第187回国会 本会議 第11号
平成二十六年十一月六日(木曜日)
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 議事日程 第六号
  平成二十六年十一月六日
    正午開議
 第一 公衆等脅迫目的の犯罪行為のための資金の提供等の処罰に関する法律の一部を改正する法律案(第百八十三回国会、内閣提出)
 第二 国と地方公共団体との関係の抜本的な改革の推進に関する法律案(馬淵澄夫君外七名提出)
 第三 まち・ひと・しごと創生法案(内閣提出)
 第四 地域再生法の一部を改正する法律案(内閣提出)
 第五 犯罪による収益の移転防止に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)
 第六 国際連合安全保障理事会決議第千二百六十七号等を踏まえ我が国が実施する国際テロリストの財産の凍結等に関する特別措置法案(内閣提出)
 第七 サイバーセキュリティ基本法案(第百八十六回国会、本院提出)(参議院送付)
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○本日の会議に付した案件
 日程第一 公衆等脅迫目的の犯罪行為のための資金の提供等の処罰に関する法律の一部を改正する法律案(第百八十三回国会、内閣提出)
 日程第二 国と地方公共団体との関係の抜本的な改革の推進に関する法律案(馬淵澄夫君外七名提出)
 日程第三 まち・ひと・しごと創生法案(内閣提出)
 日程第四 地域再生法の一部を改正する法律案(内閣提出)
 日程第五 犯罪による収益の移転防止に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)
 日程第六 国際連合安全保障理事会決議第千二百六十七号等を踏まえ我が国が実施する国際テロリストの財産の凍結等に関する特別措置法案(内閣提出)
 日程第七 サイバーセキュリティ基本法案(第百八十六回国会、本院提出)(参議院送付)
    午後零時二分開議
○議長(伊吹文明君) これより会議を開きます。
     ――――◇―――――
 日程第一 公衆等脅迫目的の犯罪行為のための資金の提供等の処罰に関する法律の一部を改正する法律案(第百八十三回国会、内閣提出)
○議長(伊吹文明君) まず、日程第一、公衆等脅迫目的の犯罪行為のための資金の提供等の処罰に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
 委員長の報告を求めます。法務委員長奥野信亮君。
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 公衆等脅迫目的の犯罪行為のための資金の提供等の処罰に関する法律の一部を改正する法律案及び同報告書
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
    〔奥野信亮君登壇〕
○奥野信亮君 ただいま議題となりました法律案につきまして、法務委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 本案は、テロリズムに対する資金その他の利益の供与を防止するための措置を適切に実施するため、公衆等脅迫目的の犯罪行為を実行しようとする者に対し資金以外の利益を提供する行為について処罰規定を整備するとともに、公衆等脅迫目的の犯罪行為を実行しようとする者に対し資金等を提供しようとする者に対する資金等を提供する行為等についての処罰規定を整備しようとするものであります。
 本案は、第百八十三回国会に提出され、今国会まで継続審査に付されていたものでありまして、さきの第百八十六回国会の本年六月六日提案理由の説明を聴取し、十一日質疑を行いました。
 今国会では、去る十月二十九日提案理由の説明の聴取を省略し、質疑を行い、三十一日には、本案に対し、民主党・無所属クラブから、公衆等脅迫目的の犯罪行為のための資金等の提供等の罪の主体を限定すること等を内容とする修正案が提出され、趣旨の説明を聴取した後、参考人から意見を聴取し、原案及び修正案を一括して質疑を行い、同日質疑を終局いたしました。
 十一月四日、討論を行い、採決した結果、修正案は賛成少数をもって否決され、本案は賛成多数をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
○議長(伊吹文明君) それでは、採決を行います。
 本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
○議長(伊吹文明君) 起立多数。したがって、本案は委員長報告のとおり可決をいたしました。
     ――――◇―――――
 日程第二 国と地方公共団体との関係の抜本的な改革の推進に関する法律案(馬淵澄夫君外七名提出)
 日程第三 まち・ひと・しごと創生法案(内閣提出)
 日程第四 地域再生法の一部を改正する法律案(内閣提出)
○議長(伊吹文明君) 次に、日程第二及び日程第三、日程第四に移ります。
 日程第二、馬淵澄夫君外七名提出、国と地方公共団体との関係の抜本的な改革の推進に関する法律案、日程第三、内閣提出、まち・ひと・しごと創生法案、日程第四、地域再生法の一部を改正する法律案、以上三件を一括して議題といたします。
 委員長の報告を求めます。地方創生に関する特別委員長鳩山邦夫君。
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 国と地方公共団体との関係の抜本的な改革の推進に関する法律案及び同報告書
 まち・ひと・しごと創生法案及び同報告書
 地域再生法の一部を改正する法律案及び同報告書
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
    〔鳩山邦夫君登壇〕
○鳩山邦夫君 ただいま議題となりました各法律案につきまして、地方創生に関する特別委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 まず、内閣提出のまち・ひと・しごと創生法案は、我が国における急速な少子高齢化の進展に的確に対応し、人口の減少に歯どめをかけるとともに、東京圏への人口の過度の集中を是正し、それぞれの地域で住みよい環境を確保して、将来にわたって活力ある日本社会を維持していくためには、まち・ひと・しごと創生が重要となっていることに鑑み、まち・ひと・しごと創生について、基本理念、国等の責務、まち・ひと・しごと創生総合戦略の作成等を定めるとともに、まち・ひと・しごと創生本部を設置しようとするものであります。
 次に、内閣提出の地域再生法の一部を改正する法律案は、地域の活力の再生を総合的かつ効果的に推進するため、地域再生計画の認定の申請をしようとする地方公共団体による政府が講ずべき新たな措置に関する提案制度を創設するほか、認定地域再生計画に基づく事業に対する特別の措置の追加等を行おうとするものであります。
 次に、馬淵澄夫君外七名提出の国と地方公共団体との関係の抜本的な改革の推進に関する法律案は、国と地方公共団体との関係の抜本的な改革を推進するため、当該改革に関する基本理念、道州制の導入を含めた国と地方公共団体との役割分担の抜本的な見直し等の総合的な推進、一括交付金の交付に関する制度の導入の推進等について定めるものであります。
 内閣提出の両法律案は、去る十月十四日、本会議において趣旨説明及び質疑が行われた後、本委員会に付託され、同日石破国務大臣から提案理由の説明を聴取し、翌十五日から質疑に入りました。
 二十二日には徳島県において地方公聴会を開催し、三十日には参考人からの意見聴取を行い、三十一日には安倍内閣総理大臣の出席を求めて質疑を行いました。
 十一月四日には馬淵澄夫君外七名提出の法律案が本委員会に付託され、昨五日、提出者馬淵澄夫君から提案理由の説明を聴取した後、各法律案を一括して質疑を行い、質疑を終局いたしました。
 質疑終局後、内閣提出の両法律案に対してそれぞれ次世代の党提案による修正案が提出され、提出者から趣旨の説明を聴取いたしました。
 次いで、各法律案及び両修正案を一括して討論を行い、順次採決いたしましたところ、馬淵澄夫君外七名提出の法律案については賛成少数をもって否決すべきものと決しました。内閣提出の両法律案については、次世代の党提案に係る両修正案は賛成少数をもって否決され、両法律案はいずれも賛成多数をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
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○議長(伊吹文明君) それでは、討論の通告がありますので、順次これを行います。まず最初に、篠原孝君。
    〔篠原孝君登壇〕
○篠原孝君 私は、民主党・無所属クラブを代表して、民主党・無所属クラブ、維新の党、みんなの党、生活の党提出の国と地方公共団体との関係の抜本的な改革の推進に関する法律案に賛成し、政府提出のまち・ひと・しごと創生法案及び地域再生法の一部を改正する法律案に反対する立場で討論を行います。(拍手)
 今、日本の地方は、若年層の東京圏流出等に伴い、急激に高齢化してきました。そして、中山間地域を中心に、住民の半分が六十五歳以上を占める限界集落がふえています。さらに、若年女性人口の減少により、多くの地方の市町村の消滅すらまことしやかに論じられるなど、危機的な状況にあります。これまでも、地方活性化の政策が進められてきましたが、地方の衰退をとめることはできませんでした。
 地方再生は国の重要課題であることは誰もが認めるところですが、今回政府が提出した法案では、これまでの政府の地域再生策を総括しているのか、そして真の地方再生につながるものなのか、甚だ疑問を持たざるを得ません。
 まち・ひと・しごと創生法案に反対する第一の理由は、具体策の欠如です。
 政府案に盛り込まれたまち・ひと・しごと創生への基本理念はもっともな話なのですが、それを具現化する内容が全くありません。本部の設置や総合戦略の策定など、会議体や計画をふやすだけで、石破大臣が導入に触れた一括交付金なるものも法案の中に規定されていません。これで地方再生が前進することはあり得ません。
 反対の第二の理由は、国主導の上から目線です。
 政府案では、国が、まち・ひと・しごと創生本部が総合戦略を決定し、都道府県や市町村は、国の総合戦略を勘案して地方版の総合戦略を策定することが努力義務となっています。しかし、これでは、国の総合戦略を横目で見ながら地方版の総合戦略を策定するということで、実質的に地方は国の枠にはめられるわけで、どこまでも国主導の政策になりかねません。
 一方、野党四会派提出の国、地方関係抜本改革推進法案は、自公政権によって廃止された一括交付金を改良してリニューアルさせるものであり、この一括交付金の復活を皮切りに、道州制の導入を含めた国と地方公共団体との関係の抜本的な見直しを図ることによってこそ、地方は再生へと動き出すのです。
 その土地で生まれ、育ち、日々その土地で暮らしを営んでいる地域住民の皆様の真摯な思いに応え、地方の知恵とアイデアを引き出し、地域資源を生かし、地域の持てる力を最大限に発揮させるための具体策として、時計の針を再び力強く前に進めるための第一歩となります。
 なお、地域再生法の一部を改正する法律案は、まち・ひと・しごと創生法案と一体のものとなしていることを鑑みて、反対いたします。
 分権改革なくして地方再生なし。最後に強くこのことを申し上げ、私の討論とさせていただきます。(拍手)
○議長(伊吹文明君) 次に、三宅博君。
    〔三宅博君登壇〕
○三宅博君 次世代の党の三宅博です。
 私は、次世代の党を代表して、政府提出のまち・ひと・しごと創生法案及び地域再生法の一部を改正する法律案に賛成、民主党など四会派提出の国と地方公共団体との関係の抜本的な改革の推進に関する法律案について反対の立場から討論を行います。(拍手)
 地方の活性化なくして日本の将来はありません。この一点において、ここにおられる議員各位皆様と思いをともにしていると思います。問題は、その方策です。
 政府提出のまち・ひと・しごと創生法案は、その趣旨には賛成できるものの、地方創生に係る具体的施策について全く規定がなく、不十分であると言わざるを得ません。
 そこで、次世代の党としては、この法案に魂を入れるため、修正案を提案いたしました。その一丁目一番地が道州制の導入です。しかし、次世代の党の修正案は、昨日、残念ながら否決されました。
 一方、自民党の谷垣幹事長の申し出により、昨日朝、我が党の山田幹事長との会談が行われました。
 自民党は、平成二十四年の衆議院選挙の公約において、道州制基本法の早期成立を図り、その制定後五年以内の道州制導入を目指します、平成二十五年の参議院選挙の公約においても、地方分権を進めるとともに、道州制の導入を目指しますと明記しており、昨日朝の幹事長会談では、自民党も公約に挙げている道州制の実現に向けて一層努力するという点で両党は合意しました。
 公党の、しかも幹事長同士の約束は、極めて重いものです。
 そして、私たち次世代の党は、地方活性化のために必要な抜本的改革を断固推進する政党です。
 幹事長会談において自民党幹事長から、道州制実現に向けてさらなる努力をするとの方針を確認できたことを一歩前進であると評価し、政府提出の両案に賛成することにいたしました。
 今後、両党幹事長の合意のもと、自民党が公約に盛り込んだ今任期での道州制関連法案の成立に向け、自民党が本当に責任ある行動をとることができるのかどうか、次世代の党はその動向を厳しく注視していく所存です。
 なお、四会派提出の法律案につきましては、国と地方公共団体との関係の抜本的な改革について規定しており、この点については大いに評価しておりますが、一方で、市町村にとって必ずしも使い勝手のよくない一括交付金制度の復活を推進するものであることから、情においては忍びない思いがありますが、心を鬼にして反対するものであります。
 以上をもって、私の討論とさせていただきます。ありがとうございました。(拍手)
○議長(伊吹文明君) それでは、坂本祐之輔君。
    〔坂本祐之輔君登壇〕
○坂本祐之輔君 維新の党の坂本祐之輔でございます。
 私は、維新の党を代表いたしまして、政府提案のまち・ひと・しごと創生法案及び地域再生法の一部を改正する法律案につきまして反対の立場から、また、民主党、維新の党、みんなの党及び生活の党共同提案の国と地方公共団体との関係の抜本的な改革の推進に関する法律案につきまして賛成の立場から討論いたします。(拍手)
 地方経済の疲弊、少子高齢化など地方の抱える課題が山積している中で、地方創生を重要政策として取り組む政府の姿勢に対しましては、一定の評価をするものであります。しかし、地方創生という目的は同じでも、その手段が我々とは全く異なるものであります。
 我々の目指す地方創生は、地方分権がセットであることが前提です。私は、埼玉県東松山市の市長を十六年間務めてまいりましたが、市政運営の中で、地方が自立し、発展していくためには、国からの支援ではなく、地方分権による権限、財源の移譲こそ必要であると強く感じ続けてまいりました。
 しかしながら、政府提案の地方創生二法案には、地方の自主性を重視するとしているものの、地方分権の観点もなく、結局は国が権限、財源を握り、中央集権のもとでの地方創生となっています。国が権限、財源を握っている限り、国と地方の主従関係も解消されず、地方の自立的な創生はあり得ません。
 道州制についても、地方創生に重要な要素であると考えますが、全く触れられていません。自由民主党の二〇一三年の公約には、地方自治体の機能を強化し、地方分権を推進するとともに、道州制の導入を目指しますとありますが、この公約はどうなったのでしょうか。公約に背いているとしか言いようがありません。
 さらには、安倍総理や石破地方創生担当大臣はたびたび、今回の地方創生について、従来の延長線上にない、そして、異次元の地方創生などという言葉を使って表現されていますが、中身をお聞きすると、各府省庁の縦割りを排し、地方をワンストップで支援する、あるいは、ばらまき的な全国一律の施策を排す、また、効果検証をしっかりと行うなど、これらは従来から求められていることであり、むしろ、このようなことがこれまでにできていなかった政府・与党こそ、異次元の改革が必要なのではないでしょうか。
 また、若手官僚の市町村への派遣についてですが、石破大臣は、知恵は地方にある、霞が関や永田町にあるとは思えないとおっしゃっておられましたが、地域のことがわからない若手官僚を二、三年派遣して、本当に地方創生につながるとお考えなのでしょうか。石破大臣の御発言と制度の中身は矛盾しているのではないでしょうか。
 我が党は、民主党、みんなの党及び生活の党とともに、国と地方公共団体との関係の抜本的な改革の推進に関する法律案を提出いたしました。この法案は、政府提案の地方創生二法案の問題点を踏まえ、東京一極集中とその根本原因である中央集権の国家構造を転換することを基本理念とし、速やかに道州制の導入を含めた国と地方公共団体との役割分担の抜本的な見直しや、権限、財源の移譲などを総合的に推進するために必要な法制上の措置を講ずることを国に義務づけるものであります。地方分権、さらには道州制の中で地方創生の実現を図るということで、中央集権の仕組みの中で地方創生を目指す政府案とは明らかに異なる内容となっております。
 最後に、我が国の財政が危機的な状況にある中で、地方創生の名のもとにこれまでと同じばらまきで終わらせないためにも、地方分権による地方創生を実現するべきであると強く申し上げ、討論とさせていただきます。(拍手)
○議長(伊吹文明君) 次に、佐藤正夫君。
    〔佐藤正夫君登壇〕
○佐藤正夫君 みんなの党の佐藤正夫です。
 私は、みんなの党を代表し、政府案に反対の立場から討論をいたします。(拍手)
 第一の反対理由は、政府・与党案には、道州制が一切盛り込まれていない。
 私たちみんなの党は、今後五十年の国と地方の形を決める法案に地域主権型道州制を盛り込み、権限、財源、人間の三ゲンを霞が関から地方に移し、地域のことは地域で決め、新たな成長を目指すのは当然と考えています。しかし、政府案では、この道州制には全く触れられていません。
 第二の反対理由は、政府案では、政府がまち・ひと・しごと総合戦略をつくり、これに沿って都道府県が基本的な計画をつくり、都道府県の計画に沿って市町村が基本的な計画をつくることになっています。
 これこそ中央集権。国に右に倣えの発想で、地方が国の補助金頼み、交付金頼みの体制を維持したままです。これまでのばらまき政治と何も変わりません。
 さらに加えて、審議について問題があります。
 法案が重要法案だということから、地方創生に関する特別委員会を設置しました。安倍総理も、地方創生に全力を挙げる意向を所信表明で声高らかに宣言し、この国会に求められているものは、若者が将来に夢や希望を持てる地方の創生に向けて力強いスタートを切ることです、皆さん、一緒にやろうではありませんかと演説をいたしました。
 しかし、実際には、政府に対する審議はわずか十七時間十五分。これでは、審議が不十分だと言わざるを得ません。
 さらには、地方創生のためには、本来、地方の声を聞かねばなりません。
 総理は、知恵は現場にある、石破大臣も、地方に宝があると述べています。
 そこで、私は、地方公聴会を、一回ではなくもっとたくさん、何度か開催すべきと主張いたしましたが、与党側には全くその考えがありません。地方が大事と言いながら、まさに上から目線です。
 以上、政府案の内容と審議の進め方から政府案に反対することを訴えて、討論といたします。(拍手)
○議長(伊吹文明君) 次に、塩川鉄也君。
    〔塩川鉄也君登壇〕
○塩川鉄也君 私は、日本共産党を代表して、地方創生関連法案に対する反対討論を行います。(拍手)
 反対理由の第一は、安倍内閣の言う地方創生は、人口減少への危機感をあおり、社会保障費と地方交付税の削減は仕方がない、足りない分は民間投資の活用と住民の自助、互助で賄えというものだからであります。
 例えば、まちづくりでは、地方中枢拠点都市圏への重点投資と、公共施設等総合管理計画による公共サービスの整理、統廃合です。統廃合した施設は、優先的にPPP・PFI事業を活用するとしています。
 いわゆる平成の大合併は、自治体周辺部での大幅な人口減少をもたらしました。人口のダム機能論に基づく地方中枢拠点都市圏構想は、さらなる人口減少をもたらすという過ちを繰り返すだけであります。
 社会保障分野では、地域医療機関の再編縮小を進め、医療、介護の制度から利用者を追い出そうとしているものであります。
 さらに、優良農地を含む農地転用の特例措置など、規制緩和を拡大しようとしているものです。
 行政サービスを縮小し、住民の意思を置き去りにして民間参入とその利益を優先するやり方は、住民福祉の重大な後退をもたらすものであり、到底容認できません。
 反対理由の第二は、東京圏への過度の人口の集中を是正すると言いながら、規制緩和による大規模再開発と公共投資による東京一極集中は聖域としているからであります。
 農業破壊や中小企業切り捨て、市町村合併などにより地方の産業と雇用を壊して、地方の疲弊と東京一極集中をつくり出したのは、自民党政治そのものではありませんか。
 その総括も反省もないまま、財界、大企業主導の成長戦略のために地方の構造改革を進めていく本法案には、反対であります。
 今行うべきことは、住民自治を発揮して頑張る自治体を応援することです。農林水産業など地域資源を活用した仕事と所得の確保、全ての小規模事業者への支援、条件不利地域への地方交付税の大幅拡充、大都市圏への大型開発の見直しと、地域密着、防災、維持管理優先の公共投資への転換こそ必要です。
 なお、道州制の導入を求める四野党提出の法案については反対であることを申し述べ、討論を終わります。(拍手)
○議長(伊吹文明君) 小宮山泰子君。
    〔小宮山泰子君登壇〕
○小宮山泰子君 私は、生活の党を代表して、ただいま議題となりましたまち・ひと・しごと創生法案並びに地域再生法の一部を改正する法律案に反対、民主党、維新の党、みんなの党、生活の党共同提案の国と地方公共団体との関係の抜本的な改革の推進に関する法律案に賛成の立場から討論を行います。(拍手)
 第百八十七回臨時国会において、安倍総理は、地方創生を最大のテーマとして取り上げ、担当大臣を指名してまで、地方創生関連二法案を提出されました。
 衆議院においては、特別委員会の設置をし、重要広範としたにもかかわらず、政府への審議時間はわずか十七時間ほどと異例の短さで、昨日、委員会の採決となりました。
 政府提出二法案で、東京一極集中、これを何とかしなければ人口減少問題の解決は難しいと言われますが、東京圏への流入を是正することと少子化の歯どめとの因果関係は明快ではなく、法案の前提にも疑問があります。
 地域へ大幅に権限と財源を移譲して、財政措置の相当部分を地方がみずからの裁量で自由に使えるように措置してこそ、地域活性化の実現に向けて効果ある施策を行うことができると私たち生活の党は考えますが、本法案には、そのような内容も全く盛り込まれておりません。
 また、徳島で開催された地方公聴会並びに先週の参考人質疑では、大胆な、一国二制度なども踏まえた制度の創設、独自の施策が十分に生かせるような形で交付金などをつくっていただきたい、四十八年間も変わっていない地方交付税の総額決定のいわゆる法定率を引き上げることが地方一般財源の充実につながっていくとの指摘がありました。
 極めて貴重な御意見をいただくことができましたが、残念ながら、政府二法案には盛り込まれることはありませんでした。
 これに対して、野党四会派の対案では、地方公共団体が自主的な選択に基づいて実施する事業等に要する経費に充てるため裁量的に使用することができる財源としての新たな交付金制度導入について定めており、地方がより魅力的な地域をつくることができる案となっており、望ましいものと考えます。
 以上、政府提出二法案に対し反対、野党四会派提出法案に対して賛成の討論といたします。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)
○議長(伊吹文明君) 以上をもって討論は終局といたします。
    ―――――――――――――
○議長(伊吹文明君) これより採決に入ります。
 起立採決を行いますので、自席へ戻ってください。
 まず、日程第二、馬淵澄夫君外七名提出、国と地方公共団体との関係の抜本的な改革の推進に関する法律案につき採決をいたします。
 本案の委員長の報告は否決であります。この際、原案について採決をいたします。
 本案を原案のとおり可決するに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
○議長(伊吹文明君) 起立少数。したがって、本案は否決をされました。
 次に、日程第三、内閣提出、まち・ひと・しごと創生法案及び日程第四、地域再生法の一部を改正する法律案の両案を一括して採決いたします。
 両案の委員長の報告はいずれも可決であります。両案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
○議長(伊吹文明君) 起立多数。したがって、両案とも委員長報告のとおり可決をいたしました。
     ――――◇―――――
 日程第五 犯罪による収益の移転防止に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)
 日程第六 国際連合安全保障理事会決議第千二百六十七号等を踏まえ我が国が実施する国際テロリストの財産の凍結等に関する特別措置法案(内閣提出)
 日程第七 サイバーセキュリティ基本法案(第百八十六回国会、本院提出)(参議院送付)
○議長(伊吹文明君) 次に、日程第五、犯罪による収益の移転防止に関する法律の一部を改正する法律案、日程第六、国際連合安全保障理事会決議第千二百六十七号等を踏まえ我が国が実施する国際テロリストの財産の凍結等に関する特別措置法案、日程第七、サイバーセキュリティ基本法案、右三案を一括して議題といたします。
 委員長の報告を求めます。内閣委員長井上信治君。
    ―――――――――――――
 犯罪による収益の移転防止に関する法律の一部を改正する法律案及び同報告書
 国際連合安全保障理事会決議第千二百六十七号等を踏まえ我が国が実施する国際テロリストの財産の凍結等に関する特別措置法案及び同報告書
 サイバーセキュリティ基本法案及び同報告書
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
    〔井上信治君登壇〕
○井上信治君 ただいま議題となりました各法律案につきまして、内閣委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 まず、犯罪による収益の移転防止に関する法律の一部を改正する法律案は、最近における犯罪による収益の移転に係る状況等に鑑み、疑わしい取引の届け出に関する判断の方法等を定めるものであります。
 次に、国際連合安全保障理事会決議第千二百六十七号等を踏まえ我が国が実施する国際テロリストの財産の凍結等に関する特別措置法案は、国際連合安全保障理事会決議第千二百六十七号等を踏まえ、我が国が実施する措置について必要な事項を定めるものであります。
 両法律案は、去る十月三十日本委員会に付託され、翌三十一日山谷国家公安委員会委員長から提案理由の説明を聴取しました。次いで、昨十一月五日、質疑を行い、質疑終局後、順次採決いたしましたところ、両法律案はいずれも全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。
 次に、サイバーセキュリティ基本法案について申し上げます。
 本法律案は、サイバーセキュリティーに関する施策を総合的かつ効果的に推進するため、サイバーセキュリティーに関し、基本理念を定める等の措置を講ずるものであります。
 本法律案は、前国会において、本委員会の委員会提出法律案とすることに決し、本院で原案のとおり可決された後、参議院に送付され、継続審査となっていたものであります。
 今国会におきまして、去る十月二十九日、参議院において可決の上、本院に送付されました。十一月四日本委員会に付託され、昨五日、提案理由の説明の聴取を省略し、討論を行い、採決を行った結果、本法律案は賛成多数をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
○議長(伊吹文明君) それでは、順次採決を行います。
 まず、日程第五及び第六の両案を一括して採決いたします。
 両案の委員長の報告はいずれも可決であります。両案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
○議長(伊吹文明君) 起立多数。したがって、両案とも委員長報告のとおり可決をいたしました。
 次に、日程第七を採決いたします。
 本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
○議長(伊吹文明君) 起立多数。したがって、本案は委員長報告のとおり可決をいたしました。
     ――――◇―――――
○議長(伊吹文明君) 本日は、これにて散会いたします。
    午後零時四十三分散会
     ――――◇―――――
 出席国務大臣
       法務大臣  上川 陽子君
       国務大臣  石破  茂君
       国務大臣  山口 俊一君
       国務大臣  山谷えり子君