第180回国会 財務金融委員会 第19号
平成二十四年八月二十四日(金曜日)
    午前九時四十二分開議
 出席委員
   委員長 海江田万里君
   理事 網屋 信介君 理事 泉  健太君
   理事 糸川 正晃君 理事 岸本 周平君
   理事 豊田潤多郎君 理事 竹内  譲君
      五十嵐文彦君    磯谷香代子君
      江端 貴子君    小野塚勝俊君
      緒方林太郎君    大串 博志君
      岡田 康裕君    小山 展弘君
      近藤 和也君    中塚 一宏君
      中林美恵子君    藤田 憲彦君
      古本伸一郎君    三谷 光男君
      三村 和也君    森本 和義君
      若泉 征三君    大谷  啓君
      菅川  洋君    玉城デニー君
      斉藤 鉄夫君    佐々木憲昭君
      田中 康夫君
    …………………………………
   内閣総理大臣       野田 佳彦君
   財務大臣         安住  淳君
   内閣府副大臣       中塚 一宏君
   財務副大臣        五十嵐文彦君
   内閣府大臣政務官     大串 博志君
   財務大臣政務官      三谷 光男君
   財務大臣政務官      若泉 征三君
   財務金融委員会専門員   北村 治則君
    ―――――――――――――
委員の異動
八月二十四日
 辞任         補欠選任
  大串 博志君     磯谷香代子君
同日
 辞任         補欠選任
  磯谷香代子君     大串 博志君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 財政運営に必要な財源の確保を図るための公債の発行の特例に関する法律案(内閣提出第二号)
     ――――◇―――――
○海江田委員長 これより会議を開きます。
 開会に先立ちまして、自由民主党・無所属の会、改革無所属の会所属委員に対し、出席を要請いたしましたが、出席が得られません。
 再度理事をして出席を要請いたさせますので、しばらくお待ちください。
 速記をとめてください。
    〔速記中止〕
○海江田委員長 速記を起こしてください。
 理事をして再度出席を要請いたさせましたが、自由民主党・無所属の会、改革無所属の会所属委員の出席が得られません。やむを得ず議事を進めます。
 内閣提出、財政運営に必要な財源の確保を図るための公債の発行の特例に関する法律案を議題といたします。
 これより内閣総理大臣出席のもと質疑を行います。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。岸本周平君。
○岸本委員 岸本周平でございます。
 昨年に引き続き、締めくくり総括質疑の質問に立たせていただきます。委員長初め理事の皆さんの御配慮に感謝を申し上げたいと思います。
 まず、この法案は、予算案同様、大変重要な法案であります。本来であるならば、予算案が可決、成立をされる三月末までにこの法案も同時に可決、成立されるべきものであります。昨年のこの委員会での締めくくり総括質疑は八月十日でありました。ことしは八月二十四日であります。もちろん、法案の審議でありますから、これは、私ども委員会を組織する国会議員の責任は大変重大でありますし、私も、与党の理事として責任を痛感しております。
 一方で、閣法、政府提案の法律でありますから、財務大臣、安住大臣としても、いろいろとこれまでこの法案の成立に向けての御努力をされていたことと思いますけれども、しかし、この法案が三月末に通らずに、今、八月にこういう状態になっていることについての御所感をお伺いしたいと存じます。
○安住国務大臣 おはようございます。
 昨年に引き続きまして、歳入歳出一体で御審議をいただき採決をするという状況、環境が整わなかったということに関しては、昨年は国会対策委員長でございましたし、ことしは財務大臣ということで、そういう点からいうと、私の責任も大きいと思っております。
 政府といたしましては、与党と相談をしながら、何とかこの法案の成立を早期に図るために環境の努力をしなければならないということで、話し合いを、特に政調会長を中心にお願いしてまいりました。三月末に、もし仮に法案を出して採決ということになっていても、今の状況から振り返って考えてみても、法案の否決というのは必至な状態でありましたから、そうした点では、そういうことも勘案をして、衆議院の段階での採決を見送らせていただいて、何とか、特に社会保障と税一体改革を含めて、三党の合意というものを中心にそういう成果も上げてこられる環境もありましたから、あわせて特例公債法の成立を得るような努力というものを続けていただければありがたかったかなと思っております。
 この間、さまざまな場面を通して、国会での御審議それから記者会見でも私申し上げてまいりましたけれども、今岸本委員が御指摘のように、この法案の重要性、そしてこの法案が早期に通らない場合どうなるかということについて、具体的に国民の皆様にあらゆる機会を通して説明をしてきたつもりでございます。特に、秋口、秋が深まってくると財源の枯渇ということも現実味を増してきますので、ここらが限度ではないかなというふうに思っております。
 きょうは、本当であれば、自民党の御出席もいただいて御審議をした上で賛成多数で送っていただければ本当にありがたかったわけですが、与野党の御尽力をいただいたことには厚く感謝を申し上げます。そうした意味では、こういう欠席の状態の中で質疑せざるを得ない状況というものを私としても大変残念には思っておりますが、時期的にはもう猶予もならない状況になってきていますので、ぜひ早期の成立を図りますよう、よろしくお願いしたいと思っております。
○岸本委員 ありがとうございます。
 それから、野田総理大臣のリーダーシップのもと、自民党、公明党さんの御協力もいただきまして、社会保障と税の一体改革、この法案はきちんと可決、成立をさせていただいたわけであります。
 その結果といたしまして、いわゆるプライマリーバランスが、西暦でいうと二〇一六年度には大幅な改善を見ることになります。これは、二年後に八%、三年後に一〇%に引き上げられるわけでありますから、二〇一六年のプライマリーバランスは改善をされます。本来七%程度のマイナスが、四%を切るようなマイナス幅になるということであります。しかし、それでもマイナスなんです。
 高齢化が進むと社会保障関係経費が毎年一兆円ずつ増加していきます。これは消費税率に換算いたしますと約〇・五%弱であります。つまり、社会保障と税の一体改革をしたといたしましても、今後、プライマリーバランスは一旦改善された後、またどんどん悪くなっていくわけであります。
 そういたしますと、では、この次にまた消費税を上げるのか。仮に二〇%、二五%に引き上げたとしても、実は、プライマリーバランスは全く改善の余地が将来的には見込めないということであります。したがいまして、増税のみに頼って財政再建はできません。まさに歳出改革こそがこれからの課題であります。
 その意味では、予算編成につきまして、二〇〇九年に政権交代をした直後、もう皆さんお忘れかもしれませんが、民主党政権がやったことは、予算編成のあり方に関する検討会を開いて歳出カットの基準をつくりました。これは、当時、野田総理は財務副大臣として参画をされたわけであります。
 このときの四本柱が、一つは、複数年度予算。複数年度予算を視野に入れたトップダウン型の予算編成を行う、これが一つ目の柱であります。そして二つ目が、予算編成や執行プロセスの見える化、透明化であります。それから、年度末になりますと駆け込みで予算を執行するような無駄な予算執行を排除していく。さらには、政策の達成目標を明示して、いわゆるニュー・パブリック・マネジメントの考え方を入れた合理的な財政の執行をしていくという柱が示されました。
 これが、私どもが三回予算編成をした中で、なかなかこの四本柱が、できたものもあればできなかったこともあるというふうに考えておりますけれども、この画期的な予算編成のあり方に関する検討会の結論がこれまでの予算編成にどのように反映されたのか、安住財務大臣にお聞きしたいと存じます。
○安住国務大臣 御指摘のとおり、予算編成のあり方に関する検討会で四つ示したというふうに岸本さんから今御紹介がありました。
 複数年を視野に入れたトップダウン型の予算編成というのは、使い切りということに代表されるように、各年度で使い切ってしまうような予算ではなくて、やはり政策的に一貫性を持って、無駄な予算を排除するために、そうした複数年を視野に入れた予算編成をする。それから、透明性、可視化、これはわかりやすさ、見える化ということをやっていく。さらに、無駄な予算の執行の排除をしなさいと。さらに、政策目標の明示制度をきちっと国民に示す。
 具体的に言えば、例えば道路はどこまで完成したら終わりなんだと。例えば、戦前、実はアスファルトで道路がつくられていたのは、昭和二十年代の舗装率というのは大体一〇%ぐらいだと言われているんですね。ところが、今は九〇%近くになった。それにもかかわらず、道路はいつまでつくり続けるのか。こうしたことに対して、国民にわかりやすい目標というものを明示して、予算はこういうふうに使われている、そういうことをはっきりと示すようなやり方をすべきではないかということで四つの改革を示したわけであります。
 複数年度を視野に入れたトップダウン型の予算編成については、いわゆる国家戦略室を主体に、これについては予算編成の基本方針を策定し、そして財政運営戦略を閣議決定して、三年間の歳出の大枠を定める中期財政フレームの作成等に当たってまいりましたから、これはやれたと思います。
 それから、予算編成、執行プロセスの抜本的な透明化、可視化につきましても、これはいろいろな御批判もあるかもしれませんが、事業仕分け、さらに、ことしは特に行政事業のレビューシートを作成しました。これは特に各省別にやりましたから、これをそのまま予算に反映するというのは実は画期的なことだったと思いますし、これは全てフルオープンでやっておりますので、ネットでの公開もいたしました。そういう意味では、私ははるかに透明性は進んだと思います。
 使い切り等無駄な予算執行の排除についても、各府省に監視チームを初めて設けましたので、まだまだ足りない部分はあるかもしれませんが、以前に比べれば相当な、縦、横、あらゆる角度からの監視というものができつつあるのではないかというふうに思っております。
 問題は、政策目標の明示制度ですね。これについては、やはり国民の皆さんにどういうふうな形で予算の使った後の成果をあらわすかということに対して、現段階で、はっきりとした、いわばそのプロセス、過程というものを示し得ておりませんので、これが今宿題として残っているのではないかなと。率直に、このことが達成できていないということは、これは残念ながら四つの柱の中の一つ課題が残ったということは言えると私は思いますので、今後、政府・与党として、このことに対して、しっかりとした明示目標を国民の皆さんにわかりやすいようにお示しをしていくというあり方を早急に確立しないといけないと思っております。
○岸本委員 今おっしゃられたとおりでありまして、予算編成のあり方を抜本的に見直していかなければならないだろうと考えております。
 実は、予算の中には義務的経費というものがあります、人件費とかあるいは年金の給付金等。これは義務的に、法律で決まっているものなどでありますから、これはこれとしてきちんと制度論をしなければいけない。一方で、補助金については補助金要綱というのがありますので、補助金が議論されて予算がつくと、そのとおりの執行が行われます。
 しかし、いわゆる裁量的経費は、実は予算をつくる段階の説明と執行とは相当乖離があります。私は主計局で予算査定もしておりましたし、経産省の課長として予算を執行した経験もありますけれども、予算要求と執行が全く違う場合があります。それは裁量的経費だからです。特に庁費関係は、何のために徹夜で議論したのかわからないようなことになっております。
 実際、アングロサクソンを中心とする先進国で、今どき、裁量的経費について財政当局が査定している国なんかありません、していません。枠なんです。枠を与えて、後は執行ですね。まさに、政策目標を達成したかどうかをチェックする。
 つまり、徹夜して主計局の主査と担当課長がかんかんがくがく議論したって何の意味もないんです。いまだにそんなことをやっているんです。それで仕事をやっていると思っているんです。
 積み上げでやっていきますと、どうしても大胆な歳出カットはできないわけですね。そういう意味では、諸外国の中で、小さな国ですけれども、例えばオーストラリア、ニュージーランド、カナダなどは、財政再建に成功しております。二〇〇〇年代に、純債務が、マイナスからプラスになるような改革ができているんです。
 それはどうしてやったかといいますと、主な閣僚が総理のもとに閣僚委員会をつくります。その閣僚委員会の中で、あなたのところは三割カットしてください、あなたのところは二割カットしてください、そういうことを決めた上で戻して予算をつくるわけです。そこで担当大臣がはいと言っていますから、その担当大臣は三割カットする。
 例えば、事業仕分けがありました。私は、この事業仕分けは、政権交代によって、情報公開という意味ですばらしい成果を上げたと思います。つまり、こんなくだらないことをやっているんですかということが国民の皆さんにわかったという意味での情報公開の意味はありましたが、本当の意味で歳出カットにつながったか、これはまた議論の余地があろうかと思います。したがって、事業仕分けも、本来ならば枠を決めて、いわゆる予算制約を与えた上で事業仕分けをするというふうにやらなければならないし、そういうことをやっている国もたくさんあります。
 さらに、実は、その三年前の予算検討会では、予算閣僚委員会という提案もされています。まさに、財政再建に成功したカナダやオーストラリアがやっているように、閣僚委員会で大枠を決めたらどうかというような議論もあったわけなんですが、これが残念ながら行われていなかった。会議は開かれています。会議は開かれていますけれども、やはりどうしても縦割りの中で、トップ同士の話し合いで物が決まるということにはならなかったわけであります。
 そこで、野田総理は、財務副大臣のときから参画をされ、そして財務大臣を経験され、大変なリーダーシップを振るわれて社会保障と税の一体改革をなし遂げられたわけでありますけれども、さらに、先ほど申し上げましたように、歳出改革を、社会保障も含めて大胆な歳出改革をしていくためには、積み上げの予算査定では無理です。その意味で、例えば、予算閣僚委員会という仕組みも提案されているわけでありますから、そのことについてどのように、二十五年度予算に向けて今議論が始まっておりますけれども、野田総理の姿勢をお示しいただきたいと存じます。
○野田内閣総理大臣 おはようございます。
 民主党政権発足当初開催をいたしました予算編成のあり方に関する検討会、これは、その後の予算編成の改革につながる重要な論点整理が行われました。私も、当初、財務副大臣としてこの検討会に入りましたし、その後も財務大臣として、あるいは総理大臣として予算編成にかかわってまいりました。
 この検討会を通じましてさまざまな論点整理があった中で、先ほど安住大臣からも総括的にいろいろ説明がございました。
 例えば、予算編成過程の見える化という視点においては、先ほど出ていたような事業仕分け等々、一定の効果を上げたものがあるというふうに思いますし、複数年度を視野に入れたトップダウン型の予算編成という観点に立っては、予算編成閣僚委員会において各年度の予算編成の基本方針を検討するということとしたほか、一昨年の六月に財政運営戦略を策定し、三年間の歳出の大枠を定めるという中期財政フレームを策定するなど、複数年度を視野に入れた予算編成をするようになってまいりましたが、まだやり切れていないというところも、先ほど来の御指摘のとおりあります。
 予算検討会議という形での予算に関する意思決定を集約化していくという考え方も踏まえまして、これからまさに国民主権のもとに、納税者の視点に立って政治主導で予算編成をしていくということを考えますと、今の岸本さんの御指摘も踏まえて対応していきたいというふうに考えております。
○岸本委員 ぜひ、大臣同士で話し合いをして予算の枠を決める。それは、これからはマイナスしかないわけであります、マイナスの枠を決めていくということを、ぜひ、野田総理のもとでリーダーシップを発揮していただいて、お願いをしたいと思います。
 それから、いろいろな先進国の成功事例を財務省は勉強しておられると思いますけれども、まねをしていただいていいんだろうと思います。
 そういう意味では、オーストラリアでは、総理みずからが、例えば労働組合の方、経営者の団体、マスコミも含めて、いろいろな関係者を集めた会議を何度も開いて、その場に出ていかれて、総理大臣が財政改革、歳出カットの必要性を説得していく。これは、もちろん利害関係者が多いわけですから、予算を切るというのは大変なことなんです。大変なことなんですけれども、まさに社会保障と税の一体改革のときになさったように、丁寧に丁寧に説明をしていただく。それから、やはり広報ですね。国民に対して、今どんなに私たちが置かれている状況が厳しいのかということを広報していただく。
 さらに、実は、ニュージーランドで成功している一つの原因として、一九九四年に彼らは財政責任法というのをつくりました。要するに、透明化ですとか、法律で予算の枠を縛っていく。その後、ニュージーランドはずっと黒字を続けております。
 一方で、きょうは御欠席でありますけれども、自由民主党の皆さんは、国会に何度も何度も財政責任法を提案されておられます。私は、本当に、きょうは出席していただけていませんけれども、与野党でそんなに政策の面で大きく変わることはないんだろうと思います。何とか、自民党が提案している財政責任法を吟味していただいて、政府からも同じ目線で、提案に乗っていただいて、前向きに取り組んでいただいたらどうかと思うのでありますけれども、野田総理に、この財政責任法について御質問をさせていただきたいと思います。
○野田内閣総理大臣 私も、九四年当時のニュージーランドの改革は、当時の細川総理に随行して視察をしたことがございまして、大変勉強になりました。
 加えて、今、きょう御欠席でありますけれども、自民党が財政責任法という法律を平成二十二年の通常国会で参法として提出をされましたが、これは廃案になったんですね。再提出等を経て、平成二十三年の通常国会において、衆法は撤回、参法は審議未了で廃案となっており、その後、再提出はされていないんです。
 ただ、この中身を見ますと、財政に対する内外の信認を得る、そうしなければならないという問題意識に基づくものであり、その問題意識は我々も共有できる部分が相当にあると思っておりますので、もしそういう御提案があったら、これは真摯に検討させていただきたいというふうに思います。
○岸本委員 あるいは政府からも提案していただくようなことを御検討していただきたいということをお願いして、質問を終わります。
 ありがとうございました。
○海江田委員長 次に、自由民主党・無所属の会所属委員の質疑に入るのでありますが、出席が得られません。
 これより自由民主党・無所属の会の質疑時間に入ります。
 これにて自由民主党・無所属の会の質疑時間は終了いたしました。
 次に、大谷啓君。
○大谷(啓)委員 国民の生活が第一の大谷啓でございます。
 きょうは、総理入りの質疑ということで、よろしくお願いいたします。
 せっかく総理もお忙しい時間を割いてこうして委員会に出席いただいたわけですが、この三十分弱の間、沈黙の委員会が運営されております。
 特例公債法案、まさに重要な法案だと思いますが、私はやはり、こういう状況になってしまったことに対して大変遺憾に思っております。特に、もともとの法案から、消費税増税分を担保にして年金つなぎ公債を発行する、こういう修正が加えられた中で、この修正案に対する質疑も、参考人質疑が半日、そして一般質疑が半日という形で、まだまだ審議時間が足りないのではないか。
 こういう中で、やはり年金にかかわることですから、厚労との連合審査会もやるべきだ、民主党の中でもそれをやろう、こういうような話があったわけですが、会期末を控えて、こういう強引な形で運営されていることについて、総理、これは民主党代表として御指示をされたのかどうかも含めて、どのように感じられているのか、お尋ねしたいと思います。
○野田内閣総理大臣 国会審議のあり方について政府の立場で言及することは、これは控えたいと思いますけれども、ただ、特例公債、これなくして日本の予算の執行、財政運営は成り立ちませんが、会期末が近づいてきている中で、やはり結論を出していかなければならない、そういう段階が来ていると私も認識をしているということでございます。
○大谷(啓)委員 いや、だから、確かに結論は出さないといけない。私は、これは政争の具にするような問題じゃないと思いますよ。ただ、もっともっとしっかりと審議しなきゃならないと思いますね。
 特に、私が前回の質問でも確認させていただきましたが、消費税増税法案は通りました。これはまさに総理が政治生命をかけている中で、本当に総理としては喜ばしいことかもしれませんが、それが決まったにせよ、経済状況に何か激変があったときには増税をしないという選択肢もあり得るわけですね。法案の中にはそれがちゃんと書かれております。そうしたときに、では今回発行する年金のつなぎ公債の償還はどうなるんですかという質問に対しては、いや、それはそのときになったら考えますわというのが前回の安住大臣の答弁でした。
 私は、今回、市中で国債を発行するわけですから、今までのいわゆる国債の発行四十四兆の枠を超えて今回発行することについて、やはり市場がどういうふうに判断するのかということはしっかりと見なきゃいけないと思うんですね。そこについてなかなか明快な答えが出てこない中で今回こういう強引な採決が行われるということは、大変遺憾に思っております。
 いずれにいたしましても、今回の修正案は、消費税増税分を担保に年金つなぎ公債を発行するという内容になっております。総理は、社会保障と税の一体改革の法案審議の際も、とにかく消費税増税は待ったなしだということで国民にも説明されておりますし、委員会でもそういう御答弁が常にあったわけですが、私は、本当に待ったなしなのか、日本の今の財政についてどういう認識をしているのかということが一番大事なんだと思うんですね。
 総理、ぜひこの待ったなしだという根拠について、総理の見解を教えていただきたいと思います。
○野田内閣総理大臣 私は、増税だけを待ったなしと言っているわけではございません。社会保障と税の一体改革、一体改革は待ったなしと申し上げてまいりました。
 まず第一は、やはり社会保障であります。国民皆年金、国民皆保険、そして二〇〇〇年から始まった介護保険制度、これはまさに国民の中に定着をしていますし、むしろ世界に冠たる、誇るべき制度であります。これを持続可能なものにしていくためにどうしたらいいかということの結論を出さなければいけないというのは、一つは、やはり団塊の世代が年金受給年齢に入ってきて、二〇一四年にはもう完了してしまうという状況の劇的変化の中で、今申し上げた大事な社会保障を持続可能なものにしていくためにはどうしたらいいかということの結論を出さなければいけないということ。
 それから、長い間、支える側、現役世代、若い世代、その人たちにやはり過重に負担をさせてきている。給付と負担をそれぞれ世代間の公平のバランスという観点で改革しないと、支える側がもたなくなっていくし、加えて、支える側が現役世代だけではなくて、将来の世代に借金をしてツケ回しをしているという状況は、これも当然、持続可能性がないという意味で、社会保障の安定財源をつくらなければいけないということと、欧州の債務危機は決して対岸の火事ではなくなっているというその緊張感、こういうものをあわせて待ったなしの状況であるということを私は認識しているし、そのための御説明をこれからしっかり国民にもしていきたいと考えております。
○大谷(啓)委員 いや、定性的に言えばそうなんですよ。私もそれは合意します。ただ、それが本当にことしなんですかという根拠がわからないんですね、何でことし決めて、二〇一四年から消費税を上げるという話になるのかと。
 私は、民主党の党内の議論でもずっと述べてきましたが、総理のおっしゃることはわかるけれども、本当に今なんですか、三年後でもいいんじゃないか、五年後でもいいんじゃないか、ここについて教えていただきたい。
○野田内閣総理大臣 さっき言ったように、年金受給世代に団塊の世代が入ってくるというのがもう二〇一四年までに完了してしまうんですね。これは、だから、支える側と支えられる側の構成が大きな変化をするのが三年後とか五年後じゃなくて、もう現時点から判断をしなければいけない状況が一つあるということであります。
 それから、欧州の債務危機の問題は、これはさっき対岸の火事ではないと申し上げましたけれども、財政に対する、その持続性に対する信認が失われたときに、そのときに信用不安、経済不安につながるわけであります。これは、もうまさにそのとおりだと思いますが、日本も、今国債が比較的安定的に買われて、金利が低位で推移をしている間にこそそういう改革をやらないと、信認が失われた後に厳しい改革をやると、年金をカットするとか公務員の給料をカットするとかという非常に厳しい緊縮策をやらざるを得ないというのが現状だと思います。
 そうならないためにも、今決断しなければいけないというのが私の考え方であります。
○大谷(啓)委員 ここは見解の相違ですが、やはり私は、財政も経済も大事だということだと思うんですね。私は、経済のことを考えると、今増税するのはいかがなものかということで、反対もしましたし、民主党を離党した。
 しかし、一四年四月、上げるまでにデフレを何とか脱却しますといって、この間内閣府が出された試算を見ても、来年度にはGDPが名目と実質が逆転しますという大変楽観的な試算が政府で共有されているようですが、必ずしも、増税をすることで結果として税収が上がることにつながるかどうかについて、責任のある判断ができないと私自身は思っております。
 いずれにいたしましても、民主党の党内の議論で、先ほど岸本先生の方から、歳出改革が必要だというお話がございました。私もそれは合意するところでございます。
 去年の十二月二十九日、民主党の党内の合同会議で、野田総理が来られて、野田総理はそのときに、君子豹変すということを二回ぐらい繰り返したんですね。多くの民主党の議員が、ああ、野田総理、何か変わるんだなと。私は、あのときは、今まで野党の顔色をうかがっていろいろなことを強引にやらなかったけれども、定数の削減にせよ、いろいろな無駄の削減にせよ、もう野党の顔色をうかがうんじゃなくて、民主党が与党として、もっともっと、強引にでもやるんだ、こういう決意だと私は思いましたし、恐らく多くの民主党議員もそう思われたと思います。
 あの君子豹変すという言葉にあのとき込められた野田総理の思いを確認したいというふうに思います。
○野田内閣総理大臣 あのときの思いは、十二月の話ですよね、九月に内閣が発足して約三カ月間、臨時国会も一回経験をさせていただいた中で、できるだけ誠心誠意、低姿勢で野党の声をお聞きしながら物事を進めていきたいという基本線でありました。
 今もその基本線はもちろんあるんですけれども、ただし、物事は、決めなければいけないことは、決めるべきときにやらなければいけない、我々として責任を持って決断しなければいけないときがあったと思います。その一つが、郵政改革であったりとか、あるいは、今御指摘のあったような、行革や政治改革に関係するものもそうだと思います。
 その一環で、この通常国会も会期末が近づいておりますので、こういうものはできるだけ私どもとして責任を持って決断をし、野党の皆様の御理解をいただく、そういう努力をさせていただきたいというふうに思います。
○大谷(啓)委員 では、年末のときのあの言葉を踏まえて、年が明けてから実際どうだったかということを振り返りたいと思うんですね。
 定数削減八十をやると、あのとき多くの執行部の人も言っていました。しかし、結果的に、なかなかその議論も煮詰まらない、進まない。ずっと審議というか協議がとにかく先送り、先送りで延びるわけですね。確かに、社会保障と税の一体改革、これもずるずるずるずるとやってきた。
 私は、結果論だけ見ると、民主党内のいろいろな、反対の意見も含めて、そういうものを切り捨てて自民党、公明党と抱き合ってしまうというふうに変わってしまったんじゃないかなと。だから、今、気がついたら、結局、あの社会保障と税の一体改革にしても、社会保障の部分は極めて中途半端で、本質的なものではなくなってしまった。あるいは、選挙制度改革にしても、今ようやく、強引にやろうとされているようですが、定数削減も八十まで行かない。行財政改革も、いろいろな法案があっても、なかなか審議も進められない。結果、どうなったかというと、私のように反対論ばかりを言っている人間が切り捨てられてしまった。まあ、私から出ていったわけですけれども。そういう状況なんだと思うんです。
 では、十二月のあの言葉を踏まえて、今、実際、どういうふうに総括されるか、総理の御意見を伺いたいと思います。
○野田内閣総理大臣 あの当時、十二月末の段階で大きな宿題として残っていたことは、もちろん一体改革もありましたけれども、さっき申し上げた郵政、それから公務員制度、あるいは公務員の人件費の削減。この削減は、給与削減マイナス七・八%を実現することができました。これは各党の御協力もありました。だから、一定の実績というのはできてきているというふうに私は思っているんです。ただし、今、国会に提出している行革に関連する法案、特別会計改革であるとか独立行政法人改革等々は、残念ながらまだ進んでいません。
 定数削減と一票の格差是正と選挙制度改革を一体的に処理していこうというのは、これは各党のコンセンサスだったと思います。そのコンセンサスの中で、これは特に我々の選挙の土俵を決める話ですから、単なる強引だけでは進まない。やはり合意形成を最後まで目指すというのが筋だと思います。
 その上で、どうしてもなかなか多くの合意形成ができない段階で、今こういう形で会期末を迎えつつある中で、我々は八十削減ということをマニフェストに書いておりましたけれども、ゼロ増五減で小選挙区を五減らし、そして比例区を四十減らし、四十五を当面減らすということですが、八十削減の目標はおろしていないで、第二段階ではそういうものを目指そうという法律です。
 だから、理想どおり、ベストではないかもしれないけれども、理想に近づけるためのぎりぎりで、そして、今御提案している案というのは、決して民主党にプラスになる案ではございません。ゲリマンダーではありません。少数政党にも十分配慮した内容なので、この点についても、今別のところで御審議いただいているということでございますが、ぜひ多くの党の御理解をいただいて成立させていただきたいというふうに考えております。
○大谷(啓)委員 選挙制度の話をする場ではないのであれですが、私は、合意形成に向けた努力が全然足りないと思いますよ。
 要は、お互いが自分の党利党略の主張ばかりして、ずっと平行線なわけですよ。本来は、どういうものが民意を反映するのか、あるいは、どういう政治情勢をつくりたいのかということがあって、では、例えば、定数を減らしましょう、定数を減らした上で比例と小選挙区でどういう割合にするのが適切なのか、こういう議論を積み重ねていけば合意形成ができたと私は思うんですね。だからその辺は、最後の最後に、そんな議論がないまま、会期末だから強引にやりますというのは、大変、民主党の与党としての姿勢も含めて、いかがなものかと私は思います。
 いずれにしても、今審議されておりますこの特例公債ですが、やはり年金のつなぎ公債というものを発行するということについて、これは最後に野田総理に確認しますが、では、実際、来年、経済の激変があって、経済状況を考えると消費税増税ができないというような判断になったときに、これを一体どうするのかということと……
○海江田委員長 時間が過ぎておりますので、短くしてください。
○大谷(啓)委員 はい。
 あるいは、要は、その消費増税分を担保にしてつなぎ公債を発行したから、やはり増税せざるを得ないような話になっちゃうんじゃないか、私はその辺を危惧しているんですね。それについて、最後、総理からの見解を伺いたいというふうに思います。
○海江田委員長 短目に。
○安住国務大臣 やはり二分の一の財源の確保をしなければ年金制度が維持できないわけですから、そういう点では、消費税の一%相当分は早い段階からこれに充てさせていただくことで国民の皆さんにむしろ安心を提供できるのではないかと私は思いますから、そうしたことを基本に据えて、これからの政策を運営していきたいと思います。
 成立をしなければどうするんだという意見は確かにあるかもしれませんが、経済状況の好転をして、引き上げる環境整備というものに全力で尽くしていきたい、実現をしていきたいと思っております。
○大谷(啓)委員 以上で質問を終わります。ありがとうございました。
○海江田委員長 次に、竹内譲君。
○竹内委員 公明党の竹内譲です。
 今回の特例公債法案は、日本の国家財政、経済にかかわる最重要法案であります。そういう意味から、与野党は、これまで非常に地道に信頼関係を積み上げて、審議を重ねてまいりました。ところが、ここに至って、突然、降って湧いたように総括質疑をやって、そして強行採決するということで、私どもは、これはこれまでの信頼関係を大変損ねるものであって、極めて遺憾であるとまず厳重に抗議を申し上げておきたいというふうに思います。
 総理にお尋ねしますが、このままでは参議院で成立する見通しはありません。否決もしくは廃案が明らかであります。この特例公債法案の否決または廃案というのは、私は、予算の否決と同じだと思っておりまして、内閣不信任に匹敵する、これでは極めて無責任な対応ではないかなというふうに思うんですね。政権を担っているという自覚がなさ過ぎるのではないか。
 そういう意味で、総理でありますが、民主党の党代表として、今後、参議院でどうやってこの法案を成立させるおつもりかをお聞きしたいと思います。
○野田内閣総理大臣 約九十兆を超える歳出がある中で、その三十八兆を占めるという、まさにこの予算を執行する上で大変大きな比重を占めている特例公債でありますので、これがきちっと確保できないまま、予算執行をこのまま円滑にやるということは困難な状況であります。
 その時期等については、財務大臣がこれまで御説明をしていると思います。その時期がだんだん近づいてきている。国の財布が空っぽになって本当に経済の再生ができるのか、国民の暮らしを守れるのかというと、それはできないんです。そういうぎりぎりの段階に来ているということであります。
 本来ならば、三月の時点で予算とあわせて歳入面においても御審議をいただいて成立をさせるのが筋でありましたけれども、その環境がずっと整ってまいりませんでした。そして、一体改革が終わった後も、水面下等で政党間の協議をお願いし、何とかこの問題、対応できないかということを模索しておりましたけれども、残念ながらまだその糸口が出てきていないという状況の中で、やはり時期が迫ってきておりますので、こういう形のオープンな審議を通じて御判断をいただいて、そして、何としても成立を図っていきたいと考えております。
○竹内委員 私の質問は、参議院でどうやって成立させるかということをお聞きしているんですね。
 今の答弁は、衆議院は責任を果たすことになるでしょう。しかし、参議院で成立の見通しがないのに、ここで強行採決したら、破裂ですよね。座礁しますよ。我々は、常に、野党ではありますけれども、参議院でどうやって成立させるかということを念頭に置いてスケジュールを考えて、これまで審議してきたつもりなんですよ。
 総理、参議院でどうやって通すつもりなんですか、再度お聞きします。(安住国務大臣「もう一回答弁させて」と呼ぶ)いや、総理に聞いているんですよ。きょうは時間がないから、総理だけに。
○野田内閣総理大臣 いや、会期がもう、九月八日が会期末じゃないですか。いつまでも衆議院に置いておいたら、参議院で審議して成立させることはできません。したがって、衆議院はタイムリミットに来ているということを国会運営の中で判断されたということだと思いますので、舞台が参議院に移れば、きちっと理を尽くして御説明をさせていただきながら、御賛同を得るように努力したいと思います。
○竹内委員 しかし、こういうやり方だと、自民党さん来ていませんよね、これは完全に決裂ですよね。これでは参議院に送ってもこのまま成立しませんよ。ちょっと無責任過ぎませんか、総理。もう一回、きちっと答弁してくださいよ。どう考えますか。
○野田内閣総理大臣 衆議院の中でも丁寧な審議が進んできたんだろうというふうに私は思います。それを踏まえて、一定の時期に採決をする、そして、その後は参議院です。参議院に舞台が移ったら、きちっと理のあるところを御説明していくということに尽きます。
○竹内委員 では、質問の角度を変えますが、これは、衆議院で強行採決すれば、後、否決や廃案になるのは全て野党の責任だとお考えですか。
○野田内閣総理大臣 廃案、否決ということを前提にはしていません。あくまで成立を期していくというのが私どもの立場であります。それが私どもの責任だというふうに思います。
 責任論というお話がございましたけれども、さっき申し上げたとおり、国の財布が空っぽになってしまってこの国の財政運営ができない、そういう局面において、野党においても責任ある態度をお示しいただきたいというふうに私は思っております。
○竹内委員 我々は、常に責任感を感じてやってきているんですよ。自民党もそうだと思いますよ、公明党も。ですから、社会保障と税の一体改革関連法案だって、大局的見地に立って、批判を覚悟の上で修正合意したんじゃないですか。我々は、そんな無責任なことを考えていないんですよ。
 この特例公債法案だって、どうやって執行できるようにするかということを考えながら、参議院のことも考えて、そういう先々の見通しを持ってやっているのに、こういう政局的な動きをすると、これは完全に決裂ですよ。党代表として、要するに、もう野党との交渉の余地はない、これ以上、参議院も含めて、つまり、ここでとにかく強引に送らなければだめだ、そういう判断をしたということですか。
○野田内閣総理大臣 あの三党合意の際には、御党にも、本当に苦しい中、御決断いただいて御協力いただいたこと、感謝申し上げたいと思います。
 同じように、あのときも、例えば市場等々を含めて、国際社会を含めて、我が国をどう見ているか、大変緊張感を持って、お互いに危機感を持って対応したと思います。
 特例公債についても、同じような状況になりつつあるというふうに私は思います。そういう時期が迫ってきている中で、ぜひ野党の皆様にも御賛同いただいて、御審議をいただいて、採決に臨んでいただきたい。これは、参議院においても同じような姿勢で、そういう理を尽くしながら、御説明もしながら、御賛同いただきたいと考えております。
○竹内委員 そこで、経済や市場がどう考えているかということなんですよ。大変この厳しい状況ではあるけれども、要するに、合意さえすればすぐ通るんですよ、こういうのは。つまり、与野党が納得すれば、あっという間に通るわけですよ。
 だから、この特例公債法案というのは、これは我々も市場に対する影響を考えていまして、これが参議院で決裂して否決なりあるいは廃案になったという事実は、これは我々の世界ではなれているかもわからないけれども、世の中の、内外の経済の方々は、これが仮に廃案になったとしたら、大変なショックですよ。結構なショックを与えると思いますよ。国債の投げ売りやら金利の暴騰など、これは消費税法案以上に、これが廃案とか否決とかいうことになったら、もっと大きな影響があると思いますよ。
 我々はそこまで考えて、だから、うまくやった方がいい、ここは丁寧にこの国会審議の交渉をやった方がいいと言っているわけですよ。これは強引にやると非常に危ないですよ、総理。そこまで考えていますか。思慮が足りないんじゃないかなと私は思いますけれども、総理、どうですか。
○野田内閣総理大臣 私どもがむしろ政局的に考えているわけではありません。政府の責任としてこれは一日も早く成立させなければいけないという環境の中での判断をしている中で、国会運営のことは申し上げませんけれども、政府は政府なりにそういう判断をしているということであります。
 一方で、例えば二十八日や二十九日にはどうしたって問責ありきだという報道も出ています。御党はそうではないと思います。だとするならば、衆議院で議論をして、せっかくいい議論ができてきたとしても、参議院で審議ができなくなる可能性というのを予告的に言われている中で、それだったら、結局は特例公債は今国会で通らないということになります。そういう中で、お互いぎりぎり危機感を持って判断しなければいけない段階が来ているというふうに私は認識をしているということで、むしろ、何かお知恵があるのなら教えていただきたいと思います。(発言する者あり)
○海江田委員長 静粛に。
○竹内委員 ベテランの、プロの政治家の発言としてはちょっと物足りないと思うんですよね。
 二十九日に参議院で問責を出す、こういうふうに自民党さん、ある人が言っているのかもしれない。しかし、こういう状況の中で、やはりそれをどうやって交渉するか、押し戻すか、これが政府・民主党の役割じゃないんですか。それを一方的にフィックスして、それが当然最初からありきだということでこういう強硬な手段に出てくるというのは、非常に私は、元国対委員長がいらっしゃるけれども、ちょっと稚拙だと思うんですよ。
 やはりここは、だから政治の交渉じゃないですか。それを、こんな子供っぽいやり方では、かえって、本当に、内外の経済界からも非常に信頼を失うと思うんです。我々はそこまでよく考えて、もっと押し戻せばいいじゃないですか、二十九日と言っているんだったら。交渉をやり直したらいいんですよ、そんなことは、自民党に対して。そうでしょう。それがプロの政治家じゃないですか。このことを申し上げておきたいと思います。
 あと四分ぐらいしかないんですが、我々は、これまでも言っているように、歳出構造の水膨れがある、この話は、私どもの幹事長代行の斉藤鉄夫議員からもありました。そういう意味では、歳出構造の見直しをやらないとあかん。岸本さんのおっしゃるとおりですよ。抜本的にやらないとだめなんですよ。最初に民主党が言っていた、閣僚委員会とかああいうことをおっしゃっていたのに全然やっていない。どうもやはり、今の概算要求基準を見ていても、前の自公政権のときの延長線上にある、そういうレベルですよ。抜本的に変えるために民主党政権をつくったんじゃないんですか。
 そこで、あとちょっとお尋ねしておきたいのは、総理は今後、補正予算を策定するおつもりはありますか。
○野田内閣総理大臣 先般、四月から六月のQEが出ました。そういうものなどを踏まえながら、まだ決め打ちしているわけではございませんけれども、そういうものをよく分析しながら判断をすることになると思います。
○竹内委員 必要性はあると思っていますか。
○野田内閣総理大臣 経済活性化に向けて、切れ目のないそういう対応ということは必要だというふうに思っております。
○竹内委員 割合、前向きに考えているという感じがしますね。
 それでは、総理は、二十五年度予算をみずからの手で策定する意思はありますか。
○野田内閣総理大臣 来年度の予算編成というのはずっと日常的なプロセスがあります。八月にやること、九月にやること等々。今は、概算要求の基準、そして、それを踏まえて各省から要求を出してもらう、そういう段取りの段階でありますので、自分が政権にあるときは、八月や九月や十月や、その月々でやるべきことをしっかりやっていくということであります。
○竹内委員 政権にあるときはやる、こういう意思ですね。
 時間も迫ってまいりましたけれども、先ほどから申し上げておりますように、私どもは、一体改革関連法案、社会保障と消費税引き上げ法案も含めて、批判を覚悟の上で、将来の社会保障の財源と日本の財政再建のことを真剣に考えて修正合意したわけであります。その後、自民党さんが多少ぐらぐらされましたけれども、それでも私どもは筋を通してこれに賛成したわけですよ。これは大変なことなんですよ、本当に。それはやはり日本の将来を真剣に思っているからですよ。国民生活のことを本当に思っているから、少々非難を受けても、我々はやると決めたらやる。そういう大衆迎合には陥らないということなんですよ。
 ところが、この特例公債法案、どうも、この法案ももう一つの、車の両輪なのに、これについて駆け引きをやっている。これは私はだめだと思うんです。やはり本当の意味で、これは駆け引きじゃなくて、本当に総理は、誠意を尽くして自民党にかけ合って、何とか通してくださいと。野党に、自民党だけじゃない、公明党以下ほかの政党にも本当に誠意を尽くしてちゃんと交渉すればいいじゃないですか。
 そういう意味で、私どもは、若干、このまま押し切られるのであれば、本当に、総理をちょっと見損なったなというふうに、残念に思っておるんです。
 そういう意味で、このままもし採決を強行されるのであれば、私どもは明確に今の段階ではこれに反対せざるを得ませんし、最後に、政府・民主党に日本を統治する意思と能力が残念ながら欠けているということを申し上げて、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。
○海江田委員長 次に、佐々木憲昭君。
○佐々木(憲)委員 日本共産党の佐々木憲昭でございます。
 まず初めに、与野党の合意のないままに、民主党が一方的に公債特例法案の審議日程を決めて採決まで強行しようとしていることに強く抗議をするものであります。
 同時に、私は自民党にも一言言っておきたいんですが、民自公三党で消費税大増税の法案を強行したと思ったら、突然態度を豹変させて、今度は欠席だ、不信任案だと。どう考えても、これは茶番としか思えない。そういうのであれば、我々七党が提案した内閣不信任案になぜ欠席したのかと言わざるを得ない。
 野田総理にお伺いしますけれども、きょう仮にこの委員会で採決して、衆議院の本会議で可決させて参議院に送ったとしても、野党はこぞって反対になっているわけです、なるわけです、このまま強行すると。そうすると、参議院では与党は過半数割れしておりますから、否決されるか廃案か、どちらかであります。それを知っていながら、なぜ今強行するんでしょうか。
○野田内閣総理大臣 きょう採決するかどうか等々含めて、国会の運営について私がどうこうということは控えたいと思いますし、それが強行なのかどうかというのも、これも解釈がいろいろあるだろうというふうに思います。時期が来て、そして、これまでの議論が熟してきたからという判断のもとで結論を出すということをお考えの上での今の国会の運びなのではないかというふうに思います。
 その上で、衆議院で一定の結論が出るならば、会期は限られておりますので、参議院でしっかりとこの法案の意義を御説明しながら、御賛同をできるだけいただくように努力をしていきたいと思います。
○佐々木(憲)委員 なのではないかという、何か人ごとのような発言ですけれども、総理は、きょう採決するということは、あるいは、きょう審議をして終局をする、参議院に採決をして送る、こういう手順については了解をしているということでよろしいですか。
○野田内閣総理大臣 了解というか、これは、だから、この理事会の中でやり方をお決めになっているのだろうと承知をしております。
○佐々木(憲)委員 いや、総理は民主党の党首ですから、この日程について当然報告を受けているわけですよね。政府・民主三役会議、そういうところで了解をしたという報道もある。これは事実ですね。
○野田内閣総理大臣 個別の日程とかその審議のあり方とか採決の日だとかということまでは決めておりませんけれども、特例公債等々、この会期内で結論を出さなければいけないという共通の認識は、政府・民主三役会議の中で確認はさせていただいております。
○佐々木(憲)委員 それでは、こういうやり方について、これは結局は野党を硬化させて参議院で否決あるいは廃案になるかもしれない、そういう強硬路線はやめなさいと、党首である総理自身がそのことを指示すべきじゃありませんか。
○野田内閣総理大臣 特例公債がなかなか決まらない、成立しない中で、これからの予算執行は大変厳しくなるというぎりぎりの状況でありますので、そのぎりぎりの状況の中で各党にもどうぞ御判断いただかなければいけない、そういう時期が来たと思っておりますので、これは当然、丁寧にこれまでもやってきたつもりですし、これからも理を尽くして御説明をして、御賛同をいただけるように努力したいと思います。
○佐々木(憲)委員 結局、総理はこういう強硬路線について了解をして、それで実際に進んでいるということだと思います。非常に無責任で、ある人に言わせると、これは自爆テロと同じだ、こうまで言われているわけですね。私は、そういうやり方は到底納得できない。
 密室で行われた民主、自民、公明の三党談合で強行されたこの消費税増税、この法案は公債特例法案と密接に関連をしております。三党合意によって得られた公債特例の修正案は、本年度分の基礎年金国庫負担を二分の一に引き上げるための財源を交付国債からつなぎ国債に変えるというものであります。結局は、償還財源に消費税増税分を充てる、こういう方針であるということに変わりないんじゃありませんか。
○安住国務大臣 基本的にはそうです。
 ですから、二分の一の年金の部分をやはり恒久的に安定化させるためには安定財源が必要ですから、そういう意味では、自民党、公明党の皆さんと私どもの考えは一致しておりますので、引き上げ分の一%分については消費税を充てさせていただく。ただし、引き上げるまでの間については、これは財源が不足いたしますので、今先生から御指摘ありましたけれども、つなぎ国債でこの部分は対応していく、こういう考えでございます。
○佐々木(憲)委員 我々は、消費税増税に反対でありますし、この償還財源に増税分を当て込むという考え方には到底賛成できません。
 それともう一つは、三党合意は既に破綻しているんじゃありませんか。先ほどの議論を聞いていましても、到底、この三党で何かこれから一致してやろうなんという感じには受け取れない。
 一つは、社会保障制度改革推進法で定められた国民会議、これをどうするかという問題です。
 三党の間で一致しなかった課題を今後協議していく場として位置づけられておりますけれども、これはいつからいつまでの間に設置されるんですか。
○安住国務大臣 この法律の公布後一年以内でございますので、公布は今月の二十二日でございますから、そこから一年というふうに、その間に結論を得るということになると思います。
○佐々木(憲)委員 八月二十二日の法施行の日から一年以内。そうしますと、設置がおくれると、それだけ議論できる時間が短くなるということであります。
 報道によりますと、自民党は、この国会ではやらない、つくらない、こう言っているようですね。解散・総選挙の後だという発言が報道されております。新しい内閣が責任を持って決めるのが美しい姿だ、こういう発言もしているというんですね。
 そうなると、総理は、この国会中に設置できるというふうに思っておられるのかどうか。到底無理だと思うんですけれども、どうですか。
○野田内閣総理大臣 八月二十二日に法律の公布になりましたから、これは、国民会議、その一年以内、まさにカウントダウンが始まった、ストップウオッチはもう押された状況です。
 したがって、いつまでも設置しないと、まさにこれからの年金、医療、介護、子育て等々の大事な社会保障のあり方の議論ができないわけですので、これは私は国民にとっては大変迷惑な話だと思います。
 したがって、今国会中に設置できるように最大限の努力をしてきたいと思います。
○佐々木(憲)委員 それは多分無理だろうと思うんですね。結局、そうなると、消費税の大増税が先行して、ほかのものは棚上げ状態、これが続くということになります。
 もう一つは、もともとの法案にありました富裕層に対する増税問題、これは、三党合意でこの部分は削除されたわけです。所得税についても、最高税率は、その部分が削除されました。それから、相続税についても削除されました。これは一体どうなるのか。
 積み残された部分はほかにも幾つかあるわけですけれども、これも実際上、三党間で合意しないと実行しない、こういうことになるんですか。
○安住国務大臣 これは、方向性は合意をしております。
 ですから、所得税と資産課税については年度改正によって対応いたしますので、私どもとしては、それぞれの党で考えをおまとめいただければ、秋の政府税調を含めて、具体案というものを出していきたいと思っております。
○佐々木(憲)委員 方向性が合意されているといっても、それだったらなぜやらないんですか。法案から削除したのは、自民党が反対したから削除したんでしょう。自民党の姿勢は変わったんですか。変わっていないですね。
 結局は、肝心かなめの、お金持ちからちゃんと税金を払ってもらいましょうという考え方が全く実行されないまま、ずるずるといっている。それから、低所得者対策についても、これは、やります、やりますと言うだけで具体策は何も出てこない。こういうことで、消費税増税はやる。これでは国民は納得できないし、増税そのものに我々は反対であります。そして、消費税に頼らない別な道がある、このことを我々はこれからも訴えていきたい、このことを発言して、質問を終わりたいと思います。
○海江田委員長 次に、改革無所属の会所属委員の質疑に入るのでありますが、出席が得られません。
 これより改革無所属の会の質疑時間に入ります。
 これにて改革無所属の会の質疑時間は終了いたしました。
 糸川正晃君。
○糸川委員 動議を提出いたします。
 本案の質疑を終局されることを望みます。
○海江田委員長 糸川正晃君の動議に賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
○海江田委員長 起立多数。よって、本案に対する質疑は終局いたしました。
    ―――――――――――――
○海江田委員長 これより討論に入ります。
 討論の申し出がありますので、順次これを許します。糸川正晃君。
○糸川委員 私は、民主党・無所属クラブを代表して、ただいま議題となりました財政運営に必要な財源の確保を図るための公債の発行の特例に関する法律案に賛成する立場で討論を行います。
 本法律案は、平成二十四年度における特例公債の発行根拠を規定するとともに、平成二十四年度及び平成二十五年度の基礎年金国庫負担の追加に伴い見込まれる費用に係る年金つなぎ公債の発行根拠を規定するものであります。
 本法律案が仮に成立しなかった場合、四十兆円を超える歳入欠陥が生じ、予算の執行は、税収や建設公債の発行額等の範囲内でしか行えないことになってしまいます。その場合は、国民生活、経済活動、市場等にはかり知れない悪影響を及ぼし、国際的な信頼も損なうことは必至であります。
 また、本法律案の成立がおくれればおくれるほど予算執行に支障が生じ、最悪の場合、かつて米国で現実に発生したように、政府機能停止といった事態を招くおそれもあります。
 我が国財政の現状から見て、本法律案の成立は、どの政党が政権与党の座にあっても必要不可欠なものであります。国民生活にとって死活的に重要な本法律案は政争の具にすべきものではなく、本法律案の審議を拒否するということは、まさに国民の生活を人質にとった権力闘争だと言うほかありません。
 良識ある委員各位の御賛同をお願いして、私の討論を終わります。(拍手)
○海江田委員長 次に、菅川洋君。
○菅川委員 国民の生活が第一の菅川洋です。
 国民の生活が第一・新党きづなを代表し、財政運営に必要な財源の確保を図るための公債の発行の特例に関する法律案に反対の立場で討論をさせていただきます。
 近年、予算を組む際に、この財源を、公債を発行する、このことに大きく依存しなければならないことは一定の理解をしているところでありますが、今回の法案につきましては、消費税の増税の財源を当てにした交付国債、そして、それを修正したつなぎ国債というものが含まれております。
 法律の第三条にこの年金特例公債のことが書いてありますけれども、このことについてしっかりとした議論が行われずにこのような採決に至っていることを非常に遺憾に思っております。この三条が追加されたということは、年金にかかわる財源の話でありますので、我が党からも要請をいたしておりました厚生労働委員会との連合審査など、まだまだしっかりと国民のために議論を尽くすべきところであるにもかかわらず、突然このように審議を終局し、採決に至ろうといたしております。
 このようなやり方で本当に法律が通るのかどうか。これから衆議院を経て参議院に回った場合に、この法案がもし仮に通らないということになりますと、この国のキャッシュフローを本当にどうしていくのか、これを考えなければならないものだと思っております。
 この法案を成立させるために与党として責任を持って行動しているとは全く感じられず、今回の審議をここで終わらせるということもまさにおかしなところであり、内容の面でも、手続の面でも、まだまだしっかりと議論をすべきであるという立場から反対をさせていただきます。
 以上です。(拍手)
○海江田委員長 次に、竹内譲君。
○竹内委員 私は、公明党を代表いたしまして、ただいま議題となりました特例公債法案について、反対の立場から討論いたします。
 同法案は、国家財政、経済にかかわる最重要法案であります。これまで与野党が地道に信頼関係を積み上げて審議を重ねてまいりました。にもかかわらず、突然、降って湧いたように、与党は締めくくり総括審議と採決を強行してきました。
 このままでは参議院で成立する見通しがありません。廃案になる可能性も極めて高い。同法案の否決や廃案は予算の否決と同じであり、内閣不信任に匹敵します。極めて無責任ではありませんか。政権を担っているという自覚がなさ過ぎると言わざるを得ません。
 与党民主党は、衆議院で強引に採決すれば、後は廃案になるのは全て野党の責任だと言うつもりでしょうか。成立させる責任は与党にあるはずです。信じられない傲慢さと暴挙であります。
 しかも、同法案の否決や廃案という事態は、市場や世界に与える影響が大き過ぎます。内外に相当な経済ショックが起こる可能性があります。国債の投げ売り、金利の暴騰など、消費税法案が廃案になる以上の大混乱が生じるかもしれません。政府・民主党はこのことをきちんと認識しているのか。思慮が足りないのではありませんか。
 なぜこのような短兵急をするのか。政局でこの法案を処理してはいけません。我々は、同法案の成立条件が解散だなどと言うつもりは全くありません。あくまでも政策の問題として考えるべきであります。
 我々は、民主党政権の三年間の予算歳出総額の平均と自公政権時代のそれとを比較した結果、民主党政権になってから約八兆円の歳出増となっていると分析しています。すなわち、この歳出の水膨れ構造にメスを入れることなく、このまま赤字国債を垂れ流すことは、国民に対して無責任であります。政府・民主党は、このままの歳出構造のまま進めていけばよいと考えているのでしょうか。
 公明党は、日本の社会保障財源確保と財政再建のために、このたびの社会保障と税の一体改革関連法案に、批判を覚悟の上で、あえて修正合意するという苦渋の決断をいたしました。しかし、政府・民主党は、特例公債法案に関しては単なる駆け引きとみなしているようです。これでは、日本の将来を思う気持ちが足りない、真剣さが決定的に欠落しています。今の政府・民主党には日本を統治する意思と能力がないことが明白になりました。
 以上をもって反対討論といたします。(拍手)
○海江田委員長 次に、佐々木憲昭君。
○佐々木(憲)委員 日本共産党を代表し、平成二十四年度における公債の発行の特例に関する法律案原案及び修正案に対し、反対の討論を行います。
 初めに、与野党合意のないまま、与党民主党によって一方的に締めくくり総括の日程が決められ、質疑の終局を強行し、採決しようとしていることに対し、厳しく抗議するものであります。
 特例公債法案に反対する理由は、本法案が今年度予算の財源を確保するものであり、我が党が反対する予算と一体のものだからであります。
 野田内閣による今年度予算は、消費税大増税を前提とし、さらに年金の支給額削減、子ども手当削減など、社会保障の連続改悪を一体的に進めるものであります。国民の多くが現在の生活を切り詰め、将来不安を抱えているとき、二〇一五年までに約二十兆円もの新たな負担を庶民に押しつける予算は、暮らしも経済も財政も破壊するものであります。
 さらに、中止を公約した八ツ場ダムや東京外郭環状道路などの無駄な大型公共事業を次々と復活させ、重大な欠陥が指摘され、完成もしていないF35を次期戦闘機として買い入れるため、総額一・六兆円も費やすなど、税金の無駄遣いを進めるものとなっています。富裕層や大企業には、年間一・七兆円もの新たな減税を施した上、さらなる法人税減税を見据える予算となっております。
 このような予算を支えるために多額の赤字国債を発行することは、到底許されません。
 社会保障の財源は、証券優遇税制の廃止などによる所得税の累進性強化を図ること、大企業を優遇する不公平税制を是正すること、大型開発や軍事費などの歳出の無駄にメスを入れることなどによって確保すべきであります。
 旧態依然とした大企業中心の成長戦略や、TPP参加という危険な道に踏み出すのではなく、家計消費を中心とした内需主導へとかじ切りを行うべきであります。そのためにも、大企業の内部にため込まれた二百六十兆円もの内部留保を国民に還元させるべきであります。
 なお、民主、自民、公明の三党合意による修正案は、本年度分の基礎年金国庫負担分を二分の一に引き上げるための財源を交付国債からつなぎ国債に変えるというものであります。そのような修正をしても、償還財源に消費税増税分を充てることに変わりなく、到底賛成できるものではありません。
 以上で反対討論といたします。(拍手)
○海江田委員長 これにて討論は終局いたしました。
    ―――――――――――――
○海江田委員長 これより採決に入ります。
 財政運営に必要な財源の確保を図るための公債の発行の特例に関する法律案について採決いたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
○海江田委員長 起立多数。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。
 お諮りいたします。
 ただいま議決いたしました本法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、これに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
○海江田委員長 起立多数。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
    〔報告書は附録に掲載〕
    ―――――――――――――
○海江田委員長 次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。
    午前十一時三十七分散会