第185回国会 経済産業委員会 第3号
平成二十五年十一月六日(水曜日)
    午前九時一分開議
 出席委員
   委員長 富田 茂之君
   理事 塩谷  立君 理事 鈴木 淳司君
   理事 宮下 一郎君 理事 山際大志郎君
   理事 渡辺 博道君 理事 田嶋  要君
   理事 今井 雅人君 理事 江田 康幸君
      秋元  司君    穴見 陽一君
      石崎  徹君    越智 隆雄君
      大見  正君    勝俣 孝明君
      佐々木 紀君    白石  徹君
      菅原 一秀君    田中 良生君
      田野瀬太道君    武村 展英君
      辻  清人君    冨樫 博之君
      根本 幸典君    福田 達夫君
      細田 健一君    宮崎 謙介君
      宮崎 政久君    八木 哲也君
      山田 美樹君    枝野 幸男君
      大西 健介君    奥野総一郎君
      岸本 周平君    近藤 洋介君
      辻元 清美君    伊東 信久君
      木下 智彦君    丸山 穂高君
      國重  徹君    青柳陽一郎君
      三谷 英弘君    塩川 鉄也君
    …………………………………
   経済産業大臣       茂木 敏充君
   経済産業副大臣      松島みどり君
   経済産業副大臣      赤羽 一嘉君
   内閣府大臣政務官     伊藤 忠彦君
   財務大臣政務官      葉梨 康弘君
   経済産業大臣政務官    田中 良生君
   環境大臣政務官      浮島 智子君
   政府特別補佐人
   (原子力規制委員会委員長)            田中 俊一君
   政府参考人
   (経済産業省経済産業政策局長)          菅原 郁郎君
   政府参考人
   (経済産業省貿易経済協力局長)          横尾 英博君
   政府参考人
   (経済産業省産業技術環境局長)          片瀬 裕文君
   政府参考人
   (経済産業省商務情報政策局長)          富田 健介君
   政府参考人
   (資源エネルギー庁長官) 上田 隆之君
   政府参考人
   (資源エネルギー庁汚染水特別対策監)       糟谷 敏秀君
   政府参考人
   (資源エネルギー庁省エネルギー・新エネルギー部長)            木村 陽一君
   政府参考人
   (環境省大臣官房審議官) 三好 信俊君
   政府参考人
   (環境省水・大気環境局長)            小林 正明君
   政府参考人
   (原子力規制庁次長)   森本 英香君
   政府参考人
   (原子力規制庁審議官)  櫻田 道夫君
   政府参考人
   (原子力規制庁審議官)  山本 哲也君
   参考人
   (東京電力株式会社代表執行役社長)        廣瀬 直己君
   経済産業委員会専門員   乾  敏一君
    ―――――――――――――
委員の異動
十一月六日
 辞任         補欠選任
  佐々木 紀君     田野瀬太道君
  岸本 周平君     大西 健介君
  近藤 洋介君     奥野総一郎君
同日
 辞任         補欠選任
  田野瀬太道君     佐々木 紀君
  大西 健介君     岸本 周平君
  奥野総一郎君     近藤 洋介君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 産業競争力強化法案(内閣提出第三号)
 経済産業の基本施策に関する件
 私的独占の禁止及び公正取引に関する件
     ――――◇―――――
○富田委員長 これより会議を開きます。
 経済産業の基本施策に関する件並びに私的独占の禁止及び公正取引に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 両件調査のため、本日、参考人として東京電力株式会社代表執行役社長廣瀬直己君の出席を求め、意見を聴取することとし、また、政府参考人として経済産業省経済産業政策局長菅原郁郎君、経済産業省貿易経済協力局長横尾英博君、経済産業省産業技術環境局長片瀬裕文君、経済産業省商務情報政策局長富田健介君、資源エネルギー庁長官上田隆之君、資源エネルギー庁汚染水特別対策監糟谷敏秀君、資源エネルギー庁省エネルギー・新エネルギー部長木村陽一君、環境省大臣官房審議官三好信俊君、環境省水・大気環境局長小林正明君、原子力規制庁次長森本英香君、原子力規制庁審議官櫻田道夫君及び原子力規制庁審議官山本哲也君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○富田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
○富田委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。八木哲也君。
○八木委員 おはようございます。自由民主党、八木哲也でございます。
 質問の機会を与えていただきました委員長及び理事の皆さんに感謝申し上げたいと思います。
 さて、安倍政権が発足して十カ月がたちました。長引くデフレからの脱却、経済再興を掲げ、三本の矢を放ち、一本目、二本目の矢は的を射ることができ、三本目の矢が成長戦略の的へまっしぐらに突き進んでおります。国民的感覚からすれば、給料が上がり、消費の循環がないと、なかなかデフレからの脱却の実感が伴わないように思います。
 しかし、お金だけで解決するようにも思えない面もあります。物心両面でデフレからの脱却が必要と思います。デフレマインドで下向き、内向きな気持ちから、お金がなくとも、清く貧しく美しく、前向きに明るく元気な気持ちになることも大切なような気がいたします。
 そんな折、私たち仲間十五名ほどで日本を明るくする会をつくりました。この経済産業委員会にもメンバーがいます。カミに見放されても明るく元気に日本を明るくしようというメンバーばかりであります。残念ながら、一見して茂木大臣はメンバーになる資格がございません。
 さて、明るく元気な日本を取り戻すべく、成長戦略として、水素エネルギー社会の展望について質問をいたします。
 茂木大臣は、所信挨拶の中で、本国会を成長戦略実行国会と位置づけ、アベノミクスの第三の矢、民間投資を喚起する成長戦略を推し進めると言われました。今回の質問の水素エネルギーの取り組みは第三の矢の成長戦略であり、重要施策の一つとして取り組む必要があると考えます。
 家庭用燃料電池は、スマートハウス、スマートコミュニティーなどで、豊田市などで実証実験をし、徐々に浸透し始めております。燃料電池自動車は、二〇一五年に市場投入に向け技術開発が進行しております。また、二〇一五年をめどに、世界初の商用水素発電所が建設中であります。このように、水素エネルギー社会の扉が開かれました。
 平成二十四年度のエネルギー白書では、水素エネルギーの主要施策八事業で二百一億円の予算でした。また、「第六章 新たなエネルギー社会の実現」として五ページしか記載がありませんでした。将来重要な施策になるはずと考える者にとっては、予算も記載ページも少なく、寂しく感じました。
 しかし、これは昨年度のことで、今年度は、安倍政権になり、大いに期待を寄せるところであります。
 そこで、水素エネルギー社会の実現に向けたビジョンと、水素の製造、貯蔵、輸送、利用までの一気通貫した官学民連携、及び、その工程ロードマップを描くことが必要であります。
 そのためには、水素エネルギーを国家戦略として日本再興戦略などの中でどのように位置づけるのか、お伺いいたします。
○茂木国務大臣 まず、私から概要について説明をさせていただいて、その上で、細かい点を参考人からお答えさせていただければと思っております。
 日本再興戦略におきましては、健康長寿社会の実現であったり、新しいエネルギーの開発、実現が、委員御指摘のように戦略分野として位置づけられておりまして、この新しいエネルギーの中で、水素エネルギーは極めて有望な分野であると考えております。
 我が国は、今、三・一一以降の新しいエネルギー制約に直面をしております。我々はこの課題を乗り越えなきゃならない。しかし、その課題を乗り越える中で、新しい技術であったりとか成長分野を見出していけるのではないかと。
 一九七〇年代、日本は二度のオイルショックを経験いたしました。そして、そのオイルショックを克服する中で、世界に冠たる省エネ製品、省エネ社会というものをつくり出したわけでありまして、同じように三・一一以降のエネルギー制約を乗り越える中で、新しいエネルギーの成長分野、こういったものを見出していきたいと考えております。
○八木委員 ありがとうございました。
 次に、燃料電池自動車の取り組みについて質問をいたします。
 先ほども言いましたように、水素エネルギーには家庭用燃料電池や燃料電池自動車や水素発電などの取り組みがあるわけでございますが、ここで燃料電池自動車について質問しますのは、現在、日本で自動車産業が国の経済を牽引する基幹的な産業の一つであり、将来もその重要性は変わらないと思うからであります。そして、この燃料電池自動車は、走行中の排出は水のみで、環境に優しい車でもあるからであります。
 世界の自動車各社は、トヨタはBMWと技術提携し、二〇一五年に市場投入を予定しております。日産はベンツ、フォードと連携し、二〇一七年。ホンダはGMと二〇一五年。ヒュンダイは独自に二〇一五年に市場投入を予定しております。二〇一五年に向けて、各社熾烈な技術開発競争をしておるわけでございます。
 あわせて、大切なことは、水素ステーションのインフラ整備であります。豊田市にも一基あり、実証実験をしておりますが、二〇一五年に向け四大都市圏を中心に百カ所設置する計画で、本年度の補助金予算が四十五億九千万円であります。
 水素ステーションの建設費は、日本では一基四億から六億円に対し、海外では一億から二億円でございます。約三倍の開きがあるわけでありまして、海外と同じ単価にできるなら、現予算でも三百基ぐらいはできるはずであります。燃料電池自動車の普及促進につながるわけでございます。今後のインフラ整備の充実をどのように図っていくのか、お聞きします。
 また、単価の高い原因の一つに、現在の高圧ガス保安法などの規制もあると思います。欧米で認められているような基準まで下げれば、使用鋼材等の見直しもできます。
 また、ガス欠しても水素の公道充填が認められない、ユーザーセルフ充填は認められない、水素ステーション無人運転は認められないなどなど、不便な面もありまして、したがって、現在のガソリンスタンドより不便だというような声も聞かれます。
 これらを解決しなければ、燃料電池自動車の普及促進が図れません。法規制の緩和をまず第一にしなければならないと考えますが、法規制の緩和についてどのように考えているのかお聞きします。
 次に、燃料電池自動車を国策としてどのように位置づけるかということであります。
 先ほども述べましたように、二〇一五年の市場投入に向けて、日米欧韓で熾烈な開発競争をしておるわけでございます。
 ある関係者の話では、日本として最大の脅威はヒュンダイとのことであります。韓国は、国策としてヒュンダイを支援しておるからであります。韓国は、二〇〇九年に水素・燃料電池ロードマップを作成し、二〇二〇年に燃料電池自動車五万台、水素ステーション五百カ所の目標を掲げました。我が国においても国策としてトップランナー支援の充実を図るべきと考えますが、そのお考えをお聞きいたします。
 以上三点、関連がありますので、一括でお答えいただきたいと思います。
○木村政府参考人 お答え申し上げます。
 燃料電池自動車でございますが、まず、利用段階でCO2あるいは大気汚染物質を排出しない、航続距離、充填時間はガソリン自動車並みということで、次世代自動車の一つとして有望と認識してございます。
 このため、二〇一五年の燃料電池自動車の市場投入をしっかり実現していくことが何よりも重要であると考えてございまして、普及の前提となります水素ステーションの整備を四大都市圏を中心に進めるべく、水素ステーションの整備に対する補助をまず着実に実施していきたいと考えてございます。
 また、御指摘のとおり、水素ステーションの低コスト化につながります規制の見直しにつきましても、規制改革実施計画等に基づきまして安全性についての検討を行いまして、技術基準の改正を初めとする必要な措置を講じてまいる予定でございます。例えば、水素スタンドの使用可能鋼材に係ります性能基準の整備でございますとか、セルフ充填式水素スタンドの実現、あるいは公道でガス欠が起こった場合の充填場所の問題、そういったことにつきましても対応してまいる予定でございます。
 あわせまして、ロードマップと申しますか、水素の位置づけということでございます。
 水素につきましては、利用するサイドは供給側に不安があり、それから製造するサイドは需要の拡大に対してしっかりした見通しが持てないというようなことがありまして、両すくみのような状況が一部見られるのかなというふうに思ってございます。単に市場に委ねるだけでは効率よく利用が拡大しないおそれもございます。
 水素エネルギーの意義あるいはその需給の見通しをしっかりと見据えまして、水素の製造から利用まで一気通貫した産学官の連携、ロードマップの策定といったことも含めまして、さらなる支援のあり方について検討してまいりたいと思ってございます。
○八木委員 先ほども申し上げましたように、将来この自動車が普及していくことは間違いない、私はこういうふうに思っておりますし、それが世界の流れだというふうに思います。
 そういう中で、日本がそのイニシアチブをとっていかなければ立ちおくれてしまう。ややもすると、海外の製造メーカーに先を越されたときに、日本の基幹産業としての位置づけが非常に危なくなる。そういう意味において、しっかり国策として位置づけていただきたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いいたします。
 次に、大臣は、所信挨拶の中で、二〇二〇年のオリンピック・パラリンピックを機と捉え、日本企業による旺盛な海外需要の獲得を支援する、また、府省連携で世界に勝てる研究開発の加速化に取り組むと言っておられます。
 水素エネルギー社会等を世界に向けて発信するため、オリンピック・パラリンピックは絶好のチャンスであるわけであります。東京を燃料電池自動車やITSなどを活用した世界最先端都市とするに必要な整備をそれまでにすべきと考えております。
 日本がそれらのことで優位に立ち、そしてまた経済が発展できるという絶好のチャンスでもあります。その機会をどういうふうに捉えるのか、お答えいただきたいと思います。
○田中大臣政務官 八木委員の御指摘のとおりだと思います。
 東京オリンピックは、我が国の最先端技術、また社会課題をどのように解決していくのか、そうした取り組みを発信する上でもまさに絶好の機会になると考えております。
 日本再興戦略におきましては、エネルギーを賢く消費する社会を目指すべき社会像の一つに据えております。その一環としまして、燃料電池自動車の世界最速普及を実現していきたい。そのため、東京を含む四大都市圏を中心とした水素ステーションの先行整備や、高圧ガス保安法等の規制見直し、こうしたものを進めてまいります。また、安全、快適に人、物の移動ができる社会の実現に向けて、ITSを活用した安全運転支援システム、自動走行システムの開発環境整備を進めてまいりたいと思っております。
 また、東京五輪が開催される二〇二〇年にはこうした取り組みの成果も出始める、そのように考えております。外国からの訪問客を含めまして大勢の人が行き交う東京が起爆剤となって、燃料電池自動車等の次世代自動車の普及、また安全運転支援システムの普及に一層弾みがつくように、経済産業省としても全力を挙げて引き続きしっかり取り組んでまいりたいと思います。
○八木委員 ありがとうございました。
 しっかり日本の基幹産業として成長させていくことをお願い申し上げまして、終わります。
 ありがとうございました。
○富田委員長 次に、江田康幸君。
○江田(康)委員 公明党の江田康幸でございます。
 本日は、短い時間ではございますけれども、政府のエネルギー政策について質問をさせていただきます。
 まず、エネルギー基本計画について茂木大臣に質問をさせていただきます。
 現行のエネルギー基本計画でございますけれども、これはつくられたのが平成二十二年であります。その後、東日本大震災また福島第一原発事故、シリア騒乱など中東の不安定化やシェールガス革命など、エネルギーを取り巻く環境は大きく変化しているところでございます。
 こうした状況に鑑みれば、中長期のエネルギー政策の方針であるエネルギー基本計画を見直して、将来あるべきエネルギー構成のベストミックスを策定することは喫緊の課題となっております。総理も言明されたわけでございますけれども。このエネルギー基本計画の見直しについては、総合資源エネルギー調査会基本政策分科会において新しいエネルギー基本計画について議論がなされていると伺いますが、その検討状況についてまずお聞きしたいと思います。
 あわせて、福島第一原発事故以降、石油代替の中核を担っていた原子力の利用はゼロに落ち込んでいるわけでございますけれども、それを天然ガスが埋め合わせるような、電源構成の変化が急速に起こっているわけであります。無論、原発についてはいかなる事情よりも安全性を最優先すべきものであることはもちろんでありますが、他方、この結果として、三兆円以上の輸入燃料費の増加、また電力料金の上昇という形で、国民生活さらに我が国の経済が大きな打撃を受けているというのも、また忘れてはならない。
 そういう中で質問をさせていただきますが、まずエネルギー基本計画における原子力の位置づけ、そして原発依存度をどのように定めるつもりか。再生可能エネルギーの位置づけも含めて、経済産業大臣の見解を改めてお伺いいたします。
○茂木国務大臣 江田委員は、既に経済産業大臣政務官、そしてまた環境副大臣も務めて、特にエネルギー政策については大変お詳しい方であります。
 中長期的なエネルギー政策の方針となりますエネルギー基本計画は現在新しい策定作業に入っておりまして、特に安定供給そしてコスト低減に重点を置いて、政策の軸そして方向性を明確に示す予定であります。
 年内に取りまとめという一定のスケジュール感を持ちまして、現在、総合資源エネルギー調査会の基本政策分科会におきまして、月三回くらいの相当なピッチで議論を進めております。
 そこの中でスリーEプラスS、よく御存じだと思いますが、エネルギーの安定供給、経済性、環境、それに安全性を加えて、スリーEプラスSの実現といった全体的な課題と同時に、原子力や再生可能エネルギー等の個別の課題についても議論を進めているところであります。
 再生可能エネルギーにつきましては、今後三年間で最大限の導入を目指していく、それに向けて、コスト面であったり、また系統内に蓄電池を導入して電源としての安定化を図っていく、こういう課題も解決をしなければなりません。
 原子力につきましては、御案内のとおり、安全性をいかなる事情よりも最優先する。そして、その安全性については、新しく設置されました原子力規制委員会において判断をするということになっております。
 さらには、エネルギー源も多様化を進めていき、エネルギーの調達先につきましても多角化を進める。さらに、需要面では、これまでの需要を所与のものとして供給を積み上げるという構造から、需要そのものもスマートにコントロールをする。さまざまな取り組みを通じて原発への依存度を下げていく、これが連立の合意でもあります。
 そういった方向を踏まえながら、委員の間でも、スリーEプラスSを実現させるためには、エネルギー源ごとの特徴を踏まえて、全体として実現可能かつバランスのとれたエネルギー構成とすることが重要との認識が共有されておりまして、私自身、委員との意見交換でもこういった認識を共有しているところでありまして、そういった方向で年内に取りまとめを行ってまいりたいと考えております。
○江田(康)委員 年内の取りまとめに向けて議論を加速していただきたいと思います。
 エネルギー基本計画の見直しが途上であっても、新たなエネルギー源である再生可能エネルギーの導入加速は必要不可欠であります。私もこれまで何度もこの委員会で取り上げさせていただいておりますが、改めて、まずは再生可能エネルギーの系統対策についてお伺いをさせていただきます。
 昨年七月の固定価格買い取り制度開始以降、再生可能エネルギーの稼働設備は六月末時点で三百七十万キロワット増加をいたしました。一年間で約二割増加するということでありまして、導入は加速していると思います。他方、風況がよい北海道北部など、風力発電に適した地域は変電所までの送電網が未整備であるところが大変多いという課題。さらには、天候に左右される太陽光や風力発電は、先ほども大臣から申されましたけれども、出力変動対策が必要不可欠であります。
 そこで質問させていただきますけれども、政権が掲げる再生可能エネルギーを最大限導入していくという目標を達成するために、政府として送電網の整備をどのように具体化していくのか、また出力変動対策に積極的に取り組むのか、その見解をお伺いさせていただきます。
○赤羽副大臣 我が国は、一昨年の三・一一以来、新たなエネルギー制約に直面をしているわけでありまして、今御指摘がありましたように、新たなエネルギー源として再生可能エネルギーの導入加速は必要不可欠だという認識は一致しております。
 そのためにも、今御指摘のように送電網の整備や出力変動対策に積極的に取り組むべき、それは私たちも全く同意でございます。政府としまして、まず、最適地が限られる風力発電については、地域内の送電網を整備し実証実験を行うための予算、平成二十五年度の当初予算で二百五十億円を措置したところでございます。
 また、電力会社の変電所におきまして再生可能エネルギーの出力変動を吸収する大型蓄電池の実証、平成二十四年度の予備費二百九十六億円、また蓄電池のコスト低減に向けた開発、二十五年度当初予算で二十七億円を実施するとともに、来年度は再生可能エネルギーをより効率的に受け入れるための系統運用技術の開発に九十八億円を概算要求しているところでございます。加えまして、広域的な運用の強化について検討するなど、再生可能エネルギーの最大限の普及に向けて取り組んでまいる決意でございます。
 以上です。
○江田(康)委員 副大臣、ありがとうございました。
 その風力発電でございますけれども、過度な国民負担を抑えつつ再生可能エネルギー導入を拡大していくためには、相対的に発電コストの低い風力発電の導入を加速する必要があると大いに思っております。
 先日この経産委員会で、我が地元九州の鹿児島県長島のウインドファームを、ここは陸上の風力発電二千四百キロワットが二十一基林立するという、壮大でございましたけれども、視察させていただきました。
 こういう風力発電の中でも、四方を海に囲まれている我が国にとって可能性が大きいのが洋上風力発電であるかと思います。また、我が国の洋上風力発電の技術は世界トップクラスであることは間違いないわけで、競争力強化、今産業競争力強化法の審議にも入ろうとしているところでございますけれども、こういう観点からも非常に重要だと思っております。
 現在経産省が進めている福島県沖、これは浮体式の風力発電だと思います。それから、銚子沖、北九州沖は着床式。そしてまた、環境省が進めております長崎県の五島沖も浮体式の洋上風力発電でございます。こういうところにおいて洋上風力発電の実証事業が精力的に行われているところでありますけれども、こういう取り組みを着実に進めていかなければならないと思います。
 そしてまた、固定価格買い取り制度において、新たに洋上風力の価格設定を行うことが、その実用化また普及に向けて必要になると思いますが、そのような点にどのように取り組んでいくのか、政府の見解をお伺いしたいと思います。
○赤羽副大臣 洋上風力の調達価格の設定につきましては、昨年度行われました調達価格等算定委員会の報告におきまして、洋上風力に係るコストデータが把握可能となった時点で陸上風力とは別途の区分を設けることも含めて再検討を行うこととされております。
 このため、着床式洋上風力の実証の進捗、また海外における豊富な実用化の例の存在を踏まえまして、そのコストデータの評価について、風力の専門家を中心とした研究会を立ち上げ、検討することとしております。
 本研究会での評価結果は、この冬に行われます調達価格等算定委員会において、来年度の価格設定に向けまして、新たな価格区分の設置の適否の検討に活用されることになっております。
 いずれにしましても、洋上風力は再生可能エネルギーの導入拡大を図る上で必要不可欠な技術でありますので、その育成に向けてしっかりと取り組みを進めてまいりたい、こう思います。
○江田(康)委員 最後に、再生可能エネルギーの中でも可能性の大きい地熱発電についてお伺いをさせていただきます。
 地熱発電は出力が安定しているために、設備利用率は太陽光の七倍、風力の四倍に当たる約八割と高いものがあります。相対的にコストも低い。また、我が国は御承知のとおり火山大国であって世界三位の地熱資源があるとされておりまして、非常に有望な電源でございます。
 先日、これもまたこの経産委員会で、地元九州に立地する日本最大となる十一万キロワットの出力を持つ九州電力の八丁原地熱発電所を視察させていただきました。
 この発電所では、通常の発電設備に加えて、発電後もまだ高温である熱水を、沸点の低い媒体を介して再度発電に利用するバイナリー発電の設備が導入されております。熱水の温度に合わせて何度も利用できるという、地熱エネルギーの特性を生かしたすばらしい取り組みだと私は思います。この特性を生かせば、もう一方で、地熱発電とあわせて、ハウス栽培や、雪国では道路の融雪を実施するなど、地域振興につながる事業も可能となります。
 そこで質問でございますが、このように地域にさまざまなメリットをもたらす地熱発電でありますけれども、現在稼働している発電所の出力の合計は五十二万キロワットであります。これは、世界三位の地熱資源量の潜在量二千三百万キロワットと比較すれば、まだまだこれから一層の導入が求められるところでございます。
 この推進に当たっては、温泉関係者を初めとした地元との共生、また理解の促進も重要でありますけれども、この地元の理解促進への支援も含めて、経済産業省として、どのように積極的に、強力に、この地熱発電を進めていく考えか、お伺いをさせていただきます。
○赤羽副大臣 今御指摘のように、我が国の地熱発電のポテンシャルは世界第三位でございます。安定した発電として、再生可能エネルギーの中でもしっかりと導入をすべき電源と考えておりますが、今御指摘もありましたように、地元地域の理解度が進んでいない。
 例えば、地熱資源を掘ると温泉に影響があるのではないか等々といったような課題もございますので、地域の理解促進のための支援として、今年度から新規に予算を措置しまして、地熱利用によるハウス栽培事業や道路の融雪事業のほか、地域の方々が地熱に関する勉強会や見学会を実施できるように、二十五年度当初予算で二十八億円計上したところでございます。
 また、これは開発コストが結構かかるものですから、開発の初期段階で必要となる地熱資源量の調査を支援する事業、これは平成二十五年度当初予算で七十五億円、また地熱資源の探査精度を向上させるための技術開発について、これも平成二十五年度当初予算九・五億円の支援を実施しているところでございます。
 こうした取り組みを通じまして、地熱発電の導入促進に向けて政府として強力に推進していきたい、こう考えているところでございます。
○江田(康)委員 時間でございますので、以上で質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
○富田委員長 次に、辻元清美君。
○辻元委員 おはようございます。民主党の辻元清美です。
 私は、先週に引き続きまして、福島第一原発の事故対応につきまして質問をさせていただきます。
 本日は、まず最初に、福島第一原発四号機の使用済み核燃料プールからの燃料取り出しについてお聞きをしたいと思います。
 これは、オペレーションの中でも最も重要かつ失敗が許されない作業にこれからなっていくと考えられます。事故当時、私は総理補佐官で、官邸で対応しました。どれも心配でしたが、特に四号機の一千五百三十三本の使用済み核燃料、水につけてあるわけですが、水が抜けてしまったら一体どうなるのか、はかり知れない惨事につながる、これをどう食いとめるのかということ、これは国際的にも非常に懸念を持たれた点です。
 そして、今も福島では地震も頻繁にございます。その中でのオペレーションですから、万全を期して対応していただかなきゃいけないと思っておりますので、まずその点、二、三、東京電力の社長及び規制委員長、経産大臣にお聞きをしたいと思います。
 まず最初に、東京電力廣瀬社長にお伺いをいたします。
 この作業開始は大体いつごろから、どんな段取りで進めるのか、そして実証実験についてはどうなっているのか、お聞きしたいと思います。
○廣瀬参考人 お答え申し上げます。
 私どもは、四号機の使用済み燃料プールから使用済み燃料を取り出すのを、十一月中旬からというふうに予定しております。
 その作業は、使用済み燃料プールにクレーンを新たに設置いたしまして、そのクレーンで使用済み燃料をつり上げ、水の中、使用済み燃料プールの中で専用のキャスクに入れ込みます。そのキャスクをまたつり上げて、建物の外におろします。それを専用のトラックのようなもので、かなり距離は近いですけれども、共用プールというところに運んで、共用プールの中に使用済み燃料として入れるというオペレーションを行ってまいります。
 訓練については、今まさにずっと続けておるところでございます。私は、先週の金曜日、たまたま、アメリカのエネルギー省長官を御案内して、まさにそこのオペレーションフロアに上がり、クレーンの上に立って、これはもちろんデモンストレーションですけれども、模擬の試験をやってまいりました。今、そうした訓練をしているという段階でございます。
○辻元委員 ここに、八月三十日付で提出がありました福島第一原子力発電所特定原子力施設に係る実施計画の変更について規制委員会から許可が出た、四百ページ余りにもわたる、今回のオペレーションについてのさまざまな、どのように取り組むかというような報告といいますか、文書がございます。
 これを私は、原子炉の設計者や、使用済み核燃料などの取り扱いに詳しい方々と一緒に中身を点検させていただいて、また点検も続行中なんです。その中で幾つか、ちょっと疑問に思う点がありますので、お聞きしたいと思うんです。
 特に、あらゆることに二重のブロックをかけるということは非常に重要だと思っております。これを拝見しますと、二重のワイヤを使う、インターロックを設けたり、クレーンの主要な部分も全部二重化していくとあるんです。
 ちょっと一点確認しておきたいところが、万一電源が切れたときに、ばねによってブレーキがかかるという電磁ディスクブレーキ、電気と磁力が関係してくるわけですけれども、これは非常に極めて重要なシステムだと思うんですが、これもダブルになっているでしょうか。いかがですか。
○廣瀬参考人 お答え申し上げます。
 ドラムの両側に、ダブルになっております。
○辻元委員 これを拝見しましたら、ブレーキのことは書いてあったんですが、その点がちょっと見当たらなかったもので、確認をさせていただきました。
 もう一つ、先ほど実証実験と申し上げたんですけれども、一番恐れているのは多分、つり上げて運ぶときに落下をさせてはならないと。もしも使用済み核燃料が、キャスクに入れておりますけれども、落下して、先ほど地震ということも申し上げましたけれども、それから、作業員の方々のヒューマンエラーも続いております。
 今、シミュレーションしたり、訓練はされているということですが、今回の事故の教訓は、もしも事故が起こったときにどう対応するかというところが不十分だった。今回の福島第一原発の事故も、いや、そんなことは起こらない、想定外だということで、最悪の事態について思考停止していたというところが非常に大きな反省点だと思うんです。
 キャスクの強度の問題で、これを拝見しますと、荷重条件の比較ということで、九メートルの頭部垂直落下について八十九・三Gという資料は載っているわけですけれども、たしか、九メートルではなくて、三十二メートルの高さでのオペレーションもあると思うんです。三十二メートルからキャスクが落下した場合、そんなことはあってはならないと思いますが、キャスクに果たして耐久性があるのかというのを、これは、私なんかが考えると、やはり実際に落として実験しないと心配で仕方がないと思うんですが、そういうような実証実験はされているんでしょうか。
○廣瀬参考人 三十二メートルからの落下の実証試験、実証検査はしておりません。
○辻元委員 社長、ダブルになっていて、本当に万全を期そうというのもこの報告書を見ましたらわかるんですけれども、三十二メートルから落下したとき、それは想定しないんだという発想ではなく、三十二メートルから落ちた場合にキャスクがどうなるのかということを実験していただきたいんですが、いかがでしょうか。
○廣瀬参考人 三十二メートルから落とした実際の実験はしておりませんけれども、評価はして、解析して、その場合にどうしたことが起こるかということは十分評価した上で検討を進めております。
○辻元委員 シミュレーションしたり、計算上いろいろ、どれだけの重力でというのを計算されていることはこれを見ればわかるんですが、私は、万一のことがあったらと、本当に一千五百三十三本の全てから水が抜けたことまで想定して、そのときの対応を当時は考えた。東日本全体に大きな影響が出る可能性があると言われていました。
 田中委員長にお伺いしたいんですけれども、私はやはり、三十二メートルからキャスクを落としたときにどうなるかというのを実際にやってみるのが大事だと思うんです。いかがですか、委員長。
○田中政府特別補佐人 三十二メートル、直接落下試験をやったことは聞いていませんけれども、実際には、そういう落下も想定して、下に相当のクッションを置いてそういった衝撃を吸収するようなことで、一般に使用済み燃料の取り出しというのは日常的に行われてきておりまして、大体その方法でやられるものということで、そういったことを確認させていただいております。
○辻元委員 委員長、一般に行われているところと状況が違いまして、作業員の被曝の線量の問題もあります。非常に線量が高いところは、作業員が交代しながらの作業になるわけです。熟練している作業員の方々に一定の被曝量に達して働けない人も出てきている中で、状況が違うということ。そして、通常、共用プールへの移動というのは毎日毎日行うものではないわけです。しかし、一千五百三十三本を早く処理しなきゃいけないということで、毎日毎日、それも限られた被曝線量との闘いで、作業員がローテーションでやっていくことになるんです。状況が違うと思うんですね。
 ですから、平常時は大丈夫であったとしても、落下しても大丈夫なように設置されているのであれば、一度でもいいから落下したときにキャスクがどうなるかというのを実際にやってみる。私は念には念を入れないとこれはだめだと思うんですが、委員長はいかがですか、必要ないと思われますか。
○田中政府特別補佐人 今回の取り出しは、御指摘のように、かなり特殊な状況で行われるということですので、廣瀬社長にも、そういったことに対して十分に熟練した人材を充てるようにということは強く申し上げております。
 落下試験をやることが必ずしも、本当にそれを模擬するかどうかということも、いろいろ状況にも、落下のあれもありますので、今までと同じような評価で私は十分ではないかというふうに思っております。
○辻元委員 先ほどから申し上げました汚染水の対策についてもかなり深刻な事態なんですが、今回の四号機は、一発の失敗でと申しますが、かなり壊滅的な状況になりかねないオペレーションだと思います。
 ですから、私はやはり、落下は今までの状況で大丈夫なんだということについては、念には念を入れるということで、その実証実験こそが大事ではないか、落下してもしっかりと安定するよう、キャスクの強度についても、もしも落下実験でふぐあいが出た場合は、その部分についてはしっかり対応して実際にオペレーションに当たるべきだと思っております。
 今御答弁をいただいても同じ御答弁だと思いますので、引き続きこの点については質問もいたしますし、もう少し今の御答弁を精査して追及させていただきたいと思っております。
 私は、原発について科学技術委員会時代からずっとこんな質問をしていて、危ない、万一のことがあるじゃないかという質問をし続けてきた委員なんですよ。いつも答弁は、そんなことは想定できません、ありませんという答弁。
 私は初当選から十八年ぐらいですけれども、一年生のときからずっとやってきました。東海村のジェー・シー・オーの事故のときも、現場にも参りましたし、質問にも立ったんです。そして、自分が質問してきたことが実際に起こったじゃないか、危機感を持ってきたことがということを積み重ねてまいりましたので、今回は特に、この四号機については念には念を入れていただきたいと思っています。それはちょっと引き続きやっていきたいと思います。
 もう二度と同じ質問をしたくないんですよ、あのときこうだったじゃないかという。ですから、念には念を入れていただく、これは引き続き対応を、規制委員会とも個別にやらせていただきたいと思います。
 引き続き、除染の問題です。
 先日も、福島第一原発に訪問させていただいて、汚染水タンク及び周辺も調査をさせていただきました。バスでずっと入っていくと、汚染された土の山が見渡す限りに広がっております。
 そんな中で、除染の費用、それから、今後この除染の費用を含めて誰がどう分担していくのかということについて、除染費用の支払いを一つの材料にして議論させていただきたいと思います。
 まず、今まで除染関連費用は約四千七百億円使っている、そのうち東京電力に四百四億円請求して、六十七億円しか支払われていないということで、先週も環境副大臣が東電と話し合いをされたと聞いておりますが、環境省としては、これは引き続き請求していくということでよろしいですか。
○浮島大臣政務官 お答え申し上げます。
 除染等にかかわる費用についてでございますけれども、特措法の規定によりまして東京電力の負担とされておりまして、環境省といたしましては、これまでどおり、執行済みの費用について東京電力に求償を行うこととしております。
 今御指摘ございましたが、環境副大臣からも、先月には増田常務、また一日には石崎副社長をお呼びしまして、しっかりと支払いを求めたところでございます。
 また、その際の東京電力の回答でございますけれども、証憑、証拠書類などを集めるのにとても時間がかかるということに加えまして、経営状況など、理由にならない理由を述べておられました。そのことがあったため、回答文書を持ち帰らせて、改めて検討することといたしまして、今週中には回答をしっかりと持ってくるように強く申し入れているところでございます。
○辻元委員 廣瀬社長にお伺いします。
 もう東電はお金がなくて払えないということですか。除染もいっぱいお金がかかるし、中間処理施設とか、さらには汚染水対策とか。どんどんどんどん、何兆円に膨らむかもわからない、その中の一部に除染もある。東電としては、そこまで負担すると銀行団からもいろいろ言われる、会社の経営もある、もう負担し切れない、ギブアップということですか。
○廣瀬参考人 私どもといたしましては、今後も、国と連携を深めていきながら、私どもの責務をしっかり果たしていきたいというふうに考えております。
 また、時間が大変かかっているということについては本当に申しわけなく思っておりますけれども、一つ一つの証憑を確認させていただく等々について長く時間がかかっているということでございまして、本当に申しわけございません。
○辻元委員 今、私どもの責任を果たしていきたいとおっしゃったんですけれども、事故の責任は第一義的に東京電力にあると思います。私どもの責任というのは、経済的な負担の責任、その中には、今後の除染の費用や、中間処理施設や、さらには汚染水対策など。私どもの責任として、時間がかかっても、経済的なことも含めて責任を果たしていきたいという御答弁、それでよろしいですか。
○廣瀬参考人 既に先生御存じと思いますけれども、実際に、除染の作業、あるいは除染の作業の工事の管理というんでしょうか、監督にも、環境省さんのもとに、約三百人の東京電力の社員が今現場でそうしたことに従事しております。そうした意味で、私どもは、除染に対してしっかり取り組み、避難されている皆さんが一日でも早く帰還できるようにということを引き続き考えて、また努力をしているつもりでございます。
 除染費用については、先ほどのとおり、時間がかかっておって大変申しわけございませんけれども、引き続き、環境省さんと協議させていただきながら進めてまいりたいというふうに考えております。
○辻元委員 ちょっと違うことをお聞きしたいんですが、廣瀬社長、今、東京電力は、廃炉部門を分社化しよう、先日から柏崎刈羽の問題も出ておりまして、ほかと切り離してしまえ、さらには、今後の国の負担も含めて、その部分は別の処理を国にもしてほしいと。社内で分社化というような検討はされているんですか。
○廣瀬参考人 数日前にそうした報道があったのは承知しておりますけれども、まだ社内でそうしたことを取り決めたことは全くございません。
○辻元委員 茂木大臣にお聞きしたいと思うんです。
 社内で分社化というのも一部漏れ伝わってきている。それに平仄を合わせるように、国の方も、今後の除染費用や汚染水対策などは、国費、要するに税金で埋めざるを得ないんじゃないかということを、自民党、経産省を中心に御議論なさっているというようにお聞きしているんです。
 大臣にお聞きしたいのは、確かに、進めなきゃいけない、それはわかるんです、事故当時も私たちの政権の中で議論がありました。しかし、では、東京電力の責任をどこでとらせるのか。これは、事故を起こしたら結局最後は国が全部見てくれるんだな、関係者はほとんど責任をとらなくても見てくれるんだなということになっては困るわけです。そのさじかげんが非常に難しいところなわけです。
 ですから、今、分社化は検討されていない、きょうのところはそこぐらいまでしか御答弁されないと思いますけれども、今後、莫大にかかる除染の費用や、その他、汚染水対策から中間貯蔵施設からありますね、これをやはり税金で賄っていかなきゃいけないとお考えなのか。その際、東京電力の責任というのは、どこでどういう形でとっていただくのがいいとお考えでしょうか。
○茂木国務大臣 先ほどからの辻元議員の御質問を伺っておりまして、我々は、廃炉、汚染水、事故処理対策を国を挙げて与野党なく進めていきたい、いい提案については取り入れたい、このように思っております。
 その上で、考えていただきたいのは、除染特措法にしても、賠償のスキームにしても、それは皆さんが政権にあったときにおつくりになったんですよ。そのことはきちんと理解した上で、しかし、必要な見直しがあればやっていかなきゃならない。
 福島の復興をきちんと加速化していく、その意味では、除染、それから、除染特措法には中間貯蔵という言葉は出てきません、これをどうするのかということも考えていかなければいけないと思っています。
 そして、東電の社内体制でありますが、既に、電力システム改革等々を先取りする形で社内カンパニー制をつくっております。同時に、私は、廃炉・汚染水対策に集中的に取り組めるような体制を築くことが極めて重要である、こういう指摘を東電にもしているところであります。
○辻元委員 それは承知の上で質問しているんです。ですから、一つの企業が特に原発のような大きな事故を起こしたときに、その企業にどこまで責任をとっていただくのか、国はどこまで応援できるのか、支援できるのかという線引きが難しい、当時からそうだったと申し上げたわけです。
 これはちょっと例が違いますけれども、例えば、リーマン・ショックの後、JALの再建というのを私たちはやりました。私は当時副大臣で、直接の担当だったんですよ。これも非常に難しくて、リーマン・ショックの後に飛行機が全部とまるということになれば、経済に大きな影響を与えるだろうと。それでも自民党は御批判なさっていますけれども。
 そのときに、やはり会社には責任をきっちりとってもらうということで、会社更生法を適用して、OBの年金までカットしていただく、銀行には債権放棄をしていただく、さらには路線のカットや、株主の責任をとっていただく。私は、銀行団とも何回も直接折衝いたしました。そして、OBの年金カットという物すごく苦しいことものんでいただいた上で支援をしていこうと、幾つもスキームを考えました。
 そういうように、どこまで責任をとっていただくかということを示すのも政治の役割として非常に重要だと思っているから問うているんですね。でないと納得できない。税金を入れるということは、福島の方にも御負担いただくことになるわけです。原発に依存していない沖縄の方にも御負担いただく。今は、電力会社で原発を持っているところみんなでやってもらう。でないと、事故を起こしたときに国にどこまでも面倒を見てもらうということになったら、これは緊張感もないし、その後の電力会社のためにもよくないと私は思っております。
 そこの責任の線引きをどのようにお考えかということを、最後に大臣にお聞きしたいと思います。
○茂木国務大臣 線引きは明確になっていると思います。
 御案内のとおり、機構法におきまして五兆円の枠を設けて、その枠で東電が賠償等を進める、それにつきましては、一般負担金と東電の特別負担金で返済する。そして、汚染水対策、廃炉につきましては、東電におきまして既に九千六百億円の積み立てを行っております。さらに、我々から、追加の積み立てが必要だということで、今後十年間で一兆円の積み立てを東電としても行う。その資金を活用して行っていく。
 ただ、そこの中でも、やはり、廃炉についての難しい研究開発の作業、汚染水についての技術的に困難が伴う事業、こういうものは国が前に出て進めるということを我々の政権としては決めさせていただきました。
○辻元委員 この問題は、引き続き本委員会でも質問をさせていただきたいと思います。
 終わります。
○富田委員長 次に、奥野総一郎君。
○奥野(総)委員 民主党の奥野総一郎でございます。
 きょうは、質問の機会をいただきまして、理事の皆さん、本当にありがとうございます。
 私は、この委員会、あるいは予算委員会でも何度も話題になりました汚染水の問題を、改めて、おさらいも兼ねて質問させていただきたいと思います。
 質問の順序が通告と違うかもしれませんが、まずは、雨水がタンクから漏れていた問題です。
 十月五日、タンクの天井から汚染水が漏れていた、台風の接近に備えて堰の水をくみ上げて、タンクに入れたのがあふれて漏れたという事例がございました。この原因については、東電さんが十月十五日付で規制庁に報告書を出しておりますが、八ページの、タンクの設置状況、管理状況というところに書かれております。
 では、どうやって管理していたかといいますと、五つのタンクを並列につないであった。その五つのタンクは、一つの水位計で水位をはかっていたということであります。ところが、地形が傾いていたために、正確に水位がはかれなかった。東側に行くほど地形が傾いていたために、一番端のタンクについては水位計が示すよりも実は水の量が多かった、それであふれてしまった、こういうことのようでございます。
 ここで伺いたいんですが、地形が傾いていたのであれば、あらかじめそれを予測して、きちんと一個一個に水位計をつけておくべきじゃなかったか。設計段階、あるいは管理の仕方に問題があったと思うんです。なぜこういう管理の仕方をしたのか、どうして、地形が傾いていることがわかっているにもかかわらず、水位計をきちんと一つ一つにつけていなかったかということについて伺いたいと思います。
○廣瀬参考人 タンクについては、先生御指摘のとおり、震災直後に、とにかくタンクをつくらなきゃいけないという段階で、発電所の中で舗装されている場所をまず探して、そこにタンクをつくろうということにいたしました。その場所は舗装されておりまして、よく駐車場なんかで、わざと少しずつ傾けて雨水等を一カ所に流す、そういう意味の傾斜がもともとつけられている場所にタンクを設置いたしました。
 したがいまして、当然、我々は、そこの場所がそもそも傾いていると、本当に一%、二%というところですけれども、認識しておりました。
 その上で、もちろん、五つのタンク全部に水位計をつけていなかったというのも明らかにまずいことでありまして、今、全部のタンクに水位計をつけるべく、今月中に完了するようにやっております。
 漏らした日は、上部から見て、まだこのぐらいのすき間があるということで、その部分について、堰にたまった水をくみ上げて、さらに雨水を足したということが原因であります。そのときの管理の仕方については、もう少し余裕があるだろうということで判断して、目視でやったわけですけれども、結果として雨水をたくさん入れ過ぎて漏らしてしまったということで、本当にまずかったと思っておりますし、雨水に対するオペレーションも甘かったというふうに強く反省しているところでございます。
○奥野(総)委員 全てのタンクにこれから水位計をつけるように対処されるということで、それは評価したいと思いますが、しかし、それにしても、やはり設計管理上はお粗末だったと言わざるを得ないと思います。
 それから、八月十九日、例の三百トンの汚染水漏れがありました。これは高濃度の汚染水だったと思いますが、この原因について改めて伺いたいと思います。
○山本政府参考人 お答えいたします。
 八月十九日に発生しましたタンクの漏えいの件につきましては、私どもの規制委員会の中に汚染水対策ワーキンググループという専門家の人間を入れました検討会を設けまして、事故の原因についても東京電力から報告を受けて、分析、検討を行っているところでございます。
 その報告によりますと、タンクの底部の接合部にパッキンが二重にあるわけでございますけれども、二つ目のパッキンが恐らく夏の気温の上昇によりまして伸びて下の方にずれ落ち、その間に水が通過する経路ができてしまって、それが原因で漏えいが起きたのであろう、こういう報告がなされております。
 私どもも、実際に解体されました状況、これは写真など、あるいはさびの状況とかパッキンの状況、こういうものを確認いたしまして、東京電力が推定しております原因については、おおむねそういうものであろうというふうに考えているところでございます。
○奥野(総)委員 パッキンが傷んでそこから漏れたということなんですが、そう簡単に傷むものなんでしょうか。
 いろいろな話を人から伺いますと、よもやそんなことはないと思いますけれども、コスト削減を気にする余り、きちんとした施工が行われなかったんじゃないか、例えば素材の質を落としたんじゃないか、そういうことを言う方もいらっしゃいます。そういう疑念もあるわけです。
 実際、あれはたしか五年もつはずですね。五年もつはずなのに、そう簡単にパッキンの部分が夏の暑さで傷んでしまうということはあってはならないと思います。
 確認ですが、コスト削減を気にする余り、施工がずさんになったり、あるいは質を落としたものを発注したということはないですね。
○廣瀬参考人 お答え申し上げます。
 発災直後に、とにかくタンクを早くつくらなければいけないという段階で、私どもは、請負業者の皆さんに発注依頼票という形で工事をお願いして、とにかくつくってくれということで、本来であれば見積もりをとってという段取りをやっていくわけですが、それをやる時間がなかったもので、結果として、私どもがお支払いしたのは実費でございます。
 したがって、その前に、とにかく安くつくってくれとか、幾らでやってくれということのリクエストはこちらから全くしておらずに、とにかくつくってくれということで、かかった費用をお支払いするという、本来的にはあってはならない形だと思っています。一年ぐらいしてからは、当然見積もりをとって、しっかりとした仕様のもとでやるという、本来の委託契約に書いておりますけれども、当初はそういうことでございました。
 したがいまして、先生御指摘のように、とにかく安くしてくれというようなことでやったということは全くございません。
○奥野(総)委員 本来であれば、そこの施工されたところを調べて、同じタンクがないかどうかもきちんと精査し、また、そこにはもう発注しないということだろうと思います。余りこの問題には立ち入らないようにしますが、そう対策をとるべきだと思います。
 規制庁に伺います。
 今、二つの例を挙げました。当初、急いでつくったことが原因であるというふうなお話であります。ずさんな施工管理が行われている、今もその状態があるかもしれないということでありますが、こうした事故が起きないように、どのような措置を講じられたんでしょうか。
○山本政府参考人 お答えいたします。
 先般のタンクからの漏えい事故を踏まえまして、先ほど御答弁申し上げました規制委員会の中で、汚染水対策ワーキンググループにおきまして再発防止のための対応策をさまざま検討いたしまして、八月二十八日の私どもの規制委員会におきまして、東京電力に対してこういう対策を実施すべきということを決めているものでございます。
 具体的には、まず、フランジ型のタンク、これは接合部がどうしてもございますので信頼性が劣りますから、接合部のない溶接型のタンクへのリプレースを計画的に実施していくこと。
 ただ、さはさりながら、当面まだこのフランジ型のタンクは使わざるを得ませんので、まず監視の強化、特に水位計を全数設置することによってわずかな漏えいでもきちっと検知できるようにすること、それからパトロールの強化、これは当然でございます。
 それから、万が一漏えいした場合の拡大を防止するために、堰があったわけでありますが、この堰の弁が開運用といって、バルブを開いた状態になっておったわけです。これがために外部に出てしまったという大きな反省がございましたので、このバルブを閉運用いたしまして、万が一漏れた場合でも堰の内にとどめること。
 ただ、この堰も必ずしも容量的には十分ではございませんので、容量の拡大、あるいは、今は一重の堰になっておりますが、二重の堰を設けていくこと。今は土堰堤という土の堰しかございませんので、これをコンクリート化するなどいたしまして十分な漏えい対策を実施すること。
 それから、万が一漏えいした場合、水路に流れ込んでいきますと海に出てしまうおそれがございますから、こういう水路については暗渠化すること等々の幾つかの対策を東京電力に対して指示いたしまして、今現在、東京電力は着実に実施しているところでございますが、これをしっかり確認してまいりたいというふうに考えているところでございます。
○奥野(総)委員 特に、事故のあったフランジ型のタンクを一個一個全部検査して、漏れがないかというのをやっていただかなきゃならないと思うんですね。というのは、水が漏れると、タンクの汚染水処理の全てのシナリオが狂ってしまう。これからそのあたりを少し質問していきたいと思いますので、ぜひしっかりお願いしたいと思います。
 では、漏れた三百トン、高濃度の汚染水はどこに行ったのかという話をこれから少し質問したいと思います。
 まず、おさらいですが、地下水の流れです。山側から、これまでの審議でも皆さん聞いておられますけれども、大体日量八百トン、海側に向かって地下水が流れてきているということです。そのうち四百トンが建屋に流れ込んで、残りの四百トンについてはどこかに流れていっている。この間、同僚の玉木委員が伺ったところ、百トンぐらいはどこかでくみ上げられていて、三百トンが海に流れているかもしれないというような答弁だったと思います。
 そこをもう一度確認なんですが、四百なのか三百なのか、そしてそれが海に流れている可能性があるのかないのか、伺っておきたいと思います。
○廣瀬参考人 先日も答弁させていただきましたけれども、私どもは、地下水の挙動、動きを解析しておりまして、原子炉の建物、タービンの建物から海側に向かって流れている、あの地域の解析をいたしました。もちろん、解析ですので、パラメーターを変えますといろいろ結果が変わってきてしまいますが、今一番再現性の高いモデルでやっておりまして、そこですと、その部分に、山側から海に向かって一日四百トンの水が流れているという確認をしております。
 したがいまして、四百トン足す四百トン、建物の中に入ってくるのは、これは毎日、出ていく量と水位を見ておりますので、四百トンだというふうに想定しておりますので、四百足す四百で八百ぐらいがあの辺に流れているのではないかという感じでございます。
 最初に解析した四百トンがございますが、そのうち、御存じのように、一号機と二号機のちょうど真ん中辺にある取水口の、取水口と取水口の間ですけれども、そこについては水ガラスで地下水の流れをせきとめてしまいましたので、当然、せきとめた水の水位が上がってまいりますので、その水を今くみ上げているところでございまして、日によって、雨が降りますと当然たくさんくみ上げなければいけないということです。今、平均すると一日五、六十トンをくみ上げております。
 したがいまして、その残りが三百なのか三百四、五十なのかは別として、その水は相変わらず海に向かって流れているというふうに思っております。
○奥野(総)委員 まあ、海に流れているんでしょう。
 ここからが問題なんですが、例の三百トンの漏れた汚染水の話です。これは一体どこへ行ったんですか。
○廣瀬参考人 先ほどの、フランジ型のタンクから漏れた三百トンの話でございます。
 これは、堰の中に四トン残っておりました。また、堰の外に水たまりのようなものがあって、そこで百二十リットル、わずかな量ですけれども、確認しております。
 それ以外のものについては、恐らく堰の外で地中にしみ込んでいるというふうに考えておりまして、その土壌を今とって解析、検査しているところでございますが、詳細はもう少し時間がかかるかと思っております。
○奥野(総)委員 報道によれば、観測用の井戸を掘っておられて、そこの水を検査したところ、かなり高い線量の放射線が出ているという報道が最近なされていましたが、これは事実ですか。
○廣瀬参考人 私どもは、漏えい以来、当該タンクの周りにたくさんの観測孔を掘って日々検査しておりますが、その中で、もちろん高いところもございますし、影響が出ていないところもございますが、一部のところで御指摘のように濃度が上がっているという事象が見られております。
○奥野(総)委員 もし資料があれば、後ほどいただきたいと思います。具体的にどういう数字になっているか。
 そうすると、可能性としては、山側から流れてきて海に向かっている三百数十トンの中に、フランジ型のタンクから漏れた三百トンの一部がまざっている可能性があるということですね、今のデータを見れば。いかがですか。
○廣瀬参考人 三百トン漏らしてしまったタンクは、御存じと思いますが、かなり高台にございます。海抜三十五メートルの地点でございます。そこから海までは、平面の直線距離で五百メーターぐらいございます。そこから一旦ずっと海抜十メートルまで、十メートルのところにタービン建屋ですとか原子炉建屋がございます。
 先ほどの繰り返しになりますが、三百トン漏れた地点の周辺では幾つか、観測して濃度の高いのが出ているところもございますし、また、その手前、その間に地下水バイパスという今いろいろ話題になっているものがございますので、そこでも検査をしておりますが、そこではまだ出ていないということで、ちょっとどこまで行っているのかというのは、正直なところまだわかっていないというふうに思っています。
○奥野(総)委員 地下水バイパス用の井戸というのは、タンクと建屋の間にあるんです。漏れて、しみ込んでいる。そうすると、まだ到達していない可能性はある。そのうち流れてきて、ゆっくり流れてくるんでしょうから、いずれ地下水バイパス用の井戸からも検出される可能性は否定できないということだろうと思いますが、いかがでしょうか。
○廣瀬参考人 地下水バイパスの水も連続してモニターしております。今のところまだ影響は出ておりませんので何とも申し上げられませんけれども、御指摘のことがあるかもしれません。
○奥野(総)委員 タンクの増設の関係で、地下水バイパスは一つの鍵になっているんですが、地下水バイパスは一応ことし三月からやることになっていて、安全だということですが、なかなか御地元の理解が得られていないということで、現時点でもまだ行われていないということだと思います。
 この問題は、今の話、もし漏れた三百トンが地下水にまじって地下水バイパス用の井戸まで流れてくるようなことになれば、地下水バイパスの実施自体が大きく影響を受けると思うんです。場合によってはしばらくできないという可能性があると思うんですが、大臣、いかがですか。
○茂木国務大臣 あくまで仮定の質問でありますが、御理解いただきたいのは、この地下水バイパスを稼働する際には、当然、水質に問題がないことを全てのくみ上げた地下水について確認してから海への放出を行う、もし汚染されていたらそれは放出しないということでありますから、そういった意味では、地下水バイパスの計画そのものに影響するものではないと考えております。
 三月に地下水バイパスの工事を完了して、現在、地下水バイパスの必要性について、地元福島の漁業関係者初め地元の皆様への説明を丁寧に進めているところであります。
 地元の皆様の多くは説明に耳を傾けていただけるようになってまいりましたが、まだ漁協全体として御理解を得るというところまではいっておりません。引き続き、個々の汚染水対策の取り組みの内容や効果、モニタリングの結果等について、正確でわかりやすいデータを用いて御理解を得るべく、丁寧な説明を行っていきたいと思っております。
 繰り返しになりますが、委員が仮定としておっしゃったように、漏れた汚染水が地下水のところまで到達しましても、その地下水から汚染物質、放射能が検出されたものについては海には流しません。
○奥野(総)委員 私も、いたずらに不安をあおるつもりはない。地下水バイパスは一つの鍵ですから、これはやらなきゃいかぬとは思います。しかし、こういう事態になってしまった。ですから、先ほどしっかり指導を願いたいと言ったのは、さらに漏れたりするとまた影響が出るわけですから、二度とそういうことはないようにしていただきたいと思います。
 時間もなくなってきたんですが、では、タンクは果たしてこれで足りるのかという話なんです。タンクをこれから増設して八十万トンまでふやしていく、それがいっぱいいっぱいだ、それで一応足りるという説明になっていると思うんです。
 これは、東電さんの十月三十一日の増設計画についてという資料でございます。
 これを見ると、四つのケースを想定して書かれています。タンクは余裕を持って足りるんだと言っているのは、地下水バイパスも実施し、サブドレーンのくみ上げもして、雨水排水もしていく、こういった前提が置かれている。あと地下水ドレーンの排水。全ての条件が整ったときは余裕を持ってクリアできるというふうに読めます。
 一方で、地下水バイパスあるいはサブドレーンのくみ上げができない場合は足りないんだ、こういうふうにここに書かれてあるわけです。ある意味正直に書かれていると思います。
 では、今のまま何もしないと、これを見ると、二十七年の四月ぐらいにはいっぱいになってしまうということだと思うんです。恐らくあと二年ももたないということです。
 しかし、この前提を見ると、地下水バイパスはことしの十一月からやるという仮定で、足りるという答えになっているわけですね。タンクが八十万トンで足りるということの前提としては、ことしの十一月から地下水バイパスが機能するんだ、こういう仮定で書かれています。
 今の話に戻りますが、これはまだめどが立っていないんですかね、地下水バイパスがきちんと行われないまま推移すると、タンク増設が足りると言っているこの計画自体が机上の空論、計画自体が成立しないということになると思いますが、いかがでしょう。タンクは足りるんでしょうか。
○茂木国務大臣 タンクについては、足りるように万全の対策をとっていく。増設計画につきましては、廣瀬社長から説明があったとおりであります。
 そして、我々は、一つの対策だけで全てが解決するとは思っておりません。毎日発生してきます八百トンの地下水を陸側で遮断する。このためには、地下水バイパスだけではなくて、建屋付近でのドレーンも行います。そして、これからは国が、技術的に困難な事業として、陸側の凍土方式の遮水壁、こういったものもつくってまいります。さらには、建屋の止水によりまして、建屋内に滞留した汚染水の処理を完了する。さまざまな対策を立てることによりまして、地下水の流入を抑える、そして地下水が汚染水になるのを抑止していく、こういった対策をとっていきます。
 その対策につきましては、九月三日の原災本部において決定し、九月十日の関係閣僚等会議におきましてアクションプランを取りまとめました。さらに、今行っている対策が十分な効果を発揮しない場合、もしくは新たな潜在的なリスクが発生する場合も想定して、現在、予防的、重層的な対策について検討を行っておりまして、それにつきましても十二月には取りまとめを行いたい、このように考えております。
○奥野(総)委員 時間が来ましたが、最後に、陸側遮水壁を見ますと、これは二十七年九月から稼働ということでありまして、それまで待っていると多分タンクが足りなくなるということだと思います。もちろん万難を排してあらゆる手を打つべきだと思いますが、予想ではタンクが足りなくなるということを示していると私は思います。
 最後に、さっきの辻元先生の質問にもありますけれども、今の体制で汚染水処理とか廃炉等について東電にやっていただくのがいいのかどうかということでありますが、ありていに言うと分社化ですね。分社化を専門にやる組織をつくってはどうかということについて、大臣はどう思われますか。
○茂木国務大臣 いずれにしても、東電におきましては、現下で一番重要な最優先の課題は、廃炉・汚染水対策にしっかり取り組む、そしてもう一つは、三・一一以降の新たなエネルギー制約のもとで電力需給に万全を期すということだと思います。それに向けた体制の強化を既に要請しているところであります。
 廃炉等につきましては、例えば、私がことしの一月、恐らく現職の閣僚として初めて四号機の建屋に入ったときは、まだクレーンも全く設置されておりませんでした。かなり瓦れきも残っておりました。それが、八月の二十六日に行ったときは、クレーンの準備も進んでおり、瓦れきも相当きれいになっておりました。そして我々は、昨年までのロードマップを一カ月前倒しで実行できるという状態で今作業を進めております。
 これからさらに強化すべき点は強化したいと思いますが、決定的な不足が現段階で生じているとは承知をいたしておりません。
○奥野(総)委員 どうもありがとうございました。以上で質問を終わります。
○富田委員長 次に、大西健介君。
○大西(健)委員 民主党の大西健介でございます。
 本日は、私は委員外でありますけれども、この経産委員会で質問の機会を賜りました。田嶋理事を初め委員の皆様に心より感謝申し上げたいというふうに思います。
 これまでは原発の問題、汚染水の問題が続いておりましたけれども、ここでがらりとテーマを変えまして、私は自動車の関係について幾つか大臣にお聞きをしたいというふうに思っております。
 まず、自動車関連諸税についてお聞きをしていきたいというふうに思うんですが、先週の三十一日だったと思いますけれども、総務省の有識者検討会が、自動車取得税廃止に伴う減収分を自動車税や軽自動車税の増税で一定程度補うということを柱とする、自動車関係地方税の見直し案をまとめられました。
 これは、私に言わせれば、とんでもない内容だというふうに思っております。これではユーザーの負担軽減にはならないし、これまでどおり取りやすいところから取ることが繰り返されるのではないかというふうに思っております。
 来年春、四月に消費税が増税になります。消費税が一〇%になるときには取得税を廃止することになっていますけれども、来年の八%時にまず取得税については三%下げていただく。それから、重量税については、今もエコカー減税は行われていますけれども、例えば三回目以降の車検についても重量税を軽減するなどのエコカー減税の拡充。それから、今申し上げた自動車税については、増税なんというのはとんでもなくて、むしろグリーン化特例による減税を拡充する。こういったことをしっかりやっていただかなければ、国内販売は壊滅的な打撃をこうむるというふうに危惧をしております。
 これはもう釈迦に説法の話でありますけれども、九七年に消費税が増税されたときには国内販売が百一万台落ち込んだ。きょう、改めて皆さんのお手元に資料をお配りしておりますけれども、ごらんいただけばわかりますように、この落ち込みが一時的ではなくてずっと続いてしまうところが私は大きな問題だというふうに思っています。
 今の試算でいくと、八%になった時点で五十八万台、一〇%になると九十三万台の影響が新車販売台数に出るというふうに言われております。そこにも書いてありますけれども、これは、消費税が上がった分、車体価格が例えば二百万円の車であれば、十万円ぐらい余計にお金がかかる。これだけではなくて、家計の可処分所得が減る。そういうことによって、例えば買い控えとか買いかえの先送りが生じることで大きな影響になるんだというふうに思います。
 それが経済に与える影響ですけれども、これもそこに書いてありますけれども、生産への波及は八%時点で四兆円、一〇%時点では六・三兆円。特に、雇用については、八%時点で十七万人、一〇%になったときは二十七万人の雇用が失われる。この数字を見れば、アベノミクスを失速させないためにも、政府としてとるべき対応というのは私は明らかではないかというふうに思います。
 茂木大臣はこのことをよくわかっておられるというふうに思いますけれども、大分以前に予算委員会で私がこの件についてお聞きしたときには余りはっきりとお答えいただけなかったんですけれども、経済への影響、雇用への影響、アベノミクスの足を引っ張らないように、しっかり自動車関連諸税については軽減を図っていただきたいと思いますが、ぜひとも強い決意をわかりやすく御答弁いただきたいと思います。
○茂木国務大臣 前回御質問いただいたときもでき得る限り明確にお答えしたと思いますが、改めてお答えさせていただきます。
 委員が今御指摘いただきましたように、一九九七年の四月に消費税率が三%から五%に引き上げられた際には、自動車の国内需要は百一万台が確かに減少して、それが戻ってこないという状況になっております。
 そして、お示しいただいた資料のように、自動車工業会、民間のシンクタンクの試算では、消費税が五%から八%に引き上げられ、何らの対策もとられなかった場合には、国内需要が五十八万台落ち込む、そして十七万人の雇用が失われる等々の影響が出るということであります。ですから、しっかりした対策をとっていく必要があると我々は考えているところであります。
 十月一日に取りまとめられました税制改正大綱におきましても、「経済情勢に配慮する観点から、消費税率引上げの前後における駆け込み需要及び反動減の緩和も視野に入れ、」「簡素化、負担の軽減、グリーン化を図る観点から、見直しを行う。」ということが決定をされているわけであります。
 経済産業省といたしましては、この大綱も踏まえて、自動車取得税の税率を消費税八%の段階で三%引き下げ、消費税一〇%の段階で廃止をする、そして自動車重量税、自動車税についてもエコカー減税等の拡充を要望しておりまして、年末に向けた税制改正プロセスの中でその実現に向け全力を尽くしてまいりたい、このように考えております。
○大西(健)委員 大臣、応援していますので、ぜひしっかりお願いをしたいと思います。
 今お話があったように、税制大綱にあるように、負担軽減という意味においては、総務省が出した案は全く負担軽減にならないということを重ねて申し上げておきたいと思います。また、一旦落ち込んだらそれが続いてしまうという意味では、例えばエコカー補助金のような一時的な対策では、対策を講じたことにはならないということも重ねて申し上げておきたいというふうに思います。
 今の話の中で、軽自動車税の増税という話が出てきましたけれども、軽自動車が狙い撃ちされているんじゃないか、こういう懸念が業界に広がっております。
 これも新聞記事をお配りさせていただきましたけれども、TPP交渉に絡めて、米国の自動車業界から、軽自動車の規格そのものが日本市場の非関税障壁になっている、そういう主張があります。しかし、言うまでもありませんけれども、軽自動車の市場というのは当たり前ですけれどもオープンになっていて、アメリカも軽自動車をつくろうと思えばつくればいいんです。アメ車が売れないことを軽自動車のせいにするのは、ここでダイハツの社長さんが言っておられるように、私は言いがかりに近いと言ってもいいんじゃないかというふうに思います。
 一方で、現在、保有車両数に占める軽自動車の割合は、何と三七%にも達している。また、ユーザーを見ると、大体三分の二が女性の方、あるいは三分の一が六十歳以上の高齢者というふうになっております。特に公共交通機関がないような地方に行きますと文字どおり本当に生活の足ということになっていますので、もし軽自動車のユーザー負担が大幅に増大をするようなことがあれば国民生活に多大な影響が出る。しかも消費税も上がっていくわけですから、いろいろ家計の負担がふえていく中で非常に大きな負担になるというふうに思います。
 そこで確認したいのは、TPP交渉と並行して行われている日米の協議の場で、何が話されたまでは言えないのはよくわかりますけれども、この軽自動車の問題に言及があったのかどうなのか、それから、大臣自身がこの日本独自の規格の軽自動車について基本的にどのような考えをお持ちなのかについてお答えいただきたいと思います。
○茂木国務大臣 委員も御案内のとおり、TPP交渉そして日米並行交渉における議論の具体的な内容については申し上げられませんが、軽自動車を含みます税制は、通商政策ではなく我が国の国内政策、税制改正プロセスを通じて議論されるべき問題であります。通商交渉の中でこの税制の議論をするというつもりは、日本として全くございません。
 同時に、軽自動車につきましては、特に地方において通勤通学や買い物に欠かすことのできない日常の足として引き続き活用されていくもの、ユーザーに対する負担の増加があってはならない、このように考えております。
○大西(健)委員 先ほどの自動車関連諸税に引き続き、大臣から力強い御答弁をいただけたと思います。ぜひ頑張っていただきたいというふうに思います。
 続いて、また自動車の関係で、今月二十二日から東京モーターショーが行われます。自動車産業の世界は、この十年間ぐらいでハイブリッド車だとか電気自動車が大幅に普及して、大きくさま変わりしたというふうに思いますけれども、次世代自動車の本命は燃料電池車だというふうに言われております。
 燃料電池車というのは、エネルギー効率が高くて、CO2の排出がなくて水しか出さない、そういう意味でまさに本命だと言われているわけです。ただ、乗用車で普及をさせようと思いますと、今ガソリンスタンドがあるように町中に水素ステーションができなきゃいけない。これは恐らくもう少し時間がかかるだろうなというふうに私も思っております。
 ただ、この点について言えば、産業用の車両、例えばフォークリフト。フォークリフトというのは、使われる場所がある程度限定されるわけですから、水素ステーションを整備するのも比較的やりやすい。また、今もハイブリッドだとか電気のフォークリフトも走っていますけれども、例えば鉛バッテリーであれば、充電は六時間とか八時間かかるんです。仮にバッテリーを差しかえるにしても、結構時間がかかります。水素の充填というのは、三分から五分とわずかな時間で済ませることができる。そういう意味では、私は、フォークリフト等の産業車両で先行して燃料電池フォークリフトを導入することによって、その技術革新だとか、あるいは価格低下とかのフィードバックがまた乗用車の方の燃料電池にも期待できるだろうと。
 この点においては、実は、アメリカでは政府の助成金が入っていまして、二〇〇九年ぐらいから非常に燃料電池フォークリフトの導入が加速をしている。今までも大体四千五百台ぐらいの導入実績があるというふうに言われているんです。では日本はどうかということですけれども、日本では今、北九州で四台、燃料電池フォークリフトを走らせて実証実験をやっている。
 片やアメリカが四千五百台もう導入していて、日本はまだ四台で実験をやっているということなんですけれども、フォークリフトは実は日本製品が世界シェア第一位なんです。こういうものはたくさんあるわけではないというふうに私は思います。今後まだまだこのフォークリフトを初めとする産業用車両の市場は拡大していくと予想されていますけれども、このまま何も手を打たなければ、せっかく日本が持っているシェアを奪われてしまうんじゃないか。
 私は、この燃料電池フォークリフトへの何らかの支援策を早急に実施すべきというふうに思っておりますけれども、大臣のお考えをお聞かせください。
○茂木国務大臣 燃料電池は、委員御指摘のように、エネルギー効率が高く、利用段階で二酸化炭素を排出しない技術として、一層の活用が期待をされておりまして、家庭用の燃料電池、そして燃料電池自動車、産業用の燃料電池車両普及に向けて最大限の取り組みが必要だ、このように考えております。
 詳細について答弁が必要でしたら、参考人の方からさせていただきます。
○大西(健)委員 決意はお聞かせいただきましたけれども、今はやっていないのはわかっていますけれども、何らかの導入支援、補助金なのか何かわかりませんけれども、私はこれをやるべきだと思いますが、参考人からお答えいただけるなら、ぜひお願いします。
○茂木国務大臣 いないようですから、私がお答えいたします。
 先ほど申し上げたように、燃料電池のフォークリフトは、現在、北九州におきまして実証事業を、次世代エネルギー・社会システム実証事業費補助金八十六億円で実施しているところであります。
 同時に、この燃料電池フォークリフトの核となる燃料電池そのもの、これにつきまして低コスト化を進めていく。これは、自動車に使う場合もそうなんですが、電力系統に使う場合も、御案内のとおり今四万円の値段をキロワットアワー当たり二万三、四千円に抑える、こういったことも行っておりますが、低コスト化に向けまして、材料として用いられる白金量の低減などの技術開発に、固体高分子形燃料電池実用化推進技術開発事業として三十一・九億円を投じているところであります。
 アメリカにおきましては既に市場投入されている、こういう状況でありまして、日本として、燃料電池の技術は持っています。そして、フォークリフトそのものについても高い世界シェアを持っている。こういったことで、フォークリフトのメーカー等とも共同しながら、この分野で日本が最先端に行けるように全力を尽くしてまいりたいと考えております。
○大西(健)委員 ぜひお願いをしたいというふうに思っております。
 私は、やはり燃料電池フォークリフトそのものの導入支援をすべきだというふうに思いますので、そのことはお伝えしておきたいと思います。
 次に、充電器の話をしたいと思うんです。
 民主党政権下でまとめた日本再生戦略の中でも、次世代自動車での世界市場獲得というのが挙げられていて、目標として、二〇二〇年までに普通充電器二百万基、急速充電器五千基設置という数値目標も挙げています。また、「充電器等の適切な国際標準化や互換性の確保を官民連携して推進する。」という記述もあります。
 お手元に資料をお配りしているんですけれども、二つの充電方式というのが出ています。電気自動車の充電器の規格については、日本はこれまでチャデモという方式を世界標準にすべく官民一体で取り組んできました。ただ、後になって、アメリカとかドイツからコンボ方式というのが出てきまして、今、IEC、国際電気標準会議では、最終的には複数の規格をデジュール規格として認めるというような方向になっている。
 ただ、そうなると、今度はデファクト標準化争いということになって、熾烈な競争になる。だから、その競争を避けるために、今まで時間と開発コストをかけてデジュール標準獲得に向けて動いてきたんですけれども、競争して勝つ保証もないわけですよね。ですから、できれば標準化をとりたいんです。
 もし、このまま両方式が互換化するということで進んでいけば、双方で規格をすり合わせたりとか、日本メーカーもコンボ方式に対応できるように仕様の変更とか生産ラインの組みかえとかもやらなきゃいけない。
 ただ、日本の方式というのは、もう既にチャデモ方式の車が走っています。これはもう一万台以上走っているし、充電器についても千五百カ所以上もう既にあるわけです。一方のコンボ方式というのはまだ実用段階にも至っていないということで、まさに先行しているわけですから、ぜひ国際標準をとって、そうすれば世界市場で日本が主導権を握ることができる。反面、これで標準化をとれなければ大きな損失になる。
 ぜひ、この国際標準化に向けて、今まで官民挙げてどういうことをやってきたのか簡潔にお答えいただきたいのと、これからも標準化に向けて頑張っていくんだと。
 ちょっと時間がないのであわせて申し上げますけれども、ほかの国は戦略を持ってやっている。
 例えば、標準化機関にポストを獲得したり、人をたくさん送り込んだり。あるいは、EUは、まずEUで統一規格をつくって、それをIECに持ち込んで、欧州全体の組織票を集めて多数決に持ち込むとか、戦略的にやっているということですので、その辺も含めて、ぜひ日本も戦略的に国際標準をとりに行くべきだというふうに思いますが、いかがでしょうか。
○片瀬政府参考人 お答え申し上げます。
 ことし六月に決定されました日本再興戦略の中で、国際標準化機関における専門委員会の幹事引受件数を二〇一五年末までに世界第三位に入る水準に増加させるという成果目標、いわゆるKPIを掲げるなど、国際標準化を戦略的に進めていくことを位置づけ、四つの政策を推進しているところでございます。
 一点目は、業界のコンセンサスづくりを待つことなく、国際競争力のある中核企業の国際標準提案を日本工業標準調査会が直接かつ迅速に審査し提案するトップスタンダード制度の一層の活用であります。
 二点目は、国際標準化機関というのは一国一票でございますので、我が国の提案をサポートしてもらうべく、アジア諸国を中心に二国間協力関係を強化するということでございます。
 また、中小企業を含め、国際会議へ参加するための旅費支援などさまざまな支援を強化するということでございます。
 四点目といたしまして、製造業の海外展開を支える認証に必要な試験装置の導入支援など、国内認証基盤を構築するということでございます。
 このような政策を柱にいたしまして、今後とも、日本再興戦略に基づき、官民一体となりまして、国際標準化を戦略的かつ総合的に推進してまいりたいと考えております。
○大西(健)委員 もう時間がありませんけれども、最後にもう一問だけお聞きしたいと思います。
 これも資料として新聞記事をお配りしていますけれども、来年、私の地元の愛知で、技能五輪の全国大会、それから全国アビリンピックがありますけれども、きょうお聞きしたいのは国際大会についてです。
 隔年で国際大会は行われているんですけれども、技能五輪については、職業訓練という仕切りになっていますから、所管は厚労省ということは私もわかっています。わかった上でお聞きをするわけですけれども、今政府がどんな取り組みをやっているかというと、世界大会に行く場合に旅費の一部を補助している、あるいは世界大会に行く選手の強化合宿みたいなものの費用の一部を補助している、これだけなんです。これだけで本当にいいのか。
 今、国際大会での金メダルの数は、ここにありますように韓国に大きく水をあけられています。韓国では、技能五輪の選手のために国立の訓練施設を整備したりとか、よく言われるように兵役を免除したりとか、あるいは報奨金を支払ったりとか、国を挙げて金メダルをたくさんとるんだということをやっているんです。
 二〇二〇年に東京五輪が決まりました。恐らくこれから、メダル獲得に向けて、スポーツについてはいろいろな形で支援の予算が組まれると思います。だけれども、やはり日本は技術立国ですよね、ものづくり日本です。ですから、技能五輪国際大会で金メダルを多く獲得することが、職場の技能レベルの底上げをしたりとか、企業の競争力の強化とか、日本産業の発展にもつながる。
 そういう意味では、これは厚労省の話なんだから厚労省にお任せですということではなくて、私は、経産省として、あるいは国を挙げて、やはり技能五輪国際大会で日本がメダルをとることの支援が必要だと思いますけれども、大臣にこの点についてお答えをいただきたいと思います。
○茂木国務大臣 二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックでもできる限りメダルをとりたいと思いますし、技能五輪国際大会でもメダル獲得に向けて、厚労省だけではなくて経済産業省も含めて、政府を挙げて取り組んでいきたいと思っております。
 メダルをとる、これは結果であります。しかし、その過程において、ものづくりの技術が発達する、そしてそれにかかわる人材が育成される。これはまさに日本そのものの競争力の強化につながっていくものだ、そのように考えております。
○大西(健)委員 ありがとうございました。終わります。
○富田委員長 次に、青柳陽一郎君。
○青柳委員 みんなの党の青柳陽一郎です。
 本日は質問の時間をいただきましてありがとうございます。
 今国会の最大のテーマは、安倍総理自身が成長戦略実行国会と位置づけているとおり、アベノミクス三本目の矢である成長戦略、その本丸である規制改革にどこまで切り込めるのか、これが問われている国会であると思います。そして同時に、茂木大臣のリーダーシップが問われる国会であると思っております。
 我々みんなの党も、経済対策としてのアベノミクスの一本目の矢である金融の量的緩和、三本目の矢である成長戦略は、基本的にはスタンスは同じであります。むしろ積極的な対策を求めているということであります。安倍内閣が本格的な改革案を提示するなら我々も応援したい、そういう取り組みが出てくるのを期待しているところであります。本日は、そういう立場に立って質問をしてまいりますので、ぜひ大臣には前向きな答弁を期待しております。よろしくお願いいたします。
 さて、これまでのデフレスパイラルから本格的に脱却するには、賃金、消費、投資の好循環を引き起こす必要があると思います。
 安倍政権は、昨年十二月に発足して以来、ことし一月の十三兆円の大型補正予算、第二の矢である財政政策を打ち、そして四月には日銀による大胆な量的緩和の実施をした、第一の矢を放った。そして、六月には日本再興戦略をまとめたわけであります。遅くなりましたが、ようやく先月から始まった国会で、三本目の矢である産業競争力強化法を提出、そして国家戦略特区関連法案を提出するということで、内閣としてはおおむね予定どおりに来ているのではないかと推察しておりますが、この三本目の矢である成長戦略、これがインパクトにやや欠けるのではないか。
 一本目の矢、二本目の矢が市場に大きなインパクトを与えた、これは事実であると思いますが、三本目の矢である規制改革や構造改革は、今見ている範囲では、とてもレジームチェンジしているというふうには思えません。迫力不足ではないかと思いますが、まずは大臣の改革にかける意気込みと、そして三本目の矢である成長戦略が市場に十分なインパクトを与えられているかどうかの御認識について伺いたいと思います。
○茂木国務大臣 アベノミクス三本目の矢は、民間投資を喚起する成長戦略、民間投資を喚起する、こういう前置詞がついているわけでありまして、そのためにはやはり日本経済が持っております現在の三つのゆがみ、過少投資、そして過剰規制、さらに過当競争、こういったものを是正していかなければいけないと思っております。
 特に新たな市場創造につながります規制改革は、民間企業の新規参入を促し、健全な競争環境をつくる観点から重要であると考えております。かなり重層的な対策を考えておりまして、それから見ると、大胆な金融緩和等々と比べると、これからしっかり説明をしていかなければならない部分があるとは思っておりますが、これまでとはレベルもスピード感も違った形で対策をとっていきたい。
 三層あるんです。まずは、規制改革会議での検討を通じた全国単位の規制改革を進める。それから二つ目に国家戦略特区など特区制度による地域単位の改革を進める。そして、企業実証特例、グレーゾーン解消等によりまして企業単位の改革等々を進める。三層構造の仕組みで規制改革に取り組んでまいりたいと考えております。
 産業競争力強化法、この国会で審議、成立をお願いしておりますが、その中では企業単位で規制改革を進める企業実証特例制度を創設することといたしております。最先端の技術を有する企業の提案を受け、安全性等を確保する措置が講じられていることを条件として、企業単位で規制改革を行う、そして、でき得ればそれを全国単位に広げていく、こういう流れで考えております。
 また、国家戦略特区につきましては、昨日、国が定める区域において、高度な医療技術を有する外国人医師等の受け入れの促進、容積率等の土地規制の見直しなどを行うため、規制改革等の措置を総合的かつ集中的に推進する国家戦略特区法案を閣議決定いたしました。
 そして、全国レベル、この規制改革会議におきましては、もう六月からプランは出されているわけであります。次世代自動車の普及に資する水素スタンドの設置の円滑化、さらには先進医療の拡大や、再生医療の推進に資する改革等も取りまとめておりまして、さらに規制改革会議で検討を継続していくということであります。
 さらには、岩盤規制につきまして、先日衆議院で可決をいただきましたが電力システム改革、これをまさに六十年ぶりの改革として進め、電力の中に自由な新規参入が起こり、そして競争環境が生まれる、こういったこともつくっていきたい。
 こういった重層的な対策をしっかり進めることによりまして、三本目の矢、民間投資を喚起する成長戦略を十分インパクトがあるものにしていきたいと思っております。
○青柳委員 ありがとうございます。
 今御説明のありましたとおりだと思います。後ほど個別に伺いますが、本当に、市場にインパクトをぜひ与え続けていただきたいと思います。一本目の矢と二本目の矢はマクロ的なアプローチ、景気刺激策であるので反対する人は基本的にいないと思いますが、今大臣がおっしゃられた規制の改革は、個別の政策になって、直接の利害対立というのが必ず生じるわけであります。
 持続的な経済成長を実現するにはこの利害対立を超えて規制の改革を断行しなければならないというのは、広く知られているところであります。しかし、既得権を守る側、これはもちろんいろいろな理屈をつくっているわけでありますが、大きく国民の側に立てば、供給がふえれば選択肢が広がって、市場競争によって価格は低下してサービスの向上が図られるというのはもう経済の原則でありますが、今この国会でまさにこの原則に逆行するかのような法案まで出ているというのも事実だと思います。
 内閣府の構造改革評価報告書二〇〇六年版でも、規制改革の進んだ業種ほど生産性が高まると指摘されております。規制指標が〇・一下がれば生産性は〇・一四%押し上がる。
 今、岩盤規制のお話がありましたけれども、強い農業を本気でつくるのであれば、参入規制の緩和を断行するしかないと思います。
 そこで、今大臣も答弁いただきましたけれども、もう一度お伺いしますが、茂木大臣は規制緩和の象徴となる事例は何とお考えになっているんでしょうか。いわゆる岩盤規制に切り込む決意、これは電力以外にもおありになるんでしょうか。もう一度御見解を伺いたいと思います。
○茂木国務大臣 安倍政権の成長戦略、日本再興戦略の中では、健康長寿が世界一の国をつくっていく、そして、エネルギーについても、三・一一のエネルギー危機を乗り越えて、これを成長分野としていく、こういったことが明確に定められております。そういった方向に逆行するような規制は、岩盤規制として改革をしてまいりたいと思っております。
○青柳委員 ありがとうございます。こうした規制にどんどん切り込んでいっていただきたいと思っております。
 次の質問に移ります。
 先ほど大臣が少し述べられましたが、現在、政府には、経済政策、経済の方向性を決める会議が幾つもあります。経済財政諮問会議、産業競争力会議、日本経済再生本部、規制改革会議、その他幾つもあります。特区の推進本部などもあります。それぞれ役割が違って、それぞれに存在意義があるというのはわかりますが、既に議論の方向性は固まっていると思います。
 あとは、まさに実行あるのみという段階だと思います。こうした会議を別々に走らせるというフェーズはもう終わって、これからは、政策課題を共有して、連携して一つの強い提言をまとめる段階にあるのではないかと思います。それがまさに迫力ある内容を打ち出すんだと思います。
 茂木大臣のリーダーシップをぜひ発揮していただいて、こうした会議は一つにまとめて強い方向性を明確に打ち出していただきたいと思いますが、大臣の御見解を伺います。
○茂木国務大臣 経済財政諮問会議、そしてまた日本経済再生本部、そのもとに置かれております産業競争力会議、そして規制改革会議、最終的なゴールは同じにしても、細部にわたっては取り扱っている問題がマクロの財政運営の問題であったり、もう少しマイクロの企業活動の問題であったり規制の問題であったり、それぞれ違ってくる部分もありますから、私は、今後とも専門的な議論というものは続ける必要があると思っております。
 その一方で、これまでの成果については相当まとまってきております。それは、日本再興戦略として我々として取りまとめました。そして、そこの中の大きな部分については、今回、産業競争力強化法案といった形で国会にも提出をさせていただいております。
 安倍総理のもとで閣僚が一丸となって大きな方向について実行していくということで、今後進めてまいりたいと考えております。
○青柳委員 ありがとうございます。ぜひ、答弁のとおりに力強く進めていただきたいと思っております。
 次に、今回の産業競争力強化法案の中身についても少し伺ってまいりたいと思います。
 今大臣からもいろいろ具体的な事例を話していただきましたけれども、この強化法案の中の企業実証特例制度あるいはグレーゾーン解消制度について伺っていきたいと思います。まず、それぞれどのような事例を想定しているのか。これは政府参考人に伺いたいと思います。
○菅原政府参考人 企業実証特例制度、グレーゾーン解消制度は、最先端の技術を保有している、または新たなビジネスモデルの展開を考えております民間事業者を対象に、一般論、抽象論ではなく個別具体的な事業計画に基づきまして、特例措置を講ずる、または規制の適用の明確化を図るというものでございます。
 この際、事前に対象分野を限定することなく、広く民間の創意工夫を取り入れることといたしておりまして、いわゆる岩盤規制と言われる分野であって、一律かつ一気に全国または全事業者を対象に規制改革が無理な場合であっても、まずは安全面等で十分な対策がとられている具体的な計画を有する事業者の実証的な取り組みを先行的に認め、その取り組み結果を踏まえ、それを本格的な規制改革につなげていこうというのが制度の趣旨でございます。
 法案の成立、施行を控えた現時点では、今申し上げました企業の具体的な事業計画までは、当然のことながら、まだ寄せられておりません。
 ただし、さまざまな問い合わせ、相談が我々のところに来ておりまして、幾つかの例を挙げますれば、先ほどもちょっと議論になりました自動走行機能を有する自動車の公道走行実験ですとか、燃料電池フォークリフトの実用化に向けた新たな技術的な取り組みですとか、高齢者等のニーズに対応した、健康の維持増進等に資する新たな健康サービスの提供といったビジネスモデルについて相談が寄せられております。ほかにもいろいろありますが、とりあえずはこういった例示を挙げさせていただきたいと思います。
 いずれにしましても、法案成立後、制度の周知に努め、できるだけ多くの民間の方から創意工夫にあふれた具体的な事業計画を提案していただければ、積極的にそれを取り込んでいきたいというふうに考えてございます。
○青柳委員 ぜひ今の御答弁のとおり、積極的に進めていただきたいと思いますが、経済産業省の資料を見る限り、具体的な案件で見ると、本気で切り込んでいるというよりは、事例としては無難な案件で説明されているように思います。今の答弁のとおり、いろいろなアイデアや案件が申請されると思います。ぜひそれに挑戦していっていただきたいと思っておりますので、よろしくお願いします。
 もう一度、念のために伺いますが、今回のこの新しい二つの制度であれば、これまでも、いろいろな規制や利害の対立があったときには省庁間の調整が図られたわけですけれども、調整が図られた結果、だめです、できませんということが過去に幾つもあったと思います。その判断を既得権側の省庁に任せれば、結局、特定団体の拒否権に妨げられて効果が上がってこなかったというのが今までだと思いますが、今回はそうならない理由というのをもう一度御説明いただきたい。
 また逆に、今度は特定の企業にだけ特例を認めてしまえば、それが既得権化してしまうのではないかという逆の懸念も存在しますが、そういうことにもならないという御説明を、ぜひもう一度お聞かせいただきたいと思います。
○茂木国務大臣 企業実証特例、そしてグレーゾーンの解消。当然、その規制を所管する省庁、それから事業を所管する省庁、その間でやりとりを行っていきますけれども、どうすればクリアできるのか。できないではなくて、やるためにはどうしたらいいのか、こういう観点から議論を進めて改革をしてまいりたい、我々としてはそのように考えております。
○青柳委員 ぜひ答弁のとおりにお願いしたいと思います。
 私のところにも幾つかの企業から問い合わせが来ている案件があります。実証特例制度になるのかグレーゾーンの解消になるのかわかりませんけれども、例えば、要望の多い案件としては、個人情報やビッグデータをビジネスに活用していきたいというお話が幾つも来ております。
 これはマルだ、グレーゾーンの中では白になりましたということであれば、今度は逆に、前向きに使用規定を決めていただいて、積極的にビッグデータをビジネスに活用するということを進めていただきたいと思います。現在もこういった個人情報の活用、ビッグデータの活用については政府でも検討されていると伺っておりますが、この検討状況について、参考人に伺いたいと思います。
○富田政府参考人 お答え申し上げます。
 委員御指摘いただきましたパーソナルデータを含んだビッグデータの利活用は、今後、効率的なマーケティングによる新商品の開発といった新サービスの創出、さらには付加価値向上につなげていくことが可能だというふうに思います。産業競争力強化の大変重要な要素だと認識をいたしております。
 こうしたことを背景に、産業界においても、委員御指摘ございましたとおり、データの利活用に大変注目が集まっているわけでございますけれども、プライバシーの観点から消費者が不安を抱くケースが間々ございます関係で、多くの企業が利活用にちゅうちょしている状況があると認識をいたしております。
 このような観点から、政府といたしまして、IT総合戦略本部のもとに九月に設置されました、パーソナルデータに関する検討会において今現在検討を進めてございます。具体的には、特に利活用ができるデータの範囲はどういうものなのか、さらにはその際とるべき手続はどういうものなのか、データの利活用と個人情報保護の両立に配慮したルールの整備について今現在検討を進めているという段階にございます。
 経済産業省といたしましても、この検討会の事務局といたしまして、年内までに制度の見直し方針を策定するということで取り組んでいるところでございます。
○青柳委員 ありがとうございます。一々その案件が、これはグレーだからマルかバツかと聞かれるよりは、これは活用できるというふうに規定をしっかりつくっていただいて、有効にビジネスに生かしていっていただきたいと思っております。
 次に、国家戦略特区、構造改革特区、総合特区について伺いたいと思います。
 今回、新たに国家戦略特区を創設されますが、この事業の狙いと、想定する目玉となるような象徴的な事例は何になるんでしょうか。これまでの構造改革特区との違いは何になるんでしょうか。明確にお答えいただきたいと思います。
 これまでの構造改革特区や総合特区の評価というのは、必ずしも高くなかったと思います。成長戦略に直結するような大胆な制度改革につながるものはそれほど多くなかったと思いますし、残念ながら、これまでの特区に国が今でも真剣に取り組んでいるというふうにも感じられません。申請されたプランの約八割は規制緩和に至らずに却下されているという実態もあるのではないかというふうに聞いております。つまり、これまでの特区は無難なものしか実現されていないのではないか。
 これまでの特区の評価と反省、それを生かして国家戦略特区をどういうふうにつくっていくのか、あるいは既存特区とのすみ分けはどういうふうにやるのか、もうやめてしまうのか、そういう点について、ぜひ政府の御見解を伺いたいと思います。
○伊藤大臣政務官 御質問にお答えを申し上げたいと思います。
 まず、構造改革特区制度につきましては、平成十四年から年二回のペースで規制の特例措置の提案募集を受け付けてまいりました。募集提案によりまして、七百七十件の規制緩和をさせていただくことができました。特区の対応をいたしましたのが二百三十三件、そして全国的に対応をいたすことにしたものは五百三十七件でございます。経済社会の構造改革を推進するスターターとして、地域の活性化に寄与しているものと私どもは考えております。
 第二十四回目は、現在、十月十五日から十一月十五日まで募集を受け付けさせていただいております。ただ、最近の傾向といたしましては、提案件数が少し減少傾向にございますので、さらにまた制度の普及、周知に努めてまいりたい、こう考えております。
 総合特区制度につきましては、平成二十三年から、総合特別区域法に基づきまして、地域の先駆的な取り組みに対して、規制の特例措置に加えて、税制、財政、金融上の支援措置を総合的に講ずるものでございまして、これまでに四十八区域を指定させていただいております。
 これにつきましては、国際戦略区域を七つ、それから地域活性化の方を四十区域指定させていただいておりまして、指定後二年を経過いたしましたので、これら特区の状況を評価いたしまして、さらに改善すべきポイントにつきまして共有することに今努めているところでございます。
 総合特区につきましては、例えば愛知県のように、地域の航空機産業の企業集積を生かしまして、アジアナンバーワン航空宇宙産業クラスター形成特区と指定をいたしまして、これらの産業をさらに成長させていくためにやっておるというところもあるわけでございます。各地域においての資源や知恵を生かしまして意欲的な取り組みが進められていると私どもは認識をいたしております。
 ただ、この制度は、地域の指定をいたしました後に、当該地域からの提案を受けて規制の特例措置を実現するスキームとなっておりますので、全て規制が緩和できる状況にはないのが実態でございます。委員の御指摘も踏まえまして、さらによりよいものにしてまいりたい、こう思っております。
 そして、これら従来の特区制度は、地域の発意に基づいて地方公共団体による申請を国が認めまして特区を指定する制度であり、いわば地方の要望に応える枠組みとなっておりますが、今般の国家戦略特区では、これまで全国で展開をしてまいりました、ただいま申し上げました構造改革特区制度や総合特区制度の経験、知見をもちろん十分生かしてまいらなければならぬ、こう思っております。さらに、従来のように地方公共団体の提案に対してマル・バツをつけるのではなくて、民間、地方公共団体と国が一体となって、先ほど大臣もお話しされましたとおり、岩盤規制を打ち破っていくんだというプロジェクトを形成し、総理の主導のもとに強力な実行体制をつくって規制緩和をし、我が国日本の経済のために役立ててまいりたいとの決意で臨んでおるわけでございます。よろしくお願いいたします。
○青柳委員 ありがとうございます。
 その決意を決意で終わらせずに、ぜひ実行に移していただきたいというふうに思います。
 次に、ベンチャーの育成について伺いたいと思います。
 政府のベンチャー戦略もいろいろ出そろってきておりますが、本当に必要な対策になっているかどうかについて伺いたいと思います。
 ベンチャーの育成には、当然お金の支援も必要ですけれども、やはり一番は参入規制の緩和が必要なんじゃないかと思います。競争を通じて発展を目指す新規事業者が、既得権に安住している既存事業者と闘って、まさに市場をつくっていく、雇用を創出していく、そしてイノベーションを起こしていく、それこそがベンチャーだと思います。
 ですから、ベンチャー支援というのであれば、まさに規制改革、参入規制緩和に重きを置く政策が必要なのではないかと思います。それこそが大臣の言うところの産業の新陳代謝そのものにつながるのではないかと思っております。
 こうした観点について、ぜひ政府の御見解を伺いたいと思います。
○松島副大臣 委員の御指摘にもございましたが、ベンチャー企業の育成を強力に進めるためには、委員がおっしゃるように、規制や制度の改革、特に参入規制の緩和、撤廃ということ。ただ、それだけではなくて、金融面での支援や補助金、税制など、政策を総動員する必要があると考えております。
 関連の施策の実行でございますけれども、ベンチャーというのは、その段階ごとにぶち当たる壁が違っている。例えば、創業時におきます最初の補助金、平成二十四年度補正予算におきまして二百億円の予算を用意いたしましたし、事業化段階におきましては、死の谷と言われる、つまり、事業を始めた、個人事業主でやっていたときはよかったけれども、人を雇ったり、店舗を展開したりして、大変な思いをしていく段階がある。これは、中小企業庁の小規模企業に関する審議会でも、女性の経営者の方が二人、そういう途中での苦労をるる述べておられたんですが、そうしたときを克服するために、ベンチャーファンドや専門家が連携して販路の開拓といった御支援をする。さらに、次の段階、もっと大きく、より一層大きくなろうというときに、産業革新機構などを通じましてベンチャー企業へのリスクマネーを供給する。
 そういった、何段階にも分かれた、それぞれに合った形の補助金やアドバイスの仕方をしております。
 そして、規制改革につきましては、非常に重要なことでございます。もう既に茂木大臣及び内閣府の政務官から御説明がございましたので、企業単位の改革やあるいは全国単位、さらに地域単位、国家戦略特区の問題などについては説明を省くことにしますけれども、規制がなくなることによって、かつての有名な話でいいましたら、クロネコヤマトの宅急便はがんじがらめのところを突破することによってでき上がったわけですし、こういったことがこれからもどんどん起きてくる、それを我々が支援してまいりたいと思います。
○青柳委員 ありがとうございます。
 時間の関係もありますので、次に移りたいと思います。
 せっかくですので、法人税減税について大臣の御見解を伺いたいと思います。
 法人税の国際的な水準は、おおむね二五から三〇%。日本は三七、八%程度。たとえ三%下げたとしても、まだまだ国際水準に比べれば高い状況であるというのは間違いありません。
 安倍総理は、世界で一番企業が活躍しやすい国を目指すと表明されております。
 それでは、大臣として法人税はどのぐらいが適正と考えるか、法人税減税にどのように取り組んでいかれるおつもりなのか、御見解を伺いたいと思います。
○茂木国務大臣 安倍政権は、委員おっしゃるように、日本を世界で一番企業が活動しやすい国にすることを目指しております。この観点から、国際水準に比べて高い我が国の法人実効税率の引き下げは、早急に解決すべき課題であると思っております。
 現時点で三八・〇一%ということでありまして、先進国はもちろんでありますけれども、今まさに競合しているアジア諸国と比べても日本の法人税率は高い水準であります。
 そして、世界のトレンドを見ますと、法人税はさらなる引き下げが行われておりまして、ドイツは引き下げを実行いたしました。イギリスも、二〇一五年までに段階的に二〇%まで引き下げる計画を実行中でありまして、米国においても七%以上引き下げる税制改革案を発表したところであります。
 経済の好循環を実現する時期に来ているわけでありまして、今回の経済政策パッケージの中にも大胆な減税策を盛り込んでおりますが、それに加えて、法人税そのもの、実効税率の引き下げは好循環を実現していく上で極めて有効な手段であると思っております。与党の税制改正大綱を踏まえて、速やかに法人税率の引き下げについて検討を進めてまいりたい。
 税率につきまして、今の段階で何%がふさわしいか申し上げられる状況ではありませんが、少なくとも、世界で企業が一番活動しやすい国、これにふさわしいものにしていきたいと思っております。
○青柳委員 ありがとうございます。
 時間の関係で少し中途半端になってしまったんですが、ぜひ、世界で一番企業が活動しやすい、そういう国づくりを進めていっていただきたいと思います。それを期待申し上げまして、質問を終えたいと思います。
 どうもありがとうございました。
○富田委員長 次に、木下智彦君。
○木下委員 日本維新の会、木下智彦でございます。
 今回は、一般質疑のお時間をいただきましてありがとうございます。
 また、東電廣瀬社長におかれましては、大変お忙しい中、お時間を割いていただきましてありがとうございます。
 では、早速質疑に入らせていただきます。
 まず最初に、福島第一原発の一連の事案についてということで質問をさせていただきます。
 お手元に紙が配ってあると思うんですけれども、日付が書いてあって、九件ほどあります。ことしに入ってから福島第一原発で起こったミス、エラーと私は思っているんですけれども、これについて報道で知り得る限りを書かせていただいています。
 これ以外にもさまざまな事象、事案があったかと思うんですけれども、これをちょっと上から見ていきますと、まず最初に、仮設の配電盤でネズミが原因で停電しました。それから、ALPSの作業員が操作ボタンを押し間違えた。その後ずっと、全部読むとあれですが、作業員がキャップを強く締め過ぎて亀裂が入ったであるとか、ゴムシートを置き忘れてしまった、停止ボタンを誤って押してしまった、ホースの接続部を間違えて汚染水を浴びてしまった、こういう事案がありました。
 廣瀬社長から、これについて、なぜこのようなことが起こったか、分析されている点をまず最初にお聞かせいただけますでしょうか。
    〔委員長退席、宮下委員長代理着席〕
○廣瀬参考人 お答え申し上げます。
 先生の配付された資料にもありますように、たくさんのいわゆるヒューマンエラーと目されるようなものが多発しておりまして、大変御心配をおかけしておりまして、まず、申しわけございませんとおわび申し上げたいと思います。
 一つ一つの事象、ミスについての原因究明はもちろんしっかりしておりまして、手順書ができていないとか、一人で作業してしまったとか、それぞれ一つ一つはあると思っております。それについては、一つ一つしっかりとした対策をとっておるつもりでございます。
 そもそも、作業環境というんでしょうか、全体を通して、なかなか働きにくい職場であって、なかなか厳しい職場であるというのも事実でございます。そうしたことによって、作業する人間が疲弊してしまって、それがまたミスにつながるというようなことはあってはいけないというふうに思っておりますので、全般的な話として、作業環境を少しでもよくしようという努力を今しております。
 特に、御存じのように、全面マスクをしておりますと、なかなか会話もできませんし、途中で電話をするのもなかなか難しいということもございますし、そもそも、なかなか厳しい作業環境でございますので、そうした全面マスク着用のエリアをなるべく狭くする、小さくする。それには当然、敷地内を除染する、線量を下げるということが必要ですし、また、休憩所であるとか、本当に細かい話では、温かい食事をとってもらうとか、そうしたことを含めて、まずはそうした全般的な作業環境を改善するということも、あわせてやらせていただいているところでございます。
○木下委員 ありがとうございます。
 今、社長がおっしゃられた話、きょう私が少し細かくお話を聞こうと思っていたことを全て、概論としてお話しいただいたのかなと思います。
 ここにも書いてあるとおり、先ほど社長もおっしゃられましたけれども、このミスのほとんどはやはりヒューマンエラーなんだと思っておりまして、そのヒューマンエラーを解消するために何をするべきなのか。この福島第一原発に限らず、普通にプロジェクトを進めていく中で必ずこのヒューマンエラーというのは起こってくる。ここをしっかりと分析して対策していく、これが一番大きな、やらなければいけないこと。これは、プロジェクトをやっていく中で、普通にと言うと語弊があるかもしれませんけれども、普通に考えていかなければいけないこと、予測をしていかなければいけないことだというふうに思っております。
 本当は、対策としてどんなことを考えられているのかということ、それから、これから何をすればいいのかということを聞かせていただこうと思ったんですけれども、今お話しされたように、タイベックという防護服であるとかマスクであるとか、ああいったものがあることによって、作業員の方々のコミュニケーションも含め、作業に支障を来していることは、今おっしゃられたとおりだと思うんです。
 それ以外に、私が今まで福島原発に何度か行かせていただきましたときに見ていて思ったことは、作業環境と同じような話なのかもしれませんけれども、一つは、現場の東電の社員の一部の方々は、Jヴィレッジ、あそこに宿泊されている方がたくさんいらっしゃる。視察していて、中をちらっと見せていただいたんですけれども、四畳半程度の居住空間に住まわれている。
 免震重要棟の中で働かれている方々も、一週間に一度程度しかお風呂に入れないような方々もいらっしゃって、案内していただいた方も、余り言うとあれですけれども、バスに一緒に乗っているとちょっとにおいがする方々もいらっしゃって、非常に大変な中で働いていらっしゃる。
 Jヴィレッジの宿泊施設もお風呂が共用のプレハブで、これから先、寒くなってくると雪も降ってきて、今までは、トイレに行くのも一旦外へ出て、雪の中をトイレ、洗面所に行く、そんな形だったと聞いております。
 何でそういうふうなところに住まわれているのかと私から質問させていただいたら、これは言うとあれですが、大っぴらにはなかなか言いがたいけれども、やはり、いまだ帰還できずに仮設住宅に住まわれている被災住民の方々のことを考えると、充実した設備で住むことははばかられる、そういうような感情を持っていらっしゃる。これは全てじゃないかもしれませんけれども、たくさんの方々がそういうふうに言われておりました。
 これについて、感情的なお話かもしれませんけれども、社長から少しコメントをいただきたい。まずは、そういう事実があるのかという確認と、それについての御所見をいただければと思います。
    〔宮下委員長代理退席、委員長着席〕
○廣瀬参考人 お答え申し上げます。
 先生御指摘の寮はJヴィレッジのそばにあるものでございますけれども、確かに、当座、事故の直後、ほとんどの社員、作業員が免震重要棟の中で廊下に寝っ転がってというようなかなり厳しい状態がありまして、それをまずはとにかく解消すべくということで寮をつくりました。当初は、先生御案内のように、外に出ませんとトイレやシャワーが浴びられないということでございましたけれども、今はそれを改善いたしまして、建物の中で浴びられるような形にいたしております。
 確かに、非常に立派なものをつくれば、もちろんそれは何だということになるかもしれませんけれども、本当にそういう意味では社員や作業員の方々に申しわけなかったんですけれども、当初は、環境というんでしょうか、そうした仕様も含めた、寝泊まりするところも含めた部分についてはやはりどうしても後々になっていたことがあって、今はやっとそれを完備するような方向で検討しておりますし、そうしたことでまたお金を少なくするという意図も私自身は持っておりませんので、そうしたものについてはしっかりとした整備をしていきたいというふうに考えております。
○木下委員 ありがとうございます。
 お話しいただいたとおりなんですけれども、人情としては理解できるところなんですが、その反面、これだけのミスが起こる中で、決してそういう環境を継続していくのがよいと言えるものではないということだと思うんです。
 もう一つは、ヒューマンエラー防止というところでは、さまざまな対策が一般的に研究されている。その中で一番やっちゃいけないことというのは何かというと、叱るだけ。要は、こういうミスをしたから、もう二度とこういうことをするなよ、いいかげんにしろよ、大変遺憾に思う、こういうふうなことだけを言っていても、決してこれが前向きにヒューマンエラー、ミスを今後防止するような策にはなっていかないと思っているんです。
 そこで、大臣にちょっと御所見をいただきたいんです。
 要は、今の状況の中で、やはり国民の感情として、東電の社員の方々は私が見る限りにおいては相当過酷な状況の中で頑張っていらっしゃる、ただ、しかし、こういうふうなミスが起こることによって、世の中の結構大半の人たちが、東電、いいかげんにしろよ、作業員はどういうふうにやっているんだと。そういう側面ばかりがメディアから報道されることも一つあるかと思うんですけれども、そういう感情の国民が大多数を占めているのではないかと思っております。
 そこで、私としては、政府として国民に対して、本当の意味でこれからミスをなくし、ヒューマンエラーも防止していくためには、東電の社長が今おっしゃられたように、作業員の生活環境を整えることは悪ではないと改めてしっかり宣言していただくことが一つ重要なのではないかと思っているんですけれども、茂木大臣の御所見をいただけますでしょうか。
○茂木国務大臣 まず、被災者の皆さんとの関係で申し上げると、復興の加速化のためにも、現場で過酷な作業に当たっている作業員の方々がモチベーションを維持して事故収束に当たれる環境をつくるということが何よりも重要なことだ、こんなふうに私は考えております。
 委員からも、ことし起こったさまざまな問題について御指摘をいただきました。こういった問題が発生したことについては遺憾であると思っております。そして、ヒューマンエラーは減らすべきであると思っております。
 ただし、一番大切なことは、廃炉・汚染水対策を安全にしっかりと進め、最終的に、汚染水の影響を抑えつつ、事故を収束に持っていくということでありまして、そのためのアクションプランを我々も策定しました。そのアクションプランに従って、現場で鋭意作業を進めていただいている、これらを担う人材がしっかりとこれからもモチベーションを維持できるような環境整備をしていくことが必要だと思っております。
 特に、廃炉・汚染水対策につきましては、高い放射線環境下において高度な技術を要する作業が多いわけでありまして、専門性の高い人材が安心して働ける環境を整備することが不可欠だと思っております。
 私も、一月に、福島第一、Jヴィレッジを訪問したときに、委員からも御指摘いただいた東電の宿舎について、プレハブによってはトイレもない状況で、作業環境を早急に改善してほしいという要請もさせていただいたところでありますが、政府として、廃炉措置等に向けた中長期ロードマップにおきまして、過酷な状況の中で少しでも働きやすい環境を整備するため、作業の安全管理、放射線管理、健康管理に継続して取り組むことを定め、その進捗を確認しているところであります。
 改めて、こういった思いを国民の皆さんにも御理解いただきたいと思います。
○木下委員 ありがとうございます。
 そのお言葉で気持ち的にも助かる作業員の方々がいらっしゃると思いますので、ぜひともそういう考え方でこれから先も進めていただければと思います。
 作業員の生活環境に近い部分と、それ以外に、福島第一原発の構内にかかわるところで、これも廣瀬社長の方から少しお話しいただきましたけれども、作業環境のお話を少し確認させていただきたいんです。
 私が第一原発に行ったときに見たら、押し流された車両が一ところに固まっていたりとか、電気系統であるとか各種配管が、まだ仮設の状態であろうと思われるものも散在している。それから、新たな津波が来た場合の対策といった護岸の整備というところも、未了の部分が相当ある。
 先ほどの御答弁で茂木大臣もおっしゃられていましたけれども、徐々には進んでいると。私も、前に行ったときよりも整備が進んでいるところはあるんですけれども、やはりもっと早急にその辺の対策を講じていくべきではないかと思っております。
 この状況の確認について、いつまでに大概のことが完了する予定なのか、社長から御答弁いただけますでしょうか。
○廣瀬参考人 先生御指摘のように、瓦れきの撤去というのは極めて大事なことだと思っております。震災直後、まずはとにかく、冷却であるとか、そうした本当に必要な部分について邪魔になるような瓦れきの撤去は終わっております。また、作業員の皆さんに被曝が特に影響するような部分についても撤去は終わっております。
 したがって、これからも、一遍になかなか、広うございますし、いろいろなところにあるのも事実でございますので、しっかり工事の工程に合わせて、とにかく収束に向けた作業をしっかりやる。そのためにも、その作業環境をよくしませんと、またその作業をしていく中で被曝がふえてしまう、あるいは作業の効率が悪くなってしまうということもありますので、それは工事工事に応じてやっていこうというふうに考えているところでございます。
○木下委員 ありがとうございます。
 ぜひとも、加速化して、中の環境をよりよく、作業のしやすい状態にしていっていただきたいと思います。
 前に廣瀬社長がおっしゃられたんですけれども、やはり私も思っているのが、防護服、タイベックであるとかマスク、これを、今、主に免震重要棟内であるとか区画を区切ってですけれども、着用しなくても作業できる状態になっている。ただ、本当の意味で作業の効率化を考えたときには、あの福島第一原発の、屋内、建物の中ではなく、屋外のエリアについても、そういった防護服、マスクの着用等々をしなくても作業ができる状態に早く持っていく必要があると思っております。
 そこで、私の党内だけじゃなく他党の方々も含めて、御認識がどうなっているのかと思っていろいろ聞いたら、意外と、あの防護服はなぜ着ているのかといったところの認識にばらつきがありました。当然のところも多少あるんですけれども、少しちょっと、認識を新たにしたいために、一問一答という形でおつき合いいただきたいんです。
 まず最初に、水素爆発の発生以来、放射能に汚染されたちりであるとか、高濃度の放射性物質が地表であるとかその他の構造物に付着しており、それに直接触れることがないようにするということがまず一つのポイントかと思っているんですけれども、これは相違ないでしょうか。
○廣瀬参考人 タイベックというのは、先生の資料の二枚目にありますように、これは商品名でございますので、我々がいわゆるカバーオールと呼んでいるつなぎのような白い服ですけれども、あれは、フォールアウトが風で舞って衣服や皮膚にくっつかないようにするためのものでございますので、まさにおっしゃるような目的で使わせていただいております。
 また、マスクは、ちりのようなものを吸い込む、内部被曝につながらないようにということで着用しております。
○木下委員 ありがとうございます。
 触れることがないようにするというのと、あともう一つは、先ほどちらっとお話しされたかと思うんですけれども、作業や移動の際にそれらの微細な物質がほこりのように舞って、それを吸い込むことがないようにするためということだと思います。
 では、もう一つ、ここは認識として間違っていると私は思っているんですけれども、あえてちょっと質問させていただきます。
 核燃料が溶融して格納容器は破損しているであろう、その底部からデブリという形で核燃料が下の方に露出している状態になっている可能性が高い、そのために高い線量の放射線が常にコンクリートなどを通過して、それが建屋構造物も通過して人体に影響を及ぼしている、それを避けるためにこの防護服がある、この認識は間違っているということで正しいでしょうか。
○廣瀬参考人 先生の資料にもございますように、タイベックスーツにはガンマ線の遮蔽効果はございません。したがいまして、それを防ぐことはできません。
 ただ一方で、デブリ等については、現在、完全に水につかっているといいますか、ずっと冷却しておりますので、プラントから直接放射線が絶えず出ているという状態にはないというふうに考えておりますので、むしろ、作業員の方々あるいは敷地全体の線量を下げるには、先ほどからお話がありましたように、瓦れきにフォールアウトがあって、そこからまた放射線が出ておりますので、瓦れきを撤去することが極めて重要だというふうに考えておるところでございます。
○木下委員 ありがとうございます。
 そうなんですね。お話しいただいたように、私が配付させていただいた資料、メーカーさんの説明書きにあるんですけれども、タイベック防護服及びタイケム防護服は、放射線自体を遮蔽する性能はなく、放射線を帯びた粉じんの付着を防ぐ目的だということです。そうなったときに、やはり粉じんがどれだけ危険かということがもう少し論じられるべきなのかなと思っております。
 一つは、先ほど言ったように、強い放射線の照射が人体に与える影響よりも、内部被曝、いわゆる粉じんを吸い込んだり皮膚に付着することによる危険性の方が高いということだと思うんです。
 細かく言ってしまうとすごくアカデミックな話になってしまいますけれども、要は、付着している粉じん、これが到達距離の短いものと長いものがあって、長いものが体内に入っても、逆に体内を通り抜けて、余り人体に影響を及ぼすことはない。ただ、内部被曝で一番危険性が高いのは、短い到達距離の核種。これはアルファ線とかベータ線核種と言われていますけれども、それが体内に入る、もしくは付着することによって起こり得る影響が非常に厳しい。これを避けるためにタイベックを着用しているということで間違いないでしょうか。
○廣瀬参考人 いわゆるタイベックのカバーオールは、体内被曝を防護するためのものではございませんので、体内被曝を防護するのはあくまでもマスク、今であれば全面マスクでございます。
○木下委員 ありがとうございます。
 それだけ、タイベックとかマスクの効用というのは、内部被曝にかかわるものを防護することだと思うんです。
 先ほど、デブリから直接強い放射線が今発せられているかというと、そうではないということをおっしゃられました。そうであった場合には、やはり早急に、第一原発構内のしかも屋外でタイベックそれからマスクを着用しなくても作業できるようにするために、あの地域全体を除染する、これが一番の大きなポイントだろうと思っております。
 そうなったときに、一つお話があるんですけれども、これを誰がやっていくのかということだと思うんです。
 先ほど来説明をお聞きしていると、廃炉それから汚染水の処理には高度な技術を要するであろう、ただ、除染をするという部分については、難しくないとは言えません、しかし、廃炉それから汚染水に比べて専門知識を要さずできる、そういう事業だというふうに私は思っております。
 それを考えたときに、今、政府が全面的に対策をやっていくとおっしゃられているんですけれども、私は、やることとして、やはり、あの構内の除染というものこそ、政府が主導してやっていってもよいのではないかと思っているんです。専門技術を持っている人たち、東電の方々にはもっと廃炉それから汚染水という技術的にレベルの高い知識を必要とするような部分に集中していただき、除染については政府が主導してやっていくべきではないかと思っているんですけれども、大臣、その辺はどうお考えでしょうか。
○茂木国務大臣 質問を必ずしも正確に理解できていないのかもしれないんですけれども、例えば、構内の敷地を除染するという話なのか、建屋そのものを除染するという話なのか、できるかどうかわかりませんけれども汚染水も含めて除染するという話なのか、どの部分をとられておっしゃっていらっしゃるのか。(木下委員「敷地をです」と呼ぶ)
 単に敷地だけを除染しても、私は、それで完全に防護マスクなし、タイベックなしで作業できる環境が整ったとは、少なくとも、科学的判断はまた専門家の方でありますけれども、言い切るというのは難しいのではないかなと思います。
○木下委員 まさしく、全体的に除染はしていかなければいけない。
 ただ、私がお話をさせていただきたいのは、要は、あの防護服を着なくても作業ができるエリアをどんどん広げていく必要があるでしょう、そうなったときにまず最初にやらなきゃいけないのは敷地、それから建屋も含めて段階的にやっていくことというのが重要なのではないか。今見ていると、その辺が少し後回しになっていて、そのために、いつまでたってもあの防護服を着て作業しなければいけない状況がある。これを早く対策することによって、これからミスであるとかエラーはなくなっていくのではないかというふうに思っているんです。
 その部分について、技術的にレベルの高い知識がなくてもやっていけることからどんどんと、これはまさしく東電任せにせず、国が主導してやっていっていただきたい、そういう思いでお話をさせていただきました。
 それについて、いかがでしょうか。
○茂木国務大臣 それぞれの作業員の方がどういうエリアで移動されるかということについて、詳細に私は把握しておりません。ただ、エリアを分けて、山側だけで作業している方がどれだけ多いかというと、そういう形では動いていらっしゃらないんじゃないか。
 同時に、では、放射線量を下げるといいましても、例えば一ミリにするのかとか何ミリにするのかとか、そこまで早急に下げ切れるのか、こういった問題も総合的に検討しながらやっていかなければいけないと思っておりまして、今の段階で、それをやりましょうと言えるほど簡単な問題ではないと思っております。
○木下委員 ぜひとも検討していただければと思いますので、よろしくお願いいたします。
 国が主導してやっていくといったところを少し私からお話しさせていただきましたが、大臣の以前の御答弁の中でも、ALPS以上の性能の多核種除去装置については国が事業としてやっていくというふうにおっしゃられていました。
 ここで、私が少し疑問に感じているところなんですけれども、国が事業としてやっていくということは、ALPS以上の性能の多核種除去装置、これは国の資産としてやっていくということを考えられているでしょうか。
○糟谷政府参考人 技術的難易度が高く、国が前面に立って取り組む必要のあるものについて、財政措置を行うこととしたところでございます。
 具体的には、今御指摘になりました、より高性能な多核種除去設備、それから凍土方式の遮水壁、これらの設置に係る費用を国費で賄うこととし、予備費においてまずは補助金として二百六億円を措置したところでございます。
 補助金というのは、御案内のように、相当の反対給付を受けずに交付する給付金でありまして、その成果として取得した財産等について国の資産とする必要性はないということになっております。もちろん、この補助事業で得られた知見については、廃炉の技術としていろいろ人類の財産になっていくものだと考えておりますけれども、この事業において、凍土壁ですとか多核種除去装置自体が国の資産となるものではございません。
○木下委員 ここは私がどうしても理解に苦しむところなんです。なぜならば、これは国の事業としてやっていくというふうにおっしゃられているんです。にもかかわらず、補助金という形でやっていいんだろうか。
 ちょっと私の理解が甘いのかもしれませんけれども、本来であれば、国の事業としてやっていくということは、当然のことながら、国費を投じて資産として取得して、それをもって事業としてやっていく、これこそが、国がゼンメン的にやっていくというあらわれなのではないかと思うんです。私は、国がゼンメン、全面なのか前面なのかもまだ理解ができていないんですけれども、これが補助金という形である限り、側面的な支援にしかならないのではないかと思っておる次第です。
 ここについてどうこうしろというお話ではないんですけれども、本来であればやはりある程度のことを事業としてやっていく中では資産とするということ、それから、もしも本当にそういう形でやるのが正しいというのであれば、これからの全般的な対策について整備された法律が今のところないというふうに私は思っているんです。
 例えば、先ほどの構内の除染をするためにはどういう法律が適用されるのかと考えてみてもなかなかいいものがなく、ぶち当たったのが環境省所管の放射性物質汚染対処特別措置法でありまして、これは構内の除染ではなくて、除染が必要な周辺地域の除染をするための法律なんですけれども、そういうものを適用して、拡大解釈するというふうに言っていいのかどうかはあれですが、今は適用していくしかやりようがない状態だと思うんです。
 これを考えると、もう少し踏み込んだ形で一気に、これからの廃炉・汚染水問題、周辺の環境を整備していくために、法体系をもう一度考え直すべきときに来ているのではないかというふうに思っている次第です。
 そこで、一つお話がありまして、少し話が飛ぶんですが、原子力損害賠償法、いわゆる原賠法の中に規定されているところなんですけれども、事業者が一義的に賠償の責任を負うというふうなことになっている。ただ、事業者が負い切れないような賠償額の場合には国が支援を行うというふうな形で書いてあります。
 これは賠償に限って規定されたものではあるんですけれども、今の福島原発を考えたときに、これは賠償ではありませんが、もう既に、事業者が一社で資金を賄うことはできない状態になっていると思っております。その資金を賄うことができないから、今、補助金とおっしゃられましたけれども、もっと本格的に国が資金を支援していくような法律というのが、この原賠法と同じように規定するか、それともどうするのか、こういう議論をもう少し深くやっていく必要があるのではないかと私は思っております。
 それからもう一つ、原賠法の話が出たんですけれども、その原賠法の中で、見直しがおろそかになっているところも指摘をさせていただきたいんです。原子力損害賠償支援機構法、これが二〇一一年八月制定、その中の附帯決議に、その後一年以内に賠償法の見直しをするとある、そこについてもやられていないと思っております。
 今後、原賠法も含めて、それ以外にも本格的な法律を検討していく、もしくは議論していく場があるべきではないかと思っておるんですけれども、その点について、茂木大臣に御所見をいただけますでしょうか。
○茂木国務大臣 まず、国がゼンメンに出るのゼンは、前という字を書きます。
 その上で、大切なことは、私は、国がこれらの対策によって資産を獲得することではない、汚染水対策、廃炉対策をしっかり進めることが重要なんだと思います。そのために、技術的に難度の高い凍土方式によります遮水壁をつくる、さらには、より高性能な多核種除去設備をつくっていくといったことが必要である。地下水を抑制する、汚染源に近づけない、そして汚染源そのものを取り除く、汚染水を漏らさない、こういう基本的な方針のもとで取り組んでおります。
 より高性能な多核種除去設備につきましても、設備を資産として持つことが大切なことじゃないんです。
 御案内のとおり、六十三核種ある中のまずはセシウムを、サリーという設備、別に魔法遣いじゃありませんけれども、これで取り除く、いわゆる検出値以下まで持ってくる、残りのものにつきましてALPSで処理をするということであります。
 より高性能な多核種除去設備を国が予算措置する。これは、一つには処理能力を上げるということ、同時にもう一つは、沈殿等する放射性物質、こういったものが残るわけでありまして、この量を八割ぐらい減量する、そういうためにつくっていくものだ。つまり、放射能の影響をできる限り抑える、こういう対策のために我々としては進めている、このように思っております。
 資金面の問題は、原賠法、そして機構法のもとで、御案内のとおり、五兆円の交付国債を出す。既に三・九兆円の交付決定をしておりまして、東電として三兆円近い賠償も行っているところであります。
 制度、そしてまたシステム、こういうものの見直しに当たっては、単に資金面の問題だけではなくて、今後、エネルギー政策において原子力というものをどう位置づけるのか、さらには賠償の実態等々を総合的に勘案して検討されるべき問題だ、そのように考えております。
○木下委員 ありがとうございます。
 まさしく、今の事象、今福島第一原発で起こっていることをまず国として食いとめるために全力を尽くす、それは私は理解はできます。
 ただ、先ほどお話をされましたが、今後の原子力政策を考えていく中で、今後もしも同じような事象が、あってはならないことですけれども、起こった場合、そのための法整備というものもやはり重要だろう、ぜひとも並行して御検討をいただければというふうに思っております。
 時間が結構なくなってきたんですけれども、少し我が党の丸山議員の時間をいただきまして、そのままお話をさせていただきたいと思います。
 今後の原子力行政についてというお話が出てきたんですけれども、今、いろいろな党の委員の方々からもありましたけれども、東京電力の分社化、それから、以前に、みんなの党の前委員の井坂委員からも、東電の法的整理であるとか、そういったお話がありました。
 その中で、これは総理も本会議場で御答弁いただいているんですけれども、法的整理をする場合には相当いろいろな難しい部分があるというふうにおっしゃられておりました。その中で一つあったのが、茂木大臣も同じようなお話をされていたかと思うんですけれども、電力債の問題が相当大きな問題だというふうにお話をされていたかと思います。
 そこで、東電廣瀬社長にお聞かせいただきたいんですけれども、今発行されている電力債、東京電力から発行済みの残高をお話しいただけますでしょうか。
○廣瀬参考人 お答え申し上げます。
 二十五年の三月末の数字でございますけれども、約四・四兆円でございます。
○木下委員 四・四兆円、非常に大きな金額で、それだけでも相当難しい問題をはらんでいるのかなというふうに思っているんですけれども。
 その電力債の課題といったことについて、今までいろいろなところでいろいろな方々が御答弁いただいているかと思うんですけれども、聞いていても、果たしてどういう課題をはらんでいるのかという点にわかりにくいところがあると思います。
 その点について、電力債、今どういうふうな問題を抱えているか、問題と言っていいのかどうかということもあれですが、その辺について御答弁いただければと思います。
○上田政府参考人 電力債でございますけれども、この電力債につきましては電気事業法三十七条という条文がございます。この中で、「一般電気事業者たる会社の社債権者は、その会社の財産について他の債権者に先だつて自己の債権の弁済を受ける権利を有する。」ということでございまして、要するに、一般の他の債権に先立って弁済を受ける優先弁済権を持っているというのが、電気事業者の社債の特色でございます。
○木下委員 一般担保つきということで、何よりもまず最初に弁済を受ける権利がある。これだけ考えても、簡単に法的整理等々の話はできないんだろうというふうに私は理解させていただいております。
 この点については、もう少し今後の東電のあり方が突っ込んで議論されていけば、必ずこの問題にぶち当たっていくのかなと思いますので、これについてはまた次回以降でお話を聞かせていただければと思います。
 そして、最後に一つお話しさせていただきたいんです。
 きょうは、環境整備についてであるとか、ふだんは廃炉それから汚染水問題について各委員からいろいろな質問があるんですけれども、少しちょっと切り口を変えてお話をさせていただきました。
 その根底にあるところとして、やはり、今後の原子力行政、どうあるべきなのかというところが、私は、どうしてもまだ心の中に正直迷いがあります。
 それは何かといいますと、今まで、安倍総理もしくは茂木大臣からいろいろなお話をいただいております。
 その中では、経済を失速させるべきではない、そのためには原子力発電が重要なポイントになってくるであろうというようなお話、それから、これだけの経験をした中で、世界の原子力発電についても日本が主導的な立場でやっていかなきゃいけないだろうと。そういうこともやはり理解はできるんです。それから、エネルギーの安定供給、エネルギーのコストを考えても原発はある程度必要だというふうなお話もされていて、それもある程度私は理解できるところだと思ってはいるんですけれども、どうしても心の中に、本当にそれで正しいのであろうかという疑念が常々ありました。
 それは、全てを私が見切れていないのではないかと。これは全国会議員が同じ思いだと思うんですけれども、自分が中身を全て見て、本当にコストが安いんだろうか、例えば今まで広告費用もどんどんとかけてきたり、何かわからない危険性をはらんでいるのではないだろうか、そういう疑念を心の中で感じながら、いや、しかし、原子力行政をしっかり進めていくべきだというふうに自民党の皆様も考えていらっしゃるんじゃないかなと思っていたんです。
 そこへ来て、今回、この一カ月ほどで小泉元首相がいろいろな発言をされています。その中で、もう原発ゼロでいいんだというふうなお話をされているんですね。私は、これを見て驚愕しました。
 また、これについて、メディアであるとか国会議員の中にも、御子息がどう思っているのか、考えていることが違うじゃないかとか、自民党の中で言っていたことと違うじゃないか、無責任じゃないかと。
 しかし、私はそうは思わないんです。あの小泉元総理が、今までずっと情報が小泉元首相に集約されていたと思うんですね、それでいて今になって彼がああいうふうな発言をされるということには、何かのきっかけがやはりあるんだと思っております。
 本当に、彼が何を思ってそういうふうな発言をされているのかということを、私は、国会議員として問いただすべき、もしくはその意見を聞いてみるべきなのではないかというふうに思っておりまして、ぜひとも参考人として招致をいただければと思ってお話をさせていただいております。
 茂木大臣、そういうことを感じられているかどうかという点についてまずちょっと御所見をいただきたいんです。私と同じような不安を感じることはないかどうかというところについて、お話しいただけますか。
○茂木国務大臣 まず、参考人の招致等々におきましては、国会においてお決めいただくことである、そのように思っております。
 シューマッハーが「スモール・イズ・ビューティフル」という本を書いております。
 理想の社会形態として、中世のヨーロッパが望ましい、経済活動、エコ等々から。では、我々が今あの時代に戻れるか、恐らく無理なんだと思います。電気を全く使わない、こういった生活に、経済活動に戻れない。そういった中では、三・一一以降の新たなエネルギー制約のもとで、エネルギー、電力需給の安定に万全を期していく、このことが何よりも前提だ、我々はそのように考えております。
 そういった中で、我々は、民主党政権時代の、二〇三〇年代に原発稼働ゼロを可能とする、これについては根拠が十分ではない、ゼロベースで見直す。やはり実現できることをやっていかなければいけない、エネルギー政策でありますから、そのように考えております。
 原子力については、さまざまな特徴、コスト面についてもいろいろな議論はあると思います。環境負荷は少ないと思います。しかし、我々は、原子力についてはあらゆる事情よりも安全性を重視する、そして、その安全性については新たに設置された規制委員会において判断をする、このように決まっているわけであります。
 そして、原子力だけではなくて、エネルギーの調達サイドから需給サイドにわたってさまざまな改革を今後進めていく、そこの中でできる限り原発比率を低下させていきたい、こんなふうに我々としては考えております。
○木下委員 ありがとうございます。
 今のお話を聞いていると、また私は納得してしまうんですけれども、それで安心感が増幅されていくんですが、心の中にひっかかりがあることが、幾ら聞いても、幾らいろいろなことを考えても、どうしてもやはり払拭できないというふうに思っております。
 ぜひとも、委員長、小泉元総理の参考人招致について御検討いただきますように、よろしくお願いいたします。
 以上をもちまして、私は、少し時間をオーバーいたしましたけれども、これにて終了させていただきます。
 ありがとうございました。
○富田委員長 参考人招致要求につきましては、後刻理事会で協議いたします。
 次に、丸山穂高君。
○丸山委員 日本維新の会の丸山穂高でございます。
 私からも引き続き汚染水対策につきましてお伺いしていきたいと思います。
 菅官房長官が四日に御講演された中で、東京電力の福島第一原発の汚染水対策につきまして、そろそろ結論を出さなければいけない時期だ、前政権、つまり民主党政権は政府の関与なしで東電にやらせる道を選んだが、今のままでいいのか、見直しするところまで来ていると述べられたという報道がなされております。
 これは国の関与を強めていくんだ、再検討していくべきだという形で理解しておりますけれども、これに関しまして先ほど来経産大臣も少し国の関与のお話をされておりましたが、具体的に何を指しているのか、及びこの話に関してどのように官房長官とお話しされているか等につきまして、経産大臣の御見解を伺えればと思います。
○茂木国務大臣 官房長官の発言につきましては官房長官にその意図を聞いていただかないと、私が解説する立場にはないと思っております。
 少なくとも昨年までは汚染水対策は東電任せで、モグラたたきのような後手後手の状況が続いてきた。これを変えていかなきゃならないということで、我々が政権に復帰をしましてすぐに汚染水処理の委員会をつくり、五月三十日には緊急対策や抜本対策もまとめました。
 しかし、その後も、個別の事象、タンクからの汚染水の漏れ等々が起こる中で、国が前面に出る必要があるということで、九月三日に原災本部におきまして三つの基本方針を定め、そして、九月十日の関係閣僚等会議におきましてアクションプランもつくり、今実行に移しているところであります。
 同時に、今後想定をされる潜在的なリスク、さらにはアクションプランで実行しようとしている対策が十分効果を発揮しない場合のバックアップといいますか、重層的な対策も考えていかなきゃならない。
 予防的な対策、重層的な対策、そこの中で国がやるべきものが出てきたらしっかりと対応していく、まさにそういう時期に来ているという思いでおります。
○丸山委員 重層的な対策、そしてバックアップが必要であればやらなければならないという御答弁でした。先ほどの官房長官の発言とあわせまして、今、自民党の復興加速化本部が汚染水対策の費用の一部に国費を投入するという具体的な御提言を出されているという話も出ておりますけれども、バックアップ、重層的な対策という意味では、国費の投入ももちろんオプションの一つとして含まれているという認識でよろしいんでしょうか。
○茂木国務大臣 先週、自民党の復興加速化本部で提言がまとめられて、近く与党の提言として決定される、このように聞いております。
 提言の中身につきまして詳細にお話ししますと、多分、相当な時間を食うと思うので簡単に申し上げると、一つは、今後の帰還のあり方について。帰還そして新しい生活への支援、こういったものを検討する必要があるのではないか。また、除染、そして除染特措法の中には入っていない中間貯蔵、このあり方をどうするのか。さらには、汚染水・廃炉対策については、むしろ提言の中では、それを実行する、実施する体制を国において、また東電においてどうするのか。体制の問題としてそういった御指摘をいただいていると考えております。
 福島の復興再生を加速する、そして国もその中でしっかりと役割を果たしていくべきだ、この考えは我々も共有しておりまして、政府として、提言が出ましたらしっかりと受けとめていきたい、こんなふうに考えております。
○丸山委員 ありがとうございます。
 茂木大臣は、大臣であるとともに自民党の委員の先生でございますので、その上での御発言だとは思うんですけれども、大臣として、行政機関の長とされまして、今の自民党さんの案はどちらかというと体制の整備ということで、もちろん体制の整備にはお金も要するものとは思います。一方で、例えば対策自体への国費の投入という点に関しては、将来的なオプションとして十分あり得るのかどうか。大臣としてどのようにお考えでしょうか。
○茂木国務大臣 何の対策かということでありますけれども、まず、廃炉・汚染水対策につきましては、御案内のとおり、東電におきまして、既に九千六百億円、引き当てを行っております。そして、九月十九日、安倍総理が現地を視察した際に、現場において裁量を持って使える資金が必要だということで東電に要請をして、東電の側もこれから十年間でさらに一兆円積み立てる、こういう予定であると承知をいたしております。
 この資金を使ってしっかりした廃炉・汚染水対策を進めてほしいと思っておりますが、そこの中で廃炉に係る研究開発はやはり広く世界で共有されていくべきものだ、そんなふうに思っておりますし、また廃炉の加速化のためにも必要な事業だと思っております。
 そして、汚染水対策の中で技術的難易度が高いものにつきましては、国として財政措置もとり、そして予備費も使い、早急に進めていきたい、このように考えております。
 一方、賠償につきましては、御案内のとおり、機構法の枠組み、交付国債五兆円の枠で、実際に今三・九兆円、支出の決定を行っておりまして、東電において三兆円の支払いが行われているところであります。こういった賠償の実情がどうなっているかを見きわめながら考えていくべき問題である、このように思っております。
○丸山委員 ありがとうございます。
 現状の対策のお話をさせていただきましたけれども、今後も追加の対策等がさらに必要になるかもしれないという点につきましての御発言かと思ったんですが、今のお話だと、まずは現状のスキームをしっかり組んでいるので、その中でやっていかれると。
 そしてまた、総理が行かれた、大臣も行かれたと思うんですけれども、我々も委員会で行かせていただいて、東電の社長にきょうも来ていただいていますけれども、お話を伺っていても、どう考えても一企業でできる対処の範囲を超えている。次から次へと新しい問題が生じてきているのを目の当たりにしまして、そうした中で、やはり国の関与をより強めていただくということは大事な方向性だと思いますので、しっかりとやっていただければと思います。
 次に、汚染水から原発の再稼働のお話に移らせていただきたいと思います。
 これもまた報道で恐縮なんですが、新潟県の泉田知事がBS朝日の番組で十二日に、これは常々知事がおっしゃっていることですけれども、原発について、特に柏崎刈羽原発について、まだ議論に入る前提にも届いていないんだ、福島第一の事故の検証、総括についてまだきちんとできていないからだ、できるものからまずやってほしい旨の御発言を、朝日だけじゃなくて何度かされているところだと思います。
 このあたり、福一の事故の原因、対応策、検証、総括という意味で、この御発言を受けて大臣はどのようにお考えになりますか。
○茂木国務大臣 柏崎原発六号機、七号機の安全審査の申請につきましては、地元関係者の理解を得た上で申請がなされたものである、このように私は承知をいたしております。
 廣瀬社長から申請を行ったと報告を受けましたとき、私としては、東電にとって最優先の課題であります福島第一原発の廃炉・汚染水対策、事故収束への取り組みがゆめゆめおろそかになるようなことがないように万全の体制で臨んでほしい、このことを改めて要請したところであります。
○丸山委員 きょう、東電の廣瀬社長に来ていただいていますけれども、東電の社長はやはり知事との御関係でやりとりもされていると思うんですけれども、このあたりにつきまして東電の社長としてどうお考えでしょうか。
○廣瀬参考人 福島第一原子力発電所の事故の検証、総括というポイントでお話しさせていただきます。
 私ども、この事故を、我々自身がいわゆる安全神話に陥っていたのではないか、あるいは、本来防がなければいけない事故であった、それを防ぐことができなかったという深い反省に立つというのがまず大前提でございます。
 その上で、さまざまな一つ一つの事象についていろいろな角度から調査をし検証してまいりまして、その結果として、さらなる安全文化を高めていかなければいけないということから、原子力改革監視委員会という組織をつくり、アメリカのNRCの元の委員長であるデール・クラインさんに私どもの委員長になっていただき、またイギリスからも参加していただく、あるいは大前研一さんにも入っていただくということで、原子力安全改革プランをまとめました。その中でもまた事故の検証、対策をしておりますし、また、原子力安全文化について今後どうやっていくかというような対策も網羅させたつもりでございます。
 その上で、原子力安全監視室という、ラインでやる安全でなくて、横からしっかりそれを見て、我々執行側をオーバーライドする権限を持って直接取締役会にいろいろな提言をする、そういうことができるような組織もつくって、それなりの対策をしてきたつもりでございます。
 また、実際の事故の原因であるとかそれに対する対策、これにつきましてもかなりの部分についてはわかってきておりまして、それについては、柏崎六号、七号を初めとして、新しく柏崎刈羽原子力発電所にそうした対策を取り込んで、今回、安全審査の申請をさせていただいているというところでございます。
 もちろん、だからといって福島第一の事故の全部のことが解明できているかと申しますと、まだまだわかっていない点も当然ございまして、それについては、以降ずっと引き続き、検査、検証をしております。一部にはだんだんわかってきている部分もございますので、まず、その第一回目として、この一、二年ぐらいの間にわかったことを今まとめて、近々発表させていただく予定でございます。また、新潟県の技術委員会にもそれらをお示して、そこの場でもいろいろ御議論いただきたいというふうに思っているところでございます。
○丸山委員 新潟県知事のお話を伺っていますと、もう一つ、排気装置の運用と、そもそもその前の避難計画の整備について、やはり、しっかり事前にやってほしいという御要望が上がっているというふうな形でございますけれども、このあたりの御意見について、東電の社長としてどのようにお考えでしょうか。
○廣瀬参考人 今回の新しい基準にも規定されておりますフィルターベントという装置に関して、こんな装置を使うようなことがゆめゆめあってはならないとは思いますけれども、まさかのときに、原子炉の圧力を減じるために、あえてフィルターを通して出そうというものでございますので、当然その際に、住民の方々がどういうふうに避難をしなければいけないかというようなことを、事前にしっかり自治体の方あるいは地元の住民の方々と確認をして共有しておかないといけないと思っております。
 我々としても、今から何時間後にこういうふうなことをしますので避難をしてくださいというようなことまでしっかり詰めたものを、私どもも専用のチームをつくりまして、それぞれの対象となる自治体の皆さんと、そうした避難計画も含めた、まさかのときのための計画をしっかり事前に準備する必要があるというふうに考えております。
○丸山委員 しっかり地元の御要望を聞いていただいて、よし、それならば東電さん、もう一回お任せしますと言っていただけるように、しっかり御対応いただけますようお願いします。
 東電は柏崎刈羽の再稼働の申請を出されていると思うんですけれども、そうした中で規制委員会さんは、先ほど来お話しさせていただいている汚染水の問題が起きている、福島第一の改善の状況を見た上で御判断するという話をされていると伺っていますけれども、この改善状況の具体的にどの部分を判断基準と考えられているんでしょうか。
 十五日に東電は汚染水対策の報告書も出されたとは聞いておりますけれども、この判断基準そして判断時期につきまして、規制委員会からお答えいただければと思います。
○田中政府特別補佐人 先日、廣瀬社長とも直接面談をさせていただきまして、その前に、たび重なるいろいろなトラブルがありましたので、それについて、当方の長官から社長に申し入れをして回答書をいただいたんですが、不十分であるということで、直接面談をさせていただきました。
 そこで、私からは、柏崎刈羽のことについてはお話を一切しておりません。ただし、やはり今最も大事なことは、福島第一の状態をきちっと国民が安心できるようにしていただくことがまず第一であるということを申し上げてあります。柏崎刈羽については、今、実際に申請がありまして、それについては書類等の点検等を事務的に進めているところでございます。
○丸山委員 ということは、具体的にいつまでにだとか、どういった判断基準かというのは、明確に現時点で田中委員長としてお持ちではないということでよろしいんですか。
○田中政府特別補佐人 特にこれこれということはございませんけれども、まず汚染水処理の問題、そこで働いている従業員を初めとした人たちの労働環境の問題、それから瓦れきとかが非常にレベルが高い汚染をされていますので、そういったところの廃棄物の問題とか、そういったことについてきちっとした道筋を示していただきたいということは申し入れてあります。
○丸山委員 いずれにしろ、再稼働の問題は、汚染水と重ねて、皆さん非常に関心を持っていらっしゃいます。やはり最後の御判断は田中委員長初め規制委員会の皆さんだと思いますので、東電も早くやりたいというのは十分承知しておりますが、そのあたりはきちんと見ていただきますように、田中委員長にもお願い申し上げます。
 東電は、経営の観点から、やはり再稼働を急ぎたいというのはどうしてもあるところだと思います。ただ、金融機関の借り入れや追加融資の条件として、二十六年度以降、収益の改善が必要だというふうに聞いております。
 そうした中で、柏崎刈羽の再稼働は、やはり今の状況だとそんな早急には難しい段階に見えるんです。もし柏崎刈羽が再起動できなければ、電力料金の値上げという、最後の最後だとは思うんですけれども、国民から見たら一番関心のあるところにも手をつけざるを得ない状況にあるのかなと思うんですが、東電は、電力料金の関係について、柏崎刈羽が再稼働できるかできないかも含めて、どのようにお考えでしょうか。
○廣瀬参考人 御存じのように、私どもは昨年の九月に一般家庭、それに先立つ四月から大口の方々に電気料金の値上げをさせていただいておりますが、その際に、ことし四月に一つ、五月に一つ、十月に一つ、十二月に一つと、今年度中に四つの柏崎の発電所が動く、来年には全部動くという前提で電気料金の原価が構成されております。ただ、現在、御存じのように、されておりませんので、その間の影響というのはかなり大きなものがございます。
 これは計算のしようによって大分違いますけれども、例えば百十万キロワットの原子力発電所一つが一カ月ずっと動き続けたとすると、そのときにつくる電気を火力発電所で代替した場合には、火力発電所も石油でやるのかガスでやるのかによっても違いますけれども、一基当たり一カ月で百億から百四十億、これも為替によっても違いますけれども、そのぐらいの大きな影響が出てまいりますので、これは経営には甚大な影響が出ると思っています。
 しかし、私どもは一生懸命合理化、コストダウンをして、電気料金の値上げということを、昨年させていただいたばかりでございますので、何とかそれがないように、しなくて済むように、今まさに頑張っているところでございます。
○丸山委員 質疑の時間が来てしまいました。いずれにしろ予断を許さない状況だと思います。厳しい環境の中であることは重々承知しておりますし、現場で働いていらっしゃる東電の皆さんが、本当に汚染水の問題にしても、昼夜を問わず苦労されているのも存じ上げておりますが、国民の皆さんも最大の関心事の一つでございますので、東電におかれましても、規制委におかれましても、しっかりと皆さんに御説明できるような形での持っていき方をしていただきたいとお願い申し上げまして、私、丸山穂高の質疑を終えさせていただきます。
 本日はありがとうございました。
○富田委員長 次に、塩川鉄也君。
○塩川委員 日本共産党の塩川鉄也です。
 きょうは、原発事故作業員の労働条件の改善、特に、危険手当の適正な支給を求めるということで、先週に引き続いてお尋ねをいたします。東電の廣瀬社長にもおいでいただきました。
 最初に、高い放射線量のもとで作業されておられる作業員の方々が健康への不安を大変感じておられる、このことについて私は直接間接にお話をお聞きしました。そのことを少し御紹介して、大臣と廣瀬社長からお気持ちも聞かせていただきたいと思っております。
 お二方はどちらも三十前後の方ですけれども、お一人の方は、事故前から原発で作業をしておられた。あの事故で、サイトにかかわってきたという責任感から、事故直後から現場で作業をしておられた。被曝線量が高くなれば使い捨てられることになるのではないのか、こういう不安もあって、みずから線量計を隠したりした。
 そういう中で、四十ミリシーベルトという被曝をして、実際には作業現場にいられなくなった。使い捨てられたと本人はおっしゃっておられました。一日に五ミリシーベルト被曝をしたこともあるそうであります。事故後に結婚もされたそうですが、健康のことは考えると怖くなるので考えないようにしている、このようにおっしゃっておられる。一方で、子供への影響についても心配しておられました。
 もうお一方は、やはり十年前から原発で働いて、自分にも事故の責任があるとみずから志願して、直後の作業に当たったという方であります。
 事故前からの累積被曝線量が八十ミリシーベルトを超えている、そういう高い線量を浴びているということについて、不安だからこそ口にしないんだ、医者に話せば、がんになると言われるんじゃないのか、それはもう死刑を宣告されているような思いだ、子供に障害が出るかもしれない、そういうことを考えると、自分のような者と結婚してくれる女性はいないだろう、こういうことを話しておられました。
 廣瀬社長にお尋ねしますが、こういう高い放射線量のもとで働いておられる作業員の方の健康への不安な気持ちをどのように受けとめておられますか。
○廣瀬参考人 特に、事故直後に、まだまだ線量が高い時期に、私どもの社員も含めて多くの人にレベルの高い被曝が起こったということは、本当に申しわけなく思うとともに、大変残念なことだったというふうに思っております。
 現在は線量は大分下がっておりますけれども、ただ、もちろん作業環境を今後とも絶え間なくずっと改善し続けていくということは本当に大事なことだと思っておりますし、また、今先生御指摘の、不安だというお気持ちの面については、相談所を設ける、健康管理についてのそうした窓口を設ける、あるいは、これは当たり前のことかもしれませんけれども、法令についての説明をさせていただいて、しっかり被曝の管理についても御協力いただくというようなことで対処してまいりたいというふうに思っています。
 引き続き、まだまだやらないといけないことがあると思っておりますので、これについては改善をしていきたいというふうに思っております。
○塩川委員 健康管理のお話がありましたし、そもそも、レベルの高い被曝について申しわけなく思うとおっしゃっておられて、作業環境を絶え間なく改善し続けていくことが必要だというお話もありました。
 大臣にも同じ質問ですけれども、こういう高い放射線量の中で作業してこられた作業員の方々の健康への不安な思いというのをおわかりいただけるかどうか、この点についてお聞かせください。
○茂木国務大臣 福島第一原発の作業現場、本当に過酷な現場だ、そういう実感を私も持っております。そういった中で必死の作業に当たっていらっしゃる作業員の方々がモチベーションを維持して、安全、そして御本人にとっても安心な環境のもとで作業に当たれる、こういった環境をつくることが極めて重要だ、そのように認識をいたしております。
○塩川委員 モチベーションの維持、安全、安心な環境という点での配慮のことのお話がございました。
 心身ともに大変負担のかかる作業環境でもありますから、こういった劣悪な作業環境に対する労働条件の改善、待遇の改善が必要であります。その点で、私は日当のことについても取り上げてきたわけです。
 ここで、環境省にお尋ねをいたします。
 環境省の除染作業では、危険手当、特殊勤務手当として、除染作業に従事する作業員の方に一万円が支給されております。除染特別地域における除染作業員に特殊勤務手当、いわゆる危険手当を支給する仕組みについて、簡単に御説明いただけますか。
○小林政府参考人 環境省が実施しております除染事業、このうち、直轄地域ということで、避難を余儀なくされている地域について除染を担当していただいている場合に、作業員に対して、特に除染作業を行ってもらう方については一万円、ほかの作業でありますと多少値段が違ってまいりますが、特殊勤務手当を支給するということで、元請のジョイントベンチャーと契約した上でこれを出してもらう、こういうことにしているものでございます。
○塩川委員 除染作業員の賃金については、労賃部分と特殊勤務手当部分、諸手当などがあるわけです。このうち、労賃や諸手当は雇用主と作業員の方の契約の話ですけれども、一方、特殊勤務手当については、環境省の契約に基づき一万円支給される、こういうことで対応しておられるということでよろしいですか。
○小林政府参考人 御指摘のとおりでございまして、除染作業員には、賃金としてはいわゆる月給とか日給とかいうような意味の労賃、それから特殊勤務手当、それから普通は諸手当、残業手当でありますとか通勤手当でありますが、そういうものが支払われるというように承知をしております。
 このうち、労賃とか諸手当は雇用主と作業員の間で契約が結ばれて決定されていく、こういうことでございます。特殊勤務手当につきましては、環境省が、今も申し上げましたが、元請事業者との契約に基づいて支給していただくということで、一定額について払っていただく、こういう仕組みでやっているものでございます。
○塩川委員 特殊勤務手当については、元請事業者との契約に基づいて作業員の方に支給してもらうということです。
 そこで、環境省が除染作業を請け負う元請事業者との契約の際に適用する除染等工事共通仕様書においては、この特殊勤務手当支給についてどのように定めているか、この点について簡単に御説明ください。
○小林政府参考人 除染等の工事共通仕様書におきましては、支給の対象、どういう方に対して幾ら払うかという金額、それから、作業員との間で交わされる労働条件通知書に特殊勤務手当が記載されるようにということで、元請事業者が周知など必要な措置を講じなければならない、そういうようなことを記載しております。
 また、これを確認するために、特殊勤務手当が適正に支給されたことを証するため、工事完了後速やかに元請事業者は賃金台帳などの書類を提示しなければならないことというようなことを仕様書として決めているものでございます。
○塩川委員 重ねてお尋ねします。
 環境省は除染作業員に特殊勤務手当が支給されるように受注者、元請に義務づける、こういう仕組みになっているわけですけれども、つまり、元請の雇用者に対して支払われるのはもちろんのこと、下請の事業者の作業員についてもきちんと一万円の特殊勤務手当を支給することを求める、そういう契約の内容になっているということでよろしいですか。
○小林政府参考人 そのとおりでございまして、労働条件通知書にも記載いたしますし、その実態については賃金台帳として出していただいて確認できるようにする、そういうふうにしているということでございます。
○塩川委員 環境省の除染の作業におきましては、元請との契約において、下請事業者の作業員にまできちんと一万円の特殊勤務手当が支給される、こういうことを義務づける中身になっているということです。
 この前も御紹介しましたが、除染作業員の日当が一万五千円ぐらいという話がありました。
 何でこんなことになるかというと、福島県の最低賃金、これが今、時給六百七十五円なんです。これを八時間して一万円を足すと、一万五千四百円なんですね。ですから、いわば一万円の特殊勤務手当を払うとした場合に、最賃を上乗せすれば最低でも一万五千円にならざるを得ない。でも、実際に現場では、いわば特殊勤務手当が出てはいるけれども、賃金部分について言えば最賃という状況ということでは、私は、除染という劣悪な環境下を考えたら、余りにも低い現状だということを言わざるを得ません。これは設計労務単価上は一万円以上ということで見ているわけですから、本来はもっと高くていいと思っているわけです。
 そこで、重ねて環境省にお尋ねします。
 この間、環境省は、特殊勤務手当が支払われていないような状況にあれば、そういう訴えがあれば是正を求める指導を事業者に行っているというふうに承知しておりますけれども、今御紹介したように、最賃プラス特殊勤務手当一万円を下回るような日当の場合は、当然、是正指導の対象ということになると思うんですが、いかがですか。
○小林政府参考人 今し方も申しましたように、工事完了後速やかに賃金台帳などの書類を提示してもらうということで、適正な賃金、それから契約に基づいております特殊勤務手当が支給されるということを確認するようにしております。
 その際に、御指摘のように、問題であるというようなケースがありました場合には、必要に応じて、厚生労働省とも連携しながら、元請の事業者を指導していくという方針で臨んでいるところでございます。
○塩川委員 もう一回確認です。
 環境省の取り組みとして、作業員から個別に通報があった場合は事業者に対して事実関係の確認、及び、不払いがあった場合には是正指導を行うということですから、最賃部分プラス一万円が払われていないような賃金だということが作業員の方から訴えがあれば、それは当然、是正指導の対象ということでよろしいですね。
○小林政府参考人 契約に基づいた適正な賃金の支払いまたは特殊勤務手当の支払いというのは、常々、元請事業者に指導しております。また、これも含めていろいろな作業員の方の苦情がございますので、そういう受け入れ窓口も設けまして、そういうものがあれば受けとめて、事業者を指導していくということでやっております。
 御指摘の点なども、事実を確認した上で、必要に応じてしっかり事業者を指導していく、こういうことになると考えております。
○塩川委員 最賃以下ということは違反ですから、加えて、特殊勤務手当もきちっと一万円出しなさいということでいえば、八時間勤務している方であれば、一万五千四百円を下回るようなことであれば、当然、一万円が払われていないということになるわけですから、そういう点での是正指導の対象ということであります。
 その上で、除染作業より高い放射線量下で働く事故収束、汚染水対策の作業員に対して、こういう除染の作業員を下回るような賃金、日当があってはならない。
 先週紹介しましたように、国家公務員の特殊勤務手当におきましては、建屋内で作業すれば四万円、福一の敷地内であれば一万三千三百円が支給されていますから、本来、これを下回らないような手当額が作業員に支給されて当然だと私は考えます。
 そこで、廣瀬社長にお尋ねします。
 どのような支給方法であっても、私は、最賃プラス、除染を上回るという点でいえば、環境省が実施している除染の特殊勤務手当の一万円を下回るようなことがあってはならない、八時間働いているのであれば、福島だったら一万五千四百円を下回るようなことがあってはならない、サイトの構内の作業員の方の賃金、日当が、こう思うんですが、いかがですか。
○廣瀬参考人 発電所の中での作業というのは、除染作業と違いまして、いろいろな種類の作業がございます。また、技量もいろいろございます。また、作業場所によって線量もいろいろ違います。したがいまして、非常に多種にわたる賃金の構成になっているというふうに思っております。
 もちろん、しっかりとした適切な対価がそれぞれの作業員の方々にお支払いされているということは非常に大事なことだというふうに思っています。
○塩川委員 多種多様であるのはよく承知しているわけですけれども、その場合でも、いわゆる技量、技能、技術が伴わないような作業というのも、当然、中ではあるわけであります、瓦れきの撤去を含めて。
 ただ、それが高放射線量下で、それこそ防護服やマスクや、非常に困難な環境下で働く、そういう点では当然のことながらそれに見合った賃金が支払われなければならないということでありまして、それを考えるとした場合に、除染作業との対比でも、少なくとも、いわば単純な作業という言い方をすれば、賃金としては一番低い場合であっても、私は、最賃プラス除染作業の一万円を超えるような賃金が構内の作業に払われるべきだ、一万五千円を下回るようなことはあってはならないと思うんですが、改めてお尋ねします。
○廣瀬参考人 それぞれの作業員の方々が、しっかりとした契約に基づいて、しっかりと事前に説明を受けて、そのもとで合意された賃金がしっかりお支払いされて、そうしたことは極めて大事な点だというふうに我々発注者側として思っておりますので、それについてのフォローをしっかりし、そうした事例のないように、また、あった場合には元請さんにしっかりお願いして、そうしたことのないようにということについてのお願いは引き続きこれからもやってまいりたいというふうに思っているところです。
○塩川委員 お答えいただけていないんですが、要するに、雇用主と雇用者との間で契約があって、合意がされていますということであれば、要するに、一万円でもそれは容認するというお立場ということですか。
○廣瀬参考人 私どもの元請企業さんに対しての契約というのは作業ごとの一つ一つの単位でされておりますので、私どもの方でもちろんその契約額が適切かどうかということでのチェックをする必要はありますので、我々としてもしっかりとした積み上げでのチェックはいたしますけれども、その後、元請企業さんからそれぞれ個々の下請の方々との契約ということに関しては、それぞれの賃金がどうなっているかということは把握し得ておりませんし、また、ここは民民の契約ということになりますので、おのずと限界があるというふうに思っております。
○塩川委員 これは、廣瀬社長自身が今後のということを前提でおっしゃっておりますけれども、作業員の確保について今後困難になるということは、地元協力企業について言えば、除染作業がふえてくる、あるいは住宅建設が進む、そういうことになれば人繰りが難しくなる。全国のレベルでいえば、ゼネコンさんが人の確保ということを考えても、アベノミクスとか東京オリンピックを考えたら困難になるという点でも、私は除染との対比で言っておりますけれども、除染を下回るような賃金水準であれば、人の確保そのものが困難になるんじゃないのかということも指摘をしたわけであります。
 今、環境省との間で確認しましたように、最賃プラス一万円という点でいえば一万五千四百円というのが日当相当で、これ自身が不十分なものだと思いますけれども、この額を下回るような、例えば一万円、こういった支払い額というのが現に構内の作業員の中にあるわけで、そういった実態を放置したままでは人の確保が困難になってくるんじゃないのか。一万円のような、除染作業を下回るような賃金、日当を容認することでは人の確保が困難になるんじゃないのかと考えますが、いかがですか。
○廣瀬参考人 先生まさに御指摘のとおり、ポイントは、これから長きにわたって廃炉、廃止措置作業が続いていく中でどうやって人を確保していくかということだと思っております。作業員の方々が引き続き福島第一の構内でいろいろな作業に携わっていただけるような方向で、もちろん賃金もそうかもしれませんが、先ほど来出ておりますように、労働条件それから環境の整備もあわせて当然必要だというふうに考えておりますので、総合的にそうしたことを改善して、引き続き作業員の方々の確保に万全を尽くしていきたいと思っています。
○塩川委員 環境省が行っているように、末端の下請の事業者の作業員の方にもきちんと特殊勤務手当が一万円支払われるとなれば、少なくともそれに最賃分が上乗せされた一万五千四百円というのはいわば下限で、もっと高くするというのが本来の筋だと思いますけれども、その下限を下回るような構内の作業の日当、賃金であっていいはずがない。ですから、一万円ということを現に現場の作業員の方からお聞きしているわけですけれども、そういう日当というのは本来あってはならないんじゃないのか。その点についてもう一回お聞きします。
○廣瀬参考人 元請さんから下の二次請、三次請の方々に対しての契約は、それぞれ個々の契約があると思いますので、私どもがどこまで民民の契約の中でそうしたことに踏み込めるのかということについては、ちょっと考えなければいけない点があろうというふうには思っております。
 ただ、引き続き、そうした実態についてもこれからもアンケート等でしっかり把握して、我々としては、元請の方々に改善すべき事項があった場合にはそうした措置をとって、できる限り職場の全体としての環境改善に努めてまいりたいというふうに思っております。
○塩川委員 実態把握のアンケートとおっしゃいますけれども、今実施しているアンケートの中には、賃金の実額について聞くという項目はないわけですよね。ですから、今実際に日当で幾らもらっていますかという問いを作業員の方に投げる、日当、賃金の実額を聞く、そういうアンケートの項目を設ける考えはありませんか。
○廣瀬参考人 この点につきましても、まだまだちょっと工夫の余地があるなというふうに実は考えております。今、二回目のアンケートをさせていただいておりますけれども、質問の仕方によって、なかなかそのとおりにお答えいただけないケースもあろうかと思っておりますし、また、これは元請さん以下の協力も間違いなく必要なところでございますので、そうしたことをあわせて、質問の仕方等々についてはなお工夫を加えていきたいというふうに思っております。
○塩川委員 実際の実態もつかまずにそういった低い賃金を放置するということでは、そのこと自身が、高い線量下で働く作業員の方々に報いるものに逆行することでもありますし、さらには、事故収束、汚染水対策の措置にも大きな障害にならざるを得ないということを改めて申し上げておきます。
 最後に大臣にお尋ねします。
 私はやはり、一万円とかいう日当では心身ともに負担を感じておられる作業員の方には低過ぎるし、さらには、事故収束、汚染水対策をするにも人手の確保が困難になるという点でも抜本的な改善ということこそ必要だ、そういう点でも引き上げの方向で東電に働きかけるべきだし、また、東電がああいう形で実態調査もしないのであれば、国としてしっかり実態調査をするということも含めて行うべきだと。その二点についてお尋ねします。
○茂木国務大臣 福島第一の作業現場、場所によりまして放射線のレベルが異なっております。また、作業内容、そしてそれを遂行するのに必要となる技能、こういうものも異なっておりますから、作業員の賃金体系は一律にはならないんだと思っております。
 また、作業のくくりに対する支払いである、こういうことであっても、特殊勤務手当が作業内容に応じて適切に、また作業員に納得がいく形で行き渡ることは望ましいことである、このように思っております。
 そして、アンケートの関係でありますけれども、こういった過酷な作業現場において、冒頭申し上げたように、作業員の方々のモチベーションを維持していく、そしてまた作業の安全管理、放射線管理、健康管理が適切に行われているか、こういった実態をつかむために行うものであると私は考えております。単に賃金の多寡ということよりも、そういう全体像の中でどういう質問項目がふさわしいのか、東電にも工夫をしてほしいと思っております。
○塩川委員 重層下請構造のさまざまな問題がありながらも、できることはある。環境省が行っているような、手当を確保するやり方もあるわけですから、そういったことも含めて、労働条件の改善をしっかりと行っていくということを強く求めて、質問を終わります。
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○富田委員長 次に、内閣提出、産業競争力強化法案を議題といたします。
 これより趣旨の説明を聴取いたします。茂木経済産業大臣。
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 産業競争力強化法案
    〔本号末尾に掲載〕
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○茂木国務大臣 産業競争力強化法案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。
 長引くデフレによって低迷してきた我が国経済を再興するためには、大胆な政策により、民間主導の持続的な経済成長を実現していくことが必要であります。このため、アベノミクスの三本目の矢である民間投資を喚起する成長戦略を着実かつ早急に実行に移すことにより、日本経済の三つのゆがみ、すなわち、過剰規制、過少投資、過当競争を是正していきます。このため、政府一丸となって計画的に取り組みを進める実行体制を確立するとともに、過剰規制を打破するための規制改革の推進や、過少投資、過当競争の是正につながる産業の新陳代謝の促進などにより、我が国の産業競争力を強化すべく、本法律案を提出した次第であります。
 次に、本法律案の要旨を御説明申し上げます。
 第一に、成長戦略を政府一体となって強力に実行するための仕組みを創設します。
 具体的には、平成二十五年度以降の五年間を集中実施期間として、産業競争力の強化に関する施策を集中的かつ計画的に実施する期間と位置づけるとともに、集中実施期間において政府が重点的に講ずべき施策の内容等を定めた実行計画を策定し、産業競争力の強化に関する施策の総合的な推進及び迅速かつ確実な実施を図ります。
 第二に、規制改革を強力に推進するための制度を新たに創設します。
 新たな事業活動を実施しようとする企業に、安全性等を確保する措置を講じることを前提に、規制の特例措置を認める制度を創設し、また、現行の規制の適用範囲が不明確な分野においても、企業がちゅうちょすることなく新分野進出等の取り組みを行い得るよう、具体的な事業計画に即して、あらかじめ規制の適用の有無を確認できる制度を創設することにより、意欲ある民間の創意工夫や挑戦を支援します。
 第三に、産業活動における新陳代謝の活性化の促進を図るための業種横断的な支援策を講じます。
 ベンチャー企業に対する資金供給を円滑化し、その成長を後押しするとともに、世界に通用する競争力の高い事業の創出や新たな事業への挑戦等の事業革新を強力に推進するために企業が取り組む事業再編を促進してまいります。さらに、設備投資を通じた企業内での新陳代謝の活性化のため、リスクの高い先端設備投資を促進するための措置を講じます。
 第四に、中小企業の活力を再生する措置を講じます。
 地域における創業を支援するため、市区町村が民間の創業支援事業者と連携して創業支援体制を構築する取り組みに対して国が全面的に支援するとともに、中小企業の事業再生の支援を強化します。
 さらに、産業競争力の強化に資するその他の措置として、国立大学法人等によるベンチャー出資の特例や中小・ベンチャー企業等を対象とした特許料の減免措置等を図るとともに、株式会社産業革新機構によるオープンイノベーションの促進や早期事業再生の円滑化等、産業活力の再生及び産業活動の革新に関する特別措置法に盛り込まれた措置のうち、成長戦略の実行及び加速化に必要なものについて、所要の見直しを行った上で本法律案に位置づけます。
 以上が、本法律案の提案理由及びその要旨であります。
 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますよう、よろしくお願い申し上げます。
○富田委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。
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○富田委員長 この際、参考人出頭要求に関する件についてお諮りいたします。
 本案審査のため、来る十二日火曜日午前九時、参考人の出席を求め、意見を聴取することとし、その人選等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○富田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
 次回は、来る八日金曜日午前八時五十分理事会、午前九時委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。
    午後一時十二分散会