第180回国会 沖縄及び北方問題に関する特別委員会 第5号
平成二十四年三月十五日(木曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 福井  照君
   理事 小川 淳也君 理事 大谷 信盛君
   理事 吉良 州司君 理事 瑞慶覧長敏君
   理事 玉城デニー君 理事 秋葉 賢也君
   理事 伊東 良孝君 理事 遠山 清彦君
      小原  舞君    岡本 英子君
      笠原多見子君    金子 健一君
      川島智太郎君    木内 孝胤君
      木村たけつか君    福嶋健一郎君
      井上 信治君    竹本 直一君
      宮腰 光寛君    赤嶺 政賢君
      石田 三示君    照屋 寛徳君
      下地 幹郎君    石川 知裕君
      松木けんこう君
    …………………………………
   国務大臣
   (沖縄及び北方対策担当) 川端 達夫君
   内閣府副大臣       石田 勝之君
   内閣府大臣政務官     園田 康博君
   農林水産大臣政務官    仲野 博子君
   防衛大臣政務官      下条 みつ君
   政府参考人
   (内閣府政策統括官)   井上 源三君
   政府参考人
   (内閣府沖縄振興局長)  竹澤 正明君
   政府参考人
   (法務省大臣官房審議官) 萩本  修君
   政府参考人
   (防衛省防衛政策局長)  西  正典君
   政府参考人
   (防衛省地方協力局次長) 豊田  硬君
   衆議院調査局第一特別調査室長           横尾 平次君
    ―――――――――――――
委員の異動
三月十五日
 辞任         補欠選任
  黒田  雄君     金子 健一君
  岸田 文雄君     竹本 直一君
  浅野 貴博君     松木けんこう君
同日
 辞任         補欠選任
  金子 健一君     黒田  雄君
  松木けんこう君    石川 知裕君
同日
 辞任         補欠選任
  石川 知裕君     浅野 貴博君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 沖縄振興特別措置法の一部を改正する法律案(内閣提出第二四号)
 沖縄県における駐留軍用地の返還に伴う特別措置に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第二五号)
     ――――◇―――――
○福井委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、沖縄振興特別措置法の一部を改正する法律案及び沖縄県における駐留軍用地の返還に伴う特別措置に関する法律の一部を改正する法律案の両案を議題といたします。
 この際、沖縄振興特別措置法の一部を改正する法律案に対し、宮腰光寛君外三名から、自由民主党・無所属の会、公明党及び社会民主党・市民連合の三派共同提案による修正案が提出されております。
 提出者から趣旨の説明を求めます。宮腰光寛君。
    ―――――――――――――
 沖縄振興特別措置法の一部を改正する法律案に対する修正案
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
○宮腰委員 ただいま議題となりました沖縄振興特別措置法の一部を改正する法律案に対する修正案につきまして、提出者を代表して、その趣旨及び内容について御説明申し上げます。
 まず、本修正案の趣旨について申し上げます。
 本修正案は、沖縄の豊かな住民生活の実現に向け、沖縄の持つ潜在力を存分に引き出す観点から、沖縄の振興及び自立的発展を図るための特別措置の一層の充実を図る修正を行おうとするものであります。
 以下、修正案の内容について御説明申し上げます。
 第一に、沖縄振興の基盤の整備のための特別措置であります。まず、沖縄振興交付金の公共部分について、国の高率補助の対象事業の全部を対象とするとともに、その非公共部分について、県が設置する基金への積み立てを可能とすることとしております。また、国の直轄事業について、県がみずから実施することを可能とする特例を設けることとしております。
 第二に、国際物流拠点産業集積地域に関しまして、まず、その対象地域に国際物流拠点と幹線道路で接続する市等を含め、指定要件の政令委任を削ることとしております。また、税関、検査の業務を需要に即して機動的に行う体制の整備に関する配慮規定を設けることとしております。
 第三に、農林水産業の振興に関しまして、漁業者が安全、安心に水産業を営むための巡視警戒等に関する配慮規定を設けることとしております。
 第四に、雇用の促進、人材の育成その他の職業の安定のための特別措置として、観光等の分野における高度な人材の育成、確保及び起業者への支援に関する配慮規定を設けることとしております。
 第五に、景観地区等の修景建築物に関する地方税の免除等に伴う減収を補填する措置を講ずることとしております。
 第六に、自然環境の保全、再生に資する生態系の維持、回復等に関する配慮規定を設けることとしております。
 第七に、ニート、障害者等の青少年に対する修学、就業支援に関する配慮規定を設けることとしております。
 第八に、沖縄の均衡ある発展のための特別措置として、まず、無医地区以外の医療過疎地区における医療の充実に関する配慮規定を設けることとしております。また、離島の妊産婦でその区域外の病院等で健康診査等を受けるものに係る補助制度、本土と同等の条件での往来等のための離島航路航空路事業に関する補助制度及び離島からその区域外の高等学校に進学した生徒の保護者に係る補助制度を設けることとしております。さらに、新たな公共交通機関についての調査検討の規定に鉄軌道の整備を明記することとしております。
 第九に、不発弾等の調査、探査、発掘、除去等に関する施策の充実に関する配慮規定を設けることとしております。
 第十に、沖縄の復帰に伴う特別措置に関する法律で定められております揮発油税、地方揮発油税の軽減措置の延長期間を、政府原案では三年とされているところを五年とすることとしております。また、所有者不明土地の調査、その結果に基づく必要な法制上の措置に関する規定を設けることとしております。
 以上が、本修正案の趣旨及び内容であります。
 何とぞ、委員各位におかれては、提出者の思いを受けとめていただき、御賛同賜りますようお願い申し上げます。
○福井委員長 これにて修正案の趣旨の説明は終わりました。
    ―――――――――――――
○福井委員長 この際、お諮りいたします。
 両案審査のため、本日、政府参考人として内閣府政策統括官井上源三君、内閣府沖縄振興局長竹澤正明君、法務省大臣官房審議官萩本修君、防衛省防衛政策局長西正典君及び防衛省地方協力局次長豊田硬君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○福井委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
○福井委員長 これより両案及び修正案を一括して質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。宮腰光寛君。
○宮腰委員 きょうは、沖縄振興特措法に関して質問させていただきます。
 先週の質問は十一年ぶりでありましたけれども、今度は一週間ぶりということでありまして、よろしくお願いいたします。
 まず、改正の経緯と修正の必要性についてお伺いをいたします。
 十年前の現行沖振法の改正の経緯と、今回の沖振法改正案提出の経緯は相当の違いがあります。法案提出までに地元との密接な協議など必要な手続が十分行われたのかどうか、疑問があります。
 前回は、法案提出の二年以上前に法案提出の政府方針が閣議決定をされ、半年前には沖縄振興開発審議会の意見具申、法案の内閣府原案の公表、原案に対する沖縄政策協議会での了承、そして法案提出直前の沖縄政策協議会の了承という、丁寧な手続を踏んでまいりました。
 今回の場合、十年前と比較して、何らの閣議決定も行われておらず、政府原案についての事前の公表もなく、半年前の沖縄政策協議会の場で初めて明らかになったわけであります。法案骨子につきましても、事前の公表がないまま、法案の国会提出と同時の公表になりました。沖縄関連税制につきましては、税制改革大綱が決定された二週間後に決定になっているというような事態、状況であります。十年前の手続とは似ても似つかぬ泥縄式のやり方であります。
 さらに、予算編成のぎりぎりの段階で、前原政調会長の政治判断により、ようやく一括交付金の内容と規模が決まるということになりました。どこにしっかりとした政治主導があるのか。行き当たりばったりではないかというふうに思います。
 今回の沖振法改正の背景には、普天間問題などで、民主党政権の迷走により、沖縄の信頼を大きく失ったということがあります。そのような中で、今回、政府提出二法案を修正することなく、政府原案のままで沖縄の信頼を回復することができると考えておいでになりますか。大臣、お願いいたします。
○川端国務大臣 おはようございます。よろしくお願いいたします。
 お答えいたします。
 来年度以降の新たな沖縄振興については、沖縄県からの要望もたくさん受けました。そして、沖縄県知事を構成員とする沖縄政策協議会や沖縄振興審議会の場において議論を積み重ねてきた結果で、法案を提出するに至りました。
 平成二十二年の九月には、沖縄政策協議会を開催して、沖縄振興部会を設置いたしました。十年前にはなかった、沖縄振興部会というのをつくりました。以降、この部会を中心にいたしまして、二十二年から二十三年にかけては、沖縄振興部会を四回開催して議論を行ってまいりまして、沖縄県を含む実務者レベルでの論点整理を鋭意行ってきたところでございます。
 また、十年前には沖縄政策協議会に提出する前に法案骨子を公表していることは事実でございますが、これは時期的に概算要求前に法案骨子を公表する必要があるためにそういうふうにされたと伺っておりまして、今回も、概算要求前に沖縄振興部会を開催して振興策の基本方向を公表している点では、手順としては十年前と同じような手順を踏ませていただきました。
 また、今回の基本方向は公表までに沖縄県との綿密な調整を取りまとめてきたものでございまして、沖縄振興審議会においても二十三年五月及び七月に開催するとともに、審議会のもとで専門委員会を十回開催して、内閣総理大臣に対して意見具申を行いました。
 これらの議論の集大成として提出している二法案は、沖縄県の知事からも、先般、二十二日の沖縄県議会の答弁でも、去る二月十日に閣議決定され国会に提出された新たな沖縄振興のための法律案は沖縄県の要望を反映し現行法を抜本的に改正する内容となっており、高く評価しております、県としてはこの法律案が年度内に成立するよう与野党の党首や関係、国会の皆さんに理解を求めるところでありますという御答弁をされていることも含めて、一定の御評価はいただいているというふうに思っております。
 なお、閣議決定にもお触れをいただきましたが、十一年の閣議決定は、基本は普天間飛行場の移設に関する検討の一環として、それと同時に新法の実現を目指すということで書かれたので、このためだけに閣議決定されたというか、背景ではなかったという意味で、今回は閣議決定をいたしませんでしたけれども、政府の基本方針としてはそういう方向で丁寧にやってきたということでありますので、ぜひとも御理解をいただきたいというふうに思っております。
○宮腰委員 私は、川端大臣の誠実な姿勢は評価をさせていただいております。ただ、政権全体としては、今回、沖縄の信頼のもとに必ずしも十分に沖縄の意向を反映しているとはまだ言えないのではないかというふうに思っております。
 具体論に入りますが、前回も質問させていただきましたソフト事業の一括交付金についてであります。
 沖縄県の平成二十四年度予算案に既に計上されている一括交付金によるソフト事業のうち、特に新規事業とされているものは、これまでも、島田懇予算、それから北部振興予算、特別調整費では計上が難しかったものが並んでいるのではないかというふうに見ております。
 例えば、戦略的誘客活動推進事業五十五億円。農林水産物流通条件不利性解消事業三十六億円、これは農林水産物の運賃補助であります。それから、離島航路運航安定化支援事業二十六億円、これは船舶建造費の補助であります。そして、含蜜糖振興対策費四十億円、これは含蜜糖工場の整備補助などであります。それぞれ必要なものではありますけれども、果たして年度内に全額執行できるかという懸念があります。
 市町村事業の内容については、まだ把握されていない状況であると聞いております。
 効果的かつ計画的な活用を考えれば、先日の委員会で申し上げたように、弾力的に修正を考えることが必要なのではないかと思いますが、大臣の御所見を伺います。
○川端国務大臣 お答えいたします。
 ソフト事業を中心として、沖縄振興特別推進交付金を含む沖縄の一括交付金の総額と、それから今言われた制度設計については、沖縄県からの御要望を最大限尊重してつくらせていただいたつもりでございますが、市町村部分も含めて、県の主体的判断を尊重した使い勝手のいい制度にしたいということでつくりましたので、県において適切に執行していただけるというふうに思います。
 御指摘のように、今までの島田懇あるいは北部振興予算等々の、総額からいいますとなかなかできない予算が今回は大幅にできるという意味では、非常に意味があるというふうに、やっていただけるのではないかというふうに期待をしております。一応、この一括交付金は二十四年度予算においては繰越明許費として計上しておりますので、一定の要件を満たせば、明許繰り越しまたは翌年度における債務の負担は可能なお金として予算計上されております。
 次年度以降に計画的に効果的に使用するために、基金へ積み立ててやったらどうかというようなことを前回も御指摘いただきました。事業の性格にかかわらず交付金を、言葉はちょっと悪いかもしれませんが、安易に基金で積み立てることは適当ではないというふうに思っておりますけれども、しかしながら、一括交付金の趣旨に合致して、事業の性格を踏まえれば複数年度にわたり実施することが真にやむを得ないものについてまで、直ちに基金が排除されるものではないというふうには思っております。
 いずれにしても、具体的には、県としてどのように判断するかが最優先されますので、その上で御意向があれば適切に対応してまいりたいというふうに思っております。
 交付金の基金への活用については、技術的にいえば、運用上、対応可能な問題であるというふうにも認識をいたしております。
○宮腰委員 運用上可能である、沖縄県が設置する基金に積み立てることを排除しないということでありますが、それだけでは、執行できなかった場合に返還を求められるのではないかという不安が払拭できません。
 安易な積み立てといいますか、これはいけないと私も思います。大臣がおっしゃったように、一定の条件のもとで可能であるということであれば、その一定の条件を法律に明記した上で、積み立てを可能とするということを検討されたらいかがかと思います。その点についてどうでしょうか。
○川端国務大臣 基本的には、先ほど申し上げましたように、繰越明許費として設定をされていて、その部分が、事業が繰り越す部分は召し上げるということでない手続で繰り越しができるということと、どうしても基金でやりたいという場合は、運用上、技術的には可能であるということで、私たちとしては今そのように考えてこの法案を出させていただきました。
 各党において御議論いただいているということは十分承知をしておりますが、政府の立場としては、申し上げたような解釈で、地元の御要望には、そして執行には十二分に応えられるというふうには思っております。
○宮腰委員 次に、国際物流拠点産業集積地域についてであります。
 所得控除が認められる国際物流拠点産業集積地域の対象地域につきまして、指定要件を政令委任するとしておりますが、これはどのような観点から政令委任ということになっているのかということが一点。それから、将来、地域要件を見直し新たに地域指定をすることは、今回の改正案で十分可能なのかどうか、伺いたいと思います。
○石田副大臣 宮腰委員にお答えいたします。
 近年、御案内のとおり、アジア諸国が目覚ましい発展を遂げる中、アジアのハブに位置する沖縄の地理的特性を生かした戦略的発想が重要であるという考え方のもとに、高付加価値の物づくり産業の新たな臨空・臨港型産業である国際物流拠点産業の集積を図るべく、国際物流拠点の産業集積地域を創設することにいたしたところでございます。
 具体的には、国際物流拠点である那覇空港、そして那覇港及び中城湾の周辺地域を対象地域として指定することを考えておるところであります。
 政令で規定する国際物流拠点産業集積地域の要件については、制度の趣旨に鑑み、国際物流拠点に隣接または近接していること等とすることを予定いたしております。こうした地域指定の要件は、産業の動向、社会の状況、社会資本整備の状況等により見直されるべきものであり、柔軟かつ機動的な制度の運用を行う観点から、政令要件といたしておるところでございます。
 このため、政令としている地域要件については、将来必要に応じて見直すことはあり得るものであり、新たな地域指定についても、特区の趣旨のもと必要性が認められるものであれば、税制改正要望により新たな地域の指定は可能であると考えられております。
 以上でございます。
○宮腰委員 税制改正によって見直しは十分可能であるということですね。確認させていただきました。
 次に、不発弾処理等の主体につきまして、不発弾等の調査、探査、発掘、除去等に関し、国と沖縄県、市町村の役割を考えた場合、私は施策の主体は当然国であるべきと考えますが、見解を伺いたいと思います。
○川端国務大臣 不発弾対策における国、地方公共団体の役割については、今までもさまざまな議論がございます。政府としては、戦後処理の一環として国が責任を持つことは一つの大きな責任でありますが、同時に、住民の安全確保という観点から、地方公共団体においても責任を持つということを、両方が責任を持ってそれぞれやろうということが基本的な姿勢でございます。
 こうした考え方のもとに、沖縄にはまだまだたくさん不発弾が存在しますので、沖縄における不発弾対策は重要な課題であるということで今までも取り組んでまいりました。国としても、これまで、全国に比べて手厚い支援ということで、平成二十二年度は前年度比約七六%増の八億円、二十三年度はそれを倍増した十六億円、二十四年度予算案はまた四十数%増しの二十四億円ということで、八億円ずつ増加をさすという予算で充実を図っているところであります。
 国において、沖縄県、市町村と連携協力のもとに全力を挙げて不発弾対策に取り組んでまいりたいと思いますし、補助率といいますか交付金の率においても、全国レベルではほぼ二分の一交付というのを十分の九交付、残りの十分の一は特交で見るという形で、最大限、沖縄の特殊事情に鑑みて国としての責務を果たしていきたいというふうに思いますし、同時に、市町村においても一定の役割を担っていただきたいというふうに思っております。
○宮腰委員 今の大臣の御答弁は、戦後処理は当然国の責務である、それから、住民の安全確保の観点から県や市町村が一定の役割を負う、これはそうだと思います。やはりそこの、主体は国であるということを明確にしないと、お金の問題だけではないのではないかというふうに思っております。
 我が党の岸田国対委員長が沖縄北方担当大臣であったときに、この不発弾処理について非常に熱心に取り組んでおいでになりました。不発弾処理のスキームを大臣時代につくられたという記憶も私は持っております。沖縄の離島にもよくお出かけになりました。
 やはり、こういう戦後処理が絡む問題こそ、政治家のリーダーシップが発揮されるべき問題ではないかというふうに思っております。今の御答弁は多としたいというふうに思います。
 次に、沖縄の復帰に伴う特別措置に関する法律の一部改正について伺いたいと思います。
 本土復帰時の特例として、揮発油税の暫定税率を七円軽減し、そのうち一・五円を離島への海上輸送運賃などの軽減に充ててきました。沖縄における軽減措置を参考に、今年度、二十三年度から、全国の離島を対象としたガソリン流通コスト削減のための輸送費補助もスタートをいたしました。
 四十年続いたこの沖縄の特例によりまして、沖縄の離島のガソリン価格の実態はどう変化したのか、お聞きしたいと思います。
○石田副大臣 お答えいたします。
 委員御案内のとおり、復帰に伴う激変緩和を図り、県民生活及び産業経済の安定に寄与するよう、揮発油税の軽減措置が講じられてきたところであります。税の軽減措置及びこれを活用した石油製品輸送等補助は、ガソリン価格の安定に貢献をしてきたところであります。
 数字で申し上げますと、復帰以来、総額一千三百五十七億円の税の軽減、総額二百五十四億円の輸送費補助により支援を実施してきたところであります。平成二十二年度については、約四十七億円の税の軽減、約九億円の輸送費補助の支援を行ってきたところであります。
 これにより、沖縄全体のガソリン価格の平均は、現在確認できる昭和六十二年度からでありますが、六十二年度から平成二十二年度まで二十四年間で、平均、本土に比べて約一リットル当たり三円程度安い価格で安定的に推移をいたしております。
 また、輸送費補助等は、離島においても価格の平準化や安定供給に一定の効果を上げているというふうに私どもは思っております。
○宮腰委員 確かに、毎年九億円、輸送費などの軽減に充ててきたと。本島は平均して大体三円ほど安いということでありますが、実は離島は必ずしもそうではありません。依然として二十円以上の本島との格差が存在をしているという状態は実は変わっておりません。
 これは事情はいろいろあると思います。それは、輸送費がかかるということもありますし、輸送の形態、タンカーで運ぶのか、あるいはローリーで運ぶのか、あるいはドラム缶で運ぶのかといった形態にもよりますし、離島ごとの人口にもよるということでありますので、一概に、原因はこれこれということはなかなか決めつけはできませんけれども、実際には大きな格差が依然として存在しているということは明らかだと思います。
 今回の税制改正で、揮発油税、地方揮発油税の軽減措置の延長期間を五年から三年に短縮するということにしておりますが、これまでの政策効果の検証と税の軽減措置の延長期間の短縮はどう関係するのか、伺いたいと思います。
○石田副大臣 お答えいたします。
 沖縄の揮発油税等の軽減措置や、同措置を活用して沖縄県が実施する沖縄の離島への石油製品輸送等補助事業を講じてきたところでありますが、依然として、沖縄離島のガソリンの価格が沖縄本島と比較して割高であるという指摘がございます。島によっては三十円ぐらい高くなっているところも現にあるわけであります。
 そういう中で、離島住民の安住促進等に向けた軽減措置は、沖縄振興において重要な課題の一つであると思っております。内閣府及び沖縄県において、税制措置等の政策効果が一層発揮できるよう、施策の改善に取り組むことといたしているところであります。
 このため、延長期間において、税の軽減措置や輸送費補助のほか、離島のガソリン価格の平準化を図るその他の施策について政策効果を検証するとともに、必要に応じて、離島の実情を踏まえた見直しを実施することといたしております。
 こうした政策効果の検証と検証結果を踏まえた施策の改善を着実に実施するため、延長期間を一旦三年と区切らせていただいたところであります。
○宮腰委員 一旦三年に区切ったというお話であります。
 実は、この離島のガソリン価格の実態については、沖縄も含めて、資源エネルギー庁あるいは国交省の海事局なども当然調査をしております。検証について、そう時間がかかる問題ではないのではないかなというふうに私は思います。ガソリンのコストの格差の問題のさらなる抜本的な解消に向けて、しっかり頑張っていただきたいというふうに思います。基本的には、私は、石油石炭税を使って、航路で離島と結ばれている本土の地域の価格と同等の価格にすべきではないかというふうに思っておりまして、その点も含めて御検討いただきたいと思います。
 沖縄本島と離島の格差が存在するのは、ガソリン価格以外にも数多くあります。この格差は離島の基本的な問題であります。農産物を沖縄から本土に輸送する、あるいはその逆の場合も、市場遠隔性、つまり輸送コストと輸送時間という高いハードルがあります。競争条件が対等でなければ、沖縄の優位性の発揮というのはそもそも困難であります。あるいは不可能であります。沖縄の優位性は日本で唯一の亜熱帯性気候ということにもあると思いますけれども、例えばゴーヤーを初めとする野菜類も、菊などの花卉類も、残念ながら出荷額がどんどん減り続けているという状況にあります。
 これはやはり、沖縄県に全て任せるのではなく、今回、運賃補助というのはありますけれども、基本的な競争条件を対等にすることについては、私は国が責任を果たすべきではないかというふうに思いますが、いかがでしょうか。
○川端国務大臣 沖縄の農産物は、先生おっしゃるように、亜熱帯性気候ということで、国民の多くが評価をして広まってきていることは事実だと思いますが、ゴーヤーなんかも割に、有名になった以降、国内でもつくれるということで、そうすると、沖縄の方がいい品質のものが多いというふうに思うんですけれども、値段がやはり高くなるということがあることは事実だというふうに思っております。
 そういう意味で、特に島嶼国、離島も含めて、農業が非常に基幹産業でありますので、ここがしっかりと元気を持ってもらうということが極めて大事なときに、運賃等の低コスト化は大きな課題だということは、私もそういうふうに思っております。
 そういう部分で、国においては、輸送コストの低減ということで、運賃を直接ということではないんですけれども、コストが下がるという意味で、共同出荷施設の整備とか、あるいは高品質、高価格の形成に資する保冷施設の整備などの支援ということで、トータルで応援するということでの競争条件の整備を図ってきましたけれども、新たに今回、今御議論いただいています沖縄の一括交付金ということの中で、沖縄県においては、農林水産物の輸送コスト負担の軽減、流通の効率化、ブランド化の促進等、出荷拡大に向けた取り組みを促すために同交付金の活用を検討されているというふうには伺っております。
 国が直接ということではないですけれども、国が一括交付金をつくる中で、県として農業振興が大事だ、特に物流コストが大事だということで、そういう部分を一括交付金の趣旨に鑑みて取り組んでいただけるということは大変いいことではないかというふうに思っております。
○宮腰委員 ゴーヤーに関してはまさに大臣がおっしゃったとおりでありまして、せっかくの沖縄ブランドが運賃の関係で先細ってきているというのは事実であります。
 今回の前原政調会長の政治判断で、沖縄における国の責任という部分がうやむやになった面があるのは否めないのではないか。全て一括交付金任せというのではなくて、基本的な部分については国が責任を果たすということが必要である、私はそう思っております。恐らく、山中貞則先生であってもそのようにお考えになるのではないかというふうに思います。
 次に、沖縄の離島についての認識について、大臣にお伺いをいたします。
 沖縄の有人離島は幾つあると思いますか。それから、大臣はそのうち幾つ訪問されましたか。
○川端国務大臣 三十九ということでありまして、私は、石垣島と竹富島の二島だけでございますが、行かせていただきました。
○宮腰委員 石垣も竹富もすばらしい島だというふうに思います。
 私の知る限り、現職大臣として最も足しげく離島に行かれたのは、綿貫民輔先生。沖縄開発庁長官、それから北海道開発庁長官と国土庁長官も兼ねておいでになったときでありまして、たしか十七の沖縄離島を現職大臣として訪問されたというふうにお聞きしております。
 私も政務官時代に、時間があれば沖縄の離島に出かけまして、一つの島を残して、あとは全部回らせていただきました。その翌年に、三度目の正直で、残る有人離島、これは一番最後は慶良間の前島という島でありましたけれども、何とか三度目の正直で訪問することができました。
 川端大臣は総務大臣との兼任でありますから、御多忙であることはわかりますけれども、ぜひ時間を割いて、できるだけ沖縄の離島に足を運んでいただきたいと思います。そして、御自分の目で離島の魅力あるいは厳しい実態を見ていただきたいというふうにお願いをいたしたいと思います。
 沖縄県全体では人口はふえております。しかし、本島以外で人口がふえているのは石垣島だけであります。宮古、石垣の中間にある多良間島、ここでは合計特殊出生率三・一四と全国で最も高い数字でありますけれども、それでも人口減少が進んでいるというのが残念ながら実態であります。
 沖縄の島は、それぞれ、地理的条件も歴史も、そして文化や景観や住民性も多様であります。沖縄にとって極めて多様な要素を形成しているのが離島であります。一くくりで沖縄離島と表現するわけにはいきません。一つ一つの島が特性を生かして元気になることが重要でありまして、その意味で、今回の沖振法改正案は必ずしも合格点ではありません。
 先日の委員会で、大臣の演説に離島の二文字がなかったことを指摘させていただきましたけれども、きのうの沖縄関連二法案の提案理由でも離島という言葉はありませんでした。離島の問題は沖縄にとっては各論ではないということを申し上げさせていただきましたけれども、今回の沖振法の改正で沖縄離島の何が変わるのかということをお伺いしたいと思います。
○川端国務大臣 離島問題は、まさに沖縄政策にとっての一番大きな柱の一つであることは間違いないというふうに思っていますし、先生も大変熱心にお取り組みをいただいていること、私も、先ほど申し上げたのは大臣になる前にしか行っておりませんので、機会があれば行かせていただきたいというふうに思います。
 そういう部分では、それぞれの特徴がある島がそれぞれの特性を生かして、元気に人たちが暮らしていけるということを支えることが一番大事な政策だというふうに思いまして、これは沖縄県にとっては、これだけ多くの離島を広範囲に持っているということで、この政策が最重要課題の一つであることは言うまでもありません。
 そういう意味では、できるだけよりきめ細かく、使い勝手よく、地域の実情に合わせた施策をしっかりやっていただくということが離島に対しては一番大事なことだという意味で、今回の一括交付金というのはまさにそういう趣旨でございますので、それを通じて、沖縄県が一番の当事者でございますので、しっかりと重点を置いて取り組んでいただきたいというふうに思っております。
 個々の各論の問題ということではなく言いますと、航空燃料税の軽減措置の拡充、先ほども御議論ありましたけれども、本土と宮古島、石垣島、久米島を結ぶ路線を新たにふやさせていただいて、そして離島の旅館業に係る減価償却の特例を、これは継続でございます、そういうことと同時に、一括交付金でできるだけきめ細かくやっていただきたいというのが私の離島に対する思いでございます。
○宮腰委員 一つ一つ、事情が島によって違います。それぞれの抱えている問題を一括交付金で一括して解決するということは不可能だというふうに思います。
 私が政務官のときに、美ら島会議というものをつくらせていただきました。長ったらしい名前で、正式名称は離島活性化調査検討会議というんですが、それでは島の皆さんの心に響かないということで、美ら島会議。この中で、沖縄部局の職員が一つ一つの島の相談窓口になる。沖縄の離島については、今大臣がおっしゃったように、そのようなきめの細かな対応が必要でありまして、お金を出したからそれでいいという問題ではないのではないかというふうに思います。
 最後に、国境離島についての特別の対策や特例の必要性についてお伺いをいたしたいと思います。
 先日も申し上げましたけれども、離島振興法改正に関する与野党実務者協議、ここでは、国境離島に関する保全、振興のための法案が必要であることを確認いたしております。
 国境離島地域とは、排他的経済水域を含む我が国周辺の公海に近接する海域にあり、我が国の領域、排他的経済水域等の保全に重要な役割を担っている離島であって、その保全または振興を図ることが特に必要な地域と定義づけられると思います。もちろん、無人島も含まれるということであります。とすれば、沖縄県には、台湾と国境を接する与那国島、あるいは尖閣諸島を初め、該当する離島が数多く存在することは明らかであります。
 国境離島の保全と振興を図ることについての必要性について、大臣の御見解を伺いたいと思います。
○川端国務大臣 基本的には、宮腰先生が持っておられる認識とほぼ同じ認識を私は持っておりまして、国土保全と同時に国境、これは安全保障上も極めて大きな意味を持っている。そして、基本的には、無人島のお話がありましたけれども、可能な限りは有人であるという島が極めて大事である。
 EEZのポジションと安全保障の問題、そしてその部分ではこういう島が極めて国にとって大事な意味を持っている島であるということは認識を共有させていただいていると同時に、その中でやはり、可能な限りは有人の島がそのまま存続できるように、そういう意味では、先ほどの御議論にありましたように、そこに住んでいる人たちがちゃんと生活できるようにということが、これは沖縄振興だけではなくて、国の施策として極めて重要な問題であるという認識は私も持っております。
 沖縄の与那国島、南大東島のお話がありましたけれども、そういうことも含めて、しっかりと国全体としても取り組むように、私としても臨んでいきたいというふうに思っております。
○宮腰委員 おっしゃるとおり、有人島を無人島にしてはならないということがまず先決であろうと思います。
 人口減少が著しい国境離島を保全するためには、無人島の周辺も含め、離島においてやはり経済活動が継続して活発に行われなければなりません。その意味で、沖縄の国境離島においても、漁業や農業、観光などで頑張れる状況をつくる必要があります。
 そのための環境整備、国境離島なるがゆえのハンディを解消するための措置として、漁船の操業経費や農産品、水産品の運搬に要する費用への支援、漁船に対する固定資産税の減免などの措置が今後必要になると考えますが、いかがでしょうか。
○川端国務大臣 御指摘のように、離島の活性化のためには、インフラの整備だけではなくて、ソフトの面も極めて重要でございます。
 平成二十四年度においては、沖縄県において一括交付金を活用して、離島の特産品の販売戦略の構築、農林水産物を本土に向けて出荷する際の輸送コスト支援に関する事業を当初予算案に盛り込んでいると承知をしております。
 また、お触れいただきました漁船の固定資産税については、現在においても、例えば、沿岸漁業の漁船の場合には、課税標準が評価額の二分の一に減額される等の特例が講じられているところでございますが、引き続き、沖縄県や関係省庁と連携して必要な取り組みを進めてまいりたいと思います。
 なお、先ほどの話の中で、一括交付金は、沖縄県が主体でございますが、市町村にもそれぞれに配分、配付してやるという意味では、離島に関して市町村はまさに当事者でございますので、よりきめ細かくやっていただけるものと期待もしております。
○宮腰委員 ソフト事業の交付金の中でこれは十分に活用できるということだと伺いました。
 基本的には、私は、国の責任の部分はちゃんとやっていくべきであって、その上でさらに県なり市町村なりが上乗せで行う部分があってもいいとは思うんですけれども、基本的にやはりちょっと認識の違うところはあります。やれないことはない、やれるということはわかりますが、基本的な考えの違う部分があるということを申し上げておきたいと思います。
 国境離島については、今申し上げたように、一般離島に比べて国の果たすべき役割が大きいことは言うまでもありません。沖縄の国境離島においても、港湾や空港の整備あるいはその維持管理、その場合の国による代行制度の創設、違法な漁業を監視するための施設の整備、漁業者が安全に操業するための監視、警戒など、国の存在感、公的機関の存在感というのが求められると思いますけれども、いかがでしょうか。
○川端国務大臣 基本的な認識は先ほど申し上げたとおりで、遠隔の海域に存在する離島というのは、住民生活を支える基盤を整備するということが一番大事だというふうに思っておりまして、いろいろな取り組みを行っております。
 例えば、港湾、空港については、国として最大限配慮して、本土が十分の五であるのに対して十分の九という高補助率により整備を進めて、島民の暮らしを支えております。
 また、港湾管理者からの申請に基づいて国がかわって直轄で港湾整備を行うことができる直轄代行制度については、改正後の沖縄振興特別措置法においても継続することといたしております。
 漁業者の安全操業の確保については、海上保安庁、水産庁の関係省庁が連携して海域の安全を確保することが重要であるということは当然のことでございます。
 引き続き、関係省庁が連携して対応を図ってまいりたいというふうに思っております。
○宮腰委員 私が申し上げているのは、代行制度というのは、特に国境離島については地元に負担を求めない。
 例えば、与那国島であれば、今の滑走路では、自衛隊の航空機が離発着するということは時々は可能でありますけれども、構造上、なかなか、長期にわたって使用するのには耐えられないというのがあります。これはやはり滑走路を再整備しないと使えない。
 あるいは、与那国の祖納港について、自衛艦がやはりなかなか入りづらい。その原因は、沖防波堤が足りないということになっているわけでありまして、急に深くなっている海で、例えば百メートル整備するのに数億かかる、例えば恐らくメートル当たり一億円程度かかるといったような工事が地域、地方の力で可能かといったら私は不可能だと思いますし、そういうところでそれぞれの県なり市町村なりに負担を求めるということはできない相談だというふうに思っておりまして、代行制度があるから、今度は継続をするからそれで対応できる、そういう性質のものではないということをぜひ御理解いただきたいと思います。
 この後、やはり、国境離島の問題が日本全体にとって間違いなく大きな問題になってくると思います。沖縄県はそもそも全てが国境離島であるというぐらいの気持ちで取り組んでいただきたい、このことを申し上げて、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○福井委員長 次に、竹本直一君。
○竹本委員 衆議院議員の竹本直一でございます。
 私は、当委員会の委員ではございません、したがって初めて質問するわけでございますが、沖縄問題について思い入れもありまして、質問させていただくことにしました。
 ことしの沖縄の予算、ちょっと大臣に聞きます、おわかりだと思いますが、幾らであるかということと、戦後六十七年たっていますが、トータルでどれぐらいのお金が沖縄に国から注がれているか、概数で結構です、それをお答えください。
○川端国務大臣 ことしは二千九百三十七億円になっておりますが、沖縄復帰以降の振興を含めての部分は、アバウトで十兆円程度ではないかというふうに思っております。
○竹本委員 十兆円が多いか少ないかは別としまして、やはりその思いは、太平洋戦争中に二十万人の人を死なせてしまったという、日本の歴史上の大事件に対して償いの気持ちは当然あったんだろうと思いますし、また、発展のおくれたこの地域を何とか早く発展させなきゃいけないということもあったと思うんです。
 だけれども、私は沖縄という問題を考えるときに、ぜひこれは大臣も、おわかりだと思いますが理解していただきたいんですが、長い歴史がございますね。私は昭和四十六年のときにアメリカの大学におりまして、四十七年に沖縄返還ですから、沖縄が日本に戻る戻らないと議論をしておりました。沖縄の出身の留学生たちが旗を掲げて、本土復帰反対という運動を随分やっておられたんです。そういう彼らの顔を今でも思い出すんですけれども、彼らに、どうして日本人同士の間で嫌がるのかと言うと、やはり自分たちは一つの国だという、すごい誇りがあったように私は感じたんです。
 つまり、一つの国として、中国とも交易をしながら、江戸幕府ともつき合いながら、そして薩摩の圧制に耐えしのぎながら、いろいろなところをいろいろやりくりして、そして何とか彼らの生活を支え、文化を守ってきたという自負心があるんだと思うんですよ。そして、今回の戦争の結果、最後は四十七年復帰ということになりました。私はたびたび沖縄へ行きますけれども、非常にきれいになって、近代化され、そういう意味では非常によかったんだな、あの人たちは今どう思っているかなというふうな気持ちがあるんです。
 先ほどの質問にもありましたように、平成十四年に沖振法が国会に提出されているんですね。約十年後に今回の改正となったわけですが、いわゆる審議会を通すとか意見を聞くとか、そういう手続がほとんどなされずに、ぼんと来ているんですよね。
 これはどうしてそうなったのかと推測するに、これは私の推測だけれども、やはり普天間の問題がごたごたして、我々からいったらへまをやっていると思いますけれども、沖縄に対して申し訳ないから埋め合わせのつもりでお金をふやそうとして、こういう割合拙速なやり方をしたのかどうかということをちょっと私は気にしているんです。
 みずから拙速だというふうに言えるわけはないんですけれども、どういう配慮でこのような手続、前回十年前と今回の手続が全然違うというのはどうしてなのか、それについてお答えいただきたいと思います。
○川端国務大臣 先ほどの宮腰先生のときにもお答えをしたんですけれども、沖縄の皆さんときめ細かく意見交換をし、御要望を伺いながら取りまとめていくという経過自体は、私は十年前とそんなに変わっているものではないというふうに思います。
 そして、外へ出てくる手続的に、その前に閣議決定をして内示をして協議会を開いてという手順を踏んでいないじゃないかという御指摘でありますが、新たに協議会と同時に部会をつくりましたので、そこの場で内示をさせていただくということと、概算要求の前に概要を出すということ自体は同じ手順を踏んでおりますし、そういう部分では同じようにきめ細かく丁寧にやらせていただいたというふうに思います。
 私も何度も沖縄県知事さんとも意見交換をさせていただきましたけれども、この最終の結論に関しては御評価はいただいているというふうに思っておりますと同時に、閣議決定は、前回のときは、普天間に関する閣議決定のときに、あわせてこういう振興法もちゃんとやるということをお決めになったということで、今回はこれだけで閣議決定はしておりませんので、そういう部分では若干の差がそこでは出ておりますが、普天間問題が今回はなかったということであります。そして、沖縄県の皆さんは一貫して基地問題と沖縄振興とは別であるということで、私どもの関係においては非常に信頼を持って丁寧に御対応いただいたというふうに思っておりますので、ぜひともにその部分では、何かいろいろあったから拙速、乱暴にやったということではないことはぜひとも御理解をいただきたいというふうに思っております。
○竹本委員 沖縄の振興を考えるときに、先ほど申し上げたような過去を持っておりますから、言ってみればその誇りと自尊心を傷つけないような、そういう発展の方向を目指すことが政府としては絶対必要だと思っております。
 そこで、沖縄の特徴は何かというと、やはり立地にあると思うんですね。かつては沖縄海洋博等をやりました。そして、いろいろにぎわったりもしました。小渕政権のときもサミットをやりました。大変なにぎわいでした。やはり、アジアにおける、例えばシンガポールとかいったようなところと地理的位置が非常によく似ているということ。それから二番目に、沖縄というのは非常に知名度が高い。東京、京都、沖縄という、アメリカ人にするとそれぐらい知名度が高いところであります。
 この立地を利用して、もっと国際会議を頻繁に開くとか、何かそういう将来に向けた発展を政府としても後押しするのが本来のあり方だと私は思っております。単に過去の埋め合わせのみならず、これから、ある意味では観光資源というか国際資源というか、そういうものをきっちりと有効に活用していく方策を政府としても後押しすべきではないかと思うんですが、いかがですか。
○川端国務大臣 冒頭で、先生から、沖縄に対する大変な思いと同時に、過去の歴史にもお触れをいただきました。私は滋賀県ですので、滋賀県の彦根という町がありますが、ここの前の市長さんは井伊さんという、歴代のお殿様でありました。この奥さんは、滋賀県だけではなく日本の文化において大変造詣の深いリーダー的な人でありまして、この人は最後の琉球王朝のお姫様という方でありました。そういう部分でも、私も子供のときから琉球というものに対しては関心を持っておりました。そういう部分では、復帰なのかという過去の歴史をたどれば、先生が言われることは非常によくわかります。またそれで、二十万人もの方が民間も含めて亡くなったという大変な歴史を持っているということでは、特別の背景、経過があることはもう言うまでもありません。
 そういう部分では、この沖振法を含めて、あるいは一括交付金を含めて振興を図る、国の責務においてやるということと同時に、先生言われたように、確かにサミットや海洋博や大きな注目もありまして、ことしは例の沖縄の科学技術振興の大学院大学がスタートいたします。オープンのセレモニーに私も行かせていただきましたけれども、世界の学者が、この大学は将来沖縄というものを世界にもっと知らしめると同時に、東京というものも日本なのかと、沖縄がメーンになる大学になるというふうに言われました。世界の人もそういうふうに思っているように、知名度はやはりすごいものがある。
 観光資源も含め物流拠点としてもという特性がありますが、政府としてのいろいろな形、先生のアドバイスがありますような形は心して、私も担当大臣としてもいろいろな機会にそういうことがもっと後押しできるように、あるいは主体的にできるように。おととしはインターハイが沖縄で開かれました。これは文科大臣として行かせていただきました。やはりそういうことも含めて、国内外の大きなものが沖縄でできるということも応援の大変大事な一つだと思って、心してまいりたいというふうに思っております。
○竹本委員 国際資源という言葉があるのかどうか知りませんけれども、そういう意味で非常に可能性の高い地域であるということを念頭に置いて、政府としてもぜひ頑張ってほしいし、我々自民党としても非常に愛着者が多いですから、いろいろなことを考えているんです。ぜひそういった、十分議論をしていただきたいと思います。
 沖振法の法律の中身に入っていきます。
 現在の沖縄振興計画は、沖縄県知事が案を作成して、県と国が調整を重ね、内閣総理大臣が決定しております。改正後の沖振計画は、内閣総理大臣が定めた基本方針に基づいて、沖縄県知事が定めることになるわけです。ただ、内閣総理大臣は、提出された振興計画が基本方針に適合していないと認めるときは変更を求めることができる、こうされております。
 国は、本改正案を提起した理由を、沖縄の自立型経済を発展させるための施策を沖縄がみずから主体的に講じ、そして沖縄の自主性を最大限に尊重するためとしているが、沖縄県が定める振興計画は、国が認める範囲内の沖縄県の自主性、主体性となる可能性はないのか。要するに、範囲を限定される可能性はあるのかないのかということについて聞きたいと思います。
○川端国務大臣 御指摘のように、現行の仕組みは最終的に国が認めるということでありますが、今回は、沖縄の自主性を尊重するという観点から、沖縄振興計画の策定主体は国から県に変更いたしました。
 また、国の関与についてでありますけれども、振興計画に基づく事業については、法に基づく国の財政上の特例措置が講じられるから、一定の関与は全くなしというわけにはいかないだろうということでありますが、関与の程度は、事前の同意を求める等の強いものではなくて、基本方針に適合していないと認められる例外的な場合のみ県に対して事後的に変更を求めることができるという最小限度のもので、県の自主性を最大限尊重するようにということにしております。
 基本方針は、沖縄振興に係る個別具体の事業ではなくて、振興の意義あるいは基本的な方向性を規定する予定でございます。これまでの法案に係る県との調整において、そういう方向でやるということは基本的に御理解をいただいていると思います。
 ほかにも、いろいろ地域の振興法がございます。例えば、奄美振興法や小笠原振興法においては、国への事前の同意協議を求めております。あるいは、今回国会に提出された福島復興再生の特措法案においては、国の基本方針に適合する場合に限り認定するというふうになっております。
 ただ、今回の沖縄の場合は、国の基本方針に適合していないと認められる例外的な場合にのみ事後的に県に対して変更を求めることができるということで、ほかのことに比べると、国の関与は最小限にさせていただいているということは御理解いただきたいと思います。
○竹本委員 ぜひ、おおらかな気持ちというか、先ほど申し上げた背景も踏まえて、どうぞ自主性を発揮できるような対応を政府としてもしてほしいと思います。
 沖縄には、産業の振興、雇用促進のために、現在、三つの経済特区が設けられております。情報通信産業特別地区、それから特別自由貿易地区、金融業務特別地区がございます。この三つの特区には、進出する企業に対して、一定の要件を満たせば所得控除制度等の優遇措置を受けることができることになっているわけです。
 しかしながら、制度開始以来、金融特区においては、一社が認定を受けたけれども現在はもう既に撤退しておりますし、IT特区においては、これまで適用実績がありません。この理由として、企業からは、事業認定を受けるための条件が非常に厳しいこと、事業認定を受けてもそのメリットが限定的である等の指摘が既になされております。
 今回の改正案によって、貿易特区及び自由貿易地域を発展的に拡充して、沖縄の地理的優位性を生かしたアジアの物流拠点を形成するため、高付加価値物づくり企業等の集積を目的とした国際物流拠点産業集積地域制度が創設されるわけです。また、この三つの特区では、進出企業に求められる条件が緩和され、所得控除率は三五%から四〇%に引き上げることになっています。しかしながら、本改正においても、条件が厳しい、あるいは控除率が低いとの声が非常に多くあります。
 国においては、本改正案によって各特区における認定企業の数はどのくらいふえると予想しているのか、それをお答えいただきたいと思います。
○井上政府参考人 お答えをいたします。
 今委員御指摘のとおり、これまで三つの経済特区があったところでございますけれども、今回の法案におきましては、これまでの特別自由貿易地域にかえて、新たに国際物流拠点産業集積地域を設けさせていただきました。対象地域も、那覇空港、那覇周辺地区、中城湾周辺地区に広げております。また、情報特区につきましても、うるま地区を今回新たに追加することといたしておるところでございます。
 今、委員の御指摘のとおり、これまでの経済特区におきましては専ら要件というのがございました。特区内のみにおいて事業所を設置するという必要があったわけでございまして、そういう観点から、企業の事業活動が大きく制限されていたということでございまして、この点につきましてはさまざまな強い御要望があったところでございます。
 そこで、今回の改正案によりましては、この専ら要件を緩和させていただきました。みずから製造いたしました製品の販売を行う等の事業所については、特区外に設置することが可能となるようにいたしたところでございます。また、所得の控除率を三五%から四〇%に引き上げることといたしたところでございまして、企業にとってより使い勝手のよい制度になるものと私ども考えているところでございます。
 今後、事業認定をどのような企業がお受けになるかというのは、個々の企業の判断によるものであるわけでございまして、認定企業数の具体的な見通しを申し上げることは現時点では困難でございますけれども、今回、対象地域も広げております。また、さまざまな制度改正も行っておるわけでございますので、こうした制度改正が有効に活用されることを期待しているところでございます。
 また、この制度が有効に活用していただけるように、私ども県と連携をいたしまして、新しい制度を広く知っていただくとともに、企業の立地、集積が進むように、さまざまな取り組みを進めていきたいというふうに考えているところでございます。
○竹本委員 相変わらず、専ら要件を緩和したと言うんだけれども、どうなんですかね。販売を外でやってもいい程度のことでは、ほとんど乗ってこないんじゃないかと思うし、また、四〇%に控除率を引き上げたと言いますけれども、周辺見たら、韓国だってシンガポールだって物すごい減税をやって、一〇〇%税金を取らないとか、こういうところはあるわけです。そこと、先ほど言いましたような国際場裏で競争しなきゃいけない等、ここに立地をするというメリットをどの程度考えるのか。言葉だけ躍って、結果としては前回と余り変わらないんじゃないかと私は思っておりますが、もう一回答えてください。
○井上政府参考人 今、再度のお尋ねでございます。所得控除率を三五%から四〇%に引き上げたところでございますけれども、これは我が国のほかの税制措置の中で例を見ないほどの、特段に充実をした内容となっております。これまでも三五%はそうであったわけでございますけれども、さらに沖縄振興の重要性そして経済活動をより活発化させるという観点から四〇%に引き上げさせていただいたところでございます。
 さまざまな御議論があるかと思いますけれども、今回、制度改正をいたしましたので、その制度が有効に活用されるよう、私どもといたしましては、県とよく連携をして、さまざまな取り組みをぜひとも進めていきたいと思っております。よろしくどうぞお願いいたします。
○竹本委員 正直言うと、財務省に言い負けられたんだと思います。国内が競争相手ではないんだから、周辺の外国が競争相手なんだから、八割控除するとかぐらいのことを沖縄だけに認めるぐらいのことをしたら、そこにばあっと企業が来て、さすがだなということになるわけですよ。これだと言葉が躍っているだけで、それは総合経済国際特区とか言ったら立派ですよ、立派だけれども、こんな控除率ではどこも来やしない。
 だから、そこはやはりよく考えないといけない。これで一本法律つくりましたなんて言われたら、我々は全く納得しない、そういうことです。本気でやるかどうかで、本気でやるのならもっと財務省を説得して、きちっとした、国内で最高では意味がないので、周辺のところと比肩し得るだけの控除率をここに設ければ、これは特区として生きますよ。そこまで本気度は私はないと思うんです。役所は、あんたたちは法律をつくったというだけで喜ぶかもしれないけれども、沖縄の人にとっては幸せではない、そういうことを言いたいと思います。
 それから次に、現在の沖振法九十一条は、国及び地方公共団体に対して住民及び産業振興のための交通の確保、充実に配慮するような規定を設けております。この改正案では、同条の第二項として、「国及び地方公共団体は、新たな沖縄における公共交通機関に関し、その在り方についての調査及び検討を行うよう努めるものとする。」との規定が新設されております。
 沖縄県では、新たな公共交通機関の導入に関しまして、平成二十二年に想定ルート、事業費、費用便益等をまとめた中南部都市圏における新たな公共交通システム可能性調査が公表されまして、平成二十四年度予算においても調整費等が計上されております。
 一方、内閣府においては、平成二十二年度より交通需要予測等の調査を開始し、平成二十三年度は事業採算性等の調査を行っています。さらに、平成二十四年度から二十六年度までは、これらの調査結果を踏まえ、鉄軌道等の想定ルート案と公共交通システムの組み合わせ案の比較検討を行おうとしております。
 沖縄県が要望している那覇空港の第二滑走路につきましては、環境アセスメントが開始されている状況です。
 このように、国、沖縄県において、沖縄における公共交通機関に関しまして、そのあり方についての調査検討は着実に進んでいる状況です。それにもかかわらず、法案に規定しなければならなかった理由は何か。また、内閣府の調査検討の結果、その後の対応に関する配慮規定または努力規定等を設ける必要性はないのか、これをお聞きしたいと思います。
 私の気持ちはこういうことです。既にこういう調査が進んでいるのに、わざわざ法律で、言ってみれば事実確認のように規定する必要が、やっても悪くはないけれども、どれほどあるのかということと、本当の沖縄の人たちのいわゆるライフスタイルで、どういう交通機関が一番いいのかという検討を十分されているのかどうか。かつて、海洋博のころです、モノレールをつくるときに、つくっても沖縄の人は乗るかなということを随分心配したんです。本気で心配したんですよ。今はほどほどには利用されているんだと思いますが。そのようにライフスタイルが大分違いますからね。どんどんどんどんつくって、それが利用されないということは十分あり得るわけです。だから住民の要望を十分把握しないと、決していいものにはならないというふうに私は考えているんですが、いかがですか。
○石田副大臣 竹本委員にお答えいたします。
 御指摘の新設の条項につきましては、沖縄県の要望や中南部を中心とした交通渋滞が顕著となっております沖縄本島の交通事情を踏まえまして、鉄軌道を含む新たな公共交通機関のあり方にかかわる調査検討を積極的に行う必要が生じていることから規定をいたしたものであります。
 なお、那覇空港第二滑走路増設事業は、既存の施設事業を拡充するものであり、新たな沖縄における公共交通機関には当たらないものと思料いたしております。
 内閣府におきましては、鉄軌道を含む新たな公共交通システムの導入可能性について、平成二十二年、二十三年度にわたって、需要の予測やあるいは事業費、採算性、整備効果等について基礎的な調査を実施いたしているところであります。来年度以降も、導入にかかわるさまざまな課題の検討を深めていくための調査や県民の意識調査を行っていく予定でございます。
 その後の対応につきましては、今後、調査検討を十分に行った段階で、調査検討の結果を踏まえて判断をすべきものと考えられるため、先生御指摘の配慮、努力規定については法案に明記する段階ではないと思料いたしております。御理解をいただきたいと存じます。
○竹本委員 時間も余り残っておりませんので、軍用地法のことについてお聞きしたいと思います。
 沖縄の軍用地は、他の地域と比べまして、私有地の比率が非常に率として高い、これが特徴です。したがって、地方公共団体等が返還後に円滑な事業を実施するためには、返還前から駐留軍用地内の用地を取得しておくことが必要になります。
 本改正案では、地方公共団体及び土地開発公社による駐留軍用地内の土地の取得の円滑化のための措置が新たに規定されておりますけれども、その買い取り主体に国は含まれていない。これが事実であります。
 現在、国による駐留軍用地の買収等については、駐留軍の用に供する土地等の買収等の手続に関する訓令に基づいて、駐留軍施設用地として提供されている土地が将来長期にわたり返還の見込みがなく、かつ、経済的事情等により所有者から買収の要望が出された場合等に、地方防衛局が買収を実施しているのが現状です。そのため、普天間飛行場のように既に返還が合意されている駐留軍用地は買収の対象に含まれておりません。
 しかし、普天間飛行場のような大規模な返還跡地の先行取得を市町村に任せることは、財政面から考えても非常に困難でありまして、また、今後、所有者の相続や売買等で県外地主あるいは国外の地主が増加することにより、返還後の円滑な事業実施が妨げられる可能性も考えられます。国の責務として跡地利用を推進する観点からも、この先行取得の主体に国を追加することを検討する必要があるのではないかと思います。
 実は私、今の国土交通省に勤めていたんですけれども、近畿の六甲砂防事務所というのがあるんです。六甲山の、あの辺を管理しているんですが、ここで用地買収をして河川改修あるいは砂防ダムをつくろうとすると、無数の土地所有者がおりまして、その二割ぐらいが海外におられるんですね。そして、その権利関係を求めていくと、なかなか事実がつかみ切れない。そういう同じようなことがこの土地にもあるのではないかと思うんです。
 ですから、最後はやはり国が責任を持って、現場だけに任せるんじゃなくて、そういう処理をきちっとやるような体制を組むべきではないかと思うんです。そういう意味での質問ですが、お答えいただきたいと思います。
○園田大臣政務官 先生御指摘のとおりでございますけれども、現在、国が公共用地を先行取得する場合には、具体的な事業計画に基づいて、その事業に係る土地の取得を国が行うという形になっております。
 一方、駐留軍用地につきましては、現在、市町村でありますとかあるいは地権者の方々が跡地利用計画を策定しているという、今、現段階においてはそういう段階でございまして、現時点において国としての具体的な事業計画が決定されていないというのは、まず前提としてございます。
 その上ででございますけれども、今回の制度改正に当たりましては、駐留軍用地の公共用地が不足しているという現状を踏まえていかなければいけないということでございますけれども、地方公共団体がまず直接、または土地開発公社を通じて必要な公共用地を先行取得する公拡法、公有地の拡大の推進に関する法律でございますけれども、これを通じて仕組みを参考にさせていただきまして、この規定を考えているところでございます。
 しかしながら、先生御指摘のように、地権者の立場からいたしますと、まずは地方公共団体に売る意思表示を地権者の方々からしていただく、それを受けまして地方公共団体が先行取得をして、公共団体が使うという形になれば使っていただくということでございますけれども、今後、国が事業を行うという形の具体的な明確なものが出てくれば、それは柔軟に私どもとしても対応することは可能であるというふうに考えているところでございます。
○竹本委員 投機目的で、沖縄県外や国外の投資家による駐留軍用地の売買が活発化しているのは事実です。日本政府が地権者へ支払う賃借料は、全国的に地価が下落する中にあっても年々上昇を続けておりまして、本土に復帰した昭和四十七年度には百二十三億円であったものが、平成二十二年度には七百九十二億円まで膨らみ、投資家たちにとって駐留軍用地は格好の投資対象になってしまっております。特に、返還の見込みが少ない土地ほど人気が高く、高値で取引されていると言われております。
 沖縄の米軍用地は約三分の一が民有地であり、防衛省の統計によれば、地権者総数は三万五千人、驚くべき数字であります。このうち、県外に在住する地権者は二千四人、国外に在住する地権者は、私、先ほど六甲の例で申し上げましたけれども、これが二百三十一人と報告されておりますが、その後さらに増加しているとも言われております。
 駐留軍用地がこのように投機目的で売買されることは、返還後の跡地利用に大きな支障を来すことはもちろんでありますし、特に外国資本による買収は、我が国の安全保障にとっても大きな問題です。
 外国人土地法という法律がございますけれども、我が国の安全保障上必要な場合には、外国人または外国法人の土地に関する権利の取得を政令によって制限することができることとされておりますけれども、現在、その政令は整備されておりません。
 本改正においては、沖縄県の地方公共団体や土地開発公社による駐留軍用地内の土地の円滑な取得に向けた措置を規定しておりますが、外国資本により既に買収されている土地を新たに買い戻すこと、及び、外国人土地法に基づき取引規制を可能とする政令を新たに整備する必要があると私は思いますが、いかがですか。
○萩本政府参考人 外国人土地法を所管する立場から、外国人土地法による土地取得の規制についてお答えをしたいと思います。
 外国人土地法は、古く大正十四年に制定されたものですが、それまで禁止されていた外国人による土地取得を解禁すること、すなわち新たに認めることを目的として制定されたものでして、その際、当時の大日本帝国憲法のもとにおける陸軍、海軍の軍事活動といった観点から、国防上必要な地区については、例外的に外国人による土地取得を制限するなどとしたものでございます。
 また、外国人土地法は、その制限の対象となる権利、制限の態様、制限に違反があった場合の措置などについて具体的に規定しておらず、全て政令に委ねているため、今日の基準からしますと、このような委任の仕方は包括的、白紙的な委任と評価されるおそれが極めて高いというふうに考えてございます。
 このような立法の目的や経緯、それから法律の内容に照らしますと、今日において、外国人土地法を用いて外国人による土地取得の規制を行うことは、現実問題として極めて難しいのではないかと考えているところでございます。
○竹本委員 それは何ですか、やらないということですか。
○萩本政府参考人 外国人土地法による制限は難しいのではないかと考えていることでございまして、土地取得の規制自体ができないということを申し上げているわけではございません。
 ただ、土地取得の規制をする場合には、各種の政策目的、例えば安全保障、国土の保全、森林資源や水資源の保護あるいは環境の保全、そうした各種の政策目的に照らして検討を要する問題と認識しておりまして、それぞれの行政目的を所管する府省庁において、その規制の必要性、規制手段の合理性、あるいは各種の国際ルールとの整合性などを総合考慮しつつ検討していかなければならないと考えているところでございます。
○竹本委員 はっきりわからないね。
 この法律では規制できないけれども、ほかの法律で規制するのであればそれは可能である、立法政策の問題だ、そういう意味ですか。確認。
○萩本政府参考人 委員御指摘のとおりと考えてございます。
○竹本委員 国土利用計画法等は、名前の公表等々いろいろ規制がございますけれども、なかなか十分な、法が整備されていないのが現実であります。しかし、政府におかれては、ぜひこの問題にもっともっと関心を寄せていただき、外国人が不法に、日本の国益を害するような形での土地所有ができないような、そういう法案を検討すべきであると私は思っておりますので、提言を申し上げておきます。ぜひ御検討ください。
 それから、前半の、要するに、これだけ外国人が多いことに対して大丈夫か、そういう質問だったんです。これに対して、担当者、どなたでも結構です、答えてください。
 ちょっとわかりにくいかもしれませんが、大丈夫ですか。要するに、安全保障上問題になるんじゃないかというのが私の質問です。それに対して、いや、問題にならないというのか、問題だというのか、それを答えてもらいたい。
○豊田政府参考人 お答え申し上げます。
 法務省の方から御説明ございましたように、外国人土地法によりまして、国防上必要な地区においては、政令によって外国人等の土地に関する権利の取得につき禁止すること等ができるとされておりますけれども、当該政令については現在定められていないというふうに承知しておるところでございます。
 私ども、自衛隊の部隊等の運営につきましては、例えば監視カメラの設置でございますとか常時当直員の配置、あるいは施設内の巡回等の警備等、地域の特性を踏まえて適切に実施してきております。外国人等による自衛隊施設の周辺の土地の買収が部隊の運営に支障を及ぼしているとは現在のところ認識してはおりません。また、米軍から、外国資本による土地買収によりまして運用上の支障が直接生じているというふうにも聞いていないところでございます。
 しかしながら、いずれにいたしましても、外国人等による不動産の取得に制限を設けることにつきましては、関係府省庁の連携を図りつつ、安全保障上の必要性や個人の財産権の観点等の諸事情を総合的に考慮した上での検討が必要であるというふうに考えておる次第でございます。
○竹本委員 随分気楽なことを言っているけれども、北海道の自衛隊の基地の隣にある土地を中国人に買い占められたというニュースも、週刊誌かどこかで見ましたよ。それを、のぞいているから大丈夫だと、そんな気楽なことを言っちゃだめで、やはり、これは大問題だと思えば、ちゃんとしかるべきところに上げて、それに対する対策をやってくれという陳情をするのが本当の役所の姿ではないかと私は思います。もっと真剣に考えてくれないと、のぞいているから大丈夫だと。逆にのぞかれたらどうするんですか。よく考えたらわかる話じゃないですか。しっかりしてください。
 それから次に、この改正案が時限立法になっていますね。二十四年四月一日から施行なんですけれども、三十四年三月三十一日限り効力を失う時限立法です。
 これまで、跡地の利用は事業完了までに長期間を要しておりまして、昭和六十二年五月に最終返還された牧港住宅地区、これは返還面積は百九十二・六ヘクタール、現在は那覇新都心地区になっておりますが、これについては、昭和五十二年に一部返還が開始されてから最終返還に至るまで十年、それから事業開始するまでに六年、事業開始後に十三年もの期間を要しております。
 既に返還が合意されている普天間飛行場は四百八十一ヘクタール、牧港補給地区は二百七十三ヘクタールございますけれども、これのように、より大規模な駐留軍用地が返還された場合、原状回復には一層の時間を要し、地権者の合意形成も順調にいくとは考えられません。事業完了までにはさらに長い年月を要することになるのではないかと思います。
 本改正案は十年間の時限立法になっておりますけれども、こういう観点からすれば、本改正案の期限を全ての基地跡地の整備が完了するまでとすることや、返還特措法自体を恒久法にすべきではないかと思いますが、いかがですか。
○川端国務大臣 沖縄の振興と沖縄の特別な事情の背景の中に、基地問題が大きくあることは事実でございます。そういう部分ではいろいろな手だてを、国としては今日まで施策をとられてきたし、今回も改正法で対処しようということでございます。
 跡地利用は、全体の振興と同様に、時限を切って、その時点において実績を検証して諸状況を総合的に判断して、必要があれば延長も含めて今後のあり方を検討していくということで、十年ごとに、過去やってこられました。
 今回も、振興法と議員立法とあわせて一体化してやろうというのは、今までの経過を含めた見直しの結果でもございますと同時に、やはりその時点その時点でいろいろ動きが出てまいります。基地返還に関しても、パッケージが外されたということで、これからまたどういうふうに展開するかということも含めて総じて動いていくということで、参法において今提案されている別の法案においても、十年という区切りを書かれているということで、一定のそういう基本的な考え方で対応していることは御理解いただけると思うんですが。
 議論としては、そういう部分で、一区切りつくまでちゃんとしろという御議論もあることは承知をいたしておりますが、現在のところ、十年一区切りの中で振興法と一緒になって事態を前へ進める中で、そのときそのときに応じて最適なものにして、最終的には、全て基地問題が解決するというのが望ましかったり、特別に沖縄の振興をしなくても、沖縄は十分に元気がある、日本を引っ張っていく地域になったというのが望むべき姿であることは言うまでもありませんので、その事態を見守りながら、よりきめ細かく対応するという意味で、時限にした方がむしろいい面もあるのではないかと思っております。
○竹本委員 時間が参りましたのでこれで終わりたいと思いますが、最初に質問いたしました沖振法の関係ですけれども、今回、一括交付金という形にしております。これは、他の自治体、四十七都道府県のうち半分ぐらいが前年度予算から減らされている中で、沖縄は抜本的にふえているんですよね。うらやましがっている都道府県もたくさんあると思いますが、しかし、一括にしたこの金をその趣旨に沿ってうまく使っていただきたい、これは私の願いであります。
 私は、石垣島へ何回か行っているんですけれども、四、五年前、石油価格が高騰しておったときに行きましたら、石垣牛というのはブランド品なんですよね。それを子牛で育てて、三重県、松阪の方へ持っていくらしいんです。ところが、長距離ですからガソリン代が物すごくかかる。ガソリン代をオンにすると全然競争力を持たない、ほかのところに皆負けてしまう、何とかしてくれという話を聞きました。
 今回、また石油が上がっていますよね。ですから、先ほどの税の控除とかそういうものはいろいろありますけれども、そういうお決まりの対策では十分対応ができていない可能性があるんですね。ですから、そういうところに弾力的にこの交付金を使ってもらうのが本来の趣旨じゃないかなと思います。だから、適切な運用をぜひ強く望みまして、私の質問を終わりたいと思います。
 ありがとうございました。
○福井委員長 次に、石田三示君。
○石田(三)委員 新党きづなの石田でございます。
 質問時間をいただきましてありがとうございます。時間も短いので、早速質問に入らせていただきます。
 昭和四十七年に本土復帰を果たした沖縄に対して、沖縄の振興開発を図るために施策を推進する特別措置が図られてきたわけでございます。今回提案された沖縄振興特別措置法の一部を改正する法律案について、趣旨説明の中で「本法案は、これまでの沖縄振興における成果と課題を踏まえ、」というふうにありますが、今までやってきた成果と課題、これについて簡単にお話しいただきたいと思います。
○川端国務大臣 沖縄振興については、特措法等に基づいて長年にわたって取り組んできました。これによって、社会資本整備を中心として本土との格差は一応縮小してきた。また、各種産業振興策等の結果、県内総生産や就業者数は伸び率としては全国を上回る伸びをしているということでございます。そういう意味では一定の成果を上げてきているのではないか。
 一方、一人当たりの県民所得あるいは完全失業率は、依然全国の下位の水準あるいは一番悪いという状況でございます。そういう意味では、上昇して改善はされてきているけれども、レベルとしてはまだ全国的には厳しい状況にあるということだというふうに思います。
 このような、成果は上げているけれどもまだ不十分であるということを踏まえて、沖縄の優位性を生かして、地理的な条件あるいは自然環境に恵まれている、物流拠点として優位である、若い人が多い、いろいろな特徴を踏まえて、民間主導の自立型経済を発展させていくということが今後の沖縄振興の大きな柱の一つであるというふうに思っておりますので、沖縄振興特別措置法の改正案でも産業振興のための特別措置の充実を図ってきているところでございます。
 沖縄の経済の本当の自立と持続可能な発展を実現できてこそ沖縄振興が成就するというふうに思っておりますので、今後とも全力で取り組んでまいりたいと思っております。
○石田(三)委員 この措置法の一番根幹となるのは、やはり民間主導の自立型経済の発展を図っていくんだ、それからまた沖縄の自主性を尊重していくということだというふうに私は認識をさせていただきました。沖縄が真に自立をしていくために、民間の活力あるいは住民の意思を尊重してこれからも行動していくということが考えられるというふうに思います。
 では、ここで、与那国島の陸上自衛隊配備計画について御質問させていただきたいと思います。
 平成二十四年度の概算要求において、与那国島に自衛隊を配備、展開するというような必要な用地の取得等を実施するということで、十億円が見込まれているというふうに思います。既に用地取得の調査は始まっているんでしょうか。お伺いします。
○西政府参考人 お答え申し上げます。
 私ども、既に地元との間で意見交換をさせていただき、また地元説明会などもさせていただいております。また、町の方から要望書等を頂戴しながら意見交換をして、その調査を始めさせていただいておるところでございます。
○石田(三)委員 調査は始まっているんですか。(西政府参考人「はい」と呼ぶ)始まっているという。
 御存じのことかもしれませんけれども、地元でもいろいろ賛否両論あるということを伺っております。地元での世論調査の結果を御存じでしょうか。
○西政府参考人 お答えを申し上げます。
 地元の方でそれぞれ賛否があるということはよく存じております。
 私どもといたしましては、こうした事情をよく踏まえつつ、引き続き町側とお話をしながら、最終的なこと、町側の御決心を頂戴したいと思っておる次第でございます。
○石田(三)委員 琉球新報の二〇一一年九月七日付なんですが、このアンケートによると、絶対反対三六・三%、どちらかといえば反対二四%、両方で六〇%の方が反対をしている、そういった地域の状況であります。
 また、岡田幹事長も、平成二十三年の七月十八日の幹事長記者会見においては、住民ともっと十分に意思疎通を図るべきだというようなことを言っております。
 このような状況で、住民の意思を尊重していると言えないんだろうかなというふうに思っています。
 与那国町というのは、私は大変すばらしい町だなというふうに認識をしているんです。合併問題が出たときに、町長は、基本的には私は賛成の方向なんだけれども島民の意思を尊重するということで、住民投票をした。それも、将来の島を担う十五歳以上の子供まで含めて島民の意思を尊重してまちづくりをしてきた、こういう経過があるわけであります。
 その中で、与那国・自立へのビジョンというのを立ち上げて、その中に、自分たちのことは自分たちで決定し、自分たちでできることは自分たちでやっていこう、こういうまちづくりをしたところでございます。
 そういった、住民の反対の意思がこれだけ強いところに予算がついたということでございますので政府としては進める方向だというふうに思いますが、町長も住民投票をするというようなことも少し聞いておりますが、そういった結果を待ってしっかりとした対応をすべきだというふうに私は考えております。
 国の方針としてこれを押しつけていくというのは、大変これはいかがなものかなというふうに考えていますが、御意見を伺いたいと思います。
○西政府参考人 お答え申し上げます。
 先生御存じのとおり、南西地域には多くの島嶼を有する、これが我が国の特性でございます。ですので、この地域の防衛、もともと重要なことだということは、先生常に御理解いただいていると承知いたしております。
 この関係で、今回、私どもが考えておりますのは、情報収集、警戒監視に必要な体制を整備するという趣旨でございまして、そのための沿岸監視の部隊を与那国島に配置した、かように思っております。
 先生御存じのとおり、二十四年度の予算案におきましては、そのための用地取得経費として約十億円を計上してございますが、このことの具体的な配置の場所そのほか、これは与那国町など関係のところと密接に協議をして確定していきたい、これが国の思いでございます。ですので、こういった点、先ほど先生御指摘ございましたが、私ども、住民説明会を開く、また、町との意見交換を重ねるということをさせていただいておるところでございます。
 いずれにいたしましても、私ども、常に地元の方々の御理解が得られるよう、また、地元関係者との密接な関係が必要であるというふうなことはよく承知いたしておりますので、今後とも心を尽くして調整を重ねていきたい、かように思っております。
○石田(三)委員 住民への説明が十分ではないというようなこともありますので、どうかそういった住民のコンセンサスをしっかりとった上での実行をひとつよろしくお願いしたいというふうに思います。
 以上で終わります。どうもありがとうございました。
○福井委員長 次に、遠山清彦君。
○遠山委員 公明党の遠山清彦でございます。
 まず冒頭に、この場をおかりしまして、来年度の沖縄関係予算で、一括交付金の制度の創設と、また、沖縄県が要望しておりました三千億円近い予算規模の確保に、政府・与党の皆さんに大変御努力をいただいたことにつきまして、率直に高く評価をさせていただきたいと思っております。
 私も、昨年来、当委員会で、当時は兼任でおられましたけれども沖縄担当大臣は枝野官房長官、次の十年間の沖縄振興のあり方について、なるべく具体的に議論を積み重ねてきたつもりでございます。
 また、私、公明党で今、沖縄方面議長という立場をいただいておりまして、私自身が那覇市内に事務所を構えておりますけれども、我が党としても、総理官邸まで参りまして、沖縄振興のために、今回の法案でカバーされていない施策も含めまして要望を出させていただきました。大枠で我が党の要望も数多く受け入れていただいた、このように認識をしておりまして、その点についても率直に感謝を申し上げたいと思っております。
 きょうから本格審議入りいたしましたこの二つの法案につきましては、大臣御承知のとおり、与野党のプロジェクトチームで修正の協議をさせていただいているところでございます。我が党といたしましては、政府案について若干の点で意見を異にするところがありまして、できれば修正等の形で御対応いただきたいという点があるわけでございます。ぜひとも川端担当大臣にも、この与野党の修正協議の中身を尊重していただきたいということを要望させていただき、また同時に、公明党としては、沖縄の振興問題は与野党の政争の具にしない、この二つの法律は、必要な修正を加えた上でと私どもの立場で申し上げておりますが、成案を必ず年度内に得て、沖縄振興に来年度以降支障のないようにいたしたいと思っておりますので、その点も冒頭に申し上げておきたいと思います。
 まず、一問目の質問というか、ちょっと苦言を呈させていただきますが、先ほど宮腰委員からも指摘があったとおりでございまして、十年前、自公政権時代に沖縄振興特措法の改正をしたときと比べますと、民主党政府の手続に若干ミスがあったなというふうに思っております。
 閣議決定をして今回の法改正をされていないということもありますが、それ以上に、十年前は、十年前というのは平成十四年二月八日に現行の沖縄振興新法が国会に提出されたんです、実は、その法案の骨子は二週間前に公表されているんですね。ですから、国会に法案が出る二週間前には公表されておりますから、政治家、官僚のみならず、沖縄の関係者、県民に至るまで、この法案の内容を知った上で、骨子を知った上で、満を持して審議に入ったというのが十年前の実情であったわけでございますが、今回は、残念ながら法案の骨子の公表が国会提出と同時ということでございましたし、先ほど宮腰委員からも御指摘がありましたとおり、沖縄関係の税制の問題につきましては、税制改正大綱が決定された二週間後に決まるというような、いわばどたばたな対応でやられていたということでございます。
 結果的に、今回の法案の中身、大要につきましては、沖縄県知事の仲井真さんも一定の評価をしている、このように認識をしておりますのでよかったんですけれども、その経過の中では沖縄県の方に大変困惑と混乱があったということについては、政府に率直に真摯な反省を求めたいと思いますが、川端大臣の御見解をいただきたいと思います。
○川端国務大臣 冒頭に評価をしていただいて、ありがとうございます。
 そして、遠山先生におかれては、党の議長という立場を含めて本当に熱心に御努力いただき、取り組んでいただき、また、政府に対しても党として御要望いただいて、我々としてもそれは大変貴重な現場を踏まえた御意見として、御要望として今までも検討させていただいて、最大限我々としても参考にさせていただきました。
 その中で、幾つかおっしゃっていただきました。我々としては、できるだけきめ細かく丁寧に、緊密な連携をとりながら手順を踏んできたつもりでございます。
 そういう中で、外形的にいえば閣議決定をしていない。これは、先ほども申し上げましたけれども、十年前は普天間問題が非常に大きな政治の課題であった、これを閣議決定されました。このときに、同時に振興法もちゃんとやるということを閣議決定されたという経過でございますので、今回、振興法をやるというのは、新たなものをやるというのは基本的にはもう当然のことでありましたので、そのことだけでの閣議決定をしなかったという経過は御理解いただきたいというふうに思います。
 加えて、確かに十年前は沖縄政策協議会に提出する前に骨子を公表されましたけれども、これは概算要求前に法案骨子を出すということの手順でやられたんです。骨子ではなかったんですが、基本方向ということは公表をさせていただきまして、おおむねその方向に沿って、骨子まで至らなかったですけれども、ということでは、中身的にはほぼこういうことを考えていることは御理解いただけたのではないかというふうに思いますが、骨子でなかったというのは、違うじゃないかと言われればそのとおりでございます。
 そして、税制に関しては、これは十年を目指して、沖縄知事さんも含めて大変強い、三千億欲しいんだと。それは、背景としては、極端に言えば、これを最後の十年の振興法にしたい、これによって沖縄振興はもう成就するというぐらいの思いで言っているんだというふうなことも、いろいろな会談の中では思いを披瀝されました。
 そういう中で、税制もこれは完全にリンクしますので、予算とセットで決めようというときに、税調だけは先に決まる日程になりましたので、私の方からお願いをして、沖縄だけはここで決めずに、まだもう一歩踏み込んでほしい協議中であるので、予算との関連、政府の大方針の予算が決まるときに一緒に決めさせてほしいということで、税調において留保をしていただいたという経過がありました。混乱して迷走しているからではなかったということも、ぜひとも御理解をいただきたいというふうに思います。
 政治の部分で言えば、最終的には、結果責任という意味では一定のまとめができたということで、反省すべきことは経過を含めて我々も真摯に受けとめながら、精いっぱいやってきたことだけ申し上げさせていただきます。
○遠山委員 沖縄担当大臣としての川端大臣が、県知事の御意見を聞いてリーダーシップを発揮されたことはよくわかりましたけれども、政権全体の司令塔がいるのかいないのかというところは、やはりちょっと腑に落ちない部分がありました。
 次の質問に参ります。
 今回の沖振法の改正案の最大のポイントは、内閣総理大臣が沖縄振興の基本方針を定めて、その方針に基づいて県知事が振興計画を策定できるということになったことでございます。これは非常に画期的なことであり、私どもも歓迎しております。
 これに関連しまして、法案の第三条の二の三項におきまして、規定を読みますと、「基本方針は、平成二十四年度を初年度として十箇年を目途として達成されるような内容のものでなければならない。」というふうになっております。
 総理大臣が決定をされる基本方針というのは、来年度のいつごろ策定され、公表されることになっているのか、お伺いをしたいと思います。
○川端国務大臣 基本方針は、現在、基本方針を含む法案を御審議いただいておりますので、今まだ確定をしていないということが一つ大前提としてございますが、とはいえ、準備はさせていただいております。
 沖縄振興審議会の意見聴取、それから関係行政機関の長との協議が当然ながら必要でございます。現時点では、いついつに出すというのは、そういう経過でまだ申し上げるわけにはいきませんけれども、法律が円満に、御修正を含めて、もうこれは立法府のことでございますので、国会、各党間の協議に委ねさせていただきますが、最大限、年度内には成立させていただきたいというのが我々の願いではございます。先ほどは、委員から力強い御決意をいただいたのはありがたいことです。
 そういうことで、法案がスタートしたときに、沖縄振興の迅速かつ円滑なスタートが切れないといけないということは当然でありますので、基本方針についても、法律の施行後はできるだけ速やかに決定すべく、現在、今できる範囲の準備はしておりますが、でき上がってから、いわゆる審議会の意見を聞かなければいけないとか、あるいは関係行政機関の長とも調整をしなければいけないというのがありますので、できるだけ早く、支障がないようにということで現在考えております。
○遠山委員 わかりました。
 具体的な時期はなかなかおっしゃれないのかもしれませんが、この基本方針と、それから前回の当委員会の大臣所信への質疑で議論をさせていただいた交付要綱、こういったことについては、迅速に、可及的速やかにやはりやっていただかないと、そこから沖縄の県あるいは市町村がさまざまな、補正予算を組んだり事業化の案件を決めていったりという作業が続いてまいりますので、ここでまたおくれが生じますと大変厳しいことになっていくのかなと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
 その基本方針に基づいて県知事が計画を立てるわけでございますが、法案の第四条七項におきましては、その県知事が決めた振興計画が総理が決めた基本方針に適合していないと認めるときには、県知事に対して総理が変更を求めることができる、こういう規定があるわけでございます。この規定が実際に発動されますと、見方によっては、沖縄県の自立性、自主性が阻害される可能性がある、こういう指摘が、例えば沖縄の新聞の社説等でもあるわけでございます。
 基本方針と振興計画、これは二つともまだ具体的には出ていないわけですけれども、私が聞きたいのは、やや一般論的に、総理はどういう基準と手続で、県知事がつくる振興計画と自分が定めた基本方針の整合性を判断されるのか、その点をちょっと伺いたいと思います。
○川端国務大臣 基本方針というのは振興の意義とか方向性等を定めるものであって、一方、県がつくっていただく振興計画というのは実際の施策を中心に実施する、沖縄県においての、基本方針に基づいた、こういうことをやりたいという具体的な施策、事業の内容を定める性格であるということでは、大きな意義と方向性を定めるということでありまして、個々の事業にああしろこうしろということを考えているものではありません。
 そういう意味では、今、計画策定を一生懸命、個別具体にも、知事、県で市町村とも御相談の上でやっていただいていますので、我々、国としては緊密に連携をとっておりまして、基本方針というのは大きな理念みたいなものでありますから、そういうことと振興計画とがきっちり整合性がとれるように、既に緊密に連携をとってやらせていただいております。
 そして、先ほども御答弁申し上げましたけれども、これはほかの、奄美振興法とかと比べると一番緩いことでありまして、今までは計画は国がつくってそれでやるということでありましたが、奄美振興法とか小笠原振興法では国の事前の同意協議です。それから、今、国会へ出しています福島復興再生特措法では、国の基本方針に適合する場合に限り認定すると。それが今回は、国は基本方針を示して計画は県がつくるんですから、これはもう画期的な制度であることはぜひとも御理解をいただきたいと思います。
 それと、社説を含めていろいろ御懸念があるんですが、そういうことでは、やり出したら心配し過ぎていた、杞憂であったというふうになるように最大努力をしてまいりたいと思いますし、県においてはその分では特段に、県から非常に懸念があるというふうには言われておりません。
○遠山委員 大臣、今の御答弁は大変重要な御答弁だったというふうに思っております。
 もう本当に、大臣御自身がおっしゃったように、基本方針は理念というかコンセプトというか方向を示すものであって、振興計画の中の個別具体的な事業に政府がああしろこうしろと言うことはほとんどあり得ないというふうに解釈をさせていただきました。私の懸念もなくなりました。ありがとうございます。
 次に、これは今、与野党修正協議の焦点の一つなんですが、大事なことなので、現時点での政府の考え方を確認したいと思っております。
 私たち野党としては、沖縄振興交付金の非公共部分、いわゆるソフト事業につきましては、場合によっては、県が基金を設置、造成をして、そこにこの交付金を原資としたお金を積み立てるということを可能にすべきである、こういう立場でございます。
 この背景はいろいろあるんですが、私個人としては何を考えているかといいますと、当然、原資は国民の血税ですから、何でもかんでも自由に使っていいということにはなりませんし、財政規律というものは非常に重要な原則でございますので、そこに対しての適切な配慮ということは、沖縄の県、市町村にも求められる、このように思っております。
 一方で、複数年度にわたって実施をしないと効果が確保できないソフト事業案件なんかもあるわけでございます。きょうは時間がなくてやりません、後日の審議でやりたいと思いますが、例えば沖縄の子育て支援の問題なんかにつきましては、例えば来年度は大変大きな予算を政府からいただいた、これも後で議論しますけれども。ところが、再来年度以降、いろいろな経済事情とか国の財政事情の中で、来年度と同じ水準の予算を確保できないということは十分想定できる話でございまして、その際に、予算がたくさんついた年度に始めた事業が翌年終わってしまうということになると、一体何のためにそもそも事業化したのかということにもなりかねません。
 そういった意味で、基金の設置を、必ずするということではなくて、案件によっては認めてあげる、こういう姿勢が大事ではないかというふうに思っておりますが、大臣の御見解をいただきたいと思います。
○川端国務大臣 政党間協議においても大きなテーマとして御議論いただいているということは承知をいたしておりますが、現時点における政府の考え方だけ申し上げさせていただきたいと思います。
 今もお触れいただきましたように、これは一般財源ではありませんので、補助金等適正化法の対象となる国庫補助であるということで、基本的には、沖縄の特殊事情に鑑み、沖縄の振興に資する事業に活用していただきたい、これが基本でございます。
 その中で、交付金の基金への活用については、事業の性格にかかわらず、交付金を安易に積み立てることは適当ではないというふうに考えております。しかしながら、一括交付金の趣旨に合致し、事業の性格を踏まえれば複数年度にわたり実施することが真にやむを得ないものについて、直ちに基金が排除されるものではないというふうに思っております。
 先ほど申し上げましたけれども、これは、運用という意味でこの制度の中では可能であるという認識をしておりますが、いずれにいたしましても、まずは、具体的に県としてどのように判断されるかが必要でありまして、その上で、御意向があれば適切に対処してまいりたいというふうに思います。
 なお、この沖縄振興一括交付金は、平成二十四年度予算において、繰越明許費として計上しておりますので、一定の要件を満たせば、明許繰り越しまたは翌年度にわたる債務の負担は可能でございます。
 以上です。
○遠山委員 ありがとうございました。
 特に後段の御答弁のところは、私もちょっと与野党の協議の場でも余り言及をしておりませんでしたので、大変参考になりました。ありがとうございます。
 続きまして、関連ですけれども、さっきちょっと申し上げましたが、来年度予算は、沖縄に最大限の配慮をした形になっておりまして、沖縄振興一括交付金それ自体の枠は、千五百七十五億円ということになっております。
 ただ、留意しなければならないと私自身が思っているのは、今回の沖縄関係の予算が非常に大きくなった最大の要因は、総理大臣の重点枠、正式な名前は日本再生重点枠か何かですか、あそこから七百五十億円振り分けているわけですね。それは、川端大臣が俺がとってきたんだとおっしゃったら、大臣、すばらしい話なんですが。問題は、来年度予算についてはその総理枠の七百五十億円を引っ張ってきて大きくしたわけです、しかし、再来年度以降にこの総理枠がまた七百五十億円でつく保証は全くないわけでございます。
 そうしますと、これは大臣は答えにくい質問だと思いますが、一般論で結構なんですけれども、来年度の予算案というのはもう国会に出ていますからこうですねと、二千九百億円余りなんですが、再来年度以降に来年度の予算の水準が保たれる保証はないという認識を私は持っておりますが、それで間違いないですか。
○川端国務大臣 一般論で申し上げれば、単年度予算主義でございますので、その年その年に予算は組まれるということであります。ことしこうだったからということは、ある法律の制度で担保されているものであっても、法律が変われば変わるということでありますので、原則的には単年度であります。ただ、また、来年度の予算編成においては、今年度の予算においての政策効果等々を判断しながら、そしてまた次年度における要請を見ながら考えられるということであります。
 沖縄に関して言えば、おっしゃるように、そこに総理枠で七百七十三億円、日本再生重点化措置でありますので、これが来年担保されているということは制度上はございませんが、そういう意味では、担当大臣としては、予算を通していただいて、これが本当に沖縄の活力が出るために有効に生かされたな、そしてこれはすばらしいなということが、成果を上げることが一番大事だというふうに思っております。そして次にも引き継ぎ、それで同じような予算がしっかり確保されるように、沖縄担当大臣はやるのが責務であるというふうに思っております。
○遠山委員 ちょっと時間がなくなってきましたので、一、二問割愛をしてというか、次回の質疑でまたやることにして、最後の一問で、これは政務官がお答えになるんですかね、観光の通訳案内士の件。
 今回の沖振法の改正案の中で幾つか目新しい制度が創設されている、そのうちの一つが、通訳案内士法の特例として、沖縄特例通訳案内士制度というのを創設することが規定をされております。この特例通訳案内士というのは、研修を受講するだけで資格を得ることができて、そして有償で、有料で外国語ガイドということができる資格なんですね。
 外国人観光客が沖縄で実はそんなに多くないわけです。例えば、去年でいえば約五百四十八万人の入域観光客数が沖縄であった、しかし、その中で外国人というのは二十八万人にすぎないわけでございまして、次の質疑でもちょっと観光問題をやりますけれども、沖縄県知事が一千万人の観光客を沖縄に呼びたいと言えば、外国人をふやさなきゃいけない。そういう背景の中で、恐らく沖縄からの要望も踏まえてこういう制度をつくったんだと思うんです。その方向性は私は全然異論はないんです。私も沖縄にもっと外国人観光客をふやさないといけないという立場なんですが、その資格の創設については若干問題点の指摘があります。
 それは、既に、有償での外国語ガイドができる資格が二つあるわけです。一つは、昭和二十四年に創設された国家資格であります通訳案内士制度、もう一つは、平成十八年に創設された、都道府県の中を、大分なら大分の中だけで稼働していいよという地域限定通訳案内士制度、この二つなんです。
 この二つの制度は、実は、資格は試験が難しいんですよ。通訳案内士は、平成二十二年度で見ますと、全国平均で受験者の一二・九%しか受からない。それから、地域限定通訳案内士の合格率は、沖縄県だけで見ましても、今年度、二十三年度で一〇・六%しか受からない、約九割の方は落ちるわけですね。ということは、裏返して言うと、受かった方は、非常な努力をして語学の習得をし、それから通訳案内を認められている地域の歴史や文化、芸術等の勉強をして資格を取っている。
 それで、恐らく問題になるのは、今回創設された沖縄特例通訳案内士というのは試験がないんです。研修を受ければなれますよ、しかも、それでお金を取っていいですよという制度ですから、当然のことながら、この既存の二つの制度で資格を取った方々からはちょっと待てという不満の声が既に出始めています。
 もう一つ、私が一般論的に申し上げれば、研修しか受けていないガイドの方々の質がちゃんと保たれるのか。これはどこですかと言ったら、ううん、知らないとか、そういうガイドであってはいけないわけでございまして、この質の担保、維持という面も含めて、政府がどう対応されるのか、最後にお伺いをしたいと思います。
○園田大臣政務官 お答えを申し上げます。
 先生御懸念の話が出ているというのは私どもも承知をいたしているところでございまして、そういった面では、一方では、おっしゃるように外国からの誘客、入域もさらにふやしていきたい、沖縄の観光をしっかりと私どもとしてもサポートしてまいりたいというふうに思っておりまして、そのときに、例えば、大型のクルーズ船が来航時などはどっと外国の方がいらっしゃいますので、現行での通訳案内士の皆さん方ではとても対応がし切れないのではないかという一方での心配もあって、やはりこれも沖縄県の皆さん方からの強い御意向がございました。
 そういったところで、しっかりと量と質を私どもとしても担保していかなければいけないであろうというふうに考えているところでございまして、そういった外国人観光客の受け入れ体制の整備というものを今回図っていきたいということで考えさせていただいた制度でございます。
 まず、沖縄特例の通訳案内士の育成、確保、そして活用に関しましては、今御案内いただきました事業計画を沖縄県が策定するという形になっておりますけれども、沖縄県において、事業計画の策定に当たっては、通訳案内士団体あるいは旅行会社など関係者の意見をしっかりと踏まえた上で、この特例の通訳案内士の品質、水準確保のための研修内容の充実、それから研修修了者のさらなる能力の向上、そして希望者に対する通訳案内士等の資格取得の奨励等の仕組みを講ずる方針であるということは、沖縄県がしっかりと、私たちとしてやっていきたいという計画がもう既にあるようでございます。
 それを踏まえて、私ども国としても、この計画が一定の質を確保、維持する上で十分なものになっているかどうかを確認するために、この計画に関しましては、まず通訳案内士法を所管する国土交通大臣の同意を得た上で、内閣総理大臣が認定をするという制度になっておりまして、まず県がしっかりとやっていただく、そしてそれを、本当に質が確保されているかということを国土交通大臣として同意をさせていただいた上で、総理がそれに対してしっかりと認定をさせていただくという手順を踏みながら、質の確保を担保していきたいというふうに考えておるところでございます。
○遠山委員 最後に一言だけ。
 それで結構なんですが、県がしっかり努力しなければいけないことは事実なんですけれども、通訳案内士という資格は国家資格でございますから、曲がりなりにも国家資格を取った方々が、今回の改正案が成立した場合において沖縄県内で非常な不利益をこうむるという事態を招いてしまうと、これは結果論的に、一体政府はそこまで想定してやったのかどうかということになって、いやいや、沖縄が言ったからやりましたといっても、これはさっきも申し上げたように国家資格でやっているわけでございますので、そこはしっかり関係者の意見を丁寧に聞いてあげて、関係者全員がウイン・ウインの形で観光の振興が図れる形にしていただきたいということを要望申し上げて、きょうの私の質疑を終わりたいと思います。
 ありがとうございました。
○福井委員長 次に、赤嶺政賢君。
○赤嶺委員 日本共産党の赤嶺政賢です。
 ことしは、沖縄の本土復帰から四十年の節目の年であります。その年に沖縄振興法の改正が行われることになるわけです。沖縄振興の原点は、長年の戦争の惨禍と米軍占領という県民の苦難への償いの心ということでありました。沖縄は本土復帰に当たり、基地のない平和で豊かな沖縄の実現を願いましたが、基地は基本的に存続され、今も沖縄本島の一八・四%を占めております。この点で政府の責任は極めて重い、このように思います。
 長年、沖縄経済は米軍基地に依存していると言われてきましたが、この間、広大な米軍基地が沖縄経済の発展にとって最大の障害になっているという認識が広がってまいりました。復帰時には県民総所得の一五・五%を占めていた基地経済への依存率、これは今では五%台にまで低下しております。
 沖縄振興にかかわる基本認識としてまず大臣に伺いますが、米軍基地の存在が沖縄経済の発展にとって最大の障害になっているという指摘について、大臣はどのような認識をお持ちですか。
○川端国務大臣 沖縄には我が国の全国の米軍の専用施設・区域の約七四%が集中しているということでありまして、その存在は、我が国と東アジアの安定に寄与している一方で、土地利用やまちづくりなどの大きな制約になっているものと承知をしております。
○赤嶺委員 非常に大きな障害を抱えながら、県民の暮らしの改善に取り組んできて苦闘しているという状況であります。
 野田内閣は、沖縄振興について、基地とリンクさせることはない、このように説明してまいりました。しかし、今回の沖縄振興法と来年度予算の決定に至る経緯、これはその点で不安を抱かせるものでありました。とりわけ、二〇一三年度以降、今回の水準で予算が維持されるのか、あるいは振興予算が基地押しつけの条件とされることはないのか、懸念の声が上がっております。基地押しつけの条件とされることはないかというこれらの懸念点について、大臣の認識を伺いたいと思います。
○川端国務大臣 先ほど来の御議論の中で、米軍基地、区域の集中していることは事実でございます。そういう意味で、沖縄振興に一定の制約がある、大きな制約があるということを踏まえて、私の立場でいえば、返還される軍用地の跡地が、新たに利用することによって沖縄の振興に大きく役に立つという観点から、これを積極的に応援しようということでありまして、沖縄担当大臣として、今回、法案を提出し、予算編成で予算を確保した観点でいえば、ひとえに沖縄が、三つの、社会的、地理的、歴史的な特別な状況と言いますけれども、これを克服して、元気が出て、自立して発展できるようにということで予算を組み、法律を出させていただいたということに尽きることでございます。
○赤嶺委員 沖縄が、経済振興、自立したい、このように望んでいる。その希望を逆手にとって、これまで、米軍基地を受け入れるならば交付金をふやそうという米軍再編特措法がつくられました。辺野古の基地を認めるならば北部振興策をやろうといって百億円。余りにも反対が強いので、予算は減らされてしまいました。SACO予算もそうであります。振興策が基地とリンクした形で沖縄に持ってこられる。基地がある限り、沖縄の経済の発展の最大の障害になっている。この思いと真っ向から対立するものであります。
 本振興法は基地とリンクしない、そして本当に沖縄の振興のためになるんだという立場で、大臣に御答弁いただきましたけれども、そういう立場で追求していただきたい、このように思います。
 それでは、法案の中身について聞いていきます。
 今回の法案の特徴は、沖縄振興計画の策定の主体を国から沖縄県に移行し、一括交付金を導入したことだ、このように説明しておられます。その一方で、法案には、首相が沖縄振興基本方針を定めるとあり、先ほども質問ありましたが、沖縄振興計画がその基本方針に適合していないと認めるときは、知事に対し、変更を求めることができる、このように規定をされております。
 大臣触れておられましたが、県内では、この規定について、国が許可する範囲内での計画しか策定できないのではないかという懸念の声も上がっている。先ほどの大臣のお話にあったとおりであります。
 基本方針が県の自主性を損なうことはないという一つの事例として、先ほど大臣は、奄美振興法、そして小笠原の振興法、福島特措法と挙げられました。これに離島振興法も入るのかどうかわかりませんが、基本計画と基本方針の関係はこれらとは違うということなんですね。横並びではないということで認識していいわけですか。
○川端国務大臣 今回、一括交付金もそうなんですが、できるだけ沖縄の自主性を尊重したいということでございます。
 しかし、この税金は、当然ながら、使途を限らない地方交付税ではありませんので、国の財政上の特例措置ということでありますので、国が一定の関与をするということはどうしても制度上必要でございます。しかし、その関与は最低限にとどめようということでありまして、奄美振興法、小笠原振興法では、国への事前の同意協議、要するに、国と事前に、国が了解と言わないとだめですという制度です。
 今、国会に出しております福島復興再生特措法案では、国の基本方針に適合する場合に限り認定するということでありますが、今回の沖縄振興特措法では、個々具体の中身ではなくて、方針を国が定めて、それに基づいて県が主体的に計画を定めて実施する、そしてそれを事後的に、基本方針に適合していないと認める例外的な場合にのみ変更を求めることができるということで、最小限の関与にしたということで、今紹介しました特措法等とは基本的に仕組みは異なるものをとっているということは事実でございます。
○赤嶺委員 それでは、それに基づきまして一括交付金という制度も設けられているわけですが、この中身について聞いていきます。
 来年度においては、千五百七十五億円が計上されました。この予算規模がそれ以後も安定的に維持されるのかという懸念が非常に強いです。その点がきちんと担保されない限り、継続的な事業に使うことができない、こういう声が上がっております。こうした声に応えて、内閣府だけではなく、政府全体として責任を持って対応することが必要だと思います。
 もちろん、予算は単年度主義、このように言われておりますが、ただ、先ほど大臣は、政策効果も見ながら継続については取り組んでいきたいということでありました。政策効果が確認されるのであれば、継続的な事業に使っていく、予算の水準も維持していく、政府全体として責任を持って対応する、こういうことでよろしいでしょうか。
○川端国務大臣 先ほどの遠山委員への答弁は、一般論としての予算の編成の考え方でございますので。
 強い強い沖縄の皆さんの御要望で、知事さんからは三千億円規模の予算だと御要望をいただきまして、本当に最大限努力して、二千九百億円を超える予算を組ませていただきました。その部分では、一つの大きな御要望には応えられた。
 そうすると、次は、当然ながら、毎年そういう予算をしていただきたいということは当然出てくる御要望だと思います。ただ、単年度主義であるということでいえば、今回予算をつけてよかった、本当に沖縄が元気になり成果も上がってきているということが、来年、再来年度、予算を編成するときに大きな後押しになることは事実だという状況だということを申し上げました。
 沖縄担当大臣としては、沖縄振興を担当する私の立場でいえば、地元の御意向を伺いながら、その御要望に最大応えるような予算を、必要な予算を毎年度確保していくのに全力を尽くすということにおいては努力をしてまいりたいというふうに思っております。
○赤嶺委員 今回、一括交付金は地方自治体の方にも配分されておりますが、地方自治体の方からも私ちょっと意見を聞いてみました。
 市町村の間には、交付要綱が決まっていないために、来年度の一括交付金の予算計上ができなかったところが大半であります。交付要綱が定まった後に、四月一日から着手した事業を拡大充実させるために一括交付金を使いたい、一括交付金を事業の拡充のために遡及して使いたい、こういう要望は担当者から結構強いものがありました。この点について政府の見解はいかがですか。
○川端国務大臣 現在、一括交付金を活用する市町村実施事業につきましては、沖縄県が、今、各市町村と調整の上取りまとめておられる段階と承知をしております。その調整が整い次第、具体的に国に相談があるものと思っております。
 新年度の当初予算で一括交付金を活用する事業を計上した一部の市町村において、既存事業の年度当初からの事業実施をしたいとの具体的な相談が事前にあり、かつ、継続事業など既存の補助事業について、公益上、真にやむを得ないと判断された場合などは、市町村の円滑な交付金事業の実施に支障を来さないため、一括交付金を遡及して活用することも可能であると考えられております。
○赤嶺委員 ちょっと時間がなくなってしまって、用意したかなりの部分を残しそうなんですが、一括交付金の基金の設置が先ほどから議論になっております。どんな場合にというちょっと具体的な問題を通して、基金の問題で御意見、見解を聞かせていただきたいんです。
 例えば、沖縄県においては、来年度予算案に、軍用地跡地利用を推進するため、一括交付金を使って公有地の先行取得を進める意向を持っています。土地の取得は、地主との交渉の問題もあり、単年度で解決するとは限りません。そういう場合の基金の設置は当然認められると思いますが、いかがですか。
○井上政府参考人 お答えを申し上げます。
 一括交付金による基金の設置でございますけれども、これまで当委員会におきまして大臣が繰り返し説明をさせていただいておりますとおり、基本的に、一括交付金の趣旨に合致し、事業の性格を踏まえれば複数年度にわたり実施することが真にやむを得ないものにつきましては、運用上直ちに基金が排除されるものではないというふうに考えております。
 今委員の御指摘の基金、現在、県において、どのような基地の跡地の先行取得といいますか、土地の先行取得についてどのようなことをお考えになっておって、それが今申し上げたような趣旨に合致するかどうかということをよく御相談いただいた上で判断されるべき問題だというふうに考えております。
○赤嶺委員 井上統括官は一番よく知っていらっしゃると思いますが、答弁を避けておられます。具体的な話で聞いていますので。
 さらに、市町村の中から、地域活性化のために戦略的に一括交付金を活用するため基金を設置したいという声も上がっています。今すぐこのお金を使えというならば使い道を見つけられないことはないけれども、有効に、地域の活性化につながるように戦略的な使い方をしたい、そのためにはやはり一度基金を設置してやりたいという声も地方自治体から上がっております。この点はいかがですか。
○川端国務大臣 基金をつくるかどうかというのは、先ほど来私も、今、井上さんも答弁されたのが基本方針でありますのでもう繰り返しはやめますが、予算は総額を確保した部分で、来年度もそこが同じ額を確保しようということと同時に、基金で戦略的に積むということは、ことしは使わないということなんですね。そうすると、来年要求するときに、基金にある部分はこれからやるんでしょうということになるという、もろ刃の両面があります。
 そういう意味では、やはり中身によって、本当にこういうものは複数年度でやらなければいけないなということで、振興目的に合致するものは、万やむを得ないものに関して、具体的に県がこういうことを考えているのだけれどもという御相談にはしっかりと対応させていただきたいと思いますが、とにかく、何かよく、これから考えるけれども戦略的なものに使うという名目で基金に置くということには、なかなか難しい問題があるのではないかというふうに思っております。
○赤嶺委員 基金に入れたことと、基金に入れてあるけれども、その分も予算の総枠の中に加えてほしいというような、そんなことは誰も言わないと思うんですね。
 ただ、基金は基金の趣旨として、やはり、一括交付金、出てきたものは今すぐ使えみたいな、予算の費用対効果も無視するのではなくて、慎重に計画を立てて使いたいという思いから基金というのが出ているわけですから、基金に積み立ててそういうものを使えば、財政需要はもっと旺盛になるかもしれないわけですよ。もっと積んでくれという話になるかもしれないわけです。
 最後にもう一問だけ、一括交付金の対象事業の範囲について聞きたいと思います。
 これもちょっと具体的な話ですが、市町村が、その地域の特産品の販売所を設けようとしたとき、例えば類似の制度で、道の駅の事業があったりいたします。しかし、本土の尺度でははかれない沖縄のニーズから出てくる計画の場合には、類似のメニューであっても弾力的に認めるべきだと思いますが、これはいかがでしょうか。
○川端国務大臣 一括交付金は、沖縄の特殊事情に鑑みて、沖縄の振興を図るためにということで創設されているものでありまして、一般論で申し上げれば、既存の補助金により対応が可能なものは、まずは既存の補助金で対応する方向で検討することが基本としてはあります。
 しかしながら、個別の事業ごとの判断となりますけれども、沖縄の特殊事情に鑑みて、既存事業では適切な対応をとることが困難な場合には、真に必要な沖縄振興に資する事業であれば、類似の事業であっても交付金を活用することは可能であるというふうに考えております。
○赤嶺委員 一括交付金は、本当に、使い方、既存のメニューとの整理、そして沖縄の振興に資するという意味、位置づけ、市町村では大変苦労しながらやっているところではあります。県レベルは比較的やりやすいんですね。そういう市町村の置かれている現状にも照らして、それが本当に沖縄の振興に資するように、弾力的に柔軟に対処していただきたいということを申し上げて、質問を終わります。
○福井委員長 次に、照屋寛徳君。
○照屋委員 社会民主党の照屋寛徳です。
 冒頭、私は、沖縄選出の国会議員として、改正沖縄振興特措法、駐留軍用地返還特措法の制定、成立のために、川端大臣を初め関係者が真摯な取り組みを行っておることにまず敬意を表したいと思います。
 同時に、この二法の成立、制定を、日米合意に基づく普天間の辺野古移設などの基地問題とリンクさせてはいけないということを要望し、忠告を申し上げておきたいと思います。
 その上で、川端大臣に尋ねます。
 沖縄振興特別措置法の一部改正法案において、法文上は国の責務が明記されておりません。ところが、川端大臣の法律案提案理由説明では国の責務についても触れております。一方で、沖縄県における駐留軍用地の返還に伴う特別措置に関する法律の一部改正案第三条では国の責務が明定されております。両法案における国の責務とは具体的にどのようなものなのでしょうか。大臣に尋ねます。
○川端国務大臣 沖縄の置かれた特殊な事情、歴史的、地理的、社会的というふうによく言われます。こういうことに鑑みて、本土復帰以降これまで、国の責務として、特別措置法に基づいて、一つは本土との格差是正を目指した社会資本整備のための高率補助制度、また民間主導の自立型経済の構築を目指した税制特例等を伴う地域指定制度、そして基地返還後の跡地利用など、沖縄振興のためにさまざまな特例措置や事業等を実施してまいりました。こういうことをやるというのは、歴史的、地理的、社会的な沖縄の置かれている特別な事情に鑑みて、国の責務としてやるべきであるという位置づけでございます。
 次年度以降の新たな沖縄振興においても、沖縄の置かれた特殊事情を踏まえて、引き続き国として取り組む責務があるというふうに認識をしております。
○照屋委員 川端大臣、改正沖縄振興特措法案の立法目的には、いわゆる沖縄の戦後処理、復帰処理の理念、精神は含まれるのでしょうか。
○川端国務大臣 先ほど申し上げましたように、沖縄は、歴史的事情という意味では、先ほど二十万人の方が亡くなったということでありましたけれども、さきの大戦中に大変な戦禍をこうむったこと、戦後四半世紀余りにわたって我が国の施政権の外にあったこと、それから、地理的条件というのは離島が多いということや本土から遠いということでありまして、社会的事情というのは我が国における米軍専用施設・区域が集中しているということで、沖縄の抱える特殊事情に鑑みて、国の責務を果たすということでございます。
 今お触れになられたような観点は、こういう整理の中において我々としては認識しているところでございます。
○照屋委員 私は、沖縄振興開発特別措置法、これが累次にわたって行われ、その後、開発が消えて沖縄振興特別措置法に変わったという経緯もよくわかっております。
 一方で、沖縄の振興ということを考える場合に、開発が消えようが、あるいは復帰四十年を迎えようが、悲惨な沖縄戦における人的、物的な被害が厳然としてあった、同時に、沖縄戦が終わって、日本の敗戦から沖縄の復帰までのアメリカの軍事支配のもとで、沖縄には我が国の復興政策、産業政策が全く適用されなかった、そういう意味では、国の責務、責任として、やはり沖縄の戦後処理、復帰処理というのは忘れてはいけないということを私は申し上げたいと思います。
 ところで、大臣、沖縄振興特措法との関連でございますが、不発弾処理に限らず、戦没者の遺骨収集や、あるいは戦中学齢期の義務教育未了者への支援なども沖縄振興特措法における国の責務として位置づけられるんでしょうか。
○川端国務大臣 沖縄の振興については、先ほど来御議論がありますように、沖縄の置かれた特殊な事情を背景として、国が責務として、振興予算を通じていろいろな措置を講じてきたところでございます。
 御指摘の不発弾処理の問題については、本土に比べて手厚い支援措置と、それから総額も含めて今まで講じてきたところですし、来年度もしっかりと、十六億円を二十四億円に増額する中で対応してまいりたいというふうに思っております。
 戦時中の義務教育未了者への支援については、学習機会を提供するための事業を実施してきたところでございます。特別調整費を活用しておりましたが、二十四年度からは一括交付金で対応するということを予定していただいているようでございます。
 なお、遺骨収集につきましては、さきの大戦における全ての戦域において進めてきたものということで、沖縄においても、全国でやるということの一環として実施をしてきたところでございます。
 御指摘の点につきましては、沖縄の方々が経てきた御労苦を踏まえて、重要な問題と考えておりますので、国全体としてもできる限りの対応をこれからもやってまいりたいと思っております。
○照屋委員 私は、法律家の一人として、また個人として、戦争責任には時効はないという考え方でございますが、沖縄における戦没者の遺骨収集、あるいは戦中学齢期の義務教育未了者の問題にしても、特に戦中学齢期の義務教育未了者の問題は非常に深刻なんですね。七十歳、八十歳をはるかに超えても、せめて義務教育の履修を終えたいという人が今たくさんいらっしゃるわけです。
 学齢期に戦争に遭遇をした、あるいは戦後のどさくさに遭遇して義務教育を受けたくても受けられなかった、そういう人たちに義務教育を履修させるというのはそれこそ国の責務、責任である、だからこれは手厚く国が面倒を見るという考えがあっていいんじゃないかと私は思いますが、手短に大臣の感想をお聞かせください。
○川端国務大臣 戦中戦後の混乱期を含めて、義務教育の未修了者支援ということが極めて大事な事業であることは、先生御指摘のとおりであります。
 財政支援に関しては、国がいろいろな形で支援する中で、実際、多分千三百人ぐらいおられるのではないかという統計であるんですけれども、実態も、正直申し上げて、それでもやはりもっと最後まで勉強したいという、お元気でおられる方がどれぐらいおられるかという調査も今一生懸命やっているところでありますし、それに対しては、普通の学校に行ったらいいというわけにはいきませんので、きめ細かい授業が必要だ、そういう中身も含めてしっかりと対応することに国もかかわって、協力して、これが前にしっかり進めるように努力してまいりたいと思っております。
○照屋委員 川端大臣、力強い御答弁ありがとうございました。
 次に、最後になりますが、下条防衛政務官に尋ねます。
 駐留軍用地返還特措法第二十七条二項及び第二十八条二項では、特定跡地給付金並びに大規模跡地給付金の支給について、返還される土地が地主に引き渡された日の翌日から起算して三年を経過した後は、特定跡地及び大規模跡地における「土地の利用が可能となると見込まれる時期の見通しを勘案して政令で定める期間」給付金を支給するとなっております。
 私は、この規定は余りにも抽象的ではないかと。土地の利用が可能な時期とは具体的にどのような時点を想定しているのか。地主が現実に使用収益できる状態をいうんでしょうか。尋ねます。
○下条大臣政務官 お答えさせていただきます。
 見込まれる時期については、まず、全国の標準的土地区画整理事業において、法律上、土地の使用収益の権利が客観的にほぼ確定する時期、仮換地指定日、もしくは、当跡地においてあらかじめさまざまな状況が勘案されますが、総合整備計画、跡地指定の状況、国の取り組み方針等を考慮して総合的に勘案させていただいております。
 したがいまして、具体的な給付金の支給の限度となる期間については、事例ごとに適切に判断の上、政令において判断したいというふうに思っております。
 以上です。
○照屋委員 今、政務官、改正法では仮換地までが支給基準と解しているというふうに受けとめるんですが、現実には、仮換地にされた後も返還跡地から有害物質がどんどん出る。結果として、地主はその処理の期間は使用収益できないというのが現実に起こっているわけですよ。だから私は、仮換地の時期というのをしゃくし定規にしては、特定跡地あるいは大規模跡地の給付金問題というのは解決できないと思うんです。
 地主は、返還されたら一日も早く使用収益したいんです。それをできるようにするのが国の責務じゃありませんか。お答えください。
○下条大臣政務官 お答えさせていただきます。
 おっしゃったとおり、利用促進については、給付金の終期を明確にして、利用促進のためのインセンティブを確保していきたいというふうに思っております。
 ただ、仮換地指定以降の道路工事等の予定については、事実上、土地区画整理事業者と土地所有者の間の協議事項等々になっております。したがいまして、給付金の支給期間について土地所有者の意向が左右される可能性が非常にあるということで、跡地利用のインセンティブがちょっと失われることも考えております。そういうものを勘案してこれからも進めていきたいというふうに思っております。
○照屋委員 終わります。
○福井委員長 次に、玉城デニー君。
○玉城委員 沖縄本島の中北部、広大な米軍基地、それから沖縄のポテンシャルを有する選挙区から送られております、民主党の玉城デニーです。
 きょうは、質問の機会をいただき、まず感謝を申し上げますとともに、お忙しい中、大臣、副大臣、政務官、御出席いただきありがとうございます。
 今御審議をいただいております沖縄振興特別措置法の一部を改正する法律案、それから沖縄県における駐留軍用地の返還に伴う特別措置に関する法律の一部を改正する法律案、これを少し分けてお話をお伺いしたいと思います。
 まず、沖縄振興特別措置法改正についてお伺いいたします。
 きょうは、委員会でずっと、各先生方、各委員の御発言それから質問、並びに大臣を初め各皆様からの答弁を頂戴しておりますと、政局の具にせず、しっかりと与野党でまとまっていい法案を、沖縄県民のために、ひいては国民のために、国の将来のためにぜひやろうやという、その思いが本当に力強く伝わってくることは、私も委員の席の末席に座らせていただいて本当に心強く感じるものであります。
 そこで、私からは、二つの改正案の全体的なところと、そして大きな、特徴的なところをぜひ改めてお伺いしていきたいと思います。
 まず、これまで沖縄県には、四次にわたっての振興計画が国と県によって行われてまいりました。従来のキャッチアップ型から自立経済を模索するという方向に変わってまいりまして、一生懸命取り組んできておりますが、さらに、恐らくは最後の振興計画になるという意気込みで、沖縄県の方から強く要望が出ております振興特別措置法について、政府が今回の沖縄振興特措法を改正、延長する決定について、延長が必要である、ぜひ延長しよう、あるいは延長することが重要だというふうにお決めになられた点はどういうところにあったのか。その理念的なところを、川端大臣にぜひお聞かせいただきたいと思います。
○川端国務大臣 お触れいただきましたように、沖縄については、歴史的、地理的、社会的な特殊事情に鑑みて、本土復帰以降、一次から三次までの沖縄振興開発計画及び現行の沖縄振興計画を通じて、本土との格差是正、民間主導の自立型経済の構築等を目指して、社会資本の整備あるいは地域特性を生かした産業の振興などさまざまな施策が講じられてまいりました。その結果、地元における不断の努力も相まって、社会資本の整備や就業者数の増加、観光産業の成長など一定の成果を上げてきていることは事実でございます。
 また、近接するアジア地域の経済成長や、経済のグローバル化、人口減少社会の到来など我が国を取り巻く経済社会情勢が変化する中で、アジア地域との地理的近接性や、全国でも最も高い出生率、若年人口の割合などの沖縄の地域特性が優位性、潜在力としてあらわれる面も出てきております。
 そういう意味で、今国会における総理の施政方針演説においても、「アジア太平洋への玄関口として大きな潜在力を秘め、本土復帰から四十周年を迎える沖縄も、フロンティアの一つ」とされたところでありまして、沖縄の持つ潜在力を十分に引き出すことが日本再生の原動力にもなり得るものと考えられております。
 このために、一人当たりの県民所得の向上、失業率の改善等の今なお残されている課題、不利益性を克服しつつ、優位性、潜在力を生かした振興策を積極的に講ずることにより、自立型経済の発展に向けて、引き続き国として沖縄を支援していくことが必要であると考えてこういうことになった、以上のようなことでございます。
○玉城委員 ありがとうございます。
 まさに、野田総理がフロンティアと位置づけると。本当に大きなビジョンを持って、今回の改正特措法案については、その予算規模、内容について沖縄県が要望することを、国が基本方針を決めて、後は沖縄県が計画をしてしっかり進めてくださいという大きな思いで、向こう十年先を見据えてしっかりと決めていただこうという方針だということを改めて思います。
 そこで、今、大臣からもございました、野田総理が日本に広がるフロンティアとしての潜在力を述べられ、そしてまた、アジア太平洋への玄関口としての発展に大きく寄与するということをおっしゃったこと、期待を込められたこと、それを石田副大臣に、今法案でフロンティアと位置づけられるような特徴をぜひお聞かせいただきたいと思います。
○石田副大臣 玉城委員にお答えいたします。
 お尋ねの、フロンティアとして位置づけられる特徴的な点についてでありますが、具体的には、アジア諸国等と沖縄をつなぐ国際物流拠点を活用する臨空・臨港型産業の集積を図る国際物流拠点産業集積地域の創設や、成長するアジア市場も見据えたIT、金融等の各特区についての税制措置の拡充であります。玉城委員もたびたび私どものところに熱心に陳情に来られました。例えば所得控除率の引き上げとか専ら要件の緩和とか、大変熱心に陳情に来られたわけでありますが、そういった点であります。これが一つであります。
 それからもう一点は、高い国際競争力を有する魅力ある観光地を形成するための観光地形成促進地域制度の創設や、沖縄の実情に応じた、先ほどもちょっと議論されましたが、通訳ガイドを確保するための通訳案内士制度の特例の創設などが挙げられるわけであります。
 このほか、琉球大学や本年秋に開学予定の沖縄科学技術大学院大学等を中核とした研究機関、企業等の集積の形成、そして科学技術に関する国際的な拠点形成等に向けた取り組みを規定したところでございます。
 以上でございます。
○玉城委員 ありがとうございます。
 沖縄県には、三十カ国の国・地域、五十カ国にもなんなんとする方々との魂の交流といいますか、沖縄をルーツにして世界に広がっているというグローバルなヒューマンネットワークがあります。そのためにも、沖縄でできることをしっかりやっていただくという副大臣の答弁、大変ありがたいなというふうに聞かせていただきました。
 さて、その沖縄の優位性を生かして、先ほどもありました国際物流拠点産業地域の形成など、自立型経済を発展させるためには、空と海の港からトランシップ貨物の拠点として振興させることとあわせて、そのためにも、沖縄で製品や加工品を生産する産業地域の形成は、欠かせない大きな柱になると思います。
 そこで、中城湾港や那覇港湾を私と一緒に視察していただいた川端大臣にお伺いいたします。物づくり拠点の基盤整備に対して重要な施策であるというその方向性から、ぜひ大臣からの方向性や期待を伺いたいと思います。
○川端国務大臣 御指摘のとおり、物づくりはいわゆる経済の基盤中の基盤でありまして、地域における産業振興、雇用機会の確保にとっても極めて大きな役割を果たしております。沖縄においても、経済を下支えする産業として、振興が極めて重要であるというふうに思っております。
 御一緒させていただきまして、金型のようなサポーティングインダストリーの進出、研究機関も含めて見に行かせていただきました。最先端の技術、そして製造を支える金型、同時に、そこに働く若者がまさに目を輝かせて頑張っている姿というので、大変心強く思いますと同時に、その重要性を改めて私も認識させていただきました。
 また、空港における国際物流ハブ事業の開始以来、国際貨物取扱量が飛躍的に伸びておりますので、この機能を活用した高付加価値型の物づくり、私が元サラリーマンをしていたところの繊維産業ですけれども、その繊維産業の人に伺いましても、国内で、例えば香港とかからの注文が来たら、朝いただいたら、夕方までに物をつくって伊丹から運べば、翌日、香港に朝着くんだということで、劇的に変化してきたというふうなことを言っておられました。逆に言えば、その利用はむしろ沖縄現地において生かす方がはるかに、両方からの部分でのことというのは拠点になるというふうに思いますので、新たな臨空・臨港型の産業の集積というのも見込まれるというふうにも思っております。
 こういう意味で、物づくり産業の集積、振興を目的とした国際物流拠点産業集積地域及び産業高度化・事業革新促進地域を創設することにしておりますので、引き続き、沖縄の製造業がしっかりと積極的に頑張れるように支援をしてまいりたいと思っております。
○玉城委員 まさに今大臣がおっしゃったように、物づくりは雇用の機会の創出に大きく寄与いたします。ぜひとも若い皆さんが意欲を持って、沖縄から世界へという物づくりを発信していくためにも、今後ともお力添えをお願いしたいと思います。
 さて、今度は駐留軍用地の返還改正特措法についてお伺いいたします。
 川端大臣、今回の軍転特措法改正に当たり、これまでと比較して大きく前進させているという点をぜひお聞かせください。
○川端国務大臣 新たな跡地法制の主な改正事項について申し上げますと、一つは、返還特措法と沖縄振興法に規定した跡地利用に関する制度を一元化したということ。二番目に、給付金支給の開始時期を現行の返還日から引き渡し日とすることなど、給付金制度を拡充いたしました。三つ目は、原状回復措置について、駐留軍の行為に起因するものに限定されておりましたけれども、これに限定せず、不発弾や土壌汚染等の調査を行い、必要な措置を講ずるようにいたしました。四番目に、駐留軍用地内の土地の取得に関して、新たに五千万円の譲渡所得控除を適用することを踏まえて、土地の先行取得の手続を新たに制度化いたしました。それから、国、県、市町村における跡地利用協議会を新たに法定化いたしました。
 こういうことが主な改正点でございまして、これらはこれまでの法律に比べて跡地利用の促進策を大幅に拡充するものでありまして、沖縄県の要望を踏まえた内容とするように、法案として取りまとめさせていただきました。
○玉城委員 ありがとうございます。
 まさに国が責任を持ってしっかりと進めていくということの中で、地権者の方々あるいはまた県民の皆さんがしっかりと頑張ってほしいという、大きな改善というか、前向きに前進している点がたくさんあるなというふうに思います。
 その中で、時間の都合もありますので、一点抜き出してちょっとお話を伺いたいと思います。
 返還に向けた基地の事前の調査、測量、そういう部分について、これまでもたくさんの要望があったと思います。旧法、現在の法律ですと九条、これが改正法案ですと八条ということで、そこでも述べられているわけなんですが、従前から県及び市町村からの要望が高いという点を踏まえて、どのように改正法案に変わったのか、防衛省の担当の方からお話を伺いたいと思います。
○豊田政府参考人 返還前の駐留軍用地への立ち入りについての御質問でございますけれども、今般の改正法案におきましては、沖縄県等からの御要望を踏まえまして、大きく二点改善いたしております。
 一点目でございますけれども、あっせんの申請ができます駐留軍用地につきまして、現行法では日米合同委員会で返還が合意された駐留軍用地としているところでございますけれども、改正法案におきましては、日米安全保障協議委員会、いわゆる2プラス2で合意された駐留軍用地を対象に追加させていただいたところでございます。
 二点目といたしまして、あっせんの御要請があった場合の国による措置について、現行法では特段明記されていなかったわけでございますけれども、改正法案においては、あっせんの要請を受けた場合の国の取り組みについて、あっせんに努める旨を明記させていただいたところでございます。
 防衛省といたしましては、可能な限り沖縄県の地方公共団体による返還前の駐留軍用地への立ち入りができるように、あっせんに努めてまいる所存でございます。
 以上でございます。
○玉城委員 ありがとうございます。
 本当に、国の責任を明記したということは大きなポイントだと思いますが、大臣、これが2プラス2の合意をもとにするということになると、今度は、嘉手納基地以南の土地の返還が確実にここで書かれているということは、大変大きな跡地利用の促進の励みにもなると思います。改正案をしっかり与野党で協議して、法案成立に向けて御尽力をいただきたいと思います。
 さて、一括交付金、沖縄振興特別推進の交付金、これが、きょうも答弁でもお話を伺っておりました。
 そこで、私が先ほど、実はきょう沖縄県の仲井真知事が上京なさっていて、いろいろな省庁へのお願いをしているということがあって、どういう内容かなということを聞かせていただきましたら、県民は、これまでの補助制度では手が届かなかった分野における施策の展開への期待をしているという点ですとか、交付金の趣旨に鑑み、既存の補助メニューやそれに近い事業であっても交付金が活用可能となるよう柔軟に対応してくださいという点ですとか、あるいは、個人や法人の負担軽減などを図る事業などについても、沖縄振興の観点から必要不可欠であり、同様に柔軟な対応をしてくださいという点、それから、きょうもたくさんの質問が出ておりましたが、予算の繰り越しや基金造成についても、事業の目的とその効果に応じて柔軟な対応をお願いしたいと。
 まさに今回の、他府県にあっては抑えられている予算ですが、沖縄の予算規模は、これからの十年先を見据えた規模でぜひスタートを切っていただきたいという予算の額、それから、新しくソフト分野で特に沖縄県民の皆さんが使いやすいようにしていきたいという一括交付金の中身などなど、私は、補助金以上の中身がしっかりと沖縄県によって県民とともにつくられていく、また協議会によっていろいろなメニューが出てくるのではないかということを大変期待するものであります。
 そこで、最後にお伺いいたします。
 県民世論の期待が非常に大きいという二法案の成立に向けては、先ほども話をさせていただいておりますが、三月いっぱいでの日切れ法案ということもありますけれども、政局の具にせずに、建設的に意見を述べ、修正案もしっかり議論をさせていただいてまとめていただきたいという点から、ぜひその決意のほどを、改めて川端大臣に伺いたいと思います。
○川端国務大臣 まずは、大変厳しい国会日程、参議院で予算もやっている中を、委員長初め理事の皆さんの御協力でこういうふうに法案審議を進めていただいていることは大変ありがたいというふうに思っています。
 私の立場でいいますと、沖縄県からの要望を最大限踏まえてこの法律を出させていただき、ベストなものだと思っておりますが、現在、政党間で真摯に御協議いただいていることは十二分に承知しておりますし、その中で、日切れに関しては、与野党で沖縄振興を切れ目なく推進する必要があるという認識は共有していただいているというふうに伺っていまして、これは大変心強いことでございます。
 そういう意味で、政府としても、両法案を年度内にぜひ成立させてほしいという沖縄の要望をしっかりと受けとめて取り組んでまいる所存でございまして、国会におかれましても、沖縄の期待に応えるために、ぜひとも精力的な御審議をお願いしたいと思いますし、全力でやっていきたいと思います。ありがとうございます。
○玉城委員 ありがとうございました。以上で終わらせていただきます。
○福井委員長 次に、石川知裕君。
○石川委員 新党大地・真民主の石川でございます。きょうは質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。
 先月、野田総理がちょうど沖縄訪問した日と同じ日に、私も沖縄県に行ってまいりました。久米島という小さな離島の島に行って、島民の皆さんといろいろ意見交換をしてまいりました。きょうは、法案の中身というよりも、沖縄の振興に関して、地域経済振興のため、離島におけるサトウキビの位置づけについて、まず御質問したいと思います。
 一般的に余り知られていませんが、国産の砂糖というのは北海道で八〇%つくられております。国産の八十万トンのうち、六十四万トンがビート、てん菜糖ですね、沖縄周辺のサトウキビが十八万トンの、およそ八十万トンです。国内における砂糖の供給が二百十万トンぐらいですので、国産糖で四割ぐらい賄っている、輸入糖で六割ぐらい賄っている、これが日本をめぐる砂糖の状況です。
 しかしながら、砂糖生産者にとって、今、非常に厳しい状況が続いております。一つは不作です。てん菜糖も、もう二年連続、三年連続で、限度数量には達しておりません。大変な不作になっております。せんだって沖縄に行きましたら、沖縄でも、復帰以来一番の不作ということをお聞きいたしました。今、生産体制が天候等によって非常に厳しいということが一つ目。
 もう一つは、砂糖に対する誤解です。
 先般、イギリスのネイチャー誌という雑誌で、砂糖は毒という論文が発表されました。実際、日本人の場合、砂糖の摂取量というのは年々減っているわけですけれども、肥満の増加ですとか、または糖尿病の増加が砂糖の摂取によって非常にふえているんじゃないかと。いや、相関関係は余り関係ないんですけれども。ちなみに、私も知らなかったんですが、糖尿病の糖という漢字、英語ではそういう語源を糖尿病に対して使っていないということなんだそうですけれども、こうしたいろいろな誤解等があるという中で、間違ったイメージがつけられているようです。
 脳へのエネルギー供給や国民へのカロリー供給を考えると、砂糖は重要な戦略作物ではないかということが言えると思います。現在、TPPへの参加をめぐって、政府は、ルールづくりに参加すべしということで、交渉入りを目指しております。TPP、WTO、いずれにしても、砂糖の関税が削減あるいは撤廃になった場合には、例えば砂糖の生産農家もほかの代替作物を考えなければならなくなってくるかもしれません。
 どちらもまだどういう状況になるかわかりませんけれども、EUが、砂糖について、後発途上国に配慮して域内の生産を減らしておりますし、これからも自由化が一定程度進むことは避けがたいと思います。しかしながら、なかなか、代替作物、これはてん菜の場合も輪作体系を守らなきゃいけませんし、連作障害が起きます。サトウキビの場合もなかなかうまくいきません。アメリカの場合は、米豪FTAでほとんど自由化を進めていますけれども、砂糖だけは守っております。これはやはり、地域経済を考えた判断があったのではないかと思います。
 政府として、離島経済の維持と国防の観点から、今後、サトウキビ、砂糖の自給率等を踏まえてどう保護していくのか、お聞きをしたいと思います。短くで結構です。
○仲野大臣政務官 お答えいたします。
 御案内のように、沖縄県におけるサトウキビについては、地域経済を支える重要な基幹作物となっておりまして、今、糖価調整制度に基づく交付金により、農業者及び製糖事業者の経営を支援しているところでございます。
 今委員御指摘のように、仮にこの砂糖の関税が撤廃され、かつ何ら追加対策を講じない場合、国産砂糖の全量が外国産に置きかわるとともに、この原料であるてん菜、サトウキビなどの甘味資源作物は全滅するという、極めて厳しい状況になるものと考えているところでございます。
 このTPP交渉への参加について、関係国との協議を進めて情報収集に努め、十分な国民的議論を経た上で結論を得ていくとの段階になっております。
 いずれにいたしましても、沖縄の農業者及び関連事業者が安心してサトウキビ生産に取り組んでいただくことにより、より一層の、地域経済、沖縄の社会の発展が図られるものと思っておりますので、全力で支援してまいる決意でございますので、御理解をよろしくお願いいたします。
○石川委員 何とかお願いしたいと思います。
 時間がないので、端的に質問をします。
 久米島にお伺いしたときに、硫黄鳥島の振興について非常に関心があるということでございました。去年、鳥島の射爆撃場を硫黄鳥島に移転する話が出て、町長も大変懸念をしていたわけでありますけれども、硫黄鳥島の振興について今どういうお考えを持っているのか、政府にお尋ねをしたいと思います。
○川端国務大臣 硫黄鳥島は、古来、人が住んでおられまして、その名前のとおり、琉球王朝時代から硫黄の採掘が行われていたと承知をしております。しかし、島内に火山が存在することから、噴火により、多数の死傷者が出るとともに、住民はたびたび避難を余儀なくされ、昭和三十四年に全島民が久米島に移住したものと聞いております。先生、久米島へ行かれたということですが、元島民の方がおられたんだというふうに思います。
 現在、無人島でありますので、具体的な振興策が講じられているものではございませんが、今後、地元において硫黄鳥島の利活用のための具体的な検討がなされれば、必要に応じて、内閣府としても連携を図ってまいりたいと思っております。
○石川委員 ありがとうございました。
○福井委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後零時七分散会