなかった者または虚偽の記入をした者については、五年以下の禁錮または百万円以下の罰金に処する旨の規定があります。
○柴山委員 藤井副長官、平成十四年の収支報告書提出の際、藤井副長官は自由党の幹事長であるとともに会計責任者でしたね。
○藤井内閣官房副長官 そのとおりです。
○柴山委員 とすると、副長官、鳩山前総理の偽装献金事件を思い出してください。友愛政経懇話会の事務担当者、勝場啓二氏が収支報告書の虚偽記載で処罰されましたけれども、会計責任者である芳賀大輔氏も重過失を理由に、先ほど片山総務大臣が御指摘をされましたけれども、同じく刑事処分を受けることになったんです。
 仮に、この署名が別人のものであって、政党交付金を藤井裕久さん以外の人が受け取ったということになっても、あなたも、知らないじゃ済まされないんですよ。いかがですか。
○藤井内閣官房副長官 今の話は所管庁において判断されることと思っています。
○柴山委員 さらに、このパネル七を見てください。
 これは、平成十四年の自由党の収支報告書です。これには、この右にあるとおり、「この報告書は、政治資金規正法に従って作成したものであって、真実に相違ありません。」という宣誓書が添付されていて、会計責任者である藤井副長官の署名捺印があります。これについても、あなたは、御記憶にない署名捺印であるということでよろしいんだったでしょうか。
○藤井内閣官房副長官 記憶にないのではなく、認識がない。
○柴山委員 総務大臣に伺います。
 一般論として、会計責任者が収支報告書に添付される宣誓書に署名をしなかった場合に、政治資金規正法に反することにはなりませんか。
○片山国務大臣 政治資金規正法の二十九条によりますと、収支報告書を提出する者、これは会計責任者でありますけれども、この収支報告書を提出する者は、真実の記載がされていることを誓う旨の文書、これは宣誓書でありますから、これを添えなければならないという規定がありますので、もしそれがなければ、この二十九条の要件は満たしてないということになります。
○柴山委員 おっしゃるとおりだと思います。
 藤井副長官は、先ほど、当時の会計責任者であることは認めておられるわけですから、もし第三者がこの署名をして、あなたがしていないということなら、今総務大臣がおっしゃったとおり、あなたはこの義務を果たしていないとみずからお認めになるということなんです。
 さらに伺います。
 総務大臣、本人が認識がないと言っている署名の領収書は、有効な領収書なんですか。
○片山国務大臣 個別のことについてはお答えいたしかねます。
○柴山委員 一般論としてお伺いしているんです。選管の判断を求めます。
○片山国務大臣 一般論であっても、それがどういう領収書であるのか、どういう経緯で作成された領収書であるかによってわかりませんので、ここで一般論としてでも答えることはできないと思います。
○柴山委員 今、重要なことを片山総務大臣はお答えになったんですよ。
 収支報告書には、領収書の保管ということ、あるいは、一定の金額以上のものについては添付が要求されているんです。その領収書について、第三者が不正に作成したものが有効なのかどうかということは、決して個別の事案でも何でもないじゃありませんか。お答えください。
○片山国務大臣 すべての領収書について会計責任者が全部自分で例えば関与するとかということは、恐らく事実上ないと思うんです。いろいろな人が関与して、最後に会計責任者がまとめるんだと思いますから、個別の一つ一つの領収書について、一般論としてであっても、ここでそれが無効であるか有効であるかということをお答えすることはできない、そういうことを申し上げたわけです。
○柴山委員 テレビをごらんになっておられる方が、一体どのようにお考えになるか。全く納得できませんよ。もう一回、しっかりと答えてください。
○片山国務大臣 もっと一般論で言いますと、もしそれが虚偽である、それが故意または重大な過失により虚偽のものであったということになりますと、政治資金規正法でそれに対応する罰則がございます。
○柴山委員 初めからそのように御答弁をいただきたかったと思います。
 先日来、私はこの件、特に、先ほど来、藤井副長官が再三、認識がない、あるいは、みずからは関与していないとおっしゃっている資金の流れについて、何度も、当時の自由党の職員で、現在、民主党に移られている方々への調査をお願いしているはずです。一体どのようになっていますか。
○藤井内閣官房副長官 先日もお答えしたように、その人の名前は知っています。しかし、私自身がそういう認識がないわけですから、一々聞いておりません。
○柴山委員 おかしいですよ。私が固有名詞を挙げてまで藤井副長官に調査を依頼し、そして、当時の資金の流れを確認、調査してくださいと二度にわたってお願いをしたにもかかわらず、これは議会軽視ととられても仕方がないんじゃないんですか。こんなことで私は質問を続けられませんよ。
 藤井副長官、調査を確約してください。
○藤井内閣官房副長官 今申し上げたように、そういう認識がありませんから、そういうことについて一々聞いてはおりません。
○柴山委員 再度、参考人として関係者をしっかりと呼んでいただきますようにお願いをしたいと思います。
○中井委員長 三人のお名前が挙がったと思っております。各党間の協議、理事間の協議をいたします。
○柴山委員 小沢元代表をめぐる疑惑は、こればかりではありません。次のパネル八をごらんください。
 今質問させていただいた平成十四年の件の翌年、平成十五年九月二十六日に、自由党は民主党と合併して解散しました。ところが、その二日前に、民主党は、解散する自由党に対して三億円もの寄附を行っています。そして、自由党の解散当日になって、自由党から、自由党の政治資金団体だった改革国民会議に約十三億円、うち、税金である政党交付金が五億六千万円流れている。これは非常に不明朗な処理だと思いますが、枝野長官にお伺いします。
 枝野長官、長官は、平成十九年十月七日放送の「サンデープロジェクト」に出演された際、正直、この話を聞いて私はむっとしていますとコメントされていますね。御記憶ですか。
○枝野国務大臣 記憶しています。
○柴山委員 なぜ、むっとされたんですか。御説明ください。
○枝野国務大臣 当時の自由党の財政状況について存じ上げませんでしたので、私は民主党の方に属しておりましたので、民主党の方から自由党の方に寄附がなされているということについては、合併前の民主党の立場からは余りおもしろいことではないなというニュアンスのことを申し上げました。
○柴山委員 違うでしょう。「サンデープロジェクト」の、実際、そのときの出演のあなたの発言を私は持っています。
 私は、当時、党の政調会長でした、党の役員会のメンバーでもありました、こんな重要な話は相談一つ受けていませんので、三億円からの大きな資金を勝手にどこかの判断で寄附をしていたということは、党員に対する背信行為だと非常に怒っています、このように発言をされたんです。思い出しましたか。
○枝野国務大臣 ちょっと、正確に何と申し上げたかというのは、それこそ御通告もありませんし、記録もとっておりませんが、今申し上げたような趣旨で、政党の中においては、政策調査会長はこの手のことにもともと、本来かかわる立場ではありませんので、私が当然存じ上げなかったんですが、でも、知っていたら、何でなんですかねと聞いていただろうなという趣旨でそういうことを申し上げたんだと思います。
○柴山委員 では、枝野長官、今このようにしっかりと図をもって説明をさせていただきましたけれども、このように駆け込み処理をしたことは、自由党が小沢さんの関連団体に民主党からの持参金を流すために行われたものだ、そういうようにお感じにはなりませんか。
○枝野国務大臣 当時の自由党の財政状況や当時の自由党の内部事情について私は知る立場ではありませんし、その後も小沢議員からそういったことについて話を聞く機会もありませんので、私は何とも申し上げようがありません。
○柴山委員 違いますね。このときに、同じ番組で、あなたはこのようにおっしゃっているんです。
 自由党の側に借金でもあってね、それを合併するに当たって清算しなきゃならないというなら話はわかりますが、自由党は十三億からの資金をお持ちなわけですから全く意味不明です、このように不快感を出しておられるんですよ。
 こうした事態を避けるために、枝野長官、何かおっしゃりたいことはありますか。
○枝野国務大臣 ですから、その自由党の財政状況の詳細とか当時の自由党の御判断について私は知り得る立場でありませんし、その後、残念ながら、小沢議員とそういった話をする機会もございませんでしたので、どうしたことであったのかということについては存じ上げませんが、当時の心情を当時その番組で申し上げたということで、その心情については否定するものではございません。
○柴山委員 こうした事態を避けるためには、税金をもとにした政党助成金の余剰金について、国庫に返還するというルールを確立するという政党助成法の改正が必要だと考えています。自民党は既に、改正案を政治倫理の確立及び公職選挙法に関する特別委員会に提出していますが、総理、速やかに民主党としても成立に協力することをお約束していただけるんでしょうか。
○菅内閣総理大臣 大変有意義な提案だと思います。
 先ほど来の議論、私には特に御質問がありませんでしたけれども、党の合併に伴う段階で、自由党として、もう既に選挙準備などの費用をかなり支出されていたということもあって、一定の処理を当時の岡田幹事長とともに正式の手続の中でやったわけでありまして、今の提案については、傾聴に値する意見だ、このように感じております。
○中井委員長 柴山君。時間が来ていますので、まとめてください。
○柴山委員 最後です。こちらのパネル十です。
 今問題となっている民主党小沢元代表の資金管理団体、陸山会が保有する不動産の一覧です。処分したものもありますが、一等地のいいところにこれだけ持っている。不動産屋じゃないんです。政治団体が政治資金で買っているんです。しかも、個人として、沖縄の辺野古近くに五千二百平米という広大な土地を、平成十七年十一月二十八日、基地移設に係る日米中間合意のわずか一カ月後に購入をしている。
 こうしたことを問題としないで、しかも、先ほど申し上げたように、小沢マネーを多くの所属議員が活用する中で、菅総理、あなたが掲げているクリーンな民主党に本当にできるのか、最後にお考えを伺いたいと思います。
○菅内閣総理大臣 まさに、私が代表選でクリーンでオープンな政治と申し上げた中には、いろいろな思いが入っているわけでありまして、党の運営というのは、私は、特に政党助成金をいただく中では、これまで以上にしっかりとした透明性が必要だと。少なくとも、私が代表になって以降、あるいは過去の時期も含めて、そういう形でやってきたわけでありまして、それに反するような形はこれからも民主党としてはとらないでいきたい、このように強い決意を持っております。
○中井委員長 柴山君、終わってください。
○柴山委員 大変納得ができない答弁が多々ありましたが、以上で私の質疑を終わります。ありがとうございました。
○中井委員長 この際、武部勤君から関連質疑の申し出があります。稲田君の持ち時間の範囲内でこれを許します。武部勤君。
○武部委員 私の大事にしている言葉の中に、天下のこと万変すといえども、我がこれに応ずるゆえんは、喜怒哀楽の四者に出ずという言葉があるんです。これは、一言で言いますと、政治というのは、国民の喜怒哀楽にどうこたえるか、その一語に尽きるんです。
 菅総理とのやりとり、きょう一日聞いておりましたけれども、国民の喜怒哀楽の情に正しくこたえているとは思えない。あなたの内閣支持率は、国民の喜怒哀楽の鏡であると私は思います。このことについて、どう今お感じになっておりますか。お答えください。
○菅内閣総理大臣 今の武部先生の引かれた言葉は、私は余り直接には出典等存じ上げておりませんけれども、やはり政治家が考えなければいけないことは、まさに国民の生活がどうなっているか、かまどの火がおきているのか、それとも、そういう食べ物もなくて苦労しているのか、そういうことに大きな責任があると感じております。
 そういう中で申し上げれば、支持率についていろいろおっしゃいました。それはそれとして私も真摯に受けとめなければならない、このように思っているわけです。
 同時に、この間の政策運営の中で、幸いにして、二〇〇九年の政権交代の折、リーマン・ショックもあって大変厳しい状況にあった経済状況が、この一年半の間にだんだんと立て直ってきていることも客観的に事実でありまして、この予算を通して実行することが、まさに国民の生活をより安心できるものにする今やらなければならない最大の使命である、私はこのように確信をいたしております。
○武部委員 内閣支持率が二〇%を割ってしまうというのは、私は異常な事態だと思います。私も本院に籍を置く者の一人として、これはもう菅政権、民主党政権の問題だと思っていないんですよ。今総理がおっしゃったように、国民は、民主党の自浄能力がゼロであるということはもう知り尽くしているんですよ。そして今は、国会の自浄能力はどうなんだ、そういう批判が我々に向かってきているんです。
 でありますから、我々はこの国会冒頭から、政治と金の問題についてはしっかり今国会でけじめをつけよう、それが国民の声だ、そういう決意で臨んでいるわけであります。
 小沢さんの証人喚問問題は三年越しですよ、三年越し。小沢さんの政治と金の問題については疑問点が数々あることはお認めでしょう。政治資金規正法の観点から直接国会で説明を求めるのも、それも菅さんがこれまでお認めになったとおりだと思います。その考えにお変わりありませんか。
○菅内閣総理大臣 今、小沢元代表の名前も出されていろいろおっしゃいましたけれども、私自身、小沢さんの問題の中にもいろいろな問題があると思うから、先ほど来申し上げているように、代表選でクリーンでオープンな政治ということを掲げて努力してきているわけでありまして、私は、この問題は越えなきゃいけない。しかし、その問題は、場合によっては、民主党という枠ではなくて、この二十年間の政治にそれがどう影響を与えたのか。きょう幾つかの社説も私も読ませていただきました。
 そういう中で、やはり武部先生も長い長い政治経験をお持ちでありますから、小沢さんという方がどれだけの力を持ち、どれだけの影響力を他党に対しても与えてきたかということもよくおわかりなわけですから、そのことを含めて、私たちとしては、しっかりと国民の皆さんに責任の持てる政党にしなければならないということで、今その努力をさらにやっている、このことをはっきりと申し上げておきます。
○武部委員 声だけ力んでもだめなんです。国民は、菅総理は不退転の決意で政治と金の問題に決着をつけるとずっと前から言ってきた、しかし、口だけだと。そして、このたび、民主党における処分について、極めて中途半端な党員資格停止と。私は唖然としているんですよ。国民は唖然としていると思いますよ。それは御党のことだから、あえてこのことについてはとやかくこの場では言いませんけれども、菅総理の本気度を国民は疑っているんじゃないですか。
 世論調査においても、政治と金の問題についての関心は物すごく大きいですね。小沢さんの国会招致の問題や、中には議員辞職を要求する声も、これは五割、六割、七割、高い数字が出てきているじゃないですか。私は、国民の皆様方は、菅総理の中途半端なけじめのつけられないその政治姿勢に怒っているんだと思いますよ。国民の喜怒哀楽を正しく酌み取る気持ちがないんじゃないですか。もう一度答えてください。
○菅内閣総理大臣 まだ党としての処分の最終的な結論は、あす、倫理委員会等で決まる予定でありますが、今私たちが発議しているそのことについても、いろいろな意見があります。甘いとか中途半端だとか、武部さん初め言われている方もありますし、いや、厳し過ぎると言われる方もあります。
 しかし、私は、この問題は越えていかなければならない課題だということで、この国会の中で、あるいはこの二月の間に、党としてのけじめをしっかりつけたいということで、今手続を進めているわけでありまして、そのことは私は国民の皆さんも理解をいただいている、こう思っています。
○武部委員 全く国民の皆さん方はそう思っていないと思いますね。
 また、我々の国会における対応、今国会冒頭から予算委員会のスタートがおくれましたね。それは、野党六党が共同で小沢さんの証人喚問要求をいたしております。このことに対して、毎日のように予算委員会の理事会で、私ども野党は強くその証人喚問に対してどう対応するんだと。野党は、社民党さんは少し考えが違うようでありますけれども、あとはみんな証人喚問と言っているんですよ。このことについて、菅総理はもうしっかり確約する時期に来ているんじゃないですか。
 我々は、予算委員会で、衆議院での予算案通過までに責任を果たすよう最大限努力するという民主党の回答、これを多として、公聴会の議決もやむなくという判断をいたしました。予算案通過までに責任を果たすということは、どのように受けとめておりますか。
○菅内閣総理大臣 私がこの間申し上げてきたのは、やはり小沢元代表におかれても国会できちんと説明されることは必要ではないかと。御本人も私との話の中では、政倫審への出席について自分はそれをしないと言っているわけではないという趣旨の話はありました。
 どういう形で国会で説明をされるかというあり方については、ぜひ国会の中でお決めいただきたい、こう思っております。
○武部委員 六野党の証人喚問要求に対して、真摯かつ重大に受けとめ、衆議院での予算案通過までに責任を果たす、このように答えているんです。(発言する者あり)そんなこと、よう最大限努力するなんて、横から水を差すような恥ずかしいことは言わない方がいい。
 政倫審は、小沢さん、出るんですか。政倫審は出ないでしょう。六野党は、だからこれを要求しているんですよ。証人喚問について、重大かつ真摯に受けとめ、衆議院での予算案通過までに責任を果たすよう最大限努力する、国民の皆さん方がこの言葉を聞いたら、ああ、民主党も証人喚問に積極的、前向きに受けて、これを実現しようとしている、そのように読み取るんじゃないですか。
 国民の皆さん方の気持ちと、皆さん方のような考え方と違うのかどうか、総理はどうですか。
○菅内閣総理大臣 私は、この予算委員会の与党筆頭理事、中川さんとのメモというのは、細かい中身まではきょう初めて拝見をいたしましたが、この政倫審というものの出席が望ましいというのは、私も、先ほど来申し上げていますように、小沢代表に対してもそのことをお尋ねしたところであります。
 いずれにしても、こういった形で、どういった形で国会の中できちんと説明をする場をつくっていくかというのは、各党間の協議で決めていただきたい、こう思っております。
○武部委員 もう予算委員会、衆議院の審議はかなり大詰めになってきているんですよ。予算案衆議院通過までにと言っているんですよ。そんな逃げ口上を言うから、国民は、中途半端だな、度胸が据わっていないな、やる気がないな、けじめをつけようとしていないなと。(発言する者あり)小泉時代とは全然違いますよ。小泉さんは、今声が出たからあえて言うけれども、自民党をぶっ壊してでも改革を進めると言ったんですよ。解散について森総理から慎重にした方がいいぞと言われたときに、殺されてもいい気構えだと言ったんですよ。菅さんにその気持ちがあるんですか、そういう気持ちが。
○菅内閣総理大臣 私は、小泉総理がそういう発言をされたことそのことは、個人としてはなかなかのものだと思いますけれども、その結果がよかったとは全く思いません。つまりは、その後起きたことは何ですか。小泉・竹中改革の中で格差が拡大し、政治は結果責任ですから、幾ら格好いいことを言ったからといって、結果がまさに国民のためにならなかったらそれは失敗であった、私はそう思っています。
○武部委員 菅さん、あなたのすぐいらいらするその姿が、国民から見れば、情けない我々の総理大臣だと思っているんですよ。生徒にとって学校の先生は師ですね。国民にとって総理大臣も師なんですよ。あなたの言葉の軽さ、言葉がぶれる、後退する。(発言する者あり)政倫審に対する要求じゃないですよ、中川さん。証人喚問についての要求については真摯かつ重大に受けとめ、衆議院での予算案通過までに責任を果たすように最大限努力をすると言っているんですよ。国民の皆さん方は、民主党の証人喚問について、これはこの国会で、衆議院で、予算委員会で決着をつけよう、そのように考えるのは当たり前じゃないですか。
 それから今、小泉さんのことを言いましたけれども……(菅内閣総理大臣「あなたが言ったんだ」と呼ぶ)あなたがかっかして答えましたけれども、我々は郵政民営化のときにはけじめをつけましたよ。全然あなたらは、党員資格停止ぐらいでお茶を濁そうとしている。我々のときには、離党勧告、それに従えなければ除名にするといってけじめをつけているじゃないですか。(発言する者あり)選挙手法じゃないですよ。これが国民の喜怒哀楽に正しくこたえるということですよ。
 それから、さらに申し上げますけれども、菅さんは、麻生政権時代に、麻生太郎総理を弱虫太郎とやゆしました。今そっくりお返ししますよ。政治と金の問題で決着できない。予算関連法案も通るんですか。解散もできない、総辞職もできない。総理のいすにしがみついているだけじゃないですか。答えてください。
○菅内閣総理大臣 先ほどまさに武部先生が国民の生活のことを言われました。私は、政権交代、あるいは私が担当してからも、最も緊急な問題である景気と雇用については、確実に回復に向かっている、ここにありますけれども、つまりは、成長率もマイナス六・三%がプラス三・九になり、失業率も五・三が四・九まで下がり、そしてデフレの一つの指標である消費者物価指数もマイナス二・二という段階からゼロになっている。そして、ステップワン、ステップツー、ステップスリーの経済対策が効果を上げて、いよいよステップスリーのこの本予算を通して実行することが、今まさに国民のことを考えているその役割であって、私がやろうとしていることはそれをやることであって、何か格好をつければそれが強いリーダーとは私は全く思いません。やるべきことをやるのが強いリーダーです。
○武部委員 格好をつけているのは総理じゃないですか。もう少し冷静に議論をできる、そういう予算委員会でなきゃならぬですよ。あなた、私も少し冷静になって申し上げますけれども、党内でのまとめもできないで、十六人の若き反乱軍が横行ばっこをしている中で偉そうなことを言いなさんなというのが国民の声じゃないかと私は思いますよ。国民に聞いてみましょう、国民に信を問いませんか、どっちの言っていることが正しいか。
○中井委員長 答弁要りますか。
○武部委員 いや、答弁は要らない。大体どの程度の答弁かわかりますよ。話し合おうなんて、これはもっとまじめに考えなきゃいけないよ。今、国民がこの年度末を迎えようとしているときに、きのう北海道・稚内、枝幸に行ってきましたよ。どういう状況か。みんなTPP反対の署名運動もやっていた、高橋はるみさんも署名していた。そんな生易しいものじゃないんだよ。話し合いで、国会で、国会の流儀で物事を解決しよう、そういう甘いことを国民は許さないんですよ。もっとまじめに真剣にやってくださいよ。あなたの政治生命をかけると言ったでしょう。
 社会保障と税の一体化について、後で何と答えたんですか。それは最大限努力するという覚悟だと言ったじゃないですか。菅総理に本気度がない、覚悟が見えない。だから、支持率が極端に落ち込んでいるんですよ。
 もう一つ申し上げましょう、時間のこともありますから。これは論語の顔淵というところですね。
 子貢政を問う。子曰く、食を足らし、兵を足らし、民、之を信にすと。子貢曰く、必ず已むを得ずして去らば、斯の三者に於て何をか先にせんと。曰く、兵を去らんと。子貢曰く、必ず已むことを得ずして去らば、斯の二者に於て何をか先にせんと。曰く、食を去らん。古より皆死有り。民信無くんば立たずと。
これは有名な論語の、孔子が弟子に問われて答えた言葉です。あなたはどう思いますか。
○菅内閣総理大臣 まず、先ほど社会保障についておっしゃいました。私は、短期的な課題として、まずは景気を回復させ、雇用を回復させることが今の緊急の課題だと考えております。同時に、中期的あるいは長期的には、この社会保障と税の一体改革を、これは何としてもやり遂げなければならないという考えで、私も与謝野さんに担当をお願いしたわけでありまして、そのことの成案を四月までにきちんと提案すると言っているんですから、そのことに対して皆さんもきちんと対応していただきたい、このことを国民の前で改めてお願いいたしておきたいと思います。
 そして、今のこの言葉については、私も何度もいろいろな機会に拝聴しておりますけれども、おっしゃるとおりだ、大変重要な指摘だ、こう考えております。
○武部委員 これは、簡単に言うと、国家にとって大事なのは三つある、一つは経済の安定。一つは国の守り、国防の堅持。一つは国民の信義、道義。そして、孔子は、弟子に問われて、この中で一番大事なものは何かと。信なくば立たず。信義、道義ということですよ。
 我々、子供のころから、恥を知れとか、そんなことをしちゃ笑われるとか、そういうふうに教わってまいりました。これは日本の社会的規範として、ルース・ベネディクトの恥の文化でもこのことを指摘しておりますけれども、これは、法律に触れなければ潔白だとかそんなことを言う人がいるじゃないですか。言う人がいるんですよ、小沢さんでしょう。法律に触れなければ何をやってもいいのか。そういうわけじゃない。大事なのは、信義、道義ということなんですよ。
 私は、菅さんに尋ねても適切な答えが出ないと思いますから、私の考えを言いますけれども、私は、この日本をどういう国にしようかと思うときに、道義国家にしたいなと思うんですよ。道義を重んずる国家国民、そのために我々政治家は一身をささげたい。そのためには、政治生命をかけて、時には殺されてもいい気構えでやっていかなきゃならぬ。我々自由民主党は、そういう決意で、今政権奪還に向かって頑張っているんですよ。
 だけれども、菅さんの、総理の言うことは、そういう気持ちが伝わってこないんですよ、伝わってこない。逃げの一手。しかも、処分の問題についても、生兵法はけがのもとという言葉は御存じですか。国民はそのことを見透かしているんですよ。本気で小沢さんと闘う気があるんですか。もしなければ、今からでも小沢さんに助けていただいたらいかがですか。
 いずれにしても、国民に信を問うことが今一番大事だ、私はこう思います。総理のお考えを聞かせてください。
○菅内閣総理大臣 私も武部先生の強い言葉についつい反応をしてしまいそうなので、気をつけて物を申し上げなきゃいけないと思いますけれども、この小沢さんの問題というのは、私以上に皆さん方が長年の中でよく御存じのことだと思うんです。
 私は、人のせいとかそうではなくて、実は、現在の党にとって大変重要な方であると同時に、今、私たちはマニフェストの検証を行おうとしておりますけれども、それは、ある意味、小沢さんが代表のときにつくられたマニフェストを何とか実行しようと思って、鳩山さんも頑張り、私も頑張り、今みんな頑張っているんです。
 しかし、そのとおりになかなかならないところについては、検証して、ちゃんと国民の皆さんにお伝えしようということであって、そういうことを含めて、まさに、小沢さんのいいところは生かしながら、しかし、小沢さんがやっていただいたことの中でどうしても、やはりこれは国民にとっては無理なところは無理だとはっきり言わなきゃいけない、そういう覚悟で、政策的にもきちんと取り組み始めているんです。
 そして、今いろいろと政治的なあるいはお金の問題も言われましたが、私は、少なくとも、岡田幹事長もそうだと思いますが、歩みは遅いかもしれないけれども、この問題で後退をしたことはありません。じわじわと着実に、手続を踏まえて物事を進めているわけであって、そういうことに私は国民の皆さんにぜひ御理解をいただきたい、このように思っております。
○武部委員 全くかみ合わない不毛の答弁をいただいても国民は興ざめすると思います。
 国民は、予算案や予算関連法案はもはや風前のともしびではないかと思っているんじゃないか、残念ながら。党内に造反の火種があり、どうして成立させるんですか。そもそも借金まみれ、ばらまき三昧の予算ですから、決して国民のためにはならない。それを実施する関連法案が成立しなかったら、首相として、与党の党首として、どう責任をとるんですか。
 この期に及んで成立するなんて思っている国民がいるかと思うと、党内すらまとめられない、そういう状況で他党の協力が得られるはずはない、それでも成立するなんて思っているのであれば、総理のいすにしがみついているとしか思えないんですよ、残念ながら。(発言する者あり)関係ないというその感覚が国民からずれているんです。
 もう少し、国会において、国権の最高機関たる国会において、政治と金の問題にけじめをつけられるように、予算通過前にきちっと責任を果たそうじゃないですか。民主党さえだ、民主党さえイエスと言えばできるんですよ。野党はみんな要求しているんだ。それが、民主党がノーと言うからできない。まことに情けない。
 このことを申し上げて、質問を終わります。
○中井委員長 これにて稲田君、平沢君、菅原君、柴山君、武部君の質疑は終了いたしました。
 次に、大口善徳君。
○大口委員 公明党の衆議院議員の大口でございます。これから質問をさせていただきます。
 昨日、確定申告の会場へ行ってまいりました。本当に、皆さん、この納税というものの重みをひしひしと感じておられます。そして今、社会保障制度の集中討議がなされております。労使が消費税増税一致、こういう見出しが躍っているわけでございます。
 そういうことからいたしますと、まず国会議員から身を切る、非常に大事なことでございまして、私も、昨年二月十二日の予算委員会で、議員歳費の削減と日割り計算、提案をさせていただきました。日割り計算につきましては法案が成立しました。そして、議員歳費につきましては、実は、二月十八日の朝日新聞に、民主党政治改革推進本部は十七日の役員会で、国会議員の歳費一割削減法案を近く全議員が参加する総会にかけて通常国会での提出を目指すことになった、こういう記事が出ております。
 昨年の十一月十八日、国会議員の歳費を八月の人事院勧告どおり一・五%削減する法案が衆議院議院運営委員会で諮られました。公明党は、この程度の議員歳費削減では国民の理解は得られないとの観点から、公務員給与削減幅を超える、国会議員歳費一〇%削減の修正案を提出させていただきました。ところが、民主党は修正案に反対し、原案どおり一・五%削減にとどまりました。菅総理は、昨年九月の民主党代表選挙の公約において、国家公務員人件費の二割削減に向け、人事院勧告を超えた削減を目指す、こうおっしゃっていましたが、結局できなかったわけです。
 やはり議員の歳費の一〇%削減、ここで反対されたことは、思い切った形にならなかった。なぜ昨年我が党の一割削減案に反対したのか、理由をお伺いしたい。
○菅内閣総理大臣 今、大口委員からも御紹介がありましたように、我が党としては、先週十七日の党政治改革推進本部役員会において、国会議員歳費の一割削減ということについて、党としてその法律案が了承されて、近々国会に提出をすることになっております。方針そのものは昨年の段階でも決まっておりましたが、法案としてここまで来たということでありまして、そのことは、ぜひお互いに協力をして実現していきたいと思っております。
 なお、昨年の秋の臨時国会におけることについてですが、このときは、人事院勧告に準じて国会議員の歳費を引き下げる議院運営委員長提案の法案について与野党で議論した結果として、御党の最初の案は成立をしませんでしたが、最終的には御党の賛成も得て原案が成立したものと承知をしており、その段階では確かに十分ではなかったかもしれませんが、我が党としてもこの国会には一割削減を出す、そういうことでありますので、ぜひ協力をして実現していきたいと考えております。
○大口委員 だから、なぜ昨年十一月に反対をされたのか。党内が大変混乱していたではないですか。総会で大変な反対があったじゃないですか。だから賛成できなかったんでしょう。
○菅内閣総理大臣 この国会議員の身分に関する制度改正については、各党各会派の一定の合意に基づいて実施をすることが慣例で、御党が急遽提出された修正案について各党における議論が間に合わずに、そういう意味で合意ができず、調整が調わず否決されたもの、このように私は承知しております。
○大口委員 民主党が賛成すれば、これは通ったんですよ。それを反対したということを正直に認めてくださいよ。余りにも不誠実過ぎる、私はそう思います。
 では、そこはどうですか。
○菅内閣総理大臣 大口先生も国会のいろいろなことは御承知の上でお聞きになっていると思います。ですから、確かに、私どもも法案という形では今回正式に決めまして、それは前回できなかったことは今考えてみれば残念だと思っております。
 ただ、当時も方針はある程度決めていたんですが、やはりこういう問題は、私も国対にいたわけではありませんので、どの党がどういう意見を言われたかわかりませんが、やや唐突といいましょうか、時間的なことがあってできなかったので、我が党が積極的に反対したということではないという報告を私は受けています。
○大口委員 積極的に反対をしていない。消極的に反対したということなんですか。何か言葉がよくわかりません。
 次に、鳩山前総理の問題をお伺いいたします。
 もう先ほども質問がございましたけれども、この鳩山前総理でございますけれども、これは新聞報道に基づいて書かせていただいております。
 そこで、このことにつきましては、二〇〇二年七月から二〇〇九年五月にかけて十二億四千五百万の巨額の資金提供を受けていた、そして、一昨年十二月と昨年三月に六億一千万円の贈与税の納付があった、しかし、二〇〇二年、二〇〇三年の二億七千万、この課税は時効が成立した、そして約一億三千万還付された、こういう事案でございます。
 そして、これにつきましては、贈与税が四億三千六百万、延滞税が五千六百万、そして無申告加算税が二千百八十万、こういうことになっているわけでございます。
 しかしながら、この一億三千万が還付される、こういうことは本当に理解しがたいわけでございます。しかも、金利つきということで、金利が四・三%、五百十二万円がついている。これはクリスマスプレゼントですかね、ひどい話でございます。
 これにつきまして、私は、昨年の予算委員会で言いました。七年間で十二億円超の巨額の贈与を全く知らなかったという弁明は、これは非常識だ、国民のだれもが信じない。ですから、国税庁に対しては、上申書なんかで済ませないで厳正に処理するように、こういうふうに厳しく言ったわけでございます。
 同じく鳩山総理につきましては、この書類が全部検察庁に行っているから使い道についてはわからないと。コピーはとっていますかと聞きましたら、とっていないと言っていたんですが、結局はとっていたということが明らかになったんですよ。こういううそもついている。なおかつ、今回こういう状況でございます。
 ちゃんと説明するということを国会の予算委員会で答弁もしていますから、私は、鳩山前総理にこの国会に出てきていただきたい、こういうふうに強く求めるわけでございます。参考人として呼びたいと思いますが、よろしくお願いします。
○中井委員長 既に理事会で協議が始まっておりますが、御要望を受けて、一層協議を進めます。
○大口委員 総理、この二十三年度の税制改正法案で、給与所得控除や成年扶養控除の縮小、廃止によって所得税五千八百億円規模の増税、そして基礎控除縮減、税率引き上げによる相続税の増税が盛り込まれている。個人に対する大増税が求められているんですよ。こういうときに、総理、やはりここは党の代表として、鳩山前総理にちゃんと国会で説明をすべきだと説得できないんですか。
○菅内閣総理大臣 鳩山前総理が大変巨額な贈与を母上から受け取られていたというのは、私などの感覚から見ても大変大きなお金だなというのは率直なところ感じております。
 そういう中で、私は、税務当局は、何か特に前総理だから甘くしたとかということではなくて、手続にのっとって処理をしたのであろうと。そこは、私も財務大臣をやりましたけれども、何か特に厳しくやれとか甘くやれというようなことを、もちろん私言ったことも、どの件についてもありませんが、そういうことに関係なく推し進められた結果がこういう手続になったのではないかと思っております。
 また、いろいろと、国会での説明ということも御指摘がありました。私は、鳩山総理は、この問題あるいは普天間の問題を含めて、最終的には国会でもいろいろ、特にお金の問題は何度となく答えられ、また裁判手続等もすべて、秘書の方についても終わっていて、そういった意味では、総理を辞任するという形で政治的なけじめはつけられたもの、このように理解しております。
○大口委員 国民は納得しません。しかも、鳩山前総理は今、国会議員ですよね。国会議員として、やはり、この国会は税制の、これを成立させる、こういう役割があるわけですよ。国民の皆さんに増税を求める、そういう国会議員なんです。だから、総理をやめても、それでけじめがついたわけじゃないんです、国会議員はやめないとおっしゃっているようですから。ですから、国会議員としてしっかりこれは説明責任を果たすべきだ、こう思っておりますが、いかがでございましょうか。
○菅内閣総理大臣 私は、今申し上げたように、鳩山前総理については、やはり総理を辞任するという形でこの問題も含めて責任をとられたと思っておりますので、それについて一つの政治的なけじめではあった、このように理解をいたしております。
○大口委員 納得できません。
 次に、小沢元代表のことについてお伺いしたいと思います。
 総理は、一月の四日の年頭の記者会見で、不条理を正す政治を掲げ、ことしこそ政治と金の問題にけじめをつける年にしたい、こう発言をされました。小沢元代表が強制起訴されてから、出処進退を明らかにして、裁判に専念されるようであればそうされるべきだ、こう述べて、議員辞職を含む対応の検討も促されたわけでございます。
 ところが、この小沢元代表、疑惑が浮上して、そして元代表の秘書さんも、元秘書も、これも元代表の資金管理団体陸山会をめぐる政治資金規正法で逮捕、起訴され、小沢元代表みずからも国会での説明責任を拒んだまま強制起訴され、刑事被告人になったわけでございます。
 二月の十日に総理は小沢元代表と会談をいたしました。そして小沢代表に、裁判の決着がつくまで党を離れてほしい、そういう判断をされたらどうか、こういうことまでおっしゃっていたわけです。
 しかし、今回の処分を見ますと、確定的ではないにいたしましても、党員資格停止という、民主党倫理規則上、処分が最も軽い決定になるであろう、こう思うわけでございます。
 これは、十六名の小沢系議員の会派離脱願等、いろいろな今騒動があるわけでございますけれども、この今回の軽い処分は、参議院で否決された予算関連法案などを衆議院で三分の二で再議決する際に小沢さんのグループの離反が怖くて及び腰になっているのではないか。不条理を正す政治の看板が泣いているのではないか。国民の理解を得られると考えておられるのか、答弁を願いたいと思います。
○菅内閣総理大臣 二つのことを関連づけておっしゃいましたけれども、若干二つのことは、全く関連がないとまでは申し上げませんが、ちょっと違う話だと思っています。
 まず、十日に小沢元代表にお会いをして私から申し上げたのは、おっしゃったように、裁判が終わるまで党を離れられたらいかがですかと。それは一方で、このままいけば、やはり党としては一定のけじめをつけなきゃいけない、そうすると、代表をやられ、大変功績のあった方に党としての処分ということになりますので、それはできれば御本人の出処進退という形でみずから党を離れて、そしてまた裁判が白日のもとに、無罪が決まれば戻ってこられればという気持ちも含めて申し上げたところであります。
 決して何か及び腰でやっているということではありませんで、なかなか、御承知のように、この党員資格停止というのもそう軽い処分ではないという見方が強いわけです。ですから、そういうものは今手続を進めていて、あす我が党の中の倫理委員会にかかるわけでありますけれども、私は、党としてはしっかりと一定のけじめをつける、若干時間がかかったかもしれません、しかしそれは、我が党が民主的な手続に基づいてそのことを進めている、そういうふうに本当に理解をしていただきたい、こう思っております。
○大口委員 党を離れてほしいということであったわけですが、結局、党の中にいる処分になってしまった。
 本当に私は、総理がことしの一月四日の冒頭の記者会見、まなじりを決して、政治と金の問題に決着をつけるんだ、こういう思いがあったと思うんですね。それが、いつの間にか、今御答弁のようなあいまいな形になっている。ですから、本当に国民の皆さんが失望しているのではないかな、こういうふうに思う次第でございます。
 支持率も二〇%を切る状況になってまいりました。そして、首相の指導力がない、三〇・五%、共同通信でございます。
 そういう中で、総理は、著書「大臣 増補版」百七十九ページから百八十ページで、すばらしいことを書いておられるんです。
 「たとえば、与党の代議士に金銭的な疑惑が持ち上がるとする。野党は証人喚問を要求し、国会は委員会審議がストップする。」ストップしていませんね、我々は。「そんなときにコメントを求められた総理大臣はおそらくこう言う。「国会のことは国会に聞いてくれ。私は政府の人間として、国会にあれこれと言う立場にはない」。 官僚の一員である事務の内閣官房副長官がこのように言うのであれば、それは正しい。しかし、総理大臣は国会議員でもあり、同時に与党の党首である。自分の党の議員が疑惑を持たれているのであれば、党首として何らかの措置をとるべきだろう。」「総理は国会に口を出せない、と決め込んでいる。」「総理大臣も議員の一人であるし、また与党の党首でもあるわけだから、国会に対しての発言権はあるとも言えよう。」すばらしいことを書いておるわけでございます。
 このことと今のお言葉と、どうでしょうか。証人喚問について、しっかり我々は求めているわけですから、ちゃんと答えていただきたいと思います。
○菅内閣総理大臣 私は、考え方として、そんなに考え方を変えたというつもりはありません。と同時に、現実に、国会でやはりきちっと説明をされることが小沢元代表にとっても必要だということを私は一貫して申し上げておりますし、御本人にも申し上げております。
 十日のときでしたか、そのときも、政倫審のことについていろいろ言われていたことはどうなりましたとお聞きしましたら、いやいや、自分は政倫審に出るということについて気持ちは変わっていない、そういう表現もされたわけです。
 どういう形で国会でこの説明をすべきか。やはり、ここを最終的に決めるのは、それは議会の手続の中で決めていただくということが当然のことではありますが必要であろう、こう思っております。
○大口委員 本当にこの「大臣」という本を私も読んで感動したんですよ。だから今、そういうことで、全く違う御答弁だったわけであります。
 そういう点で、政治は結果責任です。小沢元代表が国会に招致されたか招致されないか、結果が出ていないんですよ。だから、この世論調査でも、指導力がない、こういう厳しい評価があるわけです。
 総理、今からでも遅くないですから決断してください。どうですか。
○菅内閣総理大臣 先ほど申し上げたように、国会のいろいろなルールのことを総理という立場で決めるのではなくて、やはりここは各党間の協議の中で決めていただくことが必要なのではないでしょうか。
○大口委員 本当に残念な答弁でございますが、次に行きます。
 昨年末に公開された二〇〇九年の政治資金収支報告書で、小沢元代表は、二〇〇九年七月の衆議院解散から八月の総選挙公示まで、民主党の立候補予定者九十一人に総額四億四千九百万円を提供していたことが判明しました。
 問題は、この資金繰りに、九四年の新生党解党時に残った資金が活用されている。そして、四億四千九百万円のうち三億七千万円は、小沢氏関連の政治団体改革フォーラム21から寄附を充てている。この改革フォーラム21の資金は、旧新生党に国が交付した立法事務費という税金を原資とした四億七千九百七十万円を含む残金が還流しているわけでございます。
 これにつきまして、やはり、政党解散時に公金は国庫に戻すべきものである、それがこういう形で小沢派培養のために使われている、これはとんでもないことだ、こういうふうに思っておりますが、こういうことについて総理のお考えをお伺いしたいと思います。
○菅内閣総理大臣 この問題は、私も、やはり考えなければいけない問題だ。つまり、それが何派であるかということではなくて、まさにおっしゃったとおり、公費助成を受けている政党が解散のときに残金があったものを何か党ではないところの主体が自由に使えるという形は、これはやはり国民の理解は得られない、そう思いますので、ここはしっかりと我が党としても検討させたい、このように考えております。
○大口委員 とにかく、今の政党助成法は抜け穴があります。ですから、解散の日の直前に寄附をしたならば、結局返還逃れになってしまうんですよね。そこら辺を縛ることを考えなきゃいけない、こういうふうに思うわけでございます。
 さて、そういう中で、八十八人の方がこのお金をもらって、今、民主党の衆議院議員になっておられる。これは、どうなんでしょうか、お金を返すというようなことを考えられませんか。よろしくお願いします。
○菅内閣総理大臣 私は、この問題、個々の問題でもあるのでどこまで申し上げていいかわかりませんが、当時、小沢さんは党の選挙の責任者をやっておられました。その責任者が若い方にいろいろと応援をするということは、一般的にはあり得ていいことだと思っております。今御指摘のあったように、当時民主党にも資金はありましたので、民主党の本来の資金を使って特に財政的に弱い新人には少し手厚くやるとか、そういうことは私は当然あっていい判断だったと思います。
 ただ、それが、今御指摘のような資金が使われていたことが果たして適当であるかどうか、法律の違反ではないにしても、そのことは十分議論があろうと思っております。
 そういう意味で、若い皆さん、資金的に弱い皆さんが党の選挙の責任者から、形式はともかくとして、おまえ頑張れということで資金手当てをされたことについては、私は、受け取られた方は、まさにそういう党の責任者が考えてくれたんだということで、そのこと自体は全く問題がなかった、このように考えております。
○大口委員 とにかく、公金ですからね、出元が。税金ですから、出元が。ですから、やはり、個々受け取った方々がしっかり考えていただくだけじゃなく、党としても総理が指導を発揮していただきたい、こういうふうに思います。
 しかも、今回、政党支部というものを経由している。そのために、年間五千万円というこの制限を回避するための脱法行為になっているんです。政治資金規正法二十二条の一項を脱法することなんです。これもおかしいと指摘をさせていただきたいと思います。
 さて次に、今回、自由党の二〇〇三年三月二十七日提出の二〇〇二年分の収支報告書並びに二〇〇三年九月十二日付官報掲載の二〇〇二年分政党交付金に係る使途報告書によれば、二〇〇二年、小沢元代表が代表を務めていた自由党が、当時の幹事長であられました藤井裕久自由党会計責任者に対し、組織活動費として、政党交付金から、七月に九億七千九百万円、十二月に五億四千百九十万円、合わせて十五億二千九十万円もの支出があった、こういうことでございます。これは、国民の税金十五億二千九十万が渡っていたということが収支報告で出ているわけでございます。
 そこで、総務省にお伺いします。
 この政党交付金を、個人に対し、組織活動費として一千万円以上支出している政党は自由党以外にありますか。
○片山国務大臣 このたび、自由党以外の政党の平成七年分から二十一年分の政党交付金に係る報告書の要旨に係る官報告示を確認させましたところ、政党交付金による支出として、一千万円以上を個人に組織活動費として支出した旨の記載はございませんでした。
○大口委員 ですから、この自由党の代表が小沢元代表、そして幹事長が藤井裕久副長官であった、こういうことなんですね。このこと、十五億円という国民の血税、これがどこに行ったかわからないという藤井副長官のこの発言、それ自体本当に無責任だ。血税を国民の皆さんが払っておる。二〇〇二年のことだといいますけれども、この経過は関係ありません。国民の税金なんです。それに対してどう思っておられるか、藤井副長官、答弁してください。
○藤井内閣官房副長官 別の党にお話ししたんですけれども、党が違うので、改めて申し上げます。
 まず、この事実というものは、当時、私は全く知りませんでした。したがいまして、その十五億のお金が出たということ自体も知りませんし、もちろん受けておりません。
 そこで、ただ、今御指摘の点は非常に大事だと思うんですよ。私は事後から知ったんですけれども、こういうことはやめなきゃいけないということを当時からも思っておりました。
 そして、マスコミさんの報道の中には、やはり似たり寄ったりのこと、数件あるということも出ているわけですね。それで、私自身と同じような立場の方が、やはりそれは何も知らないと、みんなマスコミさんの取材に答えておられるという事実があるんです。
 こういう仕組みはやはり直していかなきゃいけないと思いまして、さっき総理も言われておりましたけれども、こういうものは直すという大前提でなければいけないというふうに申し上げたいと思います。
○大口委員 ただ、今回のお金は政党交付金なんですよ。ほかの例を挙げられましたが、それは政治資金ですよね。そうじゃなくて、今回は政党交付金なんです。だから、非常に大変な責任が藤井副長官にあるという、その責任を認めてくださいよ。法的責任じゃなくて、政治的道義的責任を認めてください。そうじゃないと国民は納得しません。
○藤井内閣官房副長官 今申し上げたように、こういう仕組みは、実は正直言って後で知りましたけれども、直さなきゃいかぬということは強く考えておりますし、最後にその責任の問題というのは所管庁が決めていただくことだと私は思っておりますので、私は申し上げません。
○大口委員 今、私は法的責任と言っていないんです。法的責任はこれからやります。その前に、政治的道義的責任を感じるかということを言っているんです。
○藤井内閣官房副長官 組織体というのが、やはり政党も組織体なもので、おのおののつかさつかさでいろいろやっているわけですね。例えばこの会計監査も、しかるべき人がやってくれているわけです。
 幹事長というのも組織の一つのポジションであることは間違いありません。間違いありませんが、そういうような仕組みの中で動いているのが組織体、政党も含んだ組織体のあり方であるのも否定できませんもので、つかさつかさがやっていることであるということも御理解をいただきたいと思います。
○大口委員 藤井副長官、経歴はもうすごい経歴ですよね。大蔵省に入られて、そして、国民の税金についての理解を求めて生涯闘ってこられたわけです。大蔵大臣もやられた、財務大臣もやられた。この思いについて、そういう経歴からいって政治的道義的責任はないんですか、道義的責任はないんですかということを私はお尋ねしているんです。
○藤井内閣官房副長官 全然認識がない中でこのように行われたことに対して、責任を感じております。
○大口委員 そうしますと、八尋護さんという方、もう亡くなられましたが、この方から、例えば領収書みたいなものに署名してくれとか、あるいは、こういう書類に署名してくれ、こういうふうに言われたことはあったんですか。
○藤井内閣官房副長官 これもさっき、別の党の話でございますけれども、あえてもう一回申し上げますが、記憶にないということと認識がないということはどう違うんだという話がありました。私は、記憶は明確に覚えています。しかし、認識はない。
○大口委員 答えていないですよ。
○中井委員長 もう一遍言って。
○大口委員 八尋護さんから……(藤井内閣官房副長官「はい、わかりました」と呼ぶ)
○藤井内閣官房副長官 八尋さんは亡くなった方ですから余り言いたくありませんが、この方からそういうことを言われたことはありません。
○大口委員 では、だれからか言われたことはありますか。
○藤井内閣官房副長官 ありません。
○大口委員 大変これで疑惑が深まったと私は思います。
 次に、実は藤井副長官の問題についてもお話をしなければなりません。
 二〇〇五年九月十一日、衆議院の総選挙が執行されました。藤井さんは落選されました。みずからの資金管理団体新生政経懇話会、これは第一議員会館にあったものですが、これが二〇〇五年十月十八日解散。そして、政党支部民主党神奈川県第十四区総支部を十一月三十日解散しておられます。
 そして、この資金管理団体と政党支部は、余剰金がありました。そして、この資金管理団体と同じ名称の新生政経懇話会、これは港区白金台のアパートが所在地になっています。ここに寄附をしています。それはちゃんと収支報告書に書かれています。解散時の収支報告書でございますから、藤井さんが代表者として提出義務があるものでございます。
 具体的に、この資金管理団体がその団体解散日の二〇〇五年の十月十八日、六百一万七千七百五十五円、そして、政党支部がその解散の日の十一月三十日、七百五十七万八千五百七十円を寄附しています。このとおりでございます。そして、藤井さん個人がこの資金管理団体に一千二百万の貸付金があった。しかし、全く処理をしないままになっている。こういうことにつきまして、事実確認をお願いしたいと思います。
○藤井内閣官房副長官 非常に正確に言ってくださったと思っております。そのとおりでございます。
○大口委員 そして、この収支報告書には、新生政経懇話会という、また別の団体風のものがあるわけです。これを調べましたら、政治団体としては届け出をしていません。これもうなずかれたとおりでございます。それで、印鑑は全く同じなんですよ。印鑑は同じなんです。本来、これについてどう処理すべきか。
 それは、これは権利能力なき社団でございますから、この資金管理団体も政党支部も、権利能力なき社団として清算しなきゃいけません。ですから、例えばこの資金管理団体に六百一万資金があるとしましたら、貸付金と相殺する、残りの負債についてこれは清算をするというふうになります。そして、政党支部の方も、これは権利能力なき社団として清算をしますが、七百五十七万残っていた、こういうことでございます。
 これにつきましては、二〇〇九年十一月十九日、参議院の財政金融委員会で我が党の荒木清寛議員があなたに質問をされて、そして、それに対してあなたは、この資金管理団体と地元の総支部、全部閉めました、閉めたことによって若干の残金が残ったんです、それを関係者と相談して、ですから故意がありますね、要するに記憶も認識もあるわけです、あって、そして二〇〇五年の個人所得として申告納税をしたということで、個人所得ということを認められているんです。
 そうしますと、この新生政経懇話会という表記は虚偽であって、本来からいえば、これは藤井裕久、こう書くべきではないでしょうか。
○藤井内閣官房副長官 これはもうおわかりのように、落選しましたでしょう、その結果、私はもう政治には関与しないという大原則で臨みました。そのために、いわゆるシンクタンクのようなものをやろう、そのシンクタンクの受け皿として今の任意団体というものを使わせていただいたわけです。その中では、シンクタンクですからいろいろな仕事をやらせていただいておりますし、納税もいたしました。
 そこで、今のもう一つの話というのが、閉めた総支部なり資金管理団体はどうするのかという話です。これについては、今おっしゃったとおりです。そのとき一つ言われたことが、貸付金と相殺しろというのは、これは私の判断で貸付金はチャラにしました。これはいろいろな方、全部、議員の方が、やめた方がそういうことをやっておられます。何らおかしいことではありません。
 次に、そのいただいたお金はどうしたかというと、これは関係者というのは、荒木さんのときに出た話ですが、税理士です。税理士に相談したところ、これはいわゆる人格なき社団になって、実態がどうもあいまいだから、この任意団体を納税するという形でやった方がいいということになりまして、今のような一つのシンクタンクの分の納税額と、加えて、今いただいたものを全部納税したわけです。千何百という数字をおっしゃいましたが、これも全部課税対象として納税をいたしました。
 その選択は、今大口さんが言われるように、相殺しろというのと、もう一つ選択は十分やっていいことだと私は考えています。
○大口委員 いずれにしましても、個人所得を認められたわけですよ。
○藤井内閣官房副長官 これは任意団体としてやるということでやったんですが、税務署というのは個人でしか受けられないという仕組みがあって、そこに今申し上げた税理士が入ってくれて、それは、だから今でもこの任意団体は続いているんですよ、だけれども、国税との関係において個人所得ということをやらざるを得ない、こういうことで処理したわけでございます。
○大口委員 本当に藤井裕久という、やはりこれは個人でやらないとどういうことが起こるかというと、政治家は資金管理団体だとかあるいは政党支部がたくさんあるわけです。そして、その残ったお金をどこに移すか。最後の有終の美を飾るわけです。そのときに、やはりこれはちゃんと藤井さんというふうにきちっと書かれないとおかしい。同じようなことをみんなまねしたら、政治家に対する不信感が出てくるんじゃないでしょうか。
○藤井内閣官房副長官 それはちょっと違う話じゃないですかね。
 まず、これは個人しか納税はできないんですよ。しかし、我々は今のシンクタンクのために自由な任意団体をつくった。そして、任意団体によって、今も続いているんですよ。そして、納税をするときには、国税当局は、そういうものはどっちかにならざるを得ないんだけれども、まず政治団体をつくるということが選択の一つにあったんですよ。しかし、私はもう政治家になるのはやめたんですよ、あのとき。やめたから、政治団体はつくらなかったんですよ。政治団体をつくらなかったら、今のような形にならざるを得ないんですよ。それは何らおかしいことではないと思っています。
○大口委員 比例名簿には登載されたままで、それで復活はされているわけでございます。
 その次に、こういう政治と金の問題につきまして、再発防止策をやはりきちっとやっていかなければならない、こう思うわけでございます。
 公明党は、二〇〇九年の十一月の十一日に、政治資金規正法及び政党助成法一部改正案を衆議院に提出させていただきました。その改正の目的は、政治資金の透明性を確保するため、政治家の監督責任の強化でございます。
 現在の政治資金規正法にも、政治団体の代表者の監督責任の規定はあるんです。大体、政治資金規正法の構造というのは、政治団体の会計責任者が収支報告書を提出する義務がある、また宣誓書を添付する義務がある、そしてまた領収書を徴収し、また会計帳簿を作成して備え置く、こういうことで会計責任者が第一義的に責任を負う、そして解散時には代表者も同じ責任を負う、こういう構造になっているわけです。ですから、代表者は会計責任者に対して選任、監督という形で収支報告書の透明性を担保する、こういう構造になっているわけです。
 ところが、この選任及び監督という規定、二十五条の二項でございますけれども、これですと、選任と監督の双方とも相当の注意を怠っていない限り責任を問うことができない。ですから、幾ら監督を怠っていても、選任まで怠っていない、あるいは立証ができない場合は、これは代表者である政治家が幾ら監督責任を怠っても、あるいは、秘書に任せた、自分は全然何も見ていない、こういうことでも責任を問うことができないわけです。
 やはり、鳩山前総理の問題、そして小沢元代表の政治資金をめぐる問題、この再発を防止しなきゃいけないですね。これはどこから出ているんですか。今、民主党から出ている話ですから。ですから、本当は民主党が真っ先にこの再発防止策を出さなきゃいけないんです。
 私ども公明党は、国民の目線に立って、この「選任及び監督」を「選任又は監督」に改める、こういうことで、選任、監督のどちらか一方でも相当の注意を怠れば代表者である政治家の責任が問える、こういう政治資金規正法改正案を出させていただきまして、そしてさらに、その結果、罰則だけではなくて公民権停止、こういうペナルティーも科す、こういうことになったわけでございます。
 これにつきましては、各検察審査会が本当に常識的な国民の目線のことをお話をされているわけです、記述されているわけです。監督責任だけで会社の上司等が責任をとらされている世間一般の常識に合致していないので、本条項は、要するに政治資金規正法二十五条二項は改正されるべきである。あるいは、第五審査会の四月二十七日は、秘書に任せていたと言えば政治家本人の責任は問われなくてよいのか、こういう形。そして、二〇一〇年の七月八日の東京第一検察審査会におきましては、政治家自身が公開された内容を知らなかったなどと言って責任を免れることを許さない制度を構築すべきだ、こういうふうに記述をされているわけでございます。
 提出してほぼ一年後、昨年の十一月二十六日に、衆議院の倫理選挙特別委員会、質疑が行われました。私、提出者として答弁に立たせていただきました。そして、御懸念の点がございましたので、例えば選任に対する相当の注意、あるいは監督に対する相当の注意、これも答弁させていただきました。そして、一番皆さん心配しておられたのは、例えば会計責任者がうっかりミスの場合どうなるんだ、そういう場合でも代表者が責任を負うのかということでございますが、これも政治資金規正法二十五条の二項で、要するに会計責任者が故意の場合しか代表者は責任を問われない。歯どめもかかっているわけでございます。構成要件は、選任も監督も相当の注意も、これは今までと変わらないわけです。そして、選任または監督という形にさせていただいて、今回、法案を提出させていただいているところでございます。
 私は総理に、本当にこれまで山口代表あるいは井上幹事長、あるいはいろいろな、我が党から質問させていただきました。今国会で案を示す、こうおっしゃっているわけでございますので、ぜひとも、いつまでたっても民主党の案が出てこない、自浄能力を発揮して、やはり民主党の案、早く出してください。この通常国会で早く出していただかないと間に合わないかもしれません、いつどうなるかわかりませんので。どうか総理、早くこの民主党の具体案を出してください。それからですよ、協議は。民主党の案をまず出していただくということを求めたいと思いますが、いかがでございましょうか。
○菅内閣総理大臣 公明党からそうした提案がかなり前から出ていることは私も何度もお話を伺っておりまして、大変前向きな提案だということも理解をいたしております。
 と同時に、これも何度か申し上げましたように、今おっしゃった選任または監督ということが実態的にどういうことになるのか。まさに今ケアレスミスと言われましたが、そういうので公民権といいましょうか国会議員の資格剥奪ということが、そういう場合にまで及ぶのかということで、これを検討した上で、今、一つのまとまった考え方を党として一応まとめております。その中では、収支報告書に対する代表の責務を、選任、監督責任とは切り離して、そうした代表の責任を何らかの形で規定するといったような考え方も含めて今検討しております。
 まだ法律という形にまでは我が党はできておりませんので、できれば、早目の議論ということであれば、我が党の考え方はほぼまとまってまいりましたので、両党間あるいは何党かの間で、選任、監督をめぐる政治資金規正法の改定について協議をさせていただきたい、このように思っております。
○大口委員 その代表者の収支報告書に対する責務というのは法的義務でしょうか。それから、ペナルティーはあるんでしょうか。
○菅内閣総理大臣 そういうことを含めた考え方になっております。
 ただ、法律案までいっておりませんので、それも含めて御議論させていただきたいと思っています。
○大口委員 とにかく、法律案の骨子を出してください。それでないと話が前に進みません。よろしくお願いいたします。
 では、以上で終わります。ありがとうございました。
○中井委員長 これにて大口君の質疑は終了をいたしました。
 次に、笠井亮君。
○笠井委員 日本共産党の笠井亮です。
 今、国民の暮らしは本当に大変です。そして、暮らしの問題、外交も含めて、あらゆる問題で、国民は菅政権に対して怒りを通り越しているという状況だと思います。そして、きょうのテーマの政治と金をめぐる問題もしかりであります。
 総理は、小沢氏が疑惑を持たれた以上、国会へのきちんとした説明は必要だと繰り返し言ってこられた。しかし、それはまだ、いまだに実現していない。その問題ですが、しかも、何を説明するかが問題だと思うんですね。
 そこで、まず総理に伺いたいと思います。
 私は、ちょうど一年前の二月十七日と三月二日の日に、この予算委員会で二度にわたって国土交通省直轄の胆沢ダムをめぐる談合疑惑について質問をし、政府に対して徹底調査を強く求めました。この事業は、総事業費二千四百四十億円と、大型な公共事業であります。総理は当時、ちょうどその隣の野田大臣がいらっしゃる席に副総理・財務大臣として座っておられて、私の質問に答弁もされました。覚えていらっしゃいますね。
○菅内閣総理大臣 多分、副総理として、財務大臣として座っていたと思いますが、内容までは、率直なところ、すぐには思い出せません。
○笠井委員 小沢氏自身をめぐっては、小沢氏事務所がいわゆる天の声として胆沢ダムを初めとして東北地方の公共事業の受注に決定的な力を持っていたのではないか。昨年の私の質問でも、工事を受注したゼネコンから莫大な献金を受けていたことを指摘したわけでありますが、そういう中で、水谷建設からの一億円の献金についても、そういう公共事業の受注絡みではないかという、国民の税金を食い物にした疑惑が提起をされてきたわけであります。
 総理は、国会へのきちんとした説明が必要だと言われてきたということでありますが、小沢氏に対して、こうした疑惑についても国会で、質疑もあったんだから、それを踏まえて説明する必要があるということを求められたんでしょうね。
○菅内閣総理大臣 昨年三月二日は、鳩山総理はお答えになっているようですが……(笠井委員「二月十七日は」と呼ぶ)ああ、そうですか。では、ちょっと違いますね。
 今ちょっとおっしゃったところ、場合によったらもう一度御質問いただきたいんですが、私が何かを具体的に指示したはずだということを言われている……
○中井委員長 小沢さんとの会談で、水谷建設のことまで国会でしゃべるべきかどうかということを言ったかということです。
○菅内閣総理大臣 個別のそういう案件については触れておりません。いわゆる、国会で一般的に説明することが必要だという趣旨のことを申し上げました。
○笠井委員 疑惑が持たれた何を説明しなきゃいけないかということについて言っていないというのは、これ自体、私は疑惑の核心部分の一つだと思うんですが、それも聞いていない、求めていないというのは、本気度が問われると思います。
 胆沢ダムをめぐる談合疑惑については、私の質問に対して、当時の前原国土交通大臣が調査を約束しました。そして、国土交通省は、それを受けて、検証結果についての報告書を八月に公表しているわけであります。これでありますけれども、「胆沢ダム及び八ッ場ダム発注事案に係る検証について 国土交通省 平成二十二年八月十一日」。検証したということは私は大事なことだと思うんですが、しかし、中身がどうかということが問われてくると思うんです。
 そこで、大畠大臣に幾つか伺っていきたいと思うんですが、この胆沢ダム談合疑惑をめぐる事実関係について改めて確認したいんです。
 胆沢ダムでは、二〇〇四年、平成十六年と、二〇〇五年、平成十七年に発注された二つの本体工事で国交省側に談合情報が寄せられたと思うんですけれども、それが事実かどうか。その情報というのは具体的にどんな内容だったのか、お答えください。
○大畠国務大臣 笠井議員の御質問にお答えを申し上げたいと思います。
 ただいま、胆沢ダム、そして原石山採取工事についての談合情報が寄せられたのではないか、この件についての事実確認がございました。これについては、先ほどお話がありましたように、さきの国会でも、笠井議員から御質問があり、前原大臣からも答弁があったと私も聞いております。
 内容につきましては、胆沢ダムに関する工事については、平成十六年、十七年に二件の談合情報が寄せられた。その情報の内容は、第一期の堤体盛り立て工事に関し、落札者が鹿島建設に決定しているということ。それから、第一期の原石山材料採取工事に関し、落札者が大成建設ジョイントベンチャーに、下請が水谷建設に決定しているという内容でございました。
 国土交通省では、当該の談合情報を受け、公正取引委員会へ通報するとともに、工事費内訳書のチェック等を行いました。その結果、これは、公正入札調査委員会というものを立ち上げてその中でチェックをしたところでありますが、不審な点が見受けられなかった。そういうことから、その当事者を呼んで、談合を行っていない旨の誓約書を入札参加者から徴取するということ。そして、対応状況を、公正取引委員会に対して結果を報告し、入札手続を続行した。
 その結果として、入札を行った結果、堤体盛り立て工事は鹿島建設の参加するジョイントベンチャーが、原石山採取工事は大成建設の参加するジョイントベンチャーが、それぞれ落札する結果となったという報告を受けております。
○笠井委員 要するに、二つの事業について談合情報どおりに落札をした、そしてその中に下請として水谷建設も入っていた、これは間違いないですか。
○大畠国務大臣 御指摘のとおりであります。
○笠井委員 そこで、パネルをごらんいただきたいと思うんです。
 これが胆沢ダム本体にかかわる二つの大型発注工事であります。一つが堤体盛り立て工事ということで、契約金額が百九十三億八千万円、予定価格が二百六億二千万円、入札日が平成十六年十月七日。落札者は、鹿島、清水、大本特定ジョイントベンチャー。もう一つが、原石山材料採取工事、契約金額百五十一億五千万円、そして予定価格が百六十億四千万円、入札日が平成十七年三月十日。落札者が、大成、熊谷、間の特定ジョイントベンチャー。堤体の方は落札率は九三・九七%。そして、原石山の方は九四・四二%ということであります。
 これらについて、二〇〇四年、二〇〇五年と立て続けに、今大臣からありましたが、談合情報が寄せられて、下請業者も含めて談合情報どおりの企業が落札したわけであります。それぞれの下請に水谷建設が入っている。
 しかし、国交省の検証結果を見ますと、こうあります。「胆沢ダム談合情報事案では談合の事実は確認されておらず、ましてや職員の談合行為への関与が認められたわけでもない。」問題がなかったかのように最終的に結論づけている。国交省では一体何を検証したかが問題であります。
 そこで、伺いたいんですが、国交省には、当時、特定の団体及び個人からいずれも実名で、複数回にわたり、談合情報が寄せられたということでありますけれども、国交省側から情報提供者に直接接触をして、さらに詳細な情報を入手しようとはしなかったんでしょうか。
○大畠国務大臣 事実関係だけ申し上げますが、昨年の国会でも委員からの御指摘等をいただき、入札にかかわった職員から聞き取りを行うなど、当時の調査内容や国土交通省の対応についてできる限りの検証を行った、その結果、談合をうかがわせるような事実は確認できませんでした。
 そして、笠井議員からお話しのように、昨年の八月十一日にその結果を公表しておりますが、その談合を指摘した方から聞き取りをやったかどうかについては、きょうの今の段階では、私、まだ確認しておりません。
○笠井委員 私、この報告書を読みましたら、職員からやったということでありますけれども、情報提供者からやっていないんじゃないですか。
○大畠国務大臣 今、担当の方から聞きましたが、御指摘のように、その通報をした方からの聴取はしていないということであります。
○笠井委員 それじゃ解明できないと思うんですよ。寄せられた談合情報の信憑性を判断するのは、極めて重要なことではないかと思います。相手側が実名で複数回も告発している以上、反社会的勢力の関係者ではない限り、可能な範囲で情報提供者との接触に努めるのが当然だと思うんですよ。そう思いませんか。
○大畠国務大臣 私も、笠井議員からの御指摘を伺っておりまして、そのとおりだなと思います。
○笠井委員 やっていないで、本当に解明できないということだと思うんですよ、これは。
 では、聞きますけれども、二つの工事のうち、原石山の材料採取工事の方ですけれども、こちらの方では談合情報どおりに水谷建設が下請に入ったということでありますけれども、契約締結後、そのことは確認していたんでしょうか。
○大畠国務大臣 もう一度、大変恐縮でありますが、御質問の内容についてお伺いしたいと思います。
○笠井委員 この原石山の方の材料採取工事ですけれども、談合情報どおりに水谷建設が下請に入っていたということなんですけれども、契約が締結された後に、そのことは、下請に入ったということを確認したんでしょうか。
○大畠国務大臣 私自身、この件についていろいろと内容を聞きましたが、確認したかどうかについては私自身は確認しておりません。
○笠井委員 私、これを読む限り、調べたけれども、結局、確認したかどうかを記憶した者がいないというわけなんですよ。つまり、ちゃんと確認したかどうかわからないということなんですね。談合情報の信憑性を確認する努力がまじめに行われていたとは到底言えない、ずさんな対応だと思います。
 国交省では、当時その程度の対応しか講じなかったのか。にもかかわらず、今回、民主党政権のもとで改めて行われた検証結果ですけれども、これも結論は変わらずに、談合の疑いを確認することができなかった、こう言えるのかという問題が出てくると思うんですね。
 大畠大臣、検証結果ではこう明記しております。大臣は恐らくこの資料を持っていらっしゃるんだと思うんですけれども、十八ページのところにこうあります。
 堤体盛立工事では複数の実名を名乗る情報提供者から数次にわたり落札者名に係る談合情報が提供されていたことから、例えば情報提供者からより詳細な情報を入手した上で、落札者名に関する情報について事情聴取で確認することにより情報の信憑性を判断する材料とすることもあり得たのではないかと思われる。実際、原石山材料採取工事では談合情報に含まれる下請企業に関する情報について事情聴取で確認している一方で、堤体盛立工事に係る事情聴取では、例えば寄せられた談合情報の内容に即してその真偽を確かめるなどの対応もなされていなかったことについては、不十分であったと評価せざるを得ない。
検証結果の報告で言っているんですね。そういうことじゃないんですか。
○大畠国務大臣 私も、この件についていろいろ報告を受けましたが、御指摘のように、この内容については不十分だったと評価せざるを得ないということが、私もそのように思います。
○笠井委員 その事情聴取のあり方なんですけれども、国土交通省の談合情報対応マニュアルでは、談合情報があった場合に、各地方整備局に設置された公正入札調査委員会の判断で、入札参加者全員に対して事情聴取を行うことになっています。
 胆沢ダムの工事をめぐっては、当時、具体的に入札参加者に対してどんな項目で事情聴取をしたんでしょうか、どんな項目で。
○大畠国務大臣 大変恐縮でありますが、私、そこまで現在の段階では確認しておりません。
○笠井委員 報告書にありますので、ちょっと確認していただけますか。項目です。
○中井委員長 笠井さん、時間がありませんから、もし御存じだったら読み上げてください。(笠井委員「いや、大丈夫です」と呼ぶ)
○大畠国務大臣 これは、工事契約実務要覧、国土交通編というところでありますが、その中に、「工事の入札に先立ち、すでに落札決定者が決定しているとの情報等がありますが、そのような事実がありますか。」という問い合わせ、それから二番目には「本件工事について、他社の人と何らかの打ち合わせ、または話し合いをしたことがありますか。」、三番目には「あったとすれば、どのような内容の打ち合わせ、または話し合いでしたか。」以上の三点を確認するということであります。
○笠井委員 その三点ということでありますが、談合の疑いがある業者に対してそんな項目だけで事情聴取すれば、相手側に否定される結果になることは容易に予測できるんじゃないでしょうか。いかがですか。
○大畠国務大臣 私もこの件についていろいろと事務当局からお話を伺いましたが、そのやりとりについては、御指摘のように、不十分であろう、私もそう感じております。
○笠井委員 報告書にも「容易に予測できる」と書いてあるんですね。
 さらに、この国交省の検証結果によれば、当時の事情聴取は、「入札参加企業の責任のある者から「談合をしていない」という発言を引き出すことにむしろ意味がある」「個々の案件に応じて不断に聴取内容を工夫していくという意識よりも、誓約書を取るための手段として実施していたと批判されてもやむを得ない側面がある。」と認めております。これについては、昨年、当委員会での私の質問に対して当時の前原国交大臣が「明らかにセレモニーでしかない、」というふうに答弁されたわけですが、まさにそのとおりだった、民主党政権のもとで検証してもそうだったと。
 総理、今質問を幾つかやってきたんですが、国交省の検証結果ではさらにこう言っているんです。
 「調査の結果、仮に談合を疑わせる事実が確認できない場合であっても、談合はないと確信できなければ、円滑な事業執行に努める発注者の責務として事業スケジュールへの影響や入札参加者に対する説明責任等について考慮しつつ、慎重を期して入札を取り止めることも選択肢として検討する必要がある。」「胆沢ダム談合情報事案については、このような検討がなされていたことは確認できず、」当時、「調査の結果知り得た事実をもって「談合の事実があったとは認められない」と判断しており、現在との比較でいえばなお慎重に検討する余地があったと評価せざるを得ない。」と。
 民主党政権のもとで調査したら、そういうふうに評価せざるを得ないと言っているんですけれども、こういうことからも、胆沢ダムの本体工事では談合はなかったと判断することは到底できない。
 これは行政の問題ですから、政府として再調査は当然だし、国土交通大臣に総理も指示すべきじゃありませんか。
○菅内閣総理大臣 私も詳細は存じ上げませんが、今の笠井委員と大畠大臣とのやりとりを含めてお聞きをいたしておりまして、やはり国交省において不十分な点があるならば、適切にさらなる調査を行っていくよう指導していきたいと思います。
○笠井委員 事は小沢氏の疑惑にかかわる、しかも行政の問題としてあるわけですから、これ以上わからないということがあるとすれば、あとは御本人に聞くしかないんです。そして、行政が直接小沢氏になかなか聞けない。やはり国会の仕事は、国会としてちゃんと本人から説明責任を求めるというのは当然であります。
 問題の胆沢ダムの二つの本体工事だけでも、契約金額は合わせて三百六十三億円にも上ります。国民の暮らしが大変なときに、この大型工事で談合などの不正行為が行われて、国民の税金がやみ献金として還流していたとすれば、重大な問題であります。行政をゆがめて国民の税金が食い物にされた疑惑がある以上、小沢氏には国会の場で国民に説明する責任がある。司法は司法ですし、国会は国会として、疑惑がある以上、真相究明と政治的道義的責任、これを明らかにする責務があります。その必要性は一層増してきている。釈明の場である政倫審じゃなくて、野党六党が要求しています小沢氏の当委員会への証人喚問の実現は不可欠であります。
 委員長、衆議院予算委員会の審議中に実現すべく、さらに理事会で協議を進めて、詰めていただきたいと思います。よろしくお願いします。
○中井委員長 今までも理事会でたびたびと議論をいただいておりますが、今後も一層、事の重要性にかんがみて、議論を続けてまいります。
○笠井委員 最後に、総理に伺っておきたいと思うんですが、企業・団体献金禁止の問題であります。
 このように、政治と金をめぐる問題が次々に起こって、公共工事をめぐっても癒着、談合などの問題が後を絶たない大もとには、企業・団体献金がある。きっぱり禁止することなしに、問題は解決しない。
 民主党もマニフェストで企業・団体献金の禁止を掲げて、総理自身が、昨年九月の民主党代表選挙でも、クリーンでオープンな政治の実現を掲げて、国会でも繰り返しその立場を答弁されてきました。ところが、ずるずる先延ばしにして、企業・団体献金禁止が実現していないどころか、法案すらまだ国会に出されておりません。総理の本気度がやはり問われると思うんですが、本当にやる気はあるんですか。
○菅内閣総理大臣 先週十七日に、党の政治改革推進本部役員会において、政治資金規正法の改正案の骨子が了承されました。法制化作業に入っておりまして、提出の準備が整えば、この国会にも提出をしていきたい。本気でやってまいります。
○笠井委員 まだ法律がないとか、総理が、この間の答弁でいいますと、政党間協議ができていないからということでその問題がまだなかなか進まないという理由になっているということも言われたんですが、私は、それは理由にならないと思うんですね。
 今、小沢氏の政治と金問題を抱える民主党自身が、まず、きっぱりと受け取らないという立場に立つかどうか。法律がなくたって、我が党はずっと実行して、企業・団体献金も政党助成金も受け取らずに、個人献金でやっています。しかも、民主党案というのは、法律ができてから三年後という抜け穴まであるわけですね。企業・団体献金を禁止して、きっぱりと受け取らない立場に立ってこそ、個人献金だって集まるんですよ。個人献金が集まるには時間がかかるから、三年後と言われるけれども。
 大体、企業・団体献金もらうわ、政党助成金もらうというような政党に、国民が献金を本当に個人献金で一生懸命やろうかというと、そういう気にならない。そこが問題なわけですから、直ちに禁止に踏み切るということだと思うんです。
 総理は、年頭の会見の中で、ことしを政治と金の問題にけじめをしっかりつける年にしたいと言われました。法案の成立、三年間の経過措置などと言っていたら、ことしじゅうにけじめはつかないと思うんです。古い政治から一向に抜け出せない、決別できない、そういう態度が今、国民の怒りと不信を呼んでいるのだと思うんですけれども、いつまで先送りするんですか、やりますと言われますけれども。
○菅内閣総理大臣 今申し上げましたように、この法案の骨子が十七日、先週了承されましたので、この国会中に法案を出す、それに向けて、私もきっちりやらせるための指導性を発揮していきたい。
 今おっしゃった内容については、それを出した中で、もっと政党間協議で強力なものにする、あるいは三年という猶予期間をもっと短くする、そういう議論は議論としてさらに進めていきたい、こう考えております。
○笠井委員 政党間協議というものを言われましたけれども、では、ほかの党はどうあれ、まず民主党は率先して企業・団体献金禁止に踏み切る、そういう立場で臨まれるんでしょうか。
○菅内閣総理大臣 そういう立場でやります。
○笠井委員 野党六党の証人喚問要求に対しても、民主党はよく言われるんです。国民新党が反対しているとか、社民党が政倫審というふうに言っているからということで、なかなかこれは全会一致にならないからやらないというふうに言うんですね。ほかの党のせいにされるわけですけれども、やはり、当事者である民主党自身が証人喚問に踏み切れば、どの党だってこれは反対できないはずなんですよ。企業・団体献金もそうだと思うんです。
 今、総理はやりますと言われたんですけれども、ほかの政党はいろいろあります、まだもらっていらっしゃるところ、そして引き続きもらおうと思っているところもあるかもしれないけれども。これだけ大きな政治と金問題を抱えている、小沢さんの問題を抱えている、この民主党がどういう立場に立つか、ここが問われているんじゃないでしょうか。その辺の決意がもうちょっとはっきりしていないと、これはまだ政党間協議もあります、さらに三年間も短縮と言いますけれども、その辺のところが見えてこないんですよ、本当に。
 ずっと民主党がこの問題を言われてから久しいんです。だけれども、結局、やるやると言われながら、まだ企業・団体献金禁止は実現していないんですから。ただやるやると言うんじゃなくて、本当にやるためにどうするんだというところをしっかり言ってもらいたいと思うんですけれども、どうでしょうか。
○菅内閣総理大臣 私にとっては、実はこれは三十年以上にわたる課題でありまして、そういう意味では、何としてもやらなければいけない。
 今のところ、まだ自由民主党の方でもなかなか企業献金禁止ということに踏み切っていただけていないようですけれども、たとえそうであっても、我が党としては、企業献金禁止の法案をこの国会に出す、そこで実現に向かって協力できる政党と進めてまいりたい、こう考えております。
○笠井委員 一年前に質問したときに、私も総理とこの問題はやりとりしたと思うんですけれども、そういう中で、公共事業の受注企業からの献金の禁止、これもずっと言われてきて、共同で法案を出したりということもありました。これさえまだ実現していないんですね。
 この問題については、総理、どういうふうに考えていきますか。これだけたくさん、公共事業をめぐっていろいろな疑惑がある、小沢さんの問題もある。そういう中で、こういう問題についても一体どういう態度をとるのか、明確に見えてこないし、これはまだ実現していないんですよ。これはどうしますか。
○菅内閣総理大臣 それを含めて、ぜひ進めたいと思います。
 決して言いわけで言うんではなくて、例えば鉛筆一本を買うところもありますし、いろいろな事例がありますので、なかなかこれは、議論をしていくとそういった問題があることも御承知だと思います。
 しかし、基本的に、国民の皆さんの税金が、そうした談合とかあるいはいろいろなことの中で政治家に還流される、そういうことはこれはあってはならないことですから、そういう原則に立って全力を挙げてまいります。
○笠井委員 税金の還流ということを総理は言われましたが、本当に国民は怒り心頭ですよね。だって、福祉の問題だって、それから保育園が足りない問題だって、本当に今、もう国民の皆さんは税金の使い道に厳しいわけですよ。その一方で、こんな還流をされているという問題は放置されている。これは一刻も放置してはいけない問題だと思います。
 企業・団体献金についても、あれこれ理由をつける。それから、いろいろな問題、鉛筆一本と言われますけれども、そういうことを言われながら、なかなか踏み切ってこなかったという問題があるわけで、そんなことだから内閣支持率も最低になっちゃうんですよ。
 まさに、そういう点では、政治と金問題を根本的に解決するためにも、企業・団体献金の禁止、そして公共事業受注企業からの献金も直ちに禁止すべきだ、このことを強く求めて、質問を終わります。
○中井委員長 これにて笠井君の質疑は終了いたしました。
 次に、服部良一君。
○服部委員 社民党の服部良一です。
 我々社民党は、企業・団体献金の全面禁止、クリーンな政治を長年訴えてきました。きょうは、まず、その実現に向けて国会としてどうするのか、そして二点目には、政治倫理審査会の制度としてのあり方、三点目に、検察審査会の強制起訴の問題について議論をしたいと思います。
 小沢一郎議員の問題で、政治と金が長期にわたって問題になっています。そもそもの出発点であった西松建設による献金の問題は、小沢さんだけでなく、自民党の皆さんも含め、二十人近い議員の名前が挙がりました。
 本来、政治と金の問題は、政争の具にするのではなく、政治家として身を律し、国民の信頼を取り戻すために、政治資金のあり方をどうしていくのか、国会として制度改革に向けて超党派で真摯な議論をしていくべき問題ではないかと思います。今総理、本気でやるとおっしゃったわけですけれども、私の方からも改めて質問をさせていただきます。
 総理、今こそ与野党が一致して今国会で企業・団体献金の全面禁止、これを立法化する絶好のチャンスだというふうに考えますけれども、総理の決意をお聞きいたします。
○菅内閣総理大臣 おっしゃるように、今国民の皆さんにも大変厳しい財政状況の中でいろいろと厳しいこともお願いを申し上げなければならない、そういう時期に来ております。そういう中にあって、公務員の皆さんにも場合によったらかなり厳しいことをお願いしなければならない。その中で、私たち国会議員自身の問題も定数問題を含めていろいろあります。
 それに加えて、今御指摘のように、政治資金、あるいは、さらに言えば、汚職とも受け取られるような、公的なお金を私するようなやり方、このことを許すあるいは甘くするという、そのことは、国民から見れば、何だ、自分たちにだけ厳しいことを言って政治家は全くみずからのことはやらないのではないか、そうなれば何も物事を進めることはできない、こういうことになることは間違いありません。
 そういった意味で、今、この国会こそとか今こそということをおっしゃっていただきましたけれども、まさにこの国会こそ、あるいはこの一年というぐらいの間こそ、この問題を徹底的にやって、私がこの正月に申し上げたように、もう政治と金の問題についてはこの二〇一一年をもってほぼやることはやったと言えるように全力を挙げていきたい、こう考えております。
○服部委員 民主党は、二〇〇九年の衆議院のマニフェストで、企業・団体献金を禁止するということで、政治資金規正法を改正して、三年後から企業・団体の献金及びパーティー券の購入を禁止だ、それから、当面の措置として、国や自治体と一件一億円以上の契約関係にある企業等の政治献金、パーティー券購入を禁止する、それから、個人献金を普及促進するための税制改革を実施するというふうにうたっておられるわけですけれども、総理、それぞれ実現のための作業というのはどの程度進捗しているんでしょうか。
○菅内閣総理大臣 まず、政治献金については、先ほども申し上げましたが、基本的に企業・団体献金を禁止するという方針は以前から変わっておりません。それに加えて、先週十七日の我が党の政治改革本部において、役員会において法案の骨子を決めました。それに沿って、先ほども共産党の議員の方に答弁いたしましたが、この国会中に我が党として少なくとも案を国会に出していく、そういうスケジュールにいたしております。
 加えて、他の問題についても、今、政治改革本部を中心に、鋭意、急ぎ検討の詰めを行っているところであります。
○服部委員 菅総理はクリーンな政治を訴えてこられた市川房枝さんが自分の原点だということを午前中もおっしゃっていたと思うんですけれども、菅さんに期待していた国民は、今、菅さん、一体何をやっとんねんというふうに思っている人が多いんですよ。だから、菅さんこそ、菅さんらしいことをぜひやるべきではないかというふうに思うんですね。
 きょうは、ここにパネルも準備しておるわけですが、一九八九年には、当時社会党、民社党、菅総理もおられた社民連が一緒になって、企業献金の三年後禁止ということを提案しています。もう二十二年も前のことなんですね。
 総理、先ほど、この一年でみたいなことをちらっとおっしゃいましたけれども、総理もいつまで総理をやっておられるかわからないじゃないですか。何年もかけるような話じゃないと思うんですね。総理、今ですよ。もうこの国会で、今やらないでどうするんですか。もう一度お聞きします。この国会で企業・団体献金全面禁止、これをやりましょうよ。
○菅内閣総理大臣 大変積極的なといいましょうか、私に対してある意味で激励の気持ちを込めての発言をいただいて、ありがとうございます。
 私も、先ほど三十年、四十年と申し上げたのは、今御指摘にあった、市川房枝先生の選挙の直後に、市川さんが最初に経団連に乗り込んだテーマが企業献金の禁止でありまして、一たんは、当時の土光会長が経団連が扱う企業献金、自民党への献金はやめるということを約束し、そこからまたいろいろな展開が始まったことを私もよく覚えております。
 そういった意味で、先ほど一年ということを申し上げましたが、やはりこの国会で、今御指摘もあったように、機運が高まっている、あるいはそれをやらない限りは何事も前に進まないというその覚悟で、この国会での実現を目指して、私もこの問題、実はかなり古くからいろいろやってきた経験がありますので、もう一度その経験を、必要なところは思い出しながら、徹底的に踏み込んでやってまいりたい、こう考えております。
○服部委員 総理、消費税を上げるよりこれをやった方が、絶対に菅さんの値打ちが上がりますわ。ぜひ決断をよろしくお願いしたいと思います。
 社民党は、小沢一郎議員に対して、疑いを持たれた時点で、もっと早い時期に国会での説明責任を果たすよう再三求めてまいりました。国会にはそのための場として政治倫理審査会があります。いまだ政治倫理審査会で説明をしておられないというのは極めて残念であると同時に、政治倫理審査会の機能が不十分なことも問題です。
 我が党は、かねてより、政治倫理審査会を常任委員会として原則公開とするなど、国民への説明責任を果たす観点で機能を強化すべきというふうに提案をしてまいりました。せっかく政治倫理審査会があるわけですから、このあり方や改革に対する所見を総理にぜひお聞きしたいと思います。
○菅内閣総理大臣 私も、いわゆる証人喚問という制度が従来から議院証言法という形であった上でこの政治倫理審査会をつくったということは、やはり政治家が国民から疑惑を持たれた場合にはみずからその場で国民の皆さんに説明する、そういうために生まれた制度だと思っております。
 それだけに、今も小沢さんのことが出ましたけれども、私も、まずはこの制度の生みの親でもある小沢さんには、ぜひそうした場をしっかりと生かして国民の皆さんに説明をされるのが御本人にとっても望ましい、このことを何度も申し上げてまいりました。その都度、やるとは言われながら現実には実現に至っていないことは大変残念というか、決してそれはそのまま放置できない問題だと思っております。
 制度のあり方について、いわゆる証人喚問との関係で、同じようにしたのでは、二つ制度があったという意味では余り意味がないのかもしれませんが、やはり政治倫理審査会が有効に機能するようにここの問題も議論をしていきたい、決して後ろ向きという意味ではなくて、どうすれば機能するかという立場で議論をしてまいりたい、こう考えております。
○服部委員 予算委員会でも、多くの国民から、金の問題ばかりで本来の政策論議が全然進んでいないじゃないかという批判があるわけです。そういう意味で、国会でしっかり政治と金を議論する委員会として機能するように、今後とも議論を深めていきたいというふうに思います。
 さて、今回、小沢さんに対して検察審査会が強制起訴の議決をし、これが市民の声であるとか、あるいは議員辞職しろというようなさまざまな意見が出ております。しかし、私は、そもそもこの検察審査会の強制起訴について、一度冷静に、厳格に議論をしておく必要があるというふうに考えているわけです。
 と申しますのは、検察審査会による強制起訴は、疑わしきは罰せず、推定無罪という刑事手続の大原則、司法制度の根幹をひっくり返すようなことだというふうに考えるからです。村木さんの冤罪事件、大阪地検特捜部の証拠改ざん事件を見ても推定無罪の重要性は明らかです。
 そこで、法務大臣に質問いたしますけれども、法改正前の検察審査会による議決は参考意見にすぎませんでした。今は強制的に起訴に持ち込む権限を持っております。しかし、審査員の選任手続、会議の開催方法、それから情報開示のあり方等は法改正前と同じままです。強制力を伴うようになったにもかかわらず運用が改正前と同じであるというのは問題ではないのか、密室審査ではないかという意見が出ております。
 議事録を詳細につくる、開示すべき情報はどこまでなのか明確にする、審査補助員は複数にするなどについて法律に明示すべきではありませんか。
○江田国務大臣 お答えいたします。
 検察審査会の制度というのは、かなり古い、古いといいますか、戦後、新憲法で新しい制度がスタートしてその直後にできたものでして、御承知のとおり、検察というのは、ほぼ独立して権限を行使する、法務大臣は個別の事件については検事総長のみを指揮できる、そういう独立性がある制度です。この検察に対して、やはりそうはいっても、国民主権だから、国民の代表がちゃんとチェックをしていこう、あるいは国民の代表の意見を入れていこうということで検察審査会制度がスタートをして、ところが、今おっしゃるとおり、これが参考意見にすぎないということで、検察審査会がこれは起訴相当だといろいろ言っても、実際には検察官が起訴しなかったのがずっと続いたんですね。
 そこで、司法制度改革の議論の中で、国民がそう言うんだからこれはやはり起訴してもらわなきゃいけないというので、慎重な手続のもとで、一度検察官が不起訴にする、さらに、検審が答えを出して、それに対してもう一度不起訴にするというときに、検審がしっかり議論をして、十一人の審査員のうち八人までがオーケー、これは起訴すべきだということになって初めてということにしているわけで、しかも、これは制度が始まってまだ期間が短いですから、今四件しか実際にこの起訴強制というものになっていないわけですから、ここは、しばらくこの検審の起訴強制制度の運用というのをぜひ見させていただきたいと思っております。
 それと、検審というのは、ある意味で捜査の延長という面があるんですね。実際に捜査記録は全部検審に行く、その中では、もう当事者の名誉やプライバシーも全部明らかになっている、しかも全くの素人の皆さんに議論していただくので、そこで、公開をしないという検察審査会法の建前になって、もし秘密をばらしたらこれは罰則まであるということになっているわけで、そういう意味で、非公開の中で議論が行われているということにはぜひ御理解をいただきたいと思っております。
○服部委員 十分な証拠があるのに政治的に圧力がかかって意図的に起訴されない、そういう起訴猶予となった場合に、市民が権力をチェックするという意味での検察審査会の役割というのは非常に重要だと思うんですね。
 パネルを見ていただきたいんですが、検察審査会法改正にかかわった高井康行元検事、現弁護士によれば、証拠が十分でなく不起訴にした嫌疑不十分のケースは強制起訴の対象にすべきではないというふうに反対をしたとおっしゃっておるわけです。嫌疑不十分な場合は、十分でない膨大な証拠の一部を見て審査員が判断し刑事被告人をつくる。刑事被告人になればそれだけで大きなダメージをこうむるわけですし、冤罪を生むことにもなるわけですね。これはまさに人権の問題だというふうに思っております。問題があるというふうにはお考えになりませんか。
○江田国務大臣 これも、司法制度改革の過程の中で、今御紹介の、起訴猶予の場合だけに限定した方がいいんではないかという御主張の議論があったことは知っております。
 ただ、しかし、ここは難しいのが、証拠の評価ということにも、やはり国民の目にさらされるという必要があるわけでして、検察官が証拠は十分あるが起訴猶予にするという場合だけでなくて、実際には、国民の目から見ると証拠は十分あるけれども、しかし、検察官が意図的に証拠が十分ないから嫌疑不十分で不起訴にするというような場合だって、それは出てくるわけですよ。
 だから、例えば、今までの検審の中でも、明石の歩道橋のことでも、あるいは福知山線のことでも、あれは嫌疑不十分になっていた、それを検審が見て、これはやはり十分嫌疑があるじゃないかといって起訴という議決をしているわけでして、やはり私は、起訴猶予だけでなくて、嫌疑不十分の場合にも検察審査会の審査が及ぶようにするということには意味があると思うんですね。
○服部委員 よくわからないけれども怪しいから法廷で白黒をつけろ、疑わしいから裁判にかけろという論理は、極めて乱暴な議論であるというふうに思うわけです。これは別に、私は小沢さんの弁護をするためにこういうふうに言っているわけじゃなくて、これは制度上の問題であり、国民全体でやはり考える問題だと。冤罪を生む構造になってはいないかということを多くの法律家も今心配して非常に指摘をされておるわけですね。その点を強く申し上げておきたいと思うんです。
 強制起訴が可能ということは、これは強力な国家権力の行使であるわけですが、そのような強制力を持つのに十分責任がある制度になっていない。憲法に規定された独立機関でもないし、かといって、法務省、内閣、裁判所もだれも責任をとれない。検察審査会による強制起訴について一体だれが責任を負うんですか。
○江田国務大臣 この点も、もちろん議論があることはよく承知をしております。
 ただ、しかし、検察審査会が独立して権限を行使するという、そこは極めて重要なところで、検察審査会の権限行使にはいろいろな形の慎重な手続が規定されていますので、したがって、どこかの監督に属してしまうということにしない方がむしろ国民主権のもとで検察権の行使を国民の目にさらすという制度の趣旨を達成できるだろうというのが今の考え方でございまして、ぜひそこは御理解をいただきたいと思います。
○服部委員 立法、行政、司法の三権のどの機関にも属していないという理解でいいんですね。
○江田国務大臣 立法、司法、行政の三権、これが国家の権力だ、どこに入りますかというと、それはどこかに入らなきゃいけないので、そういう意味では、実は控除説という説が、行政というものは何ですかというときの伝統的な説なんですね。立法に属するものあるいは司法に属するもの、それを除いた国家権力の行使というものは、これはすべて行政行為であると。
 そういう意味で、広い意味では検察審査会の権限というものは行政行為に、行政権限に入ってくるという意味で、行政権というくくりにしか入れようがないんです。同じことは会計検査院についても言える。ただ、会計検査院は憲法上規定があるからそれはよろしいわけですが、こちらは憲法上の規定はないけれども、しかし、国民主権のもとでいえば、やはりこういう制度が必要だということです。
○中井委員長 服部君、時間ですのでまとめてください。
○服部委員 最後に総理に、ちょっと時間が足りませんでしたけれども、この検察審査会のあり方について、見直しの必要性があるとお思いかどうか、その点だけぜひお答えいただきたいと思います。
○菅内閣総理大臣 今法務大臣のお話にもありましたように、この制度そのものができてまだ、こういう特に起訴議決の制度ができたのは最近でありますので、今の段階ですぐにどうこうということではなくて、もう少し運用を見守って、その中からまた必要があるということが強くなれば考えるべきではないか、こう考えています。
○中井委員長 これにて服部君の質疑は終了いたしました。
 次に、柿澤未途君。
○柿澤委員 みんなの党の柿澤未途でございます。
 まず、総理また閣僚、そして政務三役の給与の削減についてお伺いをいたします。
 昨年の参議院選挙のマニフェストでも、民主党は、政治家、幹部職員などが率先し、総人件費を削減、こういうふうに言っていたわけです。
 しかし、このパネルを見ていただきたいんですけれども、これは平成二十二年の特別職と一般職の給与法に基づいてつくった表であります。総理大臣の給料は、月額わずか五千円、〇・二四%下げただけです。同じように、大臣も〇・二七%、副大臣〇・二一%、そして大臣政務官が〇・二五%。ちなみに、事務方のトップである事務次官も月額三千五百四十円、〇・二五%しか下がっておりません。そして一方、一般職の地方機関の課長、見ていただきたいんですけれども、一・四五%、はるかに下げ幅が大きいんです。
 政治家、幹部職員などが率先し削減と言っているにもかかわらず、全く率先をしていないではありませんか。言っていることとやっていることが全く逆になってしまっている。なぜ率先をしないのか、お伺いをいたしたいと思います。総理。
○菅内閣総理大臣 少し、二種類のことを片方しか言われないのではないかと思っています。
 このときにベースになったのは、昨年の人事院勧告があった中で、一般職の給与との均衡、特別職の相互間の給与の均衡等を考慮して、一般職に準じて行うことが妥当と判断したものであります。
 これに加えてといいましょうか、これはかなり以前からではありますけれども、閣僚は一割の給与のカットを、これの枠とは全然別に以前から行っているわけです。それも、確かに、こういう厳しい中では、場合によっては、例えば、公務員の人件費二割カット、具体的にこれを進める法案をこの国会に出すということにしておりますから、そういったときには閣僚の一割カットというものもさらに、何といいましょうか、強化をしていかなきゃいけない、こう思っておりますが、ただ、この部分だけ、一割のことを言われないで言われるのは、若干、国民に対して誤解を与えるのではないかと思います。
○柿澤委員 いやいや、この一割自主返納というのは、それこそ自公政権の当時からやってきたことではありませんか。その上で、政権をとって、参議院選挙のマニフェストをつくって、政治家、幹部職員が率先して削減するというわけですから、これは、一割の自主返納以上に踏み込んだ、そうした給与削減を総理、閣僚、政務三役が行う、こういうことでなければおかしいというふうに思います。
 午前中の質疑の中で菅総理も、閣僚についても、国家公務員の皆さんに二割削減をお願いするんだから、同じ水準の削減はきちんとやらなきゃいけない、こういう御答弁をされました。二割削減を閣僚について行うという趣旨で理解してよろしいでしょうか。
○菅内閣総理大臣 そう理解していただいて結構です。
○柿澤委員 御答弁ありがとうございました。
 それでは、副大臣、政務官、そうした政務三役についてはいかがでしょうか。
○菅内閣総理大臣 私も細かい手続は知りませんが、一般的に、国会議員が閣僚なり政務三役になった場合には、国会議員の給料に、当然ですが、大臣の給料が全部ぼんと乗るわけではありませんで、大臣の給料の内側に国会議員の給料があって、その差額分だけが支給され、それが多くの場合は、実はいろいろな事務的経費にも充てられているというのが実態であることは、あるいは柿澤さんも御存じかもしれません。
 基本的には、閣僚が二割ということになればそれに準じた扱いになりますが、今度は国会議員との関係も含めて国民の皆さんに理解がいただける、そうした水準について考えたい、こう思います。
○柿澤委員 国会議員の歳費との関係を含めて国民の皆さんに御理解をいただかなければいけない、これが何を指しているかということをお話ししたいと思います。
 結局この問題は、実は政務三役の給与というのは、国会議員が原則としてやるわけですから、国会議員の歳費より同じか多くなければいけない。そして、国会議員の歳費は、実は国会法三十五条で、事務方、一般職の最高額の給与より少なくない額を払わなければいけない、こういうふうに決められていることが問題の根幹にあるんです。
 したがって、政務三役の給与をこれ以上下げようということをやっていくと、国会議員の給与を下げなければいけなくなる。そして、国会議員は、今申し上げたように事務方トップの一般職、すなわち事務次官の給与を基本的には上回らなければいけない、こういう構造になっているからこそ、結局、踏み込んだ削減が今まで行われてこなかったんです。
 そして、事務次官は、民間企業でいえば重役クラスの事務方トップであるにもかかわらず、職制上は一般職とされていて、そして人事院勧告に準拠して給与を決める、こういうことになっているわけです。そうしたことで、結局、人事院勧告に準拠して給料が高どまりして、今も事務次官は年収二千三百万円、こういう水準にとどまっているわけです。この一般職の給与を労働組合に支援をされている民主党政権は思い切って下げられない。そこが問題なんですよ。下を下げられないからこそ上を下げられない、こういう問題なんです。
 こうしたことを踏まえて、なお菅総理は、国会議員も含めた給与の削減にどのぐらい取り組む覚悟があるのか、お伺いをしたいと思います。
○菅内閣総理大臣 これも柿澤さんは御存じで言われているんでしょうけれども、一般職の公務員の給与を含めて、いわゆる人事院というものがこれまでの制度のベースになっていて、いわゆる労働三権というものを制約するかわりに、人事院が民間準拠の形で一つの水準を提起して勧告をしてきたわけであります。
 しかし、それではなかなか二割削減という方向に進むことが困難でありますので、政府としては三つの方向性で国家公務員の給与の削減をやりたい。一つは地方移管、一つはいろいろな役職手当等、定数、それから一つは給与そのものをいわば交渉によって決められるようにしていく。これには、そうしたこれまでの人事院制度そのものの根本的な改定も必要ですが、それを待たないでもやれるような、交渉によっての給与の決定ができるような、そういった法案をこの国会に出して、二割削減に向けて具体的に作業を始めたい、こう考えております。
○柿澤委員 昨年秋の臨時国会で、人事院勧告を上回る給与の削減、菅総理が民主党代表選挙でお約束をしたこと、結局果たせなかった。こういうことを指摘させていただきましたけれども、今度は本気でやるんだ、こういうことだということですので、見守っていくしかないのかなというふうにも思います。
 次に移ります。天下りの問題です。
 菅総理のことしの初仕事は天下りの公認だった、こういうふうに先日の予算委員会で指摘をさせていただきました。
 資源エネルギー庁の長官が、一月一日付で所管業界のど真ん中である電力会社の顧問に退官わずか四カ月で再就職をする、普通の国民感覚でいえば、まごう方なき典型的な天下りであろうと思いますが、これについて、菅総理も参議院本会議で、天下りではないと言い切れないので調べる、こういうふうに一たんは答弁をされたんですけれども、結局、枝野官房長官は、その後わずか数日間で、再就職のあっせんはなかったので天下りに当たらない、こういうふうに言って問題ないという認識を示しておられます。
 これでいいんですか。今回のケースを認めてしまえば、同じパターンの天下りが続出してしまうのではないですか。
 先日の予算委員会で、パネルをつくって、事例に即して一つ一つ聞いてみました。ごらんをいただきたいんですけれども、資源エネルギー庁長官が電力会社顧問、これはもうオーケーだと言うからオーケーなんでしょう。そして、国土交通省の河川局長がゼネコンの顧問になったらどうか、厚労省の医政局長が製薬会社の顧問になったらどうか、総務省の総合通信基盤局長が某携帯メガキャリアに請われて取締役に就任をしたらどうか、これを一つ一つ聞いていったんですけれども、全部オーケーなんだそうですよ。
 あっせんがなければ制度的にはオーケーでございますと枝野官房長官が御答弁をされて、そして、公務員制度改革担当の中野大臣もそれを追認されました。あっせんがあれば天下りだけれども、あっせんがなければ再就職だ。
 あっせんがあるかないかについては、今回の場合は経産省の秘書課長に調べさせた、こういうふうに聞いております。このような役所の事務方に任せて、どうですか、あっせんしましたか、こういうふうに聞けば、あっせんしていませんと答えるに決まっているじゃありませんか。
 天下りの根絶の本旨というのは、一体、もともと何だったんですか。民は見返りを期待して天下りを受け入れる、省庁の幹部は、おれも天下りできるかなと在任中には所管企業に何らかの優遇措置をしたりして、それが行政をゆがめて、そしてひいては非効率な税金の無駄遣いにつながっていく、だからこそ天下りはよくないということになっているんじゃありませんか。口では天下り根絶と言いながら、あっせんの有無を隠れみのにして、事実上、所管業界のど真ん中まで天下りを解禁してしまっているではありませんか。
 このような方針で、これからも、あっせんなき天下りは天下りにあらず、こういうことでやっていくんですか、総理。お尋ねします。
○中井委員長 まず、海江田万里経済産業大臣から事実関係を尋ねます。
○海江田国務大臣 柿澤委員にお答えをいたします。
 この件は一月の五日の新聞に出ました。私も、当時は経産大臣ではございませんでしたけれども、その記事を拝見した覚えがございます。
 この一月の五日の新聞が出たところで、経産省はまず第一回の調査を行いました。そしてその後、一月の二十八日でございますが、参議院の本会議におきまして川田龍平議員からやはり同じような御質問がございました。それを受けまして、枝野官房長官の記者会見での発言もございました。そして、枝野官房長官から、再度、経産省としてしっかり調べるようにということでございますので、もう一度しっかりと調べました。
 そして、その結果は、やはり国家公務員法に違反をするかどうかということでございますから、国家公務員法は役所からの働きかけがあったかどうかということでございますので、その点を、細かな事実関係、ここではその一つ一つについてお話をするいとまもございませんが、いつ幾日どういう経緯で、いつ幾日どこで会って、そしてどういう話になったのかということを調査いたしましたところ、国家公務員法に違反をする事実はなかったということが結論でございます。
 なお、もちろんでございますが、今後、そうやって再就職をした職員がもとの役所に働きかけをするようなことがあってはいけませんから、これについては厳重にチェックをしていくということは言うまでもない点でございます。
○柿澤委員 今、議場から、民主党の天下りはそんなものなんだ、こういう声が飛んでいましたよ。
 菅総理、天下りの根絶はどこに行ってしまったんですか。お尋ねいたします。
○菅内閣総理大臣 柿澤議員が当初の資源エネルギー庁長官の件を指摘され、そしてこれがあっせんでないから、天下りという、今の段階では当たらないということを確かに政府としてはお答えしておりますが、それが果たして、国民的に考えられて、それなら仕方ないということにはなかなかならないというのも私もよく理解できます。
 そういう意味で、今は、残念ながら、監視機能強化のための制度が、公務員制度改正の一環として法案を提出することにしておりますが、必ずしもそれもまだ進んでいない中で、もう一度あっせんという考え方で整理をするのか、もっと実態的に考えなければならないのか、この監視機能の強化ということとあわせて、もう一度私としても直接に検討をしてみたい、こう考えております。
○柿澤委員 もともと国家公務員法の中で、こうした所管業界への再就職は二年間禁止をされていたんです。そして、公務員改革基本法で、再就職等監視委員会をつくるからということで二年間の事前規制をやめたわけですね。二年間の規制がなくなって、そして監視委員会はつくられず、結果的にこのような形で、所管業界のど真ん中にやめて早々天下っていく、今までよりひどい天下りが起きてしまっているではありませんか。
 菅総理に御提案をしたいと思うんですけれども、当面、一定の期間、こうした形で所管業界への天下りを幹部公務員については自粛を求める、こうしたことを閣議決定する、そうしたお考えはありませんか。
○菅内閣総理大臣 今この問題で、閣議決定でという御指摘でした。
 実は私、厚生大臣のときに薬害エイズの問題があったときに、このような製薬メーカーに対する天下りといいましょうか、それは禁止するということを私の大臣のときには決めてまいりました。そういう点で、今おっしゃったことが効果を上げるとすれば、それもひとつ検討してみたい。
 実は、余り長い時間答えるのは恐縮ですからあれしますが、天下り問題の根っこは、やはり行政のあり方、あるいは、お役人にとっても天下りをしなければならないようなあり方というのは必ずしも望ましくないと思いますので、もう一度、当面の措置と同時に、根本的な官僚組織制度のあり方も含めて考えてみたいと思います。
○柿澤委員 検討したい、こういう御答弁をいただきましたので、このことについて前進を期待したいと思います。
 最後に、一人一票の問題について、午前中の質疑でも取り上げられましたけれども、お伺いをしたいと思います。
 きょうは野田財務大臣が御出席でありますが、野田財務大臣の地元の千葉県第四区、船橋市を中心とした選挙区ですが、ここは一票の重みが一番軽い選挙区として知られております。高知県三区と比べると、野田大臣の地元は〇・四四票しか持っていない、半人前以下の有権者ですよ、こういうふうなことになってしまっているわけです。菅総理の地元の東京十八区は〇・五三票、そして海江田大臣いらっしゃいますけれども、東京一区は〇・四七票。もうほぼ、高知県第三区の人と比べると、半分の参政権しか持っていない。
 これが、例えば男女の差別だったらどうですか。男は一票だけれども、女は〇・五票だ。あるいは、人種によって、そうやって、あなたは一票だけれども、〇・五票だ。こんなことをやったら憲法違反で、たちどころに大変な事態になるというふうに思います。
 そうした状況にあるにもかかわらず、住居地によるこうした差別がまかり通っている。このことについて菅総理はどのように考えておられるか。そして、国勢調査の結果が出ることを受けて、これから衆議院の区割りの見直しが行われますけれども、一人一票の考え方に基づいて、二倍なら合憲なんだ、そういう考え方ではなく、しっかり見直しをしていただきたい。このことを踏まえて、ぜひ御答弁をいただきたいと思います。
○中井委員長 本来なら片山総務大臣から最初にあるんですが、時間がありませんので、菅内閣総理大臣。最後になります。
○菅内閣総理大臣 一票の格差をイコールにしなきゃいけないというのは、これは議会制民主主義あるいは選挙の大原則だと考えております。
 ただ同時に、アメリカなど連邦型の政権の場合には、上院は各州ごとに定数二ということで、これは人口比にはなっておりません。
 そういう意味で、我が国の場合に、そういった根本的なあり方を含めて、基本は、私は、衆参含めて一票の格差というものはゼロに限りなく近づけることが基本的に必要だと思っております。
 と同時に、これを進める上で、定数是正というもう一つの政策課題を現実の問題としては考えなければならないのではないか。定数是正と格差の是正を両立できるような案、これは必ずしも政府が考えるということではないかもしれませんが、そういう考え方に沿って推し進めていく努力をしたい、こう考えております。
○柿澤委員 この菅総理の答弁の歯切れの悪さが、菅内閣の支持率の低下の原因だと私は思います。
 終わります。
○中井委員長 これにて柿澤君の質疑は終了いたしました。
 この際、暫時休憩いたします。
    午後五時一分休憩
     ――――◇―――――
    〔休憩後は会議を開くに至らなかった〕