第183回国会 本会議 第32号
平成二十五年六月十三日(木曜日)
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 議事日程 第二十五号
  平成二十五年六月十三日
    午後一時開議
 第一 刑法等の一部を改正する法律案(内閣提出、参議院送付)
 第二 薬物使用等の罪を犯した者に対する刑の一部の執行猶予に関する法律案(内閣提出、参議院送付)
 第三 電気事業法の一部を改正する法律案(内閣提出)
 第四 障害者の雇用の促進等に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出、参議院送付)
 第五 精神保健及び精神障害者福祉に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出、参議院送付)
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○本日の会議に付した案件
 日程第一 刑法等の一部を改正する法律案(内閣提出、参議院送付)
 日程第二 薬物使用等の罪を犯した者に対する刑の一部の執行猶予に関する法律案(内閣提出、参議院送付)
 日程第三 電気事業法の一部を改正する法律案(内閣提出)
 日程第四 障害者の雇用の促進等に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出、参議院送付)
 日程第五 精神保健及び精神障害者福祉に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出、参議院送付)
    午後一時二分開議
○議長(伊吹文明君) これより会議を開きます。
     ――――◇―――――
 日程第一 刑法等の一部を改正する法律案(内閣提出、参議院送付)
 日程第二 薬物使用等の罪を犯した者に対する刑の一部の執行猶予に関する法律案(内閣提出、参議院送付)
○議長(伊吹文明君) まず、日程第一、刑法等の一部を改正する法律案、日程第二、薬物使用等の罪を犯した者に対する刑の一部の執行猶予に関する法律案、右両案を一括して議題といたします。
 委員長の報告を求めます。法務委員長石田真敏君。
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 刑法等の一部を改正する法律案及び同報告書
 薬物使用等の罪を犯した者に対する刑の一部の執行猶予に関する法律案及び同報告書
    〔本号末尾に掲載〕
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    〔石田真敏君登壇〕
○石田真敏君 ただいま議題となりました両法律案につきまして、法務委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 まず、刑法等の一部を改正する法律案は、近年、犯罪者の再犯防止が重要な課題となっていることに鑑み、刑法を改正して、前に禁錮以上の実刑に処せられたことがない者等に対する刑の一部の執行猶予制度を導入するとともに、更生保護法を改正して、保護観察の特別遵守事項の類型にいわゆる社会貢献活動を行うことを加えるなどの整備を行うものであります。
 次に、薬物使用等の罪を犯した者に対する刑の一部の執行猶予に関する法律案は、薬物使用等の罪を犯した者の再犯防止が重要な課題となっていることに鑑み、これらの者については、刑法上の刑の一部の執行猶予の対象とならない者であっても、刑の一部の執行猶予を言い渡すことができることとするとともに、その執行の期間中は保護観察に付さなければならないとするものであります。
 両案は、参議院先議に係るもので、去る六月六日本委員会に付託され、七日、谷垣法務大臣から提案理由の説明を聴取し、質疑に入り、十一日、質疑を終局し、採決の結果、いずれも全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。
 なお、両案に対し附帯決議が付されたことを申し添えます。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
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○議長(伊吹文明君) それでは、両案を一括して採決をいたします。
 両案の委員長の報告はいずれも可決であります。両案を委員長報告のとおり決するに御異議はありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(伊吹文明君) 御異議なしと認めます。したがって、両案とも委員長報告のとおり可決をいたしました。
     ――――◇―――――
 日程第三 電気事業法の一部を改正する法律案(内閣提出)
○議長(伊吹文明君) 次に、日程第三、電気事業法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 委員長の報告を求めます。経済産業委員長富田茂之君。
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 電気事業法の一部を改正する法律案及び同報告書
    〔本号末尾に掲載〕
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    〔富田茂之君登壇〕
○富田茂之君 ただいま議題となりました法律案につきまして、経済産業委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 本法律案は、東日本大震災の影響による電力需給の逼迫状況を踏まえ、電力システム改革の三本柱の一つである広域系統運用の拡大等を実現することによって電気の安定供給の確保に万全を期すとともに、二〇二〇年までに実施すべき電力システム改革の全体像を法律上明らかにするものであります。
 その主な内容は、電力需給逼迫時に電気事業者に対して電力融通を指示すること等を業務とする広域的運営推進機関を創設すること、並びに、今後における電気の小売業の参入の全面自由化、電気料金の全面自由化及び送配電等業務の中立性確保措置による三段階の電力システム改革の内容、それらの実施時期及び改革を進める上での留意事項等を規定すること等であります。
 本案は、去る五月二十八日本会議において趣旨の説明及び質疑が行われた後、同日本委員会に付託されました。
 本委員会におきましては、二十九日に茂木経済産業大臣から提案理由の説明を聴取した後、三十一日に質疑に入りました。六月四日には参考人から意見を聴取するなど慎重に審査を行い、昨日質疑を終了いたしました。
 質疑終局後、自由民主党、民主党・無所属クラブ及び公明党の三会派共同提案により、今後の電力システム改革に関して、その目的を明記すること等を内容とする修正案が提出され、趣旨の説明を聴取いたしました。
 次いで、討論、採決を行った結果、修正案及び修正部分を除く原案はいずれも賛成多数をもって可決され、本案は修正議決すべきものと決しました。
 なお、本案に対し附帯決議が付されました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
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○議長(伊吹文明君) 日程第三につき討論の通告があります。順次これを許します。井坂信彦君。
    〔井坂信彦君登壇〕
○井坂信彦君 みんなの党の井坂信彦です。(拍手)
 みんなの党は、福島原発事故の直後から、一貫して、発送電分離を初めとする電力システム改革を一日も早く始めるべきだと訴えてまいりました。
 私も、理事会の中で、火曜も水曜も金曜もフルに使って、とにかく一日も早く法案を参院に送るべきだと主張してまいりました。
 本法案が今国会で衆参の審議を終える見通しが立ったということについては、立法府として責任を果たしたということで、与野党の諸先輩方の御尽力に感謝を申し上げる次第です。
 その上で、本法案の内容については、大きく、以下三点追加すべきと考えるため、参議院で、党として、対案となる電力自由化推進法案を提出し、本法案には反対をいたします。
 一点目は、所有権分離についてであります。
 委員会で大臣及び参考人と議論をさせていただきましたが、発送電分離の理想形は、あくまで所有権分離であります。
 憲法上の財産権を侵す可能性があるのは、法的分離も試さないうちから強制的に民間企業を所有権分離するケースに限られます。
 前段階として法的分離を行った後に所有権分離を行うケース、強制ではなくインセンティブによって所有権分離を促すケース、そして事実上の国有になっているケースにおいては、所有権分離について法律に書くことは何ら問題ないと考えます。
 本法案には、法的分離を実施困難とする新たな課題が生じた場合には機能分離を検討するとありますが、具体的にまだ想定すらされていないケースに備えて機能分離への逃げ道を書き込むぐらいなら、所有権分離について法律にきちんと書き込むべきであります。
 二点目は、競争促進政策についてです。
 委員会を通じて、電力システム改革を待たずに実行できる競争促進策や、自由化本来の目的である大手電力会社同士の競争促進政策について質疑をさせていただきました。
 競争なき自由化を防ぐための積極的な政策が必要です。まずは、市場価格で精算する計画値方式、また発電コストの報告義務化、ネガワット入札、そして環境アセスの迅速化など、矢継ぎ早に実施するべきと考えます。
 また、本法案では、競争が進まずに電気使用者の利益を阻害するおそれがあるときは実施時期を見直すと、先送り規定が書き込まれております。
 我が党は、むしろ、卸電力市場の活性化なども含め、期限を法律に明記して、競争促進の具体策を実行すべきと考えます。
 三点目は、原子力政策についてです。
 政府は、今後のエネルギー政策をゼロベースで見直すと言ったまま、将来ビジョンがゼロの状態で電力システム改革を始めようとしています。
 自然エネルギーの割合をふやし、将来の脱原発につなげるという大きな方針を示した上で、そのための電力システム改革を行うべきです。
 以上三点、本法案の修正では追いつかない根本的な相違点があるため、参議院で、対案として、電力自由化推進法案を提出し、本法案には反対をいたします。
 以上です。ありがとうございました。(拍手)
○議長(伊吹文明君) 次に、後藤斎君。
    〔後藤斎君登壇〕
○後藤斎君 民主党の後藤斎でございます。
 二年ぶりの本会議、関係者の皆さん方の御配慮に、心から御礼を申し上げたいと思います。
 私は、民主党・無所属クラブを代表し、ただいま議題となりました電気事業法の一部を改正する法律案及び同修正案に対し、賛成の立場から討論を行います。(拍手)
 東日本大震災、福島第一原子力発電所事故を目の当たりにした私たちは、党派、立場を問わず、原子力に極力依存しない、新たなエネルギー体制を構築するための議論を進め、国民の皆様方が望んでおられる電力の安定供給の確保、そして、可能な限り安価な電力料金の維持を実現する必要性に迫られております。
 政府提出の法案は、民主党政権下での政策を一定程度引き継いだものであり、二年前のいわゆる再生エネルギー促進法の与野党修正合意を受けた附則第十条において示された、電力システム改革の方向性を初めて法案化し、具体化したものです。
 しかし、閣法には、いささか懸念もございます。
 この法案は、地域独占供給体制の見直しを初め、これまで続いてきた電力事業を五十年ぶりに抜本的に改革する大改正であります。
 その目的について、政府で四月に閣議決定された電力システムに関する改革方針は、安定供給の確保、電力料金の最大限抑制などを掲げておりますが、法案では、国、電力会社は何をなすべきかということばかり並んでおり、何のための改正をするのかが不明確でありました。
 民主党が提出をした修正案では、附則第十一条において、抜本的な改革に係る措置として、電気の安定供給の確保、電気の小売に係る料金の最大限の抑制並びに電気の使用者の選択の機会の拡大及び電気事業における事業機会の拡大を実現するとの、本来の電力システム改革の目的を明確にいたしました。
 政府・与党が我々の声を真摯に受け入れていただいたことは、国民の立場に立った電力システム改革の第一歩として大きな前進を果たしたものと評価をいたします。
 次に、原子力発電所の廃炉に係る費用の負担についてであります。
 現在、大飯原発の二基を除き、国内の原子力発電所が停止をしております。
 福島第一原子力発電所事故を踏まえ、原子力政策の抜本的な見直しを進める中で、原子力発電所の一部について廃炉を決断することは、遠い将来の話ではありません。さまざまな試算の中で、廃炉に当たっては、一基当たり約一千億近い負担が発生するとも言われていますが、国、電力事業者や消費者がその負担を最終的にどのように分かち合うかは不透明であります。
 こうした廃炉コストの電気事業者への負担懸念が高まる中で、民主党の修正案の中で、電力システムの抜本改革に当たっては、エネルギー政策の変更等によって事業者の競争条件が著しく悪化することが明らかな場合を含め、未然に必要な措置を講ずる旨の規定が盛り込まれました。この意義は非常に大きいと思います。
 また、今後の課題として政府に求めたいことは、電力産業で、昼夜を問わず二十四時間体制で国民への安定した電力供給に尽力されている関係者の雇用をきちんと確保すること、さらには、原子力政策の抜本的見直しが行われる中で、原子力発電所の廃炉に係る電力会社の負担軽減策など競争環境が変化する原子力発電のあり方、原子力損害賠償のあり方の見直しや、我が国における核燃料サイクル政策の位置づけを早期に検討し、適切な措置を講ずることです。
 電力システム改革は、今後の日本経済成長の肝であり、私たちは、その改革が、今後の日本経済、そして家計に大きな貢献を果たす可能性があるということで、賛成をいたします。
 最後に、我々は、国会最終盤に当たるこの国会で、成長戦略の議論を含め、与野党で約束、合意した予算委員会の集中審議の開催を再三再四要求してまいりました。
 しかしながら、政府・与党は、いまだその約束を実現するに至っておりません。
 安倍総理は、つい先週行われたTICAD終了後の共同記者会見で、日本は約束を守る国です、言ったことは必ず実行しますと発言されました。約束は守る。言ったことは必ず実行する。
 賢明なる安倍総理が強いリーダーシップを発揮され、約束を合意した予算委員会が、これまでにない、次元の違う、スピード感を持って速やかに開催されることを切望して、私の賛成討論を終わります。
 御清聴ありがとうございます。(拍手)
○議長(伊吹文明君) 次に、塩川鉄也君。
    〔塩川鉄也君登壇〕
○塩川鉄也君 私は、日本共産党を代表して、電気事業法の一部を改正する法律案に対して、反対の討論を行います。(拍手)
 本法案は、電力自由化などの電力システム改革を進めるというものですが、改革すべきは、我が国の戦後六十年にわたる、九電力の地域独占、民営の発送配電一貫体制という電力独占によるガリバー支配です。主要国では特異なこのシステムを根本的に変革し、再生可能エネルギー電源を初め、技術進歩を生かし、国民が選択できる二十一世紀型の持続可能なエネルギーシステムに転換することです。
 しかし、本法案は、こうした改革方向を実現するものではありません。以下、三つの理由で反対するものであります。
 第一に、東日本大震災と東電福島第一原発事故を契機とすると言いながら、その教訓を酌み取っていません。国の責任を曖昧にしたまま、東電を絶対潰さないとして国費で支え、全国の原発の再稼働と電気代値上げで原資を賄う原子力損害賠償支援機構のスキームを温存したままであります。
 我が国最大の電力会社で、実質破綻している東京電力、並びに、原発のあり方をどうするのか、この二つの大問題こそ、電力システム改革の出発点です。
 事故から二年以上たっても、原発事故は収束していません。十五万人を超える避難者や事故被害者の生活と権利は回復していません。賠償は進んでおりません。これらの方々の存在を忘れた電力システム、原発政策は、その立脚点を危うくするものと言わざるを得ません。
 第二に、小売料金等の全面自由化などのプログラムを規定する附則第十一条は、小泉構造改革や規制緩和政策の失敗、アメリカにおけるエンロン破綻事件や大停電など市場原理主義、規制緩和による安定供給などの危険性を拭えないものです。
 欧米での電力自由化の経験を見ても、全面自由化は少数派です。電気料金の総括原価主義、ブラックボックスの開示や最終保障サービス等の制度設計について、参考人質疑でも危惧が示されました。全面自由化ありきの法案は、問題があります。
 第三に、発送電分離を掲げながら、法的分離の名で、持ち株会社グループ一体経営によるガリバー支配の実質を維持しかねないものです。電事連の望む規制なき独占にならない保証がないのであります。
 そもそも、本法案は、骨太方針や成長戦略の柱の一つとされております。そこでは、原発の再稼働は、政府一丸となって地元対策を行い、原発輸出は、官民一体、政府全体として支援するとしております。これは、電力独占と原子炉プラントメーカーを中心とする、いわゆる日米原発利益共同体によるインフラシステム輸出のための市場確保を最優先とするものです。
 しかし、福島県民の願いは、県内全原発の廃炉であります。国民の願いは、脱原発の方向であります。これらの願いに逆行する原発政策と一体の電力システム改革は、結局、再び電力のとりこに陥らざるを得ないものとなるでしょう。
 本来あるべき電力改革は、原発事故の教訓を踏まえ、原発ゼロに向け、東電と送電網を公的管理下に置き、明確な発送電分離によって、電力独占への民主的規制と国民的監視による電力民主化を進めるものでなければなりません。
 以上、反対討論を終わります。(拍手)
○議長(伊吹文明君) 次に、今井雅人君。
    〔今井雅人君登壇〕
○今井雅人君 私は、日本維新の会を代表いたしまして、電気事業法の一部を改正する法律案に賛成の立場で討論を行います。(拍手)
 初めに、電力の自由化も成長戦略の一つでありますので、昨日提示されました政府の成長戦略について、一言だけ申し上げます。
 金融市場の反応は非常に冷ややかで、本日の東京市場でも、株価は急落し、急激に円高が進んでおります。先日、安倍総理が講演で成長戦略の概要を披露した際も、日経平均は急落いたしました。成長戦略を発表するたびに株価が下落しているという皮肉な結果になっております。
 目標ばかりが躍り、中身が中途半端になっていることに市場が失望しているんです。私は、長く金融機関でチーフディーラーをしておりましたが、もし今私が現役だったら、やはり、この中身では売りたいと思います。
 安倍総理、与野党の約束をまさかほごにして、委員会の場に立とうとしない、そんな逃げの姿勢ではなく、堂々と、もっと本気になって改革を進めていただきたい、このことをまずお願いを申し上げます。(発言する者あり)
○議長(伊吹文明君) 静粛にしてください。静粛にしてください。
○今井雅人君(続) 今回の法案は、電力システム改革の第一歩となるものであります。本法案は、広域的運営推進機関の設立が主たる内容でありますが、附則において電力システム改革のスケジュールを示す、いわゆるプログラム法案となっておりますので、この点も踏まえまして、意見を述べたいと思います。
 一連の電力システム改革案において留意すべき点は、大まかに言って、二点と考えております。
 まず一点目は、スピード感であります。
 茂木経済産業大臣の持論であります、改革は大胆に、スケジュールは現実的にという考え方自体は理解いたしますが、だからといって、慎重にするが余り、時間がかかり過ぎてしまうようなことがあってはなりません。
 現状での問題点あるいは課題を早急に解決し、一日でも早く、スケジュールを前倒しで実行していく必要があります。
 経済産業委員会の質疑においても、こうした点について質問をいたしましたが、現在計画されているスケジュールには期間の幅があり、その幅の中でスケジュールを早めることもあり得るとの答弁をいただきました。今後、経済産業委員会の質疑において、計画のスピードアップを図れるよう、具体的な提案を行ってまいります。
 二点目は、競争政策による新規参入者の誘導であります。
 電力の自由化は、市場での競争を促すために、新規参入者をいかに誘導し、そして巨大な一般電気事業者との対等な競争をどう担保できるかが、成功の鍵であります。
 具体的には、まず、卸売電力取引所の活性化であります。
 この点に関しましては、本年三月に試行され、今夏ごろまでに本格化が予定されております一般電気事業者の卸売電力取引所への供給に関する自主的取り組みの状況を見ながら、必要であればさらなる活性化政策をとるとの政府の見解を確認させていただきました。
 また、委員会での参考人質疑の際に参考人からの意見にもあったとおり、スマートメーター等の普及による電力のデマンドレスポンス体制を電力システム改革のスケジュールと合わせながら実現することが極めて重要になってくると考えておりますが、この点につきましても、委員会の質疑の中で、その重要性を政府と確認をさせていただきました。
 我が党からも、委員会の中で、スマートメーターのソースコードの共通化などの具体的な政策を提案させていただきましたが、今後、迅速な普及に向け、さらなる具体策を議論してまいりたいと考えております。
 改革の第三段階に予定されております発送電分離においては、送配電部門の中立性を担保することが極めて重要であります。
 政府は、本改革案の中で、法的分離という手法を採用するとしておりますが、その際、役員の兼任を禁止する等の措置による中立策を講じるとの政府からの答弁がありました。さらに、中立性を担保するために、持ち株会社の監視を強化する措置を講じる必要性も、質疑の中で共有されました。具体策については、今後、さらなる議論をしてまいります。
 また、その先には、所有権分離を含めた、さらなる改革の検討の余地はあるとの答弁を茂木経済産業大臣からいただきました。
 加えて、本法案により設立されます広域運営推進機関に関しては、人事等での中立性の確保に努め、国のチェックもより厳しくするとの見解が示されました。この点についても、中立性を担保できているかを、今後、随時確認させていただきます。
 また、日本経済の安定のため、電力のベストミックスを一刻も早く確立する必要があります。
 参考人からの、ベストミックスを決める決めないにかかわらず、電力の自由化の推進は必要であるとの意見は尊重いたしたいと思いますが、日本のエネルギー政策が定まらなければ、企業、家計にも不安が広がりかねません。
 また、核燃料サイクル、最終処分の問題も、そろそろ決着をつける時期に来ております。年内にエネルギー基本計画が策定されると伺っておりますが、今後の質疑の中で、この点は、電力自由化の議論と並行して、問いただしてまいりたいと思います。
 以上述べましたように、現状では、電力システム改革全体としては不明瞭な点も幾つか残っているものの、これらの点に関しては、今後、さらなる審議を進め、明らかにしていくと同時に、政府に対し、改革が後退していかないよう、しっかり政府の姿勢をただす役割を果たしてまいります。
 その我が党の姿勢を表明した上で、実現性に疑問を感じさせるような対案を示して、いたずらに反対するようなことは避け、責任野党として、本改革をまず一歩でも進める必要があるという観点から、本法案に賛成する次第であります。
 以上です。(拍手)
○議長(伊吹文明君) 以上をもって討論は終局をいたしました。
    ―――――――――――――
○議長(伊吹文明君) 採決をいたします。
 本案の委員長の報告は修正であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
○議長(伊吹文明君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり修正議決いたしました。
     ――――◇―――――
 日程第四 障害者の雇用の促進等に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出、参議院送付)
 日程第五 精神保健及び精神障害者福祉に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出、参議院送付)
○議長(伊吹文明君) 次に、日程第四、障害者の雇用の促進等に関する法律の一部を改正する法律案、日程第五、精神保健及び精神障害者福祉に関する法律の一部を改正する法律案、右二案を一括して議題といたします。
 委員長の報告を求めます。厚生労働委員長松本純君。
    ―――――――――――――
 障害者の雇用の促進等に関する法律の一部を改正する法律案及び同報告書
 精神保健及び精神障害者福祉に関する法律の一部を改正する法律案及び同報告書
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
    〔松本純君登壇〕
○松本純君 ただいま議題となりました両案について、厚生労働委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 まず、障害者の雇用の促進等に関する法律の一部を改正する法律案について申し上げます。
 本案は、障害者の権利に関する条約の批准に備えるため、障害者である労働者が障害により差別されることなく、かつ、その有する能力を有効に発揮することができる雇用環境を整備する見地から、障害者に対する差別を禁止する等の措置を定めるとともに、障害者の雇用に関する状況に鑑み、精神障害者を含む障害者雇用率を設定する等障害者の雇用施策の充実強化を図ろうとするものであります。
 次に、精神保健及び精神障害者福祉に関する法律の一部を改正する法律案について申し上げます。
 本案は、精神障害者の地域における生活への移行を促進する精神障害者に対する医療を推進するため、保護者の制度の廃止とあわせて、医療保護入院の手続及び医療保護入院者の退院による地域における生活への移行を促進するための措置の整備を行うとともに、厚生労働大臣による精神障害者に対する医療の提供の確保に関する指針の制度を設ける等の措置を講じようとするもので、これに参議院において、施行後三年を目途として検討を加えるべき事項を追加する修正が行われたものであります。
 両案は、参議院先議に係るもので、去る六月五日本委員会に付託され、同日、田村厚生労働大臣から提案理由の説明を、また、精神保健及び精神障害者福祉に関する法律の一部を改正する法律案について武内参議院厚生労働委員長から参議院における修正部分の趣旨説明を、それぞれ聴取しました。
 七日から質疑に入り、十一日には参考人の意見を聴取し、昨十二日に質疑を終局いたしました。
 質疑終局後、討論を行い、まず、障害者の雇用の促進等に関する法律の一部を改正する法律案について、採決の結果、全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと議決した次第であります。
 次いで、精神保健及び精神障害者福祉に関する法律の一部を改正する法律案について、採決の結果、賛成多数をもって原案のとおり可決すべきものと議決した次第であります。
 なお、本案に対して附帯決議を付することに決しました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
○議長(伊吹文明君) それでは、採決を行います。
 まず、日程第四につき採決をいたします。
 本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告のとおり決するに御異議はありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(伊吹文明君) 全会一致。異議なしと認めます。よって、本案は委員長報告のとおり可決をいたしました。
 次に、日程第五につき採決をいたします。
 本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
○議長(伊吹文明君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり可決をいたしました。
     ――――◇―――――
○議長(伊吹文明君) 本日は、これにて散会いたします。
    午後一時三十七分散会
     ――――◇―――――
 出席国務大臣
       法務大臣    谷垣 禎一君
       厚生労働大臣  田村 憲久君
       経済産業大臣  茂木 敏充君