第185回国会 本会議 第17号
平成二十五年十二月六日(金曜日)
    ―――――――――――――
 議事日程 第十四号
  平成二十五年十二月六日
    午後一時開議
 第一 日本放送協会平成二十一年度財産目録、貸借対照表、損益計算書、資本等変動計算書及びキャッシュ・フロー計算書
 第二 日本放送協会平成二十二年度財産目録、貸借対照表、損益計算書、資本等変動計算書及びキャッシュ・フロー計算書
 第三 日本放送協会平成二十三年度財産目録、貸借対照表、損益計算書、資本等変動計算書及びキャッシュ・フロー計算書
 第四 生活保護法の一部を改正する法律案(内閣提出、参議院送付)
 第五 生活困窮者自立支援法案(内閣提出、参議院送付)
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○本日の会議に付した案件
 中国による防空識別圏設定に抗議し撤回を求める決議案(逢沢一郎君外十二名提出)
 日程第一 日本放送協会平成二十一年度財産目録、貸借対照表、損益計算書、資本等変動計算書及びキャッシュ・フロー計算書
 日程第二 日本放送協会平成二十二年度財産目録、貸借対照表、損益計算書、資本等変動計算書及びキャッシュ・フロー計算書
 日程第三 日本放送協会平成二十三年度財産目録、貸借対照表、損益計算書、資本等変動計算書及びキャッシュ・フロー計算書
 日程第四 生活保護法の一部を改正する法律案(内閣提出、参議院送付)
 日程第五 生活困窮者自立支援法案(内閣提出、参議院送付)
 中国残留邦人等の円滑な帰国の促進及び永住帰国後の自立の支援に関する法律の一部を改正する法律案(参議院提出)
 がん登録等の推進に関する法律案(参議院提出)
 衆議院規則の一部を改正する規則案(議院運営委員長提出)
 法務局・更生保護官署・入国管理官署及び少年院施設の増員に関する請願外九請願
 国家基本政策委員会及び懲罰委員会を除く内閣委員会外十四常任委員会及び災害対策特別委員会外十特別委員会並びに憲法審査会において、各委員会及び憲法審査会から申出のあった案件について閉会中審査するの件(議長発議)
 会期延長の件
 安倍内閣不信任決議案(海江田万里君外二名提出)
    午後一時三分開議
○議長(伊吹文明君) これより会議を開きます。
     ――――◇―――――
○あべ俊子君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。
 逢沢一郎君外十二名提出、中国による防空識別圏設定に抗議し撤回を求める決議案は、提出者の要求のとおり、委員会の審査を省略してこれを上程し、その審議を進められることを望みます。
○議長(伊吹文明君) あべ俊子君の動議に御異議はありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(伊吹文明君) 御異議なしと認めます。したがって、日程第一に先立ち追加をされました。
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 中国による防空識別圏設定に抗議し撤回を求める決議案(逢沢一郎君外十二名提出)
○議長(伊吹文明君) 中国による防空識別圏設定に抗議し撤回を求める決議案を議題といたします。
 提出者の趣旨弁明を許します。逢沢一郎君。
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 中国による防空識別圏設定に抗議し撤回を求める決議案
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
    〔逢沢一郎君登壇〕
○逢沢一郎君 私は、自由民主党、民主党・無所属クラブ、日本維新の会、公明党、みんなの党、生活の党を代表いたしまして、ただいま議題となりました中国による防空識別圏設定に抗議し撤回を求める決議案につきまして、提案の趣旨を御説明申し上げます。(拍手)
 案文の朗読をもちまして趣旨の説明にかえさせていただきます。
    中国による防空識別圏設定に抗議し撤回を求める決議案
  去る十一月二十三日、中国政府は、東シナ海上空に防空識別圏を設定した旨、一方的な発表を行った。この防空識別圏内において我が国固有の領土である尖閣諸島の領空をあたかも「中国の領空」であるかのごとく扱っていることは、我が国の領土主権への重大な侵害行為と断じざるを得ず、到底容認できない。
  同時に中国政府は、この防空識別圏の大半が公海上に設定されているにも関わらず、国際社会の一般的な慣行に反し、あたかも自国の領空と同様の強制力を他国の航空機に及ぼす旨表明した。かかる一方的な措置は国際社会の普遍的なルールである、公海上空における飛行の自由を不当に制約するものであり、東シナ海における緊張を一層高め、ひいてはアジア太平洋地域の平和と安定を脅かしかねない危険な行為である。
  今回の中国政府の発表に対しては、我が国はもとより、諸外国から懸念や抗議の声があがっている。中国政府はこのような世界の声に謙虚に耳を傾け、国際社会の一員として責任ある理性的な行動をとるべきである。
  ここに本院は、中国政府による一方的な現状変更の試みは断固容認せず、我が国の主権を侵害する無謀かつ危険な措置に対して、厳重に抗議し、公海上の飛行の自由を制限する一切の措置の即時撤回を求めるものである。
  政府は、国際社会、国際機関と緊密に連携し、中国に対して、あくまで冷静かつ毅然たる姿勢で対応することで、我が国周辺の平和と安定を維持し、もって国家主権と国民の安全を確保するよう、必要な措置を取るべく全力を傾注すべきである。
  右決議する。
以上であります。
 何とぞ議員各位の御賛同をよろしくお願いいたします。(拍手)
    ―――――――――――――
○議長(伊吹文明君) それでは、採決をいたします。
 本案を可決するに御異議はありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(伊吹文明君) 全会一致。御異議なしと認めます。よって、本案は可決をいたしました。(拍手)
 この際、外務大臣から発言を求められておりますので、これを許します。外務大臣岸田文雄君。
    〔国務大臣岸田文雄君登壇〕
○国務大臣(岸田文雄君) 政府といたしましては、ただいま採択されました御決議の趣旨を体しまして、中国による力を背景とした現状変更の試みには、同盟国である米国を初めとする国際社会と緊密に連携しつつ、我が国の領土、領海、領空は断固として守り抜くとの決意で、毅然かつ冷静に対処してまいります。(拍手)
     ――――◇―――――
 日程第一 日本放送協会平成二十一年度財産目録、貸借対照表、損益計算書、資本等変動計算書及びキャッシュ・フロー計算書
 日程第二 日本放送協会平成二十二年度財産目録、貸借対照表、損益計算書、資本等変動計算書及びキャッシュ・フロー計算書
 日程第三 日本放送協会平成二十三年度財産目録、貸借対照表、損益計算書、資本等変動計算書及びキャッシュ・フロー計算書
○議長(伊吹文明君) それでは、日程第一、日本放送協会平成二十一年度財産目録、貸借対照表、損益計算書、資本等変動計算書及びキャッシュ・フロー計算書、日程第二、日本放送協会平成二十二年度財産目録、貸借対照表、損益計算書、資本等変動計算書及びキャッシュ・フロー計算書、日程第三、日本放送協会平成二十三年度財産目録、貸借対照表、損益計算書、資本等変動計算書及びキャッシュ・フロー計算書、右三件を一括して議題といたします。
 委員長の報告を求めます。総務委員長高木陽介君。
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 日本放送協会平成二十一年度財産目録、貸借対照表、損益計算書、資本等変動計算書及びキャッシュ・フロー計算書及び同報告書
 日本放送協会平成二十二年度財産目録、貸借対照表、損益計算書、資本等変動計算書及びキャッシュ・フロー計算書及び同報告書
 日本放送協会平成二十三年度財産目録、貸借対照表、損益計算書、資本等変動計算書及びキャッシュ・フロー計算書及び同報告書
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
    〔高木陽介君登壇〕
○高木陽介君 ただいま議題となりました三件につきまして、総務委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 三件は、放送法第七十四条第三項の規定に基づき、会計検査院の検査を経て内閣より提出された平成二十一年度、平成二十二年度及び平成二十三年度の日本放送協会の決算であります。
 まず、平成二十一年度決算について申し上げます。
 財産目録及び貸借対照表によりますと、一般勘定の資産総額は八千五百三十三億円、これに対し負債総額は二千九百四億円、純資産総額は五千六百二十九億円であります。
 次に、損益計算書によりますと、経常事業収入は六千六百五十五億円、経常事業支出は六千四百六十二億円であり、差し引き経常事業収支差金は百九十三億円となっております。これに経常事業外収支差金等を加えまたは差し引いた当期事業収支差金は百二十四億円となっております。
 次に、平成二十二年度決算について申し上げます。
 財産目録及び貸借対照表によりますと、一般勘定の資産総額は八千七百七十二億円、これに対し負債総額は三千百五億円、純資産総額は五千六百六十七億円であります。
 次に、損益計算書によりますと、経常事業収入は六千八百一億円、経常事業支出は六千四百九十五億円であり、差し引き経常事業収支差金は三百六億円となっております。これに経常事業外収支差金等を加えまたは差し引いた当期事業収支差金は三十七億円となっております。
 次に、平成二十三年度決算について申し上げます。
 財産目録及び貸借対照表によりますと、一般勘定の資産総額は八千九百六十七億円、これに対し負債総額は三千七十六億円、純資産総額は五千八百九十一億円であります。
 次に、損益計算書によりますと、経常事業収入は六千九百三十五億円、経常事業支出は六千六百六十九億円であり、差し引き経常事業収支差金は二百六十五億円となっております。これに経常事業外収支差金等を加えまたは差し引いた当期事業収支差金は二百二十三億円となっております。
 三件は、去る十二月三日、新藤総務大臣、日本放送協会会長及び会計検査院からそれぞれ説明を聴取した後、質疑を行い、採決いたしましたところ、三件はいずれも全会一致をもって異議がないものと決しました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
○議長(伊吹文明君) それでは、三件を一括して採決いたします。
 三件の委員長の報告はいずれも異議がないと決したものであります。三件を委員長報告のとおり決するに御異議はありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(伊吹文明君) 御異議なしと認めます。したがって、三件とも委員長報告のとおり議決をいたしました。
     ――――◇―――――
○あべ俊子君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。
 日程第四及び第五とともに、参議院提出、中国残留邦人等の円滑な帰国の促進及び永住帰国後の自立の支援に関する法律の一部を改正する法律案及びがん登録等の推進に関する法律案の両案を追加して、四案を一括議題とし、委員長の報告を求め、その審議を進められることを望みます。
○議長(伊吹文明君) あべ俊子君の動議に御異議はありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(伊吹文明君) 御異議なしと認めます。したがって、日程は追加をされました。
    ―――――――――――――
 日程第四 生活保護法の一部を改正する法律案(内閣提出、参議院送付)
 日程第五 生活困窮者自立支援法案(内閣提出、参議院送付)
 中国残留邦人等の円滑な帰国の促進及び永住帰国後の自立の支援に関する法律の一部を改正する法律案(参議院提出)
 がん登録等の推進に関する法律案(参議院提出)
○議長(伊吹文明君) 日程第四、生活保護法の一部を改正する法律案、日程第五、生活困窮者自立支援法案、中国残留邦人等の円滑な帰国の促進及び永住帰国後の自立の支援に関する法律の一部を改正する法律案、がん登録等の推進に関する法律案、右四案を一括して議題といたします。
 委員長の報告を求めます。厚生労働委員長後藤茂之君。
    ―――――――――――――
 生活保護法の一部を改正する法律案及び同報告書
 生活困窮者自立支援法案及び同報告書
 中国残留邦人等の円滑な帰国の促進及び永住帰国後の自立の支援に関する法律の一部を改正する法律案及び同報告書
 がん登録等の推進に関する法律案及び同報告書
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
    〔後藤茂之君登壇〕
○後藤茂之君 ただいま議題となりました各案について、厚生労働委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 まず、生活保護法の一部を改正する法律案について申し上げます。
 本案は、保護の決定に際してのより実効ある不正の防止、医療扶助の実施の適正化等を図ることにより、国民の生活保護制度に対する信頼を高めるとともに、被保護者の就労による自立の助長を図るため、保護の決定に係る手続及び指定医療機関等の指定制度を整備し、就労自立給付金を創設する等の措置を講じようとするものであります。
 次に、生活困窮者自立支援法案について申し上げます。
 本案は、生活困窮者について早期に支援を行い、自立の促進を図るため、就労の支援その他の自立の支援に関する相談等を実施するとともに、居住する住宅を確保し、就職を容易にするための給付金を支給する等の措置を講じようとするものであります。
 両案は、参議院先議に係るもので、去る十一月二十七日本委員会に付託され、二十九日田村厚生労働大臣から提案理由の説明を聴取し、十二月四日、質疑を行った後、討論、採決の結果、両案はいずれも賛成多数をもって原案のとおり可決すべきものと議決した次第であります。
 なお、生活困窮者自立支援法案に対して附帯決議を付することに決しました。
 次に、中国残留邦人等の円滑な帰国の促進及び永住帰国後の自立の支援に関する法律の一部を改正する法律案について申し上げます。
 本案は、永住帰国した特定中国残留邦人等が亡くなった場合において、当該特定中国残留邦人等の永住帰国前からの配偶者である特定配偶者に対し、配偶者支援金を支給しようとするものであります。
 本案は、参議院提出に係るもので、昨日本委員会に付託され、本日、参議院議員高階恵美子君から提案理由の説明を聴取し、採決の結果、本案は原案のとおり可決すべきものと議決した次第であります。
 次に、がん登録等の推進に関する法律案について申し上げます。
 本案は、がん対策基本法の趣旨にのっとり、がん対策を科学的知見に基づき実施するため、全国がん登録の実施並びにこれに係る情報の利用及び提供、保護等について定めるとともに、院内がん登録等の推進に関する事項を定め、あわせて、がん登録等により得られた情報の活用について定めることにより、がんに係る調査研究を推進し、がん対策の一層の充実を図ろうとするものであります。
 本案は、参議院提出に係るもので、昨日本委員会に付託され、本日、参議院議員尾辻秀久君から提案理由の説明を聴取し、討論、採決の結果、本案は原案のとおり可決すべきものと議決した次第であります。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
○議長(伊吹文明君) それでは、これより採決に入ります。
 まず、日程第四及び第五の両案を一括して採決をいたします。
 両案の委員長の報告はいずれも可決であります。両案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
○議長(伊吹文明君) 起立多数。よって、両案とも委員長報告のとおり可決をいたしました。
 次に、中国残留邦人等の円滑な帰国の促進及び永住帰国後の自立の支援に関する法律の一部を改正する法律案及びがん登録等の推進に関する法律案の両案を一括して採決をいたします。
 両案の委員長の報告はいずれも可決であります。両案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
○議長(伊吹文明君) 起立総員。したがって、両案とも委員長報告のとおり可決をいたしました。
     ――――◇―――――
○あべ俊子君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。
 議院運営委員長提出、衆議院規則の一部を改正する規則案は、委員会の審査を省略してこれを上程し、その審議を進められることを望みます。
○議長(伊吹文明君) あべ俊子君の動議に御異議はありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(伊吹文明君) 御異議なしと認めます。したがって、日程は追加をされました。
    ―――――――――――――
 衆議院規則の一部を改正する規則案(議院運営委員長提出)
○議長(伊吹文明君) 衆議院規則の一部を改正する規則案を議題といたします。
 委員長の趣旨弁明を許します。議院運営委員長逢沢一郎君。
    ―――――――――――――
 衆議院規則の一部を改正する規則案
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
    〔逢沢一郎君登壇〕
○逢沢一郎君 ただいま議題となりました衆議院規則の一部を改正する規則案につきまして、提案の趣旨を御説明申し上げます。
 今回の改正は、召集日における本会議について、議事日程に定めて衆議院公報に記載される開会時刻と実際に開会される時刻との乖離を解消するため、第一条に規定している集会時刻の「午前十時」を「議長が定めた時刻」に改めようとするものであります。
 また、安全保障会議が国家安全保障会議に改められたことに伴い、安全保障委員会の所管事項中「安全保障会議」を「国家安全保障会議」に改めようとするものであります。
 本規則案は、本日、議院運営委員会において起草し、提出いたしました。
 何とぞ議員各位の御賛同をよろしくお願いいたします。(拍手)
    ―――――――――――――
○議長(伊吹文明君) それでは、採決をいたします。
 本案を可決するに御異議はありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(伊吹文明君) 御異議なしと認めます。よって、本案は可決をいたしました。
     ――――◇―――――
○あべ俊子君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。
 本日委員会の審査を終了した法務局・更生保護官署・入国管理官署及び少年院施設の増員に関する請願外九請願を一括議題とし、その審議を進められることを望みます。
    ―――――――――――――
    〔請願の件名は本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
○議長(伊吹文明君) あべ俊子君の動議に御異議はありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(伊吹文明君) 異議なしと認めます。したがって、日程は追加をされました。
    ―――――――――――――
 法務局・更生保護官署・入国管理官署及び少年院施設の増員に関する請願外九請願
○議長(伊吹文明君) 法務局・更生保護官署・入国管理官署及び少年院施設の増員に関する請願外九請願を一括して議題といたします。
    ―――――――――――――
    〔報告書は会議録追録(二)に掲載〕
    ―――――――――――――
○議長(伊吹文明君) 各請願は委員長の報告を省略して採択するに御異議はありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(伊吹文明君) 御異議なしと認めます。したがって、そのとおり決しました。
     ――――◇―――――
 委員会及び憲法審査会の閉会中審査に関する件
○議長(伊吹文明君) お諮りをいたします。
 国家基本政策委員会及び懲罰委員会を除く内閣委員会外十四常任委員会及び災害対策特別委員会外十特別委員会並びに憲法審査会から、閉会中審査をいたしたいとの申し出があります。
    ―――――――――――――
    〔閉会中審査案件は本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
○議長(伊吹文明君) 各委員会及び憲法審査会から申し出のあった案件中、まず、経済産業委員会から申し出の公的資金再生事業者と同種の業務を営む事業者との対等な競争条件の確保に関する法律案は、同委員会において閉会中審査をするに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
○議長(伊吹文明君) 起立総員。よって、そのとおり決まりました。
 次に、外務委員会から申し出の原子力の平和的利用における協力のための日本国政府とアラブ首長国連邦政府との間の協定の締結について承認を求めるの件及び平和的目的のための原子力の利用における協力のための日本国政府とトルコ共和国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件は、同委員会において閉会中審査をするに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
○議長(伊吹文明君) 起立多数。したがって、そのとおり決まりました。
 次に、内閣委員会から申し出の第百八十三回国会、石関貴史君外四名提出、特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律案、道州制への移行のための改革基本法案、国家安全保障上重要な土地等に係る取引等の規制等に関する法律案及び細田博之君外九名提出、特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律案、総務委員会から申し出の地方公務員の政治的中立性の確保のための地方公務員法等の一部を改正する法律案、法務委員会から申し出の児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律の一部を改正する法律案、議院運営委員会から申し出の地方自治法及び国会法の一部を改正する法律案及び任命に当たり両議院の同意を要する国家公務員等の範囲の適正化等のための関係法律の整備に関する法律案、政治倫理の確立及び公職選挙法改正に関する特別委員会から申し出の第百八十三回国会、海江田万里君外六名提出、公職選挙法及び衆議院議員選挙区画定審議会設置法の一部を改正する法律案及び第百八十三回国会、園田博之君外十一名提出、公職選挙法及び衆議院議員選挙区画定審議会設置法の一部を改正する法律案、国家安全保障に関する特別委員会から申し出の特別安全保障秘密の適正な管理に関する法律案及び情報適正管理委員会設置法案、憲法審査会から申し出の日本国憲法の改正手続に関する法律の一部を改正する法律案は、各委員会及び憲法審査会において閉会中審査をするに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
○議長(伊吹文明君) 起立多数。したがって、そのとおり決まりました。
 次に、内閣委員会から申し出の内閣提出、国家公務員法等の一部を改正する法律案、行政改革の総合的かつ集中的な実行に関する法律案、総務委員会から申し出の地方公務員法等の一部を改正する法律案及び地方公務員の労働関係に関する法律案、国家安全保障に関する特別委員会から申し出の行政機関の保有する情報の公開に関する法律等の一部を改正する法律案は、各委員会において閉会中審査をするに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
○議長(伊吹文明君) 起立多数。よって、そのとおり決定をいたしました。
 次に、法務委員会から申し出の公衆等脅迫目的の犯罪行為のための資金の提供等の処罰に関する法律の一部を改正する法律案、会社法の一部を改正する法律案及び会社法の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案、厚生労働委員会から申し出の世代間格差を是正するための公的年金制度及び医療保険制度の改革の推進に関する法律案は、各委員会において閉会中審査をするに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
○議長(伊吹文明君) 起立多数。したがって、そのとおり決まりました。
 少しお持ちください。
 それでは、失礼をいたしました、もう一度やり直しましょう。
 それでは、改めて、独立行政法人通則法の一部を改正する法律案、渡辺喜美君外三名提出、国家公務員法等の一部を改正する法律案、幹部国家公務員法案、津村啓介君外四名提出、国家公務員法等の一部を改正する法律案、国家公務員の労働関係に関する法律案及び公務員庁設置法案、総務委員会から提出の地方公務員法等の一部を改正する法律案及び地方公務員の労働関係に関する法律案、国家安全保障に関する特別委員会から申し出の行政機関の保有する情報の公開に関する法律等の一部を改正する法律案、以上は、各委員会において閉会中審査をするに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
○議長(伊吹文明君) 起立多数。したがって、そのとおり決まりました。
 もう一度やりましょう、念のために。
 次に、法務委員会から申し出の公衆等脅迫目的の犯罪行為のための資金の提供等の処罰に関する法律の一部を改正する法律案、会社法の一部を改正する法律案及び会社法の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案、厚生労働委員会から申し出の世代間格差を是正するための公的年金制度及び医療保険制度の改革の推進に関する法律案は、各委員会において閉会中審査をするに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
○議長(伊吹文明君) 起立多数。よって、そのとおり決しました。
 次に、ただいま閉会中審査をすることに決まりました案件を除く他の案件について、各委員会において申し出のとおり閉会中審査をするに御異議はありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(伊吹文明君) 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決まりました。
     ――――◇―――――
○議長(伊吹文明君) この際、暫時休憩いたします。
    午後一時三十七分休憩
     ――――◇―――――
    午後六時二分開議
○議長(伊吹文明君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
     ――――◇―――――
○議長(伊吹文明君) この際、議長から一言申し上げます。
 先ほどの本会議の議事の進行に鑑み、今後とも正確な議事の運営に努めます。
     ――――◇―――――
 会期延長の件
○議長(伊吹文明君) 会期延長の件についてお諮りをいたします。
 本国会の会期を十二月八日まで二日間延長いたしたいと存じ、これを発議いたします。
 本件につき討論の通告があります。順次これを許します。泉健太君。
    〔泉健太君登壇〕
○泉健太君 民主党の泉健太です。
 ただいま議題となりました、たった二日間、たった二日間の、この稚拙な国会運営による、締まりのないたった二日間の会期延長について、反対の立場で討論をいたします。(拍手)
 ひどい、ひどい国会運営であります。皆さんは、野党のときに、少数意見を尊重しろ、数の横暴だ、こう叫んでいましたよね。それが、民主党政権をはるかに上回る強引さ。まさに、数の横暴です。
 二〇〇七年の第一次安倍政権も、衆議院だけで二十回近くも強行採決を繰り返してきました。その安倍政権が、今まさに先祖返りをして、やはり本性をあらわしてきたのです。
 慎重な審議を求める多くの国民の声を無視し、特定秘密保護法の採決を強行する。会期末に最終の与野党合意が示されて、その内容に対する質疑時間はゼロ時間じゃありませんか。
 そもそも、これだけの重みの法案は、通常国会で審議すべきじゃないでしょうか。なぜ、短い臨時国会で無理やり仕上げようとするんですか。
 安倍政権、自民党は、法案の選別を間違ったと言えます。自民党議員も、内心は、今回の運びに問題ありと思っているんじゃないでしょうか。数に任せた、強引かつ一方的、強権的、横暴かつ道理のないこの国会運営、これは政権の失敗なのです。
 そもそも、安倍政権は、七月二十一日の参議院選挙後、国会を全く開こうとしませんでした。民主党を初めとした野党五党は、国会の早期開会は当然と考えてきましたが、国会が開かれないので、しびれを切らして、九月二十四日に、憲法五十三条、国会法三条に基づく臨時国会の召集を要求しました。結局、臨時国会の召集は十月の十五日、すなわち、参議院選後、三カ月も国会を閉じたままにし、国会での熟議の機会を奪ったのです。
 その三カ月の間には、東京電力福島第一原子力発電所では汚染水の問題が深刻化をし、安倍政権の、状況は完全にコントロールされているとの国内外に強い不信感を広げた発言があり、来年四月の消費税引き上げが発表され、社会保障の将来像は示されず、麻生副総理のナチス発言もありました。
 こうしたことが、国会で何ら説明がなく、何ら議論がなく過ぎてまいりました。まさに、国会軽視と言うほかありません。
 そして、ようやく臨時国会が召集されるや、各委員会で与党理事から発せられる決まり文句は、時間がないの一言ばかりでした。与党理事も、恐らく、こんな短い会期での各委員会での法案成立、これは御苦労があったというふうに推察をされます。
 自分たちで国会召集をおくらせ、時間がないと言って法案審議を急がせ、そして、会期末のきょう、それも、よりによって午後になってから会期の延長を申し入れるというのは、余りに笑止千万であります。このような国会運営を、稚拙きわまりないと言わずして何と言うんでしょうか。(発言する者あり)
 安倍政権が無理やり進める特定秘密保護法は、多くの国民、有権者やメディアが指摘するように、重大な問題を多数抱えております。私たちは、単なる反対ではなく、対案を示し、実務者協議にも出席をし、真摯な協議を行ってまいりました。
 安倍総理、党総裁として英断をすべきです。第一次安倍内閣の強行採決の乱発が引き起こしたあの悪夢を思い出して、自重すべきです。強行採決は、御自身の首を絞めることになる。もう一度、仕切り直しをして、充実議論をしようではありませんか。
 総理がいない中ではありますが、強行採決のための二日間の会期延長などというこそくな戦術は放棄し、しっかりとした議論に必要な十分な会期を確保しようではありませんか。(発言する者あり)
 全ての議員の皆様の御賛同を期待し、私の会期延長に反対する討論を終わります。(拍手)
○議長(伊吹文明君) 議長から一言申し上げます。
 人の意見もしっかり聞いて、なるほどと思う不規則発言をしてください。
 佐々木憲昭君。
    〔佐々木憲昭君登壇〕
○佐々木憲昭君 私は、日本共産党を代表して、会期延長に対する反対討論を行います。(拍手)
 休憩前のこの本会議で、法案の採決が行われ、閉会中審査についても終了をしております。衆議院では、議案が何一つ残っていないのであります。それなのに、なぜ、会期を延長しなければならないのでしょうか。全く理由がないではありませんか。
 過去に例があると言われますが、一九五四年六月三日にあったのみであります。当時は、警察法の扱いをめぐって国会が大混乱をしたさなかにあったのであり、極めて特異な事例であります。今回の暴挙を合理化する口実に全くならないことは明らかであります。
 なぜ、与党は、会期延長を強行しようというのか。参議院において秘密保護法案を強引に成立させるためであることは、明白ではありませんか。言語道断であります。
 この法案は、国民主権、基本的人権、平和主義、憲法の根本的原理をことごとく根本から覆す希代の悪法であり、違憲立法であります。
 秘密保護法案の内容については、審議をすればするほど、問題点が次々と明らかになってきたのであります。
 国民の反対の声は急速に広がっております。どの世論調査でも、五割以上は反対、八割以上が慎重審議を求めております。日本弁護士連合会、日本新聞協会、日本ペンクラブを初め、学者、研究者、文化人、メディア関係、宗教界、市民団体、NGOの皆さんが反対の声を上げているのであります。
 こうした多数の声を踏みつけにした暴挙は、絶対に許されるものではありません。
 与党は国会の中で多数を持っていますが、多数であれば何でも許されるということではないのであります。
 衆議院段階において、政府・与党は、福島県で地方公聴会を行った翌日に、強行採決の暴挙を行ったのであります。国民の声を踏みにじった上、昨日の参議院特別委員会では、委員長の発言も一切聞こえない中で強行採決という暴挙を重ねたのであります。
 会期を延長し、さらに強行採決を重ねることは、断じて容認できるものではありません。
 この国会を直ちに閉じて、秘密保護法案は廃案にすべきであります。
 このことを述べ、反対討論といたします。(拍手)
○議長(伊吹文明君) 次に、小宮山泰子君。
    〔小宮山泰子君登壇〕
○小宮山泰子君 生活の党、小宮山泰子でございます。
 私は、生活の党を代表して、ただいま議題となりました会期延長に対し、反対の討論をいたします。(拍手)
 本日午前中、本院の各委員会が開かれ、閉会中審査の手続、請願の扱いなどについて、全て終了いたしております。本会議も同様であります。
 委員会での閉会中審査等の手続が終了している状況から国会の会期延長が行われたことは、憲政史上ただ一回のみ、昭和二十九年、警察法改正問題で大荒れとなった際に、二日間の会期延長が行われたときのみであります。
 乱闘により五十名の負傷者が出たこの事態に対して、多方面から非難が噴出し、当時の政党、五党ですが、自粛自戒し、各党それぞれその立場を異にするも良識を持って法規典例に従うとともに、政治道義を守り、もって人心に及ぼした不安と失墜したる信用を速やかに回復したいと、共同声明を出すに至ったのであります。
 今、私たちは、極めてまれな、異常な事態を迎えていることとなります。私たちは、過去の国会運営に学び、先達の言葉に学ぶべきでもあります。
 十一月二十六日、衆議院特別委員会の秘密保護法強行採決に対し多くの国民から強い批判の声も上がっていたにもかかわらず、また参議院においても、昨日から、審議打ち切りと採決を強行されました。民主主義を冒涜するものであり、厳しく断ぜざるを得ない事態でございます。
 その上での二日間の延長。先週の時点で、会期延長が必要ではないかとの考えを示す会派もございました。与党は、会期内での秘密保護法案の成立に固執もしていました。審議時間を考えてみれば、会期延長を行うのならば、早い時期に延長を決断していれば、強行採決も不要だったはずです。委員長職権においての委員会立てなども不要だったと言えます。
 そもそも、院は違いますけれども、現在進行でありますが、特定秘密保護法案、参議院での審議もございますが、本日、会期末だといって、さまざまな強硬な手段が国会において行われています。しかし、会期末が来ましたならば、その法案に関しましては、継続審議、また、廃案という選択肢もございます。
 また、国民からの請願や質問主意書の提出、これは国会議員に対してでございますが、これも、二日間の延長であるならば、その分の権利も認められるべきであります。
 こういったことには何の言及もなく、そして手当てもない、そういった会期延長の提案というものは、国民の請願の権利や国会軽視、まさに、与党のおごりのあらわれと言えます。
 改めてここに、今国会の会期延長には反対とさせていただきます。(拍手)
○議長(伊吹文明君) 以上をもって討論は終局をいたしました。
    ―――――――――――――
○議長(伊吹文明君) 採決をいたします。
 会期を十二月八日まで二日間延長するに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
○議長(伊吹文明君) 起立多数。よって、会期は二日間延長することに決まりました。
 暫時お待ちください。
     ――――◇―――――
○議長(伊吹文明君) この際、暫時休憩いたします。
    午後六時二十分休憩
     ――――◇―――――
    午後七時三十二分開議
○議長(伊吹文明君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
     ――――◇―――――
○あべ俊子君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。
 海江田万里君外二名提出、安倍内閣不信任決議案は、提出者の要求のとおり、委員会の審査を省略してこれを上程し、その審議を進められることを望みます。
○議長(伊吹文明君) あべ俊子君の動議に御異議はありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(伊吹文明君) 御異議なしと認めます。よって、日程は追加をされました。
    ―――――――――――――
 安倍内閣不信任決議案(海江田万里君外二名提出)
○議長(伊吹文明君) 安倍内閣不信任決議案を議題といたします。
 提出者の趣旨弁明を許します。海江田万里君。
    ―――――――――――――
 安倍内閣不信任決議案
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
    〔海江田万里君登壇〕
○海江田万里君 私は、提案者を代表し、安倍内閣に対する不信任決議案の趣旨を説明いたします。(拍手)
 まず、決議案の案文を朗読いたします。
  本院は、安倍内閣を信任せず。
   右決議する。
以上であります。
 次に、私たちが本決議案を提案する理由を説明いたします。
 安倍内閣が発足して一年がたとうとする今、安倍内閣は、いよいよその本性をあらわにし始めました。自分に不都合な議論を封じ、国民の声を顧みず、国会など数を頼んで踏み潰してやれという強権政治。その本質が表に出たのが、特定秘密保護法案の強行採決であります。
 安倍政権は、民主主義国家の秘密保護法制としては極めてずさんな法案を提出し、国会における熟議によってそれを正しいものにしようとするどころか、数を頼みとした強権的な国会運営によって欠陥法案を無理やり成立させて、あわせて、我が国の議会制民主主義を危機に陥れようとしています。
 まず、安倍内閣が提案した特定秘密保護法の基本的な考え方そのものが、民主主義にとって極めて危ないと言わざるを得ません。国会審議の場は言うまでもなく、メディアから一般市民まで国民の各界各層から、特定秘密保護法については、さまざまな問題と懸念が示されてきました。
 例えば、政府による恣意的な秘密指定がなされ、国民の知る権利や基本的人権が不当に侵害されるのではないか。国民は、強い危惧や懸念、不安を感じ、徹底的で慎重な審議を求めてきました。いや、今も、それを強く求めています。
 国民の不安は、政府が行ったパブリックコメントに九万件の声が寄せられ、そのうち八万件は反対だったことにもあらわれています。最近の世論調査でも同様、圧倒的な多数が反対と答え、たとえ賛成と考える人も、慎重な審議を求めています。
 今も、国会の外、日本各地で、この法案には反対、もっと審議せよとの声が上がっています。しかし、安倍総理は、耳を塞ぎ、この国民の声には耳を傾けようとはしていません。国民の声を無視する総理は、この国のリーダーたり得ません。
 国の存立や国民の安全のため、政府として、特に秘匿が必要な情報はあります。それは守られなければなりません。しかし、国民主権のもと、政府の情報は、基本的に国民のものであります。国民に正しい情報が広く豊富に提供され、開示されることによって、民主主義は守られ、国民は政府のあり方や政策について正しく判断できるのだと考えます。国民の知る権利と必要な秘密保護のバランスをとることが肝心です。
 私たちは、政府による秘密の範囲は必要不可欠なものに限定して適正に管理するとともに、政府内部のみならず、政府から独立した、真の第三者機関によって秘密保護の状況を監視でき、一定期間の後には原則公開され、歴史の検証を可能とする制度をつくるべきであります。
 しかるに、安倍政権の特定秘密保護法案は、秘密の範囲は曖昧で、それをチェックする仕組みも、恥ずかしいほどお粗末でした。これでは、官僚や時の政権に都合のよいように秘密指定が恣意的に行われるおそれが大であり、それは、過去の外交密約でも明らかです。
 自由民主党、公明党、日本維新の会、みんなの党による四党修正も、政府原案の根本的欠陥を糊塗するだけであり、本質的な改善策となっていません。国民はそのことをわかっています。だから、四党修正が行われた後も、この法案に反対する声は、強まりこそすれ、衰えることを知りません。
 この法案がいかにひどいものであるか、それは、ここ数日の政府・与党の対応が如実に証明することになりました。
 安倍総理は、十二月四日、会期中の成立に焦ったせいでしょうか、一夜漬けの、思いつきのような唐突さで、第三者的な機関を閣議決定で設けると答弁しました。しかし、政府原案にも四党修正案にも、法案のどこにもそんなことは書いてありません。もちろん、衆議院でも、そんな話は全くありませんでした。唐突に泥縄の行政対応を持ち出し、国民の批判の目をそらそうという、とんでもないごまかしであり、朝令暮改のきわみであります。
 朝令暮改なだけではありません。安倍総理の提案した情報保全監視委員会なるものは、事務次官級の官僚によって組織されるそうであります。要するに、官僚による秘密指定を官僚がチェックするものではないでしょうか。被告人に裁判官をやらせるようなものであります。第三者機関でないことはもちろん、第三者的な機関とさえ呼べません。国際的にも笑われるような、恥ずかしい仕組みであります。
 言葉だけで重層的なチェックと言っても、私たちは、そして国民は、だまされません。
 そして、昨日、与党は、内閣府にもう一つ、チェック機関をつくると提案しました。今度は、政令で、二十人規模の部屋とのことです。
 行政の内部に、権限の弱い形式的な組織をふやしたくらいで、何が改善するというのでしょうか。こういうのを、恥の上塗りと言うのであります。もちろん、国民は、そして私たちは、だまされることはありません。
 安倍総理は、よほど、外からの第三者のチェックが怖いのだと見えます。
 私たちは、情報公開制度の充実のための情報公開法の強化、改正、秘密にされた行政文書が勝手に廃棄されないための公文書管理法の改正が必要であり、その上で、必要な、最低限の秘密保全法制を図るべきとしましたが、安倍内閣は、一顧だにせず、国民各界の声をあざ笑うがごとく、強行採決を連発しました。
 国民の知る権利が不当に侵害されないかについても、全く不透明です。
 安倍総理は、国民の知る権利へ配慮する規定を入れたと豪語しました。しかし、民主主義の基本となる、国民の知る権利、報道や取材の自由、表現の自由について、行政機関の長は配慮するだけなのですか。これは、民主主義のために何より最大限守られるべき、基本中の基本なのではありませんか。
 また、政府案では、処罰の対象者は、公務員だけでなく、広く一般国民にまで及びます。秘密を漏えいした者への懲役十年以下という厳罰化だけでなく、秘密漏えいがなくとも、相談したり、唆した者にも、懲役五年以下の罰則が導入されています。
 しかるに、その処罰対象となる行為は曖昧で、政府が恣意的に判断できます。公務員側の情報提供ばかりか、取材や報道の活動も萎縮し、国民の知る権利が脅かされる可能性が高いと言わざるを得ません。
 政府案では、行政機関の長が、国民や国会に対する秘密情報の提供をコントロールすることになっています。これでは、国会や国会議員の活動が不当に制約されるおそれがあります。いわんや、安倍政権を党側で支える石破幹事長の、デモをテロと同一視するかごときの暴言においては、安倍自公政権の危険な本性を如実にあらわすものと言わざるを得ません。
 これほど重要な法案であるにもかかわらず、そして、これほどひどい法案を提出したにもかかわらず、政府・与党が国会審議に臨む態度には、誠実さ、真摯さが欠けていました。
 国家安全保障特別委員会では、与党議員の空席が目立ちました。そして、法案担当の森大臣の答弁は、法律の根幹にかかわる安全保障の定義に始まり、不正確で、その場しのぎの答弁に終始して右に左に揺れまくり、誰もが信頼することができませんでした。
 国民の声を真摯に聞くべき公聴会にしても、衆参ともに中央公聴会は開かれず、衆議院では、地方公聴会で全ての参考人が反対ないし慎重審議を述べたにもかかわらず、翌日には、そんなことはお構いなしで、強行採決しました。
 参議院では、地方公聴会を前日になって委員長が職権で決め、そのために、本会議途中で議長が委員長報告を遮って本会議を休憩し、公聴会を開催するという、前代未聞の議会運営を行う始末でした。そのあげく、特定秘密保護法案のために、安倍政権の意に従わないからといって、何ら運営に瑕疵のない民主党の委員長を解任し、政府の言いなりになる委員長にすげかえるという、議会の魂を売ったとも言える、浅ましい運営が行われました。
 国民が、徹底した、慎重かつ十分な国会審議を求めているのにもかかわらず、安倍政権は、民意を無視し、問答無用で拙速に審議を打ち切り、衆議院、そして参議院で採決を強行しました。こうした安倍政権の乱暴な議事運営そのものが、議会制民主主義を否定する所業以外の何物でもありません。
 それもこれも全て、安倍総理が、何としても今国会中に特定秘密保護法を成立させよという指示を出したからです。こうした暴挙をここで容認すれば、我が国の民主主義、立法府は壊死すると言わざるを得ません。そんなことは絶対に許すわけにはいきません。
 そもそも、安倍総理は、この臨時国会を、日本経済を立て直すための成長戦略国会と位置づけたはずではなかったのですか。また、国民が不安に思う食品虚偽表示問題に本来消費者担当大臣として率先して取り組むべき森大臣は、何をしていたのですか。
 安倍総理、私たちは、二〇〇七年六月にも、あなたの内閣に対して不信任案を突きつけました。その理由を、改めて、今ここで読み上げましょう。
 安倍総理の、民主政治の基礎である立法府を軽んじる、独善的で危険な政治姿勢です。口先で国会が決めることと建前を言いながら、実際は、中身のある十分な審議を求める国会の声を全く無視して、官邸から指示を出し、立法の府である国会を行政府である官邸のあたかも下請のように扱って、次々と与党に強行採決をさせてきました。この安倍総理の議会軽視の姿勢は、議会人であれば誰も許すことはできないはずです。
 安倍総理、あなたの強権姿勢は、当時と全く変わっていません。短期間で退陣した前回の経験を教訓にこれまで隠してきたあなたの本性が、いよいよあらわれてきました。
 私たちは、まさに、国民の声を聞かず、国会をないがしろにし、我が国の民主主義の発展にとって危険とも言える安倍内閣に、一刻も早い退陣を求めるものであります。
 以上、安倍内閣を信任せずの理由を申し述べ、趣旨説明といたします。(拍手)
    ―――――――――――――
○議長(伊吹文明君) 討論の通告がありますので、順次これを許します。まず、薗浦健太郎君。
    〔薗浦健太郎君登壇〕
○薗浦健太郎君 自由民主党の薗浦健太郎でございます。
 私は、自由民主党を代表し、ただいま議題となりました安倍内閣不信任決議案に対しまして、反対の討論を行います。(拍手)
 昨年末の総選挙におきまして、我が党は多くの議席を頂戴し、政権に復帰をいたしました。その後、安倍内閣、そして与党は、野党の同僚議員の皆様、そして国民の皆様の意見に真摯に耳を傾け、丁寧に、謙虚に、政権運営と国会運営を心がけてまいりました。
 当然ながら、健全な批判勢力が存在をし、時の権力に厳しい指摘を加えてその横暴を抑制することは、健全な民主主義を維持する上でも、必要不可欠であります。
 しかしながら、今般の民主党一党単独による不信任決議案の提出については、その理由が、全くもって理解に苦しむということを申し上げなければなりません。私は、このような強引な不信任案提出に強く反対するとともに、安倍内閣の実績や取り組みをお示しすることによって、議員各位並びに国民の皆様の公平な判断の一助としていただきたいと存じます。
 昨年までの失望の三年間を乗り越え、日本を取り戻すべく、安倍政権は、派手なパフォーマンスに血道を上げることなく、一つ一つの実績を着実に積み上げてまいりました。
 まずは、経済の再生です。三本の矢と銘打ち、大胆な金融政策、機動的な財政政策、そして民間需要を喚起する成長戦略を講じてきたことは、御承知のとおりです。
 政府、日銀は、連携して、物価安定目標を設定するなど、異次元の金融緩和によって市場に強力に働きかけ、その結果、過度な円高は是正をされ、株価は大幅に上昇するに至っています。
 財政政策についても、政権復帰後、速やかに緊急経済対策を策定し、本格的な大型補正予算と平成二十五年度予算で、切れ目のない経済対策を実行中であります。
 日本経済再生本部を立ち上げ、官民を挙げたオール・ジャパンでの成長戦略を構築し、精力的に取り組んでおります。
 また、消費税を、法律で定められたとおり、現行の五%から八%に引き上げる決断をし、経済再生と財政健全化の両立に道筋をつけました。
 こうした包括的な経済政策、いわゆるアベノミクスについて、G8を初め世界各国から、高い評価をいただいております。
 今後、さらにこれらの政策を強力かつ確実に推し進めることによって、デフレから脱却し、民間経済が主導する本格的な成長経路へと押し上げ、国民一人一人が景気回復を実感でき、総理もよくおっしゃっている、頑張る人が報われる経済、社会の実現を図っているところであります。アベノミクスは、国民の大きな期待を背負っております。
 東日本大震災からの復興についても、安倍内閣は、被災地を積極的に訪問をし、国が前面に出る形で、機動的、弾力的な対応を見せています。五年間で十九兆円の復興予算のフレームを二十五兆円に拡充し、復興の加速に向けて、必要な予算を確保しました。
 今後とも、あらゆる政策手段を講じ、被災者の方々が新たな生活への希望を持って暮らしていけるよう、政府・与党として全力を尽くす所存であります。
 外交関係に目を移せば、総理は、就任後速やかに開催をした日米首脳会談において、オバマ大統領と日米同盟強化の必要性について一致をし、米国との強いきずなを取り戻しました。先般、米国のバイデン副大統領が来日されましたが、副大統領からは、安倍総理に対し、安倍首相は短期間で日米同盟を強化する実績を上げたとのオバマ大統領のメッセージが伝えられたのであります。
 それに加え、東南アジア諸国に始まり、モンゴル、ロシアや中東、東欧諸国を精力的に訪問し、各国の首脳と信頼関係を構築してまいりました。一歩一歩確実に、日米同盟を基軸として、積極的平和主義の考えのもと、世界の平和や安定、繁栄のために貢献をしているところであります。
 総理みずから幅広い分野でトップセールスに励んでいるところであり、二〇二〇年のオリンピック、パラリンピックの開催地に東京が選ばれたのは、まさにその成果と言っても過言ではありません。
 いずれにせよ、外交敗北とも言われた惨状からは決別をしなければなりません。その力を持っているのは安倍内閣であることは、明白であります。安倍政権が続くことによって、国際社会とともに繁栄する道を歩みつつ、戦略的な外交を展開し、揺るぎない安全保障政策によって、国民の生命と国益、領土、領海、領空を断固として守り抜くことができると断言をいたします。
 その上で、今回、野党の賛同もいただき、国家安全保障会議(NSC)を設立いたしました。
 NSCを設立した上で、秘密をしっかり保全していく。これを前提に、同盟国である米国や、我が国と価値観を共有する国々は、情報を提供するわけであります。そして、その結果、我が国の安全を守る環境が飛躍的に強化されるのであります。そのための特定秘密保護法案であります。
 野党の皆さんの意見も踏まえ、丁寧に議論を進め、衆議院では、参考人質疑を二回、地方公聴会の開催等、四十五時間を超える審議を行いました。その結果、自民、公明に加え、日本維新の会、みんなの党と修正協議がされ、四党修正案という形で衆議院は可決をすることができました。まさに、建設的な議論、修正がなされた上で成立したものであります。
 以上、安倍政権のこれまでの実績を申し上げましたが、その結果、六月の東京都議会議員選挙、また七月の参議院選挙と、国民から引き続き信任をいただいたのであります。
 海江田代表は、先般の党首討論で、特定秘密保護法案について、世論調査で五〇%を超える反対があると声高に言っておられましたが、安倍内閣の支持率も、五〇%を超える国民の支持があります。世論調査で明らかであります。五〇%以上の支持がある内閣に不信任案を提出していることに、自己矛盾はないのでしょうか。
 我々は、三年余り、野党の座にありました。その経験を踏まえて、あえて申し上げます。
 昨年の社会保障と税の一体改革をめぐる歴史的な三党合意、日銀総裁人事や税制改正法など、国の重要課題については、与野党の垣根を越えた合意形成が見られました。二大政党が攻守ところを変えたこの一年の中、政策的な方向性がおおむね一致をすれば、大局的な判断に基づき、結論を出していく、そうした民主党の姿勢に感銘を受けていたところであります。
 しかしながら、それに比べて、今般の不信任案の提出については、とても昨年まで政権を担っていた政党の姿とは全く違う、先祖返りをしてしまったのかとしか言えません。
 民主党議員の皆様、今の党の姿を本当に健全と考えていらっしゃいますか。みずからの良心にいま一度問いかけてみてください。
 また、この議場における議員の皆様におかれましては、こういった経緯に思いをめぐらしつつ、ぜひとも、本案を毅然たる態度で否決していただきますよう、お願いを申し上げます。
 我が国を取り巻く環境は課題山積ではありますが、我が国は、ようやく朝を迎えようとしております。政治を安定させ、政策を推進していくことは急務であり、その上で、ともに新しい日本をつくり上げていくことを皆様方にお願いをし、私の反対討論を終わります。
 ありがとうございました。(拍手)
○議長(伊吹文明君) 次に、三日月大造君。
    〔三日月大造君登壇〕
○三日月大造君 民主党の三日月大造です。
 この異様な、全体主義が反映されたような国会に、私は怖さを感じます。
 民主党・無所属クラブを代表し、ただいま議題となりました安倍内閣不信任決議案に賛成の立場で討論いたします。(拍手)
 まず、冒頭、南アフリカ共和国の反人種隔離政策闘争の指導者であられましたネルソン・マンデラ元大統領が、日本時間の六日、御逝去されました。謹んで哀悼の意を表します。
 今、私たちの国日本の民主主義が、そして平和と人権が危機にあります。
 国民の皆様方に選挙で選ばれた私たち議員により構成される国会が、行政府に屈服、隷従させられようとしているんです。民主主義の基本である、国民のものである情報が、国民を守るためとの理屈で、基準も曖昧なまま、行政の理屈と都合で特定秘密として隠される、そのことを可能とする法律を内閣が提出し、審議も不十分、国民の皆様方の御理解はもっと不十分なまま、採決を強行しようとする。
 そして、国会の会期延長が、二日間なんですか。あさって日曜日までの、たった二日間なんですか。
 この一事だけでも、安倍内閣を信任することは、断じてできません。
 安倍総理、そして与党の皆さんは、議論は尽くされた、十分審議したなどとうそぶいていらっしゃいますけれども、本当にそう思われるんですか。
 この特定秘密保護法案は、まさに国民注視の重要法案です。しかし、実は、今国会冒頭の安倍総理の所信表明演説には、この法案について一言も触れられていませんでした。
 また、安倍総理御自身が国民に丁寧に説明するとしてきた法案であるにもかかわらず、衆議院では、たったの四十二時間弱、また、修正同意された会派も出席されない本会議で強行採決されました。参議院に至っては、その半分にすぎない二十一時間の審議時間でしかありません。これを拙速と言わずして、何と言うのでありましょうか。
 政府・与党が、丁寧に審議し説明をしたと強弁するのなら、あえて申し上げます。
 あなた方が説明すればするほど、審議が進めば進むほどこの法案に対する国民の不安の声がどんどん高まっていったのは、なぜなんでしょうか。だからこそ、参議院の審議の途中から、この法案のうさん臭さに多くの方々が気づいたのではないでしょうか。
 ノーベル賞受賞者も含む学者の皆様方、著名な映画監督や俳優、女優の皆様方も、報道にかかわるさまざまな団体の皆様方も、法曹界の皆さんも、海外からは国連難民高等弁務官なども、不安と懸念の声を上げていらっしゃいます。
 これまで、たった一つの法案に、ここまでの方々が、これまで多くの方々が、不安や怒りの声を上げられたということがあったでしょうか。
 安倍総理、あなたには、こうしたお声が届かないんでしょうか。聞こえても、聞こえないふりなんでしょうか。
 特定秘密保護法案について、さらに申し上げます。
 衆議院での質疑も全くひどい内容でしたが、参議院の特別委員会での質疑は、まさに論外そのものでした。
 最も驚くべきことは、一夜にして、雨後のタケノコのごとく、第三者的機関なのか第三者機関なのかよくわからない、これまでの審議では聞きもしなかった組織や役職が、次々と、続々とあらわれてきたではないですか。
 四日の質疑で突然出てきたのは、情報保全諮問会議、保全監視委員会、そして独立公文書管理監。昨日の午前になってまた出てきた、これまた突然示された組織が、情報保全監察室です。わずか二日間の質疑の間に、今まで耳にしたこともない組織や役職が突然四つも出てくる質疑など、もちろん経験したこともありません。憲政史上初めての出来事ではないでしょうか。これらの組織は、法案のどの条文に記されているんでしょうか。
 まさに、こうしたつけ焼き刃的、その場しのぎのいいかげんな対応で、多くの国民が疑問に感じる、不安に思う法律を通すことは、絶対に許すことはできません。
 もう一つどうしても取り上げておかなければならないのは、デモをテロだと表現した石破幹事長の暴言です。
 国民の皆さんが法律にのっとって行う正当なデモを、テロと言う。自分たちの考えと異なる主張の表明を、テロとする。ここにも、安倍政権の独善的かつ排他的な思想が強くあらわれています。
 さらに申し上げます。
 この特定秘密保護法案の単なる答弁要員にして、質疑を大混乱に陥れた張本人の森まさこ大臣も、言うまでもなく、無責任かつ無節操と言わざるを得ません。
 森大臣の肩書は、女性活力・子育て支援担当大臣、内閣府特命担当大臣、消費者及び食品安全、少子化対策、男女共同参画の担当の大臣でいらっしゃいます。
 しかし、内閣発足以来、国民の皆様の持つ森大臣の印象は、国民の多くの皆さんが疑念を持ったままの特定秘密保護法案の成立だけには血眼になる一方で、大臣本来の重要な業務であるはずの、あの食品表示偽装問題には目もくれないという、無責任きわまりないその姿そのものであります。
 まさに、消費者及び食品安全担当という大臣としての表示そのものが偽装だと言わざるを得ません。
 こうして、るる安倍内閣の問題点を述べてくればわかるように、この内閣に決定的に欠けているのは、世論に向き合う謙虚さです。世論に向き合う謙虚さが完全に欠けてしまっています。
 国民生活より、国土の強靱化なんですか。働くことを軽んじて、また、規制緩和をして格差を拡大させて、成長できるんですか。
 安倍内閣が目指す政策の方向性は、私たち国民、私たち民主党の願う方向と百八十度異なります。そして、多くの方々の思いに謙虚に耳を傾けないこうしたおごりは、必ず国民の恐ろしいほどの大きな怒りに触れます。
 安倍総理が国民に向き合う謙虚さのかけらも持ち合わせていないことが明らかになった以上、これ以上政権の座に居座ることを許すわけにはいきません。
 おごれる者久しからず。おごり高ぶっている安倍政権、安倍総理にはもう遅いのかもしれませんが、この言葉の意味をよくかみしめるべきであることを最後に申し上げ、安倍内閣不信任案への賛成討論といたします。(拍手)
○議長(伊吹文明君) 次に、中島克仁君。
    〔中島克仁君登壇〕
○中島克仁君 みんなの党の中島克仁です。
 私は、みんなの党を代表いたしまして、ただいま議題となりました安倍内閣不信任決議案に賛成の立場で討論を行います。(拍手)
 安倍内閣が誕生して約一年がたちました。アベノミクスの三本の矢による期待感から、安倍内閣の支持率は高い水準を維持し、夏の参議院選でも大勝、衆参のねじれも解消した状態で今国会を迎えました。
 安倍内閣が、なぜ支持率が高いのか。それは、長引くデフレから日本が脱却できるかもしれない、安倍内閣は日本を再び右肩上がりの成長国家にしてくれるのではないかと、国民の多くが期待をしているからです。
 しかし、残念ながら、景気は減速の傾向となってきました。
 さらに、十月一日には、総理は、アベノミクスとは全く異質の、消費税増税を発表されました。増税官僚の口車に乗せられてつくられた増税スケジュール、景気対策に五兆円という内容。消費税増税をやるのにこのまま景気が減退したら、デフレ脱却などできるわけがないではないですか。
 我々みんなの党は、消費税増税の前にやるべきことがあるということを一貫して主張してきました。
 第一に、デフレからの脱却が先、第二に、不公平の是正が先、第三に、無駄の削減、行政改革が先ということです。
 総理みずからもおっしゃっているとおり、デフレ脱却は、まだ道半ばです。
 税と保険料の不公平を是正するための具体策として、歳入庁や消費税インボイスの導入ということを我々は訴えてまいりました。
 さらに、国債整理基金特別会計への定率繰り入れといった無駄をやめるとともに、労働保険特会等その他の特別会計の積立金も取り崩して、活用すべきです。
 JT、NTTなどの政府保有の上場株式の売却、日本郵政の株式売却、公務員宿舎の売却、議員定数の削減、議員報酬の恒常的なカットなど、増税の前にやるべきことがまだまだあるではないですか。
 また、安倍総理は、今国会を成長戦略実現国会と位置づけられ、中でも総理が最重要だと言う規制改革は、自民党の支持母体や集票マシンを敵に回すような険しい道であるにもかかわらず、この意気込みに我々も大変期待をいたしました。
 しかし、実際はどうでしょう。規制改革、産業競争力強化を明言する安倍政権にもかかわらず、タクシー特措法を強化し、企業努力を重ね労務管理に工夫を凝らす企業に着目するよりも、規制の強化を標榜する事業所を温存させて、業界の新陳代謝にブレーキをかけました。
 規制の強化ではなく、労基法や国交省の管理監督で、悪徳で安全軽視の事業所を退場させるのが、規制改革、産業競争力強化ではないのですか。
 また、薬事法及び薬剤師法改正法案では、六月に日本再興戦略、規制改革実施計画を閣議決定し、一般用医薬品についてはインターネット販売を全面解禁すると高らかに宣言していたにもかかわらず、提出された法案では、要指導医薬品という新たな区分を設け、規制強化とも言える内容であり、総理の言う全面解禁とはほど遠い内容でありました。
 総理、言っていることと行っていることが真逆ではないですか。
 さらに、総理は、国家公務員制度改革を推進していくとおっしゃっておられました。
 日本の仕組みを大胆に改革するためには、日本の国家公務員組織に対して大胆かつ柔軟な人事ができる制度が不可欠であって、そのための公務員制度改革であったはずです。しかし、今国会に提出された政府案は、三年前に我が党と自民党が共同で提出した法律案はもちろん、かつて自公政権時代のいわゆる甘利法案よりも、はるかに後退した内容となっております。
 例えば、国家間の国際競争が厳しさを増す中、諸外国との交渉等に打ちかつには、幹部職員を特別職化すべきであるのに、政府案では、引き続き、一般職のままです。米国はもちろん、欧州諸国においても、幹部職員については、政治主導の大胆な人事制度が既に導入されております。
 これでは、周回おくれどころか、二周おくれにもなってしまいます。これは一体どういうことなのでしょうか。
 我々は、当たり前の自由社会と一人前の国家を目指している政党です。戦時体制下の国家社会主義の残滓を一掃し、新しきよき時代の、輝ける日本をつくっていきたいと願っております。一人前の国家として、国際社会のプレーヤーとして、立ち向かっていかなければいけないのです。
 だから、我々みんなの党は、アジェンダにおいて、日本版NSCも掲げ、インテリジェンス機能の強化も掲げました。当然のことながら、情報漏えい防止策を強化することも掲げました。ここまではっきりと国家機密保護の必要性を訴えたのは、みんなの党だけです。
 ですから、今国会に提出された特定秘密保護法案に対して、我々は、真摯に、また前向きにこの政府案に取り組み、そして、前向きな修正案を提出いたしました。
 多くの国民の皆さんが、この法案で、戦前の日本に戻るのではないかという不安を抱いている中で、我々は、そういう法律をつくるのではないのだと、強い思いでやってきたのです。
 ところが、どうでしょう。こういった大事な時期に、石破幹事長の大失言。いまだかつて前例のない、強行的な国会運営。質疑時間は、衆議院約四十六時間、それに対し参議院は二十二時間と、圧倒的に足りません。まさに、自民党のおごりと言われても仕方がないような現在の状況です。
 我々は、丁寧な審議を求めているのです。特定秘密保護法によって国民の自由と民主主義が侵害されるのではないかとの不安を払拭すべきときに、国会が、乱暴でルール無視の強権的な国会であっては絶対になりません。
 こうした観点から、渡辺喜美代表は、党首討論で、安倍総理に、丁寧かつ十分な国会審議を求め、会期延長を提案いたしました。しかし、十分な委員会質疑のための延長はなされませんでした。
 今国会での政府の姿勢、与党の国会運営に猛省を促すとともに、安倍内閣不信任決議案に賛成する意思を改めて表明し、私の賛成討論を終わります。(拍手)
○議長(伊吹文明君) 次に、穀田恵二君。
    〔穀田恵二君登壇〕
○穀田恵二君 私は、日本共産党を代表し、安倍内閣不信任決議案に賛成の討論を行います。(拍手)
 私は、最初に、安倍政権、自民、公明両党が、国民多数の声を踏みつけにして、衆参両院で秘密保護法案の強行採決を重ねてきたことに対し、満身の怒りを込めて抗議するものであります。
 安倍内閣を不信任とする第一の理由は、秘密保護法案を強引に押し通そうとする安倍内閣の反国民的暴走を絶対に許すことができないからであります。
 秘密保護法案の危険性、問題点は、審議すればするほど浮き彫りになっています。
 第一に、特定秘密指定には、歯どめがなく、政府の裁量で際限なく秘密が広がる危険が浮き彫りとなりました。国民の知る権利を侵し、憲法の国民主権の原理に真っ向から反するものであります。
 第二に、秘密を漏らした人、秘密を知ろうとした人のみならず、共謀した人、唆した人、あおった人も処罰の対象になり、憲法に保障された基本的人権をじゅうりんする弾圧立法だということであります。
 第三に、集団的自衛権の行使など、アメリカとともに海外で戦争する国づくりと一体の法案だということであります。そのために国民の目と耳と口を塞ぐもので、憲法の平和主義に真っ向から反する戦時立法であります。
 秘密保護法案は違憲立法である、このことを厳しく指摘しなければなりません。
 この希代の悪法に対し、今、各界各層から厳しい反対の声、懸念の声が、空前の規模で広がっています。日本弁護士会、日本新聞協会、日本民間放送連盟など報道関係者、自由法曹団など法曹関係者、ノーベル賞受賞者を含む学者、研究者、日本ペンクラブ、著名な作家、映画監督、俳優など芸術文化関係者、国際人権団体やNGO、福島県議会など自治体関係等々、枚挙にいとまがありません。
 こうした国民の声を乱暴にじゅうりんしようとする安倍内閣を、厳しく糾弾するものであります。
 不信任の第二の理由は、国民の暮らしと経済を破壊する内閣だということであります。
 安倍首相は、来年四月に消費税を八%に増税することを決めました。国民に八兆円の増税を押しつける一方で、大企業減税、産業競争力強化法、戦略特区法など大企業奉仕の仕組みづくり、また、公共事業の大盤振る舞いです。しかも、被災地復興のための特別法人税まで一年前倒しで廃止。財界おもてなしもきわまれりではないでしょうか。
 社会保障で、安倍内閣は、医療、介護、年金、子育ての各分野で改悪を進めるプログラム法案をごり押しし、生活保護法改悪も強行しました。自立自助を押しつけ、憲法二十五条が保障する国民の権利を骨抜きにするもので、極めて重大と言わなければなりません。
 しかも、雇用の一層の規制緩和まで進めようとしています。世界で一番企業が活動しやすい国を目指す一方で、非正規雇用をふやし、貧困と格差を一層押し広げることなど、絶対に容認できません。
 不信任の第三の理由は、安倍内閣が、異常な、アメリカ言いなりの政治を進めていることです。
 沖縄・普天間基地の問題で、県内たらい回しは認めないという沖縄の総意を覆そうというたくらみは、異常きわまりないものです。自民党沖縄県選出議員に選挙公約の裏切りを迫るなど、言語道断ではありませんか。
 オスプレイの配備強行、沖縄の訓練強行のみならず、低空飛行訓練の全国化など、許しがたい、傍若無人な振る舞いと言わなければなりません。
 TPP交渉でも、重要五項目は聖域という選挙公約をほごにし、その関税撤廃の検討に踏み込みました。国民への丁寧な説明という約束も投げ捨てて、秘密交渉で、あくまでTPP参加への道を突き進もうとしています。
 農林水産業、食の安全、医療など、国民生活と日本経済のあらゆる分野に多大な犠牲をもたらす安倍政権のこのたくらみは、許すことができません。
 以上、安倍内閣を不信任とする理由は明瞭であります。
 あらゆる分野で暴走を重ねる安倍内閣と国民との矛盾は、深まらざるを得ないでありましょう。この間、短期間に、秘密保護法反対の世論と運動の急速な高まりは、そのことを証明しています。
 国民の願いに背く安倍政権には未来はないと申し上げ、賛成討論を終わります。(拍手)
○議長(伊吹文明君) 鈴木克昌君。
    〔鈴木克昌君登壇〕
○鈴木克昌君 私は、生活の党を代表して、安倍内閣不信任決議案に賛成の立場から討論いたします。(拍手)
 これから参議院本会議での採決を強行しようとしている特定秘密法案には、国民世論の多くが反対であります。
 法曹界からは、憲法違反の疑義が指摘され、報道、出版界からは、報道、取材の自由が侵害されるとの抗議の声が上がっています。
 しかし、安倍内閣と与党は、昨日、参議院特別委員会において、こうした不安、懸念、疑念を抱く国民の世論を踏まえ、慎重かつ丁寧に時間をかけた徹底審議を求めていた野党議員の声を無視して、衆議院に続いて、参議院においても、特定秘密保護法案の採決を強行いたしました。
 与党が、数の力で、こうした国民の声を封じ、採決を強行したことは、極めて遺憾であり、断じて容認できるものではありません。このような議会制民主主義を否定する国会運営を主導した安倍内閣の責任は、極めて重いと言わざるを得ません。
 特定秘密保護法案については、戦前の治安維持法よりもさらに基本的人権を侵害するおそれがあると言われるほど問題があることから、徹底的に審議を尽くさなければなりません。(発言する者あり)
○議長(伊吹文明君) 静粛にしてください。
○鈴木克昌君(続) 基本的人権にかかわる制度をつくるときには、とりわけ慎重に、その侵害を防ぐことができるような配慮が必要であります。
 しかし、森担当大臣のぶれた発言からも、また、与党も容認した修正条項の多さからしても、本法律案の雑でいいかげんな内容は、明らかであります。
 にもかかわらず、国民の代表として、国政を信託され、行政をリードするはずの安倍内閣と与党は、官僚主導を強化し、国会の権能を弱め、国民の基本的人権さえないがしろにする同法案を強行に採決しました。
 なぜこんなに急ぐのでありましょうか。巨大与党のおごりであるばかりか、憲政史上に大きな汚点を残す乱暴きわまりない国会運営は、余りにもひどい。
 これまで、ねじれ国会が、何か、決められない政治の元凶だと、悪い政治の例えと言って参議院の与党勝利に結びつけてきたが、本当にそうなのか。
 民主主義は、適正な手続と、少数意見の反映、説得が根幹。むしろ、自民党一強体制こそ、いかに国民の目と耳を塞ぎ、独善に道を開く危険な政治体制であるかということを示したものと言わざるを得ない。我々野党の責任はますます重くなっており、安倍内閣を信任するわけにはまいりません。
 国民の代表たる国会議員が、多くの国民の心配の声を無視して、慎重な審議を行い議論が尽くされるよう努めるべきみずからの使命を果たさないで採決を強行するのは、まさしく民主主義をないがしろにする行為そのものであります。
 生活の党は、このような与党の横暴な国会運営を主導する安倍総理の政治姿勢を、断じて容認できません。
 以上、安倍内閣不信任決議案に対する賛成の討論とさせていただきます。(拍手、発言する者あり)
○議長(伊吹文明君) 静粛に願います。
 以上をもって討論は終局をいたしました。
    ―――――――――――――
○議長(伊吹文明君) 採決をいたします。
 本決議案に賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
○議長(伊吹文明君) 起立少数。よって、安倍内閣不信任決議案は否決されました。(拍手)
     ――――◇―――――
○議長(伊吹文明君) この際、暫時休憩いたします。
    午後八時三十二分休憩
     ――――◇―――――
    〔休憩後は会議を開くに至らなかった〕
     ――――◇―――――
 出席国務大臣
       内閣総理大臣  安倍 晋三君
       財務大臣    麻生 太郎君
       総務大臣    新藤 義孝君
       法務大臣    谷垣 禎一君
       外務大臣    岸田 文雄君
       文部科学大臣  下村 博文君
       厚生労働大臣  田村 憲久君
       農林水産大臣  林  芳正君
       経済産業大臣  茂木 敏充君
       国土交通大臣  太田 昭宏君
       環境大臣    石原 伸晃君
       防衛大臣    小野寺五典君
       国務大臣    稲田 朋美君
       国務大臣    菅  義偉君
       国務大臣    根本  匠君
       国務大臣    古屋 圭司君
       国務大臣    森 まさこ君
       国務大臣    山本 一太君