第180回国会 社会保障と税の一体改革に関する特別委員会 第9号
平成二十四年五月二十八日(月曜日)
    午後一時五分開議
 出席委員
   委員長 中野 寛成君
   理事 武正 公一君 理事 鉢呂 吉雄君
   理事 古本伸一郎君 理事 松本 大輔君
   理事 和田 隆志君 理事 逢沢 一郎君
   理事 伊吹 文明君 理事 西  博義君
      石井登志郎君    磯谷香代子君
      稲富 修二君    江端 貴子君
      岡田 康裕君    柿沼 正明君
      金森  正君    神山 洋介君
      城井  崇君    岸本 周平君
      篠原  孝君    白石 洋一君
      田嶋  要君    田中美絵子君
      田村 謙治君    高橋 昭一君
      中屋 大介君    永江 孝子君
      長尾  敬君    早川久美子君
      藤田 憲彦君    三村 和也君
      三宅 雪子君    宮島 大典君
      室井 秀子君    柳田 和己君
      山田 良司君    湯原 俊二君
      柚木 道義君    石田 真敏君
      加藤 勝信君    金子 一義君
      高木  毅君    竹下  亘君
      丹羽 秀樹君    野田  毅君
      馳   浩君    吉野 正芳君
      池坊 保子君    高木美智代君
      宮本 岳志君    石田 三示君
      豊田潤多郎君    重野 安正君
      山内 康一君    中島 正純君
    …………………………………
   国務大臣
   (社会保障・税一体改革担当)           岡田 克也君
   総務大臣         川端 達夫君
   財務大臣         安住  淳君
   文部科学大臣       平野 博文君
   厚生労働大臣
   国務大臣
   (少子化対策担当)    小宮山洋子君
   財務副大臣        五十嵐文彦君
   内閣府大臣政務官     大串 博志君
   政府参考人
   (厚生労働省雇用均等・児童家庭局長)       高井 康行君
   衆議院調査局社会保障と税の一体改革に関する特別調査室長          佐藤  治君
    ―――――――――――――
委員の異動
五月二十八日
 辞任         補欠選任
  石井登志郎君     高橋 昭一君
  江端 貴子君     磯谷香代子君
  勝又恒一郎君     金森  正君
  田嶋  要君     中屋 大介君
  永江 孝子君     三宅 雪子君
  藤田 憲彦君     柿沼 正明君
  柚木 道義君     神山 洋介君
  渡部 恒三君     城井  崇君
  鴨下 一郎君     吉野 正芳君
  田村 憲久君     高木  毅君
  町村 信孝君     丹羽 秀樹君
  竹内  譲君     池坊 保子君
  西  博義君     高木美智代君
  豊田潤多郎君     石田 三示君
  中島 隆利君     重野 安正君
同日
 辞任         補欠選任
  磯谷香代子君     江端 貴子君
  柿沼 正明君     藤田 憲彦君
  金森  正君     勝又恒一郎君
  神山 洋介君     柚木 道義君
  城井  崇君     山田 良司君
  高橋 昭一君     石井登志郎君
  中屋 大介君     田嶋  要君
  三宅 雪子君     永江 孝子君
  高木  毅君     田村 憲久君
  丹羽 秀樹君     町村 信孝君
  吉野 正芳君     鴨下 一郎君
  池坊 保子君     竹内  譲君
  高木美智代君     西  博義君
  石田 三示君     豊田潤多郎君
  重野 安正君     中島 隆利君
同日
 辞任         補欠選任
  山田 良司君     柳田 和己君
同日
 辞任         補欠選任
  柳田 和己君     渡部 恒三君
同日
 理事西博義君同日委員辞任につき、その補欠として西博義君が理事に当選した。
    ―――――――――――――
五月二十八日
 安易な消費税率引き上げ反対に関する請願(渡辺義彦君紹介)(第一二六二号)
 国民生活を破壊する社会保障と税の一体改革と消費税の税率アップ、庶民大増税の中止に関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第一二六三号)
 同(穀田恵二君紹介)(第一二六四号)
 同(佐々木憲昭君紹介)(第一二六五号)
 同(高橋千鶴子君紹介)(第一二六六号)
 同(宮本岳志君紹介)(第一二六七号)
 同(吉井英勝君紹介)(第一二六八号)
 国民生活を破壊する社会保障と税の一体改革と消費税の大増税・共通番号制の中止に関する請願(笠井亮君紹介)(第一二六九号)
 同(穀田恵二君紹介)(第一二七〇号)
 同(志位和夫君紹介)(第一二七一号)
 同(塩川鉄也君紹介)(第一二七二号)
 同(高橋千鶴子君紹介)(第一二七三号)
 同(宮本岳志君紹介)(第一三五九号)
 同(吉井英勝君紹介)(第一四〇〇号)
 社会保障の充実を求め、消費税の増税に反対することに関する請願(志位和夫君紹介)
 (第一二七四号)
 消費税一〇%へのアップと社会保障の切り捨て中止に関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第一二七五号)
 同(笠井亮君紹介)(第一二七六号)
 同(穀田恵二君紹介)(第一二七七号)
 同(佐々木憲昭君紹介)(第一二七八号)
 同(志位和夫君紹介)(第一二七九号)
 同(塩川鉄也君紹介)(第一二八〇号)
 同(高橋千鶴子君紹介)(第一二八一号)
 同(宮本岳志君紹介)(第一二八二号)
 同(吉井英勝君紹介)(第一二八三号)
 同(笠井亮君紹介)(第一三二五号)
 同(志位和夫君紹介)(第一三二六号)
 同(宮本岳志君紹介)(第一三二七号)
 同(吉井英勝君紹介)(第一三二八号)
 同(赤嶺政賢君紹介)(第一四〇一号)
 同(志位和夫君紹介)(第一四〇二号)
 消費税増税に反対することに関する請願(柿澤未途君紹介)(第一二八四号)
 年金の改悪・消費税増税反対、安心の年金制度に関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第一二八五号)
 同(笠井亮君紹介)(第一二八六号)
 同(穀田恵二君紹介)(第一二八七号)
 同(佐々木憲昭君紹介)(第一二八八号)
 同(志位和夫君紹介)(第一二八九号)
 同(塩川鉄也君紹介)(第一二九〇号)
 同(高橋千鶴子君紹介)(第一二九一号)
 同(宮本岳志君紹介)(第一二九二号)
 同(吉井英勝君紹介)(第一二九三号)
 保育を産業化する子ども・子育て新システムは撤回し、安心して保育・子育てができる制度の実現を求めることに関する請願(田村憲久君紹介)(第一二九四号)
 同(田野瀬良太郎君紹介)(第一三二九号)
 同(中島隆利君紹介)(第一三三〇号)
 同(橋本勉君紹介)(第一三三一号)
 同(阿部知子君紹介)(第一三三六号)
 同(菅原一秀君紹介)(第一三三七号)
 同(宮本岳志君紹介)(第一三三八号)
 同(玉城デニー君紹介)(第一三六〇号)
 子ども・子育て新システムを導入せず保育・幼児教育・子育て支援・学童保育施策の拡充を求めることに関する請願(高橋千鶴子君紹介)(第一二九五号)
 中小業者の営業を破壊し、景気を悪化させる消費税増税反対に関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第一二九六号)
 同(笠井亮君紹介)(第一二九七号)
 同(穀田恵二君紹介)(第一二九八号)
 同(佐々木憲昭君紹介)(第一二九九号)
 同(志位和夫君紹介)(第一三〇〇号)
 同(塩川鉄也君紹介)(第一三〇一号)
 同(高橋千鶴子君紹介)(第一三〇二号)
 同(宮本岳志君紹介)(第一三〇三号)
 同(吉井英勝君紹介)(第一三〇四号)
 同(赤嶺政賢君紹介)(第一三七九号)
 同(笠井亮君紹介)(第一三八〇号)
 同(穀田恵二君紹介)(第一三八一号)
 同(佐々木憲昭君紹介)(第一三八二号)
 同(志位和夫君紹介)(第一三八三号)
 同(塩川鉄也君紹介)(第一三八四号)
 同(高橋千鶴子君紹介)(第一三八五号)
 同(宮本岳志君紹介)(第一三八六号)
 同(吉井英勝君紹介)(第一三八七号)
 社会保障・税の一体改革案の白紙撤回に関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第一三二二号)
 同(笠井亮君紹介)(第一三二三号)
 同(穀田恵二君紹介)(第一三二四号)
 消費税の増税中止に関する請願(佐々木憲昭君紹介)(第一三七四号)
 消費税の増税反対、食料品など減税に関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第一三七五号)
 同(佐々木憲昭君紹介)(第一三七六号)
 同(志位和夫君紹介)(第一三七七号)
 同(宮本岳志君紹介)(第一三七八号)
 消費税大増税の反対に関する請願(笠井亮君紹介)(第一三八八号)
 同(高橋千鶴子君紹介)(第一三八九号)
 消費税の増税に反対し、食料品非課税を早急に実施することに関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第一三九〇号)
 同(笠井亮君紹介)(第一三九一号)
 同(穀田恵二君紹介)(第一三九二号)
 同(佐々木憲昭君紹介)(第一三九三号)
 同(志位和夫君紹介)(第一三九四号)
 同(塩川鉄也君紹介)(第一三九五号)
 同(高橋千鶴子君紹介)(第一三九六号)
 同(宮本岳志君紹介)(第一三九七号)
 同(吉井英勝君紹介)(第一三九八号)
 消費税増税反対、食料品など減税に関する請願(赤嶺政賢君紹介)(第一三九九号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 理事の補欠選任
 政府参考人出頭要求に関する件
 公的年金制度の財政基盤及び最低保障機能の強化等のための国民年金法等の一部を改正する法律案(内閣提出第七四号)
 被用者年金制度の一元化等を図るための厚生年金保険法等の一部を改正する法律案(内閣提出第七八号)
 子ども・子育て支援法案(内閣提出第七五号)
 総合こども園法案(内閣提出第七六号)
 子ども・子育て支援法及び総合こども園法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案(内閣提出第七七号)
 社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための消費税法等の一部を改正する等の法律案(内閣提出第七二号)
 社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための地方税法及び地方交付税法の一部を改正する法律案(内閣提出第七三号)
     ――――◇―――――
○中野委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、公的年金制度の財政基盤及び最低保障機能の強化等のための国民年金法等の一部を改正する法律案、被用者年金制度の一元化等を図るための厚生年金保険法等の一部を改正する法律案、子ども・子育て支援法案、総合こども園法案、子ども・子育て支援法及び総合こども園法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案、社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための消費税法等の一部を改正する等の法律案及び社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための地方税法及び地方交付税法の一部を改正する法律案の各案を一括して議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 各案審査のため、本日、政府参考人として厚生労働省雇用均等・児童家庭局長高井康行君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○中野委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
○中野委員長 本日は、特に子ども・子育て支援と税制等について質疑を行います。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。池坊保子さん。
○池坊委員 公明党の池坊保子でございます。ありがとうございます。
 本会議においても代表質問をさせていただき、野田総理からさまざまな御答弁をいただきました。今この特別委員会でまた質問させていただいて、そしてこの後、先日も質問いたしました高木委員がまたいたします。公明党は池坊保子と高木委員しかいないんじゃないかなんてお思いになりませんように。公明党は福祉の党ですので、全ての議員がこの子育て新システムを注視いたしております。
 私が幼い子供を持った一人の母親であったときに、幼稚園に子供を通わせ、その後に保育園に行かせる、非常に使い勝手が悪いな。子供にとっても、一日の場所が幼稚園と保育園と変わる、これは決していい環境ではない。私は、女性だけでなく、働く人、あるいは子育てをしている人が使い勝手のいい施設の提供をしたいと思いました。とともに、子供の最善の利益のためにも幼保一元化を目指したいと政治家になりましたが、政治家になりましたら、非常に厚い壁があって、とてもそれは突き破れない。
 せめてその第一歩として、私が文部科学副大臣のときに、平成十八年、認定こども園を発足いたしました。これは、それぞれの幼稚園、保育園のいい点を取り入れながら、主体性をきっちりと担保しつつ、これを広げていこう。
 いろいろな方々の御努力によって九百十一になった。でも、なぜ九百十一なのかといいますと、この間本会議でも申し上げましたように、まず財源がないんです。それから、二つは、文部科学省そして厚労という二元化です。この一つのお水だって、これはどこから買ってきたのか、大変使い勝手が悪い。それから資格も、幼稚園教諭、そしてまた保育士、この資格を持っていなければならない。また、いいことをしているにもかかわらず、これは、幼稚園の認可も、それから保育園の認可も、そして認定こども園の認可も必要だ。大変に現場の方々は苦労されております。
 私は、その土台に立ちながら、この悪い点を直して、発展的にいいものにしていくべきであったのではないかと思います。
 小宮山大臣は盲腸とおっしゃったと聞いて、私は盲腸を根に持つわけではございませんが、とても残念に思うのは、国民にとっては、前の政権だろうが新政権だろうが、自分たちにとっていいものを提供してほしいということを願っているのです。
 ですから、私は、必要なことは、私たちがやってきた、努力をしてきた、それを見直しながら、では、どこをどうしたらいいのかと発展的に考えるべきであるというふうに思います。
 もとの政権はだめなんだ、それは要らないんだ、そういうような中からでは信頼関係は結ばれません。私は、信頼関係の中で、子供たちにもいい新システムをつくることができるのだと思いますが、岡田副総理は、この認定こども園をどのように検証し、それを土台とし、新しい発展をしていこうというふうにはお考えにならないかを伺いたいと存じます。
○岡田国務大臣 委員御指摘のように、子供の立場に立ったときに、幼稚園、文科省、そして保育所、厚生労働省、こういうことではなくて、かなり機能も共通するところもある。それぞれのいいところをとって一本にまとめていかなければいけないという基本的考え方が必要だと思います。そして、まさしくそういう発想に立って認定こども園ができて、今までから見れば非常に画期的な一歩を示されたというふうに思います。
 しかし、認定こども園ができて、九百を超える数になってまいりましたが、いろいろな問題が、そこに限界があることも明らかになってきた。先ほど委員も御指摘になりましたが、一つは、財政がきちんとついてこない。それから、二重行政の弊害というのはある程度カバーされたものの、やはりそれが残る。
 私が訪ねました認定こども園でも、やはり、子供さんに幼稚園と保育所とそれぞれ色分けをして、いろいろな、予算を請求するときにも分けて請求しなければいけないという二度手間を指摘されておられました。
 そういうものをさらに一歩進めて、認定こども園をよりよいものにするために発想してできたのが総合こども園であるというふうに考えております。
 総合こども園では、認可、指導監督について一本化をする。ですから、こども園給付費による財政支援の一本化を図るということで、今委員御指摘の認定こども園のある意味での限界を乗り越える中身になっておりまして、私は、認定こども園がバージョンアップして、進化をして今の総合こども園の姿になっているということで、そこに連続性があるといいますか、切れたものでは全くない。ですから、今まで御努力いただいた認定こども園の延長線上にあるものだというふうに御理解いただければと思っております。
○池坊委員 では、認定こども園で、二行政、二元化、これはよくないと今おっしゃいましたね。それに立って、だけれども、今度内閣府も入るじゃありませんか。これに対しては、曖昧な運営で、今一元化されるんですとおっしゃいましたけれども、では、これは子ども家庭省でもおつくりになるおつもりなんでしょうか。
 後で私はしっかりと伺おうと思いましたけれども、これは重要な問題ですので。複雑な手続を簡素化しますよ、口で三元化を一本化しますと言うのは大変簡単ではございますけれども、これは今、三行政になっておりますね。副総理、お答えくださいませ。
○岡田国務大臣 今回の子ども・子育て新システム、その中で、国民から見てわかりやすい一元的な制度にするために、責任の明確化、それから体制の整備、窓口の一本化が必要であるというふうに考えております。
 このため、内閣府に、子ども家庭省の基盤となる、一定の独立性を有した特別の機関として子ども・子育て本部を設置し、子ども・子育て支援法については内閣府が所管し、総合こども園法についても、制度全体について内閣府が所管するということを考えているところでございます。子ども家庭省というのは将来の我々が目指す方向ですが、それができるまでの間は本部という形で対応させていただきたいというふうに考えているところでございます。
 子ども家庭省の創設は我々もマニフェストに書きました。ぜひ実現に向けて努力したいというふうに考えておりますが、いろいろ問題も残されておりますので、例えば所掌の範囲をどうするかとか、既存の他省庁との整理をどうするかとか、そういう問題を議論する必要がございます。
 したがって、結論が出るまでの間は内閣府の本部という形で、事実上そこに一本化する形で進めさせていただきたいというふうに考えております。
○池坊委員 これにしつこくこだわりますのは、これを一本化しなければだめなんですよ。だけれども、そうおっしゃるようにはならないんですよ。今、それならば巨大な盲腸をつくるのかと横からおっしゃった方がありましたが、全くそうであって、これをすっきりとした、明確にそういうようなものをしない限りは、絶対に、幾ら総合こども園なんて名前を変えましても、これは発展していかない、ふえないということを私は申し上げたいと思います。
 私は、本当に、毎日のごとくに現場の方々、幼稚園業界、保育業界、そして首長さん、保護者の方々の意見を聞いております。そういう中にあって、今まで、では、これをどうするか、口で言うんじゃなくて、その仕組みがちょっと私にはわかりませんので、しっかりとこれをまたお示しいただけたらと思います。
 財源の確保について、私はお尋ねしたいと思います。
 もし仮に、万が一、消費増税が成った場合には七千億は渡すよと。何で七千億なのか。この詳細な内容による積算根拠というのがまだ示されておりません。
 どうぞ、委員長、これをお示しくださるように私はお願いしたいと思います。
 これをもとにして、なぜ七千億なのかということ、これがまずわかりかねます。
 それから、三千億なんですけれども、一兆円超が必要である、では、七千億以外の三千億というのはどこからとっていらっしゃるんですか。
 民主党は、前も、無駄を排除したらお金は来るんだよとおっしゃいましたが、現実には来ませんでした。私たちは打ち出の小づちを持っているわけではありません。野田総理は努力するとおっしゃいましたが、努力だけでお金が出てくるなら、私たち苦労しないと思うのです。
 この三千億というのはどういうふうに担保なさるおつもりなのか。
 続けて、安住大臣に伺いたいんです。
 なぜ七千億とお考えになったのか。(安住国務大臣「七千億ですか」と呼ぶ)二つ続けてと思いましたが、まず副総理。(安住国務大臣「その後ですか」と呼ぶ)はい。
○岡田国務大臣 まず、全体で一兆、そのうち、今回の消費税引き上げに伴う、内容の充実の一%分の重要な中身が七千億の子ども・子育て支援ということであります。
 七千億の中の概略四千億につきましては量的拡充のため、そして三千億については質的な充実のためというふうに考えております。
 量的拡充ということ、その中にはこども園とかそれ以外の放課後児童クラブなども入っておりますが、三歳児未満の保育の利用者数がふえるための、そういったことのために、中心に〇・四兆円を使う。
 それから、質的充実というのは、例えば配置基準を変えてその配置を厚くするとか、あるいは待遇を改善するということのために三千億というふうに考えているところです。
 その合計七千億と一兆円の差の残り三千億をどうするのかということですが、これは前からお答えしておりますように、具体的に今そのめどがついているわけではありません。私は、社会保障関係費を中心にさらなる効率化ということを進めながらその財源を得ていくということだと考えております。
○池坊委員 私は、子供を持つ親の立場からいっても、子育て新システムをもし進めるとしても、めどがついていない三千億を当てにしては、とてもこの新システムを進めるわけにはいかないなという気がしております。
 まず、さっき委員長にお願いいたしました積算根拠の資料、ぜひ提出いただきたいと思いますので、それは御了解いただきたいと思います。
○中野委員長 答弁をさせてからでよろしいですか。まず答弁を求めていただいて。
○池坊委員 これは、でも、できないんだと思いますから。時間が、私も質問をたくさんしたいので、これは後日しっかりと、理事並びに委員にお示しいただけたらと思います。
○中野委員長 まず、でも、答弁させてください。答弁できるのかもしれませんし。これはしてみないとわかりません。
○池坊委員 だけれども、もう長い答弁はいいですから。よろしいです。資料で私はしっかりと見たいと思います。
 例えば、七千億とおっしゃいましても、総合こども園の幼稚園や保育士の処遇改善などは積算されていないんです。ちょっとはされておりますが、それは形式だけです。それで、中身を見ましたら、例えば事務職員だとか看護師の、これはちゃんと処遇改善されておりますけれども、幼稚園などはされておりません。ですから、この細かいのはしっかりとペーパーで出していただけたらというふうに思います。
 それで、安住大臣にお伺いしたいんです。
 言うまでもなく、おわかりのように、教育機関に対する公財政支出の対GDP比を見ますと、全教育段階において日本の支出はGDPの三・三%、これは三十四カ国のうちの最下位です。それから、就学前の教育段階において日本の支出〇・〇九%、これは三十四カ国のうちの三十三位です。これをごらんになって、貧困な国日本というふうにお思いになりませんか。何で財務省は教育にお金を使わないのか、私はいつもいつも不思議でならないんです。これからの日本はだめになりますよ。
 なぜならば、私たちの先達の人たちは、自分が御飯を食べなくたって、子供たちにそれぞれの段階において、この教育機関ができます前から、寺子屋だ、藩校だといって、子供たちの教育には力を注いでまいりました。だからこそ、今日の日本があるのです。教育にお金を使わない日本なんというのは、今後、本当に情けないと思いますが、いかがでございますか。
○安住国務大臣 OECDの統計を見ますと、確かに、先生御指摘のように、保育サービスや幼稚園への公費支出の対GDP比等については、日本は加盟国中低位にあります。家族関係社会支出も低位にあります。
 日本の場合、ちょっと子供の数全体が比率としては少ないということもあるので一概には言えないかもしれませんが、しかし、全体として確かに就学前を含めて予算措置等について不十分な点を指摘する方は多うございますので、今度のこの一体改革の中では、今までは高齢化三経費でございましたが、少子化に、ですから、七千億、それでも足りないという御指摘かもしれませんが、しっかり充てていって、収入の多寡にかかわらず、やはりしっかりした教育を受けていただいて、日本を支える人材をつくっていく礎をこの財源でつくりたいと思っております。
○池坊委員 ぜひ、きちんとしたお金の配分というのを考えていただきたいと思います。日本というのは、今まで民間の人に頼り過ぎてきたんです、教育に関しては。もうそういうわけにはいかないというふうに思っております。
 では、細かいことになりますけれども、大切なことについて伺いたいと思います。
 例えば児童福祉法二十四条、これは私は、保育の実施義務は現行どおり残すべきと考えております。いろいろな方々のお話を聞きますと、妊娠したときから保育所を探さなければならないというのは非常に負担なんですね。そしてまた同時に、保育に欠ける児童というのは、保育が必要な児童に改める、これは私はいいことであると思っております。
 なぜならば、二〇〇六年の少子社会トータルプラン、公明党が出しました中にも、これは直して、保育が必要な児童。つまり、それは親が働いているだけではありません。例えば、同居している人間が病気になった、その介護が必要である、自分も病気になった、ですから、全てのこういうことに提供をするべきというふうに考えておりますが、この保育の実施義務、現行どおりにするべきと私は考えます。
 それから、ただし書きがございますね。小宮山大臣、このただし書きは、私は削除あるいは見直すべきと考えております。政府の改正案による家庭的保育事業の利用の要請などで本当に十分なのか。急激な保育需要の増大でも保育を必要とする方の受け皿を十分確保できる、その責任を私は明確化すべきというふうに考えておりますので、これに対しては簡潔にお答えいただきたいと思います。これは私は改正すべきでない、それから削除すべきというふうに考えます。
○小宮山国務大臣 委員がおっしゃいましたように、保育に欠ける子から保育が必要な子全てにということはずっと議論がございました。そういう中で、今回は、保育に欠ける子ではなくて必要な子にということで、児童福祉法の二十四条、また子ども・子育て支援法、この二つでしっかりと市町村に責務はかけております。
 それで、児童福祉法二十四条、御指摘のとおり、待機の状況ですとか児童数の減少などを勘案した例外規定が設けられていますが、小規模保育など地域の保育需要に機動的に対応する保育を制度化すること、これを今回新システムで考えていますので、そういう意味で、おっしゃるように、例外規定は削除いたします。
 あわせて、改正後の児童福祉法二十四条で、市町村は、保育を必要とする子供に対して、必要な保育を確保するための措置を講じなければならない、そのようにしています。これによりまして、子ども・子育て支援法に基づく保育需要の正確な把握と保育の計画的な整備、また指定制度の導入による小規模保育を含めた質の確保された保育の機動的な拡充と安定的財源支援、これが相まって、市町村が保育に対する責任をしっかりと果たしていくことにしていきたいと思っています。
○池坊委員 それでは、保育の実施義務は現行どおり残しておいていただきたいと思います。
 市町村に実施義務を課す、これでよろしいですね。イエスかノーかでお答えください。
○小宮山国務大臣 これは義務という言葉を使っていないのですが、今申し上げたように、今までより以上にしっかりと、ニーズに対応する計画とそれに対する仕組みをつくること、そうしたことを責務としてかけていますので、欠ける子に義務をということから、必要な子に責務をかけたということで、どちらが重いとか軽いとかいうことではなくて、現状に合わせた形に変えられる。責務はしっかりかけたいと思っています。
○池坊委員 それなら、実施義務は現行どおりでよかったんですよ、よかったということをお認めになったというふうに思いますけれども。
 新システムにおける待機児童はどのような定義になるのでしょうか。認定外保育や認定こども園の地方裁量型を利用している子供たちは待機児童に算入されるのか、明らかにしていただきたいと思います。
 今、待機児童というのは二万六千人と言われておりますが、潜在的待機児童というのは五十万から百万。つまり、自分が許認可の施設に入れないから、認可外に入っているんですね。そういう人は待機児童に入っていないのかということがあると思います。
 現在、認可の基準を満たしながら市町村の財政事情によって認可されていない保育園はどれくらいありますか、お答えください。
○小宮山国務大臣 それは市町村の方で行っていますので、国の方としては、そういう、今やっているものに合わない、その容量を超えるからどれだけ拒否しているかということについては、把握ができません。
○池坊委員 把握をしていただかないと、これは積算もできないのではないかと思います。
 待機児童解消のためにはまず何をなすべきかといったら、総合こども園をややこしく五種類の分類にして三元化してやるよりも、こうした、外形基準が満たされているにもかかわらず市町村にお金がないから認可されない保育園というのがたくさんあります。そういう保育所を国が財政支援を行って認可園として認めることの方が先決であると私は思いますし、これをお父様、お母様が望んでいらっしゃるということをまず申し上げたいと思いますが、いかがでしょうか。
○小宮山国務大臣 今委員がおっしゃったとおりなんですね。問題意識は同じだと思います。
 そういう意味で、今、保育所の定員にあきがなくて保育所の利用を諦めているケース、これは待機児童にカウントをされていません。それから、パートで働くケースの取り扱いが市町村でかなりばらつきがございます。そういう意味で、本当に保育を必要とする人の数が正確に把握できていない。そういうために、保育に欠けるという要件がどうかということも含めて、認定されないケースもあります。
 ですから、今回の新システムでは、保育の必要性を認定するという仕組みを入れまして、保育が必要な人は全て申し出ていただいて、その数をしっかりと把握する。そのことによって、前回、自民党の委員との議論の中でも、今まで握り潰しているというか認めていない数があるということはお答えをいただいたと思いますけれども、そういうことのないように、実際に、本当に必要な数に合ったものを把握いたしまして、その必要な数に合わせて計画をつくり、そこに財政支援をしっかりとして、必要な子は全てできるような仕組みにしたいというのが今回の狙いでございますので、委員がおっしゃる趣旨に合っているというふうに思っています。
○池坊委員 新システムを、ややこしいのをおつくりになる前に、私が申し上げているのは、現場の声をもっとお聞きになって、何を最優先でなされば待機児童解消になるのか、それをお考えになるべきだったということを申し上げているのです。
 さっき申し上げました、新システムにおける待機児童というのはどのような定義になるんですか。認定外保育や認定こども園の地方裁量型を利用している子供たちは待機児童に算入されるのですか、どうですか。
○小宮山国務大臣 ですから、今回は、それぞれのニーズに合わせて、こういう形の保育が必要だということを申し出ていただいて、それを認定いたしますので、待機児童という定義自体がなくなるというふうに考えます。
○池坊委員 これはとても言葉だけで私は信じられません。
 では、また、地方裁量型の認定こども園は、新システムにおいて、政府がおっしゃる指定こども園に移行できるのでしょうか。地方裁量型の認定こども園の方々は、この辺を大変心配されていらっしゃいます。今まで努力してやってきた、にもかかわらず、これができたらどうなっていくのだろうか。明確にお答えください。同時に、どういう手当てをなさるかもお答えください。
○小宮山国務大臣 地域の方で工夫されてやってこられた認定こども園が今回の総合こども園に必要な基準を満たさない場合には、それは満たせるように、そのあたりを、財政支援することを含めて、必要な保育士さん、見る人を確保するということ、それにも、この間から申し上げているように、試験を受けやすくするとか、いろいろな形でやっていきたいと思っていますし、職員の処遇の改善というようなことにも安定的な財源を充てたいと思っていますので、今その基準を満たさない地域の形の認定こども園も、なるべく早く総合こども園になれるように、財政的なことも含めて、いろいろな形で支援をしていきたいと考えています。
○池坊委員 先ほどから地域とおっしゃいますでしょう。だから、市町村の実施義務が必要なんですよと申し上げたいんです。だって、国が小さなところまで細やかに手を行き届かせることはできないじゃありませんか。市町村との連携なくしては、これはできないのですよ。ですから、市町村の実施義務はそのままお残しにならなければいけませんよということを私は現場の方々との話し合いの中で実感しているのが現状でございます。
 小規模保育というのは、私たち公明党も、これは絶対に必要だというふうに思っております。このゼロ歳から二歳児受け入れに期待される地域型保育の充実は極めて重要でございますが、質の確保が課題なのではないかと思います。保育士の確保や研修体制の充実など、小規模保育の質の向上について具体的な取り組みや財政支援をなさるおつもりなのかを伺いたいと思います。
○小宮山国務大臣 今の仕組みですと、定員二十人以上の認可保育所には、保育所運営費で安定的な財源支援があります。ただ、定員二十人未満の小規模保育、家庭的保育、これは安定的な財政支援の仕組みがなかったので、今回はきっちりとそこに財政支援をしていきたいというふうに思っています。
 新システムでは、小規模保育とか家庭的保育など多様な保育対象に、地域型の保育給付を創設することで安定的に財政支援をします。このことによって、都市部では、待機児さんのために、場所がないので小型の保育をするとか、地域の方では子供が少なくなっているので大きな規模はできないとか、そういうことも含めまして、地域の実情に合わせて機動的に対応できるようにしていきたいと思っています。
○池坊委員 今までは小規模保育が大変に苦労して運営されております。それと、認可されますと、非常に運営もやりやすく、そこにいる子供たちも安定した保育環境があるわけですけれども、認定外、認定されないと非常な差があるんですね。これは親の負担も大変だというのが現状ですから、小規模保育の質の向上を絶対に担保するための財政的支援を行うということをおっしゃったので、このようなことで理解したいと思います。
 幼稚園教諭、保育士資格の一本化について伺いたいと思います。
 今は七〇%以上の人が保育士と幼稚園教諭を持っておりますが、今なお二十何%の人は、特に古くからいらっしゃる保育士さんや幼稚園の方は持っていらっしゃいません。両方の資格を取ろうとするのに対して、やはり政府がきっちりとした支援を行っていくべきというふうに私は考えておりますけれども、それはどのような支援をなさるのでしょうか。
○小宮山国務大臣 今おっしゃったように、三割弱の方は片方の免許しか持っていない。法施行後五年間は、保育教諭、今回、総合こども園では保育教諭という呼び方をしますけれども、今のままでも五年間は保育教諭になることができる経過措置を設けます。
 その上で、幼稚園の教諭の免許、保育士資格をあわせ持つことができるように、一つは、大学などの養成課程での単位取得について、これまでの勤務経験を評価した必要単位数などの軽減を図るということ、また、資格の認定試験について、勤務経験に配慮した問題の作成を行う、このようなことで両方取れることを支援したいと思っています。
 新規の職員養成につきましても、片方の免許、資格だけの養成課程を持つ大学などに対して、両方取れるような養成課程に変更していただくよう働きかけをしていきたいと考えています。
○池坊委員 今の御答弁ですと、この両方の免許を取らなきゃいけないみたいに聞こえますが、これは岡田副総理に伺いたいと思います。
 今後これを、もし総合こども園、私は新認定こども園ということにするべきと考えておりますが、そのときにはやはり資格は一本化するべきと考えておりますが、いかがでいらっしゃいますか。
○岡田国務大臣 五年間の経過措置があるということは、先ほど小宮山大臣から御説明したところであります。やはりその間に、資格は一本化するという方向で政府の中で検討すべきであるというふうに考えております。
○池坊委員 こういうことをきちんとされませんと、幾ら認定こども園をつくりましても、仕組みをややこしくしても、やはりそれは形骸化されるということをしかと申し上げておきたいというふうに私は思います。
 次に、次世代育成支援対策推進法についてちょっと伺いたいと思います。
 私たちは、自公政権時代に、国や地方公共団体の取り組みだけでなく、企業に対しても子育て支援の行動計画策定を義務づける次世代育成支援対策推進法を制定いたしました。私は、企業を巻き込んだというのが、これの大変意義あることではないかと思います。
 児童手当がいいのは、本当に、私たち公明党の努力によって今日までいろいろな段階を経て児童手当をしてまいりましたが、これは、国がということではないんですね。国も地方自治体も、そして企業も、全ての人たちが子供に対して力を合わせましょう、私はこうであるべきだというふうに思っておりますが、この法律が果たした役割、成果について、岡田副総理、どのように認識していらっしゃいますか。
○小宮山国務大臣 私からお答えして、あと、必要があればまた副総理に補足をしていただければと思います。
 つくっていただきました次世代育成支援対策推進法、おっしゃったように、企業を巻き込んでしっかり対応してきたことの意義というのは大変大きいというふうに思っています。そういう意味で、ワーク・ライフ・バランス、これを推進することが、なかなか実効性ある取り組みがまだできていないという認識は持っていますので、そちらもまたこれから力を入れてやっていきたいと思っていますし、この子ども・子育て新システムを検討するプロセスの中でも、次世代育成支援対策推進法の果たす役割の重要性については、多くの方からしっかりと御指摘をいただきました。
 今後、平成二十七年度以降の取り扱いにつきまして、政府で別途検討をしてしっかり対応するようにとされていますので、委員の御指摘もまた承りまして、しっかりとこうした形の意識をつくっていくということがさらに強化されるように取り組んでいきたいと考えています。
○岡田国務大臣 今、小宮山大臣が答弁されたとおりでございます。
 御指摘の次世代育成支援対策推進法は二十六年度までの時限立法でありますが、二十七年度以降、その考え方もしっかりと踏まえながら、どういう対応をするか検討していくべきことだというふうに考えております。
○池坊委員 検討では、ちょっと私は納得できません。
 この法律は、二〇一五年三月に期限を迎えますね。これまでの成果を踏まえて、私は延長が必要と考えております。政府は、この延長に対してはどのようにお考えですか。
 そして、政府案の子ども・子育て支援計画との位置づけはどのような関係なんでしょうか。私は、やはり企業を巻き込みながら、この子育て新システムをもしおつくりになるならば、それが前輪であり、そしてこれは後輪だというふうに、両輪でやっていくべきというふうに考えておりますので、二〇一五年三月に期限を迎えますことは、延長なさるおつもりか。検討では困ります。
○小宮山国務大臣 今回の事業主行動計画の位置づけについて、基本制度ワーキングチームで、子育て期の労働者のワーク・ライフ・バランスを確保する重要性についての御意見があったことを先ほど申し上げたように踏まえまして、今後、平成二十七年度以降の取り扱いを政府で別途検討するというふうになっていますが、委員の御趣旨はよくわかっておりますので、そうしたことが引き続き実施されるように、しっかりと取り組めるようにしていきたいというふうに思っています。
○池坊委員 ぜひこれは尊重していただきたいと思います。つまり、これは大変重要な問題で、前の政権がつくったものを全て否定してなんということでは困るんですね。やはり国民が困るんです。私たちが困るのではないのです。ですから、その点はしっかりと考えていただきたいというふうに思っております。
 それから、昨日は子供応援団というシンポジウムに超党派で呼ばれて行ってまいりましたけれども、その中でも出ましたのは、子ども・子育て会議の創設、これは国がいたすこととしておりますよね。私は大変いいことだと思います。いろいろな教育に関する法律をつくりますときには中教審がございますし、また、社会保障に対しては社会保障審議会というのがございますよね。
 今、三元化というのはだめですよということを厳しく申し上げました。そのためにも、子ども・子育て会議というのは、文部科学省、内閣府そして厚労省の人々、あるいは保護者、いろいろな立場の方々がこれに参画することは大変重要だと私は思っておりますけれども、それは市町村にもするべきだと思います。実施する義務を負うべきだと私は思うんですね。そうすることによって市町村も自分たちが本当に参画しようという、また地域の方々の力なくして待機児童解消というのはできないのですから、その辺についてきっちりとしたお答えをいただきたいと思います。
○小宮山国務大臣 これは、今回、関係者の方がいろいろ御議論いただく中でも、今までどういう形で政策がつくられて実施されていくかを当事者が全くチェックできなかった。そういう意味からしても、子ども・子育て会議をつくるということの意義は、皆さんの御意見も踏まえて考えたものでございまして、おっしゃるように、国だけではなくて、地方でも子ども・子育て会議を条例で設置できるとしているんですね。
 ただ、設置できるということで、これを義務化していないということの趣旨の御質問かと思うんですけれども、市町村によっていろいろな事情があるので、そこで無理なく対応できるようにということでこれをできるという規定にはしていますが、ただ、そこで考え得る一番よい形でそういう皆様の意見を聞くということは義務づけたいというふうに思っていますので、その中で、いい取り組みの事例なども御紹介をして、多くのところで子ども・子育て会議が地方でもできるように支援をしていきたいと考えています。
○池坊委員 これは、それでしたら、ぜひ市町村にちゃんとした義務を課していただきたいと思います。そして、これは後でまた伺いますけれども、計画表もつくるよう市町村には頼んでいるんですから、それならば当然そういうのもするべきというふうに考えております。
 放課後児童対策についてですけれども、小四の壁というのは、私たち公明党は、小学校六年生まで利用できるようにするべきであると提案してまいりました。政府案ではそれが盛り込まれていることは私は評価したいと思います。
 それに加えて、政府案では、保護者が労働等により昼間家庭にいないものを対象としています。ところが、保護者の就労状況いかんではなく、放課後児童健全育成事業が必要な子供たちというのはいるんですよ。ですから、さっきも申し上げたように、保育の必要なと同じことであって、これは、例えば父親が病気になってお母さんが病院に詰めている、あるいは両親が病気をして介護が必要であるとか、自分も体が弱く病気になった、さまざまな状況があると考えられますので、労働等により昼間家庭にいないものというのはやはり変えるべきというふうに考えておりますが、いかがでしょうか。
○小宮山国務大臣 委員からも御評価をいただいたように、今回は、小学四年生以上も含めて全ての小学生が放課後児童クラブの対象者となることを法律上明確化しています。
 おっしゃったように、そういう一時的に非常に必要性を持った子供をどうするかということは、また御意見も踏まえて検討させていただきたいと思いますが、今、全体に、この放課後児童クラブ以外の部分ですけれども、地域の中で、保育についても一時預かりが今回この新システムの中でできるような取り組みもしていますので、そうしたこととあわせて、必要性が生じたときにその子供をどこで受けとめられるかということは検討をまたさせていただきたいと思います。
○池坊委員 検討って、当然これはなさるべきであって、検討、検討とおっしゃると、そうしていただけるのかなと思って私どもが賛成した後で、できなかったなんということは困りますので、これはきっちりともちろん詰めさせていただきますけれども。検討、検討ということは、つまり、きっちりとした内容がまだ決まっていないということなのではないかというふうに思って、私は、そういうものに対して、ああ、これはいいですねと申し上げるのは、ちょっとどうかなというふうに考えるんですが。
 企業等の参入拡大についても質問させていただきたいと思います。
 待機児童解消策の一環として、企業等の参入拡大を行うというふうにしていらっしゃいます。
 五月十日の私の質問に対する答弁で、総合こども園には参入、運営、撤退の各段階で厳しい規制を課したとの答弁がおありでしたが、それでは、指定こども園、地域型保育事業の規制については、総合こども園と比べてどのような違いがあるのか、まず確認させていただきたいと思います。
○小宮山国務大臣 総合こども園につきましては、現在、株式会社参入が認められている保育所、これが全て総合こども園に移行することになります。
 その規制については、総合こども園は参入段階で都道府県知事の認可が要りますが、要件を法律上明確化して、設備ですとか資金、総合こども園の経営に必要な財産を有すること、また、経営に必要な知識を役員が持っていること、社会的信望を有することというようなことをしてありまして、指定のみのこども園については、市町村長が指定をする、参入に当たっては、やはり欠格要件などを法定化し、連座制などペナルティーがあるような形にしています。
 ただ、区分経理をした上で、総合こども園はその利益をほかに使ってはいけないということにしてありますが、指定のみのこども園については、今保育所などでもそういう形をとっているように、区分経理はいたしますけれども、その利益をほかへ回すことはいけないというような形の法的制限はしていません。
 それから、撤退段階で総合こども園は都道府県知事の認可が必要、そして指定のみのこども園は三カ月以上の予告期間を設けて市町村長への届け出が必要というような形で、なるべく地域でいろいろな、多様なところに指定のみこども園にも幅広く参加していただきたいということで、総合こども園よりは、ある意味捉え方からすると緩い、幅広い許容ができるようになっているかとは思うんですが、子供たちの安全という面では、しっかりとそこができるような仕組みにしていきたいというふうに思っています。
○池坊委員 私は、今の政府案の指定こども園、地域型保育事業の参入や撤退の規制では十分ではないと考えております。
 これは、三カ月後に保育園やめますよと言われて、そのお母様方はどうなさるんですか。今までだったら市町村に実施義務があります。だけれども、その市町村の実施義務も責務にしてしまうんだとおっしゃる。その中で、では三カ月後、子供をどうしているのか。働いているお母様がすぐに探せるわけがないんですよね。
 ですから、これはきっちりとこの是非をやはり問う必要があると思います。
○小宮山国務大臣 それは、三カ月前に撤退を申し出て、その間に、そこの事業主の側がまずはその子供たちがきちんと行ける場所を、ほかの施設を探す。市町村がしっかりとそこを支援いたしまして、全ての子供が新たな施設に入れるようにしていきたいというふうに思っています。
○池坊委員 今の御答弁を伺っていると、市町村、市町村と、市町村がすごく大切でしょう。ですから、市町村にやはり子ども・子育て会議もちゃんと義務づけるべきであるし、それからまた、市町村の実施義務というのも今までどおりに置いておく必要があるということを私は申し上げたいと思うんですね。現実にそうやって市町村の力をかりなければやっていけないにもかかわらず、それだけとってしまって新しい法律というのは全然違うというふうに私は思っております。
 市町村計画の義務化について伺いたいと思います。
 新システム関連法案では、待機児童のいない市町村も含めて全ての市町村で、ニーズを把握して給付や事業を計画的に整備するための五年計画を策定することが義務化されております。
 五十人以上の待機児童がいる市町村であれば今でも計画策定が行われておりますけれども、そしてそれは私は必要だというふうには思っておりますが、現在は五十人以下は計画はしなくていいというふうになっております。
 人口規模の少ない市町村、待機児童のいない市町村にまで計画を策定する必要が本当にあるんでしょうか。自治体の皆さんとお話をしていると、市町村にとって過度な負担になるのではないかという声も聞かれております。計画策定を全ての市町村に義務づける意義や理由をお示しいただきたいと思います。
○小宮山国務大臣 今度の新システムでは、地域の実情に合った学校教育、保育、こうした提供体制をしっかりとつくるということを目的にしています。
 そのために、先ほど申し上げた、今までつかみ切れていない潜在的な需要も含めて、正確な需要を見込んだ市町村子ども・子育て事業計画、この策定を全ての市町村に義務づけています。
 御指摘いただいた待機児童がいない市町村などにつきましても、今回創設します地域型保育給付を活用して、子供が減少している地域でも保育基盤を維持するということ、また、地域子育て支援拠点や今御議論のあった放課後児童クラブなど、地域の子育てを支援するための事業の基盤を確保する、こういうことに取り組んでいただきたいと思っています。
 今おっしゃいました市町村の負担軽減につきましては、国がその市町村計画策定の基礎になる基本指針を作成します。そして、市町村計画に定められた事業が円滑に実施されるような技術的な助言をする。また、都道府県も市町村計画策定に当たって技術的な助言をするというように、国や都道府県が重層的に市町村をしっかりと支えていきたいというふうに考えています。
○池坊委員 私は、市町村が事業計画を立てるということはいいとは思っておりますけれども、事業計画を立てたらいいというものではないんですよね。本当に国はややこしいことをいろいろと課します。市町村というのは本当に大変です。そういうことに時間をとられて、書類づくりが大変ということが多いんですよね。
 大切なことは、では、その事業計画を出してもらった後で、どのような検証を行って、それを子育て支援策の向上につなげていくかということなんだと思うんですね。
 ところが、お役所というのはつくらせちゃう。ややこしいのをつくらせて、本当に大変な思いをする。だけれども、それを本当に見ていらっしゃるのかしらんと私はいつも疑問に思うんですね。見て、どんなふうに反映しているのか。反映しなければ何の意味もないと私は思っておりますので、検証体制というのはどのように考えていらっしゃるか、お聞かせいただきたいと思います。
○小宮山国務大臣 それは、その検証も含めて、子ども・子育て会議でチェックをしていただくということがございます。
 今回の仕組みは、再三申し上げているように、役所がつくった仕組みというよりは、私ども政治家もずっと提言をしてまいりましたし、幼稚園、保育所、そして預ける保護者の方、また実施主体になる市町村の方たちなど関係者、多くの方が、本当に、毎回三時間にわたって、三十五回にわたって、子供たちのためにということで御議論をしていただいてやってまいりましたので、そこでつくられた事業計画が、手間はかかったけれども実際実施されないということは決してないように、しっかりとそれが実施される施設をつくり、子供たちにサービスが提供されるように、これからもまた実施までの間にいろいろ詰めをしていきたいと思っておりますし、そこでこういう部分が足りないということは御提言をいただければ、そうしたことも入れ込んで、実効性のあるような計画になるように努力をしていきたいと思っています。
○池坊委員 市町村の方々とお話をいたしますと、この新システムは、基礎自治体である市町村が実施主体となっているんですね。消費税がもし仮に一〇%となると、平成二十七年度に本格施行するとなると、準備期間が少な過ぎて、自治体では心配の声も今聞かれているのが現状なんです。国が必要な指針を示して、その上で自治体は計画を策定したり、関係者に周知徹底しろと言われて戸惑っているんですね。自治体からは、施行に向けた準備なども含め、十分な協議をしてほしいと指摘されております。
 消費税はまだ検討段階でございますから、通る通らないは別にして、もし、こういうことを新システムでやるんだよと国が勝手にお決めになって、そして都道府県、市町村には何の通知もなく、配慮もなく、急にやれと言われましても、市町村は実施義務があるんだよ、これはとても困ると思っております。それは、大臣、どのようにお考えですか。
○小宮山国務大臣 それは、今までの議論の過程でも、現在もまた、その実施主体が市町村、一番身近になるということが今回のシステムの中心でございますので、そういう意味では、市長会、町村会を初め、関係者の皆様の御意見は十分伺いながらやりたいと思っています。
 具体的には、地方自治体で、本格施行に向けて、住民のニーズの把握ですとか計画策定、こども園の指定基準を定める条例の策定、こども園や地域型保育事業者の指定、地域の子供の保育の必要性の認定などを行うことが必要になります。
 市長会などの地方自治体から、新システムを本格実施するに当たって十分な周知と準備期間が必要であるということ、また、制度の詳細の検討に当たっては、自治体と丁寧に協議を行い、その意見を十分反映させる必要があるというような御要望も随時いただいておりますので、法案成立後、国の基本指針ですとか関係政省令策定、これを可能な限り速やかに行って、準備期間を確保し、市町村ととにかく丁寧に、現場の意見をしっかりと伺いながら、円滑な制度施行ができるようにしていきたいと考えています。
○池坊委員 もう時間が参りましたけれども、たくさん伺いたいことがあるんですが、一点。
 総合こども園は、義務化を三歳までしておりませんよね。いかがですか、なぜこれは義務化なさらなかったんですか。幼稚園に配慮なさったんですか。
○小宮山国務大臣 それは、学校教育法上の学校教育は三歳からということは、幼稚園の方からも強く言っていただきました。そういう意味で、義務化をしなかったというのは、おっしゃるように、幼稚園の方の御意見に配慮をしたということも十分ございます。
 ただ、義務化をしなくても、ゼロ、一、二歳も何とか見ていただけるように、また、先ほどから御指摘のある小規模とか家庭的なところと連携をとるとか、いろいろ柔軟な仕組みも考えていますので、なるべく待機児さんの解消ということにも貢献していただけるような制度設計をしていきたいというふうに考えています。
○池坊委員 私はずっと十五年間、文部科学委員として教育に携わってまいりましたから、幼稚園の方々の御要望というのはしっかりとわかっているつもりでおります。でも、それと同時に、やはり幼稚園の方々にも認定こども園の中で保育をしていただかないと、この待機児童の解消には結びつかないのではないかなというふうに考えておりますことと、一人の子供のことを考えましたら、一人の子供は、やはり保育も必要です、福祉の面も。また、教育も必要だと思うんですよね。それをバランスよくあわせ持っていく必要が私は大切なのではないかというふうに思います。
 これはきめ細やかに、幼稚園団体の方々のいろいろな御意見を伺いながら、どういう方向でやったらいいか、今、小宮山大臣は厚労でいらっしゃるから文科のことに余り御配慮がないのではないかと思いますけれども、やはり子供を預かっているわけですから、その辺はきっちりと配慮して、そしてまた、幼稚園の方々も認定こども園に入りやすいようにしていらっしゃるべきというふうに考えますが、いかがですか。
○小宮山国務大臣 それはもちろん、厚労大臣をやっておりますが、今は少子化対策担当大臣ということで、両方をしっかりと見させていただきたいと思いますし、先ほど申し上げました三十五回にわたるワーキングチームの会議もほとんどに私は副大臣当時出ていまして、文科の方の御意見も十分に承知をしておりますので、そこはしっかりと子供たちのためにいろいろな形で目配りをしていきたいと考えています。
○池坊委員 私がちょっと危惧いたしますのは、認定こども園には手厚く支援が行われるとして、やはり奨励費だけになると幼稚園が取り残されるんじゃないかなというような心配もございますので、これはやはり、子ども・子育て会議をつくって、ぜひこういうところで検討する必要があるのではないかというふうに思っております。
 現在も、幼稚園は都道府県ですよね、そして保育所は市町村。同じ子供たちです。同じ四歳や五歳の子供を預かることもあるのに、こっちの管轄は市町村である、こっちは都道府県であるということ自体おかしいんじゃないか。そういう抜本的なことには何ら手をつけることなくして、五つのややこしい仕組みや、それから認可と指定というもの。これは、指定、指定とおっしゃいますけれども、何で指定なんですか。認可ではいけないんでしょうか。
 私が思いますのは、待機児童を解消するには、何度も申し上げるように、認可をしたらいいんですよ。外形基準を満たしたものには全て認可をするということを、小規模、保育ママも含めまして全てにするべきと考えますが、何でややこしい認可や指定。今までの認可でよかったと思います。それについてもちょっと伺いたいと思います。
○小宮山国務大臣 先ほどもニーズ調査のところで申し上げたように、今の認可というのはかなり裁量になっている。財源がないとか受け入れる場所がないと、そこは受け付けないというようなことがあるんですね。
 そういう中で、今回は、認定をして、しないところを含めて、そこのところで認可の保育所をふやせばいいということだけではなかなか、認可をどうするかというのは今市町村の裁量になっていますので、そうではなくて、今回は、その必要性に合わせてしっかりと施設をつくらなければいけないという責務をかけておりますので、そういう意味で、認可をふやせばいいというよりも、もっと仕組みを抜本的に変えていきたい。
 今回、複雑とおっしゃいますけれども、給付と所管を一元化しているので、今までの仕組みよりは利用者の方にとってはわかりやすい仕組みになるように御説明もしていきたいというふうに思っています。
○池坊委員 それはちょっと違うと思います。
 それから、認可というのはどうするかというと、法改正すればいいんですよ。それを、地方裁量だから認可はだめなんですよとおっしゃるのはおかしいのでね。認可の区分けをするとか認可で法改正したらいいだけの話であって、これはだめだから次の新しいのをつくりますというのは、私はおかしいというふうに申し上げたいと思います。
 それから、一元化にするするとおっしゃっても本当にできるのか、いや、頭の中でだけ考えていらっしゃるのではないかというふうに私は心配もいたします。
 私たちは、どちらにいたしましても、公明党は、いつも子供の幸せを出発点に制度設計をすべきと考えております。子育て支援は、国や地域を挙げて最優先で取り組むべき課題であると思います。
 そして、子供のときにどのような環境の中で育ったかというのは、その子の人格形成の基礎を培っていく大変重要な問題ではないかと思いますときに、やはり幼児教育、保育ということをないがしろにしては、政治家としてはその使命と責任を果たしているとは言えないのではないかと私は思います。そのためにも、このようなものをしていくならば丁寧に審議することが必要だと思います。そして、そのときに子供の幸せの視点、それから子育てをする親の豊かな人生を支えるという仕組みであることが、私は極めて重要な基礎であると考えております。
 私ども自公政権下で取り組んできた認定こども園制度を初めとする政策の蓄積を、ぜひ私は十分に生かしていただきたいというふうに思います。ただ思いつきで政策をつくっているわけではありません。私たちも、やはり努力の中で政策を積み上げてまいりました。ですから、それを謙虚に見て、いい点を取り入れる、そういう謙虚さがなければいい政策はできない、国民の幸せにはつながらないと私はかたくかたく信じておりますので、その辺はぜひ謙虚に、認定こども園も検証し、そして今までのこの法律もきっちりと総括をしながら前に進んでいかなければいけないということを強く申し上げ、私の質問を終わらせていただき、同じ公明党の高木委員にバトンタッチいたします。
 ありがとうございました。
○中野委員長 これにて池坊さんの質疑は終了いたしました。
 次に、高木美智代さん。
○高木(美)委員 公明党の高木美智代でございます。
 まず、五月二十六日付夕刊紙に、前田国交大臣の公職選挙法違反疑惑に関しまして捜査着手との見出しで、岐阜県警が関係先を聴取するなど公職選挙法違反容疑で捜査を始めたことがわかったと報道されております。
 政府は、捜査に関する事実関係を承知していますか。岡田副総理に伺います。
○岡田国務大臣 突然の御質問でございました。
 少なくとも私は承知をしておりません。
○高木(美)委員 このような報道がなされましたが、事実関係の確認はされましたか。
○岡田国務大臣 私に対する御質問であれば、私はそういうことはしておりません。
○高木(美)委員 二十六日付夕刊でございます。その意味では、政府にとりましては、前田国交大臣に対して今後どのように臨んでいくのか。当然のことながら、こうした報道がありましたときには事実関係の確認をされるのがしかるべきかと思っております。
 早急にこの事実関係の確認を求めたいと思いますが、いかがでしょうか。
○岡田国務大臣 私はその記事も読んでおりませんので、岐阜県警というふうにおっしゃいましたけれども、前田大臣にかかわるものなのか、あるいは、我が党の議員が同時に名前も挙がっておりますので、そちらの方なのかということも含めて、ちょっと承知をしておりませんので、今の段階でコメントはできないということを申し上げておきたいと思います。
○高木(美)委員 こうしたことは敏感に反応してしかるべきかと考えます。今このために国会もとまっているわけでございますので、ましてや捜査に着手ということであれば、事実関係はどうなのか、こうした敏感な反応が必要かと私は思います。余りに対応が鈍感と申し上げさせていただきます。
 事実を確認されますか。再度伺います。
○岡田国務大臣 捜査に着手という報道ですが、まだ私、その事実も確認しておりませんので、今、具体的なことを申し上げるのは控えたいと思います。
○高木(美)委員 具体の答弁を求めましたが、まだ承知されていないということですので、確認をされますかと私は伺っております。
○岡田国務大臣 私の所掌の中で、そういった立場には必ずしもございませんので、これ以上のことは申し上げることは控えたいと思います。
○高木(美)委員 岡田副総理は、副総理というお立場でいらっしゃいます。どのようにそのお立場を認識されているのでしょうか。
 本来であれば、政府内に起きたさまざまな事象、恐らく、これは官房長官に伺うのが、もしくは総理に伺うのが筋かと思いますが、当委員会、今、その所管ではないということで官房長官は出席できないというお話でございました。であれば、やはり政府の、まさに最高責任者の一人である岡田副総理が、委員会でこうした質問があった、これに対して事実関係はいかがか、このように聞かれてしかるべきかと思いますが、いかがでしょうか。
○岡田国務大臣 事実関係というのは、捜査に着手したかどうかの事実関係という意味でございますか。
○高木(美)委員 副総理がそのようにおっしゃる意味が私はよくわかりません。
 こうしたことがあれば、一体どうなっているのか、恐らく、それを総理と官房長官と協議をされながら、事実関係を確認されるというのがしかるべきかと思います。
 捜査着手をされたのか、捜査を始めたという報道でございますので、そこの、現時点のところを掌握されるのがしかるべきかと思います。その先にどのような捜査が行われているのか、そこは政府が踏み込む話では当然ないと思っております。
○岡田国務大臣 捜査に着手ということの法的な意味がどういうことなのか、そこをはっきりさせないと、私、答弁することはできないというふうに考えております。
○高木(美)委員 ちょっとこれ以上は時間がもったいないのですが。
 私は大変残念でございます。こうした政府内に起こるさまざまな事象につきまして、やはり敏感に反応されてしかるべきかと思います。捜査着手がどういう意味かではなくて、こういう報道があったわけですから、報道が真実なのかどうなのか、まず第一段階、その確認から入られるのが筋ではないでしょうか。
○岡田国務大臣 ですから、捜査に着手という報道ですが、まず、報道に対して、一々政府がそれに対して確認するということもいかがかと思いますが、捜査に着手ということが法的に何か意味のあることなのかどうかということをはっきりいたしませんと、単なる事実行為として報道しているのかもしれません。
 したがって、ちょっとこれ以上のことはお答えしかねます。
○高木(美)委員 事実行為であったとしても、この着手ということを重く受けとめる必要があるかと思います。
 この問題につきましては、四月中旬、市民団体が、前田大臣ら三人の告発状を東京地検特捜部宛てに提出をしております。また、四月二十日には、前田大臣は、田中防衛大臣とともに、参議院で問責決議が可決をしております。にもかかわらず、依然として居座り続けています。国会決議を無視する不遜な姿勢は、国民軽視以外の何物でもないと私は思います。総理も二大臣をかばい、交代させようとしていないのは極めて遺憾でございます。
 岡田副総理は、なぜ総理に二大臣の更迭を助言されないのでしょうか。どうですか。
○岡田国務大臣 参議院において問責が可決されたということは、それは非常に重いことだと思っております。しかし、そのことと二大臣が辞任しなければならないということは、必ずしも結びつかないというふうに考えております。
○高木(美)委員 この二大臣の居座りの結果、参議院では、四月二十日以来、一カ月にわたりまして法案審議が全面ストップしたままの異常事態が続いております。法案成立率は、本日現在、内閣提出の新規、継続、百四本中、二十三本しか成立しておりません。このままでは、国会の不正常な状況が変わる見通しもありません。
 政府の最高責任者の一人として、予算関連法案を含めて八割近い法案が不成立という事態を招いている政治責任をどう認識されているのか、重ねて岡田副総理に伺います。
○岡田国務大臣 なかなか法案の審議が進んでいないことは非常に残念なことで、ぜひ審議を進めていただきたい。これはお互い、与野党、努力しなければいけないことだと思います。
○高木(美)委員 私は、今回のこの政府の、また民主党の運営につきまして、実に、根回しなし、気配りなし、大変憤慨することも多くありました。
 やはりそれは鈍感さにあると思います。先ほど申し上げたように、やはり、こうした報道があった、それに対してどう政府は対応していくのか、こうした敏捷な一つ一つの確認。そしてまた、この二大臣の居座りの結果、今こうした事態を招いている。それは協力しない野党の責任だ、それは私は余りに、まさに国民を軽視していると言わざるを得ません。
 続きまして、私は、二十三日に質問に立たせていただきまして、多くの方々からのメールやお電話を頂戴いたしました。特に保育士の処遇改善に関する内容が多くございました。少し概要だけ御紹介をさせていただきたいと思います。こうしたことをぜひ今の閣僚の皆様にお知りいただきたいと思います。
 一人の方は保育士です。三十六歳。交通費二万円を含めて、手取り給与二十一万です。勤続十六年。御主人は、介護福祉士、三十六歳。交通費一万一千円を含めて、手取り給与十九万五千円。一般企業に勤めている方がどれくらいの給与を受け取っているのかは不明です。ただ人が好きで、ボランティア精神を持って、夫婦ともに働き続けています。子供は四人。所得税が増税になりました。また、扶養控除がなくなりました。好きな職業だからという志だけでは続けていくモチベーションが保てなくなりました。今は生活のために働いているという感じです。介護福祉士の処遇改善についても、給与が上がるかと思いきや、昇給は千二百八十円。処遇改善、それなら、職員の給与に必ず充てられるような規定とチェック体制がなければ、職員にまでは割り当てられません。特に介護施設はぎりぎりの経営状態です。こうした一人の方のお声。
 そしてまた、もう一人の方からは、この方は、五年以上働いても十五万円ないと聞いています。私自身も時給九百円。前の保育園では八百五十円。正職員なら賞与も多少ありますが、年々パート採用化が多くなり、賞与がない状態で正社員と同じように仕事をしています。保育士という仕事の重要さをいま一度見直していただきたい。こうしたお話でございました。
 小宮山大臣、こういうお声を聞いて、どのように思われますか。
○小宮山国務大臣 そうした声は私もいろいろなところで聞かせていただいています。保育とか介護とか、福祉で働くところの皆さんの処遇を改善する、そのことは、そこにこれから必ず雇用がもっと一層生まれてくるということも含めまして、そこはしっかりと対応しなければいけないと思っています。
 そういう意味で、保育士さんの待遇改善については、先日来申し上げているように、今回その安定的な財源が確保できましたら、そこで処遇改善にも努めていきたいと考えています。
○高木(美)委員 どのように改善をしていくか、既に中身についてもスタートすべきかと考えます。保育士、幼稚園教諭、そして学童指導員等の処遇改善につきまして、一年以内に検討し、必要な措置を講ずるべきと思います。
 消費税で手当てができなければ、また、めどが立たなければ、そのほかの予算でどのように確保していくのか。私は、これは前回、大至急取り組んでいただきたいと申し上げました。大臣の今の答弁を伺いながら、そのスケジュール感、どのようにお考えでしょうか。
○小宮山国務大臣 今、一年以内にとおっしゃった、その一年以内で必ずそういう形でつくれますというふうには、申しわけありませんが、今ここで、財源の問題とかございますので、これはいろいろなことを含めて、一年というお約束はできませんが、なるべく早く取り組みをしたいというふうに思います。
○高木(美)委員 要するに、どのぐらい財源があればどこまで処遇改善できる、こうしためどがなければ財源の確保も不可能かと思います。そうした取り組みを早急に重ねて求めるものでございます。
 続きまして、この子ども・子育て新システム関連になるかと思いますが、保育所そして幼稚園等における事故の検証また防止策につきまして質問をさせていただきます。
 先日、お子さんが保育施設で急死された二件の事例につきまして、その保護者の方たちが私の事務所に来られまして、お会いいたしました。
 お一人の方は、二〇一〇年十月二十九日、愛知県碧南市の認可保育所で、一年四カ月の男児が、おやつを食べ終わった後苦しみ出し、四十日後に窒息死をいたしました。園は市に当日連絡をしましたが、現場確認に来たのは事故から三日後、金曜に事故があり、いらしたのは月曜だったということかと思います。警察への通報はさらにおくれ、それからさらに三日後です。両親は園に十回以上出向き、保育士が目を離していたその可能性というのを知ります。しかし、事故の原因究明はおくれ、ずっと一年半働き続けて、一年半後、やっと今回、本格的な調査が始まろうとしているという現実でございます。
 また、もう一人の息子さんは、認可外施設で、利用を始めてから六日目のことです。うつ伏せ寝の状態で心肺停止。この施設は、以前から市や区に対して苦情や相談が多く寄せられていた保育施設であったわけです。にもかかわらず、認可外保育施設指導監督基準を遵守していない状態が放置されておりました。また、そうした情報も公開されておりませんでした。したがって、この方たちは、独自で一九六二年から二〇〇八年までの事故を分析し、その結果、二百四十件のうち、約八五%に当たる二百三件が認可外施設で発生をしている、また、うつ伏せ寝の事故が半数以上に及ぶということを確認されました。
 このような報告についての義務並びに調査の責務はどのようになっているのか、厚労大臣、文科大臣、それぞれにお伺いいたします。
○小宮山国務大臣 保育所の事故につきましては、各都道府県に厚生労働省への報告を求めています。平成二十二年一月に、各都道府県に対して、より詳細な状況が把握できるように様式を定めて通知を行っています。さらに、二十二年以降、保育施設で事故に関する報告を集計して、その内訳や主な事例を公表しています。また、二十二年一月には、各地方自治体に対しまして、保育所等における事故防止のための指導事項についてというものを通知して、保育中の事故の防止のための方法、観点ということを示しています。
 とにかく、安心、安全を守らなければいけないということは第一でございますので、これまでの取り組みもしっかりと検証しながら、新システムの中でも取り組んでいきたいと思っています。
○平野(博)国務大臣 議員からの御質問でございますが、幼稚園における園児の死亡事故の現状はどうなっているか、こういうことでございますが、平成二十二年度の部分におきましては、直接調査という観点ではございませんが、災害共済給付、こういう状況を把握する中での件数についてはゼロ件でございました。過去、平成二十年には、滑り台から上着がかかり、こういうことで一件ございました。
 文科省としては、子供の安全というのは非常に大事でございますから、地域社会での子供の安全を見守る体制整備、特に、子供にそういう危険云々ということを実践的に身につける安全教育を進めてきたところでございますし、平成二十四年におきましても、子ども安心プロジェクトを予算化いたしまして、引き続き学校安全の充実に取り組んでいるところでございます。
 なお、本年四月の二十七日には、幼稚園を含む学校全体の安全を確保するために、学校安全の推進に関する計画を閣議決定し、これを積極的に進めていくところでございます。
○高木(美)委員 事故を繰り返さないためには、やはり事故の例を分析して公表すべきと考えます。先ほど、報告については上がってくるというお話がございましたが、私もその紙を拝見しましたが、では、これからどうしていくのか、また、調査を御両親が希望されているのかどうなのか、市町村の対応はどうなのか、そうした結果についても、やはりこれは報告を義務づけることが必要かと思います。したがいまして、事故の例を分析して公表するというこのシステムをぜひとも早急に確立していただきたいと思います。
 事業者にとりますと、報道ベースだけでこういう事故があったということを聞くのでは足りません。やはり、それを自分のこととして、我が事業所のこととして、どのようにそのすき間を埋めていくのか、そこにお子さんが落ちていかないようにしていくのか、このような対策が急務だと思います。
 私は、事故事例につきましては、情報公開といたしまして、保護者がそうした施設を選択する際の当然参考にすべきと考えます。当然のことながら、捜査中であるとか、また、その後改善をしたとか、そうしたこともあるかと思いますけれども、ならば、そうした情報も適切にホームページに掲載すべきと考えます。御対応はいかがでしょうか。
○小宮山国務大臣 もちろん、新しい新システムの中でも、事故が起こらないようにいろいろな手だてを講じてまいりますが、それでも起きてしまった場合、こども園等で事故が発生した場合には、その報告を求めて、事故情報を行政として集積していくことを検討しています。
 委員がおっしゃるように、集積した情報については、これをしっかりと公表して、その分析を通じて、また再発防止のための方策を指定基準や総合こども園保育要領などの改善にも活用するということを検討したいと思っています。
 事故情報ということにつきましても、私も被害に遭われた方とお目にかかっていますけれども、こうしたことの取り組みは本当に必要だと思っていますので、園を選ぶ場合の情報としても、保護者の方がしっかりとそれを見ることができるように取り組んでいきたいと思っています。
○高木(美)委員 こうした事故はずっと続いております。
 これは五月十八日の記事でございますけれども、やはり、埼玉県の認可外保育施設で一歳五カ月の女の子が亡くなられました。そこは、女の子たち、複数の園児を職員から見えない押し入れの中で寝かせた上、見回りを怠り、その結果、ほかの男児が女の子の胸に覆いかぶさっているのに気づかずに窒息死させた。県警によると、元園長らは、寝かしつけるとき、女児が寝ていた押し入れの戸を閉めた、こういうことが行われているわけでございます。
 当然、認可外そしてまた認可、それぞれの配置基準等々もあるかと思いますけれども、こうしたことを含めて、総合的に保育の質と量を高めていくという今回のこの趣旨から考えますと、事故防止のために、やはり私は児童虐待と同じような対策が講じられるべきと考えます。
 お子さん、またこうした乳幼児は、目撃情報を提供するわけにもいきませんし、自分からなかなか声を上げることもできません。そうしたことから、ここは特に厳格に臨むべきということを重ねて申し上げさせていただきます。
 次にお伺いをいたします。
 子ども・子育て支援法の中に、私、どうしても一つ、たくさん気になることはあるのですが、特に気になっておりますのは、十六条にこのようにあります。それは、「市町村は、子どものための教育・保育給付に関して必要があると認めるときは、この法律の施行に必要な限度において、」「子どもの保護者又は」「子どもの属する世帯の世帯主その他その世帯に属する者の資産又は収入の状況につき、官公署に対し必要な文書の閲覧若しくは資料の提供を求め、」「銀行、信託会社その他の機関若しくは小学校就学前子どもの保護者の雇用主その他の関係人に報告を求めることができる。」という条文でございます。
 今どき珍しい条文でございまして、これは、どういうときにこれが使われるのか、どういう場合を想定されているのか、答弁を求めます。
○小宮山国務大臣 現在の保育制度での利用者負担の考え方は、世帯の所得に応じた応能負担です。利用者負担額を決定する際の所得について、同一世帯に属しない保護者の所得を対象に含めるべきだという現場からの御要請もありまして、新システムでは、同一世帯に属する者と保護者の双方を対象とするとしました。このため、子ども・子育て支援法第十六条では、同一世帯に属する者と保護者の双方について所得の状況等を把握する権限を市町村に付与しています。
 ただ、これは、「法律の施行に必要な限度において、」というようなことを規定していまして、不必要に権限が行使されないように、抑制的に運用されることが必要だということも法律上明記をしています。
 ただ、委員からの御懸念もわかりますので、そういう意味では、どういうところに問題があるか、どのようにしたら公平公正な運用ができるのか、御意見も伺いながら、さらに議論を深めていければというふうに思います。
○高木(美)委員 これは障害者自立支援法のときに大議論になりました。結局は、そうした給付を受ける、要するに、上から受けるみたいな、上から目線というふうにも私は思いました。
 いずれにしても、支給を受けるときに、銀行の通帳、それから資産から、そうしたものを全部、しかも、世帯主、保護者だけではなくて、その家族全員、二世帯で住んでいれば御両親も、それからおじいちゃま、おばあちゃまも、そういうところまで全部報告を求めることができるという、これは私は余りに時代おくれの法律かと思います。障害者自立支援法もここは大改正をいたしました。にもかかわらず、またこうした内容がここに出てくる。
 私は、これはむしろ、この第十六条、はっきりと、速やかに削除を求めさせていただきたいと思いますが、大臣、御答弁をお願いします。
○小宮山国務大臣 委員からの御意見も承りまして、ここは検討させていただきたいと思います。
○高木(美)委員 次に、妊婦健診の恒久化につきましてお伺いいたします。
 第六十条には、地域子ども・子育て支援事業といたしまして、時間外保育、放課後児童健全育成事業、また地域子育て支援拠点事業など、十二の事業が位置づけられております。そして、この十二のメニューの中で、七千億に含まれているものもあれば、年度予算で実施しているものもございます。
 しかし、この妊婦健診につきましては、今、妊婦健康診査支援基金を造成いたしまして、補正予算で充当しながら実施してきた経緯があります。毎年、自治体からは、来年度はどうなるのか、きちんとこれは実施できるのか、そうした問い合わせや、継続性についての不安の声が寄せられております。
 私は、出産にお金がかからない、そしてまた子育てにお金がかからない、安心して子供を産み育てられる、こういうことが大事だと思っておりまして、まず、この妊婦健診の恒久化につきましては、子育ての安心につながる大事なポイントと思います。お考えはいかがでしょうか。
○小宮山国務大臣 妊婦健診を十四回までできるようにしたということは、御党の御尽力があったということはよく承知をしております。
 今おっしゃったように、五回目までは地方交付税で措置をしまして、六回目から十四回目まで、九回分は妊婦健康診査支援基金で実施をしています。
 今回はこの〇・七兆円の中には含めておりませんけれども、この妊婦健診を地域子ども・子育て支援事業に位置づけるということ、市町村計画にその見込み量、提供体制の確保策などの記載を義務づけること、厚生労働大臣が妊婦健診の実施に関して望ましい基準を定めることによりまして、確実に実施ができるようにしていきたいと思います。
 財源につきましては、本当にもっと安定した財源をしっかり確保したいという思いはございますが、全体の財政の状況もありますので、また財務省ともしっかり相談をさせていただきたいと思います。
○高木(美)委員 財務大臣、妊婦健診恒久化、いかがでしょうか。明快な答弁を求めます。
○安住国務大臣 今厚労大臣から経緯はお話ありましたが、先生一番御存じのことだと思います。
 これから、今まで補正予算で対処してきたものを、恒久化をして、十四回確実に安心してできるようにしたらどうだという御指摘かと思いますけれども、地方自治に関係する部分で今まで予算措置を講じてきたこともございますので、趣旨は十分理解をいたしますし、二十五年度については、実は、年少扶養控除の廃止に伴う地方増収分でこれに充当するというふうなことにされておりますが、これは単年度のものでございますので、今後、本当に、そういう恒久化に向けて、地方自治体とどういうふうにやっていけばいいのか議論していきたいと思っております。
○高木(美)委員 そこの担保がありませんと、ここに事業として十二事業並んでいても、単なる位置づけであって、全く政府としての責任は、無責任というふうに申し上げざるを得なくなると思います。
 ぜひとも、ここのところは、どういうタイミングでどうしていくのか、しっかりと御協議をいただきまして、道筋をはっきりとお示しいただきませんと、ここに位置づけているのがおかしい、そういう形にならざるを得ないと思いますので、どうぞ財務大臣、頑張ってお願いしたいと思います。
 では、答弁、もう一度お願いいたします。
○安住国務大臣 総務省ともよく協議をしながら、自治体の皆さんにとって、補正でずっとやってきたんだから恒久化しろという先生の御意見もよくわかりますので、総務省や厚労省、関係省庁とよく協議をさせていただきたいと思います。
○中野委員長 総務大臣、答弁しますか。(発言する者あり)いいですか。
○高木(美)委員 では、総務大臣も御答弁お願いいたします。
○川端国務大臣 総務省というか、地方自治体の皆さんからのいろいろな御要望は、先生がおっしゃられる部分含めて強くいただいていることは事実でございます。補正等々の取り組みもありました。
 そして、予防接種等々のほかの部分は、今回の部分で四事業云々ということで整理も一定進んできましたけれども、よく財務省そして厚生労働省には、地方の皆さんの声がこういうことにあるということで、よりいい制度になるようなことを工夫していくことも含めて、総務省としては働きかけていきたいというふうに思っております。
○高木(美)委員 どうぞよろしくお願いいたします。
 続きまして、資料をごらんいただきたいと思います。幼児教育の無償化につきまして質問させていただきます。
 これは、自公政権時代、幼児教育の重要性に関する認識が高まりまして、平成十八年、教育基本法、学校教育法の改正の折にも幼児教育が盛り込まれました。子育て家庭に対するアンケート調査におきましては、具体的な経済的支援措置につきまして、幼稚園等の軽減が約七割、この左下の資料にあるとおりでございます。これを受けまして、文科省、厚労省では、研究会等で議論されまして、中間報告等が出されたわけでございます。
 それを踏まえて、実は平成二十年、経済財政改革の基本方針二〇〇八、その中におきましては、「幼児教育の将来の無償化について、歳入改革にあわせて財源、制度等の問題を総合的に検討しつつ、当面、就学前教育についての保護者負担の軽減策を充実するなど、幼児教育の振興を図る。」ということから、こうした無償化に対する道筋が少しずつ示されてきたわけでございます。
 児童手当につきましても、年少扶養控除、所得税、住民税分が廃止をされまして、結果としては、ほとんど、受け取る側から見れば、受取額は増額になっていない。いわば、財源確保なく、よく考えずに税制改正を先にしてしまうとこうした結果になってしまうと思っております。
 いずれにいたしましても、こうした左下にありますアンケート調査結果、やはり、幼稚園に通う世帯においては六割以上が保育所や幼稚園にかかる経費、そして左側は、幼稚園費等の軽減、このような結果につきましては、負担感に何ら応えられていないという状況にあります。
 私は、そういう中で、子ども手当、やはり期待感をあおって、政治不信を招いてしまったという、この罪は大きいと思っております。したがいまして、幼児教育の無償化に対しまして、私は、政府についても、本格的にどのようにしていくのか、再度検討をすべきと考えております。
 ここで申し上げたいのは、右側の上のところに「ペリー就学前計画における四十歳での主な結果」というデータでございまして、例えば、十四歳での基本的な到達、どこまで成長しているかということから、質の高い幼児教育が介入したのがオレンジ、そして未実施のグループがブルーという内容でございますが、ここでは四九%対一五%、また、高校卒業時の成果におきましては六五%対四五%、また、四十歳で年収二万ドル以上、ここにつきましては六〇%対四〇%、また、四十歳までに逮捕歴五回以上、これはアメリカのデータでございますので、三六%対五五%、こういうデータになっているわけでございます。
 したがって、幼児教育に早期に投資をした方が、むしろその後の健全な成長、そしてまた、たくましい生命力、こうしたことにつながっていくという経済効果もございます。
 そこで、右下にありますように、もう皆様何度もごらんになられたこの表でございますが、無償化につきまして、イギリスでは、二〇〇四年までに全ての三、四歳児に対する無償化が実現をされました。五歳からは義務教育になっております。私も、義務教育にした方がいいのではないかと考える一人です。また、フランスでも、三歳―五歳児対象の幼稚園は九九%が公立、無償。アメリカもほとんど同様でございます。等々、ごらんいただきたいと思います。
 しかしながら、先ほど議論の中でありましたとおり、我が国におきましては、無償化とはほど遠い状況でございます。
 左上のところに、今後どのような経費が必要になるかということで、幼稚園、保育所、この両方合わせまして、これは三年分で約七千九百億円。したがって、単年度では二千六百億という数字になります。
 これを、どこで、どの段階で引っ張ってくるかということでございますけれども、いずれにしても、こうした将来の日本の発展、成長ということを考えましたときに、なかなか子供に光が当たらない、また声がないということから予算が回らないわけでございますけれども、この幼児教育のところはむしろきちっと投資をした方が我が国のためになるということを私は重ねて申し上げるものでございます。
 この幼児教育無償化に対しまして、どのようにお考えか。段階的に、まず一学年、就学前一年、所得制限を設けるとか設けないとか、いろいろな議論はあるかと思いますけれども、私は、安心して子供を産み育てるという観点から進めてはいかがかと思いますが、これは、まず小宮山大臣、そして文科大臣、また重ねて財務大臣、それぞれの簡潔な答弁を求めるものでございます。
○小宮山国務大臣 幼児教育の無償化に関しましては、保育も含めまして、およそ〇・八兆円、財源が必要になります。
 非常に厳しい財政状況の中で、ほかの政策との優先順位をつけながらやる必要があるということ、また、所得の低い世帯に対する支援も進んでいることや、国と地方の役割分担、こうしたことも考えまして検討を進めていく必要があるというふうに考えています。
○平野(博)国務大臣 幼児教育の無償化、こういうことでございまして、今先生の方から、ペリーの数字含めてお示しをいただきました。
 文科省としては、幼児教育については、平成十八年の教育基本法改正において、生涯にわたる人格形成の基礎を培う極めて重要なものである、こういう認識をいたしております。
 また、幼児教育について、先生のアンケートにもございました。特に近年、その重要性に対する認識の高まりと、実証研究等により教育的、社会経済的効果が明らかになってきた。これが一つはペリーの問題でございます。
 特に、子育て家庭への支援としては、経済的負担、これをいかに軽減できるかということにかかってくると思いますので、保護者負担の軽減は重要な課題である、こういう認識のもとに今後検討を進めてまいりたいと考えています。
○安住国務大臣 ここでも再三議論がありますけれども、親の中には大金持ちもいらっしゃるでしょうから、直ちに無償化ということに対しては、ばらまきだという御批判もあるのではないかと逆に思います。
 それで、低所得者の方々に対する補助はどうするか。少ないと言われますけれども、ことしも三千円ほど、例えば生活保護者の方々には補助を積み増しておりますから、そういう意味では、大体、幼稚園は三十万ちょっとかかるところを、二十二万六千円ぐらいまでは補助を、例えば生活保護の方だとさせていただいている。
 そうした低所得者対策については、いろいろな意味で、地方自治体含めてやらせていただきますが、無償化となると、やはり価値観の問題が出てきますので、今後十分な議論が必要だと思っております。
○高木(美)委員 ぜひとも、その十分な議論をスタートしていただきたいと思います。
 最後に、幼児施設の耐震化につきましてお伺いをいたします。
 時間がありませんので、私の方でデータにつきましては申し上げさせていただきますが、これは平成二十三年度、まず公立の幼稚園、耐震性あり七〇・九%、耐震性なし、未診断二九・一%。学校から見ましてもかなりおくれているという現状があります。学校は、もう八割、今年度で九割と聞いております。私立幼稚園につきましては、耐震性あり七二%、なし、未診断二七・九%。これもかなりおくれている状況かと思います。
 特に、公立保育所、耐震性あり六五・八%、未診断等につきましては、診断が終わったのが六割、まだ終わっていないのが三四・二%という状況でございまして、特に私立保育所につきましては、耐震性あり六八・九%、未診断また未実施が三一・一%。
 これにつきまして、今後どのようにお進めになるのか。首都直下地震等々、また、東海、東南海等々も、三連動も懸念されているところでございますので、文科大臣、厚労大臣、それぞれの答弁を求めたいと思います。
○平野(博)国務大臣 委員御指摘のように、数字的にはそういう状況になっております。
 特に、私の立場で申し上げますと、幼稚園の耐震化の状況、これにつきましては、公立、私立を合わせて七〇・九、私立については七二・一%。しかしながら、今日まで学校の耐震化を中心に進めてまいりましたが、幼稚園施設等の防災機能の強化、こういう観点で急務の問題となってございます。
 したがいまして、平成二十三年度から当面五年間を目途に、集中的に早期の耐震化完了を目指すように頑張ってまいりたい、このように思っております。
○小宮山国務大臣 公立保育所の耐震化を含む施設整備、これは、平成十八年度に財源移譲にあわせまして一般財源化をされています。
 地方自治体が責任を持って対応されるものだと思っていますが、これは、公立、私立問わずに、保育所の耐震化、子供の安全のために非常に重要でございますので、厚労省としましては、地方自治体に、機会を捉えてこの耐震化をさらに進めるように働きかけをしていきたいと考えています。
○高木(美)委員 厚労大臣に申し上げます。
 これは総務大臣は御存じかと思いますが、緊急防災・減災事業につきまして、地方債のことが先般、四月六日に発表になっております。この中のメニューに、いわゆる地域防災計画上の避難所とされている幼稚園、保育所等の公共施設また公用施設の耐震化につきまして、地方債を使えば、百分の七十、その分を国が負担するので三割で済むといったメニューもあります。これは厚労省は御存じなかったです、担当の方も。
 ですので、そうした情報の共有をぜひ進めていただきまして、また、総務大臣のところも、こうした耐震化に向け、情報発信をさらに強化していただきながら進めていただくことを念願いたします。
 以上で質問を終わらせていただきます。
○中野委員長 これにて高木さんの質疑は終了いたしました。
 次に、宮本岳志君。
○宮本委員 日本共産党の宮本岳志です。
 子ども・子育て新システムについて質問をいたします。
 まず、大臣に確認をいたしますけれども、この子ども・子育て新システム関連三法案は、全ての子どもに良質な生育環境を保障し、子ども・子育て家庭を社会全体で支援することを目的としている、これが政府の説明でありますね。
 大臣、本当に良質の保育が実現する、こういうことでいいんですね。
○小宮山国務大臣 これはこの審議の中でも申し上げましたが、私自身も子育ては大変苦労してまいりまして、今、子供の世代もいろいろと苦労をしています。
 子供に対する予算がやはりこの国は少な過ぎる、子供のことを後回しにし過ぎてきたという思いがございまして、民主党も、ずっと、野党にいたときから、子供をまず総合的に支援する、子育てを支援するために総合的な政策が必要だということは大きな政策の柱にしてまいりましたので、今回、関係者の御意見を一年半にわたって十二分に伺いながらやっていますので、必ず子供のためになる仕組みにしていきたいというふうに思っています。
○宮本委員 そうしますと、仮に、保育における良質な環境というようなものを二の次にして、そして投資の対象としてのみ保育を見て、金もうけのために保育に参入するというようなことがよろしくないことである、これは大臣、よろしいですね。そうお考えですね。
○小宮山国務大臣 そのような、金もうけのためだけにここに参入してくるような株式会社は参入できないような仕組みをつくっているつもりでございます。
○宮本委員 ところが、当の民間企業の側は決してそういうふうにはなっていないんですよ。
 資料一を見ていただきたいんです。皆さんの手元にあるものは白黒だと思いますが、実物は、この「保育」というところは赤い色になっておりますけれども、ここには、「不況期でも急成長し続ける貴重な業界があります。それが、保育業界です。」こうなっております。
 続いて、資料二を見ていただきますと、保育事業は、投資リスクが小さい、投資回収期間が短い、収益性も高い。そして、成長性のところを見ますと、民主党政権にかわったことに触れて、子ども手当の制度化や成長戦略会議の新産業創出の三つの柱にも触れて、近年は、保育業の市場化が唱えられ、民間企業において追い風が吹いているとあおり立てております。
 これでどうして全ての子供の良質な生育環境を保障することが目的だと言えるんですか、大臣。
○小宮山国務大臣 こういうことが出ているというのは、私は今拝見をいたしましたけれども、再三申し上げているように、参入段階と、それから運営段階、また会計上の区分の経理の問題、撤退段階、そうしたことに対しましてしっかりと規制をかけておりますので、そのように、もうけるために入るということはできない仕組みにつくっているというふうに私は考えています。
○宮本委員 これは実は、名前は伏せておきますけれども、さる経営コンサルタント会社が、一昨年に開催した保育事業新規参入セミナーというところで、企業を集めて、こんなふうに成長性、将来性のある業界であるということを得々と述べている資料なんですね。
 それで、保育の市場化というのを進めてきたのは、決して今回の新システムだけではなくて、これはもう小泉政権以来、この十年余りずっと市場化が進められてきたわけですよ。
 資料三を見ていただきたいと思うんです。
 これも説明資料ですけれども、「何故、保育市場は急拡大しているのか!?」見出しの下に民間保育市場規模推移というグラフがついておりますけれども、それぞれ市場拡大のきっかけになった事象が書いてございます。二〇〇一年、東京都で認証制度がスタート、民間の参入を促進させる。同じく二〇〇一年、児童福祉法改正により公立保育園の民営化が活発化。二〇〇五年、次世代法成立、マーケットの拡大要因に。そして、国がワーク・ライフ・バランス憲章を制定等々。これは前政権がやってきたことなんですね。
 つまり、こういった十年来の市場化政策がビジネスチャンスを広げてきたという説明なんですよ。これは事実じゃないですか、大臣。
○小宮山国務大臣 それは、株式会社の側からすれば、ここにニーズがあるという意味では、ビジネスチャンスという言い方は当たるかもしれません。
 ただ、今回のこの新システムをつくるに際しまして、申し上げているように、いろいろと、株式会社が全て悪いというのではなくて、今でもきちんとやっているところもあります。そうしたところの経験も聞いておりますし、そうした民間の株式会社がやっている保育所などによって待機児の解消を図っている自治体の話なども聞いております。
 そうしたことの中から、本当にもうけるだけのために入れないようにということで、これは関係六府省で政府の側としても検討してきた中で、経済産業省も入る形でそこを検討してきておりますので、御懸念のようなことがないように取り組んでいきたいと思っています。
○宮本委員 もう一つ言いましょうか。
 今の資料、下から三行を見てください。「先ほども申し上げた通り、二〇〇九年から民主党へと政権が変わり、子育てに関する支援を拡充する方向性で動き始めています。 まさに「追い風業界」なのです。」こう言っていますよね。
 まさに、では、民主党が選挙に勝てば、こういう業界、保育分野の企業参入は追い風になる、こう言われていますけれども、そういうことなんですか。
○小宮山国務大臣 それは、質のよい保育が、担い手がふえるという意味からすれば、追い風ということが必ずしも悪い意味だけだとは思いませんので、これから、子ども・子育てとか、それから介護、医療も含めまして、福祉の分野は経済成長をしていく分野という意味でも、ある意味では言えます。
 そこで、どうやって質を担保するかということに関しましては、今回も相当いろいろなことを、可能な限りの知恵を働かせてやっていますので、御懸念のようなことがないように、いい形で、良質な株式会社が参入をし、事業が拡大できるということは、これは子供たちにとっても必要なことですし、日本のこれからの経済が発展していく分野という意味の捉え方も私は間違いでないというふうに思っています。
○宮本委員 いや、幾ら強弁しても、民間企業の側はそんなことは言っていないですよ。この中には、全ての子供の良質な生育環境を保障するために参入するんだとは書いていないですよ。この中に書いていることは、投資リスクが小さい、投資回収期間が短い、収益性も高い、こう書いているんですね。
 収益性が高いというのは、規制緩和で基準がどんどん緩和されてきたからコストを下げることも可能になっている、そういうことにほかならないですよ。つまり、民間企業は、確かに全部とは言いませんよ、全部が悪いとは私たちも言いませんよ。しかし、大いにそういう意図で参入してくる。現に、こういうセミナーが次々開かれて、こういう動きになっている。これは事実じゃありませんか。
○小宮山国務大臣 こういうチラシが配られているということは事実かもしれませんが、私は、そういうことが、おっしゃるような御懸念がないような仕組みを今一生懸命つくっているということでございますので、そこは見解の相違だというふうに思います。
○宮本委員 私は、この十年というのは、まさに企業にとっては、そういうビジネスチャンス拡大の十年だったと思います。
 同時に、その一方で、そうしたら、この小泉政権以来の規制緩和と企業参入、保育の市場化の十年というのは、子供自身や子供を持つ親たちにとってはどういう十年であったかということですよ。
 二〇〇一年十二月に総合規制改革会議が取りまとめた規制改革に関する第一次答申、これによりますと、認可保育所基準の見直しや保育所への株式会社等の参入の促進、公立保育所の民間委託の促進など、保育分野の規制緩和の推進、これが打ち出されました。そして、きわめつけは、待機児童ゼロ作戦による、定員を上回る保育所への子供の詰め込みをやったわけですよ。
 つまり、くしくもここで述べられているようなことを現にやってきた。これは事実としてお認めになりますね。
○小宮山国務大臣 待機児ゼロ作戦では、やはり待機児でいろいろ悩まれて先進的な取り組みをされている市や区などから御意見も伺って、子供の安全にかかわらないところの規制は緩和をいたしました。その結果、横浜市さんなどの場合は劇的に待機児が減ったという事情もございます。
 もちろん、十分なスペースがあれば、いつも御党がおっしゃっているように、今の面積基準なども、国際的に見れば低い基準ですので、上げたいと思います。ただ、それでも、都市部などで場所がない中では、可能な限り質のよいものを子供たちに提供したいという意味から、いろいろ工夫をしなければいけない部分があるということは御理解をいただきたいというふうに思います。
○宮本委員 いやいや、安全にかかわらないところではと言うけれども、現に、子供たちの安全にとっては実に重大な事態が生じているんですよ。
 資料四を見ていただきたい。
 赤ちゃんの急死を考える会の人たちが、この間の保育施設での死亡事故件数を、一九八〇年代それから九〇年代、二〇〇〇年代と十年単位で集計したものがこのグラフであります。規制緩和が始まった二〇〇〇年代に激増しているというのは、一目瞭然、一目でわかりますね。
 大臣、規制緩和とともに、この十年余り、子供の命が奪われ続けてきたというのは、動かしがたい事実ではありませんか。
○小宮山国務大臣 私も、赤ちゃんの急死を考える会の方たちとは、先週ですか、お会いをしていますし、これまでも何回もお会いをしていますので、そうした事故は決して起こってはいけないと思っていますし、そこへの対応については、先ほど申し上げたように、今回は、事故の報告も含めてさらに手厚くしていきたいというふうには思っています。
 ただ、規制緩和をしたから、規制緩和をしたいい面もあるはずなんです。それは、子供たちを受け入れる幅が広がったとかですね。その中で、確かに、こういう事故の問題などについてはしっかりと対応しなきゃいけないと思いますが、規制緩和で株式会社が入ったのがすべて悪い方に結びつくというふうには私は考えておりません。
○宮本委員 いや、いい面があると言うけれども、親にとっては、我が子を失うということがどれほどの痛切な、悲しいことであるかはもうおわかりのとおりだと思うんですよ。だから、多少いい面があるから死亡事故がふえたって構わないという話はどこにもないわけであって。
 事故報告をきちっととると今おっしゃったけれども、事故報告は今でもとっているんですよ。報告、公表の義務化など、当たり前のことなんです。子供にとって最も安全な場所であるはずの保育所で命を落とす、これほどの理不尽はないわけですから、これは一件たりともあってはならないことですね。
 厚生労働省は、保育施設における死亡事例を公表しておりますけれども、保育園で起きた子供の死亡事故の発生件数は、二〇〇七年度以降どのように推移しているか。これは数で結構ですから、御答弁願えますか。
○高井政府参考人 お答え申し上げます。
 都道府県等から厚生労働省へ報告されております保育施設におきます死亡事故の合計件数でございますけれども、二〇〇七年度は八件、二〇〇八年度は六件、二〇〇九年、ここは統計が変わっていますので二〇〇九年の四月から十二月分でございますが、六件、二〇一〇年に十二件、二〇一一年に十四件となっているところでございます。
○宮本委員 事故報告というのは昭和四十六年から行われてまいりました。ふえ続けている現状を我が党の高橋千鶴子議員が国会でも取り上げて、二〇一〇年一月から厚生労働省は詳細報告、詳細な報告を求めることにいたしました。しかし、今の報告にもあったように、二〇一〇年度は十二件、二〇一一年度は十四件と、二年連続二桁にふえているわけですね。小泉政権以来の規制緩和と企業参入、保育の市場化の十年余りというのは、いろいろ言いわけはするけれども、子供自身と子供を持つ親たちにとっては死亡事故激増の十年だったと、これはもう数として、事実として認めざるを得ないと思います。
 では、具体例を挙げて少しお伺いをしたいと思うんですね。
 二〇〇九年十一月に、大阪市の認可外保育施設で、四カ月の子供がうつ伏せ状態で発見され、亡くなる事故が発生しました。御両親は認可保育所への入所を希望していたわけですけれども、かなわずに、この認可外施設に入所して一週間後の事故でありました。
 この日、施設では、保育士資格のない職員二人が乳幼児十八人を見ており、一人が給食の準備に入り、一人は他児の世話に追われるなどしていたことから、この子がいつうつ伏せになったのかもわからないという状況でした。認可外保育施設指導監督基準に定められている、昼寝など午睡時のチェックがどこまで行われていたのかも不明だと、これは報道ですけれども、報じられております。また、この施設では、預かっている子供たちに対して保育士ら有資格者が不足しているとして大阪市からは改善勧告が出されていたものの、改善されていなかったということであります。
 この事故の詳細報告は、大臣、もちろん上がっておりますね。
○小宮山国務大臣 今の事故につきましては、厚生労働省として報告を受けています。
○宮本委員 その厚生労働省に提出された詳細報告の当日の状況というページを資料五におつけしてあります。
 見ていただいたらわかるように、十分置きに様子を見ていた、こう書いてございます。
 この日、施設では、保育士資格のない職員二人が乳幼児十八人を見ており、一人は給食の準備に入って、一人は他児の世話に追われておって、この子がいつうつ伏せになったのかもわからない、報道ではそう言っているんですけれども、この報告書には、十分置きに見ていましたよ、こう書いているわけですね。
 それから、これは別の事故の詳細報告、これはまた別の事故ですよ。資料の六を見てください。
 これは、宮城県大崎市の認可外保育所で、ことし一月六日に発生した事故の詳細報告書であります。発生状況の欄、十一時四十五分からきっちり十五分刻みで睡眠を確認した、そういう報告書になっております。最後に二十分間あいて、呼吸停止の状態を発見したことになっている。
 こんな機械みたいな見回りが現場で本当にやられていると、大臣、思いますか。
○小宮山国務大臣 私がここであり得るかあり得ないかということを精査しないで申し上げることはできませんが、本当に子供たちを見ている現場というのは大変忙しくしているので、このように十五分置きにきちんきちんと見ているということはなかなか難しいかなというふうには思います。
○宮本委員 当たり前ですよ、それは。誰が見たっておかしいんですよ。
 だから、こんな、判で押したような、十分ごとに見ていた、十五分ごとに見ていたなどということがあるわけがない。ならば、見ていたとすれば、なぜ子供が命を落とすような事故になったのかということになるじゃないですか。
 厚労省は、こんな報告書を眺めていて、おかしいと思えば、その原因の究明、きちっと改めて調査をしてつかむ。やるのは当たり前だと思うんですけれども、ちゃんとやったんですか。
○小宮山国務大臣 それは、こうした子供の命が失われるというような重大事故についてしっかり検証するというのは当然なことだと思いますので、どのようにこれまで検証しているかをしっかりと報告を受けて、さらに必要があれば、きちんとそこは精査をするようにということを私の方から指示をしたいというふうに思います。
○宮本委員 今でも本当にこういうずさんな状況なんですね。
 それでは、新システムになると、このような事故は根絶されるのか、その保証が本当にあるのかという問題です。
 先ほどの大阪市の事故で子供を亡くされた親御さんは、今、認可保育所ではなく、保育ママや認可外の保育施設を活用して待機児童を解消する施策が出されています、うちの子は、認可外の保育施設で、資格のない職員が保育する環境で、四カ月で亡くなりました、私は、保育環境をよくしたいです、みんなが認可保育所に入所できるようにしたいですと切々と訴えておられます。
 なぜ、きちんと認可保育所をふやすということで待機児童の解消をきちっと責任を持って進めないんですか。いかがですか。
○小宮山国務大臣 今回の新システムの中では、こども園などの指定権者となります市町村が、事故防止に関して、指定の際に、施設が質の確保のための客観的な基準を満たしているか否か、それをしっかりと判断してまず指定を行うということ。その指定基準を満たしていることを五年ごとに確認するということ。また、指定業者が指定基準に従って事業を実施するように、立入検査とか指導監督を徹底して、しっかりとそこの監督ができるようにするということ。それからまた、従来認可外施設である施設も、こども園の指定を受けることで、指定基準に基づいて事故の発生防止を徹底していくことができるというふうに考えています。
 国としましても、指定基準ですとか総合こども園の保育要領などの策定に当たりまして、子供の安全が守られるように、専門家ですとか現場の御意見も伺いながら、実効性がある運用ができるように必要な方策をつくっていきたいと思います。
 御党の御主張の、認可保育所をふやしていけばいいという点ですけれども、特に、待機児さんが多いところでは、まず場所がないというようなことがあります。私の地元の世田谷も非常に、待機児さんが最も多い、ワースト幾つと言われるところで、苦労をしています。それで、公園の中ですとか公用地ですとか、いろいろなところも使ってやっていますけれども、場所がない。
 そういう中で、先日来申し上げているように、同じ就学前の子供を預かる幼稚園は、三割あきがあるんです。そうだとしたら、そうしたところを使えるようにしたいというふうに思っています。
 先ほどから御指摘のある株式会社あるいはNPOなど、しっかりと良質なものを提供する意欲のあるところには、幅広く、一定の基準を満たしたところは指定をするという形で、認可以上に幅を広げて、質を守る、安全を守るということは当然なことですが、もっと幅を広げていかないと、これまでの仕組みの中では、どんどん待機児さんも、今はどうせ入れないからといって諦めている、そういう方たちも含めて、潜在的な待機児さんがいるので、そこのニーズ調査もして、しっかりとその多様なニーズに応える形にしたいと思っていますので、今の、認可をふやせばいいという、それだけではなかなかできないと私どもは考えています。
○宮本委員 いや、ちゃんと的確に答えていただきたいんですけれども。認可というものをふやすという方向でなぜ努力しないのかと私は聞いたんですよ。
 とにかく場所がない、それで、今回は指定制度を導入するんだというんですね。指定に当たっては、さまざまな基準を満たしているかどうかチェックするんだというんですね。
 では、その指定を行う指定権者、これはどこになりますか。誰になりますか。
○小宮山国務大臣 指定を行うのは市町村です。
○宮本委員 この大阪市の認可外保育所の死亡事故をめぐっては、大阪府警都島署が昨年五月三十一日、元実質経営者ら四人を業務上過失致死容疑で大阪地検に書類送検をいたしました。
 また、同じく昨年五月、両親が、うつ伏せ寝を放置した注意義務違反があり、大阪市も適切な指導監督権限を行使しなかったとして、市と運営会社、元実質経営者などに対し損害賠償を求めて大阪地裁に提訴、今、裁判が続いております。
 しかし、この民事裁判で、改善命令は出したものの閉鎖命令を出さなかった責任を問われている大阪市は、次のような反論書を提出しているんです。
 一つ、指導監督の権限は大阪市にあり、権限を行使するかどうかは大阪市の裁量だ、権限を行使しなくても裁量の範囲内で責任はない。二つ、他の認可外施設でも保育士数の不足等改善命令が出されているところもあるので、この施設にだけ閉鎖命令を出すことは営業の自由を侵害する。三つ、限られた予算しかない大阪市の待機児童対策の中で、この施設に閉鎖命令を出すことは、助かっている保護者の利益に反する。
 こう言って、死亡事故が起こっても、そういう閉鎖命令というようなことをやらなかったのは当然なんだという反論書を提出しているわけですよ。
 指定権者の指導監督の権限を強化するというけれども、肝心の指定権者である市町村を見ると、大阪市では今でさえこんな姿勢なんです。これでどうやって子供たちの命を守るのか。
 乳幼児を預かる施設としての基準さえ守れない施設があること、また、限られた予算しかない中で待機児童の解消のためには仕方がないなどと言ってそうした施設を放置している自治体があることを厚生労働省は放置するんですか。いかがですか。
    〔委員長退席、古本委員長代理着席〕
○小宮山国務大臣 今、大阪の方の御主張の中に限られた財源ということがございましたが、今回、安定的な財源を確保して、しっかりとそこに財政措置をしたいというふうに思っています。
 それで、大阪市がそういうふうに言われているということは、それは適切ではないと思いますので、厚生労働省としても指導したいというふうに思います。
○宮本委員 本当にこういう姿勢を正していただかなきゃならないし、市町村が指定権者だから大丈夫という話に全然ならないですね。だから私たちは、国が責任を持って、国でやはり最低基準というものは、きちっとした基準というものは守るべきだということを申し上げているわけですよ。
 ことし一月二十七日に発表された保育施設での二〇一一年分の死亡事故数というのは、先ほど報告があったように十四件に達しております。詳細報告を見ますと、その八五%がゼロから一歳児、また十四名の全てが午睡中に心肺停止もしくは死亡状態で発見されております。また、そのうちの十一名がうつ伏せ寝で発見をされているわけです。
 赤ちゃんの急死を考える会では、午睡中の目配りの励行、低年齢児のうつ伏せ寝放置をやめる、そして問題を感じる認可外には預けない、この三点の実施で死亡事故は一定防げると分析をされております。
 厚労省は、うつ伏せ寝が原因というこの指摘に対してどういう措置をとっておりますか。
○小宮山国務大臣 うつ伏せ寝は乳幼児突然死症候群のリスク要因として指摘をされています。このため、厚生労働省としましては、保育所保育指針の解説書で、午睡中のうつ伏せ寝をなるべく避けるということ、やむを得ずうつ伏せにする場合には子供のそばを離れないようにすることなどを記載しまして、注意喚起をしています。こうした保育所保育指針の解説書については、厚労省のホームページでの閲覧を可能にするなど、関係者に少しでも周知するように努めているところです。
○宮本委員 こういうことも含めて、やはり医科学的な調査分析をきちっとして、そして再発防止に万全を期すことは当然だと思うんですね。
 厚生労働大臣は、先ほどお話しになったように、十四日、赤ちゃんの急死を考える会から、保育園での死亡事故をなくすための要請をお受けになりました。このときに、事故の報告や公表については新システムの中でも行えるよう検討していくと話されたということでありますけれども、このとき、同時にこの会の皆さんが求めた第三者による事故の検証については言及がなかったと報じられております。
 子供の命を預かる施設を所管する官庁として、やはり第三者機関をきちっと設置して、責任を持って事故の医科学的な検証を行い、再発防止と事故の根絶に努めるべきだ、こう思いますけれども、大臣の御決意をお伺いしたいと思います。
○小宮山国務大臣 お目にかかったとき、第三者機関について言及がなかったということなんですが、それぞれ当事者の方からの本当に切々たるいろいろな実情の御報告などがあって、時間がちょっと限られていたのでお返事できなかったということで、やらないということではございません。
 こども園などで事故が発生した場合に、事故情報を行政として集積していく、そして、集積した情報を分析し、再発防止のための方策、指定基準や総合こども園保育指導要領などの改善にも生かしていくということを検討したいと思いますし、先ほど高木委員にもお答えしたように、これを公表して、利用者の方が選択をする際のしっかりとした情報提供に資したいというふうに思っています。
 また、指定権者であります市町村による立入検査、指導監督など、これが事故の再発防止にも非常に重要だと思っていますので、この指導監督の運用のあり方などについて、実効性のあるものになりますように検討したい、また、取り組みのよい事例集を策定するとか、状況に応じて抜き打ち監査などもするようにというようなことも含めて検討していきたいと思っています。
○宮本委員 本当にこれは、根絶するまで責任を持って進めていただきたいというふうに思うんですね。
 もう一つ、子供の死亡事故の事例を取り上げたいと思います。これは、先ほど高木委員が取り上げた事件です。
 二〇一〇年、愛知県碧南市の民間保育園で、一歳の子がおやつの最中に死亡する事故が起きました。おやつを喉に詰まらせ、病院に運ばれた。すぐに行ってくださいとの知らせに、病院に駆けつけたとき親御さんがそこに見たのは、人工呼吸器をつけ、チューブにつながれた我が子の無残な姿でありました。
 それから、御両親は仕事を休み、つきっきりで看病された。心拍数が下がっても、お母さんがチューブにつながれた我が子をだっこすると、また心拍数が再上昇したというんですね。しかし、看病もむなしく、一カ月余りでその子はお母さんの胸の中で息を引き取りました。一歳五カ月ということであります。
 この事故がなぜ起きたのか知りたい、これはもう御遺族の当然の思いでありますし、そこがわからなければやりきれないわけですよ。納得などもちろんできませんが、もういても立ってもいられないわけですね。遺族が何度も保育園に足を運び、聞き取り調査を行って明らかになったのは、保育士が見守りを怠ったこととともに、最低基準の詰め込み保育の実態でした。
 愛知県や碧南市は、二歳未満の全ての子供に、寝ている状態の子の基準である一人当たり一・六五平米が確保されていればいいという独自の運用をしていたということが明らかになっております。これは事務方でいいですが、厚労省、この運用は正しいですか。
○高井政府参考人 お答え申し上げます。
 御指摘のゼロから一歳児の居室面積基準でございますけれども、匍匐できない乳幼児につきましては一人当たり一・六五平米、それから、匍匐、はいはいできる乳幼児については一人当たり三・三平米以上ということでございますので、一律一・六五ということでは、適切ではないと考えております。
○宮本委員 そのとおりなんですよ。正しい基準に照らせば、亡くなったこの子のいた部屋には十八人しか受け入れられないはずなのに、事故当時、ゼロ歳児から二歳児まで、二十六人もの子供がその部屋に詰め込まれていた。面積基準も子供の命にまさにかかわるものですね。
 ところが、小宮山大臣は答弁で、しばしば、人員基準とか子供たちの安心、安全にかかわるところはしっかりと従うべき基準にしてありますなどと、人員基準は安全にかかわるが、まるで面積基準は安心、安全にかかわらないかのような答弁を行っておられます。
 子供のための安心、安全にかかわるところはしっかり守るというのであれば、面積基準も当然従うべき基準にすべきだと思いますけれども、いかがですか。
○小宮山国務大臣 地域型の保育事業の指定基準、これも、こども園と同様に、国が示した基準を参酌して市町村が地域の実情に基づいて条例で定めることにしてあります。
 地域型保育事業は、大都市部ですとか子供の数が減少している地域などで、それぞれの地域のニーズに柔軟に対応して公用スペースを活用、供用するとか、機動的に整備をしていくことが必要ですので、面積基準を、従うべき基準ではなくて参酌すべき基準としています。
 市町村が条例を制定するに当たりましては、市町村議会を通じて、地域住民に対して、どういう面積を基準とするのか、説明責任を果たしながら、質が確保された客観的な基準、これを定めていただきたいと考えています。
○宮本委員 いやいや、その従うべき基準にせずに参酌基準にしても質が確保された基準になるのだ、その保証がどこにあるんですかと私は聞いているんです。
○小宮山国務大臣 これは、参酌すべき基準としましても、先ほどから申し上げているように、地域の中でも、子ども・子育て会議、当事者の皆様も入っていただいた会議で、計画を作成するところから参画をしていただき、どのように運営されているかもチェックしていただくということも含めまして、ここは、なるべくそれぞれの地域の実情に合わせて、ニーズに対応する部分をふやしたいということで参酌基準にしてありますが、子供の安心につきましては、そこは市町村の方で、議会とかでも、条例を制定する際にも、先ほど申し上げたように、当然、子供の安全ということは考慮をして作成されるものだと考えています。
○宮本委員 いや、全然、そんな子供の安全を確保するものになっていないんですね。
 前回のこの委員会のやりとりでも、現状で既に面積基準は参酌基準になっておりますという答弁が小宮山大臣からありましたけれども、なるほど、昨年五月に実施された地域主権改革による児童福祉法改正の結果、現在、待機児童が多いなどの理由で厚生労働大臣が定める地域では、国が一律に定める認可保育所の乳幼児一人当たりの床面積を、条例によって保育所の面積基準を緩和できる、こうなっております。
 厚労大臣により指定されている自治体は、今、全国で何市町村で、実際に条例によって切り下げを決めたという自治体はどれぐらいあるのか。これは事務方で結構ですので、答弁していただけますか。
○高井政府参考人 お答え申し上げます。
 大臣が決めております市区町村は、三十五市区町村でございます。
 それから、条例を決めておる地域でございますけれども、東京都と大阪市が決めているというふうに承知いたしております。
○宮本委員 ちなみに、東京都と大阪市、それぞれどういう基準を決めたか、御答弁いただけますか。
○高井政府参考人 まず、東京都でございますけれども、乳児室、匍匐室、二歳未満児についてでございますけれども、これにつきましては二・五平米にするということでございます。
 それから、大阪市の方でございますけれども、乳児室、匍匐室については一・六五平米を下回らない範囲で保育が実施できるというふうに条例で決めているというふうに承知いたしております。
○宮本委員 そうなんですよ。私の地元大阪市では、一・六五平米に条例で引き下げたわけですよ、ことし四月から。もう実施されているんですよ。平成二十六年度末までの期限つきとはいえ、ゼロから五歳児、一人当たりの面積基準を、畳約一畳分、つまり一・六五平米に引き下げてしまった。
 これまでは、大阪市というのは、国の基準を上回る、ゼロ歳児では五・〇平米、一歳児は三・三平米、二歳児以上児一・九八平米としており、この切り下げによって、子供一人当たりの面積は激減することになります。
 大阪弁護士会では、都道府県が定める基準は、「児童の身体的、精神的及び社会的な発達のために必要な生活水準を確保するものでなければならない。」とした児童福祉法四十五条第一項に照らしても、この大阪市の一・六五という基準は、保育所で生活する子供たちの生存と安全を最低限保障する観点から策定されていないと、引き下げに強く反対をされております。
 厚生労働省は、大阪弁護士会が生存と安全を最低限保障するものではないと指摘するようなこの最低基準の引き下げ、これも待機児童解消のためならやむなしとお認めになるということですか、大臣。
○小宮山国務大臣 今局長がお答えしたような待機児さんが多い地域では、参酌基準としてそれぞれのところで定められるようにしてございますので、そうした仕組みの中でそうした措置がとられているということだと思っています。
○宮本委員 先ほど指摘をした愛知県碧南市では、誤った運用によって一・六五ということになっていた、そのことがいたいけな子供の死亡事故につながったのではないかと大問題になっているわけですよ。そのときに、一方で、待機児さんが多いところではしようがないんだといって、そのまさに一・六五に引き下げるのを、ああ、そうですかと、とてもじゃないが言えるものじゃありません。
 もう一度答弁してください。どうやって子供の安全を守るんですか、これで。
○小宮山国務大臣 子供の安全、命を守ることは当然一番大事なことだということは、私もよくわかっています。
 ただ、今、待機児さんが多いところについては、なるべく子供たちの必要度、親の必要度に合わせて受けとめられるような仕組みをということで、こういう待機児がいる間に限って、そこの地域をなるべく狭くする、少なくする努力は最大限厚労省としてもいたしました。
 それでも、今局長が御答弁させていただいた場所ではそういう仕組みをとっているので、そこでは、市議会なりそうしたところでしっかりと安全性をチェックしていただけるように、厚生労働省としても指導監督をしていきたいというふうに思っています。
○宮本委員 無責任ですよ、そんなのは。しっかり子供たちの安全と安心、命を守るというんだったら、やはりきちっとした面積基準を、国が責任を果たすのは当たり前であって、それを、参酌基準だといって、まさに愛知県では死亡事故が起こっているような基準に下げるのを、ああ、そうですかと放置するのは許されないということを重ねて申し上げなきゃならぬと思っているんです。
 それで、最低基準については、厚労省は、子供たちの安全、安心、保育の質にかかわるとして、自治体に守らせるという立場だったはずなんです、これまでは。それが、子ども・子育て新システムによって創設される総合こども園の設備及び運営基準については、主務省令で定める基準に従う事項と、それを参酌する事項に分けてしまうわけですね、今回。なぜそういうふうに分けたんですか、大臣。
○小宮山国務大臣 それは、新システムの中で、こども園につきましては、今までの現行制度と同じように、職員の配置数、居室の面積、子供の健全な発展等に密接に関連するもの、こうしたことは従うべき基準にしてございます。
 ただ、先ほど申し上げたように、地域型保育については、待機児の状況ですとか、子供が少ない、非常にいろいろな地域の状況などから、これは自治体からのいろいろな御要請もございまして、そういう意味で面積基準を地域型保育については参酌すべき基準としたところでございますので、これは実施主体となる市町村の御意向なども伺った上で、子供たちの安全ということはもちろん第一ですけれども、実施主体である市町村が適切に運用していけるようにしていきたいというふうに思っています。
○宮本委員 いや、適切になりませんよね。だからこそ、日弁連も、同一内容の基準とすべきだ、かつ、保育の質を保ち、子供の保育を受ける権利を実質的に保障するため、全国的に現行の保育所最低基準以上の基準となるような仕組みにすべきであるとの意見書を発しておりますし、日本保育学会保育政策研究委員会も同様の指摘を行っております。
 この目的に沿って、良質な生育環境を保障すると本当に政府が言うのであれば、現行の最低基準を引き上げる方向で検討することこそ必要だと言わなければなりません。
 大体、二〇〇九年に全国社会福祉協議会が発表した、機能面に着目した保育所の環境・空間に係る研究事業では、現行の最低基準についてどのように述べているか、これは事務方でいいので、お答えいただけますか。
○高井政府参考人 お答え申し上げます。
 二十一年の全国社会福祉協議会の研究でございますけれども、読み上げますと、
 現在の面積基準をさらに切り下げることや、切り下げられるような仕組みを導入することは、一人ひとりの子どもの発達に応じた保育をさらに困難とするものであることから、少なくとも、現行の最低基準以上のものとなるよう取組みを進めることが重要である。
  いずれにしても、今回の研究事業に係る面積基準等については、現在の保育所の収容能力や、国や地方自治体の財政状況などその他の事情も含め総合的に勘案しつつ、国においても議論を行い、現在の最低基準とともに、その最終的な取扱いを決めるべきである。
と評価されております。
○宮本委員 この報告書、私も持っておりますけれども、「検討を行う場合は、少なくとも、現行の最低基準以上のものとなる方向で行うことが重要である。」と。二〇〇九年ですから、わずか三年前にははっきりそういう立場をとっていたわけですよ。それが、今回でいえば、切り下げもオーケーという話になっている。
 全く、従来の厚労省の立場に照らしてもおかしいんじゃないですか、大臣。いかがですか。
○小宮山国務大臣 今回、基本的には、質の高いさまざまな、多様な仕組みを子供のためにつくりたいというのが基本的な考え方です。その質の確保のために客観的な基準を定めることにしていますし、今回、恒久的な財源を確保した上で、質の改善にも〇・七兆の中でも〇・三兆充てたいと思っていますし、さらに、御議論のある三千億を加えました一兆円超えたところでも質の改善にはしっかりと取り組んでいきたいというふうには思っています。
 具体的な基準につきましては、国の従うべき基準、参酌すべき基準、これに基づいて市町村が条例で定めることになりますが、こども園については、現在の幼保連携型認定こども園の基準を基礎としながら制度施行までに検討することにしています。その際に、学校教育、保育の質の確保、向上の観点から、職員配置基準の引き上げなどを検討したいと考えています。
 また、地域型保育事業につきましても、家庭的保育のように、既に基準があるものは、現行の基準を基礎として検討します。それ以外の、小規模保育など現在基準が存在していないものについても、質の確保を図りながら、国としても基準を検討していきたいと思っているところです。
    〔古本委員長代理退席、委員長着席〕
○宮本委員 いや、全然、そんな質の確保なんというのは、今の話でいうと、基準そのものが下がっちゃうんですから、確保されないのは明瞭だと思うんですね。
 それで、私は、やはり本当に今、子供たちにとって、この事態というのはゆゆしきことだと思うんですよ。
 先ほど、民間参入、何もかも悪くはないんだという話がございました。それは、もうけ本位で入ってくる民間企業ばかりではないでしょうと言いましたけれども、そしたら、民間企業がもうけ本位でやって、物すごくもうけが上がっている場合は潰れることはないでしょうけれども、逆に今度は民間企業が倒産するということも起こり得るわけですね。
 現に、二〇〇八年に、首都圏で保育園や学童保育事業を展開していたある企業が資金繰りに行き詰まって倒産するという事件が起こりました。このときは、とにかく、まだ児童福祉法の改正後の最初に起きた事件でありましたけれども、その後、横浜やあるいは東京都もそれなりに対応して何とか行き先をきちっと見つけたということが、これは厚労省から既に報告を受けました。
 それで、もしこういう事態が新システムのもとで起こったらどうなるのか。本当に倒産という事態になったらどうなるんですか。
○小宮山国務大臣 新システムでは、事業者が撤退するに当たりましては、三カ月以上の予告期間を設定するということ、利用している児童がほかの施設などを継続的に利用できるようにするための調整義務を課しています。
 御指摘のように、突然の倒産などで利用調整の義務を果たさずに撤退したような場合には、指定の欠格事由に該当することになりまして、関係者も含めて五年間は再度参入ができないというペナルティーを科すことにしています。
 この施設に入所していた子供については、市町村が責任を持ってほかの施設との間で連絡調整などを行いまして、次の施設に入所できるようあっせん、要請をすることにしています。
 事業者が万が一倒産した場合に子供たちが行き場を失うことがないように、セーフティーネットを準備していきたいと思います。
○宮本委員 そんな、三カ月前の予告とか、ほかの施設等で継続的に利用できるようにするための調整義務とかいいましても、企業が倒産するときに、三カ月後ぐらいに倒れますよという話はないんですよ。大体、我々が見ている企業倒産の光景というのは、ある朝突然シャッターが閉まり、張り紙が張ってある、そして、それ以降は代理人弁護士が出てきて全部対応する、これが民間企業の倒産の光景ですから。欠格事由になるといったって、もう倒産しているんですから、欠格で当たり前なんですけれどもね。そんなもの、何の歯どめにもなりませんよ。
 だから、本当にそういう意味では、今度のシステムというものは子供たちの利益に反するということを申し上げなくてはなりません。
 きょうは、子ども・子育て新システムの三法案について、保育の現場で命を落とし続けている子供の死亡事故の現実に照らして、これが事故を根絶するどころか、公的な責任を放棄することによって一層事態を深刻化させる危険があるということを明らかにしてまいりました。
 新システムというものは、政府が言うように、全ての子供の良質な生育環境を保障し、子ども・子育て家庭を社会全体で支援することを目的としたものではありません。それは、小泉政権以来、この十年余り進められてきた企業参入と保育の市場化を推し進め、それを完成させるものにほかならないと思います。もう保育に公的責任を果たすことはやめた、保育の実施義務は投げ捨てて、企業に大いにもうけてもらいましょう、そして、公費負担が必要な分は消費税を一〇%に引き上げて国民から取ろう、こういうことであります。
 このような子ども・子育て新システム三法案はきっぱり撤回することを求めて、私の質問を終わります。
○中野委員長 これにて宮本君の質疑は終了いたしました。
 次に、重野安正君。
○重野委員 社会民主党の重野安正でございます。
 与えられた時間、三十七分から十六時十二分まで、三十五分間という非常に限定的な時間でありますので、答弁は余り長々としないように、明快に、核心に触れた答弁をお願いいたします。
 答弁に入る前に、先般、国立社会保障・人口問題研究所から報告、発表があったんですが、平成二十二年の国勢調査による一億二千八百六万人から、平成四十二年、二〇三〇年に一億一千六百六十二万人となり、平成六十年、二〇四八年でありますが、一億人を割って九千九百十三万人となる、こういうふうに報告されております。
 同推計期間に年少人口はどうなるかということになると、当初一千六百八十四万人と言っていたんですが、ゼロから十四歳、これが七百九十一万人と、八百九十三万人減り、当初人口の五三%になる。生産年齢人口が八千百七十三万人から四千四百十八万人、三千七百五十五万人の減、こういうふうになるわけです。これに対して、老齢人口は二千九百四十八万人から三千四百六十四万人、五百十六万人増加する、こういうふうに発表しているんです。
 まず、今議論していることの大前提、出発点はここにあると思うんですね。こういう事態を国としてどう受けとめて、そして望ましい姿はどうなんだ、そういうデザインというか基本的な考え方、これがどこにあるのかということを明らかにすべきであるという点について、通告していませんけれども、まずお伺いいたします。
○小宮山国務大臣 今御指摘いただいたように、日本は既に、世界で一番子供の人口の割合が少なく、高齢者の人口の割合が高くなっていますが、その傾向がますます強くなるということで、今回の子ども・子育て新システムは、高齢者三経費だけではなくて全世代対応型ということで、子ども・子育て支援にしっかり力を入れたいということ。
 そのことによって、今若い方たちは、多くの、八割以上の方が実は二人以上子供が欲しいと望んでいらっしゃるんですね。ところが、雇用状況とかいろいろ、子育ての環境などからそれを諦めている。それを今回、しっかりと子供を産み育てることを支援することによって、希望がかなって、若い人たちが希望する数の子供を持つようになれば、結果として出生率も回復をしていく、人口構成も改まっていくというふうに考えています。
○重野委員 今の大臣の指摘はそうだと思います。
 さて、そこで、今、子を育み、育てる両親を取り巻く環境は非常に厳しい。一つに、就業構造が劇的に働く側から見れば悪化しつつあるということ。非正規、派遣労働者、パート、いろいろありますけれども、非正規労働者がもう半分になろうとしている。そういう実際の雇用関係と社会保障、人口問題というのは極めて密接な関係がある。だから、今大臣が、二人以上子供さんが欲しいんだ、それがやはり子を育む親の本当の気持ちだと思うんですね。しかし、それができないところに問題がある。
 もう年々出生率が下がっていって、しかるべきときに底を打って、そこから出生率一・三五に収束するというふうな推定がされているんですけれども、この社会保障と税の一体改革、特にきょう議論になっております子ども・子育て支援というその視点に立って、そこのところをどうするか。そこのところが定まらないと、後ずっと質問しますけれども、今いろいろなことを考えても、それが決定的な改善策につながらない。その部分が私はこの議論の中で落ちていると思うんですよね。その点については、大臣、どのように考えていますか。
○小宮山国務大臣 おっしゃるように、やはり、しっかりとした雇用の場があって、収入がなければ、結婚もできない、子供も産めない、そういう若者が、残念ながら、今、非正規雇用が非常にふえている中でふえているという実情はよく認識をしております。
 そして、今回、この社会保障と税の一体改革の社会保障改革の中にも、就労促進、ディーセントワークという項目を設けてございまして、特に、若者、女性、職業訓練、こうしたところに力を入れていきたいと思っています。新卒者とか卒後三年の若者、またフリーターの若い人たちなど、非正規の人がまた正規につけるように、最初から正規につけるようにということでさまざまな支援をしていますが、そういう働き方のところにしっかり力を入れて両輪にしていかなければいけないという認識は、共通にして持っているところでございます。
○重野委員 きょうは、今言いました、そこのところを中心にしようと思っていませんけれども、それは、あくまでも労働者、雇用される側の対応能力、いろいろな研修を受けて、いろいろな能力を身につけて、そして対応していただく、こう言っているんですね。問題は、雇用する側、日本でいうと経営者協会であるとか経団連、いろいろあるんですが、労働者を雇用する側の思想がどうなっているかというところについては、私はやはり今の国の政策の中では非常に弱いと思うんですね。
 専ら働く側の対応能力を高めるということを言っているんだけれども、それだけでは物事は進まない。よしんば、いろいろな能力を持つ労働者ができても、雇用する側に、国民の大部分は労働者ですが、その労働者の生活、あるいは将来の日本を考えて、産み育てる、育むというところで我々は何をなすべきかという真剣な議論がそういう層においてなされているかというと、私は実感しないんですね。
 だから、やはり国の総合的な計画ですから、そういう部分についても、明確な方向と、そして、それを具体化する方策というのを求めるべきだ、発信するべきだ、このように思うんですが、その点はいかがですか。
○小宮山国務大臣 それは、政府として官邸で行っております雇用戦略会議、これには経営者の団体からも来ていただいて、雇用戦略をしっかり立てねばならない。六月、年央につくります日本再生戦略の中にもそうしたことも盛り込みますが、若者雇用戦略とか女性の就労促進とか、幾つかの具体的なことを、これは企業の側に当然働きかけ、企業の方にも参画をしていただく中で取り組みを、それは企業ぐるみ、国として取り組んでいくべきことだというふうに考えています。
○重野委員 その点は、大筋の、大きな方向性ですから、しっかりやっていただきたいなと思っております。
 それでは、次に、具体的な質問に入ってまいりますが、きょうは、子ども・子育て新システムに関連して大臣にお伺いいたします。
 五月十日に行われました本会議で、私は代表質問に立ちました。その中で、小宮山大臣に、幼保一体化と言いながら、非常に複雑になっている、多元的になっている、複雑化、多元化しているのではないか、こういう指摘をしたんですが、それに対して大臣は、財政措置を一体化した、あるいは対外的な窓口を一元化すると答弁しているんですね。複雑化、多元化ではなくて一体化、一元化だととれるような言い方でありました。
 そこで、私はどうしてもわからない部分がありますので聞きますけれども、新しいシステムができるんですが、その新システムで、一体化ではなく複雑化、多元化したのではないかというのが私の受け取りなんです。
 これは誰が考えても、例えば、これまで四分類だったものが倍以上の分類になる。しかも、こども園給付も、幼稚園と現行の幼稚園、総合こども園も、ゼロから二歳の受け入れ義務のあるところ、ないところなど、同じ名称でも中身が違うものが混在している。根拠となる法律は幾つにも分かれている。これを一般的には複雑化、多元化と言うのではないですか、こういうふうに私は言っているわけですね。その点について、改めて大臣に聞いておきたい。
○小宮山国務大臣 私どもとしては、制度的、財源的にばらばらなものを一体化したと思っておりますが、今委員御指摘のように、一般の利用者の方とか現場の方にとって複雑になったと思われているのであれば、一層そこのところは丁寧に説明をしなければいけないと思っています。
 確かに、ニーズに合わせてちゃんと対応できるようにということで多様なメニューを用意しているので、それがばらばらに見えるということはあるのかもしれません。
 ただ、現在の制度でも、幼稚園、保育所のほかに、認定こども園の中にも幼保連携型とか幼稚園型、保育所型など四形態がございますし、さらに無認可の保育所とか、今まで認められていないところまで含めて、あらゆるニーズに応えるものを、多様にメニューを用意したいと思っているところでございます。
 そういう意味では、利用する側からも、今までは幼稚園と保育所によってそれぞれ利用に対する国側からの支援がばらばらだったものが、今回、こども園給付ということで一本化されることなど、利用者の方にとってわかりやすく、多様なメニューを用意しましたが、こういうところで皆さんにとっては一層使い勝手がいいというか利用しやすい仕組みになりますよということを丁寧に御説明していきたいというふうに思います。
○重野委員 大臣はそのような説明をされます。大臣の言う一体化、一元化、私は、それこそ役所の論理だ、このように断ずるんですね。財政措置の一元化も、大臣を本部長とする子ども・子育て本部による対外窓口機能の一元化も、いずれも霞が関の側から見た都合のよい一体化、一元化ではないんですか。
 利用者側や、あるいは施設運営者側からは、複雑で多元的になったという話がたくさん耳に入ってくるんですね。そこら辺のギャップというのが克服しなければならない最大のテーマだと私は思うんですね。
 それに対する、この私の期待に対する大臣の答弁は、残念ながらそのようには映らない。チルドレンファーストにしようと我々は言っているわけです。ところが、大臣の答弁は霞が関ファーストということになるんじゃないか、このように指摘をしたいんです。
 私は、さきの大臣質問で、複雑化、多元化の原因が厚労省と文科省の縦割り行政の弊害にあるんだ、このように申しました。これに内閣府まで加わっての言うなら合戦が始まっている。より複雑になったのは、そのことがやはり複雑化しているんじゃないか、このように私は思うから尋ねているわけですね。
 これに対して、大臣は、ニーズは地域によってさまざま、あるいは、新システムで利用者のニーズに対応した多様な施設、事業の組み合わせ、このように申します。複雑化、多元化したのは利用者側のニーズに原因があるんだ、それに応えようとすればこうなるんだ、こういうふうな言い方を一貫してされているわけです。
 そこで、大臣、ゼロ―二歳の受け入れ義務のあるなしがどのようなニーズに基づくものなのか。ゼロから二歳の児童を受け入れる義務のあるところ、ないところとあるわけですけれども、それはどういうふうなニーズに基づいてそのように区分けされるのかということが一つ。
 それから、法が定める機能の違いが利用者のどんな要望に基づくものであって、事業主体の違いによって利用料の上乗せのあるなし、これは利用者の要求にあったのかどうか、そこのところが私はわからない。教えてください。
○小宮山国務大臣 まず最初に、これが霞が関の論理による一体化だということは、決してそうではないということをまず強く申し上げたいと思います。
 これは、民主党の中で、子ども・子育て支援の政策は、それこそチルドレンファーストの、おっしゃる考え方でしっかりつくってまいりました。政権交代後、そうした就学前の全ての子供に質のいい居場所をつくりたいという、今形を変えましたが、経済的支援と居場所づくりと働き方を改めること、総合的に子ども・子育てを支援するために民主党が野党のころからつくってきた政策を実現したものでございますので、これは私どもの政治主導でやったものだということはまず申し上げておきたいと思います。
 それで、今回、ゼロ、一、二歳のことですけれども、これは、ゼロから二歳の受け入れを、総合こども園の、幼稚園がなるところについては義務づけなかったということの御指摘かと思いますけれども、先ほどの議論にもあったように、学校教育法上、三歳から学校教育という考え方の中でこういう形にいたしました。
 ただ、ゼロ、一、二歳も受け入れていただけるようにさまざまなインセンティブをかけていきたいというふうに思っておりますので、多くのところで受け入れていただける形に持っていきたいと思っています。
 それから、内閣府で今回一体化することは、多元化したのではなくて、これも御議論があったように、子ども家庭省の前身としての内閣府の本部でございますので、多くのところが総合こども園になっていくような形で、手挙げ方式で進めていきたいと思っていますから、そういう意味では、内閣府に統合し、それを将来は子ども家庭省にしていきたいというので、一元化に向けた歩みだというふうに考えています。
 それから、上乗せ徴収につきましては、現在、私立幼稚園が保護者の多様な教育ニーズに応えて、建学の精神に基づいた特色ある教育活動を行うための費用ということで、保護者と施設との自由契約のもとに保育料を設定しています。これが施設によって異なっています。こうした私立幼稚園が引き続き保護者の多様なニーズに応え、円滑に新システムに移行したいという観点から、一定の要件のもとで実費徴収以外にも保育料の上乗せ徴収を認めることにいたしました。
 ただ、一方で、社会福祉法人とか公立の保育所は、現在、市町村の統一的な委託費のもとで保育をしていますので、こうした施設では、上乗せ徴収が新たに実施された場合に利用者にとって負担増になるということ、社会福祉法人は全ての人に必要な社会福祉事業を実施する、これを本来的な目的とする法人類型であることなどから、保育のセーフティーネットとしての機能を重視して、新制度でも、現在と同じ上乗せ徴収なしの制度としたところでございます。
○重野委員 大臣がそういう説明をすると、さらっと説明するんですね。だけれども、実際に子を持つお父さんやお母さんにしてみれば、そうさらっとはいかないんです。
 今度の子ども・子育て新システムの導入に伴う既存施設の選択肢というのを党でいろいろ分類してみたんです。
 例えば、現在の認可幼稚園の選択肢。総合こども園、ゼロから二歳は受け入れない。幼稚園、三歳から五歳。幼稚園は現行のままでいっても三歳と五歳。それから、現在の認可保育所の選択肢。総合こども園、ゼロから五歳。そういうふうに分けていって、総合こども園については、法が定める、学校教育法、保育、言うならば、二つのこの法律の系列の中で所掌をしていくということ。それで、これについては、所掌するのは内閣府だ。内閣府があり、文科省があり、厚労省がある。
 これは、説明する側は簡単に説明しますけれども、受ける側というのは、そう簡単ではないですよ。それぞれの事情が違う。だから、事情に合わせて、適応して、多様な選択肢を与えるというのは、言葉で言うのは簡単だけれども、受ける側は、さまざまな思考、考え方を持たないと、そのメニューも見ることができない。
 こういう点というのは、逆に、私は、子を持つお父さんやお母さんに負担をかけることになるんじゃないか、このように思うんですが、そこら辺についてはどのようにお考えですか。
○小宮山国務大臣 たくさんのメニューから選ぶには情報が必要ですので、そういう意味では、市町村がきちんと情報提供をするということ。また、子育て支援拠点にコーディネーターも置いて、相談にも応じるような形にしたいというふうに思っています。
 現在でも、先ほど申し上げたように、いろいろな形のものがあり、しかも、その中に、本当は預けたいのに預けるというニーズにカウントしてもらっていない人がいるという現状の中で、今の仕組みをやはり改めて、必要な全ての人のニーズを捉えて計画をつくり、そこに財政支援をして、いろいろな形で受け入れを可能にしたいというふうに考えています。
 そういう意味では、仕組みが変わることの不安が現場の方にも利用者の方にもあるということは十分承知をしていますので、そこは精いっぱい丁寧に御説明をして、これは、子供のためにこういう仕組みをということを、本当に関係者が熟議をした上で編み出したものでございますので、そういう意味では、納得していただけるように丁寧に御説明していきたいというふうに思っています。
○重野委員 先ほどから大臣が熟議、熟議という言葉を連発しているんですが、熟議しているのであれば、私のところに、保育所を運営している方、あるいは幼稚園を運営している方、そういう方々の団体から、今回の改正について疑問であるという立場に立っての意見書というか資料がどんどん送られてきていますよ。何で現場が、今言うように熟議しているのであれば、そういう皆さんとも十分に議論をして、そしてこの法案を出したんだと言いたいんでしょうけれども、そのカウンターパートナーの方がそうでないと。それは個人の資格じゃないですよ。連合会であるとか協議会であるとか、そういう団体から私のところに、そういう今回の法案に対する異議あるいは疑問が投げかけられている。
 だから、熟議という言葉は、私はそう簡単に使ってもらっちゃ困るな、このように思いますね。これはきょうここで結論を出しませんが。
 次に、指定基準と認定について。
 大臣は、内閣府を中心に、現在の基準を基礎として今後策定していくんだというふうに本会議で答弁されました。
 大臣も御案内のように、現在の認可保育園の設置基準、これは戦後の混乱期につくられたものです。資料を見ると昭和二十七年ごろになっているんですが、その後、この設置基準というのはどこか変化があったのか。私の認識は、OECD諸国の中では最低レベル、こういうふうに聞いております。そうした中にあって、住民の努力もあり、各自治体で独自に保育の質を向上させてきたというのが今日までの歴史であります。それに対する国の財政的な保障というのは十分ではない、不十分なままというのが私の理解です。
 総理が述べた、子供の最善の利益を考慮というのであれば、現在の基準ではなくて、質の向上に資するような基準、上乗せされた基準とすべきだと考えるんですが、この点について、大臣の答えを聞きます。
 特に、この新システムにより、先ほど来いろいろ議論がなされておりますけれども、多様な事業主体の参入が予想される。その中には、全くの異分野からの新たな参入も考えられる。となると、相当にしっかりした基準を設けなければ、結果的には、混乱を招来する、招くということになりかねない。今以上に質の低下を招くことにしてはならぬわけで、だけれども、そうなりかねないという事態が出てくるのではないかと懸念をいたします。
 この点について、大臣はどのように考えておられるか。
○小宮山国務大臣 なるべく短くいたしますが、先ほどの熟議については、いろいろな団体から御意見があるのは承知をしていますが、少なくとも、三つのワーキングチームの中では、幼稚園の団体からも、幼稚園で教えている教諭の皆さんの団体からも、三つの保育団体からも、保育士さんの団体からも代表に入っていただいて、そこで今回の仕組みについては合意をしています。三時間ずつ三十五回にわたってやってまいりました。その上で、それぞれの団体のさらなる御主張があるということは承知をしています。
 そして、御質問の件ですが、指定基準の具体的な内容は、現在の、先駆的取り組みと申し上げている幼保連携型認定こども園の基準を基礎として、今後、恒久的な財源を確保しながら、職員配置基準の改善など、質の改善を優先順位を考えて徐々に図っていきたいというふうに思っています。
 また、多様な主体の参入を含む指定制の運用については、一つは、指定は五年ごとの更新制で、定期的にチェックをすること、法律上欠格要件を定め、連座制も含めて、基準に違反した場合の厳格なペナルティー、これは、現在の認可制度のもとではないようなものを科します。また、指定権者による指導監督、指定取り消しの権限を法律上しっかり書きます。学校教育、保育の質に直接かかわる職員の常勤、非常勤の別、経験年数、勤続年数などの事項を情報公開して、利用者の方が選ぶ場合の材料にします。撤退の際の予告期間の設定、三カ月と、利用者の継続利用のための調整義務を事業者に課す。
 このような仕組みで質を確保していきたいと考えています。
○重野委員 今までの幼稚園あるいは保育所の設置主体の常識、概念と質の違ったいわゆる設置主体が出てくるわけですね。なぜそれが求められているのか。それをやはり、子を持つ親、お父さんやお母さんはそういう新たな設置主体の出現を求めておるのかどうなのか。その会の会議の中では、その点についてはどういう議論があったんでしょうか。
○小宮山国務大臣 それは、良質な保育をされている事業者の方にも入っていただいていましたし、そういうところを活用している自治体からの御意見も伺いまして、そういう意味では、その中から今のような、よい事業者が入ってくるような形の仕組みをつくったところでございます。
○重野委員 なかなか論議がかみ合わない。これは大臣、本当に真剣に考えないと。
 例えば、先ほどの質疑の中でも、いや、もうこれは、入ってみたけれども、おもしろくない、さっさとやめるというときに、そこには子供さんがいるわけだよね。何の罪もないというか、子供さんがいるんですよ。その子供たちをほったらかして、さっさと引き揚げるわけですよ、経営者が。そんなことができる仕組みになるんですよ。できませんか。どうしてできないんですか。
○小宮山国務大臣 やめるということはできます、できないかと言われれば。ただ、そこにいる子供たちは、まずはその事業者がほかへちゃんと行けるようにしますし、それができない場合には、市町村がきちんとほかの施設に入れるようにするという責務をかけております。
 そこは、申し上げているように、まず、入るときにいろいろな要件を課していますし、チェックをして、そうなる前に、その五年ごとというのは、全てのところを五年に一回はするということで、ここは、いろいろ情報が上がってくるということがあれば立入調査もいたしますし、逆に、その市町村の方から撤退を勧告するということもできるようにしていますし、そこのところはしっかりとした仕組みをつくっているというふうに思っています。
○重野委員 今までなかった新たな事態に対し、そういう対応をしていかなきゃならぬと。何でそんなことを改めてやらなきゃならないんですか。
○小宮山国務大臣 先ほど株式会社のお話もございましたが、平成十二年から、もう二百を超える株式会社が既に保育所には入っているんですね。
 ですから、そうしたことにも基づいて、今回、先ほどちょっとうまくお答えできなかったんですが、認可だけではなくて、指定の枠を設けて、さらに多くのところに子育てを支援することに参加していただきたいと考えているのは、それだけの潜在的なものも含めてニーズがあるからです。
 これまでは、子供が本当に必要としているかどうかの把握、数の把握すら、現状として、市町村ではできていません。入りたいと言っても待機児がいるからもう受けられないといった場合に、潜在ニーズは把握ができていません。
 今回は、しっかりとそのニーズを把握して、計画をつくり、いろいろな形でそのニーズに応えられる多様な仕組みをつくるということ。それに合わせて、今回、複雑であった、所管するところを一元化し、給付を一元化し、また、確実な安定財源を確保して、これまでよりも明らかに子供に多くの財政支援をいたします。
 そういう意味では、今のままでは、どれだけやっても待機児の解消というのはできないわけです。実際に、女性の九割近くが働きたいと思っているんですね。その人たちに働いてもらわないとやはり経済的な成長ということもできませんので、いろいろなことを総合的に考えて、抜本的に、保育に欠ける子だけではなくて、必要な子に全てということも含めて仕組みを変えなければいけないということで、こういう新システムということを提起させていただいています。
○重野委員 それは、大臣がそう言うのであって、私が一貫して言っているのは、子供を持つ親がそれをどう受けとめるかということなんですね。
 さまざまな形の施設ができるんです。こうした施設について、多分、お父さん、お母さんから、設置者というか経営主体というか、それは違うけれども、では、そのできる幼稚園あるいは保育園、そういうものの基準というのか、これだけは決まりでやるんだというふうな、そういう基準というのは、さまざまなカテゴリーの施設はあるんだけれども、基準は同じなんだというふうに受けとめていいんですか。
○小宮山国務大臣 先ほども御議論がございましたが、総合こども園とこども園の認可を受けたところ、そこについては、人員の配置基準も面積基準も、これは従うべき基準ですので一緒です。
 ただ、地域型の仕組みになっている小規模保育とかそうしたところについては、これは地域の中でなるべく、場所がない都会でも、それから子供の数の関係で大きな仕組みがつくれないという地方でも、地域に合わせて柔軟に使っていただけるように、職員の配置基準は従うべき基準ですが、面積基準は参酌基準にしてございます。
○重野委員 もう時間も来ましたから終わりますけれども、文科大臣にもお願いしておったんですが、とうとう行き着きませんでした。お許しください。
 最後に申しますけれども、今大臣が言っている新たな子育て、あるいはそれに対する子供支援というふうなものが、冒頭に申し上げましたような、この国の著しい少子化傾向、人口減という、やはりこの国の存立にとっても極めて重要な内容を包含している、それを克服しなければならないときに、この子育てという問題は、あるいは、この国の成年男女がそういう問題意識を持って、今の少子化傾向に歯どめをかけるという気持ちになるかどうか。表現は難しいんですが、そういう気持ちにさせるものなのかどうなのかということがコアな部分ですね。
 その部分については、私はやはり、きょうのやりとりの中でも、まだまだそうはならないんじゃないか、そういう懸念を持ちます。そこら辺は今後の議論の中でしっかり豊富化していただきたいということをお願いしまして、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。
○中野委員長 これにて重野君の質疑は終了いたしました。
 次に、山内康一君。
○山内委員 みんなの党の山内康一です。
 最初に、株式会社の参入に当たっての規制について少子化担当大臣に質問します。
 株式会社が保育のサービスに参入するということについては、いろいろな議論がありますが、私は基本的に、保育のサービスの供給量をふやすという意味では意味があると思っております。
 他方で、株式会社、いろいろな株式会社があります。金もうけに走って、短期的な利潤追求に走って、問題を起こすところも出てくるかもしれません。特に懸念されるのは、保育士さんの給料を安く抑えたりする、あるいは、保育士さんの給料を安くするために資格とか経験が不足した人を雇って、結果的に保育のサービスの質が低下する、こういう懸念もあります。
 株式会社全般が悪いとは決して言いません。ただ、一部そういう株式会社が出てくるおそれはあろうかと思います。したがって、例えば株式の配当に当たって一定の規制を導入するといったことも必要ではないかと思いますが、それについて質問します。
○小宮山国務大臣 現在も株式会社は保育の分野に参入していますが、余剰金の配当に対する法的規制は現在もございません。子ども・子育て新システムでは、総合こども園はほかへ利益を回してはいけないというふうに規制をかけていますが、総合こども園以外の施設の場合は、現在と同様に、配当に対する法的規制は行わないことにしています。
 その際、施設に対しては、ほかの事業会計との区分会計を求めて、公費の使途の透明性を確保すること、それから職員の常勤、非常勤の別ですとか、経験年数、勤務年数など、学校教育、保育の質に直結するような情報開示を徹底することにしていまして、保護者にとってよい選択ができる仕組みとしています。人件費を過度に圧迫しているような場合は、公定価格に反映をするということも検討していきたいと思っています。
 こうしたことで御懸念のようなことが生じないようにしたいというふうに思います。
○山内委員 それでは、配当に関しては規制をやらないという理解でしょうか。その点、今回の法律では対応しないのかもしれませんが、今後の課題としてぜひ検討していただきたいと思います。
 実際、株式会社以外の法人なら金もうけに走らないかというと、そうでもないかもしれません。社会福祉法人でも学校法人でも、経営者の給料を高目に設定する、実質的には金もうけに走ってしまう、非常に金回りのいい、そういう法人の理事長というのは全国どこにでもいらっしゃるわけですから、株式会社だから悪、善ということは言えないと思います。
 ぜひ、株式会社に限らず、どんな法人形態であっても、きちんと、利益をどういうふうに分配するか、あるいはお金の使い方が本当に適切か、これをしっかり監視していく必要があると思います。
 ちょっと分野は異なりますけれども、以前に報道で、特別養護老人ホームの内部留保が二兆円ある、一施設当たり三億円内部留保があると。これはちょっと国民感情からして、いかがなものかと思うと思うんですね。介護職の人というのは給与水準が低いことがずっと問題になっています。その介護職の人たちの給料を抑えて内部留保が二兆円ある、これはやはりこれまでの厚生労働行政の問題じゃないかと思いますから、同じことを保育の分野で、子育ての分野で起こさないようにしなくちゃいけないと思うんです。
 そういった意味では、保育士さんの給料をどうやって、ちゃんと一定のレベル、最低限払ってもらえるか、きちんと厚生労働省で体制を整備していかないといけないと思うんですが、大臣のお考えをお聞きします。
○小宮山国務大臣 今の委員からの御指摘は大変重要な点だと思いますので、しっかり対応させていただきたいと思います。
 介護施設のことが例に出ましたけれども、介護報酬の改定のことでも、財務大臣とも、いろいろそういう話もいたしましたので、建てかえの費用だとかいろいろな理由はあるようですけれども、きちんとした手当てが人件費の方に行くようにということも含めて、それはしっかり対応させていただきたいと思います。
○山内委員 保育士さんたちが安定した長期の雇用で安心して働けるような体制をつくることが基本の基本だと思いますので、ぜひその点も配慮していただきたいと思います。
 次に、女性の労働参加の促進についてということで厚生労働大臣にお尋ねをしたいと思います。
 先週も似たような質問をさせていただいたんですけれども、内閣府で男女共同参画会議の報告書が出ていまして、ことしの二月に出た報告書で、タイトルが「女性が活躍できる経済社会の構築に向けて」という報告書が出ています。
 その中で、報告書を見てみて、非常に興味深いと思ったのは、女性の就業希望者が三百四十二万人いる。三百四十二万人の女性が、働きたいという希望がありながら働けないでいる。これは労働人口にすると五%に当たるそうです。もしこの三百四十二万人が働けるようになると、GDPの一・五%、七兆円に当たる付加価値が生まれるというふうに言われております。日本政府の予測でも、GDPの一・五%は女性が労働参加するようになれば向上する、伸びると言われております。
 先週の委員会でも質問しましたが、去年のAPECの会合で女性と経済がテーマになったときに、アメリカのクリントン国務長官が、女性の労働参加の障壁を減らすと日本のGDPは一六%伸びるとおっしゃいました。日本政府よりアメリカの方が大分日本の女性の労働力を高く評価されているようですけれども、こういう女性の労働参加というのは、今後は福祉というよりも経済成長戦略の一環として捉えて、もっと積極的に、アグレッシブに進めていく必要があるのではないかと思います。
 それで、民主党政権になってからの国家戦略、成長戦略をちょっと読んでみました。女性関連の部分を見てみました。そうすると、二〇一〇年六月の新成長戦略でも、女性の労働参加、余りたくさん言及されておりません。工程表の中に、女性の就労を何%ふやすというような数字が出てきますけれども、そんなに大きな扱いではありませんでした。それから、野田政権になってから、昨年十二月、日本再生の基本戦略、これでは女性の文言がほとんど出てきません。
 そういった意味では、経済戦略、成長戦略として女性の就労をどうやって拡大していくかというのは、今後は重要な国家戦略に位置づけるということが大事じゃないかと思います。それについて、大臣のお考えをお聞きします。
○小宮山国務大臣 山内委員からはいつも大変いい視点からの御質問をいただいて、ありがとうございます。
 御指摘いただいたように、これまで女性の就労促進ということは、山ほど報告書も出ているのになかなか実効性が上がっていない。今、政権としての取り組みもなかなかはっきりしないという御指摘がございましたが、今回、総理から、女性の活躍促進について、六月中に重点的に取り組むべき課題を整理して、年内に工程表を策定するようという指示がありまして、現在、関係閣僚会議で、私も入っておりますけれども、検討を進めています。そして、ことしの年央までに取りまとめる日本再生戦略の今回は大きな柱にしたいというふうに思っています。
 私としては、厚労省の方で、私のもとに特命のチームをつくりまして、働く「なでしこ」大作戦と名づけているんですけれども、政府全体で積極的に実効性の上がる取り組みを提案していますので、おっしゃったように、福祉の視点ではなくて、経済成長、経済戦略の視点から女性が働けるようにということは、実際に活躍されている女性からのヒアリングでも出た発言でございますので、そういう視点でこれからしっかり取り組んでいきたいというふうに考えています。
○山内委員 小宮山大臣がこの分野に非常に熱心なのは前から重々承知しているんですけれども、ぜひ、ほかの閣僚の皆さんも、総理大臣も含めて、内閣を挙げて取り組んでいただきたいというふうに思います。
 続きまして、企業内の保育所への支援についてお尋ねします。
 企業内の保育所というと、事業所内保育と法律用語では言うようですけれども、現在、企業内の保育所、事業所内保育所というのは大体どれぐらいあって、何人ぐらいのお子さんが入っていらっしゃるんでしょうか。
○小宮山国務大臣 平成二十三年の三月三十一日現在、厚生労働省が把握している事業所内保育施設の数は四千百三十七カ所、利用児童の数は六万千二十九人となっています。ただ、届け出義務が課されていませんので、あくまで厚労省が把握している数字でございます。
○山内委員 では、実際はもっと多いということだと思いますが、大体、相場観というのはあるんでしょうか。あるいは、これをどうやったらふやしていけるんでしょうか。今回の法改正も含めてお尋ねします。
○小宮山国務大臣 数は、申しわけありませんが、そういう意味で届け出義務がないので、はっきりわかっていません。
 ただ、今回、いろいろニーズ調査をすると申し上げましたが、事業所内保育が必要だという数も把握をしたいと思っていますし、これは地域型の保育事業の給付の中に位置づけて、財政支援もしっかりする形で充実を図っていきたいと考えています。
○山内委員 事業所内保育所の関連で次の質問に行きますけれども、大学の中の保育施設の充実ということを私はぜひやるべきだと思います。
 きょう、わざわざ文部科学大臣にもお越しいただきましたけれども、国立大学の中の事業所内保育所というのは結構昔からあるようです。ただ、イメージでいうと、教職員対象の事業所内保育所というイメージだと思います。恐らく、優先順位でいうと、学生が自分の子供の保育をしてほしいというときは、多分優先順位が低いんじゃないかと思います。まず、働いている教職員が先に来て、学生の子供の保育ということはなかなか優先度として低いんじゃないかと思うんですけれども、今後は、学生の保育サービスを国立でも私学でもやっていく必要があるんじゃないかと思います。
 個人的な話で恐縮ですけれども、私の学生時代に、同級生だったか一つ上だったかの学年で、赤ちゃんが生まれて、赤ちゃんと一緒に通学してきて、学びながら子育てしている方がいらっしゃいました。
 例えばですけれども、ばりばり働いてきたキャリアの専門職の女性が、子供を育てている間、三年ぐらい大学院に戻ろうかなと。ロースクールでも会計の専門職でもいいけれども、そういう、九時から夜の九時までみたいな激しい勤務は難しいけれども、大学に通うぐらいだったら何とかなるというようなレベル感というか負担感があると思うんですけれども、もし子供を預かってくれるんだったら、一旦大学に戻って、もう一回学び直そうと思う人というのは結構いると思うんですね。特に高度な専門職についている人ほど、マスター、MBAとかロースクールとかで戻ろうかなと。そういうニーズがきっとあるんだと思うので、大学における保育所の充実ということを、ひとつぜひ、文部科学省にも厚生労働省にも、両方にやっていただけないかなと思っています。
 ちょっと長くなりますけれども、さらに言うと、大学教育の、今、少子高齢化で大学の定員が余っていると言われていますけれども、日本は社会人大学生というのが非常に少ないんです。日本の社会人大学生は二%と言われていますが、二%のうち、かなりが通信制ですから、実際に通っている人はもっと少ない。実は、OECDの平均は、二十五歳以上の大学入学者が二一%です。五人に一人ぐらいは一旦社会に出た後、大学に戻る人が非常に多いわけです。
 これだけ知識社会と言われて、知識経済と言われている中で、一旦社会に出た後もう一回学び直す、高校を出て働いてもう一回大学に戻ってくる、あるいは、大学を出てもう一回別の学部に入り直す、大学院に入り直す、いろいろな形の社会人入学生というのをふやしていくことが、経済全体の成長率を高めるために必要じゃないかと思います。
 実は、私も三十を超えてから大学院に行きましたけれども、高校を出て大学に行ったときよりはよっぽど真剣に勉強しました。学費を自分で稼いだという感覚があると、一単位幾らだろうと。例えば、大学の授業料を一こま当たりで考えると、一時間二千五百円ぐらい私学だとかかってしまう。それだけ金を払っているんだったら元を取らなきゃ損だという感じで、社会人学生の方が大体真面目に勉強するんですね。
 ですから、今後、大学の定員の問題、それから生産性を高めていく、いろいろな意味で社会人の大学入学をふやすべきであり、かつ、学生の半分は女性ですから、保育サービスを大学の中で受けられるようにするというのは非常に重要だと思います。この点について、文科省と厚労省、それぞれにお尋ねします。
○平野(博)国務大臣 議員の御指摘、今の現実の大学の実態に合っているかどうか、こういうことでございますが、特に社会人の方々の職業能力の向上でありますとか新しい専門性の習得、さらには、出産、子育て後の職場復帰に伴う必要な学習等々、それぞれのニーズが非常に多様化してきている、これが現実でございます。したがいまして、大学においても、先生先ほど御指摘のような学び直し、こういう観点で社会人学生がふえている、このことも事実でございます。
 文科省としては、そういう意味では、大学には、保育施設の設置をする、こういうための一定の支援を現実的にしてございます。今保育施設のある国立大学の四十九大学のうち、学生も含めて受け入れる大学は四十大学ございます。全国立大学の五七%でございます。
 したがいまして、私立大学におきましても、そういう社会人学生を含めて一部広く開放している場合には、私学助成で特別助成をする、こういう考え方に立ってございます。先生御指摘のように、また、すぐれた女性の研究者等々含めて、しっかりと独自にそれを支援する、保育施設を設けている取り組みもしている大学もございます。
 したがいまして、文部省としては、社会人の受け入れがより進むように、学生のそういう形での学び直しに対しての、子育ても一緒にできるような仕組みについて、各大学の実情に合わせて積極的に取り組んでいきたい、かように考えております。
○小宮山国務大臣 厚生労働省では、事業所内保育所について、雇用保険の適用を受ける事業主に、事業所内保育施設の建設または購入に要した費用二千三百万円を限度として助成金を支給しています。
 この事業所内保育施設の設置、運営に対する助成金、これは大学も対象にしています。二十三年度、大学への設置費または運営費の支給実績が四十二件あるというのが現状でございます。
○山内委員 少子化で大学の定員が余ってしまうというのは実は先進国共通の現象でして、欧米では、留学生をふやすというのが一つ、もう一つは社会人入学をふやすという、この二つの手で乗り切ってきたという国が多いんですけれども、日本は社会人入学の方は余り力を入れてこなかったということもありますので、ぜひその一環として、今後、社会人入学をふやすという政策目的のための保育所の充実ということに取り組んでいただきたいと思います。
 次に、残業割り増し率の引き上げという非常に地味なテーマですけれども、実は、みんなの党も、二〇〇九年の選挙公約の一つとして、残業割り増し率を他の先進国並みに引き上げ、サービス残業の取り締まりを強化するという公約を掲げました。みんなの党にしては地味な公約だと思うんですけれども、私どもはこういう地味な政策もちゃんと考えてはいるんですけれども、狙いとしては、もちろん子育て支援と雇用の拡大という二つの側面があります。
 残業に対する高額の割り増し賃金を義務づければ、企業にとっては当然、人をふやすインセンティブになろうかと思います。結果的に、ワークシェアリング的に雇用が拡大していくということもあると思います。
 それから、残業が減ればワーク・ライフ・バランスも改善されて、過労死、あるいは自殺率、あるいはうつ病、いろいろな問題の源泉になっているオーバーワーク、残業が多過ぎる、サービス残業が多過ぎる、こういったことを減らすために役に立つと思うんですね。
 民主党政権になってからも、残業の割り増し率というのは改善に向けてはいると思うんですけれども、それでも取り締まりが十分でないとか、あるいは、サービス残業は実態としていまだに行われている、こういう問題が多いのではないかと思いますが、これについて政府の取り組みをお尋ねします。
○小宮山国務大臣 長時間労働を削減していくということは、ワーク・ライフ・バランスの面からも、それからワークシェアという意味からも、非常に重要だと思っています。新成長戦略でも、具体的に、週労働時間が六十時間以上の雇用者の割合を二〇二〇年に現在の五割減とするという数値目標も掲げて取り組んでいるところです。
 労働基準法では、一定以上の、これは月六十時間以上ですけれども、長時間労働について割り増し賃金率を五〇%にする規定を設けて、平成二十二年四月から、中小企業は除いて、今適用しています。おっしゃるように、その監督も大事ですので、労基法に違反する賃金不払い残業、これについては労働基準監督署で、重点的な監督指導を含めまして、引き続き指導を徹底していきたいと考えています。
○山内委員 サービス残業というのは、私もサラリーマンのとき、結構サービス残業をやっていまして、当時は真面目だったので、サービス残業は美徳だというふうにみんな思っていたと思います。ただ、社会的に、だんだんそういうものでもないかなというふうに、大分ここ十年ぐらいで変わってきていると思います。どの程度、政府として真面目に積極的に取り組んでいるのか、そこがポイントだと思うんですけれども、さらに今の状況を改善するためにどんな具体策があるんでしょうか、教えてください。
○小宮山国務大臣 そうですね、どんな具体策と言われても、今は月六十時間以上の残業としているところをもう少し下げていくということもあるかと思いますし、それはやはり経営者の皆様の認識の問題が強いと思いますので、そのあたりのあり方については、働く側も、それから企業の側も、もちろん国としてもですけれども、いろいろと、実質的にどうしたらいいかということを、もっと実効性のあるものを考え出していくことが必要かというふうには思います。
○山内委員 ぜひ頑張ってください。
 それでは、次の質問に行きたいと思います。
 次に、婚外子への差別についてというテーマで少子化担当大臣にお尋ねします。
 ちょっと私の手元にあるデータが古いんですけれども、二〇〇六年に読売新聞がネットで世論調査をやりました。そのときに、出産する世代に世論調査をしたところ、結婚をしないで子供を産んでも、その子が差別を受けることなく生活できる環境を整えてほしいという人が二割いたそうです。ネットの世論調査なので、サンプルに偏りはあるかもしれませんが、若い世代の二割ぐらいが、そういった婚外子への差別を問題視しているというデータがありました。
 先進国では、日本に限らずですけれども、婚外子がふえております。婚外子がいいか悪いかは別として、目の前の現実としてふえているという事実があります。
 一九八〇年のデータは、日本の場合、婚外子〇・八%、それが二〇〇八年には二・一%。〇・八から二・一ですけれども、そんなにふえているわけじゃないけれども、二倍以上にはなっています。
 他方で、ヨーロッパでは、もっとすごい勢いで婚外子がふえております。フランスでは、一九八〇年の一一・四%が二〇〇八年の五二・六%へと、もう半分以上が婚外子。イギリスでも、一九八〇年の一一・五%が二〇〇六年の四三・七%。イギリスやフランスでは大幅に婚外子がふえているという状況があります。
 私も、別に、婚外子がいいとか悪いとか、そういう価値判断の問題はおくとして、生まれてきた子供が不利益をこうむらないような制度をつくっていくということは必要ではないかと思います。また、実際、今、先進国で出生率が回復している国というのは婚外子が非常に多いという現実もありますし、そういった意味でも、せめて差別的な扱いをなくしていくということは必要じゃないかと思います。
 婚外子をふやせとは決して言いませんけれども、生まれてきた婚外子が結果的に不利益をこうむらない社会をつくっていく、そのために政府として何かやるべきことがあるんじゃないかと思います。法律のことではなくて、意識の方が私は重要だと思っているんですけれども、それについて少子化担当大臣としてのお考えをお聞きします。
○小宮山国務大臣 委員もおっしゃったように、やはり結婚とか家族のあり方についてはお考えもさまざまなところですから、そこには余り触れないようにしたいというふうに思います。
 その上で、委員がおっしゃったように、やはり、子供はどういう家庭に生まれても差別をされてはいけないという視点、それは意識の上でしっかりと共有していくということが必要だと思っていますので、子供の育ちを社会全体で支えていくと言っている中にはそうした意識のこともあるかと思います。
 そして、法的な面では、婚外子差別をなくすようにということは国連からも再三勧告を受けているところでございますので、そうした法的なことは別にして、意識の面でということは、委員が御指摘のとおりだというふうに思います。
○山内委員 何か具体的にやれることというのはあるんでしょうか。
○小宮山国務大臣 そうですね、何か具体的にどうしたらいいかというのを、もしお考えがあればぜひ伺わせていただきたいと思うんですが、どういう状況にあっても子供はひとしく尊重されなきゃいけない、大事にされなきゃいけないということは、やはりこれは、学校教育の中でも、またいろいろな場面での社会的な、いろいろなメディアを使った広報も含めて必要なことかなというふうには思います。
○山内委員 どんな家庭環境で生まれた子供であっても、子供にとって最善の利益になるような制度、環境を整えていっていただきたいと思います。
 次に、ちょっと、半分真面目じゃない質問ととられるかもしれませんが、中学生の大人料金について少子化担当大臣にお尋ねをしたいと思います。
 前から疑問に思っていたんですけれども、中学生というのは別に所得があるわけではありません。義務教育段階ですから、お金を稼いでいるわけじゃない。政府の統計でも生産年齢人口ではありません。なのに大人料金を取るのは、結構しんどいんじゃないか、経済的な負担になっているんじゃないかという気がします。
 バスとか電車とかに限らず、いろいろな分野で、中学生で大人料金を課しているサービスとか産業が多いと思うんですけれども、今後、子育てを社会全体で応援していくということを考えると、中学生はなるべく大人料金じゃなくて子供料金にしてあげた方がいいんじゃないかなと。法律で決められることじゃないですけれども、もしかしたら、お願いベースで、政府として、なるべく中学生には子供料金を適用して子育てに優しい環境をつくっていこう、そういうことを呼びかけるということは十分可能じゃないのかと思います。
 そういった意味で、なぜ中学生は大人料金なんだろうかと前から思っていたんですけれども、これを何とか是正して、子供を育てやすい、負担を減らす方向に持っていけないでしょうか。政府としてのお考えをお聞きします。
○小宮山国務大臣 料金設定のあり方というのは、その事業の目的ですとか経営方針に直結するものですので、企業がお考えいただくものかというふうには思っています。ただ、委員の、社会全体として子供に優しい形にしたいという御趣旨は大事だというふうに思います。
 今、地方公共団体などが主体になって、企業の協賛を得まして、子育て家庭がいろいろな割引を受けられる仕組みですとか、そういう企業参加型の子育て支援ということが全国で展開をされていますので、こうした事業を商店街とか企業とかの協力を得て普及させる、子育てを応援する、そういう取り組みを支援していくということは大切かなというふうに思います。
○山内委員 最近よく地方自治体なんかで、中学生までの子供の医療費を無料にしましょうみたいなところも多く出てきていますけれども、やはり中学生までは、お金を稼いでいるわけではないので、その負担を減らす方法というのはいろいろな形で考えていく必要があるのではないかなと思いますので、どんな形になるかわかりませんけれども、中学生の料金の設定のあり方、これは機会があれば検討していただきたいと思います。
 それでは、ちょっと質問の時間が残っておりますが、切りがいいので、以上で質問を終わります。ありがとうございました。
○中野委員長 これにて山内康一君の質疑は終了いたしました。
 次に、石田三示君。
○石田(三)委員 新党きづなの石田三示でございます。
 まず冒頭に、新党きづなに対しまして、今回、三十分のお時間を委員長初め与野党理事の皆さん方には御配慮いただきましたこと、心から御礼を申し上げたいというふうに思います。
 それでは、質問に入らせていただきます。
 子ども・子育て新システム関連三法案について御質問させていただきます。
 今回、最終質問者になりますので、重複する質問もあるかと思いますけれども、今回のシステムは大変わかりづらいというふうに一般に言われております、いわゆる利用者の立場から、基本的なことから、確認の意味からも質問させていただきたいと思いますので、よろしくお願いを申し上げます。
 まず冒頭、今回、子ども・子育て新システムを導入する理由をお伺いさせていただきたいと思います。
○小宮山国務大臣 待機児童の問題などについては、歴代の政権も大変御努力をされてまいりましたけれども、なかなかその問題が解消しないということ、また、子育て支援をいろいろ、家にいるお子さんのこと、あるいは地域の子育て支援ももっと充実する必要があるということ、そしてまた就学前の全ての子供に質のいい学校教育、保育を親の働き方にかかわらず提供する必要、大きく言えば、そういう三つのことがあるのかなというふうに思います。
 そのために、従来の枠組みにお金を入れればいいじゃないかという御指摘も再三あるんですけれども、それではなかなか難しくて、必要な子供に必要なサービスをしっかり提供するという意味では新しい仕組みが必要だと思っています。
 そして、そのニーズをしっかりと把握して、計画を市町村がつくるということ、そして、待機児が多いとか、子供が減っている地域だとか、それぞれの地域事情に合わせて対応できる柔軟なメニューをふやすということ、また、市町村に、一番身近なところに権限を集約して、必要な安定財源を確保してしっかりと、ばらばらになっている諸制度を一体的にしていくという中で、子育ての施策を一つにまとめていくシステムをつくっていきたい、そのように考えています。
○石田(三)委員 新システムでは、「すべての子どもが尊重され、その育ちが等しく確実に保障されるよう取り組まなければならない。」とされております。さまざまな親のニーズに応えるべく、多様な子ども・子育て支援が提供されることになっております。自宅で子育てをしたい者に対してはその子育て支援を行い、働かなければならない人、働きたい人には、安心して子供を預けて働き、子供は質の高い学校教育、保育を受けることができるというようなことだというふうに思います。
 このように、この新システムは親にとっても子供にとっても本当に十分な、幸せなシステムに見えます。しかしながら、子供にとっては本当にそれが幸せかどうかというと、ゼロ歳児においては親の下で育てた方がいいという考え方もございます。現に、スウェーデンは、ゼロ歳児を預かる施設が非常に少ないというふうに言われております。
 新システムの中で、長時間保育だとか親の長時間労働を助長していくということも考えられるのではないか、子供のための施策が子供のためにならないという効果も持ってしまうのではないかなというふうに思います。本当の子供の幸せにつながるということを大前提に進めなければならないというふうに考えております。
 今回の新システムは教育施策なのか、少子化対策なのか、社会政策なのかということも議論される必要があると思いますが、全ての子供の良質な生育環境を保障するということでもありますから、待機児童の解消という側面を持っていることも確かであります。保育所の量的拡大を目指していると思いますけれども、そこで、お伺いをしたいと思います。
 我が国の待機児童の現在の状況をお伺いいたします。
○小宮山国務大臣 その前に、短く、今委員がおっしゃったことにちょっとだけ触れさせていただきたいんですが、長時間保育というのは、今より長くしようということではなくて、長時間と言っている保育は今のフルタイムに対応したもの、短時間というのはパートなどに対応したもので、パートの方などが実態に合わせて安い利用料金で利用できるようにするということです。
 それから、これは子ども・子育て支援施策でございます。希望がかなえられれば、結果として少子化がなくなるという方向になると思いますが、少子化対策という言い方は私どもはしていません。
 そして、お尋ねの待機児童数は、平成二十三年四月一日現在、二万五千五百五十六人で、四年ぶりに減少いたしました。
○石田(三)委員 二十三年度末で、保育所は二万三千三百八十五カ所、保育所の定員は二百二十万四千人で、利用児童数は二百十二万二千九百五十一人であります。二十二年度と比較しますと、三百十七カ所ふえているんですね。それから、定員数は四万六千人増、利用児童数、これは四万二千人増でありますけれども、地方で減少している状況の中で都市部で増加しているということだろうというふうに思いますが、待機児童は例年二万五千人ほどいるということになっております。昨年これだけふやしても、また待機児童がいるということでありますので、この状況は待機児童の統計のとり方に問題があるというふうに指摘せざるを得ないというふうに思います。
 先ほどの質問の中にもございましたけれども、待機児童の定義には、不足するいわゆる認可保育所に入れなくて、泣く泣く料金の高い無認可保育所に入れている十数万人の児童がこの中に入っていないということ、それから、就職活動中の母親ですとか、働きたいけれども、保育所がないために就職口が決められずに入所申し込みができない母親の児童数が含まれていないということでございます。ですから、多少の保育所を増設しても、潜在的待機者が申し込みをして、また新たな待機児童ができているということになるわけであります。
 厚生労働省が行ったアンケート調査によれば、無認可保育所の利用者も含め、潜在的待機児童は約八十五万人存在するということであります。また、待機児童数は、三歳以上が四千五百人ほどで一七・四%、三歳未満が二万一千人で八二・六%であります。こういった状況の中で、今回のこの新システムを導入することによって、待機児童は減らすことができるんでしょうか。
○小宮山国務大臣 今いろいろなデータをお示しいただいたように、実際に今働いていなくても実は働きたいと思っている女性が先進国並みの九割近くいる中で、つくってもつくっても潜在的なニーズが出てくる。これに対して、今回、申し上げているように、入れたいという方のニーズは全部市町村が把握をする形をとりたいと思っています。その具体的な仕組みについては、これから、いろいろ係数もまた掛ける必要もありますので、検討いたしますが、そのことによって、委員もちょっとおっしゃったように、もういっぱいだから入れないよとか諦めているという、その把握できていないニーズも把握をしようと思っています。
 それで、今回、ゼロ、一、二歳が一番多いのに、あきがある幼稚園にそれを義務づけなかったことから、待機児対策にならないんじゃないかという御指摘がございますが、それについては、ゼロから二歳を受け入れていただける幼稚園に、調理室など必要なものの建設費を含め、それから、ゼロ、一、二歳は費用もかかりますので、それに見合った経費、単価設定をするとか、あるいは職員の配置基準も改めていくことも含めて、インセンティブを加えて、なるべく手を挙げていただきたいと思っています。幼稚園としても、七五%が預かり保育をしていて、そこの部分への財政支援が不十分な中で、今回、ちゃんと基準を満たせばしっかりとした財政支援があるので、必ず手を挙げていただけると思っています。
 それからまた、三歳から五歳のところをやっていただければ、あとは地域型である小規模保育とか保育ママのところと連携をしてやってもいいということで、そうするとそちらから幼稚園に上がっていくということで、幼稚園の必要な、受け入れたいと思う人数が受け入れられやすくなることを含めて、多様な形で対応ができますので、今までよりも、基準を満たせば指定をして、そこへ財政支援をすることによりまして、待機児の解消ということにはつながっていくと考えています。
○石田(三)委員 待機児童については、市町村の計画の中でしっかり把握をしていくということだというふうにお伺いをいたしましたけれども、今回、新システムの中では、市町村の中に保育の実施義務がなくなります。保護者と保育所の直接契約になりますので、入所できないのは保護者の責任ということになり、待機児童という概念が多分なくなるんだろうというふうに思います。
 そういった中で、国として、今まではそういった調査があったりでつかむことができたと思うんですが、そういった待機児童という概念がなくなりますので、その辺も一つこれから課題になってくるのかなというふうに思います。
 また、幼稚園が全て総合こども園に移行するわけではありませんし、総合こども園は、先ほどもありましたように、待機児童の多い三歳児未満の受け入れを義務づけておりません。そういうことになりますと、一番ニーズの大きな三歳児未満の待機児童の解消に疑問を持たざるを得ない、これは誰しもが考えることだろうというふうに思います。
 この新システムでは、「子どもの最善の利益を考慮し、幼児期の学校教育・保育のさらなる充実・向上を図るとともに、すべての子どもが尊重され、その育ちが等しく確実に保障される」というふうにあります。市町村の認定と保育所の直接契約の二段構えの手続の仕組みでありまして、市町村は保育の実施義務を持たないことから、保育の質の維持ですとか、本来の目的である子供の保育を受ける権利が保障されないのではないかというような疑問が皆さんあるように思います。
 また、新システムでは、市町村の保育の実施義務がなくなり、市町村は保護者に情報提供するだけになりますので、保育は保護者の責任になって、保護者の情報量によって、いわゆる情報の多寡によって施設選びをしなければならないというふうになるのではないかと思います。
 基本的に、働かなくてはならない忙しい中で保育所を探さなければならないわけでありますので、その中で、全ての子供を受け入れる総合こども園、三歳以上のみを受け入れる総合こども園、乳児専門の保育所、現行のまま存続する幼稚園などなど、保護者にとって非常にわかりづらい上に負担がふえるのではないかなというふうに思いますが、その辺についてお伺いしたいと思います。
○小宮山国務大臣 この児童福祉法二十四条のところについては大変御議論のあるところですが、これも再三申し上げているように、現在の児童福祉法の中では保育に欠ける子に対して市町村に義務をかける、今回は、それはずっと議論があったところですが、幅広く、保育が必要な子供に対して市町村に責務を持たせるということで、これは仕組みががらっと変わるということなんですね。ですから、市町村の方のやらなければいけないことが減るということではありません。
 新システムでは、市町村を中心として、児童福祉法と子ども・子育て支援法の二つの法律によって全ての子供の健やかな育ちを重層的に保障する、そういう仕組みをとっています。
 具体的な施設の選択について、保護者がよく、認定してもらうとそれを持ってあちこち走り回らなければならないのではないか、そういう疑問が寄せられますけれども、これは、保護者が選択した施設とか事業所に申し込むことが基本になりますけれども、市町村がその施設や事業所の情報を整理して子育て家庭に情報を提供する、また、地域の子育て支援拠点に地域子育てコーディネーター、こうした人を配置して、個々の実情に応じたものを、どこへ行けばいいかということも相談をさせていただく。
 そして、特に、障害があったりとか一人親家庭とか、必要度が高い人についてはあっせんをしたり要請をしたりもいたしますし、虐待の場合などは措置をするということもいたしますので、既に今も、待機児さんがいない市町村では、直接保育所に行って、ここに入りたい、では市町村にも連絡してくださいというような形がとられていますし、東京や横浜でそこが主体で行っている認証保育とか横浜保育室とか、そういう場合にはこれと同じ方式がとられていて問題なく動いておりますので、そこはしっかりと支援をしながらやりたいと思います。
○石田(三)委員 今の大臣のお話ですと、市町村は今までどおり事務的な手続をやっていただけるということでよろしいですか。
 それと、新システムの導入によって保護者の料金負担はどうなるんでしょうか。
○小宮山国務大臣 保育料は、今までの保育料を基準にいたしまして、所得と、保育が必要のない三歳以上の子供、保育が必要な子供は長時間、フルタイムに対応したものと短時間のパートタイムなどに対応したものに分けてやりますので、今までの基準と、負担がふえるということはないというふうに考えています。
○石田(三)委員 一般の利用者の方々が非常にその辺のことは危惧しているんだろうというふうに思っております。
 それから、施設利用を拒める正当な理由についてお伺いをしたいと思うんですが、現在の保育制度では、認定をされた児童には保育を受ける権利が認められ、保護者が何らかの事由により滞納しても、保育所を退所させられるようなことはないということであります。
 今回、一方、直接契約方式をとっている認定こども園においては、厚生労働省は、私立の認定こども園については、個々の状況に応じて一般の保育所と同様の災害時の減免や世帯の負担能力に著しい変動が生じた場合の階層区分の変更等の対応を行った上で、なお利用料の滞納がある場合には、退所させることも生じ得ると述べております。
 直接契約でありますので、保育費の未納、滞納によって運営に支障を来すことも考えられますし、未納、滞納が予測される保護者の子供は当初から入所を拒否される、そういった拒否する正当な理由になることが予想されますが、本来、最も保育が必要とされている子供が保育が受けられなくなるのではないかというような危惧がされるわけでございますが、施設の利用に関する、利用を拒める正当な理由についてお伺いをしたいと思います。
○小宮山国務大臣 この新システムの中では、公的契約を施設と利用者の間で直接締結するという仕組みを入れます。その際に、正当な理由がある場合を除いて、利用者からの申し込みを断ることができないという応諾義務を施設に課しています。
 御質問の正当な理由ということですが、例えば、利用者からの申し込み時点で既に利用定員がもういっぱいであきがない、こういう場合を想定していまして、この考え方は今の児童福祉法と同じです。
 それから、おっしゃったような、施設が料金未納で取りはぐれてしまうのではないかということについては、それは、市町村がそこは支援をする仕組みを考えたいというふうに思っています。
○石田(三)委員 では、今私が申し上げたようなことはその理由の中にはないというふうに考えてよろしいですか。はい、ありがとうございます。
 次に、子ども・子育て会議についてお伺いをしたいと思うんですが、国にはつくるということで、都道府県や市町村には設置についてできるものということにしておりますけれども、何といっても新システムの肝となるのは、各地の実情を把握している都道府県や市町村であると考えます。実際の計画づくりの段階で、その合議体をつくったところもつくらなかったところも、住民やその他の関係者の意見を聞くということとしております。
 そういったことなので、いわゆる義務条項としてもよいのではないかなというふうに、また、するべきだというふうに私は思っています。
 また、市町村の計画だという認識をしていますけれども、市町村の計画の妥当性の判断はされるのでしょうか。また、見直しは、するのであれば何年おきに見直されるのか。また、市町村によって教育や保育の質にばらつきが出て地域間格差が発生するのではないでしょうか。お伺いいたします。
○小宮山国務大臣 子ども・子育て会議を地方の方は義務づけていないということについてですが、それは、地方によっていろいろな実情がある中でこれを必置としてしまうとなかなかやりにくい地域もあるということが、地方の方から、自治体の方からも意見がございました。ただ、おっしゃるように大事な仕組みですので、何らかの形でそれにかわるようなものを設置しなければいけないというふうにはしたいと思っています。
 それで、格差というのは、どこの部分の御懸念が一番あるのか、もう一度ちょっと伺わせていただいてよろしいでしょうか。
○石田(三)委員 各地域に課題があって、各地域でつくっていくということだというふうに思いますが、いわゆる地域の合議体をつくることを義務づけておりませんので、そういった中で、そういったことがちゃんとできるところ、あるいはできないところということの中で、そういった議論が十分尽くされるかどうかということの中で、計画がどういう計画になるのかということ、ですから、それをしっかり国として妥当性を判断するのかどうかということでございます。
○小宮山国務大臣 自治体で合議制の機関を設置しない場合でも、計画の策定やこども園などの指定を行う際に関係当事者の意見を聞く、これは義務づけています。そういうことで、何らかの形ではそこが聞けますので、そういう意味での格差は生じないというふうに考えます。
○石田(三)委員 今回の法案の中にはないんですが、新システムの下では、保育所に関しては、公立十年、私立三年の移行期間が設けられております。この移行期間についてちょっとお伺いをしたいと思うんですが、一つ、非常に思いを持ちながら、保育所としてしっかりやっていきたいということもあるわけでございますので、その辺についてどうお考えなのか、伺いたいと思います。
○小宮山国務大臣 この新システムの中では、保育の必要性の有無にかかわらず、三歳以上の全ての子供に対して学校教育を保障する、このことを基本としていますので、満三歳以上の子供の保育を行う保育所については、学校としての位置づけがなされます総合こども園に原則として全て移行することになります。
 それについて、移行期間は、実際、本格施行というのが二段階目の消費税が上げられた時点からスタートしまして、結局、インセンティブがそうでないと働かせられませんので。三歳以上の子供を受け入れる保育所ということは、移行期間が経過すると存在しなくなる。その中で、私立の場合は三年でできるんですが、公立の場合は、条例をその市町村議会で採択をしていただいて、今までの仕組みを廃止して新たな仕組みをつくっていただかなきゃいけない、そうしたことに時間がかかるので十年と置いていますが、十年たたなきゃやらないということではなくて、できるところからなるべく早くやっていただいて、最終的に公立保育所が全て移行するのが十年後ということです。
 もう一つは、私立の移行状況ですとか幼稚園の取り組み状況で、セーフティーネットとして、公立はやはり必要な部分を厚くする必要がある、そうしたことの二つの理由から、公立は最終的には十年という期限を設定したところです。
○石田(三)委員 では、そこの施設の意思にかかわらず、三年で移行をするということですか。私のところはしないというのは基本的に認めないと。
○小宮山国務大臣 保育所は今までの仕組みから移行をすることにしていますが、ゼロ、一、二歳の乳児保育だけをやっているところは、これは今あるのが数百だと思いますが、そこは残る可能性がありますが、多くの保育所は移行すると考えています。
○石田(三)委員 時間もなくなりましたので、最後に、家庭的保育事業についてお伺いをしたいというふうに思います。
 本事業は、都市部での三歳児未満の待機児童の解消に向けて、小規模保育、家庭的保育事業を支援、量的拡充をしていくとしております。
 今どのくらい保育ママがいて、今後どれくらいふやすおつもりなのか、また、ふやすための計画についてお伺いをしたいと思います。
○小宮山国務大臣 家庭的保育事業、保育ママの事業は、研修によって市町村が認めた保育士などの家庭的保育者が、保育所などと連携しながら自分の居宅などで保育を行うもので、これを新システムでは地域型保育事業の一つとして位置づけて、これまでよりもしっかりと公的な財政支援をしたいと考えています。
 数ですけれども、平成二十三年度で千九百九十九人の保育ママさんがいます。そして、およそ六千人の子供が利用しています。今後、平成二十二年にまとめました子ども・子育てビジョンに基づいて拡充を図ることにしていまして、平成二十六年度には利用者の数が一・九万人、一万九千人を目標としています。
 新システムでは、そうしたニーズにも合わせて整備をしていきますので、財政支援をしながら保育ママの仕組みも拡充を図っていきたいと考えています。
○石田(三)委員 私、この保育ママというのは大変いいと思うんですが、家庭的な中で豊かな保育が進められるということに全く異存はありませんし、進めることはいいというふうに思います。
 午後の早い時間も質問もありましたけれども、昨年の事故の報告書を見ますと、計十四件の死亡事故が発生をしております。そのうち、認可施設が二件、認可外施設が十二件、その十二件のうちの二件が家庭的保育の事故でございます。
 しかし、認可施設数は二万三千三百八十五カ所で、認可外施設が七千四百カ所で、三倍でございます。利用者数では、認可施設が二百十二万、認可外施設が二十三万八千ということでありますので、ほぼ十倍になります。十分の一で六倍ですから、非常にこれは事故率が高いということが言えるというふうに思います。
 また、その中では、家庭的保育に関しては、昨年度、二千六百八十七名が施設利用しているわけですが、施設利用全体の児童数が二百四十万人ですので、いかに家庭的保育の事故率が異常に高いかということが言えるというふうに私は思います。
 三歳児未満の事故率が高いということもあるのかもしれませんけれども、これはひとつしっかりと対策をしていかないと、私はこれは非常にいい考え方だと思いますので、これは当事者同士の契約になりますので、どちらも被害者ということになるように思いますので、その辺、しっかり対策をしていただきたいというふうに思います。
 いろいろお伺いをしてまいりましたけれども、多くの問題を抱えていると言えると思います。全ての子供たちが尊重され、育ちをひとしく保障されるという、子供たちの保育を受ける権利においてもそれが私は一番重要だというふうに思うんですが、十分とは言えない状況にあるということを申し上げて、質問を終わります。
 ありがとうございました。
○中野委員長 これにて石田君の質疑は終了いたしました。
     ――――◇―――――
○中野委員長 この際、理事補欠選任の件についてお諮りいたします。
 委員の異動に伴い、現在理事が一名欠員となっております。その補欠選任につきましては、先例により、委員長において指名するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○中野委員長 御異議なしと認めます。
 それでは、理事に西博義君を指名いたします。
 次回は、明二十九日火曜日午前八時四十分理事会、午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後五時八分散会