第177回国会 文部科学委員会 第8号
平成二十三年四月二十七日(水曜日)
    午前九時一分開議
 出席委員
   委員長 田中眞紀子君
   理事 糸川 正晃君 理事 高井 美穂君
   理事 野木  実君 理事 松崎 哲久君
   理事 松宮  勲君 理事 下村 博文君
   理事 馳   浩君 理事 池坊 保子君
      相原 史乃君    石井登志郎君
      大山 昌宏君    笠原多見子君
      金森  正君    川口  浩君
      城井  崇君    熊谷 貞俊君
      佐藤ゆうこ君    笹木 竜三君
      瑞慶覧長敏君    高野  守君
      中屋 大介君    平山 泰朗君
      福嶋健一郎君    村上 史好君
      室井 秀子君    本村賢太郎君
      山田 良司君    笠  浩史君
      和嶋 未希君    あべ 俊子君
      遠藤 利明君    河井 克行君
      河村 建夫君    齋藤  健君
      塩谷  立君   田野瀬良太郎君
      永岡 桂子君    松野 博一君
      富田 茂之君    宮本 岳志君
      城内  実君    土肥 隆一君
    …………………………………
   文部科学大臣       高木 義明君
   内閣官房副長官      福山 哲郎君
   財務副大臣        五十嵐文彦君
   文部科学副大臣      笹木 竜三君
   厚生労働副大臣      大塚 耕平君
   文部科学大臣政務官    笠  浩史君
   農林水産大臣政務官    田名部匡代君
   経済産業大臣政務官    中山 義活君
   政府参考人
   (総務省大臣官房審議官) 三輪 和夫君
   政府参考人
   (文部科学省大臣官房文教施設企画部長)      辰野 裕一君
   政府参考人
   (文部科学省初等中等教育局長)          山中 伸一君
   政府参考人
   (文部科学省高等教育局長)            磯田 文雄君
   政府参考人
   (文部科学省科学技術・学術政策局長)       合田 隆史君
   政府参考人
   (文化庁次長)      吉田 大輔君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房審議官)           石井 淳子君
   政府参考人
   (厚生労働省健康局長)  外山 千也君
   政府参考人
   (厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長)    木倉 敬之君
   政府参考人
   (農林水産省生産局畜産部長)           佐藤 一雄君
   政府参考人
   (資源エネルギー庁電力・ガス事業部長)      横尾 英博君
   政府参考人
   (資源エネルギー庁原子力安全・保安院審議官)   黒木 慎一君
   政府参考人
   (特許庁審査業務部長)  橋本 正洋君
   政府参考人
   (国土交通省大臣官房審議官)           井上 俊之君
   政府参考人
   (環境省自然環境局長)  渡邉 綱男君
   政府参考人
   (防衛省運用企画局長)  櫻井 修一君
   参考人
   (原子力安全委員会委員長代理)          久木田 豊君
   参考人
   (原子力安全委員会委員) 久住 静代君
   文部科学委員会専門員   佐々木 努君
    ―――――――――――――
委員の異動
四月二十七日
 辞任         補欠選任
  奥村 展三君     相原 史乃君
  田野瀬良太郎君    河井 克行君
  古屋 圭司君     齋藤  健君
同日
 辞任         補欠選任
  相原 史乃君     福嶋健一郎君
  河井 克行君     田野瀬良太郎君
  齋藤  健君     古屋 圭司君
同日
 辞任         補欠選任
  福嶋健一郎君     笠原多見子君
同日
 辞任         補欠選任
  笠原多見子君     奥村 展三君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 文部科学行政の基本施策に関する件
     ――――◇―――――
○田中委員長 これより会議を開きます。
 文部科学行政の基本施策に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 本件調査のため、本日、参考人として原子力安全委員会委員長代理久木田豊君及び原子力安全委員会委員久住静代君の出席を求め、意見を聴取することとし、また、政府参考人として総務省大臣官房審議官三輪和夫君、文部科学省大臣官房文教施設企画部長辰野裕一君、初等中等教育局長山中伸一君、高等教育局長磯田文雄君、科学技術・学術政策局長合田隆史君、文化庁次長吉田大輔君、厚生労働省大臣官房審議官石井淳子君、健康局長外山千也君、社会・援護局障害保健福祉部長木倉敬之君、農林水産省生産局畜産部長佐藤一雄君、資源エネルギー庁電力・ガス事業部長横尾英博君、原子力安全・保安院審議官黒木慎一君、特許庁審査業務部長橋本正洋君、国土交通省大臣官房審議官井上俊之君、環境省自然環境局長渡邉綱男君及び防衛省運用企画局長櫻井修一君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○田中委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
○田中委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。金森正君。
○金森委員 おはようございます。
 きょうは質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。民主党の金森正でございます。
 このたびの東日本大震災におきましてお亡くなりになられた方々の御冥福をお祈り申し上げますとともに、被災され、極めて不自由な中で避難生活を送っておられる皆様方に心からお見舞いを申し上げたいと存じます。
 また、被災に負けず教育に御奉職をいただいております関係者の皆様方にも深く敬意を表したいと存じます。
 さて、私は、きょう二点質問をさせていただこうと思っております。
 まず第一点につきましては、被災地における教育現場の現況といいますか被害状況についてでございます。
 被害は極めて甚大だというふうに伺っておりますし、現実にそのようにテレビ報道もされております。関係者の方々の御尽力というのは並大抵ではない、このように思っております。しかし、いろいろな意味で教育機能が回復しつつあるということも伺っておりまして、ただただ感謝にたえないと思っております。
 そこで、まず、現在の被災地の三県における教育に係る現状につきまして、例えば開校状況等々、どのような形で今推移しているのかというところがまず一つ、お伺いを申し上げたい。
 それから、これから取り組むべき施策につきましてもお触れをいただければありがたい。
 大変多くの課題を抱えての再出発だというふうに思っておりますので、教員の確保等々もありましょう。それぞれ、地域の課題あるいは考え方もおありでしょう。教育が持つ意味というのは大変大きいわけでございますので、その辺も視野に入れて、いろいろ考えていただいていると思います。その辺の状況につきましてもお触れをいただければありがたいと思っております。
 それから、教室の学校らしさということにつきまして、この震災は大変不幸なことでございますけれども、この地における教室の再出発といいますか、学校らしさをどうつくっていくのか、このことにつきまして文部大臣の御所見もちょうだいできればと思っています。
 まず、三点申し上げましたが、少し簡単に見解をいただければありがたいと思います。
○辰野政府参考人 まず、今回の震災における学校関係の被災状況につきましてお答えを申し上げたいと思います。
 本日朝七時現在で文部科学省が把握している被害状況は、まず、児童生徒や教員等の人的被害につきましては、岩手県、宮城県、福島県を初め一都十県で五百三十五名の死亡、二百二十三名の負傷、安否未確認者を含む行方不明者二百一名となっております。
 また、物的被害につきましては、校舎の倒壊、津波による流出、天井の落下、ガラスの破損などの被害を受けた学校施設は一都一道一府二十県にわたりまして、七千四百二十八施設となっているところでございます。
 以上、状況の御報告でございます。
○笠大臣政務官 今お答えをいたしましたとおり、委員御指摘のとおり、今回、学校施設が大変甚大な、本当に被害を受けている状況でございます。
 私の方は、学校を何とかこれからしっかりと開校をし、また、復旧していくという中で、二点。
 まず、施設については、あすに予定をしております第一次の補正予算の中で、震災の復旧復興のための早期の施設の整備が重要であるということを私ども認識をしておりまして、速やかに実施しなければならない応急仮設校舎の建設、さらには、早期復旧が可能な中小規模の復旧整備を中心に、約三千校を超える災害復旧事業についてこの補正予算案に盛り込んだところでございます。
 文科省としても、やはりこれは、まだまだそれだけでは十分でございませんので、中長期的に、その後の二次補正を含めて、さらにしっかりと対応していけるように万全を期してまいりたいと思います。
 そしてもう一点は、何といってもやはり児童生徒、この子供たちの就学の支援というものが非常に大事であるというふうに認識をしております。就学が困難な児童生徒が相当な数に上っておりますので、被災地の自治体において、就学援助を行うことによる財政的な負担というものが当然ながら懸念をされているわけで、こうした児童生徒が安心して就学することができるよう、被災地の自治体の財政状況にかかわらず、十分な就学支援を行ってまいります。
 一次補正予算案では、被災児童生徒就学支援等臨時特例交付金の創設を盛り込みまして、小中学生に対する学用品、さらには通学費、給食費。また、中には、今避難をされているお子さん方が、やはり遠足であったり、これから修学旅行に行く。先般、私も埼玉県の加須市の方に参ったときに、そういったお子さんへの支援も要請をされました。こうした点にも、交付金の方からしっかり支援ができるように措置をしていきたいというふうに考えております。
 この交付金も活用して、被災した児童生徒の就学をしっかりと支援してまいりたいというふうに考えております。
○高木国務大臣 ただいま大臣政務官がお答えしたとおりでございますが、私どもとしましては、この災害で大変な悲しい、苦しい事態に遭遇された皆さん方の心を思いますと、今なお、一歩一歩でありますけれども、さらに力を尽くして、とりわけ教育環境の整備については、国の調査を待たずしてそれぞれ着手できる、こういうことについても最大限の努力をしておるところであります。
 御承知のとおり、学校施設はその多くが避難所となっておりまして、まだまだ十分な環境に至っていないものもございます。できるだけ仮設住宅の建設を促進させながら、学校においては仮設校舎、そして本格的な耐震設計、こういう段取りを着実に進めてまいりたいと思っております。
 そのほか、就学に対する経済的援助も重要でございますし、また、教職員の配置もまた重要な課題になっております。
 いずれにいたしましても、これまでになかった大変な災害でございますので、これまでの教訓も含めてしっかり取り組んでまいりたい。特に子供の、児童生徒、学生、学校内ではもとよりでありますけれども、通学路においての安全確保についても、最大の留意をしながら取り組みを進めてまいりたいと思っております。
○金森委員 ありがとうございました。
 未曾有の大震災、教育機関に及ぼした影響は多大でございます。物差しがあってないようなものでございますから、手探りも含めて御苦労が多いというふうに思いますが、当面、関係者は全力で当たっていただきたい、このことだけまず申し上げたいと存じます。
 次に、既に補正予算のことも少し触れていただきましたけれども、教育関係で見てまいりますと、学校施設の関係で二千百七十一億円、これは災害復旧費を千八百三十一億円含んでおります。それから、先ほども触れていただきましたが、児童生徒の就学支援の百八十九億がございます。それから、耐震の関係では約三百四十億ということで網羅されております。
 この耐震の問題につきましては、前々回の委員会でも結構御意見が出ました。自民党さんあるいは公明党さんからも出ておりましたが、まさに後に引けない対策としての位置づけを明確にいただいたということで、私も大変評価をいたすところでございます。積極的な対応、時間との闘いになりますが、頑張っていただければということを私からも申し上げたいと存じます。
 同時に、この復旧費、当面する必要なものをそこに張りつけていただいた、予算化いただいたというふうに思いますが、やはりこれもできるだけ早く対応をいただくということが、当面、地元の期待にこたえるということで必要でございましょう。決意を持って当たっていただきたいということを改めてここで申し上げたいと存じます。
 この予算、あるいは今回の内容を見まして、これですべて十分ではないわけでございますけれども、当面、第一次としてこれは欠かすことのできない内容だろうというふうに思っています。
 先ほども触れましたけれども、新しい町づくりの中で学校施設がどう配置されるのか。あるいは、この震災を受けて、新しい学校といいますか、創造豊かな学校といいますか、地域の意見も含んででございますけれども、やはりこの難しい状況の中で、これからの学校づくりというものをどう進めていくか。
 心を込めた対応といいますか、そんなところにも腐心をいただきまして、この難しさの中で、あるべき学校の姿というのを求めていただきたいな、あわせてそのことも私は求めておきたい。
 これについて決意のほどをぜひひとつ文科大臣からもいただきたいんですが、言ってみれば、安心できる学校の再生ということになりましょう。そこのところを含めて、特に岩手、宮城、福島における学校のあり方というものを含めて、一言大臣からお触れをいただけたらありがたいと思っています。
○高木国務大臣 御指摘にもございました、この国会を通じまして、各党からも今回の災害について、それぞれの視察を踏まえたいろいろな御提言や御意見もいただいてまいりました。とりわけ、当面の補正予算の中にも、その意を受けまして、私どもとしましても最大の努力をしてまいりました。まだまだ十分ではないにしても、これから本格復旧復興に向けましてある程度の基盤づくりはできておるのではないか、このように思っております。
 これからも、学校施設の安全についてはこれは特に重要でございまして、この点を留意しながら、学校教育全般についての円滑な運営ができますように、しっかりと御指摘の意見を踏まえて対応してまいりたいと思っております。
○金森委員 ありがとうございます。
 次に、この大震災を受けて、それぞれ地域からいろいろな要望があると思うんです。あるいは、こういうふうにしてくれとか、こうあるべきだとかという前向きな対応の政策といいますか、そういったものについて文部省がどのように受けとめているのか。
 私は、例えば、ちょっと横道にそれますけれども、大震災を受けて新しい町をつくっていくという中に、教育の機関というのは重要な位置づけを一つ持っていると思うんです。そういう面を考えますと、地元として、あるいは地域として、さまざまな要請を出してくると思うんですね。その辺は、受け皿として文部省はどこでどう受けて、どのような声が今寄せられているのか。
 あるいは、地域と、それぞれの地域、県庁になるのかわかりませんが、どのような連携をとっているのかというところがこれからを制していく上で大変重要な意味を持っているというふうに思いますので、そこら辺がどういうふうに取り組まれているのかということも少しこの際お触れをいただきたいし、とりわけ、学校施設の復旧という問題とあわせ、この学校の新たなる創造というのは大きな問題であるだろうというふうに思っておりますので、政務官からいきましょうか、よろしくお願いします。
○笠大臣政務官 今委員御指摘のように、三月十一日の大震災以来、本当に三県を中心にしながらさまざまな要望をいただいております。
 今現在は、やはり、とにかく学校を再開させる、そして、先ほど申し上げたように、子供たち、しっかりとその学びの経済的な面も含めた支援をしていくという緊急性の高い要望が今はまず優先されて寄せられているところで、心のケアがやはり大事でございますので、スクールカウンセラー等の派遣あるいは教職員の加配措置など、やはり人的な支援に関するもの、さらには、就学援助や授業料の減免など経済的な支援に関するもの、さらには、今先生の方から御指摘あった学校関係の施設の復旧への財政支援等々が寄せられており、その点については、第一次補正予算案において対応しているところでございます。
 ただ、今先生から御指摘あったように、これから中長期的に、どういう意味で町づくりの中に教育機関というものを位置づけていくのか。
 あるいは、先般、鈴木副大臣、また私も岩手県の方に参りました。岩手県においては、この震災によって親を失うお子さん、本当に気の毒でございますけれども、そうした震災遺児がかなりの数に上るのではないかという、こうした子供たちを、新しい形の宿舎つきのような学校をつくることができないかというような岩手県知事からの要請もございます。
 これから中長期的な復興段階においては、まず、地元の自治体の皆様方が、あるいは地域の皆さんが、どういうような形でこの学びの場というものを再興していくのかという現場の声をしっかりと私どもも踏まえて、また対応させていただきたいというふうに考えております。
○金森委員 かなり御配慮いただいているというふうに思いますが、これは際限のない努力が必要だろうと思うのです。それを怠ってしまったらどうにもならない。この際、文科省を挙げてこの問題には取り組んでいただきたいし、とりわけ、これからを託す子供たちのためにお骨折りいただくことを重ねてお願い申し上げたいと存じます。
 それからもう一点、物的被害の関係で少しお尋ねいたしますが、研究施設の復旧の問題です。
 これもいろいろな会議で出ておりまして、例えば、今回の震災で研究機関が結構破損している。できるだけこの研究機関を円滑に進めていくということが大変重要なことなんですが、復旧のめどもなかなか立ちにくい。海外に流出するんじゃないか、あるいは、できれば全国にその機関を分散してはどうかとか、そういったようなお話も出ておったように思うんですが、やはりこれは一刻も早く立ち上げていただきまして、一定の対応ができるようにお努めをいただきたい。
 もちろん、今回の予算の中にも触れていただいておりますが、状況をさわりだけちょっとここで御説明いただくとありがたいなと思いますが、いかがでしょうか。
    〔委員長退席、松宮委員長代理着席〕
○辰野政府参考人 今回の震災におきまして、大学の研究施設等においても広範な被害が発生しております。特に、建物や電気、水道などライフラインなどの損壊によりまして、研究活動に非常に支障が生じているところでございます。
 このため、今回の補正予算案につきましては、被害状況により、早期復旧が可能なもの、それから危険防止のため緊急に実施すべきものを中心に盛り込みまして、具体的な額でいいますと、国立大学等につきましては七十三億円を計上、それから公立及び私立大学につきましては、小中高を含めた全体の復旧のためにそれぞれ九百六十二億、六百二十六億を計上しておりますけれども、この中から各大学より要望のあった復旧事業に対し必要な支援を行う、このようなことにしております。
○金森委員 進行形でございますので、この程度にさせていただきます。
 次に、時間の関係もありますので、二つ目の東京電力の原発事故に関連をいたしまして少しお尋ねを申し上げたいと存じます。
 安全だと言われた安全神話がもろくも崩れてしまいました。教育機関に、あるいは教育行政に係る部分でも大変なつめ跡を残しました。現在の状況を一言で言えば、不安だらけ、心配だらけ、こういうことになろうと思います。先行きが見えないという国民の不安もこれありでございます。大変つらい思いをいたしていると思いますし、教育現場に与える影響も極めて大きいというふうに思料いたすところでございます。
 被災地にあっては、特にその影響が深刻でございますし、教育上の観点からも多くの課題を持つ状況に至っております。外で運動ができないといった問題もありますし、なかなか子供たちにとってはやりきれない一面が出ているというふうに思っております。
 文科委員会にふさわしいのかどうかは別にいたしまして、連動する問題でございますのであえて申し上げたいんですが、昨日の科学技術・イノベーション推進特別委員会でも話題になりました。あるいは、きのうは五人の参考人の意見も拝聴いたしたところでございます。五人ともこぞって、原発事故、こういう事態が起こるということについて非常に懸念をされておりましたし、反省という言葉もございました。
 いずれにしても、この事態を共有していかなかったらいけないということと、あわせて、全体に見方が甘かったということも言葉の端々にございました。そこまでやはり踏み込んだ思いが、今回の事故の背景の中からうかがい知ることができるわけでございます。
 どうぞひとつ、そういう面で文科省としても、子供たちに直接かかわる問題でもございますので、大いにこの問題に焦点を当てながら、今後の対応をお願い申し上げておきたい。個々にお尋ねすることはちょっと差し控えますけれども、そういうふうに思うところでございます。
 新聞紙上等あるいはいただく資料にも、モニタリングの調査の関係は触れられておりますが、これの充実が必要だということもこれありでございます。監視はもう少し拡充していくべきではないかという話もあります。あるいはデータの公開という問題もございます。いずれにいたしましても、ソフトの部分で文科行政にかかわる多くの課題が潜んでいるような気がいたします。国民が、知る権利というか望んでいる部分についても、まだまだ明確ではない部分もあるでしょう。
 そういった面を考えますと、文科省として一つの物差しをきちっと持ってこの問題に対応していただくということが大事ではないか、このように指摘をさせていただきたい。
 近いうちに総括が行われると思うんですが、その中に教育上の観点としてしっかりと根づかせていただきたい、それを一つお願いしておきたいと思っています。
 子供の健康管理等についても、既に、きめ細かいという表現は使われていますけれども、健康相談のホットライン、これについては一万二千六百九十五件という相談もあるというふうに聞いております。
 健康チェックの問題、あるいはふるさとに戻りたい、つまり、移転じゃなく引っ越しをしてふるさとに戻りたい、そういう心情も大いに働いているようでございますから、あらゆる面で、この原子力の問題というのは避けて通れないし、文科省としても新たな大きな問題としてとらえていってほしい、私はこのように思います。
 現地に対して専門家の派遣というのも既に行われておるようでございます。数字をきのう教えていただきますと、現地にも結構の数が入っているようでございます。しかし、先が見通せないという不安がございますので、総合的にこれからこの問題に文科省としては焦点を当てて取り組んでいただきたい、このことをお願い申し上げておきたいと思います。
 二つ、ここで申し上げてきたんですが、文科大臣、四月の六日に被災地に向けてメッセージを出していただきましたよね。総理大臣ももちろん出したようでございますが。
 これは勇気づけられる取り組みだと思うんです。ですから、やはり適宜適切に、自信を持ってやってくれということは発信していくべきだろうし、現場を預かる先生方の努力というのはすごいと思いますよ。そこにやはり精神的な、何といいますか、頼りになるメッセージというのはぜひ必要だろうし、子供たちを勇気づけるという意味でも一層の知恵を働かせていただきまして、御努力をいただきたい。
 この点について、前段ちょっと申し上げた件とあわせて、文科大臣の所見を伺いたいと思います。
    〔松宮委員長代理退席、委員長着席〕
○高木国務大臣 金森委員から、それぞれ重要なテーマでお話もございました。特に今回の災害の中で、マグニチュード九という甚大な地震、また大津波、そしてそれに加えて原子力発電所の事故、こういうものが重なっておりまして、特に原子力につきましては、客観的な知識を得たり、多様な意見があることを学ばなきゃならぬと思っております。今回の事故をきっちり総括もしながら、また反省もしながら、そしてまた、見直すものは見直す、こういう努力も重ねていかなきゃならぬと思います。
 また、今回の事故についてもいろいろな不安がございます。私たちは、注意は怠らないように、日々、とりわけ、目に見える形でモニタリングの計測をしっかりやっていかなきゃならぬ、そしてまた、それを正しく公表していく。
 そして同時に、過度の心配をすると、それがまた重なっていろいろなストレスの中に障害も出てくるという医療関係の皆さん方の話もございます。今回、「保護者の皆様へ」といって、わかりやすくこのようなペーパーをつくりまして、注意しなきゃならないこと、そして、今私たちがある意味では暫定的な考え方としての目安についての解説を示して、できるだけ多くの方々にしっかり理解をいただきたいと思っております。
 なお、四月六日にメッセージを出させていただきました。大変な苦難の中で、特に子供たちにとって大きな衝撃の中でのスタートだと思っております。心のケアも大事でございます。しかし、現実に立ち向かって、こういうときであればあるほど、友達と力を合わせてしっかり頑張っていく、こういうところに、これからの教育、学習のある意味では本当の役割が問われておるのだと思っております。
 我々も、教育関係者の力もかりながら、また現場の教職員の皆さん方の御意見もいただきながら、この災害をいい意味で克服してまいりたい、このように思っております。
○金森委員 ありがとうございました。
 一分ほど残っていますので、まとめさせていただきます。
 今回の震災、これは一言で、すべての被災者の方が一瞬にして何十年とかけた資産、財産を失ってしまった。本当に、その心情たるや察するに余りあります。これを何としても国民の総力、日本の総力で回復せねばならぬと思いますが、だからといって、形どおりのものであってはならないだろう。すべての分野で新しい感覚を入れるというか、そういう思いがこもった対応をしていただきたい。
 教育行政もそのとおりだと思いますが、形どおりにならないものにしていただきたい。形どおりであってはならないということをあえてここで申し上げたい。いろいろな思いがあるんでしょう。岩手、宮城、福島の教育委員会の皆さんとの連携は幾重にも図っていただいて、やはり定期的に問題の対応に当たっていただきたいということを申し上げたいと思います。
 また同時に、心情的に申し上げれば、子供たちにとっては、ふるさとに戻りたい、そしてそのふるさとで学びたいんだ、その本音にどうこたえていくかというのが、私どもに今求められた課題だというふうに思います。
 幾分、総体的になりましたけれども、時間の関係でこういう形になったことをお許しいただきまして、私の質問を終わらせていただきたいと思います。
 ありがとうございました。
○田中委員長 次に、中屋大介君。
○中屋委員 おはようございます。民主党の中屋大介です。
 質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。私からは、東日本大震災に関連して、大きくは三点、質問をさせていただきたいと思います。
 まず一点、今回の福島第一原発の事故につきましては、事態の収束に向けて現場で作業に当たっておられる方々に心より敬意を表しますとともに、現地並びに周辺地域の住民の方々が、緊急避難、また、農林漁業を初めとするさまざまな分野において甚大な被害を受けておられること、余りのことに言葉もありません。政府におかれましては、事態の収束と損害賠償の迅速かつ着実な実施に全力で取り組んでいただきたいと思います。
 さて、私から質問いたしますのは、原子力損害の賠償に関する法律の第三条一項に、いわゆるただし書き、すなわち、「異常に巨大な天災地変又は社会的動乱」という想定がございますが、このたびの東日本大震災は未曾有の事態であると多くの方が思っておられるところ、今回、原子力損害の賠償においては、この三条一項ただし書きの立場をとっておられないことについて素朴に疑問を感じていらっしゃる方もおられるように感じております。
 しかし、私、研究いたしましたところ、原賠法全体の規定、とりわけ第十六条、十七条の規定によって、ただし書きの事態に当たると判断した場合には、被害者への賠償という観点からは、かえって法が国に求める役割が後退するように思われます。
 したがって、私の立場は、今回の東日本大震災が大規模な自然災害に起因する大変痛ましいものであるからといって、今回の福島第一原発の事故が直ちにこのただし書きの状況に当たると判断すべきではないというものですが、この点について、文部科学省の認識をお尋ねいたします。
○笹木副大臣 今、中屋委員からお尋ねがあった点について、今回のこの原子力事故が第三条の第一項のただし書きに当たるのかどうか。昭和三十六年の国会審議で、異常に巨大な天災地変というのはどういうものかということで答弁もしているわけですが、人類が予想していないような大きなもの、全く想像を絶するような事態、そういうようなものがこの三条の第一項に当たるんだということです。
 今回、もちろん、地震とか津波とか噴火とか、自然災害に当たるものですが、この第三条の一項のただし書きが当たるような、人類の予想していない、全く想像を絶するようなものではない。これは過去にも、国内、国外、いろいろな事例でそういうことが言われているわけですから、原子力事業者を免責するということには今回ならないというふうに基本的な姿勢でおります。
 ただ、その原子力損害の賠償の額、一事業者当たり千二百億円ですが、これを超える賠償を原子力事業者がやっていくわけですが、その責任を全うしないと被害者にとって意味がないわけで、その責任をちゃんと全うしていただけるように、政府としてはしっかりした支援をしていくということです。
○中屋委員 ありがとうございます。
 その点に関して、一人の人間としてというか、気持ちの部分において非常に今回の災害は未曾有であるという思いとはまた一つ別の観点から、科学というところから見た場合に、今回のような自然災害というのを想定する社会的責任というか、科学の責任というものがあるということが、やはり基本的に必要な構えではないのかなというふうに思います。
 昭和三十六年、今ちょっと御紹介いただきましたけれども、その昭和三十六年の四月二十六日でありますが、衆議院の科学技術振興対策特別委員会において、原子力委員会の原子力災害補償専門部会長として参考人答弁されました我妻栄東大名誉教授は、次のように述べてあります。「国家がはたして被害者に損害をかけないような、泣き寝入りさせないような措置をとるかどうかということは、それは、まさに政府の仕事であり、さらには国会の仕事だ。」というふうに述べてあります。まさに今、我が国の先哲が我が国の原子力事業の出発に当たって将来の政府と国会に期待された役割を、しっかり果たさなければならないと思います。
 今後、被害を受けられた方々に対しまして迅速かつ十分な損害賠償が行われますことを再度求めまして、この件に関しては質問を終えたいと思います。
 次に、研究支援についてお尋ねいたします。
 東日本大震災によって外国人留学生の帰国が大きく報道をされました。この外国人留学生の研究継続と震災または原発事故に関する情報提供について、文部科学省の取り組みの状況をお尋ねしたいと思います。
○笠大臣政務官 今般のこの大震災に際しまして、主として東日本の大学に留学している外国人留学生が、かなり多数に上って帰国をしているというふうに承知をしております。
 今御指摘のように、この外国人の留学生に向けた我が省の取り組みとしては、まず、四月に入って、被災地にいた国費留学生で、今回の震災によって一時帰国を余儀なくされた方々に、再び日本の方に戻ってきていただける場合の航空券を支給することを決定し、また、私費留学生については、経済的な困窮に陥った成績優秀な方々を対象として、一学期分、四月から七月の四カ月間の私費外国人留学生等学習奨励費を追加募集をしたところでございます。
 さらに、今委員から御指摘があったように、情報発信ですね、しっかりと、大丈夫である、戻ってきていただきたいということを、私どもも、やはり客観的なデータも含めて、これを広く周知していく必要性を感じております。
 文部科学省としては、地震関連情報について、日本語、英語、中国語、韓国語によりホームページで情報提供するとともに、大阪大学や東京外国語大学などでも、十七カ国語による情報提供をしております。また、日本学生支援機構では、日本語と英語による留学生のための相談窓口も開設をして、適宜適切に対応できるようにしているところでございます。
 さらには、この留学生に対してもやはりきめの細かい対応というものが必要でございますので、法務省あるいは外務省に対して、今回の震災で我が国への再入国許可を取得せずに一時帰国している留学生に対しては、再入国のためのビザの取得に関する柔軟な対応や手続の簡素化などを依頼させていただきました。
 また、大学に対しても、授業料等の納付時期あるいは単位の認定など、弾力的な対処を、留学生含めた学生への配慮に関する通知も出させていただいております。
 今後とも、私ども、関係省庁としっかりと連携をしながら、外国人留学生や関係機関に対して情報提供を行うとともに、必要な支援を行ってまいりたいと思っております。
 今、大学について申し上げましたけれども、実は専修学校においても、かなり外国人の学んでおられる方々がやはり帰国をされているというこうした御指摘も非常にいただいておりますので、そうした対策についてもしっかり努めていきたいというふうに考えております。
○中屋委員 ありがとうございます。
 とりわけ外国人留学生ということですと、一般的に、母国における社会的な影響力が大きな方も多かろうとも思いますので、きめの細やかな対応を引き続きとっていただければと思っております。
 研究支援について引き続きもう一点。昨今、東日本地域において電力の逼迫ということが非常に言われておりますけれども、これによる研究機関への影響についてお尋ねしたい。
 とりわけ命に密接に関連します、一つには大学病院の夏場に向けて、また現在の状況はいかがかということと、もう一点は、研究施設内における生き物、生物資源ですね、これが今どういった状況にあるのかということをお尋ねしたいと思います。
○笠大臣政務官 大学病院並びに大学において、大学病院も含めてですけれども、今回のこの電力不足を受けて、最大限の節電対策というものを実施しておられる。また、この取り組みは、これからも、特に夏場を控えて進めていかなければならないというふうに思っております。
 ただ、大学病院については、今現在、例えば、スタッフエリアの空調の停止や制限、あるいは、管理部門、売店の消灯、自販機の停止、さらには、一部エレベーターを停止する等々で節電に努めておるところでございますけれども、委員も御案内のとおり、高度先進医療や難治性の疾患の治療の実施など、大学病院というのは、本当に地域医療のある意味最後のとりでとして機能することが求められておりますので、今、政府の中でさまざまな電力対策、節電対策を検討している中で大学病院においての一律の使用制限を設けることは、私どもとしては、がん治療を行う放射線機器や、あるいは高度先進医療を実施するために大きな電力を必要とするMRI等々の使用制限、さらには、厳密な温度管理を必要とする集中治療室等の温度上昇による患者の容体の悪化、こうしたもので病院の機能あるいは患者の安全性の確保に問題が生ずることになるのではないかという懸念も持っておりますので、その点については、何とか病院だけは一律の使用制限の適用除外について配慮を求めていきたいと思っております。
 今後、電力需給緊急対策本部における取りまとめ内容も踏まえつつ、大学病院の医療機能が果たされるよう適切に対処をしてまいりたいというふうに考えております。
○中屋委員 大学病院の状況についてお答えをいただきました。
 一般的に、地域において県立あるいは市町村立の病院といった場合には、地方議会においてもかなり関心も高く、問題になりますけれども、大学病院について、特に国立の病院等については、当然国がしっかり措置をするものだというふうに地域の方もたくさん思っておられると思います。しっかりこの大学病院の電力確保というところについて御尽力いただければと思います。
 それと、研究施設内の生物資源の状況については。
○笠大臣政務官 先ほど中屋委員からありましたように、研究施設も、私も実は仙台の方に参りまして東北大学の方に伺わせていただきましたけれども、かなり大型の実験装置等々が被害を受けております。
 それで、先ほど、実験の中で使う動物の話もありましたけれども、これも実は一定の温度をしっかりと保っていかなければならない。なかなかこうしたものというのは、すぐにお金を出してまた購入ができるというたぐいのものではないんですね。ですから、今本当にこうした研究機関も、一つは、まずは復旧復興を、一次補正さらには二次補正とやっていくことが大事でございます。
 節電の観点からいいますと、電力対策からいいますと、大学で例えば一律二五%の節電をする、あるいは一五%になるのかというようなところも今指摘されていますけれども、その中で、病院機能を持っている大学でございますと、やはり病院の方が先ほど申し上げたように限界がありますので、かなりそれ以外の部分で節電へ向けた努力をしていただいています。
 ただ、こういう本当に大型の実験装置であるとか研究施設というのは、これもまた相当な電力を要する部分がございますので、その点にも留意をしながら私どもも対策を講じていきたいというふうに思っております。
○中屋委員 ありがとうございます。大変な状況のもとでありますけれども、万全の対応をとっていただくことを期待しております。
 さて、続きまして、先ほど金森委員との質疑の中でも少し触れてありましたけれども、児童生徒の修学旅行の実施支援についてお尋ねしたいと思います。
 就学支援法では、経済的理由によって就学困難な児童生徒に対しては、学用品またはその購入費並びに通学に要する交通費と並んで、修学旅行費についても、国が二分の一、そして市町村が二分の一で援助するということになっていると思います。
 しかし、東日本大震災を受けた昨今の状況では、被災地においては、市町村の負担という部分があってはこの制度が有効に機能しないのではないかと思われます。この点について、文部科学省の対応をお尋ねします。
○高木国務大臣 中屋委員にお答えをいたします。
 この震災によりまして被災をした児童生徒に対する経済的支援というのは、極めて重要であると認識をしております。
 そういう意味では、この対象者が相当数に上っておりますし、小中学校に対する学用品に係る経費やあるいは修学旅行費の就学援助が必要であろうと、このように考えております。
 したがって、可能な限り早く、そして弾力的な対応、例えば、認定についても弾力的に行う、あるいは支給品目についても弾力的に行う、こういうことについて各都道府県教育委員会に通知をしておるところでございます。
 さらに、この就学支援のために、平成二十三年度の第一次補正予算案に、被災児童生徒就学支援等臨時特例交付金、これは仮称でございますが、これを新しく盛り込みまして、学用品や修学旅行費の支援が可能となるように措置をしたいと今考えております。
 また、こうしたことに加え、災害救助法に基づいて、文房具等の学用品、通学用品についても、小学生四千百円、中学生四千四百円、高校生四千八百円以内で給与されることになっております。
 今後とも、この臨時交付金、あるいは他の支援策、民間団体からの支援等の活用もして、御指摘の被災された児童生徒の就学をしっかりと支えていきたい、このように考えております。
○中屋委員 ありがとうございました。
 修学旅行というところで特に質問をさせていただいたのは、一定程度以上の年齢の方がよく話される内容で、御自身が子供のころ、経済的な理由で修学旅行に参加できない子がいたということを現在も心を痛めておられる方が本当に多いと思うんです。
 私はかつて、教育行政の勉強を大学でさせていただいた後、これから教員採用試験を受けに行きますという大学生に試験対策の予備校の先生をしたことがあります。そのときに、日本の教育法規の話をするときに、戦後、いかに日本の教育行政が、機会均等、学校という場所で子供が肩身の狭い思いをするということが本当にたくさんの国民にとってむごいというかつらいというか、何とかしなければならないという思いで戦後の日本の教育行政が努力してきたということを話した覚えがあります。
 教科書の無償化をした場合、また、学校給食の実施においてもそういったところがあると思います。学校給食の場合は、近年、悪用というか、ちょっと想定していなかったような状況も一部において発生しているかとは思うんですけれども、あの学校給食についても、必ずすべての子供に食べさせるということがそもそもの基調でありました。給食費を自分でというか保護者の方が負担し得ないという場合に、だったら、給食費を負担し得ない場合にはもうその子には給食を支給しないということは絶対にしないということをこの間されてきたというふうに理解をしております。
 修学旅行ということも、また、こういった大変な状況であるからこそ、しっかり平等にすべての子供というか、実施される学校においてすべての子供がしっかり参加できるように取り組んでいただきたいというふうに思っております。
 また、修学旅行の実施に関しては、先日報道で見ておりましたらば、関東地方は、特に修学旅行の行き先として非常にこれまで有名なというか、よく修学旅行の行き先として選ばれる地域の市役所の方々が、関東地方の大都市に向かって、当市は安全です、私たちの市は修学旅行にきちっと来ていただける状況ですよということを説明に回っておられるという報道も目にいたしました。
 保護者の方も、中には何かと不安に思われるということもあるかと思うんですけれども、こういう状況であるからこそ、毎年毎年の通常どおりの教育課程、教育の内容が実施されるということが非常にまた大切なことではないかというふうにも思っております。
 政府におかれましては、今回のこの修学旅行費も含めた全体的な就学支援の措置について、活用の遺漏がないように、さらなる周知徹底に努められることを求めたいと思います。
 時間を残しておりますけれども、私からの質問は以上とさせていただきたいと思います。
○高木国務大臣 ただいま御指摘がありました修学旅行の件あるいは給食の件、非常に学校教育にとっても重要な課題でございます。
 特に修学旅行については、百聞は一見にしかずという言葉もありますし、また、寝食をともにするという、そういう学校内では体験できない大きな意義もございまして、私どもとしては、非常に重要な行事だと思っております。こういうところに被災された児童生徒が経済的な理由で行かれないということはあってはならないと私も思っておりますから、最大限の支援をしていかなきゃならぬと思っております。
○中屋委員 私からの質問は以上であります。ありがとうございました。
○田中委員長 次に、馳浩君。
○馳委員 おはようございます。自民党の馳です。
 四月十五日に福島県、宮城県の現地視察に行ってまいりまして、そこでいただいてきたお声について質問をさせていただきます。
 朝六時に東京を出まして、東北道二本松インターチェンジをおりて、川俣町から飯舘村に入りました。いきなりカーナビに、福島第一原発二十キロ圏内には入れませんという警告が画面に表示され、音声が出ました。村の様相は、桜満開の春にもかかわらず、生きて動いているものは何もいないという異様な静けさでありました。
 そこで伺います。二十キロ圏内の家畜やペットなどの動物の扱いはどうなっていますか。家族にとっては家族同様の存在であり、救い出してあげたいとのお気持ちは察するに余りあります。原子力安全・保安院、農林水産省、環境省、それぞれの現在の御対応をまずお聞かせいただきたいと思います。
○佐藤政府参考人 まず、家畜の取り扱いにつきましてお答え申し上げます。
 今、先生の方からお話がございました二十キロ圏内の家畜でございますが、この家畜につきましては、二十キロ圏内にあるということで、非常に取り扱いについて難しい問題がございます。
 私、お答え申し上げたいのは、これまで、二十キロ―三十キロ圏内の家畜につきましては、生産者の皆さん方が自粛をしておられまして、なかなかこれが市場なり移動といったものが非常に困難な状況になっておりましたものですから、先般、関係方面と協議いたしまして、この家畜につきましてどう取り扱うかということでいろいろと検討しました結果、必ずその移動、出荷に当たってはスクリーニングをして除染をするといったようなこと、こういったような取り扱いができまして、これによりまして、現在、流通等が開始されております。
 ただし、その二十キロ圏内の家畜につきましては、これは本来的には食用に供されるものでございますが、今言った二十キロ―三十キロのものにつきましては、屋内で飼育して、かつ汚染されていないえさを食べるといったような条件になっておりますものですから、二十キロ圏内の牛なり豚につきましては非常に飼養管理が不十分な状態でありまして、本当に汚染されていないえさを食べているかどうかということもわかりませんものですから、これについてはやはり市場出荷はできないといったようなことがございまして、また、その搬出するに当たりましても非常に作業上大きな困難を伴いますものですから、ここについてはそのような取り扱いで、搬出や何かはできないといったような取り扱いをしているところでございます。
 以上でございます。
○田中委員長 済みません。参考人の皆さんに申し上げますが、一度に大勢来られたので、ちょっとお名前か役所をおっしゃっていただけますか。
○渡邉政府参考人 環境省自然環境局長渡邉でございます。
 ペットの救援についてでございます。
 現在、警戒区域内への住民の皆さんの一時立ち入りにつきまして具体的な実施手順が調整をされているところでありますけれども、一時立ち入りに伴ってペットの連れ出しが実施できますように、スクリーニングや除染の体制について調整が行われているところでございます。
 環境省といたしましても、ペットの連れ出しや救護について、具体的な実施手順の調整に当たりまして、福島県と連携をして、また、動物愛護団体や日本獣医師会で構成されました緊急災害時動物救援本部の協力も得ながら、原子力被災者生活支援チームからの相談に応じているところでございます。
 環境省として、ペットの連れ出しや救護のために、関係者とも相談をしながら、必要な対応を行っていきたいというふうに考えております。
○馳委員 最悪のことで、私もちょっと素人ですから、聞きます。
 放射線を浴びた家畜あるいは猫ちゃん、ワンちゃん、焼いてよろしいんでしょうか。つまり、そういったときにいわゆる放射性物質がまた環境に暴露されるんじゃないんだろうかという素人ながらの想像をするわけでありまして、焼いても大丈夫なんですか、それとも地中奥深く埋めるんでしょうか。残念ながら命を失われてしまった家畜にしろペットにしろ、どういうふうな最終的な処理をすれば生態系に影響がないんだろうか、ここの疑問が出てくるのでありまして、どのような対処をされますか。農林水産省と環境省、それぞれに伺います。
○佐藤政府参考人 家畜の取り扱いでございますが、今先生の御質問は二十キロ圏内の家畜の取り扱いだと思いますが、やはり埋却あるいは焼却につきましては、これは原子力安全委員会の方にお問い合わせいただいた方がいいかと思うんでございます。
 我々としては、そういった焼却あるいはいろいろな処理や何かはできるだけやりたいと思っているんですが、なかなか作業の手順上非常に危険だということで、残念ながら、現在、衰弱したような家畜といったものがテレビ放映されているといったような状況になっております。
 こうしたことにつきまして、福島県におきましてはですが、二十五日から、数人の県の職員の方が集まりまして、その死亡畜につきまして、石灰をまいたり、あるいは、埋却といった作業はできませんものですから、ビニールシートをかぶせるといったような必要最小限のものは何かおやりいただいているというふうに聞いておりまして、国といたしまして、こうしたものにつきまして人員の面で足りないところがありますれば、安全性を確保した上で必要な協力を行っていこうというような考えに立っているところでございます。
 以上でございます。
○渡邉政府参考人 ペットに関しましては、まず、生きた状態で連れ出すことができれば、連れ出して救護していくということを目指す方向で今調整をしております。スクリーニングポイントで放射線量についてはかって、一定量を超えている場合には除染の処置をするということで、安全を確保して連れ出しをし救護することが可能になるよう、そのための体制を整えるための調整をしているところでございます。
 残念ながら二十キロ圏内で死亡してしまったペットがいましたら、その処分の仕方については、関係省庁、関係者と御相談をしながら適切な処置をしてまいりたいというふうに思います。
○馳委員 これはよく考えると、二十キロ圏内の津波等々で犠牲になられた人間、御遺体の最終的な処置もかかわる話ですよね。
 これは、福山官房副長官にこの辺は答えていただいた方がいいと思うんですよ。あなたと私は、参議院の時代にダイオキシン類対策特別措置法案を議員立法でやったじゃないですか。あれの基本的な考え方は、環境ホルモン問題、内分泌攪乱化学物質の問題で生態系に与える影響、これは人間のホルモン機能を阻害してしまうんじゃないかということで、環境基準を決めて、科学的な最新の知見に基づいて、いわゆる焼却炉の規制をかけたというふうな画期的な法案だったんですが、今回、放射性物質が、まさしく焼却される、あるいは地中に埋められる、あるいは管理型の埋立場に埋められる、いろいろな最終的な処分の仕方があると思います。
 そんなときに、それをまず焼いたときに、環境への暴露ということを考慮し、それが人体あるいは生態系への影響がどの程度あるかということの研究と、そして、やはり国民に対する報告というものは必要なのではないかと思われるんですが、その辺について今はどのような方針をとられようとしているか、お伺いしたいと思います。
○福山内閣官房副長官 馳委員にお答えいたします。
 本当に馳委員は、飯舘、川俣も、現場も入られていろいろな形で御指導いただいておりまして、心から感謝申し上げます。
 今のお話は非常に難しいお話でして、原子力安全委員会とも協議をしているんですが、放射性物質を被曝した例えば廃棄物であるとか、今話が出ました家畜でありますとかペットでありますとか、そういったものに対してやはり焼却をするということは、すぐには結論づけて申し上げられるような状況ではありません。
 その状態は、まだ科学的な知見も含めて今研究をしている最中でございまして、今、家畜とペットの話をいただきましたけれども、二十キロ圏内には瓦れきの山もございます。津波の被害もございます。そういったものも含めて、どのような形で今後国としてまた県として処分をしていくかについては、鋭意、焼却も含めて、その効果、それからそのことに対する悪影響も含めて今検討しておるところでございますので、済みません、きょうは余りはっきりとしたことは申し上げられませんが、そのことの問題意識は持って対応しているということだけは御理解をいただきたいと思います。
○馳委員 封じ込めというやり方もありますよね。そして、放射性物質それぞれあると思うんですけれども、半減期が違うと思います。恐らく、そういったことが処理方法等踏まえて方針がつくられるべきなんだろうと思います。
 この問題は、いわゆる環境には国境はありませんので、近隣諸国、あるいは原発に依存しているような国家にとっては人ごとではないという認識のもとで対応していただきたいということをまず申し上げます。
 そこで、視察に同行した下村博文代議士は、ピアニカ、習字道具、絵の具などの学用品を後援会の皆様とともに準備をし、届けてこられました。同じく永岡桂子代議士は、トラックいっぱいの長靴を持って現地に届けてこられました。先週より原発避難地域の学校はそれぞれ再開していると思いますが、新学期の学用品はすべて調ったのでしょうか。そして、子供たちに届けられたのでしょうか。お伺いいたします。
○笠大臣政務官 馳委員も、あるいは下村委員、さらには永岡委員と、本当にいろいろな御協力を御支援いただいておりますことにまず感謝を申し上げたいと思います。
 被災した児童生徒の学用品については、災害救助法に基づいて、文房具、通学用品については、小学生が四千百円、中学生四千四百円、高校生四千八百円以内で給与されることになっておりまして、今、それぞれの自治体においてかなりしっかりとした対応がされているというふうに承知しております。
 さらに、本当に支援の温かい善意の輪が広がっておりまして、ベルマーク教育助成財団など、民間の助成団体からの支援も相当数に上っております。
 文部科学省のホームページにおいても、子どもの学び支援ポータルサイトを四月一日から開設をいたしまして、学用品などの物的支援も含めて被災地のニーズをしっかりとマッチングをさせていかなければなりませんので、この支援をしているところでございます。
 そして、今度、一次補正の予算案において交付金の創設を盛り込んで、これで学用品等々、さらにこれからいろいろな、先ほども議論ございましたけれども、遠足に行ったりあるいは修学旅行に行ったり、そうするときに、着のみ着のままで避難をされてきている方々もおられますので、そういった子供たちの支援というものにもしっかりと対応していきたいと思っております。
 あと、教科書については、学校の始業式に合わせて、新学期が開始された学校に供給をすべてされているというふうに承知をしておりますので、加えて報告をさせていただきたいと思います。
○馳委員 飯舘村の門馬副村長よりの質問です。どうして罹災証明書は飯舘村で出ないのか。これがないと避難先のアパートにも入れないし、子供たちは転学もできない。政府発表や報道でさんざんあおっておきながら、余りにも対応が後手後手でずさんだという指摘でありました。いかがでしょうか。
○笠大臣政務官 今、飯舘村の副村長さんのお話ございましたけれども、今回の震災及び津波で被災した児童生徒の就学機会を確保するために、私どもとしては、都道府県教育委員会等にも通知を発出をして、「弾力的に取り扱い、速やかに受け入れること」についての配慮は求めております。
 ただ、これはやはり周知徹底しなければなりませんので、あわせてQアンドAを作成して、書類がそろわない場合でも速やかに受け入れて、そして落ちついてから手続を行ってほしい。さらには、その弾力的な対応についての趣旨をホームページにおいても記載をし、具体的に、それぞれ受け入れておられる自治体の方の教育委員会にも私どもは指導しているところでございます。
 被災した小中学校の児童生徒については、住所を移した市町村内の学校に速やかに受け入れられることになりますけれども、高校について、これはすべての都道府県教育委員会において被災生徒を弾力的に受け入れる旨の方針を決定しておりまして、四都県では、教育委員会のホームページにおいて、被災地の生徒であることを確認をするため罹災証明書を求めつつも、準備できない場合には個別に対応するというふうになっていることを承知しております。
 各都道府県において相談窓口を設けて、やはりきめ細かく、生徒の個々の状況に応じて相談を受けるなど、とにかくこの弾力的な取り扱いというものの趣旨に沿って柔軟に対応していただけるように、さらに徹底をしていきたいというふうに考えております。
○馳委員 飯舘村の皆さんの思いというのは、政府の根拠のある命令、指導、監督には従わざるを得ないんだけれども、マスコミに先に出ちゃって、では実務をどうしたらいいかということが何も報告がないままに進められていることに対する怒りでありまして、私は、罹災証明書のことも含めて、すべてやはり事前の根回し、調整、このことをできた方がいいでしょうし、また、首長や教育長の皆さんの声は、できるだけ現場で決定権を持った人が判断を下せるというふうな、そういう意思の疎通を図ることができるようにしてくださいというのが重立った要望であったということもお伝えしておきたいと思います。
 原発事故から一カ月以上が過ぎました。そろそろ、調査権限を持つ原発事故究明、調査、検証、分析、評価の委員会を設置し、原因究明や、事故後の政府と東京電力の対応を検証すべきではありませんか。最新の科学的知見を集約して対応すべきであり、公表すべきでもあります。そうすることが、政府対応を見ている他の原発立地自治体の不安にこたえることでもありますし、同時に、国際社会の不安にこたえることであろうと思います。
 きのうの予算委員会では、我が党の額賀福志郎委員の方から、国会に特別委員会を置いて、野党も与党も委員として全員入って協力するという意味で、検証委員会、事故究明委員会、いわゆる鉄道とか航空事故の事故調査委員会があるような、ああいうふうな形でやはりすべきではないかというふうな提案もされました。
 菅総理からも非常に前向きな答弁があったところでありますが、改めて、内閣官房あるいは文部科学大臣としてのお考えをお聞きしたいと思います。
○福山内閣官房副長官 お答えさせていただきます。
 馳委員の御指摘のとおりでございまして、原発立地県並びに国際社会が大変強い関心を持たれている中で、検証委員会というようなものをそう遠くない時期に、総理からもきのう答弁がありましたように、立ち上げたいというふうに思っております。
 また、国会の中での議論については、これは国会が御判断をいただくことだというふうに思いますので国会での議論をまちたいというふうに思いますが、どういった体制でやっていくのかについても、鋭意検討をしてまいりたいと思っております。
○中山大臣政務官 恐らく、石川県ででも志賀原発がございまして、私たち、東京の所長を経済産業省に来ていただいて、週二回または最近は週一回にしましたけれども、克明に説明をしておりまして、プラントの関係からモニタリングの関係、それから、政府声明はどういう意味でこういう政府声明になったかということを克明に説明をして、電源立地の皆さんにできる限り御理解をいただけるように努めております。
○高木国務大臣 馳委員にお答えいたします。
 先ほど、福山官房副長官から述べられました。私も、昨日の予算委員会、御党の額賀委員の方からの御提起をしっかり聞いております。菅総理の答弁も、今御指摘あられたようにあります。この事故に対する原因究明、極めて重要な課題でございますし、早急にそういう手だてもできるものと思っておりますし、また、国会でも特別委員会をつくってということでございます。これは、国会の各党各派への協議の中で決められていくものと思います。
 いずれにいたしましても、原因究明というのはしっかりやらなきゃならぬと思っています。
○馳委員 きのう、実は全国知事会の会長選挙がありまして、京都府の山田知事が当選されまして、おめでとうございます。
 実は、その前に原発立地九道県知事会合が非公式に開催をされまして、そこの中でこういうコメントが出されているので、これは中山さんにお答えいただきたいと思うんですが、国が原子力防災指針を見直さなければ自治体の地域防災計画を見直せないんだ、国は新たな防災指針をどこでいつまでにつくるんだろうかという不安が会合の中でお話をされたようであります。
 中山政務官にお聞きした方がいいと思いますが、この声にはどのようにお答えになりますか。
○中山大臣政務官 菅総理も委員会で積極的にそういう検証するものを立ち上げるというような話をしておりまして、まず、立地の知事さんとかそこの方たちが大変不安に思っていることがたくさんあります。ですから、我々も日々検証をして、意見交換をしょっちゅうしていて、知事さんに必ずお伝えをしてくださいということをやっておりまして、私たちも前向きに今言ったような話をしたいと思います。
 特にBWR、同じような原発のシステムを使っている石川県の場合もそうですね。私たちは克明に説明するようにいたしております。
 むしろ、本当に専門的な知識をわかっていただくように今後も努めていきますし、検証も常にやっておる次第でございまして、委員会、国会の方でもそういうのができればさらにありがたいというふうに思っております。
○馳委員 この防災基準の見直しというのは、実は極めて不安に思っておられるんですよ。
 関係して、きのう、北陸中日新聞の一面にこういう記事が載っておりまして、福井県の先生もおられるので、ちょっと私は確認の意味で尋ねたいと思います。
 どういうことかというと、一面に大きく「追加電源の電力不足 原子炉安定停止できず」、つまり、事故の後に外部電源、非常用発電機、すべての電源が断たれた場合に備え配備する電源車、発電機について、電力九社などでは、原発で原子炉を安定した停止状態にすることはできないことが取材で明らかになったという記事なんです。
 そうすると、私は関係することを聞きますよ。記事にこうあるんですね。「原発を所有する電力十社と、高速増殖炉もんじゅを持つ日本原子力研究開発機構によると、事故後に電源車や可搬式発電機を原発に配備した。だがこうした電源で動かせるのは計器類や小規模の注水装置だけで「非常用発電機のバックアップとは言えない」」という電力関係者のコメントが載せられております。「日本原子力発電によると、敦賀原発二号機の安全な冷却には約三千五百キロワットが必要だが、配備したのは二百二十キロワットと八百キロワットの電源車一台ずつ。」
 この記事を見た福井県民は、大丈夫なのかな、どうなっているんだというふうなやはり印象をお持ちになりました。いかがでしょう。
○中山大臣政務官 三月三十日に全部見直すように指令を出しまして、それから立入検査をずっとやっております。そういう中で、電源車の電力がこれで間に合うのかというようなことも検証されたんだというふうに思います。
 まずは、応急措置ができるかどうかというところにおいては今の電源車でも足りるんでしょうが、これからの段階で本当に冷温停止まで持っていけるのかというと、その電力では足りません。
 ですから、その間に外部電力を入れて最終的に冷温停止をさせていくということが目的でございまして、非常に緊急的な措置ということでそれをやっているわけで、今後の検証によっては、もっと完璧なものをやるべきだというような意見も出ておりまして、とりあえず今は、何かあったときに、外部電力を失ったときにすぐポンプを動かして少しでも炉心を冷やすように、そういうことができるという、ある意味では緊急時のものということで、それ以上にもっとやらなきゃいけないという意見が出ていることも事実です。
 これから、しっかりそこをやっていきたいと思います。
○馳委員 これは、先ほどから松宮委員の顔色もだんだん変わってきていますが、そのとおりなんですよ。地域にお住まいの方にとっては、緊急時の対応、想定内の対応、想定外の対応も含めて原子力災害への指針が国で出て、そして地域の防災計画もつくる、各都道府県には恐らく危機管理官などもいらっしゃるでしょうから、市民の安全を守るための対応措置を知事の強力な指導によって行う、こういう流れになってまいりますので、これはやはり、指摘には早目早目に対応をいただきたいというのが私の趣旨なんですね。
 では次の質問に移りますが、当面の補償問題について伺います。
 生活費、学校経費、失業補償、移動経費、引っ越し代、宿泊費、風評被害損害賠償、実質的営業被害、農林水産、畜産業の損害賠償などなど、どうやって認定し、どういう支払い方をするのか教えてください。急な避難勧告や自主避難でカードや通帳をなくした方もいれば、既に遠方へと転出された方もいます。役場の窓口支払いといっても、窓口まで行けない障害者や高齢者もおられます。これの対応はどうされるでしょうか。
○福山内閣官房副長官 お答えをさせていただきます。
 馳委員の問題意識であります補償の問題は大変重要で、いろいろ例示をされましたが、その例示も、それぞれについて多分変わってくると思います。
 言われた中でいえば、例えば二十キロ圏内とかで、もう会社が操業できなくなって仕事がなくなったときの例えば給与補償というのは恐らく賠償の対象になると思いますが、それを一つ一つ、今御案内のように、原賠法に基づいて適切な賠償が行われるように、原子力損害賠償紛争審査会がその損害賠償の判定についての指針の策定を、本当に精力的に、一日も早くその指針をつくるということで御努力をいただいておりまして、これは今、高木文科大臣のもとで本当にやっていただいておりますので、住民の皆さんが少しでも安心ができるように、早くこの指針を策定をし発表していきたいというふうに思っているところでございます。
 また、窓口等の問題については、市町村によっては、避難をされている方がいろいろなところに残念ながら分かれて避難をされているところもあります。それは、市町村にまずその住民の皆さんの居場所を把握をしていただくことが大事でございまして、今、コールセンターや、それから、一次の最初の仮払いの問題についての申し込みをしていただくようにということで、一日も早くこれも住民の皆さんの所在地について、避難をしていただいているところについては把握をしていただけるように、市町村とも連携をしてやっていきたいというふうに思っております。
○馳委員 次の質問に移りますが、村の地域ごと、区域ごとに人間関係を維持しながらの避難場所の設定を望む声が多く寄せられました。そして、当然、すぐに自宅に戻ることができるようにと、飯舘村から近隣市町村への避難場所の設定が求められました。政府はそのような声にこたえる準備をしておられますか。
○中山大臣政務官 今言ったお話のように、近くにお子さんを学校に行かせなきゃならない、そういうできる場所ということで、約一時間内外のところにできる限り施設をつくって、そういう近隣にやっていくということがまず前提だと思うので、それと同時に、やはり、福山官房副長官が地元へ行っていろいろお話をされたり地元の意見をしっかり聞くということが大事ですね。まず聞くところから始めるということをしないと、官邸から先に言ったのではだめでございまして、私もあの福島の現地本部長をやっているときに、とにかく地元と官邸の連絡をしっかりとっていく、コミュニケーションをとるということが前提でございまして、この点についてもコミュニケーションはしっかりとれていると私は承知をいたしております。
○福山内閣官房副長官 馳委員の御指摘、ごもっともでございまして、飯舘村、約千五百世帯でございます。それぞれの集落集落で、コミュニティーを維持しながら避難場所を探してほしいという要望はいただいておりますし、川俣町も約三百五十世帯、川俣町の場合には、同じ町内のいわゆる線量の低いところに土地を確保するということで町長に頑張っていただいておりますが、飯舘の場合にはその土地の確保がなかなかできないということで、いかにまとまって移動がしていただける土地を確保するか。それから、仮設住宅は時間がかかる場合に、一時避難場所として、いかにコミュニティーの、例えば五十や百の単位で移動していただける場所を確保し、それがなるべく飯舘村から近いところで対応できるかどうか。
 幾つかの、国や県が御提示できるものを今飯舘村にもお示しをしておりますが、これからそれぞれの村民の皆さんや集落の皆さんとのマッチングが始まるというふうに思っておりまして、今の現状ですべてにわたって対応できているとは思いませんが、できる限りの、村長さんや村民の皆さんの御意向に沿って対応できるように、県とも協議しながら進めていきたい、努力したいと思っております。
○馳委員 計画的避難区域に指定された飯舘村では、やはり、ではいつになったら戻ってこられるのかとの声が圧倒的でした。
 戻ってこられるめど、期間ですね、とその基準について教えてください。
○福山内閣官房副長官 まず、一日も早く自分の土地に戻ってきたいという避難をいただいている皆さんの声は、重々我々も受けとめなければいけないと思います。一方で、安全を確保しなければいけないという二つのことを同時に満たすためには、きっちりとした環境モニタリングの強化が大切だと思っておりますので、今後とも、環境モニタリングを体系的に、継続的に対応していくことが第一。
 そして、とにかくそれ以上に重要なのは、原子炉の安定を実現して、東京電力の言われる六カ月から九カ月後の目標と言っておりますが、その目標の時点で、いつぐらいにそれぞれに戻っていただけるかについてお示しができるように、我々としてもモニタリングを通じて努力をしていきたいというふうに思いますし、その九カ月後に安定をした暁に、本当にどの時点でそこから土壌の調査をし、線量の調査をし、そのときの村の状態を確認をしながら戻っていけるかについては、なるべく早く結論を出すように努力をしていきたいと思いますが、現状のまだ原子炉が安定をしない中でどの程度だというのは、なかなか申し上げにくいところでございます。
○馳委員 四月二十二日金曜日、菅総理が記者会見をされました。その中で、「福島原発事故の今後についてでありますが、既に十七日に東電から今後の見通しについて工程表が提示をされております。政府としては、この工程表を予定どおり実現する。ステップ2は、ステップ1の三か月に加えて、更に三か月から六か月となっておりますけれども、できることならなるべく短い期間の間にそれを実現する。」云々と発言をしておられます。
 そこで質問します。工程表の作成と実行には政府の責任はありますか、それとも東電だけの責任ですか。
○中山大臣政務官 いつも議論になるんですが、東電と政府はお互いに責任をしっかり確認してやっていくことが大事で、強力にフォローアップをしていく姿勢がまず政府に必要でございまして、何より冷温停止をするということが大事で、福島の第二と同じような状況になれば、ステップ2は当然冷温停止ですから、そこはクリアをするということでございますが、今本当に、外部電力であるとか、一と三はかなり安定をしてまいりました。まだ二の方がちょっとまだ安定にはいっていないわけでございまして、できる限りの努力をすることが大事で、当然、東電がやることについて強力にフォローアップをするということでございます。責任は政府にもあります。
○馳委員 文部科学大臣は、ステップ1やステップ2が三カ月や六カ月で実現できると明言できますか。その科学的根拠をお示しください。
○高木国務大臣 今御指摘のステップ1、ステップ2については、四月十七日に、第一原子力発電所の事故に関しての、これは事態の収束に向けた道筋を示したものだと私は受けとめております。
 つまり、このステップ1としては、三カ月程度で放射線量が着実に減少傾向になっていくこと、また、ステップ2としては、これは今から六カ月から九カ月程度で放射性物質の放出が管理をされておる、そして放射線が大幅に抑えられておる、こういうことだと私は思っております。
 政府としては、この道筋について、できるだけ早く、そして着実に実施されるように、原子力安全・保安院を中心として、的確な進捗状況、これを把握をしなきゃなりませんし、私たち文部科学省としては、まずは、引き続きモニタリングを徹底強化をしていかなきゃならぬと思っています。
 科学的根拠につきましては、これは東京電力を初め関係者、専門家の知見によるものだと、私はそのように思っております。
○馳委員 大臣、私はここは一つしかないと思っているんですよ。情報公開です。だれもが検証できる数値、モニタリングの結果を速やかに公開をしていくという姿勢、それをしてやっていけば、三カ月が三カ月と一週間になるかもしれませんよ、九カ月が九カ月とあと十日とかになるかもしれませんけれども、その数値と科学的な根拠、そして国際標準、そういったことについてやっておりますということの情報公開は極めて重要なポイントだと思いますので、私はそのことをまず申し上げておきます。
 次に質問いたしますが、廣瀬教育長からの訴えです。どうやって放射線から子供たちを守るのかに尽きると。そこで文部科学省に伺います。
 子供たちの健康に影響の出ない年間放射線被曝量の設定をお示しください。それは国際標準と比較しての数値でしょうか。その科学的根拠もお示しください。当然、大人よりも低い限界放射線量数値の設定が必要だと思いますが、いかがですか。
○合田政府参考人 お答えをいたします。
 学校等の校舎、校庭等の利用の判断につきましては、先般、馳委員からも当委員会におきまして、はっきりした基準を示すようにという御指摘をいただきました。これにつきましては、御指摘のように、国際的基準を考慮した対応をとることが適切であるというふうに考えております。
 先般、四月十九日でございますけれども、こういう考え方に基づきまして、福島県に対しまして、こういったようなことについての考え方を示させていただいたわけでございますけれども、その中では、年間二十ミリシーベルトという考え方に基づいた基準を示させていただいております。これは、国際放射線防護委員会、ICRPの勧告等を踏まえたものでございます。
 このICRPでは、緊急時の状況における参考レベルとして、年間でございますが、二十から百ミリシーベルト、復旧時の参考レベルとして一から二十ミリシーベルト・年間、こういう基準を示しているわけでございまして、このICRPにおきましては、この基準自体は大人にも子供にも適用できるものとしているというふうに承知してございます。
 これまでの科学的知見によりますと、年間百ミリシーベルトより低い線量では放射線によるがんのリスクの増加は認められていないといったようなことから、ICRPにおきましては、公衆の放射線量限度について、緊急時には年間百ミリシーベルトを上限としているというふうに承知をしておりますが、今回の福島県に示させていただきました考え方におきましては、この百ミリシーベルトを下回り、ICRPの非常事態収束後の参考レベルの範囲内である年間二十ミリシーベルトを目安としたということでございまして、十分に安全なものというふうに考えております。
 なお、さらにこの考え方を示すに当たっては、原子力安全委員会の助言も踏まえた原子力災害対策本部の見解を受けて示させていただいた、こういうことでございます。
○馳委員 子供については年間一ミリシーベルトにすべきではないかという科学者の声も多数寄せられておりまして、一なのか二十なのかということは、私には、残念ながら専門家ではないのでわかりません。
 この一ミリシーベルトというのは、子供にとっての国際基準ではないのかという指摘もありますが、いかがですか。
○合田政府参考人 先ほども申し上げましたように、そういう国際的な権威のある専門家の団体でございます国際放射線防護委員会の考え方におきましては、子供にも大人にも適用できるものとして、年間一から二十ミリシーベルトという考え方が示されているものというふうに承知をしてございます。
○馳委員 今、一から二十ミリシーベルトと言いませんでしたか。
○合田政府参考人 お答えをいたします。
 一から二十ミリシーベルトという意味は、この範囲内におさめるようにするということを示しているものでございますので、したがって、上限は二十ミリシーベルトということでございますが、二十ミリシーベルトの範囲内でできるだけ低い状態になるように努力を継続的にしていくという意味合いであるというふうに理解をしてございます。
○馳委員 私は、子供にとっての放射線被曝量の国際標準を聞いているんです。
 先ほどは、合田さんは、大人も子供も二十から百ミリというふうな表現をされて、私の再質問について一から二十という数値をお出しになったんです。そういう数字の出し方をされると私は信用できないんですよ。
 では、国際標準、子供にとって一ミリシーベルトとしている国はありますか。全くないと言うのならば私はここで引き下がりますけれども、国際標準で子供の年間放射線被曝量を一ミリシーベルトと設定している国はあるんじゃないですか。
○合田政府参考人 先ほど申し上げましたのは、ICRPの勧告は二段階になってございまして、緊急時、事故が継続をしている状況のもとでは二十から百ミリシーベルト、逆に言いますと、百ミリシーベルト以下の範囲におさめるという考え方、そして、そういったような事故が継続をしているといったような緊急時が、その事故がある程度収束をして復旧の段階に入った場合には二十ミリシーベルト以下という考え方になっているわけでございます。
 現在のところ、ある意味では事故が継続をしているという見方もできますし、ある意味では復旧時に入ったという見方もできようかと思います。
 それで、そういったような状況がある程度併存をするといったような状況もICRPでは想定をしているわけでございますけれども、子供たちが学校に通うという状況を考えますと、そういう緊急時の百ミリシーベルトということではなくて、復旧時の二十ミリシーベルトという、より厳しい基準の方を採用するということが適当であるという考え方のもとで、二十ミリシーベルトを上限とするというのが国際的な考え方、こういうことに理解をしてございます。
○馳委員 あなたは先ほど、再質問に対して、子供については一から二十ミリシーベルトという数字を出されたんですよ。だから、私はそこを詰めて聞いているんです。そして、国際社会で、これは国家としてという意味ですよ、子供の年間放射線被曝量を一ミリシーベルトと設定している国はありますかとこれも聞いているんですよ。そこだけ答えていただければいいんですよ。
○合田政府参考人 先ほど申し上げましたように、この基準につきましては、事故が発生をして、そして復旧をするときの国際的な考え方ということでございますので、一般的に各国がどういう基準を定めているかということとは、ちょっと、国際的なこういう場合の考え方ということで今回の考え方は示しているということでございます。
○馳委員 今の答弁について、多分、ここにおられるだれもが納得できるような答弁だったとは私は思えませんし、私もこれはさらにもう一回、しつこく聞きますよ。
 あなたは、子供については一から二十ミリシーベルトというふうな数字をさっき出されたんですよ。出されたんですよ、いいですか。そして、子供にとって一から二十ならば、では、一ミリシーベルトを設定している国というのはあるんですかと私はただそれを聞いているだけなんですよ。ありますか。
○合田政府参考人 繰り返しになりますけれども、これは、こういう緊急時の国際的な考え方ということでございますので、各国で一般的にどういう定め方をしているかということについては、つまびらかにしてございません。
○馳委員 私は、ここはもうちょっと、国際的な動向も見て我が国がこういう根拠で設定をしましたということで、比較的な資料を持ってきた上で私に対して答弁するんだろうと思って、確かに、各国の具体的な数値は質問通告はしていないですけれども、当然持っているんだろうなと思って実は聞いているんですよ。
 そして、複数の科学者から、日本が子供について二十ミリシーベルトなんていう、一から二十と言っておいて二十と設定するなんて何を考えているんですかねという指摘もいただきました。
 したがって、そこの根拠がよく理解できないと、本当に放射線の年間被曝量が二十ミリシーベルトでいいのか、そこを設定して、毎日の生活の中で通学とか運動場での遊びとか部活動とか、そういうことを含めて活動させてよいのかどうかという不安なんですよ。
 合田さんは、先ほど一から二十ミリシーベルトというふうな言い方をされたんですよ。何度も言いますけれども、私は、一ミリシーベルトに設定すべきではないんですかと。ただ、私は専門家ではないので、国際的な比較もちょっと調べてきませんでしたので、そこら辺をやっぱりお聞きをしたいと思って聞いているんです。
 もう一度お願いします。
○合田政府参考人 先ほど申し上げましたのは、ICRPが、復旧時、非常事態収束後の参考レベルとして一から二十ミリシーベルト・年間、こういう基準を参考レベルとして示しているということを申し上げたわけでございますけれども、その意味合いは、二十ミリシーベルトを上限として、そして、できるだけ低いレベルを実現するように継続的に努力をしていく、そういう意味合いであるというふうに理解をしております。
○田中委員長 ほかで答弁、時間ももったいないですから、確実に答えられる方が、例えば原子力安全委員長の代理の方、いかがでしょうか。お答えになりますか。
 久木田代理。
○久木田参考人 原子力安全委員会が、本件につきましては文部科学省から、年間二十ミリシーベルトに相当する空間線量率であります三・八マイクロシーベルトという値に基づいて判断を行うということについて助言を求められて、それに回答したという立場でございます。
 まず、この年間二十ミリシーベルトということについても、文部科学省の算定というのは非常に保守的な条件で計算している。そのことを踏まえて私どもとしては助言いたしました。
 それから、文部科学省からお答えがありましたように、一から二十ミリシーベルトというものがこういった状況に適用される範囲でございますが、その中で、二十ミリシーベルトというものを一つの目安としつつ、できるだけ実際に被曝する線量を低減する努力がされ、その一環として、学校におけるモニタリング、線量の計測等が行われるということを前提として助言をしたということでございます。(発言する者あり)
○田中委員長 重要なポイントですので、答弁なさる方は明確に質問に答えてください。
 笹木副大臣、よろしいですか。
○笹木副大臣 今のお話に補足しますと、保守的という話がありました。年間二十ミリまでは許容されているということです。
 さらに今、傾向として、事故後、こういう形で放射線量が変化をしているわけですね。この四月ではかった時点でこの地点だったと。これで三百六十五日掛けて、二十四時間を掛けて、年間二十ミリまでで設定をしているわけです。実際下がっているわけですね。それから十日たった、二十日たった。
 ですから、そういう意味で、まだ高いところで単純計算して設定しているということからも、この二十ミリもこれから減っていくことを前提にして設定している。現実に減っていっているということです、今現実に。
○馳委員 私は素人だから何でも聞きますよ。いいですか。
 被曝ということは、大気中も水の中も、土壌、それも地表も含めて、子供たちに蓄積された場合に、健康への影響ということを考えると、内臓に蓄積された場合にどんな影響が今後出るんだろうか、そこまで踏まえてやはり答弁してほしいんです。
 一から二十というのであるならば、素直に私は一にしてほしい。私が親だったとしたら、乳幼児を抱えているとしたら、一から二十が許容されているんだったらば一でいいじゃないですかというふうに指摘せざるを得なくなるんですよ。
 では、放射性物質というのはいろいろな種類、いろいろなものがあると思いますけれども、どの程度で例えば甲状腺ホルモンへの影響なのかとか、それは今後がんにつながるんだろうかとか、ほかの疾患、疾病、そういった疾患、疾病じゃなくても、まさしく環境ホルモンと同じように、やはり生殖への影響とか、つまり、次の時代、次の時代へのもしかしたら影響が出てくるんじゃないんだろうかという、そこまでやはり親として皆想像力がたくましくというか、心配せざるを得ないんですよ。
 一から二十だったらば一でいいじゃないですかという、これは私が素人だからこんなことを言っていますけれども、そういう疑問と、同時に、科学者の皆さんが、国際的に見ても、日本が二十ミリシーベルトに設定するなんというのは何考えているんだと言われている。馳さん、ぜひ国会で、何を根拠にそんな二十にしたんだということをもっと厳しく追及してほしいと言われたんですよ。
 ここについて私は、改めてこれは、本当はやはり科学者の人にちゃんと私が納得するように答えてほしいし、国際的な動向も踏まえてそうなりましたというふうな説明をしてほしいんですよ。
 これはやはり大臣が最後に答弁された方がいいと思うので、大臣が答弁される前に、原子力安全委員なのか合田さんなのかわかりませんけれども、専門的なことをわかった上で、私が納得するようにちょっと説明してくださいよ。
 聞き取れるようにゆっくりしゃべってくださいね。
○久木田参考人 原子力安全委員会でございます。
 ただいまの御質問ですが、先ほど文部科学省から説明がございましたように、こういった状況に適用すべき線量の範囲、基準として一から二十ミリシーベルトという数字が与えられている。これは大人、子供についての区別はございません。
 しかしながら、その線量を評価する段階で、御承知のように、被曝としては外部被曝と内部被曝といったものがございますが、そういったものを評価する際に、子供の感受性を考慮した評価がされることはございます。
 今回の検討についても、学校生活において外部被曝、内部被曝の寄与等について文科省で検討されたというふうに理解しておりますが、その際にはそういったことが考慮されているというふうに聞いてございます。
 もちろん、被曝する線量が低いにこしたことはない。特に、子供さんについて低い方が望ましいというふうには考えるわけでございますが、原子力安全委員会としては、この一から二十という国際的な考え方というものを基準として文部科学省がさまざまな努力をされることは、それでよろしかろうというふうに判断したということでございます。
 決して、二十ミリシーベルト浴びてよいと言っているわけではなくて、先ほど申し上げたように、文部科学省の評価においても非常にマージンを大きくとった評価がなされている。それから、今後とも、実際の学校における放射線量を計測して、その中で浴びる線量を減らすような努力をしていただけるというふうに理解しているところでございます。
○高木国務大臣 今、原子力安全委員会からお答えがありました。私どもとしましては、何よりも子供たちの健康、安全、また不安の解消を努める立場から、一つのめどを示してほしいという要請を受けまして、我々として考えた中で、そして原子力安全委員会の助言もいただき、そして、いわゆる原子力災害対策本部の見解を踏まえて、四月十九日にそのようなことをお示しをしたわけです。
 被曝線量が低いに限ったことはありません。しかし、今現実に原子力発電所の収束を目指して関係者は、とにかく何よりこれが一番大事でありますから、ロードマップを示されたように、取り組みを進めております。今進行中であります。
 私たちとしては、やはり二十ミリシーベルトでいいという科学知見、いわゆる国際放射線防護委員会などの知見、これを踏まえて、例えばがんの発症率やあるいは甲状腺の発症率、これについても、チェルノブイリの経験もございますし、我が国においても放射線医療あるいは被曝医療の先生方もおられます。そういう先生方の知見も踏まえて、二十でいいんだ、こういうことで私は二十で決めさせてもらいました。
 私たちは、暮らしも学校もそうでありますけれども、できるだけ今の現状のふるさとの状況の中で暮らしたいし勉強もしたい。本当ならばもっともっと遠いところに避難をさせるという選択もあるかもしれません。しかし、できるだけ今の現状の近い範囲でどうなのかということから、この二十というのを選択させていただいた。
 何よりも、これがすべてではありませんで、少なくしていくことにこしたことはありませんので、暫定的にまずは夏休みが終わるまでこれでいこう。そして、必要なのはきっちりした放射線量の計測であります。この計測値によって、私たちとしてはまた改めて、異常な状況が出てきたときには、そのときはそのときでまた考え直すということでございます。
○馳委員 私、準備してきた質問の三分の一もできなくて大変残念です。これは連休明けにまたさせていただきますが、大臣、一から二十とおっしゃいました。素直に一にすればいいんですよ。その与える影響力がどの程度のものかということを私は考えてほしいんです。
 それから、国際的にはどうなんですかということには、これは答えてくださいよ。フランスやドイツやスウェーデンや、あるいはアメリカやカナダはどうなんですか。その把握も踏まえた上で、ここはやはり大臣、国民に対するメッセージになると思うんですよ。
 私は、国際的な動向を知っている科学者から、何で日本が二十に設定するんですか、ばかじゃないですか、普通、一ミリシーベルトが常識ですよというふうな言われ方までしたんですよ。そこは何なのかなということを踏まえて考えると、それは、お子さんが住んでいた地域に近いところにいる方が好ましいことは、それはそうでしょう。大臣のおっしゃるとおりです。
 ただ、それよりも大事なものは健康と命です。だから、その辺を踏まえて私はこの設定というものが必要なんだろうと思っているんです。
 恐らくこの問題については、私の後に河井さんや下村さんも、またほかの委員からも指摘があると思いますので、そこでまた深く詰めて議論していただければと思いますが、私はまた連休の後に改めての質問をさせていただきます。
 ありがとうございました。
○田中委員長 次に、河井克行君。
○河井委員 自由民主党の河井克行です。
 私も、今回の福島第一原子力発電所の一連の事故への政府の対応について、文部科学省を中心として質問をさせていただきたいと存じます。
 今の馳浩同僚議員の質問に対する答弁を聞いていて、私は、被災者の皆さんの前であなた方が同じような答弁を果たしてできるんだろうか、そういう感を強く抱いたわけであります。
 何百キロも離れた安全なこの東京の屋内で、きれいな部屋で話をしているからそんな議論が成り立つんだ。現場で、自分の子供たちの命が危険にさらされているという、毎日必死の思いで不安に駆られている若いお父さん、お母さん、おじいちゃま、おばあちゃまの前で今のような答弁をしていらっしゃい。だれも聞いてくれませんよ。
 私は、一昨日、参議院の予算委員会、テレビで見ておりましたけれども、同じ与党の議員が、地元選出の参議院議員が、菅直人総理大臣に対して、あなたには心がないというふうに聞いていた。私は、きょうこの場で、後ろや横にいるような役人の方々、私が指名する以外は立っていただきたくない。本当に、政治家同士、政務三役、政治責任をかけて今仕事をしていただいていると思いますので、きっちりとした答弁をいただきたい。
 そして、大事なことは、一つは、科学的な知見にちゃんと根差した答弁をしていただきたい。もう一つは、心のある答弁をしていただきたいということなんです。この二つともが、大臣、私たちは野党だ。もちろんあなたたちを追及する立場、でも、それだけじゃないんです。同じこの日本という国を預かっている国会議員の一員であることに間違いない。あなたたちの失敗を何とかよくしていただきたいという気持ちで、きょう、わざわざこの委員会で質問の機会をちょうだいいたしました。ぜひよろしくお願いします。
 本題に入ります。
 今の子供たちの屋外活動の制限について、四月十九日、突然、安全基準と言われるものが二十ミリに引き上げられた。大臣にお尋ねをいたします。だれがこれは決定したんですか。
○高木国務大臣 学校教育の活動の安心を確保する目安として、私どもとしましては、原子力安全委員会の助言を得て、原子力対策本部の見解も踏まえて、私がこれを決めさせていただきました。
○河井委員 原子力安全委員会久木田委員長代理、先日も外務委員会で質問をさせていただきました。委員長代理の答弁はよくわからないことが多い。ぜひ、きょうはこの場で明確にお答えをいただきたい。
 今、文科大臣は、あなた方の助言を聞いたというふうにおっしゃいましたが、一ミリから二十ミリという基準は原子力安全委員会も了承したものでありますか。確認をします。
○久木田参考人 お答え申し上げます。
 今回の判断におきまして、文部科学省がICRP等の勧告に示されております、一から二十ミリシーベルトという範囲の上限であります二十ミリシーベルトというものを一つの目安とするということについては、お聞きしております。
○河井委員 いやいや委員長、お聞きしたんじゃないんですよ、あなたたちが助言したと今大臣がおっしゃった。聞いたのと助言とはえらい違いです。はっきりと答えていただきたい。
○久木田参考人 お聞きいたしまして、この二十ミリシーベルトという目安を適用するに当たっての考え方まで文部科学省から説明をいただいているところです。
 その際に、先ほど申し上げましたように、二十ミリシーベルトに相当する現在の空間線量率というものを考える際に、非常に保守的な考え方をとっているということ、それから、二十ミリシーベルトを適用するに当たっては、今後、実際の被曝線量を低減する努力を行うということまで含めてお聞きしている。それについて、その考え方は妥当である、ただし、二つの留意点について申し上げたということでございます。
○河井委員 ですから、妥当だと助言したわけですね。お答えください、はっきりと。
○久木田参考人 文部科学省から提示された考え方について、差し支えありませんと答えております。
 それに加えて、二つの留意点として、継続的な放射線量のモニタリングを行うこと、それからそれについて報告していただくこと、さらに、教職員の方に、実際にその方が被曝した線量がモニターできるような計測器を持っていただくことといった留意点についての助言を行っているところです。
○河井委員 文科大臣、今の答弁の中で、妥当だと認識したということがありましたけれども、二十ミリに引き上げるということはどういう意味なのか、よくおわかりでしょうか。放射線区域管理内の原発労働者のいわゆる安全基準が二十ミリなんです。それと子供たちの安全基準とを全く同列に論ずるというその科学的な根拠をお聞かせいただきたい。
○高木国務大臣 今御指摘のいわゆる管理区域内の線量基準、これについては、私は次のように思います。
 まさに、放射線の被害を受けるであろう、そのような環境のある現場の中で働く皆さん方の健康管理についてはとりわけ厳しい数値が決められておる、それと一般的な状況のところとはおのずと違うんだ、私はこのように思っております。
○河井委員 なぜおのずと違うのか、教えてください。
○高木国務大臣 それは、放射性物質とある意味では隣り合わせで、ある意味では常時そういう勤務につくという、そういう環境であろうと思っています。
○河井委員 おかしいですね。
 常時その環境にいる、しかも、それをなりわいでやっていらっしゃるんですよ。もちろん、現場の方々は、大変な、さまざまな制約そして献身的な努力はあると思う。でも、それはなりわいでやっていらっしゃる。しかも、大臣、各電力会社は一人一人について厳密な放射線管理をしているんです。しているはずと言った方がいいかもしれない。今回の事故以降、いかに東電がずさんだったということがいろいろな形で報じられておりますけれども、基本は一人一人が管理しているということです。
 では、大臣、この当該地域の保育所、幼稚園、小中学校の園児、児童生徒全員の放射線管理をするつもりなんですか。そうしないと論理的に全く合わないことになりますよ、今あなたがおっしゃったことは。
○高木国務大臣 これは、労働安全の立場からそのような特別な厳しい基準が定められておる、私はそのように考えております。
○河井委員 私が聞きたいのはそういうことではありません。子供たちはなりわいでその校庭にいるんじゃないんです。しかも、一人一人の厳密な管理も行っていないんですよ。何でそれで原発の労働者の皆さん方と同じような基準でいけるんでしょうか。もう一度説明していただきたい。
○高木国務大臣 私は、むしろお尋ねの趣旨が、管理区域内での基準、これといわゆる学校現場における基準を合わせるべきではないか、そういうとらえ方をいたしました。私の聞き方が悪いのかもわかりません。私どもとしては、やはり放射線にはできるだけさらされないようにしなきゃなりませんし、特に学校現場においてはそのようなことであります。
 ただ、過酷な状況の中で、原子力発電所の現場の従業員の話もございましたが、そういうところで働いておる方々の労働の保護という観点から、私はそのような厳しい基準がなされておる、管理されておる、このように認識をしております。
○河井委員 全く話がかみ合わないですね、大臣とは。だからこそ、一ミリ、それをゆめゆめ上げるべきではないというのが私の主張なんです、もちろん。原発労働者の方々と同じ安全基準だ、私はその納得のいく科学的な根拠のお話を今大臣の答弁から聞くことはできませんでした。
 文科省が発表した四月十九日まで、それまでの間、子供たちは外で遊んでいたんですか、いなかったんですか。
○高木国務大臣 それは普通の生活をしておったと思っています。
○河井委員 外で遊んでいたんでしょうか、いなかったんでしょうか。
○高木国務大臣 一般的な留意事項として、子供たちができるだけ、そのような現実的な発電所の事故のある経過中でありますから、例えば、できるだけ長そでを着るとか、あるいはうがいをするとか手を洗うとか、あるいは土ぼこりを避けるとか、そういう工夫は学校現場ではされておったと思っておりますし、また家庭の生活においてもそのようなことだろうと私は思っております。
○河井委員 つまり、子供たちは四月十九日まで外で遊んでいたということなんですよ。私は、未来のある子供たちに無駄な被曝を政府がさせてしまった、そのように大変強い怒りを覚えております。本来だったら、もっと早くにさまざまな手だてを講ずるべきでありませんでしたでしょうか。そして、現実に安全基準を合わせただけじゃないですか、二十ミリというのは。そうじゃなくて、なぜ世界各国そして日本じゅう、ほかの地域の子供たちと同じ安全基準を続けることができないのか。
 大臣にお尋ねしますが、表面の土壌、表土をはがすということについては、考えがこれまで至らなかったんでしょうか。
○高木国務大臣 これは先ほどからの議論の暫定的な考え方でございまして、児童生徒の受ける線量が、事故発生後から一年間、一年間です、一年間で均等であるとの仮定のもとで二十ミリシーベルトに到達する空間線量率として毎時三・八マイクロシーベルトを設定したものでございます。
 先ほどの科学的根拠ということについては、先ほどから申し上げておりますように、私どもとしては、今の日本の食品安全についてもそうですが、国際的な放射線専門家の構成でされておる国際放射線防護委員会、この基準を私たちは踏まえておる、そしてそのことによってなお原子力安全委員会等の助言もいただいておる、そういうことでございます。
 したがいまして、できるだけ、私たちは、今の現状の中で注意をしてやることも大事でありますが、しかし、過大な心配というのはまた新たなストレスになるというチェルノブイリの後の科学者の報告書にもございました。
 したがいまして、私たちとしては、まずは原子力発電所の収束に対して、全力で、一日も早くこれを抑制させるということが大事。ただ同時に、進行中でございますから、正しい計測をきちっと強化していく。そしてこの計測の強化を公表していく、速やかに公表していく。
 そして、今回については、それでもまだ安全の確保のために、このたびの補正においても、それを私たちとしては採択されるように、今、国会でまた御審議があると思いますけれども、私たちは学校に線量計を配付して安心の確保に努めていく、こういうことでやればいいのではないかと思っております。
 また、土壌についても、三・八マイクロシーベルト以下であれば、これは問題でないということで考えております。ただ、それよりも若干高いところについては、これもモニタリングをしまして、これについては継続的なモニタリングをし、我々としては、いわゆる学校の設置者の教育委員会の御意見も聞きながら検討していかなきゃならぬ、このように思っております。
○河井委員 私が尋ねたことに答えてくださいよ、大臣。今、ずらずらおっしゃっても、私は何も聞いていませんよ。あれした、これしたということばかりじゃないですか。もっと初期の段階で、表土をはがすという考えに至らなかったんですかと尋ねたんです。きちんと答えてください。
○高木国務大臣 そこについては及んでおりません。
○河井委員 チェルノブイリの経験でいえば、あの地域でも同じような事案が発生しました。小学校とか幼稚園とか保育所とか。それは、その地域の汚染の濃度によって異なりますけれども、一センチから五センチぐらいの表土をはがすことによって、ほとんどの放射線量は計測が難しいぐらい低減した。これは専門家がそのように言っているんです。
 さっきから聞いていたら、原子力安全委員の偉い先生とか、さまざまな専門家の先生の話を聞いたとおっしゃるけれども、一体、正しい意見が大臣の耳に入っているんですか。どんな専門、専門家と称する素人じゃないかという意見を、私は出身が広島でありますけれども、広島大学の複数の専門家の先生方からは、きのうも聞いてきました。専門家、専門家と言っているけれども、こんな表土をはがしたら、すぐ子供たちは遊べる。
 大臣のおっしゃったことは一点だけ正しいんですよ。余り過度なストレスは子供たちに与えるべきじゃない。それはそうなんです。だからこそ、これまでの経験や知見にのっとって、なぜそういうことを文科大臣の耳に入れるような専門家がいなかったのか。そんなことすら言えないような、そういう専門家と称する人たちが今さまざまな助言を行っている。私はもう本当に不安で仕方がない。
 だから、大臣、ぜひこの表土をはがしていくという作業を早急に始めていただきたい。ここでお答えください。
○高木国務大臣 委員の御出身も広島でございますし、私も出身は長崎でございます。いわゆる被爆ということについて、あるいは放射線ということについては、これまでもまさに我々の政治活動の一つの大きな課題として被爆者対策等に取り組んできたところでございますし、そういう意味で、多くの先生方の知見もございます。そういう知見も踏まえて、できる限りの専門的な知見を私としては受けた、このようなことで今対応しておるところでございます。
 したがいまして、私どもとしては、今の状況で、とにかく心配しないでください。しっかりモニタリングをしていきます、特別なことがまたあったときにはあったときで対応します。しかし、今は大丈夫です。ただ、できるだけ安心をしていくためには、やはりうがいをするとか手洗いをするとか、そういうことはちゃんとお願いをします。そして、三・八マイクロシーベルトを超えたところについては、校庭での活動については一時間程度で抑えていただくならば問題はございません。こういうことでございます。
 したがって、今御指摘の土壌の件については、さらに我々としても、状況も経過中でございますから、しっかり専門家の意見も聞きながら対応してまいりたいと思っております。
○河井委員 大臣が、心配ないと今はっきりと言い切られました。そうであるならば、私、この前も厚労委員会で質問いたしました。厚生労働省の副大臣もきょうお見えでございますけれども、大臣、この地域の教育機関、子供たち全員に対して沃素の測定をするべきだ、私はそのように思います。
 これは、私が言っているだけではありません。広島大学の原爆放射線医科学研究所のさまざまな先生方も同じような話をしてきて、ぜひ国会の場で言ってくれ、そういうことを承ってきております。大臣が大丈夫だと言い切れるんだったら、私は、その測定をして保護者の皆様に安心を与えることが大切だと思いますが、いかがでしょうか。
○高木国務大臣 我々としては、今やっておることは、今可能な限りの知見を踏まえて私として判断させていただきました。また、それぞれの皆さん方の知見を聞くことについてはやぶさかでありませんで、そういうものについてもどしどしお寄せいただきたいと思っております。
○河井委員 この点について、また後ほど大臣に質問させていただきます。
 その上で、昨日、文科省が放射線量等分布マップというものを公表いたしました。これによりますと、福島第一原発の特に北西部、浪江町、飯舘村を中心とした地域に濃度の濃い放射線が検出をされていると、事故後初めて推定値が公表されたわけで、遅きに失したと私は考えておりますけれども、これが公表されました。
 ここで確認をさせていただきたいんですが、東京電力によりますと、最も放射線の放出が集中したのは三月の十五、十六日だと言われております。その上で、昨日公表されたこの積算線量、既にこの二日間で当該地域において相当の放射線量に達していたのではないかという指摘がございます。改めて確認しますが、屋内退避の基準は、大臣、放射線量は幾らだったでしょうか。
 これは基本中の基本だよ。だれも知らないのか。いいよ、あなたはいいよ。大臣に聞いているんだ、大臣に。あなたはいいですよ。大臣、答えられないということですね、これは。
○田中委員長 合田局長、次に大臣。
○合田政府参考人 十ミリシーベルトというふうに理解してございます。(河井委員「幾ら、もう一回言ってください」と呼ぶ)
○田中委員長 聞こえません。
○合田政府参考人 十ミリシーベルトと理解してございます。
○河井委員 何でこれが答えられないんですか、大臣。今、居酒屋でも会社勤め帰りの皆さんが会話していますよ。タクシーの車内でもみんな言っていますよ。知らなかったということなんですね、大臣。
○高木国務大臣 今答弁されたとおりでございます。
○河井委員 とおりじゃなくて、要するに、大臣が屋内退避の基準の放射線量すらすぐにこの委員会で答えられなかったという事実は記録をとっていただきたいと思います。
 その上で、この三月の十五、十六日の両日で既に十ミリを超えていた、そういう類推はできませんか、局長。
○合田政府参考人 私どもの方では、積算線量計を設置する以前の線量につきましては、カーモニタリングなどによります実測値をもとに推計をいたしております。
 その範囲では、御指摘のようなことはないのではないかというふうに考えてございます。
○河井委員 しからば、局長、何日の時点で十ミリを超えていたと推定されますか、今から。
○合田政府参考人 大変恐縮でございますけれども、今手元に直ちに資料がございませんので、確認の上、改めてまた御報告をさせていただきたいと存じます。
○河井委員 それはまた後で聞くとして、つまり、この飯舘村、浪江町の一部については、既に相当早い段階で本来なら屋内退避以上の措置がとられるべきであったのに、それができていなかったということが、文科省がきのう公表した今回の線量のマップからも類推ができるわけですよ、類推が。
 きょうは、中山経済産業大臣政務官そして大塚副大臣もお見えでございます。私は、だれの責任とかそういう話じゃないんですよ。そんなことはまた一段落してからやっていけばいいんです。そうじゃなくて、同じ国会議員として議論をしたいんですよ。
 何でこういう値が類推できたのに、住民に対する避難がおくれてしまったのか。私は、無駄な被曝を、不要な被曝を飯舘村やこの地域の住民の方々の一部については政府が強いてしまった、本当に強い憤りを持っています。
 原子力発電、そして住民の健康を所管される両省の政務三役として、お考えをお示しいただければ幸いです。
○中山大臣政務官 屋内退避の基準が、私どもは年間の積算が、確かに十から五十ぐらいだというふうに聞いておりました。
 ですから、類推するところによると、SPEEDI等、早く出ておれば特に類推ができるわけですが、SPEEDIも根拠がやはり、保安院のメーターやなんかがはっきりわかって、根拠がなかったものですから、まずは文部科学省のやったモニタリングから推定をしたんだそうでございまして、私たちも推定をして、推定ではちょっと判断ができないのでやはり科学的な根拠で、しっかりモニタリングをしてはかったものから今計算をしているわけでございますので、科学的な根拠はやはりモニタリングの結果ということになると思います。
○大塚副大臣 委員の御質問は大変論理的な御質問だなと思ってお伺いをしておりました。私も政治家として、国民の皆さんの健康、乳幼児の健康を大変心配しております。
 二点、御答弁をさせていただきます。
 一点目は、委員の御質問を聞いていて、極めて論理的だと思いましたのは、退避の基準が十ミリシーベルトということであったとすれば、例えばその二日間とか三日間、その数字に該当するような放射線量があったとすれば、その間、かなり放射線を浴びた蓋然性があるということを御指摘になっておられるわけでありまして、その後、例えば福島市において三・八マイクロまで低下していたとしても、積算としてはかなり高い値になっているのではないかと推察、推量ができるので、それをしっかりフォローアップするべきであるという御指摘はそのとおりだと思います。
 後ほど私にも御下問があるかもしれませんが、住民の皆さんの被曝線量をしっかり把握するように、健康を把握するようにということは今政府内で検討している最中でございますので、つけ加えさせていただきます。
 それから、もう一点答弁申し上げますのは、しからば、その間、つまり十ミリ相当になっていた間、なぜ早く避難をさせなかったのかということでありますが、これは当事者じゃありませんので軽々には申し上げられませんが、政府全体としては、年間百ミリシーベルト以下の被曝量ではがんが発生する等の科学的な証明ができないという国際的な知見に基づいて、総合的な判断をされていたものというふうに推察をいたします。
○河井委員 今お二方から御丁寧な御答弁をちょうだいいたしましたけれども、また後で副大臣とは議論をしたいと思います。
 その国際的な基準、それはもちろんそうかもしれません。でも、日本政府が、十ミリから五十ミリは屋内退避だ、そのようにもう原子力安全のさまざまな文書には載っかっている。その上で、政府がその事態を見過ごしてしまった。意図したとは私は決して思いたくない。でも、やはり政治は結果責任ですから、私はそのことはしっかりと訴えていかなくちゃいけない。
 後でこの質問時間の最中に、局長さん、今のお二人の答弁でも明らかになりましたけれども、やはり文科省のさまざまな測定結果というものが極めて重要だ、あなたのところで集約している測定結果が極めて重要だという御指摘をいただいたと私は解釈をいたしました。さすれば、もうそろそろ十ミリは超えますよ、あるいは超えたかもしれませんよということは、それは早目早目に対策本部、官邸に話を上げるべきではなかったかと、大臣、私はそのように思っております。また後で、具体的な日にちとかがわかりましたら、教えていただきたいと思います。
 その上で、飯舘村のことが最近盛んに議論されておりますけれども、これも値は一律じゃないんです。チェルノブイリの例からいっても、測定の結果の検出された放射線量が、隣の家と全く値が異なる、それはもうざらにあるわけですから、私はむしろ、飯舘村、全村避難という方が愚かな策だと考えています。後から責任追及を逃れるためにやっているとしか思えない。
 私は、綿密な測定をするべきだ、行政規格にとらわれる必要は全くないというのが専門家の意見も交えた考えでありますが、大臣、そういう意味で、測定を早くしてくださいということ。せんだって外務委員会で、笹木副大臣にお出ましいただいて、土壌について質問をいたしました。
 重ねて伺います。地表表面の汚染調査をして、広域の汚染地図を作成する、早急にやりたい、やりたいという御答弁がありましたけれども、大臣、いつまでに測定を終えて、土壌についての大規模な調査を公表するおつもりなんでしょうか。
○高木国務大臣 御指摘のいわゆる土壌マップであります。私どもとしましては、今行われております二十キロ以遠の地域については、これは福島県や東京電力などとも連携をいたします。あるいは関係機関とも連携をして、モニタリングをしっかりやる。空気中のダスト、そして地表面の土壌のサンプル、特に今後はそれをふやして、きめ細かくやっていく。そういう意味で、計測をしながら取りまとめて、早く公開をする。
 そして、原子力災害対策本部や原子力安全委員会には報告を行っておりますし、これは引き続き、御指摘の観点もありますので、我々としては、放射線のモニタリング強化を特に行動を起こしてまいりたいと思っております。
○河井委員 専門家によりますと、この土壌の測定距離は、できれば一キロ、一番長くても二キロごとにやっていただきたい。同時に、先ほども言いましたように、いわゆるホットスポットと呼ばれる特異な地点が発生をしているに違いありません。そういった点については、より綿密かつ詳細な測定をぜひ行っていただきたい、土壌とか食品とか含めて。
 とにかく、大臣、急いでもらいたいんです、この測定は。時間との競争だ、私はこの前の委員会でもそのように、厚労でも申し上げました。もう御存じと思いますけれども、なぜ土壌の測定を急がなければならないのか、大臣、その根拠をお示しいただきたいと思います。
○高木国務大臣 土壌は、御承知のとおり、もちろん肌に触れますと、例えばそこで傷口に入ったり、あるいは風によって巻き上げられて、これが呼吸として体内に入る、まさに内部被曝というリスクがある、このように承知をしております。
○河井委員 大臣、それは結果の話でありまして、測定ということをやるときに、急がないことには、御存じないとは思いたくないんですけれども、放射線核種によっては生物学的な半減期というものがありますね。それによってだんだんと、時間の経過とともに測定が困難になっていってしまう、だからこそ急ぐべきだという御指摘を多くの専門家から私も聞いております。
 大臣、こんなことを聞くのは失礼かもしれませんが、例えば沃素とかセシウム137の生物学的な半減期、お答えをいただけますでしょうか。
○高木国務大臣 セシウムについては、生物的半減期は、セシウム134については、全身で七十日、筋肉で百四十日、セシウム137については、全身で七十日、筋肉で百四十日、このように承知をいたしております。
○河井委員 今、横から笹木副大臣がペーパーをお渡しになったんですか、お答えをいただいたと思いますけれども、私は、先日の四月二十日の外務委員会で、そして同じ日の厚労委員会で同じ質問をいたしました。
 政務三役にこんな基礎中の基礎の質問をするのはもう失礼、私はそれを顧みずあえて、どうも議論がかみ合わない、何で土壌検査を急いでくださいとこっちが言っても、全然かみ合わない。ひょっとして科学的根拠を御存じないのかなと思って、失礼ながら笹木副大臣にお尋ねをしたところ、生物学的半減期をお答えくださいと言ったのに、セシウムが三十年というふうにお答えになった。それも、後ろから何か紙が飛んできて、それで三十年とお答えになった。それは違いますよと私が聞いたら、いや、もう少し短くなるということですと。正確には、今大臣がお答えされたとおりですよ、大体七十日から百日だと言われている。
 厚労委員会では、細川大臣に生物学的半減期を聞いたところ、答えない。かわりに岡本厚労大臣政務官が、科学的な話ですので私から話をいたしますと言って答弁されたんですけれども、私は生物学的と言っているのに、セシウム137は三十七年間と。何ですか、これは一体。基本中の基本の話じゃないですか。
 だから、大臣、急いでいるんです。なぜ急いでいるか。三月の十五日、集中して大規模な爆発が起こりましたね。それから、沃素については生物学的半減期は八日間と言われてきている。それが、十半減期を繰り返すうちに次第に見えなくなっていってしまう、その期日が六月の五日ごろだと言われているんです。だから、それまでに、さっき言いましたような一キロ、そしてホットスポットについてはより詳細、綿密な測定をしてもらわないと、降ってきたという事実すら見えなくなっていってしまう。だから急いでください。しかも、梅雨も近づいてくる季節であります。
 さまざまなことを含めると、五月じゅうには、大臣、先ほど言いました大規模な調査、これは福島県の東半分に加えて隣接県の一部も入れるべきだという御指摘をいただいております。これをとにかく早くやってもらいたい。既にきょう時点で四十三日が経過したんですよ、あの事故から、大爆発から。理論上は半減期が五つ繰り返されていますから六万五千五百三十六分の一になっているんです、もうきょうの時点で既に。だから大臣、急いでくださいと言っているんですよ。私、何でこんなことを繰り返しいろいろな委員会に来て言うかというと、やはり内部被曝の怖さということをあなたたちにもっとわかってほしいんです。
 私の地元は黒い雨が二十年八月六日に降った地域です。今なお国が、これはまた厚労副大臣ともいろいろと議論しなきゃいけませんが、大雨が降ったというふうに認定をしてくれていない。そういう中で、地元の黒い雨の会員の皆さんから絞るようなお手紙を何通もいただいてきています。この前の委員会で紹介しなかったところを、きょう、別のところを紹介いたします。
 八月六日、その当時は、何の情報もなく、畑のものを食べ、水を飲み、黒い雨を浴びてきました。時代が時代だからと言われればそれまでですが、会員二百二十名は、八〇%の方があらゆる疾病を抱え、六十六年も耐えてきょうまで来ました。たった一つの原爆が六十六年たった今も多くの人々をどれだけ苦しめているか、はかり知ることはできませんと書いてあります。
 あるいは、これまで原爆症認定の病で多くの親族や隣人を見送り、きょうまで命を長らえても、体調不良が日常化して、また見えない差別と闘ってきている。あるいは、その当時は放射能による危険性などわからないまま、黒い雨で死んで浮いた川魚や黒い雨のかかった野菜などを食べ下痢をすることがあったが、それもわからないままに日が過ぎたように思います。福島の報道を見るたびに、改めて私たちが経験したことは大変なことだった、そう感じております。
 だから、大臣、後から測定することは不可能だということは、先ほど長崎の御出身と御自分でおっしゃったから、人よりよくおわかりのはずでしょう。だから、急いでいただきたい。お答えをください。
○高木国務大臣 まさに放射線量等分布マップというのを、二十二日に原子力対策本部が環境モニタリング強化計画ということで打ち出しました。
 御指摘のとおり、私どもとしましては、できるだけ早く速やかに、できるだけきめ細かい測定をお願いしております。
○河井委員 重ねて伺います。いつまでにやっていただけるんですか。
○高木国務大臣 これは関係者とも十分協議をしながら、できるだけ速やかにやってまいります。
○河井委員 速やかにと言う間に、先週二十日の委員会からもう七日が過ぎ去りました。また一つの新たな半減期が過ぎ去ったわけです。一体何を話しているんですか、関係者と関係者と言って。
 もう一度言いますが、冒頭に言ったとおり、今の答弁を地元住民の前で言ってくださいよ。全く心に入ってきませんよ。
 土壌に加えて、厚労副大臣、住民の測定も急いでやっていただきたい。甲状腺に取りついた沃素と全身のセシウムを測定すべきだ。
 これもさまざまな専門家の御意見がありますけれども、私は、この測定をするということが住民の方の安心を確保する意味でどうしても通らなくちゃいけない手続だ、そう考えておりますので、ぜひ、そんなことは必要ないとかということじゃなくて、できるだけ危険性を幅広にとって行っていただきたい。
 具体的には、福島県の東半分と隣接県の一部に住んでいるすべての子供にこの測定をやっていただければ、保護者の方も御本人たちも安心だろう。これは必要な手続だという御指摘があります。
 あわせて、首都圏でせんだって、母乳から微量の放射線が検出されたという報道がありました。首都圏のお母さん方の母乳の抜き取り調査もするべきではないかという御指摘があります。
 以上、二点についてお考えをお示しください。
○大塚副大臣 まず、後段の方からお答え申し上げますが、現在、母乳から若干の放射性物質の影響が検出されたことから、何人かの方に御協力をいただいて追跡調査、追加調査をする方向で対応しております。なお、その母乳の検体の採取をされた時期が三月の二十日過ぎであったということもあわせて御報告を申し上げますので、かなり影響の大きい時期であった可能性があるということであります。
 それから一点目につきましては、先日二十日の衆議院厚生労働委員会で、先生から細川大臣に調査をすべしという御指摘がありました。大臣からも、できるだけ早く対応するということで、その後も今政府内で調整をいたしております。
 なお、一つ私なりのコメントをさせていただければ、確かに、調査は住民の皆さんの安全そして安心のために必要でありますので、できるだけ早く実現可能な形にして対応すべきと思います。
 しかし、今後さらに大切になってくるのは、仮に、事後に何がしかの疾病に至られた方々のその因果関係がどうかということだと思いますので、そのためには、どの地域でどのぐらいの線量が何日にあったかということと、それぞれの住民の皆さんが何日の時点でどこにいらっしゃったかということから、ある程度のその線量を推量するというその作業をどうやってやるかということを今検討しているということを御報告申し上げます。
○河井委員 住民の方に対する健康調査は大規模にやっていただきたいとお話ししましたけれども、特にそのときに大事なのが、いわゆるカイナール症候群という視点です。チェルノブイリにしてもセミパラチンスクにしても広島の黒い雨にしても、内部被曝の後、一番最初に出てくる症状は倦怠感だと言われている。これは、もうどこの地域でも、国を超えて共通なんです。ですから、ぜひ健康調査の項目に、この倦怠感があるや否やということを加えていただきたい。簡潔にお答えください。
○大塚副大臣 健康調査の実施要領が固まる段階では、先生の御意見をしっかり反映させていただきたいと思います。
○河井委員 続きまして、文部科学省所管の原子力損害賠償制度について幾つかお尋ねをいたします。
 さまざまな課題、問題が、今回のこの巨大な事故によりまして噴き出してきているというふうに考えております。時間も限られてきましたので、二点質問をいたします。
 一つは、この仕組みの中で、和解を仲介するという役割がこの紛争審査会には与えられております。ただ、この和解を働きかける、恐らくは、被害者の方々がその審査会が提示をした指針に納得をしてくれればいいけれども、してくれないときには和解という作業、両方ともが納得してテーブルに着いていただくとしても、被害者が数万人以上出てくる可能性があるんですね、大臣。その極めて多数の被害者の皆さん方を抱えて、果たして、この原子力損害賠償紛争審査会で和解というものができるのか。仲介できるのか。
 そもそも、これだけの規模の和解、仲介というものは、恐らく法律をつくったときには想定をしていなかったのではないかと思われますけれども、現実問題、自治体にもさまざまな協力を要請しなきゃいけない。だって、例えば三万人なら三万人と一人ずつ会話するなんて、これはできませんから。でも、自治体によっては、もう役場自体が物理的に当該地域に存在をしていない、あるいは機能がもう停止をしているというところもある。
 大臣、どうされますか、この和解の仲介について。
○高木国務大臣 紛争審査会につきましては、あしたにも第三回が開かれるという模様でございます。私どもとしましては、言われたように、これはかなり大きな、被害者の数も相当なものがあろうという予想はしております。したがって、まずはこの紛争審査会で、できるものから早く指針を示していくということにしておりますので、早く明確な方針を示していただくことが何よりだと思っております。
 そして、和解とか仲介、あるいはもっと言うなら、裁判などに至る前に当事者間で賠償交渉が成立するような、そういうことがまずは何よりも重要でございますので、明確な指針を策定できるものだ、私はそのように思っております。まずはそれを急いでいただくということでございます。
○河井委員 直接お答えをいただくことができませんでした。
 指針はもちろんでありますけれども、和解の作業をどうやっていくか。早くも、結局これは、飯を食えない職あぶれの弁護士たちの、言葉はきついけれどもえじきになるんじゃないか、そういうふうな御指摘が上がってきている。
 私は、きょうはこの場ではもう質問しませんけれども、法務副大臣を務めておりましたときから、文科省所管の法科大学院、これは明らかに制度として破綻しているし、年間三千人の全く社会に必要ない弁護士を粗製乱造するという仕組みはおかしいということは、ずっと主張してきております。
 その上で、サラ金の過払い請求とか名ばかり管理職の残業代請求に続く宝の山として、今回の極めて不幸な原子力発電所の事故の後のさまざまな和解なり裁判ざたが利用されるんじゃないかという御指摘が上がってきている。
 私は、そういうことが絶対あってはならないということを、答弁は要りませんから、政務三役の皆さん方も含めて、この場にいらっしゃる国会議員の皆さんにしっかりと耳に入れておいていただきたい。ゆめゆめそういうことに使われるべきじゃない、そう考えております。
 この審査会の委員なんですけれども、大臣、これはだれが任命するのでしょうか。
○高木国務大臣 文部科学大臣、私が任命をいたしました。
○河井委員 委員のお一人である山下俊一長崎大学教授が、三月二十一日に福島テルサというところで講演を行いました。「放射線と私たちの健康との関係」という演題でありますが、大臣、この発言内容は御存じでしょうか。
○高木国務大臣 詳しくは承知いたしておりません。
○河井委員 もう、とんでもない発言のオンパレードです。
 発言録がここにありますので、一部御紹介させていただきます。
 科学的に言うと、環境の汚染の濃度、マイクロシーベルトが百マイクロ・パー・アワーを超さなければ、全く健康に影響しません。ですから、五とか十とか二十というレベルで外に出ていいかどうかということは明確です。いわき市で、きのう答えられました。今、いわき市で遊んでいいですか、どんどん遊んでくださいと答えました。福島も同じです。心配することはありません。ぜひそのようにお伝えくださいと。
 子供たちの屋外での活動に文科省がようやく重い腰を上げた。にもかかわらず、こういう発言がその前に、まだ全く調査ができてない段階で、このようなことおっしゃった。
 あるいは、枝野官房長官も、あるいは政府も、出す声明は正しいんです。値は正しい。環境の汚染、あるいは物理学的なデータは、原子力安全・保安院が出すデータは正しいんですと。
 その後のさまざまな数値の変更とかレベルの引き上げ、全くそういったことに考えがいっていないようです。
 きょうは雨が降っているから、ひょっとしたら放射性物質がついているかと思われるかもしれませんが、私は全然怖くありません。理由は、もう新しい爆発が来ていないからです。今ここにある放射性物質は、数日前の放射性物質がここに飛んできて、それが落ちてここにたまっておる、それだけの話ですと。
 今でも放射線の放出は、毎日毎日、一秒の休みもなく継続されているのに、このような発言をされる。
 こんなことを最後おっしゃる。
 唯一お願いしたいのは、皆さんと我々、あるいは皆さんと県、国の信頼関係のきずなをつくるということです。我々が信じなくてはいけないのは、国の方針であり、国から出る情報ですと言い切っています。
 こうも言っております。
 これから、福島という名前は世界じゅうに知れ渡ります。福島、福島、福島、何でも福島。これはすごいですよ。もう広島、長崎は負けてしまった。福島の名前の方が世界に冠たる響きを持ちます。ピンチはチャンス、最大のチャンスです。何もしないのに福島、有名になっちゃったぞ。これを使わぬ手はないと。
 これが、この山下俊一教授、文科大臣が任命した紛争審査委員会の委員であり、三月の半ばに福島県の健康安全についてのアドバイザーを新たに任じられた方が、地元の皆さんの前でした発言です。
 これは、私が厚労省の健康局からいただいた資料であり、既にアメブロでも公開をされている。全くこれはないしょでも何でもない。これは、柳田稔法務大臣に匹敵するぐらいのとんでもない発言ですよ。
 大臣のお考え、この発言は適切だと思われますでしょうか。思われるんだったら、どこがどのように適切か、お答えいただきたい。
○高木国務大臣 私も、講演を聞いたわけじゃありませんし、まだその議事録もいただいておりませんので、ここでどうのこうの評価は避けたいと思っておりますが、福島県のアドバイザーにも任ぜられたという方でございますから、これまでの御見識は豊かな方だ、私はそのように思っております。
○河井委員 こんなことを地元の心配に駆られた人々の前で平気で言ってのける専門家と称する方、果たして審査委員会の委員として適格なんでしょうか。大臣のお考えをお示しください。
○高木国務大臣 私は、山下教授のこれまでの経歴等を踏まえて、適格だと思っております。
○河井委員 大臣、今あなたが適格だと言った理由は、経歴ですか。私が今言っているのは、発言の内容ですよ。経歴じゃないんですよ、人間を判断するのは。皆さんが心配に駆られているときにこのような発言をしたことについて、委員会の所管大臣として、これは適格だとおっしゃるわけですね、この発言は。
 では、大臣もそのようにお考えなんですね。今言ったことと同じようなことをあなたが考えているから、適格だと思われているわけですね。お答えください。
○高木国務大臣 その発言を私はしっかり聞いたわけではありませんし、また、その文書をもう一回私は取り寄せたいと思いますが、今ここでコメントをする立場じゃないと思っています。
○河井委員 厚労副大臣、中山大臣政務官、他省のことではありますが、政治家として、今のお話を聞かれて、どのような所感を抱かれているでしょうか。あなた方の方がよっぽど政治家として私はまともだと思いますよ、さっきから答弁を聞いていて。
 もし、できましたら、お答えをいただきたいと思います。
○大塚副大臣 私も、事実関係を確認してから正確に感想は述べたいと思いますが、私の手元にあります講演概要には、先生が後段でおっしゃった広島や長崎との比較のくだりはありませんので、もしそういう御発言をしておられるようなら、それは余り的確とは言えないと思います。
 それから、前段の百マイクロ云々のところは私のところにもありますが、これは、私も当然三月十一日までは素人でございますが、それ以降、職責上随分いろいろな方からお話を聞いておりますが、放射性物質の影響について、かなり厳しい見方をされる方と、心配するなという見方をされる方、両方いらっしゃいます。恐らく、この山下先生は、年間百ミリシーベルト以下では医学的な影響が科学的に証明されていないというお立場に立って、百マイクロ・パー・アワーのことをおっしゃっているのではないかなと推察はいたします。
○中山大臣政務官 先ほどからいろいろ論議を聞いていまして、一つは、科学的な根拠に基づくということが先生の一番の主張だというふうに思います。ですから、私見で物を言うことの危険性というのは、これはすごくあると思うんですね。
 ですから、科学的根拠に基づいて意見を言ってもらうことが大事で、今、大塚さんからもお話がありましたとおり、余りにもこれは危険だ、何でも危険だと思う観点と、安心をし過ぎて、放射能なんか全然怖くないというような表現をする人、これは本当に私見で物を言っているんですね。だから、そこは常に科学的な根拠に基づいて物を言ってもらいたい。
 そういう意味では、モニタリング等、先生の御指摘のとおり、できる限り正確に出していただいて、それに基づいてできる限りお話をする。それから、放射能についても、できるだけいろいろな学者から知見を集めて正確にお話しすることが大事だと思います。
○河井委員 お二人から前向きな御答弁をいただきました。
 最後に、私は、大臣、このようなことを平気で言ってのける人が委員会に入っている、その組織がかかわるような和解の案に福島の地元の皆さんが納得するでしょうか。私はまず、委員としての適格性を疑う。私は、こういう発言を平気でするような委員は解任をしていただきたい。そのように申し上げて、質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
○田中委員長 午後一時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。
    正午休憩
     ――――◇―――――
    午後一時開議
○田中委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。
 質疑を続行いたします。下村博文君。
○下村委員 自民党の下村博文です。
 感情的ではなくて建設的に提案をしていきたいと思うんですが、高木大臣、やはり国民は、政府の情報について、原子力発電関係ですが、不信感を持っているんです。ですから、大丈夫だとここで言われても、具体的な根拠をきちっと明示することによって、論理的な説明をすることによって、だから心配しないでください、これをしていかなければやはり理解は得られないですね、安心してください、大丈夫だだけでは。
 今、世界に我が国の風評被害が広がっていて、そして今後、第二次、第三次、経済的な大変なダメージがさらにこれからこのままだと出てくる可能性があると思っておりますので、風評被害を除去するために、しっかりとこの原発関係についてはこれから文部科学省が果たす役割は大きいと思いますので、そういう視点から質問申し上げたいと思うんです。
 おととい、私の携帯メールに、板橋区防災メール、これは登録しているものですから入ってきて、一瞬びっくりしたんですよ。このサブタイトルが、乳児を持っている御家庭へのペットボトルの提供についてというのが、二十五日、おととい入っていたんです。
 またそんなことがあるのかというふうに詳しくその本文を見ましたら、板橋区では、今後の乳児への飲料水の摂取が控えられた場合に備えて、飲料水、ペットボトルを配布することとしています、これはあくまでも今後の緊急対応用として保管することを目的としているものでありますということで、また東京の水道水の給水制限がされたということではなかったんですが、これは登録すれば関係者のところには発信されますから、これによって私の知り合いの方々も、こういう可能性が今後やはりあるのかということで、すぐ解除されたと思っていたけれども、東京の水も安心できない。特に、小さな子供を持っているお母さん方からそういうことが寄せられたんです。
 これについて、こういうことが積み重なることによって、それから、何か政府の言っていることが的確なのかどうかということがよくわからないというところが風評被害につながっていく部分があるのではないかと思います。
 先ほどの大臣の答弁をお聞きしていまして、二十ミリシーベルト、これは児童生徒の年間被曝許容量、これで大丈夫だと言われましたけれども、大丈夫だと思っている人は実際ほとんどいないと私は思います。
 これは、先ほどの質問でもありましたが、原発の労働者が年間に許容される被曝量と同じなわけです。上限が二十ミリシーベルトであって、一ミリシーベルトから二十ミリシーベルトということになるわけです。緊急時の被曝状況から現在は緊急時終了後の状況、これが先ほどの説明ですと、年間ですけれども、一ミリから二十ミリシーベルト、そういう説明だったですね。しかし、大臣は二十ミリシーベルトということしか先ほども発言されていないんです。
 そもそも、これがどこまで続くのか、いつまで続くのかということについては、私は、もうちょっと詳しくきちっと説明する必要があると思うんです。
 このICRPの勧告値では、これは年間一ミリシーベルト以下まで線量を下げる努力を続けることが必要、つまり、二十ミリシーベルトで最初は設定しているんです。限りなく一ミリシーベルトまで線量を下げる努力は必要だということもきちっと書いてあるんですよ。先ほど、午前中は全く説明されていませんでしたね。なぜこういうことを説明されないんですか。
○高木国務大臣 下村委員にお答えをいたします。
 確かに御指摘のとおりに、説明の仕方、これが最も大事であります。今、ペットボトルの話がございましたけれども、特に風評というのは、この放射線については殊のほか多いと私は思っております。したがいまして、その件については十分工夫をしてまいりたいと思っています。
 先ほどの二十ミリシーベルトでございますが、これは確かに、ICRP、国際放射線防護委員会の、非常事態が収束した後の一般公衆における参考レベルは一から二十ミリシーベルト、これはパー・イヤーでありますけれども、の暫定的な目安として設定をしております。今後、できるだけ児童生徒の受ける線量を減らしていくということを目指すものであります、あくまでも。
 したがいまして、それは計算式はもう申し上げませんけれども、それを一年の浴びる積算から逆算しますと、一日の生活時間、屋内で約十六時間、屋外で八時間という一般的な生活時間を考えていきますと、最終的には三・八マイクロシーベルト、こういうことに時間当たりになる。
 そういうことで、この線量について一つの目安として、暫定的な考え方として、それ以下であれば通常の学習活動には差しさわりない。もしそれ以上であれば、この点については、計測を継続しておいて、そして、少なくともこういう状況であれば、今の状況であれば線量は下がる方向であろう。したがって、夏休みの終わるまでそのようなことで進んでいき、そして、これをめどにまた見直していったらいいのではないかと、こういう目安を示したわけでございます。
 その点について、科学的知見については、既に申し上げましたように、私どものこの考え方をまとめるに当たって、原子力安全委員会に助言を得て、そして、これはもう政府の話でございますから、原子力災害対策本部の見解を受けて、そのようなことを私たちがお示しをしたということでございます。
    〔委員長退席、松宮委員長代理着席〕
○下村委員 大臣、今の答弁では国民の皆さんは安心しないと思いますよ。
 先ほど申し上げましたよね。ICRPが、緊急時被曝状況から現在の被曝状況、緊急時終了後の状況ですね、これが年間一ミリシーベルトから二十ミリシーベルト、上限が二十ミリシーベルト、私が申し上げたのは、ただしその中に、年間一ミリシーベルト以下まで線量を下げる努力を続けることが必要ということを言っているじゃないですかと。一ミリシーベルトに下げるための努力を今後どうするんですかと申し上げましたけれども、努力については具体的に何も言っていないんですよ。まあ自然に下がってくるだろう、今の答弁はこんな感じですよ。
 私は、先ほど馳委員からお話がありましたが、四月十五日に飯舘村、南相馬、相馬へ行ってまいりました。特に飯舘村へ行ったときは、四月十一日に計画避難区域に指定されて、政府側から事前の説明もない。また、だれも来ていない。四月十一日以降、とにかく国会議員として我々が入ったのが初めてだったんですよ、行ったのは四月十五日ですけれども。
 四月十一日に計画避難区域に指定されてから国会議員として入ったのは初めてでしたから、もう野党も与党もないだろうということで、それこそ村の幹部の方々がみんな集まってこられて、もう本当にこれからどこに避難をしたらいいかも指定されていない、六千二百人の人口ですね。それからあそこは、飯舘牛というブランド牛、牛が三千頭ぐらいいるそうですけれども、子供たちや孫たちと同じように牛をかわいがっていた。その牛を捨てていくと言うのかと。では、その三千頭の牛を連れて避難をどこにしたらいいのかと。中には、村会議員のある方が、隣の県からは、子供と牛は一切入るのはまかりならぬと言われたということで、怒り心頭、パニックでもう大変でした。
 それに対して、次の日に官房副長官が入ったという報道がありましたが、政府の対応が後手後手なんですね。
 その中で、私は携帯の放射線量測定器というのを持っていったんです。福島ではどこも鳴りませんでした。ところが、先週の水曜日、東京で雨が降ったんですよ、板橋で。公園で鳴ったんですよ、雨が降った日に公園で。午前中、議論がありました、土壌ですね。やはり放射能があったんです。ただ、それは最低基準で鳴ったものですから、そこからすぐ退避しなくちゃいけないほどの量ではありませんでしたが、しかしびっくりしましたよ、東京でも鳴ったわけですから。
 つまり、どんどん減ってくるかどうかというのは、対処の仕方なんですよ。減る部分と、それから、減るかどうか、そんなことを断定できない部分もあるんですね。
 政府が、では実際に、先ほどから申し上げているように、これから年間一ミリシーベルトにしていくためどんな努力をするんですかということについては、やはり具体的にきちっと答える必要があると思いますよ。聞いているのは精神論じゃないんです。いかがですか。
○高木国務大臣 御指摘のとおり、放射線量を減らす努力、その最たるものは、早く、先ほどの工程表じゃありませんけれども、原子力発電所サイトの対応を、これはもう全力を挙げてやるということが一つでありましょう。
 ただ、そういう状況の中でも、進行形でございますし、また、いたずらに不安を持つこともまた逆の意味のストレスにつながるということも言われておりますので、私たちとしては、当該の地区にはまだまだ私自身入っておりませんけれども、いわゆる二十キロ以遠、そしてまた今学校で調査をしておる現地については、我々としてはしっかり説明をすることがまず第一。
 したがいまして、専門家も一緒に当該の地区においては説明会も開かせていただいておりますし、去る四月二十日には全国の教育長の会議もございましたから、今の知見に基づく、わかりやすい説明の資料を特別に作成をいたしまして、それを配付をする。そして、もっとわかりやすいように、とりわけ保護者の皆さん方にもそのものをお配りをする。しかし、なおそれでも足りない分は、改めてまた必要に応じて説明会等をしっかり行っていかなきゃならぬと思っております。
 同時に、いわゆる線量計も配付をいたします。これは第一次補正の中にも組み込ませておりまして、この件については、これまで、当委員会においても各党からもいろいろの意見があったところでございます。
 しっかりその根拠に基づいて私たちは説明をすること、そしてモニタリングをしっかりすること、そして公表していくこと、これに対して私たちは、関係省庁とも力を合わせて取り組まなきゃならぬ、こういうことだろうと思っております。
○下村委員 大臣、具体的に答弁していただきたいんですよ。やはり安心、安全の問題だから、精神論とか抽象論で国民の皆さんが、高木大臣が言われているんだから大丈夫だというふうにはならないんですよ。
 具体的に、例えば、きょう午前中、原子力安全委員会が来られていましたが、この二十ミリシーベルトの条件として二つ条件を出していましたよね。これをちょっと言っていただけますか。
 ではいいですよ、こんなところでとめてもしようがないですから。文科省、最低限これ把握しておいてもらわないと困るじゃない。いいですか大臣、私が言いますからいいですよ。
 一つは、「学校等における継続的なモニタリング等の結果について、二週間に一回以上の頻度を目安として、原子力安全委員会に報告すること」、もう一つが、「学校等にそれぞれ一台程度ポケット線量計を配布し、生徒の行動を代表するような教職員に着用させ、被ばく状況を確認すること」、こういうことをきちっとするということがこれは前提条件なんですよ、実際は。
 その中で、具体的に一台程度ポケット、これは四月十九日に原子力安全委員会が出したものですね。これについてはすぐ対応すべきことだと思いますが、このことについては今どんなふうに対処していますか。
○高木国務大臣 先ほどは失礼いたしました。原子力安全委員会から原子力災害対策本部に回答がありましたのは、今のとおりでございます。
 特に線量計につきましては、既に五十二校に配付を済みでございます。(下村委員「五十二校」と呼ぶ)はい、五十二校に配付を済んでおります。
○下村委員 いや、五十二校じゃなくて、今までも、四月の上旬に福島県内の千五百校近く、教育関係施設ではかったんでしょう。これは同じようなことにする必要があるんじゃないですか。福島県内の少なくともすべての、四月の上旬に福島県が調べたわけですから、ただ、あれは三日間調べただけで、そのそれぞれの学校にポケット線量計も含めて線量計を置いていないでしょう。だから、それをきちっと置いて、継続して調べてもらう必要があるんじゃないですか。
○笹木副大臣 今お尋ねあった点については、五十二校というのは、四月五日から七日の調査によって線量が高いところ、ここを優先して五十二校には既に届けてあるということです。それではかっていただいているということです。
 それ以外の学校については、今補正予算でも挙げておりますが、さらに多くの学校にそれを配付するようにということで今準備をしているわけです。
○下村委員 いや、しているわけですって、そもそもそれを聞いているんですよ。そういうことが大切なんじゃないですかということを申し上げているんですよ。
 これは福島だけでなく、前回も質問をいたしましたが、宮城県に行ったときも、仙台の私立の幼稚園協会関係から、幼稚園においては小さな子供たちが多いから、線量計をぜひ欲しいという要望が出ていますよということを申し上げました。これは宮城だけではありません。もちろん福島だけじゃありません。茨城でもそうでしょうし、東京だってそういうことを言われているんですよ。
 だから、そういうことについてきちっと対応する必要があるんではないですか、この五十二校の限られた限定のところだけで済む話ではないんじゃないですかということを申し上げているんです。
○高木国務大臣 それぞれにつきましては、特別な地域として今申し上げた五十二個を配付しておる。その他の県につきましては、既に設置をしておりますモニタリングポストがございます。これについても日常的に計測をして、公表をしております。
○下村委員 いや、そんな答弁だから国民が信用しないんですよ。
 では、東京では幾つ測量器が設定されているんですか。
○高木国務大臣 東京では一カ所、設置をされております。
○下村委員 新宿都庁に設定しているだけで安心だということ自体が、そもそも国民から見たら、政府は何を考えているのということになるんですよ。五十二カ所設定しているからいいとか、これはそういう問題ではないでしょう。
 風評被害を防ぐためにもしっかりとモニタリングを、前々回、私は、全国一万カ所ぐらい設置したらいいんじゃないか、一万カ所設置することによって、どこが大丈夫なのかという、要するに大丈夫なんだということを国民の皆さんにといいますか、どちらかというと世界の皆さんに、日本は心配ないんですよということを理解してもらうために積極的に文部科学省はモニタリングをする必要があるんじゃないですか、日本国内。
 これは空気だけじゃありませんよ。海水とか含めて、ありとあらゆる部分で積極的にモニタリングをする必要があると思いますけれども、それはどうですか。
○笹木副大臣 おっしゃるとおり、モニタリングの充実、ずっと図ってもいるわけですが、まずは今、この計画的避難区域そして緊急時避難準備区域、こうしたところの設定、そして、福島県内での高いところを優先して充実をしているというのが現状です。
 全国的にもっと、先般、委員から一万カ所とかという例も含めて御提案をいただいておりますが、今、その機器の調達も含めてまずは福島を最優先して、補正予算にも具体的な数字を挙げて充実をしている、それが今現状なわけです。まだ全国にまでは至っていないということです。
○下村委員 危機管理が全くなってないですね。前回の質問のときも笹木副大臣が、いや、それだけ用意するのはお金が必要だ、人も必要だ、そんなにすぐ対応できないという答弁だったわけですよね。今も同じような答弁です。
 しかし、先ほどの、私が福島に行ったときに持っていた線量計は、私の友人がアメリカからインターネットですぐ仕入れて、もう一週間以内に来ました。個人レベルではみんなそういうことをやっているんです。それを、今のような答弁をしていたら、それは国民感覚から一〇〇%ずれますよ。
 きょうの新聞でも、「「汚染水輸出」新たな風評 持ち帰った日本の海水「放射能ばらまく」」ということで、外国貨物船バラスト水、バラスト水というのは、日本に来て貨物をおろして、船が安定するために海水をまた貨物船に入れる、こういうことですけれども、放射能をばらまくということで、世界じゅうからこのままだと拒否反応が出つつある。既に、国土交通省によると、外国船舶が停泊地を東京や横浜、川崎といった関東の主要港から大阪や名古屋に移しているケースがあると。つまり、外国から見ると東京、神奈川は福島に非常に近く見える。そもそも、日本からのそのような外国貨物船バラスト水が汚染水だということで、拒否されつつある。
 こういう状況の中で、これは文科省のマターじゃないとかそんなレベルじゃなくて、これはモニタリングポストをきちっと対応することによって、どうこれから我が国の風評被害を、あるいは国民の皆さんの安心や安全を事前にキャッチしながら対応していくかということについて、もう事前どころじゃなくて、遅いですよ。これを今からぜひやっていく必要があると思うんです。
 そもそもこの原子力安全・保安院というのは、原子力などのエネルギー施設や産業活動の安全を確保するための一元的な規制を行うことを使命として、原子力等の安全及び産業保安の確保を図るための機関である。ですから、しょせんは原子力推進行政の立場からの安全院であると。
 これから、国民の目線からすれば、やはり文部科学省にしっかり頑張ってもらいたい。従来の原子力行政の延長線上で対応しているということだけではなくて、政府、それから経産省サイドの、あるいは東京電力サイドの都合のいいような情報のみを何か公開しているんじゃないか、こういうふうに思っている方々が非常に多いんですね。だからこそ、文部科学省が、しっかりとモニタリングポストを設けて調査することによって風評被害を未然に防ぐ、それから、早く国民の皆さんに対処することによって安心してもらうということをしていく必要があると思うんです。
 ですから、今回の原発事故を、より公正中立的な観点、それから、文科省のスタンスとして客観的に評価して、危険であれば危険であるときちっと総理官邸やあるいは原子力安全・保安院に伝えて結果を公表する。つまり、国民の真の意味での安全を与え、政府に対する信頼をとるべく努力する。それこそが今後文部科学省が力を入れてやることではないですか。
 だから、そういう視点から高木大臣にはしっかり発言していただきたいと思うんですが、いかがですか。
○高木国務大臣 この原子力ということについては、まさに、リスクを伴う重大な問題でございますから、安全には、念には念を入れて厳しく注意をすることが何よりもだと思っております。
 そのために、見える一つの指標として、議員御指摘の我が国のモニタリング体制の強化、そしてまたその公表の迅速性、こういったものが大きく私は必要だろうと思っておりますので、これも政府全体としてそれは取り組んでいかねばならぬ、このように思っております。
 したがって、これからも、そういうモニタリングの充実については大きく政府内でも提言をしていきたいと思っております。
○下村委員 何か言葉じりをとるようで申しわけないんですけれども、念には念を入れてというと、何か、慎重ですぐ対処しないというふうにしか聞こえないんですよ、今までの対応からして。いかに早く対応するかということが必要だと思います。
 それから、私は、そもそもこれは高木大臣ではなくて菅総理の責任問題だと思いますが、東京電力、一民間会社にこの原子力の今後の放射能問題等も原発の問題をもう任せっきりにしているというところが、政府の危機管理の問題としてこれは大きく責任問われますよ。
 私自身は、あそこは早くコンクリートを流し込んで石棺にする、つまり廃炉にする。これは東京電力ではできませんから、政府が決断しなければできませんから、つまり、原子力関係についてはもう国有化して、国が責任を持ってチェルノブイリのような対応を即やるということが、今後の放射能対策においては必要だということについて申し上げておきたいというふうに思います。
 この問題は、昨日の理事懇で、連休明けからしっかりと対応しようということで、原子力問題については連休明けに集中質疑をするということが決まりましたので、そこで改めて詳しく問題提起しながらお聞きしたいというふうに思います。
 時間の関係で次のテーマに移ります。
 きょう、昼に自民党の文部科学部会を開きました。その中で幾つか決まったことがあるんですが、一つ、党としての決議をしたものとして、大相撲本場所の再開と被災者の激励についてというのがございます。これは私もちょっと考えていなかったんですが、思っている以上にこの大相撲については影響力が大きい。
 一つは国際的な問題なんです。衛星放送で世界じゅうに流されています。これは、日本人だけでなく、世界じゅうで外国の相撲ファンの方もたくさんおられるんです。それが今度は衛星放送に流されないということで、世界の人たちから見たら、日本はいまだにこの震災の影響、特にその原発の影響で全く機能停止になっているのかというそういう風評被害、マイナスメッセージが行く可能性が非常に大きいというのが一点。
 それからもう一つは、被災地選出の複数の国会議員の方々から言われているわけですけれども、避難民の方々はお年寄りの方々が多い、相撲が楽しみだったと、テレビ中継で見るのが。それが、今回はテレビ中継にはならないということになったので非常にがっかりしているという話がありました。
 確かに、私はきちっとけじめをつける必要があると思います。ただ、三・一一以前と三・一一以降ではやはり状況が変わりましたから、大相撲については、八百長問題の全容解明、処分、それから再発防止、これをきちっとやることによって、そして早目に本場所の再開を行うべきだというふうに思いますが、五月は本場所はやらない、五月は、技量審査場所というふうにしてNHKも中継しないということになった。
 つまり、興行そのものもしないということでありますけれども、我々としては、まず一点としては、五月技量審査場所については、でき得る限り東日本大震災の被災者の支援に結びつけるべく、例えばチャリティー方式とするなど、運営方法について改めて検討すべきではないかというふうに考えます。
 それを踏まえて、NHKにおいては、少なくとも数回は中継を行うことを検討すべきではないかというふうに考えます。
 日本相撲協会については、五月技量審査場所の運営方法などについて、監督官庁である文部科学省から指導助言を行うことも可能であるわけでございますので、このことについて文科省としてはどうか、お聞きしたいと思います。
○笠大臣政務官 ただいま下村委員から御指摘ありましたように、まさに、大相撲のファンというものは東北地方で大変多いということを私も伺ったことがございます。
 今既に、今回のこの五月については、技量審査場所ということでNHKの方もテレビ中継をしないという方針を示しておるところで、千秋楽ぐらいでも、あるいは何回かでもとにかくテレビで中継してくれないかという被災者の皆さんのお気持ちは、非常に私も理解ができるところでございます。
 ただ、これはやはり、日本放送協会、NHKが最終的に判断したものでございますので、相撲協会も、今回の八百長によって大相撲の社会的な信頼を失墜をさせた、そのことを重くやはり受けとめて、そして、先ほどございました、実態解明、処分、そして再発防止、特に再発防止へ向けた、以前にも下村委員からいろいろと御指摘もいただいておりますけれども、やはりこれを急ぎやって、そうしたファンの気持ちにこたえていけるような体制づくりをしていただきたいというふうに思っております。
○下村委員 それから巡業ですけれども、年内は中止とするというふうに聞いておりますけれども、日本相撲協会は、六月に東北地方へ慰問としての巡業を行うという方針であるというふうに聞いています。その際、会場が避難所などになっているため、取り組みは行わないということで、慰問巡業ということですけれども、被災者の方々からこれについても相当ニーズがあるというふうに聞いております。
 通例、八月に東北地方の巡業を行うということでありますけれども、被災者を慰問するために、喜ばれるような形で、ただ慰問というよりは、そういう巡業的な、取り組み的なことも含めて相撲協会が工夫をすることによって、被災された方々に対して、あるいは東北地方の方々に対して激励をするということについて文部科学省がぜひサポートしていただきたいと思うんですが、いかがですか。
○笠大臣政務官 地方巡業については、八百長の影響を受けて、東北地方を含めて巡業の開催自体は、今、返上が各地で相次いで、中止を余儀なくされている状況でございます。
 大体これは二千円から三千円ぐらいですか、チケットがその地域で違いますけれども、それを、ある程度地場の大手企業であったり、やはり引き受けてくれるところがないとなかなかこの巡業というのも成立をしませんので、現状はそうした興行が困難になっているということだと思いますが、今御指摘があったように、巡業までいかなくても、何か巡業に似たような形で被災者の皆さん方に本当に取り組みを見せて、そしてまさに元気を出してもらうというような形での協会の方の動きがあれば、我々もそういったことをやはりサポートする、あるいはアドバイスをしていくというような形のことは検討していいかというふうに思っております。
    〔松宮委員長代理退席、委員長着席〕
○下村委員 それから七月の名古屋場所ですけれども、十日から本来であれば予定されることになると思いますが、通常の本場所として開催できるように、より一層のこの大相撲再生に対する取り組みは当然きちっとやってもらう。そして、この大相撲の八百長問題の再発防止に向けた対応については文科省がしっかり対応してもらいたいと思いますが、今、日本相撲協会、その取り組みについての最新の情報について、簡単で結構ですから御説明していただけますか。
○笠大臣政務官 今、相撲協会の方では、もう御案内のとおり、二十五名の力士を、八百長に関与したと認定をして処分をいたしました。こうした状況を踏まえまして、夏の本場所の再開に向けて、八百長の実態解明、再発防止策の策定、ガバナンスの改革に取り組んでいるというような報告を受けております。
 私どもとしても、国技として親しまれている大相撲が、本当に国民の皆様方の信頼を回復し、そして、幅広いそうした取り組みについて、特にガバナンスについて、しっかりとこれを改革することによって社会の支持を得ることができれば、これがやはり何といっても本場所の再開へつながる一番の道であろうというふうに考えております。
○下村委員 最後に、第一次補正予算についてお聞きしたいと思います。
 我々の要求を入れていただいてというか、文科省ももともとそういう思いがあったわけですが、三百四十億の公立学校施設の耐震化、これが追加でこの一次補正予算に入ったということは、喜ばしいことだというふうに思います。
 さらに、我々としては、一時給付金というのを子供たちに対して出すべきだと思っています。この一次補正予算によると、被災児童生徒就学支援等臨時特例交付金、百十三億円、これによって、就園、就学が困難となった幼児、児童に対する支援を行うということですが、これについて、基金を積んでというのも必要ですけれども、今すぐ困っている子供たちに対してどうするか。
 これは前回も申し上げましたけれども、あしなが育英会という民間団体でさえ、幼児については十万、小中学生は二十万、高校生が三十万、大学、専門学校で四十万、もう給付金ですぐ渡すんですよ、今困っているから。
 つまり、このシステムだとやはり半年とか先になる可能性がありますよね。今すぐ、できるだけ早く就学支援に対して渡すということが求められているのではないかと思います。工夫をしていただきたいと思いますが、いかがですか。
○笠大臣政務官 まず、今回の補正の編成に当たって、当委員会で下村委員にも耐震化について大変御協力をいただき、三百四十億円盛り込めたことについては、本当に皆様方のおかげだと感謝申し上げます。
 今ありましたように、今回のこの就学のための基金を活用してということで、御指摘のように、できる限り、これは補正予算をあすにも提出をして、これを速やかに国会の方では審議をしていただけるというように今伺っておりますけれども、これが成立をし次第、とにかく急ぎ支給できるようにしたいと思っております。
 そして、私も実は今、被災地及び、先般、埼玉県あるいは新潟県、多くの児童生徒をまとめて受け入れていただいている自治体にも行って知事さんや教育長さんともお話をしましたけれども、私たち、必ずこの補正予算で、そしてきめ細かく使えるお金をしっかりと計上するので、ぜひ今できることをどんどんやってください、進めてくださいということで、もう既に県の方でも、かなりそういう就学支援的なことを我々よりも早くやっていただいております。ですから、そういったところとも、そのスピード感というものは我々もしっかりと踏まえながら対応していきたいと思います。
 お金で幾らと渡すのがどういう形があるのかは、なかなかあしなが基金のような形にはなりませんけれども、少なくとも、半年先とかにならないように、できる限り早く支給ができるようにやっていきたいというふうに考えております。
○下村委員 最後に、罹災証明書が必要だとかなんだとか面倒くさいことを言って手続が遅くならないようにタイムリーに対応するということが一点、それからもう一つは、この際ですから、ぜひ、給付型奨学金というのを設定することによってこういう子供たちに対する対応をしていただきたいということを要望して、終わります。
 ありがとうございます。
○田中委員長 次に、池坊保子さん。
○池坊委員 公明党の池坊保子でございます。
 きょうは、福山副官房長官にもおいでいただいているので、私、三問質問をいたしますので、お忙しいと思いますから、答弁が終わられたら御退席いただいて結構でございます。
 二十五日の月曜日、私は名取、仙台に行ってまいりました。そして、宮城の中で一番被災がひどかったという閖上の被災地も見てまいりました。避難していらっしゃる方々の生の声を伺うと、やはり行かなければわからないことがたくさんあるんだということにも気づかされました。
 その中で一番大きかった話は、将来、目の前のことが一体どうなっていくのか。仮設住宅ができて、六月までこの避難場所なんだよ、七月までなんだよ、あるいは八月でもいい、そういう目標というか将来の希望が出てきたら、私たちも、耐えていくその気力、明るい光を見ることができる。でも、政府としては、何らそういうことに対する情報が伝わってこない。やはり気になるから、いろいろな人の情報を聞くから、もう仮設住宅はできているんだよ、入れる人も決まっているんだよとか、そういうデマ的なものも聞こえてくる、それがやはり私たちの希望を失わせているのだと。
 子供たちが抱えております問題は、何度も質問にも出ましたように、心のケアということが言われております。この大きな震災によって、親を亡くしたり、あるいは学校がなくなっちゃった。パソコンの授業を見ましたときに、本当に、閖上から来た子供たちは、ここに学校があったんだ、ここに友達がいたんだ、友達も失った、今非常に強いPTSDを抱えております。
 それらの子供たちは、時にすごく攻撃的な行動として出ることがある。だから、大学生がケアに来ると、首を絞めたり、けっ飛ばしたり、そういう子供たちも、集団的にそういうことをする小学生たちがいる。そうだと思うと、片方では、落ち込んで自分の中に入り込んでしまう、そういう二通りがあるんですね。
 それとともに、今子供たちが抱えている二重のストレスは何かというと、大人たちの姿なんです。大人たちが被災地にいて、先行きの見通しが立たない、それへのストレスを抱えている。それを見ながら、子供に対してもそれを当たってしまう。やはり子供は二重のストレスの中を今生きております。
 大人たちがしっかりと目標を持って生きるためには、まず、政府がしっかりとした目標を皆様方に開示することだと思うのです。確かに、そこにおりますと、これから先どうなるの、もうそれは皆さん方に言われた意見でした。それに対しては、どのような対策をとっていらっしゃるかを明快にお答えいただきたいと思います。
○福山内閣官房副長官 池坊委員にお答えをさせていただきます。
 現地をごらんいただいての御質問、本当にありがとうございます。池坊委員御指摘のとおり、先が見えない、どうなるのかという不安は大人も子供も同様でございまして、特に大人の不安な気持ちがそのまま子供の精神的なものに影響するということも御指摘のとおりだと承ります。
 仮設住宅については、土地の確保、それから資材の確保等がありまして、我々としても、それぞれの被災県とも最大限の連携をとりながら対応させていただいておりますし、いつの時点にこれぐらいの戸数はできるんだとか、この地域にこの程度の戸数は建てられて、そこから抽せんなり申し込みが始まるんだということは、極力、池坊委員の御指摘のとおり提示をさせていただきたいというふうに思いますし、一日も早く仮設住宅の対応、そして仮設も、ただ単に仮設住宅を並べるだけではなくて、そこにコミュニティーが集えるような場をつくるとか、そういった工夫も含めてやっていきたいというふうに思っております。
○池坊委員 誠実にお答えいただいているんだと思いますが、一日も早くというのは、全然めどが立っていないのですか。例えば、五月までにはこれぐらいのことができますとか、六月までなんですとか、これぐらいの戸数がというのがないと、一日も早くというのはだれでも言えるので、やはり、政府としてはもうちょっと将来的なスケジュールというのを見せてあげないと。
 被災者の方々の生活というのは本当に大変なんですね。トイレに行くんだって、並んでいるトイレに寒い寒い夜中にも行かなければならない。それらのことを考えますときに、もうちょっと日程というのは、一日も早くしかおっしゃれないのでしょうか。
○福山内閣官房副長官 済みません。一日一日状況は変わっておりますので、最新のアップデートをした数字、何月までにこのぐらいのめどで、それが宮城県、岩手県、福島県、それぞれ違いますので、その数字については、池坊委員を初めそれぞれの委員の先生方に最新のものをお知らせさせていただきたいと思いますが、今、私は、アップデートのものについてはまだ集計中ですので、すぐにお届けさせていただくようにしたいと思います。
○池坊委員 政府の対応が遅いと言われております。私は全くそのとおりではないかと思います。
 一日一日復興を遂げて変化をしておりますことは確かですが、被災者の方々がいらっしゃるという現状は変わらないのです。変わらないのを踏まえて、例えば宮城県の名取市では、仙台市では、あるいは岩手県のここではこういうことを計画していますということがおっしゃれないということは、やはりできていないことなのではないかという不安を募らせるのは私は当たり前だと思うんですね。
 早急に、これは官邸にお戻りになって、スケジュールを明快に示すことができるように、これはみんなへの安心だと思います。被災地の方々もさることながら、今、国民すべてが、対応が遅いよ、何をしているのか、姿が見えないよ、これはみんなの声だというふうに申し上げておきたいと思います。
 ずっとこれを申し上げておいても結論が出ないと思いますから、次に、二つ目をさせていただきたいと思います。
 今、官邸においては、復興の町づくりの対策を練っていらっしゃるというふうに新聞報道で私どもは見ております。その委員については、何でそこに官僚が入らないのだろうかとか、これでいいのだろうかとか、たくさんの意見も私は持っておりますが、きょうはそれは別に置いておきまして、私は、ぜひこの町づくりの中心に教育機関というものを置いていただきたい。
 つまり、町づくりの視点の中に子供の声が反映されていないのではないかというふうに私は思います。確かに、子供というのは、投票権もないから粗末に扱われているところが多いのではないか。もっともっと子供を中心にした復興対策でなければならないと思います。なぜならば、十年、二十年、三十年を生きていくのは子供そのものなのです。
 私たち、文部科学省は学校放課後教室というのをつくりました。それはどういうのかといいますと、地域社会の連帯が少なくなっていく中にあって、放課後の子供たちを、ただ学校の先生が見守るだけでなくて、地域の方々、もう手があいた方々にボランティアで来ていただきながら、ともに一緒に子供たちを育ててまいりましょうということです。
 学校が町の中心にあるということは大変いいことなんではないか。公明党は、耐震化を進めてまいりますときにいつも言ってまいりましたことは、安心して子供たちが学べるだけでなくて、何かあったときの避難場所なんです。それを言っておりましたら、本当に東北ではそういうことになりました。今学校の現場を、まとめ役をしていらっしゃるのが教職員でいらっしゃるところも自治体によっては多いのです。
 ですから、私は、町づくりの中に、子供中心、きずなは子供を中心としたきずな、それは高齢者もともに入っていくことができると思いますので、ぜひこれは、そういうことを、きっちりと意見を言える方をと私は思っておりますから、それについてのお考えはいかがですか。
○福山内閣官房副長官 今の御質問に関しては文科大臣にお答えいただくのが適切かもしれませんが、復興構想会議においては、今、池坊委員御指摘のように、地元の皆さんの声を中心に考えようということを第一に確認しています。その中で、やはり子供たちというのは大変重要だと思いますし、その子供たちに接しておられるカウンセラーや教職員の先生方というのも、これも大切だと思います。
 先日、私は福島の避難所へ行ってまいりましたら、避難所のところに子供たちを集めて、カウンセリングなり遊ぶ場がちゃんとできておりまして、そこにボランティアのカウンセラーの先生方がたくさん集まっていて、一人機嫌の悪いお子さんがいらっしゃったんですけれども、何々ちゃんはきょうはちょっと機嫌悪いからねと言って、その先生方が常に見ている様子をありありと感じました。
 その子供たちがどういう気持ちで自分たちの町のことを見ているかというの本当に大事だと思いますので、我々としても、今の先生の御指摘を踏まえて、教職員の皆さん、カウンセラーの皆さんの声が町づくりに届くように努力をしてまいりたいと思います。
○池坊委員 高木大臣は当然そのように考えていらっしゃると思いましたので、私はあえて御答弁を伺いませんでした。
 むしろ私は、官邸の菅総理にぜひこの声を届けていただきたい。菅総理は余り子供の声に耳を傾けようというのがおありにならないように思いますので、復興構想会議の中にはぜひこの意見を入れていただきたいというふうに思います。
 それから三つ目です。
 飯舘村で百二歳のお年寄りがたんすにひもをかけて自死なさいました。頭もしっかりしていて、自死するときにはちゃんと洋服も新しいものにかえて、もう私は十分に生きた、生き過ぎたなと言って亡くなったそうです。私は、この年になったんだからここで死にたい、そういうふうにお思いになったんだと思うんですね。
 自衛隊の人が避難をしない人に、避難をしてくださいと再三呼びかけている。八十歳の老夫婦は、もう私はここでいいんです、寝たきりの夫を連れてほかの避難所に行くよりは、なれ親しんだこの地で一生を終えたいと。
 考えてみましたら、私の祖父母たちは、医学の力をかりないで自然とともにその一生を終えた。そういう人たちが少なくとも三代、四代前にはたくさんいたわけです。
 強制的に避難させる、もし私だったらどうしただろうと考えますと、私はもう余り放射能は怖くない年齢です。だけれども、愛する娘たちや孫たちは避難させるだろう。でも、私はそこにいたいと思うかもしれません。そして例えば、一週間とか十日に一回でも食料を運んでくれる人がいるとか、あるいは簡単な携帯があるとかいうような、きめ細やかな配慮がもしできたならば、私は、それを望む人がいても、ごく自然の感情なのではないだろうかと思うんです。
 それで、家畜なんかも農産物も、その人にとっては、ただ、牛であり馬であり野菜なんじゃないんですね。自分そのものなんだと思います。
 私は、一律に、例えば一から二十ミリシーベルトが危険ですよ、そこの範囲内でというのも、何で私ぐらいの年代とそれから三歳、四歳の子供たちと一律にするんだろうかと。一ミリシーベルトにしなければならないとは思いませんが、そこに細やかな、子供たちはこうであってほしい、例えばそれは七であったのか十であったか、それは専門家がいらっしゃるんじゃないですか。そして、年配の方は十分ですとか、きめ細やかな情報開示というのをもうちょっとなさってもよろしいんじゃないかなと思うんです。
 例えば、予測というのはできないからなんだと政府の方も苦慮していらっしゃるんだとは思いますが、私たちは本当に霧の中をさまよっているようで、万が一というのはどれぐらいの確率なのか、万が一のときはどういうことが起こるのか。何にも知らされずに、一律に出ていってくださいというのは余りにも酷だと私は思いますので、その辺のきめ細やかな配慮ということに対してはどうお考えですか。ぜひ考えていただきたいと思います。
○福山内閣官房副長官 お答え申し上げます。
 私も飯舘村の住民の皆さんとお話をさせていただきましたし、川俣町、飯舘村の村長さん、町長さんもきのうもお越しをいただいてお話ししました。
 それぞれの村や町の事情もあり、それから、まさに池坊先生言われたように、生活やそれから働き口がございます。それを一つ一つ、やはりきめ細やかに国としては聞いてほしいという要請もいただいております。
 ただ、一方で、国としては、安全を最優先に考えたいということも国の方針としてはあります。国民の皆さんを、ある種安全ではない状況でいてもいいというふうには、これはなかなか言いにくいことでございまして、今回の計画的な区域で避難をいただく場合に、強制力は国としてはございませんが、それも住民の皆さんに言われたときに私はこう答えました。強制力はないですが、安全ではない限り、私はそのままいていただいていいとは言いかねますというふうにお答えをさせていただきました。
 確かに、確率の問題でいえば、お年寄りの方が体に対する健康への影響は少ないと思いますし、お子さんの方が影響は大きいと思います。しかし、だからといって、お年寄りだからいいとか悪いとかということも言いにくくて、今、飯舘村や川俣町に対しては、それぞれの地域の線量をはかり、その町が希望して、何とかここで仕事だけはしたいというようなところについては、それぞれについて一つ一つ検討を加えるというふうに、きめ細やかな対応をさせていただいております。
 特に飯舘村に関して言えば、特養がありまして、ここには百八名のお年寄りがいらっしゃいます。この方を、本当に移動していただく方がいいのか、移動していただかない方がいいのか、これは村とも話し合いをしながら対応していきたいと思っておりますので、池坊先生おっしゃるように、我々も最大限、村や住民の皆さんの要請、御希望を聞きながら、しかし、安全との兼ね合いの中で判断をしていきたいというふうに思っております。
○池坊委員 飯舘村というのは、六千百ほどの人口ですよね。ですから、村長さんは、みんな顔見知りであり、そしていろいろな事情を知っていると私は思うんですよ。ですから、やはりそういうきめ細やかな対応が必要なんだ。お年寄りだから残っていていいですよと一律に言うというのではなくて、やはりそれぞれの生活があり、それぞれの感情がある、それを大切にするべきではないか。
 その点において、菅総理は心がないとどなたかがおっしゃったようですが、本当にその辺の配慮に欠けるのではないかなというふうに思っておりますので、これからの対応においては、きめ細やかにそこに生きている方々の一人一人と向き合う。
 そういう気持ちで、一律に安心、安全と言うなら、この東京は安心、安全でしょうか。それは言えないと思うんですよ。この東京が安心、安全でないと思うからこそ、外国の方々はみんな出ていって、本国にお帰りになってしまったわけですから。その辺はしっかりと、まずは情報開示だということを肝に銘じていただけたらというふうに思います。
 ありがとうございました。
 それでは、文科の方々の質問に入らせていただきます。
 第一次補正予算についてちょっと伺いたいと思います。
 今、学校がすごく破壊されてしまった。これは、国公だけじゃなくて私立の学校も同じなんだというふうに思います。今、まずはその第一次補正は、すぐに、そうやって全壊しちゃったものとか、あるいは半壊したもの、天井が落下した、壁が崩れた、そういう小規模なものから取りかかっているのではないかと思いますけれども、まず、現状を簡単にちょっと御説明いただきたいと思います。
○高木国務大臣 池坊委員にお答えをいたします。
 先日、概算を閣議決定しました第一次補正予算案において、我が省としては、まず一つ、仮設校舎や早期着手可能な約三千校の学校施設の復旧です。
 二つ目には、全額国庫負担による交付金の創設、各学校の段階における就学支援のためにそういう手当てをする。
 三つ目には、全額国庫負担によるいわゆる心のケア、スクールカウンセラーなど約千三百人の緊急派遣を行いたい。
 また、四つ目には、福島原発事故対応のための放射線のモニタリングの強化をする。
 五つ目には、これはもう本委員会でもあるいは委員も強く意見をされましたけれども、公立学校施設約千二百棟の耐震化を図る。
 そういう意味で、合計約三千億円を計上したところであります。正式には、今週の閣議決定の上、国会に提出をする予定でございます。被災者あるいは被災地のために、早期に成立をさせていただきまして、一日も早い執行をいただきたいと考えております。
 なお、現時点においては、第二次補正の明確な方針は示されておりませんで、引き続き、被害の状況の把握、そして地域、地元の要望等をしっかりとらえ、そしてまた、先ほども出ておりますが、復興構想会議の審議状況も踏まえながらしっかりと検討を進めてまいりたい、このように思います。
○池坊委員 今もお話にあったように、公立、国立は大体一〇〇%、三分の二負担であっても、三分の一裏負担、交付税が出るから、全額負担、全額国が持つということだと思います。
 私立も同じような大変な思いを今いたしております。私立の場合は二分の一というのが原則だと思います。これに対してはやはり私は、国公私間の格差がないようにというふうに願っております。
 これに対しては、教育研究活動復旧費補助とか、あるいは私学事業団の無利子融資などが使えるよと。だけれども、この無利子融資というのは、自己資金がない場合に借りるにしても、やはり返さなければなりませんよね。自己資金がないから借りるのですから、それを返却しなければいけない。
 そういうような問題を抱えておりますので、この私立に対して二分の一というのは、私はちょっと気の毒だというふうに考えておりますので、工夫をすれば一〇〇%になれるような手だてがあるのか。これは政府の方、もしあったら、簡単にお聞かせいただきたいと思います。あるいはどなたか。
○笠大臣政務官 今、池坊委員御指摘のように、私ども、とにかく公立、私立関係なく、しっかりと支援をしていかなきゃいけないという思いは持っております。
 小中学校の段階ではよろしいんですけれども、特にやはり高等学校また大学等々について、平成二十三年度の今回の第一次補正予算案において、国立、私立大学も含めた授業料減免のため、四十一億円を計上するということとしております。
 この中で、特に私立大学に関しては、学生が支払う入学料を、施設費を減免した場合、その額の三分の二まで、通常は二分の一でございますけれども、補助をさせていただく。あるいは、幼稚園等々、就園や就学に必要な費用を支援する。先ほど申し上げましたこの交付金においては、これは幼稚園ももちろん対象としておりますので、こういった形で工夫をしていきたいというふうに思っております。
 ただ、今後の課題として、専修学校の授業料の減免、この措置の方が、これに対する支援について、またさらにこれは検討していきたいというふうに今後思っております。
○池坊委員 ぜひ、私立の施設を復興させますものにも一〇〇%になれるような創意と工夫をしていただきたいと思います。
 第一次補正予算を見ますと、笹木副大臣、文化財が全然入っておりませんでしょう。これは多分、まだ修復にどれぐらいの費用がかかるのかというのが出てきていないからであって、第二次補正予算にはきっちりとお入れになるおつもりなのかもしれませんが、限られた時間ですので、ちょっと簡単に、どう考えていらっしゃるかを伺いたいと思います。
○笹木副大臣 文化財の被害について、都道府県の教育委員会を通じて把握をしているわけですが、国指定の文化財では、国宝が五件、重要文化財百四十四件などで、合計五百二十一件に被害が生じております。
 それで今、緊急性に応じて、被災地からの要請に基づいて調査官を派遣しておりますが、文化財レスキュー事業、これは四月一日から開始をしているわけですが、これで一時保管をしたり、あるいはその後、いろいろ災害の復旧、そういうことも含めて、活動をこのレスキュー隊でやっていく予定でございます。それについては、今後ですが、補正予算も含めて要請をしていきたいと思っております。
○池坊委員 先ほどから問題になっております子供たち、今、親たちを失ったり、あるいは企業が倒産して、雇用が継続されないような親たちを持っていて、奨学金というのが大きな問題になっていると思います。
 第一次補正予算でもこれらの手当てがされておりますけれども、大臣、副大臣、政務官は御存じのように、平成二十一年度第一次補正予算において、四百八十五億七千万というのが高校生修学支援基金として計上されました。これは、二分の一を国が出し、二分の一を都道府県が出すんですね。
 これの使い勝手が非常に悪い。大阪なんかでも、前にも私は質問いたしましたけれども、何で基金なのに二分の一地方が出さなければいけないのかという声が出ております。二十一年度には五十億しか使われておらず、二十二年度は百十七億、これも予定額でございます。つまり、三百十八億七千万残っているんですね。これをぜひ一〇〇%国の負担にしてほしいというふうに私は思っております。
 これは当然のごとくに、二十三年度で終了いたしますので、使われないと国庫に返納するということになってしまうと思います。これの一〇〇%というのは、このような問題が起こる前からずっと私は言い続けてまいりましたけれども、ぜひこれをしてほしいと思いますので、そのお考えがおありになるか。
○山中政府参考人 先生御指摘のとおり、被災した児童生徒の就学支援をする、あるいは高校生に対する各都道府県が行っております奨学金、このために、今、交付金ということで資金をつくりたいというふうに考えております。
 先生の御指摘、あるいは今までの経験というものも踏まえまして、しっかりとした支援ができるよう、できるだけ全額国庫でそういう交付金ができるようにということをしたいということで、今取り組んでいるところでございます。
○池坊委員 これから新しくおつくりになるのはそうなんでしょうけれども、私が今申し上げているのは、既にあるものが二分の一ですよと。これもすぐに一〇〇%にする必要があるのではないですかということを申し上げているんです。それはどうですか。
 残っているのは、既にあるのですから、これは、使い勝手が悪いということで、そのまま使われないで返納する必要はないと思います。だから、これは財務省がそう言うからなんということを言っている場合じゃないと思いますので、いかがですか。それはしっかりと答えてください。さっき、私の答えとは違ったと思います。これから創設するのは一〇〇%でしょうが、既にあるんですよ。あることは御存じでしょう、局長。
○山中政府参考人 既にあります基金につきましては、これは今も貸し出しを行っておりまして、それで運用しているものでございますので、今私が申し上げた全額国庫でつくっていくというものは、新しく震災により必要になった、そこの子供たちに対する手当てということでございます。
○池坊委員 私、今申し上げましたね。新設のものは一〇〇%と言っているけれども、同じことをおっしゃらないで。時間が私は限られているんですから。
 これから新設のものは一〇〇%になさる。でも、既にあるものも一〇〇%に前からしてください。大臣、副大臣、政務官、ぜひこの知恵をかしていただきたいと思います。こういう問題が起こります前から、私は何回もこの委員会で申し上げております。
 これは、一〇〇%国からだったら、高校生の経済的支援がなされるのです。でも、半分しか出ないから、使い勝手が悪くて、都道府県で使われていないのです。ですから、このあるお金を一〇〇%にしたら、みんなが喜ぶんです。だけれども、財務省がどうこう言うからそれはできないということであったら、東日本大震災で困っている子供たちがふえているのですから、もし二十二年度で二百億ぐらい使われても、まだ三百十八億七千万残るんです。これを国庫に返納する必要はないのですから、これはぜひ使っていただきたい。
 委員の皆様方もきっとおわかりいただいて、そうだとお思いいただくと思います。あるんですから、既に。そうですよね。大臣、いかがですか。
○高木国務大臣 このような大震災のこともありますので、教育について有効的な使われ方をするのは当然であろうと思っておりますので、それは遠慮しないできっちり支出をされるべきものだと私は思っております。
○池坊委員 時間が参りましたので、今の大臣の力強い御答弁、しっかりと肝に銘じましたから、皆様も証人になると思います。ぜひこれは財務省に負けないで使っていただきたいと思います。
 それでは、ありがとうございました。
○田中委員長 次に、宮本岳志君。
○宮本委員 日本共産党の宮本岳志です。
 先ほど来も議論が続いておりますので、質問を少しはしょって、核心部分から始めたいと思うんです。
 文科省がこの間、「福島県内の学校等の校舎・校庭等の利用判断における暫定的考え方」、これで毎時三・八マイクロシーベルトという基準を示した。その背景にあるのが、国際放射線防護委員会、ICRPの三月二十一日の声明で、今回のような非常事態が収束した後の一般公衆における参考レベルの一から二十ミリシーベルト・パー・年の範囲で考えることも可能としたという、この国際基準を考慮して、原子力安全委員会の助言を得たものだ、こういう答弁を繰り返されております。
 ここで私がまず指摘したいのは、この一から二十ミリシーベルトというICRPの基準というものは、二十ミリというものを線量限度とするものなんですね。それで、そもそも、こういうことを定めた七七年の勧告を見ましても、幾つかの原則が掲げられておりまして、正当化の原則、適正化の原則、そして線量限度遵守の原則。特に、三つ目の線量限度を遵守する原則というのは、ここまで被曝してもよいという値ではないんだ、これ以上は絶対に被曝してはいけないという上限値なんだと。
 かつて、線量限度のことを許容線量と呼んだことがあったけれども、しかし許容線量という用語は、ここまで被曝してもよいという間違った考え方に陥りやすい響きを持っているので、これ以上は絶対に被曝してはいけないという上限値であることがわかるように線量限度という用語に変更した経緯があるんですよ。
 きょうは原子力安全委員会に来ていただいておりますので、その経緯について、間違いないですね。
○久住参考人 お答えいたします。
 間違いございません。
○宮本委員 私、青少年特別委員会でも指摘したとおり、この二十ミリシーベルトという基準は、大人も含む一般公衆の参考レベルの最大値、最高値なんですね。これを児童生徒に適用してよいのかということがまさに問われている。先ほど来そういう議論が重ねられてまいりました。
 ここに持ってまいりましたのは、日本放射線公衆安全学会による「医療従事者のための医療被ばくハンドブック」という、一般的に医療現場で使われている本であります。ここには、二〇〇一年十一月二日付で、米国食品医薬品局、FDAが通達を出して、小児らのCT検査における被曝線量低減の必要性を強調したということ。
 我が国でも、二〇〇五年二月二十一日に、社団法人日本医学放射線学会、日本放射線技術学会、日本小児放射線学会から「小児CTガイドライン 被ばく低減のために」が公表され、その第一に、「小児は放射線に対する感受性が成人の数倍高い。」とこの本にもはっきり書かれてあります。これはもう医療現場では常識なんですね。
 先ほど福山官房副長官でさえ、大人より子供の方が放射線の影響は大きいとその場で答弁していたではありませんか。
 大臣にお伺いするんですが、なぜ子供の放射線感受性の高さを考慮しないのか、お答えいただけますか。
○高木国務大臣 宮本委員にお答えをいたします。
 先ほどからも、暫定的な考え方については、国際放射線防護委員会、ICRP、二〇〇七年の勧告を、非常事態収拾後の参考レベルの年間一から二十ミリシーベルトを目安としたものです。したがいまして、おっしゃられるとおり、これは限度であります、上限です。
 したがって、何度も申し上げますけれども、できるだけ当たらない方がいいことに決まっておりまして、また我々もそのためのいろいろな対応をしなきゃなりません。したがいまして、学校の活動でありますから、この判断についてはこの基準をひとつ考慮して、私たちとしては、福島県に対して一つの目安として暫定的な考え方を示したものでございます。
 このICRPは、年間二十ミリシーベルトという基準自体、これも、午前中からも出ておりますように、大人にも子供にも適用できるものだ、こういう基準でございまして、我々としては、原子力安全委員会の助言も踏まえて、できるだけこれを下げていく、そして、みずからの体を子供たちが守れるような留意事項も加えていくことが、学習活動に安心がいけるんじゃないか、このようなことで示したのでございました。
○宮本委員 確認をいたしますけれども、政府は四月二十二日に計画的避難区域というものを設定いたしました。その基本的考え方の第一に掲げられている基準は、年間の積算放射線量が何ミリシーベルトに達するおそれのある地域とされておりますか。
○高木国務大臣 現在、野外活動を制限する基準の該当する学校について、私どもとしましては、年間二十ミリシーベルトを超えることなく、環境モニタリングを今後充実していけば適切であろう、このように思っております。
○宮本委員 私は、計画的避難区域を設定したが、そこでの基本的な基準、考え方は、年間の積算線量、何ミリシーベルトになっているかと聞いたんです。
○高木国務大臣 二十ミリシーベルトでございます。
○宮本委員 そもそもこの二十ミリシーベルトというのは、事件発生から一年間の累積放射線量がこれを超えるおそれがあるというだけで、大人でさえ避難する必要のある放射線量なんですね。そのような放射線量までは子供たちを浴びさせてよいというような話は到底だれも納得しないと言わなければなりません。
 大臣、これで本当に子供たちに対する責任を果たせるんですか。
○高木国務大臣 最新の知見、あらゆる専門家の皆様方、そして最終的には原子力安全委員会、あるいは原子力対策本部として、我々はこの考え方を示したものでございますので、どうぞ安全だということで教育活動を進めていただきたい。
 特にこれから大事なことは、モニタリングをきちっとやりながら状況をしっかり見守る、このことが大事であると思っております。少なくとも八月の終わり、夏休みまでにはこの考え方で臨み、そして、その中でも特別な、異常な状態がもしあるならば、それはそれとして我々は適切な措置をとらなきゃならぬと思っております。
○宮本委員 きょうは原子力安全委員会の久住原子力安全委員に来ていただいております。先日、青少年問題特別委員会でも久住さんと論議をさせていただきました。
 あのとき、原子力安全委員会は、決して一年間二十ミリシーベルトを子供たちが受けることを容認しているわけではないんだと。スタート時の基準として容認したのであって、決してこのまま毎時三・八マイクロシーベルトで一日八時間、一年間で二十ミリシーベルトも子供たちが受けることを容認したわけではないというふうに答弁されたと思うんですが、間違いないですね。
○久住参考人 ただいまの先生の御発言、間違いございません。
 つまり、私も、当時、そのときは学校を開始する判断として、ICRPの勧告する、いわゆる現存被曝回復状態にある線量バンド、一から二十ミリシーベルトを暫定的にとられて、夏季休暇の終了に向けて、いわゆるALARAの観点から、線量の低減化に努めることは妥当であるというようなことを申しました。
 そのときの一つの私どもの根拠といたしましては、きょう先生も資料としてお示しでございますけれども、私どもは四月の初めの時点で、沃素とセシウムの寄与がほぼ一対一になっていることや、それから体育館の空間線量率と校舎内の空間線量率では、校舎内の方は十分の一になっているということから、ただいまの基準としている年間二十ミリシーベルトという線量の基準は校舎外の線量でございますから、子供たちは校舎内であればその十分の一の線量程度で過ごすことができるのであろうということを考えた上で、このようなことを申しました。
 それと同時に、私どもは、先ほど大臣もおっしゃいましたけれども、モニタリングの結果によりまして適宜助言を行ってまいりたいということも申したつもりでおります。
○宮本委員 ですから、一年間、これで結構なんていう話を原子力安全委員会がやったわけじゃないんですよ。もちろん文科省も、二十ミリまではいいんだと言っているわけじゃないと。それはそう思うんですよね。
 話としては、暫定基準として、八月末、夏休みの終了までということでいうと、ひとまず今、スタート時点ではそれもやむを得ないだろう、許容したと。しかし、その先は、さらに一年間でいえば二十ミリにもならないようにしっかり見直していく必要があるということを含んだ御判断だと私は思うんです。
 これは文科大臣も基本的に同じ認識を共有できると思うんですけれども、こういうものはさらに見直せる段階が来れば見直すべきだと私は思いますが、大臣よろしいでしょうか。
○高木国務大臣 委員も御指摘のとおり、まずスタートをさせていただきました。したがって、線量の計測についてはしっかり取り組まなきゃなりませんし、私どもとしては、それがずっと低くなっていくことを目指しておりますし、また期待をしております。
 ただしかし、もし異常な変化があれば、それはそのときにしっかりまた専門家等の意見を踏まえて、これは特別な措置をしなきゃならぬ場合も出てまいります。
○宮本委員 できるだけ低く見直すのは当然のことだということを指摘しておきたいと思います。
 そこで、今度聞きたいのは、校庭、園庭でこの基準、毎時三・八マイクロシーベルト以上の空間線量率が測定された学校では、当面、校庭、園庭での活動を一日当たり一時間程度にするなど、学校内外での屋外活動をなるべく制限するということでありますけれども、四月十九日の時点で、この基準を上回ったのは十三学校園だと発表されました。私は、この判断のもとになった四月十四日時点の調査結果を見て、非常に不審に思った点があるんです。
 きょう配付した資料の一を見てください。
 これは文部科学省が出してきたものでありますけれども、ナンバーの上に丸が付されているのが屋外活動制限を受ける学校であります。それを判断する数字は、空間線量率、マイクロシーベルト・パー・アワー、こういう欄の最初、「校舎外平均値」というところであります。
 四十一番、福島市立福島第三小学校、一メートルのところで三・六、五十センチで三・九。したがって、これは丸がついております。屋外の活動は制限されております。ところが、その一つ上の四十番を見てください。福島市立福島第一中学校、一メーターで三・七、五十センチで四・一。いずれの指標でも第三小学校を上回っているにもかかわらず、この四十番には丸がついておりません。ノーマークになっております。どうしてこういうことが起こるんですか。
○高木国務大臣 校庭、園庭の空間線量率というのは、地表から低いほど高くなるという傾向がございます。空間線量率の測定については、一般的に一メートル高さで行うことが標準でありますけれども、児童生徒などの身長を考慮しますと、中学校については一メートル高さ、幼稚園、小学校、保育園については五十センチ高さ付近が体の中心になるということから、線量率の判断をする高さとして、こういうことが適切ではないか、このように考えたものでございます。
○宮本委員 いいですか、三・八マイクロシーベルトというのは、冒頭議論したように、この限度を超えてはならないという最大限度なんですよ、それは。
 今この小学校と中学校の違い、どこにあるか。小学校は身長が低いので五十センチ、中学校は一メーターでとったんだと言うけれども、現に福島市立第一中学校は、三・七と四・一、五十センチ地点で四・一というマイクロシーベルトの計測結果が出ているわけですよね。中学生だってしゃがみ込むこともある。運動場に座ることだってあるでしょうよ。小学生だって、六年生になれば、一メーター近いところに胸や口や鼻が来るというのは幾らでもあることであって。
 こんなことで、三・八を超えていたって抜け落ちているようでは、とても安全を守っているとは言えないじゃありませんか。この委員会の人たち、だれが聞いたっておかしな話だと、だれが考えてもわかる話ですよ。こんなのが何で許されるんですか。
○高木国務大臣 これは平均値でございまして、私どもとしましては、三・八を、高目のところについては、一日の間の野外での活動を一時間以内に抑えていただくならば、そしてまた、留意事項である、手を洗ったり、あるいはほこりのあるときは窓を閉めたり、あるいは校舎に入り、あるいは家庭に帰るときには泥を落としたり、そういうことをすれば、年間の積算の被曝線量についてはこの以内の中におさまっていくであろう、こういうことから五十センチと一メートルを決めさせていただきまして、そういう平均の値をここに記載をしたところでございます。
○宮本委員 平均なんかとっていないですよ。低い方をとっているんですよ。
 きょうは原子力安全委員会、来ておりますので、安全委員会にも聞きたいですけれども。
 こういう場合に、四・一という数が出ているにもかかわらず、中学校では一メーターをとるものだから、五十センチで四・一でも構わないと。私は、少なくとも、どちらかが三・八を超えれば、やはりこれは最大限を超えたというふうに判断すべきだ、これが科学的態度だと思いますけれども、そうお考えになりませんか。
○久住参考人 お答え申し上げます。
 私どもが文部科学省といろいろ議論してまいります過程では、先生御指摘の件は、校舎外あるいはほかの場所においても三・八を超えるようであれば、そこは三・八以上と判断するというような御説明を受けております。
○宮本委員 大臣、おかしいじゃないですか。そういう説明を受けて助言をしたと言っているんですから、それは考えを改めるべきですよ。いかがですか。
○高木国務大臣 この設定については、毎時三・八マイクロシーベルトという基準自体、これは事故発生以降一年間で二十ミリシーベルトを超えないものということで設定をされておりまして、この基準に当たって、次のような安全側の条件を考慮しております。
 例えば、まず一つは、校舎あるいは園舎の中での空間線量、これは木造と比べて極めて低いこと、これが一つあります。それから、暫定的な考え方においては、一日のうち八時間を野外にいると想定しておりますが、児童生徒の一般的な生活パターンからして、平日八時間の外出は考えにくいこと。三番目には、暫定的な考え方では、放射線は、午前中もございましたが、いわゆる核種の減衰、どんどん減っていくわけですが、これについては全く見込んでいないこと。また四つ目には、今回の措置は、あくまでも夏休み終了までの暫定措置でありまして、実測値を勘案しまして必要な措置の再検討を行うことにしております。
 以上によりまして、私たちとしては、安全は確保できる、このように考えております。
○宮本委員 答弁になっていないじゃないですか。
 原子力安全委員会は、そんな話は聞いていない、どこかでも三・八を上回ったら、それは上回ったものとするんだと聞かされて了としたと。ところが、今話を聞いたら、そうなっていないじゃないかということになっているわけですね。こんなものは直ちに見直しなさいよ、当然のことじゃないですか。
 三・八というのは、最大値をあなた方はとったわけだ。もっと低いところでとっていれば別だけれども、最大値をとった。これを超えれば、一年間たてば二十ミリシーベルトを超えてしまうような最大値をとったわけだから、これを超える値が、三・八マイクロシーベルトを超える値がどこかででも出たら、直ちにやはりそれは超えると判断すべきが科学的態度だということになると思うんですね。
 これは見直す、少なくとも見直す、再検討すると。お答えください。
○高木国務大臣 これは、いわゆる小学校、幼稚園などについては五十センチ、中学校については一メートル、こういうことで、これは私たちとして安全基準の中にきちっと入る、こういう認識でございます。
○宮本委員 まともに答えないじゃないですか。
 では、もう一度原子力安全委員会に、そういうやり方でよいかどうかということを助言を求めなさいよ。いかがですか、大臣、求めますか。助言をもう一度、このことはこれで大丈夫かということを求めてくださいよ。
○高木国務大臣 当然、これは求めてまいりたいと思います。
○宮本委員 きちっと原子力安全委員会で議論をしていただく。それを見きわめた上でないと、これでよしなんていう話になりませんから、ここは引き続き私どもも追及していきたいというふうに思っております。
 それで、同時に、私は、もうきょうは時間が余りないですけれども、残った時間で土壌の問題についても聞かなければなりません。
 まず事実を、数を聞きますけれども、四月十四日に行われた調査で、本宮市第四保育園の土壌放射能の沃素とセシウムの値を答弁していただけますか。
○高木国務大臣 四月五日から七日まで、五十二校について再調査をしました。
 その際、土壌の放射能についても測定をいたしまして、御指摘の本宮第四保育所の土壌放射能については、一キログラム当たり、沃素131が三千七百ベクレル、セシウム134が八千六百ベクレル、セシウム137が九千九百ベクレルと測定をされております。
○宮本委員 それを資料二につけておきました。第四保育所に下線を引いてあります。極めて高い値です。
 この保育園では、空間線量で校舎外平均値が三・〇マイクロシーベルトでありますから、活動制限の対象とはなっておりません。自由に園庭で活動できるわけです。しかし、これだけの量の放射性物質が堆積しており、それが土ほこりとなって幼児たちに吸収されるおそれがあります。幼児が土をなめたりすることは幾らもあることであります。
 この第四保育園の土壌放射能の値は、沃素で吸収する場合で、シーベルト換算すると二十七マイクロシーベルト、セシウム137で三百八十六・一マイクロシーベルトになります。一時間当たりの空間線量だけ見れば基準を下回っていますけれども、園庭で遊んでよしとなっているけれども、園庭の土壌には既にその百倍を超える放射線量が蓄積していることになります。もちろん、これはキログラム当たりの線量でありますから、これが全部吸収されるということはないでしょう。しかし、この一部が体内に入れば内部被曝を起こす原因となるわけです。セシウム137で半減期は三十年です。
 このセシウム137で土壌放射能が五千ベクレルを超える保育園、幼稚園、小学校、中学校は、福島県下に幾つございますか。
○高木国務大臣 御指摘の調査によりますと、セシウム137が一キログラム当たり五千ベクレルを超える値を示した小学校などは、幼稚園が四つ、保育所が四つ、小学校八つ、中学校二つ、特別支援学校が一つ、計十九校でございます。
○宮本委員 十九校にも上るわけですね。五千ベクレルをこういう学校で超えている。その他の学校も極めて高い値を示しております。
 原子力安全委員会の資料や安全委員が指摘するように、土壌の汚染、これを考慮するのは当然のことなんですね。ですから、子供の放射能の感受性、先ほどこれを考慮して見直すべきだと言いましたけれども、土壌汚染、これを考慮に入れてやはり基準を再検討する必要がある、こう私は思うんですが、大臣いかがですか。
○高木国務大臣 これにつきましては、土壌サンプリングの調査を分析した結果、土壌を巻き上げることなどによる体内からの受ける線量の影響は極めて小さく、外部から受ける線量に比べ、体内から受ける線量の影響度合いは極めて小さいことが確認をされております。
 したがいまして、線量が継続的に低く抑えられているかを確認するために今後とも継続的にモニタリングを実施してまいりますし、先ほどからも何度も答えておりますように、暫定的な考えは夏休み期間の終了まででありまして、これらのモニタリングの結果を踏まえてそのあり方についても検討がなされるものである、このように思っています。
○宮本委員 では、これも念のために久住安全委員に聞いておきたいと思います。
 土壌から吸収されるものというのは、今言ったように極めて小さいんですか。
○久住参考人 子供たちの活動を考えますと、先生御指摘のように、子供たちが決して土壌からの吸収が小さいと私には考えられません。
○宮本委員 ここでも食い違っているじゃありませんか。改めてきちっと原子力安全委員会に助言を求めるべきですよ。こんなでたらめな話がありますか。大臣どうですか。
○高木国務大臣 福島県における学校の放射線モニタリングについての件であります。
 この校庭や園庭で三・八マイクロシーベルト、これは時間当たりですが、幼稚園、小学校、特別支援学校については、ちょっとさっきの質問に関連しますが、五十センチの高さ、中学校については一メートルの高さの数値以上の空間線量率が測定された学校については、生活上の留意事項を配慮するとともに、当面、一日の活動を一時間以内にするなど、それはなるべく制約することが適当である、そういうことについて私たちとしては認識をしておるところです。(宮本委員「全然答弁になっていないじゃないですか」と呼ぶ)
○田中委員長 質問者の趣旨を御理解なさっていますか。それに答えてください。今の久住委員との意見の違いを……(発言する者あり)とめた方がいいですか。
 速記をとめてください。
    〔速記中止〕
○田中委員長 速記を起こしてください。
 高木大臣。
○高木国務大臣 先ほど私が答弁をいたしました、いわゆる土壌を巻き上げることによっての体内からの受ける線量の影響は極めて小さく、外部から受ける線量に比べ、体内に受ける線量の影響度合いは極めて小さいことが確認をされておるということについては、私たちの判断でございます。(発言する者あり)
○田中委員長 違います。原子力安全委員が言っている意見を文部省は同じように採用しないのか、そうであればどういう理由なんだというような質問ですよね。
 お答えください。
○高木国務大臣 そのことについては、原子力安全委員会にも私たちの考え方を述べて、このようにするということについて承知をされております。(発言する者あり)
○田中委員長 もう一回、質問を聞きますか。
 では、速記をとめてください。
    〔速記中止〕
○田中委員長 速記を起こしてください。
 高木大臣。
○高木国務大臣 私が先ほど述べたことにつきましては、これは安全委員会からも、「平成二十三年四月十九日付で、要請のありました標記の件については、差支えありません。なお、以下の事項にご留意ください。」といって、一つ、二つ、二本のことが付された、こういうことでございます。
○宮本委員 そういう二つの留意点は、さっきから答弁しているとおりですよ。そんなことを言っているんじゃないんですよ。
 しかし、五十センチ、一メーターというところで、小学校は五十センチ、中学校は一メーターで判断するんだ、五十センチのところで三・八マイクロシーベルトを超えていてもそれはオーケーとするんだというようなことは、相談にあずかっていないという話が出た。さらに、土壌の影響について、安全委員会は軽微だと考えるかといえば、そうとは考えていないと出ている。
 時間がなくなりましたから、このまま続けたって後の質問者に迷惑が及ぶばかりですから。私、引き続きやりますけれども、こんな食い違ったままでは到底この委員会は進みませんよ。
 改めてしっかりと統一見解を出していただく。これはちゃんとはっきりさせなければ、あなた方が親御さんに配っている資料を見ても、ICRPの基準に基づいて、原子力安全委員会の助言も得て安全ということでやっているんですと書いているけれども、たちまちここで食い違っているじゃないですか。
 ここがはっきりしない限り、これは前に進まないということを申し上げて、私の質問を終わります。
○田中委員長 次に、城内実君。
○城内委員 城内実でございます。
 本日は、質問の時間をいただきまして、関係者各位に深く御礼申し上げます。
 残された時間も余りありませんが、三つ質問させていただきたいと思います。一つは、原子力損害賠償について。二つ目は、私の地元の近くに浜岡原発というのがありますが、その安全性について。そして、時間がありましたら節電計画について。以上、三つの論点について質問させていただきたいと思います。
 まずは、文部科学省のもとに原子力損害賠償紛争審査会というのがありますが、この審査会が損害賠償指針についていろいろと検討して策定しているというふうに伺っておりましたが、この賠償指針というのは既に発表されたのでしょうか。発表されていないとしたらいつ発表されるのか、そしてどういう中身かということについて、大臣にお答えいただきたい思います。
○笹木副大臣 過去二回やっておりますが、あす、その審査会の三回目があるわけです。
 それで、今のところ指針は出しておりません。検討の議論をやっておりますが、特に緊急性が高いものとして、政府の指示による避難ですとか、あるいは出荷制限、こうした緊急性が高いもの、あと、蓋然性がはっきりするようなものについて、優先してまずまとまったものから出そうということで、あすを目指して議論を続けているということです。
○城内委員 まだ発表されていないということで、あしたということですが、どういう中身かについては、しっかりとその中身を精査させていただきたいと思います。
 実は、私の知り合いの方で、まさにその半径三キロメートル圏内に工場を持っていらっしゃる方、双葉町です、いらっしゃいまして、三月十一日の夜、もういち早く避難指示が出たので避難しておりますが、そこで、工場に、まさに今そこに立ち寄れない、行こうとするととめられてしまうという状況なんです。
 こういった三キロメートル圏内というのは、本当にもう住民の方々も、あるいは私のその知り合いの工場を持っていらっしゃる方も含めて、非常に長期間にわたって避難を強いられているということですけれども、そういった三キロメートル圏内、特に一番その直近の人たちですけれども、こういった方々に対してはどのような手だてを講じるのかということについてお答えいただけないでしょうか。
○高木国務大臣 城内委員にお答えをいたします。
 いわゆる三キロ圏内の被害について御指摘ありました。ただいま副大臣が答弁したことが、今、紛争審査会の模様でございます。あしたにも第三回が開かれて、いわゆる損害賠償、損害の範囲の判定をどうしていくのか、この指針を早く決めるべきだと思っております。
 そこについては、お尋ねのことについては、当然ながら、事故との相当因果関係が認められる場合においては、これは原子力損害賠償法に基づいて適切な賠償が行われる、その大きさや被害の性質について損害の賠償が私は行われると思っております。
 この段階について、今、早く出すべく議論をして、あしたが三回目になりますが、恐らくあしたには何らかの方向づけが出てくるものと思われております。
 いずれにいたしましても、被害者の救済、まさに言われましたような実態について、私たちとしては、より早く被害者の救済報告ができるように、しっかりとして努めてまいりたいと思っております。
○城内委員 大臣から今御答弁いただきましたけれども、やはり私は、あしたというのはちょっと遅過ぎるんじゃないかと思うんです。とにかく、関係者の方々は一体どうなっているのかと不安でしようがないんですよ。やはりこれは、あした出るということはもうしようがないんですけれども、かつ、スピード感を持って対処をしていただかないといけないというふうに私は考えております。
 実際、過去のジェー・シー・オーの臨界事故では、こういった原子力損害賠償についていろいろと結果が出ましたけれども、実際に、中には紛争になって、争われて、結局十年かかって決着したというようなこともあるんです。やはり関係者、当事者の皆さんからすると、早く賠償してほしいというのがその本心でありまして、被害が確定するまで何か時間がかかったりしていたら、もう商売やってられませんよという方が本当に多いと思うんです。
 特に、一部の民間保険会社のように、いろいろと条件をつけて、こういう証拠を持ってこいとか資料を出せとかなんかやっていたら、本当に仕事もとまってしまうわけですから、当然、例えば百万円の損害しかないのに一億円を要求するようなことはあってはならないと思いますけれども、やはり迅速に、かつ、その基準をしっかりとつくって対応していただきたいと思いますけれども、その点、この審査会ではちゃんとやっているんでしょうか。その点についてをお尋ねしたいと思います。
○笹木副大臣 今、委員から御指摘がありましたような、例えば今のお話ですと、政府の指示によって工場が早々と避難をしている、それで操業もできない、営業もできない、そうした損害については、先ほどもお話ししたんですが、取りまとまり次第すぐ出す、そこになるべく入れようということで御議論いただいているということです。
○城内委員 今、工場の話をしましたが、これは農業もそうなんですけれども、農作物についても、いろいろな風評被害も含めて、現に多大な損害を皆さんこうむっているわけですし、また、避難を強いられたことによって大変な精神的な苦痛も受けているわけですから、こういったことについては、早くかつ十分に対応していただきたいというふうに思っております。
 次の質問に移らせていただきます。この関連で、私の地元に中部電力の浜岡原子力発電所というのがございますが、実は、浜岡原発は、フィリピン海プレートの境界である駿河トラフに近接しておりまして、将来来る来ると言われている東海沖大地震が発生した場合の、そのまさにど真ん中に位置しているわけでございます。そこで、人によっては、世界で最も危険な原発の一つであるということをおっしゃっている方もいらっしゃいます。
 このたびの震災を見てみますと、では本当に浜岡原発も大丈夫なのかと。一部の地域住民の方は、もうすぐに停止してくれ、廃炉にせよ、そういう声も出てきている次第でございます。また、県内の市町村の行政レベルでも、浜岡原発の安全性及び中部電力によるその強化対策について、十分ではないのではないか、疑問であるという声も出てきておる次第でございます。
 そこで質問ですが、実は、四月六日に静岡県が静岡県防災・原子力学術会議というのを開催しましたけれども、この事実については承知していらっしゃいますでしょうか。
○黒木政府参考人 御指摘の静岡県防災・原子力学術会議、四月六日に浜岡原子力発電所の安全性について御議論を行ったということは承知しております。
○城内委員 承知しているということですが、その中で興直孝先生という方が、これは静岡文化芸術大学の理事の方で、原子力行政の専門家の方ですが、この方がこういう発言をしたんですね。福島では想定外のことが起きた。砂丘が、砂丘というのは中部電力の浜岡原発のことですが、砂丘が崩れないということが証明されないと静岡県民は安心できません。そういう指摘があったんですが、この点については承知されておりますか。
○黒木政府参考人 そのような御指摘があったということを承知しております。
○城内委員 承知しているということであればさらに質問させていただきますが、その中で、その静岡県防災・原子力学術会議の顧問でいらっしゃる有馬朗人先生、この方は東大元総長の方ですし、まさに原子力の専門家の方ですが、こういう重要な発言があったんですね。何という発言をしたかというと、津波は前面からだけでなく、左右から回って施設内に入ってくることもあり得る。こういう発言、これは非常に重要な発言なんですよ。
 ということは、浜岡原発というのは二つの川に挟まれていますから、今般の東北大震災においても、川に海の水が逆流して流れていく、そういう現象を私は映像で見たんですが、同じように、津波での逆流で川があふれて、原発の周りから水がばあっと来て、まさに福島第一原発で起きたようなことが起きるのではないかなと、私は素人ですけれども、これはどう考えてもその可能性は排除できないし、まさに専門家でいらっしゃる有馬朗人先生もそのことを御指摘したんですが、この点についての御見解をどのように考えているのかということをお聞きしたいと思います。
○黒木政府参考人 お答えいたします。
 浜岡原子力発電所の敷地、この西側に新野川、それから東側に筬川が流れて、挟まれている状況でございます。浜岡原子力発電所の安全審査におきましては、御指摘のその二つの河川の影響を考慮した上で津波波高の解析を行いまして、仮に二本の川の存在を考えたとしても、敷地へ津波の侵入がないということを確認しているところでございます。
 しかしながら、今回、福島第一発電所においては、大地震に付随した極めて大きな津波を予測し、事前の対策が講じられていなかったということも事実でございます。今回、このような事故の原因、津波などについて徹底的に検証を行いまして、新たな知見を現在進行しております耐震バックチェックの中で反映し、安全確保のあり方、これをしっかりと見直していき、チェックをしていきたいと考えております。
○城内委員 今、しっかりと点検し、安全チェックもしますという御答弁でしたけれども、しっかりと点検、チェックしても、これはちょっと危険だなという、そういう結論が出ることもあり得るんでしょうか。
○黒木政府参考人 現時点でまだチェックしておりませんが、結論めいたことを今お話しすることはできませんが、中身については、科学的な観点から確認をしていきたいと考えております。
○城内委員 ぜひ、科学的な観点とおっしゃいましたが、非常にそこが大事なんですよ。
 科学的な観点からすると、実はこれは、東大、東北大学、名古屋大学、京都大学、海洋研究開発機構が平成二十年から二十四年度までに実施するプロジェクトで、そのタイトルが東海・東南海・南海地震の連動性評価研究プロジェクトというのがありますが、この公表結果によりますと、平成二十一年五月の時点で、今言った三つの地震が数分から数十分の時間差を置いて連動して発生した場合には、何と、浜岡原発付近の想定津波高が十一メートルに達すると。こういう津波が発生した場合は、恐らく、まさに福島県第一原発で起きたようなことが想定されるわけですね。
 したがいまして、まさにこの浜岡原発というのは、日本のど真ん中にあるわけですよ。大動脈である東海道新幹線あるいは東海道、そこに近接しているわけですから、この大動脈にある原発が万が一のことがあってはならないわけですから、ぜひその点の安全チェックを客観的かつ中立にやっていただきたいというふうに思います。
 この関連で質問させていただきたいんですが、ちょっと通告をしておりませんが、高木文部大臣に質問をさせていただきたい点がございます。
 と申しますのは、もともと原子力というと、私の過去の記憶では、旧科学技術庁がしっかり所掌してやっておったんです。最近になって私は文科省と経済産業省で見たら、ほとんどその事務が、経産省そして原子力安全・保安院に移っちゃっているんです。
 大臣、今、文部科学省にある原子力関係の課というのは、どういった課があるか御存じでしょうか。
○高木国務大臣 文部科学省には原子力安全課がございます。
○城内委員 私がちょっと調べてみたら、研究開発局原子力課というのと科学技術・学術政策局の原子力安全課というのがあって、そのほとんどは経産省の方に移っているというのが実態でありました。
 そこで、ぜひ大臣にお願いしたいのは、きょう、原子力安全・保安院の方がいらっしゃいますと原子力発電を推進するという立場ですが、やはりこの原子力発電というのは、もっと科学的に、客観的に、学術的に安全性を点検する必要があると思うんです。ですから、今後は、縦割り行政がいろいろ言われておりますけれども、むしろ逆に、原子力安全・保安院の仕事を文科省にもう一回戻すぐらいのことをしていただきたいんですが、その点についてはどうお考えでしょうか。
○高木国務大臣 委員も御指摘をされましたように、この原子力、今回の事故を通じまして、少なくとも絶対ということはあり得ない。したがって、持てる知見をすべて総結集をして今後に備えるということも大事だと思っております。
 したがって、私どもとしましては、この教訓を生かすべき原子力への改めての検証、そして、さらなる研究についてもしなきゃなりませんし、同時に、原子力にかかわらず、地震や津波の研究についてもしっかりやっていかなきゃならぬ、その体制をこれからもとっていかなきゃならぬと、このように思っております。
○城内委員 今、大臣、原発の撤退の可能性はないような趣旨の発言をされましたけれども、私は、これだけ科学技術が進歩すれば、原発を使わなくても、いずれ人類の英知によって、よりクリーンで、かつ放射能汚染がないような、もっともっと効率的なエネルギー源というのは出てくるんじゃないかと思っているんですね。
 ですから、私はドイツに十年いましたけれども、ドイツはまさに社民党・緑の政権のときに脱原発という政策を打ち出しました。今回のメルケル政権はその脱原発政策を見直すという見直し政策をしたんですが、福島原発の事故でその脱原発見直し政策を見直すという、二転三転したんですが、そういう勇気と覚悟を持って英断をしたんです。
 にもかかわらず、その当事国である日本が、今後の原子力政策についてどうするかというのを、やはり勇気と覚悟を持って決断をしていただきたいなと私は思いますが、大臣どうでしょうか。
○高木国務大臣 まさに、原子力のみならず、私たちとしては、これからは特に再生可能エネルギー、自然エネルギーの活用についてさらに取り組まなきゃなりません。これは政府全体として取り組むのことでございますから、今回のことをしっかり踏まえて、これからどういうことにするのかと、十分な議論をしなきゃならぬと思います。
○城内委員 やはり、これは二酸化炭素と違って、二酸化炭素は地球温暖化に影響すると言われておりますけれども、しかし、では原発というのは本当にクリーンかというと、これは福島の県民、市民、住民の方に聞いたら、こんな怖いものとは知らなかったという答えが一〇〇%近く返ってくると思うんです。
 ですから、やはり認識を改めていただいて、ちょっと節電についての質問はもう時間がないので省きますけれども、そもそも行き過ぎた市場原理主義とか物質文明主義を改めて、本来の、日が上ったら仕事を始めて、暗くなったら早く寝る、夜中も、二十四時間テレビがチャンネルをひねるとついているとか、あるいは、ほとんどお客が来ないような大型店舗が二十四時間営業でやっているとか、こういう無駄を見直して、質実剛健、質素倹約の本来の日本人の美徳をもう一回見直すべきじゃないかと思いますが、最後に、この点について大臣の御答弁をいただきたいと思います。
○高木国務大臣 まさに、無駄をしない、そして資源の有効活用を図る、大量消費社会、大量消費・廃棄社会ということも言われておりますが、我々としては、限られた資源を有効に使う、節電ももちろんでありますけれども、節約をして、みずからのライフサイクルもこの際改めて見直していくことも必要であろうと思っております。
○城内委員 これで私の質問を終わります。ありがとうございました。
○田中委員長 次回は、来る五月十三日金曜日委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後三時七分散会