第177回国会 予算委員会 第24号
平成二十三年七月六日(水曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 中井  洽君
   理事 泉  健太君 理事 城井  崇君
   理事 武正 公一君 理事 手塚 仁雄君
   理事 中川 正春君 理事 若泉 征三君
   理事 塩崎 恭久君 理事 武部  勤君
   理事 富田 茂之君
      阿知波吉信君    石毛えい子君
      稲富 修二君    稲見 哲男君
      打越あかし君    生方 幸夫君
      小川 淳也君    緒方林太郎君
      大串 博志君    勝又恒一郎君
      金森  正君    川村秀三郎君
      吉良 州司君   菊池長右ェ門君
      工藤 仁美君    郡  和子君
      佐々木隆博君    杉本かずみ君
      菅川  洋君    空本 誠喜君
      高井 崇志君    高井 美穂君
      高邑  勉君    竹田 光明君
      橘  秀徳君    津村 啓介君
      道休誠一郎君    中川  治君
      中根 康浩君    中屋 大介君
      仲野 博子君    橋本 博明君
      畑  浩治君    花咲 宏基君
      藤田 大助君    藤田 憲彦君
      本多 平直君    宮島 大典君
      村越 祐民君    森本 哲生君
      柳田 和己君    山崎 摩耶君
      湯原 俊二君    渡辺 義彦君
      赤澤 亮正君    伊東 良孝君
      石破  茂君    石原 伸晃君
      小里 泰弘君    金子 一義君
      金田 勝年君    小泉進次郎君
      佐田玄一郎君    齋藤  健君
      菅原 一秀君    長島 忠美君
      野田  毅君    馳   浩君
      山本 幸三君    高木美智代君
      遠山 清彦君    笠井  亮君
      阿部 知子君    山内 康一君
      渡辺 喜美君    下地 幹郎君
      田中 康夫君
    …………………………………
   内閣総理大臣       菅  直人君
   総務大臣
   国務大臣
   (地域主権推進担当)   片山 善博君
   法務大臣
   環境大臣         江田 五月君
   外務大臣         松本 剛明君
   財務大臣         野田 佳彦君
   文部科学大臣       高木 義明君
   厚生労働大臣       細川 律夫君
   農林水産大臣       鹿野 道彦君
   経済産業大臣       海江田万里君
   国土交通大臣       大畠 章宏君
   防衛大臣         北澤 俊美君
   国務大臣
   (内閣官房長官)
   (沖縄及び北方対策担当)
   (行政刷新担当)     枝野 幸男君
   国務大臣
   (国家公安委員会委員長) 中野 寛成君
   国務大臣
   (金融担当)       自見庄三郎君
   国務大臣
   (消費者及び食品安全担当)
   (節電啓発等担当)
   (原発事故の収束及び再発防止担当)        細野 豪志君
   国務大臣
   (経済財政政策担当)
   (少子化対策担当)
   (男女共同参画担当)   与謝野 馨君
   国務大臣
   (国家戦略担当)
   (「新しい公共」担当)
   (科学技術政策担当)   玄葉光一郎君
   国務大臣
   (東日本大震災復興対策担当)
   (防災担当)       平野 達男君
   総務副大臣        平岡 秀夫君
   財務副大臣        五十嵐文彦君
   財務大臣政務官      尾立 源幸君
   政府参考人
   (資源エネルギー庁原子力安全・保安院長)     寺坂 信昭君
   参考人
   (原子力安全委員会委員長)            班目 春樹君
   予算委員会専門員     春日  昇君
    ―――――――――――――
委員の異動
五月十八日
 辞任         補欠選任
  小里 泰弘君     橘 慶一郎君
  金田 勝年君     永岡 桂子君
  馳   浩君     伊東 良孝君
同日
 辞任         補欠選任
  伊東 良孝君     馳   浩君
  橘 慶一郎君     小里 泰弘君
  永岡 桂子君     金田 勝年君
七月六日
 辞任         補欠選任
  稲見 哲男君     中川  治君
  打越あかし君     勝又恒一郎君
  小川 淳也君     阿知波吉信君
  大串 博志君     橘  秀徳君
  金森  正君     藤田 大助君
  吉良 州司君     渡辺 義彦君
  佐々木隆博君     工藤 仁美君
  城島 光力君     橋本 博明君
  高井 美穂君     稲富 修二君
  仲野 博子君     山崎 摩耶君
  畑  浩治君     道休誠一郎君
  三谷 光男君     菅川  洋君
  山口  壯君     森本 哲生君
  渡部 恒三君     湯原 俊二君
  小里 泰弘君     石原 伸晃君
  小泉進次郎君     伊東 良孝君
  馳   浩君     石破  茂君
  遠山 清彦君     高木美智代君
  山内 康一君     渡辺 喜美君
  下地 幹郎君     田中 康夫君
同日
 辞任         補欠選任
  阿知波吉信君     小川 淳也君
  稲富 修二君     高井 美穂君
  勝又恒一郎君     打越あかし君
  工藤 仁美君     柳田 和己君
  菅川  洋君     花咲 宏基君
  橘  秀徳君     大串 博志君
  道休誠一郎君     菊池長右ェ門君
  中川  治君     中屋 大介君
  橋本 博明君     空本 誠喜君
  藤田 大助君     金森  正君
  山崎 摩耶君     仲野 博子君
  湯原 俊二君     渡部 恒三君
  渡辺 義彦君     杉本かずみ君
  伊東 良孝君     小泉進次郎君
  石破  茂君     赤澤 亮正君
  石原 伸晃君     長島 忠美君
  高木美智代君     遠山 清彦君
  渡辺 喜美君     山内 康一君
  田中 康夫君     下地 幹郎君
同日
 辞任         補欠選任
  菊池長右ェ門君    畑  浩治君
  杉本かずみ君     吉良 州司君
  空本 誠喜君     城島 光力君
  中屋 大介君     稲見 哲男君
  花咲 宏基君     高井 崇志君
  柳田 和己君     佐々木隆博君
  赤澤 亮正君     馳   浩君
  長島 忠美君     小里 泰弘君
同日
 辞任         補欠選任
  高井 崇志君     藤田 憲彦君
同日
 辞任         補欠選任
  藤田 憲彦君     緒方林太郎君
同日
 辞任         補欠選任
  緒方林太郎君     三谷 光男君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 予算の実施状況に関する件(延長国会における諸課題)
     ――――◇―――――
○中井委員長 これより会議を開きます。
 予算の実施状況に関する件について調査を進めます。
 本日は、延長国会における諸課題についての集中審議を行います。
 この際、お諮りをいたします。
 本件調査のため、本日、参考人として原子力安全委員会委員長班目春樹君の出席を求め、意見を聴取し、政府参考人として資源エネルギー庁原子力安全・保安院長寺坂信昭君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○中井委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
○中井委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。郡和子さん。
○郡委員 おはようございます。民主党の郡和子でございます。
 質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。延長になりました国会で本格的に審議が再開されますことに、ほっと胸をなでおろしております。
 昨日、松本復興担当大臣にかわって平野復興大臣が誕生したわけですけれども、ここ数日、私の地元の事務所にもたくさんの電話やメールが実は寄せられました。松本前大臣のお人柄を私もよく存じ上げております。復興にかける思い、使命感というのはとても強かった、そう思っておりますけれども、あの宮城県知事とのやりとりをテレビで拝見する限りにおいては大変いただけないものだった、そんなふうに思います。
 政治家は結果責任でございます。復興についてつまずきになったというのは、私自身も大変申しわけないことだと思っております。私自身も、なかなか対応が進まない内陸部の地すべり地域に住まう住民の一人でもあり、国会に身を置く立場として大変申しわけなく、また、被災地の自治体、被災地の議員、そして何より被災者の方々との関係性を損ねる形になったことは残念でなりません。
 私は党の復興ビジョンチームの一員として、地方、被災地が主体となった復興というのを提言申し上げました。現地との緊密な関係性を構築しなければ前に進まないもの、そういうふうに思っております。これまで以上に地元自治体、また関係議員、そして何より被災者との関係を深めていかねばならぬと改めて心に思っているところでございます。
 この一連の動き、総理にとってはいかがだったでしょうか。改めて所感を伺いまして、これからの決意についてお述べいただきたいと思います。
○菅内閣総理大臣 松本前大臣について、被災地の皆さんに大変ある意味で不快な発言なりがあったということで、本当に被災地の皆さんに私からもおわびを申し上げたいと思います。
 今、郡さんからもお話がありましたように、松本大臣、防災大臣としても大変被災地のことを思って活動されてきただけに、そうした形で被災地の皆さんに反発を買うような形になったこと、御本人も反省をされているようでありますけれども、私にとっても大変残念な思いであります。
 もちろん、任命をしたのは私でありますから、任命責任は私にあります。と同時に、これからも松本前大臣も一議員として被災地の皆さんに寄り添って頑張りたいと言われておりますので、そうした姿勢での活動をぜひ見守ってまいりたい、このように思っております。
○郡委員 総理はこの間、精力的に活動されました。今回の件でも迅速に対応されたというふうに評価をいたします。新任の平野大臣は岩手県の御出身でございます。ぜひ、ともども思いを遂げていただきたいと思います。
 新しい復興大臣にお尋ねします。同じ質問です。
○平野国務大臣 今度、復興並びに防災担当大臣を拝命しました平野達男でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 松本前大臣とは、三月十一日の被災以来、ほぼ連日にわたってその仕事ぶりをそばで見てきたつもりであります。非常に被災地に対する思い、被災民に対する思いというのは人一倍強くて、まず地域を重視しろよということは繰り返し申されてきました。今回の知事をめぐる対談につきましては、御自身が退陣をされた、辞任をされたということでもって大方のことが説明されるのではないかというふうに思います。
 いずれ、松本大臣の、被災地、地域を大事にしろ、被災民の気持ちを大事にしろ、これはしっかり受け継いで、復興本部、枠組みは松本前大臣のもとでつくっていただきましたので、これをさらに具体化しまして、一日も早い復旧復興に努力したいというふうに思います。よろしくお願いいたします。
○郡委員 あの三・一一の出来事は、被災者のみならず、日本じゅうのだれをも哲学者にしたのではなかったろうか、そう思えてなりません。私だけではないんじゃないでしょうか。
 海岸線を彩っていた緑の松林を根こそぎなぎ倒して、そして、当たり前の日常の暮らしを積み重ねてきた、歴史を刻み込んできた住宅をのみ込んで、最愛の人を、親戚を、そして友人を、実に多くの命を奪い去りました。豊かな大地、工業地帯、これがすっかりなくなってしまいました。そして、今なお原発事故による目に見えぬ敵と闘わざるを得ない毎日でございます。価値観も死生観も変わってしまって、直接の被災者でなくとも、心の健康を保つのが大変だという状況ではないでしょうか。
 総理は、震災対応のめどがついた段階で若い世代に引き継ぎたいというふうにおっしゃっておられます。先日、色紙に「決然と生きる」と書いていただきました。これは作家で住職の玄侑宗久さんの言葉だそうですけれども、総理にはその日まで決然と取り組んでいただきたい、そういうふうに思っております。
 復興構想会議がまとめた提言「悲惨のなかの希望」につきまして、今後どのように取り組まれるのか、総理のお気持ちをお聞かせください。
○菅内閣総理大臣 復興構想会議、当初は内閣として、私として諮問をしたわけでありますが、その後、復興基本法が成立をして、この法律に基づく復興構想会議というふうに位置づけがなされて、六月の二十五日に提言をいただきました。私も、できるだけこの会議に陪席をしてお話を聞き、もちろん読ませていただきました。
 「悲惨のなかの希望」、まさに今、郡さんからもお話がありましたように、本当に日本人にとってこの大震災というものをどう受けとめていくのか、歴史の中でそのことをしっかりと踏まえた提言という形で出されたものだと認識をいたしております。これについては、この提言をできる限り尊重する形で次の指針づくりへと進めてまいりたい、このように考えております。そして、指針がつくられ、さらには、それを実行するためにさらなる第三次補正とか、あるいは具体的な特区の制度のための法律づくりとか、そういった形に進んでいかなければならないと思っております。
 そういった段階で、この基本法を一緒に提出することになりました自民、公明、民主はもとより、すべての政党の皆さんに、この復興への指針、あるいはさらなる具体化に向けて、ぜひ一緒にそれをつくるという場に加わっていただけるように、私たちも党としても努力をしていきたい、このように考えております。
○郡委員 復興をなし遂げるというのは地域が主体にならねばならない、そういうふうに思っています。自由な裁量で使える、例えば災害復興一括交付金というような、使い勝手のいい、そういう交付金をつくってはどうだろうかと被災三県の民主党議員団の協議会で提言も上げさせていただいているところです。復興の際の特区、これについても急ぎ取り組んで、提言にこたえていかなければならないでしょう。
 平野復興大臣、岩手の御出身です。東北が震災の前から貧困であり、そして少子高齢化が進み、また過疎化にあえぐ厳しい地域であったということを身をもって御存じのはずでございます。だからこそ、今回の復興にかける思いというのはとりわけ強いものがあろうかと思います。平野復興大臣の御決意を伺います。
○平野国務大臣 先ほど総理からも答弁がございましたけれども、六月二十八日の東日本大震災復興対策本部で総理から七月中にも復興の基本方針を策定するよう、作業を開始するよう指示があったところでございます。
 これからその作業に入ってまいりますけれども、復興基本法の考え方、それから復興会議からいただいた御提案、それをしっかり受けとめてその具体化を図っていく。その考え方の基本としては、郡委員からも御指摘がございましたけれども、あくまでも地域主体、それから復興基本法も多くの野党の皆さん方の御賛同を得て成立しております。これを実施するに当たっても、引き続き与野党の皆さん方の協調を図りながら、御賛同を得ながらやっていくことが基本だというふうに考えております。
 それから、御案内のとおり、委員御指摘のように、東北、今回の被災地はもともと人口減少も大きく、さらに高齢化も進んでいた地域でもございます。そういった地域の特性も十分勘案しながら、基本的には福祉、これをどのように展開するかということも重要な柱だというふうに思います。復興特区についてもこれから具体化を急がなければなりません。復興会議からも御提案をいただいています。さらには、先ほど御指摘のあった一括交付金につきましても、これも復興構想会議から御提案をいただいておりますので、この具体化をできるだけ急ぎたいというふうに考えております。
 繰り返しになって恐縮ですけれども、地域主体ということだけは、これは一本の柱として貫いていきたいというふうに思います。
○郡委員 どうぞよろしくお願いをいたします。私も一生懸命に取り組ませていただきたいと思います。
 ところで、先日、朝日新聞だったんですけれども、国土交通省が被災した公共施設の復興に民間の投資ファンドを利用するということが報じられておりました。対象は仙台空港というふうにされていたようでございます。
 今回の震災では、実に多くの個人個人の方々からも力をいただきました。改めてですけれども、大変感謝を申し上げたいというふうに思います。ボランティアで駆けつけてくださった皆さん、あるいは観光客として駆けつけてくださった皆さん、もちろん多くの義援金を出していただいた方々もそうであります。改めて被災者の当事者として感謝を申し上げたいというふうに思います。
 大きな災害に対してこのように国民の皆さんがそれぞれの立場でできる応援や支援というものをいただいたことにこれからの日本の明るい未来というのでしょうか、そういうものも実は実感をし、感動もいたしました。このような支援に対して国が国民に対してもっと積極的なメッセージを出すべきではないだろうか、そういうふうに思うところでございます。
 私の地元事務所の近くに鮮魚店のアンテナショップを開いておりました津田鮮魚店さん、実は石巻で被災をされまして、復興のためにファンドを募っております。一口、手数料を含めて一万五百円、五千円は義援金で、残りの五千円が出資という形でございます。これはセキュリテ被災地応援ファンドという仕組みでございまして、気仙沼それから石巻などで被災された企業が現在十一社出資を募っております。全部で三万八千五百十口、総額でいいますとおよそ四億円ということだそうなんですけれども、既に満額になった企業もあるということです。現在は、出資者が延べ人数で五千人を超えております。
 国民の皆さんが、被災された企業に個人として出資し、再建をともにしていくというのは、私も、とても温かい気持ちにもなりまして、元気にもなってまいります。
 このような出資に対する税制における積極的な優遇措置を含めて、復興への民間ファンドの活用についてどうお考えになるか、これも復興大臣にお尋ねします。
○平野国務大臣 郡委員御指摘のように、今現地では、民民のベースで、あるいは地域の創意工夫で、ファンドあるいは資金の提供をお願いする形で地域の復興に努めている例がたくさん出てきております。また、民間人の資格で、地域に何とかしたいということで、さまざまな会社に働きかけまして、それで資金の提供をいただきまして、例えば冷凍コンテナを提供するとか、そういった活動をされている方もいます。
 そういった民間ベースでの活動、これを見守りながら、何かしっかりと支援できることがあれば支援したいというふうに思っております。
 あわせて、ファンドにつきましては、復興会議の提言でも、ファンドについてはこの活用を検討すべきであるという御提言をいただいておりまして、このファンドの活用方法については、国交省さんなどにおいても今鋭意検討が進められているというふうに承知をしております。
○郡委員 ぜひ、国が強いメッセージを国民の皆さんお一人お一人に発していただきたいな、そういうふうに思います。
 次に、震災関連の二次補正予算案についてお尋ねをいたします。
 今回被害を受けました国公私立の学校施設、七千八百八十七施設ございました。ここは、避難所等での重要な防災拠点にもなったわけでございます。このうち、公立で大規模な改修や建てかえが必要な施設は二百五施設に上っております。統廃合ということも視野に入ってくるんだろうと思いますけれども、今なお子供たちは、散り散りばらばらにそれぞれ別々の学校に行って学んだり、また体育館で学んだりと、不自由な学校生活を送っているところです。
 こういった学校や社会福祉施設、それからまた市民が利用する施設、震災で被害を受けた施設の早急な再建というのは急務だろうというふうに思っておりますが、実は、この復旧に関して、何としても改善を図っていただきたいというふうに思っているところがございます。
 実は、復旧という考え方は、原状復旧、それにあわせて機能復旧という考え方もあるんだそうですけれども、新しい機能を設ける、災害に強い安心、安全のまちづくりを進める、これは復興構想会議も提言をまとめられた復興の構想の七原則の一つにもなっているわけですけれども、こうした機能強化についてもぜひお取り組みをいただきたいということであります。単なる原形復旧だけでなく、今後これらの施設が備えるべき防災機能の強化も含めた再整備を図ることが重要であるというふうに考えているからです。
 復興特別委員会の折にも質問させていただきましたけれども、機能復旧という考え方からさらにもう一歩進めたとらえ方をしていただけまいかと思います。査定が厳しいと聞きますけれども、政治主導でぜひ進めてほしいが、いかがでしょうか。
○高木国務大臣 郡委員にお答えをいたします。
 さきの予算委員会でも郡委員からも御指摘があっております。今、復興構想会議のお話も出ました。もちろん、それも私たちはしっかり受けとめていかなければなりませんし、文部科学省といたしましても、学校施設の安全性の確保について、あるいは防災機能の向上について、このたび外部の有識者会議を持ちまして、今しっかり検討していただいております。この緊急提言に基づいて我々も対応を図っていきたいと思っております。
 学校施設は、御承知のとおり、まさに本来の教育施設であるとともに、災害時には、子供たち、地域の住民の重要なよりどころでございます。原形復旧の考え方も当然ありますけれども、私どもとしては、原形にはなかった防災施設など、あるいはまた福祉施設など、いわゆるそういうものについても災害復旧事業と付加をして、他の国庫補助事業とも組み合わせた形で、委員御指摘のような、いわゆる今後に機能を発揮できるような学校施設をつくっていきたい、このように考えております。
○郡委員 ありがとうございます。
 復興担当大臣にもお尋ねしたかったのですけれども、申しわけございません、飛ばさせていただきます。
 次は、水産加工業の支援について伺わせてください。
 全国の漁業生産量の五割を占めるのが今回の被災地でございます。とりわけ、日本有数の漁業地域である三陸地方の津波の被害というのは深刻でございました。地域では、水産業、また、関連する産業と結びつきまして、東北の地域経済を引っ張り、重要な雇用を創出してきたという役割も担ってまいりました。
 日本の食料基地であった東北というのは、農業もそうですけれども、この水産関連産業の一体的な復旧復興が重要でございます。とりわけ水産加工関連は、港がなければ、魚がとれなければ、そしてまた、それを冷やして加工し、流通する手段が整わなければ、いずれもだめなわけでして、国が総力を挙げて取り組むべきことだろうというふうに思っております。
 五月に成立いたしました第一次補正予算では農林水産予算として三千八百十七億円計上されたんですけれども、冷凍冷蔵や加工場などの共同利用施設復旧支援費に限れば、わずか十八億円にとどまっておりました。今回の二次補正では大分積み増しをしていただき、百九十三億円が計上されているわけなんですけれども、施設の応急的な復旧、改善に限定されて、すべてが流失してしまった、つまり一から再建をしなくちゃいけないというところには、これは対象になっていないわけでございます。
 対象範囲を広げていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○鹿野国務大臣 今、委員からの御指摘の水産業のことにつきましては、漁業と、そして加工業の関係の方々、そして流通業の方々が一体的に取り組んでいく、このことは、まさしくおっしゃるとおり大変重要なことでありまして、過般も、日曜日でございますけれども、女川に行ってまいりましたけれども、改めて、一体的な取り組みが大事だということを関係者の方々が強調されておりました。
 そういう中で、第一次補正、緊急的な形で計上したわけでありますけれども、それでも足らない、このようなことから、引き続きこの二次補正におきまして、いわゆる応急的な考え方に立って予算というものが必要だというふうなことで取り組みをさせていただいておりますけれども、本格的な復興ということになりますと、それぞれの地域においても、関係者の方々の意見も聞きながら取り組んでいかなきゃならないことでありますし、構想会議からの具体的な提言もございますので、よく県なり市町村なり漁業関係者の人と連携をとって、そして、この本格的な復興に向けて、私ども、懸命に努力を払ってまいりたいと思います。
○郡委員 農水予算だけじゃありませんで、中小企業庁が第一次補正で措置しました中小企業グループ施設等復旧整備補助事業の制度、これも連携させることが重要なんだと思っています。
 中小企業グループ施設等の補助事業、しかし、これをうまく使えなかったという意見も聞かせていただきました。一次補正では百五十五億円、申請が二百七十五グループから上がっていて、現在各県で選定作業を実施して、今月中には補助金が交付されるというふうに伺っておりますけれども、補助対象となる復興事業計画の計画期間が二十三年度内と限定されていたこと、それからまた、予算規模ですけれども、このぐらいであったというので、それから漏れてしまった企業が少なくございません。
 事業計画期間については柔軟に対応できるというふうに聞きましたけれども、これが地元の自治体あるいは事業者にはうまく伝わっていないようでございます。周知徹底をしていただきたいと思います。それから、予算の制約から募集に漏れたという事情もあるので、ぜひ、二次補正、積み増しをしていただきたいと思います。いかがでしょうか。
○中井委員長 海江田経産大臣。時間が来ていますので、手短に。
○海江田国務大臣 手短にお答えをいたします。
 おっしゃるこの補助金、補助事業でございますが、宮城県から二百十七グループ、既に申し込みがございます。私の方から、できるだけ便宜を図るように、四角四面でということでございませんで、申請についても書類の追加提出を認める、それから今お話ございました、どうしても工事が翌年に繰り越しをしてしまうような場合は、これは繰り越しも可能であるというふうな指示もしてございます。
 それから、補正予算では、百億円でございますが、新たに積み増しをいたしました。
○郡委員 質問を終わります。
○中井委員長 これにて郡君の質疑は終了いたしました。
 次に、田中康夫君。
○田中(康)委員 新党日本の田中康夫です。
 亀井静香率いる国民新党・新党日本を代表して、本日は、でんき予報のなぞに関して、また、実現すべき日本の脱原発依存に関して質問します。
 最初に、節電啓発担当大臣の細野豪志さん、東京電力を初めとする電力五社のでんき予報、これは信頼に値しますか、東電任せで大丈夫ですか。
○細野国務大臣 でんき予報についてお尋ねをいただきました。
 このでんき予報は、各電力会社において、直近のデータをもとに分析した翌日の電力需要の見通し、及びそれを踏まえて各社において用意をした電力供給をもとに各電力会社が算出をして発表しているものでございます。
○田中(康)委員 国民の素朴な疑問に答える形で東電でんき予報に疑問を呈した産経新聞、六月二十九日付産経ビズによれば、公開している本日のピーク時供給力は、あくまでも東電が決めた目安にすぎず、本来の供給力とは関係ない、節電意識を促すために恣意的に下げていると指摘されても仕方ない、しかも、これまで公開していた発電実績資料をホームページから突如削除した東京電力には、まだ供給力に含んでいないいわゆる隠し電力もあると。地域独占企業体の電力会社はオオカミ少年で、なのに私たちはその言いなりになっていないかと警鐘を鳴らす秀逸な記事でした。
 こちらをごらんいただきたいと思います。
 実際問題、電気事業連合会編さんの電気事業便覧最新版では、二〇〇九年、平成二十一年、原子力を除いた火力と水力の発電供給容量は約一億八千八百万キロワット、この年最も電力需要が高かった八月七日、この日が約一億五千九百万キロワット、差し引き二千九百万キロワット、つまり、原発がすべて停止し、火力と水力だけだったとしても、その供給量に対する使用量は八四%、一六%も余裕があります。
 欲しがりません勝つまではみたいな説教強盗的な隣組監視型の大政翼賛節電を、体温調整が難しい老人や子供、病人に強いて、命が失われる事態を避けねばなりません。住宅街の街灯が消えて、痴漢や強盗の悲劇が増加するのを防ぐのも政治の役目です。
 私は、考えてみれば、電力需要というのは午後三時をピークにその前後の二、三時間でございますから、朝日新聞と高野連に対し、ことしの夏の甲子園は朝六時からの早朝試合を導入し、午後一時から四時の三時間を除いた試合日程にさせる、これこそ忘れかけていた政治主導かと思います。
 もう一点、メルトダウン、炉心溶融から、今やさらに深刻なメルトスルー、溶融貫通状態であります。東電も政府も真実を語っていないのではと、国民が疑心暗鬼な東電福島第一原子力発電所事故を、関西経済界のリーダーたちがどうとらえているか、まとめてみました。
 国民の生命を守る観点から原発の停止は当然だ、川崎重工業会長の大橋忠晴さんです。原子力推進派だったが認識を変えた、南海電鉄会長の山中諄さんです。そして、関西経済同友会代表幹事に就任をした大林剛郎さんは、関電の美浜原発第一号の原子炉建屋を初め数多くの原子炉関連施設を手がけてきた大林組の会長です。その彼は、三月十一日以降の原発の新規立地は難しい、短中期的には原発の安全性を高めてリスクを限りなく下げ、太陽光、風力、地熱発電等再生可能エネルギーの技術力や効率を高めていくしか日本では道がないと答えています。さらに、住友電気工業社長で関経連副会長の松本正義さんは、現在の送電線は銅線の電気抵抗で約五%の電力が失われている、このロスは原発数基分の発電量に当たる、超電導の技術を導入した送電線にすれば送電ロスを大幅に減らせると。すなわち、新しい雇用創出と経済効果を生み出す具体的提言も行っております。
 脱原発依存こそ二十一世紀の成長戦略、これが今や、地域独占企業、関西電力以外の関西財界の主流であります。まさに、今後十年間ですべての原発を閉鎖する法案を国会が可決したドイツと同じ意識で、尼崎を選挙区とする私にとっても、これは誇りであります。
 ぜひ、こういった点、まさに浜岡原発が、防潮堤ができるまでの二年間の限定にすぎなくて、そして具体的根拠も示さぬまま既存原発の安全宣言を出すというような形では、具体的工程表を示さねば理にかなっていないと国民は疑心暗鬼になります。この点に関して、改めて菅さんの御見解をお伺いしたいと思います。
○中井委員長 恐縮ですが、時間が来ておりますので、答弁は控えていただきたいと思います。
 これにて田中君の質疑は終了いたしました。
 次に、石原伸晃君。
○石原(伸)委員 自民党の石原伸晃です。
 きょうは、菅総理、菅内閣の政治姿勢についてお尋ねをさせていただきたいと思います。
 きのう、松本復興大臣が辞任をされました。その結果、きょう、この大事な予算委員会の質疑の場には、今私も答弁を聞いておりましたが、平野大臣が座っていらっしゃいます。この事実一つをとってみて、菅内閣の現状というものを物語っているのではないでしょうか。
 それは、きょうの朝刊各紙にも明らかであります。朝日新聞「政権弱体化を露呈 仙谷・安住氏の起用断念」、毎日新聞「後任復興相に平野氏 民主幹部「任命責任ある」」、読売新聞「仙谷・安住・亀井氏起用消える 政権の求心力低下」、産経新聞はすごいですな、「死に体化加速「支える価値ない」 党内も早期退陣論強まる」。
 やっと基本法が通りまして、復興大臣が決まった。その大臣が、九日後に暴言を吐いて辞任をする。このことを国民の皆さんはどう見ているのか。被災された方々はどう感じているのか。
 私も、産経新聞の論調のとおり、菅内閣は内閣としての体をなしていないと断言せざるを得ないと思っております。責任を持って復旧復興に当たることのできる体制ではないわけであります。
 震災直後から、私たちは、いち早く政治休戦を宣言し、政府に全面協力してきました。一次補正予算については、わずか四日間の審議で成立に協力。その際には、特例公債法についても、不要不急の歳出を見直す、年金財源を先食いしたところの穴埋めを行うことを前提に、真摯な努力をすることで合意をしています。
 政府に対して、復旧復興、五百七十七項目、小里議員を初め多くの議員の方々が具体的な提言を行ってもおります。
 復興再生基本法は、政府が自分たちの出された案が不十分だとわかるまでに三カ月かかって浪費し、あげくに、私たちの主張どおり、外局をつくるということで成立をしたわけであります。
 また一方、今回の震災で大きな被害を出した津波、昨年六月に私どもが議員立法で出しておりました津波対策法案も、ここに来て、一年たってやっと成立をした。
 六月二十一日には、原子力損害賠償の国の仮払いに関する法律案を、こちらに出ておりますけれども、自民党、公明党、みんな、たちあがれ、改革、野党がそろって参議院に共同提出をいたしました。
 また、後で写真をお示しさせていただきたいと思いますけれども、瓦れきの処理は遅々として進んでおりません。瓦れきの処理特措法案は、実は政府が出しませんので、七月一日に自民党、公明党、みんな、たちあがれとともに衆議院に共同提出をさせていただきました。
 また、大きな社会問題となっております二重ローンの救済法、これは民主党の皆さん方がああだこうだ言いまして、らちが明きませんので、私たちは、自民党、公明党とでこの週にも提出をさせていただきたいと考えております。
 さらに、我が党の塩崎委員が中心になりまして、原発事故調査委員会の設置の法案、国会の中に設置するという法律であります。
 私立学校の復旧助成に関する法律、あるいは災害弔慰金の支給を拡大する法案も、実は議員立法として準備をしております。
 政府の皆さんが本来ならば閣法としてやるべきことをやられませんので、私たちは野党として、立法府、この国会の中で論戦をリードしてまいりましたし、これからも必要と思われる法律案はどんどんと出させていただきたいと思っております。
 こんな状態がいつまで続くのでしょうか。総理並びに平野大臣にお尋ねをいたします。
○平野国務大臣 さまざまな御批判があるかと思いますが、現地は、どういう政治状況になったとしても復旧復興を急げ、そういう声で充満しております。その声をとにかくしっかりと受けとめまして、やらなければならない課題は山ほどあります。その課題を一つ一つ解決しながら、一日も早い復旧復興を実現する、そのことに邁進する、そのことに尽きるというふうに思っております。
○菅内閣総理大臣 松本前復興大臣について、先ほどの質疑でも申し上げましたように、被災地の皆さんに大変申しわけない発言がありまして、その点について私からもおわびを申し上げたいと思います。と同時に、松本大臣も防災大臣として大変、被災地に足を何度となく運び、取り組んできておられたということも、ぜひ御理解をいただきたいと思っております。
 あの震災以来、自民党初め野党の皆さんにいろいろな面で御協力いただき、有意義な御提言をいただいてきたことは心から感謝を申し上げます。
 一、二、私たちとして、例えば内閣法で閣僚や政務三役の数をふやさせてほしい、これは決して党利党略で申し上げたつもりではなくて、本当にやらなければならない課題が大変大きくなっておりますので、それについてはまだ合意をいただけておりませんけれども、ぜひともそういった面でも、もう法案も出してありますので、積極的に御協力をいただければありがたいと思っております。
 いろいろな法律案について議員提案をしていただきまして、それらについても、私たちもいいと思われるものは一緒に成立をする。まさに基本法はその最大のものであったと思います。
 政府としては、一次補正、そして今準備に入っております二次補正を含めて、必要な法案なり政策を次々に打ち出し、また、全力での復旧復興に当たっているところであります。
 私は、確かに、現地に私も足を運びまして、いろいろな問題点があり、また、被災者の皆さんからすれば、なぜもっと早くいかないのかということを言われる気持ちもよくわかります。不十分な点もありますけれども、しかし、それぞれの立場で全力を挙げ、また、今回の被災が各自治体の機能を非常に低下させているということもありますので、そういった点のてこ入れも含めて、これからもやらなければならないことは、責任を持って担当している限り、全力を挙げて進めてまいりたい、こう思っております。
○石原(伸)委員 総理も平野大臣も、私の質問の趣旨をわかってはぐらかされている。私が申したのは、政府が責任を持って出さなければならない法律案を出さないで、いいものがあったら協力する、それは当たり前ですよ。何で政府が出さないのか。予算案を出すのは政府しかできないのは当たり前だ。そういう意識が非常に低いということを私は危惧して、この状態がいつまで続くのか、それが被災者の皆さん方のためにならないということを申しているわけであります。
 対応が遅いのは国会ではなくて、行政権を行使しない行政府、政府に責任がある、菅内閣に責任があるのであります。政府案が出てきませんから審議もできない。その顕著な例が、先ほど私がお話をさせていただいた復興再生基本法であります。
 私たちは、震災対応のために、権限と人材と予算を集中したそういう組織を現地につくるべきだと繰り返し主張してまいりました。にもかかわらず、政府提案は、実は阪神大震災のときの基本法の焼き直し。被害規模が全く違います。それに、役に立たないと何回私どもが委員会等々で言ってきても聞き入れず、最終的に私たちが出した案を中心に基本法が成立したのは、このフリップに書いてありますように、百一日です。これは百一日間審議していたんじゃないんですね。審議に要したのは四日なんです。立法府が機能しているということは明らかであります。
 総理、今私が最初に質問させていただきましたように、これでも震災対策が遅々として進まないのは、立法府が総理の、菅内閣の足を引っ張っているのではないわけです。復興復旧が進まない今の問題点をどう考えるのか、お答え願いたいと思います。
○菅内閣総理大臣 三月十一日の大震災発生以来、行政府としてまずやったことは、言うまでもありません、救命ということで、自衛隊、警察、消防あるいは海上保安庁含めて、全力を挙げて取り組みを始めました。数多くの皆さんがそういう現場の皆さんの活躍で助かったことも事実であります。行政が何もやっていないというのはちょっと言い過ぎではないでしょうか。行政はそういう形で全力を挙げて救命に取り組み、そして、その後、復旧に向かっても全力を挙げて進めております。
 また、自治体の状況が、阪神・淡路のときと違って本当に大きなダメージを受けておりますので、全国からの各自治体の応援もいただいておりますし、国の霞が関からも相当多くの人に現場に入ってもらって、県や自治体の機能の強化のためにやっていることも、これはまさに行政としてやっていることであります。
 もちろん、国会にも、一次補正、二次補正を出し、必要な法律案を出しておりますが、先ほども申し上げましたように、野党からも有意義な法案をいただいております。
 先ほど、基本法について御指摘がありました。率直に申し上げまして、基本法の提案の前の段階で、何とか与野党一緒に参加ができる基本法にできないかということで与野党間でかなり協議をしていただいたわけでありますけれども、結論的には、それがなかなかその段階では合意ができなかったものですから若干時間がかかりましたけれども、政府案として出し、その後それを取り下げて、野党の皆さんとともに提案をいたしました。
 いろいろな御指摘があることはわかっておりますけれども、行政府は行政府としてやらなければならないことは全力を挙げてやっている、このことは申し上げておきたいと思います。
○石原(伸)委員 総理、自衛隊、警察、消防、自治体の人たちが一生懸命全力でやるというのは当たり前なんです。それを指示するのは当たり前なんです。結果を聞いているんですよ。
 総理は五月中に仮設住宅に三万人入れるようにすると言って、できなかった。瓦れきの処理も三割しかできていない。放射性の廃棄物はそのまま。これが結果なんですよ。
 総理は霞が関にいろんな会議を二十もつくられた。私たちは会議なんか乱立させません。まず何をすべきか。震災復興大臣を決めればよかったんですよ、三日後に。それを私たちは二日目から言っている。どうですか。百八日目に松本大臣、そして百十六日目に今度は平野大臣、これがすべてを物語っている。この結果の責任を私は聞かせていただいているわけであります。
 私が霞が関の皆さん方の話を聞きますと、このような国難のときこそ自分の力を被災地のために役立てたい、実はそういう心意気のある官僚の方がたくさんいらっしゃいます。そういう意思と能力を持った人を各省から募って、常駐の大臣とスタッフを置いて現地で震災に対応していたら、幾ら総理が、やりました、全力でやっていますということと、この結果との大きな乖離というものは、私は生まれなかったんだと思っております。
 政府の対応というものはツーリトル・ツーレート、言い尽くされた言葉ですけれども、遅過ぎるし、的確ではありません。
 そこで、私たちは、今国会でどうしても成立をさせたい、まあ何本の法律もあるんですけれども、三本の議員立法についてお話をさせていただきたいと思います。
 この写真は、昨日、気仙沼市で撮影されたものでございます。瓦れきの処理、先ほど来お話をさせていただいておりますが、三割しか進んでいません。これから夏を迎え、気温も上がってまいります。現地の方のお話を伺わせていただきますと、このような場所で、ハエが飛び交い、耐え切れないにおいがする、体力の弱った被災者の方々の衛生面も心配だ。しかし、なかなかこの現状が、これはもう三カ月、四カ月議論をしている話ですけれども、遅々として進まない。
 そこで、私たちは議員立法として、被災自治体の要望に応じて国が代行して迅速に処理をできるようにする、また、一時的に自治体の負担が生じることが実は処理をおくらせている現状を改善するために、処理費用の全額を国費で補助する議員立法を野党各党で提出させていただきました。瓦れきの最終処分場の確保など、国の講ずべき処理を規定して、国の責任を実は明確化することで処理を可能にしようと思っております。
 総理は、いいものには賛成をすると先ほどおっしゃっていただきました。この案にぜひ賛同してください。
○菅内閣総理大臣 まず、御承知のことだと思いますけれども、この廃棄物の処理の費用に関しては、いろいろな補助率のかさ上げ等々を手当てして、最終的には自治体に負担が生じない措置をとっているところであります。
 そして、廃棄物の処理そのものについて、この間、瓦れきは環境省の担当ということになっておりますけれども、自治体にこれまでのスキームでいえば処理をお願いすることになりますが、自治体がそうした行政的な力量が不十分なところもありますので、今御指摘をいただいたことを含めて、どこまでの範囲、あるいは希望も聞いて、国が直接やるところ、あるいは自治体ごとにみずからやるところ、県や市、それぞれの実情を把握しながら、やらなければならないところは国がやれる体制をつくるように指示をしてまいりたいと思っております。
○石原(伸)委員 総理の答弁はやります詐欺なんです。やります、やります、国がやります。ただ、それがうまくできていないから、法律を出して、法治にのっとってこのようにやろうということを提言させていただいているのであります。本来であるならば、これは閣法としてもう出て、通っていなければならない法律であるということを指摘させていただきたいと思います。
 次の議員立法に移らせていただきたいと思います。原子力事故に関する損害賠償を国が仮払いできるようにする法案でございます。
 今回の原発事故の損害賠償が被害者の皆様方の手元に届くまでは、時間が大変かかっております。しかし、お話を聞かせていただきますと、被害者の方々は今回の事故で直接あるいは間接的に大きなダメージを受け、日々の一万円、二万円、そういう費用にも事欠いているという方々のお話をよく聞きます。
 そこで、今回、私たちは、想定される仮払金の半分程度を国が地方公共団体を通じて被災された方々にお支払いし、後に東京電力が国に返済する制度をつくる議員立法を提出させていただきました。被害者の方々の現状を考えれば、国が当面賠償を肩がわりしてでも何とか被災された方々の生活を安定させたい、その思いから、野党各党で議論をさせていただいてつくった議員立法であります。
 もちろん、原賠法の補償スキームの案も必要ではございますけれども、国が賠償の先頭に、総理、ぜひ立ってください。決意をお聞かせください。
○菅内閣総理大臣 自民党などが、賠償額全体の一部について国が立てかえ払いを行い、その後、東京電力に請求することを内容とする原子力事故被害者緊急措置法案を提出されていることは、承知をいたしております。
 いずれにせよ、政府としては、東京電力による迅速かつ適切な賠償に万全を期すために、原子力損害賠償支援機構法案の早期成立が不可欠であると考えております。ぜひ、この法案の早期成立にも御協力をいただきたいと思います。
○石原(伸)委員 総理、答えていないんですよ。
 総理は、退陣をされる三案件の中に、今お話しになった原子力事故に関する賠償スキームをイの一番に挙げていないんですよ。それで、下向いて答弁書を読んで、御協力をお願いしますと。
 私の質問は、もうこれを我々は出しているんだから、これで本当に困っている人がいるんだから、総理の決意を持って助けましょうよと。そういう決意を聞いているんです、熱意を聞いているんです、被災者の方々に対する思いを聞いているんです。
○海江田国務大臣 まず、私から、現在の原子力損害に関する賠償の点についてお話を申し上げます。
 これまで、まず避難を余儀なくされた方々に対する支払いが行われ、そして今、この七月に入りまして、避難を余儀なくされた方々、最初は一世帯当たり百万円という金額でございましたけれども、今度は一人一人に着目をしまして、その期間に応じて三十万円でありますとか十万円でありますとか、こういうことをやっているところでございます。そして、農林漁業者あるいは中小企業者に対しても行っております。
 そして、私どもは、もちろん、これから国会で御論議いただきます私どもの提案をしました機構法、これの中では、やはり敏速に、迅速に、しかも確実に、被害に遭われた方々に対して東京電力の支払いが行われるように、まず資金面からの交付国債、あるいは優先株などによりまして資金繰りをしっかりさせるということ、それから、さまざまなそういう被害者の方々の苦情などを受け付ける窓口も考えているところでございます。
○石原(伸)委員 わかりました。
 全く熱意を感じません。賠償スキームの法律案は審議するの当たり前じゃないですか。それの前に私たちはこれを出しているんだから、今、当座困っている人たちに対してどうするのか、その気持ちを聞いているんです。気持ちがないことがわかりましたから、次の質問に移ります。
 さらに、二重ローンの救済問題であります。
 被災者の方々は、再建のために新たなローンと過去のローンを二重に負担することに、仮に、商店をリニューアルされたそのときのローンがある、商店が流されてしまった、新しく商店をつくっていかなければならない、自己資金がない場合にはローンを借りなければならないわけであります。それでは復興はなかなか進まないと思います。
 私も、いろいろ町を歩かせていただきますと、建物に赤紙が張ってありまして、これは内陸の地域なんですけれども、もう商店が営業をしていない。理容、美容、クリーニング、本当に町に必要なそういう人たちが、子供も後継ぎにならないし、もう店をしまっちゃおうと。そうしますと、その町の商業活動というものは著しく低下をしていくわけであります。復興は進まないと思います。
 政府が私たち三党の話し合いの中でお示しされている案は、対象範囲が実は中小企業者に限定をされているような気がいたします。私たちは、それに加えまして、農業、水産業、医療関係も含む社会福祉法人、リース業など、幅広い範囲を救済対象にすべく、金融機関の持つ債権を新しい機関が買い取る、これは住専の処理のときにも行いました、新規融資を行う機構を新設するという議員立法を考えております。
 二重ローンについては、震災直後から実は問題視されながら、法案の決定に今までかかったのは、民主党の皆さん方が官僚の皆さん方の言うことを聞いて、既存の組織を活用し、救済範囲を限定して政府の出費を抑えようとしたからだと私は思います。
 なぜ救済対象を中小事業者に限定するのか。一人でも多くの方の救済のために、ぜひこの二重ローンの問題は、私たちが週末に民主党と折り合わなかった場合は二党で出します。他の野党も賛同いただけるかもしれません。この案でやっていただけるようにお願いを申し上げます。決意をお聞かせください。
○海江田国務大臣 私からお答えをいたします。
 二重ローンの問題につきましては、今御指摘のありましたような点、一つは、その対象を広げるというような点も、私どももそういう陳情を受けております。
 現在私どもが準備をしておりますのは、中小企業再生支援協議会というところで体制をつくっていこうということでございますので、これを利用しますと、それこそ迅速さということではこれを利用しますのが一番でございますので、その中で、今御指摘のありましたような点が盛り込めるかどうかということを検討しているところでございます。
○石原(伸)委員 それは盛り込めないですよ。所管大臣でしょう、経産大臣でしょう、海江田さんは。それができないから、それを広げるための新しい機構をつくりましょうという話を私たちはしているんですけれども、政治主導が本当にあきれますね。
 このように、野党は、議員立法という形でいろいろな法律案を出させていただいております。ぜひ、この三本の法律については政府・民主党にも御協力をいただかなければなりません。政府が動かなければ、行政権を持っているのは政府ですから、何も始まらないんです。対応の遅過ぎるこの現実、この最大原因は、やめると言った総理大臣が今ここにまたいて、そして復興大臣をころころかえるところにあるということを、しっかりと肝に銘じていただきたいと思います。
 今私が言ったことがはっきりいたしましたのが、国会の延長問題であります。
 与野党の幹事長の合意によって、国会は、与野党の垣根を越え、震災の復興復旧に向けて動き出そうとしていました。それをぶち壊したのが、菅総理、あなたです。その結果、現状はどうか。二次補正予算案、国会に提出されるのは七月半ばだと聞いております。六月二十二日に延長が決まってから何日ですか、相当かかりますね、半月以上かかる。
 私たちが一番危惧しているのは、新体制になって、本当にやらなければならない復興なんです。復興のための三次の補正予算は、このままいくと提出が十月にずれ込む。私たちが恐れたとおり、必要以上、総理が五十日を二十日にして、一日も長く総理でいたいということが震災対応をおくらせているということを指摘せざるを得ません。
 また、総理の、これは与野党の皆さん方、同じだと思います、非常識な人事が延長国会の国会審議を妨げました。
 この点は後に我が党の石破政調会長が話をされますけれども、私たちは審議拒否する気なんというのは毛頭ない。ずっと審議をしている。政府・与党から予算委員会の日程提示があったのは金曜日ですよ、金曜日。中川さん、金曜日ですよ。
 その理由は、岡田幹事長が月曜の自公民幹事長会談で述べられております。これは私が言ったんじゃない、岡田さんが言った言葉であります。三党合意を白紙に戻し、公党間の信頼関係を著しく壊してまことに申しわけない、今後は、ここが重要です、総理も含めて幹事長として約束を守りたい。
 つまり、自民党の参議院議員を引き抜いて内閣に加えた総理のやり方によりまして、与党が協議をしようということさえ言い出せなかった。だから、今週の月曜日に岡田幹事長からの申し入れで幹事長会談が開かれるまで、遅々として会議が進まなかったわけであります。
 やっと基本法が通りまして、本格的な復興への道筋が見えてきたと思ったそのやさきに、復興へのともしびがともった、そう感じられた被災者の方もいたんだと思うんです。ところが、その期待が無残にも裏切られ、復興への第一歩となるはずの人事は、先ほども指摘させていただきましたように、復興への与野党協議を破壊するものでありました。
 浜田大臣政務官の人事について、岡田幹事長も安住国対委員長も平田参議院幹事長も我が党に参りまして、まことに申しわけないと陳謝されました。
 ここで改めて伺います、総理。なぜ浜田大臣政務官を任命されたんですか。あの方は我が党の復興復旧の会議に一度も出ていないという話ですよ。民主党執行部の皆さん方が私どもに陳謝されたように、申しわけないという気持ちがあるならば、ここではっきりと、国会を混乱させた責任が総理にある以上、国民の皆様方にしっかりと謝っていただきたいと思います。
○菅内閣総理大臣 まず、浜田議員に関して申し上げますと、浜田議員の方から、この大震災に当たってぜひ復旧復興に関して自分も役立ちたい、そういう考えのもとに協力をしていただけるというお話がありました。私としては、復旧復興に協力をしていいという姿勢を示しておられる方でありましたので、ぜひお願いするということで受け入れさせていただきました。
 確かに、私も過去においていろいろな場面を見ております。ある時期、自民党が当時の新進党から多くの方を迎え入れて過半数を復活した時期もありましたし、いろいろな場面を見ております。最終的には、私は、政治家それぞれの判断と、そして国民がその行動をどう判断されるかということに、そういう形で物事が決まってくるというか判断されるべきものだと思っております。
 もちろん、皆さん方に対してそういう形をとったことが不快な念をお与えしたという点については、その点については申しわけないと思いますけれども、今申し上げましたように、政治家が党を離れたり、あるいは新しい党をつくったり、私にもそういう経験がありますし、自民党の多くの方もそういう経験があると思いますが、そういうことは最終的には政治家本人とそして有権者の皆さんの判断にゆだねるべきものだ、このように原則的には考えております。
○石原(伸)委員 総理、民主党には優秀な方がたくさんいるじゃないですか。いないんですか。しかも、総理が御自身で、浜田さんと懇意で、この人の復興に対する熱意があるということがわかっているなら今の話はまあまあそんなものかなと思うかと思いますが、違う党の幹部の人が、おい、こいつを引き抜いてきたから使えといって使ったと皆さん知っていますよ。
 この浜田政務官の人事に輪をかけて、さらに被災者の国民の皆さん方の期待を見事に裏切ったのが、先ほど来お話をさせていただいている松本復興大臣の辞任であります。
 大臣として初めて被災地に入り、暴言を吐いて辞任する。それも、今回の辞任は、私は見ておりまして、ある種の確信犯とさえ思えます。被災地で手足もなく瓦れきの処理も進められない、責任ばかりのしかかる、そんな中で菅内閣に愛想を尽かして辞任をされたのではないでしょうか。閣僚がそこまで追い詰められているのが、実は菅内閣の現状でもあります。
 このような大臣を任命した責任、このような内閣を、実態を招いた責任は実は総理にある、もう総理はそのことは十分認識されております。任命責任についてどのように考えるか、お答え願います。
○菅内閣総理大臣 先ほども申し上げましたように、今回の松本前復興大臣の発言なりが被災地の皆さんに対して大変不快なといいましょうか反発を買うような発言であったことについては、私からもおわびを申し上げたいと思います。
 と同時に、松本大臣は、三月十一日以来、防災大臣という立場、先ほど専任の大臣を早く置けばよかったではないかと言われましたけれども、閣僚の数が十七名と限定のある中では、防災大臣に実質的にはその最大の役目をお願いしてきて、復旧に当たっていただいてきたわけであります。その段階でも何度となく現地に入り、各自治体の皆さんとも信頼関係を築いてこられた方でありまして、その仕事の延長上にということも含めて、復興大臣をお願いしたわけであります。結果として辞任ということになったことは、最終的には、私がお願いをしたわけでありますから、私に選んだ責任があることはそのとおりであります。
 しかし、それにかわって平野新大臣に就任をしていただきまして、これまで松本大臣とも連携してやってこられた平野大臣、多くのことを現地の出身でもありますのでしっかりと取り組んでいただける、これまで以上に物事が迅速に進むことを期待いたしております。
○石原(伸)委員 任命責任についての御言及がありませんでした。人のせいにする総理大臣であることが非常によくわかりました。
 最後に、総理御自身の政治団体についてお伺いをさせていただきたいと思います。
 総理の政治資金管理団体の草志会というんですか、政権交代をめざす市民の会という政治団体に対しまして、平成十九年から二十一年の三年間に合計六千二百五十万円もの献金をしています。特に、平成十九年は五千万円もの大金を献金しています。
 実は、この団体は、MPD・平和と民主運動という市民運動や、議会政治に浸透しております極左過激派団体により平成八年に結成された市民の党から派生して設立されております。この市民の党は、北朝鮮による日本人拉致とも関係が取りざたされている団体であります。
 また、平成十九年には、覚えていらっしゃると思いますが、統一地方選挙、参議院選挙も施行されています。これらの選挙と多額の政治献金との関係についてもさまざまな疑問が持たれております。
 そのような献金を行ったことは事実なのか、また、そのような多額の献金を行った理由を、総理、お答え願いたいと思います。
○菅内閣総理大臣 私の政治資金の流れはすべて正式に届け出をいたしております。その中で表現されていることはそのとおり事実であります。
○石原(伸)委員 理由をお答えになりませんでした。時間の関係で、この質問は参議院等々でさらに深めていきたいと思っております。
 パネルを出してください。これも昨日、郡山市内の小学校で撮影したものであります。御存じのとおり、校庭の土から放射能が検出されたために、表面の土を削って、生徒たちが安心して校庭に出られるようにと、市長さんたち、PTAの皆さん方が地元の建設業協会にお願いをして、表土を取って山になっているわけであります。削った土は、実はマイクロシーベルトでいうと三十とか四十とかその程度のもので、校庭のところにあったときは三とか六とか小さいものなんですけれども、固めたことによって実は放射線濃度が高まってしまっておりますが、写真を見ていただいてもわかりますように、ブルーシートをかけて放置されております。
 この問題につきましては、我が党の西村さんですか、質問をしていただきました。これも私が写真を撮ってきて質問をしてもらったものなんですが、実は、五月の連休のすぐ後だったと思いますのでかれこれ二カ月たっていますけれども、現地はこのままであります。私は、高木文科大臣にもお願いを申し上げましたし、岡田幹事長にも、この問題は垣根を越えてやってくださいという話をさせていただきましたが、現状はこのようなままであります。
 被災地がこのような現状であるということを総理はどうお考えになられるんでしょうか。総理を支える閣僚の皆さんも、やらなきゃいけない、執行部であります岡田幹事長も、それはやらなければいけないと言っていましたけれども、現実はこのままであります。総理を本気で支えようとする人は、実はもう民主党の中、内閣にもいないのではないか。まさに裸の王様であります。
 総理が今の座にしがみつく限り政治空白は長期化いたします。早期の震災復旧のため、復興のため、日本の国益のためにも、総理、一刻も早く退陣をされ、新しい体制で、二カ月も放置されているような、こんなことだけはやめにしましょうよ。
 最後に、いつおやめになられるのか、答弁を求め、質問を終わらせていただきたいと思います。
○菅内閣総理大臣 この小学校のこういう状態について、今、放射能を含んだ廃棄物の処理が、従来の法律制度ではどこが扱うかが決まっていないという問題もありますので、環境省を中心にそういった問題に対応できるよう、今、指示をいたしているところであります。
 私の出処進退については、常日ごろ申し上げておりますように、六月の二日の代議士会で申し上げましたのは、この大震災あるいは原子力事故について一定のめどがついた段階で若い世代に責任を引き継ぎたい、こう申し上げ、また、先日の記者会見では、三つの法律や予算についての成立をもって一定のめどといたしたいという趣旨のことを申し上げたところであります。
○中井委員長 この際、石破茂君から関連質疑の申し出があります。石原君の持ち時間の範囲内でこれを許します。石破茂君。
○石破委員 総理、総理と質疑をやるのはこれで七回目になります。いつも申し上げますが、この時間は、私の時間ではない。あなたの時間でもない。この一時間は、主権者である国民のものです。ぜひ逃げないで答弁してもらいたい。論点をはぐらかさないでもらいたい。どうでもいいことを延々と言わないでもらいたい。それは、この時間は主権者たる国民の時間だからです。そのことをまず申し上げておきます。
 人事について、今、石原幹事長から話がありました。何でこんなことが起こるのかといえば、人事をすべて政権の維持目的に使っているからこんなことになるんですよ。
 先ほどおっしゃいましたね、閣僚の増員、これに応じなかったからだ、応じなかった野党が悪いのだ、そういう言い方をなさいましたね。何のための、どの大臣か、一度でも提案をされましたか。
 私たちは、発災直後から、復興担当大臣を置くべしということを言ってきました。その後、唐突に、三人大臣をふやしたい、副大臣、政務官をふやしたい、そういうお申し出がなぜか国対レベルでありました。何で国対レベルか、私にはさっぱりわかりませんがね。何のための大臣ですか。復興担当大臣が一人、あと二人は何ですか。
 そして、谷垣総裁に、唐突に大連立を持ちかけられた。政策協議なき、政策の一致なき連立は、憲法違反です。内閣は行政権の行使につき連帯して国会に責任を負う、これは憲法の規定ですよね。復興のためだけの連立なんてあり得ません。財政政策も、外交政策も、安全保障政策も、社会保障政策も、政策協議なくして連立なんかできるわけはないじゃないですか。そういうものは野合であって、連立とは言いませんね。
 政策協議の申し出もなく、何をやる大臣かの提示もなく、野党が断ったからこのようなことになった、これこそまさしく責任転嫁以外の何物でもありません。そのことはまず断言をいたしておきます。
 松本大臣、おやめになるのは当然のことであります。しかし、むしろこれは、人事を政権維持のために使った任命権者たるあなたにその責任の多くがある、私はそのように考えております。
 政務官人事について一言申し上げておきます。
 総理、あなたは、昨年七月の参議院選挙の意義、鳥取県においても行われた。投票したのは、主権者たる鳥取県民であります。昨年の参議院選挙の意義、これは何であったと総理は思いますか。
○菅内閣総理大臣 まず、大臣の増員について、何か私が……(石破委員「質問に答えてください」と呼ぶ)いや、そういう御指摘をいただきましたので、指摘されたことについてはお答えをさせていただきます。
 その問題については、かつての橋本内閣時代には二十名の閣僚があったわけでありますが、十七名ということで、今でも内閣府を中心に兼任の大臣が大変多いのが平常時でもそうであります。そして、今回の震災ということもありましたので、震災や原子力に対応するには専任の大臣が必要だということがあり、また政務三役についても、現地の本部などをつくる上で今の体制では不十分だということでお願いをいたしたわけであります。決して野党の責任だと申し上げているのではなくて、そういう趣旨で増員をお願いしたということは、ぜひ御理解をいただきたいと思います。
 また、連立について、そうした政策協議の申し出が十分でなかったという御指摘がありました。私も、これまで幾つかの連立に参加をして、連立協議に加わったことがありますので、当然、今御指摘のように、連立政権をつくる場合には広い範囲の連立協議が必要だと思っております。そこまで話が進まなかったということで、私は残念に思っております。
 また、人事について、昨年の参議院選挙の趣旨ということでありますけれども、もちろん、参議院選挙において、それぞれの党、我が党も、我が党としての考え方、公約、マニフェストを提示して国民の皆さんに支持を訴えたわけであります。残念ながら、昨年の参議院選挙では我が党は大きく後退をいたしまして、十分な御支持が得られなかったのは、一番の責任は私自身にある、このように思っております。
○石破委員 言ったでしょうが、あなたの時間じゃない、私の時間じゃないと言って。きちんと正面から答えてください。
 参議院選挙の意義は何だったか。菅民主党政権に対して、参議院は政権選択の選挙ではありません、そのことはよく承知をしています。しかしながら、菅民主党政権の是非を主権者たる国民に問うた、それが参議院選挙の意義だった。間違いない。消費税一〇%とかそういうのは政策の問題です。トータルとして菅政権の是非を問うたものだ。
 鳥取県にも、総理、いらっしゃいましたね。演説なさいましたね。主権者たる鳥取県民が選んだのは何だったか。民主党も死力を尽くして戦った、我が党も死力を尽くして戦った。あの酷暑の中で、民主党も自民党も全力を尽くした戦い。我が鳥取県民は何を選択したか。菅民主党ではなくて、自民党が、公明党の支援もいただいて、この政権を正せ、これが主権者たる鳥取県民の選択だったでしょうが。違いますか。
○菅内閣総理大臣 基本的には、国政選挙でありますから、与党の場合は、政権に対する評価が大きな要素であるということはおっしゃるとおりであります。と同時に、それぞれの政策課題についての判断も含めて有権者の皆さんがなさったことだ、このように理解しております。
○石破委員 総理、あなたも昨年の選挙を必死で戦われて、民主党政権の継続か、それとも自公に戻すのか、あちらこちらでおっしゃったでしょうが。この選挙の県民の選択は、菅民主党政権、これを正せということが選挙の結果だった。選挙をなめないでください。主権者たる国民の選択なんです。(発言する者あり)
 今そこで、ねじれを解消するためだというやじを飛ばす人がいましたね。そのとおりでしょうよ。亀井さんがいみじくもおっしゃった。今回の意味は、引き抜くことによって、社民、共産、これが賛成をすれば自公が反対しても過半数であるということをいみじくも亀井さんがおっしゃっておられます。
 そうなのでしょう。先ほど石原さんが言ったように、そういう人を県民にお願いしたのは、私の不明を恥じます。本当に申しわけなかったと私は鳥取県民に心からおわびをしなければいけない、そのように思っております。(発言する者あり)
 ですけれども、今回の意味は、面倒見が悪いと言った人がいましたね、そういう認識なんですよ。要するに、今回のことをそういうふうに考えている、その程度の認識しかない。
 私が今言っているのは、選挙の意味をどう考えるか。つまり、昨年の選挙の意味を全く没却させるような行為をあなたはやったのだということをよく認識してください。
 そしてまた、これもさっき石原さんが言いましたね、民主党に人材いないんですか。なぜ自由民主党から、一回も被災地に行かず、そして残念ながら政務調査会の復興の会議にも参加をされず、後ほど申し述べますが、私どもは発災以来、本当に不眠不休で、当然のことながら休日返上で、何日も何日も被災地に入り、法律をつくり、予算の提言をし、五百七十七項目の提言をした、そういうことに残念ながら一切かかわってこなかった人です。
 総理、先ほどおっしゃいましたね、浜田さんの方から申し出があったと。そうなのですね。浜田さんから申し出があり、そうかそうか、やってくれるのかということで、総理からお願いをなさったというわけではないのですね。一連のことにお答えください。
○菅内閣総理大臣 私のところにお話がありましたのは、いろいろ今お名前も出ましたけれども、何人かの方から間接的にお話がありまして、そのときに浜田議員が、ぜひ、この大震災に当たって、国際的ないろいろな関係もあるので、自分としてはそういう仕事を担いたい、そういう役割が果たせるならば協力をしてもいいという趣旨、私のところには、間に立つ人があってそういう趣旨のことがお話がありました。そういうお考えだというふうに理解をして、それについて了解をいたしたところであります。
○石破委員 私どもが政権を失った、すなわち、私は、今回民主党の皆さん方が政権をとっておられるのは、その多くは自民党に対する御批判であったということをよく承知いたしております。政権の中枢にあった者として、それは深く反省をしなければならないことだったと思っています。ゆえなくして我々は負けたのではありません。
 私は、その中核はおごり、高ぶりであったと思っています。有権者の方々に対する恐れとか感謝の思い、私たちは一生懸命持っていたつもりだけれども、有権者がそう思われた、そうすればすべて我々の責任です。有権者に対する感謝と恐れ、そして民主主義に対する恐れ、その意識を失ったから我々は下野をしたのだ、痛切に私自身は反省をいたしております。
 総理、申し上げておきます。今回は、あなたは民主主義の結果を正面から否定をした、その報いは必ず来る、そのことははっきり申し上げておきます。
 民主主義というものは本当に恐れなければいけません。総理、あなたはかつておっしゃいましたね。民主主義とは何か、それは交代可能な独裁制である、そのようにおっしゃいましたね。今でもそのお考えは変わりませんか。
○菅内閣総理大臣 私は、石破委員が今御指摘のような表現、かなり近い表現を使ったことは確かにあります。
 その意味はどういうことかといえば、日本の場合は議院内閣制でありますけれども、例えばアメリカの大統領選挙であれば、大統領に就任した大統領は非常に大きな権限を持っております。しかし、四年間で任期が終わり、場合によっては八年間以上は継続できないというルールがあって、ある意味、もしこれが二十年、三十年、アメリカ大統領が同じ人物であれば、極めて独裁的な国になり得るほどの強権を持っているわけですけれども、そうではないという意味で、しかし同時に、議院内閣制においても、ある意味での政権がリーダーシップを持つためには、その政権を四年間の衆議院の任期の間、国民からある程度預けられているものだ、大統領に権限を預けるのと同じように、政権党が政権としての権限を国民から預かっているという認識で対応すべきではないかという趣旨の意味を込めて申し上げたところであります。
○石破委員 あなたは本にこう書いておられますね。書いたことには責任を持ってください。「選挙によって、ある人物なりある党に委ねた以上、原則としてその任期いっぱいは、その人物なり党の判断にまかせるべきである。」そう述べた後で、交代可能な独裁制というふうにおっしゃっておられる。
 ある意味ではとか、基本的にはとか、そういう言葉は便利な言葉でして本質をずらすことがありますけれども、あなたのお考えの中核には、選んだ以上は、その期間は自分がやるのだ、そういう思いがあるのだというふうに私には思われます。今回の人事もすべてそうなのであって。
 総理が、不信任が出る前の代議士会において、一定のめどがついたら若い人たちに責任を譲りたいとおっしゃいましたね。私はテレビで見ていました。テロップで流れました、菅総理、退陣を表明。その日の夕刊にもそのような大見出しが出ました。私は世紀の大誤報だと思いましたよ。
 総理は、今まで一度も退陣をするなんて口にしていない。一度もしていない。そして、震災や原発に一定のめどがついたら、いつつくんですか。十年ですか、二十年ですか。福島原発に一定のめどなんて簡単に立ちませんよ。一定のめどがついたらというのは、実は、いつまでもやめないと言っているのと一緒です。あなたは何にも辞意表明なんかしていない。ごまかされない。
 一九九二年のことですが、PKO法案というのが審議されました。若い方々は御存じないでしょうが。あのときに、中西啓介議院運営委員長解任決議案というのが出ましたね。あなたはあのときに賛成討論に立ちましたね。時間を経過し、何度も議長から注意をされて、それでも演説をやめませんでしたね。(発言する者あり)最後は、壇にしがみついて、衛視から引きはがされておろされた。武勇伝と言う人がいますが、そんなものは武勇伝でも何でもないですよ。ルールを守らなかったというだけのことですよ、議会のルールをね。しがみつくというのは、そういうことです。
 総理、あなたは、石にかじりついてもやめないとおっしゃったそうですね。支持率にマイナスはないとおっしゃったそうですね。おやめになる気なんかないでしょう。私の顔が見たくなければこの法案を通せとおっしゃいましたね。そのようなことを総理が言うことですか。私の顔が見たくなければこの法案を通せ、そのようなことを一国の総理が言うことですか。真摯さに全く欠けている。
 三つやってくれれば私はやめる、そんなことをあなたは言っていないでしょう。そんなことは関係ありません。あなたがやめようがやめまいが、公債特例法案は通さなきゃいかぬのですよ。だけれども、そのためには何が必要なのか。ずっと申し上げていますね。マニフェスト、子ども手当、高速無料化、高校無償化、農家戸別所得補償、こういうものについてどうなのか、国民に負担を与えてはいけない、そのことについてどうなのだということが大事なのであって、あなたがやめるとかやめないとか関係ないですよ。二次補正だって必要なものはやらなきゃいかぬですよ。
 あなたは、一度でもやめるということをおっしゃいましたか。はっきりおっしゃってください。
○菅内閣総理大臣 やめるという、あるいは退陣という言葉を私自身も、私自身に対して使ったことは私自身ない、こう思っております。
 ただ、六月二日に申し上げたのは、一定のめどがついた段階で若い方に責任を譲りたい、それまではぜひ頑張らせていただきたいということを、これは党内の代議士会でありましたので、申し上げました。
 また、記者会見の中で、一定のめどということについて、第二次補正と公債特例法と再生可能エネルギーというものの成立が私にとっての一定のめどと考えているということは記者会見の席で申し上げました。
○石破委員 一つのめどともおっしゃいましたね、どこかの機会で。一つのめどなら、二つのめども三つのめどもあるんでしょうよ。つまり、いつやめるなぞということは、あなたは一回も言っていない。退陣表明なぞ一度もしていない。そうですね。そういうふうに受け取ります。
 だから、だます方もだます方だが、だまされる方もだまされる方であって、こういう政権が実にけしからぬということが民主党の中から出ている、これ自体、異常なことですよ。いかなることがあっても政権を支える、これが与党の仕事ですよ。どんなことがあっても支えなければいけないにもかかわらず、政権内部から、与党もそう、閣僚もそう、そういうのが出ること自体、極めて異様なことです。異常なことです。
 私は、民主党の方々に申し上げておきたい。選挙において判断をいただき、民主党政権を選ばれたのは国民です。その責任の大半は我々にあると思っております。しかし、地方政治と違って、衆議院の解散請求権も国民は持っていない。あるいは、当然のことながら、総理のリコールの権利も持っていない。もうこれ以上は、民主党の皆さん方がどう判断するかということにかかっている。
 総理、一事不再議というのがありますよね、一事不再議。一事不再議が法律ではなくて慣例であるのはなぜだと思いますか。
○菅内閣総理大臣 ちょっとその質問の趣旨を正確に理解できないのかもしれませんが、特別にその理由ということを聞かれても、私にもよくわかりません。
○石破委員 そうですか。多分ずっとお考えかと思いました。それは失礼しました。
 一事不再議というのは、一つの会期において一回否決されたものは二度それをやってはならない、これが一事不再議、御案内ですね。
 でも、これは慣例なのです、成文化されていません。本当にそれが必要なことであるならば、法的にきちんとするべきです。それが慣例になっているのは、例外を想定しているから慣例なのです。
 なぜ例外を想定しているとお思いになりますか。済みません、質問が行き届きませんでした。なぜ例外を想定しているとお考えですか。
 官房長官に聞いていません。
○中井委員長 菅直人内閣総理大臣。わからなきゃわからないでいいじゃないですか。
○菅内閣総理大臣 今おっしゃるように、一事不再議というのは、通常は、議会一般においても、その会期の中で一度議決されたものについて同じ会期の中ではそれをもう一度議決することはしないという、これはやはり、ある意味、議会というものを順調にといいましょうか、適切に運営する上でのルールだと考えております。
○石破委員 そうですね。なぜこれが成文化されていないかといえば、一回否決した後で全く違う事態が生じたときに、もう、一回否決したのだから二度とその議題を取り上げてはならないということは、本来の趣旨と違うからですよ。例外があり得るからですよ。
 つまり、一回否決しちゃいました、その後全く違う状態が起こりました、もう一回問うということが必要なのに、これが成文化をされていたならば事態の変化に対応できないから、成文化されないで慣例なのです。議会というのはそういうものです。主権者の代表たる国会というのはそういうものなのです。
 いいですか、総理が不信任案を、涙ながらに訴えられたかどうかは知らないが、一定のめどがついたらやめる、そして鳩山さんが、確認もしないままにそうですねというふうにおっしゃって、否決をされた。その後のありさまは見るにたえない。ペテン師だ、詐欺師だ、あんたに言われる覚えはない。見るにたえないような話でした。
 いいですか、つまり、何がその後生じた事態かといいますと、まず一つは、あの場において議論されたことが、その後になって御党の中で、詐欺だのペテンだの、そんなお話になっている。これは評価は別です、事実を申し上げている。そうですね、事実としてそうですよ。実際にそうやってテレビでおっしゃっている方がありましたから。私、この目で見ましたから。(発言する者あり)それは報道が言うことなんていう変なやじを飛ばさないでください。いいですか、そうなってきた、それが一つ。
 もう一つは何なのかというと、先ほど来議論になっている。松本大臣が復興担当大臣に任命をされた、そして細野さんが原発担当大臣に任命をされた、松本大臣がやめた、平野さんが大臣になった、看板政策であった行政刷新担当の蓮舫大臣が退任をされた、官房長官が兼務されるに至った。そして、自由民主党から政務官を登用された、もちろん除名しましたがね。これは何ですか。内閣改造ではないというふうに何であんなにおっしゃるのか、私はよくわからなかった。これは改造ではないということをおっしゃった。中には、記念写真を撮らないから改造ではないなんぞという不思議なことを言う人もいましたがね。
 これは、私は、そのときからずっと伏線を張っているなと思ったんですよ。これは改造ではないのだ、内閣は変わったのではないのだと。そうじゃないでしょう。看板大臣の復興大臣を任命した、その人がかわった、看板政策である行政刷新担当は官房長官の兼務となった。環境大臣はだれがやっているのかというと、驚くなかれ、法務大臣の兼務である。
 環境省がやることというのは、瓦れきにどう対応するかでしょう。CO2をどうするかでしょう。松本大臣は歯を食いしばって環境大臣と復興と兼務してきたのだけれども、環境大臣、法務大臣だって、お忘れかもしれませんが、昨年は法務省の役割をどうするかということが最大の論点だったでしょう。私、ここで聞いたはずです。(発言する者あり)今言ったでしょう、何の大臣をどれだけふやすかをきちんと明確にするべきだということを申し上げたでしょう。
 そうしますと、要は、内閣というものは変わったのです。大きく変わったのです。中心の大臣が入れかわった。だとするならば、事情は間違いなく変わっている。一事不再議は成文化されていない、あくまで慣習である。これ以上総理には聞きませんよ、それは議運が判断されることですというのが答弁ですからね。決まり文句はそうです。
 私が申し上げておきたいのは、一事不再議、これはあくまで慣例である。事情が変わった場合には当然もう一度その議案が上がり、理由が変わったとするならば当然その議案が上がるものである。そのときに、我が党は当然賛成であるが、民主党の皆さん方、どのようにお考えになるか。わあわあ文句を言っていても何も変わらないですよ。本当に議員としての職を賭すか、閣僚としての職を賭すか、役員としての職を賭すか、私はそれが必要なことだと思っています。
 総理、私は最初のときから申し上げてきたはずだ。総理、本当に勇気を持って、例えば税と社会保障の一体改革、マニフェストの修正、あるいは普天間問題の解決、勇気を持って、党内にも異論があるのであればそれを説得し、なお異論があるのであればそれと決別する覚悟を持ってやっていただけるのであれば、我々自民党は野党であっても全面的に協力しますということを何度も申し上げてきたはずです。私たちは、総理の足を引っ張ったことも復興の足を引っ張ったこともありません。全面的に協力します。むしろ、協力という言葉は不適当でしょう、主体的にやっていかねばならない。
 総理にお尋ねしましょう。先ほど幹事長も聞きましたが、我が党が復興復旧に力を尽くさなかったということがあったと総理は御認識ですか。
○菅内閣総理大臣 いろいろ御指摘をいただいているので、私も少し答えさせてください。
 まず、私が内閣の責任者としてどういう気持ちで今、周りからはいろいろ批判をいただきながらも、頑張らなければならないと思っているかというのは、やはり震災発生から百十日を過ぎて、まだまだ途切れることなくやらなければならないことがたくさんある。それは、復旧復興にもありますし、原子力の事故のこともある。そこをしっかりとやりながら、そして次に引き継いでいきたいという、その思いだけであります。
 それは、ほかから見れば、一日も長く総理大臣の座にいたいというふうにも見えるかもしれませんが、私の中では、今申し上げたように、三月十一日に発生した大震災のまだまだ渦中の渦中でありますから、それを何としても次の段階までやるべきことをやっておきたいという、私自身の中ではそれだけであります。
 そして、六月の二日に御党を含めて不信任案を出されました。私たちも野党の時代に何度も不信任案を出しました。野党が政権交代しろという気持ちを込めて不信任案を出されることはよくある話であります。しかし、多くの場合は、与党は衆議院で過半数を持っているわけでありますから、与党が一致をすれば否決をされるわけであります。
 我が党も昨年の九月に代表選挙を行いまして、二年の任期で私が代表になって、これは党内のルールです、選んでいただきましたので、本来なら我が党の中で、いろいろ党内の議論はあるとしても、不信任案そのものにはやはり反対をして否決するというのが私は一般のあり方だと思います。
 しかし、もちろん一九九三年の自民党の状況、あるいはそれ以前も、いろいろなことを私も経験いたしました。ですから、最終的には、そういう政党の内部のルールを超えて、野党の提出をされる不信任案に賛同しようという動きが、党のルールとしては私は反していると思いますが、そういう行動をとられる方が歴史的にもありましたし、一〇〇%それを私はけしからぬと言うつもりはありません。
 しかし、何のために党で新しい代表を昨年の九月に決めたかということを考えますと、私は、党内のルールからすれば、まだ一年にも満たない中で、野党の提出をされる不信任案に賛同するということについては納得はしておりませんでした。しかし、現実の問題として、かなりの数の方が賛同されることになると、党が分裂状態になって、政権の運営そのものが難しくなり、冒頭申し上げましたように、この震災の渦中に政権が機能しなくなるということだけは避けたい、そういう思いの中で、私として六月二日の代議士会で申し上げたのは、そういう気持ちを含めてのことであります。
 そういった意味で、最後の御質問でありましたが、多くの問題で、私は、自民党を含めて野党の皆さん、震災の復旧復興、あるいは原子力の事故については、一緒になって、あるいは御協力をいただいて進めていると思います。
 ただ、先ほども申し上げました内閣法の改正、もっと前は政治主導権法を出しておりましたけれども、内閣法の改正については、先ほどの橋本政権のときのいわゆる行革によって閣僚の数が非常に減っていることが、私は、この震災前から非常にいろいろな意味の制約になっている。政務の三役、特に内閣府において、いろいろな課題がある中で、政務の三役が非常に制限されている。それを拡大していただきたい。
 特に、震災が起きてからは、そのことをお願いして法案を出したわけでありまして、その点について我が党からお願いもいたしたつもりでありますけれども、残念ながら、内閣法の改正については今日まで御協力をいただけていないのは、私にとっては、やはり復旧復興を進める上で非常に大きな障害になっているということは申し上げなければなりません。
○石破委員 事実を歪曲しておっしゃらないでください。
 民主党から一度も、どの大臣を増員したいという申し出はありません。一度もありません。国対に聞いてみてください。我が党国対は民主党さんから、では、復興担当大臣、原子力担当大臣、そういうものを三人増員したいという申し出を一度も受けていない。総理は会見でそういうことをおっしゃいましたか。何の大臣を何人増員したい、よって内閣法を改正したい、そうおっしゃいましたか。
 物事は一つ一つ手順を踏んでいかねばならない。先ほど来総理は、大臣をふやさなきゃいけないのにおまえたちが協力しないからそういうことになったんだ、今最後のお話はそうでしたね。そうおっしゃる前に、何の大臣を幾らふやさなきゃいかぬのか。
 もう一度繰り返しますが、大連立を組みたいのであれば政策協議を申し出るのが筋でしょうが。政策協議を一度でも申し出ましたか。ここで指摘しましてから、あなたは申し出ましたか。申し出ていませんね。そして、何の大臣をふやしたいということを、国対にお命じになって、自民党に、あるいは公明党に、他の野党に打診させましたか。させていないですね。そういうこともやらずに人のせいにしないでください。
 そして、申し上げておきます。あなたがやりたいという思いはよくわかりました。どうしても自分がやりたいんだという思いはよくわかりました。なぜあなたが一番ふさわしいのですか。
 つまり、多くの人が、残念だけれども、あなたのもとで一生懸命働こうという気をなくしている。閣僚からもそういう発言が出るでしょう。国対委員長もそうおっしゃったでしょう。
 なぜそうなるのか。この間申し上げたでしょう。私も偉そうなことは言えません。足らざるところばかりなことはよく承知しています。そのことをよく認識した上であえて申し上げますが、組織を幾つか、何度かお預かりをしてまいりました。行き届かないこともたくさんありました。ですけれども、心がけてきたのは、責任は政治がとる、栄誉と称賛は現場に与えられる、組織を動かすというのはそういうものだと私は先輩から教わってきました。あらゆる責任は政治がとるのだ、よくやったね、御苦労さん、ありがとう、そういう称賛は現場に与えられるのだ、そうでなければ組織は動かないのだ、厳しく教わってまいりました。十分できてはいませんがね、自分も。
 総理、申しわけないけれども、外から見える限り、あなたがやっておられることは、責任は現場、称賛と栄誉は自分。
 どうですか。浜岡原発、これをとめよ、そういうことをお願いする権利は総理にはない。行政にはない。それは本来、海江田大臣がなさるべきものです。計画停電、あれが正しかったと私は全く思わないけれどもね、それも経済産業大臣が担当大臣としておっしゃるべきことなのでしょう。あれは要請であった、浜岡をとめろというのは要請であった、決めたのは中部電力だ、こういう構成ですね。少なくとも法的にはそうなっている。
 あの地域が、では雇用はどうなる、経済はどうなる、そういうことに思いをいたしましたか。そして、保安院や原子力安全委員会に相談をなさいましたか。だれにどれだけ相談をしましたか。そして、地域がどうなるか、中部電力がそうなれば東電に対する支援はどうなる、中部がそうなれば関西はどうなる、そこまで全部お考えになっておやりになりましたか。そうじゃないでしょう。
 称賛と栄誉は現場に与えられる、責任は政治が負う、それと逆のことをやっているからみんなやる気を失うのですよ。先ほど来ずっとそうだ。
 私は、菅さんがやりたいという気持ちはよくわかりました。ですけれども、国民が信頼せず、我々野党はもちろん信頼せず、与党の中からも公然と、きのう渡部恒三さんが言っていましたね、一分でも一秒でも早くやめてもらいたいとおっしゃいましたね。副議長まで務められた民主党の重鎮ですよ。そういう方がそう言っている。
 野党はおろか与党の信頼もない。国民は、六割、七割が、一日も早くやめてほしい、そう願っている。そのあなたがこれから先やることが、原子力災害の収束に向けて、復興に向けて、なぜプラスなのですか。
○菅内閣総理大臣 最初にその前の二つについてちょっと申し上げますけれども、私は、例えば岡田幹事長が御党との議論の中で、例えば閣僚の数を三人拡大できないか、そのときに復興担当や原子力担当ということをお話しいただいたというふうに理解をいたしております、同席をしておりませんからわかりませんが。
 それから、もう少し言えば、御承知のように、先ほど来、私も内閣府の担当をいたしました。いずれにしても、そうした震災が起きる前から、例えば消費者担当とかいろいろな担当が兼任にならざるを得ないというのが現状でありますので、そういったことを考えますと、三人程度の増員があることの方が、内閣全体としてそれぞれの機能をしっかりと把握して責任ある行政ができる、そういうことで、一つ一つ固定的に申し上げたことはないかもしれませんが、この二年間の私なりの経験も含めて、その程度の人数の増大、三名の増大をお願いいたしました。
 それから、これは連立でありましたか、政策協議についても一切なかったという趣旨のことを言われましたけれども、それが連立協議であるかどうかは別として、石破さんを含む三党の政調会長の御議論もいただいておりますし、そういう中で、政策、さらにはそれがまとまっていけば、場合によれば連立への一つの方向性になるのかもしれません。ですから、正式に連立協議という形は確かにとれておりませんけれども、いろいろな形での協議は行われていると思っております。
 それに加えて、社会保障と税のことも御指摘をいただきました。私も昨年の参議院選挙で、消費税に御党が一〇%と言われたことを含めてそれを参考にしてと申し上げたことは、必ずしも私自身の十分な説明のないままの提起でありまして、国民の皆さんからも十分でない、あるいは党内の皆さんにも大変御迷惑をかけたと思っております。
 ただ、この考え方を基本とした形の中で、その後、社会保障のあり方の議論もしっかりしていただきまして、今回、社会保障のあり方、そしてそれを実現するための財源のあり方について一定の一つの方向を決めることが党としてできた、このように思っておりまして、これはぜひ、今後の与野党といいましょうか政党間の協議の中で議論をいただければと思っております。
 最後の質問でしょうか、今の中ででありますが、もちろん、私が最高の総理大臣であると言うほどうぬぼれてはおりません。ただ、私が昨年首班指名を受けまして、そして三月十一日にこういう震災が起きた中で、やはりその責任から逃げるわけにはいかない、私はそう強く考えました。
 そして、私が常に考えておりますのは、外から見ればいろいろ見えるかもしれませんが、私は、内閣として機能しているかどうかということを私自身の一つの判断にして物事を見ております。この間、内閣として、不十分さはもちろんありますけれども、それぞれの大臣、副大臣、政務官が非常に努力をされて政策課題に取り組んできておられて、そういうことで進展をしている、こう考えております。
 また、原子力事故についても、これはまさにこれまでの経験のない分野の大事故でありますが、それに対しても、今、将来に向けての新しい原子力行政のあり方について細野大臣に指示をして、その方向性の検討に入っていただいております。
 こういったことについては、私の許される範囲で全力を挙げてこれからも取り組んでまいりたい、こう考えております。
○石破委員 言っても無駄なことはよくわかりました。
 内閣はあなたの私物ではありません。当たり前のことです。あなたの自己満足のために内閣があるわけではありません。あなたが責任を果たしたいという思いはよくわかりました。総理の責任感もよくわかりました。
 私は、政治は結果責任だと思っているのです。自分はこう思っているとかそういうつもりだとか、それは国民がどう見るかなんです。国民がそれをどう思っているか。政治は結果責任というのはそういうことです。
 内閣が動くか動かないかというのは、現象を見ればわかります。この間、内閣がどう機能してきました。この数日、どう機能してきました。冒頭言ったように、あなたの人事は、すべて政権の維持ということが基本にあるからこのようなことが起こる。現象としてそういうことが起こっていますね。間違いないですね。
 ですから、私は本当にこういうことは余り言いたくないのだが、ぜひ、本当に求心力のある方、今の政権党は民主党なのですから、民主党の皆さんの中から不協和音が出ない、みんなで総理を支えよう、代表を支えよう、そういう方がならないでどうして国が動くんですか。野党は当然ですよ、批判するのは。民主党の中からそういう声が出ないためにどうするのかということを虚心坦懐にお考えください。それが国のためです。国民のためです。
 私は被災地に何度も行った。そこで聞いたことは何だったか。そして、今何が起こっているのか。
 総理、一つ聞きましょうか。何で今仮設住宅に当選しても入らない人が多いのですか。一つ聞きましょう。
○菅内閣総理大臣 私が現地の話やいろいろな方の話を聞きますと、仮設住宅に入った場合には、まず自活といいましょうか、自分で食べ物の材料を買ってくる、あるいは電気代を払う、ガス代を払う、そういうことの場合に、仕事を失われている方からすると、そういった負担についてやはり心配になる。そういう面があり、また、中には、避難所での人間関係がうまくいっているので、孤立する仮設住宅よりも集団でいるところの方が好ましい方もおられると。
 私はそういうことに対しても、給食を配送するとか、いろいろな形で孤立死、孤独死に至らないような手当てをしながら、ある意味、避難所で受けられたサービスも仮設住宅でも受けられるような形で実現するように、ぜひそういう手当てをしてもらいたいということを、現大臣になる前の平野さんにも支援チームの方で検討いただいてきたところであります。
○石破委員 二次補正というのは何でこんな予算なんですか。一次補正の議論をしたときに、私、総理に、二次補正いつ組みますかということをお尋ねしましたね。覚えておられると思います。
 そのときにはほとんどの議員たちが、二次補正こそ本格的な予算だ、復興債を出し。今、何で民間の貯蓄が上がっているのか。そして、こんな状態にもかかわらず何で国債が安定をしているのか。何ででしょう。それは、将来が不安だから貯蓄に回っているのですよ。電力債が国債に回っただけじゃありませんよ。民間がお金を使えない状況なんですよ。
 今やらなきゃいけないことは、復興債をきちんと出して、民間の消費を刺激してまず経済を興すことでしょうが。そうしなければ、戦力の逐次投入なんかしていると、本当にデフレは加速し、復興予算も組めなくなりますよ。
 今急がなきゃいかぬのは、復興債を大きく出すことです。そして、税と社会保障の一体改革は、これは構造的なものなのであって、復興とは切り分けて考えるべきです。
 税と社会保障の一体改革は、決められたとおりにきちんとやるべきです。景気がよくなってからとか、めどとするとか、そんな話じゃなくて、税と社会保障の一体改革は、これは構造的なものなのですから、これは党内にどんな反対があろうと、きちんとやるべきです。
 復興はこれとは分けて考えるべきであり、民間のお金がきちんと動くようになった、貯蓄ではなくて消費や投資に回るようになって、そのときにおいて税というものは考えるべきなのであって、まず復興債を出して、大規模な震災対策。
 これは東日本だけの話じゃないですよ。日本は恐らく地震の活動期に入ったと見るべきなんでしょう。戦後から今まで日本がこんなに発展をしてきたのは、それがありがたいことに、幸運にもと言うべきでしょうか、震災が鎮静化している時期にたまたま当たったからです。これからは、首都直下型あるいは東南海、どれだけの被害が起こるかわかりませんよ。強靱な国土づくりというのもやっていかねばならぬでしょう。そのためには、復興債の議論をきちんとして、速やかに三次補正を組むべきでしょうが。
 一体、三次補正はどうなるんですか。まさか、あなた、自分でやるなんて言わないでしょうね。三次補正についてどう考えますか。復興債をきちんと出し、大規模に復旧復興に充てるべきである、私はそのように考えますが、総理の御認識を承ります。
○菅内閣総理大臣 基本的には、私、今の石破議員のお話を聞いていて、同感であります。
 現在の二次補正については、当初は、一次補正の後、本格的復興に向けての二次補正という考え方が確かにありました、私の頭にも。しかし、多くの野党の皆さんからも、例えば二重ローンの問題とか、まだ、一次補正で十分でないけれども、一方で急がなければならない課題がたくさんある、いろいろな補償の問題とか、そういうことがありましたので、一時期、一・五次補正なんという言葉も出ましたけれども、ある意味、一次補正で不十分であったものを二次補正でまず手当てをする、そういうことで、約二兆円という規模を内閣として提案をさせていただくことにいたしました。
 その後のことについては、冒頭申し上げましたように、私も、この大震災については、復興債をかなりの額まず発行して、その資金をもって復興に充てていく、ただし、その償還については、一般の建設、赤字国債と同じ扱いではなくて、六十年というタームではなくて、もう少し限られた期間の中で、いずれかの財源でもって償還に充てていく、これはこれからの大きな議論が必要になると思います。
 また、社会保障と税の一体改革はこれとは切り離して、持続可能な社会保障制度の中身、これも一応、一応というか、中身も提案しておりますが、それを実現するための負担ということで、区分けをして考える必要がある、そういう点では共通の認識を持っております。
○石破委員 早くやってください、三次補正。復興債の議論、償還財源、きちんと議論しましょう。いいですか。
 再生エネルギー買い取り法案、その前にエネルギー基本計画を見直すべきじゃないですか。原発五〇%、CO2二五%削減、このことについて見直さない限り、何でこんな法案が出てくるんですか。この法案をやれば何が進みますか。具体的なことはすべてこれからじゃないですか。
 まずやるべきことは、エネルギー基本計画を見直すことでしょう。そして、民主党政権になって、原子力政策というのはさらに進みましたね。五〇%まで引き上げる、二五%削減する。そして、ベトナムに行って原発を売りましたね。大成果だといって、あなたは喜色満面だった。結構なことですよ。これをどうしますか。このことについての見直しにきちんと言及した上で、再生可能エネルギー買い取り法案、これは議論すべきだと思っている。
 もう一つ聞きたい。今のは答えなくて結構です。原子力賠償について伺いましょう。
 東電は免責されないと官房長官は言いました。総理、これはなぜですか。
○菅内閣総理大臣 私は、法律の中で想定されている免責条項というのは、当時の法律ができるときの議論があったようでありますけれども、極端に言えば大きな隕石が降ってきてといったような、考えられないようなことが起きたときに適用されるもので、今回は、確かにこれまででいえば未曾有の震災ではありましたけれども、やはりそういう免責の規定には入らない、そういう理解のもとにそうした扱いをする、このように理解しております。
○石破委員 これは総理、前の委員会で、そうなった場合に、東電が免責をされると納税者のお金で国が払わなければならなくなる、それはおかしいという答弁をしておられるのです。だから聞いたのです。
 それは違いますよ。東電が免責をされないとするならば、それはこの事故が予見可能であったからですよ。だから免責されないという理屈が立つのですよ。
 あの法律をよく読んでください。国は「措置を講ずる」と書いてあるのであって、義務を負いません。被災者は法的な請求権を有しません。ここをどう考えるか。この原子力賠償責任法の根幹までさかのぼって考えないと、機構法の議論だけしてもだめですよ。仮払い法はきちんとやらなければいけない。
 私は本当に反省として思っているのだけれども、昭和三十四年というから一九五九年のことですよ。当時の科技庁が委託をして、研究を行った。もしこういう事故が起こったらどうなるか。そのときに出たレポートは、当時のお金で三兆円、今のお金で二十兆円、そういうような被害が生ずる。そういうふうにきちんとレポートが出されたのが昭和三十四年のことです。
 この原子力損害賠償法というものを、私たちは私たちの責任もよく認識しています、このことを根本から見直していかないと、この問題は解決をいたしません。国の責任が何なのかということは、我々、自分たちの責任から逃れることなく、きちんと論じていかねばならない。あっちが悪いとかこっちが悪いとか、そんなことを言っても仕方がない。この原子力の基本というものをきちんと議論しましょう。これは提言です。
 最後に申し上げておきます。
 私は、この大震災、大津波は我々に何を教えているんだろうかということを思います。それは、逃げるな、あいまいにするな、物事は突き詰めて考えろ、世の中には絶対というものはない、そういうことです。自分に対する反省も込めて言えば、原子力は絶対安全だというふうに思ってこなかったか、だから国の責任もあいまいにしてこなかったか、そのことは深く反省をしなければならないことだと思っています。
 何度も言いましたね。この国は危機管理のモードになる。安全保障もそうですよ。財政もそうですよ。エネルギーもそうですよ。すべて危機管理のモードにある。
 一度総理に申し上げた、「昭和十六年夏の敗戦」という本を読んでくださいと。読まれたかどうか知りません。あそこに何が書かれているか。日米開戦は絶対にやってはならない、どんな理由があろうとやってはならない、絶対に勝てないのだ、国力の差がある。だけれども、突き詰めて考えることなく、空気に流されるままに我が国はあの敗戦を迎えた。私たちは突き詰めて物事を考えなきゃいかぬと思っている。
 私は、普天間の問題、きょうは触れませんが、あれがおくれたのは政権交代に伴う政治的なコストだ、そんなことを言われてたまりますか。何が、あれが政治的なコストですか。あなた方が国外とか最低でも県外とか言って、多くの人たちの血と汗と涙のにじむ努力を踏みにじったからああなったんでしょうが。何でそんなものが政治的なコストですか。そういう突き詰めたことを考えない姿勢はよくない。
 私は、日本国憲法に何と書いてあるか、もう一回考えなきゃいかぬと思っているんですよ。我々日本国民は、正義と秩序を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、我らの平和と生存を保持しようと決意した、そう書いてあるから、この国には軍の規定もない、自衛隊の規定もないんですよ。もしそれが想定外だったらどうするんだ。平和を愛好しない、公正に欠け、信義に欠ける国民がいたらどうするんだ。想定外でしたで済むのか。済むはずがない。そのようなものはもはや国家とは言わない。
 私たちは、自由民主党は、今さえよければいいとか自分たちさえよければいいとか、そういうことは考えません。御党にはまだ綱領がありませんが、私たちは新しい綱領のもとで日本の再建のために全力を尽くす、それが今回の震災のお亡くなりになった方々に対する私どもの責務だ、このように考えております。
 以上を申し述べて、質問を終わります。
○中井委員長 この際、塩崎恭久君から関連質疑の申し出があります。石原君の持ち時間の範囲内でこれを許します。塩崎恭久君。
○塩崎委員 自由民主党の塩崎恭久でございます。
 今、石原幹事長、そして石破政調会長から、菅内閣の基本姿勢ということで、全般的なお話をさせていただきました。これからは私と赤澤議員二人で、もう少し具体的な話を聞かせていただきたい、このように思っています。
 しかし、いずれにしても、国民はもう菅内閣には全く信頼を置いていない、これはもう間違いのないところであって、一体この国をどこに持っていこうとしているのかさっぱり見えない、これが国民全員が不安として持っている今の正直な思いではないかと思うわけであります。
 政権交代のときからいろいろキャッチーな政策をうたって、確かにライフワークかなと思えるような政策も次々飛びついてこられましたけれども、すぐにそれを忘れる、そして実行もしない、その積み重ねで参りました。政治主導確立法案みたいな大きな、本当にこの国の国家としての政治をどうするのか、ガバナンスの仕組みを変えようと言っていたものも、もうそれを取り下げるということで、今やそれすらもないということで、国民は本当に、どっちを向いていいのかよくわからない、そういう気持ちでおられるのではないかというふうに思います。
 例えば公務員制度改革、これもどこかへ行ってしまいました。それから、例えば開国と言っていましたが、これもどこかに行ってしまった。脱原発かのようなことをおっしゃっていたけれども、これも何だかよくわからない。言っていることとやっていることと違う、こういう思いが皆さんにたくさんあると思います。
 さっきお話があったように、何かをやりたくて総理をやっているのではなくて、失礼ながら、総理であり続けたいという個人的な思いだけで頑張っているとしか見えないというのが今の現状ではないかと思います。
 まず最初に、その飛びついてすぐやめてしまう政策の一つの公務員制度改革、これについてでありますが、経産大臣、古賀茂明さん、経産大臣の配下にいるわけでありますが、仙谷さんに公務員制度改革担当大臣のときに更迭をされ、官房長官のときには参議院において恫喝をされ、そして松永次官から、君にふさわしいポストはないので七月十五日でやめてくれということを六月の二十一日に申し渡されたと聞いています。当然、幹部人事でもありますから、大臣、これは御存じだと思いますけれども、大臣の決断による人事という理解でよろしいですね。
○海江田国務大臣 今の人事、個別の人事ですから、特別私どもから申し上げることは差し控えたいと思いますが、たっての御質問でございますので、七月の十五日にそういう勧奨を次官を通じて行ったことがございます。
 それを受けて、私は、これはあくまでも勧奨でございますから、もし何かその勧奨について御意見があるときはいつでも大臣室にお越しくださいということを、何度も私は会見などでも言ってございまして、次官を通じても言ってございます。まだ残念ながら私のところへ見えておりません。
○塩崎委員 まず第一に言わなきゃいけないのは、民主党はたしか早期勧奨退職はやめさせる、これが選挙前の方針だった、政策だったと思います。そして、待っていて来ないとおっしゃるけれども、海江田さん、この二月の十五日の記者会見で、あなたはこう言っているんですよ、大畠大臣と基本的に同じ、能力を発揮できるような場所で仕事をしていただくというのが一番いいことだと思いますと。
 どこに与えたんですか、その一番いい場所を。官房にずっと一年半いただけで、もらった仕事はたった一回、涙の六千キロと言われている、意味不明な四ブロックを回ってこいという、その地方出張だけだったじゃないですか。
 おまけに、その調査報告書については、我々が委員会に出してと言ったら、何と一番大事な政策提言がくっついてない。これは情報公開法でいったら絶対これは公文書ですから、全部出さなきゃいけないのに、ここは個人的な見解だからといって落として、委員会に出してきてない。
 ですから委員長、もう一回、その提言の部分を含めて出すようにお願いしたいと思います。
○中井委員長 理事会で協議します。
○塩崎委員 いずれにしても、そういうふうに、いい場所を与えて活躍してもらおうと言っていながらそれをやっていなかったあなたの責任は、ではどうなんですか。
○海江田国務大臣 まず、震災がございましたということは、もうよく御案内だろうと思います。そしてその中で、私は彼が外で発表しました論文なんかを随分読ませていただきました。
 ですから、残念ながら、これは、私どものところへ直接言っていって、あるいは、その部の中で、局の中でしっかりと議論していただければいいんですが、外で、まさしくぎりぎりのところの、役所の中で得た資料なんかをもとにやっていますから、執筆活動だとかテレビに出たりとか、そういうことをやっているわけですよ、現実に、勤務時間にも。
 ですから、そういうことがあってはいけませんから、もしあれでしたら来ていただければ、いろいろな言い方もあるでしょう、いろいろな事情もあるでしょう、そういうことを言っていただかなければわかりませんから、一日じゅう張りついて、彼が何をしているかと見ているわけにはいきませんから、おっしゃっていただきたいことがあればぜひおっしゃっていただきたいということを何度も、ここでも改めて申し上げます。
○塩崎委員 いやいや、そもそも、仕事を与えないで、ポストも与えないで、それで、待っていても来ないからなんて言ったって、それはだめですよ。官房にずっと張りつきなんだから、一年半。仕事の命令は一回来ただけですよ。それで、来ないなんて言ったって、だめですよ。
 では、職務規程違反があるんだったら、それを処分すればいいじゃないですか。どうですか。
○海江田国務大臣 やはり、まず自分の意見があることはよくわかっています。そういうことを省の中で議論して、あるいは私に直接言っていただければ、それはいつでも耳をかして、ただ、違っているところも、私は本を読みまして、ああ、この考え方は違うなというところもありますから、そういうことを議論したいと思っておりますから、それはいつでもお越しくださいということを先ほどから言っておるわけでございます。
○塩崎委員 それは「日本中枢の崩壊」という本のことを言っているんでしょうけれども、私は多くの人に、すごくいい本だというふうに聞いていますよ。
 今のは、この考えは違うなといったら、考えが違う人が経産省にいちゃいけないという意味ですね、それは。何でいけないんですか、そんなことで。
 彼はいろいろな意見を、公務員制度改革についてもそうですし、それから電力の問題もそうだし、中小企業政策だってそうですよ。隠れている、我々のところへ出てこなかったこの所感というものを読んでみれば、これは経産省はよく読んで参考にした方がいいんじゃないかなということがいっぱい入っていました。
 だから、そういうことを含めて見たら、いい意見を出してくれる人なんだから、多少自分と考えが違ったって、組織として抱えていけばいいじゃないですか。私はそうすべきだと思うし、少なくとも、首にする意思はないと冒頭におっしゃったわけですから。
 私はここで、大臣にはこの場で、そもそも、あの例の女性問題で問題になって更迭された西山審議官だって、単なる厳重注意で終わりですよ。組織にとってはどっちがマイナスなんですか。政策論を唱える人がやめろと言われ、女性問題で組織にも恥をかかせていた人は厳重注意で終わりだから、こんないいかげんな話はないでしょう。ですから、この勧奨する勧告をきょうこの場で撤回してください。
○海江田国務大臣 私はその方から一度話を聞きたいと思っておりますので、まず、一日も早く来てください、このことは次官も通じてお話をしてございます。
○塩崎委員 そもそも、人事権は大臣にあるんですよ、海江田さん。あなたが勧告をしたんでしょう。だから、あなたがこの場でそれを撤回したらいいんですよ。本人はやる気満々でいろいろ発信しているんだから。どうですか。
○海江田国務大臣 先ほどもお答えをいたしましたが、本人からの話、私に直接お話をしてくださいということを言っております。
○塩崎委員 人事権者が自分で早期勧奨退職を迫ったということを認めていないじゃないですか。
 では、これは松永次官がやったと言うのですか、勝手に。あなたがやったんでしょう。
○海江田国務大臣 先ほど冒頭に申し上げましたけれども、私がそういうことで松永次官を通じてやったということでございます。
○塩崎委員 この続きは多分、渡辺喜美さんもやるので、これで次に行きたいと思います。
 もう一つ、飛びついてまた捨ててしまう政策、これは開国政策であります。TPPなんかどこに行っちゃったんでしょう。
 きょうは、玄葉大臣にまず一つだけ質問をしたいと思います。これは、玄葉大臣に民主党の政調会長のお立場としてお聞きをしますので、他の担当大臣にはちょっと今回は質問しませんので。
 それは何かというと、菅総理は、平成の開国ということで去年の十月に突然TPPをおっしゃって、そして開国でいくんだと。それは確かに私も賛成であります。そして、これをダボス会議でおっしゃり、そしてG20でもおっしゃり、いろいろなところでおっしゃって、国際的にも公約をされて、これは歓迎されたと思いますよ。
 しかし、その後、いろいろ考えてみると、そもそも開国をするためには、ビジネスのルールはやはり共通化しないといけない。言ってみれば国際的な水準に合わせていかないと、どうぞ来てください、開国というのはどうぞ来てくださいという意味ですからね、そうでしょう、だからそういうふうにしていかなきゃいけないわけでありますけれども、何と、先週の木曜日、三十日に、企業会計審議会というところで、国際会計基準を、きょう与謝野大臣おいででありますが、ちょうど二年前の六月に与謝野大臣に企業会計審議会からの中間報告がありました。これはロードマップと言われていて、国際会計基準を二〇一二年、来年中に上場会社に強制的に適用するかどうかを決める、決めたら二〇一五年から導入をする、こういうことで決まっていました。それに対して、与謝野大臣は当時、円滑な実施に努めてまいりたい、こうおっしゃっているんです。たった二年前です。
 それが何と、この間、三十日の企業会計審議会で、実は、ロードマップを決めたときは、八カ月間かけて、四回部会を開いて徹底議論をして決めたんですね。ところが、企業会計審議会の冒頭に、実は、これを二年から四年延期をする、ですから二〇一五年から二〇一七年になるというんですね。
 こういうことを決めているわけですけれども、そこで玄葉大臣、この議論を民主党の中でどういうふうにされたんですか。全上場企業に適用されるような問題でありますから、とても大事ですね。民主党の中でどういう議論をされて、これを承認された上で自見大臣は企業会計審議会で、変更を議論なしにやったということをお認めになったんですか。これは政調会長としての玄葉大臣に聞いています。
○玄葉国務大臣 開国という基本方針は変えておりません。
 それと、今、塩崎元官房長官のお尋ねは、ちょっと通告があれば、党内で国際会計基準について具体的にどういう議論が行われたということは申し上げることはできるんですけれども……(塩崎委員「いやいや、してあるじゃないですか。してありますよ」と呼ぶ)それは、私に対して党内でどういう議論があったかということで御通告いただければよかったんですけれども、現実に調べないと、国際会計基準について党内でどういう議論があったかは正確に申し上げることはできませんので、その点は調べさせていただきたいというふうに思います。
○塩崎委員 いや、私はちゃんと通告をしてありますから、それを準備してこなかったあなたが悪いのであって、それはだから丸投げしているということでしょう。
 そこで、ちょっとパネルをお願いします。
 これは総理にお聞きをいたしたいと思いますが、これは、日本の経済の状況が今どうなっているのか、非常にわかりやすいと私も自負しているんですけれども、リーマン・ショック寸前を一〇〇とした場合のGDPと鉱工業生産であります。
 これを見て明らかなことは、日本が一番成績が悪い。特に震災があったのでさらに最近は悪くなっているということでありますから、本当にこれは、実は被災地だけではなくて、全国的になかなか厳しい中での、まあ、傾きとして少しよくなったとかそういう話はありますが、そうじゃないということをまず認識してもらわなきゃいけないというふうに思うんですね。
 アメリカはそこそこ、圧倒的に元気なのは韓国ですよ。もちろんリーマン・ショックで一回ダウンしましたが、どんどんよくなっている。
 実は、今の国際会計基準というのは、韓国では、二〇一一年、つまりことし、もう既に全上場企業に強制適用になっています。この国際会計基準に慎重な方々は、物づくりによくないと何かおっしゃっているようでありますけれども、しかし、大型テレビなんかはもう韓国に日本は完璧に負けていますからね。その負けてしまった相手の韓国が、ことしからもう導入している。
 ということは、日本は、自見大臣がおっしゃるように早くて二〇一七年だとしても、おくれること六年ですよ。それで我が国を、国を開くというふうなことを言っているんですけれども、総理、どうですか。こういうことでよろしいんでしょうか。
○菅内閣総理大臣 この問題は、金融担当大臣が担当していますので、まずは自見大臣から答弁をさせていただきたいと思います。
○塩崎委員 御自身が全くわかっていないということがよくわかりましたし、だから、国を開くと言っていても実はこの程度だということが私がもともと言いたかったことでありますので、次の質問に移りたいと思います。
 三つ目の、飛びつくけれどもすぐ飽きるという、この菅さんの御性格や民主党政権の性格が出ているのは、いわゆる脱原発というものでありました。
 最近は、定期的に検査をしている原発を再開させるかどうかということが大変大きな問題になっています。確かに、全国的に、もし全五十四基がとまった場合、一年間では、火力発電所でそれを補うと三兆円かかるという。私の地元の伊方原発で今三号機がとまっていますけれども、これでもとめていますから、一日一億から二億かかるということでありますから、当然、これは経済に後で影響してくる大きな問題であることは間違いないんです。
 しかし一方で、国民はやはり安心、安全ということを非常に心配して、これを再開するかどうかということはなかなか微妙な問題になっているのも御案内のとおりであります。今度、佐賀県も、玄海、八日に県民の集会があると聞いていますし、十一日には県議会でやると聞いています。私どもの地元も近々二つ目が定期点検に入るということでありますので、この問題について聞きたいと思います。
 六月十八日に、これはいわゆる安全宣言とも世の中で言われている海江田大臣の談話というのがあります。この再起動についての談話について、総理、事前に中身をお聞きになっておられましたか。
○菅内閣総理大臣 今御指摘になったのは、この示された、したかの文書ですか。
○塩崎委員 海江田大臣が六月十八日に談話、声明を出していまして、「原子力発電所の再起動について」という、これはほとんど一枚物ですよ。つまり、これはもう安全だから再起動してくださいということをおっしゃっているんですね、大臣が。これについて、事前にこれはごらんになって御了承されましたかと聞いているんです。私の資料じゃないですよ。
○菅内閣総理大臣 ちょっとどの資料なのかがはっきりしませんので、まずは本人に聞いていただけますか。
○中井委員長 いやいや、あなたが聞いておったかどうか。それですよ。
 海江田経産大臣。総理に報告したかどうかだけ。
○海江田国務大臣 六月十八日はたしか土曜日だったと思っておりますが、これは、私が、土曜日でございましたけれども、記者会見をやりまして、そこで、今お示しのような会見で、これは特段、その前に……(塩崎委員「いや、総理に報告したかどうか聞いているんだよ、事前に」と呼ぶ)その日に、事前にということではございません。
○塩崎委員 そうなると、私も原発立地県の代議士でありますけれども、再開するかどうかということを、これは、石川県もそうだし、福井県もそうだし、いろいろなところがありますけれども、再開するかどうかの基本方針ですよね、海江田さん。とても大事な、要は、もうこれで大丈夫だから、要するに再起動をぜひお願いしたい、こういう根本的な政府の方針を、総理が全く知らないで、経産大臣一人で決めたということが今わかっちゃったんですよ。こんなことは考えられないことですよね。
 では、ちょっと次のパネルを出してください。
 それで、これは海江田大臣が佐賀県に行ったときの発言ですよ。これを見ると、本当に危ないところはしっかりと政治がとめる、そのかわり危険性のないところは政治の判断で動かすと言っているんですね。安全を政治が判断するということなんだろうと思うんですよね。これは、海江田大臣のこの発言、そもそも、玄海を再開してくださいと言いに行っているんですよ。それを総理は了承していないんですか、行ったのに。
 そこは、だからこの談話は、何と、見ていないという談話ですけれども、これは安全宣言というので有名になって、みんなこれで、これを見ながらみんな全国の原発立地県は考えているのに、これを総理が知らないということがわかった。これには、最後には、原子力発電所の再起動をぜひお願いしたい、こういう政府として当然出しているものだとみんな思っているものが出ているわけですよ。
 そうすると、この判断は、総理と海江田大臣のどちらの最終判断なのかなと聞こうと思ったんだけれども、総理は全く関与していなかったということがわかっちゃったわけですよね、これは。
○海江田国務大臣 私どもは、今回の原発の事故がありまして以降、三月三十日の緊急安全対策と、それから二度目は、これは六月の七日でございますが、シビアアクシデントと言いまして、万一、あってはいけませんけれども、それがあったときの報告を各事業所にお願いをして、そしてその報告が上がってきたので、その報告に対する評価をそれでやっているわけでございます。ですから、そういう意味では、私の責任において、これは保安院を通じて私から各事業所にそういう調査をお願いしましたので、それが返ってきたので、それに対するコメントでございます。
 それから、今の、それぞれの時点で、玄海は玄海で、これから行ってきますということを伝えてございますし、いつも、ほとんど、総理の日程を見ていただければわかりますけれども、総理と私との間でしっかりと意見交換をしております。
○塩崎委員 いや、そもそも安全宣言を知らないというわけですから、事前通告もくそもありませんよ、こんなものは。
 それで、そのときに海江田大臣は、総理にはうまくやってくれということで任されていると古川知事に言っているんですよ。
 うまくやってくれというのはどういう意味ですか、総理。
○菅内閣総理大臣 今どういう状況にあるかということを申し上げますと、EU諸国では、例えばストレステストという形で原子力発電所の安全性の評価が行われているわけです。(塩崎委員「そんなこと聞いていない。うまくやってくれというのはどういう意味かと聞いているんですよ」と呼ぶ)答えますから。
 こうした取り組みを含めて、今回の事故がありましたので、これからどのような形で安全確保の対策が必要なのか、あるいはどういう形で判断をすべきなのか。従来の法律でいえば、この事故がある前の法律でいえば、もちろん、保安院の判断あるいは経産大臣の判断でできることになっておりますけれども、この事故があった中では、もっとしっかりとしたストレステストといったようなものも含めて、国民が納得できるそういう検討の場が必要ではないかということで、現在、海江田大臣と細野大臣の方に、そうしたどういう場で検討するべきかということそのものを検討していただいているところであります。
○塩崎委員 いや、海江田大臣は佐賀県に行って知事に会って、再開してくださいという最終結論を言っているわけですよ、政府として。それで、将来のストレステストとか、そんなことは関係ないですよ。うまくやってくれと言われて、おれは任されているから、総理の名代としてもぜひ再開してくれということを言ったわけじゃないですか。それはだから、うまくやってくれとはどういう意味かといったら、これは実は丸投げなんですかと聞こうかなと思ったんだけれども、丸投げだということがよくわかったんで、それはもういいですよ。
 それで、総理は、今、佐賀の古川知事から、ぜひ来てくれと言われていますよね。私は、そういうことであれば佐賀県に出向いて、総理みずからがみずからの言葉できちっと言った方がいいんじゃないかと思うんですけれども、どうですか。
○菅内閣総理大臣 知事の方からそういう要望があるということは聞いております。
 今申し上げましたように、このことは、現在の日本にある原子力発電所、もちろん定期点検中のものも稼働中のものもありますが、今後、この安全性について、従来のルールだけでいいのかといえば、私は、従来のルールだけでは不十分だと思います……(塩崎委員「行くかどうかだけで結構ですから」と呼ぶ)ちょっと待ってください。
 そういう中で、どういうルールで、これからの再稼働であったりあるいは稼働しているものの運転継続を認めるのか認めないのか、そういうことを今両大臣の方で、まずはどういう場でやるべきかを検討をお願いしております。
 つまりは、そういう基本的な考え方をしっかりしておかなければ、例えばお会いしても、そういうルールについての考え方を申し上げることができませんので、そういう意味で、今きちんとどういうルールで行うべきかの検討を指示いたしているところです。
○塩崎委員 いやいや、今後の話を言っているんじゃなくて、もう既に再開してくださいとおっしゃっているんですよ、海江田大臣はね。それは、うまくやってくれとおっしゃっているから、それは任せて、そうしてくれということで、みずからの意思としても言っているはずですよ。それでなきゃおかしいよ。これから先の話なんか聞いていないんで。
 佐賀県に行くんですか、行かないんですか、どっちですか。(発言する者あり)
○中井委員長 総理やらは、僕に命令することはないんですから、慎んでください、閣僚席は。
 細野豪志君。(塩崎委員「聞いていない。聞いていない。総理の意思だけを聞いているんだよ、おれは。あんたは要らないよ。あんたは要らないって」と呼ぶ)
○細野国務大臣 私は原子力安全委員会も所管をしておりますので、私の方から答弁をさせていただきたいと思います。
 菅総理ともさまざま話をいたしまして、現在、私、担当大臣といたしまして、班目原子力委員長に対して次のような要請をしております。
 玄海原子力発電所の再稼働については、先ほど塩崎委員がおっしゃったとおり、さまざまな議論があります。そのため、原子力発電所の安全性を確認するため、原子力安全委員会に、総合的な安全評価の実施、すなわちストレステストの実施について主導的な役割を果たしてもらい、委員会としての見解をしっかりと示していただきたい、そういう要請を担当大臣として私から原子力安全委員長である班目先生の方にしているということを申し上げております。
 以上でございます。
○中井委員長 塩崎さんの御質問は、まことに僕はそのとおりだと思って聞いていましたが、要するに、担当大臣が再開を求めて知事にお会いになられて、知事から、総理、お越しくださいと言われ、総理は、いろいろな仕組みができてからなら行くとおっしゃっていると。
 そうすると、ちょっとここがおかしいんじゃないか。海江田君、もう一度答えてください。(塩崎委員「いやいや、もうやめてください」と呼ぶ)いや、もう一度答えさせます。(塩崎委員「いや、やめてください。そんな話、関心ないんだ」と呼ぶ)今も班目君の名前が出ましたが、決めていないのに、それじゃ海江田君が言ったことになる……(塩崎委員「いやいや、勝手に決めちゃだめですよ。私が質問するんだから」と呼ぶ)あなたの言いたいことはまことそのとおりなんだ。
 海江田君。
○海江田国務大臣 私は、まず、玄海の二号機、三号機の安全性……(塩崎委員「そんな細かい話は聞いていないの」と呼ぶ)いや、これは必要でございますので聞いてください。(塩崎委員「いやいや違うんだ、総理が知っているかどうか、総理の意思かどうかを聞いているんだから。そんな中身じゃないの」と呼ぶ)二号機、三号機の安全性についてはしっかりと確認をしてございます。
 しかし、先生の御意見にもございましたけれども、この私どもの安全宣言といったものが、保安院に対するいろいろな世の中の評価もございます、ですから、私どもが私どもだけで安全だということを言うだけではなしに、これは、例えば玄海の町長は、大変ありがたいことに私どもの言うことに理解を示していただいたわけでございますが、その周辺の市町村の方々などではまだ御理解をいただいていないということもございますので、そういう方々にも御理解がいただけるように、納得のいくような形での、安心を得るための、先ほど細野大臣からもお話がございましたけれども、私どもだけでない、安全委員会からの御指摘もいただこうということを今考えているわけです。
 そうした過程の中で、総理にもお出ましの必要があればお出ましをいただこう、こういうことでございます。
○塩崎委員 私は、新しい枠組みができるかできないかの話を聞いているんじゃないんですよ。今度行きますかと聞いているだけの話なんですから、余り余計なことに時間をとらないでくださいよ。
 そういう意味では、ストレステストの話が出ましたけれども、本来、何で、総理とかあるいは海江田経産大臣が、私が責任を持って決めます、政治が決めるなんということを言ったって、国民は信用しないんだから。それは、緊急安全対策をやったってシビアアクシデントの対応をやったって、それでも皆さんは心配をしているわけです。なぜかといったら、福島の原発はまだ安定化していないんだから、何で起きたかわからないんだから。わかっていないのにやっているだけですよ。だからどうするかということが問題なんであって。
 ですから、本当は安全基準を暫定的に今つくって、というか、今というか、もうとっくにやっていないといけないんですよ。あの事故が起きたらすぐに、もう一回、五十四基全部見直すというデューデリジェンスをやる、そしてストレステストも当然やるということで、それに、新しい基準に合ったらスタートしてもいい、あるいは継続してもいい、だめだったらやはりちょっとこれはとめてもらうということでいくのが当たり前ですから。それをまだやっていないで、これからストレステストの仕組みをつくりますなんと言っているが、大体遅いんですよ、あなたたちは。本当に遅い。それはもう世界がぶったまげるぐらい遅いんですからね。
 はっきりしていることは、玄海にはもう再開してくれと言っちゃっているわけですよ。それが総理の意向を受けていないんじゃないかという感じを今みんな受けた。これは、佐賀県の皆さんは非常に心配になったはずですよ。
 そしてまた我々も、伊方原発を抱えている我々だって、私どもの地元も、みんな非常に今心配していますよ。特に菅政権の思いつき原発政策に不安を持っているんですね。それで、例えば私どもの知事も、事業者による十分な地震対策とともに、やはり国による新しい安全基準が確立されることが運転再開の条件だと言っているんですから。
 だから、今、何にもそういう条件が整っていない中で玄海にはやってくれと言う、こんなことをやっているんですね。ですから、結局、これでは皆さんの不安は絶対解消できないんですよ。やはりそういう、ちゃんとした、暫定的にまずやって、そして事故調査委員会、我々は国会につくろうと今努力していますが、これもきちっとやった上で、今度は本格的な安全基準をつくっていくというのが当然やらなきゃいけないことだと思うんですね。
 それで、ちょっと時間を大分、つまらぬ答弁を聞いたので時間をとられちゃったので、残念なことでありますけれども、はっきり言って、きょう、班目さんに来てもらっているけれども、今の安全基準というのは、例えば、長期間の全交流電源喪失は想定、考慮する必要はないと明記しているということが何度も出てきていると思うんですね。こういうものをそのままにして応急的なことをやっているだけでいいわけがないと私は思うので。
 では、今回の安全宣言は、班目さん、事前に聞いて了解をしたんですか。
○班目参考人 原子力安全委員会としては、緊急安全対策そのものについては聞いて、これは、より安全な方向に向かうものであるということで是というふうにしております。
 しかしながら、総合的に見てそれでどれだけ安全性が向上したのかという評価が欠けているということで、そういうことをやってくださいというふうに原子力安全・保安院にはずっと申し伝えているところ、まだ答えがなかったというのが現状でございます。
○塩崎委員 いや、十八日の安全宣言は事前に見て了解をしたんですかという質問ですよ。
○班目参考人 事前には見ておりません。
○塩崎委員 またまた国民は不安になったと思うんですね。
 つまり、総理も事前に聞いていない、ほとんど知らない、そして安全委員長も相談にあずかっていないまま、安全宣言、つまり再起動をしてくださいと。おまけに、ちょっとパネルを出してください、これはまさにその安全宣言と呼ばれている海江田さんのものに入っているものでありますけれども、これを見ると、「原子力は、化石エネルギー、再生エネルギー、省エネルギーと並んで我が国の未来のエネルギーを担う重要な四つの柱の一つ」「電力制約が、我が国経済の成長にとって最大の課題」、ここまではエネルギー政策、経済政策として極めて正しいことを言っていますよ。だけれども、その下に、「したがって、我が国経済の今後の発展のためにも、原子力発電所の再起動を是非お願いしたい。」
 保安院を独立させるなんて話があるけれども、これは一体どの帽子をかぶって経産大臣は言っているのかといったら、経済のために再起動してくれ、これだけ言っているように聞こえますよね。もちろん、前段にほかのものが入っているのはわかっていますよ。だけれども、結論としてはこういうことになっているから、まさに利益相反をみずから起こしているということであって、経産大臣が、今所管をエネルギーも経済も、そして安全も見ているというところにこういう矛盾が出てくるのです。それは再起動は非常に重要だということは私冒頭言ったとおりです。だけれども、安全をどう皆さんが納得するかというのはまた別問題でありますから、今のようなやり方で、結局、総理も知らない、安全委員長も知らないということはわかったので、これは今後よく考えなきゃいけないと思います。
 時間がないので、次の賠償のスキームに行きたいと思います。
 まず質問は、今回の機構法は恒久的な法律改正というふうに私は理解をしています。それはこの間閣議決定までしたものにも「一般的な支援の枠組みを策定する。」というふうに書いてありますが、これは、一般的ということは恒久法ということでよろしいですね。
○海江田国務大臣 先ほどの文書は、安全宣言、安全宣言とおっしゃっていますけれども、先ほどお話をしたように、六月七日に対する答えで、その文書でございます。その性格だけはぜひ御理解をいただきたいと思います。
 それから、今の、二番目のお尋ねでございますが、これは恒久法でございます。
○塩崎委員 恒久法を出してこられたというので、これは本当に大きな問題だと思います。
 さっき玄葉政調会長からも言いましたけれども、原賠法の話も、実はいろいろな問題がまだあっていて、そもそも、これからの新しい日本のエネルギー政策をどうするのか、原子力発電をどういうふうに位置づけるのか、だれがこの原子力発電を、原発を担って、上場会社がやり続けるのか、あるいは国営化するのか、どういう形でやっていくのか、そして、今無限責任ですけれども、無限責任、無過失責任、責任集中、この三つの原則をそのままでいこうというのが今の恒久法だという意味ですから、何の議論もしないのにこういうことをそのままやりますという、ですから言ってみれば原発固定化法ですよ、今のままで。
 そういうことを今おっしゃって、ですから私たちは、自民党の中で議論しているのは、少なくとも、今後の制度は本当に徹底的に議論しなければだめだというのはさっき石破政調会長が言ったとおりであって、こんなに何にも議論しないままにこの機構法のようなものを出してくるということはあり得ない。ということで、今回の賠償のスキームと今後のスキームは別にしようというのが今自民党の中でのコンセンサスになっています。それがなっていないので、本当に驚くべきことだと私は思っています。
 次に、これは、前回もお見せしたものを、ちょっと形を変えて数字を入れてきました。三月決算が出たので。
 結局、今のスキームでいきますと、法治国家としての原則も守られない、そして資本主義としての原則も守られないと私は思っています。
 前回、これは総理も経産大臣もはっきり言わなかった。それは何かというと、負担と責任の順位というのは大体こういうのが常識ですよね、法治国家であれば。経営者あるいは資産売却、これが一番。それから株主、株主は一・六兆円あるということがわかった。そして債権者、この債権者の中に一番大事な賠償権者というのがおられるわけであります。そして社債権者。
 そして、今回、はっきりしていることは、さっき言った無限責任でありますから、だれが払うかは別にして、賠償は無限の責任で払われることになっていますから、この賠償債権者は必ず全額もらわなきゃいけない。そうすると、経営責任でもだめ、株主責任全部とっても足りない、そして、銀行を含めて、これは枝野さんが債権放棄させると言ったけれども、四兆円残高が今ありますが、あるいは一般債権者、この辺も含めて、社債権者は優遇されますけれども、これを含めて面倒見ようと思っても賠償ができないときには、国民負担に行くんですね。今のスキームは、結局、電気料金、そして税、ここら辺ははっきりしないけれども、基本的には電気料金に行くということになっているわけですよ。
 ですから、これは総理にお聞きをしたいんですけれども、私は、やはり原則として国民負担の最小化というのがなければ国民は納得しないと思うんです。電力会社を選ぶことは国民にはできないんですから。東京に住んでいたら東京電力以外ないんですからね。だけれども、一方で、株主は自分の意思で株を買ったんですから、そして銀行は自分の意思でお金を貸したんですから、それは当然こういう順番になるわけですよ。それを一番下の国民負担に回すなんということはあり得ない。
 だから、やはり株主負担をまずとって、そして銀行も、今四兆円あるけれども、やはり、債権放棄というのは、枝野さんおっしゃるのは正しいと思う。ただ、法的な手続なしにやろうとするから、めちゃくちゃな国だ、社会主義だと言われるんですよ、枝野さん。
 だから、ここのところをやらない限りは、皆さんのスキームを見ても、一応書いてあるんだな、これ。「国民負担の極小化を図ることを基本として」と。「図ることを基本として」というのは、大体、霞が関用語だと余りやらないという意味ですよ。
 こんなもので通ると思うんですか、総理。こんな大きい話じゃないか。
○中井委員長 もう時間がありませんので。菅直人内閣総理大臣。(発言する者あり)では、担当大臣にしゃべらせますか。
○塩崎委員 いや、いいです。総理。
○菅内閣総理大臣 今、塩崎議員から御指摘になった考え方については、内閣としてもそう違わない方向性を持っていると認識をしております。
 まず第一義的には、東電といっても、その経営陣なりその会社の資産等ができるだけ引き上げられることであり、それぞれのステークホルダーにそれなりのいわば責任なり負担を分かち合うということがなければ、国民の負担ということについて理解が得られない、このように認識をしております。
○塩崎委員 前回と同じように逃げているわけですね。つまり、株主責任をとらせるのか、それから貸し手責任をとらせるのか。本当はそのほかにもいろいろありますけれども、一番大きいのはこれですよ。大体これは二、三兆出ますからね。ですから、国民負担が二、三兆減るかどうかという分かれ道なのに、それをはっきりおっしゃらない。これが総理の基本的なスタンスです。
 私はここで示しておきますが、今、政府では、迅速、適切な賠償。福島原発の安定化という余り関係ないのが入っていて、これは、何があったって、これに関係なくやらなきゃいけないことですよ。それから、電力の安定供給。我々は、迅速、全額賠償。それから、電力の安定供給、これはそうだ。抜けているのは、このあとの三つですよ。国民負担の最小化。公平性、公正性の確保。そして、他の電力にみんな金を出させて電気料金でやろうとしたら、国民に全部回っていくわけですから、これを考えてみれば、他の電力の健全性を考えても、日本経済の健全性の確保。この五つの原則でやらなきゃ私はだめだというふうに思っています。いかがですか、総理。
○中井委員長 菅直人内閣総理大臣。もう時間が超過していますので、簡単に。
○菅内閣総理大臣 この原則の考え方それ自身は、私も妥当なものだと、今の御説明をいただいた中では妥当なものだと感じました。
○塩崎委員 妥当なものだということでありますから、これは近々に国会で、委員会でも議論をやるんだろうと思うので、ぜひ修正協議をお願い申し上げたい。私たちも議員立法を考えていますので、何らかの形でやってもらわなきゃいかぬなと思います。
 時間ですから。
 結局、今話を聞いてみても、やはり飛びつくけれどもすぐ捨ててしまうという政策ばかりだということがよくわかりましたし、それから、今の話を聞いてみると、経済成長にしても、開国ということはもうどこか飛んでしまって、あれ何だったっけな、そんな感じになっています。
 これは、総理、先ほど来いつやめるやめないの話が出ていますけれども、私たちはここでやはり、こんな、自民党でも総理でいろいろおられました。問題もいろいろありました。しかし、ここまで総理のいすにしがみつく方は珍しかった、今までなかったと私は思っています。特に、しがみつくことによって自分の利益を国益よりも重んじているというところが私は最大の問題だということを指摘して、終わりたいと思います。
 ありがとうございました。
○中井委員長 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。
    午前十一時五十七分休憩
     ――――◇―――――
    午後一時開議
○中井委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質疑を続行いたします。
 この際、赤澤亮正君から関連質疑の申し出があります。石原君の持ち時間の範囲内でこれを許します。赤澤君。
○赤澤委員 自由民主党の赤澤亮正です。
 本日は、東日本大震災の復旧復興全体を何とかスピードアップをしていきたい、日本の再生を少しでも前に進めたい、そういう思いで質問をさせていただきます。
 冒頭、午前中の塩崎委員の質疑に対する答弁の中で、あたかも総理の知らないところで海江田大臣が九州電力玄海原子力発電所、玄海原発の運転再開をお願いしていたというような答弁があったと承知をしております。総理は一方で、ストレステストを含む新しい安全基準ができて、それをパスしてから定期検査後の原発の運転再開を認めるんだというような答弁もされたと承知をしております。
 どうもこれは閣内不一致に近いんじゃないかという感じがするわけでありますけれども、一つお尋ねをしたいのは、古川佐賀県知事あるいは岸本玄海町長が玄海原発の運転再開を了解したという状態であっても、総理は午前中おっしゃったように、これからいろいろと考えていく、ストレステストを含む安全基準、これができてそれをパスしてからでなきゃ運転再開は認めない、そういうお考えか、お尋ねさせていただきます。
○菅内閣総理大臣 御承知のように、今回の東電福島原発の大きな事故が起きた中で、これまでの基準とかこれまでの制度がそのままでいいのかどうかということは、これは本格的に議論が必要なところだと思っております。もちろん、現在調査・検証委員会も動いておりますが、すべてそれを待っていたのでは、この一年、二年、これまでの法制度だけで動かすということが国民的に納得できるかどうか。私は、必ずしもそうではないのではないか。
 そういう意味で、現在日本に存在している原子力発電所全部について、どのような形で安全性をチェックし、あるいは確認をするのかということが議論になろうと思っております。そういった意味で、IAEAなどでも従来から指摘のあるストレステストといったようなことも含めて、もう一度、どういうルールでチェックをするのか、それは点検であるとか点検中ではないということを超えて、すべての原発について基本的な一つのルールが必要ではないかと考えております。
 そういった立場で、現在、原子力担当大臣となった細野大臣と、そしてこれまでのルールのもとで運用の責任に当たっている経産大臣との間で、国民的に納得していただけるようなルールづくりということを検討してほしいと私から指示をいたしているところであります。
○赤澤委員 全く答えになっていないんですよ。
 今、ルールをこれからつくる、こうおっしゃったけれども、一方で海江田大臣は何をされているんですか。海江田大臣と細野新大臣の権限、所掌も明確でないといって国民が不安になっている中で、海江田大臣は、私の承知しているところ、古川知事のところに足を運んで、もう運転再開のお願いをされているじゃないですか。そのもとで、総理が今からルールを検討するなんて、これはもう閣内不一致そのものですよ。
 この話はもう矛盾に満ちていますから、これはなかなかテレビ入りのときにとめられませんので、しっかりとこれは整理をしてくださいよ。政府としてぜひ統一見解を出していただきたい。
 委員長、よろしくお願いします。
○中井委員長 理事会で協議をしながら、統一見解について相談をいたします。
 しかし、海江田大臣が手を挙げていますので、海江田大臣に短く答弁させます。
 細野担当大臣。
○細野国務大臣 簡潔に御答弁申し上げます。
 私の担当は、この面に関しては原子力安全委員会が担当でございまして、我が国の規制行政は保安院が担ってはおりますけれども、それに対してさまざまな助言を行う権限が安全委員会にございます。
 ここはしっかり二重のチェックをしていくべき局面ではないかというのが、総理の判断でもあり、私も担当大臣としての判断でございますので、しっかりとストレステストのあり方について安全委員会の方から見解を出させるというのが私の役割でございます。
○赤澤委員 全く答えていない。細野大臣、きちっと答えてくださいよ。運転再開についての政府統一見解を出せという話をしたんですよ。それに対して、あなたが答えに出てきて、今からルールをつくりますと。何の答えにもなっていませんよ。きちっとやってください。
 もう時間の無駄になりますので、先に進めさせていただきますが、菅総理は「稲むらの火」という話は御存じですかね。
 これは、安政元年……(発言する者あり)時間の関係でちょっとこれは先に行かせていただきます。安政元年、一八五四年です。安政の大地震というものが起きたんです。十一月五日に起きました。今の和歌山県広川町で、そこの庄屋であった浜口儀兵衛が、取り入れるばかりになっていた稲の束、稲むらですよ、それに火を放って、暗い中、高台に避難する経路が、足元がおぼつかない、村民全部を救うために、自分の私財である稲むらにすべて火を放って、その結果、全員がきちっと避難ができた、そういう話であります。
 この話の教訓は、言うまでもなく、リーダーが決断と行動力を持って毅然と対応する、その重要さを示しております。一方で、津波の恐ろしさ、そしてまた、一目散に高台に向かって逃げることの必要性といった多くの教訓を含んでいます。
 去る六月十七日、先月の十七日になります。いわば「稲むらの火」の教訓をすべて盛り込んだような、網羅したような津波対策の推進に関する法律、これが参議院本会議で全会一致で成立をいたしました。東日本大震災の発生した今、いわゆる津波対策推進法の重要性はだれの目にも明らかであります。菅総理にも御異存はないというふうに思います。
 この津波対策推進法案は、一番最初は、昨年の六月十一日、すなわち東日本大震災発生のちょうど九カ月前に、自由民主党と公明党が共同で提出をしたものであります。
 菅総理は、この自公共同提出の津波推進法案がどういう取り扱いをその後受けたか、御存じですか。
○菅内閣総理大臣 与野党各議員の御尽力によって、衆議院の災害対策特別委員会提出による津波対策の推進に関する法律案が、六月の十七日、参議院本会議で全会一致をもって成立をいたしたということは、私も承知をいたしております。
 その途中の過程について必ずしもつまびらかではありませんが、大変先見性のあるすぐれた法案だ、このように認識をいたしております。
○赤澤委員 総理、今から御説明しますけれども、今の御認識だけで、私は本当に総理をやめてほしいと思いますよ。
 九カ月間一度も審議してもらえなかったんですよ。自公の議員が与党である民主党の先生方に足を運んで頭を下げても、審議してもらえなかったんですよ。
 そこで、もう一つ、総理にお伺いをします。
 津波対策推進法のポイントを総理御自身の言葉で国民に説明していただけませんか。
○菅内閣総理大臣 私が皆さん方が出された法案を説明するのが適切かどうかわかりませんけれども、ソフト面とハード面の対策が組み合わされた、そうした津波対策に関する法律だ、こう認識をいたしております。
○赤澤委員 東日本大震災の発災の後に、ようやく二十日前に成立をしたこの大事な津波対策推進法について、役人からメモを入れてもらって、その一行だけ読んでという総理の関心のなさが私は本当に許せないんですよ。
 この法案は、一言で言えば、備えあれば憂いなし、それを形にしたものです。その魂を言葉にすれば、国民が迅速かつ適切な行動をとることにより、人命に対する津波の被害を減らすことが最優先だ。すなわち、魂を言えば、とにかく逃げろということを形にした法案なんです。
 その具体的な方策として多くのことが書かれています。今総理がおっしゃったように、ハードとソフトの組み合わせであるとか、そして津波についての国民の理解と関心を深めること、さらには教育と訓練、そして消防による啓蒙活動、さらには自治体がハザードマップをつくる、ありとあらゆることが含まれています。
 総理、今のようなそっけない説明をされるようなものじゃないんですよ。あの津波の巨大な災害の後で、この法案に余り関心がないように見えること自体、本当に私は許せないと思います。
 繰り返しになりますけれども、今の津波対策推進法案、一言で言えば、東日本大震災が発生する九カ月前に、対応がまだ間に合う段階で自公が共同提出をしたにもかかわらず、与党が不見識で無理解で、たなざらしにした、握りつぶした、不作為を働いた、こう言えると思うんですよ。総理、どう考えますか。
○菅内閣総理大臣 確かに、内閣総理大臣というのは行政において最も責任のある立場であるので、いろいろ委員の方から行政について御指摘をされるのは当然だと思っております。
 ただ、国会の中での質疑については、やはり国会の中のルールによって質疑が行われておりますので、そういう意味で、もちろん党の代表としての立場はありますけれども、私も、先ほど申し上げましたように、御指摘をいただいて、見て、大変先見性のある重要な法案であったということを申し上げたわけであります。
 そのことは、もっと早ければよかったという御指摘はそのとおりだと思いますが、それをすべて、内閣の責任というよりも、国会の中での扱いが皆さんの期待に沿わなかったという点では、その点は申しわけなく思いますけれども、やはり国会の中は国会の中のルールで御議論をいただくしかないのではないかと思っております。
○赤澤委員 菅総理の少なくとも監督責任は免れない。ただ、その話は後で戻ります。
 平野大臣、御就任おめでとうございます。農水委員会で御一緒したのは、私は、少なくとも尊敬に値する政治家だと評価をしております。しかしながら、本当に大変な事態であります。全力で国民のために努力していただきたいと思います。
 平野大臣、大臣に就任される前、政務調査会ですかね、民主党だと呼び方が違いますか、副会長をされていたと思います。党にあられて、しかも、総理は平野大臣を抜てきするに当たって、災害に強い、こういうようなお話をされました。あなたは、このたなざらし、この大事な法案、パネルを見てもらえばわかります、東日本大震災が発生する九カ月前に出ていた法案、一度も審議しない。成立したのは、あろうことか、発生した三カ月後なんですよ。
 あなたは、党にいて、災害に強いと言われる立場で、政務調査会の副会長で、何もしなかったんですか。この不作為に加担をされているんですか。御答弁をお願いします。
○平野国務大臣 このような法案、今、成立した条文を読みますと、そっくりそのまま、これからの対策に使えるという条文になっております。ただ、残念ながら、これが前に提出されているということすら私は知りませんでした。不明を恥じるのみだというふうに思います。
○赤澤委員 ということですよ、総理。総理が、苦し紛れで、だれも受けてくれないから復興担当大臣を命じた方は、災害の専門家でも何でもないですよ。この津波対策推進法、この津波の巨大な被害の後で、これだけ重要な法案、復興に全部そのまま使えるというものを、私、前から出されていたことを知らなかったと。その方が専門家のわけないじゃないですか。私はその点も極めておかしいと思います。
 総理にお伺いをしたいんです。
 先ほど、もっと早くできていればよかったなんて、いいかげんなそういう答弁をされましたけれども、この法律の成立が発災前ならば、被災者数ははるかに少なかったんじゃないですか。その点についての認識を述べてください。
○平野国務大臣 この法律が早く成立していればということは、いろいろな議論ができると思います。しかし、最も大事なのは、災害に対して、地域の人が、国民がどういう意識を持つかだと思います。
 私は、今回の震災というのは、今までの我々の考えていた津波、地震、そういったものの一つの想定というのがあったと思いますが、いずれの方の想定も凌駕した、そういう災害ではなかったかというふうに思います。
 大事なことは、今回の災害を踏まえて、まず復旧復興を急ぐ。
 それから、今回の津波、マグニチュード九、それからマグニチュード七を超える地震が一日に多数発生しました。広域にわたるプレートが動くという、これまた今までになかった地震でもって引き起こされた津波であります。
 ちなみに、平成十七年、中央防災会議の専門会議というのがございまして、東日本における災害を想定しております。そのときの想定した地震の規模、強さ、津波の規模、強さ、浸水面積の範囲、地盤沈下の発生あるいは被害額の想定、それは人命も含めてです。全く違う、全くその想定したものと違う災害が起こったということでありまして、大事なことは、この法律をどうやって生かすかということであるということについては御認識を共有していただけるのではないかというふうに思います。
○赤澤委員 今のは、平野大臣、なられたばかりとはいえ、とんでもない答弁です。
 我々は、公明党と共同で九カ月前にこの法案を出していたんです。通っていたら何が起きたか。一つ例を挙げましょう。
 十一月五日が津波の日に指定をされて、その日は、国を挙げて津波の避難訓練をやったはずなんですよ。東日本大震災が発生する四カ月前に、国を挙げて津波の避難訓練をやっていた。
 そのときに、ハザードマップを広げ、教育を受け、啓蒙を受け、それで本当に被害が減らなかったとあなたは言い切れるんですか。大事なのは、これからこの法を使えばいいなんて、よく言えますね。この法案をたなざらしにしたあなたたちは、本当に腸がよじれる思いで反省しなきゃだめなんですよ。それをきちっと反省した上で、本当に自分たちの不作為で命を落とした人がいるかもしれないと思って、その思いでこの法を生かすと。そうでなきゃ、魂が入っていないんですよ。仏つくって魂入らずですよ。
 私どもは、あなたたちだけに責任を負わせる気はありません。野党とはいえ、体を張って、我々も何とかこれを実現すべきだった。本当に被災者のことを思うと、済まない思いも大いにあるんです。だけれども、その気持ちは共有してもらわないと。あっさりと過去に起きたことは忘れて、この法案が不作為だったことは全然触れもせず、責任も感じずに、これからこの法を生かせばいいんだなんて、そんな答弁がありますか。もう一回答弁してください。
○平野国務大臣 災害に関しての、今回の被災地のこの想像を絶する悲惨さ、私も現地には二日目に入りまして、一日目は上空から見させていただきました。二日目に、三日目に釜石に入りまして、その翌日は大槌町に入らせていただきました。
 そういう中で、たくさんの命が失われた、その中では、例えば消防団、皆さんが逃げる中で、消防団だけは防潮水門を閉めるために出動します。その防潮水門を閉める中で逃げ場を失って亡くなられた方、消防団もたくさんおられます。そういった方々の思い、それから地域の思い、それについては、思いを共有するというのは、これは与野党共通のことではないでしょうか。
 そういう前提でのお話でありまして、この法律につきまして、成立がおくれたということについては、いろいろな御批判はございますけれども、私の思いとしては、まずここは前を見て進みたい、さまざまなことをやらなくちゃならない。特に津波につきましては、中央防災会議の専門委員会の報告も出ました。そういった報告を踏まえながら、一つ一つとにかく実施に移していく、そのことをとにかく優先させたいという思いで申し上げさせていただいたということであります。
    〔委員長退席、泉委員長代理着席〕
○赤澤委員 私が尊敬をしている平野大臣でありますから、徐々に話の焦点は合ってくると思いますけれども、全く足りませんよ。
 想定外だということを盛んに言われた。このテレビを見ている国民の皆様は、政治家は、新しい復興担当大臣も、なお想定外、想定外と言うのかと本当にがっかりしていると思いますよ。しかも、我々に言わせれば、自公両党は想定していたんですよ、チリ地震の被害があったから。そのときに、実際に被害が生じる津波で避難をしろと言われたのに一けた%しか避難しなかった。我々はそこに危機意識を覚えて、だからこそ想定をして、この法案を九カ月前に出したんですよ。それを不作為でネグっておいて、たなざらしにしておいて、その責任については余り考えずに、前を向こう、こんな答弁は絶対許されませんからね。これはここでとどめますけれども、本当にいいかげんにしてください。
 もう一つ、被災地の選出議員である小野寺議員から聞いたお話も紹介をしておきます。津波の怖さがわからずに戻ってさらわれた方もいる、津波は何波もやってくる、そういうことですよ。
 これを見てもらうと、実はこの規定は自公共同提出の法案には入っていたものなんです。我々は、東日本大震災の発生後に、六月の十七日、ようやく成立させるに当たっては、泣きながら削った規定なんですよ。意味を理解してください。「津波は、他の自然災害に比べて発生する頻度が低いことから、津波及び津波による被害の特性、津波に備える必要性等に関する国民の理解と関心を深めることが困難であること。」
 チリ地震で実際に被害が生じたのに一けた%しか避難しなかった。困難なんですよ、国民の理解を深めることが。我々はそのことを想定したんです。だから、この規定を入れたんです。ところが、その法案が与党の不作為で大震災発災後まで成立しないから、この規定を削らざるを得なくなったんですよ。泣く思いですよ、我々は。その辺はぜひ理解をしてください。
 この法案のたなざらしについて菅総理に伺います。状況は知らなかったということなんですか。
○菅内閣総理大臣 申しわけありませんが、私も、この法律がどういう時期に出されて、どういう形で時間がかかったということは、少なくとも当時は十分に認識をしておりませんでした。
 しかし、先ほど申し上げましたように、大変先見性の高い法律ということで、皆さん方の努力が十分に、我々の受けとめが遅かったかもしれませんが、成立をしたことについては敬意を持って尊重してまいりたい、こう思っております。
○赤澤委員 二十日前に成立した法律ですよ。東日本大震災が発生した後です。ようやく二十日前に成立した。その法案の中身にも総理ははっきり言って余り関心がなかったですね。今のような熱のない答弁をされますと、私に言わせると、総理の頭の中は、申しわけないけれども、救命じゃなくて延命だけだという感じが本当にしちゃうんですよ。このテレビを見ている国民の皆様もそう感じておられると思いますよ。
 本当にこの法案の意味をしっかりとかみしめて、ぜひ総理の指揮でこの法案を有効に活用してくださいよ。そこはぜひやってもらわないと、居座っておられる時間という言い方は失礼かもしれませんが、その間もやってもらわないと、今この瞬間にも大きな余震でまた津波が来るかもしれないんですよ。できる限りのことを全力でやる義務が我々にはある。
 その上で、総理の責任を聞きたいんです。
 我々から見れば、自公共同提出の法案はかなりのことを想定し、網羅していました。十一月五日に、四カ月前に国を挙げて国民運動として津波の総合避難訓練をやっていたら、被害は下手すると千人規模で少なかったんじゃないかと我々は思うんです。そのことについて、私は与党の不作為だと思っています。
 菅総理が代表を務める、その党の不作為で人の命が失われたと我々は思っているんですよ。監督責任をとって、あなた、やめるべきじゃないですか。お答えください。
○菅内閣総理大臣 私も、もうかなり古い話ですが、学生時代に三陸をずっと歩きとヒッチハイクで南下したことがありまして、そのときにいろいろなところで、かつてのチリ地震でチリ津波がここまでやってきたという標識といいましょうか、そういうものを見たことを今でもよく覚えております。当時、こんなところまで水が来たのかという驚きを持って見ておりました。
 そして、今回それを超すような大地震、大津波が現実のものになったことについて、私も、そうしたチリ津波の怖さを四十年余り前にそういう地域を歩いて感じた中で、それに対する十分な対応ができなかった、また、今御指摘のこの法案についても十分な対応ができなかったという点では、反省をしなければいけないと感じております。
 また、この中に、いろいろな訓練、十一月十一日に予定であったということも言われておりますが、確かに、そうした訓練といったものが繰り返されることが、まさに予期できない地震や津波に対して、いつあっても迅速に対応できる極めて大きな要素であろう。そういう点で、この法案が早い段階で成立をし、そして訓練などが行われ、周知徹底が進んでいれば、今おっしゃるように被害がより少なくて済んだ、そういうことは可能性としては十分あり得る、このように考えております。
○赤澤委員 今総理はお認めになったんですよ、被害が少なかったらという言い方だったけれども。
 これで一体どれだけ多くの子供の命が奪われたんですか。どれだけ多くの方が亡くなったんですか。そういうことに思いをいたしてほしいんです。その思いをいたせば、自分のところにこの大事な法案のたなざらしについて何にも情報をよこさなかった一緒に働いている人たちに対して、腹が立ちませんか。
 たなざらしになった、不作為をしてしまった、その理由は何だと考えておられますか。
○菅内閣総理大臣 私も、なるべく質問に対して、私なりには真剣に受けとめてお答えをしているつもりですし、今もお答えをしたいと思っております。
 ただ、国会に出てくる法案というのは多岐にわたっておりますし、私が総理という立場で、確かに与党の代表でもありますけれども、すべての法案についてどういう状態にあるかということを全部把握するということは、率直に申し上げて、そこまではできておりませんし、不可能だと思っております。
 この法案が、もちろん、今になって本当に先見性のある重要な法案であったということはそのとおりだと思いますが、その段階では、ここにも当初あったということでありますけれども、大きな津波というものの来る可能性というものが、一般的には非常に間が長いものですから、そうした危機意識が不十分であったのかと、これは反省を含めてそう思っております。
○赤澤委員 いい例えかわかりませんけれども、民間の企業で、焼き肉店で死者が出た。社長はやめましたよね、責任をとりました。津波の被害の規模はこの比じゃないですよ。私どもは本当に残念なんです。じくじだとか、痛恨のきわみだとか、そういうことを言うだけで、本当に消せない思いを持っています。少なくとも監督責任として、総理、あなたにはやめてほしい。この話を、代表としてだれも責任をとらないなんて、私は本当に国民に対して不誠実だと思う。そのことをはっきり申し上げておきたいと思います。
 それともう一つ、ぜひ、きょう国民の皆様に理解していただきたいのは、先ほど、津波対策推進法案について、知っていることは不可能だと思う、法案全部は見られない、いっぱい出てくる、こんなような話があったと思います。私はそれは違うと思いますよ。
 少なくとも我が党では、そして公明党では、この津波の危険、あのチリ地震をみんな経験したじゃないですか。あなたたちはしなかったわけじゃないですよ。政権の立場にあろうがなかろうが、それはみんな経験していることなんです。政治家としての意識があれば、きちっとあれに対して対応しなきゃいかぬ、津波の関係は何かやらなくていいのかと、それを想定した上で、東日本大震災に間に合うような形で我々は対応したんですよ。
 危機を事前に察知して、国民を守れるタイミングで手を打つ、これが危機管理や災害対策でしょう。私は、自民党と公明党にはその能力があったと証明されていると思いますよ。その一方で、その提案を受けながら重要性を理解できずにたなざらしにした。
 中間に、まだ違うレベルがあります。せめて政府・与党なら、我々が言ったことの重要性を理解して協力してほしかった。危機を察知した能力が高い人の話を聞いて、自分は察知はできなかったけれども協力しよう、そこまでいっていれば、大分被害が防げたですよ。下の下ですよ、本当に対応が。危機を察知した我々から言われたって理解せずに何もしなかった、そのことが残っているんです。
 私はここに、監督責任をとって総理にやめてほしいと繰り返し申し上げますが、あわせて、総理がそれを知らなかったというんだったら、民主党の押しなべての災害対策についての力量が低過ぎますよ。圧倒的な差があるということですよ。そのことをきちっと理解していただきたいと思います。
 災害対策についての、自公両党と政府・与党、圧倒的な力量差があると総理は思われませんか。
    〔泉委員長代理退席、委員長着席〕
○菅内閣総理大臣 率直に申し上げて、今、現実に三月十一日の大震災があった中で、御指摘をされているそのお気持ちなりその意味は、おっしゃることはよくわかります。
 ただ、チリ地震が起きたのは、たしか六十数年前でありまして……(発言する者あり)いや、私が先ほど歩いたと言ったのはかなり以前のものでありますけれども、そういうことを含めて、どちらの党の能力はどうこうというところまで、私自身がそれを決めつけていくことは必ずしも適切ではないと思っております。
○赤澤委員 総理、全くわかっておられなかったので、今、国民の皆さんにも改めて言っておきます。
 二〇一〇年、平成二十二年の二月二十七日にチリ沖地震の津波が発生しているんですよ。去年の津波ですよ。そのときに避難勧告が出た、避難指示が出た。だけれども、わずか三・八%の住民しか避難しなかった。我々は、だから危機意識を持ってこの法案をまとめたんですよ。
 情けないですよ。災害対策の、危機管理の責任者であるあなたが、去年の地震について全然記憶にない。これは、四月十八日の参議院の予算委員会で、半年前の原発事故想定の原子力総合防災訓練の中身を、すっからかんで、全く覚えていなかったのと全く同じことですよ。
 総理、災害についての関心が低過ぎるんです。そう思われませんか。
○菅内閣総理大臣 我が国は、一般的に言っても大変災害の多い国でありますし、また地震のかなり頻度の高い国でありますので、その点について、私もそうした関心を持っているつもりでありますが、先ほど申し上げたのは、確かに私が大規模なチリ津波がやってきた跡を見たのは今から約四十年前の三陸を歩いたときでありましたので、そのときのことと混同していたことについては申しわけないと思います。
○赤澤委員 今のお答えで、本当に総理が災害対策についての能力をお持ちでないということがわかったと私は思うんです。
 まとめます。
 菅総理には、少なくとも監督責任ということで、この不作為について責任をとって、私はやめていただきたいと思っています。
 そしてまた、災害対策について、自公両党と政府・与党の力量差が圧倒的なんですよ。だから、一般的な問題設定を間違えていますよ。政府・与党に野党が震災対応を協力しないのがおかしいんじゃなくて、自公両党が共同で出すもの、これをできる限り丸のみしてくださいよ。それが一番、震災対応を進める、スピードをアップする、その力になるんです。瓦れき処理法案、賠償金仮払い法案、二重ローン対策法案、そして災害弔慰金支給法案、私立学校災害復旧特別助成法案、すべて我々の党そして公明党と考えをそろえて出していますから、やってください。よろしくお願いします。
 そのことを申し上げて、私の質問を終わります。ありがとうございました。
○中井委員長 これにて石原君、石破君、塩崎君、赤澤君の質疑は終了いたしました。
 次に、高木美智代君。
○高木(美)委員 公明党の高木美智代でございます。
 まず、総理の政治姿勢について伺います。
 六月二日、不信任決議案が否決された後、一カ月以上の政治空白が続いております。
 二十二日、会期延長について各党筆頭の幹事長が合意した内容を総理が一方的にほごにし、与野党間の信頼関係は崩れました。また、同日、議院運営委員会の筆頭理事であった松野氏が会期延長の混乱の責任をとって辞任、その後も後任人事がおくれ、議院運営の協議ができず、予定していた原子力賠償法も審議入りすることはできませんでした。さらに、二十六日、自民党一年生議員の大臣政務官への強引な引き抜き人事、自民党が怒るのも無理はなく、空転となりました。
 このような経緯を見ても、現在の国会の空転は野党の抵抗が原因ではなく、すべての原因は総理自身にあると申し上げるものでございます。
 さらに、内閣改造により松本大臣が任命されたものの、次々と問題発言をし、九日間で辞任に至りました。
 総理、この政治空白の責任をどうお考えですか。
○菅内閣総理大臣 まず、三月十一日の大震災発災以来、内閣として、一次補正を初め、多くのこの問題への取り組みを進めてまいりました。今、六月二日以降のことを特に言われましたけれども、この間におきましても、多くの野党の皆さんの御指摘も含めて、二次補正の編成に当たってまいりました。そういったことを含めて、内閣として、六月二日以降についてもやるべきことはやってきてまいります。
 例えば、復興に関しての構想会議も、その間も作業を進めていただきまして、六月の二十五日には復興構想についての提言もおまとめをいただきました。また一方で、これは政府と党でありますけれども、社会保障のあり方、そしてそれを維持するための税のあり方についても検討をし、六月三十日に一つの方向性をまとめてまいりました。このように、行政として、この間も決して、何もやっていない、いわゆる政治空白ではなくて、やるべきことがたくさんありまして、それを順次進めてきたところであります。
 確かに、国会の運営において会期延長をめぐってのいろいろな議論があったことは、もちろん私も承知をいたしております。これも当初は、野党の皆さんがもっと長い会期を延長してやろうではないかという御指摘もあって、一たん会期の末で閉じて改めて臨時国会を開くという選択も確かに一つの選択肢としてあったわけでありますけれども、そういった、野党の皆さんに夏休みなどはもってのほかだと、確かにこんなときでありますから、通年国会ということまで含めて必要性も感じましたので、会期の長い延長をお願いしたわけでありまして、決してこの間が政治空白であったというふうには、少なくとも行政の立場からすれば、そうは考えておりません。
○高木(美)委員 国会は空白でも、行政がやっているからそれでいい、そういうお考えですね。
 七月四日、三党の幹事長会談で、岡田幹事長は、大変不愉快な思いをさせて申しわけない、会期延長に関する幹事長合意をほごにしたこと、また政務官人事の二つを挙げ、公党間の信頼を崩しまことに申しわけない、おわびを申し上げる、信頼関係構築のために公党として約束を守り、実行していきたいと陳謝をされました。
 岡田幹事長は謝罪をされました。総理はどうなさるんですか。
○菅内閣総理大臣 いろいろな経緯の中で、我が党と野党との間で、幹事長同士あるいは政調会長同士、いろいろな議論があり、お約束がなされた中で、必ずしもそれが十分に実行できなかった部分があったということを私も感じております。もちろん、私にもその責任があります。そのことを別に否定する気はありません。
 しかし、先ほども申し上げましたように、会期については、当初の議論がありまして、長い会期延長をたしか御党も了解をいただいていたと思いますので、そういった意味で、最終的に七十日ということを提案させていただいたということについて、私は、特に国民の皆さんにとって七十日ということが、長過ぎて悪かったとか短過ぎて悪かったということではなくて、必要な審議をこの期間にお願いすることができる、そういう期間であろう、こういうふうに受けとめております。
○高木(美)委員 私は、幹事長は謝罪をされました、総理はどうされますかと伺いました。
○菅内閣総理大臣 今申し上げましたように、政党間の協議の中でそれが十分に満たされないその原因に、我が党あるいは私の言動がその原因の一つであるということは認識しておりまして、そういう点では申しわけなかったと思っております。
○高木(美)委員 総理、国会が緊迫しているねじれ国会の中で、こういうことをされれば空転するとわかるではありませんか。なぜこういうことをしたのか、引き抜き人事についてどのようにお考えですか。これからもなさるんですか。
○菅内閣総理大臣 この点については、午前中の質疑でも申し上げましたように、大震災という事態を迎えて、御本人として、ぜひその復旧復興に力をかしたい、こういうお話があるということを私に伝えていただいた方がありまして、御協力をいただけるということで、そういう形で御協力をお願いいたしました。
 いろいろな見方はありますけれども、私は過去三十年余り国会に籍を置いておりますが、いろいろな時代に他党から籍を移された方もあるいはたくさんありまして、最終的には政治家本人の判断と、それを支える有権者がその行動をどう判断するかということでありまして、そういう点で、最終的な判断は御本人と有権者の皆さんの判断に任せることが民主主義の基本であろう、こう考えております。
○高木(美)委員 松本前大臣が極めて無礼、傲慢な言動を連発しまして、宮城、岩手両知事を初め被災者の皆様に極めて不快な思いをさせ、政治不信を一層拡大しました。総理は、この松本前大臣の暴言の重大性を総理大臣としてどのように認識しておられますか。
○菅内閣総理大臣 松本前大臣が被災地の皆さんのある意味で気持ちを逆なでするような発言をされたということは、大変私も被災地の皆さんに申しわけなく思っております。
 と同時に、松本大臣は、三月十一日の震災発生以来、防災大臣という立場でこの課題に全力で取り組まれ、現地も大変数多く足を運び、また関係自治体の首長さんとも信頼関係をつくっておられましたので、そういう意味では、いい仕事をそれまでもしていただきましたし、復興担当大臣となってからもそのことを期待しておりました。
 そういう点で、結果としてこういう形で辞任に至ったということは、発言が発言でありますので、結果としてはやむを得ないと思いましたが、私としては大変残念に思っているところであります。
○高木(美)委員 この松本前大臣の言動が大きく報道されまして、国民から怒りが高まっているにもかかわらず、なぜ直ちに厳重注意をされなかったのですか。前大臣が官邸に辞意を伝えに来たとき、総理は慰留すらしたと伝えられております。総理は全く被災者の心を理解してないではありませんか。そもそも前大臣は、就任直後、自民も民主も公明も嫌いと言ったときに、総理は何も感じなかったのですか。おかしいと思わなかったのですか。
 復興は与野党で一緒にやる問題です。このときの発言を聞いて、総理はどうお考えになったのか。そうした発言を、嫌いという発言をいいかげんにしておくから、今度の発言につながったのではありませんか。
○菅内閣総理大臣 私は、率直に申し上げて、このときの発言については、もしかしたら受けとめ方が少し違うかもしれません。
 私は、松本前大臣が言われたのは、民主党を含めて言われたわけでありますけれども、つまりは、この大震災の対応においては、民主党もない、あるいは自民党、公明党といった政党の別なく被災民のために働くべきだということを、多少逆説的な表現であったかもしれませんけれども、そういう意味を込めておっしゃった、言われた、私は率直なところそのように受けとめましたので、多少その言い方に若干の問題はあったかもしれませんが、私の理解は、政党にとらわれないで震災復興に邁進したいという趣旨のことを言われたと受けとめさせていただきました。
○高木(美)委員 明らかに、与野党を挙げて復興に取り組もうという、その心を阻害したというのが現実ではありませんか。総理はその大臣をかばってどうするんですか。
 総理がこのような大臣を任命し、被災者の皆様に大きな怒りを招いたことについて、任命権者である総理にこそ最も大きな責任があります。国民全体に申しわけなかったと、復興にともに取り組もう、支え合おうとしている国民に対して謝罪すべきではありませんか。
○菅内閣総理大臣 先ほども申し上げましたが、今私が説明した言葉とは違いますけれども、松本大臣が現地でいろいろな発言をされたことが被災者の皆さんに大変不愉快な思いをさせるような発言であったということについては、私も大変申しわけない、私からも、任命責任者という立場も含めて、国民の皆さんに、あるいは被災地の皆さんにおわびを申し上げたい、このように思っております。
○高木(美)委員 平野大臣にお伺いいたします。
 松本前大臣の発言を副大臣としてどのように聞かれましたか。今、地元の信頼をことごとくなくしてしまいました。あなたは、信頼回復のためにどのようにしますか。
○平野国務大臣 松本大臣は、基本的には、早く復旧復興を進めたいという、その思いで活動されてきました。あの発言も、発言の仕方、内容、誤解を与える発言だったというふうに思います。ただ、私は、松本大臣の基本的な考え方は、早く進めたいという、その一点にあったのではないかというふうに思っています。
 私も、その松本大臣の考え方をしっかり引き継ぎまして、早く復興復旧を進める、そのための準備をとにかく一刻も早く進めて実行に移す、このことが大事ではないかというふうに思っております。
○高木(美)委員 私は、六月二十七日に石巻に行きまして、中小企業の事業者の方たちから要請を受けました。
 御存じのとおり、石巻は、六百十六万トン、百年分の瓦れきを抱え、漁港も壊れ、この三カ月間やってきたことは、冷凍庫の魚の廃棄をやり続け、合計五万トン、三百五十億円分を海に捨てたといいます。現地対策本部は、瓦れきと魚のにおいとハエに囲まれた環境に置くべきだ、まだここまでしか片づいていない、その苦しみの中に身を置くべきだ、このように語られながら、東京に陳情に行ったら、民主党はいまだに幹事長室を通さないとだめだと言われた、菅さんも石巻に来たけれどもわずか十分だった、五百旗頭さんも短時間、民主党議員も頼りにならない、私たちが世話になっているのはおたくの党の井上幹事長だ、現場や民間の知恵をもっと活用してもらいたい、このように言われ、胸詰まる思いでした。
 大臣には、私は、現場に徹していただきたいと思います。三県を歩き抜いてほしいと思います。被災者に寄り添うということは、動き抜いて働き抜いて結果を届けることだと思います。その覚悟で私も働いております。どうか大臣も、その覚悟で被災者の皆様のために働いて闘い抜いていただきたいと思います。
 さて、総理は、退陣する条件として、勝手に三つの条件を提示されました。二次補正、公債特例法、固定価格買い取り制度でございます。そのうち、初めの二次補正は七月十五日に提出されると聞いています。二番目の公債特例法は、マニフェストの見直しがなければ成立は不可能です。二〇〇九年ばらまきマニフェストがすべての元凶です。総理はいつ見直しの決断をされるのか、政調会長にどのように指示をされているのでしょうか。
 また、三番目の固定価格買い取り制度については、電力会社に買い取りを義務づけるといいますが、賠償のスキームができない限り、買い取りも無理な話ではありませんか。しかも、電気料金は、家庭、企業ともはね上がることが予測されています。東電の賠償分、また原発停止を補う火力電力の分、そして今回の再生可能エネルギーの分が上乗せとなります。しかし、料金の全体像は示されていません。これも時間がかかる話です。容易ではありません。
 総理は、この三つの条件のどれ一つ欠けてもやめないということですか。もし会期が終わってもできていなければ、次の国会で実現をするというお考えなんでしょうか。
○菅内閣総理大臣 先ほど、釜石に私が出かけたことも触れられましたけれども、私の記憶では、相当長い時間滞在をして……(高木(美)委員「石巻です」と呼ぶ)失礼しました。かつて石巻にも出かけましたけれども、そんなに短い時間の滞在ではなかったと記憶をいたしております。
 そして、今、私の進退についてお触れになりました。御承知のように、私が申し上げたのは、私の記憶では、六月二日の代議士会で申し上げたこと、そして、今から一週間余り前の記者会見で申し上げた二つのことだと思っております。
 六月二日に申し上げたのは、この震災あるいは原子力事故に一定のめどがついたときに、若い世代に責任を引き継ぎたい、それまでは責任を果たしたいということであります。そして、一定のめどということについて、私が考える一定のめどとして、二次補正の成立、そして公債特例法の成立、そして再生可能エネルギー法案の成立ということを挙げさせていただきました。
 私としては、これらいずれも大変重要な課題で、これは、私個人にとって重要ということではなくて、例えば被災者の皆さんにとって二次補正は重要ですし、また公債特例法も、これからこれが通らなければ国民生活に支障を来しますので、それまでにはきちんとしなければなりません。まして、原発事故があった今日の段階で、これまでのエネルギー基本計画を見直す上では、再生可能エネルギーを増大させるということは極めて重要なことで、既に法案がそれこそ三月十一日に閣議決定されて出されているわけですから、そのことを実現することは、私は、日本のエネルギー政策にとって欠くことができないことだ、このように考えておりまして、いずれにとっても極めて重要だという意味で、それをもって私が申し上げためどということに私としては考えている、このことを申し上げたところであります。
○高木(美)委員 それでは、総理、お伺いしますが、再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度の前に、私は原発被災者への救済の決定を急ぐべきと思います。賠償スキーム法は、こっちの方が一丁目一番地ではないのですか。これが三つの条件に入らないということは全くおかしいと私は思います。今もなお、原発のために住まいを追われ、避難所を何カ所も転々としている方たちが大勢います。現金が手元になかったら、生活できないではありませんか。将来の不安で夜も眠れない人たちが大勢います。公明党から仮払い法案を出しました。一刻も早く通すべきと考えます。
 民主党として、政府として賛成するのかしないのか、対応を伺います。
○菅内閣総理大臣 この原子力被害に対する賠償が重要だということについて、私自身も極めて重要な政策課題だと認識をいたしております。
 私が一定のめどと言ったことについて、重要性ということでいえば、まだまだたくさんあるわけでありますけれども、先ほど、六月二日、あるいはほかの問題も含めて、そういう意味合いの中で三項目を挙げさせていただいたわけでありまして、重要なものを挙げろと言われれば、今おっしゃったことも極めて重要だと思っております。
 また、御党あるいは自由民主党が、原子力事故被害者緊急措置法を提出されていることもよく承知をいたしております。私としては、原子力損害賠償支援機構法案をまず早期に成立をさせていただいて、賠償のスキームをきちんと整備し、そして、その中から必要な賠償を迅速に支払っていくことが可能になる、それは極めて重要な法案だと認識をいたしております。
○高木(美)委員 仮払い法案への対応はどうされますか。
○海江田国務大臣 私どものこの政府提案の機構法を審議していただきまして、その中で野党の皆様方の御意見もお聞かせいただこうということでございます。
○高木(美)委員 新聞報道によりますと、仙谷官房副長官ら政権中枢の方たちが、東電解体極秘プランをつくっていたという話があります。本当ですか。
○枝野国務大臣 一般に、新聞で政権中枢と書かれる場合には、内閣官房あるいは官邸のことが多いかというふうに思いますが、報道されたような事実はございません。
○高木(美)委員 具体的に仙谷官房副長官と名前が出ておりますが、ないということですか。
○枝野国務大臣 仙谷副長官のもとでそういったことのペーパーがつくられたり検討がされたりということの報告は、受けておりません。
○高木(美)委員 おかしいですね。こういうことは、隠していても、いずれ表に出てくる話ですから、これは、賠償スキームも全部変わってくる話です。内部文書を作成しながら、どういう意図でこの法案をつくったのか、国会をばかにしているのかと私は怒りでいっぱいでございました。これは、隠しているという今の状況でしょうから、改めて、この内部文書の提出をこれから求めさせていただきたいと思います。
 続きまして、今回の大臣交代劇につきまして、与党の国対委員長が、任命責任は当然ある、謙虚さがない内閣だ、バトンタッチを早くしてもらいたいと思う、率直に言って、求心力がとてもあるとも思えない、過酷な環境ですべてを失った被災者にこういう醜態は恥ずかしい。国対委員長は、公然と批判をされております。
 このような状態で、内閣が国民の負託にこたえてしっかりと政権を維持していけると考えていらっしゃるんでしょうか。総理にお伺いします。
○菅内閣総理大臣 いろいろと、会期の延長あるいはその後の人事の問題等で、特に国対委員長を初め国対関係者の皆さんには大変御苦労いただいております。特に、私の言動がその御苦労に輪をかけているというところもありまして、大変申しわけなく思っております。
 そういう中でありますけれども、同時に、今、内閣としてやらなければいけない課題については、冒頭も申し上げましたように、既に御党も含めて基本法を成立させていただき、本部を立ち上げ、そして復興構想会議からの提言もいただき、いよいよ指針をつくることに入っていかなければなりません。また、二次補正についても、閣議決定が行われ、十五日に向けて提出を予定いたしております。
 こういったことを含めて、できることであれば、三党で生み出した基本法に基づく今後の運営については、三党あるいは野党の皆さんとも、ともに協議をする関係ができることを私も強く期待をいたしております。
 いずれにしても、国対関係の皆さんに特に御苦労いただいておりますけれども、これからも御協力をいただいて、政権のやらなければならないことは迅速に推し進めていく、このことで進めてまいりたい、こう考えております。
○高木(美)委員 重ねて総理には、私は、信なくば立たずという言葉をお贈りさせていただきたいと思います。
 やはり、先ほど来、私はこうやっている、決して空白ではないとか、さまざま弁明といいますか弁解じみたお話がございましたけれども、与野党の協力を仰ぐのであれば、それなりのやり方があります。それを私はリーダーシップというのではないかと思います。菅総理には、改めてそのリーダーシップを、無理かとは思いますが、求めさせていただくものでございます。
 さて、先ほどの質問につきまして、もう一度枝野官房長官に伺いたいと思います。
 先ほどの極秘プランの話ですが、これは毎日新聞の報道でございました。毎日新聞社には抗議はされたのですか。
○枝野国務大臣 新聞報道については、その件に限らず、幾つか、私の認識をしている事実と異なることがあたかも事実のように報道されていることが少なからずございます。ただ、それについて一つ一つ抗議をしたりということについて、すべてしているものではございません。
 したがいまして、当該記事については抗議等はいたしておりません。
○高木(美)委員 総理にお伺いいたします。
 第三次補正予算につきまして、新しい体制のもと行うとしたこの新しい体制という意味はどういう意味でしょうか。総理がかわって新しい総理のもとなのか、内閣改造なのか、解散・総選挙で新しい総理のもとなのか、どれでしょうか。
○菅内閣総理大臣 たしかその文章といいましょうかその表現は、三党でいろいろ御協議をいただいた過程の中で存在した文書に盛り込まれたものだと思っております。(高木(美)委員「いえいえ、総理が勝手にほごにしたんですよ」と呼ぶ)そういう意味で、その部分じゃないんですか。その部分で指摘をされたのかと思ったので、お答えしようと思っているんですけれども。
 少なくとも、その文書については、結果としては合意という形に至りませんでしたので、その合意という形では現在存在をいたしておりません。
 新しい体制という言葉を私なりに考えておりますのは、まさに新しい一つの政権の枠組み、このように考えております。
○高木(美)委員 新しい政権の枠組み、この三つとも全部当てはまるという解釈でしょうか。
○菅内閣総理大臣 今申し上げたとおりです。
○高木(美)委員 いずれにいたしましても、この第三次補正予算、菅総理が行う仕事ではないと申し上げたいと思います。党内からも、被災地からも、野党からも理解が得られてないのですから、潔くおやめになるしかないと思います。それが菅総理の花道ではないでしょうか。
 特に、この第三次補正予算については、たとえ九月じゅうに成立したとしても、予算執行は十一月、雪が降る長い冬を迎えます。さらに半年おくれになってしまいます。速やかな復興を妨げているのは総理御自身です。全く人災ではありませんか。
 続きまして、復興特区法案について伺います。
 この復興特区は、復興担当大臣の所管でしょうか。
○平野国務大臣 私の担当でございます。
○高木(美)委員 今どのような検討状況にあるのか、答弁を求めます。
○平野国務大臣 復興特区につきましては、復興構想会議の提案の中にも入っております。この復興構想会議の検討状況を見ながら、政府内では、早い段階から事務方レベルでの検討は進めてまいりました。
 内容については、詳細についてはまだお話しできる段階ではございませんが、いずれ復興計画を各自治体がつくる段階で一番大きな焦点は、土地利用調整だというふうに思います。
 その土地利用調整をやるときに、例えば、農振解除、あるいは都市計画法の用途地域の変更等といった手続がある場合に、従来の手続では農水省あるいは国交省という手続でとってきたんですけれども、そういった手続についてはできるだけワンストップでやってしまう、そういった手続の簡略化、あるいは、これから議論でありますけれども、優遇税制をどのように設定していくか、あるいは企業が活動しやすいためにどのような規制緩和が必要か、こういったことについても今検討中でございます。
○高木(美)委員 総理にお伺いしますが、総理は、被災県に行かれたときに、たしか農地に仮設店舗が建てられるのかどうかと聞かれたと思います。
 仮設住宅は農地法の枠を外して建てることができます。しかし、仮設住宅の人たちが利用する仮設店舗は、規制があるために建てられないんじゃないか、農地法の規制があるから持ち帰って返事をする、このようにおっしゃったそうですが、どうなられましたでしょうか。御記憶にあられますか。
○菅内閣総理大臣 農地に対する法制が宅地とは大きく異なっていることは承知をしており、どの会場でしたか、そういうことが話題になったことは記憶をいたしておりますが、申しわけありませんが、それを、どういう扱いになっているかをきちっと確かめて、私自身が認識をしているところまではまだ至っておりません。
○高木(美)委員 一つ一つ早くやってほしいというのが被災地の方たちの気持ちです。遅いと言わざるを得ません。
 また、復興特区の中身につきましても、現地は一刻も早くこの中身が知りたい、そうでなければ復興の計画が立たないとおっしゃっています。どの法律、政省令などの縛りが規制緩和できるのか、予算を幾ら受け取れるのか、地方はそれを知りたいと、私も多くの方にお会いしますが、いつも要請を受けているところです。
 地方は知恵を出しています。松本前大臣は、知恵を出さないやつは助けないような発言をされましたけれども、知恵を出していないのは国の方だと私は思います。
 我が党は、この法案を今準備をしております。平野大臣は、早期の法案提出を指示されるのでしょうか。どうされますか。
○平野国務大臣 法案提出は、一日も早くやれるように準備を急ぎたいというふうに思います。
 ちなみに、地元の方ではたくさんの知恵を出していますが、今一番判断に迷っているのはどういうことかといいますと、今回は津波被害であります。津波被害で巨大津波というものを前提とした防災計画を、これは先ほど赤澤委員からさまざまな御指摘を受けましたけれども、あの法案の中身に沿ったような形で計画をつくっていく形になると思います。
 その中で一番問題なのは、どの地点まで人が住めるか住めないか、あるいはどの地点で営業が許されるか。これは、国が一律に決められるものでもありません。こういったものに対しまして、今自治体が頭をひねりつつ、私どもも今さまざまな、例えば津波がこういう高さに来たときに浸水域がどれだけに広がるとかといったシミュレーション的なデータも出しながら、自治体の皆さん方と意見交換しながらやっています。
 こういったことに対して、若干時間はかかるんですが、大変つらい仕事でありますけれども、こういったことを一つ一つ積み上げながらやっていかなくちゃならない。知恵と、ある意味においては忍耐と努力が必要なのではないかというふうに思っております。
○中井委員長 平野さん、お話があった仮設商店もあなたの担当ですか、農地へ。大至急調整して、御返事をしていただけますか。総理答弁があったようですから。
○平野国務大臣 農地法のことに関しましてはちょっと私の所管では……
○中井委員長 農水大臣等と大至急調整して。
○平野国務大臣 所管ではございませんけれども、いずれ調整したいと思います。
○中井委員長 おやりください。
○高木(美)委員 大臣、もう一つお話なんですが、ただいまのさまざまな、どこにどう住めるかという土地の利用の問題。ただ、その先に、どの縛りをどう解けるのか。がちがちの縛りの中で地域は大変苦しんでいるわけです。それが、こういうふうに転用できる、この縛りは解ける、この両方がかみ合ったときに初めて国と地方といい知恵が出し合えるのではないかと思います。同時並行で進めていただくことを強く要望いたします。
 続きまして、内部被曝問題に移らせていただきます。
 私は、一週間前の六月二十五日、福島市で若いお母様たちと懇談をさせていただきました。今、放射能が降り注いではいないものの、汚染された環境で子供たちが育つ不安と、どの情報を信じていいのかわからないストレスは、ピークに達している印象を受けました。
 さらに、三十日、市民団体の発表によりますと、福島市内の子供の尿検査を行ったところ、検査した子供十人全員の尿から微量の放射性物質が検出されたということです。検査したフランスのアクロ研究所の理事長は、極めて高い確度で内部被曝の可能性があるとコメントをしております。
 今、福島市には、内部被曝に対する不安が高まっております。検査体制の強化策を急ぐべきと考えます。
 例えば、子供たちの希望者全員の尿検査を学校の健診項目に入れて早急に実施すべきではないでしょうか。予備費で対応してはいかがでしょうか。また、ホール・ボディー・カウンターによる検査についても、県外から放射能測定車を福島へ移動させるなど、受けられる体制を整備すべきと思います。また、検査体制強化のための予算、人材体制の構築や、また、例えば長崎医大に行くような場合、移動経費への支援をすべきと考えますが、答弁を求めます。
○高木国務大臣 高木美智代委員にお答えをいたします。
 今御指摘の、フランスの研究機関の調査によって、福島市在住の十名の子供を対象とした尿検査から放射性セシウムが検出されているということは承知をいたしております。
 我が国の放射線医学総合研究所、いわゆる放医研の試算によりますと、預託実効線量、これは七十歳までの内部被曝量でありますが、換算をいたしますと、セシウム134が七・八マイクロシーベルト、セシウム137が八・九マイクロシーベルト程度でございます。今年度、私ども、学校における線量、年間一ミリシーベルトを目指す、こういうことと比較をいたしましても低い線量、こういうことで試算をされております。
 ただ、私どもとしましては、いつも言うように、放射線のリスクを甘く見てはなりません。できるだけ線量を低くするような努力、公明党さんからも多々の御指摘、また提言もいただいております。我々としては、そういうものを十分組み入れて、今の第二次補正等々に反映をしていきたいと思っております。
 なお、福島県においては、子供を含めて、被災住民への県民健康管理調査というのをする予定でございまして、既に先月の二十七日から、線量の高い浪江町あるいは飯舘村、川俣町の山木屋地区の一部住民を対象に、尿、そしてホール・ボディー・カウンターなどの内部被曝の評価をやっております。また、被災住民約二千八百名に対する内部被曝調査も近々開始されるものだと思っています。
 私どもとしましては、福島県を初め県外からの多くの専門家、そしてまた放医研、あるいは原研機構、こういった全力を投入して、引き続き、健康管理のために必要な支援、とりわけ財政支援についてもしっかりやっていきたいと思っております。
○高木(美)委員 今、お母様たち、特に小さなお子さんを抱える世代というのは、経済的にもまだまだ厳しい家庭が多いです。しかも、裕福な家庭は、経済事情が許せば、また家庭の事情が許せば、県外に移転しているという御家庭も多くあります。
 しかし、福島に残るしかないという御家庭については、子供をここで育てる不安、幾ら政府が、また専門家が大丈夫と言っても、結構センセーショナルな、そうしたデータが今もう若いお母様たちに飛び交っているという現状があります。しかも、その中にあって、やはり、移転したいけれどもできない、その何とも言えない格差といいましょうか、つらい思い、そしてまた子供の将来に対する不安、これがお母様たちの今抱えている大きな悩みです。
 私は、やはり政治は、そこに対して、幾ら大丈夫、そのような状況であったとしても、その心に寄り添って、例えば、今申し上げた、お子さんの全員の尿検査で今我が子はこういう状況なんだなとわかれば、またそこから次の対策も立てることができると思います。
 ぜひ、高木文科大臣には、その施策の実現を重ねてお願い申し上げます。いかがでしょうか。
○高木国務大臣 とりわけ感受性の強い子供たちの健康、安全については、私どもとしましては、十分留意をしながら、できるだけの努力をさせていただきたいと思います。
○高木(美)委員 ぜひ、予備費を使い、実現を求めるものでございます。
 次に、二重ローン問題について質問をさせていただきます。
 これは、企業再建のためにどうしても突破しなければならない大きな壁でございます。我が党は、この問題解決のために、大口さん、竹内さん、西田議員中心に案を作成しまして、自公案をまとめたところです。民主党さんは当初全くやる気がなかったと聞いておりますが、現在、三党協議が続いております。
 二十九日に行いました我が党の第二次補正予算の提言におきまして、「債権の買取り等を行う「機構」の創設」、新たな機構をつくるという提案を盛り込んだところ、翌日の政府からの回答には、中小企業基盤整備機構が出資する新たな仕組みにおいて債権の買い取りを実施予定とした返答でございました。午前中の石原幹事長に対する海江田大臣の御答弁の中でも、中小企業再生支援協議会を入り口にして行うという答弁でございました。
 しかし、それでは中小企業に限定をされ、漁業や農業は救済できません。政府の考えは少し甘いのではないでしょうか。平時ではないのですから、漁業、農業も全部枠の中に入れて、特例として対応すべきと考えます。
 総理は、この二重ローン問題の解決を必ずやるとおっしゃったのだから、むしろ総理が党と政府内を説得していただきたいと思います。
 今、災害復旧貸し付けの中には借りかえ制度がありません。この旧債務、それから新しい債務、この新しい融資を受けられればいいのですが、受けられない企業の方たちから多くの悲鳴が届いているというのも現状です。しかも、それは被災地だけではなくて、そこと取引がある全国に今波及をしているというのが大きな課題でもございます。
 しかしながら、まず、被災地において、旧債務は円滑化法によりまして支払いを猶予されてはいますけれども、これは五年も十年もできる話ではありません。この二重ローンの問題を解決しなければ、被災した企業も前に進めないという状況です。
 私が伺った多賀城の、これは優良企業でございますが、もう塩漬けでも無税償却でもともかく早くやってもらいたい、決めてもらいたいというお声でございました。
 私は、このすぐれた自公案を丸のみにすべきだと考えております。対応はいかがでしょうか。
○海江田国務大臣 今、高木委員御自身からお話がございましたけれども、与党、野党の間で大変、本当に煮詰まった議論が行われていると承知をしております。
 そして、その問題点も今委員から御指摘がございましたけれども、新たな機構をつくるかどうか、それから、そこが受け取りますローンの範囲ですね。先ほど私も、農林漁業のほかに、先ほどの委員から例えば医療機関などもどうかとか、そういう声も聞いておりますので、なるべく私は、今与党、野党の間で成案を得るべく努力をしておりますので、それができ次第、しっかりと政府の方でも支えようと思っております。
    〔委員長退席、若泉委員長代理着席〕
○高木(美)委員 よろしくお願いいたします。
 次に、在宅避難者への支援につきまして質問させていただきます。
 これまでも、在宅避難者が援助されず、避難所に行っても救援物資をもらえない、門前払いをされてしまったという例も多く聞いております。
 私は二日前、今週の月曜日ですが、津波被害を免れ、高台で孤立した福島県の障害者、高齢者のお宅を何軒か訪問をさせていただきました。懇談の際におっしゃっていたことは、電話もとまり、ポストも流され、親戚に助けを呼ぼうにもその手段も何もなかった、またある方は、だれかの助けがなければ買い物にも行けない、生きていけない、またある方は、これは漁師をやっていらした大きな男性の方でしたが、助けてください、必ずその分はお返ししますからと、もう涙ぐんでそれぞれ語っていらっしゃいました。
 今、こうした町としてのサポート機能が壊れている中で、生活しようとしても援助がありません。民生委員の方たちも、恐らくみずから被災をされたり、また、遠方にもしかしたら避難をされているかもしれません。こうした手が届かない、そうした方たちへの支援をどのように考えていくのか、これにつきまして答弁を求めたいと思います。
○平野国務大臣 今避難されている方々、大きくは五つの形態があるのかなというふうに把握しております。
 一つは避難所に避難されている方々、あるいはもう一つは旅館、ホテル、それからもう一つはもう既に仮設住宅に移られている方々、そして今御質問のあった、いわゆる知人あるいは親族、あるいは家が、ちょっと下は壊れているんですけれども二階が大丈夫だということで、そこに住んでおられる方々、そういった在宅避難者という四つのパターンかと思います。
 御参考までに申し上げますと、この在宅避難者の数を把握するというのはなかなか困難でございまして、岩手県だけが把握しておりまして、全体の避難者九千三百人のうち、約四分の一の二千三百人が在宅避難者というようなことになっております。
 こういった方々は、御案内のとおり、今委員の御指摘のように、ライフラインが壊れている、あるいは近くのお店が閉まっている、自活はしたいんだけれどもできない。そういった方々に対しては、避難所に行けば食料あるいは日常生活に必要なものが行き渡るように県の方にもお願いしておりますし、県も主体的に動いているというふうに把握をしております。
 これから夏場に向かいまして、暑さが大変になってまいります。あと、ハエ、蚊、こういった対策等々も必要になっておりまして、こういったものについてもきめ細かな対策が必要だというふうに考えておりまして、ガイドラインの設定やら、あるいは必要な物資で不足のものについては国に連絡していただければそれを手配するような、仲介をするというようなことも今やっておりますが、これも引き続きやっていきたいというふうに考えております。
 高齢者の孤独死という問題も最近出ておりますので、こういった問題についてもやはりきめ細かな対応をしていく必要がある、そのように考えております。
○高木(美)委員 大臣、これは私の提案ですが、実は我が党の議員から、例えば集落について、そこが孤立をしている、なかなか買い物等にも行くのは大変、だけれども、そこに、例えば今ネットがこれだけ発達をしているわけで、携帯等も使える人も多くおります。ここも電話もポストもないけれども、携帯電話は通じる。そういう、何か例えばそこにネットの活用、もしくは拠点機能を持つ、そういう人物を特定して、その人が、今こういうものが足りないとか、こうした用を足したいとか、そうしたことを、もう少しネットワークで結んでいくようなシステムづくりに対して支援というのはあるのではないかと思います。
 そうしたことも含めまして、恐らくNPOまたボランティアの方たちの力も必要ですし、そういう災害アドバイザーというような人たちがいるようなところは在宅であっても手が届いているとは思いますけれども、そうでない地域、今御指摘ありました四分の一の方たちに対する支援というのは、今まさに大臣御指摘のとおり、急ぐ話ではないかと思いますので、そうしたネットの活用等も含めまして、検討をお願いしたいと思います。
 このまま続けさせていただきます。
 次に、第二次補正予算に関する提言を公明党は二十九日にさせていただきました。重点項目をまとめまして、二十一項目を提出いたしました。翌日、政府から回答を受けまして、多くが反映されたということを伺っております。ここでは十三項目を書かせていただいております。何点か確認をさせていただきたいと思います。
 まず、一番上にあります校庭、通学路等の放射線量低減策の実施、これは福島県内外となっております。これは、国の責任で校庭表土、公園、通学路等の除染を行うとともに、一マイクロシーベルト以下の校庭についても財政支援策を講じてはいかがかという公明党の提案に対しまして、県外についても実施するといった答弁をいただいておりますが、高木大臣、これで間違いないでしょうか。
○高木国務大臣 今御指摘の件については、そのように考えております。
○高木(美)委員 これは大臣に申し上げますが、学校のこうした校庭等の放射表土の除去、また、さまざま公園、通学路、また保育所等、児童施設もあります、これにつきましては八月末には終わらせまして、新学期に備えることができますように強く要望をさせていただきます。お願いできますでしょうか。では、うなずいていらっしゃいますので、イエスということで、ありがとうございます。
 続きまして、福島県内における校舎等の防暑対策。これは校舎、保育所等も入りますが、エアコン等の設置についてでございます。これも了承をいただいたと聞いております。
 また、その次の、林間学校等を活用した児童生徒の一時移転でございますが、児童生徒の健康を守るために、林間学校などを活用しまして、福島県内の希望する子供たちが、屋外活動を含め、安心して学べる環境を整備するといった提案でございます。
 実は、もう間もなく夏休みでございます。これが二次補正成立の後ではとても間に合わないという状況がありまして、先ほどのエアコンの設置等、また今回の林間学校等の活用につきましては、予備費で実施をしていただきますように大臣に申し上げさせていただきたいと思います。
○若泉委員長代理 お聞きになりますか。
○高木(美)委員 答弁を求めます。
○高木国務大臣 学校、子供関係、かなり項目的にありますが、私どもも、学校の夏休み中に校舎の改築を含め、そしてまた、今後、私たちとしては、この暫定的な考え方も見直しをする時期でもございます。ぜひ、暑い夏、特に熱中症など、これはもう社会問題になっておりますが、子供の教育環境を保全するための最大限の努力を、この緊急対策として反映をしておると私は思っております。
○高木(美)委員 それでは、夏休みに間に合いますように、実施を重ねてお願いいたします。
 続きまして、県内の放射線健康影響調査の実施。これは今福島県内でスタートをしておりますが、これも、先ほど申し上げた尿検査も含めまして、さらなる推進をお願いしたいと思います。
 また、被曝医療体制の強化につきましても、これは、子供に対してガラスバッジ等積算放射線量が計測できる機器を貸与するなど、定期的な健康管理を行うと聞いております。これも遡及して財政支援と聞いておりますが、間違いないでしょうか。
    〔若泉委員長代理退席、委員長着席〕
○高木国務大臣 これについても最大限努力をいたします。
 ただ、メーカーが十分それを保有しておるかどうか、これもきちっと精査しながら、できるだけ早急に手当てできるように、これは政府としても考えております。
○高木(美)委員 当然のことながら、このガラスバッジの積算の値が高いお子さんに対してどのように対応されるのか、その御準備もお願いをしたいと思います。はかるだけ、それでは気休めになってしまいますので、その点を要望いたします。
 また、日本ブランドの復活、強化でございます。
 実は、観光庁発足直後でございましたが、当時、我が党の冬柴大臣、MICEという事業を立ち上げまして、国際会議を招致するとか、またプロモーション活動等、そのための予算をとっておりましたが、先般の事業仕分けでこれが予算が削られたという経緯があります。
 今回、日本ブランドの復活、強化ということを盛り込ませていただきましたが、これにつきまして玄葉大臣の答弁を求めさせていただいてよろしいでしょうか。
○玄葉国務大臣 公明党さんからの二次補正への提言、おっしゃるとおり、ほとんどすべてと申し上げてもよいかと思いますが、取り入れさせていただきました。
 かなり実は重複をしていたんですけれども、今、高木委員がおっしゃった日本ブランドの復活、強化、風評被害対策というのは、実は私たちはそこまで十分考えが及ばなかったところがございまして、公明党さんからの提案を取り入れて、今回、たしか五十億だったと思いますけれども、予算を立てたということでございます。ありがとうございます。
○高木(美)委員 ありがとうございました。
 続きまして、生活支援対策でございますが、一つは災害弔慰金の支給対象の拡大。これは、兄弟姉妹にまで拡大をするという、既に法案成立だったと思いますが、その内容でございます。(発言する者あり)まだ成立していない。失礼しました。今審議中でございます。ぜひとも速やかな成立をお願い申し上げます。
 被災者生活再建資金の積み増しでございます。これは、国二分の一、都道府県二分の一でございますので、その積み増し。
 また、福祉施設等の利用者負担につきましては、今、半年間の軽減措置がとられております。この継続を求めました。
 また、本格的な復旧復興に向けた緊急対策ということで、迅速な瓦れき処理の推進。先ほど来お話がございましたが、我が党もともに瓦れき処理法案を提出させていただいております。重ねて早急な成立を求めます。
 また、仮設店舗、仮設工場の整備につきましては、先日も松経産部会長と一緒に塩釜の工場、今建築中でございます、仮設店舗の建築中の場所を見てまいりました。早期の事業再開を支援するという内容でございます。
 実は、これに加えまして、もう少し不足分をお願いしたいところですが、例えば農地の買い上げ対策。早期復旧が困難な被災農地や代替地を国が買い上げる、これにつきましては、政府から、今後慎重な対応が必要という回答が来ております。鹿野大臣、御説明をお願いいたします。
○鹿野国務大臣 今後、なかなか復旧が難しいというような土地につきましてどうするかは、県あるいは市町村、地元の関係者とよく打ち合わせをしながら、どうするか、もちろん皆様方のお考えもお聞かせいただきながら取り組んでいきたいと思っております。
○高木(美)委員 加えまして、水産業の復興対策につきまして、今、水産加工業が宙に浮いているという状況があります。この関係者の方たちから、中小企業庁なのか農水省で行うのか、早急な支援を求めるという御要望もありますので、対応をお願いしたいと思います。
 最後に、復興基金の創設でございます。被災県ごとに基金を積み、国による最大限の財政上の支援を行うといったこの内容につきましても、実現を重ねて要請させていただきます。
 時間になりましたので、最後に、総理に重ねて申し上げさせていただきます。
 震災の復興は心の復興から始まると考えます。被災者のやる気、市町村のやる気を引き出し、支えることこそ国の責務と考えております。その意味では、菅総理、残念ながら、あなたには無理だと申し上げさせていただきます。与党からも、菅さんがやめることが政治空白をなくす最善の道だと、与野党の共通の認識になっております。二次補正の成立をめどにして身を引くべきと強く申し上げ、私の質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
○中井委員長 これにて高木君の質疑は終了いたしました。
 次に、笠井亮君。
○笠井委員 日本共産党の笠井亮です。
 東日本大震災そして東京電力福島第一原発の事故から、間もなく四カ月になろうとしています。いまだに多くの被災者が心身ともに苦しみのふちにあり、そして、先の見えない不安のもとにあります。
 その中で、海江田経済産業大臣、六月の十八日に、定期検査等で停止中の原子力発電所の再起動をそれぞれの地元自治体に対して求めました。菅総理も、翌十九日に、きちんと安全性が確認されたものは稼働していく、こう言われました。六月二十九日には、海江田大臣が佐賀県を訪れて、先ほどもありましたが、危ないところは政治がとめる、安心なところは政治が動かす、安全性は国の責任で対応するというふうに述べて、九州電力玄海原発の二号機、三号機、この再稼働を要請いたしました。これが今大問題になっているわけです。
 そこで、まず菅総理に確認をいたしたいと思います。
 総理が本部長を務めている原子力災害対策本部は、六月七日の日に、IAEA、国際原子力機関に対してこの報告書を提出いたしました。「原子力安全に関するIAEA閣僚会議に対する日本国政府の報告書 東京電力福島原子力発電所の事故について」というものでございます。報告書では、炉心が溶け出した極めて重大な過酷事故であることが初めて明らかにされて、日本政府として、今回の事故から徹底的に教訓を酌み取ることが重要であり、我が国における原子力安全対策は、今後、抜本的な見直し、つまり必要な対策をとるということがるる述べられております。
 そういう性格の報告書だということは、本部長、総理、そういうことでよろしいですね。
○菅内閣総理大臣 政府としてIAEAに提出をしたものでありますので、できるだけ今回の事故に関して明らかなものについては盛り込んで、そしてそうした議論の場に提供した、そういうつもりであります。
○笠井委員 同時に、この報告書の冒頭で述べておりますが、これは「事故報告書としては暫定的なもので、現在まで得られた事実関係を基に事故の評価や得られた教訓をとりまとめた」と、現時点までのということが繰り返し言われております。
 そういう性格のものだということも、総理、よろしいですね。
○細野国務大臣 このIAEAに提出をいたしました報告書は、補佐官のときに私が取りまとめておりまして、その流れも含めて、私が担当大臣でございます。
 この報告書を、さらに新たな情報を加えてバージョンアップしていく必要性があるというふうに思っております。九月にはIAEAの総会がございます。そこに向けてはさらなるレベルアップを政府としても図ってまいりたいというふうに考えております。
 また、あわせて、検証委員会が行われておりますので、それは政府の本体からは権力的に離れたところにつくっているわけでありますが、そこでもかなり厳しい検証の報告書が出るものというふうに承知をしております。
○笠井委員 さらにバージョンアップ、レベルアップ、そして検証委員会にきちっと検証してもらうというもので、つまり、事故の原因についてもまだ全容がわかっていない段階なので、とりあえずの報告書だということだというふうに思います。
 この報告書の中では、従来の原子力安全対策の不備を認めた上で、パネルにしましたが、五つの教訓グループということで、つまり、第一にシビアアクシデント、過酷事故防止策の強化、二つ目にシビアアクシデントへの対応策の強化、三つ目に原子力災害への対応の強化、四つ目に安全確保の基盤の強化、最後に、五つ目に安全文化の徹底ということで、五グループにわたって合計二十八項目の教訓を明らかにして、それぞれ対策を述べているわけであります。
 これらの対策は、現時点での原発の安全性についての政府としての国際約束というものだと思います。私自身はいろいろ問題があると思いますが、とにかく政府はそういう国際約束をした。
 そこで、海江田大臣に伺いますが、玄海原発については、これらの二十八項目五グループについてのすべての対策がとられた、こういう御認識でしょうか。
○海江田国務大臣 笠井委員にお答えをいたします。
 今そこに掲示をされておりますパネルのうち、一番目のシビアアクシデント防止策の強化、これは、三月三十日の緊急安全対策で私どもからこういうことをお願いしますと言ったところでございます。
 ただ、この三月三十日の私どもからの指示は、まず、短期的に今すぐやるべきこと、それから中長期的にやるべきこと、この二つに分かれております。
 それから、シビアアクシデントへの対応策の強化、その下のコーナーでございますが、これは、私どもが六月の七日にこうした指示を出したところでございます。そして、その六月七日に出しましたものが、たしか六月の十四日だと思いますが、それぞれに報告が出てきたということでございますので、この今お話をしたシビアアクシデント防止策の強化、しかも、その中のまず短期的にやるべきもの、それからシビアアクシデントへの対応策の強化、この部分について、それぞれ報告を受けて、そして安全だということを判断した次第でございます。
○中井委員長 先ほどの高木さんの質疑に対して政府内の答弁ができそうですので、三十秒だけ、菅総理から読み上げていただきます。
○菅内閣総理大臣 済みません。
 仮設の店舗を、一時転用許可を受けて農地に設置することは可能です。
 以上です。
○中井委員長 直ちに通知するというのは。
○菅内閣総理大臣 このような取り扱いについては、被災地の関係地方自治体に対して周知をする予定です。
 失礼しました。
○中井委員長 笠井君。大変ありがとうございました。
○笠井委員 今答えがありましたが、二十八項目あるけれども、短期的なものはやったということですが、要するにすべてやったというわけじゃないということは認められたわけでありまして、政府が国際機関に提出した報告書で述べた教訓に基づく対策さえまだ終わっていないわけです。
 原子力災害対策本部長の総理も、それから、午前中ありましたが、班目原子力安全委員長も事前に知らないうちに、それなのに、この玄海原発については、短期的な対策を終わったということで安全性が確認されて、玄海は安心な原発となぜ大臣言われたんですか。
○海江田国務大臣 事前に総理の、あるいは班目委員長のというお話がございましたが、先ほど私どもの方で調べましたら、まず六月の十日でございます。閣議がございまして、閣議後の懇談で私からの発言がございます。これは、ことしの夏の電力需給の状況についてということで、特に関西電力、九州電力管轄地域の需要が逼迫をするということでございまして、日本経済の再生のために不可欠であり、再起動をぜひお願いしたい。それから、その中で示した緊急安全対策、各原子力発電所に対し直ちに実行して万全を期す、こういう安全を確認した上で、再起動に向けて政府一体となって取り組むべく関係閣僚の御理解と御協力をお願い申し上げます、これが六月の十日。
 それから、六月の十五日でございますけれども、経済情勢に関する検討会合、ここにおきましても私から、これは六月の七日の指示を出した報告が十四日にありました、その翌日でございますけれども、安全を確保した上で再稼働をお願いしたい、ぜひお力添えをいただきたいという形で、私からそうした正式な会合の上でお話をしております。
 それから、安全委員会に対しては、三月三十日、それから六月七日、こういう指示を出しますよということで、それは安全委員会に御報告をしてございます。
○笠井委員 いろいろ経過を言いわけされましたけれども、要するに、再稼働を要請する、つまり、玄海は安心だという判断のもとでやるということについては、事前にそれについてはきちっとやっていなかったということですよ。しかも、短期的なことについては対策をとったと言うわけでありますけれども、二十八項目からしたら、まだ中長期も残っているという話が大臣自身からありました。
 つまり、まだ対策は残っていて、危ない、安心とは言えないと言うべきところを、安心な原発玄海、だから動かしてくれということを言ったというのは、私は、福島の事故で反省したはずの、日本では過酷事故は起きない、そういう大丈夫だという安全神話そのものがまた使われたということじゃないかと思います。
 二十八項目もありますけれども、全部聞いていると大変なので幾つか聞きたいんですが、今、冒頭にシビアアクシデント防止策の強化、大臣がその中で地震・津波対策への強化ということを言われたので聞きたいと思うんですが、三月十一日の福島原発事故以降、玄海原発では、この第一項目についてはどういう対策が強化されたわけですか。
○海江田国務大臣 一つ一つについて申し上げるとこれは時間がかかりますので、一つは、東京電力福島第一発電所を襲った津波ですね。この津波に耐え得るところに電源車などが配置をされているということ、これは私のこの目で見ました。
 それから、やはり、冷却をする場合の海水でありますとか、それから海水の前に淡水ということで申し上げますと、この立地の条件の中には大変大きな池がございまして、ここから水が持ってこれる。しかも、そこに至るポンプなどの長さも確保されているということでございますから、地震、そしてその後の津波によって全電源が喪失をされても、しっかりとまず水が入る、炉に水が入って冷却ができるということは確認しております。
○笠井委員 今大臣言われましたが、福島同程度の津波というふうに言われました。今度のIAEAへの報告書では、津波については、福島と同程度にとどまらず、さらに適切な発生頻度と十分な高さを想定して対策をとると政府がIAEAに報告しているわけです。
 九州電力は、玄海原発の津波に対する防護措置、中長期ということの中で言われているものについて、タンク回りの防護壁を設置するなどの対策をとるということを政府の指示を受けて報告をしていますが、この防護壁というのはもうできたんですか。できたかどうか。
○海江田国務大臣 その前に、まさにストレスチェックというのが、その意味ではこの十一メートルではありませんで、ではこれを二十メートルにしたらどうなるのかということを、これを調べることでありまして、それをこれからやらせていただくということ。
 それから、水密性でございますけれども、すべての機材についてその水密性が確保されているというわけではございません。例えば、建屋などの水密性、全体的にやります場合は大変工事に時間がかかります。しかし、重要な機材、配電盤などについては、これの水密性、防水性というものは確保してございます。
○笠井委員 私の質問に答えていないんですが、防護壁については私が言いましょう。九州電力は報告を政府に出しています。これをつくるには三年程度かかると書いてあるんです。海水ポンプの電動機、それから大容量の非常用の電源装置も、一年程度かかると九電は報告しています。電力会社に計画を提出させただけで、まだ対策はとられていないわけです。
 結局、想定より高い津波は来ないと。それがあすにでも起きてしまったら、また想定外だったということになっちゃうんじゃないですか。その対策強化ができていなくて、なぜ玄海は安心な原発だというふうに言えるのかという問題です。
 では、地震への対策は玄海原発はどうですか。
○海江田国務大臣 地震についてでございますけれども、東京電力福島第一発電所のような、境界型のプレートが大きく上下をするということではありませんで、この地域の、玄海の周辺の地震というのは、これまでも活断層型の地震が起きていたということでございまして、活断層は玄海の原子力発電所の近くに二つございますが、その活断層のこれまでの経験などを踏まえまして、これはしっかりと私どもの方で、それによって補強対策がどのくらいあるかということで、これは一種のストレステストにつながるものでございますが、ちゃんと数字を出しておりまして、二号機、三号機というのはそれぞれの評価で一を上回っておりますので、その意味では地震に対する備えができているというふうに考えております。
○笠井委員 日本列島、玄海は大丈夫だという話になるわけですけれども、そうじゃないというのが今回の話です。
 しかも、外部電源喪失自体が問題なわけですけれども、その電源の耐震性の強化もこれからです。地震によって、真水タンクの漏えいとか、福島でも三号機では緊急炉心冷却装置の配管の損傷の疑いがあった、津波の前から損傷があったという可能性も指摘されている。
 しかも、このIAEAへの報告書を見ますと、「原子炉施設の安全上重要な設備や機器については、現在までのところ地震による大きな損壊は確認されていないが、詳細な状況についてはまだ不明であり更なる調査が必要である。」こう言っているわけです。地震による損壊の可能性を否定していないのに、何の対策もとられていないということです。
 何をもって浜岡は危なくて玄海は安心と判定したのかも問題になります。
 原子力安全・保安院が一月一日に提出した資料、私も前の質問で尋ねましたが、浜岡原発は、東海地震の震源域の真上にあるということで、震度六強以上の地震が三十年以内に来る可能性というのが八四%と。でも、福島は〇・〇%だったのに起こったわけです。玄海も〇・〇%なんです。でも起こらない保証はないということでありまして、こういう予測値、可能性についても、確率についても、それ自体の根本的見直しが必要だというのが今共通の認識なわけですよ。
 同じ〇・〇%の玄海には大災害が来ない保証はどこにもないんじゃないですか。それが地震列島日本じゃないですか。大丈夫なんていうことを言っていいんですか、本当に。あした来たらどうしますか。
○海江田国務大臣 今委員から御指摘のありました地震の可能性でございますが、先ほどもお話をしましたように、今回起きました東京電力の福島の事故につながるああいう形での境界型のプレートは存在をしないということは、これはもう事実でございます。
 その上で、何で〇%なのか、今、福島が〇%であったではないだろうかというお話がございましたけれども、これは、地震の発生の可能性を数値的に置きかえる場合には、何年間で地震が起きていたかという周期性を調べることがまず大切でございます。
 今、浜岡のお話がございました。南海、東南海そして東海という地震の場合は、これはまさに、特に東海の場合は百十九年に一度というのが起きているわけでございます。そうすると、百十九年に一度起きているけれども、今現在、百十九年を過ぎて、およそ百五十七年ぐらいだろうと思います。そうすると、百十九年というのを分母に置いて、その上に、では百十年から何年たっているかというのを置いて、今御指摘のありました八七%とかそういう数字が出てくるわけでございます。
 残念ながら、福島の場合は今回これだけ大きな地震が起きて、およそ一千百年前に貞観地震というものがあった、大津波があったということが判明したわけでございますが、今お話のあった数字を決めましたことしの一月一日では、そういった歴史的なことが明らかになっていなかった、すべての人が認めることになっていなかったということで〇%ということが置かれたわけでございまして、〇%だから安心だということではございません。
○笠井委員 今いろいろ言われましたけれども、結局、そういう説明は通用しないということが今度福島ではっきりしたわけですよ。しかも、境界型のプレート地震じゃなければ大地震は来ないということじゃないわけですから。
 いろいろ言われましたけれども、結局、大臣が玄海は安心ですと言ったことについて言えば、とった対策は幾つかしかないわけです。小手先としか言わざるを得ない。
 六月に追加したシビアアクシデント対策も五つの柱がありましたけれども、例えば水素爆発防止対策にしても、炉心が損傷して水素が発生しそうになったときに、原子炉建屋に穴をあけるドリルを設置せよという指示を出しました。これは玄海じゃありませんよ、私は知っていますからね、それは言わなくてもわかっています。玄海と違う型の場合ですけれども、例えばそういう対策をとれと全国に言いました。しかし、ドリル設置はすぐできたわけですが、では、ドリル設置というようなことで本当に安心になるのかという話なんですよ。しかも、ドリルを設置すると、水素がたまっているところにドリルで穴をあけて火花が出たらかえって爆発するおそれがあるという専門家の指摘もある。
 まさにそういう形で、指示を出して一週間でやれた程度の対策をやって、それがやれたから再稼働先にありきみたいに、オーケー、ゴーサインで、安心ですなんということはとても言えないと私は言いたいと思います。
 今この議論をしますと、電力不足があるんだと大臣も言います。国際競争力、日本経済に影響があると言います。しかし、住民の安全確保と電力供給は両てんびんにかけられないと福井の県知事も言われました。福島の大災害、悲劇、逃げ惑って、十万人以上がいつ戻れるかわからない。ほかの事故とも異質のそういう危険性を持つ事故に遭って、それを繰り返させちゃいけないというのが最大の教訓じゃないかと思うんです。政府もそういう立場で、強弱はあっても、IAEAに報告書を出したはずです。総理も、しっかりした安全対策が要ると言った。
 夏ピーク時の電力不足は、液化天然ガス、LNGなど火力による緊急措置で、節電、省エネなどで乗り切れると電力会社も言っているわけです。九電の真部社長は、先日の株主総会のときの記者会見で、節電に数値目標を設けない方針を明らかにしました。原発が再開できないと電力不足になりかねないとして、最大一五%の節電を求める方針だったけれども、火力の発電の燃料調達にめどがついたというんですね。
 大体、一方で足りなくなると言いながら、火力でやったら燃料コストがかさんで、九電合計で三兆円もコストがかさんで料金値上げになるというわけですから、できるわけです。では料金の方を見ればということで見ると、キロワット時当たりを計算しますと、家庭でいうと、二十四円が二十七円ぐらいになる。同時に節電するわけですから、一五%節電すると、合計、払う料金は下がるわけですから、結局それでカバーしてきて値下げになったり同じぐらいになる。
 ある調査では、天然ガス火力をふやしたって、省エネを進めれば、一般家庭で負担増は月百円以下の試算だと。まさに命にかえられないという百円ですよ。その程度だという話になっている。ドイツもそういう議論をして結論を出したわけです。
 国際競争力を口実ということで、さまざまな国民の安全よりも企業の利益を優先させる議論もありますが、きょうの毎日新聞の声の欄を私、見ました。「原発再開求める経済人おかしい」と。九州の方です。
 九州経済同友会が原発の早期再開を求める緊急アピールを採択したという記事が掲載された。日本経済、国民生活が深刻な事態になると述べたと書いてありました。待ってください。国民生活に未曾有の打撃を与えたのは東京電力福島第一原発の事故です。この事故で、多くの高齢者が厳しい避難生活を強いられています。子供の将来を心配し、子供と一緒に福島県外で生活している母親たちもいます。将来に絶望して自殺した人たちもいます。これ以上深刻な事態とは何なんでしょうか。もう一つ、日本経済の深刻な事態とはどういう意味でしょう。影響が深刻なのは、原発で潤ってきた大企業と原子力業界の関係者ではないでしょうか。今回の事故を機に、一刻も早く日本経済が脱原発へ方向転換することを心から願います。
 最後は国民的議論が必要ですが、こういう思いですよ。だから、世論調査を見たって、多少のコスト増や不便よりも安全を選ぶ国民が多数なんです。まさにそういう問題です。
 総理、伺いますけれども、結局のところ、政府が電力会社に指示してとらせた安全対策というのは、IAEAへの報告書で教訓として挙げていることに照らしても、そのごく一部分に手をつけたものにすぎない。そもそも、玄海原発について言うと、老朽化の問題もある、プルサーマルの問題もある、いろいろ指摘もあります。そういうことも含めていろいろある中で、結局、その幾つをやったということで、これで果たして世界最高水準の安全性を持った原子力開発と言えるのか。
 まさに、総理は先ほどもルールという話を言われましたが、本格的なルールをつくるというなら、政府としては少なくともこのIAEAへの報告書、二十八項目を踏まえてつくる、これがまず先だということでよろしいですか。これは総理に伺います。
○海江田国務大臣 IAEAへの二十八項目の中には、例えば保安院の独立ということも入っております。これは、私どもはしっかりとやっていくつもりでございます。
 ですから、二十八項目全部を今直ちにというわけにはまいりませんけれども、しかも、その中で、今、玄海のお話もございましたけれども、玄海老朽化と言いましたけれども、二号、三号、とりわけ三号などはまだ本当に一番新鋭の機械でございまして、やはり新しいものは安全性も確保されてございます。それから、型も福島と違いまして、これは先ほどの水素爆発の危険性などもはるかに低い機材でございますので、そういうことも一つ一つやはりきちっと確認をしまして、そしてこれは再開をお願いしたいと言ったわけでございます。
 そしてまた、先ほど総理からの答弁にもございましたけれども、さらに安心を高める意味で、IAEAなどがヨーロッパでやっておりますストレステスト、こういうものも導入をして、それでもってさらに多くの皆様方に安心をして、そして原発を再開できるものは再開していこう、再開できないものはもちろんこれは再開するわけにはいかない、あるいは、動いているものでありましても、できないものはできない、こういう形で判断をしていくということでございます。
○細野国務大臣 笠井委員が御指摘をされているように、玄海原発についてはさまざまな見解がございます。そこで、総理とも相談をさせていただいて、原子力安全委員会の担当大臣である私の方から、昨日、班目原子力安全委員長に対して、ストレステストの実施などについても見解を示していただきたい、そういう要請を行ったところでございます。
 したがいまして、保安院ももうストレステストを検討しているようでございますけれども、少なくともこの安全委員会の見解が出るまでの間は、この玄海原発についての判断というのは保安院としても保留をされるものというふうに考えます。
○笠井委員 とにかく一部しかやってないわけですよ、海江田さん、いろいろ言われるけれども。それで安全と言っちゃったわけですからね、安心といって。
 やはり再稼働先にありきの立場で、いろいろ言ったけれども、表面上やっただけで安全性が確保されたと言ったことになるわけですから、許されないということだと思うんです。
 本来、原発の再稼働を要請するのは、地元と原子力安全協定を結んでいる電力会社ですよ。国は、再稼働について言うと、福島事故があってIAEAへの報告書で教訓、対策も出しているので、ちょっと待ってくれとチェックするのが国の役目のはずなんですよ。それを、国が電力会社に成りかわるみたいにどんどん出ていって、再稼働いいですよとやっちゃっているわけですからね、担当大臣が。こんなことは許されない、役割を履き違えていると思うんです。
 総理にこれは伺いますが、ルールをちゃんとつくるのが先だ、きちっとやる必要があると言われた。IAEAに報告書を出しました。そこをしっかり踏まえるというのがまず先だ、ここはよろしいですね、総理。
○菅内閣総理大臣 まず、これまでの法体系でそのまま進めていいかという問題が最初にあったわけであります。これだけの東電福島原発の事故がありましたので、従来のルールであれば、保安院の判断、そして経産大臣の判断で再稼働については判断できるという法律になっておりますけれども、やはり国民的にはそれだけではとても納得をいただくことは難しいだろう、そういうことを前提として、両大臣、細野大臣、海江田大臣に、国民的に納得が得られるようなルールをまず、暫定的であっても、つまり法律改正を待たないでも、きちんと準備をしてくれと。
 そして、もちろん、将来、事故調などの報告が出た後、本格的な基準の見直しということが必要になると思いますが、その間、ある程度の時間がかかることが予想されます。そういった意味で、今両大臣からもお話がありましたように、IAEAが従来からヨーロッパなどで提唱しているストレステストを含めて、今回の玄海だけではなく、今、日本に存在するすべての原子力発電所について将来的には共通のルールでチェックをできるような、そういう形を検討してくれという指示を出していると同時に、またそのための、この玄海についても、そういう中で、まずはどうして、どのタイミングでやっていけるか、それぞれ原子力安全委員会に意見を聞いていただいたりしている中でありますので、そういう国民的に納得のできるルールをまず明確にしていく努力は必要だ、このことを指示いたしているところであります。
○笠井委員 私たち、本当に安全の基準というのをつくることは大変で、難しい話だと思うんですね。どこまで行けば原発は安全かというのは、これは私は不可能じゃないかと思うんだけれども、しかし、少なくとも、政府はIAEAに報告書を出している、国際約束ですから、それはしっかり果たす、今総理が言われたとおりだと思います。
 では、もう一つ総理に確認したいんですが、原発の再稼働要請に当たっては立地地域住民の理解が欠かせない、必要だと思うんです。少なくとも、安全性の確保についてはきちんとした地元住民への説明が必要だ、これは政府として当然の立場と、もう当たり前ですが、よろしいですね。
○枝野国務大臣 地元の御理解が必要であるということで、例えば玄海についても、海江田大臣が知事あるいは町長などともお話をしていただいてきているところでございます。
○笠井委員 去る六月二十六日に、玄海原発二号機、三号機の運転再開に向けて、経済産業省主催の佐賀県民への説明番組「しっかり聞きたい、玄海原発」というのが地元ケーブルテレビやインターネットで生中継されました。
 一時間半の番組でありましたけれども、会場は非公開ということで、一般の希望者の傍聴も認められなかった。保安院と資源エネルギー庁の職員らが、国側が選んだ七人に対して安全性の説明や質問への回答を行うというもので、質問も一回一分、回答の方は二分以内ということで制限されてやった。視聴者からは、県民の不安に答えていない、もっとオープンな場で説明会を開くべきだ、これでは密室聴聞会で、かえって不安、不信をあおるものだという声が集中しました。福島事故を防げずに、収束もできない保安院に、幾ら安全性を言われても不安が募るばかりだという声もありました。
 総理、感想として、こんなやり方で県民へのきちんとした説明が行われた、国としてやったというふうに思われるでしょうか。
○海江田国務大臣 確かに、これは番組でございます。それで、スタジオに制限がございます。しかし、ネットで中継をしたり、あるいは地方のCATVで、その場、ライブでやっておりますから、ライブでやっておりますのがどうして非公開なんですか。これは公開をしております。
 そして、これから、八日になりますか、県の方が、もっと大規模でやりたいということでございますから、そこにもちゃんと人を派遣してしっかりと私どもの考え方をお訴えさせていただきます。
○笠井委員 よくぞ言っていただきました。八日に県がやるのは、あれじゃだめだからという話があったんですよ。
 しかも、非公開で制限があったという、それだけじゃない。ネットでちゃんとオープンにやったと言われますが、そんなやり方で開催したこの番組で、九州電力が関連会社の社員たちに、運転再開を支持するような、サポートするような文言の電子メールを番組に投稿するように組織していた、このことが関係者の証言などでわかりました。番組前に、九電の関係会社の社内ミーティングで、九州電力からこのようなお願いが来ているということで、原発の運転再開に賛成する電子メールを放送時間中に番組に送れという指示が出されている。
 さらに、ここに文書があります。九電の関連会社です。各位ということで、日付があって、原子力発電に係る佐賀県民向け説明会(主催 国)へのインターネットによる参加についてお願い、標記については下記要領で開催されますが、九州電力殿からも参加要請が参っておりますので、皆様の御協力をよろしくお願いします。件名、日時、実施場所、概要があった後に、こう参加方法があります。説明会はインターネットで生中継、ライブ配信される予定、自宅からアクセスいただき、説明会の進行に応じて、発電再開容認の一国民の立場から、真摯に、かつ県民の共感を得ることができるよう意見や質問を電子メールで発信してください。
 実際に、放送では、放送中に視聴者から多数のメールやファクスが来ましたけれども、そのうち十一通が読み上げられましたが、反対意見の一方で運転再開容認論も目立ったわけであります。
 総理に伺いますが、こういう事実があったことを御存じですか。知っておられるかどうか。
○菅内閣総理大臣 承知をいたしておりませんでした。
○笠井委員 国主催の説明会でこんなことが行われている。これできちんとした説明、理解が得られると思うか。国側から選ばれて出席した県民のうち六人は、終了後に県庁で記者会見をして、話が難しくて理解できなかったために納得できないという意見を相次いで表明されています。やり方にも怒りを持っている。まさに説明会の正当性が問われます。
 国主催、意図的に流れと結論をゆがめようとした。九電が言ってしまえば妨害行為をした、客観的に議論したいところを妨害行為をした、世論誘導工作をしたということに対して、政府は黙っているんですか。調べるべきじゃないですか。
○海江田国務大臣 私は、先ほどもお話をしましたけれども、そういう番組を地元のテレビ局、インターネットでございますが、そういうテレビ局でやるというお話を聞きました。そして、私はできるだけ人選も公平にやるようにということを言いましたし、そうしましたところが、場所のスペースの関係もありまして、地方の局でございますから、九電がそういうことをやっているとしたら、これはけしからぬ話でございます。本当にけしからぬ話でございます。(笠井委員「けしからぬのだったらどうするんですか」と呼ぶ)それはもうしかるべき判断をします、これは。しかるべき処置をいたします。
○笠井委員 総理はかつて、教育基本法改定をめぐって政府、文科省によるやらせタウンミーティング問題が問題になったときに、私も覚えています、二〇〇六年の十二月十五日に衆議院本会議で、民主党代表代行として安倍内閣不信任決議案の趣旨説明を行って、冒頭で、「恥を知れ」というふうに言われました。
 「総理は、タウンミーティングについて、最近、双方向の意見交換といいましょうか、一方的ではない、双方向の意見を聞くための会というふうに言われております。やらせ質問が双方向なんでしょうか。」こんなことを言われまして、結局、タウンミーティングの報告書の中では、内閣のタウンミーティングを担当する官僚が広告代理店に発注してこの企画を行ったそうでありますけれども、まさに双方向の議論をしようとするのであれば、そんなものを一々官僚に丸投げするんじゃなくてやるべきで、そんなやり方自身が小泉内閣から安倍内閣の改革がいかににせものであるかという証明じゃないかと言われたわけですよね。
 まさにこういう問題、総理、いかが思われるか。被災者、地元に真剣に向き合う姿勢じゃなくて、上から目線で押しつけて、結局、大臣の任命問題だけではなくて、菅内閣の姿勢がやはりこういうところにもあらわれた波及結果じゃないかと私は思うんですけれども、どうですか。
○菅内閣総理大臣 今、海江田経産大臣の方からも、もしそういうことがあれば大変けしからぬという強い意思が表明され、私も全く、もしそういうやらせ的なことがあったとすれば大変けしからぬことだ、そう考えますので、そういうことがないようにきちっとさせなければなりません。
○笠井委員 政府が確認したという、政府というか経産大臣が確認したという原発の安全性なるものは問題だらけで、正直に原発の危険性も言わずにごまかすということになるんですよ。これでは到底、周辺住民初めとして国民が納得できるものじゃない。そして、こんなやり方で、結局今まで、私がきょう、何日かたって指摘するまでは、マスコミでいろいろ出始めていたけれども何も調べていなかったのか知らないけれども。福島事故の収束もできずに、始末もできていない政府に、安全だ、安心だ、安全性には国が責任を持って対応すると言われることほど危ないことはない、こうなってきますよ。
 政府の安全宣言には、原発立地県の多くの首長からも、これではだめだと厳しい批判の声が上がっています、国民の安全より原発再稼働を優先というのは許されないと。
 総理に最後、時間ですので伺っておきますが、先ほど、きちっとルールをつくる、それにはある程度時間がかかると言われました。そして、この経過でいいますと、六月十八日の経産大臣の要請の問題については、事前に十分にはきちっと話がなかったということもあった。そして、これからさらに追加対策もやるという話があったわけですから、少なくとも、一たん出した六月十八日の原発の再稼働要請については、これはまず少なくとも一たん撤回する、白紙にする、こういう指示をされますか、総理。
○中井委員長 菅直人内閣総理大臣。時間が来ていますので、手短にお願いします。
○菅内閣総理大臣 基本的にこれまでの、つまり保安院が中心になり、必ずしも原子力安全委員会も事前の相談にあずかっていない中でありましたので、そういう形ではなくて、新たな、原子力安全委員会もかかわった形のルールをつくって、改めて、国民の皆さんが納得できる形での判断が出るように、両大臣にそうした道筋を努力していただく、この指示をしているところであります。
○中井委員長 笠井君、まとめてください。
○笠井委員 一たん、やった再稼働要請は、だからそういう中では、これは待てと、これは当然総理として言わなきゃいけないんじゃないですか。混乱しますよ、現場が。一方では総理はルールをつくると言っていて、一方では再稼働を要請したままになっているわけですから、これは一たんとめる、これを一言言わなきゃだめじゃないですか。そうしないと先へ行かないですよ。
○中井委員長 もう時間が来ていますので……(笠井委員「ちょっと一言言ってくださいよ。だって、さっき三十秒は私の時間をとったんですよ」と呼ぶ)
 それでは、菅直人内閣総理大臣。
○菅内閣総理大臣 従来の法律のままでは対応ができませんので、従来の法律によって正しい手続であったとしても、十分でないものは改めて新しいルールの中でやっていく必要がある、このように考えております。
○中井委員長 これにて笠井君の質疑は終了いたしました。
 次に、阿部知子君。
○阿部委員 社会民主党・市民連合の阿部知子です。
 三月十一日の発災以降本日まで、約四カ月近くが経過いたしました。おくれている復旧や復興に対して、やっと復興担当大臣が任命されて、わずか八日間で辞任されるという事態を前に、もちろん総理の任命責任も重大でしょうし、また国会に身を置く私ども一人一人、議員にも、国民に対して真摯に向き合って一日も早い復旧復興を達成せねばならない、大きな義務が私はあると思います。そうした観点から御質問を申し上げます。
 一点目は、瓦れきの処理の問題であります。
 このたび、松本環境大臣であられたものが復興担当大臣になられたということで、環境担当は江田法務大臣が兼任をされるところとなりました。瓦れきの処理の問題は、この委員会でももうたびたび、いろいろな各党の方がお取り上げでございますが、一点目、まず、江田大臣も現地に出向かれて、現状をどう認識しておられるのか、瓦れきの現状、これについてお願いいたします。
○江田国務大臣 私は、環境大臣ということになりました後に現地に行ったことはまだございませんが、法務大臣の当時に気仙沼、それから一関に伺いました。気仙沼は、御承知のとおり、津波に襲われたところでございまして、これはもう瓦れきの状況というのをまさに目の当たりにいたしまして、四月の初めでございまして、その後かなり日はたっておりますが、その後の状況をテレビなどで見て、ああ、あの状況がまだここまでしか進んでいない、そのことには胸を痛めております。
○阿部委員 御指摘のように、今一次仮置き場にとりあえず、例えば道路の上の瓦れきとか、あるいは船などで大変に交通の邪魔になるものはよけられておりますが、一次仮置き場に移されたごみとて全体の三割であり、まだ手つかずの状態が逆に七割だ、平均値でございます。そして、実は今、江田大臣がおっしゃいましたが、四月の八日には環境省の方から全国各地に、今回のこの瓦れきの量は通年の二十倍くらいはあるだろう、とても一つの自治体では処理できない、県でも処理できまいということで、日本全国、日本は一つということで、各自治体にどうかこの処理をお手伝いいただけまいかということを投げかけました。
 各自治体はその呼びかけにこたえて、四月の十八日時点では二百九十一自治体、総計で二百八十一トンの瓦れき処理をいろいろな形で手を挙げてくださいました。そして、ここにございますように、今では五百七十二自治体になりまして、おのおの焼却、破砕、埋め立てなどの三つのやり方で四百八十八万トンの処理が可能であるというお答えが出ています。
 だがしかし、四月からもう三カ月経ておりますが、一切、どの自治体にもこのごみは行っておりません。この三カ月、なぜ浪費されたのか。そして、もうこれは江田大臣になったら許されないと思います。
 各自治体には、国が、例えば港、港に運んでここでお願いをする、コンテナに載せてここでお願いをする、そうしたコーディネート力が問われます。また、一次仮置きはよくても、二次仮置きに移すときはいろいろな自治体のごみを一緒にしますから、県とて調整に大変苦慮しておられます。このたびの松本大臣とのやりとりのあった村井知事などは、二次仮置きから国がちゃんとやってくれと。二次仮置きを、もちろん自治体と相談の上、国がどこに置くか考え、そして、早急に搬出できるものは搬出、もちろん自区内処理は自区内処理と、ここをうまくコーディネート、調整していただかないと、夏になっても秋になっても冬になっても私は動かないと思います。
 この点、いかがでしょうか。
    〔委員長退席、城井委員長代理着席〕
○江田国務大臣 御承知のとおり、こうした廃棄物の処理についての第一次的な責任は市町村というのが今の法律の立て方でございまして、市町村の皆さんには本当に一生懸命にやっていただいておると思っております。委員は今、三分の一という数字を挙げられましたが、現在私どもが承知しているところでは、相当進んできて、やっと進んできて、既に三分の一以上の瓦れきは撤去をされ、さらに、各自治体のこれからの見通しを聞きますと、住民の皆さんが生活している場所の近く、近傍の瓦れき、これを八月末までをめどに仮置き場におおむね移動するという目標は、まあそこは達成できるんじゃないか。
 ただ、その後がまた大変でございまして、しかも、その廃棄物にいろいろなものが入っているわけですから、中には、放射性物質によって汚染されたおそれのある、そういうものもございますので、その辺の仕分けを十分にやっていかなきゃならぬということで、今御指摘のように、各広域で自治体同士の協力、これは環境省が間をとって都道府県レベルで調整をしておりまして、この調整も急がせなければいけないと思っております。
○阿部委員 ぜひ、そうお願いしたいと思います。
 実は、今大臣のおっしゃった御答弁は、三カ月前の御答弁と全く一緒であります。瓦れきに放射線の汚染の影響があることももちろんチェックせねば、受け入れ側自治体も安心はしていただけません。ただ、三カ月同じ答弁ではやはり国民は納得できないし、これがおくれとして政府への信頼を欠如させる大きな根幹になっていると私は思いますので、ぜひ江田大臣には心してこの分野をお願いしたいと思います。
 次に、皆さんがお取り上げである福島県の原発事故についてお尋ねを申し上げます。
 私は、これは、第二次大戦のときの広島の原爆事故に次ぐ、それをもある意味では上回る大きな災害であったと思っております。そして、このことを考えるときに、国民と国は何を合意していくのかという最も基本のところがしっかりしていないと、個別にいろいろな対策だけが乱立して、時がたてば忘れられ、そして一番弱い人だけが被害を抱えていくということになると思います。
 私は、きょうの質問に当たって、この事故に対する国の責任をめぐる三つの考え方というのを「三つのほしょう」という言葉を使ってまとめさせていただきました。
 一点目の補償は、もちろん加害者である東電は、起きました住民への避難指示が間違ったことによる被曝や、あるいは農地が汚染されて出ていかねばならなくなったこと、事業ができなくなったことなどをいわば賠償せねばなりません。しかし、その賠償だけでは、当然、その方の失ったものへの補てんはできません。
 そこで、国は、一にやはり補償、補っていくという意味での補償が必要でしょう。当然それには、不適切な避難情報で、特に飯舘や浪江の皆さんの、あのあたりの高い線量を被曝された方の問題があると思います。また住居も、先ほど来の会社の問題も、東電にも責任がありますが、国策としての原子力ですから、国にも応分の責任がございましょう。
 そして、何よりも今国がやらねばならないのは、二つ目の保障。これは、例えば一番大きな問題は健康への保障。抱えた健康不安、特に、先ほど高木委員がお取り上げでございますが、お子さんをお持ちのお母様方は、本当に夜も寝もやらぬ不安の中に過ごしておられます。そして、時々ホットスポットなるものが報道されて、ええっ、ここまで、こんなところまでという報道が続いております。汚染地域は広く、なおかつこれからも続くことを覚悟せねばなりません。しかし、その中でも、あきらめない、やるべきことをやるというのが国の保障の成り立ちです。一つは健康の保障、もう一つは暮らしの保障であります。暮らしは、当然、失ったものが賠償されるだけでなくて、今後の生活設計、あるいはどこに住まうかの選択のことまで含めなければなりません。
 そしてさらに、過去、現在、未来までもやはり国はきちんと保証をすべきだ。この保証の第一は、やはり原子力の安全性であったり、脱原発であったり、再生可能エネルギーの促進などのエネルギー政策の国民との対話だと私は思います。
 細野大臣に伺います。
 これ、全体を見て、私はこのように考えるべきではないかというふうに思いました。今度、原子力災害担当大臣になられて、そして、こうした私の考え方でありますが、それについてどう思われるかを一点。
 それから、今、この間ずっとお願いしていますが、汚染マップというものは、まだきちんとしたスタンダードもないし、実は、どのくらい汚染したのか、国際基準に照らしても、汚染地域の広がりはどこまであるのかも国民には伝えられておりません。この点についてどうなさるのか、お願いいたします。
○細野国務大臣 阿部委員の方から、「ほしょう」について三点の角度から御提案をいただきました。
 今回の原子力の事故というのを考えたときに、もちろん東京電力には大きな責任があるわけでございますけれども、一方で、国策として原子力政策を進めてきた政府に大きな責任があり、そうした観点から、被災者の生活支援などに全力を挙げる、そういう責任が私どもにある、そのように考えております。したがいまして、一つ目の補償については、賠償法の方で今鋭意、東京電力そして政府がそれぞれ責任を果たしているところでございますが、しっかり全うしていかなければなりません。
 二点目の保障でございますけれども、これにも当然大きな責任が国にあるというふうに思っております。私本人については、今最も大きな責任としましては、この原子力事故そのものの収束に向かってとにかく努力をしていかなければならないというふうに考えておりまして、具体的に阿部委員の方から御指摘をいただいた「健康の保障」の中で言うと、一番私が深くかかわっていかなければならないと思っておりますのは、「4原発作業員の健康対策」について、まだまだ十分ではない部分がございますので、国が当事者意識を持ってやっていく必要があるというふうに思っております。
 そのほかの放射能の測定の問題、さらには除染の問題、さらには今福島県がやっております健康の調査の問題など、いずれも各省さまざまにわたって連携をしてやっていかなければならないテーマでございますので、私も担当大臣として、そうした問題についてしっかりとかかわってまいりたいというふうに思っております。
 また、保障の中でも「暮らしの保障」の部分は、生活支援チームの方で、海江田大臣とともに、私がまたこれも当たっていかなければならないというふうに思います。
 最後の保証でございますけれども、菅総理の方からも、再生可能エネルギーについて、国として基幹エネルギーにしっかり後押しをしていくという大きな方針が示されておりまして、これも政府として大変大きな責任を担っているというふうに考えます。
 脱原発という考え方、国民の間にこういう考え方が広がってきていることは私も承知をしておりますが、そこはエネルギー政策の根幹にかかわるところでございますので、国民的な議論が必要なのではないか、そのように感じております。
 もう一点、汚染マップについて御指摘をいただきました。
 確かに、この放射線のモニタリングにつきましては、当初は責任体制が非常にあいまいであったり、また近傍のモニタリングポストが故障しましたりして十分なモニタリングができなかった時期があったことは、政府としては、これはもう非常に反省をしなければならないところであると思っております。
 それから時間が経過をする中で、少しずつではありますけれども、航空モニタリングなどを通じて全体の汚染マップが出てきましたり、また地上のモニタリングも二キロメッシュで、ある程度面の調査はできるようになりまして、かなり汚染マップと言えるものはもう出すことができているというふうに思っております。ただし、例えばその地域においてどうなのかということになってくると、二キロメッシュではこれは十分ではありません。
 したがいまして、今、警戒区域などでは百メートルメッシュでやっていこうではないかということでスタートしておりまして、できる限り具体的に、生活に密着をした情報として皆さんに見ていただけるように、また国際的にもしっかり通用するようなモニタリング、これは文部科学省が中心的にやっておりますけれども、私も当事者意識を持って会議を主宰し、そして結果として出していきたいというふうに思っております。
    〔城井委員長代理退席、委員長着席〕
○阿部委員 実は、今、細野大臣は細かに御答弁いただきましたが、例えば、五ミリシーベルト・年間外部被曝線量以上のところは放射線管理区域と申しますが、そこに当たる人口がどのくらいであるか、人の数がどのくらいであるか、恐らく細野大臣は御存じないと思います。これは、放射線の防護の原子力安全研究所の試算では、五ミリシーベルト・年間以上のところに二十九万二千人。これはどこが算定しても大体このくらいになると思います。確実なデータを把握して対策をしないと、健康も環境も守ることができません。
 私は、ぜひ、例えば福島事故による健康並びに環境保護法のような特別立法をつくってでも、この分野を、除染も含めて、健康調査も含めてきちんとしないと、実は、もうちまたでは三百キロ圏より外にいろいろなスポットが報道されております。私のおります神奈川の足柄茶もそうでございます。やはり、後々ぽつぽつ出れば、これが実際何であったかを国民は不安に思うだけであります。
 そのすべて、既にもう放射線で汚染はしてしまいました。だけれども、実態を把握して対処するという強い国の意思がなければ、不安は混乱を招き、今、学校給食まで不安が広がっております。極論ですが、福島県産のは使わないでくれと言うお母さんが出たりすれば、私は、それは非常に申しわけない。なぜなら、はかってみて安心をお伝えすればそれで軽減することが、もうそこまでいってしまっています。よくよく大臣にはそこをわきまえてやっていただきたいと思います。
 さて、皆さん御議論の玄海原発の再開のことについて最後にお伺いしたいと思います。
 先ほど来、海江田大臣は、結局、私聞いていてよくわからなかったんですけれども、班目委員長にも菅総理にも余り御相談のないまま、安全で再稼働を玄海原発におっしゃったのかなと思わせるような、総論を聞くとそんなふうに思います。しかし、よもやそんなことはないだろうと。これは非常に重要なことでありますから。
 もう一つ続けてお願いします。
 そして、そうしたもろもろの答弁を差しおいても、実は、一番このたびの再稼働のお願いについて欠けているのは、住民の例えば避難の距離。今回、事故でこれまで備えていた防災対策重点区域は十キロでした。でも事故は、二十キロ、三十キロ、五十キロ、七十キロ。飯舘は五十キロ圏だと思います。そこまで拡大しています。では、電力会社が説明を要する自治体は本当に十キロ圏でいいんでしょうか。住民にどう説明しますか。先ほどの笠井委員がお取り上げのことは論外であります。でも、あり得ることでしょう。
 しかし、私は、もっと根本的なのは、保安院として、どこまでのエリアの住民に電力会社が責任を持って避難指示を行ったり、あるいは協定を結んだりするのかが一切明確でない中で、何か安全宣言的なものが出されて事が進むことであります。住民不在、主権在民ではない、エネルギーもこれから国民が決めます、それから考えたら、だって、命とどっちをとるかまで聞かれているんですから。このエリアの見直しについてはどうですか。
○海江田国務大臣 まず第一の点でございます。
 私が独走したかのような御指摘がございますが、一つは、先ほどもお話をしました、六月十日、閣議後の閣僚懇談会で、一つ一つはっきりお話をしている時間はございませんが、再起動に政府一体となって取り組むべく、関係閣僚のさらなる御理解と御協力をお願い申し上げますと正式に発言をしてございます。それから、先ほどもお話をしました、六月の十五日、経済情勢に関する検討会合、総理も御出席でございますが、ここで私から発言もしてございました。それから、出発の前に、これはもう時間もはっきりしておりますが、両院議員総会があります前でございましたけれども、総理に電話をして、これから行ってまいりますということを申し上げました。それから、帰りましても御報告を申し上げました。
 それから、班目委員長に対してでございますが、これは先ほどもお話をしましたけれども、三月三十日の時点で、こういう内容でやります、それから六月の七日で、こういう内容でやりますということはそれぞれ御報告をしてございます。
 それから、避難の地域につきましてでございますが、これはまさに、玄海に行きましたときも、そこの玄海町の町長とは別に唐津の市長がいらっしゃいまして、唐津の市長は立地の町長ではないけれども、自分たちのところが、もし事故が起きたときは一番大きな被害が出るんだから、そこのところをよく考えてくれということでございますので、例えばこれから訓練もございます。そうしたときに、従来型の同心円ということではなしに、まさに今回の大変大きな教訓でございますSPEEDIを入れていく。何月何日の何時ごろにどういう風向きになる、こういうことを利用して、同心円の距離でなしに、そういう今回の知見をしっかりとそうした訓練に生かしていきたい、そう考えております。
○阿部委員 今回の教訓は、もちろんSPEEDIがスピーディーでなかったこともそうですが、事故の情報が十キロより外には全く伝えられずに右往左往せざるを得なかったということです。南相馬市でも浪江町でも、飯舘なんかは全く、全くですよ、寝耳に水です。そうやって余計な被曝をしたんです。私は、このことを国は一番総括しなきゃおかしいと思います。今の海江田大臣の御答弁では到底納得できない。
 そして、そうした体制、事故を起こした体制そのままに、保安院から上がってきたものをIAEAに報告し、班目委員長はわずか一時間しか目を通す時間がなかったと聞いております。それから、今回の運転再開でも、班目委員長は、聞き及ぶところによると、これでは安全対策は不十分だと言っておられます。
 時間がないので私がここで言い立てますが、最後に総理にも伺いたいと思いますが、こんな体制で原子力を進めていったら、また同じことになります。安全委員会って何のためですか。そして、保安院が、同じように保安院だけでいいよと言ってIAEAにも報告し、そして今回の再開も、海江田さんは、そこを受けて総理にも言った、全部言ったって。これでは私は、例えば、私は脱原発の立場ですけれども、そうでなく、原子力をもっと安全に使いたいという立場の方だって、到底、事故前と同じ体制が今もあるということではないでしょうか。
 さっき明言を避けられましたが、あの玄海町に対しての運転再開の依頼は取り消されるんでしょうか。一言で結構です。明快にお願いいたします。総理。
○菅内閣総理大臣 原発事故発生以来、私もいろいろな場面を経験しまして、これまでの原子力行政のあり方、あるいはこういう事故に対する対応のこれまでの制度や法律というものが極めて不備であるということを痛感いたしております。
 それもありまして、今回、原子力事故担当大臣を細野さんにお願いをして、法律が、現行の法律をそのままで進めるのではなくて、将来はそれを変えることも視野に入れながら原子力行政のあり方も検討してほしい、これは海江田大臣とともにお願いをいたしております。
 先ほど来、海江田大臣からも説明がありますけれども、従来の仕組みの中で海江田大臣が進められたことについて、私は、それはそれで従来のやり方であったと思います。しかし、その中では原子力安全委員会も十分には意見を事前には表明をされておりませんし、そういうことも考えて、先ほども申し上げましたように、改めてきちんとした国民が納得できるルールのもとで検証していくことが必要だろう、このように考え、指示をいたしております。
○阿部委員 では、取り消しと伺いました。
 終わらせていただきます。
○中井委員長 これにて阿部さんの質疑は終了いたしました。
 次に、渡辺喜美君。
○渡辺(喜)委員 総理、この暑いさなかに国民はうんざりしていますよ。もういいかげんにしてほしい、そういう思いの国民が大多数であります。こんな政治のていたらくの中でも、みんなの党は、何をなすべきか、このことを徹底して追求してまいります。
 当面の緊急課題は、復興を早急に行うこと、そして、放射能汚染に対して除染対策を徹底して行うこと、電力の不足、原発賠償、原発の危険性についてどう立ち向かっていくかという戦略であります。
 菅内閣のエネルギー政策は、電力不足に対しては、総理の原発に対する態度は定まっていないようでありますが、恐らく今の状況は原発続行ということでありましょう。そして、総理が御執心の再生可能エネルギー買い取り法案、これは結局国民に料金値上げという形でツケを回していきます。我々も自然エネルギー拡充には大賛成をいたしますが、この点はいただけません。
 また、原発賠償機構法案、これは、政府が責任を逃れながら東電だけを悪者にする一方で、東電を生かさず、殺さず、ゾンビ企業として救済をしようという中身なんです。これも行き着く先は電力料金値上げですよ。国民にツケを回すことになっていくんです。
 みんなの党は、電力不足に対しては、全国に何と六千万キロワットあると言われている企業などの自家発電、この中に埋蔵電力が埋もれているんですよ、この埋蔵電力を拡充、拡大させる。つまり、これは電力自由化ということです。電力自由化を進めるためには、発電部門と配電を含む送電部門を分離する改革、これが必要なんです。
 新規参入をする発電事業者が、今電力会社が持っている送電、配電設備を使いながら小売まで行えるようにする。通信の世界ではもうやっているじゃないですか。今すぐ決断をして電力の供給をふやす政策を実行すれば、来年の春、仮に原発が全部とまっちゃったということになっても大丈夫なんですよ。なぜこういうことをやらないんですか。
 結局、通信の世界で競争環境を整備すれば、電力料金はどんどん値段が下がってくる、パッケージ商品がたくさんふえてくる。電力の世界でも同じことを起こせばいいじゃありませんか。
 みんなの党は脱原発を目指します。
 まず、原発賠償機構法案の修正案を出します。支払い能力がない、東電の社長も言っているんでしょう。だったら、東京電力を一時国有化する、そして破綻処理です。送電、変電、配電設備で、どれくらいお金が生み出せると思いますか。五兆円ですよ、五兆円。いいですか、原発賠償の原資、どうやって捻出するのか、これが大事でしょう。これらの広義の送電部門を売却ないしは一時国有化した後、別会社にして再上場すれば、ちゃんと原資が出てくるでしょう。こういうことが必要なんです。売れる資産はどんどん売却をしていって、賠償資金を捻出すべきなんですよ。
 次に、みんなの党が考えている原発緊急評価法案。先ほど来、菅内閣のこの議論を聞いていても、閣内不一致甚だしいものがあります。結局、政府の情報、方向性、総理大臣と海江田大臣、違うじゃありませんか。こんな状況で国民が信じられるわけがないでしょう。みんなの党は、国会が実質的に原発を評価して、実質的に国会がとめられる、そういう法案を準備しました。
 仕上げは原発投票制度です。国が、お上感覚で原発を再稼働せよと言ったって、原発の恩恵を受けていない周辺の住民は、例えば今回の玄海原発だって、唐津の市長さんは玄海町長さんと全然違うことを言っているじゃないですか。まさに納得しないんです。国会の垣根を越えた、草の根の議論を通じて、原発再稼働の是非や原発継続の是非について、住民投票、国民投票を可能にするものです。
 これら一連のみんなの党パッケージ、脱原発プランについて、どうお考えになりますか。
○菅内閣総理大臣 かなり数多くの提案をいただきましたので、個々にすべてお答えすることはできませんが、私も、将来のエネルギーのあり方、このエネルギーというのはある意味で社会のあり方をも規定することになりますので、それについては最終的には国民が選択すべきもの、ヨーロッパでは国民投票ということもやられておりますけれども、日本には必ずしもそういう仕組みはありません。仕組みは別として、基本的には国民の意思で、どういうエネルギーのあり方を決めていくのか、選択すべきものだと考えております。
 その中で、私が、この事故以降、エネルギー基本計画の白紙からの見直しということを申し上げ、従来の化石燃料あるいは原子力に大きく依存してきたエネルギーを、いわゆる再生可能な自然エネルギー、さらには省エネルギーという、その二本の柱を基幹的なエネルギーに加えていく、それが大きくなることができれば、結果として、化石燃料、さらには原子力エネルギーも依存度を下げることが可能になる、そういうことを選択できるような方向に振り向けていくためにも、今回の国会で再生可能エネルギーの促進法を何としても成立させることがまず必要だ、こういう認識でおりまして、今の渡辺代表の考え方、一部は共通していると思いますが、全部については、個々の課題についてもう少し議論が必要ではなかろうかと思っております。
○渡辺(喜)委員 要するに、中途半端だということですね、菅内閣の立場がね。
 再生可能エネルギー買い取り法案、これは震災前の企画立案です。ですから、不十分なところがたくさんあります。
 例えば、この前の計画停電で、自然エネルギー発電をやっているところはどうなったか。とめられちゃったんですよ。それは、なぜか。今回の法案の五条一項二号にも似たような概念が出てきます。つまり、電力の円滑な供給に支障が生ずるおそれがあるというときは接続を拒絶できる、こういう条文が入っているのを御存じでしたか。
 結局、再生可能エネルギー以外のものも含めて、先ほど申し上げた企業の自家発電の埋蔵電力などが拡大してこなかった理由、それは、電力会社が電力の円滑な供給ということを名目にして、送電線網への接続をいろいろな条件を課して拒んできたからなんですよ。こういう電力会社の判断一つで接続を拒絶できるような条項は外すべきであります。
 また、再生可能エネルギー電力の拡大というのが、電力料金値上げの改革とセットになっている。だったら、こういうことは、送発電一貫体制を変えていく。つまり、地産地消をエネルギーの世界でやろうとしたら、送電、配電分離をしてどんどん分散型の仕組みにしていくことは、総理御自身が指摘していることじゃありませんか。
 なぜ、そういう方向性を、せっかく政治家生命をかけると言っているこの法案の中に盛り込まないのですか。これは最後のチャンスなんでしょう、総理がおやりになろうとしている。あるいは、これが、法案が通ったらまだやるんですか、総理大臣を。こういうチャンスで総理が今までの地域独占の体制に風穴をあける、やったらいいじゃありませんか。
 結局、地産地消がペイするためには、スマートコミュニティー、スマートグリッド、こういうことを導入していくべきなんですよ。全然入っていないじゃないですか、この法案に。いかがですか。
○海江田国務大臣 渡辺委員にお答えをいたします。
 まさにこれからこの法案が国会で議論をされたとき、さらに深めていただきたいと思いますが、一つだけ誤解があるようでございますので、指摘をさせていただきます。
 送電網への接続の拒否ということでございますが、これはあくまでも例外的なケースでございまして、送電網に過重な負担が生ずる場合、例えば周波数や電圧の維持に著しい支障が生じるようなケースを想定しておりまして、それ以外は原則義務づけを行うこととなっております。
 また、そうした例外的な措置がおかしいと思った場合は、これは経済産業大臣が勧告ないしは命令をして接続をさせることができるようになってございます。
○渡辺(喜)委員 とにかく中途半端な法案であるということだけは、これははっきりしていますね。
 自然エネルギーが拡大しなかった最大の理由というのは、結局、巨大電力会社が、原発とか巨大火力とかそういうものをつくって、商売の邪魔になりそうなところを抑圧してきたんですよ。だったら、この法案の中でそういう抑圧を取り除くような方向性をはっきりと打ち出されたらいかがなんですか。
 埋蔵電力もそうであります。
 みんなの党の質問主意書、山内康一議員の質問主意書に信じがたい答えが返ってきています。いいですか。今月から電力使用制限令を発動した、そんなときに全く調査をやっていない。驚くべきことだ。サボタージュ以外の何物でもないですよ、これは。
 埋蔵電力というのは、要は、企業の自家発電設備の能力から自家消費量を除いて、どれくらい能力が余っているんだと。こんなもの、電話一本すれば調べられるじゃありませんか。なぜ調べないんですか。これからもっともっと暑くなるんですよ。これを早急に調べてください。そして、埋蔵電力の最大限活用、これを実行すべきです。
 欲しがりません勝つまでは、菅内閣がやっているのはまさにこの戦時体制の統制型システムそのものじゃありませんか。いかがですか、総理。
○菅内閣総理大臣 率直に申し上げて、渡辺議員がおっしゃっていることの中の幾つかは私とも共通の認識であります。
 私、三十年ぐらい前にアメリカで風力発電を見たときに、まさに電灯線に電力を売っていました。日本に帰ってみましたら、電気事業法があって、それができませんでした。その後いろいろと緩和をされましたが、今も御指摘のあったように、そういう制約が残っていて、基本的にそういう制約は外すべきだということは、渡辺さんより早い、早い遅いは別として、かなり以前から私は申し上げております。
 また、発送電の分離といった考え方も、これは議論をすべき段階にあるというふうに認識をいたしております。ただ、今出ている法律にそういったものをすべて盛り込むというのではなくて、今出ている法律は三月十一日の閣議決定でありまして、私もこれですべて十分というふうには思いませんけれども、まず、出ている今の法案をよりよいものにして成立させることが必要であろう。
 それから、埋蔵電力という大変魅力的な言葉を提起いただきました。実は私も、この間、直接にも経産省にいろいろ依頼をして、自家発電所の特に火力について集計を、計算を出させております。なかなか、出てくる数字はもう既に使っているものが多いので、必ずしも利用できるものはそうたくさんはないんだという説明でありますが、私もまだ納得はいたしておりませんで、本当にどこまできちっと使えるものがあるのか、さらなる調査をするように指示をいたしているところであります。
 そんなことで、すべてが意見が違うわけではありませんが、中途半端ということを言われますけれども、やはりこれだけの大きな改革でありますので、大きな展望を持って、そして具体的に制度設計あるいは合意形成を進めていく必要がある。
 再度申し上げますが、再生可能エネルギーについては既に内閣として法案を出しておりますので、それはそれとしてぜひ御協力をいただいて、よりよいものにして成立をさせていく。御協力をぜひよろしくお願い申し上げます。
○渡辺(喜)委員 最後の政治生命をかけているんじゃないんですか。だったら、菅総理が本気で信念を持って電力の自由化をやろうというのであれば、法案の中に盛り込んだらいいじゃないですか、その方向性だけでも。それを言っているだけですよ。いいですか。
 さっきから議論のある古賀茂明さんというのは、実は自然エネルギーをふやそうという提言をしている人なんですよ。省内で、ちゃんと官房で、東京電力の解体スキームを提言していますよ。こういう人が肩たたきに遭って、何ですって、枝野長官がいなくなっちゃったが、枝野官房長官のおふれで、ことしの夏の人事は凍結する、そうなんですって。
 そうすると、例えば経産省の松永次官、凍結されたら二年目の事務次官ですよ。この松永事務次官、原子力安全・保安院の次長様、院長様をおやりになった。そのときに何を決めたんですか、松永さんが。五・七メートルの津波の基準を決めた張本人じゃないのか。まさに、こういう人が二年目の次官になって、正論を吐く日の丸官僚が肩たたきに遭う。理不尽だと思いませんか。私は、大変な憤りを感じます。この国のゆがみを感じますよ。
 松永次官は、報道によると、菅総理の送発分離、これを何とか阻止しようとしていろいろな仕掛けをつくったと報道されています。こういう人を引き続きやらせるんですか。そして、古賀さんのような日の丸官僚の首を切るんですか。海江田さんに聞いてもしようがないから、総理、あなたに聞きます。いかがですか。
○菅内閣総理大臣 私は、今回の原子力事故があったことも極めて大きなきっかけではありますけれども、従来から、もっと、まさに地産地消という言葉も使われましたが、自然エネルギーというのは、どちらかといえば地域の小型の発電設備がいろいろな意味で多いわけでありますから、そういう意味では、今のように大きな規模の発電とそして送電を地域独占しているというその仕組みとはマッチしにくい形だということを認識しております。
 そして、こういった問題については、その都度、力を入れた時期、あるいは、ほかのことに関心を持った時期がありますが、私なりに、議員生活三十年の中で、常に意識を持ってやってまいりました。
 渡辺さんに言われて、余り言うと言い過ぎになりますが、私も、自分の一つの政治家としての大きな課題、幾つかありますけれども、この課題も極めて私自身にとっては大きい課題でありまして、今人事のことまでいろいろ御指摘がありましたが、たとえ現在のいろいろな体制が私の進めようとしていることに抵抗をすることがあるとしても、それをはねのけて推し進めていきたい、そういう決意で臨んでまいりたいと思っております。
○渡辺(喜)委員 はねのけて御自身の信念を実現しようというのであれば、官僚を使いこなす前に官僚を選べ、これが大事な鉄則じゃありませんか。菅総理は、国家戦略スタッフもつくっていない、内閣人事局もつくっていない。だから政治主導が空回りするんですよ。
 なぜ、こういう古賀茂明のような日の丸官僚を使わないんですか。こういう志の高い官僚が霞が関には、数は少ないかもしれないけれども、いるんですよ。なぜ使わないんですか。
○菅内閣総理大臣 古賀さんについては、いろいろとお話は間接的には伺っておりますが、特に私が個人的に親しい方ではありません。
 私としても、いろいろな課題の中では、これはという官僚の皆さんに協力を求めあるいは参加を求めて、やっていることも幾つかあります。そういった意味で、今御指摘の方をどうこうするということを今考えているわけではありませんが、必要な有能な方については、これからも協力をお願いしていきたい、こう考えております。
○渡辺(喜)委員 結局、こういう逃げ、そして中途半端さ、覚悟のなさ、戦略のなさ、これが菅内閣の底の浅さなんですよ。
 菅総理が一番頼りにされておられると報道されています、アドバイザー菅伸子さんのインタビュー記事があります。塩野七生さんが小泉総理にあてた手紙形式の文章を引用しておられます。
 それによると、塩野さん、私があなた小泉純一郎さんに求めることはただ一つ、刀折れ矢尽き、満身創痍になるまで責務を果たし続け、その後で初めて、今はまだ若造でしかない次の次の世代にバトンタッチして、政治家としての命を終えてくださることなのです。この文章を菅伸子さんはこよなく愛しておられるんだそうです。
 総理、総理の刀はまだ折れていませんよ。伝家の宝刀、持っておるんでしょう。矢も残っていますよ。まだ、満身創痍にはなっているかもしらぬけれども、刀もあれば矢も残っている。このままいったら野たれ死にですよ。民主党の中で引きずりおろされて、野たれ死にですよ。いいんですか。
 だったら、この際、伝家の宝刀があるでしょう。御自身の信念を全うしようと思ったら、国民に信を問えばいいじゃありませんか。どうですか。
○中井委員長 それでは、最後の答弁で。
○菅内閣総理大臣 塩野七生さんの文章を私も読ませていただきまして、大変、ある意味勇気づけられました。現在、渡辺喜美議員からも、激励の意味と私は受けとめさせていただきましたが、大きな激励をいただいたものと。満身創痍、刀折れ矢尽きるまで、私も、ある意味で、私の力の及ぶ限りやるべきことをやっていきたいと、改めてそのように決意をいたしました。
○中井委員長 大幅に時間を超過しております。短くしてください。
○渡辺(喜)委員 このままでいくと、満身創痍になるのは国民の方です。早く、やめるか、解散をしてください。
 以上。
○中井委員長 これにて渡辺君の質疑は終了いたしました。
 以上をもちまして本日の集中審議は終了いたしました。
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○中井委員長 この際、お諮りいたします。
 本予算委員会は、去る五月十八日、予算の実施状況に関する件の調査のため、第一班福島県、第二班岩手県、第三班宮城県に委員を派遣いたしました。
 派遣委員からそれぞれ報告書が提出されておりますので、これを本日の会議録に参照掲載したいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○中井委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
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    〔報告書は本号末尾に掲載〕
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○中井委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後四時八分散会